十字軍

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1世界@名無史さん
色々教えてください
2世界@名無史さん:2001/03/26(月) 01:09
最初に出発したのは隠者ピエール率いる巡礼団です。
3世界@名無史さん:2001/03/26(月) 03:18
ははあ。
それがいつのまにか軍隊になったんですか。
すごい軍人さんも中にはいたんでしょうか?
十字軍四天王みたいなのとか?
4世界@名無史さん:2001/03/26(月) 04:41
十字軍と言ったら、とりあえず有名なのは、
第3回十字軍の獅子心王リチャード1世でしょうな。
でも実際には、たいした人物ではなかったような……
5世界@名無史さん:2001/03/26(月) 05:15
当時、ビザンティン帝国中興の祖アレクシオス・コムネノス1世は
2つの勢力の侵攻に悩んでいた。西のノルマン人(両シチリア王国)
と、東のセルジューク・トルコである。
そこで彼はビザンティンの伝統的な戦略を用いた。
すなわち「夷をもって夷を制す」である。
ノルマン人に対しては、海洋国家ヴネツィアに商業上の特権を与え
ることでその見返りに牽制させた。これは大成功だった。
そして、トルコに対しては、ローマ教皇を通じて西洋諸侯に援軍を
求める。彼としては、単に対トルコ戦の傭兵を送ってもらうぐらい
のつもりだった。
ところが教皇ウルヴァヌス2世が、これを聖地奪回の聖戦にすり替
えてしまったのである。
かくして、第1回十字軍が始まった。コンスタンティノープルにや
ってきた民衆十字軍や諸侯の傍若無人さに、アレクシオスは後悔す
ることになる。
6世界@名無史さん:2001/03/26(月) 07:51
強い!強いぞ我等が十字軍!
7世界@名無史さん:2001/03/26(月) 08:22
民衆:戦闘員=7:3くらいな比率だと聞き及んだ。
足手まとい(狂信者)を多数引き連れているので行軍にも影響をきたしたんだな。
8世界@名無史さん:2001/03/26(月) 08:58
装備が貧弱そうですね、民兵は。
9世界@名無史さん:2001/03/26(月) 10:30
>2、3
隠者ピエールに率いられた民衆十字軍は、ハンガリーで食料を
略奪するなど、途上の国々に多大な迷惑をかけたあげく、ニケ
ーアに向かう途中、クルジュ・アルスランの率いるトルコ軍に
よってあっさり蹴散らされ、2万人のうち1万7千人が戦死、
かろうじて3千人だけがビザンティン軍に助け出されました。
はっきり言って、役立たず……。
10世界@名無史さん:2001/03/26(月) 10:36
>>9
アジアに入ったとたんらしいね。
皇帝は首都からそれをぼーっと眺めていたらしい・・・(藁
11下級騎士:2001/03/26(月) 12:02
十字軍といえば自分的には、ゴドフロア公ですな
しかし、その当時の騎士は何を考えてたかはかりしれないですね。
なにせ、神の恩寵を授かったと云えるニワトリの後を隊列を組んで行進する人がいたのですから
12世界@名無史さん:2001/03/26(月) 14:59
獅子心王か。
かっこいい名前ですね。
他にもかっこいいネーミングの十字軍の人とかいましたか?
13世界@名無史さん:2001/03/26(月) 15:06
尊厳王
14世界@名無史さん:2001/03/26(月) 15:25
LION HEART
15世界@名無史さん:2001/03/26(月) 15:27
はあ〜尊厳王か。
ますますかっこいいなあ。
もっとありませんか?
16世界@名無史さん:2001/03/26(月) 15:28
赤髯王 バルバロッサ
17世界@名無史さん:2001/03/26(月) 15:36
時代は違うが、黒太子(ブラックプリンス)というのもかっこいい
18ガージー:2001/03/26(月) 16:00
肥満王とかいうにもいたね
19世界@名無史さん:2001/03/26(月) 16:35
第3回十字軍に参加したかっこいいあだ名の3人だが十字軍としては、それほど
かっこよくない。
まず、神聖ローマ帝国(ドイツ)のフリードリヒ1世バルバロッサ(赤髭帝)。
教皇派を向こうに回し何度もイタリアを攻めて皇帝の権威を確立したこのドイツ
の英雄も、十字軍に出た時には、もう70歳以上の老人。
遠征の途上、小アジアのサレフ川でおぼれて死んでしまった。
渡河中の事故とも、入浴中のショック死とも言われている。
次にフランスのフィリップ2世オーギュスト(尊厳王)。
国内を改革し王領を拡大した名君だが、十字軍はおざなりに参加しただけ。聖地
の気候にうんざりし、さっさと帰国してしまった。
そして、一番有名なイングランドのリチャード1世ライオンハート。彼はフィリ
ップとは逆に、国王としては最低の暴君。念願の十字軍の費用を捻出するために
はロンドンだって売ると公言したとんでもない王様だ。
海路聖地に向かう途中、シチリア島とキプロス島を海賊のように襲った。面白い
ことに、そんなリチャード自身は船酔いの体質だったそうな。聖地ではアッカを
奪回するなど、イスラムの名将サラディンとそこそこよい勝負はしたが、問題は
その帰り道。聖地でオーストリア公をないがしろにしたことがたたって、帰路、
オーストリアで捕虜となり、イングランドは十字軍費に続き、王の身代金の捻出
に頭を痛めることになる。結局、10年の在位のうちイングランドに滞在していた
のはわずか半年だったというのは有名な話。
20世界@名無史さん:2001/03/26(月) 17:17
>>19さん
ははあ。お詳しいですねえ。
ちなみにこの三人はまとめて呼び名とかなかったんですか?
「四天王」とかそういう呼び名。
21世界@名無史さん:2001/03/26(月) 17:32
19>20
そういう呼び方は見たことがないです。
たぶん、ないと思います。
ちなみに、フィリップとリチャードが遠征してきた時には、もうフリードリヒ
は死んでましたから、3人がいっしょに戦ったことはありません。
フィリップとリチャードも仲は悪かったようです。
22下級騎士:2001/03/26(月) 19:57
ボードワンやギュームのガストン伯は有名人なのでしょうか?
23当時はフランスが良い:2001/03/26(月) 21:09
>>19
リチャードは猪武者。城攻めの最中前線に出て戦死と、致命的ミス。
次のジョンも尊厳王フィリップに手玉に取られプランタジネット朝は
大低迷。
十字軍と言えばルイ9世もそこそこ頑張った?
24世界@名無史さん:2001/03/26(月) 21:23
ルイ9世か。彼は信心深かったので、教会からの受けはよくて、
おかげで聖王なんていういいあだ名ももらってるけど。
いまいち、現実的な政策や戦略を持ってる人じゃなかったように
思う。
エジプトへの第6回十字軍は、うまい時期に講和していれば、か
なり有利な講和ができたはずなのだが、そのチャンスを逸して結
局大敗。
北アフリカへの第7回十字軍は、どちらかと言うと、ルイの弟の
シャルル・ダンジューが環地中海国家を作ろうとしたことに兄が
利用されたような感じ。そして、遠征先で病没。
かくして大規模な十字軍遠征は終了する。
25世界@名無史さん:2001/03/26(月) 21:36
第3回十字軍はサラディンという英雄の前に完敗した。
でも、基本的に13世紀前後のヨーロッパって少なくともアラブ側から
見れば未開国に近いから勝ち目は薄かったと思う。
そういえば「アラブから見た十字軍」という本を昔読んで結構
面白かったな。また読んでみよう。
26世界@名無史さん:2001/03/26(月) 22:15
やっぱ子供十字軍でしょう。
「君たち立派だねえ!!ではおぢさんが良い所に連れてって
あげよう」でしょう。
27世界@名無史さん:2001/03/26(月) 22:28


   彡川川川三三三ミ〜
   川|川/  \|〜 プゥ〜ン    ________________
  ‖|‖ ◎---◎|〜       /
  川川‖    3  ヽ〜     < ボクはバカ、ブサヨク、ヒキコモリの三重苦!助けて〜
  川川   ∴)д(∴)〜       \________________
  川川      〜 /〜
  川川‖ ブタ 〜 /‖
 川川川川___/‖
   /       \__
  /|  |   サ   __
  | |  |    ヨ
  / |  |_ 童貞
 | \__⊃ 租 珍

    彡川川川三三三ミ〜
    川|川/  \|〜 プゥ〜ン
   ‖|‖ ◎---◎|〜        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  川川‖    3  ヽ〜        ボクがヒッキ―なのも
  川川   ∴)д(∴)〜        権力と天皇が悪いんだ
  川川      〜 /〜 カタカタカタ  \________
  川川‖    〜 /‖  _____
  川川川川___/‖  |   | ̄ ̄\ \
   /       \__|  |    | ̄ ̄|
   /  \__童       |  |    |__|
  | \      |貞    |__|__/ /
  /     ̄ ̄  | ̄ ̄ ̄ ̄|  〔 ̄ ̄〕
 |  ヒキコモリ        
28世界@名無史さん:2001/03/26(月) 23:48
十字軍における法皇の存在とはどんなものだったんでしょうか?
日本軍における天皇みたいなもの?(あんま例えよくないか)
29世界@名無史さん:2001/03/27(火) 11:15
>28
天皇に例えると、うざい連中が来るのでやめたほうがいいよ。
それはさておき。
中世西ヨーロッパでは、カトリックは大きな権威を持っていた。
あらゆる社会活動に教会の影響力があったと言っても過言ではない。
だから、教会から破門されることは社会的抹殺にも等しいこと。現代でい
うなら、マスコミによるパッシングと同じぐらいの効果がある。
それだけに、破門という伝家の宝刀を持つ教皇の言うことには、諸侯も逆
らいにくかった。
しかし、世俗権力の力が増すにつれて、また、何度にもわたる十字軍の失
敗と多大な出費のために、その権威も次第に低下し、最後には教皇がいく
ら「新たな十字軍を出そう」と呼びかけても、信心深いルイ9世ぐらいし
か十字軍を出さなくなってしまうわけ。
30世界@名無史さん:2001/03/27(火) 11:28
>29
ついでに言うならば、教皇と敵対して破門されていた神聖ローマ
皇帝フリードリヒ2世が編成した十字軍がエルサレムを制圧、教
皇の権威失墜に大きく貢献しております。
31世界@名無史さん:2001/03/27(火) 12:03
フリードリヒ2世。この人の十字軍は、すっごく特殊。
そもそもこのフリードリヒ2世って人、中世ヨーロッパの君主として
は珍しいコスモポリタン。国際感覚を持った人だった。
シチリア島に住み、その宮廷にはイスラム教徒も多数使えている。
彼にしてみれば、ムスリムは友達、なんで野蛮な十字軍を送んなきゃ
いけないんだ、ってなところ。彼自身は、無神論者だったのではない
かと言われている。
教皇から十字軍派遣要請を受けても「そのうち、そのうち、また今度」
と引き延ばしているうちに破門を食らうが、彼にとっては破門なんて
へでもない。まあ、それでもキリスト教諸侯の中での立場もあるので、
やっと重い腰を上げて聖地に行った。
当時エルサレムを押さえてたエジプトのアイユーブ朝とは、彼は外交
的に友好関係にあったから、戦争することなく外交的にエルサレムを
簡単に奪回してしまう。これが第5回十字軍である。
教皇には、なんで彼のような罰あたりに聖地が奪回できるのか、わけ
がわからなかったに違いない。
32世界@名無史さん:2001/03/27(火) 16:10
年代           主な指揮者            結果
1095    民衆十字軍  隠者ピエール他          ほぼ壊滅。
1096〜1099 第1回十字軍 トゥールーズ伯レーモン      エルサレム等を攻略し
             ロレーヌ公ゴドフロア他      十字軍国家を建国。
1147〜1149 第2回十字軍 ドイツ王コンラート3世      失敗。
             フランス王ルイ7世
1189〜1192 第3回十字軍 神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世  エルサレムを奪回するに
             フランス王フィリップ2世      至らず。
             イングランド王リチャード1世
1202〜1204 第4回十字軍 フランドル伯ボードゥアン他    初期の目的を逸し、コンス
                              タンティノープルを攻略。
1212    少年十字軍                   解散したり、奴隷に売られ
                              たり。
1228〜1229 第5回十字軍 フリードリヒ2世         外交的にエルサレム奪回。
1248〜1254 第6回十字軍 ルイ9世             エジプトで大敗。
1270    第7回十字軍 ルイ9世             遠征中病没し頓挫。
33日本@名無史さん:2001/03/28(水) 01:04
a
34世界@名無史さん:2001/03/28(水) 01:38
ヨーロッパ人による人肉食のお話は出ましたか
35世界@名無史さん:2001/03/28(水) 14:26
>34
まだ出てなかったですね。
そうそう。その辺の話もしなくちゃ。
世界史板に来てるぐらいの人なら、わざわざ説明するまでもな
いとは思うんだけど、世間一般のイメージとは逆に、十字軍の
時代には、イスラムこそ先進文明地で、ヨーロッパ(ビザンテ
ィン帝国をのぞく)こそ野蛮な後進地域だった。
第1回十字軍の時にエルサレムで激しい殺戮と略奪をしたり、
「イスラム教徒の肉を食ってやった」なんて誇らしげに記録を
残してたりしている。
十字軍は野蛮人の文明地域への侵攻という面を持っていたのだ。
36世界@名無史さん:2001/03/28(水) 19:02
それにしても、十字軍はよくあれだけの兵員を動員できたもんだ。
37世界@名無史さん:2001/03/28(水) 21:00
>36
信心あれば(破門されたくなければ)エルサレムまで行けます。
38世界@名無史さん:2001/03/28(水) 23:28
十字軍によってヨーロッパとイスラム以東との交流が進み、それがルネサンスの
起点となったと考えてよいのだろうか。
39世界@名無史さん:2001/03/28(水) 23:48
>38
その通り。十字軍によって地中海の海上交通が盛んになり、それに
よってヴェネツィア、ジェノヴァといった海港都市が経済的に繁栄
したのが、ルネサンスの下地となった。
それと、ビザンティン帝国の弱体化・滅亡による、ギリシャ系知識
人のイタリアへの流入も見逃せない。
40愚礼:2001/03/29(木) 00:16
>24さん

うんわしもそう思う。
個人的にはこの王様、十字軍起こすときも、略奪や虐殺を禁じている
から、結構好きナンだが…。
圧倒的に優勢だった対英戦争も、十字軍のためにあっさり切り上げたし
器量としては、フリードリヒ二世に勝るとも劣らなかっただけに、残念。
41カウニッツ:2001/03/29(木) 00:24
聖王ルイ9世、僕も好きです。一番じゃないけど・・・
42世界@名無史さん:2001/03/29(木) 00:39
>39
十字軍とオスマントルコによって、二度も陥落の憂き目を
みたコンスタンティノープルについては、私も大いに同情
していました。だからゲルマンやオスマントルコを、敵役
みたいに考えていましたね、高校生の頃は…。
まあ昔の教科書は、東方世界の記述が今ほど豊富では
なかったってこともあるんですが。
イタリア・ルネサンスへの寄与という視点を、もう少し
ちゃんと教えて欲しかったなあ、世界史の先生…。
43世界@名無史さん:2001/03/29(木) 01:11
日本の授業における、世界史はどうしても西洋中心の内容になって
しまうのはしょうがないかも。ローマのキリスト教迫害なんて、普
通に授業を受けてたら、単にローマは宗教に対して非寛容であると
思ってしまうのが普通だと思うが、実際は逆。多神教と共存する意
志を持たないキリスト教徒を迫害したり、迫害しなかったりと曖昧
な手緩い政策を行った結果、異教勢力はキリスト教に撲滅されたの
である。
話は十字軍からそれてしまってるが、西洋中心でない歴史観を持っ
て、世界史を見直せば教科書の見方が相当偏ってるのはすぐ分かる。
ま、ちくま学術文庫だ。
45民族自決:2001/03/29(木) 02:55
>44
ずっと、読みたかった本です、
出ているんですか?。
46あ。やはり御存じなかったか:2001/03/29(木) 03:20
>>45
ちくま学芸文庫で今月頭だか先月でてました。
即、買いです
47世界@名無史さん:2001/03/29(木) 07:27
第四次十字軍のフランスの騎士たち
ヴェネツィアにいいように使われて笑える
48世界@名無史さん:2001/03/29(木) 08:23
対日十字軍の結成も近いよ。アメリカの反日連中、自分達の正義を盲信し他国家を邪悪と断言するところなど、思考が十字軍とそっくりだ。所詮アメリカと言う国は十字軍の子孫の国家(キリスト教国家)にすぎない。

自分の正義に酔いまくり、敵を純粋な邪悪とする映画(インディペンデンス デイなど)を沢山作るし・・・。

http://yasai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=kokusai&key=985202533
49世界@名無史さん:2001/03/29(木) 15:20
第4次十字軍。
もともとはエジプトと戦って聖地エルサレムを奪回するために立ち上がった
はずの十字軍で、フランス貴族中心のこの十字軍には教皇も多大な期待を
抱いていた。第3回の時に、国王の十字軍は政治的な理由でなかなか教会の
言うことを聞いてくれないと思い知っていたからだ。ところが、貴族の十字
軍はもっと統制がとれなかった。
そもそものつまづきは、彼らにエジプトまでの渡航費用を捻出できなかった
こと。ヨーロッパは契約社会である。騎士たちは、ヴェネツィアに契約して
渡航用の船を用意させたのに、肝心のその代金が払えない。ちゃんと彼らの
ための船を用意して待っていたヴィネツィアにしてみれば、彼らを運んでも、
運ぶのを拒んでも大損だ。だが、そこはしたたかな商業国家ヴェネツィア。
「じゃ、うちの国がハンガリーに取られた港町ザラを取り返してくれれば、
運んであげましょう」
ってなことになる。ハンガリーは、教皇のおぼえもめでたいカトリックの国。
東方正教ですらない。そのハンガリーを十字軍が攻めるという、もはや十字
軍だかなんだかわからない逸脱になってしまった。
教皇もカンカンに怒って一度は彼らを破門してしまう。
一方そのころ、ビザンティン帝国は、この国の悪いくせ、権力闘争で揺れて
いた。クーデターで失脚した皇帝の皇子アレクシオスは国外に脱出し、復帰
の機会をうかがっていた。そのアレクシオスが、十字軍を見て、これは使え
ると考える。自分を皇帝に復帰させてくれたら、聖地への渡航費用ぐらい出
してやるさ、ともちかけた。
ヴェネツィアのドゥーチェのダンドロがこれに乗って、十字軍を帝都コンス
タンティノープルに運ぶ。
かくして逸脱しまくりの十字軍はコンスタンティノープルに向かい、アレク
シオス4世を皇帝につけた。だが、皇帝になってみると、帝国の国庫は空っ
ぽで、約束した金など払えない。その上、市民は邪魔者、侵略者という目で
十字軍を見る。十字軍も、イスラム教徒と仲良く暮らしてるギリシャ人を
理解できない。怒った十字軍はコンスタンティノープルを攻略してしまった
のである。
長い苦労で、もはや十字軍は、聖地に行こうという気もうせ、ビザンティン
帝国をヴェネツィアと分割し、ラテン帝国を建てて居座った。
長年対立していた東方正教の総本山を落としたので、以前破門を宣告したは
ずなのに、教皇も機嫌を直して、これを正規の十字軍として認めたのである。
十字軍のダメぶりを象徴する十字軍であった。
5047:2001/03/29(木) 18:52
>>49
詳しい説明サンクス。
まあダンドロが他の連中とは役者がちがったってことだな。
今の日本の総理もこのぐらい頼もしい人だったら・・・
51世界@名無史さん:2001/03/30(金) 03:24
すごい指導者だよね。エンリコ・ダンドロ。
十字軍とビザンツの亡命皇子を完璧に利用し、ヴェネツィアに最大限の
利益をもたらした。
その時点では高齢でほとんど目が不自由だったってのもすごい。
52世界@名無史さん:2001/03/30(金) 16:54
十字軍を迎え撃つイスラムの英雄サッラーフ・ウッディーン(サラディン)。
ある時この人がフランク(西洋人、十字軍に対するイスラム側の呼称)の
城を攻撃すると、たまたまその城の塔では結婚式中。
するとサラディン、「あの塔は攻撃するな」と命令した。粋だねえ。
真の騎士はイスラムにあり。
53エデッサ:2001/03/31(土) 04:55
>>44
ちょっとこちらの都合でその本が手に入らないのですが、その本の中でイスラム教側の反聖戦について書かれていますか?
特に12世紀前半サッラーフ・ウッディーンが出てくる前のイスラム側のそういった思想の状況について興味があるのですが、
仮に書かれていたら、どういうこと事がかかれているかおおしえいただけませんか?
大筋わかっているところでは、当時イスラム側に聖戦自体の思想は内部の争い(スンニとシーア派)ですたれていてザンギと
その後継者(名前失念)が徐々にそのプロバガンダを利用し始め前述のサラディンによって大成されたと思うのですがいかが
でしょうか。 さらに第一回十字軍の時点ではビザンチウム軍と間違え、相手の宗教性を見抜けなかったことにイスラムの反
応の遅れがあったと読んだのですが。

長々とすみません。
54エデッサ:2001/03/31(土) 05:04
>9
ユダヤ人も虐殺してますよね。でも序盤は規律の取れた集団だったらしいですね。東殴に入ったあたりで民衆十字軍の
風貌が余りにもみすぼらしかっったために通った国々の領主が食料の売買を禁じたりして結果暴動並びに略奪がおこっ
たんですよね。
>26
子供十字軍はその名から子供だけで構成されてるようですが貧民無産階級や障害者などもかなりふくまれていたらしいですね。
55世界@名無史さん:2001/04/01(日) 21:48
>>28
第一回十字軍をクレアモンで提唱したといわれるウルバヌスはこういった形になるとは予想してなかったらしい。
56世界@名無史さん:2001/04/01(日) 22:23
子供十字軍が実際にイスラムと対戦したら、どうなっただろう?
57世界@名無史さん:2001/04/01(日) 23:03
>56

とっ捕まって、奴隷やらマムルークやらになって、
キリスト教勢力に牙を向いてくると考えるのは俺だけか?
58世界@名無史さん:2001/04/02(月) 21:40
実際に奴隷にはなったんでしょ。
59世界@名無史さん:2001/04/03(火) 18:25
>19

俺はリチャード一世を困ったちゃんとは思うが
猪武者とは思わないね。
確かに「軍事費のために買い手さえいればロンドンでも売るぞ」
というのは国家統治者しては困ったちゃん以外の何者でもない。
(傭兵隊長の家系に生まれていればこんな悪評とも無縁だったろうに)

だが、シチリアとキプロスの占領は
十字軍遠征の補給線の維持を考えれば当然のことだ。
陸路で輸送するより海運の方がはるかに効率がいいのだから。

また、到着するなりサラディンと合って話したいといったのは
リチャードのほう。サラディンはこれを拒絶してる。
んで、リチャードはそこから謀略戦に切り替えて
婚姻政策で内訌を起こそうとしてる。
これは猪武者のすることじゃなかろう。

サラディンといい勝負、と言うがリチャードの勇名は
恐怖の代名詞や子供へのしつけに(泣く子も黙るというやつ)
使われたほどサラセンでは恐れられたそうな。
アルスーフの戦いもリチャードの完勝だったのだし。

「自分の立場がわかってない戦争マニアの王様」であることには
変わりはないが、「獅子心王」のあだ名には恥じないぞ。
60世界@名無史さん:2001/04/04(水) 04:03
とりあえずあげとくか
61世界@名無史さん:2001/04/04(水) 04:26
アラブから見た十字軍は買ってみたが
子供十字軍や商人のことを知るにはいい本はないかい?
62子供たちはどこへ消えた?:2001/04/04(水) 05:35
全然関係ないが、子供十字軍って単語きくたび、
阿部謹也先生の「ハーメルンの笛吹き男」で消えた137人の子供たちを
思い出します。

不幸な結末が、まってたのでしょうなあ
63世界@名無史さん:2001/04/04(水) 11:18
トンデモ話だが、ジャンプノベルの「ジハード」定金伸治が結構「面白いです」
最近は電波が入り過ぎだけど・・・
64 下級騎士:2001/04/04(水) 11:22
>63
まだ、在ったんですか在れ?
やっぱ、強い姫君はイナイノカ・・・
6563:2001/04/04(水) 11:35
まだ、文庫として継続中ダスよ。

あ、ちなみに「ジハード」の舞台はサラディンVSリチャード
主人公はフランク側の貴族でイスラムに亡命してきた人物です。
ヒロインはサラディンの義妹でイスラム最強の武人にして基地概(笑)
複線・電波・ちゃんぽんで読み物としては面白いです。
66世界@名無史さん:2001/04/04(水) 11:39
子供十字軍はとっつかまって
売られまくりすてぃー・・・
67世界@名無史さん:2001/04/04(水) 14:25
子供十字軍(少年十字軍)には、2系統ありまして、フランスと
ドイツでなぜかそれぞれ別個に、同じ年(1204年だったかな?
ちょっと自信ないが、とにかくそれぐらいの頃)に発生。
で、フランスの方は、時の国王フィリップ尊厳王が、あまりに無
茶だと止めようとしたのですが、それをきかずに聖地に行こうと
し、マルセイユで海上商人に騙されて船に乗せられ、そのまま奴
隷としてイスラムに売りとばされました。だから王様が止めたの
に〜。
一方、ドイツの方は、勇んでアルプスを越えてはみたものの、そ
こまでで力尽き(なんせ、補給とかぜんぜん考えてないから)、
難民の群れのような有様。とうていそれ以上の遠征ができるはず
もなく、自然に解散してしまいました。
同時代のある人が、その参加者に「なぜ参加したのか」と尋ねた
ところ、聞かれた少年も「わからない」と答えたそうな。
ちなみに「子供十字軍」「少年十字軍」と言いますが、大人も混
じっていたようです。
68下級騎士:2001/04/04(水) 15:56
>67
騎士なども参加してた記述が本に載ってましたよ・・
みんな、聖地を蜂蜜がたらふく食える魔法の都市みたいに考えてたらしいですね
69下級騎士:2001/04/04(水) 16:32
定金伸治の「ジハード」は悪影響を与えてるような気が・・
    (正しい歴史認識の面でね。でも興味を持たせる役割があるのでいいかも)
でも、エルシード姫が萌え〜・・・・ハアハア・・・エルシードタン
70世界@名無史さん:2001/04/04(水) 22:51
十字軍、言葉通じたのおたがいに?
71あり@なっち:2001/04/04(水) 23:07
>>69
アレは山根氏の絵が良いのでは?
72あり@なっち :2001/04/04(水) 23:12
ジハードの原作って定金伸治っていうんだ。
どーみても皆あの絵「だけ」が目当てだと・・・

それはさておき、イスラム兵に白兵戦を挑む子供十字軍・・・
映像にしたら笑えるだろうな。
73世界@名無史さん:2001/04/05(木) 00:02
子供の奴隷って、何されたの?
74世界@名無史さん:2001/04/05(木) 00:14
ヒゲのイスラム教徒に頬擦りされて可愛がられました。
75世界@名無史さん:2001/04/05(木) 00:50
>>74 そっかー。ほのぼのだねえ。
76世界@名無史さん:2001/04/05(木) 07:39
フランクは大人はかまゆで、子供は串焼きにして食ったそうだ。
77世界@名無史さん:2001/04/05(木) 11:05
しかも子供はタレよりも塩で食われた方が多いってさ。
78世界@名無史さん:2001/04/05(木) 17:59
さらに子供と子供の間にはネギを挟んで焼いたらしいぞ。
当時は胡椒が貴重品だったから、かわりの臭み抜き香料だそうだ。
79世界@名無史さん:2001/04/05(木) 23:28
>>78
ネギとタレつければ子供ってうまそう
80世界@名無史さん:2001/04/07(土) 00:26
age
81世界@名無史さん:2001/04/11(水) 19:32
サラデインはえらい。世界史上まれな無差別主義者!!
82世界@名無史さん:2001/04/21(土) 22:25
さて十字軍の話しにもどろうか
83世界@名無史さん:2001/04/29(日) 10:32
「アラブから見た十字軍」買ったぞage
84世界@名無史さん:2001/05/11(金) 00:21
age
85ジョーカー:2001/05/11(金) 20:55
十字軍はユダヤ教徒やイスラム教徒の他、
ギリシャやコンスタンチノープルの正教徒、
ワドル派やカタリ派など「異端」など大虐殺した。
十字軍曝し上げ!
86・・・十字軍か。:2001/05/11(金) 23:22
おれは子供十字軍とブレーメンの音楽隊、・・・じゃなかった。
ハーメルンの鼠捕りにさらわれた子供たちの行方がきになって眠れない。

カタリ派はよくは知らないが、アルビジョン十字軍がフランスの南北統一を促したというのは、
納得だな。
残酷中世史は大好きだ
87世界@名無史さん:2001/05/12(土) 01:55
ちょっと待て。十字軍とアルビジョワ十字軍をごっちゃにすんなよ。
南仏は当時最最高の文化先進地域で、諸侯が十字軍に参加したんじゃ
なかった?
オック語を話し、カタリ派を信仰してた当時の南仏はいわば北部の
連中とは異民族に近いほどかけ離れていたと思うが。
88世界@名無史さん:2001/07/22(日) 10:05
age
89アマノウヅメ:2001/07/22(日) 12:29
>>86
ハーメルンの子供達の失踪事件は、事故説が有力ですよ。
お祭りの興奮で山のお堂にロウソク挙げに行き、帰り道を誤って
底なし沼にはまったんじゃないかと言うのですが。
90世界@名無史さん:2001/07/22(日) 17:37
>>89
その説初めて聞いたが…ハーメルンの人と話したが、時の諸侯はルーマニアに
移住していて子供たちを半ば強制的に移住させたのでは?と言ってたが…
91世界@名無史さん:2001/07/22(日) 19:13
>>90
諸説入り乱れ、というのが真相です(w
92世界@名無史さん:2001/07/24(火) 09:18
>>49
じゃこの人らは第4回十字軍の末裔?
http://www.kcc.zaq.ne.jp/dfahy603
93アマノウヅメ:2001/07/24(火) 11:44
>>89
阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男』をオススメします。
たしか、中公新書だったと思いますが。
94世界@名無史さん:2001/07/24(火) 12:13
>>93
『ハーメルンの笛吹男』はちくま文庫(単行本は平凡社)です。
中公新書に収められているのは『刑吏の社会史』ではありませんか?
95アマノウヅメ:2001/07/24(火) 12:32
>>94
すみません。
あなたの仰るとおりだと思います。



96ひ‎ろゆき@管‎直人:2001/07/24(火) 12:35
>>95
間違ってませんよ。
97アマノウヅメ  :2001/07/24(火) 17:01
この「ひ?ろゆき@管?直人」
怪しいので注意しましょう!
98世界@名無史さん:2001/07/24(火) 19:03
>>96
帰れニセモノめぇ!
ホンモノのひろゆきたんは名前に黒いお星さまがついてるニャー!
黒いお星さまは、ひろゆきたん本人や削除人とかに代表される管理人
メンバーか、もしくは直接ひろゆきたんの勅許を得たもんじゃないと
使えない特別のしるしだニャー。それが無いヤツはニセモンだニャ。
99ひろゆき@"管直人":2001/07/24(火) 19:12
どれどれ
100アマノウヅメ  :2001/07/24(火) 20:07
>>97
ここの私も偽者です。
101世界@名無史さん:2001/07/24(火) 20:39
今度は、よりによって「ひろゆき@管直人」を名乗る荒らしが
現れたニャ。なんと畏れ多いというかだいそれたというか・・・。
もし、ひろゆきたん本人にメールを送ってこのことを知らせたら、
こいつは間違いなく2ch出入り禁止処分、ひどけりゃ訴訟沙汰
だろうニャー。荒らし本人に告ぐニャ。今すぐ騙りと煽りを止める
んだニャ。2chがログを取ってないなんて真っ赤なウソだニャ。
あんたがどっからアクセスしてるかなんて、管理人チームには筒抜け
だニャ。そういや先日三国・戦国板で、あるバカな荒らしがハッカー
さんの怒りをかって、IPぶっこ抜かれてたニャー。
「今度荒らしたら住所・氏名・勤務先、全部公開するぞ」
って脅されてたニャ。おお怖いニャ。この板の住民の中にもハッカー
さんがいないとも限らないニャ。身を慎んだほうが懸命だニャ。
102 :2001/07/24(火) 20:54
ふつうに入力すると
ひろゆき@"管直人"
ってなるんだけど。
103ひろゆき@"管直人":2001/07/24(火) 21:21
 
104103:2001/07/24(火) 21:23
ほんとだ。んじゃ>>96ってホンモノ?
そんな感じしないんだけどなぁ・・・。
105 :2001/07/24(火) 21:38
106ひ‎ろゆき@管‎直人:2001/07/24(火) 21:40
うにゃ
107ひ‎ろゆき@管‎直人:2001/07/24(火) 21:40
にせものか...
108ひ&;ろゆき@管&;直人 :2001/07/24(火) 21:42
 
109ひ&; ろゆき@管 &;直人 :2001/07/24(火) 21:43
110世界@名無史さん:2001/08/12(日) 01:47
ゴドフロワage
111世界@名無史さん:2001/08/19(日) 17:13
オラは死んじまっただぁ♪
112ハーメルンの笛吹き男:01/09/15 18:03
世界が戦雲につつまれて2chがスレ乱立状態だからこそ、あたしゃ、阿部センセの
このお話をあえてageます。

あ、十字軍スレか。
テロ関係でスレ乱立している厨房くんたちよ。このスレ読んで、<十字軍とは何か>
と語彙を豊かにすれば、集団的自衛権についても、ちょっと一味違ったカキコができるかも
しれぬ。

世界史板らしく視野をひろげようや
113世界@名無史さん:01/10/09 22:57
>>89
初耳だ。
11486:01/10/09 23:12
>>89
いやあ、阿部謹也センセのハーメルン研究の初期結論の白眉です。
ま、これはこれで矛盾があって、他に東方植民説のメルヘン化とか
諸説ありますが、ハーメルンの笛吹き男伝説の根底に流れる
「暗さ」や「悲しみ」を解説するには、いまだ有力な説らしいです
115世界@名無史さん:01/11/06 13:59
 ブッシュがアホなことを言ったのでこの名前を思い出しました。
ビザンツ方面の十字軍とは別にアルビジョワ十字軍とか北方十字軍とか
いろいろあると聞いたのですが、詳しい人いませんか?
116世界@名無史さん:01/11/06 14:00
age
117世界@名無史さん:01/11/06 20:32
>115
「北の十字軍」とは、バルト海沿岸の異教徒を改宗させるためにドイツ騎士団がせめこんだ戦争の事です。
この時代バルト・スラヴ人の中にはまだキリスト教徒になっていない人たちがいましたので。
118名無し:01/11/09 20:23
>115 少年十字軍の悲惨な経緯もあるよね。

それから,ブッシュがどうのというけれど、キリスト教も怖いですよ。

近代文化や民主主義はほんの上澄みで下にはドロドロしたものがある。
ここに触ると無条件で焼き殺したりし始める。
人間なんて不安定で,すぐに気違いになりますからね。
私も,あなたもね。
119世界@名無史さん:01/12/09 18:34
120世界@名無史さん:01/12/09 18:46
昔のイギリスの戦車にクルセイダーってのが
あった気がするが、あれはまずい命名だったという
ことになってるんだろうか。
121世界@名無史さん:01/12/12 20:18
質問です、どなたか教えていただけませんか?
十字軍が建国した「イェルサレム王国」や「トリポリ伯国」の君主は、誰がなった
んですか?
122世界@名無史さん:01/12/12 20:26
イェルサレム王国の初代王は、第1回十字軍の英雄ゴドフロア・ド・ブイヨン。
ただし本人は王ではなく「聖墓の守護者」とか自称していた。
123世界@名無史さん:01/12/12 20:30
>>122
ありがとうございます。
では他の国の君主も、だいたいは十字軍の指揮官なんでしょうか。
124世界@名無史さん:01/12/12 20:47
>>117
十字軍の中で最大のものは1941年の十字軍ですね。
ドイツ国防軍はボルシェビキの無神論者をあと一歩まで追い詰めましたが・・・。
125世界@名無史さん:01/12/13 12:25
ルノー・ド・シャティヨン鬼畜あげ



・・・十字軍って、つくづくクズが多いな。
126世界@名無史さん:02/01/09 08:22
 十字軍の戦い、特に戦闘の詳細について載ってる英語の良い本があったら
教えてください。
127世界@名無史さん:02/01/09 09:49
クルツに関しても語れや。
128クルツ:02/01/09 14:00
恐怖・・・・恐怖・・・・
129世界@名無史さん:02/01/10 17:25
クルツ?
130リトル愚礼@ロズウェル逝きます!:02/01/11 23:03
上げ…になるかどうか知らんが
第三回十字軍の、後日談を…
詳しい年号、数字は忘れてしまったのでご容赦を。

1191年、十字軍アッコン占領
イングランド国王、リチャード一世は旗を立てようと
城門に着た、が、そこはすでにオーストリア大公レオポルドが
自らの軍旗を立てていた。
レオポルド「うんうん、これで亡きフリードリヒ(一世)陛下も
      天でお喜びになるニダ。
      ローマ皇帝陛下、マンセー!マンセー!マンセー!」
そこへ、烈火のごとく怒ったリチャードが現れ、軍旗を堀の中へ!!
レオポルド「アイゴオオオオオオーーーーー!な、なんてことを!!」
リチャード「ウゼェんだよ、初心者のヘタレが」
レオポルド「し、しかしウリは神聖ローマ皇帝の名代…」
リチャード「だから何だ?十八城主も出来ないヘタレ(藁」
レオポルドは、小アジアで事故死したフリードリヒ一世の名代として
十字軍に参加している、という意識があった。
が、レオポルドにも落ち度?が。
皇帝の名代なら、皇帝旗を掲げるべきなのに
自分の旗を掲げた。
王でありながら、諸侯風情に先を越されたリチャードは、確かに面白くない。
もっとも、旗がなかっただけかもしれない
ないものは、旗も袖も振れぬ。
所詮は後知恵、旗を捨てるなど侮辱以外何物でもない
「悔しかったら、十八城主を出来たからにしろ(藁」
と捨て台詞まで吐かれたレオポルド、やむなく帰国
胸に「恨」の一文字を抱いて…。
131リトル愚礼@ロズウェル逝きます!:02/01/11 23:19
(前の続き)
1192年、リチャード、サラディンと和約
弟のジョンが、王位を奪ったと聞き、帰国を急いだのである。
それから…
ここは、あのレオポルドの領内
配下「申し上げます、わが領内に怪しいものが…」
レオポルド「そんなこと、いちいち報告するなニダ」
配下「それが、なにやらラッシュ、ラッシュと」
レオポルド「そいつはヤク中ニダ、ひっとらえるニダ!!」
そして捕らえたそのものは…
レオポルド「アイゴオオオオ!!リチャード!!」
かくて、城に監禁されたリチャード
リチャード「俺をどうする気だ?チュートンも使いきれない初心者(藁」
レオポルド「…カール大帝以来、半千年の歴史を誇る
      神聖ローマ皇帝の直臣たるウリを
      出来星プランタジネットのゲーム厨が侮辱したニダ…
      ライミー(英国野郎)は謝罪&補償汁!!」
リチャード「するわけねぇだろ?初(以下略)」
レオポルド「話にならないニダ…それに、イングランド王の処遇など
      一諸侯のウリには身にあまるニダ。
ここはわが主、ハインリヒ(六世)陛下に引き渡すが
      賢明ニダ。 」
132リトル愚礼@ロズウェル逝きます!:02/01/11 23:40
(前の続き)
さて、神聖ローマ皇帝ハインリヒ六世
教皇等の暴動やイタリア問題と、頭が痛い。
ハインリヒ「うーむ、イタリア戦役といい、シチリア遠征といい
      金がいくらあっても足りないアル。」
臣下「申し上げます、レオポルド殿がイングランドのリチャードを
   拉致…もとい捕虜にしました。」
ハインリヒ「そんなこと、いちいち報告するレオポルドは、ばかアルカ、
煮るなり焼くなり…何?リチャード!?」
ハインリヒは多額の金でリチャードを買い取った。
フランスのフィリップ(二世)から、リチャードが来るという情報を
入手していたのだ。
ハインリヒ、リチャードに対し
ハインリヒ「お前はわが臣下を侮辱し、
      あまつさえわが帝国を無断で通行したアル。」
リチャード、ことがことだけに弱気になり
リチャード「お、俺をどうする気だ?」
ハインリヒ「ん〜、子一時間問い詰めた上、ローマ二千年の伝統で
      八つ裂きアル。
      ゲーム厨を殺したところで、苦情などないアルー」
ハインリヒ「が、しかし、ローマ皇帝たる余は寛大アル。
      条件次第では…」
リチャード「どうすれば?」
ハインリヒ「…十万マルク、耳そろえて持ってくるネ!!!!」
十万マルクといえば、当時のイングランドの予算の四分の一。
ハインリヒは、戦費ほしさに吹っかけたのだ。
が、リチャードはこれを承諾、イングランド国政は傾いた。
しかも、肝心のリチャードは、わずか六ヵ月後に戦死。
イングランドは、アテキーヌを除く大陸領土を失った上
フランスに臣従礼を取るという屈辱まで味わうこととなった
(1259年、パリ条約)
133世界@名無史さん:02/01/12 12:54
>>129
近世ハンガリーの反乱軍。
外国と提携して良いところまでいったが、、、
134世界@名無史さん:02/01/16 04:25
>>130-132
おもしろいぞ。
135世界@名無史さん:02/01/16 05:18
>>92
この騎士団案外人気あるな。
他のスレッドでもみたことがある。でも
第4回十字軍の末裔なのるわりには
「ビザンチン皇室」となかよくしている!?
わけがわからん
http://www.kcc.zaq.ne.jp/dfahy603
136世界@名無史さん:02/01/26 03:31
おもしろいのでヨシ。
137世界@名無史さん:02/02/20 06:51
age
138世界@名無史さん:02/03/23 22:22
age
139名無し:02/04/23 23:06
PLOのアラファト議長の奥さん、ゾーハさんは
十字軍の末裔で、エルサレムの名門なんですって?
140世界@名無史さん:02/05/11 14:46
ってことはキリスト教徒?
141世界@名無史さん:02/05/13 17:09
>>140
アラブ諸国の要人にはキリスト教徒がけっこういると
聞いたことがある。
たしかサダムフセインの右腕、アジズ副首相もシリア正教会か
なんかだったんじゃ・・・・。

>>92
>>135

見てきた。こりゃかなり逝ってる連中だな・・・
歴史に詳しいのか、無知なのかよくわからん。
ただ第四回十字軍のことを誇らしげに書いてること自体
普通とはおもえない。
まあ、日本には他にこんな団体ないので面白いが。
142世界@名無史さん:02/05/28 22:37
age
143世界@名無史さん:02/06/09 17:44
今、教育でドイツ騎士修道会やってる。
144世界@名無史さん:02/06/09 17:48
>>143

教育じゃなくて総合ダヨ!
でも、いいねえ!
145世界@名無史さん:02/06/09 17:53
ドイツ騎士団、キリスト強国ヤゲロー朝を侵略。
知らなかった。
146世界@名無史さん:02/06/09 17:58
>>143
サッカーのついでにみてます
147世界@名無史さん:02/06/09 18:02
騎士団カコイイ!!
148世界@名無史さん:02/06/09 18:38
敬虔なキリスト教信者で修道士である反面、改宗とは名ばかりに
土着プロイセン人を虐殺、追放に追い込み、キリスト教化された
リトアニアやポーランドから更に領土を奪い取ろうとする野心が分からない。
149世界@名無史さん:02/06/09 18:39
キリスト教は人を傲慢にする・・・側面がある。
150世界@名無史さん:02/06/10 01:02
今度の十字軍はジュウとサラセンの共倒れを画策している模様
151世界@名無史さん:02/06/28 11:58
ブッシュ率いる十字軍は9月にイラクに侵攻するとか・・・。
152世界@名無史さん:02/07/15 23:54
アンナ皇女あげ
153世界@名無史さん:02/07/28 19:26
十字軍の間、イスラム教徒の側がキリスト教徒に対して行った「非道なこと」って何かありますか?
154世界@名無史さん:02/07/28 20:08
ウサーマ・ブン・ムンキズ
『回想録』
関西大学出版(だったと思う)

という訳本があります。
十字軍当時、シリア、エジプトで主に暮らした、
アラブ人政治家の伝記です。
半分ほどが、フランク人(十字軍関係者の総称)との、
つきあいに裂かれていたと思います。
面白いですよ。

『アラブがみた十字軍』で
紹介されて有名になった、
むちゃくちゃな治療をするフランク人の医者の
エピソードの出所でもあります(頭痛の患者の脳を切断?など)。

しかしこの手のエピソードは、
フランク人を馬鹿にするためのネタでは、
といった雰囲気も上記の訳書を読むと感じます。
その手のネタは、アラブでは伝統なんで(藁。
155154:02/07/28 20:14
続き。

中近東は、次から次へと、
異民族が入ってきたわけですから、
ウサーマの眼からすると、
フランク人も、
トルコ人やダイラム人同様、
新たに中東にやってきた異民族の1つ
くらいの認識しかなかったみたいです。

で、人によっては、親しくつき合い、
人によっては、敵として、戦うという姿勢のようでした。

そのウサーマがフランク人の特徴として
感じていたのは、フランク人が、
決して、中東の人間に混じろうとしなかったことらしいです
(トルコ人その他と違い?)。

フランク人の女性が、トルコ人領主と結婚させられたら、
領主の所から逃げ出して、同じフランク人の靴屋と結婚した
エピソードをウサーマは非常に不思議がっていました。
156age:02/08/22 00:32
age
157世界@名無史さん:02/08/29 20:38
十字軍は、結局エルサレムにたどり着いたんでしょうか?
158世界@名無史さん:02/08/29 20:47
結局も何も、第一回十字軍はエルサレムを占領してエルサレム王国まで建国してるのだが・・・
159世界@名無史さん:02/09/07 15:38
今日「クルセイダーズ」という映画をレンタルしますた。
なかなか面白かったです。
欧映画ですが結構大作ですし、十字軍の侵略者っぷりが拝めます。
160パタリロ8世:02/09/13 01:36
ぼくは少年十字軍を助けて宇宙パトロールに消されそうになった
161世界@名無史さん:02/09/24 20:53
age
162世界@名無史さん:02/09/24 21:28
十字軍はほとんど戦闘員だけで、
民間人や女性は定着しなかったのでは?
国許に残した妻に貞操帯つけてきたくらいだから。
163世界@名無史さん:02/09/24 21:30
164世界@名無史さん:02/09/24 22:35
十字軍に加担した地元民は
アルメニア人とマロン派
165世界@名無史さん:02/09/25 00:17
>>164
狂信的カトリックな十字軍の面子から見れば異端もいいところだから、
ムスリムよりも真っ先に抹殺したくなるんじゃないかって気が…。
他宗教よか異端のほうに厳しくなるっていうのが、宗教での争いには
よくあることだし。
166世界@名無史さん:02/09/25 01:19
十字軍関係の本読んでると「プーラン」「プラニ」とかいう西欧人とムスリムの
混血民のことが出てくるんですが、詳しい方いらっしゃいませんか?
一応カソリックで、でも東方のライフスタイルで生活。
「女のように柔らかなローブをまとい」、女性を隔離し、沐浴を好む。
十字軍ではトルコプルという軽騎兵を形成し、騎射戦術を使った。
サラディンの捕虜になった時、背教者と間違われて処刑された。
・・・ぐらいしか分かりません。
167世界@名無史さん:02/09/26 19:34
西欧からの民間人が多く定着しなかったから、
十字軍国家が崩壊したと言うのが通説?
貞操帯・・・
168世界@名無史さん:02/09/26 19:42
おいおい、建国から崩壊まで何年あると思ってんだ?
169世界@名無史さん:02/09/26 21:41
1098-1268 アンティオキア公国(171年)
1099-1144 エデッサ伯国   (46年)
1099-1291 エルサレム王国  (193年)
1109-1289 トリポリ伯国   (181年)

170世界@名無史さん:02/09/26 21:51
では百年単位のスパンで貞操帯の話をどうぞ
171世界@名無史さん:02/09/26 22:03
>>165
マロン派の場合は十字軍の時代にカトリックに服したのが縁で
のちに宗派ぐるみでローマ教皇の権威を認め、帰一教会になった。
ちなみにフランス統治時代のシリアから
マロン派の多い(つまり、カトリックのフランスが御し易い)地域が
レバノンとして分割されたのもそのおかげ。
172世界@名無史さん:02/09/28 15:24
貞操帯をさせて騎士達は十字軍に行ったので、
パレスチナには女性は移住しなかったのでは?
と思ったが、アラビアンナイトでは、
ムスリムがフランク人女性を戦利品にしてめでたく結ばれると言う話があった。
173世界@名無史さん:02/09/28 22:16
第二回十字軍は女子供も含めた一族郎党を引き連れた観光旅行。
174世界@名無史さん:02/10/10 18:20

.
175世界@名無史さん:02/10/13 17:59
十字軍の子孫は、現在のシリア・パレスチナ地方に残っていないの?
176世界@名無史さん:02/10/16 03:00
177世界@名無史さん:02/10/16 22:56
>>162 >>172
夫人同伴で十字軍参加した騎士も多かったよ。
十字軍士が留守中の夫人に貞操帯をつけたというのは
ただの俗説。貞操帯を作れる職人は合い鍵も作れるから、
意味がない。
では、貞操帯とは何だったのかというと、要するに
大人のおもちゃ。SMプレイ用の小道具だったのだ。
178世界@名無史さん:02/10/16 23:05
中世からSMってあったのかぁ〜
しかもSM道具の専門職員もいたってか〜
当時は遅れていた西欧にそんなもんあったのか?
ひょっとしてSMもイスラム圏からの輸入?
179世界@名無史さん:02/10/20 16:17
あげ
180世界@名無史さん:02/10/20 16:31
SMはローマ時代の時点ですでにありました。
詳しくは映画「カリギュラ」を見て
「キャベツの刈り取り(通称)」のシーンで笑ってください。
181世界@名無史さん:02/10/20 19:04
映画「カリギュラ」を見たことがあるけど、
あれは本当なの?
中世のキリスト教社会でSMの存在が許されたの?
182世界@名無史さん:02/10/29 18:37
許されたかどうかは関係ない。

それが気持ちよかったら、
どの時代でも、やる。
183世界@名無史さん:02/10/31 00:57
イスラム教徒に寝返ったやつもいたのだろうか?
184世界@名無史さん:02/10/31 03:06
>>181
カリギュラの時代は中世のキリスト教社会じゃありません。
ホントに映画を見たのかと小一時間……
185世界@名無史さん:02/10/31 03:26
現代の十字軍はアメリカ、イギリス、オーストラリア。
186世界@名無史さん:02/10/31 04:56
現代の十字軍はアルカイダ
187世界@名無史さん:02/11/01 22:15
テンプル騎士団の生き残りはいないのですか?


188世界@名無史さん:02/11/02 18:36
>>183
「モンゴル軍のイギリス人使節」という本に登場する「司祭R」というのが、流れ流れてモンゴル軍に入って、ヨーロッパ侵攻時に…。
マグナカルタ→破門→十字軍→イスラム→モンゴル→…、という波乱の生涯(藁)を送ったようで。
まだ入手可能かな?、この本。

>>187
最近買ったイギリス系の本だと、いくつかが「テンプル騎士団」→「フリーメイソン」になっとりますな。
最初にこの説出したのは、「トリノ聖骸布の謎」あたりだと思ったが、定説化したんかいな?(謎)
189世界@名無史さん:02/11/03 22:14
十字軍好きならこのPCゲームやってみてくれ。良くあの時代が
描かれてて、アドベンチャーゲームとしても十分楽しめる。
フランス製で難度はやや高い(元は学生が楽しみながら世界史を学ぶ為に
作られたらしいが、堅苦しさは無く、ゲームとしても一級品だと思う)が、
大人が楽しめるゲームという感じ。一度プレイしてみてくれ。
「クルセード」
http://pale.moon.ne.jp/Exhibit/Games/Reviews/crusade.html
190世界@名無史さん:02/11/09 22:53
>189
なかなか売ってないね、探したけど。
191世界@名無史さん:02/11/16 01:01
age
192バルバロッサ:02/11/30 15:05
溺死体age
193世界@名無史さん:02/12/29 20:30
沈没回避
194世界@名無史さん:02/12/30 16:18
>>141

イラクのアジズ副首相は「正教」ではなく、ネストリウス派キリスト教徒で
す。
195世界@名無史さん:02/12/30 16:28
>>139

アラファト・パレスチナ自治政府議長の妻は、一人なのか複数いるのかは知
りませんが、うち少なくとも一人はキリスト教徒です。

イスラムの戒律によれば、イスラム教徒は相手がイスラム教徒に改宗しない
限り、異教徒と結婚することはできません。ただし、「経典の民」であるユ
ダヤ教徒とキリスト教徒は例外で、イスラム教徒の男性がユダヤ教もしくは
キリスト教との女性と結婚することは認められます。

イスラム教徒の女性がユダヤ教徒やキリスト教徒と結婚することは許されま
せん。

196世界@名無史さん:02/12/30 16:50
で、人肉食の話、興味があるんですが、もう少し詳しく説明していただけ
ませんか?
197世界@名無史さん:02/12/30 18:13
古代ローマ帝国崩壊以降、十字軍の頃のヨーロッパの文化水準はなぜ落ちてしまったのですか?
198世界@名無史さん:02/12/30 19:05
元々水準は高くは無かったし、支配者となったゲルマン人自体野蛮人であって、
文明世界とはほど遠い連中でしょ。
199世界@名無史さん:02/12/30 19:09
「フォーク・クルセダーズ」が解散した。よかったよかった。
キリスト教徒でもヨーロッパ人でもない日本人が「クルセダーズ」などという
未開人、狂信、侵略者、強盗団などをイメージする名前を使うべきではない。
200ふん:02/12/31 01:56
十字軍はイスラム教徒の赤ん坊を食べたそうだ。どっちが野蛮人だろう。
201世界@名無史さん:02/12/31 02:55
リバプール十字軍ゥ〜
無事でぇーいてくれ あ・な・たー
202世界@名無史さん:03/01/03 16:50
>>199
テキサス出身のアフリカ系アメリカ人も「ジャズ・クルセーダーズ」と名乗って
いましたが何か? あのグループで唯一クルセーダーズらしいといえばアング
ロサクソンの血をひくギターのラリーだけ。
(それにしてもジョー・サンプルはええなぁ)
203山崎渉
(^^)