ガンダムバトルロワイヤル 第三回大会 第十章

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>>215
図ったようなタイミングで、入ってきた定期放送。
内容は………予想していたよりはマシ、というところか。
何らかのペナルティを課されてもおかしくはないと思っていたが、警告だけなら有り難いと言うべきだろう。

「………今回は見逃してくれたようだわね」

そう言って、ダグラスに苦笑に近い微笑みを向ける。
病み上がりの起き抜けには重すぎる状況だが、実害がないだけまだ救いがあると言えなくもない。

>>221
イブから伝わってくる、微妙な気配。
こちらの考えなどお見通しだが、分かった上で無視してやる、とでも言いたいのだろうか。
まあ、いい。今は何よりダグラスだ。
最初は彼に艦長としてあることを求め………ある意味「鞭」をふるった。
鞭の後は飴を与えておくのが人心掌握のこつというものだ。

「ダグラス、この状況では、あたし達はあたし達のベストを尽くすことしかできないわ。
 今できることを、今やらなければならないことを、全力でやるのがあたし達の務め。
 あなたはあの時………スタンリーが襲いかかってきた時、全力を尽くしてあなたの出来ることをした。
 そして、あなたは出来る以上のことを、しなければならないことより多くのことを、やり遂げたの。
 だからあなたには休憩が必要だった。あなたは今まで休まなければならなかった。
 あなたは今まであなたのやるべきことをした。身体を休めて、戦力の回復を図らないといけなかった」

責任感の強い少年には、その義務を果たしていたと認めてあげるのが一番だと思う。

「だから、あなたはその間、あたし達に任せるべきことを任せていた。
 あたし達に必要な任務を与えて、それをこなすことを求めていただけ。
 あたし達だって馬鹿じゃないわ。具体的に言われなくても、やるべきことはちゃんとわきまえているから。
 あたし達はこれからも生きなければならないの。生きるためには、休憩も当然に必要よ」

口元に僅かな笑みを浮かべ、穏やかな視線でダグラスを包もうとする。

「………あなたが考えなければならないのは、今までのことではなくて、これからのこと。
 今までのことを悔やむのではなくて、これからのことを考えること。
 今回はあなたがあたし達を必要とした。ただそれだけのことよ。
 同じ艦に乗っている以上、支え合うのは当たり前。変なことを口にしたら、怒るからね」

謝罪も後悔も不要と言外で断言しておく。同時にプレッシャーも与えておくが。
これで奮起するか、あるいは潰れてしまうか………そのあたりは、見守るしかない。
与えるだけではなく、気遣うだけではなく、
期待をかけ、負荷に耐えることを求めるのも、男に対する礼儀というものだ。
女の期待に応えるだけの力量があると信じるからこそ、
女は男を認め、それに全てを巻かせ、そして全てを与えるのだから。

「………それにしても、考えなければいけないことがまた増えたわね」
今回の放送で分かったことは次の通り。

首輪が爆発するのは2つのパターンがある。
ひとつ、外部からの『爆破コード』を受信すること。
ふたつ、同じく外部からの『タイマー延長コード』を一定期間受信しないこと。
それらの信号は電波によって送られる。

首輪を解除するのは、物理的にはほぼ不可能。
解除方法は、管制室から送信される『解除コード』を受信することのみ。

だが、連中は首輪によって自分たちが死ぬことを積極的には望んでいない。
奴らが見たいのは、あくまで殺し合い。

「この首輪は目覚まし時計のようなもの、ってところかしら。
 放っておけば、時間が来ると爆発する。
 それを防ぐには、向こうに解除ボタンを押してもらうしかない。
 ただし、二度寝防止装置は常に働いていて、一度止めてもまたベルは鳴り出そうとする、と」

今回の放送だけではどうにも情報が足りない。
何か他にないだろうか。あの貧乳女の台詞から伺えることは………!

前の放送で、何か言ってなかったかしら。

ミョーコウの通信記録を遡って調べてみる。
先生側からの全体通信を選んで調べているうちに、気になる放送を見つけた。

第2章>>98
『みなさんには、一つ悲しいお知らせがあります。
 お友達の一人、出席番号17番フィニー・ディクセンさんが、先ほど脱落しました。
 しかし彼女の脱落は、みなさんの努力の結果ではないのです。
 禁止区域への立ち入りによって、首輪が「作動」しちゃったのです』

首輪によって全ての苦痛から解放された生徒の存在を告げる放送。
だが、「首輪が「作動」しちゃった」ということは………そういうことか。
ひとつの仮説を立ててみる。

この首輪は、受信機であると同時に発信器でもある。
発信する内容は、現在位置と盗聴器のデータ、それに………心拍数や血圧などの生体データも
送っている可能性がある。そうでなければ、「死にそうになった」生徒の存在を把握することが出来ない。
ただ、この場合に考えなければならないのは、現在位置の発信のことだ。

この首輪からは常時、あるいはある一定の間隔で、その座標が発信されている。
その発信されたデータは………直接「管制室」に送られるのではなく、
宙域ごとに複数設置された中継器を経由して向こう側に送られる。
管制室からの指示も、同様に中継器を通じて首輪に送られている。

生徒のいるエリアが立入禁止区域でなければ、中継器から『爆破コード』は送られない。
逆にそこが立入禁止区域であれば、中継器から直ちに『爆破コード』が送られる。
それは「管制室」からの命令を待たずに、自動的に実行されるのだ。
そうでなければ、「作動しちゃった」などという言葉が出てくるはずがない。
それに距離の問題もある。
管制室からの距離や電波状態によっては、電波が届かないと言うことも考えられるからだ。
送信にしろ受信にしろ、出来るだけ「近距離から」の方が確実というものだろうし。
その中継器の判断はどうやってなされるか。
「管制室」からデータを受信することで、その設定がなされるのだろう。
つまり、管制室にあるだろう中継器の制御機器をどうにかすれば、
例え立入禁止宙域に入ったとしても、爆発はしないと言うことになる。
ただ、これはあくまで「通常の」流れを考えた場合の話だ。
いざとなれば管制室から直接爆破させることも可能にしているだろう。

仮に首輪からの発信を何らかの形で止めたらどうなるか。
『爆破コード』を受信しない以上、立入禁止区域に入ってもすぐには爆発はしないことになる。
問題は時限装置の方だ。
『タイマー延長コード』を受信できなければ、制限時間を過ぎたところでこの世からさようなら、だ。
ただ、すぐには爆発はしないだろう。「ちょっとくらいなら電波が途絶してても大丈夫」という言葉もある。

アクションを起こすとすれば、その「ちょっとくらいの間」に「管制室」を攻撃・制圧して、
『解除コード』を入手する、ということになるだろう。

………考えれば考えるほど、救いが無くなってくるわね。

この作戦の難点は山ほどある。というより、ほぼ不可能だ。
首輪の送信・受信機能を殺すのはさほど問題ではない。
極端な話、アルミホイルを巻くだけでもいいかもしれないからだ。
だが、そこから先が困難を極める。

まず、「管制室」の攻撃にはモビルスーツや戦艦は使えない。
それらが向こうから与えられたものである以上、どんな細工がされているか分からないからだ。
つまり、最も多くて15人の人間の生身による攻撃で、「管制室」を制圧しなければならない。

仮に制圧できたとしても、どうやって『解除コード』を入手するかが問題となる。
ものの性質を考えれば、簡単に見つかるとも送信できるとも思えない。
複数要員によるパスワードその他を駆使した複数チェックぐらいは必要とされていてもおかしくないだろう。
あるいは、「管制室」には『解除コード』は存在せず、
「優勝者」が決定した後にさらに「上」から『解除コード』が伝達される可能性すらある。

そして、「管制室」はあくまで現場担当者の仕事場であって、「最高司令部」ではないはずだ。
「管制室」で何か異常が発生した場合、
最悪の場合は「全て」を抹消するぐらいの仕掛けはあって当然のはず。
少なくとも、自分がこのプログラムの最高責任者であったらそうする。

ここは闘技場。あたし達は剣闘士奴隷。貧乳女は司会で現場責任者。
奴隷に武器を与える以上、闘技場の中には衛兵隊、外には正規軍団ぐらい用意しておいてるはずよね。

もっとも、今のところには他に考えつかないので、とりあえず「管制室」攻撃案を考え続けてみる。
やはり最大の問題は『タイマーの設定時間』と、『タイマー延長コード』の『打ち込み間隔』になる。

『タイマーの設定時間』はさほど長くはないのではないだろうか。
「普通に」行動していれば、電波が途絶する状況にはそうはならないだろうから。
電波の途絶は基本的に「異常事態」を意味する以上、時間をそう長く取る必要はないように思える。
『タイマー延長コード』の『打ち込み間隔』については………見当もつかない。
適当な生徒を人身御供にして実験すれば分かるかもしれないが、さすがにそれは無理だろうから。

ただ、「毎回定期放送が聞ける状況なら、まぁ余裕で大丈夫でしょう」という言葉が少し引っかかる。
定期放送ごとに『タイマー延長コード』を打ち込むというのは、あまりに気が長すぎるのではないだろうか。
「毎回の定期放送〜」なら分かる話なのだが、単なる言い間違いか、それとも本当にそうなのか。

何より、本当のことを話してくれている保証もないし。
「………何はともあれ、取りあえずこれからどうするか考えないとね」

目先の行動をどうするか、ダグラスとイブに問いかけてみた。
     
【行動:ダグラスに話しかける(0)、通信記録確認(−1)、色々考える(0)】
【位置:V20(ミョーコウ・ブリッジ)】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康@ノーマルスーツ着用】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)
     ハンブラビのテールランス】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤12日分】
【方針:再度様子をうかがう】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス、No.20・リファニア?、(No.15・リナルド???)】
229ダグラス(代理):04/04/18 19:29 ID:???
艦橋を出ようとした僕に、シェラが言葉を掛けてきた。
先ほど若干感じた棘は無く、穏やかな口調だった。
「了解、頑張ります。」
最後の方の言葉は少々プレッシャーを感じたが、
それでも望む所≠ニ微笑みの敬礼を返しておいた。

さて、本題のリナルドとの会話。
思えば、自分の失態のせいで随分と時間が経ってしまった。
通路に出た僕は、早速口を開いた。

「あの、リナルドさん。
 いきなりですが、アレン=D=バディアンと戦ったのは貴方ですか?
 もしそうだとしたら、何故リファニアさんが貴方を受け入れたのか疑問が湧きます。
 でも、彼は満足して逝ったんですよね?
 ならば……リファニアさんの態度も頷けるような気がします。
 彼女の機体に戦闘の痕跡は無かったんですから。
 だから、リファニアさんは最後までアレンさんを看取ったんだなぁっ、て……。
 ……貴方にとっては只の愚問に聞こえるかもしれませんが、
 只、同盟相手として、艦長を勤めた者として、確認が取りたいんです。」

単刀直入に聞いてみた。
と同時に、壁を使って紙にペンを走らせる。

前回言っていた首輪について、知っていることを教えてくれませんか?
  後、ミョーコウにも爆薬はセットされていると考えるべきでしょうか?

口での質問は、本当に知りたいことでもあるが、カモフラージュも兼ねている。
……会話しながら執筆、我ながら器用な事をする物だ。

【行動:艦橋→艦橋前通路へ(-0) リナルドへ会話 質問(-1)】
【位置:V−20 ミョーコウ内艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:身体の若干の強張り、疲労は無し】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微 主砲一基破損)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと共に歩む 補給作業 リナルドと会話がしたい】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード 15番リナルド(一応お客扱い)】
230ダグラス@代理:04/04/18 19:33 ID:???
艦橋へ入ると、イブとシェラが居た。
先に気付いたのはイブ。
どうやら他人から見ても、回復を認められたようだ。
「了解」短く敬礼を返すと、再び艦長の任へ就く事を許された。

『………艦長、早速で悪いけれど、今の状況を説明するわ。
 疲れているでしょうけど、状況が状況なの。
 後で何でも言うことは聞くから、今は無理をして頂戴』

僕とて、悠々と休んでいる気は無い。
生意気な事を思うかもしれないが、逆に望む所である。
シェラから、今までの経緯を大まかに聞く。

袋小路の件については、もはや何処へ逃げても同じのような気もするが……。
とにかく今すべきことは補給。
残りの時間も考えて、これが最後の補給にするべきだろう。
その他の問題は、急いで結論を出してしまうと返って危険では無かろうか?
時間に余裕が無いのは解かるが、
その前に何らかのキーを握っているかもしれないリナルドと会話がしたい。

と、そこで全体放送を受信した。
前回、悲痛な叫びで放送を流した、独特の訛りを持つ女性。
リストを眺め、人物の特定に謀ってみた。
ここに居る人物、コロニーの人物を除外して、残るは二人。
サーティアはこんな喋りでは無かった筈なので、残るはルイ=フィルセントという事になる。
とりあえず、コロニー内の人物で無いのなら、特に気にすることは無いだろう。
……しかし、脱出を明言するとは……、何らかの有効案でも浮かんだのだろうか?
231ダグラス@代理:04/04/18 19:34 ID:???
艦橋の扉が開き、リナルドが入室してきた。
『おや艦長君、ちょうどいいところに。
 これから機体のチェックと修理・整備・補給をやるけど、いいかな?
 あと、できればブリッジに監視人員を一人残して、手分けして作業して欲しいんだけど。
 ……あ、そうだ。
 俺に用事があるんだったら、作業に入る前に頼むよ。
 しばらく掛かりきりになると思うから』

「それなら、僕が艦橋に残ります。
 すいませんがイブさん、シェラさん、補給作業を手伝ってくれませんか?」

本当は一番力がある(と思っている)僕が行くべきなのだろうが、
この状態では、只の足手まといになるだけかもしれない。

「……後、お話したいことが、ちょっと良いですか?」

紙とペンを持ち出し、通路に出ようとリナルドを誘った。

そこへ定時放送が。
……そら言わんこっちゃない。
ルイのの発言は、早速とばっちりを受けていた。
と、同時に、首輪の恐ろしさも思い知らされる事となる。
しかし、これで首輪に盗聴機能がついている事が確実になったし、
首輪の性能も少しは聞き出せたのでは無いだろうか?
只、自分にはよく解からない話だったが……。

【以上2レスを、>229の前に挿入して解釈してください】
232ダグラス@代理:04/04/18 19:51 ID:???
【行動:艦橋→格納庫前通路へ(-1) リナルドへ会話 質問(-1)】
【位置:V−20 ミョーコウ内艦橋】【残り行動値:2p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:身体の若干の強張り、疲労は無し】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微 主砲一基破損)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと共に歩む 補給作業 リナルドと会話がしたい】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード 15番リナルド(一応お客扱い)】

【以上、修正です】
>>210
 奴は動かない……。
 何をしてるのよ、避けるだけで動きもせず、何を……。

「腕が良いらしいわ、余裕なのかな、リオン?」

 徐々に気勢が削がれて行くのが感じる。
 殺りあう気が無いなら、動かないでよ。
 動かないで頂戴。

 今殺りあったって、危険度が高い……。

 無視はしても、殺りあう気がないのなら……。


【行動 : 警戒しつつ後退(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : J7 】
【機体 : ガンイージ 】
【状況 : 頭部メインカメラ破損、機体各所にダメージ、電子機器に被害】
【身体 : 空腹 】
【武装 : 頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
       胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)
       MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き) 作業用クレーン+大型コンテナ】
【所持品: 頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン、その他】
【方針 : 優勝 】
【同盟 : No.09/ベルク 】
234シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/04/18 22:35 ID:???
>>194

またしても入ってきた全体通信。
それにより、また強制的に目を覚まさされたので、若干不機嫌になっていた。
(ここにいるメンバー以外にも馬鹿なこと考えている奴がいたんだな……。
 せいぜい、囮にでもなっておいてもらおうか……非情だが。
 ……そろそろ、定期通信のタイミングかな。)

>>215

「……馬鹿か!?あの糞ティチャーは?」
〔マスター!〕
「……。」
(……ヒントを与えた?放っておけば勝手に死んでくれるというのに?
 まぁいい……今回は全体通信をした奴に感謝しておくか。
 時限装置、か。想定外ではないが……どうしたものか……。
 どうにかする方法は……いくつかないでもない。
 ……多分……?

 頭が混乱してきた……一度情報を整理してみようか……。
 首輪の情報。これは電波によりやりとりされている。これは確定だろう。自分で言っていたしな。
 
 問題はどうやって電波を届かせているか。
 人工衛星のような中継地点を使用している、ミノフスキー粒子を無視して電波を跳ばす方法を持っている。
 後者はなさそうだな……もしそうなら電波が途切れている時間が「しばらく」かかるまでもなく爆破するだろう。
 前者はどうなのか。もしこの方法をとっていた場合、メガバズーカランチャーのような広域破壊兵器を使用された場合、
 もし複数設置していても根こそぎ破壊されるおそれがある。それに参加者に衛生を見つけられたらまずいことになる。
 ならば一体どうやっているのか?もしかしたら、中継衛星それ自体がかなり小型、かつ大量にばらまかれているとしたら?
 この方法なら問題はなさそう……だ。
 
 次に、自爆システムについて。これの自爆する危険性がある状況は三つ。
 一つ、禁止エリアに入った場合。二つ、管制室がスイッチを入れた場合。三つ、今回判明した電波が一定時間届かなかったとき。
 二つ目は以外にあまり深く考えなくても良さそうだ。なにしろ脱出を示唆しても爆破されないのだから。
 問題は一つ目と三つ目だ。はたして首輪が自立的に自爆装置を稼働させるのか。
 中継地点から自爆コードが送信されるのか。管制室からか。
 一つ目は首輪自体の判断だろう。その方がタイムロスが必要最低限ですむ。
 しかし、例外は存在する。首輪を解除するとき、この時と管制室が爆破コードを入れたときのみ、外部の干渉を受けるのだろう。
 では三つ目はどうなのか。これも首輪自体の判断だろう。管制室からある種の電波を受け続ける。
 それが途切れたと同時にカウントダウン開始。タイムリミットが来たら……爆破。
 もしくは『毎回定期放送が聞ける状況なら、まぁ余裕で大丈夫』と言う言葉から考えて、定期放送時に同時に電波を発信しているか。
 定期放送がかかる感覚の14時間+αでタイマーがセットされており、それは行動中も絶え間なく減っていき、
 そして定期放送がかかると同時にリセット。そしてまたタイマーは減り始める。
 定期放送がかけられないときは、信号のみ送信しているのだろう。
 
 ……どっちにしても、タイムリミットは14時間と少し。この時間で脱出はもとより、W-22の制圧も不可能だ。)
「……はぁ。」
235シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/04/18 22:37 ID:???
>>224
ラーズから紙を手渡される。内容を読むと、素早く返事を書き、返す。
[それはこれから考える。大体対抗案は浮かんでるんだが……具体的な方法が、まだ思いつかない。]

「とりあえず……だ。
 行き先のことを考えるのと、互いの情報を交換したい。
 全員、港湾管制室に集合。
 警戒のことは心配しなくてもいい、ゼファーにやらせるからな。
 それでも不服というならここでもいいが……。」

とりあえず収集をかけることにした。
恐ろしく限定されてしまった道筋をどう進むか考えるために。

【行動:うとうと(−0)通信受信(−0)思案(−0)3人に通信(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17 コロニー格納庫】
【機体状況 :レーダー不調? 通信 ヨーコ⇔シュウジ⇔ゼファー⇔ジェイス・ラーズ
       対自爆装置用改造済み 】
【参加者状況:右足重傷(処置済み) けっこう疲労・眠い】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り2本 食料2日分 ノートPC 計画書 紙とペン 医療用セット)
     拳銃 工具セット 首輪カバー×5 電子部品 Hハイザック? ゼファー】
【行動方針:ヨーコと生き死にを共に。 自爆装置無効化  ……。 どうしようか。】
【同盟:19番ラーズ? 08番ヨーコ 06番ジェイス?
 中立:14番レイモンド 15番リナルド?? 07番ベルク?】
『新しい相棒を見に来たんだよ。先生側は怪我人だからって贔屓はしてくれない
 だろうから、時間が許せば慣熟飛行をしておきたかったんだがな…。まあ仕方
 がないから、何とかするしかないな…』

そういいながら、青いMSを見上げるおっさん。
そんで、思い出したかのように言葉を繋げてきた。

『ああルイ。もしよければ、このコルセット付けるの手伝ってくれないか?どう
 やら右の肋骨も折れているらしくてな。きちっと固定しておきたいんだ』

「そないな事、あーたんに頼めば良かったやないか。
 でも、今近くにおらんようやな。
 しゃーあらへんな。貸してみ。」

そう言って差し出されたコルセットを受け取りおっさんに締める。
ちょっときつく締めすぎたかもしれへんけど、たぶん大丈夫やと思う。
締め終わると、通信が響く。

『余りのんびりとはしていられないぞ。
 放送で指定されたとうり、ここはもう少しで危険区域になる。
 出きるだけ早くここを出ろ。俺は先にF−6に向かう。
 そこで今後の行動を決めるぞ。それじゃ後で落ち合おう。』

返信を返そうかと思ったけどやり方がわからへんかった。
とりあえず、おっさんに話かける。

「べるべるもああ言っとることやし、とっとといこか?
 あーたんも自分で直ぐに出てくるやろし。
 MSに乗り込めば、アタシが手を引っ張ってあげるから
 簡単に外に出れるよ。
 それとも、また一緒に乗ってみる?
 そっちのほうが安全やけど。」

【行動 : おっさんの世話(笑) (0) 残り 4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉1つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : この場を守る 脱出方法を考える 】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 警戒はたのむな
       11番 サーティア・クワン :さーちん  なんで・・・・・・?
       14番 レイモンド・デリック :おっさん 怪我人は安静に!!
       21番 アーネスト・マンソン :あーたん おっさんたのむな 】
艦への補給作業を終えても、リファニアはすぐにはミョーコウに帰らなかった。

……この、妙な不安感。先ほどの定期放送を聞いて以来、全く消えやしない。
それどころか、どんどん強くなってゆく気がする。
放送の内容……。首輪が爆発する条件……。それは、わかったけれど……。
わかったのなら、それに対抗する事だって……できる……の?

頭の中がぐちゃぐちゃで、何がなんだかわからなくなって来た。
先ほどの通信のログを再生し、内容を再確認してみる。

何度か繰り返し聞いてみるうちに、状況がどれだけ厳しいか、わかってきた。
対抗策など、自分には全く想像できやしない。
増大してゆく、不安感とストレス。
心臓が、ズキズキと痛む。吐き気すら、感じられる。

……リナルド。あなたの用意した対抗策で、わたしたちは本当に抗う事が出来るの……?

すぐにでも対抗策の具体的な内容を知りたくなったが……。
それがもし有効ではなかった時の事を考えると、目の前が真っ暗になりそうだ。

「……くそっ、どうしたのよ……。
 私、こんなに弱くはなかったはずだよ……?」

……何とか気持ちを奮い立たせる。
補給が終わった旨を伝えなければならないので、ブリッジに通信を送った。

「……こちら、リファニア。補給作業、完了したよ。
 推進剤も、水も、エアも、満タンになったから……。
 これから、いったんブリッジに戻るね。」

リファニアの顔色は、酷く悪く……その声には、覇気が無かった。

【行動 : ミョーコウ艦橋へ通信(-1)、残0 】
【位置 : V-20(港) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態
        (今は一時的にGMを借りています、武装は携帯していません) 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
      ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ナバン61式拳銃
      抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
      アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン、サーティアのノートPC 】
【方針 : 『壁をブチ破って……生きてやる!』 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス
      03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
238アーネスト・マンソン:04/04/19 04:42 ID:???
 はてさて、どうしたもんやら。
 考え込む俺が居る。
 まぁ、あえて一人になってたわけなんだけど・・・・・・
 やれやれ。なかなか楽しいことを考えてくれるねぇ・・・・・・
 
 さて。となると、あれだ。
 手ってやつが出てくるわけだ。
 ひとまず・・・・・・食料に水。あとは医療品。予備の電子部品。
 まぁ、あれだ・・・・・・いろいろ手は考えられるわけだ・・・・・

 ん?

 ちょっと待てよ・・・・・・
 死体の首輪って、どうなってるんだ?

【位置:F5】
【機体状況:右脚部メガ粒子砲損壊、MS形態】
【パイロット状況:】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×1(右足のメガ粒子砲損壊)、脚部格闘用クロー×2
 スリングクラッカー×2(武装庫に保管)】
【行動;武装確保(0)補給(−1)ハンガーに輸送(−1)ハンガーに移動(−1)】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB9回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟レイモンド?、ルイ?ベルク?】
「そないな事、あーたんに頼めば良かったやないか。
 でも、今近くにおらんようやな。
 しゃーあらへんな。貸してみ。」

まずは持ってきた保冷シートを患部に貼り付け、それから肺の空気を目一杯吐き
出して、その間にルイにコルセットを付けてもらった。
よし、これならそう簡単にずれる事はないし、あまり痛みを気にせずに動けるよ
うになるだろう。
具合を確かめている俺にルイが話を続ける。

「べるべるもああ言っとることやし、とっとといこか?
 あーたんも自分で直ぐに出てくるやろし。
 MSに乗り込めば、アタシが手を引っ張ってあげるから
 簡単に外に出れるよ。
 それとも、また一緒に乗ってみる?
 そっちのほうが安全やけど。」

べるべる……ああ、ベルクの事か。
どうやらベルクから何らかの通信があったらしいが、ヘルメットをつけていない
俺には分からなかった。

(…まだここが禁止空域になるまで少し時間がある筈…だよな)

俺はある事を素早く決断すると、ルイに言った。

「…俺はパイロットだからな。自分で操縦できる可能性があるうちは自分で何とか
 したいんだ。引っ張ってもらっても乗せてもらっても、それは結局はルイの邪魔
 にしかならないしな。ルイの厚意はとても嬉しいが、気持ちだけ受け取っておく
よ。まあまずは操縦してみて、上手くいかないようだったら何か手を考えるさ」

そして基地内に向かって床を蹴った。

「俺のヘルメット、さっき食堂に忘れてきてね。ちょっと取りに行ってくる。
 ルイは先に外に出ておいてくれ」

【行動:食堂に移動(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:F-5】
【機体状況:右腕消失】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
       右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
      保冷シート4枚】
【行動方針:生きる】
【同盟:不明?】
240イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/04/19 19:39 ID:???
リナルドからの通信に、ダグラスは一人格納庫へと向かっていった。
二人だけでの会話を望むが故の行動、ならば話題は自ずと限られてこよう。
そう見当を付け、愁林は彼の後姿を見送ってからシェラザードへと視線を戻した。

「とりあえず、彼が戻ってきてからにしましょう」

そう言って適当なシートに腰掛ける愁林。
軽く首を振り、さらりと流れた黒髪を胸元に至らせると、細くたおやかな白い指が滑るように手櫛を通していく。
途中一度も引っかかる事無く、毛先へと指が抜けていくのを満足そうに眺めながら、彼女は幾度も髪を梳く。

―――首輪が管理システムに占める比重はどれだけなのかしらね……。

仮に運営側が、首輪による脱出防止機能を高く評価している場合、十重二十重に他の策を巡らす可能性は低くなる。
首輪だけで事足りると判断しているならば、その他の脱出阻止手段は彼らにとってその価値が必然的に減少するからだ。
例えば彼らが、首輪の構造的欠陥を発見していたのならば。
参加者が其処を突いて脱出する可能性を考慮に入れ、MS部隊や艦隊を待機させておく事も有り得るだろう。
その維持の為、或いは派遣の為に掛かるであろう諸経費も、プログラムを根底から揺るがしかねない事態の前には些細なもの。
彼らが如何な吝嗇家であろうと、その予算にまでそうした性癖の影響が及ぶとは思えない。

だが、それでは非効率的だ。
設備の維持費、人員に対する人件費、そういったモノも馬鹿にならない筈。
ならばどうするか。より精度の高い脱出防止機構を整備し、その『絶対の1』で事を為す。
開発費、及び機構の生産費さえ捻出すれば、先の例に比べて必要な費用は格段に下げられるだろう。
仮に2重3重の防止策を用意していたとしても、それらの完成度は『絶対の1』への信頼度と反比例するかのように低いものになる。

と、ここまで考えて愁林は思わず苦笑を漏らした。
文章化してペンで校正すれば、至る所に赤くラインが引かれてしまうような、質の悪い論理展開だったからだ。
何一つ確証の存在しない状況下での推論は、その思索の実行者の希望を殊更に反映し易い。
それ故にその思索の結果導き出された結論は、往々にして真実から大きくずれた代物となってしまいがちになる。

―――何にせよ、こうも情報が少なくては……。

梳き終わった髪を愛でるように一撫でし、愁林はシートの背もたれに深く身を沈めた。
241イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/04/19 19:41 ID:???
>237
『……こちら、リファニア。補給作業、完了したよ。
 推進剤も、水も、エアも、満タンになったから……。
 これから、いったんブリッジに戻るね』

「ご苦労様。甘くて熱々のチャイが待ってるわ」

どうした事だろう。
先程の通信の時には青天から注ぐ陽光のような笑顔を見せていた少女の顔は、今や泣き出さんばかりの曇天の様相を見せている。
垂れ込める暗雲は、果たして何処からもたらされたものなのか。

―――考えられるとすれば、さっきの放送ね。

どんなに強くとも、どんなに明るくとも。
ダグラスが少年であるように、リファニアもまた少女なのだ。
強くあろうとする心ほど、ふとした切欠で脆くなり易い事を愁林は身を以って知っている。

「猫舌だったらご免なさいね。
 冷ましてあげても良いけれど、チャイは熱くないと美味しさが半減してしまうのよ」

だから、とりあえずは場にそぐわない軽い言葉で、雲の垂れ込めた表情を動かしてみようと試みたのだった。

【行動:通信応対(-1)、思索(-0)】【残り行動値:3p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ艦橋】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、若干の疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)、カート(チャイ入り魔法瓶、カップ×3)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、今は彼の姉であり続ける、シェラザードへの警戒、「むぅ……」】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)、(No.15・リナルド)】
>>231
「それなら、僕が艦橋に残ります。
 すいませんがイブさん、シェラさん、補給作業を手伝ってくれませんか?
 ……後、お話したいことが、ちょっと良いですか?」

「ああ。
 格納庫にいるから、すまないがそちらから出てきてくれ」

ダグラスとのやりとりを済ませ、インターホンを置いたリナルドが彼を待っていると。

>>215
そこに、先生からの定期放送。
希望を絶つべく、無慈悲な声が響き渡った。

想像はしていた。
過去に先生が同じ方法を使っていた以上、首輪カバーだけでは完全な切り札にはなり得ないと。
わかっていたから、ある程度は対策を考えていた。
それが実行可能かどうか、また自分にそれができるのか、そもそも有効な手段となり得るか……。
その判断はできながったが、具体案には至らないまでも、考えていた。

だが。
実際に突き付けられた現実は、容易に彼の思考を打ち砕いた。

爆破コード。 想定済み。 管制室側から任意に、または禁止区域に入った、参加者を始末するためのもの。
タイマー。 予想範囲内。 だが、その性能について想像はついても、たった一つに決定付けるヒントが足りない。
解除コード。 一応、予想範囲内。 首輪に鍵穴などが無かったので、頭の片隅には入れておいた。

要するに、だ。
病院にあるMRI室などに長時間いちゃだめですってこと。
つまり、電波を遮断することは結局死へと繋がるわけであって。
とどのつまり、首輪カバーは封じられたわけで。

そんなことは想像できていたのに。
目が大きく見開かれる。
心拍数が上がっていく。
顎が震え、歯がガチガチと音を鳴らす。
それでも冷や汗を掻かなかったのは、褒められていいことかもしれない。

>>229
そこにダグラスがやってきた。
単刀直入に食事前の質問を切り出す彼を、リナルドはどんな表情で見ていたのだろう?
少なくとも、希望に溢れた表情ではなかったはずだ。

≪続く≫
>>242続き

「あの、リナルドさん。
 いきなりですが、アレン=D=バディアンと戦ったのは貴方ですか?
 もしそうだとしたら、何故リファニアさんが貴方を受け入れたのか疑問が湧きます。
 でも、彼は満足して逝ったんですよね?
 ならば……リファニアさんの態度も頷けるような気がします。
 彼女の機体に戦闘の痕跡は無かったんですから。
 だから、リファニアさんは最後までアレンさんを看取ったんだなぁっ、て……。
 ……貴方にとっては只の愚問に聞こえるかもしれませんが、
 只、同盟相手として、艦長を勤めた者として、確認が取りたいんです。」

いつまでも惚けているわけにもいかず、彼はすぐに上っ面と声色だけでも落ち着いたものに戻そうとする。
……言葉の始めは、少しだけ震えてしまったが。

「あ、ああ……。
 これは……君が最初に訊こうとしていたことだよな?
 なら、この一言だけで事足りる。

 ……俺は、アレン=D=バディアンを殺した男だ。
 
 それでもリファニアは俺を受け入れてくれたし、俺は彼女のために何度でも立ち上がれる。
 それでいいと……俺は思っているよ。
 
 確かにこれは愚問だな。 ……いや、リファニアのおかげで癒されつつある傷痕を
 再び傷付けられ、開かれているような……。 それを嫌っているだけかもしれない。
 でも、この質問は決して忘れてはいけないことを俺に植え付けてくれたよ。
 だから、艦長君……訊いてくれてありがとうね」

以前の覇気が完全に戻ったわけでもなかったが、少なくとも彼の瞳に絶望感は無かった。
ショックが大き過ぎたせいか、忘れていた。 ……希望が完全に潰えたわけではなかったと。

タイマー延長コード。 実は、予想範囲外。 でも、知ってしまった。

彼らがイレギュラーな条件を満たしても、彼らを生かすことのできる(おそらくは)たった一つの要素。
それに。
それだけではなかった。

(そうだよな……。
 今、俺の心が容易くポキリと折れてしまったら、リファニアはどうなる?
 俺が彼女を支えるんだろ?
 だったら、抗え……。 最後まで、生命の限り、抗え。
 考えろ、考えろ……、考え続けろ……。
 この頭はシュウジのものには劣るだろうが、それでもピースは与えられたはずなんだ。
 なら、拙いなりにもリファニアを救うロジックを組み上げることはできるはず。 諦めちゃいけない。
 『できない』なんて考えない。 抗うのは俺自身だから)

≪続く≫
>>243

そして、質問と同時に示された文章に、コンパネにテキストを打ち込んで返す。

〔修理と整備、補給が終われば、俺の知っていることは全て話しておくことになると思う。
 もう、『俺はまだゲストだから』などと言っている暇は無くなったみたいだからな。
 イブさんとリファニアには話し合う必要があることを伝えてある。
 それと、この艦の自爆装置は……、調べていないから断言はできないけど、
 『ある』に加えて『無力化できるかどうかはわからない』と思っておいた方がいいと思うけど。
 ただ、それは爆薬なんかじゃなくて、エンジンやジェネレータを暴走させて推進剤に引火させるとか、
 そういった単純でスマートで、且つ効果絶大なものだと思うよ〕

その文面をダグラスに向けると……、不意に彼はリファニアの声を聞いたような気がした。

>>237
……リナルド。あなたの用意した対抗策で、わたしたちは本当に抗う事が出来るの……?

(……空耳か……?
 ――でも……)

ごめん、リファニア。
俺はどんな理由があっても君を騙したくないから、本当のことを言う。
正直に言って、かなり厳しい。
むしろ、最初から厳しかった……と言う方が正しいかもしれない。
でも、少ないとは言えまだ時間はある。
いくつか考えていることもある。 それが実行可能かどうかはわからないけど……、何も考えていないわけじゃない。
だから、まだ下を向くには早過ぎる。
ここにいるのは俺たち二人だけじゃないんだ。
艦長君もイブさんも、シェラさんもいる。
きっと何とかなる。
いや、何とかするために、力と論理の限りを尽くす。
俺たちにはそうすることしかできないんだ。
だから、今はできることをやろう。

彼の耳に入ったリファニアの声は空耳かもしれなかった。
だが、例えそうだとしても、彼は心の中でリファニアを励まさずにはいられなかった。
それが、その瞬間に彼がリファニアにしてあげられる唯一のことだと思ったから。

【行動:混乱(0)、二重会話(-1)、立ち直る(0)、そっと、励ましてみる(0)】
【位置:V-20・小惑星基地(ミョーコウ)内・格納庫】
【残り行動値:3pts.】
【機体状況:MA形態・機関停止】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
   (MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx4.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
      首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ(材料編)、自爆装置の無力化レシピ、(ギター)
   (以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/首輪への対策を考える】
【同盟:20番リファニア (03番イブ 05番ダグラス 26番シェラザード 01番シュウジ)】
『…俺はパイロットだからな。自分で操縦できる可能性があるうちは自分で何とか
 したいんだ。引っ張ってもらっても乗せてもらっても、それは結局はルイの邪魔
 にしかならないしな。ルイの厚意はとても嬉しいが、気持ちだけ受け取っておく
 よ。まあまずは操縦してみて、上手くいかないようだったら何か手を考えるさ』

そう言ってから、床を蹴ってMSとは違う方向におっさんは行きよった。

『俺のヘルメット、さっき食堂に忘れてきてね。ちょっと取りに行ってくる。
 ルイは先に外に出ておいてくれ』

「あ、待って・・・・・・」

おっさんが食堂に行くと言ったんで、追いかけようかと思ったら
おっさんはとっとと先にいってもうた。
しゃーないから追いかけようかと思たんやけど、さっき迷子になったんことを
思い出した。
おっさんは既に見えない。
また、迷子になってまう・・・・・・
うん。しゃーない。迷子になってはあかんから先に行かせてもらおか。
そして、アタシはジャジャ馬に乗り込んで基地から出発した・・・・・・

【行動 : ジャジャ馬にふぇーどいん (1) 移動 F-5→F-6 (1) 残り 2 】
【位置 : F-6 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉1つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 脱出方法をする 】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる 警戒はたのむな
       11番 サーティア・クワン :さーちん  なんで・・・・・・?
       14番 レイモンド・デリック :おっさん 怪我人は安静に!!
       21番 アーネスト・マンソン :あーたん おっさんたのむな 】
>>229-231
自分が艦橋に残ると言いながら、リナルドと話をするために出ていったダグラス。
出ていく前に見せてくれた微笑みと敬礼は「いつもの」彼らしいものだったが、
その心に先程の通信はどれほどの影響を与えたのだろうか。
自分の見る限り、それほど心を揺らされてはいないようだったが。

今は考えても仕方ないと開き直っているのかしら? それとも単に脅威を理解していないだけ?

その方向はともかく、色々と考えてしまう内容の放送だったと思うのだが。
今はリナルドと話をすることで頭が一杯と言うことなのか。
あの男と一体どんな話をするつもりなのだろう。

………今更追い出そうとするわけもないわよね。

>>212>>240-241
ブリッジにイブと2人で残される。取りあえず今はダグラスが帰ってくるのを待つしかないだろう。
何か考えているような様子のイブ。さすがにあの通信を聞かされたら、色々と考えざるを得ないだろう。
当然ながらその内容までは分かるはずもないが………まあ、そのうち嫌でもカードを切っては来るだろう。

そこで、リナルドがブリッジに入れた通信のことを思い出す。
あの男もぬけぬけと言ってくれたものだ。

『これから機体のチェックと修理・整備・補給をやるけど、いいかな?
 あと、できればブリッジに監視人員を一人残して、手分けして作業して欲しいんだけど。』

既に仲間になったような気安い台詞。
誰がこの状況であの男にモビルスーツを任せるというのだろうか。
それに、簡単に「修理・整備・補給」と言ってくれたが、本当に全部出来るのか?
推進剤の補給や簡単な整備ならともかく、修理は簡単にできるものではない。
モビルスーツやモビルアーマーの修理というものは、基本的に本業の整備屋でなければ出来ないものだ。
だからこそパイロットは整備の人間を大切にするし、軍はきっちりとした分業体制を取っている。

加えてミョーコウの機体はワンオフかそれに近いような機体ばかりだ。
キュベレイ、サイコガンダム、それにイブのガンダムタイプ。
どれも量産性など考えていない(はずの)、兵器と言うより芸術品のような存在だ。
比較的身近なGM系の量産機とはわけが違う。下手にいじると、逆に壊しかねない。

「………親切は有り難いけど、あたしのキュベレイは補給も済ませたばかりだし、何処も壊れていないわ。
 だから触ってくれなくて結構よ。その心遣いだけもらっておくわ」

ちゃんと聞いたかどうか確認しようとしたところで、リファニアからの通信が入った。
>>237
少女の表情と声に、痛々しいほどに沈鬱さが満ちている。
先程までの明るさと笑顔はすっかり消え去ってしまっていた。

無理もないわね。

あの放送を聞けば、状況がどれほど絶望的かは嫌でも分かるはず。
その現実を目の前に突きつけられれば、落ち込むのも滅入るのも当然だ。
自分の周囲にいる人間が「好きな人」ばかりなら、なおさら。
周りにいるのがどうでもいい人間なら何も考えずに生存を目指すこともできるのだろうが、
近くにいるのが親しい相手ばかりなら………彼女のような可憐で健気な人間であれば、正気を失ってもおかしくはない。

イブがあえて軽い口調でリファニアに話しかける。少しでもその気分を軽くしようと意図したのだろう。
さすがに今回は難癖をつけようとは思わない。彼女の心を救おうとするのなら、他に手段はないだろうから。

念のためミョーコウからもチェック。間違いない、彼女の言うとおり、補給作業は完了していた。

リファニア、あたしはあなたのことが好きよ。可愛くて可憐なあなたが好きよ。
だから、今は慰めてあげる。あなたが望むなら抱いてあげても良いわ。
それに………今ならまだ、間に合うかもしれないから。

リナルドとの通信回線を切ると、リファニアに向き直る。
そして、微笑みかけた。以前のシェラザードのように、リファニアを包み込むように。
現実を前に怯えて、疲れ切ったその心を温めるように。

「お疲れ様。作業が早くて助かるわ。これでミョーコウも何時でも動ける………あなたが頑張ってくれたから。
 だから、今はこっちに戻って一息入れなさい。イブが美味しいチャイを淹れてくれてるわよ。
 ゆっくり身体を休めて、温かいお茶を飲んで、考えるのはそれからにしましょう。
 疲れている時に色々考えても、疲れるだけだわ。
 気分が滅入っている時の考えはあまり良い方向には行かないし、
 気を取り直してから考え直すと意外とあっさり良い方法が見つかることもあるでしょう?」

口先だけの慰めかもしれない。現実から目をそらそうとするだけかもしれない。
だが、人間にはそれが必要な時もあると思うから。

「今すぐ何がどうなるという話でもないわ。お茶を飲んで一息入れるぐらいの時間は十分にあるわよ。
 疲れたのならあたしがマッサージしてあげるから、すぐに戻っていらっしゃい。
 お茶を飲んだら一緒にシャワーを浴びるのはどうかしら。汗を流せば気分もすっきりするわ。
 その後でまたメイクをしてあげるから………ね?」

無理を承知で誘いをかけてみる。
「変わってしまった」自分と時間を共にすることは、彼女はもう望まないかもしれない。
あっさり拒絶されるかもしれないことは、承知している。

だが、シェラザードが好きなのは、やはり明るいリファニアなのだ。
彼女を最後まで明るいままでいさせたい。美しいままでいさせたい。
そう思う心に、嘘はない。嘘はないはずだから。

この誘いそのものは拒まれても………あなたが笑ってくれるなら、今はそれでいいわ。
あたしが好きなのは、一度は確かに好きになったのは、可愛くて可憐で明るいあなたなのだから。
だから、今はかりそめの安らぎに身を委ねなさい。ひとときの現実逃避に寄りかかりなさい。

あたしは、あなたを嫌ったわけでないのよ。
【行動:インターホンでリナルドに話しかける(−1)、イブに続いてリファニアに話しかける(0)】
【位置:V20(ミョーコウ・ブリッジ)】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康@ノーマルスーツ着用】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)
     ハンブラビのテールランス】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤12日分】
【方針:取りあえずリファニアをフォロー、基本的に様子見、リファニアに再接近?】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス、No.20・リファニア?、(No.15・リナルド???)】
(…色々あったが、この基地ともとうとうお別れか)

食堂に着いた俺はふとそんな事を思った。
俺がプログラムに放り込まれて、最初に生きている人間に会ったのもこの基地
だったし、一番楽しい時を過ごしたのも、一番辛い目に会ったのもここだった。
あと少ししたら、ここは2度と入れない空間になってしまう。

カウンターに置いてあったヘルメットを取り、何となくテーブルを見渡すと、
数時間前に皆で食べようとしたカレーが目に入った。

(あの時はまさかこんな事になるなんて、思いも寄らなかった…。
 …………サーティアにも、食べてもらいたかったが…)

自分が作ったわけでもないのに、そんな事を思ってしまう。

(…そうだ)

俺は厨房の戸棚を片っ端から開けて、大きめのタッパーを4つ取り出した。
そしてその1つ1つに御飯を盛って、カレーをかける。
さすがに左手だけの作業は手間取ったが、程なく4つのタッパーにカレーを
入れ終えた。
しっかり蓋を閉じて、ひっくり返さないようにディパックに水平に入れる。

(また皆で食べる機会があるかは分からないが…)

俺は食堂をあとにしてまたデッキに戻った。

デッキに戻るとさっそくジャベリンに乗り込む。
エンジンは相変わらず快調だ。

(さて、左手だけでどこまで出来るか…)

ペダルを踏み込むと、ジャベリンは順調に歩き出す。
最初に来た隔壁を戻って、ジャベリンは外部へと向かう。
最後の隔壁の向こうには、久し振りに間近に見る宇宙が広がっている。
俺はそれを初陣のパイロットのような気持ちで見渡した。
怪我への不安。
初めての機体への不安。
プログラムそのものへの不安。
それを全て抱え込んで、ジャベリンは外へと飛び出していった。

【行動:カレーを詰める(−1)デッキに移動(−1)F-6へ移動(−1)】
【残り行動値:0p】
【位置:F-5→F-6】
【機体状況:右腕消失】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
       右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
      保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:生きる】
【同盟:不明?】
>>243
「いえ……、ね。
 こちらこそ、余計な質問で……。
 でも、応えてくれてありがとう。」

少し寂しそうな目で答え、そして彼の二つ目の返答に目を走らせる。
……たとえ旧型艦だろうと、お目こぼしは期待しないほうが良い、か……。
ミョーコウは所詮、大会側から渡された、殺し合いの一道具に過ぎないのだろうか?
希望の船に、ノアの箱舟となり得る事は無いのだろうか?

「……それでは、僕は艦橋へ戻りますね。
 二人を貴方の指揮下へ置きます、上手く指示してあげて下さい。」

二つの回答に、無意識の内に気落ちと、落胆の色が言葉に混じってしまう。
それでも、リナルドに対する僕の敬語は、他人行儀が消えつつあった。
彼にも守るべき者≠ェいる。もしかしたら、そこに共感を覚えたのかも知れない。
そして指揮下≠ニ言う権力的な言葉を容易得たのも、彼を受け入れつつ有った為か……。

「リナルドさん、皆の機体の事をよろしくお願いします。
 お互い、守るべき者のために頑張りましょうね」

軽く手を向け、僕はその場を後にした。
そして別れ際にリナルドへ渡した、一切の紙。

――夢見る事ができるのであれば、やればできる――
     If you can dream it,you can do it

世界中の子供達に夢を与えた偉人の言葉が、そこへ書かれていた。

【行動:リナルドと会話(-0) 艦橋へ(-1)】
【位置:V−20 ミョーコウ内艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:身体の若干の強張り、疲労は無し】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微 主砲一基破損)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと共に歩む 補給作業 リナルドと会話がしたい】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード 15番リナルド】
>>244
リナルドの声が、聞こえたような気がした。その心を、感じたような気がした。
彼も心も今のリファニアと同じように、不安に満ちてはいたものの……。
決して、折れてはいなかった。
自らの信念を貫き通そうと、しっかりと前を、見据えていた。

>>241
そして、イブから労いの言葉をかけられる。

『ご苦労様。甘くて熱々のチャイが待ってるわ。
 猫舌だったらご免なさいね。
 冷ましてあげても良いけれど、チャイは熱くないと美味しさが半減してしまうのよ』

イブも、先ほどの放送を聞いていたはずなのに……。
絶望しているような様子は、見られなかった。
それどころか、こんな時にでも労りを見せてくれている……。

>>247
そして、シェラからも……。

『お疲れ様。作業が早くて助かるわ。これでミョーコウも何時でも動ける………あなたが頑張ってくれたから。
 だから、今はこっちに戻って一息入れなさい。イブが美味しいチャイを淹れてくれてるわよ。
 ゆっくり身体を休めて、温かいお茶を飲んで、考えるのはそれからにしましょう。
 疲れている時に色々考えても、疲れるだけだわ。
 気分が滅入っている時の考えはあまり良い方向には行かないし、
 気を取り直してから考え直すと意外とあっさり良い方法が見つかることもあるでしょう?
 今すぐ何がどうなるという話でもないわ。お茶を飲んで一息入れるぐらいの時間は十分にあるわよ。
 疲れたのならあたしがマッサージしてあげるから、すぐに戻っていらっしゃい。
 お茶を飲んだら一緒にシャワーを浴びるのはどうかしら。汗を流せば気分もすっきりするわ。
 その後でまたメイクをしてあげるから………ね?』

シェラの胸中は複雑なはずなのに、自分は、シェラを裏切ってしまったのに……。

「……ありがとう……。
 ふたりとも、大好きだよ……。
 暖かいチャイを飲んで……それからシャワーを浴びて嫌な気分、根こそぎ洗い落としちゃうね。
 メイクも……おねがいしようかな。私、もっともっと自分を磨きたくなったから……。
 ……私自身の明日も……見つめたくなったから。」

嬉しさのあまり、涙声になってしまう。
できること……。
私にできること……。
サイコを駆り、その力で以って、敵を討ち払う……それ位しか、できない。

でも、"私達"に、出来る事は……?
そうだ、ミョーコウに居る人たちはみんな、私に出来ない事が出来る人たちなんだ。
ならば僅かながらも、希望はあるかも知れないよね……。
ここで絶望して、立ち止まるなんて事……許される事じゃないよね。
パパにも、アレンにも、トリィにも……申し訳、たたないよね。

ほんの僅かだけ、明るさを取り戻したリファニア。
その胸の不安感は、消え去った訳ではなかったけれど……。
それでも折れないだけの強さを、取り戻す事ができた。

GMを格納庫へ入れたリファニア。
機体から降り立つと、格納庫内にリナルドの姿があった。
その肩をパンと叩きつつ、彼の脇を抜ける。

「ちょっと、ブリッジに行って来るねっ。」

笑顔と共に一声かけて、リファニアはブリッジへ向かった。

【行動 : 着艦(-1)、艦内移動(-1)、残2 】
【位置 : V-20(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
      ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ナバン61式拳銃
      抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
      アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン、サーティアのノートPC 】
【方針 : 『……壁は……遠いけど……』 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス
      03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
253リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/04/20 00:04 ID:???
第十章 >252 現在

  A B C,D E,F G, H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□◎□□□◎■■■■◎□□□□□□◎■◎■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎◎□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□◎▼◎◎□◎□■◎◎■□□□◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□□07□□◎◎◎□□◎□◎□□◎□□■□□◎□   □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□10□□□□■□◎□□◎□◎□□□□   ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□◎〓□□◎□□■□□□※◎□□□□   ※:戦場跡
09■■◎■■□◎□□□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■   〓:コロニー
10◎■◎■■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※◎□■   ▼:小惑星基地
11■◎■◎■■◎◎■□□■□■■□□◎□◎◎※□□■◎   ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎◎□□□※□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□◎◎◎□■□■◎◎□□□□◎◎■   ◎:侵入禁止区域
14◎■□◎◎□□◎□□□■※■□■◎□□□□◎■◎◎◎   ×:侵入禁止予告区域
15■◎■◎■□□▼□□□□■□□□◎□□□□■◎■◎■
16■□◎■□□□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□□◎■■□□□□01≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□◎□□□■■◎◎□□□□◎□□□◎□□◎
19□◎◎□◎◎■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□◎□◎□■□◎□□◎□□□03▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※※□◎◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□◎□□□□◎▼◎◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□□◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□◎□■◎□※◎■■■□◎□◎□□□□□■

01・06・08・19・ZPは同一地点。03・05・15・20・26は同一地点。07・14・25は同一地点。10・11は同一地点。
21はF-05地点(◎印)。
03・05・15・20・26はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・15・20・26の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。
ZPは、無人プログラム・ゼファー(01番の私物)制御のホビー・ハイザック(01番の初期支給MS)。
03・05・15・20・25は現在MSから離れている。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・23・24死亡。
21は、死亡確定。(まだ死亡はしていない)
制限時間は…過ぎた。
あの場所へ入る事はもう出来なくなっている。
そして…。
そして、俺の目に映る集合場所にいるMSは…3機…。
ルイのタイヤとベルクの魚のようなMS。
そして俺のジャベリン…。
アーネストのMSだけが見当たらない。

…いくら左目が塞がっているからって、俺の視野はこんなに狭かっただろうか?
俺は首を回して周囲を探ってみる。
右、左、上……もう一度右左上…。

「っつ……!」

アーネストに治療してもらった右腕が…痛い。
…まさか。
まさかまさかまさか。
…そんな事、あるわけが…。

俺は通信機のスイッチを入れ、アーネストのMSに合わせようとする。

「アーネスト、俺だ。レイモンドだ。聞こえるか、アーネスト」

何も返ってこない。
通信機の向こうにあるのは、深海のような暗い沈黙だけ。
…呼吸がどんどん荒くなっていく。

「…アーネスト…。レイモンドだ。聞こえるなら、返事をしてくれアーネスト」

やはり何の反応もない。
…嘘だ。
俺は信じない、絶対に。
きっとさっきの戦闘で通信機の調子がおかしいのかもしれない。
きっとそうだ。
俺は努めて冷静になったつもりで通信機に話し掛ける。

「俺達はF-6ポイントにいる。聞こえるだろ?F-6ポイントだ。早く合流してくれ」

「…なあ…。今はふざけてる場合じゃないだろ?…分かったから…早く姿を見せ
 てくれないか?アーネスト…」

声が震える。
いや、全身が小刻みに震えている。
俺の中で、それは確信へと変わってきている。
だが信じない。
信じられない。
そんな事が…あっていい筈がない。

「なあ…そこにいるんだろ?なあ………」

「頼むから…アーネスト………」

俺はおそらく2度と答える事のないだろう通信相手に向かって、いつまでも話し
かけていた……。
【行動:通信を繋げようとする(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:F-6】
【機体状況:右腕消失】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
       右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
      保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:生きる】
【同盟:不明?】
一足先に小惑星基地から出ていた俺は残りの三人を待ちながら
移動経路を考えていた。

(レイモンドは負傷している。
 なるべく他の参加者を避けレイモンドとも面識のある
 シュウジ達の所へ向かうか?
 俺はともかく、怪我人や子供を拒みはしないだろう。
 
 問題は近くに居るサーティアだが、あの二人にこのことを言えば
 サーティアに合うとしそうだが・・・・・どうしたものか?)

しばらく考え込んでいるとタイヤの上に無様な格好で基地から出てくる
MSが見える・・・・・・多分ルイだろう。
続いて右腕の無いMSが出てきた。
後一体、ガザDが来るはずだった。だがなかなか現れない。
いよいよ、タイムリミットになった直後、特殊情報端末の画面から
21番の反応が消えた。

(間に合わなかった・・・・・・・どうして?)

合って間の無かった、

少ししか話をしなかった、

でも、目の前で人が死んだ事実が心苦しかった、悔しかった。
なにが、少しでも人を救えるだ・・・・・人一人守れないじゃないか。
自然に拳に力が入った。

残った二人に通信をつなぐ

「今後の行動についてだ・・・・・・。」

あえて、アーネストのことには触れなかった。

「レイモンドは負傷し、ルイには戦闘経験は無い・・・・・・。」

今、アーネストのことを言っても彼はもう来ないとわかっているからだ。

「他の参加者との接触を出きるだけ避け・・・・・。」

あの二人にとっては余計悲しくなるだろうから。

「シュウジ達と接触し様かと思っている、レイモンドも知っているだろう?」

今は、この二人を安全とまでは行かないが。

「アイツなら、お前達を受け入れてくれるかもしれないから
 まずはそこへ行こう場所はS−17だ。」

少しでも生き残れる可能性の高い所へ。それが俺にできることだというなら。

「・・・・・・この少し離れているが近くにサーティアが居る。
 彼女も連れて行くか?」
【行動:二人に通信(-2)】
【残り行動値:0】
【位置:F-06】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
    (左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分 
     十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand監視】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ? 
    15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
     14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
先にいるべるべると合流し、後からおっさんもやってくる。
でも、あーたんだけがなかなか来ない。
いつまで待っててもなかなか来ない。
来ない。
あーたんが来るよりも先にべるべるから連絡が入る。
『今後の行動についてだ・・・・・・。
 レイモンドは負傷し、ルイには戦闘経験は無い・・・・・・。
 他の参加者との接触を出きるだけ避け・・・・・。
 シュウジ達と接触し様かと思っている、レイモンドも知っているだろう?
 アイツなら、お前達を受け入れてくれるかもしれないから
 まずはそこへ行こう場所はS−17だ。
 ・・・・・・この少し離れているが近くにサーティアが居る。
 彼女も連れて行くか?』

「ちょっと待った。!!
 今後の行動の前にあーたんが着てないやん。
 あーたんが来てからそうだんせな。」
なんとなく、なんとなく、分かっている事やけど気にしないことにした。
時間が立ち過ぎてる事には。
怖かったから。
「そや。寝坊しとるか迷子になってるんやな。
 なら、迎えにいかんと・・・・・・」
そう思ってジャジャ馬を反転させて来た道を戻ろうとした。

【行動 : べるべるにお返事 (1) あーたんお迎えしにいかな・・・・・・ (0) 残り 3 】
【位置 : F-6 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉1つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 脱出方法をする 】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる まだ話が早いやん
       11番 サーティア・クワン :さーちん  なんで・・・・・・?
       14番 レイモンド・デリック :おっさん 怪我人は安静に!!
       21番 アーネスト・マンソン :あーたん はよ、来い。 】

 
>>250>>251-252
ダグラスとリファニアがブリッジに戻ってきた。
ダグラスの様子は………出ていった時とそう変わらないように見える。
何か心に決めたように見えないこともないが、それ以上のことは分からない。

そしてリファニアだが、こちらはそれなりに元気を取り戻したようだった。
さすがに完全にいつもの彼女に戻ったとは言えないかもしれないが、
さっきよりはずっと見られる顔になっている。
スピーカー越しに聞こえた涙声は、嬉し泣きによるものらしい。

………まあ、悪くはない、か。

本当は死の恐怖に我を忘れた彼女がシェラザードに逃避することを望んでもいたのだが、
世の中はそう自分の思い通りには行かないようだ。
ここはリファニアが再び笑顔を見せてくれたことに満足しておくべきだろう。
未練がましいと言われれば、そのとおりと頷くしかないから。

さて、これからどうするかだけど。

ブリッジにかつての楽園の住人達が勢揃いする。
前と違うのは、格納庫に余計な新入りがいると言うことだけだ。
そしてそこには、シェラザードの忠実な僕である紅の女王が眠っている。

妙な細工でもされたら、たまらないわ。

リナルドがこの隙に何か仕掛けてくる可能性は高くはないと思うが、
それでもあの男は自分の「悪意」を、シェラザードがリナルドを嫌っていることを感づいているはず。
自分にとって、リナルドはリファニアを奪った相手。
リナルドにとって、自分はリファニアに妙な執着を見せる女。

………「リファニアを守るため」なら、何をしてくるか分からないかもね。

そう考えて、決断を下す。

「あたし、キュベレイでこの中を少し捜索してくるわね。
 せっかくこういうところに来たのだから、何か役に立つものがないか探すのも悪くないでしょう。
 あたしのキュベレイは補給を済ませたばかりだし、どこもやられていないから、
 修理も整備も今は必要ないもの。後で自分でやっておくわ」

嘘はついてないつもりだ。

「リファニア、帰ってきたら一緒にシャワーを浴びましょう。
 それまで少し休んでなさい♪」

リファニアに笑顔を見せてその肩を軽く叩く。
かなえられるかどうかは全く分からない約束ではあるが、自分から言い出したことだ。
帰ってきたら可愛い少女と一緒にシャワーを浴びる。
可憐な少女をさらに美しく磨き上げる。
ちゃんと帰ってくるための動機としては、十分だろう。

続いてダグラスに近づく。艦長の命令を待たずに動くことになるが、今回は許してもらおう。
色々と身勝手もやってきたが、それなりにミョーコウのために努力してきたのも自分だ。
たまにはわがままを言いたくなる時もある。
それに、この健気な艦長さんは、なかなか積極的にご褒美をくれようとしないから。
そこが可愛いのでもあるのだけれど。
「そんなに長くうろついてくるつもりはないけれど、何かあったら無線で呼んで頂戴。
 それではシェラザードは基地内探索に向かいますので、後はよ・ろ・し・く♪」

右手の人差し指と中指を唇に当てると、その指を素早くダグラスの唇に当てる。
それでダグラスの言葉と動きを封じると、シェラザードはブリッジを出た。

それじゃあ、早速………!

そのまま格納庫に向かおうとして、僅かに表情を変える。
………向かう途中に洗面所の前を通りかかったところで、足が止まった。

あたしが忘れていても、あたしを忘れてはくれないのね。

そして、薬箱の中から1日分の薬が消える。
まだ残りは十分にあるが、それでも確実に減ってきている。

これが無くなった時が、あたしにとってのタイムリミットだわ。

気を取り直し、再び格納庫へと向かう。
中にはリナルドがいた。キュベレイにはまだ触っていないらしい。

「グレイスさん、あたしは今から少し出てくるから、下がっていた方がいいわよ。
 静かに出るつもりではあるけれど、離れていることをお勧めするわ」

そう声をかけると、そのままキュベレイに乗り込む。
起動と同時に機体のチェック。推進剤は満タン、機体にも問題はない。
今すぐにでも存分に戦うことが出来る状態だ。

………ここで思いっきりスラスターを吹かして出ていったら、どうなるのかしらね。

モニターに映るリナルドの姿をちらりと眺める。
ほんの一瞬だけ浮かんだ妄想を取りあえず心の片隅にしまい込むと、
シェラザードはゆっくりとキュベレイを発進させた。
カタパルトは使わずに、深紅の女王がそのまま外に向かって歩き出す。
その右ウイングバインダーの中で、青い槍の穂先が僅かに煌めいた。

キュベレイの脚がミョーコウから離れ、港にその姿と輝きを露わにする。
艦船が入れるのはここまでだが、奥の方にはモビルスーツが進むことの出来る通路が続いていた。
この先にあるのはモビルスーツデッキか、武器庫か、それともただの行き止まりか。

行ってみないと、分からないわね。

キュベレイがミョーコウのブリッジに向けて片手を挙げる。
それが意味するのは「行ってきます」か、それとも。

【行動:ダグラスとリファニアに話しかける(0)、艦内移動(−1)、薬を飲む(−1)
     艦内移動(−1)、リナルドに声をかける(0)、発艦(−1)】
【位置:V20(ミョーコウ外・キュベレイ搭乗中)】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康@ノーマルスーツ着用】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)
     ハンブラビのテールランス】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分】
【方針:リナルドにはキュベレイを触らせない、基地内を捜索】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス、No.20・リファニア?、(No.15・リナルド???)】
>>233
 ゆっくりと後退していく相手を見届ける。
警戒しているのだろう。随分としおらしい動きになったものだ。
しかし、恐怖や絶望を感じている様子ではない。
一連の流れに落ち着きを取り戻しただけとも受け取れる。
何にせよこちらもこの場で始末する気は和らいだ。
そんなにおっかなびっくり後ずさらなくても…と言うのは無理な話か。

 一定の距離が開き、有効射程の範囲を離れてきた所でこちらも後退を開始する。
相手と同じスタイル。お互いに振り向きつつゆっくりと。
結果的に相手がしてきた交渉に乗ったような形になる。
自分でも少々思いもよらぬ幕引きとなったが、まぁ後悔は無い。
あの女、必要なまでに面白い動きを魅せる。
あれは拘りとか意思とは何かが違う。
そう…何かに取り付かれているかのように……。……。

 「思い出した…」

 浮かんでいたこの既視感。女が口走った"リオン"の単語。
あれだ。あのジオングだ。あの臆病者。この戦場で最初に自分に仕掛けてきた。
小さな因縁と言うものか。別に向こうに知らせる義理も無いだろうが
あの女の内から湧き出てくる物に少しは想像がついた。
リストを確認する限り09番は既に死亡している。
相手は死人に引きずられているのか、それとも糧にしているのか。

 "戦場で出会い生き別れた男と女"

 チープな題材に人を狂わすには最も有効な毒薬。
そして、見届ける側には最高の娯楽。

 機体の姿はすでにカメラでは確認が困難な程まで広がった。
せいぜい掻き回してくれ。ここで見逃したことを後悔するほどに。
未だこちらを警戒したままと思われる機体を軽く鼻で笑う。
何時の間にか相手の姿は闇の中に掻き消えていた。

【行動:様子探り(-1P) 移動(-1P)】
【位置:J-07→I-07】【残り行動値:2P】
【機体状況:一部駆動系の障害+14番からの切り傷+完全ではない左腕】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:戦場を求める】【同盟:無し】
262イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/04/21 00:30 ID:???
シェラザードの行為に少しばかりムッとしながらも、それを態度に出すような真似は絶対にしない。

―――あの程度のスキンシップに目くじら立てていたら、身が持たないでしょう。

些かタチの悪い自らの独占欲をそう諭しながら、カートの上にカップとソーサーを用意していく。

「お帰りなさい、ダグラス。お疲れ様、リファニアちゃん」

殆ど勝手に出て行ったシェラザードの事を一先ず頭の隅に追いやり、愁林は二人に労いの言葉を掛けた。
チャイを二つのカップにそれぞれ注ぎ、トレイに乗せて左手に。
器用にバランスを取りながら、彼女は流れるように足を進める。
ウェイトレスというには装いも中身もそぐわないが、それでもそうした仕草が絵になるのは美人故だろう。

「さあ、冷めてしまわないうちにどうぞ。秘伝のスパイスの香りが隠し味よ」

各々にソーサーに乗せたカップを手渡し、スマイルもしっかり添えてからカートにトレイを戻す。

「……で、シェラザードは行ってしまったけれど……私はリナルドさんを手伝えば良いのかしら?」

ダグラスは当初、彼女とシェラザードの二人に手伝わせる予定だった。
その予定が変更を余儀なくされたのだから、一応は尋ねておくのが筋というものだろう。

【行動:チャイの用意(-1)、思索(-0)】【残り行動値:3p】
【現在位置:V-20、ミョーコウ艦橋】
【特記事項:軽症(手当て済み)、半覚醒?、若干の疲労、時折襲う正体不明の突発的頭痛】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量49%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(Hマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)、カート(チャイ入り魔法瓶、カップ×0)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、今は彼の姉であり続ける、シェラザードへの警戒、「む……?」】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)、(No.15・リナルド)】
もう何の意味も無くなっていた俺の呼びかけは、突然入ってきた通信によって中断した。

『今後の行動についてだ・・・・・・。
 レイモンドは負傷し、ルイには戦闘経験は無い・・・・・・。
 他の参加者との接触を出きるだけ避け・・・・・。
 シュウジ達と接触し様かと思っている、レイモンドも知っているだろう?
 アイツなら、お前達を受け入れてくれるかもしれないから
 まずはそこへ行こう場所はS−17だ。
 ・・・・・・この少し離れているが近くにサーティアが居る。
 彼女も連れて行くか?』

ベルクの声は俺の意識を現実に引き戻してくれた。
シュウジ=アサギ・・・。
・・・そうだ・・・。
ここで、こうしているわけにはいかない。
まだ・・・手段は残されている。

ベルクに通信を返そうとした時、ルイのタイヤが基地に向かって進みだした。
・・・動きがおかしい。

「・・・まさか、基地に戻るつもりか!?」

すぐさまジャベリンを基地に向かおうとするタイヤに横付けて、タイヤの中のMSの肩を掴む。

「ルイ・・・」

俺は極めて冷静を装って、接触回線で通信を送った。

「ルイ・・・。あそこは・・・もう進入禁止空域だ。あそこに戻るという事がどういう事
 か、分かっているだろ?」

・・・この先は言いたくなかった。
俺自身がまだ信じられないでいるのに、ルイを納得させられる言葉をかけられるか自信がなかった。
第一、この俺が戻りたいという誘惑に駆られているのだ。
だが・・・話さなければならない。
何よりも俺自身を納得させる為に。

「このポイントに、アーネストのMSの機影はない。・・・レーダーにも反応は感じられない。
 ルイ・・・。アーネストは・・・もう・・・」

【行動:ルイに接触回線を開く(0)】
【残り行動値:4P】
【位置:F-6】
【機体状況:右腕消失】
【参加者状況:左肩負傷(軽傷)、左眼球裂傷(小)、右手首切断
       右肋骨骨折、左大腿骨にひび】
【武装:頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック、
      保冷シート4枚、タッパーのカレーライス4つ】
【行動方針:生きる】
【同盟:不明?】
264ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/04/21 14:03 ID:???
>235
『…そう…。わかったわ。』
さっさとメモを書き、みせる。そして…彼女自身も自分だけの作戦について、考え出す…。
(…首輪を外す方法…がないとすれば、お先真っ暗なのよね…。
…でも…どうにかしないといけないのよね。)
【行動:会話(0p)】
【残り行動値:4p】
【位置:S17】
【機体状況:万全。】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:爆弾解除 小惑星にあるであろう薬の入手 …首輪を外して会場で生き残る】
【同盟:シュウジ ヨーコ ジェイス…?】
>>259-260>>262
ブリッジには、リナルド以外のみんなが、揃っていた。

「ダグラス艦長、GM、借りてました〜。ありがとねっ。」

うしろから肩をポンと叩きながら、ダグラスに声をかける。

「そうだ、GMの中にこんなの、転がっていたよ。
 たぶん、サーティア=クワンのものなんだろうけど……。
 なんか、MSのデータとか、ウィルスとか……色々入ってたよ。
 とりあえず、ここに置いておくからっ。」

持ってきたノートPCを、適当にソファーに置いたところで……。

『あたし、キュベレイでこの中を少し捜索してくるわね。
 せっかくこういうところに来たのだから、何か役に立つものがないか探すのも悪くないでしょう。
 あたしのキュベレイは補給を済ませたばかりだし、どこもやられていないから、
 修理も整備も今は必要ないもの。後で自分でやっておくわ。
 リファニア、帰ってきたら一緒にシャワーを浴びましょう。
 それまで少し休んでなさい♪』

シェラがブリッジを出ようとする。
リファニアの肩を軽く叩きながら、笑顔を向けてくるシェラ。

「うんっ、じゃあ、シャワーはシェラさんが帰ってくるまで待ってるねっ。」

リファニアも笑顔で言葉を返す。
……良かった、なんとなく、シェラさんとの関係、戻りつつあるかな。
擬似姉妹という関係。それはあくまでも、リファニアの視点から見たものに過ぎないのだが……。

『そんなに長くうろついてくるつもりはないけれど、何かあったら無線で呼んで頂戴。
 それではシェラザードは基地内探索に向かいますので、後はよ・ろ・し・く♪』

その言葉とともに、自らの唇に当てた二本の指をダグラスの唇に当てて、シェラはブリッジから出た。
ちらりとイブに視線を向けるリファニア。イブは、全くとり乱していなかった。

『お帰りなさい、ダグラス。お疲れ様、リファニアちゃん』

労いの言葉とともに、トレイに乗せたチャイを運んでくるイブ。
なんか……可愛い。
ウェイトレスの格好をさせてみたら似合うかなぁ……って何考えてるのよ私……。
いつのまにか微妙にシェラ的思考になってしまっていた自分に気づく。
『さあ、冷めてしまわないうちにどうぞ。秘伝のスパイスの香りが隠し味よ』

スマイルと共にカップを渡されたリファニア。

「あ、ありがとっ。……じゃあ、いただきま〜す。」

舌を火傷しないように注意しながらチャイを飲むリファニア。
次の瞬間、口内に広がるのは……甘みだけではなく、味わいを深くする独特のスパイスの香り。

「……イブさん、美味しいよっ……!
 今までこんなチャイ、飲んだ事ないかも。
 美味しいし……あったかいね……。」

正直な感想を、口にする。
この温かい飲み物は、リファニアの身体を芯から温めてくれた。
チャイ自身の温かさと……込められた気持ちの温かさ。
……生きているからこそ、味わえる温かさなんだよね……。

『……で、シェラザードは行ってしまったけれど……私はリナルドさんを手伝えば良いのかしら?』

そう、イブがダグラスに指示を仰いだところで……。

窓の外で、シェラのキュべレイがこちらに向けて片手をあげるのが見えた。
笑顔で手を振り返すリファニア。

「シェラさんは休めって言ったけど、私もまだまだ働けるよっ。……どうしたらいいかな?」

チャイを飲み干しながら、リファニアもダグラスに指示を仰ぐ。
その後に酷く真剣な表情になって、今度は二人に向けて言葉を発した。

「……それと、これから先の事なんだけど……。
 みんなは他の生徒との戦いについて、どう考えているの?
 私は………やむをえないと思う。
 少しでも、生き残る可能性を高めるために……。
 最後のひとりは、ミョーコウの人間から出したいものね……。
 それがせめてもの……救いになるもの。」

そう口にしながら、リファニアは日記帳にメッセージを記しはじめる。
〔リナルドは、機体に自爆装置が仕掛けられているって言っていた。
 それに対する対処法は、何とかなるみたい。
 首輪については……詳しくは聞いていないけど、彼が用意した方法じゃあ、足りないみたい。
 彼、すごく不安そうだったもの。
 ……でも、彼は諦めてはいない。もちろん、私も。
 きっと何か方法、あるはずだよ。私、バカだから思いつけないかもしれないけど……。
 そのぶん、できる事を頑張るねっ。
 
 ……あと、口で言っている事なんだけど……。
 私、本気の部分もあるよ。
 もちろん、私たちで殺し合いなんて……絶対に、イヤ。
 私、生きたいけど……ミョーコウのみんなを撃ってまで、生きたいとは思わない。
 そうならないように、何としてでもW-22を陥として、解除コード、手に入れないとね。〕 

……戦いを、隠れ蓑にしながらね。その為に、私は……。

最後の部分は、心の中に、留めておいた。
少し悲しげな笑みを浮かべながら、その文をイブとダグラスに向ける。
その笑みにこめられた憂いは……変わってしまった自分に対して、向けられていた。

だが、生きるために、生かす為に殺す事……他の参加者の命を踏み台にする事を受け入れたのは……。
自らの生に対して貪欲になった事の結果なのだ。
生存競争を望まずに……死ぬか。生をつかむ為に足掻き……他者の生命を喰らって生き延びるか。
……どちらが正しいのかは、わからない。

【行動 : チャイいただきま〜す(0)、メッセージ書き書き(-1)、残3 】
【位置 : V-20(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、メイク済み♪、ノーマルスーツ着用 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×5
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)
      ノーマルスーツ、ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ナバン61式拳銃
      抗生物質、換えの包帯やガーゼ、消毒薬
      アレンの遺したギターとアンプ、トリィの羽根、日記帳とペン、サーティアのノートPC 】
【方針 : 『……壁は……遠いけど……』 】
【同盟 : 15 リナルド=グレイス
      03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『ちょっと待った。!!
 今後の行動の前にあーたんが着てないやん。
 あーたんが来てからそうだんせな。
 そや。寝坊しとるか迷子になってるんやな。
 なら、迎えにいかんと・・・・・・』

やはり、彼女にとってこの現実は受け入れられなかったようだ。
彼女のMSが小惑星基地に戻ろうと移動をしたが
それをレイモンドが止めてくれた。

「ルイ、・・・・・・・戻ることは出来ないんだ。
 未来を作ることは出来る。
 だが、過去は変えられない・・・・・・。
 だから、進むしかないんだ・・・・・・未来へ。
 生きている限り、前に進むしかないんだ。
 お前は生きている。生きているからこそ出来ることがある。
 今は、何も解からなくていい。生き続けるんだ。」

【行動:二人に通信(-2)】
【残り行動値:0】
【位置:F-06】
【機体状況:異常なし(肩部装甲傷ついてるかも) 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
    (左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分 
     十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つけるand監視】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ? 
    15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?
    14番 レイモンド=デリック 25番 ルイ=フィルセント 】
アタシ自信も気付かないうちにおっさんのMSがタイヤの内側に入り込み
ジャジャ馬に肩を組んで通信を送ってきた。
『ルイ・・・。あそこは・・・もう進入禁止空域だ。あそこに戻るという事がどういう事
 か、分かっているだろ?
 このポイントに、アーネストのMSの機影はない。・・・レーダーにも反応は感じられない。
 ルイ・・・。アーネストは・・・もう・・・』

「で、でも・・・・・・もしかしたら・・・・・・」

後の言葉を続ける前にべるべるからまた通信が入る。

『ルイ、・・・・・・・戻ることは出来ないんだ。
 未来を作ることは出来る。
 だが、過去は変えられない・・・・・・。
 だから、進むしかないんだ・・・・・・未来へ。
 生きている限り、前に進むしかないんだ。
 お前は生きている。生きているからこそ出来ることがある。
 今は、何も解からなくていい。生き続けるんだ。』

「そんな事言っても・・・・・・アタシは納得できない。
 アタシは行きたい!!」

ペダルにかけた足に力を入れて踏み込もうとする。
でも、足に力は入ってくれない。
分かってた。頭ではもう分かってた。
でも、心が本当の事を受け入れてくれなかった。
アタシの世話になった人がまたいなくなってしまうなんて。
おっさんの治療をしてくれたお礼も言ってないのに・・・・・・
イキナリこの世界から居なくなってしまうなんて信じたくなかった。
信じてしまえば全て認めてしまう事になってしまうから。
怖かった。

ヽ(`Д´)ノ ウワァァン

泣きたくないのに泣いた。

【行動 : 開きっぱなしの通信 (0) 残り 4 】
【位置 : F-6 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 】
【パイロット状況 : デコ腫れとる(涙) ヽ(`Д´)ノ ウワァァン 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉1つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 脱出方法をする 】
【友達 : 07番 ベルク・クロフォード :べるべる まだ話が早いやん
       11番 サーティア・クワン :さーちん  なんで・・・・・・?
       14番 レイモンド・デリック :おっさん 怪我人は安静に!!
       21番 アーネスト・マンソン :あーたん はよ、来い。 】
>>250
ストレートに返し過ぎただろうか。
ダグラスは幾分落胆した様子でリナルドに一言言い残すと、彼にメモを渡して格納庫を後にした。

――夢見る事ができるのであれば、やればできる――
     If you can dream it, you can do it

ああ、そうだ。
夢見ることさえできたのなら、ゴールはもう見えているのだから。
あとは駆け抜けるのみ。
……こちらの状況ではまだゴールは明確には見えないが、その輪郭はぼんやりと見えてきている。
ならば、やはり駆け抜けるのみ。 転ばないように、今度こそ道を間違えないように。

>>252
紙片を握り締めてこの首輪をどうしてくれようと思案していると、不意に肩を叩かれた。

「ちょっと、ブリッジに行って来るねっ」

リファニアだ。
どうやら『ミョーコウ』への補給は終わっているらしい。
その声も表情も明るさを取り戻しているようだったが……。
それでも、彼の心には言い知れぬ何かが残ったまま。

>>260
しばらくして、シェラザードが格納庫にその姿を見せる。
手伝いや監視のために来たわけではないようだ。

「グレイスさん、あたしは今から少し出てくるから、下がっていた方がいいわよ。
 静かに出るつもりではあるけれど、離れていることをお勧めするわ」

そう言って、シェラザードはキュベレイに乗り込んで。
その瞬間、言いようの無い不安がリナルドを襲った。
無意識のうちにメットをかぶってバイザーを下ろすと、やはり無意識のうちに身構える。
……だが、その不安をよそに、キュベレイは静かに艦を後にした。

無言でそれを見送ると、彼はアビゴルのコクピットに戻った。
すると。

「何だ、こんなところにいたのか」

(悪かったわね、こんなところで)

マヤがいた。
どうやらリナルドが『ミョーコウ』に来てから、ずっとここにいたらしい。
何やら機嫌はよろしくないようだが。

(お兄ちゃん……あのお姉さんのことだけど)

「どうかしたか?」

(あれで……いいの?)

「バカ。 いいわけがあるか。
 俺だってこのままでいいなんて思ってないさ。
 でも、あの人がここまで俺を警戒している以上、どうしようもないよ。
 このままじゃいけないって、わかってはいるんだけど……。
 あの人の気持ちも、少しはわからないでもないから」

≪続く≫
>>270続き

(それじゃ、あの子のことは?
 リーアさんはどうするの?)

「うーん。
 正直に言ってね、俺にもよくわからないって言うか……何と言うか。
 今の俺には、リーアと過ごした時間がどうしても“本物”に見えなくて……。
 もちろん、リーアからすればそんなことはなかったと思う。 きっとね。
 でも、俺の中にあるリファニアへの気持ちは……嘘じゃない。
 今は……その気持ちの方が遥かに強いんだ。
 だから、この問題にはもう決着が付いてしまっているのかもしれない……。
 けど、これはしばらく口にしないでくれないか?」

(ふーん……)

「? 何だよ」

(結局のところ、お兄ちゃんは……どうしたいの?)

「……わかってるんだろ? だったら訊くな」

(単純よね、ホント)

「お前に言われたくない」

ピシャリと言って、デイパックに工具を入れる。
アビゴルを出ると自爆装置無力化に必要な材料を2機分回収し、
彼はそのままブリッジに向かった。

ブリッジには、シェラザード以外の全員が揃っていた。
リファニアとイブの姿を確認すると、彼は声を掛けつつコンパネのディスプレイを見せた。

「何かシェラさんが出て行ったけど……。
 まあ、取り敢えずそれはいいや。
 リファニア、君さえよければこれからサイコを診るよ。
 それから、イブさんにも。
 それぞれ頼みたいことがあるんだけど……」

〔頼みたいこととは別に、首輪への対策について。
 いくつか考えていることがある。
 機体の処置が一通り終わったら相談しようと思ってるんだけど、どうかな?〕

【行動:マヤ見っけ(0)、工具&材料回収(-2)、格納庫→ブリッジ(-1)、二重会話(0)】
【位置:V-20・小惑星基地(ミョーコウ)内・ブリッジ】
【残り行動値:1pts.】
【機体状況:MA形態・機関停止】
【武装:(MS)ビームカタールx2、右腕ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
   (MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷@ノーマルスーツ】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx4.5、食糧4日分、私服、拳銃(20)、救急箱
      首輪カバー、首輪カバーの製造レシピ(材料編)、自爆装置の無力化レシピ、(ギター)
   (以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:リファニアと共に、生き残る/首輪への対策を考える】
【同盟:20番リファニア 05番ダグラス (03番イブ 26番シェラザード 01番シュウジ)】
>>265-267>>270
ミョーコウのブリッジでリファニアが手を振り返してくれたように見えた。
あの少女は相変わらず自分に好意を露わにしてくれる。それはやはり嬉しいものだ。

余計なのさえいなければ、もっと嬉しいのに。

………そう言えば、格納庫を出た直後に感じた妙な気配は何だったのだろうか。
誰も乗っていないはずのアビゴルとか言うモビルアーマーから感じた人の気配。
なのに、あの男からも感じられたような妙な感覚。
まるであの男がもう一人いたような………馬鹿馬鹿しい。

気のせいでもそうでなくても、どちらにしろ冗談じゃないわ。

それを振り払うようにしてキュベレイを奥へと進ませる。
V20には何も見つからなかったので、そのままV21へと移動した。
そこでモビルスーツデッキらしき場所と、武器庫だったと思われるエリアを発見。
早速使えるものがないか捜索し、ジャンクの山の中から色々と見つけはしたのだが、
問題は発見がそのまま入手と装備を意味するものではないと言うことだった。

見つけたのはいいけれど、ね。

キュベレイはU.C.80年代に開発されたとは思えないほどの高い完成度と性能を誇る名機だ。
だが、完成度が高いと言うことは、発展性や冗長性に欠けると言うことも意味している。
要するに、下手に武器を増やしたり装備を取り付けたりすると、
機体バランスが狂ってしまって逆に性能が低下してしまうおそれがあるのだ。

ビーム兵器には手を出せないわね。

かといってバズーカやマシンガンと言った無骨な装備を山ほど背負い込むのも美しくない。
武器を大量に装備すると言うことは、それだけ爆発物を抱え込むと言うことをも意味する。
それに、荷物を背負えば背負うほど動きが鈍くなるのは当然だ。

比較的軽くて、実弾系で、それなりに効果がありそうで、出来れば面白そうなもの………

【行動:基地内移動(V20→V21)(−1)、探索(−1)】
【位置:V21】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康@ノーマルスーツ着用】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)
     ハンブラビのテールランス】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤11日分】
【方針:リナルドにはキュベレイを触らせない、基地内を捜索】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス、No.20・リファニア?、(No.15・リナルド???)】
MSから降りた。
荷物は持った。
体調は万全。
気分は最悪。
さァ、行こう。



――足が動かない。

一歩も踏み出せない。
恐怖で、じゃない。
まるで釘か何か打ち込まれて張り付けにされているかのようだ。
自分の意志とは関係なく、止められている。
何故?
一歩、一歩動けば決心は固まる筈。
その一歩が動かない。

「オイオイオイ」

恐怖はもう感じないと言えば嘘になるが、今は銃は持っている。
俺はそこまで臆病じゃない。
そう、自分では動こうと思っている。
躊躇いなどない。
だけど肝心の体が拒否する。

「これは…夢か…?」

前かがみになって手で足を軽く叩く。
感触が ない。
不思議に思って今度は思いっきり叩く。
痛覚が ない。

足が。

おかしい。

「ぅ…わ…ぁぁぁ……ぁぁ…ぁ…」
声も思うように出ない。
狂ったように足を叩いたり引っ張ったりを繰り返す。
痛くない。                                  誰の足だ?
痛くない。                                  俺の足だ。
痛くない。                                  俺の足が。
痛くない。                                  壊れた?


「うわあああ!!」

急に足の抵抗が止まったのでその場に転んでしまった。
痛たた……と身を起こす。

「…あれ?」

足の感触が 戻った。
感覚もあるし、ちゃんと自分で動かせる。
変わらない。

「寝てたのか?」

わけわからない。
その時、頭上のMSから通信の声が聞こえた。

>>235
港湾管制室、か。
MSに乗って、地図を表示してあるモニターを覗き込む。

「……よし」

行くか。
たえず、足を気にしながら港湾管制室へ向かった。

【行動:通信受信(-0p)MSに乗り降り(-0p)港湾管制室へ(-0p)】【残り行動値:残り3p】
【位置:S-17】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:空ボトル、煙草4箱と1本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:……死にたくない……】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】