◎●◎キリスト教総合スレ◎●◎

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1日本@名無史さん
今でも西洋人の精神的バックボーンでもあり、それにとどまらず
世界史的に政治的文化的に多大な影響を与え続けてきたキリスト教。
なぜキリスト教が今日に至るまでこれほどの影響を持ち続けて
こられたか皆さんは明確な解答を出す事ができるでしょうか。
このようなことを世界史的に考察しながらその周辺の出来事について
何でもレスして下さい。


2世界@名無史さん:02/02/02 15:38
今だ!2ゲットォォォォ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄       (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
  ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ              …でもsage。
3世界@名無史さん:02/02/02 16:37
主題とはいきなり外れますが
イエスの母マリアが神性を獲得するようになったのはなぜなのでしょうか。
ローマで信仰されていた女神崇拝の影響を受け、キリスト教ではマリアが
それにふさわしい対象としてその地位を得たということでよろしいでしょうか。
聖書そのものにはマリアの神性を根拠づける記述はないと思われます。
それどころかイエスに否定すらされています。
またマリア信仰はカトリック特有でプロテスタントでは行われていないという
認識でいいのでしょうか。
カトリックの盛んなイタリアなどではマリアに関する芸術作品など数多く
作られているもののドイツ、イギリスなどではそれがほとんど見られない
ということがそう考えたきっかけなのですが。
以上お詳しい方がいらっしゃったらぜひお教え下さい。
4世界@名無史さん:02/02/02 17:27
カトリックがローマ人だけでなくゲルマンやケルトに展開していく過程で、聖人を濫造して
現地の宗教を取り込んでいったのと同様、各地に存在する地母神信仰の受け皿として
マリア信仰が作られたと考えるが如何。
よって、信仰の本義に立ち帰ろうとしたプロテスタントでは諸聖人・マリア信仰は否定され
ているハズ。
芸術作品に関しては無知につき。
5世界@名無史さん:02/02/02 17:34
日本でもキリスト教布教の際、真の大日如来はイエス・キリストだ
というように仏教にかこつけてキリスト教を広めようとしたらしい。
6世界@名無史さん:02/02/02 20:34
イエスの出現まで一民族が信仰していたに過ぎなかった一宗教が
突然それぞれの民族が信仰していた神々を凌駕して
キリスト教が広まったのだろうか。
キリスト教の教義自体に人々を引きつけるものがあったのだろうか。
ローマ帝国の強力なバックアップで広まったとしても
帝国崩壊後後ろ盾を失うわけだからキリスト教自体に力がないと
生き残れませんよね。
そこらへんどう思います?
7世界@名無史さん:02/02/02 20:43
神の前では人は皆平等という教義は世界宗教になりうる
わかりやすい魅力あるものだったと思う。
8世界@名無史さん:02/02/02 21:22
プロテスタントでは原則としてマリア信仰はありません。
典礼などにカトリックの形式を色濃く残す英国国教会でも、やはり
マリア信仰は認めていないですね。

カトリック教徒にとって、ここが一番生理的に不快感を覚えることの
ようです。
9:02/02/02 21:37
また日本の話で申し訳ないが
戦国時代のキリスト教の布教で日本人はイエス・キリストよりも
マリアの方に信心を寄せる傾向にあるというイエズス会宣教師の手紙が
残されている。
日本でも地母神信仰のようなものが盛んで
マリアを神と受け入れられる下地があったのか?
10世界@名無史さん:02/02/02 21:52
>>6
東方正教会はビザンツに吸収された形で生き残り、ローマカトリックは世俗の
バックアップを得る為にフランク国王のカール大帝に西ローマの帝冠を授け
ました。
ローマが滅びても何かしらの世俗勢力と結託していたわけですよ
11世界@名無史さん:02/02/02 21:56
>>9
やはり、観音信仰との習合という要素が強いのではないでしょうか。
西欧でも、マリア信仰は現世利益的な救済を求める対象のようです。

本来のキリスト教の教義からは現世利益、現世救済は求めることが
できません。
つまり、通常日本人が神社仏閣で祈るような家内安全のたぐいなど
はキリストに祈るわけにはいかないのです。

ですから、観音信仰と同様、現世利益や来世救済を祈る対象として
マリアが選択されたのではないでしょうか。

隠れキリシタンのマリア観音も、単なる偽装というだけでなく、観音と
マリアの位置付けが重なっていたということもあるのではと思います。
12世界@名無史さん:02/02/02 21:58
>>6
「神の前にはみな平等」って考えに惹かれたのでは?
13山野野衾:02/02/02 22:58
>9
ザビエルは当初デウスを「大日如来」と訳していたものの、やがて間違いに
気付いて訂正したとか。
14世界@名無史さん :02/02/02 23:49
最初はキリスト教圏だった中近東もイスラムの勃興で
次第にイスラム圏になってしまうわけだけど
イスラム教って他宗教に比較的寛大だったですよね。
キリスト教の教義自体人々の心をつかむものであれば
キリスト教圏のままだったとも思うのですが
イスラム圏になってしまったということは中近東の人達には
イスラムの教えの方が魅力的だったのでしょうか。
というより宗教の興亡も政治権力と密接に関連していて
イスラム教のより政治形態の元ではやはりイスラム教を
信仰せざるを得ない某かの強制化にあったのでしょうか。
15世界@名無史さん:02/02/02 23:51

すみません。
下から二行目の「イスラム教のより政治形態」は
「イスラム教による政治形態」の間違いです。
16世界@名無史さん:02/02/03 00:30
コーランか貢納か剣か。金払ってまで従来の信仰を守ろうとは思わなかっただけでは。
サーサーン朝崩壊後のゾロアスター教地域にも同じことが言えますが
17世界@名無史さん:02/02/03 00:33
中近東がイスラム教圏になった理由のひとつは
イスラム教がキリスト教を排斥する教義じゃなかったということが
あるのではないかと思う。
イスラム教によればイエスも預言者のひとりであるし。
後世のムハンマドが最後にして最大の預言者とされていることから
人々の頭にはキリスト教より新しい進んだものに思えたのかもしれない。
もちろんそれだけではなかったとは思いますけどね。
18世界@名無史さん:02/02/03 00:33
まあ、キリスト教とイスラム教では、生活規範レベルでは違いはあるけど
経典や教義にそれほどの違いがあるわけじゃないから、抵抗感もすくな
かったんじゃないかな。
19世界@名無史さん:02/02/03 00:45
アラビヤ半島やペルシャも完全にイスラム圏になったということから、キリスト教と
イスラム教の相似性だけでイスラム圏が拡大したとは言えないと思われ。
20世界@名無史さん:02/02/03 00:47
そう言われる19氏の見解如何。
21世界@名無史さん:02/02/03 01:06
それにしても中世の教会の腐敗ぶりはすさまじいものがある。
日本史の比叡山の腐敗ぶりが可愛く思えるよ。
人々の心がよくキリスト教から離れなかったと思う。
あれだけ腐敗していれば他の宗教に乗り換えそうなもんだが。
当時の欧州は今の北朝鮮みたいな情報が閉ざされた世界で
それ以外の選択を考える余地がなかったのかな。
22世界@名無史さん:02/02/03 01:20
イスラム帝国=イスラム教団国家である以上、
>イスラム教を 信仰せざるを得ない某かの強制化
は強烈に存在したものと思うが。無論、東方正教会にしろゾロアスター教にしろ
世俗権力と一体化した現地の旧宗教が住民に支持されていなかったという背景は
あろう。
23世界@名無史さん:02/02/03 01:33
>>21
資本主義と一緒でしょう。
資本主義から他の共産主義に乗り換えることなく
資本主義を修正する形で社会変革していったでしょ。
キリスト教も同じでルネサンス期の宗教改革で
キリスト教から他の宗教に乗り換えることなく
キリスト教を修正する形で存続していった。
24世界@名無史さん:02/02/03 01:48
>>13
天国に涙はいらない・・・(ボソッ
25世界@名無史さん:02/02/03 03:14
世界史勉強していて一番信じられなかったことはイエスが実在の人物だってこと。
イエスを題材にした美術品とか星の数ほどあるけど
イエスに関する逸話は聖書によるものだけで20代の事績とか皆無でしょ。
世界史上最も有名な人物ながら最も謎の多い人物。
26世界@名無史さん:02/02/03 04:12
エジプトでは人口の10%程度が現在もキリスト教徒、
シリアも同じく10%程度がキリスト教徒、
イラク・ヨルダンでは人口のほんの数%だがキリスト教コミュニティがある。
レバノンに至ってはマロン派キリスト教徒が多数派を占める
(そうなるようにフランスが国境を引いたせいだけど)。
しかし、彼らの母語はみなアラビア語で、現在はアラブ民族の一員と考えられている。
言語のアラブ化が起こったことからして
アラブ・イスラム政権下にあることでなんらかの圧力がかかったのは確かだろう。
むしろ、これだけキリスト教を保つ者が残っていることのほうが
イスラムが比較的寛大だったことを示しているのだと言える。
27世界@名無史さん:02/02/03 06:52
コラーンの翻訳を当初禁止していたから、イスラム教徒であればアラブ語を
学ばざるを得なかったわけだ。
キリスト教やユダヤ教の信徒は啓典の民として、税さえ払えば信仰を認められた
のは有名な話。
28世界@名無史さん:02/02/03 07:00
ジズヤの税収の為に無理に改宗を迫らなかった。
ある意味、宗教税か・・・。
29世界@名無史さん:02/02/03 09:57
ジズヤっていうのは今の貨幣価値に換算すると
どれくらいのものだったんでしょうね。
無理に改宗を迫らないといっても非常に高額であれば間接的ではあれ
それはほぼ強制的であるのと異ならないですよね。
それ相当の金額であればお金を払っても自分の信仰を維持しようとする人も
大勢いるでしょう。
またジズヤを払わなかった場合、強制的に改宗させるシステムが存在したので
しょうか。
30世界@名無史さん:02/02/03 21:10
>>21
中世の教会の腐敗も凄まじいが
バブル期の日本の腐敗もすごかったろう。
クリスマスはホテルでSEXやる日と勘違いのカップルたくさんいたからな。
31世界@名無史さん:02/02/03 21:57
一般人が自費でホテル代を払って、クリスマスにセクースに励むのは、腐
敗じゃないと思うが。

教会の腐敗というのは、戒律をやぶり、信者の金や不正な利権を使って、
聖職者がセクースに励んだり、蓄財に励むということだろに。
32世界@名無史さん:02/02/03 22:17
>30
戦国時代の日本の仏教界の腐敗はすごかったらしいね。
33山野野衾:02/02/03 22:29
>32
大黒は梵妻、蓮の葉(はすっぱ)は遊女、般若湯は酒。(隠語)勿論男色も。
まあ田舎の坊主は地元に不評だと追い出された様ですが、大きな所ではこん
な状況だった様です。
ただカトリックの総本山と日本の一宗派の総本山では財力に違いがあった為
かも知れませんが、ローマ法王は何人もが梅毒で文字通り足の先まで腐り果
てていた様です。
インノケンティウス3世でしたか、彼などはある良心的な神父が十字架を見
上げて「主よ、(ローマ教会を腐敗から)救い給え」と言ったのを聞きつけ
「主だと、奴はただの人間だ。自分一人磔台から下ろせなかった奴に何が出
来る。」と言ったとか。
34世界@名無史さん:02/02/03 22:48
アラブのスパイで枢機卿にまでなった人がいるって本当ですか?
35世界@名無史さん:02/02/03 22:52
>「主だと、奴はただの人間だ。自分一人磔台から下ろせなかった奴に何が出
>来る。」と言ったとか。

おそらく史実ではないだろうがこの考え方は理にかなったものだ。
とすればキリストの復活を前提に成り立つキリスト教こそが妄想だった、ということか。
36世界@名無史さん:02/02/03 22:54
>>35
キリストってキリスト教徒全員の罪をかぶって死んだんじゃなかったの?
37日本@名無史さん:02/02/03 23:07
>>33
全盛期の教皇のインノケンティウス3世がそんな事言ったの?
やっぱり逝っちゃってたんだね。
自分の権威の源全てはイエス・キリストにあること忘れちゃってるよ。
これだから権力っていうのは怖いよ。
>>31
30は本来キリストの誕生をおごそかに祝うべき日を
SEX等々乱痴気騒ぎする日本を皮肉ったんだろうよ。
歴史的考察から比較して言ったのではないと思われる。
38世界@名無史さん:02/02/03 23:13
そりゃ腐敗じゃなくて堕落。
39世界@名無史さん:02/02/04 08:10
教皇っていうのは万世一系じゃなかったんだから
後継者指名の際にはかなりの政治的暗躍があったと思うのだが
そういう話はあまり聞かないね。
全盛期の教皇などの権力は巨大なものがあるので下々の者も
誰が教皇になるかでかなり影響があったと思うのだが。
実際のところどうなんでしょう。
40世界@名無史さん:02/02/04 08:16
>>39
ノンノンノン。教皇のバビロン捕囚や大シスマを見ただけで、教皇座の奪い合いが
如何に苛烈だったか分かるでしょう。
コンクラーベは根競べなんて駄洒落を言ってる場合じゃないと思われ
4139:02/02/04 08:30
よく考えれば万世一系であろうとそうでなかろうと
権力あるところにはドロドロした暗躍があるのは
当たり前と言えば当たり前ですね。
しかし教皇の場合は具体的な話をあまり聞かなかったもので...
4240:02/02/04 10:19
>>41
ttp://homepage2.nifty.com/arumukos/ththrs/pps/index2.html
この辺見てみ。特に1000年前後くらいからがお薦め
43世界@名無史さん:02/02/04 11:19
>>36
キリスト教徒全員の罪じゃなくて人類全体の罪ね。
キリストの行動は旧約で預言されていて新約ですべて成就している。

宗教板向きかな・・・
44山野野衾:02/02/04 18:14
ルネサンス期の三悪教皇
アレキサンデル六世
裸の女性を何人も周囲にはべらせた。梅毒(フランス病)に感染。
ユリウス二世
梅毒が酷く、信者は御足への接吻が出来なかった。
レオ十世
上とほぼ同じ。
この他に免罪符の発行だの、金次第で(プロテスタントやイスラームとも手を組む事
のあった)フランスに味方するだの、メディチ家やボルジア家の出身者がひいきをし
たり毒殺されたりとろくでも無い有り様。
45世界@名無史さん:02/02/05 00:04
しかし中世にこれほど教皇が巨大な力を持ち得たのはなんでだろうね?
巨大な軍事権を持っていたわけでもないし。
一つには日本史における後白河上皇のように権威を欲する世俗勢力を
巧みにコントロールしたということがあると思う。
もう一つ重要だったと思うのは内向きな閉鎖的な社会が教皇の力を
強めたのではないかと考えたりする。
情報等が活発に流通しない社会においては自由な新しい視点から
物事を捉えることができないじゃないですか。
そうすると必然的にこれまで人々を律してきた考えに寄るようになる。
キリスト教が広まってきた時期はちょうど西欧社会が内向きになりつつある
時と重なるから
人々の規範となりうる最右翼のものはキリスト教だったわけで。
人々がすがるものはキリスト教しかなかったわけでどんどんその権威が
増していったと。

と、以上はこのスレのレスを読んで勝手に自分で考えたことで
特に根拠となるようなものはありません。
詳しい方いらっしゃったら教えて下さい。

46世界@名無史さん:02/02/05 15:09

キリスト本人は自分をキリスト教徒だなんて思った事はないはずで、
当時のユダヤ教の教えを自分なりに深めていったと思っていたはのでは?

その後の原始キリスト教にしても現在の「キリスト教」とは
随分違う価値観を持った宗教だったと思います。

特に産業と結びついたピューリタニズムにはほとんど反対の印象を受けます。

ローマ帝国が迫害から一転してキリスト教を採用したのは、
もちろん広大な帝国、雑多な人種や価値観の統合に有用だと
判断したからに他なりません。

絶滅しそこねた律法学者たちが政治の論理をキリスト教の教義に
反映させたのだと思います。富の蓄積が本格化する中世にキリスト教が
どのように変質していったか、却って当時の状況を映す鏡として
重宝なのではないでしょうか。

>>37 クリスマスがキリストの生誕について。

ちょうどその頃どうしても潰したかった異教の祭りがあるんで、
そっちに人がいかないように対抗して裏番組として組織的に企画された
と聞いております。

日本人に人気のある観音さまを見て即座にマリアさまで対抗。
「マリア観音!これ元からキリスト教のネタ。」というのと
同様に考えれば良いのではないでしょうか。
47世界@名無史さん:02/02/05 16:25
ナザレのイエスはユダヤ教の宗教改革者。ただ、ヘブライ人でなくとも救われる
と説いた点は、キリスト教として世界宗教になりうる要素は認められる。

キリストの生誕日は1月6日や3月28日説等があり正確にはわからない。
12月25日は太陽暦でほぼ冬至にあたり、太陽の再生を祝う祭日であった。
古代ローマでは太陽神として信仰されたミトラを祭る日であり、ローマ人の
キリスト教徒への改宗を促進する政治的配慮から、キリスト生誕日とされた
ものである…というのが定説の模様。
48世界@名無史さん:02/02/06 09:18
>>46

その後の原始キリスト教にしても現在の「キリスト教」とは
随分違う価値観を持った宗教だったと思います。


では原始キリスト教はどういう価値観を持っていたの?

49T・S:02/02/06 09:31
 原始キリスト教については詳しく知らないけど、イエス自身は皆で飲み食いするのが
好きで、人を笑わせるのが得意だった……みたいな話もあります。
 まあ、死んだ当時でまだ三十代だったわけだし、今風に考えれば、ビートたけしとか
みたいな感じだったのかも。
(って、それいいすぎ)

50世界@名無史さん:02/02/06 11:46
>>47
>ただ、ヘブライ人でなくとも救われると説いた点は、キリスト教として
>世界宗教になりうる要素は認められる。

一体どこでそんなことを説いたんですか? 

5146 :02/02/06 12:44
>>48

私なりの解釈(印象、かな?)はありますが、

カトリックもオーソドックスもプロテスタントも、
それぞれが「そもそもイエスはこーゆー風に考えたに違い無い!」
力説している、というのはあまりにも相対的すぎる答えでしょうか。

日本人が解釈すると飄々とした世捨て人で、おだやかな年長者の
イエスの教えになりそうですし、
時代や国情によっては、ジャーナリストのようなイエスを思い描いたり、
社会福祉に打ち込むイエスだったり、
抵抗運動の闘士を重ねあわせる場合だってあると思います。

そしてそれぞれの信者が「きっとそもそものイエスさまの教えは
こうだったに違いない。」と考えているのだと思います。

歴史板だというのを思い出しました。

イエスの死後はやはり教団組織を維持するためか、
あれほどイエスが嫌っていた律法主義者の力が強まり、
本来のイエスの教えがかなりスポイルされたようです。

聖書の記述にも明らかな後退がある、という研究は
NHKブックスや選書などの読みやすく宗教色の薄い出版物で
読めますのでよろしかったらどうぞ。

>>49

聖書の記述からも、イエスは非常に短気で怒りっぽいかんしゃく持ちで、
皮肉を言ったり悪態をついたりする人物だと考えられます。

何を求めて街から街へと大股に歩きまわったのか断言できませんが、
いきいきとした魅力にあふれた活動的な人物であったろう、
と想像しています。
52梵阿弥:02/02/06 13:01
>>30
降誕祭が生殖願望と習合して…てな訳はないかな。
53世界@名無史さん:02/02/06 14:36
怒れる革命家としてのイエス
→田川健三「イエスという男」を読むと良かんべ。
54世界@名無史さん:02/02/06 20:05
>>53
とりあえずかいつまんで要旨を書いてくれるとうれしー。
あと出版社も。
55世界@名無史さん:02/02/06 20:20
>>50
聖書のあちこちに点在しますが、一番有名な言葉はおそらく一番笑いのタネにされていますね。
「信じるものは救われる」
これは、聖書にあるれっきとした聖句であり、この前提として、「〜の民のうちで」などと限定した
言葉はありません。
キリストは、いろいろな意味で時代を突き抜けた偉大なる改革者でした。

笑いのタネとしては、キリストの行脚のうちで、彼自身が生まれ育った地方ではほとんどエピソ
ードがありません。足早に、こっそり通って行ったようです。
「預言者故郷で尊ばれず」を地でいったようなお話ですね。
56世界@名無史さん:02/02/06 21:21
「マルク・ブロックのいうブラウン運動というのはテレビのブラウン管関連のことだと思いますけどね」
57世界@名無史さん:02/02/06 21:45
↑誤爆か?
58世界@名無史さん:02/02/06 23:20
キリスト教ということからはやや外れるのですが
教皇の話で盛り上がっているようなので便乗質問を。
8世紀半ばに成立して19世紀半ばのイタリア統一により消滅した
ローマ教皇領の事なのですが詳しいことがわかりません。
例えば市民革命後の近代化の頃にも教皇領では中世然とした統治が
行われていたのか。
やせてもかれてもカトリックの象徴たる教皇の領地を併合する際に
カトリック教徒の大きな反発や問題は起こらなかったのか
などなど。
詳しい本などあれば推薦していただけると幸いです。
5950:02/02/07 01:22
>>55
異邦人の救済を初めてに説いたのは、確かペテロだったと思います(「使途行伝」参照)。
史学的にみりと、これは教団内の金銭面での必要性からだったと考えられていたかと思います。
その時でさえ揉めたのだから、イエスが、異邦人もまた救済され得ると積極的に説いて
周ったとは考えられません。

ちなみに「善きサマリア人」の喩えがありますが、これは後世の創作と考えられています。
60世界@名無史さん :02/02/07 10:26
>>50 ヘブライ人でなくても〜

信心深くないユダヤ人や、律法ばかりにとらわれたユダヤ人を
イエスが非難した言葉を、その後ローマ帝国が多民族を束ねるために
応用変型した、と考えられませんか?

布教運動でさえごくわずかの期間でしたから、指導者であった期間は
更に短かったと思います。従来のユダヤ教を改革しようにも
どうもそんなヒマはなかったように思われます。

「偉大ななる改革者」というのは、むしろその後のキリスト教会の
偉大な業績のような印象を受けます。

信徒としては受け入れがたい考え方でしょうが、
一応歴史板ということで…。

また、イエスが帰郷した時に実家には立ち寄らず、寄宿した家に
マリアたちが訪ねていても会おうとしなかった、という
エピソードは、その後のマリア信仰の大人気との対比も考えると
とびきり重要だと思っておりました。

しかも「母」とも「姉妹」とも呼ばず「あの者たち」と
呼んでいるようです。

もちろん歴史的は事実である保証はありませんが、このような場面が
現在まで伝えられている、という事実自体が非常に重要だと思います。

聖書の内容が原始キリスト教の時代からどのようにしてゆがめられて
行ったか考える具体的は手がかりだと思うのですが、いかがでしょう。
61世界@名無史さん:02/02/07 21:16
>>59
>ちなみに「善きサマリア人」の喩えがありますが、これは後世の創作と考えられています。

無粋な突っ込みかも知れないけれど、そもそも聖書自体後世の人の手になったものだし、
下手をするとすべてがフィクションかも知れないね。

って、待てよ?
どこからがフィクションと考えれば妥当なのかな? (自爆!
62世界@名無史さん:02/02/08 10:25
>>61 すべてがフィクションかも

かもです。同意。
啓蒙主義の頃には寄ってたかって本気でそーゆー突っ込みをしていたようですから、
そーゆーのも欠かすことのできない重要な視点だと思います。

しかし、ノアの洪水の痕跡がメソポタミアにある!などという報告は
聖書の記述にも歴史的事実が含まれてるんだ、というプラスの要素ですし
モーゼを迫害したのはラムセス?�世だろう、ヘロデ王はけっこう
賢い王だったらしい、などと次々に「裏付け」が取れつつあるのは
誠に喜ばしい事です。(かなり肩入れしとります)

今となってはカトリック教会でさえ、聖書が一冊の書物だとは
考えていないようです。紀元前3500年ごろからの伝承も含む、
たくさんの人々の手による記述の集積を「聖書」としてとらえていると
思われます。

今後も砂漠に眠るコプト派修道院の遺跡からとんでもない外伝が
発見される可能性があります。

乞う!ご期待。

63世界@名無史さん:02/02/08 11:21
研究室にはじじいの写真が貼られている。
じじいは偶像崇拝を研究し、あんたの偶像はそのじじい。
じじいの葬式では号泣するのかい?
6450:02/02/08 14:20
>>61-62
今日の聖書学の飛躍的発展は、どこまでが後世の創作であるか、共観福音書や
当時書かれた諸文献の相互比較によって、かなり明らかにされています。
それによれば、イエスの伝記的再構成はもはや不可能であり(つまり四福音書
のイエスの生涯は創作)、真にイエス時代のものを伝えているものは、彼の
福音書内の言説のみと考えられています。四福音書内のイエスの言葉も、
真にイエスが発した可能性があるものは、極めてごくわずかであることが
明らかにされています。

65梵阿弥:02/02/08 14:43
Q資料と言うのを良く聞きますが。
6650:02/02/08 14:59
>>65
64で書いたのは、Q資料支持派の意見に拠ったものです。
でも、Q資料否定派もいますよね・・
6750:02/02/08 15:00
あ、後半の話です。
68世界@名無史さん:02/02/08 15:15
モルモン教はキリスト教ではありません。
69世界@名無史さん:02/02/08 18:13
>>68
そのソースは?
プロテスタントの分派じゃないの?
70世界@名無史さん:02/02/08 18:17
死海文書ってなんでしたっけ?
トンデモ本ではない、結構まともな歴史書で読んだような覚えがあります。
なにせ厨房のころだから、今は遠い昔。(w
71 :02/02/08 18:30
イエスキリストは日本の将軍でした。
武将でした。不精でした。
さて、正解は?
ファイナルアンサー??
72世界@名無史さん:02/02/08 19:05
>64
> 今日の聖書学の飛躍的発展は、どこまでが後世の創作であるか、共観福音書や
> 当時書かれた諸文献の相互比較によって、かなり明らかにされています。

そう簡単に言えれば苦労しないよ。何にも明らかになって無いというのが
現状だと思うよ。
それにはっきり言って、今の聖書学は科学として全然未発達だと思う。21世紀には、
今の聖書学の前提が全部ひっくり返る可能性さえあるんだから、あまり断定
しない方が良いよ。
73世界@名無史さん:02/02/08 19:07
イエスキリストは死後復活して
モンゴルに渡ってチンギスハンになりました。
74世界@名無史さん :02/02/08 19:57
>>72 全然未発達

聖書の解釈に考古学的な視点を持ち込むなんてほんの100年前には
考えられなかったわけですし(カトリック)、
今でも考えられない宗派(あえて内緒)が少なくないのですから、
もし>>64さんのおっしゃるような「発展」があっても
我々が知らないだけの可能性がありますよ。

バチカンは意外にも熱心に取り組んでおいでらしいのですが、
日本の本屋ではトンデモ本に埋もれてどれがどれやら…。

読みたいですねえ。そういう本!
75世界@名無史さん :02/02/08 19:58
>>74

トンデモ本が読みたいのか?
76【^▽^】ジョーカー:02/02/08 20:25
アルメニア正教・シリア正教・コプト正教・エチオピア正教
以外で単性論派教会って無いのかな?(レバノンのマロン派は
「単意派」だっけ?)
あと、現代ユニテリアン派でもなければエホバの証人でも
ないアリウス派の教会も無いのかなぁ?
77世界@名無史さん:02/02/08 21:10
>>76
あれ、
あんたイスラムって自称していたんじゃなかったっけ?
78世界@名無史さん:02/02/08 21:57
カトリックが採用する三位一体説って今でも圧倒的通説というか
定説なの?
79世界@名無史さん:02/02/08 22:11
>>78
あれが無くなったら、カトリックの根本的な教義の柱が倒壊すると思われ。
法王の三重冠って、三位一体の教義から来てるんだよね。
80【^▽^】ジョーカー:02/02/08 22:15
>77
ムスリムがキリスト教に関心を持つては悪いのですか?
81世界@名無史さん:02/02/08 23:13
>>72 >>74
>そう簡単に言えれば苦労しないよ。何にも明らかになって無いというのが
>現状だと思うよ。
>それにはっきり言って、今の聖書学は科学として全然未発達だと思う。

全然悪意で言うわけではありませんが、ちょっと眩暈がしました。
というのも、自分は思想史畑の人間ですが、
つねづね過去百数十年の聖書批判の伝統・蓄積には圧倒されるものを感じていましたので。
というか、聖書ほど精緻に読み尽くされた書物は他にない、という事実に対する羨望と
反面、自分はそのような膨大な解釈史に対して直接関わり合う必要はない、という安堵の念かな?

もちろんこれはもっぱら文献学的な方面の印象で、
考古学などが関わってくると別の話になるのかも知れませんが。
82世界@名無史さん:02/02/08 23:54
>>79
イエスの神性を認めるってことがなんでそんなに重要なんだろうね。
聖書でいうところのイエスは自己の神性を主張してはいないと
思うのだが。
もっと神学とか勉強してこいとお叱りを受けそうだがそれが素朴な感想。
しかし三位一体がカトリックの根本をなす重要な要素ならば
10年くらい前にイエスがマグダラのマリアとSEXしてしまう映画が
あったが、カトリック側の反発もさもありなんって感じだね。
83世界@名無史さん:02/02/09 08:58
>>58
教皇領の統治は政教完全一致のものだったんか?
元首は教皇で行政権、裁判権なども教皇が実質上握っていて
1860年頃まで続いていたのかね?
とにかく教皇領の統治形態に関する資料ってあんまりないね。
84世界@名無史さん:02/02/09 13:15
中世の教皇って、他の俗界諸侯と同様の権力を行使していた
というイメージしかなかったから、政教一致とか、考えたことも
なかったなあ。
8550:02/02/09 13:26
>>59
異邦人の救済を説いたのは、パウロでしたね。すみません。

>>72
>何にも明らかになって無いというのが現状だと思うよ。
>それにはっきり言って、今の聖書学は科学として全然未発達だと思う。

すみませんが、何を根拠に未発達だと言われるのですか?
科学的な批判的精神に立った聖書研究は、他の科学同様、啓蒙主義の時代から
続く、200年以上の蓄積があるのですが。

たとえば、Q資料の存在をめぐる解釈にちょっと触れただけで、とても
未発達などとは言えない印象を受けます。むしろ私は「ここまでわかって
いるのか」と驚嘆しましたが。

Q資料についてはここが良いです。
http://www.asahi-net.or.jp/~zm4m-ootk/qsiryou.html
英語圏のサイトにはかなり詳しいものがあるので、英語が堪能な方は
↓へ行かれることをお勧めします。
http://directory.google.com/Top/Society/Religion_and_Spirituality/Christianity/Church_History/Early_Christian_Writings/Q/
86これがワシのゼロ戦じゃあ:02/02/09 13:33
http://hpcgi1.nifty.com/thama/resbbs/resbbs3.cgi

━(゚∀゚)━ カンリニン ノ オンナノコガ チョウ カワイインダヨ ━(゚∀゚)━

 ∩     ∩
 ヽ彡 ⌒ ミ/   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ( ´∀`) <  わ〜い、わ〜い、わ〜い♪
   |    |    \____________
  ⊂______ |   
      ∪
ミカタン カワイイ モエ- ミカタン カワイイ モエ- ミカタン カワイイ モエ-
87世界@名無史さん:02/02/09 23:03
今日本屋で創元文庫(?)の「ローマ教皇」という本を発見したが
バスの時間が迫っていて中を見ることができなかった。。。
出先の本屋にあったんでちょっと遠いんだよねえ。
惜しかった。。。
88世界@名無史さん:02/02/11 11:47
papa
89ニキータ ◆DQNt/hOk :02/02/12 00:17
キリストの十二使徒

聖ペトロ Peter
聖トマス Thomas
聖アンデレ Andrew
聖マタイ Matthew the Evangelist
聖大ヤコブ James the Greater
聖小ヤコブ James the Less
聖ヨハネ John the Evangelist
聖タダイ Thaddeus
聖ピリポ Philip
聖シモン Simon
聖バルトロマイ Bartholomew
ユダ Judas Iscariot
90世界@名無史さん:02/02/12 08:56
使徒のうち、ペテロとかの行動は結構明らかになってるけど
後の人はどうなんですか?
タダイとかピリポとか。あまり具体的な行動を聞いたことがないのですが。
あとパウロは十二使徒ではありませんがどういう位置づけなんでしょうか。
9150:02/02/12 09:04
>>90
「十二使徒」という概念は、福音書書記者ルカ(「ルカ伝」、「使徒行伝」の
作者)によって案出されたもので、史実ではないと考えられています。
92世界@名無史さん:02/02/12 09:09
史実ではないけど後の時代では絵画などで十二使徒という枠は
有名になっちゃってますね。
そこから外れたパウロはかなりキリスト教布教で貢献したのに
ちょっとかわいそうかな(w。
93アマノウヅメ:02/02/12 09:18
>>90
パウロは生前の弟子ではありませんが、直接キリストに出会って啓示を受けたので
弟子に準じるとされています。
活躍ぶりが最も目立っているし、伝説ではパウロと同じ日に殉教したので
ユダが排除された穴埋めとして加えられたのでしょう。
カトリック教会ではペテロの次でヨハネと同格くらいの扱いです。
94世界@名無史さん:02/02/12 17:21
初期のキリスト教会がヘブライ人以外の民族の救済を唱えたのは
教団内でのギリシア人の勢力増大の結果だと考える事もできます。

そもそもヤハウェ信仰がバアル信仰と信者獲得を争っていた頃には
ヘブライ人以外はダメなどとは言ってなくて、
その後バビロン捕囚なんかでガタガタになった民族の
アイデンティティを再獲得する過程で保守的は厳格な規範が
必要となって選民思想を思い付いたのではないかと思われます。

人種民族を問わないからカルトじゃない、という訳ではないのと同様、
今日の大盛況の理由にはならないように思います。

しかし案外荒らされくて嬉しいです。
宗教のスレなんで、もうメタクソの目にあうかと思ってました。
95世界@名無史さん:02/02/12 18:22
age
96世界@名無史さん:02/02/12 20:44
>>94
>しかし案外荒らされくて
同意。世界史七不思議の一つにしていいかも。 (w
97世界@名無史さん:02/02/12 22:44
実在の人物で最も架空の人物っぽいのは?と言われたら
イエスを挙げたいのだが、聖書以外で彼の行動について
書かれた物はないのでしょうか?
9850:02/02/13 09:04
>>97
フラウィス・ヨセフスの「ユダヤ古代誌」、タキトゥス「年代記」が、反対側
からイエスについて書かれた資料として名高いです。ただし、イエスの時代
から半世紀以上後に書かれたものであり、彼らが、ユダヤ人やローマ人の間
に伝わっていたイエス像を記したのではなく、”キリスト教徒”から間接
的に聞いたこととも考えられるので、歴史的イエスの再現するには難しい
のです。

ここで読めます↓
http://www.fsinet.or.jp/~kanaoka/grace/siryosyu1.html
9950:02/02/13 09:06
イエスについて一番古い資料は、やはりQ資料とマルコ福音書ですね。
100世界@名無史さん:02/02/13 09:43
>97
架空っぽいというなら、ソクラテスや釈迦、ゾロアスターも挙げられるけど。
外典、その他の教父文書にイエスが登場するのは当然のことですが、
他の歴史上の人物と比べて、資料は多い方ではないですか。
101世界@名無史さん:02/02/13 19:21
死海文書って、Q文書と関係あるの?
102世界@名無史さん :02/02/13 23:43
つまらない質問で申し訳ないが
イエスって肖像画で描かれているような顔だったのかな、実際も。
103世界@名無史さん:02/02/14 00:04
>>102
あれって後世で創られたものでしょ。当時ただの新興宗教家だった
人間の肖像画を残すとは思えないけど。
少なくとも白人ではなかっただろ。
104山野野衾:02/02/14 00:08
>103
記録から想像される実像はチビで大酒飲みのデブ。復元された容貌は勿論白
人では無く、ひげもじゃのおっさんといった感じのもの。
以前NHKで見られましたね。
105世界@名無史さん:02/02/14 00:10
>>104
制作はBBC。
106世界@名無史さん:02/02/14 00:14
>>104
その画像ないかなー。
あったら見てみたい。
107世界@名無史さん:02/02/14 00:23
>>104
その番組見て、肖像画と違うじゃん、と驚いたことがある。
あれって聖骸布についての番組じゃなかったっけ。
108世界@名無史さん:02/02/14 00:35
>106
「ちゆ12歳」で検索の上、平成13年3月の「ちゆニュース」をご覧あれ。
109世界@名無史さん:02/02/14 00:49
>>108
おおー、どこにでもいそうな人だ!


 
110世界@名無史さん:02/02/14 01:01
キリスト教関連の番組で面白かったのは聖骸布の話と奇跡認定の話だな。
前者で杭が手首に打たれたことを始めてしって、おお!と驚いたし、後者
では掌に聖痕が出来ていたのが、前者の研究が発表されると手首に出来る
数が途端に増えたのにはワラタヨー。

111世界@名無史さん:02/02/14 01:03
>>108
十年前に蒸発した親父だ。神様になっていたのか。鬱だ・・・
112世界@名無史さん:02/02/14 08:33
>>108

今の世の中、パレスチナ自治地区でイスラエル打倒!米帝打倒!と叫んでいても
違和感ないな。
113世界@名無史さん:02/02/14 12:49
>>101
直接には関係ありません。Q文書はあくまで共観福音書の比較によって、仮定
されているものですから。Q文書の存在が確信されるようになったのは、今世
紀における、外典トマス福音書の発見です。この福音書は、イエスの言説の集
成であり、これによって、語録福音書の存在の可能性が高まったのです。

>>106
これです。
http://news.bbc.co.uk/hi/english/entertainment/tv_and_radio/newsid_1243000/1243954.stm



>>
11450:02/02/14 12:57
↑は私です。良かったら、↓にもいらしてください。

キリスト教美術スレッド!
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi/gallery/968679169/l50

キリスト教美術スレッド(JBBSに移った新スレ)
http://jbbs.shitaraba.com/study/bbs/read.cgi?BBS=65&KEY=1009117367
115世界@名無史さん:02/02/14 23:35
カトリックはローマ教皇がまとめてるけど
プロテスタントは誰がまとめてるの?
何億人もの信者をまとめるには教皇ほどでなくても
やっぱり権威というかそれなりの組織が必要でしょう。
それとも各教会が適当に結束してそれぞれ運営してるのかな?
116世界@名無史さん :02/02/15 13:07
ごく大ざっぱに言うと、特定の個人や団体じゃなくて
聖書そのものの権威を強調するのがプロテスタントじゃないかな?

だから「紙の上の無数の法皇が生まれた。」といった
皮肉を言う人もいたね。

もちろんその後、大きな教団に成長した派もあるのでしょうが、
現在日本国内で見ても、ひとつひとつの規模が小さいので
信徒獲得には苦労されているようです。

また信徒獲得の努力自体が、却って評価を下げている場合も
あって見ていて気の毒です。

その点カトリックは所帯が大きいので非常に横着です。
いいなあ。
117世界@名無史さん:02/02/15 19:24
アメリカやカナダの古い本「大草原の・・」シリーズとか「赤毛のアン」シリーズとか
に、メソジストとか長老会派とかのプロテスタントの宗派のなわばり争いみたいなも
のが出てきませんでした?

日本ではそんなことあるんでしょうか?
118世界@名無史さん:02/02/15 20:55
>>115
基本的には、プロテスタントは宗派ごとにバラバラです。
日本の場合はちょっと特別で、戦争中にプロテスタント各派を「日本基督教団」に
政府が統一させた経緯があって、ある程度まとまっていますが、それでも多くの宗
派が独立して活動しています。
カトリックに近い組織を持つのは、聖公会、イギリス国教会系のプロテスタントで、
他の宗派とはかなり事情が違います。
日本の場合は、日本聖公会という名称で活動しています。

世界的には、イギリス国教会は国教として認知されていますし、あまり日本では知
られていないことですが、ドイツ、オーストリア、北欧などではかつての10分の1税
に相当する教会税が税金として徴収され、各派に分配されています。
これらの国々では、分配を受けるために大宗派にまとまる傾向にあります。

>>117
もっと面白いのは、ケン・フォレットの「大聖堂」あたりを読むと、カトリックの中でも
教区教会と修道院が縄張り争いを繰り広げてるのが出てきますね。
修道院どうしがライパルなのは世界史をちょっと読めばわかることですが。

これ、カトリックの司祭さんに質問したことがあるのですが、笑ってました。んで、
真面目な顔になって、日本はまだ布教対象国であって、教区教会と各修道団体が
協力して布教にあたることになっていると言っていましたね。
119世界@名無史さん:02/02/15 23:40
キリスト教が世界各地に広まるにつれて
布教した地域によってはかなりの弾圧を受けたケースも
あると思うのですが、具体的にはどのようなものがあったのでしょうか。
パッと頭で浮かぶのは
初期の頃のローマ帝国での弾圧で猛獣の餌食にされたとか
安土桃山江戸初期の日本での弾圧で雲仙岳の火口に突き落とされたとか
くらいしか浮かばないのですが。
120世界@名無史さん:02/02/16 06:00
>>119
そういえば前に見た映画で(ミッションだったかな?)
宣教師が丸太に縛られて川に流され滝に落とされるていうのが
あったような気がする。舞台は南米。
121 ◆rs2OUULQ :02/02/16 06:58
キリスト教徒として言うが、宇宙の存在とイエスの復活以外の奇跡など、
ありはしない。
122世界@名無史さん:02/02/16 07:05
奇跡はそれぞれの人の心の中にあるもの。
他の人間にとって取るに足りない事でもその人間にとっては
奇跡でありうる事もある。
そして121さんのレスは世界史スレではややスレ違いだと思う。
12350:02/02/16 10:44
殉教というのは、キリスト教では最高の死の一つですね。殉教者は、聖人か、それに次ぐ
位に列せられることが頻繁あります。聖人の殉教劇は、時として「喜劇」と名づけられる
ことがありますが、原語のCommediaは、元々、めでたく終わる劇の意で、殉教がどれほど
喜ばしいことかを明示しています。

>>121
イエス自身は、彼の復活を説いたことはないと考えられていますね。
124世界@名無史さん:02/02/17 01:25
ローマ帝国におけるキリスト教公認以来、
西欧で国家規模でキリスト教を排斥する動きが起こったのは
フランス革命ジャコバン派政権下における理性の祭典くらいですかね?
125 ◆rs2OUULQ :02/02/17 02:37
イエスの復活は歴史的にあったこと。それ以外の奇跡はなかったこと。
126 ◆rs2OUULQ :02/02/18 17:45
キリスト教の影響は、異質なものに対する、不寛容の精神。
127世界@名無史さん:02/02/18 19:59
128世界@名無史さん:02/02/18 20:02
129世界@名無史さん :02/02/18 20:05
聖書の原本が何語で書かれていたのかをずっと考えているんだけど考えれば考える
ほど確定することが難しい。ギリシア語、アラム語、へブル語この三つのどれかが
有力だとは思うんだけど。
130世界@名無史さん:02/02/18 20:23
聖書を読んでいると意味がわからない表現に出くわすことがある。
こういう表現を見ると結局私はギリシア語を読めるようになって写本をにらみながら
また歴史背景を考えながら読んでいくことが一番の近道であるように思えた。

マタイ12―12 というのは、母の体内から、そのように生まれついた
独身者がいます。また、人から独身者にさせられた者もいます。また、天
の御国のために、自分から独身者になった者もいるからです。それができる
者はそれを受け入れなさい。」(新改訳)
131山野野衾:02/02/18 21:57
原文以前に菜食主義者でも同性愛者でも多神教信者でも隠喩を利用すれば都合の良
い「新解釈」が出来る様な気がします。乱暴な言い方かも知れませんが。
132世界@名無史さん:02/02/18 22:50
イエスは石工の息子だから、筋骨隆々で浅黒かったはず。
所詮セムハムですよ。(中世絵画からイメージしては、ね・・。
一番痛いのがミケランジェロのピエタだけど。マリアが息子より若い!!)

日常的にはアラム語を話したかな。ナザレやカペナウムだと。
使徒が布教目的で文書を残すとすると、当時東地中海の共通語だったギリシャ語以外にはありえないよ。
初期キリスト教はユダヤ社会から疎外された女性が多かったはずだが、パウロが男性中心主義にしてしまった。
ローマ人はだめだね。

133世界@名無史さん:02/02/18 23:19
>>132
科学的・物理的にいうと確かに痛いかもしれないミケランジェロの
ピエタだけど心に突き刺さるインパクトというか
自分が一番感銘を受けるのはこの作品。
マリアとイエスを題材にした作品では抜きんでていると思う(個人的感想)。
http://sunsite.dk/cgfa/michelan/p-michel11.htm

ただ世の中はマリア、マリアなんだけどヨセフはどうした?
ある意味、信仰の深さからいえばマリアが身ごもったとき神の子を宿した
というお告げを疑いもせずに信じて身重のマリアを守った彼もなかなかな
人物だと思うんだけどヨセフを神格化(までいかなくても聖人化)する
宗派は存在するんでしょうか。
134山野野衾:02/02/18 23:23
マリアの母ですらドイツなどの祭りでは文字通りの山車モノになっていると
いうのに。やはりありがたみが無いのでしょうか。
クルアーンではもっと影が薄かったですし。
135世界@名無史さん:02/02/19 00:01
>>133
そうなんですよね。ヨセフについては私も疑問です。
しかもイエスがガキのころの話しか書いてなくて、あと彼が
どうなったのかさっぱりわからない。
イエスは「天の神」をオヤジ呼ばわりして、育ての親(まあ非キリスト教徒と
してはこれも百歩譲った表現なのですが)のヨゼフをどうも
あまり大事にしていたようには感じられない。
136133:02/02/19 00:30
マリアは精霊により身ごもったという事でヨセフは
たまたまその場にいただけの人ということかもしれないが(w。
しかしヨセフが身重のマリアを守って旅を続けなければ
イエスが無事産まれていたかもわからなかった。と思う。
以上の事実は全て聖書の記載を前提にしています。念のため。
137世界@名無史さん:02/02/19 01:57
しかし聖書に書いてあるイエスの血統はヨセフの家の
なんじゃなかったっけ?
138世界@名無史さん :02/02/19 08:27

偉大すぎる人物のタネが普通の大工ではまずいので、努力してヨセフの事を
忘れるようにした、というのが受け入れやすい解釈ですね。

その後なんでもかんでも有り難がるようになって、ヨセフの地位が
かえって宙に浮いた印象になったのではないでしょうか?
139世界@名無史さん:02/02/19 08:36
聖童貞ヨセフ
140世界@名無史さん:02/02/19 12:01

そういや何で処女受胎と言う設定が必要なんだ?
当時、処女に対する神秘性が存在していたのなら理解できるが、、、
141世界@名無史さん:02/02/19 13:20
>>140
ヨセフが実の父親になるという事は、アダムの原罪をそのまま
踏襲する事になるから。

しっかし、方便で価値なしにされてしまうヨセフが可哀相だ!
142山野野衾:02/02/19 14:17
人妻なのにマリアが処女だったのはヨセフと年齢差が50歳位あったからだ、
という無茶な解釈もありましたね(藁。
143梵阿弥:02/02/19 16:38
>>76
17世紀のポランドでソッツィーニ主義というのが興りました。イエスの人間性に対する強い
共感が有ったとされています。合理主義との連動も有った様ですがその後当地では消滅。
合理主義が流行ったのは当時ライ麦輸出が好調で楽観的な風潮が有ったのかもしれません。
北米のポランド兄弟団はその系譜です。単性論というと普通は神性重視ですがこの場合は
人性重視で、アリウス派と近いのかもしれません。
144世界@名無史さん:02/02/19 22:14
キリストの養父ヨハネはれっきとした聖者としてカトリックでは崇敬を受けていますよ。
クリスマスの次の日曜日は聖家族の主日といって、キリストのご降誕の後の一家を思い、
カトリック信者の家庭生活のシンボル、理想として崇められているのです。
145世界@名無史さん:02/02/19 22:18
>>144
いきなり唐突に何だ!?
146世界@名無史さん:02/02/19 22:58
>>144
過分にして聞いたことがない。我が浅学をお許しあれ。本当かい?
147144:02/02/19 23:10
うわ最低。聖ヨハネじゃない、聖ヨセフでした。ごめんなさい。

>145
いえ、ちょっと上の方に「ヨセフの教会内での立場は?」みたいなレスを
見つけたものですから。

>146
本当です。キリスト、マリアに次いで第3位のポジションなのです。
今は使わなくなったけれど昔のカトリックで使っていた祈祷書には、ちゃんと
「聖ヨセフの連祷」(短い呼応式の祈祷をつなげて唱える祈り)というのもあ
りますし。
ちなみにカトリックでは祈りを捧げる対象は御父とキリスト、聖霊の三位一体
だけで、一見マリアや聖人に祈っているように見えるのは、あれは自分の祈りを
取り次いでください、と仲介を頼んでいるのです。
プロテスタントはどうなのかしりませんが、カトリックではヨセフさまのこと
を「聖マリアの浄配」と呼びます。肉の交わりを持たなかったからという教義
からこう呼ぶわけですね。
148世界@名無史さん:02/02/19 23:23
プロテスタントは、マリアもヨセフも偶然イエスの親になったおぢさんおばさん扱い。
ま、一応尊重はしているけどね。崇拝はしない。

その辺の、「聖マリア」という呼び方自体が、(原理主義的な)プロテスタントのカン
にさわるようです。
149世界@名無史さん:02/02/19 23:31
>>148
部外者からすると全く異常な教義だね。
150世界@名無史さん:02/02/19 23:34
>>147
「じょーはい」って何だ?
151世界@名無史さん:02/02/19 23:59
>>101
中公文庫の「世界の歴史」くらい読んどけよ。
152151:02/02/20 00:07
スマソ
スレ間違えた。
153世界@名無史さん:02/02/20 00:08
>>151
これはまた、盛大に亀レスですな。
154151:02/02/20 00:17
再びスマソ
スレ違いじゃなくて101までしか読んでなかった。
155カトリックのマリア信仰:02/02/20 01:11
は、いったい何なんだ?!
ローマの教会なんて電話帳を見る限り半分近くS.M.とついている。

ラテン社会のマチスモと表裏一体の何かあると聖母にすがる男性の幼児性、病的な感じがする。
それに・・・、フランスのマグダラのマリア信仰ってもっと変。
156通りすがり:02/02/20 03:33
イエスが誕生するときには処女とするとしても、
マルコ伝6章において、イエスの弟や姉妹たちについての記述がありますよね。
これって、教義的にはどう解釈しているのでしょうか?

どなたか教えていただけますか?
でも、これってかなり宗教板向きな話題ですね。すみません。
157144:02/02/20 07:32
> 155
よく勘違いされている言葉なのですが、「マリア信仰」ではなく「マリア信心」と
言います。マリア様に自分に代わって(あるいは自分と共に)祈ってほしいという
願いです。ロザリオという数珠を使い、「天使祝詞」(ラテン語でAve Maria)と
いう祈りを唱えるのが最もポピュラーですが、ここではご紹介のみにしますね。
マリア様はキリストと血を分け合った唯一の人なので、その絆をもっとも重んじる
のがカトリック教会なのです。
反面、行過ぎたマリア重視が皆さんご指摘のようなキリスト無視の偏重を生んだこ
とも否定できませんが、きちんとした教義ではマリア様は大切なお方です。

>156
イエスの弟妹というのは古くから論争の的ですが、カトリックでは「従兄弟」と
考えられています。新約が書かれた当時のユダヤには従兄弟と兄弟を区別する言葉
がなかったからだそうです。
また、教義の上からも聖母は生涯貞潔を守ったこととされていますので、そのあと
に子どもはいないことになっています。

長くなってごめんなさい。
158世界@名無史さん :02/02/20 08:52
ヨセフ&マリアについてひととおり読ませていただきましたが
後世の人の都合のいいように人間像が設定されてしまったようで
ちょっと気の毒な気もする。
「素」のヨセフ&マリア像を追究することは資料ほとんど皆無から
やっぱり困難?
聖書を読む限りではマリアの行動、態度は聖人っぽいところは
あまり見あたらず(処女受胎を除いて)世の中にいる子供を心配する
普通のお母さんっぽいですね。
15950:02/02/20 18:28
>>133
137さんが指摘しているように、「マタイ伝」の冒頭は、ヨセフがダビデの直系である
ことが強調されており、原始キリスト教の、殊に「マテイ伝」の作者の属していた
スクールでは、、ヨセフの位置(血筋)が極めて重要な意味を持っていました。
旧約のどこかには、救世主がダビデの血から生まれる、とか何とか書いてあった
はず(後で調べてこう)。

ちなみに、マリア信仰が興るのは後々の話であり、新約の中では、イエスの成人
以後、ヨセフと同様、全く彼女の生涯については触れられていません。ただ、
イエスがナザレに戻ったとき、一度イエスを訪れたという逸話と、「ヨハネ伝」
に磔刑の時、イエスを見て泣いたとかなんとかいう逸話があっただけと記憶して
います。
16050:02/02/20 18:42
>>157
>「マリア信仰」ではなく「マリア信心」

それはカトリック内部の定義の問題で(「崇拝」と「崇敬」の差別化も同様)、現象
を観察してみれば、やはりマリア崇拝はありますよ。

ヘブライズムは基本的に父性思考(男性優位主義)であって、母性を強調しません。
ところが、イエスの説いた教えは、ユダヤ人の内ではなく(実際、2世紀頃には
ユダヤ人のキリスト教スクールは、ほぼすべて消滅する)ローマ世界で隆盛する。
地中海世界にはご存知のように、広範囲に亙って地母神が存在していました。
そういった風土の中で、マリアは、母性的存在として、地母神信仰と習合して
いったわけです。
16150:02/02/20 18:43
広範囲に亙って地母神が存在していました

広範囲に亙って地母神信仰が存在していました
162155:02/02/20 22:40
弓削さんのマグダラのマリア研究って、業界的にはどうなのでしょうか?
12世紀のフランスの事情はわかったけど。
163世界@名無史さん:02/02/20 22:56
>>155
> ローマの教会なんて電話帳を見る限り半分近くS.M.とついている。

S.M.って何ですか?
聖なんとか教会、などの名称のことなのか、ちょっとよくわからない。
164155ではないけれど:02/02/20 23:13
>>163
Sade & Maso、、、じゃなくて St. Maria なのでは。
聖マリア何々教会という名称の教会が多いということでしょうね。
165世界@名無史さん:02/02/21 00:09
サンタ・マリア と言う名前? 女の名前なの?
166世界@名無史さん:02/02/21 00:22
キリスト教の歴史(特に原始キリスト教)に関する書籍が読みたいんですが
いろいろ教えてください。
167梵阿弥:02/02/21 15:53
>>144
洗礼者ヨハネというのも崇められていますよね。
イラン西部のディヤラ河、サーブ河辺りに居るマンデ(サービ)教徒は沐浴を盛んに
行いますが、或いは洗礼者ヨハネの系譜を継ぐのかという見解も有るようです。
168スレの救い主:02/02/21 21:15
あげ
169【^▽^】足軽浪人ジョーカー@長屋:02/02/21 21:19
>167
ザービア教徒(マンダ教徒)はコーランにも出てきますね。
170世界@名無史さん:02/02/21 23:07
洗礼って、何を意味しているの?
ダビデが王になった時、頭に油(オリーブ油?)をかけられた事と関係あるの?
171梵阿弥:02/02/22 15:59
>>170
やはり沐浴とか灌頂の類ではないでしょうか。形式は宗派ごと様々のようですが。
なお、イエスはヨアシュ=油を注がれた者、と言う意味だと聞いたような…
172世界@名無史さん:02/02/22 16:06
イエス(ギリシャ語)はヘブライ語のヨシュアと
同じで、「ヤハウェは救い」という意味だと
きいたことがある。
173世界@名無史さん:02/02/22 18:18
>>171
キリスト(希語)=メシア(へ語)=油を注がれたもの=ユダヤの王のこと
174世界@名無史さん:02/02/22 22:06
でもさ、キリスト教に改宗する象徴として洗礼するでしょ?
あれは後世のこと?
175157:02/02/22 23:37
>>158
後世の人間の都合のいいように解釈、と言われればそうとも言えるかもしれないの
ですが…
でもカトリックの教義や信条というのは一朝一夕に作られるものではないんです。
その道に明るいプロの神学者たちが、よってたかって時には何世紀にも渡って議論
し、文献を闘わせて、何より神に祈ることによって真理を一つずつ明かしていく作業
ですから、どこぞの法律のように、自分たちの現世の欲に従って決めたこととは言え
ないと思うのです。

聖母マリアが聖書の中では影が薄くみえるというのは確かです。キリストを見守るし
かできない弱い普通のお母さんですよね。
けれどもカトリックの信仰では、聖書と聖伝の二つを同じくらい重んじます。
聖書にさえはっきりと、弟子たちはキリストの死と復活後も母マリアとともに暮らし
ていたと書かれています。実際のマリア様がどういう方であったのか、弟子たちは
間近に見て知っていたわけです。キリストの高弟ペトロは原始キリスト教団をまと
めるリーダーに任じられました。そのペトロが次の世に継いだ教会が、実地で見た
マリア様について、代々言い伝えているのですから、カトリックが信じる聖母の姿
がいちばん真実であると、信者である私は考えざるを得ないのですが。
176158:02/02/22 23:53
>>175
ちょっと言い方が悪かったようで。。
どうもすみません。
ただ宗教が政治権力と密接に結びつくあるいは政治権力そのものと
なった場合真理を追求する真摯な態度以外のよこしまな要素が
入り込んでしまうのが歴史上の事実でして。。
自分はそういうことを少し言いたかっただけです。
175レス後半のマリアについてはなるほどと思いました。
ありがとうございました。
177175:02/02/23 00:08
>>176
いいえ、現実の歴史をみれば、奇麗ごとばかりじゃないってことは否定しませんから。
聖母信心を表に掲げて布教していったのも、現地の素朴な信仰を刺激しないように
だんだん馴染ませるための方便であったということもありますしね。
(日本なんかその典型かもしれません)
でもそれは広告の手段の一つと考えるべきで、一つの戦略とでもいいますか。

176さんのすばやいレスに感謝します。こちらにもいろいろ勉強になります。
178世界@名無史さん :02/02/23 00:21
宗教団体の犯した罪でふと思ったのだが
ローマ教皇はかつての免罪符の販売とか公式に謝罪(懺悔?)
したことあるの?
179世界@名無史さん:02/02/23 00:57
考えようによっては、幸せになる壺の原型だな。(W
180世界@名無史さん:02/02/23 10:20
免罪符については実際いくらで売られて(今の値段に換算すると)
どういう商品(あえて商品というが..)でどれくらい売れたのか
気になった。
強制に売りつけたのか、任意に任せたのか(買えば免罪されるという
事実上の強制はそれでも否めないが)。
181世界@名無史さん:02/02/24 00:48
今後の議論に期待アゲ。
自分はネタ出しできなくてごめんね。
182世界@名無史さん:02/02/24 01:09
話が違うものになりますが、
大学の卒論で、中世社会の死生観(特に死)についての
研究を一時期したことがあります。
中世社会のキリスト教は、古代ゲルマン人の宗教(自然崇拝中心)
とカトリックとが融合したものと聞きますが(ゲルマン人を改宗させるため)
死生観はの変化が今ひとつ理解できませんでした。
また、煉獄の存在が、信じられていますが、これも時代によって変化しており
また、教義上でも解釈が様々なようです。
とくに、中世社会において、個人主義が対等(個人の自覚というべきでしょうか)
煉獄の意味が異なってきているようなのですが・・。
どなたか、お詳しい方おられませんか
古代では煉獄は限りなく地獄に近いところだったようですが、
中世に入ると、現世において、罪を犯したものが、死の直前で懺悔し、
その罪を落とす場所、天国と地獄との中間の位置にあるようなのです。
なにせ、数年前のことなので、うろ覚えなのですが、
このスレを見て、急に思い出しまして・・・・。
よろしくお願いします。
183世界@名無史さん:02/02/24 01:33
地獄で思い出したが(182さんのレスではないが)
昔スエーデンボルグの本を読んでなるほどと思ったことがある。
それによると地獄とは罪人が罰として落とされるところではなく
その人自らが好んでその場所にいることを欲する場所だということだ。
つまり肉を離れた魂はむき出しの形になって、人を陥れるのが好きな者は
そういう所に、怠け癖のある者はそういう所にいるというわけ。
他人から見るとまさにそれは地獄だが本人にとっては一番居心地のいい
場所だということなんだが、へえーと思った。
これはカトリックなどの既成のキリスト教からするとトンデモ説
なんでしょうね。
いわゆる既成の宗教のドグマに固まってなかった子ども時分に読んだので
妙に納得したけど。
板違いかな、オカルト板とかの方がふさわしいかとも思いましたが
こちらの方がまじめに議論できそうなのでこちらにしました。

184世界@名無史さん:02/02/24 02:03
キリストはミカンの皮を漢方薬と称して売りつけ当局に捕まったことがあるって
本当ですか?
185世界@名無史さん:02/02/24 02:18
イエスの時代、現在のイスラエルに漢方薬というものはあったのでしょうか。
確かにやや後の時代に今のベトナムにマルクス・アウレリウス・アントニウスの
使いと称する者が現れたということですから(大秦王安敦)中国と
交易はあったのでしょうが。
もう少しその情報の出所を確認してみてはどうでしょうか。
興味深い話ではありますが。
186世界@名無史さん:02/02/24 02:39
唐代の景教は16世紀にポルトガル人スペイン人宣教師がやってくるまで
存続していたんでしょうか
187>>180:02/02/24 03:12
免罪符はそんざいしない。罪を逃れることはできない。
その償いから逃れられるだけ。「贖宥状」が正しい。
初期には、主として魔女がりから事前に逃れるために(買えば魔女がりのかたちでの償いをしなくてよいので)金持ちが買った。
後期には、今もあるサンピエトロ寺院の建築費が高くつきすぎてそれをまかなうために。

前者は、狙われそうな人にとっては半強制かも。後者は任意。数百万といったところかな。
188世界@名無史さん:02/02/24 09:44
大金をはたいて免罪符を買うか買わなければ魔女狩りで殺される。
しかし目をつけられれば全財産を費やすぐらい買わなければいけなかっただろう。
しかもそのむしり取ったお金は教会の権力維持や贅沢のために使われる。
今の接待費どころの騒ぎではない。
当人にとってはまさに暗黒。。。
ローマ教皇はこの件について謝罪というかそういうコメントしたことあるのかな。
ある意味、語弊を恐れずにいえばナチスのホロコースとかと同じくらい
戦慄を覚えるのだけど。
今は好々爺のようなおじいさんが実は昔一家皆殺し強盗殺人をやっていたくらいの
落差があるね。
しかしローマ教会だけ独走していても社会が許さなければ成し得るものでない。
それを許容してしまう社会ってどんななんだろう。
ちょっと調べがいがあるね。かつて人間がやったということはこれからも
形を変えて(主体はローマ教会とは限らない)起こりうるということだと
思う。



189188:02/02/24 10:02
「形を変えて起こりうる」っていうのは免罪符(贖罪符)が再度売られる
って意味じゃなくて選択の余地のない不当な強制を加えられ
その人間が害されるっていう広い意味のことです。
補足ってことで。
190175:02/02/24 13:26
>>183
地獄というのが、その人本人の望んでゆく場所だというのは一理ありますよ。
私も教会でそのように聞きました。
神様は常に生きている人間に、自分の所に戻ってきなさい、とボールを投げていて
くれるのに、人間はそのボールに気づかないか、気づいても無視して暮らしている。
神様とうまくキャッチボールしていければその人は天国にすぐにでも行けるけど、
ボールを無視して自分の楽しみだけにふけっている者は、かわいそうだけど地獄に
落ちるのです。それは自分で選んだ道だというわけですね。
それでも罪の如何によっては煉獄で清めの期間を持つことができます。
生きている人間は煉獄で待つ霊魂のために祈ることができます。煉獄の霊魂は生き
ている人の祈り(とりなし)によって、天国に移ることもできるのです。
191世界@名無史さん :02/02/24 14:04
>>186
唐は国際的に開かれた国で景教はじめゾロアスター教なども保護されたが
安史の乱以降の唐の荒廃で衰えて自然消滅的な形になってしまったんじゃ
ないかな。
192世界@名無史さん:02/02/24 14:13
>>191
んあこたーない(と思う)。
カトリックが北京に到達した時、景教の教会が存在したと
中公文庫の世界の歴史に書いてあったと思う。
でも今手元に本がない。誰か...お願い(他力本願ですまん)。
193世界@名無史さん:02/02/25 00:07
あくのじゅうじか
194世界@名無史さん:02/02/25 20:52
>>192
「大秦景教流行中国碑」です。
1620年代にイエズス会の宣教師によって発見され、ヨーロッパに
センセーションを巻き起こしました。
ヴォルテールはイエズス会士が碑文を偽造したのではないかと
疑っていましたが、今日では本物と認められています。
195世界@名無史さん:02/02/26 00:42
194よりはスケールが少し小さいかもしれないが
日本にも似た話がある。
グレオリオ聖歌は16世紀頃今のような楽譜に記載されていなかったので
あるものについて欧州では失われたものになっていた。
しかし19世紀後半明治時代の日本に渡った宣教師によって
16世紀に歌われたものとほとんど同一と思われる形で残されているのが
発見された。
それは江戸時代を通じて九州の隠れキリシタンの間で歌われ続けてきたもので
多少九州訛のイントネーションはあるもののほぼ完璧な形で残っていることに
復元を専門とする学者からは驚嘆の声と隠れキリシタンの信仰の深さに感銘を
受けたという。
196世界@名無史さん:02/02/26 00:55
>>195
いわゆる「おらしょ」ってやつだね。
197世界@名無史さん:02/02/26 01:03
>>195
キリシタン時代に伝えられた聖歌は、対抗宗教改革以後、トリエント公会議
等で再規範化されたもので、今日のカトリックの定めているものとほぼ同じ
だから、失われているなんてことはないと思うけど。音価などがよくわから
ないものは、それ以前の音楽だったはず。

それとほぼ完璧な形、なんてことは全然ないよ。このあたりは、放送大学の
西洋音楽史で講義してる。
198世界@名無史さん:02/02/26 01:04
そういえば、空海が福音書を読んでた、なんていう説もあるね。
199世界@名無史さん:02/02/26 01:07
法華経は地中海世界が起源だ、とか。
仏教の経典には珍しく、女人救済とか、終末論的思想があるから。
200世界@名無史さん:02/02/26 01:18
>>195>>197の話本当のところはどうなの?
関連資料を読みたい。

201世界@名無史さん:02/02/26 21:43
202世界@名無史さん:02/02/26 21:46
>>195
195の言ってることはかなり前にNHKでやっていたような気が。
ものすごくうろ覚えで内容はほぼ失念。
でも195のような流れだったような気もする。
この放送覚えている人詳細キボン。
なお200は俺の誤爆。ごめんね。

203世界@名無史さん:02/03/01 09:01
アベ
204世界@名無史さん:02/03/01 13:04
イエスのヒトラー的なカリスマ性と
弟子の、優秀さで作り上げた巨大な基盤がここまで発展した原因だと思う
205世界@名無史さん:02/03/01 17:46
やっぱりパウロの存在が大きいね。
206世界@名無史さん:02/03/01 22:18
>>204
あとキリスト教の教えが当時の人民にいかに受け入れられたかだね。
数々伝えられている殉教劇はフィクションのものもあるだろうけど
いかににキリスト教が人々の心に結びついていたのか押して図るべしだね。
207あぼーん:あぼーん
あぼーん
208世界@名無史さん:02/03/02 22:02
>>204
イエスの預言者、パイオニアとしての実績には文句はない。でも、そんなすごい
カリスマ性があったのかね? 聖書で見る限り、常識的で、芯の強い、頭も口も
よく回る人だったようには思うが、ヒトラーなどと比べるのはどうなのかな。

優れた弟子たちがいたことと、時代を上手くつかんでかたちを変えながら勢力を
強めていったことで、結果として大きくなれたのでは?
何よりも、運がよかったのだと思う。この種のユダヤ教の分派はたくさんあった
ようだがたまたま生き残れたのは好運に乗ったのではあるまいか?
その後で、いかに正しい教えであったかなどというお飾りがいろいろついたよう
だがね。
209世界@名無史さん:02/03/03 11:17
中世のヨーロッパでは、聖職者が売春宿を経営しているケースすらあった。
また、娼家に司祭の姿が見られない日はないともいわれていた。

ということだがこの聖職者どもは堂々と出入りしていたのだろうか
それともこじつけのような理屈をつけて正当化したんだろうか。

210世界@名無史さん:02/03/03 12:43
>209
たぶん堂々と出入りしてたと思う。
211世界@名無史さん:02/03/03 16:58
>>208
イエスは死んだからこそキリスト教は大きくなった。
信者は神というあやふやなものでなくイエスという崇拝すべき偶像を見いたしたからだ。
受け売りsage
212世界@名無史さん:02/03/03 17:07
>>211
「最後の誘惑」という映画もそういうことを言っていたような気がする。

213梵阿弥:02/03/04 13:52
ユダヤ教では偽メシアとされる人々がいますが、キリスト教ではそういった存在はいませんかね。
イスラム教ではアフマディーとかイマム幽隠とか結構あります。(モルモンが居たか…)
214LSD:02/03/04 22:04
>聖母信仰
ローマ教会が教義化する前に、中世ヨーロッパでは民間信仰として
存在してたでしょう?カトリック教会は11世紀〜12世紀の聖母信仰
の民間での高まりに押されて次第に取り入れていった。
215世界@名無史さん:02/03/04 23:59
>>213
初心者的な質問です。
モルモンって、預言者かメシアなんですか?
単純にプロテスタントの分派だと思っていました。
216世界@名無史さん:02/03/05 00:11
>213
メシアはイエスだから…
イエス自称した人っているんかいな
217ニキータ:02/03/05 01:46
>>194
大秦景教中国流行碑
http://www.aurora-net.or.jp/doshin/silkroad/kirameki/no20/index.html
      
218世界@名無史さん:02/03/05 07:51
>>217
議論だけじゃなくこういう資料を見られると
インターネットの便利さを感じますね。
219世界@名無史さん:02/03/07 00:39
さて、キリスト教も2000年ほど信仰が続いてきたわけだが
今後も衰えることなく信仰は続くのだろうか。
例をとっていえばゾロアスター教なんかは紀元前からずっと信仰されてきたわけ
だが、イスラム教の勃興などにより衰えてしまった。
そうなる可能性はあるかな?
220世界@名無史さん:02/03/07 09:45
>>215
余り詳しくないけど、多少知っていることを書きます。
まず、モルモン教はキリスト教諸団体からはキリスト教とはみなされていません。
成立はアメリカの西部開拓期。
アメリカ東部のある人間がこのような主張をしました。
「私はアメリカ東海岸で板を発掘しました。金色に輝いていました。
 古代楔形文字で文字が書かれていました。私は解読しました。
 するとこのようなことが書かれていました。
 新大陸にもモーゼのような預言者モルモンがいて、神から契約を授かりました、と。
 この文書がその板の翻訳です。この文書に従って生活しましょう。」
この文書をモルモン経(もるもんけい)と呼びます。
モルモン教を信じない人は教祖の創作だと考えています。
事実、「その板は教祖と関係者以外の目に触れることもなく、失われてしまった」
と教徒は主張しています。
一般的には「アメリカの被植民意識からの自立欲望が、国家の成長につれて現れたもの」
といわれています。
モルモン経の中身は家族愛の強調です。
しかし新興宗教に集う者は古今を問わず独身女性が多く、
家族愛を彼女らに与えるべく、教祖は多重の婚姻関係を持ちました。一夫多妻制ですね。
これが一般的なキリスト教徒の許容限界を越えた行為とみなされ、教祖は謀殺されます。
残った教徒が西に新天地を求め、ソルトレークシティーに定住しました。
今では世代が進んで男女比が同じになったので、一夫多妻制はやっていないそうです。
しかし聖書に(勝手に)手を加えている以上、キリスト教の範疇には入らないかもしれません。
結論から言えば、モルモンは(偽)預言者と思います。
221世界@名無史さん:02/03/07 23:26
めしや
222【^▽^】足軽浪人ジョーカー@アズマ右派:02/03/08 00:26
わたしは一応ムスリムだが、キリスト教に惹かれる。
223世界@名無史さん:02/03/09 00:43
どこが惹かれるの?
224【^▽^】足軽浪人ジョーカー@長屋:02/03/09 00:47
>223
「アベ・マリア」や「アメージング・グレース」の
歌声に惹かれないかい?
225世界@名無史さん:02/03/09 00:52
宗旨に惹かれているではないんだな。
キリスト教の文化に惹かれているのか?
226世界@名無史さん:02/03/10 10:11
キリスト教&欧州人って他宗教&他民族の歴史から見ると
ひんしゅくの連続だね。
彼らが現在の勢力を失って衰えたときはかなり世界史の見方も
変化すると思う。
227世界@名無史さん:02/03/10 10:55
でもキリスト教って、現在信者が世界で最も多い宗教だからなあ。
ヨーロッパ・北米の西欧圏だけでなく、
アジア・アフリカ・ラテンアメリカの西欧旧植民地に多くの信徒を持っているから。
 イスラム教もキリスト教の勢力には当分かなわないだろう。

228世界@名無史さん:02/03/10 11:33
しかし現在アジア・アフリカのイスラムの拡張ぶりは
凄まじいものがあり、いまだにその数は増え続けているらしい。
この前、NHKの番組でやっていた。
それに比べてキリスト教はそれほど増えてはいないだろう。
それに数だけでいえばヒンズー教徒も相当なものじゃない?
世界史的影響は全世界規模ではないにしても。
あと中国とかどういう色分けなんだ?
229世界@名無史さん:02/03/10 19:33
欧州が世界を席巻したのもたかだかここ数百年の事。
それまで欧州は後進地域に過ぎなかった。
そう考えればキリスト教もどうなるかまだまだわからんだろう。
230世界@名無史さん:02/03/13 07:59
あげ
231【^▽^】酔鯨ジョーカー@黒潮:02/03/13 10:09
>225
はい。私はイスラームのアザーンやマスジド(ジャーミー)に
憧れてムスリムになりました。飽きたらカソリックになるかも
しれません(笑
232【^▽^】酔鯨ジョーカー@黒潮:02/03/13 10:11
宗教なんぞその時の都合や気分で変えれば良いのさ。
233世界@名無史さん:02/03/15 23:46
age
234歴史上:02/03/15 23:52
間違いなくヤーヴェの名の下に殺された人間が一番多いよな
235世界@名無史さん:02/03/16 00:30
中南米も人口増えてるんじゃないの?
236エマニエル@カリーニングラード:02/03/16 09:13
ジョーカー、見そこなったぞ
宗教を何もわかっていなかったんだな
237日本@名無史さん:02/03/17 08:25
age
238世界@名無史さん:02/03/17 16:51
欧米人は神道のことを(もちろん国家神道じゃないよ)邪教と
思っているのかなあ?
239世界@名無史さん:02/03/17 17:27
今はイスラムのことを邪教と思ってるんじゃないの。
神道は邪教とかは思ってないけど妙なものだとは思ってると思う。
240梵阿弥:02/03/18 14:07
>>215
ジョセフ・スミスが預言者モルモンからモルモン経を授かった、と自称していたので、自称メシアと
いっておくのが穏便でしょう。私は「異端」とされるのをいきなり排除したくありません。むしろ
活力の象徴のようにも思えます。キリスト教自体元は分派ですからね。
北米の抗議宗(プロテスタント)には再臨派というのがあり、シェーカーはインディアナポリスの
ある所をニューレバノンと呼び、無欲に暮らしながらその日に備えていました。他に教祖が新メシア
を名乗った派が幾つかあるようです。北米に多いのはやはり旧大陸の権威から切り離されているので
何らかの新秩序構築の心理の顕れなのでしょう。
余談ながら、再臨に備えて一定の暮らしをする、というのは自分たちだけ救われようという意識の
顕れであり、選民思想といえましょう。勿論そう思い込ませるだけの実社会の混乱が
在ったのでしょうけど。
241世界@名無史さん:02/03/20 02:14
キリスト教の功罪を考えた場合
「罪」の部分の方が圧倒的に頭に浮かぶな。
それはつまり欧州がその他の地域に犯してきた行為に直結する。
242世界@名無史さん:02/03/21 08:53
age
243世界@名無史さん:02/03/22 23:26
>>241
功罪でいって「功」を言えば、世界中にまだあったかもしれない残酷な迷信宗教を
一掃したってことが言えます。
あんまり評価されていないけど、キリスト教が伝播する前の中南米のやらアフリカ
では、生きている人間を生贄として捧げる野蛮な民族的習慣があった。それをキリ
スト教のミサが取って代わり、人間の命を尊ぶようになりました。

キリスト教が現地民族を殺しまくり、文化を押し付けたと考えるのは一面的です。
もう一方での評価もあっていいんじゃないかと思います。
244世界@名無史さん:02/03/22 23:30
跡形なく消されてしまったヨーロッパや南米にあった諸宗教が
どのような形態であったのか知りたいなあ、もったいない
245世界@名無史さん:02/03/22 23:33
>>243
以前、マスコミで、北海道の函館市でホスピス運動に携わってきた
フランス人神父のことが紹介されていた。
特別養護老人ホームなどの施設で働いているんだけど、
「私もここで死ぬつもりだ」
と語っていた。
日本ではこういう患者や家族の精神的ケアまでする施設というのは、
なかなか無いんじゃないかと思う。
246世界@名無史さん:02/03/22 23:49
>>243
その考え方自体が強引なキリスト教的考えかた
すべてのものに自分の常識を押し付けようとするなよ
その考えかたが教義に反するとして、
魔女狩りや知識人の虐殺とかを生んだんだぞ
247世界@名無史さん:02/03/23 00:57
>>243
アフリカの人々を捕らえて奴隷として新大陸に売り払ったことに
ついてキリスト教会は加担してなかったのかな。
248ある野蛮人:02/03/23 01:18
>>243
「残酷」ってなんのことですか?
死んだ親の肉を食わないと、親の魂が迷子になっちゃいます。
そんな残酷なことはできましぇん。

249世界@名無史さん:02/03/23 02:52
キリスト教徒ってなんで神の存在の証明を行うこともできないのに
神を信じてるの?
250世界@名無史さん:02/03/23 03:11
>>249
有名どころでは、トマス・アクィナスやデカルトがしてますが何か?
251世界@名無史さん:02/03/23 03:20
>>250
神の存在の証明を行おうとする試みがなされたというだけじゃ駄目だよ。
神の存在が(数学的定理の証明と同じように万人に認められる形で)証明されたのか?っていってるの。
あなたはトマス・アクィナスやデカルトが行った神の存在の証明に満足や納得をしてるわけ?
その証明の結果から神の存在を信じられるようになったの?
252世界@名無史さん:02/03/23 03:50
>>251
神は本当にいるかいないのかなんて証明してはいけない
いるかいないか分からないから、信じるのだ…とか、
そういう話を聞いたこともあるよ。
253世界@名無史さん:02/03/23 04:06
>>252
ほんと非科学的だな、だから魔女がりとか物理学者を処刑とかするんだよ
254世界@名無史さん:02/03/23 04:09
アッラーもタオも仏も菩薩も八百万の神も論理的に証明できないよねぇ。

禅なんて非論理の極みだよな。
255世界@名無史さん:02/03/23 11:42
明日の「知ってるつもり」最終回はイエスをやるそうだ。
世界史的に酷評(?)しようじゃないか。
256世界@名無史さん:02/03/23 11:59
>>246 & 253
何かというとすぐ「魔女狩り」を出すのは、アメリカ人がすぐパールハーバーを
引き合いに出して日本人を貶めるのと同じくらい偏った考え方だと思う。
日本の学校の歴史の時間が、カトリック=権力者、弱い者いじめという図式を崩さ
ないため、そういうふうに考える人が多いのもわかるけど、あまりにも子供っぽい。
キリスト教徒の歴史は殉教の歴史でもあり、日本でだってたくさんの迫害があった
ということには触れず、只管カタキみたいに言われるのは心外な気もする。
257世界@名無史さん:02/03/23 12:04
>>249
ある神父さんが言うにはね、将来自分が死ぬときに何の不安も抱かず
安らかに逝けるように、神を信じる努力を死ぬまで続けるんだって。
258世界@名無史さん:02/03/23 12:33
キリスト教の功罪を述べるんだから
功を述べたい人は好きなだけ列挙すればいい。
罪を述べたい人も好きなだけ列挙すればいい。
両方現実に起こったことでしょ。
どちらが正しくて間違いという事はないはず。
いろいろな事象を列挙して判断の材料にできるようにするのが
このスレの目的でしょう。
259世界@名無史さん:02/03/23 12:35
>>250
すみません。
トマス・アクィナスやデカルトがおこなった方法をかいつまんで
教えて下さい、どなたか詳しい方。自分で調べろとおっしゃらずに(w。
260世界@名無史さん:02/03/23 12:57
「最も偉大で実在しない存在Aと、最も偉大で実在する存在Bを比べると、
Bのほうがより偉大である。神とは最も偉大である存在なのだから
神は実在する。」
とゆー証明を聞いたことがあるが、言葉遊びにすらなってないよーな。
261250:02/03/23 16:09
>>251
>試みがなされたというだけじゃ駄目だよ。
>その証明の結果から神の存在を信じられるようになったの?

ふぅ・・ あなた、ここ学問板って知ってます? 
少なくとも学問というものが何だか知らない様だし、歴史学にも縁のない方ですね。
学問というのはね、現在・自己の視点のみならず、対象の相対化、
言い換えれば他者の視点をも必要とするものなの。
自分にはどう見えるか、ではなく、彼はどう考えたか、
どのような影響を受けていたか、同時代人はどう見ていたか、
それは各時代のコンテクストのなかでどう位置付けられていたか、
こういうこと。

つまりね、デカルトの存在証明によって、私やあなたが信じられるかどうか、
そしてその罪科を問う、なんてのは、史学の範囲外のことであって、
誰に対して責め立てたいのか知らないけど、それを語りたいなら、
厨房板か宗教板逝ったほうがいいよ。

あなたを含めて、このスレの幾人かは、完全に他者の目が欠けているし、
相対化も出来てない。
これ、あなた達の批判してる妄信的キリスト教徒と全く同じよ、
極が反対なだけでね。わかる?

>神の存在が(数学的定理の証明と同じように

デカルトのデの字も知らないようですね。
彼の方法論ぐらい知っときましょう。
262250:02/03/23 16:10
>>259
http://www.fordham.edu/halsall/source/aquinas3.html
http://www.literature.org/authors/descartes-rene/reason-discourse/chapter-04.html

ふーむ、こうやってみると、トマスは存在証明してないですね。
私の記憶違いでした。誰だったかなぁ。

このデカルトの論理の不完全は、その前提にあります。
第一に、あらゆるものの存在には必然的な意味・理由がある、と考えていたこと。
第二に、よくわからないものについては、良識ある人間の意見に従う、
ということにしてしまったために、神=完全という命題を公理として、
出発してしまったこと。
263世界@名無史さん:02/03/23 16:23
デカルトはどのように証明したのですか?
そして、その証明は正しいのですか?
264世界@名無史さん:02/03/23 16:29
数学で証明といえば永遠に「不変/普遍」な絶対的なものですよね。
デカルトがの行ったことは「証明」ではなく、単なる「論述」では?
265世界@名無史さん:02/03/23 16:42
>>256
ハァ?だからその考えが強引で
いかにも西洋的なパワーでものごとを解決しようという考えなんだよね
殉教ってなんで死んだかわかってる?元々キリスト教の素地も無いような他国で
強引にキリスト教を布教しようとしたからでしょ?異文化というものを無視してさ
キリスト教っていうひとつのものさしですべての物をはかろうとした、押し込めようとした
それを殉教とかいって神聖視してさ、バカもここに極まりってかんじだな
266世界@名無史さん:02/03/23 16:42
今は科学が進歩してるんだからそんなに死に対して恐怖する必要もないのに、天国も地獄もないよ
昔キリスト教徒はアフリカの住民を土人としてバカにして迫害したが、
俺の目にはいまだに神とかなんとか言ってるキリシタンの方がいかにも教養が無く、
目に見えないものを恐れる愚鈍な低脳に見える
267世界@名無史さん:02/03/23 16:49
デカルトは神の存在なんか信じちゃいなかったが、
そんなこといったら異端審問で拷問うけて殺されるので、
「私は敬虔なキリスト教徒ですよ」というのをアピールするために
こんなこと書いてたと思ったが。確か。
268世界@名無史さん:02/03/23 16:53
250は能書きが多すぎ。
269250:02/03/23 17:03
>>263
だから、「方法叙説」の4章でも読んでくださいな。
自分で調べることに意味があるんですから。

私自身は、彼の存在証明は、>>262で示したとおり、不完全であると思いますが、
重要なのは彼の方法論であって、正しいか正しくないか
というような価値判断は史学的にはあまり意味がないと思っています。

>>264
ま、今日から見たらそう見えることもあると思いますが、
少なくともデカルトと彼の同時代人は、それが数学におけると同じように
純粋に理性的・客観的な道程だと考えていたわけですね。
そこに見られる、17世紀の論理学や方法論、またその背後にあるパラダイムを
考えることが歴史学なんですよね。
270250:02/03/23 17:06
訂正
彼の方法論であって→彼の方法論から見えてくるものであって
271世界@名無史さん:02/03/23 17:19
>>256
>偏った考え方だと思う。
>あまりにも子供っぽい。
>心外な気もする。

学問とは程遠い。
272世界@名無史さん:02/03/23 17:49
>>250
相対論って便利ですねぇ。デカルトがおこなおうとしたことは現代人の我々にとっても
当てはまる超時代的・普遍的な試みなんだと思ってましたよ。
273250:02/03/23 18:00
>>272
彼の方法論が、現代における科学的・批判的方法論の大基礎を作ったとは思いますが。
「デカルトがおこなおうとしたこと」というのは、具体的に何のことですか?

例えば、彼がその方法論で結果として導いたことは、
今日的に見れば、間違いがありまくりですが。
医学のこととか。
274世界@名無史さん:02/03/23 18:04
学問板らしいスレにやっとなってきたな。
情緒的なレスも嫌いではないよ。
でもどちらか一方だけでは
やはりつまらない。
275250:02/03/23 18:10
それと、例えば

>第一に、あらゆるものの存在には必然的な意味・理由がある、と考えていたこと。

なんてのも、時代性の産物ですよ。
276世界@名無史さん:02/03/23 18:15
>>250
それはもちろん根本原理の発見ということであり、具体的には「コギト-エルゴ-スム」
への到達のことです。私は神の証明の存在というものがなされるならば、この根本原理
と同じく現代人にとっても、また万人にとっても受け入れられるものでなければならない
と考えているのです。

277250:02/03/23 18:32
>>276
何かよく意味がわかりませんが。
「われ想う、故にわれあり」はもちろん根本原理ですが、
この第一原理だけでは何も始まりませんよ。

私は考える、だから私が存在することは確かである、
そういうわけで神は存在する?? 
彼はこの第一原理の他に、様々なこと言ってます。
それらを用いて、神の存在証明を行ってるのです。

それと、たとえ普遍的なことがらであっても、時代性は考察に値しますよ。
例えば「我想う〜」だって、こんな理知的な思考は、いつの時代にも生まれるわけではありません。
これが生まれるのは、時代的背景があるんです。

激しく脱線してきているので、もうこの話題は止めます。
キリスト教についてどうぞ。
278世界@名無史さん:02/03/23 18:49
第一、ニ、三、(六)部は納得できる部分も多いんですよね。批判的にやって
いこうという決意みたいなのが感じられて。第五部と情念論は今読むと、ご愛
嬌。でも第四部の中の神の存在証明は、昔も今もわからないです。

というか、科学的考察で間違っているものも多いけど、そういうのは無視同然
なのに、神の存在証明を重要視するのはなぜだろう?正しさが保証されたもの
のように使われたりもするし。

それと、>>267について知ってる方はいませんかね?
279世界@名無史さん:02/03/23 18:50
神の存在の証明

1 :ご冗談でしょう?名無しさん :2001/02/09(金) 11:45
「神は完全である。
神が存在しないと仮定すると、神の完全性が
失われる。したがって神は存在する。」byデカルト

だれか反論してくれ。
神が完全なのかどうかオレにはわからん。

http://cheese.2ch.net/test/read.cgi/sci/981686740/
280世界@名無史さん:02/03/23 18:51
デカルトは神の存在の証明しようとしたが、失敗した。あるいはすでに>>262
示されたとおり証明は不完全なものであった。というのが今までの話の流れです。

キリスト教徒にとって神が存在していようといまいと、それは大した問題ではない
ということでしょうか。これが現在の思想史における認識ですか?
281世界@名無史さん:02/03/23 18:51
「我が社は一流メーカーである。
我が社の製品が故障すると、我が社の信用が失われる。
したがって我が社の製品は故障しない」

「木は存在する。神はパルプである。
神が存在しないと仮定すると、木材の存在性が
失われる。したがって神は存在する。」
282世界@名無史さん:02/03/23 18:55
デカルトは本当に神の存在を信じていたのですか?
神の存在を疑うと、自分の身が危険にさらされるので、こんなくだらないことを言ったのではないでしょうか。
283世界@名無史さん:02/03/23 19:12
>キリスト教徒にとって神が存在していようといまいと、それは大した問題ではない
そうなの?
284世界@名無史さん:02/03/23 19:36
デカルトの証明が間違いだからといって、神の存在が否定されたことにはならないよ
285世界@名無史さん:02/03/23 20:07
>キリスト教徒にとって神が存在していようといまいと、それは大した問題ではない

そうじゃなくて、大半の宗教者や信仰者が、
自然科学的な神の存在証明は大した問題ではないと考えている、ということです。

286世界@名無史さん:02/03/24 17:02
「知ってるつもり」最終回はイエス・キリスト。
さて我々をうならせるような新事実新解釈が飛び出すか。
287世界@名無史さん:02/03/24 20:27
欧米人は、非キリスト教国(例えば日本)がキリスト教化してほしいと
思ってるのかな。
それとも、そんなことどうでもいいと思ってる?
288世界@名無史さん:02/03/24 21:07
「知ってるつもり」冒頭のセリフ、「人間として生きたイエス..」
というくだりはカトリックの立場を異にしているのかな(w。
289世界@名無史さん:02/03/24 21:09
最後のメッセージ◇キリスト教の始祖、
イエス・キリストの謎に包まれた人生を検証する。
一説によれば、イエスの生涯は三十四年。
その中で、彼自身が人々に教えを説いていたのは
三年にも満たないという。
だが、弟子たちが書いた福音書には、
彼が見せたさまざまな奇跡のエピソードが記されている。
一方で、同書の中には人々がイエスを見限り、
彼のもとを離れていったという記述もある。
なぜ、人々は奇跡を起こしたイエスから離れていったのか。
290世界@名無史さん:02/03/24 21:17
徴税人は最も身分の低い者
税務署の役人なんて賤しい身分
やつらその辺を自覚してほしいよな
291世界@名無史さん:02/03/25 09:01
昨日の「知ってるつもり」目新しいこと何か言ってた?
外出していたので誰か教えて。
292世界@名無史さん:02/03/29 08:15
age
293世界@名無史さん:02/03/31 13:29
「知ってるつもり」大食漢で大酒のみってことは言ってたね。
294世界@名無史さん:02/04/03 07:10
そーいやー、知ってるつもりで父ヨセフはイエスが若い時に亡くなって
イエスは一家の大黒柱として生活を支えなくてはならなかった
というナレーションがあったが、それってホント?
295世界@名無史さん:02/04/03 07:34
>>294
ヨセフが早くに死んだというのは、新約の記述から読み取れる。
イエスがガリラヤに帰った時「マリアのとこの息子」とかなんとか言われるでしょ。
あれはマリアが未亡人である、という意味を含んでいる、嘲笑的な言葉。
296世界@名無史さん:02/04/06 09:36
イエスには兄弟(ヨセフとマリアの間に産まれた子)がいたそうですけど
彼らはキリスト教発展において何か重要な役割を果たしたのでしょうか。
297世界@名無史さん:02/04/06 13:37
>>296
イエスの弟のルカだったか誰かが、初期キリスト教団の重要なポストを占めていた
という説があります。
298 ◆rs2OUULQ :02/04/12 06:57
>>297
義人ヤコブ
299世界@名無史さん:02/04/13 00:27
age
300世界@名無史さん:02/04/13 01:31
>>296
大川隆法みたい。
301世界@名無史さん:02/04/13 19:16
sage
302世界@名無史さん:02/04/14 12:50
>>295
「マリアの息子」とは、私生児という意味だと思うが。
303世界@名無史さん:02/04/16 03:14
>>297
イエスには4人の弟と3人の妹がいた。
そのうちキリストの弟子になったのはヤコブとトマスだね。
304世界@名無史さん:02/04/16 09:42
残りの兄弟は普通の庶民(?)として暮らしたということ?
兄弟でも弟子になったりならなかったりした人があるということは
家族内でもイエスに対して評価が分かれていたということかな?
資料がないからもう想像の世界だけども。
305sdf:02/04/16 10:15
>>302
だね。
父親の名前でなく「母親の名前の子」は侮蔑的な表現だね。

残りの兄弟は父親ヨセフの跡を継いで大工になったんじゃない?
イエスも若い頃は大工だったし。
お兄ちゃんが教祖たまになってどっかいなくなっちゃたから
弟たちが頑張って生計を立ててたんでしょう。
306世界@名無史さん:02/04/18 21:04
age
307世界@名無史さん:02/04/18 21:11
マリアは未婚の母
イエスはててなし子
308世界@名無史さん :02/04/18 21:16
敬虔なるキリスト教徒諸君。今この場で神の存在を証明して見せてくれたまえ。
もし正しい証明が与えられるならば私に信仰が宿ることを妨げるものはない。
309世界@名無史さん:02/04/18 21:42
布教スレじゃ無いだろ。なに逝ってんだか。
310世界@名無史さん:02/04/19 00:50
ちょっと既出だけど歴史上どのような証明が試みられたかという話題で
続けばそれはれで面白いと思う。
311世界@名無史さん:02/04/19 21:45
神の存在証明の歴史っておもしろそうだね。

存在証明とはかなり違うけど、中世の聖人だか聖職者だか(誰かは忘れた)
が、こんなこともいってるよね。

神を信じる場合→もし神が存在したら→死後天国にいける。
       →神が存在しなかったら→特に何もない。

神を信じない場合→もし神が存在したら→死後地獄に落とされる
        →神が存在しなかったら→特に何もない。

この単純なゲームの木から、神を信じたほうが得と判断される。
誰がいったことなのか教えてクリ
312パスカル:02/04/19 21:48
>>311 私だ。
313世界@名無史さん:02/04/19 21:55
功利的な発想だな。
314世界@名無史さん:02/04/19 22:02
神を信じる場合→もし神が存在したら→生前に試練をうける
       →神が存在しなかったら→ただの不運。

神を信じない場合→もし神が存在したら→死後地獄に落とされる
        →神が存在しなかったら→特に何もない。
315世界@名無史さん:02/04/19 22:05
世界史上の神学ってそういう証明に結構力を費やしてきたんじゃないの。
そこらへん全然無知なので詳しく知りたい。
316パスカル:02/04/19 22:05
ルーレットに0をいれたのは私ですが、なにか?>313
317世界@名無史さん:02/04/19 22:32
神が存在する場合→神を信じるなら→生前に試練をうける
       →神を信じないなら→死後に地獄に落ちる。

神神が存在しない場合→神を信じるなら→ただの妄想狂
         →神を信じないなら→妄想に捉われない。
318パスカル:02/04/19 23:18
生前の損得は所詮有限。
死後の損得は無限かもしれないのです>317
319世界@名無史さん:02/04/20 01:02
残念ながら死んだ経験が無いので、
死後のことは分かりません。
320パスカル:02/04/20 01:20
>死後のことは分かりません。
だから無限かもしれないのです。
321世界@名無史さん:02/04/20 01:38
なんで無限かもしれないって分かるの?
322パスカル:02/04/20 01:50
なにも証拠がないから、有限かもしれず無限かもしれないのです。
323世界@名無史さん:02/04/20 01:54
証明は出来ません。
一度死んで下さい。
324パスカル:02/04/20 02:06
すでに死んでるがな
325世界@名無史さん:02/04/20 06:04
死んできますた。
イエスはいませんでした。ペテロもいませんでした。アブラハムもモーセもいませんでした。
仏陀もいませんでした。ムハンマドもいませんでした。ニコラ・テスラもいませんでした。
ルイス・キャロルもいませんでした。コナン・ドイルもいませんでした。
江戸川乱歩もいませんでした。

彼らは皆地獄に落とされていました。僕は天国だったので。
326世界@名無史さん:02/04/20 09:31
325が行ってきたところは実は地獄。
327パスカル:02/04/20 16:52
パスカル最大の誤算は、
神がいる且つ神を信じる→地獄で永遠に苦しむ
の可能性を想定しなかったところでした。
328世界@名無史さん:02/04/28 15:36
キリスト教が日本に与えた影響はどんなものがあるのかな?
信者の数は少ないけど、思想面では結構影響がありそう。
329世界@名無史さん:02/05/03 19:01
age
330世界@名無史さん:02/05/04 00:08
>>328
そりゃ日本史板の仕事でしょう。
331世界@名無史さん:02/05/04 09:51
キリスト教の聖人の殉教譚はやたらむごたらしいのが多いね。
聖女アガタの場合、乳房を切り取られた上、その傷が聖ペテロのおかげで
治ると、灼熱した石炭に陶器やガラスの破片をばらまいた上を全裸で
転がされて殉教したとか。
332世界@名無史さん:02/05/04 11:43
「あがた有為」は今…?
333世界@名無史さん:02/05/05 11:14
http://www2.wind.ne.jp/catholictakasaki/
掲示板に書き込み待ってます。
334世界@名無史さん:02/05/05 12:27
>>328内村鑑三がいますよね。「二つのJ」。
335世界@名無史さん:02/05/06 14:50
塩野七生氏が、「ローマの街角から」というコラムのなかで、
「人類にとって諸悪の根源は一神教ではなかったかと思えてくる」
と書いてたけど、そりゃ言いすぎだろーと思っちゃった。
日本人には一神教を嫌う人が結構いるけど、そういう人たちは
一神教の功罪のうち、「罪」の部分しか見てないような気がする。
336世界@名無史さん:02/05/06 16:43
では一神教の「功」の部分とは?
337世界@名無史さん:02/05/06 16:54
>>336
特定の歴史社会において、社会秩序を整理する根拠や理念を長期に渡って
提供し続けた。現在でも幾つかの文明圏ではそうした社会機能を担っている。
スレの流れで、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を念頭においての話。
「一神教の功」の部分と言うか、これだけで功罪共に含まれるがね。

少なくとも好き嫌いで論じるよりはましだろう。
338梵阿弥:02/05/06 18:07
人間は完全な存在である絶対者(神)の存在を証明出来ない→
よって人間は不完全な存在である、との自覚が芽生える→
不完全であるがゆえに完全者(絶対者)の一部と考え、それへの帰依を図る。
つまり証明出来ないほど都合がよい事になります。…親鸞的ですかね。
339世界@名無史さん:02/05/06 18:09
>>336
迷信や悪習の排除。たとえば、人身供儀の習慣とか。
イスラーム以前のアラブ社会では、女子が生まれると、男子が
望まれていた場合、赤ん坊を生き埋めにしてしまうような
こともあったらしい。
340世界@名無史さん:02/05/06 18:17
>>339
過大評価。
それらは教化しなくても
克己できる課題と思われ。
蛮習がすべて多神教に由来するとでも?
341世界@名無史さん:02/05/06 18:29
一神教には一神教の蛮習があるしね。
342世界@名無史さん:02/05/06 18:37
>>340
いや、過大評価ではないだろ。
一神教で教化しなくても克己できたかもしれないが

歴史上一神教によって廃絶された蛮習もあることはある
が、「一神教の『功』の部分」(<<336)ではある。

もしろん>>341の言うように「一神教には一神教の蛮習がある」
同時に、多神教も多神教で功罪共に持つ。
仏教だって同じ。
343世界@名無史さん:02/05/06 18:58
蛮習を排するという功が名目で
無闇に他宗教を廃絶するという罪に
まるごと換わってしまうという罠。
344世界@名無史さん:02/05/06 19:05
相手のことを思って、相手の為を考えて…
ストーキングの口実みたひ。。。
345世界@名無史さん:02/05/06 19:56
イギリスのカトリック作家のチェスタートンが、
「人間が神を信じなくなると、かえってどんないかがわしいものでも
信じるようになる」
という意味のことを書いてたな。
現代におけるトンデモ説の氾濫を見ると、一部は当たっていると思える。
346世界@名無史さん:02/05/06 20:03
みんなが同じ方向に洗脳されてれば、統制しやすいよね。
347=901:02/05/06 22:53
>>346
>みんなが同じ方向に洗脳されてれば、統制しやすいよね。

それは一神教だけの問題ではなく、宗教だけの問題もない
多神教でも、統制しやすいようにみんなを同じ方向に洗脳する例は多々ある。
政治思想でも同じ。

>>343
>蛮習を排するという功が名目で無闇に他宗教を廃絶するという罪にまるごと換わってしまうという罠。
>>344
>相手のことを思って、相手の為を考えて…ストーキングの口実みたひ。。。

多神教とが一神教徒を弾圧した事例だってある。
一神教を批判するなら、もっとこう固有の問題性に切り込んでほしいもんだが。

一神教なんて大雑把なくくりで論じてては無理かもね、と言ってみるテスト
348世界@名無史さん:02/05/06 23:21
>>336
>では一神教の「功」の部分とは?

何と言っても徹底的な契約思想の開発があげられるでしょ。

インド・イラン世界にも多神教に基づいた契約の手続きはありましたが。
中世・近代を通じて現代的な契約の考え方の原型になったのは一神教の契約思想でしょう。

単に商取引だけでなく、法思想などの原型にもなってますよね。
そういう意味では>>337
>特定の歴史社会において、社会秩序を整理する根拠や理念を長期に渡って提供し続けた。

の個別・具体例ですが。
349世界@名無史さん:02/05/06 23:33
→神教
350世界@名無史さん:02/05/06 23:44
>>343
>>蛮習を排するという功が名目で無闇に他宗教を廃絶するという罪にまるごと換わってしまうという罠。
>>344
>>相手のことを思って、相手の為を考えて…ストーキングの口実みたひ。。。

>多神教とが一神教徒を弾圧した事例だってある。

慣習を悪習として宗教弾圧の理由とした事例があるの?
教理の差異での圧迫以外に。
351世界@名無史さん:02/05/07 00:00
>>350
あるでしょ。
例えば、ローマ帝国時代とかに。
ユダヤ教徒やキリスト教徒を対象にしたのが。

皇帝崇拝をしないという慣習を根拠にしたりいろいろ。
352世界@名無史さん:02/05/07 00:06
それは教理じゃないの?
神格化した皇帝は拝めない。
353=351:02/05/07 00:08
弾圧した方にすれば教理だなんて理解してないでしょ。
変な風習としか理解してないよ。
だから正義感を持って弾圧するわけ。

なんでみんなと一緒に国家のために礼拝しないんだッ!てね。

この手の無理解と独善が多神教の罠、と言える。
354世界@名無史さん:02/05/07 00:19
教理だと理解しているからこそ
宗教として弾圧したんじゃないんですか?
355=351:02/05/07 00:39
>教理だと理解しているからこそ宗教として弾圧したんじゃないんですか?

そういう人が多神教徒にいたとしても一部少数だと思いますよ。
大多数の弾圧者は教理だと理解できないというか、教理の意味を解さずに「変な風習、それくらい融通効かせればいいのに」と思うのが多神教徒。

ちょっと架空の事例で考えてみます。
イスラム教徒が日本の会社の会社員になっていて会社の新年会に出席していたとします。
A「信仰があるので酒は飲みません」
B「まぁまぁ、めでたい席なんだから、君も飲みたまえよ」
Aの主観では不当な弾圧を受けたととりますが
Bは善意で言っています。

ローマ帝国時代のキリスト教徒弾圧の過半は、当局の指令によるものではなく、地域の反目が何らかの事情で噴出した一種のマス・ヒステリーであったことが歴史研究で解明されています。
きっかけは、地方行政官のスタンド・プレー的な思惑だったり、いろいろなのですが。
(大迫害など、皇帝の勅命による長期弾圧ももちろんありました、が、こちらのタイプの弾圧が常に継続していたわけではないのです)

一例を挙げれば、アレキサンドリアでユダヤ教徒弾圧があったときの記録だそうですけど、ユダヤ教徒にムリヤリ豚肉を食べさせたりとかいった事をするわけです。
いかにもマス・ヒステリーらしい、リンチですね。

こうした、マス・ヒステリーはBのような善意に対し、Aが飲酒を断わり続けた場合、
Bの方がAの言動を頑なだなどと捉える一面的理解と独善が高じて起きるものです。

歴史上教理だと理解して弾圧するケースが多いのは一神教徒同士でしょう。
こちらも、キリスト教徒によるユダヤ人弾圧のように変な風習をたてにしたものもありますけどね。
356世界@名無史さん:02/05/07 00:56
それだと宗教的弾圧じゃないんじゃないの?
特にAの宗教的教理による圧力ではないよね。
いや、粘着で悪いけどさ。
357=355=350:02/05/07 01:24
いえ、A=多神教徒側の無理解と独善による宗教弾圧ですよ。
簡単に言えば異文化間摩擦ですが。
A=多神教徒側の意図がどうであれ、やってることは宗教弾圧です。
古代ローマの事例などもね、無理解や曲解、偏見が弾圧につながる事例です。

これが、ナチのように、キリスト教徒に回収していたユダヤ系ドイツ人(ユダヤ人ではない)までまとめて迫害するなら、それは宗教弾圧ではなく、人種的迫害です。
この場合の「人種『的』」は「人種的偏見に基づく弾圧」との含みです。
358=355=350=357:02/05/07 02:00
>>357の訂正です(訂正なのでsageておきます)
×>A=多神教徒側の無理解と独善による宗教弾圧
◎>B=多神教徒側の無理解と独善による宗教弾圧

×>A=多神教徒側の意図がどうであれ、やってることは宗教弾圧
◎>B=多神教徒側の意図がどうであれ、やってることは宗教弾圧

自分で書いてて間違えてはしょうがないですね。すみません。

>>356
>Aの宗教的教理による圧力ではないよね。
に改めてお応えしておきます。

B=多神教側が、A=一神教側の習俗が持つ教理的意味を理解し尊重しようとしないことが起因となった弾圧です。
359世界@名無史さん:02/05/07 02:01
>では一神教の「功」の部分とは?
戦争に強い。
360世界@名無史さん:02/05/07 02:02
いや、って言うか356は
宗教”を”ではなく宗教”が”
と言いたいのだが。
圧迫する側の主体が宗教のみじゃないでしょ。
361=355=350=357:02/05/07 02:14
>>360
あぁ、なるほど。
それも多神教と一神教の異文化摩擦だと思いますよ。

一神教側が多神教を迷信呼ばわりすると多神教徒は怒るでしょ。
いい悪いはおいておいて、「迷信呼ばわり」は、宗教というには聖典が統一されてなかったり、教義がはっきりしてないことが多いって判断基準によるんです。
妥当かどうかはおいておいてそうした判断基準があることも考えずに多神教徒はムッとする(人が多い)。
私だって気持ちはわかりますけどね、どっちもどっちで、どちらもフェアではない。

ヒンドゥー教なんて多神教のなかでは例外的なわけで、神道なんて教派ごとに教典が違いますでしょ。
ローマ宗教なんて、教典らしい教典なんてなかった。

で、>圧迫する側の主体が宗教のみじゃないでしょ、については、一神教徒の側が、多神教徒の側を理解できなくなるんですよ。

じゃぁ「皇帝崇拝」は迷信にもとづくのでないと言うなら宗教にもとづく弾圧なのか、どっちかはっきりしろって感じになりますよね一神教側にしてみれば。
私は、「皇帝崇拝」は国家的な祭儀だったわけですから、宗教的な弾圧だったと思いますよ。
362=361の捕捉:02/05/07 02:27
>>355で示したA・Bの架空のタイプは一神教徒と多神教徒の間でおこりがちな異文化摩擦とか相互誤解の事例として挙げてるだけです。
同じ様な感じの相互誤解が高じて、ローマ時代に皇帝崇拝をきっかけとした宗教弾圧が起きるって引き合いに出したつもりです。

>>356の方が>>355の架空の事例自体を宗教的弾圧でない、と言ってられるのでしたら……。
むずかしいところと思いますが>B「まぁまぁ、めでたい席なんだから、君も飲みたまえよ」 の「めでたい」というのはどういう意味か考える必要があります。

仮に、一神教徒の側が「私は◎◎教徒だから新年をめでたいなどという迷信は信じない、だから酒など飲む必要がない」と言ったとします。
ここで多神教徒の側が「迷信」という言葉にムッとくるなら、ダブル・スタンダードだと思います。

ムッとせずに「社交的なつきあいなんだから」と言えれば、宗教に基づく迫害ではないと言えないかな(?)。

イスラム教徒に飲酒を強要すれば、その行為が宗教迫害であることは変わりませんが。
363過去ログ漁りpt1:02/05/07 03:44
キリスト教関係の過去ログを集めてみました。
スレの主旨が◎●◎キリスト教総合スレ◎●◎なのでできるだけ集めてみましたが、スレタイトルがボーダーっぽいのは恣意的に切りました(例えばボルジア家など)。
後、レスの数が1ケタのスレは基本的には切りました。

以下の配列は恣意的です。一応上の方がレス数が多く、かつ主題の範囲が広いものを心がけてみました。

キリスト教の歴史
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1006/10061/1006135590.html

■聖書■
http://mentai.2ch.net/whis/kako/988/988882562.html

旧約聖書ってどこまで史実を伝えてるの?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/975/975954568.html

キリスト教
http://piza.2ch.net/log2/whis/kako/947/947782660.html

パウロは何故翻身したのか?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/966/966581848.html

ビザンチン教会とモスクはなぜ似てる?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1003/10039/1003936810.html

「ギリシャ正教の最高指導者」って?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/989/989032377.html

※ローマカトリックについて語ろう※
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1000/10006/1000667769.html

■††††††† ローマ教皇 †††††††■
http://mentai.2ch.net/whis/kako/999/999982540.html

ローマ法王(教皇)の正式名称は
http://mentai.2ch.net/whis/kako/963/963561050.html

ローマ教皇スレ
http://mentai.2ch.net/whis/kako/970/970836272.html

ローマ法王、過去2000年の過ち認める
http://piza.2ch.net/log2/whis/kako/952/952925114.html

ローマ法王のシリア・ウクライナ訪問
http://mentai.2ch.net/whis/kako/993/993562671.html

ロシア正教ってどんなキリスト教?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/980/980600605.html

364世界@名無史さん:02/05/07 07:17
おー、これを見れば重複議論避けられるし
これからの議論にもかなり役立ちそう。
どうもありがとー。
365世界@名無史さん:02/05/07 07:28
>>362
慣習的な宗教儀礼と、宗教儀礼的な慣習ってあるんじゃないの?
前者から後者への摩擦は慣習を曲げることで回避できる(歴史的にしてますよね)が、
後者から前者への摩擦はどちらかが擦り切れるまで続きます。
慣習を基にした迫害なのか、宗教を基にした迫害なのかというところです。

>仮に、一神教徒の側が「私は◎◎教徒だから新年をめでたいなどという迷信は信じない、だから酒など飲む必要がない」と言ったとします。
ここで多神教徒の側が「迷信」という言葉にムッとくるなら、ダブル・スタンダードだと思います。

>ムッとせずに「社交的なつきあいなんだから」と言えれば、宗教に基づく迫害ではないと言えないかな(?)。
時に聖化される社会生活における慣習の拒否への反発と、
聖なる教義に従った生活以外の廃絶は、はたして同列の宗教的迫害なのでしょうか。
同列なら、
柔道の礼が宗教的として排除を求める要求への反論と
異端者への一方的な糾弾が同じという事になりますが。

っていうか最初は、異端宗教の宗教性のみの廃絶を「功」とする主観的なものではなく、
宗教性を含んではいるが、アルカイックで異端な習俗・蛮習の廃絶を
一神教の「功」として正当化するのが筋違いではないか、ということを問題にしたかったのだが。
366=362:02/05/07 09:53
>>365
>慣習的な宗教儀礼と、宗教儀礼的な慣習ってあるんじゃないの?
>前者から後者への摩擦は慣習を曲げることで回避できる(歴史的にしてますよね)が、
>後者から前者への摩擦はどちらかが擦り切れるまで続きます。

後者から前者への摩擦を回避するための政教分離の原則を打ち立てたのは歴史的に一神教社会であった西欧です。
もちろん、政教分離の思想は、旧教と新教の戦争の結果生まれたので、当初の意図は一神教同士の内輪もめを回避するためのものでしたが。

まず、この点を評価しなければ歴史評価としてフェアではない。

>慣習を基にした迫害なのか、宗教を基にした迫害なのかというところです。

多神教社会では信心が慣習の内に埋没していて融合しているので、どちらとも割り切れません。
だからこそ容易にダブル・スタンダードを平然として振りかざし、しかも当事者がダブル・スタンダードを使っていることに気づかない、という点の問題指摘です。

>柔道の礼が宗教的として排除を求める要求への反論と
いや、公正に議論ができるならば「異端者への一方的な糾弾」が同じではないでしょ

異文化摩擦やダブル・スタンダードは公正な議論を阻害するということでもあります。

>宗教性を含んではいるが、アルカイックで異端な習俗・蛮習の廃絶を
>一神教の「功」として正当化するのが筋違いではないか

いや、一神教の方にも多神教の方にも、廃絶されるべき蛮習はあるでしょう。
習俗・蛮習なんて一括はすべきではないと思います。
人身御供の類の廃絶は「功」とされるべきです。
あるいは、実刑をともなう神明裁判の類、これは歴史的には一神教の方にも多神教の方にもあったわけですが、こういうのは廃絶された方がよかった。

個人的意見で異論も出るかもしれませんが、一神教だろうと多神教だろうと女性割礼は廃絶された方がよい、とは思いますよ。
ただし、廃絶に持っていく、持って行き方は重要だと思いますが。当事者社会との対話は重要と思います。


367世界@名無史さん:02/05/07 21:54
一神教の起源はエジプト(アマルナ時代)なのでしょうか?
それともヘブライ人たちはエジプト文明と接触する以前から
一神教の神観念を持っていたのですか?
368世界@名無史さん:02/05/07 22:11
>>367
ユダヤ教の一神教化過程でのアマルナの影響の有無は、決着のついてないテーマです。
どちらかと言うとアマルナのインスピレーションを言う研究者の方が少数派と思われます。
が、完全否定されたわけではありません。
仮説の一つとみなした方が無難と思います。
個人的には、メソポタミアのゾロアスター教の影響の方が強いように思っていますが。

>ヘブライ人たちはエジプト文明と接触する以前から
>一神教の神観念を持っていたのですか

これは歴史的には、ヘブライ人達の諸部族が、いつ頃、どんな経緯で部族連合になったかと言うテーマになります。

旧約の、出エジプト記の記述は、多少の史実を反映しているが、ヘブライ人全員が出エジプトしてきたとは考えられません。
旧約を子細に読めば、若い日のモーセがエジプトから逃亡したとき、砂漠でベニヤミン族に助けられた記述もあります。
このベニヤミン族が、後の一神教につながる宗教観念を持っていた、とする論者もいますが。

何にしても未だ定説はない、と言ってよいと思います。
369過去ログ漁りpt2 :02/05/07 22:13
>>363過去ログ漁りpt1の続き。
スレの主旨が◎●◎キリスト教総合スレ◎●◎なのでできるだけ集めてみましたが、スレタイトルがボーダーっぽいのは恣意的に切りました(例えばボルジア家など)。
レスの数が1ケタのスレも基本的には切りました。

以下の配列は恣意的です。>>363と違い、一応大まかな流れを意識してみました(アバウトですが)。

ユダ王国について(南部)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/987/987693810.html

サマリア人とユダヤ人ってどう違うの?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/999/999095498.html

歴史としてのイエスキリスト
http://mentai.2ch.net/whis/kako/993/993425736.html

†††††キリストって誰に殺されたの
http://mentai.2ch.net/whis/kako/995/995467141.html

ロンギヌス
http://mentai.2ch.net/whis/kako/984/984300093.html

イエス・キリストの本当の顔
http://mentai.2ch.net/whis/kako/985/985772033.html

なぜ、キリストは「オレ」と言わないのか
http://mentai.2ch.net/whis/kako/988/988953855.html

キリストの誕生日
http://mentai.2ch.net/whis/kako/965/965932995.html

ペテロって本当にローマに行ったの?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/992/992009381.html

聖ペテロの墓
http://mentai.2ch.net/whis/kako/970/970227759.html

キリスト教迫害の歴史
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1002/10026/1002655146.html

グノーシス主義、および神秘神学について
http://mentai.2ch.net/whis/kako/968/968931915.html

背教者ユリアヌス
http://mentai.2ch.net/whis/kako/982/982589333.html
370=367捕捉修正:02/05/07 23:14
>>367
×>個人的には、メソポタミアのゾロアスター教の影響の方が強いように思っていますが。

捕捉修正>個人的には、メソポタミア経由でのゾロアスター、他の影響の方が強いかと思っていますが。
371世界@名無史さん:02/05/08 10:39
>>367
ありがとうございます。
それにしても、古代世界ではユダヤ人のように一神教に執拗にこだわりつづけた
民族(正確に言うとユダヤ教の祭司たちで、王や民衆は結構多神教に染まっていた)
というのは例外的なように思いますが。
旧約聖書に「モロク」というものが出てきますが、これはカナンの神々の一つ
なのか、一種の祭壇か、あるいは供物としての人間そのものか、まだはっきり
わかってないようですね。
372=368≠367←マチガイデシタ:02/05/08 12:03
>>371=367
>古代世界ではユダヤ人のように一神教に執拗にこだわりつづけた民族(正確に言うとユダヤ教の祭司たちで、王や民衆は結構多神教に染まっていた)というのは例外的なように思いますが。

そうですね。
私も、古代ユダヤ人(てのも変な表現ですが)、の民族性は例外的だったと思います。
私が思うに、彼らの民族宗教は、まず創造神を超越神とみなして徹底的な思弁を追求した点が特異で。
同時に創造神=超越神を人格神とみなし続けた点でも特異なのだと思います。

割りと大風呂敷になりますが……
古代地中海〜オリエントでは、長いスパンでの全般的傾向として、
古代帝国の発展に応じて、多神教が再編成され主神を創建したり、神話的系譜関係を再編されたりする趨勢がありました。
長期的には、擬似的な一神教化が進む趨勢と言えます。

いくつか事例を挙げてみましょう。
373=372=368:02/05/08 12:05
>>371=367
>>372の続きです

ペルシアのダリウス1世(大帝)は、征服地に盛んに建立した巨大レリーフで、自身が現地の主神の子であることを自ら顕彰して廻っています。
親神があちこちにたくさんいる(笑)。これは帝権のバックボーンとしては凄い矛盾です。

ローマ人達は、「ローマ的解釈」なんて歴史用語になってるような手法で、被征服地の民族神をどんどん自分たちの神話神と融合させる本地垂迹戦術を採っていました。
が、この戦術は支配地が広がるに連れ、わけがわからなくなる(笑)。
ローマ帝国が最大領土を広げる頃からドッと東方系の諸宗教が、いわば新興宗教のように帝国各地に広がります。(キリスト教も、当初はローマ側からはこうした幾つもある東方新興宗教の1つ、くらいにしかみなされてなかったわけです。
先行してローマ社会に知られていたユダヤ教との複雑な関係はありましたが)
ローマ帝国への東方系諸宗教浸透の背景には、帝国経済を基盤にした古代的都市化傾向とそれが生む社会構造の変化があるはずなのですが。
宗教民俗的に、ローマの伝統宗教が持っていた異文化の同化力が限界に達した、とも言えます。

普通、二元論の宗教だと言われるゾロアスター教ですが。
研究者の間には、創設当時は一元論だったものが、後にイラン〜メソポタミア地域の土俗信仰を包摂する過程で二元論化したとする説もあるようです。
この説は、ゾロアスター研究者の間でも異論があるようですが。門外漢としては分説得力を感じています。

また、ローマのアウレリアヌス帝が、ゼノビアのパルミラへの戦勝を機会にシリアの無敵太陽神を帝国の国家神・最高神として導入した例もあります。

結局「諸王の王」を称する皇帝が統治領域を広げるならば、なんらかの型で諸々の民族神パンテオンを超越した主神を創建し、疑似一神教を編成する必要があったとみなせます。
>>367で挙げられたイクナトンの宗教改革(アマルナ革命)もこうした趨勢の1つと考えることもできると思います。

こうした趨勢の内で、古代ユダヤ人の民族宗教では超越神と王者の擬制血縁の系譜関係を徹底的に排除された。
これが例外的な一神教であるユダヤ教を形成せしめたのだと思います。

学者の人は、なかなかこんな大風呂敷を広げられないと思いますが。個人的にはこのように考えてみたいと思っています。
374世界@名無史さん:02/05/08 12:10
>>371
ユダヤ教の祭司たちがこだわっていたのは
ヘブライ人の伝統的な神にこだわって外来の神を排斥したということであって、
それだけならエジプトやアッシリアの神官の感性と大同小異ではないでしょうか、
(ただ政治的に置かれた立場による態度のちがいにすぎないというか)
そのヘブライ人の伝統的な神が、はたして、現代人が想像する意味での
「一神教」だったのかどうかは、禿しく疑問だといっておくべくでしょう。
旧約聖書は宗教説話で、そのまんま史実なわけでなく後世の宗教観・歴史観で書かれている。
375世界@名無史さん:02/05/08 12:18
>>374
ただ、ユダヤ教の場合、人身供儀、神殿売春などのほか、
近親相姦、裸体をさらすこと、偶像崇拝なども禁止していますので、
こういうのは単なる外来の神の排斥とは性格が違うのではないでしょうか。
376≠371:02/05/08 12:52
>>374
>ユダヤ教の祭司たちがこだわっていたのはヘブライ人の伝統的な神にこだわって外来の神を排斥したということ(>>374

えーと、これはもちろん時期によって多少の違いがあるのですが。
キリスト教との絡みで言うと、少し細かく検討した方がよい話題です。

>古代世界ではユダヤ人のように一神教に執拗にこだわりつづけた民族(正確に言うとユダヤ教の祭司たちで、王や民衆は結構多神教に染まっていた)というのは例外的(>>371

もう1つ、ユダヤ教の特質に預言者の伝統があります。
預言者自体ユダヤ教に始まる独自の観念で。イエスも預言者の伝統の上に出て来ますし、イスラム教にも継承されているので重要です。

古代世界では一般に支配者の周辺で予言者や占い師などが重用されました。
重用される予言者、占星術師などは、一種の知識人として王権に従属するわけですが。

ユダヤ教の予言者は古代イスラエル王国の設立時から王権に批判的であった――と、少なくともヘブライ人達自身に信じられていた。
これはユダヤ教の物凄い発明だ、と言えます。

旧約をみても、民が希望して古代イスラエルが王制をとったとき、預言者サムエルが警告を発しています。もちろんこれは宗教説話とみなすべきなのですが。
歴史的にも、王権を相対化し批判する根拠が宗教観念をバックボーンに預言者の伝統としてあった。

>ユダヤ教の祭司たちが〔中略〕外来の神を排斥したということであって、それだけならエジプトやアッシリアの神官の感性と大同小異ではないでしょうか

――と言うのはそうなのです。
特に古代イスラエルがローマに制圧された頃からですが、王室は親ローマ政策を採り、ローマ風の都市を建設したりいろいろしていた。
これはイスラエル大衆全般には不評で、いろいろな社会運動を招いた。
ところがこのとき、神殿祭司たちは、一定の批判をしていても全体としては王室の政策に迎合的でした。
が、洗礼者ヨハネ(彼は実在が確認される人物です)などは激しい批判を展開し、結局イスラエル王家に捉えられている。
こうした社会・文化メカニズムは、古代においては、エジプトやアッシリアのみならず、エジプト、ギリシア、ローマでもなかなかみられなかったと思います。

プラトンが「悪法も法なり」と言って毒を呑んだ話を、無抵抗主義の社会批判とみることもできますが、あれはアテネにおいて大衆運動には繋がりませんでした。
後にササン朝ペルシアで、マニ教のマニが王室に捉えられ刑死した、とも終生軟禁された、とも言われますが、これはずっと後の話で。
マニ自身若い頃から、ユダヤ教やキリスト教に親しんでいたと思われます。
377世界@名無史さん:02/05/08 13:31
>>374
>ヘブライ人の伝統的な神が、はたして、現代人が想像する意味での「一神教」だったのかどうかは、禿しく疑問だといっておくべくでしょう

その通りでしょう。
では、古代ユダヤ人の宗教がいつ頃から「現代人が想像する意味での『一神教』」になったのか?
これを確認してみることには意味があるはずです。
長い時間をかけて徐々に変質してきたわけですが。
重要な画期は、ペルシアのキュロス大帝によってバビロン補囚から開放され、かなりの人数がパレスティナに帰京し、エルサレムに神殿を再建(第二神殿)した前後と言えるはずです。

『タナッハ(旧約)』で言うと、「一二小預言書」の『ハガイ書』『ゼカリア書』『マラキ書』のあたりです。
特にこの辺は、宗教書と言っても純然たる神話ではなく、預言者の言行録といった趣になってきています。
歴史書でないことは変わらないのですが、史料性は高まって来ていると言えるでしょう。

この頃には、確実に現在のユダヤ教につながる信仰になって来ていると言えると思います。
宗教学者の内には、現在想像されるユダヤ教の歴史的始点を「バビロン補囚中」とする説もありますが。第二神殿時代、とした方がなお確実と思います。
378過去ログ漁りpt3 :02/05/08 20:51
>>363過去ログ漁りpt1、>>369過去ログ漁りpt2の続き。
スレの主旨が◎●◎キリスト教総合スレ◎●◎なのでできるだけ集めてみましたが、スレタイトルがボーダーっぽいのは恣意的に切りました(例えばボルジア家など)。
レスの数が1ケタのスレも基本的には切りました。

以下の配列は恣意的です。>>369同様、一応大まかな流れを意識してみました、(アバウトですが)。

謎の国 バ チ カ ン 情報求む
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1018225919/

ロマネスク様式とゴシック様式
http://piza.2ch.net/log2/whis/kako/952/952905753.html

ローマ教皇領とは?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/967/967186471.html

十字軍
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/985526684/

☆  聖遺物  ☆
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1010597453/

バチカンの衛兵はなぜスイス人傭兵?
http://piza.2ch.net/log2/whis/kako/954/954490194.html

少年十字軍
http://mentai.2ch.net/whis/kako/968/968828897.html

テンプル騎士団
http://mentai.2ch.net/whis/kako/968/968690964.html

聖墳墓騎士団について教えてください。
http://mentai.2ch.net/whis/kako/996/996158386.html

テンプル騎士団
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1001565918/

マルタ騎士団員になれますか?
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1011052797/

アルビ十字軍
http://mentai.2ch.net/whis/kako/973/973957192.html

カトリックとプロテスタント
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1014099489/

++オリバー・クロムウェル++
http://mentai.2ch.net/whis/kako/996/996155814.html

魔女狩りについて
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/989810480/
379世界@名無史さん:02/05/08 23:19
『ローマ帝国衰亡史』を書いたギボンですが、この人も多少一神教嫌いの
傾向があったみたいですね。
同じキリスト教徒同士で殺しあった人数のほうが、異教徒から受けた迫害で
死んだ人数より多いと書いてますから。
380パスカルも:02/05/09 00:35
汎神論者だつたと言う説もある。
381個人的には:02/05/09 00:44
都市文明の恩恵が少なかったイギリス島で実験化学や観察を重視
した科学が生まれたのは、粗末ではあるが自然や田舎を慈しみ
事物から法則性を見出すと言う帰納法的思考からであり、
これもまた、汎神論的多神論の痕跡を払拭しきれないと思うのである。
382つまり:02/05/09 01:29
イギリス島の住民は自然界の各事象を観察或いは実験しそれぞれにある種の精霊を
見出していたのであり、それを神として普遍化して法則と呼んだのであろう。
信仰と科学が思考と言う枠をはめると如何に密接かと思う。
383と考えると:02/05/09 01:38
先進的地中海文明で生まれたギリシャの都会人の一般的抽象的思考にない、
田舎の自然に育ったイギリス島の住人の個別的具体的思考を上手く
説明できるのである。
384過去ログ漁りpt4:02/05/09 09:36
>>363過去ログ漁りpt1、>>369過去ログ漁りpt2、>>378過去ログ漁りpt3、の続き。一応今回でひと区切り。

スレの主旨が◎●◎キリスト教総合スレ◎●◎なのでできるだけ集めてみましたが、スレタイトルがボーダーっぽいのは恣意的に切りました(例えばボルジア家など)。
レスの数が1ケタのスレも基本的には切りました。

以下の配列は恣意的です。Pt1〜pt3と違って、見落としを拾ったという感じです。特にpt4の下の方は、ネタスレっぽいのが集めてあります(判断は恣意的ですが)。


キリスト教思想の概略
http://mentai.2ch.net/whis/kako/992/992801553.html

キリスト教をやさしく解説して欲しいスレ
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1016307345/

クリスマスの歴史について語るスレ
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1008411281/

キリスト教はユダヤ教の分派だな
http://mentai.2ch.net/whis/kako/998/998026931.html

もう一人のローマ法王
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1002/10029/1002907244.html

聖痕って本当なの?
http://mentai.2ch.net/whis/kako/989/989100377.html

実際にあるらしいノアの方舟
http://mentai.2ch.net/whis/kako/996/996814809.html

ノアの方舟
http://mentai.2ch.net/whis/kako/966/966252969.html

聖書アラビア起源説
http://piza.2ch.net/log2/whis/kako/947/947503917.html

聖書アラビア起源説
http://piza.2ch.net/log2/whis/kako/947/947846112.html

イエスキリストは
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1013595657/l50
385世界@名無史さん:02/05/09 13:26
欧米の人権思想の核心にキリスト教の世界観がある、という説について
皆さんはどう思われますか?
人間が現世において一回限りの生命を持ち、死して永遠の救いに与るという
教義は、世俗化された形で人権の思想とつながっているという考え方ですが。
(だから日本のような親子心中がめったにないのかな?)
386世界@名無史さん:02/05/09 13:46
人は生まれながらにして自由・平等であるという人権思想は
人は神の前において平等であるっていうキリスト教の教えと
通じるものがあることは確かでしょうね。
387世界@名無史さん:02/05/09 14:06
私は、人権思想とキリスト教思想は切れていると思います。
切れてはいるが、キリスト教思想を範にしたと言うように思えます。

なぜかと言えば、キリスト教思想は、十字架上のイエスの贖罪を信じる者のみに適用されるとするのが(現在までのところ)正統であり主流だからです。
マリア・テレジアは、ボランティア活動で、イスラム、ヒンドゥーの信者が死にゆくときには、それぞれの宗教の祈りの言葉をかけてあげたと言います。これは現在のキリスト教が持つ可能性の1つではあると思います。が、まだまだ決して主流とは言えないと思います。

>切れてはいるが、キリスト教思想を範にした
について捕捉すれば、人権思想を練り上げた近代思想家達の主観に立てば、キリスト教思想を克服し、乗り越えようとした、人たちの方が多かったと思います。
個人的意見ですが、キリスト教思想というのはそれほど軽々しいものではないので、克服しようとして、結果的に、キリスト教思想の構造を範としたような構造的に同型(似たタイプ)の思想が構築された、とこのように考えています。

388>>387修正:02/05/09 14:09
×>マリア・テレジア
修正>マザー・テレサ
389世界@名無史さん:02/05/09 14:13
これは自分の推論(空想?)ですが
ルネサンスにおける宗教改革は神と人間の間を仲介する教会を
否定的に捉え排除することで神と人間をより直接的なものに
しようとした。
人権思想も最初は経済的自由の分野が端緒でした。
つまり資本主義が発達するにつれて買い手と売り手を仲介する
中間団体(ギルドなど)を否定的に捉え排除することで
売り手と書い手をより直接的にし自由な経済活動を
可能ならしめようとした。
ですから人権思想は宗教改革の影響を多分に受けていると思います。
390世界@名無史さん:02/05/09 14:35
むづかしい問題ですが。
>人権思想は宗教改革の影響を多分に受けている

予想として、旧教と新教の理論闘争の過程全般から啓蒙思想全般が影響を受けた、とした方が正確ではないかと思います。

聖書学の形成史と西欧での歴史認識の影響関係を、個人的に少し調べたときに思ったのですが。
近代西欧思想への宗教改革の影響が言われる場合、多くは新教の近代性の方に
アンバランスにスポットがあてられることが多い、という印象を覚えました。

近世〜近代思想史(広義の)の実態としては、
旧教側の思想、新教側の思想、人文主義の思想、三つのトレンドの三つ巴状況がしばらく続き、
人文主義に一番つながりが密なトレンドとして啓蒙思想が形成された、という様相がより実態に近いような気がしています。

これを、人権思想の場合について考えるならば、
予想として、宗教改革と反宗教改革両面からの影響があったのではないでしょうか?
391世界@名無史さん:02/05/09 14:37
>>390
>宗教改革と反宗教改革両面からの影響があったのではないでしょうか

反宗教改革というより、対抗宗教改革と言った方が誤解を招かないかも。
392世界@名無史さん:02/05/09 22:32
>>366
神明裁判の廃絶は有名ですね。
とくにインノケンティウス3世は、ラテラノ公会議で聖職者が神明裁判に
かかわるのを禁止しています。

現在の「合理主義的ヨーロッパ」というのは、キリスト教や宗教改革
なしには成立しなかったのでしょうか?
393世界@名無史さん:02/05/09 22:45
「合理主義的ヨーロッパ」てのはよくわからないですけど。
近代ヨーロッパは宗教戦争で、当人達が嫌んなるくらい殺しあって、やっと生まれたんだと思います。
デカルト思想だって宗教戦争がなければ生まれなかったに違いない。

キリスト教に関しては、昔はよく「ヨーロッパとは、グレコ・ローマンとゲルマンがキリスト教で接合されて生まれた歴史社会」みたいな言い方しましたよね。
最近はケルトなどもきちんと評価しようって話でいいことと思いますが。

キリスト教がなければ、ヨーロッパ自体今あるようではないと思いますが。
394=393:02/05/09 22:55
>>392
あまり自信ないんですが、合理主義はそれなりのものが中国でも生まれてたんだと思います。

けれど、それは現在我々が想像するような、思想の自由や人権思想に基づく合理主義ではなかったのだろうとも思います。

ですから「合理主義的ヨーロッパ」と言うか現代的合理主義はヨーロッパなくしては生まれなかったと思います。
395世界@名無史さん:02/05/09 23:38
これまでの議論とはまた違う問いかけなんですが
1でも書かれているようにキリスト教が世界宗教足り得たのは
キリスト教自身の教義の内容によるのでしょうか。
それともキリスト教徒であった欧州人の世界進出に組み込まれて
拡がったものなのでしょうか。
同じ世界宗教のイスラム教徒比較してどうでしょうか。
396世界@名無史さん:02/05/10 00:12
まず、世界宗教という言葉の意味ですが。
とりあえず、宗教学で使われるように、民族の範囲を超えて広がる宗教、としてみます。
ついで、聖典、教義、教団組織が整備されているもの、という付随条件もつけることにします。

このように考えると、>キリスト教が世界宗教足り得たのは
キリスト教自身の教義の内容による、と言えます。

まず、異邦人伝道の過程でパウロが提起した教義が後のキリスト教教義のリソースになり。
ついで、教父時代にローマ公認宗教、国教化を経て、既に多民族社会だったローマ帝国社会の状況に応えようとして教義が整備されました。
ですから、今につながるキリスト教の教義は、世界宗教として確立する過程で整ったわけです。

しかし、世界宗教を−−何と言うかワールド・ワイドに広がり、各地の社会に適応を果たした宗教、というふうに捉えると、一応「キリスト教徒であった欧州人の世界進出に組み込まれて拡がった」と言えるとは思います。

実はこちらの件は、私も個人的によく考えはするのですが。
まだ未整理なで、どう考えるべきか見通しが立ってテーマなのです。

宗教社会学の中沢新一がキリスト教のことを「不安定な教義構造の宗教」と呼んだことがありまして。
これは、発言前後の文脈からするとダイナミックな教義構造でもある、という含意があると思われるのですが。
異端とか、宗教改革とかがどんどんおこって、なおかつ継続するキリスト教の性質をよく捉えている分析です。

で、キリスト教徒であった欧州人の世界進出ですが、これ、旧教側の対抗宗教改革が推進した面があります。
特に当初の状況は「世界進出に組み込まれて」というより「世界進出とキリスト教の福音精神」がほとんど一体のものだったと思います。
(当時の西欧の異文化認識はまだまだ粗雑なものだったので、多くの問題を生んだわけですが、その功罪はここではおいておきたいです)

「欧州人の世界進出に『組み込まれて』」というよりももっと密な関係が、西欧の世界進出と西欧キリスト教との間にはあったように思えるのですが。
同時に、「教義内容」から「世界進出がはかられた」とは言いづらいように思えます。

教義の内容というより、教義、世界観の構造的不安定さが背景にあってのこと、かな、とも思うのですが。
まだかなり自信がないです。
とりあえず上では、特にアメリカのことは切り離して考えています。
アメリカのキリスト教事情は、ヨーロッパのそれとまた別のものですので。
欧米の世界進出ではなく、あくまで西欧の世界進出とヨーロッパ・キリスト教の関連に限定しての考えです。

イスラム教との比較は、この件では、さっぱりわからないです。
私もイスラムに詳しい方にお聞きしたい。
特に、キリスト教の終末観とイスラム教の終末観をキーにして、両宗教の宗教的世界進出〜定着の性格に違いがみられるか、お聞きしたいところです。
397=396:02/05/10 00:34
すごく、乱暴に極論を言ってみます。
ヨーロッパ文明ってずっと古代地中海文明にコンプレックスもってたんだと思うんですね。

自称ローマ帝国だった、いわゆるビザンツ帝国を「ギリシア野郎」呼ばわりして、俺達こそキリスト教化したローマ帝国の正当な継承者、ってロマンにすがって成長した。
そのコンプレックスとロマンで世界に進出してったような気がします。

んで、このスレに限らないんですけど「キリスト教」って言ったときにどうしても、ヨーロッパキリスト教(カソリック+プロテスタント)に偏ったイメージで議論されがちと思うんですね。
ビザンツ経由の正教もキリスト教なんですけど、トータルに捉えることは、なかなかむづかしいです。

ですので、キリスト教が民族宗教の枠を越えたのは教義による、と断言できますが。
西欧の世界進出とキリスト教義の関連は、あまりスッキリみえてこないのだと思います。
強い関係はあるのだと思いますが。
398世界@名無史さん:02/05/10 02:13
>>397
ヘレニズムとヘブライズムは、ともに地中海世界で生まれたものですね。

ヨーロッパでも、アイスランドやバルト海沿岸地域では、すごく強圧的な
伝道をおこなっていますね。
異教徒(野蛮人)を文明化させる、というのが大義名分になっていますが。
カール大帝も、ザクセン人を相手に長い間戦争を行ったわけですが、
「キリスト教を広める」という使命感と、異教徒の土地や財産に対する欲望が
混ざり合っていたように思えます。
399世界@名無史さん:02/05/10 02:28
 多分、一枚岩的にキリスト教を把握するのは難しいでしょう。
 ラテンとギリシアの東西区分もさる事ながら、パン(聖餅)に酵母を入れるかどうか、
といったような細かい点が結構問題としては大きく、特に東欧圏では十字の切り方
に至るまでの差別化意識が強烈です。アルメニア正教の場合はかなり民族意識とのつ
ながりが強調されているのではと思いますし。教義の普遍性もさる事ながら、個々
の信者や信者集団の要求に柔軟に答える事ができたと云うのが世界宗教性の説明とし
てはいくらかは適切かと思いますが。

 実態としてはキリスト教と云っても緩やかな統一性があるだけであって、その根底
にはいろいろな俗習やら迷信やらその他様々な個別の宗派運動やらでモザイク的な構
図が広がっているように思います。単一のキリスト教としての意識が現れるのは精々
18世紀以後のことでしょう。ヨーロッパ文明とかキリスト教と云う言葉だけで事態を
把握するのはちょっと難しいのかも知れません。
 ただ、他者を排斥する論理としてキリスト教が持ち出されるのは16世紀のトルコ戦
争以降顕著ですし、植民地に関しても「文明化」された社会とそうでない「未開」社
会を差別化する指標にはなったかも知れません。最近では欧州統合との関係でヨーロッ
パ=キリスト教と云うイメージを全面に押し出す知識人がおりますが、そのイメージ
が現実としてアラブ系移民の排斥と底の部分でつながっているというのは極めてあり
得る事だと思います。
 
400399:02/05/10 02:31
>>398

 そのへんは19〜20世紀の植民地支配にもあてはまりますね。
未開社会を「文明化する」という大義名分のもとに、植民地
に対する西欧の支配体制は正当化されていったわけです。
401世界@名無史さん:02/05/10 02:50
>>399
>教義の普遍性もさる事ながら、個々の信者や信者集団の要求に柔軟に答える事ができたと云うのが世界宗教性の説明としてはいくらかは適切かと思いますが。

>実態としてはキリスト教と云っても緩やかな統一性があるだけであって、その根底にはいろいろな俗習やら迷信やらその他様々な個別の宗派運動やらでモザイク的な構図が広がっているように思います。

それは、わかります。
しかし、ここで仏教と比較すると、仏教の方は各地の「信者集団の要求に柔軟に答え」つつ分化していったと思うんです。
専門の方がなんと言われるかわかりませんが、キリスト教と比べるとそうとう異なった教義内容の教派が分立する。

翻るにキリスト教をみると、ご指摘のアルメニア正教やエチオピア正教のような得意な分化をした教派もありますが。根本的共通性(統一性ではなく)は認められると思います。
これは経典宗教であるためかと思います。
一枚岩でない、と言うのは賛成のです。にもかかわらず共通性もあれば、近親憎悪も含んだ緊張関係も(種種のキリスト教間に)あると思います。
旧教と新教、あるいは旧くは教皇庁と修道会と言った緊張関係はキリスト教の歴史そのものと言えると思います。

>ヨーロッ パ=キリスト教と云うイメージを全面に押し出す知識人がおりますが、そのイメージが現実としてアラブ系移民の排斥と底の部分でつながっているというのは極めてあり得る事だと思います。

これもわかるのですが。
欧州統合との関係と言ったオポチュニスティックなレベルではなく、緊張関係を孕んだ共通性を持つキリスト教という実態を歴史的に捉えることは、不可能ではなかろうと思います。
402世界@名無史さん:02/05/10 02:54
>>391

 さらにいえば、カトリック改革というのがもっと適切。
「対抗」でもまだ、反動臭い印象が残っていそうである。
403=401:02/05/10 02:59
>>401、に「様々な分化をしながら、共通部分を媒介に緊張関係を保っているキリスト教」という捉え方を提示したつもりですが。

私が思うに、上の捉え方の根底に、まず、キリスト教聖書の不可思議なテクスト構造があると思います。
4ヴァージョンの対観福音書(共観福音書)を併記し、かつ、新約編と旧約編がさらに対照されるという、構造のことです。

こうの聖典のテクスト構造と、神の前の平等の教義が結びついた結果、プロテスタント他のような聖典の多様な解釈が可能になり、「個々の信者や信者集団の要求に柔軟に答える事」(>>399)もできるようになったのだと思います。

一方、仏教のように次々教典が編纂されるような宗教でもないので、「共通部分を媒介に緊張関係を保って」分化がおこなわれたのだと思います。
404=401:02/05/10 03:11
どうも極論を言った方が話がはずむ(?)ようなので、また、あえて乱暴に極論を言ってみます。
ヨーロッパ文明、それからキリスト教の特色は、ネンチャク気質(笑)だと思うんです。
一昔前の流行語で言ったら、パラノです。

んで、近代科学も合理主義もパラノだから生まれたんだと思います。
同時に、文明による野蛮の教化も、西欧的な他者の排斥/同化も、パラノ体質ゆえと思います。
このスレでキリスト教の功罪という話題が出ていましたが。
私は、多分キリスト教はパラノ思想だと思うので、この観点からは功罪を切り離せません。
功だけ取り出そうとしても、罪だけあげつらっても、成り立たなくなる面倒なものがキリスト教であるように思えます。
(ただ、このキリスト教がイエスの思想そのものかという問題は留保したいと思います、そこにキリスト教が未だ持っている可能性もあると思えるのですが)

人権思想は、私はキリスト教精神の内から生まれて、キリスト教思想とは切れてる(>>387)ように考えているのですが。
こちらは、パラノな殺し合いの果てに生まれた思想、と言うように考えています。
405398&399:02/05/10 03:41
>>401

 仰る通りかと思います。かなり盛大に大放言していたのでその辺が置き去り
になってますが、ラテン語−のちには俗語含む−聖典の存在とその解釈の普
遍性−正統と異端の論証ヘの希求は確かに見落とせるものではないと思います。
おそらくはその普遍性への希求が、緊張関係を伴いつつも共通性を維持している
理由の一つでしょう。

 ただ私としては、神学内容を巡る議論をメインにして論を立てる事には少し
躊躇を感じます。先ほどの欧州統合の件ではオポチュニスティックとの評価を
もらってしまいましたが、むしろそうした社会的、日常的な側面にこそ宗派間
の相違や緊張は生まれるのではないかなと思います。因に前述したキリスト教
的ヨーロッパと云うのは現教皇ヨハネ・パウロ2世がよく使う台詞で、しかも
その際には「東西キリスト教圏はヨーロッパの両肺だ」と有機体的?表現が飛
び交ったりしております。プロテスタントでこういった表現をする方を私は今
のところ知りません。
 話を戻します。要するに私が提示してみたいのは、宗派的なミリューが社会的・
政治的信条や日常生活の差異とオーバーラップしてあらわれると云う事です。例
えばドイツの文化闘争当たりが端的なところではと思います。キリスト教は神学
体系であるのと同等に、政治的・社会的事象でもあり、そこから循環的に影響を
うけてもいたわけですから。

 眠気のため、どうも答えになってない気もしますね。多分後で訂正/補足するかと思います。
406=390=391:02/05/10 10:55
人権思想とキリスト教の関係について。
>>389で挙げられた、
>人権思想も最初は経済的自由の分野が端緒でした。
>つまり資本主義が発達するにつれて買い手と売り手を仲介する
>中間団体(ギルドなど)を否定的に捉え排除することで
>売り手と書い手をより直接的にし自由な経済活動を
>可能ならしめようとした。
>ですから人権思想は宗教改革の影響を多分に受けている

この辺の事情は、私は詳しく知らないので、興味があります。
ただ、ルターがユダヤ人排斥主義者であったことは有名で。
この一時をとっても、当初の人権思想が現在我々の知っている、思想の自由などをともなった人権に成長するには他の歴史過程があったと言えるはずと思います。

それで、宗教改革の影響も多分にあったとは思うのですが
>宗教改革とカソリック改革(対抗宗教改革)両面からの影響
も指摘しました。ちょっと昔のノートを引っ張り出してきました。

17世紀に典礼問題と呼ばれる議論がおきています。
これは、当時中国に出ていたイエズス会の布教団が、布教のために孔子の祭儀や祖先祭礼に妥協していく戦術の是非を巡る議論です。
イエズス会以外の布教団はこうした方策を採らなかったので、イエズス会は大分苦境に立たされたようですが。
この典礼問題議論と前後して、イエズス会士が伝えた中国の社会・民俗誌や、中国史が投じの西欧キリスト教、それから啓蒙思想家たちに相当なインパクトを与えました。
新教と旧教の間で争われていた、暦法問題、旧約解釈、特に旧約に基づいた歴史解釈について、泥沼のような議論が繰り広げられたと言います。
で、こうした議論の内から、聖書のファンダメンタルな歴史解釈から断絶した歴史認識が打ち出されてきた。

並行して、ライプニッツなどが中国の倫理学(と彼は呼んだようです)を西欧より優れているとする説を公言したりしはじめたようです。
人権思想の形成については、詳しい方の発言を期待したいのですが。
こうした経緯で、新教と旧教の理論闘争から影響を受けたり、横目で見ていたりして、構築された思想があるはずだろう、という気がしています。
407世界@名無史さん:02/05/10 11:46
>>396
イスラムのジハードですが、これはイスラム共同体の拡大を目指す戦いです。
しかし、これは異教徒に改宗を求めるためではなく、彼らには政治的な服従と
租税の支払いが求められました。
異教徒が征服されてムスリムになったとしても、それは結果であって、ジハード
の目的そのものではありません。
もっとも、同じ異教徒でも偶像崇拝者に対しては原則として「改宗か死か」
の選択が迫られます。
しかし「啓典の民」(ユダヤ教徒やキリスト教徒)に対しては税の支払いや
一定の行動制限に服従することを条件として、保護が与えられました。
ですからやはりキリスト教の十字軍とは性格が違うのではないかと思います。
408=396:02/05/10 14:38
世界宗教の異文化への浸透と適応について、キリスト教とイスラム教の比較

>>407
どうもありがとうございます。
>〔ジハードと〕キリスト教の十字軍とは性格が違う

はい。これはわかります。
改めてお尋ねしたいと思います。
古代キリスト教の世界宗教化(宗教が民族の枠を越えて広まる経過)と、中世イスラムの世界宗教化を比較した時。
私はイスラムのことがよくわからないのですが、どうも性格が違うような印象を覚えます。

で、両宗教の終末観をキーにして性格の違いを整理していけないか、覗いたいと思います。
キリスト教が地中海世界に広がったとき、信徒の間にあったのは社会不安を背景にした終末観だと思われます。
状況が緩い場合は「世直し期待」というニュアンスで、緊張がきつい場合は文字どおり「最後の審判待望」というニュアンスで。緊張感の強度や色合いに差があっても、世界宗教化の過程では終末観が前提として含まれていた。

これ現代人には理解しづらいので見落とされがちだと思うんです。
例えばパウロは、信徒は結婚しない方がよいが、結婚するなら一夫一婦の結婚生活を護るべき、といった趣旨のことを言っていますが。これなど、間もなく終末が来るという前提の下の発言と思うと大変理解し易いです。
また、仮現論などの古代異端説の一部には、終末期待が疑わしくなったことが起因となって生まれている物もあります。

ユダヤ教は、「いつかはわからないが、おそらく遠い将来に最後の審判の日が到来する」という終末観を持っている宗教と言えるはずです(イエスの頃は終末待望が高まった時期ではあるのですが)
キリスト教をユダヤ教と比較すると「極、近い将来終末の日がくる(かもしれない)」といった感じの切迫感が、基本的には強い。これもキリスト教の目立たないが特徴ある性格の1つだと思います。
例えば、ゲルマン民族の大侵入期にアウグスティヌスの『神国論』が著わわれたり、中世を通じて千年王国運動という型で、大衆的な終末待望が盛り上がったりするのは、これはキリスト教の習い性と言えると思います。

で、イスラム教についてお尋ねしたいのですが。
まず、イスラム教の終末観が実際どのようなものだったか、からわかりません。
ものの本を読むと、ムハンマドは「まもなく最後の審判の日が来る」と唱えたように書かれていますが。
まず、「審判の日到来」と「それにそなえる行動(例えばジハード)との関係」これがどのような関係として信者たち当事者に観念されていたのか。
できたら、その辺からお聞きできればありがたいです。

と言いますのは、例えばイエスの「カエサルのものはカエサルに返せ」などもイエス本人が終末を間近とみなしていた、と仮定すると、たいへん分かり易くなるからです。
キリスト教について、私はローマ国教化した後の公会議などに、ある程度の宗教的退行を認めざるをえないと思っているのですが。
で、どこで退行したかと言うと終末観念との緊張感が緩んでる面が目立つ。
キリスト教の功罪などを考える際にも終末観をうまく捉えるとよい補助線になると思うので、イスラム教の終末観についてお尋ねしたいと思います。
409世界@名無史さん:02/05/10 18:15
>>408
わたしはイスラームの専門家ではありませんが、たとえばシーア派で、
イランのサファヴィー教団などは、12人のイマーム崇拝と救世主の
到来を信じるメシアニズムを信奉していました。
この「十二イマーム派」は、預言者ムハンマドの女婿アリーを初代の
イマームとして男系子孫を第十二代までたどりますが、この十二代目は
9世紀末に「隠れ」の状態に入ったとされ、世界の終末に「時の主」として
再臨し、正義を実現すると考えられています。
それまでの間は、ファキーフ(法学者)だけがイマームの意図を推し量って
ムスリムに指示を与える、とするので、現在のイラン・イスラム共和国に
おけるホメイニー師の「法学者の支配」理論にもつながっていきます。
シーア派では神と人との関係、両者を取り持つイマームの役割を重視して、
個人が信仰や日常生活でいかに正しく精神的に生きるべきかが強調されて
きましたので、サファヴィー朝末期に入ると、王権をゆるがすことになります。

こういうのがキリスト教の終末思想とどこまで似通っているかはわかりませんが。
410世界@名無史さん:02/05/10 18:24
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411過去ログ漁り補追 :02/05/10 23:47
>>363過去ログ漁りpt1、pt2>>369、pt3>>378、pt4>>384の補追です。
いろいろ取りこぼしもあるようですが、これでこのスレでの関連過去ログ漁りは打ち止めにしようと思います。もし、このスレ自体がパート2に続いたら、その時の状況をみてまた考えるかも。

この補追では、話題ごとに、[魔女狩り関連]と[ビザンツ関連]を集めてみました。
各スレタイトルの末尾の数字は、スレのレス数です。頭に※のあるスレはまだ倉庫に入ってないスレ。

[魔女狩り関連]
※魔女狩りについて
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/989810480/

魔女がりなどバカみたいな中世近世ヨーロッパ (83)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/980/980104305.html

魔女狩りの町 セーラム (45)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/975/975666059.html

魔女狩りについて詳しい人 (4)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/976/976387383.html

魔女狩りってまだあるんだね (21)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/994/994326204.html


[ビザンツ関連]
東ローマ帝国について (73)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/968/968341462.html

※ビザンツと周辺諸国について
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/986924050/

ビザンティン (13)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1007/10071/1007178863.html

※コンスタンティノープルって何?
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1007884117/

ビザンチン帝国はなぜモンゴルに滅ぼされなかったか (32)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/965/965543799.html

ビザンティン皇室って何? (23)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/962/962266586.html

※ビザンチン皇室って・・・
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1010214226/

ビザンチン教会とモスクはなぜ似てる? (55)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1003/10039/1003936810.html

※ビザンツ帝国滅亡の要因
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/whis/1002034484/

ビザンティン帝国の末裔 (15)
http://mentai.2ch.net/whis/kako/974/974070327.html
412関連スレ漁り集・案内:02/05/10 23:48
過去ログ漁りpt1>>363
「キリスト教の歴史」、「■聖書■」など、基本的でカヴァー範囲の広いスレ

過去ログ漁りpt2>>369
「ユダ王国について(南部)」からはじめて「背教者ユリアヌス」まで
古代キリスト教関連を一応アバウトに時系列配列

過去ログ漁りpt3>>378
「謎の国 バ チ カ ン 情報求む」からはじめて「++オリバー・クロムウェル++」「魔女狩りについて」まで
中世キリスト教関連を一応アバウトに時系列配列

過去ログ漁りpt4>>384
「キリスト教思想の概略」「キリスト教をやさしく解説して欲しいスレ」など、汎用的な話題のスレの補完
「実際にあるらしいノアの方舟」「聖書アラビア起源説」などネタスレ(?)っぽいのもpt4に

過去ログ漁り補追>>***
[魔女狩り関連]と[ビザンツ関連]のスレログ
413世界@名無史さん:02/05/10 23:51
過去ログ漁りさん、どうもごくろうさまです。
過去ログ一覧見てつくづく思ったのですが
キリスト教って世界史にホントに多大な影響を
与えてきたんだなと。
暇なときに過去ログ見てみます。
どうもありがとう。
414世界@名無史さん:02/05/11 02:58
今でも影響大だよ
415世界@名無史さん:02/05/11 20:03
ユダヤ教では神とその被造物である人間の姿が同じであるとされていますが、
(神人同一形というのかな?)
こういう発想はどこからきたのでしょうか?
古代オリエント・インドなどは神が人とかけはなれた姿をしているのは
珍しくありませんが。
古代ギリシアでも、パーンやトリトンのように半人半獣の姿をした神々が
いますし。
416世界@名無史さん:02/05/11 21:40
ユダヤ教の神人同形思想の由来は、現状、解明が困難なテーマだと思います。

『創世記』を含む「モーセ五書」は、普通、紀元前4世紀「には」口伝からの編纂(結集)が終了していた、と言われています。
紀元前4世紀と言うと、古代イスラエルがペルシアを宗主国としていた時期(前536〜332年)の間にすっぽりおさまります。(もちろん口伝がどこまで溯り得るかは、文献学的にいろいろなアプローチが試みられれはいますが)
ちなみにバビロン補囚は、前586〜536年で、ほぼ前代のこと。

「メソポタミア神話の影響を言う説」――古代メソポタミアでは主要国家神の図像は概ね人間の姿で描かれました(有翼であったり有角冠を被っている程度です)か、
「神人同形思想より、『塵から造られ命を吹き込まれた』との観念の方がユダヤ教にとっては重要で、
神人同形説は『塵から造られた』の言わば補完として観念された」――塵から造られたのに姿まで違っていては「物質世界の全生物を治めるもの」としては不釣り合いだから、とする説
などがよくみる説だろうと思います。

前者の説は、レリーフなどの考古遺物も根拠に挙げられますが、後者はどちらかと言うと宗教学の一説と言った方がよいと思います。
現状、歴史学的定説をみていないテーマのはずです。
417=416の部分訂正:02/05/11 21:47
かなり恥ずかしいケアレスミスをしました。訂正させてもらいます。

×>紀元前4世紀と言うと、古代イスラエルがペルシアを宗主国としていた時期(前536〜332年)の間にすっぽりおさまります。

訂正>紀元前4世紀と言うと、古代イスラエルがペルシアを宗主国としていた時期(前536〜332年)の間とほぼ重なります。
418=416恥の上塗り:02/05/11 22:01
うぎゃ、何書いてんだ<<417
大間違い、逝ってきます。
419=416恥の上塗り:02/05/11 22:04
本当は「紀元前4世紀」の古代イスラエルは
ペルシアから独立したり、アレキサンダーに制圧されたり、後継者戦争に巻き込まれたり目まぐるしい時代でした。

すみません。
420世界@名無史さん:02/05/11 23:47
おちつけ。
古代イスラエルがペルシアを宗主国としていた時期は、前536〜332年であってる。
紀元前4世紀は、ほぼ重なってるでも構わない。

421世界@名無史さん:02/05/12 09:17
イスラエルは独立してた時期の方が短い
422世界@名無史さん:02/05/12 09:50
>>416
ありがとうございます。
ユダヤ教が、人間とそれ以外の動物の間に線引きをしたことや、
偶像崇拝を厳しく禁じたのは、神人同形思想と関係があるのかな、
という疑問がありましたので。
423=416:02/05/12 18:55
>>422
どうも、昨日は混乱した書込みをしてすみませんでした。

>ユダヤ教が、人間とそれ以外の動物の間に線引きをしたことや、
>偶像崇拝を厳しく禁じたのは、神人同形思想と関係があるのかな
なるほど。

ユダヤ教信徒の人はきっと関連づけて理解してるのだろうと思います。
歴史的なアプローチだと
偶像崇拝の排斥は>ヘブライ人の伝統的な神にこだわって外来の神を排斥した(>>374
という線がまずあったようです。
正確に言うと、諸民族の偶像崇拝が残存していたり、浸透していたりしたのを
モーゼ的な偶像否定信仰で排除し、古代イスラエルの結束を固めた時期があった
と言われます。
初期のイスラム教にも類似の運動がありましたし。破壊された旧い聖所の発掘例もある
そうなので説得力はあると思います。

人間とそれ以外の動物の間に線引きをしたことについては、古代ユダヤ人の素性と
関連付ける考え方があると思います。
カナン系の古代都市発掘に基づく一説ですが。
カナンの貧農、カナン社会の周辺に存在した半農半遊牧の部族がカナンの支配を
脱しようと後のヘブライ人の中核になった(?)部族と結集して武力行為を行った
という説です。紀元前13世紀〜12世紀頃と言われます。
背景事情として当時のエジプト王朝の外交政策の影響で、カンナ系諸都市が疲弊し
相互に紛争をしていた、という状況が想定されています。

諸部族が連携するに際し、半農・半遊牧の部族が主導で、「人間とそれ以外の動物の間に線引き」をするようになった、と言う説もあります。
この説では、生業形態が違う集団間の衝突を回避するためと言われます。

また、宗教説話の族長物語で個人として描かれているアブラハムを、上メソポタミアの周辺部で活動してた隊商部族と考える説もあって。
「人間とそれ以外の動物の間に線引き」は商業民族ならではのもの、とする説もあります。
この説は、個人的考えでは、現状、歴史学的裏付けが弱い説かと思うのですが。
メソポタミアには「人間は神々が自分たちに仕えさせるために造った」という神話がありますので。この神話と古代ユダヤの宗教観を関連付ける説明は、割りと魅力的と思います。

神人同形思想との関連を説いた説は、ちょっと思い出せないのですが。
思い出せる範囲で歴史学的な諸説をご紹介してみました。
424世界@名無史さん:02/05/13 21:07
西欧の個人主義の原点にキリスト教がある、という説については
どうお考えですか?
425世界@名無史さん:02/05/13 22:09
>>424
>西欧の個人主義の原点にキリスト教がある

複数の観点から検討できるとよい話題だと思います。
西欧人は「原点」と言いたがるでしょうが。
日本人など、文化も歴史も異なる人間がそう考える必要もないと思います。
私は、密接に関係すると思いますが。「原点」と呼んでよいかどうかは保留したいです。

私の考えとしては、次のような要因が関連付けられて検討されるのがよいかと思います。
用語は仮の物とみなしていただきたいです。

●西欧の個人主義とキリスト教が関係するはずである要因
A)聖書主義
(特に新教で顕著だがキリスト教全般で概ね観察されるものとして)
B)キリスト教的契約思想
(旧約的契約思想と新約の思想が二重構造を持ったものとして)
C)ユダヤ教以来の預言者の伝統と終末思想の結合態
(大衆自生的な蜂起のバックボーンとして)

●西欧の個人主義と関係するはずであるキリスト教以外の要因
D)公共性の理念:教皇権と皇帝権の緊張関係の下で成された国家形成との関連
E)市民の理念:社会的共同体のルールは構成員が自己決定すべきという理念
F)自由の理念:現代的資本市場を開発した歴史経緯と個人の自己責任の観念
(信用市場、金融市場、労働市場、株式市場を暫時開発した社会史的メカニズム)
G)人権思想:特に思想、表現の自由と信教の自由の定式化

大風呂敷にならざるを得ませんが、
西欧の個人主義と言っても、それは親族関係-個人と公共関係-個人の二重の関係性を西欧的整理した思想であるはずです。

キリスト教の影響も、原点とみなすのは一端保留事項にして、a「親族関係-個人の関係性」
b「公共関係-個人の関係性」に、一旦解きほぐしてみるのがよいように思っています。
a、bそれぞれの歴史的変遷にキリスト教がどう関ってきたのかを考えたうえで、再統合がはかれるとよいと思います。
そうした検討の結果として、原点とみなせるかどうか、それは私にはわかりません。判断保留です。
426世界@名無史さん:02/05/22 07:36
age
427世界@名無史さん:02/05/25 10:53
>b「公共関係-個人の関係性」

西欧の社会は、たとえば街の景観保存などを例にとっても、結構社会的な
規範が強いような気がしますが。
日本のように、「ここは私の家だから家の外観をどうしようと勝手」
などということは通用しませんし。
428世界@名無史さん:02/05/25 12:09
>西欧の社会は、たとえば街の景観保存などを例にとっても、結構社会的な規範が強い

これは、公共精神、あるいは公共性の意識が強いと言う事であって、

>「ここは私の家だから家の外観をどうしようと勝手」

こうしたことが通用してしまう社会は、公共精神、あるいは公共性の意識が弱い、ないしはない、または乱れている社会、と言えるはずです。

もちろん、一方で、F)自由の理念やG)人権思想に類した思想が社会的にも認められており、それらと緊張関係を持つ型でD)公共性の理念が説かれるのでなければ、ファシズムの類に堕すはずですが。
近代西欧社会の場合は、E)市民の理念の影響に独特の物が見られるのかもしれません。これはキリスト教とは間接的にしか関係しませんが。

近代西欧型の家族(家族形態)の生成も、西欧式の公共精神の形成に関係しているでしょう。
まだ細かく考えたことがありませんが、こちらはキリスト教とも直接関係していたはずです。一応、A)聖書主義の思想内容と言えるでしょうか。
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430世界@名無史さん:02/05/25 14:48
ゲルマンに広まったアリウス派はなぜ駆逐されてしまったのでしょうか?
アタナシウス派だか三位一体説の方がそれほどすばらしかったのでしょうか?
431世界@名無史さん:02/05/25 15:03
少数派のゲルマン人(アリウス派)が、多数派のローマ人(アタナシウス派)を統治するには、
回収してアタナシウス派になった方が、被支配者側の民衆や貴族からも支持を得やすかったか
らです。

とはいえ、2、3百年間は、アリウス派が続いたことは興味深いね
432世界@名無史さん:02/05/25 15:33
>こうしたことが通用してしまう社会は、公共精神、あるいは公共性の
意識が弱い、ないしはない、または乱れている社会、と言えるはずです

なるほど。
ただ、キリスト教と直接関係ない話題になってしまいますが、人間という
ものは、何か制約がある場合のほうがそれに抵抗して個性を発揮する、
という面があるのではないかと思うときがあります。

たとえば、芸術家が、テーマが制限されているからこそ、その中で
なんとか自分の個性を表現しようとしたり、
あるいは、宗教的なタブーや権威の強い社会だからこそ必死に抵抗して
自己主張する、など。

スレと直接関係ない話題になってしまってすみません。
433430:02/05/26 00:43
>431
ありがとうございました。
……どうやら私は、ゲルマン人たちを必要以上に純真(=素朴、単純、愚鈍)だとイメージしていたようです。
434世界@名無史さん:02/05/26 11:36
キリスト教がヨーロッパ音楽の発展に果たした役割、なんてのを考察するのも
おもしろいかもね。
中世では娯楽としての音楽は悪魔の音楽とされていたとか。
435ふにゃぽん:02/05/26 12:04
>>434
イザヤ・ベンダサンが言ってたね。

ユダヤ・イスラム教は、「偶像崇拝」のタブーの念が強すぎて、あらゆる
抽象的な事象も「言語」のみで表さなければならなかったから、いわゆる「宗教芸術」
は発達しなかったと・・・。

反面、キリスト教は、布教にあたり、絵画、彫刻、音楽などをふんだんに取り入れたと。

そのへんが、キリスト教が今日、ここまで広がった原因の一つでしょうな。
436世界@名無史さん:02/05/26 12:52
ポリフォニーが一番発達したのは中世のヨーロッパだったとか。
キリスト教会が、音の世界をも整理し一元化していった。
437世界@名無史さん:02/05/26 13:11
あっ、自分、バッハとかヴィヴァルディ、ジョスカンとか好きなんだ。
ポリフォニーの話詳しく教えて。
438世界@名無史さん:02/05/26 13:14
中世西欧で発達したポリフォニーとは元々宗教声楽でした。
これに画期をもたらしたのは、普通グレゴリオ改革に伴った宗教楽だ、と言われます。

グレゴリオ聖歌の類を指して
>音の世界をも整理し一元化していった。

と言っているのでしたら、大雑把すぎる図式整理は歴史の実態とかけ離れていると思います。

また、東方正教会にだって宗教楽はありました。
こちらは私は詳しくないのですが、西欧教会に宗教楽と異なる神秘的なもの、との評を聞く事はあります。

このスレで以前話題に挙げたことがありますが、キリスト教は聖書のテクスト構造からして矛盾を孕んだ思想体系で
それゆえに、一元化を常に拒むダイナミズムを歴史上示してきています。

先入観に基づいた図式整理で結論づけるのには反対です。
439世界@名無史さん:02/05/26 13:18
ほおー、早速ありがと。
また暇なときにでもよろしくー。
440世界@名無史さん:02/05/26 13:44
グレゴリオ聖歌にまつわる話ですが、同じラテン語で歌いはしても、
北アフリカにはアンブロジオ聖歌、フランスにはガリア聖歌、イベリア
半島にはモサラベ聖歌など、その地域独特の伝統が存在していました。

やがてローマ教皇公認の礼拝のやり方と聖歌の歌い方が正式に
決められることになりました。
ただし、グレゴリウス1世がそれを確立したというのは半ば伝説的で、
はっきり分かっていないようです。

また、カール大帝なども教皇と協力して、聖歌を含めた学問と教育を
奨励したりしています。

438の方が書いているように、東方正教会は典礼をすべて歌い、音楽の
重要性はローマ・カトリック教会よりはるかに大きいです。
近世以降のロシアの典礼音楽は一部を除いて西欧の音楽ですが、
ある意味でロシアの寛容さ(?)を表しているといえるかもしれません。
441世界@名無史さん:02/05/26 14:20
結局、キリスト教、キリスト教会を意識しないうちにローマン・カソリックに代表させちゃう歴史理解が、既に西欧中心史観にやられてるってことだろ。

「キリスト教会」って言ったら、当然新教諸派も東方諸教会も含まれる。
これを「一元」とみなしたら、やはりおかしい。
442世界@名無史さん:02/05/26 18:27
キリスト教が布教に用いた「聖像」って、どのような理屈で「偶像ではない」のでしょうか?

現在でも、教会にはかならず磔にされたイエスや、聖母マリア像などが必ずありますよね。
443世界@名無史さん:02/05/26 21:00
>>442
これは、ローマンカソリックの教義史の問題で。
プロテスタント教会では、普通、聖人像や聖母像はみないはずです。(キリスト教ベースの新興宗教については、又別の話題になります)

カソリックでは、聖母や諸聖人はの像や図像は、「崇敬」されると言われます。
「信仰対象ではなく尊敬の対象として扱う」といったニュアンスで理解して、さほど間違いでないと思います。
「イエス磔刑の像」についても、あれ自体を崇拝の対象とするのではなく、「十字架上の罪の購いを称える」ために使うというのが基本的な理屈になっています。

歴史的に重要なのは、カソリックでは聖職者が扱うのでなければ、十字架像を伴ったロザリオなどでも秘蹟には預かれない(儀式的効力を持たない)、とされている点です。
そういう事になっているので、教義論争とそれに連動した破門問題が、影響力を持ち歴史上の問題になったわけです。
これに準じた歴史的問題として、カソリックにおける聖人認定や聖遺物認定を捉える事ができます。

ちなみに、カソリックでは、聖母マリア像は特に「尊崇」すると言われます。
これについても細かな教義論争の歴史があるはずなのですが、私は、そこまでは知らないでいます。
理解としては、「聖母マリアは諸聖人のトップに位置づけられるので、特に尊敬する(尊崇は崇敬より上位)」ということでよいそうです。
444442:02/05/26 22:51
>443
お答えいただきありがとうございました。

むむむ……複雑ですね。
神社やなんかでいう「ご神体」とは、それ自体が神のヨリシロなのでイコール神ですが、
それとは事情が違うのですね。

偶像崇拝が松井選手のホームランボールを崇めるものなら、
聖像は松井選手のサインが入った量産品のボールを大事にするようなものというところですか。
445=443:02/05/27 00:07
>>444=442
ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の一神教で言うところの偶像崇拝について。

これまで、特に断わっていなかったのですが、私は>>1
>今でも西洋人の精神的バックボーンでもあり、それにとどまらず世界史的に政治的
>文化的に多大な影響を与え続けてきたキリスト教。
>なぜキリスト教が今日に至るまでこれほどの影響を持ち続けてこられたか

これについて歴史的に考えるという事は、特に日本人にとっては、
キリスト教を異文化として理解してゆくことだ、と考えています。

一神教で言うところの「偶像崇拝」についても、一神教の方の発想の癖や
メカニズムを理解すると言う事も含まれなければ、異文化理解につながらないはずです。

私個人は、クリスチャンではありませんで。
以下は、以前、日本人の新教徒の方に個人的にお聞きした話をご紹介してみます。

普通日本人は「お祈り」に「神仏に対するお願い」を含めるが、クリスチャンやユダヤ教徒、そしておそらくイスラム教徒も「神仏にお願い」をすることは「お祈り」には含めない、という話でした。
(私の考えでは、おそらく東アジアで道教を信仰している人も「お祈り」にお願いを含めると思います)

では、一神教徒の「祈り」とはなにかと言うと、そのクリスチャンの方のお話では
「対話を求めて神に語りかける事」だそうです。
その方の言では、神に対して「一体俺にどうしろと言うんだ?」と問い掛けつつ
聖書の章句を想起したりしていくのだ、という事のようでした。

この方は、聖職者の方と言うわけでもないので、個人的なご意見をそのままキリスト教の
歴史理解に適用するのには慎重であるべきだとは思うのですが。
私個人は、異文化としてのキリスト教の理解が困難ないろいろな点について、参考になる
コメントだと思っています。

上記の説明に関して、私自身もいろいろ疑問を抱いてはいまして。
例えば、世界中の無数の信徒のどれだけの人がこの説明のように考えているだろうか?
と言った疑問はすぐに浮かぶと思います。が、ここでは一旦この疑問は置いておきたいと思います。

キリスト教やユダヤ教の方で歴史的にも排斥されてきた「偶像崇拝」は、
おそらく(彼らの意識では)「神にお願いをする事」としてのそれだ、と考えるといろいろと
符丁があう事が多いです。

例えば、キリスト教の方では、神明裁判の禁止や、奇跡を求める事を「神を試してはいけない」と
いう理屈で禁じていますが「偶像崇拝=神にお願いをする事」説を採ると附合します。

この線で考えますと、
偶像崇拝は松井選手のホームランボールに対して、自分にもホームランを打たせてくれ、とお願いをする行為で。
松井選手のサインが入ったボールをよすがに、松井選手だったらピッチャーの配球をどう読むだろうか、と考える
よすがにする、と言うのが聖像の崇敬だ、と言ったところになるでしょうか。

個人的には、ほとんどの聖職者や、少なからぬ信徒は、このように考えているし、
大多数の信徒も、このように考えるべきだ、とみなしているのが、キリスト教社会なのだろう、と思っています。
446=443:02/05/27 00:12
ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の一神教で言うところの偶像崇拝と聖者信仰などについて。

>>445
一神教側で考える「偶像崇拝」=「神にお願いをする事」説をご紹介してみました。
>>445で触れたように、歴史上の聖人信仰(教義で言うところの崇敬)や、
少し極端な例ですがルルドの泉に治癒の奇跡を求めに集まる人々の話などを読みますと、
キリスト教社会の方でも「お祈り」≠「神にお願いをする事」とばかりは割り切れまい、とは思います。

それとか、映画を見ていたり、小説を読んでいたりしてですね
「神よ許したまえ」とか「神よ祝福あれ」と言った類の成句。あの類は「お願い」ではないのか?とか疑問は出ます。

以下は余談になるのですが、>>445を捕捉する意味で、個人的に思うところを少し書いてみます。

異文化としてキリスト教を歴史的に理解していく場合、
聖人信仰や、奇跡を求めるような信徒の運動も、「神を試してはいけない」といったキリスト教的禁忌の
力場の中で社会的な機能を果たす、という理解を考えていった方が、歴史の実態が分かり易くなるはず、と考えています。

例えば、ルルドを聖地として認定する/しない、マザー・テレサなり、ジャンヌ・ダルクなりを聖人として認定する/しないに
類した事がローマン・カソリックでは今でも問題になるわけですが。
これも「神を試してはいけない」という禁忌が働く異文化システムの内に置いての理解を考えるべきだと思っています。

この書込みは余談であって>>444=442の方のご意見やご質問を云々するものではないのですが。

このスレで、一神教対多神教みたいな図式が持ち出される事がママありまして。
この図式も一神教を異文化として理解してゆく一助になるなら歓迎されるべきなのですが。
どうも、いたずらに一神教の内に多神教の残滓や影響がある事を指摘するばかりで、
多神教に類似の要素が、異文化システムの内でどのように機能するか、への考察につながらない事も少なくない。

つながらないばかりか異文化理解を阻害するような論旨もママ見られると思っています。

前からこうした一面的な図式の弊害(異文化理解の阻害)には疑問を覚えていたものですから、少し余談を書いてみました。
447世界@名無史さん:02/05/28 18:15
キリスト教が絵画の発展に果たした役割はどうでしょう?
あれは単にルネサンス時代のローマ教皇庁が、パトロンになったという
だけですか?
448世界@名無史さん:02/05/28 18:53
>>447
キリスト教が絵画の発展に果たした役割は、
ルネサンスだけではないと思われ。
あれはどちらかというと、キリスト教のモチーフを
絵画等に取りながら、実際のところは人間の実在の美を
追求していたと思う。
キリスト教は、偶像崇拝を禁止するユダヤ教から発展していて、
最初、原始キリスト教、ローマ帝国に弾圧されていたころ、
その頃はまだ、キリストの似姿を描くことはなく、キリストは
神の子とかいた、頭文字などがカタコンベ(地下墓所だったかな)
に残っている。しかし、その後、じょじょにキリストの姿が
描かれるようになる。最初、キリストの姿は今、大方の人が
思い浮かべる姿ではなく、青年の姿だったんよ。
本筋から外れることでも、実際のところ、目で見る聖書のほうが
一般の人にはわかりやすいよね。(文盲が当たり前だし)
また、キリスト教神学では、目に見えない父なる神の子として
生まれたイエス・キリストは目に見える人間の姿として生まれ
(受肉)たから、キリストの姿を描いても良いという考え方も
できてきたんだ。
ビザンティン美術(東ローマ帝国の一部、コンスタンノープル)
の粋のハギア・ソフィア礼拝堂のモザイク画とかは、ルネッサンス
より前だし(何年とはっきりいえなくてごめん)、羊皮紙に描かれた、
聖書の写本なんかはかなり古いものもある。5世紀のものとかね。
(レスかいてるのが普通の主婦だし)
ルネサンス前のキリスト教会絵画は、教会の権威が強い次代のもの
だから、やや硬い感じがするね。でも、ベリー公の祈祷書なんかは
青い色がとてもきれいで、ため息が出るよ。
キリスト教は、ヨーロッパの異教的な部分も飲み込んで、洗礼を
したと思う。そんなわけで、キリスト教が絵画の発展に果たした
役割は、ルネッサンスだけでないと思う。
449世界@名無史さん:02/05/28 20:58
>>447
キリスト教が絵画の発展に果たした役割
私は、>>448の書かれている事に全部賛成です。

私は東方正教会と宗教美術の関係はわからないので、西欧美術と西欧キリスト教の関係について書いてみます。

結論から書きますと、
美術家達にインスピレーションを与えつづけたのが、西欧キリスト教と西欧美術の根本的な関係だと思います。
私も>キリスト教が絵画の発展に果たした役割は、ルネッサンスだけでない、と思います。

>ルネサンス時代のローマ教皇庁が、パトロンになったという
ルネッサンス以前も、ルネッサンス期を経てしばらくしても、西欧では絵画は独立した美術のジャンルとはみなされていませんでした。

当時は、最高の美術は教会などのモニュメンタルな建築であり、彫刻や絵画は建築に含まれる要素とみなすのが主流の観念でした。
彫刻と言っても壁面を飾るレリーフも含まれますし、絵画と言っても壁画のことで、タブロー画は習作の類でした。後ステンドグラスも忘れられません。
>>448の方が書いてられる祈祷書や装飾写本の類も基本的には教会の備品です。

ですのでローマンカソリックが西欧「美術」の発展に果たした役割は、ローマ教皇庁というかカソリックの教会組織が、パトロンになったということではありますが。
単に「絵画」のパトロンになったわけではありません。
建築を頂点とした教会美術全体のパトロンでした。

このような美術のジャンル観念は各国の王朝にも継承されバロック期、ロココ期を通じて続いていくことになります。
この観念が崩れてゆくのは、a「宗教改革を経て挿し絵入りの聖書が印刷されるようになる動き」を経て
b「ロマン主義絵画を経てタブロー画が市民階層の自宅装飾用にも購入されるようになって以降」にかけてです。

で、西欧ではキリスト教が美術家達にインスピレーションを与えた影響関係ですが。
ことに後期ルネッサンスから、バロック時代にかけて、啓示や、奇跡などの超自然的な主題を絵画化するために多数の画家が様々な技法を磨いたりもしました。
西欧絵画という限定をするなら、こうした影響の方が「ローマ教皇庁が、パトロンになった」ことよりも根本的な影響と言えるはずです。
カソリックではなくプロテスタントの方の影響でも、デユーラーなど宗教画もありますし、ラファエロ前派も宗教主題を多数描いてます。

>キリスト教は、ヨーロッパの異教的な部分も飲み込んで、洗礼をしたと思う。(>>448
って言うのも鮮やかな指摘で。
私は、北方ルネッサンスの絵画を強く想起しました.(北方ルネッサンス絵画はキリスト教主題のみではなく異教的な主題の絵画も多いですが)。後、歴史的脈絡は省きますけどブレイクなんかも「異教的な部分も飲み込んで、洗礼をした」という印象を覚えました。
450世界@名無史さん:02/05/28 21:11
最近修復が終わって、鮮やかな色彩がよみがえったミケランジェロの
「最後の審判」ですが、あれは対抗宗教改革の時代に、破壊の危機に
さらされたことがあったんですよね。
教皇パウルス4世は、最初壁画の全面的な取り壊しを検討したのですが、
結局腰布を描き加えさせることにしたとか。
1596年には、教皇クレメンス8世が再び取り壊そうとしましたが、
聖ルカ・アカデミーの画家たちの嘆願によって未然にくいとめられたそうです。

(教皇庁にとっては公的イデオロギーに反する反正統的解釈と異端の一歩手前の
問題性をはらんだ作品だったので)

にもかかわらず、結局この壁画を破壊しなかったというところに、ローマ・
カトリック教会の寛容性や普遍主義や歴史主義を見るという人もいますが。


451448:02/05/28 21:39

ローマカトリック教会の寛容性について、
それにかんがみ補足説明ですが、キリスト教は
(本来は)偶像崇拝を禁ずる宗教です。
(先ほどいいましたが)
今は、東方正教会と、カトリックは別の宗派ですが、
以前はふところを同じくしていました。同じくしていたから
といっても、すでに前者は典礼がギリシャ語であり、(それ
は思想的にもヘレニズム文化の影響がある)後者はラテン語を
典礼に用いてきました。思想的、神学的にも違いがありました。
11世紀(だよねえ、たしか、はらはら)に決定的に分裂する
まえに、もう2つの宗派に分かれていたようなところもありました。
2つに分裂する前、8世紀ごろ(だよねえ〜)教皇権の基礎を
確立したカトリックは、東ローマ帝国の権威をバックボーンにした、
東方正教会(オーソドクス)と、対立を激しくするようになりました。
そして、(本来は偶像崇拝を禁止いていたにかかわらず)東西
(カトリック)教会共にキリストやマリアのイコン(聖像画)をかか
げるようになっていました。
それに対して当時の東ローマ帝国の皇帝が、西方教会(カトリック)
に、偶像崇拝という理由で聖画像破壊運動(イコノクラスム)をつきつけ
それを推進します。しかしローマ教皇はそれに従いませんでした。
このとき、おおくの絵画(聖画イコン)や聖像が破壊されました。
この動きは1世紀以上続きました。
また、カトリックにたいし、プロテスタント(新教)が起こったときも
聖書のみによる信仰ということで、彫像、絵画がだいぶ破壊されました
(絵画は多く残ったとおもわれます)。
452世界@名無史さん:02/05/28 22:07
ローマカトリック教会の寛容性について

私は、聖書と異端運動に興味があって、信者の方には申し訳ないですけど、カソリックには割りと意地悪な見方をしちゃうんですよね。
特に、アルビ派にはロマンチックな感覚も含めて惹かれますので、アルビ十字軍を指導したカソリックが寛容と言われるとちょっと納得しづらいです。

ヴァチカンは、(現存する)世界最古の官僚組織、でもありますし。
ローマカソリックの寛容性というのも、意地悪な言い方をすれば、保守中道ゆえの幅の広さでは、と思いますです。
>>450のお話を読んでそんな思いを強くしました。

教会組織と信仰内容は一応分けて考えたいです(むづかしいですが)、はい。
ヨハネ=パウロ2世のエキュメニズム運動は、偉大な達成が多かったと思っています。
ですから、カソリック教会を全否定するわけではありませんが。
453世界@名無史さん:02/05/28 22:07
世界史野郎Aチームっていうとこにこんな書き込みが
ありました。どう思いますか?
某歌手のコメントをいじったものだそうです。

ネロです

なんかここでいろいろ言われてるけど、ネロは自分でもキリスト教徒のことを考えてあげる気持ちが足りなかったなって反省してる
ネロが誤解されるような迫害をしたばっかりに、ネロを応援してくれてるローマ市民のひとたちや兵士、その他たくさんの人たちに疑惑を持たれてしまったこと、深くお詫びします。
あのときあの迫害には、ローマが放火されたから全員で一体となって犯人を罰したい、ネロの街が燃えちゃったんだよ?
黙ってていいの?黙ってる暇なんてないよ、ネロが皇帝として時間を共有できるのもあと少しなんだからがんばろうよ、って思いがほんとうは
込められてたの。悪辣なやり方でそれが伝わるはずない、それがわかんなかったネロはホントばかだよね。ネロはキリスト教徒を傷つける
気は全然なかった(ウソ)。しかも放火犯じゃなかったなんてネロ自身もすごくショックで(ほんとは朕が部下にやらせたの)、言葉が出ない。キリスト教徒に本当に心からあやまりたいです(これもウソ)、
ごめんなさい(なんてね)。そしてこんなバカなネロだけど、
これからも応援してね。みんなほんとにごめん(愚民どもめ、うるさいわ!)
454世界@名無史さん:02/05/28 22:20
>>453
どう思うかと問われると困ってしまいます。
あの世界史野郎Aチームのスレは、冗談、おふざけのスレですので
(2ch用語でネタスレってヤツですね)

私は捨て置いておいても構わないかと思うのですが。
逆にコピペされた意図をお聞きしたくなってしまいます。
455448:02/05/28 22:43
>>452
ローマカトリックは現存する世界最古の官僚組織。
そうですね。ローマカトリック教会は教皇(パーパ)を
ピラミッドの頂点にすえた、組織です。西欧世界の
歴史の背後につねにありました。
これに、対して東方正教会はこういった強い権力の
ピラミッドはありません。
なにせ、教皇は神の代理人ですから。教皇は神より
低いものだけど、一般ピーポーよりは大いなるものですし。
教皇は、天国の鍵をもつペテロ(岩の意味、教会の礎)の
後継者なんですし。カトリックは、地上にある神の国と
いうところなんでしょうかね。
だから、聖俗併せ持つことで続いてきたんでしょう。
456世界@名無史さん:02/05/28 22:44
>>452
ただ、現在の英国国教会やロシア正教会は、ローマ・カトリック教会に
比べてある種の「活力」を失ってしまっているように思えるのですが。
(あくまで印象です)
457442:02/05/28 22:58
>>445-446
443師、ご教授いただきありがとうございました(誤変換に非ず!)

極端な意見では、
「神への祈りとは所詮、自己の力を引き出すための媒介にすぎない」というものがありますが、
そういった先人たちの試行錯誤を知るといろいろと考えさせられるものがありました。
458世界@名無史さん:02/05/29 18:06
>>449
>ルネッサンス以前も、ルネッサンス期を経てしばらくしても、
>西欧では絵画は独立した美術のジャンルとはみなされていませんでした。
>タブロー画は習作の類でした。

そんなことはありませんよ・・・・
ミニアチュールや祈念用の聖画、祭壇画をみてくださいな。
それと宗教美術を離れて、世俗美術ですね、様々な独立した絵画がありますよ。
彫刻や絵画は、教会などのモニュメンタルな建築に含まれる要素とみなされていて、
ミニアチュールも教会の備品であるから例外でない、といった理論もよくわかりません。
中世美術の特徴として、建築に絵画や彫刻が従属しているという場合は、
あくまで物理的な意味でいうんですよ。
例えば、ゴシック聖堂の扉口の彫刻群だとか、穹窿のモザイク壁画とかですね。

それと>>448さんが挙げられている「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」は
正しく貴族のための豪勢を極めた時祷書であって、
全く教会の備品なんてものではないです。

>このような美術のジャンル観念は各国の王朝にも継承されバロック期、
>ロココ期を通じて続いていくことになります。

これもちょっとおかしいですね。
確かに、建築と彫刻と絵画の融合というのは南方バロックの十八番ですが、
だからといって絵画が建築に従属していた、あるいは上位である、
という事実は認められないと思います。

>a「宗教改革を経て挿し絵入りの聖書が印刷されるようになる動き」
>b「ロマン主義絵画を経てタブロー画が市民階層の自宅装飾用にも購入されるようになって以降」

宗教改革以前にも、民衆層に聖書主題の版画は出回っていました。
ですから、これによって建築>絵画という図式が崩れたとは、とても思えません。
それとロマン主義以前にも、タブロー画は市民階級が購入できるものでしたよ。
古くは15世紀のイタリア、17世紀のオランダフランスといった具合に。

私が思うに、建築>絵画という定式が1800年代前後まで残存していて、
それから崩れていったというのは、誤りだと思います。
そうでなく、中世には概して絵画や彫刻は建築に従属するものであって、
当然に建築>絵画と認識されていた。
その後、諸原因から、絵画が建築から解放されタブローとして制作されることが多くなり、
また表現力が豊かになったとき、もはや建築>絵画と誰も考えなくなった、
ということだと思います。
459=449:02/05/29 20:57
>>458
どうもありがとうございます。
えーと、質問です。
>それと>>448さんが挙げられている「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」は
>正しく貴族のための豪勢を極めた時祷書であって、
>全く教会の備品なんてものではないです。

これですが、貴族の館に付属した教会の備品なのではありませんでしたか?
そういうつもりで書いたのですが。
どうでしょうか?

>私が思うに、建築>絵画という定式が1800年代前後まで残存していて、
>それから崩れていったというのは、誤りだと思います。

これについては、それから崩れたと主張するつもりではありませんでした。
一方、上層には建築>美術という観念は1800年代前後まで残存していたと考えられます。
社会階層によって観念に拘束される強度は異なったと思います。

書き方が曖昧でしたことは、すみません。
崩れる過程と、その動因を私的しようと思いました。

>その後、諸原因から、絵画が建築から解放され
の諸原因の内主要な物、を挙げたつもりです。
460世界@名無史さん:02/05/29 23:55
>>451
>ビザンティン美術(東ローマ帝国の一部、コンスタンノープル)
>の粋のハギア・ソフィア礼拝堂のモザイク画とかは、ルネッサンス
>より前だし(何年とはっきりいえなくてごめん)

ハギア・ソフィアにはイコノクラスム以前のモザイクは残っていません。
いま残っているモザイクは10−13世紀くらいのものです。

でも、十分、西欧のルネサンスよりは時期的に早いですね。
絵画的にも、ハギアソフィア2階のデイシスは、ジヨットあたりよりはよっぽど
"進んだ"表現に見えるな

イコノクラスム以前のビザンティンモザイクとしては、ラヴェンナのサン
ヴィターレ聖堂なんかが有名ですね。人の顔の表情にローマンモザイクの
特徴が残っていて、古代の残照という感じです。
461世界@名無史さん:02/05/29 23:59
ビザンツの芸術復古としては、コーラ修道院(カリエ・ジャミ)のフレスコ画も
いい。

同時代の西欧にあれだけの表現力のある画家はいたと思えない。
462460:02/05/30 00:04
>>448だった。>>451じゃなくて
463448:02/05/30 09:14
いろんな、レスがついていてとても、勉強になります。
>>460
ハギア・ソフィアについて、ありがとうございます。図書館で、本を見て、
ああすごいな、と思いその印象を書いたのでした。
自分が、もうすっかりそういう世界から遠ざかっているつもりでしたが、
やはり、心惹かれるものはいいですね。いつか、その場に
逝ってみたいです。
ハギア・ソフィアは名前が好きですね。神の叡智というところなんでしょうか?
神の叡智と言うのは、美しい衣をまとった女性の姿でたとえられたと、何かの
本で読みました。思弁的、瞑想的な正教のイメージとあいます。
私は、高校の頃は、ルネサンスいいな、とか思っていましたが、30近くなり
ビザンティン美術の深みを持った姿にひかれました。ただ、もともと
専門的知識もありませんから、ついているレスは大変ありがたいです。
東方正教会、ビザンティン美術は、カトリック、西欧美術に比べ、脚光のあたり
方が弱いような気がします。

>でも、十分、西欧のルネサンスよりは時期的に早いですね。
>絵画的にも、ハギアソフィア2階のデイシスは、ジヨットあたりよりはよっぽど
>"進んだ"表現に見えるな

私も、そう思います。すくなくとも、ルネサンス期までは、東方正教会の方が
カトリックが拠点としていた西側より、文化的水準の高さを感じます。

>>449
>>458
建築、絵画発展についての示唆的な考察レスありがとうございます。


464世界@名無史さん:02/05/30 11:47
ええと、キリスト教では「罪」ということがよくいわれますが、
罪の意識というのは、実際のところ、欧米人の行動様式にどのくらいの
影響を与えているのでしょうか?

欧米人はよく「西洋の文化は罪の文化だ」とか、
「仏教徒はキリスト教徒ほど明確な倫理観をもっていない」とか
主張したがるようですが。
(つまり、倫理・道徳の面で西洋人は東洋人より優れていると
言いたいらしい)
465世界@名無史さん:02/05/30 13:05
>>464
これ、歴史的に検討するのすごく難しいテーマです。
>キリスト教では「罪」ということがよくいわれますが、

これは元々、旧約で半ば神話的表現で語られている、原罪思想の文脈から捉えていかないと検討が混乱します。
原罪思想って現代人の、少なくとも日本社会の通念からは凄く理解しづらいですし、
欧米人が考える「原罪思想」も、西欧社会がキリスト教をいかに受容したかという歴史に関るので、簡単に要約することはできません。

>欧米人はよく「西洋の文化は罪の文化だ」とか、
>「仏教徒はキリスト教徒ほど明確な倫理観をもっていない」とか
>主張したがるようですが

こういう意見は、文字通りの意味にとらない方がいいと思います。
>>460で紹介しましたが、17世紀の西欧社会は当時の中国文明に接したとき、物凄く衝撃を受けています。
倫理学についても、ライプニッツなどが中国の方が優れていると主張し、こうした意見は啓蒙思想家達に受け継がれました。

倫理学、という分野に限定するなら、17世紀の西欧人は、主に中国で接した儒教に驚いたわけですが。
同時に、「儒教が、当時の中国社会の社会秩序のバックボーンになっている」と理解して驚いたわけです。

欧米人が「仏教徒はキリスト教徒ほど明確な倫理観をもっていない」と言う場合、
仏教徒の間で、どの仏教経典が正統なものとみなされるのか判断が困難だ(儒教には『尚書』があります)、とか、
仏教の価値観では俗世間を捨てての修養という価値が、儒教やキリスト教よりも重きを置かれる、
(キリスト教にも俗世間を捨てる修道僧の伝統はありますが、西欧では、
修道院も社会との関係を取り結びながら発展しました――東方正教会や、エジプト、近東とは事情が異なります)
などなどの点が彼らの前提からは理解し難いがために生まれた、欧米人流の異文化誤解だとは言えます。

私が思うには、「仏教徒はキリスト教徒ほど明確な倫理観をもっていない」は欧米人流の異文化誤解ではありますが、
根も葉もない勘違いとも言い切れない点が面倒だと思います。

>罪の意識というのは、実際のところ、欧米人の行動様式にどのくらいの
>影響を与えているのでしょうか?

については、とりあえずは、時代によって違いますし、人によって違います、としか言えないです。
答になってないはずですが。簡単に議論できることでは無いと思います。

社会的事実としてはどうかと言うと、政教分離が達成されてからは、
宗教的な原罪思想と、日常的な罪悪感を混同することは欧米社会ではスタンダードではなくなっています。
もちろん、キリスト教ファンダメンタリストのように、原罪思想と、日常的な倫理観を混同する人々は現在でもいるわけですが、
こうした思想は社会的にはスタンダードではない、と一応は言えると思います。
※例えば、クローン人間の作製とか、旧来の日常的倫理観で判断が困難な問題が新たにおこると、繰り返し、キリスト教的な倫理観「も」動員されて社会的な議論になります。
※ですから「一応は」の限定を付けています。
466>>465の修正:02/05/30 13:19
>>465では、重要な点で不正確な表現がありましたので、修正、捕捉させていただきます。

×>社会的事実としてはどうかと言うと、政教分離が達成されてからは、
>宗教的な原罪思想と、日常的な罪悪感を混同することは欧米社会ではスタンダードではなくなっています。

修正>社会的事実としてはどうかと言うと、政教分離を経て、信教の自由を含んだ基本的人権の理念が定式化された後は、〜

捕捉>啓蒙思想家達は、キリスト教的な思想を乗り越えようとして、基本的人権の理念を構築した、と言えます。
理念が定式化された後も、社会的に実現されるまでは紆余曲折があったわけですが。
そういう意味では、「キリスト教で言われる『罪』」の観念も、
歴史的には、「欧米人の行動様式」に間接的影響を与えてきた、とは言えると思います。
が、宗教的な原罪思想と、実社会での罪悪感は混同して捉えない方がよいです。
例え、混同している欧米人が一部にいた場合でも、そこには混同がある、と指摘できた方がよいと思います。
467448:02/05/30 14:15
原罪とは何か?
私はこの点にしぼってだけ、お話します。
関連性まで示すと、ものすごく難しくなってしまうので。

キリスト教では「罪」を、道徳観からみた罪悪や法律上の犯罪
と区別しています。
(日本では「罪」と言う一言も、諸外国(キリスト教国ということで)
では、その内容によっていろいろな言葉があります)
そして、宗教的意味合いをもってこの言葉を用いています。これは、
人間の原初的、根源的な罪であるので「原罪」とよばれています。
原罪に関して、聖書(旧約聖書=ユダヤ教の聖典)では、「創世記」の中に、
その元となったエピソードがあります。

神は最初に世界のあらゆるものを創造します。
最初に創られた人間はアダムと(そしてその体の骨から創られたは女性の)
イヴでした。二人は最初、エデンの園に裸で暮らし、何不自由してはいませんでした。
しかし、あるときイヴが蛇にそそのかされて、アダムと共に、園の中央にある善悪を知る木
の実を食べてしまいます。そして、二人の目が開け、自分たちが裸であることに気付くのです。
その木の実は神によって、食べることを固く禁じられていました。
ここで、初めて人間は神にそむいたのです。神は、(知恵を得た、2人が園の中にある生命を
得る木から、木の実をとって永遠に生き続けるのをおそれ→ここを抜いて聖書を読む人は
多い)罪を犯した2人を、楽園から追放し、男には労働、女には出産の苦しみを与えます。
人間は額に汗して働き、やがて地の塵になるよう(死)運命付けられたのです。
そして、その罪は消えることなく、その子孫に受け継がれることとなりました。
これが、原罪についての起源的エピソードです。

原罪は神にそむく罪ですので、人間誰でも持っているとされます。
キリスト教ではイエスが十字架の死で、その罪をあがなった(贖罪)とされ、
キリストを信じるkとにより、罪から解放され永遠の生命を得ることが、
信仰の教義になっています。

ただ、日本人にとって(その罪と言う観念)は分りにくいものです。
カトリック作家の遠藤周作「海と毒薬」等の作品、三浦綾子「氷点」で
この問題に向かい合っています。
「氷点」が、私には原罪と言う点では、分りやすかったのですが。
どんなに清い人間でも、知らずに罪を侵しているということの可能性。
分りにくく、長くなってどうもすみませんせした。



468世界@名無史さん:02/05/30 14:52
>>465
>>466
>>467
どうもありがとうございます。
こういうことを主張する欧米人は、学者よりもジャーナリストや一般人に
多いようです。
そういう書き方をしたほうが読者ウケする、ということもあるのでしょうけど。
ようするに、専門家でもない人間が生半可な知識を振り回している、
という面があるようで。
469=465:02/05/30 15:09
>>467
どうもです。
「原罪」について解説していただけたので、勝手ですけど、少し捕捉させてください。

>キリスト教では「罪」を、道徳観からみた罪悪や法律上の犯罪と区別しています。(>>448

この議論は、多分ここで戸惑う人が少なくないと思います。
戸惑いは、道徳/倫理の日本語の概念と、欧米語での概念の差違によります。

興味のある方はお手元の日本語辞書を調べていただきたいのですが。
普通、日本語辞書には、道徳は「社会的に共有された良い/悪い(good/bad)の価値尺度」といった意味が記されているはずです。
倫理の方は「個々人が内面的に有する善い/悪い(just/eveil)の価値尺度」といった意味が記されているはずです。

私も、自分ではきちんと調べたことは無いのですが、
上に書いた道徳/倫理の辞書的な定義の違いは、日本語に伝統的な差違ではなく、
明治期の翻訳語が関って生じた差違だと聞きます。

「道徳」の方が明治以前の意味が継承されてて、「倫理」の方は明治以前の意味が変質されたはずです。
ですから、辞書に書かれているような道徳/倫理の意味の違いは、普通日本語の日常会話では意識されることがマレです。

例えば、日本語で「人倫にもとる」と言う表現が、普通に意味が通じますが、
英語でこれをEthics(≒倫理)を用いて表現をしようとするとなかなか苦労すると思います。
Immoralと一言で言った方が早い。が、moralはどちらかと言うと「道徳」に近似の概念なんです。

欧米人が「仏教徒はキリスト教徒ほど明確な倫理観をもっていない」という意見は
少し私なりに意訳すると
「仏教徒(個々人)は、キリスト教徒(個々人の)間での明確な議論に用いられるような型では倫理観を持っていない」といったことを意味しているはず、と思われます。

これが、>>465で>>「仏教徒はキリスト教徒ほど明確な倫理観をもっていない」とか
>主張したがるようですが
>こういう意見は、文字通りの意味にとらない方がいいと思います。

と示唆したことの本意です。

私は、西欧人がこうしたEthics/Moralの差違を思想的に整理したのは、歴史的にはそう旧い時期のことではなく、近代以降であるように思っています。

が、西欧中世史の阿部謹也さんなんかは、こうした思想に関連した概念は、
中世から西欧人がキリスト教を自分たちなりに咀嚼しようとした長い積み重ねの上に形成された、という主旨のことを主張されてます。
正確に言えば阿部さんは別に「Ethics/Moralの差違」を問題にしているわけではないのですが。
例えば阿部さんの『西洋中世の愛と人格』に収められた諸編などが参考になると思います。
470世界@名無史さん:02/05/30 15:23
確か英語のEthicsはギリシア語のエートスが語源だったと思います。
この「エートス」という言葉自体、現代語にはなかなか翻訳しにくい言葉
でして(真摯で高邁な性格と訳してもぴったりこない)。
471世界@名無史さん:02/05/30 15:40
なんまんだぶ〜なんまんだぶ〜。
472世界@名無史さん:02/05/31 20:42
「ナチズムにはキリスト教の影響がある」
という主張についてはどうでしょうね?

よく引き合いに出されるのが、アウシュビッツの強制収用所の門に、
ドイツ語で、
「働けば自由になれる」
と書かれていて、これはキリスト教からきた言葉だ、ということですが。
473世界@名無史さん:02/05/31 21:10
>>472
ナチは、反カソリックでもありましたし、
ナチ思想とキリスト教の共通点は、ユダヤ民族差別と反マルクス主義くらいだと思います。

「千年王国」みたいな言葉のイメージをナチが借用しているとは思いますが、これは影響というようなものではなく内実が全く異なると思います。

「労働による自由」キリスト教から来た言葉ですか?
ちょっと思い当たらないのですが。どの辺でしょうか??
474世界@名無史さん:02/05/31 21:25
私が参照した『20世紀特派員』(産経新聞社)からの引用ですが、

この「アルバイト・マハト・フライ」の意味は、ナチズムに詳しいという
日本人ガイドが思い付きで言ったような単純なものではなかった。それどころか
ナチス体制下の強制収容所に必ず書いてあるこの標語には欧州思想史の根幹に
かかわる問題が含まれているのだ。
ミュンヘン郊外にあるダッハウ強制収容所はナチス政権が最初に建設した収容所
だ。そこで、ギムナジウム(ドイツの中・高校)の生徒に収容所の歴史的な意味を
説明している五十五歳の歴史科教師、ハーゲ・ドルンによると、
「アルバイト・マハト・フライ」を最初に提唱したのは十九世紀ドイツでセツルメント
(貧民救済)運動を始めたカトリック神父のケトラーだった。彼は産業革命の進行と
人口増加で急速に進む都市の荒廃を憂えて、「灰色の家」をミュンヘン市内に設置した。
ケトラーによると、新約聖書の「パウロの使徒行書」の内容には「勤労こそ世の中の邪念を
捨てさせてくれる」という意味があり、「社会からはじき出された失業者と犯罪者を
救う道は労働にある」と唱えたのである。
文字どおり「労働こそあなた自身を救う」というわけだが、実際、ケトラーの
始めた「灰色の家」は失業者対策としての職業訓練所的な側面が強かった。
しかも、ケトラーにとってキリスト教社会になじまないユダヤ人は矯正を
必要とする人々だったのである。

475=473:02/05/31 22:41
>>474
どうもです。
なるほど。

>十九世紀ドイツでセツルメント(貧民救済)運動を始めたカトリック神父のケトラー
という人のことは私はよく知りません。
が、紹介された「使徒行伝」のケトラー解釈は、カトリック伝統的なものではない、とは言えます。

推測になりますが、紹介された「使徒行伝」解釈は、カトリック聖職者であるケトラーが、新教が優勢だったドイツの宗教文化の内で独自に唱えたのではないか、と思えます。

一方、「労働による自由」は、確か、強制収容所の標語に用いられたのみでなく、ナチが一般大衆向けにも用いたキャッチフレーズの1つだったと思いますが。
強いて言えば、プロテスタント的な職業召命(大要では>世俗の職業であっても天命のようなものである)が見られる、と言えるかもしれません。
その意味では、キリスト教とまったく関係なしとも言えないでしょう。

が、20世紀になると、第一次大戦前後の頃から、カソリック聖職者の間で、教会内改革運動が生まれています。
労働司祭と言って、聖職者も一般的な労働に従事し、貧困などの社会問題に直接関わりを持つべきだ、という運動がカトリックの下部で起きています。
おそらく、「灰色の家」もそうした運動のルーツの1つなのでしょう。

この労働司祭の運動は、「解放の神学」と呼ばれるトレンドにもつながり、現在も南米やアフリカなど各地で推進している聖職者がいます。
その意味で、紹介されたケトラーと言う人の思想も重要なものなのだろうと思います。

が、ドイツでは労働司祭達もナチ政権に迫害を受けました。
ですので、「労働による自由にキリスト教(特にカトリック)の影響がみられる」とする『20世紀特派員』(産経新聞社)の要約は、論旨に無理があるように思えます。

ことに、「労働による自由」を強制収容所の標語として扱う事例については、
もし、これをキリストの影響を受けたものだとすれば
仮定の話ではありますが、ナチによるキリスト教思想のパロディ化と言えると思います。
それもかなり毒を含んだパロディ化になると思いますので、やはり、影響を受けたという判断は不適当なものだと思います。
476世界@名無史さん:02/06/01 08:15
>>474
>ナチス体制下の強制収容所に必ず書いてあるこの標語には欧州思想史の根幹に
>かかわる問題が含まれているのだ。

>文字どおり「労働こそあなた自身を救う」というわけだが、実際、ケトラーの
>始めた「灰色の家」は失業者対策としての職業訓練所的な側面が強かった。
>しかも、ケトラーにとってキリスト教社会になじまないユダヤ人は矯正を
>必要とする人々だったのである。

『20世紀特派員』(産経新聞社)の筆者は、ナチによるユダヤ民族差別が、キリスト教からの影響だ、と
暗に示唆しようとしてるのかな?
前後の文脈読まないと判断つけ難い。

仮にそうだとしても、やはり論証、弱いと思うな。
西欧のユダヤ民族差別が、歴史的に西欧のキリスト教と関係ある、は正しいが。

>>474で紹介されてる部分だけでは論証弱いと思う。

>キリスト教社会になじまないユダヤ人は
とあるが、フランスやドイツのユダヤ系は18〜19世紀、富裕層を中心に、随分西欧社会への同化が進んでいたから
ミュンヘンでの同化事情とか、失業者の間でのユダヤ系の比率とかわからないと、論証としては弱い。
477474:02/06/01 12:51
>>475
>>476

「ヒトラーは第一次大戦後のドイツでそうした反ユダヤ的なスローガンを掲げ、
大衆に根強いユダヤ人差別を前面に押し出すことによって政治を大衆運動
として成功させたのだった。しかし、強制収容所でのユダヤ人虐殺の印象が
あまりに強かったため、ヒトラーとナチスだけが反ユダヤ主義に陥ったかの
ような誤解も生じている。」

と前置きがあって、私が引用した箇所の次に、

「ナチスはこのケトラーの言葉を強制収容所にかならず書き込ませていた。
ドイツ社会の犯罪者や脱落者を社会復帰させるための矯正という意味がそこに
込められていたことは疑いない。実際、ナチが建設した初期収容所であるダッハウの
巨大な屋根には、すぐに目につく白ペンキでこう書いてあった。
「自由に至る道はたった一つしかない。その道標は服従、勤勉、誠実、秩序、
清潔、節度、真実、犠牲、そしてとりもなおさず祖国への愛である」
収容された人たちの中には、ユダヤ人だけでなく社会民主党員や共産党員ら
政治犯、同性愛者もいたのである。

英国の歴史家、E・H・カーは「危機の二十年」や「ナショナリズムとその後」
のなかで、十九世紀末に英国が人類史上最初の強制収容所を南アフリカに設けた
事実を指摘し、個人のイデオロギーや思想を強制収容所で矯正しようとしたのは
単にナチズムだけでないと断定している。
カーによると、そうした時代の理念となったのが、ダーウィニズムだった。」

このあと、ダーウィニズムやジンゴイズムについての記述がありますが、
この文章を書いた記者は、ナチズムは突然変異的に発生したのではない
ということをいいたかったようです。




478474:02/06/01 12:53
ちなみにケトラーという人物については、

▼ウイルヘルム・ケトラー(1811−77年) 
カトリック聖職者で1850年、マインツの司教に就任。政治、社会問題に
関心が高く、1848年のフランクフルト国民議会や1871−72年の
ドイツ国会の議員にもなっている。労働者階級に対する福祉は教会の責務
であるとの考え方に基づき、社会活動に積極的に関与した。

と解説されています。
479世界@名無史さん:02/06/01 13:32
>「ナチズムにはキリスト教の影響がある」 (>>473
>ナチによるユダヤ民族差別が、キリスト教からの影響だ(>>474
>ナチズムは突然変異的に発生したのではない (>>477

これらは歴史的深度がまったく異なる話題だ。

特に、>ナチによるユダヤ民族差別が、キリスト教からの影響だ
だが、「ヨーロッパのユダヤ民族差別は、キリスト教会の影響だ」は正しく、中世西欧や、その前末期ローマ帝国の時代まで溯らないと経緯を整理できない話題だ。
(歴史的深度は深い)

>個人のイデオロギーや思想を強制収容所で矯正しようとしたのは単にナチズムだけでないと(>>477
これも歴史的には正しい。
ヨーロッパ諸国は、近代化と並行して、浮浪罪なんて刑法を作って、定職につかないものを収容して矯正しようとしたり
精神病院を作るようになった。
精神病院の収容基準は当初は幅広くて、病的に性欲が強い者、なんてカテゴリで密通者を収容したりもしてた。
(精神病院の収容基準が厳しく限定されるようになる過程はそれだけで歴史研究のテーマになる)

これらは、西欧近代化の歴史のダーク・サイドで、こうした面を研究しているのは、例えばM.フーコーなどが有名。

>ナチズムは突然変異的に発生したのではない
は多分歴史的にも正しい主張だと思う。

が、それを言わんがために、「ナチズムにはキリスト教の影響がある」と言うのはやはり無理がある主張。

「ナチズムは西欧近代化の思想が一部で極端化したもの」と言われるのなら、首肯できる。
480474:02/06/01 21:01
>>475
>>476
>>479
ご回答ありがとうございます。

ちなみに、塩野七生氏は、『ローマ人の物語 V 勝者の混迷』(新潮社)で、

「イエス・キリストは、人間は『神』の前に平等であるといったが、彼とは
『神』を共有しない人間でも平等であるとは言ってくれていない。それゆえ、
従来の歴史観では、古代よりは進歩しているはずの中世からはじまるキリスト教文明も、
奴隷制度の全廃はしていない。キリスト教を信ずる者の奴隷化を、禁止したに
すぎない。だから、ユダヤ教信者を強制収容所に閉じ込めるのは、人道的には非でも、
キリスト教的には、完全に非である、と言いきることはできない。アウシュビッツの
門の上に掲げられてあったように、キリスト教を信じないために自由でない精神を、
労働できたえることで自由にするという理屈も成り立たないではないからである」

と書いています。
もちろん塩野氏は歴史学者ではなく作家ですが、これを読んだ人の中には
誤解する人も出てくるかもしれませんね。
481世界@名無史さん:02/06/01 21:50
塩野さんてDQNなんだね。
イエス時代と、その後のキリスト教との差別化を同列にあつかってるし、
善きサマリア人のお話もしらないのね。
それに福音書の中に、父なる神を信じていさえすれば平等なんてことは
書いてないんじゃないの?

あと、奴隷云々の思想的根拠はアリストテレスだよ。
ローマ史とかやってんのにアリストテレスの思想も知らないの?
480さんが紹介してくれたおかげで、無駄なお金使わなくて済んだよ。
ありがたう。
482480:02/06/02 11:08
>>481
あとですね、塩野氏は『男たちへ』(文芸春秋)のなかで、

「あるとき、外国人のほうが多いシンポジウムの席で、日本人の働き好き
を弁明する羽目になった。
(中略)
キリスト教徒にしてみれば感じるのは当然の、労働につきまとう忌まわしい
イメージについても、お話しする必要があるように思います。
アウシュヴィッツの強制収容所の鉄門の上には、ドイツ語で、労働は精神を
自由にする、と彫まれていました。ヨーロッパ人ならば知っている事実です。
ただ、これはナチの独創でないこともご存じでしょう。
キリスト教では、とくに中世のキリスト教では、奴隷貿易を認めていました。
売り買いする奴隷が、キリスト教徒でなければよいという条件つきでしたが。
それは、キリスト教の信仰者でない者を、肉体的な労働できたえなおすことによって、
異教徒である、またはいまだキリスト教を知らないこれらの人々に、精神の自由を与え、
最終的にはキリスト教徒として救ってやるという、彼らなりに論理的な帰結だったのです。
だから、奴隷貿易は悪ではなかった。そのちゃんとした大義名分が、二十世紀まで生き残ったのが、
アウシュヴィッツの鉄門上の文句ということです。」

キリスト教史の専門家からみたら、この発言には間違っている箇所がありますか?
483≠481:02/06/02 12:49
>>482
>>482で紹介された塩野さんの意見についてです。

>彼らなりに論理的な帰結だったのです。
>だから、奴隷貿易は悪ではなかった。そのちゃんとした大義名分が、二十世紀まで生き残ったのが、アウシュヴィッツの鉄門上の文句ということです。

さすがに、塩野さんは文学者なので、レトリックに長けています。
私は>>482で紹介された意見の論旨は、きわどい線を縫っています。

間違いとも言えないですが、背景の西欧史を考えると、とても一面的です。
西欧の奴隷貿易の歴史の一面だけを強調した型になっている。
そのために、大変、誤解を招き易い。

塩野さんは文学者なので、その点に自覚的なのではないか、と思います。

けれど、>>480で紹介された塩野さんの意見の方は、いくつか誤った論述がみられます。
>奴隷貿易は悪ではなかった。そのちゃんとした大義名分が、二十世紀まで生き残ったのが(>>482
>キリスト教を信ずる者の奴隷化を、禁止したにすぎない。だから、ユダヤ教信者を強制収容所に閉じ込めるのは、人道的には非でも、キリスト教的には、完全に非である、と言いきることはできない。(>>480

この2つの主張の間には、内容面に大きな違いがあります。
484>>483の続きです:02/06/02 12:53
ナチズムとキリスト教思想の違いについて。

まず、>475に書いたナチズムとキリスト教の差違の件を捕捉します。
ナチズムには、民族差別と人種差別が恣意的に混同され、さらに優生思想と結びつけられた現代的な差別主義がみられます。

一方、カソリックや大方のプロテスタントは、宗教倫理から優生思想には反対しています。対象がクリスチャンであれ、非クリスチャンであれ、断種とか人口中絶には否定的です。

例えば、ナチ政権は精神病者を安楽死処分にしてましたが、一説によれば、これがヴァチカンに嗅ぎ付けられ、国際的に公表されそうになっったがために処分を中断したと聞きます。優生学的に問題がある、とした人物には強制断種などもおこなっています。
※参照≫山本秀行、世界史リブレット『ナチズムの時代』、山川出版社

仮に、影響関係云々を言うにしても、この点での違いは決定的なものとして、認められるべきです。

ただし、この件には反面もあります。(ナチズムとの関連ではありませんが)
例えば、ヴァチカンの人工中絶に極端に否定的な教説、この影響力は各国で社会的な議論を招いてもいますよね。
485世界@名無史さん:02/06/02 12:55
ある長さの線分が、はみ出さずに内部で360度回転できる最小面積の図形は、
正三角形の3頂点を「人」のように引っ張ったような図形と聞いた。
で、それは納得できる。

しかし理論上は、横がその線分と同じ長さで、縦が無限小の長方形であるというようなことを、聞いたことがある。
これはどういう理論?
486>>484の続きです:02/06/02 13:40
>>482で紹介された塩野説の一面性について
>キリスト教では、とくに中世のキリスト教では、奴隷貿易を認めていました。
>売り買いする奴隷が、キリスト教徒でなければよいという条件つきでしたが。

まず、この部分ですが、西欧史における奴隷貿易、という視点では、塩野さんの意見は一面的です。
例えば、次のように言うのが正しいです。
中世西欧では、カトリック教会が、無制限な奴隷狩り・奴隷貿易の対象を、非キリスト教徒に限定するところまで指導した。

日本語で書かれた西欧史では、体系的に論じられたもの、私もみたことないのですが、
ローマ帝国末期や、中世西欧では各地で奴隷狩りや奴隷貿易がみられました。

特に辺境部や、交易・旅行ルートの辺ぴな箇所で、海賊に襲撃された人たちが奴隷として売られるような事が珍しくなかった。

中世西欧では、初期にまだキリスト教に改宗していない段階のヴァイキング達がキリスト教徒、非キリスト教徒を問わず奴隷貿易に供しました。
後に、ヴァイキング達のキリスト教化が進むのと並行して、カソリック教会の指導も進んだので、今度は奴隷貿易の対象は、当時非キリスト教徒だったスラブ人などに限られるようになりました。

これら奴隷達が売られた先は、東方、イスラム圏です。
イスラム王朝や大商人に使用された白人奴隷の供給先はヨーロッパでした。

もし、中世を通じての白人奴隷の対象変化に、信徒と非信徒に差別的なキリスト教の特徴を見て批判する、というのなら、それはまた(今問題にしてる塩野さんの主張とは)別内容の主張です。
ここでは、中世と言っても時期によって違うが、カソリック教会も決して万能の存在ではなかった、と言っておきます。

中世西欧では、カトリック教会が、無制限な奴隷狩り・奴隷貿易の対象を、非キリスト教徒に限定するところまで指導した。

歴史的には、上は、歴史的限界は認められるものの、やはり中世カソリック教会の貢献とみなさざるを得ないはずです。
487>>486の続きです:02/06/02 14:09
>>482で紹介された塩野説の間違いについて

>キリスト教では、とくに中世のキリスト教では、奴隷貿易を認めていました。
売り買いする奴隷が、キリスト教徒でなければよいという条件つきでしたが。
>キリスト教の信仰者でない者を、肉体的な労働できたえなおすことによって、 異教徒である、またはいまだキリスト教を知らないこれらの人々に、精神の自由を与え、最終的にはキリスト教徒として救ってやるという、彼らなりに論理的な帰結

西欧史では、普通はこういう整理は唱えられていません。

この件は、もしかすると、ローマ在住の塩野さんが、私の知らないような歴史文書、あるいは研究学説を踏まえている、という事はあるかもしれません。
が、だとしたら、塩野さんは意見の主張と同時に、その論拠に言及すべきです。

正しくはこうです。
中世において、カソリック教会は、世俗的な労働の価値に重きを置く教説を唱えてはいなかった。
それどころか「二重道徳説」と呼ばれる教説で、俗人は聖職に預かる者より道徳的に弱い存在なので、キリスト教の教えを完璧に実行することができないのは仕方ない事である、と説いた。
この「二重道徳説」を否定したのは、新教であり、特にカルヴァン以降のプロテスタント諸派で、世俗の職業もそれに専心することは、推奨されるべきことと説かれた。

>キリスト教の信仰者でない者を、肉体的な労働できたえなおすことによって、 異教徒である、またはいまだキリスト教を知らないこれらの人々に、精神の自由を与え、最終的にはキリスト教徒として救ってやる

カソリックで、これに類した事が言われるようになったのは、中世ではなく、大航海時代以降のことです
大航海時代は、その初期が、中世末期に含まれることもありますが、この労働による異教徒矯正思想は、普通は近世のそれ、と言われます。

すでに書いたように、カソリックは伝統的に世俗的労働の価値を積極的に認めない伝統を長く持っていましたので、
大航海時代にカソリックで言われたのは塩野さんの要約のようなものではなく(塩野さんの要約はプロテスタント的)、もっと人種差別的なものでしたが。
今はそこの差違については置いておきましょう。

で、18〜19世紀はどうか?
と言うと、カソリック教会の方ではかえってこうした思想は後退していきます。
プロテスタントの方はどうか、と言うと教派ごと、また地域ごとにバラつきがみられます。

アメリカの新教会では、ずっと後まで唱えていた教派もある、とか。そうした状況です。
西欧では、カソリック、プロテスタントを問わず、異教徒の強制的教化の正当化は、近代に入って、特に、政教分離が社会的にも実現してから後退していきました。

>>475に書きましたが、カソリックの方で、世俗的労働の価値を再評価する動きが出るようになったのは、普通は20世紀に入ってからと言われます。
>>474で紹介していただいたケトラーと言う人の思想・社会運動などは、その先駆的なものなのでしょうが。
これは、社会的な貧富の格差などの社会問題への対応が説かれたもので「異教徒の教化」と言った内容ではない、と考えられています。
同じ考えから、塩野さんの言ってるような歴史整理は、普通はされていません。

※この件は>>474で紹介された、『20世紀特派員』(産経新聞社)の論旨への疑問を>>475で挙げました。>>476で挙げられている指摘も正しいです。
488>>487の続きです(まとめ):02/06/02 14:25
>>483-487の総括です
>>480>>482で紹介された塩野説の時代錯誤について

>>481の方が
>イエス時代と、その後のキリスト教との差別化を同列にあつかってる
と批判していますが。
私も同感です。同様の時代錯誤は>>482で紹介された意見にも見られます。

時代錯誤な説と言うのは、歴史的経緯が混乱し錯綜した型で唱えられているものですから、
その誤りを指摘するのは、どうしても長くなりました。
とりあえずのまとめとして、>>480>>482で紹介された塩野説の時代錯誤について総括します。

古代の間は、キリスト教も奴隷制を是認しています。
残酷な主人(奴隷の所有者)を批判しても、奴隷身分の人には奉仕を推奨もしました。

この件の理解の仕方には、いくつかの異見がたっているところですが。
私は、初期のキリスト教が、間もなく終末がやってくる、という観念を前提にしていたため、と考えるのが、非キリスト教徒が異文化としてのキリスト教を理解してくにはいいだろうと思っています。

ナチズムとの比較で話題の焦点にした、勤労の価値については、新約諸編では、直接語られている箇所はほとんど無いはずです。
旧約にも、勤労の勧ととれる箇所もあれば、「人間が労働をしなければならないのは失楽園による原罪への罰」といった説もみられます。
ですから、>>480や、>>482の塩野説も半ばは正しいことを言っています。

労働の在り方について、国家の在り方について、奴隷制の是非については、カソリックや、プロテスタントや、オーソドックス(正教)が、それぞれの立場で歴史的に、聖書を解釈してきた教説内容だ、と言えます。
すでに説明したように勤労の価値がキリスト教義と結び付けられるようになったのは、普通、ヨーロッパではプロテスタント、特にカルヴァン以降のことです。

私は、こうした歴史経緯を整理してくのが、キリスト教についての歴史的考察だろうと思います。
キリスト教は宗教思想ですから、キリスト教側では、例えばカソリックだったら、ヴァチカンが聖書の内容を正しく解釈した結果が教説になってる、と主張しても構わないのですが。
歴史的にみれば、教説内容にも歴史的経緯は跡付けられます。

紹介された塩野説の
>従来の歴史観では、古代よりは進歩しているはずの中世からはじまるキリスト教文明も、
奴隷制度の全廃はしていない。(>>480

というところは、「中世が古代より進歩しているはず」と言う点がまったくの歴史錯誤と言えます。
>>482
>彼らなりに論理的な帰結だったのです。
>だから、奴隷貿易は悪ではなかった。そのちゃんとした大義名分が、二十世紀まで生き残ったのが、アウシュヴィッツの鉄門上の文句

と言うのも、時代錯誤です。
大航海時代のキリスト教説と、現代に入ってのキリスト教的労働観の間には歴史的な断絶がありますし。宗教思想としても文脈が異なります。
489世界@名無史さん:02/06/02 15:19
>>484
>>487
>>488
ありがとうございます。
異教徒の権利を認めるローマ教皇や神学者や聖職者(インノケンティウス4世、
トマス・アクィナス、ラス・カサス)などに触れずにキリスト教史を論じるのは
あまりにも一面的ですね。
「コンスタンツの論争」や「バリャドリードの論争」では、一方の
当事者が異教徒だという理由だけで彼らを奴隷化したり、財産を
奪ったりすることに反対していますし。
490世界@名無史さん:02/06/03 10:28
キリスト教が日本であまり広まらなかった理由ですけど、教会側が
あまりにも杓子定規な布教の仕方をしたのも、その一因ですか?

ゲルマン人に対して布教したときは、ずいぶん柔軟なやり方(ゲルマン古来の
慣習も一部組み込むような方法)をとったと聞きましたが。
491世界@名無史さん:02/06/03 13:45
>>490
それに関しては、遠藤周作が短編小説集「母なるもの」の中で、
語っていた。精神風土的な問題として…

隠れキリシタンが、(きびしい時代を)生き抜いて、明治またキリスト教
の布教ができるようになったとき、神父たちは、隠れキリシタンが今でも
信仰を守ってるのを知り、感動し、接触をはかり、彼らが何を
拝んでいるのか知って、驚くと言う話。彼らが礼拝していたのは、
イエス・キリストでなく(彼らと同じ農婦の姿をした)聖母マリアだった。

遠藤周作は、自分が親の影響で(日本においては当時なじみのない)クリスチャン
になることで、日本とキリスト教のかかわりという問題について結構、
書いている。是非はあると思うが、この問題を考えるとき、貴重な作家だと
思う。

専門的見解については、誰かがこのスレにカキコしてくれると思います。
492世界@名無史さん:02/06/03 18:14
>>490
>キリスト教が日本であまり広まらなかった理由
については、いろいろな事が考えられています。

>あまりにも杓子定規な布教の仕方をしたのも、その一因
というのもよく言われる事で、考えるべきテーマだと思います。

他に、よく言われているのは次のような事でしょう。

●初期にキリスト教を受容した日本人(日本人キリスト教者の近代第一世代)の間では、佐幕派の士族出身者が指導者となった。そのため、彼らの指導方針には独特の偏りがあった。

●明治以後の日本社会では、伝統的なイエ制度を拡大した疑似家族主義が唱えられた(例えば、国民は天皇の赤子と言った神話的な言説)。キリスト教の内にある個人主義的な側面は、この疑似家族主義と軋轢を招いた。
この件については、キリスト教の内にある「個人主義的な側面」が日本の伝統的な地縁主義とも軋轢を招き易いことを併せ考えると理解が進むと思います。

●明治22年(1899)大日本帝国憲法で「信教の自由」が明文規定された後、ミッションスクールが創設されるようになった。
が、ミッションスクールでキリスト教に接する階層は、大正時代以降勃興する中産階層以上に限定された。
この層でのキリスト教理解は、傾向としてキリスト教思想と人道主義(欧米のヒューマニズムの日本的理解)とが渾然一体となった曖昧なものだったし、教養主義的に理解されることが多かった。

●明治24年(1891)明治政府が公布した「学校教育大綱」は、「神道(国家神道の儀礼)は宗教祭儀ではない」という理論を踏まえたものでで、信教の自由が形骸化された。
この件は明治32年(1899)に「宗教教育禁止令」が施行され、ミッションスクールでも宗教教育が禁止された事で完遂された。
内務省令で、日本国内におけるキリスト教布教が公認されたのが、同じ明治32年だった事も重視されるべきである。
それ以前のキリスト教布教は、未公認のものであり、欧米諸国との外交関係上施行された「キリスト教布教が公認」と「宗教教育禁止令」の同年施行には、明治政府の政治的意図が推測される。
当時の日本のキリスト教団の方も「神道は宗教ではない」との政府見解に迎合的だった。

●20世紀に入ってからの日本で、一時的にキリスト教の教線が伸びた時期があったが、この時の入信者の主体は、都市中産階級だった。農村や都市下層では教線が伸びなかった。
この件については「日本救世軍」の活動などの例外はあり。

○あまりにも杓子定規な布教の仕方をした
については、明治時代〜戦前の日本を訪れた外国人宣教者の方に、日本の文化-社会システムに対する理解が薄すぎた、と言う主旨の事はよく言われると思います。
これは、私はちょっと判断保留なんですが。
あり得る事で、そう言っても構わないのだろうな、とは思っています。

ただし、この件については、近代日本でのキリスト教宣教は、専任のキリスト教宣教者だけによったのではなく、
明治期に日本に招かれた各種知識人、技術専門家を通じても広まったという事情も考慮した方がよいと思います。

総合して個人的な意見を述べると、
日本社会の側からすれば、民主主義、個人主義、自由主義、社会主義、などなどの近代西欧思想とキリスト教は、短期間の間にほぼ同時に紹介されたため、言わば選択肢が多すぎた、と言えるだろう、と思います。
キリスト教の側について考えると、日本社会に伝統的な、地縁主義、大家族主義との思想的対話をうまく処理できてない、と言えるのではないかと思います。

それから神道との宗教思想的論戦、これは現在も進行中の課題なので、歴史的検討で結論づけることは困難です。

日本社会の方でも、神道は宗教なのか、宗教ではないのか、まとまった意見を聞くことはまれだと思います。
宗教だとしたらどういう宗教なのか、宗教でないとしたら、いつ頃からどのような経緯で宗教ではなくなったのか、などなどについてまとまった考えが聞かれないと思いますので。

キリスト教の問題としてだけ考えても有意義な検討にならないように思います。
493世界@名無史さん:02/06/03 18:16
>>490
>ゲルマン人に対して布教したときは、ずいぶん柔軟なやり方(ゲルマン古来の
慣習も一部組み込むような方法)をとったと聞きましたが。

>>490の質問主旨とははずれますが。
世界史板なのでちょっと言及させてください。

>ゲルマン人に対して布教したときは、ずいぶん柔軟なやり方(ゲルマン古来の
慣習も一部組み込むような方法)をとった

これは割りとよく言われることと思いますが。
長い時間の歴史経緯を圧縮した言い方で、少し不正確だと思います。

私が思うには、
ゲルマン人への布教に際しては、ゲルマン古来の慣習を一時にキリスト教化することはできなかった、
とでも理解した方が、歴史理解としては正解に近いように思います。

古代末期の宣教者達(アリウス派もアタナシウス派も双方)は、単身ゲルマンの部族社会を訪れ、殺されたり、追われたりしながら布教しました。
布教に成功した場合も、伝承によれば「部族に信仰されていた樫の樹の巨木を斧で打ち倒したが神罰を被らなかった」ので結果として、布教に成功した、
などと言う話が伝わっています。

古代末期〜中世初期には、ゲルマンへのキリスト教布教は、まず族長が改宗し、
族長が改宗したから、部族も信徒になると言う上からの改宗が主でした。
これは北欧への布教でも同じです。

キリスト教は、もともと都市部を拠点に広まった宗教(古代末期のこと)ですから、
西欧中世を通じて農村部での土俗信仰の残存は濃厚でした。
近世西欧の魔女狩りなどは、こうした背景を無視しては検討も理解もできません。

西欧中世を通じて復興した都市部から、異端(と呼ばれる)教派が多々でたことも、
ヨーロッパ人なりのキリスト教理解、受容の歴史として捉えられると思われます。

キリスト教史を検討することは、少なくとも西欧史を検討することに不可欠だと思う所以です。
494世界@名無史さん:02/06/03 20:44
>>491
>>492
>>493
ありがとうございます。
戦国時代末期から江戸時代にかけて、日本ではキリスト教に対する迫害が
続きますが、それはキリスト教そのものに対する反感というより、
そのバックにいるヨーロッパ諸国の植民地主義に対する警戒心や、
ヨーロッパ人が日本人を奴隷として売買したことに対する反感などが
混ざり合ったもののように思いますが。
もちろん、自殺の禁止、神の前での平等を説くなど、日本の支配階級にとって
邪魔な思想をキリスト教が含んでいるということもあったでしょうけど。
495494:02/06/04 08:55
前のカキコに少し補足しますね。
日本では、キリスト教を帝国主義や植民地主義と重ねて色眼鏡で見る人が
多いですけど、これは中国でも似たような状況らしいです。

2000年10月に、ヨハネ・パウロ2世が中国での殉教者120人を
聖人に列した際には、中国は
「帝国主義の栄光をひけらかす侮蔑的な行為」と激しくヴァティカンを
非難しています。
ヨハネ・パウロ2世は
「植民地支配勢力と結んで行われた布教活動は中国国民の利益と一致しなかった」
と19世紀から20世紀にかけての布教のあり方を謝罪してはいますが。
パール・バックの小説『大地』では、
「軍官学校で教えられたところでは、宣教師は宗教を売りものにして外国へ行き、
愚民を惑わして、何か秘密の目的で自分の宗派に引き入れるものだということであった」
という箇所がありますので、この時代には中国でそういうキリスト教イメージが
広まっていたらしい、ということが推測できます。
アジアの国々でこういうキリスト教イメージがつくられていくプロセス、というのも
興味深いテーマではあります。
496世界@名無史さん:02/06/04 18:34
>>495
>アジアの国々でこういうキリスト教イメージがつくられていくプロセス、というのも興味深いテーマ

そうですね。興味深いと思います。
私はこの方面は、断片的な事しか知らないので。
詳しい方のご意見をお聞きしたいと思います。

歴史の話題には違いないのですから、
歴史上の言説の主体がどこであって、対象はどうイメージされていたかの整理が肝要かと思いますが。
497=496:02/06/04 18:36
断片的な事しか知らないなりに、考えてみた事を書いてみます。

>>495
>中国は「帝国主義の栄光をひけらかす侮蔑的な行為」と激しくヴァティカンを非難
これは、私は政治的言説だと思うので、「帝国主義」は拡大解釈気味ではないかと思います。
間違ってると言う事ではなく、歴史的な話題の検討に付すには補正が必要かと思います。

植民地での宣教師については、丁度、植民地の人類学者(文化人類学者や社会人類学者)同様、
彼らが提供した情報が、植民地統治にも役立てられた、と言うことが多々あるわけですから。
これらを、西欧による植民地支配の協力者と見なす意見には根拠があります。

が、これらが教会の積極的方策なのか、各国政府の要求なのか、宣教師個々人の思想によるのかは時代により地域によりいろいろ違うし、歴史的変遷もあるはず、と予想されます。

戦国時代の日本に関して言えば、
キリスト教禁教の主体は、豊臣政権や江戸幕府なわけですから。
彼らの宗教政策(檀家制度)などと併せて考えれば、>支配階級にとって邪魔な思想をキリスト教が含んでいる
という要因が主で、
>バックにいるヨーロッパ諸国の植民地主義に対する警戒心
が従と言う整理の方がよいようにも思えますが。どうなのでしょうね?
個人的には、一向一揆との戦争の歴史が、彼らの政策決定に及ぼした影響は大きいように思いますが。

中国については、例えば太平天国の乱(1850〜1864)を主導した上帝会は、天主教(キリスト教)に刺激を受けた新興宗教ですので。
地域によっては、太平天国以前にも、西欧キリスト教の教義がそれなりに知られていたように思えます。
498世界@名無史さん:02/06/04 21:57
>>497
なるほど。
中国の場合、現在の中国政府が、キリスト教が反体制運動に転化するのを
恐れているのかもしれませんね。
政府が公認しない地下教会の摘発強化が続いているそうです。
中国政府が公認している教会は、「三自愛国」思想を掲げているそうです。
「三自」とは、「自分で管理し、自分で経費を調達し、自分で伝道する」
ことを意味しているとか。
つまり、外国勢力の徹底排除です。
499世界@名無史さん:02/06/05 04:14
http://teri.2ch.net/korea/kako/980/980567849.html
なぜ韓国人にはキリスト教徒が多いのか?

http://kaba.2ch.net/korea/kako/1005/10057/1005794268.html
韓国にキリスト教信者が多いって本当?


500世界@名無史さん:02/06/05 12:29
日本、中国の話がでたついでに、韓国のキリスト教についても過去ログを
読んでみましたが、どうやら、祖先崇拝、シャーマニズム、現世利益などの
伝統と大胆に妥協しているようです。
あと、日本の植民地時代にキリスト教が抵抗のよりどころになったこととか。
東アジア三国の中で、韓国だけがキリスト教徒の数が多い理由について
考察してみました。
501世界@名無史さん:02/06/05 18:33
>>498
>政府が公認しない地下教会の摘発強化が続いているそうです。
>中国政府が公認している教会は、「三自愛国」思想を掲げているそうです。
>「三自」とは、「自分で管理し、自分で経費を調達し、自分で伝道する」

どうもです。
前このスレでちょっと書いたんですけど。
私、古代末から盛期中世頃までのキリスト教異端運動に興味がありまして。
最初はアルビ派への興味だったんですけど、段々広がりました。

で、「中国政府が公認している教会」とか、「政府が公認しない地下教会」に興味を引かれました。
手元の資料みてみたんですけど、よくわかりませんでした。

特に「政府が公認しない地下教会」って法輪功などではなく、キリスト教地下教会のお話なんですよね?

もし、よろしければ、簡単なソースお教えいただけませんでしょうか?
今度、図書館にいくついでに調べてみたいと思っています。

急ぎませんし、お手すきのときで結構です。
お教えいただけるとありがたく思います。
502世界@名無史さん:02/06/05 18:57
>>501
私が参考にしたのは新潮社の雑誌『フォーサイト』2002年2月号の、
「新宗教世界地図」というコラムです。

昨年12月には湖南省などで地下活動をする「華南教会」の創設者2人に
死刑判決が宣告されています。
(邪教カルトの活動を行ったためとされています)
非公認組織は地下教会として信者が個人の家にひそかに集まって宗教活動
をしているので、「家庭教会」(ハウス・チャーチ)とも呼ばれています。
非公認の信者数はカトリックが一千万人、プロテスタントが三千万人いると
推定されています。
現在の中国では、法輪にみられるように、各種宗教が台頭しており、
キリスト教の信者数も増大しているようです。

政府が公認しているのは、「中国天主教愛国会」(カトリック)、
「中国基督教協会」(プロテスタント)の二つです。
中国政府は、「中国天主教愛国会」に対するバチカンの権威を一切
認めず、1951年にはバチカンとの関係を断絶しました。
ローマ法王は関係正常化を呼びかけていますが、中国はバチカンが
台湾との関係断絶、および宗教を口実に国内問題に干渉しないという
二つの原則をバチカンが受け入れない限り、関係修復はできないと
主張しています。
503世界@名無史さん:02/06/07 02:12
■パウロゆかりの地、イスラエルで初めて発掘

>イスラエルの地中海側の村カイサリアで、使徒パウロが拘留され審判にかけられた場所が発見されたと考古学者らは見ている。
>この1万5000平方メートルのローマ帝国の役所と見られる跡地内には、大宮殿、役所、裁判所の跡があると見られている。

ttp://www.jlh.org/lhps/press361/prs36103.html
504世界@名無史さん:02/06/07 10:40
>>497
日本において、キリスト教、あるいは特定の宗教が戦国時代以降力を持ち得なかった
ことについて、それが良かったのか悪かったのか、人によって意見が違うんですよね。

たとえば、塩野七生氏は、『男たちへ』(文芸春秋)のなかで、
「織田信長が日本人に与えた最大の贈り物は、比叡山焼打ちや長島、越前の一向宗徒との
対決や石山本願寺攻めに示されたような、狂信の徒の皆殺しである。
(中略)
しかし、このときをもって、日本人は宗教に免疫になったのである。いや、とかく
守備範囲の外にまで口を出したがるたぐいの宗教には、免疫になったと言うべきかも知れない。」
「不思議にも、非宗教的とされている日本が、他のどの宗教的なる国よりも、イエス・キリストの
次の言葉を実践しているのである。
『カエサルのものはカエサルに、神のものは神に』
これも、四百年の昔に、大掃除をしてくれた信長のおかげである。あれで、
殺しまくられたほうも頭を冷やし、殺しまくったほうも、恐れから免疫になれたのだ」
505504の続き:02/06/07 10:52
一方、網野善彦氏は、『異形の王権』(平凡社)のなかで、
「十四世紀の南北朝動乱を通じて、日本列島の社会の経験したこの大きな転換ー
社会の一層の「文明」化と権威の構造の変化は、阿部謹也の指摘する十一、二世紀における
ヨーロッパ社会の変化ー大宇宙と小宇宙をひとつの世界としてとらえようとする
視点が、キリスト教の浸透によって導入された結果としておこった贈与慣行や死生観の変化、
「賎民」身分の成立などに見られる社会の転換と、きわめて類似している。
(中略)
しかし西欧社会において、この転換に大きな役割を果たしたキリスト教のような宗教は、
一向一揆、キリシタンの徹底した弾圧が示すように、日本の社会ではついに
生み出されることなく、前述したように、呪術的な世界は社会の基底になお広く生き続け、
天皇・神仏の権威も著しく低下しつつも生命を保ちつづけた。現在にいたるまで
尾をひく被差別部落民の問題も、もとよりこのことと無関係ではない」

どちらも一長一短があって、簡単に結論を出せない問題だと思うけど。
506世界@名無史さん:02/06/07 19:50
http://life.2ch.net/test/read.cgi/psy/1020662664/
なぜクリスチャン人口は1%を超えないのか(3)

507アホヤネン:02/06/07 20:15
アミノ氏ね!アホヤネン
508世界@名無史さん:02/06/07 23:46
>>504-505
>日本において、キリスト教、あるいは特定の宗教が戦国時代以降力を持ち得なかった
ことについて、それが良かったのか悪かったのか、人によって意見が違う

>簡単に結論を出せない問題だと思う

そうですね。簡単に結論づけていいと思えないですね。

ただ、>>504で紹介していただいた塩野さんの意見、私はかなり疑問を覚えました。
結論づけるわけでなく、とりあえず、感覚的な疑問ですが。

>しかし、このときをもって、日本人は宗教に免疫になったのである。いや、とかく
>守備範囲の外にまで口を出したがるたぐいの宗教には、免疫になった

私の感覚では、明治以降の日本社会、宗教に対する免役は弱いように思えます。
個人的には、免役がある、と言うよりアレルギー性となった、みたいな比喩の方がしっくりきます。

私は、明治政府が唱えた、「(明治期の)国家神道は宗教ではない」と言うロジックはダブル・スタンダードだった、と思っています。
ああした宗教政策を受け入れてしまった事を考えても、当時の日本社会、宗教に免役があった、とは考えづらいです。

>日本が、他のどの宗教的なる国よりも、イエス・キリストの次の言葉を実践しているのである。
>『カエサルのものはカエサルに、神のものは神に』
とも思えないです。

歴史的な検討ではなく、個人的な理解なのですが
「〔日本の戦国時代に〕殺しまくったほうも、恐れから免疫になれたのだ」と言うより
「恐れ」からアレルギーになったように理解した方が、いろいろ当時の事を断片的に読んでも腑に落ちることが多いです。
509世界@名無史さん:02/06/08 10:42
>>504
>日本人は宗教に免疫になった

その割には、オウム真理教のようなカルトにやすやすとひっかかってしまった
のはナゼ?
と突っ込みを入れたくなる。
もっとも、欧米諸国にもカルトにひっかかる人は大勢いるけど。
さらにいえば、狂信的な環境保護運動や動物愛護運動、これらもカルトの一種
といえなくもない。
510世界@名無史さん:02/06/08 10:53
>>509
いや、日本国全体レベルで考えれば、
カルト喰い止まっている方だと思うよ。

オウムは異常すぎたけどね。
511世界@名無史さん:02/06/08 11:14
19世紀後半に西欧でオカルティズム復興の波が起こったけど、
これって、ルネッサンスにおける魔術や異教の復興がほとんど
知識人によるものだったのに対して、大衆レベルで展開された
という点が特徴的ですね。
フォックス姉妹、エリファス・レヴィ、ブラヴァツキー夫人、
アレイスター・クロウリーなど、この時代の風潮は現代にまで影響を
及ぼしているというか、ある意味でまだ終わっていないといえます。

18世紀にフランスではマルティネ・ド・パスカルやサン=マルタン
に代表されるエゾテリズムがおこり、ほかにもメスメリズム、
スウェーデンボルグ主義などがその前段階にあったといえますが。
512世界@名無史さん:02/06/08 12:31
>>511
>大衆レベルで展開された
そうなのかな。どちらかというと、新興の知識人階層の間で広まったと考える方が
妥当だと思いますよ。
当時の「大衆」と言ったとしたら、「現代にまで影響を及ぼ」せる知識的な裏付け
がないから。

と言ってみると、ルネサンスの「黒魔術ブーム」も19世紀の「オカルティズム」も
出所は同じ階層なのかな?
513世界@名無史さん:02/06/08 12:40
飢痢酢屠凶賭ってクトゥールー神話の半魚人みたいだな
514世界@名無史さん:02/06/08 15:50
カルト⇔オカルティズム
という話題の進み方みたいですけど、あまりキリスト教の話と関連しないのではないですか?

>>509-510で言われている>オウム真理教のようなカルト
と言うのは、「反社会的な教団宗教」ってニュアンスと思います。

ただ、アメリカなんかでは「強引な勧誘、洗脳まがいの布教」という点も法的なカルトの定義に含まれていて、
この整理だと、日本生まれの有名な新興宗教も、「カルトの疑い濃厚」として、公的機関に注目されているはずです。

それ以前にカルトは、教派を意味します。
一体どの意味での「カルト」を言ってるかはっきりさせないと、話が混乱するでしょう。

限定なしのあらゆる意味でのカルトと、オカルティズムを簡単に結びつけて論じるのも、
話の焦点が曖昧化しかねないので、ちょっとどうかと思います。

ヴラヴァッキー婦人の作った団体は、カルトと言えます。
クローリーの作った団体は、カルトと言うより結社組織でしょう。
スウェーデンボルグ主義やメスメリズムは、カルトですらありません。
別に教団組織があったわけではないからです。

それを言えば19世紀の心霊主義(スピリチュアリズム)も、カルトと言うよりトレンドとみなすべきです。
スピリチュアリズムからは、幾つもの泡沫カルトや泡沫結社が産れましたが、
カルトや結社にいたらない交霊会ブームなどを広汎に巻き起こしました、
ですからトレンドとみなすべきです。

こうした、概念を整理せずに、カルト⇔オカルトと言う連想で話を進めていくと
論点が曖昧化すると思います。
キリスト教の歴史と関係づけて論じるのも難しくなるでしょう。
515=514≠510:02/06/08 16:12
>>512
>ルネサンスの「黒魔術ブーム」も19世紀の「オカルティズム」も出所は同じ階層なのかな?

いいポイントついていると思います。
ルネサンス期のオカルト・ブームと言うと、普通は知識人階層を中心とした、新プラトン主義、ヘルメス主義復古、錬金術、というトレンドに注目されると思います。

が、同時に悪魔学(デモノロジー)も盛んになっていることが見落とされがちです。
悪魔学の盛隆は、宗教改革と並行していて、魔女狩りなどにも関係していきますし。

悪魔学自体は知識人階層の下層がまとめたものですが、
そのリソースはa「民間土俗信仰」、b「(新プラトン主義同様)東ローマやイスラム圏から流入した知識に対する民間の想像力」もリソースになっています。
こちらのトレンドでは、知識人階層と庶民階層の交叉が見られます。

少なくとも、ルネサンス期の「黒魔術ブーム」にはこの2種類のトレンド
――宗教哲学的思想としてのそれと、土俗的想像力を再整理していくそれとが含まれます。

ほかにキリスト教神秘主義のトレンドもルネサンス期「黒魔術ブーム」に関っていくはずと思いますが。
うまく各トレンドを整理して関係を論じた説は、私はまだ未見です。

>〔19世紀の「オカルティズム」は〕新興の知識人階層の間で広まったと考える方が妥当

と言うのも、いいポイントをついた疑問と思います。
私の考えでは、19世紀の「オカルティズム」には、ルネサンス期の「黒魔術ブーム」以上にいくつものトレンドが混入しているのだと思います。

西欧神智学は、旧来の西欧神秘主義のトレンドのうえに出てきた動きで、キリスト教神秘主義とも、ユダヤ教神秘主義とも関係しています。
知識人階層から出たものでし。神秘主義の関連ですから、キリスト教と関係しつつ批判的緊張関係を持っています。

メスメリズムは、疑似科学主義とでも言った方がよいトレンドで、当時の精神医学の歴史と関係しています。これは新興知識人階層から出て大衆的な影響力を持ったものです。
キリスト教に対しては、(疑似)科学として無視するような傾向があります。

アメリカ神智学(これは西欧神智学と無関係と言えるトレンドですが)は、新興知識人階層を媒介に大衆的に広まったものと言えます。
心霊主義(スピリチュアリズム)も、新興知識人層と大衆階層を巻き込んで広まったトレンドと言えると思います。
516世界@名無史さん:02/06/08 16:25
>>515
ヨーロッパなどでは、伝統宗教が「ご意見番」的な役割を果たしていて、
カルト側と話し合いの場を設けたり、カルトの誘惑にさらされるキリスト教信者の
ための対策を考えたりしているようですが、日本の伝統宗教(仏教、神道、キリスト教)
の場合はそこまでいっていないのではないでしょうか?
キリスト教は日本では少数派なので、内部にカルト的な小グループができることも
ありますし、「エホバの証人」や「統一教会」もキリスト教と自称しているので、
まともな団体とカルトの区別がついていない人も結構いるようです。
517世界@名無史さん:02/06/08 16:29
>>508
>免役がある、と言うよりアレルギー性となった

日本の場合、宗教そのものが、迷信的で危険なものと考えられる傾向が
ありますね。
「特定の宗教に新しく入信した」というと、
「変わった人だ」「あやしげな新興宗教に洗脳されてしまったのではないか」
などと誤解されかねないような状況です。

518=515:02/06/08 17:05
>>516
>キリスト教は日本では少数派なので、内部にカルト的な小グループができることも
>ありますし、「エホバの証人」や「統一教会」もキリスト教と自称しているので、
>まともな団体とカルトの区別がついていない人も結構いるようです。

そうですね。このスレでも、モルモン教はキリスト教なのかどうか?、話し合われていたことがありますね。(>>215>>220

キリスト教はもともと分派が生まれ易い教典構造の宗教です。日本の仏教だって、分派や新興宗教は少なくありませんが、
今の日本ではなんとなく、新興宗教かどうか、判断つけられてるのでしょうか(?)

>まともな団体とカルトの区別がついていない、
というのも、宗教に免役があるのではなくアレルギー性である証拠と思います。

免役があるなら、抵抗力もあるはずですので。判断もつくようなら、免役がある、と言えると思います。

「統一教会」や「モルモン教」は彼らはキリスト教徒を自称してはいるが、教団教義はキリスト教のそれとは言えない、という目安、考え方は日本でも広く知られた方がよいと思えます。
モルモン教では、伝統的聖書以外のモルモン経を聖典扱いしています。
内容をみても釈義書ではなく独自教典としか思えません。

統一教会の方は、教祖がある時期から「再臨のメシア」と目されるようになったそうです。
この教説が出てくるまでは、キリスト教分派と言えたかもしれませんが、
この教説が唱えられて以降は、キリスト教とは言い難いです。

整理すると、「エホバの証人」はファンダメンタルの傾向がある異端的なキリスト教分派と言えます。
「モルモン教」は、キリスト教系の新興宗教ですが、すでに異教です。
「統一教会」は、異端的キリスト教と異教(非・キリスト教)とのボーダーぐらいに位置する教団と言えます。
※ここで「異端的」と言っているのは、教義解釈が非伝統的、という意味で、ネガティヴな意味ではないことはお断わりしておきます。
※新教諸派だって当初は異端と言われていたのですし。
※「カルト」かどうかの判断は、ここでは保留にしています。
※様々な教団の関係を整理するのに便利な概念なので使っているだけです。
519世界@名無史さん:02/06/08 17:14
洗脳文字列発射ーーーー!!!!
520世界@名無史さん:02/06/09 17:53
>>495
日本や中国で、キリスト教を帝国主義や植民地主義と重ねて見る人が多いのは、
欧米諸国で、神道を第二次世界大戦と結び付けて考える人が多いのと同じなのかな?
一般の欧米人は、古代から続く神道の歴史なんか知らないから、ほとんどの
人が「国家神道」のイメージで見ているような気がする。
天皇の即位式のときも、神道の儀式がどうのこうの、といっていたし。
521世界@名無史さん:02/06/12 22:12
キリスト教では、夫婦間でも、生殖を目的としない性行為は罪とされていたけど、
同じ一神教でもイスラームは「性は自然なこと」と考えられているんですよね。
確かオリゲネスは自分で去勢したんじゃなかったかな?
こういうキリスト教の性に対する態度はどういうところからきてるんですか?
522世界@名無史さん:02/06/12 23:00
>>521
福音書に書いてある
523世界@名無史さん:02/06/13 02:44
どうして日本のキリスト教人口1パーセント越えないのかな?
524世界@名無史さん:02/06/13 22:55
>>522
>福音書に書いてある

どの箇所の事ですか?
山上の垂訓などの「汝姦淫するなかれ」以外に。
525世界@名無史さん:02/06/13 22:58
>>523
>どうして日本のキリスト教人口1パーセント越えないのかな?

>>490-492>>504-510>>517-518、参照
526世界@名無史さん:02/06/13 23:34
外典や偽典ですが、結局の所その基準は何なのでしょうか?
527プラトーン:02/06/13 23:40
どれを正典にするかは公会議で決めました>526
528世界@名無史さん:02/06/14 00:03
>>526
外典の基準は。>>527にあるように公会議など宗教者の会議に基づく伝統的な判断です。

ただし、教派によって違いもあります。
例えば、カソリックに第二正典と呼ばれる諸編を、長い間プロテスタントは正典として認めていませんでした。
が、最近の日本語の新共同訳では「続編」という扱いになっています。

偽典に関しては、記者に関する時々の学問的判断も関与しています。
が、伝統的な判断であることは同様です。
529世界@名無史さん:02/06/17 00:19
530世界@名無史さん:02/06/17 00:26
>>522
>福音書に書いてある

イエスがSEXの戒律について語るシーンってあったかな
531世界@名無史さん:02/06/19 10:56
次の教皇は誰だろう。
532世界@名無史さん:02/06/20 01:58
イタリアのミラノの枢機卿。
533世界@名無史さん:02/06/20 07:27
「悪魔の詩」キリスト教版を出したら、どこぞから死刑判決が下ったりしませんかね?
534世界@名無史さん:02/06/30 11:44
age
535世界@名無史さん:02/07/05 16:27
ジェノヴァ大司教ヤコブ・デ・ウォラギネが書いた『黄金伝説』ですが、
これはカタリ派をはじめとする異端に対する危機感から生まれたというのは
本当でしょうか?
このなかには聖ヨサパト、聖バルラームなど、東方的要素のある聖人伝も
おさめられていますが。
536世界@名無史さん:02/07/06 23:33
>>535
私はそれは考えたことなかったんですけど、
時期や地理的条件を考えるとあるかもしれませんね。

実は私は『黄金伝説』ちゃんと読んだ事ないのですが、
日本語版の解説部分にでも何か関連しそうな記述はありませんでしょうか?
537梵阿弥:02/07/07 23:07
>>401
 <アルメニア正教やエチオピア正教のような得意な分化をした教派
何気ない一句ですが、この何気なさが日本における基督教理解を表しているのでは
ないでしょうか。…「得意」は「特異」ですよね?
アルメニアといえばローマに先立ち世界一早く基督教を国教とした事で知られます。アルメニア教会の教義は
単性論でした。中世のローマ普遍宗からの働きかけによりローマ教皇の権威を認め、現在は公式に普遍宗に
連なっています。シリアのヤコブ派教会、エジプトのコプト教会(と弟子筋のエチオピア教会)は今も単性論
です。レバノンのマロ派は単意派でしたが十字軍時代に普遍宗に「回心」しています。従って基督教発祥の地
である東地中海沿岸地方は何処も単性論が主流であり(私は単性論と単意派の違いはよく知りません)その後
東方からのイスラム勢力の進出や、ヴェネチア等の海洋覇権によって苦境に立たされた同地域では普遍宗へ
なびく動きが現れた事が判ります。私などはこういった様子を見ると、基督教はそもそも単性論的な教義
だったのではないかと思えます。
「公式の教義」などというものは時の権力構造を裏から支えるための屁理屈であることが多いので、
東地中海では単性論が喜ばれる権力構造があったのだ、という見方もできるでしょうが、何しろ発祥の地
周辺がいずれも単性論なのですから。ですから単性論的教義・教会を「特異な分化」というのは
ローマ中心史観と思えてなりません。私がオーソドクス諸教会を「正統教会」と書くのは、直訳だという
のもありますが、ローマ普遍宗と抗議宗、つまり西欧の旧・新両教も相対化出来ないかと考えての事です。
もちろん「正統教会」も普遍宗と同じ三位一体説ですし、それを基督教教義として正統、主流と見なす
という事ではありません。私は正統・異端審問に加わる積りは有りません。
538=401:02/07/08 01:22
>>537=梵阿弥さん
私はあなたの指摘はわかるつもりですし、部分的には同感の面が多いのですが、
全体としては、>>537が何を言わんとした書き込みだったのか、今1つ理解し難いです。

まず、
>>アルメニア正教やエチオピア正教のような得意〔特異〕な分化をした教派
>何気ない一句ですが、この何気なさが日本における基督教理解を表しているのでは
>ないでしょうか。…「得意」は「特異」ですよね?

ここは、元の文脈を踏まえていただきものです。
>>401>翻るにキリスト教をみると、ご指摘の(>>399)アルメニア正教やエチオピア正教のような得意な分化をした教派もありますが。根本的共通性(統一性ではなく)は認められると思います。

特にエチオピア正教についてですが、教会の形態が閉鎖的な民族教会化した点は、教議論と別レベルでも特異化した、と言ってよいと思います。
アルメニア教会をエチオピア正教と同断に論じることはできませんが、(その辺は>>537で整理された歴史経緯には異存はありません、ただし、歴史的評価にはかなり疑問があります)
民族宗教化した点は共通しています。

東方正教会から民族教会化した諸教会が緩い繋がりを保っているか、または帰一教会となっている事と比較しても、エチオピア正教会、アルメニア教会(特に前者)の特殊性は言って構わないと思います。

あなたが「加わる積りは有りません」と言ってる、「正統・異端」議論と直接は関らないレベルでです。
特異な「民族教会化」を「普遍主義の後退」と言う意味で「特殊化」と言って構わないはずです。
539=401:02/07/08 02:10
>>537=梵阿弥さん
とりあえず、歴史的な事実(思想の歴史社会的意味も含めます)から確認していこうと思います。

>私は単性論と単意派の違いはよく知りません
「単意論」というのは、キリストの言動にはイエス人間性は反映されておらず、全て神の意志に従ったものである、とする教説です。

>アルメニア教会の教義は単性論でした。
これはネストリウス派の主張とは異なる、「キリスト単性論」または「単意論」のどちらかであったという意味であるはずです。
アルメニア教会が、いわゆる単性説(ネストリウス派)を受け入れたのは6世紀の事だそうです。

それ以前、アルメニア教会は、ローマの公会議には関与しませんでしたので、教義が「キリスト単性説」「単意説」のどちらが優勢であったは、私にはよくわかりません。

>シリアのヤコブ派教会、エジプトのコプト教会
これはネストリウス派の単性論と同じ「単性論」です。

キリスト単性論=キリストは神聖と人性が融合した唯一の性質を有する。
(ネストリウス的)単性論=キリストは神から由来する神聖と、マリアから由来する人性をイエスと言う歴史的人格の内に結合され、その言動を通して現した。
ゆえに、ネストリウス派はマリアを「聖母」と呼ぶことを拒否しました。
異端裁定を受けた直接のきっかけは、この聖母論争です。

思想面を比較すると、ローマ国教化した時期のキリスト教正統派思想に、ネストリウス派は近く、キリスト単性論は遠いです。
にも関わらず、聖母論争がきっかけとなって、ネストリウス派は異端裁定を受けました。
540=401:02/07/08 02:17
>>537=梵阿弥さん
>レバノンのマロ派は単意派でしたが十字軍時代に普遍宗に「回心」しています。従って基督教発祥の地である東地中海沿岸地方は何処も単性論が主流であり(私は単性論と単意派の違いはよく知りません)
>その後東方からのイスラム勢力の進出や、ヴェネチア等の海洋覇権によって苦境に立たされた同地域では普遍宗へなびく動きが現れた事が判ります。

>私などはこういった様子を見ると、基督教はそもそも単性論的な教義だったのではないかと思えます。

特に最後の意見ですけど、これは飛躍があって無理な考え方です。
>>538で整理したように、ネストリスのいわゆる「単性説」が、公会議で異端裁定を受けることになったきっかけは、「聖母論争」です。

ところが、シリア地域は原始キリスト教の時代から、聖母信仰が盛んだった地域として知られています。
後、小アジアやエジプトも聖母信仰はそれぞれに盛んだったのですが、
聖母を称える讃美歌で今知られるもっとも古い例は、シリアで編まれたそれだそうです。

この一時を持っても、「東地中海では単性論が喜ばれる権力構造があった」とも「基督教はそもそも単性論的な教義だった」とも言えなくなります。
(後者が言えないのは「神の母」論議と「聖母信仰」の矛盾・対立があるからです)
541=401:02/07/08 02:36
>>537=梵阿弥さん
>「公式の教義」などというものは時の権力構造を裏から支えるための屁理屈であることが多い

これは気持ちはわかりますし、ある意味で、私も賛成です。
が、だからと言って一面的な見方ではあります。

キリスト教がユダヤ教の批判運動としてはじまったこと、
その宗教思想は「聖書の述べ伝えるイエスの言動が神と人間の新しい契約となった」という信念を中核にしたものであることは、梵阿弥さんもご存知と思います。

で、古代ローマ期の正統教義論争の「歴史的意味」ですが、
これは、正統教義を整理し、キリスト教を、非正統的なユダヤ教や、新プラトニズムや、グノーシス的な諸宗教とは異なった独自なものとして確立する、という意味がありました。

当時のキリスト教にとって、特に重要だったのは、グノーシス諸派との思想論戦と、ユダヤ教主流派からの思想的批判への応答だったはず、と考えられます。

イエスの言動は、ユダヤ教保守派の律法主義への批判を含んでいる、と考えられるわけですが。
それではなぜどのような権威でイエスは「旧約」を批判し「新約」を建てられたのか、ということを説明する必要がキリスト教会にはありました。

大雑把に整理すると、「単意論」や「キリスト単性説」ではユダヤ教からの批判に答えることが難しくなり、「単性説(ネストリウス)」では、十字架の贖罪の意義も軽くなり、聖母信仰など民衆の信仰に答えられない。と言った難問に対する答えが三位一体論だ、とは言えます。
542=401:02/07/08 02:39
>>537=梵阿弥さん
>単性論的教義・教会を「特異な分化」というのはローマ中心史観と思えてなりません。
このご意見には、私はある程度賛成できます。(ただし、>>538で書いたような点では賛成で起きませんが)

が、ローマ中心史観を脱して、正統派、異端派を歴史的に比較検討するためには、教義論の思想内容も踏まえた比較・対照も必要になります。

これは「正統・異端『審問』」とは性質が異なる検討です。
ある教説が、どのような背景の元で、どんな理由で「異端」と呼ばれたかを検討する歴史検討だからです。

それから、このスレでは「歴史的検討」を逸脱した「正統・異端『審問』」が行われたことがあるとは私には思えません。
543世界@名無史さん:02/07/08 12:07
ハロウィンの時に教会にジーザスの扮装でお菓子もらいにいったら
歓迎してくれるでしょうか。
544世界@名無史さん:02/07/08 12:15
>>543
欧米だと、親がそういう扮装をしないように止めるんじゃないかと思います。
日本だと苦笑しつつお菓子はくれる教会もあるかもしれませんね。
545世界@名無史さん:02/07/08 12:34
日本では、一部のキリスト教会が、「政教分離の原則に違反する」
ということで、天皇家の諸行事、玉ぐし料、公的機関の敷地内にある
祠などに抗議する、という行動をとっていますが、
以前このスレで指摘されたように、多神教社会では教義と慣習とが
融合している場合が多いので、何を基準にして「宗教」と「単なる慣習」
の線引きをするかを明確にしないと、かえって混乱をもたらすのでは
ないでしょうか。
現状では、とにかく神道と関係がありそうなものは何でもケチをつける、
というやり方のようですが。
546世界@名無史さん:02/07/08 12:50
>>545
政教分離は手段に過ぎません。連中の本音はキリスト教以外の宗教施設が日本では
支配的な現状がくやしいからチャモンを付けているだけのことなのです・・。
もしキリスト教の施設が国と過度の係わり合いを持つことになったとしても連中は
沈黙して政教分離というお題目をコロリと忘れてしまうでしょう。
547世界@名無史さん:02/07/08 13:12
>>545
>何を基準にして「宗教」と「単なる慣習」の線引きをするかを明確にしないと、かえって混乱をもたらすのでは
>ないでしょうか。

えーと、ちょっと違うんじゃないかと思います。
あらゆる教団宗教の実態では、宗教教義と宗教的習俗との線引きは困難だとは思います。

しかし、歴史検討や、宗教学的検討では、
「ある教義がどのような習俗に反映しているか」「ある習俗が元になってどのような教義思想が編まれたか」「教義に至らない習俗の実行が、どのような実践思想を内包しているか」
などなどを検討する必要はあります。

そこで、教義と、習俗とを検討の過程で一端分離し、それぞれをそれぞれにあった方法で検討する必要が出てくるわけです。
教義検討は思想史に類似の検討ですし、習俗の検討はフィールドワークなども必要な、民俗学、民族学的検討になります。

>現状では、とにかく神道と関係がありそうなものは何でもケチをつける、というやり方のようですが。

板違いの話題だと思いますが……、これはどうでしょうねぇ?
日本の最高裁の方が、地鎮祭について「宗教的儀式とはいいがたく只の習俗にすぎず政教分離には抵触しない」

などというヌエ的な詭弁論理を使っている以上、言われているような戦術をとらざるを得なくなってるのではないでしょうか?

個人的な意見ですが、地鎮祭などを宗教儀礼として行っても構わないと思うんですよ。
「玉串料」というのを国家機関が出すのはマズイと思います。
なんで「寸志」ではいけないのか?疑問です。
「公的機関の敷地内にある祠」これはマズイでしょうね。
548世界@名無史さん:02/07/08 13:22
>>547
欧米諸国における「政教分離」はどういうやり方をとっているのでしょうか?
フランスなどは日本と同じで、宗教色のあるものはできるだけ排除するように
しているようですが、イギリスやドイツではそうでもないとききましたが。
たとえば、イギリス国王は英国国教会の首長ですし。
549世界@名無史さん:02/07/10 21:29
>>541
キリスト教の異端についての話ですが、有名な「ネストリウス派」について
語りたいと思います。
一応、ネストリウスの死後、シリアのエデッサに迎えられ、さらにローマ皇帝
ゼノンによって弾圧されたあと、ペルシアのニシビスに拠点を移し、インドに
「マラバルのクリスチャン」を残す一方、唐代の中国で「景教」と呼ばれたと
いうことになっていますが、(現在は東方教会・シリア教会と呼ばれている)
シリア教会=ネストリウス派というのは少々疑問で、景教徒はシリア教会に
属してはいてもネストリウス派そのものではなかったのではないでしょうか。
550=547:02/07/11 03:46
>>548
>欧米諸国における「政教分離」はどういうやり方をとっているのでしょうか?

えーと、板違いの話題かな?という気もするのですが。
何か歴史的な話題の糸口にはなるかもしれません。

私は、古代〜中世の異端運動が主な関心事なので、この方面は通り一遍な事しか知らないでいます。
ですから、大まかな事しか書けませんが、わかる範囲で書いてみます。
どなたか詳しい方にフォローしていただきたいのですが。

言われるようにフランスの「政教分離」は、きっちりしているようですね。
パリにある第二次大戦中の無名戦士の慰霊碑というのを実見した事があるのですが。
これは抽象彫刻でした。いわゆる宗教色は無い。
窪んだ壁面に、水晶のような透明のカケラが無数に埋め込んでありまして、天井の光採りから、その時々の陽光が差し込むと暗闇の内で輝く、という物です。
案内によると、この水晶片(?)の数は、2次大戦のフランス国民犠牲者数の公式数字だけ埋め込まれている、とか聞きました。

ドイツの事はよく知りません。

イギリスは制度上の形式面は、日本とさほど変わらないのではないでしょうか(?)。
ただ、国王を追放したり処刑したりして「君臨すれども統治せず」の伝統を築いた国ですから、運用実態は随分違うと思います。

単に政教分離だけでなく、信教の自由との絡みがやはり大きいのだと思います。
例えば、英国では宗教教育と集団礼拝は国立学校では必須だそうですが。
両親の反対がある場合は、生徒は出席する必要はないといったルールが確立しているそうです。

日本だと、過去に自衛官の未亡人が、亡夫の靖国への合祀を望まなかったとき、裁判で争わなくてはならなかったですね。
公式に個人が意志を表明した場合は尊重されるってあたりは英国でもきっちりしていると思います。

念のために書いておくと、イギリスでも、他の欧米諸国でも、個人が意志を表明しないように、親族の意向などがいわばインフォーマルに個人にかかる、という事はこれはあります。
ただ、個人が公式に意志を表明した場合は公的機関はそちらを支援するというシステムが幾重にもできていて、運用されている。
ここら辺が日本とは違うのだと思います。
551=541:02/07/11 04:11
>>549
>シリア教会=ネストリウス派というのは少々疑問で、景教徒はシリア教会に
>属してはいてもネストリウス派そのものではなかったのではないでしょうか。

ちょっと混乱があるような気がします。
景教の拠点になったのは、普通は追放されたネストリウスを慕って、信徒が集まり発展したペルシア教会(後のアッシリア教会)、と言われていると思います。

アッシリア教会が建てられる前のシリア教会と言うのは、古代5大主教座の1つだったアンティオキアを中心にした、どちらかと言えば沿岸部シリア主体の教会群です。

アッシリア教会創建後、エデッサにもネストリウス派の神学校が建てられました。
同時にオーソドックスとカソリックが分離する前の、ローマ国教の司教もいました。

シリアにはローマ国教の正統信徒と、異端裁定を受けたペルシア教会(アッシリア教会)の信徒(景教徒)とが混在した時期がある、という事です。

今のシリアの沿岸部は、イスラム教徒が進攻してくるまで、ビザンツとササン朝ペルシア間でとったりとられたりを繰り返していましたので。
552離婚や堕胎が:02/07/11 05:31
カトリックの国イタリアやフランスでは戦後しばらくたってやっと合法化できた
のは政教分離の遅れでないの?
アイルランドでは国民投票にもなったよね。
確か堕胎は殺人と同じかで、、、。
日本で言う親族法には教会の影響力はまだまだかなり強いと思うが。
彼等はドグマにかかわる部分にはまだまだ頑なだと思うが。
553世界@名無史さん:02/07/11 13:06
>>552
いや、カソリックの堕胎に関する社会的影響力は確かに各国で社会問題になっていますが。
>戦後しばらくたってやっと合法化できたのは政教分離の遅れでないの?

と言うのは違うでしょ。

政教分離の遅れ、というのは、クリスチャンでなければ参政権が無いとか、クリスチャン政党でなければ合法政党を結成できないとかそういう状態を言うのではないですか?
あるいは、政府が特定教団のみを優遇する、税制などが教派によって差別があると言った面など。
イタリアなんかはカソリックの政党が活動していますから、ある意味では当然の結果です。

>アイルランドでは国民投票にもなったよね。

国民投票が実施されるならば、それは政教分離ができているのでしょう。
554       :02/07/12 03:11
政府が特定の教団のみの倫理観を考慮して、社会的にみて合理的な制度を
施し得なかったのは政教分離に反しないのか?
特定の教団の倫理観のみに配慮するのは問題ないのか?
これは事実上特定の教団の優遇ではないのか?
少なくとも特定の教団の倫理観の優遇だとおもわれるが。
政党活動は自由だろうが、制度も不偏不党ではなくても良いということか?
特定の政党や教団に有利な或いは特定の政党や教団のみに不利にならない制度は
問題無いと言うことか?



555世界@名無史さん:02/07/12 13:42
>>554
>政府が特定の教団のみの倫理観を考慮して、社会的にみて合理的な制度を
>施し得なかったのは政教分離に反しないのか?

政教分離が成されているかどうか、というのは、基本的には意志決定過程の問題でしょ。
政教分離がなされていても、結果として「特定の教団の倫理観のみに配慮する」政策が成される事もあるでしょ。

ただし「特定の教団の倫理観に『反する』」政策が成されたとしたら、それは多数者の横暴でしょ。
政教分離とは別の問題なわけです。
556では:02/07/13 04:08
>政教分離がなされていても、結果として「特定の教団の倫理観のみに配慮する」政策が成される事
この場合、政教分離の制度趣旨は何か?
また、特定の会社、地域、個人、党、等にもかかわる問題なら手続き上の問題或いは
民主制の限界とも言えようが、
教団のみにかかわる場合はそういった一般論では捉え難いと思うが、どうか?
自由意志の担保は少数意見の尊重にあるといわれているが、
政教分離は思想、信条の自由意志を担保する制度ではないのか?
自由な意志の形成過程で倫理的価値判断は極めて重大な影響を与え得るからこそ、
その際にも、特定の宗教の不合理な倫理観と党との分離を図り個人の信仰の自由、行動の自由、
等に資する制度の形成を担保する制度ではないのか?
だからこそ、教会と対峙してでも議会や行政府から不合理な特定の倫理観の干渉を排除
しようとしたのが正しく政教分離の歴史的経緯ではないのか?
557また:02/07/13 04:15
イタリアやフランスでカトリックが優遇されていないと言う
根拠は?
バチカンに自治が許されている事との整合性は?
558世界@名無史さん:02/07/13 11:38
特定宗教の信者が多数を占める国で、政教分離を担保する方法とは?
559世界@名無史さん:02/07/13 13:01
>>556-558
なんだか、当たり前の事を細かく聞かれていますね。
>>553の意見を改めて書き直しましょう。

>>552>離婚や堕胎がカトリックの国イタリアやフランスでは戦後しばらくたってやっと合法化できたのは政教分離の遅れでないの?
>>554>政府が特定の教団のみの倫理観を考慮して、社会的にみて合理的な制度を施し得なかったのは政教分離に反しないのか?

これは、政教分離の遅れとは言えません。
政教分離の遅れではなく、女性性策、医療政策の遅れです。
何を基準にした「合理性」が言えるかは政策の問題なわけです。

堕胎の例ならば、母胎保護の医療的見地に反するような場合は女性政策、医療政策から言って問題なわけです。

>>557>イタリアやフランスでカトリックが優遇されていないと言う根拠は?

秘密投票形式の普通選挙が行われていますでしょ。
>>558>特定宗教の信者が多数を占める国で、政教分離を担保する方法、の答も同じ)

>バチカンに自治が許されている事との整合性は?
バチカンは形式上「あらゆる」国の政府と、相互に独立の独立国家の形式として国際的に認知されてますでしょ。

560世界@名無史さん:02/07/13 14:19
>>559
>>558>>556-557に対していったつもりだったんだが。。。
561=559:02/07/13 14:36
>>560
おっと、それは失礼しますた。
562歴史的には:02/07/13 20:56
国家の教団への干渉は科学的合理性の下では許される。
自然科学、社会政策、等々を基準にする。
宗教の合理的な価値観の政策への影響は何等問題無い。
その為にも国家と教会の対立と言う経緯が起こりうる。女性政策、医療政策もこういった科学的
分析と判断の下で行われる。ドグマに基づく宗教の不合理な判断は、こういった政策判断
を歪める。だから政教の分離が必要になった。
因みに神父に長らくに女性が登用されなかったのもカトリシズムの価値判断が一助となっている。
科学と宗教の対立もこう言った側面から説明されることが多い。
これは投票や意思決定と言うプロセスでも実質的には必要なはずだが?

で、政教分離の制度趣旨への解答は保留と言うことで宜しいか?
その目的は?意義は?保留かな?

世界で認知されてきたと言う答えは、イタリアその他のカトリック諸国がバチカンと言う
宗教国家を優遇して来たと言う既成事実を前提としていると考えてよいか?
これは堕胎や離婚を民主制が定着していない以前からの既成の不合理な習慣の追認と
酷似していると思うが、どうか?
563歴史的にも:02/07/13 20:58
政教の分離には目的や意義があるとおもわれるが、
そのあたりを説明願いたい。
564世界@名無史さん:02/07/13 23:21
>>562
普通言われることは違いますね。

>国家の教団への干渉は科学的合理性の下では許される。
>自然科学、社会政策、等々を基準にする。

違います。

国家が個人の思想に干渉することは、原則としてあらゆる理由付けで認められません。
個人の思想には、宗教的信念、信条もも含まれます。

が、例えばキリスト教原理主義者が、堕胎手術を行う医院にテロを行った場合、
国家は、宗教的信念に干渉するのではなく、信念に基づいた行動に対して干渉するのです。

ここのところが混同されてはいけません。
堕胎に関する女性政策の問題も、信念と実害が対立する場合なので、然るべき手続きを採った後に政策が決定されるわけです。

>宗教の合理的な価値観の政策への影響は何等問題無い。
理解困難です。
「宗教とは、論証不明な命題による信念体系」とは
システム社会学者の橋爪大三郎氏の定義ですが。
この定義を適用するならば、「宗教の合理的な価値観の政策への影響は何等問題無い」は、宗教信念の独自性を無視した論理となります。

>その為にも国家と教会の対立と言う経緯が起こりうる。女性政策、医療政策もこういった科学的
>分析と判断の下で行われる。ドグマに基づく宗教の不合理な判断は、こういった政策判断を歪める。
>だから政教の分離が必要になった。

歴史経緯とはまったく異なります。
西欧で政教分離が起こった経緯は、一言で言えば、宗教戦争で新教派と旧教派が殺し合いをしすぎたからです。

宗教的信念を世俗政治の意志決定領域から遠ざけよう、という動きが政教分離です。
結果として、宗教教団の権威性は公権力の領域から公共的世論の領域へと排除された、と考えればよろしい。

>因みに神父に長らくに女性が登用されなかったのもカトリシズムの価値判断が一助となっている。
>科学と宗教の対立もこう言った側面から説明されることが多い。

論旨が不明です。
神父の選定は、現代においては、公権力(国家家権力)の問題ではありません。
なぜ、政教分離の話題の文脈の話題になるのか理解不能です。
565世界@名無史さん:02/07/13 23:29
>>562
>世界で認知されてきたと言う答えは、イタリアその他のカトリック諸国がバチカンと言う宗教国家を優遇して来たと言う既成事実を前提としていると考えてよいか?

違うでしょうね。

>>564で記したように、
「宗教的信念を世俗政治の意志決定領域から遠ざけよう」とし、
「結果として、宗教教団の権威性は公権力の領域から公共的世論の領域へと排除された」過程の末、
超国家的な存在であったバチカンの位置付けが、独立国家扱いに落ち着いた、
と、大雑把ですがこう言って構わないかと思います。

具体的にはイタリア政府とバチカンとの政治的駆け引きなどがあったのですが、歴史解釈としては、うえのように言ってよいかと思います。
これは「優遇」にはあたりません。

実際、バチカンの自治権確立は、イタリア国内の教皇領を賠償金と交換する、などの取り決め(ラテラノ条約)の結果なのですから、
優遇という評価はあたらないでしょう。

>これは堕胎や離婚を民主制が定着していない以前からの既成の不合理な習慣の追認と
>酷似していると思うが、どうか?

前段が歴史的経緯に反した価値判断なのですから、後段は酷似もへったくれもありません。

これは堕胎や離婚を民主制が定着していない以前からの既成の不合理な習慣の追認と
酷似していると思うが、どうか?
566世界@名無史さん:02/07/13 23:31
>>563については>>564参照。
567世界@名無史さん:02/07/14 09:30
教皇の名前ってどうやって決めてるんでしょうか?
568世界@名無史さん:02/07/15 01:02
>>567
教皇の名前、法名は、教皇選出を候補者が受けた直後の時点に本人が選ぶ方式です。
ただし、伝統的に「ペテロ◎世」は選ばないって暗黙の了解があるそうです。

少なくとも、現行の教皇選出協議(教皇選挙秘密会議=コンクラーヴェ)が成立した(1274年)からは、同じ方式が続いています。
コンクラーヴェ制成立以前も、法名決定は教皇本人が選んだようです。
こちらは、いつから自選の方式か、調べればわかるかもしれませんが、調べは少し面倒になるかな。
569そうかな?:02/07/15 08:57
歴史的経緯は、中世以来の教皇権と王権との対立から教皇の権威の排除
延いては、新旧を問わず聖権と俗権の分離と言うものだと思うが?
簡単に言えば世俗権力の確立、聖権の排除と言うのが正確だと思うが?
  
個人の信仰の自由と教団の自由の制限は両立する。それこそ政教の分離のポイントだ。
個人の信仰の自由こそ政教分離の目的だ。個人と教団を混同しないことだ。
これを混同するとそもそも政教分離自体が不可能になる。
端的に言えば政教分離は国家と教会、教団の合致を排除することだろう。
現実的には国家の教会への干渉や制限と言う形で政教分離は行われてきた。
「宗教的信念を世俗政治の意志決定領域から遠ざけよう、という動き」は制度趣旨
と言うことか?こう言うものを制度趣旨とは言わない。制度の説明か言い換えにすぎない。
それとも制度趣旨の説明はこの次かな?
この制度の目的はまさしく個人の信仰の自由だ。その為の聖俗の分離だろ。
歴史的には古代ローマ以来の強大な宗教的影響力の緩和或いは排除だ。
宗教戦争も「カトリックの牛」のローマンカトリックへの反動と言う側面が強い。
ナントの勅令だけで言っているわけでは無いと思うが、
勿論離婚から始まったイギリスの首長令も知っているはず。
それらに至るまでの聖と俗権の対立の歴史を看過しているのではないか?

因みに、上の方の話は近代憲法での話しだよ。

「宗教的信念を世俗政治の意志決定領域から遠ざけよう、」という事は
議会から宗教政党を排除しようと言うことかな?
それとも堕胎の合法化に対する誤った宗教的嫌悪感を排除すると言うことかな?
具体的に頼む。
いや、政教分離は歴史的にはどちらかと言えば国家からの教会の影響力の排除と言う形で
裁判所でも議会でも成されて来たと思うので。
あと民主的手続きがなぜ政教分離の具現化なのか説明願いたい。
570私見ではあるが:02/07/15 09:19
カトリックは婚姻に際して、両者の入信を望む。
入信に際して子供の入信を予約させると言う。
そして、どう言うわけか荻野式避妊方を推奨しコンドームを嫌う。
妊娠後の堕胎を嫌う。夫婦の離婚を嫌う。当然大家族となる。
これは信念体系というより信者再生産体系ではないか?
だとしたら個人の信仰とは何等関係はない。教団の拡大手段にすぎない。
信念というより手段といっていい。
一教団の拡大再生産の為に国家が加担して来たとしたら明らかに「優遇」となる。

離婚や堕胎の話しを信念体系にまで拡大しても不毛の神学論になるよ。
明らかに制度論だよ。合理性の基準は科学だろ。
各制度とそれに関する価値判断の合理性を言うのであって体系の問題ではない。
「体系」などと他人の引用をするから上のような自前の体系化した皮肉を書いておく。
本人の意見が聞きたいね。
あと個人と教団は区別すべし。
571まさかとは思うが:02/07/15 09:22
カトリックは信者個人やその家族を「カトリックの牛」と考えている
わけではあるまいね?
572世界@名無史さん:02/07/15 12:26
>>570
あなたの私見は、
>合理性の基準は科学だろ。

ここが納得できません。
私は、合理性の基準は公共性だと考えます。
科学は、公共性を追求するための手段にすぎないと考えます。

>>570
>歴史的経緯は、中世以来の教皇権と王権との対立から教皇の権威の排除
>延いては、新旧を問わず聖権と俗権の分離と言うものだと思うが?
>簡単に言えば世俗権力の確立、聖権の排除と言うのが正確だと思うが?

>個人の信仰の自由と教団の自由の制限は両立する。それこそ政教の分離のポイントだ。

離婚の問題を、教団の教義論のみに帰す考え方は賛成しかねます。

>>571>カトリックは信者個人やその家族を「カトリックの牛」と考えている

それはあなたの考え方のの方でしょう。
573=572捕捉:02/07/15 12:40
>離婚や堕胎の話しを信念体系にまで拡大しても不毛の神学論になるよ。
>明らかに制度論だよ。

そうではないでしょう。
信徒が、宗教の信仰(信念体系)を受け入れていく(実践を通じて理解を深めていく)のが信仰ですから。
信仰(信念体系)の問題を「不毛な神学論」とのみ断ずるようでは、
個人の信教の自由は成り立ちません。

よって、「>>571>カトリックは信者個人やその家族を「カトリックの牛」と考えている
それはあなたの考え方の方でしょう」と思われます。

離婚や堕胎の問題が制度論に関るのは理解できますが、
制度論のみで評価可能な範疇と断定する意見は受け入れ難い。

>合理性の基準は科学だろ。
この考え方は受け入れ難いです。

>各制度とそれに関する価値判断の合理性を言うのであって体系の問題ではない。
この判断も、合理性の基準を科学と断定する前提では承認し難い物です。
574世界@名無史さん:02/07/15 12:50
>>570
>カトリックは婚姻に際して、両者の入信を望む。

片親がカトリックで片親がプロテスタントという家庭も珍しくありませんが。

>入信に際して子供の入信を予約させると言う。

上記のような家庭の例が典型的ですが、子供の入信は親の決定する事項です。
教団側がそれを期待することはあっても、制度的な強制ではなく習俗の問題です。

>そして、どう言うわけか荻野式避妊方を推奨しコンドームを嫌う。
>妊娠後の堕胎を嫌う。夫婦の離婚を嫌う。

これらも習俗の問題であり、信徒の選択です。

>当然大家族となる。
の「当然」というのはもっともらしく聞こえますが。

>これは信念体系というより信者再生産体系ではないか?
社会学的には、そうした評価もあり得るでしょう。
が次の評価にいたるロジック−−
>だとしたら個人の信仰とは何等関係はない。教団の拡大手段にすぎない。

ここはあなたの偏見です。
575世界@名無史さん:02/07/15 18:20
で、誰が信者で誰が安置なのよこのスレは?
576なるほど:02/07/18 07:34
では、公共性の基準はなんぞや?
科学は一手段だとして、他は?習俗や伝統や倫理観と言うことか?
自然科学に限らなければ、以上の観点も含み得る。解釈学や宗教学を
科学から排除したつもりもない。宗教も伝統も解釈学や歴史により客観化できる。
科学と宗教の違いはドグマの存在だろ。批判と懐疑から始まる
ものと信仰と信条からはじまるものとの違いだ。
批判のないところに合理的な判断は育たない。

宗教がもんだいなのは、信仰体系だの信条体系だのといい、教団の内外、特に内側からの、
批判や懐疑を許さない点だ。これが権力と結びつくとき、
個人の信条や思想、宗教観を抑圧しうる。
また制度に特有な例外と言うものを許さない。離婚は結婚制度の例外的な必要悪と言う見方もできなくはない。
教団はこれさえも認めたがらない。例外の無い制度などと言うものは機能しない。
だから、政教分離が必要なのでは無いかな?
 
そしてこれは歴史的には民主的過程とは別の、或いは以前の問題だ。国家の宗教教育が忌避される所以だ。
一定の信条を刷り込まれた者に批判力が育たないからだ。
選挙権がなくとも、可塑性のある未成年に宗教的に価値中立的な教育が要求される理由だ。
これは成人においても言える。これは政教分離を実質化する中核と言っていい。
これが担保されていないと、民主制自体が形骸化、形式化する。
批判力のない民主制などは独裁国家と変わらなくなる。

教義論に焦点を絞ったのは、本質を明らかにするためだ。
政策論や単なる慣習や伝統や一般的な倫理観に因るだけなら、より早く離婚や堕胎は制度化されていたはずだ。
それを妨げたのが不合理な宗教的ドグマだ。
これが社会的必要性に抵抗していたと言っていい。習慣や伝統は必要により変化する。
政治も必要で動く。宗教はこの合理的な社会の要求たる必要性を妨げる点に
問題がある。そしてこれを社会の要求または公共の必要性と言う。
宗教もこれに従たるべきだ。宗教が公共性を形成するわけではない。
そして宗教が公共性の一助足り得るのは社会的合理性がある場合だ。
これは十分政策論や科学で判断し得る。
社会の必要性は宗教を制限し、政治を変化させ、伝統や習慣や倫理観をも変質させる。
これがあって初めて動的な社会の活力が生まれる。
宗教が必要以上に影響する社会が停滞的になるのはこれがないからだ。
カトリックの場合は堕胎と離婚制度への必要以上の抵抗がこれに当る。

あと、堕胎と離婚制度を導入したカトリックの国で信条やその体系に基づく生活が
破壊或いは抑圧されたとは思えない。あくまでも個人の自由意志で離婚し堕胎する。
宗教的信念からしたくなければしなければいいだけだ。
堕胎と離婚制度の遅れは明らかに個人の自由な意志からの離婚や堕胎を制限していた。
堕胎や離婚する自由とそうしない自由と言う選択肢があって初めて個人の自由な信条に基づく生活が
できると思わないかね?
そしてこれが政教分離が制度として意味をもつ最大の理由だ。



577世界@名無史さん:02/07/18 20:04
>>576
公共性の基準ですか?
一言で言えば対話的理性でしょう。

あなたは、現代欧米社会における「結社の自由」についてどう考えているのでしょうか?

あなたが、カソリックの離婚と堕胎についての教説に関していっている意見は、
現代欧米社会の問題と限定した場合、過去の歴史社会の問題を現代社会に投影した時代錯誤説に思えます。
(あなたの意見も、幾つかの現代イスラム社会でのイスラム法の問題としては、有効な批評かもしれません)
578世界@名無史さん:02/07/18 20:22
(´_ゝ`)
579パシッチ:02/07/19 10:56
縦読みできません……

司教←→主教、という訳しわけはいったい何処の誰が考えたんでしょう。
全く迷惑な話です。同じでいいじゃんよお。
580世界@名無史さん:02/07/19 20:25
>>579
案外、英米語から訳したか、ドイツ語から訳したか、みたいなつまらん原因かもしれないよ(苦笑)。
581世界@名無史さん:02/07/20 13:16
90年代からイスラム世界で、陰謀史観やオカルト思想と合流した新手の
「終末思想」が流行していますが、こういう現象はキリスト教圏、あるいは
日本などの終末思想と共通点がありますか?
西欧史を読むと、「千年王国」などの思想によって起こった事件が数多くありますが。
あるいは現代ではアメリカのブランチ・デビディアン、日本のオウム真理教、
スイスの太陽寺院なども話題になりましたし。

現代イスラム世界の終末論には、ユダヤ人やアメリカ合衆国を偽救世主ダッジャール
(キリスト教でいうアンチ・キリスト)、あるいはヤージュージュとマージュージュ
(キリスト教でいうゴグとマゴグ)にあてはめたり、
湾岸戦争を終末の予兆ととらえたりする、というものですが。
582世界@名無史さん:02/07/20 13:53
>>581
えーと、歴史上の一神教的終末思想に基づいた社会運動にも幾つかの類型が見られます。

日本史上の終末思想運動というのは、これは幾つか事例が知られているようですが、
私にはちょっと判断つきません。ですので判断保留。

で、一神教の方に限定して類型を考えてみます、
例えば、何者が教導したか、という分類基準があります。
近世のユダヤ教には偽メシア事件というのがあります。
キリスト教の場合、預言者の立場の個人に教導された運動があります。
また教団が教導したもの、自然発生的な経緯で生まれた運動の内から教団的な組織が作られたもの。
いわゆる「千年王国」運動と呼ばれるものには、「預言者の立場の個人が教導したタイプ」と「自然発生的な経緯の内から教団的組織が作られたもの」と両方があると思います。

それから別の分類方法を考えると、
「最後の審判がくる」だから「新しい秩序に備える」という路線の運動と
「最後の審判がくる」だから「最後の審判における正義の戦いに参戦する」という路線の運動とがあります。

「新しい秩序に備える」路線でも、「旧い秩序」に属する契約関係ですとか、身分関係の廃棄を宣言して実力闘争に入る事の方が多いので、
この分類は、教説内容を元にした歴史的理念型の分類ですが。

で、挙げられた「イスラム世界で、陰謀史観やオカルト思想と合流した新手の『終末思想』」
これは、「教団(的な集団)に教導され」「最後の審判における正義の戦いに参戦する」路線のように思えます。
(あるいは「自然発生的な経緯の運動に、教団が合流した」タイプかもしれませんが)

歴史上の有名なものを考えると、エルサレムの陥落に至ったユダヤ教の対ローマ戦争や
古代小アジアでキリスト教徒がローマ帝国による迫害に抵抗した黙示録派の抵抗運動の類型ではないか、と思います。
583世界@名無史さん:02/07/20 16:10
>>582
なるほど。
エジプトでは、イスラーム過激派が外国人観光客の襲撃や世俗主義を主張する
知識人の暗殺を行ったのに対して、政府側が治安部隊を投入して鎮圧を
図りましたが、それが大規模な衝突に発展し、
「専制的な支配者と、イスラームの名の下に兵を挙げる勢力が対立する」
という現象を、終末の接近を告げる前兆として位置づけられています。

ちなみに、イスラーム史上には、マフディー(救世主)を名乗る人物が現れた
事件がしばしばありまして、有名なのが19世紀後半にスーダンで起こった
「マフディーの反乱」です。このとき、ムハンマド・アフマドという指導者が、
自らをマフディーと称して尊崇を集めました。
(ユダヤ史上で言えば、バル・コクバのようなものでしょうか)
584583:02/07/20 16:26
それと、現在のイスラーム世界でイスラーム復興主義や終末思想が流行した
理由としては、政治的に異議申し立てをできるシステムでない、社会的な不公正
(富の分配など)、外国勢力や西欧の文化に対する反発など、いろいろな要素を
挙げることができますが、
過去にユダヤ教・キリスト教圏で起きた終末思想にもとづく運動にも、
起きた原因によっていくつかのタイプに分けることができるのでしょうか?
585パシッチ:02/07/21 01:20
司教・主教の使い分けの話ですが、
気になったんで調べてみました。
「司教/主教」に当たる言葉は、ギリシア語起源のepischopus(手元に羅和しかないんでラテン語で勘弁して下さい)から来てて、ロシア語でもepiskopで司教・主教両方を言うようです。
フランス語ではなぜかevequeとなるんですけど、形容詞形としてepiscopalなんて形もあるので"epischopus"系なのでしょう。
英語はBishopというこれらと全く違う形を使います。ゲルマン系の言葉なんでしょうか。
これらの言語全て、カトリックでも正教会・イギリス国教会でも同じ単語を用いています。

微妙なのがドイツ語で、ゲルマン系の"Bischof"もギリシア語・教会ラテン語系の"Episkopus"も両方辞書に載っていて、「司教・主教」という訳が書いてあります。原因の一端はドイツ語かも知れませんが……。

ともあれ、調べてみた中では、明確に司教と主教を使い分けるものはなかったです。

教会ラテン語のepischopusと英独系のbishopを訳し分けた可能性はありますけど、それだと東方正教会を「主教」とやる理由がわからないんですよね……
586世界@名無史さん:02/07/21 02:38
国教会って主教っていいませんでしたっけ
587世界@名無史さん:02/07/21 14:02
>>584
>過去にユダヤ教・キリスト教圏で起きた終末思想にもとづく運動にも、
>起きた原因によっていくつかのタイプに分けることができるのでしょうか?

えーと。私の個人的な意見にすぎないのですが
「きた原因による類型分類」これはしない方がよいように考えています。

ある特定の運動について、主要因と副要因を整理していく、これは重要だと思います。
が、運動を比較・対照して考える場合、
必ず原因は多数のものが複合していますので、
原因(主要因)による類型分類よりも、運動の生成・展開(あるいは衰滅)経緯で比較・対照した方がよいように思っています。

>>583
>19世紀後半にスーダンで起こった「マフディーの反乱」です。このとき、ムハンマド・アフマドという指導者が、自らをマフディーと称して尊崇を集めました。
>(ユダヤ史上で言えば、バル・コクバのようなものでしょうか)

スーダンのマフディー運動については、別件で概説書を漁ってたときに目にした事がある程度です。
間違っているかもしれませんが、この運動は
「もともと民族主義的対外感情が醸成されていた。その内にイスラム神秘主義運動のトレンドも含まれていた。民族主義運動が高揚する内に神秘主義運動が中核になっていった。そしてマフディーの名乗りが挙げられ並行してマフディー運動としての形態が整えられた」
ザッとこうした経緯でよいでしょうか?

大まかにはバル・コクバを主導者とした対ローマ戦争と似ているタイプと言えるかもしれません。
細かくみると、バル・コクバはメシアを自称したと言うよりも、周囲から期待され、ラビが承認した事で決定的になったのですが。
ムハンマド・アフマドがマフディーを宣する過程にも似たような経緯はあったのかもしれません(私はそこまで詳しくは知らないのですが)。
588世界@名無史さん:02/07/24 03:17

もっとおもろいネタないのかね。
バチカンの布教政策とか。
なんせこの三十年で11億に増えてます。
589世界@名無史さん:02/07/24 22:15
「なぜキリスト教が最大のシェアを持っているのか」という問いは
「なぜヨーロッパ文明が世界を制覇したのか」の問いに帰着でき、
「なぜキリスト教がローマの国教の座を射止めたのか」にまで
溯る事ができると思う。
 キリスト教が「女と奴隷のための宗教」であって、そのうえ
特定の民族を贔屓しないものであったからだ、という答案は、どうかな?
 すなわち、ローマ帝国内のすべての被支配者を取り込むことを目指したから。
590世界@名無史さん:02/07/25 14:26
>>588 :世界@名無史さん :02/07/24 03:17
>バチカンの布教政策とか。
>なんせこの三十年で11億に増えてます。

よくは知らんのだが、増えているのは諸々のキリスト教系新興宗教も含めた総数で
カソリックはそう増えていないのでは?
横ばいか下手すると暫減傾向かもしれぬ。
591世界@名無史さん:02/07/25 15:26
教文館の『世界キリスト教百科事典』記載の統計を踏まえると、

世界のキリスト教信徒人口(カソリックのみではない)は、

1985年で15億5千万人弱、
1990年で5億人強、
くらいになります。

これは暫減ではなく激減、でしょう。
592イスラム:02/07/28 06:00
教徒が増えてるんか?
593梵阿弥:02/07/28 21:42
>>538
私は勘違いしたようです。貴方がアルメニアとエチオピアの両教会をとくいに分化したとされるのは、
どちらも単性論派だからではなかろうかと考えました。しかし単性論説はかつてかなり有力であって、
エルサレムやアンティオキアといった基督教発祥の地の周りが単性論派の海の如くであり、その後
衰えたのも教義の矛盾が表面化し信徒が離れたのでは無く、経済的・軍事的に同地域が衰えた為です。
また公会議はコンスタンティヌス1世の肝いりで始まった様に世俗の権威の要請で動くものであり、
基督教徒による教義・運営深化のためとは言えませんでした。そこで>>537で少々描写してみたのですが、
貴方は両教会の民族性を問題にされているとの事なので、空振り気味でした。またアルメニア教会ですが
キリキア国時代に十字軍と接触しローマとの合同宣言が出されますがその後主流は合同を撤回し今に
至ります。従って普遍宗に連なってはいませんでした。また合同堅持派は主流と分離し、合同(帰一)教会
の1つとなっています。どうもマロ派やウクライナ教会と混同してしまったようです。
私が勘違いしたのはアルメニアとエチオピアの両教会の民族性についてよく知らない為かもしれません。
情報を共有すれば見解も共有できる可能性も高まりますので、教えて貰えませんでしょうか。なお私は
基督教3大宗派のローマ普遍宗(カトリック、西ローマ教会、西欧旧教)、正統教会(オーソドクス、
東ローマ教会)、抗議宗(プロテスタント、西欧新教)もまた民族性を帯びていると考えます。例えば
3大民族と分布がほぼ重なります。
基督教が本来普遍性を追求する運動であることに異論ありません。そもそもローマ帝国と接触した
ヘブライ社会の分裂・対立的な問題解消の機運のなかで盛り上がり、世界帝国となったローマの
統合性保持の為に定着したものですからね。しかし、何が普遍かというのは、それこそ人には解らない。
だから神が出てくるのですが。
貴方は民族性と普遍性をあたかも1つの座標における正反対の方向性とお考えのようです。しかし私は
そういうものだとは考えません。民族性と普遍性は両立可能であり、むしろ民族性の内には普遍性が
宿っているとか、普遍性を追求すると自ずと民族性を顕すことが多いのではないかと考えます。この辺の
抽象語の位置付けというのは個人でずれているのが当たり前ですから、取り敢えずお互いどういった
意味で用いているのか判れば良いでしょう。
末尾の1文ですが、>537を読んで私が、単性論説こそ本来の基督教だ、みたいに主張していると思い込む
方が居ると困るので加えたので、特に貴方に向けたものではありませんでした。他所であったんですよ。
マルティン・ルテルと代わらない主張みたいのが。
594梵阿弥:02/07/28 23:51
>>549
 <シリア教会=ネストリウス派というのは少々疑問
疑問ですね。私はシリアで優勢だったのは単性論のヤコブ派で、あとカルケドン派(ローマ帝国の「正統」派)
だったと思っていましたが。ただマラバルについていえば、現地への司祭派遣をポルトガルだかが妨害した
ことがありました。やむなく現地ではヤコブ派の司祭を迎えます。よく東方教会と一括されますが、
ネストリウス派と単性論派は異なる宗派です。従って現地(インド西岸)では教義が混乱してよく解らない
のですが、こうした経緯を反映して元々ネストリウス派なのに近年はシリアとの縁を意識する、といった
事は有るかもしれません。インドはポルトガルの伝えた普遍宗の影響もつよいですね。
なお、ネストリウス派主流はアッシリア教会を名乗り、普遍宗との合同派はカルデア教会と名乗ります。
595世界@名無史さん:02/08/02 23:16
今の法王のすごいところを教えてください。
596世界@名無史さん:02/08/15 11:37
>>595
歴代法王のなかで一番世界中とびまわって熱心に布教した人。
597世界@名無史さん:02/08/16 10:20
聖書のどこをどう読めば、
裏切り者のイスカリオテのユダが「13番目の使徒」という記述が出てくるのでしょう?
聖母マリアが天に生きながらにして召されたという記念日ができるのでしょう?
598世界@名無史さん:02/08/16 11:06
>>597
全くその通り。
ユダは十二使徒の一人だし、イエスが十字架で処刑されたというのも聖書に
は「一本の杭」とあり、十字架などどこにも出てきません。そもそも12月25
日のクリスマスもイエスの誕生日ではないし、「13日の金曜日」もイエスの
処刑された曜日は金曜日ではなかった。
昔は聖書を読める人が極わずかだったとはいえ、ここまで歪められたのはな
ぜなんでしょう。
599世界@名無史さん:02/08/16 16:59
>595
地動説と進化論を認めたところ。
 
地球球体説を最初に認めた法王は誰なんだろう?
600世界@名無史さん:02/08/16 18:16
>>598
さらにキリストは、筋骨隆々のひげ親父で白人じゃないし。
601ふにゃぽん:02/08/16 18:29
>>598
聖書には、「馬小屋誕生」の話も載ってない。

あれは、絶対、ブッダの伝説の影響だ。
602世界@名無史さん:02/08/16 18:32
>600
私は、エホバの証人に学んでいたため、あれには全くそうではなかったのですが、
知り合いの中にはショックだった人が結構います(w
603世界@名無史さん:02/08/16 18:33
>>597 名前:世界@名無史さん :02/08/16 10:20
>聖書のどこをどう読めば、
>裏切り者のイスカリオテのユダが「13番目の使徒」という記述が出てくるのでしょう?

イエス昇天後に召命された事になってるパウロを入れれば使徒(弟子)は13人と勘定になるでしょ。
んじゃ、なんでパウロを13人めにしないかと言うと、それは12が聖数だからではないか、と思いますが。

この場合13番目と言うのは、弟子になった順番ではなく、員数外的ニュアンスと解釈してもよいのではないか、と思います。
604世界@名無史さん:02/08/16 18:55
ちょっとマッテヤ
605(・■・):02/08/16 19:35
*「第三帝国」時代の小学校教科書より

イエスが人間を罪と地獄から救われたように、ヒトラーはドイツ国民を退廃から救ったのです。
イエスもヒトラーも迫害されましたが、イエスは十字架にかけられたのに、ヒトラーは総理大臣
になりました。イエスの弟子たちが、その師を拒んで、見捨てたのに、16人の同志は総統の為
に死んだのです。使徒たちは主の御業を完成しました。私たちは、ヒトラーがその仕事を完成で
きるよう望みます。イエスは天国のために築き、ヒトラーはドイツの大地のために築きました。

「確かに彼は、恐るべき歴史的現象であったかもしれない。
しかし同時に彼は、重要な歴史的現象であった。
したがって、われわれとしては、
彼の存在を無視してしまうわけにはいかないのである。」
                (トレヴァー・ローパー)
606世界@名無史さん:02/08/16 19:42
ユダの補充のための候補に挙がったもう一人は、
バルサバ、ユスト、ヨセフと三つの呼び名がありますけど、
これの解説をお願いします。
607ふにゃぽん:02/08/16 19:49
そういえば、イエスの死後、布教に貢献した「ステファン」って
全然数えられないのかな?
608世界@名無史さん:02/08/16 19:53
>>607
石撃ちにあった、ステファノの事?

使徒には数えられていないね。
609おそいそら:02/08/18 17:23
>607
ルカ文書(ルカ福音書と使徒行伝)の著者は、神の恩寵がイスラエルをはなれて
異邦人に移り、新しいイスラエル十二部族が創出されたという神学のもとで
文書を書いてる。パウロが使徒と称している事から考えて、ステファノが使徒と
類似していた事やっていて、実際に使徒と呼ばれていたことは歴史的に十分
あり得るんじゃないかな。
610世界@名無史さん:02/08/18 17:58
使徒は別に12人だけではありません。
ちなみにパウロは諸国民への使徒と評されます。
12人は、特別に上位とかでは全然なく、弟子たちのとりあえずのまとめ役としてイエスの話したことや行いを教え、伝えたんでしょう。
証拠に、少し後になってみるとエルサレム教会(会衆)を事実上主宰していたのは
ペテロ以上にイエスの弟ヤコブだったようです。この人は12人ではありません。
12人のうち、少なくとも一人のヤコブはすでに殉教し、補充はもはやなされなかったみたい。
611世界@名無史さん:02/08/18 18:20
>>610
で?ステファノは使徒と呼ばれているの?呼ばれていないの?

できたら当時呼ばれていたのかどうか、がわかるといいんだが。
612世界@名無史さん:02/08/18 18:24
十二使徒というのはレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」からきてる
のではないでしょうか?
この時、イエスが「この中に、私を裏切るのもがいる」と言って弟子たちが
驚く場面。イエスと12人の弟子が、最後に食事をした劇的な場面です。
当然、その人、ユダ・イスカリオテもいます。
613おそいそら:02/08/18 18:37
>611
それは証明不能。ステファノが使徒行伝にしか出てこないから。

614おそいそら:02/08/18 18:45
>>610
第一コリントの15章に一応、ペテロのあと12人現れたって書いてあるけど、
やつらって重要な地位にいたのかな。パウロ書簡にはヨハネと義人ヤコブと
ペテロしか重要人物として出てこないけど。
615梵阿弥:02/08/19 21:23
>>539
丁寧にありがとうございます。ただ私の場合、長いと頭に入りきらないので細切れになりますことお許し願えます
でしょうか。
単意論というのは、イエスの位格は1つだが、人間には神性と人性と2つの経路で顕れるように思える、という論だと
理解しております。これは皇帝がレバノンの修行者団取り込みのために打ち出した妥協であって、教皇からは
異端宣告されており、神学上は重要ではないと聞いております。また当初は「位格」といっていたのを
「意思」と改めて神性重視の単性論と同一視されるのを防いだと。ですからやはり単性論の範疇に入れてよいでしょう。
 <アルメニア教会が、いわゆる単性説(ネストリウス派)を受け入れたのは6世紀
アルメニア教会は431年のエフェソス公会議、これはアレキサンドリアの主教が主導しネストリウス派を排斥したもの
で、従って後のコプト教会の教義である単性論(イエスの人性は神性に吸収された)が公式教義となったのに連動し、
451年のカルケドン公会議ではアレキサンドリア主教は罷免され単性論は異端となり、三位一体が公式教義となりまし
たが当時アルメニアは戦乱で代表をカルケドンに送れなかったためにその会議を受け入れなかったとされています。
そして491年にアルメニアで会議を開きカルケドン信条を否定、6世紀初頭に1度カルケドン信条の受け入れを決めた
ものの半世紀後に改めてエフェソス信条で行くと決めた、と「アルメニアの閃光」という本にありました。
エフェソス公会議以前はどうだったかは私には判りませんが、5世紀半ばにはアルメニア教会は自治を認められている
ので、帝国中央とは違った神学的傾向があったとしてもおかしくはありません。
シリアのヤコブ派教会とコプト教会がネストリウス派と同じ単性論、というのは奇異な感じがします。:続く
616梵阿弥:02/08/19 21:47
続き:ネストリウス説はあなたが紹介なさった通り
 <キリストは神から由来する神聖と、マリアから由来する人性をイエスと言う歴史的人格の内に結合され、
 <その言動を通して現した
なのですが、これを単性論の1種に含めるのは見た事がありません。少なくともエフェソス公会議では神性と人性の
分離であるとして異端宣告されています。現代では異端ということもなく、ネストリウスが拠ったアンティオキアと、
彼を非難したキュリロスの拠ったアレクサンドリアのそれぞれの神学伝統の違いから反感が強まっていた為の詰らぬ
派閥争いが実情だとされています。そしてネストリウス自身はそうでも無かったらしいのですがアンティオキア神学は
人性重視の傾向が強く、ゆえにネストリウス派は人性重視になっていったと。一方のアレクサンドリア神学は神性重視
であって、457年に独自の主教を擁立しその教会がコプトであり神性重視の単性論であると。ですからネストリウス派
とコプトが同じキリスト論であるというのは納得いきません。またヤコブ派教会とエチオピア教会はコプトと同傾向
でありアルメニア教会も8世紀からヤコブ派と交流しています。ちなみにグルジア教会もアルメニア教会に連動し
非カルケドンの単性論となりましたが後にアルメニアとの対立が強まり東ローマ教会の勧誘に従いカルケドン派と
成りました。
聖母論争ですが、マリアは救世主の母(クリストトコス)と呼ぶべきで神の母(テオトコス)とは呼べない、という
ある司祭の説をネストリウスが支持したのを神性と人性の分離であると非難されたわけですね。従って
現代のネストリウス派であるアッシリア教会とカルデア教会はマリアを聖母扱いしません。しかし単性論の
総本山格のコプト教会を始めヤコブ派、アルメニア教会、エチオピア教会いづれも聖母崇拝が盛んです。
617世界@名無史さん:02/08/24 07:55
かー。なんじゃこのスレ?

12使徒はイスラエルの12部族に倣ってる。
12は神聖数。ユダが抜けた代わりにくじ引きして入ってるヤシがいるよ。
使徒行伝かなんかに出てきた。もっとも12は象徴数。
12使徒が誰かについては、諸説色々だ。初期教団で既に仲間割れしてたしな。

レオナルドの受胎告知は歴史が新しいだろが。
ありゃ、聖書の12使徒に習って描かれてるって。本末転倒。

あと、新世界訳はエホバの証人オリジナルの訳で、世界史を語るときの
資料としてふさわしくない。エホバの証人の教義によって訳が変えられている。
ギリシャ語訳を定本にしたの使えって。日本では新共同訳を使うのがセオリー。
学会なんかでエホバの聖書使ったら笑われると思うが。
(っても、新共同訳は実は評判が悪い。)
618世界@名無史さん:02/08/24 08:20
ネストリウスはキリストの神性と人性を認めていたが、マリアは
キリストの人性に由来すると考えた。つまり「神の母」ではないことになる。
これは、三位一体の本性のあり方に関わる問題で、神と子がまったく一致
すると考える場合、人性と神性も合致しなければならない。マリアが
人性のみに由来すると言うのは三位一体の否定につながるから異端。

キリストの単性説を採択するコプト教会をはじめとする教派は
キリストの神性に着目する為、マリアは「神の母」であり、
積極的な崇敬の対象となる。

・・・・・・・・・・ちゅうこったろうな>>616
しっかし一番めんどくさい時代だよな。教父時代ってのはよ。
 
619世界@名無史さん:02/08/24 08:27
戦国時代のキリシタンどもは、日本人奴隷の海外売買に
手を染めていたとんでもない奴等。豊臣秀吉の禁教政策
は大正論だった。
620世界@名無史さん:02/08/24 09:22
イエスの弟って誰の子なんだ?
621世界@名無史さん:02/08/24 15:23
マリアだろ。
といっても、古代のユダヤ文化では従兄弟も兄弟と言ったらしいから、
ほんとのところは誰も証明できないらしい。まー、ヤパーリマリアが生んだ
兄弟だろ。
622世界@名無史さん:02/08/24 15:34
マリアは処女じゃない、誤訳だし。
623世界@名無史さん:02/08/24 15:41
おお。どう誤訳?>>622

「若い女性」と言う意味を含むという話は聞いたことあるよ。
624世界@名無史さん:02/08/24 15:44
だから乙女と処女は違う。
625世界@名無史さん:02/08/24 15:46
初期教会もイエスの母ちゃんが処女だとは知らなかった。
イエス自身も。
626世界@名無史さん:02/08/24 15:55
>>625
そりゃ、んなこといわれたら困るだろうな。藁)
歴史的にみればマリアは普通のおばさんだっただけだ。

まー宗教の教義ってのは、実証的な事柄いいはじめたら、
瓦解するようなシロモンだから。
627世界@名無史さん:02/08/24 15:59
預言者は故郷では容れられないと母とかに切れたイエス。
聖書にはっきり書いてある。
なのに地母神信仰と結びついて、聖母の化けてしまった。
628世界@名無史さん:02/08/24 16:14
神の母(テオトコス)の問題は、地母神とは関係ないだろよ。
イエスが神になった時点で、自動的に地位が上がってしまった。
教義においては、土着信仰とは全く違う理論でそう結論された。

が、民間に布教するときゃ、あきらかに地母神的要素を取り入れていた。
道教が仏教を取り入れてんのと同じなんだろよ。
629世界@名無史さん:02/08/24 18:21
ああよかった……。
聖母マリアのメダルを遊び半分に首からぶら下げてるけど、バチはあたらないよね♪
630世界@名無史さん:02/08/24 20:43
>629
単なる神の母と「聖母」は違う。馬鹿はお前だ。
631世界@名無史さん:02/08/24 20:44
スマン。
>628だ
632世界@名無史さん:02/08/25 15:37
>>630
どこかの信者の方ッスか?

神学上の(テオトコスの問題)を話していたんで、その話が入ってくると
話題がズレルからああ説明したんだけどね。ちゃんと読んでよ。

地母神信仰が初期の段階で取り入れられていったのはその通りだろう。
民間への布教として、異教の風習をキリスト教のシステムに組み換えて
いった。こういう宗教の文化的側面の話は面白い。
仏教伝が聖人伝説に入り込んだりね。ボーダレスの交流は色々な
宗教のなかで行われている。イスラムにもイエスが預言者として
存在したり。教義上ではどんどん原理化しタイトになるけど、
民間的部分では、拡大していく。それが面白い文化遺産を生む。
その民間の拡大をまた教義がタイトにしていく。そういうのの
繰り返しなんだろう。
633世界@名無史さん:02/08/25 17:01
神学上の神の母の話というどうでもいい話じゃなくマリアが処女か否
かの話の続きだったんだが(w
スレの流れからして(w
634世界@名無史さん:02/08/25 17:42
そっか。>>615からの流れに茶々入れしてるだけなんかとオモタよ。
なら、なんか、この板ならではの話してよ。

ちなみに、当然マリアは処女ではないだろう。藁)
635世界@名無史さん:02/08/25 17:43
そりゃそうだ(w
636世界@名無史さん:02/08/27 17:56
キリストは人間か神の子か?
マリアは崇拝されるべき「聖母」か?
父と御子と聖霊は一体か?
輸血は認められるべきか?

といった質問に選択肢で答えていくと、

あなたはアルビジョワ派です。
あなたはモルモン教徒です。
あなたは統一教徒です。

といった「宗派診断」ができるプログラムをどなたか詳しい方、作っていただけませんか?
名前は「異端審問くん」とかいって(w
637世界@名無史さん:02/08/27 18:14
>>636
どこからを異端とするかむつかしいね。

メインラインのキリスト教でも
カトリックは他教派を異端とし、
正教会は西方教会全て異端とし、
プロテスタントはカトリックを異端としてるそうだ。
638世界@名無史さん:02/08/27 19:11
>>637
>カトリックは他教派を異端とし、
>プロテスタントはカトリックを異端としてるそうだ。

20世紀末の事だけど、カトリックはプロテスタントを異端と呼ぶ事をしない、と決めてる。
ちょい記憶が曖昧だけど、確かプロテスタントにもそれに呼応した動きはあったはず。

それから東方正教会、これの異端視も止めたんじゃなかったかな?
こっちはちょっと調べてみないと定かではないが。

639世界@名無史さん:02/08/27 19:27
>>638
カトリックのことは実はよく知らないが、プロテスタントのHPいくと
すごいぞ。教会の公認HPでカトリックを異端呼ばわりしてる。
ウオッチするのには一番楽しいよ。
640アマノウヅメ:02/08/27 19:42
カトリックは宥和政策をとっていますが、プロテスタント側は
けっこう頑固です。
某女学院(全国チェーンらしい)では信者でなくても年に何回かは
教会に行く義務があり、お説教の内容と牧師さんのサインを提出
しなければなりません。
行ってよい教会は入学式の時に指示されますが、統一教会や
モルモン教はもちろんカトリックもダメです。
救世軍が行ってよい教会のリストに入っていたのはちょっと驚きました。
641世界@名無史さん:02/08/27 19:58
プロテスタント脳髄ではカトリックとモルモンとエホバ、
統一教会は異端ということでよろしいですか?
642世界@名無史さん:02/08/27 20:01
つまり・・・・・

カトリックの異端審問の過去を糾弾しているプロテスタントが
異端審問してるという罠。

一神教というのはヤパーリ愚かなりよ。
643世界@名無史さん:02/08/27 20:06
キリスト教や仏教には大変な問題がある。
それは崇拝の対象に偶像が含まれているから。
しかもキリストの像はラテン人の顔をしており。
仏の顔はモンゴロイドの顔をしている。
これは支配民族の姿を武器に精神的に侵略するための道具である。

イスラム教はそういったものは危険な考えであることを知っていた。
そのため偶像を徹底的に廃止した。
644世界@名無史さん:02/08/27 20:11
だいたいさ、聖母は処女じゃなきゃいけないって考え方が
なんかひん曲がってない。キリストは売春婦にすら慈悲を
与えているのに。

もしかして、これって典型的な日本人の考え方なのかな。
645世界@名無史さん:02/08/27 20:21
マリアを崇拝するという概念がどうもわかりません。
従来の地母神信仰におもむねったものなのでしょうか?
646世界@名無史さん:02/08/27 20:45
元々ゲルマン系は女神崇拝だったと思ったよ。
キリストを生んだ聖母がひつようだったんじゃない。

聖母≧キリスト なんじゃない。
647ふにゃぽん:02/08/27 20:55
「父なる神」と、ある意味ペアで理解される必要があるのかも。
648世界@名無史さん:02/08/27 21:14
ちょっとお聞きしたいんですけど、
初代教皇ってだれですか?
イエスがつけられたのは杭ですか、十字架ですか?
ペテロは逆十字に本当につけられたんですか?
649世界@名無史さん:02/08/27 21:26
643はすごく的確。
650pt:02/08/27 21:53
カトリックの見解ではペテロ
>648
651pt:02/08/27 21:55
聖書によると十字架で杭を打ち込まれた(当時の処刑方)
ペテロの処刑は諸説ありイエスの十字架刑が最有力
>648
652世界@名無史さん:02/08/27 22:13
>>617
『王国行間逐語訳』って知ってるか?
ギリシャ語本文〜英語の逐語訳だ。
漏れはきわめてよい資料だと思うぞ。
あれを出してるのはエホ証、つうか『ものみの塔』だ。

ビブリア ヘブライカ シュトットガルテンシア
って知ってるよな。あれが『新世界訳』の旧約の原資料だ。しかも改竄などないぞ。
いい本文使ってるじゃないか?
653世界@名無史さん:02/08/27 22:14
杭を打ち込まれたんですか?
ロンギヌスの槍は??
 
ペテロが初代教皇なのに何故十字架に??
654おそいそら:02/08/27 23:54
>>648-653
ペテロが初代教皇なのは、あくまでも伝承上。
またペテロの時代のクリスチャンはユダヤ教徒とローマから見られていて、
ちょうどそのころユダヤ人は、ローマ東方で反ローマ運動をおこしていた。
そのため、ユダヤ人は差別視されていた。
ペテロの逆十字は、「ペテロ行伝」が出典。
なんでも、人間の罪の状態を人々に認識させるためらしい。
イエスの正十字は人間が回心した姿。
655pt:02/08/27 23:57
ロンギヌスの槍は死亡したかどうか突き刺して調べた
処刑でグサっとやったんじゃないよ
>653
656pt:02/08/27 23:59
天国に至る鍵をイエスから与えられたって記述から後のカトリック教会が
ペテロを初代教皇に決めた
657世界@名無史さん:02/08/28 00:10
>>656
いや、新約には納められなかったが古代に尊重された
『ペテロ福音書』『ペテロ行伝』に
ローマの教会(信徒団)の代表者として逆さ磔にされた話が出ている。

この話の史実性には疑いもあるので、歴史伝承の類と考えるべきだが、
カトリックが、ペテロをローマ教会の初代にしたのはこちらの伝承を踏まえてのこと。

>天国に至る鍵をイエスから与えられたって記述
についてはローマ主教座の5大主教座の内での首位権を主張した際のこと。

この2つが関連して、カトリック初代教皇ペテロって見解になってるわけだが、
歴史的ファンクションも、主張の根拠付けも一応別。
658おそいそら:02/08/28 00:43
ロンギヌスって出典なんだったけ。
ど忘れしたんだけど。
659世界史@名無史さん:02/08/28 00:46
新約にはでてこないな ロンギヌスの槍って名称
660世界史@名無史さん:02/08/28 00:47
外典や偽典はカトリックではいまでも新約・旧約の次に聖なる書物だとか
661おそいそら:02/08/28 00:53
兵士の名前というのはわかっているんだが。
その名前が出てくる偽典外典の名前が思い出せない。
とりあえず「ペテロ福音書」「ニコデモ福音書」ではないのは確かだが。
662世界史@名無史さん:02/08/28 01:12
聖書しか読んだことないからワカラン
663世界@名無史さん:02/08/28 01:27
エホバはすっ込んでろ。
うちに勧誘しにくんな。ぼけ。>>652
664世界史@名無史さん:02/08/28 01:41
エホバの証人ってキリスト教って言うよりユダヤ教だね
665世界@名無史さん:02/08/28 01:56
ユダヤ教徒も厭がるよ。>>664
どこの国いっても、おばさんが二人ペアで勧誘してる。
キモイ。
666世界@名無史さん:02/08/28 01:58
このスレでエホバの正統性を必死になって説こうとしてるヤシが
いるのが笑えるな。香ばしいので、観察しよう。
667世界史@名無史さん:02/08/28 02:03
僕なんかパンフ渡されたあと200円ですって金を要求された
すぐ突っ返したけどね
668世界@名無史さん:02/08/28 08:04
>666
 ダ ミ ア ン

「なぜ666が邪悪な数字なのでしょう?」

こういうことを論じていくと、キリスト教徒は彼らがさげすんでいるユダヤ教徒に自分たちのルーツがあることを知って悩みそうなものですが。
669世界@名無史さん:02/08/28 14:18
>>668
それ以前にキリストや使徒は全てユダヤ人という罠。
670世界@名無史さん:02/08/28 22:18
キリスト教は神とマリアのニ神教
671アマノウヅメ:02/08/28 22:44
>>665
おばさんたちの間では
「エホバの信者ってよくタダであれだけ歩き回れるよねえ。
時給700円だったら月にいくらになる?」
というのが一般的な評価です。

営業担当に信者を選んで雇っている会社もあるそうです。
いくら断られてもメゲないから。
672世界@名無史さん:02/08/28 22:48
うちは20年来、王国会館に通っていましたが、一番下の息子が大きくなってからは手が切れました。
子守りをしてもらう必要がなくなったので。
673世界@名無史さん:02/08/28 22:58
>672
……息子さん、大丈夫?
674黒太 ◆KUROTAUc :02/08/28 23:11
>>622-624
マリア処女説はけっこう古いと思う。
そもそも、処女受胎伝説が何処から生まれたかというと、
マタイがイエスの誕生について【イザヤ書】の『見よ、乙女が身篭って男の子を産み…(Ch.7.s.14)』
を【セプトゥアーギンタ(70人訳聖書)】から引用したことが原因かと思われ。

【セプトゥアーギンタ】では、ヘブライ語の『アルマー=(結婚適齢期の)若い女、乙女』をギリシア語に翻訳する時に
『パルテノス=処女、(未婚の)女性、乙女』を当てている。

要は、旧約聖書では単に『若い女性が男の子産むと』としか書かれていなかった預言を、キリスト教徒が勝手に『処女が救世主を産む』と解釈した。
ただそれだけのこと。
675アマノウヅメ:02/08/28 23:17
>>673
672さんはネタでしょう。

私の知っている範囲では、母親がエホバのうちは離婚騒ぎやら
子供が高校生になるとグレるやらで大概変なことになっています。

夫婦揃ってエホバという所は家庭は円満ですが貧乏です。





676世界@名無史さん:02/08/29 15:02
>>1
素直に考えれば「ほんものだった」からでは?
2000年の歴史の雨風に耐えてきた宗教を,ほんの数十年しか使っていない
脳みそであれこれ突付いても,たかが知れているかも.
677世界@名無史さん:02/08/29 15:36
キリスト教の異端の歴史について教えてください。
678 :02/08/29 15:45
本物なわけねえだろ、、
宗教ドキュンには論理ってものがないね。
なにが「素直に考えれば」だ。(呆
679世界@名無史さん:02/08/29 16:19
>>677
「異端もいたんだ」スレ参照
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1027057229/
680世界@名無史さん:02/08/29 16:32
維持しようという意志が継承されたから。

その意志は「ほんものだった」ということより「便利であった」
という理由の方がこの板ではふさわしい。

西側諸国をまとめるに当たって、思想統合しとくと便利だったんよ。
681世界@名無史さん:02/08/29 16:43
異端略史◇大雑把に

初期教父時代 三位一体・キリストの人性神性に関わる論議による
       サベリウス・アリウス・ネストリウス ドナトゥス

中世     終末論にもとずくもの、清貧運動 グノーシス主義
       ヨアキム主義 ボゴミール ヴァルド カタリ(アルビ)

ルネッサンス
宗教改革前夜 宗教改革的思想
       フス派 ロラード
682おそいそら:02/08/29 19:54
>>681
グノーシス主義は、アレクサンドリアのクレメンスやオリゲネスなどが
反駁しているから初期教父時代に分類した方がいいんじゃない。
ナグ・ハマディ文書も四世紀に封印された可能性が最も高いんだし。
683世界@名無史さん:02/08/30 04:11
そだね。
つか、グノーシス主義って形を変えて
ずっとキリスト教につきまとう罠
684世界@名無史さん:02/08/30 10:06
フリーメーソンの歴史を教えて欲しい。
グノーシスらしいんですが、初期教会と何か関連あるんですか?
685世界@名無史さん:02/08/30 10:20
>>684
フリーメーソンは一応イギリスの石工組合が起源ということに
なっています。
ちなみにローマ・カトリック教会は現在のヨハネ・パウロ2世にいたるまで
ずっとフリーメーソンを破門してきました。
もともと特定の宗教から自由であろうとする趣旨の団体です。
686世界@名無史さん:02/08/30 11:12
なるほど。初期グノーシス派とは関係ないんですね。
687世界@名無史さん:02/08/30 13:05
ヨーロッパの科学技術文明が最強になった原因は、2つあると思う。

新大陸ハケーン(・∀・)→金銀流入(゚д゚)ウマー
→経済停滞を前提とした中世カトリシズムの破綻(゚∀゚)
→宗教改革→資本主義

活版印刷ハツメー(・∀・)→言論の多様化(゚д゚)ウマー
→ブルーノの火刑などで教皇の権威sage→科学技術

それじゃあ、新大陸と河童人札、ほぼ同時にヨーロッパの手に入ったのは
偶然だろうかと言って見るレス。(両方ともコンスタンティノープル陥落が原因といえば原因だ)
688河童人:02/08/30 13:37
       ♪  ,,;⊂⊃;,、    ,,;⊂⊃;,、カッパキザクラ♪
     ♪    (・∀・∩)    (・∀・∩)
          【( ⊃ #)   【( ⊃ #)
           し'し'      し'し'
689世界@名無史さん:02/08/30 14:18
中世というのは結局近代の夜明けを準備していたんだな。
すべて突然起きたのではなく、徐々に始まっていた。
教皇の権威はあんま変わらんが地方領主がどんどん統合して
大きくなったことで、相対的に下がったんだろ。

なにより、商人の台頭がモノ言ったんだと思うんだが。
イタリアの一時の繁栄の恩恵がヨーロッパ全土に広がったことと
100年戦争の終結も理由かもね。
690世界@名無史さん:02/08/30 14:55
全ての出来事の裏にフリーメーソンが暗躍してたってのはほんと?
691世界@名無史さん:02/08/30 16:33
メーソン陰謀説はやめなって。
6922ちゃんで超有名:02/08/30 16:33
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693世界@名無史さん:02/08/30 23:07
でも、メーソン陰謀説ってかなり気になる。嘘か本当かだけでも知りたい。
史実はどうなの?
オレ独学で聖書読んでるんだけど、結局辿り着いたのがグノーシスでほぼメーソンと同じ解釈だったからスッゲー鬱。。。
694世界@名無史さん:02/08/31 08:18
>693
uso
695 age:02/09/03 16:36
イエスキリストはレプティリアンでした。
696世界@名無史さん:02/09/03 17:02
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697697:02/09/03 18:22
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698世界@名無史さん:02/09/06 12:57
初代教皇は本当は誰なんですか?
ペテロはどこにいたんですか?
699世界@名無史さん:02/09/06 13:33
>>698
図書館で調べれば?
700ふにゃぽん:02/09/06 19:25
厨な質問で申し訳ありません。

何故、中世ヨーロッパ(カトリック圏内)では、隣人愛を説くキリスト教徒の
封建領主同士で、小規模なものばかりとはいえ、戦争ができたのでしょう?

イスラム教徒に対する攻撃や、近代になってからのアメリカやアフリカ大陸の
原住民への残虐行為は理解できるんですが・・・。
(要するに、「彼ら」を人間とも思っていなかった。)
701世界@名無史さん:02/09/07 01:41
>>698
>初代教皇は本当は誰なんですか?

ガイシュツですが、伝承上はペテロとみなされています。(>>654>>657
これは、新約には納められなかったが古代に尊重された
『ペテロ行伝』にローマの教会(信徒団)の代表者として逆さ磔にされた話が出ているためです。

ですから、この伝承の元に事実があると解釈する側は、初代教皇はペテロだと主張し、
伝承の事実性に疑問を持つ側は、伝説としてはペテロとみなされると主張するわけです。

>本当は誰なんですか?
という質問には、幾つかの異見が並立しています、としか応えられません。

>ペテロはどこにいたんですか?
についても同じ。

702世界:02/09/07 01:44
ほんとのほんとに心底から信心してなかったから
単純明快な論理さ
>>700
703本性は:02/09/07 01:57
ゲルマン的野蛮ささ。
704世界@名無史さん:02/09/07 07:03
宗教で戦争が止んだ例は無い。
705世界@名無史さん:02/09/07 07:18
あと、キリスト教はローマで国教化される時から、神の御加護で敵を倒すために
そういう正当化のためにある。
相手が同じキリスト教徒でも相手は神を裏切ってるという論理、すりかえが働く。
だから、敵を殺すのに罪悪感はない。
平和は殺しあってると、こちらも持たないからという力のバランスの考察の上に
しか成り立たない。宗教の罪悪感とはほぼ関係ない。
OFWは馬鹿だけど(w
706ふにゃぽん:02/09/07 07:36
>>702-705
みなさん、ありがとう。
707>>704:02/09/07 09:25
世界を席巻したモンゴル人は、仏教化してからおとなしい遊牧の民になりましたよ
708世界@名無史さん:02/09/07 09:34
>707
仏教化って帝國時代?帝國捨ててモンゴルに戻ってから?
709梵阿弥:02/09/08 21:15
>>540
 <シリア地域は原始キリスト教の時代から、聖母信仰が盛んだった
 <聖母を称える讃美歌で今知られるもっとも古い例は、シリアで編まれた
 <「東地中海では単性論が喜ばれる権力構造があった」とも(中略)言えなくなります
単性論は聖母崇拝と矛盾するのでしょうか。そうは思えません。>>618>>628でそれぞれ述べておられる様に
イエスの神性が重視されれば連動してマリアも神性を帯びてきます。逆にマリアを拝むためにはイエスを高く
祭りあげなければ「イエス=基督(救世主)教」では無くなってしまいます。とするとイエスの神性重視は
マリア崇拝となってキリスト教では表現される地母神信仰だとも考えられます。ともあれ単性論と聖母崇拝は
むしろ同居するのが自然なのかもしれません。
単性論は従ってイシス、イナンナ、キュベレといった女神崇拝の盛んな地域で支持される可能性がある。事実
エジプトやシリア周辺が該当します。
別に、プトレマイオス朝エジプト、セレウコス朝シリアはマケドニア王アレクサンドロス3世の家臣の建てた
ヘレニズム国家です。この時代にヘレニズム思想が流入し定着しました。アレクサンドロスといえば自らを
ヘラクレスの子孫と信じていました。従って王たるもの神の化身たるべしといった風潮が有ったかも知れま
せん。母オリュンピアスも神懸った人でした。聖母子の原像としてこれらの影響も考えてよいでしょう。
「単性論が喜ばれる権力構造」というのはこの辺も意識したものです。基督教というのはそもそもユダヤ教の
ヘレニズム的変容(普遍化)だとされていますから、ギリシャのコスモポリタンの影響はさまざまな面で
強かったと思われます。:続く
710梵阿弥:02/09/08 21:50
続き:
  <「神の母」論議と「聖母信仰」の矛盾・対立があるからです
↑に書いたように単性論においては矛盾・対立しないと考えます。矛盾するとするとむしろ教典中で
イエスは人としてマリアから生まれた、とあるのと矛盾するとか、そういうことが先ず挙げられます。
また初期の教会は使途教会です。イエスの12使途の後継であることがその権威(正統制)の柱でした。
単性論と密接な繋がりの有るマルキオン説の様なイエス化現説、つまり神が人々の間にイエスなる聖者の
幻影を生じせしめた、となると特に初期の使途後継者にとっては一抹の寂しさを免れなかったでしょう。
また幻影であれば神は不生不滅なのでいつでも似たような幻影を出現せしめうる。こうなると使途伝承の
一回性が否定されるためにイエスの出現の絶対性も否定され、使途教会の有難味も薄れてしまう。
従って使途教会が単性論を否定したのはイエスという存在の人性の注目がイエスの個性を強調し、それが
イエス出現の一回性、つまり最終救済者であることの説明と成るからではないでしょうか。これは使途教会
にとっては都合がよいのですが、一般の信者やその予備軍にとっては余り関係無い事です。
そもそも単性論的傾向が強かったろうと考えるのは、基督教はそもそもヘブライの在野の中の運動だからです。
イエスはユダヤ教の山岳・洞窟清貧修業団であるエッセネ派の出身であろうとされています。彼が修業場を出て
町で「神の国」を説くことで既成の権力を否定し一時は大変な支持を集め問題となり処刑された。しかし色々
な意味でのイエスの不滅性を信じる者によって基督教が出来た。つまり基督教の原点は清貧行者の辻説法です。
エジプトのアントニウスの例があるように東方では基督教の清貧行が非常に盛んでした。単性論の母体として
行者の欲望つまり人間性克服要求から手本としてのイエスが神聖視された、と言われます。アントニウスは確か
3世紀の人ですから、基督教は当初から単性論的、と言えないという見方もあるでしょう。しかしエッセネ派の
様にユダヤ教にも清貧行の伝統がありそれが基督教の清貧行に連なったのであって連続しているのであれば
彼らの理想像は神の化身的聖者なのですから、イエスの神聖視は当初からあり連続していたと考えることが出来る。
711世界@名無史さん:02/09/09 18:41
YHWHの読み方教えて
712世界@名無史さん:02/09/09 23:19
一応 ヤーウェ
>>711
713世界@名無史さん:02/09/09 23:21
清朝時代モンゴル人青年男子のほとんどはラマ僧になるように役人が…
>>708
714世界@名無史さん:02/09/10 12:20
>>712
何かユダヤ教徒の人に聞くとヤーウェでもヤハウェでもエホバでもないらしいよ。
本当はなんて読むんでしょうか?
最奥義とかで教えてくれないんです(T_T)
715自己紹介:02/09/10 13:21
>>714
ヤルダバオトともーしまつ
716おそいそら:02/09/10 15:16
>>714
その名を呼んではいけません。
一般的にアドナイ(主)と呼び替えて呼んでいます。
717世界@名無史さん:02/09/11 18:50
イエスの所属教団だったユダヤ教エッセネ派について教えて下さい。出来ればその歴史も。
718>714:02/09/11 22:40
神の名を人間が呼べないように子音だけで綴られていて、
ユダヤ人も本当の名を忘れてしまったので、一応ヤァウェと呼んでいる
と読んだけど…
719おそいそら:02/09/11 23:00
>>717
洗礼者ヨハネやイエスがエッセネ派に所属していたかはわかっていない。
あとクムラン教団も、エッセネ派と断定するのが定説だが、
ツァドカイ派かファリサイ派とする意見も多い。
したがってエッセネ派と断定できる記述となるとヨセフスの記述しかないけど。
一方、クムラン教団は死海文書があるから、
世界史をからめた詳しい推測が可能だけど。
知りたいのは、クムラン教団、それともエッセネ派?
720世界@名無史さん:02/09/12 02:05
できれば両方おながいします。
721おそいそら:02/09/12 13:48
>>720
まずクムラン教団について。
第一次ユダヤ戦争までユダヤ教はエルサレムにおける神殿祭儀が信仰の中核だった。
この神殿はソロモン王の時建設され、その時の大祭司ツァドクの家系が
代々大祭司として神殿祭儀を運営していた。
この伝統は、バビロン捕囚後の神殿再興の後も維持された。
その後ユダヤ人は、アレクサンドロスの東方遠征後、
プトレマイオス朝とセレウコス朝の統治下に置かれる(両朝の国境沿いに位置するため流動的)。
この時、ギリシア文化が大量に流入(強制もあり)し、ユダヤ人の伝統宗教の維持が困難になった。
これに反対してマッティアスと彼の子供たちがセレウコス朝に対し叛乱を起こした。
これがマカベア戦争だが、この時ハシディームと呼ばれる宗教的に保守的な人々が、
彼の活動に賛同して協力している。
マカベア戦争により自治が可能になると、それを指導してきたマッティアスの子供たちが、
政治的に主導権を維持していくが(ハスモン朝の成立)、
彼らがツァドクの家系でないにもかかわらず、自らを大祭司に任命したことで、
ハシディームとの間に対立が生じた。
クムラン教団は、エルサレム神殿を悪の祭司に率いられた堕落した神殿と見なしており、
また将来期待されるメシア三人のうち一人がツァドクの子孫の大祭司を待望していることから、
このハスモン朝と対立したハシディームがクムラン教団の前身と考えられている。
722おそいそら:02/09/12 13:49
またこの教団で常に問題とされるのが、義の教師と悪の祭司が誰かという事である。
前者がイエスの弟義人ヤコブ、後者がパウロという、
ペイジェントとリーの著書の翻訳によって紹介されたトンデモ説もあるが、
次にあげる分析が最も蓋然性が高いと自分は判断している。
マカベアTの中でツァドクの家系の大祭司アルキモスの死と、
ハスモン家最初の大祭司ヨナタンのエルサレム占領および
大祭司職への登極まで10年前後の大祭司空位の時代がある。
マカベアTはハスモン家マンセー文書のためハスモン家に都合の良い事だけが書かれている。
従って、アルキモスの死からエルサレム占領までの間、
大祭司職を務めていて、ヨナタンのエルサレム占領を機に
エルサレムを追放された人物がいて、彼が義の教師ではないか、という推測がなされている。
おそらくこの推測が、義の教師と悪の祭司について最も蓋然性の高い
歴史的に突っ込んだ推測だと思われる。
なおクムラン教団はその後、「戦いの書」から判るとおり、ローマに対する敵対心があったため、
第一次ユダヤ戦争に参戦、滅んだと考えられる。


723おそいそら:02/09/12 15:05
エッセネ派について。
エッセネ派について述べた文献は、フィロン、プリニウス、ヨセフスのものが残存。
共通しているのは、敬虔主義、禁欲主義、財産共有の三つの事柄。
敬虔主義では、モーセの律法の遵守、犠牲祭儀より祈りを重視するのが特徴。
また食事の前後に祈りをささげ、パンとぶどう酒を祝福する特別の儀式があり、
さらに水による清めを頻繁に行う(以上すべてクムラン教団と共通)。
禁欲主義は女性の存在の扱い、特に妻帯にかかわってる。
フィロン、ヨセフスは、女性に対する厳格な審査の後、妻帯が可能と報告している。
一方プリニウスの報告では、妻帯そのものが認められていない(女人禁制)。
クムラン教団は前者と同じ立場をとっている。
財産共有は、字面どおり私有財産所持の禁止(三人の報告、クムラン教団すべてに共通。
以上のとおり、文献上はクムラン教団とエッセネ派は同定できる。
しかし、クムラン教団跡の共同墓地(もちろん同時代)から、相当数の女性が含まれるなど、
文献と異なる考古学成果が発見されたりしているため、まだ断定はされていない。
724おそいそら:02/09/12 15:28
洗礼者ヨハネとイエスについて。
ヨセフスの自伝にエッセネ派の教師が出てくるが、
その描写と福音書における洗礼者ヨハネの描写は極めて類似している。
しかし一方で旧約におけるナジル人とも共通するため、
ヨハネがエッセネ派に属するかは断定できない。
エッセネ派、クムラン教団、ヨハネ、イエスの四者に共通するのは、
「荒野において主の道をととのえる」というコンセプトだが、
これもヨセフスが、同じコンセプトを持つ自称預言者の例を多数挙げている為、
当時のユダヤ人が抱く終末のイメージを四者が共有していただけ、
という可能性が高く、イエスとヨハネがエッセネ派に属するかは断定できない。
最後にエッセネ派とクムラン教団が、ユダヤ人の中でもイスラエルをより厳しく選別する、
エリート主義が感じられるのに対し、
福音書の伝えるヨハネとイエス、及びガラテヤ書から推測される原始キリスト教団は、
より多くの人々をイスラエルに認定しようとする大衆主義があり、
この点で、ヨハネとイエスはエッセネ派とクムラン教団は相容れない。
(神殿に対する態度は、福音書がAD70の神殿崩壊を知った上で書かれているので、
判断材料にはできない。)
結論として洗礼者ヨハネとイエスをエッセネ派所属と断定するのは極めて困難である。
725世界@名無史さん:02/09/12 16:04
4つの福音書の互いの関係ってどうなってるのかな?
マルコによる福音書が始めに書かれてそれをマタイやルカが真似したってどっかで聞いたけど、それはつまり両者の間には成立年代に大きな開きがあったってこと?
それとも3人は個人的な知り合いだったわけ?

詳しい方、教えてください。
726≠720:02/09/12 17:15
>>721-723>おいそらさんへ

すみません。よければ、私も質問させてください。

聖書学は学生のとき講義を割りとスーダラな感じで受け。社会に出てしばらくしてから、自分なりに強く興味を持ち、
一般向け概説書を乱読している程度の者です。日本語の本しか読めないでいるのですが。
えーと、八木誠一さんから触れて、荒井献さんに惹かれ、弓削達さんをサイド・リーダー的に読んでいるといった感じです。
最近、なんとか上智大学中世史研のキリスト教史(平凡社ライブラリー版)を読み進めようと努力しています。

【質問】クムラン教団の義の教師についてですが、ダマスコスに遠流され、彼の地で没したという伝承(?)があるかに聞くことがあります。
こうした伝承は、いつ頃、どのようなグループ、または、社会階層に伝えられた伝承なのでしょうか?

また、この伝承の史実性は、どの程度確からしいのでしょうか?
何か裏付けになる文書記録は知られているのでしょうか?

今回お聞きしたいのは、以上ですが。関心としては、次のような関心を持っています。
イエスが伝承上(?)の義の教師の事跡を、意図的に模倣していたかの説を読むことがあります。
また、一方で、それは新約文書の記者達が、イエスの事跡を義の教師の事跡に重ねあわせたという説も読みます。

>>722を拝見するところ、上のような説には、おいそらさんは否定的なのだろう、と推測しますが。
一応、上のような説の妥当性を素人なりに知りたくて、先の【質問】させていただきました、とお伝えしておきたいと思います。

【質問】のような研究について、日本語で読める本もあればお教えいただけるとありがたいです。
できれば、学説史(というのは大げさでしょうか?)のような面がある程度言及されている本が希望なのですが。
お手すきのときで結構です。けして急ぎませんのでご教示いただけるとありがたく思います。
727独学人:02/09/12 18:27
>>725>4つの福音書の互いの関係

私は>>726でおいそらさんに面倒な質問をした者です。
詳しいわけでなく(ヘブライ語はおろか、ギリシア語もラテン語も読めませんので)、
子引き、孫引きの嵐なのですが、一応、それなりの本でよく見る現状の定説って感じと思えるお話を書いてみます。
(なんか申し訳ないですが、面倒な質問を他の方にしてる手前、自分が聞いた事あるようなお話は書いておこうと思います)

マタイ:、記者不明、伝承では使徒マタイ。成立推定年代、紀元80年代中頃。
成立推定地域、パレスチナか、あるいはパレスチナ近傍のシリア。

マルコ:著者不明、マルコの題名は、他の福音書との区別のため、後代の写本の本文欄外に記されたのを初めとする、そうです。
成立推定年代、不明だが、紀元66〜70年のユダヤ戦争後か?
成立推定地域、不明、対象読者がユダヤ教徒以外と思われるため、パレスチナ以外の地、との説があり。

ルカ:伝承ではパウロの福音旅行に同道したルカと言われる。が、これは疑わしいそうです。ただし、使徒行伝の記者と同一人物だという可能性は高いそうです。
成立推定年代、70年のエルサエレム陥落後で使徒行伝成立前、およそ80年代。
成立推定地域、パレスチナ以外と推定。

ヨハネ:伝承では使徒ヨハネ。だが確証不能状態だそうです。
成立推定年代、80年代後半〜90年代半ば頃。
成立推定地域、小アジアのエフェソ説をよく聞きます。アレクサンドリア説も聞きますが、少し疑わしいようです。
パレチナ〜シリア〜小アジアにかけて、という広域を想定する説もあり、この説はアレキサンドリア説より有力であるように見受けます。
728独学人:02/09/12 18:29
>>725>それとも3人は個人的な知り合いだったわけ?
個人的な知り合いだった可能性は検証不能、否定も肯定もできない状態のはずです。

マルコが最初に文書化され、マタイはマルコとQ資料と呼ばれる推定資料とマタイ特殊資料を参考にした、と言われます、

ルカの方はマルコ、Q資料、ルカ特殊資料と呼ばれる資料を参考にした、と言われています、

ヨハネに関しては、マタイ、マルコ、ルカについて言われるような定説レベルの説は、私は読んだ事がありません。
マルコの利用した特殊資料、ルカの特殊資料をまた別の、資料が存在しヨハネに参照されたことを推定する説は定説に近い説であるように思えます。
729世界@名無史さん:02/09/12 20:56
おそいそらさん
いろいろ調べていただいてありがとうございます。
パリサイ派やサドカイ派についても教えてください。
730おそいそら:02/09/12 23:31
>>726
義の教師がダマスコに流されたという伝承は「ダマスコ文書」に拠っています。
元々義の教師の存在は、この文書の発見によってはじめて知られました。
この文書に“ダマスコの地における新しい契約”という文章が明記されている。
義の教師と具体的な地名が結びついた伝承はこれしかない。
他に異なる伝承があれば、ダマスコ教団の正統性の主張と見なすこともできるが、
伝承がこれしかない以上、義の教師がこの地に流れてきたというのは史実と考えられます。

死海文書を日本語で読めるのは次の二冊です。
1『死海文書-テキストの翻訳と解説』、日本聖書学研究所、山本書店(6200円)
2『死海文書-蘇る古代ユダヤ教』、高橋正男、講談社選書メチエ(1600円)
1に、「宗規要覧」「戦いの書」「感謝の詩篇」「ハバクク注解」
「外典創世記」「ダマスコ文書」の翻訳が、
2に「神殿の巻物」の翻訳が収められています。

解説書はヴィンダーカムの物がベストだと思いますが手元にないので、
出版社、値段などはわかりません。
731おそいそら:02/09/13 00:15
>>729
ツァドカイ(サドカイ)派は名前だけ知られている党派で、
彼らの神学は、ヨセフスが「運命というものを信じていない」と言及している以外に
判っている事はありません。
“ツァドクの子ら”という名前が示す通りエルサレムでの神殿祭儀を執り行っていて、
第一次ユダヤ戦争まで指導的立場にあった党派です。
そのためAD70の神殿崩壊に責任があると見なされ、まず彼らのことを良く言ってる文献はありません。
AD70以前の文献では死海文書が、彼らについてふれていると思われるが、
上で説明したとおり敵対者としてである。

ファリサイ(パリサイ)派は今日のユダヤ教に直結している党派である。
ただしこの党派に関してはAD70の神殿崩壊を分水嶺として、
それ以前とそれ以後を分ける必要がある。
ファリサイ派の律法解釈は、食物や什器の清めと十分の一税に大きな関心を持っており、
後世にいくほどその伝承を拡大していっている。
しかし、これらの律法は本来旧約聖書においては、
神殿内でレビ人が守るべき戒律として制定されており、本来世俗階層が守るべき戒律ではない。
神殿喪失以降、神殿祭儀を行えないユダヤ人が神との関係を維持するために
あみ出した解釈と見たほうが良い。
問題は四福音書の伝えるファリサイ派像が、このAD70以降のファリサイ派と一致する点である。
この事から現在一般的見られる“律法主義のファリサイ派”はすべてAD70以降のもの判断できる。
したがってAD70以前のファリサイ派は、文献伝承とともに口承伝承を重んじたという事しかわかっていない。
732独学人:02/09/14 02:22
>>730=おいそらさん
ありがとうございました。
少し先になると思いますが、まず『死海文書-蘇る古代ユダヤ教』、高橋正男、講談社選書メチエ(1600円)
を読むことにしようと思います。
733世界@名無史さん:02/09/16 05:57
すごい厨な質問かもだけど、
原始キリスト教、というのは普通いつまでのことをいうの?
あとカトリックというのはいつから始まるの?
原始キリスト教とカトリックの相違点について調べてるんですが、
根本的な部分がわからない…。参考文献だけでも教えてほしいです。
734世界@名無史さん:02/09/16 07:26
今現在のキリスト教会についてカキコお願いします。
何百年前の話ばかりなので。
735名無しさん@お腹いっぱい。:02/09/16 08:08
現在のキリスト教会は、通俗化していて興味なし。

原始キリスト教の方が、純粋で現在に通じるものがある。
736おそいそら:02/09/16 23:55
>>733
原始キリスト教をどう定義してるんだ?
ユダヤ+異邦人の救済宗教から異邦人の救済宗教。
この分類で前者を原始キリスト教とするなら、
AD90のローマ帝国による、ファリサイ派のユダヤ人自治の認証が目安かな。

カトリックも定義してくれないと明確に示せないぞ。
ローマ教会が他の地域の教会に指導的立場を取り始めるのを、
または異端攻撃の激化をカトリックの定義にするなら、
ローマのクレメンス、ポリュカルポスの活躍するAD125〜150。
ローマ教皇を頂点とする指導体系とカトリックを定義するなら、
ローマ教皇の地位が正式に確立した時期となるが、
これは私の勉強不足でわかりません。

737世界@名無史さん:02/09/20 13:14
エジプトのアンクについて教えて。
もともとエジプトにあったんですか?
旧約聖書には生命の木が出てきますが、アンクも生命の木ですし、十字架も生命の木ですよね?
しかも、サマリア五書はモーセが記しましたし。
誰か、この微妙な関係を説き明かして倉麻衣。
738世界@名無史さん:02/09/20 18:33
>>737
>十字架も生命の木ですよね?

それは特殊な解釈で、キリスト教プロパーな解釈ではないと思いますよ。
少なくとも主流のそれではない。

キリスト教プロパーの解釈は、「十字架上の贖罪の象徴」でしょう。
強いて言えば「新約」の象徴と言っていいかもしれません(少し拡大解釈?)
739世界@名無史さん:02/09/20 18:40
お酢の人「そうかそうか。もっとほしいか。」
ジーザス「(・・・お酢付け過ぎ・・すっぱいですマジで)」

ジーザスは酸っぱいのが苦手な人だったのだ。ガビョーン!
740浜崎:02/09/24 18:42
マリア誰もが泣いている〜
741世界@名無史さん:02/09/27 11:00
ふと思ったんだがアイルランドの修道院ってベネディクト系じゃないよね?
聖パトリックはベネディクトより年上だし、ベネディクト会が出来て数十年後には
聖コロンバヌスとか大陸布教に出ているし。

ところが後の時代にはドメニコ会とかちゃんと入ってるんだよね。

コロンバヌスの時代のアイルランドの修道院ってどんな組織だったのでしょう。
そしてそれが大陸系の修道会と置き換わっていったのはどんなプロセスだったのか。

どなたかご存じでしょうか?
742世界@名無史さん:02/09/30 06:21
age
743ふにゃぽん:02/10/07 18:10
どなたか、教えてください。

アメリカのプロテスタントで、いちばんメジャーなのは、
どこの宗派でしょう?
744世界@名無史さん:02/10/07 18:25
>>743
メソジストだね
745ふにゃぽん:02/10/08 09:32
746世界@名無史さん:02/10/22 17:03
安芸
747世界@名無史さん:02/10/31 16:09
マリア 愛すべき人がいて〜
748世界@名無史さん:02/11/10 19:09
沈んでるからあげ
749世界@名無史さん:02/11/11 14:09
キリスト教の聖人について:
聖○○とかの名前だけは知っていても、具体的にどんなことをした人物か、
あるいはどういう伝説があるのか、については詳しく知らないケースが多いのでは
ないかと思います。
みなさん、知っている聖人について、その事跡を書いていってくれませんか?
750世界@名無史さん:02/11/11 15:32
>>749
聖ヒエロニムス:
初期キリスト教の教父、聖書学者。
ダルマティア(旧ユーゴスラビア)のキリスト教徒の家庭に生まれる。
旧約・新約聖書のラテン語訳を行い、これが「ウルガタ聖書」として有名。
ちなみに彼はローマの貴婦人たちに聖書を教え、禁欲修道を勧めた挙句、
プレシラという女性を断食で死に至らしめ、ローマにいられなくなった。

http://www.abcgallery.com/L/leonardo/leonardo18.JPG
レオナルド・ダ・ヴィンチ「聖ヒエロニムス」
美術では荒野で修行中の姿がよく描かれる。
彼に関してはシリアの砂漠で修行中、足にとげの刺さったライオンを
助けてやったとか、性的な妄想・幻覚に苦しめられたという伝説がある。
http://www.peiresc.org/IMAGES/Doussot.dias/043.jpg
フランシスコ・デ・スルバラン「聖ヒエロニムスの誘惑」

751自分はカトリックではないが:02/11/11 19:15
>>749
宗教板のカトリックスレいってきいてくれば?分裂してるけど(w
現代の人が聖人になるための定義は「奇跡を行う」だけど
むかしの場合は殉教者とかその国にキリスト教を最初に広めたとかが多い 
聖人てスゴイ数だよ 一日に一人(以上?)守護聖人があてはまってると思うから
752世界@名無史さん:02/11/21 21:48
もぐもぐ(´〜`〇)
753世界@名無史さん:02/11/21 21:52
ワン!(∪^・^∪)
754世界@名無史さん:02/11/25 01:11
十二使徒の教団の歴史について教えて。
マタイ教団とかトマス教団とかヤコブ教団とかユダ教団とか。
生成と発展の過程も。どうやってまとまったんですか?
廃れていった教団もありますか?
伝承によればカトの教団がペテロで、東方教会がマルコらしいのですが本当ですか?
755754:02/11/29 01:41
誰か答えてくださいよぉ。
756世界@名無史さん:02/11/29 02:02
>>754
この件は、状況証拠の積み重ねみたいな型でしかわかってないのが実状だから、応えづらいんだと思いますよ。

まず、>十二使徒の教団の歴史について教えて。
十二使徒が、「それぞれに福音をする地域を分担した」、という「伝承」はあります。
が、各地域で、十二使徒が教団を作ったとは考えられていません。(エルサレムは別ですが)

初期の福音は、ユダヤ教の会堂を拠点に行われてたと思われています。
ですので、おそらくは、使徒も担当地域を分担して、分担地域内に複数あったユダヤ教会堂を巡回しつつ、定期的か不定期かに、エルサレムとの間を往来することを基本にしていただろう、と推測されています。
これは「十二使徒の教団」という表現から連想される教団組織とはかなり違う推定イメージです。

>カトの教団がペテロで、東方教会がマルコらしいのですが本当ですか?
ローマの教団が、ペテロの教団と言うことはありません。
既に成立していたローマの教会を、ペテロが訪れその地で殉教した、という「伝承」はあります。この「伝承」を史実とみなす意見と、伝承にすぎないとみなす意見は双方あります。

ペテロが、関係が深かったのはシリア地域の教会だろう、とこれはほぼ確実に言われます。
また、トマスは、バクトリア地方への福音を担当したのではないか、と推測されます。
だいたい、こんな感じです。

「東方教会がマルコ〔の教団から発展した〕」なんてことは、言えません。
757世界@名無史さん:02/12/01 02:08
ありがとう。
もひとつ、トマスの福音書はトマスが宣教してたときに用いたものですか?
758世界@名無史さん:02/12/01 02:55
>>757
Gospel of Thomas でググったら、たくさんヒットするよ。
ただ現存の4福音書より早い時期に書かれたとは考えられてないから
トマスが宣教中につかったと言う事はないでしょう。
759世界@名無史さん:02/12/13 10:17
age
760アマノウヅメ ◆3O/knRokaQ :02/12/13 10:41
>>751
カトリックの聖人伝ざっと見ると、1日平均5人くらい。
でも、団体さんもいるから、もっと多いでしょう。
761世界@名無史さん:02/12/28 02:03
【稼働中関連スレ】2002年年末(12月28日)現在

聖書の裏事情
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1038020272/

異端もいたんだ
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1027057229/

東方正教とローマンカソリック 知られざる交流史
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1029644012/

★★宗教改革★★
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1033204191/

ビクーリ!聖書アラビア起源説
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1031557061/

キリスト教徒迫害の歴史は誇張されてないか?
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1032708853/

少年十字軍についてのスレ
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1021816795/

十字軍
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/985526684/

イタリア人宣教師シドッティに関する謎
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1033278192/
762世界@名無史さん:02/12/28 02:05
【間接的関連が強い(?)だろう稼働中スレ】2002年年末(12月28日)現在

背教者ユリアヌス帝
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1031313229/

ユダヤ人は何故差別、迫害されるのか?
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1029643343/

ユダヤ人の歴史
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1035480274/
763ね〜ね:03/01/06 15:55
キリスト教での、欲望・情念とはどんなもの?それにはどう対処すべきなのでしょうか?教えてください。
764世界@名無史さん:03/01/06 20:38
宗教板行って下さい。
http://life.2ch.net/psy/
765山崎渉:03/01/11 13:03
(^^)
766世界@名無史さん:03/01/18 23:13
教えてくんで申し訳ないのですが、お願いします。

「古代末期の教会において聖職者と呼ばれる集団はどのように誕生し、
その性格を形成していったのか」について調べています。

図書館でいろいろとキリスト教史や世界史(古代〜中世)の資料をあたってみた
のですが、なかなかこれだ!というものがなくて・・・。
よかったら参考資料、もしくは一部分に関する意見だけでもいいので
教えて下さい。
767世界@名無史さん:03/01/19 00:01
≫1
たまたま、キリスト教圏から世界をリードする様な国家が生まれたから。大航海時代から始まる植民地獲得合戦が大きいと思われ。
イスラム圏、東洋圏が文化的、政治的に優勢だった時はキリスト教圏のヤシらも同じ事思ったかもしれん。
768なのにらりに:03/01/19 00:32
らせらぜまにらぜまら
769世界@名無史さん:03/01/19 02:31
>>766
とてもむづかしいテーマだと思います。
すでに目を通された資料も含まれているでしょうが、一般的と思える物で入手し易そうなものを少し挙げてみます。

アンドレ・シュラキ『ユダヤ教の歴史』文庫クセジュ(白水社)
マルセル・シモン『原始キリスト教』文庫クセジュ(白水社)
ジャン・ダニエルー『キリスト教史1』平凡社ライブラリー
H.I.マルー『キリスト教史2』平凡社ライブラリー
加藤隆『新約聖書はなぜギリシア語で書かれたか』大修館書店
加藤隆『『新約聖書』の誕生』講談社選書メチエ

とりあえず、この辺ではいかがでしょうか?
後、人によっては偏ってるととられるかもしれませんが、私としては
加藤隆『一神教の誕生』講談社現代新書、もお勧めしたいと思います。
770世界@名無史さん:03/01/19 02:45
>>766
古代末期というのはいつのことをさすのか。
西ローマ帝国末期と言う意味なら、もう既に帝国内に聖職者層は形成されている。
しかし当然地域差が大きい。ケルトの教会も独特だしね。
さらに東方教会(ビザンチン)と西方で、教義すら違ってきているわけで、
いっしょくたに述べるのは無理があるよ。
どういう理由で調べているのか知らないが、地域と時期を限定することをお勧め。
771世界@名無史さん:03/01/19 09:10
>>766
「古代末期」乃至は「後期古代」という概念の形成に大きく寄与したPeter Brownの著作は?
ひょっとしてお読みになっておられるかもしれんが、基本的に教会史の人なのでぴったりかも。

主著"The World of Late Antiquity"には邦訳あり。
ピーター・ブラウン「古代末期の世界:ローマ帝国はなぜキリスト教化したか?」刀水書房
772世界@名無史さん:03/01/24 18:57

 
              おにぎりワッショイ!!
       \\  おにぎりワッショイ!! //
   +   + \\ おにぎりワッショイ!!/+
                              +
.      +   /■\  /■\  /■\  +
         ( ´∀`∩(´∀`∩)( ´ー`)
    +  (( (つ   ノ(つ  丿(つ  つ ))  +
          ヽ  ( ノ ( ヽノ  ) ) )
          (_)し' し(_)  (_)_)
http://www.kakehashi.or.jp/photo/b0055.jpg

773世界@名無史さん:03/02/04 14:58
法医学の技法で推定復元したイエスの頭部(顔面)だそうなんだが……
遺骨とかねーだろ??
どーやって推定したんだぁぁぁぁ???(w)

英語だからよくわからん。

http://www.cnn.com/2002/TECH/science/12/25/face.jesus/index.html
774世界@名無史さん:03/02/04 16:26
>>773
読んできた
1世紀頃のイスラエル人の頭蓋骨を参考にして復元したものらしい
民族的な特徴を捉えているから、恐らくこれに近いだろうということかな
もちろん実際のイエスの頭蓋骨は使用していない
775Peak:03/02/05 03:48
パシッチ君御中

515 :パシッチ ◆mWYugocC.c :03/02/05 00:59
>>512 Peakさん
私も最近までそう思ってたんですけど、大司教は司教を束ねてるわけじゃないそうです。
司教の中でも管轄してる信者が多いのを大司教といい、大司教は司教同様、司祭たち
をとりまとめています。

中高校生にはそしゃくするのはムズカシと思うのでこっちに書きます。

Bishop Priest Deacon は三職位で聖書に出てくるが、それ以外は歴史の産物。
だから Archbishop も Cardinal も Pope も Patriarch もみんな Bishop ですわ。
さらに Archdeacon なんて言うのもあるですー。
だからArchbishop と Bishop のあいだに上下関係は「理論上」はない。
でも事実上の上下関係と言うのはあると思うよ。多分組織の仕組みも違うんだと思うが。
聖公会のある例で言えば
イングランド聖公会には大主教が2人(Canterbury と York)で彼等が
それぞれCanterbury と York の Province (管区)を統括している。
御存じのようにArchbishop of Canterbury の方が格は上だが公には平等。
そのProvince (管区)の中にいくつかの Diocese(教区)があって、それぞれ主教がいる。
ふたりの大主教はそれぞれ Diocese of Canterbury と Diocese of York の
主教でもある。ややこしくて申し訳ないが。
日本聖公会やアメリカ監督教会には Archbishop はいない。
776パシッチ ◆mWYugocC.c :03/02/05 09:56
ここはじめて。失礼します。
>>775 Peakさん
中高生向けの質問スレってのを時々忘れちゃうんです、すいません。

主教区を併せて大主教区になってるわけじゃないと思ってたんですけど、そうじゃないんですね。
カトリックや正教会はどうなんでしょう。
777Peak:03/02/05 10:50
>>776 パシッチ君
寝る前にきてみた(w

>主教区を併せて大主教区になってるわけじゃないと思っていた
なってるわけじゃないです。ここが高校生には難しいと思ってこっちへ引っ越した。
イギリス聖公会の場合は大主教区も主教区も管区の中にあって、
大主教は大主教区のBishop と 管区長を両方務める。わかるかな?(w
ちなみに聖公会は国とか管区によって組織はばらばら。
アメリカなどには女性の主教さんもいます。
一応ソース
http://www.anglicancommunion.org/tour/index.cfm

カトリックのシステムは多分世界中同じだと思うんだが、
間違ったことをいってはいけないと思うし、
ここでネタを振っとけば誰かカトの人みてると思うからここにしたのであーる。
(宗教板のカトリックスレへ行く勇気無し) カトリックの人教えてくらさい m(__)m
正教会は自治教会の集合みたいなものだから、
モスクワ教会は大きいと思うけどどういう組織かは教会ごとにバラバラかもね。

ではねます。Night night.
778世界@名無史さん:03/02/05 19:44
カトリックは日本には16の教区があります。
教区長が「司教」です。
各教区は法人として一応独立しており,
各司教がそれぞれローマ教皇の下になります。
日本国内で足並みをそろえるために 
中央協議会という集まりが組織されており
また 司教会議が開かれます。

現代日本で「大司教」は東京・大阪・長崎の3司教。
大司教区では,たいてい 補佐司教がいます。

大司教よりさらにエライのが 枢機卿。
教皇は枢機卿の互選で選ばれます。
779Peak:03/02/06 03:33
>>778
レス Thanks です。
理解としては大司教区の下に教区があるわけではないんですね。
それではもう少し質問させて下さい。

1.教区長として「司教」あるいは「大司教」がいると言うことでしょうか。
2.補佐司教の英語名かラテン名はお分かりにならないでしょうか?
3.日本を形式上でも代表する司教様はいらっしゃらないと言うことですか?

以上教えてくんでまことにスマソだが、御暇なときにでも御答え頂ければ幸い。
780778:03/02/08 04:12
どうも。世界史好きのカト信徒です。
わたしも 詳しいことは知らないのですが

カトリック中央協議会 Catholic Bishops' Conference of Japan
http://www.cbcj.catholic.jp/

を見てきました。
前回 私自身が誤解していた点として まあ今まで知らなかったのですが
「中央協議会」という言い方は宗教法人としての名称で,
カトリックの教会制度上の言い方が「司教協議会」なんだそうです。

では。
まず「1」に対しては
> 1.教区長として「司教」あるいは「大司教」がいると言うことでしょうか。

> 「16教区と3つの管区」
> 現在わが国のカトリック教会は、16の教区に分かれ、
> 教区長はいずれも日本人司教が任命されている。
> このうち東京、大阪、長崎は教会管区として、教区長 は主都大司教が任命されている。

ただ 一信徒として生活する限りはこの「管区」というのはそれほど意識しません。
いまあらためてサイトを見てみるまでは 知らなかったくらいです。
そういえばなんとなく 東日本・西日本・九州 を各大司教が統括している
というような話を聞いたような気もします。
781778=780:03/02/08 04:19
> 2.補佐司教の英語名かラテン名はお分かりにならないでしょうか?

同HPの英訳を照らし合わせて各書を見てみますと
補佐司教=Auxiliary Bishop
まさに直訳しますと
補佐をする司教,補佐的な司教 ということになりますか。


> 3.日本を形式上でも代表する司教様はいらっしゃらないと言うことですか?

やはりHPの引用になりますが

> 司教協議会には、会務を総攬し協議会を代表する会長と、
> それを補佐する副会長がおかれています。
> 任期は3年で再任も認められます。
> 2001年6月の司教総会からは以下の司教が担当しています。
> 会長 野村 純一(名古屋教区司教)
> 副会長 岡田 武夫(東京教区大司教)

誰か一人が代表するという性質のものではないと思います。

研究者やマスコミが話を聞きに行きやすいという意味では
東京大司教さんが応対する機会は多いのでしょうが。

全横浜教区司教の濱尾師は バチカンの閣僚ですから
バチカンにとっては 代表的な窓口というと この人かもしれません。
782778=780:03/02/08 04:23
スマソ
訂正
・各書を見て → 各所
・「全」横浜教区司教 → 前
783Peak:03/02/12 05:34
レスまことに有り難うございます。よく分かりますた。

という事は(何だ、わかってないじゃんか ー すいませんしつこくて)
「大司教区には大司教と司教(補佐はのぞく)が両方いることはない」ですね。
教区は「司教か大司教のどちらか」が司牧していると理解します。
そして管区は大司教がまとめていると言うことですね。
わかったような気がします(わかってなかったりして w)

そこで新たな疑問ですが、
「バチカンの閣僚」と言うのは枢機卿のことでしょうか?
もしそうであるとするならば、
1. 枢機卿は「前」司教(つまり現職ではない)でもかまわないと言うことですか?
2. 枢機卿は「大司教」でなくても司教でも任命されうるのでしょうか。
もしも「バチカンの閣僚」が枢機卿とは違うものであるなら
どのようなものかを簡単に教えていただければ有り難い。

急ぎませんので、どうかお暇のあるときにデモ。よろすく。
敬称略にしましたが、失礼があればご容赦を。

784Peak:03/02/12 05:53
すいません、上記のリンクで全て自己解決できました。
濱尾前司教は教皇命によりバチカンへ移られて、大司教になられたとのこと。
たしか濱尾師のお兄さん(弟さんか)が皇室の侍従でいらしたと記憶があります。

ご教示まことに感謝。勉強になりますた。
785世界@名無史さん:03/02/15 12:55
キリスト教、ヒンズー教ってなんで
発祥の国よりも他所で流行りまくりなの?
イスラム教はいまでもアラビア半島で流行ってるのに
786世界@名無史さん:03/02/15 12:56
仏教ね ヒンズーじゃなくて
787350:03/02/15 13:15
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788世界@名無史さん:03/03/02 14:33
キリスト教徒恐ひ
789世直し一揆:03/03/02 17:35
<血液型A型の一般的な特徴>(見せかけの優しさ・もっともらしさ(偽善)に騙され
るな!!)
●とにかく気が小さい(神経質、臆病、二言目には「世間」、了見が狭い)
●他人に異常に干渉し、しかも好戦的でファイト満々(キモイ、自己中心、硬直的でデリカシーがない)
●妙に気位が高く、自分が馬鹿にされると怒るくせに平気で他人を馬鹿にしようとする
(ただし、相手を表面的・形式的にしか判断できず(早合点・誤解の名人)、実際にはた
いてい、内面的・実質的に負けている)
●本音は、ものすごく幼稚で倫理意識が異常に低い(人にばれさえしなければOK!)
●「常識、常識」と口うるさいが、実はA型の常識はピントがズレまくっている(日本
の常識は世界の非常識)
●権力、強者(警察、暴走族…etc)に弱く、弱者には威張り散らす(強い者にはへつらい、弱い者に対してはいじめる)
●あら探しだけは名人級でウザイ(例え10の長所があってもほめることをせず、たった1つの短所を見つけてはけなす)
●基本的に悲観主義でマイナス思考に支配されているため性格がうっとうしい(根暗)
●単独では何もできない(群れでしか行動できないヘタレ)
●少数派の異質、異文化を排斥する(差別主義者、狭量)
●集団によるいじめのパイオニア&天才(陰湿&陰険)
●悪口、陰口が大好き(A型が3人寄れば他人の悪口、裏表が激しい)
●他人からどう見られているか、人の目を異常に気にする(「〜みたい」とよく言う、
世間体命)
●自分の感情をうまく表現できず、コミュニケーション能力に乏しい(同じことを何度
も言ってキモイ)
●表面上協調・意気投合しているようでも、腹は各自バラバラで融通が利かず、頑固(本当は個性・アク強い)
●人を信じられず、疑い深い(自分自身裏表が激しいため、他人に対してもそう思う)
●自ら好んでストイックな生活をしストレスを溜めておきながら、他人に猛烈に嫉妬
する(不合理な馬鹿)  
●執念深く、粘着でしつこい(「一生恨みます」タイプ)
●自分に甘く他人に厳しい(自分のことは棚に上げてまず他人を責める。包容力がなく冷酷)
●男は、女々しいあるいは女の腐ったみたいな考えのやつが多い(例:「俺のほうが男
前やのに、なんでや!(あの野郎の足を引っ張ってやる!!)」)
790世界@名無史さん:03/03/09 14:32
33歳。
去年まで金無し君だったけど、布教活動と奇跡で
4年で救世主に。一度やってみなよ。
初回のみだけど、処刑されても復活出来る。
復活してもそのまま、また死んでもいいし、
思い切って天に昇っちゃえば救世主になれる。
金なきゃ免罪符とか売らせればいいだけ。暇つぶしになる。
最後の晩餐とかハルマゲドンとか色々あるのでマジでお勧め。
791YMIM:03/03/15 00:56
kakiko
792世界@名無史さん:03/04/09 18:19
初歩的な質問なんですが
キリスト教は発祥の地ではどうして駆逐されてしまったんでしょうか。

793世界@名無史さん:03/04/09 19:03
>>792
えーと質問の意味が二通りにとれまして。

a)初期キリスト教はなぜ発祥地古代イスラエルで続かなかったのか?
b)なぜ、現在のイスラエルあたりではキリスト教はメジャーではないのか?

a)でしたら、初期キリスト教は発祥の地から「駆逐」はされていません。
古代イスラエルの対ローマ戦争開戦間際に、エルサレムを撤退したと伝えられているそうです。
おそらく非戦論だったのでしょう。その後の消息については、いくつかの異説がsるようですが、普通は消息が途絶えた、と言われると思います。

b)でしたら、キリスト教化した後のローマ帝国とササン朝ペルシアが争いあって疲弊した隙に新興のイスラムが一帯を制圧したからです。
制圧した後、すぐに駆逐されたわけでなく、地域でアラブ化とイスラム化が進み徐々にマイナーになっていったのですが。
ご存知のようにその後十字軍が来まして。十字軍以降は対立ムードが恒常化して、イスラエル一帯ではキリスト教はマイナー化した、と大筋こんなところかと思います。
794山崎渉:03/04/17 09:38
(^^)
795山崎渉:03/04/20 04:56
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
796世界@名無史さん:03/04/25 22:54
キリスト教知らないと西洋史がわからないってくらい密接な関係だにゃ。
797世界@名無史さん:03/04/29 21:06
なあ、さっき「運命のだだだだーん」で「これが聖杯でつ」って出てきたけど、
そもそもなんでテンプル騎士団がまだあって、しかもローマにあるんだ?
798世界@名無史さん:03/04/29 21:23
聖杯スレでも立つかと思ったけど、意外と騒がないんだな。
聖遺物は民俗学の範疇?
799世界@名無史さん:03/04/29 21:52
あの番組かなりいい加減だったな

テンプル騎士団ってアルビジョワ十字軍の時には十字軍側にいたんじゃないか?
それにテンプル騎士団ってモンセギュール攻防戦のちょっと後に壊滅した
はずだし、ソニエールの羊皮紙のダゴベルト2世の記述もパスしてた
800世界@名無史さん:03/04/30 06:05
>>797
その番組みてないけど、
多分それは19世紀に再建されたオカルト結社聖堂騎士団なんじゃないかな?
いや、あるんだよ。そういうのが(w)

ホスピタル騎士団の方は系譜引いた騎士団がまだ続いてるそうだけどね。
801世界@名無史さん:03/04/30 07:09
>>800
ヨハネ騎士団がホスピタル騎士団だったけれど、十字軍終了後、マルタ騎士団
に改名しました。出典は岩波キリスト教辞典。

ローマには、聖ヨハネホスピタル騎士修道会があって、バチカンの医療を担っ
ていると読んだことがあるけれど、聖ヨハネ病院修道会と混同しているのでは
ないかと思います。

>>754
東方はヨハネ、西方は熱心党のシモンの影響大と言われています。
トマスはインドまで行って、ネストリウス派のもととなったと言われているけ
れど、どうなんだか。
802世界@名無史さん:03/04/30 07:25
>>801
そのインドというのはバクトリアのことなんだよね。
ずっと西欧人がインド、インドと言ってただけ、というのがどうも真相らしいよ。

ネストリウス派の「もと」というのはどうだろうか?
後にセストリウス派が広まる「下地」となったくらいではないのだろうか?
803世界@名無史さん:03/04/30 09:56
ヨハネ〜マルタってロードス島にいた奴らでしょ。
テンプルはエルサレム陥落後は西欧で領地経営に精を出していたのでは
804=800:03/04/30 12:33
>>801
んにゃ。おいらもそう詳しいわけじゃないんで、今本だなひっくり返して確認してみたよ。

橋口倫介,『十字軍騎士団』(講談社学術文庫),講談社,Tokyo,1994(OriginalEd1971).
には、マルタ騎士団が領地なき騎士団として現在まで存続しているようなことが書いてあたよ。

確かおいらの記憶が確かなら、高位騎士は欧米諸国で外交官特権に近い地位を認められてるんだと思った。
外交官特権ってかキリスト教聖職者扱い、ってことか。
805世界@名無史さん:03/04/30 14:49
マルタ騎士団はいまでもいるよ。
806世界@名無史さん:03/04/30 17:24
テンプル騎士団って、バフォメット&同性愛で、
異端にされて壊滅したやつだよね。

「実は東方から財宝や秘術持ち帰っていた」とか
「濡れ衣で拷問され、壊滅された生き残りが…」とか
そういう噂から関連の秘密結社が多数できたというような話だったと思う。

とすれば、やはり、あれもどっかの頭おかしい秘密結社だろうな。
つまらぬ。
807世界@名無史さん:03/04/30 18:27
同性愛のなんのより、異常にお金持ちだったので格好の獲物になっただけでは
808世界@名無史さん:03/04/30 18:39
明らかな濡れ衣だと思うが、
そこらへんは、はっきりしてるの?
809世界@名無史さん:03/04/30 18:44
フランス中世史の専門家に聞いて見れ

810世界@名無史さん:03/05/05 17:20
典礼問題ってちょっとへん。
中国風に布教しても良いじゃないか。
ローマだって昔偶像作ってゲルマン人に布教したんだし。
偶像よりはましでしょうに。
811世界@名無史さん:03/05/05 18:20
有色人種に対する軽蔑かな?
812世界@名無史さん:03/05/05 18:27
マルタ騎士団が「サンダーバード」の元ネタでちゅ。(デムパ)
813世界@名無史さん:03/05/16 14:51
ちょっとしたお小遣い稼ぎにどうですか?
http://accessplus.jp/staff/in.cgi?id=11448

814世界@名無史さん:03/05/21 21:02
ローマ法王が、イギリスを訪問して女王に会う場合、
女王からローマ法王に会いにいくってホント?
できればソースも欲しいんだけど、だいたいそういう習慣なのかな?
815世界@名無史さん:03/05/21 21:47
英国王は国教会のトップだから資格上法王とは同格のはずだ
816山崎渉:03/05/21 22:43
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
817世界@名無史さん:03/05/24 18:16
>>814
細かいことなんだが、ローマ教皇が正式だね。法王じゃなくて、きょ・う・こ・うですよ。
うるさい、お前なんて法王で十分だ。なんてネタも出てくる訳だが。

>>815
ローマ教皇の資格というのが分からないけれど、バチカン市国元首という意味なら、英国王
はローマ教皇と同格。しかし、国王はビショップな訳ではないから、聖公会のトップを訪問
ということなら、カンタベリー大主教のところに行くんじゃないかと思う。アングリカンコ
ミュニオンという、全世界の聖公会による連合体があって、その象徴的な長がカンタベリー
大主教。
818山崎渉:03/05/28 15:37
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
819世界@名無史さん:03/06/02 19:07
つぅかよ、アメリカで知り合った、クリスチャンのアメリカ人の男に
家庭内暴力と精神異常のふりしてる兄に性的虐待と凄まじい殺人的な暴力受けてるって相談をしたら
「全て許してあげなさい。お兄さんは病気なんだろうし、お兄さんを許しなさい。
誰も悪くないのです。だから怒ってはいけません。」
と抜かしやがった。
へーぇ、じゃあ包丁で父親を切った時も、だまって見て許せば良かったのか?
だまってたら、あの時殺されてたよ。世の中には狂ってるふりをして
暴力振るう、なりきり野郎もいるんだよ、クソッタレが。
これだからクリスチャンの野郎は嫌なんだよ。
しかもクソ聖書までくれやがった。さっさと死ねや。
つぅかよ、後になってこいつの過去知ったんだけど、過去にそいつ性的虐待で
服役したことあんだってさ。ブタ箱ん中で、キリスト教に目覚めたらしい。
よくあるパターン。プッ。だまって見て愛だの許せだの言ってたら
厳しい世の中生きていけねぇんだよ!!!!!!!!
マンガみたいな話しだと思うかもしれねーけどさ、これは実話だからな。
ちゃんと証拠もあるぜ。
820世界@名無史さん:03/06/02 19:28
白人主義の白人どもが、黒人も黄色人も金髪碧眼の天使を
拝ませたいだけ。黄色人の神様がいないというのが既に差別。
821世界@名無史さん:03/06/04 19:33
日本の報道機関に対して法王庁から「法王」ではなく「教皇」に統一してくれって要請があったらしい。
「教」の字が入っている「教皇」の呼び名の方がより相応しい、とのこと。

実際にはほとんどの報道機関が「ローマ法王」と言う呼び名を使ってるけどね。

俺も法王と呼ぶ派。教皇は歴史に名を残すような法王に使う。
822世界@名無史さん:03/06/05 04:48
組織的にロリコン児童虐待のとんでもない組織です。

日本カトリック司教協議会
子どもへの性的虐待に関する司教メッセージ

http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/doc/c_abuse/

日本のカトリック教会において聖職者、修道者による子どもへの性的虐待があったことが判明いたしました。

823世界@名無史さん:03/06/05 11:01
>>820
お前の考えるキリスト教のイメージってのは、ずいぶん貧困だなあ。
日本人は全員チョンマゲ結って刀を挿してるってのと同レベルだよ。
イエスはたぶん、浅黒くてもっさりしたセム系のおっさんだっただろう。
地域的に言って、金髪碧眼だった可能性はかなり低いと思う。

それからキリスト教では、人と神は全く違うってことくらいは
覚えといた方がいいぞ。恥をかきたくなければな。
黄色人の神はもちろん、白人の神も黒人の神もいないよ。
つっか、神に人種があると思ってる時点でヴァカ決定。
824アマノウヅメ ◆2atuWPtiaQ :03/06/05 12:00
>>820
アフリカでは黒人の姿の聖母子像も認められていますよ。
偶像崇拝は教義上ないので、布教のためならなんでもあり。
大体、金髪碧眼の聖母子像は、ゲルマン布教のためのものです。

今のところ標準的なキリスト像は目は青いけど髪は褐色ですね。
天使は巻き毛は共通ですが別に金髪碧眼とは決まっていないようです。
825世界@名無史さん:03/06/05 13:36
割礼を受けているはずのキリスト像が包茎粗珍なのは、歴史の捏造だ
826世界@名無史さん:03/06/05 23:08
>>黒人の姿の聖母子像も認められていますよ。

アマノウヅメさん。もしかしてカトリック?
こういうのって御墨付きとか認めるとか認めないとかの問題ではないでしょ?
827世界@名無史さん:03/06/16 00:51
プ板の関連スレ
聖書はガチですか?
http://sports3.2ch.net/test/read.cgi/wres/1054448059/

もし、よかったら、このスレの住人のみなさんもかきこんでください。
828世界@名無史さん:03/06/16 21:03
ローマ市内からヴァチカンに入る時ってなんか手続きいるの??
829世界@名無史さん:03/06/16 22:10
足首まで隠れる服を着ていること
肩が隠れる服を着ていること

まじでここはうるさいぞ
門前に緊急用のオーバーパンツ屋があるくらいだ(バックマージン取ってたりして)
830_:03/06/16 22:13
831世界@名無史さん:03/06/16 22:46
バチカンっていまでも門番はスイス人ってホント?
832世界@名無史さん:03/06/16 22:55
本当だよ
833世界@名無史さん:03/06/17 01:00
このスレにいる人がどれぐらい英語ができるか分からんが、
この記事は全世界で読まれたはずだ。

Sisters of no mercy
http://www.guardian.co.uk/religion/Story/0,2763,934110,00.html

もう以前のように各国のメディアの選択のぶれや、
教会関係者のだんまりやトカゲの尻尾きりでは、
世界中の目はごまかせなくなったんだよ。
年輩の教皇ではこのネットの威力が分からないのだろうが、
そう遠くない将来、カトリックの継続中の悪事は白日の下に出るよ。
ごまかすのはやめようではないか。日本であった事ももっとはっきりさせろ。
してきた悪事はきちんと晒して、悔い改めを世界に向けても発表すべきだろう。
最終的には神が赦すからこの世では何をしても良い、がカトリックだと
お前らは言うが、それはとんでもない間違いだ。
英語できるカトリックはこれを読んで考えてほしい(神父は読めるだろう、今どき)

What was it, though, that caused such cruelty by women? Sister Margaret McCurtain, a glinting Dominican scholar and one of Ireland's best-known Catholic reformers,
suggests the "sexual oppression of nuns could emerge later in the form of cruelty". She also comments that the very notion of charity was "a virtue that never
brought with it affectivity." Feminist scholar Ailbhe Smyth adds, "Christianity tells us that we have to help the poor, but we don't have to like them.
It is a Christian duty, for your greater glory, not theirs. There is, in this context, an absence of any recognition that tenderness should be the norm
in relations between adults and children."

"The horrifying thing was that being hurt by implements was bad enough, but to see a holy person, a righteous person with - I don't want to exaggerate" - a face full of hate,
an angelic, holy face turning into a face of horror, a woman crunching her teeth in hate, going berserk, screaming while you are pleading for mercy,
the wee leather boots just booting into you. Bruises go away, but the horror stays in your mind."
834世界@名無史さん:03/06/17 08:07
文章の脈絡がよくわからん。背景を解説しる。
835世界@名無史さん:03/06/18 02:06

性犯罪裁判で司法取引の司教、死亡ひき逃げで逮捕 2003.06.17

http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200306170005.html
http://www.worldtimes.co.jp/w/usa/news/030617-172140.html

836世界@名無史さん:03/06/20 11:14
ガイシュツかな?

http://news2.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1056012766/l50

「イエスの兄弟の骨箱」は偽物 イスラエル当局

エルサレム――当地で見つかった紀元60年ごろの石の箱が、イエス・キリストの
兄弟で初期エルサレム教会の指導者とされるヤコブの骨箱ではないかとする
研究報告をめぐり、イスラエル考古庁は16日、骨箱の年代はイエスと同時代の
ものだが、ヤコブのものと連想させる刻印はかなり新しいもので、骨箱はイエスの
兄弟のものではないと鑑定結果を発表した。イスラエル当局のこの発表に、
骨箱の所有者は「本物と信じる」と反発している。

問題の骨箱は、約15年前にエルサレムの古物商で見つかったものを、パリ・
ソルボンヌ大学の研究者アンドレ・ルメール氏が調べ、昨年秋にイエスの兄弟の
ものと推定されるとの研究報告を米専門誌に発表した。
(中略)
ナザレ出身で紀元63年に十字架上で死んだイエスが実在したことについては、
ほとんどの専門家は合意しているが、その実在を示す物的証拠はまだみつかって
いない。そのため、兄弟の骨箱はもし本物なら、歴史的な発見になると注目されていた。
837世界@名無史さん:03/06/28 01:11
ヘブライズムにおける愛とはどういうものなのですか?
838世界@名無史さん:03/06/30 10:55
>>836
昨夜ディスカバリーチャンネルで「キリスト実在説の検証」として
その骨箱の特集を放送してた
その文字は古代コプト文字で右から「ヨセフの息子ヤコブ、イエスの兄弟」と
書かれているのだけど素人目には「ヨセフの息子ヤコブ」と「イエスの兄弟」の
部分の字体が明らかに違う気がした
「ヨセフの息子ヤコブ」のみが本物だとすると当時はかなりの数の「ヨセフの息子ヤコブ」
がいたそうだ
839世界史の教科書:03/07/08 12:39
キリスト教を布教されている方にお尋ねします。
十字軍の遠征、と世界史の教科書で習ったのですが、あれは、十字軍でよいのですか、遠征でよいのですか。
キリスト教関係の方は子供たちにどのように教えておられるのですか。
ご教示ください。
840世界@名無史さん:03/07/08 17:57
>キリスト教を布教されている方にお尋ねします。
>キリスト教関係の方は子供たちにどのように教えておられるのですか。

これは、宗教板で聞くべきでしょう。

>十字軍でよいのですか、
「歴史的にクルセイダー」と称された運動の訳語が十字軍ですから、よいのではないでしょうか。

>遠征でよいのですか
西欧から、シリア・パレスティナまで進攻したのですから遠征でよいのではないでしょうか。
アレクサンドロス東征軍がペルシアに遠征した、というのと変わらないはずです。

>キリスト教関係の方は子供たちにどのように教えておられるのですか。
おそらく、キリスト教云々ではなく、地域の文化伝統と、国家の基礎教育方針により様々な教え方がされていおるのではないでしょうか。
例えば、イギリスでは、実際はどうしようもない野人だったリチャードが、英雄と語られる例が多いのではないか、と想像します。
841世界@名無史さん:03/07/08 18:07
>>836
イエスの母親は後にも先にもない処女受胎だから、「兄弟」もなにも、
弟妹しか存在し得ないのではないのかな?
それを、なんで、「イエスの弟」ではなく、「イエスの兄弟」として
いるのか?
842世界@名無史さん:03/07/08 18:45
>後にも先にもない処女受胎だから

そんな事は歴史学の範疇じゃないだろ(w
イエス自体の実在すら怪しむ学者もいるときに、
「処女懐胎」や「兄弟」か「弟」を論じるんなら
宗教版の厨房どもと遊んでろよ。
843世界@名無史さん:03/07/08 22:22
十字軍の思想
(ちくま新書 422)

著者: 山内 進著

本体価格: \720
出版:筑摩書房
サイズ:新書 / 235p
ISBN:4-480-06122-3
発行年月:2003.7


844キリスト教軍:03/07/09 09:49
839さんの質問はクルセイダーの日本語訳 十字軍に宗教的、政治的意図があるのではないかということでしょう。
キリスト教徒がキリスト教を御旗に他国を侵略したことは明らかであり,それをオブラートで包むために意図的にキリスト教軍を十字軍と約したのではないかいうこと。
さらに遠征という言葉も明らかに侵略,征服であり,あたかも運動部が対外練習で他校に出かける程度の軽いイメージに仕立てているように思われることを質問されてるのではないでしょうか。
歴史を正しく教えないことが、今のアメリカのキリスト教原理主義、ネオコンの台頭を許すことになっているのではないでしょうか。
845通りすがり:03/07/09 09:54
>>844
横から茶々入れてすまんが、日本語訳を問題としている話の結論が、なぜ
>歴史を正しく教えないことが、今のアメリカのキリスト教原理主義、ネオコンの台頭を許すことになっているのではないでしょうか。

アメリカの話になってるんだ?
846世界@名無史さん:03/07/09 18:58
>>844
>遠征という言葉も明らかに侵略,征服であり,あたかも運動部が対外練習で他校に出かける程度の軽いイメージに仕立てているように思われる

あんたの語感は変わってるね。いや世間じゃ普通なのかな?
遠征の征は制覇、征服の征だよ

運動部の方がいつまでもそんな体育会ノリの言葉を使ってるのが、まぁ、らしいっちゃらしいのかな?

>キリスト教徒がキリスト教を御旗に他国を侵略したことは明らかであり
だからさ、十字架の印を旗印にしたからクルセイダーなわけ語幹はクルスね

十字軍なんだから>キリスト教徒がキリスト教を御旗に他国を侵略したこと
も表象されてると思いますが。
847教科書ガイド:03/07/09 23:00
同じ人ばかりが偏った歴史、宗教観からかたっているようですね。
近所の中高生に聞いてみろ十字軍の遠征イコールキリスト教軍隊の諸外国征服なんて考えてないぞ。
そういえばサッカーJリーグなんかも海外遠征なんて言葉つかってるしね。十字軍という言葉でキリスト教の軍隊をそのまま表しているなら赤十字は赤いキリスト教ですか?
どう考えても、政治宗教的意図でそれらの言葉が使われていると見るのが妥当だと考えますが。
キリスト教の軍隊による世界征服の野望なんて事実でも言えないでしょう。
848世界@名無史さん:03/07/09 23:18
十字軍では、世界征服なんて夢想は抱いていないだろ。
聖地奪還が大義名分だったはずだ。

それに、「十字軍の遠征」が軍隊の侵略行為を連想させないというけれど、
世界史の授業では第四回十字軍での滅茶苦茶な行動を含め、
十字軍は欧米諸国の利権のからんだ行為だったことはきちんと教えているはずだ。
849世界@名無史さん:03/07/09 23:19
×欧米諸国 → ○欧州諸国
失礼しますた。
850世界@名無史さん:03/07/10 00:00
>>847
何をいいたいのかよく文から分からないが、

>赤十字は赤いキリスト教
J赤十字の起源を勉強して下さい。なぜそう呼ばれるかも。
同じ組織がイスラム教国ではなんと読んでいるかも。
教科書ガイドには書いてあるはずだが?(w

>政治宗教的意図でそれらの言葉が使われている
じゃ、十字軍をなんと呼ぶべきだとおもうか。
自説を述べてから論争を始めましょう。

>キリスト教の軍隊による世界征服の野望なんて事実でも言えないでしょう。
なぜ言えない?

何か勘違いしていないか?


851世界@名無史さん:03/07/10 00:35
意味もなく生めよ増やせよして数の増えた田舎者どもが
ちょっと暇ができたんでやってみた、ってのが十字軍。

なんせ貧乏で行儀悪いんで略奪まんせー強姦まんせーの限りを尽くしたが、
実は地元でもおんなじことやってんだよな。
852世界@名無史さん:03/07/10 00:39
ゆえにここから引き出される教訓はだな、
貧乏で行儀の悪い田舎者を外に出すな、に尽きる。
キリスト教徒だろうと仏教徒だろうとイスラム教徒だろうと
みっともないことをしでかして後で死ぬほど恥ずかしい思いをする。

貧乏で行儀の悪い田舎者がなおってれば、の話だが。
853世界@名無史さん:03/07/10 00:40
>>850
http://www3.asahi.com/opendoors/span/syukan/briefing/backnumber/300/390.html
こういう動きがでているのだが。
イスラエルはダビデだな。

854世界@名無史さん:03/07/10 01:25
ところで、どうして「レンヌ・ル・シャトーの謎」(原題は Holy blood, Holy grail だと思う)
の話が出てこないの。面白い話で、欧米ではずいぶん話題になったようだだけど。
日本では全然読まれていないのかな。
855世界@名無史さん:03/07/11 00:24
856世界@名無史さん:03/07/11 01:20
>>842
「先にも後にもない処女受胎」と伝えられている以上、処女受胎の真偽は
ともかく、兄はあり得ないだろう。
成人の骨なら、骨相で男女は判るから、「弟」と断定していいはずだが、
なんで「弟」と伝えてないの?
857世界@名無史さん:03/07/11 01:24
処女受胎が偽であるなら兄がいてもおかしくないだろ。
858世界@名無史さん:03/07/11 08:58
「処女受胎」が偽でも、
「先にも後にもない処女受胎と伝えられてきたこと」は真だろ。
859≠857:03/07/11 17:01
>>858
その伝承が偽と仮定してたら何が可能か、の作業が出来ない厨房か??
伝承=疑いなき真実なのかね、?
宗教板へかえれ!
860世界@名無史さん:03/07/11 17:48
大体処女なんて乙女の誤訳だろ?
861世界@名無史さん:03/07/11 18:23
「先にも後にもない処女受胎と伝えられてきたこと」は真だろ。
中身がウソでも、伝えられてきた・そういう話がまことしやかに信じられていたと
いうとは事実だ。
だから、その時代の科学水準で、「後にも先にもない処女受胎」に、兄がいるはず
ないことは判っていて、有るとしたら弟だろ? って言ってるんだが。
処女受胎の真偽はこの際、どうでもいいわけだ。
862世界@名無史さん:03/07/11 18:45
兄と弟にこだわっているようだが、英語 brother、フランス語 frere などと同様
ヘブライ語でも通常の言い回しでは「兄」と「弟」を区別しないと思われ。
863世界@名無史さん:03/07/11 20:09
>>861
>その時代の科学水準で、「後にも先にもない処女受胎」に、兄がいるはず
>ないことは判っていて

判ってないって(w
それも伝承の一部だろ?伝承=真偽が分からない
わからん香具師やな、全く
おまい、伝言ゲームって知ってっか?
口伝っつーのはたった数人でも話が化ける危険性があるっつーことよ。

ましてやこの伝承にはマリアを祭り上げるための護教的な配慮も含まれてるんだよ。


864世界@名無史さん:03/07/12 02:30
兄が居たら「処女受胎」と伝わるはずないじゃん
865世界@名無史さん:03/07/12 05:51
>>864
なぜ伝わるはずないのか?伝承なんてなんでもありだ。
いい加減に宗教板へかえれ!マリア崇拝でもしてろ。
866山崎 渉:03/07/12 12:36

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
867世界@名無史さん:03/07/13 18:44
>>865
兄がいたら「先にも後にもない処女受胎」に矛盾するから。
弟がいても「先にも後にもない処女受胎」に、とりあえず、矛盾しない。
868世界@名無史さん:03/07/14 02:07
>>860
>処女なんて乙女の誤訳だろ?

アホ?
869世界@名無史さん:03/07/14 02:34
処女受胎が真実である可能性よりは、イエスに兄がいた可能性の方が高いだろうな。
870世界@名無史さん:03/07/14 03:07
>>868
アフォ?
そんなこと常識だろ?
イザヤ書読んだ事もないのか?

お前どうしても処女懐胎はあったと思いたいんだな。
可哀想な香具師だな。

>>869
それはそうだろう。

871868:03/07/14 04:49
>>870
処女も乙女も同義。お前はまず日本語からやり直せ。

それと、巷で「誤訳」と言われているのは、ヘブライ原典の alma が、七十人訳で parthenos に変わり、
それをマタイの作者がそのまま引用した件だが、alma も parthenos も、どちらも「若い娘」と「乙女」の
双方意味する。これは「誤訳」ではなく、「解釈」の問題。一方、ルカにしても、マタイを知らず、
またイザヤを引用していないにも関わらず、処女受胎を記述している。ここから考えて、
マタイやルカの周辺では、イエスの超人性を表現する一エピソードとして、七十人訳とは無関係に
処女受胎か伝えられていた可能性が高い。

まあ、DQNが雑学本をかじったくらいで、偉そうなことほざくな、ということか。


872世界@名無史さん:03/07/14 05:01
またあなたですか。
それもひとつの説に過ぎませんよ。
護教には飽きました。
この板からお引き取りくださいと何度も申し上げているわけですが。
あ、わたしは>870とは別人ですが、

この板は自由な論議が主体ですので、護教はカンベンして下さい。
カトリックの方ですか?
873_:03/07/14 05:20
874世界@名無史さん:03/07/14 05:31
ああ、上の方でいちゃもんつけてる、キチガイか・・

詰まらんので、全部読んでないが(読む価値もないだろうし)、一応Q資料に関して。
Q資料は、現代の聖書学じゃ定説。新しい史料の発見がない限り、現時点では、
これをひっくり返すのはまず無理。護教的などというのは、無知もはなはだしい。
てか、思考力無しの低学歴。

「新約聖書は福音書記者の霊感によって書かれた」だとか、伝統的なマタイの権威に拠って、
「マタイが最初に書かれた」というのが護教論者。むしろ、そういう保守的な学者によって、
ニ資料説は長い間、認められなかった。

面倒くさいので色々省くが、ニ資料説を覆すには、マタイとルカが、なぜ結構な量の
イエスの言葉(マタイを参考にした部分を除く)を共有しているのか、説明しなきゃならない。
これに対しては、Qの存在を想定する以外には、マタイとルカのどちらかをどちらかを
参考にしていたと考える以外にないわけだが、Qを「護教」というなら、これを証明してみろ。
(まあ、まず無理だが)
875868:03/07/14 05:33
>>874は868ね。
876868:03/07/14 05:41
>>874
>ああ、上の方でいちゃもんつけてる、キチガイか・・

スレ間違えた。「聖書の裏事情」ってスレで、「護教がどうの」って喚いてるヤツね。

877872:03/07/14 05:56
>>874
護教博士さん
あなたは人を思考力なしの低学歴と呼びたいためにこの板にいるようですね。
カトリック教会もあなたのような優れた人材をお持ちで喜ばしいことですな

いいですか?
聖書学そのもの、特に新約学は2000年の護教の歴史です。

私はこのスレで最近「宗教板にかえれ」と言ってる人とは別人ですが、
思いは同じです。
あなたは聖書の裏事情スレでみんなに愛想をつかせた人と同一人物ですね?
ここで何をしているのですか?
こんな板にいても御研究には役立たないでしょう。
マリアに取りなしでも祈った方が時間の有効な使い方だとは思いませんか、
さぞやりっぱな肩なんでしょう、他人を思考力のないてい学歴とは。
あなたの母マリア様はあなたをこんな人に育てたのですね。
子は親の鏡か。







878868:03/07/14 05:57
今、適当に「裏事情」スレに目を通してきたけど、「文献学が云々」とやりあってる人も、
結局文献学の方法論に終始しているだけで、Q資料がどうして確度の高い学説であるのか
ちっとも説明していない。例のキチガイがつけあがっても、あれじゃ仕方がない。
879868:03/07/14 06:05
>>877

だーかーらー、「護教」というなら、マタイとルカのどちらかがどちらかを参照した、
ということ証明してみろっての。これ以外には、Q資料の想定か、「福音書記者は霊感によって
福音書を書いた」という以外に、説明はつかない。お前は、Qを否定してるんだから、
「霊感」説支持者なんだな? つーかお前が護教論者じゃんw
880877:03/07/14 06:26
私はキリスト教徒ではありません。あしからず。
なお逐語霊感説なんて、それこそ来違いでしょう。
Christian Zionism は今の世の中をめちゃめちゃにしてるじゃないですか。

これ以上言ってもわかりそうにないですからこの辺でやめます。

一言だけいっておきます。
当事者には自分を客観的に見ることは出来ません。
キリスト教徒は客観的にキリスト教を見ることは永遠に出来ないです。
キリスト教徒による聖書学は永遠に護教でしかない事をお忘れなきよう。

そういう意味で「宗教板へお帰りなさい」と言っているのです。
881868:03/07/14 06:32
結局、例の一件で論破されて悔しかっただけだろが・・
アホはアホなりに悔しがるというのは確認できて僥倖だが、私も含めて第三者に迷惑かけないように。
以上。
882山崎 渉:03/07/15 12:31

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
883世界@名無史さん:03/07/15 21:50
【╋】修道士ってどんな生活をしてるの?【╋】
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/whis/1058266759/l50
884世界@名無史さん:03/07/16 16:59
>>880
>>キリスト教徒は客観的にキリスト教を見ることは永遠に出来ないです。

これはある程度まで正しいが、非信徒ならば客観的に見ることができる、とも思えないな。

天地創造、原罪、十戒、預言、処女懐胎、奇跡、復活、聖霊降臨、最後の審判、などなど、
これらすべてについて「真実かも知れないし、そうでないかも知れない」という、
中立的な立場で臨まない限りは、客観的とは言えないだろ。

そう言う意味では、「護教」をことさら非難するのも、客観的態度とは言えないんじゃないか。
885世界@名無史さん:03/07/16 18:56

護教は板違いと言う意味だろう。
とくに聖書学は板違いだと言えばたしかにそうだ。
共観福音書の Q の問題なんか実在しない文書をめぐる論議で
世界史板の「歴史板」の性格上、またーくの板違い。

さらに問題は護教している香具師が自分の論理が護教と気が付いてないところ。
これは信者だからどうしてもそうなる。
聖書学者(特に新約学者)はごく一部をのぞいてキリスト教徒。
「聖書の裏事情」の変に知識ふりかざしている香具師とか。
信者じゃないと聖書学会で徹底的に無視される風潮からなんとかすべきだろ。
客観的な研究が全く進まないのだよ。
特に聖書学(学問)としてでも言論の自由のほとんどないカトリック側ね。

最も信者でもないのに聖書なんか研究したい香具師は
ほとんどいないのは事実であるが(w
886世界@名無史さん:03/07/16 19:43
>>855 のリンク先の記事なんだけど、これってどの程度信憑性があるの?

イエス・キリストは実は生前結婚していて妻子があり(通常ラビは既婚者であり、
福音書中イエスも何度かラビと呼ばれる)、その配偶者はマグダラのマリアで
あった。子連れの彼女は、ユダヤ民族滅亡後、いわゆるディアスポラ(地中海各地
へのユダヤ民族の逃亡離散)の渦の中で南仏に流れ着き、マルセイユ周辺に散在
していたユダヤ共同体の中に身を潜めた。この血脈はやがて中世のフランク族王室と
婚姻を重ね、クロービスの登場で知られるメロビング朝を興こした。王朝はいったん
滅ぼされるが、歴史の底流に絶えず見え隠れし、「聖杯」伝説の源となる。
「聖杯」とは、キリスト磔刑時ローマ兵士の槍で刺された際、メシアの脇腹から
流れ出た血を納めた器である。同時にキリストの血脈を受けたマグダラのマリアの
子宮をも象徴する。実はマリアには「白」と「黒」とがあり、欧州各地の教会に
秘蔵される「黒いマリア像」とは、聖母ではなく、配偶者マグダラを意味する
という。四福音書成立以前、アレキサンドリアを中心に展開したナグ=ハマディ
文書やグノーシス文献では、このマグダラのマリア伴侶説は、きわめて一般的で
あった。かのアルビジョア十字軍で滅ぼされた異端カタリ派とは、この思想の流れを
奉じるローマ・カトリック批判者たちの一群であり、テンプル(聖堂)騎士団や
フリーメーソンの母体であるシオン修道会とは、その秘儀思想の伝承グループで
あるという。

http://www.amy.hi-ho.ne.jp/kzyk/inbou.htm
887世界@名無史さん:03/07/16 20:07
>>886
当然ながらトンデモで信憑性皆無
888 ◆OabJU8b1b. :03/07/16 20:19
>>884
>天地創造、原罪、十戒、預言、処女懐胎、奇跡、復活、聖霊降臨、最後の審判、などなど、
>これらすべてについて「真実かも知れないし、そうでないかも知れない」という、
>中立的な立場

ごちゃごちゃじゃないですかね?
とくに原罪、十戒、預言、最後の審判、っつーのはそれこそ
「信仰に関わる考え方」であって、
超自然現象としての処女懐胎や復活と同列にひっくるめるのは
無理がありましょ。

どちらにしても宗教について「中立的」であることは不可能だと思いますが。
宗教はつまるところ「信じるか信じないか」であって、
「事実だから信じる」のではなく「信じるから事実(真実)と思う」のでしょ。

有り体に言えば「処女懐胎はあったかもしれないしなかったかもしれない」は
中立的な立場なんて言えないよ。信仰の保留でしかない。

889世界@名無史さん:03/07/16 20:34
>>886
イエスが結婚していたことは十分根拠があってその可能性が高い。
そこには書かれていないが、イエスがメシア、すなわちユダヤ王としての
正当性を主張して王国再建のための政治活動を行なっていたことも間違い
ないだろう。十字架刑とはそもそもローマ帝国への政治的反逆罪にのみ
適用された刑罰だったのだよ。
890世界@名無史さん:03/07/16 21:00
>>887 は何も知らないただのバカ。
891世界@名無史さん:03/07/16 21:29
>>890
お前、>>886
「子連れの彼女は、ユダヤ民族滅亡後、いわゆるディアスポラ(地中海各地
へのユダヤ民族の逃亡離散)の渦の中で南仏に流れ着き…」以降も信じている電波さん?
892世界@名無史さん:03/07/16 21:47
>>891
お前、自分の無知をさらしてまた恥をかきたいの?
カタリ派の教義って知ってる?
893世界@名無史さん:03/07/17 00:20
電波さん
894あるくん:03/07/17 01:06
>>889
>イエスが結婚していたことは十分根拠があって

その根拠とはなんだ? 当時のユダヤ社会では、イエスぐらいの年頃なら結婚してて
当たり前、ぐらいしか根拠はない。

>王国再建のための政治活動を行なっていたこと

政治活動(に近いもの)は行っているが、「王国再建」の根拠は何だ? イエスが
主張したのは「神の支配」である。
895世界@名無史さん:03/07/17 05:35
>イエスが主張したのは「神の支配」である。

ア痛タタ。信仰の目でのみ見ないで下さいね、ここは世界史板。
新約聖書にあることは「伝聞の聞き書き」だなんてことは御存じですよね。
聖書にそうあるからそうだと言う証拠はないんです。
それがあったらキリスト教は今日全く違ってたでしょう。

だからどっちが正しいとは言えない。
王国再建活動をしていたかもしれない。いなかったかもしれない。
神の支配を述べたかもしれない、述べなかったかもしれない。
これ以外の第三、第四の可能性だってある。

歴史板なんで、事実をベースにするのがまず先です。
新約聖書は信仰告白の書であって、歴史書(一時史料)としては非常に弱い。
896 ◆OabJU8b1b. :03/07/17 06:51
こちらのスレで議論するのはどう?
宗教板にこんなスレ(ここの人が立てたのか?)

★☆ 「史的イエス」の実像に迫る ☆★
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/psy/1058371726/l50

史的イエスの問題は実は第三者の記録文書無しでしなければならんので、
世界史板は苦しいよね。

このスレは事実に(あるいは事実と記した史料に)基づいた歴史ってことで。
どう?

Q 資料とか編集史の議論などは「机上の空論」とは言わんけど、
書いたものほしーよね。
聖書や初代教会の教父以外の第三者資料。
ヨセフスはカトリックにさんざん使われて、
今ではかえって怪しくなってると言うことらしいしさ。
897あるくん:03/07/17 10:08
知ったかDQNがここ一年で急増しているが、困ったことである。ゆとり教育も一因か?

>>895
>>ア痛タタ。信仰の目でのみ見ないで下さいね

神の存在そのものについては、史学他、科学の領域ではないが、神の存在をめぐる人間の
行為・感情は史学の領域である。三位一体論自体は、史学の領域ではないが、三位一体を
めぐる論議や出来事は(アリウス派、ニケーア公会議 etc)

同様に、「『神の国』が実際に存在するかどうか」は、史学の領域ではないが、「イエスが『神の国』
を想定していたかどうか」、また、それについてのイエスの思想は史学や他の人文科学(特に、
思想史)の領域である。お前の通ってる(いた?)DQN大学じゃ、そんなことも教えんのか?

「神の国」の到来やメシア思想は、イエス時代以前から、パレスチナを始めとするユダヤ人社会
では非常に流行していた思想(特に、旧約時代と新約時代の中間期の信仰の諸書である、
旧約外典参照)。イエスもまた、それを説いていた可能性は、非常に高い。それは福音書の
批判的分析からもわかるが、例えば、イエスの親族や直接の弟子によって形成された
エルサレム教団に関わっていた、パウロの真正書簡からも、容易に推論できる。

>王国再建活動をしていたかもしれない。いなかったかもしれない。

「していたかもしれない」と推論するには、その根拠があるはず。それを示せ。史的イエスを
何らかの形で伝えるものとして、四福音書の他に、トマス福音書が挙げられるが、いずれも
イスラエル王国の再建を主張する個所は見当たらない。

なお、どうでもいいが、あるくんはキリスト者ではないから、別にキリスト者の主張を擁護
する義理も無い。>>896のスレにもいるから、そちらも見よ。
898あるくん:03/07/17 10:12
>>897の訂正

>三位一体論自体は、史学の領域ではないが、三位一体をめぐる論議や出来事は(アリウス派、
>ニケーア公会議 etc)

三位一体論自体は、史学の領域ではないが、三位一体をめぐる論議や出来事は(アリウス派、
ニケーア公会議 etc)は史学(他)の問題である。

899あるくん:03/07/17 10:21
もう一つ。イエスの思想(「神の国」他)に関して、他スレでもあるくんは発言しているので、
そちらを参照されよ。まあ、お前のオツムで理解できなくても、それはあるくんの責ではない。
己か親か、ゆとり教育を恨め。

http://etc.2ch.net/test/read.cgi/psy/1056467563/910-
900世界@名無史さん:03/07/18 08:03
よくわかりました。お大事に

次の方どうぞ
901あるくん:03/07/18 09:17
>>900
質問に答えよ。イエスが既婚者である「十分な根拠」、 「王国再建のための政治活動」を行っていた
「間違いない」証拠を示せ。根拠もなく、「充分」だの「間違いない」だの、「していたかもしれない」だの
言うのは、「仮説」でさえない、妄想であり、それは学問とは呼ばない。板違いとはお前自身のことだ、
めくらよ。

なお、「ユダヤの王」とは、当時のユダヤ人の間での、メシアの別称である。「神の子」「人の子」「主」
と同様。メシア(メーシアッハ)は、元は、現世における王や祭司を指す単語であったようだが、
この時代は、ほぼ「救い主」の意味に限定されていたようである。

また、十字架に関しては、当時のパレスチナはローマの傀儡であるヘロデ朝も途絶えたかなんかで、
一時的に、ローマの直接の管轄区域になっていた、と記憶する(あるくんはローマ史にうとい)。
ポンティオ・ピラトがこの地に在留していたのは、このためであったはず。
902世界@名無史さん:03/07/18 19:36
>>901
ここにカキコしてるのが自分の他にあと一人だとしか思ってないアフォだな

お大事に

903世界@名無史さん:03/07/19 01:13
>>901
何も知らないで屁理屈だけをこねようというのは困ったものだな。
フランスの一寒村が最近大観光地に変身した理由くらいは知ってるかい?
904世界@名無史さん:03/07/19 01:58
横レスだが奇跡がどーやらコーやらという奴か。
ようしらんが。
905世界@名無史さん:03/07/19 09:37
レンヌ・ル・シャトーの話か
あれはかなりトンデモだぞ
906世界@名無史さん:03/07/19 10:23
>903
ルルド?
907世界@名無史さん:03/07/19 11:05
やはりトンデモか。
無学なヤシが「また騙された。」という所かな。
908世界@名無史さん:03/07/19 11:49
レンヌ・ル・シャトーの話でもBBCの制作者(+2名)が書いたやつは
まともだと思ったが。
909?:03/07/19 12:08
TERRIBILIS EST LOCUS ISTE
911世界@名無史さん:03/07/19 16:28
久しぶりに来たが
「世界史」板の キリスト教スレという感じじゃなくなってるなぁ
宗教板でやれよ という流れだ。。。
912世界@名無史さん:03/08/04 17:31
>>911
一般的に言っても宗教の話題はタブーだもん。

信者でも非信者でも、どの宗派に属していても、
それぞれの立場で冷静に話せば、
なんとか話し合いが成立するだろうけど。
その可能性については悲観的にならざるを得ない。
913世界@名無史さん:03/08/08 03:39
世界史的に見て、キリスト教の意義とはなんですか?
914世界@名無史さん:03/08/09 23:13
意義って普通 史学で語るものなのか?
915第20軍団兵:03/08/10 00:15
>913
結婚=政略という結婚観を変えるように努力したことですかね?
916世界@名無史さん:03/08/20 08:56
処女懐胎ですが、タイムマシーンで過去に遡った未来人が、
マリアの寝てるうちに、精子もしくは受精卵を子宮に入れた
可能性があるのではないでしょうか。(その辺のところは
ターミネーター5で明らかになるでしょうが)
917世界@名無史さん:03/08/20 18:21
そりゃあ たーまげーたー
918世界@名無史さん:03/09/05 00:16
>>913
理科系のぷろてすたんとです。
私のつたない知識では
 ホイジンガ著 「中世の秋」
 マックスウェーバ著 「プロティスタンティズムの倫理と・・・」
ぐらいしかうかびません。
何か猿向きの本でもあったら教えてくださいませませ。
919世界@名無史さん:03/09/23 16:10
今のキリスト教会は何でもあり。
信者数確保のために、公会議で異端とした宗派も次々吸収合併して教義も何もあったもんじゃない。
ロシア正教とギリシャ正教が比較的まともで、旧教も新教も正教会に勉強に来るほど。
920世界@名無史さん:03/09/23 16:34
   >>919
いいじゃないか、元を正せば、正統か異端かなんて論争は、コンスタンティヌス大帝
が、自分の帝国統治に利用するために行われたものだ
今は、正統性など大した意味はない
921世界@名無史さん:03/09/25 15:46
>>920
キリスト教をイヤイヤ国教にしたローマ帝国にとって都合の悪い宗派やカルトが次々に破門されたということかな?
どの教会も政治的影響力が欲しい→おカネが欲しい→信者が欲しい→宗派にはこだわらないってことだね。
自動車業界同様、キリスト教会の再編も進んでおります。
922世界@名無史さん:03/09/26 10:52
>>921
そういうのを初期キリスト教会の政治原則とかなんとか言います。
確か政治力に優れた都市の教会が指導的立場だったはずだな。
詳細は忘れた。
923世界@名無史さん:03/09/30 15:20
924世界@名無史さん:03/10/06 20:04
>>920
>>921
アリウス派はギリシア哲学の流れを汲み、理性的「科学的」論理を重んじました。

「神性と人性は截然と分かつべきものであり、キリストの本質をなすのはその神性である。
神のみが永遠不滅であり、神以外のものはすべて神に創られたものである。したがって
子なるキリストにおける人性は、ほかの被造物とは異なる完全無欠のものではあるが、
あくまで創造されたものであり、その本質において父なる神とは異なる」

という主張です。
325年の公会議でいったんはアタナシオスの信仰を「正統」と認めたコンスタンティヌス
大帝自らが、会議後はたちまち親アリウスに傾いています。
925世界@名無史さん:03/10/06 20:35
 正統か異端かで揉めた中世キリスト教より、多様な学派のいた奈良仏教の方がまとも
926世界@名無史さん:03/10/07 00:19
>>925
中世キリスト教の場合、多数の異なる文化、言語を持つ諸民族を
一つにまとめるという統治装置としての役割を期待されていたから、
異端をそうそう簡単に認める訳にはいかなかったというのが大きいかと。

日本の場合、そういう役割は期待されていなかったからね。
同じ言語、同じ民族しかいないから、宗教に頼らなくてもまとまることができる。
927世界@名無史さん:03/10/07 10:21
>926
> 同じ言語、同じ民族しかいないから

おいおい。
928世界@名無史さん:03/10/13 15:07
キリストが生まれなかったら、歴史はどうなってましたか?

イスラム世界vsローマの神々
十字軍が発生しない
日本の開国が遅れる?
929世界@名無史さん:03/10/13 17:24
>>928
キリストが生まれなかったら、イスラムも発生していないでしょう。
930世界@名無史さん:03/10/17 03:26
亀だけど。。
>>443
ロザリオが秘蹟にあずかる云々ってどういう意味でいってんの?
つか、秘蹟の意味わかってんのか?
931世界@名無史さん:03/10/17 03:39
>>574
前提からして間違ってるよ。カトリックは信者の結婚式しかしません。
日本は例外的に、未信者の結婚を祝福する式、を引き受けますが、それは結婚式ではない。

前提からしてまちがってるから、よく調べてから考え直したほうがいいよ。
932931:03/10/17 04:03
誤 574

正 570
933世界@名無史さん:03/10/17 07:39
カタリ派は何から始まったんですか?
934世界@名無史さん:03/10/18 06:38
14 :名無しさん@3周年 :03/08/08 13:17
カタリ諸派:
「カタリ」とは、中世期に、バチカン及び正統教義の方が様々な異端派を指して読んだ多称であり総称である。
3世紀〜13世紀にかけて教義的にも、系譜的にも様々な教派・教団が「カタリ」の名で呼ばれた。
代表的なところでパウロ派、ノアティヌス派、ポゴミール派、パタリ派、アルビ派、ワルド派、などなどが「カタリ」と呼ばれている。

これらの全ての教団・教派に系譜関係や組織的関連がある、と考えるのは妄想的な陰謀史観であり、無理がある。
ただし、近年、12〜13世紀のカタリ諸派の代表者が異端派の宗教会議を持っていたという説が提出されている。

「カタリ」とは、「純粋」を意味するギリシア語を語源にする、とするのが有力説。
中世期の異端派には、清貧な「使徒的生活」を推賞する教派が大変多かった。
935世界@名無史さん:03/10/25 13:28
グノーシスとカタリ派は次元が別なんですかね?
936世界@名無史さん:03/10/25 13:43
http://academy.2ch.net/whis/kako/1041/10419/1041961141.html
世界史板からみたグノーシス
937世界@名無史さん:03/10/25 13:46
新興宗教がのしあがるための最高な教科書だよ、キリスト教は
938世界@名無史さん:03/10/26 21:50
>>937
ミトラス教とか、他のライバル宗教もあったのに最終的に勝利したね。
939世界@名無史さん:03/10/26 23:05
はっきり言ってローマの知識人たちはなぜ受け入れたんだろう?あれほどの一流の政治家たちが…まぁ、心の中では冷めてたんだろうけど。
940世界@名無史さん:03/10/28 23:05
ブニュエルの「銀河」が勉強になるよ。
941世界@名無史さん:03/10/28 23:11
一流の政治家だから
統治に便利だと思い立てたのだろ
942世界@名無史さん:03/10/29 10:33
>>939
キリスト教でも、アタナシウス派に対しては知識人たちは懐疑的だった。
943世界@名無史さん:03/10/29 12:37
>>939
一つの理由としては民衆の中にキリスト教信者が増えた事もあるだろうけど、それだけではなくてやはりキリスト教の中から彼らなりに正当性を見出したという面も否定できないだろう。
944世界@名無史さん:03/10/29 13:37
初期キリスト教の教義と軍役・皇帝への忠誠は相入れなかったよね
945世界@名無史さん:03/10/29 18:43
アンブロシウスは、未洗礼でありながら、優れた指導力を持った元老であるという
理由でミラノの司教に抜擢された。

この時代につくられた聖遺物箱を見ると、使徒や聖人がローマ元老のいでたちで
表されている。
946世界@名無史さん:03/10/30 12:51
キリスト教がなかったら、現在あるような西欧文明は存在し得なかった。
そうすると西欧文明が生み出した、多くの概念例えば人権や平等や個人の尊厳といった事は、存在し得なかった。
これらの概念の恩恵に浴している我々はキリスト教の存在価値を再認識しなければならない。
947世界@名無史さん:03/10/30 14:20
>>946
叙任権闘争なんて、日本では単にローマ教皇と神聖ローマ皇帝との間の
権力争いぐらいにしかとらえられてないけど、
グレゴリウス7世以降のローマ教皇たちによって、結果的に西欧世界で
聖と俗の分離が進んだという面もあるわけで。
そういう意味ではもっとキリスト教史に興味を持ったほうがいいと思う。
948世界@名無史さん:03/11/05 14:24
質問なのですが 16世紀の教皇で Marcell〜なんとかという名前の人がいると思うのですが 正確な名前が分かったら教えてください。 最後が〜lusだったか〜loだったか分からないのです。 でもMarcellusっていう綴りはヘンですかね?
949世界@名無史さん:03/11/05 18:34
>>948
マルチェロ・チェルヴィーニ
生没年:1501-1555
父:教皇庁役人
1539-1555 枢機卿
1545 トレント公会議議長
1555 ローマ教皇 マルケルス2世

http://village.infoweb.ne.jp/~isamun/monarchs/ruler/romanpope.html


>でもMarcellusっていう綴りはヘンですかね?
ヘンじゃないと思ふ。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~ros/pan/p_km/marcellus.htm
950世界@名無史さん:03/11/05 19:03
パレストリーナ(作曲家 ルネサンス)に
教皇マルチェロ(マルチェリウス)のミサ:MISSA PAPAE MARCELLI

って曲があるね。
948は もしかしてそれを調べているのかな。
951世界@名無史さん:03/11/06 04:43
>>949
レスありがとうございます。

もしかして教皇になると名前変わったりするんですかね、、、
952世界@名無史さん:03/11/06 21:52
イエスはてて無し子
953世界@名無史さん:03/11/06 22:11
イエスは性同一性障害
954世界@名無史さん:03/11/06 22:18
マリアは未婚の母
955世界@名無史さん:03/11/06 23:07
在日が荒してまっ!!


アララトの聖母BBS
http://www.gaga.ne.jp/ararat/bbs/
【謝罪シル!】アララトの聖母【賠償シル!!】
http://tv3.2ch.net/test/read.cgi/cinema/1065943197/l50
956世界@名無史さん:03/11/06 23:20
板違い 宗教板来い 相手してやるから。
ここは世界史の視点をもって語れ。
957世界@名無史さん:03/11/11 15:48
>>952-954
こういう自分のキリスト教に関する無知を棚に上げて誹謗中傷する奴がいるから宗教紛争というのはなくならないんだろうな。
このような書き込みをする事が自分の無知さ加減をアピールしている事になるのが分からないらしい。
958世界@名無史さん:03/11/12 20:05
キリスト教の歴史を知りたいのですが、何か良い本はないですか?

自分で探したところ平凡社のやつくらいしかないのですが・・・
959世界@名無史さん:03/11/12 20:21
>>958
山川出版社から3分冊で「キリスト教史」という本が出版されています。山川出版社のホームページからも注文できるようです。
960世界@名無史さん:03/11/12 20:45
>>959 レスありがとうございます。
早速山川のホームページ行って見たのですが
どうやら3冊目が売り切れのようです・・・
残念です
961世界@名無史さん:03/11/12 20:53
>>960 JUNKUDOのホームページで探したら3冊目もありましたよ。ただ、在庫が1冊だけみたいでしたけど。
962958:03/11/12 20:55
>>960
明日にでも早速出かけてきます。ありがとう
963世界@名無史さん:03/11/16 23:35
《新刊情報》

クアトロ・ラガッツィ
著者: 若桑 みどり著
本体価格: \3,800
出版:集英社

天正少年使節とは何だったのか? 信長・秀吉時代の日本が初めて相対した
フェリペ2世らの世界帝国と、その対決の中で翻弄された4少年(クアトロ・
ラガッツィ)の悲劇。世界史的枠組の中で日本の歴史を問い直す労作。


964世界@名無史さん:03/11/17 04:51
19世紀からパレスチナに移住したのはシオニスト・ユダヤだけではない。
テンプルというドイツのキリスト教徒グループが数千人移住していたことがあったらしい。
これについての情報は殆ど無いが。
965世界@名無史さん:03/11/17 08:59
>>964
ひょっとして何かのカルト集団?
966世界@名無史さん:03/11/19 11:41
http://www.ytv.co.jp/magazine/neo/b_numne/2002/020801neo.html

●ドル・ドル・ヴェドルシャフ通りというメタファー

エルサレムには今まで発掘されているだけでも21の歴史の層が積み重なってい
るという。その歴史は、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教という三つの宗教
の聖地が重なりあい、ユダヤ人とパレスチナ人という二つの民族双方にとって
民族の象徴的都市である現代にも、複雑に反映している。

そのエルサレムのある通りの名であるドル・ドル・ヴェドルシャフとは、「聖
典には世代ごとにその世代に合わせた解釈がある」という意味だという。世代
ごとにその世代に、という言葉は三千年の歴史があるとされるエルサレム、映
画作家アモス・ギタイがその都市のこの通りに見つけた一見の家の存在そのも
のに反映されている。

旧市街の外にあるこの通りは、オスマン・トルコ時代の19世紀末にドイツ系の
キリスト教団体テンプル騎士団が建てた地域にあり、1948年以前にはアラブ人
が住み、イスラエル独立戦争(第一次中東戦争)でその住人が避難するとイス
ラエル政府に遺棄された財産として接収され、移民たち数家族に割当てられた。
===========================================
殆ど解らんが近代にも「テンプル騎士団」と名乗る集団がいたらしい。
パレスチナにドイツ人が居たとしても、
ナチスとの外交交渉かイスラエル建国で立ち退かされたと思うが・・・
967世界@名無史さん:03/11/19 11:42
http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw-60.html

この本によると、ヨーロッパの中東への勢力拡張の動きの中で、「一八七八年にはドイツのテンプル騎士団をはじめとするキリスト教徒の入植、そしてユダヤ教徒の入植がはじまった」。
968世界@名無史さん:03/11/19 16:26
フランス語で、
「神殿教団」と「テンプル騎士団」は同じ言葉になる。
969世界@名無史さん:03/11/19 17:47
「神殿」「神社」「寺」「お堂」 みーんな「テンプル」
970世界@名無史さん:03/11/19 17:52
このスレは幸せだね。
荒らしも来なくて、ちょうど1000逝くころに完全に
ネタが尽きて・・・。

過去ログ倉庫に入ったら、殿堂入りだね。
971世界@名無史さん:03/11/19 18:06
次、誰かが聖職叙任権闘争に関するスレを立ててくれないかな。
972世界@名無史さん:03/11/20 16:19
よく一般にプロテスタント国に比べてカトリック国は自殺率が低いといわれるけれど、この違いはどこから来るのだろう?
973世界@名無史さん:03/11/20 17:32
プロテスタント=自力救済
カトリック  =他力救済

から来る人生の気楽さ?
974世界@名無史さん:03/11/20 21:47
たまたま
カト国は大家族で地域社会が生きている農漁村的な雰囲気の強い国が多い
プロ国は核家族で地域社会が衰退している都市型の雰囲気の強い国が多い

後者の雰囲気では人が孤独を感じやすいといわれている。
975世界@名無史さん:03/11/20 21:59
>973
そういう誤った結論は統計でよくあるミス。
>974の言うように、別の因子もたくさんある。

自殺率を信仰対象と結びつけるなら、
居住地・世代・年収・家庭環境などが
ある程度似通ったグループだけを集め、その中で
カトリック/プロテスタントどちらが自殺率が高いか、
といったデータを持ち出さなければならない。
976世界@名無史さん:03/11/21 12:23
確かに下のサイトで見る限りがプロテスタント国の方がカトリック国よりも自殺率は高いような気がする。
しかし、日本も結構自殺率高いよな。
http://pine.zero.ad.jp/~zac81405/crime_international.htm
977世界@名無史さん:03/11/21 12:26
>>976
宗教を持たない人が大多数だからじゃないの?
978世界@名無史さん:03/11/21 12:28
あれ?リンクできないのか?では、コピーして入力してください。
ttp://pine.zero.ad.jp/~zac81405/crime_international.htm
979世界@名無史さん:03/11/21 13:05
だから「プロテスタント国」「カトリック国」って分類で統計を分析するのは間違いのもと。
せめて、同一国内でのカトリック信者とプロテスタント信者それぞれの自殺率を比較しなきゃ。
980世界@名無史さん:03/11/21 14:24
>>979
そんなこと言われてもな。そういう統計を取るのは簡単じゃないし。
まあ、一応の目安にする程度なら良いんじゃない?実際デュルケームが指摘している事だから全くの出鱈目とも考えにくいと思う。
981世界@名無史さん:03/11/21 15:26
>>980
>>974-975を一万回読んでから出直せ
982世界@名無史さん:03/11/21 22:33
>>981
読んだけどね。しかし、デュルケームの主張は結構説得力あるよ。もし違うというなら、違うという方が反証すべきなんじゃないの?相手に要求してばかりいないでさあ。
まあ、私は別にカトリックの肩持ってるわけではないから、どっちでも良いんだけどね。
983借りて読んだ人:03/11/21 22:44
>>976
日本が自殺で世界第二位で1位がハンガリーてどういう基準?
984世界@名無史さん:03/11/21 22:46
>>983
分からないけど、日本は不況でリストラの嵐だから。ハンガリーは何でだろうね?
985世界@名無史さん:03/11/21 22:56
どうも統計学を知らない 社会学好き がいるようだ。
986世界@名無史さん:03/11/21 23:13
自殺率と一致しないから訊いてるの
987世界@名無史さん:03/11/21 23:58
耶蘇はしね
988世界@名無史さん:03/11/22 22:35
>980
間違った前提から間違った結論を導くくらいなら
始めから何もしないほうがまし。

学者先生のネームバリューに頼るのではなく、自分の頭で考えれば
「カトリック国」「プロテスタント国」なんて分類で自殺率を語ることに
何の意味もないことは簡単にわかるはず。
989世界@名無史さん:03/11/23 13:56
>982
> もし違うというなら、違うという方が反証すべきなんじゃないの?
どうも反証という言葉の意味が理解できておられないようで。
論理展開の間違いを指摘するだけなんだから、別のデータを持ってくる必要はないんですよ。

たとえばこれなら、すぐわかるでしょうに。

「100歳の人間の年間病死者数は20歳の人間の年間病死者数の
数百分の1である。よって、100歳の人間は20歳の人間より
はるかに病気に対する抵抗力が強いと結論付けられる。

もし違うというなら、違うという方が反証すべきなんじゃないの?
相手に要求してばかりいないでさあ。」

ちょっとひねるとすぐ騙されるんだよね。
990世界@名無史さん:03/11/23 23:49
>>989
いや、その例はおかしいよね。
だって、100歳の人間が病気より老衰で死ぬ可能性が高い事は常識的に明らかだからそもそも反証する必要は無いが、
プロテスタント国とカトリック国の自殺率の差がどちらが高いかはそのような明白な他の原因が考えられないから、
やはり反論するなら反証する必要があるだろう。
991世界@名無史さん:03/11/24 00:09
>>990
お前、真性バカか?
992世界@名無史さん:03/11/24 00:36
100歳の人と20歳の人の数の違いを考えなさい。
993989:03/11/24 00:41
うわ、こんなに香ばしい人だとは思わなかった。
じゃあ、>990で使われている言葉で言い換えてみよう。

「100歳の人間の年間老衰死者数は20歳の人間の年間老衰死者数の
数百分の1である。よって、100歳の人間は20歳の人間より
はるかに肉体的・精神的に若いと結論付けられる。

もし違うというなら、違うという方が反証すべきなんじゃないの?
相手に要求してばかりいないでさあ。」
994世界@名無史さん:03/11/24 00:49
>>993 だから、明らかな事は証明する必要は無いんだよ。
995世界@名無史さん:03/11/24 00:51
991=992=993
996989:03/11/24 00:59
というか、こんなことを言っているようじゃ、>990には理解できないかなあ。
> プロテスタント国とカトリック国の自殺率の差がどちらが高いかは
> そのような明白な他の原因が考えられない

経済的環境やら家庭環境やら政治思想やらという、
「明白なほかの原因」がいくらでもあるじゃないですか。
それとも、「プロテスタント国」「カトリック国」とくくれば
それ以外の因子は全部無視してもかまわないんですかね。

まあ、さすがに統計のミスリーディングをここまで鵜呑みにする人間は
ほかにいないでしょうが、入門書として
谷岡一郎『社会調査のウソ』(文春新書)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166601105/249-3293124-3709951

あたりは、読んでおいても損ではないと思います>このスレを見ている方々
997世界@名無史さん:03/11/24 01:02
>>996
>それ以外の因子は全部無視してもかまわないんですかね。
そんな事は言っていないよ。
ただ、そういった他の因子は無視しても構わないぐらいの僅差なのじゃないかな。
それにしては自殺率の格差はかなり違うんだけど、それはどうやって説明するのかな?
998989:03/11/24 01:03
あ、あと、このサイトも気軽に読めて面白いです。
社会学のセンセイがたのいいかげんな論理展開をおちょくったサイト。

スタンダード 反社会学講座
http://mazzan.at.infoseek.co.jp/index.html
999世界@名無史さん:03/11/24 01:06
世の中にはなにを言っても無駄な真性バカもいるってことでこのスレ終了
1000世界@名無史さん:03/11/24 01:06
>997
> そういった他の因子は無視しても構わないぐらいの僅差なのじゃないかな。
だから、まさしくその根拠となる統計がなけりゃ、断言しちゃいけないんですよ。
それは主張する側が証拠として出さなきゃいけないのは当然でしょう。

ま、ほんとうに騙されやすい人ってのはいるんだなあ、と思いました。。
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