1 :
Mr.名無しさん :
2006/04/29(土) 09:58:01
ジスロマック
3 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 09:59:07
4 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 09:59:51
5 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 10:00:12
6 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 10:01:34
9 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 11:06:49
しゃああああああああああああああああああああ
10 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 11:09:45
11 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 11:34:33
>1 乙
12 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 12:06:18
きたきたきたきたきた――――(゜∀゜)――――!!
1さん乙です 前スレ946に俺もwktk
15 :
Mr.名無しさん :2006/04/29(土) 17:27:55
俺も次で載せれるくらいに書き綴っていくかな
16 :
Mr.名無しさん :2006/04/30(日) 15:17:44
17 :
Mr.名無しさん :2006/04/30(日) 20:14:31
確認だがエロ抜きでいいんだよな
18 :
Mr.名無しさん :2006/04/30(日) 20:43:21
うん
20 :
Mr.名無しさん :2006/04/30(日) 20:47:52
大事なのは萌かよ
21 :
Mr.名無しさん :2006/04/30(日) 20:49:56
大事なのは心意気
22 :
前スレ946 1話 :2006/04/30(日) 22:49:47
…18歳の夏休み 僕“やぁ蒼。” 蒼“遅いよ。尚樹!” 尚樹“夏休みは朝から勉強かよ!ほんと受験生はつらいよ” 蒼“何言ってるの! この時期の図書館は開館10分前にならばないと席とれないんだから、急ぐよ!” 彼女の名前は『蒼(あおい)』 感情が豊か。よく泣き笑いする。明るく人懐っこい。 ショートカットで猫っ毛(天パ?) 黒目が大きく、口元がキュッと上がっていて笑顔が似合う 彼女と知り合ったのは学校でのことだ。 図書室閉館まで残るのが僕と彼女だった 僕はこの場が気に入り勉強していた。 「あのコ(蒼)よく頑張るなぁ」とか思っていたが…。 のちに知ったのだが、彼女は僕に対抗意識のようなものを燃やして閉館まで残っていたらしい。 ちょくちょく一緒に帰るようになり、1ヶ月ほどして僕のほうから、 “来年、受験だろ?お互い励ましあう『よきライバル』って意味で、つ・付き合わないか?” 彼女は一瞬キョトンとしてそれから真っ赤になった顔を隠して 蒼“い・いいわよ。受験まで告られたりしたらウザいし、 『よきライバル』として付き合ってあげる” こうして夏休みの開始と同時に僕達はお付き合いを始めることになった。
新先生か。 頑張っておくれ。
24 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/01(月) 08:36:13
wktk
さぁ、素敵な夢を見させておくれ。
26 :
Mr.名無しさん :2006/05/01(月) 11:45:48
先生、新先生続きマダー
27 :
前スレ946 2話 :2006/05/01(月) 18:20:11
しかし、 高校最後の夏休み、女の子と一緒にいるのはいいが、手も握らず参考書と向かい合うばかりってのも虚しい。 尚樹“なぁ、蒼。たまには息抜きって意味でどっかいかない?もちろん奢るからさ” 蒼“はぁ!?何言ってるの!この時期に いい?私とあなたは『よきライバル』として付き合ってるの! 大学生になったら…” 尚樹“はいはい。分かってるよ言ってみただけ”少し沈黙になり、ペンの音だけが鳴る中で、 蒼“…ねぇ私たち大学生になったら離れるのかな?” 尚樹“大丈夫じゃねー?俺達。彼氏彼女とか関係なくても一緒にいられる。どんな関係でも相性いいと思うんだけど” 彼女は聞き流すように 蒼“さて、今度は古典やろ♪” そんな勉強中心な生活の夏休みは終わった。 新学期が始まり、一人一人が変化を見せ始めた 免許を取りにいっているもの、 バイトに精をだしているもの そして、僕たちのように勉強だけしているもの 違いはあったがそれぞれが大人になるための準備をしていた。
28 :
前スレ946 3話 :2006/05/01(月) 18:25:35
蒼“おはよー!尚樹! こないだの模試どーだった! あ・た・しは、ジャーン!第一志望Aでーす! 凄いがんばったから まぁ敵役のあんたのおかげってのもあるんだけど あんたはどうだったの?せめてBくらいとってくれないと一緒には…” 尚樹“いや…俺、6月くらいからずっとAだったけど” (沈黙) うわぁ言ったの失敗したかと思った瞬間、彼女の顔が真っ赤になりワナワナと震え 蒼“なっ!なによー!それ! 一緒に勉強してたのに!あんただけ! あー、いるんだよね。こーゆー奴 『成績なんて気にしません。』みたいな顔して心んなかで周り馬鹿にしてるやつ あーやだやだそーゆー奴って大抵社会で…(略” (再び沈黙) 言われたい放題だ。 周りの友達は『仲よくていいなぁ〜』とか『楽しそうだな』とか言われる 実際、嫌な感じはしない つらい受験のなか心地よい感じがする。彼女のおかげだろう。 そんな日がいつまでも続けばいいなぁなんて思った 高校を終わってからも ずっと ずっと もし、別れるときでも『さようなら』ではなく 『また遊ぼうね。ありがとう』とか言おう。 そんなことを考えて、あっというまに12月を迎えた
29 :
Mr.名無しさん :2006/05/01(月) 18:46:35
新先生は話進むスピードマッハだなw
交差して悪いけどキリいいとこまでかけたからうpしま
31 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/01(月) 20:11:01
ひかり「気持ちよかった?」 プレイが終わった後、ひかりちゃんは俺の横にちょこんと座り聞いてきた。 犬飼「ああ・・・・よかったよ」 ひかり「よかったw」 そういうとひかりちゃんは笑った。 男のチンポを上手にしゃぶって褒めて貰ったというのに 曇りのないあどけない笑顔で笑うひかりちゃんは 俺と同じように何かが麻痺してしまっているのかもしれない。 犬飼「なんで・・・・この仕事を?」 俺は何となくそんな事を聞いていた。 ひかり「私の家親が片親しかおらんでなw父親あんま好きじゃなかったし 大阪から逃げてきてん。女一人で知らん土地で食べていこう 思ったらこーいうお店しか思いつかへんかったわ・・・・ ほら、私頭わるそうやろww何もできひんしこれしか・・・・なかってん」 犬飼「そう・・・か・・・・すまん・・・・・」 ひかり「あー気にせんといて。この仕事にも慣れたしお給料いいしw」 そういうとひかりちゃんはまた笑った。
犬飼「今日は・・・・ひかりちゃんでよかったよ」 ひかり「ほんまに?うれしいなぁw」 犬飼「仕事・・・・・頑張ってな・・・・・つらいだろうけど」 ひかり「・・・・・・・うん・・・・・あんがと・・・」 ひかりちゃんはきゅっと拳を小さく握る。 ぷるるるるる 電子音が部屋に響く。 35分を知らせるインターホンのベルが鳴った。 ひかり「あ・・・・・・」 犬飼「そろそろか・・・・」 ひかり「そ・・・そうみたいやねw」 ひかりちゃんはにっこりと笑うと俺に服を着せてくれる。 手馴れたもので俺のほうはすごく楽だった。 犬飼「じゃ・・・・今日はありがと」 俺はドアノブに手をかける。 ひかり「ちょ・・・・・」 もう一方の手をひかれ、俺は振り向いた。 犬飼「ん・・・・・」 ひかりちゃんは俺に手を回しキスをする。 ひかり「ん・・・・・んく」 俺はドアノブから手を離しひかりちゃんをそっと抱き寄せる。 そっと唇をはなすとひかりちゃんは少し照れた顔をした。 ひかり「またきてねwおにーさん」 犬飼「ん・・・・・ああ、またな」 俺は少し笑うとドアノブを回し部屋を後にした。
風俗店を出ると外は憎いぐらい清々しい青空だった。 薄く汚れた風俗街を太陽の光が照らす。 夜には綺麗に光るネオンの看板も昼見れば薄く汚れノスタルジックですらある。 人はまばらでゴミを回収する業者が面倒くさそうにトラックにゴミを放り投げていた。 俺はその横を通り抜け元来た駅を目指し歩きだす。 さっきまで女と一緒にいたという実感が無い。 虚しさが俺の心を癌のように蝕んでいた。
犬飼「おい!てめー借りたモンは返すのが筋だろうが!あぁぁあああ?」 親父「ひぃぃぃ」 夕方の小さな公園で怒涛がこだまする。 公園の遊具は小さな風に吹かれ、きいきいとかすれた音をそれに重ねる。 地面からツクシのように生えた公園の灯りのポールは 俺とみすぼらしいオッサンの姿を浮かび上がらせる。 俺は風俗に言った後、仕事の呼び出しを喰らった。 今日は巣鴨正志というオッサンの借金取立て依頼だ。 まったく、しがない親父とはこいつの事で見ていると腹が立つ。 正志「金は・・・・必ず用意する!用意するから!」 必死な顔をして俺に頼み込む。 こうやってコイツの相手をするのは何回目だろう。 顔を見ただけで吐き気がしてくるようだった。
俺はオッサンのむなぐらをつかむ。 犬飼「その気があるなら働けクソ野郎!」 正志「ごめんなさい!ごめんなさい!」 犬飼「つぎ合うときは用意しとけよ!!」 正志「はいぃぃぃ」 俺は思いっきりおっさんの腹を蹴り上げる。 ズゴッという鈍い音が聞こえた。 正志「ごふぅ!・・・げほっ」 片ひざをつきむせる親父を見る俺の目はきっと濁っているに違いなかった。 巣鴨は腹を押さえながら逃げるように公園から出て行った。 俺はベンチに座り資料を見る。 巣鴨正志、無職。 金はその妻、巣鴨幸恵と巣鴨修司が少しづつ返していた。 しかしそこは悪徳、金利は増え返しても返しても借金が返済される事は無い。 家族は不憫だとは思うがバカな親父をもったと後悔するしかないだろう。 世の中なんてそんなもんだ。 道徳心が我ながら欠落していると思う。
俺は資料を傍に置きボーっとする。 日は落ち公園に備え付けてあるライトの明かりが俺とベンチを照らす。 7月の夜は心地よかった。 このまま死んでしまったとしても俺は後悔しない。 何も俺には残すものも、志すものも、未来も無い。 そうやって生きてきた、そしてこれからもそうだろう。 俺は足元にあった石を拾ってポイッと投げる。別に意味は無かった。 「フギャ!」 声がする、猫だった。 犬飼「あ・・・・・・」 猫は足を引きずり暗闇に消えた。 犬飼「・・・・・・・」 女「ちょっと!」 後ろから声がする。振り返ると若い女がいた。 きっとした顔立ちで俺をにらむ。 女「猫に石投げるとかどーいう神経してんの!?」 犬飼「・・・・・」 説明するのも面倒だった。
うぇえー?!
…っと、もちつけ俺。 そこにクロスするのか?!
俺は立ち上がり公園を出ようとする。 女「ちょっと!」 俺の前に立ちはだかる。気の強い女だ。 年は二十歳ぐらいだろうか? 性格とは裏腹に顔立ち良かった。 犬飼「興味がねぇ」 女「逃げる気?」 犬飼「そうとってもらってかまわないね」 女「男でしょ!?」 犬飼「見たら分かるだろ」 女「いい年して弱いものいじめ?相手はちっちゃな猫だよ?」 犬飼「たまたま当たっただけだ」 女「嘘!」 犬飼「だから言いたくなかったんだよ」 相変わらず運が無い。 俺がMならば問題は無かっただろうが性癖はSよりだ。
ハゲ「おーい」 公園の向こうから頭の悪そうな声がする。田中のハゲだった。 なんてタイミングでコイツはやって来るのだろう。 ハゲ「どーしたんだよマー君w女がらみでこりゃまた修羅場だなぁw」 ハゲはタイミングだけじゃなくてどうやら空気も読めないらしい 犬飼「そーじゃねーよ」 女「あんた引っ込んでて!」 ハゲ「な・・・・なんだよ・・・・こいつ」 女「あんたに心ってモンはないの!?」 正直ぐさりと来た。 俺に心はあるんだろうか。一瞬そんな事を考えてしまう。 犬飼「てめぇには・・・・・・」 女「なによ」 犬飼「てめぇには関係ねーだろうがよ!」 俺は気がつくと自分でもびっくりするぐらい大きな声を出していた。
そうかあの脇役の禿はこの日の為に
女「ネコに石ぶつけて頭おかしいんじゃない!」 ハゲ「うっせーよタコ!てめえ女だからってタカくくってんじゃねえぞコラ!」 ハゲは完全にヒートアップしている。分かり易い奴だ。 女「タコはあんたよ!ハゲ!!」 犬飼「っぶwww」 ハゲ「んだとこのアマ!!!」 田中は見ず知らずの女にハゲと言われワナワナ震えている。 面倒な事は嫌いだ。ここは一つハゲをなだめて退散を・・・・・ 真っ赤な顔をして震えているハゲの後ろに気がつくと若い男が立っていた。 若い男「おい、ハゲ」 ハゲ「あ?」 若い男はハゲの顎を思いっきり殴る。 相棒は白目をむいてぐにゃりと地面に倒れこんだ。
一瞬何が起こったのか俺には分からない。 ここでやらなければ自分にも危険が迫る。 犬飼「はぁぁぁぁぁ?」 俺は自分を奮い立たせるかのごとく声を出した。 馬鹿だとはいっても自分の仕事仲間をいきなり殴り倒された事に 俺は自分でも驚くほどに熱くなっていた。 犬飼「シッ!」 思いっきり腕を伸ばし相手の顔めがけてパンチする。 若い男の頬に拳がめりこんだ。 相手も負けじと手を出す。肩の下で受けズキリと骨がきしむ。 女はダッシュで公園を出て行った。 まぁ、そっちのほうが都合がいい。 こんなダサい姿、知らない女にも見られたくなかった。 ワケも分からず俺は今あったばかりの男と殴り合いをしている。 もし10分前の俺が見たら訳が分からないだろう。
相手の胸ぐらをつかみ思いっきり殴る。 逆に胸ぐらをつかまれ殴られる。 永遠に続いたらどうしよう・・・・そんな事を殴られる瞬間考えてしまう。 殴り殴られる度、拳や顔殴られた節々がズキンと痛い。 スタミナはすでに無くなり、終わりの無い殴り合いは続いた。 犬飼「ぜぇ・・・・・ぜぇ・・・・」 若い男「はぁ・・・・・はぁ・・・・」 タコ「うーん・・・」 相方が目を覚まそうとしている。 やっと終わりか・・・・・ 喧嘩に勝つ事よりもこの喧嘩が終わる事に俺は安堵のため息を漏らす。 この兄ちゃんには悪いが俺の体力が持たない、終わらせてもらおう。 終わりが近づくと思うとにやりと口元がほころぶ。 しかし俺が想像した結末とは違った形で終わりはやってきた。
女「アレです!」 女の声がした。横には国家の犬、ポリ公がいる。 まずい! 職業がら警察には敏感に反応してしまう。 犬飼「おい!逃げるぞ!!」 今起きたばかりのハゲを俺は引っ張り起こす。 ハゲ「お、おう!」 ハゲはチラリと警官を見て状況を飲み込んだようだ。 取りあえず警察を見たら逃げろ。 体に刻まれた俺たちの悲しい習性だった。 タコ「落し物はもらってくからな!」 公園を出るときにタコは大声で叫ぶ。 どうやら起きた時チャッカリ拾ったらしかった。 男「ああああああ!!」 若い男の叫び声が聞こえる。 いきなりコッチは殴られたのだ。このくらいは頂いておこう。 犬飼「しっかりしてるぜ」 タコ「ってぇ・・・・」 タコは走りながら自分の顎をさすった。
犬飼「ぜぇ・・・・ぜぇ・・・・」 タコ「はぁ・・・・はぁ・・・・」 俺とタコは公園の近くにある雑居ビルの屋上に逃げ込んだ。 ここなら誰も追ってこず安心だろう。 綺麗な街の中でも一番薄汚れたこの雑居ビルは この健全な社会に適応出来ていない不似合いな自分と重なって見えた。 タコ「俺今日合コンだったのになぁ・・・・」 犬飼「・・・・・何時からだよ」 タコ「8時」 犬飼「間に合うだろ・・・・」 タコ「頭ぐわんぐわんすんだよ・・・・・いってぇ・・・」 そういいながら拾ったハゲは財布をチェックする。 タコ「おw二万千円」 犬飼「よかったな」 タコ「ほら」 タコは一万円札と千円札を俺に手渡す。 タコ「おめー頑張ったみたいだからなw千円は気持ちだ。」 千円以上の働きはしたと思うのだが気持ちは有難くもらっておこう。 犬飼「・・・・わりいな」 俺は金を受け取ると夜空を見上げた。 真っ暗な濁った空は星が見えず、月がぼんやりと浮かんでいる。
タコ「いってーけど合コンいってくるわ・・・・お前も来るか? すげー顔だけどw」 自分がどんな顔をしているのか分からなかったが相当腫れているんだと思う。 犬飼「いや・・・いいわ・・・いってこいよ」 タコ「ん、じゃあ行って来るわwつかまんなー」 犬飼「お前もな」 そう言うとタコは屋上のドアを空け出ていった。 犬飼「いってぇ・・・・」 俺は両手を両膝に置きズキンズキンと痛む体を押さえた。 心臓の鼓動と共に殴られた箇所はどくん、どくんと熱と痛みを帯びる。 いつまでもここにいては仕方が無い。 俺はゆっくりと立ち上がり辺りを見回す。 周りの商店街の明かりや歩道の街灯、信号機の光が 宝石のように散らばる。 その街の明かりが純粋に綺麗で 俺は何の為に生きているんだろう・・・・と 昔散々考えて答えの出なかった事をふと思い出し センチメンタルにひたっただけさと 俺はまたそれを、記憶の海にしずめた。
そうきたか!ぞくぞくするw
ゆっくりと雑居ビルの外に備え付けてある非常階段を降りる。 カンカンと鉄骨の鳴る音がこだました。 一番下まで降りるとゴミ捨て場の前に出る。 今の俺にはお似合いだ。 見るとゴミがゴソリと動いた気がした。 心臓がドキンと高鳴る。 目を細めて見るとさっき石をぶつけてしまったネコだった。 足を引きずりゴミを漁っている。 犬飼「おどかすなよ・・・・」 ちくりと心に棘が刺さる。 オッサンの腹を蹴っても何も感じなかった俺の心が 少し痛い。後ろめたさとでも言おうか。 俺はゆっくりとネコに近づく。 ネコはキッと俺を見て逃げようとした。 ヨタヨタと逃げるネコを俺は捕まえる。 ネコ「フギイィィイィィ」 バタバタと俺の腕の中で暴れる。 爪が俺の腕に食い込み血が流れた。
犬飼「っつ・・・・我慢しろ、病院に連れてってやるから」 ネコ「フヌー!フヌー!」 どうやら相当嫌われているみたいだった。 ネコは俺の腕から逃げ出すとまたヨタヨタと歩き出す。 「こっちよ、猫ちゃん」 声がした。 見るとスーツを着た黒髪の女が座って手をたたいていた。 俺はいきなりの事でその姿に一瞬目を奪われる。 スーツの女「ほら、こっち」 ネコはキョトンとその女を見ている。 俺はその隙に捨ててあった新聞紙を一枚取り出し、それでネコをばっと捕まえた。 新聞紙越しに長細い胴体がうねるのを感じる。 ネコ「フギイイイイイ」 またネコは俺の腕の中で暴れ出した。ガサガサと新聞紙が音を立てる。 犬飼「ほら、暴れんなって」 猫は体を必死に捻り俺からまた逃げようともがいていた。
犬飼「すまん、このネコ病院に連れて行ってやってくれないか?」 スーツの女「相当嫌われてるみたいねw」 そういうと彼女は笑う。 変に馴れ馴れしいが嫌じゃない。 犬飼「・・・・・」 スーツの女「分かったわ、貸してみて」 新聞紙に包まれたネコをそっとその女に渡す。 スーツの女「よしよし、怖くないよー」 そう言いながらネコをあやす。暴れていたネコは急に静かになった。 ネコ「・・・・にゃあ」 スーツの女「いい子いい子w」 俺はぽかんとその姿を眺めていた。 新聞紙に包まれた猫をいらゆらとあやすその姿は、我が子をあやす母を連想させる。 優しく、穏やかで、綺麗だ。
スーツの女「この近くに確か結構遅くまでやってた動物病院があったと思う」 犬飼「・・・・あ・・・」 俺はポケットから1万1千円を出す。 犬飼「これ、使ってやってくれないか。」 スーツの女「遠慮しないわよ?」 犬飼「いいさ、拾った金だ」 彼女は少し困った顔をして、少ししてから手を差し出す。 スーツの女「わかった・・・・ありがとう」 そう言うと片手でお金を受け取りスーツの女はネコを抱いて歩き出す。 スーツの女「何ぽかんとしてるの?あなたもいらっしゃいw」 犬飼「おれはいいよ」 スーツの女「いいからwね」 犬飼「・・・・・ん・・・ああ」 俺は頭をポリポリかくとその女の後にノコノコと付いて行った。 ビルとビルの間に街の空気で濁った月が見える。 その丸いぼんやりとした月の下、夜の商店街の中を俺たち2人と1匹は歩いた
取りあえずここまで ノシ
先生乙!続き楽しみにしてるよ。
スーツの黒髪ってまさか…
祝・連載再開
57 :
Mr.名無しさん :2006/05/02(火) 00:05:16
>>55 その ま さ か であってるとおもうが?w
>>58 今携帯で見れんけど、とりあえず乙。
前スレは無事に沈んだ模様。もまいらテキスト保存したか?
保存したけど文字化けしてた・・・
テキスト量今までの全部合わせると結構多いな
62 :
Mr.名無しさん :2006/05/02(火) 14:34:00
まじSUGEEEEE 亀レスだが この展開は予想外 ◆ZAh5Evz9NM先生、あんたまじ神だよ
63 :
58 :2006/05/02(火) 16:12:23
64 :
Mr.名無しさん :2006/05/02(火) 20:53:41
絵なら描こうか?
65 :
Mr.名無しさん :2006/05/02(火) 21:23:32
66 :
58 :2006/05/02(火) 21:29:19
>>64 絵描きさんキターーー(゚∀゚)ーー!
wktk
とりあえず、立ち絵を1枚スレにうpしていただけると
みなさん喜ぶとおもいます。
(主人公以外の)主要キャラクタは
麻奈(妹)
雪奈(姉)
五十嵐(女の子)
内藤(麻奈に惚れる男の子)
の4人です。(他にも何人かいますが・・)
画面サイズは 640x480 ですが、
y座標 280 以下はメッセージウィンドウで隠れます。
オリジナルの小説作者様はいらっしゃらないのかなあ。。
>>58 さん、macでも読めるようにして下さらんかのう。
テキストファイルだけでもええんぢゃがのう・・・
68 :
Mr.名無しさん :2006/05/02(火) 22:28:07
一応鉛筆で書いたのを前スレにうpしてたけど あんな感じのをちゃんとかけばいいんだよな。
69 :
58 :2006/05/02(火) 22:47:36
70 :
Mr.名無しさん :2006/05/02(火) 22:54:16
71 :
58 :2006/05/02(火) 23:31:07
>>70 酔っぱらいゆきな (・∀・)イイ!
しかし、携帯だと画面が小さいな。。
なんかピクト自体夜はPC許可できないようなシステムになったっぽ
75 :
Mr.名無しさん :2006/05/03(水) 08:39:59
絵師さま御光臨
76 :
Mr.名無しさん :2006/05/03(水) 11:35:00
>>58 をを、がんがってる人はけん。
これでおいらは用済みだ。
がんがれ、もっとがんがれ。
>>76 別に消えることないじゃんw
お前の才能も観たいぞwww
絵氏様ありがとうございます、めちゃ嬉しいっす みんなすげーお
79 :
Mr.名無しさん :2006/05/03(水) 14:50:57
優しい流れだな
80 :
前スレ946 4話 :2006/05/03(水) 18:03:00
12月24日、クリスマスイブだ。 世間では恋人達の最高のイベントなのに僕たちにはなんの関係もない 今日も図書館→ファミレス→家 できまりだろ。 蒼“ねぇ今日はちょっと早めに切り上げない? 寄りたいとこあるんだけど” おっ!きたか!とか思ったけど高ぶる気持ちを抑えて冷静に 尚樹“あーそうだなクリスマスだしな” と、彼女の顔を見る。 蒼“クリスマス…っていうより…ちょっと別のことで” 予想外の反応…ちょっとシリアスな顔つきに押されて“分かった”とだけ言っておいた。 そして… 着いた先はアクセサリーショップ 蒼“お金持ってる?” んっ?なんかねだってんのか?なんか『らしくない』って言えば『らしくない』が一応女子高生。 女の子なのだ 尚樹“おう!な・なんかほしいものでも、高いものとかやめろよ” ノーリアクションのまま 蒼“一万くらいでいいんだけど” 尚樹“それくらいなら” そして買ったのがシルバーにブルーの石が入ったピアスだった。 蒼“ねぇ場所うつさない?人気がないとこがいいんだけど” 尚樹“わかった。んじゃ公園でよくねぇ?外なら寒いし、人もいないだろ” これが僕達の始まりになった
81 :
前スレ946 5話 :2006/05/03(水) 18:08:47
場所を変えて、人気の少ない公園へ ベンチに座り、彼女がさっき買ったピアスを取り出し、左側のピアスを僕に差し出した 蒼“これ…” 尚樹“さっき買ったやつの…片方?…俺に?” 蒼“そう…あなたがするの” 尚樹“えっ片方だけ?” 蒼“うん。そして右側は私がするの。 いい?どんなに離れていてもこの片方づつのピアスが私たちを繋げてくれるの 大学生になってこれからずっと …なんてねっ!雑誌に書いてあったからうけうり。” すこし戸惑い 尚樹“い・今時んなの流行んねーよ”と小声でいう 彼女はニコッと笑いスッと立ち“それじゃーね” とだけ言って帰っていった 僕はしばらくベンチから立たずピアスを眺めていた。願掛けにしても強すぎるなぁ〜まさか留学とかしないよな〜 なんて色々考えたがまとまらずこの場をあとにした 冬休みが終わると友達に『おまえピアスつけたのかよ。お守りのつもりか』とか、からかわれ、 彼女もなんだかんだ言われていたらしい 二人の『絆』とは言えないな… そしてそれが意味する前触れもないままあっという間に受験日を迎えあっというまに本番終了 あっさりとしたものだがこれでノンビリ出来るな。 そして…
82 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/03(水) 21:11:43
獣医「これでよし・・・っと」 老獣医は猫の背中をポンポンとたたく。 猫の首にはエリマキトカゲの頭についてるやつみたいなのが巻かれていた。 傷口を舐めないようにするためらしい。 獣医「そこの兄さんの傷にも消毒しておいたから後で包帯でも巻いときなさい。 顔の腫れはシップでも貼るんじゃな、かかかかw」 そういうと獣医はにかっと笑った。 年季の入ったその動物病院はアルコールと 動物臭の混じった不思議なにおいのする場所だった。 獣医も病院と同じく年の入った白髪の爺さんでボサボサ頭にメガネを かけている。ヨレヨレの白衣が変に似合っている。
スーツの女「ありがとう御座います。よかったねw」 彼女は猫に笑いかける。 ゴロゴロと猫は気持ちよさそうにノドを鳴らした。 獣医「これが仕事じゃよ」 獣医はカルテを書きながら答える。 スーツの女はぺこりと頭を下げ会計の方へ行った。 獣医「若いの」 俺もその後を付いてゆこうとすると不意に獣医に声を掛けられた。 犬飼「え・・・・はい」 獣医「喧嘩は程々になw」 犬飼「・・・・・・」 不意にその事を言われ俺は黙り込んでしまう。 獣医は手元にあった缶コーヒーを差し出た。 獣医「ほい」 俺はぺこりと頭を下げコーヒーを受けとる。 ひんやりと冷えた缶のふたを開け黒い液体を胃に流し込んだ。 酷く・・・苦い
獣医「目が死んどるぞw」 コーヒーを飲む俺を見て獣医は言った。 獣医「そーいう目をしてココに運ばれてくる子達はみんな死んで いっちまう。生きる気力が無いんじゃろうな・・・・・ 何年も獣医やってると目で分かるんだよ、目でな。 アンタの目も例外じゃー無い」 遠い目で獣医は檻で寝ている犬を見ながらそう言った。 犬飼「自分には・・・・何もないですから・・・・・・何も」 気がつくと俺はそんな事を答えていた。 心を見透かされているようだった。 なんだか気持ちが落ち着かない。
白衣の老人はボロボロの椅子にぐっともたれ掛かり天井を見上げる。 獣医「動物はな・・・・自分を守るために身を守る。 じゃが、それだけじゃー無い。 家族の為にも身をていして敵から守る時がある。」 獣医は分厚いメガネをくいっと上げる。 獣医「守る者が出来ると人ってモンは生まれ変わる。 お前さんが何の為に戦ったのか知らんが 願わくば・・・・ 誰かの為に戦う事を祈るよw」 そういうと獣医は俺を見て、またカカカっと笑った。
会計を済ませると猫はケースに入れられスーツの女と俺は夜の動物病院を後にする。 街はゴールデンタイムを終え少し静かだった。 犬飼「じゃあ・・・・俺はこの辺で・・・・猫は俺が何とかする」 スーツの女「あ、ちょっとまってて」 そう言うと女は猫の入ったケースを俺に渡し走ってどこかに行ってしまった。 俺はまたもやぽかんと突っ立ってしまう。 夜風が俺と猫を包む。 ねこ「・・・・にゃあ」 犬飼「なんだよ」 ねこ「ごろごろごろ」 犬飼「・・・・・ふぅ・・・」 猫はようやく俺を許してくれたのかのどを鳴らす。 風はヒゲをゆらしネコは気持ちよさそうに目を細めた。 スーツの女「おまたせー」 ビニール袋をぶら下げたスーツの女はひらりと手を振った。
スーツの女「今度はあんたの番よ」 犬飼「俺は・・・いいよ」 スーツの女「こういう時は男は黙って「ああ、頼む」っていえばいーの!」 犬飼「なんだよそりゃ」 スーツの女「クスw」 犬飼「ははw」 そう言って俺達は動物病院の明かりが漏れる歩道で、くすりと笑った。 犬飼「いちちち・・・・」 スーツの女「我慢、我慢」 バス亭のベンチで俺はシップを貼ってもらった。 ズキン、ズキンと鼓動を打つ箇所にシップを貼ると えも言えない爽快感が腫れた箇所を包む。
スーツの女「まった派手にやったわねぇ」 犬飼「何がだよ・・・・」 スーツの女「喧嘩したんでしょ?獣医さんが言ってた」 犬飼「・・・・・」 スーツの女「まっ・・・・・理由は聞かないであげる」 犬飼「・・・・すまん」 スーツの女「男は黙って・・・・ね?w」 犬飼「・・・・そうだったな・・・」 女は丁寧にシップをぺたぺたと俺に貼ってゆく。 スーツの女「これで・・・・よしっと」 そう言うと女は背中をぽんと叩いた。 犬飼「あ・・・・ありがとう・・・・」 スーツの女「気にしないでw」 スーツの女はにっと笑う。
犬飼「じゃあ・・・・いくわ」 スーツの女「うん」 犬飼「名前は?」 スーツの女「私?」 犬飼「お前以外誰がいるんだよ」 スーツの女「雪奈。斉藤雪奈」 犬飼「俺は犬飼だ。犬飼雅彦」 雪奈「ああ〜なるほど」 犬飼「・・・・・なんだよ」 雪奈「どうりでネコと仲が悪かたわけだ、「いぬかい」さんw」 犬飼「なるほどなw」
雪奈「そのこ・・・・大事にしてあげてね」 犬飼「ああ・・・・」 雪奈「それじゃ」 犬飼「また」 俺達は背中合わせに歩き出す。 振り向く事もせず、その時は名前を聞いただけで別れた。 少し後ろ髪を引かれたがすむ世界が違う人間だ。 最初から諦めている。 胸は静かに熱く、その夜が俺の人生を変える最初の夜となった。 そしてそのときの俺はまだそれを知る由もなかった。
今日はここまで ノシ
やべぇ…相変わらずすげぇクロスだよ。 修司のムショ行きの原因、巣鴨父を追い詰めたのも毒男と真琴がくっつくきっかけも犬飼で。 ひかりがメインストリームに如何に関わってくるかも楽しみだな。
なんだこの神がかり的内容は ぶっちゃけ内藤よりおもしろい
94 :
Mr.名無しさん :2006/05/04(木) 01:29:53
すげEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE! 犬飼かこええええええ! 感性ずれてる漏れだから、こいつをかこいいとおもう。 ていうか、この設定をつくったNM先生すGEEEEEEEE。
95 :
前スレ946 6話 :2006/05/04(木) 07:53:29
結果は… 二人とも合格同じ学校 彼女のほうは普通に合格だったが、僕のほうが補欠合格 評価Aが聴いて呆れる 彼女は大爆笑され頭が上がらない。 そんな楽しい一時のあとそして、僕たちは… 尚樹“受験終わったな” 蒼“そうだね” 尚樹“俺たちも、お別れ…か?” 蒼“尚樹は、どうしたい?” 尚樹“俺は、まだ一緒に…” その言葉をさえぎり彼女は不意にkissをしてきた 彼女のうるんだ目を見て言葉がでてこなかった 蒼“馬鹿ね。わたしたちはずっと一緒って言ったでしょ これからも” そういうことか、 すべてがまとまった。あのピアスは“これからも”ってことか… 僕は言葉がでず固まったまま、 彼女は笑った顔で 蒼“わたしの『初めて』だったんだぞ。 そんな顔いつまでもしてないで笑ってよ” 僕はその言葉で正気になりとりあえず笑った。 何がうれしいって、彼女とこれからも一緒にいれる。 同じ時間。同じ空間。僕は僕たちは笑っていられる。
96 :
前スレ946 7話 :2006/05/04(木) 07:59:11
4月入学式 大学は凄いと思う。格好いい奴。かわいい奴がうじゃうじゃいるからだ。 それより凄いと思うのは彼女はそれらに負けず劣らず人気があるということだ。 蒼“サークルの勧誘。うざいんだけど あたしあーゆーチャラいの好きじゃないんだけど” 尚樹“凄いな。美人のお姉さんがサークルの制服でチラシくばってんの” 蒼“あんた何デレデレしてんの!あーやっぱあんたみたいなエロイやつと付き合うの失敗…(略” 大学生活で徐々に彼女が物事に熱心なだけ人じゃなく心底明るい人だというのが分かった。 テニス・バスケなど色んなサークルの体験入部を一緒に周った どのサークルの人とも彼女は馴染んだ 僕はそれに便乗するように人と話した ほんと彼女は凄い奴だ。 蒼“ねぇーサークル決めた?掛け持ちとかもしてみたいけど やっぱバイトもしたいよね” 尚樹“わりぃ俺2ヶ月ちょいやりたいことあるんだよね” 彼女はキョトンとして 蒼“えっ…なにそれ?学校のことじゃなく?” 彼女は膨れ顔で、“じゃーいいよ!”みたいなこといってたが 僕には彼女を驚かすための秘策があったのだ
前スレ946も面白いと思うのは俺だけじゃないはず 一つだけ要望で 尚樹 本文。のように名前と本文の間に半角スペースを 置いてくれるとうれしいです
>>97 携帯厨に優しく・・・って奴だろ?wwww
わかるよわかる
だって、俺はお前だから
>>96 前スレ946先生乙です。
読んでて楽しいよ、続き早く読みたい。
100 :
前スレ946 :2006/05/04(木) 09:58:34
俺も携帯 …って言ったら?
103 :
Mr.名無しさん :2006/05/04(木) 15:31:44
ハ,,ハ ('(゚∀゚∩_ おいらをどこかのスレに送って! /ヽ 〈/\ お別れの時にはお土産を持たせてね! /| ̄ ̄ ̄|.\/ | .モツ煮..|/  ̄ ̄ ̄ 現在の所持品:たばこ・ライター・コーヒー・ブラックブラック・枕・ケータイ電話 睡眠薬・聖教新聞 ・ダッチワイフ・外付けSCSI340MHDD・ネットランナー4月号 TYG02・小嶋進社長・ゲルトモ・ディプスファンタジア・抵抗1kΩ(黄紫橙金)・媚薬 バーボン・リップクリーム・セガサターン・バールのような物・バイブ・50インチ液晶TV ボンカレー(甘口)・ジローラモ・エースヘルム・MAR全巻セット・切断済みの亀頭 東京タワーのミニチュアキーホルダー ・無償の愛・おっぱいプリン・イオナ・電話代の請求書・ウナコーワ NHKの請求書・かりんとう(黒糖)・新庄・コロッケそば・『森の生活』・ベルディ君・ミアキスタソ・(`〜´)・ iPod・ろうそく・鞭 ・森の詩 ・曙・ナベシネ・検便容器・プルトニウム・無職様・灰皿・読売新聞・秋田犬・チワワ・魔少年 熱気ささらタン・サッカーユニフォーム・バスケットボール・スクール水着・女王試金石・タマゴサンド・セフィリアハード2 クォータースタッフ柿・水道橋〜秋葉原の定期・ダイヤモンドは傷つかない・ロッキン2007チケット・蒼星石の鞄 生け捕りにしたツチノコ・身代観音像・マトリョーシカ・カブトゼクター・モシンナガン・熊除けスプレー NEEDLESS単行本1〜4巻セット・『超優良企業「さだお商事」』・yool・大技林 ・僕の右手 フリスク
104 :
58 :2006/05/04(木) 17:08:59
絵師さんの協力が得られても 背景をどうにかする必要があるな ちと探してみるか
105 :
前スレ946 8話 :2006/05/04(木) 17:35:16
尚樹“じゃーな!俺先帰るから!” 蒼“うん。私はサークルにいくから” 彼女はちょい不安そうな顔をしていた。でもまだ内緒。驚いた彼女の顔見たいから 彼女はテニスと英会話のサークルらしい。これまた、いい男が集まりそうなサークルだ 僕のほうが不安だっつの そして、2ヶ月。 蒼“ねぇ尚樹2ヶ月たったけど、なんだったの?『やりたいこと』って” いよいよ来ました 尚樹“よくぞ聴いてくれました。これを取っていたのです!” ジャーン♪と見せたのは取り立てホヤホヤの自動車免許 尚樹“どーだ!驚いたか”と思いっきり自慢気に言ってやった 彼女の反応は… 蒼“はぁ!?なんで一人でいくのよ!一緒にいこうとか考えてたのに 勝手に!自分だけとって自慢したかったの!?忘れてたあんたそーゆー奴だもんね” …ってやっぱりな反応。 尚樹“悪かったよ。 でさぁ〜今度一緒にドライブいこうよ 海とかさ” 彼女は不機嫌そうに 蒼“え〜。あんたの運転?あたし酔いやすいんだから丁寧に安全運転してよね” 彼女はすぐ笑顔に戻りその表情を見て僕も笑顔になった。
>>105 少し読みやすくなった
つか、ほんとに携帯なん?
大変でつね><
>>104 前スレに誰かが
便利な背景サイト張ってたぞ?
108 :
Mr.名無しさん :2006/05/04(木) 22:01:16
今日は神の降臨はなしか
109 :
Mr.名無しさん :2006/05/05(金) 10:54:45
そして今日に期待
110 :
前スレ946 9話 :2006/05/05(金) 15:45:15
夏の上旬、一年前丁度僕たちが出会った日だろうか。 レンタカーで20キロほど行ったとこの海にいくことにした。 待ち合わせの場所で車と一緒に待っていたら いつもよりお洒落をキメた彼女がきた 蒼“待った?今日はよろしくね” …惚れ直したといっておくべきか。やさしく明るい水色のワンピースがよく似合っていた。 蒼“ちゃんと安全にね。安全に”と忠告 尚樹“親にも散々言われたって 高速道路とか使うわけじゃないから大丈夫だよ” それでは出発。天気はいいし、最高のドライブ日でデート日 彼女“いい天気ね。ねぇ尚樹はなにか将来の夢とかある?” ドライブ中の会話にしてはと思ったが 尚樹“いや、特別ないな〜蒼はありそうだけどな” 彼女“うん。私はボランティアで世界にいきたいな。なんてね 人が笑った顔見るの好きなんだよね …なんてちょっと臭かった?” 本当にこのコはしっかりしたコだと尊敬した 尚樹“凄いな。目標があって。俺も人が笑ってるの好きだけど 特別何かしたいってのは…ないかもな” 情けなく見えるだろうか。しかし、彼女はにこっと笑い 蒼“大丈夫だよ。尚樹なら。あたしが認めた男だから。” これからがんばろうと思った
>>110 もーちょい細かな描写あると萌えれるんだが
とりあえず乙
112 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/05(金) 21:04:17
土曜日、昼の大通りは賑やかでいろんな人が笑いながら 道を歩いてゆく。普段はのんびりとした時間が流れる並木道も 週末になると違った顔を見せる。 ハンバーガー屋で450円のセットをテーブルにおいて俺は窓の外を ぼんやりと眺めた。時計は昼の一時を回っている。 子供連れの家族がよく目立つ店だった。笑い声が絶えない。 で、俺の横ではハゲがハンバーガーを馬鹿みたいに食べている。 本当に馬鹿なんだからしょうがないのでココはほおっておく ハゲ「それ、もごもご、くっていい?」 くちゃくちゃと音を立てながら俺のフィッシュバーガーを指差す。 食い意地だけは一人前だ。 犬飼「ああ・・・食えよ」 ハゲ「うへへ、恩に着るぜw」 そう言うと俺のフィッシュバーガーをモシャモシャと食べる。 犬飼「・・・・・・」
あの日の夜から俺はどうにかなってしまった。 寝ても覚めてもあの女のことばかり考えてしまう。 俺はあの斉藤雪奈とかいう女に惚れてしまったのだろうか? 自分のモヤモヤした感情に戸惑ってしまう。 誰かを好きになったのは高校のときだった。 その時は告白して普通にフラれ、そんなに好きでもない女に告白され 俺はその女で童貞を捨てた。 セックスの甘さを覚えた俺は好きでも何でもない女を抱き 上辺の甘い言葉を投げかけ、フッたりフラれたりを繰り返した。どちらにしても 俺の心は痛くも痒くも無かった。 そんな事を繰り返してゆく事で、誰かを好きになるという感情を 忘れていってしまったのかもしれない。 しかし今俺が恋する相手は名前しか分からない。 もしどこの誰だか分かったとしても俺なんかが釣り合うとは到底思わない。
犬飼「はぁ・・・・・・・」 ハゲ「むしゃむしゃ、どーしたんだよ、くちゃくちゃ、相棒」 犬飼「てめ・・・・食ってから話してくれないか?中が見えんだよ」 ハゲ「くちゃくちゃ、マジで!」 犬飼「・・・・はぁ」 俺の周りにはこんな奴しかいない。 いまの状況を見る限りでは彼女に近づける確立は絶望的な数値だった。 考えるのはやめよう・・・・ 俺はゆっくりと席を立つ。 ハゲ「おい、くちゃくちゃ、どこいくんだ」 犬飼「俺んちに腹すかせたのがいんだよ」 ハゲ「ちょ!お前いつの間に!ずるいぞ」 犬飼「じゃあな」 ハゲ「ちょ!っま!」 女が出来たと勘違いしたバカはハンバーガーをのどに詰まらせむせていた。 俺はハゲを残しバーガー屋を出る。 外はカラッと晴れ渡りこの街に夏がやってきた事を告げているかのようだった。
俺は少し北に行った所にある小さなペットショップに入った。 無論腹をすかせた子猫ちゃんのご飯を買いに来た訳だ。 最近は1個80円のハンバーガーを与えているがどうにもしっくり来ない。 やはりここはしかるべき場所で購入したほうが賢明だろう。 店員「いらっしゃいませぇー」 小柄な店員が忙しそうに棚を整理しながら挨拶をする。 ペットショップの中は動物特有の匂いがした。好きになれそうな匂いじゃない。 俺はネコの餌コーナーへ向かった。 犬飼「う・・・・」 棚に並んだネコちゃんのご飯達とにらめっこする。 結構な値段だ。ネコの缶詰は人間様の缶詰より高かった。 ササミや魚、牛肉なんかもある。 俺が食べているものといえばカップめんやハンバーガー、 よっぽどネコの方が良いものを食べているに違いない。 犬飼「・・・・・・・」 普段ネコが何を食べるとか俺には皆目見当が付かなかった。 腕組みをして顔をしかめ考える。 まぁ考えた所でネコがなにを食べるとか分からない訳なのだが・・・・
取りあえず俺は安い量がたくさん入ったネコ用ペットフードを買った。 店員「ありがとうございます。760円になりまーす」 店員はにこりと笑うとドサッと餌の詰まった袋を目の前に置く。 ・・・・・重い 俺はずしりと重量感のあるペットフードを小脇に抱え店を出た。 たまにはこういう買い物も気分転換になっていいと思う。 俺はフラフラと日曜の並木道を歩き出した。 動物病院の前でふっ、と俺の足は止まる。 あの日の夜が鮮明に蘇った。 焦がれれば焦がれるほど胸は痛み、苦しさを増す。 吐き気にも似た胸の締め付けは日に日に大きくなっていた。 どうしようもない事なのに 俺には何も無かったのに 何も考えるなと自分に言い聞かせたのに・・・・ 俺は・・・・変わりつつあるのだろうか?
俺は考えを振り切りるかのようにまた歩き出す。 花屋を過ぎた所にある角を曲がった時だった。 犬飼「あ・・・・」 俺は思わず声を出してしまう。 黒い髪、スッとしたボディーライン。 きりっとした顔立ちは綺麗で、美しい。 今日は休みなのかワンピースだったが、それでも見間違うはずが無かった。 胸を焦がし続けた、件の張本人が俺の目の前にいる。 心臓は鼓動を早め、緊張で奥歯をぎっと噛んでしまう。 雪奈「あ」 彼女も思わず声をだしてしまった、といった様子である。 その後彼女に笑顔がこぼれる。 眩しかった。 神がこの世にいるとするならば、この二度目の出会いもまた 今考えれば偶然では無く、必然だったのかもしれない。
犬飼「えっと・・・この前は・・・・・・ すまなかったな・・・・その・・・・助かった」 雪奈「あ・・・・・いえいえ」 出会い頭に出会ってしまった俺は最初会った時よりもギクシャクしていた。 雪奈「・・・それ・・・」 彼女は俺が持つ荷物を指差す。 犬飼「・・・・ああ、これ」 雪奈「あのネコちゃんのゴハンだねw」 犬飼「まぁ・・・・な」 彼女はにこりと笑った。 俺はついつい目をそらしてしまう。 雪奈「元気・・・・してる?」 犬飼「え・・・いや・・・・・毎日ジャンクフードばっかり食ってるから・・・・」 雪奈「あははははwネコの事だよ」 犬飼「あ・・・・えっと・・・元気だな・・・・うん」 俺はかなりテンパっていた。人生の中でこれだけ緊張した事はそうそう無い。 今日という日がこんな素晴らしい日になるなんて誰が想像しただろう。
雪奈「今日はネコちゃんのお買い物?いい天気だもんね」 犬飼「まぁ・・・・たまには・・・な・・・・あんたは?」 雪奈「え・・・・・・・わたし?・・・・うーん」 彼女は少し考えるそぶりを見せる。 その後一瞬寂しそうな目をした気がしたが何事も無かったかのように 彼女はにっこりと俺に笑いかけた。 雪奈「あなたと一緒、いい天気だからお散歩ですw」 笑顔が絶えない人だった。 この前あったときよりも笑顔をたくさん見ている気がする。 気のせいかそれとも何か理由があるのだろうか・・・・ 犬飼「今日は仕事休みなのか?」 雪奈「ん・・・・えーと・・・・・ズル休みしちゃったw」 犬飼「案外ちゃらんぽらんなんだなwアンタ」 雪奈「そっかなぁ」 犬飼「なんでズル休みしたんだよ?」 雪奈「あ・・・・・うーん・・・・えっと・・・」 犬飼「あ・・・言いたくなきゃいいよ」 雪奈「・・・・う・・・うん・・・ごめん・・・」
先ほどとはうって変わって彼女はうつむき顔色を曇らせる。 雪奈「あははは、ごめんねw」 犬飼「いや・・・・気にしてねーよ」 雪奈「うん・・・あんがと・・・・」 悲しげなその表情は俺の心をちくりと刺す。 雪奈「あ・・・そろそろ行くねwま・・・またね」 犬飼「あ・・・・ああ」 雪奈「じゃ・・・・また」 彼女は手をひらりとふる。少し悲しそうな表情を引きずったまま くるりと背をむけ歩いてゆく。 少し距離が開いたところでもう一度振り返って「じゃ」と手を振り また歩き出す。
俺は呆然とその姿を見ていた。 道行く人が彼女の姿を見えなくしてゆく。 人ごみのざわめきも、車のクラクションも、店から流れる音楽も 全ての音が止まる。 彼女の後姿をただ、ただ網膜に焼き付ける。 ゆっくりと彼女は人ごみの中に姿を消した。 俺はまだ動けずにいる。 どくん 心臓が鳴る。 鼓動はゆっくりと、しかし確実に早くなる。
もう一生彼女に会えないかも知れない。 もう一生彼女と話す事は出来ないかもしれない。 もう一生彼女が何故あんな悲しそうな顔をしたのかわからないかもしれない。 おせっかいかもしれない 独りよがりかもしれない 2度会っただけなのに俺の凍てついた心の氷は確実に溶けつつあった。 変われるかも知れないという希望と 彼女の笑顔によって満たされる心の安らぎ 恋は盲目とはよく言ったものだ 俺は人ごみを掻き分け走り出していた。 人の波を押しのけ俺は走る。 息は上がり、視界が揺れる 足は尚も速く前へ前へと出ようとする。 何故走っているのかわからなくなって来る そうだ、俺はもう一度彼女に会いたい 純粋にそう思えた。 こんな感情は今まで生きてきた中で初めてだった。
歩道橋の上に彼女の姿が見えた。 俺は歩道橋まで走り一段飛ばしで階段を登る。 息が切れそうだった。心臓の鼓動が彼女によるものなのか 走ったために早まったのかどっちなのか分からない。 彼女は階段を降りる。 犬飼「まってくれ!」 息は切れ切れだったが俺は思わず大きな声で その後姿に声を掛けていた。 階段の中ほどで彼女は振り返り 俺を見つけると目をパチクリさせる。 犬飼「ぜぇ・・・・・・ぜぇ・・・・うっく・・・っその・・・」 雪奈「は・・・・はい?あの・・・大丈夫?」 俺の顔を覗き込むように彼女は俺に語りかける。 また彼女の前に立てた事が嬉しかった。
犬飼「ぜぇっ・・・・晩飯・・・・ぜぇ・・・一緒に・・・・ぜぇ」 雪奈「え・・・」 犬飼「行かないか・・・・・ぜぇ・・・・・奢るよ・・・・っく・・・ あの夜の借りを・・・・ぜぇ・・・・返したい」 あの日あの時あの場所で君に会えなかったらと 誰かが歌にして歌っていた 俺は彼女に会って確実に何かが変わろうとしている。 それを確かめたかった。
今日はここまで ノシ
両先生方乙です 毎日仕事から帰ってきてから読んでます 毎日楽しみにしてますよー!
127 :
Mr.名無しさん :2006/05/06(土) 00:00:11
なんだこのスレ? おもスレー
◆ZAh5Evz9NM先生の作品読んでると 『街』を思い出す いろんな人がザッピングしてて最高です
130 :
Mr.名無しさん :2006/05/06(土) 20:13:01
131 :
前スレ946 10話 :2006/05/06(土) 21:46:13
海に到着。夏でもそんなに混んでおらず快適だ。 彼女は海を見ていた。 僕は海を見ている彼女を見ていた。 蒼“ねぇ尚樹。波がくるとこまでいかない?” と僕の手をひっぱり波がくるところまでいった。 服を着たまま僕たちはふざけあって水をかけあったりした 蒼“あっー楽しかった 尚樹、子供みたいに、はしゃぐんだもん 合わせるこっちの身にもなってよね” 尚樹“はぁ?俺がお前に合わせてんだよ!” 二人は笑った。 尚樹“ほらっお茶買ってきたぞ” 蒼“えぇ〜あたし、アクエリアスがいい” 尚樹“贅沢いうなよ!” こんな馬鹿みたいなことで笑える日がいつまでも続けばいいな… 人の数も少なくなったので僕らも帰ることにした。 途中… 蒼“あれ?あの子供。あんなとこで遊んでて大丈夫かな?” 子供が歩道のとこでボール遊びをしていた。確かにボールが道路にでたら事故をおこすかも 彼女と二人で注意しにいこうと近寄ったその時 ボールが道路にこぼれた。 “危ない!”と、二人で駆けつけた。 二人が駆けつけたところに… キィィィィィ…!! 不幸というのは忘れたころにやってくるもの 僕達は、“儚さ”を知った
132 :
前スレ946 11話 :2006/05/06(土) 21:50:34
… … あれからどれくらいたっただろう?寝て起きた後特有の気だるさに襲われ目が覚めた 尚樹“うっうう、なんなんだ?ここ?” ここは…図書館?彼女とよくここに通ってた 男“おっ起きたか?” 尚樹“あ・あんた誰だ?図書館…なんですか?ここ?” 男“まぁー何から話そうか? これまでのこと、と、これからのこと、 丁寧に慎重に話ても理解できないだろうから 分からなくても、聞き流してくれ” 僕の前にいる男は、27〜30歳ほど モデルのような2枚目だ。 煙草をくわえながらしゃべっている…んっ?煙草?図書館内で煙草?なんって非常識な そういえば彼女は?蒼は?どこに? 蒼“うっうっあれ?” 向かいあった椅子の影から彼女の声がした 男“おっ?彼女のほうも起きたかい” 尚樹“おい!蒼” 蒼“あれ?尚樹?凄い頭がグラグラするんだけど、あたし達なにしてたんだっけ?” その言葉を遮り男は手を叩き 男“はい!そこまで! それ言ったら俺の仕事なくなるじゃん、お二人さん” 仕事?この男はなにを言ってるんだ?そもそも何者だ? 男“難しそうな顔すんなって 単刀直入にいうぞ” 二人は息を飲み男のほうを凝視する 男“おまえら…死んだんだ”
なんとここに来て衝撃の展開
134 :
Mr.名無しさん :2006/05/06(土) 22:15:37
え?…えぇ?
135 :
Mr.名無しさん :2006/05/06(土) 22:30:04
ちょwwwwきたこれwww
136 :
Mr.名無しさん :2006/05/06(土) 22:36:48
137 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/06(土) 22:37:31
どーなんのwwwwwwwwwコレ
え〜と…とりあえずwktk
>>137 ちょwww
気になるのはわかるけど、先生の話も楽しみにしてますよ
140 :
Mr.名無しさん :2006/05/06(土) 23:38:27
災難だ災難
141 :
Mr.名無しさん :2006/05/06(土) 23:46:47
ちょっと読み直す
142 :
前スレ945 12話 :2006/05/07(日) 08:22:51
尚樹 “し・死んだって…ここは?” 男“そう?一応ここがあの世、 死んだら本人が一番想いで深いとこにいくんだ。 そこが天国なのか地獄なのかは、その人しだい 意外と地味だろ? 二人同時に同じ場所にくるのは珍しいよ。まじで” 唖然として 尚樹“えっ?何がなんなのか” 反応しきれない、目が覚めたばっかりでここはあの世と言われても、 男“だから、理解しなくていいって” 突然、蒼が何か閃いたような顔して 蒼“そうだ!あたし達、海にいて走っていったとこに、車に…” 男はまたまた言葉を遮り 男“そうそう。あんたたちはトラックに跳ねられんだ ツイてないよな。トラックが居眠りしてて歩道に乗り上げてきたんだから まぁー子供のほうはなんともなかったんだけど まさか、乗り上げてくるとはな〜” 悩んでることは違うが不満顔な三人 沈黙を終わらせるために 尚樹“でっ、あんたは誰なの?” 今更な感じだが、意外とそこが重要だったりする 男“一応、死んだら俺にあうことになってるの 色々説明役なんだけど よくいう『死に神』みたいな” 蒼“し・死に神?” 身なりがイメージと伴わない。あまりに普通の男の風貌。 話は続いた。
143 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 08:25:25
何この才能
144 :
前スレ945 13話 :2006/05/07(日) 08:34:51
死に神“ここからが重要なんだけど 二人が『本気で生き帰りたい』って思うまで幽霊やってもらうから これ結構長いんだよね まぁ10年くらい?” まだよく事態が飲み込めない。とりあえず今のままのようだ。 尚樹“あのさー幽霊になってなにすんの?幽霊終わった後はどーすんの?” あっ!と言い忘れていたような顔になる死に神 死に神“なにするか。基本的には自由! 思い出の地を巡るのもよし! 覗きするのもよし! だからみんな10年かかるだよ。 自由は気持ちいいからな それと幽霊が終わったら、また人生の始まり。 『転生』ってやつ? これだから10年かかるんだよ。 人生はキツいから” 僕は黙ってきいてることしかできなかった すると今まで静かに聴いてた彼女が口を開いた 蒼“うん。大体分かった あたし達は幽霊になって何年かこのままってことでしょ? 本当はあなた(死に神)のことも含めて全部否定したいんだけど 否定してちゃー先に進まないから” 彼女の切り替えの速さに感心してしまう
145 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 09:45:39
花びらのように散りゆく中で
147 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 10:35:20
148 :
58 :2006/05/07(日) 10:40:40
>>6 のテキストをもとに、
必要な背景絵の洗いだしをしてます。
家、夜(毒男) →ベッド夜(背景写真補完)
家、昼(毒男) →ベッド昼(背景写真補完)
家、風呂(毒男)
家、夜(五十嵐)
家、夜(ゆきな)
家、昼(内藤)
ケーキ屋 →ケーキショップ(背景写真補完)
スーパー(お買い物)
レストラン
車道(バイク)
149 :
58 :2006/05/07(日) 10:41:10
公園、昼 公園、夜 海の見える公園、昼 海の見える公園、夜 警察 クラスルーム 街の俯瞰画像(山頂からの景色など) 花屋 ショッピング街 本屋
150 :
58 :2006/05/07(日) 10:42:07
映画館(館内) 映画館(シアタールーム) お祭り →夜店(背景写真補完) 教会 病院(外から)、昼 病院(外から)、夜 病院(廊下) 病室 病院(煙草部屋) 病院屋上 →校舎の屋上(背景写真補完) 手紙 桜 墓地 背景あてる場所を考えながら一読しただけなので、 見落としはありそうです。 使える絵を探してくれる人がいないと厳しい?
151 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 10:55:07
それにあわせて服も何パターンかかいたほうがいい?
152 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 11:13:20
職人はかっこいいのぅ
153 :
58 :2006/05/07(日) 11:58:51
>>151 何パターンかあると助かります。
形にすることを優先するとしても
雪奈:
・私服
・スーツ
麻奈:
・私服
・制服
・パジャマ
・ワンピース+麦わら帽子
五十嵐
・私服
・私服(デート用)←できれば
あたりは分けたいですね。
154 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 13:50:18
まだまだ?
155 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 14:04:35
ついでに言えば ノープリントのTシャツとかやめてほしい ベルトとかもターコイズとかちょい派手なやつ頼む
156 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 15:34:54
女物ファッション誌と睨めっこしながらがんがってみる
157 :
前スレ945 14話 :2006/05/07(日) 15:45:06
死に神 “…というわけだ。だからあとは、がんばってね” 死に神は話を終わらせる。僕はまだ聴きたいことはあるが、まとまらず言葉がでない。 すると、 蒼 “私は…尚樹と一緒ならどこだって…いいけど…” 彼女の顔つき声からさっするに本気でいっている。 夢や幻かもしれない。しかし、そう考えてもしょうがない。信じなければ先にいけない 尚樹“俺も…どこへいたっていい” 答えになっていないが、それが正直な答え 夢でも幻でも、どこへ行っても一緒にいたい 死に神“何?おまえらそんなに生き返りたいの?” そんなことを言った覚えはないがそういう解釈もできるだろう。 苦痛も自由もある現実で二人で分け合って生きていたい。それも本音だ 死に神 “よし分かった。 特別だ。生き返えらせてやるよ” んっ!?と二人は向き合って目を丸くした? 蒼“えっ?いいの?” 死に神“いや焦らすもんでないし、 ただ2つ条件があるから” 死に神の条件って、 嫌な予感がするが
>>157 俺だったら一生幽霊でいいや…
(´・ω・`)
159 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 17:01:34
なんか漫画の吹き出し読んでるみたい。
160 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/07(日) 20:09:37
雪奈「夕食の・・・・お誘い?」 俺は息切れが激しく両膝に手をおいてこくこくと頷く。 雪奈「・・・・・んー」 彼女は少し考え込んだあとぱっと顔をあげる。 雪奈「よし!飲もう」 犬飼「ぜぇ・・・・へ?」 雪奈「いい所があるの!安くておいしくて早いの!」 犬飼「あ・・・・ああ」 雪奈「大丈夫?お酒」 犬飼「ま・・・・まぁ」 雪奈「よし!決まり!」 俺は少し圧倒されてしまう。 そんなつもりは無かったのだがあれよあれよという間に彼女と俺は 4時からやっているらしい彼女いきつけの居酒屋に行く事になった。 どこで飯を食うとか考えても無かった俺には助かったといえば助かった。 二人駅の方へ向かって歩き出す。 俺達はお互い同じ方向を向かって歩く。 例えそれが今だけの幸せだったとしても 今まで心に満たされることの無かったその安らぎを 俺は葉の青々と茂る木々が並ぶ並木道を歩きながらかみ締めた。
雪奈「うぉおおおおとぉおおおおくぉおおおおおおなんてぇええええ しゃーぼんだまー!!!」 今にも潰れそうなボロッちい居酒屋のカウンターで彼女は歌う。 カウンターの奥には丸々と太った女将さんがおり、彼女を見て笑っていた。 テレビはチャンネルがダイヤル式で、黄ばんだメニューとその横に 置いてある招き猫が昭和を感じさせる。ボロボロの椅子は座りごごちが悪かったが 不思議とこの店にいると落ち着いた。 雪奈「うぉおおおおおい!飲んでないじゃないれふか!!!」 ビール片手に彼女は俺の首に手を回し酒臭い息を浴びせかける。 酒が入った後の豹変振りには流石に流石に俺もタジタジだった。 犬飼「お前大丈夫かよ・・・・・」 雪奈「うっせー!!」
がぶがぶとビールを飲む彼女の顔は赤く酔っているのが見ただけで分かる。 女将「あーあー、今日は一段と出来上がっちゃてるわねぇ」 犬飼「いつもこうなんですか?」 女将「んー、今日は特に酷いねぇw」 そういうとボンレスハムみたいな女将さんは笑った。 女将「ほらwあんたも」 女将は生ジョッキとモツ煮込みを差し出す。 ジョッキはキンキンに冷え麦芽はじける気泡が早く飲めよと語りかける。 俺は出されたビールを手に取りぐいっとノドに流し込む。 この瞬間だけは生きていて良かったと思える瞬間だ。 ビールが胃に流れ、酔いが少しまわってくる感覚が気持ちいい。 モツ煮込みは意外とあっさりしていて一味がぴりりと利いており 俺はついつい箸が進んでしまった。
雪奈「にゅふふふふふふ」 犬飼「な・・・・・なんだよ」 雪奈「おいひーでしょw」 犬飼「お・・・・おう」 ジャンクフードばかり食べていた俺にとって、こういう手づくりな 感じの料理は逆に新鮮だった。 素材の味がするというか、やさしいというか・・・・・・ 女将「まーあたしが作るんだから美味しいに決まってるでしょーがw」 雪奈「ママー!最高!!」 女将「あっはっはっはっは」 犬飼「いや、美味いッス・・・・ほんとに」 女将「どんどん食べな!お代金はちゃっかりもらうけどw」 犬飼「ははw」 小さな汚いけれど居心地のいい居酒屋で俺は料理と酒に舌鼓をうった。
雪奈「ぐぅう・・・・」 空きジョッキと料理が散乱するカウンターに彼女はぐったりつっぷし いびきをかく。完全に熟睡しているようだった。 女将「あ〜あ」 犬飼「寝たなw」 女将はタバコに火をつけ煙をフッと漂わせる。 テレビから漏れる野球中継の実況のBGMがこの店とマッチいていた。 女将「あんた、この子の知り合いかい?」 犬飼「ん・・・・・まぁ・・・そんなとこです」 女将「いい子だろw」 犬飼「いや・・・あの・・はい・・・・」 我が子を見るような目で女将は彼女を見る。 女将「まー、なんでこんな良い娘がフラれちゃうかねぇ・・・」 犬飼「ふられたんですか!?」 俺はついつい大声で聞き返してしまった。 そう言えば俺は彼女に彼氏がいるかどうかなんて聞いていない。 女将「なんだい?アンタもこの子を狙ってる口かい?」 犬飼「あ・・・・・う〜ん・・・・・まぁ・・・・そういう事でいいです・・・」 女将「あっはっはっはw正直だねーアンタ!」 そういうと俺の肩をカウンター越しにバンバン叩く。
女将「この店にも二人でちょくちょく来てたんだけどさ、 ちょっと前に雪奈ちゃん泣きながら入ってきてねぇ・・・・ 彼氏と別れたって言うの。そりゃーびっくりしたわよ あんなに仲よかったんだからねぇ・・・」 そういうと女将は空のグラスに日本酒を注ぎ口をつける。 女将「他に女が出来たって雪奈ちゃんは言ってたけど そんな風には見えなかったねぇ、彼氏さん。」 犬飼「そう・・・・なのか・・・・」 女将「でもね、ココだけの話。女が出来たってのは嘘だと思うのよ私」 犬飼「どういう・・・・意味?」 女将は小声で俺に話す。 女将「借金」 犬飼「借金?」 商売柄ついついアンテナが立ってしまう。
女将「お父さんが借金してその返済が続いてるんだって。 それでね、彼氏とお母さんがずーっと働いて返してたんだとさ・・・・ まったく、偉いねぇ」 犬飼「・・・・・・」 なんだか知っている話な気がする。 女将「この娘には心配かけたくなかったんだねぇ・・・・ 借金の事は一言も言わなかったらしいよ」 犬飼「あの・・・・彼氏の名前って・・・」 女将「えっと・・・・巣鴨・・・・修司・・・・だったかな」 よりにもよってあのオッサンの息子か・・・・・・・ 俺は初めて自分の仕事を呪った。 自分が一番かかわりたくない形で俺は彼女にかかわりを持ってしまっていた。 人を不幸にする事しか出来ないの人間なのかもしれない。
女将「どうしたんだい?考え込んで」 犬飼「あ・・・・いや何でもないッス」 雪奈「すぴー・・・・すぴー・・・・・・」 彼女は尚も寝息を立てていた。 野球中継は終わりテレビはニュースを映している。 女将「あんた、この娘送ってやんなw手だしちゃだめだよ!」 犬飼「お・・・・俺っすか?」 女将「これも男の仕事」 犬飼「・・・・・・・」 女将「気張ってる女ってのはさ、どこかで自分を支えてくれてた糸が プツンって切れちまったっとき、誰か側にいてほしいモンなんだよ・・・」 犬飼「俺は・・・・・」 女将「あんたも色々あるみたいだけど自分だけが不幸だなんて思うんじゃないよ。 みんな辛い事いっぱい抱えてるんだ。雪奈ちゃんだって、雪奈ちゃんの彼氏だって 誰一人苦しみを知らない人間なんていやしないのさ・・・・・」 女将はコップ片手に空を仰ぐ。 女将「だから誰かにすがっていたい・・・・弱いんだね、人間ってのは」 にやっと笑うと、アゴで彼女を送ってやれと指示を出す。 俺は彼女を横目で見る。 彼女もまた苦しみを背負って、それでも笑って前に進もうとしているんだという事が 俺の心にじわりと響いた。
犬飼「ほら・・・・立てるか?」 雪奈「うぅぅぅー」 女将「ほーら、ここは旅館じゃないんだよ!」 犬飼「すいません、じゃあ帰ります」 女将「アンタもまたきなよw」 犬飼「はい、是非」 俺は彼女をおんぶしてぺこりと頭を下げる。 女将はわざわざ店の外に出てきて手を振った。 俺はもう一度、電信柱のライトの下頭を下げる。 雪奈「すぴーうぴー」 犬飼「のん気だよなぁ・・・・」 俺は彼女をおぶって一歩、また一歩と帰路についた。
今日はここまで ノシ 職人さん乙です
170 :
Mr.名無しさん :2006/05/07(日) 23:49:45
おもスレー
ネットならではの文章だな。
あー…やっぱそう来たか。 本編かなり読み込んで、外伝と何処でリンクするか直感的に予測出来るのは俺だけでは無い筈だ。
先生乙 (´・ω・`)セツネェッス
174 :
Mr.名無しさん :2006/05/08(月) 18:33:17
下がり杉 ほす
175 :
58 :2006/05/08(月) 20:12:24
犬飼「おい・・・・おーい」 夜の公園で俺はベンチに座らせた彼女の頬をぺしぺしたたく。 送ろうにも彼女の家がわからない。 周りのお店はすでに閉まり、しんとしている。 雪奈「くぅ・・・・・」 犬飼「まいったな・・・・」 俺はぽりぽりと頭をかいた。 ふうっとため息をもらしてしまう。 俺は彼女の横に座る。 俺の横で寝息を立てる彼女の安らかな顔。 幸せだった。 こくりこくりとあいずちを打つように眠る彼女は 今も尚夢の中だ。 犬飼「どうすっかなぁ・・・・」 俺はベンチにもたれ空を見上げる。 星は見えず朧月がぼんやりにじんで見えた。 雪奈「シュウ・・・・・ジ・・・・・」 ふと横を見ると、彼女は眠りながら呟く。 一筋の雫を頬に伝わせながら。 犬飼「・・・・・・たまんねぇなぁ・・・」
177 :
Mr.名無しさん :2006/05/08(月) 20:41:12
>>175 ぜんぜん時間なくて絵がかけねえ・・・
ゴメン・・・もうちょい待ってくれ・・・。
頭の中には一応キャラはできてきつつあるんだけど。
178 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/08(月) 20:41:27
俺は親指で流れる涙をぬぐってやる。 雪奈「・・・・・ひゅう・・・じ・・・・・」 顔をクシャクシャにして彼女はぽろぽろと泣き出した。 起きているのか眠っているのか、どちらにしろ様子がおかしい。 ダムが決壊したかのように彼女の瞳から涙がこぼれる。 犬飼「お・・・おい・・・」 雪奈「あうぅぅぅううう・・・・・ひっく・・・・・あうぅううう・・・・ぐしっ」 アルコールと失恋による悲壮感。 いままで貯めていた感情が溢れ出てきたのだろうか・・・ 彼女は泣き崩れる。 雪奈「だいしゅき・・・ひっく・・・・だったのに・・・・・うっく・・・・ 訳わかんないべさ・・・・・・ひっく・・・・・・・」 犬飼「・・・・・・・」 雪奈「三年付き合ったんだりょ・・・・・うっく・・・・・三年・・・・・うっく もう・・・・・・わたしゅ・・・・・・・・」
酔いでろれつが回らない舌で彼女は尚も想いを紡ぐ。 彼女は両手で子供のように流れる涙をぐしぐしと拭いた。 雪奈「もう生きていけないりょ!うっく・・・・・責任とってりょ!!えっく」 犬飼「・・・・・・・」 雪奈「でも一番嫌なのはこうやって・・・うっく・・・・男の人に 振られたって愚痴聞いてもらって かわいそうな自分に酔ってりゅ・・・・ひっく・・・・・私自身がいやなんだ!」 犬飼「・・・・・やめろ」 雪奈「誰かにすがりつかなきゃ生きていけない弱い人間なんだ、ひっく・・・・ シュウジじゃなくてもいいのかもしれない! 自分さえ良ければそれでいいんだ、私なんて! 誰かに甘えてそれにもたれ掛かって楽しようとしてるだけなんだ!」 犬飼「もういい・・・・呑みすぎだ」 雪奈「いいことないりょ!・・・・きっと誰でも良いんだ、私なんか・・・・ひっく 今だってこうやって可哀想な私をあなたに見せてりゅ! 優しくされたいだけなんだ!ひっく・・・ 最低だよ!!」 彼女は大声で泣きながら叫んだ。 今まで膿のように溜まった想いを吐き出す。
俺はすっと彼女を抱きしめる。 犬飼「もういい・・・・・」 強く 心臓の鼓動を聞かせるかのように彼女の顔を胸に押し当てた。 ベンチに座り俺はぎゅっと彼女を抱き寄せる 雪奈「もう・・・・・わかんないよ・・・・・ひっく・・・・ つかれたよ・・・・・・」 犬飼「何も・・・・・考えない方がいい・・・・」 夜の公園は尚も静かで、ただ彼女の鼓動だけが聞こえた気がした。 雪奈「うっうっ・・・・・・」 犬飼「泣きたいときは泣けば・・・・・・・」 雪奈「うっっうっ」 犬飼「お・・・・」 雪奈「おぇえええええええ」 犬飼「うわあああああ!」 彼女は店で食べたものを 俺の胸でリバースした。
今日はココまで ノシ ちょい社員旅行逝ってくる 3日ほど空けま
スレ落ちてんじゃねのw
183 :
Mr.名無しさん :2006/05/08(月) 21:56:56
その間頑張って絵をうpします!
184 :
58 :2006/05/08(月) 22:21:24
>>177 無理するとモチベーション下がっちゃうので、
マイペースでやっていただければよいとおもいますよ。
>>181 (´∀`)イッテラッシャイマセ
185 :
Mr.名無しさん :2006/05/09(火) 07:34:30
先生不在か 保守
187 :
Mr.名無しさん :2006/05/09(火) 15:27:05
188 :
Mr.名無しさん :2006/05/09(火) 17:23:46
189 :
58 :2006/05/09(火) 20:22:26
>>187 麻奈キター(゚∀゚)
おさげ麻奈可愛いですね。
以下チラシの裏w
俺は最初にそれなに読んだとき
ツインテールが何のことかわからずぐぐったwww
ttp://www.fuzzy2.com/words/twintail.html 深いなw
ちなみに
>一般のファッション用語としては、
>ツインテールは「おさげ」または「アップ」に含まれる髪型で、
>「ツインテール」という呼び方は普及していません。
らしいので、2つおさげと呼んだほうがよいかも?
190 :
Mr.名無しさん :2006/05/10(水) 04:56:43
でもおさげだと三編みのおとなしそーな子のイメージ ついちゃうからやっぱりツインテールって表現で伝わると思うよ。 ところで麻奈ってセーラー?ブレザー?
このスレ 神だらけ
193 :
Mr.名無しさん :2006/05/10(水) 10:43:30
今自分の画風と違う絵を参考にしようとして 萌えアップローダー見に行ったら気持ち悪くて吐いてしまった。 萌え系は俺にはかけん・・・
>>190 に対してレスがつかないので
独断でセーラーにします。
>>194 書いてもらってる側としては
なかなか注文つけにくいもんよw
好きなように描いてくれ
楽しみにしてる
196 :
Mr.名無しさん :2006/05/10(水) 15:40:09
>>195 なるほど。
でも書いて貰ってるんじゃなくておれが勝手に書いてるだけだから
気にするな。
どっちかってと注文が多少ある方が嬉しい。
けど自分でイメージふくらませて書いてみます。
197 :
Mr.名無しさん :2006/05/10(水) 15:58:37
個人的にはブレザーで赤い蝶リボン すまん。好みを言ってしまったorz
198 :
Mr.名無しさん :2006/05/10(水) 16:08:19
>>197 2パターン描いてみる。
ってか仕事中落書きしてたら商品詰めの方に回されたw
>>198 ちょwwwwwバロスwwww
俺もブレザーが好きも
200 :
Mr.名無しさん :2006/05/10(水) 16:57:20
商品詰め終わり。 さー退社までまた描くかなw
201 :
前スレ946 15話 :2006/05/10(水) 19:09:17
蒼・尚樹“条件?” 死に神の条件だ。厳しいのだろうか? 死に神 “一つ目は、その耳につけてるピアス くれないか?” 二人はそれぞれのピアスを触った 蒼“これ?” 死に神“そう。それ” 蒼“でもこれは…” 僕のほうを見る彼女。 そうだ。このピアスは僕たちを繋ぐもの。 僕たちの『絆』だ 蒼“これは…” 死に神が口を挟む 死に神“あーあー知ってるよ。『片方づつしたピアスの二人は…』ってやつね いんじゃないの?夢があってさ” 今度は彼女が口を挟む 蒼“だからさぁ!” 今度は僕が口を挟む 尚樹“いいよ。蒼” 僕はピアスをはずす 蒼“えっ?” 不安な顔になる蒼 尚樹“いや…ピアスを思い出の場所においてくのもいいかなって” まだ不満がのこる蒼だが渋々 蒼“わかったわよ。確かに…生き返れるんだし” 蒼はピアスを外して僕の手に乗せる。 僕は死に神の手に2つのピアスの渡した。 尚樹“いいか!これは大切なものなんだから無くすなよ!” 死に神は聞き流すように 死に神“あー!こーゆーの、ほしかったんだ。まじでサンキューな”っとだけ そして2つ目の条件。
202 :
前スレ946 16話 :2006/05/10(水) 19:13:16
死に神“さて、2つ目だけど” 息を飲む二人。この条件を飲めば二人はまたいつもの生活ができる。 死に神“それは、『生まれ変わる』ことだ” 僕は理解できなかった。 尚樹“えっ?『生まれ変わる』って…?” 死に神“うん。もう一度人生をやり直すの。” と、いうことはだ… 蒼 “えっ?それじゃ な・尚樹とは…” そう。これでおしまいということだ そこに死に神が励ますように 死に神“いや、そーとは限らないぞ! もしかしたら出会うかもしんないじゃん” そんな励ましの言葉が彼女には届いていなかった 今にも泣きそうな顔していて、 蒼“そんなの嫌だよ。今までのこと全部無しになるんでしょ!?絶対、嫌! …それなら!ずっとここに…” そこから先は言ってはいけない。彼女のような強い人には言わせてはいけない。 とっさに口を挟む 尚樹“蒼!” 彼女はビクッ!として言おうとしたセリフを止める 尚樹“そんなこと言うなよ。 『海外でボランティア』…したいんだろ?色んな人の笑顔見るんだろ? 生き返ろうよ” 涙を拭った彼女。
203 :
Mr.名無しさん :2006/05/10(水) 19:16:09
なんで、おまえはこんなくそつまんないものを書いて、邪魔するの?
204 :
Mr.名無しさん :2006/05/10(水) 19:27:38
これこれw 作品書いてくれる先生を悪く言わないwww 批評酷評なら喜ぶが
205 :
58 :2006/05/10(水) 22:09:40
>>190 仕事中の落書き&2chウラヤマシスw
ツインテールはそのままにしておきます。
おさげ=大人しいというイメージがつくならイクナイですね。
よく考えたら、立ち絵見ればツインテールの意味は
明らかだから、知らない人が読んでも無問題ですねw
すでに描き始めていていまさらな感じですが、一応。
結構良いところの女子高ってかいてあるし、
制服はブレザーをイメージしてました。
206 :
Mr.名無しさん :2006/05/11(木) 06:27:00
ほしゅー
麻奈ラフ書き〜。 こんな感じでいいですか?
タダイマ
>>208 マジ乙です
ほんとなんだかすいません
純粋に嬉しいです
>>208 すいません この絵で抜いても いいですか?
213 :
Mr.名無しさん :2006/05/11(木) 21:10:14
抜けますか? 普段エロ絵なんか描かないのでエロさはでてないような… でもなんかうれしいですw
214 :
58 :2006/05/11(木) 21:50:36
215 :
58 :2006/05/11(木) 21:59:41
サイズ調整とか位置合わせは
描くときは気にしないでくださいませ。
解像度が足りてれば(大きめの絵なら)
システム側で調整できますので。
立ち絵だと全身入らないのがかなしい。。
>>209 オカエリ-ヽ(・∀・)ノ
216 :
Mr.名無しさん :2006/05/11(木) 23:29:01
すすすうすすすすすすすうsすげーーーーーーーーーーーーーーー
217 :
Mr.名無しさん :2006/05/12(金) 09:27:32
職人が多いスレでつね おもスレー
ついに毒男2作目のエロゲか
職人様の方々には脱帽です。 俺も職人の方々に答えられるよう妥協せず頑張るお
220 :
Mr.名無しさん :2006/05/12(金) 20:19:04
がんがれー。 ちなみに俺はもう一人の先生にも期待している 双方ガンガレ!
>221 GJ
224 :
Mr.名無しさん :2006/05/13(土) 16:35:55
休日age!
225 :
58 :2006/05/13(土) 21:00:42
226 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/14(日) 00:58:12
犬飼「ぜぇぜぇ」 雪奈「くぅ・・・・」 ボロアパートの二階に上がる階段を登り終え俺は大きく息を切らした。 背中では彼女が気持ちよさそうに寝息を立てている。 やっとのおもいでたどり着いた我が家。長かった・・・・・ 玄関を開ける。 ゴミや溜まった雑誌が俺たちを迎えいれてくれた。 雪奈「ぐーぐぅー」 犬飼「ホント、のん気なもんだよなぁ・・・・・」 彼女はリバースしたあと爆睡モードに入ってしまい 大声で話しかけようがほっぺたをつねろうがまったく起きる気配が無かった。 俺はしぶしぶ彼女をおぶって自分の家に帰ってきたというわけなのである。
とりあえず彼女をベットに寝かす。 彼女の服は辛うじて汚れなかったが俺は直撃を食らっていた。 鼻で息をしないようにずっとする。 犬飼「あーあ・・・・とりあえず・・・・・洗濯だな・・・・・」 結構気に入っていた服だっただけに少しショックだ。 俺は服を脱ぎシャワーを浴びた。 彼女をベッドに寝かせて浴びるシャワーはなんだか変な感じがする。 暖かな水滴の波が俺に付いた汚れを洗い落とした。 壁や床に飛び散った水滴は白い湯気となり視界を曇らせる。 俺はシャワーをそこそこに部屋の片付けへと取り掛かった エロ雑誌は即クローゼットの中に避難させる。 食べた後のカップ麺の入れ物、丸めたティッシュ、空のペットボトル・・・・・ この小さな部屋にこれだけのゴミがあったのかと、少し鬱になってしまいそうだ。 俺は押入れの奥からゴミ袋を引っ張り出しゴミを手当たり次第に突っ込む。
俺は気がつくと彼女の事よりも片付けに集中してしまっていた。 時計を見ると午前1時を回っている。 部屋を見渡すとずいぶんスッキリした感じだった。 なんだかやりとげたという達成感がある。 俺は冷蔵庫へ行き500_ペットボトルにはいった烏龍茶を取りだし部屋に戻る。 尚も彼女はくぅくぅと寝息を立てていた。 犬飼「くぁー、疲れた・・・・・」 床に座ってベットにもたれ掛かかった。 ふわりと体がベットに沈み俺の体重を支える。 なんだか今日一日の疲れがドッと出た。 ふと振り返ると彼女の寝顔が近くにある。 俺はじっとその姿を見いってしまう。 小さな顔も、細く白い腕も、ぷっくりと湿り気を帯びた唇も 今は何の弊害も無くふれる事が出来る。 雪奈「くぅ・・・・くぅ・・・・」 俺はペットボトルを床に置き そっと手を伸ばす。
車が前の道を通る音が聞こえまた消えてゆく。 心臓がどくんどくんと鼓動を早める。 手は震え、唾が口に溜まった。 一度大きく肩で息をする。 蛍光灯の灯りがくっきりと彼女の無垢な寝顔を照らす。 本当に綺麗だった。 雪奈「くー・・・・・くぅ・・・・」 可愛らしいどこか儚さを感じさせる寝息が理性を揺さぶった。 なおも俺は手を伸ばし彼女の頬にむかってそっと指先をあてがおうとする。 けれど・・・・その伸びた手は空を掴み おずおずと行き場を失った手がまたペットボトルの茶を掴む。
犬飼「・・・・・・・・駄目だ・・・・・俺ぁ・・・・・」 自分の手を見る。 掃除で少し汚れた手。 暴力と性欲で汚れた手。 ぐっと奥歯をかみ締める。 ベンチで抱きしめた事が嘘みたいに 彼女に触れる事が出来なかった。 今まで何人もの女を抱いてきたのに 彼女に触れる事が出来なかった。 怖いという感情 切ないという感情 手に入れたいという感情 抱きしめたいという感情 初めてかもしれない。 何かを失うのが怖いと思ったのは・・・・・
いつもの部屋が違って見える。 どこか、現実じゃないような、鏡の中にいる感じ。 実感が沸かないというのが正しいのかもしれない。 俺は電気を消しごろりと床に横になった。 彼女は彼女なりに一生懸命、恋をして生きているんだと痛感する。 羨ましかった。 ベッドに背を向け、高鳴る心臓を押さえながら眠る。 体を丸めるような胎児の格好。 いつの頃からか俺はこの形で眠るようになっていた。 その日はいろんな事がありすぎて、俺はなかなか寝付く事が出来なかった。 まぶたの裏の闇の中で彼女の笑顔だけが小さな光となって輝く。 それは俺の意識が眠りの沼に引きずり込まれるまで光り続けた。
犬飼!GOだ!GO!
234 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 01:32:04
ハアハア・・・
235 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 06:49:54
犬飼応援しる!
犬飼!!!!お前の剣はなまくらかッッッ!!!!!
237 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 10:10:07
文章力が上がったな、先生
238 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 11:18:11
犬飼くんの…H
239 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 13:12:38
神様そろそろ
240 :
58 :2006/05/14(日) 16:21:35
◆ZAh5Evz9NM せんせが
>>6 以降に綴ったテキストって
どこかにうpされてるのでしょうか?
連休までこのスレ知らなかったから
前スレまでのテキスト読んでないんです(´・ω・`)
最初から読みたくて
新しいテキストもあえて読まないようにしていたんですが
すげー気になるーーーーーー(´・ω・`)
241 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 16:27:22
犬飼編は前スレからだからなぁー。 こじんまりしたのでいいから、まとめサイト欲しい所だね
242 :
58 :2006/05/14(日) 17:05:02
このスレっていつ頃からあるのでしょうか。 まとめサイトほしいですね〜
243 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 18:22:19
前スレの最後のほうで 書くっていってたやつ結構いたけど
244 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 18:27:27
いま構成してるよ。 なかなかまとまらないけど・・・。 話も書きたいし、絵も早く完成させたいし なかなかできないっす。
245 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 18:58:12
246 :
前スレ946 17話 :2006/05/14(日) 19:49:23
尚樹 “大丈夫。誰になってもいつでもお前のそばにいるから 約束する。” 私は、彼を子供っぽい奴と見ていたが初めて彼の大人っぽい一面を見た。 本当は、『ありがとう』と言いたかったが精一杯でた言葉が 蒼“…バカっ” こんな時にも素直に出来ない自分が嫌いだ 涙をこらえてる彼女。 黙ってみている死に神。 僕は切り出す。 尚樹“さぁーいいよ!死に神さん 俺は準備O.K.だ!” 死に神は“分かった。”と軽く返事をすると、僕の身体が光に包まれた。 僕は彼女を見た。 尚樹“ありがとう。また遊ぼうな!”と一言 徐々に強くなっていく光の中で彼女は泣きながら 蒼“約束だよ!絶対!” 最後に強い光を放って彼の姿がなくなった。 私は一人取り残された。 死に神“あんた、どーすんの?” 私は…いや、私も… 答えようとした時、死に神はさっきのピアスを手のひらに乗せて 死に神“お前たちのこのピアス 意外とマジで効果あるかもな 『情』ってあるもんだな” その言葉に意味があるのかどうか、考えなかった。 蒼“お願いします” 死に神はニコッと笑い、私も光に包まれた。
247 :
前スレ945 18話 :2006/05/14(日) 20:04:28
2人とも姿がなくなり死に神一人だけが図書館にのこった 死に神“さて、記憶も身体も違うまま 2人は出会うことはできるだろうか? ちょっと俺にも楽しみができたな” 静まる図書館でピアスをつけ 死に神“人は一人じゃ生きられないか”と一言、死に神も光に包まれて姿を亡くす。 ある病院、 看護婦“おめでとうございます。元気な男の子です。” 子供“ぎゃぁぁぁぁん” 男の子が生まれた。 看護婦“珍しいわね。左耳に穴があるなんて” (蒼…君は今、どこにいるのだろうか?本当に出会うことは出来るだろうか?) クリスマスの日 蒼『いい?どんなに離れていてもこの片方づつのピアスが私たちを繋げてくれるの』 (やっぱり失敗したかな渡したの でも、きっと会えるさ。) 子供は大声で泣いた。 誰かに聴いてほしいかのように…大きな声で 母“この子の名前は?” 父“そうだな” 母“こういうのは、どう? 人同士、繋がりをもっていてほしいから 『連なる』と描いて、『連』(れん)って言うのは” 名前は『連』 新しい人生がスタートした
248 :
58 :2006/05/14(日) 21:03:07
249 :
Mr.名無しさん :2006/05/14(日) 21:12:59
250 :
58 :2006/05/14(日) 21:16:49
ついでに画像うp用のページも作ってみました。
251 :
58 :2006/05/14(日) 21:23:53
>>249 そういってもらえるとうれしい。
過去ログ保存してる人いたら、
ぜひうpおねがいします。
犬飼編の前半が足りないのか・・・・
253 :
58 :2006/05/14(日) 21:45:37
946先生のテキストを抜き出してコピーしてみた wikiにそのまま貼り付けたら読みにくい orz
254 :
Mr.名無しさん :2006/05/15(月) 07:15:28
期待ほしゅ
連投だが、946先生は携帯からだろ?
区切り区切りで改行加えてあげればいいのではないか?
やっぱりあなたのセンスに期待ですよ
>>253
まとめサイトまでできるなんて思ってもいませんでした。 有り難いことです、職人の皆様には頭があがりません 犬飼編前編ありますけど、うpのしかたが・・・・・・orz もっとパソコンやってりゃよかったお
わーどで打ってるんですけどアップロードをしてみました 方法合ってるかどうかわかんないけど
URL…
260 :
Mr.名無しさん :2006/05/15(月) 18:54:43
今日も期待してるよ先生
261 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/15(月) 20:23:03
深い闇はどこまでも続き俺はその中に意識を持ってゆかれる。 落下しているような浮遊感。 楽でも苦しくも無い。 ただ落ちる。 光が見えた。 小さな光。 視界を覆っていた闇の真ん中に小さな星。 その光の点はドンドン大きくなってゆく。 まぶしい・・・・・・ いつもより小奇麗な7畳1間の小さな部屋で俺は目が覚めた。 犬飼「ふぁ・・・・・・」 小さなあくびを一つ。 新鮮な空気を俺は肺に充満させる。 意識が次第にハッキリしてくると同時に断片的に昨日の出来事が蘇る。 歩道橋の上、ボロボロの居酒屋、女将、野球中継、汚れたメニュー 歌う彼女、笑う彼女、眠る彼女、涙を流す彼女 俺はゆっくりと振り返りベッドを見る。 ベッドはすでに空で、綺麗に掛け布団が畳まれていた。
262 :
Mr.名無しさん :2006/05/15(月) 20:26:55
833:しぃ◆lWOcOoOmOQ :2006/05/14(日) 00:56:14 なかなかの想像力。 似てるって言われたことあるのは高島彩。
犬飼「・・・・・・・・」 昨日の事が夢だったのでは無かったのではないかという錯覚を覚える。 俺はゆっくりと立ち上がりドサッとベットに倒れこむ。 かすかに、突っ伏した所から匂いがした。 柔らかく、やさしく、どこか懐かしいあの匂い。 俺は目を閉じぎゅっと布団を握りしめる。 握力がなくなるまで尚も強く強く握りしめる。 犬飼「ああ・・・・・・・」 うめき声のような声が自然と出た。 ぐるぐる色んな想いが回る。 目頭は何故だか熱かった。 鼻水も出る。 彼女を抱きたいという想いと 彼女を幸せにする事は出来ないという現実が ジレンマとなって俺の中でかき混ぜられた。 けれどそれは水と油のように混ざりきる事無く 分離して俺の心にずんと沈む。
頭の中のどこかが彼女に会うたびに少しづつ少しづつ壊れてゆく。 今までの俺の日常が彼女を軸に変わってゆく。 怖かった 切なかった 俺の心とは裏腹に外の世界は快晴で風が優しくカーテンをなびかせる。 いつしか俺の心のさなぎは硬いからの中で、どくんどくんと息づき 背中に一筋のヒビを入れる。 世界が変わってゆく。 いつもより片付いた朝の光が差し込む部屋の中で 俺はベッドの上で体を丸め、小さく震えていた。
目をゆっくりと開ける。 光は部屋を尚も優しく包み込む。 犬飼「・・・・・俺は・・・・・」 ゆっくりとベッドから背を起こす。 俺に出来る事・・・・・ 額に手を当てる。 彼女の幸せを生きる糧とするなら俺は今何をすべきなのか・・・・ その時、小さな決意にも似た炎がめらりと胸に火種となって揺らめいた。
俺はバッと起き上がり急いで上着を引っつかみズボンをはきかえ歯を磨く。 何故か体が勝手に動く。 こうすることが俺の使命なんだと 思考は神経を伝わせ、筋肉は尚も速く動こうとする 俺は急いでカバンをひっつかみ部屋の戸を開けると乱暴に閉め、鍵もかけずに走り出す。 盗られる物なんて部屋には何も無い。 盗られて困るものはココにある。 俺は原付に飛び乗る。座席はぐんと沈みタイヤは地面にぎっと押し付けられた。 鍵を乱暴に穴に押し込んでぐるりとまわし、エンジンに火をつける。 アクセルを全開にして事務所に二輪を走らせた。 エンジンは威勢のいい音を出しながら風をぴゅうぴゅうと 頬にあたらせる。 俺にとっては残酷な決断をしてしまったのかもしれない。 けれど、それで良かった。 自分への戒めと彼女の幸せへのそれが一番の近道だと思った。 連日からりと晴れた空は夏がやってきた事を俺に知らせる。 大きな入道雲に向かって原付は走り出した。
とりあえずここで 書くの遅くてスマンです なかなか先に進まん orz
先生乙です ゆっくり書いてください じっとパンツ脱いで待ってますYO
269 :
58 :2006/05/15(月) 22:41:43
背景素材もまだ全然足りてないけど、
静かだとなんかさみしいので
しばらく音楽素材でも探してみるよお
>>255-256 適当に更新してくれると助かりますw
>>258 うpありがとうございます。
ある程度まとまったタイミングで
ストーリーにうpしていただければ大丈夫です。
まとめサイトは更新しておきますねー
事務所辞めて一人で逃避行なのかな
271 :
Mr.名無しさん :2006/05/16(火) 15:33:18
272 :
Mr.名無しさん :2006/05/16(火) 18:03:55
キタコレ
273 :
Mr.名無しさん :2006/05/16(火) 18:28:48
がんばれ!職人
274 :
Mr.名無しさん :2006/05/16(火) 19:51:40
続きを
275 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/16(火) 21:35:52
事務所は雑居ビルの2階にあった。 1階は駐車場、3階は今空いている。 ボロッちい外装はどこか戦隊物の敵アジトを連想させた。 階段を登り事務所の扉に手をかけた。 がちゃがちゃと俺の侵入を防ぐ鍵。 まだ誰も来ていないのか戸は閉まったままだった。 事務所のスペアキーを取り出しゆっくりとまわすとガチャリと 戸と格子を繋ぐつっかえが取れる。 俺はすぐに顧客リストが入ったパソコンを立ち上げた。 ヴォンと画面が立ち上がる。 貧乏ゆすりが机をカタカタ揺らした。
顧客リストの中からデータを探す。 巣鴨 正志 俺はカーソルをそこへ持って行きクリックする。 手が少し振るえ、それに答えるようにカーソルも小さく動いた。 右クリックしウィンドウを開く。 俺は借金返済の履歴、返済額の項目。 返済しきったかのように嘘の報告を俺はパソコン上に 書き換えてゆく。 データ管理の仕事を覚えていて良かった。 ソフトの細かい所は判らないが数字を入れ替え返済残高を変えること ぐらいは出来る。 自分がやろうとしている事は巣鴨正志の 借金を返済しきったかのようにする事。 勿論、巣鴨正志の為じゃない。 巣鴨修司の為でもない。 斉藤雪奈・・・・・その人の為だった。
自分のしている事が正しい事なのか 本当に彼女の為になるのか判らない それが彼女の幸せに繋がる事なのか 誰も保障なんてしてくれない けれど、心も体も過去も未来もこの世界の鎖に繋がれた俺は シュウジという男に賭けるしかなかった。 二回逢っただけの女の為に、一度も会ったことの無い男に彼女の幸せを託す。 我ながらどうかしている。リスクがあまりにも高すぎた。 しかし直感や衝動が俺を動かし今こうしてパソコンの前に俺を座らせている。 居酒屋の女将の話によると借金が少なからず別れた原因なのだと聞かされた。 ならばそれが無くなれば、今の状況が変わるかもしれない。 俺の手元に彼女が来る事は無くとも、それで彼女が幸せになってくれるのなら それでいいと思った。
彼女は恋とはまた違う「何か」をくれた。 はたから見れば生きる意味といえば大げさかも知れない。 けれど俺にとって彼女と出会った事が人生2回目のスタートだった。 生きる意味の無い俺の「生」を生きる意味のある「人生」にしてくれた。 きっと彼女にそんなつもりは無だろう。 カタカタとキーボードの音が鳴る。 けれど、その生きる意味を見つけたんだ。 彼女の幸せこそが俺の生まれてきた意味なんだ。 その為なら自分なんてどうなってもいいと思った。 使命感にも似たその衝動は俺を動かす。 書類、ハンコ、領収書、そして・・・契約書。 金庫の鍵とナンバーも知っている。俺は金庫の重い扉を開け 必要な書類をくすね、また鍵を閉めた。
がちゃり 扉の開く音がする。誰かが来たのだ。 俺は急いで書類の束をカバンにつっこむ。 沢田「おう、今日ははやいな」 頭をぽりぽりかきながら沢田の兄さんが入ってくる。 ダルそうにあくびをして俺に話しかけた。 犬飼「あ・・・はい、ケータイ忘たんで心配になりまして」 沢田「そーか」 顔は普通を装ったが手は汗だくだった。 沢田「今日の仕事は帳簿だけやからそれしたらお前帰ってええぞ。」 犬飼「わ・・・かりました」 俺はそのまま席に付きパソコンに向かう。 心臓が鼓動を早める。 手の震えは止まらない。 帳簿を書き換えあまつさえ俺の足元のカバンには契約書が入っている。 ぴりぴりと緊張で耳の付け根が痛い。
沢田「おい」 犬飼「はっ・・・・はい!」 声が裏返る。 沢田「俺奥の部屋で寝るから勝手に帰っとってえーぞ」 犬飼「わかりやした・・・」 沢田「顔色悪いぞww薬でも始めたか」 犬飼「へへ・・・・」 俺は作り笑いをして沢田の兄さんを見送る。 沢田「くああああ」 もう一度大きなあくびをして奥の部屋へ兄さんは消えた。 犬飼「はぁ・・・・・」 俺は椅子にもたれ汚い天井を見上げる。 緊張の糸がふっと切れ、ぐっと背もたれに体重をかけるとギギッと椅子がしなる音がした。
俺は仕事を兄さんが起きる前にさっさと仕事を済ませた。 犬飼「それじゃ・・・失礼します」 申し訳ない程度の声で部屋を出るときに声を掛ける。 もちろん奥の部屋からは応答は無く、俺はそっとその扉を閉めた。 外の通りに出ると太陽は頭の真上でサンサンと輝く。 犬飼「さて・・・・」 俺にはまだやらなければならない事がある。 俺は書類の入ったカバンを抱え太陽の光に目を細めた。 みんみんとセミが鳴き始める。 昼だというのに学生服を着た奴らが多い。 学校に通う奴らはそろそろ夏休みを迎えようだ。 信号機の向こう側のアスファルトは陽炎を写し、腕を少し伸ばし大きく深呼吸をした。 巣鴨正志に電話をかけるも、ここ最近電話が通じなかった。 資料を取り出し巣鴨シュウジの住所を確認する。 俺はまた歩き出す。 我ながら馬鹿げた事をやっていると思いつつ、歩く。 熱を帯びた黒いアスファルトはゆらりと揺らめき もう夏なんだと俺に実感させた。
今日はここまで
ノシ
>>271 まじすげぇえええええええ
興奮しちゃったぽ
283 :
58 :2006/05/16(火) 23:52:04
>>271 まなかわいいよまなー。
わくてかwktk。
以下チラシの裏ということでw
271さんの作業、良いペースだとおもいますよ〜。
社会人絵師さんの場合、
あまり時間とれないのが普通ですので、
1〜2週間に1枚だと良いペース、
それ以上だとksk状態かなとおもいます。
左側の麻奈ちゃんの耳の高さは、
少しあってない気がしました
(制服まなちゃんを見ると、右耳が少し下?)
58の作業は必要な絵や音楽の把握ということで、
背景とかBGMとか大雑把に割り当て。
で、音楽素材を暫定 BGM として放り込んだら
いきなりファイルサイズが10メガくらいに orz
うpロダって何メガまでおっけーなんだろw
284 :
Mr.名無しさん :2006/05/17(水) 06:24:33
期待age
これまでの流れ 生きる理由を見出せない犬飼雅彦は毎日すさんだ毎日を送っていた。 風俗に行った日の帰り、犬飼は仕事である沢田の兄さんの依頼で 巣鴨正志に取り立てをする。 その後、夜の公園でぼんやりと石を投げているとそれが猫に当たってしまい 気の強そうな女(五十嵐真琴)に説教されてしまった。 「あなたに心はあるの?」という問いかけについに切れる犬飼。 そんな中、見知らぬ男(毒男)に相棒の田中を殴り倒され二人は乱闘にもつれ込む。 警察を呼ばれ逃げ帰った夜の街で、犬飼は雪奈と運命的な出会いを果たしたのであった。 犬飼はいつしか雪奈のことを想うようになっていた。 しかし、名前しか判らない上住む世界が違う彼女を自分の物にする事は無理だと 諦める。 ある日、犬飼と雪奈は偶然2度目の再会を果たす。 呑みに行った居酒屋で彼女の悲しい過去を知り心揺さぶられる犬飼。 泥酔した雪奈を部屋で寝かせ犬飼もまた眠れぬ夜を過ごす。 朝、雪奈は部屋におらず、犬飼はある決意をして仕事の事務所へ向かった。 巣鴨正志の借金を無かった事にし、書類を全て持ち出したのである。
286 :
Mr.名無しさん :2006/05/17(水) 11:08:47
>>283 耳なおしてみます・・・。
あんまりペンで描くの苦手なんでやっぱり手がふるえますね。
自分、鉛筆専門なのでw
次から鉛筆のままにしようかな・・。
287 :
Mr.名無しさん :2006/05/17(水) 17:04:59
ハアハア・・・
288 :
Mr.名無しさん :2006/05/17(水) 18:00:22
今日も楽しみ?
289 :
Mr.名無しさん :2006/05/17(水) 20:50:07
きょーも楽しみだぁぁぁ
290 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/17(水) 21:30:02
犬飼「ここ・・・・・か・・・・」 少し山側の木々が多い通りを少し奥に行くと 新しい街並みとはまた違った古い感じの家々が立ち並んでいた。 自動車1台がやっと通れる細い坂を登ってゆくとその家はあった。 木造の古めかしい小さな平家。向かって右奥はもう山で木々が青々と 斜面から生い茂っている。 相変わらずセミはミンミンと五月蝿い。 ココが巣鴨修司の家だった。 俺はゆっくりと家に備え付けてあるチャイムを押す。 ぴんぽーん 室内で音が鳴るのが聞こえる。 ぴんぽーん 俺はもう一度チャイムを押した。 奥からバタバタという音がする 「はぁーい」 どこか遠慮するような小さな声。 曇りガラスの向こう側で小さな影がちらりと見えた。 カラカラカラという音と共に引き戸が空く。 小さな女の子だった。
犬飼「あー、修司さんっているかな?」 女の子「あ・・・・えっと・・・・・どちら様ですか?」 犬飼「ん・・・・・まぁー友達って事で。妹さん?」 女の子「は・・・・はい。あの・・・・・巣鴨くるみっていいます。」 ちいさくペコリとお辞儀をする。 女の子は背が小さく制服の上からエプロンをかけていた。 なんだかオドオドしている子というのが俺の第一印象だった。 くるみ「すいません・・・・お兄ちゃん・・・・ここ数日帰ってきてなくて・・・・・」 犬飼「そうなのか?」 くるみ「はい・・・・・・会社にも来てないって」 犬飼「・・・・・・」 くるみ「あの・・・・・・何か知りませんか?」 くるみは少し目を潤ませていた。よほど心配だったのだろう。
292 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/17(水) 21:36:49
犬飼「他に何か変わった事は?親父さんは?」 くるみ「あの・・・・・お父さんも最近は全然見ないです・・・・・・」 この前腹を蹴ってからあの親父が何をしているのかは知らない。 電話にも出やがらねぇ。 家には寄り付いていないのか・・・・・ 腕を組み考える。 くるみ「大丈夫・・・・・ですか?」 犬飼「兄貴に最後会った時どんな感じだった?悪い、色々聞いちまって」 くるみ「えっと・・・・・庭の草むしりやってたかな?」 犬飼「草むしり?」 くるみ「うん・・・・土がついてて・・・・・普段そーいう事 しないから「変なのっ」て言ったら 「たまには庭きれいにしないとな」って・・・・・」 犬飼「草むしり・・・・ねぇ・・・・・」 くるみ「その後・・・私の頭を撫でてくれて・・・・・・・・ ちょっと出かけて来るって・・・・・それっきり・・・・・・」 犬飼「・・・・・・・」 俺はもう一度、巣鴨正志に着信を入れる。 電源が入っていなかった。
ぐぅ〜 俺の腹が不意に鳴る。 犬飼「・・・・・お」 そういえば朝から何も食べていないんだっけか・・・・ くるみ「あ・・・・あの・・・・」 犬飼「ん?」 くるみ「お腹・・・・すいてるんですか?」 犬飼「まあね」 くるみ「お兄ちゃんの・・・・・お友達さん・・・・・その・・・・ 今、夕食作ってるんで・・・・・よかったら・・・・」 犬飼「ありがとう、まっ気持ちだけもらっとくよ」 くるみ「あ・・・・そ・・・・そうですか」 犬飼「1人で作ってるのか?」 くるみ「は・・・はい・・・・・あの・・・・・2番目のお兄ちゃん大会 近くて・・・・・その・・・・サッカー部なんです・・・・ お母さんは・・・・・仕事で・・・・・・だからどっちも帰ってくるの すっごく遅いんです・・・・・」 犬飼「・・・・そう・・・・か・・・・・」 くるみ「はい・・・・・」
くるみは少し悲しそうな目をしてうつむく。 1人で食材を買って料理する彼女はその辺を歩いている バカな女子高生とは大違いだ。 犬飼「今日の晩御飯は何?」 くるみ「あ・・・・・・えっと・・・・・ハンバーグと・・・・・野菜スープ・・・・」 犬飼「俺の好物だ。食べるよ、やっぱ。」 くるみ「え・・・・あ・・・・はい」 犬飼「迷惑か?」 くるみ「あ・・・・兄がお世話になってるみたいですし」 違う意味でお世話をしているわけだがこの子は知らない方がいい。
くるみ「あ・・・・あの・・・・どうぞ・・・・」 くるみは俺を家へ招き入れた。 家の中は狭く、廊下はギシギシときしむ。 俺は小さな台所のテーブルに座らせられた。 整理整頓がなされ、古いキッチンだけれども生活観があり どこか懐かしさを漂わせる。 食器の入った木の棚、古い冷蔵庫、タイル張りの二口コンロ・・・・ くるみはまな板に向かいトントンと野菜を切ってゆく。 風景に溶け込んでいるかのごとく、それは絵になっていた。 けれど後姿は健気で、どこか寂しげだった。 俺は幼い頃を思い出す。 母親はよく男と出かけることが多かった。 1人ぼっちの子供には広すぎる家。 キッチンに立ちチキンラーメンを温めて毎日のようにそれをすすった。 1人ぼっちの台所は静かで、どこか虚しさを感じさせる。 俺はくるみにそんな昔の自分自身の姿を投影していた。
俺はスッとくるみの横に立ちまだ混ぜていないハンバーグのタネをこねる。 くるみ「あ・・・・・・」 犬飼「気にするな、こねりゃいいんだろ?」 くるみ「は・・・はい」 ボールの中でひき肉と卵はニチャニチャと混ぜ合わさり 徐々に粘性が出てきた。 くるみ「あ・・・・ちょっとまって・・・・・くださいね」 そういうとくるみは絹ごし豆腐をボールの中へ半丁ほど入れた。 犬飼「豆腐いれんのか?」 くるみ「あ・・・・・はい・・・・・こうすると・・・・・・ すっごく・・・・・やわらかく・・・・・・なるんです・・・・」 犬飼「へぇー」 くるみ「兄が・・・・・教えてくれました・・・・・」
くるみの野菜を切る手が止まる。 少し肩が震えもう一方の手で流れそうになった涙をぐしぐしと拭く。 きっと優しい子なんだろう。 まっすぐで素直だ。 そう感じる。 いつの間にか日が落ちかけていた夕焼けに染まった台所で 俺たち二人は並んで夕食を作る。 犬飼「兄貴は・・・・・どんなだった?」 俺はぐちゃぐちゃと肉をこねながら言った。 くるみ「お兄ちゃんの・・・事?」 犬飼「ああ、少し・・・・・気になってね」 くるみ「んと・・・・・何でも一生懸命だし・・・・・ ・・・・・・すごく優しいし・・・・・ けど・・・・・・・・」 犬飼「けど?」 くるみ「何でも1人で背負い込んじゃう・・・・・・・ 厳しいのかも・・・・・自分に・・・・」 犬飼「・・・・・・」 くるみ「私のお父さん・・・・・・・あんなだから・・・・・・・」 そう言うとくるみは少し困った顔をして笑った。
今日はココまで ノシ
299 :
Mr.名無しさん :2006/05/17(水) 23:12:45
300 :
前スレ945 19話 :2006/05/17(水) 23:21:42
連“あーダルい” あれから20年。俺(連)は大学生になった。 そこににやけ顔の男がやってきた 男“なーに眠そうな顔してんだよ!” この男は、『西野真(にしのまこと)』 小学生のときから中学高校今までとずぅ〜と一緒にいた 腐れ縁というやつだ 連“いやーさ、今更だがとりあえず大学入ったけど やりたいことってないなぁ〜ってな なんとなく勉強して来年就活じゃん 決められるわけねーじゃん。職なんて” 真面目なことを言ったんだが、西野はヘラヘラとした表情をかえない 西野“大丈夫大丈夫。みんなそんなもん。そーゆーもん。” 連“そうか?” 真“そうだよ。” 確かにそうなのかも。 真“んじゃ、彼女作るってのは? おまえ、『まだ』なんだろ?” 確かに俺は『まだ(童貞)』だ。しかし、そのことを不名誉とは思わなかった。 興味がなかったわけではなく、何か情熱がわかなかった。 俺は無言でため息をついた 真“たくぅ〜そのわりに格好つけてピアスしてるよな” 光るシルバーのピアスを左だけしてる俺。
301 :
58 :2006/05/17(水) 23:53:06
>>286 ペンのクオリティタカスとおもいますが、
主線を入れるかどうかは絵師さまのお好みで
決めちゃっていただければよろしいかと。
>>6 のタイトルは結局
「それ何て物語?」で良いのかなww
_、_ ( ,_ノ` )y━・~~~
前スレ945頑張れ!
いよいよくるみタンも食べ頃かぁw だいぶ前から期待してました^^
305 :
Mr.名無しさん :2006/05/18(木) 19:12:35
前スレ945俺も応援知る! その前に俺は絵をがんがらないと・・・ 最近極端に忙しくなってきてぜんぜん描けない・・・。 家にもパソコン欲しいなあ〜
306 :
Mr.名無しさん :2006/05/18(木) 19:16:22
盛り上がれ!盛り上げろよ 945
307 :
Mr.名無しさん :2006/05/18(木) 19:18:54
83:しぃ◆lWOcOoOmOQ :2006/05/15(月) 01:00:28 sage オナニーはするよ(>_<) 旦那よりバイブのほうが気持ちいいんだもん(≧▽≦)
308 :
前スレ945 20話 :2006/05/18(木) 21:28:01
連“うるせえな!生まれたときから左だけ穴あいてたんだよ! なんか目立つからつけたんだよ” よく、友達に「開いてるならつけたら」とかいわれ続けたので 高校三年の夏に付けてみた。 空を見てる俺に 真“…ならおまえ今更だがサークルとかいってみたら 出会いあるかもな” と提案 連“サークルねぇ〜今更 遅れて入ってきたやつなんて相手にしないだろ?” 気のない返答 真“そーとは限らないぜ” 真が紙を取り出した。その紙には『サークルメンバー募集』の文字 真“『映像関係のサークル』ここ部員たった一人らしいから しかも、その部員ってのが結構な美人らしくて、結構有名だぜ なんだけど、気が強く、男とかもいないらしいよ 『寄せ付けない』っていうの?そんな雰囲気みたいなんだよ そーいえば、そいつも片方だけにピアスしてるらしいな” 俺は気のない返事で 連“そーなんだぁ”と一言 真“気が向いたら行ってみるのもいいかも”とか言ってどっかいってしまった 気がない返答をしたおれだが、惹かれていた自分がいた。 連“片方のピアスか…” 明日、会ってみよう自分の何かが変えられるかも
309 :
Mr.名無しさん :2006/05/18(木) 21:28:25
なんだおまえか
310 :
前スレ945 21話 :2006/05/18(木) 22:35:16
翌日、 連“あっ、あの人か” 俺の目に映った女は髪は長めなのか(うまくまとめてたが)ちょい強気そうな感じでメガネをかけていた 確かに右耳にピアスをしていた なんて、声を掛けようかと思ったら 目の前に彼女がいた。 彼女“ちょっと!どいてくれる!” その強気な目でにらみつけてきた。 俺はとまどって、 連“あっわりぃ〜 ところでさ、サークル募集のやつ見てきたんだけど” 彼女は強気な目をやめない かなり不信がっていた 彼女 “あんたみたいな人 普通のサークルにはいったら!” と、はっきりと断る。 いつもならここで諦めていただろう。しかし、この日だけは何かが違った 連“えっ!?なんでだよ!部員たりないんだろ?” 少しムキになりすぎたか。 彼女の目はさらに強くなり、 彼女“あんたみたいないかにもやる気なさそーな人 いらないって言ってるの それじゃーね” な・なんなんだコイツ! 初対面の人間に使う口のききかたじゃない! だが…ここは抑えて 連“そー見えるかもしんないけど 確かに映画とかわかんねーけど、相談とか必要だろ?がんばろーぜ” 彼女はまだ睨んでいる …こわっ
311 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 01:35:54
ちょwww絵文字w
312 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 15:07:17
パソコンからだとわからんけどな
313 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 17:32:51
>>310 頑張れ!応援してるぞ!
でも絵文字は使うなよwwww
もっと新しい作家かむひやー! 古参もガンガレ
315 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 20:41:30
頑張れ頑張れ
316 :
58 :2006/05/19(金) 21:28:29
いまきた
>>305 いま忙しいんですね。
まあマターリやりましょう(´ー`)
というか、家にパソコンないということは
仕事しながら仕上げっすか すげーw
945さんにもwktk〜。
絵文字どうするか決めたらまとめ更新しますよ。
まとめのレイアウトがいまいちなのは当面放置の方向でw
317 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 21:34:03
自宅の近くにアパートかりてるんだけど 実家にはあるんだよな。自分のだし持って帰りたいんだよな
318 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 22:20:29
期待期待
319 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 23:24:33
お前らほんとのこと言えよ
320 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 23:40:30
えっなに?
321 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 23:42:23
じ、じつはぼく童貞なんだ(><;)
322 :
Mr.名無しさん :2006/05/19(金) 23:50:13
さっ 気体するか
323 :
Mr.名無しさん :2006/05/20(土) 09:21:34
ラブビーム!
324 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/20(土) 12:41:25
新規でもう一人ぐらい書いてくれる人いないかなぁ? 最近忙しくて書けねー (´・ω・)
325 :
Mr.名無しさん :2006/05/20(土) 14:05:37
>>324 乙です。
俺も最近忙しくて全然絵がすすまねいよ。
といいつつ会社のOL様達とご飯食べに行ってきたんだけどね。
>>325 最後の一文が許せないわけだがwwwwww
327 :
Mr.名無しさん :2006/05/21(日) 08:25:01
盛り上がってきたら書くよ
328 :
Mr.名無しさん :2006/05/21(日) 08:53:43
329 :
Mr.名無しさん :2006/05/21(日) 11:18:38
330 :
Mr.名無しさん :2006/05/21(日) 12:29:01
>>330 俺にとってはご馳走だ!!!!!ヾ(*`Д´*)ノ"ムガー!!
332 :
Mr.名無しさん :2006/05/21(日) 14:38:26
333 :
Mr.名無しさん :2006/05/21(日) 19:44:57
キマイラには蛇の尻尾 獅子の牙 山羊の角 があるけど 本当にほしかったのはどこまでも飛べる自由な翼らしいです
334 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/21(日) 21:30:01
犬飼「よく見てるんだな・・・・・兄貴の事を」 くるみ「そ・・・・・そう・・・かな?」 犬飼「お前の兄貴は幸せモンだ。俺が断言してやるよ」 くるみ「・・・・・・・」 俺はハンバーグのタネを尚もこねる。 犬飼「あんないい女、彼女に持ってて・・・・・それに」 くるみ「それ・・・・に?」 犬飼「こんな可愛いい妹がいるんだもんなw」 俺は横目でくるみを見ると少し笑う。 くるみ「あ・・・・・・いや・・・・・その・・・・えっと・・・・ごにょごにょ」 ちょっかいをかけるとくるみは顔を赤くしうつむいて ゴニョゴニョ何か言っていた。 犬飼「ははw」 一緒に作る夕食は、2人の心をゆっくりと溶かしてゆく。 雪奈という女の後を追っていくうちに、俺は色んな人と出会い 少しづづ、しかし確実に変わっていくのを感じた。 今だって作り笑いじゃなく、自然に笑顔がこぼれている。
ハンバーグのタネをパンパンと小判型にしてゆくと くるみはウサギの形にしたタネを俺に見せる。 「子供だな」とからかうと彼女は少し頬を膨らませ、俺たちはその後二人で吹き出した。 いつしか日は落ち外はとっぷりと闇に覆われ、空は黒く染まる。 その闇に灯る小さなたくさんの光の中、少しボロっちい平屋のキッチンで 少し不器用な俺とくるみは夕食を作り共に笑った。 もう少しで出来るからと俺は茶の間で待たされる。 縁側の窓は全開にしてあって蚊取り線香がゆらゆらと煙を上げていた。 部屋から漏れる明かりが小さな庭をぼんやりと照らす。 物干し台を1つ置くと埋まってしまいそうな・・・・そんな小さな庭。 テレビは居酒屋に行った時と一緒で野球中継が流れ俺はそのBGMを 聞きながらぼんやりとその小さな庭を眺めていた。 くるみ「おまたせ・・・・です」 犬飼「おー、悪いな」 くるみ「手伝って・・・・・くれましたから・・・・」 犬飼「肉こねただけだ」 くるみ「ふふっ」 犬飼「食べるか」 くるみ「うん」 俺たちは両手を胸の前で合わす。 犬飼・くるみ「いただきまーす」
336 :
前スレ945 22話 :2006/05/21(日) 21:33:27
彼女“んっ” キツかった彼女の目が丸くなる。 彼女“そのピアス…片方だけ?” 彼女は何気ない質問をしてきた。 連“あっ俺、生まれつき左耳だけ穴開いててさ なんつーか、そのついでにつけたんだけど あんたも、片方だけしてるよな?片方だけってちょっとダサいかな やっは゜、両方のほうがよかったかな…なんて” 和むと思いついついいらないことまで言ってしまったが、彼女の反応は予想外にも… 彼女“あたしも、生まれつき右耳に穴開いてたのよ あたしは片方だけのほうがいいから片方だけにつけてる!流行りとか関係ないから” と好印象(?)だった でも、これで打ち解けただろうか?彼女のキツい目をやめてくれた 彼女“いいわ。気に入った。これも何かの縁かもね! 面接してあげる。” となんとか面接までたどり着いたけど…。 彼女のいう『何かの縁』は俺も感じていた。運命のようなものに引きつけられた感じがする。 『運命に引きつけられる』…初めての体験だ。
いただきますをした後、メインディッシュのハンバーグにいきなりかぶりつく。 小さな丸テーブルの上には出来たばかりの料理が並び、美味そうな匂いを 湯気とともにあげる。 畳の上にあぐらをかいてハンバーグに舌鼓をうつと何だか ここが俺が育ってきた家ではないのかと錯覚させた。 もしそうであるのならば俺の人生はもう少し変わっていただろうか? 犬飼「ほんとだ、豆腐入れると柔らかいな」 くるみ「・・・・・・」 見るとくるみはウサギの形をしたハンバーグをじっと睨んでいる。 犬飼「どうしたんだよ」 くるみ「・・・・・食べるのが・・・・もったいない・・・」 犬飼「ぶはっwなんだそりゃ」 夕食は凄く美味くて俺はその夜、中学生の少女と二人でテーブルを囲んだ。
338 :
前スレ945 23話 :2006/05/21(日) 21:36:55
食堂にいて…お昼タイム 飯を食いながらの面接のようだ 彼女 “でっ?どんな映画が好きなの?” 俺はそんなこと考えていない。まさか、サークルに面接なんて…必要?なのか とりあえず、 連“や・やっぱりアクションとかかな? 最近は、ファンタジーかぁ 魔法のやつとか” …チラッと彼女の顔色を伺う すると彼女は鼻で“ふっ”と笑う。 彼女“あたしはねー… そんなありきたりなのじゃないの! 斬新でリアリティーで親しみわいて…(略” いいとこどりな映画を作りたいらしい しかし、最後に漏らした一言 彼女“…見る人がみんな笑顔になればいいな…” 妙に温かい一言。 根はやさしい奴なんだろう。 蕎麦をすすりながら 彼女“いいわ。採用 正直一人でやってくのも寂しいんだよね うん。助け合う『よきパートナー』として認めてあげる” … 彼女“あれ?どうしたの?固まっちゃって 採用されたのがそんなにうれしい?” 連“いやっなんでも…” 懐かしさを感じた。 彼女の口から『仲良くやろう』と、前にも言われたような どこか、寂しく、切なく
339 :
58 :2006/05/21(日) 21:50:15
340 :
Mr.名無しさん :2006/05/21(日) 21:50:53
先生!!先生! 少しづつ じゃなくて 少しずつ ですよ!
食事を済ませた後くるみは片付けをするといって台所へと消えていった。 手伝おうとするとお客さんにそんな事はさせられないと拒まれ俺はノコノコ 縁側のふちに戻りぼんやりとその日の事を思い出す。 じじじ、じじじ、と何の虫かわからない音がする。 修司の失踪、雪奈との別れ、巣鴨正志への繋がらない電話 これらの事が全てほぼ同じ時間に起こった。 親父はロクでもなく、借金は修司と母親が返済。 勿論父親の事を良くは思っていなかっただろう。 雪奈と修司が別れた理由が修司に女が出来たと言うのも 不確定ではあるが嘘だと居酒屋の女将は言っていた。 俺は尚もぼーっと庭を見る。 じんわりと、湿った綿のようなものが覆い被さってくる嫌な感じ。 嫌な気配というか予感というか・・・・・ シックスセンスってのは案外あるのかもしれない。 犬飼「・・・・・・!」 不意に鳥肌が立った。 庭の隅の一角。植木鉢が小さな2段の棚の上に行儀良く並んでいる。 その棚の下の土の色が少し違う。 パズルのように色んな断片が組み合わさり一つの仮説を打ち立てる。 色んな不確定要素がいびつな可能性を連想させた。
>>339 すげえええええ!
自分の絵がああなると不思議だわ。
elementsならpsdで背景白にしてうpしたほうがやりやすい?
自分はphotoshop7.0つかって書いてます。
レイヤー残したままっていうか。
そんなうpロダあるんかな
俺はゆっくりとその棚の側へ歩く。 ごくり、と大げさにノドがなった。 部屋から漏れる蛍光灯の光はおぼろげな光となって 小さな庭を照らし出す。 俺はその腰ほどある鉢植え棚をわきに退けた。 持ち上げるとカタカタと植木鉢同士が音を奏でる。 俺はしゃがみこみそっと土に手のひらを乗せた。 柔らかい 他の場所に比べて色も柔らかさも違う。 ごくり もう一度ノドが鳴った。 息が荒くなる。 この真下には死体が眠っているかもしれない。 巣鴨正志の死体が俺の足元に
いや・・・・まて・・・・仮説じゃないか ドラマの見すぎだ きっと親父は夜逃げして、シュウジは本当に女を作っちまったに違いない。 土の色が違うのは・・・・・モグラだ・・・・そうモグラのせいだ じゃあ、掘ってみろよ犬飼 きっとモグラが出てくるぜ でも・・・俺は掘り起こす事が出来なかった。 確かめる事が出来なかった。 地面に置いた手がカタカタと震えだす。 細胞が、遺伝子が、拒否反応を示している。 子供の頃、トイレに行って急に後ろを振り向けなくなる事があった。 なんだかその感覚に似ている。
くるみ「あの・・・・・なにやってるんですか?」 犬飼「はわぁああああああ!」 俺は不意に声を掛けられ情けない事に腰を抜かした。 くるみ「わっ・・・・大丈夫ですか!?」 犬飼「いや・・・・・おう・・・・・へーきだ」 俺はM字開脚の状態で情けなく笑った。 くるみ「何を・・・・してたんですか・・・?」 犬飼「あ・・・・えっと・・・・・モグラ!」 くるみ「モグラ・・・・ですか?」 犬飼「いたんだよ!いやー、山奥だからいるんだなモグラって」 我ながら凄い嘘をついてしまった。 しかしこうなると最後まで嘘を突き通すしかない。 尚も腰は砕けたままで俺はグラビアアイドルさながらの 大胆なポーズで中学生の少女と話す。 挙句俺の尻の下には死体が埋まっているかもしれないのだ。 このシュチュエーションは後にも先にも1回だけだろう。 犬飼「いやー惜しかった!もう少しで捕まえられたんだけどな」 くるみ「そう・・・・ですか・・・・」 俺のテンションの豹変振りにくるみは少し戸惑っていた。 犬飼「さーて、そろそろ帰るかな。あは、あはははは」 わざとらしく笑うと俺はやっとのことで立ち上がる。 腰はまだ笑っていて、なんだかオジイの如くプルプルと体を振るわせた。 くるみ「ほんと・・・・・大丈夫・・・ですか?」 犬飼「平気だ・・・・・・」 腰を曲げたまま俺はそう答えた。
犬飼「じゃあな」 玄関に見送りに来たくるみに俺は別れの挨拶をする。 くるみ「は・・・・はい・・・・今日は・・・・兄がいなくて ・・・・ホント・・・・すいませんでした・・・・・」 犬飼「俺も十分図々しかったよ、気にするな」 俺はぐりぐりとくるみの頭を撫でた。 くるみ「は・・・・はい・・・・」 犬飼「なんで飯誘ってくれたんだ?言いたくなきゃ言わなくていいけど」 くるみ「あの・・・・・えっと・・・・・」 犬飼「カッコよかったとか?」 俺はそう言うと笑った。 けれどくるみはどこか寂しげな顔をしてこうつぶやく。 くるみ「どこか・・・・・似てたんです・・・・・」 犬飼「・・・・・・」 くるみ「・・・・・・兄に」 そういうとくるみは笑った。
犬飼「そか・・・・・・・美味かったよ。豆腐ハンバーグ」 くるみ「私も・・・・・美味しかった・・・・・です・・・・」 ぺこりと頭を下げるくるみ。 犬飼「お前が教えてくれたんだよ、あの味」 俺はそう言いポケットに手を突っ込み歩き出す。 くるみ「家で・・・・ためしてみてくださいねー!豆腐はんばーぐ!」 小さな坂で彼女は俺に叫ぶ。 犬飼「気が向いたらな!」 振り返ってそう言うと俺は雪奈の真似をしてひらりと彼女に手を振った。 夜の小さなその坂は山の斜面の高台にあるせいか 街の明かりと真っ暗な海が眼下に広がり 俺はその景色を見ていたくて、すこしゆっくりと坂を下った。
ちょい用事、でかけてきま ノシ
349 :
58 :2006/05/21(日) 22:16:24
350 :
58 :2006/05/21(日) 22:19:01
書いてからおもった psdだとファイルがすごく巨大になりそうな気がw
351 :
58 :2006/05/21(日) 22:42:18
353 :
Mr.名無しさん :2006/05/22(月) 13:47:28
両先生乙です! 流して読んだけど続きwktkして待ってます
354 :
58 :2006/05/22(月) 21:24:16
>>352 3Mくらいなら問題なさそうですね。
psdもちゃんと読み込めました。
やるじゃんElements。
jpegだと境界線のあたりが変に劣化してそうですので、
こっちで絵を作りなおしますね。
完成した絵はpsdでうpしてもらえると良いとおもいます。
355 :
Mr.名無しさん :2006/05/23(火) 06:12:07
保守
356 :
前スレ945 24話 :2006/05/23(火) 19:20:04
連“なぁ君…どこかであってないよな?” 自分の根拠のない自信に根拠がほしかった。 前に…前にどこかで君を… 彼女“さぁ会ってないと思うけど あたし、転校とかもしたことないし” 連“ははぁそっか 気のせいかぁ” 気のせい…かぁ。 もし、『共感』してくれたなら… 何かが埋まる。そんな気がした。 連“ところでさ、映画作るとかいってるけど 今までなんか造ったり撮ったりしてきの?” 彼女は何かを突かれたような顔になり、 彼女“えっい・いや特になにも” 聞いてはいけないことをきいたのだろうか 彼女“に・人数いないしさ、カメラはあるんだけどさ…” 彼女は赤くなり恥ずかしそうな顔になって言う。 やばぁ…フォローしなきゃと思い 連“まっこれから俺もいるし協力していこうぜ” 俺は握手を求めた。彼女は赤面顔半分で笑顔を作り俺の手を握った 彼女“うん!あたし、『美島海里(みしまかいり)』 これからよろしく” 握った手…。暖かい感触が俺の手を包む
357 :
58 :2006/05/23(火) 23:26:47
358 :
58 :2006/05/23(火) 23:28:30
暇な俺が確認しましたよ 945 名前:Mr.名無しさん[sage] 投稿日:2006/04/28(金) 21:02:27 950まで後5レス 946 名前:Mr.名無しさん[] 投稿日:2006/04/28(金) 21:17:56 次のスレ 頭のほうで描きたいから準備してるよ てことで946かな
360 :
前スレ945 :2006/05/24(水) 18:50:20
ははぁ笑える 確認したつもりだったけど キリがいいから945でいきます
361 :
Mr.名無しさん :2006/05/24(水) 19:44:10
誰かいないの?
362 :
Mr.名無しさん :2006/05/24(水) 20:32:13
遅くなったがおるだよ
363 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/24(水) 20:41:01
がちゃりと我が家の扉を開ける。 そう言えば朝急いで鍵を閉めていなかったんだっけ・・・・・・ 俺は巣鴨家から我が家へと帰ってきた。 のそのそと靴を脱ぐと俺は電気のボタンを探す。 真っ暗な部屋の電気をつけるとテーブルの上に パンとオムレツとチラシの裏に書かれた書置きが置いてあった。 俺はテーブルに近づきそのチラシを手に取る。 「朝食の食材買いにいったら犬飼さん居なくなっちゃってたんで 作っておいて置きます。サラダは冷蔵庫の中だよん 美味しいから食べるべし! 後、介抱してくれて有り難う。 ごめんね。図々しいね、私は。 」 俺は人工的な蛍光灯の光の下でその書置きを見たまま じっと立っていた。
犬飼「・・・・・・ホント・・・・いい女だよなぁ・・・・」 独り言を言うと俺はチラシを机の上に置き俺はベットにドサッと横になる。 今日はいろんな事がありすぎた。 最近いろんな事が目まぐるしく俺の見る風景を変えてゆく。 額に腕をおいて蛍光灯をぼんやりと眺める。 どこから入ってきたのか小さな蛾が一匹ちろちろとその 光の輪に向かい行ったりきたりをくり返す その日は、もう腹がいっぱいで目を瞑るとそのまま 俺は深い眠りについてしまっていた。
夢を見た。 俺は夜の巣鴨家の庭にいて死んだはずの巣鴨正志が目の前に立っていた。 部屋からもれた光は俺と正志を照らす。 テレビは野球中継を写していてワーワーと歓声がスピーカーを通して 俺の耳に入ってくる。 正志「変われると思っているのか?」 正志はにやりと笑い俺を睨む。 頭からは一本の血の筋が目の脇を通って額から顎へと腺を引いていた。 犬飼「変わるさ。見つけたんだ、大事なものを」 正志「変れないね。お前は不幸になる道しか歩めない。 今までもそうだったろ?」 またしても正志はにやりと笑った。
犬飼「死んだ人間が口挟むんじゃねーよ」 正志「修司と雪奈をもう一度くっつけようとしてるのか?」 犬飼「わからない・・・・でも俺の体はそうなる様動いてる。」 正志「修司の借金を帳消しにして、もし雪奈が修司と よりを戻しても、お前は一人ぼっちだぜ?」 犬飼「それでいい」 正志「悲劇のヒーロー気取りか?」 犬飼「俺はこっち側の人間だ。はなから諦めてたさ」 正志「その割には彼女に入れ込んでるじゃないか」 その通りだ。入れ込んでいる。自分でも驚くくらいに。 犬飼「好きに・・・・・なっちまったからな」 正志「じゃあ汚しちまえよ。ぐちゃぐちゃにしちまおう。 お前の色で塗りつぶせ。お前がよければそれで良いじゃないか」 犬飼「俺の犯してきた罪は彼女と歩いてゆくには重過ぎる。 俺は彼女を幸せには出来ないんだ。」 正志「シュウジは俺を殺したぜ?お前と同じで罪を背負ってる」 正志はつんつんと自分の頭を指す。 頭から流れる血はぽたりぽたりと顎から地面に滴り落ちていた。
犬飼「テメーは死んだほうが良かったよ。それに・・・・・・・ 彼女はシュウジって奴の事をずっと想ってる。 正直に罪を償えば待てない年月じゃない。 けれど俺は抜け出せない。夜の世界から。」 正志「シュウジが戻ってくる確信はあるのか? 借金をチャラにするなんてリスクが大きすぎるぜ?」 犬飼「可能性に賭けてみたいんだ。今まで何かを賭ける事なんて無かった。 彼女の為ならそれぐらいの賭けはするさ」 正志「お前はバカだな」 犬飼「だろうね」 正志「お前はこれからも血と暴力と性欲の螺旋の中で 生きていくしかないんだよ」 犬飼「だからこそ・・・・・・・俺は・・・・・・ 愛した証を・・・・・生きた証を・・・・・ 彼女の幸せって形で・・・・・・残したいんだ」 正志「独りよがりだな」
まぶしい ゆっくりと目が覚める。 いつもの変らない俺の部屋。 頭をぽりぽりとかき時計を見た。 短針は9時を示す。 犬飼「なんつー夢だ・・・・・」 俺は顔を片手で覆う。 内容はなんだかもやがかかったかのようにおぼろげだった。 しかし心の奥をえぐられた感じがする。 誰にでもない、自分自身に。
俺はのそりと立ち上がり冷えたオムレツをレンジにかけ 冷蔵庫からサラダを取り出す。 ヴーンと重い音を立てレンジはオムレツをくるりくるりと回した。 巣鴨修司の居場所は闇の中だ。 彼は姿を消したのである。 万事休すとはこの事だった。 ぼんやりと部屋を眺めながら俺は窓から差し込む光に目を細める。 チンと小気味いい音がレンジから響く。 のそりと立ち上がりオムレツを取り出した。 犬飼「あっつつつ」 暖めすぎたオムレツの皿の端っこを持ってテーブルにつく。 冷めたパンにオムレツを乗せて食べた。 犬飼「うまい・・・・・」 搾り出すような声で俺は朝の日差しが差し込む部屋で一人ぽつりと呟いた。
とりあえずここまで 職人さん毎度毎度作業ご苦労様です (◎皿◎)ノ
371 :
Mr.名無しさん :2006/05/24(水) 23:42:34
なにこれ マジおもしろい
372 :
Mr.名無しさん :2006/05/25(木) 07:19:23
心理描写に重きを置いてるね先生
さて、お約束どおり暇してたら商品詰めにまわされましたので 行って参ります。ノシ
376 :
Mr.名無しさん :2006/05/25(木) 17:52:18
五十嵐キタコレ
377 :
Mr.名無しさん :2006/05/25(木) 19:58:48
あげなさーい
378 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/25(木) 22:28:46
太陽は日に日に高くなり、容赦無く街を太陽光線で焦がす。 過ぎていく日々は平凡で、街行く人は暑さにうだるようダラダラと歩く。 俺は相変わらず暴力的な言葉を顧客に浴びせかける日々だった。 時間は色んな事を忘れさせてくれる。 それがいい事か悪い事かは判らない。 だから人は生きて行けるのかも知れない。 嫌な事、都合の悪い事を心の奥に押し込んで俺たちは 自分が犯してきた罪に知らん顔する。 結局、俺は何も出来ずにいた。 結局何も俺は変れやしなかった訳だ。 夢の中に出てきた巣鴨正志がにやりと俺の脳裏で笑う。 犬飼「ちっ・・・・・」 俺はほこりが舞う少し散らかった部屋で舌を鳴らした。
「にゃあ」 犬飼「ん・・・・・・よう、来てたのか」 あの日、石を投げて怪我をさせてしまったネコの傷もだいぶ良くなり 俺は包帯を取ってやり、外に放してやった。 それからというもの俺の家のベランダにやってきては置いてある餌を食べたり 日向ぼっこをしたりしている。 荒んだ生活の中で、唯一俺が安らげる瞬間だった。 人と接するよりも自由気ままな猫を見ているほうがいい。 その黒いネコの事を俺はルドルフと呼んだ。 高校の頃、学校をサボった日にNHKでやっていた番組で。 「ルドルフとイッパイアッテナ」という話に出てくる黒猫を 思い出したからだった。 俺は生まれて初めて雑誌や漫画以外の本をその時買った。 10分ほどの枠で少ししか話が分からず気になってしまったのである。 大雑把に話の内容をいうと飼い猫のルドルフが見知らぬ街に行ってしまい 色んな経験をするという話だ。 味気ない説明だと大変面白くなさそうに聞こえるが、コレが結構 面白かったのを覚えている。
犬飼「ルド、いっぺん傷医者に見てもらうか?」 ルドルフ「グルルルル」 ルドルフはノドを鳴らした。 俺は勝手にOKサインと解釈してルドルフを抱き上げる。 犬飼「よっと・・・・重いな、お前」 外で生活しているせいかワイルドな匂いだ。 犬飼「怪我治ったら風呂に入れてやるからな」 ルドルフ「ニャー」 犬飼「ホントにわかってんのか?」 ルドルフ「ニャー」 両脇を抱えられたルドルフはプラプラと空で揺れる。 犬飼「よ・・・・・・っと」 ルドルフをかごの中に入れると俺は家を出た。 カンカンとぼろっちい階段を降りる。 あの病院に行くのはこれで二回目だった。
382 :
58 :2006/05/25(木) 23:23:34
>>373 いがらしキターー(゚∀゚)ー!!
セミロングくらい?かわいい〜
>>374 www
いがらしは しょうたいを あらわした!って感じですかねw
383 :
58 :2006/05/25(木) 23:25:06
先生乙です〜 ついににゃこに名前がつきましたね
384 :
Mr.名無しさん :2006/05/25(木) 23:54:41
>>382 いや、一応腰くらいあってゆるいウェーブかけてる
先生いつも乙!です
ぬこたんが犬飼をうまくいやしてあげれる存在に
なればいいなぁとねがっとります
385 :
Mr.名無しさん :2006/05/26(金) 02:46:56
消費者金融、サービサー(債権回収)勤めだけど質問ある?
消費者金融の一日を参考までに教えほしいかも あと会社の構成とか
今後のネタバレにもなりかねないからメールでのやりとりをお願いします(>_<)
388 :
Mr.名無しさん :2006/05/26(金) 12:30:27
>>387 ZAh5Evz9NM氏
「参考までに」
この文章読めて理解できますか?
389 :
Mr.名無しさん :2006/05/26(金) 16:30:48
>>387 じゃないけど
先生の「参考までに」ってのも理解できるけど
そういう制作の裏を見せてほしくない感じで
>>387 にも共感できる。
遊園地の視察に来てるマネージャを案内してるところ見た感じ。
自分で書いてて支離滅裂だな
俺はその日原付には乗らず、アパートの前のバス停でバスが来るのを待った。 ふんぞり返ってこりゃまたぼろっちい椅子に腰掛ける。 ミンミンと蝉の声が耳にこびり付いた。 犬飼「・・・・・・・っちーな」 ルドルフ「にゃう・・・・・」 犬飼「お前真っ黒なのにあつくねーのかねぇ・・・・」 ルドルフは大きなあくびを1つすると横になり目を閉じる。 犬飼「いいな・・・・猫は」 聞こえているのかいないのか、ルドルフはゆらゆらとひげを揺らした。 相変わらず黒いアスファルトからは陽炎が空間をゆらす。 その向こうからバスがノロノロとやってきた。 暑さでどこかバスまでもがうだっている気すらする。
391 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/26(金) 20:50:48
目の前でゆっくりとハザードランプを点灯させバスは止まった。 バシューという機械音と共にバスが止まり扉が開く。 車内に乗り込むとヨボヨボの婆さんや口をあけて寝ているサラリーマンが目に入った。 俺は一番後の席に座り膝の上にカゴをおいて座る。 ブロロという音と共にバスは走り出しゆらゆらと右へ左へ肩が揺れた。 ふと外を見ると青い空に一本の白いラインが見える。 犬飼「飛行機雲か・・・・・」 すぐ建物の陰に隠れて雲は見えなくなりまたひょっこりと顔を出す。 俺は窓に頭をぴたりと付けぼんやりと流れる風景を見ていた。 バスに乗るのは久しぶりだった。
392 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/26(金) 20:55:58
子供の頃、俺の母親は一度だけ俺を遊園地に連れて行ってくれた事があった。 小学2年の頃だった。 何故あの母親が俺を遊園地に連れて行ったのかは今となっては解らないが その時俺は大はしゃぎしていた気がする。 遊園地は市が運営している小さな小さな遊園地でそれでも俺の家からは 結構な距離にある遊園地だった。 その日は晴れ渡った空だったのを覚えている。 今日みたいに俺と母親は市営のバスに乗って遊園地へと向かった。 遊園地の入り口はどこか古めかしくて人もまばらだった。 俺は小さな飛行機がぐるぐると支柱の周りを回る遊具に乗せてもらった。 アレに乗りたいとダダをこねたのである。 俺は空から地上を見た。 今まで見てきた風景とは打って変わって今まで見上げてきた 世界が一変して、一気に足元に広がる。 上を見上げれば空が広がり、その空にはビルも、家も、道路も、人もいない。 自分がパイロットになって空を飛んでいる想像を 飛行機の形をした遊具の中で俺は膨らませていた。 その遊具から降りたとき俺は母親の元へ走り 「大きくなったらパイロットになる」と言った。 そういうと母親は笑顔で「きっとなれるよ」といい俺の頭を撫でた。 飛行機雲を見て俺はそんな事を思い出していた。
犬飼「・・・・・柄じゃねーよな・・・・」 ぽつりと窓の外を見て俺はルドルフに話しかける訳でもなく 独り言を呟いた。 動物病院前のバス停にバスは止まった。 ゆっくりとバスを降りるとバスはカチカチと方向指示器を出し また車の波に巻き込まれてゆく。 俺は動物病院のドアを開けた。 結構な人がいて俺は受付を済ませ待合室で週間雑誌を黙々と呼んでいた。 くだらない芸能スキャンダルや嘘か本当か判らない事件。 如何わしい宝石や印鑑の広告を読むでもなく只ぼんやりと眺める。 時計の針はゆっくりと進み俺は大きなあくびをひとつ立てた。 待合室から一人、また一人と人がいなくなってゆく。 気がつけば俺は一人で待合室にいた。 ルドルフはかごのなかでスヤスヤ寝息をたてていた。 なんだかコイツはいつも寝ている気がする。羨ましい限りだ。
そんなルドルフを見ていると彼はむくりと起き上がり耳をピンと立て 玄関のほうを見た。 誰かが受付をしているらしい。俺はまた週刊誌に目を戻す。 足音が近づいてきて俺の向かいのソファに誰かが座る気配がした。 チラリとそいつを見たがGパンに白の下地と薄黄色のシャツを着た 女性がぐにゃりと上半身を突っ伏す所だった。 深くうなだれ動物用のケージにもたれかかるように 眠っていたため顔は見えなかった。 俺は気になることも無くまた週刊誌を眺める。 ナース「犬飼さーん」 犬飼「あ・・・・はい」 俺はナースに呼ばれのろのろと診察室へと向かった。
今日はここまでー ノシ
>>373-374 携帯からなんだが、何故かピタと相性悪いらしく見れないorz
手間かけて悪いんだが誰かピクトかフォトフォトでうpしてくれまいか?
397 :
Mr.名無しさん :2006/05/27(土) 00:01:13
長い真理子ってこんなかわいかったっけ? それにしても懐かしいな
ほしゅ
400 :
前スレ945 25話 :2006/05/27(土) 17:44:49
とりあえず入部したことを真に伝えた 真“えっ!あのサークルはいったの?” 連“あー、なんだかんだ揉めたがなんとか入ったよ” 真“でさぁー噂通りの美人だったのか? いいなぁ〜噂の美女と二人きり” 連“それがさぁ…” 彼女とあった印象はまず何よりも『運命』だ どこかであった気がする しかし、そのことを真に話ても馬鹿にされるだけなので伏せておいた 連“なかなかの美人だったよ。” 真“へぇーそりゃよかったな でもおまえ映画なんか興味あんの? 見るつか、造るんだろう?” 確かに問題はそこだ。 俺どころか海里も造ったことはない。 二人で何ができるのか 連“まっ、まぁ〜なんとかなるだろう” 真はにやけて 真“まぁ俺も気がむいたら協力するからよ” と一言残してどこかへ行った。 でも、ほんとどうすればよいのだろうか?二人(もしくは三人?)でできることとは… 彼女が言ってた一言を思い出した 『笑顔にすることができたらいいなぁ』 そーだな、やっぱり笑ってくれたらいいよな んっ?笑うかぁ そーだ!海里に話してみよう 俺は海里のとこに走った
401 :
jacknv :2006/05/27(土) 17:50:03
HI 大家好
402 :
58 :2006/05/27(土) 21:05:01
>>373 見直してみたら右側の絵でロングってわかりますね。
(髪の長さロングでいいとおもいます。)
トリが入ってますが◆sNDQAjY122で良いですか?
おっけーならスタッフリストの絵師に書いておきます。
絵で後ろ髪の長さが確定するまでは、とりあえず
FF10-2のレンくらい(↓のジャケットの左)の長さで想像しておきますw
ttp://d.hatena.ne.jp/asin/B000087ERX >>395 >>400 先生方いつも乙です〜。
58自身はテキスト整形しています。
変な位置での改行とか。
いまのところ場当たり的にやっていますが、
順序決めはそのうち考えます。
別スレから誘導されて来ましたよ (´・ω・`) やと追いついたww 秀作。泣けた。 みんな、がんばれ。
404 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/28(日) 09:58:06
休みで実家帰ってきたんだがうp用フロッピーワスレタ orz スマソ 何か短篇でも書き下ろすお
>>404 休みウラヤマシス
ゆっくりでいいんですよ。
406 :
前スレ945 26話 :2006/05/28(日) 10:59:07
連“おい!海里! いい…凄い、いいアイディアがあるんだ” 初対面からいきなりガンくれた出会い方をした俺たちだったから距離を縮めるのは簡単だった。 あった次の日から呼び捨てだ。 海里“な・何よ?” 走ってきて汗をかきまくってた俺に驚いた様子の彼女 俺はそんなことを気にせず 連“はぁはぁ いい…アイディア…映画のアイディアがあるんだ” 興奮と疲れでうまく伝えられなかった 海里“えっ?映画?アイディア?” 伝わったようだ。 連“そうなんだ!おもしろいこと思いついたんだ” 海里“落ち着いて!食堂いこ” で食堂へ コーヒーを一杯少し落ち着いた 海里“でっ?どんなアイディア?” 連“あっあー、映画とはちょっと違うんだけど ブログとか流行ってるじゃん でさぁ一人一人コメント貰ってVTRを作るんだよ。 テーマは『好きな人にいいたい事』とかさ、明るい話で 変にフィクション作るよりいろんなやつの話のほうが面白いと思うんだけど” …(沈黙)彼女は、ちょっと間をおいた 海里“コメント?分かったような分かりづらいような…” もう一度コーヒーを飲みあらためて説明を始めた
408 :
◆sNDQAjY122 :2006/05/29(月) 16:06:31
945先生の絵文字に萌えたwww
410 :
Mr.名無しさん :2006/05/29(月) 17:34:02
男で絵文字入れてくるやつはうざい ☆とかもきめぇ ってブサな女が話してた
411 :
Mr.名無しさん :2006/05/29(月) 18:41:57
412 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/29(月) 21:47:40
書き下ろしでけた 本編とは関係ないよ
「酢飯の手」 私は夜の明かりが灯る住宅街で1人泣いていた。 閑散としたその道は私だけで周りにあるのは 電柱に備え付けてあるライトが照らし出す光の輪と その周りを覆う闇ぐらいのものだった 悔しくて、悔しくて涙が止まらなかった。 自分の人生を、いままで私が生きてきて積み上げてきた物を 侮辱されたと思ったからだった。 そして何より許せなかったのは、私が信じて歩んできた道が もしかしたら間違った選択だったのではないのだろうかと 自分自身で思ってしまうことが悲しかった。
客観的にみれば後藤佐和子という女は非常に勉強の出来る人間だった。 中高と成績は常にトップクラスの水準をマークしていたし 自分で言うのも何だがかなり頑張っていた方だと思う。 得意科目は英語と数学。 理系にも文系にも進路の私は進む事が出来た。 別に勉強が好きなわけでは無かったが、親は良い点をテストで取ると とても喜んだ。 だから私もそれに答えたのだ。 高校生活はそれなりに楽しかったし、恋愛経験も人並みにはこなした方だろう。 そんな親や学校のレールの上で走る私には夢があった。 きっとこの事を言ったら笑われたり不思議がられたりするだろうから 私はこの事を誰にも言わなかった。 お嫁さんになるとか女優になるとかそんな立派なものじゃなく もっと現実的な夢だった。 目標・・・・と言った方が正しいのかもしれない。 私の夢は寿司屋のカウンターに立つ事だった。
私の街に助六寿司という年季の入った寿司屋がある。 味は本当に美味しくて、高校に合格した折 初めて親に連れて行ってもらった時は感動で肩が震えた程だった。 それからというもの半年に一回おこずかいを貯めて助六寿司に 通うようになった。 店の中はそんなに広いわけでもなかったが食事時になると常に 満席の状態になるほどであった。聞くところによるとTV局の人間が取材にと 申し入れを送る事も多々あるらしいのだが全て拒否してきたのだという。 いわば取材お断りの店なのだ。 そんな店の大将だがら勿論、寿司を握るのは頑固なお爺さんだった。 寿司を握りつづけて50年。私の生まれてくるはるか昔から 彼は寿司を握りつづけているのだ。 私はいつからかそのカウンターで寿司を握りたいと思うようになっていた。 我ながら変な女だと思うが一度ついた火は若かった当時の私には 消す事が出来なかった。それどころか日に日にその思いは強くなっていったのだった。
高校三年の春。3者面談があった。 親と私が椅子に腰掛けて担任の先生と向かい合う。 「今出してる志望校よりももう少し上のランクも目指せるかもしれませんね。 後一年ある訳ですし、後藤は覚えが早いから。」 そういうと担任の先生はにこっと笑い資料を見ながら言った。 「そうですかー。やれば出来るってことよ?佐和子」 母親も先生に誉められて上機嫌だった。 私は今自分の夢を打ち明けないと後には戻れなくなると思い 初めてその事を言おうと口を開いた。 「私なりたいものがあるんです」 私は先生と母親の間を割って急に話しだす。 「何だ?後藤。言ってみなさい。」 ごくりとつばを飲み込み私は言った。 「寿司職人になることです」 その時が私の人生で初めて、母親を裏切った瞬間だったのかもしれない。
それを聞いた母は今まで見せた事も無いような半狂乱ぶりだった。 大声で私を怒鳴りつけ私の頬を思い切りぶった。 こうなるだろうとは予想していたがココまで大事になるとは思っていなかったし 結局の所、私は母の敷いた道の歩かされているだけだったんだと 知る結果にもなった。 母親の怒鳴り声は隣のクラスまで響き渡り先生達がゾロゾロやってきて 母親をなだめ別の教室に連れて行った。 あの時の母の顔は今でも忘れない。 必死な形相で怒っているようにも泣いているようにも見えた。 私はそんな母親が醜くてそしてどこか可哀想でもあった。 私は恥ずかしさと悔しさで顔を上げられなかった。
「後藤、本当なのかい?」 担任の先生は優しく私に問い掛けた。 「・・・・・はい・・・・夢でした・・・・・けど・・・・」 上ずって震えた声で私は答える。 「ふむ」 先生はがたんと立ち上がり窓の外を見た。 カラカラと窓を開ける。 「スカッとしたなぁー」 先生は窓に持たれかけ私を見ると腕を組んでにっと笑った。 「・・・・え?」 「君にも夢があるんだって事を知れて先生は嬉しかった・・・・って言いたいんだよ」 「・・・・・」 「寿司屋は辛いよ?朝は早いし修行も辛い。個人店に行くつもりなんだろ?」 「はい・・・・助六寿司です」 「あそこかー、また凄い所を選んだね」 「あそこがいいんです」 私は涙が溜まった目でキッと睨む。 「そっか・・・・」 先生はまた窓の方を見ながらぼんやりと呟く。 「この学校はさ、俗に言う名門校だよ。みんな頭は良いし 教える方も楽だ。みんな勉強してきてるからね。」 私は先生の言葉に耳をかたむける。 「けれど、それだけなんだよ。それ以上の事を教えられない。 みんな学校や親のメンツで勉強させられてるって感じが するんだよ。正直な所ね。君だってそうだった。」
小さくため息をつくと先生は尚も続けた。何かを思い出すように ぽつりぽつりと言葉をこぼす。 「君の人生は君の切り開いた道を走るべきだと・・・・私自身は思う。 けれど違う選択肢もある。それは学校でも親でもない君自身が 決める事なんだ。 これだけは君の権利だよ」 「私は・・・・・」 「今日は帰りなさい。」 「はい」 私はとぼとぼと教室を出ようとする。 「後藤」 「はい?」 「You may be disappointed if you fail, but you are doomed if you don't try. 」 「えっと・・・・・・・・・ 失敗したら落ち込むことになるかも知れない しかし試さなかったら絶望的な気分だろう」 「ご名答」 こういう所は英語の教師らしい。 「・・・・・ありがとう御座います」 「Goodrack」 彼は笑うと手を小さく振った。 私は深くお辞儀をして教室を出た。
それからと言うもの家で母は私に散々考え直さないかといって来たが 私は黙って何も答えなかった。 意思は固かった。 一方父は何も言わず只それを見守っている・・・・というような感じだった。 季節は流れ、季節は冬になった。 回りは受験勉強まっさかりで私もそれにつられて勉強だけはしっかりとこなしていた。 半年以上経った今でも私の夢は変わらなかった。 卒業まで4ヶ月を切った私はリクルートスーツを着、履歴書を持って助六寿司へと出向いた。 「すいません」 「いらっしゃい」 「あの・・・・握り盛り合わせ中で」 「あいよ」 少し遅い時間だった事もあり店の中は少し空いていた。 時間が立つにつれ徐々に人が少なくなってゆく。 「お待ち、握り中ね」 カウンターの前に出された寿司たちはネタが新鮮でどれも美味しそうだった。 ふと大将の手を見ると血管が浮き出ていて肌はカサカサのボロボロだった。 なんだか職人の手という感じがする。
私はとりあえずひときは透き通ったイカをつまみ口に放り込む。 こりこりとしっかり歯ごたえを残しつつうまみはしっかりとしている。 シャリも口の中ではらりと解けわさびが全体を引き締めた。 完璧だ 私は出された寿司の一貫一貫を冷静に分析しながら食べた。 やはり私にはココしかない。 そう思った。 店内には私しかいない。 私は店が閉まるまでカウンターに座りつづけた。 おかげで持ってきたお金は空っぽになってしまうだろう。 「そろそろお店閉めるんだけど、オーダー聞きましょうか?」 優しそうなおばさんが私に優しく話し掛けてきてくれた。 「あの・・・・大変失礼だとは思うのですが・・・・ ココで働かせていただけないでしょうか?」 「えっ?ここで?」 「はい。ここで」 おばさんは目を丸くしてきょとんとしていた。
無理も無いだろう。電話も何もせずおしかけたのだから。 私が電話をしなかった理由は断られると思ったからだった。 一方的に切られてしまっては手も足も出ない。 ココは1つ大きな勝負に私は出たつもりだった。 「じゃ・・じゃあ店閉めるからちょっとまってね」 おばさんはのれんを片すと店の前の電気を消した。 私は店の奥のテーブルに通されてアガリを出された。 湯飲みにいっぱい魚の名前が書いてあるやつだ。 私がその湯飲みに書かれている魚の名前と睨めっこしていると 大将がやってきて私の前に座った。 私はガタンと大きな音を立て直立する。 たつ時にテーブルに思い切り膝小僧をぶつけたがそんな事は気にしない。 「桐ヶ丘高等学校3年B組後藤佐和子です!今日はこちらで働かさせて頂きたく こちらにお邪魔させていただきました。」 私は一礼する。 「帰れ」 瞬殺だった。
「え?」 「耳詰まってんのか?帰れ」 「でも」 「駄目だ。女が握ると寿司が腐る。」 「・・・・・・」 「オメェのようなアマちゃんがくる所じゃねぇんだよ」 そういうと大将は席を立ちまた奥へと消えていった 私はぽかんと机に座ったまま、だ湯気の立つ湯飲みを前に呆然としていたのだった。 私は次の日から毎日のように閉店時間になると履歴書を持って助六寿司に 通った。その都度断られ続けたが私もかなり意地になっていた。 この店に行くと決めてから家庭環境は悪くなり母はあまり私と口を利かなくなった。 父は相変わらずでボーっとしている。 こんな事で私は負けるわけにはいかなかった。
大晦日の夜も私は助六寿司に出向いた。 その日は雪が降っていて私は厚着をして助六寿司へ向かった。 ドアを開けると「いらっしゃい。今日は寒かったでしょう」 と優しそうなおばさんが笑いかけた。毎日のように助六寿司に 足を運んでいた私はいつの間にかこのおばさんと仲良しになっていた。 「今日は大晦日なのにアンタ根性あるわねー。」 そういうとおばさんは私の肩を優しく叩いた。 「私の・・・・・夢でしたから」 私は力なくおばさんに笑った。 店の奥から大将が出てくる。 私はまたシャキッと立った。 「桐ヶ丘高等学校3年B組後藤佐和子です!今日はこちらで働かさせて頂きたく こちらにお邪魔させていただきました。」 「はぁ・・・・もう分ってるっつーの」 「はい!」 「今日ここに来るのお前何回目だ?」 「24回目です!」 「・・・・・・・」 大将は頭をぽりぽりとかきながら目を細めた。
「わかった」 「え?」 「わかったっつってんだよ」 「それは働いていいという意味でしょうか?」 「そうだよ、分るだろそんぐらい」 「あ・・・・ああ・・・・・ありがとうございましゅ!」 私は涙が溢れ、しゃっくりが止まらなかった。 大将はいつの間にか店の奥に消えておりおばさんは よかったねと私の背中をさすってくれた。 「はい・・・うっく・・・えっぐ・・・」 私はその年の最後の日に助六寿司で働く事を許されたのだった。 年が明け私は学校が終わった後、助六寿司に行き働くのが日課となった。 主に厨房と接客の両方をこなす所からスタートだと最初に言われた。 時間帯になるとその店はどっと人が押し寄せてきて 私は最初の方くるくると目が回りそうな勢いだった。
伝票を打ち間違えたり、赤だしをひっくり返したり いままで私は出来る人間だと思っていたことが恥ずかしかった。 学校で覚えた連立方程式もDNAの二重螺旋構造も 助六寿司では全く役に立たなかった。 仕事が終わるとよるの11時で私は家に帰るとそのまま ばたんと横になり泥のように眠る事ができた。 いままでずっと憧れていた仕事に就けたのだというのに その喜びをかみ締める間も無く私は疲労の波に飲み込まれる 日々を送っていた。
助六寿司で働き出して2ヶ月が過ぎ、私は卒業式を迎えた。 重々しい式の後、私はグランドで皆で写真を撮ったり 寄せ書きを書いたりした。 回りの友達は皆大学にいってしまい、就職するのは私ぐらいのものだった。 そういう進学校なのだから仕方ないといえば仕方ない。 私が皆と写真を撮っていると先生が皆からもらった花束を持ってやってきた。 「あっ先生!」 「先生も写真撮ろうよ」 先生はニヤリと笑い 「流石俺は人気者だな、おい」 とおどけてみせた。 皆もそれに釣られてツッコミを入れたり笑ったりしていた。 皆で写真を撮った後先生は私のところへやって来た。 「後藤、おめでとう」 「ありがとう御座います」 私は卒業表彰をもってぺこりとお辞儀をした。
先生は噂によると私が寿司屋に就職する事を推奨したとかで 職員会議にかけられたのだという。 直接的な罰は受ける事は無かったらしいのだが学校の方針としては 好ましくないと大目玉を食らったそうだ。 「すいません。私のために・・・・」 「後藤、勘違いするな」 彼はふっと息を漏らす。 「?」 「教師や学校ってのは、自分の考えを子供達に押し付ける所じゃない。 俺はそう思ってる。 お前達をサポートする所だ。石頭の教頭にガツンと俺も言えて すっきりしたよ。きっかけは君のおかげさ」 そういうと先生は私の頭をぐりぐりとなでた。 私は式では泣かなかったのにこの時初めて涙が流れた。 ぼろぼろぼろぼろと大粒の涙はグランドに吸いこまれてゆく。 「はははw最後ぐらいは思いっきり泣きなさい」 彼は青空のもと私にそういい、いつものようにニコリと笑った。
卒業式が終わった後、私は本格的に寿司屋の仕事に携わっていった。 仕入れや仕込み、一日の流れを肌で感じて私はそれこそ朝から晩まで 助六寿司で過ごした。 少しずつ仕事のスキルが上がっていくのは純粋に嬉しかった。 けれどとても仕事はハードで大将には毎日のように怒鳴られた。 一度私が大きな失敗をして大将に怒鳴られた事がある。 悔しくて私がつい大将の前で泣いてしまうと 「女は泣けばすむと思ってやがる!それでも泣くなら帰れ!」 とまた、怒鳴られた。 それ以来私はゴミ捨てをしに外へ出たとき泣くようになった。
働き出すと不思議と時が経つのが早く感じられた。 学生の頃はあんなに毎日がゆっくりと過ぎていたのに 今の私にとっては日々が早送りにも感じた。 私が働き出してから1年と少しが経とうとしていた。 私はやっと寿司のカウンターで店が閉まった後 寿司を握る練習をさせてもらえるまでに仕事を覚えていた。 その日余ったネタで私は不細工な寿司を握り大将に見せる。 大将は何も言わずゴミ箱にそれをポイッと捨てる。 大将は決して妥協はしなかった。 それはこの練習の事だけで無く全ての事に対して言える事だった。 それをひたすらに繰り返す事が私にとっての「練習」だった。 英語の文法も歴史の年表も数学の方程式も姿を消し 只ひたすらに寿司の事しか頭になかった。 私の手は日々の洗い物と酢でボロボロになっていた。
前編はここまで ちょっと手直しとかするんで 続きはまた明日にでも 駄文スマソ ノシ
432 :
58 :2006/05/29(月) 22:09:42
先生書き下ろしキター(゚∀゚)ー! 後編wktk〜
433 :
58 :2006/05/29(月) 22:12:56
>>407 五十嵐かわいい〜
いいペースで進んでますね。
なぜかギコナビで書けなくなりましたorz
434 :
58 :2006/05/29(月) 22:14:32
ここで寿司屋見習いの俺が登場 先生がんばってください! 後半も楽しみにしてますよ〜
436 :
Mr.名無しさん :2006/05/30(火) 08:38:12
先生乙です。 オニャノコの頑張る姿は良いもんですな 佐和子ガンガレ!
437 :
Mr.名無しさん :2006/05/30(火) 08:39:58
先生の描く登場人物は個性豊かだよな
440 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/05/30(火) 20:46:42
ある夏の日高校からの友達がたまには気晴らしに 合コンに来ないかと誘ってきた。 大学生は夏休みということもありちらほらと地元に 皆が帰ってきていたのである。 私はその頃、いつまで経っても上手く寿司が握れず 少し苛立っていたので気分転換にとその合コンに行くことにした。 私はその日どうしてもはずせない用があるからと大将に頭を下げた。 怒鳴られるとおもったがそこは案外すんなりとOKをもらい 私の気持ちは少し軽やかになってきた。 前の彼氏と別れて2年以上が経過しようとしていた。 私は結構1人でも大丈夫なタイプだと思っていたのだが ここ最近突発的に寂しくなる事が多々あった。 私だって女の子なんだ。男の子に甘えたい時だってある。
441 :
あい ◆ai21/5wMe6 :2006/05/30(火) 20:47:38
すでにワラタ。www
その日は夜の7時半ぐらいまで仕事をして 急いで助六寿司を出た。 友達に電話をするともう既に彼等は集まっていて 大衆居酒屋でもう一杯始めているらしかった。 まぁ私は仕事をしていて向こうは大学生なんだからしょうが無い。 高校の時から愛用している自転車をこいでその合コン が開かれている店へと向かった。 毎日寿司とおじさんやおばさんの客としか接しなかった私は 同年代の男子と話すのはひどく久しぶりな気がした。 ガチャガチャとペダルをこいで私はテンションが上がるのを 押さえつつ居酒屋を目指したのだった。
店につき私は友達に電話してその席をウロウロと探した。 「あ、佐和子こっちこっち」 友人の1人が私を見つけ座敷席から顔だけをヒョッコリとだし 手招きをする。 「えっと、後藤佐和子です」 私は靴を脱いだ後ぺこっとお辞儀をしながら席に座る。 私は合コンというものが初めてで少し緊張してしまっていた。 ちらりと男達のほうを見ると今風の格好をした男たちが並んでいる。 私の友達もいつもよりお洒落をして高校では禁止されていたピアスなんか も空けていた。 一方私のほうは化粧もあまりする暇も泣く、仕事帰りだったので お世辞にも気合の入った格好とは言えず、なんだか自分が ひどくみすぼらしい格好なのではないかと思ってしまう。
彼、彼女らはもう既に何杯か飲んでいてある程度打ち解けているようだった。 大学の話や恋の話に花を咲かせている。 私も少しその話に混じったりもしたのだがキャンバスの話が多く私は つられて一緒に笑うしかなかった。 お酒が回り皆がトイレに行くようになると今まで男と女が向かい合って 座っていたのがいつの間にか私の両サイドに男が座るという構図を になっていた。 まぁその両サイドの男がメインで喋っていたのは前の私の友人達 なのだけれど・・・・・・ 私がちびちびタコワサをつついていると顔を赤くした男の中では 一番フレッシュな感じのする男が聞いてきた。 「寿司屋ってどんな感じなの?」 「え・・・・うーん、朝は早いし夜は遅いよ?大将には怒られるし」 「へぇー大変だねー」 そう気の無い返事をするとフレッシュはまた前の女の子達と恋話に花を咲かした。 私はもう少し仕事の話を聞いて欲しかったけどまたタコワサを ちびちびとつまんだ。
両サイドの男二人が席を立ち3回目のお手洗いに行ってしまった。 私も少し飲んだのでトイレへと行くために席を外す。 トイレから出ようとすると外の廊下で声が聞こえた。 あの声はフレッシュと、もう1人私の隣にいたラッパーだった。 ちなみにラッパーは本当にラッパーと言うわけではない。 只、格好がそう見えたのだった。 私は何となくドア越しに聞き耳を立てる。 少し雑談した後 「隣の女どうよ?」 とフレッシュがいった。私のことだ。 「寿司屋かー、あれって給料いいのかな?」 「個人店みたいだし少ないんじゃねーの?」 「マジ?物好きだよなぁ、あの女。進学校だろ?」 「だよな。つーかさ、あの娘酢の匂いしなかった?」 「したしたした」 ラッパーが手を叩いて笑っている。
「なんかあか抜けてないよな、寿司屋」 「あーわかる」 そりゃお前等は毎日ゆるい授業にでて時間が有り余ってるんだろうけど 私は寿司屋で毎日毎日働いてるんだ。 お洒落だって恋人だってブランドもののバックだって 私には無縁だったのだ。 「手だろ?酢の匂いがしたの。握るじゃん」 「あ〜手か〜」 私は我慢できなくなってトイレの扉をバンと開ける。 男二人はあからさまにしまったという顔をしていて それだけがざまぁー見ろと思えたことだった。 私は二人をキッと睨むときびすを返して席へと向かう。 財布から1万円を取り出して机の上に置くと私は何も言わず 店を出ようとした。 「ちょっと!佐和子どうしたの?泣いてるの」 友人が後ろから大声でいったが私は振り向きもせず その店を後にした。
自転車をこいで私は夜の街から逃げるように自転車を走らせた。 シーシーと虫の声が聞こえる。 私はゴミ出しの時のように外に出てから涙をぽろぽろと流しだした。 涙で前が見えなくなるとはこの事で私は自転車を止め電柱の下で 自分の両手で顔を覆った。 「あああああ・・・うっく・・・あああう」 私は夜の明かりが灯る住宅街で1人泣いていた。 閑散としたその道は私だけで周りにあるのは電柱に備え付けてある ライトがアスファルトに照らし出す光の輪と その周りを覆う闇ぐらいのものだった 悔しくて、悔しくて涙が止まらなかった。 自分の人生を、いままで私が生きてきて積み上げてきた物を 侮辱されたと思ったからだった。 そして何より許せなかったのは、私が信じて歩んできた道が もしかしたら間違った選択だったのではないのだろうかと 自分自身で思ってしまうことが悲しかった。
両方の手で自分の顔を覆った手は確かに酢の匂いが少しツンと鼻をついた。 きっと私は気づかないんだろうけど服とか体にもその匂いは ついているんだと思う。 そう思うと急に私は自分自身がみすぼらしく思えてきて けれどそれは私が大見得を切って選んだ道で・・・・・ くやしくてくやしくて私はその夜、申し訳ない程度に星が光る 夜空の下、涙が枯れるまで泣きつづけた。
次の日、私は昨日あったことを職場には持ち込むまいと 気合を入れて仕事をした。 あんなチャラチャラした馬鹿男ども言葉に負けたくないと という気持ちがあった。 と、言いたい所だが正直な話、それは自分を動かす為の建前で 私の心はけっこうズタズタだった。 女だから、という言い訳は好きではないが けれど私は女なのだ。 強いようでも何かにすがらなければ生きてはいけない。 普通の女の人はそれが彼氏であったりするのだろうが 私の場合仕事が全てだった。 それをけなされ、あまつさえあんな言葉で自信を無くしてしまう 自分が嫌で情けなかった。 その日も握りの練習で私の作った寿司は次々と ゴミ箱に飛び込んでいった。
私の顔は少し曇っていたのかもしれない。 いつまでコレは続くのだろう。 私はこれが永遠に続くのではないかと言う妄想に一瞬かられた。 その日の練習が終わり、私は服を着替え帰ろうとした。 「ちょっと待て」 大将は私を引きとめカウンターに座らせる。 「あの・・・・何でしょうか?」 大将は何も言わず寿司を握る。 私の前におかれた寿司はハマチの握りだった。 「食え」 私は言われるがままその寿司を口にした。 「お・・・・美味しいです」 顔を上げると大将は既にカウンターにはいなかった。
「何食べてたの?」 後ろから声がしたので振り返るとおばさんが声を掛けてくれた。 「なんか・・・大将がコレを食べろって・・・・」 「何食べたんだい?」 「ハマチです」 その言葉を聴くとおばさんはへぇーと腕を組んでにこっと笑った。 「あの・・・・どうしたんですか?」 「大将も小洒落たことするんだね」 「?」 「出世魚だよ、ハマチってのは」 「あ」 ハマチは出世魚でメジロ、ブリと成長していくにつれ名前が変る魚なのだ。 「・・・・・」 私はカウンターの前で膝に置いた握りこぶしをきゅっと小さく握った。 「あんた何だか今日元気なかったもんねぇー」 「そ・・・・そうですか?」 「そりゃー分かるわよ。毎日顔合わせてるんだもん。 あれが大将なりの励ましだったのかもしれないねぇ」 そういうとおばさんは私の背中をバンバンと叩き 大きな声で笑った。私もそれに釣られて一緒に笑ったのだった。
それから月日は流れ私は寿司屋のカウンターにやっと立たせて もらえるようになっていた。 助六寿司に来て4年が経とうとしていた。 女性の板前は珍しいのか少しお客さんの層も増えて 「大将、こんな若い子入れちゃってホント隅に置けないね」 等と客に言われては 「こんな餓鬼に色目つかわねえよ」 と笑ったりしていた。 一通りの事は出来るようになったし店の戦力になっていると 自分でも実感できた。 けれど大将の足元にはまだまだ及ばないし、もっと 頑張らなくてはと私は日々をがむしゃらに働いた。
助六寿司で働く事が私の生活の一部になっていた。 その日々が当たり前のように通り過ぎてゆく。 5年目まであと少しという冬の夜、私が店の片付けをしていると腕を組んだ大将が 柱に片方の肩をもたれかけさせて言った。 「これからお前はどうすんだ?」 大将は私を睨むように言った。 「あ・・・・えっと片付けは後床掃除で終わりです」 「そう言う事じゃねえよ・・・・・まあいい・・・・ それ終わったら帰りな」 「は・・・・はい」 私は掃除を終わらせて店を出た。 雪が降っていた。 私の住む地方で雪が降るのは珍しい。 ハァっと息を吐くと白いもやがフッと現れては消えてゆく。 私はマフラーをぐるぐる巻きして原付にまたがり家路へと急いだ。 今思えば大将の言った「これから」というのはきっと 私の未来の事だったんだと後で気がついた。
5年目の春、桜の花びらがハラハラと舞う頃 大将は死んだ。脳梗塞だった。 歳も70を超え日々の激務は死の淵へと 確実にゆっくりと大将を追い詰めていた。 口は利けず半身が麻痺してしまった大将が 最後にあてた私の手紙には 「ブリを握ってやりたかった」 とだけ書いてあった。 震える手で書いたのか字はクシャクシャで それでも私はその手紙を病室で渡されたとき 人目を憚らず大声で泣いた。 その時も大将は指を病室の扉の方へさし 泣くのならごみ出しのときに泣けと合図をアゴで送った。
私は荷物をまとめ東京に出る決心を決めていた。 助六寿司に出入りしていた業者さんの口利きで 結構有名な寿司屋に修行させてもらえる事になったのだ。 私はがらんとした自分の部屋を見て少し切なくなった。 二階から一階に降りると母と父が茶の間でテレビを見ていた。 「そろそろいくね」 「もういくのかい?」 父は私を見て言った。 「うん・・・・・時間もあんまり無いし・・・」 テレビの音だけがその部屋を支配する。 「やっぱり佐和子もう一度考え直して・・・・」 母がそう言いかけたとき父は母の手をぐっと握りその言葉を遮った。 そして私の方をキッとまっすぐに見、言った。 「行ってきなさい」 その目は真っ直ぐで私は父にかすれた声で「はい」と 言うのが精一杯だった。 私は家の玄関を空けもう一度振り返る。 「・・・・・いってきます」 私は誰にも聞こえない声で小さく呟いた。
助六寿司はのれんを下ろし今はその片付いた店舗だけが その名残を残す。 私はその前に立ち色んな思いにふける。 ずっと助六寿司におんぶに抱っこだった私は急に 何もない世界にほうり出されていた。 「いつか・・・・・・きっと・・・・」 きびすを返して私は助六寿司に背を向け歩き出す。 自分で道を切り開くにはまだ未熟だけれど 私の胸には闘志にも似た決意が宿っていた。 それは他の誰でもない大将が私に受けつでくれた 寿司に対する想いだったのかもしれない。 私はまたどこかで寿司を握るだろう。 きっと私の手はボロボロになり 一生酢の匂いがする手となるのかもしれない。 けれどもそれは私が生きた証なのだ。 彼のように私は職人として生きて行きたいと 誰もいなくなった助六寿司を背に想う。
川の前の桜並木は眩しいくらいのピンクで風が吹くたびに はらはらと散る。 その様子は私の門出を祝うと同時に 助六寿司と大将に別れを告げるようにも見えたのだった。 おわり
いいお話だった、ありがとう
「酢飯の手」は結構前から書きたいと思ってました。 この板では恋愛小説が主流なのでたまにはこういうのも良いかなと。 本編とはまったく違った話を書くのも良いもんだと思う 今日このごろです。
乙。合コンした大学生への復讐物語かとおもっていたよ
先生乙です 寿司屋の俺も興味深く読ませてもらいました 俺6年目だけど怒られっぱなし・・・orz
462 :
前スレ945 27話 :2006/05/30(火) 23:08:56
海里“でさぁ、具体的にどんな映像撮りたいの?” 連“だから!色んなやつにインタビューすんだよ 『今好きな人いますか?その人に一言メッセージを』 ってな感じ。ここでいう『好きな人』っていうのはloveってだけじゃなく親や友達だったりなんでもいいことにして” 海里に理解してもらえたのか『なるほど』って顔つきになって 海里“よーするにビデオレターって感じね いいね。うん、いいかも” 彼女は笑顔で答えた。俺は嬉しかった。彼女が笑顔で俺に答えてくれたこと 彼女と共感できたこと連“だろ?うまくまとめれば絶対おもしろいと思うんだよ” 海里“よし!これから企画作ってがんばろうよ!” …そしてもう一つうれしかったのが自分に『目標』ができたことが うれしかった 真“ふ〜ん。おまえらこんなことすんだ?” まだ完成していない企画書を眺めている真。 俺は海里に借りたビデオカメラのレンズを眺めながら 連“あぁ、これで色んな奴のコメント集めるんだ。”と笑いながら言った 真“お前、初めてだな… そんな楽しそうな顔するの” 新しい世界が、新しい自分を見せてくれた
463 :
Mr.名無しさん :2006/05/31(水) 00:14:50
寿司の話泣きそうなった そんな俺も寿司をかじった人間です
465 :
Mr.名無しさん :2006/05/31(水) 21:43:17
まだ?
これだけ言わせてくれ もう誰も死ぬな 涙で体が干上がりそうだ
467 :
Mr.名無しさん :2006/05/31(水) 22:13:19
468 :
Mr.名無しさん :2006/05/31(水) 22:30:27
11時になるぞ
470 :
58 :2006/06/01(木) 07:02:32
>>459 先生楽しませていただきました。
佐和子のその後も気になるところです。
まとめにものせておきたいので、
(ログを整形してもよいのですが)
もしワードでお書きでしたら
うpしていただけると助かります。
今日は静かだな
472 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/01(木) 20:17:41
獣医「ボーズ、来たか!」 獣医は俺の顔を見ると俺を椅子に座らせバンバンと肩を叩いた。 獣医「いやー、この前来たときは死んだ魚の目みたいじゃったからなぁ〜 かかかかか!」 そう言うと初めてここに来たときと同じように彼は笑った。 犬飼「ひどい言われようですねぇ・・・・」 獣医「嘘言ってもしかたないじゃろ。 しかも患者はお前さんじゃなくてその猫だ」 そういうと獣医はなれた手つきで猫を抱き上げ診察台の上に乗せる。 獣医「ん・・・・・経過はいいみたいじゃね」 猫をぐりぐりいじりながら彼は言った。 ルドルフは迷惑そうに身をよじるが、ベテランの手にかかれば そこから逃れようとするルドルフを留まらせる事は簡単な事だった。 少しご機嫌は斜めになってしまったが。 獣医「いい生活してるね、こいつは」 犬飼「そうですか」 獣医「ストレスも無いみたいだし、栄養も行き届いておる。」 獣医は猫の背中を軽くポンポンと叩いた。
獣医「お前さん・・・何かあったな?」 そう言うと彼はにやりと笑う。 どうにもこの爺さんの言っている事は的を得ていて頭が上がらない。 伊達に長生きしていないという所だろうか。 犬飼「ん・・・・・・ん〜」 俺は言おうかどうか言葉を濁す。 獣医「かかかかかw何も聞くまいて」 犬飼「すいません・・・・・」 獣医「動物に好かれる人間で悪い奴なんていないよ。 アンタも例外じゃない。」 犬飼「後半そうとは・・・・・思いませんがね」 獣医「そりゃーお前さんがへそ曲がりなだけじゃよw もしくはそれに気づいていないかね」 そう言うとカルテをさらさらと書き出す。 獣医「天邪鬼は損するよ」 犬飼「・・・・・・・」 獣医「ほい、これでよしと」 獣医はまた猫を抱き上げ俺に渡す。 犬飼「ども」 ルドルフ「ふるるるるる」 ルドルフは眠たそうに目を細めた。
犬飼「良かったな、ルド」 獣医「こいつの名前かい?」 犬飼「ルドルフっす」 獣医「洒落た名前じゃーないか」 犬飼「はぁ・・・・ども」 ルドルフは名前を褒められた事を知ってか知らずか大きなアクビを 一つついた。 獣医「若いもんはいいねー、恋だの何だの」 老人はわざとらしく椅子にもたれて背伸びしながら言った。 犬飼「ん・・・・あ・・・ん〜」 またもや返答に困ってしまった。 獣医「嘘はつけない。けれど言うのも恥ずかしい。 お前さんはへそ曲がりではあるが純粋な心を持ってるね。 純粋が故に苦しんでるのかもしれんね。」 犬飼「・・・・爺さん・・・・精神科の医者の方が向いてるんじゃないか?」 獣医「ふん・・・・人より動物を見ていた方がワシは良い。 彼らの方が素直で雄大で純粋だよ」 そう言うと獣医は遠い目で言った。 犬飼「・・・・・・」 俺はお辞儀をして診査室を出た。
「犬飼・・・・君?」 待合室に戻ってきたとき後ろから声を掛けられた。 振り返るとさっきの突っ伏して眠っていた女が立っている。 赤い今風のメガネをかけたどこか静かな感じのする女性だった。 犬飼「あ・・・・・」 女「ひさし・・・・・ぶり・・・・・だね」 思い出した。忘れるはずも無い。 彼女の名前は桃原玲子。 中学校時代の同級生。当時は物静か本を読むのが好きだった。 頭も良くて中くらいのレベルの中学校であったとは言え いつもテストではトップクラスの優秀な成績を収めていた。 模範的な生徒であった彼女はよく委員長やってたっけな。 まぁ、多数決によって無理やりやらされていたってのが 本当の所ではあるが。 そして、俺が初めて付き合った女性でもあったのだった。
10年という月日は長い。 それは八万七千六百時間という尺の長さではなく その間に起こったことが多ければ多いほど長くなるのではないか という事だ。そう言う意味では俺の周りではいろんな事があった。 高校に入ったばかりの俺は根も葉も無い餓鬼だった。 中学は地元にある学校へ通い、その後市内指折りのバカ高校に入学した俺は ほぼ毎日遅刻早退を繰り返す日々を送っていた。
俺の中学の同期に加門はるなという女がいた。 どこかサバサバしていて誰にでも話しかける女だった。 どちらかといえば考え方が男よりだったのかもしれない。 中学の頃、まだそんなにグレてはいなかったがどちらかと言えば 周りの女子から怖いイメージを持たれていた俺にも、彼女は 屈託の無い笑みで笑いかけ帰り道が一緒だった事もあり 一緒に帰り道を歩く事が多かった。 彼女は言った。 「私大きくなったら写真家になりたいなぁ」 彼女の夢は写真家になることだった。 「犬飼君は?」 「俺は・・・・なんだろね・・・・・何にもわかんね」 俺はその時そう答えた。 家庭はあんなのだったし、先のことを考えられるほど 余裕も経験もその時の俺には無かった。
加門はるなと桃原玲子は幼稚園からの付き合いもあって家が近く 3人で帰ることもあった。 桃原はその頃からメガネをかけていて三つ編みの一昔前の スタイルを通していた。 一方、加門は逆に流行には敏感でその当時すでにナチュラルメイクを施す ほどだった。 俺の人生の中であの帰り道が一番幸せだったのかも知れない。 加門「あ〜どうやったら写真家になれんのかなぁ」 犬飼「カメラだろ、まずは」 加門「高いのかねぇ・・・・やっぱ・・・・玲子知ってる?カメラの値段」 桃原「うん、高かったと思うよ。いいのだと」 加門「犬飼君、買ってよ〜」 犬飼「かわねー。絶対かわねー。」 加門「玲子〜」 桃原「わ・・・私に頼まれても・・・・」 そういうと夕日の落ちかけた通学路で三人とも笑った。 初めは俺にとっつきにくそうだった桃原もいつしか普通に 俺としゃべるようになっていた。 桃原はいつもおとなしく、あまり前には出ようとしないタイプだ。 それを加門がひっぱって行くという構図が昔からのパターンらしかった。 変な女と不良予備軍と優等生。 おかしな三人組はいつしか3人で帰るのが日課になっていた。
俺はそんなどこか中学生にしては考え方が大人で よく笑う加門はるなの事が好きだった。
今日はここまで ノシ まとめのページにわーどうpしておきました 職人さん乙です〜 地味に死んじゃったスレが山場を迎えてて気になる所
先生乙でありまああああああああああああああああああああああs
482 :
前スレ945 28話 :2006/06/01(木) 22:07:33
カメラを真に向ける 真は一瞬ビクッとした 連“なぁおまえ言ってみろよ そーだな。「好きな人に言いたい一言とエピソード」をテーマに なんでもいいから” 真はあわてて 真“な・なんだよ!そりゃ 急にきかれてもな” 慌てる真を見てちょっと楽しかった。 “あっ”と真は何かを思い出したような顔をしてかすかに微笑む 真“そういえば子供時” にやけ顔がよく似合う真がやさしく笑っている今の顔はとても印象的だった 真“すげぇ仲いい男女がいたんだけどな その二人は別々のとこに行っちゃって なんか、『二人で会う』みたいな約束をしたんだよ それっきりなんだが、なんかあいつら見てると人が人好きなんのも悪くないなぁ って思うんだよ。” なんか、思ってたよりまともな話でびっくりした 連“で・では、その人にメッセージを” 真は、いつものにやけ顔に戻り 真“おい!お二人さん!ちゃんと再開できましたか?” と一言 連“おっ・おつかれ。なんかまともなこと言ってちょっとびっくりしたよ” 真は立ち上がり 真“おう。また協力することがあったら呼んでな” と言ってどこかへ行ってしまった しかし、今までずっと一緒にいたがそんな奴らいただろうか?
今日も期待ホシュ
484 :
Mr.名無しさん :2006/06/02(金) 12:27:36
彼女スレが風菌に荒らされてるorz
>>484 向こうの先生気の毒だよな
もし実話だったりしたらものごっつ申し訳ない気になってくる
なんかもう、わかりやすい展開だよな いや、風菌がさ やっぱりなって感じだ
487 :
58 ◆HyNeQZ/nt. :2006/06/02(金) 18:48:47
◆ZAh5Evz9NM先生へ 乙です。 まとめサイト更新しました。 これで酢飯の手もダウンロードできます。 一応トリップつけることにします。 彼女スレ泣けました。。
488 :
58 ◆HyNeQZ/nt. :2006/06/02(金) 19:00:11
945先生のページも更新して、
>>482 まで反映しておきました。
名前の行を削除して少しは読みやすくなったかも?
489 :
Mr.名無しさん :2006/06/03(土) 04:03:39
両先生乙であります(`・ω・´)ゞ
つづき期待ほしゅ
491 :
Mr.名無しさん :2006/06/03(土) 18:28:55
続きがみたいですかぁ
492 :
Mr.名無しさん :2006/06/03(土) 18:31:39
海物語
493 :
Mr.名無しさん :2006/06/03(土) 23:56:14
続きがみたいですよぉ
スレあがってるから続ききたかとオモタ
495 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/04(日) 10:15:58
中学を卒業しても俺は加門はるなと遊んだ。 無論デートではなく桃原も同伴の上でだったが それでも家にいることを考えれば 天と地の差だった。 金が欲しかった俺はその夏、牛丼屋でバイトを始めた。 時間帯が合うのもあったし、夜勤のバイトになるとすこぶる 自給がアップしたからだった。 加門の為にカメラを買ってやって告白をする。 それが俺の高校1年の夏の目標だった。
バイト経験が初めてだった俺にとって放り出された社会は 辛く苦しかった。ミスをすれば怒られ、客は待ってはくれない。 それでも少しずつその環境に慣れ俺は金を貯めた。 初めて自分で稼いだ金というのは思い入れがある。 初めて給料をもらったとき俺は純粋に嬉しかった。 小さなバイトのロッカールームで小さくガッツポーズをとったのを 覚えている。 俺はバイトが休みの日に電気屋に行った。 カメラの事などてんで分からない俺は店員に聞いて5万円のカメラと その付属品を買い、重い紙袋を持ってバスに乗った。 バスは加門はるなの家の近くに止まる。 バス停から加門の家は50メートル程離れた所にあり 俺はてくてくと紙袋を持って歩きだした。 辺りはもう日が落ちかけていて少し空が赤みががっていたのを覚えている。 俺は彼女の家のインターホンを震える指で押した。
あの時の緊張感といったら、心臓が痛いくらい鼓動を早め 少し気を緩めたら気が狂ってしまうのではないかというくらいのものだった。 「はーい」 聞き覚えのある声がして家の中からドタドタと足音が聞こえた。 彼女は玄関からひょっこりと頭を出し「あんたどうしたの?」と キョトンとした顔で聞かれた。 犬飼「あ・・・・・いや・・・・・あの」 加門「何?その紙袋」 犬飼「やるよ・・・・これ」 加門「へ?・・・・・あ・・・あんがと」 犬飼「いや・・・・いいんだ」 加門「おっも、コレ中身何なの?」 犬飼「カメラ」 加門「へ?なんで」 鳩が豆鉄砲を食らった顔をして彼女は俺に聞き返す。
犬飼「お前に言いたい事がある」 加門「あ・・・・・・うん・・・・」 俺の表情を読み取ったのか彼女は急に真剣な面持ちに変った。 あの告白する瞬間のえも言えない緊張感が俺たちを包んだ。 彼女もきっと俺が告白するのを肌で感じとっていたのだろう。 あの時の感覚は未だ鮮明に覚えている。 玄関先にある小さな腰ぐらいまである門をはさんで俺と加門は 向かい合ってどちらとも目をあわそうとせず2人とも突っ立っていた。 赤い空をチラリと見た後俺は大きく息を吸って目を閉じる。 色んな思いがごっちゃになって頭の中で絵の具のバレットの上で色んな色を ぐちゃぐちゃにかき混ぜたような感覚を覚えた。 再び目をあけると加門はるなもまた目を閉じて俺の言葉を待っていた。 その肩は小さく震えていたのかもしれない。 犬飼「お・・・・俺は・・・・・・お前の事が・・・・・好きだ」 俺の人生初めての告白はいたってシンプルなものだった。
加門「あの・・・・・」 彼女は悲しそうに目を伏せてもう一度顔を上げる。 瞳には涙が少したまっていた。 加門「ご・・・・めんなさい・・・・・犬飼君は・・・・その・・・・ そーいうのじゃ・・・・ないんだわ・・・・その・・・・・・ ほんと・・・・ごめん・・・・・」 彼女は絞り出すような声で俺に告げた。 犬飼「あ・・・・・いや・・・・いいんだ・・・・・いいんだ」 俺は心の中でどこかホッとしていた。告白が終わった事に安堵していたのかもしれない。 加門「ごめんね・・・・ほんと・・・・・・気持ちはうれしい」 犬飼「ん・・・・ああ・・・・うん・・・・・」 俺はその場から早く消えてしまいたくてなんだか煮え切らない返事をした。 加門「これからも友達でいようね?・・・・・ね?」 犬飼「お・・・・おう・・・・そうだな・・・・・友達だ」 加門「約束」 犬飼「ああ・・・・」 その約束は結局果たせないまま その日が彼女を見た最後の日となった。
俺はカメラを彼女に渡したまま逃げるように家に帰る。 家には誰もいなくて散らかった部屋の枕に顔を押し付けて うめき声とも泣き声とも取れる嗚咽を漏らし一人泣いた。 物心ついて泣いたのはこれが初めてで世の中にこんな辛い事があるのかと 心の底から思った。 濡れた枕に頭を預けてその日は明かりをつけたまま眠る。 俺の夏は終わった。
取りあえずここまで ノシ
先生、乙っす! ここにきて犬飼株急上昇の予感
先生お疲れ様〜
504 :
前スレ945 29話 :2006/06/04(日) 17:33:18
撮った映像を海里のところへ持っていこう。 その途中、 女 “きゃっ” 曲がり角のとこで女の子にぶつかってしまった。 女 “ちょっ…危ないでしょ” 連“あっ…わりぃ。ちょっと急いでたんたんだ” 女の子は、少し派手な化粧と服装。お姉系?もうちょっとカジュアルな感じだ 女 “あっ!あんた…” なんだか俺のことを知ってるようだ 連 “えっ…あ・あんた?” 女の子は顔を赤くして怒って 女 “えっあたしのこと知らないの もぉーいいわよ!気をつけてよね!” って言って行ってしまった。 ちょっと圧倒されてしまったが、一体誰だったのか? 海里のところへ真のインタビューの映像を見せた。 海里 “へぇ〜 連の友達?面白い話ね こんな映像を集めれば作品として出せるかもね” 真のおかげでいいものが撮れた。海里にも喜んで貰えた。 連“だろ?これから色んな奴インタビューしようと思うんだけど でも、いきなりカメラ向けて『インタビュー』って言われても困るだろ? だから、事前に広告なんかで日時を知らせていたほうがいいと思うんだよ。” 海里 “そうだね。一週間後ね” 目標にむかって共にがんばる。 俺の新しい生き方
505 :
前945 30話 :2006/06/04(日) 19:25:22
連 “あれ?” 海里が読んでる雑誌が目に入った その雑誌にさっき会った似ている娘がモデルとして載っていた さっきの人か? 連 “あれこの人…うちの学校で見たようなぁ…” 海里 “あー。RINAね 最近雑誌に出始めてきて結構人気あるみたい そーえば、うちの大学ってきいたことあるけど” やっぱりさっきの人だ。最近どこの大学でも雑誌モデルっているもんだな 連 “なぁ海里。ポスター貼る前に、この人にインタビューお願いしないか?” 海里は少し難しそうな顔で 海里 “う〜ん。でもこの人 モデルなんだよ。サークルの活動なんかに協力してくれるかなぁ〜” 確かにそうなんだが、新人モデルなんかからインタビューを貰えたらそれだけでインパクトがでる。 そういえば、あの人。俺を知ってるみたいな反応だったな。 連 “お願いしてみるだけお願いしてみるってどうだ?” 堅い表情で、 海里 “そ・そうね。お願いしてみるだけしてみようか” 連 “よし!決まりな 予定としては明日、RINAにインタビューお願いして それからポスター張って一週間後、色んな人をインタビューするって流れな”
前945氏 乙です
507 :
Mr.名無しさん :2006/06/05(月) 08:36:02
>>前945氏、乙です なんか展開が読めてきた・・・と思ったら またまた急展開!?
508 :
58 ◆HyNeQZ/nt. :2006/06/05(月) 21:41:04
先生方、乙です! つづきwktk〜
ほす
510 :
Mr.名無しさん :2006/06/06(火) 18:26:36
中学とき 幼なじみが 「あたし、あんまり男の子好きじゃないんだ 毒男は普通だけど」 とか言うんだが 普通ってなんだよ!って話だろ?
511 :
レゴ将軍 ◆O8ZJ72Luss :2006/06/06(火) 20:35:27
季節は暦上秋になり学校が始まっても失恋のショックと 夏休みのだらけムードが抜けきらない俺は朝の教育番組を 見るのが日課となっていた。 たしかテレビ絵本とかそーいう番組だった。 紙芝居のように絵がかわり話を聞かせてくれるという内容でその日は 「ルドルフとイッパイアッテナ」という話。 俺はぼんやりとテレビを眺めた。 その回の内容は黒猫のルドルフがイッパイアッテナの生い立ちを尋ねる というものだった。 野良猫のイッパイアッテナは色んな人に色んな名前で呼ばれる。 だから名前がイッパイアッテナなのか、と俺は変に納得してしまった。 その番組が終わると俺はまたゴロリと横になり眠った。 何もやる気が起こらない。 色んな事がおっくうだった。
目が覚めるともうすでに時計は午後3時半を指していた。 むくりと起き上がると今日も学校をサボっちまったなと どうでもいい反省をしてぼんやりとした。 どうにも朝の話が気になる。 犬飼「ルドルフとイッパイアッテナか・・・・」 俺は服を着替え自転車で街に出た。 少し大きめのその本屋は国道沿いにあり、寝たばかりの有り余った 無駄な力をペダルに乗せ俺はその場所に向かった。 本屋につくと児童コーナーの棚をざっと見回す。 いとも簡単にその本はあった。 「ルドルフとイッパイアッテナ」 俺はその本を手に取りぺらぺらとページをめくる。 児童書ということもありすぐ読みきってしまいそうだったが 俺はその場で読む事はせずその本をレジへと持っていった。 「犬飼・・・・くん?」 会計を済ませ店を出、チャリにまたがろうとすると後ろから声を掛けられる。 振り返るとそこには高校の制服をきた桃原が立っていた。
桃原ともかれこれ3ヶ月ぶりぐらいの再会だった。 彼女の高校の制服姿を見るのは初めてだった。 犬飼「よ、久しぶりだな委員長」 桃原「久しぶり」 彼女は両手でカバンを持ったままメガネの向こうでにこりと笑った。 何故だか少し彼女が大人びた感じがした。 桃原「何買ったのそれ?」 本屋からの帰り道桃原は俺の買った紙袋を見て言った。 俺は自転車を押し彼女は歩いて国道沿いの歩道を歩く。 犬飼「ほらよ」 桃原「わっ」 俺は本の入った紙袋を桃原にほうり投げた。 桃原「あけるよ?」 犬飼「ああ」 俺はぶっきらぼうに答える。別にエロ本が入ってるわけでは無い。 桃原「ルドルフとイッパイアッテナ?」 犬飼「おかしいか?」 桃原「ちょびっとw」 犬飼「柄では・・・・・ないよな」
桃原「レイちゃん・・・・・じゃなくて加門さんに告白したって・・・・ ホント・・・・・・?」 桃原に今日出会ったときからこの質問をされる事は覚悟はしていた。 加門と桃原は幼馴染なのだ。この話も筒抜けだったに違いない。 犬飼「ああ・・・・言った。ふられちまったけどな。」 俺はまたぶっきらぼうに答えた。 桃原「そ・・・・・・そっか・・・・」 桃原はどこか複雑そうな顔をした。 無理も無い。幼馴染にフラれた男が目の前にいるのだから。 桃原「で・・・・でも・・・犬飼君は・・・・その・・・かっこいいし・・・・・ きっと新しい彼女・・・・・見つかるよ」 犬飼「なんだよ、慰めてくれてんのか?委員長」 桃原「い・・・・一応・・・・そのつもり・・・・・」 犬飼「気持ちだけは有難く頂いとくよ」 桃原「あ・・・・うん・・・・」 俺達は2人でしばし無言で歩いた。 二人ともそんなに喋る人種では無かったし何より俺は振られた後で あまり触れられないというのもあったのだろう。 頭のいい委員長の事だ。その辺は察してくれていたんだと思う。
桃原「今度の日曜日・・・・・暇!?」 桃原は急に俺に聞いてきた。目をカッと見開いてちょっと怖い。 犬飼「え?・・・・・・まぁ暇ッちゃ暇だけど」 桃原「じゃ・・・・じゃあ図書館に行かない?」 犬飼「図書館?」 桃原「う、うん。私日曜日とかよく図書館に行ったりするんだ。 あそこって人少なくて落ち着くし本もいっぱいあるし。」 彼女はまくしたてるように俺に言った。 俺は見ての通り図書館という柄ではないし、ましてやそんな気分でもない。 ちらりと横を見ると桃原の目がギラギラしていて何だか怖い。 犬飼「わ・・・・・わかったよ・・・・・・いくよ」 桃原「ほっほほほ・・・・・ほ・・・ごほごほ!・・・・・ほんとにっ!?」 彼女はむせながら言った。 犬飼「お・・・・おう」 桃原「じゃ・・・・じゃあ明後日の土曜日。2時に図書館でいいかな?」 犬飼「ん・・・・・ああ」 俺は気の無い返事をぼんやりとした。 俺達は土手の上を二人、少ない言葉を交わしながら家路に着いたのだった。
wktk
動物病院を俺はすっかり大人になった桃原と一緒に出た。 高校の頃に比べて随分と垢抜けた感じがする。 きっと声を掛けられなかったら気づかなかっただろう。 ミンミンと蝉の声はより一層激しさを増し気が遠くなりそうになる。 桃原「初めての2人きりのデート覚えてる?」 犬飼「ん?・・・・ああ、悪かったな。アレ」 俺は頭をかきながら目を細めて言った。 桃原「ショックだったなー。乙女心傷つけるのだけは上手いよね 犬飼君って」 彼女はそういうとクスクスと笑う。 てを口に当てて笑うところは格好が変って歳をとろうと、変ってはいなかった。 俺はあの日、図書館に行く事をすっかりと忘れており その日は違う友達と遊びに出掛けてしまっていた。 俺が友達と別れ図書館の前を通った時、その約束の事を思い出す。 犬飼「あ・・・・・」 俺はチャリの急ブレーキをかけた。
しまった 完全に約束をすっぽかしてしまっていた。時計は4時半を回っている。 たしか図書館は5時までのハズだ。 図書館の方をゆっくりと見る。外には誰もいない。 俺は自転車を備え付けてある駐輪所におくと図書館の中へと入った。 市民図書館はそれほど大きな建物では無かったが小奇麗で 冷房がひんやりと効いていてとても気持ちが良かった。 館内のガラス越しにそっと覗く。 席を順々に見みていくとそこには桃原がいた。一人で本を読んでいる。 物憂げなその表情はどこか寂しげで悲しそうだった。 俺はガラス越しに彼女を見たまま、何故か動けなかった。 金縛りにあったかのように彼女に見つけて欲しいといわんばかりに 筋肉は言う事を聞かなかった。 桃原がふと顔を上げ俺と目が合う。 本をパタンと閉じると彼女はてくてくと歩いてきて扉を開け廊下に出てきた。 桃原「来ないかと・・・・・思った」 そういうと少し寂しそうに彼女は笑った。
そのデート・・・・・といえるのかどうか分らないが それからというもの桃原とちょくちょく遊びに行く事があった。 あまり興味の無い映画や図書館巡りが主だったが 断る理由も無かったので俺はノコノコとついて行った。 彼女は頭がよく色んな雑学を俺に言って聞かせた。 盛りそばとざるそばの違いはつゆのあまさらしい。 夏休みが終わりに近づいた日、俺と桃原は海の見える公園のベンチに座って アイスクリームを食べていた。日は落ちかけ、きらきらと海はオレンジ色の 光をゆらめかせる。 俺はアイスクリームのコーンの部分だけを残したものを ちぎって鳩にやって遊んでいた。 犬飼「おー食ってる、食ってる」 桃原「・・・・・・・」 なんだか桃原は一日落ち着きが無くモジモジしていた。
犬飼「どうしたんだよ?調子でも悪いのか?」 桃原「あの・・・・・あのね・・・・話があるの・・・・」 犬飼「?」 俺は少しべたついたコーンをちぎりながら桃原の言葉を何となく聞く。 犬飼「何だよ話って」 桃原「あの・・・・・ね・・・・」 大きく深呼吸して彼女は真っ直ぐ海を見て言った。 桃原「好き・・・・・なの・・・・・・」 犬飼「・・・・・・はい?」 桃原「あなたの事が・・・・・・」 彼女の告白もまたシンプルなものだった。
今日はこのへんで ノシ
◆ZAh5Evz9NM先生乙です! 桃原さん再会wktk
うわ〜いいとこで切るなあ さすが
525 :
Mr.名無しさん :2006/06/06(火) 23:42:27
◆ZAh5Evz9NM先生 乙です
これが…若さか…!
修正してやる!!!
><。
>>529 Zガンダム見て出直してこい
と言いたいところだがどちらにしても板違いか
遊びでやってんじゃないんだよーっ!!
532 :
Mr.名無しさん :2006/06/08(木) 02:43:10
はす
最近絵師来ないね 忙しいんだろうか
絵師は壊死しました(笑)
537 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/08(木) 21:21:03
俺はその言葉を聞いてポカンとする。 仲が良いとは思っていたが彼女が恋愛感情を抱いているとは思ってもいなかったのだ。 俺が落としたコーンをハトが足元でついばんだ。 沈黙は重く、湿った綿のように俺達の上にのしかかる。 桃原「・・・・・やっぱ・・・・・だめだよね・・・・・」 最初に沈黙を破ったのは桃原だった。 桃原「ごめんね・・・・・・ほんとに」 彼女はうつむきながらそう言うとすっと席を立った。
俺は反射的に彼女の袖を掴む。 犬飼「まてよ」 その時の彼女が加門に告白した時の自分とダブる。 犬飼「付き合おう」 俺はそんな事を口にしていた。 桃原「嬉しかったー。初告白だったからさ」 そういうと桃原はあの時と変らぬ笑顔で笑う。 動物病院を出た後、高校の頃一緒に帰った土手を 大人になった俺達は歩いた。 桃原「あの時どんな気持ちだった?」 犬飼「ん?・・・・そうだな・・・・忘れた」 桃原「嘘ばっかり。好きじゃなかったくせに」 犬飼「・・・・・・」 桃原「お情けで付き合ってくれてたの知ってたんだよ? まぁ・・・・・・優しいというか、お人よしというか。 犬飼君って怖そうな割にはそういうところあるよねー」 流石7ヶ月付き合っただけとはいえ元彼女だ。 わかっていらっしゃる。
犬飼「悪かったな、好きでもないのに付き合っちまって」 桃原「嘘つけないもんねー犬飼君」 彼女は後ろに手を組んで口を尖らせて言った。 桃原「付き合ったらきっと私の事見てくれる。 そう思ったから頑張ったけど、犬飼君は最後まで 私を・・・・・・見てはくれなかった・・・・ なんてねw」 彼女は河原を見ながらそういうとまた笑った。
俺達は他人から見れば仲の良さそうなカップルに見えたのかもしれない。 彼女の唇は柔らかかったし、女の体温があんなにも暖かいんだという事も 知った。 けれど彼女は若かった俺の性欲の糧でしか無く、きっと彼女も それに気づいていたんだろう。 けれど、俺達は別れる事無く一緒に時を過ごした。 上辺だけの好きという言葉を俺達は何度も交わした。 互いにその想いが本物に変わると思っていたから。 互いに通じ合えると思っていたから。 そんな儚く尊い願いを桃原は俺に持ち続けた。 けれど俺の心は凍てついたまま、家庭の環境がより一層悪くなった事もあり 俺は彼女に別れを告げた。 あの日、夕焼けの土手の上で俺は「さよなら」を言った。 彼女は 涙を流しはしなかった。
思い出にふける、おっさんになった俺に桃原は言った。 桃原「1つ・・・・謝らなきゃいけない事があるんだ・・・・・」 犬飼「ん?」 どれくらい歩いただろう。 本屋の前で彼女は言った。 あの「ルドルフとイッパイアッテナ」を買った場所だった。 桃原「私さ・・・・・・あの・・・・加門さんに・・・・ 相談・・・・・犬飼君の事が好きだって・・・・してたじゃん」 犬飼「ああ・・・・」 あの頃の記憶が少しずつ頭の中に蘇る。 桃原「でもさ・・・・・私知ってたんだ・・・・・加門さんも・・・・・ その・・・・・あなたの事を・・・・・好きだったって・・・・・ 事をさ・・・・」 彼女はうつむきながら言った。
桃原「けど私は・・・・・・それに気づかないふりして・・・・・・ 犬飼君がすきだって・・・・・加門さんに言ったんだ・・・・」 犬飼「・・・・・・」 桃原「ずるいよね・・・・・・加門さんの優しい性格利用してさ・・・・・ ホント・・・・・ずるいと思う・・・・ 犬飼君が加門さんにフラれたのも・・・・・・私のせい・・・・・」 犬飼「そう・・・・・だったのか」 桃原はずっとうつむいたままだった。 桃原「殴って」 犬飼「・・・・は?」 彼女はキッと顔を上げていった。 桃原「殴ってって言ってるの」
犬飼「本気かよ」 桃原「私の気が・・・・・すまないから・・・・・・」 犬飼「ハァ・・・・・・あのなぁ・・・・・」 桃原「いいから殴ってよ!」 桃原は叫んだ。 心の棘を抜いてくれと言わんばかりに彼女は本屋の駐車場で言霊を吐き出す。 その残悪感はずっと彼女を苦しめてきたのかもしれない。 犬飼「わかったよ・・・・・」 桃原「手加減しなくて・・・・・いいから・・・・・おさまらないからさ・・・・」 犬飼「歯くいしばれよ」 桃原はメガネをそっとはずし歯をぎっとかみ締め目を閉じる。 犬飼「いくぞ・・・・・・・・せぇーの」 桃原「・・・っく」 俺は彼女にスッと唇を重ねる。 柔らかい唇はあの日のままだった。
彼女は少し手をきゅっと握る。 鼓動が胸から胸へと伝わってくるようだった。 桃原「ぷあっ・・・このバ・・・・・・殴ってって・・・・・いったじゃない」 そっと唇を離すと彼女は涙目でそう言った。 犬飼「欲求不満なんだよ」 俺はぶっきらぼうにそう言った。 桃原「はー、なんでこんな人好きになっちゃったんだろ・・・・」 犬飼「カッコよかったんじゃないのかよ?」 俺は笑いながらそう言った。 桃原「顔はいいんだけどなぁ・・・・・」 犬飼「言うようになったな委員長」 桃原「お互い様よ、犬飼君」 彼女は少し恥ずかしそうに言う。 あの時から止まっていた時間が少しだけ動いた気がした。
桃原「あの・・・・・もし・・・・良かったら」 彼女は何か言いたげに俺を見た。 犬飼「・・・・・ん?」 桃原「・・・・・・・・やっぱ・・・・・何でもない」 犬飼「・・・・・そっか」 桃原「それ・・・・・じゃあね・・・・・私・・・・・行くね」 犬飼「ああ」 桃原「・・・・・・・うん・・・・それじゃ・・・・」 犬飼「またな」 10年という歳月を経て俺達はまた歩き出す。 俺達は本屋の前で別れお互い違う方へと歩き出した。 大人になっても、想い出はそのままに 時計の針だけが先へ先へと時を刻む。 彼女もまた、この十年で変れたのだろうか? そんな事を思いながら本屋の方を振り返ると 彼女はそこにはもう居なかった。
今日はこの辺で 絵師さんお仕事とプライベートがんばってくだしー ノシ
547 :
Mr.名無しさん :2006/06/08(木) 21:55:37
先生ありがとう(ノД`)゚・。・゚ でもプライベートはもうずたぼろっす。スランプになりつつあります(`;ω;´)ゝ
>>547 当たり障りの無い程度に話してみそ
俺クソの役にも立たないけど聞くことぐらいは出来るぜぇ
549 :
Mr.名無しさん :2006/06/08(木) 22:20:48
簡潔に言うと、付き合ってた人を振ってしまったんだが 別れてすぐだと楽しかった事しか浮かばない でも一緒にいると基本的な性格が合わないのかしらんが すぐ喧嘩になってしまう… とりあえずメルアド変えて逃げてみたが正直淋しい。 別れて良かったとも思うし、もっと我慢できれば良かったのかなとも思うし 自分でもよくわかんねんだよ スレ違いでスマソ
>>549 別れた直後ってのはきっついよなぁ
俺付き合って自分で振った事無いからわからんけど
いろんな事思うんだろうね
慰めとか言える立場じゃ無いけど
「付き合って無駄だった」なんて事は無いんだぜブラザー
その経験がお前の血となり肉となる事を願う
今は取り合えず酒でも飲んで泣いとけ
つ酒
>>549 おれにもそんな経験あるよ。
結局別れたけど、冷静になってみたら、別れて正解だったとおもた。
別れてすぐ別の人と付き合ったからそんなにつらくなかったけど、
最近、
人生であの頃が一番幸せだったな〜って思う。
まぁ別れることができたってのは大事なことだ 俺みたいにこっちから連絡しなかったら自然消滅とかより全然いいぞ
>>549 自分から別れ切り出したってことはそれなりに理由があるんだろ?
そりゃ楽しいこともあっただろうけど、もしそのまま付き合っててほんとうに幸せになれた?
なれないと思ったから別れ切り出したんだろ?
まぁあれだ、自分信じろ
自分が幸せじゃないと相手は絶対に幸せになれない、幸せにできない
毒板とは思えない程のマジレスっぷりだなwww 絵師がんがれ
556 :
Mr.名無しさん :2006/06/09(金) 07:47:51
皆さんありがとう(`;ω;´) 立派な絵師になります
557 :
Mr.名無しさん :2006/06/09(金) 21:47:25
ho
558 :
Mr.名無しさん :2006/06/09(金) 21:53:11
mo
うほっ
560 :
557 :2006/06/09(金) 23:46:21
スマンが俺の 「 ho 」 は hoshu の 「 ho 」 だぞ 決してhomoのhoじゃぁない
561 :
Mr.名無しさん :2006/06/09(金) 23:50:04
562 :
557 :2006/06/09(金) 23:56:12
人は図星を指されると冷静でいられなくなるwww
563 :
Mr.名無しさん :2006/06/09(金) 23:57:37
565 :
Mr.名無しさん :2006/06/10(土) 21:21:13
土曜ほす
ほす
567 :
58 ◆HyNeQZ/nt. :2006/06/11(日) 20:22:06
>>549 絵うpサンクス。
落ち着かないとき、後ろ向きな気分のときは
_,,..,,,,_
/ ,' 3 /ヽ-、__ ゆっくり休むのも良いよ
l ⊃ ヽ
/`'ー-/____/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(,'3)
569 :
Mr.名無しさん :2006/06/11(日) 23:31:27
ほ
570 :
Mr.名無しさん :2006/06/11(日) 23:59:25
も
571 :
557 :2006/06/12(月) 00:01:49
うほっ
572 :
Mr.名無しさん :2006/06/12(月) 00:06:25
またかwwwww
573 :
Mr.名無しさん :2006/06/12(月) 00:18:47
574 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/12(月) 00:57:25
ボタボタと大粒の雨が降る日だった。 その日俺は傘をさしブラブラと食材を買出しに出掛けた後だった。 雨音はノイズのようにザァと耳にこびりつき 湿った空気は街を包み空は灰色に覆われていた。 ずしりと重いカップラーメンやビールを入れた袋は今にもはちきれそうだ。 本屋の前の角を曲がろうとしたときドンっと俺は何かにぶつかる。 犬飼「うわっ」 カップめんを入れた袋を俺は道路に落とし中身がこぼれた。 女「ごっ、ごめんなさい!」 ぱっと声の方を見ると雨でビショビショに濡れた女が尻餅をついていた。 知らない女じゃない。 俺は子の女を知っているし、向こうも俺を知っているだろう。 そう、公園でルドルフに石を当ててしまった際イチャモンをつけてきた あの女だ。 女「あ」 犬飼「・・・・・・お前か」 俺はゆっくりとしゃがむと雨にうたれ続けているカップめんを 拾いながら言った。
横を見ると彼女も缶ビールを拾っている。 犬飼「いいよ、俺はテメーの顔が見たくない。嫌な事ばっか 思い出しちまう」 女「・・・・・・」 犬飼「・・・・・・・なんだよ」 雨に打たれながらビールを拾う女の頬を 涙だか雨だか分らない雫が流れた。 犬飼「・・・・・・・・」 女「ぶつかったのは私。ちゃんと拾うのは当然でしょ。」 犬飼「傘ぐらい買えよ」 女「・・・・・いらない、今は邪魔だから」 彼女は缶ビールを拾い終わると俺にそれを渡す。 少し泥がついている缶ビールは落とした衝撃で 所々変形していた。 犬飼「何なんだよ・・・・お前」 女「わかんない」 犬飼「急いでたんだろ?早く行っちまえよ」 女「・・・・・・」 犬飼「・・・・・・」
雨は尚も降り続け彼女はびたびたとその雨を頭と肩で受け止める。 彼女はじっとしたままだった。 犬飼「お・・・おい、大丈夫か?」 女「急に・・・・・怖くなってきちゃった」 犬飼「は?」 女「さっきまでは・・・・大丈夫・・・・・だったのに・・・・」 犬飼「なんだよ・・・・・何の事だ?」 彼女の肩はふるふると震えている。 女「今から告白しに行くの所だったのよ!」 女は急に俺にキレだした。 俺は意味が分からない。 告白?知るか 犬飼「ちょっとまて、何で俺がおこられ・・・・」 女「五月蝿い!!」 犬飼「えぇ〜」 情緒不安定な女に怒鳴られる。 女のヒステリーはコレだから嫌だ。 叫ぶ彼女を通行人はチラチラと見ては通り過ぎてゆく。 俺はとてつもなく恥ずかしく取り合えず奴をてきとうになだめる事に集中した。
犬飼「話聞くから落ち着けよ、たまんねーよ」 女「何でアンタなんかに・・・・・」 犬飼「聞いて欲しいって顔に書いてあんだよ」 女「ぐ・・・・・・・・書いてないわよ」 犬飼「お前より幾分かは長く生きてんだ。それにお前みたいなタイプは すっげーわかりやすい」 女「・・・・・・・・・・笑わ・・・・ない?」 犬飼「手間のかかる女だな」 女「・・・・・・・ぐ」 犬飼「わかった、わかったよ。聞きたい、聞きたいですよ」 女「あの・・・・・えー・・・・私・・・・」 犬飼「つーかさ」 女「何よ」 犬飼「雨当たんないとこ行った方がよくねーか?」 彼女は雨に打たれていること忘れているようだった。 今も尚、水滴の針は彼女を濡らし続けている。 女「むぅ・・・・・それもそう・・・・ね」 俺達は近くの公園へと足を進めた。 この奇妙な出会いもまた運命の歯車の一部だった。 その時はまだそんな事を考えもせず ただ、俺は降りしきる雨の中を彼女と二人歩いたのだった。
公園には誰もおらず濡れた地面は水溜りをいくつも作り いつもこの時間帯賑やかなこの場所も今日はとても静かだった。 屋根のある小さな椅子に俺達は腰掛ける。 女はぼんやりとすべり台の方を見ていた。 女「たしかアンタがネコに石投げたのココだったわよね」 彼女はそっちの方を向いたまま言った。 犬飼「そうだな・・・・・またあの話ぶり返すのかよ」 女「ここに来たら思い出しちゃうのよ。あの猫が・・・・・可哀想で・・・・」 犬飼「今はのん気なもんだぜ。ルドルフ」 女「ルドルフ?」 犬飼「あー・・・・・・アレだ、あの猫の名前だ」 女「なんで名前つけてんの?」 犬飼「飼ってるというか・・・・なんというか・・・・・」 女「何よ、残悪感でも感じたの?」 犬飼「・・・・・・悪いか」 女「へぇー」 彼女は少し眉を上げふふんといった感じで俺を見た。
犬飼「で、お前さん告白するんだって?」 女「・・・・・・・・」 彼女は顔を分りやすいぐらい赤くして少しうつむくとこくんと頷いた。 犬飼「よりによって相談相手が俺だなんてお前も物好きだな 他に誰かいなかったのかよ?」 女「・・・・・・・私・・・・・そういう事言える人 ・・・・いないから」 犬飼「友達いなさそうだもんな、お前」 女「ちょ!アンタ、デリカシーってもんがないの?」 犬飼「嘘言ったってしゃーねーだろ?」 女「・・・・・・・」 犬飼「で・・・・・お前が好きになったっていう不幸な ・・・・・野郎はどこのどいつだ?」 女「アンタと・・・・・・殴りあいした人よ」 犬飼「・・・・・アイツか・・・・」 女「そ・・・・・・もう、自分でも・・・・・分んなくなっちゃう くらい・・・・・好き・・・・」 彼女は顔を突っ伏して言った。
犬飼「・・・・・いいじゃねえか」 女「・・・・・・・」 犬飼「それぐらいのモン賭けるぐらい好きなんだろ? 堂々と胸貼れよ」 女「・・・・・・・」 犬飼「もし駄目だったら・・・・・んー・・・・・ コーヒーぐらいおごってやるよ」 女「・・・・・ブラックね」 犬飼「ブラックでもホワイトでも好きなの飲め」 女「アンタはさ・・・・・・そう言うの無いの? 誰が好きだとかさ・・・・・」 犬飼「さあね・・・・想像に任せるよ」 女「フェアじゃ無いでしょ、それじゃ」 犬飼「お前なぁ・・・・勝手にそっちがしゃべったんだろ?」 女「参考にしたいの!」 犬飼「俺のは参考になんねえよ。恋愛小説でも読むこった」 女はギロリと俺を睨む。 犬飼「わかった、わかったよ。お前に好かれた男もたまったもんじゃねぇな」 女「悪かったわね」 犬飼「その言葉、未来の旦那に言ってやんな」 女「ぐ・・・・・・」
今日はここまで ノシ
うぉおい?!そこもクロスすんのか! この流れで毒の末路迄も書いてくれるとうれしいな。
583 :
Mr.名無しさん :2006/06/13(火) 06:20:45
ほそ
ほせ
585 :
Mr.名無しさん :2006/06/13(火) 13:42:02
ほ
586 :
Mr.名無しさん :2006/06/13(火) 13:43:12
も
せ
昔、この板にあった「どうせモテないし妄想しようぜ」スレを思い出した。
589 :
Mr.名無しさん :2006/06/13(火) 21:18:37
>>588 あった!それ!
コインロッカーとかってやついたな
590 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 02:39:49
ほす支援 先生ガンガッテ
591 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 10:53:13
俺も恋物語書いてみようかな
592 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 11:25:29
書けやこら 嘘ですかいてくださいお願いします
593 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 12:40:36
ついにこのスレ三人目の先生誕生かぁ
ツンデレで一本完結したとこだし、丁度良いんジャマイカ? さぁ…俺を楽しませてくれよ…?
595 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 14:31:34
596 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/14(水) 15:22:54
とりあえず書いてみようぜぇ
597 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 15:29:41
先生w
598 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 15:30:02
あっ、先生だ!!
599 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 16:26:01
今準備してるから。 あと4か月くらい待って。
600 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 16:32:25
うはwwwwwwwwwなげえwwwwwwwww
601 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 16:38:18
冬に向けて執筆するから 取り敢えずこのスレ保守し続けてね
602 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/14(水) 18:18:30
俺、冬場は仕事柄死ぬほど忙しくなるんでその時期まかせたwwwwww
603 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 19:08:21
よし、じゃあキャラクターから作っていくかな('〜`)
604 :
Mr.名無しさん :2006/06/14(水) 20:22:58
セリフ箇条書きなだけの下書きでも投下していいのかな?
605 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/14(水) 21:50:17
犬飼「俺にもそういうのいるよ。好き・・・・・なんだろうね」 女「どんな人?」 彼女は俺の顔を覗き込むように見ながら聞いた。 犬飼「変な奴だよ。けど、いい女だ」 女「ふぅん・・・・・」 雨の匂い、踊る雫、ねずみ色の空 俺は両膝に肘を預け、雨に濡れる公園を見つめながら ぽつりぽつりと語りだす。 犬飼「その女には男がいてね」 女「ちょっと、それまずくない?」 犬飼「別れたらしいんだが訳ありでね、今その相方の男を捜してる」 女「見つけたらどうするの?」 犬飼「さあね・・・・わからん。けど別れた理由ってのが俺は納得出来ねぇ」 女「でもさ、納得できないって事はだよ? もしそれで二人がよりを戻しちゃったら?」 犬飼「元々俺には縁の無い女さ」 女「・・・・・・意気地なし」 犬飼「・・・・・・・」
俺はため息を1つつく。 女「その男の人はどんな人なの?」 犬飼「ん・・・・・ああ・・・・・ 優しくて家族思いで責任感の強い男なんだとさ」 女「完璧じゃないw」 犬飼「世の中に完璧な男なんていやしねーよ」 女「男のひがみはカッコ悪いわよ」 犬飼「そんなんじゃねーよ」 女「何て人?」 犬飼「巣鴨だ。巣鴨シュウジ・・・・・今はどこでなにやってんだか・・・・」 女「アンタも大変ね」 女は何がおかしいのか鼻でふふんと笑った。
犬飼「行けよ、もういいだろ」 女「・・・ん」 彼女は少しうなずくと席を立つ。 女「ケータイ貸して」 犬飼「あ?・・・・お・・・・おう」 俺は言われるがままケータイを彼女に渡す。 渡したのはいいが俺はそのまま自分の携帯電話が 真っ二つになるのではないかと少しヒヤヒヤしたが そんな事は無く、彼女はアドレスを入力し終わると 俺にケータイ電話を返した。 女「名前」 犬飼「あ?・・・・・犬飼・・・・だ」 女「犬飼ね・・・・・これで・・・・よしっと」 彼女は名前を記入し終わるとふう、大きく深呼吸をした。 女「行ってくる」 犬飼「おう」
ウェイ!久々のリアルタイムディスカー?!
女「私の名前・・・・・聞かないのね」 犬飼「知らなくていいよ。お前はお前だ。」 女「ぷっ・・・・・変なの」 犬飼「お前に言われたかねー」 彼女は雨の中をまた歩き出す。 傘は渡さなかった。きっと要らないと言われると思ったから。 女「五十嵐」 彼女はくるりと振り返り叫んだ。 犬飼「ん?」 女「五十嵐真琴。アンタだけ名前言ったんじゃフェアじゃないでしょ?」 犬飼「ご丁寧にどうも」 そういうと彼女はにっと笑い雨の中を走ってゆく。 犬飼「・・・・・・人の恋だの愛だの言えたもんじゃねーんだけどなぁ・・・・」 俺は頭をポリポリとかきながら自分の家へ足を向けた。 その日、雨はやまなかった。
今日はココまで ノシ 絵師さん大丈夫なんだろうか
先生乙!
先生乙です!! 絵師さんどうなんでしょう。 心配ですが時間が必要な時ってあるからなぁ。
613 :
58 ◆HyNeQZ/nt. :2006/06/14(水) 22:44:17
先生いつも乙です。 絵師さん:気分が上向くまでは ゆっくり休むのが良いかなと思います。 ネガティブな気分で動き回っても、 うまくいかくて余計イライラすることもありますし。
先生乙であらせまあああああああああああああああああああああああああああs
ほ
616 :
Mr.名無しさん :2006/06/15(木) 08:22:34
っ
さ
ん
619 :
Mr.名無しさん :2006/06/15(木) 13:24:32
江
620 :
Mr.名無しさん :2006/06/15(木) 13:35:47
頭
621 :
Mr.名無しさん :2006/06/15(木) 13:44:11
2
2:50に2:50って書き込みたかったけど 忘れてた上に表示は14:50になるんだった・・・
623 :
Mr.名無しさん :2006/06/15(木) 15:15:20
あ?
ほ?
625 :
前スレ945 31話 :2006/06/15(木) 23:12:40
翌日、 僕たちはRINAを探した。 RINAついての噂を2つある。 1つはあんまり学校にきてないらしい。(仕事が忙しいのか?) そしてもう1つは… 海里 “いた!あれ!RINAじゃない” そこにはメガネを着けて帽子を被った彼女の姿があった (それにしても海里、帽子と眼鏡をつけてるのによく彼女だとわかったな) ベンチでコーヒーを飲みながら本をよんでるようだ。こちらには気づいてない (海里が話かけるより 初対面ではない俺のほうが声をかけるのは自然だろう けどモデルに話かけんのかよ。 緊張するなぁ〜) 連“海里!…お・俺が声をかけるから フォロー頼む” 緊張してる様子の海里 海里 “う・うん!がんばろうね” 一歩一歩RINAに近づく よし!今だ! というところで彼女はこちらを振り向いた。 (やばぁ!)…いや別にやばくはないんだが不意を突かれたことで焦ってしまった。 RINA “あっ!あんたは!” RINAも顔を赤らめ焦っていたように見えた。 連 “あっ覚えてる? 君ってモデルやってるんだって!悪かった…全然気づかなくて あんま女性誌とか読まねーから” 三人とも緊張のためか、沈黙してしまった
ほ
頑張れ紫煙
628 :
Mr.名無しさん :2006/06/16(金) 20:51:34
アゲちゃうよヽ(`Д´)ノ
629 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/16(金) 21:55:11
犬飼「ぐぼぉおお」 口から今まで見た事も無いような色の血を俺は吐き出す。 ズンと腹に衝撃が走りまたもや胃液と血液が混じった 赤ともいい難い、どちらかと言えば黒っぽい液体が事務所の床を汚した。 巣鴨シュウジの借金の件がバレ、本部の人間が見せしめに 俺を袋叩きにしているのだ。 いつかはこの日が来るとは思っていたがここまでとは思っておらず 自分の甘さがこうやって返ってきている訳だ。 時間の感覚が判らなくなるほど俺は殴られていた。 巣鴨シュウジの借金の帳消しの理由は言わなかった。 言えば雪奈に被害がこうむると思ったのである。 一瞬目の前が真っ暗になる。 蹴りが寝転がっている俺の顔面に直撃したようだった。
ずごん 犬飼「っつぁああああ!」 何が痛くて、何が苦しいのかわからない。 事務所に呼び出され部屋に入ると俺は有無を言わさず はがいじめにされボコボコと殴られた。 殺されると思った。 だがそれもいい。 田中のハゲは目を伏せるようにして部屋の隅に立っていた。 ガタガタ震えている。無理も無い。 やっぱ・・・・かっこわりいな・・・・・俺は・・・・・ 意識がぼんやりとしてきた頃バケツで水をぶっかけられた。 犬飼「ぶはっ・・・・げほっげほっ」 スーツの男「おい、こんなモンで終わるわけねーだろ」 犬飼「・・・・・あ?」 スーツの男は髪の毛を持って俺の下あごを思いっきり殴った。 ガクンと視界が揺れ俺は床にぐにゃりとたおれる。 床は俺の吐いた血と嘔吐物で異様な匂いを放っていた。
沢田「その辺にしとけ」 ぼやけた視界の中に沢田の兄さんが写った。 沢田「お前ら全員席はずせ」 スーツの男「で・・・・ですけどコイツ・・・・・もっと痛めつけて やんねえと・・・・・・俺たちの金に手つけたんですよ?」 お前らの金じゃねーだろ、ボケ 沢田「ガタガタぬかすな!!ぶっ殺されたたいんか!!あああ!?」 スーツの男「すっ、すいやせんでした!」 スーツの男は直角に礼をすると他の奴らを連れてぞろぞろと外へと出て行った。 田中がチラリと俺を心配そうに見、ドアの外へと消える。 事務所その一室は血と嘔吐物の水溜りと、ボロ雑巾のような俺と兄さんだけだった。 沢田「気分はどや?」 突っ伏して動けなかった俺に兄さんはしゃがみこんで俺に聞いてきた。 犬飼「ヴァい・・・・・最悪でふ・・・・・げほっ」 沢田「あっはっはっはwそらそうやろ」 犬飼「笑い事じゃ・・・・・ないっすよ・・・・・」
沢田「まさかこんな日が来るとはなぁ・・・・・」 兄さんはしみじみと言った。 沢田「お前と会ってどれぐらいや?」 犬飼「・・・・わかんないっす・・・・・結構長いかな・・・・」 沢田「・・・・・・・」 沢田の兄さんは黙ってタバコに火をつけた。 沢田「吸うか?」 犬飼「は・・・・はい・・・・頂やす」 俺はゆっくりと起き上がる。 体の節々が熱く、動かない。 沢田「おーおーボッコボコやな」 兄さんは俺を見ていたずらをした子供みたいににひひと笑った。 沢田「で、お前。何であんな事したんや?巣鴨シュウジのお前知り合いかなんかか?」 犬飼「す・・・・・すいやせん・・・・・言えないんです・・・・・すいません」 俺はかすれた声で言った。
沢田「お前も頑固やからなぁ・・・・ホンマ」 犬飼「すいやせん・・・・・・本当に・・・・」 沢田「はぁ・・・・・女か」 犬飼「・・・・・・・」 沢田「金に興味無いお前がそんな事するワケ、それぐらいしか思いつかん」 犬飼「金は・・・・・・必ず返します。 今回だけは見逃してやってください!」 俺は血のべっとりついた床に頭をつけ土下座した。 体の間接が悲鳴あげる。 沢田「なぁ・・・・犬飼、お前がそこまでする理由は何や?」 犬飼「・・・・・・・すいません・・・・・」 沢田「お前こっちの世界むいてへんわ」 犬飼「・・・・・・・」 沢田「甘いねん。何もかもや」 犬飼「すいません!・・・・・けど自分にはこの世界しか・・・・」 沢田「甘ったれんなボケ!!」 兄さんは俺のわき腹を蹴り上げる。 ズグッという鈍い音と共に俺の口からは赤い液体が滴り落ちた。
兄さんは俺の髪の毛をぐっともち顔を引き上げる。 沢田「ええか、よー聞け。これから先俺らはもっとえげつない事せなあかんねん。 好きも嫌いも無い世界や。こんな事で俺らを裏切るお前に おってもろても困るんじゃ!わかったんかボケ!!」 犬飼「・・・・・・・・すいません・・・・でした」 俺は床に土下座したまま涙を流していた。 沢田「アホな奴が消えてせいせいするわ!もおええ、出て行け もうここには来るな!!」 犬飼「すいませんでした!!!」 沢田の兄さんに出会って8年目だった。 なんだかんだでずっと一緒に仕事をし、一緒に飲みに行ったり 社会のイロハを教えてくれた。 今回の件をリンチだけで片をつけてもらった。 これだけで済んだのは兄さんの優しさだと 俺はそのことでぼたぼたと涙を流した。 自分は馬鹿なことをした。 自分は最後の最後まで役に立てなかった。 自分がみじめだった。
沢田「誰かこのゴミ外にほうりだせ!」 兄さんは大声で叫ぶ。 するとゾロゾロと人がまた部屋に入ってきて2人の若い奴らが俺の手と足を持つと ビルの外へと俺を連れ出す。 そのまま俺はゴミ捨て場に捨てられた。 体がいうことをきかない。 生ゴミの腐敗臭と血が乾いた鉄の匂いが俺の鼻を馬鹿にした。 犬飼「なにやってんだ・・・・・・俺は・・・・・」 ゴミ袋のソファーにもたれ掛かって見る月は牛乳瓶の底みたいな月だった。
今日はこの辺で ノシ
なんつーか・・・ 本当に痛そうだ
638 :
Mr.名無しさん :2006/06/16(金) 23:27:49
おおおおおおおおおおおおおおおおおオモスレーw
先生Sugeeeeeeeeeeeeeeeee 乙です
640 :
Mr.名無しさん :2006/06/17(土) 07:03:57
◆ZAh5Evz9NM 先生作品 主要人物 犬飼 主人公。借金の取り立て屋。斉藤雪奈に恋をするも 自分の生い立ち、生活に縛られ日々悩む 斉藤雪奈 毒男の姉。殴り合いをした犬飼を看病した。 酒癖が悪い。 巣鴨シュウジ 斉藤雪奈の元恋人。父親を誤って殺してしまい 現在失踪中。犬飼がシュウジを探している。 斉藤毒男 前作の主人公。五十嵐を助ける為に犬飼と殴り合いをする。 雪奈は血の繋がっていない姉。 五十嵐真琴 ツンデレ。毒男の事が好き。犬飼とは敵対していたが ひょんな事から和解?した 桃原 犬飼が初めて付き合った女性。委員長。 ルドルフ 犬飼の飼う黒猫。雪奈との出会いにきっかけを作った。
ハードでシリアスな展開だな。 犬飼はどこへ向かうんだろう?
猫を飼っても犬飼とは、これ如何に?
ほす
644 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/18(日) 09:26:02
ぼんやり月を見ていると誰かが近づいてくるのが分る。 犬飼「よぉ・・・・・・・」 俺は顔を見上げ少し口をクイッと右に吊り上げ笑う。 ハゲ「・・・・・・・・・」 犬飼「へへ・・・・・・やっぱきっついわ・・・・・・うごけねー」 田中はゆっくりと俺の腕を肩に担いだ。 犬飼「いでででで!」 ハゲ「我慢しろ」 犬飼「もっと優しく扱えハゲ」 ハゲ「男には優しくなんてしねーよ」 夜の街路樹は街灯に照らされ光と陰の像をざわざわと踊らせる。 その木々が並んだ道を俺達は歩いた。 俺は田中に肩を貸してもらい足を引きずりながらよたよたと歩く。 深夜という事もあってそこにいるのは俺達だけだった。
ハゲ「・・・・・・なぁ・・・・犬飼」 犬飼「なんだよ・・・・・・・」 ハゲ「俺ら何で生きてんの?」 犬飼「・・・・・思春期の中学生かよ・・・・・お前は」 ハゲ「・・・・・・・だよな」 一定の間隔で並ぶ明かりの一つ一つに羽虫が群がり白い点が目まぐるしく動く。 その羽虫の一匹一匹も生きていると思うと不思議な感じがした。 俺にとっての生って何だ? そんな根本的で誰もが考える心のモヤは、当の昔においてきたはずだったのに 俺の脳裏でくるくる回る。 ボロボロになった体は節々が熱く、歩くたび骨はきしきしと軋んだ。
ハゲ「お前さ・・・・・・クビになったの・・・・・?」 犬飼「ん・・・・・・ああ・・・・・・」 ハゲ「クソっ・・・・・マジかよ・・・・・・」 犬飼「へへ・・・・・・すまねぇな」 ハゲ「なんであんな事したんだよ・・・・・・・」 犬飼「ん・・・・・お前口軽いからなぁ・・・・・・・言わねー」 ハゲ「チクらねぇよ、こればっかりは。兄さんにも言わなかったんだろ?」 犬飼「まぁ・・・・な」 ハゲ「何なんだよ・・・・・そこまでする理由ってのは」 犬飼「女だよ」 ハゲ「かぁー!お前の口から女って言葉が出るとは思わなかったな」 犬飼「・・・そうか?」 ハゲ「おうよ!そうかそうかー、マー君も恋とかする歳になったんだなぁ・・・・・」 犬飼「・・・・・それやめてくんねーか?マー君ってのさ・・・」 ハゲ「ひひっ」 ずるずると俺達は足を引きずり家へと向かう。 乾いた後のザラついた血が、夏の蒸し暑さでにじみ出た汗とまじり 鼻を突いた。
647 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/18(日) 09:29:33
家についた俺は取り合えず血と汚物まみれの服をゴミ箱にぶち込み シャワーを浴びることにした。 ハゲ「その傷でシャワーかよ、痛そうだなぁ」 田中は他人事のように風呂場のドア越しに笑う。 蛇口をひねると温水が飛び出し俺のアザだらけの体を包む。 犬飼「あで!あででででででで!」 切り傷に湯がしみアザの所もズクンと痛む。 心臓のリズムと共に傷口が痛みを訴える。 俺はさっさと血の汚れを洗い落とすとバスルームを出た。 ハゲ「お早いね」 田中はあぐらをかいてゲームをしながら言った。 犬飼「メチャメチャいてぇ・・・・・・・」 ハゲ「そりゃそーっしょ。ボコボコだったもんな。」 犬飼「死ぬかと思ったね。マジで」 ハゲ「あ〜、俺も殺されるて思った。お前が」 犬飼「俺が死んでたらどうした?」 ハゲ「どーにもなんね・・・・・俺バカだからさ ・・・・手ぐらいは合わしたんじゃねーの?」 カチカチと音を鳴らしコントローラーを握ったまま田中は言った。 テレビ画面を見ている田中はどんな顔をしているのだろう?
不意に自分の携帯電話を見るとメールが1通来ていた。 そういえばボコられていた事もあり携帯電話をずっと放置していたのである。 メールを開くとそこには 「付き合った」 とだけ記されていた。 俺はフフッとつい笑みをこぼした。 ハゲ「どうしたんだよ?」 犬飼「ん・・・・たいした事じゃねーよ」 ハゲ「お?・・・・・そうか」 犬飼「あのよ・・・・・」 ハゲ「んー?」 犬飼「好きな奴が出来たんだ」 ハゲ「・・・・・・・・・・・そうか」 もっとハゲは突っ込んで聞いてくると思ったが意外と冷静に 俺の話を聞いた。
ハゲ「・・・・・・・・・」 犬飼「けど・・・・・その女に出会ってから・・・・・その 世界が変ったというかなんというか・・・・・・ 変れた気が・・・・・するんだよ・・・・・・あ〜なんていうか ・・・・価値観が変ったって言うか・・・・上手くいえねーけど・・・・」 ハゲ「で・・・・・・お前はこれからどうするんだよ その女でも追っかけ回すのか?」 田中は丸めた背で俺に語りかける。 犬飼「正直わかんねぇ。俺の手で抱きたいとも思う。 けど・・・・・・・怖いんだ・・・・・・・ 俺の傍で彼女が生きていく事が本当に幸せなのか・・・・・ってね・・・・・」 ハゲ「アホかお前」 犬飼「なんだよ」 ハゲ「一緒になってみなきゃわかんねーじゃん。」 犬飼「・・・・・・・」 ハゲ「しあわせのかたちなんて人それぞれ違うんだよ」
少し乱暴な口調で田中は俺に言う。 テレビ画面はゲームオーバーのテロップが流れた。 傷だらけの体は時折思い出したように痛み出す。 田中の言葉は俺の心をチクリと刺す。 不安という言葉が今の自分の状態を表すのに相応しい。 その時俺は自分がどうすべきなのか まだ分からずにいた。 自由だ。けれど枷が外れても俺はこの世界の飛び方を 知りはしなかったのだ。
651 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/18(日) 09:34:13
取り合えずここいらで ノシ
なんか下げ忘れるな・・・今日orz
653 :
Mr.名無しさん :2006/06/18(日) 13:15:26
乙でありまああああああああああああああ
654 :
58 ◆HyNeQZ/nt. :2006/06/18(日) 20:17:54
先生乙であります。 マジで痛そうだ・・
ほしゅ なんか2chつながらなかった
656 :
Mr.名無しさん :2006/06/20(火) 06:26:48
ほしゅー
657 :
Mr.名無しさん :2006/06/20(火) 16:56:44
ほ
658 :
Mr.名無しさん :2006/06/20(火) 18:16:55
た
659 :
Mr.名無しさん :2006/06/20(火) 18:26:14
るぅぅぅぅ
660 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/20(火) 21:55:45
結局俺はあばら骨2本にひびが入っており、大袈裟に動く事も出来ず 只何となく時間を汚れた部屋で過ごす日々が始まった。 職を失った俺は次の職を見つけようと家の近くのコンビニにおいてあった 無料の求人情報誌をぱらぱらとめくったりしていた。 まぁ本気で探す気力は微塵も無く只何となくページをめくっているだけなのだが・・・・ 何もせず1日中部屋の中にいると感じる時間のスピードが驚くほど遅く する事の無い俺にとって歯がゆいだけで、俺は寝返りを打ったり昼のワイドショー を眺める事しかすることしか出来なかった。 顔の腫れも大分ましになったがアザはなかなか消えず、目の色も内出血により 紫がかったものとなっていた。
不安や虚無感。そういった感じのものがなんだかドッと押し寄せて来る感じがした。 それは夜が迫ってきても押さえる事が出来ず俺はサンダルを引っ掛けると 夜の街を原付で散歩しだした。 気を紛らわすには外をブラブラするのに限る。 ブォォオオという乾いたバイクのエンジン音とすれ違う車の音。 午後9時の駅前のアーケード通りはあまり大きな街ではないと 言うだけあって店がシャッターを下ろす時間帯が早い。 見ると3分の2の店がガラガラとシャッターを閉め出していた。 俺は遅くまで開いている100円ショップへ行くと、 何をするでもなくぶらぶらと店内を見て回った。 最近では100均も調理器具や下着でも、何でもアリな品揃えでこんなので 利益が出るのだから凄いとしか言いようがない。 所狭しと並ぶ商品は全て100円だと思うといらないものまで ついつい手が伸びてしまいそうになる。 俺はその衝動を抑え菓子パンとカップラーメンを持ってレジへと向かった。 客はまばらで数えるほどしかおらず、レジも1つしか動かしていない。 見ると背の低い女性の客が俺の前に並び清算を待っている。 女・・・・といっても上は艶やかな色の緑のジャージで下はGパンというなんとも ラフな格好なのが印象深かった。 その後ろに並ぶと俺は大きなあくびをする。
店員「こちら1点で105円になりまーす」 ひょろりと長いメガネをかけた店員がレジを鳴らした。 女「あ・・・・・あれ?・・・・サイフ・・・・・・あれぇ? どこいんたんやろ・・・・・・」 前の女はポケットやらカバンやらを探すがサイフは見つからないらしい。 この聞き覚えのある関西弁・・・・・・どこかで・・・・・ 女「あ・・・・すいません・・・・戻してきます」 女は関西なまりの言葉でぺこりと頭を下げレジを離れようとする。 犬飼「あ〜この人の分も一緒に清算しちゃってください」 女「え?」 店員「あの・・・・よろしいのでしょうか?」 店員は女に向かって聞きなおす。 ひかり「え・・・・えーと・・・・・あ・・・・・あああ!」 俺を指差し目を丸くして彼女はうなずく。 どうやら思い出したようだ。 ・・・・間違いない それは一度相手してもらった風俗嬢のひかりちゃんだった。
ひかり「えっと、取り合えずおねがいします」 店員「えっと・・・・ではご一緒に失礼させていただきます」 てきぱきとメガネ君は商品をレジに通し金額を打ち出す。 店員「こちら4点で420円になります。」 俺は店員に金を渡し商品かごを受け取った。 店員「ありがとうございましたー」 かごをレジの後ろにある台に置くと俺は袋にカップめんと菓子パンを突っ込む。 犬飼「ほらよ」 俺はひかりの買ったミネラルウォーターを彼女に渡した。 ひかる「ありがとう!」 犬飼「105円ぐらい気にすんなよ」 ひかる「いやー、ほんま神様っておるんやなぁ」 彼女はうんうんと頷く。 犬飼「なんか・・・・店の外で会うとこっぱずかしいな」 ひかる「あははははw気にせんことやって」 彼女は屈託のない笑みをこぼした。
犬飼「で、サイフは見つかったのかよ?」 ひかる「あ!」 彼女はまたポケットやカバンに手を突っ込むも、やはりサイフは 行方知れずらしい。 犬飼「・・・・・・はぁ」 俺は1000円札を取り出し彼女に渡す。 犬飼「コレで足りるだろ」 ひかる「あ・・・・・う・・うん」 彼女の表情が少し曇る。なんんだか酷く悲しい表情だった。 犬飼「これじゃ足りないのか?」 ひかる「いや・・・そーいうわけじゃないんよね・・・・」 犬飼「?」 ひかる「お兄さん彼女おる?」 犬飼「は?」 ひかり「一人暮らし?」 犬飼「お・・・おう」 ひかり「お金だしてくれたしやさしそうやし・・・・ぶつぶつぶつ」 ひかるは一人でなにやら考え込みだした。
犬飼「なんなんだよ」 ひかり「こりゃー運命やねん」 ぱっと顔を上げたひかりの表情は既に明るい。 最近俺はおかしな女に良く絡まれる気がするが気のせいなのだろうか・・・・ 犬飼「・・・・・・・・」 ひかり「私家なき子やねん」 犬飼「家なき・・・・子?」 ひかり「そそ」 ひかりは俺の腕を掴むと歩き出す。 ひかり「いこ!」 犬飼「どこにだよ?」 ひかり「そりゃー君ん家やがな」 彼女はさも当たり前のように言い放つ。 犬飼「なんで俺んちなんだよ!」 ひかり「よろしくなーえっと・・・・名前何やっけ?」 犬飼「あ?・・・・犬飼だけど・・・・・」 ひかり「あーよろしゅうな!犬飼君!」 彼女はそういうとぱちんとウインクをした。
今日はここまで ノシ
先生乙であります 風俗嬢に入れ込んでしまった若き日を思い出してちょっと切なくなったとです
関西人の俺から見るとかなり変な関西弁なんだけど こんな関西弁が逆に好きってことはここだけの話w 先生乙です
>>667 おまwwwwwwまさかプリンタじゃないだろうなwwwwww
あ、せんせい乙
670 :
Mr.名無しさん :2006/06/21(水) 06:25:21
乙です
>>672 同志よww
まあプリンタがまだこの板いてくれてるなんて嬉しいことだ
674 :
Mr.名無しさん :2006/06/22(木) 13:08:53
サルベージほす
675 :
Mr.名無しさん :2006/06/22(木) 17:44:16
絵師さんは大丈夫なんだろうか… ゆっくりでもいいからまた描いてほすぃ
ほす
プリンタにまで容姿がたりませんと言われたので保守
678 :
Mr.名無しさん :2006/06/23(金) 03:21:34
うちのプリンタは容姿が正しくありませんって忠告してくるよ
プリンタと共にほす
プリンタスレどれぐらい前だっけかな。 三ヶ月げらいか
682 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/23(金) 20:48:30
ひかり「ありゃりゃ、ぼろっちいマンションやねぇ」 ひかりは原付から降りるとキョロキョロしながら言った。 2ケツを無理やり強要され俺はズルズルと 彼女をマンションまで案内してしまっており これからどうなるのかと少しハラハラしていた。 ひかり「で、何号室なん?」 犬飼「えあ?203号だけど・・・・」 彼女は俺の心配をヨソにずんずん歩く。 犬飼「なぁ、もっぺん考え直せよ。な?」 ひかり「だって家無いんやもん」 彼女はそれの1点張りだった。 俺は渋々部屋のドアを開ける。 ひかり「あーあー、もっと綺麗にせなー」 ゴミを押しのけながら彼女はベットにごろんと横になった。 つくづく呆れるばかりだ。
犬飼「お・・・おい」 ひかり「私明日仕事やねん。お風呂明日の朝はいるから寝るわー」 犬飼「は?・・・・・・ちょっとまてよ」 ひかり「おやすみー」 ひかりはそう言うと横になりぐぅぐぅと寝息を立てだす。 犬飼「か・・・・勘弁してくれよ」 ひかり「・・・・・ぐう」 俺は取り合えずゴミを片付けた。 そういえば雪奈を家に上げたときもこうやってゴミを片付けたっけな・・・・・ 相変わらずカップラーメンのレトルト食品のゴミと雑誌が多い。 俺は大きなゴミ袋にそれらを手当たりしだい突っ込んでゆく。 ベットでは気持ち良さそうにひかりが寝息を立てていた。
まぁ・・・・取り合えずシャワーでも浴びるか・・・・・ 俺は浴室に入りシャワーを浴びる。シャーという心地良い音は その個室に響き湯気は視界を曇らせる。 傷も大分沁みなくなってきた。 犬飼「何やってんだよ俺」 額に手をあて俺はうなるような声で言葉を漏らす。 風呂から上がり俺は床に座布団を並べた。 金目のものは全て手の届く場所へ置くと 彼女の枕元に3千円を置いてやる。 背が小さな彼女に金をあげるというのはなんだか お小遣いをあげている気分になって少し変な感じがした。 犬飼「この状態って・・・・・・やっぱ異常だよな・・・・・・」 俺はまたぼそりと独り言を言うと部屋の電気を消す。 横になると何かを考える間もなく体が重くなった。 そのまま睡魔は俺を深い眠りへと誘う。 その日俺は床しいた座布団に寝転がり夜を明かした。
白い光がまぶたの上を照らし、眠りの淵から俺を連れ戻す。 次の日朝目覚めあたりを見回すと関西女はどこかに消えていた。 犬飼「帰ったか・・・・・」 目をこすりながら俺は買っておいた菓子パンの袋を開け もしゃもしゃと口を動かす。カレーパンとアンパンを 買っておいたのだがアンパンだけが無くなっている。 おそらくひかりが食べたのだろう。 くちゃくちゃとカレーパンを食べると俺はふうと一息入れる。 犬飼「さーて」 前々から決めていた事なのだが求人雑誌に載っていたパチンコ屋のバイトが 気になっていたので俺は電話をかける事にしていた。 原付でいける距離ではあるし何より自給が他のバイトより遥かに良いのである。 俺は情報誌に載っている番号をゆっくりと押す。 2,3コールでガチャっと受話器を取る音がした。 「はい、こちらパチンコドリーム○○店です」 妙に明るい男の声とパチンコ屋特有のジャカジャカという音が電話の 向こうから聞こえてきた。
犬飼「あ〜えっと、求人情報誌見てお電話させてもらってるんですけど」 「あ〜バイトの面接の方ですか?」 犬飼「そうです」 「少々お待ちくださいね、チーフと変りますので」 そういうとテロテロテロと電子音のメロディーが流れ出す。 なんと言う曲かは知らないが、よく耳にする曲だ。 竹中「お電話変りました。○○店チーフの竹中です」 犬飼「あ、どうも。あの・・・・バイトの募集のことなんですが」 竹中「あ〜えっと君名前は?」 犬飼「犬飼です」 竹中「んじゃあ今日の4時ぐらいに面接に来れるかな? いやーベテランさんが急に辞めちゃってね、すぐにでも 面接したいんだわ」 一通りの説明を受けた後、俺はその日のうちに 履歴書を持って面接を受ける事となった。 竹中「じゃ、そう言うことでよろしくお願いしまーす」 チーフはそう言うと電話を切る。 俺はそのままベットにごろりと横になり4時が近づいて来るまでの間 いつもと同じようにダラダラとワイドショーをぼんやりと眺めたのだった。
はっと目が覚めると反射的に時計を見た。 時刻は3時半、ギリギリだ。 どうやら俺はベットの上で眠ってしまったらしい。 枕元に自分のサイフがあるのを確認すると Gパンにサイフとケータイを突っ込んで歯磨きをし俺は部屋を出た。 履歴書を書くのを忘れたがまぁどうとでもなるだろう。 俺は勢いよくドアを開け鍵を閉めるとパチンコ屋へと向かった。 パチンコ屋の面接は中にある小さな事務所で行われ 明日からでも働いて欲しいとの事だった。 要は採用されたのである。 真面目に「働く」というのは牛丼屋でバイトした時以来だった。 犬飼「よし・・・・・・」 俺は新しい日々に小さな希望みたいなものを見い出していた。 それが儚い一瞬の夢だったとしても、俺は少しづつ変わってゆく 環境が素直に嬉しかった。
家に戻ってきたのは6時半頃だった。夏の日暮れは遅く、辺りはまだ明るい。 ぼろっちい階段を登りきって廊下をふと見ると俺の部屋の前に関西女がぼんやりと 空を眺めていた。 胸ぐらいまである柵に両腕を組んで乗せその上に頭をぐでんとのせたまま 赤い空をただただ眺めていた。 何だか泣き出しそうな瞳で空を見る彼女は、そのまますぅと消えてしまいそうな そんな錯覚を覚えさせる。 彼女の足元には大きなスポーツバックが1つごろりと横たわっていた。 犬飼「・・・・・あのなぁ・・・・」 ひかり「あっお帰りなさい」 俺を見つけた彼女は先ほどの曇った顔は微塵も見せずにこりと笑う。 けれど彼女の顔夕日に照らされて、笑っているにもかかわらず どこか儚げに俺の目には映ったのだった。
今日はここまで プリンタスレ懐かしいなぁ・・・・
乙でありまああああああああああああああああああああああssssss 先生もプリンタスレ見てたんだw
>>689 ちょwwwおまwwww
先生お疲れ様です
美奈だったっけ?プリンタスレの風俗娘
乙です。 プリンタって誰ディスカーorz
693 :
Mr.名無しさん :2006/06/24(土) 23:05:51
土曜の夜は下がるのはえーなぁ ほしゅ!
694 :
Mr.名無しさん :2006/06/24(土) 23:37:19
>>692 このスレと似たようなもん
あっちはノンフィクションだけど
ノンフィクションスレとフィクションスレは似て否なるもの
696 :
Mr.名無しさん :2006/06/25(日) 19:05:23
ほしゅ
697 :
前スレ945 32話 :2006/06/26(月) 06:30:46
RINA “いいわよ。そんなこと…。” 彼女はあまり怒っていない(?)ようだった。 すかさずそこに海里が割って入ってきた 海里 “突然ごめんなさい。 実はお願いがあって…私たちのサークルで…”海里は本題を話した。 現役モデルのコメントが貰えるとすると、かなりインパクトがでるのではないだろうか 海里の説明が終わると、RINAはチラッと俺のほうを見て目があった。RINAは目をそらしうつむく。 ここで俺が追い討ち、 連 “本命とかじゃなくて家族とか、ファンとかでもいいから…” RINA “初の映画主演が『サークル活動』ってのも悪くないかもね” と、OKしてくれた 俺はカメラを向けた。 流石モデル、カメラを向けても緊張はしていないようだ。 海里によるインタビュー。 海里『では、RINAさん。あなたの好きな人はどんな人ですか?』 RINA “私の好きな人は高校の時の同級生。 クラスは同じじゃなかったから 話すチャンスもなかったんだけど その人、いっつもなんか悩んでたみたいで でもそこが『必死に生きてるな』って感じがして、自分と似てるななんて勝手に思っちゃったの” 意外にも本命(?)、話は続いた。
698 :
前スレ945 33話 :2006/06/26(月) 06:35:10
RINA “高校生くらいってみんな同じこと考えてると思うんだよね。 何もないけど、何かしなきゃ!って そういう悩み。あの人も考えていたと思うんだよ。 そういう話をあの人としたいなって” RINAの話。とても共感できた。 俺も高校時(今でもだが)、自分が何をしたいのかすら分からなかった。 モデルをやってる人間もそんなことを考えたりするんだ 海里 『では、その人にメッセージをお願いします』 RINA “この前会ったとき凄い、いい顔してたんだけど 『やりたいこと』見つかりましたか? あたしも手探りだけどがんばってるから、自分のことだけじゃなく周りの人も見ろよ” 海里 “はい!OKです。おつかれさまでした” RINA “ふぅーなんかすっきりした。楽しかったよ” RINAは笑って言った。 そしてRINAのもう一つの噂というのは、 なんと俺と同じ高校だったらしい。 高校時代は、黒髪で結構な地味キャラだったらしく、大学生になってからイメチェン。街でモデルとしてスカウトされた。 よくいう大学デビューの成功例だ。 それにしてもRINAに好かれるなんてなんて羨ましい奴だ。
699 :
前スレ945 34話 :2006/06/26(月) 06:43:06
海里 “ねぇ、連ってRINAと知り合いなの?” 連 “えっ!?なんか同じ学校だったけど、話したことはない。なんで?” 海里 “なんとなく…” 女の感というやつだろうか? 海里 “そうそうこれも感なんだけど… あたしとあんた、意気ぴったしじゃない? 結構いいコンビだと思うんだよね きっと前世でなんかあったんだわ” これも女の感というものか?しかし、それは俺も感じていた 海里とはいい仲になれそう。それを海里には言えない。照れくさいからだ。 海里 “前世であなたあたしのペットだったりしてね” 連 “なんだよそりゃ〜” こうやってふざけあって笑って誰かと過ごしたのは、真以外にはいない。 海里と逢えて本当によかった。そう思う。 食堂に真を呼び三人でポスターの制作にとりかかった 真 “なんで俺まで付き合うの?” 不満顔の真。 連 “お前が手伝いたいっていったんじゃん” 海里 “『真』…くん?だっけがんばろうよ” 表情を変えにやけ顔の真。 真 “うんよろしくね 海里ちゃん” 本当に調子がいいやつだなぁ ポスターが完成して。それから一週間…
頑張ってー紫煙
良スレsage
この休み中に書き溜めたテキストがバグって消えた件 orz
まじすかorz おまいら!先生方を応援しながらワクテカしようじゃないか!
704 :
Mr.名無しさん :2006/06/27(火) 02:36:19
先生乙 前スレ945は読んでないんだけど状況を3行で頼む童貞達
支援! 先生方頑張って下さい
>>704 初っ端主人公ヒロイン死亡
二人が転生して大学の映画さーくるで再会映画撮影開始で主人公を想ってそうな女登場
長かったかな
709 :
Mr.名無しさん :2006/06/27(火) 19:48:15
無意味に盛り上げたくなるときあるよな
実家のパソに文章残ってると思うから また実家に戻るまでまた番外 うだうだ書いてみました。 お目汚しスマソ
711 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/27(火) 22:55:41
「マシラさま」 「ねぇ牧野くんはさ、神様って信じるタイプ?」 彼女は急にそんな事を聞いて来た。 駅前にあるドトールコーヒーで僕はアイスコーヒーを すすりながらそれとなく話しに耳を傾ける。 前のアーケード通りは土曜の昼過ぎという事で人が ごったがえしていた。 「先輩は信じるんですか?その神様って奴を」 「ねぇ・・・・その先輩ってのやめてくんないかなぁ?」 「あ・・・・すいません、先輩」 「ほらまた」 「・・・・・・・・」 僕は大学3年生で牧野守。前に座ってるのが演劇部の元部長で 今は社会人をやってる神代エリカさんだ。 高校の頃両親を亡くし祖母の家で育てられた彼女は 不幸でありながらも美しく繊細で気が利いた。 そしてそんな先輩は1週間前から僕の彼女をやっている。
「その・・・・なんか・・・・信じられないなぁ」 「どうしたの牧野くん?」 「いや・・・・まさか先輩・・・・・いや・・・その 神代さんと付き合えるだなんて・・・・・」 「そう?」 「そ・・・・そりゃそうですよ!演劇部でも神代さんがブッチギリ で人気でしたし何より演技が上手かったですから」 「ふふ・・・・牧野くんはお世辞が上手ね」 「お世辞じゃないです」 「ありがと」 そういうと彼女は長い黒髪をすっと耳にかけると紅茶に口をつけた。 その仕草はとても上品で凄く素敵だ。 「どうして僕だったんですか?」 僕は前々から聞きたかったことを思い切って聞いてみた。 「私があなたに告白した事を言ってるの?」 「はい・・・・・・僕なんかよりカッコいい人は沢山いますし 何より、今までの大学生活で先輩に告白してOKだった奴 一人もいないって話じゃないですか」
彼女に告白した男の数は僕が知る限りでは20人はくだらない。 中には凄くカッコ良い人もいたのに彼女はことごとくその男達を 振っていったのである。 一方僕といえば演劇部ではあったもののずっと裏方の仕事ばかり で舞台の上に立ったことはほとんど無かった。 記憶力はあまり良い方ではないし容姿にも自信が無い。 「はぁ・・・・・」 なんだか自分が惨めに思えてきてなんだか悲しくなってくる。 そんな僕の心境を知ってか知らずか彼女は女神のように微笑んだ。 そんな僕が演劇部に入った理由は神代先輩の 劇を見て純粋に感動したからだった。 少しでもこういう劇に携われる事が出来たらと僕はその時思ったのである。 「僕は舞台にあまり上がりませんでしたし、役者としてはC級です。」
「裏方さんがいるからこそ劇は成り立つわ」 彼女はそっと僕の手を包む。 一瞬心臓が飛び上がりそうだった。 「君の何が良いとか悪いとかは貴方が勝手に形作った妄想。 コンプレックスとでも言うのが正しいのかもね。 けれどね牧野くん・・・・・全ての物事は平等だと私は思うの」 「平・・・・等?」 「そう、例えば・・・・・」 彼女はペーパーナプキンを1枚取るとアンケート用に置いてあった ペンを使って×印を書いた。 「これでこの紙には表と裏が出来たわ」 「は・・・・はい」 「だけどね・・・・・元々この真っ白な紙には裏表なんて無かった・・・・ 私が印を入れたから裏表が出来ただけで、こんなのは人が 作った基準でしかないの」 彼女はペーパータオルをひらひらと僕に見せる。 「人の良し悪しも同じ。見る人によって捕らえ方は変るし 見る方向からでも見え方は変わるわ。 悪か善か、それもこの紙と同じよう 人が決めた基準でしか無いのね」 そして何故か神代さんは悲しそうな目をした。 「運命なのよ・・・・これは」 そして彼女は真っ直ぐな目で僕を見る。 妙に芝居がかった口調だが、彼女にはそれが似合うと思った。
取り合えずこの辺で 今回の番外は実験的にまた違ったテイストで いってみるお ノシ
ZAh5Evz9NM 先生 乙であります
フムフムまた興味深い
718 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/28(水) 21:09:26
僕は夏の公演に向けて道具を作り続ける日々、彼女も社会人と 言う事でなかなか会える時間を作れず、次に彼女と会ったのは あれから10日後のことだった。 2人とも2連休だったので今日は呑みに行こうということになり 僕達は大衆居酒屋へ行く事になった。 仕事帰りのサラリーマンや大学生のコンパで店内はガヤガヤと 五月蝿く混み合っていた。 忙しそうに走り回る店員を捕まえると 僕達は小さなボックス席に案内された。 メニューを見ながら何を飲もうか考える。 「あ・・・・・お酒どれにします?」 「んー、私はこの赤いカクテル」 「じゃあ僕はビールで」
その小さなボックス席で僕達は今まで以上に色んな事を話した。 まぁ、ほとんど僕が喋っていたんだけど先輩は僕の話を うんうんと聞いてくれてついつい嬉しくなってしまったのだった。 こんな綺麗な彼女が出来て僕は何て幸せなのだろうと 舞い上がっていたのである。 ビールの中ジョッキを2つ、冷酒を2合、カクテルをちょっともらったあたり から何だか視界がぼやけてきた。 ついつい羽目を外して呑みすぎてしまったのが災いしたようだった。 「うう・・・・・」 「あんまり呑むから」 「す・・・・すいません・・・・・・うっぷ」 僕はフラフラとした足取りで店を出る。 先輩は僕に肩を貸してくれた。 「ず・・・・・ずりらせん」 どうにもろれつが回らない。 彼女がタクシー乗り場で手を上げている。 そこで僕の記憶は途絶えたのだった。
720 :
Mr.名無しさん :2006/06/28(水) 21:10:17
また変なスレはっけn
ズキン 頭が痛い ズキン 体が重い 「・・・・・うう」 僕はゆっくりとまぶたを開ける。 黒い、知らない天井が僕の目に飛び込んできた。 ここはどこだ? 僕は何を・・・・・ ふっと横を見ると僕は「ひっ!」と声を出してしまった。 そこにあるのは大きな大きな目だった。 正確に言えば壁に大きく筆のようなもので書きなぐられた目。 それが僕を見つめていたのだ。 「うあ・・・・あああああああああ!!!」 周りを見渡すと7畳ぐらいの部屋中に大小無数の目がびっしりと書かれている。 黒いと思っていた天井も良く見ればそれはびっしりと敷き詰められた 「目」だった。
僕はガチガチと歯を鳴らす。 何なのだ?ここは? その部屋には布団とテーブル、そしてクローゼットがあるだけで 後は視線を発する異様な壁だけで構成された部屋だった。 僕はもう一度その一番大きな目を見る。 その瞳の丸の中にまた別の何かが書かれていた。 僕は恐る恐るその目に近づく。 ごくりとノドがなった。 自分でも情けないぐらい体が震えているのが判る。 瞳の中には上半身が女性で下半身が鳥のような生き物が 翼を広げ飛んでいる姿が画かれていた。 それは不思議な絵で、瞳の額縁に描いた絵画のようでもあった。 「・・・・・・・・・」 「それはねマシラさまっていうの」 「うわぁ!!!!」 僕はすぐさま後ろを振り返る。 そこには神代先輩が立っていた。 彼女は何も服を着ておらず上気した乳房と陰部が嫌でも目に入った。
「あ・・・・ああの・・・・ふ・・・・ふく・・・・・」 僕は先輩を指差して言った。 その指は小さく震えている。 「いいの、これで。今日はぎしきの日なんだから。」 「ぎ・・・・・ぎしき?」 「そう・・・・・ぎしきよ」 そう言うと彼女は裸のままキッチンの方へ向かうと冷蔵庫を空けた。 ビニール袋からガサガサと色んなものを取り出す。 にんじん、きゃべつ、豚肉・・・・・ それらをその大きな目の前にお供え物のように並べると彼女は メモ用紙とボールペンを持ち出した。 僕は尻餅をつけたままあんぐりとその異様な光景を見ていた。 これから何が始まろうとしているのだ? 彼女はぺたんとその目の前に座りぶつぶつと独り言を呟きだす。 大きな目にそのまま彼女が吸い込まれてしまうのではないかという 錯覚さえ僕は感じ始めていた。
「ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎっぎぎぎぎぎっぎ」 彼女は急にばっと天井を向きえも言え無い音を出す。 僕は何も出来ず唯カタカタと震えるばかりだ。 「ぎぃぃぃぃぃいぃいいいぃぃいぃぎぎぎぎぎいいちぎちぎちぎちぎちぎ」 彼女は尚も訳のわからない事を天井に向かって言っている。 天井に広がる目たちは彼女を凝視するかのようにも見える。 いやだ・・・・怖い・・・・嫌だ! 僕は耳をふさぎ目を閉じた。 塞いだ耳の向こうで彼女の雄たけびにも似た声は尚も続く。 急にぴたりと音が止む。 僕はゆっくりと目を開けた。 ガクンと彼女は前に首を垂れた。 その姿は憧れの先輩とは程遠いものでたった。 僕にとって彼女は恐怖でしか無い。
ゆっくりと神代先輩は首を上げメモ用紙に何かを書いてゆく。 しゃっしゃっしゃしゃしゃっ ペンに合わせて音が鳴る。 「うふふふふふふふふふ」 そのメモを見て彼女は肩で笑う。 背を向けていたのでその表情は見えなかったが見たいなんて 少しも僕は思わない。 メモ用紙に何かを書き終えると彼女は僕の方を見てにこりと微笑んだ。 その笑顔はあの頃と変わらぬままだったが 彼女の後ろに広がる目が僕の事をじっとりと見つめるのだった。
今日はこのへんで ノシ
先生パイ乙 先がさっぱり読めん・・・ 気になる・・・
激しく気になってきた・・・ まさかホラーですか・・・?先生・・・? トイレ行けなくなったらどうしよう・・・
乙であります こえええええええええええええええ
サイコホラー?
731 :
58 ◆HyNeQZ/nt. :2006/06/29(木) 21:19:29
先生乙です。 激しく先が気になります wktk
732 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/29(木) 21:47:46
「で・・・・・お前はそのサイコ女と別れたい・・・と」 「う・・うん・・・・一番こういう時に頼りになるのは お前だと思ってさ・・・・・マジなんだよ・・・・・ 助けてくれよ近藤」 久々に中学以来の友人、牧野に呼び出されたと思ったら女の相談と来た。 しかもその女はサイコ女と来てやがる。 俺はコンビニの駐車場でコーヒー牛乳を飲みながら牧野の話に耳を傾けた。 「俺の彼女・・・・その・・・・・何ていうか・・・・・ 神様みたいなのを崇拝してるんだ・・・・」 「宗教かなんかか?」 「いや・・・・・多分個人的な何か・・・・・だと・・・・思う」 「へへへっ、面白そうだなオイ」 「面白いもんか!」 牧野は涙目で俺にそう言った。
「調度俺も夏休みで暇してたところなんだ。いいぜ、相談に乗ってやるよ」 「恩に着るよ・・・近藤」 俺は内心ちょっとワクワクしていた。 退屈だったのもあるしサイコ女をこの目で見てみたかったのだ。 「で・・・・具体的にどうして欲しいんだよ」 「良い別れ方を考えて欲しいんだ」 「報復が怖いと」 「う・・・・うん・・・・」 牧野の言いたいことは良く判る。 何を考えているのか判らない女に別れを告げるのが怖いのだ。 彼女がどんな行動を起こすのか予測が出来ないと言う訳だ。 「写真とかあんのかよ?」 「えっと・・・・演劇部時代のなら・・・・・」 そう言うと牧野は携帯電話の写真フォルダを開き俺に見せる。 「うを!めちゃめちゃ綺麗じゃねーかよ」 「・・・う・・・うん」 「いいじゃん、サイコでも」 「無理だよ・・・・」 この容姿であの性格とは天は二物を与えずとはよく言ったものだ。
先生キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
「よしココに呼び出そうぜ」 「え・・・・・ちょっと待ってよ」 「思いついたら即実行、コレに限るぜ牧野」 「で・・・でも・・・・」 説得する事約十分、結局牧野は渋々電話をかけ彼女を 24時間やっているファミリーレストランへと 連れ出す事に成功した。 20分後、彼女がファミリーレストランに姿を現した。 「どうしたの?急な話って」 俺の目の前に座る女はとてもそういう風には見えない女性だった。 「う・・・・うん」 牧野はいつに無く弱腰だ。 俺は肘で牧野をコツいてやる。 「あの・・・・さ・・・・・・その・・・・別れようと思うんだ」 牧野は搾り出すような声で言った。 一方女の方はぴくりとも表情を変えることは無い。 二人とも押し黙りテーブル席には嫌な空気が流れていた。 「駄目よ」 彼女は訳も聞かずキッパリと牧野に言った。
「そ・・・・そんな・・・・・どうして?」 「運命って言ったでしょう?」 「その運命って誰が決めたんだよ」 俺はついつい口を挟んでしまう。 「神様よ」 神代とかいう女は平然とそんな事を言ってのけた。 「は!神様ねぇー」 「ちょ・・・・近藤」 「俺はそんなモン信じちゃいねえ。自分の生き方は自分で決める」 女をチラリと見ると凄い形相で俺を睨んでいた。 目の奥に憎悪がハッキリと見て取れる。 動物的本能がコイツはヤバイと俺の中で拒絶反応を示した。 俺の首筋にぞわっと鳥肌が立つ。こんな事は初めてだった。 しかし、こんな所で俺は下がれない。 「牧野は別れたいって言ってるんだ。その気持ちを少しは汲んでやったらどうだ? しかも一方的に理由も聞かねぇ。自分勝手だと思わねーのかよ?」 「私の意志では決められないわ!」 彼女は机をバンと叩く。 周りの客が物珍しそうにこっちの方を見た。
「家に帰ってもう一度聞いてくる」 彼女はそう言うと席を立った。 「聞くって誰にだよ」 「貴方には関係の無い話よ」 そう言うと彼女はツカツカと帰っていってしまった。 「へ・・・・・大したことねえじゃねえか・・・・・」 違う 何か嫌な予感がする 嫌な空気というかそういう絶対的なオーラを彼女は発していた。 「牧野今日のことは気にすんなよ、な? だいいち相談するとか誰と相談すんだよ。 自分で決めろってんだ・・・・・」 俺は強がりを言った。 その言葉を聞いて、牧野は真っ青な顔をしてこう呟く。 「マシラ様に聞くつもりだ・・・・・」と
今日はこの辺で ノシ
>>サイコ女 マシラ様kwsk とか書いて見る 先生乙です
マシラというと… マジレスしそうになったがこれからの展開にかかわってくるかもしれんので やめとこう。wktkして待っていよう。 先生 乙でございます。
wktk
742 :
Mr.名無しさん :2006/06/30(金) 12:53:51
あのさ 恋愛じゃなくていい?rpgツクールやってて ストーリーはきまったんだが 詰まるとこがあって アドバイスがほしいんだが
743 :
Mr.名無しさん :2006/06/30(金) 18:53:17
アドバイスて具体的にどんなアドバイスが欲しいのかと
744 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/06/30(金) 21:14:51
僕はファミレスから帰ってくるとバタンと布団に横になり 天井を見上げた。 蛍光灯の人工的な白い光が眩しい。 「はぁ・・・・・・」 大きなため息を一つつく。 憧れの先輩の変わり果てた姿を思い出すと心が締め付けられる想いだった。 学園祭の時彼女が演じた役の一つ一つを思い出す。 彼女はどれも役になりきっていた。 ある時は刑事 ある時はお姫様 ある時はOL 完璧だ。 いや、完璧すぎたのだ。不気味なほどに。 けれど最後に浮かんだのは優しく微笑みかけてくれた彼女の顔だった。
「ちくしょう・・・・・・」 さっきから携帯が引っ切り無しに鳴っていた。 メールの内容は「別れられない」と打たれた文字がびっしりと 敷き詰められたものだ。彼女からである。 しかもそれがさっきからずっと送られてきていた。 僕は携帯電話の電源を切った。 目を閉じるとまぶたの裏にあの異様な部屋の光景が浮かび上がる。 別のことを考えようとするのだけれど、あの「目」が頭にこびりついて 離れようとしない。 そんなモヤモヤしたどす黒い不安に刈られながら僕は睡魔によって ずるりずるりと眠りの淵へ意識を引きずられてゆくのだった。
ドンドンドンドン ドンドンドンドン 重い鉄を叩く様な大きな音で僕は目が覚めた。 ドンドンドンドン ドンドンドンドン もう嫌だ、誰か助けてくれ ドンドンドンドン ドンドンドンドン 僕は窓から差し込む月明かりが届かない暗い闇が支配する玄関を見た。 ドンドンドン ドンドンドンドン 扉が鳴っている。 その正体が何なのか予想がつく。 だからこそ怖かった。 僕は布団をかぶり祈るように音が止むのを待った。 がちがちと子供のように震えながら。
どれぐらい時間が経っただろうドンドンという音がぴたりと止んだ。 かれこれ1時間ぐらい経ったと思う。 取り合えずこの場はしのいだと胸を撫で下ろした。 けれどこの先どんな事が起こるのか僕には想像がつかない。 いや、想像なんてしたくなかった。 僕はゆっくりと物音を立てないように起き上がると そのドアの方へゆっくり、ゆっくりと歩み寄る。 自然と息が荒くなる。 僕はドアについているレンズにゆっくりと目を近づける。 今見なくても良いじゃないかと心の中の自分が言った。 けれど確かめなければ気がすまない。 ゆっくりレンズに目をあてる。 心臓の鼓動は激しく波打った。 レンズの向こうに広がるのは外につけてある蛍光灯の明かりと 何もないアパートのコンクリ廊下だった。 その柵の向こうには真っ暗な外の闇が大きく口を開けている。
「はぁ・・・・・・」 僕はゆっくり目を離すと安堵の小さなため息をつき尻餅をついた。 彼女は帰ったのだ。 心臓はゆっくりと鼓動を緩めてゆく。 手には汗がびっしょりとついていてジトジトと気持ちが悪い。 僕はゆっくりと体を起こす。 そしてそれとなくもう一度レンズを覗きこんだ。 「!!!!!!!!!!」 そこにあるのは「目」だった。 見られているかの如く僕の目をレンズ越しに凝視する目。 彼女だった。
彼女はドアのレンズ越しに僕を見た。 実際外から僕の姿は見えていない筈なのだけれど 彼女に見られている気がしてならなかったのだった。 僕はズルズルと壁越しに、また尻餅をついた。 じっとりとまとわりついく夏の湿気と息苦しい緊張感が 僕の神経をすり減らす。 「はぁ・・・はぁ・・・はぁ」 もう一度レンズを覗く気にはならなかった。 這いずるように、僕は自分の布団へ戻る。 誰かにもし見られていたら滑稽な姿だっただろう。 けれど僕はそれでも半泣きの状態でナメクジのように床を這いながら布団へと戻る。 そして夜が明けるまでその玄関を見続けたのだった。
今日はここまで ノシ
751 :
Mr.名無しさん :2006/06/30(金) 21:54:11
先生恐いっす(((゚Д゚;)))
すげーよ先生
ここまで読んで思わず玄関見たヤツいるだろ?w それ俺だよ、チクショー('A`)
乙であります
755 :
Mr.名無しさん :2006/07/01(土) 09:41:43
>>743 「石で始まり、石で終わる」
すべての神話や伝説には『賢者の石』が関わっていると言われているが実物を見たものはいない
それでも伝説の地である遺跡で賢者の石をめぐる戦争が行われ続けた
そんな中、その戦争を止めるためある組織が設立された
その組織を『ハンター』という
って始まりの文章なんだけど。
まずスプリガンのパクリなとこなんだけど、
あと文章の文法の変なとこあるから
そこんとこ直したい
>>755 賢者の石
あらゆる絵空事やおとぎ話に出てくるその石は
その力から人々を魅了し各地で戦争の火種を落とす
この世で企画外の力を持つその石を巡り人は
ある時は憎しみ合い
ある時は殺し合った
それは人々の愚かで悲しい戦いだった。
そんな戦乱の中で、その理不尽な戦いを終わらせようとする者達もいた
いつしかその組織は「ハンター」と呼ばれ彼等もまた
その戦いの中に身を投じていった
その誰も見たことも無い石を巡り今
世界の歯車はギシギシと回り出したのである
すまん、よくわからんがこんな感じなのか?
758 :
Mr.名無しさん :2006/07/01(土) 15:46:36
>>757 ありがとうございます。
なんかガンダムウイングな感じ
もぅちょっとしたら完成文晒させていただきます
ほす
現在657
761 :
Mr.名無しさん :2006/07/03(月) 08:51:07
ここでサルベージアゲ
762 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/07/03(月) 09:22:29
てれれってって、てれれってって 「んお・・・・・」 ケータイの着信が目覚まし代わりとなり俺は目を覚ました。 着信音は3分クッキングのオープニング曲で俺は密かに この着メロが気に入っていた。 メールの送信者は牧野だった。見ると3件ほどメールが届いている。 「なんだよ・・・ったく」 俺は頭をかきながらアクビをしながらメールを見た。 「彼女が今俺の家の前に来た。近藤頼む、助けてくれ」 俺は受信時間を慌ててチェックする。 時間は午前3:30分だった。 「おいおい・・・マジかよ・・・・」 そして次のメール 「頼む、早く来てくれ。気が狂いそうだ」 受信時間は4:13分。 そして最後のメールには 「起きたら取り合えず俺の家に来てくれ。動けそうに無い」 と書かれていた。 時間は朝の6:03分。
「何があったって言うんだよ・・・・・・」 俺はすぐさま着替えると家を飛び出した。 ファミリーレストランで感じた嫌な予感は ゆっくりと、しかし確実に現実の物となってゆく。 それに気づかなかった いや、気づかないふりをしただけなのかもしれない。 彼女の普通ではない雰囲気に。 第六感が危険だと知らせてくれていた事に。 おれは拭っても拭っても落ちない不安をかき消すかのように バイクを彼の住むマンションへと走らせたのだった。
先生おはやうー
俺は牧野のマンションにつくとすぐさま電話をかけた。 5回目のコールでプッと電話が繋がる。 「おい牧野!大丈夫か?」 「こ・・・・近藤・・・・・駄目だ・・・・・俺こえーよ・・・」 牧野は息を殺すように小さな声で喋っていた。 「と・・・・とりあえず・・・・外に先輩がいないか・・・・・ みてくれないか・・・・」 「よ・・・よし!わかった!」 俺は取り合えず牧野の部屋の階までエレベーターを使って上に上る。 扉が開くとそこには廊下が1本目の前に伸びていて部屋の扉が等間隔 で並んでいた。扉の向かい側は大人の胸ぐらいまであるコンクリの 囲いが空との境界線を作っている。 そこから見える空は清々しいくらい青い。 俺はその廊下を歩き牧野の部屋の前まで来た。 「・・・・・・な・・・・・んだこりゃ・・・・・」 彼の部屋の灰色の扉には赤茶色の液体で書かれた 「目」が描かれていた。 「血・・・・?」 一瞬吐き気のようなものが胸と腹をえぐる。 「なんなんだよ・・・・・・・・」
指先が小さく震える。 俺はまた牧野に電話をかけた。 今度はすぐに電話が繋がる。 「今・・・・・部屋の前にいるんだが・・・・・・・」 「う・・・・うん」 「取り合えず・・・・・まぁ・・・・開けてくれないか」 「わかった・・・・・大丈夫なんだね?」 「おう・・・・・まぁ・・・・・取りあえずは」 俺は電話を耳に当てたままキョロキョロと周りを見回す。 「ん・・・・」 牧野の部屋の前に鍵が落ちていた。 俺は何気なくそれを拾った。 鍵につけてあった小さな鈴がチリンとなる。 「・・・・・・・よし、大丈夫だ」 俺は受話器越しに牧野に行った。 ゆっくりとドアが開く。 ドアの向こうには顔を青白くした牧野が立っていた。 「取り合えず中へ」 俺は言われるがまま部屋の中へと進む。 牧野は扉を閉めるとすぐさまがちゃりと鍵をかけた。
男が鍵を拾い牧野の部屋へ入るのを「彼女」は非常階段の影から じっとその様子を伺っていた。 くすくすくす 彼女は笑う。 手には自分でつけた傷がまだ熱を帯びていた。 自分の血で書いた「目」は彼を監視するという メッセージだった。 無論「彼女自身」が行ったのではない。 彼女は言われるがままに行動を起こしただけだった。 彼女には「そうする道」しかないのだ。 「それ」にすがりつく以外の方法を彼女は知らない。 くすくすくす 彼女は笑う。 そしてその鈴のついた鍵を彼が手にしたとき、彼らと彼女の運命の歯車は動き出した。 それを知るものはこの時誰も知りえない。 彼女は非常階段をコツコツと降りながら手につけた自分の傷を ぺろぺろと舐める。 鉄の味がするその味は遠く苦い過去の味がした。
取り合えずここまで〜
朝から乙です。おかげで物音に敏感になってますが何か。
>>769 ('A`)人('A`)
毎晩寝る前に玄関の鍵確認するようになりますた
771 :
Mr.名無しさん :2006/07/03(月) 13:05:28
コワイヨー
772 :
Mr.名無しさん :2006/07/04(火) 13:42:22
ここいらで上げとく
773 :
Mr.名無しさん :2006/07/04(火) 16:40:18
毎度乙であります
774 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/07/04(火) 20:14:51
「そうだったのか・・・・・・」 僕はその日起こった出来事を話した。 近藤は真剣な面持ちで話を聞く。 彼が来てくれたことで幾分か心に落ち着きが出来た。 一人でいたら僕まで気が狂ってしまう。 てれれってってってって、てれれってってってって 「お・・・・・来たな・・・・・・ちょっとすまん電話だ」 近藤はメールを確認すると誰かに電話をかけだした。 僕は近藤の電話を聞くでもなくぼんやりと彼を眺めるのだった。 「うん・・・・うん・・・・・・そうか」 彼は相づちを打つ。 「おし、あんがと。また連絡する」 プッと電話を切ると近藤は神妙な面持ちで僕に言った。 「あの女、やっぱ何かあるぜ」
「ど・・・・どういう事?」 「俺の連れの兄貴がその神代先輩って奴と高校時代同期だったんだよ。」 「そ・・・・・そうなの?」 「歳も一緒だし住んでるところも近いからまさかと思ってな・・・・・ しかもツレの兄貴女好きでよ、高校の頃の女子生徒の色んな 噂話とかいっぱい知ってんだよ」 「そ・・・・・それで?」 僕はつばをごくりと飲み込む。 「彼女、母親の連れ子だったらしい」 「それって・・・・・」 「親が再婚したんだとさ。本当の親父は事故で死んじまってる」 彼女が連れ子だったなんて僕はまったく知らなかった。 「そうだったんだ・・・・・・・でも僕は両親はどっちもいないって いつか聞いた事があるんだけど・・・・・・」 「それは合ってるぜ、牧野。実の母親も再婚相手の父親も この世にはいねーよ」 「・・・・・・・・・」
「死因・・・・・知ってるか?」 「・・・・・・・・いや・・・・・」 「刺殺だよ」 「・・・・・・・・・」 「実際見たわけじゃ無いらしいが、家は血の池だったらしいぜ? 当時はちょっと話題にもなったって話だ。」 「その時・・・・・彼女は?」 「そこまではわかんねー。彼女も警察に取調べを受けたんだが 結局白って事だったんだと。結局事件は金が無くなってたって事で 物取りの犯行って事になったんだそうだ・・・・・・」 「・・・・・・・・近藤は・・・・・彼女が殺したと・・・・・?」 「さあね・・・・でももう1つ話がある。それを聞いてから考えな」 「う・・・うん」 「再婚相手の親父がどうにもクセのある奴らしくてな。 どっちかって言うと如何わしい商売してる奴だったらしいんだよ。」 「如何わしいってどんな?」 「さあね、でも彼女の家にはヤクザ絡みの奴らがたまーに出入りして立って話だ。 んで・・・・・確証はねぇえんだが・・・・彼女レイプされたらしいぜ。親父に」
「なんだって!?」 「いや・・・・・・コレばっかりは噂だけどな。 再婚後母親もアル中になっちまってたって話だし家庭環境は 最悪だったらしい。」 「そうだったのか・・・・・・・・・」 僕は悲しさと恐ろしさと虚しさが入り混じったような 変な感覚に襲われた。 何故だろう・・・・・・胸が痛い 彼女に同情しているのだろうか?
「でよ・・・・・さっきコレ拾ったんだけどさ」 チリンと音をならし彼は僕に鍵を見せた。 「こ・・・・これ・・・・」 「お前ん家の家の前に・・・・・」 「神代先輩の・・・・・マンションの鍵だ」 僕は彼女がその鍵を持っていたのを覚えていた。 「・・・・・・・・・・」 僕と近藤はその鍵をテーブルの上に置いておし黙った。 その鍵はあの異質な空間への扉なのだ。 「どうする?」 近藤は僕に言った。 「どうするって・・・・・」 言葉を濁す。 本当にどうすれば良いのか判らなかったのだ。
「俺はこの鍵を使って奴の部屋に行こうと思う。」 「な・・・・なにいってるんだよ!」 「もし仮に彼女が親殺しの犯人だとして、こんなぶっ壊れた 行動をする女をほおっておいてお前は平気なのかよ?」 「そ・・・・それは・・・・」 「現にお前の家まで彼女は押しかけてきてる。 そのオシラ様って言うのが鍵だと思うんだよ、確証は無いけど・・・・・ それを調べるには家に上がりこむしかない。 仮にもお前は一応彼氏だぜ?彼女の部屋に上がっても言い訳できるってもんだ」 「そんな!無茶苦茶だよ」 近藤は結構無茶な所が昔からある。 その病気がこんな所で出てしまった。 けれど、実を言うと僕も気になっていたのだ。 あのマシラ様とかいう得体の知らない物が何なのか。 彼女がああなってしまった鍵が見つかるかもしれない。 あの異質な部屋はその鍵を孕んでいる気がしてならなかった。 「俺は行くぞ、牧野」 「・・・・・・・・・わかったよ・・・・」 僕はその無茶な提案に渋々うなずいたのだった。
きょうはこの辺で ノシ
お疲れ様です 毎回楽しみに読ませていただいております
乙であります 先生も風菌煽りしてたとわww
783 :
Mr.名無しさん :2006/07/05(水) 14:14:03
乙揚げ
今日はなし? 風菌祭りだもんねww
続き期待保守
786 :
Mr.名無しさん :2006/07/06(木) 13:26:48
ぇと、今までROMってた者ですが、 前スレからZA先生の作品を読ませて頂いてます。 その影響からか、自分も最近、少し考えて 書き留めてあります。 皆さんの許可があるようならば 書きたいと思っています。 先生の作品楽しみにしています。 前スレ945先生も応援してます! 長文スマソ
787 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/07/06(木) 21:04:30
次の日、僕たちは早朝から彼女が部屋を空けるのを外から見張った。 彼女の部屋は7階建てマンションの6階にあたる。 そこで僕たちは1階のエレベーターホールの奥の物陰に隠れて 彼女が出てくるのを待った。 「へへ・・・・・・こういうのってワクワクしねぇ?」 隠れんぼをする子供のように近藤は身を屈めて言った。 「でもさ・・・・・これって犯罪だよね」 「馬鹿、それじゃあ向こうも同じだよ」 「・・・・・・・・・」 僕たちは身を屈めてひそひそと話をする。 不意にエレベーターがチーンと1階に下りてきたことを告げた。 僕と近藤はおしゃべりを止めエレベーターの方を見る。 彼女だ。 ぴしっと背を伸ばし堂々と歩くその姿はやはり綺麗だった。
僕達は息を殺す。 自分の心臓の音がやけに大きく聞こえた。 彼女はそのままツカツカとスーツで玄関の方にあっけも無いほど 普通な調子で歩いていった。 僕はごくりとツバを飲み込む。 「よし・・・・・行ったな」 その姿か完全に見えなくなったのを確認すると近藤は すくっと立ち上がった。 「行くぞ牧野」 そう言うと彼はエレベーターの前へ行く。 「早く!」 近藤はこっちこっちと手招きをした。 僕はキョロキョロと周りを見回すと急いで近藤のもとへ走る。 エレベーターのドアが開くと僕達はそれにサッと乗り込むと すぐに「閉」のボタンを押した。
「さぁーて、何が出るかね」 近藤はエレベーターの中で6階のボタンを押しながら言った。 「・・・・・・・・」 またあの部屋に行くと思うと気が重かった。 先輩の発したあの奇声が耳にこびりついて離れない。 近藤もどこか落ち着かない様子でどこかそわそわしていた。 エレベーターの階数を示すランプがみるみる6階にちかづいて行く。 ドアが開くと僕達はさも普通ですよといった面持ちでエレベーター を降りた。 「で・・・・・・何号室なんだよ?」 「えっと・・・・・606だね」 僕達はゆっくりと部屋番号を確かめながら歩く。 どんよりと曇った気持ちとは裏腹に外は憎らしいくらい 晴れ渡っていた。 「ここか・・・・・606号は」 少し前を歩いていた近藤が立ち止まる。 表札には神代と書かれていた。 間違いない。
「牧野、鍵を」 キョロキョロと周りを見渡しながら彼は言った。 僕は鍵を渡すのを一瞬ためらったけれど、ずっと彼女の 家の前で挙動不審でいるのが嫌ですぐに言われるがまま 鍵を渡す。 すぐさま近藤は鍵を開けるとサッと中へ入る。 僕もその後にすぐさま続く。 ドアを閉めた後僕はふうと一呼吸置いた。 「なんだ・・・・・・こりゃ・・・・・・」 一足先に部屋の中へ入っていった近藤は少し震えた声で言った。 視線の部屋やはり異質な空間だった。 大小さまざまな目が僕と近藤を監視する。 「と・・・・取り合えず何か無いか?手がかりみたいなものが・・・・・」 近藤は収納ボックスの引き出しを開けながら言った。 さながら泥棒のようでもある。 「や・・・・やっぱりマズいんじゃないかなぁ・・・・」 そんな近藤を見ながら僕は弱音を吐いた。
「バカ、ココまで来たんだ。今更引き下がれるかよ てかさ・・・・見ろよ・・・・これ」 収納ボックスの中には大学ノートの切れ端を僕に渡す。 彼女の画いた絵だろうか。 天使のような姿をした女性が口から血を流し目をつむっている女性を 後ろから抱きしめている絵が画かれていた。 血を流している女性は安らかな顔をしている。 そしてどことなく血を流し抱きしめられている女性は神代先輩に似ている気がした。 「まだまだあるぜ?」 近藤は大学ノートに書かれた意味不明なイラストを僕にホイホイと渡す。 それのどれもに天使のような人物が画かれていた。 あるイラストは体を丸め頭を抱えている人を天使が 抱きしめている絵 またあるものはバラバラになった人の体を 悲しそうに見つめる天使の絵 壁に画かれた瞳の中の天使にそれは似ている。 これらは全て「マシラ様」なのだろうか。 「なんだろうな・・・・・コレ」 近藤も壁の天使を見て呟く。 およそ凡人には理解出来ない世界だった。
牧野はそう言うとまた収納ボックスの方へ行きゴソゴソとイラストを漁った。 一方僕も気は進まなかったがクローゼットを開けて何か無いかを 探し始めた。 「・・・・あれ?」 クローゼットの中に中くらいのダンボール箱を僕は見つけた。 「なんだろ・・・・・これ・・・・・」 「何か見つけたのか?」 変なイラストばかり見たせいだろうか? 近藤の顔色はさっきより悪い気がした。 僕はダンボールをズルズルと引きずり出す。 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・」 ずしりと重いそのダンボールは僕と近藤の間に 嫌な可能性を想像させた。 お互い考えていることは同じだろうと根拠無く感じる事が出来た。 「あ・・・・・あけるよ」 「お・・・・おう・・・・」 僕はダンボールに手をかけゆっくりとそのフタを開けた。
彼女はマンションの六階を見上げていた。 無論自分の部屋を見ているのである。 はぁ・・・・はぁ・・・・・くす・・・・・ くすくすくす 息が自然と荒くなる 普通の社会に適応するために作った仮面は 繊細で綺麗でいい人の仮面だった。 けれど今自分の部屋にいる彼らは彼女の「本当の姿」を見ていることだろう。 はぁ・・・・はぁ・・・・ それは彼女にとってたまらない快楽だった。 今まで自分を繕って来た、誰にも見せなかった仮面の下を 彼らはジクジクといじくり回している。 そう考えるだけで彼女の膣はとろりと湿り気を帯びるのだった。
ああ・・・・・あああああ・・・・・・ああああああああああ 彼女は前にある公園のトイレに駆け込むとスカートとストッキング を下ろしくちゅくちゅと自粛を始めた。 あああああああああああ、あああああああああああああああああ ああああああああああああああああああ、ああああああああああああ どろりとした欲望と愛液が体を包むのが判る。 気が飛んでしまいそうになるのを押さえる為彼女は自分の腕を噛んだ。 ふぅうぅぅぅぅぅうふぅぅぅうぅぅぅぅ 噛んだ軟い肉には歯型がつき血がつぅと白く細い腕を伝う。 くちゅくちゅと膣からは卑猥な音がトイレに響いた。 彼女の自我が加速的に壊れてゆくのを彼女は感じていた。 しかし、どうする事も出来ない。 唯ひたすらに快楽と崇拝の渦に巻き込まれるしか 彼女に道は無かったのだ。
今日はここまで
ノシ
>>786 是非!!!めさ見たいッス
796 :
Mr.名無しさん :2006/07/06(木) 23:18:23
おおおおおおおおおおおなんじゃい
797 :
◆ROM7FNz6Kg :2006/07/06(木) 23:39:14
先生お疲れ様です。 786です。 先生の文章力、発想は スバラシイですね。 作家目指してたとかですか?w 鳥つけましたので、 先生を見習って未熟ですが、 頑張って書いていきたいと思います ではもう少し修正、まとめなどしたら 書いていきますね
晴れ渡る空 白い雲の動きが時の流れを 遅く感じさせる。 「ん〜は〜なんだかな〜・・・」 「何のんびりしてるの置いてくぞ♪」 あせりながらもこんな会話をしている 俺とやけに楽しそうな隣の女 俺の名は南野空 今日から高校生。 「初日から遅刻寸前なんて、全く 誰のせいだろ〜なぁ?」 「はい、はい、申し訳ございません。 私の寝起きが悪いせいでございますよ」 「わかればよろしい。ホラ、急ぐよ」
このおせっかいな彼女の名は葉山葵 俺の従姉妹。そして同居人。 その訳は、この三年間父は海外へ 長期出張を頼まれている。 そして、母は俺を産んでから間もなく死んだ。 葵とは幼馴染でもある。 今回父がしばらくいないというので、 勝手に家に上がりこんできた。 どうも1人暮らしがしたかったらしい。 (実際2里なのだが・・・) 「間に合ったぁ〜。」 「ハァ。しんどいゎ」 一息して空を見上げると、 心が落ち着いた。
俺は空が好きだった。 このどこまでも続く景色を見ていると 心がなごむ。 「なんだかな〜・・・」 といつもの口癖を呟いた。 そんな真っ青な空を遮るかのように 誰かの手が覆いかぶさった。 「だ〜れだぁ??」 「ふ〜沙奈か・・・」 「だいせ〜かい!!」 その刹那後ろからその小さな 体で抱きついてきた。 「わっ、やめろって」 「や〜め〜な〜い」
コイツの名は中宮沙奈。 コイツとも幼馴染。 小さい頃犬に襲われそうな所を 俺が助けた時から懐かれている。 そして今でもこんな状態のチビッコである。 「あ〜ら、朝から仲がよろしいことで・・・」 ひきつった笑顔の奥に鬼が見えた・・・ 「では私は先に行きますので、遅刻しないようにね では御機嫌よう」 と言い去り際にカバンの角が頭にクリーンヒット 「つッ・・・・」 叫びようのない痛みが襲ってくる。
「あははははっ」 沙奈は爆笑。 お前のせいだろうが〜と ツッコミたかったが その無邪気に笑う 笑顔に負けてしまった俺 「なんだかな〜・・・」 と呟き、 「ホラ、も〜いいだろ」 と声をかける 「しょ〜がないなぁ〜」 と沙奈が離れると二人で クラス確認へ向かった。
とりあえずまだあるけど、こんなトコで 今日は終了。また頑張って書きますので ノシ
805 :
Mr.名無しさん :2006/07/07(金) 03:03:35
き、き、き、き、キタ――――(゜∀゜)――――!!
806 :
Mr.名無しさん :2006/07/07(金) 05:01:14
ちょwwwww葵空ってwww あおいそら?
807 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/07/07(金) 06:48:56
新連載乙であります!
頑張れ支援
>>806 葵と空で「あおいそら」
っていう掛詞じゃないかってことですかね?
実際ホントに意識せずに、直感で思いついた名前ですw
僕は結構唐突にいろんなことを思ったりするので、
連載も不定期になるかもですw
書けるときにたくさん書いときますねw
では今から書いていきます〜
掲示板の周辺はざわざわと人ごみに溢れていた。 「お〜ぃ、沙奈?」 俺はこういう雰囲気はあまり好きではなく、 沙奈に頼もうと思ったが・・・ 早速迷子・・・ どうやらためらいなく突撃 していったらしい・・・ そこへ 「空〜?どこ〜?」 と大声で叫ぶ沙奈の声。 あいつは恥ずかしいという感情がないのか・・・
俺は仕方なく突撃を決めた訳だが、 「わっっ・・・」 人ごみに押され早速倒れる俺。 「キャッ・・・」 さらに人まで押し倒してしまった。最悪・・・ 「イタたた・・・??」 右手に伝わる妙に柔らかい感触。 前方には眼鏡をかけた、女性が・・・ 顔を真っ赤にして、なにかを、訴えるような 顔をしている。そして、その女性の豊満な胸を 鷲掴みにしていた・・・
俺はすぐにとびのき 「す、ス、スイマセン、わざとじゃないんです。 許してください〜」 と必死に謝る。その女性は何も言わず、 真っ赤な顔を隠しながら、 逃げるように走り去って行った。 「やっちまったなぁ・・・」 とてつもない罪悪感が襲ってくる。 偶然にも周りが気づいてる様子はなく、 不幸中の幸いであったハズなのだが・・・ 俺の勘が前方の危険を察知している。 この原因人物が仁王立ちして、 俺を見下すように眺めていた。
とりあえず一旦ここまで。 また来ますね〜 ノシ
815 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/07/07(金) 21:45:23
「なんだ・・・・・これ」 それはダンボールの中に一杯に入ったメモ帳の山だった。 僕はその1つを手に取りめくってみる。 先ほどの大学ノートとはうって変わって字ばかりが書かれていた。 近藤も山の中から取り出しぺらぺらとめくった。 「その寸劇はお前をより強くそして美しく人々に見せるだろう。 きらびやかな服を身にまといお前は姫となれ。 さすればお前はこの世で最も美しい華となるのだ。」 一瞬何のことか判らなかった。 下の方に日づけが書いてある。去年の6月に書かれたようだった。 「寸劇・・・・・・部の劇の事か」 6月に先輩が最後に出演した劇の配役を決めたのも丁度この頃だった。 確かこの時の先輩の配役は・・・・・ 「お姫様・・・・・・・か・・・・」
僕はまた違うメモをめくる。 日付をみると最近のものの様だった。 「表舞台に立つことのない彼は孤独で繊細だ。 光当たらぬ彼こそ1つになるに相応しい。 お前は光で彼は闇なのだ。」 「お前の声は彼の心をゆさぶり お前の肌は彼の理性をゆさぶる」 僕の手がメモを持つ手が小さく震えた。 彼とは僕の事だ。 メモに記されている事の一つ一つが その出来事の起こる前日に書かれている。 彼女の行動は全てあの「マシラ様」とかいう神様によって 決められていた。 なんなんだよ・・・・ちくしょう・・・・ 僕は最後の文を読んで唇を小さく噛んだ。 「欠けた月がゆらめくその夜にお前は闇を手に入れる。 森羅万象の理をお前は手に入れ、そして お前は完全なものへと1歩大きく近づくのだ」 その通りだ。 夏の初め少し暑い夜。 あの日僕はかけた月の下で、たしかに彼女に好きと言われたのだった。
どさ メモを持つ僕の後ろで何かが倒れる音がした。 僕はふっと振り返る。 「!!!!!!!!」 僕の視界に飛び込んできたのはうつろな目をした神代先輩と 床に突っ伏した近藤の姿だった。 玄関は開いていた。 彼女の手には木製のバットが握られておりそれには 血がついていた。 「牧野・・・・くん・・・・・」 バットを持った彼女はたったまま濁った目をして ゆらゆらとゆれる。 「牧野・・・・・くん・・・・・」 彼女は僕を見るでもなくそう呟く。 その声は今にも消えてしまいそうな声で どこか寂しげにも聞こえる。 バットの先端から血がぽたりと落ちて それは床に赤い小さな花を咲かせた。
ぼんやりと僕の意識は宙を舞う。 「ぎぃぃぃいぃぃいぃぃぃぃいぃぎちぎちぎおちちちちいいいいいいいいい」 遠い意識の向こうで悪魔の雄たけびにも似た声が聞こえた 「ぎぃぃぃぃぃいぃぃぃぃぃぃおおおおおおおおおおおおおおお」 深く深く僕の心の中にその言葉は入ってゆく。 悲しんでいる・・・・・・何故かそう感じた
「う・・・・・・・」 僕はまぶたをゆっくりとあけた。 部屋は暗く壁に書かれた視線の中僕は目を覚ます。 窓の外は既に暗く僕は随分と長い間眠っていたようだった。 記憶が曖昧で今自分がどういう状況なのか判らない。 「どうなっちまったんだ・・・・・・・・」 ダンボール・・・メモ・・・・・神代先輩・・・・血のついたバット・・・・ 断片的な記憶の欠片がパズルのように合わさってゆく。 僕の意識はそこで途切れていた。 「・・・・・・近藤!」 僕ははっとなって周りを見回す。 その部屋に近藤はいなかった。 ズキンと額にに鈍い痛みが走る。 「いってぇ・・・・・・」 痛みのもとをゆっくりと触ると大きなコブが出来ている。 少しずつ時間が経つに連れ僕は状況を把握しだした。 近藤と僕は先輩に殴られ気絶させられたのだ。 そして近藤と先輩は忽然と姿を消した。
携帯で時計を見ると夜の10時を回っている。 半日以上僕はこの部屋で眠っていた計算だ。 「くっそ!」 この事態はケースとしては最悪の部類だ。 近藤と先輩が消える?しかも近藤は床に突っ伏していた。 当然意識は無かっただろう。 僕は近藤に電話をかけた。 しかし誰も出ない。 「ちくしょおお!」 僕は立ち上がろうとするもぐにゃりと床にまた倒れこむ。 頭がまだガンガンしていたのだ。 「あ・・・れ?」 倒れた僕が目にしたのは壁に書かれた大きな目玉の下あるメモ帳だった。 この部屋に来たときは無かった筈だ。 月明かりが灯る薄暗い部屋で僕は体を引きずるようにそのメモへと這いずり近寄る。 「・・・・・・う・・・」 僕はメモを手に取った瞬間声を漏らす。 血がそのメモにはついていた。 べっとりとではなく少し色がつく程度だったが僕はその血を見てめまいを覚えた。
震える手で僕はゆっくりとそのメモをめくる。 「丸く蒼い月が輝く夜、約束の時は来る。 頂に立てば待ち焦がれる想い人は必ずや目の前に現れん。 全ては1つになって無に帰すのだ。 彼と共に翼を広げ夜空に舞おう さすれば永遠に・・・・・・・」 ここでメモは途切れていた。 日付けは今日。 僕が眠っている間に書いたもののようだった。 ということはここに書いてある事が起きた・・・・ いや・・・・・起きようとしているのか? 僕はぺらぺらとそのメモ用紙をめくる。 ずっと白いページが続いていた。やはり新品のようだ。間違いない。 「・・・・・あれ?」 不意にページをめくる手が止まる。 そこには小さく彼女の字で「助けて」とだけ書いてあるのだった。
今日はこのへんで ノシ
助けて?またまた意外な展開 先生乙です ロム先生も新連載頑張ってください!!
いよいよクライマックスかな。 両先生ともがんがって下さいな。
コワス
826 :
1話・闘者「ハンター」 :2006/07/08(土) 08:50:05
「石で始まり石で終わる。」 すべて神話や民話の不思議な力には『賢者の石』が関係していると言われている しかし、事実は不明とされている。 そんな『力』を求め様々な組織が争いをした。 争いを悲惨と感じたある組織がすべての争いを止めるため『賢者の石』が伝わる『遺跡』を封印しようと考えた。 その組織の実行部かつ単体での行動・判断が許される部員を『ハンター』と呼ぶ。 いきなりですいません。たまにかかせてください。ブレイブストーリーに感化してちょい描きたいと思いました。 恋愛ものじゃないですけどよろしくお願いします
おおおおおおおおおお おもしろそうwww 大歓迎
828 :
Mr.名無しさん :2006/07/08(土) 08:59:44
>>826 ブレイブストーリおいらも今読んでるよ
がんばれ支援
829 :
Mr.名無しさん :2006/07/08(土) 16:16:14
>>828 ブレイブストーリー意外におもしろいよな
ワニとか住人でてくるファンタジー好きなんだけど
830 :
Mr.名無しさん :2006/07/08(土) 16:26:29
>>829 うん 宮部さんは情景描写がうまいからなあ
でも推理モノからファンになったおいらにとったら
ちょっとモノタリナス・・・
今中巻の真ん中あたりしか読んでないからなんともいえんが
831 :
Mr.名無しさん :2006/07/08(土) 20:55:52
家族と絡めるのは宮部っぽいけどな
ぉ、新たな先生キター 僕も負けないように頑張ります 期待しています これを書き終えたら他の種類の物も 書いてみたいな。 ではこれから書きますね〜
「へ〜空ってイキナリあんなことしちゃうんだ〜」 「あれは事故だってよ〜」 「葵ちゃんに言っちゃおうかな〜♪」 全く聞く様子もない…。 葵にバレたら… 恐ろしい想像が脳裏を駆け巡る。 俺に選択の余地はなかった… 「沙奈様お許し下さい。このとおり」 プライドも捨て地に頭をつけた。 「面をあげ〜い」 完全に悪ノリしている。 「なんて、アハハ嘘、嘘」 「空がそんなことするなんて思わなかったな〜」 他から見れば果てしなく格好悪い俺。 「同じクラスになれたし、これからもよろしくね♪」 と小悪魔なウインクをする。 「全く勘弁だぜ・・・」
無事なんとかこの一件を終えて 沙奈と一緒に教室へ向かった。 「え〜とCだったな」 「そうだよボクと同じだよ♪」 沙奈は嬉しそうに言うと、 俺の腕に抱きついてきた 「わ、やめろって。葵に見つかったらマズィだろ」 「いいの〜。葵ちゃんにバラしちゃおうかな〜?」 「グ、…教室までだぞ」 沙奈には勝てないなぁと心底思った。 それぞれの教室では騒がしい声が響いている。 微笑ましい光景だなぁとなぜか嬉しくなった
「ぉ…」 「ぁ…」 教室に着くとまず葵と目が合った。 「一緒のクラスみたいだな」 「そうだね♪」 さっきの不機嫌さが嘘のように 晴れ渡る青空のような笑顔をしている。 それを見ていると俺も嬉しくなった。 「ボクを仲間はずれにしないでよね〜」 沙奈は無視され少しいじけている。 「ぁ、ゴメン。沙奈ちゃん。これからもよろしくね」 「よろしくね。葵ちゃん」 「ふ〜この三人は腐れ縁だな」 小さい頃からいつも三人一緒だった
「ボクを無視するな〜。なんてね」 聞き覚えのある声が俺の耳に響く。 「真似するのやめてよ。亮平」 初めに気づいたのは沙奈だった。 「ぇ、亮平?」 「オッス。元気してたか空」 「かわらね〜な」 「ま、すぐにはかわれね〜よ」 「亮平君久しぶりね」 「葵ちゃんもお久」 コイツの名は成宮亮平。俺の親友で よき理解者?時々トラブルメーカーなのが たまにキズ。 「お前も一緒だったとはな」 「この4人は腐れ縁だろ?」 「あー悪かったな」 コイツとは小学校からの仲で なにかとつっかかってくるヤツだったが、 いつのまにか意気投合していたという感じだ。
今日はこんなトコで〆 書いてるんだけど、時々ここ、 こうしようとかいろいろ考えちゃうと 時間かかっちゃうんですよねw ではまたノシ
838 :
Mr.名無しさん :2006/07/08(土) 22:41:49
>>837 上げて下さいよ。先生
おもしろかったです。乙
839 :
◆ROM7FNz6Kg :2006/07/09(日) 20:56:30
昨日はZA先生は来なかったのか〜。
期待してます^^ゆっくりどうぞ
>>838 これから上げたほうがいいですかね?
では上げてきますね
ご声援ありがとうございます^^
頑張りますね(´ー`)b
では書いていきます〜
840 :
◆ROM7FNz6Kg :2006/07/09(日) 21:08:54
久しぶりの再開に会話が 弾んでいたのだが… 「ん・・・!!」 「あ・・・!!」 朝の眼鏡の子がいた… あっちも俺に気づいたようで、 そっぽを向いてしまった。 「空どうしたの?」 さすがに幼馴染で従姉妹なだけあって 気づかれる。 「何もないって。あはははは…」 と不自然な笑いで返すも、 「あの子がどうかしたの?」 と簡単に感づかれてしまう。
841 :
◆ROM7FNz6Kg :2006/07/09(日) 21:20:10
「うっほん。あの子は神崎茜っていったかな。 ナイスバディの眼鏡っ子か〜。くぅ〜 やるじゃん空〜」 すぐにこのクラスの女子を把握してしまう、 コイツの情報網のがよっぽどすごいと思った。 朝の事を思い出すと、例え事故とはいえ 思わず顔がニヤけてしまう。 「へ〜あの子がいいんだ〜空は」 「べ、別にそんなわけじゃ…」 「ど〜せ私はそんなに胸ないですよ〜だ」 また不機嫌モードに戻ってしまう。 「じゃ、頑張れよ。空」 「ク、変な情報流して逃げるな〜」 昔っから、こんな感じで、 俺に押し付けて逃げるヤツである・・・ 「ふぅ…全く初日から…」 一つ大きなため息をついて、空を見上げると まぶしいほどに真っ青な空が始まりを告げているようだった。
842 :
◆ROM7FNz6Kg :2006/07/09(日) 21:29:34
入学してからしばらく経ち、 一年の初めての行事が待っていた。 補修合宿の名を借りた、お泊り会みたいなもの、 なにやら友好を深めるためのモノらしい。 沙奈や葵は遠足気分だが、 俺はそんなにノリ気ではなかった。 昼下がりの午後3時近く、教室から 入る心地よい日の光と風が俺を眠りへと 誘い込んでいったころのHR。 「誰かに今度の合宿の実行委員を頼みたいんだが、 誰か進んでやってくれる男子はおらんか〜?」 そのしーんとした空間の中担任の声が教室に響いた。
843 :
◆ROM7FNz6Kg :2006/07/09(日) 21:41:00
「南野!!」 担任の声が俺の耳に響いた。 「ぇ、ぁ、ハイ」 寝ぼけているのか、思わず立ち上がってしまった。 もちろんどんな状況なのか、全く理解できてない俺。 「南野、その温存した体力で、クラスのために 頑張ってくれよ」 「ぇ、ハイ…?」 と答えてから数秒後にその謎は解けた。 クラスの男子からは安堵と共に、 歓声が巻き起こる。その瞬間フラッシュバックしたように この意味を全てを理解した。 「ぇ、ちょまっ…」 抵抗する暇もなく決定。 この時自分自身が心から憎いと思った。 「女子は神崎だったな。二人ともよろしく頼むぞ」 「ぇっ…おいおい、マジかよ…」 と小さく呟いた。
844 :
◆ROM7FNz6Kg :2006/07/09(日) 21:47:43
こんなトコで今日は〆 なんか大分長くなりそうな予感w ではノシ
さわやか学園物語もいいもんですな〜
何この…良スレ
wktk
848 :
826 :2006/07/10(月) 19:18:40
今日載せれそうなのでがんばります。 ブレイブストーリー上まで読みましたけど 中・上は今週中によみたいです。 面白いファンタジーってありますか? 漫画でもなんでもかまいません よろしくおねがいします
sage進行で頑張ってね。
850 :
Mr.名無しさん :2006/07/10(月) 19:53:04
ageてもいいだろこれほどの良スレ
>>850 その辺が難しいんだよなぁ
人の目にはつきやすくなって新しい作家が補充されるかもしれんが
荒らしなんかも同時に孕んでしまう恐れもあるからねぇ・・・・・・
常時アゲは正直怖い
今の定期的に上がったり下がったりしてる状態が良いのかもしれんね
852 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/07/10(月) 20:56:38
カンカンカン 僕は非常階段を一段飛ばしで登る。 鉄骨の非常階段が小気味の良い音を闇夜に奏でた。 カンカンカン 劣化した環境の中で彼女が唯一救いを求める物として 自分が作った神に縋り付いたとしたならば? カンカンカン もしそうだとしたらその神は言わば彼女の欲望を具現化したものだ。 ちくしょう・・・息が切れそうになる。 オシラ様は彼女自身が生み出した欲望、願望なのか? カンカンカン 考えれば考えるほど頭がズキズキする。 けれど今までの状況を組み合わせ この「答え」に僕はたどり着いたのだ。 彼女は自らが作り出した神に支配されている、と 僕は・・・・・そう考えた。
屋上にたどり着くと息は切れ切れで心臓がバクバクと鼓動を打ち鳴らした。 「ぜぇ・・・・・・ぜぇ・・・・・」 蒼い月の下彼女はやはりそこに立っていた。 「貴方なら来てくれると・・・・・・信じていたわ」 そう言うと彼女は少し寂しげに笑った。 マンションの屋上からは眼下に民家の明かりが散らばっていて その上に闇が覆いかぶさり蒼い月が彼女と僕を闇の中 ブラックライトのごとく浮かび上がらせる。 「近藤は!近藤はどうしたんだ!?」 僕は叫んだ。 走ってきたせいでずっと頭が割れそうなぐらい痛い。 「あら、お風呂場を見なかったの?大学でくすねたお薬でぐっすり眠ってるわよ?」 彼女はくすくすと笑う。 そうか・・・・・・近藤は生きてるのか・・・・・・ 「よかった・・・・・・」 僕はつい言葉を漏らしてしまった。 そんな僕を彼女はどこか悲しそうな表情で見る。
僕はポケットから血のついたメモ用紙を取り出した。 「これは君が書いたんだね」 「・・・・・・・・・」 彼女は黙ってそのメモをじっと見つめた。 「違うわ・・・・・・」 「違う?」 「マシラ様が書いたのよ。 私をいざなってくれる・・・・・・・私を導いてくれる・・・・・」 彼女は遠くの方を見て言った。 「違う!君は現実から逃げているだけだ!!」 僕は叫んだ。 「・・・・・・・」 彼女は押し黙る。 「マシラなんてこの世に存在しない!そいつは君が作った 虚像でしかないんだ!それに縋り付いて、君は・・・・・・ 色んな事から目をそむけているだけなんだよ!」 僕は夜空の下訴えるように叫んだ。
「・・・・・・・ぼそ」 彼女は何かを呟く。 「・・・・・・じゃない・・・・・」 聞き取れない。 僕は黙って彼女の声に耳を傾ける。 急に彼女は顔を上げ目をカッと開いた。 「父親に犯された気持ちを・・・・・・ 貴方にわかるわけないじゃない!!!!!」 彼女は確かにそう叫んだのだった。 何度も何度も父親に弄ばれ、彼の連れて来る客人の 「相手」を彼女は強要されていた。 来る日も来る日も卑猥な行為を強要され 男の肉欲の捌け口となり汚れていったのだった。 彼女はその時の様子を淡々と話す。 僕は黙ってそれを聞くだけで、慰めてやる事すら出来なかった。 「あなたには・・・・・判らないでしょうね・・・・・・」 彼女はまたもや寂しげに笑ったのだった。 その笑みは氷のように冷たく背筋がすこしぞわりと疼いた。
「だから・・・・・・殺したのか?」 僕はノドがカラカラで少し震え乾いた声で聞いた。 「家族を・・・・・・・」 「ある日・・・・・・・」 また彼女は遠い目をして話し出す。 「ある日、私が知らない男の人に抱かれた後 いつものように部屋に戻ったの。 暗い部屋で私はうずくまって小さく震えたわ。 この地獄が永遠に続くのか・・・・・ってね?」 彼女は尚も言葉を口にする。 「窓を見ると今日みたいな大きな蒼い満月が出てた・・・・・ 私はその月を見たのね。その月はまるで「目」のように 私を見下ろしたの。 綺麗で吸い込まれてしまいそうだった・・・・・・ するとね、声がしたんだ・・・・・・・・・ 『殺せ』 私は耳を疑ったわ・・・・・・・もう一度耳を澄ます・・・・ 『制裁を下せ、世界を変えるんだ』 はっとして私は月を見た・・・・・・・・ そしたら月を背にして羽のついた影が浮かんでいるのが見えたの・・・・・・ 逆光でシルエットしか見えなかったけどその姿は天使そのものだったわ・・・・」 彼女はうっとりするような目で語る。 「だからね・・・・その日のうちに父と母を殺したの」 くすくすと笑いながら彼女は言った。
「・・・・・・狂ってる」 「狂ってなんかいないわ。マシラ様は私に語りかけてくれるし いつでも私を導いてくれた。」 「違う・・・・・・・その神様は貴方が創った欲望の化身でしかない」 「・・・・・・・」 「僕の・・・・・思い過ごしかもしれないけど・・・・・・ あの環境で、自分の意思を通し行動する事を抑制されていた貴方は もう一人の自分を創って心のバランスを保とうとした・・・・・」 彼女は僕を冷ややかな目で見つめる。 「自分には無い決断力。環境を変えうるだけの行動が貴方には必要だったはずだ。 だから神を作ったんだ。自分に都合のいい神を。 自分の欲望を言葉にして貴方に伝える・・・・・ 一見回りくどいように見えるけど・・・・・・ 動機ある行動は動機があやふやな行動よりもハッキリとしていて・・・・・・強い・・・・ それに・・・・・貴方にとって神の教えは絶対だ・・・・・・・・ だから・・・・・・・・」 ぼくはごくりとつばを飲み込む。 「人を殺せる」 その蒼い月はまるで部屋に書かれた目のように僕をじっとりと見つめた。
その蒼い月はまるで部屋に書かれた目のように僕をじっとりと見つめた。 「けれど・・・・・その神様が暴走をはじめた・・・・・・・ 無意識の内に創ってしまった貴方の欲望の塊が勝手に動き出したんだ。 自分でも制御出来ないくらい・・・・・・何が正しいのか・・・・・ 何が正しくないのか判らないほどに・・・・・・・・ 貴方は怖かったんだ。その神様が・・・・・自分自身が・・・・・・」 「く・・・・・・くくくく・・・・・・・」 彼女は笑いをこらえる。 「くはっ・・・・・あーっはっはっはは!あはああはははははああ」 彼女は口を大きく開けて高らかに笑い出した
「・・・・・・・」 「マシラ様は私の中に・・・あははははははあああ・・・・・ ずっと!ずっと!!」 彼女はくるくると回りながら空を仰ぐ。 「声が!!今だってほら!」 くるくるくるくる 蒼い月の下で笑いながらダンスを踊るように彼女は舞う。 「あはははあああああはアハハハハあはっはははははははっははは!!!!」 白くきゃしゃな体が揺れるたびに白いスカートがフワっとなびく。 青い光がその姿を儚く映す。 その光景は僕の背筋をゾッとさせると共に、今まで見た事も無いほどに 綺麗で妖艶でもあったのだった。 「丸く蒼い月が輝く夜、約束の時は来る。 頂に立てば待ち焦がれる想い人は必ずや目の前に現れん。 全ては1つになって無に帰すのだ。 彼と共に翼を広げ夜空に舞おう さすれば永遠に・・・・・・・」 彼女は歌うようにメモに書かれていた言葉を口にした。
気がつくと彼女は屋上の縁まで移動している。 僕の体が直感的に動いた。 何故この事態を今まで忘れていたのだろう。 「牧野くん」 僕は彼女のもとへ走っていた。 全ての動きがスローモーションのように僕の網膜に焼き付いてゆく。 「ありがとう」 動け動け動け もっと速くもっと速くもっと速く! 「さよなら」 彼女の体はマンションの屋上からふわりと踊るように宙を舞った。
「おおおおおおおお!!!」 確かに僕は彼女の細い腕を掴んだ。 その細い腕には歯型がくっきりと残っている。 ずん!と彼女の手を握った方の肩に凄い衝撃が走った。 みちみちと腕に力を命一杯込める。 僕は片腕で彼女を支えていた。 彼女の腕を僕はしっかりと握る。 「・・・・・・・・何故?私は飛べたのに」 宙ぶらりんの彼女は僕を見て言った。 「っく・・・・・・・貴方は・・・・・・・」 ぎりぎりと腕がきしむ。 死なせはしない。 死なせるものか。 自分を恐怖のどん底に陥れた彼女を今こうして助けている。 他人から見れば矛盾しているのかもしれないけれど 僕は今こうして彼女の手を握っていた。
「彼と・・・・共に・・・翼を広げ夜空に舞おう・・・・・」 僕は詩の一説を口にした。 彼女は尚も僕を見る。 「貴方は・・・・・・僕と共に死ぬ事を・・・・予言していた・・・・・」 彼女の頬を涙が伝う。 「・・・・・けれど・・・・・・・貴方は・・・・・一人で逝こうとした・・・・・・・」 腕の筋肉がふるふると震え悲鳴を上げる。 「貴方は・・・・・本当は・・・・・・・」 「・・・・・・ありがとう」 彼女は震える声で僕の言葉をさえぎる様に言った。 「貴方と死ねなかった私はマシラ様を裏切ったのね・・・・・・」 「違う!自分の意思だ!・・・・・・僕を・・・・・助けてくれた・・・・君の中の・・・・・・神様から・・・・・・・・」 僕はそう叫ぶ。
マンションの下を通る自動車の音の音だけが聞こえた。 腕は既に限界を超え痛みを感じない。 「貴方のそういう所・・・・・・ ううん・・・・なんでもない」 そして僕ににこりと微笑みかけると彼女は僕の手からするりと抜け出た。 「!」 落ちてゆく彼女は微笑んだままで、どこか壁に画かれていたマシラ様を 連想させた。 ひらひらとスカートの裾が舞い 彼女は闇へと吸い込まれていったのだった。
今日はここまで ノシ 次でラストっぽいっす 最近スレ活気づいて来たのが少し嬉しい
鳥肌立った
◆ZAh5Evz9NM先生乙です 満月な今日に合わせやがりましたねwww ってか満月な今日がラストかも…と思ってた今日この頃です
森に囲まれた大きな城と街。 近くには海があり快適な環境だ。 その城の周りに三人の兵士がいる。 兵士 1「ここの地方、最近、『噂』があるらしいから間違いないですよ」 兵士 2「もし『力』を操作できれば…世界を出し抜くことも」 その中一人だけ校章をつけた兵士(隊長)が言う 隊長 「言うな。我々は『正す』ために動くのだ。」そんな中、海岸に一隻の船がとまった。 兵士 1「あれ?なんか船が着ましたよ」 他の二人も船の方向を見た。船には『blond』という文字が書いてあった 隊長 「あのマーク…『blond社』のものか!?」 二人の兵士は“ギョ”っとした 兵士 2「えっ!?じゃあ、あいつら…ここに?」 船から三人の兵士がおりてきた。一人は若者。一人は大男。一人は細身で長身な男。 隊長 「あぁ…やつらは…『ハンター』だ!
868 :
1話・闘者「ハンター」 :2006/07/10(月) 23:20:01
船から降りた三人の兵士 大男 「ここかぁ…おっ、先客がいるな なぁ…『アキ』」 『アキ』と呼ばれたのは若い少年の兵士だ。アキは少しだるそうにし髪をクシャッとさせながら、「ああっ…」と返事をした 大男 「たくっ…シャキッとせんか! 『ハンター』たるものが!」 アキ 「あぁ分かったよ!『ブレット』」 大男は『ブレット』っと呼ばれた。 ブレット 「いいかぁ…戦闘になったら俺と『アレック』がサポートおまえが突っ込んで頭を倒せ!」 『アレック』とは長身の男のことである。ナイフをクルクルと回している。 アキ 「まかせとけよ。『強武』使ってすぐ終わらせる。」 アレック 「おっ、そうしてくれよ。俺も楽になるからな」 三人は城の周辺にいる兵士な近寄った。
兵士 1「近寄ってくるぞ。」 しかし、隊長はいたって冷静。 隊長 「好都合かもな 奴らが姿を現したということはただの『噂』ではない!…ということ」 隊長はニヤリとし、 隊長 「『石を護りし者』かぁ…。 どれほどのものか」 アキ達は、程度の距離を置き城周辺にいる軍長らに警告をする。 アキ 「おまえら!一応確認する。剣とか物騒なモンもってるけど ここの国の兵士でも雇われ兵でもないよな! 『力』を漁りにきたならやめとけよ! 今からここは『blond社』が調査にはいる!おまえらは立ち去れよ!」 ブレット (たくっ!言い方ってのがあるだろが!) 頭を抱えているブレット。 宣戦布告的な言い方をするアキに対して隊長もそれを受け取るように返す。 隊長 「力の独占を考えているのはお前らのほうだろ! 正義は我々にある!」 その場の緊張は一気に高まり隊長・兵士1,2は剣を抜く。続いてブレットとアレックも剣を抜く。 ブレット 「始めるか!戦争を」 狼煙はあがった。
今日は終わりにします。 読んでくれたらうれしいと思います。 ほんまよろしくお願いします
>>870 ガンバ
センセ相変わらず文字に引き込まれまつ
なんて展開だ・・・
ZA先生お疲れ様です。 尊敬に値します^^ 僕も頑張って書いてきます。 では書いていきます
神崎を見てみると真っ赤になって、うつむいている。 葵の方に目をやると不機嫌そうにしている。 亮平はというと…こっちを向いてピースしている。 沙奈は健やかそうな顔で寝ている… HRが終わると早速決めてもらいたいことが あるらしく、話し合うことになったのだが… 「・・・・・・・・。」 「・・・・・・・・。」 予想どおりうまかず、時が止まったような 永遠に沈黙が続かのような思いに駆られた。 「ぁ、あの気にしてませんから・・・あのこと・・・」 唐突に彼女の口が開いた。
「ぁ、あの時は本当にゴメン。 でもわざとじゃないんです」 「は、はい。わかってますから…」 とは言ったものの会話が続かない。 「あの、ご趣味は?」 「へ?」 俺は何をおもったか、この状況を 打開するためにそんな質問をしてしまった。 「クスッ…ウフフ」 笑われた俺は彼女のように顔が真っ赤になる。 「す、スイマセン…」 「いえ、ありがとうございます。 答えますけど笑わないでくださいね」 「笑いませんよ」 「それじゃあ、言いますけど…」 「じ、実は…お笑いなんです」 「ブッ!!」 俺は思わぬ答えに吹き出してしまった。
「笑わないって言ったじゃないですか〜」 彼女は少し膨れっ面になったが、 初めて俺にみせるそんな姿に 俺は少し楽になった。 「いやいや、君のお笑いに大笑い(お笑い) なんちって」 「・・・・・・・・」 彼女は身震いをしている。 「ありゃ、そんなにおもしろかった?」 その時彼女の中で何かが変わっていた。 「なんじゃ、その甘いボケは〜!!!」 「へ…?」 まさしく目が点になったようだった。
今日はこんなトコで〆。 また夜に来ますね。ノシ
ちょっとワロタ
878 :
Mr.名無しさん :2006/07/11(火) 14:06:19
定期揚げ 各先生がた激しく乙です 最近ジャンルが色々あってこのスレいい感じですね 俺の中でZA先生はガチ
前スレ645氏が最近来てないような気がするんだが・・・ 是非続きが読みたいわけで てことでお願いします続きをplz
11時くらいかけそうです。 できれば毎日3つづつ500文字くらいで描きたいと思ってます。 よろしくお願いします
はよ書けや
八百万の神! つぎは「み」だよ!
ブレット 「いいか!ザコは俺たちがやる! アキ!『ハンター』の称号は伊達じゃないとこを教えてやれ!」 大声をだすブレットに対して冷静なアレック。 アレック 「熱くなんなよ。来るぞ」 兵士1がブレットに襲いかかった。しかし、ブレットは剣でコレを受け止めツバ競りの形になった。 兵士1は力いっぱい押しているのに対してブレットは余裕がある。 兵士 1「ぐぅ…ぐっ」 ブレット 「ほぅ…『腕力』に自信があるのかぁ?若いの!しかし、それでは…」 ブレットは剣のツバで兵士1を吹き飛ばした。 ブレット 「ワシには勝てないなぁ〜。」 兵士は倒れた
兵士 2「ハァッ!ハァッ!」 兵士2は剣でアレックを追い詰めるが、アレックは紙一重でかわす。 アレック 「どうした?当たらないぞ!」 それでも攻撃を緩めない。アレックはすべてかわす。 アレックはナイフを取り出し、 アレック 「ねぇ、『ノールックパス』って知ってる? 振り向かずにパスをするバスケなんかで使われる技なんだけど…」 兵士2の耳には入っておらずなおを攻撃の手を緩めない。 するとアレックが横を振り向いた。兵士2もアレックが向いた方向に目線をやった。 …その瞬間、兵士2の足に激痛が走った。目線をそらした一瞬に兵士2の左足にナイフを刺した。 兵士 2「ぐわぁぁぁ…」 倒れこんだ兵士2の横でアレックが、 アレック 「こんな感じ?」と一言。 …そして、アキは、
隊長 「まさか、これほどとは…」 アキ 「さぁお前の番だが、逃げるなら今のうちだが、」 窮地なのだが、隊長は冷静だ。自信があるのだろう。 隊長 「いや…。少し面倒なことになった…」 アキの首すじに剣を向ける隊長。それを剣で受けとめるアキ。 隊長 「私一人で始末するのがなぁ」 アキ 「あそっ」 アキと隊長の攻防が始まった。やや、アキが優勢だ。 …しかし、リズムを崩したアキがスキを作った 隊長 「もらった!」 アキはとっさに左腕をだし剣を受け止めようとした。 隊長 「バカか!腕ごと切り落としてくれるわ!」 腕には皮のアーマだけで、それだけでは剣から身を守ることはできない 。 隊長の攻撃はアキの左腕を襲った。
申し訳ありません 11時と予告してこんな時間になったとは うっかり寝てしまいした。 今日はこれまでにします。 読んでくれたかた本当にありがとうございます
887 :
Mr.名無しさん :2006/07/12(水) 11:24:40
定期揚げ てんてーおつでち
ここで凄いのは誤字がないこと 何回くらいチェックしてる?
890 :
◆ZAh5Evz9NM :2006/07/12(水) 21:47:38
俺は病院へ向かうバスに揺られる。 その病院は街から少しはなれた丘の上に立っていてそこにたどり着くには 小さな坂を上らなければならなかった。 時刻は夕刻を回っており辺りは太陽の光で茜色に染まる。 山のふもとにあるため緑が多くこれからは紅葉が見ごろだろう。 もっとも俺みたいにそう言うのに興味の無い輩が赤だの黄色だの 薄茶けた葉っぱを見たところで大した感動も無いだろうが・・・・・ 斜面になった坂の道もまたその太陽の光でオレンジ色に変わっていた。 俺は病院前のバス停で下りるとその大きな建物を見上げる。 あの事件で俺と牧野は警察から事情聴取をみっちりと受けるも 彼女の部屋の異常性や彼女自身の奇行の事もあり 取り合えず豚箱にぶち込まれずに済んだのだ。 無論完全に身の潔白が証明されたわけではなく、実に歯切れの悪い 幕切れとなったのだった。 明日も警察に行く事になっている。 そんな事を想いながら俺はてくてくと病院の中へと足を進めた。
病院の中は例の消毒液の匂いで俺はどうにもこの匂いを好きになれない。 そんな空気の中、エレベーターで俺は302号室へと向かう。 病院内は白一色で統一されていて窓から差し込む茜色の太陽光が あの病院前の坂と同じように廊下を赤く染め上げていた。 ゆっくりと廊下を歩く足取りも何故だか少し重い気がする。 ある病室の前で俺は立ち止まった。 病室のネームプレートには 「神代 エリカ」 そう書かれていた。 彼女はマンションから飛び降りた折、下の自転車置き場のベニヤの屋根がクッション となって一命を取り留めた。 まぁ俺は頭を殴られた上にぐぅぐぅとバスルームで眠っていた訳だ。 手術も成功し体の傷は癒えては来たが意識は戻らぬまま2ヶ月が経とうとしている。 季節はもう秋へと移ろうとしていた。
「・・・・・よう・・・・・牧野」 病室にはベッドに横たわり眠った彼女と椅子に座った牧野がいた。 「腕大丈夫なのかよ?」 「ん・・・・・ああ・・・・なんとかね」 牧野はあの夜屋上から飛び降りようとした彼女を片手で支え 助けようとしたのだという。 そのおかげで彼は腕の筋が伸びてしまい少し前まで肩から包帯を まいて腕を吊るしていたのだった。 その包帯が取れていたので俺は少し安心した。 何故彼は彼女にそこまでしたのか。 いや、牧野らしいといえば牧野らしいか・・・・・ 「なぁ」 「・・・・・・何?」 牧野は椅子に腰掛けて彼女を見たまま俺の問いかけに答えた。
「お前さ・・・・・なんでこう毎日病院に通ってんだ?」 「・・・・・・・・」 「もう・・・・・終わったんだぜ? 彼女がもし目を覚ましたとしても・・・・・・ 容態を見て精神鑑定をうけるんだとさ・・・・・・・ ・・・・・・・俺達素人はすっこんどいた方がいい」 「・・・・・うん・・・・・そうだろうね・・・・・・」 もし仮に目覚めたとき彼女の元に俺達はいてはいけない気がした。 また何が起こるか分からないし何より彼女にどんな言葉をかければいいのか判らない。 慰めか? それとも愛していると彼女に牧野は言うのだろうか。 「じゃあ・・・・なんで・・・・・」 俺がそう言うと牧野は彼女の顔をそっと覗き込む。 眠っている彼女は白くて綺麗で眠れる森の美女と言っても 言い過ぎでは無かった。
「丸く蒼い月が輝く夜、約束の時は来る。 頂に立てば待ち焦がれる想い人は必ずや目の前に現れん。 全ては1つになって無に帰すのだ。 彼と共に翼を広げ夜空に舞おう さすれば永遠に・・・・・・・」 「なんだよ・・・・・そりゃ・・・・」 「最後に・・・・・彼女が書いたメモだよ」 「・・・・・・・・・」 「彼と共に翼を広げ夜空に舞おう さすれば永遠に・・・・・・・」 「・・・・・・・それって・・・」 「彼女は僕と死のうとした・・・・・ けれどそうしなかったんだ・・・・・結局、最後は・・・・・・ 『永遠に』・・・・・・その先に彼女は何を書こうとしたんだろう」 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・それを知りたかったんだ」 まっすぐ彼女の横顔を見ながら彼はそう言うのだった。
「案外よ・・・・・お前に本当に惚れてたのかもな」 「・・・・・・・わからないよ・・・・そればっかりは」 「その神様ってよ、結局自分の願望だったわけだろ? じゃあお前に告白したのも彼女の願望って訳にはならないのかよ?」 「・・・・・・そう・・・・なのかな・・・・」 牧野は困ったような悲しんだ顔をした。 外は日が落ちて闇が窓の外に広がる。 「バス無くなっちまうぜ・・・・・帰ろう、牧野」 「うん・・・・・」 俺は牧野を連れて病室を出た。 並んでバス停までの間、牧野と俺は一言も言葉を交わすことなく歩く。 玄関を出て今は花をつけてはいないどこか寂しげな桜の木々が並んだ坂を 下りながら。 今まであった出来事を思い返していたのだ。 きっと彼もそうだったに違いない。
「今日は・・・・満月だね」 バス停についてベンチに腰を下ろすと牧野はそう呟いた。 「ん・・・・・」 暗く染まった空を見上げる。 少し雲のかかった蒼い月が俺達を見ていた。 「彼女には見えたんだろうな・・・・・・本当に・・・・」 「あの・・・マシラってやつがか?」 「うん・・・・・・天使みたいな姿だったって・・・・・ こんな満月の夜に・・・・・その羽を広げた影を・・・・・ 彼女は見たんだって・・・・・・・そう・・・言ってた」 「天使ねぇ・・・・・」 「近藤はどう思う?」 「ん・・・・・俺か?」 「そう」 「そうだな・・・・そりゃ天使じゃなくて悪魔だったんじゃねーかなって 柄にも無い事言ってみる」 「・・・・・なるほどね」 牧野はそういうと少し笑った。
俺は少しやつれた笑顔の牧野の後ろで光る丸い丸い月を見る。 彼女にとって牧野はどんな存在だったのだろうか? それは第三者の俺が知る由も無く、これからも判らないままだろう。 白くかすかに光る夜空に浮かぶその円の中で 羽を広げた影がくるりくるりと踊るのが 少し・・・・・見えた気がした。
「神代 エリカ」 そう書かれた四角い箱の内側のような病室に秋の夜風が カーテンをなびかせる。 その部屋の窓から見える病院前の坂をその日最後のバスが 2人の若い男の客を乗せて街へと消えていった。 テールランプは少しずつ見えなくなっていって 角を曲がった所でふっと消える。 びゅう・・・・・・ カーテンは尚もひらひらと手招きをするように揺れる。 そのカーテンが揺れる度、月が照らすかすかな光は その病室をぼんやりと浮かび上がらせた。 そこにあるのは空のベットが1つ、誰かの帰りを待っているかのように 静かにそこにあるだけで 空っぽの病室が静かに蒼く光るだけだった 完
「オシラ様」コレにて完結 ズルズル長引かせてすいませんでした・・・・・・orz
夏の夜の幻想譚、少し涼しくなれました。 ところでオシラ様とマシラ様のどっちが正しいので?
>>900 自分でもどっちかわかんなくなる
まぁ、どっちでもいいんだけどね
乙 すいません最後エリカタソは自殺ってことですか?
903 :
1話・闘者「ハンター」 :2006/07/13(木) 02:57:01
バシッ! 強烈な音が鳴り響いた。 隊長 「なっ…何っ!?」 アキは、左腕で隊長の剣を受け止めた。しかも皮の腕アーマーに傷一つ残らない。 隊長がどんなに力を込めようともこれ以上アーマーは鉄のように堅く斬り進められない。 隊長 「ば…ばかなぁ!」 アキ 「あっ…見るのは初めてか? これが『魔法』だ。」 キリキリとなる剣。アキはまったく力を入れている様子はなく剣を受け止めている。 アキ 「物体に『力』を送り、自分の意志通りにする『力』」 …それが『魔法』。
904 :
1話・闘者「ハンター」 :2006/07/13(木) 03:00:06
アキ 「より『堅く』より『軽く』より『鋭く』 武器を自分の意志通りにする。 この魔法を『強武』という。」 それでも力を込めつづける隊長。 アキ 「まっ『火石』や『氷石』があればもっと面白いもの見せれたが… 今日はもってなくてな」 受け止めていた剣を弾きとばす。 隊長 「くっ…!」 あせる隊長 アキは左拳に力を込める。 アキ 「つまりてめーなんか敵じゃないってことだ!」 力を込めた拳で隊長にボディーブロを決めた。隊長はボディーアーマーをつけていたがそれを関係なく腹部にダメージを与えた。 隊長は倒れこんだ。
905 :
1話・闘者「ハンター」 :2006/07/13(木) 03:03:06
アキ 「ヘッ…」 アキはこの時5割ほどの力もいれていない。それでも圧勝できるのだ。それが『ハンター』 ブレット 「どうだ?…アキ」 アキ 「あぁなんてこたぁねぇーが、 こいつらがいるってことは他の『組織』もきてるんだろうな」 ブレット「まぁ…こんな小さな『噂』をききつけて来るほど連中も暇じゃないだろなぁ」 戦闘が終わって退屈顔なアレック。 アレック 「おーい、早く『会長』とこ行って話きいてこよーぜ」 と切り出す ブレット 「おおっ…そうだな。」 三人は城に向かった。
906 :
Mr.名無しさん :2006/07/13(木) 03:06:07
すいません。変な時間に書かせていただきました。 za先生お疲れ様です。次作を楽しみにしてます。
お疲れ様でした!
908 :
Mr.名無しさん :2006/07/13(木) 12:37:51
先生モツカレー 気がつけばレスも900か
そろそろ次スレのタイトルでも?
>>909 別のスレタイにするか
それともパート2とかにするのか
どっちがいいんでしょ
ZA先生「マシラ様」お疲れ様です。 BAD END?で終わるのって結構珍しいので、 参考になりました。 もうそろそろ次スレの予感ですね。 今から書いてもいいのですが、次スレのがいいかな? 返信しだい書きますね スレタイは任せます。パートAでいいかな?
エリカは最後逃亡したってことじゃないの?自殺なんすか?
>>910 、911
俺的には変えた方が良いと思ってる
パート2とかにして荒らされたりしたら(´Д`)
両先生乙です エリカタンの最後はあの不気味なところ 逃げたのか自殺したのか、それとも・・・ なんて気になる終わり方がよかったです 読みきった後読者があ〜だこ〜だ推測するのも楽しみの1つだと思うんだけど・・・ 個人的な感想、チラシの裏スマソ スレタイ変更に一票
スレタイ 【エロ】パンツ降ろしてて風邪ひいた【なし】
>>915 ちょwwwwwwwwwwwwwwwww
門を抜けて会長のところへ向かう。 会長 「おー待っていたよ。 外での立ち回り見事だった。 あーゆー輩が最近多くてな 流石は『ハンター』!!」 褒め称える会長。 ブレット 「いえっ…ハンターは(アキの肩に手を置き)こいつだけです。」 ハンターはアキだけだ。 ブレットとアレックは『ハンター』を目的地まで送る護衛のようなもだ。 基本的には『隊』で行動するものなのだ。 ブレット 「…でっ会長。 『賢者の石』についての情報をおしえてください」 会長は話した
会長 「この地方には古くからの話がある 『生みし者がい、滅び者がい、渇きが潤いを造り、新地を育てる』」 三人は黙って聴いていた。 『賢者の石』にはこの手の話はつきものだ 会長 「この話にでてくる『遺跡』が山の奥にあるのだが…。昔は戦争の原因にもなったものだ。」 話はここからだ。 会長 「その『遺跡』に最近…見たこともない生き物がいると『噂』があってな… 隊を向かわせたんだが誰一人帰ってはこなかった… まるであの遺跡が何かを引き起こしているかのように…」 アキは口を開く
アキ 「それが賢者の石の『力』と…」 かるくうなずく会長。 会長 「『石で始まり石で終わる…』 世界は『賢者の石』に左右されていると言われる。我々の『命』もまたそれに左右されているんだろう… 賢者の石など未知のもののために戦争を続ける我々への天罰なのかもな…」 アキ達はこんな話を聞き慣れているんだろう。戦争のために人が死ぬ。しかし、それは自分達が悪い。という話を… アキは言う アキ 「神様は、滅ぼすために人を生んだわけじゃないと思いますよ。 たかが数回の『間違い』で全部壊そうなんて思ってちゃ『人』の上には立てませんよ」 会長は自分にも当てはまると思った 会長「確かにな。 私もたくさんの人間を犠牲にした。しかし、それで投げ出しては何も変わらない。 他人任せばかりだが、若者の『ハンター』よ。我々に力を貸してくれ。」 アキは笑顔で答えた。
921 :
Mr.名無しさん :2006/07/14(金) 02:05:38
今日も遅い時間ですいません。 読んでくれたかたありがとうございます。 なかなか設定って考えるの難しいですね。 今後矛盾とかでてくるとおもいますが、よろしくお願いします
922 :
Mr.名無しさん :2006/07/14(金) 02:12:45
オモスロいよ
「そんなカ○ピスの原液より甘いボケでワイが笑う とでも思ったんかこのドアホが!!」 「アハ、あはは・・・スイマセン」 彼女の変貌振りただ呆然とするばかりであった…。 「ぁ、ぁ、す、スイマセン!!」 やってしまった〜といった顔をしているのが すぐわかった 「私、出身が大阪で両親がお笑い好きで…」 としたをうつむいて独り言のように呟いている。 「ちょっとビックリしたけど、何かにそこまで 熱心になれるってスバラシイことだと思うよ」 と俺がフォローする。
「ほ、本当ですか?」 「う、うん。俺も何か見つかるといいんだけど、 ピンとくるものがなくてね」 「そう言ってもらえると助かります。南野君は?」 「ぁ、俺のことは空でいいよ。呼びにくいでしょ? 南野って」 「じゃ〜私も茜って呼んでください」 「空君の趣味は?」 「う〜ん、趣味という趣味はないんだけど、 ま〜空をボンヤリ見ることかな」 「くすっ、らしいですね」 「ぇ〜なんだよ、それ〜」 「いいじゃないですか♪」
いつのまにかアノ事も忘れ、 名前で呼び合えるまでになっていた。 話し合いは進まなかったがこの先なんとかなりそうだ。 その後も何度か話し合うことがあった。 学校のこと、小さい時のこと、 世間話など、いろんな事を話すようになった。 彼女の明るく、優しく話しかけてくる姿に 励まされることもあった。 まぁ、お笑いの話は控えめとして… そんなこんなであっという間に、 合宿前日を迎えることになった。 時の流れは駆け足で過ぎていった…。
こんなトコロで〆。 更新できなかった日に 結構書きとめてあるんですが、 次スレができたら、一気に書こうと思います。 スレタイは任せますので、お願いします^^
【出版先】それなんて小説【どこ?】
俺も次スレまでちょい休憩しまそ まぁのんびり1000目指しましょうや
929 :
Mr.名無しさん :2006/07/14(金) 22:50:22
ほしゅあげぇえええ
アキ 「確認なんですが、本当にあなた方の『歴史』と『文化』がある『遺跡』を破壊することになっても…」 会長は答える 会長 「例えそこに『神』がやどっているとしても 『戦争』の原因にしかならないなら無いほうがいい。『我々』は『神』とは違い『生きて』いるのだから」 アキ 「そうですか…」 『神』はいるかどうか…それだけで戦争の原因…人殺しの理由になるのだ。 これが許されるわけにはいかないだろう。会長のように共感してくれるものもいれば、それでも『神』を選ぶものもいる。
立ち上がりこの場を去ろうとするアキ達に、会長は訪ねた。 会長 「先ほどの闘いといい。その意志が強い目といい 気に入った どうだ?私達のところで働かないか? 待遇も今の3倍はよくするよ」 アキはあっさりと返す アキ「すいません。せっかくなんですが… 俺そういうのじゃないんで」 会長 「そうか…」 アキ達はその場を立ち去った。 会長の秘書がいう 秘書「惜しかったですね。」 会長はアキが断ることを分かっていたかのように言う。 会長 「『ハンター』になる者ほとんどが『私怨』や『思想』のためになると言われている。 まったく…『人間』として『最低』な『生き方』だ まだ若いのに…」
城をでる時役員から『物』が支給された。 アキ 「これは…」 赤く光る『石』と青白くく光る『石』と草が渡された ブレット 「ほぅ…『火石』と『氷石』と『ハーブ(傷の回復用)かぁ』 丁度切らしていた 助かったなぁ…アキ」 アキ 「あぁこいつがあればやりやすいなぁ」 アレック 「なぁ目的地いく前に飯でもいかねぇ〜」 ブレット「おまえも…緊張感がないやつだ」 支給された道具をしまい城を後にする三人。 『ハンター』が『最低な生き方』なのかどうかはわからない ただ『アキ』にとって何を捨てても得たい『何か』があるのだろう。 そして彼らはどこへ向かい何を得るのだろう…。
934 :
Mr.名無しさん :2006/07/15(土) 01:10:59
今日はこれまでにいます。 出来れば950まで書いていたいのですが 二人の先生が書かないというんで止めたほうがいいでしょうか? 次のスレタイですが、「なんて物語?」じゃ何をやってるスレかわかりにくいので 【読もう】自作小説【描こう】 とかいいです。ただこれだけ露骨だと叩きが激しくなりそうなので改良お願いします。 明日は朝11時に3つかきたいと思っています。 それでは、おやすみなさい
935 :
Mr.名無しさん :2006/07/15(土) 02:10:41
>>934 せんせー乙!
次スレの名前決めるのって地味に難しいよねぇ
937 :
Mr.名無しさん :2006/07/15(土) 08:39:14
>>888 亀だがテンテーにも誤字くらい有る。
3〜4回くらい見つけた。
938 :
Mr.名無しさん :2006/07/15(土) 09:07:36
シンプルにパート2でいいだろ、 テンプレ変えようぜ スレタイ:それ何て物語? テンプレ:マシラ様に睨まれないように物語をつづっていくスレです
939 :
Mr.名無しさん :2006/07/15(土) 09:45:39
>>938 何て物語じゃ何やってかわかんねーから
どうせもてないし、物語でも描こう
とかのほうよくね?
『遺跡』がある森に着いた。 『噂』とはほど遠いほど清々しい空間が広がっている。 アレック 「まったりするねぇ」 さらに山の深くへいく その時、『ピクッ!』 気配を感じた瞬間、事態は一転する 構えを取るブレット・アレック ブレット 「この気配…『獣』かぁ?」 アキ 「いや…もっと生臭いなぁ〜。『獣』が食う飯以上の血の『臭い』がする」 アレック 「『人』じゃないことは確かだなぁ」 息を飲んだその時!大きな唸り声をだした生物が襲ってきた!
941 :
Mr.名無しさん :2006/07/15(土) 11:27:39
三人はかがんでこの奇襲をかわす 謎の生物 「グゥゥゥ…」 アレック 「なんだ?こいつは!」 形は中型の熊。赤と黒がかった毛色。 そして大げさに尖った爪と牙。なによりその素早い『動き』に驚いた。 アキ 「モンスター…」 アキは呟くように言った ブレット 「モンスター…?」 アキ 「以前、ある任務でコイツと似たようなのを見た。たぶんこいつも人に造られた『生物』…『モンスター』だ!」 ブレット「つまり『誰か』が仕組んだってことか?」 アキ「ああっ…(いや…それとも)」 周りの異様な雰囲気にアレックが素早く感じた アレック 「お二人さん…話のとこ悪いが一匹だけじゃないみたいだぜ! すっかり周囲を固められた。」 ざわつく森を緊張が走る。
襲ってきたモンスターが再度攻撃してきた。 三人は素早く散りその攻撃もかわす。 かわしたと同時にアキは右腕に『力』 を込める。 『強武』だ。 攻撃したとき一瞬体勢を崩した熊型のモンスターに踏み込んで肩のあたりにブローを決める。 熊型モンスター 「クワァァァァァァ!!」 激しい鳴き声をだしたが熊型モンスターに多少のダメージしか与えれていない。 アキ 「何!」 今度は攻撃が効かず動揺したアキに熊型モンスターが爪で反撃してきた。 アキはこれをすばやくバッグステップでかわす。 攻撃を受けてもすぐに反撃を返せるほどダメージをうけていない。 ブレットが半分『皮肉』を入れて ブレット「どーするだ!?アキ!」 アキは『火石』をとりだした。 アキ 「こいつに頼るかぁ…」 『火石』を握りしめた。
944 :
Mr.名無しさん :2006/07/15(土) 11:43:13
描かせてもらいました。 今日午前はこれで終わりにします。 夜も描きたいと思っています。10時くらいを目標に
ファンタジー先生乙^^
もうすぐ950ですね。
僕的には
>>927 の
【出版先】それなんて小説【どこ?】
テンプレは
>>938 の
マシラ様に睨まれないように物語をつづっていくスレです
がいいんじゃないかと思いますがどうでしょうか?
ぁ、スイマセン。 @1つ、質問なんですが、 携帯からカキコしようとすると、 ERROR:端末シリアル番号を送信しない Vodafoneからは投稿できませんとでて、カキコできません。 教えてくださる方よろ^^; 機種はV803Tです。
>>939 は荒れると思う。
>>938 でOK
俺はほそぼそと先生方の話が見たいしあまり作者が増えても混乱するだけだと思う。
>>946 俺は905SHだから少し違うかもわからんが、まずネットどこでもいいから開いて
メニュー→設定→製造番号通知をON
949 :
Mr.名無しさん :2006/07/15(土) 21:13:34
自治厨うざ
>>948 ありがとうございます。携帯から書けました。
ってもう950か…
ぇ、いいんですか? なら【出版先】それなんて小説【どこ?】 で立てていいかな?
953 :
◆ROM7FNz6Kg :2006/07/16(日) 01:21:24
とりあえずこっち埋めちゃう?
956 :
948 :2006/07/16(日) 22:18:34
>>950 先生だからいいですよwそのかわり面白い話頑張って下さいW
まとめサイトで内藤編読もうと思ったら文字化けしてるんだけど・・・
1日1埋め
960 :
Mr.名無しさん :2006/07/17(月) 09:57:35
やっぱりタイトルは小説入れないほうがヨカッタナァ(´・ω・)
これはもう埋めsageでいいでしょう
もういっちょ梅
ブレイブストーリー小説がいいね
海の日埋め
うめ
先生方乙です。 最近新しい先生が増えてきて楽しみです。 まとめ更新しなくては。。 ◆ZAh5Evz9NM先生へ よろしければマシラ様のファイルも まとめにうpしていただけると助かります。 まとめの文字化けは後で調べてみます。
>>966 マシラ様うpさせていただきました
いつも編集激しく乙!
>>967 マシラさまうp感謝!
まとめ更新しました。
このスレの物語は全部まとめに入れたはずなので
あとはsageうめでいいとオモ
文字化け対策は一応してみましたが、
まだ化けるようならwikiページとして貼り付けなおします。
名無しになったorz ついでにうめ