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http://ex21.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1202221293/314 314 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい :2008/02/07 14:07:03 ID:bOY9JFVQ0 2008/02/07 14:07:03 ID:bOY9JFVQ0
>ネギ・スプリングフィールドが担任を務める麻帆良学園3−Aは、超人揃いの集団である。
>運動能力に秀でたバカレンジャーをはじめとして、裏の世界に名を馳せるスナイパー、剣士、
>果てはロボ、吸血鬼、幽霊──と、様々な豪傑(?)が肩を並べている。
>そんな超人軍団の中に、一人の天才と呼ばれる少女がいた。
>その名を超鈴音。
>天才的頭脳に卓越した身体能力(武道四天王、バカレンジャー達にはさすがに追随できないが)。
>更に、オーバーテクノロジーを駆使したかのような発明の数々。
>すべてを手の内で操るかのように見える彼女は、まさにハルクマシーンかイチバンマスク並みの完璧超人と言えた。
>
>──謀略を企てる。
>──愛すべき血縁者、ネギ・スプリングフィールドのために。
>──否、自らの抑えきれぬ欲求を満たすために。
>──しかし、自分のことはまだ明かしてはならない。
>──表に立ってしまっては気取られるかもしれない。
>──あくまでも自分の立ち位置は出資者・技術提供者でなくてはいけない。
>──ならば、簡単なこと。
>
>3−Aすべてを巻き込んで、狂わせて(狂っていることを正常と認識させて)しまえば、いい。
>
>出席簿を抱え、子供先生が麻帆良学園中等部の廊下を歩く。
>てくてくとゆったりとした足どりで。
>今日の朝は、珍しく遅刻ギリギリでの登校を回避できた。
>「たまにはこういうゆっくりした朝もいいねー」
>予鈴が鳴ったせいか、すでに廊下に人はいない。
>ネギが肩に乗せた白いオコジョ、オコジョ妖精のアルベール・カモミールが腕を組んでうんうんと頷く。
>「そうだぜアニキー。いっつも姉さんたちと走ってばっかりだからよぉ、おれっちも疲れちまって…」
>「カモ君はいつも誰かの肩に乗ってるだけじゃない」
>そんな軽口を叩き合いながら歩き、やがて3−Aの前へとたどりつく。
>
>────シィ…ン、と。静寂。
>扉の前に立った瞬間、違和感を覚えた。
>静かすぎる。自慢ではないが、3−Aの騒がしさは並みではない。
>授業前でも外へ響くほどで、新田先生に叱られていることも少なくないのだ。
>それが、物音一つしない。
>不気味さと、不穏な空気を感じた。
>「──どういうことだろう、これは……」
>魔力を探ってみるが、不審な魔力の類は感知されなかった。
>「…カモ君、どう思う…?」
>「いたずら双子が何か仕掛けてるんじゃねーかなー?」
>「……そうかな…?」
>それも無くはないか、とネギは納得した。
>先生なのだから、生徒の遊びには付き合ってあげなくてはならないだろう、と思い直す。
>──実際は「付き合う」どころか翻弄されることの方がはるかに多いのだが。
>「よし!」
>気合を入れて、教室の扉に手をかけた。
>
>それが退廃の都への入り口であると知らずに、少年は境界を踏み越える。
>──いつの間にか、肩の上のカモの姿は消えていた。
>