DHMOなんてジョークがある。詳しい事はリンク先を見ていただくとして、一見意味のありそうな事象や性質を視点を限定して並べることで、聞き手側の印象を操作することである。嘘は何一つ言っていないにもかかわらず偏った誤った印象を与えるには効果的な方法である。Wikipediaや2ちゃんにたくさんコピペされていることに、「パンは危険な食べ物」というジョークもある。まぁ日本においてはパンよりも米飯が多いので当てはまらないとは思うが他国なら通用するのかも?
・ 犯罪者の98%はパンを食べている。
・ パンを日常的に食べて育った子供の約半数は、テストが平均点以下である。
・ 暴力的犯罪の90%は、パンを食べてから24時間以内に起きている。
・ パンは中毒症状を引き起こす。被験者に最初はパンと水を与え、後に水だけを与える実験をすると、2日もしないうちにパンを異常にほしがる。
・ 新生児にパンを与えると、のどをつまらせて苦しがる。
・ 18世紀、どの家も各自でパンを焼いていた頃、平均寿命は50歳だった。
・ パンを食べるアメリカ人のほとんどは、重大な科学的事実と無意味な統計の区別がつかない。
まぁ最後でこれはジョークだよと言っているのだけどDHMOのジョークではこれは出てこない。さて、これをこんにゃくにあてはめると。
これと同様の問題がジョークではなく事実として、こんにゃくゼリーによる窒息事故から派生した発売禁止騒動につながっているのだから、この情報化時代においてゆゆしき事態である。
・ 他国ではこんにゃくは「悪魔の舌」と呼ばれでいる。
・ 犯罪者の99%はこんにゃくを食べたことがある。
・ 刑務所内で給食でこんにゃくが出されることがある。
・ こんにゃくを食べた受刑者の再犯率は約50%である。
・ こんにゃくは重篤な中毒症状を引き起こす。被験者に最初はこんにゃくと水を与え、後にこんにゃくだけを与える実験をすると死亡する。
・ 幼児や老人にこんにゃくゼリーを与えると、のどをつまらせて死亡する。
・ 日本人がこんにゃくを始めて知ったとき、平均寿命は15歳だった。
・ こんにゃくを食べる日本人の一部は、科学的事実と無意味な統計の区別がつかない。
まぁ、冗談はさておき。
幼児や老人がこんにゃくゼリーを食べると死亡するのは事実である。
国民生活センター またひとり こんにゃく入りゼリーで死亡-子どもや高齢者に絶対に与えない!
ところが、こんな統計がある。
厚生労働省医薬食品局食品安全部
食品による窒息事故に関する研究結果等について
p12-13より
平成18年1月~12月に起こった窒息事故の原因食品
(救命救急センター75か所からの回答分)
・穀類:190例
もち:91例
パン:43例
米飯(おにぎり含む):28件
粥:11例
・菓子類:44例
団子:15例
あめ:6例
カップ入りゼリー:3例 ←こんにゃくゼリー含む
・肉類:28例
・果実類:27例
・魚介類:25例
・いも類および澱粉類:19例
こんにゃく:8例
・その他
すし:19例
流動食:13例
など
平成18年に限定すればこんにゃくゼリーの死亡事例は4歳と79歳の2件。こんにゃくゼリーはそのほとんどが一口サイズのカップ入りなので、ゼラチンゼリーは1件ということになる。はてさて。これをみるに、こんにゃくゼリーの発売中止を求める統計上の妥当性も他食品と比較した危険性も見られない。
死亡事例も年齢が幼児・年寄と偏っているし、マンナンライフの対応を見るに発売中止は大げさだと思うのだけど、なんでこうもヒステリックな事態になっているのか理解しがたい。最近の報道とそれに振り回される行政の対応にはあきれさせられる。