大月書店「世界の共産党」

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   ブラジル共産党

 ブラジル共産党は、ブラジル労働者階級の前衛部隊であり、外国帝国主義とその手さきの支配
に反対して果敢な闘争をおこなっている国内でただ一つの政党である。大十月社会主義革命と、
白衛軍と外国の武力干渉との闘争のなかでソヴェト国家が獲得した勝利によってよびおこされた
労働運動の高揚にともなって一九二二年に創立された。創立の当初からほとんどひきつづいて地
下にもぐっている。
 ドウトラ政府は、アメリカの主人たちの指示にしたがって、一九四七年五月に党の合法活動(
一九四五年に地下から姿をあらわした)を禁止し、一九四八年一月には、約一〇〇名の共産党議
員の国会、州議会、リオ・デ・ジャネィロ市会の議席を剥奪した。リオ・デ・ジャネイロ市会で
は、共産党は他の諸政党よりも多くの議員をもっていた。禁止と警察の迫害にもかかわらず、党
はその活動を中止することなく、内外の反動に反対し、平和と民主主義を擁護し、アメリカ帝国
主義の攻撃に反対するブラジル人民の闘争の先頭に立ちつづけている。党は戦争放火者にたいし
て積極的に反対している。一九四九年三月に、侵略的な北大西洋条約の準備にともなって、共産
党指導部は、国の全勤労者の意志を表示して、ブラジル人民はソ同盟にたいしてけっして武器を
とらないであろうという声明を発表した。朝鮮においてアメリカの公然たる武力干渉がはじまっ
たのち、ブラジル共産党の指導者プレステスは、共産党の名で宣言を発表し、そのなかで、朝

人民にむけられたアメリカ合衆国の侵略をばくろし、アメリカ帝国主義に反対し、平和と民族の
独立をまもる闘争をブラジル国民によびかけた。共産党は、一貫して勤労者の権利と国内におけ
る民圭的改革を擁護している。