@ 行動ルール関係 @
このスレでは『行動値』というものが設定されています。
描写と共に、これを消費しつつ行動を行います。
一人の人間が行動できるのは、現実時間の一日ごとに4P分だけです。
行動値がリセットされるは、現実時間の午前0時です。
行動値が必要な行動としては、
『移動』『探索』『整備』『戦闘行動』『通信』『変形(可変MSの場合)』などが代表的です。
行動値が要求されるのは大きな行動のみで、ちょっとした動作などには必要ありません。
会話も、『通信開きっぱなし』『接触回線での会話』『生身での会話』なら行動値無用です。
ただし、劇中で時たま使われる『全体通信』のみ行動値を2点消費します。注意してください。
尚、行動の描写の後には、位置、所持武器、行動方針、同盟相手等を明記して下さい。
観客の理解や、参加者間の認識の食い違い防止に、大きな助けになります。
@ 戦闘 @
このスレの戦闘では、最も重要なルールがあります。
それは 『攻撃の結果は、攻撃側の描写を受けて防御側が決定する』 ということです。
撃破されたか、腕が吹き飛んだが、かすったか、シールドで防いだかなど、防御側に決定権があります。
『先行破壊』は厳禁です!
回避の術のないゼロ距離射撃なども『先行破壊』と見なされることがあるので、注意しましょう。
戦闘時の行動については、
『ビームライフルで攻撃』『ミサイル一斉射撃』『回避』などがそれぞれ行動値1点分の行動になります。
撤退については、まず戦闘地帯からの『撤退』で行動値1点分になります。
これは同一エリア内での移動なので、隣のエリアに移動する際にはさらに行動値が必要です。
基本的に、1点分の行動値の攻撃を防御・回避するのに、1点の行動値を必要とします。
ただし、防御側が描写や行動を工夫すれば、1点の行動で複数の攻撃を回避しても構いません。
あるいは、防御を省みずダメージを受けるままにすれば、行動値を使う必要はありません。
目安として、どれだけ多数に袋叩きにされても(1日4点の行動値のうち)1点くらいは他の行動に当てて構いません。
ルールとしての縛りは最低限にし、機体や乗り手の優劣は書き手の裁量に任せています。
くれぐれも節度を守っていきましょう。
@ 特殊ルール『達成値』(通称ID判定) @
『達成値』とは、そのカキコで取った行動の成功・失敗をIDで決めるルールです。
このルールは当事者双方の合意があった場合にのみ、使用します。
特に戦闘においては、延々と回避が続く千日手を防止する意味でよく使用されます。
(ただしこれは、強制でも義務でもありません)
使う場合、メール欄を空欄にしIDを表示するようにして下さい。
出てきたIDに含まれる数字を使い、その行動の『達成値』を決定します。
基本的に、IDの文字列に含まれた最も大きな数字が『達成値』となります。
『In3rKPcy』の場合、含まれている数字は『3』のみなので、『3』となります。
『Atw4g6Qg』では、数字の『4』と『6』がありますが、大きい方をとって『6』と判定します。
『oHI+CUmX』のような数字の入っていないIDは『0以下』とします。
『sp02X9NK』『a0Tf/jEj』のように大文字の『N』または『T』があれば、『9よりも上』です。
さらに、『Ttw4g6Ng』のように、『NT』の2つの大文字が揃えば『NやT一文字より上』です。
小文字の『n』『t』は、いくら入っていても無意味な存在です。無視して下さい。
早見表
NT(二文字かつ大文字)>N or T(一文字かつ大文字)>9>8>7>6>5>4>3>2>1>0>数字なし
基本的に、両者の合意があったときのみ使うものです。
戦闘時には使うのが通例ですが、義務ではありません。戦闘時以外でも使って構いません。
判定後、敗北側は『なんらかの不利な結果』を受けるようにして下さい。その程度は問いません。
IDの値の差の大きさを、損害の程度に結びつける必要もありません。
もしもその気ではなかった場合には、拒否しても結構です。
しかし、IDを出しておきながら判定を拒否したり、無視が多過ぎれば叩かれることになります。
くれぐれも節度を守ってください。
@ 所持品 @
初期に支給されるものとして、原作通り
『ディパック』『首輪』『コッペパン2つ』『水2g入り2本』です。
さらに今回は、宇宙ステージということで『ノーマルスーツ』も支給されます。
後は、参加者が誘拐された時に持っていた『私物』を持ち込むことができます。
この私物については参加者の自由に任せますが、ある程度の節度をお願いします。
@ マップ @
『A〜Z × 1〜24』の624マスで構成されています。詳しくは後に示します。
毎回、今何処にいるのかを明記して下さい。
禁止領域は放送の時に予告され、放送後、現実時間で48時間後に爆破のスイッチが入ります。
尚、参加者は最初から地図を所持していますが、他の参加者の場所は表示されません。
@ 移動 @
行動値を1点使うことで、マップ上のエリアを1マス移動することができます。
移動可能な方向は上下左右だけで、斜め移動はできません。
MAや、艦船やSFSに乗ったMSは『開けた空間』なら1点の行動値で2マス移動できます。
ただし、どの場合も『想定以上の荷重』(MSを載せ過ぎるなど)が加わると、ボーナスを失います。
艦船に乗っている場合、一人が艦ごと【移動】すれば、一緒に乗っている人も同時に移動します。
それ以外の場合では、移動時には常に行動値を消費して下さい。
他者の手で受動的に移動した場合でも、それに抵抗しないのならば、移動量に相当分の行動値を消費して下さい。
なお、示されているマップの『外側』は『侵入禁止区域』と同じ扱いになっています。
@ 索敵 @
どれだけ遠くの敵を察知できるのかは、搭乗している機体ごとに異なります。
策的範囲は、通常機で周囲2マス。 艦船・狙撃型で3マス。 偵察機で4マス。となっています。
他の参加者の位置を確認し、その範囲内に入っていれば、劇中でも「発見」できます。
当然、地形ごとに見やすさは変化しますが、その点は描写で表現して下さい。
(『開けた空間』ならはっきりと相手の機種まで特定できるでしょう。
『暗礁空域』に潜む敵は、一度存在に気づいても途中で見失うかも?)
ちなみに、通常の「通信」で通信ができる範囲も、この策敵範囲と同じ範囲です。
「見えている相手とだけ通信できる」と考えて下さい。
@ 爆弾 @
爆弾は、機体と、参加者の首輪につけてあります。
首輪の爆弾には、タイマーが仕込まれており、タイマー延長コードが定期的に打ち込まれています。
管理側が爆破コードを打ち込むか、延長コードが打ち込まれずにタイマーがゼロになると、爆破します。
明らかにされている首輪の爆破条件は、以下の通りです。
立ち入り禁止区域に踏み込む/それまでいた場所が立ち入り禁止区域になる
戦場フィールドの外に出る
支給された機体を失い、かつ別の機体を獲得できない場合
これ以外にも爆破される条件がないとは限りません。
@ 参加者の持つ情報 @
劇中の参加者は、現実世界の読者と同じ情報を持っているわけではありません。
まず、彼らは、(随時スレ内で表示されている)他の参加者の位置を知りません。
他のMSと対面した場合、相手の機体名は分かりますが、性能は分かりません。
初期支給MSと参加者の名前の組み合わせは分かりますが、途中で乗り換えた場合は分かりません。
また、他の参加者が脱落しても、それをすぐに知ることはできません。
脱落者の情報は、定期放送で耳にして初めて知ることができます。
ただし、これらは原則です。
NT能力を発揮したり、現場で乗り換えや死亡を見ていれば、この限りではありません。
特殊な支給品によって情報を得られる場合もあります。
『プレイヤーの知っている事』と『キャラクターの知っている事』の混同に、くれぐれも注意して下さい。
迷った場合は、管制室で相談してみて下さい。
@ 放棄された参加者 @
長期に渡って書き込みがない場合、『スレへの参加の放棄』とみなします。
用事などで書き込みできないことが分かっている場合、管制室で相談して下さい。
何の宣言もなく長期間放置された場合、管理側で『この参加者は『放棄』された』と認定します。
こうして『放棄』された参加者を攻撃した場合、特例として、攻撃側が結果を書くことができます。
つまり、積極的に頑張っている参加者の『肥料』にする、ということです。
目安としては、2週間 音沙汰がなかった場合、この判断を下します。
あらかじめ『参加不可能宣言』が出ていればこの限りではありません。
@ 戦艦運用ルール @
支給武器や色々なイベントで『戦艦』が手に入ることがあります。
その際は以下のルールに従って運用して下さい。
*戦艦にMSが着艦する際には、衝突しないようかなり注意した操縦が必要です。
また発艦する際には、機体の起動やカタパルトの操作が必要です。
これらのことを踏まえ、【着艦】【発艦】にはそれぞれ1点の行動値を消費して下さい。
*ブリッジ(操縦席)と格納庫はかなりの距離が離れています。
ブリッジ・格納庫間を移動する際は、【移動】として行動値を1点消費して下さい。
*ブリッジにいる人間は、行動値を使って戦艦を【移動】させることができます。
戦艦は、1点の行動値で『開けた空間』を2マス進むことができます。
この場合、戦艦に乗っている全ての人間・MSが行動値を使うことなく一緒に移動します。
ただし、ブリッジに何人いても、24時間で【艦の移動】に使える行動値は合計4点までです。
艦を移動させた後、MSを【発艦】させて【移動】するのは自由です。
*戦艦の特典の一つとして、格納庫の存在が挙げられます。
この格納庫にMSを収容することで、簡単な補給・修理作業が行えます。
ただし初期状態では、ちょっとした補修を行う材料と予備の推進剤はありますが、
武器・弾薬・脱出用ランチなどは一切搭載されていません。
*本来、戦艦というものは、何人もの専門家が役割分担してやっと動かせる存在です。
一人でも動かすことは不可能ではありませんが、
操舵・武器管制・通信の各システムはブリッジの中でもそれぞれ離れた位置にあります。
(さすがに行動値を使って移動する必要はありませんが、描写の際には注意して下さい)
@ 要点 @
色々ややこしく書きましたが、
@ 行動は基本的に自由。
@ 戦闘の結果は『攻撃を受けている側』が決める。
@ 『両者の合意があった場合』、達成値を使用する。
@ 自分の居場所を毎回、明記しておく。
@ 侵入禁止区域にいた場合は有無を言わさず死亡。
@ 基本は原作と同様。
@ 分からない点があれば、管制室で先生に聞く。
@ 管制室での抗議は、冷静に、論理的に、相手に敬意を持って。
という以上の8点を守って下さい。あとは、楽しく殺しあいましょう♪
@ 会場宙域地図 @
A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01■■■■□□□□□■■■■□■■□□□■■■■■□■
02■※■□□□□□□□■■■■■□□□□□□■■■■※
03■□□□□□※□□□□■■□□□□□□□□□■■■■
04□□□▼▼□□□□□■※■□□□□□□□□□■※■■
05□□□□▼▼□□□□■■■■□□□〓〓□□□□□□■
06■□□□□□□□□■□□□□□□□□□□□■□□□□ □:開かれた空間
07※■■□□□□□□□□□□□■□□□□□□□□□□□ ■:暗礁空域
08■※※■□□□□□〓〓□□□□□■□□□※※□□□□ ※:戦場跡
09■■※■■□□□□□□□□□□□□□□※□※□□■■ 〓:コロニー
10■■■■■□□□□□□□□■□□□□※※※※※□□■ ▼:小惑星基地
11■□■■■■□□■□□■□■■□□□□※※※□□■■ ≠:崩壊したコロニー
12■■■■■□□□□□□■■■■■■□□□※□□■■■
13※■■■□□□□※□■■■□■□■■□□□□□■□■ ◎:侵入禁止区域
14■■□■□□□▼□□□■※■□■□□□□□■■■■■ ×:侵入禁止予告区域
15■■■■■□□▼□□□□■■□□□□□□□■■※■■
16■□■■□□□□□□□□□□□□□□□□※□□■■■
17□□■□□□□□□□□■■■□□□□≠≠□□□□□■
18※□□□□□□□□□■■■□□□□□□□□□□□□□
19□□□□□□■□□□□■■■■□□□□□□□▼□□□
20□□□□□□□□□□□□■□□□□□□□□▼▼□□□
21□□□〓〓□□□□□※□※※□□□□□□▼▼▼□□□
22■□□□□□□□□※※※※□□□□□□▼▼▼▼▼□□
23■■□□□□□□□□※※※□■□□□□□▼▼▼□□□
24※■■□□□□□■□□※※■■■□□□□□□□□□■
@ 各地形の解説 @
□ 開けた空間
ほとんどデブリもない、開けた宇宙空間。
移動は極めて楽ですが、遠くからも視認されやすく、物資の獲得はほぼ望めません。
MAや、SFS・艦船に乗っているMSは、1点の行動値で2マス分移動できます。
■ 暗礁空域
壊れたコロニーの残骸や、岩塊を中心としたデブリ地帯です。
移動時には慎重に動かないと、岩塊に衝突して自滅するでしょう。
身を隠したり生活物資を探したりするにはいいですが、戦闘関係の物資はほとんどありません。
※ 戦場跡
暗礁空域よりも密度が薄く、戦艦やMSの残骸を中心としたデブリ帯です。
どうやらここは、昔戦闘があった跡のようです。
無傷のものはほとんどありませんが、多少は武器や弾薬・推進剤の補給が見込めるでしょう。
ただ、見たくもないような無惨なものを見てしまうかも知れません。
〓 コロニー
無人となったコロニー。重力と空気は残っていますが、住民はいません。
生活用品を中心に、さまざまな物資を獲得することができるでしょう。
マップ上、2マス分で一つのコロニーとなります。全部で4基存在しています。
(うち、ひとつは破損し、空気が失われています。他の3基は空気が残っています)
▼ 小惑星基地
ルナ2やアクシズのような小惑星軍事基地です(その両者よりも小さめですが)。
エリア内には、大中小の3つが存在しています。
施設が整っていて、多少の武装強化も望めますが、中は入り組んでいて迷路のようです。
戦闘するにも探索するにも、緊張を強いられることになるでしょう。
≠ 崩壊したコロニー
壁にいくつも穴が開き、空気が全て失われてしまったコロニーです。
大気と共に色々なものが飛び去ってしまい、また内部は冷たい真空に晒されています。
ですがコロニー全体の形はまだ留めており、港湾部の施設などには空気が残っています。
物資の調達などの目的には、ある程度使えるでしょう。
◎侵入禁止区域
ティーチャーにより立ち入り禁止が告げられたエリアです。
このエリアに侵入すると、参加者の首につけられた首輪が問答無用で爆発します。
みなさん、くれぐれも移動の際にはご注意を。
×侵入禁止予告区域
ティーチャーにより、間もなく侵入禁止区域になることが予告されたエリアです。
予告から現実時間で48時間経過すると、上の侵入禁止区域に変化します。
@ 最後に参加者様へ @
バトロワ参加者心得
一つ、場の空気を読む努力をする。
一つ、戦闘時、無理やり人を自分の土俵に引き込まない。
一つ、極力、相手がなにをしたいかを考える。
一つ、自分勝手な行動をしない。
一つ、放棄しない。
一つ、観客もいることも頭に入れておく(管制室を読まない読者の存在も忘れずに)
一つ、誤字、脱字、変換ミスには気をつける。
一つ、ID待ちはしない(みんな、案外見てますよ)。
一つ、叩かれたら、怒らず、まずは自分を見直す。
一つ、管制室での質問・抗議・意見などは、穏かな口調で冷静に。決して煽らない。
一つ、全てにおいて節度を守る。自分は職人だと自覚する。
一つ、『生きる』為の戦いではなく『魅せる』為の戦いを心がける。
一つ、死んでも泣かない。
一つ、エロスは大事、でも程々に。
一つ、『キャラは憎めどプレイヤーは憎まず』の精神で、互いに敬意を忘れないでオネガイ
第11章 >272 現在 (11章273は保留)
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□□■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□□◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□□□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■■□◎□07□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎■■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□11□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼26□□□■□□□◎□□□□■◎■◎■
16■□◎■□□□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■□□□□◎□□□◎■■□□□□01≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎□□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎□※◎■■■□◎□◎□□□□□■
01・06・08・19・ZPは同一地点。03・15・20は同一地点。07・10・14・25は同一地点。
03・15・20はムサイ級戦艦に搭乗。03・15・20の機体はムサイに収容。
乗り手不在のサイコガンダムMk-Uもムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のホビー・ハイザック(01番の初期支給MS)。
02・04・05・09・12・13・16・17・18・21・22・23・24死亡。(21番、死亡シーン未描写)
生徒名簿
01番 シュウジ・アサギ (32) 男性 ビギナ・ギナ(+ホビー・ハイザックinゼファー)
死亡 シュヴァイザー・シュタイナー (44) 男性 ボリノーク・サマーン
03番 イブ・シュウリン (24) 女性 Vガンダム
死亡 ユリ・ランブ (16) 女性 (ゴトラタン)
死亡 ダグラス・ロックウード (17) 男性 ゴトラタン(元・ケンプファー→ジム・ライトアーマー)
06番 ジェイス・カーライル (28) 男性 ジェガン
07番 ベルク・クロフォード (25) 男性 ペズ・バタラ
08番 ヨーコ・クロサキ (17) 女性 ガズR
死亡 リオン・フライハイ (15) 男性 ジオング
10番 アシッド・ミニングリー (29) 男性 ギラ・ドーガ
11番 サーティア・クワン (19) 女性 ガンイージ(元・ジム・ライトアーマー→ジャベリン)
死亡 サブナック・B・アンドラス (17?)男性 ビグロ
死亡 ショーン・コネリー (52) 男性 ガンダム4号機(元・ジャベリン)
14番 レイモンド・デリック (31) 男性 ジャベリン(元・ガンイージ)
15番 リナルド・グレイス (22) 男性 アビゴル
死亡 アレン・D・バディアム (20) 男性 ハンブラビ(元・ガンダム4号機→ジャベリン→ゴトラタン)
死亡 フィニー・ディクセン (18) 女性 (ハンブラビ)
死亡 レニウム・アートナー (33) 男性 ジ・O
19番 ラーズ・フィリー (16) 女性 ヤクト・ドーガ(クェス機)
20番 リファニア・ニールセン (15) 女性 ジム・ライトアーマー(サイコガンダムMk-U)
死亡 アーネスト・マンソン (20代後半?)男性 ガザD(+旧ザク)
死亡 リー・ションロン (22) 男性 (ビギナ・ギナ)
死亡 スタンリー・M・イプキス (33) 男性 クロスボーンガンダムX2
死亡 ジョシュア・カミンスキー (31) 男性 ガンダムMk-U(ティターンズカラー)
25番 ルイ・フィルセント (22) 女性 R・ジャジャ
26番 シェラザード・ビンス・マクファーソン (28) 女性 キュベレイMk-U(3号機)
右足に見栄を、左足には意地を。
背筋にはプライドと、そしてささやかな思い出を。
それぞれ通して真っ直ぐに立ち、愁林は一歩ずつゆっくりと歩みを進める。
レクイエムでも歌おうか。
そう思ったが、結局今は歌わない事にした。
天国で安らぎの中に甘んじ、満たされて貰っては困る。
自分のいない安らぎに寂しさを覚えてもらうぐらいでないと、割に合わないと思うからだ。
いざ自分が召された時に―――
彼と再会した時に、駆け寄って抱きついてくるのはダグラスでなければならないから。
「……」
それに、約束は依然有効なのだ。
100年という期限までにはまだ、有り余るほどの時間が残されている。
ならば愁林が天に召されるまでに、彼にはしっかりと自らを磨いて貰わないといけない。
そう。例えば約束通り、彼女の事を名前で呼べるぐらいには。
彼が本当に安らぐのはその後であって欲しいという、我侭な気持ちもある。
―――随分とロマンチストね、私。
悪い気はしない。
彼のお陰で、再び幸せな夢を見ることができるようになった。
彼が死んだからといって、それを止めてしまうのは勿体無い。
ダグラスの亡骸を抱え、ゆっくりゆっくり、一歩ずつ歩く。
彼の魂はもう此処には無い。
命は既に失われて久しい。
だが、彼との思い出は、そして彼がくれた温もりは、愁林の中に今も残っている。
先ずは彼を笑顔で見送ろう。
そして、自らの為すべき事を為し、それからあの二人を見届けるべく生き延びる為に全力を尽くそう。
香港に戻るのはその後だ。
それから先は―――流石に、気が早すぎるというものか。
「―――また、お待たせしてしまったかしら。さあ、始めましょう」
【行動:艦内移動(-1)、亡骸を運ぶ(-1)】【残り行動値:2p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、軽い疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを弔う、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
『………素人ならともかくプロ相手に1対2じゃ、さすがに分が悪いわね。
分かったわ。あたしの負けよ。見逃してもらえるうちに逃げさせてもらうわ。
何を考えているのか知らないけれど、せいぜい仲良く頑張りなさい。
首輪の重みに耐えかねて味方と撃ち合う羽目にならないと良いけれど。』
キュべレイからの少々意外なものだったが納得は出来た。
(実力もそうだが、危険な相手だったな。
始めの攻め方、引き際の良さと言い、かなり頭も切れていそうだ。
策士、策略が専門かもしれない。)
キュべレイが立ち去るとレーダにそれを追う反応が現れる
(サーティアか。
助けてくれた?
否、ならば追う必要は無い。
彼女は一体何を考えているだ?)
そして、唐突に思い出す。
(ルイは?レイモンドは?)
モニターにはギラ・ドーガと戦うレイモンドのMSと
少し離れた所にルイのMSが確認できた。
レイモンド達の方はまだ本気を出していないようだ。
二人の無事に安心する。
(通信をつなぐなら今のうちか。)
「レイモンド、キュべレイは去った。
今ならニ対一で(*ルイの実力を知らないので含んでいない*)
戦況を有利に出来るが・・・・・・・・
お前は、足止めとか、囮とかそんなの関係無しに、
そいつと一人で決着をつけたいのか?」
【行動:ルイと通信中(-0)レイモンドに通信(-1)】
【残り行動値:3】
【位置:I-9】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
何の変哲も無い攻撃を作業の如く受け止める。
受け止めたらこちらも似たような攻撃を仕掛け出す。
流れ作業。向こうもしっかり受け止めた。予定調和。ゆっくりと。
タイヤの衝撃に隠れてしまっていたがじっくりと見るとどこかぎこちない。
時折、妙に動きがおかしくなるのは確かめたいからだろうか。
今のうちに探りあいをしているのは…生憎こちらも同じ事だ。
奇妙なやり合いの中で気になる物がもう一つ。女王様のご機嫌。
横目で覗き見するように伺ってみるが…すぐに分かった。
女王様は随分とご機嫌斜めのご様子でせっかく向けた銃口をあっさり下ろしていた。
自分に従わない者達に見切りを付ける。ひどく冷淡な表情を浮かべている。
なんだ、そんな程度か。婆くさい姑息さを見せて終りなのか。
…やはりあのキュベレイは都合よくこの場を利用するため来たと言うわけか。
そんな手を汚さないやり方で今までも来たんだろうな。
戦局は少しずつ終息に向かっている。もう隠しつづける時期でもない。
キュベレイは、紅の女王はただ静かにこの場を立ち去っていく。
その淋しげな後姿に小さく下らない欲が浮かんできた。
今度出会ったなら、少しは妖艶なその本性を見させてもらいたい、と。
" ! "
戯れの終りを告げる衝撃が伝わった。
自分と相手。対称方向に距離を開けると、空気が一変する。
少し体を動かしてみると関節の鳴る軽い音が骨越しに伝わってきた。
短い時間とはいえ、模擬戦などやってしまったせいで少し鈍った。
長い長い腹式の深呼吸。神経を落ち着かせるためと滾らせる為の両方に有効的な手段。
一呼吸終えたところでカメラの操作を行う。
二呼吸終えたところで三機にぶつける冷笑。
誰でもいい、掛かって来い。それとも三機同時に掛かってくるか?
バラバラの腕と機体でどんなコンビネーションを組んでくるのか見物だけどな。
三回目の呼吸で煽ってみる衝動。
これで、完了した。
1対3。
あぁ、そうか。あのキュベレイも巻き込んで2対3にすればよかったのか。
今さら浮かんでくる名案だかなんだかよくわからない思いつき。
"後の祭り?
とんでもない
獲物を取られたら
たまらないだろう"
【行動:14番との模擬戦闘(-1P) 戦闘態勢へ移行(-1P)】
【位置:I-09】【残り行動値:2P】
【機体状況:一部駆動系の障害+14番からの切り傷+完全ではない左腕+頭部一部損壊】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:戦場を心行くまで味わう】【同盟:無し】
『定期放送のお時間です。
まずは恒例の禁止区域の発表から。
『A-03』 『D-17』 『E-09』 『I-01』
『K-24』 『S-08』 『W-21』 『Y-19』
……段々、狭くなってきましたね〜。
そろそろ、「あの場所に行きたいのに行けない」なんて事も出てきたのでは?
そこで!
優しい優しいリーア先生は、みんなのために考えました!
題して、『復活!! リセットチャンス・タイム!』
このボーナスタイム中、誰かが誰かを脱落させた場合……
どこでも一箇所、禁止区域になっている場所を、普通のエリアに戻します!
戻すエリアは、撃墜スコアを挙げた人が好きなように決めて下さい。
ついでに、この方法で元に戻された場所は、当分の間、再び禁止区域に指定されることはありません。
まだ禁止区域になってない場所を指定して、その場所を守ることもできますよ〜♪
『リセットチャンス』は、この放送終了から、二回後の定期放送まで。
どんどん倒して、希望の道を開きましょう♪』
【行動:定期放送(全体通信)(−2p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう】
第12章 >16 現在 (11章273は保留)
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□×■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03×□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□□◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□×□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■×□◎□07□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎■■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□11□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼26□□□■□□□◎□□□□■◎■◎■
16■□◎■□□□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■×□□□◎□□□◎■■□□□□01≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■■■□◎□□□□◎▼□×□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎□□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼▼×◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎×※◎■■■□◎□◎□□□□□■
01・06・08・19・ZPは同一地点。03・15・20は同一地点。07・10・14・25は同一地点。
03・15・20はムサイ級戦艦に搭乗。03・15・20の機体はムサイに収容。
乗り手不在のサイコガンダムMk-Uもムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のホビー・ハイザック(01番の初期支給MS)。
02・04・05・09・12・13・16・17・18・21・22・23・24死亡。(21番、死亡シーン未描写)
(……危険な賭けね、これは。
けれども、もう時間がない。
危険を冒すことなく『目的』を達することはできない……)
騒々しい管制室の中、彼女は声に出さずに考えを練る。
「ティーチャー、本当によろしかったので?」
「大丈夫よ。彼らには何もできはしないわ」
「しかし……」
「でも、そうね。念のために、用意はしておいて。
いつでも対応できるように、ね」
「分かりました……」
【行動:部下との会話(0p) 思案(0p)
想定される状況への対策開始(−2p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう?、???】
「ふ…、いい気味。」
過去の男に別れを告げ、せいせいした…。
そう思ったほうが気持ちは楽だから。
もう、あの人のことは忘れよう。
そう考えた方が気分は楽だから。
だからあの男のことはなかったことにした。
あいつはあいつで勝手に私の代わりをつくるだろうから。
『ヨーコ!何故だ……!何故……。な……ぜ……。』
「五月蠅い!!」
突然の通信が私の中のナニカを切れさせた。
「あなたはもう私の中では過去の男。
その男がいちいち私のことに指図するな!!」
シュウジへまともな返答もしないうちに回線をカットすると、
ガズRはそのまま漆黒の闇の中へと吸い込まれた。
たった一度の淡い恋。
それは確かに、確かに素晴らしい恋だった…。
【行動:移動〔s-17→p-17〕(3) 通信カット(1)】 (以下敬称略)
【位置:p-17:コクピット:宇宙空間】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:正常】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
大型ヒートホーク(右手) 】
【所持品:デイバック(水2g2本、修道衣)】
【行動方針:サヨナラ…。】
前スレ
>>273 リファニアの手を握り返しながら、囁くような声で歌い始めるリナルド。
静かに瞳を閉じて、リナルドの歌声を聴くリファニア。
穏やかな、とても穏やかな気持ちでそのどこか物悲しげで優しい歌声に身も心も委ねると……。
その歌は、まさに今のリナルドの悲しみと優しい気持ちを体現しているのだろうと、感じられた。
リナルドの手の感触と、歌声から伝えられる暖かいもの。
リファニアの胸に宿る暖かいものがそれに呼応し……それは穏やかかつ、揺るがない強い光を放っていた。
>>13 じきに、イブが現れた。眠れるダグラスと共に。
『―――また、お待たせしてしまったかしら。さあ、始めましょう』
イブの声にゆっくりと開かれる、リファニアの瞳。
穏やかに悲しみを包み隠したまま、優しげな笑みをイブに向ける。
リファニアはこくりと頷いた後、ダグラスのディパックを持って、格納庫に入った。
そこに用意された、ダグラスが身を納める事になる棺……宇宙葬のカプセル。
その傍らで、ディパックの中身を全て取り出して、丁寧に並べる。
コック服と、艦長服を並べ、艦長服に拳銃を、コック服に家族の写真を乗せる。
あとは、支給されたペットボトルと……先ほどはあまり気にかけなかったが、
弁当箱を取り出して、ディパックの横に並べておいた。
【行動 : 遺品を並べる(-1)、残3 】
【位置 : V-20(ミョーコウ、格納庫) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、ダグラスを弔う、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>21 リファニアとしっかりと手を繋ぎつつ奏でる旋律は、やがて終焉の時を迎える。
旋律が終わってもその手は離さず、余韻に浸るわけでもなく、無音の時を過ごす。
イブが(現世では)最早得ることの叶わなくなった時を。
(……いいのかな? 何だかイブさんに申し訳無いような……)
そのまま、どれくらいの時間が過ぎたのかはわからない。
感覚としては、長くもあり、短くもあり。
きっと、大して時間が経ったわけではないだろう。
通路の向こうから、ダグラスと共にイブが現れた。
>>13 「―――また、お待たせしてしまったかしら。さあ、始めましょう」
その言葉にリファニアは手を解き、ダグラスのデイパックを持って格納庫へと入って行った。
リナルドも、リファニアの私物を抱え黙ってそれに従う。
本来ならば、ここで「待たせた」と言うイブに気の利いた冗談のひとつくらい言っておいたのかもしれないが、
彼の頭脳はそこまで思考が回るほど余裕が無かった。
一度に沢山のことを考えていたせいで、メモリがパンクしていたのだ。
――リファニア
――夢、か……ぜひ混ぜてもらいたいな
――首輪の無力化……プランを纏めなきゃ
――どれも……確実性にも信憑性にも欠けるが、どうしたものか
――艦長君を送り出そう
――ここから先の準備は二人に任せてもよさそうだけど
――機体の修理もやらないと
――ゴトラタンを解体して
――まずはヴィクトリーから
――ビーム・シールド……直せるかな
――マニピュレータは移植すれば何とか
――肩は……どうしようもない
――次はサイコ
――壊れたメガ粒子砲は直せないから潰すとして
――拡散メガ粒子砲は……えーと……溶けた部分を削って……
――スラスターは……そうだな、切り取って別の板で繋げるか?
――おい待て。 これ全部俺一人でやるのか?
――……ヴィクトリーはイブさんに任せたいな
――マニピュレータなんて、外して入れ替えて繋いでチェックするだけだし
――修理と平行して推進剤とか、必要なら武器・弾薬の補給だな
――サイコとアビゴルは携行武器を持たせ難い……なら
――ヴィクトリーのもの、それからコネクト式のビーム・ライフルが一丁とEパックが欲しいくらい、かな
――これはリファニアに任せていいのかな?
――今後のことは
――ここを出るのかどうか、とか……これからの基本的な方針を決めないと
――修理と補給が全部終わってから?
――それとも作業と平行して?
――できれば、前者でお願いしたい
――てゆぅか少しは頭を休めないと、できることもできなくなりそうだ
――そういうわけで、考え事はここでストップ
思考を止めてリファニアのデイパックとギターを壁際に置くと、
とりたててできることの無い(であろう)彼は付近のパネルからカプセルを載せたカタパルトの発進調整を始めた。
【行動:いろいろと思案(0)、カタパルト調整(-1)】
【位置:V-20・小惑星基地(ミョーコウ)内・格納庫】
【残り行動値:3pts.】
【機体状況:MA形態・機関停止】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/首輪への対策を考える/ダグラスを送る】
【同盟:20番リファニア 03番イブ 05番ダグラス (26番シェラザード 01番シュウジ)】
振り下ろされるビームアックス。
それを弾くビームサーベル。
タイヤを僅かに前進させ、今度はこちらがビームサーベルを振る。
それを容易に受けるギラ・ドーガ。
俺とアシッドが模擬戦闘を始めて数分が経った。
ジャベリンの動きと、タイヤの操縦。
時間は短かったが、どちらもそれなりの感触を掴んだつもりだ。
ギラ・ドーガもそれは同様だったようだ。
…この戦闘の間、ギラ・ドーガはジャベリンの一挙手一投足から目を離そうとしなかった。
お互いに次を考えているのだ。
それが何かなど、今さら言うまでもないが。
そんな訓練のような奇妙な時間は、唐突に終わりを告げた。
キュベレイが、北の方へ去っていく。
おそらく状況を鑑みての撤退だと思うが、その決断の早さは流石と言うべきだろうか?
そしてそれを追いかけていくガンイージ…。
サーティアの存在には模擬戦闘の途中で気付いた。
手の届くところにいるガンイージの反応に心穏やかざるものもあったが、それは未練というものだろう。
あのガンイージは、既に敵と見なしてもおかしくないのだ。
もしお互いが生き残っていれば、いずれは……。
ベルクから通信が入る。
今後の対応の事だろうか?
『レイモンド、キュべレイは去った。
今ならニ対一で戦況を有利に出来るが・・・・・・・・
お前は、足止めとか、囮とかそんなの関係無しに、
そいつと一人で決着をつけたいのか?』
ベルクの言う事は正論だ。
この場の数の優位を利して一気に勝負を決める。
そして素早くシュウジと合流し、計画を推進する…。
戦術論のテストの回答としてはそれなりの出来なのだろう。
…だが今この場を支配しているのは、そんな机上の理論ではない。
それは、MSパイロットとして生きている者にしか分からないもの。
それは、戦場に勇躍する戦士にしか感じ得ないもの。
絶対に避けられないもの。
絶対に逃げられないもの。
自分の中の何かを解放する瞬間。
「ベルク…。お前もMSパイロットなら分かるだろう?
目の前に心行くまで戦える相手がいる……これがどういう事か。前にシュウジ
にも言ったんだが……俺はこのまま心残りを残すわけにはいかないんでな」
そして回線を繋いだままのルイにも通信を送る。
「ルイも聞いただろう。…さあ行くんだ。ルイの言った作戦の概要は
変わっていない。ルイとベルクはシュウジの所へ行け。俺は、ここで
ギラ・ドーガを食い止め……いや……倒す。奴も…アシッドも、お前達が離脱する
時間くらいは待ってくれるだろう」
【行動:ルイに通信回線継続(0)ギラ・ドーガと模擬戦闘(−1)
ベルクに通信回線を開く(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:I-9】
【機体状況:右腕消失】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド
アインラッド 武装:ビームキャノン×2(100%)、9連装ミサイルポッド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:ギラ・ドーガの相手】
【同盟:不明?】
『ベルク…。お前もMSパイロットなら分かるだろう?
目の前に心行くまで戦える相手がいる……これがどういう事か。前にシュウジ
にも言ったんだが……俺はこのまま心残りを残すわけにはいかないんでな。』
「俺には分からないな。
だがもう、お前を止めない、止められない。
お前が頑なにそいつと戦うなら
ただ一つ約束しろ。
必ず、、生きて戻ってくると・・・・・・
でなけりゃ、貴様を無様な死に方をした馬鹿と罵り回ってやる。
いいな。必ずだぞ。」
そして、ルイにも通信を入れる。
「行こう、ルイ。
未だ危険が去ったわけじゃない
他人の心配ばかりしてはいられないぞ。」
そう言うとレイモンドに背を向けその場を後にした。
【行動:ルイと通信中(-0)レイモンドに通信終了(-1)
移動I-9→J-9→J-10→J-11(-3)】
【残り行動値:0】
【位置:J-11】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
>248 >257
出て行くシュウジ。…そして苦しむジェイスを見て。
(崩れるのは時間の問題。ね。…今が恐らく最後の機会…。なら…)
「ちょっと追っかけて来るわ。」
(格納庫に向けて駆けて行く。そして…)
「悪いけど、最後じゃ遅いの。…どうやら…
私は全然信用されてなかったようね。」
声をかける。崩れたところにつけ込むようにして。
【行動:格納庫へ(1p) 最後の交渉開始(0p)】
【残り行動値:3p】
【位置:S17】
【機体状況:万全。(MS爆弾解除スイッチ付)】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:最後の賭けを成功させる。】
【長期行動方針:小惑星にあるであろう薬の入手。 生き残る。】
【同盟:シュウジ ジェイス…?】
用意されたカプセルの中に、ダグラスの亡骸をそっと横たえる愁林。
それから一歩下がり、少年の遺品に彼女は目線を向けた。
リファニアの手によって丁寧に並べられた品々には、見慣れたものもあり、また見た事の無いものもあった。
その一つ一つを、掌に、或いは指先に感触を覚えさせるように撫で、それからカプセルの中に入れていく。
威厳よりも愛らしさを引き立たせた艦長服。
可愛いと言った時の彼の表情を思い出し、少しだけ顔がほころんだ。
彼の為に誂えられたかのように似合っていたコック服。
パスタの湯で加減は、悔しいが愁林よりも上だった。
その引き金を彼が引く場面を想像できないぐらいに武骨な拳銃。
彼の手には、こんなものより包丁や鍋の方が余程よく馴染むだろう。
見た事の無い人々と、見覚えのある笑顔で写っている写真―――家族と撮ったものだろうか。
家族の話を聞く。果たされなかった約束の一つを思い出し、愁林は軽く首を振った。
最後の一つ。
中身の残された弁当箱を手に取った瞬間。
「悪いけど、二人とも目を閉じて、耳を塞いで……後ろ向いて貰えるかしら」
約束が、支えだった。
こんな些細な約束が、何度も自分に力を与えてくれた。
たいした事の無いような約束だったから、あの裏切りの後でも無条件に信じられた。
この約束を信じられたから、彼の事もきっと信じられたのだ。
一緒にお弁当を食べる。
こんな小さな約束を交わした時の、彼の嬉しそうな笑顔。
あんな笑顔を、もっと、もっともっと見たかった。
笑顔だけではない。
照れた顔も、困ったような顔も。
泣き顔でも、たとえ怒った時の顔だって。
それがダグラスの表情ならば、きっと愁林は幾らでも満たされる事が出来た筈。
唇を噛み締め、じっと瞼を閉じて心を落ち着ける。
泣く訳には行かない。
パートナーを置いて行ってしまうような薄情者の為に流してやる涙など、一滴も持ち合わせてはいない。
そう、自分に言い聞かせた。
『弱い自分はダグラスだけのもの』
それはかつて、リファニアの前で語った気恥ずかしい言葉。
そんなロマンチシズムを頑なに抱き続ける心を、その下に隠して愁林は自らに言い聞かせた。
「……もう良いわ。急に変な事言ってご免なさいね」
弁当箱を最後にカプセルの中、ダグラスのすぐ傍に置いてから愁林は二人の背中へと声を掛けた。
涙は、一滴も流さずに済んだ。
【行動:葬送準備(-1)、鉄壁の見栄(-1)】【残り行動値:2p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、軽い疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを弔う、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
『五月蠅い!!』
「!」
呼びかけに帰ってきたのは怒りがこもった声。
『あなたはもう私の中では過去の男。
その男がいちいち私のことに指図するな!!』
「待て!……くっ。」
最後の言葉は届くことなく、通信は切られた。そして、ガズRは気が付いたときにはレーダーサイト外へ行ってしまっていた。
ガズRが出ていったと同時に、ティーチャーからの定期放送が入った。
>>17 「……!」
(禁止地域のリセット!?ならばW−22に入れる!?殺す奴は悩む必要などない!今逃げていった奴!
そいつを即刻殺してW−22に……。)
「違ぁぁぁうっ!!!!」
〔!?〕
(違う!!
違う!
……違う。
……ちが……う?
何が違う?
裏切られた。
あの時と同じ。
ほぼ数日前と。
奴……エルザは殺すことは出来なかった。だが、今回はすぐそこにいる。
少しMSを起動させて移動して撃つ。
それだけで殺せる距離。今回は手が届く。
しかしこの操縦桿を握るための腕は、
コックピットへ跳び、フットペダルを踏むための足は、
ゼファーに命令するための口はそれを拒んでいる。
なぜだ……?まだあいつのことを想っているから?本当にそうなのか?
なら……どうする。
あいつが殺される前に……この非人道的殺し合いを、終わらせる?それは要するにあいつに死以上の苦しみを与えるかもしれない。
……それはそれで一興だ。全てを終わらせる方法……。
参加者全てを殺して?……効率が最悪。
リセットを利用しW−22へ。一石二鳥。それにこれならば参加者の犠牲は一人。
誰を?やはり二人殺すと二つのエリアがリセットされるのか?
なら……。)
「迷う必要なんて、ないよな……。」
〔……マスター?〕
『悪いけど、最後じゃ遅いの。…どうやら…
私は全然信用されてなかったようね。』
ラーズに後ろから声を掛けられる。
振り向いて、口調だけは穏やかにして言う。ヘルメットのバイザーに隠されたその目は狂気を初めとした様々な感情が入り交じっていた。
「信用されていなかった?……ならばお前に問う。お前は本気で計画に参加する気があったのか?
「今のところは。」「付いていく。」と言ったな?
本当に計画に参加する気はあったのか?」
”計画に参加する気があったのか。”その言葉は過去形となっていた。シュウジは、脱出という方法を既に捨てていた。
(何が信用されていなかっただ。全てをうやむやにしてきたくせに。
返答次第により……。死ぬ人間が二人か一人になるだけだ……。)
【行動:会話(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17 コロニー港湾格納庫】
【機体状況 :レーダー不調? 通信 シュウジ⇔ゼファー⇔ジェイス・ラーズ
対自爆装置用改造済み】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) 疲労】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 工具セット 電子部品 Hハイザック? ゼファー】
【行動方針:ヨーコを生き残らせる。 まず道を開く。 そのために二人or一人を殺す。】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク? 】
>>11章273
>>17 どうやらジャベリンを振り切れたようだ。追ってくる様子も見られない。
一息ついたところに、定期放送が入った。
ダグラスのことを「悼んでいた」ことなどすっかり忘れたような、いつもの口調。
今更善人の振りをしたいのなら、もう少し継続すればいいものを。
やはりそうか。あの時の言葉は演技か。こちらを内心であざ笑うための手段に過ぎないのか。
………だが、今考えるべきことはそれではない。
『復活!! リセットチャンス・タイム!』、ねえ。
正直言って、殺し合いを煽る方法としては微妙と考えざるを得ないのだが。
単に戦わせたいのなら、もっと有効な手段がいくらでもあるはず。
目の前にニンジンをぶら下げる方法としては、殺した生徒に便利な武器や道具を与えるとか。
尻に火をつける方法としてなら、立入禁止区域の数を増やすとか。
入れなくなった場所を元に戻すという餌に魅力を感じる人間がどれだけ………
いる、ということかしら。
効果があると判断したからこそ、そのようなイベントを起こしたと言うことか。
生き残っている生徒のうち、誰か………あるいは何人か、ある場所にどうしても行きたいのがいる。
その連中が目を血走らせて動き出す可能性は十分にある、と判断すべきか。
こっちは付き合ってられないけど。
自分としては戦闘は手段であって目的ではない。
戦うと決めたら手抜きはしないが、余計な苦労や危険を背負い込むつもりはない。
鼻息を荒くして見境無く喧嘩を売ってくる相手と正面からぶつかるなど、愚の骨頂だ。
しばらくは息を潜めて大人しくしていよう。
他人が勝手につぶし合ってくれるのなら、それに越したことはない。
………あの3人は、多分大丈夫だろうから。
頭の中に浮かんだ誰かの顔を振り払うと、H15基地に移動する。
まずはシャクルズに推進剤を補給。何かあった時に空腹で動けないのでは笑えない。
ただ、本格的な戦闘になったら、これに乗ったまま戦うのは難しいかもしれないと思った。
やはり拾い物だけあって、軍に配備されていたものより兵器としての性能はかなり劣る。
通常の移動はともかく戦闘機動は………気にしても仕方ないが。
それが完了させると、続いてキュベレイの整備を始める。
もちろん、本職の整備屋のようには行かない。出来ることはせいぜい整備の真似事程度だ。
だが、それでもやらないよりはかなりマシだろう。
元来兵器というものは10分動かすのに2時間整備を必要とするような存在だ。
こまめに手入れをしてやらないとすぐに臍を曲げてしまう。
特に女王は機嫌を損ねやすいのだから、尽くす時にはまさに奴隷となって奉仕する必要がある。
大したことは出来ないけど、我慢して頂戴。
機体の状況を詳しくチェックし、必要な部品を確認し、付近を漁って使えそうな部品を入手して、
女王を魅力と実力を可能な限り維持しようとする。
決して手際は良くない。時間と手間は必要以上にかかっている。
それでもシェラザードは全力を尽くした。諦めもせず、手抜きもしなかった。
そうしなければならないことは、何より自分自身が一番知っていたから。
顔を合わせた時には、全力が出せるようにしておかないと。
シェラザードは強力でないといけない。
どんな相手でも圧倒出来る凄腕の戦士でなければならない。
そうでなければ、ダグラスを殺した女を名乗るわけにはいかないから。
彼を殺せた女としてふさわしい存在でなければならないから。
【行動:I15→H15に移動(−1)、シャクルズに推進剤補給(−1)
整備部品捜索(−1)、出来る範囲での整備(−1)】
【位置:H15】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@ミョーコウとデータリンク設定済み】
【パイロット状況:健康@ノーマルスーツ】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分】
【方針:態勢の立て直し】
【同盟:無し(?)】
『レイモンド、キュべレイは去った。
今ならニ対一で戦況を有利に出来るが・・・・・・・・
お前は、足止めとか、囮とかそんなの関係無しに、
そいつと一人で決着をつけたいのか?』
べるべるからの通信。
答えようとする前に、後ろからゾッするような冷たい感覚が来た。
思わず、後ろを振り向いても別になんか新しい物がいるわけやなし。
大汗かいたせいやろと一人納得した。
その間におっさんから通信が入った。
『ベルク…。お前もMSパイロットなら分かるだろう?
目の前に心行くまで戦える相手がいる……これがどういう事か。前にシュウジ
にも言ったんだが……俺はこのまま心残りを残すわけにはいかないんでな』
『ルイも聞いただろう。…さあ行くんだ。ルイの言った作戦の概要は
変わっていない。ルイとベルクはシュウジの所へ行け。俺は、ここで
ギラ・ドーガを食い止め……いや……倒す。奴も…アシッドも、お前達が離脱する
時間くらいは待ってくれるだろう』
おっさんの意思。おっさんの覚悟。
それとなんとも言えないような感覚が混じっとる通信やった。
『俺には分からないな。
だがもう、お前を止めない、止められない。
お前が頑なにそいつと戦うなら
ただ一つ約束しろ。
必ず、、生きて戻ってくると・・・・・・
でなけりゃ、貴様を無様な死に方をした馬鹿と罵り回ってやる。
いいな。必ずだぞ。』
『行こう、ルイ。
未だ危険が去ったわけじゃない
他人の心配ばかりしてはいられないぞ。』
べるべるのおっさんへの返答とアタシへの呼びかけ。
おっさんを心配するような言い回しとは逆にべるべるはそのまま踵を返し
先に行ってしもうた。
きっとこれは心配無用という判断をべるべるはきっとしたんや。
だから、べるべるは先に行った。
そしてアタシもそれについて行く。
でも、その前におっさんに返信。
「ほな、おっさん先に行っとるな。
約束守らんかったら、必殺のルイルイキックが炸裂するんやから。
痛い思いしたくなかったらちゃんと約束はまもr・・・・・・」
通信画面に移るおっさんの肩になんか乗っかっておるように見えた。
目を細くして、よーく見ようとしたら消えた。
なんなんやろ・・・・・・
アタシ。自分で思っているよりも相当疲れておるんかもな。
とりあえず、目をゴシゴシ擦ってから続きを言う。
「とにかく、約束は守るんやよ。
破ったらハリセンボン投げつけるんやからな。
じゃっ!!」
そう、言って踵を返してべるべるの後を追った。
【行動 : おっさんとべるべるに通信継続 (0) おっさんとの通信遮断 (1)
移動I-9→J-9→J-10→J-11(-3) 残り 0 】
【位置 : J-11 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 疲れ気味? 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる あー。まってーな
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!! 】
ダグラスの亡骸をカプセルの中に横たえて……。
イブは遺品の一つ一つを心に刻みつけながら……ダグラスの横たわるカプセルに入れてゆく。
その様子を黙しながらリファニアは見守る。
コック服が入れられる時に、その少し大きめのコック服を着ながらパスタを茹でる、ダグラスの姿を思い出した。
……たぶん、パスタ料理は、私より上手かったよね。
その腕前、イブさんの前で存分に振るってあげるはずだったのにね……。
……失われたものの大きさを、リファニアは改めて噛み締める。
だが、それをただ失われたままだけでは終わらせない事……それが生きている、自分達の努めだ。
『悪いけど、二人とも目を閉じて、耳を塞いで……後ろ向いて貰えるかしら』
お弁当箱を手にしたイブは、動きを止め……そんな言葉を向けてきた。
その弁当箱がどのようなものなのか、リファニアには何となく理解できた。
もちろん、リファニアはイブの言葉の通りにした。
イブの弱さは、ダグラスの前でだけ見せる弱さ……。
以前のイブとの会話を思い出したから、リファニアは感覚を努めて殺した。
たとえイブがどれだけ強い心の声を放っても、それが響いてこないように。
暫しの時間が経って……。
『……もう良いわ。急に変な事言ってご免なさいね』
背中からイブにそう声をかけられ、リファニアは振り向いた。
イブに穏やかに微笑みかけ、首を横に振って、気にしないでの意を表する。
「……じゃあ、私、ダグラス君にお別れの言葉を捧げるね。
みんな終わったら、私、GMで港のハッチを開いてくるから……そしたら、彼を宇宙へ……ね。」
別れの時が来るのは寂しいが、立ち止まる訳にはいかない。
リファニアは、二人にそう言葉をかけた後、ダグラスの横たえられたカプセルの傍らに行った。
ダグラスの頬をひとなでして……そのまま彼の頬に触れながら、別れの言葉を紡いだ。
「……親愛なるダグラス=ロックウード君へ、ただのリファニアとして、ただのダグラスへ捧げます。
暖かくて、優しくて、人間として真に強かったダグラス君。
あなたは時々弟みたいにも感じられるくらい可愛かったけど……でも、それでもやっぱり、お兄さんでした。
どれだけ大きなプレッシャーがかかっているかわからないのに、しっかりと私達を導いてくれたダグラス君。
その笑顔が、その気丈さが、どれだけ私の支えになってくれたか、私の魂を救ってくれたか、わかりません。
この冷たい戦場の中で、本当に安らげる尊い空間……それは、ダグラス君が作り出してくれたものでした。
あなたが最後に見せてくれた、人間、ダグラス=ロックウードの生命の輝き。
それは本当に大切なものを、私の心に思い出させてくれました。
私はそれを心の糧として、あなたのように人として、強く生きていけるでしょう……。
あなたの魂の安らぎを、心から祈ります……。
たぶん、少し生意気な妹分だった、リファニア=ニールセンより。」
別れの言葉が終わるまでリファニアは終始、穏やかな笑みを浮かべたまま。
笑顔で、送る。たぶん、笑顔が自分の一番いい表情だから。その表情で、送る。
言葉を終えた後、リファニアはダグラスの顔に自らの顔を近づけて……彼の頬に別れのキスを捧げた。
……妹分として、それくらいの事は許されるはずだ。
ダグラスから離れ、カプセルから数歩下がったリファニアは、黙祷を捧げながら、二人の言葉が終わるのを待つ。
ごめんね、ダグラス君。
祈りの言葉じゃなくて、こんな陳腐な言葉しか、かけてあげられないけど……。
またね、は言わないよ。
あなたの所に行くべき人は、一人だけだから。
生命を全うしたら……その人があなたに会いに行くはずだから。
きっと、安らいだ気持ちのままに……何十年後か、それとも百年後か……わからないけどね。
だから、それまでの間は、宇宙に響く私の歌でもたまに聴いて……退屈しのぎにでもしてね。
【行動 : 別れの言葉(0)、妹分としての頬へのキス(-1)、黙祷(-1)、残1 】
【位置 : V-20(ミョーコウ、格納庫) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、ダグラスを弔う、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>28 イブがカプセルへと副葬品を入れる間、リナルドはずっと後ろを向いていた。
発進調整が終わっても、背を向けただけだった。
見れば、きっとまた泣きたくなってしまっただろうから。
「悪いけど、二人とも目を閉じて、耳を塞いで……後ろ向いて貰えるかしら」
最初から後ろを向いていた。
だから、振り向かなかった。
もとよりその瞳は何も捉えてなどいなかった。
だから、閉じる必要だって無かった。
耳は塞がなかったが、何も聴こえなかった。
だから、それでいいことにした。
「……もう良いわ。急に変な事言ってご免なさいね」
>>36 「……じゃあ、私、ダグラス君にお別れの言葉を捧げるね。
みんな終わったら、私、GMで港のハッチを開いてくるから……そしたら、彼を宇宙へ……ね」
解放の声が響き、リファニアがカプセルへと進み出る。
語り掛けられる言葉は、葬列に並ぶ人間が掛けるものとしてはありがちな、普通のものだった。
それでいい。
ダグラスは艦長であったが、それ以前に普通の少年(……青年?)なのだ。
だから、普通が一番似合う。
リファニアが下がると、リナルドはカプセルの前に進み出た。
このメンバーの中では、共に過ごした時間が最も短い。
故に、掛けるべき適当な言葉も思い当たらず。
だから、思ったことを、そのまま語り掛けることにした。
「俺は……とうとう最期まで君を名前で呼んでやらなかったな。
仲間としてじゃなくて、友人として認めてもらえたら……、その時こそ名前で呼ぼうと思ってたんだけどな……。
だから、今この時くらいは……君の了承を得ないままだが名前で呼ばせてもらうよ。
……ダグラス。
俺は何もしてやれなかったし、何も与えてやれなかった。
君からしてもらったことも、与えられたものも、俺はしっかりと享受したのにな。
だからってわけじゃないけど、せめてもの手向けに、2つプレゼントを用意しておいたんだ。
受け取ってくれるよな? 友達だもんな。
……ダグラス。
君の言葉、君の意思、想い……。
ここに、確かに受け取ったから。
リファニアも、俺も……ちゃんと受け取ったから。
イブさんにも、しっかり響いたはずだから。
だから、空振りなんてことは無かったぞ。 少しは安心してくれていい。
それから……連邦式の敬礼しかできなくて、ごめんな」
最後に。
君の大切なもの……この艦も、仲間も、愛する人も……。
どこまでできるかわからないけど、俺、頑張って守るから。 君の代わりにな。
どちらかが困ってる時、損得勘定無しで助け合えるのが本当の友達だろ?
この艦がノアの箱舟になれるかどうかはわからないけどな、全力は尽くす。
保証はできない。 だから、全力を尽くすんだ。
それでいいよな?
≪続く≫
敬礼と共に、確かでしっかりとした微笑みと共に、口に出すことは無くとも最後の台詞を終えると、
リナルドは左の拳を自身の胸に当てて短い黙祷を捧げた。
そうして『彼の場所』=リファニアの右隣に下がると、彼は天井をゆっくりと見上げ――
(これで一段落、じゃないんだよな……。
まだ……)
そう。
まだ終わってなどいない。
まだ、あの女は生きている。 のうのうと生き延びている。
わかる。 あの女の意識は、まだこの宇宙から消えてはいない。
ダグラスを殺して、俺たちの心に決して消えない大きな大きな傷を刻み込んだだけでは飽き足らず。
その責任から逃げて、再びリファニアに辛い決断をさせて傷付けたあの忌まわしい女は。
まだ。 生きてる。
きっと、あの女はこれからも誰かを傷付け続ける。
正義も大義も信念も無い、下らない(とは限らないけど)見栄と想いだけを抱えて。
何もかもが理不尽なこの戦場で、さらに理不尽に誰かを傷付ける。
次は誰だ? シュウジか? ヨーコか? ベルクか? ラーズか?
それともまだ出会っていない誰かなのか?
あなたは、一体誰をどれだけ傷付ければ気が済むんだ?
……やめよう。
別にあの人が倒されてお終い……ってわけじゃないし。
だいたいこれからダグラスを送り出そうってのに、他のことを考えるのはダグラスに失礼だ。
これからのことは、これから考えることになる。
だから、今はダグラスをきちんと送ってあげよう――。
【行動:最後のお話を(0)、黙祷(-1)】
【位置:V-20・小惑星基地(ミョーコウ)内・格納庫】
【残り行動値:3pts.】
【機体状況:MA形態・機関停止】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/首輪への対策を考える/ダグラスを送る】
【同盟:20番リファニア 03番イブ 05番ダグラス (26番シェラザード 01番シュウジ)】
去っていく魚とR・ジャジャとこの場に取り残された青ジム。
傷ついた者を盾代わりにして生き延びるなどと言った合理的な考えでは無く
純粋に仲間の気持ちを汲んだということで彼等は納得しているようだ。
どうやら、彼等はそこまで安っぽい演出を優先させたいらしい。
他の二人を適うようにしてこちらに対峙した男。
その男の行動に心意気を感じ苦渋の選択を取る二人。
別れの文句はまだ口にせず、確信が無くとも後の再開を近いあう三人。
会話の内容まで想像できそうなシーン。題して『演目:別れ』。
今この場を舞台劇にでも例えるのならばこんな感じだろうか。
先程の三機の動きにはそこまでのわかりやすさがあった。
「なら…当然覚悟は出来ているんだよな?」
意識せず口から吐き出される言葉。
腹の中に蓄えている黒い物がじんわりと広がっていく感覚を覚える。
今眼の前にいるこの男が殺されても文句が言えない境遇に置かれた二人。
そして、自分が殺されても文句の言えない境遇に置かれた目の前の男。
今の奴等の行動はこの全てを受け入れたと言う意味に他ならない。
それとも仮にでもこの男がこちらに勝利する確証が存在するとでも言うのか。
もし、それが感情論で片付けられるような言葉だけの存在だとしたら…
「(甘く見るなよ…)」
レイモンド=デリックに告げておく。
貴様を片付けたなら、次はあの二人を目標にさせてもらう。
奴等にお前の死に様を焼き付けさせて絶望に叩き込む。
この場で安易な希望を抱えたことを激しく後悔するように。
未だにこのゲームに乗り切れていないやつらだ。処分は楽なものだろう。。
"感動の再開"とやらはあの世で存分にやってくれればいい。
それを防ぎたいと言うならば…
…俺を満足させてみろ
そして、先程の模擬戦など比べ物にならない宴が始まる。
先程から感じていたが、正面からタイヤに切りかかるのは得策とは言えない。
狙うのは側面。それも相手の確実な弱点、右方向。
スラスターを小刻みに動かしながら右へ右へ回り込んでいく。
向こうから見て右上方。見上げている相手へ一気に切りかかる。
この戦場での小さな因縁の全ても断ち切らんとばかりに。
何時の間にか叫び声を上げていたことすら気づかないほどに。
【行動:14番へ攻撃 (-1P)】
【位置:I-09】【残り行動値:3P】
【機体状況:一部駆動系の障害+14番からの切り傷+完全ではない左腕+頭部一部損壊】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:目の前の宿敵を片付ける】【同盟:無し】
リファニアからは温かい言葉と別れのキスを。
リナルドからは、別れの言葉と見事な敬礼を。
それぞれ贈られたダグラス。
物言わぬ彼の顔に、愁林はそっと微笑みかけた。
―――こんなに良い人たちを置いて行ってしまうなんて、ホント、貴方って人は……。
カプセルに刻まれた言葉に目が行く。
ダグラス=ロックウード。
そう。
彼は、彼のまま。他の何者でもないダグラスとして、自分達の心に残るのだ。
「……。
言いたい事はたくさんあるわ。文句だって恨み言だって言ってやりたい。
でも、今は止めておく」
寂しさで胸が一杯になる。
だが、その寂しさが、ダグラスが愁林に与えてくれたかけがえの無いモノの価値を教えてくれるようで。
不思議な誇らしさを、彼女は感じていた。
さあ、彼にはどんな言葉を贈ろうか。
そう考えて、導き出された答えは実にシンプルなものだった。
香港の雨に震えていた少女に、少年は人の温もりを―――愛を教えてくれた。
凍えていた心を、抱き締めて暖めてくれた。
どんなに言葉を飾っても、感謝の言葉はきっと空虚になる。
言葉に気を利かせられないのなら、せめて万感の思いを込めて―――
「ありがとう―――今は、これだけしか言ってあげないから」
雨に濡れて震えていたかつての少女は、最高の笑顔と共にその言葉を贈ったのだった。
【行動:贈る言葉(-0)】【残り行動値:4p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、軽い疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを弔う、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
>>38-39 リファニアに続いて、友としてダグラスに言葉をかけるリナルド。
出会って間もなかったが、リナルドはダグラスに確かに友情を感じていたのだろう。
その事実はダグラスその人の人徳を示してもいたし……それを感じられるリナルドの感性も好ましかった。
言葉を終え、リファニアの右隣……揺るがない彼のポジションにつくリナルド。
リファニアはそっと彼の手を握る。が、すぐに離して、その手を胸に置くと、イブに目を向けた。
>>41 『……。
言いたい事はたくさんあるわ。文句だって恨み言だって言ってやりたい。
でも、今は止めておく』
ダグラスの傍に寄って、言葉をかけるイブ。
その声は、間違いなく深い寂しさと悲しみに彩られていただろう。
だが、続けてのイブの言葉からは―――。
『ありがとう―――今は、これだけしか言ってあげないから』
それらを乗り越える強さを、しっかりと感じ取る事が出来た。
それで、全て。今は、それが全てなのだろう。
背後からはイブの笑顔は見る事はできないが……イブの声を聞くだけで、その笑顔が想像出来た。
―――ありがとう―――。
そうね、私からも……改めて言わせてもらうね。
イブの言葉が終わって……リファニアは暫し黙したあと、口を開く。
「……じゃあ私、港のハッチを開いてくるね。減圧されるから、ヘルメットを着けてね。」
二人に穏やかな声でそう述べて、リファニアはGMに乗り込んだ。
本当は射出の瞬間まで、そこに居たかった。
でも、リファニアはあえてGMに乗り込みハッチを開ける役目を自ら買って出た。
誰かがやらなければいけない役割でもあるし……。
それに、その行為はまるで天国への扉を開くようで……そうと考えれば、この役割も誇らしくも思えた。
……イブさんは最後まで傍に居たいだろうし、ね。
ゆっくりとGMを歩かせて、格納庫から港へと降りたリファニア。
ハッチの脇にあると思われるMS用のコンソールを探すと、すぐに見つける事が出来た。
港の機能は回復しているし、ロックも一通り解除したはずだ。
今ならば操作も可能だろう。
「……じゃあ、今からハッチ、開放するから。」
念のため外部スピーカーでミョーコウの格納庫の二人に、警告する。
少し待ってから、リファニアがGMのマニュピレーターを介して開放操作を行うと……。
まず湾内が減圧されてから、重い金属音と共に港のハッチが開かれてゆく。
ハッチの傍らで、リファニアはGMに右腕を胸に当てさせて、コックピット内のリファニアも同じようにして……。
カプセルの射出の時を待つ。それは、リファニアにとっては、恐らく永遠の別れ。
ダグラスのにこやかな笑顔が頭に浮かんでは消え……リファニアは瞳が揺れてしまうのを止められなかった。
……誓いの笑顔も、少しだけ歪んでしまった。
【行動 : GMに乗り込む(0)、発艦(-1)、コンソール発見(-1)、警告(0)、ハッチ開放(-1)、残1 】
【位置 : V-20(港内部) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、ダグラスを弔う、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>17 また、ティーチャ―が妙なことを考え付いたらしい。
態々、自分の身に危険が来るかもしれないというスリルを感じたいのか
それとも、殺し合いを急がせる理由があるのか。
どちらにしろ、脱出を考えている者でも狂気に走る危険性が高くなった。
(シュウジ、お前はそんなんじゃねーよな。)
しばらく移動すると、急にMSを止める。
「ルイ、ここから三ブロック先の隣の区域に
彼女が・・・・・サーティアがいる。」
そう、レーダーでは感知できない距離を
特殊情報端末の画面には彼女の位置が映し出されていた。
今は相手の感知できないギリギリの距離を保っている。
それともう一つ・・・・・・・・・・。
「反対側の小惑星基地にはさっきのキュべレイが留まっている様だ
このまま移動すれば、どちらの索敵範囲にも入ることに成る。
あの時は、状況は有利だったが今度ばかりはどうか分からない
背を向けて通りすぎれば、背後から撃たれるか
・・・・・レイモンド達の方向へ向かい彼に危険を及ぼすかもしれない。
サーティアに至っては敵か味方かさえもわからない状態だ。
このまましばらくここに留まって様子を見るか?
それとも、計画どうり先に進むか?・・・・・・・どうする?」
【行動:ルイと通信中(-0)特殊情報端末を見る(-1)移動J-11→J-12(-1)】
【残り行動値:2】
【位置:J-12】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
キュベレイの手入れが一段落した。現状で出来ることは全てやったと思う。
今度は乗り手の整備をしなければ。
基地内の生活ブロックへ移動し、食料や生活用品を中心に家捜しする。
味はともかく栄養価は十分な軍用糧食に飲料水、体温保存用の毛布、
それに簡単な怪我ならば十分に治療できる医薬品のセット。
さすがに軍事基地だけあって、取りあえず生き延びるため………そして戦闘力を保持するために必要な物資は
それほど苦労せずに見つけることが出来た。
実用品は取りあえず揃ったわ。
次は、外側を磨かないと。
一通りのものを揃えたところで、シャワー室に移動する。
水は出たが温度調節システムが何処かでおかしくなっているらしく、ぬるま湯しか出てこなかった。
だが、贅沢は言えない。汗を流せるならそれで十分。
その身を束縛する全てを脱ぎ捨て、シェラザードは人工のささやかな滝に打たれることを望んだ。
あたしはいつも綺麗でいないとね。
豊かな胸、くびれた腰、熟れた臀部。
男の視線と肉体にからみついて離れない太股からふくらはぎへの淫らな曲線。
それはまさに褐色の妖艶。エロティシズムの権化。
人間の情欲を強烈に刺激する肉体を水流が磨き、飛沫が輝かせる。
女の業が弾けそうなほどに詰まった双丘が作り出す谷間と、罪の甘さを溢れるほどにたたえた翳りは、
無数の水滴を飲み込んでは弾き、濡えれて輝くほどに牝の「匂い」を立ち上らせていた。
だが、その匂いを感じる相手は誰もいない。
その蕾を愛で、蜜を吸い、花びらに口づける人間は何処にもいない。
誰にも見つめられることないまま、大輪の花は咲き誇る。
賞賛の視線も言葉も受けることなく、その美と罪を周囲に振りまく。
手折ってもらう相手を失った花は、たった独りで咲いていた。
【行動:基地内移動(−1)、探索(−1)、基地内移動(−1)、シャワー(−1)】
【位置:H15(基地内生活ブロック)】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済み)】
【機体状態:(ほぼ)完調・休止中】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:出直し】
【同盟:無し(?)】
少し先行して移動しておったべるべるが急に足を止めた。
そんで、通信を入れてきた。
『ルイ、ここから三ブロック先の隣の区域に
彼女が・・・・・サーティアがいる。
反対側の小惑星基地にはさっきのキュべレイが留まっている様だ
このまま移動すれば、どちらの索敵範囲にも入ることに成る。
あの時は、状況は有利だったが今度ばかりはどうか分からない
背を向けて通りすぎれば、背後から撃たれるか
・・・・・レイモンド達の方向へ向かい彼に危険を及ぼすかもしれない。
サーティアに至っては敵か味方かさえもわからない状態だ。
このまましばらくここに留まって様子を見るか?
それとも、計画どうり先に進むか?・・・・・・・どうする?』
べるべるからの通信。
先にさーちんとさっきのキュベレイmk2とかいうんがいるらしい。
暫しの沈黙の間に色々と考える。
「一番いい選択やったら、二手に分かれて別々に行動したほうがええね。
仮に襲われても一人は先にいけるやもしれない・・・・・・
でも、アタシはそれは嫌や。
だから、2人一緒に行く方法を考える。
一つは相手に見つからない道を選んで先に行く事。
もう一つは、最短ルートを通って強引に進む事。
更にもう一つは・・・・・・
相手を倒して、道を確保する方法の三つがアタシは思いついた。
正直・・・・・・アタシはどれが正しいのかわからへん。」
ハッキリとべるべるに自分の意見を言う。
「あのキュベレイmk2はなんか乗り物みたいんに乗ってて
逃げるのも早かった気がする。
おっさんに絶対にいかさんようにするには
ココで待ち受けてるだけやとダメや。
倒さないとあかんと思う。
やけど、勝てる保証はあらへん。
ヘタすれば返り討ちや。
生き残るのが目的やから、そういう可能性がある事は止めたほうがええと思う。
自分のことだけ考えればやけど・・・・・・
それに、さーちん。
アタシはさーちんとは・・・・・・戦いたくない。
だけど、誰かがさーちんを止めなくちゃいけないとも思っとる。
あー。アタシ何言ってるんやろ。
頭がこんがらりのハツカネズミや。
こんなんじゃ、正確な判断なんて出来へん。
やから、べるべる。決めて。
アタシはそれに付いて行く。」
【行動 : べるべるに通信継続 (0) 移動J-11→J-12(-1) 残り 3 】
【位置 : J-12 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 疲れ気味? 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 決めて。道を。
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!! 】
49 :
事務員:04/05/11 00:12 ID:???
第12章 >48 現在 (11章273は5/9分の行動)
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□◎■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03◎□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□□◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□◎□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■◎□◎□10□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎■■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□07□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□26□□11□■□□□◎□□□□■◎■◎■
16■□◎■□□□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■◎□□□◎□□□◎■■□08□□01≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■■■□◎□□□□◎▼□◎□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎□□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼▼◎◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎◎※◎■■■□◎□◎□□□□□■
01・06・19・ZPは同一地点。03・15・20は同一地点。07・25は同一地点。10・14は同一地点。
03・15・20はムサイ級戦艦に搭乗。03・15・20の機体はムサイに収容。
乗り手不在のサイコガンダムMk-Uもムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のホビー・ハイザック(01番の初期支給MS)。
02・04・05・09・12・13・16・17・18・21・22・23・24死亡。(21番、死亡シーン未描写)
『俺には分からないな。
だがもう、お前を止めない、止められない。
お前が頑なにそいつと戦うなら
ただ一つ約束しろ。
必ず、、生きて戻ってくると・・・・・・
でなけりゃ、貴様を無様な死に方をした馬鹿と罵り回ってやる。
いいな。必ずだぞ。』
ベルクはそう言い残して、S-17へ向けて去っていった。
『ほな、おっさん先に行っとるな。
約束守らんかったら、必殺のルイルイキックが炸裂するんやから。
痛い思いしたくなかったらちゃんと約束はまもr・・・・・・
とにかく、約束は守るんやよ。
破ったらハリセンボン投げつけるんやからな。
じゃっ!!』
ルイも変に口籠るところはあったが、元気に通信を返して去っていく。
(約束か…。勿論生きて戻ってきたいのは山々だが……それを簡単に許してくれる
相手じゃないしな…。まあ勝つにせよ負けるにせよ、心置きなく戦える環境にな
ったのは良い事だ)
…もう仲間に気を使う必要はない。
そして邪魔をしようとしたキュベレイも今はいない。
誰も止める者のない自由な空間で、力の限り自由に戦う。
MSパイロットとして、奮い立たない訳がない。
(ルイ、ベルク…。例え約束を破っても、罵りやハリセンボンは程ほどにな。戦場
には「必ず」なんて単語は存在しないんだからな…)
2機の機影がレーダーから消えるのを確認すると、俺はギラ・ドーガに振り返り…。
……ギラ・ドーガが……いない!?
突然鳴り響くアラーム。
奴は…ギラ・ドーガは……右上…!?
いきなりそっちから来るか!
心の中で自分の不用心さを罵りながら、重心を左にかけつつタイヤを後退させる。
「間に…あうか?」
タイヤが動き始めると同時に機体を衝撃が襲う。
揺さぶられるコクピット。
コンソールパネルにダメージが表示される。
…頭部バルカン砲1門破損、モニター一部機能停止、右肩アーマー破損。
走行に異常はないが、タイヤにも少々ダメージがあったようだ。
さっきの模擬には無かった、裂帛の気合いを伴う一撃。
俺は、改めてアシッドの力を見せられた。
(続く)
…だが……。
俺はすぐさま次の行動に移る。
(奴なら、更にアックスで追い打ちをかけてくるんだろうが、そうはさせん!)
後退させたタイヤを間髪を入れず前進させ、全力で体当たりを敢行する。
俺の顔には笑みが浮かんでいた。
今までに無かった壮絶な笑みが。
在るべき場所を与えられた喜び。
有るべき相手に恵まれた悦び。
それは売春宿での気休めのセックスなどでは得られない、生と死の狭間の悦び。
それが俺から迷いも悩みも苦しみも、持ち去っていった。
(さあ俺を楽しませろ、アシッド!俺がここで死んでも満足できるくらいにな!)
【行動:ギラ・ドーガの攻撃を何とか躱す(−1)アインラッドで体当たり(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:I-9】
【機体状況:右腕消失、頭部バルカン砲1門破損、モニター一部機能停止、右肩
アーマー破損、アインラッドに切り傷】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×1、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド
アインラッド 武装:ビームキャノン×2(100%)、9連装ミサイルポッド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:ギラ・ドーガの相手】
【同盟:不明?】
『……じゃあ私、港のハッチを開いてくるね。減圧されるから、ヘルメットを着けてね』
リファニアの言葉に頷く愁林。
晴れやかな顔で、腰まで届く長い黒髪を、邪魔にならないようアップにして纏める。
そうしてからヘルメットを被ってロックを施し、改めてカプセルの傍らに立った。
減圧される空気が流れとなって渦を巻き、次いで宇宙港のハッチが厳かに開かれた。
語りたい言葉はたくさんあった。
語られたい言葉も、たくさんあった。
してあげたい事も、して欲しい事も、どちらも数え切れないぐらいにあった。
そのどれもが、最早叶わない夢。
でも、そのどれもが、とても綺麗な宝物のような、夢。
叶わぬ夢を大事に抱え、愁林は射出されて漆黒の大海へと流れていくカプセルを見送った。
「……綺麗な夢をありがとう、ダグラス」
胸のロザリオは、ノーマルスーツの内側で確かに感じられる。
そこに両手を添えて、静かに瞼を閉ざし―――
激しい痛みは誰の為?
それがやっと分かる気がするわ
巡り合いはそう奇跡なの 幾億の星が彷徨う宇宙(そら)
さよならが教えてくれたの 貴方の本当の優しさ
誰よりも大事な人だと 胸を張って言えるわ 何時の日も
光る風の中 微笑んでる 貴方がいる
Pray don't break a peace forever.
その眩しさを見つめてる
Pray don't break a peace forever.
熱い瞳に 焼き付けて
―――再見、情人(ツォイギン、ツィンヤン)
口ずさみ、呟き。
ひとときの別れの儀式は、こうして締めくくられた。
【行動:葬送の締め括り(-1)】【残り行動値:3p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、軽い疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
>>43、
>>52 リファニアがジムに乗り込み、艦の外へと出て行く。
リナルドはバイザーを下ろすと、カプセルの射出を待った。
すぐに減圧が始まり、空気の存在が消えて無くなり。
ダグラスの乗ったカプセルの傍に佇んでいたイブが、とうとうカプセルを射出する。
全ての者の目の前に広がり、そして今、彼が往くは暗黒の宇宙。
数多の生命を呑み込んでなお、犠牲を求める非情な世界。
ならば、ここに遺された三人の往く末は如何なるものとなるのだろう?
それはこれからわかること。
ここより【未来】――【未】だ【来】ぬ時間<トキ>――の話。
……
だんだん遠くなっていくカプセル。
その中に乗るダグラスを最敬礼を以って見送る彼は、呟いた。
「……弔砲は撃ってやらないぞ。
20発しかないんだ。 それに――」
言葉はそこで一旦途切れ、そして再び紡がれた。
「君はダグラス=ロックウードだ。 それ以上でも、それ以下でもなく。
友人を送るだけで――別にお偉いさんを送るわけでもないのに、弔砲なんて迷惑なだけだろ?」
友人に語り掛ける言葉に、涙などはあろうはずもなく。
新たな誓いを胸に仕舞い、戦士の瞳はその奥に隠された輝きを増す。
【行動:再び、敬礼(0)】
【位置:V-20・小惑星基地(ミョーコウ)内・格納庫】
【残り行動値:4pts.】
【機体状況:MA形態・機関停止】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ)】
>>47>>48 決断は自分が下すことに成った。
(ルイの言うことは最もだが、
少なくともこの位置に居ればレイモンド達の方に
進むことを止められる可能性は高い。ならばやはり―――――――――)
「しばらく時を待とう。
キュべレイが小惑星基地に居る事が気になる。
レイモンド達の戦闘がしばらく続くとして
その間に戦闘態勢を整え戻ってくる可能性もある。
そうなれば、彼の生還率が極めて低くなるだろう。
少しの間、次の定時放送まで、ここで待機することにしよう。
・・・・・・自分自身のことだけ考えてれば樂だったのかもしれないが
今は、そうは思いたくない。彼が生きていてほしい。
少しでも可能性があるならそれを紡ぎたくは無んだ。
すまないな・・・・・ルイ。」
出来れば、今すぐにでも戻って加戦したかった。
何も出来ないでただ待つことが嫌だった。
でも、それをレイモンドは望まない。
自分の感情を抑えることがこんなにも、悔しいことだとは思わなかった。
(・・・・・・・・。)
【行動:ルイと通信中(-0)特殊情報端末を見る(-1)】
【残り行動値:3】
【位置:J-12】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
シャワーの後は着替えとメイクだ。
たとえ他に誰もいなくても、部屋全体が朽ちかけている脱衣所であっても、
シェラザードは女であることを忘れない。
スーツケースからパールホワイトの扇情的な下着を取り出し、身につける。
鮮やかな褐色の肌には白系統が良く映えるので、持ってきた下着もその系統の色が多い。
互いに対照的な存在であるからこそ、それぞれを一層輝かせる………シェラザードはそう考えていた。
だから、あたしはあそこに居続けたいと思ったのかしら。
ひび割れた鏡の中で、独りの女が微かに笑みを浮かべる。。
あらゆる感情が入り交じった結果としての、他に浮かべる表情を失った故に選ばざるを得ない笑みを。
我ながら救えないわ。
下着姿でメイクを開始。普段は薄化粧を好むのだが、今はその気になれなかった。
いつもより濃く引いたアイライン。
いつもより濃く引いた口紅。
いつもよりも濃い化粧。
化粧道具を片づける前に、もう一度鏡で出来映えを確認する………いかにも「悪」な女が、そこにいた。
妖艶な美貌。妖艶な肉体。整えられたプラチナの前髪の下から、赤茶色の瞳が魔性の輝きを放っている。
背中に蝙蝠の翼が欲しいところだった。
これこそあたしよ。
ノーマルスーツを着用しても、その魅力は変わらない。
むしろ直接の露出を避け、だがシルエットはそのままさらすことで、
「隠されたもの」特有の美しさと淫猥さを強調しているようだった。
天使のように美しく、幼子のように純粋な青年を惑わし、堕とした悪魔。
その全てを貪り、汚し、そして生命をも奪った女。
欲望に濡れ、罪をまとい、悪に輝く女が、シェラザード=ビンス=マクファーソンだ。
そうでありたかった。だから、少なくとも外見はそのように整えた。
これであたしも、キュベレイも、見た目の準備は済ませたわ。
再びデッキのキュベレイの所に戻り、孤高の女王と一つになる。
これからどうしようかと考え………ようとしたところで、自分が少し疲れていることに、
そして多少の空腹を感じていることに気づいた。
………パスタは消化が良いから。
外見を整えた次は中身を整える必要があるということか。
前も空腹を感じた直後に戦闘になったことを思い出し、胃の中を満たしておくことにする。
早速見つけたばかりのレーションに手を出そうかと思ったが、支給されたパンがそのままだったことを思い出した。
デイパックの中からコッペパンを取りだし、一口分だけちぎって口に入れる。
一応は食べられる。だが、不味い。
舌から感じる何とも言えない感覚を無視してパンをかじり、水で胃の中に押し込む。
必要な熱量には変わってくれるのだろうが、とにかく味気なかった。それは食事と言うよりただの「作業」だった。
あれを食べた後には、何を食べても美味しくないのでしょうけど。
少し前までは、こうではなかった。
ものを食べるときに独りではなかった。
あの時間が、状態が続いていれば、こんなパンでももっと美味しいと思えただろう。
積極的に食べる気になれたのだろう。
それが今では、この有様だ。
どうしてこうなってしまったのかしらね。
最大の原因は分かっている。誰が最も悪いのかは承知している。
だが、それでは耐えられないのだ。他にも責任を押しつけられる相手がいないというのは。
だから、自然と誰かを憎んでしまう。他の誰かのせいにもしてしまう。
………あの男が来なければ、こんなことにはならなかったのよ。
あの男がいなかったら、ミョーコウは楽園のままであり続けたのかもしれない。
自分と、ダグラスと、リファニアと、イブの4人で、少なくとも最後の瞬間までは、
閉じてはいるが小さくも楽しい世界を満喫できたのかもしれない。
あくまで可能性の話に過ぎなくても。
だからシェラザードはあの男を憎む。
リファニアを守りたいと称して近づいてきたあの男を憎む。
シェラザードにとって、全ての「元凶」はあの男なのだから。
何がリファニアを守りたい、よ。口だけなら何とでも言えるわ。
自分がミョーコウと、そしてリファニアと出会ってから、
あの可憐な少女は少なくとも2度、危険にさらされている。
最初はスタンリーに銃を向けられたとき。
2度目は髑髏を額に掲げたガンダムの襲撃を受けたとき。
その時、リファニアを守ったのは誰だ?
少女をかばって銃弾を受けたのは勇敢な七面鳥だ。
海賊の襲撃から彼女の居場所を守ったのは、自分と、ダグラスと、イブと、彼女自身だ。
その状況であの男は何をしていた。リファニアを守るために銃口の前に立ちはだかったか。
黒いガンダムに対してビームライフルの引き金を引いたのか。
あの男は何もしていない。
「前の同盟相手」と仲良しごっこを続けていて、危険が去ってからのこのこミョーコウの前に出てきたのだ。
あの男が来る直前、スタンリーとの戦いで、自分達はそれぞれ命を危険にさらした。
あの強敵を正面から迎え撃った。
傷つき倒れるリスクを覚悟の上で、ミョーコウを守るために戦ったのだ。
そして、勝利を収めはしたが、決して楽に勝ったわけではなかった。
特にリファニアとダグラスの消耗は著しかった。
かつての仲間との戦闘で心身共に傷ついたリファニア。
薬物を使用しなければ戦えなかったダグラス。
それは自分のせいであったのかもしれない。
自分が来たせいでスタンリーはミョーコウの敵になったのかもしれないし、
ダグラスを疲れさせたのは自分との情事だったのかもしれない。
だが、自分とて、ミョーコウを守るためにリスクは背負ったのだ。
あの楽園を身体を張って守ろうとしたのだ。
だが、あの男は何もしなかった。
ミョーコウを守ろうともせず、そのために傷つくこともなく、機体も肉体も無傷のままで現れた。
にもかかわらず、最初から仲間面をしていた。リファニアの騎士を気取っていた。
リファニアを守りたいというなら、守ろうと思っていたのなら、どうして最初からそうしなかったのよ。
ひょっとしたら、自分がミョーコウに加わったことそのものが
リファニアを危険にさらすことだったのかもしれないのだ。
その意味では、自分をあれほど警戒し、敵視したスタンリーの行動は「間違っては」いない。
あの男ほど言葉と行動は乖離していない。
スタンリーは少なくともリスクは背負って行動したのだから。
不思議ね。あれほど嫌ったスタンリーを、今のあたしは認めている。
彼もあたしも似たもの同士と分かったから、かしら。
あの男の真意を疑うわけではない。嘘をついているとは思っていない。
だが、実行を伴わない綺麗事は、シェラザードが最も嫌うことのひとつだった。
守りたいなら、どうして最初から守らない。
早くからリファニアと出会っていたのなら、何故他の人間と同盟など組むのか。
だからこそ、彼女が実際に危険にさらされている時に現れなかった白馬の騎士など、認めるわけにはいかない。
口先だけの正義の味方は、偽善者ですらない役立たずと言うべきなのだから。
だが、シェラザードは嘲笑せざるを得ない。
認めざるを得ない。
その役立たずに負けた自分を。
自分があの男に負けたことを。
………我ながら、よくここまで負け惜しみが出てくるわね。
いくら言葉を綴ろうとも、全てを失ったのは自分の方だ。
ダグラスを失い、リファニアを失い、ミョーコウも失った。
あのムサイで、彼女の隣にいるのは、自分ではないのだから。
自分はここで、この捨てられた基地の薄暗いデッキで、
独り味気ないパンをかじっているのだから。
疲れている時に色々考えても、余計に疲れるだけかしら。
そう言えば、似たようなことをリファニアに言ったような気がする。
あれは確か………自分がキュベレイで基地内の探索に出かけようとする直前だ。
港での作業中にあの放送を聞いたらしいリファニアが、酷く落ち込んだ表情でブリッジに通信を入れてきた時、
自分はそう言って彼女を慰めようとしたのだ。一時の気休めに過ぎないと分かっていて。
………だったら、少し寝た方がいいかもね。
シートのバックレストを倒し、持ってきた毛布にくるまって目を閉じる。
せめて夢の中では、あの愛しい少年と少女に逢いたいと思いながら。
そう言う時に限って夢に出てはくれない………それは心のどこかで分かっていたけれど。
【行動:着替え・メイク(−1)、基地内移動(−1)、食事(−1)、休憩(−1)】
【位置:H15(基地内生活ブロック)】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済み)】
【機体状態:(ほぼ)完調・休止中】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:出直し】
【同盟:無し(?)】
>>59のステータスの修正です。
【行動:着替え・メイク(−1)、基地内移動(−1)、食事(−1)、休憩(−1)】
【位置:H15】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済み)】
【機体状態:(ほぼ)完調・休止中】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:出直し】
【同盟:無し(?)】
スレ汚しをお詫びします(平伏)。
>>52 リファニアの開けた天国の扉を越え、イブによって放たれたダグラス=ロックウードは宇宙の闇へと消えてゆく……。
始めは歌で以って彼を送ろうかとも思ったが……やめておいた。
イブの歌が、聴こえたような気がしたから。
今、ダグラスに聞かせるべき歌は……まさにそれなのだから。
リファニアと、かつてはダグラスの乗機として使われた事もある、GM・ライトアーマー。
少女と巨人は共に胸に右手を当てながら、ダグラスを見送る。
少女はその顔に穏やかで優しく、希望に満ちた笑みを浮かべ……。
巨人は相も変わらず無表情だったが……そのカメラアイに時折走る光条は、まるで涙の様にも見えたかも知れない。
「ばい、ばい。」
ダグラスの消えた宇宙の闇に向かって手を振って……。
リファニアは、港のハッチを閉じる為にコンソールをいじる。
ダグラスのために為すべき事……それは、彼が生きていた時から変わっていない。
ミョーコウを、護る。もちろん、その中には自分も入っている。
何も、変わっていない。リナルドに打ち明けてからは、何も。
ただ、しっかりと、明確に……定まっただけ。確かな夢を、見つけてからは。
>>17 振り返って、ミョーコウへ向かって脚を踏み出そうとするリファニアのGM。
そのコックピット内に、定期放送が流れた。
穏やかな心が……一気に波立つ。
禁止区域が読み上げられて……マップを呼び出したリファニアの表情が、険しくなる。
……塞がれた……。
そう、W−22への道は、いつの間にか塞がれてしまっていた。
……もともとW−22へ侵攻するんだから、禁止区域に入る事になる……。
あの時リナルドがイブさんに渡していたもの……あのカバーが多分、その鍵。
だったら、禁止区域を通ってW−22へ行くのが無理になった訳じゃない……。
……でも、道がかなり遠くなった事は、確かだよね……。
くそっ、首輪のタイマーに、出来るだけ余裕を持たせたかったな……。
だが、リファニアは臆しもしないし、絶望もしない……出来よう筈もない。
背負ったものは、あまりにも大きいのだから。
だが、そんなリファニアの強靭な意志をも……続くリーア=ミノフスキーの言葉は、容易に揺さぶった。
リセット……チャンス……?
バカな……なんで?
なんで、わざわざそんな……危険な事を……?
それが何を意味しているのか……リファニアにだって解る。
W−22を指定した途端に……奴らの聖域は、終わるのだ。
……罠かもしれないとは、思った。
その場所を指定した途端に、首輪を爆破されてしまうかも知れないからだ。
……でも……リーアは、最初にこう説明した。
―――あなたを射出した後は、ここ W-22 エリアは立ち入り禁止区域になります―――
ならば、禁止区域でなくなったら……そこは、ここと同じなのだ。
ただの一戦闘空域に過ぎなくなるのだ。
……誘っているのね、リーア=ミノフスキー。
わかったよ。応えてあげる。
W−22を開放して……あなたに会いに行ってあげる。
グーで殴るだけじゃあ……済まないかも知れないけどね。
ミョーコウに近づいて、格納庫を覗き込むリファニアのGM。
「イブさん、リナルド。私、調達作業の続きをやるね。
V−21の奥のほうに、色々武器もあるみたい。
サイコガンダムの盾もあるみたいだけど……このGMの肩じゃあ運ぶ時に壊れちゃうかも。
だから、運ぶのちょっと協力して欲しいの。」
あくまで明るい声で、普段のリファニアと変わらない様子で……外部スピーカーで、二人に声をかける。
不自然さがあるとすれば……あんな事があった後なのに、リファニアの声があまりにも普通過ぎる事。
それはざわめく心を隠すための、不自然な演技だった。
二人に声をかけた後、リファニアのGMはミョーコウから離れ、港のさらに奥へと向かってゆく。
時間は、あまりない……。
目標は、あのコロニーかな……近いしね。
あの人達は、数が多かった……でも、戦い方次第で何とかなるよね。
盾と、グレイブ……使わせてもらうよ、シェラさん。
……道を開くために、誰かを犠牲にする。
その理不尽さは、良くわかるけど……ね。
……でもね、躊躇なんてもう、していられない……。
「……いい子なんかじゃ、ないんだよね……。
綺麗なんかじゃ、ないんだよね……。」
誰かを好きになる時は、徹底的に好きになる。
だが、それ以外の相手には……時に酷く、残酷になる。
それが、敵と言える相手ならば。
だが、敵でない者は……?
憎まぬまま生命を奪う……本当に自分に、出来るのだろうか……?
……だが、やらなければ道が開かれないのならば……やるしかない。
複雑な思いを秘めながら……リファニアは、GMを以前進入した通路へ進入させて、そのままV-21へ向かった。
【行動 : ダグラスを送る(0)、港のハッチを閉める(-1)、外部スピーカーで声をかける(0)、V-21へ(-1)、残2 】
【位置 : V-21(MS用通路) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、あえてその手を……、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『しばらく時を待とう。
キュべレイが小惑星基地に居る事が気になる。
レイモンド達の戦闘がしばらく続くとして
その間に戦闘態勢を整え戻ってくる可能性もある。
そうなれば、彼の生還率が極めて低くなるだろう。
少しの間、次の定時放送まで、ここで待機することにしよう。
・・・・・・自分自身のことだけ考えてれば樂だったのかもしれないが
今は、そうは思いたくない。彼が生きていてほしい。
少しでも可能性があるならそれを紡ぎたくは無んだ。
すまないな・・・・・ルイ。』
「ううん。分かった・・・・・・。
それとな、ありがと。
おっさんの事心配しれくれておって。」
べるべるの通信に返事をしながら座席に体重を預ける。
待機ではあるのだが、移動も何もしないので
いままで張りつづけた気が一気に抜けた。
おかげで、ちょっと眠くなってきた・・・・・・
でも、寝ちゃいけない。
そう思ってべるべるに話かける。
「そういえばさっきからべるべるはどこに誰がいるんだか
わかってるような事言るけど、なんで分かるん?」
なんとなく思った事を聞いて見た。
【行動 : べるべるに通信継続 (0) 残り 0 】
【位置 : J-12 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 睡魔進行中 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 決めて。道を。
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!! 】
>>62 ステータスの修正です。サイコのままでした。スレ汚し申し訳ないです。
【機体状況 : 肩部損傷、(サイコは格納中) 】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%)、ビームサーベル、ビームピストル 】
扉は閉じられ。
視界から暗黒の宇宙は一旦遮られ。
長いようで短かったダグラスの葬儀は終わりを告げた。
本当に短かった。 彼と共に過ごした時も、別れの時も。
だが、だからと言って感傷に浸っているわけにもいかない。
>>17 リナルドが敬礼を解き、さてこれからどうするかと思案していると、放送が入った。
正直なところ、W-21を閉ざされたことにはあまり興味を示さなかった。
既に突破の可能性も、そのために必要な首輪の弱点を克服する可能性も思い付いていたから。
後者については不安定な要素も多いが、彼が考え得る中で最も現実的かつ効果の高いものだと踏んでいる。
ただ、100%の保証が無いために躊躇いがあった。
そのための保険になるのなら、このボーナスタイムに乗じることは決して無駄にはならない。
彼は、そう思った。
>>62 リファニアはどうやら奥にあるという武器を取りに行くらしい。
だが、ダグラスを送った後だというのに……また、先生の放送の後だというのに、
その声には悲しみも怒りも無いように感じられた。
ただ、明るかった。 でも、どこか陰りのあるような、そんな声に聞こえた。
(……まさか、ボーナスタイムに乗ろう、とか言い出すんじゃないだろうな……。
俺はまだ自分の考えを何も説明しちゃいないんだ。 早まるなよ、頼むから……)
短い思案の後、彼はイブに声を掛けた。
「イブさん、リファニアの手伝いには俺が行く。
今のヴィクトリーのマニピュレータじゃあ、物は運べないだろ?
イブさんは、俺たちが戻ってくるまでにゴトラタンを部位ごとに解体しておいてくれないか?
戻り次第修理に入るから。
解体が終わったら、貴女はヴィクトリーの修理に掛かってくれ。 サイコは俺がやる。
マニピュレータは……規格が違うけど、ゴトラタンのものと交換して接続すればいいはず。
ビーム・シールドは……ごめん、よくわからないから、無理なようだったら放っておいてくれ。
戻ってから診ることにするから。
作業が終わったら、少しでいいから休んでいてね。
修理と補給の後で、俺が知っていることを全部話す。
その上で、今後の道を決めよう。
……貴女も疲れているだろうが、あまり時間が無い。
頼んだよ」
そう言ってアビゴルに乗り込み、起動する。
さらに変形。
アビゴルの少々禍々しい表情をした頭部が姿を現す。
とは言え、アビゴルのマニピュレータはお世辞にも作業向けとは言えない。
周囲を見渡し、格納庫に放置してあったコンテナのワイヤーをアビゴルに掴ませると、
彼はジム・ライトアーマーの反応を追って通路を進んで行った。
【行動:考える(0)、起動(-1)、変形(-1)、発進(-1)、V-20→V-21(-1)】
【位置:V-21・小惑星基地内】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・損傷無し】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、コンテナ
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ)】
『ううん。分かった・・・・・・。
それとな、ありがと。
おっさんの事心配しれくれておって。』
ルイは納得してくれたようだ。
(心配か・・・・・。
いくら心配しても何も出来なければ意味が無い。
今出来ることといえば・・・・・少しの間でも、
彼らの戦いに他者を介入させない様にすることしか思い浮かばなかった。)
『そういえばさっきからべるべるはどこに誰がいるんだか
わかってるような事言るけど、なんで分かるん?』
「超能力―――――――――――――
なんてオチは無いぞ。」
今の自分を紛らわす為の在り来たりな冗談を言う。
手に持っている特殊情報端末をルイが映っている画面に晒し返事を返す。
「こいつだ。
特殊情報端末て言う。
見りゃ分かるが高性能マップみたいなもんだよ。
大体の参加者の位置や機体をリヤルタイムで表示してくれる。
・・・・・・俺みたいな臆病者には大した代物だ。」
【行動:ルイと通信中(-0)特殊情報端末を見る(-1)】
【残り行動値:3】
【位置:J-12】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
V−21を奥へと進むリファニア。
じきに、ダグラスの悲劇が起こった曲がり角にさしかかる。
ゴトラタンが激突したり、グレイブに抉られたりで、その場所の内壁は相変わらず酷く損傷し、
絶たれた電力ケーブルからバチバチと火花が散っていた。
リファニアは心持ちGMの推力をあげて、その地点を早く通過しようとする。
……眺めていたら、歩みが止まってしまいそうだったから。
ダグラスが死へと至らしめられる傷を負い、シェラと別れたこの場所に留まる事は、正直辛かった。
>>65 レーダーがリファニアを追ってくる機影を捉える。リナルドのアビゴルだ。
リファニアの表情が少しだけ穏やかになる。
……なんだかんだ言って、リファニアも参っているのだ。
本来ならば、「話の続き」をしたかったところなのだが……。
今は、機を逃す訳には行かないのだ。
「……リナルド、止めるだろうな……。」
彼は、リファニアがその手を血に染めようとする事を良しとはしないだろう。
しかも、相手は……リナルドのかつての仲間達なのだから。
だが、それでも夢を確実なものに近づける為に……躊躇してはいけない。
「……生きる事そのものが、戦い……。
きっと私は、あの時初めて、その戦いに参加したんだ。
港湾管制室で、自分自身の未来を見ようと思った時から……。」
そんな事を考えながら、GMを奥へと進ませるリファニア。
少し開けた場所に出た。そこはMSデッキか何かのようであったが、今はジャンクの山が転がっているだけだ。
その一角に、巨大な盾と、その周囲にさまざまな武器が整然と並べられているのが、リファニアの目に止まる。
……きっとこれが、シェラさんが用意してくれた武器だよね。
リファニアに照れ臭そうに微笑みかけるシェラザードの顔が、頭に浮かんで来た。
首を振ってそのイメージを振り払うリファニア。さっそく、その武器類をチェックし始めた。
・180mmキャノン(装弾数:5発)
・105mmザクマシンガン(弾倉×3)
・グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発)
・ハイパーハンマー
・MRX−009サイコガンダム用シールド
マシンガンには、見覚えがあった。これは、シェラがかつて使っていたものだろう。
……それにしても……。
「おっきい盾だなぁ……。これなら、申し分ないよね。」
より確実に、切り札を切り札とする為に……リファニアは、考えている事があった。
彼女なりのトンデモ戦術案を思案しながら、巨大な盾を注視していると……。
「……あ……。」
盾の上に乗せられたものをが目に入り……リファニアの動きが止まる。
目を伏せ、唇を噛み締めて何かに耐えたリファニアは……GMのハッチを開いて、盾の上に跳んだ。
盾の上に乗り、間近でそれを眺めるリファニア。彼女の瞳が、揺れていた。
想い出の、二着のエプロン。
ピンクのフリフリは、自分が着けた、新妻仕様のエプロン。
白いのは、シェラが着けた、シンプルで家庭的なエプロン。
リファニアは、その二着を掴んで抱き締めて……力なく、その場に座り込んだ。
その瞳から、数滴の涙が零れて、ヘルメットの中を舞う。
……それ以上は、泣かなかった。少なくとも、表向きは。
ただ座り込みながら、二着のエプロンを、きつく抱きしめ続けた。
再びシェラと出会った時……引き金を引く事など、出来そうもなかった。
自分に正直であろうとすれば……大好きなシェラに引き金など、引けよう筈も無かった。
【行動 : シェラの集めた武装発見(-1)、MSから降りる(0)、残3 】
【位置 : V-21(MS用通路) 】
【機体状況 : 肩部損傷、(サイコは格納中) 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%)、ビームサーベル、ビームピストル 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、あえてその手を……、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
リナルドの言葉に従い、ゴトラタンの解体作業を始めてから早一時間。
ブロック単位で構成されたMCA構造を持つ小型MSだけに、作業自体は然程難しいものではなかった。
無論愁林自身はジャンク屋でも整備兵でもないので、流れるように作業を進めるというわけには行かなかったが。
ふと、作業の手を止めて脇に目をやる。
大きく形の歪んだコックピットブロックが、そこにはあった。
「いつまで逃げるつもりかしらね……」
かつては恐ろしいぐらいに眩しい輝きを放っていた女の横顔を思い出し、ポツリと呟く愁林。
―――逃げ続けるのなら、私は貴女を殺すだけよ。
匠の筆で描かれたかのような美しい弧を見せる眉を僅かに顰め、彼女は再び作業に戻った。
続いて執り行うのは、Vガンダムへのマニピュレーターの移植だ。
これもまた、一筋縄では行かない事は容易に想像できた。
事前に機体のマニュアルを再読した愁林は、Vガンダムが量産を前提に設計されたMSである事を知って少なからぬ驚きを覚えたものだ。
彼女の知る『ガンダム』は、ある意味で象徴的なMSであり、基本的にワンオフ機だという認識をそれらに抱いていたからだ。
アムロ・レイ然り、ジュドー・アーシタ然り、或いは名も無き宇宙海賊らも然り。
『白いMS』は、彼らを主人公とするある種のサーガの、もう一つの主役のようなモノ。
確かに連邦軍がF91の少数量産を行なっていたなどという話は聞いた事があった。
それでも実際に、量産目的で設計されたガンダムを目の当たりにする機会に遭遇するなど、愁林には思いも寄らなかった訳だ。
次いでゴトラタンのマニュアルなども読んだ彼女は、今度は少なからぬ落胆を覚えた。
こちらは完全にエース専用のワンオフ機であり、パーツ自体の拡張性や互換性には殆ど期待できない事が分かってしまったのだ。
だが、やるしかない。
Vガンダムの持つ量産機としての特徴、即ち整備性・拡張性・互換性に最大限の期待を寄せながら、愁林はもう一度作業用機械の操作に取り掛かった。
【行動:機械操作(-1)、解体作業(-1)、マニュアルその他熟読(-1)、移植作業開始(-1)】【残り行動値:0p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
『超能力―――――――――――――
なんてオチは無いぞ。』
「あらっ」
座席から思わず滑り落ちそうになる。
実際にはベルトが締めてあるんやからそんなことあらへんけど。
『こいつだ。
特殊情報端末て言う。
見りゃ分かるが高性能マップみたいなもんだよ。
大体の参加者の位置や機体をリヤルタイムで表示してくれる。
・・・・・・俺みたいな臆病者には大した代物だ。』
「へ〜。そないな便利な物があったんやな〜。」
べるべるが手に持った機械をこっちに見せてきた。
それのおかげで今まで誰がどこにいるか分かってたらしい。
そないな便利な物あったのに今まで黙ってたなんてちょっと酷いな〜。
でも、それよりも・・・・・・
「べるべるは臆病じゃあらへんよ。
アタシの事とかおっさんの事とかみんなの事考えてくれて
行動してくれ取るから。
臆病者やったらそうはいかへん、いかへん。
それに、べるべるも冗談も言えたんやな〜。
てっきり、いつ〜もむつ〜りとしてきまじめ〜って感じやったから
そういう冗談なんて全然言えへんし、通じへんと思ってたわ。」
【行動 : べるべるに通信継続 (0) 残り 4 】
【位置 : J-12 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 睡魔進行中 べるべるの冗談で気抜け 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 冗談いえたんか〜(笑)
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!! 】
>>50-51 確実なダメージは与えられたが、致命傷にはまだ遠い。
予想はしていたことだがやはり目の前で見てしまうと気分が悪い。
思わず目頭が歪んでしまう。相変わらずの嫌悪感だ。
もう一撃だ。もう一撃加えれば行ける。気持ちは焦るが心に出来る確信。
その確信の元になっているのが、やはり先程の光景。
身を呈して仲間を守るなどあまりに軟弱な覚悟。
もっと打算的にならなければ戦場では到底生き残れない。
そして、目の前の宿敵にはすでにその程度の覚悟しか存在しない。
改めて、もう一撃。刃を持った右腕が大きく振り上げられる。
"ガッ!!"
強烈な衝撃。少しの錯覚を覚える。刃が当たるにはまだ早いはずだ。
と言うようリもだ。まだこちらはアックスを振り下ろしていない。
ならば…この衝撃は一体どこから伝わってきているというのか。
……眼の前にタイヤ?
我が眼を疑った。
機体に伝わるダメージよりもその事の方に心が奪われる。
あのタイミングでこちらより先に仕掛けることが出来たのか。
仲間を生かして、などと言う生温いやり方でこんな攻撃はありえない。
機体全体の軋む感覚。このままだとタイヤに押しつぶされる。
無理矢理にでも引き剥がしに掛からなければこちらが持たない。
背部スラスターと機体全体の制御バーニアの両方を限界まで吹かし
何とかタイヤの突進を受け流すような形にはなった。
ただ、モニター全体がノイズで歪むのも、せっかく補修した左腕の反応が鈍いのも
全ては今の一撃による物。機体全体のダメージは予想以上に大きい。
「(アイツは…レイモンドは……この局面で……)」
背中に感じる嫌な汗。焦りの表情。明らかに自分は虚を突かれた。
そして、相手が自分を甘く見ていたように…自分も相手を甘く見過ぎていた。
三文芝居の延長戦かと思っていたがとんでもない。
奴はこの場でようやく兵士として、戦場に生きるものとして、戦いに身を興じたわけか。
いや…むしろ守るべき仲間が消えたことで本来の自分を取り戻した…のか?
(続き)
……。
駄目だ…。笑いが止まらない。いやな…楽しすぎる。
正直、お前がここまでやってくれるとは思っていなかったよ。
初めてここで相見えた時よりも乗ってるな。…それだよ、俺が見たかったのは。
だが、同時に理解もしたはずだ。仲間など不要。頼れる物は己のみと言う事にも。
さぁて、もっと楽しもう。俺もお前も似た者同士。獣道しか歩けない者同士、だ。
こちらを楽しませてくれてる礼が必要になる。
その邪魔なタイヤを潰してみようか。こちらも余裕など言っていられなくなった。
一息付くと、アックスをゆっくり背面ラッチへ仕舞い込む。
これで幾分こちらの気を取られる物が無くなった。その分一つに打ち込ことが出来る。
そして、次に眼が行くのはボロボロの左腕。飛び散る火花がどこまでも痛々しい。
行うことは至極単純。スピードと慣性に乗っけたまま左腕を正面からぶつける。
どうせ使えなくなった物だ。少しでも役に立ってもらわなくては仕方が無い。
スラスターに青い炎が灯る。タイミングはまだ早い。
中途半端な距離とスピードでは到底アレは砕けない代物だろう。
十分に威力を発揮できるポイントを逃すわけには行かない。
見ろ、見ろ、見ろ、見ろ、見ろ。……奴が動く
…来た。
レバーとアクセルを踏み込んだ瞬間、何か熱い物が顔に触れた。
視線の端に赤い色が映り込む。
興奮のし過ぎか先程の衝撃のせいか知らないが…鼻血が漏れたみたいだ。
拭っている余裕など無い。今はこの一撃一撃が大事な所だ。
鼻血を出しながら左拳を突き出すこの姿。相手にはどう見えるだろうか。
少なくとも自分なら大笑いすることだろう。
現に今だって、歓喜の笑いを上げているんだから。
【行動:左腕部を犠牲に14番へ攻撃 (-1P)】
【位置:I-09】【残り行動値:3P】
【機体状況:全体的に正常では無い状態】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:目の前の宿敵を片付ける】【同盟:無し】
結局、夢は見なかった。
微睡みの中で何か見たような気がしないわけではないが、
記憶に残って無い以上は見ていないのと同じことだ。
だが、それで良かったのかもしれない。
辛い夢でも、楽しい夢でも、目が覚めたら虚しく………そして悲しくなるだけだろうから。
何時までも休んではいられないかしら。
この基地は態勢を整えるのに便利なところだが、それは自分に限ってのことではない。
自分にとって使える場所と言うことは、他人にとっても使える場所と言うことだ。
ギラ・ドーガ、ジャベリン、ペズ・バタラ、R・ジャジャ、ガンイージ。
この近くにいると考えられる連中が何時近づいてきても不思議ではない。
加えてあの放送。殺し合いを煽っていることは間違いない、あの女の声と言葉。
下手に外に出ればその気になっている敵と遭遇するかもしれない。
かといって、このまま隠れていればやり過ごせるというわけでもない。
万が一外から攻撃を受けたら、内部の推進剤タンクや武器の類が爆発して………
逃げる暇もないかもしれない。
巣穴に引きこもっているところを襲われるのも、美しくないわね。
何処に向かうというわけでもなく、だが何かを求めるように、キュベレイは再び虚空へと飛び立った。
【行動:H15→I16→J17→J18→K18(−4)】
【位置:K18】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済み)】
【機体状態:(ほぼ)完調・休止中】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
扉が
ギギギギィ―――ガチャン、ッ!
閉まった。
「ああぁ…はぁ…っぁ…はぁ…はぁ…」
何だ今のは。
病気?幻覚?何?何だ?
俺はどうなっている?
狂ったのか?狂ったのか?狂ったのか?
違う、違う、違う!!
「ぁ…ふっ…はっ……はぁ…」
そうかもしれない。
けど違う、認めない。
俺は正気なんだ、正気。
人殺しはしたくない、死にたくない、今すぐもとの生活に戻りたい。
ほら正常だ。
「…はぁ……はぁ…っ…」
問題なのはアレだ。
ドアの向こうにいる奴。
あの禍々しい雰囲気の奴。
知っている。
アレは俺の"狂気"だ。
アレが解き放たれた時だ、俺が狂うのは。
時間の問題。
「っ…」
嫌だ。
狂いたくない。
「くっ…どうなって…る……?」
シュウジは待ってろと言った。
どうする、俺一人ここで待っているのか?
何か嫌だな。
一度ジェガンのところに戻りたい。
「…駄目だ…」
逃げるな、俺。
脱出計画について話し合うんだろ?
逃げるな、俺。
俺までいなくなってどうするんだ?
逃げるな、俺。
あ、足が勝手に格納庫に。あああー。
「ま、忘れ物したって言えばいいだろう」
【行動:考える(-0p)格納庫へ(-1p)】
【残り行動値:残り3p】【位置:S-17】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:空ボトル、煙草4箱と1本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:…死にたくない…】【同盟:シュウジ・アサギ、ラーズ・フィリー】
踏み込むフットペダル。
加速するスピード。
迫ってくるギラ・ドーガの機体。
そして起こる、先程よりも大きな衝撃。
(命中した!)
僅かに沸き上がる歓喜と、それを打ち消す現状。
全速で突っ込んだ筈のタイヤは、真正面から受け止めたギラ・ドーガによって、その
いき足を止められていた。
俺は構わずフットペダルを踏み続ける。
少しでも踏む力を弱めたら完全にタイヤを止められて、そこからギラ・ドーガに反撃
されかねない。
(くそ!とっとと諦めてすり潰されてミンチになっちまえ!)
声にならない叫びを上げながら、尚もタイヤをギラ・ドーガに押し付ける。
…だが、アシッドもそう簡単にミンチになるつもりはないらしい。
渾身の力でタイヤを一瞬引き剥がしたか思うと、軌道を横に流される。
今さらながら思う。
アシッドはあのように追い詰められた時が一番怖い。
前に俺の攻撃をジェガンごと躱した時もそうだったが、勝利に対する執着心というの
か、本当になりふり構わない。
それが怖くもあり、また面白くもある。
だからこそ、また攻撃したくなる。
(さあ、今度はどんな表現を俺に見せてくれる?)
少し離れてからギラ・ドーガに向かって、更に攻撃を反復する。
ギラ・ドーガは動こうとしていない。
だからって動けないわけではないだろう。
アシッドの事だ、何か考えているに違いない。
……見てみたい。
あいつが何を考え、俺に何を見せようとしているのか。
…そうだ、見せてみろ。
そして俺を驚かせてみろ。
笑わせてみろ、怒らせてみろ、感動させてみろ、泣かせてみろ。
さあ、悦ばせてみせろ。
タイヤを全速で突進させる。
まだギラ・ドーガは動こうとしない。
だからと言って、動くまで待ってやる事もない。
…あいつを楽しみたいとは言っても、あいつのペースに合わす必要はない。
ビームキヤノンの標準を合わせる。
(動かねえと消し炭になっちまうぞ……アシッド!)
一瞬の閃光と共に2筋のビームがギラ・ドーガに向かう。
そのあとを追うタイヤ。
さあアシッド、どっちに避ける…?
右か、左か、上か、下か……まさかこのまま消えるなんて事は、ないよな?
(続く)
そして俺の望み通り、ギラ・ドーガは左に避けて躱した。
(ほら…動けるじゃねえか。だが逃がすつもりもないがな!)
俺は再度タイヤをぶつけるべく、左に移動したギラ・ドーガを目で追いかけ……。
見つからない!?
…おかしい、たしかに左に移動したのに、どこへ……?
完全に失念していた。
俺の左目は治療の為にガーゼで塞がれていた事に。
故意か偶然か、ギラ・ドーガはその死角に入っていた。
そして次の瞬間、モニターに映ったのはギラ・ドーガの左腕だった。
再び激しい震動。
よれていくタイヤの軌道。
(普通やるか?あんな事。まさか回転するタイヤに左腕を打ちつけるとは…。全く
これだから傭兵の考える事は分からない…)
しかし、理解できないと思っていても、それでも俺の顔には自然と笑みが浮かぶ。
それでこそ、俺が求める……。
しかし、俺も余裕をかましていられなくなったのも確かだった。
若干だが、車輪の動きがおかしい。
どうやらギラ・ドーガの攻撃で、どこかに不具合が生じたらしい。
このままやれない事はないだろうが、これ以上無理をして万が一爆発でもされたら
たまったもんじゃない。
まあそれに、借りた物は一応使えるままで返したいしな。
俺はギラ・ドーガに向き直ると、そこでタイヤから降りた。
……。
思わずまた笑みが漏れる。
(本当に…楽しいよなあ、アシッド)
【行動:ギラ・ドーガにビームキヤノンで攻撃(−1)アインラッドで再度体当た
りを敢行したが返り打ち(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:I-9】
【機体状況:右腕消失、頭部バルカン砲1門破損、モニター一部機能停止、右肩
アーマー破損、アインラッドに切り傷及び打撃による回転不良(軽)】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×1、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド
アインラッド 武装:ビームキャノン×2(92%)、9連装ミサイルポッド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:ギラ・ドーガの相手】
【同盟:不明?】
アビゴルは、一旦足を止めていた。
三つのカメラ・アイが捉えていたのは、冗談のような“事故”が起こった証拠の爪痕。
(……だめだ。
何だかいたたまれない気分になるな。
早くリファニアのところに行こう……)
爪痕から目を逸らすようにして、コンテナを牽引しながらアビゴルは進む。
既にダグラスは送り出された。
彼とて、記憶に残って欲しいと望んだとしても、いつまでも気にされ無意識の枷になることは望まないはずだ。
>>68 やがて、黄色いジムがその姿を現す。
リファニアは既に機体の外へ出ているようだ。
だが、カメラが捉える彼女の映像は、何の動きも見せていない。
(噂には聞いていたが)本当にふざけたサイズのサイコガンダム用シールドの上で、何やら蹲っている。
(……何かを、抱えてる?)
ジムの動きを妨げないように少し離れた位置でアビゴルを止めると、コンテナを開ける。
そこには、一本のブレードが入っていた。
「ギラ・ドーガのアンテナ? これまた微妙なものが……」
そのままコクピットハッチを開き、機体から降りる。
目の前はジャンクの宝庫。 首輪の製作のために必要としているものはゴトラタンの解体で充分手に入るだろうが、
もうひとつのものを製作するためには少し探索する必要がありそうだ。
マグネット・アンカーが無いので、彼は飛び上がらないように気を配りつつリファニアのもとへと辿り着く。
彼女は、見覚えのあるエプロンを抱いて涙を流していた。
あのエプロンだ。
あの女の。
全く、忌々しい上に少々鬱陶しい。
出て行くなら出て行くで、どうしてこんなものを残して行くんだ。
あんたのせいで、リファニアは今泣いてるんだぞ。
シェラザードに幾分の怒りを覚えつつ、リナルドは泣いているリファニアの肩に手を掛けた。
そうして、笑顔を見せてやることくらいしかできなかった。
シェラザードとリファニアの間にどれだけのものがあるのか、彼は知らなかったから。
必要な知識を持たずに投げ掛ける不用意な発言は、他人を否応無しに傷付ける可能性を多分に含む。
優しさを湛えた微笑みのまま、彼はリファニアに必要事項を伝えた。
≪続く≫
「……コンテナ、持って来たよ。
サイコの楯は俺が運んだ方が良さそうだな。
あとの武器は全部コンテナに入ると思うから、放り込んで引っ張っていけばいい。
これなら片腕しか使わないし、ジムでもできるよな?
――それから……」
ちらりとエプロンを見て。
「俺はまだ、君にも、イブさんにも……大事なことを話してない。
確かにこのボーナスタイムは結構魅力的だし、こちらの制約が外れる点でも効果は大きい。
そのためにコロニーの連中と戦うことだって、もし必要ならば躊躇わないさ。
だけど、君にはもう誰の生命も背負わせたくない。
君が夢を追うのに、誰かの生命は重荷になるだけだよ。
重い荷物を運ぶのは、大抵男の役目と相場は決まってる。
……何だか、論点がズレてる気もするけど……。
とにかく、早く作業を済ませて『ミョーコウ』に戻ろう?
俺がサイコを直してる間に、少しくらいは休めるだろうからね」
しっかりと休めるかどうかはわからないが、少しは休んで欲しい。
準備が終われば、否、終わらなくとも、時が来れば否応無しに剣を取り矢を番えることになる。
【行動:MSを降りる(0)】
【位置:V-21・小惑星基地内】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・損傷無し】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、コンテナ
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ)】
>31
その狂気等の入り混じった、戦場の風物詩とも言える目を
真正面から受け止める彼女。…強烈なプレッシャーを前面に押し出し、
ごく自然にヤクトの足元に歩を進めつつ言う。
「あったわよ。」
そして、メモを走らせて紙を投げる。
『ただし、優勝より高い勝算が見出せたならね。』
実は真実だったりする。ただし。優勝より高い勝算など見いだせやしないだろう。
という認識を持っていて、見てて飽きないリナルドという存在のいる仮宿
として見ていた節があったのも確かで、リナルドが去って以来首輪カバー
目当てにかわっているのも確かではあるが。
「今まで断言しなかった理由、知りたい?」
(微妙に微笑んで。…紙を投げる。)
「貴方が何らかの理由で慌てて我を失った場合、冷徹に見限る為。
…後数時間で発作が出る。…だから私は今は行く必要があるの。
私が薬を取りに行っている間に頭を冷やすか。ここで最後、
オサラバか。それとも戦闘か。…決めるのは貴方。…最も、
戦闘ならばファンネル相手に戦う覚悟をした方が良いけれど。」
「…それと、コレはおさらばになるか関係が継続するか
不明だから…あくまで取引。」
紙を…投げ渡す。
『…私の持っている巨大な小惑星の地図データを…首輪カバーと交換しない?
どうせ余ってるんでしょう?損な話じゃ無いと思うけれど。』
【行動:プレッシャー(1p) 最後の交渉(0p)】
【残り行動値:3p】
【位置:S17】
【機体状況:万全。(MS爆弾解除スイッチ付)】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:最後の賭けを成功させる。】
【長期行動方針:小惑星にあるであろう薬の入手。 生き残る。】
【同盟:シュウジ ジェイス…?】
口で言うのは簡単だが、実行の際にはとてつもない労力を要する事というのは世の中に多々ある。
例えば今、愁林が四苦八苦しながら進めている作業のように。
「……」
朱色の左腕を移植された白い猟犬を見上げ、彼女は作業開始から4度目となる溜息をついた。
移植完了から既に4度調整を行い、その度に生じる新たな不具合。
5度目の調整にはより一層の時間を掛けたのだが、正直なところ彼女には自信が無かった。
その道の専門家でもないと、こうした作業を満足にやり遂げるのは難しいと分かっているからだ。
だが、それでもやらなければならない。
けじめを付けるべく赴く戦場へ手負いの猟犬を駆り立て、あの赤い獣に相対するなど愚の骨頂。
勿論、猟犬を操る猟師もまた、疲労困憊したままでいる訳には行かない。
「ふう……」
だから、5度目の溜息が安堵から来るモノであった事は、愁林にとって非常に有難かった。
これが終わったら少し寝よう。
そんな事を考えながら、愁林は機体のバランスなどの最終チェックに勤しんだ。
【行動:機械操作(-1)、移植作業(-2)、各種チェック(-1)】【残り行動値:0p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
【行動:機械操作(-1)、移植作業(-2)、各種チェック(-1)】【残り行動値:0p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
機体状況などを以上のように修正します。
お目汚し、失礼しました。
あのクソ女の放送が聞こえる。
耳障りな、ホント、耳障りな。
何が優しい、よ。
鬱陶しい。今更もう一度行きたい場所なんて無いわよ。
あぁ、前の家に帰るぐらいに使うのは良いわね。
「ま、気が向いたらそうするか……」
【行動 : N16へ移動(−4) 】
【残り : 0P 】
【位置 : K15→L15→M15→N15→N16 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 適度・血濡れのリボン・ジェイソンマスク 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2(残弾65%)、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント(被弾回数1)、ビームライフル(残弾5)
MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き・残弾70%) 作業用クレーン+大型コンテナ】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン
ショットガン(残弾32)、ハンドガン(残弾12×5)、修理部品、修理器具
ハロ、ジェイソンマスク、お弁当×6】
【方針 : 優勝・意味不明?? 】
【同盟 : No.09/ベルク 】
85 :
シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/05/13 20:48 ID:EEDcfxUw
>>81 ラーズから発せられるプレッシャー。
だが、全くそれを意に介さず、渡された紙を握りつぶして淡々と話す。
「我を失う……か。くくっ……元に戻っただけだ。
プログラム投下当初の目的……それを果たす私に戻っただけだ。
……
取引、だがな……マップデータ?そんな物で?私を誰だと思っている……?
……ここまでのようだな。メガ・バズーカランチャーと言うなら考えてやったんだがな。」
足首のホルダーから拳銃を抜き、ラーズに向けて1発発砲する。当てる事が目的ではなく、威嚇として。当たれば一石二鳥だが。
ついでにその反動でビギナギナに近づき、床を蹴ってコックピットに入る。
「06・19両名との通信解除、識別変更レッドへ!ホビーハイザック起動!制御切り替え!
機体管制、火器管制制限解除!第2戦闘モード!攻撃目標!前方MS!」
〔……!了解!〕
「この時をもってこの同盟は消滅となる!
ファイル=プランB−1からB−3、消去!
プランBを全面破棄!」
プランB。要するに脱出計画案のことである。それに対しプランAはW-22襲撃作戦を示す。
〔……本気ですか?〕
「本気だ!俺は確かに狂っていると思うが決して冗談などではない!」
ビギナ・ギナが起動する。全天周モニターに映るロックオン・マーカー。
格納庫の奥、ヤクトの後ろにはモノアイを光らせ、起動を始めるホビーハイザックが見えた。
唇を噛み締める、いつもより操縦桿を少し強く握る、フットペダルを軽く踏む。少し浮かび上がる円盤、ヤクトを狙う銃口。
「もう後には戻れない……戻る気もない。
最後まで付き合って貰うぞ?」
〔……了解。それが私の役目です。〕
これから始まる”愚かな戦い”を始める合図のようにビギナ・ギナのカメラが光る。
……気のせいか紅く光った気がした。
「この狭さなら……逝け……!」
全天周モニターに表示される[Lock On]の文字。
それを確認し、左手に握ったコントロールスティックのトリガーを引き絞った。
機関音とともに発射される大量の銃弾。排出される大量の薬莢。
大量の銃弾はヤクトへ向かい、大量の薬莢は床に、壁に、天井に反射する。
……もう後戻りは出来ない。
【行動:会話(−0)ラーズへ拳銃発砲(−1)
ビギナ&ハイザック起動(−2)4連マシンキャノンでヤクトに攻撃(−1)】
【残り行動値:0p】
【位置:S−17 コロニー港湾格納庫】
【機体状況(ビギナ・ギナ):レーダー不調? 戦闘準備完了 対自爆装置用改造済み
(ハイザック) :頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損 ゼファー制御中】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(4斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:狙撃用BL(残弾5))】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 工具セット 電子部品 Hハイザック ゼファー】
【行動方針:道を開く Battle】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
このまま進めば、あの小惑星基地に近づくことになる。
それを分かっていながら、キュベレイは前に進むのを止めない。
身を隠すには都合がいいが、シャクルズの機動力を生かすことは出来ない暗礁宙域を、
まるで何かに引かれるように。
………強行偵察、といったとこかしらね。
自分が独りになってからそれなりの時間がたつ。
あの3人はまだあそこにいるのだろうか。
それとももう………始めたのだろうか。
それにコロニーで見かけた5機の動向も気にならないわけではない。
これも言い訳だけど。
無数のデブリが漂う闇の中を、キュベレイは進んでいった。
その進路を妨げるものを身軽にかわしながら、どこか気怠そうに。
【行動:K18→L18→L19→M19→N19(−4)】
【位置:N19】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済み)】
【機体状態:(ほぼ)完調】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
自分はシェラを討つと言った。シェラ自身にも、その意志を示した。
それに対し、イブはシェラを討つ権利は自分だけの物と言い、リファニアに銃を向けた。
……リファニアは、反発した。
反発したが……今となっては、イブの行動は当然の事と思えた。
討てるはずがないのだ。現にリファニアは今、こうしてシェラのエプロンを抱え、震えるだけ。
……イブさん、シェラさん……。
リファニアの震えは……やがて来るだろう彼女らの決闘を予感してのものだ。
リファニアは、見たくなかった。大好きな人同士が、目の前で殺しあう事など、見たくなかった。
しかし……止める事も、出来そうもなかった。決着をつけなければ、前に進めない……。
イブの言葉が、頭から離れなかった。そして、おそらくシェラも、そう感じているのだろう。
望まない、でも止められない。
出口の無い迷宮の中で、リファニアは震えるしかなかった。
>>79-80 そんなリファニアの肩に、優しく手が触れた。
一瞬びくりと震えて、リファニアは振り返る。
優しく微笑むリナルドが居た。
だが、リナルドは優しく微笑んでいたが……その心の内に一瞬怒りが渦巻いたのを、リファニアは感じていた。
むろん、リファニアに対しての怒りではない……。
ああ、怒らないで、リナルド……。
シェラさんのエプロンを見て、確かに私は悩み苦しんでしまったけど……。
それでも私、大切な事に気づいたから……。
泣くのはもう、止めるね。だから、怒らないで……。
あくまでも優しい微笑みを向けてくるリナルドに、リファニアも微笑んでみせた。
迷宮の出口は見えないが……。
今は、足踏みをしている時では無いのだから。
リナルドが、言葉をかけてくる。
作業に対する指示と……ボーナスタイムに対するリナルドのスタンス。
リナルドは、必要ならば戦いも辞さないと言う。
だが、それはあくまでも……リナルドが行うべき事で、リファニアが行うべき事ではない。
彼は、あくまでもそのスタンスを貫く。それが、彼の信念なのだろう。だが……。
「……リナルド、ごめんね。」
なかば泣き笑いのような顔で、リファニアはリナルドに答えた。
「……確かに、犠牲の上に成り立つ夢なんて、私の重荷になるかもしれない。
でもね、リナルド。それは私自身がこの手を血に染めなくても……。
私の夢が誰かの犠牲の上に成り立つ事は、同じなの……。
それにね、リナルド。
私だけじゃなくて、あなただって、誰かの生命を背負ってしまうの……重い事には変わりないよ?
……あなたがそれで深く傷ついているの、知ってるんだから。
だからね、リナルド。私も一緒に背負ってあげるよ。ううん、背負わせて。
一緒に歩いていくんだもん。私の歩みばっかり軽くなっちゃっても……仕方ないでしょ?」
答えて後、リナルドにしっかりとしがみつく。
離さないぞと、言わんばかりに。
「……いくらリナルドが強くっても、一人で戦うの……危ないしね。
もし、リナルドがやられちゃったら……私、壊れちゃうかも……。
そうならない為にも、私も共に戦うよ。大丈夫、私はそんなに無力じゃないから……。」
最後にぎゅっと、強く抱きしめてから……リファニアは、リナルドから離れる。
「作業の事、了解だよ。さっさとやっちゃって、ミョーコウに戻ろっか。
そうだ、このサイコのシールドの裏に、マウントラッチ、増設できないかな?
ビットを二つくらい、マウントできるようにしたいんだけど……。
その為のマウントラッチも、探しておくね。よくわからないから、テキトーに沢山。」
GMのコクピットに向かって飛びながら、リナルドにそう告げる。
旧ネオ・ジオンのニュータイプ専用機、ゲーマルクの事を思い出して……閃いた戦法が、あった。
上手くすれば敵の虚を突けるはずだ。数の減ったリフレクター・ビットは、出来るだけ無駄にはしたくないのだ。
リナルドにウィンクしてから、GMのコックピットハッチを閉じて、作業に入るリファニア。
シェラのエプロンをコックピットの脇に置く。
以前リナルドから受け取ったメモを開き、サイコの修理に必要な資材を探し始めた。
ジャンク山から必要なパーツを発掘する。まずは、表面が溶けた拡散メガ粒子砲。
溶けてしまった発射口の表面を削って、発射機の先端部のパーツを移植すれば大丈夫らしい。
次は、スラスターである。ノズルのカバー自体は、適当な金属板があれば補修できるだろう。
あとはノズルの基部が、少し曲がっているので……適当に大きめのノズルから移植すれば大丈夫らしい。
共に、ジャンク山から大型MA用のものを発掘する事ができた。
単体では壊れて使えないが……パーツ移植には問題無さそうだ。
次に、マウントラッチだ。壊れたシールドの裏、MSのスカート部の装甲……。
さまざまな場所にマウントラッチは着いているので、探すのに苦労はない。
適当に数個のマウントラッチを発掘したリファニア。
先ほどの修理用資材やシェラの用意した武器と共に、ラッチをコンテナに入れた。
「さてと……これでいい筈だよね、他にないよね?」
リナルドのアビゴルにGMを接触させ、接触通信で聞いてみた。
【行動 : リナルドに「ぎゅっ」(0)、MSに乗る(0)、修理用資材調達(-2)、マウントラッチ調達(-1)、
集めたものをコンテナに入れる(-1)、接触通信(0)、残0 】
【位置 : V-21(MSデッキ跡) 】
【機体状況 : 肩部損傷、(サイコは格納中) 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%)、ビームサーベル、ビームピストル 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、あえてその手を……、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『べるべるは臆病じゃあらへんよ。
アタシの事とかおっさんの事とかみんなの事考えてくれて
行動してくれ取るから。
臆病者やったらそうはいかへん、いかへん。
それに、べるべるも冗談も言えたんやな〜。
てっきり、いつ〜もむつ〜りとしてきまじめ〜って感じやったから
そういう冗談なんて全然言えへんし、通じへんと思ってたわ。』
励ましとも意外とも取れる返事をルイが返してきた。
(ありがとう。ルイ、でも・・・・・・・・・)
「逃げたんだよ俺は――――――――――――戦場という場所から。
話には聞いていたすぐ慣れると・・・・・・・・。
でも、慣れたくなんか無かった。
あの時感じた、罪悪感と安心感に、
人を殺すことに何も感じなくなるのが・・・・・・嫌だった。
・・・・・・・だから逃げた臆病者なのさ。」
あの時のことを思い出すと自分が嫌になる。
そんな気分に浸る中、特殊情報端末の画面に変化が表れる。
「どうやら取り越し苦労だった様だ、すまない。
キュべレイが彼らの所へ行くことは無さそうだ
サーティアも移動している。
予定より早いがそろそろ、俺達も行こう。」
そしてまた再び、移動を開始する。
「ルイ、覚悟しておけ。
移動経路はバラバラだが、みんな同じような場所に向かっている。
つまり、望まなくともいずれはあのキュべレイともサーティアとも
合うことになる。どんな返事が返ってきても
・・・・・・・迷うな。」
【行動:ルイと通信中(-0)特殊情報端末を見る(-1)
移動J-12→J-13→J-14→J-15(-3)】
【残り行動値:0】
【位置:J-15】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
あれからどれくらいの時間がたったのか…。
30分…1時間…半日……?
あれだけ言っておいて、
私の中にはどこかにまだヤツを思っている所でもあったのだろうか。
誰かがコロニーから私を追ってくるのを待っていた。
……でも、誰もこない。
結局、ヤツにとっての私という存在はその場限りの使い捨て……。
『ヤツヲ憎メ!!』
私は捨てられた女。
『ヤツヲ…』
もう目的もなく、
『シュウジヲ殺セ!!』
何も失うものはなくなった!
「皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!」
全体通信のスイッチを切り、一呼吸…
「すぅ〜〜、はぁぁ〜〜〜……。」
おくと、ガズRはもと来たルートを引き返した。
(シュウジ=アサギ……。
捨てられた女の恨み…、思い知れ!!)
【行動:移動〔p-17→q-17〕(1) 全体通信(2)】 (以下敬称略)
【位置:p-17:コクピット:宇宙空間】【残り行動値:残り1p】
【機体状況:正常】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
大型ヒートホーク(右手) 】
【所持品:デイバック(水2g2本、修道衣)】
【行動方針:】
『逃げたんだよ俺は――――――――――――戦場という場所から。
話には聞いていたすぐ慣れると・・・・・・・・。 (略)』
べるべるが意外なほど暗い感じで返答を返してきた。
そんで、更にキュベレイmk2とかいうんとさーちんも
動き出したことの連絡。だからアタシ等も先に進むという連絡。
更に・・・・・・その2人にあった場合への心構えを伝えてきたんや。
移動を始めたべるべるの後について行きながらアタシは通信を送った。
「うん。臆病者でけっこう。十分。問題無し。
べるべる れっつごー まいうぇい!!
人を殺す事に馴れるぐらいやったら臆病もでええやん。
でも、べるべるは本当の臆病者やないよ。
本当の臆病もやったら人のことなんて考えられずに、
自分だけが生き残る事だけを考えるやろ。
べるべるは違う。
それだけは言い切れるわ。
べるべるは臆病者やから逃げたわけやない。
べるべるは自分らしくいたかったから逃げたんや。
そうだとアタシは思うよ。だから元気だしや!!」
そして、アタシは『覚悟しておけ』『迷うな』というところには一切触れなかった。
覚悟。
一応してあるつもりや。
だから、おっさんとべるべる。2人と一緒にも戦うと決めたんやから。
迷い。
迷ってはない。
絶対にこのけったいな首輪を外す。
そんで、あーたんのところへ行く。
さっきの先生とかが言ってた爆破禁止区域の解除。
『誰かを殺せば、一箇所解除する』という言葉。
そんなんには絶対に乗らない。乗りたくない。
誰かを殺してまでそこに執着したくはあらへん。
それなら、首輪を外す事に執着する。
だから、キュベレイmk2とかいうんがおっさんの所へ戻ろうとしたら
中に乗っている人は殺さずに、手足とかを壊して身動きできへんように
しようと思ってた。
『殺す』わけやない。『倒す』んや。
それで、例え攻撃された相手でも出来れば脱出の時に
一緒に脱出させてあげたいとも思っとる。
脱出さえできるようになればさーちんとも戦う必要がなくなるはずや。
そうすれば、さーちんも普通に迎えに行くこともできるはずや。
だから、それまでは逆に合いたくない。
そう。脱出さえできようになれば全て丸くおさまるはずや・・・・・・
ソノトキマデハソウオモッテタ
『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
突然入ってきた女性の声の通信。
「えっ。S-17ってこれからアタシ達が行こうとした場所・・・・・・
どうなってるんや・・・・・・」
何がなんだかわからへんけど、分かる事はたった一つ。
アタシ達の行こうと思っている場所がこれから戦いの場に変わるということだけやった。
【行動 : べるべるに通信継続 (0) 移動J-12→J-13→J-14→J-15(-3) 残り 1 】
【位置 : J-12 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 睡魔進行中 驚き 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 冗談いえたんか〜(笑)
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!!
第12章 >93 現在
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□◎■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03◎□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□□◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□◎□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■◎□◎□10□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎■■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□□□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼□07□□■□□□◎□□□□■◎■◎■
16■□◎■□□□□□□◎□□11□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■◎□□□◎□□□◎■■□□08□01≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■26■□◎□□□□◎▼□◎□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎□□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼15◎◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎◎※◎■■■□◎□◎□□□□□■
01・06・19・ZPは同一地点。07・25は同一地点。10・14は同一地点。15・20は同一地点。
03はムサイ級戦艦に搭乗。03の機体はムサイに収容。
乗り手不在のサイコガンダムMk-Uもムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のホビー・ハイザック(01番の初期支給MS)。
02・04・05・09・12・13・16・17・18・21・22・23・24死亡。(21番、死亡シーン未描写)
>>87-88 リファニアの言葉は……わからないでもない。
いや、わかる。
彼自身が、昔、まだ自身を知らず知らずのうちに偽っていた頃――
同じことを、一人の女性に言われたから。
一人で重いと感じるのなら、二人で背負えばいい、と。
やれやれ、といった表情で苦笑すると、リファニアを抱き締める。
この議論はどこまで行っても平行線だ。
リファニアはリナルドを一人で戦わせまいとする。 失わないために。
リナルドはリファニアを戦いから遠ざけようとする。 失わないために。
共に、互いを想うからこそ。
リファニアが作業に戻ったのを見届けると、彼も探索を始めた。
何が必要なのかは全て頭に入っている。
大丈夫、そいつの機構そのものは小学生の夏休みにうんざりするほど悩まされた自由研究と
変わらないレベルだ。
搭載しているものが少々高度だが……それは例のノートPCを介することで何とか解決できる。
必要なものを、余分をもって全て見つけ出した彼は、コクピットに戻ってリファニアの作業が終わるのを待つ。
やがて彼女の方も作業を終え、接触回線で通信を入れてきた。
「さてと……これでいい筈だよね、他にないよね?」
「ああ、ごくろうさま。
それじゃあ……」
その時。
その通信は耳に鳴り響いた。
>>90 『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
忘れるはずもない。
ヨーコだ。
S-17へ向かうということは、コロニーを一旦離れたのだろうか?
何故?
通信の内容から察するに、彼女は一人のようだが……。
≪続く≫
「……ッ!?」
それとほぼ同時に、鈍い頭痛が彼を襲った。
ザラッとするような感覚。
これはあれだ。
以前、コロニーでラーズから感じたものと同じだ。
本能的に、そう感じた。
傷付いたコロニーで、何かが起こっている。
「リファニア、すぐに戻ろう。
コロニーで戦闘が起きているのかもしれない。
場合によっては、こっちに飛び火するかもしれないから。
とにかく時間が惜しいからね。
いい? 急ぐよ」
場合によっては、などとは言っていられない。
飛び火することを前提に動かねばならない。
それが、現状で考え得る限り最悪の事態なのだから。
アビゴルはサイコガンダムの楯を器用に抱えると、もと来た道をとてつもないスピードで戻り始めた。
バランサーには頼らない。 こういう時は自分の感覚を頼りにした方が手っ取り早い。
例の地点をあっさりと抜け、すぐに『ミョーコウ』に辿り着くとイブの邪魔にならないように着艦を済ませ、同様に楯を置く。
そうして、サイコガンダムの修理用資材が届くのを待った。
もののついでだ、その間に、イブに声を掛けておくことにする。
「イブさん、そっちはどうなった?」
【行動:抱き締める(0)、探索(-1)、MSに乗る(0)、V21→V20(-1)、着艦(-1)、話し掛ける(0)】
【位置:V-21・小惑星基地内】
【残り行動値:1pts.】
【機体状況:MS形態・損傷無し】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ)】
>>95 『ああ、ごくろうさま。
それじゃあ……』
リナルドがリファニアに返事をしようと口を開いた途端に……。
>>90 突然、GMのコックピットに流れる全体通信。
『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
それはどこかで聞いた事がある声だった。
そうだ、アレンとリナルドの決闘の時に、突然耳に飛び込んできた助けを求める声。
あの声と、同じ声だった。
でも、何か……まるで、人が変わったみたいな印象を受ける。
……無理も無いか。
こんな、狂った殺し合いゲームの中に居たら、人が変わっちゃう事だってあるよね。
私も変わってしまったけど、必ずしも、悪い方向にだけじゃない。
良い人達に会えたから……そういった点で、私はすごく幸せなのかもね。
リファニアがそんな事を考えていると……。
突然、リファニアの頭に、酷く重い感覚が生まれる。
まるで何かに引き寄せられるかの如く、人の意志が異常な程に、ある地点に向けて集まっていた。
この場所……ST-17コロニー?
>>96 『リファニア、すぐに戻ろう。
コロニーで戦闘が起きているのかもしれない。
場合によっては、こっちに飛び火するかもしれないから。
とにかく時間が惜しいからね。
いい? 急ぐよ』
リナルドも、この異常を感じ取ったようだ。
アビゴルはサイコの楯を抱え、物凄いスピードで来た道を引き返して行く。
「あ、ちょっと!」
慌ててコンテナを閉じて、ワイヤーでもってコンテナを牽引しながら、リナルドに続くリファニア。
コンテナを通路の壁に激突させないように細心の注意を払わなければいけないので、
とてもリナルドのアビゴルに追いつく事など叶わない。
リナルドにだいぶ遅れて、リファニアのGMはミョーコウにたどり着いた。
格納庫に入ると、アビゴルと、解体されたゴトラタン……。
そして、ゴトラタンの左腕が移植されたVガンダムの姿があった。
その白と朱の異形の機体には、威圧感と……ある種の美しさすら感じる。
まるで、イブの意志が形を為しているかのようだった。
コンテナから武器を取り出して、格納庫の一角に邪魔にならないように並べるリファニア。
サイコの補修パーツは、未だコンテナの中だ。コンテナごと運んだ方が、運びやすいだろう。
「とりあえず私に出来る作業、もうないかな?」
GMのハッチを開いて、格納庫に居る二人に声をかけた。
【行動 : 移動V-21→V-20(-1)、着艦(-1)、武器を取り出す(-1)、話しかける(0)、残1 】
【位置 : V-20(ミョーコウ、格納庫) 】
【機体状況 : 肩部損傷、(サイコは格納中) 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%)、ビームサーベル、ビームピストル 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、あえてその手を……、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
99 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/14 03:43 ID:AcbzK0wX
ID
100 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/14 04:07 ID:AcbzK0wX
>85
「そう。…でも…今渡したらこちらに向けてきたでしょ?それに…
メガバズーカランチャーは最後の取引道具。貴方には勿体無いわね。
それに、アレの作り方。もう見当ついてるのよ。時間はかかりそうでもね。」
向こうの発砲と同時にジャンプ。コクピットに飛び込み、一応は
アイドリンク状態にしていた機体をコクピットをしめ始めつつ動かし始める。
相手が機体を起動するのを確認。エリアから脱出する為に機体を移動させる。
…そこで相手MSの発砲。
(ハッタリ…バレたみたいね。…ファンネルは切り札。
こんな男に使う訳には行かないわ。それにしても最悪の方にこうも…。)
「OTが…粋がらないで!」攻撃と同時に曲がり角をカーブ、回避。
…そのままコロ二ー脱出に向けて機動を進め…
そこで聞こえて来る全体通信を確認する。
「…痴話喧嘩…利用できそうじゃない。悪いけど…薬、
手に入れないと迂闊に全力戦闘もできないのよね。
取りに行き終わるまでは…止めてもらおうかしら。…攻撃、
こっちにも来そうだけれど。」
【行動:回避(1p)戦闘離脱(1p)コロ二ー脱出(1p)R17へ(1p)】
【残り行動値:0p】
【位置:S17】
【機体状況:万全。(MS爆弾解除スイッチ付)】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:小惑星目指し離脱。】
【長期行動方針:小惑星にあるであろう薬の入手。】
【同盟:なし。】
3回目の調整で漸く、移植した左腕を含めた機体全体の状態が満足の行くものになった。
追従性などの面では多少の不安もあるが、愁林の技術ではこれ以上の調整が無理なのは明らか。
ならばマイナス面をしっかり把握した上で、操縦技術でカバーしようと彼女は結論付けたのだった。
ずきんっ
不意に、あの頭痛が甦った。
これまでも幾度と無く彼女を襲い、ダグラスが致命傷を負った時にも感じた痛みが、前頭葉から大脳新皮質を巡るように抜けていく。
滑るような嫌な汗が背筋を湿らせた。
『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
「!?」
異常としか思えない響きを持った台詞が、全体通信に乗って強制的にVガンダムのコックピットに、愁林の耳に届いた。
否。
この声の主を異常と断じるのは不適当かもしれない。
そもそも、プログラムの参加者達は皆一様に、異常としか言えない状況下に既に放り込まれているのだ。
あまりに非日常的で、あまりに特殊な環境下では大抵の人間が精神の均衡を何らかの形で失ってしまいがちになる。
だとすればそのような中で、それでも尚通常の精神状態でいられる愁林の方が、ある意味では異常と言えるだろう。
「……」
そこまで考えて、彼女は首を振った。
それを認めてしまう事は、このプログラムに少なからず膝を屈する事になると思ったからだ。
確かに彼女は、この後でシェラザードと戦おうと思っている。
だがそれは、プログラムに呑まれた事を意味するものでは決して無い。
良き仲間に巡り合え、そして短い間ではあったが良き伴侶に恵まれた彼女が狂気に飲まれる由縁など何処にも無い。
彼女は彼女なりの決意を持って、赴くべき戦場を決めたのだ。
>96-97
格納庫に戻ってきていた、2機のMS。
既にリファニアらはそれぞれの作業を終えたらしい。
「私の方は、もう全部終わったわ。
とりあえず……ううん、とりあえずなんてこの場で言うものではないわね。
私は私にできる最善を、このMSに施したつもり。
今のところは、だから手伝ってもらうような事は無いわよ」
二人からの通信にそう返事をしてから、リファニアが並べた武器の類いを吟味するように眺める。
と、Vガンダムのカメラアイがザクマシンガンを捉えたところで愁林は小さく頷いた。
「……そうね、その武器、貰えるかしら」
マニピュレーターのテストも兼ねて、移植したばかりの左腕でザクマシンガンを指差す。
モニターに映る各種数値は、概ね満足の行く数値を示していた。
これならば、自分でも納得の行く戦いができる筈。
来るべきその『時』に思いを馳せ、愁林は胸元に右手を寄せた。
ロザリオの感触が、そこには確かに感じられた。
【行動:各種チェック(-1)、リファニア・リナルド双方へ返信(-2)】【残り行動値:0p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
>>77-78 こちらが動かないのをいいことに向こうはやりたい放題か。
などと、文句の一つも言いたくなるような波状攻撃。
だが、それこそこちらの好機。一気に近づいたら後は何も考えずに叩き込む。
カメラの前に飛び散る残骸達。
"グシャァ"だか"ドガァ"だか"メギャア"だか
なんとも言葉にしずらい振動と衝撃と轟音が響き渡った。
そこから意識に直結してくる、砕け散る減り込む感覚。
凄く心地いい感覚。何故だか分からないけど、結果は良好な気がした。
少し間が空いて、タイヤから降りる相手が見れた。
「(ほらな……)」
相変わらず顔は歪んだままだ。
それはこちらが同じなら相手だってそうなんだろう。
通信など交わさなくてもその生き生きとした動きで分かる。
やはりお前はこちら側の人間だ、などと思わず労いでも掛けたくなるが
あくまでもコイツは自分にとって邪魔な存在なのだ。口出しはこちらの不利になる。
ひとまず、タイヤを降りた事でこれでようやく五分五分と言った所になるのか。
随分と手間と時間が掛かってしまったが、悔やむ事も無い。
ここからが第2ラウンドか。いや、第4か?第5か? …まぁ、何でもいい。
ともかく問題はここからどう責め通していくかなのだ。
また正面からぶつかりあってみるか、それとも今度は右腕を犠牲にするか。
色々と試行錯誤してみるが考えが美味くまとまらない感じがして仕方が無い。
互いが互いに似たような状況なのだ。
いかにして相手を欺くやり方をするか、言い得て妙だがこれが重要になる。
向き合ったまま睨みあう両機。向こうもどこかで攻めあぐねているのか。
それとも、既に必殺の策を講じているのか。
"何も考えるな"
…閃き。 結局それしか道が無いみたいだ。
この期に及んでもそれしか出来そうも無い自分の脳の無さを誇りに思う。
背部ラッチから再び取り出すアックス。
随分と長い付き合いになった等と感慨にふけてもいいかもしれないが
そんなことはこの戦場を生き延びてからでも十二分に間に合う。
照準は目の前の宿敵。スラスターとバーニアの調子は良好だ。
「(悪いな…俺にはこれしか思い浮かばない…)」
【行動:14番へ格闘戦 (-1P)】
【位置:I-09】【残り行動値:3P】
【機体状況:左腕部損失・各種細かい異常】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:目の前の宿敵を片付ける】【同盟:無し】
104 :
シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/05/14 20:45 ID:RVIYYvOM
>>85 「逃げる……?」
けたたましい機関音がおさまった。視界が回復し、相手の状況を探る。
どうやらこちらの攻撃は全てあっさりとかわされ、ヤクトはコロニーから脱出するようだ。
「そんなに荷物を抱えて逃げられるか!ゼファー!ビームライフル照準!」
この距離でも狙撃用ライフルなら狙えるはず。加えてスキウレにメガ・バズーカランチャー。
その動きはどうしても円滑を欠く事になる。
発射指示を出そうとしたとき、全体通信が入ってきた。
一回目の定時放送がもう入ったのかと一瞬ひやりとしたが、違った。
『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。』
「!?」
『戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
〔マスター!レーダーに反応!ガズRがこちらに向かっています!〕
「あの裏切り者ぉぉぉっ!!!どこまでも……!
ゼファー!ビームライフル発射!」
〔了解!後もう一つ、マップを見てください!〕
全天周モニターの一角にマップが表示される。すると、W−21が禁止区域化されているのが見えた。
「どっちにしても二人殺らなくてはならないか……。ジェガンは俺が殺る!」
〔了解。〕
「Fire!」
背中合わせになるビギナギナとハイザック。
コロニーの出口の外のヤクト、コロニー内部のジェガンに向けて、同時にビームが発射された。
【行動:ヤクト・ドーガに狙撃用BLで攻撃(−1)ジェガンにBLで攻撃(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:S−17 コロニー港湾部格納庫】
【機体状況(ビギナ・ギナ):レーダー不調? 対自爆装置用改造済み
(ハイザック) :頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損 ゼファー制御中】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(4斉射分)
ビームライフル(残弾2)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:狙撃用BL(残弾4))】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 工具セット 電子部品 Hハイザック ゼファー】
【行動方針:道を開く Battle】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
>>91 「ありがとう、ルイ。下手なりにも、その言葉はうれしかったよ。」
ルイの言葉は俺にとって一時の心の安息を与えてくれた。
―――――――――――――――その時だった
『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
突然の全体通信。それは聞き覚えのある声だった。
(嬢ちゃんか?!でも何故?)
以前、また会いたいと言って全体通信で呼びかけていた。
俺は行かなかったがS-17にまた集まりしばらく動かなかった
ことから、和解したのだと思っていたが
・・・・・・・・・どうやら事態は複雑になっているようだ。
「ちっ!また、厄介なことを。」
思わず愚痴をこぼしてしまう。
「事態が急変した。急ぐぞ、ルイ。」
(シュウジ、いったい何があったんだ?!)
【行動:ルイと通信中(-0)移動J-15→K-15→L-15→M-15→N-15(-4)】
【残り行動値:0】
【位置:N-15】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
「く……はははは!」
可笑しい。可笑し過ぎる。
頭おかしいんじゃないの?
「でもコイツは使えるわ……」
そう、狙いは簡単な話よ。
そこを決戦場にするなら、赴く。
罠を貼っているなら、逆に陥れる。
簡単な話じゃない。
【行動 : 特になし 】
【残り : 0P 】
【位置 : N16 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 適度・血濡れのリボン・ジェイソンマスク 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2(残弾65%)、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント(被弾回数1)、ビームライフル(残弾5)
MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き・残弾70%) 作業用クレーン+大型コンテナ】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン
ショットガン(残弾32)、ハンドガン(残弾12×5)、修理部品、修理器具
ハロ、ジェイソンマスク、お弁当×6】
【方針 : 優勝・意味不明?? 】
【同盟 : No.09/ベルク 】
>>97、
>>102 リファニアも『ミョーコウ』に到着し、イブの作業は終了して。
紅の左腕が銃器を指差す。
『……そうね、その武器、貰えるかしら』
ヴィクトリーが指したのは、120……いや、105oザク・マシンガン。
サイコガンダムはもとより、アビゴルも可変機である以上、携行火器は扱い難い。
ならば、最も使用に適したスタイルのヴィクトリーが扱うべきだろう。
「アビゴルはこういう武器を持たせても扱いにくいから、
ここにある火器は全部イブさんが使ってもいいんじゃないか?
ああ、そうだ。
ごめん、リファニア。 さっきは急いでて言うのを忘れたんだけど……。
俺がサイコを修理している間にコネクト式のビーム・ライフルを一丁、探してきてくれるかな?
MS形態での飛び道具が頭のビーム・キャノンだけじゃ、ちょっと辛いからね。
素人改造だけど、使えるようにはできるから」
コネクト式なのには理由がある。
封印したビーム・カッターのある左腕の裏側に、銃口を上に向けて搭載すれば。
MA形態ではそのまま進行方向に向かって撃つことができる。
MS形態では左肘を少し曲げれば右のマニピュレータで簡単に取り外し/搭載ができる。
それも、エネルギー切れの心配をすること無く。
他にも理由はあったが、一番大きいのはこれだ。
アビゴルの出力に余裕があるからこそのプラン。
そのためにアビゴルのマニピュレータ制御及びエネルギー供給制御プログラムと
ライフル自体のコネクタ制御プログラムの修正が必要なのは、安い代償だろう。
用件を伝え、レーザー・トーチやカッターなど修理用の工具をコンテナに放り込むと、
リナルドはアビゴルにコンテナを牽引させて外側からHLVスペースに入った。
……
HLVスペースに到着してすぐ、彼はノズルの基部を移植するために資材の加工を始めた。
サイコのノズルに合うように整形すると、基部を交換して接続し直す。
資材がもともと大型機のものだったのか、この作業は上手くいった。
次はノズルのカバー。
コンテナの中からそれらしい金属板を取り出し、カバーに合うように加工する。
なかなか終わらない。 ミスひとつ見逃せない。
焦る気持ちを抑えつつ、的確に加工を進めていく。
相応に時間が掛かっている。 相応に疲労も溜まっている。
だが、まだ休むことは許されない。
今、手と頭を止めることは許されない。
【行動:再び依頼(0)、発進(-1)、移植のための加工(-1)、ノズル移植(-1)、カバー加工(-1)】
【位置:V-20・小惑星基地(ミョーコウ)内・HLVスペース】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・損傷無し】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:疲労@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ)】
※前回行動時、【位置】の記述にミスがありました。 今回行動分で修正してあります。
O19に到達する。今来た道を戻るのでなければ、ここから先しばらくは身を隠す場所はない。
ここからどうしようかと考えたところで、またもや全体通信が入った。
>>90 『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
若い女………恐らくはティーンであろうと思われる声だった。
ルイでもなく、リファニアでもなく、当然ながらイブでもない、知らない声。
その内容は28歳の女を困惑させるものだった。
………おかしいのは、あたしの方なのかしら。
自分が常に正しいなどと恥ずかしいことを言うつもりはない。
だが、目先の快楽を追求するためとはいえ、生存と戦闘に関してはそれなりにまともに考えてきたつもりだ。
にもかかわらず、こうも予想外の放送なり行動を見せつけられては自分に自信が持てなくなりそうだった。
何なのよ一体。
最初は罠かと思った。しかし、それにしてはあまりにも単純というか捻りも何もない。
この言葉を鵜呑みにして素直にS17に向かう人間がいたら………
………いるのかもしれない。
独りになってから自分の推測は外れまくっているので、意外とその逆が真なのかもしれない。
単純すぎるゆえにかえって効果的なのかもしれないし。
それに、不思議と嘘だとは感じなかった。
確かに向こうから気配のようなものは感じるし。
ST17コロニーの方向から、戦意や殺意の余波のようなものは微弱ながら感じられる気がする。
額を針でつつかれるような、脳にごく弱い電流が走るような、そんな感触が。
自分の感覚と、放送の言葉を信じるなら、確かにあのコロニーで誰かが戦っていることになる。
前に見かけた連中かしら。あちらも仲間割れでも起こしたと言うの?
そのこと自体は不思議ではない。問題は、この放送を流した女が何を考えているかだ。
漁夫の利を狙うなら邪魔者はいないに越したことはないはず。
パイが限られている以上、自分の取り分を理由もなく減らすような真似は普通はしないと思うのだが。
そんなに生き残りたくないというの?
自分が生き残るための可能性を出来るだけ高めたいとは思わないの?
勝ち残れば生き延びられるのに、そんなに死ぬのが怖くないの?
生きることに執着しないで済むものなの?
単純に「普通」でなくなっているのか。
それとも「敵」同士を一カ所に集めることで乱戦を生じさせたいのか。
分からない。シェラザードには分からない。
1対1の後に1対3で戦おうとする人間のことも、敵に敢えて好機を与えようとする人間のことも。
………あたしは一度失敗してるから。
近くに浮いていた大きめの隕石に張り付くようにして、キュベレイがその身を隠す。
出力を最小限度に落とし、索敵を完全受動モードに切り替えて、シェラザードは様子を窺うことにした。
【行動:N19→O19(−1)、隠れられそうな隕石発見(−1)、隠れ身(−1)】
【位置:O19】【行動値残り:1】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済み)】
【機体状態:(ほぼ)完調・準休止中】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
『ちっ!また、厄介なことを。』
事態が急変した。急ぐぞ、ルイ。』
べるべるが舌打ちをしながら独り言を愚痴る。
そんで、口早に急ぐ事を告げてくる。
アタシはべるべるについて行きながら質問をした。
「ねえ。
べるべるの知っている限りでいいから
S-17で誰が何をしていたのか教えて。
聞いておけば何かの役に立つかもしれへんし。」
【行動 : べるべるに通信継続 (0) 移動J-15→K-15→L-15→M-15→N-15(-4) 残り 0 】
【位置 : N-15 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 睡魔進行中 驚き 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 冗談いえたんか〜(笑)
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!!】
>>102 イブから、頼もしげな答えが帰ってくる。機体の修理は上手く行ったようだ。
リファニアがコンテナから取り出した武器に、イブは興味を示す。
『……そうね、その武器、貰えるかしら』
朱の左腕が、かつてシェラザードが愛用していたマシンガンを指差す。
>>107 『アビゴルはこういう武器を持たせても扱いにくいから、
ここにある火器は全部イブさんが使ってもいいんじゃないか?
ああ、そうだ。
ごめん、リファニア。 さっきは急いでて言うのを忘れたんだけど……。
俺がサイコを修理している間にコネクト式のビーム・ライフルを一丁、探してきてくれるかな?
MS形態での飛び道具が頭のビーム・キャノンだけじゃ、ちょっと辛いからね。
素人改造だけど、使えるようにはできるから』
それに対し、リナルドが意見を口にすると共に、リファニアに対し一つ頼み事をして来た。
GMのコックピットから身を乗り出して、格納庫内に響き渡るように大声で、二人に返答するリファニア。
「了解、リナルド。どうせ修理中は何も出来ないし、ちょっと行ってくるね。
あ、イブさん。その武器、ぜんぶイブさんが使っちゃっていいと思うよ。
あと、ダグラス君が使ってた武器も、イブさんが使っちゃって。
私のサイコじゃ、使えないからねっ。
GMが収まってたハンガーのあたりにビームピストルとかクラブとかが転がっているよっ。
……じゃあ、ちょっと行ってくるね。」
そう告げて、再びGMのシートに収まり、コックピットハッチを閉じた。
リナルドが格納庫から出るのに続いて、GMを発艦させる。
リナルドに向かってGMの右手を上げさせて、行ってきますの挨拶をして、再びGMは通路に入ってゆく。
そんな余裕を見せつつも……リファニアの額には、油汗が浮かんでいた。
先ほどからずっと、頭の中に重い感覚が残り、リファニアの神経を圧迫し続けていたし―――。
それに、考えてみるとここ最近はロクに休んでいない。
……でも、今は休める状況じゃないよね。
バイザーをあげて両頬をぱん!と叩いて気合を注入し、基地の奥へと進んで行った。
【行動 : コックピットから身を乗り出して話しかける(0)、発艦(-1)、残0 】
【位置 : V-20(MS用通路) 】
【機体状況 : 肩部損傷、(サイコは格納中) 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用
ちょっと疲労気味 】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%)、ビームサーベル、ビームピストル 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、あえてその手を……、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
通路をさらに奥へと進み、再びジャンク山にたどり着いたリファニア。
たどり着いてみたものの……残っている物は、すでに使い物になりそうもないガラクタばかりに見えた。
「……うーん、コネクト式のビームライフルなんて、本当にあるのかなぁ……。」
探索してみれども、それらしいものはなかなか見つける事が出来ない。
それどころか、マトモに機能が生きているライフル自体、ほとんど残っていないように思えた。
う〜ん、と思い悩むリファニア。ふと、思いついた事があった。
「……そうだっ、MSのアームに付属してるやつ、あるかもっ。
武器を探そうとするんじゃなくて、アームそのものを探してみよっか。」
再びガサゴソとジャンクを漁る。
暫しの後に、灰色い小型MSの左腕を見つける事が出来た。
マニュピレーターの部分はボロボロだったが、変わったものが付属していた。
「何だろ、この円盤みたいなの。基部についているのは、ビームガンみたいだけど。
……良くわからないけど、これ、使えるかな。」
リファニアにUC0120年代のMS知識があれば、それがクロスボーン・バンガードの主力量産機、
デナン・ゾンのレフトアームだという事に気がついただろう。
そして、その円盤がビーム・シールドだという事も、わかったはずだ。
リファニアはGMにその腕を抱えさせると、ジャンク山を後にして、帰路を急いだ。
港へ到着するなり、HLV格納スペースでサイコの修理作業を行っているリナルドの元へ、GMを向かわせる。
アビゴルにGMを並べて、コックピットハッチを開いてリナルドの元へ飛ぶリファニア。
「リナルド、ご苦労様。
サイコの修理、今は時間がないからスラスターだけでもいいよ。
もともと気になっていたの、そこだしね。
とりあえず、リナルドが注文したやつ、それらしいもの見つけてきたよ。
あれでいいかな?」
彼の労をねぎらうように微笑みかけながら、GMが抱えているデナン・ゾンの腕を指さした。
【行動 : V-21へ移動(-1)、探索(-1)、デュアルビームガンゲット(-1)、V-20へ移動(-1)、残0 】
【位置 : V-20(ミョーコウ、HLV格納スペース) 】
【機体状況 : 肩部損傷、(サイコは格納中) 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用
ちょっと疲労気味 】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%)、ビームサーベル、ビームピストル 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、あえてその手を……、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
ハハッ、奴も”S−17プレイヤー”ってわけ?
冗談。漁夫の利なんて狙いやしないわ。
クールに、冷静に、血祭りよ。
ジェイソンが犠牲は、あの小癪な機体からといきましょう。
「殺してやる……」
目が血走る。
【行動 : Q17へ移動 ラーず発見 】
【残り : 0P 】
【位置 : N16→N17→O17→P17→Q17 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 適度・血濡れのリボン・ジェイソンマスク 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2(残弾65%)、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント(被弾回数1)、ビームライフル(残弾5)
MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き・残弾70%) 作業用クレーン+大型コンテナ】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン
ショットガン(残弾32)、ハンドガン(残弾12×5)、修理部品、修理器具
ハロ、ジェイソンマスク、お弁当×6】
【方針 : 優勝・意味不明?? 】
【同盟 : No.09/ベルク 】
114 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/15 07:59 ID:9G3bP9bd
IDチェック
115 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/15 08:13 ID:9G3bP9bd
>104
「正確すぎる狙いはむしろかわしやすい…どこかのエースの言葉だったかしら?」
ビームが機体を完璧に捕える。…が、スキウレのフレームを使い逆立ちするような
形になりビームをすり抜けさせる。
「こんなかわし方、研究所の人達に見られたら特訓3時間増えそうね。
人も増えたようだし…逃げた方が正解。参拾六計逃げるにしかず。
…それにまずは薬。それが最優先。戦闘中の発作は死を意味する。
…一応V21は無事だし…。」
機体を激しく移動させつつ、ぼやく。
「…薬を手に入れたら…覚えてなさいよ…。」
【行動:回避(1p)戦闘離脱(1p)T19へ(2p)】
【残り行動値:0p】
【位置:R17→R19→T19】
【機体状況:万全。(MS爆弾解除スイッチ付)】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:小惑星目指し離脱。】
【長期行動方針:小惑星にあるであろう薬の入手。】
【同盟:なし。】
タイヤから降りて、ビームサーベルを抜く。
扱い慣れたショットランサーも使ってみたかったが、ただ撃っても当たりそうにない。
待っていれば、ショットランサーをもっと有効に使える時がくる筈だ。
さて……。
『皆さ〜〜〜〜ん!!
私はこれからS-17地点へと向かいま〜〜〜っす。
戦いたい人、漁夫の利を得たい人がいたら、歓迎しますので
ぜひやってきてくださ〜〜い!!』
……。
この状況に全くそぐわない、ノー天気に明るい声。
ルイのそれとはまた違う、どこか何かを吹っ切ったような声。
やはり俺の知らないところで、状況は刻一刻と動いている。
(S-17…か)
気にならないわけではない。
ルイとベルクは、何事もなければそこに向かっている筈だから。
ただ、必要以上に気にはしない。
俺の居るべき場所は、今はここだけだから。
S-17の事はこの戦闘が終わってから考えればいい。
(…正確には、戦闘が終わって生き残っていた奴が…だな)
俺の思考が終わるのを待っていたかのように、ギラ・ドーガが突進してくる。
初めて戦った時と変わらない、強情なまでに一直線な攻撃。
(お前とどこか別の場所で会っていたら、良いコンビを組めたかもな)
頭の中に一瞬だけ生まれる、あり得ない思考。
目の前のあれは、倒すべき敵なのだ。
それを躊躇したら、その時は…死。
ギラ・ドーガの攻撃をここで迎えうってもよかったが、生憎、ジャベリンの隣には
今降りたばかりのタイヤがある。
ここで迎えうって、傷付いたとはいえまだ使用可能なタイヤを、更に傷付けるよう
な真似はしたくない。
それならば、答えは簡単だ……俺が、前に出れば良いだけの事。
考えるが早いか、フットペダルを力強く踏み込む。
背中のバーニアが一段と大きな炎を吹き上げて咆哮を上げる。
まるで、タイヤの中で燻っていた不満を爆発させているようだ。
…たしかに質量ではギラ・ドーガにはかなわない。
だがジャベリンにはそれを補うスピードと、ガンイージよりも出力の大きいジェネ
レーターがある。
「パワー勝負でも…引けはとらねえ!」
俺は展開したビームシールドを前面に押し立てて、真正面からギラ・ドーガにぶつ
かっていった。
(続く)
衝撃、そして揺さぶられるコクピット。
…もう何度この感覚を経験しただろう。
そしてもういい加減、この感覚にも慣れてきている。
コンソールパネルに表示されるダメージ。
ビームアックスは受け切れたが、激突の衝撃で肘関節のジョイントに負荷がかかったらしい。
(…もう2度とこんな真似はできないな)
それでも、俺もジャベリンもまだ動ける。
そうだ。
まだ、まだ、まだまだまだ……まだこれからだ!
再度フットペダルを踏み込みバーニアを全開させ、ギラ・ドーガを押し剥がし左腕を
振る隙間を作る。
そしてその隙間を一杯に使って、左腕のビームサーベルを振り抜いた。
【行動:ギラ・ドーガの攻撃をビームシールドで防御(−1)ビームサーベルで
攻撃(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:I-9】
【機体状況:右腕消失、頭部バルカン砲1門破損、モニター一部機能停止、右肩
アーマー破損、左肘関節ジョイントに負荷(30%)
アインラッドに切り傷及び打撃による回転不良(軽)】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×1、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド
アインラッド 武装:ビームキャノン×2(92%)、9連装ミサイルポッド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:ギラ・ドーガの相手】
【同盟:不明?】
>107>111
HLV格納スペースに向かったリナルドと、探索の為に再度基地の内部へ赴いたリファニア。
残された愁林は、リファニアの言葉にあったビームピストルを調達すべく、GMLAの収まっていたハンガーの様子を確かめた。
なるほど、そこには壁に立てかけられたビームピストルが2挺、そしてクラブが一本床に転がっていた。
クラブの隣にはバズーカも置かれている。
これらの武器は皆、ダグラスがMSに乗っている間に使っていたもの。
その事を思い、ビームピストルをVの手に取らせる。
装填されたカートリッジのエネルギー残量は、未だ充分過ぎるほど残っていた。
結局ダグラスは、このトリガーを引く事は殆ど無かったようだ。
「……」
それで良いのだ、と愁林は思った。
ダグラスには銃器のもたらす血や炎の朱い煌きよりも、例えば調理服のような白こそが相応しいのだから。
余計な感傷を頭から追い出し、続いて規格を確かめる作業に入る。
色々と確認した結果、ハードポイントやマニピュレーターにマウントする分には特に問題は無さそうだった。
規格が機体のそれとは完全に合致しない為、取り回しに少しばかり気を使わなければならないぐらいだ。
早速、両脚部外側のハードポイントにマウントしてみる。
ハードポイントの構造自体にある程度の猶予性が持たされているらしく、案外容易くマウントは完了した。
勿論そのままでの発射などは望むべくも無いが、もとよりそんな機能には期待していない。
邪魔にならずに持ち運べれば良いのだ。
結局、ウェイトの重いザクバズーカや取り回しにくいクラブは放置し、二挺のビームピストルだけを選んで彼女は元の場所へ戻る事にした。
リファニアが運んできた携行武器の中からは、90mmマシンガンを選ぶ事にした。
ザクマシンガンでは、マニピュレーターのサイズがうまく適応しないと判断したからだ。
マニュアルと睨めっこをしながらアビオニクスの内のFCS関連を調整して、一連の作業は漸く終わりを告げた。
牙を研ぎ、爪を磨き終えた白い猟犬を見上げる愁林。
「んんー――っ……あぁ……っ」
自らの猟犬よりも更に白い肌を持った猟師は小さく息を吐き、ヘルメットを外して大きく伸びをする。
狩猟場たる宇宙よりも尚黒い艶やかな髪が、ふわりと躍動的に踊った。
【行動:武装回収(-1)、火器装備(-1)、各種確認(-1)、FCS調整(-1)】【残り行動値:0p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ格納庫】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×1、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)
Bピストル×2(E残量70%、両脚部外側HPにマウント)、
グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発、腰部左側HPにマウント)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
――――――――――――!?
移動中、光る物が高速で移動しているのが見えた。
(サーティアか!?)
この付近で自分達の近くにいるのは彼女しかいないはずだ。
その光を追うかのように移動する。
それは同じ場所を目指していることを意味していた。
『ねえ。
べるべるの知っている限りでいいから
S-17で誰が何をしていたのか教えて。
聞いておけば何かの役に立つかもしれへんし。』
突然の質問、手短に返答を返す。
「詳しいことは話せない。
だが、人が集まる理由は一つしかないだろう?
前々から不穏な空気はあったがそれが一人の参加者の
突然の行動が引金で一時はバラバラになった。
その後、俺以外は、また集まったみたいだが
それ以降は分からない。」
目標地点まで近づいてきたがその前に・・・・・・・・。
(もう少しで、彼女に追いつける。)
【行動:ルイと通信中(-0)移動N-15→N-16→N-17→O-17→P-17(-4)】
【残り行動値:0】
【位置:P-17】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
「……あああぁぁ…。」
なんて綺麗なの……。
MSの放つ光がまるで渦を巻くように……
一つ一つのはかない流れ星が集まってくる。
次々と…次々と。
「……花火みたいね。」
はかないからこそ美しい。
その一瞬に全てを懸け、あらゆるものを魅了する。
そして、今はその私も花火の一つ。
レーダーには多くの火花があった。
すでに同じエリアに入り込んでいる火花もある。
でもそんなのには目もくれず、
レーダーの端っこに映る【No.01】にむけて全速力で翔ける。
徐々に大きくなってゆく【No.01】。
……関係ない奴らに位置がばれても構わない。
私がシタイ事はたった一つだけ。
122 :
ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/05/15 17:27 ID:tFOu6x7l
私は彼を捨てた。
それは彼が私を捨てたからだ。
私は捨てたくなかった。
でも私は彼に捨てられた。
彼が今私をどう思っているかは知らない。
私にとってはそれはどうでもいいことだ。
でも私は彼が憎い。
殺したいほど憎い。
殺しても足りないほど憎い。
彼は私の事をどう思っていたのか
今となってはよくわからない。
でも私は彼を愛していた。
ずっとずっと一緒にいたかった。
私は彼を愛している。
今もこの気持ちだけは変わらない。
私は彼を……
――――――――――――――――――――――――――
突然、格納庫から発射されるビーム。
それを確認し、ガズRは中へと突っ込んだ。
「愛しているわ、シュウジ…」
手にした大型ヒートホークを、
後ろにいたハイザックごと叩き切る勢いで振り下ろす。
「殺したいほど……ね。」
【行動:移動〔q-17→s-17〕(2) 突貫攻撃(2)】
【位置:s-17:コクピット:格納庫】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:正常】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
大型ヒートホーク(右手) 】
【所持品:デイバック(水2g2本、修道衣)】
【行動方針:私が殺してアゲル】
123 :
シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/05/15 19:13 ID:t0SAhr8q
IDチェック
>>115 >>122 〔ヤクトへの攻撃回避されました!
……ガズR接近!ヒートホーク起動しています!〕
「……!」
気が付いたときには殆ど反射的に行動を取っていた。
まずハイザックを引っぱり、ビギナギナの後ろへ回らせる。
同時に、ザンネックベースの端を踏み、同時にビームシールドを展開させた。
これにより、ザンネックベースはゲートを塞ぎ、即席巨大ビームシールドとなり、ビギナギナとハイザックを守っていた。
〔マスター。ヤクトが離脱しました。
あと、ザンネックベースも長くは持ちそうにありません。〕
「……そうだな……こっちでも確認した。ラジエーターが一部やられてるな……。
恐らく以前コロニーから吸い出されたときにやられたんだろうが……。
熱の問題上、このまま展開させ続けるのは危険か。それよりも……。」
唇を強く噛み締める。少し血の味が口の中に広がった。
少し通信機のスイッチを押すべきか躊躇する。
五秒ほど迷って、結局スイッチを入れる事にした。
「……ヨーコ。警告は一度だけだ……。今すぐに、ここから離脱しろ。
私はお前のために同盟という道を捨て、この戦いを始めた。裏切られたのに、だ。今此処でお前が殺されては意味がない。
このままでは……他の参加者がここに来る。私も……いつ、目的の一つを忘れてお前を殺そうとしてしまうか解らない。
だから……早く、ここから逃げてくれ。
……前言撤回する。これは警告ではない。お願いだ。」
そう言うと再度ゼファーにザンネックベースを支えるとともに後方を警戒するようにとの命令を出し、
自分はジェガンに向き直る。
「……反撃がないぞ、どうした。もう死んだか!?ジェイス!」
追い打ちとばかりに、もう一度今度はマシンキャノンをジェガンの置いてある格納庫の奥に向かって撃ち込んだ。
【行動:ザンネックベースで防御(−1)ガズRに通信(−1)四連マシンキャノンでジェガンに再度攻撃(−1)】
【残り行動値:1p】
【位置:S−17 コロニー港湾部格納庫】
【機体状況(ビギナ・ギナ):レーダー不調? 対自爆装置用改造済み 通信 ⇔ガズR
(ハイザック) :頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損 ゼファー制御中】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)】
【武装:4連装マシンキャノン(3斉射分) ビームライフル(残弾2)
ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:ザンネックベース(ラジエーター破損)狙撃用BL(残弾4))】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 工具セット 電子部品 Hハイザック ゼファー】
【行動方針:道を開く Battle】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
『詳しいことは話せない。
だが、人が集まる理由は一つしかないだろう?
前々から不穏な空気はあったがそれが一人の参加者の
突然の行動が引金で一時はバラバラになった。
その後、俺以外は、また集まったみたいだが
それ以降は分からない。』
「あ〜。それだけじゃようわからんわ・・・・・・
でも、べるべるの事は信じる。
べるべるが信頼できる人がおるんやから
そっちに行くって決めたんやろ。
だったら、はよ行って確かめよ。」
【行動 : べるべるに通信継続 (0) 移動N-15→N-16→N-17→O-17→P-17(-4) 残り 0 】
【位置 : P−17 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 睡魔進行中 驚き 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 冗談いえたんか〜(笑)
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!!】
静かだ。とても静かだ。
目を閉じればそのまま眠ってしまいそうなほどに。
そのまま正気を失ってしまいそうなほどに。
この宙域に、見渡す限りの空間に存在する生きた存在はただ独り。
石ころの陰に身を潜めているキュベレイ以外に、誰もいない。
今更正気も何もないかもしれないけれど。特にあたしは。
ST17コロニーとその周辺宙域に、人の意思が集まりつつあるのを感じる。
戦意と殺意、熱狂と困惑………様々な想いが渦となりつつある。
だが、その中には感じられない。
誰よりも強く、誰よりも激しく、誰よりも激しい想いは。
シェラザードただ一人に向けられた、苛烈で峻烈で………それ故に純粋でもある意識が。
その渦の中には感じられない。少なくとも、今はまだ。
ダグラスが誰にもキスすることが出来なくなってから、それなりに時間は過ぎたと思うのだが。
それだけ準備に時間がかかっていると言うことなのか。
万全の態勢で獲物を追い詰めるために、弓弦を張り直し、鏃を磨き、山刀を研いでいるのだろうか。
それはそれで正しいのかもしれない。
頭に血を上らせたまま無我夢中で外に飛びだすよりは、
冷静さを保って必要な手順を踏むべきなのかもしれない。
でも、その間にあたしが墜とされたら………どうするのかしらね。
獲物を、自分を隙あらば墜とそうと狙っているのは彼女だけではない。
自分の敵は彼女だけでもない。
シェラザードがいつまでも無事でいるとは限らない。
もし、自分が他の誰かの手にかかったら。
あるいは間違って立入禁止区域に入り込んでしまったら。
彼女は誰に復讐するのだろう。
そんな間抜けで弱い相手に恋人を寝取られた女はどうするのだろう。
自分を見つけるのに時間がかかったら。
恋人の仇を討った時には全てが手遅れになっていたら。
究極的には自己満足でしかない行為に時間と戦力を浪費し、
その結果何もかも失うことになってしまったら。
それでも、あなたはあたしを追うのでしょうけど。
追う価値もない女に惚れた男を殺されたとあっては、あまりにも惨めすぎるから。
あるいは、自分は彼女に「信頼」されているのだろうか。
彼女と会うまでは無事でいると、仇役としてふさわしい存在のまま生き続けていると、
そうすることが出来るだけの力量はあると認められているのだろうか。
だとしたら………今の有様では、買いかぶられていると言うことになるのかもしれない。
流行の全体放送で、せっついてやろうかしら。
早く来ないと、誰かに墜とされてしまうかもしれないと。
漁夫の利を狙って他人の戦闘に首を突っ込んで、返り討ちに遭ってしまうかもしれないと。
独りでいるうちに気がおかしくなって、最も単純な方法で楽になることを選ぶかもしれないと。
自業自得とはいえ、疲れてはいるのだ………色々な意味で。
キュベレイは沈黙を続ける。死と静寂に満ちている空間に、ただ1機でたたずんでいる。
今すぐ何処かに飛んで行くために力を蓄えているように。
このまま永遠に独りで眠り続けるように。
【行動:色々考える(0)、隠れ身継続(0)】
【位置:O19】【行動値残り:4】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済み)】
【機体状態:(ほぼ)完調・準休止中】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
ノズルのカバーを補修するための金属板の加工が、ようやく終わる。
そのままさっさと補修を行い、ようやくスラスター周りの修理が一段落した。
(これで、推進剤を余計に消耗することはなくなるはずだ。
強度に少し不安が残るけど、いきなり分解しないようには気をつけたし……)
>>112 一息吐いて振り返ると、ジム・ライトアーマーが近付いてくるのが見えた。
よく見ると、何かを抱えている。
MSの腕のようだが……。
「リナルド、ご苦労様。
サイコの修理、今は時間がないからスラスターだけでもいいよ。
もともと気になっていたの、そこだしね。
とりあえず、リナルドが注文したやつ、それらしいもの見つけてきたよ。
あれでいいかな?」
リファニアがコクピットから飛び出してきた。
彼女が指す腕をよくよく見れば、2門のビーム・ガンらしき銃口とその上に何やら円盤がついている。
ありがとう、と微笑みかけて問題の腕に飛ぶと、コンパネを接続してデータを調べ始めた。
……当然ながら、データに無いものだった。
だが、表示された情報を見る限りでは2連装ビーム・ガン……デュアル・ビーム・ガンはコネクト式、
さらにはザンネック・ベースやビギナ・ギナに搭載されていたビーム・シールドとやらまで付いているらしい。
この円盤がそのようだ。
デュアル・ビーム・ガンは一部の内部回線が断裂しているようだが、このくらいならすぐに直せる。
ビーム・シールドの方は無事だった。
(やるべきことはまだ終わってない。
リファニアは武器を見つけてきてくれた。
イブさんだって、いい加減に休みたいはずなのに腕の修理をやり遂げた。
ビーム・ガンを搭載して、『あれ』を作って――休むのはその後だ。
休めれば……の話だけど)
コンパネを仕舞ってリファニアに向き直ると、彼はにっこりと笑って彼女に声を掛けた。
「ご苦労様。
想定してたのとはだいぶ違うけど、こっちの方が使い易そうだ。
ありがとうね。
サイコのスラスターは直した。
でも、規格品じゃないし手直しだから、その分強度が落ちている。 気を付けてくれ。
俺はこれからこのビーム・ガンを直して取り付ける作業に入るから、
君は今のうちにしっかり身体を休めておいて。 ね?」
リナルドはそう言ってコクピットに戻り、ジムが抱えているデナン・ゾンの腕をそっと受け取る。
資材の入ったコンテナを引いて、アビゴルは格納庫に入っていった。
……
格納庫に入ったリナルドは、デナン・ゾンの腕を邪魔にならないように格納庫の隅へと持っていく。
その横では、ヴィクトリーが両脚にビーム・ピストルを装着した状態で立っている。
イブは新しい武器に合わせて火器管制システムの修正でもしているのだろう。
アビゴルから降り立つと、早速デュアル・ビーム・ガンの断線部分の修復に取り掛かる。
アストナージ曹長ほど手際がよいわけではないし、だいたい彼はメカニックではない。
だが、それほど時間は掛からないはずだ。
【行動:カバー仕上げ・補修(-1)、データチェック(-1)、着艦(-1)、ビーム・ガン修復(-1)】
【位置:V-20・小惑星基地(ミョーコウ)内・格納庫】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・損傷無し】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル、
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:疲労@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ)】
(定期放送の時間。何やら音楽が聞こえてくる。
誰もが聞いたことのある、心躍るような、しかしどこか不穏な雰囲気を持つ曲。
真の戦士の魂をヴァルハラにいざなうという、戦乙女たちの歌。
映画『地獄の黙示録』で有名な、ワーグナーの『ワルキューレの騎行』……)
(魂を震わせる音楽が十数秒ほど流れたところで、ティーチャーの声が聞こえてくる)
『みなさん、楽しく殺し合いをしてますか?
定期放送のお時間です。
みなさん、かなりやる気になっているようですね〜。
まだ脱落者は出てないようですが、この調子でどんどん頑張りましょう!
先生は決して善人じゃないですけど、嘘はつきませんよ〜。
リセットタイムの残り半分、みんな頑張って下さい!!
それでは、次の立ち入り禁止区域の発表です。
『D-10』 『F-16』 『H-09』 『K-03』
『P-20』 『Q-05』 『W-01』 『Z-24』
以上、23回目の定期放送でした〜♪』
(ティーチャーが言葉を終えた後も、『ワルキューレの騎行』は止まらない。
一通りの演奏が終了するまでの7分半の間、大音量の音楽は流れ続けた)
【行動:定期放送(全体通信)(−2p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう】
第12章 >129 現在
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□◎■◎◎■□■■◎□□■■■×■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03◎□□□□□◎□◎□×■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□×◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□◎□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■◎□◎×10□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎×■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□□□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼□□□□■■□□◎□□□□■◎■◎■
16■□◎■□×□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■◎□□□◎□□□◎■■□0711□01≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■■26□◎□□19□◎▼□◎□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎×□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼▼◎◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎◎※◎■■■□◎□◎□□□□□×
01・06・08・ZPは同一地点。03・15・20は同一地点。07・25は同一地点。10・14は同一地点。
03・15・20はムサイ級戦艦に搭乗。03・15・20の機体はムサイに収容。
乗り手不在のサイコガンダムMk-Uもムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のホビー・ハイザック(01番の初期支給MS)。
02・04・05・09・12・13・16・17・18・21・22・23・24死亡。(21番、死亡シーン未描写)
「準備はできた?」
「一応は。
しかし、全てを艦に積み込むことはできませんし、コンピューターのセキュリティも……」
「分かっているわ。念のため用意しただけだから。
彼らが『二人』殺して、なおかつ、協力して道を開く可能性は、高くないわ」
「……だと良いのですが……」
「爆破の用意もできてるのね?」
「それは、元から用意してありましたから」
「私のMSは? いつでも出せるようにしてあるわね?」
「はい、それも準備してあります」
「じゃぁ、あとは待ちましょう。
殺さずに生きるために人を殺す――その矛盾に、彼らがどういう答えを出すのかを。」
【行動:W-22内 港湾エリアに移動(−1p)、部下と会話(0p)
予想される非常事態のための数々の準備(−2p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう】
>>124 虚をついたと思われた攻撃は惜しくもガードされる。
そして、みるみる光と熱を失ってゆくヒートホーク。
「くっ…壊れた?」
『……ヨーコ。警告は一度だけだ……。今すぐに、ここから離脱しろ。』
突然の通信。
相手は…言うまでもなく目の前に居る男だ。
『私はお前のために同盟という道を捨て、この戦いを始めた。裏切られたのに、だ。今此処でお前が殺されては意味がない。
このままでは……他の参加者がここに来る。私も……いつ、目的の一つを忘れてお前を殺そうとしてしまうか解らない。
だから……早く、ここから逃げてくれ。
……前言撤回する。これは警告ではない。お願いだ。』
ハ?
「…今、『裏切られた』って……?」
膨張する怒りと憎しみ。
それはいつの間にか流れてきていたBGMも相まって急速に増大していった。
『……反撃がないぞ、どうした。もう死んだか!?ジェイス!』
「冗談じゃない!?
私の気持ちも知らずに先に私を裏切ったのはどこのどいつだ!!!!」
右手のヒートホークを投げ捨てると、
目の前に立ちふさがる即席ゲートなどお構い無しに
ビギナビナの背後めがけて背中の2門ビームキャノンを発射した。
【行動:ビームキャノン(1) 激昂(0)】
【位置:s-17:コクピット:格納庫入り口前】【残り行動値:残り3p】
【機体状況:正常】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器) 】
【所持品:デイバック(水2g2本、修道衣)】
【行動方針:私が殺してヤル】
134 :
ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/05/16 01:27 ID:Fm10TtIb
判定忘れてました
格納庫に入って瞬間、そこで俺の足が止まる。
目の前の状況に混乱を覚える。
「…オイ…」
俺のMSしかない。
つまり、みんなコロニーから出ている?
どうして?
どうして?
どうして?
何かが背中を這いずり回るようなこの感触。
俺は今、危険だ。
「糞がッ!!」
走る。
どうなっているか知らない。
アレだけ臆病になって警戒していたのに。
俺が油断したのかは解る、考えが甘かった。
「…空気が重いんだよなァ…」
目の前にいた相棒に乗り込み、急いで立ち上げる。
逃げるか?
いや、まず状況確認だ。
これまでの通信記録を確かめる方が先だ。
驚くと同時に後悔した。
脱出計画は既に向こうに見切られている。
それだけで同盟が解散する理由にもなりえる。
しかもリセットチャンス・タイムとかで好条件になっている。
同盟が解散する理由には充分だ。
「殺し合いをさせる状況を作ったのかよッ!?」
ティーチャーって奴に殺し合いの方向へと誘導されている。
同盟は既に解散させられている状態。
ここに俺がいるのは殺されるため。
しかもS-17へと誘導されている。
「――ッ!?」
悪寒が、走った。
光が、見えた。
137 :
ジェイス=カーライル ◆oFNZJAIS42 :04/05/16 02:00 ID:4FYChExl
IDチェック
ビームライフルの光が流れる。
強い殺気を持つその光は相棒に向けて真っ直ぐに向かってきて――
俺は動いた。
「遅いかっ!?」
俺が、だ。
俺の動きが遅かった、見えてから動く。
光より早く動かなければ絶対に当たる、死ぬだろう。
どう考えても避けられない筈。
だが、現実にその光は思ったより遅く。
相棒の足元の装甲板を貫いた。
つまり、俺は避けた。
撃ってきたのは――シュウジ=アサギ。
考えている暇はない。
既に殺し合いは始まっている、俺も参戦するか?
駄目だ、この戦いに巻き込まれたら俺は死ぬ。
ならどうする、また逃げるのか?
駄目だ、ここで逃げたら同盟が終わる。
今更別の同盟になんか入れない。
つまり、俺は一人になる。
そこまで考えた時、機体を衝撃が襲った。
「がああああ!!?」
甲高い警告音が鳴り響き、異常を知らせるランプが光る。
機体損傷、被害甚大。
胸部装甲被弾、頭部モニター損壊。
よくわからんが、たぶんヤバイ。
あと一発でも喰らったら死にそうな雰囲気だ。
「死ぬ、このままじゃ死ぬぞ俺っ!!」
嫌だ、死にたくない。
考えるな、戦え。
心中で渦巻く言葉に突き動かされて全体通信のスイッチを入れる。
『何だよ、ヨーコって女が裏切ったってだけだろ!?
それだけで同盟崩壊かよ、何だよソレ!
生きるか死ぬかのこのふざけた殺し合いで恋愛ゴッコかよ、馬鹿か!
シュウジは失恋のショックで脱出を諦めて殺し合いか。
っざけるな!!それで殺される俺はたまったもんじゃねェェ―――!!』
これは周りの奴等への報告。
シュウジとヨーコが裏切りました、という。
俺を殺した後に他の同盟に入れさせないための警告。
それと俺の愚痴。
「腹くくらないとなァ…」
覚悟を決める。
かろうじて動く右腕でビームサーベルを持って――
突っ込む。
【行動:MSに乗る(-0p)状況把握(-0p)回避(-1p)全体通信(-2p)ビームサーベルで攻撃(-1p)】
【残り行動値:残り0p】【位置:S-17】
【機体状況:左腕重度損傷、胸部装甲被弾、頭部モニター損壊】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:空ボトル、煙草4箱と1本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:殺し合いかよ、ふざけるな】【同盟:なし】
とりあえず、継続して小惑星へ向かう。
…そこで、当然ながら三人の参加者の反応を確認する。
「リナルド…そしてあのサイコのパイロットともう一人…。
はっきり言ってもし騒動になったら勝てそうにないわね。
サイコがいるなら。可能性があるとしてメガバズーカランチャーによる
奇襲のみ。流石にコレじゃあ話にならないわ。」
隣接した空域である目的地にまで入る。
そして、MSに乗ったままマップを確認、目的の場所に向け、機体を移動させ始める…。
向こうが「やる気」でなければ通信が来ることを予想しているから。であるが。
そこで全体通信が入る。
「………まだ三つ巴なのね。…どれだけの人間が巻き込まれるのかしら?」
【行動:V21へ(3p)研究室目指し移動(1p)】
【残り行動値:0p】
【位置:T19→U20→V20→V21】
【機体状況:万全。(MS爆弾解除スイッチ付)】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:薬の入手。】
【長期行動方針:生き残る。】
【同盟:なし。】
『あ〜。それだけじゃようわからんわ・・・・・・
でも、べるべるの事は信じる。
べるべるが信頼できる人がおるんやから
そっちに行くって決めたんやろ。
だったら、はよ行って確かめよ。』
「当然だ。」
ルイとの会話が終わると丁度、定時放送が流れる。
>>130 (耳障りだな・・・・・。)
定時放送が終わってもその曲はしばらく流れつづける。
それはまるで死者の国へ誘うかのように。
(・・・・・・・・・見えた。)
そこには、あの時の後姿のMS。
当然、パイロットは彼女だろう。
MSを止めサーティアに通信を送る。
「サーティア、何を考えてるんだ?
否、お前が何を考えているのかは
この際、もうどうでもいい。
・・・・・・・ただ、一つだけ答えてくれ
お前は――――――――――俺達の敵なのか?」
【行動:ルイと通信中(-0)サーティアと通信(-1)移動P-17→Q-17(-1)】
【残り行動値:2】
【位置:Q-17】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
『当然だ。』
そうべるべるから通信が返ってくると同時に
定期放送が流れてきた。
『みなさん、楽しく殺し合いをしてますか?
定期放送のお時間です。 ・・・・・・』
今回はなんかクラシックっぽい音楽がずーと一緒に流れてて妙に耳障りやと思った。
先生の言葉が終わっても流れててうっさかった。
そのうち、一機のMSの後姿が見えてきた。
そんで、べるべるが相手に通信を入れてるのが聞こえてくる。
『サーティア、何を考えてるんだ?
否、お前が何を考えているのかは
この際、もうどうでもいい。
・・・・・・・ただ、一つだけ答えてくれ
お前は――――――――――俺達の敵なのか?』
あちゃ〜.・・・・・・
べるべるがまともにさーちんに話し掛けてしもた・・・・・・
アタシとしてはまだあいたくなかった。
脱出の準備が整うまでは。
でも、もうしゃーないか・・・・・・
などと考えておったら更に通信が入ってくる。
『何だよ、ヨーコって女が裏切ったってだけだろ!?
それだけで同盟崩壊かよ、何だよソレ!
生きるか死ぬかのこのふざけた殺し合いで恋愛ゴッコかよ、馬鹿か!
シュウジは失恋のショックで脱出を諦めて殺し合いか。
っざけるな!!それで殺される俺はたまったもんじゃねェェ―――!!』
・・・・・・
【行動 : べるべるに通信継続 (0) 移動P-17→Q-17(-1) 残り 3 】
【位置 : Q−17 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 睡魔進行中 驚き 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 冗談いえたんか〜(笑)
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!!】
143 :
シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/05/16 19:28 ID:ZpP71Q3/
IDチェック
>>128 リナルドはこちらに微笑みかけながら礼を言った後、
GMの抱えているデナン・ゾンの腕に飛びついて、ビームガンのチェックを始める。
じきにリナルドはチェックを終えて、微笑みながらリファニアに話しかけてきた。
『ご苦労様。
想定してたのとはだいぶ違うけど、こっちの方が使い易そうだ。
ありがとうね。
サイコのスラスターは直した。
でも、規格品じゃないし手直しだから、その分強度が落ちている。 気を付けてくれ。
俺はこれからこのビーム・ガンを直して取り付ける作業に入るから、
君は今のうちにしっかり身体を休めておいて。 ね?』
「ありがと、リナルドっ。
お言葉に甘えて、少しだけ休ませてもらうね。」
そんなやりとりの後に、リナルドはアビゴルに乗り込んだ。
GMの抱えている腕を受け取るり、格納庫へ戻って行く。
リファニアは、そんなリナルドのアビゴルの姿を、複雑そうな表情で見送っていた。
……確かに休むとは言ったが、リファニアはみすみすボーナスタイムのチャンスを見逃すつもりは無かった。
V O O O O M - V O O O O O O M ! !
突然、ミョーコウから湾内に警報が鳴り響いた。
ダグラスが生前に、機体の接近と共に鳴り響くように設定したものだ。
「……誰か、来たっ!?」
対応するべくリファニアが乗り込んだのは……GMではなく、サイコガンダムMK-U。
荷物は、GMのコックピットからサイコに移した。
機体を起動させると、今まで何処へ行っていたのだといわんばかりに、
サイコミュの波動がリファニアの精神にまとわりつく。
「……ふふっ、ごめんね。シェラさんに言われた通り、私、浮気者かな?」
言いながら、機体の状態をチェックする。
スラスターの異常を示す警告灯は、特に突いていない。
完璧かどうかはわからないが、少なくとも以前のように異常に推進剤を消耗する事は無くなりそうだ。
推進剤の残量も、まだ充分にあるようだ。
じきに、サイコのレーダーでも機体を捉える事ができるようになった。
と、いう事は、相手はこちらに接近しているという事だ。
ライブラリで照合された相手の機種は―――MSN-03 Jagd Doga―――。
以前遭遇した強化人間、ラーズ=フィリーの機体だった。
ヤクトはV-20を迂回するように、U-21から要塞に侵入してゆく。
敵……じゃないかもね、たぶん。
あのラーズさんのヤクトなら、スキウレに乗っているはず。
停泊中のミョーコウにスキウレ砲をぶっ放して来なかったという事は……。
こちらを積極的に攻撃するつもりは無いという事だと思うし。
……でもね……。
>>130 リファニアが彼女なりに考えを巡らせていると、定期放送がコックピット内に流れる。
もはや聞き慣れた声と共にながれる曲は、ワルキューレの騎行。
パパはリファニアをたまにコンサートに連れて行ってくれたりもしたので、聴き覚えがあった。
ふん、そんな挑発をしなくったって……。
……時間はもう、残り少ない。
リーア=ミノフスキーが何を考えているのかは解らないけど……。
今回は、踊らされてやるから。
強化人間……強敵だろうけど……ね。
放送が終わっても、ワルキューレの騎行は流れたまま。
リファニアは特に心乱す訳でもなく、瞳を閉じてそれを聴いていた。
……内なる戦意を高めるべく。
>>139 定期放送に続いて、またもや全体通信が入る。
『何だよ、ヨーコって女が裏切ったってだけだろ!?
それだけで同盟崩壊かよ、何だよソレ!
生きるか死ぬかのこのふざけた殺し合いで恋愛ゴッコかよ、馬鹿か!
シュウジは失恋のショックで脱出を諦めて殺し合いか。
っざけるな!!それで殺される俺はたまったもんじゃねェェ―――!!』
!?
……そう、なんだ……。
たぶん、これってコロニーの人達の事だよね。リナルドの、元仲間。
シュウジ=アサギとヨーコ=クロサキ。
前にミョーコウで近くに通りかかった時の機体反応から乗り手を導き出せば……間違いなく。
「……明日、見えなくなっちゃったんだね、その人達……。」
恋愛……ゴッコ。
でもね、私には、とても尊いものだったよ?
それに、私にとっては……ゴッコなんかじゃ、ない。
「……リナルド……すき……。」
それは、確かに明日へと繋ぐべきもの。
揺るがない夢の一部。
ずっと、一緒に……その為に、殺し合いを終わらせてやる……。
終わらせる為の第一歩……私は、躊躇しない!
「偵察……行ってくる……。」
ミョーコウの格納庫に一言通信を入れてから、リファニアのサイコはミョーコウから離れた。
何度も通ったMS用の通路を通って、要塞の奥へと侵入してゆく。
通路は、サイコでも何とか通れる程度の広さはある。むろん、戦闘への影響は多大だろうが……。
「スキウレ砲なんか持った相手を今のミョーコウに近づける訳にはいかないしね。
こちらから、出向いてあげるよ……。」
……ラーズ=フィリーさん。あなたが明日を見ていない人だったら、いいな……。
それは、リファニアの迷い。
その迷いを消し飛ばすべく、荒々しいサイコミュの波動がリファニアの戦意を刺激した。
V-21に進入した紫の悪魔。
レーダーの示すヤクトの反応に向かって、通れる通路を進んで行く。
途中、閉じた隔壁があったが……。
「邪・魔・よっ!!」
二門の拡散メガ粒子砲が火を噴く。
もう一門が使用不能になったとしても、その破壊力はいまだに強力無比。
ひとたまりもなく隔壁が破壊されて、サイコはさらに奥へと進んで行った。
【行動 : サイコの起動(-1)、格納庫へ通信(-1)、V-21へ移動(-1)、隔壁破壊(-1)、残0 】
【位置 : V-21(要塞内MS用通路) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター修理済み、MA形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用
ちょっと疲労気味 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、あえてその手を……、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>130 チャンスタイム一回目の定時放送が入った。だが、内容は殆ど頭に入っていない。
ただ、後14時間しかないと、そのことを考えるのが精一杯だった。曲も頭に入っていなかった。
>>133 『冗談じゃない!?
私の気持ちも知らずに先に私を裏切ったのはどこのどいつだ!!!!』
通信機から聞こえてくる怒鳴るような声。
同時にビームが飛んできた。ザンネックベースとゲートの隙間を縫うような攻撃。
視界の悪さから一発は外れた。が、二発目は命中してしまった。
コックピットを掠めていくビーム。全天周モニターが割れ、コンソールから火花が散り、炎を吹き出す。
「ぐっ!!!」
〔マ……マスター!?〕
「……まだ五体満足だ……な。」
安堵する暇もなく、全体通信が入った。
>>139 聞いた事ある男の声。その声の主は頭の中で確認するまでもない。目の前の満身創痍のジェガンの男。
通信を聞くと同時に、こちらもがむしゃらに通信のスイッチを押す。
「何もかも言ってくれた貴様に一つ言ってやる!俺が脱出を計画したのはヨーコのためだ!
俺のためではなく、貴様のためでもない!
そのヨーコに裏切られた以上、この同盟は無意味!だから同盟は崩壊した!
それにな!俺はここに来る以前にも……。」
〔コントロールを借ります!〕
「!?」
次の瞬間、ビギナギナの片手が素早く動き、右手のビームライフルを手放し、
こちらに向かってくるジェガンのビームサーベルを新たに右手に装備したビームサーベルで弾き飛ばしていた。
続けざまにマシンキャノンを一斉射する。そして、再度ビームライフルを手に取る。
ここまでの動作は、通常の人間には不可能な速度で行われた。
これがゼファーの能力。人間より高度で素早い判断の出来るゼファーの能力だ。
「……すまない。」
〔いえ……それよりも……。〕
「ビギナ・ギナはお前に預ける。ホビーハイザックに移乗するぞ。モニターの死んだ機体では戦えない。」
〔……了解。怪我は大丈夫ですか?〕
「ノーマルスーツのおかげで、な。」
〔後、さっきの通信、全体通信になっていましたよ?さっき切りましたが。〕
「まぁいいさ……そんな、事は……。」
コックピットハッチをこじ開け、ディパックを持って外に出る。ゼファーはシートベルトで固定しておいた。
急いでホビーハイザックのコックピットにおさまる。あちこち欠けた全天周モニターの映像。
それでもビギナギナよりはマシだろう。
「さて……第二ラウンドだ!」
【行動:ビームサーベル回避(−1)4連マシンキャノンでジェガンに攻撃(−1)
全体通信(−2)移乗(−0)】
【残り行動値:0p】
【位置:S−17 コロニー港湾部格納庫】
【機体状況(ビギナ・ギナ):コックピット大破 対自爆装置用改造済み 通信⇔ガズR ゼファー制御中
(ハイザック) :頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損 】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) 打撲 】
【武装:4連装マシンキャノン(2斉射分) ビームライフル(残弾2)
ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
ハイザック:ザンネックベース(ラジエーター破損)狙撃用BL(残弾4)】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 (工具セット 電子部品 ビギナ・ギナ ゼファー)】
【行動方針:道を開く Battle】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
>>116-117 またビームシールドか。
呟く悪態。それでもこのまま力勝負に持っていったら向こうはどうなる。
明らかに質量はこちらが上。ならば、そのまま押し切る。
しかし…これすらもこちらの意に添うような展開には持っていけない。
シールドを前面に押し出し対峙する相手。体勢もこちらの方が有利なはずなのに。
全く、こいつチビのくせになんて馬鹿力だ。再び悪態が漏れる。
ただ、向こうとて余裕があって受け止めたという雰囲気ではない。
いかにパワーがあろうと自分より重量の大きい物を無理矢理止めたんだ。
何かしらの影響があって当然と言えば当然。
その隙を逃さず尚も押し込もうとするが、さすがにこれは押し剥がされた。
まずいな。隙を作ったのはこちらの方だった。
空いた空間。その隙間を縫うように相手のサーベルが振るわれる。
極々短い時間だが、強烈な熱と光に体が萎縮する。
意識とは別の本能的な反射で右腕が顔面の前辺りまで持ち上がっていたが
自分の体の方にはとりあえず何事も無いことを確認すると、ゆっくりとその腕を下ろす。
浅かったとは言え機体の胴体に相手の刃が触れた。
後一歩詰められていたらどうなっていたか。
焼き加減がちょうどいいレアステーキになるのはさすがに勘弁願いたい。
荒々しい呼吸の中、考えを巡らせる。
いかにしてこの男を屈服させるか、もうそれしか見えてはいない。
すでにお互いに引き下がるタイミングなど見失ってしまっている。
極端な正攻法でも奴は引き下がりはしない。ならば、どうする。
残念ながらこちらは逆境をひっくり返せるような切り札は持ち合わせていない。
手持ちの武器とこの機体と自分の腕。これが全てでありこれが限界だ。
手持ちの武器とこの機体と自分の腕……。
手持ちの武器…か。
あぁ、そうだな。形振り鎌っていられないというのにまた先のことを考えていた。
相手の気を突くと同時に攻撃の手段になる方法。まだあるじゃないか。
我ながら馬鹿な思いつきであるとは思う。だが、奴の肝を潰すには十分効果的。
顔の筋肉全体が釣りあがる感覚。自分の頭のおめでたさが露呈してきた。
大きくペダルを踏み込むと、青い炎が再び灯り機体の速度を上げていく。
右手に持ったアックスは依然として黄色い輝きを放ったままだ。
右腕が振りかざされるが、このタイミングに奴は疑問を持ったことだろう。
何故なら、明らかに相手との距離は遠い。離れすぎている。
そんなこともお構いなくアックスはそのまま振り下ろされる。
いよいよ奴は気でも触れたか? そう思ってもらっても結構。狙っているのはその先。
アックスは刃を形成したままその手から徐々に空間へ放り出され…
武器の投擲。
射撃武器の無い自分に出来る唯一の飛び道具。
未練がましくカメラで姿を追うような真似はしないが、右手を軽く上げ別れの挨拶。
当然、それで終りなわけが無い。交わしても次は文字通りこの機体自身を相手にしてもらう。
MSの基本理念は格闘戦にあり…とかなんとか、昔どこかで見たな。
MS-06で蹴りをかました奴がいるなんて話もあるご時世だ。
その発展型であるコイツだって出来るだろ。確証なんて無いけどな。
呆れ笑いが浮かんできた。
これはもう戦闘と言うより、【喧嘩】だな。
まぁ、それもまた一興。楽しければそれが全てだ。
【行動:14番へアックスを投擲 (-1P) マニュピレータによる格闘戦 (-1P)】
【位置:I-09】【残り行動値:2P】
【機体状況:左腕部損失・各種細かい異常】
【武装:無し】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:楽しひ戦闘】【同盟:無し】
アビゴルの左腕ビーム・カッターのエネルギー供給は一度絶った。
これは、誘爆を防ぐためだったのだが……その封印を、再び解くことになろうとは。
アビゴルの左腕にコンテナの中の資材から拝借したマウントラッチを取り付け、
そこに修理の終わったデュアル・ビーム・ガンを、ビーム・シールドを外側に向けて固定する。
そして、接続作業に入ろうとしたところで――
それは、やってきた。
V O O O O M - V O O O O O O M ! !
けたたましい警報が鳴り響き、格納庫にある一部のランプが赤く明滅し始めた。
「……アラート!?」
すぐにコクピットを覗き込み、レーダーを確認すると……
MSN-03/ヤクト・ドーガ。
こちらを迂回してV-21に入るようだ。
「くそっ、こんなに近くにいたのに気付かなかったなんて……!」
大急ぎで接続作業を仕上げる。
2、3本のケーブルが露出しているが、滅多なことでは断線しないように
ビーム・シールド発生器の裏に這わせるようにして隠しておく。 今はこれでいい。
あとはFCSの調整だが、ビーム・カッターのものを流用するのですぐに済むはずだ。
(イブさんは疲れてる。
サイコとこの狭い通路にヤクトじゃあ、ファンネルのいい的になるのがオチだ。
俺が出るしかないか……!)
アビゴルのコクピットに戻ると、すぐに全体通信が二件入って来た。
先生の放送とジェイス=カーライル――ジェガンの人――の通信。
先生のものは録音するとして、ジェイスのものは……
>>139 『何だよ、ヨーコって女が裏切ったってだけだろ!?
それだけで同盟崩壊かよ、何だよソレ!
生きるか死ぬかのこのふざけた殺し合いで恋愛ゴッコかよ、馬鹿か!
シュウジは失恋のショックで脱出を諦めて殺し合いか。
っざけるな!!それで殺される俺はたまったもんじゃねェェ―――!!』
ああ、たまったもんじゃない。
またヨーコか。 シュウジは何をやっている?
いや、今はそれよりもラーズを……
『……リナルド……すき……』
「……え……?」
紫のイメージと、温かな声が脳裏に響く。
次の瞬間、リファニアからの通信が耳に入った。
同時に、レーダー上でサイコガンダムの光点が動き出す。
『偵察……行ってくる……』
(……は? え、ちょっと。
な……、リファニア……?
だ、駄目だ……サイコは、要塞の中では……!)
≪続く≫
FCSの設定を後回しにし、リナルドはイブに声を掛ける。
「イブさん、俺はリファニアを追う!
サイコの図体じゃ、ここでは戦えない!
艦の制御、任せたぞッ!」
リファニアがラーズと『戦う』ということを前提にしていると、頭のどこかでわかってしまっていた。
だから、『戦えない』などという台詞が飛び出した。
……もっとも、彼がそれに気付く余裕など無かったわけだが。
武器は持って行かない。
狭いところではアビゴルのカタールの方が遥かに使い勝手が良い。
場所が場所ならば、ハンマーを拝借してもよかったのだが。
アビゴルが艦を出てすぐに、今度はシュウジの声が響く。
>>147 『何もかも言ってくれた貴様に一つ言ってやる!俺が脱出を計画したのはヨーコのためだ!
俺のためではなく、貴様のためでもない!
そのヨーコに裏切られ……ブツッ』
リナルドはすぐに回線を切る。
いちいち聴いてはいられない。 状況把握はこの要塞内部及び周辺だけでいい。
それ以外は後回しだ。 考えることさえ、後に回す。
サイコガンダムの光点を追い、破壊された隔壁を抜け、アビゴルは進む。
やがて、サイコガンダム・モビル・フォートレスの背が見えた。
そのウィングにアビゴルの手を掛け、接触回線でリファニアに声を掛けた。
「リファニア、待って。
君は、ラーズを……殺すつもりだな?
だったら、俺が行く。 君の代わりに、俺が戦う。
……こんなところじゃ、サイコは回避すら難しいじゃないか」
ラーズと、戦う。
リファニアを止められないのは、彼が自分で一番よくわかっている。
ならば、リファニアがこのまま進むと言うのならば、
彼は、ラーズと戦うことを選ぶしかない。
そういう選択をする道を、彼は選んだのだ。
大切なリファニアのために。 彼女の夢のために。
彼女を、失わないために。
【行動:左腕改造(-1)、接続(-1)、発進(-1)、V-20→V-21(-1)、接触回線で通信(0)】
【位置:V-21・小惑星基地内】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・損傷無し】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、ビームキャノン、ヒートサーベル、デュアルビームガン
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)、ビームシールド】
【生徒状態:疲労@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ)】
>>130 恒例の定期放送。恒例の立入禁止区域の追加。恒例の扇動。
いつもと違うのは、本来なら名曲として鑑賞するべきであろうBGM演奏付きなことぐらいか。
それにしても、一気に狭くなったわね。
今回の追加でマップの右上が一気に削られた。
それだけ逃げ回る………相手を引きずり回すことの出来る範囲が狭まったと言うことになる。
発見された場合の移動ルートを考え直さなければと思っていると、
流行の全体通信が入った。それも続けて。
>>139 雄叫びと悲鳴を足して2で割ったような絶叫。
これが演技や嘘だとしたら………騙された方を責めるより、騙した方を賞賛するべきだろう。
ヨーコがシュウジを裏切った。シュウジが誰かを裏切った。
やはりコロニー連中の内部分裂は事実のようだ。
おそらくはシュウジと誰かが戦闘を開始していると考えられる。
………恋愛ごっこ、失恋のショック。それで殺されてはたまらない、か。
まっとうな、極めてまっとうな反応だ。これが「普通」の人間の判断だろう。
この世界で恋愛感情が成立するなど、考える方がどうかしている。
恋する相手も愛する人間も殺さなければ生き延びることが出来ないのだから。
加えて失恋の八つ当たりで「同盟相手」に殺されるというのは理不尽以外の何物でもないだろう。
だが、例えごっこでも、ごっこと分かっていても、それに縋らなければ生きていけないのが人間なのかもしれない。
本来ならあり得ない関係を成立させてしまうのが人として生きる存在なのかもしれない。
そうでなければ、ダグラスが最後に見せたあの気合いの、輝きの説明がつかないから。
人間は理性と理屈では説明のつかない矛盾と混沌に満ちているからこそ、人間なのかもしれないから。
それはそうと、問題はこの裏切られた人物が何を目的として全体放送を送ってきたかと言うことだが。
考えられる理由としては………敗北を覚悟した上での復讐のようなものか?
目の前の敵、つまりシュウジが裏切り者であることを全員に告げ、
彼が信用に値しないことを公表することで孤立化させようとでも言うのだろうか。
取りあえず他に考えつかないが。
>>147 こちらは………わざわざ公表する目的がまるで分からない。
裏切られたと叫ぶ男の言葉を否定するのではなく、逆に肯定している。
これでは他の生徒との共闘を完全に拒否するようなものだ。
好きな女に裏切られて自暴自棄になっている男と一時的にでも手を組もうとする人間など、いるはずもない。
こちらもこちらで追い詰められていると言うことか。
さて、どうする。
あの貧乳女の煽りは思った以上に………ある意味「予想通り」に………効果的だったらしい。
そして確かに漁夫の利も狙える状況ではあるようだ。
少なくとも、シュウジと誰かは本気で殺りあっているようであるから、背後から撃つには今が絶好の機会か。
………だが、やはり左上の宙域での失敗が心に躊躇いを強いる。
戦場に身を躍らせる覚悟を鈍らせる。
その時。
>>144-146>>151-152 ST17コロニーから少し離れたところ………あの小惑星基地のあたりに、別の渦を感じた。
コロニー付近に感じるものよりは曖昧で小さいものだが、
確かに何かの波動を………人の意思が生み出す波のようなものを感じた。
この感じは、感触には、覚えがある。
かつて、そう遠くない過去に、直接触れた記憶がある。
キュベレイから感じるものとよく似た、だがそれより強力で、にもかかわらず単純とも言える、この感覚。
人に戦うことを強いる、人間を戦いへと駆り立てるこの自然なものではあり得ない衝動は。
………独り隠れん坊は、一旦終わりにしましょうか。
どちらに手をだすにせよ、リスクなしで見返りを得ようと言うのは虫が良すぎるから。
どのみち、ここは少し遠すぎるわ。
暗礁宙域から紅の女王が飛びだす。
不格好な馬車に長い光の尾を引かせて、無限の闇を切り裂いてゆく。
途中、Q17に3機の機影を確認したが、取りあえず意識に留めるだけにした。
奇妙なにらみ合いを続ける1機と2機を横目にシャクルズの速度を維持し、
一気に二つの渦の間にその身を進める。
選り取り見取りか、あるいは飛んで火に入る夏の虫、かしら。
【行動:O19→P18→R18→S19→T18へ移動(−4)】
【位置:T18】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済み)】
【機体状態:(ほぼ)完調・準休止中】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:6発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
155 :
ジェイス=カーライル ◆oFNZJAIS42 :04/05/17 00:55 ID:ngVzGYUu
IDチェック
空気が重い。
まるで蜘蛛の糸か何かが体に纏わりついているみたいだ。
心底、相棒の動きが鈍いと感じる。
「何もかも言ってくれた貴様に一つ言ってやる!俺が脱出を計画したのはヨーコのためだ!
俺のためではなく、貴様のためでもない!
そのヨーコに裏切られた以上、この同盟は無意味!だから同盟は崩壊した!
それにな!俺はここに来る以前にも――」
相当、頭に血が上っているみたいだ。
これなら勝てるかもしれない。
ビームサーベルを突き出しながらそう思った。
だが、次の瞬間には自分の考えが甘かったことを知る。
シュウジの乗ったMSは信じられない速さの動きをした。
瞬時に判断し、右手のビームライフルを放してビームサーベルを握る。
「!!」
ビームサーベルを弾き飛ばされた。
そして、衝撃。
意識が飛んだ。
意識が戻った時には目の前が真っ赤に染まっていた。
攻撃を受けた事が理解できた。
機体損傷チェック。
「ハハ…ハ…全部真っ赤だぜェ…」
当たり前だ。
コクピットの中から見ても機体が拉げているのがわかる。
俺自身の状態も最悪だ。
壊れたテレビのように、ノイズが入り、雑音が混じって揺れる世界を見ている。
神経でもいかれたのか、痛みは断続的に続く。
でも、俺はまだ生きている。
目の前のシュウジを一発でも殴らないと気がすまない。
MSは格闘戦もできる筈だ。
「って、動かないしィ…」
スラスターも姿勢制御バーニアも動かない、操縦系統が壊れている。
足は――動いた。
なら、答えは決まっている。
「へっ…」
今思い出すとと一般人の俺がここまで生きてきたことは奇跡に思えた。
何も願わずに生きてきた俺が始めて願った生き残りたいという、強い想い。
数々の死線が待ち受けてきた、魂の削り合い。
ここでは臆病な俺はいつもいつも怯えて生き延びてきた。
だが一人でいた俺は最後の最後に仲間を信じた。
そして、裏切られた。
間違いなく、人生で一番濃い数日間だっただろう。
158 :
ジェイス=カーライル ◆oFNZJAIS42 :04/05/17 02:07 ID:ngVzGYUu
ついに、俺が死ぬ時だ。
コクピットの横に置いてあったC4プラスチック爆弾の箱の蓋を開ける。
不思議と恐怖はない。
むしろやっと楽になれるという安心感がある。
「これをこんな風に使うとはなァ……」
中身の粘土のような物体を膝の上に置く。
やけに重く感じるのはそれが命の重さってやつなのか。
表記されている通りに信管をセット、それと――
「これで、よしっ!」
最後まで、一緒に逝こうぜ相棒。
心の中でそう呟いて、辛うじて生き残っている一つのモニタを確認。
全体通信をオンにしてビギナ・ギナに向かって機体を走らせる。
これが最後の足掻きだ。
戦争を知らない一般人の最後を見せてやる。
逝くぜ――
『へへっ……お前らみんな死んじまえ…』
何処か皮肉な笑顔で微笑みながらスイッチを押す。
ジェガンの中から閃光と共に爆発が広がった。
【06番:ジェイス・カーライル 死亡】【死因:C4プラスチック爆弾による自爆】
159 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/17 02:08 ID:3uYondUt
ID
160 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/17 02:17 ID:3uYondUt
>144 >151
「…殺気?…最悪…ね。……賭けるしかないなんて…。」
(地図を確認。かなり近くにあった格納庫の一つに行く。)
「補給用のエネルギーライン…。これがあれば…。」
(エネルギーラインをメガバズーカランチャーに直接接続。
規格があう物があったのは幸運だろう。)
「…機体のエネルギーを使わずに撃てる…。」
(メガバズーカランチャーが光を帯び始める…。チャージが始まった証拠である。)
「殺しに来る…ここまでの殺気を放ってる相手に交渉を持ちかけるのは無意味…
ただでさえ三対一…早めに…。…いけ好かない武器だけど…。」
光の牙持つ悪魔が…2機のいる方向目掛け突き進んでいく…。
「使わせてもらう!」
【行動:格納庫にてエネルギーラインに接続(1p)チャージ(2p)メガバズーカランチャー始動(1p)】
【残り行動値:0p】
【位置:V21】
【機体状況:万全。(MS爆弾解除スイッチ付)】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:薬の入手。】
【長期行動方針:生き残る。】
【同盟:なし。】
なんだここ?
162 :
リファニア=ニールセン ◆y265QavDe. :04/05/17 09:18 ID:mbLKh62J
IDチェックです。
>>149-150 全く…アシッドの反射神経には、賞賛というよりも呆れるしかない。
俺が必中の間合いで振ったビームサーベルを、紙一重とはいえ躱し切ったのだから。
いや、あの場合アシッドが後ろに引く事は予想できたのだから、俺があともう1歩
だけでも踏み込めたら結果は違っていたかもしれない。
(それなら、次はそのもう1歩を踏み込めばいい。…同じ失敗は繰り返さない…)
俺がジャベリンを再度加速させようとすると、ギラ・ドーガも向かってきた。
相変わらず戦意は旺盛だ。
俺もアシッドも、生まれも育ちも違っても根は一緒って事か。
同じMSパイロットとして、目の前に乗り越えるべき相手がいる。
こんなプログラムの中で巡り合えた自分。
それを存分に楽しめる自分。
志し相半ばにして散っていく奴らに比べれば、本当に何という幸運。
その幸運を更に味わうべく、ビームサーベルを構えてギラ・ドーガを見据える。
…と、ギラ・ドーガの動きがおかしい。
(…何故あそこで腕を振り上げる?前にもあったようなフェイント…か?)
そう思った次の瞬間に、ビームアックスがうなりをあげて飛んできた。
「な…!」
機体を横に向けて危うく直撃を避ける。
そのまますっ飛んでいくビームアックス。
しかし俺は、アックスの行方よりもアシッドの行動の方が気になった。
(何故アックスを投げる?おそらくあれは唯一の武器の筈。まさか、他にも何か武器
を持っているのか…?あいつ、何を考えて……)
そこまで考えてギラ・ドーガを見た時、俺は唐突にアシッドの意図を理解した。
何故なら目の前に見えたのは、しっかり握り締めたギラ・ドーガのマニュピレーター
だったのだから。
その一撃は過たずにジャベリンの側頭部を捉えた。
(なるほど…ね)
揺さぶられながら俺は、場違いな笑顔を浮かべてしまった。
まことにアシッドらしい、他の人間には考え付かないような行動だ。
MSが殴り合えばマニュピレーターを傷める筈なのに、敢えてそれを挑んでくる。
本当に…笑うしかない。
今のでまたモニターがいくつか使用不能になり、その上衝撃で左腕のビームサーベル
を手放してしまった。
この距離からして、すぐまたもう1本のビームサーベルを抜くのは難しい。
少し引いて体勢を立て直したいが、向こうもそうはさせてくれないだろう。
なら…面白い。
今回もまた付合ってやるさ、俺なりにな。
(続く)
しかしただ付合うと言っても、ギラ・ドーガとジャベリンではリーチが違いすぎる。
パワーでも負けないとはいえ、これはハンデになる。
(…仕方がない、またこいつに頼るしかないか)
ビームシールド。
こいつならリーチのハンデも克服できるし、何よりもマニュピレーターを痛めない
という一石二鳥の効果が期待できる。
よし、考えたならば即実行!
俺はジャベリンを更に接近させ、残った1門の頭部バルカン砲を、ギラ・ドーガの
目前でばらまいた。
勿論ダメージを期待してのものではなく、只の目くらまし。
すかさず、ビームシールドを展開したままの左腕でギラ・ドーガの頭部に殴り
(斬り?)掛かる。
【行動:ギラ・ドーガの投擲を躱す(−1)頭部バルカン砲をばらまく(−1)
ビームシールドで攻撃(−1)】
【残り行動値:1p】
【位置:I-9】
【機体状況:右腕消失、頭部バルカン砲1門破損、モニター一部機能停止、右肩
アーマー破損、左肘関節ジョイントに負荷(30%)
アインラッドに切り傷及び打撃による回転不良(軽)】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×1、ビームサーベル×1、ショットランサー×2
ビームシールド
アインラッド 武装:ビームキャノン×2(92%)、9連装ミサイルポッド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:ギラ・ドーガの相手】
【同盟:不明?】
165 :
リファニア=ニールセン ◆y265QavDe. :04/05/17 13:33 ID:mbLKh62J
ヤクトの反応に向かって通路を進んで行く紫の悪魔。
真っ直ぐ行ければ楽なものを、入り組んだ構造の要塞はそう易々と目的地へとたどり着かせてはくれない。
>>147 そんな時に再び、全体通信が入ってくる。
先ほどとは違う声。会話の内容からすると、たぶんこの人が、シュウジ=アサギ。
……裏切り、か。かつてミョーコウにも、裏切りがあったよね。
それでも、ミョーコウは崩壊しなかった。
崩壊を食い止めてくれたのはたぶん……ダグラス君の存在。
今更ながら、ダグラス君の存在の大きさを実感する。
今は亡きダグラスへ想いを馳せるリファニア。
一見すると酷く穏やかな表情をしているように見えるが、その心の内の戦意はさらに強まっていた。
ダグラス君の残したイブさんの為にも、リナルドと私自身の為にも……。
……あえて、その手を……。
>>152 さらに奥へと進もうとすると、レーダーが後方より接近中の機体を捉えた。リナルドのアビゴルだ。
リナルドはリファニアに追いつくと、サイコの翼に触れて接触回線を開いた。
『リファニア、待って。
君は、ラーズを……殺すつもりだな?
だったら、俺が行く。 君の代わりに、俺が戦う。
……こんなところじゃ、サイコは回避すら難しいじゃないか』
穏やかながらも、しっかりと自身の意志をリファニアに伝えるリナルド。
リファニアの顔に優しげな笑みが浮かび……じきにそれは、内なる戦意が表に出た勝気な笑みへと変わる。
……リナルドは、あくまでも私の騎士であろうとするんだね。
あなたに護られる姫であり続ける事、悪い気はしない。
でもね、あなたは、盾じゃない。あなただけを戦わせる事なんて、させやしない。
姫は姫でも、私は戦姫よ。あなたと共に、肩を並べて戦い抜いてみせるんだから。
「……大丈夫だよ、リナルド。
ファンネルのビームでこのコのIフィールドを破るのは難しいと思うし、
ここならファンネルを自由に飛ばす事も難しいでしょ?
正面からの撃ちあいなら、こっちが圧倒的に有利だよ。
問題は非ビーム攻撃なんだけど……。」
言葉の途中で、アビゴルから若干離れて、機体をMS形態へと変形させるリファニア。
右の人差し指でアビゴルの額につん、と触れながら、左腕に接続された巨大なシールドを掲げて見せた。
シェラの見つけたサイコガンダムMK-Tのシールドと比べると若干貧弱にも見えるが、
それでも並のMSのそれとは比較にならない厚みを持ち、耐久力もそれ相応のものだ。
「……このシールドがあるから、ちょっとやそっとじゃやられないよっ。
ちょ〜っと強引な戦い方しないとかもだけど……もともとそんなに細かい戦い方なんて、出来ないしね。
という訳………で……!?」
>>160 突然、リファニアの言葉が途切れた。全身が、総毛立つ。この場所が酷く危険なような……そんな気がした。
コックピットに警告音が、鳴り響く。レーダーに映るヤクト居る地点の熱反応が、増大していた。
……ま・ず・い……!?
リファニアは何も考えずに、サイコをアビゴルに向かって突っ込ませた。
何かにぶつかったような衝撃があったような気もするし、なかったような気もする。
次の瞬間味わう事になる凄まじい閃光の奔流の前に、そんな感覚は打ち消されていた。
基地内の幾層もの内壁を貫きながら、厚い岩盤を融解させながら、
強烈なビームの奔流が、通路の壁を斜めに突き破って姿を現す。
この地点に到達するまでに減衰こそしていたが、それでもその光が直撃したら、
たとえ紫の悪魔といえどもその身を容易に焼き尽くされていただろう。
……凶光は、紙一重でそれた。とっさに掲げたシールドの表面が融解し、ブツブツと泡立つ。
メガ・バズーカランチャーより放たれた凶光、おそらくこの戦場で起こった最も強烈な光。
ここが基地の中で無かったのならば、ST−17コロニーからでも……。
いや、この戦場のあらゆる場所からでも確認できただろう。
そして、さらに。
ビームが作り出した大穴の中の、切断された幾つものエネルギーチューブ。
それらが誘爆し、衝撃と共に無数の破片がサイコに襲い掛かった。
シールドに無数の破片が突き刺さり、爆風で機体が弾き飛ばされる。
サイコの巨躯でなければ、木端のように吹き飛ばされていたかも知れない。
次の瞬間、コックピットを襲う衝撃。
滅茶苦茶に揺さぶられたリファニアの頭に、ガツンと衝撃が走った。
……じきに衝撃が収まっても、コンソールに突っ伏したままのリファニアは、動かない。
「………てる……。」
そんなリファニアの口から、ぼそりと言葉が漏れた。
「イカレテル」。正直な、感想だった。
基地の中でこんな物をぶっ放すなど……狂っている。
ゆらりと上体を起こすリファニア。
その鼻筋を、赤い筋が伝わり落ちる。
「イカレテテ……最高じゃん……?」
リファニアの顔は……笑っていた。
リファニアの中に眠る獣性が、目覚めていた。
かつてのスタンリーとの戦いの中でも、それは目覚めかけていた。
猫という動物がいる。愛玩動物として世界中で親しまれている、お馴染みの動物だ。
愛くるしい外見とは裏腹に、その内に眠る決して薄まらない闘争本能。
今のリファニアは、まさに爪を剥き出しにした猫だった。
普段のリファニアならば、真っ先にリナルドの無事を確かめただろう。
だが、戦意がサイコミュによって増幅され、闘争本能が目覚めさせられた今のリファニアは、
レーダーに映るヤクトの光点に目を向けるのみ。
壁に激突した機体を起こすリファニア。サイコの右肩のアーマーがボロボロになっていた。
むろん、そこのメガビーム砲は全滅だ。右肩を動かそうとすると、何かにひっかっかって動かない。
サイコの左手がひしゃげた右肩のアーマーにかかり……ベキベキと引き剥がす。
よし、これで右肩は問題なく動く。
次の瞬間、サイコのスラスターに光が灯り……紫の悪魔の巨躯は、ヤクトの反応に向かって飛んで行った。
シールドを掲げ、漂う破片を蹴散らしながら、入り組んだ通路を突き進むリファニアのサイコ。
ヤクトの反応が、どんどん近づいてくる。
じきに姿を現した、通路に空いた大穴。ビームを受けた地点の穴より遥かに大きく、サイコでも進入できる。
その大穴に飛び込むと、少し開けた空間に出た。MSの格納庫と思える場所。
その奥に、目標は居た。
さあ、共に戦闘協奏曲を……奏でよう……?
紫の悪魔の胸が輝きを帯び……幾筋もの光の束が、銀と紅の機体に向けて、放たれた。
【行動 : リナルドと接触通信(0)、変形(-1)、カバーリング(-1)、格納庫へ突撃!(-1)
拡散メガビーム砲でヤクトに攻撃(-1)、残0 】
【位置 : V-21(要塞内MS格納庫) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷、右肩アーマー損失、スラスター修理済み、MS形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、頭に軽傷、メイク済み♪
ノーマルスーツ着用、ちょっと疲労気味、戦意高揚 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数(左脛二門破損、右肩全門破損)
シールド(破片が刺さっている、可変機構に異常) 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、ヤクトの撃破、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
「何て無様……っ」
僅かに荒くなった呼吸を整え、エアロックの内側で愁林は己自身に悪態をついた。
リナルドらが戻ってきた際に開かれた、ムサイのハッチ。
当然ながら内部は急速に減圧される。
運悪くヘルメットを外していた彼女はキャットウォークからドアの向こう側へと慌てて駆け込み、危うく難を逃れたという次第だ。
接近するMSがもたらす振動に気が付かなければ……
或いは真空中に放り出されて死亡という間抜けな結末を迎えていたかもしれない。
何も為せぬまま、まるで道化のように―――
だからと言ってリナルドやリファニアを非難するのは筋違いであり、また、ヘルメットを付ける事を阻ませた己の髪を疎ましく思うような事もしない。
あの状況下で、迂闊に素顔を晒した自らの判断をこそ、愁林は責めるべきだと思っていた。
そうこうする内に、2機のMSは再び出撃していった。
最後に送られてきたリナルドからの通信に従い、愁林は一人艦橋を目指す。
艦内通路を抜け、ドアを潜って久々に戻ってきたその場所は、何故かとても広く寒々しいものに感じられた。
否、理由は分かっている。
しかし今は余計な感傷を抱いている場合ではない。
鳴り響いた警報が、そして各種レーダーに表示された光点が、招かれざる客の来訪を伝えていた。
続いて、保存されていた定期放送と全体通信とが再生される。
「シュウジ……シュウジ=アサギ。
ヨーコ……ヨーコ=クロサキ……」
参加者リストから該当する名前を見つけ、反芻し、すぐさま意識の片隅へと追いやる。
現状では、招かれざる来訪者―――ラーズ=フィリーへの対応が最優先事項だ。
愁林がもたついている間に、既にもう戦端は開かれていたようだ。
瞬間的に発生した巨大な熱源反応の移動を、ミョーコウのセンサーが捉えていた。
コンソールを操作し、エンジンを起動。
索敵システムから得られた各種情報をコンピューターが総合的に再構成し、アビゴルとサイコMk-2へと転送する。
エンジン出力が可動域に到達するまでの時間が、とてももどかしく感じられた。
―――二人とも、負けないで……!!
【行動:艦内移動(-1)、アビゴル及びサイコMk-2とデータリンク(-2)、エンジン起動(-1)】
【残り行動値:0p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ艦橋】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×1、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)
Bピストル×2(E残量70%、両脚部外側HPにマウント)、
グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発、腰部左側HPにマウント)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」
招かれざる客・ラーズへの対応】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
>>165-167 『……大丈夫だよ、リナルド。
ファンネルのビームでこのコのIフィールドを破るのは難しいと思うし、
ここならファンネルを自由に飛ばす事も難しいでしょ?
正面からの撃ちあいなら、こっちが圧倒的に有利だよ。
問題は非ビーム攻撃なんだけど……。
……このシールドがあるから、ちょっとやそっとじゃやられないよっ。
ちょ〜っと強引な戦い方しないとかもだけど……もともとそんなに細かい戦い方なんて、出来ないしね。
という訳………で……!?』
「いや、そうじゃなくて。
いくらIフィールドがあっても、効果半径内に入られたらアウトじゃ……ッ!?」
FCSの設定を進めながら話をするリナルドの声も、リファニアと同様に途切れる。
急いでレーダーを切り替えてみると……ヤクトの傍、一点の熱量が上昇していく。
通常のビーム兵器とは思えないレベルまで上昇していくそれに、彼は心当たりがあるわけで。
(この熱量の上がり方は……まさか、メガ・バズーカ・ランチャー!?)
機体を逸らす間も無く、サイコガンダムが目の前に迫ってきた。
次の瞬間、サイコガンダムがいた空間を極大の光芒が貫いていく。
……やがて、メガ粒子の奔流が終息する。
続く誘爆の嵐を掻い潜り、サイコガンダムに近付いて――
頭の中ではパニックを起こし掛けつつ、その手は冷静にFCSの設定を済ませると、
リナルドは動かないサイコガンダム――リファニアに声を掛けた。
「リファニア! 大丈夫か!?」
『………てる……。
イカレテテ……最高じゃん……?』
噛み合わない返答。 笑っている。
おそらく、サイコガンダムのサイコミュが彼女の戦意を高揚させているのだろう。
すぐに、サイコガンダムはリファニアを乗せたまま今しがた出来た穴を通って“敵”のもとへと向かっていく。
(悪魔のマシンめ……。
それにしても……)
急いでサイコの後を追う。
急がなければ。 最悪の事態が起こる前に。
メガ・バズーカ・ランチャーの第二射が、リナルドかリファニア……或いは、『ミョーコウ』を捉える前に。
ヤクトを、墜とさなければならない。 彼女は危険だ。
ラーズ=フィリーの存在が、その行為が、リファニアの中の危険なものを目醒めさせた。
だから、メガ・バズーカ・ランチャーを破壊するだけでは終わらない。
確実に、葬らなくてはならない。
例えそれがリファニアとさほど変わらない年齢の少女であっても。
このような危険性を見せたからには、闇へと還さなければ。
この手で、確実に。
皮肉にも、その“怒り”“恐怖”“使命感”“自由意思”etc,etc……彼の中の相反するもの全てがひとつとなり、
“聖域”の扉の錆を綺麗に剥がしていく。
醜い錆は粉々に砕け散り、白金<プラチナ>の扉はその真の姿を現し、そして――
“世界”は、開かれた。
≪続く≫
171 :
リナルド=グレイス ◆Mcwo3DUBbU :04/05/17 20:19 ID:0T4rDuVN
やがてトンネルを抜ける。
サイコガンダムの拡散メガ粒子砲がヤクト・ドーガに襲い掛かるのが見える。
「……やってくれたな、ラーズ=フィリー」
もう、殺意を全開にしてもいいだろう。
何を遠慮する必要がある?
遠慮など、手加減など、そんなフィルターはいらない。
リファニアは俺が守る。
ラーズは俺が殺す。
それで全て丸く収まるじゃないか。
そのためには、力をセーブすることなど愚行に過ぎない。
そうだろう? アレン……。
不思議と、彼がその手で殺した男を思い起こした。
目の前の敵に全力で立ち向かう。
ああ、あの時のあいつが、少しだけわかった気がする……。
不思議と、笑みが零れた。
不思議と、負ける気がしなかった。
その瞳孔は、確かに彼自身の意思で収縮していた。
“呪われた”はずの力は、“忌まわしい”はずの力は、輝きと煌きを宿して甦った。
「ラーズ=フィリー……、貴様は――敵だ」
ワントーン下がった声が、意思の槍となってヤクト・ドーガへ牙を剥く。
『ミョーコウ』からのデータが送られてくる。
パネルに表示された『Linkage』の文字を叩く。
三つのカメラ・アイが、ヤクト・ドーガのコクピットを射抜くように紅く鮮やかに煌く。
両腕のビーム・カタールが、生命を刈り取るべく輝く。
―――二人とも、負けないで……!!
――ああ、わかってるよ。
さて、踊るか。
――It is a time of dancing now.
リファニアの紡ぐ曲に乗って。
――I dance, with her performance.
お代は……ラーズ=フィリーの生命だ。
――You'll receive the penalty of death.
“ It's SHAW TIME ! ! ”
【行動:FCS設定(-1)、エリア内移動(-1)、“開放”(0)、受信・リンク(-1)、ヤクト・ドーガを攻撃(-1)】
【位置:V-21・小惑星基地内】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・損傷無し・データリンク@ミョーコウ】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、ビームキャノン、ヒートサーベル、デュアルビームガン
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)、ビームシールド】
【生徒状態:覚醒@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす/ラーズ殺害】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ)】
ジェガンに直撃する4連マシンキャノンの一斉射。その攻撃はジェガンを破壊する事に成功したようだ。
「……まず一人!」
〔次の目標はどうしますか?〕
「……周囲に敵影は?」
〔Q-17に三つあります。いえ、待ってください!ジェガンが……。〕
「まだ動くか!」
見ると、ジェガンがこちらに向けて一歩一歩進んでくるのが見えた。
見るからに満身創痍であり、動いているのが不思議なぐらいだ。
「武器も持たずに……まさか!?」
『へへっ……お前らみんな死んじまえ…』
全体通信でジェイスの声が聞こえてきた。その間にも武器を持たぬジェガンがこちらに向かってくる。
「やはり自爆!?やらせるか……!」
敵の行動の理解すると同時に、こちらも行動を起こす。
ゲートを塞いでいたザンネックベースを左腕でジェガンの方へ叩き付けるように動かす。
過負荷に軋む左腕。動かし終わったとき、ザンネックベースはビギナギナ・ホビーハイザック・ガズRをジェガンから守る盾になっていた。
同時にジェガンがザンネックベースに激突したのか、鈍い音が聞こえた。
そして、激しい衝撃と閃光。
「……保たない……!?」
その爆発はザンネックベースを完全に破壊し、ビギナギナとホビーハイザックを吹き飛ばすのには十分な威力だった。
【行動:防御(−1)反動でR-17へ移動(−0)】
【残り行動値:3p】
【位置:R-17】
【機体状況(ビギナ・ギナ):不明
(ハイザック) :不明】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) 打撲 他不明】
【武装:4連装マシンキャノン(2斉射分) ビームライフル(残弾2)
ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:狙撃用BL(残弾4)】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 (工具セット 電子部品 ビギナ・ギナ ゼファー)】
【行動方針:???】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
>>163-164 《投擲》 《手応》 《回避》 《接触》
《握拳》 《殴打》 《衝撃》 《感触》
《嘲笑》 《歓喜》 《再試》 《一撃》
【…?】
《銃弾?》 《眼眩?》 《相手?》 《閃光?》
《回避!?》 《合間!?》 《頭部!?》 《来訪!?》
【!!!!!!!!!!!】
……。
『Warning!! Main monitor lost!!』
『Danger!! Cancel the body!!』
《…敗…北?》
【行動:回避失敗 (-1P)】
【位置:I-09】【残り行動値:2P】
【機体状況:左腕部損失・メインモニター損失・各種細かい異常】
【武装:無し】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:楽しひ戦闘】【同盟:無し】
レーダーに反応……
今まで気付けなかった、その反応。
「奴は……」
『みなさん、楽しく殺し合いをしてますか?
定期放送のお時間です。
みなさん、かなりやる気になっているようですね〜。
まだ脱落者は出てないようですが、この調子でどんどん頑張りましょう!
先生は決して善人じゃないですけど、嘘はつきませんよ〜。
リセットタイムの残り半分、みんな頑張って下さい!!』
「サーティア、何を考えてるんだ?
否、お前が何を考えているのかは
この際、もうどうでもいい。
・・・・・・・ただ、一つだけ答えてくれ
『何だよ、ヨーコって女が裏切ったってだけだろ!?
それだけで同盟崩壊かよ、何だよソレ!
生きるか死ぬかのこのふざけた殺し合いで恋愛ゴッコかよ、馬鹿か!
シュウジは失恋のショックで脱出を諦めて殺し合いか。
っざけるな!!それで殺される俺はたまったもんじゃねェェ―――!!』
お前は――――――――――俺達の敵なのか?」
「ベルク=クロフォード……」
ベルク、ルイ、何処かの誰かが流した広域通信。
そして奴の耳障りな放送と、バックミュージック……。
「ベルク=クロフォード、敵ではないわ。
ただ、私は敵であろうと味方であろうともう躊躇い無く殺す。
それが……」
そう、それが私の生きた証。
『サーティアさん……』
あの言葉、確かに聞こえたあの言葉を忘れない。
綺麗で大きな背中の彼の為に私は、今胸に感じられる彼の為に私は、生きる。
この私のマスクの下、肌に触れる血塗られたリボン。
私は、このリボンの意味する所を知っている……。
『どうか生きて……』
彼の生きた証。
ある意味で、あの要塞は私にとってのターニングポイント。
全ての始まりが、あの要塞。マイハウス。
サブナックを殺し、レイモンドを拒否して撃ち、アーネストという同種を見、ルイに抱かれ、ベルクを招き入れ……
『僕の分まで……』
殺し殺しあった証。
リオン=フライハイと初めて出会った世界。
あの時、ムサイさえ、探しにいかなければ……
あの要塞で、ずっと一緒に居たなら……
どうなっていたのか。
リオンに繋がる全てが無かったのかもしれない。
アーネスト、レイモンド、ルイ、ベルク、誰一人会う事は無かったのかもしれない。
私は無駄な策を講じつづけ、脱出しようとあがいていただろう。
リオンは私に心を開かなかったかもしれない……
だけれど、それでも良かった。
アナタさえ……アナタサエ……
アナタさえ生きていれば、私は、私は何処マデ汚レヨウト……
『サーティアさん、どうか生きて……僕の分まで……』
「彼はリオン=フライハイで! 私はサーティア=クワンなのよ!
このマスクが私の生きる誓い!
このリボンがが私と彼の生きた証よ!」
―――アナタニイキテイテホシカッタダケナノニ―――
「ルイ=フィルセントォ! ベルク=クロフォードォ!」
死の大口径砲、対MS用大型ガトリングガン。
「聞いて驚け! 見て驚け!
生ける地獄の淵から蘇った私の生きる鼓動……
ジェイソンが屠る死肉の山!
私は死肉を喰らってでも生きる!
金曜日の13日にはまだ早い!
私の生命を狩りに来る!本家ジェイソンが迎えはまだ来ないのよォ!」
【行動 : ベルク・ルイと通信(−1) 】
【残り : 2P 】
【位置 : Q17 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 適度・血濡れのリボン・ジェイソンマスク 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2(残弾65%)、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント(被弾回数1)、ビームライフル(残弾5)
MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き・残弾70%) 作業用クレーン+大型コンテナ】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン
ショットガン(残弾32)、ハンドガン(残弾12×5)、修理部品、修理器具
ハロ、ジェイソンマスク、お弁当×6】
【方針 : 優勝・意味不明?? 】
【同盟 : No.09/ベルク 】
第12章 >164 現在
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□◎■◎◎■□■■◎□□■■■◎■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03◎□□□□□◎□◎□◎■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□◎◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□◎□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■◎□◎◎10□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎◎■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□□□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼□□□□■■□□◎□□□□■◎■◎■
16■□◎■□◎□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■◎□□□◎□□□◎■■□□070108≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎26□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■■■□◎□□□□◎▼□◎□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎◎□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼15◎◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎◎※◎■■■□◎□◎□□□□□◎
01・ZPは同一地点。07・11・25は同一地点。10・14は同一地点。15・19・20は同一地点。
03はムサイ級戦艦に搭乗。03の機体はムサイに収容。
乗り手不在のジム・ライトアーマーもムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のビギナ・ギナ。
02・04・05・06・09・12・13・16・17・18・21・22・23・24死亡。(21番、死亡シーン未描写)
177 :
事務員:04/05/18 00:35 ID:???
生徒名簿
01番 シュウジ・アサギ (32) 男性 ホビー・ハイザック(+ゼファーinビギナ・ギナ)
死亡 シュヴァイザー・シュタイナー (44) 男性 ボリノーク・サマーン
03番 イブ・シュウリン (24) 女性 Vガンダム
死亡 ユリ・ランブ (16) 女性 (ゴトラタン)
死亡 ダグラス・ロックウード (17) 男性 ゴトラタン(元・ケンプファー→ジム・ライトアーマー)
死亡 ジェイス・カーライル (28) 男性 ジェガン
07番 ベルク・クロフォード (25) 男性 ペズ・バタラ
08番 ヨーコ・クロサキ (17) 女性 ガズR
死亡 リオン・フライハイ (15) 男性 ジオング
10番 アシッド・ミニングリー (29) 男性 ギラ・ドーガ
11番 サーティア・クワン (19) 女性 ガンイージ(元・ジム・ライトアーマー→ジャベリン)
死亡 サブナック・B・アンドラス (17?)男性 ビグロ
死亡 ショーン・コネリー (52) 男性 ガンダム4号機(元・ジャベリン)
14番 レイモンド・デリック (31) 男性 ジャベリン(元・ガンイージ)
15番 リナルド・グレイス (22) 男性 アビゴル
死亡 アレン・D・バディアム (20) 男性 ハンブラビ(元・ガンダム4号機→ジャベリン→ゴトラタン)
死亡 フィニー・ディクセン (18) 女性 (ハンブラビ)
死亡 レニウム・アートナー (33) 男性 ジ・O
19番 ラーズ・フィリー (16) 女性 ヤクト・ドーガ(クェス機)
20番 リファニア・ニールセン (15) 女性 サイコガンダムMk-U
死亡 アーネスト・マンソン (20代後半?)男性 ガザD(+旧ザク)
死亡 リー・ションロン (22) 男性 (ビギナ・ギナ)
死亡 スタンリー・M・イプキス (33) 男性 クロスボーンガンダムX2
死亡 ジョシュア・カミンスキー (31) 男性 ガンダムMk-U(ティターンズカラー)
25番 ルイ・フィルセント (22) 女性 R・ジャジャ
26番 シェラザード・ビンス・マクファーソン (28) 女性 キュベレイMk-U(3号機)
178 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/18 08:10 ID:bhyJ+wOW
ID
179 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/18 09:37 ID:bhyJ+wOW
2機の接近前にこの基地に適応する筈のケーブルのコネクターごと
引き抜いてコネクターを確保。…横幅は多少広いが高さはちょっと背の高い
MSが通れる程度の、高さ30m程の通路の前にまで位置を移して置くが…
そこで2機の波状攻撃が機体に降りかかる。
…スキウレに乗って回避が難しい為かは定かではないが…
ビームサーベルでスキウレの前方の砲を支えるフレームが
一部切断、スキウレ砲の固定が不安定になり…
メガ粒子砲にてエネルギーラインまでも断たれ、
実質スキウレ砲は後1発しか撃てなくなる。
「…NT二人相手…やっぱり厳しいわね。…この感応波も…まるで悪夢。
でも、まだカードはあるの。」
前方にファンネルを1機展開。サイコ目掛け接近を開始させる。
「サイコとはいえ、フィールド内に接近すれば…ね。
それに、二〜三発は撃てる。…足止めもできるわ。」
通路に機体を移動させ、追撃する場合確実に邪魔になるように
通路の真ん中辺りでファンネルを一機展開。追撃を妨害する為に
セットしておく。
「時間を稼がせて…格納庫でチャージ。その頃には冷えている筈。
そして…次こそ吹っ飛ばしてあげる。それしか生きる道はないもの。」
微妙に複雑な通路を地図のおかげで正確に移動し、先程とは
別の格納庫は目と鼻の先にまで来ていた…。
【行動:回避機動(失敗)(1p)ファンネル×1サイコへ突撃(1p)
ファンネル×1対アビゴル足止め配置(1P)エリア内移動(1p)】
【残り行動値:0p】
【位置:V21格納庫B】
【機体状況:MS爆弾解除スイッチ付。…スキウレ、
フレーム損傷+エネルギーライン損傷。】
【武装:ファンネル×4+2(2機、展開状態。)、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル
メガバズーカランチャー(エネルギーコネクタ付)、スキウレ砲(使用残数1)】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:戦闘…。】
【長期行動方針:生き残る。】
【同盟:なし。】
180 :
リファニア=ニールセン ◆y265QavDe. :04/05/18 09:49 ID:rcvjbsYO
IDど〜ん
>>179 サイコより放たれた幾筋もの閃光は、ヤクトの乗るスキウレを掠めただけに終わった。
照準が甘かった訳ではない。
SFSに乗りながら、ほぼ静止している状態から回避運動への移行。
無茶苦茶だが、それをやってのける相手なのだ。さすがに、強化人間だけあっていい反応をしている。
>>171 続いて、リファニアのサイコの後ろから、姿を現したリナルドのアビゴル。
リナルドの心の内の扉……その扉の錆は全て剥がれ落ちており、そして扉は開かれていた。
観念的な善悪に縛られるのではなく、戦士として迷い無く身を捧げ尽くすべき相手を見つけた為か。
アビゴルがヤクトへ突撃し、腕のビーム・カタールを振るう。
コックピット内のリナルドのイメージが流れ込んできて……一瞬だけ、そのイメージにアレンのイメージが重なった。
ふふ、リナルドの中にもアレンは生きているんだね。
アレンの生きた証は、しっかりと残った。そしてこれからも、私の夢と共に……。
しかし、スキウレに乗ったヤクトはその攻撃さえもいなしてみせた。
むろん、先ほどサイコの放ったメガビーム含め、無傷で切り抜けた訳ではないが。
それでも、致命的な損傷を与えたとは言いがたい。
スキウレは傷つきこそすれども……いまだに死んでいなかった。
「すっごい反応速度……やるじゃん。」
勝気な笑みを浮かべながら呟く。瞳は爛々と輝き、通路に飛び込もうとしているヤクトの姿を見据えていた。
ヤクトの抱えている大型のビーム砲……それは、知っているものだった。
グリプス戦役の時に猛威をふるったという、メガバズーカランチャー。
パパもアクシズの尖兵として参加して、その脅威を目の当たりにしたという。
「……どうりでやっばい威力な訳ね。こんな所でぶっ放すなんて、やっぱイカレてるよ。
下手すれば自分も危険なんじゃないの?
明日を見ての行動なのか、それとも破れかぶれなのか。
どちらにせよ、これ以上撃たれる訳にはいかないの。」
呟いた後、どう追撃をかけようか考えるリファニア。
>>168 ―――二人とも、負けないで……!!
その時、ミョーコウからデータが送られて来た。頭に響く、イブの声と共に。
さんくす、イブさん。サポート、感謝だよっ。
もちろん、負けない……みんなで生き残るんだからね。
リファニアがデータリンクを設定すると、眼前に一基のファンネルが迫って来ていた。
通路に飛び込む前に、ヤクトが置き土産に置いていったものだ。
「……ちっ、振り切れないかっ!」
眼前に盾を掲げながら、先ほど格納庫へ入り込んだトンネルへ向かって後退してゆく。
ファンネルの追撃は、覚悟の上だ。
「リナルド!ヤクトの入った通路は狭すぎるし、私は別ルートから回り込むねっ!
……愛してるよっ!」
トンネルに飛び込む前に、リナルドに通信を送る。
言葉と共に、ウィンクと投げキッス。無意識のうちに、シェラの真似をしていた。
トンネルに飛び込んで、サイコが通れるだけの広さがある通路に抜ける。
まとわり付こうとするファンネルを見据えながら、リファニアはヤクトへの通信回線を開いた。
「ラーズ=フィリーさん……。唐突に、質問タイムよ。
あなたに明日、見えている?
あなたは戦闘兵器?それとも一人の女の子として、明日、見てる?
……倒す前に、聞いておきたいの。
あなたを人として殺すのか……それとも、兵器として撃破するのか。
私には、結構重要な問題なんだよねぇ……。」
リファニアのねえさん達も、みんな強化人間だったから。
リファニアももしかしたら、強化人間にされていたかもしれなかったから。
ある意味似た境遇と言えるかもしれないラーズ=フィリーを倒す前に……聞かずにはいられなかった。
【行動 : データリンク設定(-1)、盾を掲げながら通路に後退(-1)、リナルドと通信回線を開く(-1)
ラーズに通信回線を開く(-1)、残0 】
【位置 : V-21(要塞内通路) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷、右肩アーマー損失、スラスター修理済み、MS形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、頭に軽傷、メイク済み♪
ノーマルスーツ着用、ちょっと疲労気味、戦意高揚 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数(左脛二門破損、右肩全門破損)
シールド(破片が刺さっている、可変機構に異常) 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、ヤクトの撃破、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
183 :
リナルド=グレイス ◆Mcwo3DUBbU :04/05/18 15:10 ID:fZxgoSfw
取り敢えずIDを
彼女からの返答の前に全体通信が流れ込む。
その内容は、最悪のものだった。
(シュウジ・・・・・・・どうして・・・・・。)
『ベルク=クロフォード、敵ではないわ。
ただ、私は敵であろうと味方であろうともう躊躇い無く殺す。
それが……』
彼女からの返答は、僅かに抱いた希望も失ったことを意味した。
『彼はリオン=フライハイで! 私はサーティア=クワンなのよ!
このマスクが私の生きる誓い!
このリボンがが私と彼の生きた証よ!』
(彼女も壊れたか。変な、仮面つけやがって・・・・・・・・クッ!)
拳に力が入る。人の壊れていく姿は余りにも辛い。
『ルイ=フィルセントォ! ベルク=クロフォードォ!』
その通信と同時に凶悪そうな巨大ガトリングガンの銃口が
こちらに向けられる。
『聞いて驚け! 見て驚け!
生ける地獄の淵から蘇った私の生きる鼓動……
ジェイソンが屠る死肉の山!
私は死肉を喰らってでも生きる!
金曜日の13日にはまだ早い!
私の生命を狩りに来る!本家ジェイソンが迎えはまだ来ないのよォ!』
「ルイ。状況が変わった、レイモンドを迎えに行ってくれ。
お前にとって今の彼女を見るのは酷だろう。
それに、もうここは安全とは言えなくなった。
・・・・・・・・・・・・たのむ、行ってくれ。」
そう言い終わるとルイへの通信を切る。
「サーティア、言った筈だ。
罪は背負いつづけても、罪に人生を狂わされるなと。
彼の生きた証は、お前が生き続ける事だというのなら
何故自分から死期を早めようとする。
・・・・・・いや、もういいやめよう。
敵では無いと言うが、お前が死を振り撒くのであれば・・・・・・・
俺はお前を止める!そして送ろう。彼の――――――リオン=フライハイ所へ。」
深く深呼吸をする。
気持ちの整理と戦闘への集中力を研ぎ澄ます為に・・・・・・・
【行動:ルイと通信終了(-1)サーティアと通信中(-0)】
【残り行動値:3】
【位置:Q-17】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand現状対処】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
繰り出した左腕。
そして、腕から伝わる今までにない手応え。
飛び散る破片。
ギラ・ドーガの頭部に食い込むビームシールド。
バルカン砲の目くらましから放った一撃は、俺の予想外の効果をもたらした。
背筋を走る、射精に似た電流のような悦楽。
それを一瞬で冷ます、不粋な電子音と共に表示されるダメージ。
…左肘関節が更に悪化したらしい。
比較的装甲の薄い頭部への攻撃だった為、さほど酷くはならなかったが…。
(くそっ!これじゃあマニュピレーターを保護している意味がない!)
だが…これも、付合うと決めた時点で覚悟していなければならない事だ。
戦場で全てが思い通りにいくことなんて殆ど無い。
今はギラ・ドーガの反撃に備えなければ…。
アシッドの反応の早さを考えれば、僅かな油断が命取りになる。
急いで左腕を引いて防御体勢をとる。
……?
反撃が、ない…?
今の間に、もう1発くらいはくらうと思っていたのだが…?
確かに頭部を破壊したが、それで戦闘能力の全てが失われたわけではないだろう。
メインでなくとも、サブカメラだってある。
まだコクピットだって無傷だ。
あいつが…アシッドがこの程度で戦闘を止める理由は、何も……。
この空間、いや、この宇宙のどこにもない筈だ!
(おい…。何だよアシッド。反撃しないのかよ?このまま動かなかったらやられる
んだぞ?そんなちんけなダメージで諦めるほど、お前は潔くはないだろうが!
第一……)
俺はコンソールパネルに拳を叩き付ける。
「第一、俺はまだ満足してねえんだぞぉ!」
それでもまだギラ・ドーガは動かない。
俺は剃り潰れそうなくらい奥歯を噛み締めると、目の前の機体に通信回線を開く。
「アシッド!お前…もう諦めたとかふざけた事言う気じゃねえだろうな!?
……まだ動くだろう、そいつは!?動くなら戦えよ!俺は目の前にいるんだぞ!」
【行動:ギラ・ドーガに通信回線を開く(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:I-9】
【機体状況:右腕消失、頭部バルカン砲1門破損、モニター一部機能停止、右肩
アーマー破損、左肘関節ジョイントに負荷(40%)
アインラッドに切り傷及び打撃による回転不良(軽)】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×1、ビームサーベル×1、ショットランサー×2
ビームシールド
アインラッド 武装:ビームキャノン×2(92%)、9連装ミサイルポッド】
【所持品:ディパック、水2?入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:ギラ・ドーガの相手】
【同盟:不明?】
「―――?」
耳元でリファニアとリナルドの頷く声が聞こえたような気がして、愁林は思わず辺りを見回した。
「……っ」
頭を振ってコンソールの操作を続行する。
その最中。
―――これは……。
データリンクの設定を調整していた際に見つけたのは、既に艦を去った者からの置き土産。
放置しておけば、最悪の場合ミョーコウ自体を敵に回す事になりかねない。
故に取り急ぎ設定の変更を行い、キュベレイMk-2を敵機としてコンピューターに認識させる事にした。
ミョーコウとキュベレイMk-2との間の一切のリンクが切断される。
―――私の不意を突こうとでも考えていたのかしら……あの女らしいわ。
相手の意図はともかく、これでトラップは無効化できた。
V-21区画では未だに戦闘が継続されている様子だった。
リストから判断するに、敵機はラーズ=フィリィーのヤクト・ドーガ。
リナルドら二人のNTを相手に善戦している事から考えて、相手はそれなりの腕前を持つNTである可能性が高い。
或いは単純に、閉鎖空間内ではサイコMk-2の巨躯をリファニアが持て余しているだけなのかもしれないが。
エンジン出力が、徐々に高まっていく。
いつ戦場がV-20区画へ移っても構わないよう、愁林は出港の準備を急いだ。
港湾施設のコンピューターを経由してシステムを掌握し、隔壁操作によってラーズの進路を阻もうかとも考えた。
しかし、如何せんそれを迅速に為せるだけの技術は彼女には無い。
ならば今為すべき事は、戦っている仲間達へのサポートと、そして彼らの足手纏いにならない為の準備だけ。
些かの歯痒さを感じながら、愁林はモニターを通して戦況を注視していた。
【行動:システム上のデータetc...修正(-1)、機種判別(-0)、エンジン制御(-1)】
【残り行動値:2p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ艦橋】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛、
サイコMk-2及びアビゴルとのデータリンク中】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×1、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)
Bピストル×2(E残量70%、両脚部外側HPにマウント)、
グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発、腰部左側HPにマウント)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」
招かれざる客・ラーズへの対応、仲間達のサポート】
【同盟:No.20・リファニア、No.15・リナルド】
意識を失っている間、夢を見た。
記憶の中の光景が、浮かんでは消えていく。
順番も、関連性もバラバラ。
ゼファーとの出会い、落ちてくるコロニーの破片、テロリストに襲われた事、
仕返しに全ネットに個人情報をばらまいてやった事、メカニック時代の事、
エルザと婚姻届を出しに行った事、ティーチャーと出会った事、
オーストラリアに引っ越した事、別れ、出会い、別れ、別れ、別れ。
……これは忘れていた記憶じゃなかったか?
どうしてこうも、ここに来てから見る夢は昔の夢ばかりなのだろう?
不愉快だ。そう思ったとき、声が聞こえた。
女の声だったか、男の声だったか。それともその間の声だったか。
〔スター!……マ…ター!〕
マスター?こんな呼び方をするのはあいつだけか……。
──────────────────────
「そう叫ばなくとも……生きてるよ……。」
〔大丈夫ですか?〕
「……五体満足、五感も死んでない……左目の辺りが痛いが……見えてるから、大丈夫だろ。
……機体は?ここはどこだ?」
〔位置はR-17です。機体状況ですが……ザンネックベースは大破、使用不能、
ビギナギナ、フィン・ノズル3個損傷、左足大破、表面装甲損傷軽微。
ホビー・ハイザック、左腕肘部ギア損傷、右足膝部ギア損傷、表面装甲損傷軽微です。〕
「……つっ!」
ゼファーからの報告をさっき負った怪我を治療しながら聞く。
どうやら割れたヘルメットのバイザーの破片が額から左目の瞼のあたりを切ったらしい。
とりあえず左目は消毒してガーゼを当てて包帯を巻いておき、
バイザーの穴はノーマルスーツに付属していた補修用テープで塞いでおいた。
「隣のエリアに何が居るか、解るか?」
〔07番・11番・25番です。〕
「……一人はベルクか……。」
慣性に身を任せつつ、Q-17に侵入する。
最大望遠した画像がビギナギナから届く。
どうやら、サーティアとか言う奴が、二人を攻撃しようとしている……ように見える。
「次の目標を設定、11番、サーティア・クワン。
だが……まだ攻撃するな。背後にはヨーコが居るはずだ。そちらの動きを伺ってから行動を開始する。
だがもし、11番が隙を見せたとき、攻撃しろ。
……”Natural”の起動もあり得る。機体状況の把握を密に。」
〔了解!〕
「どう動く……?こちらに三人で向かってくる、なんて言うのは勘弁願いたいが……。」
【行動:状況把握(−1)怪我の処置(−1)Q-17へ移動(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:Q-17】
【機体状況 ビギナ・ギナ:コックピット大破 対自爆装置用改造済み ゼファー制御中
フィン・ノズル3個損傷、左足大破、表面装甲損傷軽微
ハイザック :左腕肘部ギア損傷、右足膝部ギア損傷、表面装甲損傷軽微
頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) 打撲 左目周辺に切り傷(処置済み)】
【武装:4連装マシンキャノン(2斉射分) ビームライフル(残弾2)
ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:狙撃用BL(残弾4)】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 (工具セット 電子部品 ビギナ・ギナ ゼファー)】
【行動方針:11番撃破 ヨーコの状況把握】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
ジェイス・カーライルの死を受け、管制室では議論が続いていた。
「どう見てもこの爆発は、内部からの爆発です」
「マシンキャノンの攻撃によるプロペラントの誘爆ではありませんね」
「直前の会話から見ても、用意していたものから見ても、相打ち狙いの自爆でしょう」
「いやしかし、最後はジェガンはザンネックベースにぶつかって爆発してるわけで……」
「事実上、シュウジが殺したのは間違いないわけで……」
要するに、ジェイスの死を、シュウジの撃墜と見るかどうかで議論をしているわけだ。
そして、管理側としては……
他ならぬシュウジ相手に、リセットチャンスを認めたくない、というのが素直な気持ちだった。
だが……
「ティーチャー、どうしますか?」
「そうねぇ……
……微妙だけれども、管制室から分かる情報は限られてるわ。
ここでどれだけ議論しても、必ず灰色の領域は存在する。
わたしたちが断言できるのは、ジェガンが01番との交戦中に爆発した、ただそれだけよ」
そして、ニヤリと笑う。
「せっかくの努力、認めてあげないと悪いわよね。
……疑いは残るものの、『01番が撃墜した』と認めることにします。
01番への通信の準備を。そして、禁止区域リセットの準備も始めて下さい」
* * *
『はい、生きてますか、シュウジ・アサギさ〜ん?
状況は微妙でしたけど、一応、ここで06番ジェイス・カーライルさんを脱落させたと認めます。
リセットチャンス、ゲットですよ〜。
できるだけ早く、自分の出席番号と開放を望むエリア番号を、『全体通信で』叫んで下さい。
その宣言をもって、希望受け付けとします。
宣言の後、エリアの切り替え作業のために少し時間をもらいます。
誤差はありますが、禁止予告区域が禁止区域になるくらいの時間を見てもらえばいいでしょう。
では、宣言どうぞ〜♪』
【行動:部下たちと会議(−1p)、01番に通信(開放区域の宣言方法の説明)(−1p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、???】
『何もかも言ってくれた貴様に一つ言ってやる!俺が脱出を計画したのはヨーコのためだ!
俺のためではなく、貴様のためでもない!
そのヨーコに裏切られた以上、この同盟は無意味!だから同盟は崩壊した!
それにな!俺はここに来る以前にも……。』
『へへっ……お前らみんな死んじまえ…』
聞こえてくる通信。
何もかもがヤケになったような声。
そして、暫く間の空いてから不特定多数に対しての怨嗟の声。
聞き覚えのある言葉…・・・
ある日。パパが変わってしまった。
細々とだけど町工場を営んでいたパパ。
あんまり儲かってはいなかったみたいで決して裕福ではなかったけど、
パパもママも仲良く笑って過ごせた日々。
少ない社員さん達とは家族ぐるみで付き合いがあって
休みの日にはルイも遊んでもらったりして、心の裕福はあった。
だけど、ある日。社員さんの一人が会社のお金を盗んで逃げた。
そして、どうにもならなくって会社は潰れちゃった。
それから、パパは変わってしまった。
外には絶対出ないで家の中でお酒を飲んでるだけの毎日。
あんなに優しかったパパがママやワタシを理由も無く殴ってきたりもした。
だけど、いつか優しいパパに戻ってもらえると思ってママもワタシも我慢した。
でもその日はやってこなかった。
ある日、ワタシが家に帰ってきたらママが部屋で倒れてた。
すぐそばに包丁を持ったパパが立ってた。
持ってた包丁には血で赤く濡れていた。
「パパ・・・・・・」とアタシが声をかけると、パパはゆっくりふりむいた。
ふりむいたパパの顔は昔の面影はどこにもなくて何かに取り付かれたような顔だった。
ぼそぼそと呟くようにパパが喋った。
決して大きい声じゃないのにワタシには一語一句聞き逃すことなくハッキリと聞こえた。
『どいつもこいつも俺の事を馬鹿にしやがって・・・・・・
へへっ……お前らみんな死んじまえ…』
そういって、パパがワタシに向かって包丁を振り上げてきた・・・・・・
『ルイ=フィルセントォ! ベルク=クロフォードォ!・・・・・・』
『ルイ。状況が変わった、レイモンドを迎えに行ってくれ・・・・・・』
誰かの声が聞こえる。
だけど、頭の中には入ってこない。
「パパ・・・・・・これ以上ママとワタシを虐めないで・・・・・・」
ただ心の古傷の痛みにうめき、コクピットのなかで蹲って呟いた。
【行動 : 回想 (1) 残り 4 】
【位置 : Q−17 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 蹲り 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 冗談いえたんか〜(笑)
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!!】
時間の経過と共に渦はその流れを強め、死と破壊の匂いを濃くしてゆく。
まったく、あの貧乳女の煽りがここまで効果的だとは思わなかった。
今頃はない胸を精一杯張って得意になっているのだろうか。
画面にしがみついてお気に入りを映せと喚いているのだろうか。
>>158 コロニーの方から強い衝動を感じた。
間髪入れずに全体通信が入ってくる。
………そして、突然の沈黙。不自然に途切れた波動の余韻が耳にまとわりつくようだった。
お前らみんな死んじまえ………か。
それは呪詛の言葉だろうか。最後の一人以外は全て同じ運命を辿る人間達への皮肉なのか。
せいぜい足掻いて怯えて苦しめと言う、先に逝く人間の奇妙な優越感なのだろうか。
あるいは………独りで死ぬのは嫌だという悲鳴なのか。
お先にお休みなさい、あたしの知らない人。すぐにそっちも賑やかになるわ。
何はともあれ、隠れ場所から表に出た以上、これからどうするか。
コロニーと小惑星基地から感じる渦を比較すると、今は基地から感じるものの方が強い気がする。
この感触、この肌触りは、おそらくは………そうだろう。
少し意外な気もするが、事実は事実として認めざるを得ない。
あの戦闘力を考えれば、特に心配する必要はないだろうが。
………だが、裏を返せば、そうならなければならないほど、相手が強力だと言うことかもしれない。
シェラザードは少し考えた。コロニーの方を見て、小惑星基地の方を眺めて、考えを巡らせた。
理性で考え、本能で感じた。した方が適切だと思われることと、したいことを比較した。
行くなら、今かもね。
そしてシェラザードは決断した。断を下し、行くと決めた方向にキュベレイを駆った。
片翼だけを黒く染めた堕天使が向かった先は………かつての、もう手の届かない楽園だった。
やっぱり。
自分がその中にミョーコウを進めた出入港口は、おそらくリファニアによって閉じられたままだった。
分厚くて巨大な金属製の扉が、シェラザードとキュベレイからあのムサイの姿を隠していた。
この気配が、自分の感じているものがただの錯覚でないのなら、
この中にはまだあの3人がいるはず。
自分の他に基地に潜り込んだ生徒と、戦っているはず。
否応なしに、その招かれざる敵第1号の動向に注意を払っているはず。
キュベレイからは、少なくとも機械によってはムサイの存在は分からない。
目の前にそびえ立つ天国への門に遮られ、純潔を失った天使は天国の様子を窺うことは出来ない。
だが、それは天国からこちらが見えないと言うことを意味するものではない。
向こうはこちらに気づいていないかもしれない。気づいているかもしれない。
中のことで手一杯になっているか、それとも外にいる敵機に対処できる余裕があるのか。
それは、賭だ。
どちらにしろ、素直に外には出て行かせないから。
キュベレイが左手に構えていたトリモチランチャーの砲口を扉に向ける。
扉の継ぎ目に向けて、狙いを定める。
ミョーコウであたしを追おうとするなら、誘爆覚悟で追うことね。
砲口から白濁が放たれた。輝きもせず、熱も発しない、白く濁った粘液の塊が。
その塊は扉を砕きはしない。切り裂きもしない。溶かしたりもしない。揺るがすこともない。
ただ、その隙間に入り込んで、開放を妨げるだけだ。
どうせ中からは開かない扉なら、自分の手で封印してしまったほうが気が紛れる。
それに、もし自分を許さないのなら、その覚悟と力量を示して欲しいものだ。
仇討ちの邪魔者はそれが何であれ排除する………そうしてまで追う価値が自分にあるということを、
示して欲しかったのかもしれない。深く考える気にはなれなかったが。
196 :
シェラザード=ビンス=マクファーソン ◆raRByYg.V. :04/05/18 23:07 ID:JjkMt/jc
【行動:T18→T20→U20→V20へ移動(−3)、
艦艇用出入港口のハッチにトリモチランチャーを発射(−1)】
【位置:V20(艦艇用出入港口前宙域)】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済みだったけど)】
【機体状態:(ほぼ)完調・準休止中】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:5発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
>>196のステータスの修正です。スレ汚しをお詫びします(平伏)。
【行動:T18→T20→U20→V20へ移動(−3)、
艦艇用出入港口のハッチにトリモチランチャーを発射(−1)】
【位置:V20(艦艇用出入港口前宙域)】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済みだったけど)】
【機体状態:(ほぼ)完調】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:5発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
198 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/19 00:02 ID:hPOferOY
ID
「何が私のためだ!!
……全てお前の、自分自身のためだろう!?」
怒りに身を任せ、背中のビームサーベルで
ザンネックベースを突き刺s……
刹那。
辺りが閃光につつまれて、その眩しさに思わず目が眩んだ。
―――――――――――――――――――
「お…とうさん?おかあさん?」
2人寄り添って歩いている2人の後ろ姿があた。
「ま…まって!!」
いくら追いかけても追いつかない。
そして、こけた。
その足元には浅黒い手が地面から生え、
私の足首をしっかりとつかんでいた。
「い、嫌……」
地面から容赦無しに生えてくる無数の手。
それらは私の自由を奪うと、闇へと引きずり込んでいった。
「イヤァーーーーーーーーーー!!!!!!」
【生徒番号08番 ヨーコ=クロサキ
ジェイス=カーライル機、および、ザンネックベースの爆発に巻き込まれ死亡】
>>179 なるほど、さすがはサイコ・フレームを搭載し、
且つ(曲がりなりにも)その力を引き出せる人間が搭乗しているだけのことはある。
彼の狙いも、まだまだ甘かったのだろうか。
リナルドの繰り出したビーム・カタールの斬撃は、スキウレにダメージを与えはしたが、
その機動力やヤクト・ドーガの戦闘力を奪うまでには至らなかった。
すぐに追撃に掛かろうとするが、彼女の方もボーっとしているわけもなく。
メガ・バズーカ・ランチャーを抱えて素早く後退するヤクト・ドーガが、
ファンネルを2基残して通路の奥へと消えていった。
1基はリファニアを追い、もう1基はヤクト・ドーガの進んだ道を塞ぐように漂っている。
「後退する……? 第二射を撃つ気か」
>>181 『リナルド!ヤクトの入った通路は狭すぎるし、私は別ルートから回り込むねっ!
……愛してるよっ!』
リファニアが、まとわり付こうとするファンネルを振り切るべく後退を掛けながら通信を寄越す。
返す言葉は短く。 今は戦闘中だ。
心が繋がっているのなら、極めて事務的で短い言葉でも充分に伝わるはず。
「ああ、俺はこのまま奴を追う。 無茶や無理や油断はするな。
……愛してるよ」
最後の部分はリファニアに合わせて付け加えたものだ。
ふ、と口の端に笑みを浮かべ、リナルドはヤクト・ドーガを追うべくファンネルへと向かっていく。
まずはこの邪魔な物体を突破しなければ。
ファンネルは通路の中央付近に漂っている。
さて、行きますか。
ファンネルがいくらサイコミュ兵器と言っても、万能兵器ではない。
過度の速度は出せないし、融合炉やジェネレータを搭載していない上にプロペラントにも限界がある。
特にプロペラントの問題は切実だったらしく、リナルドが第二次ネオ・ジオン抗争で色違いを撃退した時も
ファンネルの活動限界までは狂ったような機動で攻撃を掻い潜りつつ反撃した。
限界を迎えるまでの時間がそれほど長くはなかったために、ぎりぎりで仕留めることができたのだ。
それでも相応に被弾して、あれでよく生きていたものだと自分の往生際の悪さに感嘆したものだったが。
さらに終戦後知ったことだが、ヤクト・ドーガはファンネルの再利用を視野に入れて設計されてはいないそうだ。
つまり、使い切ったが最後、再び肩に搭載しても充電と補給はできないということ。
まずは通路の端から高速で侵入する。
ファンネルが反応し、アビゴルを撃つべく動き出す。
瞬間、跳躍。
床を蹴り、通路の正反対側――天井を床とし、今度は全速力で突き進む。
ファンネルがそれを追う。
すぐにファンネルの射線がアビゴルの進行方向と一致する。
認識、跳躍。
思念で操作されるからこそ、その動きは今の彼には捉え易い。
そうして幾度となく射線軸をずらしつつヤクト・ドーガを追う。
≪続く≫
当然、何度かビームが機体を掠めた。
直撃はしなかったが、すれすれで機体を逸らして直撃を避けただけだ。
脚部に二箇所、装甲を掠めた痕が残っているだろう。
(どうした。 足止めにもなっちゃいないぞ。
俺を足止めしたいんだったら、1基じゃなくて6基全部を仕掛けて行くんだったな)
……
ヤクト・ドーガの光点を頼りに、要塞の通路を進んで行く。
すると、また全体通信が入った。
流行なのだろうか。
『へへっ……お前らみんな死んじまえ…』
ジェガンの人の声がした。
直後のノイズからすると、自爆でもしたのだろうか?
(ったく、死ぬなら自己責任で死んでくれ。
こっちはそれどころじゃないんだ……っと!)
跳躍。
その一瞬後にビームが放たれるが、紙一重で躱す。
そして加速。
ヤクト・ドーガの光点はすぐそこまで近付いている。
……突然、背筋に何かが走った気がした。
ファンネルに気を配りつつ、一旦機体を止め、回避に専念する。
ドクン。
……ひとつじゃない。
ドクン。
消えたのは、ひとつじゃない。
ドクン。
誰が……誰が消えた?
ドクン。
何だ……この、胸の痛みは。 喪失感は。
ドクン。
(わかっているんでしょう?)
ドクン。
わかってるよ。 ……でも、認めたくないんだよ!
≪続く≫
(どうして、君が……?
何故? 誰に? ……)
ヒート・サーベルを抜き、軸をずらしてアビゴルの右腕を斜めに掲げる。
(何故だ、シュウジ……!)
その瞬間、ファンネルのビームがグフ・シールドを吹き飛ばす。
(あれ……どうして、こんな気持ちになるんだ?)
ヒート・サーベルを、右手に持ち替える。
(あぁ……そうか。 やっぱり……
俺の中には、まだ……君の影があるんだな)
あのヒトの影が。
抗わなければ。 振り切らなければ。
そうでなければ、前へは進めない。
でも、知りたい。
リナルドはアビゴルを再び加速させる。
ファンネルはそれを追う。
やがて……通路の先、開けた場所に、ヤクト・ドーガが見えた。
ヤクト・ドーガを正面に見据え、通信を入れる。
「ラーズ=フィリー。
……何があった?
俺がコロニーを出てから……一体、何が起きたんだ?」
【行動:通信・切断(-1)、回避機動+エリア内移動(-2)、ヤクト・ドーガに通信(-1)】
【位置:V-21・小惑星基地内】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・データリンク@ミョーコウ・ヤクトと通信中】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、ビームキャノン、ヒートサーベル、デュアルビームガン
(MA)ビームカッター、ビームシールド】
【生徒状態:覚醒@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす/ラーズ殺害】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ?)】
※行動ID:fZxgoSfw(
>>183)
『サーティア、言った筈だ。
罪は背負いつづけても、罪に人生を狂わされるなと。
彼の生きた証は、お前が生き続ける事だというのなら
何故自分から死期を早めようとする。
・・・・・・いや、もういいやめよう。
敵では無いと言うが、お前が死を振り撒くのであれば・・・・・・・
俺はお前を止める!そして送ろう。彼の――――――リオン=フライハイ所へ』
「ルイが言ったのよ、誰の命も、変らない。
等しく同じいのちだってね……」
大きく息を吸い、吐く。
「私は生き残る為に戦う!
最後の一人にならなければ生き残れない!
ならば、私はこの殺すという手段を用いるわ……」
ガトリングのカートリッジを絞り、膨大な弾幕を、それも、多大な破壊力をもつ弾幕を貼った。
「言ったでしょう!
私はリオン=フライハイ!」
ルイのタイヤは面倒……
先にベルク、アナタよ!
「私一人ではないのよ!」
【行動 : ベルクと通信・続(0) 対MS用大型ガトリングガンで攻撃(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : Q17 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 適度・血濡れのリボン・ジェイソンマスク 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2(残弾65%)、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント(被弾回数1)、ビームライフル(残弾5)
MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き・残弾70%) 作業用クレーン+大型コンテナ】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン
ショットガン(残弾32)、ハンドガン(残弾12×5)、修理部品、修理器具
ハロ、ジェイソンマスク、お弁当×6】
【方針 : 優勝 】
【同盟 : No.09/ベルク 】
>182
ファンネル自体をまとわりつかせている。…が、目的は結局時間稼ぎでしかない。
…そこで、不意の通信が入ってくる。接近したファンネルより脚部狙いの
攻撃をさせるが、通信に気をとられて操縦を失敗、サイコと距離を開けられてしまう。
それを自分のミスと判断した上で一応、返信をする。相手の位置もわかりやすくなるから。
『どっちでもないわ。女の子。なんて言葉が相応しいほど生易しい生き方はしらない。
…ただ、ただの兵器って訳でもない。だから出来れば直接殺すのもしたくないわね。
最も、殺意持って襲ってきてる相手に手は抜かないけど。…まぁ、そっちが
圧倒的優勢じゃまずありえないとは思うけど、撤退するならこっちも矛、引くわよ?』
からかうように本音に近い言葉を言う。…そして、格納庫に入り、エネルギーラインの
場所も発見。そこに接近していき、第二射の準備を始め、少しした所で…
>201
おいまわしていたファンネルのエネルギーが限界寸前に達し、
最後に仕掛けた決死の攻撃がシールドに当たったようだが、
その飛ばされたシールドに突っ込んだファンネルが爆発する。
そこで通信が入る。…早速、返信する。
「…知りたいの?…簡単な話よ。簡単に訳すとヨーコがシュウジに
愛想つかせて同盟から飛び出した。自棄になったシュウジが私に攻撃してきて
同盟が崩壊。で、無駄に闘うのも何だからここに逃げてきたら、
あんた達が殺気出して寄って来たから応戦。って所ね。」
そして、両者に開いている回線からわざとらしく呟く。
「所で、隣のエリアに機影増えたけど、向こうは一人で大丈夫なのかしらね?
あ。それ以上寄って来たりしたらメガバズーカランチャーの二回目、撃つから。」
(これでさっさと引いてくれたら御の字なんだけど…そうはいかないでしょうね。
この二射目が終わったら、何処が無事で何処が危険かもわかりにくくなってる
ここより、隣のエリアに行くかスキウレのジェネレーターでメガバズーカランチャーを使うか…。)
【行動 : リナルド、リファニアに通信回線開く。(2p)ファンネルでサイコを攻撃(1p)コネクトセット、チャージ開始(1p)】
【残り行動値:0p】
【位置:V21格納庫B】
【機体状況:MS爆弾解除スイッチ付。…スキウレ、
フレーム損傷+エネルギーライン損傷。】
【武装:ファンネル×4、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル
メガバズーカランチャー(エネルギーコネクタ付)、スキウレ砲(使用残数1)】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:戦闘…。】
【長期行動方針:生き残る。】
【同盟:なし。】
ID=
>>198
その存在に愁林は気付いていた。
恐らくは、向こうがこちらに気付くよりも少しだけ早く。
ラーズ=フィリーを招かれざる来訪者とすれば、彼女は招かれるべくして訪れた客か。
「……」
深紅の女王を駆る、褐色の魔女。
白い猟犬を操る、漆黒の髪の猟師。
かつては同じ男を巡って火花を散らした二人の女。
愛を得て男を失った女と、愛を得られずに男を失わせた女。
二人を隔てるものは、ゲートのハッチ一枚だけ。
分厚いハッチ、一枚だけ―――
どうした事だろうと愁林は思った。
憎くてたまらない、その筈なのに心はこんなにも穏やかなままでいる。
―――ああ、そうね……そうだったわ。
「キュべレイMk-2が来たわ」
サイコMk-2とアビゴルに通信を入れ、手短にそう伝える。
通信回線を開く。
けじめをつけるその前に、自らの目と耳とで確かめておきたい事が幾つかあった。
だから、映像回線もONにした。
戦況から目を離してはいけない。
同じように、この女からも目を背けてはいけない。
果たして相手は応じるだろうか。
応じるとすれば、それは言葉か―――或いは銃火か。
「久しぶりね、シェラザード」
その名前を、ゆっくりと唇に載せた。
黒玉の双眸は凪の海の輝きを湛え、漆黒の髪は宇宙(そら)よりも尚深く濡れた色合いを見せる。
真珠の色の肌、そこに薄く紅を引いたような艶やかな唇の端に小さく微笑を乗せ、愁林は回線の向こうを静かに見据えていた。
【行動:僚機に通信(-2)、キュべレイMk-2へ通信(-1)】【残り行動値:1p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ艦橋】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛、
ミョーコウ:サイコMk-2及びアビゴルとのデータリンク中】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×1、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)
Bピストル×2(E残量70%、両脚部外側HPにマウント)、
グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発、腰部左側HPにマウント)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」
招かれざる客・ラーズへの対応、仲間達のサポート】
『ルイが言ったのよ、誰の命も、変らない。
等しく同じいのちだってね……
私は生き残る為に戦う!
最後の一人にならなければ生き残れない!
ならば、私はこの殺すという手段を用いるわ……』
サーティアのMSから放たれるガトリングガンの銃弾は
一つでも十分に命を刈り取れる威力を誇っているであろうもの
それが、一斉に襲いかかってくる。
『言ったでしょう!
私はリオン=フライハイ!
私一人ではないのよ!』
降り注ぐ無数の殺意をビームシールドを前面に構えることで凌ぐ。
(小さなMSではその巨大な獲物の正確な照準は定まりにくいだろう。
一点集中砲火を受けるリスクも少ない・・・・・ならば。)
ビームシールドを構えたまま猛スピードでガンイージーに迫る。
あの威力と連射性、散弾性を考慮すれば、下手に逃げ回りながら
遠距離から攻撃するよりも、細かくMSを揺らしながら近づき近距離戦を
仕掛ける方が最小限に損害が押さえられるからである。
その上、シールドで前方をガードしていればダメージは皆無?に等しい。
「お前は死を招く・・・・・危険だ・・・・・排除する。」
凶器の嵐を抜け懐に潜り込み、死を振り撒く元凶の一つを断つため
腕を切り落とそうとビームシールドを振り上げ手刀のように打ち下ろす。
言葉とは裏腹に未だに人を殺すことに躊躇している自分がいた。
思ってはいても、決心をつけたつもりでも、
心の何処かでそれを鈍らせる。
それが、MS本体よりも武器を持つ腕の方に殺意が傾いてしまった。
【行動:サーティアと通信中(-0)ビームシールドで防御しながら近づく(-1)
そのままビームシールドで腕部に切りかかる(-1)】
【残り行動値:2】
【位置:Q-17】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand死を招く者の排除】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
>>199 また、命が散ったのを感じた。意思が悲鳴と共に弾けて消えるのが分かった。
皮肉なものだ。先のない自分がまだ生きていて、先のあるはずの人間達が次々と死んでゆく。
これこそが生存を目的とする闘争というものか。最も原始的で、本能的な戦いなのだろうか。
もっとも、他人事のように眺めてばかりもいられない。
自分もその渦の中にいることは確かなのだから。
ほら。
>>205 狙ったようなタイミングで入ってきた通信。
扉の向こうからかけられた言葉。
炎の剣を構えた天使は、裏切り者の接近を見逃すことはないらしい。
つくづく、自分の予想は外れるために存在しているようなものだと思わされた。
前と変わらぬ艶やかな黒髪。
前と変わらぬ見事な美貌。
前と変わらぬ穏やかな微笑み。
相変わらず腹立たしいほどに美しいとしか表現しようのない美女が、
モニターの中から穏やかな視線を差し込んでくる。
その瞳に浮かぶ色が何を意味するのか分かりにくいのも、前と同じだ。
「ご無沙汰してるわ、イブ」
営業用の笑みと共に、儀礼用の言葉を返す。
表情も口調も穏やかなまま、シェラザードはさらにランチャーの引き金を引いた。
開放を封じる粘液が2発、扉の隙間に叩き付けられては広がり、中へと進入する。
天国への扉に鎖をかける。
「お元気そうで何より、かしらね」
そう言いながら、キュベレイの位置を変える。
扉の正面から、その脇の岩壁の陰へと。
中から主砲を撃たれても、その射線には捉えられないように。
岩壁に背中を預けるようにしながら、キュベレイは通信を継続した。
「………彼はちゃんと送ってあげた?」
【行動:艦艇用出入港口のハッチにトリモチランチャーを発射×2(−2)
ムサイに応答(−1)、位置変更・岩壁に背中を預ける形(−1)】
【位置:V20(艦艇用出入港口前宙域)】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済みだったけど)】
【機体状態:(ほぼ)完調】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:3発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
210 :
シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/05/19 21:17 ID:A0ZAXrJR
彼にとっての初めてのティチャーからの直接通信が入った。先ほどのジェイス撃破(?)についての事だ。
>>191 「了解了解……。ご丁寧に、出席番号まで言えと言うか……。今となっては、どうでもいいが……。」
〔全体通信、接続しました。〕
「……生徒番号01番、ティーチャー共にW-21のリセットを要求する!以上!」
〔通信、終了しました。〕
「さて……前方の動きは……。」
様子見開始から数分、ついに戦闘が始まったようだ。
先手を取ったのはマントを付けた機体。その小型の機体とは不釣り合いなガトリングガンを二体に向けて発射した。
それに対し、ペズバタラはビームシールドを構えて突撃する。
「始まった……か。」
〔……にもかかわらずエアコンの設定を確認しているのは何故ですか?〕
「何故か寒いんだよ……異常に。ヨーコの様子はどうだ?」
〔それが……レーダーに反応がありません。〕
「……自爆の影響でレーダーが効かないんだろ……?」
〔……解りません。〕
「……まさか、な。こっちが生きてるんだ。あいつだけ死ぬってのは……おかしい……。
引き続き後方警戒。私は攻撃を開始する。」
〔目標は?〕
「マントの機体だ。しかし、あのマント……飾りって事はないんだろうが……。
見たところステルス性の物ではない。実弾はとうてい防げない。となると……。」
〔対ビームですか?〕
「多分な。攻撃する際は4連マシンキャノンを使え!こっちは収束率を上げて対処する!」
〔了解。〕
「闘ってるとこに後ろから不意打ち……悪くなったもんだな?
Lock On……Fire!」
【行動:全体通信(−2)ロングレンジビームライフルでガンイージに攻撃(−1)】
【残り行動値:1p】
【位置:Q-17】
【機体状況 ビギナ・ギナ:コックピット大破 対自爆装置用改造済み ゼファー制御中
フィン・ノズル3個損傷、左足大破、表面装甲損傷軽微
ハイザック :左腕肘部ギア損傷、右足膝部ギア損傷、表面装甲損傷軽微
頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) 打撲 左目周辺に切り傷(処置済み)】
【武装:4連装マシンキャノン(2斉射分) ビームライフル(残弾2)
ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:狙撃用BL(残弾3)】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 (工具セット 電子部品 ビギナ・ギナ ゼファー)】
【行動方針:11番撃破 ヨーコの状況把握】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
「……それで、ヨーコ・クロサキの『撃墜スコア』については、どうしますか?」
ジェイス・カーライルの『処置』を決めたティーチャーの背に、部下が問いかける。
06番の死に関しては、結局のところ、二つの意見の戦いだった。
『自分で仕掛けた爆発で死んだ』のか、『ザンネックベースへの衝突で死んだ』のか。
前者なら自殺だ。後者なら、防御的な行動とはいえ、01番の撃墜スコアと見て構わないだろう。
盗聴担当者と機体状況モニター担当者が前者を支持し、機体の相対位置のモニター担当者が後者を推した。
結局、白黒はっきりしないまま、先生の鶴の一声で『01番による撃墜』と判断したのだが……
「今回は、明らかに01番の攻撃によるものではありません。
01番と06番の戦闘で起きた爆発の中に、自ら突進した結果による死亡です。
ただ、08番は直前まで01番との交戦状態にありました。
先ほどの、06番に関するティーチャーの裁定から考えれば……」
「いやしかし、この爆発を起こしたのは06番だから、06番の撃墜スコアということに……」
「これまでの盗聴記録からすれば、01番に08番を殺す意図はなかったようだし……」
ザワザワと、再び活気づく管制室。
収まらぬざわめきの中、ティーチャーは決断を下す。
「そうね……これは、さすがに厳しいわね。
01番は08番を倒すための『努力』はしてないし、今回は自滅扱いにしましょう。
それとも、06番の撃墜スコアに入れておくべきかしら?」
「しかし、ティーチャー……!!」
あまりにも曖昧な理由による裁定。思わず抗議の声を挙げる者もいたが、彼女は無視して管制室を去る。
残された部下たちの心の中には、ティーチャーに対する不信感が芽生えつつあった。
先ほどの裁定と並べて見れば、なんとも不自然な裁定ではないか?
参加者の『意図』などという曖昧な憶測でこんな重大事を決めていいのか?
両方とも01番の撃墜スコアにするか、両方とも撃墜スコアにしないか、そのどちらかではないのか?
そもそも……管理側の安全さえ脅かす、リセットチャンスなどするべきではなかったのでは?
部下の不審の目を知ってか知らずか、ティーチャーは相変わらずの笑顔で業務をこなしていく……。
* * *
結局、08番の脱落に関し、参加者の誰かに通信が入れられることはなかった。
『沈黙』、ただそれだけが、リセットチャンスを認めない、という管理側の意思表示だった。
……未だヨーコの死を知らぬシュウジに告げもしないのは、
善意によるものか、それとも悪意によるものか。
【行動:部下たちと会議(−1p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、???】
第12章 >210 現在
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□◎■◎◎■□■■◎□□■■■◎■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03◎□□□□□◎□◎□◎■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□◎◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□◎□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■◎□◎◎10□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎◎■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□□□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼□□□□■■□□◎□□□□■◎■◎■ ○:侵入禁止解除準備区域
16■□◎■□◎□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■◎□□□◎□□□◎■■□□01□≠≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■■■□◎□□□□◎▼□◎□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎◎□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼15○◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎◎※◎■■■□◎□◎□□□□□◎
01・ZP・07・11・25は同一地点。03・26は同一地点。10・14は同一地点。15・19・20は同一地点。
03はムサイ級戦艦に搭乗。03の機体はムサイに収容。
乗り手不在のジム・ライトアーマーもムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のビギナ・ギナ。
02・04・05・06・08・09・12・13・16・17・18・21・22・23・24死亡。(21番、死亡シーン未描写)
213 :
リファニア=ニールセン ◆y265QavDe. :04/05/19 22:06 ID:ka9nN+Zs
IDチェック
>>204 後退しようとするサイコに、ヤクトのファンネルがまとわりつく。
サイコミュによって過剰に研ぎ澄まされたリファニアの感覚は、
ファンネルに乗り移ったラーズの攻撃意志が、ピンポイントに脚部を狙っていると捉えていた。
回避は不可能……そう判断したリファニアが、サイコにシールドを掲げさせた途端……。
Iフィールドの内側に入り込んだファンネルから放たれたビームがシールドに着弾し、
すでにボロボロになっていたシールドの下半分を、吹き飛ばした。
その時、突然ファンネルのコントロールが狂い……その隙を突いてリファニアは、何とかファンネルを振り切る。
ラーズの消えた通路に平行に走っている広めの通路―――おそらく、これがメインの通路だろう―――を、猛進するサイコ。
そこでラーズから、からかいの意を含んだような返答が来る。
「直接殺したくない……?
ならば、あなたは……他者に人を殺させて……生き残ろうとしているの?」
リファニアは、笑みを浮かべたままだったが……その声には、鋭き刃が含まれていた。
彼女が今ラーズと戦っている理由……それはまさに、今ラーズの言った事と相反するものだった。
「ラーズ=フィリー……。私は、刃を納めない。
これは、生存競争なのよ……。
生き残る為に、他者の生命を手にかける必要だって、ある……。
それを受け入れてしまうという事、確かに狂っているのかも知れない……。」
通路を突き進みながら、リファニアは言葉を続ける。
レーダーに映るヤクトの光点が、どんどんと近づいてくる。
「一人の女の子として、生きる事……。少なくとも私には生易しい事じゃ、なかった。
でも、今の私は……見つけたから。そして絶対に、繋げてみせるから……。
屍を踏み越えてしか、成り立たない夢だとしても……いや、だからこそっ!
私は、自ら掴まなければいけないのよっ!」
リファニアの戦闘意識がさらに高まってゆき……感覚は、さらに研ぎ澄まされてゆく。
『へへっ……お前らみんな死んじまえ…』
『イヤァーーーーーーーーーー!!!!!!』
死者の声が、聴こえる。絶望の淵に引きずり込まれる声、他者の生命を呪う声……。
無念なのは、わかる。でも、死者が生者の枷になっちゃ、いけないのよ……!
>>206 『キュべレイMk-2が来たわ』
わかってるよ、イブさん。シェラさんの意識がほんの少しだけ、私に触れたもの。
前に進むために、イブさんは決着をつけなければならない……。
……悲しいけど、私はそれを、止めやしない……。
そして、私も……!
通路が、終わる。ラーズ=フィリーの居る格納庫に、たどり着く。
ヤクト=ドーガと、対峙するアビゴルの姿がリファニアの爛々と輝ける瞳に映る。
ヤクトの構えるメガバズーカランチャーが、チャージ状態に入っていた。
「……撃たせるかぁぁぁぁぁ!!」
サイコの左腕を振りかぶり……ヤクトに向けて、ボロボロのシールドを投げつける。
質量弾と化して、ヤクトに襲い掛かる巨大な盾。だがその攻撃は、あくまでも発射を邪魔する為のもの。
本命は……。
右腕を振りかぶりながら、ヤクトに向けて突撃するサイコ。
サイコの右手首がガクンと折れ曲がり……巨大な光剣が姿を現した。
「……糧となれぇぇぇぇぇ!!」
出力を最大まで上げられたビームソードが、その切っ先で格納庫の天井を切り裂きながら、
リファニアの気迫と共に、ヤクトを両断するべく振り下ろされた。
【行動 : シールドでファンネルのビームを防御(-1)、通路を猛進しラーズのもとへ(-1)
シールドをヤクトに投げつける(-1)、サイコミュビームソードでヤクトを斬撃(-1)
通信回線継続(0)、残0 】
【位置 : V-21(要塞内格納庫) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷、右肩アーマー損失、スラスター修理済み、MS形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、頭に軽傷、メイク済み♪
ノーマルスーツ着用、ちょっと疲労気味、戦意高揚、研ぎ澄まされる感覚 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数(左脛二門破損、右肩全門破損) 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、ヤクトの撃破、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『お前は死を招く・・・・・危険だ・・・・・排除する』
ベルクの機体から響く通信。
あらあら、あぁも言っておいてさ……
「ハンッ! 冗談!
この世に死んで良い命があるのかしら!?」
そう、それが解ったからこそ……
私は今、ここでアナタと戦っている。
アナタを殺す為に武器を振るっている。
私はこれでも、このゲームが始まってからずっとMSを動かしてきた。
それも、考えつく限り、操縦できる限りの、トリッキーな動きで。
「どぅぉりゃぁぁぁっ!!」
ビームシールドをビームシールドで防ぎ、至近距離からマルチランチャーを放つ。
それと同時に機体を回転。
マントを突如はためかせながら作業用クレーンを振り回し、その根元の固定部分をはずす。
奴の機体は長い。
横よ。横。
横ががら空きなのよ。
その横目掛けてコンテナをたたきつければ、あるいは……
「あとはッ!」
このガトリングの使い方次第。
そうよ、思いっきり。派手に、後先はとりあえず無視……
思いっきりよくね……
【行動 : ベルクと通信・続(0) ビームシールドで防御(−1) マルチランチャー・コンテナで攻撃(−2) 】
【残り : 1P 】
【位置 : Q17 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 適度・血濡れのリボン・ジェイソンマスク 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2(残弾65%)、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー(残弾ゼロ)、ABCマント(被弾回数1)、ビームライフル(残弾5)
MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き・残弾60%) 作業用クレーン】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン
ショットガン(残弾32)、ハンドガン(残弾12×5)、修理部品、修理器具
ハロ、ジェイソンマスク、お弁当×6】
【方針 : 優勝 】
【同盟 : No.09/ベルク 】
>208
「あら。真っ先に逃げ出した貴女の口からそんな言葉が聞けるだなんて、夢にも思わなかった」
心底意外そうな顔をする愁林。瞳は、相変わらずの凪模様。
「ご心配なく。
貴女みたいな安い女に気遣われずとも、ダグラスはしっかり弔ってあげたわ。
パートナーであるこの私と、彼の大事な仲間だったあの二人でね」
キュべレイの動きが、レーダーを通じてモニター上に間接的に図示される。
岸壁の影に身を潜めたその意図を察して、しかし表情には出さずに彼女は言葉を続けた。
「でも、貴女、随分と似合わない化粧をしているのね。
新界(シンガイ)の街角に夜中、立ってみなさいよ。客に困らず良い商売ができる筈よ。
何なら私が口利きをしてあげましょうか?
私、これでも香港の裏側には結構顔が利くのよ」
その化粧が、少しだけ腹立たしかった。
ダグラスを篭絡した時のものより、下品な印象を受けたからだけではない。
それだけなら、嫌悪感だけで済んだ筈。
何故かは分かっている。
だが、言葉にするのは止めておいた。
届かないと分かっている言葉を、そのまま投げつけるのはナンセンスだから―――
自分は何がしたいのだろう。
こんな下らない遣り取りをしてまで、何を望んでいるのだろう。
そう考えて、そして導き出された結論に、愁林は内心で苦笑いを漏らした。
結局、彼女はそういう存在なのだと改めて確認させられたのだから。
【行動:キュべレイMk-2へ回線継続中(-1)】【残り行動値:1p】
【現在位置:V-20、ドック内ミョーコウ艦橋】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛、
ミョーコウ:サイコMk-2及びアビゴルとのデータリンク中】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×1、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)
Bピストル×2(E残量70%、両脚部外側HPにマウント)、
グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発、腰部左側HPにマウント)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、「綺麗なものを曇らせたくない」
招かれざる客・ラーズへの対応、仲間達のサポート】
218 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/20 00:01 ID:OMOyKEai
ID
>>217 らしくない台詞だった。
あまりにも直接的に過ぎる、彼女には似合わない言葉の連なりだった。
だが、黙って聞き流す気にもなれなかった。
「………あたしをどう評価しようが別に構わないけど、あなた、それでいいの?」
軽く肩をすくめて、ため息すらついてみせる。
「その安い女に男を寝取られた女も、大した存在よね。
それに、ダグラスはその程度の女に惑わされるような男だったの?
あなたが愛した男は、安い女が股を開けばすぐに飛びつくような男だったと言いたいのかしら?」
相手を貶める時は、よほど気を遣わないといけない。
不用意に唇から放った言葉は、すぐに自分へと返ってくるのだから。
「………それに、悪いけどあなたに口をきいてもらう気にはなれないわ。
今のあなたに金を払おうとする男がいるようには見えないもの。
あたしよりも男を分かっていなくて、あたしよりも男を上手く抱けないような女に、
娼婦をやれって言われたってその気にはなれないから」
娼婦というのは、馬鹿女には出来ない仕事でもあるのだ。
例え仮初めのもので、金銭と引き替えにする行為であっても、
男に抱かれて男を抱くというのは、決して簡単な行為ではない。
誰かを気持ちよくするには、頭も身体も使わなければならないから。
「ねえ、元パートナーさん。もし良ければ、安い女の馬鹿な質問に答えてくれない?」
シェラザードはさらに言葉を続ける。
「前にも聞いたけど、あなたはあたしをどう利用したかったの?
ダグラスを助けるために、殺し合いを避けるために、あたしに何をさせたかったわけ?
あなた、最初からあたしを警戒していたのでしょう。
あたしがミョーコウに接触した時、少なくともあたしを歓迎しようとはしなかったわね。
なら、どうしてダグラスにそう言わなかったの?
あたしを信用できないと、迎え入れることは危険だと、言おうと思えば言えたのに」
あの時のやりとりが思い出される。
「あなたがあたしを拒めば、ダグラスはそれに反対は出来なかったはずよ。
それに、スタンリーもあたしを警戒していた。彼はあたしを最初から敵視していたわ。
だったら、どうして彼と一緒になってあたしを追い出そうとしなかったの?
見ず知らずのあたしを受け入れるより、仲間の意見を尊重して結束を保つのが当然ではなくて?
それでも、仲間であるスタンリーの反発を押し切ってまであたしを迎え入れたのは、
ダグラスにちゃんと反対しなかったのは、それ相応の理由があったのでしょう。
あたしは使えると、あなたの目的を達成するのに利用できるからと考えたから、
あなたはあたしがミョーコウに入り込むのを黙認したのではないのかしら?」
だが、自分の知る限り、イブは何も持ちかけては来なかった。
それらしい言葉も行動も確認することは出来なかった。
イブは全力で泥棒猫から可愛い少年を守ろうとしていた。
健気な少年艦長の心を得ようと全力を尽くしていた。
そして恐らくはそれに成功しかけていたのだろう。
だが、それだけだ。
「………結局はあなたもあたしと同じなのよ」
シェラザードが小さく笑う。僅かに唇の端を歪める。
「あなたは何も出来なかった。
あたしからダグラスを守れなかった。
あたしがダグラスを殺すのを止められなかった。
いくら口先で立派な言葉を並べても、結果が伴わなければ虚しいだけだわ」
それは自分も同じことだが。
決意だけならいくらでも出来る。企むだけなら可能性は無限だ。
結果が伴わなければ、価値はない。
「もう一度言うわ。あなたはダグラスを守れなかった。
彼を守るためにあたしを利用することが出来なかった。
彼を自分のものにすることだけに必死になって、それ以外は何も目に入っていなかったのよ。
本当に彼のことを愛していたなら、ダグラスの想いを信じていたなら、
彼を守ることを最優先にして行動するべきだったのにね」
言い返せるなら、言い返してみろ。
反論できるなら、いくらでも反論してくるがいい。
自分は悪だ。卑怯で卑劣な悪党だ。
その自分を否定するなら、まずは言葉で証明して欲しいものだ。
「それとも、彼の心をつかむことが出来ただけで満足なのかしら。
最期に自分の下に飛んできてくれたから、それだけで十分だというのかしらね。
確かにあたしはあなたに負けた。彼の心からあなたを追い出すことは出来なかった。
それは認めるわ。あんな姿を見せられたら負けを認めるしかないもの。
出来ることなら、あたしに彼の全部を気持ちよくさせて欲しかったのだけど」
歪みが少し強くなる。
「………よく考えたら、あなたはあたしに感謝するべきなのかもしれないわ」
笑みが少し濃くなる。
「ダグラスを殺してくれてありがとう、彼と殺し合いをしなくて済むようにしてくれて感謝します、って
頭を下げてくれても罰は当たらないかもね?
だって、結局あなたは何も出来なかったのだから。
殺し合いを避けることも、彼を生かすことも出来なかったのだから。
そんなあなたがこの世界で、この状況で、誰とも殺し合わずに彼を生かすなんて出来るわけが無いじゃない」
無力な女が、無力だと断定する女を嗤う。
何も生み出すことはない会話を続ける。
「目の前に仇の女がいるのに、平手のひとつも打てずにおしゃべりを続けることしか出来ないわけでもあるしね」
シェラザードはイブをにらみつけない。声も荒げない。言葉遣いも乱さない。
まだ、それだけの価値を見せてもらってはいないから。証明してもらってはいないから。
全てをかなぐり捨てて素の自分を見せるには、まだ何かが足りなかった。
【行動:ムサイと通信継続(0)】
【位置:V20(艦艇用出入港口前宙域)】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済みだったけど)】
【機体状態:(ほぼ)完調】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:3発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:ダグラスを殺した女を何とか貫こうとする】
【同盟:無し(?)】
222 :
ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/05/20 00:28 ID:OMOyKEai
>214
「ええ。…ただし、その「人」が参加者だけとは限らないけれど。…っ!」
発作の前兆。…である。そしてこの場での発作はストレートに死を意味する。
「…まだ来ないと思っていたけれど…もう遅いみたいね。」
シールドがスキウレ砲を弾き飛ばし、メガバズーカランチャーの方向も変えさせる。
「発作が近い…。…どうやら私の負けみたい。どうせなら…敗者は敗者らしく、
潔く死ぬとするわ。勝者に戦利品を残して。でも…生きた証は残させてもらうわ。
どうせ死ぬんなら…一番腹がたつ相手に一矢報いたいもの。」
ヤクトを一瞬混沌の光が包む。…そしてその光をも込めてティーチャー達の
いるであろうと思われる場所に向け、解除スイッチを始動させてから
メガバズーカランチャーの牙が放たれる。
…そして機体を飛び退かせるとコクピットハッチを開く。
「私に勝った以上…最後まで生き残りなさい。
発作の本流が来る前に…霊体にならせて貰うわ。」
コクピットハッチから飛び出した彼女が…スキウレの足場と共に光の刃に貫かれる…。
【行動 :回避失敗(1p)メガバズーカランチャー、ティーチャー方面に向け発射(2p)
リファニアにより死亡。】
【位置:V21格納庫B】
【機体状況:MS爆弾解除スイッチ付。…スキウレ、
フレーム損傷+エネルギーライン損傷。】
【武装:ファンネル×4、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル
メガバズーカランチャー(エネルギーコネクタ付)、スキウレ砲(残弾数1)】
【残留物質:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10))
大型要塞の内部地図データ)、そしてヤクト・ド−ガ本体。】
「そうね。確かに貴女の言う通り。
私は彼から愛される事に必死だったわ。
それ以外の事は、傍から見れば二の次だったと言われても仕方の無いくらい」
目を閉じ、嘆息する。
「仕方ないでしょう。
やっと見つけた大切な存在を、他ならぬ貴女のような女に狙われていたのだから。
男を信じる事のできなかったあの頃の私には、あれしか無かった……。
貴女には分からないでしょうし、分かって欲しいとも思わないけれど」
目を開く。
「私は貴女を警戒した。
だから、彼にも忠告したわ。それを聞き入れなかったのは彼。
ええ、私は貴女を利用しようとした。
そして無様に失敗した。
それも、最悪の形で―――他ならぬ貴女に、彼を殺されると言う形でね」
静かに哂う。シェラザードへの嘲りか、或いは自嘲か。
恐らくは後者。
「でも、私は彼を守る事にも全力を尽くしたつもりよ。
彼と共に脱出する為の算段も立てていたわ。
必要なら、誰かと殺しあうだけの覚悟も決めていた。
そこだけは訂正させて貰う。
結局、何処かの女狐に引っ掻き回されて、馬鹿な女である私の目論みは尽く潰えたけれども。
……その意味では、私は貴女に負けたのかもね。
結果の伴わない努力をして、その挙句……。
ダグラスとの未来を、そんなものとは無縁の貴女によって奪われる羽目になったのだから。
満足でしょう?
未来の無い貴女が、他の人間の未来も尽く潰してみせたのだから」
そう。
確かに愁林は負けていたのだ。
少なくとも、ミョーコウに乗っていた頃のシェラザードには。
「……どうして貴女は、そんな風に変わってしまったの?
私を打ち負かした貴女は何処へ行ったの?
ミョーコウの中で、常に私を怯えさせていた貴女は何処へ行ってしまったの?
仮令ひと時でもダグラスを満たせたあの時の貴女は、もう死んでしまったの?」
だが、それでも。
今目の前にいる、まるで別人のような女にだけは負けたとは思いたくなかった。
目の前の女が、ミョーコウのクルーだったあのシェラザードだとは認めたくなかった。
「貴女の目から見れば、私はただ奇麗事に逃げているだけなのかもしれないわね。
……でも、私はそれで構わない。
奇麗事を追いかけていれば、いつかはその先にある綺麗なものを掴めるかも知れないでしょう?
でもね、シェラザード。
貴女の行こうとしている先には、綺麗なものなんて何処にも無い。
自分を貶めて、悪ぶって楽になって……下り坂を何処までも下っていくだけ。
それまでの自分から逃げて、心を空虚にしたって―――辿り着ける場所なんてありはしないのよ」
自分が憎み、ダグラスが大切に思い、そして―――リファニアが今も尚慕う女が、落ちぶれてしまう事が絶対に許せなかった。
「哂いたければ哂いなさい。
たった一つの勝利の為に、結局他の全てで負けてしまった馬鹿な女の戯言だと哂ってみなさい。
でも……せめて、リファニアちゃんの前では私を哂うのとは別の笑顔を見せてあげて。
あの子はまだ、諦めていない。
自分の手を汚す決意をして、その手でリナルドと、そして私と未来を勝ち取ろうとしている」
愁林は微笑む。仇敵に向かって、秋空のように澄んだ笑顔を向ける。
「良い事を教えてあげる。
あの子の描く未来図にはね……貴女の居場所が、まだしっかり残されているの。
私としては複雑な心境なのだけれども。
多分、リナルドと私の存在を快く思っていない貴女も同じような心境でしょうね」
仇敵に向かって、秋空のように澄んだ笑顔を向ける。
「偽善だと哂うなら哂えば良い。
反吐が出るなら出せば良い。
私の顔にでも、ぶちまけて見せれば良い。
でも、仮令どんな偽善でも……それで笑顔になれる人間がいるのなら、下手な悪より余程マシよ」
胸元のロザリオに、そっと手を当てる。
ノーマルスーツの内側からでも、その温もりはしっかりと自分を暖めてくれた。
「お願い、シェラザード。
ミョーコウに戻ってきて。未来を目指すリファニアちゃんの傍で、彼女の力になってあげて。
私が邪魔だというのなら、私はミョーコウを降りる。
それで貴女があの子の仲間に戻ってくれるのなら……あの子が、大好きな相手と殺しあう事を避けられるのなら。
私は喜んでこの艦を降りてみせるわ。だからお願い、シェラザード―――」
―――ダグラスと、そしてあの子から、貴女も暖かいものを分けて貰えたのでしょう?
「貴女の事が大好きなリファニアちゃんを、故意と偶然の違いはあっても……貴女と同じような辛い目に遭わせないで」
―――貴女は愛を得られなかった。でも、大切なものを何一つ得られなかった訳ではないでしょう?
「お願い」
プライドを守る為にプライドを捨て。
見栄を守る為に見栄を捨て。
ただ、リファニアの綺麗な笑顔を曇らせたくないというそれだけを、何よりも尊い誇りとして。
女は、静かに頭を下げた。
【行動:キュべレイMk-2へ回線継続中(-0)】【残り行動値:4p】
【現在位置:V-20、ドック内ミョーコウ艦橋】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛、
ミョーコウ:サイコMk-2及びアビゴルとのデータリンク中】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×1、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)
Bピストル×2(E残量70%、両脚部外側HPにマウント)、
グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発、腰部左側HPにマウント)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、
「リファニアの綺麗な笑顔を曇らせたくない」、招かれざる客・ラーズへの対応、仲間達のサポート】
何が起こったのか、わからなかった。
リナルドの目に映った光景は、何を意味していたのか?
ラーズから返信があった。
いろいろあって、ヨーコがシュウジを見限って出て行ったらしい。
本当かどうか判断しかねる。 分析は後回しに。
続いて、ラーズから脅迫された。
動けば、メガ・バズーカ・ランチャーを撃つ、と。
バカだと思った。
コネクト〜チャージ〜発射の間、メガ・バズーカ・ランチャーは回避も移動も出来ない。
動かせないのだから当然だ。
ならば、その数秒の間に砲身を叩き斬ればいい。
あるいはヤクト・ドーガのコクピットを正確に貫けばいい。
そして、イブからも通信が入った。
あの女が来た、と。
少なくともそれはイブがケリをつけることであって、もしその行く末を見守りたいのなら
手早くヤクト・ドーガを片付けて『ミョーコウ』に戻ればいいだけのことだ。
そして、動こうとした、その時。
別の通路から、サイコガンダムが入って来て。
何かを飛ばした。
それはスキウレに当たり、メガ・バズーカ・ランチャーの照準を変えた。
次の瞬間、サイコガンダムの巨大なビーム・ソードが姿を現し、天井を焼く。
……ヤクト・ドーガが輝いたような気がした。 ……いや、確かに輝いた。
その輝きがメガ・バズーカ・ランチャーの穿光と共に壁を貫き。
ヤクト・ドーガのコクピットが開いた。
何かが、飛び出した。
アビゴルは、前進した。
左腕の関節を伸ばし、マニピュレータを差し出した。
その何かに向けて、何かを叫んで、全速力で進みながら、差し出した。
図らずも、アレンを助けようとした、その時のように。 ただ、差し出した。
掴み取ろうとしたのだろうか。 殴り付けようとしたのだろうか。
助けたかったのか? 殺したかったのか?
残念ながら、その答えは闇の奥底に沈んでしまった。 最早、永久に攫うことはできない。
もう少し、もう少しだった。
飛び出した何かをマニピュレータに捉える直前。
光が、眼前の全てを掻っ攫っていった。
1秒後、そこには何も無かった。
マニピュレータは付いていたが、その指は、掌は、何も捉えてはいなかった。
即ち。
彼の目の前で。
最愛の女性<ヒト>が。
殺した。
それが全て。
全てだった。
時間<トキ>が、止まった。
≪続く≫
……
どれくらい、止まっていたのだろう。
わからない。 何も、わからない。
わかっていることはひとつだけ。
リファニアが、ラーズを殺したという事実だけだ。
リナルドの両目に、涙が溢れた。
表情は苦悶に歪み、悲哀に彩られ。
その全身は小刻みに震えるばかり。
その表情に、徐々に怒りの色が加わっていく。
それは誰への怒り?
サイコミュの導きのままに凶暴性を見せ、刃を振るったリファニア?
彼女の剣となることを望んで新たな世界に足を踏み入れ、なお剣となれなかった自分?
わからない。 何も、わからない。
(わかっているのは、どうしようもない怒りと悲しみを抱え込んでることくらいだ)
その瞳に、複雑な色が浮かび。
それでも歯を食い縛り、怒りと悲しみを押し殺して。 ちゃんと涙も拭いて。
サイコガンダムの頭部に触れて、接触回線でリファニアに声を掛けた。
「……リファニア」
(何故だ?)
言葉には出さない。 出したくない。
「終わったな……」
(何故……、君が殺すんだ!
どうして君が俺を傷付けるんだ!)
「……ごめん、何を言っていいのかわからないんだ……」
(君はもう誰も殺しちゃいけなかったんだ!
君の夢はこんな方法で叶えていいものじゃなかったんだ!
俺が殺さなきゃならなかったのに!
どうして!
君が!)
声にも表情にも心の外にも出さず、その内では彼女を責め立てる。
それが彼女の決断でも。 未来のために彼女が手を汚すことを選んでも。
それでも、リファニアには誰も殺して欲しくなかった。
穢れ切った両手で掴んだ夢が、明るい光に照らされるとはどうしても思えなかったから。
「ええっと……」
(……もう、君には誰も殺させないって、言っただろう……。
何で、約束を……誓いを、守らせてくれないんだ……?
これじゃあ、俺がここに来た意味なんて無いじゃないか……!)
アビゴルの、三つのカメラ・アイが……。
紅く、淋しく、深い悲しみの輝きを見せる。
≪続く≫
彼には、わかっていた。
リファニアを責めるのは、筋違いだと。
彼の至らなさが、甘さが、無力が、この結果を招いたのだと。
リファニアに、未来を掴むためとはいえ再び殺人を犯させたのだと。
わかっていたからこそいたわりの言葉が出ず、その内では責めの言葉しか出てこない。
彼には、そんな自分さえ厭わしく感じられてならなかった。
「…………」
どうしてその刃を振るったの?
どうして止められなかったの?
俺はそんなに頼りにならないのか?
俺は頼りにされてないのか?
いや、そんなことはどうだっていいんだよ。
俺は……一体、何だ?
どうして俺はここにいる?
何のために?
こんなことをさせないためじゃなかったのか?
もう何も背負わずに未来へと歩いて行ってもらうためじゃなかったのか?
その隣を、全てを背負った俺が歩くんじゃなかったのか?
そして、手を繋いで歩いて行きたいと、願っていたんじゃなかったのか?
そうすれば、何を背負っても、それは俺にとって重みじゃなくなるから……。
……でも……
既に、彼のささやかな望みは叶わぬものとなっていた。
目の前を、光の一閃が駆け抜けた瞬間に。
他ならぬ、リファニア自身が奪い去った。
無情にも。
「あんまりだ……、こんなの……こんな、こと……」
ささやかな堤防は決壊し、塞き止められていたものがとうとう溢れ出し。
流れ出した涙が、鈍い光沢を持つ銀球を生み出していく。
「……わかってるんだよ。
君は決断したんだって。 覚悟を決めたんだって。
わかってるんだ。
けどさ。
やっぱり、つらいんだよ。
大切な女性が誰かを殺すのは、手を、穢すのは……。
それを見るのは、知ってしまうのは、とてもつらいことなんだ!
…………つらい、ことなんだよ……」
当然、見知った誰かが死ぬのは悲しいし、つらい。
だが……それ以上に、彼女が人を殺すということは、
彼にとって耐え難い苦痛を与える以外の何ものでもなかった。
自分には何もできなかったという証明にしかならない。
何もできずに、ただ彼女の手が穢れていくのを見ていたという証明にしかならない。
その誰かの死で未来が開けたとしても、その痛みが消えることは無い。
彼自身が彼女のために誰かを殺すことよりも、それはずっとつらいこと。
永劫の苦しみを約束することでしかない。 少なくとも、今の彼にとっては。
≪続く≫
リファニアがラーズを殺したことで受ける(かもしれない)苦しみは、誰にも肩代わりできない。
殺した人間が、責め苦を受けるしかない。
できるなら、代わってやりたい。
でも、できない。 Do notではなく、Can not。
殺したのはリナルドではなく、リファニアだから。
一緒に背負う振りくらいはできるかもしれないが、
それでも結局“ラーズ=フィリー”を背負って往かなければならないのはリファニア自身だ。
人を殺すということは、そういうこと。
それを考えると、やはりラーズ=フィリーに罵声のひとつやふたつくらい、浴びせたくもなってくる。
しかし、それは何の意味も持たない。
死人を罵り蔑むことで時間が戻るのなら、世の中の死人はことごとくバカにされている。
「……ちくしょう……何でだよ……。
俺の大切な女性の手は、どうしてこうも簡単に汚れていくんだ……!
うぅ……ぅあ゙あ゙ぁあ゙ぁぁあ゙あ゙ぁ……」
声にならない想いが、音を纏って口を出る。
リーア=ミズサワは、リナルドを刺し殺し掛けた。
リファニア=ニールセンは、未来のために殆ど歳の変わらない少女をその手に掛けた。
リナルド自身もシャア率いるネオ・ジオンとの戦争で相応に殺したが……。
それでも、大切な女性がその手を鮮血で染めるというのは、
彼自身が誰かを殺すよりもずっと嫌だし、何よりつらい。
だからこそ、剣になろうとした。 なれなかったけど。
……あまりにも大きな悲しみは、あまりにも深い絶望は、
彼に自身の異常を知らせることを忘れさせてしまっていた。
“それ”は必ずやってくる。 ただ、その時が遅れただけ……
涙が、零れる。
愛するが故に。
傷付けたくないが故に。
それでも傷付けてしまったが故に。
……それでも、彼女と共にありたいと願うが故に。
この手がどれほど穢れ切ってしまっても、もう穢れること無き彼女と共にある未来を望むが故に。
……これ以上彼女を穢しての未来など、決して望まない。
この望みだけは、他の何を失ってでも決して譲らない。
譲ってしまいたくない。
全身血塗れでどす黒く染まったリファニアを見るのは、耐えられそうになかったから。
【行動:目撃(0)、手を伸ばす(-1)、接触通信(0)】
【位置:V-21・小惑星基地内】
【残り行動値:3pts.】
【機体状況:MS形態・データリンク@ミョーコウ・サイコと通信中】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、ビームキャノン、デュアルビームガン
(MA)ビームカッター、ビームシールド】
【生徒状態:覚醒@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:……リファニア……】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ?)】
230 :
サーティア=クワン ◆Y9kguUm6vs :04/05/20 21:34 ID:IqNhYEFB
ビーッ! ビーッ!
「何ッ!?」
振り向く……遅い、避けられない!?
駄目だ、当たる!
「きゃっ!?」
眼前に広がったのは認識不可能な光ではなく……
まるでビームのカサのような粒子の拡散。
展開したままだったビームシールド……
ははっ、どうやらまだ”ツイ”てるらしいわ!
「やろっ……!」
ベルクと彼が同盟を結んでいる訳じゃない。
けど、位置的にこのままじゃ挟み撃ちじゃないの……!
【行動 : ベルクと通信・続(0) ビームシールドで防御(−1) 】
【残り : 0P 】
【位置 : Q17 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 適度・血濡れのリボン・ジェイソンマスク 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2(残弾65%)、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー(残弾ゼロ)、ABCマント(被弾回数1)、ビームライフル(残弾5)
MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き・残弾60%) 作業用クレーン】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン
ショットガン(残弾32)、ハンドガン(残弾12×5)、修理部品、修理器具
ハロ、ジェイソンマスク、お弁当×6】
【方針 : 優勝 】
【同盟 : No.09/ベルク 】
>222
……リーア・ミノフスキーは、その瞬間、己に叩きつけられた『殺気』にいち早く反応した。
ちょうど専用機である緑のドライセンの調整をしていた彼女は、ハロたちと共に飛び乗り、コクピットハッチを閉める。
「ティーチャー?! 一体どうしたんですか!?」
「逃げなさい。……間に合わないかもしれないけど」
慌てる作業員を尻目に、彼女のドライセンは広い格納庫の中で身をひるがえし……
直後、衝撃が襲った。
つい先ほどまでティーチャーの立っていた、まさにその場所が、閃光に包まれる。
* * *
「何が起きた!?」
「攻撃です! 19番がメガ・バズーカ・ランチャーを撃ち放ちました!」
「V21エリアから、真っ直ぐに風穴を開けられました!」
「エア漏れ進行中! エネルギーライン、部分的に断線しています!」
「隔壁閉鎖! 居住区域のエア漏れを止めるんだ!」
「ティーチャーはどこだ!?」
「MS格納庫です!」
「格納庫って……攻撃が届いている場所だぞ!? 大丈夫なのか!?」
「19番、死亡確認! 20番の武器に焼かれました!」
「小惑星基地全体のエネルギー供給、不安定になっています!」
「被害をまとめろ! どれくらいの犠牲が出ている!?」
「医療班! 早く負傷者の救護を!」
混乱続く管制室。
本来、小惑星要塞は巨大な岩の塊であり、その分厚い岩壁そのものが最大の防壁である。
その厚みゆえ、さしものメガバズーカランチャーでも簡単には貫けないはずなのだが……
ラーズ・フィリーの最期の一撃は、小惑星要塞の『比較的弱い所』を貫いていた。
岩を掘りぬいた跡に作られた、人造の構造物部分を撃ち抜かれたのだ。
V21エリアの格納庫から発し、V22の角を通ってW22の角にある別の格納庫まで、
巨大な錐で突き刺したような丸い穴が開けられていた。
無数のラインが切断され、居住区域から空気が漏れ出し。
その凶悪な光の槍は、管制側に大いなるダメージをもたらしていた。
* * *
……衝撃が収まり。
無数のMSの残骸が飛び散り、数人分の作業員だった「モノ」が浮かぶ元・格納庫。
その片隅、ビームによる大穴の対角線上に、一体のMSがあった。
ライトグリーンの塗装がなされた、ドライセン。
『ティーチャー、大丈夫ですか!?』
「……私は運良くMSに乗っていて、無事よ。何が起きたの??」
『19番がメガバズーカランチャーで攻撃してきました。
ちなみに、その直後に19番は20番に撃破されています』
「そう……そういうことなのね。
格納庫は酷い状況だけど、他の被害はどう?」
『居住区を中心に、エア漏れが進行しています。
電力供給も不安定になっています。
メインコンピューターや、管制システムには異常は出てませんが……』
「分かったわ。では被害を確認し、負傷者や死者を回収すると共に、艦に管制システムを移す作業に入って下さい。
W-22エリアは、作業終了と共に放棄します」
『……分かりました』
「それから、19番が20番に撃破されたのは間違いないのね?」
『ええ、今回は疑問の余地はありません。事実上の自殺かもしれませんが、ね』
「では、私のこの回線を20番に繋いで。リセットチャンスの告知を行います」
* * *
『はい、20番リファニア・ニールセンさん、おめでとうございま〜す。
19番ラーズ・フィリーさんの撃破で、リセットチャンスをゲットです!
自分の出席番号と、リセットして欲しいエリア名を、全体通信で叫んで下さい。
その宣言を持って、希望受け付けとします。
受け付けた後、切り換え作業のためにちょっと時間をもらいますね〜。
では、宣言どうぞ〜〜♪』
一方的に通信を入れ、回線を切る。
……リファニアたちには見えるだろうか?
ラーズが空けた長い長いトンネル、その向こうに佇む緑のドライセンの姿を。
今はまだ手の届かない、禁止区域のむこうに見えるティーチャーの影を。
【リーア先生の行動:専用カラーのドライセンに飛び乗る(−1p)、19番の攻撃を回避(−1p)
管制室にいる部下に通信(−1p)、20番リファニアに通信(−1p)】
【管制室の行動:損害確認作業(−2p)、負傷者・死者回収作業(−2p)、
管制機能の移転作業(−2p)、19番の脱落状況の確認(−1p)】
【位置:W-22】【機体状況:万全】
【武装:ビームランサー、ビームトマホーク、前腕部3連装ビーム砲×2、トライブレード×3】
【残り行動値:リーア先生:0p 管制室:∞】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、???】
どれだけの間蹲っていたんやろか。
ふと、顔を上げたら戦闘が始まっているようやった。
宇宙の為、音もせず派手に光が瞬いて妙に現実感が抜けてる気がした。
それを、なんとなく見つめてた。
【行動 : 見てる(1) 残り 3 】
【位置 : Q−17 】
【機体状況 : 問題なーし。 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) ボーッ】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉1つ 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 絶対首輪を外してF-05エリアに戻る 三人一緒にGO!!】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 冗談いえたんか〜(笑)
11番 サーティア・クワン :さーちん なんで・・・・・・?
14番 レイモンド・デリック :おっさん 意地を貫くんや。
21番 アーネスト・マンソン :あーたん またな!!】
>>186 空虚な笑い声が何時までも響く。
息も途切れ途切れになるほど笑っているのは当然敗者。
この場で力及ばず敗れた者。互いの意地をぶつけ合って砕けた物。
「アシッド!お前…もう諦めたとかふざけた事言う気じゃねえだろうな!?
……まだ動くだろう、そいつは!?動くなら戦えよ!俺は目の前にいるんだぞ!」
「悪いな…。当たり所が悪かったみたいだ…。」
交わした言葉は相手には諦めのように捉えられたかもしれない。
動かなくなった機体を目の当たりにして放心する。よくある話だ。
そこに、嘲笑混じりに軽い口調で話し掛ければ勘違いされても当然のことだろう。
だが、彼の中ではすでに相手の激昂以上に激しい物が渦巻いていた。
そこでは諦めも無ければ、形式上の敗北など頑として受け入れなどしない。
すでに次の策は出来上がった。機体が壊れた。それは正確に言えば嘘になる。
戦闘力は確実に失われているが、それは問題ではない。動きさえすればいいのだ。
「(…まだ、動力部は生きているな)」
決まりきった事を言うが、当然これからも自分は生き長らえる。
レイモンド=デリック。その中でここまでやってくれた貴様の名前は覚えておこう。
ただし憎しみの対象でもあり厄介な敵として、だ。間違っても好むような真似は無い。
そろそろこの戦いの最後の策を講じる準備が出来てきた。
鬱陶しいその声とも永遠のお別れだ。せいせいさせてもらう。
浮遊物と化した機体に再び熱がこもって行く。
背面スラスターとまだ動く姿勢制御バーニアが炎を灯らせているのだ。
集中力は極限まで高まる。今この瞬間に張り詰める緊張を出さずに何をするというのか。
なにしろ先程とは違ってチンケなサブカメラで相手を見なくてはいけないのだ。
その苦労が誰に知りえる物か。恐らくは眼の前の相手も分かるまい。
一呼吸終えたところで"鉄の塊"は再び"AMS-119 ギラ・ドーガ"へと姿を変貌させる。
狙いを定めたままの高速での体当たり。そのまま相手を押し切るつもりの一撃。
フットペダル常にフルアクセル。呼吸が困難になってくる。肋骨に痛みが走る。
狙いは相手の破壊も兼ねているが、そんな生易しいような物は考えていない。
一番の目的はこのまま制御不能まで追い込んで…隣の禁止区域まで。
もちろん、心中する気など微塵たりとも思ってはいない。
意識がどこまでも逆立った状態の中
歓喜とも狂気とも言えない笑い声と共に今度は逆に相手へと通信を送り込んでやる。
「ッハッハッハッハッハ! ァッハッハッハッハッハ!!
お前如きにやられる気もぉ…諦める気もぉ…オレは考えちゃいねぇんだよぉ!!
ここで死ぬのはお前だけだ…レイモンド=デリック!!!!」
【行動:14番へ体当たり…というか押し切り (-1P) 14番へ通信 (-1P)】
【位置:I-09】【残り行動値:2P】
【機体状況:左腕部損失・メインモニター損失・各種細かい異常】
【武装:無し】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:この戦場を生き残る】【同盟:無し】
236 :
ベルク=クロフォード ◆TiP5As2jNc :04/05/20 23:33 ID:AgPaUaLo
眼には眼を歯には歯をビームシールドにはビームシールド。
(やはりそちらにも付いていたか。)
斬撃は同じ物の盾に防がれてしまう。
(出力が落ちてきている。ビームシールドの展開を維持しすぎたか。)
ビームシールドを停止させると同時にガンイージーの胸部から飛び出した鉄の塊を
態勢を下げて避わす、その頭上をもう一つ別の大きな何かが通りすぎていった。
(妙な武装取りつけやがって・・・・・)
途中、全体放送が流れたのだろうが気にしている余裕は無かった。
そのままガンイージーの真下に潜り込むと
ペズ・バタラの中心から光が溢れだしビームアックスが
形作られる。
(今度はこちらが死角から攻撃をする番だ。)
本体を真上に向かせビームアックスを突き出したまま
急激な加速で上昇する。
【行動:サーティアと通信中(-0)マルチランチャーとコンテナを回避(-1)
真下からビームアックスで突撃(-1)】
【残り行動値:2】
【位置:Q-17】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand死を招く者の排除】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
>>210 もはや驚く気もしなくなった全体通信が入った。
01番がW21に入ることを求めている。ヨーコに振られたシュウジが誰かを撃墜したらしい。
何も大声で触れ回る必要は無いと思うのだが。それとも、あの貧乳女からそうしろとでも言われたのか。
心の何処か………ほんの一部でそう考えているシェラザードがいる。
まるで自分には全く無関係の出来事のように聞いているシェラザードがいる。
残りの全部は、シェラザードのほとんどは、扉の向こうにいる女に向けられていたから。
その赤茶色の瞳には、イブの表情を隠す艶やかな黒髪しか映っていなかった。
>>223-225 「………あなた、あたしを怒らせたいの? それとも褒めたいの?
安い女だの女狐だの言っておいて………持ち上げるのか貶すのかどちらかにしなさいよ」
嘘をついているようには見えない。
「それに、ダグラスとの未来を『そんなもの』呼ばわりするなんて、感心しないわね。
大切なものなら、大切にしたかったものなら、呼び方にも気をつけなさいよ。
呼び方はね、言葉はね、そんなに簡単に使っていいものじゃないわ。
大切なものを大切だと言いたいなら、もう少し考えて言葉を使いなさい」
騙しているようにも思えない。
「あたしを責めたいなら責めればいい。
頼みたいことがあるなら頼めばいいわ。
でも、責められながら頼まれても、こちらとしてはどうしようもないじゃない。
あなた、一体何がしたいのよ。あたしに何をどうして欲しいのよ。
みんなの未来を全部潰したこのあたしに、この期に及んで何を頼もうというのよ?」
だが、この女は何を言っているのだ。
「おかしいわよ、あなた」
どうしてイブは自分に頭を下げているのだ。
何の理由があって自分にミョーコウに戻れと頼むのだ。
何なのだ一体。何が起こっているのだ。何を考えているのだ、この女は。
「自分が何を言っているのか分かってるの?
あたしはダグラスを殺した女なのよ?
あなたの前でダグラスを誘惑して、彼を寝取って、その命まで奪った女なのよ?
そのあたしに………何でそんなことが言えるのよ?」
敵意を向けられるのだと思っていた。
焼け付くように熱く、凍り付くほどに冷たい殺意を突き刺されて当然だと考えていた。
彼女は復讐者で、自分はその仇だと信じていた。
楽園は永遠に失われ、その扉は自分自身の手で封印したのだと確信していた。
それなのに。
「あたしにミョーコウに戻って欲しい?
あなたを邪魔だと思うなら、出ていってもいい?
何よそれは。どういうことよ。何を考えているのよあなたは。
どうしてダグラスを殺したあたしがミョーコウに戻って、
彼を殺されたあなたが出ていくのよ。
おかしいわよ。変とかそう言うレベルじゃないわよ。信じろという方が無理な話だわ」
分からない。
分からない。
分からない。
「………ええ、確かにあたしはリファニアが好きよ。あのコに好かれていた自信もあるわ。
でも、あたしが戻ってもあなたが出ていくのなら、
結局あのコが大切な存在を失うことには変わらないんじゃない?」
自分とイブは共存できない。出来ないはずだ。
愛する男を殺された女と殺した女。
時間と空間を共に出来るはずはない。同じ場所の空気を吸えるはずがない。
ないはずなのに。
「あたしのせいでダグラスは死んだ。このあたしが彼を殺した。
あなた、そのあたしの側にいられる?
あたしが平気な顔をして生きていることに耐えられる?
少なくともあたしは無理だわ。あたしはあなたの側にはいられない。
あたしがあなたの仲間でいられるとは思えないから」
考えれば考えるほど混乱する。
考えを巡らせれば巡らせるほど、意識が迷宮の奥深くへと彷徨ってゆく。
自分なりに冷静に話しているつもりだが………自信はない。
それでも、話すことは止められない。
「あたしはあなただけの仇じゃないのよ。
リファニアの大切な艦長さんを殺した仇でもあるのよ。
どうしてそのあたしに戻れと言えるのよ。
あたしは、あたしは………みんなの、あたし達のダグラスを殺したのよ。この手で、このあたしが!」
声量は何とか抑えられたが、口調は鋭くならざるを得なかった。
………いや、そうしたかったのかもしれない。何かを吐き出したかったのかもしれない。
自分でも、よく分からないが。
「大切なものなら、大切だって言いなさいよ。
そのことを証明してみなさいよ。
理由もなく奪われたのなら、取り返そうとするのが当然でしょう?
傷つけられて壊されたのなら、その相手に罪を償わせようと考えて当たり前でしょう?
なのに、どうしてあなたはそんなに落ち着いていられるのよ。
あたしにああまで言われて、何もしようとしないのよ。
どうしてあたしが生きていることに耐えられるのよ?」
愛が強ければ、憎しみも強くなって当然なのに。
光が強ければ影も濃くなるように、愛情が深ければ深いほど憎悪も色濃くなるのだろうに。
「そんなに簡単にあたしを許せるの?
あたしにミョーコウを譲れるの?
ダグラスのミョーコウを捨ててもいいというわけ?
冗談じゃないわよ。ふざけないでよ。そんなに簡単に譲れるものを貰っても、嬉しくも何ともないわ」
自分がイブだったら、誰よりも大切なダグラスを殺された女だったら、
その仇を許すことはない。許せるはずがない。
ましてや彼のミョーコウを譲るなど、それこそ死んでも出来るはずがないし、何があってもするつもりはない。
例えそれが「間違っている」としても、何も生み出すことはないと分かっていても、必ずそうする。
そうでなければ………耐えられないから。
「………それに、あたしがリファニアを殺さないと言い切れるの?
ダグラスを殺したあたしがあのコを傷つけることはないと信じられるの?
あたしにあのコを、ミョーコウを任せて平気でいられるの、あなたは?」
未整理のままの言葉、整合性を保ってはいない意思の表れが、唇からこぼれ落ちる。
コントロールを失いかけたままの状態で、不可視の波がイブに、そしてシェラザード自身に打ち寄せる。
「分からないわ、イブ。あたしにはあなたが分からない………」
大渦に翻弄される小舟のように、悪を背負おうとしたはずの女が揺れている。
今まで隠し通していたはずの、自分に未来がないことを指摘されていながら、そのことには意識が及ばない。
むしろそれを自然に受け入れながら、シェラザードは小さく笑った。
それ以外の表情を浮かべることが出来なかった。
「………ねえ、本当に悔しくないの、あなた?」
どうしようもない愚問と分かっていながら、そんな言葉も出てしまった。
【行動:ムサイと通信継続(0)】
【位置:V20(艦艇用出入港口前宙域)】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装(ミョーコウとデータリンク設定済みだったけど)】
【機体状態:(ほぼ)完調】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:3発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:混乱】
【同盟:無し(?)】
>>222 ヤクトに迫る巨大な光剣に宿った気迫の源は、道を切り拓こうとする意志だけではなかった。
純粋に戦士としての血の滾りも、強敵を乗り越える事への喜びも、源となっていた。
サイコミュによって増幅された闘争本能。
だがそれは、リファニアの内に秘められたものが引き出されたに過ぎない。
今のリファニアは、楽しんでいた。間違いなく、この戦いを。
しかし―――。
『…まだ来ないと思っていたけれど…もう遅いみたいね。
発作が近い…。…どうやら私の負けみたい。どうせなら…敗者は敗者らしく、
潔く死ぬとするわ。勝者に戦利品を残して。』
なに、これ―――あきらめ―――?
突然、ヤクトの中のラーズに異変が生じた。
リファニアは、ヤクトの中のラーズ=フィリーの存在を、全身で感じていた。
故に、彼女の異変に気がついた。彼女に、抗う力が無くなりつつある事も。
リファニアは、振り下ろされんとしていた光剣を、止めようとした。
全力で抗おうとする相手だからこそ、ためらいも無く討つ事ができる。
あの時の決闘と同じように―――ある種の美しさと、憧れすら抱いたあの時の決闘のように。
戦士の輝きを、ぶつけ合う事ができる。
「駄目っ、駄目よ、ラーズ=フィリー!抗え、戦えっ!
あなたにはそれだけの力が、あるんでしょ!?」
ヤクトは、光剣を避けようともせずに―――。
構えたメガバズーカ・ランチャーを放とうとしていた。
それがリファニアに向けて放たれようとしていない事も、解っていた。
『でも…生きた証は残させてもらうわ。
どうせ死ぬんなら…一番腹がたつ相手に一矢報いたいもの。』
リファニアの眼前に、光が広がった。
ヤクトがラーズの生命の輝きに包まれ……それがメガバズーカランチャーより放たれた輝きと一体になって―――。
倒すべき相手、人の命を弄ぶ者達へと、放たれる。
そして、開かれたヤクトのコックピットハッチから身を投げ出す、ラーズ=フィリー。
『私に勝った以上…最後まで生き残りなさい。
発作の本流が来る前に…霊体にならせて貰うわ。』
「勝ってない!私は勝ってないっ!やめて、やめてよっ!そんなの、認めないっ!」
リファニアの全身から、緑の光の粒子が放たれ……サイコミュの赤い光を、弾き飛ばす。
しかし、振り下ろされんとする紫の悪魔の光剣は、無情にもラーズの身を焼き尽くし……。
瞬間―――生命が砕ける感覚を、リファニアは全身で感じ取った。
しかし、そこから怨嗟の念は、何故か……殆ど感じられなかった。
直後、リファニアの異常に研ぎ澄まされた感覚が弾けると共に、光剣がその形を失い……。
リファニアの爪先から頭頂部まで、まるで電極を押し付けられたような強烈な痛みが襲う。
「はぅっ…!……ぅうっ……。」
びくんと身体をのけぞらせて後……リファニアはぐったりと動かなくなった。
サイコのデュアル・カメラが輝きを失い……紫の悪魔は、その機能を沈黙させた。
………。
………………。
ハイ・スクールの帰路の途中、青い髪の少女が、背後からリファニアの肩を叩く。
振り返ったリファニアに、青い髪の少女が嬉々とした表情で話しかける。
やれ、新しく美味しいパスタの店が出来ただの何だの……。
やれやれ、またつき合わされるのかなぁ。太りたくないんだけどなぁ。
……何でそんなに食べて太らないのかなぁ。栄養がみんなその羨ましい胸に行ってるのかな。
そんな事を考えながらも、リファニアのお腹の虫がくぅ、と鳴く。
顔を赤らめるリファニアに、笑う青い髪の少女。
二人は仲良く並び歩き、心躍らせながら、その噂のお店とやらに向かって―――。
………。
………………。
>>226-229 『……ファニア』
どれだけ時間が経っただろう。
愛しい人の、声が聴こえた気がした。
……リナ……ルド……?
『終わったな……』
おわったの……?なにが、おわったの……?
『……ごめん、何を言っていいのかわからないんだ……』
……どうしてそんなに悲しそうな声を出すの?
ゆっくりと瞳を開いて、上体を起こそうとするリファニア。
突然、全身に痺れるような痛みが走り……苦痛に顔を歪めてしまう。
それでも何とか上体を起こして、モニターに映るリナルドの顔を見る。
そして、主を失ったヤクト・ドーガの姿を見て、リファニアは何が起こったのか、瞬時に思い出した。
ヤクトの主、ラーズ=フィリーはもう居ない。
私が……殺した。その手にかけた。
不思議と、リファニアは落ち着いていた。
ラーズ=フィリーの死の間際に、怨念を感じなかった為か。
そんなリファニアとは対照的に、モニターに映るリナルドは……。
『あんまりだ……、こんなの……こんな、こと……』
その両の瞳から、涙を溢れさせていた。
リナルドの心の内は、何も感じる事は出来なかった。
感じようとすると、再び全身に痺れるような痛みが走り……リファニアは小さな悲鳴をあげた。
『……わかってるんだよ。
君は決断したんだって。 覚悟を決めたんだって。
わかってるんだ。
けどさ。
やっぱり、つらいんだよ。
大切な女性が誰かを殺すのは、手を、穢すのは……。
それを見るのは、知ってしまうのは、とてもつらいことなんだ!
…………つらい、ことなんだよ……』
それでも、そんな感覚に頼らなくても……リファニアにはリナルドの心が痛い位、わかっていた。
『……ちくしょう……何でだよ……。
俺の大切な女性の手は、どうしてこうも簡単に汚れていくんだ……!
うぅ……ぅあ゙あ゙ぁあ゙ぁぁあ゙あ゙ぁ……』
リナルドを支えていた何かが、あっさりと、崩れた……。
崩したのは、他ならぬリファニア自身なのだ。
愛するリナルドを傷つけたのは、他ならぬ、私自身……。
「……リナルド、泣かないで……?」
そんなリナルドに、リファニアはにっこりと優しげに、微笑みかける。
その微笑みは、普段のリファニアと寸分変わらないもの。
ただ一点、その顔色が、酷く白かったという事を除いて。
「……私、へいきだよ。私、かわらないよ?私は、私だよ?
ほら、前と同じに、笑う事、できるもの。」
リナルドに優しく語りかけた後、リファニアの表情は、次第に強固な意志を秘めたものになってゆく。
その瞳が、モニターの向こうのリナルドの瞳をしっかりと見据える。
「リナルド。私がどういう存在なのか、話したよね?
ならばこの事だって、知ってるはずよ。
私が、戦士の娘だという事を。
リナルド、私は畏れない。
たとえこの手を血に染めた責め苦を一生味わう事になろうとも……。
それで歩みを止める事なんて、ない。
リナルド、私から目を逸らさないで。
しっかりと、私の瞳を見て。」
ブルーの輝きは、未だに曇らない。
「これが私よ。リファニア=ニールセン。
私は、変わらない……何も、変わらない……。
ただ、背負ったものが、少し重くなっただけ。
一人では押しつぶされるかもしれないけど……。
一緒に背負ってくれるなら、私は幾らでも前に進めるよ。
……だから、リナルド。
もう、泣かないで。一緒にこの傷、癒していこう?
前に進み続ければ……それは傷の舐め合いじゃあなくなるから。」
言葉を終えて後、仰向けに横たわるヤクト・ドーガに顔を向けて……胸に手を当てながら、心の中で言葉を紡いだ。
ラーズ=フィリーさん。許してくれなんて言わないし、そんな事を言う権利なんて、私にある筈もない。
でも、私はあなたの言った通り、最後まで生き残って……そして、夢を叶えてみせるから。
そして、青い髪の少女のうた……いつか必ず、聴かせてあげるから。
それが私に出来る……最大の償いだから。
>>210 全体通信が入って来る。
『……生徒番号01番、ティーチャー共にW-21のリセットを要求する!以上!』
01番、シュウジ=アサギ。顔も知らないリナルドの元同盟相手に、リファニアは深く感謝した。
彼が明日を見ていようと、いまいと。目的を同じにしようと、しまいと。
W-22への道は、開かれようとしているのだから。
>>233 『はい、20番リファニア・ニールセンさん、おめでとうございま〜す。
19番ラーズ・フィリーさんの撃破で、リセットチャンスをゲットです!
自分の出席番号と、リセットして欲しいエリア名を、全体通信で叫んで下さい。
その宣言を持って、希望受け付けとします。
受け付けた後、切り換え作業のためにちょっと時間をもらいますね〜。
では、宣言どうぞ〜〜♪』
続けて、リーア=ミノフスキーからの通信。
ラーズの生命を代償として手に入れた、希望への……あるいは絶望への、チケット。
首輪に触れる、リファニア。
これを宣言したならば、爆破されるかも知れない。
それを考えると、全身に冷や汗が流れてしまうのを止められない。
瞳を閉じて、受け継いだ物を一つ一つ思い出して……。
拳を軽く握り、開き、握り、開き……最後に強く握り。
ゆっくりと瞳を開いたリファニアに、もう畏れは微塵も無かった。
全体通信のスイッチを入れ、朗々とした声で宣言する。
「出席番号20番、リファニア=ニールセン。リセット希望エリアは……W−22よ。
このフィールドに居る者に、例外は許されない。これで全員が……参加者になったね。」
通信回線を切って、サイコのコックピットハッチを開き、その身をリナルドのアビゴルの肩に躍らせる。
アビゴルの装甲に触れながら、リファニアはラーズの開けたトンネルの先を凝視した。
感覚を研ぎ澄ませて、その先に居るリーア=ミノフスキーの存在を感じる。
リファニアの全身を耐え難い程の苦痛が襲ってくるが……膝は、折らなかった。
【行動 : リナルドと接触通信(0)、全体通信で宣言(-2)、残2 】
【位置 : V-21(要塞内格納庫) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷、右肩アーマー損失、スラスター修理済み、MS形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、頭に軽傷、メイク済み♪
ノーマルスーツ着用、強い疲労感、全身に痺れるような痛み 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×1、全身メガビーム砲×多数(左脛二門破損、右肩全門破損) 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>231 こちらが放ったビームは、左腕の”何か”で弾かれたようだ。
あのようなビームを弾くことの出来るであろう物は一つ。
「……ビームシールド……?運がいい奴だな……。
2射目……冷却開始……。」
〔マスター。全体通信です!〕
「……またか?」
『出席番号20番、リファニア=ニールセン。リセット希望エリアは……W−22よ。
このフィールドに居る者に、例外は許されない。これで全員が……参加者になったね。』
一瞬、呆然とする。声は以前に聞いたことのある声だ。いつ聞いたかはいまいち記憶があやふやだが……。
とにかく、これで道は開かれた。
(ははっ……ハハハハハハッ!!感謝する!感謝するぞっ!!)
「ゼファー!全速離脱!ここにはもう用はない!」
〔了解!〕
(扉は開かれた!あとは征くのみ!勝手に殺し合ってろ!)
戦闘を続ける三体を一瞥し、二体はQ−17を後にした。
【行動:s−17へ移動×2(−4)】
【残り行動値:0p】
【位置:s-17】
【機体状況 ビギナ・ギナ:コックピット大破 対自爆装置用改造済み ゼファー制御中
フィン・ノズル3個損傷、左足大破、表面装甲損傷軽微
ハイザック :左腕肘部ギア損傷、右足膝部ギア損傷、表面装甲損傷軽微
頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) 打撲 左目周辺に切り傷(処置済み)】
【武装:4連装マシンキャノン(2斉射分) ビームライフル(残弾2)
ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:狙撃用BL(残弾3)】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 (工具セット 電子部品 ビギナ・ギナ ゼファー)】
【行動方針:w−22へ ヨーコの状況把握】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
『悪いな…。当たり所が悪かったみたいだ…。』
アシッドから返ってきた、半ば諦めに似た言葉。
それを聞いた頭の中が白く染まっていく。
考えたくなかった。
認めたくもなかった。
放浪の果てで相まみえた、全身全霊をかけて戦える相手。
…それが、こんな何でもない事で終わってしまうなど。
しかし、現実にギラ・ドーガは動いてはいない。
…それは戦いの終わりを示す、無情な静物画のように感じられた。
噛み締めた奥歯を緩めると、細く、長く息を吐き出す。
何にせよ、動けないのであれば…やはり止めは刺さなくてはならない。
動けないMSをそのままにして置いていかれるなど、パイロットとしては屈辱だろう
し、そしてそれが……バトル・ロワイヤルだからだ。
しかし、俺はもっとよく考えるべきだった。
アシッドという人間が、いくら当たり所が悪かったとはいえ、カメラを失ったくら
いで簡単に諦めるのだろうか、と。
そして、俺はもっとよく見ておくべきだった。
動かない筈のギラ・ドーガがジャベリンの方へ、突進の前傾姿勢をとろうとするのを。
それは突然にやってきた。
いきなりバーニアを全開にして突っ込んできたギラ・ドーガが、ジャベリンに体当
たりをしたのだ。
「ぐふぁ!」
不様な叫び声を上げてコクピットの中で、滅茶苦茶に揺さぶられる。
今のは…効いた。
油断していた自分に非があるとはいえ、この攻撃はジャベリンにまた何らかの傷を付
けてくれただろう。
そして衝撃で、折れた肋骨もまた痛み始めている。
この痛みが続くようだと、操縦に支障がでるかもしれない…。
ふと気が付いて外を見た。
景色が、凄い勢いで流れている。
アシッドは…ただ単に体当たりをかましたわけではないらしい。
このまま押し込まれていったら、その先にあるのは…侵入禁止区域。
(くそぅが!これを狙っていやがったか…!!)
心の中で悪態をつくが、すでに機体は制御不能なまでに押し込まれている。
このままでは、確実に、死だ。
『ッハッハッハッハッハ! ァッハッハッハッハッハ!!
お前如きにやられる気もぉ…諦める気もぉ…オレは考えちゃいねぇんだよぉ!!
ここで死ぬのはお前だけだ…レイモンド=デリック!!!!』
俺の心の中を読んだような通信が入ってくる。
(ジャベリンの手足は既に制御不能だ…。……どうする?どうする?このまま侵入禁
止区域に放り込まれて自爆だなんて、孫の代まで笑われそうな死に方はできねえぞ?
どうする…)
再び俺の目が、頭部が破壊されたギラ・ドーガを刺すように睨み付ける。
まだだ、まだ、こんな未練を残して死ねねえ。
こんな頭無くして突っ込むしか出来なくなった奴に……負けられねえ!
(続く)
「アシッド!土壇場の往生際の悪さは、お前の専売特許じゃねえんだよ!」
半ば吠えるように通信を送ると、フットペダルを叩くように踏み込む。
俺はジャベリンの唯一自由の利く場所……バーニアを全開にして押し返そうとした。
勿論これだけ勢いがついてしまうと、押し返すのは不可能に近い。
ギラ・ドーガにジャベリンの腹を押されている為に、体勢も良くない。
しかし、別に押し返さなくてもいいのだ。
ほんの少し……最低限の動きができるくらいにスピードを落とせれば…。
(勝つ!絶対に…勝つ!)
これでもかとフットペダルを踏み、穴も開かんとばかりにギラ・ドーガを睨む。
「う、ぐぅぅうぅ…!」
震動のさなか、肋骨が、そしてフットペダルを踏む左足が痛みの悲鳴をあげる。
知らず知らずのうちに、口の端から漏れる獣のようなうめき声。
しかしそれは決して、痛みによるものではなかった。
それはもしかしたら、俺がこのプログラムで初めて見せた、勝利への執念かもしれない。
その執念が乗り移ったわけでもないだろうが、ギラ・ドーガの突進が鈍り始めた。
同時に制御不能だった左腕も、じりじりと動かせるようになったらしい。
俺にとって幸いだったのは、ギラ・ドーガが体当たりをして間髪を入れずに押し始めた
為に、ジャベリンの左腕をギラ・ドーガの右腕に封じられなかった事。
俺は渾身の力でコンソールスティックを操作して、ビームサーベルを抜く。
メインカメラを破壊されたギラ・ドーガに、ジャベリンの動作が見えたかどうかは
俺には分かりようもない。
俺は、ジャベリンの自由が利くうちに、できる事をするだけだ。
「アシッド……さっき、俺の名前、呼んでくれたろ?フルネームで。……少しだけ
だが、嬉しかったよ」
俺は左手のビームサーベルを、ギラ・ドーガの背中に振り下ろした。
【行動:ギラ・ドーガに通信回線を継続(0)ギラ・ドーガの突進をバーニアで押し
返そうとする(−1)ギラ・ドーガにビームサーベルを振り下ろす(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:I-9】
【機体状況:右腕消失、頭部バルカン砲1門破損、モニター一部機能停止、右肩
装甲破損、左肘関節ジョイントに負荷(40%)、胸部及び腹部装甲
に凹み、一部歪み
アインラッドに切り傷及び打撃による回転不良(軽)】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×1、ビームサーベル×1、ショットランサー×2
ビームシールド
アインラッド 武装:ビームキャノン×2(92%)、9連装ミサイルポッド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:ギラ・ドーガの相手】
【同盟:不明?】
「……貴女は、絶対にリファニアちゃんを殺さない。
同じような過ちを何度も繰り返すような、そんな救いの無い人間ではないでしょう」
ゆっくりと顔を上げる。
モニターの中の微笑に、愁林もまた微笑で返した。
「あの時は、本当に悔しかった。
ダグラスを寝取った貴女を、その場で撃ち殺してやりたいぐらいだった。
でも……今は、哀しいだけ。
貴女を恨もうとなんて思えない。だって―――貴女だって、哀しいのでしょう?」
黒い瞳の奥の光が、穏やかに揺らめいている。
「同じ悲しみを持つもの同士だとか、そんな陳腐な考えは持っていないわ。
パートナーを亡くした私の悲しさが、貴女には絶対に分からないように……。
誰よりも愛した男を、自分のミスで死なせてしまった貴女の辛さは、多分一生私には分からないもの。
私はただ、リファニアちゃんには私の悲しみも貴女の辛さも味わって欲しくないだけ。
貴女だって、あの子の笑顔が好きなのでしょう?」
そう問い掛けてから、暫しの間口をつぐむ。
まるでタイミングを図ったかのように、二つの全体放送が愁林の耳に届いた。
W-21、そしてW-22を禁止区域の指定から外すというその内容。
後者は紛う事無くリファニアの声だった。
「あの子は強い。
私や貴女なんかより、余程強い女だと思う。
それでも……やっぱり、あの子はまだ子供なのよ。
だから、私たちが彼女の道を阻む茨を払ってやらないと。
一番傍で支えるのは、リナルドの役目でしょうね。
でも……その傍に貴女がいれば、リファニアちゃんはきっと、もっと強くなれる筈。
あの笑顔は、きっと最後まで曇る事は無い筈よ。
勿論私も、あの子の傍を離れるつもりは無い。
貴女が言ってくれたように、私だってあの子からはそれなりに好かれてる筈だもの。
……ありがとう。その事を思い出させてくれて」
理路整然としているようで、支離滅裂としているような自分の言葉に歯痒さを覚えながら、愁林は言葉を続けた。
「ダグラスのミョーコウを捨てても良いのか、と貴女は言ったわね。
でも、ダグラスが本当に守ろうとしたのは、ミョーコウじゃなくてそこに乗っている私たちクルーでしょう。
だから私は貴女に戻ってきて欲しい。
リファニアちゃんの為……ダグラスの為。
リファニアちゃんは貴女が大好きだし、ダグラスはきっと、私たちが散り散りになったり殺しあったりする姿は見たくないと思うから」
願いは一つ。それを、上手く言葉にできない自分が情けなかった。
「前に、貴女に言った事があったわね。
『ダグラスの為に死んでもらうのはどうかしら』って。
あの台詞、少しだけ訂正させてもらうわ」
言葉が巧く紡げないのなら、せめて気持ちを真っ直ぐ瞳に込めよう。
「シェラザード。
ダグラスの願いとリファニアちゃんの笑顔の為に、残り少ない命を使って。
私と一緒に、リファニアちゃんの力になりましょう」
【行動:キュべレイMk-2へ回線継続中(-0)】【残り行動値:4p】
【現在位置:V-20、ドック内ミョーコウ艦橋】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛、
ミョーコウ:サイコMk-2及びアビゴルとのデータリンク中】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×1、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)
Bピストル×2(E残量70%、両脚部外側HPにマウント)、
グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発、腰部左側HPにマウント)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスを忘れない、けじめを付ける、「貴いものを守りたい」、
「リファニアの綺麗な笑顔を曇らせたくない」、招かれざる客・ラーズへの対応、仲間達のサポート】
【同盟:リナルド、リファニア、(シェラザード?)】
>>244 【行動:s−17へ移動×2(−4)】
【残り行動値:0p】
【位置:s-17】
を
【行動:撤退行動(−2)R-17へ移動(−2)】
【残り行動値:0p】
【位置:R-17】
に変更します。スレ汚しすいませんでした。
『ティーチャー、レウルーラ級バトロワ管制艦、出港準備できました』
『こちら管制室、爆破のためのセッティング、終了しました』
『管制コントロールの切り替え、準備完了です』
格納庫の中に佇む緑のドライセンの元に、次々と報告が入る。
「ご苦労さま。
では、管制機能をレウルーラに移転。作業終了後、速やかに出港。
そうね……ひとまず、Q-21あたりを目標に移動しなさい」
『管制室の爆破はどうするのです? それにティーチャーは?!』
部下の質問に、ティーチャーは優しい微笑みを浮かべる。
「爆破スイッチを私に回して、みなさんは先に行って下さい。
私は、ここで『彼ら』の到着を待ちます。
せっかくここまで頑張ったんだから、私に会える位のご褒美はあってもいいでしょう?
そう何人もと会う時間は作れないでしょうけどね。
彼らの目の前で管制室の爆破をしてから、みんなと合流します」
『そんな! 危険です!』
「危険は承知の上よ。もし万が一、私が合流できなかったら、運営の方はよろしくね」
* * *
「……大丈夫でしょうか、彼女を信用して?」
「大丈夫だろ。『先生』の位置も首輪で把握できるし、妙な動きしたら爆破すりゃいい。
その辺のことは彼女も十分理解してるはずさ。何もできはしないよ。
念のため、こっちからの操作でも管制室を爆破できるようにしておこう」
「でもじゃぁ、あの人はなんであんなことを……?」
「きっとクセになってるのさ。前の大会に参加したことで。
自分の存在をギリギリまで危険に晒す……そのスリルの虜になってるんだろ。
あの挑発的な放送を聴いてたらわかるだろ?
俺たちの仲間を少し巻き込んだのは許せんが、それでもこうして俺たちを逃がしてくれるしな」
「………」
* * *
それからしばらくして。
出港するレウルーラ級戦艦を、緑のドライセンが手を振って見送っていた。
紅い巨体が艦船用通路をゆっくりと抜けていくと、後には恐ろしいまでの沈黙が残される。
一人残されたリーア先生は、ふと何かを思い出したようだ。
狭いコクピットの中に浮かぶハロたちを見回し、声をかける。
「あれ……ヤバ、忘れ物しちゃった♪ 私もここには戻ってこれないのに。
……ねぇ、ハロV。取ってきてくれる?」
彼女が手に取ったのは、紫色のハロ。
それは高い殺傷力を示したハロB、放送に登場したお喋りなハロR・ハロYに続く、4体目のハロだった。
『……ナニトッテクル!?』
「分かるでしょう、ハロV。『大事なアレ』よ」
『……リョウカイ。ハロV、ニンムリョウカイ!』
謎めかしたリーアの言葉に、ハロVは了承の声を上げる。
コクピットハッチを開くと、無重力の空間にハロVを送り出す。
『オツカイ、ガンバリヤ〜♪ ハロV〜♪』
『ハロPノ『トモダチ』、イッテラ〜』
赤いハロRと黄色いハロYが、ひとり『おつかい』に行くハロVに見送りの声をかける。
青いハロBは黙ったままだ。
「……あれを忘れちゃ、何の意味もないものね。
そうでしょう、キャット……?」
先生は呟きながら、膝の上に置かれた白い髑髏を撫でる。
緑のドライセンは、ただ静かに『誰か』の訪れを待っている。
【管制室の行動:出港準備(−2p)、管制室爆破セッティング(−2p)、
管制機能の移転(−1p)、レウルーラ搭乗(−十数p)、
レウルーラ出港(−1p)、移動(W-22→W-23→W-24→V-24→T-24)(ー3p)】
【リーア先生の行動:部下と継続通信(−0p)、通信先をレウルーラに切り替え(−1p)
ハロVに『忘れ物を取りに行かせる』(−1p)、生徒が来るのを待つ(0p)】
【位置:先生:W-22、管制艦:T-24】【機体状況:万全】
【武装:ビームランサー、ビームトマホーク、前腕部3連装ビーム砲×2、トライブレード×3】
【残り行動値:リーア先生:2p 管制室:∞】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、???】
第12章
>>251 現在
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□◎■◎◎■□■■◎□□■■■◎■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03◎□□□□□◎□◎□◎■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□◎◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□◎□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■◎□◎◎10□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎◎■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□□□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼□□□□■■□□◎□□□□■◎■◎■ ○:侵入禁止解除準備区域
16■□◎■□◎□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■◎□□□◎□□□◎■■□□0701≠≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■■■□◎□□□□◎▼□◎□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎◎□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼15▼◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎○▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎◎※◎■■■□◎□◎□□□□□◎
00番(W-22の○と同位置)はリーア先生の乗るドライセン。
CSは管制機能を持つレウルーラ級戦艦。
01・ZPは同一地点。03・26は同一地点。07・11・25は同一地点。10・14は同一地点。15・20は同一地点。
03はムサイ級戦艦に搭乗。03の機体はムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のビギナ・ギナ。
V-20に乗り手不在のジムライトアーマー。V-21に乗り手不在のヤクト・ドーガ。
02・04・05・06・08・09・12・13・16・17・18・19・21・22・23・24死亡。(21番、死亡シーン未描写)
>>242-243 『……リナルド、泣かないで……?』
その声に、彼は未だ涙の溢れる眼を上げる。
『……私、へいきだよ。私、かわらないよ?私は、私だよ?
ほら、前と同じに、笑う事、できるもの』
白い。
リファニアの笑顔には、血色というものが欠けていた。
いつもの笑顔なのに、それがかえって彼女の異常を明示していた。
『リナルド。私がどういう存在なのか、話したよね?
ならばこの事だって、知ってるはずよ。
私が、戦士の娘だという事を。
リナルド、私は畏れない。
たとえこの手を血に染めた責め苦を一生味わう事になろうとも……。
それで歩みを止める事なんて、ない。
リナルド、私から目を逸らさないで。
しっかりと、私の瞳を見て』
戦士の娘が戦士でなくてはいけない理由など無い。
人が戦士たる存在であることに、血縁は関係無い。
そうある選択をするかどうか、それだけだ。
『これが私よ。リファニア=ニールセン。
私は、変わらない……何も、変わらない……。
ただ、背負ったものが、少し重くなっただけ。
一人では押しつぶされるかもしれないけど……。
一緒に背負ってくれるなら、私は幾らでも前に進めるよ。
……だから、リナルド。
もう、泣かないで。一緒にこの傷、癒していこう?
前に進み続ければ……それは傷の舐め合いじゃあなくなるから』
どんなに癒したって、傷は消えないさ。
現実として、あの時の痛みは、君と出会った今でも消えない。
少し……痛まなくなっただけだ。
……俺はバカだ。
どこまで行っても、君と対極の答えしか出せないなんて。
なら、この答えを、俺の確信を捨てるか?
それはできない。
俺が俺であることをやめることなんて、できるわけがない。
結局は二律背反の板挟みになるんだな……。
やれやれだ。
『出席番号20番、リファニア=ニールセン。リセット希望エリアは……W−22よ。
このフィールドに居る者に、例外は許されない。これで全員が……参加者になったね』
シュウジや先生の言葉に続いての宣言に、涙を止めたリナルドはふと疑問を覚えた。
――本当に、リファニアの言う通りになったのか?
本当に、道は開かれたのか?――
リファニアがサイコから出て、アビゴルの上に降り立つ。
リナルドも、コクピットハッチを開き、彼女の隣に立って。
メガ・バズーカ・ランチャーの穿った道の向こうを見据えた。
≪続く≫
……いる。
この道の向こうに。
あの人が、いる。
それが倒すべき敵なのかどうかはさておき。
確実に、いる。
目を閉じた彼はリファニアをふわっと抱き締め、そして囁いた。
「リファニア。
これから少し、厳しいことを言う。
……許してね。
……嫌いに、ならないでね。
まず……。
自分が戦士であろうとする理由を、他人に求めちゃだめだ。
『パパの娘だから』『そういう訓練を受けたから』……それは言い訳にしかならない。
血縁なんて関係無い。
戦士でありたいのなら、自分はその選択をしたんだと、胸を張っていればいいのさ。
いつ、誰が言ったのかは忘れたが……
【自由】とは、全ての【由】を【自】に求めること……だってさ。
それと同じなんじゃないのかな。 ……少し、違うかもしれないけど。
それから。
俺は俺のスタンスを変えない。
君と一緒に歩いて行くし、やっぱり、君が誰かと戦う必要が無くなるように戦う。
だからね、約束して欲しいんだ。
例えサイコミュに呑まれても、絶対に……誰かを殺すことに、慣れないって。
絶対に慣れないで欲しい。 むしろ嫌悪さえしていて欲しい。
もし慣れてしまったら……それはもう戦士じゃない。
そしてもし、望むようになってしまったら、それはただの殺人鬼だ。
俺だって、散々殺した割には未だに人殺しは嫌だもの。
必要なら戦うけど、それでも本当は人殺しなんてしたくない。
そうあることで、その一点だけで、俺は自分が戦士であることを保っている……。
そうやって自分の良心を痛め付けることでね。 ……情けないけどな。
君には、俺のようにはなって欲しくない。
君が戦士であることを望むわけではないけれど、君が戦士から堕ちていくのは見たくない。
そうなった君を見たら、俺は……どうなるかわからない。
第一、君の夢に人殺しの技術は要らないだろ?
そこへの過程で求められるだけで、それすらも絶対的に求められるわけでもないし。
……できることなら、サイコミュだってあまり使って欲しくないんだけどね。
さすがにそれは、そうもいかないし。
で、長くなったけど……最後に。
君とシュウジが解除した禁止エリアのことだ」
そこで一息吐く。
今さっきから、たった今の今まで考えを整理していた。
だから、今度はそれを言葉に変換する。
そのための、一瞬の沈黙。
――The conversion is over.
≪続く≫
「戻ってから暇を見てイブさんにも話すけど……。
本当に、道は開かれたのかな?
ラーズがメガ・バズーカ・ランチャーで吹っ飛ばしたんだぞ?
管制室だって、相応に被害を被ってるはずさ。
それも直撃だからな。 かなりの被害が出たんじゃないだろうか。
だったら、データを纏めてどこかに移すくらいのことはやっていてもおかしくない。
……そうだねえ……、うん、そうだな。
俺が指揮官――先生なら……いや、ちっぽけな下士官のひとりでもいい。
もしそうならさ。 もしもの時の第二発令所扱いの機動戦艦を一隻や二隻は用意するように進言するね。
連邦の艦艇で言うなら、最低でもラー・カイラム級。 アーガマやネェル・アーガマじゃだめだ。
戦闘能力とMS運用能力、それから総積載量に優れた艦じゃないと役不足だからね。
……この話には何の根拠も無い。
普通ならそうするだろうってことだけで、それを裏付けることはできない。
けど、行動方針を決める分には役に立つと思うよ」
要塞ひとつ制圧するより、戦艦二隻を制圧する方が楽と言えば楽だしな。
さすがに、最後の部分は口に出さない。
要塞はどこに隠されたスペースがあって敵が潜んでいるかわかったものではないが、
戦艦ならスペースは限られている。 そもそも隠し部屋なんてものを作るスペースは、戦艦には存在しない。
それだけだ。 もっとも、ただそれだけの差で明暗を分けるのが物事の常だが。
「……随分顔色が悪いよ。
そんな血の気の引いた顔で笑われたって、余計に不安を煽るだけだ。
ラーズが遺したものを回収して、さっさと戻って、イブさんたちを見届けよう。
それが済んだらしっかりと休もう。
いい加減に俺も疲れたしね」
ああ、やっと言えた。
ようやく労わりの言葉を掛けると、リナルドはしっかりと微笑んだ。
……“それ”は、未だやって来ない。 まだ、来ないだけ。
【行動:抱き締めて、お話を(0)】
【位置:V-21・小惑星基地内】
【残り行動値:4pts.】
【機体状況:MS形態・データリンク@ミョーコウ・サイコと通信中】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、ビームキャノン、デュアルビームガン
(MA)ビームカッター、ビームシールド】
【生徒状態:覚醒@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ?)】
「今大会、MAPエリア外に到着しました。」
「ごくろう。」
・・・・・・
生徒番号19番 ラーズ=フィリーの管制室への直接攻撃。
その被害はいままで詰めていたデータの処理室への直接的な影響は何も無かった。
が、管理者は周りの部下に告げた。
「さて、宴もたけなわと言った所ですか。
それではそろそろ本部へ帰りましょうか。
そろそろ次回の準備も始めなくてはいけませんからね。」
そう告げて、すぐに輸送船の準備をさせる。
そして、管制室のいままであった惑星基地から南へ移動しMAP外にまででてきた。
「さて、リーア先生。
いえ、第二回大会の優勝候補生のリーア=ミノフスキー。
いかなる方法で運命に逆らうのか。
みせてもらいましょう。
そして、参考にさせてもらいますよ。」
男は不気味に呟いた。
【行動:マップ外にまで移動 (?)】
【残り行動値:∞】【位置:MAP外】
【行動方針:自分は安全な場所で観察】
>>247-248 分からない。
相変わらず、イブの言っていることは分からない。
言葉としての意味は、理解できる。だが、その内容が頭に入ってこない。
心が受け入れようとしない。鼓膜の中に入れようとしない。
唯一分かることがあるとすれば、素直に自分の中に入っていくものがあるとすれば、それは。
「……………………」
ふと、自分がミョーコウに仕掛けていた小細工を思い出す。
あれはキュベレイとミョーコウとの間に通信回線が繋がっている限り、
自動的にデータリンクを行うと同時に最終的な識別をこちらで行うようにするというものだったが。
反応は、無いわね。
つまり自分の仕掛けは露見したと言うことだ。
自然に解除される種類のものではない。つまり、誰かによって自分が仕込んだ罠は外されたと言うことだ。
では、誰がそれを発見し、解除したのだ。言うまでもない。
シェラザードはもう一度イブを見つめた。
ミョーコウに2度もタチの悪い悪戯を、腹黒い罠を仕掛けた女を前にして、
なおも瞳に穏やかな光を浮かべていられる女を見つめた。
この女は、何なのだ。
本気で自分を許すつもりなのか。
それとも、憎む価値すらないと見下しているのか。
それも分からない。
ミョーコウを出ていってもいいといいながら、リファニアの側を離れるつもりはないと言う。
自分があの男を嫌っていることを知りながら、リファニアの一番側にいるべきなのはあの男だと言う。
そして、理解できないことを言い続けながら、自分にそれを嘘やごまかしだと感じさせない。
「…………………」
何もかも混沌に飲み込まれそうになった………その時、あの声が聞こえた。
かつて苦痛と絶望に押しつぶされそうになった時、
永遠の闇と孤独をほんの少しだけ切り裂いて、温かい何かを感じさせてくれた、あの声が。
>>243 『出席番号20番、リファニア=ニールセン。リセット希望エリアは……W−22よ。
このフィールドに居る者に、例外は許されない。これで全員が……参加者になったね。』
それは証拠だった。あのリファニアが、可憐な少女がその手を血に染めたことを明確に示すものだった。
だが、そのことは少女の輝きを曇らせるものではない。
少なくとも、シェラザードは少女のことを悲しもうとはしなかったし、落胆することもなかった。
あなたは、進むべき道を決めたのね。
それが前を向いた覚悟が生み出したものなら、
目の前に立ち塞がる現実と障害に勇敢に立ち向かった結果によるものなら、
返り血にまみれることは美しさを損なわせるものではない。
罪を背負い、業を重ねることは、その魅力に傷を付けることはない。
汚れることで輝きを増す美しさというものは、確かに存在するのだから。
返り血の飛沫は、そのひとつひとつが勲章だ。勇気の証だ。
それだけ大切なものが存在するのだと言うことを、
そのためには何も恐れず何もためらわないという決意の表れだ。
汚れることを恐れず、傷つくことをためらわず、これと定めた目的を達成するために全力を尽くす。
それはただそれだけで美しいものだから。貴重なものだから。賞賛すべきものだから。
誰かを傷つけずに済むのなら、傷つけない方がいい。
殺さずに望みを叶えられるのなら、誰だって殺したくはないだろう。
だが、他に方法がないのなら。
取りうる手段がそれしかないのなら。
自ら進んで悪を背負い、罪を犯し、その重みに耐えてなお進もうとするその姿を、一体誰が非難できようか。
誰が哀れむことが出来るだろうか。
その少女を前にして出来ることは、ただその決意を認め、賞賛し、可能ならばその手助けをすることだけだ。
………だが、自分にそれが出来るのか。
自分がそうしようとすることを、この女は認められるのか。
認められるとしても、自分はそれを信じられるのか。
『……貴女は、絶対にリファニアちゃんを殺さない』
イブの言葉。奇妙な言葉。不思議な言葉。あり得ない言葉。
絶対。
絶対に自分はリファニアを殺さない。
それは絶対にそうなのだろうか。
かつて自分は「絶対に」考えていた。
絶対ダグラスを自分の虜にする。
絶対に最期までダグラスを生き残り、満足しきったところで彼に殺して貰う。
絶対にリファニアに側にいて貰う。
だが、その結果はどうだ? この有様だ。
なのに。
シェラザードが揺れる。その瞳に浮かぶ色が、輝きが揺れる。
何かの狭間で、境界の上で、ふらふらと揺れている。漂っている。
「………あなたは、あたしとは違うの?」
イブの「絶対」は自分の「絶対」とは違うから、そんなことが言えるのだろうか。
自分にとっては絶対に許せない、許せないことであっても、イブにとってはそうではないのか。
この世界には自分の想像を、常識を遙かに超えた何かが存在していて、
自分には理解できない事象もあって当然なのだろうか。
ダグラスを殺した自分が、もう一度ミョーコウに戻ることは出来るのだろうか。
「だったら、それを証明して頂戴」
まだ、分からない。
今までの自分を、常識を、考えを捨てきることは出来ない。
前を向かせようとしない何かを振り払うことは出来ない。
「あなたが嘘をついているとは思わないわ。
でも、あたしはまだあなたを信じ切れない。
あたしを受け入れられるというあなたを信じられない」
信じられないことは、やはり信じられないことでなければ覆すことは出来ない。
「だから、本当にあなたがあたしに戻って欲しいと考えるなら。
ダグラスを殺したあたしを受け入れる覚悟があるというのなら。
リファニアのためにあたしがどうしても必要だというのなら」
今までの常識を、「絶対」を吹き飛ばすような「非常識」で。
「例えあたしがそれを拒んでも、無理矢理にでもそうさせなさい。
あたしがどんなに逃げても、どれほど抵抗しても、それをねじ伏せてミョーコウに連れ戻して見せなさい。
あたしを完全に屈服させて、ねじ伏せて、あなたにそれだけの力と覚悟があることを見せつけて。
そうでなければ、あたしはあなたを信じられないから」
口先だけの綺麗事では、信用することは出来ない。
それを実現するには、成し遂げるためには、あらゆる障害と邪魔者をはねのけてみせるという覚悟がないと。
それを裏打ちする力量がないと。
そうでなければ、恐怖と疑念には勝てないのだから。
いつ背中から撃たれるか分からないという怯えを克服することは出来ないから。
その存在を信用し、信頼することは出来ないから。
「いい、あたしは無茶を言っているわ。どうしようもない、常識はずれの、とんでもない無茶を。
でも、それはあなたも同じよ、イブ。
あなたはあなたの愛した男を殺した女を許そうなんて無茶を言っているのだから。
だったら、その無茶を貫ける力があることをあたしに示して頂戴。
そうでなければ………あたしは戻れないから」
そう言うと、シェラザードはキュベレイを飛び立たせた。
イブから逃げるため、そしてイブに追いかけて貰うため。
自分は追いかける価値がある存在だと、
何があってもミョーコウにいて貰わなければ困る存在であるということを、
イブに証明して貰うために。
そのためには手段を選ばないという覚悟を示して貰うために。
我ながら、ふざけた話よね。
まともな人間なら、自分を追おうとはしないだろう。
そのあまりに身勝手な要求に呆れ、相手にする価値もないと突き放し、
付き合ってられないと放置しておくだろう。
そんな馬鹿な女のために、貴重な時間と戦力を費やそうとはしないだろう。
リファニアとあの男と3人だけで、生き残るために必要な努力を尽くすだろう。
だが、もし、イブが自分を追ってくるのなら。
例え自分が抵抗しても、なおミョーコウに連れ戻そうとするのなら。
自分の全力を、今までのシェラザードの全てを超えられるものを持っているというのなら。
あたしは無茶と無理を言っているのよ、イブ。
キュベレイは飛ぶ。深紅の女王が虚空を駆けてゆく。
何かから逃げるように、追われるように………そして、追われることを望むように。
全力で捕まえて欲しいからこそ、全力で逃げるように。
そして逃げながら、シェラザードは翼に納めていた武器の位置を入れ替えた。
右の翼に納めていたテールランスの穂先を左の翼の中に。
左の翼に納めていたフラッシュグレネードとトライブレードを右の翼の中に。
そうしながら、キュベレイは飛翔する。無数の光に飾られた永遠の闇を切り裂いてゆく。
その先に何が待つのかは、シェラザードにも分からない。少なくとも、今はまだ。
【行動:離脱(−1)、V20→T20→T18に移動(−2)、武器入れ替え(−1)】
【位置:T18】【行動値残り:0】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装】
【機体状態:(ほぼ)完調】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:3発)
トライブレード×2,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:試す】
【同盟:無し(?)】
>>253-255 アビゴルのコックピットハッチが開き、姿を現したリナルドが、リファニアの傍らへと跳ぶ。
感覚が広がると共に、全身を襲う苦痛。
その苦しみに必死で耐えながらも、膝を決して折らないリファニアを、リナルドは優しく抱きしめて、言葉を紡ぐ。
包み込まれながら、瞳を静かに閉じてリナルドの言葉を聞くリファニア。
彼の言葉が終わると共に、瞳を開いて……。
ヘルメット越しにリナルドの頬に触れながら、優しい笑みを浮かべながら……。
ただしその声には強固な意志をのせ……答えを返した。
「リナルドの言いたい事は、わかるよ。
私も、血縁(そんなものは、ないんだけどね……でも、大切なのはそういう事じゃないよね)に縛られて、
戦士たる道を歩もうとした訳じゃないよ。
でもね、私にとって、出会いって凄く大切なものだから。
受け継いだものも、とても大切なものなのよ。
……私の夢の終着点に、戦士である事は必要ない。それは私自身、そう思うよ。
でも、そこへ向かう道のりには、やっぱり必要な事なんだなって、思う。
だって、出来てしまうんだもん。出来るのに、やらないなんて、私は一番キライだよ。
それが人の生命が関わってくるなら、なおさらね。」
これは、リファニアの決して譲れないスタンス。
これを否定したら、リファニアが今まで積み上げてきたものを否定する事になる。
……それは、未練であったかもしれないが、決して枷となるものではないと、リファニアは信じていた。
「……でもね、リナルド。……嬉しいよ。
こんな私でも、嫌いにならないでくれて。
そして、約束するよ。もう、決して、堕ちないって。
……リナルドに嫌われるの、イヤだからね。」
続くこの言葉だけは……少し、声が震えてしまった。
リナルドを傷つけた自分は、彼の望む自分でなくなってしまったかも知れない。
そういう恐れがリファニアの中に確かにあった。
「……ラーズさんが遺したこの機体、きっといつか必要になる。
これをミョーコウに運び込んだら、私、リーア=ミノフスキーに会いに行くよ。
……彼女は、待っている。誰かがそこへたどり着くのをね。
そして、道を拓いた私自身が……きっと会いに行かないといけないんだと思う。
それで全てが終わるなんて、思っていないけど……それでもね。」
再び強い意志を感じさせる声で、リファニアはリナルドにそう告げて、彼から離れ、サイコのコックピットに戻る。
サイコミュの波動は、弱々しかったが……それでもリファニアの全身に再び苦痛が襲う。
……ゴメン、すこしだけ、眠っていてね。
苦痛に顔をゆがめながら、サイコミュをカットしたリファニア。
火気管制システムが正常に作動しなくなるが、今は必要無いだろう。
ラーズの遺したヤクトを優しく抱えあげると、リファニアはミョーコウへの帰路を急いだ。
【行動 : サイコミュ封印(-1)、ヤクト運搬(-1)、残0 】
【位置 : V-21(要塞内通路) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷、右肩アーマー損失、スラスター修理済み、MS形態、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、頭に軽傷、メイク済み♪
ノーマルスーツ着用、強い疲労感、全身に痺れるような痛み 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×1、全身メガビーム砲×多数(左脛二門破損、右肩全門破損) 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、リーア=ミノフスキーに会う、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
262 :
サーティア=クワン ◆Y9kguUm6vs :04/05/22 02:29 ID:5Qn/M5pu
あいでぇちぇっく
『出席番号20番、リファニア=ニールセン。リセット希望エリアは……W−22よ。
このフィールドに居る者に、例外は許されない。これで全員が……参加者になったね』
「冗談……!」
視界に写らずとも、レーダーには映る。
機体を捻るようにして攻撃を回避し、機体を見据える。
自然、全体へ通信するスイッチへと手が伸びる。
「ッっけんじゃねぇよ!
何なのよ手前等! 自分から生きる事放棄しやがって!
自分の命なんだと思ってやがんにょ!?」
何故、誰もが生きるという事を理解できない訳?
冗談じゃない。
殺しても殺されても、生命でしょうが。
「初っ端から人生を投げ捨てておいてぇっ!」
【行動 : 全体通信(−2) ビームアックスを回避(−1) 】
【残り : 1P 】
【位置 : Q17 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 適度・血濡れのリボン・ジェイソンマスク 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2(残弾65%)、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー(残弾ゼロ)、ABCマント(被弾回数1)、ビームライフル(残弾5)
MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き・残弾60%) 作業用クレーン】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン
ショットガン(残弾32)、ハンドガン(残弾12×5)、修理部品、修理器具
ハロ、ジェイソンマスク、お弁当×6】
【方針 : 優勝 】
【同盟 : なし 】
>257-260
ホルスターから拳銃を抜く。
グリップに刻まれた言葉は、かつての持ち主より譲り受けた時から、ずっと読めないままだった。
それは今も変わらない。
その銃を、シートの上にそっと置く。
慣性が、黒髪を後ろに引っ張る。
夜の色の流れを背中に残し、愁林は駆け出した。
ナンセンス。
見る者が見ればそうだろう。
残された時間は決して多くない。
無駄にできる時間など、愁林たちには一刻たりとも残されていない。
だと言うのに、彼女は走っている。
一切の迷いとは無縁の表情でコックピットに駆け上がり、シェラザードを追いかけようとしている。
「無茶? 常識外れ? だから何」
それはシェラザードの尺度から見た判定に過ぎない。
葉愁林の尺度から見れば、こんな事は無理でも無茶でも何でもない。
「戻ってきて欲しいから追いかける。それだけの事でしょう」
コックピットハッチが閉じられる。
スクリーンや各種モニターに柔らかな光が点り、白い猟犬が目を覚ます。
西洋の猟犬は獲物を狩るために野を駆ける。
だが、東洋の猟犬は獲物を捕らえるためにこそ、その力を発揮するのだ。
言うまでも無く愁林は東洋の人間。
だとすれば、彼女に従うこの白き猟犬が、逃げゆく相手を捕らえられない理由は無い。
ミョーコウを飛び出し、ゲートのハッチの開閉操作を行なう―――開かない。
不具合が生じたか、或いは何かの仕掛けによるものか。
それを考えるのはナンセンス。今は別の手段を考えるべきだ。
視線を巡らした先に、見つけたのは小さなゲート。
小型の艦艇や、或いはMSが出入りする為に設置されたものだろう。
マニピュレーターを叩き付けるようにしてパネルを押す。
開いた扉の向こうには、真っ黒な宇宙が広がっていた。
残した拳銃は決意の証明。
シェラザードを連れ帰り、リファニアの前に立たせてやる。
ダグラスがその小さな体で精一杯守り抜こうとしたクルー達を、一人も欠かさずにもう一度艦橋に揃えてやる。
為すべき事を果たし、この場所にもう一度戻ってくるという、それは武骨な形をした誓約書だった。
白い装甲が宇宙の闇に鮮やかに映える。
その装甲よりもっと白い肌を持つ女が今、誓いを果たすべく漆黒の大海へと躍り出た。
【行動:拳銃を置く(-0)、艦内移動(-1)、出撃(-1)、ハッチ操作(-1)、宇宙へ(-1)】【残り行動値:0p】
【現在位置:V-20、小惑星基地近辺の宇宙空間】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及びBトンファー使用不可、左肩装甲破損(左腕はゴトラタンのものを移植)】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×1、Bシールド、
... Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)
Bピストル×2(E残量70%、両脚部外側HPにマウント)、
グレネードランチャー付き90mmマシンガン(6斉射+グレネード3発、腰部左側HPにマウント)】
【所持品:思い出の銀のロザリオ、銀の腕時計、[低反動拳銃(弾丸12発装填済み)]】
【行動方針:ダグラスを忘れない、「貴いものを守りたい」、「リファニアの綺麗な笑顔を曇らせたくない」、「絶対に連れ戻す」】
【同盟:リナルド、リファニア、(シェラザード?)】
紫の外殻を持つ彼は、まさにそのために生まれてきた。
かつての大会で、「彼女」に支給された、小さな桃色の同胞。
桃色の彼は電子ロックに侵入・開錠する能力を持っていたが……
同じコンセプトを、さらに強力に、さらに深く追求した存在だった。
無人の管制エリアを、紫の彼は一人跳ねていく。
途中に立ちふさがる電子ロックを次々と外し、奥へ、奥へ。
それはまさに、4体のハロの中で彼にしかできない仕事だった。
彼はやがて、一つの端末の前にたどり着き。
『……IP、ヌイタルデ〜♪』
作業を、開始した。
* * *
「……リーア先生の位置、動きませんね」
「そうだな。てっきり、誰もいなくなった所で何かすると思てたんだが……」
「少し、疑い過ぎてましたかね。性格に難があるのは確かですけれど……」
「ま、いまのうちに、こちらは安全な『禁止区域』に入らせてもらおう。
部下思いの先生が、問題児たちの注意を引き付けてくれている間に」
* * *
「……………」
格納庫の中、ゾックカラーのドライセンは動かない。
暗く長い穴の向こうを見据えたまま、動かない。
ただ、待ち続けている。
「ハロVが戻ってきたら……ハロY、お願いね」
「リョウカイ!」
黄色いハロが、声を上げる。
……かつて「彼女」が緑と桃色の同胞に与えた、通信機能。
緑の同胞に与えられていた、記録・再現機能。
その二つを発展させた存在が、黄色い外殻を持つ彼であった。
だがしかし、未だ彼の出番は来ていない。彼もまた、自分の時を待ち続ける。
【管制室の行動:、移動(T-24→S-23→R-22)(−2p)】
【リーア先生の行動:ハロVが管制室を移動(−1p)、
ハロV、放棄されたメインコンピューターに侵入開始(−1p)】
【位置:先生:W-22、管制艦:R-22】【機体状況:万全】
【武装:ビームランサー、ビームトマホーク、前腕部3連装ビーム砲×2、トライブレード×3】
【残り行動値:リーア先生:2p 管制室:∞】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、???】
「S−17か……。」
S−17のコロニーが見えてきた。ゲート部分はジェイスの自爆で醜く破壊されており、
周囲にはデブリが漂っている。ジェガンの物と思われる緑色の装甲や大型ヒートホークの残骸、
そして……模様の入った銀色の装甲……?
「……周囲に異常な数値は認められず……。
レーダーに、異常なし……。残留熱量、関知できず……。
…
ゼファー。何か隠してるな……?」
〔……倫理基準1に触れるため、お話しできません。〕
「倫理基準1、管理者の命を守る……か…。
それを聞くと、私が自殺しかねないと言うんだな?」
〔……。〕
「……ヨーコは死んだ。そうだろう?」
〔……!〕
「あの時の状況を話せ。死にはしないから……。」
〔了解。〕
〔実はあの時、ザンネックベースが破壊され、爆発したとき、
ビギナ・ギナでホビーハイザックを爆風から逃れるため、押しました。
そのために背部各部を損傷、左足も巻き込まれました。
その時に、全天周モニターの端に、爆風に巻き込まれ、破壊され、誘爆するガズRが映りました。
その時に98%以上の確率で死亡したかと……。〕
「……もういい……。お前の判断は間違っていない。あいつは敵として認識させていたからな……。
解っていた……うすうすと……。
おかしいと思っていた……。
あの状況で、ガズRが同方向に飛ばされないはずがない……。
レーダーに映らないはずがない……。
……再び殺しに来ないはずがない……。
認めたくなかった……。」
〔マスター?〕
「少しの間、この機体を引っぱっておいてくれ、通信も切る。
……一人にしてくれ。」
〔了解しました。〕
「……誤解したまま逝きやがって……もう少し待てよな……。
……。
……。
くそ……。」
【行動:T−17へ移動×2(−4)】
【残り行動値:0p】
【位置:T-17】
【機体状況 ビギナ・ギナ:コックピット大破 対自爆装置用改造済み ゼファー制御中
フィン・ノズル3個損傷、左足大破、表面装甲損傷軽微
ハイザック :左腕肘部ギア損傷、右足膝部ギア損傷、表面装甲損傷軽微
頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) 打撲 左目周辺に切り傷(処置済み)】
【武装:4連装マシンキャノン(2斉射分) ビームライフル(残弾2)
ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:狙撃用BL(残弾3)】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 (工具セット 電子部品 ビギナ・ギナ ゼファー)】
【行動方針:???】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
※
>>261の行動は本日分の行動です。よって行動値の消費は今回のものと合計します。
V-20のミョーコウの元へたどり着いたリファニア。
全身の痺れるような痛みは、若干マシになっていた。
それでもピリピリとした感覚は残っていたし、時折、一瞬だけ酷く痛む時もあった。
ミョーコウの傍らに鎮座するGMの横に、持ってきたヤクトを下ろす。
格納させる為にサイコを変形させると、バランサーの異常を示す警告灯が、点灯した。
「……そっか、シールド、なくなっちゃったもんね。そのせいかな。」
そこで、レーダーに映る機体反応に気がつく。
敵と識別された機体が近くに居ないので特に警告音も鳴らず、今頃になって気がついた。
イブのVガンダムが、港の外部に出て、さらに港から離れようとしている。
港のハッチは閉じられたまま……いや、脇にあるMS用の小型のハッチが開放されている。
「……シェラさんを、追ったの……?」
リファニアの心が、揺れる。
今すぐイブを追いたくもなったが……リーア=ミノフスキーはそう長くは待ってくれないだろう。
>>263 そんな時、全体通信が飛び込んでくる。
再び、新たなる犠牲者が出たのかと思ったが……。
『ッっけんじゃねぇよ!
何なのよ手前等! 自分から生きる事放棄しやがって!
自分の命なんだと思ってやがんにょ!?
初っ端から人生を投げ捨てておいてぇっ!』
この声は、忘れもしない。サーティア=クワンの声だ。
……あの言葉を聞けばそうも思うよね。
実は、リファニアには狙いがあった。
聞きようによっては、このゲームに骨の髄まで染まってしまったのかとも思える言葉。
……リファニアは、わざとそんな言葉を吐いたのだ。
リーア=ミノフスキーと対峙して後、もしリファニアに生命があったのなら……
一つの賭けに、出るつもりだった。
【行動 : V-20へ(-1)、変形(-1)、残0 】
【位置 : V-20(要塞内港) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷、右肩アーマー損失、スラスター修理済み、MA形態
MA時バランサー異常、サイコミュカット、自爆装置改造済み 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、頭に軽傷、メイク済み♪
ノーマルスーツ着用、強い疲労感、全身にピリピリとした感覚 】
【武装: 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
腕部サイコミュ式 ビームソード×1、全身メガビーム砲×多数(左脛二門破損、右肩全門破損) 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、ナバン61式拳銃
抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン
ピンクのエプロン(ポケットに口紅)、白のエプロン 】
【方針 : 『揺るがない夢』、リーア=ミノフスキーに会う、リナルドと話の続き 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス、03 イブ・シュウリン、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>261 毎度のことだが、彼女の言葉には重みがある。
彼女が語る、自らのスタンス。
強固な意志に裏打ちされた、強靭なもの。
少々声が震えているような部分もあったが……それでも、彼女の意思は変わらない。
嫌われたわけでもなかった。
正直なところ、『嫌われたらどうしよう』というある種の恐怖が頭の中を駆け巡っていたので、
『嫌われるのは嫌だ』という彼女の言葉、それだけでリナルドの内心は随分落ち着いた。
(それでいい。
スタンスを変える必要なんて無い。
君は君のスタンスを貫いていけばいいんだ。
そのために、どんなに俺と擦れ違っても……
俺たちはしっかりと繋がっているだろう? だから、きっと大丈夫。
それに、嫌いになんてならないさ。
大切な、大好きな君を守るために、俺はいくらでも自分を傷付けられる。
傷付いたら、君の隣で癒せばいい。
それがファンタジーだってことは重々承知してるけど、信じてみるのも悪くない。
君の全てを受け入れたのに、嫌いになんてなるわけないだろ?
……だが。
君を一人で行かせはしないぞ。
そうじゃなきゃ、守れないからな)
ヤクト・ドーガを運ぶべくサイコに戻る彼女を見届けてから彼もコクピットに戻り、
続いてメガ・バズーカ・ランチャーを抱え上げる。
こんなところに放置して、他の誰かに使わせるわけにもいかない。
その時。
それは、確かにやってきた。
ぴしっ。
「……?」
何かにヒビが入ったような音が聴こえた。
各種計器をチェックしてみるが、機体のどこにも異常は見当たらない。
真空状態の外から聞こえてくるはずも無い。
当然彼も不審に思ったが、空耳だろうと判断しランチャーを抱えて『ミョーコウ』への帰路を急いだ。
全体通信も入ったが……それはさして気にすることでもなかった。
叫び。 それだけだ。 別に人生や生命を投げたわけではない彼に、その言葉は届かない。
――『にょ』に関しては、少々気になったが。
……
>>264 『ミョーコウ』のあるV-20エリアに入ると、レーダーに動きが生じた。
キュベレイが後退し、ヴィクトリーがそれを追うように要塞を出て行ったようだ。
(参ったな……。
これから先生のところに行くってのに。
仕方ない、艦を探知されないように止めてから行くか……)
この小惑星基地にはシュウジが近付いているはずだ。
ラーズの言葉が本当だろうが嘘だろうが、彼とも戦うことになるかもしれない。
ヨーコが死んだ以上、彼の行動を予測するのは難しいわけだ。
≪続く≫
着艦すると同時に、彼は自分の警戒レベルを下げる。
長時間のリミッター解除はあまりによろしいことではない。
できるなら少しでも気を休めたい、という意識もあった。
……そして、いつも通りに襲ってくる激しい脱力感。
水を飲んで、身体を鎮めようと試みる。
普段はこれだけでも随分違うのだが……
今回は勝手そのものが違ってしまっていた。
「ぐうッ!? うあああッ!!」
痛い。
まるで、内側から微塵に切り刻まれているような、そんな痛み。
(な、何だ……これは……。
今まで、こんなこと……無かったの……に……!)
歯を喰い縛るのはこれで何度目だろうか。
原因の想像はつくが、対処法が無い以上は、ただ痛みが過ぎ去るのを待つしかない。
(胸……?
肋骨か内臓でも痛めたのか……?
でも、これは……骨折の……痛み……じゃ、ない。
何だ? この痛みは、どこから……)
……やがて、痛みが引いていく。
ようやく耐えられる程度の痛みに落ち着くと、彼はブリッジを目指した。
(これは耐えられない痛みじゃない。
リファニアやイブさんを失う痛みに比べれば、これくらい……。
大丈夫、我慢するのは慣れてる……。 慣れてる、はずだ)
ブリッジの扉を開ける。
そこには、シートに銀色に鈍く光る拳銃が置いてあるきりだった。
それは必ず戻ってくるという意思表示か、はたまたもう戻れないかもしれないという覚悟の表れか。
前者だ。
イブが後者のような覚悟を決めて艦を飛び出すことは考えにくい。
直感も多分に含んではいるが、リナルドは前者だと捉えることにした。
そしてコンソールを操作し、艦の機能を止めていく。
扉の開閉や生命維持など、最低限の機能を残してほぼ全てをシャットアウト。
これで、目視以外での探知はされなくなるはずだ。
溜まった熱量だって、要塞稼動や先程の破壊の熱量に紛れて探知できなくなるはず。
一息吐いて再び拳銃に目をやると、彼は痛む胸を右手で抑えてブリッジを後にした。
【行動:V-21→V-20(-1)、着艦(-1)、格納庫→ブリッジ(-1)、艦停止(-1)】
【位置:V-20・小惑星基地(ミョーコウ)内・ブリッジ】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、ビームキャノン、デュアルビームガン
(MA)ビームカッター、ビームシールド】
【生徒状態:疲労+α@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx3、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ、自爆装置の無力化レシピ、ノートPC、材料
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/誓いを果たす】
【同盟:20番リファニア 03番イブ (01番シュウジ?)】
大きな光の刃は空をかすめた。
(・・・・・・不発。)
態勢を立て直し、次の攻撃を仕掛けようとした時
事態が動く全体放送が入った。
『出席番号20番、リファニア=ニールセン。リセット希望エリアは……W−22よ。
このフィールドに居る者に、例外は許されない。これで全員が……参加者になったね』
この放送は聞こえていた。
そうずっと頭の中で考えていたW−22の場所
そこの禁止区域が解除されたからだ。
だが、それは俺達の望んだ希望なのか。
それとも新たな始まりを意味するものなのか。
(しかし、こんなことを黙って許す奴らだとは思わないな。
何か、保険を賭けているに違いない。そう、何か・・・・・・。)
そして、その放送に対しての抗議を述べた者がいた。
――――――――――――――――サーティア=クワン
『ッっけんじゃねぇよ!
何なのよ手前等! 自分から生きる事放棄しやがって!
自分の命なんだと思ってやがんにょ!?』
何故か、語尾が変だったが気にしないでおこう。
『初っ端から人生を投げ捨てておいてぇっ!』
「それは、お前のただの傲慢な考えにしか過ぎない。
人に死を与えることを選んだ者に、
命の在り方を・・・・・・・・・とやかく言う筋合いは無い。
―――――――――――――――――俺も含めてな。」
(そうだ、また俺は同じ過ちを犯すところだった。
守る為とはいえ、彼女も同じ犠牲者。敵意を向ける相手じゃない。)
「サーティア・・・・・・・牙を剥く相手が違うとは思わないのか?
俺も間違っていた、俺達が戦うことが無駄だと言うことが。
これも自分の考えでしかないが言わせてもらう。
俺は、奴等の思いどうりに掌で踊っているのは気に食わない!
本当に牙を向ける相手は高みで命を弄んでいる奴等ではないのか。
サーティア、貴様はそうは思わないのか?!」
【行動:サーティアと通信中(-0)態勢立て直し(-1)】
【残り行動値:3】
【位置:Q-17】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand死を招く者の排除】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
273 :
悪女@規制中により携帯から:04/05/22 23:21 ID:POSjRMVP
IDチェック
>>263 またも入った全体通信。
殺し合いも終盤になってきて、聞いて欲しいことを今のうちに言っておきたい人間が増えているのか。
何をそんなに怒っているのか知らないけれど。
だが、内容そのものは理解できないものではない。
誰でも自分が大切なはず。死ぬのは怖いはず。生きるためには何でもしようとするはずだ。
自分の生存にこだわり、死を免れるために足掻き、恥も外聞もなく命を守ろうとすることは、
間違ったことでも不自然なことでもない。それはむしろ当然のことだ。
自分を大切に出来ない人間が、他人を大切にすることは出来ないから。
生きていなければ、何も出来ないのだから。
死ぬのは、怖いことなのだから。
つまりあなたとあたしは戦わなければいけないと言うことだけど………!
その時、レーダーに反応が出た。
>>267 反応は2つ。機体識別………ホビーハイザックとビギナ・ギナ。
生徒番号01番シュウジ=アサギと、22番リー=ションロン………では無い誰かだ。
彼らはS軸方向から、つまりマップ左側から現れた。
この状況で何の目的もなくふらふら彷徨っているとは考えにくい。
ならば、その目的は、行こうとしている場所は何処だ。
たしか、W21の立入禁止指定を解除するよう言っていたわね。
何を考えているのかは知らないが、わざわざ指定した以上何らかの目的が逢ってのことだろう。
そして、立入禁止指定の解除を求めたと言うことは、すなわちそこに入り込む意思があると考えられる。
ヨーコという女に振られ、自暴自棄になって同盟相手に銃を向け、
恐らくはその哀れな犠牲者をその手にかけた男が、あの基地に向かっている。
仲間を殺した男になおも付き従う誰かを引き連れて、ミョーコウのいる場所に近づこうとしている。
彼女に接近しようとしている。
ならばどうする。
決まっている。
イブ、悪いけど、あたしはただ逃げているだけの女じゃないわ。
条件を厳しくさせて貰うことになるかもしれないけれど………恨むなとは言えないわね。
でも、止めない。止めるつもりはない。
さあ、征くわよ、あたしのキュベレイ。
シャクルズを一気に加速させ、紅の女王が数に勝る敵に一気に接近する。
左手のランチャーを右手に持ち替え、右ウイングバインダーに納めたトライブレードを手にして、
己が討つべき相手と定めた2機のモビルスーツに殺意を向ける。
モニターに映るホビーハイザックの姿があっという間に大きくなる。
揺れていた十字照準がその傷ついた姿の上に固定され、射程に捉えたことを告げる。
ターゲット・ロック。剣は抜かれ刃が輝く。さあ、力を込めて振り下ろせ。
逝きなさい!
キュベレイの右手からトライブレードが放たれ、
直後にその掌から破壊の光がホビーハイザック目がけて一直線に伸びる。
形ある刃と形のない刃。闇に沈む刃と鮮やかな輝きを放つ刃。
その両方が時間差をつけて敵を貫き、切り裂こうとした。
ビームガンの攻撃はある意味囮であり、本命はトライブレードだ。
敵がビームガンの輝きに目を奪われたところに、トライブレードが襲いかかる。
ビームだけを避けて反撃に移ろうとしても、
その時には楕円軌道を描いた質量のある破壊の具現が目の前というわけだ。
女に振られておかしくなった男なんかを、あのコに近づけるわけにはいかないわ。
キュベレイの目が輝く。深紅の身体を、身にまとう鎧を、構える武器を鮮やかに輝かせる。
戦うために生まれた女王は、高らかに鬨の声を上げていた。
【行動:T18→T17に移動(−1)、ホビーハイザックをビームガンとトライブレードで攻撃(−2)】
【位置:T17】【行動値残り:1】
【機体:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U@弔意?塗装】
【機体状態:(ほぼ)完調】
【パイロット状況:健康@悪役風メイク】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
ハンブラビのテールランス、外壁補修用大型トリモチランチャー(装弾数:3発)
トライブレード×1,手投げ式フラッシュグレネード×2、シャクルズ】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本(1本は残り三分の二)、
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分
軍用糧食・飲料水3日分、毛布、救急セット】
【方針:イブを試す・ミョーコウに危険を及ぼしそうな相手は全て排除】
【同盟:無し(?)】
(少しノイズの混じった定期放送が、いつもより少し早く行われる)
『え〜っと、そろそろかな?
定期放送のお時間です。
これをもって、『復活!! リセットチャンス・タイム!』は、終了します。
後半戦はみんな頑張ってくれましたね〜♪
一挙に3名、脱落です!
では、これまでに脱落した人の名前を発表します。
06番、ジェイス・カーライルさん。
08番、ヨーコ・クロサキさん。
19番、ラーズ・フィリーさん。
以上3名です。
3人中、1名は自滅という判断をしました。なので、2エリア分をリセットです。
リセットする場所は、すでに全体通信で聞いているかと思います。
最初に告げられた方はもう入れますし、後の方も、この放送終了と共に入れるようになります。
では、次の立ち入り禁止区域の発表です。
『A-22』 『C-03』 『H-08』 『K-18』
『L-17』 『Q-10』 『W-23』 『Y-09』
以上、気をつけて下さい。
では……引き続き、頑張って下さい☆』
【管制室の行動:なし(0p)】
【リーア先生の行動:定期放送(全体通信)(−2p)】
【位置:先生:W-22、管制艦:T-24】【機体状況:万全】
【武装:ビームランサー、ビームトマホーク、前腕部3連装ビーム砲×2、トライブレード×3】
【残り行動値:リーア先生:0p 管制室:∞】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、???】
第12章 >275 現在
A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□◎□◎■◎◎■□■■◎□□■■■◎■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎◎■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03◎□×□□□◎□◎□◎■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■◎□◎◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□◎□□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎◎◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□×□◎〓□□◎□□■□◎□※◎□□□□ ※:戦場跡
09■■◎■◎□◎◎10□□◎□□◎□□□□※□※◎□×■ 〓:コロニー
10◎■◎◎■□□□◎□□□□□◎□×□※◎◎◎※◎□■ ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□◎■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■◎◎◎□□□□□◎◎■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□◎◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼□□□□■■□□◎□□□□■◎■◎■
16■□◎■□◎□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□◎■◎□□□◎□□□◎×■□□07□≠01□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□×■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□◎◎□■■■■□◎□□□□◎▼□◎□
20◎□□□□◎□□◎□◎□■□◎◎□◎□□□03▼□◎□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※◎□◎◎□◎□▼▼▼◎□□
22×□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□99□◎▼◎00▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□◎◎□◎▼×□◎□
24※■■◎□□◎□■◎◎※◎■■■□◎□◎□□□□□◎
00番はリーア先生の乗る緑のドライセン。99は管制機能を持つレウルーラ級戦艦。
01・ZP・26は同一地点。07・11・25は同一地点。10・14は同一地点。03・15・20は同一地点。
20はムサイ級戦艦に搭乗。20の機体もムサイ級戦艦に収容。
V-20に乗り手不在のジム・ライトアーマー。V-21に乗り手不在のヤクト・ドーガ。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のビギナ・ギナ。
02・04・05・06・08・09・12・13・16・17・18・19・21・22・23・24死亡。
279 :
シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/05/23 12:58 ID:NKpfxoR7
IDチェック
漂い続ける二体。そこに、高速で接近する紅いMS。
それに初めに気が付いたのは、無論ゼファーの方だった。
シュウジはと言うと、途中入った全体放送にもたいした反応も見せず、目を瞑り続けている。
〔マスター!〕
「……。」
〔失礼します!〕
急な衝撃。ビギナ・ギナがビームを回避するためにホビーハイザックを蹴飛ばしたのだ。
同時に、トライブレードをいつの間にか右手に持ち替えていたビームサーベルで斬り飛ばす。
そして、再び持ち替えたビームライフルを紅い機体に撃ち返す。
「……痛っ……。」
〔大丈夫ですか?〕
「……舌噛んだだけだ……。
全く……少しぐらい喪に服させてくれてもいいじゃないか……。」
〔離脱しますか?それとも、撃破しますか?〕
「……通信、繋げ。」
〔接続しました。〕
ディプレイに女の顔が映ると同時に虚ろ気な表情を少し引き締める。
「……そこの紅い機体、名簿によるとシェラザード=ビンス=マクファーソン……か。
何の用だ?……これは愚問だな。どうせ殺しに来たんだろうが……。
ただ無差別に殺しに来たんであれば、そこを……どけ。
私はW−22に用がある。そこに参加者がいようが、いまいが、関係ない。
そこで会わなくてはならない者がいる……。
……。
"真の幻"を見たくなければ今すぐに、道を開けろ……これは、最後通告だ。」
「(ところでゼファー……通信は切れと言ったはずだが?)」
〔(すいません。非常時に備えるためです。)〕
「(……まぁいい。さて、どう出るかな……?)」
【行動:攻撃回避&トライブレード破壊(−2)
ビームライフルでキュベレイMK−2に攻撃(−1)キュベレイに通信(−1)】
【残り行動値:0p】
【位置:T-17】
【機体状況 ビギナ・ギナ:コックピット大破 対自爆装置用改造済み ゼファー制御中
フィン・ノズル3個損傷、左足大破、表面装甲損傷軽微
ハイザック :左腕肘部ギア損傷、右足膝部ギア損傷、表面装甲損傷軽微
頭部・バックパック一部破損 左肩アーマー破損 通信中】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) 打撲 左目周辺に切り傷(処置済み)】
【武装:4連装マシンキャノン(2斉射分) ビームライフル(残弾1)
ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ
(ハイザック:狙撃用BL(残弾3)】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット 首輪カバー×5)
拳銃 (工具セット 電子部品 ビギナ・ギナ ゼファー)】
【行動方針:突破 そのためには-Natural-使用もやむなし】
【同盟:なし
中立:14番レイモンド? 15番リナルド?? 07番ベルク?】
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