ガンダムバトルロワイヤル 第三回大会 第六章

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「しかし、痛むな。まぁ、当然か・・・。」
自分の左腕を見る。そこには赤々と流れる血。

止血せんとまずいか?たしか、サバイバルキットに応急スプレーとバンドエイドぐらいはあったかはず。

格納庫へ向かう前、リファニアからの銃弾。
殺気を感じていなければ。鳩尾に入っていた。

というより、その銃声。によって気づかされたのだが・・・。

「また撃ってくるとも限らんからな。」
警戒しつつ廊下を走る。

【行動:格納庫へ(1)】
【位置U14】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通・出血中)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:?】
>>254-256
自分の両腕に抱かれたリファニアが、一度身体を震わせた。
何もかも絞り出すような絶叫が止まり、それがいかにも少女らしいか細いすすり泣きに変わる。
理由も事情も見当もつかないが、とにかくこの七面鳥はリファニアにとって大切な存在だったらしい。
そう考えた時。

「!」

リファニアの雰囲気が変わった。感情を露わにして泣き叫ぶ少女から、違う何かに変わった。
それを証明するかのように、脇腹に固く冷たい感触が押し当てられる。

これは………拳銃!?

リファニアは自分の脇腹で拳銃を固定して、スタンリーを撃とうとしている。
しかもこの態勢では、自分の身体が盾となって、スタンリーの攻撃は極めて彼女に届きにくい。
それはまさにプロの………人として何かを捨てた存在の技だった。

このコ、あの男を殺そうとしている!

少なくとも、最初からそのつもりのはずではなかったはずだ。
リファニアがスタンリーを殺す気なら、最初にその背後を取った直後に問答無用で引き金を引いたはず。
警告も説得もする必要はない。背中から無言で1発、それで終わりだ。

撃たれたショックで錯乱した………わけではないわね。

仮にそうだとするならば、今のリファニアのやり方はあまりにも落ち着きすぎている。
感情のままの行動ではあり得ない。それは冷徹な計算に基づいた行為だ。
正直理解はできない………だが、先程からの二面性を考えれば、矛盾はないような気もする。
正確な姿勢。正しく構えられた拳銃。今にも泣き出しそうな顔。どこか悲しげな声。
可憐な少女と冷静な殺人者。さっきの慟哭と今の振る舞い、確かにそれぞれにふさわしい。

いいわ。利用されてあげる。あたしを利用して、あの男を殺しなさい。
あたしはあの男が嫌い。大嫌い。顔を見るのも嫌。出来れば今すぐ殺してやりたい。
だけど、今のあたしにはその手段がない。だから、あなたがあの男を殺してくれるなら、いいわ。
さあ、あたしとあなたで、あの無価値な男を本当に価値のない存在にしてやりましょう。

銃声と衝撃。間をおかずに2つ。だが。

「!」

スタンリーが駆け出す足音が聞こえた。銃弾は残念ながら外れたらしい。ならば。

「リファニア、あたしはあなたと気が合いそうだわ! これからもよろしくね♪」

リファニアから離れて走り出す。スタンリーを追うわけではない。目的地は、ブリッジだ。
スタンリーの目的地はおそらくあそこだろう。あの男は仲間であるリファニアに銃を向け、そして撃った。
ならばもうこのミョーコウにはいられないはず。そうなれば、行き先は1つしかない。
走りながらキュベレイの様子を感じ取る。大丈夫。ちゃんと待っている。

キュベレイ、男がそちらに向かったはずよ。妙な真似をするようなら、お願いね。
ブリッジに到着。素早く機器類を確認する。かなりの旧式だが、何とか大まかな機能は分かった。
艦内放送のスイッチを入れ、まずはダグラスとイブに呼びかける。

「艦長、イブ、スタンリーがリファニアを撃ったわ! リファニアは無事だけど、七面鳥がやられたの!
 あの男は多分格納庫に向かっているはず。妙なことになる前に、早く手を打たないと!
 あたしは今ブリッジにいるわ。気をつけて、あの男は武器を山ほど持っているわよ!」

かなり支離滅裂な内容になってしまったが、緊急事態なので仕方ないと言うことにしておく。
続いて、どこかを必死に走っているはずのスタンリーに向かって呼びかけた。

「スタンリー、よく聞きなさい。再放送はしなくてよ。
 いい、今から格納庫のハッチを開けてあげる。そのまま外に出してあげるから、おとなしく出て行きなさい!
 あなたはあたしとあのコに銃を向けた。そして撃った。何があたしを信用できない、よ。笑わせるわね!
 素直に出ていくならばよし、そうでなければ、こちらにも覚悟があるわ。
 さあ、さっさと出て行って。そしてその顔を二度と見せないで。分かったわね!」

本来なら今すぐ殺してやりたい。あの男が格納庫に入った瞬間、キュベレイで踏みつぶしてやりたい。
だが、スタンリーは銃器を山ほど持っている。他の武器や機械の扱いにも慣れていそうだ。
それを艦の中で下手に追いつめると、やけになって自爆覚悟の攻撃を仕掛けてくる可能性が高い。
あの男に傷つけられたり、殺されたりするなど、考えたくもなかった。
だから今は自分と、ダグラスと、リファニアと、イブと、そしてミョーコウの安全を第一に考えなければ。

【行動:ブリッジに移動(−1) 艦内放送(−1) ハッチ開放 (0)】
【位置:U14(ミョーコウ・ブリッジ)】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スタンリーを追い出す】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
癇に障る声での放送。ブリッチからだ。
「わざわざそんな事言ってくれ無くても出て行くんだがねぇ。」

接触回線を開く。
今はX2の機体の腹の中だ。

「よ〜し、判った。だが、出て行きたいのは山々だが。今推進剤の補給中だ。
 打ち切っても良いが漏れた推進剤に引火してドカン!ってぇこともあるしなァ。
 例えばカタパルトの摩擦熱とかでなぁ。」
言葉を続ける。
補給はパイプをつなげていただけだったので。推進剤は今入っている。

「あと、もうひとつ。砲術科に俺の射撃管制プログラムをインストールしている。
 そいつは消させてもらおうか?あいにくとわざわざ、俺特製のプログラムなんかはやる気はねぇからな。」

そう言って回線をオフにする。サバイバルキットの中にあった。応急スプレーで傷口を
バンドエイドを2枚重ねでノーマルスーツを、その上から。応急補修用のテープを張った。

「ドリアン君今回は1働きしてもらうよ?」

【行動:接触回線(0)応急処置(1)補給(1)】
【位置U14】【残り1P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通・出血中)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
『……ありがとう。貴方のその優しさが、私は嬉しい』

き、聞かれていた?
やっぱりとは思ったものの、やはり恥かしさは隠せなかった。
さっさと処理をしないと・・・。
ええっと、紙くずをゴミ箱に・・・ビニールに包んでからね。
手を洗浄して、制服に付いてないよね?
・・・・・・よし、こんなものかな。

姉さんはまだ外に居るのか?
そう思ったとき、艦内では聞きなれない『トーン』という音が、微かに感じ取れた。
最初は聞き間違いか?と動きを抑え、耳を澄まそうとしたが、どうも胸騒ぎを感じる。
そのまま部屋の外へ出ると、イブの姿。やはり、この音に気が付いたらしい。
続いて『ターン』という音が、比較的大きく響いた。
これは・・・銃声?
「姉さん、僕は艦橋へ戻ります。」
それだけを告げると、艦橋へと戻った。
艦橋の扉を開ける、少し前からシェラによる艦内放送が通路に響き始めた。
ブリッジへ入ると、放送を流すシェラの姿。
ならば、と艦内のカメラを駆使し、リファニアとスタンリーの位置の特定に掛かった。
姉さんに一番近い端末から、通信を入れた。

「ね・・・イブさん、リファニアさんはD通路、四番士官室の前、彼女を確保して下さい。
 スタンリーさんは格納庫前、通路Uを通過中。・・・今は様子を見ましょう。」

彼がシェラとリファニアを撃った?トリィが撃たれた?
信じられない。彼はそんな男だったのだろうか?
確かに少し粗暴な所はあったけれど、リファニアに銃口を向けるとは、いささか信じ難い。
でも、リファニアの手には拳銃が握られているし、現にスタンリーは逃走している。

今はシェラの言う通り、彼が大人しく艦を降りるのを待った方が良いだろう。
こちらも準備しなければ。機関を始動させ、急速離脱の準備と機銃砲座を起動させた。
「シェラさん、怪我は?」見た所、彼女に外傷は認められなかったが、
念を押して、彼女に聞いてみた。

【行動:艦橋へ(−0) 放送(−1)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る スタンリーの動向を確認】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー? 26番シェラザード】
冷たい殺意と共に放たれた、二発の銃弾。
それが放たれると同時に、スタンリーが動いた。
次の瞬間、血が舞い散ったが―――。

―――それは、スタンリーの鳩尾からではなく、左腕から散ったものだった。

スタンリーは、リファニアとシェラの脇を抜け、素早くこの部屋から立ち去ろうとした。
去り際に、煙草に火を付けるスタンリー。
その行為が、リファニアを、逆上させた。

逃がさない……。絶対に、殺してやる……。トリィと同じような、肉片にしてやる……。

少女故の残虐性が、目覚める。
リファニアは、立ち上がって、スタンリーを追いかけようとした。
……出来なかった。立ち上がる事すらも。
冷たい殺意とは裏腹に、リファニアの腰は砕けていた。
悔しさにただうち震える、リファニア。

『リファニア、あたしはあなたと気が合いそうだわ! これからもよろしくね♪』

だが、そんなシェラの声に、ハッとなった。
先程抱きしめられていた温もりが、思い出される。
僅かながらも穏やかさを取り戻す、リファニアの心。
シェラは、そのままこの部屋を後にする。
当然、スタンリーに対処する為だろう。

ひとり、残されたリファニア。
その傍らで、やかましく騒ぎ立てる七面鳥は、もういない。
ただ、幾片もの肉片となって、転がるのみ。
そして、リファニアの右手には、拳銃がいまだに握られている。
それはまるで、何かの呪縛にとり憑かれたかのように、離れなかった。

「……なんで……。」

リファニアは、左の拳を床に叩きつけた。
零れ落ちる、涙。
それは、哀しみの涙でもあり、悔しさの涙でもあり、憎しみの涙でもあり―――。

「こんな……事に……。」

―――そして、スタンリーの為に流す、最後の優しさの涙でも、あった。

シェラと、ダグラスの声で、艦内放送が流れる。
それを聞いているうちに、右肩の傷が本格的に痛み始めた。
痛みと、一度に様々なものを失った、喪失感。そして、疲労。
リファニアの意識は遠のいてゆき―――。

リファニアは、血と肉片の海に、その身を横たえた。
【行動 : 痛みと疲労の為気絶(全)、残0 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、居住区個室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、右肩に軽傷、全身がトリィの血にまみれている、気絶中 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : ―――私達、何処へ行くんだろう――― 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>261修正

誤)シェラと、ダグラスの声で、艦内放送が流れる。

正)シェラの声で、艦内放送が流れる。


何が出るかな何が出るかな♪
「首  吊  り」
略して!
『く       り』

264イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/26 16:29 ID:???
>258>260
背後から聞こえてきたドアの開く音に、どんな顔をしてダグラスを見るべきか悩んだ矢先。
艦内の空気が、一瞬で変わった。
次いで遠くから響いてきたのは数発の銃声。
ダグラスの言葉に頷き、愁林は表情を引き締め通路を駆け出した。

シェラザードからの艦内放送に続き、近場の端末を通じてダグラスから指示が飛ばされる。

「D-4ね。了解したわ」

指定された区画へ向かうべく、愁林は壁を蹴って疾駆する。
それは無重力だからこそ叶う芸当。
その動きはまさに、絶える事無く跳弾し続ける拳銃の弾。
タイルの継ぎ目につま先を引っ掛け、猫科の動物がそうするように全身をバネとして一気に加速する。
しなやかな腕は換気ダクトの縁にその先端たる指先を届かせ、彼女の体の勢いを殺す事無く方向転換を成功させる。
無重力になびく夜の色の髪は、さながら黒き女豹の尾の如く、宙を踊る。
観客の不在が惜しまれるほどの、それは見事な曲芸だった。

指定されたポイントに到達するも、そこには人影は見当たらなかった。
代わりに目に飛び込んできたのは、宙に浮かぶ血の雫と、そして開け放たれたままのドア。
眼前の光景に嫌な予感を覚え、左腕を壁の手すりへと伸ばして勢いを殺す。
腰のホルスターから抜いた拳銃を右手に、部屋の中を覗き込んだ愁林が目にしたものは―――
265イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/26 16:33 ID:???
「リファニアちゃん!!」

血の海にその身を横たえた少女の傍らへ駆け寄り、抱き起こしてバイタルサインを確認する。
意識は無い。だが、呼吸も脈拍も正常に機能している。
その事を確かめて微かに安堵し、愁林は室内の端末から艦橋のダグラスへと回線を繋いだ。

「こちらイブ。リファニアちゃんの身柄は確保できたわ。
 彼女、肩に怪我をしているみたい。早めに手当てをしたほうが良いのではなくて?」

少女の襟元を肌蹴させ、止血点を指で圧迫しながら、彼女は艦長からの指示を待った。

【行動:艦内移動(-1)、一見無駄っぽいけど実は合理的な移動アクション(-1)、艦橋へ通信(-1)、応急手当(-1)】
【残り行動値:0p】【現在位置:U-14(ミョーコウD-4区画)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスLOVE、シェラザードへの警戒、リファニアの手当て、事態の変化への対応】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>>260
放送を入れた直後に、ダグラスがブリッジに入ってきた。
信じられないような表情で艦内の状況把握に努め………その端正な顔を曇らせる。
無理もないだろう。ついさっきまで、異端者は自分の方だったのだ。
それが今では、自分がこの艦を守ろうとしていて、スタンリーが危険と化している。
自分が来るまで、他の4人がどんな関係にあったのかは分からない。
たが、彼らは自分を警戒していたはず………彼らの母艦を、ささやかな安住の地を守るために。
その関係の一角がこうも容易く崩れ去ろうとしているのを、この健気な少年艦長はどう考えているのだろうか。

『シェラさん、怪我は?』

不意に、ダグラスがそう尋ねてきた。別にどこにも怪我は負っていないと答えようとしたところで、
自分がどんな格好でいたかということに気づく。

「!」

ノーマルスーツのファスナーはほとんど全開に近い。鎖骨の窪みから………かなり際どいところまで見えていた。
加えてリファニアを抱いたときに、あの七面鳥の血もべったりとくっついて、
何とも猟奇的というか、何というか。とにかく凄い格好になっていた。

ブラッディ・ビューティーとかメアリーとか言いたくなるわね。

状況が状況ならこのままがグラスを悩殺してもいいが、事態を考えるとさすがに出来ない。
自分が快楽の囚われ人であり快感の虜であることは自覚しているが、それも生きていればこそのことだ。
残念に思う気持ちは皆無ではないが、目の前に危機に備えて、そのままファスナーを上げる。

「あたしは大丈夫。何も問題ないわ………心配してくれて、ありがとう」

イブから通信が入る。リファニアを無事に確保したらしい。だが、思ったよりも負傷の度合いが重いようだ。
あの銃撃の見事さから傷は負っていないか、あるいはかすり傷かと思っていたが、どうやらそうでもないらしい。
とにかく、リファニアは動けない。イブは彼女のそばにいる。ダグラスは艦長としてブリッジを離れられない。
ならば。

「艦長、あたしは念のためにキュベレイを出すわ。何があるか、分からないから」

ブリッジをダグラスに任せて格納庫に向かい………その前に、一度ダグラスに近づく。

「………ごめんなさい、ダグラス。あたしはあなたにとって不幸を呼ぶ女だったのかもしれないわね。
 あなたがやっぱりあたしをいらないというなら、仕方ないから。あたしはあなたの指示に従うわ。
 でも、今は、あなたと、ミョーコウと、それに乗っているみんなのために、あたしに力を尽くさせて」

右手の人差し指と中指を揃えてダグラスの唇に触れると、それをそのまま自分の唇に当てる。

「幸運のおまじない………勝手にもらってしまったけど、ごめんね」

今度こそブリッジを飛びだす。目的地は当然、格納庫のキュベレイだ。
アタッチメントに固定していたヘルメットを被り直し、バイザーを下ろす。ここはもう戦場だった。

さあ、あたしの可愛いキュベレイ、待たせたわね。
格納庫に入る。キュベレイの他に起動していたモビルスーツは、黒のガンダムタイプだった。
あれがスタンリーの機体らしい。忌々しいことに、強力な印象を受けた。
純粋な性能面では、50年近く前の機体であるキュベレイより上かもしれない。
だが、だからといって怯えてはいられなかった。

シェラザードが近づくと、待ちかねていたようにコクピットハッチが開いた。
飛び込むようにして入り込み、シートに腰を下ろす。戦闘準備は既に整っていた。

【行動:ダグラスと会話(0) 格納庫に移動(−1) キュベレイに搭乗(0)】
【位置:U14(格納庫・キュベレイコクピット)】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スタンリーを追い出す・キュベレイで万一に備える】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
目を開けると狭いコクピットの中だった。
既に重苦しい空気はないように思えた。
少し寝たおかげで少しは落ち着けたようだ。
だけど起床と共に訪れる筈の爽快感はなく、ただ胸糞悪い気分だけが残る。

「殺すか殺されるか……」

たかが夢と断言することはできない。
自分が生き残るために他人を殺すか、殺人という罪から逃れるために死ぬか。
生物としての【本能】に生きるか、人としての【倫理】を守るか――
どちらにせよ、実行してしまえば後戻りはできない。

「く……覚悟が弱かったんだ…っ!!」

前は絶対に生き残りたいと重って人を殺すことを選んだ。
だけど、あの恐怖。
覚悟も何もかもが吹っ飛んだ。
再び人を殺す決意する気にはなれない。

「……っ……」

頭が痛い。
いったい俺にどうしろと言うんだ。
殺すか殺されるかの紙一重の戦いなんて俺には似合わない。
酒場で酔った退役軍人とのいざこざがエスカレートした喧嘩がせいぜいだ。
そう思ってみたところで答えは出ない。
だから、だから悩むのは嫌いだ……。

「くそォォォ!!」

懐から酒の入った携帯ボトルを出す。

今だけ、今だけは……現実逃避をさせてくれ――

【行動:酒を飲む(-0p)移動(-4p)】【残り行動値:残り0p】
【位置:J-17→K-17→L-17→M-17→N-17】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:ブランデー入り携帯ボトル、煙草4箱と4本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:????】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】
「さぁ〜て、ちゃっちゃととりかかりますか。」
目の前のディスプレイにキーを叩き込んでいく。
接触回線。ブリッチと似通った方法だが少しセキュリティがきつい。

「砲術科管制プログラム起動。さっさと、射撃プログラムを消しますか。」
敢えて聞こえる様に言う。

「ドリアン君、パスワードだ簡単な数学の問題だろう?突破してくれ。」

砲術科のプロセスにアクセスした。

【行動:接触回線(0)砲術科Pにアクセス(1)】
【位置U14】【残り0P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)   自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】

備考@プログラム進入は攻撃と同等と見なし、防御側の判定にゆだねます。
たぶん、女の人が口パクパクして喋ってるんだろうけど
なんも聞こえへん。
宇宙やからあたりまえなんやけど。
そういえば、ノーマルスーツには接触回線っちゅーのが
あって、相手に触れば話が出来たはずやったな。
そう、思って相手に触れてから喋りだす。
「あー。やっと人に会えたわ。
 これで少し安心したわ。ホンマ良かった、良かった。
 ところで、あなた誰?
 名前は?名前はなんていいはるの?
 おしえてーな。
 そうや、そうや。こういうときはこっちの方から
 名乗るもんやったけな。
 アタシの名前はルイ・フィルセントや。
 これからもよろしゅーたのんます。」

【行動 : 自己紹介や (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : かんげきー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : ねーねー。名前なんつーの? 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】
 長い眠り。夢さえも見ずただ暗闇に身を委ね意識を飛ばした状態。
眉間を抑えた彼の心中は聊か不快なものだ。蓄積された疲労。
どのような場所であってもこの感覚だけはリアルに脳へと揺さぶりをかける。
逆に、戦場で眠ることが出来ることはまだ余裕がある証拠とも言えるが…。
この無駄な時間を彼自身はあまり好ましくは思っていない。
機体状態も好ましくない現状では尚更のことだ。

 この付近は危険区域が多い。
迂闊に自動操縦になどしておいてそのまま永眠などまっぴらだ。
距離的には以前と比べてまるで進んでいない。
それでも、前述の考えの成果はまだあったというべきか。
近辺に機影も無ければ、こちらの警戒網に掛かる物も無い。
風景は記憶に在る通りだ。暗闇と微かな光とそれに照らされる物言わぬモノ。
ほんの少しだけ、今存在している場所は夢なのではないかという錯覚にとらわれたが、
目の前の機械達は静かに各々の情報を伝えつづけ、その疑問をあっさりと掻き消していく。

 コロニーへはまだ距離が在る。そして、まだ眠気は続く。
不快感とストレスの板ばさみ。それに追い討ちをかけるのは1本の通信。
大きな舌打ちをすると、相手の返答など待たずに単刀直入に言い放つ

 「うるさい…邪魔だ…」

 そのまま機体を真っ直ぐコロニーへと向かわせる。
腹からの大きな溜息を付くと彼は再び眉間を抑えると、シートへと深く腰を据える。
ひとまず、この先に危険区域は存在しない。それだけを確認するとまた瞼を下ろす。
夢現の感覚。その中でかすかに思った。

 "重症だ…。"

【行動:07番への通信 (-1P) 移動 (-3P)】
【位置:K-06→L-06→M-06→N-06】【残り行動値:0P】
【機体状況:外装への小ダメージ+14番からの切り傷+左腕部の損傷】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:機体整備、体調管理】【同盟:無し】
>>269
黒のガンダムタイプ………クロスボーンガンダムX−2とかいうらしい………は動かない。
推進剤の補給はもう終わっただろうし、ハッチも開いている以上いつでもここから出て行けるはずだ。
それがまだ動こうとしないとは、どういうことだ。

目障りだわ。見苦しい。第一、あたしの目の前にあの男がいるということ自体が、気に入らないわね。

かといって力ずくで追い出す、というわけにもいかないだろう。
ここは格納庫で、モビルスーツが大暴れしても問題がない場所ではない。
こんなところでマシンガンやサーベルなど振り回すのは自殺行為だ。
しかし、このまま黙って見ているというのも腹立たしいの。

何を未練たらしく居座っているのよ、あの男は。

ふと、あるものが目に入った。壁のウエポンラックにかけられた、武器の欠片が。
ハンブラビのテールランス。本来なら戦闘に使うことを考えはしない道具だが、今の状況ならどうか。
幸いなことに、その穂先は鋭さを保っている。打撃を与えられるだけの質量もある。
生身の人間に対するアイスピック程度の威力なら、期待できるかもしれない。
何より、爆発もしないし余計な熱も発しない。ここで使うことだけを考えるなら、悪くない武器だ。
基本的にここでやり合うつもりはない。やり合うつもりはないが。

………何があるか分からないし、ね。

自分で納めたウエポンラックからテールランスを取り出し、左手に持たせる。
ただし、今は持たせるだけで構えはしない。その切っ先もスタンリーにはまだ向けない。
マシンガンと同様、あるいはそれ以上にキュベレイには似合わない武器だが、この際贅沢は言ってられない。
マニピュレーターで殴り合いをするよりは、いくらかはマシだと思う。

確か、アレン………って言ったわね。ハンブラビのパイロットさん。
アレン、あたしはあなたを知らない。あなたが何を考えて、何をして、どんな風に死んだのかを知らないわ。
でも、リファニアはあなたを愛したと言った。ならば、あなたもリファニアを愛したのよね。
だったら、今はあたしに力を貸しなさい。
あたしがあのコとこの艦を守ってあげる。あなたの代わりに、あなたが生きた場所を守ってあげる。
だから、あなたの男の端くれなら、自分の愛した女を守ろうとする人間に少しは協力しなさい。

キュベレイの目の輝きが鋭さを増した。スタンリーに何かを突き刺そうとするように。

【行動:ハンブラビ=アレンのテールランスを装備(−1)】
【位置:U14(格納庫・キュベレイコクピット)】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3) ハンブラビのテールランス】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スタンリーをさっさと追い出す】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
「悪いな!あいにくと可動領域まで出力が達してないんでな。」
テールランスをもったキュベレイにムサイを介して聞こえる様に
話す。

「早くそこを突破してくれよぉ。ドリアン君。」

【行動:接触回線(0)砲術科Pにアクセス継続(0)】
【位置U14】【残り0P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)   自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
274ダグラス・ロックウード ◆sa5pVA/EH6 :04/02/26 22:50 ID:Ta2S4N3q
シェラに身体の無事を聞くと、彼女は身をこちらに向ける。
故意か無意識の事か、彼女のノーマルスーツは、ファスナーが大きく開け放たれていた。
どうやら無意識の内だったらしい、彼女は今気が付いたように身なりを整えた。
彼女の姿に一瞬、目を奪われそうになったが、今はそんな場合ではない、と素早く目を逸らす。

とにかく、彼女の体には何の問題も無いらしい。
キュべレイへ向かう。と、艦橋を出るかと思った彼女は、さっと身を翻して僕に近寄り、静かに口を開いた。

彼女に言葉を返そうと、口を開こうとした所でシェラの指が僕の口を塞いだ。
その指を自分の唇に当てるシェラ。
『幸運のおまじない………勝手にもらってしまったけど、ごめんね』
その仕草に、心が少し跳ねる。嫌ではないけど・・・でも、複雑な気持ちだった。

そのまま艦橋を後にするシェラ。
その背中に僕は一言、覆い被せるように「気を付けて・・・」と告げた。
艦橋に一人残った僕、自分の役割に集中しなくては。

『こちらイブ。リファニアちゃんの身柄は確保できたわ。
 彼女、肩に怪我をしているみたい。早めに手当てをしたほうが良いのではなくて?』
姉さんの声、10秒ほどの時間を置き、姉さんに指示を飛ばした。
「彼が攻撃を加えてくる場合は、シェラさんが対応します。
 姉さんはリファニアさんの処置に集中して下さい。
 もし戦闘になり、シェラさんだけで不利と判断したら、追って出撃を指示します。
 その時は、僕がリファニアさんを。」

そこで、火器管制パネルが自動的に作動しているのに気が付いた。
「勝手に・・・まさか、スタンリーさんが!?」
そういえば、彼は砲術に長けていると言った。
何を企んでいるのかは解からないが、とにかく対処しなくては。
「ええっと!?・・・トラブルの際には・・・・・・あった!強制遮断及び再起動。」
一人でできる操鑑術の本を手にとリ、対処法を見つけ出した。
「遮断率・・10・・・23%・・・28%・・・・・・」
遮断が進んでいく中、スタンリーの操作もどんどん進んでゆく。
彼の作業の終着点は解からないが、これは時間との勝負にである。
僕は刻々とパーセンテージを伸ばしてゆく作業を、祈るように見守った。

※ID出しも兼ねています

【行動:イブへ応答(−0) スタンリーの対処(−1)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:2p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る スタンリーの動向を確認】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー? 26番シェラザード】
『あー。やっと人に会えたわ。
 これで少し安心したわ。ホンマ良かった、良かった。
 ところで、あなた誰?
 名前は?名前はなんていいはるの?
 おしえてーな。
 そうや、そうや。こういうときはこっちの方から
 名乗るもんやったけな。
 アタシの名前はルイ・フィルセントや。
 これからもよろしゅーたのんます』

「此方こそ始めまして。
 私はサーティア=クワン。
 それで、あそこでMSの整備をしてるのがアーネストよ」

 ちらりとアーネストの砲を見る。
 相変わらず作業に没頭している。
 やっぱり……人と話したりするのは苦手かしら?

「私も彼方と同じでね、何かした訳じゃないんだけど……
 拉致されてきて殺しあえって言われたにょ」

 そう、突然仕事帰りにガツン、だものね。
 しっかし凄まじい訛り方。
 一体どこの方言かしら……。

「もう直ぐもう一人の客が来るわ。
 それと……」

 ヘルメットのバイザーを開く。

「ここ、空気あるわよ?」


【行動 : ルイと会話(−0) 】
【残り : 4P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
276スタンリー・M・イプキス ◆ztP6P.BonU :04/02/26 22:56 ID:CS6wjz/k
ID
>>220
(くッ、お兄ちゃん。
 どこまで私の邪魔をするの!)

マヤの声がする。 彼自身の声ではない。

〔何だ? どうしてマヤは攻撃しなかったんだ?
 このチャンスを逃しては、シュウジを殺す機会はそう多くはなくなるのに。
 考えろ……。 きっとここにヒントがあるはずだ。
 マヤは何て言った?
 『私の邪魔をする』……?〕

現在リナルドの身体はマヤの制御下にある。
今までリナルドが物理的にマヤの影響を受けたことはない。
だが立場が入れ替わった今、マヤはリナルドの影響を受けている。
この差はどこから来るものなのか?

〔この差が決定打になるはずだ。
 “どうしてマヤは俺の影響を受けるのか”……。
 解き明かさなければ!
 そのためには……もう少しマヤを観察しなけりゃならない。
 でも、そんなことをしていたら……〕

手負いをシュウジを抱えたヨーコの操縦で、この化物MSの追撃を捌ききれる保証はない。

〔ヨーコはマヤに殺される。
 俺の身体に殺される……〕

>>243-245
その時、ビギナ・ギナが動き出し、二つの通信がアビゴルに入った。

『……ねえ…。リナルドさん……
 何やっているの……?
 何をやっているのよ!!
 そんな物手にして……何をしようっていうのよ!!』

『一体急にどうしたんだ………リナルド!?』

(ああもう、俺じゃないのに!
 ……あ、身体は俺か)

当然、通信を返すのはマヤ。
だが、その声はもはやうわ言のような感じでは無く、むしろ確かな意思を持って発せられる。
確かな殺意を内包して……。

≪続く≫
>>277続き

『お前だ……。
 お前の存在が、全ての因果律を狂わせる!』

〔ううう……。
 また変な誤解が広がっていく〕

どうすればいいだろう。
リナルドが考える間にも、マヤは次の行動を起こす。
振り上げたままの右腕ビーム・カタールを右方向に払うと、
バーニアを使って大きくジャンプした。

〔急降下攻撃か!
 どうすればいい……、どうすれば……。
 
 ……そうだ。
 今はこの可能性に賭けるしか……ない〕

その間にも降下を始めるアビゴル。
もう時間は無い。

(ヨーコ! 聴こえるか、俺の声が!)

ヨーコなら、今のリナルドが見えるはずだ。
見えなくとも、声さえ届けばそれでいい。

(今、〔たぶん〕訳あって俺とマヤが入れ替わってる。
 マヤの攻撃を俺が伝えるから、俺が指示する通りに動くんだ!
 それでマヤの攻撃は全てかわせる!)

まずは急降下からの斬撃。
後退すると、追撃を受ける可能性がある。

『また……余計な事を……!』

(右前方45゚、フルブーストで前進だ!)

リナルドの声は当然マヤにも聞こえている。
だが、聞こえていても動作がついていかない。
それがリナルドとマヤの差の一つ。

〔あとはヨーコが反応し、動作まで辿り着けるかどうかだな……〕

アビゴルはガズRに向けて急降下し、ビーム・カタールは振り下ろされた。

【行動:通信(-1)、叫ぶ(0)、攻撃(-1)】
【位置:S-17コロニー内】
【残り行動値:2pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
   (MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:半覚醒・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
   (以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:……(打開策検討中)】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
279スタンリー・M・イプキス ◆ztP6P.BonU :04/02/27 00:14 ID:b/VSiwQU
「ちっ、遮断か。間に合わん。」
進入したプログラムへの遮断が行われる。
だが、完全に遮断するわけではない。一時的にプログラムが退避されている場所がある。

「まぁ、予想通りなわけだがな。ドリアン君。タイマーセット、この艦の弾薬庫から
 自沈させる。再起動から2時間後だ。あと、この機体が発進したら2分後に青三号
 を上げるように割りこめ!」

ドリアンにそう指示を与える。しかし

『割り込む事は出来るが、2時間はやり過ぎではないのか?
 この場合は五分が妥当だと思われるが。それに、弾薬庫より機関部の
 メルトダウンによる方法のほうが妥当だと思われます。』

「このまま、機関部の方へ入るとさすがに気づかれる。
 まぁ、確かに弾薬庫のミサイルの誘爆を狙う方よりも
 メルトダウンを引き起こしてついでに推進剤にも引火させる方が確実だ。
 弾薬庫だと、パスワードのほかにもミサイルを撃ち尽くすとか
 対処の仕方は多いからな。一応2時間取ってあるのはお嬢ちゃんがまだ
 この艦に乗っているからだ。」

『ですが・・・いえ、了解しました。セットします。』

接触回線を介してタイマーをセットする。
遮断された状態では相手には見えていないだろう。

「まぁ、せいぜいがんばってくれたまえ。」


【行動:接触回線(0)仕掛けセット(2)】
【位置U14】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草196本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)   自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
280ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/27 00:49 ID:???
『お前だ……。
 お前の存在が、全ての因果律を狂わせる!』

アビゴルから返信された内容だ。
そう返すと、緑色の物体が真っ直ぐ空に跳んだ。

「そう……でもね、私だって……
 ただで死んでやるわけにはいかないんだから!!

 今の私には……護るべき男性(ひと)がいるんだからぁッ!」

後ろに振り向き、その男性へとむけて微笑んだ。
――シュウジさん……ゴメンなさい――
どこか悲しそうな瞳で…見つめていた……。

背中のビームキャノンでアビゴルをロックする。
(……まさか、初めての相手が…リナルドさんなんて……)

その間にもアビゴルは物凄い速度で向かってくる。
考えているヒマはないッ!!
背中のキャノンを発射……


(ヨーコ! 聴こえるか、俺の声が!)

突然頭の中で響く声。
〔……リナルドさん?〕

(今、訳あって俺とマヤが入れ替わってる。
 マヤの攻撃を俺が伝えるから、俺が指示する通りに動くんだ!
 それでマヤの攻撃は全てかわせる!)

「……あなた達兄妹は…またそうやって私を騙そうと…ッ!!
 ……うわああああぁーーー!!!!」

頭に浮かんだもう一つの可能性を振り払うかのように咆哮する。
それと共に発射されるビームの束。
しかし、それはことごとく外れる。

そして……振り下ろされるビームカタール。
(右前方45゚、フルブーストで前進だ!) 「ダメ!よけられない!!」

リナルドさんのアドバイス。
でもそれは一足遅かった……。


(……もう、眼の前がまっくら…。
 私……死んじゃったのかな?)

恐る恐る目を開いた…。
そこに映ったのは………
281ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/27 01:09 ID:???
(何…?
 なんだかとても眩しい……。
 ここが……天国……?)

(だから言っただろ?
 勝手に死なれちゃ困るってな。)

―――――――――――――――――

そこは天国でも地獄でもない。
現実だった。

いつの間にか左手に手にしていたビームサーベルと、
アビゴルのビームカタールの互いのビームが干渉し合って大きな火花を散らしていた。

……いや、それをやったのは私ではなく、私はそれを見ていただけ…。

右に手にしたトマホークで薙ぎにゆくものの
リナルドさんはあっさりそれをかわす。
その一瞬の隙に両の足とバーニアを巧く利用してある程度の距離を離した……。

互いに向き合うMS。
一触即発。
そんな言葉がぴったりの状況だった。

「シュウジ…といったな。
 悪いとは思うが、少しコイツの体を借りるぜ……。」

「…さて、久しぶりだな、リナルド=グレイス。
 まさかお前とまたもう一度、こんな形で会うとはな……。
 ヘンな因縁だな……。」

『男』はアビゴルへと向けて通信を行う……。
でも私は気になっていた……。
リナルドさんとこの『男』。
二人にどういう因縁があったのか…を。

【行動:キャノン(1) 外の人入れ替え(1) サーベル回避(1) 通信(0)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り1p】
【機体状況:シュウジさんと回線(Nスーツ) リナルドさんと回線】
【現在の状況:生身 ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:2人の因縁?】
282シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/27 03:36 ID:???

『お前だ……。
 お前の存在が、全ての因果律を狂わせる!』
「どっちだよ!」
〔マスター!今どこにいるのですか?
 私の視覚情報と温度探知ではコックピット内にあなたの姿が確認できないのですが……。〕
「ガズRの中だ!」
〔え!?〕
その時、全天周モニターに飛び上がるアビゴルの姿が見えた。

『そう……でもね、私だって……
 ただで死んでやるわけにはいかないんだから!!

 今の私には……護るべき男性(ひと)がいるんだからぁッ!』
そう言うと、こちらをヨーコが悲しそうな目で見つめてくる。
(………殺るしか……ないのか?)
ビームカタールを振りかざし、急降下してくるアビゴル。
(……猶予は……ない。一瞬さえも。)
『……あなた達兄妹は…またそうやって私を騙そうと…ッ!!
 ……うわああああぁーーー!!!!』
「……!?」
背部より発射されるビーム。だが、それは外れた。
「ゼファー!」
〔間に合いません!ここからではガズRに当たる可能性も……。〕
「ちっ!」
一瞬死を覚悟した。が、まだ死んではいなかった。
左腕に握られたビームサーベル。それがアビゴルのビーム・カタールと干渉し、火花を散らす。

『シュウジ…といったな。
 悪いとは思うが、少しコイツの体を借りるぜ……。

 …さて、久しぶりだな、リナルド=グレイス。
 まさかお前とまたもう一度、こんな形で会うとはな……。
 ヘンな因縁だな……。』
「………今度は誰だ?
 ……因縁だが、なんだか知らないが……好きな人に守られながら、
 ただ待っているだけなど、私には出来ない。
 私も戦わせて貰うぞ……?」
 
 ゼファー。火器管制リミッター解除。
 ………だが、…いや、いい。目標、アビゴル!」
〔了解。〕
(「悪いと思うが」、と言った。と言うことは元に戻るのか……?
 と、言うかさっきまでの聞かれてたのか?
 ……それよりも……ここで使うべきか……?真のPhantomを……。)

【行動:会話(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調? ゼファー管理中 通信(シュウジ⇔ゼファー)】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6】
【行動方針:状況打破】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ (15番リナルド????)
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
283アーネスト・マンソン:04/02/27 07:57 ID:???
 ひとまずは安心してよさそうだ。
 隠れていた通路を出、ガンイージにこちらの姿を見せる。
(通信、>>252)
「初めまして、だな。
 君が最悪の選択をしなかったことに感謝する。
 ・・・・・・なにしろ、推進剤タンクって言うのは巨大な爆弾
見たいなものだ、爆発すればMSぐらい簡単に吹き飛ぶ・・・・・・
 アーネスト・マンソンだ、以後よろしく頼む」
 簡単な挨拶をしておく。 
 この男、そしてあの聞き取りやすくはあるがけたたましい響きの
訛りでしゃべるあの女は、果たして「肉」ではない存在なのか。
 それとも、彼女とはことなりやはりただの「肉」なのか。
 まぁいい。
 何をするにも数が足りないのは事実なんだから。
 
 それにしても、頭が疼く。
 欲望をこらえるため生まれるストレスのためなのか。
 それとも。
 
 ・・・・・・あとで、頭痛薬かなにかを彼女から受け取る必要が
ありそうだ。
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
 ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:(通信;レイモンド・デリック)】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
 現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア・クワン】
284イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 11:46 ID:???
>274
「分かったわ。
 私が使った応急手当用の道具一式が艦橋にある筈だから、今からそちらに向かうわね」

手元の少女の、薄い胸元を見下ろし呼吸が安定している事を再度確認してから、愁林は言葉を続けた。

「気を付けなさい、ダグラス。
 敵の攻め手が一つだけとは限らないわ。念には念を入れなさい」

通信機越しに聞こえてくる艦橋の様子から、スタンリーが何らかの工作を仕掛けた事を察し、警告を発する。
トラップは幾重にも張り巡らせるもの。
黒後家蜘蛛から彼女はそう教わっていたからだ。

リファニアの背中と膝の裏に腕を渡し、その小柄な体を抱きかかえて愁林はその部屋を後にした。
止血点を圧迫しておいた甲斐あって、出血量は目に見えて減っている。
あとは傷口の消毒を行い、ガーゼ等で圧迫しつつ保護すれば大丈夫だろう。
そう思った矢先、腕の中の少女が微かに喘いだ。

「もう少しの辛抱よ……」

―――裏切り者には、死よりも尚惨たらしい生の終焉を―――

唇を強く噛み締め、床を蹴って先を急ぐ。
やがて見えてきた艦橋のドア。
開いたそれをくぐり、愁林は部屋の中へと飛び込んだ。
285イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 11:48 ID:???
手近なシートにリファニアの体を横たえ、手当て用の道具一式を持って彼女の横に膝をつく。
アルコールで湿らせた脱脂綿で傷口の周りを大きめに拭い、血糊などの汚れを拭き取ってから消毒液での殺菌を開始する。
幸いにして銃弾は体内に留まってはいない。
それを確認し、愁林は更に医療用テープとガーゼ、包帯を取り出して作業を続行した。

数分後―――

目に見えて呼吸が穏やかになった少女の様子にホッと胸を撫で下ろし、愁林はゆっくり立ち上がった。

「これで、この子はもう大丈夫の筈よ。ダグラス、今の状況はどうなっているの?」

【行動:艦内移動(-1)、一見無駄っぽいけど実は合理的な移動アクション(-1)、艦橋へ通信(-1)、応急手当(-1)】
【残り行動値:0p】【現在位置:U-14(ミョーコウD-4区画)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスLOVE、シェラザードへの警戒、裏切り者には死すら生温い】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
286イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 11:57 ID:???
>285修正

【行動:艦内移動(-1)、幼女運搬(-1)、応急手当(-1)】
【残り行動値:1p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
サーティアの言っていた通り、隣のデッキにはすぐに着いた。
最後の隔壁をくぐると、視界が一気に開ける。
そこは俺のいたデッキよりも広く、立派なデッキだった。
このくらいの広さがあれば、ゆったりと機体を停められる。

まずデッキの中で目に付いたのは、2機の機体だった。
1機は見覚えのある片腕の機体。サーティアのジャベリン。
もう1機は…横の通路から出てきた、見た所古い時代のものと思われる機体。
どうやら俺を見張っていたらしいが、あの時食事とサーティアの通信に気を取られ
て全くレーダーに気が付かなかった。
1度気を抜くと、つい周囲の警戒がおろそかになってしまう。
本当に…まだまだだな。俺の現役まで追い付くには。

と、その機体から通信が入ってきた。

『初めまして、だな。
君が最悪の選択をしなかったことに感謝する。
 ・・・・・・なにしろ、推進剤タンクって言うのは巨大な爆弾
見たいなものだ、爆発すればMSぐらい簡単に吹き飛ぶ・・・・・・
アーネスト・マンソンだ、以後よろしく頼む』

下手な動きをしたら殺る気まんまんだったって事か。
ま、確かにあの状況じゃ一撃で昇天しても文句の言えない所だ…。
しかしものは考えようだ。
とにかくこちらに来た俺の判断は、その場で殺されるという結末から回避するとい
う幸運をもたらしてくれた。
そう、俺の運もまだ捨てたもんじゃないって事だ。
折り返し、こちらも通信を送る。

「初めまして。レイモンド=デリックだ。
 あそこで撃たなかった君の配慮に感謝する。
 至らない点も多々あると思うが、長い目で見てやってくれ。
 …まあプログラムが、長い目なんて悠長な事を許してくれるか分からないが…。
 とにかく、以後宜しく頼む」
続いてサーティアにも挨拶をする為に、ジャベリンの側に移動する。
そのジャベリンの足下には2人の参加者らしき姿が見えるが、2人とも女性らしく
どちらがサーティアか分からない。
ともかく挨拶をしなければ始まらないので、ジャベリンの隣にガンイージを停めて
コクピットハッチを開けた。
2人を見ると、ヘルメットのバイザーが開いている。酸素がある証拠だ。
酸素が吸える嬉しさに若干の笑みを覚えつつ、ヘルメットを外して下に降りる。
勿論武器などは持たない。
武器を持つのは、ここに入れてくれたサーティアに対して失礼と言うものだ。

(……うーむ……サーティアはどっちだろう……?)

外見をよく知らないだけに、判断がつき難い。
……取りあえず挨拶をしてみる。
返事をして振り向いた方がサーティアだろう。

「お嬢さんとこうして面と向かって話すのは初めてだから、改めて名乗らせてもら
 おう。レイモンド=デリック。一応、元軍人だ」

軽く敬礼のポーズを取る。
サーティアは嫌うかもしれないが、俺には俺なりの礼の尽くし方がある。

  【行動:デッキに移動(−1)アーネストに通信回線開く(−1)、サーティア
に挨拶(0)】
【残り行動値:2p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:話を聞く】
【同盟:なし】
接触回線による、火器管制の干渉は阻止する事に成功した。
だが、まだ気は抜くことは許されない。

「出て行くなら、早く出て行けよ!!」
格納庫は既に開放され、出ようとすれば今すぐにでも発進できる筈。
だが、スタンリー機は動こうとしない。その態度に腹が立つ。
姉さんの助言通り、また何かミョーコウに仕掛けるつもりだろうか?
ならば、他のプログラムも一度検査した方が安全か、
と思った時、短い電子音と共に火器管制プログラムの再起動が完了した。

だが、ディスプレイに写った青い文字は、2〜3秒ほどして突然赤い文字へ変化する。
「・・・・・・ミサイル信管干渉による自爆プログラム作動、退避勧告・・・・・・?」
文字を読み上げるも、唐突の事に呆然とする事しか出来ない。
残り時間は1:59:38から、ためらう事無く時間を減らしてゆく。
急いでキャンセルを申請したが、セキュリティー・ロックのパスコードに阻まれた。
再々起動も同じく阻まれてしまう。
コードを設定したのはスタンリー、彼に違いないだろう。

そこでリファニアを担いだ姉さんが入室してきた。
僕はそれを一目確認すると、他のプログラムのチェックを始めた。
航行、レーダー管制、動力及び推進機関・・・・・・異常無し。
どうやら、他の主要なプログラムは干渉されていないらしい。
だが、このまま放って置く訳にはいかない。
今の状況で、各プログラムの一斉再起動は危険すぎると判断。
ならば、これしか方法は無い。

『これで、この子はもう大丈夫の筈よ。ダグラス、今の状況はどうなっているの?』
リファニアの処置を終えた姉さんが、現在の状況を聞いてくる。
「スタンリーさんにより、自爆プログラムが作動されました。
 残り時間は・・・1時間43分、です。
 これ以上の被害を防ぐため・・・・・・スタンリー機を敵機と認証、以後、全ての干渉を遮断します・・・。」
苦渋の決断、苦虫を噛んだような口調で答え、
それとと同時にスタンリー機の敵機認証を承諾した。

認証した途端、零距離地点に敵機反応、危険性極めて高し
の文字がレーダー管制ディスプレイに大きく表示され、けたたましい警報が響く。
解かっていると言わんばかりに警報を切った。

【行動:対処失敗(−1) イブと会話(−0)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る 自爆阻止】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
イブの腕に抱かれながら、ブリッジへ運ばれてゆくリファニア。
その右手に握られた銃は、イブに抱かれた途端にリファニアの手から離れ、
血と肉片の海に、残された。

そんなリファニアの意識の奥深く―――

ふたりのリファニアが、対峙していた。

座り込んで、すすり泣くリファニアと、冷たい目でそれを見下ろすリファニア。
魂は、あくまでもひとつ。共に、リファニア=ニールセンそのものだ。

「いつまで、泣いているの?」

「だって……。私には、もう……なにも、ないから……。」

「だから、何だっていうの?
 ただ、泣き喚いて終わりなの?
 あの決意は、何だったの……?」

「でも、私、人を……。そのこころに触れた人を、撃った……。」

「撃たれたから、撃ち返した。それだけでしょう……?
 大切なものを、奪われもした。
 踏み躙られもした。
 大切な"ひと"の命。……わたしのこころ。
 裏切られたのよ。パパを殺された時と、同じ。」

「……そうか、私は復讐しようとしたんだね……。
 あの時と違い、私の手には銃が握られていたから……。
 私、憎いって……。
 ひとの命を、護るためじゃなくて……ただ、殺してやるって、思って、撃った……。
 私は、殺し合いに、乗ってしまった……。あの女に、負けた……。」

「……だったら、もう、諦める?死にたい?楽になりたい?」

「……わからない……よ……。」
突然、暖かい光が満ちた。
その光のむこうに見えるもの。
こちらを見て、やかましく鳴いている、トリィ。
そして、そのさらに向こう側にみえる背中は―――
―――最愛のひとの、背中。

思わず、その背中に向かっていこうとする、リファニア。

トリィが、鳴いた。甲高い声で。
それは、言葉の形をとっていなかったが―――

―――マダ、クルナ―――

確かにそう、言っていた。

「……まだ、死ねない。」

「そう、まだ、死ねない。死ねるはずもない。
 アレンによって価値を見出されて、トリィによって救われた、この命。
 無駄に散らせるなんて事、出来る訳がない。」

「……そう、だよね……。」

「さあ、目覚めてよ、私。やらなきゃいけない事、いっぱいあるよ……?」

たましいの扉が、ひらく―――。

「ン……。」

目覚めた場所は、ミョーコウのブリッジ。
そこに居るのは、イブとダグラス。

上体を起こす、リファニア。
「……ッ!」
右肩が、痛んだ。
思わず、右肩に触れると、そこには包帯が、巻いてあった。

―――暖かかった。

私には、まだ、残っている。
この、ミョーコウが。
この暖かさがある限り、私はそれを、護ってみせる。

決意の、再確認。
前とすこし、違うのは。
このミョーコウと、死ぬまで共にあろう。
最後まで、この暖かさと共にあろう。
―――そう、決めた事だった。
「くっ……。」
痛みに耐えながら、何とかソファーから起き上がる。
途端に聞こえる、けたたましい警報。
それはすぐに、ダグラスによって消されたが、ただならぬ事態が起こっている事は、理解できた。

「……スタンリーさん、なの……?」
ダグラス達に近づくリファニア。その足取りはふらついていた。
ディスプレイを見て、何が起こっているか理解しようとする。
「……自爆……プログラムって……?」
驚愕の声をあげる、リファニア。

スタンリー・M・イプキス。
ここまでの事が出来る人間でありながら―――。

「…………なきゃ……。」
行かなきゃ。私が、行かなきゃ。
行って、彼の魂を、解放してあげなきゃ。
そうしないと、彼はもう、救われないだろうから……。

リファニアは、よろめきながらも、ブリッジを出ようとした。

【行動 : 自己問答(-1)、目覚める(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、出血のせいでふらついている 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、魂の解放 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
293イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 17:40 ID:???
スタンリーの機体が敵機認証を受け、補給その他全ての干渉が遮断されるまでの一部始終。
それを見届け、愁林は肩に掛かった一房の黒髪を左手の指先でかき上げた。
絹糸の如く滑らかな黒髪の束は、ふわりと踊って然るべき場所へと落ち着く。

「無茶な男だとは思っていたけど……ここまで馬鹿だったとはね」

苦々しげに呟く愁林。
相手の人物像を見誤った事。
信頼に足る人物であると思ってしまった事。
自分が寄せていた信頼―――仮令それがダグラスやリファニアへのモノとは異なり、打算の割合が大きいモノであったとしても。
それを、いとも容易く裏切られた事。
そして何より。

「待ちなさい。今の貴方は無茶ができる状態ではないでしょう」

この少女の純粋な心を最悪の形で踏みにじり、裏切った事が、彼女にはどうしても許せなかった。
いや、違う。
許せないのではない。
何故なら―――許す気など毛頭無いのだから。

「あの男は、私が殺す」
294イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 17:41 ID:???
8年前。
信じていた者たちからの裏切りによって崩壊した、16歳の少女の幸福な日常。
殺され―――
奪われ―――
騙され―――
その果てに失った、平和な未来とささやかな夢。

「懺悔の暇すら与えはしないわ」

紅蓮の憤怒と氷霜の殺意とが篭った視線をモニターの向こうの黒いMSへ叩きつけ、愁林はさっと身を翻した。

【行動:リファニアを呼び止める(-0)】【残り行動値:1p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋ドア付近)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスLOVE、シェラザードへの警戒、裏切り者には死すら生温い】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
「さてと、可動域まで達した事だしさっさと出て行くか。」
カタパルトに足を乗せようかという瞬間

「ん?カタパルトが受けつけん?そうか、コードを書き換えたか。」
まぁいい、出て行く方法ならある。
そのままスラスターを強制的に吹かす。高熱の物体が格納庫に燃え滓としてばら撒かれる。

だが、X2は出て行かない。艦と機体をつないでいるのは点滴よろしくつながれた補給パイプ。
パイプの外れた反動で爆発的な前進力を得ようというのだ。

次の瞬間。バチンという音と共に機体が前に進む。
それと同じにパイロットの体はGという見えない力に押し付けられる。

そのGも収まった頃。
ムサイの方へ向いて、機体の右腕右足をまえに突き出してKの文字を作る様にかたどる。

「次の患者が待ってるんでなァ。」
誰に言うわけでもなく決め台詞を言って見せた。


【行動:発進(1)】
【位置U14】【残り1P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草196本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)   自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
『待ちなさい。今の貴方は無茶ができる状態ではないでしょう』

イブに、呼び止められる。
当然だろう。今のリファニアは、誰がどう見ても、戦える状態には見えない。
動かせない事はないとはいえ、右肩の傷は、確実に操縦に影響する。

―――でも―――

『あの男は、私が殺す』

恐ろしく冷たい、イブの声。
その心に渦巻く紅蓮の炎と、その心に宿る氷の刃。

わかる、わかるよ、イブさん。
……その怒り、身に染みてわかる……。

リファニアは、イブの思考を読んだ訳ではない。
人は、そこまで便利にはなれない。
だが、イブの怒りの源。
奇しくもそれは、リファニアと極めて似ていたのだ。
故に、イブの怒りと同調した。

―――私も、戦う―――

「……イブさん。
 あの海賊ガンダム、一度対峙したから、よくわかる。
 奴は、てごわいよ……。
 だから、私も戦う。
 スタンリーさんをこのまま逃がす事なんて、私も我慢出来ない。
 彼が左腕を負傷している今こそ、彼を倒す最大のチャンス……。
 確実に、倒さなきゃ、ね?
 ……私は、へいき。まだ、頑張れる。
 それに……。
 私の機体、いざとなればこの手を使わなくとも、動かせるから……。」

リファニアは、イブの黒い瞳を見つめて、そう言った。
イブの瞳に宿る"凍てついた激情"に圧倒されそうになるものの、
リファニアも負けじと、決意を込めた瞳で、イブの瞳をじっと見つめた。

【行動 : 会話(0)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、出血のせいでふらついている 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、魂の解放 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>295
スタンリーがようやく発進した。それもとてつもなく迷惑な方法で。
しかも出て行った後に見せたあの格好は………もう、言葉にするのも嫌だった。考えるのさえ苦痛だ。
この男は本当の本気でゲス野郎だ。そう判断せざるを得ない。

あの男はあたしに銃を向けて引き金を引いた。
あたしの目の前でリファニアを撃った。あんな可愛い女の子を傷つけた。
せめて動揺してさっさと逃げ出すならともかく、未練たらしく居残っていた。
ああ、あたしは知らなかった。無知だった。甘かったわ。
世の中にゴキブリと身勝手な人間と煙草以上に嫌いで忌々しくて細胞1つ残さず消し去りたい存在がいたなんて。

「………出るわよ!」

相手が外に出た以上は、テールランスは役に立たない。
アレンの形見をウエポンラックに戻し、接触回線でムサイに発進することを伝えてから、キュベレイを虚空に躍らせる。
この距離と位置では、あのX−2に対してミョーコウは無防備に近い。
だからシェラザードはキュベレイをX−2とミョーコウの間に入れた。
深紅の女王がスタンリーの目からブリッジを隠すように立ちはだかる。

不思議なものね。最初は素人集団と馬鹿にしていたこの旧式艦を、今はこのあたしが守っている。
それも心の底から。全力で。あたしの身体を盾にしてまで。
だって、こんなところでダグラスを死なせるのは惜しいもの。あたしを殺すのは、あのコだから。
リファニアみたいな素敵で可愛い女の子とはこれから色々としてみたいし。
イブは………まあ、ダグラスの盾としてなら、いいかしら。
それに、あの手の真面目バカ女をからかうと面白くて飽きない、ということにしておくわ。

楽しいことをするには、それなりのコストもリスクも背負わないとね♪

シェラザードが笑う。その微笑みはとても複雑で、何を意味するのかは彼女自身にも分からなかった。
だが、容赦なく誇り高い紅の女王は、彼女の主の最も激しい心の部分を忠実に表現した。
一旦マシンガンから手を離す。そして、右手を勢いよく突き出すと、その中指を思い切り突き立てた。

ねえ、世界一下劣で無価値で意味のないゲス男さん。

中指をたたむと今度は親指を立て、首をかききる仕草をすると、そのまま親指を下に向ける。

どんな死に方がお望みかしら。

マシンガンを再び手にする。キュベレイは何も語らず、ただその内に秘めた激情を表していた。

【行動:接触回線でムサイに通信 (0) 発進(−1) 機体でムサイを防御する(0)】
【位置:U14(格納庫・キュベレイコクピット)】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3) ハンブラビのテールランス】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ミョーコウを守る】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
>>297
ミスの修正です。
誤)【行動値残り:1】
正)【行動値残り:3】

重ね重ね申し訳ありません………
………さらに修正です。
誤)【U14(格納庫・キュベレイコクピット)】
正)【U14】

吊ってきます………
「此方こそ始めまして。
 私はサーティア=クワン。
 それで、あそこでMSの整備をしてるのがアーネストよ
 私も彼方と同じでね、何かした訳じゃないんだけど……
 拉致されてきて殺しあえって言われたにょ
 もう直ぐもう一人の客が来るわ。
 それと……」
とまで、喋ってからノーマルスーツのバイザーを操作して
ひらきおった。
そんな事しよったら、空気が・・・・・・
「ここ、空気あるわよ?」
「へっ。そうなん?
 よかったわ。ヘルメットって妙に息苦しいんで
 あんますきやなかったんや。」
そういいながら、ヘルメットを脱ぐ。
あー、空気がホンマ美味しい。
っていっても味があるわけやないけど。
「えーと。名前が・・・・・・
 めんどいんでさーちんとあーたんぐらいで
 呼ぶのはええかな?」
そうさーちんに言っていると横からイキナリ声かけられよった。
いままで人に会った嬉しさで全然きがつかへんかったんやけどな。
「お嬢さんとこうして面と向かって話すのは初めてだから、改めて名乗らせてもら
 おう。レイモンド=デリック。一応、元軍人だ」
「うわ。軍人のおっさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!! 」


【行動 : とーきんぐたいむや (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : かんげきー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : ねーねー。名前なんつーの? 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】
『あの男は、私が殺す』
『懺悔の暇すら与えはしないわ』
イブの冷酷無比な声。殺気と静かな怒りがひたひたと伝わってくる。

そして、リファニアも出撃の意を表した。
処置が完了したとはいえ、彼女は怪我が直った訳ではない。
その可憐な顔、治りかけとはいえ頬の傷も相まって、余計に痛々しく見えた。

彼女は引き止めるべきでは、とは思ったものの、
その決意に満ちた目から決心の固さを悟り、結局は彼女の判断に委ねる事にした。

その時、艦橋の真下、格納庫から地鳴りのような振動が伝わる。

「・・・スタンリー機の出撃を確認。シェラさんが迎撃に出るようです。
 お二人に出撃許可を出します。・・・どうか、お気をつけて。
 僕は各部のミサイルサイロへ向かい、信管の取り外し、もしくはミサイルの破棄作業を行います。」

もう一度、自爆までの時間を確認する。

「本当は安全な場所での作業が一番ですが、残り90分では余裕がありません。
 合計五箇所、こっちも時間との戦いです。お互いの無事を祈りましょう。」

少しでも心に余裕を持たせるため、笑顔で話した。

【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る 自爆阻止】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
『えーと。名前が・・・・・・
 めんどいんでさーちんとあーたんぐらいで
 呼ぶのはええかな?』

 は? さーちんってアナタ……
 けど反論する前に、彼が来たのよね。
 レイモンド=『レ』リックが。

『お嬢さんとこうして面と向かって話すのは初めてだから、改めて名乗らせてもら
 おう。レイモンド=デリック。一応、元軍人だ』

「始めまして、私はサー……」

「うわ。軍人のおっさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!! 」

 大きい声……(´Д`;)
 私の声は遮られて、ルイの大きな声だけが響いていた。


【行動 : 会話(−0) 】
【残り : 4P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ 】b
型通りの挨拶は済ませた。
さて、どちらの女性が反応するか…。

「始めまして、私はサー……」

「うわ。軍人のおっさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!! 」

………………………………。
ほぼ同時ではあったが、顕著に反応したのは黒い目をした女性だった。
ばかに大きな声をしていて、隣の女性の言った事がよく分からなかった。
物凄く好意的な解釈をすれば、元気がいいというのだろう…。多分。
ヘルメットのせいで正確には分からないが、まだ若いようだ。
ただ…こっちの女性は、いくらなんでもサーティアと違うだろう…。

まず声が違う。
それに物腰も違う。
イメージも…俺がしたものとは…違うような気がする。
戦場で鍛えた俺の勘も明らかに違うと告げている。

しかし、しかしだ。
たまにいるじゃないか、電話で話した時のイメージと実際に会った時のイメージが
全然違う人間が。
サーティアもその類の人間かもしれない。
いや、ここは普通に隣の女性をサーティアと見るべきでは…?

…俺の思考は、戦場でもなかったような迷宮へと入り込んでいった。

  【行動:困惑しながら思考中(0)】
【残り行動値:2p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:話を聞くつもり】
【同盟:なし】
304リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/27 23:49 ID:???
第七章、立てました。以後はこちらでどうぞ。

http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1077892615/l50
305通常の名無しさんの3倍
hoshu