■聖書■

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1名無しさん@_@
旧約聖書って物語なんですか??
それとも実話なんですか??
2世界@名無史さん:2001/05/03(木) 18:43
神話です。以上・・・
3世界@名無史さん:2001/05/03(木) 18:49
ある程度は史実が反映されているだろう。
まったくのゼロからフィクションを創作するのは不可能。
4世界@名無史さん:2001/05/03(木) 18:51
新約様、旧約聖書も1冊の書物ではありません。

例えば『創世記』は神話です。
『列王記』は、史実をベースにした歴史物語とみなされ研究されています。
『エレア記』などの預言者伝は宗教文書です。
『詩編』は宗教的文学です。

要するに「ユダヤ教宗教文書選集」が旧約聖書です。

宗教学者の内には、「聖典に選別された旧約の編成自体にユダヤ教の
宗教観念の変遷を後世に遺す意図があった」って意見もあります。
5世界@名無史さん:2001/05/03(木) 18:54
史実か物語か、って強引に分ければ
物語性は高いと言わざるを得ないよな。

>>4が書いてるみたいに、内には史実性が高い
と思われる部分もあることはあるけどな。
6名無しさん@_@:2001/05/03(木) 19:23
創世記が神話なら、中学、高校で教えられた「モーセの出エジプト」
とかは物語だったのですか??
「物語」を「歴史」として教えられているのですか??
7世界@名無史さん:2001/05/03(木) 19:33
>>6
えーっとですね。

出エジプトにあたるであろう事件は、エジプト側の記録で確認されて
いるそうです。

ただし、エジプト側の記録は異民族の奴隷が集団逃亡した、程度で
そんな大事件としては認識していなかった、と言われています。

ただし、現在の聖書学の知見では、モーセの実在は疑われています。
丁度、日本神話の大和武尊のように、何人かの宗教的指導者の
事跡が、モーセという一人の人物の行いに仮託されたと言われています。

だからと言って、モーセという人物が架空の人物だと言われている
わけではありません。「何人かの宗教的指導者」の内にモーセも
実在しただろうとか、そんなことわからん、とかいろいろ議論が
あります。
8=7:2001/05/03(木) 19:47
>>6
あと、捕捉しておくと、
『創世紀』と『出エジプト記』は別の文書です。
まず、旧約の目次だけでもみてみましょうね。
9=4:2001/05/03(木) 19:51
誤植訂正
×『列王記』→◎『列王紀』
×『エレア記』→◎『エズラ記』
10名無しさん@_@:2001/05/03(木) 19:55
6です。
「創世記」と「出エジプト記」が別物。。。
すいません。勘違いしてました。
最近、「よくわかる聖書」って本を読んでちょっと
疑問に思ったんで。
11名無しさん@_@:2001/05/03(木) 19:57
でも、ユダヤ教、キリスト教の経典である「旧約聖書」の神話を
実際あったことのように教える教科書はどうかと思いますね。
12世界@名無史さん:2001/05/03(木) 20:04
>>10=6
『よくわかる聖書』
書名から想像すると、宗教的立場で書かれた本でしょうか。
疑問が出ても当然と思います。
宗教の本は宗教の本で値打ちあるのですけど。

多分、10=6さんが感じられた疑問は、聖書学や考古学の本を読んだ方が
よいでしょう。

一冊挙げてみます。
講談社選書メチエ114『ユダヤ教の誕生 「一神教」成立の謎』荒井章三
ISBN4-06-258114
13=7:2001/05/03(木) 20:08
>>11
いや、「出エジプト」はエジプト側の歴史文書で確認されているので、
史実と認定されているわけですよ。

教科書もその辺の記述には気を配ってはいますよ。

ローマの公文書で確認されていない、イエスの磔刑については、
宗教的伝承であるような書き方がされているか、場合によっては
記されていないと思います。
何年頃からキリスト教がローマに広まったみたいな書き方されてる
はずです。
14世界@名無史さん:2001/05/03(木) 20:37
>>13
>ローマの公文書で確認されていない、イエスの磔刑については、
>宗教的伝承であるような書き方がされている

日本の歴史教科書については正しいだろうけどさ。
19世紀にヨーロッパで盛り上がったイエス実在・非実在論争の
ことだよね。
その煽りで聖書学が進歩したってあれ(藁

中学・高校じゃぁ、そんなことまで教えてないだろう。
151です:2001/05/03(木) 23:10
>>12
1=6=10です。
読んだ本は■面白いほどよくわかる聖書のすべてという本で
http://www.ryuhon-be.co.jp/yomu-yomu/bookshokai/00/12/book34.html
に詳しく書いてあります。素人向けで読みやすくて面白い本です。

挙げていただいた本を1回読んでみます。ありがとうございます。
宗教、キリスト教、聖書に対して今まで全く調べたことがなくて
今回この本を読んで色々疑問に思ったので質問させてもらいました。
16世界@名無史さん:2001/05/03(木) 23:10
>>13 名前: =7 投稿日: 2001/05/03(木) 20:08
>いや、「出エジプト」はエジプト側の歴史文書で確認されているので、
>史実と認定されているわけですよ。

うそをつけ、うそを。逝ってよし。
17=13:2001/05/03(木) 23:40
>>16
現在「出エジプト」の年代は紀元前13世紀説と前15世紀説に大別され、どちらかと言うと前13世紀説が有力です。

それぞれ根拠はいくつか挙げられていますが。
前13世紀説の最大根拠は、テーベ出土、カイロ博物館所蔵の「メル・エン・プハタ戦勝記念碑」(別名イスラエル碑石)です。

さて、わたしが紹介した、「『出エジプト』はエジプト側の歴史文書で確認されているので、史実と認定されている」ですが。
これはやや古い前15世紀説の方です。

まず、トトメス三世が、セム人(ユダヤ民族はセム・ハム系)の奴隷を酷使し建築をおこなったとみなされています。次いで、トトメス三世の宰相レクミレの死後、エジプト領土内に反乱が起こったことが知られています。
「出エジプト」をこの反乱の間のできごと、とみなすのが前15世紀説です。
18世界@名無史さん:2001/05/04(金) 00:21
出エジプトが事実だと前提して
モーセのあの海を裂いたという話はどうなんでしょう。

「出エジプト記」は事実でありながら神話的な部分も
あるのでしょうか??
19日本@名無史さん:2001/05/04(金) 00:25
俺は神様だ!と言い切っちゃうドッキュンが
殺しまくったよ〜んと自慢してる本
20=13:2001/05/04(金) 00:40
>>18
えーと、混乱させたようで悪いのですが。
わたしは『出エジプト記』が事実とは書いていません。

「>>7」
>出エジプトにあたるであろう事件は、エジプト側の記録で確認
>されている

学問的にも紅海渡海などが事実とは考えられているわけではありません。

欧米人の学者の内にはかつては、「引き潮のときに浅瀬を渡った」なんて
言ってた人もいたそうですが(苦笑)。

今では歴史学者、聖書学者でそんなことを言う人はいません。

紅海渡海だけでなく、マナの恵みにしろ、十戒伝授にしろ
研究者には、事実が変型された宗教説話とみなされています。

例えば、記紀神話の天孫降臨説話を高千穂からの政治勢力の
東征の神話的反映と考える歴史学者、神話学者がいますね。
事例としては、類比的です。

ただ、「出エジプト・事件」の方が他国の記録を参照しても推測が
成り立つので、歴史学的推定の信頼度が高い、と考えられている
だけです。
21世界@名無史さん:2001/05/04(金) 00:43
>>19
無知。
ぜんぜんわかってねーな。
恥ずかしくないのか?

旧約には「俺が神様だって言いきるドキュン」はでてこないし。
新約で「俺は神様の子供だ」って言った人は、他人を殺してないんだよ。
22 :2001/05/04(金) 00:46
13は凄いな。歴史学者か??それとも大学院生か??
趣味の範囲じゃないぞその知識は(笑
23世界@名無史さん:2001/05/04(金) 01:42
最近の科学雑誌ニュートンで竹内編集長、だったかな、が
出エジプトについての個人的な見解をかいています。
話の種にでも読んでみてください。
ここ数ヶ月のハズです。
24256:2001/05/04(金) 03:22
紅海を渡ったことについてはインディージョーンズの
モデルになった探検家(名前忘れた)が紅海を発掘して、
当時のエジプトの馬車の遺物を多数発見してます。
たしか写真もどっかにアップされてました。

と、書きましたがこのことについては半信半疑です。でもホームページ
を見た限りではノアの箱船の発掘とか写真入りであってかなり説得力ありました。
25世界@名無史さん:2001/05/04(金) 03:38
困ったな。
ノアの箱船って過去に何度も発見か? って言われたことあるんだ。
東スポじゃないんだけどさ。ほんとあんな感じ。
しかもこれまでに決定打が無い(苦笑)。

256がみたHPはかなり怪しいな。
観てないのに言っちゃ悪いけどさ。「ノアの箱船発掘」の写真ってだけで、まずは疑ってかかった方がいい。
よければそのサイトのURL挙げてみてくれないか。
26256:2001/05/04(金) 03:48
27=25:2001/05/04(金) 04:06
これはデタラメ。
こんなの信じちゃダメだよ。

上の方のURLに載ってる写真は、「箱船の型に観える」、ってんで有名な『岩』の写真だよ。
アララテ山にある岩ね。

確かニュートンの別冊に解説の載ってる号があったな。
今度探し出しとこうか?
28256:2001/05/04(金) 04:12
29世界@名無史さん:2001/05/04(金) 08:50
>>26で紹介されている日本語サイトには、「アララテ山のノアの箱船
遺跡」との記述に写真が添付され公開されている。
アララテ山は市販の世界地図帳でも確認できるが、トルコ・アルメニア・
イラン国境部の山岳地帯にある。標高5165mの山。
山麓部でも500m前後ある。

さて、現在の地質学では、最終氷河期の間世界の海表面は現在より100〜
150m低かったことが知られている。かつては200m低かったとする説も
あったが、近年は聞かない。

氷河期終了後も、地球環境は温暖期と寒冷期を緩やかに繰り返している
ことが、南極氷床のボーリングテストで解明されている。
氷河期以降、地球がもっとも温暖化したのは6千年ほど前。ヒプシ・サー
マルと呼ばれる期間。
この間海表面は現在より10m前後高かった、と言われている。

つまり、標高500m以上のアララテ山にまで水が押し寄せるような大洪水
が最終氷期以降なかったことは地質学的に明白。
従って、アララテ山でどんな遺跡が発見されようと、それが聖書伝説に記
されたノアの箱船のものではないことも明白。
30=13:2001/05/04(金) 10:52
えーっと。ノアの箱船ですね。
ノアの箱船説話は、旧約中でも神話性が高い『創世記』の一部です。

聖書学の分野では、メソポタミア神話の『ギルガメシュ叙事詩』との
関連を考えるのが、合理的説明方法として研究者の大勢に支持されて
います。
と言っても、『ギルガメシュ叙事詩』と『創世記』の「ノアの箱船説話」
の間にはいくつかの相違点も認められます。

ところで、「ノア」についての物語が『創世記』以外で、断片的に語ら
れている個所が旧約内に数箇所あります。例えば『民数記』や『申命記』。
聖書学では、『創世記』以前の物語の断片が、旧約中の他の個所に残存
していると考えられています。これは、語彙の時代分析なども参照され
た合理的な解釈の結果です。

推定としては、モーセ説話に語られたイスラエル宗教共同体がカナンで
形成され遥か以前、後のユダヤ民族の中核につながる部族があった、と
されます。『創世記』で語られる族長アブラハムがこの部族の神話的な
表現とみなされています。
彼らはセム・ハム系の遊牧民で、メソポタミア文明圏の内で遊牧生活を
営むうちに、メソポタミアの神話の一部を自分達なりに変型して受け入
れた、と推定されています。

というわけで『ギルガメシュ叙事詩』内の洪水説話と『創世記』のノア
説話の異同ですが。
聖書に採録されなかった中間形態や、遊牧生活の間口伝で伝えられ文書
化すらされなかった中間形態があっただろう、と推定されています。

以上のような、聖書学の文書成立史研究からすると、ノアの箱船の遺跡
発掘はさほど魅力的なテーマでもありません。それ以前に解決しなくて
はいけない課題がたくさんあるからです。
聖書学の推論が正しければ発掘されるのはノアの箱船ではなく、ギルガ
メシュの乗った箱船であるはずですし。

もっとも、シュリーマンがトロヤ遺跡を発掘するまで(正確にはトロヤ
はシュリーマンが発掘した地点で後年再発見されたのですが)、トロヤ
戦争もただの神話と考えられていました。ですので、ノアの箱船が発掘
される可能性も0ではないかもしれません。
(地質学的な問題は確かにあって、箱船の遺跡がアララテ山中で発掘さ
れたらそれはそれで非合理なのですが)

もし、実際にノアの箱船を発掘した人がいれば、その人はシュリーマン
級の世界的有名人になっていることでしょう。
31世界@名無史さん:2001/05/04(金) 19:43
聖書のノアの箱船の話があまりに有名だけど、洪水伝説は世界中にある。
洪水というのは、非常に起こりやすい災害だ。現代日本のようにしっかり治水
されたところに住んでいるとピンと来ないだろうけど、ダムや堤防のなかった
時代にはちょっと大雨が続けば川は氾濫し、人々や家畜を死なせ、家屋や田畑
をだいなしにしたのだ。
大洪水があって、たまたま生き残った人々が「この間の洪水はすごかったな。
きっと世界中が水浸しになったに違いない」「自分たちは神様に選ばれて助け
られたのだ」と思いこむのも、自然なことだったろう。
32世界@名無史さん:2001/05/05(土) 03:28
富士山が爆発してそれに巻き込まれた人は
「あ〜この世の終りだぁ…」と思うかも知れないが
地球の反対側ではサンバ踊ってるよ
実際大洪水が起きたとしてもその地方だけじゃないかな?
33256:2001/05/05(土) 05:52
でもさ、世界の人種がセム系とかいろいろ分かれてるじゃん。
あのセムとかって全部ノアの子供の名前なんだよね。
てことは人類のルーツになってるってことだよね。
34世界@名無史さん:2001/05/05(土) 06:33
>33
こういう笑い話知ってる?

ある人が天文学の講義をききました。
そして言いました。
「恒星までの距離をどうやってはかったのかはわかったよ。でも、
何光年も先にある恒星の名前がどうしてわかったんだろう?」
35256:2001/05/05(土) 06:43
いや、そういう意味じゃなくて。
もっと深いところで、つけた人が何らかの根拠があってつけたんじゃないかって
思うんだけど。
36世界@名無史さん:2001/05/05(土) 07:17
33さん、もしかすると聖書の内容、信じてるの?
セム系がノアの子供の名前って、
ユダヤ人がセム族の一部族でしかないんだけどなあ。
深い意味とか根拠なんてなんもないよ。

それと、創世紀のノアの大洪水の話しとか
アダムとイブの話しとかは全て、聖書よりも発生の早い、
シュメール神話・バヒロニア神話からの流用ですよ。
37世界@名無史さん:2001/05/05(土) 07:24
あと、聖書の紙ヤハウェイやミカエルやガブリエルといった
天使たちも元はバビロニア神話の神々だったようです。
ヤハウェイは嵐の神エンリル信仰が元で、
それにエジプトの一神教(事実上)のアトン信仰に影響されて、
モーゼたちが書いたようです。
38世界@名無史さん:2001/05/05(土) 07:32
>>33
セム系だのなんだのっては言葉による分類。
ヘブライ語・アラビア語の属する言語グループに、
ユダヤ人・アラブ人の聖書の上でのご先祖であるセムの名前をあてたもの。
だから、古代史に出てくるセム系民族というのは
彼らがこのセム語族に分類される言語を話していたというだけのこと。
だいたい言葉が一緒であっても血統が共通である保証にはなんないよ。
ちなみに最近は古代エジプト語の属すハム語族とセム語族とを併せて
「アフロ・アジア語族」って言うらしいです。

たしかノアの息子セム・ハム・ヤペテを聖書通りに解釈すると
セムの子孫――ユダヤ人・アラブ人
ハムの子孫――エジプト人
ヤペテの子孫――それ以外全部
になるんじゃなかったっけ?
昔はヨーロッパ人も中東の非アラブ・ユダヤ(ペルシア人・トルコ人)も
みんな自分たちのことをヤペテの子孫と理解していた。
39世界@名無史さん:2001/05/05(土) 08:32
>>33
セム系ってのは人種ではない、ってお話ですね。
40世界@名無史さん:2001/05/05(土) 09:16
ユダヤ教は、周辺の弱者を改宗者として受け入れる傾向が強く、歴史学的にも確認されています。
例えば、レコンキスタ前後のスペイン。
宗教戦争前後の高地ドイツ。
ロシア革命前後の東欧〜ロシア。
上記は大きな社会変動が生じる地域・時代にユダヤ教徒のコミュニティが存在した例で。
社会変動から取り残された多数の人々を改宗者として受け入れた歴史が知られています。
ユダヤ教側の記録だけでなくってね。

つまり、ユダヤは人種ではなく、民族。
聖書学者には例の「出エジプト・事件」のときにも同様に改宗者を受け入れたのだろう、と推測している人もいます。これは状況証拠しかない推論ですけど。
41世界@名無史さん:2001/05/05(土) 09:18
>>37
天使や終末論に関しては、ゾロアスター教からの仮借を説く意見も
ありますね。

この場合、ゾロアスター教の世界観でメソポタミア神話に習合された
部分もあるので話がややこしくなりますが。
終末論のあたりが興味を惹くと思います。
42吾輩は名無しである:2001/05/05(土) 09:27
旧約聖書と新約聖書とナザレのイエスとローマ・カトリックとアメリカ合衆国のWASPが信じているキリスト教

43世界@名無史さん:2001/05/05(土) 09:37
天使というのはゾロアスター教のアイデイアですね。
今はユダヤ・キリスト・イスラム教のほかに
ゾロアスター教も一神教として認められています。

というか、正確に厳密な意味での一神教はないかも、
確実に天使だの悪魔だのマリア(地母神信仰が元)だのが
出てきて、実質「神々」ですからね。
44=41:2001/05/05(土) 10:06
>>43
>正確に厳密な意味での一神教はないかも
って言ってられるのは、ローマンカソリックのことだと思うのですが。

そこ、微妙なものがあると思うんですね。
宗教民俗の切り口でみるなら、言われる通りと思います。
ただ、宗教運動の切り口で、世界史的に観る場合は、やはり一神教と
みなさないといろいろ誤差が生じると思うんです。

ちなみに、「『聖書の述べ伝えるイエスのみをメシアと認める』って
信仰箇条を共有する宗教共同態をキリスト教とみなす」、って考え方
が宗教学の方にありまして。
これだとローマン・カソリックも思想的には一神教ってことになります。

この考え方割と便利で。
例えば、モルモン教なんかはキリスト教から逸脱した宗教運動って
ことになります。
一方、中世のカタリ派なんかは非・正統的キリスト教ってことになります。
聖書の解釈が非・正統的なだけ(笑)って整理ですね。
45世界@名無史さん:2001/05/05(土) 10:27
>>31-32
海中での大地震や海底噴火、巨大隕石が海中に落ちた場合には、
世界規模で大津波が起こりますよ。
まぁ、聖書に出ているような大洪水といえるのは後者のみだと思いますけど。
4644:2001/05/05(土) 10:39
っていいますか・・・・
イスラム教ですら驚くほどガブリエルをはじめとした
天使や天界にいる聖人が出てきて、重要な役目をもちますよ。
ユダヤ教もそうですし、新教も絶対に神以外は否定しないでしょう。
一つの神と天使・悪魔と言いたいのかもしれませんが
建て前や教義はともあれ、
天使だの悪魔だのというのは「神々」の変形だと思いますよ。

まあ、天使や悪魔がどうあれ、神に関して一つという形態の
宗教は一神教でしょう。
ただ、それだとブラフマーという創造神を持つ、
ヒンズー教も一神教になってしまうのでは?
4744:2001/05/05(土) 10:40
わたしは43でした。
失礼。
48=41:2001/05/05(土) 11:05
>>46
ヒンドゥーに関しては、宗教学的にはヴィシュヌ派、
シヴァ派、シャクティ派は、近縁関係にある別宗教とみなします。
ブラフマー派というのは、教団としてはないですね。
少なくとも大きな勢力としては現存していないはずです。

もちろん、上記の三派普通は、ヒンドゥー教の教派とみなされる
わけですが。

宗教運動を考える場合、方法論、客観的な目安として教団に
共有される「信仰箇条」に基づいた整理をする方が明確な整理が
できるわけです。

「天使だの悪魔だのというのは『神々』の変形」って観点に異論が
あるわけではないんですよ。

ただ、その観点で整理できる話題と、その観点では混乱が生じる話題
とがあるので意識した使い分けが重要、と指摘しています。

特に世界史の場合、両者を適宜使い分けていかないと混乱し易いですので。

49世界@名無史さん:2001/05/05(土) 11:09
>>45
>>26を読んでやれや。
大地震が起きようと、海底火山が噴火しようと、巨大隕石が
落下しようと、標高5165mのアララテ山まで押し寄せる
津波なんて起きるわけねーだろーが(藁
50名無的発言者:2001/05/05(土) 11:09
>>45
確かに自然の海面上昇では考えられなくても(第一それならゆっくりだ)、隕石はありうる。
恐竜絶滅になったユカタン半島の大隕石は500〜1000メートルの津波が起こったらしいし。
もとも聖書では大雨で増えて徐々に引いたからこれもそのままズバリにはならないけどね。
51世界@名無史さん:2001/05/05(土) 11:24
>>45
「世界規模」って言い方が曖昧です。
火山噴火や地震は起きる地域と起きない地域があります。

ちなみに、エヂプト神話にはメソポタミアタイプの洪水伝説は
ないそうですね。

ユカタン半島への巨大隕石落下は実際に起きたことである
可能性は高いようですが。
それでも、世界全域に同じ規模の津波が起きるはずはありません。
コンピュータシミュレーションされれば明確に検証されることでしょう。
5245:2001/05/05(土) 15:52
今調べましたが、ユカタン半島隕石の場合、
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/4176/tunami.html
>巨大な水の壁によって空気が押し出されるため、すさまじい突風が陸を襲う。そして高さ300メートルの津波の先端が一気に崩れ落ちた。
>大洪水は内陸数百キロを全て飲み尽くした。
>大西洋を隔てたヨーロッパやアフリカ大陸にも数十メートルの津波、
>太平洋を隔てたユーラシアにも10メートル近い津波が到達した。
>それらは当時の沿岸生物に壊滅的打撃を与え
とのことなので、アララト山まではとても行きそうにないですね・・・(汗
53世界@名無史さん:2001/05/05(土) 16:09
あのなあ。聖書が書かれた時代の人の意識としては、自分の知ってい
る狭い範囲が「全世界」だぞ。
自分が住んでいたり、直接行って見たり、せいぜいそこから来た人に
会うことができる地域が彼らの「世界」だ。
仮に、ユダヤ人が洪水伝説をメソポタミア方面から取り入れたと仮定
するなら、伝説のもとになったのは、せいぜい、チグリス・ユーフラ
テス下流域を水浸しにしたぐらいの洪水だろう。
その程度の洪水なら、何も、隕石など持ち出さなくても十分起こった
はずだ。むろん、この場合、アララト山に着いたのは単なる伝説にす
ぎないことになるが。
54世界@名無史さん:2001/05/05(土) 16:43
モーセ、エジプト人を殺してんじゃねえ。
55世界@名無史さん:2001/05/05(土) 16:50
>>54
空から天使の軍団が降りてきて、兵士10数万人を殺害するような世界だ。
エジプト人ぐらいなんてことあるめぇ
56ななしななしななし:2001/05/05(土) 17:28
レバノン杉の箱船は、隕石落下による津波には到底耐えられないでしょう。
どう考えても、
ゆるゆる増水して、ゆったり流れていくのでない限り、ばらばらになって終わりです。
57 :2001/05/05(土) 18:38
聖書って実話はあるのか??
なんか殆ど神話っぽいなあ。
58世界@名無史さん:2001/05/05(土) 19:00
>>57
幾分はあるでしょう。
コンビニ弁当のエビフライの中のエビ位には(笑)
59世界@名無史さん:2001/05/05(土) 19:22
>>57-58
このレスは旧約の話が多いんだけど。

実話がどれくらい含まれてるかは
旧約と新約でも違うんだよ。

大雑把には、聖書後の方になれば
実話が含まれる度合が増えてく。

一番最後の『ヨハネ黙示録』は
暗号みたいなもんだけどな(ワラ
60 :2001/05/06(日) 00:20
『ヨハネ黙示録』って全く理解できないのは俺だけ??
61世界@名無史さん:2001/05/06(日) 00:24
>>60
そんなことはないと思われ。
あれ「暗号みたいなもん」だから。
62 :2001/05/06(日) 00:52
暗号かあ。っていうかあんなのを聖書にしていいのか??
信者も理解不明だろ。
63世界@名無史さん:2001/05/06(日) 01:39
>>63
『ヨハネ黙示録』が聖書に入ったには、無数の聖典から現行の
『聖書』文書が選別された当時の政治問題がかかわってるんです。

『ヨハネ黙示録』がまとめられたのは小アジア地域なんですけど。
その地域の教会、信徒を異端に認定しちゃうか、ローマ帝国下の
キリスト教(ローマンカソリック成立以前のそれ)に受け入れるか
みたいな問題があって。結果、『聖書』の最後に入れられたわけです。

ちなみに、当時の小アジア地域の信徒には、あれで充分通じた、と
言われています。少なくとも聖職者には通じたんでしょうね。

今の信徒が理解できるかは、また別もんだいですね。
64世界@名無史さん:2001/05/06(日) 01:45
日本が沈没しても地球の裏側ではサンバ踊ってるよ
65世界@名無史さん:2001/05/06(日) 04:15
それはいいな
66世界@名無史さん:2001/05/06(日) 10:15
ヨハネ黙示録は、ローマ末期の混乱した暗い社会状況を反映しているとか。
67世界@名無史さん:2001/05/06(日) 13:24
>>66
『ヨハネの黙示録』は、反ローマ帝国的色彩での終末論預言と
解釈されています。
で、『聖書』に入れるかいれないか、随分もめたようです。

ちなみに『黙示録』〔アポクリフォン〕は象徴的な表現で
宗教教説を語る形式一般をさします(明示の対照語ですね)。
「黙示文学」「黙示文書」とも言います。

ですので、『ヨハネ黙示録』のことを「暗号」と呼ぶのは比喩
以上の意味はありません。

また『ヨハネ黙示録』以外に多数の「黙示文書」が古代地中海世界
では知られていました。
68 :2001/05/06(日) 14:25
でお前ら「ヨハネ黙示録」理解できた??
69=67:2001/05/06(日) 15:16
>>68
聖書学者の書いた「ヨハネ黙示録研究解説書」なら、なんとか理解できたと思います。
70世界@名無史さん:2001/05/06(日) 15:17
・占い・偶像崇拝をしたことのない
・童貞の(女性を知らない……ってことは女性はダメ)
・キリスト教徒
が144000人だけ生き残るってことは分かった。
まるでコミケみたいだな。
71世界@名無史さん:2001/05/06(日) 15:18

爆笑
72世界@名無史さん:2001/05/06(日) 18:49
>>70
アニメキャラという偶像を崇拝しているので却下
73世界@名無史さん:2001/05/06(日) 23:33
ハルマゲドンって予言じゃなくて、昔の話なんでしょ?
74世界@名無史さん:2001/05/07(月) 04:41
えーっと。
聖書に記されたハルマゲドンは預言にして予言です。
預言が語られたのは昔の話です。

予言:未来の出来事を予告する言葉。
預言:ユダヤ教・キリスト教・イスラム教特有の観念。
唯一神の言葉を預かる預言者が人々に伝える言葉。だいたい警告の類が多い。

で、予言通りハルマゲドンがこなかったので、信者の人たちも、聖職者の人達もみんな
困りました。
困ったのも昔のことです。

だいたい、終末の予言は預言者が「もうすぐこの世の終わり(最後の審判)が来る」
って言います。
だから信じちゃった人は「わぁ、もうすぐだぁ」って盛り上がるんですけど。
でも、だんだんダレてきて、「もうすぐって、まぁだぁ?」って感じになります。

中世に入っても終末預言はときどきはやりました。
社会史的には「千年王国運動」とか総称されます。
中世西欧での「千年王国運動」も、たいてい「もうすぐこの世の終わり(最後の
審判)が来る」がキャッチフレーズでした。

ハルマゲドンは最後の審判の前兆と信じられていた戦争のことです。
だから、ハルマゲドン、昔の話って言えば昔の話です。
ただ、昔、実際に起きたことではありません。

昔、実際におきた戦争とかを、当時の千年王国運動の信者達が、「今度の戦争こそ
きっとハルマゲドンだ。やった、もうすぐ最後の審判だね!」って信じちゃった、
とか。
なんかそーゆーことです。
7574:2001/05/07(月) 04:53
あ、そうそう大事なことを書かないと。
>>74」に書いたのはキリスト教の終末論についてです。
このスレッドは「聖書」の話ですから。

イエスは、「もうすぐ神の国が来るよん」って言って昇天したことに
なってます。ですから聖書を文字どおり信じてる原理主義者は「もう
すぐって、いつだろう」っていつも気にしてます。

「聖書」を象徴的に信じてる多数のクリスチャンは、終末のことは
あまり気にしてません。

ところでユダヤ教の方では終末は「いつか遠い未来に来る」ことに
なってます。
ですので、中世でも、「もうそろそろ終末だよん」って言う預言者が
あらわれてユダヤ教版の千年王国運動が盛り上がったこと何度かあります。
ユダヤ教の方では、こうした預言者を偽預言者と分類します。
イエスのことを偽預言者と捉えるユダヤ教徒も昔はいたようです。

今では、ほとんどのユダヤ教徒はイエスを預言者の一人とみなしています。
でもメシア(=キリスト)とは認めません。
で、ユダヤ教徒とキリスト教徒は話があいません。

イスラム教のムハンマドはやっぱり「もうすぐ最後の審判の日が来る」
って言ったそうです。
76名無しさん:2001/05/07(月) 11:25
横レス気味だけど
山室静の「聖書物語」は
読み物として面白かった。
創世記から新約までを、
かいつまんでお話にしてある。
ブック・オフで100円だったよ(藁
77世界@名無史さん:2001/05/08(火) 20:03
お前達、聖書でオナニーできるシーンしらないか??
78世界@名無史さん:2001/05/08(火) 20:09
オナンが兄嫁相手に膣外射精をする話か?
一応語源だし。
79世界@名無史さん:2001/05/08(火) 21:09
>>77
自分で読んで探せば?
80世界史:2001/05/08(火) 21:14
横レスですが山室静編集のギリシャ神話もよかった。
81世界@名無史さん:2001/05/09(水) 16:02
ハルマゲドンとは第二次ユダヤ戦争です
82世界@名無史さん:2001/05/09(水) 18:30
黙示録は象徴文学です。ですので、「ハルマゲドンを第二次ユダヤ戦争のこと、と特定する解釈」も成り立つかもしれません。
が、少し無理のある解釈のように思われます。

普通、『ヨハネ黙示録』は、弾圧にさらされる初期キリスト教徒を鼓舞する意図で書かれたと考えられますよね。
ユダヤ戦争は、イスラエルを舞台にした、ユダヤ民族の対ローマ戦争ですよね。
まずこの点にズレが感じられます。

仮に、「イスラエルの対ローマ戦争がきっかけになって、最後の審判の日が訪れる」って黙示が『ヨハネ黙示録』に含まれてると仮定してみましょう。

しかし、語られているハルマゲドンは「全世界の王たち」が「ヘブライ語で『ハルマゲドン』と呼ばれるところ」に集められ、その後起きる天変地異で「諸国の民のほうぼうの町が倒れた」ような出来事です。
いわゆる「ハルマゲドンの戦争」の直接描写は、ハルマゲドンが語られる『ヨハネ黙示録』16-14以降にはありません。
6-3で語られる、戦争を象徴する「赤い馬に乗った生き物」が、最後の審判に先立つ戦争を黙示していますが。
何にせよ、“「全世界の王」たちの間の戦争”が黙示されているとして、それはユダヤ戦争とはかなり違うイメーヂでしょう。

「ハルマゲドンを第二次ユダヤ戦争のこと、と特定する解釈」の根拠はなんなのでしょうか?
83世界@名無史さん:2001/05/09(水) 18:50
いっぺん、ハルマゲドンに各国の首脳を集めて会議させてみよーぜヽ(´ー`)ノ
84世界@名無史さん:2001/05/22(火) 10:27
ちょっと質問です。三位一体とキリスト論についてなのですが、
この二つの関係性ってどういうもんなんでしょうか。同じ問題を
扱っているんだと思っていたら、どうも違うようで・・・

いろいろ考えたんですが、三位一体は神の概念規定、キリスト論は
救世主イエスにおける神性・人性の問題を取り扱っているものである
と解釈していいんですか?
85世界@名無史さん:2001/05/22(火) 14:44
>>84」の話題は、民俗学・神話学板にて検討中。
「新・旧約聖書総合スッレド」

http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=min&key=990452387&ls=100
86名無しさん@1周年:2001/05/22(火) 17:09
三位一体の教義については、一応一軒略着しましたです。
87世界@名無史さん:2001/05/23(水) 00:12
ノアの箱舟伝説に関しては
金子史郎「ノアの大洪水」(講談社新書)を一読あれ。

内容が正しいとは言わないが
地質学の面からの考察が面白い。
だんだんに話がドキュソになっていく気もするが
88世界@名無史さん:2001/06/02(土) 02:40
>>7
エジプトの文献って、なんていうの?
いまでも読めるの?

89世界@名無史さん:2001/06/02(土) 15:28
>>88
>>17に書いておきました。
少し捕捉しておきます。

現在「出エジプト」にあたる出来事の年代は、紀元前13世紀説と前15世紀説に大別され、どちらかと言うと前13世紀説が有力です。

それぞれ根拠はいくつか挙げられていますが
前13世紀説の最大根拠は、テーベ出土、カイロ博物館所蔵の「メル・エン・プハタ戦勝記念碑」(別名イスラエル碑石)です。

「『出エジプト』はエジプト側の歴史文書で確認されているので、史実と認定されている」で示唆したのは、やや古い前15世紀説の方です。
(「やや古い」ということは歴史学的異論もがたくさん出されているということでもありますが)

こちらで「文献」と言っているのは、テーベの「王家の谷」にあるトトメス三世当時の宰相レクミレの墓の壁に刻まれたもの、などだそうです。
正確に言えば、どちらも「文献」ではなく「金石文」ですね。

この辺のことはエジプト考古学か、聖書考古学の本を探せば、詳しく記されているので探してみてください。

90世界@名無史さん:2001/06/03(日) 11:47
>>89
ありがとうございました。
考古学の本を読んでみたいと思います。
91名無し:2001/06/03(日) 13:17
マジで考えるスレじゃない!
オタクはムーでもよんで寝ろ!
9285:2001/06/04(月) 01:31
>>84
>>84」で、「ローマンカソリック正統教義の三位一体論について」の話題を振った方へ。

興味深い本を読みましたので、お知らせしておきます。
八木雄二,『中世哲学への招待 「ヨーロッパ的思考」のはじまりを知るために』(平凡社新書069)
ISBN4-582-85069-3

民俗学・神話学板の「新・旧約聖書総合スッレド」(向こうの>>5-12)で検討されている話題ですが。特に「(向こうの)>>12」で言われていること
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=min&key=990452387

>イエスの歴史性を問題として認識できないと、なかなかこの三位一体の教義って理解しにくいんですよね。おそらく。
>中世以降、あまり問題にされなくなって行ったのも、そういった理由からなのかもしれません。

、、、に関連する内容です。

書名がちょっとよくなくて。
内容は、書名から予想されるような方向での思想史ではありません。
もちろん思想史は主題を構成している題材の一部なのですが。

中世の大学、及び大学で議論された「スコラ哲学的三位一体論」の背景も社会史的切り口から論じられています(大まかな感触として全体の1/3ほどが「社会史的切り口」でしょうか)。

西欧史を、ちゃんと理解していくための好著としてお勧めします。
93世界@名無史さん:2001/06/04(月) 02:28
「出エジプト」の時に紅海が割れたのはクレタ文明を滅ぼした
エーゲ海の火山噴火の影響だってのを何かの本で読んだことがある。
大津波が来る直前には大規模な引き潮が起きて、その後に津波本体が
やってくるとか。

でも紅海とエーゲ海はつながってないのに関係あるのかな?
94世界@名無史さん:2001/06/04(月) 02:53
>>93
それは言えないと思います。(専門家ではないので断定はしませんが)

「クレタ文明を滅ぼしたエーゲ海の火山噴火の影響」
まず、これが間違い(又はトンデモ異説)で「クレタ文明を滅ぼした」のは普通対岸からのアカイア人の侵入と言われています。

エーゲ海にあった文明を滅ぼした火山爆発と言うと、まず思い出されるのはサントリーニ島の爆発です。が、こちらは、紀元前15世紀です。

ですので、「出エジプト前15世紀」(>>89)を採れば、「サントリーニ島爆発との関連」を考えることはできるのかもしれません。

しかし、地学は詳しくありませんが、紅海はインド洋に面した地形です。
もし、サントリーニ島の爆発が紅海に影響を及ぼしたならば、地中海沿岸全域に渡る広汎な痕跡が残っていなければなりません。

ところが、サントリーニ島の爆発年代は地学(地震学、火山学?)が発達して来た近年、やっと推定年代が大まかに定まって来たくらいです。うえに示唆したような「地中海沿岸全域に渡る広汎な痕跡」が残っていたなら、もっと早い時期に爆発年代の推定が可能になっていたはずでしょう。

と、言うわけで「『出エヂプト記』に記された航海渡海の記事が、「クレタ文明を滅ぼしたエーゲ海の火山噴火の影響」と言う話は、極・可能性の低いトンデモ説の類と考えるべきでしょう。
95時事問題:2001/06/04(月) 09:46
聖書中の人物で実在が確認されてるのはどのくらい?
モーゼとかアブラハムとかイエスって本当にいたの?
96世界@名無史さん:2001/06/04(月) 10:23
なんぼなんでも、イエスは実在の人物でしょう。
聖書に記されたような奇跡を起こしたかどうかは話が別だけど。
97世界@名無史さん:2001/06/04(月) 10:26
>>95
実は、タイトな文献史学の方法論では、イエスの実在も確認されていません。
イエスの事跡は、初代教会の社会史的な手法で考えられていると思っても、そう間違いではないでしょう。

イエスの兄弟と言われるヤコブ(初代教会の代表者になった)の実在はローマの公文書で確認されています。
後、パウロ。
ヘロデ王、イエスを裁いたピラトなどは容易に確認されます。

旧約の方は推して知るべしと思います。(私は旧約は疎い方なんですが)
ダビデ王、ソロモン王は史実上の人物と思いました。

モーセに関しては、実在は不明です。
日本神話の大和武尊のように、何人か(何代か)の宗教的指導者の事跡が一人の預言者の偉業として仮託されたのだろう、とする見解が研究者の大勢です。
ただし、うえの見解も緻密な文献批評の結論として出てきているものです。
9897捕捉:2001/06/04(月) 10:48
ちょっと>>97の内容を補足しておいた方がよさそうですね。(>>96の投稿を読んでそう思いました)

実は「イエス実在論争」は19世紀の西欧歴史学の大きな話題のひとつでした。
19世紀の歴史学のメインは、制度史、国家史でしかも文献史学でした(例えば「考古学は文献史学の婢女」なんて公言されてました)ので、「公式文書のみを信頼できる史料と認める」って極端な立場に立つ人も多かったんです。

イエスに関して言うと、布教活動は極端に短い(と思われます)。しかも(よくあることですが)自身の手による文書は残していない(と思われます)。
で、19世紀には、イエスの実在は歴史学的には認められない、って強い意見がありました。

一方、西欧宗教学の方では、19世紀には「イエス伝」の類がたくさん書かれました。
「イエス伝」というのは、「ブッダについてではなくてゴータマ・シッダールタについての伝記的研究」と言えばわかり易いでしょうか。人間としてのイエスの伝記を、聖書を含めた残された資料から再構成しよう、って試みです。
ところが、いろいろな試みがされた結果として「残された資料からは、イエスの人物像を満足に再構成するに充分な情報は復元できない」って結論に落ち着きました。

で、文献史学のイエス非実在論と、宗教学のイエス伝研究失敗を踏まえて、大きく進歩したのが聖書学です。
聖書学は、0「とりあえず、イエスの実在は不明」ということにする。1「聖書の内容を(一部の書簡などを除いて)、当時の伝承記録、と捉えて文献批判をする」、2「イエスの実在は不明だが『イエスの弟子(使徒)と証言する人々の活動は史実を反映していると考える』(決して聖書の記述が史実そのままとは考えない)」、とりあえず左記のような原則の学問です。

で、聖書学は聖書や関連文書の文献批評を推し進めていろいろな仮説をたてて現在に至るのですが。19世紀末から20世紀にかけて、オクシリンコス・パピルス、死海文書、ナグ・ハマディ文書etc。イエス当時(±2世紀くらい)の文書がいろいろ発見されました。
まったく新しい発見もあったのですが、大筋では、聖書学がたててた仮説が補強される型です。

で、今では「イエスの実在は歴史学的には確認できない。が、イエスの実在を仮定した方が、いろいろな歴史が説得力をもって説明できる」って考え方が(歴史学でも)大勢になってるはずです。
99田中洸人:2001/06/08(金) 07:12
http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/3422/mat11.htm
夏は冬よりも太陽から遠いことがわかります。
100関連スレ:2001/06/16(土) 19:06
世界史板>「ペテロって本当にローマに行ったの?」>>
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=whis&key=992009381&ls=50
101世界@名無史さん:2001/06/16(土) 20:09
エルサレムはウリナラの領土ニダ
102エルサレム周辺地域の歴史:2001/06/16(土) 22:04
紀元前1000年頃〜586年:ダヴィデ〜ソロモン王の王国から南北王国分裂へ

紀元前586年:南ユダ王国、バビロニアによって崩壊⇒最初の民族離散

紀元前586年〜550年:バビロニア帝国領
紀元前550年〜333年:ペルシア帝国領
紀元前333年:アレクサンダーによる制圧⇒継承者戦争
紀元前270年:プトレマイオス朝エジプト領に

紀元前165年〜63年:ハスモニア朝ユダヤ人王国
紀元前63年以降ローマ帝国の属州、属領化

紀元66年〜73年対ローマ戦争⇒民族の大離散
(66年にエルサレム陥落)

7世紀にはシリア・パレスチナ一帯はイスラムの支配圏に
1098年〜1187年:エルサレム周辺に西欧系十字軍王国

16世紀頃からシリア・パレスチナ一帯はトルコ帝国の支配下に
1881年からシオニズム運動活発化
1882年、ロシアでユダヤ民族の迫害・虐殺(ポロクム)勃発。ロシアから、パレスチナへの大量移住始まる

1914年:英国とトルコ交戦状態に
1916年:エルサレムを含むトランスヨルダン地域を、英・仏・露の共同管理下におこうというサイクス-ピコット提案
1917年:英国政府、パレスティナでのユダヤ人民族郷土建設を支持するバルフォア宣言
1922年:、英国陰委任統治体制パレスティナに確立

1939年〜1945年:第二次世界大戦

1947年:国連で分割案承認される(アラブ系国家13カ国が反対、英国他、10カ国は棄権)
1948年:イスラエル建国、以降数次の中東紛争を経て現在に至る
103山?川!:2001/06/16(土) 22:51
後、質問なんですが、三大宗教+アルファの創始者
キリスト教=イエス・キリスト
仏教=仏陀(ゴッダーマ・シッダールタ)
イスラム=ムハンマド
ユダヤ教=アブラハム?

のうち、一般の考古学の中で、実在したと思われる人物はどれですか?
あと、聖書って、旧約だけでも4千年前くらいだし、新約でも2千年くらい前の本なのに、
当時と今と内容が恣意的な改ざんまたは(発禁を受けたりとかの)事故とかで変わったりしてないんですか。
あと、メシアってイエスのことでいいんですか?
104自然宗教と創唱宗教:2001/06/16(土) 23:54
えーっと。
宗教の分類の仕方に何通りかあります。
そのひとつに創唱宗教/自然宗教って分け方があります。

創唱宗教は、開祖のいる宗教
自然宗教は、土俗的な信仰体系が徐々に整備された宗教で、開祖がはっきりしないもの

自然宗教とは、神道やヒンドゥー教、道教などです。
ユダヤ教も創唱宗教ですので、開祖は認められません。
(宗教学的には、ヘブル民族の民族宗教がユダヤ教に整えられたのは
伝説上のモーゼの頃とされています。が同時に聖書学的には旧約の
モーゼの実在は否認されています。>>7>>97

キリスト教、仏教、イスラム教は総唱宗教です。
それぞれの開祖は>>103で正しいです。

ちなみに今知られている最古の創唱宗教はゾロアスター教です。
105メシアとキリスト教:2001/06/17(日) 00:08
>>103
まず、メシア(ヘブル語でマーシアハ)の意味ですが。
「油(香油)を注がれし者」が原義です。

古代イスラエルでは、ダビデ王の王国以来、王の叙任に香油が注がれました。
それ以外でも対外戦争のとき、英雄に香油を注ぎ聖別することもありました。
バビロニアを倒してヘブル人に帰国を許した、ペルシアのクロス皇帝も香油を注がれています。

メシアが救世主の意味になったのは、イスラエルの民がバビロン補囚されて以降のことのようです。
クライスト(キリスト)は、メシアに対応するギリシア語です。

イエスの当時、キリスト(救世主)を名乗ったり、救世主とみなされた人間は何人かいました。イエス以降も出ます。
例えば、対ローマ戦争の指導者などがメシアをみなされたりもしています。

ですので、「キリスト教ではイエスをメシアとみなす」が正しいです。
というか、「聖書に記されたイエスのみをメシアと信じる」がキリスト教の信仰箇条とみなされます。
例えば、イエス以外をメシアと認める宗教は、聖書を重んじてもキリスト教とは認められません。
これはキリスト教の頑なさの原因であり、特徴でもあると思われます。

ちなみに、ユダヤ教でもイスラム教でもイエスは預言者の一人として尊敬されています。
が、メシアとは認められません。
106世界宗教創唱者の実在人物:2001/06/17(日) 00:13
>>103
>後、質問なんですが、三大宗教+アルファの創始者
〔中略〕
>のうち、一般の考古学の中で、実在したと思われる人物はどれですか?

ゴータマ・シッダールタと、ムハンマドは、歴史学的(考古学ではない)に実在の人物です。
イエスの実在は、未確認ですが、ほぼ確実と推定されます(>>97-98)

アブラハムは、歴史学的にも、考古学的にも、実在ではなく伝説上の人物、
民族信仰上の祖先と考えられています。
107考える名無しさん:2001/06/17(日) 01:00
>>103
>聖書って、旧約だけでも4千年前くらいだし、新約でも2千年くらい前の本なのに、
>当時と今と内容が恣意的な改ざんまたは(発禁を受けたりとかの)事故とかで変わったりしてないんですか。

これは、簡単に説明しきれません(苦笑)。
旧約と新約とでわけないと事情が異なりますし。

大まかに言っちゃうと、旧約も新約も、各地で「聖なる書物」とみなされていた文書の集成です。

今風に言えば、「旧約」は「ユダヤ教宗教文書選集」、「新約」は「キリスト教宗教文書選集」です。

「選集」がまとめられるまでは、それぞれのパートに異本があったりいろいろしました。
が、「選集」がまとめられてからは、改竄などは基本的には考えられません。
(翻訳の問題はあります。翻訳の際に内容が歪むかどうかって問題ですね)

それから、「発禁」ではありませんが、「正典」(選集)の選定時に異端の裁定を受けたり、
2級(聖なる書物ではないが、参考にしてもよい)の裁定を受けた文書はたくさんあります。
108山?川!:2001/06/17(日) 14:25
>>105
なるほど、メシア=キリスト=救い主って感じですね。
おらてっきり飯屋のことかと思ってたよ
109世界@名無史さん:2001/06/18(月) 20:17
俺の家は「日蓮宗」だからキリスト教のことはまったくわからん。
そこで俺の素朴な疑問にどなたか教えてください。
よくキリストは「愛」を説いた、と聞きますがよく理解できない。キリストは
いったい、なにを説きたかったのですか。「神」を拝めと言っているのですか。
キリスト教徒はキリストのはりつけ像を拝んでますが、キリストは「自分を拝め」
といっているのですか。「神とキリストと聖霊の名において」っていうが
あれが「三位一体」のことですか。キリストは「聖霊」を拝め、といっているのですか。
「愛」なのか「神」なのか「聖霊」なのか、さっぱりわからん。だれか無知な俺に
説法を。
110世界@名無史さん:2001/06/18(月) 20:22
>>109
信仰の問題を含んでいるので、宗教板に行ったほうが良いのでは。
111世界@名無史さん:2001/06/18(月) 21:11
>>110
そうですね。
宗教板向きのお話と思います。

えーっと、歴史学、聖書学の知見で、世界史板風に、できるとこまでやってみましょうか。
>>109
まず、>>102の年表をみてください。
イエスの頃イスラエルには、王室がありましたがローマ帝国の傀儡でした。
それからエルサレムには神殿があったのですが、ここの祭司達は、王室と妥協的だったと言われています。

こうした、王室-神殿体制は行き詰まっていましたし、ローマ帝国による搾取にも
不満が溜まっていました。
よく勘違いされるのですが、ローマの統治に反抗したのは、イスラエルだけではありません。例えばアレキサンドリなどでも反抗と弾圧は、何度もありました。
が、イスラエルのユダヤ人のそれは強硬で、ローマの弾圧も徹底的でした。

もうひとつ重要なのは、当時のユダヤ人でヘブライ語を解せる人が少なかった、ということです。
イスラエルでも日常会話はアラム語でおこなわれていました。
アラム語というのは、ヘブライ語と同系(セム・ハム系統)の言語で、バビロニアの時代から、バビロニア〜エジプト間の国際通商公用語の位置にあった言語です。
で、最初の民族離散(紀元前586年)以来西アジア方面に分散していたユダヤ民族は、アラム語を、地中海沿岸のローマ帝国領に分散していたユダヤ民族はギリシア語を日常語にしていました。

ヘブライ語は、というと、エルサレムでは神殿の祭司などが使う神聖言語になっていました。
民族宗教に熱心なユダヤ民族はこれでは困る。その為、イエスの当時までに、西アジア〜地中海沿岸各地のユダヤ民族コミュニティーでは、主に職人階層の者が、ヘブライ語と律法(旧約)を学ぶ、習慣が成立していました。
まだ、後のラビを養成する専門的な機関は成立していませんでしたが、その前身です。
イエスも大工の息子なんですが。こうした背景で彼もヘブライ語と律法を学んだのだと思われます。

聖書で「律法学者」と呼ばれるのは、こうした人々です。
律法学者は、神殿祭司とはまた別の社会階層のグループでした。
で、一枚岩ではなく、いろいろなポリシーの人がいた。けれど、特にエルサレムでは、神殿と王室とローマ帝国に批判的な人は多かった。

ここにイエスが登場します。
イエスの説いた「愛」はそれこそ宗教板の話題ですけど。
イエスの説法の目的は、「律法主義」――ユダヤ教の律法を護らなければ救われないし、律法を護ってさえいれば救われる、への批判、と考えられています。

イエスの公生涯は、ゴータマ・ブッダやムハンマドと比較して、もの凄く短いので、イエスの言葉の意味は謎めいてる点が多いと思うのですが。
律法を不要とは言わなかった、けれど律法主義は批判した。これは大方の理解です。

なんで、イエスが律法主義を批判したか。
ユダヤ教の律法は大変細かくて、厳密に護るのが大変すぎた。
下層で律法を学ぶ機会のなかった人々――特に異邦(西アジアや地中海沿岸)から晩年イスラエルに帰郷した人たちは、自分の行いが律法に即してるか、即していないか、いつも、律法学者か祭司にお伺いを立てなければいけなくなっていた。
しかも、ローマ帝国の属領になってから、イスラエルでも経済変動、社会変動が激しくなって、貧富の差が激しくなっていた。

で、イエスは、最下層の貧者や、当時アウト・カーストの位置におかれていた業病患者、それからローマの手先と言われていた収税人などのあいだにも分け入って説法をしました。
これは、積極的に律法の規定を破る振る舞いでした。そのため、イエスの振る舞いを批判をした律法学者(当時の律法学者のすべてとは思えません)と、対立した。

と、こうした歴史背景と、歴史学・聖書学では考えられています。(この辺が物語化して伝承されてるのが新約の福音書です)
聖書に記された伝承では、イエスは、律法を形式的に護る振る舞いを「偽善」と呼んでいます。

で、宗教板ではないので、大まかなお話になりますが。
「律法を形式的に護る事」ではなく「律法の精神に即して暮らすこと」を説いた、と言われています。
イエスの「愛」は「律法の精神」のキーワードと考えても間違いではないでしょう。
ここから先は、宗教板のお話になるかと思います。
112世界@名無史さん:2001/06/18(月) 21:15
>>109
なお、「三位一体」の件は、民俗学・神話学板の方で、歴史学、宗教学的な切り口(神学・信仰ではない)で話し合われてるスレがあります。

民俗学・神話学板>「新・旧約聖書総合スッレド」≫
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=min&key=990452387

向こうのスレの、レス番号5〜12です。
113109です:2001/06/18(月) 23:19
なーるほど。少しはわかってきたぞ。つまり、キリストさんは日蓮さんと似ている
ってことですか。旧仏教の堕落を批判して原点に返ろうとした?
パリサイ派やサドカイ派の堕落を批判したエッセネ派のイエスさんってことだね。
ありがとさん。宗教版いって勉強してきまーす。
114104の訂正:2001/06/18(月) 23:38
※いろいろ書いてたら前の書き込みに致命的なミス発見。
※遅まきですけど訂正しときます

>>104
>自然宗教とは、神道やヒンドゥー教、道教などです。
×>ユダヤ教も創唱宗教ですので、開祖は認められません。

◎>ユダヤ教も自然宗教ですので、開祖は認められません。
115世界@名無史さん:2001/06/19(火) 19:03
バビロン捕囚が紀元前586年だったというのは証拠があるの?
116考える名無しさん:2001/06/19(火) 19:27
>>115
学者さんに言わせると、イスラエルの考古学調査(焼け跡の集落遺跡)とか
バビロニアの方の文字資料とかでわかってるそうです。
117111:2001/06/20(水) 09:57
>>113
お役にたてたようでよかったです。

>つまり、キリストさんは日蓮さんと似ているってことですか。

そうですね。
私は日蓮上人のことについては無知で何も言えないのですが。
日本の宗教の内では、日蓮宗はキリスト教に似ているところがある、って意見はちょくちょく聞きます。
後、一向宗についても同じようなことが言われます。

教理を重視し、論戦も駆使して教線を伸ばすところが似ているのだと思いますが。
この辺は歴史的な話題だとは思いますけど、ちょっと是非を検討するのは勘弁してください。私には荷が重すぎる。

ただ、普通日本で理解される曖昧で融和的な宗教とは、それぞれ異なるので目立つ、とは言っても間違いではないと思います。

私個人は、日本の宗教家では、イエスに似てるかな、って思うのは一休禅師です。
一休さんはよく聖フランシスコと対比されるて。それは私も凄くよくわかるんですけど。イエスも一休さんに似てるとも思ってまして。

聖書のイエスの言葉は謎めいているって書きましたけど(>>111)。
イエスの言葉には喩え話が多いんですね。
積極的に律法を違反してみせた、イエスを不利な立場に追い込もうとする律法学者に対して、一休さんの頓智みたいな手法で相手の矛盾を露にする言説が目立つ。

後、イエスは詩が好きな人だったと思われます。(それで言葉も謎めいてるんですけど)
イエスの言葉の旧約からの引用には、詩編からの引用が割と多い。
ある研究によると、20%弱くらい。
この数字は、引用個所の長短、共感福音書でのダブリや、福音書ごとの記事傾向を考慮してませんから、目安にすぎませんですけど。
イエスの言葉が詩的だって印象を持つ人は少なくないです。

頓智と詩、あと律法違反(破戒)ってとこは、イエス、一休さんに似てるように私は思ってます。
個人的な意見ですので、参考程度にでもお聞きいただければ幸いです。
(後半はあまり世界史板風ではなかったですね、失礼しました)
118関連話題スレ:2001/06/21(木) 23:37
※直接信仰に関る宗教板のスレは除く。

世界史板
「ペテロって本当にローマに行ったの?」(再掲)≫
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「『ギリシャ正教の最高指導者』って?」≫
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「キリスト教思想の概略」≫
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民俗学・神話学板
「新・旧約聖書総合スッレド」 (再掲)≫
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=min&key=990452387&ls=100

「聖書外典偽典について」≫
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「マリアの処女懐胎について」≫
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119関連話題スレ:2001/07/02(月) 18:01
世界史板
「ローマ法王のシリア・ウクライナ訪問」≫
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120世界@名無史さん
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