942 :
吾輩は名無しである:03/06/06 20:56
「穴」で映画化といえば、ジョゼ・ジョヴァンニ原作(ハヤカワミステリー)
ジャック・べッケル監督の脱獄ものの元祖ともいえる傑作がありますが、
上の本を見かけた時もてっきりパロディーかとおもた。
>>941-942 どうもありがとう。『トイレ間違えちゃった』の人でしたか。
探して読んでみます。
「穴」の映画化知らんかった。楽しそうだね。
>ジャック・ベッケル監督
………………………。
映画好きなのか、年季の入った方なのか。
「マルコヴィッチの穴」ならいざ知らず……、渋すぎる。
数日前に前線座の話をした人じゃなかろうか…などと。
ジャック・ベッケルといえばジャン・ルノワールの助監督出身の名監督。
1010数年前に映画祭があって今は亡き扇町ミュージアムスクエアに日参しました。
947 :
吾輩は名無しである:03/06/07 22:09
>>945 ジャック・ベッケルの『穴』は有名作品なので、
そんなに渋すぎる連想じゃないですよ。
948 :
吾輩は名無しである:03/06/08 23:56
児童文学の話が出ても
「児童文学は現代文学じゃないだろ」とかわけわからんこと
言う人がいないなんて、素晴らしいスレあげ
カニンガム『この世の果ての家』とジュースキント『香水』が
文庫化されました。
950 :
吾輩は名無しである:03/06/10 19:42
国書刊行会がやってくれました。
http://www.kokusho.co.jp/news/index.html <文学の冒険>シリーズ
『フリアとシナリオライター』バルガス=リョサ/野谷文昭訳 今秋刊行予定
『レッド・ダート・マリファナ』テリー・サザーン/松永良平訳 今秋刊行予定
『ハイチ短編小説集(仮)』今秋刊行予定
『ハードライフ』フラン・オブライエン/大澤正佳訳 今冬刊行予定
『パラディソ』ホセ・レサマ=リマ/旦 敬介訳 今秋刊行予定
サザーンの翻訳って何年ぶりなんだろう。
これも期待。
↓
『運命ではなく』ケルテース・イムレ/岩崎悦子訳
ちょっとまて、「フリアとシナリオライター」って次回配本じゃなかったのか。
今秋って。
俺としては、国書がSFに力を入れだしたみたいなのが嬉しいな。
ステープルドンの幻のアレが。
それに、「未来の文学」シリーズだって。
ジーン・ウルフ『ケルベロス第五の首』柳下毅一郎訳(第1回配本)
イアン・ワトソン『エンベディング』山形浩生訳
シオドア・スタージョン『ヴィーナス・プラスX』大久保譲訳
トマス・ディッシュ『ベスト・オブ・ディッシュ』若島正編
R・A・ラファティ『宇宙舟歌』柳下毅一郎訳
サンリオの再来か。
継続していろいろ出して欲しいところだ。
クリストファー・プリーストとか、ジャック・ウォマックとかを今出すとすれば
ここくらいしかないのでは。そういやティプトリーも未訳の長篇があるはずだが。
953 :
吾輩は名無しである:03/06/10 22:00
>>952 これちょっとすごいですね。
しかし、こうやって見るとSFって停滞しているのかな?
マイクル・コニィーも翻訳希望
プロントメク高過ぎ>マイクルコニー
>950
報告ありがとん。そして、次スレよろ。
SFはイーガンとかチャンとかユリイカで特集したスティーヴンスンとか訳され
てるじゃん。ニール・ゲイマンも出るらしいし。
次スレのテンプレどーすんべ?
シンプルでいいね。
「総合」の意味が今にして思うと深いよ、実に。
ずいぶんいろんな本が出てきたから…。
952の未来シリーズは、どれが「買い」かな?
ディッシュとラファティしか知らなくて。
■■海外現代文学総合スレッド 2 ■■
あ、スレタイは
■■海外現代文学総合スレッド 第二回配本 ■■
でどう?
おいらは
イアン・ワトソン『エンベディング』
が期待です ヽ(´ー`)ノ
あとこのスレどうやって埋め立てするの? (´・ω・`)
海外現代文学
オールタイム・ベスト3やるとか?
スレ消費。
イアン・ワトスンって、いまいちつかめない作家なんだよなぁ…。
黒き流れ三部作って、結構すがすがしい(いや、もちろんああいう
認識・意識変革系にしては、ってことだけどさ)SF作品だったけど、
短編になると「奇想」(って言葉も何いいたいのかわからん言葉
だが、便利なのであえて使う)SF作家って感じになってくる。
一方で、社会批判の眼差しもしっかりしてて、だからジェンダー
の問題とか、高度機械文明から外れた、しかし力のある文明を
描いたりさせるとなかなか良い。でも最近はあんまりSF書いて
ない(マヤの本はSFじゃないだろ^^;)しなー。
で、『エンベディング』は読んでないけど、言語構造に関わる話
らしい…全く、いったいどういう作家なんだろう?
で、俺が読んだこの作家の「奇書」ナンバーワンは
Chekhov's Journey (1983)です。催眠術で自分をチェーホフだと
思い込んだ役者が、いつの間にかチェーホフ&未来の宇宙飛行士
になって(というか、時空転移でもしたんだっけ、覚えてねーや^^;)
いろいろ起こる、って話なんだけど、いたって真面目だったりする
SF作品。随分昔だけど、読み終わったあと「なんだかなぁ」と
思った覚えがある。今手元にないのが残念。
て言うか、今気づいた
>>950 その作品名だけは聞いていた『パラディソ』が出るのか!!
<国書 文学の冒険
米国の出版社で、その作品ラインナップには定評がある
Dalkey Archive Press(勝手に米国版国書刊行会だと
思っているのだが^^;)のラテンアメリカ作品のなかでも、
高い評価を受けていた作品だった。
読もう読もうと思ってた作品、今から楽しみー!!
>>965 んじゃ、埋め立てイベント
★2ちゃねらーが選ぶ!!海外現代文学 オールタイム・ベスト3★
おいらからいくよ〜
暗黙の了解で60年代以降ね。
『百年の孤独』マルケス
『重力の虹』ピンチョン
う〜ん、 あとひとつが難しいねぇ・・・
『真夜中の子供達』? 『薔薇の名前』? 『抱擁』?
取り敢えず『抱擁』
>イアン・ワトスン
確か『エンベディング』は処女長編で、
それを含めて初期の長編は奇想てんこ盛りタイプ
ってことらしいですね
>『パラディソ』
あと国書にはフェンテスの『我らの大地』にも手をつけて欲しいです。
ジョセフ・ヘラー『キャッチ22』よろしくお願いしたい。
今引っ張り出したら、なんとか1961出版だった。
ぺレック『人生 使用法』
ティム・オブライエン『カッチアートを追跡して』
クンデラ『冗談』
辺りも入れて欲しい。
パワーズ「ガラティア2.2」
ピンチョン「ヴァインランド」
ミルハウザー「三つの小さな王国」
ヴォネガット『母なる夜』
クノー『青い花』
ピンチョン『V.』
973 :
吾輩は名無しである:03/06/13 23:25
おなじく、ヘラー「キャッチ22」
最初に読んでから20年以上たつが
いまだに心の中に残りつづけている。
私にとって、ほかにはこんな作品ない
974 :
吾輩は名無しである:03/06/13 23:32
Martin Amis の本読んだことある方、いませんか?
ガーディアンの記事でいつだったか特集読んで
気になってるんですが…。
翻訳された作品ってあるのかな?
ベストスリーだった。こめん。
じゃあ
1. ジョゼフ・ヘラー「キャッチ22」
3. ゴールディング 「蝿の王」
2. マルケス 「世界で一番美しい水死人」…あれ?間違ってるかも。
短編も入れてしまった。
読んだ直後の衝撃よりも、読後心に残る時間の長いものを選びました。
したがって、かなり個人的。
976 :
吾輩は名無しである:03/06/13 23:35
質問スレにも書いたのだけど、こちらにも。
今ベンジャミン・フランクリンを調べようとしています。
フランクリンのアメリカ文学に与えた影響についてです。
どなたか、フランクリンがどの作家にどの様に影響を与えたか
ごく簡単でかまわないのでご教授ください。お願いします。
>調べようとしています
じゃなく、「調べています」の状態で質問しろよ
>>974 Martin Amis "Money"
今読むと、もしかすると古いかもしれない。が、かなり文章がいい
翻訳もあるのでは?
980 :
吾輩は名無しである:03/06/14 00:05
>974
『時の矢』『サクセス』も面白かった。
前者はバラードにそっくりの短編があるな……。
>>975、自分も一作だけあげてたスマソ。投票形式かと。
改めて
ヘラー「キャッチ22」
マルケス「百年の孤独」
あと、客観的な評価は別として、消防〜厨房時代に初めて読んだと
言ってもいい(世界名作劇場の類じゃないw)文学作品。
バーナード・マラムード「修理屋」
983 :
吾輩は名無しである:03/06/14 15:52
ヘラーの評価が高くてびっくり。でもあえてセリーヌを。
1セリーヌ「城から城」
2ミルハウザー「エドウィンマルハウス」
3メリル「性爆発」
>3メリル「性爆発」 って?
サイモン・メリルの作品ですね。
そういうのならアルフレート・ツェラーマンの
「親衛隊少将ルイ十六世」もええよ。
ブクオフでカミロ・ホセ・ミラ「二人の死者のためのマズルカ」を見つけたので購入。
ノーベル賞作家の最高傑作と言われてるにかかわらず、
ネット上にほとんど情報がないyo
でもこの人に限らず、ノーベル賞作家って影薄いね。
>>985 それ読んでみたいんだけど、どこで読めるの?
>>986 パスクァル・ドゥアルテよりすごい出来なのかな?
『キャッチ22』も、双璧のティム・オブライエン『カツィアトを
追跡して』も、ピンチョンも…、現代米文学の大作をまるで読んで
いないから何か肩身が狭い気がするし、しかもリストアップ苦手
なんだよねと言い訳しておいて…。
エリアーデ 『ムントゥリャサ通りで』1967
ギャリコ 『七つの人形の恋物語』1954←ちと古い
ギンズブルグ『ある家族の会話』1963
次点:エンデ『モモ』
A・M・リンドバーグ『海からの贈り物』
自分を納得させた理由としては…
『ムントゥ〜』社会、それも冷戦下の東の管理社会を描いている。
「幻想」とはこういうものなのかということを思い知らされる。
論理的で重層的な物語構造をもちつつ、神話・伝説の要素がある。
『七つの〜』ぼろぼろ泣ける恋愛物である。「パーソナリティー
分裂」という現代社会の大きな問題を読み取れる。視覚的な描写の
魅力。訳が矢川澄子さんだから。
『ある家族の〜』感性に流されず、しかし深い愛情で家族を描いている。
「言葉」の豊饒や意義を再三認識させられる。須賀敦子という物書きを
この世に生み出した。ユーモアと生活への悦びに満ちている。
バランスで選んだ感じ。こうしてみると、現代物はまだまだ
これから読まなきゃという気がする。
みんな渋いの挙げてるなぁ・・・
正直「キャッチ22」は盲点だった。目から鱗。
3月に開設した若島正氏のサイトでリンク貼っている
ttp://www.complete-review.com/main/main.html ほんとに充実のコンテンツ。
難点は英語だということなんだけどw、向こうの
いろんな雑誌や新聞の評価も一覧になっているから、
それだけ見てても選書の手がかりにはなる。
それにしても、若島さんの愛称「ただぴょん」には
かなり萎えたよ〜ん。端正にしてユーモアを解すと
いうのは、小説でも人間でも好みだけどね。