大月書店「世界の共産党」

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義建設の諸任務を成功裡に遂行する目的で、大会は、先進的ソヴェト科学と勤労者の創意をいっ
そう発展させ、社会主義競争をよりひろく展開することが必要であると指示した。
 エム・ゼ・サブーロフの報告にもとづいて、ソ同盟共産党第十九回大会は、ソ同盟国民経済の
あらたな、力づよい向上を決定し、国民の物質的福祉と文化水準のいっそういちじるしい向上を
保障する一九五一年から五五年にわたるソ同盟発展の第五次五ヵ年計画にかんする指令を確認し
た。第五次五ヵ年計画にかんする指令によれば、工業生産額は七〇%、生産手段の生産額は約八
〇%、消費物資の生産額は六五%増加することになっている。農業の分野では、国内で住民のた
めに十分な食糧を、工業のために原料をつくりだす任務があたえられている。第五次五ヵ年計画
にかんする指令として第十九回大会によって提起された諸任務を実行することは、共産主義にむ
かうソ同盟の新しい巨大な第一歩である。
 党をいっそう強化してゆく面で、大会は、党の質的構成を改善すること、すなわち、党と国民
との血でつながったひきはなしかたい結びつきを日常的につよめることが必要であることを指示
した。大会は、党諸組織と全党員に、一貫して党内民主主義を実行し、批判と自己批判をあらゆ
る方法をつくして展開し、それにもとづいて、党諸機関の活動にたいする党員大衆の点検をつよ
め、党と国家の規律をつよめ、要員の選択、配置、教育における党の原則をまもり、党陣列の統
一と一枚岩のような団結力を維持しつよめるという任務を提起した。大会は、党およびソヴェト
要員の思想的・政治的素養とソヴェト人の共産主義教育を系統的に高め、かつ完成することの必
要性を指示した。第十九回大会は、ソ同盟共産党(ボ)規約改正にかんする中央委員会事記エヌ
・エス・フルシチョフの報告を傾聴し、ソヴェト同盟共産党の新規約を確認した。第十九回大

によって確認された規約のなかで、第十八回大会以後、党が蓄積した巨大な系統的経験が一般化
された。規約は、党のすべての組織活動と党員大衆活動を新しい、よりたかい段階にひきあげ、
党員の身分と意義をさらにいっそう高め、党の大業にたいする各党員の責任を高めている。大会
は、党名変更にかんする決定を採択した。第十九回大会以来、党は、ソヴェト同盟共産党(力・
ペ・エス・エス)とよばれている。大会ではまた、「ソヴェト同盟共産党綱領改正にかんする」
決定が採択された。第十九回党大会は、現在の党綱領が採択された第八回党大会(一九一九年)
以後の時期に、国際情勢にも、ソ同盟の社会主義建設の分野にも根本的な変化が生じ、それにと
もなって、綱領の多くの命題と綱領にのべられた党の諸任務は、この時期にはすでに実行にうつ
され、現情勢や党の新しい任務に適応しなくなっていることを確認した。大会は、ソ同盟共産党
綱領改正委員会を選出した。
 第十九回大会は、ソ同盟共産党の巨大な国際的勢力と権威のあきらかなデモンストレーション
であった。大会には、四四ヵ国の兄弟のような共産党わよび労働者党の代表が出席し、そのあい
さつのなかで、国際共産主義運動の前衛としてのソヴェト同盟共産党にたいする万国の共産主義
者のかぎりない信頼と愛情とを表現した。大会の最終日の会議にイ・ヴェ・スターリンが出席し
た。その演説のなかで彼は、一九一七年以後、友党は、その成功が、資本主義の抑圧のもとにく
るしんでいる諸民族の状態を楽にすることを期待して、ソ同盟共産党に世界革命と労働者運動の
「突撃隊」の名称をあたえたことを強調した。ソ同盟共産党は完全にこの期待にそった。イ・ヴ
ェ・スターリンは、資本主義諸国の共産党、労働者党の活動の状態を分析した。
 ソヴェト同盟共産党に鼓舞されたソヴェト国民は、ソ同盟共産党第十九回大会によって提起さ
れた偉大な任務の実行にとりかかった。ソ同盟における共産主義建設の成功は、党とすべてのソ
ヴェト国民をとらえたこのうえもなくひどい損害によってくもらされた。一九五三年三月五日、
軍病ののちに、ソ同盟閣僚会議議長、ソヴェト同盟共産党中央委員会書記イ・ヴェ・スターリン
は死去した。この悲しみの日に、ソヴェト同盟の全国民は、兄弟のように団結して、共産党の経
験にとんだ指導のもとに、いっそう緊密に大家族のなかに結集した。
 一九五三年三月九日に、モスクワの赤い広場で、ヨシフ・ヴィッサリオーノヴィチ・スターリ
ンの葬儀がおこなわれた。ソ同盟閣僚会議議長ゲ・エム・マレンコフは、葬儀における演説のな
かで、共産党中央委員会とソヴェト政府の名において、ソ同盟共産党、党の陣列の団結、党と国
民とのさくことのできない結びつきをいっそうつよめ、社会主義国家を倦むことなく、全面的に
つよめるという任務を提起し、共産主義社会の建設という巨大な任務を実行するために自分の力
を動員するようすべてのロシア人によびかけた。ソ同盟閣僚会議議長第一代理ヴェ・エム・モロ
トフは、葬儀で演説をおこなった。その演説のなかで彼は、ソヴェト政府が、今後も平和を維持
し強化する政策をとるであろうことを強調した。
 民主主義および社会主義陣営の勢力のうごかしがたい成長は、一方では、帝国主義陣営の勢力
をよわめたが、他方では、反動的帝国主義勢力とその代弁者の破壊活動を尖鋭化させた。帝国主
義者は、平和、民主主義、社会主義の国際陣営の成長しつつある力、まず第一に、その陣営の指
導的勢力であるソ同盟の力を破壊しようとしている。国際帝国主義の手先たちは、共産主義者の
仮面をかぶって、破壊的・敵対的行動をとるために党の陣列にはいりこもうとこころみたし、ま
たこころみるであろう。党中央委員会は、ふかく仮面をかぶった、党とソヴェト国民の不倶戴天
の敵、国際帝国主義の雇人――ベリヤとその共犯者の破壊活動をばくろした。ソヴェト法廷は、
これら祖国の裏切者、反ソ・反革命陰謀グループの参加者に死刑の判決をくだした。法廷の判決
は、深甚の満足をもってソヴェト国民にむかえられた。
 一九五三年七月にひらかれたソ同盟共産党中央委員会総会は、党および国家機関のあらゆる環
《かん》における指導を強化する決定を採択し、党の指導力が、集団化されており、結合してお
り、一枚岩のように団結していることを強調した。総会は、革命的警戒心をあらゆる手段をつく
して高める必要のあることを指示した。党および全国民は、最大の満足と一致をもって中央委員
会七月総会の決定に賛成した。ソヴェト国民は、さらにいっそう緊密にソ同盟共産党とソヴェト
政府のまわりに結集した。
 一九五三年の七―八月に、共産党、すべてのソヴェト国民、諸外国の共産党および労働者党は、
ソ同盟共産党の五〇周年(一九〇三―五三年)に注意をはらった。党の五〇周年記念日は、ソ同
盟共産党がやぶれることのない力をもち、党とソヴェト国民が、マルクス=レーニン主義の旗の
もとに緊密に団結していることをしめすあきらかなデモンストレーションとなった。
 社会主義から共産主義への漸次的移行の条件のもとで、共産党と、党の指導もうけるソヴェト、
労働組合および共産青年同盟の諸組織は、国の社会主義経済をいっそう高め、第十九回党大会に
よって決定された諸任務を成功裡に遂行するための闘争にソヴェト国民の創造力を組織している。
共産党およびソヴェト政府の政策は、社会主義経済の根本的基礎である重工業をあらゆる方法で、
さらに発展させることにむけられている。それと同時に、ソ同盟では、重工業の発展で達成され
た成果の基礎のうえに、軽工業および食料品工業の急激な高揚を保障し、あらゆる手段をつくし
て農業の発展を促進するためのあらゆる条件がつくりだされた。共産主義建設の時期に、党は、
勤労者大衆の消費資材を生産している国民経済の諸部門の急速な発展にその努力をむけ、ソヴェ
ト人の不断に増大しつつある物質的・文化的需要を最大限に満足させることにつとめている。
 国の社会主義的国民経済の発展とゆるぎない高揚、勤労者の生活の物質的・文化的水準の向上
にむけられた共産党とソヴェト政府の政策は、第五回ソ同盟最高ソヴェト会議(一九五三年八月
)の決定、一九五三年度ソ同盟国家予算にかんする報告、ソ同盟閣僚会議議長ゲ・エム・マレン
コフの演説のなかにはっきりとあらわされている。
 農業生産力をいっそう発展させ、勤労者の物質的福祉を向上させる事業でもっとも重要な意義
をもっているのは、ソ同盟共産党中央委員会第一書記エヌ・エス・フルシチョフの報告にもとづ
いて採択された。ソ同盟農業のいっそうの発展方策について」というソ同盟共産党中央委員会九
月総会(一九五三年)の決定である。総会は、戦後に達成された農業の成果に注意をはらった。
共産党の指導のもとにつくりだされ、強化されたソ同盟の社会主義農業は、強力な工業・技術基
地をよりどころにしており、世界でもっとも大規模な機械化された農業である。それは、小商品
農民経営、さらにまた大規模資本主義農業生産にたいしてもあらそう余地のない優越性を証明し
た。それと同時に総会は、農業の一連の部門、とくに畜産業の分野、コルホーズにおける労働の
組織、農産物の調達組織における重大な欠陥をあかるみにだした。あらゆるボリシェヴィキ的公
明さをもって、総会では、農業発展のテンポが、工業発展のテンポや住民の消費物資にたいする
需要増大のテンポにたちおくれていることを指示した。
 総会は、二、三年間に、国が住民のためには十分な食糧を、軽工業および食料品工業のために
は原料を入手し、それと同時に、コルホーズ農民大衆により高度な物質的福祉の水準を保障する
任務を提起した。この任務を断行するために、ソ同盟ではあらゆる必要な前提――強力な工業基
地、強化されたコルホーズ、経済建設の全分野で養成された要員――がつくられた。
 総会は、農業経営、コルホーズ、ソフホーズ、農業地区のおくれた諸部門を先進的諸部門の水
準にまで高めることにむけられた一連の大規模な方策を実行することが必要かつ緊急なものとみ
とめた。これらの方策のうちでます第一に関係をもっているのは、社会主義的経済運営の主要な
原則の一つである各企業と、自分の労働支出の結果にたいする社会の各成員の物質的関心の原則
を実行することである。総会の決定は、ヴェ・イ・レーニンのつぎのような指示にしたがった。
共産主義への移行期には、経済は、「直接、熱狂によってではなく、偉大な革命によって生みだ
された熱狂のたすけをかりて、個人的利益のうえに、個人的関心のうえに、経済計算のうえにた
って」建設しなければならない。「さもなければ、――ヴェ・イ・レーニンはさらに指示した―
―諸君は幾百、幾十万という人々を共産主義につれてゆけないだろう。」〔レーニン『十月革命
四周年記念日によせて』、本文庫版『平和のための闘争』一七三ページ所収〕それゆえに、個人
的利益が社会的利益に従属しているばあいに、コルホーズ員の社会的利益と個人的利益をただし
く結合するという農業アルテリ規約のもっとも重要な命題を厳格にまもることは、農業生産を高
揚させる必要な条件である。総会は、農業の全部門のいっそうの機械化にかんする一連の具体的
方策をたてた。総会は、党、ソヴェトおよび農業諸機関のがわからのコルホーズ、ソフホーズ、
機械=トラクター・ステーションの指導を決定的に改善し、農村における党・政治活動をあらゆ
る方法で強化し、熟練した要員《カードル》によってコルホーズとソフホーズを強化することを
提案した。総会
の決定のなかでは、機械=トラクタ・ステーションの活動を改善し、コルホーズ
生産の発展における機械=トラクター・ステーションの役割を強化することの必要性が指示され
た。機械=トラクター・ステーションは、コルホーズ制度の工業的・物質的・技術的基盤であり、
コルホーズ生産の発展における決定的な力であり、社会主義国家のがわからのコルホーズ指導の
支掌点である。総会は、機械=トラクター・ステーション活動の全組織を改善し、熟練した要員
《カードル》で機械=トラクター・ステーションを強化する方策を採用し、すでに一九五四年か
ら玉五年までの期間に、機械=トラクター・ステーションの活動のために六、五〇〇人の機械技
師をさしむけ、一九五四年の春までに、コルホーズにサーヴィスするために一〇万人の農業技師
と動物飼育者をさしむける義務を文化省に負わせた。
 ソ同盟共産党中央委員会総会の決定の遂行は、労働者とコルホーズ農民の破壊しがたい同盟を
強化する事業をさらに一歩すすめたものである。
 最近二、三年間に、ソヴェト国民の物質的福祉をいちじるしく高めるという緊急な任務を実行
しながら、共産党とソヴェト政府は、広範な需要をもつ工業製品および食料品の生産を拡大し、
質を改善するための一連の大規模な方策を実行にうつしている。
 党中央委員会とソヴェト政府は、ソヴェト商業をいっそう発展させる方策をたてた。党は、商
業は社会主義のもとで存在しているし、社会主義社会の成員のあいだに消費物資を分配する主要
な形式としてながくのこるであろうし、その手段によって、勤労者の増大しつつある個人的需要
がみたされるであろう、ということから出発している。党は、国営、協同組合、コルホーズ商業
の高揚を保障することを、すべての党、ソヴェト、労働組合諸機関のもっとも重要な任務の一つ
として提起した。
 党中央委員会とソヴェト政府のこれらの諸方策のなかに、ソヴェト国民の福祉についての配慮
がはっきりとあらわれている。

     4 共産党は共産主義を建設しつつあるソヴエト社会を組織し、鼓舞する力である

 ソ同盟共産党は、英雄的な闘争と困難な試練と世界史的な勝利の栄光の道をすすんできた。共
産党は、ソ同盟におけるただ一つの党である。党は、ソヴェト社会における指導的役割を全一的
にになっている。共産党の指導は、ソヴェト社会制度の強固さ、安定性および国民のすべての成
功の決定的条件である。ソ同盟共産党の主要な任務は、社会主義から共産主義への漸次的移行の
道によって共産主義社会を建設し、社会の物質的・文化的水準を不断に高め、社会の成員を国際
主義と、万国の勤労者との兄弟のような結合の確立の精神で教育し、祖国の敵の侵略行動にたい
するソヴェト祖国の積極的防衛をあらゆる手段によって強化することである。
 ソ同盟には、完全な共産主義社会を樹立するのに必要なすべてのものかととのっている。国の
自然富源は無尽蔵である。ソ同盟は、強大な社会主義工業、全面的に発達した重工業をもってい
る。工業化の方針がとられた第十四回党大会以後の二八年間に、工業生産額は二九倍、鋼鉄は二
一倍、石炭は一九倍、電力は四五倍に、それぞれ増加した。この期間に、以前ロシアになかった
トラクター、航空機、自動車、造船、工作機械製造、その他の新しい工業部門が創設された。ソ
同盟の軽工業および食料品工業は、都市と農村の勤労者の増大してゆく欲望をみたすことができ
る。一九五三年の工業生産額は、戦前の一九四〇年の水準を約二・五倍上まわった。最新の先進
的以術を保障されたソフホーズとコルホーズは、すべての農作物の収量と共有畜産の生産性を急
速に高めることができる。党とソヴェト政府は、生産力を発展させ、社会主義の生産的・技術的
基礎を完成し、ソヴェト社会主義制度のなかにかくれている巨大な能力と予備とを利用し、先進
的技術をより完全に、より有効に利用し、社会主義競争をひろく展開し、労働生産性をさらにい
っそう高め、生産原価をひきさげ、生産品の質を高める任務をもっている。 1
 ソ同盟の共産主義社会を建設しているのは、幾百万のソヴェト国民大衆であるが、その創造力
と創造的事業を組織し方向づけているのは、ソ同盟共産党である。党のあらゆる活動は、マルク
ス=レーニン主義のつぎのような基本的な命題から出発している。「歴史的諸事件の規模が大き
ければ大きいほど、ひろければひろいほど、これらの事件に参加する人の数は多いが、反対に、
われわれがおこなおうとしている改革が底のふかいものであればあるほど、ますますその改革に
関心と意識的な態度とをもたせ、新しい数百万、数千万の人々にこのことの必要性を確信させな
ければならない。」〔レーニン『人民委員会の活動報告』、全集第三一巻四六七ページ〕
 社会主義経済の発展の面でおさめたかずかずの成功は、ソヴェト国民の物質的・文化的水準を
いちじるしく高めた。このことは、国民所得のたえまない増加、生活必需品の系統的値下げ、労
働者、事務員の実質賃金および農民所得の増加としてあらわれている。ソヴェト国家は年をおう
て、住宅建設、保健、国民教育への支出をふやしている。科学、文学、芸術の発展についての党
のたえまない配慮によって、形式は民族的で、内容は社会主義的なソヴェト文化がさかえるよう
になった。
 共産主義社会の建設をめざす闘争の強力な武器は、ソヴェト国家であり、この国家の堅固ない
しずえをさすいたのは偉大なヴェ・イ・レーニンである。共産党は、多民族ソヴェト国家をいっ
そう強固にし、労働者階級と農民の同盟、諸民族の友好をかため、ソ同盟の積極的防衛をあらゆ
る手段によって強化することを自分の任務としている。ソヴェト国家の強化は、愛国的責務であ
り、また何時に、ソ同盟勤労者の神聖な国際的義務でもある。
 その対外政策において、党は、社会主義体制と資本主義体制の二つの体制の長期の共存と、平
和的競争が可能であるというレーニンの教えにもとづいている。干渉軍の主力が粉砕されたのち、
ヴェ・イ・レーニンはつぎのように述べた。「いまや、われわれと通商関係をむすばなければな
らなくなっている資本主義列強とならんで存在できる条件をわれわれは確保した。……われわれ
は、息つぎの時期をもっているばかりではなく、また、資本主義諸国の網のなかでのわれわれの
根本的な国際的存在がかちとられた新しい時期をもっている。」〔レーニン『わが国の内外情勢
と党の任務』、全集第三一巻三八四、三八五ページ〕ソ同盟共産党は社会主義経済制度、社会主
義体制の優越性をかたく信じ、ソヴェト社会主義国家の内部の力と、平和、民主主義、社会主義
の全陣営のたえず増大してゆく力をかたく信じている。ソ同盟共産党は、平和、民主主義および
社会主義の強大な陣営をいっそう強化し、大中国国民、全人民民主主義諸国の勤労者とソヴェト
国民との友好と団結をいっそう強化することを自分の神聖な義務と考えている。
 ソ同盟共産党の半世紀の全歴史は、ヴェ・イ・レーニンのつくった党指導の諸原則および党生
活の基準がこのうえなく主要な意義をもっていることをしめした。党は、党建設のこれらの諸法
則をかならずまもり、党指導の最高原則である指導の集団性、党規約の諸要求を厳格にまもるよ
うおしえている。党は、集団的経験、マルクス=レーニン主義理論の科学的基礎と指導要員の広
範なイニシアティヴに立脚している中央委員会の集団的賢明さのみが、党と国の指導のただしさ、
党の陣列の不動の統一と団結、ソ同盟における共産主義の成功的建設を確保するという原則に立
っている。欠陥との闘いで党内民主主義を展開し、集団的指導を改善する強力な手段は、自己批
判と、とくに下からの批判である。党は、大胆に批判と自己批判を展開して、共産党員と全勤労
者の創造的積極性を発展させ、これらの人々の力を現在の欠陥と困難の克服にむけ、共産主義建
設のあらゆる分野で全般的高揚をかちとりつつある。
 党は、共産党員のマルクス=レーニン的教育にとくに配慮している。党員および党員候補の思
想水準のたえまない向上は、生活のあらゆる分野における党員および党員候補の前衛的役割を高
め、党員大衆の積極性を発展させる決定的条件である。マルクス=レーニン主義理論は、教条《
ドグマ》ではなく、行動の指針であるという原則にたって、党は、共産党員にマルクス=レーニ
ン主義の創造的性格を理解し、個々の公式や引用ではなしに、世界を改造するマルクス=エンゲ
ルス=レーニン=スターリンの必勝の革命的教えの真髄を理解するよう要求している。マルクス
=レーニン主義理論を体得することは、革命運動の新しい経験、新しい命題、結論でこの理論を
ゆたかにすることができ、ふるくなった若干の命題や結論を、新しい歴史的条件に適応した新し
い命題や結論ととりかえるということにとどまらず、この理論を発展させ前進させることができ
ることを意味している。
 社会主義から共産主義への漸次的移行の条件のもとで、非常に大きな意義をもっているのは、
勤労者にたいする共産主義教育である。ソヴェト社会では、人々の意識にのこっている資本主義
の遺習が、まだ完全にとりのぞかれていない。ソ同盟にはまた、資本主義の包囲や、民族主義の
遺習をふくめてのブルジョア的な遺習に感染している人々から、われわれとは縁のない見解、思
想、気分がもちこまれる危険がのこっている。共産党は大衆のあいだの政治・教育活動の全事業
を大々的に改善し、共産主義の大業がかならず勝つという信念や、党や社会主義祖国にたいする
献身的忠誠の精神で、共産主義者や全人民を教育することを自分の任務としている。党は、勤労
者をソヴェト愛国心とソ同盟諸民族のやぶれることのない友好の精神、プロレタリア国際主義の
精神で教育し、万国の勤労者との兄弟のような結合を確立することを自分のもっとも重要な任務
と考えている。党は、ブルジョア民族主義のあらわれや、ブルジョア・イデオロギーと断固とし
てたたかっている。
 党は、ソ同盟共産党の独占的地位、とくに資本主義の包囲という条件のもとでの独占的地位は、
階級敵の陰謀にたいしてたかい革命的警戒心をもつよう義務づけていると考えている。ヴェ・イ
・レーニンがいくたびか警告したように、権力をとっている政党にはいろいろな出世主義者がと
りついており、人民の敵――国際帝国主義の手さきが、破壊的敵対活動をやるために、党のなか
にもぐりこもうとしている。それゆえに、ソ同盟共産党は、共産党員および全勤労者の革命的警
戒心をいっそう高めることは、党諸組織の政治・教育活動の重要な任務であると考えている。
 ソ同盟共産党のこのうえもなくゆたかな経験は、国際共産主義運動および労働運動の遺産であ
る。この経験は、プロレタリア革命の勝利、プロレタリアート独裁の勝利は、日和見主義に毒さ
れない、協調主義者や降伏主義者にたいして和解しない、ブルジョアジーとその国家権力にたい
して革命的なプロレタリアートの革命政党なしにはかちえられないことをおしえている。このよ
うな党は、マルクス=レーニン主義の党であり、プロレタリアートにブルジョアジーとの決定的
な闘争を準備させ、プロレタリア革命の勝利を組織し、プロレタリアートの独裁を強化し、共産
主義の建設を保障することのできる社会革命の党である。ソ同盟共産党は、このような党である。


   ソ同盟共産党大会および協議会年表

ロシア社会民主労働党第一回大会 一八九八年三月一日―三日(十三日―十五日)ミンスク
ロシア社会民主労働党第二回大会 一九〇三年七月十七日(三日B)―八月十日(二十三日)ブ
リュッセルとロンドン
ロシア社会民主労働党第三回大会 一九〇五年四月十二日―二十七日(四月二十五日―五月十日
)ロンドン
ロシアにおける社会民主主義諸組織の協議会 一九〇五年九月七日―九日(二十日―二十二日)
リガ
ロシア社会民主労働党第一回協議会 一九○五年十二月十二日―十七日(二十五日―三十日)タ
ンメルフォルス
ロシア社会民主党第四回(統一期成)大会 一九〇六年四月十日―二十五日(四月二十三日―五
月八日)ストックホルム
ロシア社会民主労働党第二回(第一回全ロシア)協議会 一九〇六年十一月三日―七日(十六日
―二十日)タンメルフォルス
ロシア社会民主労働党第五回(ロンドン)大会 一九○七年四月三十日―五月十九日(五月十三
日―六月一日)ロンドン
ロシア社会民主労働党第三回(第二回全ロシア)協議会 一九〇七年七月二十一日―二十三日(
八月三日―五日)コトカ(フィンランド)
ロシア社会民主労働党第四回(第三回全ロシア)協議会 一九〇七年十一月五日―十二日(十八
日―二十五日)ヘルシングフォルス
ロシア社会民主労働党第五回(一九〇八年全ロシア)協議会 一九〇八年十二月二十一日―二十
七日(一九○九年一月三日―九日)パリ
ロシア社会民主労働党第六回(プラーグ)全ロシア協議会 一九一二年一月五日―十七日(十八
日―三十日)プラーグ
ロシア社会民主労働党(ボ)第七回(四月)全ロシア協議会 一九一七年四月二十四日―二十九
日(五月七日―十二日)ペトログラード
ロシア社会民主労働党(ボ)第六回大会 一九一七年七月二十六日―八月三日(八月八日―十六
日)ペトログラード
ロシア共産党(ボ)第七回大会 一九一八年三月六日―八日ペトログラード
ロシア共産党(ボ)第八回大会 一九一九年三月十八日―二十三日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第八回全ロシア協議会 一九一九年十二月二日―四日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第九回大会 一九二〇年三月二十九日―四月五日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第九回全ロシア協議会 一九二〇年九月二十二日―二十五日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十回大会 一九二一年三月八日―十六日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十回全ロシア協議会 一九二一年五月二十六日―二十八日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十一回全ロシア協議会 一九二一年十二月十九日―二十二日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十一回大会 一九二二年三月二十七日―四月二日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十二回全ロシア協議会 一九二二年八月四日―七日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十二回大会 一九二三年四月十七日―二十五日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十三回協議会 一九二四年一月十六日―十八日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十三回大会 一九二四年五月二十三日―三十一日モスクワ
ロシア共産党(ボ)第十四回協議会 一九二五年四月二十七日―二十九日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十四回大会 一九二五年十二月十八日―三十一日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十五回協議会 一九二六年十月二十六日―十一月三日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十五回大会 一九二七年十二月二日―十九日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十六回協議会 一九二九年四月二十三日―二十九日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十六回大会 一九三〇年六月二十六日―七月十三日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十七回協議会 一九三二年一月三十日―二月四日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十七回大会 一九三四年一月二十六日―三月十日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十八回大会 一九三九年三月十日―二十一日モスクワ
ソ同盟共産党(ボ)第十八回協議会 一九四一年二月十五日―二十日モスクワ
ソ同盟共産党第十九回大会 一九五二年十月五日―十四日モスクワ
   世界の共産党労働者党

 アイスランド統一社会党 アイスランド共産党(一九三〇年創立)と社会民主党左翼の合同の
結果一九三八年に結成。中央機関紙『ディオドヴィリン』(レイキャヴィク)。
アメリカ合衆国共産党 一九一九年創立。
アルジェリア共産党 フランス共産党の支部の一つとして一九二〇年創立。一九三四年からは独
立して存在。
アルゼンティン共産党 一九一八年創立(一九二〇年までは国際社会党)。
アルバニア労働党 一九四一年創立(一九四八年まではアルバニア共産党)。中央機関紙『ツェ
リ・イ・ポピュリット』(ティラナ)。
ィスラエル共産党〔*〕 一九四八年創立。中央機関紙『コル・ハーム』(テルアヴィヴ)。
イタリア共産党 一九二一年創立。中央機関紙『ウニタ』(ローマ、ミラノ、ジェノア、トリノ
)。
イラク共産党 一九三二年創立。
インド共産党 一九三三年創立。
インドネシア共産党〔*〕 一九二〇年創立。
ヴェトナム労働党〔*〕(インドネシア共産党) 一九五一年創立。中央機関紙『ニャン・ダン
』。
ヴェネズエラ共産党 一九二四年創立。
ウルグアイ共産党 一九二〇年創立。
エクアドル共産党 一九三〇年創立。
オーストラリア共産党〔*〕 一九二〇年創立。中央機関紙『トリビューン』。
オーストリア共産党 一九一八年創立。中央機関紙『エスタラィヒッシェ・フォルクスシュテイ
メ』(ウィーン)
オランダ共産党 一九一八年創立。中央機関紙『ヴァルヘイド』(アムステルダム)。
カナダ労働者進歩党 一九四三年創立。一九四〇年に禁止されたカナダ共産党(一九二二年に結
成されたカナダ労働者党の基礎のうえに一九二四年に創立)を継承。中央機関紙『カナディアン
・トリビューン』(トロント)。
キューバ人民社会党〔*〕 一九二五年に創立されたキューバ共産党の改造の結果一九四四年に
創立。
ギリシア共産党 社会労働党の名称で一九一八年に創立。一九二四年にギリシア共産党と改称。
グァテマラ労働者党 一九五二年創立。それまではグァテマラ共産党(一九三〇年創立)と名づ
けられていた。
コロンビア共産党〔*〕 一九三○年創立。
シャム共産党 一九二八年創立。
シリアおよびレバノン共産党 一九三〇年創立。
スイス労働党 スイス共産党(一九二一年創立)と左翼社会主義者の合同の結果一九四四年に結
成。中央機関紙『フォルウェルツ』(ジュネーヴ)。
スウェーデン共産党 一九二一年創立。中央機関紙『ニュー・ダーク』(ストックホルム)。
スペイン共産党 一九二〇年創立。中央機関紙『ムンド・オブレロ』。
セイロン共産党 一九四二年創立。
ソヴェト共産党 一九〇三年創立。中央機関紙『プラウダ』(モスクワ)。
大英帝国共産党 一九二〇年創立。中央機関紙『デーリー・ワーカー』(ロンドン)。
中国共産党 一九二一年創立。中央機関紙『人民日報』(北京)。
チェコスロヴァキア共産党 一九二一年創立。中央機関紙『ルーデ・プラヴォ』(プラーグ)。
チュニス共産党 フランス共産党の支部の一つとして一九二〇年に創立。一九三四年からは独立
して存在。
朝鮮労働党 一九四六年創立。北鮮では北朝鮮共産党と北朝鮮新民党、南鮮では南朝鮮共産党、
人民党、南朝鮮新民党のマルクス=レーニン主義の原則にもとづく合同の結果創立。一九四九年
に北朝鮮労働党と南朝鮮労働党は朝鮮労働党に合同。中央機関紙『労働新聞』(平壌)
チリー共産党 一九二二年創立。
デンマーク共産党 一九一九年創立。中央機関紙『ランド・オア・フォルク』(コペンハーゲン
)。
ドイツ共産党 一九一八年創立。東ドイツでは一九四六年にドイツ共産党と社会民主党はドイツ
社会統一党に合同。西ドイツの共産党諸組織は一九四八年独自の組織を形成し旧来のドイツ共産
党の名称を保持。中央機関紙『フライエス・フォルク』(デュセルドルフ)。
ドイツ社会統一党 ドイツ共産党と社会民主党のマルクス=レーニン主義の原則にもとづく東ド
イツでの合同の結果一九四六年に結成。中央機関紙『ノイエス・ドイチュランド』(ベルリン)。
トランスヨルダン共産党 一九五一年創立。
トルコ共産党 一九二○年創立。
日本共産党 一九二二年創立。中央機関紙『アカハタ』(東京)。
ニュージーランド共産党 一九二一年創立。
ノルウェー共産党 一九二三年創立。中央機関紙『フリヘンテン』(オスロー)。
パキスタン共産党 一九四八年創立。
パナマ人民党 一九二五年以来存在していたパナマ共産党の改造の結果一九四二年創立。
パラグアイ共産党 一九三三年創立。
ハンガリア勤労者党 ハンガリア共産党(一九一八年創立)と社会民主党のマルクス=レーニン
主義の原則にもとづく合同の結果、一九四八年に結成。中央機関紙『サバド・キプ』(ワル
シャワ)。
ビルマ共産党 一九四一年創立。
フィンランド共産党 一九一八年創立。中央機関紙『チュエカンサン・サノマート』(ヘルシン
キ)。
プエルト・リコ共産党 一九三四年創立。
ブラジル共産党 一九二二年創立。
フランス共産党 一九二〇年創立。中央機関紙『ユマニテ』(パリ)。
ブルガリア共産党 一九〇九年創立。中央機関紙『ラボートニチェスコ・ヂェーロ』(ソフィア
)。
ベルギー共産党〔*〕 一九二〇年創立。中央機関紙『ドラポー・ルージュ』〔フランス語〕、
『ローデヴァーン』〔フランダース語〕(ブリュッセル)。
ポーランド統一労働者党 ポーランド労働者党(一九四二年創立)とポーランド社会党のマルク
ス=レーニン主義の原則にもとづく合同の結果一九四八年に結成。中央機関紙『トリブナ・ルゥ
ドゥ』(ワルシャワ)。
ポルトガル共産党 一九二一年創立。
マライ共産党 一九三一年創立。
メキシコ共産党〔*〕 一九一九年創立。
モロッコ共産党 一九二〇年にフランス共産党の支部の一つとして創立され一九四三年からは独
立して存在。
モルゴル人民革命党 一九二一年創立。中央機関紙『ウネン』(ウランバートル)。
ルクセンブルグ共産党 一九二一年創立。中央機関紙『ツァイトゥング』(ルクセンブルグ)。
ルーマニア労働者党 ルーマニア共産党(一九二一年創立)と社会党のマルクス=レーニン主義
の原則にもとづく合同の結果一九四八年に結成。中央機関紙『スクィンティア』(ブカレスト)。


−−−−−−−−−−終了。何度か吐き気を催したけど(藁−−−−−−−−−−
359名無しさん@1周年:02/04/26 01:13
目次もキボン
(大月書店国民文庫=706、『世界の共産党』初版を電子化)
 ソヴェト大百科事典
 内海周平訳
 国民文庫社:当時
 初版:1955年4月25日発行
 電子版凡例(国民文庫=706凡例を適宜変更)

一 本書は、ソ同盟大百科事典第二二巻の共産党の項を訳したものである。
一 ただし、上の項にふくまれていないものは、それぞれの国の記述のうち「政党」の項からと
った。本書の表題中〔*〕をつけたものがそれである。
一 国民文庫版で傍点を付した部分は電子版では" #"と"# "で括り、太字の部分は" ##"と"## "
で括った。
一 各種読み仮名は《》内で示した。例:生半可《なまはんか》
   目次

日本共産党
アイスランド統一社会党
アメリカ合衆国共産党
アルゼンティン共産党
アルバニア労働党
イギリス共産党
イスラエル共産党
イタリア共産党
イラク共産党
インド共産党
インドシナ共産党(ヴェトナム共産党)
インドネシア共産党
オーストラリア共産党
オーストリア共産党
カナダ労働者進歩党
キューバ人民社会党
コロンビア共産党
スペイン共産党
中国共産党
チェコスロヴァキア共産党
朝鮮共産党
朝鮮労働党
ドイツ共産党
ドイツ社会統一党
ハンガリア共産党
フィンランド共産党
ブラジル共産党
フランス共産党
ブルガリア共産党
ベルギー共産党
ポーランド共産党(一九二五年まではポーランド労働者党)
メキシコ共産党
ルーマニア共産党
ソ同盟共産党
世界の共産党労働者党一覧
365名無しさん@1周年:02/04/28 14:01
100間で、斜め読みしたが、アーくたびれた。すこし休もう。
366名無しさん@1周年:02/04/28 14:06
アメリカ合衆国共産党はないの?
367名無しさん@1周年:02/04/28 14:07
あった
368名無しさん@1周年:02/04/28 17:13
>>367
ひどいな。今もあるよ
369名無しさん@1周年:02/04/28 17:21
じゃーつぶさなきゃ>>368
370名無しさん@1周年:02/04/29 13:59
>369
共産党なんてつぶしてもトロツキストとかが
まだうじゃうじゃいますぜ
>>370
 つーか、メキシコの隣のせいか、トロツキストの方がはるかに勢力が大きい
ですね。

 それから、マル共連常連のオファーにより、「カールとローザ」を電子化し
てます。
372名無しさん@1周年 :02/04/29 23:25
本当にお疲れ様です.. ありがとう
373大月書店愛好会:02/05/01 21:50
 予告編。P176まで出来ました。以下の文章は、いいですよ。ウヨ厨の一部の
低劣な連中が、「暴力革命」に反対しながらも、戦争準備に賛成している精神が、
どの階級に奉仕しているかがよくわかります。


 とくにカール・リープクネヒトが反対者の野次とまじえたやりとりが、いつまで
も私の記憶に残った。カール・リープクネヒトは十一月革命とロシアの十月革命を
比較し、これと関連して、労働者階級の武装の必要を説明していたが、そのとき、
このブルジョア平和主義者は、人間は高貴で善良であるべきもので、武器などはた
たきこわさなければならない、と野次った。

 このとき、カール・リープクネヒトはすこしもあわてず、演説を進めながら、こ
の野次にふれて言った。それはなるほどりっぱな格言ではあるが、しかしそれには
決定的な内容がない。その内容を実のあるものにするために――と彼はとりわけつ
ぎのように言った――現在、われわれのロシアの階級的同志たちは苦心しているの
だ。そのために彼らはプロレタリア革命の勝利を確実にしようとしているのだ。彼
らを助け、ドイツでもプロレクリア革命を勝利に導くことが、ドイツの労働者にと
っては善いことであり、高貴なことであろう。労働者階級が人間による人間の搾取
を除くために闘うのは、つねに善いことであり、また高貴なことである、と。

 武器をたたきこわしては――とカールは野次った相手との論争をつづけた――ロ
シア革命は勝利しなかった。資本家と軍国主義者たちは自分の武器をたたきこわす
などということは考えてもいない。まさにその逆だ。資本主義的社会体制がつづく
かぎり、ブルジョアジーは労働者階級と進歩を流血をもって抑圧するために、武器
をもちいる。だから労働者階級もまた「武器をたたきこわせ」というイデオロギー
を自分のものにするわけにはいかない。
374俺い:02/05/04 15:48
全部製本し唯。
 ありがと、ありがと。続けてくだされ
375名無しさん@1周年:02/05/08 20:11
376名無しさん@1周年:02/05/08 20:22
377名無しさん@1周年:02/05/08 20:32
378大月書店愛好会:02/06/13 12:41
 補修上げ+大月書店様への挑発。
379名無しさん@1周年:02/06/13 13:32
例えばさ、これをwinny
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/2949/
で流してしまうとかいうのは、どお?
380名無しさん@1周年:02/07/07 19:59
∧∧  ミ  _ ドスッ
     (   ,,)┌─┴┴─┐
    /   つ  380│
  〜′ /´ └─┬┬─┘
   ∪ ∪     ││ _
381名無しさん@1周年:02/07/07 20:03
382名無しさん@1周年:02/07/21 20:46
ゴムルカワショーイ
383大月書店愛好会:02/07/30 00:56
「資本論綱要他」電子化完了。
384大月書店愛好会:02/08/31 14:29
「ドイツ農民戦争」電子化完了。現在「自然の弁証法−1」電子化中。

・・・・故あって、age進行で行きます。
385大月書店愛好会:02/09/16 20:05
「自然の弁証法−1」完了。現在「自然の弁証法−2」電子化中。
386bloom:02/09/16 20:09
387名無しさん@1周年:02/09/23 10:27
388名無しさん@1周年