大月書店「世界の共産党」

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   朝鮮労働党〔*〕

 朝鮮労働党は朝鮮の労働者階級およびすべての勤労者の前衛であり、自由と統一と国の独立の
ために、また、人民民主主義国家を建設するためにたたかう朝鮮人民の闘争を指導し方向づける
力である。それは朝鮮におけるもっとも影響力のある、もっとも大衆的な党として労働者階級、
勤労農民およびインテリゲンツィアのもっとも積極的な意識的な部分をその隊列に結集している。
朝鮮民主主義人民共和国の支配的な党としてその活動を通じて労働者階級の指導的役割を実現し
ている。党の基本的中核となっているのは、朝鮮共産党である。
 北朝鮮では一九四六年八月、マルクス=レーニン主義の思想的・組織的原則にもとづいて、共
産党と新民党(一九四六年二月創立、進歩的インテリゲンツィア、労働者、農民から構成されて
いる)とが合同した結果として形成された。
 南朝鯖ではアメリカ占領当局と李承晩徒党にたいするゼネラル・ストライキと武装蜂起の過程
で、一九四六年十月に、共産党、人民党〔一九四五年十一月に創立、先進的労働者、農民、勤務
員から成る)、新民党(一九四六年はじめに創立、進歩的インテリゲンツィア、労働者、農民か
ら成る)の地方組織が単一の組織である労働党に統一された。一九四六年十一月二十三―二十四
日に南朝鮮労働党の創立大会がおこなわれた。
 北朝鮮労働党と南朝鮮労働党の成立は、朝鮮人民の結集がいっそうすすんだことを意味した。
労働党は労働組合、農民同盟、民主青年同盟、民主女性同盟その他の大衆的な民主団体内でおお
きな活動をくりひろげた。北朝鮮では、労働党の指導のもとに、すべての民主団体と社会団体が、
祖国統一民主主義戦線に結集され、根本的な民主的改革がおこなわれ、その結果として、単一の
人民民主主義国家を建設するための経済的・政治的な土台がつくりだされた。南朝鮮では、労働
党は民主的諸政党と社会団体を民主主義的民族統一戦線に結集し、民主的民族解放運動の指導者
として行動した。南北朝鮮の労働党は広範な人民大衆を、単一・独立・民主共和国のための闘争
に決起させ、一九四八年九月には、朝鮮民主主義人民共和国の統一政府を創設するうえで、指導
的な役割をはたした。
 国の革命的人民民主主義勢力をいっそう結集させ、朝鮮の統一と独立とをはかる朝鮮人民の闘
争の指導を中央集権化するために、北朝鮮労働党と南朝鮮労働党は単一の朝鮮労働党に合同した
(一九四九年)。党中央委員会委員長には同志金日成がえらばれた。労働党は祖国統一民主主義
戦線をつくりだす主唱者となり、南北朝鮮の平和的統一のための闘争の先頭に立った。
 アメリカ帝国主義者とその助力者の北朝鮮にたいする武力侵略の時側に、朝鮮労働党と朝鮮民
主主義人民共和国政府は全朝鮮人民によびかけて、自由と国の独立のための敵との闘争に決起さ
せ、急速に人民軍の兵力を展開し、銃後の活動を戦争に適するようにたてなおし、敵の背後でパ
ルチザン運動を組織した労働党は、戦線と銃後の活動のうち、もっとも責任のある部署に、最良
の党員を派遣した。彼らは献身的な英雄主義によって全朝鮮人民を自由と独立のための闘争へと
奮起させた。朝鮮労働党は人民大衆の英雄的努力に依拠して、戦線でも銃後でも、その組織的活
動により、外国の奴隷になることから国をすくった。
 戦争中、朝鮮労働党は、勤労者の利益と権利の擁護者として全民族的利益のための不屈の闘士
として、これまで以上に全民族的な尊敬と愛をかちえた。労働党はその活動において、マルクス
=レーニン主義理論、国際労働運動の経験、なかでもソ同盟共産党の経験を指針としている。労
働党中央委員会第五回総会(一九五二年十二月)の決議は、全党員のマルクス=レーニン主義的
教育活動を強化し、反動的ブルジョア・イデオロギーと容赦なく闘争をおこない、党および国家
の規律をつよめ、あらゆる手段によって批判と自己批判をくりひろげ、党員カードルの選択、配
置、および実践活動による教育を改善することを党組織に義務づけた。一九五二年十二月十五日、
朝鮮労働党は一〇〇万人以上の党員をもっていた。党は工業企業、施設、学校、農村、軍隊に組
織をもっている。