スパッツは柔らかい上に頑丈で、しかも伸縮性が高いためにネギのペニスが斜め上に立ち上がるさまをくっきりと浮かび上がらせる。
――そして、スラックスまでも、まるで山のように持ち上げていた。
出席簿で股間を不自然にならないように隠しながら、ネギは歩くたびにスパッツの生地でペニスを擦られる快感に身悶えていた。
目の前が真っ白になるような感覚を覚えながら、しかしネギは必死に考えをめぐらせていた。
幾らなんでもこれだけ勃起をし続けているのはおかしい、と。
正気を無くしたような…? 3−Aの生徒たちのことを。
荒い息を吐きながらも自らの内側に魔力を感知する感覚視野を広げていく。
そして見つけたのは、スパッツから微弱に回復魔法のようなものが流れ込んで来ている――、
その回復魔法の拠り代になっているのは、ネギ自身の魔力らしいことも察知した。
恐らくは半永久的に続くのだということも。
ネギは顔を青ざめさせた。
直接死に至らないまでも、このマジックアイテムは――人を、廃人にさせ得る物と悟って。
出席簿を取り落とす。一瞬意識が遠のき、床に倒れこみそうになる。
――倒れる寸前に、誰かに受け止められた。
黒でシックにまとまった制服。――それは、本来ここにいるはずのない聖ウルスラ女子高の、それ。
「…ネギ先生! …どうしたんですか!?」
ブロンドの髪に均整の取れたプロポーション。切れ長の目が驚きをたたえている。
つい先日ネギと一戦を交えた魔法生徒、高音・D・グッドマンであった。
大き目の胸に頭をうずめる形になったネギは、ぼんやりと顔を上げる。
その顔は度重なる絶頂に晒されたせいで赤く火照り、過剰な色気を放っていた。
「……」
ネギの赤みが伝染したように、高音の頬も赤く染まる。
ごくん、と喉を鳴らしてネギを見下ろし――、その股間で猛るペニスに、目を奪われた。
「〜〜っ!? ネギ先生!? な、なんでそんなトコ膨らませて――!!」
「た、高音……さ…ん……」
ネギの不行状を弾劾しようと大声を出しかけた高音であったが、
その切羽詰った顔に――これが、深刻な事態なのだと直感する。
真剣な顔になってネギの表情を伺う高音に酷く羞恥心をくすぐられながら、ネギは途切れ途切れに言葉を紡いだ。
「…………お、おトイレに……連れて行ってください……」