1 :
GF長官 :
2011/10/29(土) 20:06:42.93 ID:???
2 :
GF長官 :2011/10/29(土) 20:23:12.52 ID:???
前スレでの具申に基づき、旧来の大テンプレ巨レス主義を脱し、 軽快な高速機動スレに方針転換する所存であります。 それに伴いまして、テンプレを独立建制化しました。 今スレこそ1000取り合戦の復活を! テンプレの変更点(左のサイドメニューより)は以下の通り、 兵装転換4(転換所要時間他) 即時発進2(陸用爆弾混載) 即時発進3(司令部の危機感) その他 (参考を追加) 士官用テンプレは、リンクだけでなく引用先の本文も添付しましたが、 少し読みにくいかも・・・ ご意見をお寄せ下さい。
3 :
名無し三等兵 :2011/10/29(土) 20:34:57.69 ID:???
4 :
ゲショゲショ :2011/10/30(日) 18:59:08.33 ID:???
>>1 乙事件(ゲショゲショ)
前スレ>822
>それにしては、後半戦は奇襲ばかり受けていたような・・・?
以外とそうでもないですよ。
19年3月30日から31日のパラオ空襲では大損害(特に船舶)を受けましたが、
同27日2355古賀GFは、
通信情報により西カロリン・ニューギニアの中間に敵有力部隊行動の算あり
と警報を発しています。
また、翌日の佐薙日誌にも
「特情ニ依レバ敵機動部隊ラシキモノ三隊行動中ト判断」
とあります。以後、
同28日
・南雲中部太平洋方面艦隊(TYF)長官(TYB指揮官)、カロリン方面第一警戒配備を下令
・メレオン発進索敵機、米機動部隊発見
敵空母2隻他十数隻、針路290度速力20ノット、メレオンの173度422浬、パラオからは750浬
・南雲TYF長官、明朝パラオ、メレオン方面空襲を予期し警戒警報
・2AB(22航戦基幹トラック方面189機)、6AB(26航戦基幹パラオ方面64機)は警戒体制
・角田1AF長官(ZAB指揮官)、2ABに対しトラック、メレオンからの索敵攻撃を指示、
マリアナ(同方面174機)からペリリュー(パラオ)へ増援等の措置
同29日
・ペリリュー発進索敵機、米機動部隊発見
ペリリューの140度380浬、空母2、戦艦2、巡洋艦数隻、駆逐艦数隻
・6AB、薄暮攻撃を実施
同30日
・6AB、黎明攻撃を企図するも離陸事故により攻撃隊発進が遅延、米側空襲が始まり多数が地上撃破される
つまり空襲3日前には通信諜報を得て、2日前から索敵機が遠距離で米機動部隊を発見し、前日には薄暮攻撃で日本側が先制しているわけです。
これ攻守は逆ですが、ミ海戦の推移にそっくりじゃありませんかね?
兵力差以外での最大の相違点は古賀GFの情勢判断が途中で変化したことで、
これにより船舶避退等が後手に回り、海軍乙事件につながります。
5 :
GF長官 :2011/10/31(月) 21:06:28.10 ID:???
6 :
GF長官 :2011/10/31(月) 21:25:57.40 ID:???
前スレ埋まりました。
無線方位測定に関連して、6F情報については関係者の証言がかみ合わず、
まさに「真相は藪の中」といった感じですね。
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1245844940/595-596 この語源となったのが、芥川龍之介の小説『藪の中』です。
金沢武弘とその妻真砂、そして盗人の多襄丸の三人が登場し、夫の武弘が死ぬ
ことだけは事実なのですが、当事者の証言がことごとく食い違い、自殺か他殺か
すらはっきりしない。
この作品に接した読者は、まずその巧妙な仕掛けに驚き、続いて謎解きを試みる
のですが、そこで深みにはまってしまう理由は、それぞれの証言が”事実”だという
前提で推理を進めていくから。
7 :
GF長官 :2011/10/31(月) 21:27:43.03 ID:???
>>6 の続き
証言は、あくまでも情報であって、必ずしも事実と一致しない。
当人が保身のために嘘を言っているかもしれないし、そのつもりがなくとも、勘違い
や記憶忘れで事実と異なったことを話している可能性もある。
現実の社会においても、証言から事実を導き出すことの困難さは、裁判の判決が
二転三転することからも明らかでしょう。
さて「敵空母らしき呼出符号」の真相はどこにあるのか。
黒澤明監督の映画『羅生門』を見ながら、推理を楽しんでみるのも一興かと。
8 :
GF長官 :2011/10/31(月) 21:30:29.72 ID:???
>>4 情報感謝します。
>これ攻守は逆ですが、ミ海戦の推移にそっくりじゃありませんかね?
興味深い視点ですね。
米機動部隊指揮官は、不意の横槍対策にどれだけ備えていたのかなぁ
9 :
GF長官 :2011/10/31(月) 21:51:23.81 ID:???
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1311853035/857の続き これで方位測定の原理を、理解できたのではないかと。
戦艦フリードリヒ・デア・グローセの呼出符号の発信位置がヴィルヘルムスハーフェン
だということは、主力の戦艦部隊が出撃していないことを示すもの。
ならば今回の作戦は、ヒッパー提督麾下の巡戦部隊が基幹であり、いつもの如く、
英本土砲撃か哨戒部隊の掃討が目的と推測される。
英艦隊にしてみれば、兵力的に圧倒的優勢を保持できる。
特に前進部隊指揮官であるビーティ中将にとってみれば、ホッと一息つけたのでは
ないでしょうか。
ヒッパー隊だけなら巡戦艦隊単独で十分対応可能だし、せいぜいドッガー・バンク
海戦の時のように、逃げられないよう注意することくらいか。
この判断が、彼の”暴走”に拍車をかけたことは間違いないでしょう。
10 :
GF長官 :2011/10/31(月) 21:52:28.50 ID:???
>>9 の続き
ところが事実は全く違った。
独公海艦隊は「全力出撃」だったのです!
なぜ英海軍は敵の動きを見誤ったのだろうか。
当時の方位測定技術はまだまだ未熟だったのか。
傍受員が電波を聞き間違えたのか。
あるいは、呼出符号が変更された可能性もある。
「独艦隊旗艦フリードリヒ・デア・グローセは、ヴィルヘルムスハーフェン第三入口の
無線局と呼出符号を取り換えたるの事情のみにても、英国無電方向探知所は(31日)
正午頃まで、独戦艦部隊はなおヤーデ湾に在るものと推測せり」 (『北海海戦史』)
他にはどんな原因が考えられるでしょうか。
皆様も、色々と推理してみてはいかが。
もしこのコールサイン”DK”が、総旗艦のものではなかったとしたら・・・?
11 :
名無し三等兵 :2011/11/01(火) 21:38:39.91 ID:???
>>10 >他にはどんな原因が考えられるでしょうか。
単純に考えても、
1.総旗艦が新鋭竣工艦等の他艦と交代した
2.総旗艦が定時修理、不慮の事故・故障等で一時的に他艦と交代した
とかありますかね。
これらは下記の措置で、ある程度は誤判断を防げるとは思いますが。
例えば、他の戦隊旗艦等も呼出符号の情報を蓄積し通信状況を定時的にモニターしていれば、
独公海艦隊の大まかな動静は推測出来る、とかです。
>もしこのコールサイン”DK”が、総旗艦のものではなかったとしたら・・・?
そもそも”DK”が艦固有のものなのか、総旗艦あるいは司令部さらには艦隊長官個人に対しての付与なのかでも、意味は違ってくるかなと。
12 :
名無し三等兵 :2011/11/02(水) 18:19:02.63 ID:???
DK-96は伊達杏子のコールサインとか言ってみる
13 :
GF長官 :2011/11/02(水) 21:34:45.33 ID:???
>>11 その可能性は考えられますね。
>1.総旗艦が新鋭竣工艦等の他艦と交代した
>2.総旗艦が定時修理、不慮の事故・故障等で一時的に他艦と交代した
仰る通りで、英国側は開戦当初より独艦隊の動きを傍受し続けたわけですから、
大まかな動静はつかんでいたはずです。
それでも、例えば巡戦ヒンデンブルク(デアフリンガー級3番艦)が出撃していると
勘違いしていた(実際は竣工前)ように、完全無欠な把握は無理というものでしょう。
14 :
GF長官 :2011/11/02(水) 21:35:38.56 ID:???
15 :
GF長官 :2011/11/02(水) 21:36:54.16 ID:???
>>14 の続き
しかし持ち前の分析能力を発揮し、昭和20年1月の米軍リンガエン湾上陸を
的中させ、「マッカーサーの参謀」と呼ばれるほどの成果を残した。
彼の手法は、
「結局相手が何を考えているかを探る仕事だ。相手は簡単には心見せないが、
仕草(兆候)は見せる。色々な場面で現れる仕草を集めて分析する以外にない」
こう述べている通り、軍事面はもちろんのことあらゆる方面を対象とした。
例えば、米本国の証券取引所で缶詰や医療関係の株価が上がると、大規模上陸
作戦が近い、等々。
16 :
GF長官 :2011/11/02(水) 21:37:49.51 ID:???
>>15 の続き
その手腕は敵側からも高く評価され、戦後GHQから出頭命令を受け、
「アメリカ側の暗号や重要書類が漏れていなかったら、あれほど的確な判断は
不可能なはずだ」と追及されたが、
「そんなものがあったら戦争には負けなかったし、我々の作業はずっと楽だったろう」
と静かに応じたといいます。
いかに敵側の指揮官になりきって考えられるかが、要点と言えそうですね。
>>12 そうきましたかw
普通ならDKと言えば、部屋の間取りのことでしょうが、
本職なら「ドクターK」こと、野茂英雄投手かな。
17 :
GF長官 :2011/11/02(水) 21:54:30.45 ID:???
>>10 の続き
ここで、コールサインとはどういうものなのか。
日本海軍で用いられた呼出符号の例を挙げると、
〇エア(ブカ航空基地)
〇オカ(翔鶴)
〇カイ(大和)
三コカ(比叡)
三サウ(父島航空基地)
三セメ(那智)
四タヰ(ブイン航空基地)
四ツヨ(大和)
五ホロ(伊37潜)
五ムヨ(長鯨)
七カメ(岩国航空基地)
七フタ(伊吹)
八ヨメ(春雨)
九カヤ(摩耶) (『新高山登レ一二〇八』)
18 :
GF長官 :2011/11/02(水) 21:55:24.27 ID:???
>>17 の続き
ご覧のように、数字+仮名2文字の3文字で決められていたようです。
更に戦艦大和の符号が二回出て来る通り、同一艦でも種別(一般用・戦術用・航空用他)
によって何種類かあった。
しかも半年に一度更新されていたので、固有のものではない。
また艦艇や陸上基地だけではなく、海軍大臣や艦長対象の符号もあったので、
>そもそも”DK”が艦固有のものなのか、総旗艦あるいは司令部さらには艦隊長官個人に対しての付与なのかでも、意味は違ってくるかなと(
>>11 )
コールサインDKが、「戦艦フリードリヒ・デア・フローセ」のものか、「公海艦隊司令長官」のものか、
断言できないところがありますね。
19 :
GF長官 :2011/11/02(水) 22:06:57.57 ID:???
>>18 の続き
そして、今回英海軍省情報部が傍受したコールサイン”DK”は、実は独海軍の
仕掛けた罠だった!
「そこで不意に気付いた。
独艦隊のシェーア長官が、依然ヴィルヘルムスハーフェンに居ると伝えた、
ジュリコー長官宛ての信号。
たしか先日、海軍本部で読んだ情報局の資料にあったのではないかー
ドイツ側は司令長官が艦隊を出撃させる際、司令長官のコールサインを、
陸上の基地に移すトリックを用いると。
そうすれば、その通信機で発信される無線通信は、ずっと司令長官の符号
を用いるから、旗艦が動いていないような印象を与えるのではないか?
20 :
GF長官 :2011/11/02(水) 22:07:38.35 ID:???
>>19 の続き
英国の海軍本部がその手に乗せられていたらー
シェーアは今頃ドイツ外洋艦隊の全艦を率いて出撃しているかもしれない。
ところが、ジュリコー長官は、敵主力がまだ港に居ると思い込まされているのだ!」
(『ユトランド大海戦』)
この推測は正しかった。
英海軍全体が、このトリックにしてやられたのです。
21 :
名無し三等兵 :2011/11/03(木) 06:35:48.61 ID:???
アメリカに奇襲されたのも、偽電を使われたのかもしれない
22 :
GF長官 :2011/11/03(木) 21:12:23.82 ID:???
>>21 そうそう、「敵空母らしき呼出符号」だってワナの可能性もありますしね。
取扱いには注意しましょう。
23 :
GF長官 :2011/11/03(木) 21:51:07.21 ID:???
>>20 の続き
種明かしをしてみれば、何のことはない。
そう、おなじみの偽電作戦です。
こちらが考えるようなことは、当然相手も考えているわけで、常に自分が「だます側」
なのではなく、時には「だまされる側」になることを、ついつい忘れがちですよね。
24 :
GF長官 :2011/11/03(木) 21:52:27.09 ID:???
>>23 の続き
ハワイ作戦の時は、機動部隊が厳重な無線封止を行ったのはもちろん、内地で
訓練中であるかのように見せかけるため偽電作戦を実施。しかも通信員を各空母
から降ろして、偽電を打たせるという念の入れようでした。
「開戦時、全艦艇は電波輻射封止を実施していて、送信機を封印する艦もあった
ほどだが、更に機動部隊の行動企図秘匿のため、九州南部に於いて訓練続行中
なる如く、欺瞞通信を実施した」 (『海軍作戦通信史』)
この時期、ワシントンの海軍情報部も日本海軍の動静を注視していましたが、
12月1日現在、赤城・加賀・瑞鳳・春日丸は南九州水域に、
蒼龍・飛龍・瑞鶴・翔鶴・鳳翔・龍驤は呉に所在
と把握していたようです。
25 :
GF長官 :2011/11/03(木) 21:53:51.38 ID:???
>>24 の続き
「機動部隊の各空母は隠密裡に単冠湾に向かったが、無線士たちは本土に残され、
今までと同じタッチで無線を叩くよう命ぜられた。無線士の電鍵の癖は筆跡と同じように、
慣れた者にはすぐ聞き分けられるので代用がきかなかったのだ」 (『新高山登レ一二〇八』)
アメリカはまんまと、これに乗せられ、南雲機動部隊がハワイ沖に接近しつつあるとは
夢にも思わなかったのです。
26 :
GF長官 :2011/11/03(木) 21:55:18.54 ID:???
>>25 の続き
ちなみに通信士の癖については、
「赤城の通信を担当した下士官は、”足で蹴飛ばすように”激しく電鍵を叩く癖があった。
この電文は米太平洋艦隊の戦闘情報班でも直接傍受されたが、新暗号で組まれていた
ため解読はできなかった。しかし、無線機の電鍵の叩き方から空母赤城が打電したもの
と報告された」 (『歴史群像(55)日米空母決戦ミッドウェー』)
(註)この電文とは、
発信時刻:0700時
発:1AF司令長官
宛:GF・2F・6F司令長官、2Sd司令官他
本文「タナ3375、0330AF空襲、0415以後敵陸上機多数来襲、我ニ被害ナシ
0428敵空母1隻・巡洋艦7・駆逐艦5、地点トシリ124ニ発見、針路南西・速力20節
我今ヨリ之ヲ撃滅シタル後、AFヲ反復攻撃セントス
0700当隊ノ位置、地点ヘエア00、針路30度・速力24節」
熟練者が聞けば、見分けられてしまうもののようです。
27 :
GF長官 :2011/11/03(木) 21:56:04.11 ID:???
>>26 の続き
これを見ると、ミッドウェーでも偽電作戦をやっていれば・・・と思いますが、
実は実施されていました。
「この出撃に先立つ(5月)26日、聨合艦隊は内地に残る五航戦司令官を
指揮官とし、五航戦、二潜戦、二十六航戦の一部、高雄通信隊、第一航空
基地隊をもって、機動部隊、潜水部隊その他聨合艦隊の有力部隊が、日本
近海で訓練中であるように、6月1日から7日まで擬交信の実施を命じた」(公刊戦史p260)
同じ手は何度も通用せぬというわけか・・・
28 :
ゲショゲショ :2011/11/04(金) 19:57:38.77 ID:???
>>19 >たしか先日、海軍本部で読んだ情報局の資料にあったのではないかー
>ドイツ側は司令長官が艦隊を出撃させる際、司令長官のコールサインを、
陸上の基地に移すトリックを用いると。
確認ですが、
1.上記の独側欺瞞手段は、英側には既知の情報である。
2.しかしジュッランド海戦の局面では、(何故か)有効に作用した。
ということでしょうか?
29 :
GF長官 :2011/11/04(金) 21:41:00.01 ID:???
>>28 その通りですね。ていうか今日の本編まんまだ・・・
30 :
GF長官 :2011/11/04(金) 22:11:09.69 ID:???
>>27 の続き
先に言われてしまいましたが、ここで注目すべきは、
>たしか先日、海軍本部で読んだ情報局の資料にあったのではないかー(
>>19 )
英国側はジュットランド海戦以前から、独海軍がこのような手を使うことを知っていた。
これが初めての事では無かったのです。
当然でしょう。
上記(>>24-)のように、偽電作戦は誰でも考えつくようなありきたりの方法だから。
おそらく英海軍も使ったことがあるだろうし、というより無線通信の歴史と同じくらい
昔からあった手法ではないかと。
31 :
GF長官 :2011/11/04(金) 22:12:20.14 ID:???
32 :
GF長官 :2011/11/04(金) 22:13:56.90 ID:???
>>31 の続き
It was known to the intelligence staff that Scheer deliberately used a different call sign
when at sea, but no one asked for this information or explained the reason behind the query,
to locate the German fleet
「シェーア提督が海上に出る時、故意に異なった呼出符号を用いることは、英海軍
情報部も知っていたが、誰もこのことについて説明を求めなかったし、独艦隊の
位置特定をする際にも、疑問をさしはさむ者はいなかった」
これはジュリコー長官の情勢判断が誤まっていたというよりも、情報部門の怠慢と
言えるでしょう。
>それは指揮上の失策ではなく、情報上の失策と看なすべきであった。
>『知っていれば怪我はない』との古諺とは逆に、南雲は知らなかったために大怪我をした、と言ってよいであろう
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1304943480/23 何時の世も変わらぬ真理ですね。
33 :
GF長官 :2011/11/04(金) 22:16:22.22 ID:???
>>32 の続き
「ジュリコーは海戦目前に迫れることを予期せず、独巡洋戦艦艦隊の通常の
哨戒行動が進捗中であり、独戦艦艦隊は巡洋戦艦部隊の帰航・収容のため
遅れて出港すべきことを推測せり。
独逸側に於いて、極めて明瞭に戦闘を求めたるにかかわらず、未だ之に応ずる
ことをなさざるなり。かくの如く敵を軽視せる結果は、麾下兵力の過度なる分散と
なり、その後、巡洋戦艦戦闘に於ける独逸側の勝利に著しく貢献したるものなり」
(『北海海戦史』)
相変わらず、敵側の評価は手厳しいですな。
英海軍が易々と欺瞞戦術にのせられた理由はどこにあるのだろうか。
ほらほら、また何処ぞの海軍が思い当たりはしませんか?
34 :
ゲショゲショ :2011/11/05(土) 15:16:05.06 ID:???
>>32 >英海軍情報部も知っていたが、誰もこのことについて説明を求めなかったし、〜疑問をさしはさむ者はいなかった
なるほど、典型的な“ホコリをかぶった情報ファイル”ですね。
情報の「収集」は行うけどそれの有機的な「分析」は行っていないため、有効に「活用」出来ない。
まあ、言うは易しで大変な作業ですけど。
35 :
ゲショゲショ :2011/11/05(土) 15:39:15.84 ID:???
>>33 >英海軍が易々と欺瞞戦術にのせられた理由はどこにあるのだろうか。
暗号解読他の情報戦(そして戦力面でも)で優位にあるという“安心感”ですかね?
って、新スレになってから長官とワンツーマンになってるような気が(苦笑)
WW1、面白いのに。
36 :
名無し三等兵 :2011/11/05(土) 16:50:17.97 ID:???
ドイツ艦隊など出てきても鎧袖一触!蹴散らしてやるわ! 弱小ドイツ艦隊が無敵大英帝国艦隊に正面から決戦を挑むはずがなかろうて! 奴らは一撃離脱の機動砲撃で逃げ回るだけだ!
37 :
GF長官 :2011/11/05(土) 18:24:47.92 ID:???
>>34 そうですね。>“ホコリをかぶった情報ファイル”
今回の場合、”あまりにお約束すぎてスルーされた”が適切かも。
>>35 まぁ、無理に書き込む必要はないのですが、本編の経過説明で
分かりにくいところがあったら、遠慮なく指摘して下さいませ。
本当に面白いですよね。>WW1、面白いのに。
太平洋戦争の空母戦だけが特別でない理由が、お分かり頂けるのではないかと。
>>36 それですよ、それ! まさに今日の本編を今北産業(ry
う〜む、これだけ本職の思考が読み取られている状況証拠が揃ったとなれば、
企図漏洩の疑いアリだな。もしや長官私室に監視カメラが・・・? いやん♪
38 :
GF長官 :2011/11/05(土) 18:44:45.20 ID:???
今週の新刊情報 『NAVY YARD(18)』2011年秋号 「栄光の南雲機動部隊」 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! ・・・失礼、つい取り乱してしまいました。 かつて日本海軍には史上最強と恐れられた精鋭部隊があったー その名は南雲機動部隊! いやぁ、カッコイイですねぇ。「栄光」の称号が実によく似合う。
39 :
GF長官 :2011/11/05(土) 18:46:27.11 ID:???
>>38 の続き
本誌の中には、ひとつの海戦を特集した一章が設けられているのですが、
今回はもちろん「ミッドウェー海戦」。
著者は相曽裕樹氏。以前も「<回想>印度洋機動作戦の章」で紹介した通り、
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1263203379/565-566 本職も注目する研究家の一人です。
まず、一航艦長官人事について、
「南雲忠一中将は水雷戦の巧者として評判の高い有能な人物で、航空戦こそ
門外漢だが、第一水雷戦隊、第三戦隊、第八戦隊など高速部隊司令官として
十分な経験があり、塔載兵器である飛行機よりも、プラットホームとしての空母
運用に重きをおくならば、あながち間違った人選ではなかった」
同意ですね。艦隊長官に必要なのは麾下各艦を手足のように動かせる腕ですから。
40 :
GF長官 :2011/11/05(土) 18:47:52.52 ID:???
>>39 の続き
海戦の経過については、おおむね定説通り。
二航戦の空装説や、二段索敵が定石などの記述がありました。
最後に総括として、
「この海戦で最高指揮官であった南雲長官の判断ミスは、古今東西の将星が
必ず一度は経験する程度の事象に過ぎないだろう。特にわずか6分間の間に
赤城以下空母3隻の被爆は、両軍共に幸悪の偶然が重なった結果であり、
南雲長官にとって、まさしく不運としか評せない」
客観的な評価としては、こんなところではないでしょうか。
南雲提督が特別無能だったわけでも、航空戦の素人だったわけでもない。
ただ判断を誤まったことは事実ですから、敗北の責任からは逃れられませんが。
41 :
GF長官 :2011/11/05(土) 18:48:32.17 ID:???
>>40 の続き
それと、おまけ。
「サッチ少佐の戦闘機隊は、零戦隊にまたたく間に蹴散らされたのが真相であろう。
これは直衛戦闘であまりにも誉め処のない空母艦戦隊に、少しでも花を持たせて
やろうとして流された逸話だろうと思われる」
おっと、これはスプ厨には部外秘だったなw
42 :
GF長官 :2011/11/05(土) 19:23:25.54 ID:???
>>33 の続き
「おそらく敵主力(空母部隊)は出てこないだろう・・・」
そう考えていた海軍が身近なところにありましたよね。
そう、我らが帝国海軍であります。
『戦史叢書ミッドウェー海戦』では、「敵空母出現の可能性少なしとの判断」
という一節が、わざわざ設けられているくらいですから。
43 :
GF長官 :2011/11/05(土) 19:24:48.10 ID:???
>>42 の続き
「5月初めころ、わが海軍は太平洋にある米正規空母は3〜4隻であり、特設空母
も2隻程度あろうが、これは第一線には出てこないと判断していた。
ところが5月8日の珊瑚海海戦で、米正規空母2隻を撃沈したと報じられた。
(うち1隻は、のちに撃破と訂正)
さらに5月15日、わが哨戒機はマーシャル諸島南方に西航する正規空母2隻を
発見した、
その後、わが方はその所在を求めて捜索したが、その消息はつかめなかった。
しかし米空母は、なお南太平洋にあるのではないかとの判断が強かった」(p126)
44 :
GF長官 :2011/11/05(土) 19:25:41.97 ID:???
>>43 の続き
ここから、ミッドウェー島を攻略しても、米空母は出現しないのではないかとの
判断につながっていきます。
「いよいよ明日は出陣なり。聨合艦隊出動の出陣なり。
今はただよき敵に逢わしめたまえと神に祈るのみ。
敵は濠州近海に兵力を集中せる疑いあり。かくては大決戦はできず。我はこれをおそる。
〜好き敵に 逢わしめたまえ 千萬の 神よ吾等が 赤心を賞て〜」(『三和日誌』5月28日)
45 :
GF長官 :2011/11/05(土) 19:27:32.39 ID:???
>>44 の続き
他にも、
研究会で「敵艦隊が反撃に出てくれば、もうけものである」という意見が出たり、
第二艦隊参謀長・白石萬隆少将は「我が企図を若干暴露しても、敵艦隊の誘出を図ろう
としていた」と回想しています。
当の山本長官自身が、千代子さんに
「多分あまり面白いことは無いと思ひます」と書いているくらいですからねぇ。
46 :
GF長官 :2011/11/05(土) 19:28:52.25 ID:???
>>45 の続き
これを油断や慢心、「敵をなめきっていた」と叩かれるのですが、そう簡単に
片付けてしまって良いものなのか。
現に米空母部隊が、この半年間繰り返してきたのは、「ヒットエンドラン作戦」
であり、南雲機動部隊との正面対決を避けて逃げ回ってばかり。
唯一の決戦であった珊瑚海海戦でも、五航戦相手に2隻とも撃沈破され、
再起不能と見込まれる。
>弱小ドイツ艦隊が無敵大英帝国艦隊に正面から決戦を挑むはずがなかろうて! (
>>36 )
(米空母部隊) (南雲機動部隊)
こう考えるのは、自然な流れのように思えますね。
「それが勝利病なんだ!」と批判を受けたら、「その通りでございます」と応えるしか
ないんですけれど・・・
47 :
名無し三等兵 :2011/11/05(土) 19:44:38.63 ID:???
>>42 首席参謀なら、わざわざ不意の横槍を衝かれないよう半数雷装待機を厳命する位だから、GFは米空母が必ず出てくると確信して作戦を発動したのだ、と言いそう。
山本の意図するミッドウェー作戦は、米空母の捕促撃滅なのだから、米空母が出てこないという状況で作戦発動しても無意味だし、何の為の作戦なのだと
単に南雲司令部が山本の意図を理解しなかったから、米空母は出てこないと勝手に思い込んだだけで、山本は米空母出現を確信し予言した(だからこそ半数雷装待機)のだとね。
48 :
名無し三等兵 :2011/11/05(土) 19:59:55.55 ID:???
>>37 長官の企図するとこ等、呉の床屋でも知っている。
長官が(架空の)妾に「今回は多分あまり面白いレスは無いと思います」「レスが付けば儲けもの」と言ったとか。
第二艦隊でも、「長官は企図を若干暴露しても、レスの誘出を図ろうとしてるのだ」と言うとった。
ツッコミがないと思う事こそ、慢心・驕りではないか。
49 :
名無し三等兵 :2011/11/05(土) 21:19:05.18 ID:???
長官て、彼女どころか2号までいるの? サイテー!もう擁護してやんない!プンプン
50 :
名無し三等兵 :2011/11/06(日) 05:20:07.21 ID:???
51 :
名無し三等兵 :2011/11/06(日) 05:38:08.17 ID:???
>>50 「定石」って言葉を辞書で調べてみな。
一般に最善と思われる手段や方法って書かれてるから。
定石と標準は意味が違う。
52 :
名無し三等兵 :2011/11/06(日) 06:48:06.13 ID:???
>>49 嫁(後妻)妾、愛人、娘(兵站支援 という四方面に作戦を展開していると聞い(ryウソ
まあ、女性の撃沈ほど難しい物は無い。
53 :
GF長官 :2011/11/06(日) 10:35:14.77 ID:???
テンプレ用資料 2.真珠湾攻撃(昭和16年12月8日) [参加空母]6隻 第一航空艦隊(南雲忠一中将) 第一航空戦隊(南雲忠一中将)空母「赤城」「加賀」 第二航空戦隊(山口多聞少将)空母「蒼龍」「飛龍」 第五航空戦隊(原忠一少将)空母「翔鶴」「瑞鶴」 [索敵計画]機密機動部隊命令第3号 ハワイ作戦空襲計画(『戦史叢書(10)ハワイ作戦』p235) 五.偵察 (1)事前偵察 特に行わないのを建前とする (2)直前偵察 第八戦隊(重巡利根・筑摩)の水上偵察機2機(零式三座水偵各1機)は0045発進、 真珠湾及びラハイナ泊地を隠密偵察し、敵艦隊(主として空母および戦艦)の存否を報告する (3)索敵哨戒 第三(戦艦比叡・霧島)、第八戦隊の水上偵察機4機(九五水偵各1機)は0200頃発進、 彼我中間海面およびオアフ島東西両水道付近の海面を、なるべく広範囲にわたり捜索し、 敵出撃部隊の有無・動静、敵反撃飛行機の有無・動静を報告する (註)ラハイナとは真珠湾の東約90浬にあるマウイ島の泊地。米太平洋艦隊が演習時の根拠地として使用していた 直前偵察は利根機がラハイナ泊地、筑摩機が真珠湾を担当
54 :
GF長官 :2011/11/06(日) 10:37:11.60 ID:???
[索敵結果] 0100 直前偵察機発進 0130 第一次攻撃隊、上空警戒機発進 0200 索敵哨戒機発進 0245 第二次攻撃隊発進 0300 直前偵察機(筑摩機)より報告 「真珠湾在泊艦艇ハ戦艦10、甲巡1、乙巡10」および停泊隊形 「敵艦隊真珠湾ニ在リ、真珠湾上空ノ雲高1700米・雲量7(0308)」 0305 直前偵察機(利根機)より報告 「ラハイナ泊地ニ敵艦隊無シ」 0319 第一次攻撃隊、全軍突撃下令 0425 第二次攻撃隊、全軍突撃下令 0445 攻撃隊収容開始(0922終了) 索敵機は全機収容するも、利根零式水偵は揚収時に破損(搭乗員は無事)
55 :
GF長官 :2011/11/07(月) 20:56:41.67 ID:???
>>47 有難うございます。
本職も最近気になっているところなのですが、予期せず敵空母が出現し
「不意の横槍」をつかれないよう警戒しなければならないのは、ミッドウェー
に限ったことではなく、真珠湾でも、ウェークでも、ラバウルでも、ポート
ダーウィンでも、インド洋でも同じですよね。
「神出鬼没」こそが、空母部隊の本領なのだから。
なのに、どうしてミッドウェーだけが雷装待機を厳命されたのか。
そもそもGFが兵装にまで注文をつけるのは、異例中の異例ではないのかと。
MI作戦だけに、何か特別な事情があったのだろうか。
もしかしたら機密保持の弛緩や楽観気運の蔓延は、実はGF自身が仕掛けた
作戦の一部だったのかもと疑いさえ出て来るのですよ。
「敵をあざむくには、まず味方から」と昔から言いますからねぇ。
56 :
GF長官 :2011/11/07(月) 20:57:26.79 ID:???
>>48 こいつは一本とられましたな(脱帽) 知らぬは長官ばかりなり・・・
>>49 申し訳なし。
実はいきつけのキャバクラにGカップ嬢がいまして、度々督促電(谷間アップの写メ)を
送ってくるものですから、その誘惑に抗しきれず、先週もお店近海に誘出されて、撃沈
されてきますた。
火曜日がお休みだったのは、それが理由だったりして。
全くお恥ずかしい限りで、しばらくは自室で謹慎しております。
57 :
GF長官 :2011/11/07(月) 20:58:18.79 ID:???
>>50 その上に書いてある通りですよ。
>おおむね定説通り。(
>>40 )
そしてもっと詳しく知りたい貴方のために、新テンプレを鋭意製作中→
>>53 >>51 そうですね。定石だからって、何時でも採用すれば良いというものでもないし。
>>52 戦闘指揮より難しいのかも。>女性の撃沈
58 :
名無し三等兵 :2011/11/07(月) 21:08:47.52 ID:???
我々が米海軍相手に死闘を繰り広げているあいだ、長官は後方で女の乳を吸うていたとはな。 全くけしからん話だ。これでは牟田口と一緒ではないか。 以後貴官のことを、G(Gカップ)F(フェチ)長官と呼ばせてもらおう。 ところで、そのGカップ嬢とやらの写真はまだうpしないのかね?
59 :
GF長官 :2011/11/07(月) 21:36:10.16 ID:???
>>46 の続き
ジュットランド海戦当時の英海軍もまた、似たようなものではないかと。
>「どこか倦怠感が漂っている。今度もまた、ただ一走り索敵をするだけで、
>空くじを引きスカパ・フローに戻って、来週はまた索敵・・・
>英国艦隊にとって、この戦争はドイツ人相手の戦いというより、倦怠感を
>敵にまわしての戦いといった感じがする。
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1288357779/560 これまで何度も何度も、警報に接して出撃しながら空振りに終わってきた。
またこちらが罠を仕掛けても、なかなか誘いに乗ってこない。
今回も同様に、それの繰り返しではないのか・・・
60 :
GF長官 :2011/11/07(月) 21:38:31.11 ID:???
>>59 の続き
「”今度もドイツ野郎には会わないぞ”
”そうでしょうか、艦長”
”ヒッパーの斥候部隊は出て来るかもしれない。が、たった今海軍本部から入った
無線だと、シェーアの旗艦はまだヤーデ湾にいるそうだ。
戦艦隊が出撃しているとしたら、旗艦が港内にいるなどということは、あまりないの
じゃないかね?”
”戻った方がいいんじゃないでしょうか、艦長。シェーアが出てきてないんじゃあ”
”ヒッパーが出て来るかもしれんじゃないか。ドイツ野郎はシェーアだけじゃないだろう”
”もちろんです、艦長。ですが、ヒッパーには十分なのではありませんか? ビーティ提督の
巡戦艦隊だけで”」 (『ユトランド大海戦』)
これは小説なので史実とは言えませんが、雰囲気は感じられますよね。
61 :
GF長官 :2011/11/07(月) 21:40:26.96 ID:???
>>60 の続き
英海軍全体に蔓延した”倦怠感”は、もはや一個人の力ではどうにもならなかったのかも
しれません。
「真珠湾の際、あれほど厳重に電波管制を敷いた帝国海軍が、なぜミッドウェーであんな
ヘマをやったのか。山本五十六は六ヶ月でバカになったのか。
答えは否。戦勝におごった軍事組織の全体を引き締めることは、聨合艦隊司令長官個人
の能力を超えていたのである」 (『レイテ戦記』大岡昇平/著)
かくして英国側も、独公海艦隊全力出撃に気付かないまま進撃を続けることになった。
この誤報の影響は、ジュリコー長官よりもむしろビーティ提督にとっての悲劇だったと
言うべきでしょうか。
これから始まる巡戦隊同士の戦闘において、彼がどのような指揮を執ったか。
上記の事情を考慮しながら観察すると、よく理解できると思われます。
62 :
GF長官 :2011/11/07(月) 21:41:30.45 ID:???
>>58 ははは・・・返す言葉もありません・・・orz
えっと、写真は軍機につき(ry
63 :
名無し三等兵 :2011/11/07(月) 22:25:35.63 ID:???
>>37 >
>>35 まぁ、無理に書き込む必要はないのですが、
フフフ、長官私の企図を見誤っていますよ。
本当は書き込みたいことがたくさんあるけど、私の文才と携帯入力速度が無いだけですからーー!orz
ちなみに私は当時の日本海軍が「単純に敵を舐めきっていた」とか思ってないです。
当時の状況(開戦から僅か半年)を日露戦争と当て嵌めて見て下さい。
私には誤認戦果を含めても、旅順艦隊を行動不能にできずウラジオ艦隊の跳梁を許しバルチック艦隊が来航中、よりも遥かに不利としか思えません。
これで「鎧袖一触!」とか言ってられるんでしょうか。
連戦連勝?、実際にはウェーク、バリクパパンで明確に敗北していて、スラバヤ、バタビア他での苦戦や損害は幾つもあります。
たしかに関係者の証言・回想には「油断していた」と多くありますが、果たして本当にそうなんでしょうか?
「運命の5分間」同様に“言い訳にならない言い訳”の可能性はないのかなと。
あと5分あれば勝てた(負けなかった)=油断しなければ勝てた(負けなかった)
それに人間の記憶はいい加減なものです。
運命の5分間が否定された後も、その場にいたはずの下士官、兵の戦記や証言が引きずられているのが良い例でしょう。
私なら昨日の夕食の内容すら怪しいところ。
勿論、ミスや無理は幾つも見受けられます。
しかし同時に「驕っていた」「油断していた」では説明のつかないことが、
作戦計画でも海戦の推移にも多々ありますんで。
当時の状況は「油断していた」のではなく『焦っていた』のではないでしょうか?
64 :
ゲショゲショ :2011/11/07(月) 23:20:13.12 ID:???
>>42 >敵主力(空母部隊)
一般に“敵主力”と言えば「米空母機動部隊」が思い起こされますが、
MI作戦を策定した山本GFは必ずしもイコールとは認識していないようですよ。
“敵主力”の「部分構成」には空母機動部隊も含まれますが、
一般的には“敵有力部隊”との扱いのようです。
前スレ
>>701 前後で長官、携帯参謀長他が議論していた
<機密聨合艦隊命令作第14号>
をよーく見て下さい。
“決戦”対象は、単純に米空母機動部隊ではありません。
ここから山本GF司令部の、攻略船団発見から三空母炎上直前までの作戦思想と行動方針が読み取れるかと。
・何故主力部隊が出撃したのか
・何故山本GFは三空母炎上まで無線封止を解除しなかったのか
・山本GFにとってのMI作戦の最大達成目標とは何か?
(米空母機動部隊の捕捉撃滅のみでは、中の上くらいでしょう。
最低達成目標はミ島占領による哨戒線の前進。)
以上から、単純な大艦巨砲主義に基づく艦隊決戦を夢見ていた分けではないことは、明らかでしょう。
そして
>>63 の何に『焦っていた』のかも見えてくるなかと。
とまあ、専任参謀や首席参謀以上にぶっ飛んだ自説を振って見ます。
フルボッコの予感w
65 :
名無し三等兵 :2011/11/07(月) 23:58:48.45 ID:???
>>58 本官ハ貴官ニ全面的ニ同意スルモノナリ
GかっぷF長官ハ、スミヤカニ写真ヲうぷスベシ
66 :
名無し三等兵 :2011/11/08(火) 00:06:04.96 ID:???
太平洋戦争を日露戦争で例えるなら、真珠湾で撃破された戦艦隊は旅順艦隊 米機動部隊はウラジオ艦隊で、南雲艦隊は上村艦隊 バルチック艦隊は、これから就役するだろう米新空母による機動部隊てとこかね。 となると、ミッドウェー海戦は黄海海戦・蔚山沖海戦位の位置付けか。
67 :
GF長官 :2011/11/08(火) 21:27:16.00 ID:???
>>63 そうでしたか。
日露戦争との比較は面白そうですね。
>当時の状況は「油断していた」のではなく『焦っていた』のではないでしょうか?
バルチック艦隊来航=昭和18年後半にエセックス級大量就役
と考えれば、焦っていたが適切かも。
>>64 まぁ、米空母部隊を敵主力と書いたのは比較のためでして、普通主力艦と
いえば、軍縮条約でも戦艦(巡洋戦艦)ですからね。
ただ本来の目的というものは、えてして忘れがちですからなぁ
>・山本GFにとってのMI作戦の最大達成目標とは何か?
68 :
GF長官 :2011/11/08(火) 21:28:26.44 ID:???
>>65 仕方ありませんな。他言無用ですぞ。
おっぱい占いの歌
http://www.nicovideo.jp/watch/sm474218 Gカップ好きとHカップ好きは
でかけりゃいいってもんじゃないことを
肝に命じておいてください
女性の敵ですよー♪
>>66 なるほど、これは分かりやすい。
ウラジオ艦隊(米空母部隊)が東京湾にまで現れて(帝都空襲)、
上村邸に石が投げられる(南雲が叩かれる)・・・かな。
う〜む、やっぱり相手が悪かったか。
アメリカを本気にさせちゃったことが敗因のように思えてきた。
69 :
GF長官 :2011/11/08(火) 21:42:54.53 ID:???
>>61 の続き
ここまで決戦当日の両軍における敵情判断を見てきましたが、様々な”兆候”を
察知しながら、結局のところ「情勢判断に変化なし」でした。
双方とも全力出撃しているにもかかわらず、「敵主力は出てこない」と認識して
いるのは不思議ですよねぇ。
しかしそれは、我々が両軍の作戦目的から艦隊編制、行動経路に至るまで
全部頭に入っているからなのかもしれません。
70 :
GF長官 :2011/11/08(火) 21:43:38.10 ID:???
>>69 の続き
どれだけ科学技術が進歩し知敵手段が発達しても、それに基づいて判断する
のは人間の仕事であり、人間が不完全な存在である以上、”錯誤の戦い”から
逃れることは出来ないのでしょう。
「それほど戦争にあっては、偶然の入り込む余地は大きく、何が幸いになるか、
神様だけがご存知なのだが、しかし戦争はやはり人間がやるものである。
参謀と司令官が、”やってみなくては分からない”という哲学だけを信奉して、
万全を尽くさなかったら、戦争は確実に負けてしまう」 (『レイテ戦記』)
71 :
GF長官 :2011/11/08(火) 21:45:25.65 ID:???
[北海要図](日出0341時、日没2048時) ■スカパ・フロー □□ □□□□ □□■クロマティ スカゲラック海峡 □□ ←モーレイ・ファース □□□□□□ (B) □□□□■アバディーン □□ ユ □□□ □□ ト □■ロサイス (A) □□ ラ □ ←ファース・オブ・フォース □□ ン □□■エジンバラ □□ ド □□□□□□ □□ 半 □□□□□□□ ホーンリーフ □□ 島 □□□□□□■サンダーランド □ □□ □□□□□□□ ヘルゴランド島 □□ □□□□□□□□ ■ □□ □□□□□□□□□ ドッガー・バンク □□ □□□□□□□□■ヤーマス □□ □□□□ □□□□□□□□□■ローストフト □□□□■ □□□□□ □□□□□□□□□□ □□(ヴィルヘルムスハーフェン) □□□□□□□□□■ハリッジ □□□□□□□□□□□□□□□□ (註)A点(北緯56度40分・東経5度0分)英巡洋戦艦部隊進出点 B点(北緯57度45分・東経4度15分)英大艦隊合同点
72 :
名無し三等兵 :2011/11/09(水) 06:38:10.50 ID:???
一次大戦編が終わったら、今度は日露戦争編が始まる予感。 全くこのスレ全体に蔓延する倦怠感ときたら。
73 :
名無し三等兵 :2011/11/09(水) 18:54:22.43 ID:???
そこで、そーぷ瑞鶴で心も体もリフレッシュ
74 :
名無し三等兵 :2011/11/09(水) 19:09:31.09 ID:???
>>68 長官…
長官の大テンプレ巨レス主義は「おっぱい」の好みだったんですね。
GとかHとかの超弩級戦艦がお好きだからなんですね…
ちなみに私が3年くらい前に付き合っていた女性もH級戦艦でした。
大テンプレ巨レス主義ばんじゃーい!
75 :
名無し三等兵 :2011/11/09(水) 19:27:29.63 ID:???
>>74 H級戦艦のスペックを。
全長、最大幅 排水量、主砲門数(口径) 副砲数 速力……
76 :
74 :2011/11/09(水) 20:03:33.01 ID:???
>>75 ワレ手元ニ資料ナシ
観測記憶ニヨリ申告ス
全長…160?
全幅…上甲板95強?喫水幅65強?バルジ90?
排水量…60トン強
艦齢…えーと、当時28かな?
速力…けっこう「イキ足」は早かったです
77 :
GF長官 :2011/11/09(水) 21:15:34.57 ID:???
>>72 ですよねー >倦怠感
一応、今後の見通しとしては、
ジュットランド海戦→青島攻略戦(第一次世界大戦)
八八艦隊→軍縮条約→友鶴・第四艦隊事件(建艦史)
ダメコン→レキシントン沈没(珊瑚海海戦)
そして、ミッドウェー海戦編突入! 何年後になるだろうか・・・
>>73 もう、思わず検索しちゃったじゃないですか!
罰として吉原の翔鶴でおごってもらいますぞ。
>>74 ナ、ナニヲイッテルノカナー?
本職が大艦巨乳主義なんて、とんだ濡れ衣デスヨー
>>75 ジェーン年鑑にのってるかも。
>>76 95・・・だと? 超超超超弩級戦艦ではないか!
78 :
名無し三等兵 :2011/11/09(水) 21:19:43.57 ID:???
>>76 喫水幅65強ですか…
船型はややぽっちゃり型ですなぁ
艦齢もお若く一番油がのっていますなぁ
私の相手は細身の高速船型で
全長164
全幅82-喫水幅-58?バルジ85
排水量…不明
艦齢21年の新型艦でした。高校を出て間がないので超高巡!?
なにしろ装甲板が新しくて艶々でしたよ(笑)
残念ながらもう沈没してしまいましたが…
79 :
74 :2011/11/09(水) 21:38:37.95 ID:???
>>78 新型艦ですか。それは羨ましい。
さぞ取り回しも軽快でしたでしょうな。
本官の場合はやはり重装艦のため転舵にも難儀したものですよ。
でも、排水量がそれなりにあるおかげで「乗り心地」は抜群でしたな。
敵艦に拿捕されちまいましたが…
80 :
GF長官 :2011/11/09(水) 21:49:16.56 ID:???
>>70 の続き
いよいよ両軍の遭遇、巡洋戦艦部隊同士の戦闘に入っていきます。
「要するに、本戦闘は決戦に至らざりしと雖も、緒戦より平行戦、進撃戦、退却戦、
及び乱戦の各種戦闘状況を連続せしめたるものにして、普通の戦闘に於いて、
起こり得るすべての状況を総合したいるものと見るを得べし」
(『ジュットランド海戦における造船関係事項の研究』藤本喜久雄/著)
http://navgunschl2.sakura.ne.jp/tenji/20-fujimoto_jutland.html (48/195)頁
著者の藤本造船大佐(当時)は、「造船の神様」こと平賀譲造船中将と並んで
日本を代表する設計者の一人です。
友鶴事件において重要な人物となりますので、名前を覚えておいて下さい。
81 :
GF長官 :2011/11/09(水) 21:51:27.57 ID:???
>>80 の続き
藤本大佐が指摘する通り、本海戦は水上砲戦のあらゆる要素を含んでいるのですが、
中でもその嚆矢となった”南下戦”は、両軍の巡洋戦艦部隊が正面からがっぷり四つに
組んだ、見ごたえのある大相撲のようなもの。
これ以降の北上戦から主力決戦にかけては、戦力差が大きく、優勢な方が追撃し、
劣勢な方が逃走する一方的な展開となります。
それに対して、この緒戦は兵力もほぼ同数、両指揮官とも逃げる気は毛頭ない。
「その結構な面構えで、よもや私の剣がにぶるものと期待してはおるまいな」
「そうなっては興醒めも甚だしいが、結構、この顔のせいで腰の抜けた女を斬るのは
俺の面目にもかかわるからな。最初の一人が骨のある奴で嬉しいぞ」
「ほう、尋常な勝負を所望であったか。誇り高い英霊と相見えたのは私にとっても幸いだ」
「それでは、いざ・・・!」
82 :
GF長官 :2011/11/09(水) 21:58:20.12 ID:???
[ジュットランド海戦](5月31日1400頃) └┐英戦艦部隊(ジュリコー大将) └┐ ▽→ (B) └┐ └┐英巡戦部隊 ↑ ▽ (ビーティ中将) ▲独巡戦部隊 └→ (A) ┃(ヒッパー中将) ┃ ↑ ▲独戦艦部隊 ┃(シーェア中将) ┃
83 :
GF長官 :2011/11/09(水) 22:08:36.70 ID:???
>>83 の続き
開戦! というわけで、会敵直前の相対位置関係は上記の通り。
ビーティ隊がこのまま進撃を続ければ、ちょうど独艦隊の中間地点に突っ込んで
しまうことになりますね。
By around 14:00, Beatty's ships were proceeding eastward at roughly the same latitude
as Hipper's squadron, which was heading north. Had the courses remained unchanged,
Beatty would have passed between the two German fleets, 40 mi (35 nmi; 64 km) south
of the battlecruisers and 20 mi (17 nmi; 32 km) north of the High Seas Fleet at around 16:30,
possibly trapping his ships just as the German plan envisioned
84 :
GF長官 :2011/11/09(水) 22:09:36.73 ID:???
>>83 の続き
「1400頃までに、ビーティ隊は北海の東方海面に進出し、北上するヒッパー隊と
ほぼ同緯度の海域にいた。もし彼が変針しなければ、英巡戦艦隊は二つの独艦隊
の間を通過することになっていただろう。
1630頃には独巡戦部隊(ヒッパー隊)の南方35浬、独戦艦部隊(シェーア隊)の
北方17浬で両部隊に挟まれる形となり、それはまさに独海軍が仕掛けた罠に陥る
ところだった」
危うし、ビーティ提督!
85 :
名無し三等兵 :2011/11/09(水) 22:35:32.81 ID:???
86 :
名無し三等兵 :2011/11/09(水) 22:38:42.32 ID:???
>>78 これからのテンプレによう
・相手 (大体の形、船型・形式)
・全長(身長)
・全幅(B)82-喫水幅(W)-58?バルジ(H)85
・排水量…(体重)不明
・艦の戦歴(誇張多少よろし)
87 :
名無し三等兵 :2011/11/09(水) 22:44:38.66 ID:???
長門型は細身で足が長いよな だが大和型はずんぐり短足だ・・・
89 :
名無し三等兵 :2011/11/10(木) 00:33:40.51 ID:sf1EDIgD
>>27 ミッドウェーでは日本側は米側の偽電策にひっかかったところもありますよ。
5月15日に視認されたマーシャル沖を西航する米空母はハルゼーの第16機動部隊
にわざわざ日本側に発見されるようニミッツが指示したもの。そのあと、急ぎ
真珠湾に戻るよう命じた。マッカーサーの司令部が「豪州付近を行動中の味方空母と
の交信を装った偽電を盛んに打っていた。ただし、日本側も無線手のくせが違うので
「どうも空母は依然、南西太平洋にいると思われるが、真珠湾に戻った可能性もある」
と見ていた、と戦史叢書にありました。
90 :
名無し三等兵 :2011/11/10(木) 20:01:00.13 ID:???
>>81 長官もご覧になっていましたか…
まさに1対1の一騎打ちですなぁ
91 :
GF長官 :2011/11/10(木) 21:16:56.58 ID:???
>>78- そろそろこのスレもR−18指定かな。
良い子のみんなは、こんなところに出入りしないで、しっかり宿題をしましょう。
>>88 了承セリ 支隊スレも1000までいかなかったか。
時代は大テンプレ巨レス主義のようだ。
>>89 そうだったのか。本職は単純にハワイへの帰還命令の前日に発見された
だけだと考えていましたが、
>わざわざ日本側に発見されるよう
ということは、TF16が無線封止を破って電波を出したということですか?
一刻も早く真珠湾へ帰投して補給整備を行うべき状況に、そんな余裕はないような・・・
>>90 まぁ本職の場合は、にわかなんですがねぇ。
こういう文語調の台詞が出て来る作品が好きなのですよ。
銀英伝とか、十二国記とか、封神演義とか。
92 :
GF長官 :2011/11/10(木) 21:24:22.48 ID:???
93 :
GF長官 :2011/11/10(木) 21:37:51.54 ID:???
[英巡洋戦艦部隊](1415時) ↑<第五戦艦戦隊> △戦艦バーラム(エバントーマス少将) △戦艦ヴァリアント △戦艦ウォースパイト △戦艦マレーヤ ↑<第二巡戦戦隊> △巡戦ニュージーランド(パクナム少将) ↑ △巡戦インディファティガブル (ビーティ中将)巡戦ライオン△ <第一軽巡戦隊>↑ 軽巡ガラティア△ ↑<第一巡戦戦隊> (シンクレア代将) △巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将) △巡戦クイーン・メリー ↑ △巡戦タイガー △水上機母艦 エンガーディン ↑<第三軽巡戦隊> △軽巡ファルマス(ネピーア少将) ↑<第ニ軽巡戦隊> △軽巡サウサンプトン(グッデナフ代将)
94 :
GF長官 :2011/11/10(木) 21:42:24.34 ID:???
95 :
GF長官 :2011/11/10(木) 21:44:42.09 ID:???
[独巡洋戦艦部隊](1415時) ↑ ▲軽巡フランクフルト(ベーディッカー少将) ▲軽巡ピラウ ▲軽巡ヴィースバーデン ▲軽巡エルビング ▲軽巡レーゲンスブルク (ハインリヒ代将) ▲巡戦リュッツオー(ヒッパー中将) ▲巡戦デアフリンガー ▲巡戦ザイドリッツ ▲巡戦モルトケ ▲巡戦フォン・デア・タン [独偵察部隊陣形図](駆逐艦は省略) ↑ ▲軽巡フランクフルト(ベーディッカー少将) ▲軽巡ピラウ ▲軽巡ヴィースバーデン ▲軽巡エルビング ▲軽巡レーゲンスブルク (ハインリヒ代将) ▲巡戦リュッツオー(ヒッパー中将) ▲巡戦デアフリンガー ▲巡戦ザイドリッツ ▲巡戦モルトケ ▲巡戦フォン・デア・タン
96 :
GF長官 :2011/11/10(木) 21:46:27.72 ID:???
おおっと訂正。独艦隊が二倍に増強されてしまった・・・ 正しくはこちら [独巡洋戦艦部隊](1415時) ↑ ▲軽巡フランクフルト(ベーディッカー少将) ▲軽巡ピラウ ▲軽巡ヴィースバーデン ▲軽巡エルビング ▲軽巡レーゲンスブルク (ハインリヒ代将) ▲巡戦リュッツオー(ヒッパー中将) ▲巡戦デアフリンガー ▲巡戦ザイドリッツ ▲巡戦モルトケ ▲巡戦フォン・デア・タン
97 :
GF長官 :2011/11/10(木) 21:52:13.67 ID:???
>>96 の続き
以上により、変針後の相対位置はこのようになりました。
[ジュットランド海戦](1415時)
↑ ↑
英巡戦部隊△(
>>93 ) (
>>96 )▲独巡戦部隊
(ビーティ中将) │ ┃(ヒッパー中将)
│ ┃
└┐ │ ┃
└┐ │ ┃
└┐ │ ┃
(A) ┃
98 :
GF長官 :2011/11/10(木) 21:56:16.63 ID:???
>>97 の続き
なんという偶然か!
両軍は、ほぼ同緯度を同航状態で北上することになったのです。
「史実は仮想戦記よりも奇なり」ですよね。
ここからどのように戦端が開かれるのでしょうか。
前スレで出した軽巡の名前を思い出したかな?
99 :
名無し三等兵 :2011/11/10(木) 23:48:56.84 ID:???
今週は先週よりむしろ面白い。 地味なようで金がかかっている。 出てくる人出てくる人みんな個性的で味がある。 つるべえ息子もそのうち見慣れてくるだろう。 糸子が好きでたまらない人の一人になるんだろう。
>>99 またお前かw
さあ俺と一緒にカーネーションスレに帰るぞ?いいな?
101 :
GF長官 :2011/11/11(金) 21:49:06.02 ID:???
>>99-100 ああ、朝の連ドラの話でしたか。本職も見てますよ〜
しかしなぜ南雲スレに?
102 :
GF長官 :2011/11/11(金) 22:11:58.79 ID:???
>>96 の続き
敵がすぐ隣にいるというのに気付かないとは、これまた戦場の妙でありましょう。
それには例の如く、北海の天候が関係してきます。
「当時、独警戒巡洋艦西翼と英警戒巡洋艦東翼との間すら、尚16浬の距離を
隔てり。彼我両部隊の針路が漸次近接することをもって、早晩必ず戦闘接触を
生ずること畢竟なり」 (『北海海戦史』)
独警戒巡洋艦西翼とは、軽巡エルビング(
>>96 )
英警戒巡洋艦東翼とは、軽巡ガラティア(
>>93 )
両艦の間隔が16浬(30km)だった。
103 :
GF長官 :2011/11/11(金) 22:14:38.75 ID:???
>>102 の続き
通常ならば視認可能距離ですが、当時は雲が低くたれこめ、海上には靄(もや)がかかり、
西北西の風、風力3、視界は6〜12浬(11〜22km)だった。
ちょうどお互いの煤煙がかろうじて見えない間隔で北上していたのです。
ちなみに、旗艦同士の距離は約50浬(93km)なので、航空索敵でも発見できません。
しかし両艦隊の針路は、漸近線の如く徐々に接近する航路をたどっていたので、
いずれ接触する運命にあったのです。
それが何時になるのか。
104 :
GF長官 :2011/11/11(金) 22:16:06.48 ID:???
>>103 の続き
イギリス側にとっては、遅ければ遅い方が良い。
それだけジュリコー本隊(約70浬北方)に近づくから。
逆にドイツ側は早ければ早いほど良い。
(シェーア本隊はヒッパー隊の約60浬南方)
今回、気まぐれな女神さまは、独海軍に微笑んだようです。
「英国巡洋戦艦艦隊が北方に変針せる直後において、極めて些細なる事件により
早期の戦闘接触を生ずるに至りたるは、独艦隊にとりて僥倖なりと言うべし」
さて、”極めて些細なる事件”とは。
105 :
GF長官 :2011/11/11(金) 22:21:52.90 ID:???
明日より帰省しますので、お休みを頂戴します。
今回は家族旅行ということで、両親を連れて安芸の宮島へ行く予定。
ま、本職としては帰りに寄る大和ミュージアムが本命なのですが。
それでは、次回は来週の火曜日に。
[聨合艦隊機密第五番電]
発:GF長官
宛:
>>106 本文:貴官ハ、コレマデノ乗艦経歴(
>>86 )ヲ公開シ、理想ノ「カップサイズ」ヲ提案スベシ
但シGカップハ、本職直率ノ部隊ニシテ、何人モ之ヲ語ルコトハ禁ズ
武運ヲ祈ル
受信 発2F長官 宛 GF長官 本文 内容了解セリ 我従来情感(乗艦)セリ艦ハ下ノ如シ ・艦形細小船形、高速嚮導駆逐艦 ・全長 148m ・全幅 75 喫水幅 52 バルジ(H)78 ・排水量… 45トン ・艦の戦歴 水雷艇の拡張改装型ナリ、小型ニシテ細身ナルモ、潜在力ハ旗艦一式装備ノ就役30年ノ熟練艦ナリ。 我ガ旗艦候補ナリシモ、上位艦隊司令長官ヨリ拒絶サレ、他国海軍ニ譲渡サレリ。。。 艦ハ外見ニアラズ、内面ノ装備ニアリ。 シカシナガラ多国間デノ政治決定ニハ抗シキレザルハ軍ノ運命ナリ。
発 関西根拠地隊 宛 GF長官 ・艦形細小船形、高速軽巡洋艦 ・全長 174m ・全幅 84? 喫水幅 58 バルジ(H)84 ・排水量… 不明 ・艦齢… 25年 ・艦の戦歴 我、交戦地店某府<とおるず>ニテ細身長身型ノ軽巡洋艦ト交戦セリ 敵艦ハ<はいひーる>ナル追加装備ニヨル全長10mノ延長、オヨビ黒色ノ迷彩ヲ確認ス 我、40分ノ交戦ニテ敵艦ノ無力化ヲ企図シ胸部バルジ二火力を集中スルモ 敵艦ノ長脚ト全長ヲ駆使シタ熟練シタ手腕ニヨリ交戦20分ニテ爆沈ス [戦訓] Cカップ侮リガタシ。若年齢長身ノCカップ艦ハ視覚的ニモ魅惑的ナリ。 Gカップノ弾力ニ対シテモ、優レザルトモ劣ラヌモノナリ。
>>108 発 南西方面艦隊司令部 中継2F司令部 宛 関西根拠地隊司令
本文
天佑ヲ確信シ全軍突撃セヨ、コノ機を逃セバ再ビ突入ノ好機ヲ得難シ
めいど湾所在船舶ヲ覆滅セザラズバ、関西失陥及ビ萌一号作戦ノ根幹ハ瓦解スベシ
110 :
GF長官 :2011/11/15(火) 21:00:09.48 ID:???
>>106 ご協力感謝します。
さすがは前衛部隊の指揮官だけあって、軽快な艦艇をお好みのようですな。
>艦ハ外見ニアラズ、内面ノ装備ニアリ。
全く。婦人の外見ばかりに拘泥するのは紳士としてあるまじき行為であって、
女性の価値は中身にあると反省させられる次第であります。
>>107 心情、お察しします。
>>108 なんか無理やり付き合わせてしまったようで、恐縮です。
>全長 174m
もしかして欧米との共同建造艦ですかな。
これに<はいひーる>が加わると、最大仰角でも届かないと思われ。
20分ならまずますの奮闘かと。
>>109 今度、関西に視察に行くとしよう。
発 関西根拠地隊 宛 2F長官 南西方面艦隊司令部 [本文] 返信二謝ス。 我、コレヨリ<めいど>湾ノ秘密倶楽部沖敵艦隊二突撃ス。 敵ハ我ヨリ練度ガ高ク、キワメテ受身ノ戦闘ガ予測サレルモ 誓ッテ戦果ヲ掲グナリ。
112 :
GF長官 :2011/11/15(火) 21:27:29.83 ID:???
ご無沙汰しております。 宮島を訪れたのは初めてでしたが、平日というのに観光客の多さに驚いた次第です。 ガイドさんに聞いた話によると、あの朱の大鳥居は地面に刺さっているわけではなく、 ただ置いてあるだけなんだそうです。よく倒れないもんだな。 閑話休題 厳島神社と言えば、三景艦ですよね。 松島・厳島・橋立の三艦は、当時東洋最強艦だった清国北洋水師の定遠・鎮遠の 30センチ砲に対抗するため、単装の32センチ砲を各艦に一基ずつ塔載している。
113 :
GF長官 :2011/11/15(火) 21:28:42.67 ID:???
114 :
GF長官 :2011/11/15(火) 21:30:24.39 ID:???
>>113 の続き
もうひとつは、呉の大和ミュージアム。
2回目の訪問だったので、目新しいものはありませんでしたが、年末公開の
映画『山本五十六』の予告編が流れていました。
(公式HPのものとは内容が異なります)
一見して、CGの出来は素晴らしいと感激。
戦艦群の複縦陣の場面が出てきましたが、長門先頭だったので開戦前の
訓練風景だったのかも。
他にもミッドウェー上空の戦闘とか、敵機直上急降下ーとか見所たくさん。
115 :
GF長官 :2011/11/15(火) 21:31:41.38 ID:???
>>114 の続き
南雲長官役の中原丈雄氏は一瞬だけ登場。
一種軍装に双眼鏡を手にしていたので、ハワイへ向かう赤城艦橋かと。
ただ監修が半藤一利氏らしいので、「ミッドウェーの南雲司令部は集団催眠
にかかっていた」みたいになりそうで、ちょっと不安。
とにかく公開が楽しみですね。
116 :
GF長官 :2011/11/15(火) 21:33:11.49 ID:???
>>111 ちょw 抜け駆けは許しませんぞ。
「従兵、今から関西へ発つ。一式陸攻を用意させろ!」
117 :
GF長官 :2011/11/15(火) 21:43:26.77 ID:???
>>104 の続き
些細な出来事とは、一隻の民間船により演出された。
両艦隊のちょうど中間点に、デンマーク船籍の汽船(N J Fjord)が現れたのです。
まず独軽巡エルビングがこれを発見し、臨検のため駆逐艦2隻(B109、B110)
を派遣した。
118 :
GF長官 :2011/11/15(火) 21:49:26.45 ID:???
[ジュットランド海戦](1420時) N.J.フィヨルド ☆ ←┐(B109、B110) ↑ └▲▲駆逐艦 ↑ 英巡戦部隊△ ▲軽巡エルビング ▲独巡戦部隊 (ビーティ中将)│ └─ ┃(ヒッパー中将) │ ┃
>>116 97式艦攻で、部下に操縦させて、二日酔いのまま岩国に行った淵田さんが居ますね<呼び出された
120 :
GF長官 :2011/11/15(火) 22:05:20.17 ID:???
>>118 の続き
ここで臨検について、少し確認しておきますと、
「戦時国際法では、公海において交戦国軍艦は、(中立国船舶を含む)いかなる船籍の
商船にも停船を命じ、臨検をおこない、交戦国保有の、もしくは交戦国仕向けの戦時
禁制品を没収できる。
その場合、船体について抑留.撃沈することはもちろん、乗組員について拘束することも
可能である。戦時禁制品については私有財産でも戦時利得とすることができ、この点で
略奪を禁じている陸戦規定とは異なる。その他の中立国財産については戦争終了後、
金銭で補償すれば十分である」
http://ww1.m78.com/sib/hoto%20battle.html
121 :
GF長官 :2011/11/15(火) 22:07:01.80 ID:???
122 :
GF長官 :2011/11/15(火) 22:07:52.23 ID:???
>>121 の続き
「中立国の船舶は、敵が偵察用に偽装している場合もあるので、行き会えば必ず
臨検しなければならない。
しかもジュリコー長官は、そのために幾度か全艦隊の速力を落とさせた。
そうしないと、臨検する駆逐艦は艦隊に追いつくために全速力で走らなければ
ならず、そうでなくとも十分とはいえない燃料が枯渇してしまう恐れがあるからだ」
(『ユトランド大海戦』)
今回の独艦隊の行動も、その通例に従ったものと言えます。
>>116 抜いたらカケるものではないのですか!?
124 :
GF長官 :2011/11/16(水) 21:09:35.17 ID:???
>>119 飲酒操縦はいけませんからね。「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」
>>123 どこに!? ・・・じゃなくて、貴官は廊下に立ってなさい。
125 :
GF長官 :2011/11/16(水) 21:50:41.05 ID:???
126 :
GF長官 :2011/11/16(水) 21:52:38.82 ID:???
>>125 の続き
指揮官に選ばれたのが、フェリクス・フォン・ルックナー少佐。
各国語に堪能で、現役士官で帆船の熟達者は彼しかいなかったのがその理由
ですが、大西洋・太平洋を股にかけ、224日間に14隻の貨物船を撃沈、
「海の魔王」と畏怖された。
ところが一方では、敵船を沈める際には乗員からペットにいたるまで残らず収容し、
作戦期間中、一人の死傷者も出さず捕虜も丁重に扱ったことから、敵からも尊敬
され、「偉大なる人道戦士」としてローマ法王から叙勲を受けている。
127 :
GF長官 :2011/11/16(水) 21:56:17.26 ID:???
>>126 の続き
1916年12月21日、ゼーアドラー出港。
ジュットランド海戦以降、英海軍は北海の封鎖網を強化しており、その監視の目
から逃れることは至難の業。案の定、英哨戒艦に発見されて臨検を受けます。
乗り込んできた英海軍士官に、ニセの積荷証明書や航海日誌を見せる。
この航海日誌は、ノルウェーの木材輸送船マレタ号のもので、なんとルックナー
自身が出港前に、コペンハーゲン港に停泊中の同船から盗み出したものだった。
128 :
GF長官 :2011/11/16(水) 21:57:13.42 ID:???
>>127 の続き
更に手の込んだ芝居が演出され、
「船長室では”秘密戦闘員”が迎えた。小柄な部下が変装した”ルックナー夫人”だ。
金髪のカツラにドレス、ノルウェー語ができないのを隠すため虫歯で頬がはれている
ことにして、口に綿をつめこみ、女っぽい仕草で痛そうに頬を押さえている。
ノルウェー船長には妻同伴が多いことを利用したものだ。名演技をすっかり信用した
敵士官は早々に引き揚げた」 (『ミリタリークラシックス(5)』)
見てみた・・くはないな。
きっと出港前から猛練習を重ねた成果でしょう。
タテタテタテ、ヨコヨコヨコや〜!
130 :
GF長官 :2011/11/17(木) 21:06:15.54 ID:???
131 :
GF長官 :2011/11/17(木) 21:58:03.52 ID:???
>>128 の続き
なんとか無事に大西洋へ進出したゼーアドラーは、早速行動を開始した。
その手際は、実にあざやかなものでして、
「獲物を発見すると、マストの中立国旗をドイツ国旗に替えCID旗(停まれ、
然らずんば砲撃せんの意)を掲揚、従わなければ威嚇射撃。
停船すると直ちに士官が乗り移り、乗員・乗客をゼーアドラーへ移乗。
完了すれば爆薬を仕掛けて沈める。
船が見つからない時は、撹乱戦術。
”SOS、SOS、独潜水艦・・・”まで打電してプッツリ切る。
他船とすれ違うときは、メガホンで”潜水艦警報が出ているぞお!”とニセの
情報を流す。
こうして出港を見合わせる船が激増し、海上保険料は急騰した」
132 :
GF長官 :2011/11/17(木) 22:00:00.56 ID:???
>>131 の続き
通商破壊は何も敵船を拿捕し、沈めることだけが仕事ではない。
船団が港にくぎづけになれば、それも立派な通商破壊の任務達成です。
どうも軍板には「撃沈(完全喪失)以外は戦果として認めん!」と、かたくなな方が
いらっしゃるようで、真珠湾攻撃でも「米戦艦を沈めたといっても、後半に復旧して
いるから意味ない」とか。
浮揚から真珠湾で仮修理、西海岸へ回航して本格修理(大改装)。
これにどれだけの手間や労力、時間を要するでしょうか。
その間の作戦行動は阻害されるし、新鋭艦の建造や損傷艦の修理を制約することに
つながるのでは。
133 :
GF長官 :2011/11/17(木) 22:01:18.29 ID:???
>>132 の続き
真珠湾で完全喪失した米戦艦は2隻。
アリゾナは現在も記念艦として有名ですが、もうひとつがオクラホマです。
オクラホマも転覆していましたが、最初から諦めたわけではなく、浮揚準備だけに
一年以上も費やし、1943年3月から8ヶ月かけてサルベージ作業が実施され、
乾ドック入りまで進んだが、損傷が激しく修理を断念。1944年11月に除籍。
これらも「戦果」として認められないものでしょうかねぇ。
134 :
GF長官 :2011/11/17(木) 22:05:27.56 ID:???
>>133 の続き
さて、1917年4月にはホーン岬を通過して太平洋を入ったゼーアドラー。
さらに戦果を拡大していったが、不幸にも8月2日海底火山噴火による大津波に遭い、
ソシエテ諸島のモピリア島で座礁した。
ルックナー少佐以下6人は救命ボートで脱出し、フィジー諸島までたどり着いたが、
ついにワカヤ島でイギリスの守備隊に逮捕され、そのまま終戦を迎えます。
「この間、日英同盟に基づいて洋上警備中の日本海軍第三特務艦隊がワカヤ島
を訪れた。司令官・山路一善少将は、旗艦筑摩(初代)にルックナーを招待した。
潮風で色あせた軍服姿の”海の魔王”を、日本側は登舷礼で迎えた」
135 :
GF長官 :2011/11/17(木) 22:06:17.94 ID:???
>>132 野球やサッカーで言う所の、何らかの事情で欠場みたいなもんだな
病気しましたでも、国際試合行ってましたでも、うっかり遊んでましたでも理由は何でも良いけど、「その時、戦力として成り立たない」事には変わらないからな
「欠場したとしてもシーズン後半に復帰する。死なない限りいずれ復帰するんだから関係無いね」という人はまず居ないけど、米海軍に限って何故かそう言われない場合が確かにあるな
不思議だな
>>133 戦後解体しようと引っ張り出したら西海岸への曳航中に沈んだな
世艦の米戦艦史によると建造中にも火災事故を起こした運の悪い艦だったようで
138 :
GF長官 :2011/11/18(金) 22:09:49.54 ID:???
>>136 そうなんですよねぇ。
勝っても負けても叩かれる南雲提督は、ある意味貴重な存在なのかも。
>>137 陸奥(日)、シャルンホルスト(独)と組んでアイドルデビューできるかな。>不幸戦艦娘。
139 :
GF長官 :2011/11/18(金) 23:03:03.17 ID:???
>>135 の続き
このような女装・・・もとい仮装巡洋艦は我が帝国海軍にもありました。
特設巡洋艦報国丸
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%B1%E5%9B%BD%E4%B8%B8_ (%E7%89%B9%E8%A8%AD%E5%B7%A1%E6%B4%8B%E8%89%A6)
商船改装艦といえば、隼鷹に代表される空母がまず思い浮かびますが、
大正初期より大阪商船はアフリカ航路に5隻の客船を就航させていた。
(はわい丸、まにら丸、あふりか丸、あらびあ丸、ありぞな丸)
神戸を出発し、シンガポール、コロンボを経てケニアのモンバサ、南アフリカの
ケープタウン、更に南米のリオデジャネイロまで往復する長大な航路だった。
140 :
GF長官 :2011/11/18(金) 23:04:01.33 ID:???
>>139 の続き
昭和期に入り、老朽化したこれらの代替船として発注されたのが報国丸級3隻
(報国丸、愛国丸、護国丸)
1万総トン超、21ノットの優秀船で、政府の援助により建造された。
一番船報国丸は昭和15年6月に竣工したが、アフリカ航路を往復したのは
一度きりで、翌16年8月に海軍籍へ編入。17年4月よりインド洋での通商破壊
作戦に入った。
141 :
GF長官 :2011/11/18(金) 23:05:16.93 ID:???
>>140 の続き
航海中は客船になりすますのだから、乗客が男ばかりというわけにもいかない。
敵の目をごまかすためには、婦人客がぜひとも必要になる。
となれば、もうお分かりですよね・・・女装するしかありません。
報国丸の訓練風景には、
「敵船発見、右40度・距離2万、非番直員女装用意」と下令されるや、
華奢で小柄な兵員がおしろいを塗って女装完了、
甲板上を日傘をさしながら、しゃなりしゃなりと歩いて、敵船に手を振って油断させる。
142 :
GF長官 :2011/11/18(金) 23:16:25.02 ID:???
>>141 の続き
・・・想像したくもありませんなぁ。
ただゼーアドラーとは異なり、実戦で使ったかどうかは不明の模様。
報国丸は昭和17年11月11日、インド洋上でオランダのタンカーを発見し、拘束しようと
試みるも、反撃にあって命中弾により塔載魚雷が誘爆沈没してしまいます。
救出された生存者の中には”何か”に目覚めてしまい、復員後に歌舞伎町でお店を出す人
もあったが、それはまた別の話である、なんちてな。
143 :
GF長官 :2011/11/19(土) 18:50:13.92 ID:???
144 :
GF長官 :2011/11/19(土) 18:56:31.64 ID:???
>>143 の続き
続いて逃走する済遠を追撃していたところ、一隻の輸送船に遭遇。これが高陞号だった。
坪井少将は高陞号の処置を三番艦浪速に任せ、自身は旗艦吉野と秋津洲を率いて、
済遠追撃を続行した。
この巡洋艦浪速の艦長こそ、のちの聨合艦隊司令長官・東郷平八郎大佐(当時)だった。
浪速はまず高陞号を停船させ、臨検のため分隊長・人見善五郎大尉を派遣。
その結果、以下のことが判明した。
「本船は英国ロンドン所在インドシナ汽船会社代理店、恰和洋行(ジャーディン・マセソン・
カンパニー)の所有船、高陞号にして、清国政府に雇用され、清兵1100名、大砲14門、
その他の武器を太沽より牙山に運送するもので、船長にわが艦に随航することを命じた
ところ、船長はこれを承諾した」
(註)太沽は北京の南東150km、渤海湾沿岸の港(天津近郊)
牙山は京城(ソウル)の南80km、半島西沿岸の港
145 :
GF長官 :2011/11/19(土) 18:57:58.30 ID:???
>>144 の続き
東郷艦長は「錨をあげよ。猶予してはならない」と信号旗をあげた。
ところが高陞号より、「重要なことがあるので語し合いたい。再度端艇をおくれ」と信号。
人見大尉が再度向かうと、船長以下英国人の船員が清国兵に脅迫されていることが
分かった。つまり「日本軍の命令に従ったら皆殺しだ」というわけですね。
相も変わらず、支那は法治国家とは無縁のところですなぁ。
その後、押し問答が続き、「我々を見逃してくれ。出発港である太沽に戻る
ということで手を打とうじゃないか」と提案されますが、東郷艦長はこれを拒否。
「船を見捨てて脱出しろ」と信号するが、清国兵が見逃すはずがない。
熟考の末、彼が下した決断とは・・・
「砲撃により、高陞号を撃沈します」
>>145 当時の清国軍=郷軍の連合=>軍閥連合 みたいなもんだから、そういう言い方は無いと思います。
147 :
GF長官 :2011/11/21(月) 21:13:38.52 ID:???
>>146 いえいえ、豊島沖海戦でも済遠は白旗を掲げながら、日本側が砲撃を中止すると、
増速して逃走するというような姑息な手を弄していますよ。
白旗が何を意味するか、知った上での行動ですから。
満州の馬賊といえども、最低限守るべきルールは存在するでしょう。
「日本兵の白旗による欺瞞は、ニューギニア戦線でもよく見られた行動である。
20対1、50対1の状況になった時、敵を倒すためには手段を選ばずとうい考え方は、
太平洋戦線の将兵に浸透していた。
しかし白旗は戦闘放棄の意思表示であり、これは戦争以前の問題である。
148 :
GF長官 :2011/11/21(月) 21:15:02.60 ID:???
>>147 の続き
殺されるまでも一矢を報いようという闘志は尊重すべきである。
しかしどんな事態になっても、人間にはしてはならないことがなければならない。
卑怯を忌む観念は戦国武士にも、ヤクザの中にすらあるのだ」 (『レイテ戦記』)
うちの会社でも、昨年上海に工場を建てましたが、なかなか操業許可が下りずに
困っていたところ、現地の地方役人に”袖の下”を使ったら、あっさり通ったそうです。
なんでも、向こうでは下級官僚の方が稼ぎが良いそうですね。
出世して中央に行くと、業者と接する機会が少なくなるので、「副収入」が減るのだとか。
今も昔も、人治国家ですなw
149 :
GF長官 :2011/11/21(月) 21:44:05.97 ID:???
>>145 の続き
当時はまだ、日英同盟の締結前であり、英国は中立国に過ぎません。
英国船を公海上で沈めて、もしも敵対するようなことになったら・・・
世界最強のロイヤルネイビーを相手に、弱小日本海軍では勝負にならない。
アドミラル・トーゴーには、どんな勝算があったのだろうか。
それはさておき、砲撃開始前、浪速から高陞号に向けて1本の魚雷が発射された。
これは水雷長の具申によるもので、
「どうせ沈めるんだったら、砲撃する前に試しに使わせてください」と。
当時の魚雷の射程は、300メートル(!)
高陞号までの距離は900メートルだったが、遠距離用に調整して発射。
日本海軍史上、初の魚雷実戦使用でした。
150 :
GF長官 :2011/11/21(月) 21:45:38.77 ID:???
>>149 の続き
双方とも停船しているので、的速とか方位角とか、面倒な計算は必要ない。
外すことなんて有り得ないはずでしたが、結果は意外なことに・・・
発射された魚雷は途中で速力が落ち、高陞号まで届かず、海面に浮かんでしまった。
後に帝国海軍が漸減邀撃作戦の切り札として、猛訓練によって磨き上げた水雷夜戦も、
その事始めは、なんとも情けない結末だったのです。
ただもともと射程外から発射したのだから、ある程度は仕方ないかもしれませんね。
実はジュットランド海戦でも、似たようなことが生じます。
「なに! 非敵側から雷跡・・・だと?」
151 :
GF長官 :2011/11/21(月) 21:47:27.77 ID:???
>>150 の続き
魚雷攻撃の失敗を受けて、東郷艦長は砲撃開始を下令。
こちらは外すわけがない。900メートルだから直接照準の水平射撃ですね。
たちまち命中弾により、高陞号は沈没。
砲撃と同時に浪速はカッターを降ろし、英国船員の救助に向かった。
船長以下、士官全員の救助を完了。
この時、さきほど発射した魚雷が浮いていたので、ついでに回収。
なにしろ「魚雷1本で家が建つ」と言われるほどの高級品ですからねぇ。
清国兵1000余名は、海の藻屑となった。
半島での戦いも日本側に有利に展開し、7月30日、陸軍は牙山攻略に成功した。
これにて一件落着、めでたしめでたし・・・とはならなかったのです。
152 :
GF長官 :2011/11/22(火) 21:36:41.74 ID:???
>>151 の続き
この事件が報じられるや、英国世論は激昂した。
「極東の島国が大英帝国の船を沈めるとは何事か」
「文明の遅れたアジア人の野蛮な海賊行為を許すまじ」
まぁ海賊の末裔みたいな国民に、とやかく言われる筋合いは無いですがねぇ。
当時ワイドショーがあったら、格好のネタになっていたことでしょう。
民衆やゴシップ誌の反応はさておき、英国政府が問題としたのは、
「(英国船籍の)高陞号が撃沈されたこと」ではなかった。
153 :
GF長官 :2011/11/22(火) 21:38:43.12 ID:???
>>152 の続き
なぜなら、戦時国際法には、
>公海において交戦国軍艦は、(中立国船舶を含む)いかなる船籍の商船にも停船を命じ、
>臨検をおこない、交戦国保有の、もしくは交戦国仕向けの戦時禁制品を没収できる。
>その場合、船体について抑留.撃沈することはもちろん、乗組員について拘束することも
>可能である。(
>>120 )
故に、交戦国軍艦(日本海軍の巡洋艦浪速)が、中立国船舶(高陞号)に停船を命じ、
臨検を行い、撃沈したこと自体は、何ら問題はありません。
議論の対象となったのは、「この事件が”戦争中”の出来事か否か」。
戦時国際法とあるように、上記の規定は平時には適用されない。
ゲーベン追跡戦でも、英独両艦隊が最初遭遇した時に発砲しなかったのは、
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1276688293/555 宣戦布告前だったからです。
154 :
GF長官 :2011/11/22(火) 21:40:04.26 ID:???
>>153 の続き
では日清戦争の宣戦布告はいつだったのか。
我が国では、天皇陛下の詔勅をもって宣戦の証とする慣例になっている。
これは日露戦争、第一次大戦、太平洋戦争でも同様。
日清の戦役では、
「天佑ヲ保全シ万世一系ノ皇祚ヲ践メル大日本帝国皇帝ハ、忠実勇武ナル汝有衆ニ示ス
朕茲ニ清国ニ対シテ戦ヲ宣ス、朕カ百僚有司ハ宜ク朕カ意ヲ体シ、陸上ニ海面ニ清国ニ
対シテ交戦ノ事ニ従ヒ、以テ国家ノ目的ヲ達スルニ努力スヘシ」
(『清国ニ対スル宣戦ノ詔勅』)
この勅語が下されたのは、8月1日。
高陞号事件は7月25日だから・・・あれ?開戦前だ。
こ、これは不味いのでは。もしかして国際法違反になるんじゃ・・・
155 :
GF長官 :2011/11/23(水) 21:36:56.53 ID:???
>>154 の続き
実はこれより前、7月19日に日本政府より清国に対して「最後通牒」が通告されていた。
回答期限は7月24日。
よって高陞号事件の起きた7月25日は、すでに期限切れであり、戦闘が開始されても
問題はないと言える。
日露戦争でも宣戦布告は明治37年2月10日だが、その前日に仁川沖海戦が勃発している。
当時は、宣戦布告が絶対条件ではなかったようですね。
ただし全世界に向けて発表される宣戦布告とは異なり、最後通牒は当事国が公表しない限り
第三国には分かりません。
そのあたりは解釈の分かれるところですが、ここでも強力な援軍が現れました。
しかも英国内からです。
156 :
GF長官 :2011/11/23(水) 21:38:09.01 ID:???
>>155 の続き
高陞号事件から1週間後の8月1日、英タイムズ紙に論評が掲載された。
著者はケンブリッジ大学のウエストレーク教授。
ウエストレーク論文
http://ww1.m78.com/sib/westlake.html 「すなわち、戦地において局外中立国民が軍事行為に参画すれば、その敵対国(団体)に
いかなる危害を加えられても、母国と係争国双方に損害賠償を請求できない。
また軍事行為は実体であって、係争国の宣言によらない」
157 :
GF長官 :2011/11/23(水) 21:39:32.71 ID:???
>>156 の続き
同じく6日には、国際公法の権威、イギリスのホーランド博士も同紙に寄稿した。
「高陞号の沈没したのは戦争が開始されたあとである。戦争というものはあらかじめ
宣言せず始めても、少しも違法ではない。これは英米の法廷で幾度も審理され確定
している。
高陞号の船員は初め戦争が起こったことを知らなかったに違いない。だが、日本の
士官が船に乗り込んできたときこれを知ったとみなさざるをえない。このとき英国旗を
かかげていたか否かは重要ではない。
日本水兵が乗船し捕獲することは不可能と認められるので、日本の(浪速)艦長が、
いかなる暴力を用いようとも、それは艦長の職権である。また沈没後に救助された
船員は規則通り自由になることができたので、この点でも国際法に背馳していない。
それゆえ日本政府が英国に謝罪する義務は生じない」
158 :
GF長官 :2011/11/23(水) 21:40:18.56 ID:???
>>157 の続き
東郷艦長は英国留学中に国際法について深く学んでおり、このような事態においても
適切に対処できたというのが通説ですが、
ナポレオン戦争におけるレベッカ号、南北戦争におけるハート号など、類似の事例は
多く存在し、当時の海軍士官にとっては”常識の範疇”だったとも言われます。
かくして英国世論は一気に沈静化した。
まぁ、これが法治国家というものでしょう。
しかしながら、一転関係が冷却化すると、パネイ号事件の様に惨状になったりするから分からないものである。 つうかGF長官、ひいきのひいき倒しはいけませんよ。昭和天皇は戦後の英国訪問の時 退役軍人から背を向けられていますけど、そういうこともある訳ですから。 なにやら、驕り症候群を感じますよ。
山本五十六長官も、険悪化したワシントン条約後のロンドン会議(第二回)で 英国の情勢について天皇に奉答しております。 「英国は、むしろ我が国に同情的であり、広く流布されている様な 英国米国が結託して帝国の防衛に齟齬をきたしめん陰謀なるものは 全く存在しないのでありまして、今後も英国、及び米国との関係を密にし(ry」 敵機直上急降下は、前衛では防ぐことかなわず。 GF司令部のフレキシブルでジェントルマンシップな思考により担保されるとここに意見具申。
無論、一個人の私的な世界感や他国への感情は、まったく容喙する所ではありません。 それが、ネイヴィー魂では無いでしょうか?
復旧急げ
問題なし、昨日の板落ち余波を食らった模様 でも関係ない鯖にある様な気がするのだが<軍板
>>163 toki鯖にあるもんだから模型板やら鉄道各板共々やられてる
>>158-159 その手のモノを歴史的事件として政治的に利用するかどうかは、その時の国際&国内情勢次第でしょう。
ぶっちゃけ国家体制を問わず、古今東西不変の事象かと。
状況は違いますけど、英海軍もアルトマルク号事件とか起こしてますし。
と、ほぼ毎日外国船舶の臨検(任意というか国際慣習としての入港尋問、船内検査)を行っていた私が言って見ます。
ところで、
>>145 >船長以下英国人の船員が清国兵に脅迫されていることが分かった。
これはこれで、交戦国の一方としての“正当な権利”の可能性がありませんかね?
本船の傭船契約内容と当時の国際法、海事法令、慣習が不明ですけど、
仮に英国人船長が清国指揮官(軍人)の指揮下にあるとしたならば、
「正当な命令」であり英国人船長はそれに従う「義務」があるのではないかなと。
純粋に軍事面のみを考察するならば、
「この時の清国指揮官の判断は作戦・戦術的に妥当だったか否か」
じゃないですかね?
例えば、時間稼ぎを行えば清国艦隊が救援に現れる可能性があったのか?とかです。
それに軍隊という組織は、なんら抵抗せずに無力化されることが許されますかね?
抵抗は無意味と潔く降伏することは、ある意味で利敵行為ですし。
日露戦争では、ウラジオ艦隊に襲撃された日本陸軍輸送船が降伏せずに絶望的な小銃反撃を行ってます。
167 :
GF長官 :2011/11/26(土) 18:22:33.05 ID:???
>>159 - そうですね。
法治国家といえども、個人の思想や感情を統制できるわけではありませんし。
もし逆の立場なら、日本国民はどう反応しただろうかとふと思った次第です。
>>162 - なんか書き込めないと思ったら鯖落ちでしたか。
ダメコン班の奮闘に感状を。
168 :
GF長官 :2011/11/26(土) 18:23:52.03 ID:???
>>165 も、もしかして女装の経験も・・・?
>と、ほぼ毎日外国船舶の臨検を行っていた私が言って見ます。
あ、臨検する方だったか。
>>166 ご意見感謝します。まぁ、ほどほどにしておきたいと思いますね。
国際法云々を言い出すと、無差別爆撃がどうのこうのとか話がややこしくなる気が・・・
>例えば、時間稼ぎを行えば清国艦隊が救援に現れる可能性があったのか?とかです。
これは無いと思います。
本編では省略しましたが、高陞号の護衛として巡洋艦操江が随伴していましたが、
真っ先に逃げ出してしまいましたのでw
169 :
GF長官 :2011/11/26(土) 18:33:25.12 ID:???
>>158 の続き
それでは北海に戻ります。
独軽巡エルビングが発見した、デンマーク船籍の汽船「N.J.フィヨルド」は、
仮装巡洋艦でもなければ、陸兵を輸送していたわけでもない。
ましてや、乗員が女装(ry
ただの貨物船でした。
まぁ北海を航行する以上、臨検は避けられず、乗員たちも慣れっこになっていた
のではないかと。
170 :
GF長官 :2011/11/26(土) 18:34:45.85 ID:???
>>169 の続き
いつも通り、指示に従って停船し、書類等を揃え、臨検を受ける準備を整えて
待っていたのでしょうが、結局この臨検は実現しませんでした。
エルビングがN.J.フィヨルドを見つけたのと同様に、西側を北上していた
英艦隊警戒艦の最右翼・軽巡ガラティア(
>>93 )もこれを発見し、臨検に向かった。
171 :
GF長官 :2011/11/26(土) 18:39:32.97 ID:???
[ジュットランド海戦](1420時) N.J.フィヨルド ☆ ┌→ ←┓(B109、B110) ↑ 軽巡ガラティア△ ┗▲▲駆逐艦 ↑ 英巡戦部隊△ 軽巡フェートン△ ▲軽巡エルビング ▲独巡戦部隊 (ビーティ中将)│ ─┘ ┗━ ┃(ヒッパー中将) │ ┃
172 :
GF長官 :2011/11/26(土) 18:46:02.06 ID:???
>>171 の続き
期せずして、一隻の貨物船が戦端を開く”導火線”となったわけですね。
英第一軽巡戦隊司令官シンクレア代将は、自ら旗艦ガラティアと僚艦フェートンを
率いて、中立国船の方へ向かった。
そして、互いにその向こうから接近してくる敵艦を発見したのです。
直ちに無線封止を解除、史上最大の艦隊決戦の幕開けを告げる鏑矢を放った。
「敵艦見ユー」
173 :
GF長官 :2011/11/27(日) 19:01:48.39 ID:???
テンプレ用資料 3.ウェーク島攻略支援(昭和16年12月21日〜23日) [参加空母]2隻 増援部隊(阿部弘毅少将) 第二航空戦隊(山口多聞少将)空母「蒼龍」「飛龍」 [索敵計画]実施せず
174 :
GF長官 :2011/11/27(日) 19:02:45.12 ID:???
(註1)機動部隊は対潜哨戒を実施(日出0429・日没1529) 蒼龍飛行機隊戦闘行動調書(1)【 レファレンスコード 】C08051578600 (28/50)頁 12月22日 第一直 0430発0740着(九九艦爆4機) 第ニ直 1000発1430着(九九艦爆4機) 結果は敵を見ず。 ※収容時に1機が母艦付近に着水(搭乗員は救助) 12月23日 第一直 0415発0800着(九九艦爆4機) 第ニ直 1000発1230着(九九艦爆4機) 結果は敵を見ず。
175 :
GF長官 :2011/11/27(日) 19:03:21.36 ID:???
飛龍飛行機隊戦闘行動調書(1)【 レファレンスコード 】C08051579100 (21/51)頁 12月22日 第一直 0720発1010着(九九艦爆4機) 第ニ直 1205発1455着(九九艦爆3機) 結果は敵を見ず。 12月23日 第一直 0600発0855着(九九艦爆2機) 第ニ直 0730発1015着(九九艦爆4機) 第三直 1235発1505着(九九艦爆4機) 結果は敵を見ず。
176 :
GF長官 :2011/11/27(日) 19:04:31.35 ID:???
(註2)基地航空隊は日施哨戒を行っている (『戦史叢書(38)中部太平洋方面海軍作戦(1)』付表第二「南洋部隊航空部隊作戦経過表」) 12月21日 千歳空(陸攻1機)ルオット島発(クエゼリン環礁) 敵を見ず 横濱空(大艇8機)ウォッゼ島発(ウォッゼ環礁) 敵を見ず 12月22日 千歳空(陸攻2機)ルオット島発 敵を見ず 横濱空(大艇7機)ウォッゼ島発 6機 敵を見ず イミエジ島発(ヤルート環礁) 1機 敵を見ず 12月23日 千歳空(陸攻5機)ルオット島発 敵を見ず 横濱空(大艇) 実施せず ※発着時刻、進出距離等は記載無し
意外かも思えるかもしれませんが、日本もちゃんとやっていたのです。 実の処、米国も索敵とか哨戒という分野では日本と同じく苦手だったと言われています
>>167 >もし逆の立場なら、日本国民はどう反応しただろうかとふと思った次第です。
横レスですが、浅間丸事件がありますよ。
国内世論は英側を激しく非難し、最終的に日英双方が政治的に妥協してます。
ですから
>>165 で
>その時の国際&国内情勢次第でしょう
と書いたのです。
179 :
GF長官 :2011/11/28(月) 21:13:19.20 ID:???
>>177 ま、日施哨戒は退屈な任務だと思いますけどねぇ。
さて、われらが多聞丸は、ウェーク島空襲中に米空母が出現し、「不意の横槍」を
突かれないよう対策を講じていたのだろうか。
これを聞いた草鹿参謀長は「索敵に慎重さが欠けている」と憤慨したに違いない。
なにしろ二段索敵が「標準」のはずなのに、一段索敵どころか、索敵自体を実施
しなかったのだから、敵をなめきっていたとしか思えませんな。
180 :
GF長官 :2011/11/28(月) 21:21:33.43 ID:???
>>178 まぁ、そうですね。
本職が知りたかったのは、浅間丸事件が起きた時、戦時国際法からみて
正当な行為だったかを冷静に分析する学者なり報道なりがあったのか、です。
こういう時、言論界が世論をあおるのは、どこの国でも同じだと思いますので。
>>168 >も、もしかして女装の経験も・・・?
変装はしますよ。
>あ、臨検する方だったか。
税関という組織です。
業務の一つとして密輸取締があり、港湾区域やその沿岸等で巡回、張り込み、尾行、情報の収集と分析とかも行います。
これを哨戒、索敵、触接に置き換えれば、軍事行動の大変さはある程度想像できます。
通信手段として無線を用いてますから、その不確実性も経験してます。
張り込みに関していえば、2名以上で監視しているのにとんでもないものを見落としていて、
録画ビデオを再生して愕然とするなんてこともありますよ。
人間の認識能力や判断能力はいい加減なものだと痛感しますね。
182 :
GF長官 :2011/11/28(月) 21:48:46.86 ID:???
>>172 の続き
両軍の敵発見電を確認しておきます。
まずイギリス側は、
発:軽巡ガラティア(シンクレア代将)
宛:巡戦ライオン(ビーティ中将)
本文:敵ラシキ巡洋艦2隻、東南東ニ見ユ
「巡洋艦2隻」とは、独駆逐艦B109とB110のこと。
駆逐艦を巡洋艦と誤認するのは、航空索敵でも日常茶飯事ですね。
前線では、極度の緊張感から敵が実際より大きく見えてしまうものなのでしょう。
183 :
GF長官 :2011/11/28(月) 21:50:56.00 ID:???
>>182 の続き
「射撃指揮所にいた私は、観測眼鏡をとおして敵艦隊を凝視していた。
そしてふと思い出した。開戦前にキールを表敬訪問した時の彼らの堂々たる姿である。
今、眼前に見る同じ巡洋戦艦は、あの時より何故か大きく強そうに見えるのだ」
独巡洋戦艦デアフリンガーの砲術長フォン・ハーゼ少佐の手記は、本海戦を語る際に
欠かせないものですが、彼の告白からもそれが伝わってきますね。
それと、第一電はやはり「敵ラシキ」になってしまうのかも。
184 :
GF長官 :2011/11/28(月) 21:51:57.28 ID:???
大豪院邪鬼ですねわかります。
186 :
GF長官 :2011/11/28(月) 21:58:11.05 ID:???
>>184 の続き
打電後、双方の軽巡はそのまま砲撃戦に移った。
[ジュットランド海戦](1422時)
↑ ┏━━━━━━━
軽巡ガラティア△ N.J.フィヨルド ▼駆逐艦B110
軽巡フェートン△ ☆ ▼駆逐艦B109
│ ↓ ▼軽巡エルビング
│ ↓
───────┘
>>168 >まぁ、ほどほどにしておきたいと思いますね。
>国際法云々を言い出すと
これを先に振ったのは長官でしょうが(苦笑)
>高陞号の護衛として巡洋艦操江が随伴していましたが、
>真っ先に逃げ出してしまいましたのでw
その情勢判断は、後知恵と根拠に乏しい楽観的観測が混じっていませんか?
当時の日本側(第一遊撃隊)は、そんな敵側の意図(内情)を即座に見抜けましたかね?
それにこの時点では、日清ともに敵主力の動向は把握出来てなかったと思いますが。
実は近海に北洋水師の主力なり有力部隊が存在していて、
操江なり済遠が通報艦よろしく敵の新手を引き連れてきたら、第一遊撃隊は危機に陥ると思いますよ。
ジュットランド海戦の会敵端緒と似通ったものになる可能性もありかと。
あと長官がよく言っている「その立場に成り切る」ですが、
私が高陞号上の清国陸軍指揮官なら、可能な限り時間稼ぎを行いますよ。
清国海軍の状況を知っている知らないに関係なく。
最終的に降伏なり抵抗するにしても、これ以上状況は悪くなりませんからね。
むしろ時間を稼げた分だけ「その間、日本側の行動を拘束できた」という、ささやかな“戦果”になりますんで。
ちなみに“イメージの悪く感じられる”高陞号の清国陸兵ですが、
二度に渡る日本側臨検隊に危害を加えたり拘束して人質にしたりしてませんね。
結局英国人船長も殺害してませんし。
実は統率が取れていたんじゃないですかね?
英国人船長の証言とかを確認しなければ何とも言えませんけど。
それと有名事件の割には、清国陸兵指揮官の名前や彼の情勢判断や決心等が伝えられていないのも不思議なところ。
(これは私が浅学なだけでしょうけど)
188 :
GF長官 :2011/11/29(火) 21:22:51.20 ID:???
>>181 大変なお仕事ですね。>税関という組織です。
ひょっとしてこのスレも監視されているのでは・・・(ドキドキ)
ならば本職も臨検に備えて女装を(ry
※この発言は当局の検閲により削除されました※
>>185 確かにw 初期の頃は規格外の巨大さでしたからねぇ。
あれは「鬼の一号生徒」に対する恐怖心が生み出した幻影だったのかも。
桃たちと仲良くなるにつれて、標準サイズに縮んでいったし。
よし、次回の図演では統監役に王大人を招聘しようか。
「加賀に爆弾9発命中」「撃沈確認!」
これで宇垣参謀長の横暴も抑えられることだろう。
189 :
GF長官 :2011/11/29(火) 21:24:27.75 ID:???
>>187 おや、そうでしたっけ・・・わっはっはっ
>これを先に振ったのは長官でしょうが(苦笑)
ご意見有難うございます。
>実は近海に北洋水師の主力なり有力部隊が存在していて、
当時の状況から判断すれば、その可能性は薄いかと。
本海戦は「豊島沖」とあるように半島沿岸で生じており、周辺には複数の小島が散在し、
大艦隊の行動には適しません。
もし清国側に誘出の意図があるならば、外洋(黄海方面)へ逃走するはずですが、
操江は秋津洲から砲撃され、早々に降伏していますし、済遠は巧みに島の間をすり抜けて
離脱に成功している。
(吉野の方が高速だったが、座礁の危険を恐れて追撃を断念)
190 :
GF長官 :2011/11/29(火) 21:26:28.74 ID:???
>>189 の続き
>私が高陞号上の清国陸軍指揮官なら、可能な限り時間稼ぎを行いますよ。
なるほど。本職の対象は海上指揮官だけでしたが、陸軍の指揮官とは新鮮な視点ですね。
今後、ガ島での攻防を検証する上で必要になるでしょう。
>二度に渡る日本側臨検隊に危害を加えたり拘束して人質にしたりしてませんね。
本職も詳しくは・・・
今回の基礎資料としたのは、『日露戦争物語』(江川達也/作)ですが、
沈没時に殺害されそうなところ、カッターで駆けつけた日本海軍の水兵に救助
される場面が出て来ます。
アジ歴で探したらあるかな。
191 :
GF長官 :2011/11/29(火) 21:37:52.67 ID:???
>>186 の続き
こうしてみるとN.J.フィヨルドは、臨検を免れただけではなく、この世紀の大海戦を
”特等席”から観戦したことになりますね。
目の前で軽巡同士の砲撃戦が開始され、それが終わったと思ったら、今度は頭上を
大口径砲弾が飛び交うわけだから、生きた心地がしなかったでしょう。
「外には濛々たる砲煙があるばかりである。
N.J.フィヨルドの行方は誰も知らない」 (『羅生門』民明書房/刊)
192 :
GF長官 :2011/11/29(火) 21:38:45.59 ID:???
>>191 の続き
この戦闘は、短時間のうちに終了しました。
もともと反航戦だったのと、英軽巡が北西へ避退を始めたからです。
それでも独軽巡エルビングは英軽巡ガラティアに対して、命中弾1発を出している。
(距離1万3千メートル)
早速、独艦隊の射撃能力の高さが現れていますね。
エルビングは直ちに追撃に移った。
193 :
GF長官 :2011/11/29(火) 21:43:29.95 ID:???
[ジュットランド海戦](1425時) ←┐ └┐ └△軽巡ガラティア(シンクレア代将) △軽巡フェートン └┐ │ ┃ │ ┃ │ ←┓ ┃ ┗▲軽巡エルビング ┃ ▲駆逐艦B109 ┃ ▲駆逐艦B110 ┃ ┗━━━━━━┛
194 :
GF長官 :2011/11/29(火) 21:47:41.21 ID:???
>>193 の続き
シンクレア代将の意図は明らかですね。
敵軽巡を味方主力(ビーティ中将の巡戦部隊)の方へ誘出するための行動です。
続いては、敵発見電を受けた両軍指揮官の指揮について見て行きます。
195 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:03:11.22 ID:???
>>187 アジ歴で調べてみたので、その報告を。
英国商船高陞号撃沈ノ事
【 レファレンスコード 】B03030208100
13頁より、コンスタンチン・フォン・ハンネケン氏の供述が掲載されています。
彼は清国政府お雇いのドイツ人で、高陞号に乗り組んでいましたが、沈没時に
救助され、仁川の英国副領事の審問を受けたもの。
本事件においては、最も中立的立場にある人物と思われます。
196 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:04:12.87 ID:???
>>195 の続き
浪速に停船を命じられた時、
「船中の清兵司令長は、余(ハイネケン)に告げて曰く、
我が兵は俘虜たらんよりは、むしろ海底に葬られんことを望む」(15頁)
兵卒の様子については、
「清兵は甚だ激昂の有様にして、余は之を鎮めて談判中に船上秩序を保つこと、
困難を感ぜり」
人見大尉が船長室で書類の確認等を行っている間、ハイネケン氏は清国兵を
沈静化させるのに苦心した様子が記されている。
197 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:05:16.98 ID:???
>>196 の続き
臨検後、浪速に随行することを知らされると、
「司令長はじめ清兵中に大騒擾起こり、剣及び小銃を擬し、船長水手等、
すべて在船の欧人を威嚇し、船長あえて抜錨するに至りては、之を殲殺
せんとす」(16頁)
(註)騒擾(そうじょう)とは、騒ぎ乱れること
殲殺とは、皆殺しにすること
人見大尉が2回目の臨検に訪れた時、ハイネケン氏は清国兵に殺害される
危険があることを告げ、船内に入らないよう忠告したので、大尉もそれに従い、
要求事項のみを確認して浪速へ戻った。
198 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:06:05.11 ID:???
>>197 の続き
高陞号沈没後、
「清国兵は水中にある欧州人に発砲したる」
以上を鑑みると、
>実は統率が取れていたんじゃないですかね?
とは言えないのではないでしょうか。
少なくとも、指揮官が兵卒と同じ行動をとる時点で、すでに冷静さを失っているかと。
199 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:14:50.70 ID:???
>>194 の続き
第一報を受けて、ビーティ、ヒッパーの両指揮官はどう対応したのか。
この時点で、双方が発見したのは巡洋艦のみであり、その後方に主力艦が控えている
ことには気付いていない。
あくまでも「敵哨戒部隊に接触した」との認識の上で、行動を起こします。
200 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:15:45.15 ID:???
>>199 の続き
まず独艦隊のヒッパー中将は、受電直後の1425時、第一偵察部隊(巡戦部隊)に
一斉回頭を命じ、針路を南南西へ。
続いて、西南西へ正面変換し、22ノットに増速した。
ベーディッカー少将の第二偵察部隊(軽巡部隊)、ハインリヒ代将の水雷戦隊も、
各艦が西方へ変針し、26ノットでエルビングの支援へ急行します。
201 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:26:43.51 ID:???
[ジュットランド海戦](1425時)独巡戦部隊
(ベーディッカー少将) ┏┓
軽巡フランクフルト▼┃
←┛ ┃ ┏┓
┏┓ 軽巡ヴィースバーデン▼ ┃
軽巡ピラウ▼┃ ←┛ ┃
←┛ ┃ (ハインリヒ代将)┏┓
軽巡レーゲンスブルク▼ ┃
←┛ ┃
┏┓
┏┛ ┃
(
>>202 )┏┛ ┃
第一偵察部隊▼ ┃
(ヒッパー中将) ←┛ ┃
┃
┃
203 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:36:05.48 ID:???
[ジュットランド海戦](1425時)第一偵察部隊 ┏┓ ┏┛ ┃ ┏┛ ┏┫ ┏┛ ┏┛ ┃ ┏┛ ┏┛ ┏┫ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┃ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┏┫ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┃ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┏┫ (ヒッパー中将) ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┃ 巡戦リュッツオー←▲┛ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┃ 巡戦デアフリンガー←▲━┛ ┏┛ ┏┛ ┏┛ ┃ 巡戦ザイドリッツ←▲━━┛ ┏┛ ┏┛ ┃ 巡戦モルトケ←▲━━━━┛ ┏┛ ┃ 巡戦フォン・デア・タン←▲━━━━━┛ ┃ ┃
>>203 激闘ソロモン海戦史のような見事な一斉回頭(DOS版及びWindows版
205 :
GF長官 :2011/11/30(水) 21:42:54.54 ID:???
>>203 の続き
やられたか!
>>201 の「第一偵察部隊(
>>202 )」は、「第一偵察部隊(
>>203 )」に変更します。
ご覧の通り一斉回頭を行ったので、当初の単縦陣(
>>96 )から単横陣へ変化した。
横に広がったのは、広範囲を視野に入れるための接敵陣形と言えます。
戦闘時は単縦陣が基本ですが、現時点で敵兵力は「装甲巡洋艦」であり、巡洋戦艦
ならば、単艦で十分に対処できるからでしょう。
火力の集中よりも、索敵力の強化を優先した判断ですね。
よく衝突で損害起こしたり、ヘタすると沈むときがあるので、 こういう一斉回頭は、指揮官の技量とともに、 各艦の艦長以下乗員の技量も試されますねえ。
207 :
くりた :2011/11/30(水) 22:34:59.83 ID:???
栗田は悪くない 一斉回頭の号令は旗艦熊野から鈴谷まではちゃんと伝わってる 最上から三隈の伝達が遅れたのが衝突の原因だ ただでさえ夜明け前に間に合わせる為に、駆逐艦を振り切る位の高速だったしな
>>207 おかげで、後世の若者が海軍のことに興味を持つきっかけになった。
211 :
GF長官 :2011/12/02(金) 21:58:11.30 ID:???
>>206 全く。拙いAA航跡図で申し訳ないですが、各自脳内補完の上、
「フランツ・ヒッパーの激動」を堪能下さい。
>>207 そ、そんな、一般論ですよ一般論! ・・・ねぇ?
>>208 そっちかw
>>209 斉動命令は栗田長官じゃなくて、熊野の当直将校が出したものですから。
>>210 まぁ、南雲と栗田の両提督は鉄板でしょうなぁ。
212 :
GF長官 :2011/12/02(金) 22:04:01.05 ID:???
>>205 の続き
その後エルビングより、英巡洋艦が北西方面へ避退したとの続報が入り、
各艦は同方向に転針、追撃態勢を整えます。
エルビングは、追いついてきた第二偵察部隊旗艦・軽巡フランクフルトに合同。
第一偵察部隊の巡戦群も単縦陣に戻った。
213 :
GF長官 :2011/12/02(金) 22:13:12.12 ID:???
[ジュットランド海戦](1445時)独巡戦部隊 ←┓<第二偵察部隊> ▲軽巡フランクフルト(ベーディッカー少将) ▲軽巡ピラウ ↑ ┗━ ←┓ ┗┓ ▲軽巡ヴィースバーデン ▲軽巡エルビング ┗━ ←┓<水雷戦隊> ┗┓ ▲軽巡レーゲンスブルク ┗━ ←┓ ┗┓<第一偵察部隊> (ヒッパー中将)巡戦リュッツオー▲━━━━━━━━━━━━━ 巡戦デアフリンガー▲━━━━━━━━━━━━━ 巡戦ザイドリッツ▲━━━━━━━━━━━━━ 巡戦モルトケ▲━━━━━━━━━━━━━ 巡戦フォン・デア・タン▲━━━━━━━━━━━━━
214 :
GF長官 :2011/12/02(金) 22:21:52.67 ID:???
>>213 の続き
ここまで独艦隊の動きは、見事に統制がとれており(
>>202 、
>>204 )、各艦の練度の高さと
ヒッパー提督の優れた艦隊運用の手腕をうかがい知ることが出来る。
ていうか、あまりに見事すぎて指摘するところが無いというか、ツッコミ所に困るというか・・・
ちょっと淋しい、と思ったそこの貴方。
ご安心を。いよいよ本命の登場ですよ!
もう一方の雄、デイビッド・ビーティ中将の指揮はどうだったのか。
こちらも「暴走」の開幕であります。
嗚呼、煤煙が目にしみる・・・
というか、やっている事は「発見→攻撃→追撃」ってだけな気が ドイツ海軍が、何か凄い事をやっている訳でも、何かを新しい事をやっている訳でも無いわけで、ああ普通だねだとしか
まぁまぁw
>>215 「その“普通”(基本動作)を実際に実施出来る」
というのは、スゴイことですけどね。
だからこそ
「訓練は実戦だと思え、実戦は訓練のとおり行え」
という言葉があるわけで。
「出来て当たり前」という建前論は全く正しいですが、現実は得てしてそうではない。
これまでのスレでも、艦隊運動で失敗している例は幾つも出ています。
>>4 で詳細は省いてますがパラオ空襲時の日本基地航空隊は、
ミ海戦時の米航空隊を笑えないくらいにグデグデです。
まあ軍事に限らず、仕事、学校、社会生活、私生活の全てに当て嵌まることですが。
218 :
GF長官 :2011/12/03(土) 17:46:55.68 ID:???
>>215 でしょでしょ? 仰る通りなんですよ。>ああ普通だねだとしか
独艦隊の行動は、特別なことは何もなく、敵情の変化に応じて当たり前のことを
やっただけ。
ところが前線では、時に錯誤や誤認が介入し、しばしばこの「当たり前」のことが
出来なくなる。
当人たちがふざけているわけでも、手を抜いているわけでもないのに、我々から
すると、有り得ないことが起きてしまうのです。
219 :
GF長官 :2011/12/03(土) 17:48:33.79 ID:???
>>218 の続き
今期限りとなった中日ドラゴンズの落合監督ですが、先日の退任会見の場で
語っていたことが印象的だった。
「私の中での”らしい野球”というのは、基本に忠実にやるということ。
それが勝利への一番の近道。
しかし、当たり前のことを当たり前にやるのが、一番難しい」
勝負の世界には共通する真理ではないかと。
それをこれから検証していくことにしましょう。
嗚呼、煤煙が目にしみるぜ。
220 :
GF長官 :2011/12/03(土) 17:49:41.11 ID:???
221 :
GF長官 :2011/12/03(土) 17:51:30.36 ID:???
>>217 有難うございます。
>「訓練は実戦だと思え、実戦は訓練のとおり行え」
落合監督の言葉にもありますね。
「練習で出来ないことは、試合でも出来ない。
練習で出来ることでも、試合で出来ないことがある。
試合で出来るようになったら、その質を高めていくことだ」
本職が真珠湾での南雲長官を百点満点と絶讃するのも、ここに理由がある。
ハワイまで行って、空襲して、帰ってくる。
誰にでも出来る当たり前のことですよねw
第二撃が云々・・・とかまびすしいのは、当たり前に対する認識の違いからかと。
222 :
GF長官 :2011/12/03(土) 18:01:52.42 ID:???
>>214 の続き
ビーティ中将が行動を起こしたのは、ヒッパー隊より少し遅れて1432時。
麾下の巡戦戦隊に、南南東への逐次回頭を命じ、軽巡戦隊はガラティア救援のため、
北東方向へ向かった。
223 :
GF長官 :2011/12/03(土) 18:13:11.04 ID:???
[ジュットランド海戦](1432時)英巡戦部隊
┌┐
│└┐ ↑
│ └┐ (
>>224 ) △水上機母艦
│ ▽巡戦戦隊 │エンガーディン ↑<第一軽巡戦隊>
│ ↓(ビーティ中将) △軽巡インコンスタント
│ △軽巡コーディリア
│ ┌→ │
│ △軽巡ファルマス(ネピーア少将)
┌┘ <第三軽巡戦隊>
┌→
△軽巡サンサンプトン(グッデナフ代将)
┌┘ <第二軽巡戦隊>
224 :
GF長官 :2011/12/03(土) 18:20:45.08 ID:???
[ジュットランド海戦](1432時)巡戦戦隊 ↑<第五戦艦戦隊> △戦艦バーラム(エバントーマス少将) △戦艦ヴァリアント △戦艦ウォースパイト △戦艦マレーヤ ┌┐ │ │ └┐ <第二巡戦戦隊> │ │ ▽巡戦インディファティガブル │ │ ▽巡戦ニュージーランド(パクナム少将) │ ↓ ┌┐ │└┐ │ ▽巡戦タイガー <第一巡戦戦隊> │ ▽巡戦クイーン・メリー │ ▽巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将) │ ▽巡戦ライオン(ビーティ中将) ↓
225 :
GF長官 :2011/12/03(土) 18:30:43.17 ID:???
>>224 の続き
おーい、エバントーマスさーん、どこ行くんですかー?
旗艦ライオンからの回答命令には、第五戦艦戦隊も含まれていましたが、
なぜ彼らは直進してるのでしょうか。
「シンクレア(第一軽巡戦隊司令官・旗艦軽巡ガラティア)の報告を受けたビーティは、
1432時、敵の退路を遮断するためホーン・リーフに向けて南南東に正面を変換し、
22ノットに増速した。
226 :
GF長官 :2011/12/03(土) 18:31:39.50 ID:???
>>225 の続き
パクナム隊(第二巡戦戦隊)は直ちに追従したが、折悪しくライオンに背を向けていた
トーマス隊(第五戦艦戦隊)はビーティの変針に追従せず、約7分後にようやく正面変換
したため、ビーティ隊との距離が約10浬と、それまでの2倍に開いてしまった。
増速するライオンの煤煙で信号旗が見えにくかったのと、トーマスがビーティの指揮に
慣れていないことが原因であった」 (『ジャットランド海戦の真実』)
早速、「当たり前」のことが当たり前に出来ない事例が登場しましたね。
英巡戦部隊が意思疎通に失敗した原因はどこにあったのだろうか。
>>217 提督になるのは凄い事、戦闘で指揮する事は凄い事、ミス無く実施する事は凄い事、と言う事であれば全く異論は無いし、実際その通りだと私も思ってる。
ただ、もう一度言うがヒッパー隊の動きや判断は何か凄いか?
特に混乱状態に陥っている訳でもなく、得た情報は前衛の部隊からの敵巡洋艦隊の発見程度。で、その敵部隊に向かった事。
逆に聞くが、この状況で「その“普通”(基本動作)じゃない行動」とはどんな行動・判断がありえるのかと
巡洋戦艦隊の衝突か、はたまた同士討ちか?
兵装転換とか
弾種徹甲から通常弾(榴散弾)に転換するんですね、わかります。
いやあー今日の<坂の上の雲>よかったですねぇ、 長官はご覧になりましたか? 第三軍もいろいろと批評にさらされる司令部ですが 乃木将軍の苦悩、指揮官の苦悩がよく伝わっていました。 来週が楽しみです☆
>>227 >ミス無く実施する事は凄い事、と言う事であれば全く異論は無いし、実際その通りだと私も思ってる。
であるならば、私とほぼ同じ意見じゃないですかね?
>ただ、もう一度言うがヒッパー隊の動きや判断は何か凄いか?
特に混乱状態に陥っている訳でもなく、得た情報は前衛の部隊からの敵巡洋艦隊の発見程度。で、その敵部隊に向かった事。
私はスゴイと思いますよ。
各段階で致命的なミスを犯していないんですから。
・敵兵力と動静について、極端な誤認をしていないこと
・情報伝達が問題なく行われていること
・艦隊運動で混乱を起こしていないこと
・各部隊を掌握できていること
各種の海戦・戦闘で失敗に至る要因は、大半が上記の要素に関係しているかと。
>巡洋戦艦隊の衝突か
そこまでいかなくても隊列の乱れは、時に致命的な失策となりえますよ。
敵と遭遇していてその全貌はまだ明らかではない段階ですし。
>逆に聞くが、この状況で「その“普通”(基本動作)じゃない行動」とはどんな行動・判断がありえるのかと
ヒッパー提督が「やっぱりザイドリッツだよなっ!」と敵前で旗艦変更を行いあまつさえその事実を味方に伝えない、とかですかね?
ふざけんなっ!と言われそうですが、近代海戦でもこんな事例は幾つかありますんで。
232 :
GF長官 :2011/12/06(火) 21:08:43.46 ID:???
昨日は失礼しました。
なぜか書き込めないなぁと思ってたら、板が移転していたのか。
さっき気が付きました・・・orz
>>227 まぁ、凄いかどうかは主観的な評価なので、人それぞれでも良いかと。
>>228 え?
>>229 あ、そういうこと。
233 :
GF長官 :2011/12/06(火) 21:09:58.03 ID:???
>>230 もちろんですよ〜>坂の上の雲
本職は映画『二百三高地』が好きで、DVDも持っているのですが、
まさに「民族の死闘、血戦の高地」ですよね。
恥ずかしながら、日露戦争については『坂の上の雲』から入りましたので、
「乃木は無能」の司馬史観にどっぷりでしたが、最近は再評価される傾向に
あるようです。>乃木将軍の苦悩、指揮官の苦悩がよく伝わっていました。
234 :
GF長官 :2011/12/06(火) 21:11:53.47 ID:???
>>233 の続き
別冊宝島の『真実の日本戦史』の中では、旅順要塞攻略の分析があり、
当時は強襲法(事前砲撃の後、歩兵を正面から突撃させる)が要塞攻略の
定石であり、第一次大戦でも基本的には変化していないとか。
むしろ世界のどの陸軍も経験したことの無い近代要塞を、わずか5ヶ月で
陥落させた乃木第三軍こそ奇跡に近い。
本職は陸戦には疎いので、ツッコまれても答えられないと思いますが、同書は
元陸自の戦術教官が監修しているので、ある程度は信用できるのではないかと。
235 :
GF長官 :2011/12/06(火) 21:12:49.23 ID:???
>>234 の続き
「日露戦争で第三軍に従軍した米国人記者スタンレー・ウォッシュバン氏は
乃木将軍の人物像をこう紹介している。
"乃木大将に対する部下将兵の気持ちは、愛情と尊敬と崇拝との、微妙に
結合したものであって、この心持ちなればこそ、あのようなほとんど狂信にも
近き熱情をもって、喜んで絶体絶命の境に馳せようとする精神が生まれて
きたのである"」
さぁ、来週はテレビの前で共に叫びましょう。
「そこから、旅順港は見下ろせるか?」
「見えます!ロシア艦隊の各艦、一望の内です!」
236 :
GF長官 :2011/12/06(火) 21:14:48.51 ID:???
>>231 当たり前の評価は難しいですねぇ。
今回の英艦隊の混乱もそうですが、「上官が何を考えているのか分からない」が、
混乱を引き起こす根本原因だと感じます。
237 :
GF長官 :2011/12/06(火) 21:35:06.01 ID:???
>>226 の続き
一般に、第五戦艦戦隊の行動については、
「エバントーマス少将が、ライオンからの旗旒信号を見落とした」
と言われますが、正確ではない。
旗旒信号は確認していたが、内容を判読できなかった、が実状のようです。
実戦において錯誤はつきものであるが、敵が一切関与せず、友軍内で生じた
出来事であるところに、今回の混乱の特徴があります。
238 :
GF長官 :2011/12/06(火) 21:36:20.61 ID:???
>>237 の続き
その原因をさぐってみますと、
@相対位置
A天候
B煤煙
まず、@について。
北上時の陣形は
>>93 の通りで、第五戦艦戦隊はライオンの北西5浬の位置にあった。
英艦隊の航行陣形は複縦陣が基本であり、旗艦からの信号は先頭から順に後続艦へ
伝達されていく。
斜め後方からというのは、確かに見づらい気がします。
しかし軽巡戦隊や駆逐艦は前路警戒として、旗艦の前方に展開するのが普通だから、
条件は今回と同じで、これだけが原因だとは考えにくい。
239 :
GF長官 :2011/12/06(火) 21:37:10.59 ID:???
>>238 の続き
続いてA。
当時の天候は、
>>103 >視界は6〜12浬(11〜22km)だった。
条件が悪ければ、旗旒信号どころかライオンの船体すら見失ってしまうことも
有り得たでしょう。
ただ北海を行動する上で、視程が開けている方が珍しいと言えますから。
これもどうかと。
>>233-235 >別冊宝島の『真実の日本戦史』私も読みました。
長官のおっしゃる通り非常に興味ぶかい内容でした。
部門の専門家である部下を抱えた最高責任者のあり方の難しさと
上級司令部からの様々な注文と無理難題と期待および批判
乃木大将と南雲長官とはけっこう共通する部分があるように見えます。
歴史の再評価は今後様々な時代で進むのかもしれませんね(もちろん南雲長官も☆)
とにかく来週はともに叫びましょう!
>「見えます!ロシア艦隊の各艦、一望の内です!」
BSハイビジョンでも、映画二百三高地きます!12/12 乃木を変えてはならぬっ!
242 :
GF長官 :2011/12/08(木) 21:15:09.91 ID:???
>>240 なかなか面白いですよね。>『真実の日本戦史』
「神風が吹かなくても、元寇は撃退できた」とか
「ノモンハンの戦果は五分五分だった」とか。
ただ同書には真珠湾やミッドウェーもあるのですが、通説の域を出ない。
というか、むしろガッカリの方向。
陸戦と海戦の評価は、視点が異なるのかもしれません。
>>241 有難うございます。これは見逃せない!
「美しい國、日本
美しい國、ロシア」
海は死にますか〜山は死にますか〜♪
243 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:03:07.65 ID:???
トラ連送受信セリ 今年は日米開戦70周年、そして年末に映画『山本五十六』が公開されることも あってか、関連書籍が並ぶ今日この頃。 NHKの朝ドラ『カーネーション』でも、今週は「臨時ニュースを申し上げます」から 始まりましたね。 それに対する主人公の反応は、「終わるどころか、また始まりよった」w そこへ鬼よりも、憲兵隊よりも、特高よりも恐ろしい愛国婦人会の面々が登場。 「この非常時になんですか、その格好は!」 「洋装店には洋装店の意地があるんや(キリッ)」 ・・・糸子はかわいいなぁ!
244 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:04:12.54 ID:???
>>243 の続き
話が逸れました。
真珠湾攻撃といえば、「ニイタカヤマノボレ一二〇八」
山本長官は「日米交渉が妥結すれば、機動部隊は引き返してもらう」と厳命して
いましたから、もしこれを受信し損なったら大変なことになります。
空母赤城は間違いなく確認したのでしょうか。
そこには、こんな挿話があったそうです。
245 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:05:47.24 ID:???
>>244 の続き
「当時ハワイを指向していた機動部隊旗艦赤城の通信代行艦であった戦艦霧島の
暗号士であった三阪少尉は、昭和16年12月8日の1930頃、電信部から届けられた
GF機密第676番電(新高山登レ一二〇八)を、費消時間約10分で翻訳浄書した、
と回想する。
では、この電文はどのような通信によって、赤城に送達されたのか。
各艦は厳重な無線輻射封止を実施中であるから、霧島は近距離用の中波電波を
使用することも、高性能の無線電話を使用することも許されない。
そのため、艦艇間の通信は、専ら航海科が管轄する旗旒信号、手旗信号、および
発光信号によっていた。
246 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:06:54.14 ID:???
>>245 の続き
そこで霧島艦長・山口次平大佐に、電文の検閲を受けた後、発光信号によって
赤城に通報する件について許可を受けてから、信号兵2名(送信員と受信員)を
連れて、艦橋上部の信号台に登り、双眼鏡をのぞきながら、視界内を同航中の
赤城の信号員宛に発信した。
まず自艦より起信信号(これから発信する旨)を連装させ、赤城から応信信号を
確認してから、次のような信文をモールス符号により送信させた。
”GFキデ676受信セリヤ”
247 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:08:30.70 ID:???
>>246 の続き
もし”ワレ受信セズ”との応答があったなら、同電文の計34語を仮名に換字した
75音を発光信号によって送信させる予定であった。
ところが、”チレ”(ワレ直了=ワレ直接ニ受信シテ了解セリの意)に続いて、
終信符号(送信終リ)を送ってきた。
そこで解信符号(了解)を送信させて、終信とした」 (『新高山登レ一二〇八』宮内寒彌/著)
(註)通信代行艦とは、空母は発着艦作業に忙殺されることがあるので設けられていた
248 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:11:55.69 ID:???
>>247 の続き
これで思い出すのが、ミッドウェー空襲前日に飛龍が米空母らしき電波を傍受した件。
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1268653116/310 山口少将はなぜ「米空母ラシキ呼出符号ヲ傍受セリヤ」と赤城に確認しなかったのか。
>多聞は一応知らせておいた方が良いと、発光信号を命じた。
>だが濃霧の影響で、赤城からは了解の点滅が返ってこなかった。
一度はやってみたようですが、返信がなかったからもうそれで諦めたのか?
翌朝の索敵機発進までゆうに半日はあったはず。
その間ずっと濃霧がかかっていたとでも言うのだろうか。
戦艦金剛の対応と比較すると、考えられないくらいの杜撰さですよね。
本当にこんなことがあったのだろうかと疑いたくもなりますよ。
249 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:15:18.10 ID:???
>>245 訂正
昭和16年12月8日の1930頃
→、昭和16年12月2日の1930頃、
250 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:37:19.78 ID:???
>>239 の続き
やはり一番厄介なのが、Bの煤煙でしょう。
当時の大型艦はQE級を除けば、燃料は石炭を主用しています。
石炭(いわき)の煙は大洋(わだつみ)の〜
龍(たつ)かとばかり靡(なび)くなり〜♪
軍艦マーチでお馴染みのように、時に天を覆わんばかりの黒煙を吐き出し、
増速時は、一層それが顕著になる。
251 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:38:02.09 ID:???
252 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:39:32.97 ID:???
>>251 の続き
赤城は巡洋戦艦として建造され、その機関は天城と同じく、
重油専焼缶11+混焼缶8の計19基を塔載していた。
空母に改装されてからも、それは変わらず、
湾曲煙突(重油専焼缶用)と直立煙突(混焼缶用)の2本の煙突に分けられた。
253 :
GF長官 :2011/12/08(木) 22:43:02.15 ID:???
>>252 の続き
湾曲煙突からは白い蒸気が流れているのに対し、直立煙突からは煤煙と呼ぶに
ふさわしい真っ黒な煙が噴き出していますよね。ケホッ、ケホッ
もちろん発着艦作業時に、混焼缶は使用禁止です。
英巡戦艦隊旗艦ライオンで言うならば、前部マストのすぐ後ろに煙突がある。
もし旗旒信号が煙の中に隠れてしまったとしたら?
当然ながら、檣頭は煙突よりもはるかに高い位置にあり、そのあたりは考慮
されているはずですが・・・
255 :
GF長官 :2011/12/09(金) 22:08:36.56 ID:???
>>254 それでは残りの娘たちは、本職が責任を持って(ry
256 :
GF長官 :2011/12/09(金) 23:02:24.81 ID:???
>>253 の続き
ここで旗旒信号を受け取る、信号兵の仕事ぶりを観察してみましょう。
「”ライオンから信号でーす”
ギャラット信号兵の大声には、切り込むような響きがこもっていた。
旗艦の桁端(ヤーダム)に、するすると旗布が上がっていく。
”駆逐艦向けだ!”と、ジョンソン副長の言うのが聞こえた。
と同時にニック自身も、てっぺんの旗は黄・青・黄の横縞で、駆逐艦を示す
信号旗だと見分けがついた」 (『ユトランド大海戦』)
257 :
GF長官 :2011/12/09(金) 23:03:59.86 ID:???
258 :
GF長官 :2011/12/09(金) 23:06:00.86 ID:???
>>257 の続き
「ギャラットは早くも、ラニャードの赤白の応答用長旗をちょっと下げてある。
”信号認ム、但シ未解読”の意味だ」
回答旗(赤白の縦縞)も国際信号旗で定められています。
通常旗旒信号を了解した場合、この回答旗を檣頭に掲げる(全揚)のですが、
それを途中までしか上げない(半揚)のは、「解読中」を意味する。
259 :
GF長官 :2011/12/09(金) 23:08:02.80 ID:???
>>258 の続き
「その一方で、彼は双眼鏡を片手に持って、半マイル先の一連の信号旗を
読みとろうとしている。
旗ではなく活字を読もうとでもするかのように、唇を動かしている。
そして一人ぼそぼそと、”駆逐艦、配置ニ就ケ・・・対潜警戒陣・・・”
ニックはその傍へ行って手を貸し、信号便覧のページを手早く繰っていった。
ギャラットの他に信号兵が三人いるのだから、一人くらいここに置いて手伝わせる
べきだったかもしれないが、どのみちスペースがない」
260 :
GF長官 :2011/12/09(金) 23:09:06.02 ID:???
>>259 の続き
旗旒信号は複数の信号旗の組み合わせにより、命令文を作成する。
熟練の信号兵と雖も、そのすべてを記憶しているのではないのでしょう。
彼らは、双眼鏡で旗艦の信号旗を確認しつつ、手元の信号便覧を見ながら照合
していく作業の繰り返しを行っているわけですね。
これを一人でこなすのは、大変そうだな。
261 :
GF長官 :2011/12/09(金) 23:10:14.68 ID:???
>>260 の続き
「ギャラットがやっと読みとって、”・・・南南東へ針路変更後、直チニ”
彼は応答旗をヤードに勢いよく掲げた。”信号了解”
そこで振り返り、ニックの顔をまじまじと見て、息をはずませ、
”奴らを追いかけるんですよ! 艦隊って、言ってますぜ!”」
ギャラット信号兵の興奮した息遣いが聞こえてきそうです。
ちょうど1432時の、南南東逐次回頭命令だと分かる。
262 :
GF長官 :2011/12/09(金) 23:12:21.50 ID:???
263 :
GF長官 :2011/12/10(土) 18:25:17.99 ID:???
>>262 の続き
旗艦バーラムも、ライオンからの変針信号を見ていたはずですが・・・
「ヒュー・エバラードは、若いラブレース大尉を羅針艦橋に残し、戦艦ナイルの
右舷側の張り出しに出て行くと、巡洋戦艦の群れを、いやむしろその艦群に
おおいかぶさる煤煙を眺めた」
戦艦ナイルはQE級の一艦で、第五戦艦戦隊の殿艦として本海戦に参加している。
ヒュー・エバラード大佐はその艦長で、ニックの叔父でもある。
こちらも架空の艦です。ゆえに物語中では、同戦隊は5隻編制となっています。
264 :
GF長官 :2011/12/10(土) 18:26:56.35 ID:???
>>263 の続き
「”何か分かったか?一等信号兵曹”
ペパード兵曹は双眼鏡を目に当てている。
駆逐艦群に対して南南東への転針を予告するビーティ中将からの旗旒信号は、
ナイルの艦橋からも見えることは見えたが、その数分前にビーティは全艦に
全速航行を命じていた。
そのため各巡洋戦艦の煤煙は黒々と濃くなり、5マイルも離れたここからでは、
信号旗の一部が、それもごくわずかな時間にちらっと見えるだけだった」
ちょうど赤城の写真(
>>251 )を参考に想像してみて下さい。
信号兵曹の苦労がうかがえますね。
265 :
GF長官 :2011/12/10(土) 18:28:09.76 ID:???
>>264 の続き
「”ぜんぜん読めません、艦長”
ペパードはそれでも諦めずに、”探照灯を使ってくれたらー”
”目を離すな。見えてくるかもしれん”
そこでヒューは当直のグリーンロー候補生に向かって、
”無線室と連絡を保て。何が起こっているのか、兆しだけでも知っておきたい”
”アイアイサー!”グリーンローのがっしりした姿が艦尾方向へ動いていった」
結局、旗旒信号は読み取れそうにもない。
この時、司令官エバントーマス少将は、何を考えていたのだろうか。
266 :
GF長官 :2011/12/10(土) 18:29:37.76 ID:???
>>265 の続き
「その間にもクイーンエリザベス級戦艦5隻は、北へ北へと波をかき分けて行く。
バーラム艦上のエバントーマス提督も、ヒューがしていたのと同じように艦尾後方を
にらんで、ビーティ中将の意図を読み取ろうと努めているはずだ。
”信号旗が降りました!”
・・・なんだったのか知らんがー
”巡戦隊が右舷へ回頭しました、艦長!”
ヒューは巡戦艦隊の動きを見守っていた。
一隻また一隻と灰色の長い船体が旋回し、その外側を駆逐艦が快速で通り過ぎていく。
この距離で、こんなに視界が悪くては、たくさんの艦がまちまちの方向へ動いていく、
混乱の図としか見えない。
事情を知らない者が見たら、何がどうなっているのか、とても分かるまい」
267 :
GF長官 :2011/12/10(土) 18:30:40.28 ID:???
>>266 の続き
信号旗が降ろされたのは実行信号、すなわち命令発動の合図です。
その直後から巡戦隊が回頭を始めたということは、さきほどの旗旒信号が
変針命令であったことは間違いありません。
さて第五戦艦戦隊司令官として、ここはどう行動すべきなのでしょうか。
このまま北上を続けるのか。
あるいは独断で変針するのか。
それとも旗艦ライオンに問い合わせるのか。
長官、NHKの酒巻少尉のドラマ見ましたか?
269 :
GF長官 :2011/12/11(日) 14:10:05.43 ID:???
テンプレ用資料 4.ビスマルク諸島攻略支援 (1)ラバウル・カビエン空襲(昭和17年1月20日〜23日) [参加空母]4隻 空襲部隊(南雲忠一中将) 第一航空戦隊(南雲忠一中将)空母「赤城」「加賀」 第五航空戦隊(原忠一少将) 空母「翔鶴」「瑞鶴」 [索敵計画]実施せず
270 :
GF長官 :2011/12/11(日) 14:29:18.18 ID:???
(註1)機動部隊は攻撃隊発信前に天候偵察を実施 赤城飛行機隊戦闘行動調書(1)【 レファレンスコード 】C08051579600 (10/39)頁 1月20日 0718 天候偵察機発進(艦攻2機) 攻撃隊は天候不良のため1000発進
271 :
GF長官 :2011/12/11(日) 14:30:14.42 ID:???
(註2)機動部隊は対潜哨戒を実施 (18/39)頁 1月21日 第一直 0830発1030着(九七艦攻4機) 第二直 1030発1300着(九七艦攻4機) 第三直 1300発1530着(九七艦攻4機) 第四直 1530発1800着(九九艦爆4機) 結果は敵を見ず 1月23日 (28/39)頁 第一直(九九艦爆4機) 第二直(九九艦爆4機) 第三直(九七艦攻4機) 第四直(九七艦攻4機) 第五直(九七艦攻4機) 第六直(九七艦攻4機) 第六直二番機が敵潜望鏡を発見し、6番爆弾3発投下するも効果不明
272 :
GF長官 :2011/12/11(日) 14:40:01.96 ID:???
(註3)基地航空隊による索敵を実施 「その後13日から20日に至る間、ビスマルク諸島、ソロモン諸島からニューギニア北岸にかけて、 大艇をもって偵察を実施した。 ラエ及びサラモアにそれぞれ1〜3機の敵機を認めた程度で、この方面には大きな敵兵力は配備 されていないことが判明した」 (『戦史叢書(49)南東方面海軍作戦(1)』) 大艇とは、トラック基地の横濱空所属の九七大艇(14機)である。
12月11日(日)20:45、 私は6畳の居間から叫びました! 203高地からの霧が晴れて艦隊が見えるシーンは良かったですね☆ そして、来週はいよいよ始まりますね…
274 :
GF長官 :2011/12/12(月) 20:50:03.58 ID:???
>>268 ええ。個人的には楽しみにしておりましたから。
回天映画はいくつかありますが、甲標的モノは初めてじゃないかな?
最近の若手俳優さんは演技が大仰になるきらいがありまして、
映画『出口のない海』の某歌舞伎役者を思い出しました。
ただ内容自体は良かったです。
甲標的の内部構造は回天とは微妙に違うのですね。
酒巻少尉が米本土に送られて収容所で一緒になった日本人捕虜たちですが、
「ミッドウェー」と言っていたので、おそらく飛龍から脱出した機関部員の生き残りか。
こういうドラマを見ると、自分ならどうするか、自決できるのか?とか色々考えてしまいます。
275 :
GF長官 :2011/12/12(月) 20:51:13.34 ID:???
>>273 本職も万歳三唱しましたよ!
(ご近所迷惑になるので小声でしたが・・・)
突撃場面は迫力満点で、思わず画面に見入ってしまいました。
NHKはやれば出来る子ですね。
しかし、「まる見えです!」だけはなんとかならんかったかなぁ。
女湯をのぞいているわけじゃないんだから・・・
>そして、来週はいよいよ始まりますね…
今から待ちきれないですね。
うちには三笠記念艦で求めたZ旗があるので、それを胸に正座で待機します!
276 :
GF長官 :2011/12/12(月) 21:20:14.90 ID:???
>>267 の続き
仕事でも、「上司が何を考えているのか、分からない」状態は非常に困りますよね。
自分の行動が正しいか、間違っているかも判断できないし、間違っていても動きようが
ないですから。
「いましがたの信号が、南南東への転針を命ずるものだったとして、それは全艦隊に
向けたものなのかもしれないし、あるいは巡戦だけを対象ということも有り得る。
後者はあまり考えられないことではあるが、
一提督の意図を他人が勝手に憶測すべきではないー
麾下の艦隊を統一するのが提督たるものの役目であって、混乱させるために提督が
いるのではないはずだ!」 (『ユトランド大海戦』)
全く同意であります。
277 :
GF長官 :2011/12/12(月) 21:21:40.19 ID:???
>>276 の続き
ただ現実問題として、ビーティ提督が第五戦艦戦隊だけに別行動を命じるような
選択肢があるだろうか。
「ビーティ中将は、彼の戦力のうちで最強の戦艦群を、このまま北進させるつもり
だろうか。おそらく、そうなのだろう。
北東方面で敵影視認の通報が入ると、すぐに自身の巡戦艦隊を南南東へ転針
させたところをみると、そうやって南方ないしは南東方向への敵の退路を塞ぐ気で
いるのだろう。
278 :
GF長官 :2011/12/12(月) 21:25:56.93 ID:???
>>277 の続き
そこで戦艦隊はこちらに残し、二手に分かれてドイツの艦群を挟み撃ちにし、
その間にジュリコー長官の本隊も北方から到着して敵を取り囲む。
そういう作戦も考えられなくはない。だが、かなり奇妙だ。危険でさえある」
確かに巡戦隊が南方から、戦艦隊が北方から挟撃する手は理に適っている。
この時点で敵の兵力は巡洋艦2隻であり、兵力を集中させる緊急性は感じない。
しかし、それならそれで何らかの「予令」を出すべきでしょう。
「北方より敵を捕捉撃滅すべし」とか。
279 :
GF長官 :2011/12/12(月) 21:26:47.48 ID:???
>>278 の続き
何よりビーティ提督には”前科”がありますからね。
「それに、ドッガー・バンク海戦での、信号の読み違いによる混乱を思い起こすと、
ここでも歴史が繰り返されることになりはしないだろうか。
もし自分がエバントーマス少将の立場だったら、これはビーティ中将側のミスと
して、命令を待たずに戦艦隊を回頭させ、ビーティの巡戦艦隊の後を追うだろうか、
どうだろうかとヒューは思った」
いったい俺は何と戦っているんだ?
偽らざる心境だったのではないでしょうか。
280 :
GF長官 :2011/12/13(火) 21:21:47.83 ID:???
>>274 訂正を。
>甲標的モノは初めてじゃないかな?
『海軍』という映画があります。
ずいぶん昔に見たのですっかり忘れていました。
九軍神については、昭和17年3月6日に大本営発表されましたが、その中の
横山正治中尉(二階級特進で少佐)をモデルにした小説が朝日新聞に連載され、
翌18年に映画化。
原作は「岩田豊雄」の名で単行本化されているので、興味のある方はぜひ。
当時の潜水艦(艇)乗りの心情を理解する上で、佐久間艇の遭難事故は欠かせ
ないことがよく分かります。
本職が見たのは昭和38年に公開されたリメイク版。
三田佳子(主人公の親友の妹役)がべっぴんさんですよ〜
281 :
GF長官 :2011/12/13(火) 21:57:05.55 ID:???
>>279 の続き
ところがよくよく考えてみますと、
>>238 に挙げた項目は、いわば周知の事実であり、
何ら目新しいものはありません。
北海の天候が悪いのは、英独海軍の将兵なら誰でも知っていたでしょう。
むしろ晴天に恵まれ、視界が20浬も30浬も開けるなんてことは稀ではないかと。
我が国には、「雪でも降るんじゃないか」という言い回しがありますが、
たぶん英海軍には、こんな”ブリティッシュ・ジョーク”(?)があるはず。
「貴様がメシをおごってくれるなんて珍しいな。
北海が晴れるんじゃないか? HAHAHA!」
英国紳士はアメリカ人みたいに下品な笑い方はしないかな。
282 :
GF長官 :2011/12/13(火) 21:59:06.92 ID:???
>>281 の続き
冗談はさておき、ジュリコー長官自身がそれを証言しています。
「敵艦遮断の機会は、監視艦数及び該艦上にある見張員の視界により消長するものにして、
夜間に於いては極めて短く、特に暗夜に於いては4分の1浬(460メートル)を出でず、
また白昼と雖も、北海の普通情況に在りては6乃至8浬(11〜15キロ)を越ゆることなし」
(『英国大艦隊』ジョン・ジュリコー/著、臨時海軍軍事調査会/訳)
(註)消長とは、衰えたり盛んになったりすること
同書は第一次大戦中の英海軍について調べる場合、第一級の資料であり、戦後日本でも
翻訳され、ポスト・ジュットランド型戦艦の設計や新しい戦術を検討する上でも参考にされた。
現在は国会図書館のデジタルアーカイブで読むことが出来ます。
http://porta.ndl.go.jp/Result/R000000008/I000150108 引用箇所は、(18/309)頁
283 :
GF長官 :2011/12/13(火) 22:01:09.86 ID:???
>>282 の続き
上記の通り、昼間ですら6〜8浬程度の視程しか得られないのが普通なのだから、
旗艦より5浬前方に居た第五戦艦戦隊からライオンの旗旒信号を読み取れない、
といった事態は十分に想定できるのです。
煤煙についても同様で、信号旗視認の妨げになることは、来週の『坂の上の雲』を
視聴すれば、きっと実感できることでしょう。
つまりジュットランド海戦以前の戦闘や演習等において、おそらくは懸案事項となって
いただろうから、何らかの対策が講じられていたと考える方が自然ですね。
284 :
GF長官 :2011/12/13(火) 22:02:31.82 ID:???
>>283 の続き
事実それはあったのだが、うまくいかないところに「想定外」との戦いである
ダメコンとの共通項を見出すことができる。
では、その対策とは。 ヒントは、
「パンがなければ、お菓子を食べればいいじゃない」ならぬ、
「旗旒信号が見えなければ、発光信号を使えばいいじゃない」
もう分かりましたよね。
285 :
GF長官 :2011/12/14(水) 21:18:50.77 ID:???
>>284 の続き
正解は、「中継艦」です。
有名な山口少将の意見具申(直チニ攻撃隊発進ノ要アリ)は、発光信号により
送られましたが、途中で駆逐艦野分が中継して赤城に伝わったようです。
野球でも、誰もがイチローのような”レーザービーム”が出来るわけではないし、
間に中継が一人入れば良いのです。
肩に自信が無いのなら、大遠投するよりも、かえって正確で迅速な送球が期待
できるでしょう。
286 :
GF長官 :2011/12/14(水) 21:20:43.99 ID:???
>>285 の続き
旗旒信号や発光信号といった通信手段は視覚に頼る分、どうしても天候や距離
の影響を受けやすい。だから中継艦を置くことは有効な手段と言えます。
英巡戦艦隊にとっても同じで、その役割を与えられたのが巡戦タイガーでした。
つまり旗艦ライオンからの旗旒信号を、タイガーが発光信号によって第五戦艦
戦隊へ伝達するという手順になります。
ところが、これが面白いほどにうまくいきませんでした。
287 :
GF長官 :2011/12/14(水) 21:23:26.72 ID:???
>>286 の続き
Unfortunately for Beatty, his initial course changes at 14:32 were not received by
Sir Hugh Evan-Thomas's 5th Battle Squadron (it being too far away to read his flags),
because the battlecruiser HMS Tiger the last ship in his column was no longer in a
position where it could relay signals by searchlight to Evan-Thomas, as it had previously
been ordered to do. Whereas before the north turn, Tiger had been the closest ship to
Evan-Thomas, she was now further away than Beatty on Lion.
「ビーティ提督にとって不幸にも、最初の変針命令(1432時、南南東への逐次回頭)は、
エバントーマス少将の第五戦艦戦隊には伝わらなかった。
(旗旒信号を読み取るには、距離が遠すぎたためである)
なぜなら巡戦戦隊殿艦であったタイガーは、もはやエバントーマス隊へ発光信号による
命令伝達が出来る位置に居なかったので、前もって定められた通りに中継できなかった。
変針北上(1420時)前には、タイガーはエバントーマス隊に最も近い位置にあったのに
対し、今や旗艦ライオンよりも遠い位置になってしまったのである」
288 :
GF長官 :2011/12/14(水) 21:24:33.73 ID:???
289 :
GF長官 :2011/12/15(木) 20:18:48.10 ID:???
>>288 の続き
この不測の事態に際して、タイガーがどのように行動したのかというと、
以下は高速戦艦ナイルでの描写です。
「"無線信号です、艦長。
タイガーからライオンへ、転針信号はバーラムへも伝達するのか、と訊いています"
ヒューは思った。
とりあえず、異変に気付いた奴は居たようだ。
おそらくタイガーは、指示がなくても当然伝達すべきだっただろう。
だが現にタイガーがそれをしないで、確認しなければならなかったという事実は、
ビーティ中将の通信にからむ問題把握に、混乱の要素が含まれていたことを
示している」 (『ユトランド大海戦』)
290 :
GF長官 :2011/12/15(木) 20:20:33.83 ID:???
>>289 の続き
ビーティ提督の転針命令は「南南東へ逐次回頭」なので、巡戦戦隊の中で
最後に回頭するのがタイガーになります。
その回頭中に艦尾の見張りが戦艦隊の"異変"に気付いたのでしょう。
この時点でも北上を続けているということは、エバントーマス少将が先刻の
転針命令を受領していないことを意味する。
そして、それを正す役目にあるのは、他ならぬタイガー自身なのです!
文中にあるように、即座に発光信号をもって伝達すべき状況ではありますが、
わざわざ隊内無線で旗艦に確認しているところに、混乱が現れていますね。
291 :
GF長官 :2011/12/15(木) 20:22:08.13 ID:???
>>290 の続き
「"ライオンが応答しました。『肯定』です!"
やはり、そうか。ドッガー・バンクの場合と似た展開なってしまった!
"タイガーより発光信号です!"
その明滅する光芒へ、ヒューは目をやった。
まもなくバーラムのエバントーマス少将が、あの信号に応答するはずだ。
すると信号兵曹が声を張って、
"バーラムから信号です、艦長。『続イテ南南東ヘ転針セヨ、速力25ノット』"
エバントーマス少将は、もはや一刻も無駄にしないつもりだろうが、まずは
駆逐艦群の配列を組み直して、戦艦隊の大回頭に備えなければならない。
でないと、衝突事故を起こしてしまうだろう」
292 :
GF長官 :2011/12/15(木) 20:23:34.59 ID:???
>>291 の続き
タイガーが旗艦へ問い合わせた無線の内容を聞いていれば、中継は不要と言えますが、
戦艦ナイルだけが勝手に変針することは出来ません。
戦隊旗艦からの転針命令が下るまでは動くことは出来ないのです。
エバントーマス少将の心情を慮ると、「もっと早く言えよ!」という感じかな。
「これが噂に聞いていた、ビーティの突進か・・・」と溜息をついたのかもしれません。
そして、この代償は高くつくことになります。
ビーティにとっても、またエバントーマス自身にとっても・・・
293 :
GF長官 :2011/12/15(木) 20:26:53.57 ID:???
明日はお休みです。 ちょっと聖杯戦争に参加・・・じゃなかった、 いつもの通り防研へ行って来ます。 土曜日は忘年会なので、次回は来週に。 聖杯を手に入れたら、英独全艦艇を復元して、北海を貸しきって、 ジュットランド海戦を完全再現しようかな。 征服王ならきっと賛同してくれることでしょう。 それでは。
>>86 おっしゃる通りですね。
N業界未経験のことを「業界未経験」と称する場合が多いみたいですが、風俗経験ありの
場合は「じゃあ、多少のテクはあるんだな」とサービス重視の人は期待しますし、本当に
完全未経験だったら、素人好き向きと判断できます。だから、ハッキリとは書けないこと
も多々あるでしょうけど、虚偽はやめてほしいですね。
スリーサイズにしてもそう。そんなやたらにウエスト50台の人なんていません。
私がつきあってた女性で細身の子が何人かいましたけど、それでも60が最小値でした。
フォルテの掲示している数値はウエストに限っては、+5〜8くらいは上乗せして考えて
おかないといけないと思っています。それからバストCカップもリアルCとかさ上げCが
混在している見たほうがいいですよね。
誤爆
そういう爆弾なら被爆しても損害にならんだろう。 だが、乗員の衝撃は凄まじいので、我意気消沈中になるだろう
アンカー先見ればあながち誤爆でもないなw
南雲しのぶ司令長官「事故?」 荒川参謀「かもしれないが、何らかの意思が介在したのは確実だ…」
測定条件の差という奴だな スペック数値にはありがちな話だ
発 関西根拠地隊司令
宛 第二艦隊司令長官
[本文]
<294-295>れすハ意図的ナ誤爆ノ可能性大ナリ。
直チ二対応ノ要アリト認ム
[報告]
@我,2CHぴんく板某店すれ(文面中二アリ)ニテ
南雲スレ書込7時間前ノ2011年12月15日13:44ヲ確認セリ。
A以下ノ人物二ヨル書込ト推定サレル。
1、南雲すれ
>>86 前後ノ会話二参加シタ人物
2、南雲すれ内ノ会話あんかー二熟知(把握)シタ人物
3、近日訪問ノ為、当該すれニテ情報収集シテイタ人物
以上ヨリ
上記人物ニヨル情報攪乱ノ意図ノ可能性大ナリ。
>>300 ワレ
>>75 ナリ。
本艦ハ本件ニ関与セズ。
本艦作戦海域ハ四国香川県城東町沖合ナリ。
意図的な誤爆とは座視できん。 航空撃滅戦の要諦は敵航空戦力が地上にあるうちに先制奇襲、これを撃滅すること。 よって当スレより即時攻撃隊を編成、 BBSpink板に越境攻撃を行い南雲グループを再評価するスレを建てることを具申する。
土曜日に忘年会の長官が怪しいのでは? ミッドウェー前日の米空母の呼び出し符号受電や 栗田艦隊の謎の反転前の無電 現在も第五戦艦戦隊の変針遅れの話題だし 不意な情報に対するスレ住人の反応を見ているんじゃないかな?
そもそも「忘年会」というのも怪しいな。 職場の付き合いと称すれば深夜に繁華街を徘徊しても怪しまれないだろう。 長官はただちにレポ…もとえ釈明せよ。
306 :
GF長官 :2011/12/17(土) 18:18:05.34 ID:???
307 :
GF長官 :2011/12/17(土) 18:20:07.66 ID:???
>>306 の続き
ます、聨合艦隊戦策とは。
新刊の『坂の上の雲の真実』(菊田慎典/著)に詳しく出てきます。
同戦策は、日露戦争時に初めて作成され、
「戦策は即ち本戦役を通じて、戦闘の基本たりしものにして、黄海・日本海の大海戦より
その他の小戦闘に至るまで、凡て之に依らしむものなり」 (『明治三十七八年海戦史』)
時代により改正されていくが、いずれも聨合艦隊司令長官の名で出されている。
(1)明治38年1月9日(東郷平八郎中将)
(2)昭和5年10月6日(山本英輔中将)
(3)昭和8年2月3日(末次信正中将)
(4)昭和10年7月10日(高橋三吉中将)
(5)昭和14年12月1日(山本五十六中将)
(6)昭和18年5月10日(古賀峯一大将)
308 :
GF長官 :2011/12/17(土) 18:21:28.86 ID:???
>>307 の続き
テンプレ「索敵計画1」(Q1)に
>(註)「当時の聨合艦隊戦策では、索敵は一段索敵とすることが定められており、二段索敵を実施することに
> 改められたのは、昭和18年5月のことである」 (『歴史群像(55)日米空母決戦ミッドウェー』)
とあるのは、(6)の最終改定版のことですね。
第50条には、「機動部隊航空戦ノ要領、左ノ如シ」と始まり、
「3.黎明航空戦ハ、夜間急速接敵シ、黎明前索敵機ヲ発進シテ、黎明時敵ヲ先制撃破シ、
昼間航空戦ヲ以テ之ヲ撃滅スルヲ本旨トス
黎明索敵ニ依リ敵情ヲ得ザルトキハ、一旦反転シツツ、本隊前衛合同シテ、次ノ戦闘ニ
備フルヲ例トス、但シ情況ニ依リ第二次索敵ヲ以テ昼間航空戦ヲ開始スルコトアリ」
この部分が「二段索敵」に相当するかと。
309 :
GF長官 :2011/12/17(土) 18:23:31.09 ID:???
>>308 の続き
では開戦前(5)では、どう定められていたのかと言うと、
もちろん機動部隊の重要性は強調されていますが、漸減邀撃作戦上での話であり、
前進部隊所属の航空戦隊(機動航空部隊)による先制空襲で敵空母を撃破し、
「制空権下の艦隊決戦」の舞台を整えるというもの。
例えば、
「前進部隊ハ先制空襲ニ努ムルト共ニ、敵情ヲ偵知シ機動ヲ以テ、
有利ノ戦勢作為ニ努ム」
(第二章戦闘、第二節邀撃配備、第四項決戦移転配備より)
というわけで、索敵方法について具体的に記述されているわけではない。
まぁ空母決戦は珊瑚海海戦が最初だから、当然かもしれませんけれど。
310 :
GF長官 :2011/12/17(土) 18:25:29.97 ID:???
>>309 の続き
かといって、
「戦策に二段索敵が定められていなかったから、一段索敵でも問題なし」
と主張するものではありません。
戦策は原則であって、状況に応じて適用するのが指揮官の務めでしょう。
小沢長官が「海戦要務令なんか覚えなくて良い」と戒めたのも同じ理由かと。
あくまで「当時は二段索敵が標準だった」説に対する反証と受けとめて
頂ければ幸いです。
311 :
GF長官 :2011/12/18(日) 15:55:04.21 ID:???
>>307 訂正
(1)明治38年1月9日(東郷平八郎中将)
→(1)明治37年1月9日(東郷平八郎中将)
(6)昭和18年5月10日(古賀峯一大将)
→(6)昭和18年12月5日(古賀峯一大将)
312 :
GF長官 :2011/12/18(日) 16:16:40.09 ID:???
313 :
GF長官 :2011/12/18(日) 16:17:37.42 ID:???
314 :
GF長官 :2011/12/18(日) 16:18:44.37 ID:???
>>313 の続き
「よりてハインリヒ司令長官は、8月2日正午軍令部に、
”北海所属の艦艇を直ちにキールに派遣し、常に即時待機せしむることを必要とす”
と打電。同日中に第一・第二偵察隊及び水雷艇戦隊2隊を、運河経由でキールに
向かはしめたり」
(註)第一偵察隊とは、巡戦「ザイドリッツ」「モルトケ」「フォン・デア・タン」(ヒッパー中将)
第二偵察隊とは、軽巡グラウデンツ(旗艦)以下5隻(ヘッビングハウス少将)
以上のように、キール運河を艦隊移動に使用していたことは明らかです。
315 :
GF長官 :2011/12/18(日) 16:26:53.82 ID:???
[カテガット海峡周辺図] ユ □ □□□□□□ ト □ □□□□□ スウェーデン ラ □ □□□□ ン □ 小ベルト 大ベルト ズント □□□□ ド □ ↓ ↓ ↓ □□□□ 半 □ □□ □□ □□□□ 島 □ □□ □□ □□ □ □□ □■コペンハーゲン □□□ フューン島 シュラン島 □□□ □□□□ バルト海 □□□□■ キール□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
316 :
GF長官 :2011/12/18(日) 16:39:10.37 ID:???
>>315 の続き
ご覧の通り、デンマーク側から「小ベルト」「大ベルト」「ズンド」と呼ばれる
3本の狭い海峡が通っていた。
ドイツ海軍は、開戦時は同海峡を封鎖し多数の機雷堰を設置していたが、
民間船の航行に不便であり、1915年5月に海峡開放が提議された。
ところが軍令部はこれを拒否。
理由は、通行を自由にするとデンマーク海面が交戦海域となり、中立にある
デンマークやスウェーデンが協商側につく恐れがあるから。
317 :
GF長官 :2011/12/18(日) 16:42:04.03 ID:???
>>316 の続き
その後、英潜水艦が同海峡を通過してバルト海に進入した事実が発覚。
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1288357779/543 「独逸艦艇は、英国潜水艦に対する対抗手段を一層厳にするの必要上、
時々小ベルト及びズンドを通航するの止む無きに至れり」と両国に通告。
特に抗議が出なかったため、そのまま海峡は開放された。
更に大型艦の通航を容易にするため、小ベルトの水深増大工事が始まり、
同年秋には巡戦デアフリンガーが試験通過に成功している。
ジュットランド海戦時(1916年5月)には、依然として運河経由が主流だったが、
海峡経由もあるため、ロシア側から「牽制依頼」があったものと思われます。
318 :
GF長官 :2011/12/18(日) 16:58:56.63 ID:???
>>294 やれやれいつも通り、留守中に奇襲を受けてしまいましたな。
>フォルテの掲示している数値はウエストに限っては、+5〜8くらいは上乗せして考えて
同意ですね。某スレには、プロフィールにあるウエストの見分け方として、
「58→普通、59→ぽっちゃり、60→直径」
とありましたから。直径ってw
>>295-297 まぁ、本職自身が以前に提示したネタですからねぇ・・・身から出た錆
>>298 そういや警部補殿の元ネタも南雲提督らしいですな。
やれやれ情けない。 支隊スレは小娘に、本隊スレはBBAに乗っ取られたか!
・・・おや、こんな時間に誰か(ry
319 :
GF長官 :2011/12/18(日) 17:00:15.11 ID:???
>>299 それこそスペック厨の本領!
>>300-302 全くうちの住人に、真っ当な人物は居ないのかw
>>303 却下。我が麾下にそんな予備兵力はありませぬ。
>>304 昨晩は旅順攻略記念に『水師営の会見』を歌おうと思ったら入ってなかった・・・orz
>>305 実は今週も、例のキャバ嬢に誘われてるんですよねぇ。
何でもコスプレイベントとかで、露出度の高いサンタの衣装であんなことやこんなことを(ry
いかんいかん、自重せねば!
320 :
GF長官 :2011/12/18(日) 17:02:05.56 ID:???
まだ二日酔いが抜けきれていないので、くれぐれも上記の発言を 本気と受け取られるよう。 本編は明日から再開であります。 それでは。 「旗旒用意、Z揚ゲ!」
ソープ板で
>>303 のいう「南雲グループ」というのがあるそうだが何なのだろう。
もちろん戦史叢書には記載無く、アジ歴でも分からぬ。
防研、国会図書館なら分かるか?
話は変わるがGF長官はけつの穴に突っ込むのはいかがか。
掘るは一時の恥、掘らぬは一生の損ともいう。
AF長官も兼務でき一挙両得となるがいかがか。
>>321 AF長官には突っ込まれるのも含まれるのだろうか?
そういえば長官は以前女装の話をしておられたが…
323 :
GF長官 :2011/12/19(月) 20:40:58.10 ID:???
>>321 南雲グループとな? ふむ、調査の必要がありそうだな。
>話は変わるがGF長官はけつの穴に突っ込むのはいかがか。
貴官は赤城の飛行甲板を10周走ってくるように。
>>322 薄い本ですね、わかります。
324 :
GF長官 :2011/12/19(月) 21:17:23.16 ID:???
325 :
GF長官 :2011/12/19(月) 21:18:43.26 ID:???
>>324 の続き
第五戦艦戦隊の旗艦バーラムに、回答旗は揚がっていないのだから、
ライオンからも同隊が回頭命令を了解していないことは分かるでしょう。
なのに、なぜ命令は実行されたのだろうか。
ライオンの見張もまた、煤煙により視認できなかったのか。
いや、QE級は重油専焼缶だからそれほど濃くはならないはずです。
それとも、単にビーティ中将が無視して”暴走”しただけなのか。
326 :
GF長官 :2011/12/19(月) 21:19:48.55 ID:???
>>325 の続き
そこで次に注目したいのが、
>トーマスがビーティの指揮に慣れていないことが原因であった。(
>>226 )
「慣れていない」とは、何を意味するのか。
まさか、エバントーマス少将が海上指揮に不慣れだったということではあるまい。
そんな艦隊運用の”素人”に、最新鋭の高速戦艦を任せるはずがないですから。
327 :
GF長官 :2011/12/19(月) 21:21:05.44 ID:???
>>326 の続き
Matters were aggravated because Evan-Thomas had not been briefed regarding standing orders
within Beatty's Squadron, as his squadron normally operated with the Grand Fleet. Fleet ships
were expected to obey movement orders precisely and not deviate from them. Beatty's standing
instructions expected his officers to use initiative and keep position with the flagship
「そしてエバントーマス少将が、ビーティ部隊で使用されていた隊内常用命令について
説明を受けていなかったことが、問題を更に悪化させた。
第五戦艦戦隊は、もともとグランドフリート所属であったため、巡戦艦隊の行動規程を
知らなかったのだ。
艦隊各艦は運動命令に正確に従うよう求められ、そこから逸脱することは許されない。
ビーティ隊では、麾下の各司令官は、旗艦の行動に追従することが定められていた」
328 :
GF長官 :2011/12/20(火) 21:29:11.63 ID:???
>>327 の続き
「隊内常用命令」(standing orders)とは何か。
この訳語が正しいかは自信がありませんが、日本海軍の作戦命令によく出て来る
「特令ナケレバ」のことだと理解すれば、分かりやすいかと。
例えばミッドウェー海戦時、友永隊発進後の行動予定について示したのが、
「機動部隊信令第100号」。
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1304943480/316 その第3項には、以下のようにあります。
「特令ナケレバ、索敵隊ハ攻撃隊ト同時ニ出発スベシ」
第一航空艦隊戦闘詳報 ミッドウェー作戦(2)
アジ歴【 レファレンスコード 】 C08030023900 の(4/54)頁
329 :
GF長官 :2011/12/20(火) 21:31:09.02 ID:???
>>328 の続き
読んで字の如く、索敵機と友永隊は同時発進(0130時)であると命じたもの。
これにより、索敵機発進時刻に関する命令を省略することが出来るのです。
ただでさえ作戦行動中は、通信が煩雑になるので、この「特令ナケレバ」を
有効活用することにより、命令の簡素化が可能になる。
英巡戦艦隊の「隊内常用命令」も、似た類のものだったと考えられる。
予め艦隊運動に関する命令を”常用化”しておけば、特別な場合だけ
「特令」を出せば良い。
通常は命令→受領確認→発動の手間を省けるというわけですね。
そろそろ、エンガーディンってどうなんろうなと言ってみる 水上機母艦と航空母艦は発着を抜きにするなら、やろうとしている事はどっちも一緒だし
332 :
GF長官 :2011/12/24(土) 18:20:02.95 ID:???
>>330 あ、しまった。
>>320 は「本気と受け取られぬよう」でしたね。
やはり発言はシラフでないといかんな。
>>331 ですね。>エンガーディン
航空偵察の始祖と呼べるものでしょう。
333 :
GF長官 :2011/12/24(土) 18:24:41.42 ID:???
しばらくご無沙汰で申し訳なし。 水曜日にお店に行ったのですが、その後体調を崩して寝込んでしまいして。 どうやら嬢から風邪をうつされたのかも。 そういやセキばっかりしてたからなぁ・・・ 女の子と睦みあうばかりに、チューばっかりしてると、こういうことになるので、 皆さまも注意されたし。 今度聨合艦隊戦策を改定する時は、「手洗い・うがい励行」と追加することにしよう。
334 :
GF長官 :2011/12/24(土) 18:59:05.00 ID:???
>>329 の続き
日本海軍にも「隊内常用命令」のようなものはあります。
「海軍暗号書Gは、主に砲戦時に使用された。
実戦の場合には、次のようになる。
”四〇四〇、コチラ四一”
(四戦隊、四戦隊、こちら一番艦の高雄)
これは四戦隊の司令官から、麾下の各艦宛に呼び出したことに相当する。
なお、これらの通信は戦隊内だけ同一波長に調整してある無線電話機により、
航海学校電話術練習生を卒業した有章電話員(下士官兵)がセットホーン式の
送受話機をかけて実施した。
335 :
GF長官 :2011/12/24(土) 19:01:07.35 ID:???
>>334 の続き
そして一番艦の呼出に応えて、二番艦は次のように応答する。
”四一四一、コチラ四二”
(一番艦、一番艦、こちら二番艦)」 (『新高山登レ一二〇八』(宮内寒彌/著)
(註)四〇→四戦隊
四一→一番艦(高雄)
四二→二番艦(愛宕)
四三→三番艦(鳥海)
四四→四番艦(摩耶)
これは無線電話による通信方法ですが、旗旒信号でも基本的には同じです。
336 :
GF長官 :2011/12/24(土) 19:06:09.88 ID:???
>>335 の続き
「こうして、麾下の全艦から応答があると、一番艦は次のような緊急信を送る。
”愛知県十一管区、愛知県十一管区、山本大佐、森下特務少尉”
(1030ヨリ敵ニ対シ砲戦開始ノ予定)
勿論電話員は、いちいちコードブックをひかなくても、これらの説話符や連送符の
原文は記憶していて、必要な場合は砲術長に報告する」
(註)愛知県十一管区→△△ヨリ砲戦開始ノ予定
山本大佐→10時
森下特務少尉→30分
337 :
GF長官 :2011/12/24(土) 19:07:33.21 ID:???
>>336 の続き
なかなか面白いですが、G暗号は官職氏名や道府県名を組み合わせた説話符と
呼ばれるものを使用していた。
その理由は、迅速なる伝達と信文が正確に到達することに重点を置き、被解読に
対する配慮は二の次にされていたからとか。
モールス信号でこんなことをやっていたら、大変な手間になってしまいますが、
有声電話ならではの方法と言えるでしょう。
338 :
GF長官 :2011/12/24(土) 19:09:07.16 ID:???
>>337 の続き
このように同一部隊内のみに通用する”隠語”を定めておくことにより、
迅速な命令下達が可能になる。
英巡戦艦隊も同類の「隊内常用命令」があり、その一つが、
「特令ナケレバ、麾下ノ各戦隊ハ、旗艦ノ運動ニ追従スルコトトス」
だったのです。
339 :
GF長官 :2011/12/24(土) 19:10:23.53 ID:???
>>338 の続き
もちろん旗旒信号を使うのが原則ですが、不意遭遇戦など受領確認をしている
余裕がない緊急の場合を想定してのことでしょう。
また一部の戦隊を別行動させる時は、”特令扱い”になるので、改めて命令を
出せば良いわけです。
通信の簡素化という意味では、理に適った方法ですね。問題は、
>エバントーマス少将が、隊内常用命令について 説明を受けていなかった
第五戦艦戦隊が、それを知らなかった点にあります。
340 :
GF長官 :2011/12/24(土) 19:12:24.70 ID:???
なお病み上がりの発言につき、くれぐれも
>>333 を本気と受け取られ”ぬ”よう。
それでは、おやすみなさい。
>>340 長官、お体大事にしてくださいね☆
それと、お店を出た直後に必ず用をたされたら消毒効果があるそうですよ。
粘膜から菌がうつるので年末は皆さんもくれぐれもご注意ください。
本官も以前、敵商船と交戦した際に 敵船のオイルに異臭を感じ、戦闘終了直後にベント排水し予防した経験があります。
344 :
GF長官 :2011/12/25(日) 12:50:59.03 ID:???
345 :
GF長官 :2011/12/25(日) 12:52:31.72 ID:???
>>344 の続き
サッチ少佐は、開戦前からすでに二機編隊による交差機動を発案していたが、
「サッチはこの新しい戦法を進言したが、ハルゼーとその幕僚は、そのメリットを
理解できなかったのか採用を拒否したが、サッチ自身がそれを使うのは許可した」
やれやれ、とんだ”空母戦の素人集団”ですね。
南雲長官なら、言いなりだから即採用しただろうに・・・
おかげで、ミッドウェーではサッチ隊(VT−3)のみが実践することになった。
もっとも他の戦闘機隊は、戦闘そのものに参加してないから似たようなものだが。
346 :
GF長官 :2011/12/25(日) 12:54:04.38 ID:???
>>345 の続き
さて、ミッドウェーでは攻撃隊直掩のF4Fが少ないことが問題となったが、
これは中央の方針だったようです。
「珊瑚海において戦闘機は、攻撃隊の護衛と母艦の上空警戒に半々ずつ
分けられた。ミッドウェーではF4Fの塔載数が増加したのにもかかわらず、
戦闘機の第一任務は、空母の護衛にありとする海軍本部は、攻撃隊掩護を
各空母10機にせよとの命令を出していた」
ヨークタウンでは、それを二波に分けたため、わずか6機となったわけです。
347 :
GF長官 :2011/12/25(日) 12:55:32.08 ID:???
>>346 の続き
そして、その運用方針も不適切なものだった。
「海戦の数日前の5月31日、空母ホーネットでは艦長以下各隊長が集まって、
護衛戦闘機の運用について打ち合わせていた。
雷撃隊長ウォルドロンは密着護衛(直掩)を要求したが、艦長のミッチャーは、
珊瑚海でグラマンの低性能が明らかになった今、零戦に対抗するには高度を
活かした一撃離脱に徹するしかなく、F4Fを低空の雷撃隊にはりつけておいても、
いたずらに零戦の餌食になるだけだとして、すべてSBDの護衛に使うように命じた。
348 :
GF長官 :2011/12/25(日) 12:56:51.97 ID:???
>>347 の続き
珊瑚海において、TBDの損失が皆無であったことも、その理由のひとつになった。
失望したウォルドロンは、部下に対して悲痛な面持ちで会議の決定を伝えるしか
なかった。
結果はよく知られているとおり、ホーネットの雷撃隊は零戦によって全滅させられる
という悲劇的な結果になったのである」
はたして、護衛の戦闘機が付けられないことを理由に艦爆隊の即時発進を却下した
南雲司令部と、どちらが航空戦をよく理解していたのでしょうかねぇ。
結局、そのSBD隊にもF4Fの護衛は実現しなかったのだから・・・
349 :
GF長官 :2011/12/25(日) 12:58:10.67 ID:???
350 :
GF長官 :2011/12/25(日) 13:00:28.01 ID:???
>>349 の続き
いったん後方に下がったマキネリーは、数分後再び前に出て同じことをやった。
ミッチェルは戻るように厳しく命じたが、マキネリーはいきなり反転して東へ去った。
マグダはあわてて、そのあとを追った。
ミッチェルもここに至って進撃をあきらめ帰還することにしたが、もはや母艦にたどり
つく燃料は残っておらず、全機海上に不時着することになったのである」
全く話になりませんな。隊長の命令にすら従えないとは。
航法は出来ない、上官の命令無視、友軍の救援要請にも応じない・・・
アメリカの飛行学校では、いったい何を教えているのでしょう。
351 :
GF長官 :2011/12/25(日) 13:04:39.38 ID:???
>>350 の続き
以上のように、米空母攻撃隊は指揮官の戦術、搭乗員の伎倆ともに、あきれるくらい
お粗末なものです。
ただの幸運な偶然が重なったから、「奇跡」と呼ばれるだけ。
本職がミッドウェー海戦のみに注目して、「空母戦術」を論じることに危うさを感じる理由が
理解して頂けたのではないでしょうか。
だからといって、ことさらにそれを卑下するつもりもありません。
性能で劣るF4Fをもって、無敵の零戦に対抗できたのも、彼らの創意工夫があったから
であり、「完全偏向射撃(デフレクションシューティング)」と「防弾性能」に集約される。
352 :
GF長官 :2011/12/25(日) 13:07:01.79 ID:???
>>351 の続き
射撃術に関しては、その理論自体も素晴らしいですが、
「空戦訓練とは編隊運動が主であった日本は、いわば型を教え込んでいたのに対し、
実弾射撃訓練を猛烈に行ったというアメリカ人のほうが、実戦的で射撃上手であった
ろうということも大きい。
珊瑚海とミッドウェーにおいて、零戦がグラマンに後ろにつかれて撃墜されたという場面は
皆無である。グラマンの存在に気付かずに奇襲されたとか、あるいは攻撃を仕掛けた後、
態勢を立て直すところを他のグラマンに攻撃されたとか、そういうのがほとんどである」
思う存分射撃訓練できる環境がうらやましい。
353 :
GF長官 :2011/12/25(日) 13:10:45.53 ID:???
>>352 の続き
そしてもう一つ挙げられるのが、機体の頑丈さですね。
戦闘機の優劣を判定する上で資料とされるのが、模擬空戦の結果です。
優位戦、同位戦、劣位戦など条件を設定して行うものだが、実戦と決定的に異なる点がある。
それは、「不利になったら急降下して離脱する」。
模擬空戦では、この選択肢が無いのです。
一対一の巴戦なら、グラマンにまず勝ち目はなかったでしょう。
しかし実戦はゲームではない。ルールもない。勝てば良いのです。
354 :
GF長官 :2011/12/25(日) 13:12:17.32 ID:???
>>363 の続き
これを可能にしたのが、グラマン社の設計方針で、
「機体がすべて壊れても、パイロットだけは生存できる」
さすが”グラマン鉄工所”の名は伊達じゃない。
ヘンダーソン飛行場をラバウル航空隊が守り抜いた「カクタス空軍」の指揮官
スミス少佐の訓示に、最もそれが表れている。
「不利になったら雲に逃げ込め。雲がなかったら味方の飛行場へ逃げ帰れ。
そうすれば味方の対空砲火が守ってくれる。
我々の任務は英雄的に死ぬことではない。生き延びて明日また戦うことにある」
他にもレーダーや無線性能など色々とありますが、
徹底的に合理化された思想に、文化の違いを知らされた次第であります。
355 :
GF長官 :2011/12/25(日) 16:32:00.32 ID:???
テンプレ用資料 ラボウル空中攻撃隊戦闘詳報 【 レファレンスコード 】C08030770600 (7/10)頁 戦訓所見 「敵状明確ナラザル局地ノ攻撃ニハ、事前ニ綿密ナル偵察ヲ強行シ、 作戦指導並ビニ攻撃計画及ビ実施ヲ、確実容易ナラシムル要アリ 大部隊ノ攻撃隊ヲ以テ、一挙ニ目的ヲ達セントスル場合、特ニ然リトス」
356 :
GF長官 :2011/12/26(月) 20:44:58.66 ID:???
>>341 了解。空母AAって、色々あるんですなぁ。
>>342 恐縮であります。それは知らんかった。>消毒効果
実は帰り際に警察のガサ入れがあり、帰るに帰れなかったんですよねぇ。
本職にとってはタダで延長できたようなもので、お得だったんですけれど。
>>343 そうでしたか。お互い気を付けましょう。
まぁ、嬢からうつされた風邪ならば、それもまた一興・・・おっと。
357 :
GF長官 :2011/12/26(月) 21:21:58.61 ID:???
>>339 の続き
もともと艦隊指揮官にとって、指揮系統の確保は最優先事項であり、
「命令不達の場合、麾下戦隊をどうまとめていくか」は、重要な懸案だったはず。
「大艦隊の司令長官たるものは、展開後、煤煙・砲焔並びに長大なる戦列等のため、
実情観察を妨げられ、また通信の困難増加するを以て、現代の戦闘情況においては、
その艦隊を組織する各戦隊の行動を、管制し能はざるものなるの事実に重きを置き、
従って、艦隊戦闘展開後は広範なる指揮分割の必要なるを力説せり」
(『英国大艦隊』)
>>282 の(35/309)頁
358 :
GF長官 :2011/12/26(月) 21:23:14.16 ID:???
>>357 の続き
ただでさえ戦闘中は陣形が崩れて、混乱が生じがちです。
昨晩の『坂の上の雲』最終回では、日本海海戦時、上空から俯瞰する構図がありましたが、
空一面を煤煙と発砲炎、被弾炎上した各艦の黒焔が覆いつくし、どれが敵やら味方やら
判別も出来ないという状態が、よく感じ取れたのではないかと。
「天気晴朗ナレドモ浪高シ」だった日本海でさえ、こうなのです。
まして天候不順が常の北海ならば、なおさらと言うものでしょう。
359 :
GF長官 :2011/12/26(月) 21:25:21.52 ID:???
>>358 の続き
艦隊の規模が大きくなればなるほど、その統制はますます困難になり、
指揮系統の分断も起こり得る。
ならば、万が一に備えて「指揮系統の分割」を考えておかねばならない。
旗艦からの命令を受領できない状況では、各戦隊司令官の「独断専行」も
考慮する必要がある。
とはいっても、各指揮官が勝手な行動をとっては困りますよね。
360 :
GF長官 :2011/12/26(月) 21:27:13.00 ID:???
>>359 の続き
「各戦隊司令官をして独断行動の場合にも、克く余(大艦隊司令長官)の所思を解して、
戦果を収めしめんがために、本艦隊の採るべき一般方略を知悉せしめたり。
また各戦隊は主隊の行動を注視し、その運動に順応するの緊要事たることを力説し、
余の懐抱する戦法の要点を理解せしめたり」
戦隊司令官は、作戦目的を正確に理解していなければならない。
「長官の命令に従ってればいいや」といった受け身の指揮官では、命令系統が断絶
した場合に、行動できなくなってしまうからです。
361 :
GF長官 :2011/12/26(月) 21:30:26.07 ID:???
>>360 の続き
かつて『その時歴史が動いた』の日本海海戦の回で、
東郷長官の第一戦隊が逆ターンをして露艦隊を取り逃がしそうになったところ、
上村長官の第二戦隊が第一戦隊には従わず、そのまま直進して敵の頭を押さえた。
各指揮官が作戦目的を正しく理解して行動した好例として紹介されていました。
第五戦艦戦隊がビーティ麾下に編入されたのは、本海戦のわずか2週間前だった。
合同訓練はもちろん、満足な打ち合わせも出来ずに、「隊内常用命令」についての
説明も不十分だったと予想される。
もしかしたら、単に伝えるのを忘れていただけかもしれませんが・・・
いずれにせよ、意思疎通の失敗が混乱の原因になったことは間違いありませんね。
362 :
GF長官 :2011/12/27(火) 21:40:21.53 ID:???
>>361 の続き
ここからも、艦隊運用の難しさを垣間見ることが出来る。
そこで、我らが南雲提督の登場ですよ!
とりあえず、アンチからも「艦隊運用の第一人者」とは認められているようなので。
常々疑問に思っていたことですが、「では南雲長官のどこが”凄い”のか?」
>>214 では、ヒッパー提督の艦隊運用を絶讃しましたが、実際に艦を動かすのは、
各艦長であって、彼が操舵するわけではない。
だいたい、自ら舵を取るなんて艦隊司令長官のやることではありませんから・・・あれ?
363 :
GF長官 :2011/12/27(火) 21:42:45.92 ID:???
364 :
GF長官 :2011/12/27(火) 21:44:13.72 ID:???
>>363 の続き
ご存知の通り、「南雲機動部隊」は建制された艦隊ではなく、作戦毎に編成される
臨時の部隊です。
例えば、真珠湾とミッドウェーの時とを比較してみると、同一なのは空母と八戦隊
(重巡「利根」「筑摩」)くらいで、半数以上は入れ替わっている。
真珠湾 ミッドウェー
三戦隊 戦艦「比叡」「霧島」 戦艦「霧島」「榛名」
水雷戦隊 第一水雷戦隊 第十戦隊
(軽巡「阿武隈」) (軽巡「長良」)
駆逐隊 第十七駆逐隊 第十七駆逐隊
(駆逐艦「谷風」「浦風」「浜風」「磯風」) (駆逐艦「谷風」「浦風」「浜風」「磯風」)
第十八駆逐隊 第十駆逐隊
(駆逐艦「不知火」「霞」「霰」「陽炎」「秋雲」) (駆逐艦「秋雲」「夕雲」「巻雲」「風雲」)
第四駆逐隊
(駆逐艦「萩風」「舞風」「野分」「嵐」)
365 :
GF長官 :2011/12/27(火) 21:45:30.38 ID:???
>>364 の続き
ご覧の通り、共通するのは他に、第十七駆逐隊くらいか。
艦が異なれば、司令官や艦長も違ってくる。
緒戦における東奔西走を知れば、満足な訓練を行う余裕もなく、直前に編入された
第五戦艦戦隊と状況に大差は無いと言えるでしょう。
なのに、衝突や落伍、命令不達などの混乱を起こしていないのです。
これって、”凄い”ことだと思いませんか?
366 :
名無し三等兵 :2011/12/28(水) 11:53:47.06 ID:q2I6Bwwk
南雲て太平洋戦争敗戦の原因者だよね 真珠湾で貪欲に敵空母撃沈を狙わなかったり 空母4隻でどうやったら負けるのて条件で空母4隻失う無能の中の無能だろ
367 :
山口 :2011/12/28(水) 13:57:04.96 ID:???
南雲はクソ
艦隊運用は手段であって目的ではない
冬休みに入りましたな
>>365 命令不達は浅学の為判りませんが、
衝突や落伍などの混乱を起こした事例より、起こして無い事例の方が圧倒的に多いような気はします
有名無名に関わらず、司令長官になる人物は”凄い”という事なんでしょうね
勿論、衝突や落伍、命令不達などの混乱を起こした司令長官は凄くないと言う気は毛頭ありませんけど
夏休みはともかく、冬休みはクリスマスに暮れに正月と続くんだから、 目出度く過ごせばいいのにねぇ。
衝突や落伍などの混乱を起こし戦には勝つ 衝突や落伍などの混乱を起こさず戦に負ける どっちが”凄い”
成果評価は賞与査定 プロセス評価は昇給査定
374 :
GF長官 :2011/12/28(水) 21:18:38.03 ID:???
>>366 なるほどなるほど。
真珠湾で敵空母を沈めて、ミッドウェーで完勝していたら、太平洋戦争は負けなかったと。
アメリカさんもなめられたもんですなぁ。
>>367 クソがクリに見えたw
クリは栗田だろ!と書き込みそうになって気がついた。まだ風邪が治っとらんかな。
>>368 そうですね。索敵も兵装転換も即時発進も手段であって目的ではない。
>>369 学生諸君は宿題に励まれるよう。
375 :
GF長官 :2011/12/28(水) 21:20:14.36 ID:???
>>370 有難うございます。
艦隊運用に関しては、考えがよくまとまってないんですよね。
ハワイ沖まで7千浬を往復したことは、南雲長官ならではの偉業かもしれないし、
他の提督でも案外問題ないものかもしれない。
そこで皆様の考えを聞いてみたいと思いまして。
故に、本編では「凄い」を強調したつもりです。
>>232 にも書きましたが、「凄い」と感じるかどうかは主観的な基準なので、
「別に南雲の艦隊運用なんて凄くないよ」という方がいらっしゃるなら、
それはそれでひとつの評価と言えるのではないかと。
376 :
GF長官 :2011/12/28(水) 21:20:54.57 ID:???
>>371 全く。新年を迎える準備は整いましたかな。
>>372 というわけで、凄いか凄くないかの議論は、あまり意味がないかも。
凄いと思う人がいれば、凄いのでしょう。
>>373 そうか、南雲社員は昇給アップのボーナスカットかな。
377 :
GF長官 :2011/12/28(水) 21:32:33.50 ID:???
>>365 の続き
個人的には、南雲長官の艦隊運用の手腕は卓越したものだと思っております。
他の提督にはない、何か”とっておき”があったのかもしれません。
それが何かは、冬休みの宿題としておきましょう。
以上のような経過で、第五戦艦戦隊が南南東に変針したのは、1440時。
巡戦隊に遅れること8分でした。
378 :
GF長官 :2011/12/28(水) 21:32:58.90 ID:???
[ジュットランド海戦](1440時)英巡戦部隊 ┌┐ │└┐ │ ▽戦艦マレーヤ │ ▽戦艦ウォースパイト <第五戦艦戦隊> │ ▽戦艦ヴァリアント ▽戦艦バーラム(エバントーマス少将) ↓ └┐ <第二巡戦戦隊> ▽巡戦インディファティガブル ▽巡戦ニュージーランド(パクナム少将) ↓ └┐ ▽巡戦タイガー <第一巡戦戦隊> ▽巡戦クイーン・メリー ▽巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将) ▽巡戦ライオン(ビーティ中将) ↓
379 :
GF長官 :2011/12/28(水) 22:11:51.41 ID:???
>>378 の続き
As a result, the four Queen Elizabeth-class battleships which were the fastest and
most heavily armed in the world at that time remained on the previous course for
several minutes, ending up 10 mi (8.7 nmi; 16 km) behind rather than five.
「その結果、当時最速最強のクイーンエリザベス級戦艦4隻は、数分間現針路を維持し、
最終的には、旗艦からの距離が5浬から8.7浬に広がってしまった」
380 :
GF長官 :2011/12/28(水) 22:13:17.78 ID:???
381 :
GF長官 :2011/12/28(水) 22:14:30.46 ID:???
>>380 の続き
Beatty also had opportunity during the previous hours to concentrate his forces, and
no reason not to do so, whereas he steamed ahead at full speed faster than the battleships
could manage. Dividing the force had serious consequences for the British, costing them
what would have been an overwhelming advantage in ships and firepower during the first
half-hour of the coming battle.
「ビーティ提督には、麾下の艦隊を集中させる機会はあったし、それをしない理由もなかった。
ところが彼は最大戦速で前進したため、戦艦隊は追い付くことが出来なかったのだ。
英艦隊の兵力が分散された結果、来るべき戦闘における最初の30分間、隻数において、
また火力において敵を圧倒していた利点を失ってしまうのだった。」
382 :
GF長官 :2011/12/28(水) 22:15:32.56 ID:???
>>381 の続き
いかにも、彼”らしい”行動ではありますが、その検証はまた後日ということで。
ここでは、今回の指揮系統の混乱は想定外の出来事とは言い切れない。
ビーティ中将は北海の天候も、煤煙による視界悪化も承知していた。
その上で、中継艦や隊内常用命令などの対策を用意していた。
それでも、うまくいかなかったところに、
「当たり前のことを当たり前のようにやってのける」難しさが、分かるのではないでしょうか。
383 :
GF長官 :2011/12/28(水) 22:21:25.49 ID:???
明日より、怒涛の三連夜忘年会に突入しますので、 今年はこれで終了にしたいと思います。 年末休みには、映画『山本五十六』を見に行く予定なので、 年始は、その感想から始めることにでもしましょう。 年の瀬を迎えるたびに、どんどんミッドウェーから遠のいているような気がしますが、 本年も変わらぬご愛顧に感謝申し上げます。 それでは、よいお年を。
>>383 長官〜休暇にはいられまーす ピィィィ〜〜〜〜〜ィィィ
385 :
名無し三等兵 :2011/12/30(金) 02:26:34.12 ID:G5Wqr3LV
>>173-176 おっ、見逃していた日本側の記録をありがとうございます。
フランク・ジャック・フレッチャーの伝記を読んでいるところで、米側のウェーク島救援作戦に
関する行動がほとんど、一触即発の状態になっていたことがわかりました。
386 :
名無し三等兵 :2011/12/30(金) 08:54:14.60 ID:wsH9OOgR
GF長官は、映画『山本五十六』をどう思われますか? 役所版です。
GF長官は、映画『幻の湖』をどう思われますか?
389 :
名無し三等兵 :2011/12/30(金) 22:57:45.03 ID:OELYB7Mz
初戦ならゼロ戦は航空戦で負けないし、機体数もあり、優秀なパイロットも いたのだから消耗する前に初戦でアメリカ太平洋艦隊と決戦をして蹴散らして 講和を結べば良かったんだよ。
早速被弾してますな
391 :
名無し三等兵 :2011/12/31(土) 20:51:52.12 ID:FHRmPAEk
>>389 まずは開戦時に於ける「無敵のゼロ戦」の配備された機数と搭乗員の数を調べてから、
発言してね。
皆様、よいお年をお迎えください。(^0^)/~
暮れ呉に入泊〜2Fはトラックで帰郷者を下ろし 定期航空便で、トラック発→サイパン→硫黄島→横須賀の経路で戻ります
ぼくは全裸! パパは全裸にシルクハット! ママは裸エプロン!! ガールフレンドは全裸に片方だけアンクレット!!! で年越しだ〜〜
395 :
名無し三等兵 :2012/01/02(月) 23:53:24.61 ID:iBJPRI3g
ムーミンは一応毛皮に覆われているのでは?妖精の一種だから裸かもしれないが・・・。
396 :
GF長官 :2012/01/04(水) 17:54:52.93 ID:???
>>384 皆さまは年始をどのように過ごされたでしょうか。
>>385 ”ブラックシューズアドミラル”ですね。本職も読まねば。
史上初の空母決戦はこの時だったかもしれませんしね。>ウェーク島
>>386 お待たせしました→
>>387 いつの間にか住み分けができてる・・・いいのかなぁ。
397 :
GF長官 :2012/01/04(水) 17:56:44.22 ID:???
>>388 せっかくなので、正月休みに見ましたよ。
「シベ超と並ぶ迷作?」と評判高かったので、覚悟して鑑賞しましたが、それほどでも
なかったかな。確かに日夏と道子の”追いかけっこ”はなかなかシュールでしたがね。
(特に再戦の方w)
本職なりに、この映画の主題を考察してみますと、
橋本忍監督の前作『八甲田山』の原作となった『八甲田山死の彷徨』(新田次郎/著)の
あとがきには、こうあります。
「また徳島大尉をはじめ、雪中行軍に加わった第三十一聨隊の半数は、二年あとの
日露戦争には、黒溝台の激戦で戦死傷している。成功者も失敗者も、死の訪れには
二年の遅速があったにすぎなかった。それは、日露の戦いの準備行動で死んだか、
戦闘そのもので死んだかの違いだけであったのだ」
398 :
GF長官 :2012/01/04(水) 17:57:49.03 ID:???
>>397 の続き
この仏教で説かれる無常観を題材にした脚本ではなかったかと。
つまり、愛犬を殺されたことも、その復讐に奔走したことも、何百年にもわたって人間の
営みを見守ってきた琵琶湖からすると、「よどみに浮かぶうたかた」であり、その琵琶湖
ですら、宇宙の歴史と比較すれば”幻の湖”に過ぎないーと。
今度、雄琴には行ってみたいですねぇ。
399 :
GF長官 :2012/01/04(水) 17:58:20.07 ID:???
>>389 おっ、来ましたね。要はMI作戦決行ということで良いのかな。
>>390 年末のせわしい最中、ごくろうでありました。
>>391 そうだそうだ、「春日丸に渡すゼロ戦など無い!」
>>392 無事の船旅を。
>>393 恥ズカシガルナヨ、女同士ジャナイカー
>>394 全裸ジャナイカラ、恥ズカシクナインダナ
400 :
GF長官 :2012/01/04(水) 18:03:25.45 ID:???
謹賀新年 旧年中は大変お世話になりました。 本年も宜しくお付き合い下さいませ。 スレ初めは、映画『聨合艦隊司令長官山本五十六〜太平洋戦争70年目の真実』から。 例の如く、以下はネタバレになるので、これから見るよという方はスルー推奨。
401 :
GF長官 :2012/01/04(水) 18:04:42.15 ID:???
>>400 の続き
まず全体的な感想は、とても良い出来でした。
最近の風潮である、「一兵卒の視点から戦争の悲惨さを描く」ではなく、
一人の軍人の生涯に正面から挑むという昔ながらの手法には、好感が持てます。
とにかく山本長官の名言や挿話が網羅されており、うまくまとめたなと感心した次第。
主演の役所広司氏に関しても、本職は『ローレライ』の艦長役でがっかりした経験が
あるので、少し気がかりでしたが要らぬ心配でしたね。
といっても、千代子さんは出ませんよ〜
ていうか、アメリカ側の人物は一切登場しません。
402 :
GF長官 :2012/01/04(水) 18:06:26.92 ID:???
>>401 の続き
次に期待していたCGですが、これも満足いくものでした。
昨年末のNHK『坂の上の雲』をご覧になったならば想像できると思いますが、
艦艇は実写と見まごうばかりで、GF旗艦時代の長門、北太平洋の波濤を越える
機動部隊、金剛・榛名のガ島砲撃・・・もうお腹いっぱいです。
特に竣工時の大和(舷側に副砲が残っている)が見られるのは貴重かと。
対する航空機の方は、いささか"軽い"印象を受けましたね。
栃林氏が参加しているわりには・・・?
それでも、撃墜時の一式陸攻など詳細まで描き込まれています。
というより、搭乗員の演技が・・・、機上無線を駆使しての空戦・・・に、
少しゲンナリかな。
まぁ以上はアラ探しのようなもので、全体を通して見る限り些末に過ぎない。
403 :
GF長官 :2012/01/04(水) 18:08:26.34 ID:???
>>402 の続き
問題は南雲スレとしての評価ですが、残念ながら合格点とはいきません。
南雲提督は堀悌吉を予備役に追いやった「艦隊派」の張本人として強調されており、
山本長官との仲は良くない。
対する多聞丸は、次世代のGF長官として期待される有望な若手という感じ。
話にならないのがミッドウェー海戦で、
草鹿参謀長が「敵空母は絶対出て来ない」と強硬に主張
→GFの厳命を無視して雷装待機を放棄(最初から陸用装備)
→友永隊長の再攻撃要請と敵空母発見電が同時に届く
→南雲は兵装転換(魚雷に換装)を決断
→多聞から意見具申・・・
404 :
GF長官 :2012/01/04(水) 18:09:30.45 ID:???
>>403 の続き
きっと半藤氏監修の影響でしょうなぁ・・・
ちなみに例の台詞は「敵機直上急降下ー!」です。やっぱりこれですよね〜
あれを見たら、誰でも「南雲は無能」と思うでしょう。やれやれ
ただ中原氏の演技は素晴らしかった。
見た目がそっくり?で、白髪まじりの頭、深く刻まれた皺、苦悩の表情等、
今まで南雲役は『トラトラトラ』の黄門様が一番でしたが、同率首位に昇格です。
このあたりが気になるのは、一部のヲタくらいでしょうから、お時間ある方はぜひ。
405 :
GF長官 :2012/01/04(水) 18:10:30.06 ID:???
>>404 の続き
以下はオマケ。
永野修身軍令部総長役が伊武雅刀氏だったのですが、本職は世代的に
デスラー総統にしか見えなかったw
あの人は個性的すぎて、他の脇役がかすんでしまいますよね。
(もちろん良い意味で)
ハワイでもミッドウェーでも、山本長官の足を引っ張る"悪役"として、心にくい
ばかりの存在感を発揮しています。
406 :
GF長官 :2012/01/04(水) 18:12:01.04 ID:???
>>405 の続き
特に、真珠湾出撃前に「山本は全滅覚悟でなどと言っているそうだが、
空母6隻を無傷で連れ帰ってほしい」と南雲長官に依頼する場面は、
「ドメル君、君はヤマト一隻ごときを討ち取るのに、我がバラン星基地を犠牲に
するつもりかね。君はとんでもない浪費家だよ、やめてくれたまえ」
と重なり、笑いをこらえるのに必死でしたよ。
詳しいことは、初代ヤマト第20話「バラン星に太陽が落下する日」を見てね!
誤解なきよう申し添えておきますが、本映画にギャグ要素はありませんよ!
たまたま本職のツボに命中して装甲が貫かれただけですので!
407 :
GF長官 :2012/01/04(水) 18:14:30.87 ID:???
>>406 の続き
軍事知識の無い人がみれば、
「山本五十六は甘いもの好きで将棋ばかり指しているオッサン」にしか見えないかも。
全然戦争の指導をしてないじゃないかーと。
食事場面がやたらと多いので、空腹時に鑑賞するのは避けましょう。
それでは明日より本編を再開します。
いよいよ、ビーティ対ヒッパーの直接対決ですね。
七色星団の戦いは一部ミッドウェーそのものでしたね 山本長官役は山村聰をこえる役者がいませんね ミッドウェーで三船さんが山本長官を演じてましたが 日本の一番長い日で、演じていた阿南陸軍大臣の方が適役だと思います
409 :
GF長官 :2012/01/05(木) 20:55:40.97 ID:???
>>408 そうですなぁ。総長が「ヤマトの諸君」とか言いながら、GF司令部の前に
現れたら、ネ申映画認定だったのだが・・・
>山本長官役は山村聰をこえる役者がいませんね
まぁ、作品の評価なんてものは好みによるでしょうから、本人が楽しめれば
それで良いのではないかと。
410 :
GF長官 :2012/01/05(木) 21:47:11.04 ID:???
>>382 の続き
最後に、リデル・ハート先生の評価を聞いておきましょう。
「(第五戦艦戦隊への)信号は、もっと単純で効果的なサーチライトの明滅によって
送るべきだったという議論がなされているが、これはその通りだと思われる。
またエバントーマスはビーティが向きを変えるのを見たに違いないのだから、自分の
発意で向きを変えるべきだったと指摘されているが、これは彼に与えられていた一般
命令と、ビーティの戦術的意図が彼には分からなかったことを考えてみれば、大いに
反論の余地がありそうである」 (『第一次世界大戦』)
411 :
GF長官 :2012/01/05(木) 21:48:46.36 ID:???
>>410 の続き
これまでのまとめのような感じですが、意見の分かれるところでしょう。
本職がエバントーマス少将なら、とりあえず発光信号で問い合わせるかな。
「変針命令ハ、当隊モ該当セリヤ」
実際は確認する前に、巡戦タイガーが気付いたので不要でしたが。
「次にビーティの方もまた、エバントーマスが方向転換しつつある間、北への
航行を続けることによって、あるいはもっと良いのは、向きを変える前にエバン
トーマスの方へ回ることによって、自分の方に接近するチャンスを与えるべき
だったという議論がなされている」
>>380 でも取り上げたとおり、信号不達により距離が開いてしまったのは仕方ない
として、その後に復旧する機会はいくらでもあったのです。
本職はこちらの方が重大だったと思いますが・・・
412 :
GF長官 :2012/01/05(木) 21:52:30.39 ID:???
>>411 の続き
「しかしこの結果論はおそらく、現実の物理的・心理的状況を不当に軽視したもの
である。ジュリコーもビーティも、時間の経過とともに遭遇する期待を弱め、ゆっくり
航行していたのであって、おまけに海軍本部から方向探知無電によれば、敵艦隊は
依然としてその停泊地に所在しているという信号が入っていたから、なおさらであった」
おそらくビーティ中将自身も、進出点(
>>71 のA)に到達するまでは、緊張感をもって
行動していたでしょうが、変針北上した時点で、その糸が切れてしまったのではないかと。
もちろん警戒を続行したのには間違いありませんが、彼の頭の中の”優先事項”は、
敵艦隊発見から大艦隊主力との合同へ移り変わりつつあった。
その過渡期に敵発見電が届いたため、気持ちの切り替えが出来なかったのかも。
413 :
GF長官 :2012/01/05(木) 21:55:14.79 ID:???
>>412 の続き
ミッドウェーでの南雲司令部と比較すると面白い。
いくら大和からの転電情報がなくとも、南雲長官以下の頭にあったのは、
「もしかしたら、敵空母が出現するかもしれない」だったでしょう。
ところが、索敵機発進から時間が経過するにつれて、それは薄まっていく。
索敵機が先端に到達した時点(0400頃)で、「やはり居ないか」と糸が切れ、
彼らの関心は、敵空母捕捉から基地制圧へと比重が移っていくのです。
そこに友永隊長からの再攻撃要請が届いたら・・・?
このあたりの”心理的状況”を考察するのは、「なり切って考えてみよう」を
看板に掲げる当スレの醍醐味とするところであります。
本職なんか、年末からずっと「中原南雲」になり切ってますからね〜
私も南雲で赤城の艦橋に立って居たなら、北西あたりで待ち構えているのでは無いかと思うでしょうなあ 1AFがラバウル空襲の時に、二次攻撃の準備を下令したように。またインド洋でのドタバタの様に。 しかし、詳細な通信が入ったので「先の巡洋艦は誤り、駆逐艦。艦爆隊先に行け」と即時発艦を命令している。 そのあと、しばらく経って、赤城をまたぐ様に水柱が立った、ヒア汗ものでしょう。「どっから飛んできたのか」ってね。 そして当時、1942年6月5日までの頭で考えれば、下された命令と現実の間の刹那で、その中間点を見つけ出し 判断をするのは非常に難しいと考えます。迷うのはむしろ当然でしょう。 何せシャバじゃないんです、軍隊ですから。 命令違反は軍法会議ですからねえ
415 :
山口 :2012/01/06(金) 14:02:15.54 ID:???
俺は南雲役はジェームス繁田だなやっぱり。 今回の軍令部総長(伊武さん)はどう見ても ヘルメットとったダースベイダー卿にしか見えなかった。
>>415 >ダースベイダー卿
すーこーぱーすこーぱ、と黒一色で赤城艦橋に立つ南雲・ダースベイダー中将
417 :
GF長官 :2012/01/06(金) 21:05:50.41 ID:???
>>414 有難うございます。
「なり切って考えてみよう」に正解は無いと思いますので、それぞれの視点を
提供していただければと。
>迷うのはむしろ当然でしょう。
同意です。そこに指揮官の苦悩があるのだと思いますね。
>>415 そっちかw >ヘルメットとったダースベイダー卿にしか見えなかった。
ていうか、山口サンはどう見ても秋山好古でした。
公開時期が悪かったですなぁ・・・
>>416 まぁ、南雲長官の訓示は米沢なまりで、何を言ってるか分からなかった
と聞きますから、似たようなものかも。
418 :
GF長官 :2012/01/06(金) 21:46:19.98 ID:???
>>413 の続き
そして、もうひとつの視点があります。
「こうしたはっきりしない状況を考慮すれば、ビーティはそれなりに機敏な決断を
下したと考えるべきだろう。
その決断そのものについては、彼は過去の経験から、そのドイツ巡洋艦がこちら
をまいてしまうことを懸念する理由は充分あっても、反対にそれが大規模な戦力を
覆い隠していることを懸念する理由はほとんどなかった。
419 :
GF長官 :2012/01/06(金) 21:47:58.80 ID:???
>>418 の続き
彼はドイツ巡洋戦艦に出会うかもしれないが、その総数はたかだか5隻で、自分の
方は6隻だと考えていた。
彼の気性はなるほど、計算ずくというよりは衝動的であったが、過去の経験と戦略
的状況を考えると、数分間をかせぐために幾らかの余力を失ったという、その彼の
行動を是認するように思われる」
「過去の経験」に注目。本職の持論ですが、
指揮官が重要な決断を下す際に判断材料とするのは、「過去の経験」です。
もっと具体的に示すならば、「直近の戦訓」とでも言うべきでしょうか。
420 :
GF長官 :2012/01/06(金) 21:52:29.63 ID:???
>>419 の続き
本海戦における英独両巡戦部隊指揮官にとってのそれは、ドッガー・バンク海戦。
当スレの趣旨である、「時系列での戦史検証」を重視する理由もここにある。
ビーティ提督にとって、該海戦とは「逃した魚は大きかった」ですね。
圧倒的優勢な追撃戦で、しかも敵旗艦に致命的ともいえる命中弾を与えておきながら、
結局、雑魚一匹(装甲巡洋艦一隻)を釣り上げたに過ぎなかった。
英国世論は大いに歓迎したが、彼自身は「こんな程度じゃなかったはず」と悔しさを
かみしめていたのではないでしょうか。
421 :
GF長官 :2012/01/06(金) 21:53:32.00 ID:???
>>420 の続き
我々からすると、(南南東への変針後)第五戦艦戦隊が追いつくまで数分間減速
するくらい、些細なことのように思えますが、本人にとっては、今度こそ敵艦隊を
逃さないため、”たった数分間”であっても無駄に費やすことは出来ない。
そう固く決心して、全速で追撃に移ったのではないかと。
同様に、ミッドウェー海戦で日米両空母部隊指揮官は、「過去の経験」に関して
何を思い浮かべたのか、興味あるところですね。
422 :
GF長官 :2012/01/06(金) 21:55:06.69 ID:???
>>421 の続き
さて、あまり英艦隊の失策ばかりあげつらっていると、全国一千万?のロイヤル
ネイビーファンを敵に回しかねないので、次へ進むことにしましょう。
この南南東への変針直後、ビーティ艦隊は歴史に残る偉業を成し遂げます。
Meanwhile Beatty began to move his battlecruisers and supporting forces southeastwards
and then east to cut the German ships off from their base, and ordered Engadine to launch
a seaplane to try to get more information about the size and location of the German forces.
This was the first time in history that a carrier-based aeroplane was used for reconnaissance
in naval combat. Engadine's plane did locate and report some German light cruisers just before
15:30, and received anti-aircraft gunfire, but attempts to relay the plane's reports failed
423 :
GF長官 :2012/01/06(金) 21:56:36.98 ID:???
>>422 の続き
「しばらくして後、ビーティ提督は巡戦隊と付属部隊を南東へ向け、続いて独艦隊の
退路を断つため針路を東に転じた。そしてエンガーディンに対し、水上機を発進させ、
敵艦隊の兵力と位置を偵察するよう命じた。
これは海戦史上、戦闘中に航空機を偵察に用いた最初の例であった。
発進した機体は1530時までに、独軽巡隊を発見しその旨を打電した。敵の対空砲火を
受けた。ところが母艦が中継に失敗したため、ビーティの手元には届かなかった」
いわゆる航空索敵の事始めですね。
もしもし、訳中に“carrier-based”が抜けてますぜ。
成る程、艦船をベースなエアロプレインと限定しているのね バルカン戦争で敵艦爆撃及び偵察はやっているけど、その文章が指しているのは何でしょうね
×その文章が指しているのは何でしょうね ○carrier-based aeroplaneじゃない偵察は何を指しているんでしょうね
427 :
GF長官 :2012/01/07(土) 18:32:45.13 ID:???
>>424 おっと失礼、ここは「艦載機」と書くべきでしたね。
お詫びして訂正させて頂きます。
>>425-426 本職としては水上機母艦の話をしているのだから、対象が水上機なのは当然
という認識でした。いやはや思い込みとは怖いものだ。
428 :
GF長官 :2012/01/07(土) 19:02:51.20 ID:???
429 :
GF長官 :2012/01/07(土) 19:04:14.49 ID:???
>>428 の続き
故に今回のエンガーディンは、
「海戦(水上艦同士の戦闘)において、艦載機を偵察に用いた最初の例」
ということになります。
では史上初の運用とは、どのようなものだったのか。
以下は、『SHORT184』(WINDSOCK DATAFILE85)より。
WINDSOCK(ウインドソック)とは「吹流し」の意。
430 :
GF長官 :2012/01/07(土) 19:05:57.44 ID:???
431 :
GF長官 :2012/01/07(土) 19:07:16.40 ID:???
432 :
GF長官 :2012/01/07(土) 19:07:46.60 ID:???
>>431 の続き
ガラティアからの敵発見電を受けて、ビーティ提督は水上機による偵察を下令。
(ビーティの戦闘報告では1445時、『北海海戦史』では1446時)
さて太平洋戦争ならば、直ちにカタパルトより射出ーとなりますが、当時は
そう簡単にはいきません。
433 :
GF長官 :2012/01/09(月) 22:01:45.58 ID:???
434 :
GF長官 :2012/01/09(月) 22:03:39.71 ID:???
>>433 の続き
同誌にも格納時の写真が掲載されていますが、主翼の付け根から90度後方へ
折り曲げる形式。九四水偵などと同じですね。
ただショート184の全幅は63フィート6.25インチ(約19.5メートル)なので
かなり長大(九四水偵は14メートル)。大変な作業となるでしょう。
発進を命じられたのは、ウエストランド社製8359号機で、1916年3月末、
(海戦の2ヶ月前)にエンガーディンに配属された。
そして、栄えある搭乗員の選ばれたのが、
F.J.ルットランド大尉(操縦・機長)とG.S.トレウィン主計補佐(偵察)の2名。
435 :
GF長官 :2012/01/09(月) 22:04:46.82 ID:???
>>434 の続き
同じく、ヘルメットにライフジャケットを着用したルットランド大尉がフロートの
上に立って、これから操縦席に乗り込もうとしている写真があります。
それによると、胴体下に小型爆弾を搭載しているのが分かる。
索敵爆撃機だ。サーチングボマー!
通常の訓練では、上記の作業に最低20分を要すると言われていたが、
今回は28分で発進準備を完了させた。
これはなかなかのものかと。
436 :
GF長官 :2012/01/09(月) 22:07:04.86 ID:???
>>435 の続き
カタパルトの故障で30分も遅延するとは情けない・・・
ルットランド機は1508時に離水し、1530までに独艦隊を発見、通報した。
「デズモンド・ヤング代将は、彼の著書『Rutland of Jutland』(ジュットランド海戦の
ルットランド大尉)の中で、”これは歴史的な出来事だった。交戦中の艦隊において
母艦と艦載機との間で、無線交信がなされた最初の例だった”と称讃している」
ただしこれは、無線電信(モールス信号)によるもの。
陸上機では、すでに無線電話(有声)による交信も成功させている。
437 :
GF長官 :2012/01/09(月) 22:08:33.92 ID:???
>>436 の続き
「1916年2月(海戦の3ヶ月前)、フランス空軍のプリンス少佐が設計した
無線電話装置による、飛行機から地上への送信が、フランスの基地で
キッチナー元帥に披露された。
その後ブルックランズで行われた実験で、プリンス少佐は、地上から上空を
旋回中のファーニバル中尉の飛行機に、
”やあファーニ、聞こえるかい。これが飛んでいる飛行機に伝わる最初の声だよ”
と呼びかけ、中尉は翼を振って応じたという」 (『年表世界航空史(1)』)
いいですよね、こういうやり取りは好きです。
第一次大戦の欧州の空には、ロマンを感じますなぁ・・・
438 :
GF長官 :2012/01/10(火) 22:02:56.10 ID:???
>>437 の続き
ビーティ提督も、自身の報告書の中で頁を割いて記しています。
Beatty's Official Report on the Battle of Jutland
http://www.gwpda.org/1916/jutlandb.html Owing to clouds it was necessary to fly very low, and in order to identify
four enemy light cruisers the plane had to fly at a height of 900 feet within
3,000 yards of them, the light cruisers opening fire on her with every gun that
would bear. This in no way interfered with the clarity of reports, which indicate
that seaplane under such circumstance are of distinct value
439 :
GF長官 :2012/01/10(火) 22:04:26.42 ID:???
>>438 の続き
「発進した機体は、雲により低高度を飛行することを強いられ、4隻の敵軽巡を
識別するため、高度900フィート(270メートル)、敵艦から3000ヤード(2.7キロ)
まで接近しなければならなかった。
敵艦はあらゆる火砲をもって発砲してきた。これは彼らの正確な報告と任務遂行を
妨げると同時に、このような状況で水上機による活動が有効であることを示している」
上記で明らかですが、ルットランド機が発見したのはヒッパー中将の本隊(巡洋戦艦)
ではなく、ベーディッカー少将の軽巡隊でした。
440 :
GF長官 :2012/01/10(火) 22:06:17.38 ID:???
>>439 の続き
『北海海戦史』にも、
「1530頃、独逸第二偵察部隊は、雲層深きため低空を飛行する水上機を発見し、
4〜5千メートルの距離から発砲した」とあります。
まぁ、これは仕方ないでしょう。
彼らが北北東を捜索したのは、軽巡ガラティアの報告に基づくものですから。
もっと高度を上げれば、後方から迫り来る巡戦群を発見できたかもしれませんが、
北海ではそれを望むべくもないかと。
その後1548時に、ガソリンパイプ故障のため不時着。洋上で部品を交換し、
再び離水に成功したが、母艦より帰投命令を受けたため偵察を打ち切って
収容された(1600時)
441 :
GF長官 :2012/01/10(火) 22:08:21.84 ID:???
>>440 の続き
ところが、せっかく届いた歴史的な報告電は、無線機の不調のため母艦が
中継に失敗し、旗艦ライオンには伝わらなかったのです。
”初体験”というのは、なかなかうまくいかないものですが、ただ1530時には
すでに双方の巡戦同士が視認し合っているので、あまり影響はなかった。
しかしそれによって、二人の活躍がいささかもかすむものではありません。
442 :
GF長官 :2012/01/11(水) 21:07:28.70 ID:???
>>441 の続き
艦隊の動きに戻ります。
独艦隊は、
>>213 以降大きな変化はない。
前衛に軽巡4隻、その後方に巡戦5隻、非敵側に水雷戦隊という陣形のまま、
英軽巡ガラティアを追って、北西へ航行している。
443 :
GF長官 :2012/01/11(水) 21:15:08.91 ID:???
[ジュットランド海戦](1520時)独巡戦部隊 ←┓ <第二偵察部隊> ▲軽巡エルビング ▲軽巡フランクフルト(ベーティッカー少将) ▲軽巡ピラウ ┗ ←┓ ▲軽巡ヴィースバーデン ┗ ←┓ <水雷戦隊> ▲軽巡レーゲンスブルク ┗ (ハインリヒ代将) ←┓<第一偵察部隊> ▲巡戦リュッツオー(ヒッパー中将) ▲巡戦デアフリンガー ▲巡戦ザイドリッツ ▲巡戦モルトケ ▲巡戦フォン・デア・タン ┗
444 :
GF長官 :2012/01/11(水) 21:28:08.40 ID:???
>>443 の続き
軽巡は26ノット、巡戦23ノットで追撃中。
対する英国側ですが、敵発見電を受けた時、ビーティ中将が南南東への変針を
命じたのは、独艦隊とホーンリーフとの間に割って入り、その退路を塞ぐことが
目的だった。
ドッガー・バンク海戦では、”初動の遅れ”から取り逃がしてしまった苦い経験が
ありますからね。
しかし前記の通り、独艦隊は依然として北西へ進んでいる。
このままでは反航戦どころか、接敵すらかないません。
ここから彼はどうするつもりでしょうか。
445 :
GF長官 :2012/01/12(木) 21:17:25.94 ID:???
>>444 の続き
敵の退却を阻止できるほど十分に南下したとみてとったビーティ提督は、
1452時に南東、1501時に東、1512時に北東へと、順次変針して、
独艦隊の方へ向首した。
446 :
GF長官 :2012/01/12(木) 21:29:17.84 ID:???
[ジュットランド海戦](1520時)英巡戦部隊 ┐ <第五戦艦戦隊> △戦艦マレーヤ △戦艦ウォースパイト △戦艦ヴァリアント △戦艦バーラム(エバントーマス少将) ┌→ <第二巡戦戦隊> └─────→ △巡戦ニュージーランド(パクナム少将) └┐ △巡戦インディファティガブル └┐ ┌┘ ┐ 1501×──────×1515 │ │ ┌→ <第一巡戦戦隊> ×1452 △巡戦ライオン(ビーティ中将) └┐ △巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将) └┐ △巡戦巡戦クイーン・メリー └┐ △巡戦タイガー └┐ ┌┘ 1501×─────────×1512
447 :
GF長官 :2012/01/12(木) 21:34:38.51 ID:???
>>446 の続き
両軍は接近しつつあり。
この間、巡戦隊と戦艦隊の距離は6浬に縮まった。
ビーティ中将に陣形緊縮の意図はなかったが、航路の関係からショートカット
する形になったわけですね。
双方の位置関係は以下のようになります。
448 :
GF長官 :2012/01/12(木) 21:41:06.20 ID:???
[ジュットランド海戦](1520時) ←┐ △軽巡ガラティア └ ←┓ ▲第二偵察部隊(ベーディッカー少将) 第五戦艦戦隊(エバントーマス少将) ┗ ─△→ ←┓ ▲第一偵察部隊(ヒッパー中将) ┗ ┌→ △第二巡戦戦隊 ┘(パクナム少将) ┌→ △第一巡戦戦隊 ┘(ビーティ中将)
449 :
GF長官 :2012/01/12(木) 21:52:43.25 ID:???
450 :
GF長官 :2012/01/13(金) 22:55:08.90 ID:???
>>449 の続き
これを見ると、主力艦の前方には水雷戦隊が雁行に布陣し、対潜警戒に
当たっていたことが分かります。
艦隊を変針させる場合、かれらの動きも考慮しなければなりませんね。
[対潜警戒陣](△水雷戦隊、▲主力戦隊)
↑
△
△ △
△ △
△ △
↑
▲
▲
▲
▲
451 :
GF長官 :2012/01/13(金) 23:19:31.21 ID:???
>>451 の続き
先手を取ったのは、ドイツ側でした。
1520時、3番艦ザイドリッツは、「敵巡洋戦艦2隻見ユ、方位西南西」と報じた。
「2隻」となっているのは、最も近くに居た第二巡戦戦隊(
>>448 )のニュージーランド、
インディファティガブルのこと。
続いて、奥から接近しつつある第一巡戦戦隊も視認した。
英艦隊との距離は約14浬(2万6千メートル)。
452 :
GF長官 :2012/01/13(金) 23:20:53.14 ID:???
>>451 の続き
対するイギリス側は、本来なら最も近いニュージーランドが発見すべきだったが、
先に見つけたのは、後方の第一巡戦戦隊。
3分後の1523時、プリンセル・ロイヤルは「東北東ニ5条ノ煤煙見ユ」と通報。
その1分後に、ニュージーランドも大型艦5隻を視認、発光信号でライオンに報告。
1525時には、ビーティ中将も自身の目で確認した。
水上砲戦の場合、互いを発見するのはほぼ同時というのが通例ですが、今回は
なぜこれほどの差が生じてしまったのか。
453 :
GF長官 :2012/01/13(金) 23:25:11.41 ID:???
明日は新年会のためお休みします。 それではまた来週〜
>>453 いつも楽しく拝見しています。いよいよ来週から砲撃戦ですね!!!
楽しみです(>_<)
ほう、激戦の開始ですか。
456 :
GF長官 :2012/01/16(月) 21:38:47.65 ID:???
>>454 助かりました。連投規制にかかるんじゃないかとヒヤヒヤしていたもので。
まぁ今のスレを見て、「南雲と何の関係があるんだ!」との指摘を受けたら、うまく
答えられる自信はありませんが、空母戦というのは太平洋戦争に限定された話で、
それまでの砲戦や水雷戦の歴史を知らなければ、指揮官の思考には迫れない
のではないかと愚考しております。
なにせ南雲長官も、その歴史の中で育ったわけですからね。
457 :
GF長官 :2012/01/16(月) 21:40:56.66 ID:???
>>456 の続き
「ジュリコーはすでに砲術の知識が抜群として、部内に聞こえていた。
のちに第一次大戦が始まろうとする危機に際し、大艦隊司令長官に任命されたことは
周知のとおりである。
戦艦が主力である時代に、砲術の権威者が司令長官に任命されるのは当然である。
これに対比すべきは、山本五十六を海軍次官から聨合艦隊司令長官に転出させた
人事がある。
これは”日米戦争に勝つための最適任者は、山本五十六中将である”という信念に
よったものではない。”東京にいると右翼に暗殺されかねないから”だった。
臨戦時の聨合艦隊司令長官に、片寄った兵術思想を持ち、航空軍政の経験に
富むためか、当時実質的な戦力であった戦艦の砲力、軽快部隊の魚雷力を軽視
する革新用兵思想の持ち主を選任した人事は、批判されずに今日に至ったが、
太平洋戦争敗因第一号は、これなのである」 (『海軍砲術史談』(黛治夫/著)
458 :
GF長官 :2012/01/16(月) 21:43:07.55 ID:???
>>457 の続き
山本五十六は軍政家だから軍令には向かないとの主張はよく聞かれますが、
「南雲は水雷屋で、航空戦のことは分かってないから・・・」と言われるのと、
よく似ていますよね。
片寄らない兵術思想とは何か、ジュットランド海戦の検証から見えてくるかも
しれません。
>>455 誰がうまいこと(ry
459 :
GF長官 :2012/01/16(月) 22:10:35.93 ID:???
460 :
GF長官 :2012/01/16(月) 22:12:23.44 ID:???
>>459 の続き
「英艦が西方の明亮なる水平線を背景とせるが為、発見を容易ならしめたる
ものなるや否や、
独逸側の測距儀及び観測器具が優良なりしや否や、
又は、独逸軍艦の淡灰色なる塗色が有利なりしや否や、
英艦が独艦より先に発見せられたる理由は、これらの事情の何れに存するやは
あえて問わざるも、いずれにせよ独逸側においても、発見せる部隊の隊形及び
針路を詳細に観測し得るまでには、なお相当の時間を要せり」 (『北海海戦史』)
見張がまず発見するのは煤煙であり、次に艦影の大きさや特徴から艦種・艦名を
見定める。
相手の兵力を正確に把握するには、まだしばらくかかりそうです。
461 :
GF長官 :2012/01/17(火) 20:52:01.09 ID:???
>>460 の続き
敵兵力の識別においても、ドイツ側が有利だった。
「かくして彼我巡洋戦艦においては、すべての測距儀と望遠鏡とは互いに向き合えり。
既にしてリュッツオーの観測によれば、敵は1535時、ライオン級3隻を先頭とし、
タイガー及びインディファティガブル級の2隻」 (『北海海戦史』)
完璧ですね!
これより先、1530時、ヒッパー提督はシェーア長官宛てに、
「6隻より成る敵の大艦部隊、ロドビエルゲの西方約95浬を北航中」
と報じています。
(註)ロドビエルゲは、ユトランド半島西岸の地名
462 :
GF長官 :2012/01/17(火) 20:54:18.68 ID:???
[北海要図](日出0341時、日没2048時) ■スカパ・フロー □□ □□□□ □□■クロマティ スカゲラック海峡 □□ ←モーレイ・ファース □□□□□□ (B) □□□□■アバディーン □□ ユ □□□ ロドビエルゲ★□ ト □■ロサイス (A) □□ ラ □ ←ファース・オブ・フォース □□ ン □□■エジンバラ □□ ド □□□□□□ □□ 半 □□□□□□□ ホーンリーフ □□ 島 □□□□□□■サンダーランド □ □□ □□□□□□□ ヘルゴランド島 □□ □□□□□□□□ ■ □□ □□□□□□□□□ ドッガー・バンク □□ □□□□□□□□■ヤーマス □□ □□□□ □□□□□□□□□■ローストフト □□□□■ □□□□□ □□□□□□□□□□ □□(ヴィルヘルムスハーフェン) □□□□□□□□□■ハリッジ □□□□□□□□□□□□□□□□ (註)ロドビエルゲ(★)は、北緯56度40分・東経8度5分
463 :
GF長官 :2012/01/17(火) 21:32:55.08 ID:???
>>462 の続き
そして砲戦が開始された後、続報を打電している。
「1555時に至り、初めて左の内容の詳細なる無電により、完全に状況判明せり。
”敵の巡洋戦艦6隻及び軽快部隊、151γ(ガンマ)を南東に航す、
第一偵察隊(ヒッパー隊)は、004ε(イプシロン)に在り、針路南南東、速力18節
我れ敵の巡洋戦艦6隻と戦闘中、味方主力の位置知らされたし”
(註)151γとは、ロドビエルゲの西方95浬の海域
004εとは、ロドビエルゲの西北西85浬の海域
これを受けて、独公海艦隊の戦艦部隊は全速で北上を開始します。
464 :
GF長官 :2012/01/17(火) 21:34:02.83 ID:???
465 :
GF長官 :2012/01/17(火) 21:35:27.64 ID:???
>>464 の続き
同じく、これより先の1525時、第二軽巡戦隊のノッティンガムがジュリコー長官宛てに
敵艦隊発見の旨を報じていますが、
「発:軽巡ノッティンガム
宛:戦艦アンアン・デューク及び巡戦ライオン
本文:緊急、煤煙5条を東北東に認む、
本艦位置、北緯56度46分・東経5度14分」
466 :
GF長官 :2012/01/17(火) 21:36:23.22 ID:???
>>465 の続き
1540時になって、ビーティ提督からも打電された。
「発:巡戦ライオン
宛:戦艦アイアン・デューク
本文:敵の巡洋戦艦5隻北東に見ゆ、多数の駆逐艦北東に見ゆ、針路不明
報告艦の位置、北緯56度53分、東経5度28分」
これを受けて、南東へ航行していた英大艦隊の戦艦部隊は、対潜警戒用の
之字運動を中止し、全速をもって南下を開始した。
>>456 「指揮官の思考」
どういった状況下でいかに考えて決断されたかの検証は面白いです。
長篠の戦いで何故、武田勝頼が鉄砲で武装された馬防策に突撃を行ったのか
織田信長の「三段撃ちの斬新さ」と
老臣んの忠言に耳を傾けなかった武田勝頼の判断に片づけられがちですが
それは当時においてどういう位置づけであったのかの検証は面白いです。
あながち武田勝頼がまったくの無能でないことは分かります。
ミッドウェイ海戦に対してジュットランド海戦は航空戦の要素は加わるものの
対比しやすいと思うのでどういった過程で決定されたのかを検証するのは
非常に勉強になります。
非常に駄文で失礼いたしました。長官頑張ってください☆
この海戦後、巡洋戦艦の防御力はいいとこどりの限界として浮き彫りになり、以後巡洋戦艦は云々 と何度もこんな文章を見てきましたがどうしてもこれが不思議でした 実際戦えたのは巡洋戦艦だけなんだから置物の戦艦よりよっぽど役に立つ兵器じゃないか そう考えたら高速で接敵、尚且つ第一打を与えるため日本が重視した水雷戦隊も批判されるほどのことじゃないだろなんて まあ暫くして興味が陸戦に移り、この海戦がどの様な影響を自分で確認できないまま今に至りますが 昔は海戦のほうが好きだったのになあ……皆そんなもんですよね
>>468 巡洋戦艦のほうが航洋性に優れる上に火力もそう低くはない以上
戦艦(特に低速艦)の存在意義が怪しくなったという見方は実際あるからな
>戦艦(特に低速艦)の存在意義が怪しくなったという見方は実際あるからな それを克服すべく日本海軍は列強で一番、戦艦の速力向上と水平防御強化に力を尽くしたのに ミッドウェイ海戦では主隊に属して役に立たなかった。
>空母戦というのは太平洋戦争に限定された話で、それまでの砲戦や水雷戦の歴史を知らなければ 確かに。 まさにこれから、戦艦戦、巡洋艦戦が始まるわけですからね。 そして陸地では飛行場戦が連日のように繰り広げられていることでしょうね。
472 :
GF長官 :2012/01/19(木) 21:08:00.81 ID:???
>>467 支援感謝申し上げます。
実は、
>>234 で紹介した『真実の日本戦史』の中でも詳しくあります。>長篠の戦い
「誰々は無能」といったレッテル貼りは分かりやすくなって良いとは思いますがね、
導入としては。ただいつまでもそのままではねぇ・・・
これからもご意見をお寄せ下さい。
473 :
GF長官 :2012/01/19(木) 21:09:30.59 ID:???
>>468 確かに当時の関係者に与えた衝撃は大きかったのではないかと。
「ジュットランド海戦で、イギリスの巡洋戦艦3隻が撃沈されたことほど、全世界の
砲術家を驚かせた事件は外になかった。
日本海海戦で最初に沈んだ戦艦オスラビアは、距離5千メートルで砲火を集中
されたが、沈没までに1時間を要した。スワロフは5時間もかかった。
こういう戦例をあまり不思議とも思っていなかった日本海軍の専門家も、わずか
数分間の射撃で2万トンもある大艦が3隻も撃沈されたのだから、驚くのも当然だ」
(『海軍砲戦史談』)
今まで””万能艦”のように思われていた巡戦の評価が急落したのも、無理は無い
でしょうなぁ。
474 :
GF長官 :2012/01/19(木) 21:10:56.98 ID:???
>>473 の続き
>昔は海戦のほうが好きだったのになあ……皆そんなもんですよね
え、そうなの? どちらも面白いと思いますよ。>陸戦と海戦
>>469 そうですね。防御力よりも速力の方が注目されたかも。
巡洋戦艦の防御強化というより、戦艦の高速化といった感じかな。
>>470 全く。八八艦隊が揃っていればヤンキー海軍など!
>>471 そうだ。第一次大戦はもっと知られるべき。
・・・って、ますます脱線の予感・・・
475 :
GF長官 :2012/01/19(木) 21:38:06.48 ID:???
>>466 の続き
「敵は巡洋戦艦部隊」と知った時、双方指揮官の胸中やいかに。
一つだけ言えるのは、二人にとって”想定外の出来事”ではなかったということ。
1420過ぎに両軍の軽巡同士が接触した時から、ビーティ、ヒッパーの両提督は、
「敵巡戦部隊が出現するかもしれない」と予想していたと思われる。
なぜなら北海での作戦行動において、まず前衛が衝突してから、続いて主力を
発見するというのが、定番の経過だったからです。
476 :
GF長官 :2012/01/19(木) 21:39:04.09 ID:???
>>475 の続き
それを何度も経験している以上、
「ま、まさかビーティ(ヒッパー)が出て来るとは!」ではなく、
「やはり居たか!」だったのではないかと。
彼らにとっての”想定外”は、敵の戦艦部隊まで出て来たことでしょう。
もちろんまだ気付いてはいませんが・・・
477 :
GF長官 :2012/01/19(木) 21:40:44.95 ID:???
>>476 の続き
そして、
>>419 の繰り返しになりますが、大きく占めるのは「直近の戦訓」。
言うまでもなく「ドッガー・バンク海戦」ですね。
ビーティ中将にとっては、「今度こそ奴らを逃がすまい」と意気込んでいただろうし、
ヒッパー中将にとっての本戦闘は、「ブリュッヒャーの仇討ち」。
あの時、殿艦の装甲巡洋艦ブリュッヒャーが集中砲火を浴びて転覆沈没するのを
目の当たりにしながら、救援することも出来ず、その場から立ち去ることしか出来な
かったのですから。
478 :
GF長官 :2012/01/19(木) 21:48:00.60 ID:???
>>473 >日本海海戦で最初に沈んだ戦艦オスラビアは、距離5千メートルで砲火を集中
されたが、沈没までに1時間を要した。スワロフは5時間もかかった。
あの時代はしょうがないんですよ
戦艦同士の砲戦で距離5千じゃ装甲抜けないから手数与える他無いんですよ
日装甲巡洋艦が露戦艦に戦闘を挑めたのも、それだけ砲性能が悪かったんですよ
480 :
GF長官 :2012/01/20(金) 22:05:07.35 ID:???
>>479 そうですね。仰る通りでして、黛大佐も、
「日本海海戦では徹甲弾の自爆、信管の瞬発という技術的大欠陥のため、
戦闘開始後、スワロフ以下の新式戦艦5隻中4隻を撃沈するまでに5時間を
要した。
この不手際は砲戦術自体の責任ではない。徹甲弾と信管の技術的問題は、
20年後の大正13年、ワシントン条約によって廃棄する戦艦安芸・薩摩を、
戦艦長門・陸奥・日向・金剛が砲撃したときにも、まだ解決されていなかった
ことを付け加えておく」 (『海軍砲戦史談』)
やはりここは、九一式徹甲弾+大遅動信管+水中弾効果、そして猛訓練で
鍛えた3倍の命中率で米艦隊撃滅だ!
481 :
GF長官 :2012/01/20(金) 22:44:27.82 ID:???
>>478 の続き
もうひとつ、ヒッパー提督の胸の内を察するに、英巡戦”6隻”と知って、
何を思ったのだろうか。
当時、英海軍の巡洋戦艦は全部で10隻。
>巡洋戦艦部隊(ビーティ中将)旗艦「ライオン」
>第一巡洋戦艦戦隊(ブロック少将)「プリンセス・ロイヤル」「クイーン・メリー」「タイガー」
>第二巡洋戦艦戦隊(パクナム少将)「インディファティガブル」「ニュージーランド」「オーストラリア」
>第三巡洋戦艦戦隊(フッド少将)「インヴィンシブル」「インドミタブル」「インフレキシブル」
彼も当然、把握していたでしょう。
482 :
GF長官 :2012/01/20(金) 22:45:38.45 ID:???
>>481 の続き
1隻くらい整備中の艦があるとしても、まるまる一個戦隊(インヴィンシブル級3隻)が
見当たらない。
もしかしたら、別行動による挟撃などを企図したものかもしれない。
これは頭の片隅にでも残しておいて、警戒を怠ってはならないと言えるかと。
実際は後方から高速戦艦クイーン・エリザベス級4隻が迫りつつあるのですが、
ヒッパー中将がそれに気付くのは、いつになるだろうか。
様々な想定が考えられるが、とりあえず目の前にいるのは6隻。
こちらは5隻だから、互角の勝負が挑めますね。
事実、南下戦では互角以上の大戦果を挙げることになるのですが・・・
483 :
GF長官 :2012/01/20(金) 22:46:32.13 ID:???
484 :
GF長官 :2012/01/20(金) 22:52:05.72 ID:???
485 :
GF長官 :2012/01/21(土) 21:36:02.77 ID:???
>>483 の続き
先に動いたのは、英国側でした。
独艦隊を発見したビーティ中将は、各戦隊に東への変針を命じます。
これを受けて、第一巡戦戦隊は1529時、第二巡戦戦隊は1528時、
第五戦艦戦隊は1536時に実行した。
486 :
GF長官 :2012/01/21(土) 21:44:31.55 ID:???
[ジュットランド海戦](1530時)英巡戦部隊 1536 <第五戦艦戦隊> ×───→ ┌┘ △戦艦バーラム(エバントーマス少将) △戦艦ヴァリアント △戦艦ウォースパイト 1528 <第二巡戦戦隊> △戦艦マレーヤ ×───→ ┌┘ ┌┘ △巡戦ニュージーランド(パクナム少将) △巡戦インディファティガブル ┌┘ 1529 <第一巡戦戦隊> ×───→ ┌┘ △巡戦ライオン(ビーティ中将) △巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将) △巡戦巡戦クイーン・メリー △巡戦タイガー ┌┘
487 :
GF長官 :2012/01/21(土) 21:49:51.42 ID:???
>>486 の続き
その理由は、あまり独艦隊に接近しすぎると、敵の動きに対応する上で不利と
なるからですね。
彼らの退路を塞ぐには南側に位置する必要があるし、英巡戦の塔載砲は独艦と
比べて、大口径・長射程であるため、”アウトレンジ”を維持する意図もあったと
思われます。
続いて1533時、パクナム少将に対し、旗艦戦隊の後尾に付くよう信号した。
「東南東の針路を以って、第一巡洋戦艦戦隊の後方の戦列に入るべし」
488 :
GF長官 :2012/01/21(土) 21:54:04.50 ID:???
[ジュットランド海戦](1533時)英巡戦部隊 ───┐ <第二巡戦戦隊> ▽巡戦インディファティガブル ▽巡戦ニュージーランド(パクナム少将) └┐ ↓ ┌────┴──△△△▲→ ┌┘ 巡戦ライオン(ビーティ中将) <第一巡戦戦隊>
489 :
GF長官 :2012/01/21(土) 21:59:37.57 ID:???
490 :
GF長官 :2012/01/21(土) 22:06:20.02 ID:???
491 :
名無し三等兵 :2012/01/22(日) 08:08:23.81 ID:Vfd7PVL/
>>485 >>487 それまでの接敵運動が北寄りのベーディッカー隊に対応していたので、
ここでヒッパー隊を発見したことにより、同隊に目標を切り替えたんだと思うが
>>488 細かいことだがパクナム隊はビーティ隊より東にいたので、
一旦バックするようにZ状航路でビーティ隊の後尾に付いてる
492 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:06:41.56 ID:???
>>491 申し訳なし。確認してみたところ仰る通りですね。
『北海海戦史』の付図(
>>449 )で確認すると、(22/66)頁
「東への変針」(
>>485 )ではなく、正確には「東北東への変針」です。
北東方向に居た独軽巡隊から、発見したばかりの独巡戦隊が居る東北東方向へ
正面変換したと考える方が適切かと。
493 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:14:20.14 ID:???
494 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:22:42.66 ID:???
>>486 訂正
[ジュットランド海戦](1530時)英巡戦部隊
┌→<第五戦艦戦隊>
△戦艦バーラム(エバントーマス少将)
△戦艦ヴァリアント
△戦艦ウォースパイト
△戦艦マレーヤ
×┘ <第二巡戦戦隊> ┌→
┌┘1536 (パクナム少将)巡戦ニュージーランド△
│ 巡戦インディファティガブル△
×┘
┌┘1529
┌→<第一巡戦戦隊>
△巡戦ライオン(ビーティ中将)
△巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将)
△巡戦巡戦クイーン・メリー
△巡戦タイガー
×┘
┌┘1528
495 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:32:10.72 ID:???
>>494 の続き
それと
>>485 の変針時刻ですが、
第一巡戦戦隊は1529時、第二巡戦戦隊は1528時
→第一巡戦戦隊は1528時、第二巡戦戦隊は1529時
>細かいことだがパクナム隊はビーティ隊より東にいたので、
>一旦バックするようにZ状航路でビーティ隊の後尾に付いてる
これも指摘されてはじめて気が付きました。
『北海海戦史』の本文では、
>>487 に書いた通り「東南東の針路を以って・・・」
とありますが、実際には第二巡戦戦隊の方が先行していたので、南南西方向へ
変針しなければならず、Z字形の航路でビーティ隊の後尾についています。
(
>>493 の付図参照のこと)
496 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:39:05.33 ID:???
>>488 訂正
[ジュットランド海戦](1533時)英巡戦部隊
┌──┐
┌──┘ ┌┘ <第二巡戦戦隊>
┘ ▽巡戦インディファティガブル
▽巡戦ニュージーランド(パクナム少将)
┌┘ ┌→
│ △巡戦ライオン(ビーティ中将)
│ △巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将)
↓ △巡戦巡戦クイーン・メリー
┌┴──△巡戦タイガー <第一巡戦戦隊>
┘
497 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:39:59.65 ID:???
498 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:58:40.25 ID:???
テンプレ用資料 (2)ラエ・サラモア・マダン空襲(昭和17年1月21日) [参加空母]2隻 特別空襲隊(原忠一少将) 第五航空戦隊(原忠一少将) 空母「翔鶴」「瑞鶴」 [索敵計画]実施せず
499 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:59:23.23 ID:???
(註1)ラエ・サラモアに向かった第一集団は帰途、集合点付近において敵飛行艇を 発見し、撃墜している。 「1147 デインゼルホエヘ岬西方5浬ニ於テ、豪州軍用飛行艇(PBYー1型)発見 1200 戦闘機隊攻撃、之ヲ撃墜」 サラモア空中攻撃隊戦闘詳報 【 レファレンスコード 】C08030770900 (5/12)頁
500 :
GF長官 :2012/01/22(日) 11:59:50.24 ID:???
「この飛行艇は前述した第六戦隊(支援部隊)に触接中のもので、青葉はこの搭乗員を 捕虜とした」 (『戦史叢書(49)南東方面海軍作戦(1)』p72) ”前述”の内容について、 「1140、敵飛行艇1機が第六戦隊に触接したが、後述するように五航戦の戦闘機が これを撃墜した」 (同p69)
通信可能カ否カ?
通信可能ヲ確認セリ。ワレ青葉ワレ青葉…
503 :
山口 :2012/01/23(月) 12:06:40.01 ID:???
発艦準備出来てるって言ってんだろ?このグズ! 早く何とか言えやボンクラ!
南雲は山口に近寄り、すっと首を掴むと素早く払い腰で山口を投げた。 倒れた山口を腕絡みで制し「山口君、指揮官はワシだよ」とひと睨みした。 数秒後、山口は逃げるように長官公室を出た。
505 :
山口 :2012/01/23(月) 16:26:15.49 ID:???
何で赤城にいる南雲が 飛龍にいる俺に手が出せんだよ バカなの?
まったくもって応急が試されるスレだ
507 :
GF長官 :2012/01/23(月) 21:46:37.10 ID:???
>>501-502 了承セリ、敵の欺瞞作戦に注意されたし。
>>503- 以心伝心 不立文字。
皆さん、空母戦のことを話したくてウズウズしているようですなぁ。
508 :
GF長官 :2012/01/23(月) 21:53:23.78 ID:???
>>489 の続き
ここで注目すべきは、ビーティ提督は第五戦艦戦隊に対して合同を命じていない
ことですね。
>>485 の通り、エバントーマス少将宛の変針命令は1536時。
すなわちパクナム少将に対しての合同命令(1533時)よりも後の話です。
その内容は、
「敵影発見せり、全艦戦闘準備をとれ、
先頭艦より順次回頭して東へ転針せよ、速力25ノット」
509 :
GF長官 :2012/01/23(月) 21:57:04.46 ID:???
[ジュットランド海戦](1533時) ←┓ ▲第二偵察部隊(ベーディッカー少将) 第五戦艦戦隊 ┗ ─△→ (エバントーマス少将) ←┓ ▲第一偵察部隊(ヒッパー中将) ┗ ┌→ △巡戦戦隊 ┘(ビーティ中将)
510 :
GF長官 :2012/01/23(月) 22:04:33.43 ID:???
>>509 の続き
なぜビーティ中将は、麾下戦隊の中で最大最強の火力を有する戦艦部隊を
呼び寄せなかったのか。
ヒッパー隊が相手なら、直率の巡戦6隻で十分とでも思っていたのだろうか。
しぶるジュリコー長官を説得してまで手に入れた兵力を使わないのでは、
”宝の持ち腐れ”と言われても仕方ないですよね。
ひょっとして手柄を独り占めしたくて、いつもの通り突っ走ってしまったのかな。
511 :
GF長官 :2012/01/24(火) 22:32:22.41 ID:???
>>510 の続き
これは独艦隊がそのまま北上を続けた場合の”保険”といったところか。
ヒッパー提督にとっては、英艦隊を南方の主力部隊の方へ誘引することが
目的なのだから、現針路を維持するという選択肢は有り得ませんが、そんな
ことはビーティ提督に分かるはずがない。
そもそも彼は敵戦艦部隊が出て来ていることすら気付いていない。
まぁヒッパー隊が北上しても、その先にはジュリコー長官の本隊が待ち構えて
いるので、計画通りといえばそうなのですが、因縁の相手でもあるわけだし、
自らの手で決着をつけたいところでしょう。
512 :
GF長官 :2012/01/24(火) 22:34:11.47 ID:???
>>511 の続き
とにかく指揮官にとって、敵の行動予測に「絶対」は無い以上、万が一の事態も
想定して、備えを怠ってはならない。
ビーティ中将ならば、敵艦隊がどの方角へ進んでも対応できるように。
ここが難しいところですよね。
本編でも何度か繰り返していることですが、ミッドウェー海戦を検証する際、
最も欠けているのは「米空母が必ず出現する前提で話を進めている」点。
これは強調しておきたいところで、
仮に大和が「敵空母らしき呼出符号傍受」を転電して、赤城が受信したとしても、
もっと言えば日本海軍がアメリカの暗号解読に成功して、その作戦内容を完全に
把握していたとしても、索敵機が発見しない限り確証は得られない。
513 :
名無し三等兵 :2012/01/24(火) 22:36:27.54 ID:lC1Q7RDt
ゼロ戦の弾が少なすぎる
514 :
GF長官 :2012/01/24(火) 22:43:55.90 ID:???
>>512 の続き
実際に米海軍もそのように動いています。
敵空母が見つからないことには、攻撃隊の出しようがないですからね。
故に索敵情報が入るまでは「米空母は居るかもしれないし、居ないかもしれない」。
指揮官としては、どちらの状況も想定しておく必要がある。
最初から一方を切り捨てられるくらいなら、苦労は無いわけで、指揮官は不要になる。
現に攻略作戦が進行中であり、再攻撃要請もあり、船団が刻々と島に近づいている
状況で、敵空母が見つかるまで永遠に雷装待機を続けよとでも言うのでしょうか。
それが「空母戦術」と言っても良いのかな。
515 :
GF長官 :2012/01/24(火) 22:44:55.30 ID:???
>>514 の続き
この場合、たとえビーティ中将がエバントーマス少将に対し、即時合同を命じた
ところで、すでに8浬(約15km)まで開いてしまった間隔を縮める余裕はなく、
戦闘開始には間に合わない。
だからといって、「ビーティは兵力分散の愚をおかした」と糾弾するのはどうかと。
結果論からの評価は「片寄った兵術思想」(
>>457 )につながりかねないと、案ずる
ものであります。
516 :
GF長官 :2012/01/24(火) 22:54:05.02 ID:???
>>515 の続き
この前ズリダチとタイマン勝負したことを書くぜ。
互いに六尺姿でまずは威嚇、腕組みヤニ咥えガン飛ばし、
大股で筋肉と勃起誇張して、野郎比べだ。
雄臭ぇポーズで挑発しあう。腰突き出し勃起を振り回し、
オラオラ節で興奮に火が付く。
やわらオイルをタップリ仕込んで、いよいよズリ戦開始だ。
胴ズリ、逆ズリ、雁ズリ、玉ズリ、上ズリ、下ズリ。
野郎うなぎ責め、腰砕けの手マンコ、野郎泣かせの亀頭責め。
片手技と両手技の競り合いで、雄の粋と艶を比べ合う。
ズリ見せ根性丸出しでな。
一息入れる時にゃ、奴の胸板めがけて、勃起ションベン。
ビシバシ痛ぇくらいに、照射すりゃ、雄の征服感が全身を
快感となって駆け回る。
さらにオイルを仕込んで2R。
今度は俺のズリビデオ見せながらのダブルズリ攻撃さ。
ラッシュ飛ばして、ド淫乱野郎に変獣し、チンポ・センズリ・押忍の連呼。
俺達はまさに、チンポ、ズリ、男意気を激しく比べ合う戦闘士だ。
寸止めのエロい表情も相手を落とす神技、何度も食らう度に金玉の
引きつる痛みさえ新たな快感に変わる。
その時、ほんの少しの気の緩みで奴は快感のコントロールを失い
射精の痙攣に突入。
2回に渡るファイトはいずれも俺の勝利、最後は奴のチンポめがけて、
野郎征服の快感に酔いながら勝利の照射!
3時間勝負は俺達ズリ舎弟の絆を更に固めたぜ!
517 :
GF長官 :2012/01/24(火) 23:42:37.24 ID:???
私が南雲に不意の横槍に気をつけろとあれほど言ったのにアホが 島の攻撃に固執しおって
索敵ミスだよね、凄い近くまで接近されてるのに気が付かなくて位置まで間違えてるなんて
スレ破壊常習犯か
>>516 いつもの長官の文体と違うなぁ
長官ならHな話題でも、もう少し丁寧語を混ぜて表現されるはず。
521 :
GF長官 :2012/01/25(水) 20:27:15.80 ID:???
>>513 20ミリはもっと欲しいところですな。
「航空本部はF4F−4の機銃を4挺から6挺に増やしたのは誤りだったと感じていた。
F4F−3をイギリスに送ることになったとき、イギリスからの強い要請で機銃を6挺搭載
するように設計変更を行い、生産の標準化を図るためにアメリカ海軍用も同じく6挺を
採用したためであった。
このため重量増加により運動性が低下し、一銃あたりの弾丸量が430発から240発
に減少し、パイロット達からの苦情をまねいたのである」(『零戦ーアメリカ人はどう見たか』)
搭乗員の心理には共通するものがあるのでしょう。
522 :
GF長官 :2012/01/25(水) 20:28:29.03 ID:???
>>516 「持続可能な社会保障制度を実現するには、給付に見合った負担が必要だ」と
麻生元総理も言ってました(キリッ まで読みました。
高陞号事件のところで、少しとりあげましたが(
>>147-148 )、
白旗欺瞞と同じで、国籍表示の偽装は、
「しかしどんな事態になっても、人間にはしてはならないことがなければならない」
ことの一つだと思います。
523 :
GF長官 :2012/01/25(水) 20:29:27.77 ID:???
>>522 の続き
松本御大の『戦場まんがシリーズ』にもありましたよね。
「米軍がよく使う手だ。ぶんどった日本機を日の丸のまま飛ばして、日本兵をおびきだす。
喜んだ日本兵が出て来て手を振ると・・・バリバリとやるわけだ!」
「きたねぇ手を使うなぁ・・・」
「戦争にきたないも、きれいも無いがな」(『鉄の竜騎兵』)
まぁ、日本軍も伊400潜によるウルシー環礁攻撃では、☆マークの晴嵐を使うつもり
だったそうだから、お互いさまか。
というわけで、今後「GF長官」を名乗る場合は、
GF長官(偽)、GF長官(笑)、GF長官(Gカップバンザイ!)等々・・・
識別できるようお願いします。
524 :
GF長官 :2012/01/25(水) 20:30:17.25 ID:???
>>517 そんな貴方には今日の本編を。ちょっとした息抜きにお楽しみ下さいませ。
>>518 そこが怖いところでして、索敵機が発見しなければ居ないのと一緒。
たとえ暗号解読や通信諜報で居ることを”知っていた”としても、です。
>>519 そうなのか。それでは艦内哨戒第一配備。
>>520 ま、分かりますかね。
525 :
GF長官 :2012/01/25(水) 21:07:52.16 ID:???
>>515 の続き
とはいえ、「米空母が出て来ない状況」とはどんなものなのか。
想像しづらいと思いますので、こんな仮想戦記を考えてみました。
題して、「すれ違いの純情」。
始まり始まり〜
真珠湾攻撃から半年、アメリカは日本海軍の暗号解読に成功しており、MI作戦
についても概要を把握していた。
ところが、なぜか(?)不運が重なり、エンタープライズは機関故障、ホーネットは
海図に記載されていない暗礁に接触して艦底損傷、ヨークタウンは帰投中に日本
基地航空隊の攻撃を受けて速力低下・・・
526 :
GF長官 :2012/01/25(水) 21:09:22.57 ID:???
>>525 の続き
なんとか応急修理で間に合わせたものの、真珠湾出撃は6月4日未明(日本時間)
までずれ込んでしまったのだ。
よって、南雲機動部隊が友永隊を発進させた5日黎明時点では、ミッドウェー島へ
向けて急行中だった。
日本側は史実通り、基地空襲隊と索敵機を同時発進。
索敵機は全機、敵影を見ず帰投するも、南雲司令部はGF長官の厳命を”忠実に”
守り、友永隊長の再攻撃要請を蹴って、雷装待機を維持。
おかげで、帰艦した友永隊はすぐさま爆装を施し、再出撃した。
源田参謀の進言で、午後にもう一度索敵機を出すも、敵情を得られず。
527 :
GF長官 :2012/01/25(水) 21:11:21.98 ID:???
>>526 の続き
一方のミッドウェー島基地航空隊だが、こちらも史実通り来襲し、直衛零戦隊に
蹴散らされて、南雲艦隊は無傷。
あまりの損害の大きさに驚いたシマード中佐(基地隊司令)は、作戦を変更、
日本軍空母部隊に対する攻撃はB−17の高高度水平爆撃のみとし、残りの
攻撃機をもって、前日に発見した輸送船団に向かうことにした。
スウィニー隊長率いる「空の要塞」は、再度南雲艦隊を発見して投弾するも、
命中はなし。ただし零戦隊もB−17を1機も撃墜することは出来なかった。
逆に輸送船団は執拗な反復攻撃により、1隻沈没・5隻損傷の大損害。
攻略部隊指揮官・近藤中将は、ミッドウェー基地の制圧が完了するまで、船団を
一時反転させ、上陸日を延期するよう大和に具申した。
GF司令部はこれを了承すると共に、南雲中将に対して基地制圧を急ぐよう命じた。
528 :
GF長官 :2012/01/25(水) 21:14:11.14 ID:???
>>527 の続き
ところが、事態はそう単純ではなかった。
友永隊が島を空襲している最中に、丙散開線で哨戒中の伊号潜から、
「敵空母2隻、ミッドウェー方面ヘ向フ」との報告が入った。
これで翌6日に、米空母が出現することはほぼ確実な情勢となったため、
雷装待機を解除するわけにはいかない。
結局、翌日も同じ編制で、黎明時に友永隊発進。第二次攻撃隊は待機。
索敵機は倍の14機を用意して、綿密な捜索網を敷いたが・・・
またしても敵艦隊を発見できず!
なぜかというと、米機動部隊は30ノットの高速で二昼夜を航行しており、
随伴駆逐艦は燃料切れ寸前。そこで索敵圏外において5日夜より補給を
行っていたのだ。
529 :
GF長官 :2012/01/25(水) 21:17:26.10 ID:???
>>528 の続き
またアメリカ側も苦しい立場には変わりなく、作戦計画では敵艦隊捜索は
基地航空隊の飛行艇に任せることになっていたが、前日の友永隊再空襲
により、飛行艇エプロンが壊滅。機体は無事でも、整備補給が出来ずに、
索敵に出られるPBYは、わずか数機という有様だった。
南雲部隊に触接していたPBYも、日没と共に見失ってしまったため、
フレッチャー少将は先に補給を終えたヨークタウン隊を率いて、前方に進出、
18機のSBDを出して索敵を行い、スプルーアンス隊は補給完了次第、これに
続くことになった。
しかし、進出距離の不足から南雲艦隊を発見できず!
530 :
GF長官 :2012/01/25(水) 21:18:12.66 ID:???
>>529 の続き
南雲司令部としては、まさか発見できないとは想定しておらず、幸いこの日は
敵飛行艇の触接を受けなかったため、基地航空隊の攻撃も受けなかった。
とりあえず、午後からもう一度索敵機を出すことになったが、機数は7機しか
確保できなかった。
米空母部隊も、午後に再度索敵を行うことにしたが、
果たして両軍はいつになったら会敵できるのだろうか・・・
(続きません)
>>521 21型の20ミリは60発って本当ですか? 2分撃てませんよね・・・
でかい餌だな
10分どころか10秒だよな 三擦り半の命よ
BF109Eの20mmは何秒撃てるのとか、D.501はどうなのとか、P-39の37mmは何発搭載されているんだとか そういう所は気になったりしないのだろうか・・・ 零戦は弾数少ないすく弾切れと叩かれるが、Me262などのMk108装備機は弾数少ないが「三擦り半の命よ」とは何故かまず言われない 何故だろうか、釣り針だからだろうか
535 :
名無し三等兵 :2012/01/26(木) 01:00:57.26 ID:tynhocKg
6挺で240発って凄いですね
南雲の致命的な失態は索敵線を折り返す前に兵装転換を指示したことと ミッドウェーの事前偵察を怠ったことなのに その2点をなかったことにした仮想戦記には興味ない
538 :
GF長官 :2012/01/26(木) 22:11:15.16 ID:???
>>531 2分もつんなら、きっと泣いて喜ばれると思いますよ。
「F4F−3は4挺のブローニング12.7ミリ機銃を装備し、各銃430発の弾丸を
持っており、30秒にわたって撃ち続けることができた。
零戦装備の20ミリ機銃は各銃60発しかなく、引金を引き続けると7秒しかもたず、
射撃しながら弾道を修正するわけにはいかない」(『零戦ーアメリカ人はどう見たか』)
>>532 クマー
>>533 まぁ、挿れる前に出ちゃうよりはマシかと。
>>534 結局、個人の好き嫌いだけのように思いますねぇ。
539 :
GF長官 :2012/01/26(木) 22:12:17.30 ID:???
>>536 そうですね。240発なら17秒くらいか。
ちなみに零戦の7.7ミリ機銃は各450発ですよ!
>>537 おや、趣旨が伝わっていなかったかな。
まぁ今回は本題と外れるので、別にいいですけど。
それとも今から始めてみますか。
>ミッドウェーの事前偵察を怠ったことなのに
具体的にどんな偵察行動を指すのかな。
ハワイやツリンコマリでやった直前偵察とは違いますよね?
540 :
GF長官 :2012/01/26(木) 22:35:08.89 ID:???
>>530 の続き
仮想戦記の内容に関しては、それほど重要ではありません。
米空母が出現しなければー正確に言うと、
「米空母が出て来ていても、索敵機が発見できなければ」
雷装待機の最強第二次攻撃隊は、全くの無駄に終わってしまうのです。
ジュットランド海戦ならば、ビーティ中将は、独艦隊が北上を続けた場合の
対策として、最強の第五戦艦戦隊を分離して北側に配置した。
しかし実際、ヒッパー隊は直後に反転南下するので、この処置は全く無駄
だったのです。
だからといって、「ビーティの指揮は兵力分散の愚策」と非難することが、
公正な評価と言えるのだろうか。
>>538 (´;ω;`) ううううううう・・・・・ 7秒・・・・・ そんな戦闘機に乗りたくないです
542 :
GF長官 :2012/01/26(木) 22:36:20.13 ID:???
>>540 の続き
もし仮想戦記のようになったとして、
「南雲は空母戦術をよく理解していた」という評価になるのでしょうか。
むしろ、
「出て来もしない敵空母の影におびえて、目前の脅威である基地制圧を後回しにし、
輸送船団に被害を出した南雲は無能」
こうなってしまうような・・・
特に丸一日待機を強いられ、ヒマをもてあましていた搭乗員の不満は相当なものかと。
第五戦艦戦隊以上の「宝の持ち腐れ」ですよねぇ。
はたして山口サンは、どんな具申をしてくれるんでしょうか。
543 :
GF長官 :2012/01/26(木) 22:37:04.41 ID:???
>>542 の続き
結局、それって戦術でも理論でもなくて、単純な結果論ではないかと。
>南雲の致命的な失態は索敵線を折り返す前に兵装転換を指示したこと(
>>537 )
全く異論はありません。しかし、そこから、
「だから南雲は無能」
「南雲は水雷屋で航空戦のズブの素人」
「多聞に任せていればこんなことには・・・」
と短絡的に結びつけるところに、論理の飛躍があると思うのです。
例えば、逆に
「空母戦の専門家ならば、兵装転換を命じなかった」と論理的に説明できるのか。
興味のあるところですね。
544 :
GF長官 :2012/01/26(木) 22:38:16.32 ID:???
>>541 意外と7秒って長いかもしれませんよ・・・熟練搭乗員にとっては、ですが。
( ^−^)<弾切れになったら気軽に着艦していいんですか? 戦闘区域から離れて見守っているんですか?
ミッドウェー基地からの空襲に曝されながら真っすぐ島へ向かった判断もいかがなものかと思う
ミッドウェーの作戦目標が島なのか空母なのかハッキリしないままヤレと言われた南雲は可愛そう。
∧__∧ ( ´∀`) おおおおおお〜い GF長官さん〜 おはよう〜 ( O┬O ≡◎-ヽJ┴◎
549 :
名無し三等兵 :2012/01/27(金) 12:04:20.08 ID:7WVbSE0o
こんな史実が発掘されたので、「イフ」の材料になるでしょう。 現地時間6月3日未明、基地哨戒圏内に突入した南雲艦隊は翌日6時半ごろまで 発見されませんでしたが、日米の記録を照合すると早ければ3日午前中、遅くとも 午後早くに発見されていた可能性があったのです。 4日朝、「ミッドウェーに多数機向かう」という電報を打ったチェース中尉のPBYは 前日の哨戒任務の往路で午前9時から9時半ごろ、南雲部隊の左舷側約30浬を通過して いました。哨戒の復路に入った午後1時ごろにはなんと南雲部隊の右舷側10浬以内の ところを通過していたようです。ただ、当日の悪天候のため双方とも気づかずに 終わってしまいました。 この時、日米双方が相手を発見した(された)ことを知ったならば、米機動部隊の動きは もっと慎重なものになり、海戦の流れはかなり違ったものになったでしょう。ひょっと するとヒット・アンド・ラン攻撃とB17の長距離爆撃で時間を稼ぎなつつ、さらには真珠 湾から「サラトガ」の来援を待っての大海戦になったかもしれません。
書き出しがまともだったから最後まで読んでしまった 後半は厨の文章だった
551 :
山口 :2012/01/27(金) 17:01:32.53 ID:???
知ってる? 南雲ってゲイだったんだぜw
定期便が飛んできたな
長官、まさか貴方も不倫してるのではないでしょうね? スレの顔に泥塗らんといて下さい!(昌子兵曹長)
554 :
名無し三等兵 :2012/01/27(金) 20:42:47.22 ID:JAnFSiTM
/ヽ /ヽ / ヽ / ヽ ______ / ヽ__/ ヽ | ____ / :::::::::::::::\ | | / / \ :::::::::::::::| 空母が4隻も沈んでしまったお・・・・・・ | | | (● (● ::::::::::::::| | | | ∪ ∪ :::::::::::::| | | | (__人__丿 .....:::::::::::::::::::/ | |____ ヽ .....:::::::::::::::::::::::< └___/ ̄ ̄ :::::::::::::::::::::::::| |\ | :::::::::::::::::::::::| \ \ \___ ::::::::::::::::::::::::|
第二次K作戦が中止になったのに 偵察を軽視した罪は大きい
この時の米軍の雷撃機は航続距離が短かったんでしょ? 身をすり合わせるほどの接近戦だったのかな?
557 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:11:03.74 ID:???
>>545 着艦しなければ補給を受けられませんが、状況がそれを許さない場合も
あるでしょう。搭乗員の戦記では弾切れでも射撃態勢をとるだけで、敵機が逃げ
出したなんて話も・・・
>>546 なるほど。味方空母三隻が被弾したのに敵空母に向かって突進した多聞は
いかがなものか、というわけですね。
>>547 諸君、参謀長から作戦目標の優先順位についてお話があるそうだ。
心して聞くように。
>>548 おはようございます。今朝は特に冷えましたなぁ。
飛行甲板凍結のおそれあり。各機は着艦時にタイヤチェーンを装着のこと。
558 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:13:23.05 ID:???
>>549 有難うございます。現地時間3日午前9時=日本時間4日0600頃ですね。
以前も確認したことがありますが、
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1304943480/160 だいたい4日0600〜0700頃にすれ違う計算になります。
>この時、日米双方が相手を発見した(された)ことを知ったならば、米機動部隊の動きは
>もっと慎重なものになり、海戦の流れはかなり違ったものになったでしょう。
どうでしょうか。日本側にとって、PBYに発見されることは「想定内」です。
ミッドウェー基地の哨戒圏内に入ったのだから当然と言えるでしょう。
そこから「米空母の出現」まで予測するのは、少し飛躍があると思います。
基地航空隊の来襲を警戒するというのが、自然な対応かと。
米機動部隊にとっては、日本側の索敵機を視認しない限り、「発見された」
という判断にはならないと思いますが・・・
559 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:14:24.56 ID:???
>>550 まぁ、6月4日にPBYに発見された可能性は無いと断言できます。
なぜなら、翌5日朝にB−17(スウィニー隊)は日本軍輸送船団攻撃に向かっている
からです。前日に南雲部隊を発見していたなら、そちらに向かうでしょう。
>>551 責め?受け?どっち?
>>552 とーりかーじ、いっぱい!
>>553 どちらの昌子さん?
むか〜し「不倫は文化」とエロイ人が言っていました。
本職は「不倫は分火」と言っておきましょう。戦闘用ー意!
560 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:15:34.89 ID:???
>>554 元気だせ。大鳳と信濃が就役した暁には、米海軍なんぞ鎧袖一触。
>>555 諸君、これから偵察についての講義が始まるぞ。心して(ry
>>556 そうですよ。飛龍小林隊が発艦した時には90浬まで接近していましたから。
561 :
名無し三等兵 :2012/01/27(金) 22:19:04.52 ID:4CXGP7iN
通信機がオンボロすぎたのかな?
562 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:21:34.05 ID:???
>>543 の続き
それでは、北海に戻ります。
英艦隊の動きを見て、独艦隊も行動を起こします。
ビーティ中将がパクナム少将に対して合同を命じたのと同時刻(1533時)、
ヒッパー中将は第一偵察部隊(巡戦隊)に「右16点逐次回頭、針路南東」、
さらに第二偵察部隊(軽巡隊)に対しても、反転して本隊と合同するように下令した。
563 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:30:01.31 ID:???
[ジュットランド海戦](1533時)独巡戦部隊 ┏━┓ ┗┓▼軽巡エルビング ▼軽巡ピラウ <第二偵察部隊> ▼軽巡フランクフルト(ベーディッカー少将) ↓ ┏━┓ <水雷戦隊> ┗┓▼軽巡ヴィースバーデン ┏━┓ ↓ 軽巡レーゲンスブルク▼ ┗┓ ↓ ┏━┓ <第一偵察部隊> ┗┓▼巡戦フォン・デア・タン ▼巡戦モルトケ ▼巡戦ザイドリッツ ▼巡戦デアフリンガー ▼巡戦リュッツオー(ヒッパー中将) ↓
564 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:37:40.43 ID:???
>>563 の続き
まさに敵前大回頭!
これを「ヒッパーターン」と名付けることにしましょう。
何かと艦隊大変針に縁のある彼ですが、今回もうまく決めてくれました。
キャー、カッコイイー!
高木宏之氏は、「ヒッパー入神の艦隊運動」と絶讃しています。
565 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:38:58.17 ID:???
>>564 の続き
「ヒッパーはビーティ隊の東方への変針を見届けると、ベーディッカー隊を召還し、
18ノットに減速して、1533時右舷16点逐次回頭によって正面変換を行い、針路
南東とした。
この正面変換は、早過ぎれば正尾追撃戦を許してドッガー・バンクの二の舞となり、
遅過ぎれば南方に回りこまれて退路を遮断されるおそれがあったが、絶妙のタイミ
ングで反転したことにより、突進してくるビーティ隊に対して丁字を描き、戦闘を有利
に開始することが出来た」 (『ジャットランド海戦の真実』)
お見事!
566 :
名無し三等兵 :2012/01/27(金) 22:45:54.52 ID:olJMdDPN
空はフォッケウルフが守ってくれていたの?
567 :
GF長官 :2012/01/27(金) 22:49:32.13 ID:???
>>553 あっ、もしかして『カーネーション』の昌ちゃんでしたか。
奈津ちゃんが、あんなオッサンのお嫁に行くなんて・・・くっ!ですよね。
>>561 これはPBYの通信機のこと?
零戦はもとより使い物にはなりませんが・・・
日本軍全体的な通信状態です>< 利根4号?
最近は怪電波がよく流れてるね
570 :
名無し三等兵 :2012/01/28(土) 00:13:29.39 ID:HPGHXX68
GF長官さん、もう寝ちゃったの?
紫電改スレを荒らしまくって寝たよ
( ̄□ ̄;)!!
とりあえず、爆撃機はスカゲラク海戦を好まないらしいという事は分かった
574 :
名無し三等兵 :2012/01/28(土) 01:53:51.11 ID:vv8SSpkN
>>558 >どうでしょうか。日本側にとって、PBYに発見されることは「想定内」です。
ミッドウェー基地の哨戒圏内に入ったのだから当然と言えるでしょう。
プランゲによりますと、南雲司令部の判断は
二、敵は主としてミッドウェーの西方および南方に航空索敵を実施しているが、
西北方および北方に対しては厳重な警戒を実施していない。
三、敵の哨戒圏は約500浬である。
早くても6月5日の早朝までは、彼の機動部隊は発見されないであろう、と確信
していのであった。(プランゲ「ミッドウェーの奇跡」上巻237頁)
となっていました。実際には4日の午後4時半ごろに「敵機発見」の誤報が出たり
していましたから、プランゲが書くほどの楽観はしていなかったと思います。それ
でももし4日午前9時ごろに発見されてしまったら、米機動部隊の出現までは
想定していなかったと思いますが、かなり判断は慎重なものになったでしょう。
>>554 曳航出来ないから味方の魚雷で沈めたのだ
>>576 >ハッピーターン
採用!貴官は1階級特進!
まさに栗田ターンの次世代ターンである。
>>576 よって、本日現時刻をもって、2F参謀職に親補、
週明け0900までに2F旗艦愛宕に着任されたし。
移動は、空母赤城の97艦攻を用いて空母隼鷹に着艦したのち
ロープで愛宕に来られたし
南雲さんは凄い 普通あんな世界史でも類を見ない大敗やらかしたら俺には才能無いって止めるけどこの人はなんと南太平洋海戦までやらせてくれと来た 責任とって退役するかせめて俺には空母戦無理だから小沢あたりにやらせて戦艦部隊の長官やらせてってなるだろ
580 :
GF長官 :2012/01/28(土) 20:45:30.73 ID:???
>>566 欧州機は高性能でも航続力がなぁ・・・
燃料タンクを増設して1千キロ以上飛べるようになったらね。
>>568 すみません、そうでしたか。
無線機の故障と言われるのは、蒼龍の二式艦偵です。
通信不良は、ある程度避けられないもので、PBYの南雲艦隊発見電を米空母は
受信できず、ミッドウェー基地が中継して30分後にようやく受け取っていますね。
581 :
GF長官 :2012/01/28(土) 20:47:19.35 ID:???
582 :
GF長官 :2012/01/28(土) 20:48:25.63 ID:???
583 :
GF長官 :2012/01/28(土) 20:51:41.26 ID:???
>>576 子供の頃は実家に常備されてましたよ。
みんなもハッピーターンを食べて、艦隊運用の腕をみがこう!
>>577 水上砲戦は砲術と艦隊行動で決まりますからね。
この後、ジュリコーターンやシェーアターン(X3)も出てきますよ〜
>>578 おめでとうございます。夜戦は任せましたぞ。
>>579 「男なら明日のために今日の屈辱に耐えるのだ」と沖田艦長が言ってました。
貴兄はまだまだお若いようで・・・
584 :
GF長官 :2012/01/28(土) 21:31:37.28 ID:???
>>565 の続き
ヒッパー提督の目的は、英艦隊を南方へ誘引することだから、南へ変針しなければ
ならなかった。
それを、どの時機に実行に移すかが、指揮官の決断に委ねられる。
今回の大回頭は、東郷ターンのごとく、「入神」すなわち人間わざとは思えない、
神がかっていたというわけですね。
585 :
GF長官 :2012/01/28(土) 21:32:43.08 ID:???
>>584 の続き
昨年末のNHK『坂の上の雲』では、
「三笠以下の各艦が次々に回頭している間、敵にとっては静止目標を撃つように
たやすい」とのナレーションがありましたが、
仮に聨合艦隊が同一地点を通過したとしても、そう単純な話ではありません。
東郷長官が取り舵を命じたのは1405時。
対するスワロフが初弾を発砲したのは1408時。転舵から3分後。すでに三笠は
回頭を終え、東北東へ定針した後だった。
586 :
GF長官 :2012/01/28(土) 21:34:12.71 ID:???
>>585 の続き
なぜこれだけ時間がかかってしまったのかというと、スワロフにとっては目標が
定針するまで、照尺量(距離と苗頭)を出せないので、射撃できなかった。
(註)苗頭とは砲軸線に対する左右の修正量
スワロフが最初の命中弾を出したのは、8分後の1413時。
(三笠の初弾発射は1410時、命中弾は1412時)
ドラマの中では「東郷は狂ったか!」と喜ぶ露艦隊幕僚が描かれていますが、
実は三笠の方が先に命中弾を出していたのです。
587 :
GF長官 :2012/01/28(土) 21:34:51.32 ID:???
>>586 の続き
「回頭の極点を通過する敵戦艦の列に砲弾を集中させることは、要塞砲とちがい、
15ノット程度で走っている軍艦には不可能なのである。
敵前大回頭は決して”冒険”ではなかったのだ」 (『海軍砲戦史談』)
全然静止目標じゃないですよね。
ヒッパー中将にとっては、未だ射程外にあるとはいえ、やり直しのきかない一発勝負
には変わりありませんから、見事大役を果たしたと言えるでしょう。
588 :
名無し三等兵 :2012/01/28(土) 21:50:55.02 ID:tqGwgC4U
>>580 (´・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
南雲さんがレイテ沖で栗田の代わりに司令長官だったらどうだったろうね 案外愛宕が爆沈した時に戦死したりして・・・
590 :
山口 :2012/01/31(火) 11:29:19.05 ID:???
何言ってんの? 栗田より早く転進したに決まっておろうがw 「私にはこの艦隊を無傷で帰す義務がある…」 とかなんか言っちゃってよw
死に場所探してる南雲は作戦目的を明確に理解してるだろ
だが、奥宮が言うように「司令官として歳を取りすぎており、戦争に不要な知識が増えていた」点から やはり、同じ状況に置かれたら、反転し北方の機動部隊に向かうだろう。
奥宮が正しいという前提に立つのがそもそもの間違いでは? マリアナでの飽和攻撃成功の可能性を台無しにしたのが奥宮じゃん
第一艦隊を廃止させずに、南雲長官を続投。 GF長官も兼任で現地指揮とったら良かったんじゃないかな? ハンモックナンバーも問題なし。 栄光の第一艦隊を解隊したのがいけなかった…
>>593 に転属命令、第五艦隊司令部、通信参謀に命じる
>>594 中部太平洋方面艦隊司令長官 南雲中将(全般指揮)第一艦隊直卒 第一戦隊(渾作戦編成時の艦艇)
|
+第一機動艦隊 小沢中将
|
+第一航空艦隊 角田中将
おお、これなら南雲の指揮が冴えるかも
日米開戦以降ずっと機動部隊を指揮してきた南雲をミッドウェーの敗北で更迭せずに 南太平洋海戦後に更迭するんだから人事に一貫性がないわな
>>590 栗田「山岡さんが呼んでるからターンするわ」
この鮮烈な米機動部隊の攻撃がシャッキリポンとしてて とても私たちの想像の及ぶところではないわ
>>597 呉鎮守府司令長官は一概に左遷とは言い切れないんじゃないかな?
第一艦隊司令長官の就任は戦艦陸奥爆沈の影響だろうけれど。
>>596 ソロモンでの駆逐艦の消耗が少なく補充が追いついていれば第一艦隊存続
マリアナ沖でジュットランド海戦を上回る水上戦が生起したかも?
主席指揮官はもちろん第一艦隊司令長官南雲中将。
>>601 第一戦隊司令官も兼ねると宇垣の居る場所がなくなるねw
>>602 同感ですね。第五航空艦隊を編制してサイパン島に赴任していただきましょうか?
>>603 五航艦司令部は硫黄島においてほしい
そしてあの事故を防いで欲しい。
あれさえなけりゃ
605 :
名無し三等兵 :2012/01/31(火) 22:13:03.39 ID:2HznzQvB
あの事故・・・
606 :
GF長官 :2012/01/31(火) 22:15:29.10 ID:???
607 :
GF長官 :2012/01/31(火) 22:16:08.32 ID:???
608 :
GF長官 :2012/01/31(火) 22:17:02.43 ID:???
609 :
名無し三等兵 :2012/01/31(火) 22:27:23.07 ID:w4JIlSO5
GF長官さん、今夜の晩御飯は何だったの?
610 :
GF長官 :2012/01/31(火) 22:29:54.63 ID:???
復旧したようですね。
最近規制が多い気がするなぁ。当局の監視強化か?
>>587 の続き
ただドイツ側の見方は、そうでもなかったようで・・・
「しかるに独逸側において、英国第二巡洋戦艦戦隊の運動を幾分か誤認し、
1533時、敵が縦列隊形より南方に戦列を制りたるものの如く観測したるを
以って、ヒッパー提督もまた、ほとんど同時に右舷の方に変針して南東の針路
を取り、以って敵の新運動が敵部隊を味方主力に誘致するの可能性を開ける
ものとして、進んでこの運動にならえり」 (『北海海戦史』)
611 :
GF長官 :2012/01/31(火) 22:32:42.00 ID:???
>>610 の続き
この大回頭と同時刻の1533時、英第二巡戦戦隊はビーティ隊の後尾に付く
ため、南南西へ変針している(
>>496 )
これを見たヒッパー提督は、英艦隊全部が南方に変針したものと誤認したらしい。
敵艦隊の南方誘引を目的とする彼にとっては好都合ですから、この動きにならって
回頭したという流れです。とんだ早とちりでしたね。
ホーホゼーフロッテ同好会の面々には内緒にしておいた方がよさそうだ。
612 :
GF長官 :2012/01/31(火) 22:36:50.19 ID:???
[ジュットランド海戦](1533時) 第五戦艦戦隊 ┗┓(ベーディッカー少将) ─△→ ▼第二偵察部隊 (エバントーマス少将) ┗→ ┗┓(ヒッパー中将) ▼第一偵察部隊 ┌→ ┗→ △巡戦戦隊 ─┘(ビーティ中将)
613 :
GF長官 :2012/01/31(火) 22:38:41.26 ID:???
>>612 の続き
このままでは、英巡戦戦隊は丁字を描かれてしまいます。
今度はビーティ提督の方が動く番ですね。
旗旒用ー意!
614 :
GF長官 :2012/01/31(火) 22:40:49.43 ID:???
615 :
名無し三等兵 :2012/01/31(火) 23:08:03.99 ID:nphWvFm1
/)`;ω;´) 砂糖たっぷりの水まんじゅう・・・・ 白米も食べてください><
>>604 確か6月15〜16日に八幡部隊進出時に起きた弾薬庫爆発事故ですよね。
確かにあれが無ければもう少し多数の航空機を戦場に投入できた…
なんか1943年以降の日本海軍見てると 「ダメなやつは何やってもダメ」の典型に見えるな 貧乏脱出大作戦に出てたダメ店主のような
>>618 は同じ事を43年以降のドイツ陸空軍にも言えるのだろうか
それとも、それに関しては何か適当な理由くっつけて否定するのだろうか
620 :
GF長官 :2012/02/01(水) 20:56:50.78 ID:???
>>615 水まんじゅうを知らない人は、映画館へ行こう。
>>616 下戸だとそうなる人が多いですね。>甘党
>>617 有難うございます。そんなことがあったのか。
>>618 ・・・つまり1942年以前の南雲提督は素晴らしいと?
>>619 ダメなやつって誰のことなのかなぁ。
621 :
GF長官 :2012/02/01(水) 21:13:58.28 ID:???
>>613 の続き
この後ビーティ提督は自身の艦隊を南へ向け、ヒッパー隊と同航、いよいよ
南下戦(The Run to the South)が開始されることになります。
あとは発砲命令を待つばかり・・・
「両艦隊の精鋭たる独英巡洋戦艦艦隊が、互いに呼吸も出来ざる全速航進を以って、
あたかも運命そのものの如く威風堂々として戦列に入り、第一発の砲声とどろくまで、
極度の沈静と全力の緊張との瞬間を現出したるは、これに参加せる者の等しく体験せる
名状すべからざる偉大なる印象なりき」 (『北海海戦史』)
622 :
GF長官 :2012/02/01(水) 21:16:31.14 ID:???
>>621 の続き
およそ公刊戦史には似つかわしくないと言えるくらい”文学的”ですね。
まさに、嵐の前の静けさ。
砲側にはりついている水兵の鼓動まで聞こえてきそうだ。
史上最大の艦隊決戦、その幕が上がるまでの短くも永遠を感じさせる一瞬、
両艦隊の間に横たわる北海の静寂の、なんと饒舌なことでしょうか。
聨合艦隊が貴方にお送りする軍板の定期便「南雲スレ・ストリーム」、
皆様のお供をする水先案内人は、GF長官であります。
623 :
GF長官 :2012/02/01(水) 21:18:04.63 ID:???
>>622 の続き
今年の大河ドラマは『平清盛』。その見せ場は「壇ノ浦の合戦」でしょう。
「壇ノ浦の場面などは、将来十人の作家がおのおのの角度から十種の作品を書いても、
きっと面白いだろうと思われるからだ。
それほど壇ノ浦は、つまり小説的歴史である。
劇場の舞台に、時の最高な俳優をそろえて、時の神が演出した興亡の座の素晴らしい
人間劇であったと思う」 (『新平家物語』吉川英治/著)
624 :
GF長官 :2012/02/01(水) 21:20:00.17 ID:???
>>623 の続き
本海戦に限りませんが、戦史というのは本当に”小説的”だと感じます。
矛盾するようではありますけれど・・・
時として人間の想像力を超えた事象が生じてしまう。
我が国でジュットランド海戦の知名度が低いのは残念なことです。
戦記小説の題材とすれば、十人十様の作品が生まれると思いますがねぇ。
まぁ、売れないでしょうがw
コテ名乗ってながらスレチの書込する奴って精神病なの? 平清盛とか言っちゃってるしw
>>617 そ、たぶん搭乗員の質以前に、整備兵や弾薬関係の兵のレベルも下がっていたと言う事かもね。
ラバウルやブインで爆発事故という記録は聞いたことがないし。
まあ、事故起こす前に敵に投下するか逆に空襲で爆発炎上させられるかですけど
>>618 米海軍将校の言葉
「日本海軍は強かった。マジで、しかし1943年夏以降急激に弱くなった。
我々が強くなりすぎたのだ」(こういう話もある
>>619 ソ連軍将校の言葉
「ドイツ陸軍は強かった。マジでイヤ殺したくなるほどマジに強かった、
しかし1943年夏以降急激に弱くなった。
我々が強くなりすぎたのだ」(これならどうか
>>625 昭和18年夏ブインでは、空襲警報で待避を命じられても
敢えて待避しなかった兵がいたそうだよ
自殺志願者だけど、それだけ精神を病んでいたのは実は兵だけではなく、
当時、ブインに居た第24(?)航空戦隊司令部の中も似た様な状況だった。
628 :
GF長官 :2012/02/02(木) 22:09:48.62 ID:???
>>625 いやぁ、毎晩本編を楽しみに待って頂いているようで、嬉しい限りです。
最近仕事が忙しくなってきたのですが、定時課業にがんばりますね。
>>626 なるほど、そういうことでしたか。
>>627 これですね。
「現にブインの基地員の中には、敵機の爆弾が落ち始めても防空壕に入ろうとしない
ものさえあった。
しかし搭乗員たちを包む雰囲気は、そんなに生やさしく、刹那的なものではなかった。
むしろそれ以上に深刻で、持続的なものであった。
結果はほとんど明らかでありながら、あらかじめその死期を知ることはできない。
彼らはじっとそのような雰囲気に耐えねばならない」(『ラバウル海軍航空隊』奥宮正武/著)
奥宮参謀が、「たとえ一人でも二人でも結構ですから、搭乗員を元気なうちに内地へ
帰すよう配慮してほしい」と司令部に要望したのもよく分かります。
629 :
GF長官 :2012/02/02(木) 22:23:52.76 ID:???
>>624 の続き
さて、独巡戦部隊の大回頭を見届けて、ビーティ中将が1539時に下した命令は、
次のようなものでした。
「針路東南東、列方位北西の単梯陣、左より分火」
まず針路東南東とは、ヒッパー隊の針路に合わせて同航戦を企図したもの。
正確に”並航戦”を挑むつもりなら、針路を同じ「南東」(
>>612 )にすべきだが、
東南東を選んだところから、より敵に接近しようとする意思がうかがえる。
実際にこの時点で、彼我の距離はどれくらいだったのかというと、すでに
約10浬(1万8千メートル)まで縮まっていた。
630 :
GF長官 :2012/02/02(木) 22:24:33.79 ID:???
>>629 の続き
両軍の最大射程を確認しておきましょう。
<英>
ライオン 21000メートル(13.5インチ砲)
プリンセス・ロイヤル 21000メートル(13.5インチ砲)
クイーン・メリー 21000メートル(13.5インチ砲)
タイガー 21900メートル(13.5インチ砲)
ニュージーランド 17000メートル(12インチ砲)
インディガティガブル 17000メートル(12インチ砲)
<独>
リュッツオー 18700メートル(12インチ砲)
デアフリンガー 18700メートル(12インチ砲)
ザイドリッツ 19200メートル(11インチ砲)
モルトケ 17800メートル(11インチ砲)
フォン・デア・タン 20500メートル(11インチ砲)
631 :
GF長官 :2012/02/02(木) 22:24:58.27 ID:???
>>630 の続き
(註)独巡戦の射程にばらつきがあるのは、仰角の違いによる。
リュッツオー、デアフリンガー、モルトケ(13.5度)
ザイドリッツ(16度)、フォン・デア・タン(20度)
おや、すでにライオンの射程内に入っているようですが・・・?
>>626 ミッドウェイ海戦で搭乗員の消耗は南太平洋海戦よりも少なかったとは聞くけれど
最精鋭主力空母の整備部隊が全滅…は致命的だったんではないだろうか?
ラバウル等の南方に展開した部隊の搭乗員の救出は話に聞くけれど
整備員の方々は…そこら辺のボディーブローが1944年頃からでたんだろうなぁ
633 :
名無し三等兵 :2012/02/03(金) 02:32:46.48 ID:ewgKVqj3
∧_∧ ♪ (´・ω・`) ♪ ( つ つ (( (⌒ __) )) し' っ ♪ ♪ ∧_∧ ∩´・ω・`) ヽ ⊂ノ (( ( ⌒) )) c し'
>>632 そうですね、整備員は残留が多かったような。
だからこそ、孤立したラボールの整備員達が故障機や破損機を寄せ集めの共食い整備で
零戦等を組上げた訳で
高い技量の搭乗員だけで発差は維持できない訳ですよ。
後方関係を全く考慮しなかった点が問題になっている訳で。
元々長期戦を戦う体制じゃなかったからな・・
中国での戦線を維持するも大変な状況でしたよね
昭和15年をピークにGDPも下降線…それまでは上がってたのだが… 支那事変をもっと早く処理してれば、軍事費の増大もなくは… しかしそれでは現在の日本の政体がここまで自由になっていたかどうか。 そのジレンマにいつも苦しみます。しかしあれほどの代償を支払う必要があったのかは疑問です。 もしかしたら…とおもうけどねえ
638 :
GF長官 :2012/02/04(土) 19:01:10.32 ID:???
>>632 澤地女史によると、ミッドウェーにおける整備科の戦死者は741名。
搭乗員の121名に比べると大きいですね。
>>633 海軍体操?
>>634 搭乗員の練度ばかり問題にされるし。
>>635 開戦を決意した瞬間から練度の低下が始まるそうです。
理由は搭乗員の大量養成が始まるから。
>>636 海軍も多くの熟練搭乗員を失ってますからねぇ。
>>637 戦前にGDPの統計があるの?
639 :
GF長官 :2012/02/04(土) 19:13:02.45 ID:???
今週の新刊情報 『丸』(2012年3月号) 「南雲機動部隊の無線封止は破られていたのか」 ハワイ作戦時、実は無線封止を守っていなかったという説について。 その根拠となったのが、 『DAY of DECEIT(真珠湾の真実)』(ロバート・スティネット/著)
640 :
GF長官 :2012/02/04(土) 19:14:16.96 ID:???
>>639 の続き
同書によると、南雲機動部隊は「何よりのおしゃべり」であり、昭和16年11月15日から
12月6日までの21日間に計129通の無線通信を行っていたとのこと。
今回はその検証を行った内容でした。
結果、実際に日本海軍が発信したのは21通で、しかも無線封止が開始された11月19日
以降のものは皆無。間違いなく無線封止は完全に守られていた。
米海軍は、まんまと偽電作戦にしてやられたわけですね。
まぁ、当然でしょう。
これだけ傍受していたのなら、どうして奇襲が成功するんだよ。
それはルーズベルトの陰謀がー(ry
641 :
GF長官 :2012/02/04(土) 19:34:14.11 ID:???
>>631 の続き
ちなみに、過去の海戦における砲戦開始距離と比較すると、
コロネル沖海戦 10400メートル
フォークランド沖海戦 15000メートル
ドッガー・バンク海戦 20000メートル
巡戦同士の初対決だったドッガー・バンク海戦では、2万メートル前後から射撃を
始めたというのに、なぜ英艦隊は発砲を控えていたのか。
「このときヒッパー隊との距離は約10浬と、すでに主砲の射程内に入っていたが、
東方の視界不良のため正確な測距が困難であり、ビーティは射撃開始の命令を
下さないまま、距離を急速に詰めていった」 (『ジャットランド海戦の真実』)
この「測距誤差」は緒戦において、重要な影響を及ぼすことになります。
642 :
GF長官 :2012/02/04(土) 19:35:14.82 ID:???
>>641 の続き
では独艦隊の方はどうだったのかというと、
「ヒッパー提督の旗艦リュッツオーには、すでに1540時”左方より分火”の信号翻りたるも、
提督は敵先頭艦の測得距離が、当時なお18700メートルなりしをもって射撃開始の命令を
発することを躊躇せり。
ヒッパー提督は最初の命中弾の意義重大なるに鑑み、独り英艦のみの射撃し得る危険地帯を
なるべく速やかに通過するに専念し、これがため1545時、巡洋戦艦をして右舷2点南南東に
一斉回頭せしめ、以って一層速やかに敵に接近を図れり」 (『北海海戦史』)
643 :
GF長官 :2012/02/04(土) 19:41:36.52 ID:???
[ジュットランド海戦](1545時)独巡戦部隊 ┗┓ ┃ 巡戦フォン・デア・タン▼ ↓ ┗┓ ┃ 巡戦モルトケ▼ ↓ ┗┓ ┃ 巡戦ザイドリッツ▼ ↓ ┗┓ ┃ 巡戦デアフリンガー▼ ↓ ┗┓ ┃ (ヒッパー中将)巡戦リュッツオー▼ ↓
644 :
GF長官 :2012/02/04(土) 19:49:44.69 ID:???
>>643 の続き
詳しくは付図参照のこと。(
>>449 の(21/66)頁)
両指揮官はほぼ同時刻に、戦闘準備命令を発したことが分かります。
ドイツ側の測距は正確だったようで、18700メートル。
>>630 の通りモルトケ以外は射程内だが、より確実に命中弾を出すために
ヒッパー提督は更に接近することを選択した。
逐次回頭ではなく一斉回頭であったところに、「なるべく速やかに」と考えた
彼の心情をうかがえる。
英独どちらの指揮官も”より肉迫”を意図したため、両艦隊の距離は急速に
接近していきます。
>>640 赤城以下の空母の電信キーを持った電信員が
瀬戸内海にある某艦艇に乗り込んで、演習してたんですよねえ。
15年くらい前のNHKスペシャルだったと思うけど機動部隊が艦隊運動に関して 発光信号が届かなくて微弱電波出したのがアメリカ側に探知された結果 北太平洋上で国籍不明の艦艇の存在がアメリカ側に特定されていたって話は捏造ってこと?
>>646 ハワイへ航行中途中遭遇した第三国船のことかね。
MIの話かね?どっちだね
648 :
GF長官 :2012/02/06(月) 21:58:15.00 ID:???
>>645 >>24 の通りですね。
>>646 それはミッドウェーでの霧中変針の話では?
>>647 ハワイ作戦ではソ連の民間船に遭遇して、相手が無電を打ち始めたら、
即時に撃沈するつもりだったが、何の動きもなく、そのまますれ違ったとか。
649 :
GF長官 :2012/02/06(月) 22:03:39.09 ID:???
650 :
GF長官 :2012/02/06(月) 22:05:58.06 ID:???
[単縦陣](針路東南東) ───┐ └▽▽▽▽▽▽┐ └───→
651 :
GF長官 :2012/02/06(月) 22:07:52.71 ID:???
[単梯陣](列方位北西) ───┐ └▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ └───→
652 :
GF長官 :2012/02/06(月) 22:15:20.97 ID:???
>>651 の続き
詳しくは付図を参照されたし→
>>644 列方位北西とは旗艦から殿艦に向かって、南東→北西方向に並んでいるということ。
単梯陣を採用した理由は、後続艦の視界を確保するためです。
単縦陣のように一列に並ぶと、前の艦の煤煙をまともに浴びてしまうため、信号旗の
読み取りや射撃指揮において不利となる。
そこで列艦が少しずつずれて並べば、煤煙の影響を少なくすることが出来る。
複縦陣の発想を応用したものと言えるでしょう。
万が一前続艦の信号旗が見えなくても、その前の艦を確認すれば良いのだから。
653 :
GF長官 :2012/02/07(火) 00:00:09.43 ID:???
>>637 ちょっと気になったので調べてみましたが、戦前のGNP統計によると、
開戦後も成長を続けており、昭和19年がピークですね。
昭和15年→約4000億円
昭和19年→約7400億円
昭和20年→統計なし
昭和21年→約4700億円
ご無沙汰しておりました。
>>195-198 なるほどハイネケン氏の証言では、清兵司令長(やはり氏名不詳?)は有効な行動・指揮を執っていないようですね。
ところで日清双方の行動に疑問点が。
本来、人見大尉は臨検(船長尋問等)完了次第、本船への随行命令とは別に、
“軍使”として清兵司令長に対し「降伏及び武装解除」を勧告すべきと思われますが、
日清両者は船上(船長室等)で直接交渉を行っていないように読み取れます。
高陞号約2千トンに清兵約千名が乗船ですから、特に偽装等無ければ甲板上は清兵で鈴なり状態かと。
接近する浪速から望見すれば、臨検で詳細を把握するまでもなく本船の航海目的は“敵兵輸送”と概ね推察出来たはずです。
結局本船の処分終了(撃沈措置)までに2時間(これが長いか短いかは意見が分かれるでしょうが)を要することになったのは、
あまりスマートではないというのが現時点での私の所見です。
さて日本海海戦クライマックスのエピソード。 残存バルチック艦隊を率いるネボガトフ少将が白旗を掲げ降伏の意を示すも、東郷長官は砲撃を続行。 たまらず秋山参謀が「長官、武士の情けです!」と進言するも、東郷長官は「敵は足を止めておらん」と砲撃を続行。 暫くしてロシア側も航行を停止し、これにて日本側も砲撃を中止した。 これは豊島沖海戦に浪速艦長として参加し、 済遠の偽装降伏逃亡を許し、高陞号の処分に手間取ったことに対しての 東郷長官の“戦訓”ではないかと私は考えています。
>>639-640 その検証には、増刊文藝春秋『日本航空戦記』(1970年)の座談会における淵田証言
「〜前にいる潜水艦が心配になって“お前はどこにおるや”とついに電波を出してしまった」
は含まれていますでしょうか?
上記は森史朗箸『運命の夜明け 真珠湾攻撃 全真相』の第二章 4「無線封止神話」の崩壊 として引用されています。
概略は下記のとおり。
・11月30日夕刻、哨戒隊として本体前方を航行中の伊二三は左舷主機械調速器伝導歯車が故障
・同艦より「ワレ最大速力十分ノ八全力」と報告(伝達手段の記載無し)があり、しだいに落伍しはじめ行方不明となる
・南雲長官は霧中航行のため無線封止解除を決断、伊二三宛て捜索電波を赤城より発信(日時の記載無し)
・当該電波が米側に受信されたか否かは、資料無し
まあ、伊二三がどのように復帰したのか(伊二三からの返信の有無、更に双方は交信したのか等)という肝心の部分については記載無しですが。
元ネタの淵田証言自体、同氏箸『ミッドウェー』には全く言及されていませんし。
伊二三の記録を確認できればはっきりするとは思いますが…
657 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:00:19.39 ID:???
>>654 お久しぶりです。
>“軍使”として清兵司令長に対し「降伏及び武装解除」を勧告すべきと思われますが、
敵司令官との交渉、さらに武装解除までするとなれば、とても2時間や3時間では
済まないと思いますが・・・
浪速と高陞号とのやりとりの間、東郷艦長は自室に戻って国際法関連書籍を読んで
いたという話もあります。過去の戦例を調べていたのかもしれません。
>>655 昨年末のNHK『坂の上の雲』でも出てきましたね。>ネボガトフ少将の白旗降伏
以前紹介したこともあるのですが、
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1271339968/524-525 >済遠の偽装降伏逃亡を許し、高陞号の処分に手間取ったことに対しての
本職の考えでは、高陞号に関して「手間取った」とも「スマートではない」とも感じませんけど。
658 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:02:25.48 ID:???
>>656 『丸』の記事には、該当記述はなかったかと。
伊23潜の一時落伍については、ご指摘の通りで叢書にもあります。
「11月30日(日)
夕刻、哨戒隊の伊23潜が落伍した。
同艦は27日、左舷主機械調速器伝導歯車を毀損し、調速器およびポンプ使用不能
となり、発揮できる最大速力10分の8全力を報告していたが、更に状況悪化し、ついに
落伍するに至ったのである」
「12月6日(土)
これよりさき0100時、さきに落伍した伊23潜は、応急修理のうえ、ようやく主隊に
追いつき合同した」 (『戦史叢書(10)ハワイ作戦』)
659 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:03:51.44 ID:???
>>658 の続き
伊号潜は本隊の前方に展開しているので、速力低下による落伍ならば、追い抜かされる
ときに発光信号を送れば良いかと。>(伝達手段の記載無し)
また、機動部隊の行動予定は予め通達されていたでしょうから、捜索電波を出す必要は
ないと思われます。
ただ1週間近く落伍して、よく復帰できたもんだなぁ。
660 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:05:24.64 ID:???
>>659 の続き
ちなみにミッドウェーのときは、6月3日の霧中変針より前に無線封止は破られています。
「(5月)28日は一日中雨で視界がますます悪くなった。
夕刻I点(北緯28度30分・東経138度)において第一補給隊(旭東丸ほか3隻)を合同
させようとした。
第一補給隊は視界不良のため本隊が発見できず、旭東丸特務艦長は、
”我合同し得ず、位置知らされたし”と無線封止を破って発信した。
第一機動部隊司令部は、この電波輻射に驚いたが、もうあとの祭であった。
しかし1430ころ、合同は無事に行われた」 (公刊戦史p260)
伊23潜の場合、どの僚艦からも目撃されず突然姿を消したわけではなく、
徐々に落伍していったため、その状況は南雲長官も把握していたはずで、
何らかの指示を出していたと考えられます。
661 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:14:14.85 ID:???
662 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:20:11.76 ID:???
[英艦隊の分火命令](左方より分火) インディファティガブル▽−−−−−→▼フォン・デア・タン (パクナム少将)ニュージーランド▽−−−−−→▼モルトケ タイガー▽−−−−−→▼ザイドリッツ クイーン・メリー▽−−−−−→▼デアフリンガー (ブロック少将)プリンセス・ロイヤル▽ >−−−−→▼リュッツオー(ヒッパー中将) (ビーティ中将)ライオン▽
663 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:28:55.74 ID:???
>>662 の続き
英艦隊はドッガー・バンク海戦において、分火命令の不手際で混乱を生じさせて
いますから、今回は慎重にいきたいところですが・・・
「ビーティの次の命令は「左方より分火」"Take targets from the left"で、これにより
敵の旗艦には2隻分の砲力が集中できるはずだった。しかしながら、この命令は完全
には伝わっていない。
「左方より分火」とは、敵艦列を見てその左側から数え、自分の位置に対応する艦を
目標とせよ、ということです。
ところが、『クィーン・メリー』より後の艦はこの命令を受領しなかったため、通常の戦闘
様式である「先頭から分火」で射撃を行ったのです」 (三脚檣)
664 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:32:26.88 ID:???
[英艦隊の分火状況](1・2番艦は「左方より分火」、3番艦以降は「先頭より分火」) インディファティガブル▽ >−−−−−→▼フォン・デア・タン (パクナム少将)ニュージーランド▽ タイガー▽−−−−−→▼モルトケ クイーン・メリー▽−−−−−→▼ザイドリッツ ▼デアフリンガー (ブロック少将)プリンセス・ロイヤル▽ >−−−−→▼リュッツオー(ヒッパー中将) (ビーティ中将)ライオン▽
665 :
GF長官 :2012/02/08(水) 21:34:25.32 ID:???
>>664 の続き
何らかの原因により、旗艦ライオンより出された旗旒信号が、
2番艦プリンセス・ロイヤル→3番艦クイーン・メリー
この間で断絶し、3番艦以降には伝わらなかった。
その結果上図のように、極めて不均等な「割り振り」になってしまったのです。
なんだろう、この既視感・・・
666 :
名無し三等兵 :2012/02/08(水) 23:30:24.75 ID:kZJbXAmc
勉強になるなぁ〜
667 :
名無し三等兵 :2012/02/09(木) 03:25:06.92 ID:BTlaOm7D
>>656 この一件は、「淵田の記憶違い」ということで落着したと思いますね。
i|!| |i┏┓! i!┏┳┓| |||i|!i| ||!i|| |||ii| ||| ||| |i||!|i│i!┏┓i!| |i|┏┛┗━╋┻┛|i!||!|ii|| i|!i||i|┏━┓ ┏┓i|i| i┃┃i!| i||┗┓┏┓┃||i┏━━━━┓┗━┛ ┃┃|i||!i┃┃i!| |i |!|i┃┃┃┃i||┗━━━━┛|i|| || ||||!┃┃i|i| i┗┛!i| i||i ||┃┃┃┃|! |||i ||i !|||!|┏━━┛┃|i||!i┏┓i|! |i!i |!┗┛┗┛i|!i| / | / | ┗━━━┛i|i| i┗┛i!| i| |||i|!i| ||!|i||i! /,_ ┴─/ ヽ |!i| ||| |i||!|i|i|||| ||i |i|| ||i!i|| (_゜.,》.'(_゜,》)ミ ヽ ! | |!i||!|ii||!|ii| i|ii / ,,__,ニ、、 ノ( | i|i!|i| |i | Y~~/~y} `, ~ | そ、そんなー… |i !. | ,k.,.,!,.,.,r| ,! く .! i / <ニニニ'ノ \ l
670 :
GF長官 :2012/02/09(木) 21:13:47.81 ID:???
>>666 関係ないような話題からも、ヒントが見つかるかもしれません。
>>667 同意です。毎度のことですが、なりきって考えてみれば、南雲長官が
捜索電波を出す”動機”が見当たらない。
伊23潜は艦位を失ったわけでも、操舵不能になったわけでもない。
ただ速力が低下して本隊についていけなくなっただけ。
潜水艦長としては、機関の状態について発光信号で赤城に報告すれば良い。
視界不良で届かなければ、隣の伊21潜にでも中継を依頼すれば事足りる。
それを受けて南雲長官は、「機関修理の後に本体と合同せよ」とか、
「復旧の見込みなければ内地へ帰投せよ」等の指示を出せば済む。
671 :
GF長官 :2012/02/09(木) 21:16:12.71 ID:???
>>670 の続き
淵田証言(
>>656 )を読むと、あたかも潜水艦が突然姿を消したかのような印象を
受けますが、実際は(正確な位置は分からなくても)「伊23潜は本隊後方から
遅れて続行している」との認識です。
故に落伍であっても、”行方不明”ではない。
ミッドウェーの場合(
>>660 )補給隊が合同できなければ、作戦そのものが成立
しなくなる。だから旭東丸艦長があせって電波を出してしまった、その心情は
よく理解できます。
しかしハワイ進撃時に伊23潜が合同できなかったところで、前路警戒能力が
減じることはあっても、直接作戦中止や延期に結びつくものではない。
司令部も状況を把握していたのだから、何故わざわざ無線封止を破ってまで
捜索しなければならないのか、ということですね。
672 :
GF長官 :2012/02/09(木) 21:16:24.17 ID:???
>>668 まぁ、記憶違いなんて誰にもあることですよ。
>>669 いつのまにか続編がたくさん出ていますね。操艦貰うぞ!
673 :
GF長官 :2012/02/09(木) 21:28:49.33 ID:???
>>665 の続き
ところが『北海海戦史』では、少々事情が異なります。
「ビーティ提督は先頭艦の砲火をリュッツオーに集中して、一艦だけの優越を利用するに
努めたるを以って、クイーン・メリーは3番艦として、当然デアフリンガーを射撃すべきもの
ならんも、同艦は発光信号を受けず、従って最初ザイドリッツを射撃し、これがためデアフ
リンガーは約10分間完全に射撃を受けざりき。
しかるにタイガーもまた信号を読み取らずして、ニュージーランドと共にモルトケを射撃し
たるを以って、モルトケはリュッツオー同様、二艦より同時に射撃せられたり」
674 :
GF長官 :2012/02/09(木) 21:30:26.12 ID:???
[英艦隊の分火状況](1・2・5・6番艦は「左方より分火」、3・4番艦は「先頭より分火」) インディファティガブル▽ −−−−−→▼フォン・デア・タン (パクナム少将)ニュージーランド▽ >−−−−−→▼モルトケ タイガー▽ クイーン・メリー▽−−−−−→▼ザイドリッツ ▼デアフリンガー (ブロック少将)プリンセス・ロイヤル▽ >−−−−→▼リュッツオー(ヒッパー中将) (ビーティ中将)ライオン▽
675 :
GF長官 :2012/02/09(木) 21:43:33.51 ID:???
>>674 の続き
旗艦ライオンに掲げられた「左方より分火」の信号旗は、3番艦(クイーン・メリー)と
4番艦(タイガー)だけ了解しなかったことになります。
なぜタイガーが受信しなかったのに、その後ろのニュージーランドが受信できたんだ?
疑問に思うところですが、
>>652 の通り英艦隊は単梯陣であったため、直接旗艦の
信号旗を確認したものと思われる。
どちらが真相なのかは分かりませんが、いずれにせよ、デアフリンガーだけ射撃を
受けなかったことは間違いありません。
以下は同艦砲術長、ゲオルグ・フォン・ハーゼ少佐の手記より。
「イギリス艦隊は、やや遅れて砲戦に入り猛射を加えてきたが、本艦の付近には
一発も落下しない。
妙だなと思って、敵の2番艦プリンセス・ロイヤルを中止すると、どうやらわが旗艦
リュッツオーに集中砲火を浴びせているようだ。3番艦クイーン・メリーはどうか、
と目を向けると、これも別の艦を撃っているようだった。
”何だ・・・本艦はどこからも撃たれていないぞ。射撃訓練と同じではないか!”
そう思うと、高揚していた気分がスッと下がって落ち着き、私は命中弾を得るために
精神を集中できるようになった。あの傲慢なジョンブル共を叩きのめしてやる!」
(『ジェットランド沖海戦』)
なんだろう、このデジャブ・・・
676 :
名無し三等兵 :2012/02/09(木) 21:44:41.34 ID:aVMTuGXv
GF長官さん、今夜の戦闘食は食べましたか?
677 :
名無し三等兵 :2012/02/10(金) 18:45:36.55 ID:hV2vBSTN
>>670-671 たまたま再燃した「真珠湾攻撃前の無線封止は守られたのか」問題ですが、
いくつかあるものの、今回のそれは「イ23」の後落が関係してます。
上記の対談の中で淵田が「南雲長官はすごく臆病者で」つい”行方不明”になった
潜水艦(イ23)が心配になってついに電波を出してしまった、という発言をした
ことが「根拠」になっているようです。
スティネットの本が話題になったとき、反論として出版された「検証・真珠湾の謎と真実・
ルーズベルトは知っていたか」
678 :
名無し三等兵 :2012/02/10(金) 19:09:18.95 ID:hV2vBSTN
>>677 の続き
なぜか、入力中に送信されてしまったので、・・・。
(秦郁彦編・PHP研究所・2001年刊)の中で「無線封止は守られていた」
という一節があり、秦氏が検証しています。(234〜239ページ)
機関の具合が悪くなって「十分の八全力」しか速度が出せなくなったという
報告(信号)が出されたのが「11月27日15時」のことで、実際に同艦が
「後落して、(僚艦が)見失ったのが「11月30日23時頃」となっています。
別に騒ぎにもならず、「12月6日0時15分に合同した」とあります。
679 :
GF長官 :2012/02/10(金) 22:53:02.36 ID:???
>>676 ブリ大根を作ってくれたので、美味しく頂戴しました。
>>677-678 情報感謝します。
まぁ「臆病者」の件は草鹿参謀長の手記にも出てきますからね。
「僕はエライことを引き受けてしまった・・・」「敵の潜水艦がいるんじゃないか・・・」
しかしこれも冷静に考えてみれば分かることですが、臆病と捜索電波は何の関係も
ありません。臆病ならなおさら被発見のおそれのある電波なんか出さないでしょう。
680 :
名無し三等兵 :2012/02/10(金) 23:09:47.03 ID:wyrvy12U
ブリ大根とは贅沢をしましたね!
681 :
GF長官 :2012/02/10(金) 23:11:29.34 ID:???
682 :
GF長官 :2012/02/10(金) 23:13:40.66 ID:???
>>681 の続き
「ビーティが旗琉信号でこの分火命令を発した1545頃、ほぼ同時に「針路東南東」および
「列線方位北西の単梯陣制形」の命令も発せられたため、旗艦ライオンのマストには、
3種類の旗琉信号がひしめいて非常に見えにくかったとされています」 (三脚檣)
確かに敵発見で浮き足立っているところに、立て続けに複数の命令が出されれば、
混乱するのも無理はない。
しかしまぁ、ライオンの旗旒信号はつくづく”わざわいのもと”ですなぁ。
そして、信号旗の混乱はまだまだ続くのであります。
もうひとつ、分火命令を正しく受け取らなかった艦長が疑問に思わなかったのも、
おそらく、「特令なければ、先頭より分火とする」といった隊内常用命令(
>>328 )が、
ビーティ隊の中で決められていたからだと推察されます。
>>681-682 素朴な疑問ですが。
「無線電信を積極的に併用する」という運用構想は、この当時は存在しなかったんですかね?
互いに彼我の状況が把握され戦闘に突入する段階まで移行したならば、無線使用に支障はほぼ無いと思いますので。
むしろ確実な戦闘命令を伝達するためには、積極的に使用すべきではないかとの素人考えです。
無線電信は敵に傍受&敵から妨害されますぜ それよか発光信号でそ
そこで有線通信です
ブリ大根はキャバ嬢さんが作ったのでしょうか?
海軍と異なり陸軍は海底ケーブルによる有線通信だったので暗号が解読されるとかあんまり関係なかった
689 :
GF長官 :2012/02/11(土) 20:37:38.08 ID:???
690 :
GF長官 :2012/02/11(土) 20:38:53.26 ID:???
>>684 その危険もありますね。>傍受&妨害
発光信号も使い方によっては、”一対多”が可能かと。
ただ360度どの方向からでも視認できる旗旒信号にはかなわないでしょう。
>>685 確かに傍受はされないw
>>686 な、なんで分かったのかな(汗)
まだ若いのに魚をおろせるという、近頃珍しい娘さんですよ。
691 :
GF長官 :2012/02/11(土) 20:45:09.51 ID:???
>>687 思わず吹きましたよ。
ライオン「左より分火だよ、左より分火!」
クイーン・メリー「え? 砲撃音でよく聞こえませーん」
怒りにまかせて糸をひきちぎるビーティであった・・・
まぁ、糸電話は糸を張ってないと役に立たないので難しいでしょうな。
ここは伝書鳩で(ry
>>688 そうだったのか・・・>海底ケーブル
映画『二百三高地』では、見せ場の一つですよね。
占領した直後、通信兵が電話線を引っ張って・・・(戦死者の靴に巻きつけながら延ばしていく)
「閣下、山頂と電話連絡がとれました」「そこから旅順港は見下ろせるかー?」
692 :
GF長官 :2012/02/11(土) 20:50:49.77 ID:???
>>682 の続き
ドイツ側の分火状況も確認しておきます。
>>642 の通り、ヒッパー提督が命じたのも「左方より分火」。
ただし英艦隊とは向きが逆になるので、「先頭より分火」と同じ意味になる。
693 :
GF長官 :2012/02/11(土) 20:54:12.13 ID:???
[独艦隊の分火命令](左方より分火) インディファティガブル▽ (パクナム少将)ニュージーランド▽←−−−−−▼フォン・デア・タン タイガー▽←−−−−−▼モルトケ クイーン・メリー▽←−−−−−▼ザイドリッツ (ブロック少将)プリンセス・ロイヤル▽←−−−−−▼デアフリンガー (ビーティ中将)ライオン▽←−−−−−▼リュッツオー(ヒッパー中将) ↓ ↓
694 :
GF長官 :2012/02/11(土) 21:03:00.21 ID:???
>>693 の続き
ところが、こちらもまた命令通りにはならなかった。
「独逸の各艦は”左方より分火”の信号に従い、列中の自艦の位置に対応する敵艦を
目標としたるも、フォン・デア・タンは5番艦の代わりに殿艦を射撃したるを以って、
ニュージーランドは独逸巡洋戦艦の数少なきため、最初は射撃を受けざりき」(『北海海戦史』)
695 :
GF長官 :2012/02/11(土) 21:04:05.10 ID:???
[独艦隊の分火状況](左方より分火、5番艦のみ右方より分火) インディファティガブル▽←−−−−−▼フォン・デア・タン (パクナム少将)ニュージーランド▽ タイガー▽←−−−−−▼モルトケ クイーン・メリー▽←−−−−−▼ザイドリッツ (ブロック少将)プリンセス・ロイヤル▽←−−−−−▼デアフリンガー (ビーティ中将)ライオン▽←−−−−−▼リュッツオー(ヒッパー中将) ↓ ↓
696 :
GF長官 :2012/02/11(土) 21:17:23.30 ID:???
>>695 の続き
上記の通り、フォン・デア・タンのみ命令と異なる敵艦を目標にしたわけですが、
これは英艦隊のように命令不達が原因ではなく、艦長が独自に判断して変更
したらしい。
「これに対応するドイツ側では、「左方より分火」は「先頭から分火」と同じですから、
イギリス艦隊の先頭から目標を割り振るわけです。それゆえ、本来ならば最後尾の
『インデファティガブル』は撃たれないはずだったのですが、『フォン・デア・タン』は
あえて目標を変えていました。これは錯誤ではなかったようです」 (三脚檣)
697 :
GF長官 :2012/02/11(土) 21:18:44.19 ID:???
>>696 の続き
この後の経過を知っている人にとっては、フォン・デア・タンの大戦果から「結果オーライ」
として見逃されがちですが、明確な”命令違反”ですよね。
しかし、変更理由を記した資料を見たことがない。
本職も考えてみましたが、これといって思いつかないですねぇ。
>>674 のように、ニュージーランドがモルトケを目標としているのが分かっていたのなら、
インディファティガブルと「一対一」の勝負になるので、筋は通りますけど、どうやら
最初からニュージーランドを狙うつもりはなかったようですし・・・う〜む。
結果として、英艦隊の中ではニュージーランドのみが射撃を受けなかった。
「何だ・・・本艦はどこからも撃たれていないぞ!」と砲術長が叫んだのかもしれません。
まぁ英艦隊の方が隻数が多いので、必ず一隻は余る計算にはなるのですが。
>>698 武士の情けというものをだな・・・うわー
700 :
GF長官 :2012/02/13(月) 21:39:36.92 ID:???
>>698 既婚者がキャバクラに通っても構わないよね!
山本長官だって千代子さんがいたんだし・・・
ただ発覚した時の言い訳は、ちゃんと用意しておきましょう。
くれぐれも嬢の名刺をポケットに入れたままにしないように。
>>699 若い娘の肌は良いですぞ〜ゲソゲソ
>>700 そうだね!ぴちぴち度がまるで違うよね!
702 :
GF長官 :2012/02/13(月) 21:59:57.34 ID:???
>>697 の続き
これで双方とも、戦闘準備は整った。
分火命令の混乱はあるものの、それが現実化するのはもう少し後の話です。
「駆逐艦から仰ぎ見る巡洋戦艦部隊の突撃は、壮烈と言うべきか、豪快と言うべきか、
まさに筆舌に尽くしがたい壮観だった。
6隻の巨艦が煙突から噴き上げる渦巻く煤煙は風に流れ、艦尾に白い奔馬のような
航跡が海面を高く盛り上げている。
檣頭高くはためくホワイトエンサインの戦闘旗は千切れんばかり、巨大な主砲は天を睨む」
(『ジェットランド沖海戦』)
さて、静寂を先に破るのはどちらか。
703 :
GF長官 :2012/02/13(月) 22:01:53.96 ID:???
>>702 の続き
「1548時、リュッツオーは照尺距離16400メートルで射撃を開始し、他の4隻もこれに
続いた。やや遅れてライオンも射撃を開始した」 (『ジャットランド海戦の真実』)
火蓋を切ったのはドイツ側でした。
英艦隊も約30秒遅れて1549時に発砲開始。ただし第二巡戦戦隊の2艦は1557時と
10分程度の時間差があります。
「ニックは左舷の彼方のドイツ軍艦の戦列をにらんだ。
彼が見つめていた折も折、敵が砲撃の火蓋を切った。
敵の艦列でちらちらと、赤く鋭い閃光の花が咲き、右から左へ移っていった。
704 :
GF長官 :2012/02/13(月) 22:04:48.08 ID:???
>>703 の続き
”敵が砲撃を開始しました、艦長!”
ジョンソン副長が報告していた
わずか20秒の静寂の後、大気が引き裂かれるような、天空が割れるような破裂音が
響き渡り、海面にはマストの高さほどもある白い水柱の、黒ずんだ冠をかぶったものが、
あちこちで吹き上がった。
水柱の林が踊り上がり、宙で止まり、やがて崩れて黄褐色の泡となる」 (『ユトランド大海戦』)
おおっ、見える、見えるぞ!
このあたりの描写は作家の個性が表れて、読んでいて楽しいところ。
>>623 の通り、実に”小説的歴史”を感じさせますね。
長官も、操艦取るぞといいながら、若い女の乳首をクリクリしたり 突撃隊形作れと言いながら、パンツを脱いだりするのでありますか
706 :
山口 :2012/02/14(火) 12:23:06.08 ID:???
奴はゲイだ!
707 :
GF長官 :2012/02/14(火) 21:13:03.67 ID:???
>>701 やれやれ、高尚な戦史検証スレを目指すはずが、エロオヤジ達の
たまり場になりつつあるな。次スレはピンク板に立てるか。
>>705 (ギクッ)そんなベタなことするわけないデスヨー
「主砲射撃用意よし。艦長、発砲許可を」
「命令するまで待って」
「敵は目の前ですぞ。早く撃たせて下さい!」
「だーめ」
「しかし! あっ・・・orz」
「もう、命令違反は、ぐんぽー会議だぞっ」
「す、すみません」
「ぢゃあ罰として、もう一回ね♪」
「ははは・・・」
>>706 どうも801空の連中がまぎれこんでいるようだな。対空戦闘用ー意
708 :
GF長官 :2012/02/14(火) 21:44:36.88 ID:???
>>704 の続き
いよいよ砲戦が開始されました。
南下戦における勝敗は、誰の目にも明らかで、ドイツ側の圧勝です。
なにしろ開始わずか10分余りでインディファティガブルが轟沈。さらに30分後には
クイーン・メリーまで沈められてしまったのだから。
ここから英国巡洋戦艦の”脆弱さ”に焦点が当てられるのですが、実際の戦闘は
そう単純な話でもありません。
709 :
GF長官 :2012/02/14(火) 21:46:04.28 ID:???
>>708 の続き
「本海戦において爆沈したるクイーン・メリー、インディファティガブル、インヴィンシブルの
3艦は、いずれも砲塔に命中、塔内にて炸裂したる弾丸により、砲塔内の火薬を供爆し、
その爆焔が火薬庫に入り、庫内の火薬爆発し、瞬時に艦を爆沈したるものの如し」
(註)供爆とは誘爆のこと。
(『ジュットランド海戦における造船関係事項の研究』)
>>80 の(128/195)頁
しかし、「危機一髪」だった事例は他にも存在し、戦闘中の弾薬庫注水は、上記を加えて
計11回も記録されている。
(英)5回 ライオン(1)、クイーン・メリー(1)、タイガー(1)、インディファティガブル(1)、
インヴィンシブル(1)
(独)6回 デアフリンガー(2)、ザイドリッツ(1)、フォン・デア・タン(2)、ケーニヒ(1)
(註)ケーニヒは戦艦、それ以外は巡洋戦艦
710 :
GF長官 :2012/02/14(火) 21:46:41.58 ID:???
711 :
GF長官 :2012/02/15(水) 21:16:46.73 ID:???
>>710 の続き
命中弾数に関しても、同じことが言えます。
『海軍砲戦史談』によると、
(英) (独)
砲塔に対する命中弾 16 17
砲塔内で炸裂 9 12
装薬に引火 6 5
火薬庫爆発 5 0
「戦艦には砲塔が多いので、命中弾の過半数は砲塔に命中する傾向にある。
砲塔に侵入した砲弾は、イギリスよりドイツ側の方が多かったけれども、
轟沈は1隻もなかった」
712 :
GF長官 :2012/02/15(水) 21:18:05.79 ID:???
>>711 の続き
このように、独巡洋戦艦が特別”堅牢”だったのではない。
実際に、装甲厚を比較してみると明らかになるでしょう。
ライオン ザイドリッツ
甲板装甲 25ミリ 25+30ミリ(二重)
砲塔前面 230ミリ 250ミリ
砲塔側面 230ミリ 200ミリ
砲塔天蓋 83ミリ 100ミリ
バーベット 230ミリ 230ミリ
ドイツ艦が命中弾を”はね返していた”わけではなく、イギリス艦と同じように
砲塔内への侵入、炸裂を許している。
どのみち当時の水平防禦では、遠距離砲戦による大落下角砲弾に対応する
には不足していたと言えますね。
713 :
名無し三等兵 :2012/02/16(木) 02:25:52.25 ID:lQnOU3rW
現在の軍艦は装甲ペラペラに薄いんでしょ?
714 :
名無し三等兵 :2012/02/16(木) 03:37:43.44 ID:P/ed0N/7
>>713 その通り、ペラペラな装甲しかない。防空迎撃のすべてを掻い潜ってくる
現行の攻撃兵器は如何に厚い装甲板など関係ないほどの貫通力がある。あの
戦艦大和の主砲塔の前面盾の640ミリもの装甲ですら簡単に抜けてしまう。
倍の1200ミリまで打ち抜くそうだ。そんな重装甲をしても無駄。迎撃に
全力を尽くして、ダメだったらアーメン、というのが現代の船乗りさんたち
の宿命。だから必死に電子戦をやっているだ。
715 :
名無し三等兵 :2012/02/16(木) 04:36:19.81 ID:Bmy4xNv/
(°□°;) な、なんと!!戦艦大和の主砲塔の前面盾の倍も打ち抜かれてしまうのですか!!! それじゃあ完全にお手上げですね
>>712 排水量1万9000トン11in砲のフォン・デア・タンと、2万6000トン13in砲のライオンの比較とか公平じゃないぜ
例えて言えば14in砲の扶桑が、16in砲の長門と同等の装甲であれば、排水量あたりの装甲は充分強力だと言える
レイテ沖で黛から「ザイドリッツの戦訓を思い出せ」と言われ、了解した武蔵の猪口艦長は果たして意味を理解できたのだろうか
黛は大和型建造時に、艦首非装甲部にコルクを詰めれば、被弾しても浮力を保てるのにとかほざいてたが
いい加減な事を言うでない ペラペラな装甲相手に過剰な貫徹力があっても、逆に爆発前に船体を突き抜けて被害を与える事ができなくなる ちょうどサマール沖の米護衛空母に徹甲弾を撃ち込むようなもんだ 装甲と砲弾の研究のサイトに、ハープーンで大和を撃沈できるかという題が載ってる ハープーンは炸薬比44%で弾頭重量221kg炸薬量94kg、要は500ポンド爆弾と同等程度の威力だ 炸薬比が大きいので貫徹力は低いが、命中前にホップアップして甲板に垂直に命中できる だから分厚い舷側装甲やバーベットは破れないが、甲板装甲なら破れない事もない ただし機関部や弾薬庫は貫徹できないので撃沈は無理だが、場合により火災で戦闘不能に追い込み、自沈放棄程度にはできるという結論 もちろん相手が分厚い装甲なら、対艦ミサイルも成形炸薬弾頭を使うなどの工夫はできるだろう ただ原子力空母を除き、普通の軍艦は巡洋艦程度の大きさだから、排水量の問題で可能な装甲厚も限られる しかもミサイルは装甲の弱いとこをピンポイントで狙える しかし対テロ用にRPGや機銃弾や、或いは5インチ砲弾に耐える装甲位あっても無駄ではないだろう
718 :
GF長官 :2012/02/16(木) 21:32:50.83 ID:???
719 :
GF長官 :2012/02/16(木) 21:50:48.43 ID:???
>>712 の続き
ドイツ軍艦の”強靭さ”と共に、際立っているのは射撃精度の高さです。
同じく黛大佐によると、南下戦開始時の試射成績は以下の通り。
<英> 初弾時刻 距離 初夾叉 命中まで
ライオン (13.5インチ砲)→リュッツオー(1549時)16800 不明 11分
プリンセス・ロイヤル(13.5インチ砲)→リュッツオー(1549時)14600 第3斉射 5分
クイーン・メリー (13.5インチ砲)→ザイドリッツ(1549時) 不明 不明 6分
タイガー (13.5インチ砲)→モルトケ (1550時)16800 不明 3分
ニュージーランド (12インチ砲)→モルトケ (1557時)16400 不明 3分
(註)インディファティガブルは記載なし
720 :
GF長官 :2012/02/16(木) 21:51:43.44 ID:???
>>719 の続き
<独> 初弾時刻 距離 初夾叉 命中まで
リュッツオー(12インチ砲)→ライオン (1548時)15400 第3斉射 3分
デアフリンガー(12インチ砲)→プリンセス・ロイヤル(1548時)15000 第6斉射 4分
モルトケ(11インチ砲)→タイガー (1548時)14200 第2斉射 4分
フォン・デア・タン(11インチ砲)→ニュージーランド (1604時)12300 不明 2分
(註)ザイドリッツは記載なし。
フォン・デア・タンの目標艦はニュージーランドではなく、インディファティガブル(
>>694 )
ドイツ側が3分前後で命中弾を得ているのに対し、イギリス側にはバラつきがあり、
ライオンなどは11分もかかっている。
全体的な命中率も(英)2.3%、(独)4.6%と歴然。
この差はどこから生じたものなのか。
WikiでLos688が削除した 牟田口を評価する意見 英軍ウィンゲート旅団参謀長のデリック・タラク准将は次のように牟田口を高く評価した。 『日本の15軍牟田口中将も、その作戦指導については、全くといってよいほど、イギリス側から評価されていない。 彼はその最後の作戦(インパール作戦)を除いて、その主要な戦闘の全てにおいて勝利を収めている。 インパールの戦いはワーテルローの戦いと同様に「非常に際どい」時期があった。 しかし、牟田口将軍はナポレオンの場合よりもはるかに優勢な敵を相手にして戦ったのである。 私は彼が生前、その戦いぶりについて日本国民から評価されたことを知って、うれしく思う。』[30]。 アーサー・パーカー中佐は牟田口への手紙で次のように牟田口の作戦を評価した。 『貴殿は四月の段階で、あと一個連隊-特に宮崎ないし田中程度人物の指揮下にある連隊- を有していたら、 貴殿はインパール攻略に成功していたでしょう。 しかしながら、やはり最良でかつ安価な成功は、一個連隊がディマプール に突入する事により達成されたでありましょう。』[31]。
人は飯を食わねば死ぬと言うことが分からない馬鹿外人っているんだな
実際戦って追い詰められた側からすればそんなの我慢すればよかったじゃん、そしたらこっち負けてたってなるのやもしれん
724 :
名無し三等兵 :2012/02/17(金) 19:48:30.92 ID:jW0t6pJ1
これらの「賛辞」をまとめた小冊子を恥知らずにも牟田口が戦後の遺族会や戦友会などで配布して ひんしゅくを買ったというものだな。アングロサクソンの連中は自分たちの「狩りの獲物の大きさ」 誇る癖があるので信用できない「評価」とされている。 「海軍や外務省の暗号が筒抜けだったのに対して、陸軍暗号は不抜だった神話」のせいか、「ウル トラ暗号解読」で日本軍の後方からの補給が寸断されていたこと、したがって前線の部隊が「飢餓状態」 にあることを英軍最高司令部は知っていたことを紹介する記述を見ることは少ないね。 「相手に手の内を知らていた事実」をふせておけば、インパールやミッドウェーなどの作戦は、「実に 巧妙で精緻なものだった。「相手に意図を知られなければ、成功する確率もかなりあったと評価できる」 というものだ。
英軍は無駄な消耗は避ける傾向がある インパールは補給路を伸ばして叩くセオリー通りの戦いだったよな
何でここのスレに入ってきてるのだろうか・・・
727 :
GF長官 :2012/02/17(金) 22:45:54.48 ID:???
>>721 牟田口中将も再評価せよ、ということかな。
>>722 補給は大事。
>>733 勝敗は紙一重の時もありますし。
>>724 リップサービスというものですね。
>>725 陸戦については該当スレにお任せしましょう。
>>726 全くだ。南雲スレなんだから、せめて空母の話をすべきだな・・・あれ?
728 :
GF長官 :2012/02/17(金) 23:30:42.75 ID:???
>>720 の続き
理由の一つに挙げられるのが、測距儀の性能です。
「実際にはドイツ主砲の優位は初速や投射重量よりも、精確な射撃を可能とする
高い工作精度と、それを支える射撃指揮装置にこそあったと言える。
ドイツ戦艦はツァイス社やレンツ社の素晴らしい光学機器、とりわけ従来の合致式
に代わる新開発のステレオ式測距儀を装備しており、遠距離砲戦では決して英国
戦艦におくれを取るものではなかった」(『歴史群像アーカイブ(20)第一次世界大戦』)
双方の測距儀は、
(英)バー・アンド・ストラウド製 基線長12フィート 上下分像合致式
(独)カール・ツァイス製 基線長6メートル 倒分像立体視式(ステレオ・インベルト式)
(註)12フィート=3.7メートル
729 :
GF長官 :2012/02/17(金) 23:31:35.76 ID:???
>>728 の続き
バー・アンド・ストラウドとは、1888年、アーチボルト・バー、ウイリアム・ストラウドの
両技師が発明したもので、詳しくは『カメラと戦争』(小倉磐夫/著)参照のこと。
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1271339968/718 実は帝国海軍には馴染みが深く、
「これに早くも目をつけた日本海軍は、この最新兵器の購入を申し込み、英国に
建造を依頼していた巡洋艦吉野に塔載して1894年に到着する。
これには製造番号”No.4”が刻印されていたと言う。当時の日本海軍がいかに
先端ハイテク兵器の入手に貪欲だったかが分かる」
ただし日清戦争の黄海海戦などにおいて、この最新式測距儀がどの程度活用
されたかは不明の点が多いようです。
レンツ社じゃなくてライツ社だろうね
いずれにせよツンデレ社でも違和感ない発音だな
完全にスレチだが さっき会社のPCから2chにアクセスしようとしたらノートンにブロックされた。 「既知の悪質サイトです」だってwww 昨日のうちに誰かがノートン入れたみたいだな。いま携帯から。 以上スレチすまん。
733 :
GF長官 :2012/02/18(土) 20:04:52.88 ID:???
>>730 有難うございます。どうやらそのようですね。
レンツ社だと鉄道模型メーカーになってしまいそうだ。
>>731 べ、別にあんたに買って欲しいわけじゃないんだから。勘違いしないでよね!
>>732 まぁ、2chは良質とは言えないかなぁ。
734 :
GF長官 :2012/02/18(土) 20:21:53.93 ID:???
今週の新刊情報 『世界の艦船』(2012年3月号増刊) 「空母100のトリビア」 この中に「ミッドウェー海戦のif」という項目があるのですが、 (1)雷装待機を維持していれば (2)利根機の発進遅延がなければ (3)即時発進を採用していれば 定番の話題について触れられています。 いずれも”現実的ではない”と。 まぁ執筆が大塚好古氏なので、おおむね『歴史群像』の通りなのですが。 最後に「個人的所感」として、勝機を見つけるならば、友永隊収容後に北東ではなく、 南西に転針すべきだったと書かれています。 「仮想戦記の章再び」と同じですね。 最も”現実的なイフ”を考えると、このあたりに落ち着くのではないかと。
735 :
GF長官 :2012/02/18(土) 20:25:02.33 ID:???
もうひとつ。 3DCGシリーズの新刊、『ミッドウェー海戦』が出てますね。 立ち読みした限りでは、3空母被弾から始まるようですので、 どちらかというと「飛龍死闘編」といったところか。 主役は多聞丸です。 本職としては、被弾までの南雲長官の苦悩を描いて欲しいところだが。 う〜む、買おうかな、どうしよっかな。
あと、空母大鳳信濃のムックも新刊で出ているますね。 木甲板、ラテックス、併記です(英空母のような直貼りとまでは書いてなかったが 両論併記で大変よい記事だと思いました。
>>734 なんかこういうのを見ると読者あっての執筆という感じがするな
ストレートに言えば、読者が好みそうな話題(メジャーな戦いや、たられば話もなど)を書くのが本書きの仕事なんだろうな
つまり裏というか悪く言えば、出来るだけ多くの読者が好まなそうな話題は商業誌では書きづらいように思える
出来るだけ多くの読者が興味持つようなネタでなければ本が売れないから、編集や出版側からしても嬉しくない
深読みしすぎだろうかな
738 :
GF長官 :2012/02/18(土) 20:50:38.35 ID:???
739 :
GF長官 :2012/02/18(土) 20:52:39.56 ID:???
>>738 の続き
武式の「武」とは、バー・アンド・ストラウドの略称。
明治海軍では制式兵器に外国製が多かったので、当て字による呼名が用いられていた。
「日清戦争で活躍した速射砲は、すべてアームストロング式である。これを日本海軍は
安式と称していた。これに対してクルップ式を克式と称した。
明治初年の文献を見ると、安士得竜砲とか、克虜伯砲とか書かれているのが、アーム
ストロング砲と、クルップ砲のことである。
このように発音の半分くらいしか表現できないオール漢字で兵器の名称を示すなど、
今考えると馬鹿げたことだが、他にも毘式(ビッカース式)や須式(スペリー式)等、
終戦時まで通用していたところからも、かなり便利な呼称だったのである」(『海軍砲戦史談』)
今でもスマートフォンをスマホと略するのと、同じ感覚なのでしょう。
740 :
GF長官 :2012/02/18(土) 20:56:11.93 ID:???
741 :
GF長官 :2012/02/18(土) 21:09:01.46 ID:???
[武式測距儀] 目標 ↑ │ │ │ │ ↓A ↓B ┏━━┓ ┏━━━┓ ┃ │ ┃ ┃ │ ┃ ┃ │ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ │ ┃ ┃\└──→──()───→────▽────←───()──←─┘/┃ ┃C D E↓ D C┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■F 右目 (註)A:左窓、B:右窓、C:反射鏡、D:対物レンズ、E:中央プリズム、F:接眼鏡
742 :
名無し三等兵 :2012/02/19(日) 01:57:29.48 ID:DI8CujBf
見事な図解ですな
743 :
体験入隊 :2012/02/19(日) 18:34:07.52 ID:4A6u6umB
南雲長官って、写真のお顔立ちとか、出掛かったオシッコの話とか 可愛げでイイ人っぽいイメージなんですが、実際乗艦してた部下の隊員さん達の 評判て、どんなんだったんでしょうか。
>>743 艦長や戦隊司令やってた頃の話だと厳しいが仕えやすい人だったとか
745 :
名無し三等兵 :2012/02/19(日) 21:45:35.40 ID:NAPa+/uk
超接近戦だったのに敵の位置を把握するのが遅れたのは痛かったね
746 :
山口 :2012/02/20(月) 10:11:57.12 ID:???
掘られかけたことがある とんでもない男色家だった
747 :
名無し三等兵 :2012/02/20(月) 21:32:13.34 ID:uvjMWknM
/)`;ω;´)
748 :
GF長官 :2012/02/20(月) 22:01:50.90 ID:???
>>736 空母スレでも話題になってましたな。>ムックも新刊
今季のミリクラも「空母大鳳・信濃特集」ですが、両論併記です。>木甲板説とラテックス説
>>737 まぁ、職業作家にとっては避けられないことでしょう。
大阪毎日新聞に『鳴門秘帖』を連載して、人気作家の仲間入りをした吉川先生も、
「新聞小説っていうものは、絶対にまず面白いということを、ほとんど主眼にしてましたね」
(『われ以外みなわが師』吉川英治/著)
とにかく読者が食いつかないことには、商売にならないですから。
その点、2chは気兼ねなく連載できるので有難いですねぇ。
南雲スレなのに測距儀について語る物書きを許してくれる編集者が、どこにいるだろうか・・・
「既知の悪質サイト」(
>>732 )とは、淋しいかぎりです。
749 :
GF長官 :2012/02/20(月) 22:02:46.51 ID:???
750 :
GF長官 :2012/02/20(月) 22:15:16.65 ID:???
>>741 の続き
上図は、『カメラと戦争』にも掲載されているので、参照されたし。
「測距儀の両端に、採光窓(
>>741 のAとB)があり、光線はここから入って
端反射鏡(C)によって直角に反射される。そして対物レンズ(D)を通り、
中央プリズム(E)で右眼に向かう」 (『海軍砲戦史談』)
こちらのサイトで概要はつかめると思います。
丸い地球で戦争する話
http://majo44.sakura.ne.jp/horizon/12.html この時、右窓(B)から入った光線は、偏角プリズムを通って屈折されるので、
左窓からの光線は目標の下半分、右窓からの光線は上半分の映像を作り、
上下に分かれて表示される。
751 :
GF長官 :2012/02/20(月) 22:20:14.43 ID:???
[合致式測距儀の映像] ┏┓ ┃┗┓ ┃ ┗┓ ┣━━━┛ ┃ (右窓からの映像) ┃ ┃ ───────────────────── ←分割線 ┃ ┃ ┃ (左窓からの映像) ┃ ┃
752 :
GF長官 :2012/02/20(月) 22:22:26.78 ID:???
>>751 の続き
続いて、測距輪と呼ばれるダイヤルを回して、上下のズレをなくし、完全に一致した時の
距離を目盛りから読み取る仕組みなので、「上下分像合致式」と言われます。
753 :
名無し三等兵 :2012/02/20(月) 23:00:50.13 ID:nIpKY51I
(´・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー上下分像合致式
754 :
GF長官 :2012/02/21(火) 21:33:35.94 ID:???
>>753 今回測距儀について詳しく触れているのは、昨年のNHK『坂の上の雲』で
出て来たからです。本職も測距儀の原理については知っていましたが、映像を見た
のは初めてだったので、感動した次第。
視聴者の中で同感だった人はわずかで、ほとんどは軽く流してしまうところでしょうが、
そこを手を抜かず、忠実に再現しているところに製作陣の意気を感じました。
755 :
GF長官 :2012/02/21(火) 21:45:28.95 ID:???
>>752 の続き
とまぁ、ここまでの説明で理解できた方は稀ではないかと。
百聞は一見に如かずーちょうどドラマ『坂の上の雲』に登場したので、録画している方は
一度確認してみて下さい。
第11回「敵艦見ユ」の最後、三笠から露艦隊を視認した場面。
長谷川少尉「距離8千5ヒャーク」
加藤参謀長「砲術長、君がひとつスワロフを計ってくれんか」
安保砲術長「はぁ?今報告したばかりですが・・・ハッ!」
756 :
GF長官 :2012/02/21(火) 21:46:20.00 ID:???
>>755 の続き
それから安保少佐は後ろに回って、長谷川少尉と交代して測距儀をのぞきこむ。
この時、右手でつかんでいるのが測距輪(
>>752 )
いやぁNHKさん、実に細かいところまで再現してくれたものです。
続いて接眼鏡からのぞいた映像へと移る。
ここで注目して頂きたいのは、敵先頭艦(スワロフ)の前檣。
ちょうど
>>751 と同じように、マストの上半分が左にずれている。
その後、上下の画像を一致させて、「もはや8千!」の台詞へとつながります。
757 :
GF長官 :2012/02/21(火) 21:50:19.12 ID:???
[距離目盛] K I L O M E T R E S 10 20 5 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ▲
758 :
GF長官 :2012/02/21(火) 21:56:15.40 ID:???
>>757 の続き
▲印が8の目盛にあるので、目標までの距離は8千メートルとなる。
ドラマでは一つの画面の中に表示されていましたが、実際は、
上下分像画面(
>>751 )を右目で、距離目盛(
>>757 )を左目で見る。
加藤参謀長が砲術長自ら測距するよう命じたのも、測距儀の扱いには
熟練の技が必要であり、正確な距離を知ろうとしたからでしょう。
759 :
名無し三等兵 :2012/02/21(火) 22:13:49.49 ID:okvq2vyZ
GF長官さん、NHK『坂の上の雲』はお金が掛かってて凄かったね!
GF長官! 対戦艦の戦闘をあそこまで映像で再現したのはありませんでしたよね☆ 欧米でも刺激を受けてジュットランド海戦を題材にした映画作らないかな?
761 :
GF長官 :2012/02/22(水) 21:12:14.03 ID:???
>>759 そうなんです。測距から最終話の砲戦指揮まで見ごたえがありましたね。
こんなものを見ても、本職のような一部のマニアしか喜ばないはずなのに、NHKは
何を狙っているんだ?とか、また支那半島や市民団体から「右傾化(笑)」と抗議が
入るんじゃないかと、余計な心配までしたくらいですから。
>>760 まぁ、今のユーロ危機が落ち着かないことには難しいかな。
昨日ようやく追加支援が決定されましたが、ギリシャの選択肢としてはユーロから脱退し、
デフォルトしてやり直すしかないでしょう。ドイツとフランスが許さないだろうが。
ていうか、ジュットランド海戦参加全艦艇を復元したら、欧州は空前の好景気にわくだろうに。
財政再建なんか即達成だ。ここはぜひ映画化を!
762 :
GF長官 :2012/02/22(水) 21:37:46.61 ID:???
>>758 の続き
このように合致式測距儀には、一致させる”対象”が必要になる。
多くの場合、それは「マスト」ですね。
これが一番分かりやすい。
そこでもう一度、
>>751 の場面を確認すると、マストが全体にわたって観測できるのは
先頭スワロフの前檣だけで、同艦の後檣や後続艦のマストはすべて煤煙に隠れて
見えません。
「天気晴朗」しかも、砲戦開始前の好条件ですら、観測対象はマスト1本だけという状態。
これに砲煙や爆焔が加わったら、もはやお手上げでしょう。
763 :
GF長官 :2012/02/22(水) 21:39:11.13 ID:???
>>762 の続き
このあたりが光学兵器の限界で、夜間・雨天・曇天・煤煙等で、どんな高性能の測距儀も
ものの役には立たなくなってしまうのです。
同時に敵の照準を妨げる際に、「煙幕展張」が有効な手段であることが分かります。
サマール沖で、米タフィ3が栗田艦隊の猛砲撃から逃れられた原因の一つに、駆逐艦の
煙幕展張が挙げられる。
例えば空母戦においても、「敵機直上急降下」の場面で使えるかもしれません。
764 :
GF長官 :2012/02/22(水) 21:41:01.53 ID:???
>>763 の続き
「どんなに撃墜の経験を重ねた古強者でも、敵一機をしとめるときは、持てる全神経を
その一点に集中しなければ、高速で避退しようとする敵機に、有効弾を命中させることは
難しい。
それこそ、吐く息を一瞬止めるのである。
その時だけは、狙う視線を妨げるものが一片でもあってはならない。
気が散るというか、心が乱れるのである」 (『零戦ーアメリカ人はどう見たか』)
坂井三郎氏の話ですが、急降下爆撃乗りでも同じだと思います。
まぁ、煙幕を展張する時間があるなら回避運動をとった方が早いし、味方対空砲火の
照準も乱すことになるので、却下でしょうけど。
766 :
GF長官 :2012/02/23(木) 21:30:24.27 ID:???
>>765 はい、仰る通りであります。まぁ与太話とでも思っていただければ・・・
767 :
GF長官 :2012/02/23(木) 21:47:05.47 ID:???
>>764 の続き
世艦増刊『近代戦艦史』の中で、戦艦アイアン・デューク級3番艦ベンボウの解説に
こうあります。
「第一次大戦後期の艦影であろう。第一煙突の背面その他に三角形の帆布が縦に
並んでおり、前檣にも同様なものが取り付けられるようになっているが、これらは
敵が合致式測距儀で正しい測距を得られないようにするためのものである。
しかしながら、あいにくドイツではステレオ式測距儀を使用しており、まったく役に
立たなかった」
マストのような1本棒だと合致させやすくなるので、変則的な形状を付加することに
より、正確な測距を妨げようとしたもの。
ところが独艦隊はステレオ式だったので、意味ねーじゃんwというわけですね。
768 :
GF長官 :2012/02/23(木) 21:47:40.82 ID:???
769 :
GF長官 :2012/02/23(木) 21:55:45.58 ID:???
[ステレオ式測距儀] 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ┏┛ ┃ ┏┛ ┃ ┗━━━━━━┳━━┳━━━━━┛ ┗━━┛ ■ ──────────────────────────────────────── ■ ┏━━┓ ┏━━━━━━━┻━━┻━━━━┓ ┗┓ ┃ ┗┓ ┃ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
770 :
GF長官 :2012/02/23(木) 22:01:41.00 ID:???
>>769 の続き
・・・これで勘弁して下さい orz
上図のように、中央の分割線で上下に区切られ、線対称の艦影が表示されます。
ダイヤルを調整すると、上下の映像が徐々に中央に移動してくる。
そして、ズレがなくなったところで目盛りを読むという仕組みです。
合致式に比べると、気象条件や煤煙等に左右されにくいし、目標が小さくても構わない。
>>767 のように、マストに”細工”しても意味がないことが分かりますね。
771 :
GF長官 :2012/02/24(金) 22:23:46.27 ID:???
>>770 の続き
実はステレオ式測距儀については、呉の大和ミュージアムで体験できます。
10分の1大和の正面に、CG動画を視聴する場所がありまして、敵発見から
砲撃までの流れを紹介しているのですが、その中で
>>769 の場面も出て来る。
動画撮影は禁止されていたはずなので、直接訪れて確認するしかないかと。
機会があれば、ぜひ。
一般にステレオ式測距儀は、合致式に比べて約1.6倍の精度があったとか。
大和の15メートル測距儀は世界最大として有名ですけれども、ステレオ式と
合致式の2形式3組のセットで同時に3通りのデータを得ることができ、より
正確な測距を可能としていた。
772 :
GF長官 :2012/02/24(金) 22:25:18.94 ID:???
>>771 の続き
「帰朝してしばらくの間、15メートル測距儀設計の責任者となった青木さんが、
いちばん悩んだのは英国式がよいか、ドイツ式がよいかの問題だった。
測距儀は大きく分けて、英国のバー・アンド・ストラウド社の合致式と、ツァイスの
ステレオ・インベルト方式の二通りある。理論的にはステレオ式の方が良いことに
なるのだが、現場で実験した艦本(艦政本部)から疑念が出され、従来の英国式
の方が信頼できると横槍が入った。
”私(青木)はどちらの言い分が正しいか分からず、大いに悩み、結局折衷案として、
英式2本に独式1本と双方の形式を組み込んだ三連測距儀にまとめたのです”」
(註)青木さんとは、青木小三郎技術大佐 (『カメラと戦争』)
773 :
GF長官 :2012/02/24(金) 22:41:13.45 ID:???
774 :
GF長官 :2012/02/24(金) 22:42:45.32 ID:???
>>773 の続き
測距儀が第一砲塔と同じ方向に向いているのがお分かりでしょうか。
じゃあ、他の砲塔はどうやって測距しているんだ?と疑問に思われるかも。
大丈夫、ちゃんと各砲塔にも艦橋と同じ15メートル測距儀がついている。
対空戦闘の場合、敵機が四方八方から殺到するので、一組だけではとても足らない。
その点、大和型戦艦には要らぬ心配というわけです。
「こんなこともあろうかと、砲塔にも同じ測距儀を用意しておいたのさ」
「さすがは真田さん」
「よし、三式弾用ー意。敵さんの驚く顔が目に浮かぶわい! わっはっはっ」
775 :
名無し三等兵 :2012/02/24(金) 23:38:00.93 ID:V5nBugpm
よくミッドウェー海戦で、南雲機動部隊は、「二重の目標」を与えられていたとされますが、 これは変だよね。 二重だったら、内円と外円のうちの、外円の任務を完了すれば(面積は大きい=任務完遂は難しいが)、 内円の任務も完了してしまうことになる。 ミッドウェー島を占領すること と 後詰め決戦 は、日本戦国時代の例を考えても、絶対に不可能なことではない。 「二重」が間違った翻訳なんだよね。英語のdouble(@2倍、 A 二 つ の )を「二重」って訳したから変なことになる。 「二重包囲」もよく出てくるわかりにくい翻訳。「両翼包囲」にしてほしいわい
777 :
GF長官 :2012/02/25(土) 20:00:09.78 ID:???
>>775 全く。かなり低高度からの撮影ですよね。大した度胸だ。
この時、測距儀直下の防空指揮所で、森下艦長が鉄帽もかぶらず煙草をくゆらせながら
操舵指揮を執っていたかと思うと、よだれが出そう・・・
おっと、こんなこと言うと、また山口☆衆道☆多聞丸が出てきそうだな。
>>776 そうだそうだ、MI作戦は「敵空母撃滅が主目的」と主張する人に聞いてみたいもんだ。
どうやって「敵空母を捕捉」するんだ?と。
どんな答えが返ってくるか楽しみだぜい。
778 :
GF長官 :2012/02/25(土) 20:41:48.60 ID:???
>>774 の続き
>>728 に戻りまして、測距儀の形式にかかわらず、性能を左右するのが「基線長」。
これは採光窓間の長さで、
>>741 で言うとAB間に相当する。
基線長が長いほど、測距誤差は小さくなります。
測距儀の原理は三角測量に似ているので、基線長を底辺、目標を頂点とする
三角形を思い浮かべれば分かりやすいかと。(
>>750 のリンク参照)
かといって、測距儀は艦載兵器なので、基線長100メートルなどを装備するわけ
にはいきません。そんなものを艦橋トップに据えたら、あっという間に転覆ですよねw
779 :
GF長官 :2012/02/25(土) 20:43:11.87 ID:???
>>778 の続き
世界最大、戦艦大和の測距儀といえども、基線長は15メートル。
例えば大和が30キロ先の目標を射撃する場合、底辺15メートル、高さ3万メートルの
三角形になりますが・・・
ものには限度がある
http://majo44.sakura.ne.jp/horizon/13.html ・・・これを三角形と言って良いものだろうか。
そこで重要になるのが、
>>741 の対物レンズです。リンク先にもある通り、
基線長が15メートルでも倍率が10倍ならば、有効基線長は150メートルになる。
大和の15メートル測距儀は倍率30倍だったので、450メートル。
これで精度を向上させることが出来ますね。
780 :
GF長官 :2012/02/25(土) 20:44:52.37 ID:???
>>779 の続き
余談ながら、大和の測距儀基線長は、正確には15.5メートルで、
「しかし青木さんは、細かい数字の誤りをすぐ訂正してくるところなど、やはり
技術者だと思わせるところがある。
私がなにげなく”15メートル測距儀”と言うと、青木さんは、
”15メートルではありませんよ。基線長は15.5メートルですよ”と念を押す。
これが不思議だ。戦後のあらゆる文献がすべて15メートルとなっているのだ。
『ニコン75年史』を見ると、問題の二重測距儀内部には長短2種類の基線長の
ものが組み込まれており、長は15.72メートル、短は15.28メートル、両者の
平均はまさに15.5メートルぴったりなのだ」 (『カメラと戦争』)
781 :
GF長官 :2012/02/25(土) 20:47:51.12 ID:???
>>780 の続き
青木大佐の回想によると、主砲塔(第二砲塔)が旋回する時、測距儀の先端が
後方の副砲塔に接触するスレスレのところまで来る。
どうやら、ここから15.5という数字が決定されたようですね。
本職も試しに、自室の「250分の1戦艦大和」で実験してみたところ・・・
見事に測距儀先端が副砲塔に接触しました! ダメじゃんwww
実はデアゴ版では、主砲塔の位置は自分で作図して接着するのですが、
う〜ん、ちゃんと説明書通り艦首から405ミリの位置に決めたはずなんだがなぁ・・・
とにかく、本職が設計主任でなくて良かった良かった。
インチに直せばすべて解決したりして<メートル法
783 :
GF長官 :2012/02/26(日) 12:26:16.11 ID:???
テンプレ用資料 5.ジャワ攻略支援(アンボン空襲)昭和17年1月23日〜24日 [参加空母]2隻 母艦航空部隊(山口多聞少将) 第二航空戦隊 空母「蒼龍」「飛龍」 [索敵計画] (1)1月22日 索敵線5本(九七艦攻各1機)0605発−1012着 敵を見ず 蒼龍飛行機隊戦闘行動調書(1)【 レファレンスコード 】C08051578600の(44/50)頁 (2)1月22日 索敵線10本(九七艦攻各1機)0600発−1000着(対潜警戒兼務) 敵を見ず 飛龍飛行機隊戦闘行動調書(1)【 レファレンスコード 】C08051579100の(46/51)頁
784 :
GF長官 :2012/02/26(日) 12:28:07.73 ID:???
>>783 の続き
(3)1月23日 索敵線9本(九七艦攻各1機)0603発ー1020着
十八番索敵線機、小型汽船を銃撃。それ以外は敵を見ず
蒼龍(47/50)頁
(4)1月23日 索敵線5本(九七艦攻各1機)0600発−1100着
一番索敵線機、0907時テルナテの兵舎らしきものを爆撃、効果小
飛龍(48/51)頁
785 :
名無し三等兵 :2012/02/26(日) 22:08:29.98 ID:yOWYiy/k
小型汽船を銃撃したり兵舎らしきものを爆撃すると 空母が出てきてるのがバレちゃうからしないほうがいいかもしれませんね
上空を飛行する→敵の飛行機が飛んでいるな。ただ空母が出てきているかはわからないなあ。 小型汽船を銃撃したり兵舎らしきものを爆撃する→敵の飛行機が飛んでいる。空母が出てきたぞ。 こうですか?わかりません。
787 :
名無し三等兵 :2012/02/26(日) 23:54:54.52 ID:/USsrL3Z
初期の頃にフィリピン攻撃? の時に台湾?からゼロ戦?が出撃して 航続距離の長さから米軍は空母から飛んできたと勘違いしたという伝説があったような気が
788 :
山口 :2012/02/27(月) 12:17:47.30 ID:???
南雲って MIの失態を問わないのを条件に 五十六に掘られたんだってよ
南の島に左遷されてるだろ 馬鹿が
>>785 とりあえずアンボンはメナド基地の射程内
2航戦の空襲する前から、アンボンは航空偵察や攻撃を受けているのだが
小型汽船を銃撃したり兵舎らしきものを爆撃すると空母が出てきてるのがバレちゃうとか意味がわからない
791 :
GF長官 :2012/02/27(月) 21:38:44.71 ID:???
>>785 索敵や哨戒は通常単機で行うので、それだけで空母出現を察知されることは
ないと思いますよ。ミッドウェーのような太平洋の孤島ならまだしも、アンボンの周囲には
メナド、ケンダリー(セレベス島)、ソロン(西部ニューギニア)、チモール島等、陸上基地が
たくさんありますから。
>>786 本職はむしろ索敵機が爆装していたことの方が少し気になったかな。
対潜哨戒兼務で六番でも塔載していたのかも。
あと両日とも、計15機前後の索敵を行うとは、かなり慎重ですよね。
ウェーク島では何もしなかったのに・・・多聞丸に何か心境の変化があったのだろうか。
792 :
GF長官 :2012/02/27(月) 21:39:53.83 ID:???
>>787 坂井三郎氏も回想していますね。
「台湾の基地を飛び立った零戦が、クラーク・フィールドまで一飛びに、しかも
比島上空で格闘戦を演じるほど脚が長いなどとは夢にも考えていなかったろう。
マッカーサー元帥は、4年ほど前に大東亜戦の回顧録を発表しているが、その
中で、戦後9年にもなっているのに、”当時クラークを襲った日本の戦闘機は、
台湾の基地から飛来したと称しているが信じ難い。母艦から飛び立ってきたのが
真実だと思う”と書いている」 (『大空のサムライ』)
本職は今でも、ラバウルからガ島まで往復して戦っていたとは信じられませんよ。
>>788 あの茶漬けの場面に、そんな秘話が・・・!
793 :
GF長官 :2012/02/27(月) 21:41:02.74 ID:???
>>789 まぁ左遷というより、南雲長官自身が望んでといった感じか。
「南雲は再び海上に出ることを考えていた。そして、今度海上に出たら、生きては
帰れないことを知っており、また、生きて帰るべきではない、と考えていた。
上京した南雲は、同期生の沢本頼雄(海軍次官)に頭を下げに行った。
”おい沢本、海上に出してくれんか”
”うむ、わからんことはないが、ポストがなぁ・・・”
機動部隊は小沢治三郎が引き継いだばかりだし、呉鎮長官の南雲にとって、
次の候補と言えば、横鎮長官や軍令部次長など陸上勤務ばかりである。
”よし、まぁ任せろ。そのかわり序列は下がるかもしれんが、了解してくれるな”」
(『波まくらいくたびぞ』豊田穣/著)
794 :
GF長官 :2012/02/27(月) 21:41:43.48 ID:???
>>793 の続き
こうして与えられたのが、”最後の”の1F長官でしたが、更に「前線へ出たい」との
要望を容れて、中部太平洋方面艦隊が新設されたという経緯ですね。
>>790 同意です。アンボン攻略では二十一航戦(鹿屋空・一空)の陸攻が連日
偵察を行っていますので。
795 :
GF長官 :2012/02/27(月) 21:46:36.06 ID:???
>>782 そうだったのか!>インチに直せば って、それはないw
一応、第二砲塔の23ミリ後方に副砲塔を接着することになっていて、
今回再度測定してみましたが、やはり23ミリありました。
ということは、説明書通りに作った人は、みんな第二砲塔が旋回できない・・・?
やれやれ、とんだ欠陥品をつかまされたもんだ。
796 :
名無し三等兵 :2012/02/27(月) 21:46:59.55 ID:L6T2Xo+n
>>791 (´・∀・`)へぇ〜 それじゃあ小型機が爆撃しても空母が出てきてる事がバレなくてよかったですね
797 :
名無し三等兵 :2012/02/27(月) 21:49:53.23 ID:vggfo5fW
GF長官さん、もう晩御飯は食べたの?
798 :
GF長官 :2012/02/27(月) 22:14:13.93 ID:???
>>781 の続き
基線長と測距儀の性能との間に、密接な関係があることは、なんとなく
つかんで頂けたかと。
『海軍砲戦史談』には詳しく解説されており、測距誤差(儚)は以下の式で
求められる。
儚=(K*R^2)/(B*N)
K:肉眼の視角限界[ラジアン]
R:目標までの距離[メートル]
B:基線長[メートル]
N:光学装置の倍力(対物レンズの倍率)
基線長(B)が分母にあるので、これが大きいほど測距誤差(凾q)jは小さくなる。
799 :
GF長官 :2012/02/27(月) 22:15:33.03 ID:???
800 :
GF長官 :2012/02/27(月) 22:17:16.12 ID:???
>>799 の続き
100*tan0.017=100*0.0003=0.03[m]なので、
100メートル先に3センチ間隔で並んでいる2つの物体。
これを肉眼で見分けるのが普通の人の限界で、それ以下だと1つの物体としか認識
出来ないということです。
ただし、これはあくまで一般人の限界であり、黛大佐によれば熟練した水兵なら、
30秒(120分の1度=0.008度)、達人ともなると10秒(360分の1度=0.003度)まで
見分けることが出来たとか。
おそらく帝国海軍には「測距の神様」がたくさん居たんでしょうなぁ。
801 :
GF長官 :2012/02/27(月) 22:19:54.24 ID:???
>>796 ・・・と油断していると、足をすくわれることに・・・
>>797 今晩は親子丼です。
言っておきますが、自分で作りました!
あと、エロイ意味での親子丼ではありませんよ!!
802 :
名無し三等兵 :2012/02/27(月) 22:33:34.80 ID:DZou9aKI
親子丼・・・ なにやらエロさがにじみ出ています><
>>800 長官 参考までに
目測で何mかは大体以下のような方法で行う、ただしこれは何かの指標がある陸上での話で
地物と目標の明瞭さで距離を目測する方法。(旧海軍では必須かも見張りとか)
条件 視力は通常(徴兵される程度)で裸眼、見通しはよい(霧や雨ではなく晴天下)
50m 自分が立っている位置から、相手の人間の鼻口目が視認確認出来る
100m 襟と首の線が解る
300〜400m 来ている人間の服の色、携帯武器、鉄条網の鉄線が見える
500m〜600m 人間の腕や手が動いているのが解る(人間の輪郭程度)
700m〜800m 人が制止しているか歩いているか解る
1000m 人間が一本の棒にしか見えない
1000m以内 電柱が識別出来る(電柱に付いているものが分かる程度)
3000m以内 建物の窓が識別出来る煙突が見える(少なくとも煙突と識別出来る)
4000m以内 窓の輪郭が何とか解る煙突の輪郭はハッキリしない
5000m以内 何とか家屋の輪郭が分るがそれ以上は解らない。
ちなみに望遠鏡とかは使わない。肉眼での目測で大体の距離を把握する方法だから。
出典 戦争・諜報パズル読本
このスレには、首が180度後ろを向くような輩が徘徊してるのか
ついに南雲スレにも花澤香菜さんが出てくるとは… 毎回ごと1クールあたり2〜3作品位に出演されてしかも各作品主役格。 まるで真珠湾後の各方面引っ張りだこの南雲機動部隊みたいだ…
807 :
GF長官 :2012/02/28(火) 21:32:36.54 ID:???
>>802 親子丼と聞いて、最初にエロイ方が思い浮かんだ不届者は飛行甲板10周ですよ!
>>803 情報感謝します。視角などは個人差によりますからねぇ。
特に海上は比較対象物が無いだけに、更に困難になるかと。
>>804 まぁ、スレ主の不徳のいたすところか・・・
>>805 そうかもしれない。
>>806 では南雲スレがアニメ化されたら、南雲長官役は花澤さんということで。
長官から一声かけられるだけで、搭乗員は獅子奮迅の活躍を見せてくれるだろう。
808 :
GF長官 :2012/02/28(火) 21:58:05.93 ID:???
809 :
GF長官 :2012/02/28(火) 21:59:33.23 ID:???
>>808 の続き
「大正10年、筆者が海軍少尉の測的長として、九州佐伯湾の泊地から、豊後水道の
水ノ子灯台を目標としたときの記憶によると、長門の10メートル測距儀でR(距離)が
20000メートルのとき、凾qは約500メートルであった。
この式で計算すると、Nを28倍として約2100メートルとなり、約4倍である。
多くの精兵から厳選され、10年間訓練に精進した、日本海軍選り抜きの名測手、
佐藤佐吉一等兵曹が、計算値の4倍の精度を示したことは不思議でない。
訓練された者の刄ニ(視角限界)は10〜20秒とされていた。
10秒とすれば凾qは700メートルである」 (『海軍砲戦史談』)
810 :
GF長官 :2012/02/28(火) 22:00:39.94 ID:???
>>809 の続き
艦砲射撃が一発必中の「狙撃」ではなく、公算射撃(特定区域に複数の弾丸を
撃ちこみ、その中の何発かが有効弾になれば良い)となるのも、うなずけますね。
ちなみに、砲戦距離1万5千メートルで大和の測距儀(基線長15.5メートル、
倍率30倍)だと、測距誤差は73メートルです。必中距離だな!
>>807 GF長官のレスを花澤さんで脳内変換してしまった…
>>810 「狙撃ではない」 曲射弾道でもあるからなのでは。
>>805 ヨイヨイの演技が入神クラスなのかもしれん
駄菓子瑕疵、日本海軍だけは公算射法にも関わらず、常に一発必中狙いだった稀ガス。 みんなビンボーが悪いんや(泣
その割には沈められた日本の戦艦は砲弾がタップリ残ってたぞ
816 :
GF長官 :2012/02/29(水) 21:18:07.39 ID:???
>>811 あの花澤さんに卑猥な台詞を言わせるおつもりか!
貴公も飛行甲板10周が必要なようだ。
>>812 説明不足ですみません。その通りですね。
間接照準によって射撃諸元を出すところも、狙撃(直接照準)とは異なるところかと。
>>813 我が国には神さまがたくさんいらっしゃるようで。
>>814 同意。魚雷なんかでもお神酒をかけて、ピカピカに磨き上げて、
必中を期して発射するそうですから、これもお国柄なんでしょう。
817 :
GF長官 :2012/02/29(水) 21:18:59.08 ID:???
>>815 一発必中だから出し惜しみになるんですよ。
818 :
GF長官 :2012/02/29(水) 21:43:03.52 ID:???
>>810 の続き
これで、ドイツ側が「ステレオ式」と「基線長」との二点において有利であったことが
理解できたと思います。
しかし測距儀が優秀でも、それがそのまま命中弾につながるわけではない。
初弾から全弾命中するのは、某宇宙戦艦くらいなもので、通常は、
試射→弾着観測→修正→夾叉→本射
の各手順を踏まねばなりません。
819 :
GF長官 :2012/02/29(水) 21:44:39.47 ID:???
>>818 の続き
まず試射とは、本射に用いる照尺量を探知する目的で行う射撃。
本射とは、命中を期して行う射撃です。
射撃に必要な照尺量(諸元)は、「射距離」と「苗頭」の二つ。
射距離とは、その名の通り、砲弾が発射されてから着弾するまでに進む距離のことで、
測距儀で測定した距離に、変距量や費消時を加味したもの。
820 :
GF長官 :2012/02/29(水) 21:48:59.53 ID:???
>>819 の続き
両艦隊が全くの同速、並航戦(厳密な意味での平行針路)ならば、測距で出した値が
そのまま射距離になりますが、実戦ではまず有り得ない。
双方が接近する針路だと、発砲から弾着までに目標はより近づくので、射距離は測距離
より減少し、逆なら増加する。
費消時とは、射撃指揮官が照尺量を発令してから、各砲がそれを受けて調定を行い、
発砲準備を整えるまでにかかる時間を言います。
その間にも目標は動いているので、それらを見越して射撃しなければならない。
821 :
名無し三等兵 :2012/02/29(水) 23:28:15.36 ID:m2MreVVt
>>810 公算射撃は初心者なので初めて聞きました、勉強になるなぁ〜
822 :
GF長官 :2012/03/01(木) 21:26:59.08 ID:???
>>821 方位盤射撃といっても、目標が現針路を維持し、等速直線運動を続ける
という前提で算出した”未来位置”ですからね。
発射後に敵が変針すれば、計算上は外れることになる。
歴戦の駆逐艦長には、「直前の弾着点に向けて舵を切り続ければ、当たらない」
と豪語する人もいたとか。
同じ場所にもう一度着弾する確率は天文学的数値ということで。
これが公算射撃の難しさと言えるでしょう。
823 :
GF長官 :2012/03/01(木) 21:47:06.38 ID:???
>>820 の続き
もう一つの苗頭は説明が必要でしょう。
読み方は「びょうとう」。ただ正確には「びょうどう」らしい。
意味は射弾を目標に導くため、照準線に対して砲軸線のとるべき左右の角度。
要は、左右方向の修正量と理解すれば良いかと。
単位は密位(ミリイ)で、ミルのこと。
これまた「サッチウィーブ誕生の章」で出ましたよね(
>>808 の過去スレ参照)
824 :
GF長官 :2012/03/01(木) 21:48:14.16 ID:???
>>823 の続き
ただし日露戦争の時は、苗頭をノットで指示していたので注意が必要です。
「艦橋からは本艦速力を示し、砲台長が砲の旋回方向に応じ、自速苗頭を計算して
砲台に令する。敵艦速力に対する苗頭は、富士では彼我の針路を平行と仮定して
計算した”敵速苗頭”をノット単位で令した」 (『海軍砲戦史談』)
825 :
GF長官 :2012/03/01(木) 21:49:03.82 ID:???
>>824 の続き
昨年末のNHK『坂の上の雲』最終回でもありましたが、覚えているでしょうか。
長谷川少尉「距離6千4ヒャーク」
加藤参謀長「射撃を開始します」
東郷長官「うむ」
伊地知艦長「打ち方始めー」
安保砲術長「舷部6インチ砲、試し打ち方、9ノット左苗頭、距離6千4百、打ち方始め!」
ここでいう「9ノット左苗頭」がそれ。
826 :
GF長官 :2012/03/01(木) 21:49:57.67 ID:???
>>825 の続き
余談ながら、ここから発砲までの”伝言ゲーム”が、本職は大好きです。
繰り返し見ました。
萌え・・・じゃなかった、燃えますよね!
それはさておき、遠距離砲戦になると、これ以外に様々な修正量が加わりますが、
(初速差・空気密度・気圧・風速・風向・地球の自転・砲齢・薬温等)
該当スレにお任せするとしますか。
各砲から「調定よーし」の報告を受けた後、丹田に力を込めて叫びましょう。
「用ー意、テーッ!」
827 :
名無し三等兵 :2012/03/01(木) 22:19:21.66 ID:1JGZ0gcA
>>822 おお〜 よく映画で水柱に向かって突っ込めというセリフがありますよね!
>>822 吉田さんの「マリアナ沖海戦」では(フィクション)こう言ってますね。
測距射撃なら一度落ちたところには二度落ちないからそこに向かって船を走らせる。
しかし、レーダー射撃は違う、どこに逃げても無駄だ。 ならば敵艦に向かって突撃するしかない。
レーダー射撃といえど全速30ノットでまっすぐ突進している駆逐艦に標準をあわせ続けるのは難しいって
何だかレーダー射撃を過大評価しすぎのような 単に測距手段が光学式から電波式になるだけなのに スリガオ海峡での射撃も大して命中してないでしょ
>>822 方位盤射撃
当時、英海軍でも方位盤は全艦に配備されていたのでしょうか?
英巡戦戦隊でも新鋭のタイガーに最初に配備されて、ドッガーバンクでは
うまく使えなかったとか聞き及びますが。
まして独海軍では(測距儀は優秀でも)統一管制射撃は出来たのですか?
831 :
名無し三等兵 :2012/03/02(金) 20:47:20.87 ID:MdL2bf/j
>>828 (´・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
元帥大将・山本五十六閣下! 見事に真珠湾奇襲を成功に導いた その卓越した統率力! ______ ___________ V ヽヽ〃 / ヽ〃 真珠湾奇襲プシュ! ( _) | | シコシコ・・・ シコシコ・・・ | | /⌒⌒⌒ヽ/~ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ /⌒ヽ⌒ヽ___ | ∴ヽ 3 ) / ゝ | / _ ゝ___)(9 (` ´) )j / 丿ヽ___,.───|彡ヽ ―◎-◎-| ハァハァ… / ) (彡 | / _/ \____/ ↑ 昭和史に詳しいw バカ作家の半藤一利大先生 www
833 :
GF長官 :2012/03/03(土) 19:14:08.23 ID:???
>>827 まぁ、それも理論上の話ですからね。>水柱に向かって突っ込めば当たらない。
実際やってみなければ分からないというのが、公算射撃の実態でしょう。
>>828 陸戦でも「タコツボが近くになければ、砲弾の落ちた穴に飛び込め」だそうです。
>しかし、レーダー射撃は違う、どこに逃げても無駄だ。
米戦艦に塔載されていた射撃管制レーダーFH Mark8は、
探知距離37km、距離誤差わずかに5m以下(!)と言われる。
初弾から命中も十分有り得る話です。
834 :
GF長官 :2012/03/03(土) 19:17:28.28 ID:???
>>829 ただレーダーにも弱点がありまして、方位誤差が0.11度。
距離37キロだと、710メートルにもなる。
故に米海軍でも、方位測定は可能な限り目視で、測距をレーダーで行っていた。
米戦艦相手の夜戦で、「探照灯照射射撃」は厳禁なのです。
ま、砲戦が始まれば、発砲炎で分かってしまいますが・・・
>スリガオ海峡での射撃も大して命中してないでしょ
戦艦ウエスト・バージニアは、山城に対して13回夾叉して命中弾は3発だけだったとか。
主砲8門×13=104発だから、命中率は約3%。
夜戦でこれなら良い方かもしれませんけど。
835 :
GF長官 :2012/03/03(土) 19:19:08.04 ID:???
>>830 ジュットランド海戦時には、英主力艦はほぼ全艦が装備しています。>方位盤
その普及に尽力したのは、他ならぬジュリコー長官で、
「方位盤射撃の方法は大進歩を遂げたり。
戦前に於ては、パーシー・スコット提督の考案による該装置は、わずか数艦が装備
したるに過ぎず。
予(ジュリコー)は、1912年に於て、自ら方位盤射撃と、従来の直接照準射撃との
比較実験を行いしが、その結果、予が主張せし如く方位盤射撃は遥かに有効なるの
自信するに至れり。
836 :
GF長官 :2012/03/03(土) 19:21:29.78 ID:???
>>835 の続き
1912年の春、第二軍事委員として海軍省に入るや、この説を主張し、爾後の新艦には
急速該装置を装備するに決したり。
ジュットランド海戦当時には、同装置を有せざるものは、わずか数艦に過ぎざるに至れり」
(『英国大艦隊』)
>>282 の(43/309頁)
文中のパーシー・スコット提督は「砲術の父」と呼ばれ、1907年(明治40年)に装甲巡
グッドホープに方位盤を装備して好成績を収め、第二軍事委員(艦政本部に相当)の
ジュリコー提督の助力により、戦艦ネプチューンに設置されたのが、主力艦の最初でした。
837 :
GF長官 :2012/03/03(土) 19:22:21.65 ID:???
>>836 の続き
>まして独海軍では(測距儀は優秀でも)統一管制射撃は出来たのですか?
ドイツ艦にも方位盤は装備されていました。
「また独艦は、優秀なる測距儀及び観測器具により、著しく試射を容易にするを得たり。
殊に新たに採用せる方位盤装置(これにより砲撃の照準は、砲火指揮官より電気装置を
もって、常に同一目標に保持される)の観測鏡は、最大距離においてすら敵艦のあらゆる
微細の点までも認識し、すこぶる確実に命中弾の効果を得せしめたり」
(『北海海戦史』)
>>497 の(213/451)頁
>>813 結局、当たるかどうかは運次第なのですよ。
838 :
GF長官 :2012/03/03(土) 19:42:55.86 ID:???
>>832 ああ、映画スレでよく見かけましたな。>AA
たまっているなら、良いお店を紹介しますよ。南雲スレ御用達、吉原の「翔鶴」なんてどうですか。
半藤大先生といえば、かつて『その時歴史が動いた』で、「ミッドウェー海戦の時、南雲司令部は
集団催眠にかかっていた」との発言を聞いて以来、あまり良い印象は無いですね。
839 :
GF長官 :2012/03/03(土) 19:43:51.89 ID:???
>>838 の続き
ところで、彼の著作にはこういうのがあります。
「艦橋のどこにも興奮の色はなかった。いや、艦隊の一兵にいたるまで勝利に酔っているものなど
なかった。将兵は日頃の訓練そのままに、正確に冷静に、自信をもってその義務を果たしたのである。
重巡4隻を一瞬のうちに葬り去ったことなど知らぬげに、見張員はいつものように両脚を大きくふんばって、
双眼望遠鏡にとりついていたし、伝令員の力をこめて報ずる声にも、なんらの変化もなかった。
彼らは、自分の立派さなど少しも意識していなかった」 (『完本列伝太平洋戦争』半藤一利/著)
ルンガ沖夜戦の描写で、本職はとても気に入っていたのですが、よく似た文章があるんですよ。
840 :
GF長官 :2012/03/03(土) 19:46:04.81 ID:???
>>839 の続き
「これほどの戦果をあげていながら、艦橋のどこにも興奮の色がなかった。
人間らしい表情はなかった。右舷左舷の見張員は、いつもと同じように両足を大きくふんばり、
大型の双眼鏡にとりついていた。刻々にあらわれる敵艦の所在を叫んでいた。
右舷の見張員の耳には、左舷の激闘が耳に入らないようであった。
力をこめて報告する声は、ふだんと変わらなかった。
高角砲座の砲員たちは、相変わらず木の根のようにとりついて、着実にすばしきおく動いていた。
無言であった。伝声管の声にも少しも変わったところがなかった。
そこらを歩いている兵もなかった。持ち場持ち場にはえているように見えた。
勝手に動いているのは、どうやら私ひとりであった」 (『海戦』丹羽文雄/著)
ね、そっくりでしょ?
大先輩の作品なのに、良いんですかねぇ・・・こんなことして。
こりゃ酷いw
842 :
GF長官 :2012/03/03(土) 20:10:42.09 ID:???
>>826 の続き
さて、砲弾の行方に注目です。
初弾から命中すれば言うことはありませんが、それは希有な例でしょう。
ちなみに、しばらく後に独リュッツオーは英インヴィンシブルに対し、距離9千メートルから
初弾夾叉、命中弾を出している。
大和もサマール沖では、第一斉射からガンビア・ベイを夾叉したとか。
843 :
GF長官 :2012/03/03(土) 20:11:29.37 ID:???
844 :
GF長官 :2012/03/03(土) 20:12:54.55 ID:???
>>843 の続き
そこで登場するのが、弾着時計。要はストップウォッチですね。
艦載砲には射表が備えられており、射距離に応じた砲弾の飛行時間が一覧になっている。
例えば、独12インチ砲、距離1万5千メートルなら、約20秒。
参考までに、長門の40センチ砲で距離2万7千メートルなら55秒、大和の最大射程では
約90秒だとか。これで当たったら奇跡みたいなもんだ。
845 :
GF長官 :2012/03/03(土) 20:18:24.72 ID:???
>>840 我が国では著作権は死後50年だがTPPで伸びるかも。
期限切れてたとしてもそこまで似せて書くのなら引用とすべきだね。原作の存在には
言及していないのかな?
半藤ダメすぎだろwwwww
土足がダメすぎなんだよw
849 :
GF長官 :2012/03/05(月) 21:20:08.03 ID:???
>>841 作家にも最低限守るべき節度があるでしょう。
>>846 もちろんありませんよ。>原作の存在には言及していないのかな?
だいたい半藤本はルンガ沖夜戦で、丹羽本は第一次ソロモン海戦だし。
>>847 これがいわゆるリスペクト(笑)なのだよ。
>>848 そうなのかなぁ。
850 :
GF長官 :2012/03/05(月) 21:51:00.85 ID:???
>>845 の続き
次に、何本の水柱が立つかは射法によります。
試射では、「一斉打ち方」が一般的。
これは連装砲塔の右砲と左砲を交互に撃つ方法で、その目的は「発射速度の向上」。
例えば、主砲の発射間隔が40秒だった場合、「斉発打ち方」(両砲同時に撃つ)だと、
次の射撃まで40秒かかるが、一斉打ち方ならば、片砲を射撃する間に、もう片砲の
発射準備を進められるので、半分の20秒間隔で撃つことが出来る。
試射とは、本射用の照尺量を出すために行うのだから、一刻の早く夾叉に持ち込む
ことが重要になる。火力の集中よりも射撃速度を優先させたわけです。
851 :
GF長官 :2012/03/05(月) 21:52:50.25 ID:???
>>850 の続き
日本海軍では、これ以外にもいくつかの理由が挙げられ、旋回・俯仰の動力(水圧)
不足が原因で、斉発打ち方だと動きが鈍くなるとか、散布界が広がってしまう等の
問題がありました。
「妙高型で一番問題になったのは、20.3センチ砲10門を一斉射撃したさい、散布界が
大きいことであった。その原因はなかなかつかめなかった。
前後部の主砲間距離が開いているため、発砲時に船体にゆがみが生じ、そのため各砲の
発砲方向に狂いが出て来るのでないか、と推定された。
しかし、いろいろ調査研究したが、そうでは無いことが分かった。
852 :
GF長官 :2012/03/05(月) 21:54:06.53 ID:???
>>851 の続き
ではなぜか。この問題はかなりの期間謎とされていたが、後年になって突き止められた。
同時に発射された弾丸が空中を一団になって飛んで行くとき、それぞれの弾丸から発生する
空気波が相互に影響しあい、弾丸の飛翔を干渉していることが分かったのである」
(『巡洋艦入門』佐藤和正/著)
その後、同時発射の際に片砲を0.03秒だけ遅らせる九八式発射遅延装置が開発され、
開戦時には全門斉射が可能となった。
ただし、独リュッツオーだけは、前部砲塔(2基4門)と後部砲塔(2基4門)を交互に発射
させるという変則的な試射を行っています。
853 :
GF長官 :2012/03/05(月) 21:54:52.01 ID:???
>>851 八八艦隊の頃に主砲10門以上を要求したのも
交互打方で充分な散布界得るためのの策でしたな
855 :
GF長官 :2012/03/06(火) 21:40:08.09 ID:???
>>854 そうですね。長門型(主砲8門)から加賀型(10門)に増えた経緯について、
「日本海軍はジュットランド海戦以前は、戦艦の砲戦距離を通常10km程度、最大
20km程度とと想定していたが、同海戦で英戦艦隊が最大19kmでの射撃を実施
したことや、当時開発中の長射程の大型魚雷の実用時期に、他国が同種の魚雷を
採用することを考慮した結果、通常の砲戦距離を20〜25kmへと大きく延伸させる
必要が生じた。
これに伴って、砲戦指揮の方法も再検討が行われており、この距離帯で砲戦を有効に
実施するには、一斉射当たり砲弾5発による散布界形成が必要、という研究結果が出た。
856 :
GF長官 :2012/03/06(火) 21:41:14.92 ID:???
>>855 の続き
この当時、日本戦艦が使用していた水圧式による主砲の複座推進動力では、全砲を
用いた斉発の実施は困難で、交互射撃による斉射が標準的な主砲の射撃法となっていた。
交互射撃の場合、4砲塔艦では当然ながら一斉射当たり4発しか打てないので、想定交戦
距離で必要となる散布界を形成することができない。
”A119案”以降の試案における主砲の門数増大は、この戦術上の要件と密接に関係していた」
(『歴史群像 八八艦隊計画』)
巡洋戦艦の天城型も当初は4砲塔案だったが、同じ理由で5砲塔艦になっています。
857 :
GF長官 :2012/03/06(火) 21:51:02.42 ID:???
>>853 の続き
独巡戦デアフリンガー級は、主砲12インチ(30.5センチ)連装砲塔4基(8門)。
前後部に背負い式、すべて中心線上に配置されていたため、試射における同時
発射弾数は4発。
砲術長は、弾着時計員の「ダーンチャク」の声に合わせて立つ、4本の水柱を注視し、
修正量を見極めなければならない。
858 :
GF長官 :2012/03/06(火) 21:56:57.32 ID:???
[弾着観測例(1)](艦首側苗頭切れ) (射撃艦かた見た図) ∧∧∧∧ ‖‖‖‖ ‖‖‖‖ ┏━━━┓ ‖‖‖‖ ┏━━━━━━┻━━━┻━━━━┓ ‖‖‖‖ ┗┓ ┃ ‖‖‖‖ ┗┓ ┃ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
859 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:00:47.66 ID:???
(上空から見た図) ☆ ☆ ←□□□□ ☆ ☆
860 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:03:20.92 ID:???
[弾着観測例(2)](艦尾側苗頭切れ) (射撃艦かた見た図) ∧∧∧∧ ‖‖‖‖ ┏━━━┓ ‖‖‖‖ ┏━━━━━━┻━━━┻━━━━┓ ‖‖‖‖ ┗┓ ┃ ‖‖‖‖ ┗┓ ┃ ‖‖‖‖ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
861 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:04:45.30 ID:???
(上空から見た図) ☆ ☆ ←□□□□ ☆ ☆
862 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:06:57.16 ID:???
[弾着観測例(3)](全遠弾) (射撃艦かた見た図) ∧ ∧ ∧ ∧ ‖ ‖ ‖ ‖ ‖ ‖ ┏━━━┓ ‖ ┏━━━━━━┻━━━┻━━━━┓ ┗┓ ┃ ┗┓ ┃ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
863 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:08:14.08 ID:???
(上空から見た図) ☆ ☆ ☆ ☆ ←□□□□
864 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:10:12.95 ID:???
[弾着観測例(4)](全近弾) (射撃艦かた見た図) ∧ ∧ ∧ ∧ ‖ ‖ ‖ ‖ ‖ ‖ ┏ ‖━━┓ ‖ ┏━ ‖━ ‖━┻ ‖━━┻━‖━━┓ ┗┓ ‖ ‖ ‖ ‖ ┃ ┗ ‖ ‖ ‖ ‖ ┃ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
865 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:11:16.09 ID:???
(上空から見た図) ←□□□□ ☆ ☆ ☆ ☆
866 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:13:16.89 ID:???
[弾着観測例(5)](夾叉) (射撃艦かた見た図) ∧ ∧ ∧ ∧ ‖ ‖ ‖ ‖ ‖ ‖ ┏‖━━┓ ‖ ┏━━━━━━┻ ‖━━┻ ‖━━━┓ ┗┓ ‖ ‖ ┃ ┗┓ ‖ ‖ ┃ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
867 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:15:04.68 ID:???
(上空から見た図) ☆ ☆ ←□□□□ ☆ ☆
868 :
GF長官 :2012/03/06(火) 22:26:03.65 ID:???
あ、しまった・・・ (射撃艦かた見た図)は、(射撃艦から見た図)の誤りです。
これまでに命中弾なし
夾叉すればそのうち当たる。
>>870 そのうちが問題でサマール沖では当たらなかったなぁ…
872 :
GF長官 :2012/03/07(水) 21:06:47.34 ID:???
>>868 まだ試射の段階なので、命中させる必要はありません。
>>870 まさに公算射撃ですね。
>>871 米護衛空母ホワイト・プレーンズ(CVE−66)は3回夾叉されたけど、
命中しなかったとか。ただ至近弾でも機関損傷したようですが。
873 :
GF長官 :2012/03/07(水) 21:37:00.21 ID:???
>>867 の続き
ご覧の通り、斉射弾は遠近方向に縦長の楕円状になって散布する。
これを散布界と言います。
この散布界の中に目標を捉えた状態が夾叉(きょうさ)で、一刻も早く夾叉に
持ち込むことこそ、試射の目的であります。
目標を夾叉すれば、すぐさま本射へ移行し、命中は時間の問題・・・
>>870 と考えるのが公算射撃の基本思想ですね。
874 :
GF長官 :2012/03/07(水) 21:38:27.28 ID:???
>>873 の続き
そして、散布界が小さいほど有利(命中弾を得やすい)だと分かります。
「射距離2万メートルで、4弾の散布界は遠近240メートルが普通の成績である。
左右ははるかに小さく、4分の1か、5分の1のことが多い」 (『海軍砲戦史談』)
これは大正8年頃、金剛型の場合ですが、対する米戦艦はどうだったのか。
875 :
GF長官 :2012/03/07(水) 21:39:33.31 ID:???
>>874 の続き
戦鳥のQAによると、
http://www.warbirds.jp/ansq/2/B2000850.html コロラド型(16インチ砲 8門)射距離17700メートル 散布界630メートル(遠近)
アイオワ型(16インチ砲 9門)射距離22000メートル 散布界600メートル(遠近)
250メートル(左右)
「さて本射の第1弾は夾叉の公算が高く、夾叉したら1発は命中するものと思うべきである。
日本海軍の大口径砲は月月火水木金金の訓練で、アメリカ海軍より優れていたので、
散布界が小さく、夾叉すれば毎回命中弾が期待できたのである」
876 :
GF長官 :2012/03/07(水) 21:40:26.21 ID:???
>>876 高さ40m級の水柱…ひょっとしたら大和が長門のものか…
サマール海戦も第一戦隊に武蔵と陸奥が参加できていてら結果は違ったかも
もしくはもう10分位米空母がスコールに逃げ込むのが遅くなればなぁ
もうすこし発射弾数を送り込めていれば…
>>851 ,852
ここで突如、妙高型と発砲遅延装置を持ち出されるのは、順序として何だが
長官にしては違和感(残尿感)が残ります…。
例えば、そもそも扶桑型の時点で問題とならなかったのでしょうか、とか。
タマが軽いから空気抵抗など飛翔中の外乱がより大きく影響したんじゃね? <妙高型
>>879 戦艦と重巡の違いとして、僕もそういう話だと思いますが、アイオワ級もリシュリュー
も、戦後、発射遅延装置を装備して散布界の問題を解消しています。
でも一方で、伊勢の散布界が最も成績が良かったという話もあります。
重巡の場合、50口径という長砲身で、国産初の本格的口径の「自緊砲」だったから
砲自体に難があったという話もあります。他にも船体のたわみ説とか。
一方でより長砲身の軽巡時代の最上型では散布界に問題がなかったという話ですし。
同じ8インチでも米重巡は55口径ですし、独重巡になると60口径にもなりますね。
しかも米重巡の場合は初期には同一砲架だったようですし、散布界に影響ありそう
ですね。
まぁ長官閣下が先を急がれるのは重々解ります。
となると船体側の要因が大ってことか。
882 :
GF長官 :2012/03/08(木) 21:46:40.99 ID:???
>>877 人生で一度は体験してみたいものです。
「夾叉される」とはどんな気分なのでしょうか。
>>878 あはは・・・試射には直接関係なかったかな。
>例えば、そもそも扶桑型の時点で問題とならなかったのでしょうか、とか。
それは単に戦艦の資料が見つからなかっただけです・・・orz
>>879 そうか。では戦艦の散布界拡大は比較的小さかったのか。
>>880 有難うございます。
>でも一方で、伊勢の散布界が最も成績が良かったという話もあります。
これは興味ありますねぇ。
883 :
GF長官 :2012/03/08(木) 21:54:17.11 ID:???
>まぁ長官閣下が先を急がれるのは重々解ります。
お気遣い痛み入ります。
ここからどう空母戦に結びつけるか、色々と考えている次第でして。
>>881 そうなりますか。
散布界が遠近方向に大きくなるのは、射撃時に砲身が上下(俯仰)方向に
ずれることが原因と考えられるので、やはり船体のたわみなのだろうか。
884 :
GF長官 :2012/03/08(木) 22:04:07.29 ID:???
>>876 の続き
試射の基本をおさえたところで、次は実戦編。
『海軍砲戦史談』には、独巡戦リュッツオー、デアフリンガー両艦の試射詳細が
紹介されています。
「昭和8,9年頃、筆者が調査したところでは、ジュットランド海戦の当時は、
ドイツ海軍もイギリス海軍も、日本海軍と大同小異の”緩徐なる一斉打ち方”
によって試射をしていたことが明らかになった」
885 :
GF長官 :2012/03/08(木) 22:08:02.36 ID:???
>>884 の続き
「緩徐なる一斉打ち方」とは、略して「緩斉射」と呼ばれますが、
発砲(第一斉射)→弾着→観測→修正→発射(第二斉射)
を繰り返す基本的な発射法です。
これに対して「急斉射」は、第一斉射の砲弾が飛行中(弾着前)に第二斉射を行う方法で、
発砲(第一斉射)→発砲(第二斉射)→弾着(第一斉射)→弾着(第二斉射)→観測→修正
要は空中弾がある間隔で行うのが急斉射、空中弾がない間隔で行うのが緩斉射。
急斉射の代表例は、大正8年以降、日本海軍で標準化された「初弾観測二段打ち方」です。
>>882 「夾叉される」とはどんな気分なのでしょうか。
「夾叉される」「キョウサされる」…//////なんだかエロいですぞ長官。
>>883 散布界が遠近方向に大きくなるのは、射撃時に砲身が上下
>> (俯仰)方向にずれることが原因と考えられるので
確かに微妙なズレが元でしょうが、遠近法方向に大きい楕円形の着
弾範囲は、円筒形を斜めに切ったようなものというか、懐中電灯の照
射範囲のようなものではないんですか?もっと直感的に。
887 :
GF長官 :2012/03/09(金) 22:34:31.00 ID:???
>>886 「今日挿される」・・・山口先生、出番ですよ!
>円筒形を斜めに切ったようなものというか
なるほど。そういうことなのか。
砲塔配置は横長なのに、弾着は縦長というのが不思議に思えまして。
888 :
GF長官 :2012/03/09(金) 22:49:15.61 ID:???
>>885 の続き
>>720 の通り、リュッツオーは射撃開始からわずか3分、3斉射目で夾叉、
ライオンに命中弾を与えている。
これは南下戦において、両軍通じて最初の命中弾で、同艦の射撃精度の
高さを示すものです。
さて、砲戦開始時の照尺距離は16400メートル(
>>703 )となっているが、
実際は14800メートルで、測距誤差はなんと1600メートルにもなる。
あれ?独海軍の測距儀はステレオ式で、基線長も6メートルあったんじゃ・・・
実は双方の中間海面上にかかっていた靄(もや)の影響で、光が屈折し正確な
測距を妨げたと言われています。
889 :
GF長官 :2012/03/09(金) 22:50:05.06 ID:???
>>888 の続き
どうやら、このあたりが光学兵器の限界かと思われ、その点、夜間も曇天も煙幕も
関係ないレーダーは反則技みたいなもんですよねぇ。
こうなると、リュッツオーの第1斉射は大遠弾になるのは明らか。
しかしそれは、弾着観測してみなければ分かりません。
ここは砲術長になりきって、弾着時計員の合図に耳をすませ、水柱に注目しましょう。
Dカップキャバ嬢に挟叉されたいですと? すでに体験しておるでしょーが。何をボケとんですか長官!
891 :
GF長官 :2012/03/10(土) 22:13:03.44 ID:???
>>890 いやぁ、たまに測距誤差から大遠弾となって髪にかけてしまい、
お叱りを受けることがあります。
良い子の諸君、AVのようなことをしたら女の子が喜ぶと思ってるのなら、
大間違いですよ。
髪は女の命。決して射距離を測定するための場所ではありません。
もちろんAVといっても、イングラムのことじゃないんだからねっ!
892 :
GF長官 :2012/03/10(土) 22:33:26.88 ID:???
893 :
GF長官 :2012/03/10(土) 22:34:16.97 ID:???
>>892 の続き
何の比較対象物もない海上において、水柱単独では遠近の判定は困難です。
では、どうやったら分かるのか。
弾着が目標と重ねれば良い→
>>862 、
>>864 つまり、一口に弾着修正と言っても、
苗頭修正→射距離修正
の二段階を踏まねば、正確な諸元を得ることは出来ない。
894 :
GF長官 :2012/03/10(土) 22:35:47.34 ID:???
>>893 の続き
ここからも、弾着観測機がいかに有効な手段であるかが理解できるでしょう。
上空から観測すれば(
>>859 )、苗頭・射距離を同時に修正をかけ、2斉射目から
夾叉だって期待できます。
初期の空母運用(戦艦部隊に空母が1隻ずつ随伴する)は、敵観測機を撃攘し、
味方観測機が活動できるよう、敵艦隊上空の制空権を確保することが目的ですが、
本職は最初、ずいぶん勿体ない使い方をするもんだなと思ったものです。
「空母は戦艦隊から分離して、その機動性や打撃力をもっと活かせばいいのに・・・」
しかし、この弾着観測の重要性を鑑みれば、「制空権下の艦隊決戦」において、
空母の果たす役割がいかに大きいものであるか知らされるのではないかと。
G or Fcup 長官だけに胸射されたいですと? すでに体験しておるでしょうが。何をボケとるんですか長官(はあと)
897 :
名無し三等兵 :2012/03/11(日) 23:48:16.06 ID:hcVj8slM
i|!| |i┏┓! i!┏┳┓| |||i|!i| ||!i|| |||ii| ||| ||| |i||!|i│i!┏┓i!| |i|┏┛┗━╋┻┛|i!||!|ii|| i|!i||i|┏━┓ ┏┓i|i| i┃┃i!| i||┗┓┏┓┃||i┏━━━━┓┗━┛ ┃┃|i||!i┃┃i!| |i |!|i┃┃┃┃i||┗━━━━┛|i|| || ||||!┃┃i|i| i┗┛!i| i||i ||┃┃┃┃|! |||i ||i !|||!|┏━━┛┃|i||!i┏┓i|! |i!i |!┗┛┗┛i|!i| / | / | ┗━━━┛i|i| i┗┛i!| i| |||i|!i| ||!|i||i! /,_ ┴─/ ヽ |!i| ||| |i||!|i|i|||| ||i |i|| ||i!i|| (_゜.,》.'(_゜,》)ミ ヽ ! | |!i||!|ii||!|ii| i|ii / ,,__,ニ、、 ノ( | i|i!|i| |i | Y~~/~y} `, ~ | そ、そんなー… |i !. | ,k.,.,!,.,.,r| ,! く .! i / <ニニニ'ノ \ l
貴官らは真面目に議論する気があるのか? 何かあれば乳だの乳だの乳だの… 尻だろ尻。本官は尻を論じたい。
>>898 尻を論じるとは、舟尾を論じると同じである。
木村司令官「この編は潮流が早い、ちょこちょこ尻を振っておらんで、しっかり腰を据えろ!」
「艦長、操艦変わるぞ」(太平洋戦争奇跡の作戦 キスカ撤収)
900 :
GF長官 :2012/03/12(月) 21:43:36.62 ID:???
>>895 やれやれ、夾叉→胸射・・・ぷぷぷ おっと失礼。
>>896 その通りですね。ていうか、今日の本編を先取りだ。
実は本職も同サイトを読んで驚いた次第でして、太平洋戦争中に弾着観測機が
活躍できなかったのは、戦艦同士の艦隊決戦が生じなかったから、と漠然と考えて
いたのですが、すでに使い道がなくなっていたようだ。
それで改めて、『海軍砲戦史談』を読み返してみると、機上観測について一行も
出て来ないのです。
黛大佐が「3倍の命中率」を誇る日本海軍の話なのに、一切触れられていない
ところからみるに、もはや観測機が寄与する場面は失われたことを示す傍証に
なるかもしれません。
901 :
GF長官 :2012/03/12(月) 21:44:21.76 ID:???
>>897 ただサイト内にもある通り、演習の際には積極的に使用されており、
どの艦の射撃成績が優秀かを判定する上で有効だったと思われます。
>>898 まぁ、若い時分は「大艦巨乳主義」に陶酔しがちですからなぁ。
お尻の良さが分かるようになったら、おじさんがキャバクラに連れて行ってあげよう。
>>899 船体各部を女体にたとえるのは、MCあくしず的発想ですね。
ゴツゴツした軍艦より、タンカーのまるくてふくよかなお尻がせくすぃーだ!
902 :
GF長官 :2012/03/12(月) 22:05:14.48 ID:???
>>894 の続き
とはいっても、それは妨害なしに観測できた場合の話でして、実戦では
敵戦闘機、高角砲、煙幕等、様々な障害が予想されるので、運用は困難
というのが実状のようです。
該サイト(
>>896 )には米海軍内の事情について紹介されていますが、我が
帝国海軍では、どのように受けとめられていたのか。
以下は、『ミリタリー・クラシックス』(Vol.2)
「あなたは今日から長門型戦艦の砲術長だ!」から。
903 :
GF長官 :2012/03/12(月) 22:06:42.48 ID:???
>>902 の続き
日本海軍でも、弾着観測機は2機1組での使用を想定しており、
A号機→目標までの射距離、針路等の観測
(中間海面上を高度約500メートルで、射撃艦と平行になるように飛行)
B号機→弾着観測
(目標上空を高度約5000メートルで飛行
「A号機は、九一式機上観測鏡という特殊な観測機器を用い、その中に映る敵味方の
艦影が一線に並んだ時、偵察員は無電で”テ”(・−・−−)を発信します。
これを艦上指揮所の電信員が直接受け、あらかじめA号機を照準望遠鏡で追尾して
いた方位盤射手は、その瞬間を敵艦の方位として決定するのです」
904 :
GF長官 :2012/03/12(月) 22:11:59.34 ID:???
>>903 の続き
「九一式機上観測鏡」については、『世界の傑作機(136)海軍零式観測機』の中で
確認できます。
後席(偵察)の床に、ちょうど操縦桿のように突き刺さった外観ですね。
「射撃盤から、機上観測と艦上観測を併用した照尺量”射距離32500、苗頭右へ3”が
届きました。この距離だと約65秒で着弾となります。
むーん、残念。右へ若干切れてますね。遠近は分かりません。
そこへB号機から観測結果が届きました。”ヤ・2・4”」
905 :
GF長官 :2012/03/12(月) 22:15:43.11 ID:???
[機上弾着観測](上空から見た図) ┃ イ ┃ リ ┃目標 ━━━━━ ←□ ━━━━━ ┃ ヨ ┃ ヤ ┃ ←■射撃艦
906 :
GF長官 :2012/03/12(月) 22:22:25.98 ID:???
>>905 の続き
このように、目標の周囲を4区画に分け、「リ」「ヤ」「ヨ」「イ」と名付ける。
例えば「ヤ・2・4」は、右へ200メートル苗頭切れ、400メートルの近弾、を意味する。
距離の数値については、曳航標的(全長150メートル)と比較しながら、偵察員が
目測で判断します。
これなら、苗頭と射距離を同時に修正(
>>894 )できますよね。
まぁ、訓練ならではの光景でしょうけど・・・
尻だの乳だの嘆かわしい。 立てば彩雲、座れば利根、歩く姿は新砲塔チハ、と日本軍には優美な兵器が揃っている。 零戦の機体後部の柳腰なんか最高。 俺レベルになると世傑1冊で5本は抜ける。 押し入れにはそんな世傑や丸メカがいくつも仕舞ってあるんだぜ。
908 :
名無し三等兵 :2012/03/13(火) 10:27:00.30 ID:8Ur48t0p
すげー
>>891 そんなダジャレを言っていると第一小隊長に怒られますぞ!
そこは「立てば山城、座れば扶桑、歩く姿は伊勢日向」ではないかな。
立てば秋水、座れば5式、歩く姿は紫電改 なんつーのもございますな。
実戦では最長でもカラブリア沖海戦での24kmですし、水平線の手前25kmぐらい までは光学的測距でも間に合うようですから、日本海軍の想定決戦距離では充 分だったのではないですか。 現在の話題のWW1では、20km以内〜15km付近と更に交戦距離が短いですし。
立てば大鳳 座れば信濃 歩く姿は あきつ丸
914 :
名無し三等兵 :2012/03/13(火) 21:55:40.38 ID:y7ttTbhI
915 :
GF長官 :2012/03/13(火) 22:06:42.30 ID:???
>>907 確かに、日本産は兵器に限らず、美術工芸品的なおもむきがありますね。
>>908 押入れを開けると、すごいニオイが・・・
>>909 すみません。
でも、アホなことやって、南雲隊長に溜息をつかれてみたい今日この頃。
>>910 なんか、「鬼の山城、地獄の金剛・・・」みたいですなぁ。
916 :
GF長官 :2012/03/13(火) 22:09:59.36 ID:???
917 :
GF長官 :2012/03/13(火) 22:29:23.42 ID:???
>>906 の続き
とにかく遠距離砲戦というのは、難しいものですなぁ。
では、リュッツオーの試射に戻ります。
第1斉射の弾着観測の結果分かったのは、苗頭が左に切れてしまっていることで、
遠近は不明。
そこで、砲術長ギュンター・パーシェン少佐は「右寄せ12、次」を指示。
918 :
GF長官 :2012/03/13(火) 22:31:10.06 ID:???
>>917 の続き
苗頭の単位はミリイ(
>>823 )なので、第2斉射は視角12ミルに相当する分、
右へ修正する。射距離はそのまま、といっても双方は接近しつつあるので、
変距量を加味して縮まっていますが。
ちなみに、距離に直すと、
16400*tan0.012(ラジアン)=196
ライオンの全長が216メートルなので、第1斉射は目標の全長分だけ、
左に切れていたことがうかがえる。
919 :
GF長官 :2012/03/13(火) 22:31:54.50 ID:???
>>918 の続き
各砲調定の後、「第2射、用ー意、テーッ!」の号令を合図に、今度はC、D砲塔
4門が火を噴いた。
弾着観測の結果は・・・全遠弾(
>>862 )でした。
これで苗頭修正は完了。
このように苗頭が切れていない状態を「正中(せいちゅう)」と言います。
ようやく次に、射距離の修正へと移るわけですね。
>>907 オッス兄貴雄臭ぇっす。
176*73*42*P17*髭短パツ33歳の淫乱野郎っす。
兄貴のカキコ感じたっす。零戦ズリ勝負やらねえか?
ネタは渡辺洋二兄貴渾身の「戦う零戦」。
零戦の雄々しい淫乱画像満載、俺の宝物だ。
ズリ勝負の後は兄貴のマラと俺のマラを繋いで、
雄汁充填フルチン継手で回転だ、舎弟の絆が固まるぜ。
マラおったたせて熱い返事待ってんぜ!押忍!
921 :
名無し三等兵 :2012/03/14(水) 03:32:21.09 ID:2MtewsPs
GF長官さん、今夜の戦闘食は何ですか?
当スレはハッテン場になりつつあり
924 :
GF長官 :2012/03/14(水) 18:47:44.26 ID:???
>>920 ええい、こやつを営倉にぶち込んどけ!
>>921 このネタ続くなぁ・・・
今晩のオカズは、朝日奈あかり。
ひなっちカワユス
>>922 全く。キャバクラでの遊び方を語らう場なのに・・・あれ?
925 :
GF長官 :2012/03/14(水) 18:51:12.25 ID:???
>>923 なるほど。胸だの尻だの言っている間は、まだまだということか。
ちなみに本職は、腰から尻にかけての曲線が重巡の艦首を思い出させて好きですね。
>>924 長官…
しのぶさんが溜息通り越してあきれてますよ…
927 :
GF長官 :2012/03/14(水) 19:11:39.36 ID:???
>>919 の続き
射距離の修正について、パーシェン砲術長は「下げ800」を指示。
これは射距離を800メートル縮めよ、という意味です。
「遠弾を初めて観測した第2斉射に対し、”下げ800”を修正している。
これは確実に夾叉弾か、近弾を予期しての修正である。6メートル測距儀の
精度に照らし適良である」 (『海軍砲戦史談』)
ここからも通常より多めに射距離を減じ、おそらく近弾、あわよくば夾叉に
持ち込みたいとの意図がうかがえる。
928 :
GF長官 :2012/03/14(水) 19:12:48.22 ID:???
>>927 の続き
ちなみに第3斉射は、全砲門(8門)の一斉射撃です。
ところが意外にも、結果は全遠弾だった。
おそらくパーシェン少佐は、とまどったのではないかと。
「800メートルも下げたのに未だ遠弾とは、最初の測距がどれだけずれていたんだ・・・?」
まさか1600メートルもあったとは、思いもよらなかったでしょう。
929 :
GF長官 :2012/03/14(水) 19:13:34.80 ID:???
>>928 の続き
そこで、更に「下げ800」を命じた。
第4斉射は各砲1門ずつの計4門で、弾着観測の結果・・・
見事夾叉(命中弾1)
バンザーイ! じゃなかった、ジーク・ハイル! これも違うかな。
最初の測距誤差が1600メートルだったので、「下げ800」の修正2回で、
ちょうどピッタリですね。
930 :
GF長官 :2012/03/14(水) 19:14:29.13 ID:???
>>929 の続き
これにて試射は完了。
夾叉弾を見届けた砲術長は、「よし、急げ」と、直ちに本射へ移行した。
初期の大きな誤差にもかかわらず、4斉射3分で夾叉までもっていった手腕はさすが。
”鉄砲屋”を目指す諸君は、しっかり見習うように。
931 :
名無し三等兵 :2012/03/15(木) 02:47:38.30 ID:LnEu2txU
砲撃戦は男のロマンですね
ステレオ式はちょっとでも条件が悪かったら、二重像合致式よりかえって測距能力が落ちるという話もありましたからね。
933 :
GF長官 :2012/03/15(木) 21:45:45.58 ID:???
>>926 しのぶさん、もう帰っちゃったの? あちゃー
>>931 そうですね。『海軍砲戦史談』の副題は、
「砲将東郷、砲を愛して大勝し、空将山本、砲を侮って大敗す」
愛ですよ、愛!
>>932 そうだったのか。
大和の測距儀で両形式併用が採用されたのもうなずけますね。
>>772
934 :
GF長官 :2012/03/15(木) 22:14:36.97 ID:???
>>930 の続き
続いては、デアフリンガーの方を見ていきましょう。
こちらは少々話がややこしくなります。
同艦はリュッツオーと同じく、1548時に射撃開始。
目標は敵2番艦プリンセス・ロイヤル。
>>720 の通り、似たような条件なのに、夾叉までに6斉射も要している。
何があったのでしょうか。
935 :
GF長官 :2012/03/15(木) 22:15:38.73 ID:???
>>934 の続き
デアフリンガーの照尺距離は16000メートルで、実距離は14400メートル。
これまた1600メートルもの測距誤差があった。
ここから推察するに、南下戦初期における誤差の大きさは、測距儀の性能や
兵員の伎倆よりも、むしろ環境的要因が主であったように思います。
936 :
GF長官 :2012/03/15(木) 22:16:52.22 ID:???
>>935 の続き
ただ黛大佐によると、
「(リュッツオーが)1600メートルの下げ修正を行って、やっと命中弾を得たのは
なぜであろうか?
デアフリンガーでも同じ程度の誤差があり、イギリスの巡洋戦艦ライオンなどは
さらに大きく、2000メートルの大遠弾を9分間も続出させたと言われている。
これは測距儀の映像の合致を崩し、前の測距に引きずられずに、別個な映像合致を
毎回行わなかったことに原因すると判断されるのである。
937 :
GF長官 :2012/03/15(木) 22:17:55.81 ID:???
>>936 の続き
測手は1回測距を完了すると、明らかに映像分像線の上下が食い違って見えるまで
ほうっておいて距離を報告するので、大きい誤差が判定できない。
何度報告しても、最初に測定したものと同じだから、平均しても価値を向上しないのだ」
(『海軍砲戦史談』)
以前紹介した、NHK『坂の上の雲』でも描かれています。
安保砲術長自らが測距儀をのぞきこんで、「もはや8千!」と報告する場面(
>>756 )
よく見直してみると、最初ゆっくりと上下の分像を合致させた後、一度大きく目盛りをずらし、
再度合わせて確認しています。
938 :
GF長官 :2012/03/15(木) 22:18:54.36 ID:???
>>937 の続き
この作業を怠ったため、誤差に気付かなかった。
本職も、仕事でマイクロメーターを使うことがありますが、1回だけ測定するのではなく、
何度かやり直して、その平均を出すようにしています。
測定機器を扱う際の常識と言えるでしょう。
ほんと、NHKは良い仕事をした!
939 :
GF長官 :2012/03/15(木) 22:19:58.52 ID:???
>>938 の続き
「この欠点は、ドイツもイギリスも示している。
日本海軍では、測距儀のの設計家・安東良大佐(兵27期)が、大正10年
聨合艦隊司令部付として艦隊の測距を指導し、映像を分離する測距法の
普及に尽力した。
測的操式や測的教範を起草し、これを強制したのは、筆者が海軍砲術学校
教官だった昭和2年のことである」
敵艦を目の前にして、あせるあまり基本がおろそかになっていたかもしれませんね。
940 :
GF長官 :2012/03/16(金) 23:19:01.68 ID:???
>>939 の続き
他に、こういうのもあります。
「なぜ第一試射が、あんな遠弾になったのか。
測距儀についていた測距手の報告が間違っていたのだ。
彼は倍率23の大測距眼鏡で目標艦をとらえていたので、その威容に圧倒されて
しまったらしい。彼我の距離が次第に迫って来る。
そこへ私(ハーゼ砲術長)が”距離知らせ!”とやったものだから、あわてて前に
測った数値を知らせてよこしたらしいのだ」 (『ジェットランド沖海戦』)
941 :
GF長官 :2012/03/16(金) 23:19:46.34 ID:???
>>940 の続き
このような失策は、砲戦が始まり落ち着いてくれば無くなるのでしょうが、
緒戦においては、気持ちが上ずっていたと思われる。
ただ全体から見れば、測距が不正確でも、速やかに修正を行って敵艦よりも
先に夾叉に持ち込むことが重要です。
デアフリンガーは定石通り、各砲塔1門ずつの交互打ち方。
ゲオルグ・フォン・ハーゼ少佐のお手並み拝見といきますか。
>>920 長官は
>>930 で「発射」「鉄砲屋」を連呼しておられる。
てめぇこの意味が分かるか。
ズリってのは、てめぇの性欲の処理のためにするもんだ。
気合いれの発射は、自分の気合・男気を見せるための神聖な行為だ。
そして男気の発射を極めた奴のみが「鉄砲屋」を名乗ることが出来るんだ。
長官はそういう神聖なものとして鉄砲話をなさってるんだ。
てめぇの小汚ねぇズリでスレを汚すんじゃねぇ。
六尺兄貴乙
944 :
GF長官 :2012/03/17(土) 17:08:34.55 ID:???
945 :
GF長官 :2012/03/17(土) 17:40:46.09 ID:???
今週の新刊情報
『NAVY YARD(19)』2012年春号
「栄光の南雲機動部隊」 (後編)
前回(
>>38 )の続編であります。
ミッドウェー後、第三艦隊によるソロモンの激闘ですね。
946 :
GF長官 :2012/03/17(土) 17:41:43.32 ID:???
>>945 の続き
相曽氏の特集記事は「南太平洋海戦」。
経過説明は省略して、総括の部分を紹介しておきます。
「ミッドウェー海戦と異なり、予め敵空母の存在が判明していたため、南雲中将以下
第三艦隊司令部は、慎重さと大胆さの使い分けが巧みであり、復讐をあせらず、
洋上で米機動部隊との決戦の時を待って、駆け引きを続けたことも評価できる」
ミッドウェーでも、日米空母同士の正面対決を見たかったなぁ・・・
947 :
GF長官 :2012/03/17(土) 17:44:48.52 ID:???
>>946 の続き
同海戦では前衛や攻撃隊の逐次発進、ダメコン等、ミッドウェーの戦訓が多数
生かされています。また、
「第二艦隊の近藤中将も先任序列にこだわらず、二航戦を南雲中将の指揮下に
委ねることによる連繋もうまくいった」
空母部隊指揮官が戦艦・重巡部隊を指揮下におけるのは小沢長官の第一機動
艦隊になってからですしね。
948 :
GF長官 :2012/03/17(土) 17:45:22.48 ID:???
>>947 の続き
それと、角田少将の奮闘が注目されますが、
「米空母2隻を戦闘不能に追い込んだのは、南雲中将指揮下の攻撃隊によるもの」
と明記されています。
うむ、南太平洋海戦編が楽しみですな!
949 :
GF長官 :2012/03/17(土) 18:02:07.82 ID:???
>>941 の続き
デアフリンガーの第1斉射は全遠弾でした。
といっても
>>862 のような苗頭正中ではなく、艦尾側に切れかけていた。
ただわずかでも、水柱が船体にかかっていたら、遠近が判定できるので十分。
950 :
GF長官 :2012/03/17(土) 18:03:08.33 ID:???
>>949 の続き
ハーゼ砲術長は、「左寄せ2、下げ400」を指示。
リュッツオーと違って、苗頭と射距離を同時に修正できるので有利ですね。
”左寄せ2”は射線を目標中央部にもっていこうというもので、
2ミル(0.12度)は、32メートルに相当します。
”下げ400”は、リュッツオー(下げ800)の半分ですが、ここから
遠弾→下げ400、近弾→高め400
が、独海軍の標準的な修正値だったと思われる。
951 :
GF長官 :2012/03/17(土) 18:05:15.64 ID:???
>>950 の続き
第二斉射の結果は、もちろん全遠弾。
苗頭修正のおかげで正中にはなったが、射距離は最初の誤差が1600メートルも
あったのだから、400メートル程度では何も変わりません。
そこでハーゼ少佐は「下げ400」で第3斉射を命ずるも、これまた全遠弾。
このあたりで、彼も「何かおかしいぞ?」と思い始めた頃でしょう。
さて第4斉射はどう修正をかけましょうか。
952 :
GF長官 :2012/03/17(土) 18:26:21.35 ID:???
953 :
GF長官 :2012/03/17(土) 18:27:08.65 ID:???
1000レスは少し難しそうですね。 容量超過次第、移行されたし
乙ッス兄貴! 押忍
長官、先ほど本官も遠弾でありました。 彼女に「髪まで飛んでる。ハズしすぎ〜w」とからかわれてしまいました。 そのクセに彼女のは近弾で本官の顔まで届かずでした。いやはやチグハグで…
956 :
名無し三等兵 :2012/03/18(日) 02:35:08.26 ID:hTVpVO7g
/)`;ω;´)
957 :
GF長官 :2012/03/18(日) 11:54:30.88 ID:???
テンプレ用資料 (註1)索敵以外に対潜哨戒も実施 (1)1月22日 第一直 0600発0850着(九九艦爆4機) 第二直 0840発1135着(九九艦爆2機) 第三直 1130発1435着(九九艦爆2機) 第四直 1430発1740着(九九艦爆2機) 結果は敵を見ず 飛龍飛行機隊戦闘行動調書(1)【 レファレンスコード 】C08051579100 (44/51)頁
958 :
GF長官 :2012/03/18(日) 11:55:06.21 ID:???
(2)1月23日 第一直 0600発0830着(九九艦爆4機) 第二直 0830発1130着(九九艦爆4機) 第三直 1130発1430着(九九艦爆4機) 第四直 1430発1730着(九九艦爆4機) 結果は敵を見ず 蒼龍飛行機隊戦闘行動調書(1)【 レファレンスコード 】C08051578600 (49/50)頁
959 :
GF長官 :2012/03/18(日) 11:56:16.93 ID:???
(註2)「第二水雷戦隊戦闘詳報」による戦訓及び所見 「本作戦ハ、味方航空部隊ノ協力極メテ密接適切ニシテ、航空撃滅戦ノ戦果十分ナリシ為、 敵機ノ反撃ヲ受クルコトナク経過セリ」 (『戦史叢書(26)蘭印・ベンガル湾方面海軍進攻作戦』)p244
>>945 >『NAVY YARD(19)』
アウトレンジ厨の発端の雑誌ですよ
つまり彼女は「女」ではなかったということだよ、兄貴
963 :
GF長官 :2012/03/19(月) 20:38:32.12 ID:???
964 :
GF長官 :2012/03/19(月) 20:41:03.11 ID:???
965 :
GF長官 :2012/03/19(月) 20:59:41.47 ID:???
>>951 の続き
ハーゼ砲術長は「下げ800」を命令。
リュッツオーのパーシェン砲術長と同じく(
>>927 )、一気に射距離を縮めて、
近弾あるいは夾叉を狙っての修正です。
ところが結果は、またしても全遠弾だった。
これはおかしいですよね。
966 :
GF長官 :2012/03/19(月) 21:01:26.13 ID:???
>>965 の続き
第2〜第4斉射にかけて、
下げ400→下げ400→下げ800の計1600メートルの下げ修正だから、
ちょうど測距誤差を埋められたはずです。
多少の誤差があるとしても、1弾くらい近弾があってもよさそうなものだが・・・
実は、砲術長の修正を各砲塔に伝えるべき伝令役の少尉候補生が、緊張の
あまりか、第4斉射の「下げ800」を伝達する前に、発砲命令を出してしまった。
967 :
GF長官 :2012/03/19(月) 21:02:03.41 ID:???
>>966 の続き
「第2斉射も遠弾、照尺をさらに400メートル下げる。
何たることか!これまた遠弾だ。
どうも変だ。
が、ともかく思い切って”下げ800”をかけ、横にいた伝令の候補生を怒鳴りつけた。
”おい、候補生、何か間違っとるぞ!”
968 :
GF長官 :
2012/03/19(月) 21:02:47.81 ID:??? >>967 の続き
この日の戦闘が終わってから射撃記録を調べて分かったのだが、”下げ800”の号令は
候補生が聞き漏らしたらしく、砲塔へは下りていなかったのだ。
しかし、下げ800は正しかった。
1552時に撃った第6斉射はうまくいった。
目標を挟んで、1弾が近、3弾が遠だった」 (『ジェットランド沖海戦』)
これじゃ、何度撃っても夾叉しないわけですよねぇ・・・