吸血大殲 25章『Memory Of MoonBlood』
1 :
ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ :
出典 :
名前 :
年齢 :
性別 :
職業 :
趣味 :
恋人の有無 :
好きな異性のタイプ :
好きな食べ物 :
最近気になること :
一番苦手なもの :
得意な技 :
一番の決めゼリフ :
将来の夢 :
ここの住人として一言 :
ここの仲間たちに一言 :
ここの名無しに一言 :
>
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1020438117/483 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
空は闇。
雨は空から突き刺す様な強さで降り注ぐ。
雷が鳴り響き、横殴りの風が私達を襲う。
少女は朱色の髪を鞭の様に撓らせ、志貴の足を掴まんと襲いかかろうとしている。
私はその隙をつき重力の塊を胸の前で創り出す。
重力の塊は力を溜めればその分、大きく肥大化する。
重力の塊は球状になり、ゆっくりと回りの雨を吸収し始めた。
私の重力の力は重力を拳や足に収縮させ、そのまま攻撃する方法。
重力波をそのまま相手にぶつけ、潰してしまう方法。
そして―――
重力の球体は回りの雨をどんどん吸収し大きくなって行く。
球体の中には圧縮された水が溢れんばかりに詰めこまれている。
そして、私の体の上体部分程度まで大きくなった球体を振り上げ、それを一気に
志貴の方へと向けた。
見れば志貴は、その強靭な肉体を使い、人間離れした跳躍で少女の後ろへと立った。
そして、その手を振り上げ、首筋にでも手刀を叩きこまんとしている。
言って見れば少女のピンチな訳だ。
「しゃがみなさい!!そこの女の子!!」
私はそういって水が限界まで圧縮された球体を志貴へと標準を合わせる。
そして、放つ
「ウォーター・インパクト!!!」
水が無数の銃弾となって志貴を襲った。
>
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1020438117/483 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉(4の修正)
空は闇。
雨は空から突き刺す様な強さで降り注ぐ。
雷が鳴り響き、横殴りの風が私達を襲う。
少女から放たれたと思わしき赤い蒸気のような物が地面を伝り
志貴の足を掴まんと襲いかかろうとしている。
しかし、その赤い物をナイフを使って志貴はいとも簡単にあしらう。
―――なんだか自分だけが違う世界に迷い込んでいる感じがした―――
志貴は、その強靭な肉体を使い、人間離れした跳躍で少女の後ろへと立った。
そして、その手を振り上げ、首筋にでも手刀を叩きこまんとしている。
「くっ!」
一人だけ黙って見ているわけにも行かない。
私は重力の拳を振り上げ少女と志貴の元へ駆け出す。
そして私は、志貴のボディーに力の限り叩きこむ。
志貴の体は一瞬、空中に浮き上がって、そのまま横に吹っ飛んだ。
志貴の事だ。
すぐに立ちあがって再び攻撃を仕掛けてくるだろう。
私は破けたスカートのポケットに入っていたゴムを取り出し、泥だらけの髪を一つに纏める。
「さぁ!起きなさい!次は顔に一発入れてやるわよ!!」
『意思、果つる者の躯』 導入
エレンはサイスを庇って俺の銃口の前に身を晒した。
キャルはあのロフトで爆炎に身を焼かれて死んだだろう。
今、俺の胸に有るのは復讐の炎のみ、インフェルノの首領であるマグワイアを
追い詰め、彼が逃げ込んだ先は得体の知れない朽ちかけた地下道だった。
「古い坑道か何かか?」
いやそれにしてもおかしい……。
坑道に付き物の搬出用のレールと言った類の物が全く無い。
そして無秩序に分岐するそれは迷宮と言うに相応しいものだった。
――――― ピチャリ ―――――。
不意に側道から水音が聞こえ、咄嗟にH&K、MP5サブマシンガンを構える。
見覚えの有る服装の男、マグワイア? いや……。
その男の顔には既に生気は無く、空ろに開けられた目と口は恐怖の表情のまま
凍り付いている。
「替え玉か…… チィ、やられたな…… しかし一体誰が……?」
死体に気を取られた瞬間、疾風が走る。
身をかわした瞬間、首の有った場所を刃が通り抜ける。
MP5で二連射!
セレクタポジションは3点バースト、9mmパラベラムの連射音が鳴り響く。
地下道の闇をマズルフラッシュが焼き、敵の姿をくっきりと浮かび上がらせた。
ローブに身を包み顔を隠したその姿は、忍者!?
奴は恐るべき速度で銃弾を掻い潜ると、短刀の一撃を繰り出してくる!
――――― ギンッ! ―――――。
MP5の機関部に刃が命中し火花を散らす。
奴の鳩尾に膝蹴りを叩き込む。
体勢を崩した奴にとどめとばかりMP5の銃弾を叩き込んだ。
血飛沫をあげて崩れ落ちる奴……。
だがそれとは違う予期せぬ方向から叫び声が上がる。
「ナニィッ!?」
襲い掛かる影はすぐ隣の、死んだ筈の替え玉の男、
MP5を発砲! 銃弾は男の右胸と肩口をとらえ、確実にその肉を引き裂いた。
しかし男は止まらず右手の鋭い鉤爪でMP5を叩き落した。
「伏せて!」
横合いからの声に咄嗟に身を低くする。
そして聞きなれた.45ACP弾の射撃音、男の体に着弾したそれは十字の閃光を放ち
絶叫と共に男の体は炎に包まれる。
地面を転がるようにしてMP5を拾い構えた先に見たものは、俺よりも年下に見える
シスター姿の少女。 その右手にはコルトM1911が硝煙をくゆらせてた。
『意思、果つる者の躯』
>6
「あんた、大丈夫!?」
少女が、銃をホルスターに収めながら彼へと駆け寄る。
そして、全身を見回して嘆息する。
「怪我はないみたいね、よかった。」
にっとボーイッシュな笑みを浮かべる。
彼女の物腰にも、ボーイッシュな活発とした雰囲気が見て取れる。
「危なかったわね〜、『死者食い(グール)』に殺された奴は同じく『死者食い(グール)』になる。
あんたもあいつ見たくなるとこだったんだから・・・・・・・。」
彼女は、彼に手を差し伸べながら言った。
胸元の懐中時計がゆれる。
「それにしても何であんたこんなところに来た・・・・・・っと。
名前聞いてなかったわね。私は――――――。」
そこまで言いかけて、彼女の言葉が止まる。
顔には、先ほどまでの笑みは無い。
「来たわね・・・・・・・。」
彼女は、ホルスターから銃を抜く。
「ど〜やら、逃げ場はなさそうよ?」
彼女の視線の先には、ボロボロの服を着込んだ『影』が入り口を塞ぐように立ち構えていた。
◆ブラックハートvsシグモンド◆
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1020438117/479から ヤツに体当たりするように着地する予定は半分だけ叶った。
銃杷による打撃は受け止められ、ヤツの手はオレの首に回された。両手で外そうと必死にもがくが、基礎体力が違う。
「がぁアアアアァアッ!」
口からそんな叫びにもならない声が漏れる。
今はこの手を外さなければ…。
暗黒の渕が見えてきた。これがヤツの故郷か?
愚にもつかないことを思いつつ、開いている両足を引き、やつに蹴りをかます。
だが、力の入っていない蹴りは奴に届かない。
―斗数視点―
えーーーと、ボクは…。あの時、後ろから殴られて…、
「いけない!気を失ってたんだ!」
目を開けて飛び起きるとシグが黒い大きなヤツに首をしめられながらもがいている。
「なんて強大で濃厚な玄気なんだ……。
シグを助けなきゃ!
疾ッ!火尖鎗ォッ!」
ボクは火尖鎗を構え、ヤツへとひた走る。
シグ、もう少しだけ、待っててね…。
>6>7 『意思、果つる者の躯』
風が流れる、微かな通路を背に――知性の欠片もない、窪んだ瞳が二人を見た。
死肉をまとう、人間の果てが。
呪力と魔力で仮初めの命を宿した不死者たちが、その人影を見つめる。
いる。
失われたパーツを持ったヤツが。
この身にはもはや消えた、命を灯すヤツが。
吼えた。
腐り果てた喉で。
悲鳴とも絶叫とも知れない音が狭い地下道に響く。
その声を合図に、化け物どもは生者に殺到した。
折れて骨の出た手を、頬が削げて剥き出しになる歯を、伸ばし、開き、迫る。
少女へ少年へ、歪な死が躍りかかった。
>7>9 『意思、果つる者の躯』
呆然と物騒な物を構えたシスターを見詰める、人の事は言えないが―――――。
元気な少女だ―――――。
少女が駆け寄って名前を尋ねるが、その時邪悪な叫び声が地下道に響いた。
「走れ―――!!」
礼を言う暇も、名乗る暇も無い。
インフェルノに復讐するまでは俺は絶対に死ねない。
MP5を乱射しながら地下道の奥に後退する、
轟音が鳴り響き、9mmパラベラムの空薬莢が舞い飛ぶ。
次々と引き裂かれる動く死体達、しかし奴等は恐れと言う物を知らない。
残念だがあの数と地下道の狭さでは突破する訳にはいかない。
30連発のマガジンが遂に空になり交換する。
遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
>
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1020438117/483 >5
「――えっ!?」
兄さんがナイフを一振りしただけで、嘘の様に呆気なく、檻髪が断ち切られた。
……まさか、兄さんには檻髪が視えるの!?
その動揺が命取りだった。
兄さんの身体がふっと私の視界から消える。
「―――ッ!?」
背後に気配。
――しまった!
振り向いた私の視界に入ったのは、先ほどの女性―チェルシーに一撃を貰い、吹き飛ばされる兄さんだった。
『さぁ!起きなさい!次は顔に一発入れてやるわよ!!』
彼女の叫びで、呆けた思考が元に戻る。
今の兄さんに手加減をする余地はない。
もう、兄さんは四季と同じ化け物なのだ……
「―――やるしかないわね……」
私の周りの空気が赤熱する。
途端、今度は私の檻髪が遠野志貴という存在を飲み込むべく、怒涛の奔流となって、兄さんに殺到する。
――お願いだから、これで倒れて……!
『意思、果つる者の躯』
>9>10
「当たれッ!!」
少女が追いすがる影へと銃を乱射する。
炸裂する十字の閃光!
青年がリロードする合間に追いついた影が、塵と化す。
単純に対象を倒す、という意味では彼女の持つ武器のほうが上のようだ。
「ちゃっちゃと頼むわよ!
この調子でいけば何とかなる!!」
彼女は、ガバメントをホルスターに収め、走りながらもう一丁の拳銃に手を伸ばす。
そして、くるりと銃を回転させながら構えると、再び影へと乱射する。
閃光が、洞窟の壁を照らし再び数体の影が塵と貸す。
「塵は塵に、灰は灰に、そして死者は土へ還りなさい!!AMEN!!」
>10>12 『意思、果つる者の躯』
千切れた腕が燃え上がり、砕けた腰が地面を這いずる。
一つ二つとその影は見る間に減っていくが、それでも不死者たちは止まらない。
鉛弾を全身に浴び、遥かにウエイトの増した体を重く引きながらも、歩く。
――――開いたままの口から、だらりと体液が零れた。
追いすがるゾンビの群れを後目に、二人は道を急ぐ。
呻きと銃声が木霊す地下道に、無数の屍が転がった。
それが果たして化け物どもの残骸なのか、侵入者の末路なのか、ようとして知れない。
ただわかる事は、不死者の群れは終わっていないという事。
現に、今一つの人影が降り立つ。
黒い外套、白い肌、紅い眼差しに長い犬歯。
伝承に出てきそうな吸血鬼が、猛禽の笑いを浮かべていた。
「新たなる生贄か…………王よ、感謝します!」
台詞と共に、吸血鬼は飛び掛かる。
地を蹴り、鋭い爪を閃かせ、少年の首筋へ手刀を突き立てんとした――――――
オーフェンvsアバン
バグアップズ・イン。
少し大きな街に繰り出せば、何処にでもあるような宿屋だ。
さして目を引くような特色は無いが、良心的という値段でも無い。
『その他大勢』に分類される『あっても無くても関係無い』宿屋。
その一階。食堂らしき所で、彼はお茶を啜っていた。
だが、一分もしないうちに階段で佇んでいる男の方へと向き直る。
同時、鋭く男を睨みつけた。
「オーフェン君――――」
鋭い口調で、ゆっくりと。
「あなたは――――『勇者』になることが決まりました」
彼の言い分はこうだった。
今日から一週間、勇者の家庭教師である私の下で勇者の勉強をしなさい。
一週間過ぎ、私が卒業を認定すれば勇者になれます。
勇者になれば、あなたの生活も向上されるでしょう。
スポンサーは大陸魔術師同盟です。
この書類に拇印を。
――――なんてシンプル。
それで社会のダニが大陸の英雄になれるのだ。けして悪い話では無い。
そう、そのはずだ。
>12>13 『意思、果つる者の躯』
MP5を3点バーストで二回連射したその時、別の方向より感じた人とは異なる気配。
首へと迫る長い爪を持つ手刀をMP5で咄嗟に防ぐ。
「こいつは……。」
ジャケット下のショルダーホルスターから拳銃を引き抜くと、吸血鬼に向って連射する。
ガバメントととは若干異なる.45ACPの連謝音、H&KモデルUSP45のポートから
薬莢が宙に舞う。
シルバーチップのホローポイント弾は狙い違わず吸血鬼の胸部と腹部に全て命中。
ひしゃげた弾頭は45口径のエネルギーを体内に全て叩き込んでその体を吹き飛ばす。
「こっちだ!!」
更にMP5の一連射で敵を薙ぎ払いつつ、少女の手を引き側道へと駆け込む。
さて、と。
以前ちょっと登場したけれど、今回正式に参戦するふぉるてだ。
原典は「素子・くりすてぃーな・ぢょせふそんさんの野望とその実体」および「超鉄大帝テスラ」
作者はともにおおのやすゆき(テスラは原作者として大塚英志)
設定は「素子〜」と「テスラ」では違うんだけど、基本的にはテスラ準拠。
見た目は12歳の少年、もちろん半ズボンだ。上はセーラー。
あと、ニーソックス。
だけどその実体は古代の超文明の遺産、つくられたもの――人造人間だ。
そのため、並の人間では及ばないほどのパワーとスピードを持つ。
また、この姿はあくまで一つの形態に過ぎず、変化させることも可能だ。
(たとえば女性型になることも可能)
能力は人間離れしたパワーとスピード、そしてプラズマを自在に操る能力。
さらには共振理論を応用した「共振衝撃(レゾノ・ヴェグザメン)」も使える。
(共振衝撃に関してはオミットするかもしれない)
本当はぼくを含めて六体(「素子〜」では八体)いるが、ここに出張るのはぼくだけだ。
まあ、雑談の場なんかには他のものも行くかもな。
吸血鬼?
かけらも関係ないけれど「つくられたもの」というファクターをうまく生かせれば、と思う。
よろしく。
出典 :「素子・くりすてぃーな・ぢょせふそんさんの野望とその実体」「超鉄大帝テスラ」
名前 :ふぉるて
年齢 :実年齢1歳? 外見年齢12歳
性別 :男の子(ただし変化可能)
職業 :お人形
趣味 :毒舌
恋人の有無 :いないな
好きな異性のタイプ :・・・ノーコメント
好きな食べ物 :飲食不要なんだけど、強いていえばクッキーかな。
最近気になること :リラダン卿の安否
一番苦手なもの :うるさいヤツ
得意な技 :プラズマ流の放射
一番の決めゼリフ :ぼくたちはリラダン卿の僕・・・とでも言おうか
将来の夢 :さあ? 人形は夢を見ないさ。
ここの住人として一言 :血と狂気は吸血鬼だけのものじゃない、たぶん。
ここの仲間たちに一言 :ま、よろしく。
ここの名無しに一言 :ショタとか言うな(笑)
「・・・・・・」
今日は彼は機嫌がよかった
なぜなら、さきほど無能警官から食事を強奪し
34時間ぶりに食事をすることができたからだ。
そして、胃に食物を納めせっかく得たカロリーを使わないよう階段に座っているときにその男は現れた
・・・変な髪形だな
それがオーフェンが抱いた彼の第一印象である。
そのままその男はお茶を頼みそれをすすっていた。
そしてオーフェンが、そのまま何をするのでもなくぼーとその男を眺めていると
突然その男はこちらを向きそしてこう言った。
「オーフェン君――――」
その男は鋭い口調で、ゆっくりと。
「あなたは――――『勇者』になることが決まりました」
・・・・・・思考停止
そのまま男が何かを言ってくる
“今日から一週間、勇者の家庭教師である私の下で勇者の勉強をしなさい”だとか
“一週間過ぎ、私が卒業を認定すれば勇者になれます”とか
“勇者になれば、あなたの生活も向上されるでしょう。
などといわれた気もするが
そんなことは目の前の男が最初に言った言葉により思考停止したオーフェンは聞いていなかった。
そして
“スポンサーは大陸魔術師同盟です。
この書類に拇印を”
と男が言った瞬間、オーフェンは全力で魔術の構成を編みそれを解き放っていた。
(名無し吸血鬼たちを踏み躙りつつ)
ああ、弱えな。もっと強え奴はいねーのか?
・・・ああ、何だ? おめーは強えのか?
なら・・・
死んでくれや!!
戦闘方法
独鈷、戦法輪、宝杖、数珠などの武法具に法力を込めて叩きつける。
また、結界術を始めとする法術も使える。
槍の如き巨大な金剛杵、武法具『穿心角』が最大の武器。
出典 :うしおととら
名前 :凶羅(きょうら)
年齢 :50代?
性別 :男
職業 :退魔僧
趣味 :妖狩り
恋人の有無 :不明
好きな異性のタイプ :不明
好きな食べ物 :特に無し
最近気になること :強い奴にしか興味なし
一番苦手なもの :ババァの説教
得意な技 :法力
一番の決めゼリフ :「オレが知りてえのはたったひとつ―――――オレより強えヤツがいるかってコトよ」
将来の夢 :無し
ここの住人として一言 :ぶっ殺しに来たぜ!
ここの仲間たちに一言 :仲間だぁ? 笑わせるな。
ここの名無しに一言 :ケッ、邪魔するんじゃねーぞ?
『意思、果つる者の躯』
>13>12
「ちょ・・・・なにすんのよ!!」
いきなり手を引かれた事に、少女が抗議の声をあげる。
もっとも、手を引かれながらも銃を敵へと向け放つところは流石だが。
「強引よ!!まったく!!」
彼女は、そう叫びながら彼に手を引かれて走る。
二人の背後では、吸血鬼が塵へと化す所だった。
「・・・・・。」
彼女は、何か思うところでもあるのか沈黙しながら走り続ける。
その顔は、うつむき気味でその表情を伺うことはできない。
やがて、二人は開けた部屋のような場所にたどり着く。
瘴気あふれる凶(マガツ)の間へと。
時期によってかなり変わるんで迷ってたけど、自己紹介さ。
出典 :サザンアイズ
名前 :藤井八雲
生年月日 :昭和46年3月27日 (でも无(無)は不老不死だぜ)
性別 :男
職業 :高校生、妖撃社社員、調理師、フリーター(汗)
趣味 :料理
恋人の有無 :いるよ。
好きな異性のタイプ :あぶなっかしくて放っとけないタイプ、かな?
好きな食べ物 :特に好き嫌いはないぜ。
最近気になること :連載が一体いつ終わるかってこと。
苦手なもの :ベナレス、呪符、縛妖陣、高いところ、主の食欲
得意な技 :不死身と自爆、(獣魔術)
一番の決めゼリフ :「ヤクイ!!」
将来の夢 :パワーアップ!
ここの住人として一言 :今のところデフレキャラだぜ!
ここの仲間たちに一言 :長く連載してるんでかなり設定変わるけど、よろしく。
ここの名無しに一言 :初めのうちは、しぶとさだけでやれるだけやってみるさ。
不本意だけどカテゴリはBだな。
藤井八雲vsふぉるて 〜導入〜
2002年5月、中華人民共和国の瀋陽(旧名:奉天)は
北朝鮮人による日本大使館へ亡命未遂事件で沸きかえっていた。
ここは、そこから車で数時間走った山岳地帯。
人里に程近い山中で、超常現象としか言いようが無い
不気味なことが起こっているらしい。
その超常現象とは、『樹木が石のように変化している』というものだった。
瀋陽近辺は約半世紀前、日本軍との激しい戦闘があった地である。
その頃の化学兵器が、何らかの原因で環境中に
撒き散らされたのではないか、と疑う者も多くいた。
「こりゃ絶対、化学兵器なんかじゃねえな…」
初夏の太陽が容赦なく照りつけている中、
石のように変化した木々を眺めながら、藤井八雲は溜息を漏らす。
原因究明のため、山中に入った人間は一人として戻って来なかったという。
現地の警察もお手上げ状態で、分析結果が出るまでは動けないの一点張りらしい。
痺れを切らした近隣の住民の中で、以前香港で季刊雑誌「妖撃」を
読んでいた人間が、原因の調査と事件の解決を、
藤井八雲が社員として名前を連ねる「妖撃社」に依頼してきたのであった。
「ったく、鈴鈴社長も人使いが荒いぜ。
いくらオレが不死身だからって食費ナシで瀋陽くんだりまで……!!」
ちょうどその時、木々を避けながら歩く八雲の視界に入ったのは
人が十分に入れるほどの黒い洞穴だった。
そして、その周囲の木々はすべて鉱物結晶のようなものに変化していた。
「……チッ。十中八九、煤气(ガス)の元栓はここだな…」
暗い洞穴の内部からは妖気は感じられない。
音を立てないように注意しながら、背負ったバックパックから
マグライトを取り出して点灯させると、慎重に奥へと歩いてゆく。
彼にそうさせたのは、かすかに臭ってくる血の臭いだった。
>15>20 『意思、果つる者の躯』
ふと、音がした。
布ずれの音、それが一つ、二つ、三つ。
ゆったりとしたローブをまとう男が三人、二人の前に姿を現す。
その姿は何処か僧侶を連想させたが、胸に刻まれたシンボルはいずれの宗派とも違っていた。
「この地に踏み入れるとは、何処まで不遜か」
一人の男が口を開く。
訛りはきつかったが、それでも英語には違いなかった。
「この地は聖地が代償に、我らが守るべき所」
手に見慣れぬ錫杖を掲げる。
その両脇で、二人の男が二人の知らぬ言葉を朗々と唱いだした。
「如何なる者とて、容赦はせぬ。特に――――――」
血走り、黄色く濁る瞳が少女を射抜く。
「邪教の手下など、許せるものではない!」
二人の男が手をかざす。
その掌からは炎が生まれ、辺りを赤く染めた。
瘴気を孕みながらふくれあがる炎は柱のように伸び、少女へと向かって走る。
<朱の残滓>
――ガシャン
牢の扉が開けられた。
牢の中を覗き込む人形のような笑顔をした女性……
「秋葉さま、お時間ですよ。出てきてくださいねー」
牢の中から何かが飛び出す。
それは物凄い勢いで琥珀を押し倒すとその首筋に喰らいついた。
・
・
・
「あらら、秋葉さまったら。まだ足りないんですか? しょうがないですねー。くすくす……」
着衣の乱れを直しつつ、血の気の失った顔で、それでも笑顔は崩さず女性はそれ―遠野秋葉に告げた。
「でも秋葉さま、もうわたし達には飽きてしまったんでしょうか、
最近わたしの血も翡翠ちゃんの血も中途半端にしか飲まないくせに物足りなさそうにしてますし。
………こうなったら、仕方ありません
はい、秋葉さまー? ちょっとわたしに着いて来てくださいねー?」
琥珀は秋葉の手を引きながら、地下牢から出て行った。
・
・
・
遠野邸の正門に立つ二人の人影。
1人は琥珀。
そして、もう1人は遠野秋葉である。
「秋葉さま、夜の街にはわたしや翡翠ちゃん以上のいい獲物がいますよ。存分に楽しんできてくださいね」
琥珀がそう秋葉に告げ、秋葉の手を離す。
秋葉はそれと同時に闇の中に消えていった。
残された琥珀はそれを人形のような笑みを浮かべて、見送っていた。
>24
公園。
流石にこの時間帯に人通りはない。
その中を歩く1人の和服姿の女性―遠野秋葉。
闇の中を闊歩する秋葉は幻想的で不気味なまでに美しい……
何かの映画の1コマかのように……
・
・
・
「……………」
秋葉の目に1人の女性の後ろの姿が映る。
仕事帰りか何かの女性だろうか?
まあ、少なくとも、女性には不幸だったというしかない。
女性の歩みが唐突に止まる。
まるで金縛りにでもあったかのように。
秋葉はそれにつかつかと近づき、女性の喉下に喰らいつく。
――飛び散る鮮血
――悲鳴
・
・
・
秋葉が思う存分に血を啜ったところで闇の中から1人の女性が姿を現した。
秋葉と女性の視線が交差する……
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
>24 >25
その夜は、不思議と寝付けなかった。
首の後ろが、チリチリする。この感覚───鬼気というやつだ。
(やれやれ、またか……)
一つ溜息をついて、ベッドから身を起こす。
制服に着替え、部屋を抜け出した。
私が人の世に巣喰い、人に仇なす魔を狩るようになって、随分経つ。
今まで多くの魔を絶ってきたが、これほどまでに強い鬼気を感じるのは久しぶりだ。
知らず、心が躍る。
───所詮私も、自分が狩ってきた魔と大差ないのかもしれない。
刺激的な魔の感覚を頼りに、夜の街を彷徨う。
雲一つなく澄んだ空、夜尚明るい街の光に遮られ、星明かりは見えない。
だが、この広い公園の中までは、不夜城の光も届かないようだ。
闇と静寂に包まれたその空間から、魔の気配は伝わってくる。
そちらに向かう私の耳に届いたのは───女性の、悲鳴だ。
(───しまった、時間を掛けすぎたか!)
鬼気の発生源へと、全速力で走る。
たどり着いたその場に、佇んでいたのは───
まるで、古い映画から抜け出してきたかのような、和服姿の少女だった。
口元を紅く染めたその姿は、幻想的でひどく美しい。
少女の足下には、スーツ姿の女性が倒れている。
その顔には血の気が無く、彼女が既に死んでいるのは明白だった。
それを為したのが、目の前の少女であるコトも。
無言で刀───誰よりも頼りになる唯一無二の相棒、妖刀大通連───を抜き放ち、構えた。
頭痛がするほどの鬼気を発しているのは、間違いなくこの少女なのだ。
外見に、惑わされるワケにはいかない。
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌 Prologue:Side Forte 1/2】
「――――♪」
歌声が響く。
瀋陽(旧奉天)郊外、かつての『帝国』との戦の傷跡残る地。
そう、歴史に記されることのない、隠された戦争の傷跡。
今は昔と云えど『帝国』の影響は色濃く、この辺り一帯の『帝国化』は未だ解けることはない。
『帝国化』――――異世界からの侵略者たちが、自らの世界に似せて、この世界を侵食した爪痕。
辺りは鉱物とも生物ともつかない、奇妙でいびつな『何か』で埋め尽くされている、
地面も、樹木も、そして生物さえも。
「――――♪」
歌声が響く。もの悲しく響くそれは、葬送歌のよう。
歌声は『帝国化』がもっとも色濃い、洞穴の中から響いている。
そこにいるのは、一人の少年。
彼は何処か虚ろな瞳で、壁を見つめながら、歌を口ずさむ。
そこにあるのは、見事な彫像。
半ば壁に埋まったそれは、あたかも生きているかのような女性の像。
――――否。
これは『帝国化』した人間だ。
その証に、ふくよかな胸は僅かに上下しているではないか。
その証に、時折、瞼を開こうとするように痙攣するではないか。
「――――♪」
彼女を見ながら、少年は歌う。
飽きることもなく、歌う。
その脳裏に甦るのは、あの時の記憶。
>27 続き
「ふぉるて、リラダン卿はそんなことを望んじゃいない!」
――――そんなこと、ない。
「リラダン卿は、ぼくたちが『帝国』を打倒することを望んでいるんだ!」
――――そんなこと、知らない。
「ねぇ、一緒に来てよ、ふぉるて!」
――――イヤだ、ぼくはリラダン卿の側にいる。
「だめだ、ここでぼくたちが欠けてしまっては!」
――――ぼくは、リラダン卿のお人形だ。
「リラダン卿の意志を無にするのか!?」
――――黙れ、おまえに何が判る。
「ふぉるて!」
そこから先は、覚えていない
気がついた時、目の前にあったのは、夥しい血と夥しい死体。
――――みんな、何処に行ったんだろう?
「もると!」
――――上半身だけが、壁に縫いつけられた姿で。
「あれぐろ!」
――――首だけが、転がり。
「ぷれすと!」
――――胴体に大きな穴を開け。
「れじぇろ!」
――――首が、無い。
「どるちぇ!」
――――股から二つに裂かれて、息絶えている。
涙が、出た。
泣きながら、血を啜り、肉を喰らった。
――――だって、こうすれば、みんなと一緒にいられるだろ?
それからは、ずっとこうしている。
時たま、歌声に惹かれ迷い込んできたものを喰らっている。
まるで、御伽話のローレライのように。
――――おかしいな、ぼくは飲食不要のお人形なのに。
そして――――今日も、迷い込んできたものが一人。
>20>23 『意思、果つる者の躯』
人……?
先ほどまでの人外の者とは違う気配に一瞬気が緩むが、突然掌から現れた炎が
少女に迫る!
隣に居た少女を体を当てつつ避ける。
間一髪! 炎はふたりを外れ背後の壁に命中して滴る地下水を蒸発させた。
「何をする!?」
しかし問いかけに答えは無く、相手からは明らかな敵意と攻撃の気配。
人だから味方とは限らない、いや……
俺が倒して来た敵は、そして倒さなければならない敵は人……!
ためらう事無くMP5で掃射する、
9mmパラベラムの弾丸が胸部に命中して血飛沫を上げて一人が倒れ、頭を打ち
抜かれたもう一人が脳漿を撒き散らしながら重なる様に崩れ落ちる。
そしてMP5の弾丸が切れる。
「ちっ――― 」
一度仕舞ったUSP45をジャケット下から抜こうとする。
>18 vsオーフェン
「――――――――ぬんッ!!」
光の奔流が襲いかかると同時に、椅子を蹴り上げて立ち上がる。
同時、腰に下げていた剣を抜刀。
斬と言う刃音に白い炎が両断された。
まさに一瞬。
だが、それだけでは止まらない。
「いきなり学級崩壊ですか? ラシィ君の情報通りの人ですね」
左手が閃光に包まれる。
閃光は球形となり、燃え盛る火球へと姿を変えた。
メ ラ ミ
次瞬、サッカーボール大の火球を投擲。
プロ野球選手真っ青の勢いで、それは黒ずくめの男へと跳んでいった。
ウピエルVSファントム
前スレ >423 >457 >472
劇場の傍らから銃声が響く。玲二とは別の人間が発砲したようだ。
ツヴァイの相棒の、アインと言う一人目のファントムだろう。
バックアップのつもりだろうか?
突然襲いかかってきた弾丸を軽々と避ける。
傍目には余裕を持って歩いてるように見えるが、その弾丸の1発1発の隙間を縫うように身体を運んでいる。
異常なさっきに充てられた為か、一瞬反応の遅れたツヴァイの弾丸を余裕を持ってかわす。
反応の遅れを補って余りあるその射撃の精度、連射のタイミング、走り出す方向の選択と速さ。
どれをとっても素晴らしい技量と言える。
だが、あくまで人間の範疇で、だ。
当然ウピエルは人間では無い。この程度の銃撃は避けられて当然だ。
「殺る気は充分見たいじゃねぇか!!OK!楽しもうぜ兄弟!」
吸血鬼はそう叫び、軽く駆け出した。
否、軽く駆け出したように見えた。
だが、それは短距離走の世界記録を軽く塗り替えるほどの速度を伴っていた。
軽くギターを爪弾き、クラシック調の、重厚ながら美しい旋律を持つ音楽を奏でる。
ギターとステァーAUGアサルトライフルが一体化した、それは異様なギターだ。
異様なギターの奏でるその音楽は、クラシック調から激しいリズムを持つメタルへと変り、やがて吸血鬼が歌い出す。
「♪I've been looking so long for you now you won't get away from my grasp
♪You've been living so long in hiding in hiding behind that false mask!!」
流れ弾に撃ち砕かれる客席を横切り舞台へと無造作に歩みながら、朗々と歌い上げる。
「♪And you know and I know that you ain't got long now to last
♪Your looks and your feelings are just the remains of your past」
だが、それはジグムンド・ウピエルの歌ではない。
「♪You're standing in the wings, there you wait for the curtain to fall
♪Knowing the terror and holding you have on us all !!」
それは、今しがたツヴァイが演じて見せた曲目。それをモチーフとした曲。
「♪Yeah I know that you're gonna scratch me and maim me and maul
♪You know I'm helpless from your mesmerizing cat call !!」
ウピエルが悪意を込めて歌うそれは、アイアン・メイデンの『Phantom Of The Opera』・・・『オペラ座の怪人』だ。
歌声と演奏に銃声が重なり、異常な音楽を奏でる。
その中に、新しい銃声が混じる。
サポートに回るアインに3発、こちらに立ち向かうつもりらしいマント姿の怪人・・・オペラ座の怪人に扮するツヴァイに6発。
旋律に合わせたかのようなリズムで連射された5.56mmの弾丸が、
その無造作な撃ち方に反し、正確な弾道で二人に襲いかかる。
だが、吸血鬼は更に3発撃った。
座席の間に隠れてこちらを伺う、3匹目の獲物に向けて。
<朱の残滓>
>26
「……くすくす」
刀を手にした女性―鈴鹿御前を目の前にしても、秋葉は別に動じることもなかった。
そもそも、そのような思考はない。
ただ、秋葉は笑った。
それは、まるで新しい玩具を見つけた無垢な童女の笑みだった。
そう、今の遠野秋葉は……
――無邪気な、物の善悪さえ知らないまま、人を殺すしかない生き物
「くすくすくす……」
秋葉の朱い髪の毛が風もないのに、舞い上がる。
略奪呪界・檻髪。
遠野の、魔の血の秘められた力。
視える限りはあらゆるモノを奪い、消滅させる超技能力。
今、それが鈴鹿に向かって発現した。
不可視の朱い髪の毛が鈴鹿の腕に向かって、圧倒的な速度で迫る……!
「くすくす……」
秋葉の笑い声が公園に静かに響き渡った。
>22>27>28
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
「お前が…お前がやったのかっ!?」
心細い松明の明かりが照らし出す、洞穴の最深部。
奇妙な帽子をかぶった少年が、まるで生きているかのような女性の石像の前で歌っている。
その身体はドス黒く変色した血液でひどく汚れていた。
だが女性像の前の少年は、そんなことは意にも介さない様子で歌を歌い続けている。
それは今からさかのぼること数分前。
暗い洞穴を、奥へ奥へと進む八雲の耳に、子供の歌声が聞こえてきた。
「…歌?」
洞穴の曲がり角を曲がったところに、「それ」は敷いてあった。
それは黒い絨毯。歩くたびに靴底に縋りつく。
黒い血の絨毯だった。
その極めて豪華な絨毯の上には、
このこの上もなく豪華な調度品を、文字通り命をかけて紡いだ
職人たちの研鑚の結果が散りばめられている。
ちぎれた足首。
視神経をつけたままの眼球。
乱雑に散らばる頭髪。
あちこちで宝石のように光っているのは、夥しい数の歯。
そして、この豪華な部屋の主は、
その上で天使のような歌声を奏でていた。
鮮血を滴らせるその口で。
「答えろっ!!」
八雲が手甲をはめた右拳を握り締めると、
バシャッ!という硬質な音を立てて数十センチの隠しナイフが飛び出た。
松明の揺らめく光の中、身構えつつ少年と対峙する。
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
<朱の残滓>
>32
まるで子供のような無邪気さで笑う少女の髪が朱く染まり、こちらへと猛烈な速度で伸びる。
いや、それは現実の光景ではない。
常人の目には捉えること能わぬ、不可視の髪。
これが、彼女の能力か。
神速にて私の腕めがけて伸びるそれを、切り払う。
だが、朱い髪は後から後から伸びてきて、私の腕を掴もうとする。
これでは、限りがない。
あの不可視の髪に捕まればどうなるか、無事では済まないのは想像に難くない。
もちろん、わざわざ喰らって確かめるのは、無謀というものだ。
迫り続ける髪を切り払い続けながら、横へと走った。
そこは、広い林になっている。
あの髪の伸びる速度は、明らかにこちらのそれを超えている。
正面からの突撃は無謀。ならば、死角からの攻撃で、こちらを認識する前に倒す!
>33
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
なにやら喚く男を、ぼぅとした目で見つめる。
――――うるさいな、リラダン卿に歌ってるのに、邪魔をするな。
それに、何をこいつは怒っているんだろう。
わからないな?
「何が? ・・・ああ、これ?」
ようやく気付く。
確かにこれは無様だ。血をぶちまけてそのままにしておくなんて。
ちゃんと掃除しなきゃいけないな。
「掃除は苦手なんだ。こう言うのはもるとが得意なんだけど・・・」
あれ?
もるとたちはどうしたんだろう。おかしいな、いつも一緒にいたのに・・・?
「あれ? きみ、もるとたちを知らない? ぼくとよく似た格好なんだけど・・・」
ウピエルVSファントム
前スレ >457 >472
今スレ >31
ウピエルが俺とは違う方向に銃撃とたかと思うと瞬時にこちらへも連射。
5.56mm高速弾が翻ったマントを次々と貫いていく。
――――― このスピードに追従してきている ―――――!!
先程まで別の目標を狙っていたとは思えない、恐るべき射撃能力だ。
そして又微妙に違う連射音が響き、AUGの弾丸が別の方向へと放たれた事を伝える。
――――― 俺とエレン以外に、何か別の標的が有るのか ―――――?
舞台の袖に飛び込むとそこに隠してあったスコーピオンSMGを取り出し、左手に持つ。
瞬間的に舞台に乗り出すと両手のマシンガンでウピエルを狙い打つ。
二丁の銃声は不協和音を奏でながら両手からは雪崩れの様に空薬莢が転がり落ちる。
5.56mm高速弾と.32ACP拳銃弾、速度の異なる銃弾が混じりあい、ウピエルに
襲い掛かる。 両手で必死にコントロールするが多少射線が乱れる事は避け様が無い。
ブラックハートvsシグモンド
>8
ブラックハートの心は狂気に侵されていた。
彼の父親、魔界の王メフィストが彼を嘲笑うためだけに植え付けた呪わしい枷。
それは隙あらばブラックハートを支配し、彼の望みを打ち砕き、
取り返しのつかぬ過ちを犯させた。
今もまた、呪わしい狂気は彼の心を蝕んでいた。
ブラックハートはシグモンドへの殺意に凝り固まるあまり、先刻まで捕らえていた少女の
ことを忘却の彼方へと追いやっていた。
その少女は意識を取り戻し、黒い巨躯へ向かって走る。
その少女、斗数に、ブラックハートはまったく気づかなかった。
またしても狂気は、彼に誤りと恥辱を与えることになったのだ。
>11 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
秋葉の後に回り込み手刀を入れようとした瞬間、腹に強い衝撃を受けた。
そのまま身体が浮き上がり、吹き飛ばされる。
誰かに殴られた。
……チェルシーか。
内臓を一つ一つ取り出して、踏みつけられたように痛い。
無様に地面に転がったまま、ぼんやりと考える。
困ったな。
秋葉まで相手にしなくちゃいけないのか。
でも殺せないよな。
だったら俺が殺されるか。
それもいいような気がしてきた。しかし、思い直す。
秋葉は優しいから、俺を殺したらどうしようもなく落ち込んでしまうだろう。
殺されるのならチェルシーにだ。
『さぁ!起きなさい!次は顔に一発入れてやるわよ!!』
チェルシーの声が聞こえた。
うるさいな。言われなくても起きるよ。もう少し、翡翠みたいに優しく声をかけてほしいな。
そう思って起きあがろうとすると、妙に身体の動きが鈍い。
雨に当たりすぎた。
身体が重くなっている。
傘はどこだっけ?
ゆっくりと起きあがりながら、今手元にない傘をどこへやったか考えた。
ああ、そういえばチェルシーと遊ぶために放り投げたんだっけ。
いつの間にか秋葉の赤い髪が俺のまわりに迫っていた。
それも、先ほどとは比べものにならないほどの圧倒的な量が。
――――灼いな。絡め取られると、燃えてしまうのかな。
そんなことが頭に浮かんだのは一瞬だけ。
赤い髪に数回ナイフをふるって穴を空けると、そこを縫うようにして跳んだ。
跳ぶのは、チェルシーの右側の至近、秋葉にとってチェルシーの陰。
腕がつぶれた右側は死角なんだろ、チェルシー?
――――すぐに眠らせてやる。
<朱の残滓>
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
>34
「……………」
林の中に逃げ出した鈴鹿を見て、秋葉も鈴鹿を追って、林の中へと駆け出した。
・
・
・
公園の中の林……
光は空高く煌々と輝く月の光のみが林の中を照らす……
「くすくす……」
秋葉は鈴鹿を見失っても、なお、楽しそうに笑っていた。
再び、秋葉の髪の毛が舞い上がる。
――瞬間
――林が
――朱い異界と化した
林の木々という木々、枝という枝……
それらに縦横無尽に、複雑に朱い髪が絡み合い、林を1つの隔離空間に仕立て上げた。
この朱い異界は蝶―鈴鹿を狙う蜘蛛の糸だ。
引っかかれば、容易く鈴鹿はその身を焦がしてしまうだろう。
「………くすくす」
秋葉はこの朱い異界の中を楽しそうに歩き回る。
目的の玩具を探す為に……
>30 vsアバン
(剣で魔術を切り裂いただと!?その上これは魔術!?こいつは魔術士なのか?)
「くっ・・・我は紡ぐ光輪の鎧!!」
変な髪形の男が放った炎の球は魔術で作った光の網で防ぎ
そのまま次の魔術の構成を編む
男が何か言っていたがそんなもの聞いてはいない
(・・・今までこういう奴にかまってろくなことになったためしはねぇんだ
この手のやからはとにかく問答無用で全力でぶっつぶす)
「わりぃが、ちっと寝てもらうぜ・・・我は呼ぶ破裂の姉妹!!」
先ほど放った光熱波は剣で切り裂かれた
だが衝撃波なら剣で切り裂くのはいくらなんでも不可能なはず
ウピエルvsファントム達
>31>36
ホールに朗々とした歌声が響き渡る。
客席に一人立ち上がった、レザースーツの男が奇妙なギターを手に
見事な演奏を、伽藍とした客席に披露している。
エレンにとって、音楽や舞台などは馴染みの薄いものであったが、
男の演奏はかなりの腕前であると感じることができた。
しかしその演奏に聞き惚れる余裕もなく、男の手からギターの音色などよりは
よほどエレンには馴染みのある音が響いた。
銃声
咄嗟に伏せたエレンの目の前の客席が、派手な音を立てて弾けた。
続けて舞台に向けての銃声。
更に銃声は、エレンでも、舞台に居る玲二とも異なる方向へ向けて鳴る。
「!?」
自分達と敵以外に誰か居る。
エレンの頭に、新たな警鐘が鳴る。
確かめなくてはいけない。敵の敵が味方であるとは限らない。
エレンはAK74を再びレザースーツの男に向けて放つ。
同時に、客席の影に隠れる様にして走り出す。
三射目の着弾地点が、確認出来る位置へと。
◆ブラックハートvsシグモンド◆
>37
―斗数視点―
ヤツはシグの首をしめることに夢中でボクに気付いては居ない。
「でぇやぁあああああああっ!」
心の中でそう叫びながら飛び上がり、火尖鎗をヤツの左腕に叩き込む!
途中、シグが何かを呟いた気がしたけど、ソレよりも今はシグが…。
「シグッ!しっかりして!!」
シグのほうへ行きたいけど、コイツ…強い。
シグなら大丈夫…だって信じてるから、ボクはコイツをおびき寄せなきゃ…。
―シグモンド視点―
目の前が赤く、そして暗かった…。
10年以上も前に別れ別れになり、そして、絶望とともに再会した女の名前を思い出す…。
「ビクター…」
ドウッという音がしてオレは地に落ちる。
「くっ…、あ…、斗数?」
斗数がブラックハートに向かい合っている。
「やっと目が覚めたか…。うっ…」
意識が戻ると、体の痛みも自己主張を再開する。
唇を噛み、気合を立て直して立ち上がる。
「待ってろ、今…」
地に落ちた火竜両儀筒を拾い、構えようとする…。
まだ、まだ、持ってくれ…。
>35
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
――もると?――
歌を止め、人名らしき言葉を発する茶髪の少年。
足元の黒い絨毯に散らばる、たくさんの人間の部品に視線を走らせる。
もちろん目の前の少年に注意することは忘れない。
それは黒い血の絨毯の片隅に。
頭蓋を半分欠いた人間の頭部が転がっていた。
もし生きていれば、長い金髪が美しい少女だっただろう。
驚いたことに、目の前の少年もその金髪の少女をじっと見ていた。
あの金髪の少女が、「もると」という名前だったのだろう。
だが、八雲は気づいてしまった。
目の前の茶髪の少年の血まみれの服に、
長い金髪が何本も纏わりついているのを。
「ふざけるな!こんな…こんなことをしたのは、お前だろう!」
この少年は間違いなく狂っている。
目の前の惨状を作り出したのも彼に違いない。
放っておけば死人が出続けるだけだ。
ならば連れて帰り、当局に引き渡すしかない。
足に纏わりつく黒い絨毯の上を、
ゆっくりと、
少年に、
近づく。
ブラックハートvsシグモンド
>42
まったく予期せぬ方向からの一撃は、ブラックハートを狼狽させるとともに、
その怒りの炎をいっそう強く燃えあがらせる結果となった。
「出来損ないめ!」
悪魔は叫んだ。
「出来損ないの、人間のまがい物が!おとなしく寝ていればいいものを、
出すぎた真似をしてくれたな!」
斗数の槍によってつけられた左腕の傷口から、タールのような粘液が溢れでて傷を覆う。
ブラックハートは赤い眼を細めて、斗数を睨みつけた。
恐怖によって人の命を奪いかねない、邪悪な憎しみの込められた視線を投げかける。
「まがい物は消え去る運命にある」
悪魔の低い唸り声にともなって、その両腕に黒い電光がまとわりつく。
「さあ、消えろ!」
大地と空気を揺るがす轟音とともに、ブラックハートの両腕から黒い稲妻が放たれた。
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
<朱の残滓>
>39
林の中。
明かりは煌々と輝く月のみ、立ち並ぶ木々が視界を遮る。
あの髪の毛は確かに厄介だが、こちらの姿が見えねば、攻撃のしようもあるまい。
そう思っていた。
───甘かった。
一瞬にして、林の木々悉くに、朱い髪が絡みつく。
私が背中を張り付けていた、一際太い杉の木にも。
素早く跳び退いたが、朱い髪に僅かに触れた私の髪の先端が、じゅっという音を立てて消失した。
生命力を直接抜き取られるような、この感覚は───
やはりこの髪の毛、触れるだけでも致命的だ。
それに、ここまで張り巡らせた髪は、おそらく結界の役割をも果たしているだろう。
ならば───多少強引だが。
使鬼を喚び出すと、手近な木を引き抜かせる。
その木を棍棒のように振るい、朱い髪の結界を払いながら、使鬼は少女に向かって突き進む。
その後を、下段に刀を構えたまま疾走する私。
少女に到達する前に使鬼が倒されたとしても、その陰から飛び出した私の刃が、彼女を両断すべく振るわれる!
<朱の残滓>
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
>45
飛び出す影……
鈴鹿の使鬼が秋葉に迫る。
「くすくす……」
秋葉は笑った。
同時に檻髪が使鬼を纏わりつき、使鬼が消失した。
その瞬間、煌く銀の閃光――
使鬼の陰になっていた鈴鹿が刀を秋葉に振るう。
本能的に飛び退く秋葉……
――ボトリ
と秋葉の右腕が宙を舞い、地面に落ちた。
「………」
それを他人事のように見つめる秋葉。
一瞬の静寂――
その後に『ソレ』は訪れた。
まずは、秋葉の右腕が『消えた』。
次に秋葉の周囲の空気が朱く染まる。
正確には秋葉の周囲を朱い髪の毛が覆い尽くしていた。
「キャハハハハハハハ!」
狂ったような笑い声が響き渡る。
同時に、鈴鹿に今まで比較にならないような朱い髪が洪水のように押し寄せた。
飲み込まれた時点で、鈴鹿は跡形もなく消滅するだろう……
>38 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
雨の中、横たわる志貴。
私は構えたまま、いつ襲ってくるかも分からない志貴を凝視していた。
一瞬でも気を抜けば、いつやられるか分からない。
きっと瞬時に間合いを詰めてあのナイフでばらばらにされてしまうだろう。
そうなれば私はもうTHE・ENDだ。
志貴はゆっくりと起き上がる。
(来る!?)
私は左の拳に力を込め、いつでも攻撃できる態勢を整える。
そして、少女が何か意を決した様に何かを呟くと、あの紅い能力を発動させた。
その力は志貴の足の部分へと向かって。
志貴はその紅い力に捕まり、その場でしばらく佇んでいたが。
紅い力をナイフで切り刻み、
そして、飛んだ。
私は志貴の姿を見失ってしまった。
飛びあがったのだけは肉眼でも確認できた、しかしもうそこからは何も見えなかった。
瞬発力と言うレベルではない。
もう、これは一種の瞬間移動。
―――気が付くと
―――私の右側には志貴がいる
私が志貴の姿を確信した瞬間、左手で重力波を打ち込もうとした。
だが、それでは追い付かない!
ならば、どうする!?
右手!?
左手!?
左足!?
(右足だ!!)
私は右足を思いっきり志貴の顔面に蹴り上げる。
重力の能力などすでに頭の何処かに消えてしまっている。
今は目の前にいる志貴に力で攻撃をするしか方法は無かった。
遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
>38 >47
檻髪が兄さんを飲み込んだ……
これで、もう……
「………!?」
檻髪の奔流に『穴』が空いた。
そこから、兄さんが弾丸の如く飛び出して来た。
全てが一瞬だった。
気づいた時にはチェルシーをはさんで、兄さんとにらみ合う形になった。
チェルシーが兄さんを蹴り上げる。
駄目だ、そんな攻撃では到底、兄さんは……
どうする?
略奪するにしても、チェルシーが邪魔だ。
チェルシーごと略奪……?
……そんなこと、私にはできない。
どうする、どうする?
私は一体、どうすれば……
>48 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
飛び込んできた俺に、チェルシーは右足を蹴り上げてきた。
このままだと顔に当たる。
腕を上げてガードすれば――――。
――――腕が上がらない。
死徒としての俺の身体に、限界が来ていたのだ。
雨に打たれるのにも構わず、快楽を貪っていた代償。
このまま当たるのも面白くない。
右手に持った『七つ夜』の銘が刻まれているナイフをチェルシーめがけて突き出す。
顔に衝撃。
いつもだったらよろめくくらいだろうが、今の俺には耐えきれない。
そのまま倒れていく。
倒れていく途中、ナイフを持った右手は。
身体を深々と突き通した感触を伝えた――――。
>49 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
私の右足での蹴りは志貴の顔面にヒット。
志貴は意外にもその場に倒れこむ。
理由は知らないが、志貴の体は弱って来ていたのだ。
いける!
このまま、志貴に再び攻撃をしか―――
腹部に焼けるような痛み
「え?」
私は気の抜けた声を発する。
そして、私は全身から力が抜け、膝から崩れ落ち、水溜りの上にゆっくりと倒れこんだ。
――気が遠くなるような激痛。
見ると私の腹部には志貴のナイフが刺さっていた。
腹部に触れるとまるで紅い絵の具を夥しい量の血液が私の手に付着する。
地面には血液と雨水が解けあい、赤い色を薄く染め上げている。
その色はとても綺麗な色だった。
「け・・ほ」
口に溜まった血液を吐き出す。
だんだんと体の体温が奪われて行く。
雨で気温が下がってその寒さはかなりキツイ。
「私・・・死ぬのかな?」
そんな言葉を口に出してみる。
『死』
それは私の存在を何もない無に変えてしまう。
私はまだ何も残していない。
誰も愛していない。
意味も無く・・・何も残さず・・・死んでいくのは・・・嫌っ!!
私は地面の泥に爪を立て、必死に立ちあがる。
このまま死んでも何も残らない。
だから、私は生きる。
生き抜いて私の大切な物を見つけ、それを大切にするんだ。
ゆっくりと私は立ちあがる。
そう、私はまだ戦える。
遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
>49 >50
全てがスローモーションだった。
チェルシーの蹴りがまるで急に糸を切れたかのような精彩を欠いた兄さんにヒットした。
崩れ落ちる兄さん……
突き出されるナイフ……
ゆっくりと崩れ落ちるチェルシー……
朱く染まる地面……
ぷつん
私の中で糸が切れた。
「兄さん――――!!」
私はこれ以上ない声で叫んだ。
私の叫びに呼応するかのように、檻髪が兄さんを捉える……!
俺は、今、トトカンタ市の広場を観光していた。
久々の休みに、俺ははしゃいでいた。
それで、よく前をみず、きょろきょろしてたのが行けなかったんだろう。
黒尽くめの男にぶつかっちまった。
「あ、ごめん」
俺は謝って、その場を立ち去ろうとした。
しかし、それが狂乱の夜の幕開けになっちまったんだ。
>52
どんっ
「あ、ごめん」
どっかの大学生風の格好をした男が俺にぶつかりそして・・・
アイスが・・・落ちた
さっき道で拾った金で数ヶ月ぶりに贅沢をして買ったアイスが・・・
・・・ぶっ殺す
全開で構成を編みそれを目の前の男に向けて解き放つ
「我は放つ光の白刃!!」
>53 オーフェン
『我は放つ光の白刃!!』
そんな叫びが聞こえた気がした。
そして。爆発が起きた。
「ぬわぁ!!な、何しやがるこの野郎!謝ったじゃねぇか!」
俺は振り返ると怒鳴り返した。
>52>53
休息を取ろうとしていた私は、周囲がやけに騒がしい事に気付いた。
そちらの方に目を向けると……
凄まじい爆発が目に入った。
私はとっさに伏せる事が出来たのだが、
呆然としていた周りの人々に怪我人が出ていないのはなぜだろう?
とにかく、そちらの方に向かう事にした。
その日のオレは機嫌が悪かった。
相手は誰でもいいから、暴力を振るってすっきりしたいと考えていた。
そのオレの目の前で、二人の若者の乱闘が始まった。
「面白いコトやってんじゃねえか。オレもまぜろや!」
そう言って、オレは>53の男の背中に蹴りかかった。
>53 トトカンタ市街で殴り合い。
――――爆発。
なんかよく知らんが、俺は巻き込まれて宙を舞っていた。
「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!」
そして、落着。
折角買い集めたお使いはみな、燃えて消えた。
被害総額およそ数億――――――――
「は、はははは・・・」
笑いが漏れた。
「く、はっ、はっはっはっはっ・・・」
ある一文字が、俺の中に浮かぶ。
それは圧倒的な支配力を持って、俺を突き動かした。
「殺す!」
>53
あたしはその日、久々に街に繰り出した。
「たまにはゆっくりと・・・」
爆発音が轟いた。
「・・・やれやれだわ」
とりあえず爆音のした方に向かった。
>57 トトカンタ市街で殴り合い。
休暇に訪れていたトトカンタの野外カフェで、俺はティータイムを楽しんでいた。
その前を、やけに貧乏そうな少年が通りすぎる。
―――――――あいつは!?
あの少年には見覚えがあった。
俺を散々コケにしたGS、横島忠夫だ。
俺は席を立つと、横島の前に立ちふさがった。
>54
ちっ、外したか
「ぬわぁ!!な、何しやがるこの野郎!謝ったじゃねぇか!」
なん言ってやがる
うるせぇな、てめぇの所為で数ヶ月ぶりに買ったアイスが台無しになったんだ
ぶっ殺す
そのまま無言でオーフェンは御神苗に無言で近づき
えぐるような右フックをこめかみにはなった
>56
後ろから蹴りかかって来やがった奴の足をつかみ
その男で武器としてさらに目の前の男に殴りかかる。
>59 黒岩
目の前に、おっさんが立ち塞がる。
邪魔だ、つーか邪魔以外の何物でもない。
「どかんかぁ!」
叫びつつ、跳び蹴りをかます。
微妙に霊波をまとったりしてるが、気にしない。
ともかく、当たれば見知らぬおっさんは一撃だ!
>60
俺はスウェーで奴のフックを避けた。
と思ったら、奴に蹴りかかった男を棍棒にしてきた。
「な、なんだってんだよ!!理不尽だぞ!!」
げほげほと咳き込みながら、俺は必死の抗議を試みた。
・・・・・・無駄だろうけどな。
>55
「よう、妖」
町の中で袈裟を纏い、巨大な槍のような何かを担いだ怪僧が
少女にいきなり声を掛けてきた。
「オレの名は凶羅。おめーをぶっ殺しに来た」
言うなり懐から5本の独鈷を取り出し、投げつける。
「悪いが死んでくれや」
>52>53トトカンタで殴り合い
決めた!
買い物にいこう。
思い立ったが吉日って言う言葉もあるし。
せっかく日光を克服したんだから、お昼の町に出てみるのも良さそうだ―――
町の広場に到着。
夜でもいくらか人がいるけど、昼のそこは段違い。
そのとき、何か大きな音がした。
――――唐突に空気が震え、人々がざわめき始める。
「えっと…買い物とか言う雰囲気じゃないよね?」
―――まあ、いいか。こういうのも面白そうだし
予定を変更し、わたしは喧騒の中心へと向かった。
>60 オーフェン
俺の蹴り足は、ガラの悪い若者に掴まれてしまった。
奴はそのまま、オレの体を振り回す。
「うわわわっ!」
そのまま>54 御神苗めがけて叩きつけられた。
聖職者に手をあげると、仏罰がくだることを知らないのか?
>62
ちっ、また外れたか
「な、なんだってんだよ!!理不尽だぞ!!」
とか、ほざいてるが知るか
この程度で理不尽ならあいつらはなんなんだ
「く・た・ば・れ・ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
引っつかんでいた男を目の前の男に向けて全力で振り下ろす。
>61 横島
俺は颯爽とジャケットを翻し、横島の飛び蹴りを避ける。
どうやら奴は俺のことを忘れているようだ。
何たる屈辱。
「できればお前には二度と会いたくなかった・・・」
貫くような視線で横島を睨む。
「が、やはり我がプライドの傷口は縫っておく必要がある」
そういうと、俺は不敵な笑みを浮かべた。
「知っているか!
世界で初めての外科手術は紀元前235年、インドで行われた。麻酔無しでなぁっ!
その時の患者は自分を瞑想状態に置き、無事手術を乗り越えたと言う!」
『だから何なんだよ!』
横島が突っ込みを入れるが、気にしない。
「ブラックアウト!」
俺は叫び、蒼い鎧武者、「暗黒騎士ガウザー」に変身する。
そのまま、横島の顔面に右ストレートを見舞う。
>63はミス。
>55
「よう、妖」
町の中で袈裟を纏い、巨大な槍のような何かを担いだ怪僧が
少女にいきなり声を掛けてきた。
「オレの名は凶羅。おめーをぶっ殺しに来た」
言うなり懐から5本の独鈷を取り出し、投げつける。
「悪いが死んでくれや」
>65 ヤハベ
「んなもん知るか!文句は奴に言え!!」
俺は怒鳴り返した。
>66 オーフェン
「・・・・・マジかよ!!」
奴は思い切りおっさんを振り下ろしてきやがった。
避けたらおっさん大怪我しちまう。
「仕方ねぇなぁ、たく!」
俺はおっさんをつかむと、そのままバックブリーカーの体勢に持ち込む。
「ぬぉりゃーーーー!!」
そして奴の手からおっさんを引き抜くと、奴めがけて投げ返した。
>66
「こら、そこの黒いの。人の休日を妨げんな!」
あたしはつかつかと背後に歩み寄って腰の辺りにやくざキックを叩き込んだ。
>67 ガウザー
俺の跳び蹴りをあっさり避けたそいつは、化けて殴りかかってきた。
まともに右ストレートを喰らい、大きく吹っ飛ばされる俺。
――――あれ?
こいつ、どっかで見た事があるような。
ゴロゴロと地面を転がりながら、地を撃って立ち上がる。
右手に「栄光の手――霊波の塊」を生み、腰を低く身構えた。
「――――思い出した、薄っぺらな蘊蓄ほざく、都知事じゃねーか!」
怒鳴り声を上げつつ、俺は栄光の手を伸ばした。
こいつにはさんざ恨みがある。
しかもこいつには金がある。
ぶち倒すには十二分な理由だった。
>69 御神苗
破壊好きのオレがいうのもなんだが、最近の若者は平気で他人を傷つける。
目上の人間に対して、敬意を表さない。
そう、今この状況のように。
「どわぁっ!」
オレは>66オーフェンに向かって宙を舞っていた。
嘆かわしい世の中だ。
>68 凶羅
僧侶風の男に声をかけられると同時に
5本の投剣らしきものが飛んできた。
大きくバックステップをして身をかわす。
「いきなり死ねっていう宗教なの?」
大口径リボルバー、スーパーレッドホークを向けて言い放つ。
「それなら、殉教させてあげるわ」
間髪空けずに、.454カスール弾を2発同時に撃ち込む。
>71 横島
「俺の知識が薄っぺらだと!?煩悩の塊の分際で!」
鋭い金属音とともに、俺は背の剣を抜き放つ。
構えをとると一気に間合いを詰め、横島の脇腹へと刃を振るう。
>67
旅を続けていた俺が立ち寄った街。何やら向こうで喧騒がするが、俺には関係の
ないことだ。そう思い立ち去ろうとした矢先、何か「あいつら」に似た気配を感じた。
その気配のする方向に向かうと、鎧のような姿の怪人が少年を殴りつけていた。
「おい、何をしてるんだ?!」
>69
なっ
棍棒として使っていたおっさんが受け止められた
そして、そのままバックブリーカーの要領で俺からおっさんを引き抜くと奴は
「ぬぉりゃーーーー!!」
と、俺めがけておっさんを投げ返してきやがった
この野郎・・・大人しくしていれば半殺しで済ましてやろうと思ったが・・・
九割殺しに確定だな
>70
なんか、こっちにヤクザキックを入れてきた女の足を引っつかみ
さっきのおっさんをそれで目の前の男に向けて打ち返す。
>74 ガウザー
霊波の塊で刃を凌ぐ。
が、剣圧やら腕力やらが全然違う!
また、吹っ飛ばされた・・・
「ん、がぁ!」
地面に叩き付けられ、少し息が詰まる。
や、やば!
こいつとまともにやり合ったら・・・勝ち目ねーゾ!?
ど、どうする?
左の掌に文珠を取り出す。
同じ手は通じねーだろーし、どうすりゃ・・・?
>75 葦原
その時、声が掛かる。
とっさに俺は叫んでいた。
「た〜すけ〜て〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
>73
「おめー、妖だろう。妖ってのはなァ・・・」
巨大な槍状の金剛杵、武法具『穿心角』を振り回し、銃弾を弾き飛ばす。
「オレにぶっ殺される運命なのよ!!!」
かわされ、地面に突き立った独鈷に念を込め相手を動けなくする為の結界を張る。
「喝ッ!」
そのまま手に持った穿心角を、少女目掛けて突き出した!
>トトカンタで殴り合い
>53 オーフェン
深夜、とある家。
一人の男が眠っている。
彼はクドラク、ヴァンパイアとも呼ばれる存在である。
かつては神の先兵としてドラゴンとガチンコ勝負をしていたが
数百年経った今ではすっかり人間社会に溶け込んでいるただの人(?)である。
そんな最中。
――――〜光の白刃!!!
その声と共に家が爆砕した。
「!? ・・・・・・なな・・・なんじゃこりゃあ!!!」
爆砕した家を見て絶叫するクドラク。
その向こうには手を伸ばしてる黒ずくめの男。
「い、家のローンが・・・あいつか・・・あいつがぁ!!!!」
そう絶叫するとクドラクは黒ずくめの男に向かって突進。
・・・そしてドロップキック。
怒りのあまり彼は失念していた。
今日は暑かったのでパンツ一丁で眠っていたことに。
>76
「あ、しまっ・・・!」
けり足を黒いのに引っ掴まれて、ぶん、とばかりに体を振られた。
「がふっ!?」
体に何かがぶち当たる感覚。あたしはどうやら人間バットにされたらしい。
(コイツ、ブチコロス)
腰のトンファーを引き抜き、足をつかんでいる黒いの腕を殴打!
ちょっと遠出しすぎたのか。
日も傾いて、もう夜と呼んでも差し支えのない時間。
ドンッ!
見ず知らずのおじさんにぶつかった。
何か文句を言ってるみたいだけど、そんなのは知ったことじゃないし。
何か煩いから―――――
男の首を引っつかみ、むしって、その身体を放り投げた。
それは(>74)のおかしな格好の人のところへ向かって飛んでいった。
>76 オーフェン
「だぁ、今度は打球かよ!」
俺はおっさんをがっちり受け止めると、
すぐさま>85の方に放り投げる。
「手前!人間を何だと思ってるんだ!一遍、頭の中掃除してこいや!」
俺は一気に間合いを詰めると、奴の横腹めがけ、廻し蹴りを放つ。
>77 横島
吹き飛んだ横島に、さらに追い討ちで切りかかろうとする。
そこに(>75)叫び声が響く。
振り向くと、精悍な金髪の青年がこちらを睨みつけていた。
「こいつは女の敵だ!ちょっとしたお仕置きをしているだけなんだが・・・?」
俺は青年の問いにそう答える。
>79
なんか横から変態がドロップキックをかましてきやがったが
手に持った棍棒でそれをそれを叩き落した
>82
ちっ、おっさんは受け止められたか
目の前の男が放った横腹狙いの回し蹴りは棍棒で受け止め
そして動きの止まった男に向けて魔術を放つ
「我は呼ぶ破裂の姉妹!!」
>69御神苗にぶん投げられたオレは、>80エリと衝突する。
「んがっ!」
ようやく地面に降りたオレは、最高潮に達した怒りを>69無礼なガキに
ぶつけることにした。
「礼儀作法を教えてやらあ!」
渾身の右ストレートを顔面にくりだす。
>77 >83
「お仕置きにしてもやり過ぎじゃないのか?それにお前…」
そこまで言ったところで(>81)何かが飛んできた。人間?!まずいな!
「変身!」
俺は、『ギルス』の力を解放し、飛んできた人間を受け止めた。
>84
奴はまた、しかも今度は女の子を盾にしやがった。
「人間を棍棒にするなって教わわなかっ・・・・・・!?」
全部言い終わる前に、腹にいい衝撃が来た。
くの字に曲がったところに、(>85)右ストレートが炸裂した。
「手前まで何しやがんだ、このひげもじゃ親父!!」
口から血を流しながら、おっさんのボディに左のいい拳を叩き込む。
そしてすぐさま黒服の男に右のストレートを見舞った。
「レディに対する扱い、なってねぇんじゃねぇか?」
>86 ギルス
青年が、緑色の昆虫を思わせる異形に変身する。
その姿からは、強烈な力を感じた。
「ふっ・・・面白そうな相手だ!」
剣士としての本能が俺を突き動かす。
気付いた時には、俺はそいつの頭部目掛けて剣を振るっていた。
>84 オーフェン
「――――へぎゃ!!」
潰れたカエルのような声を上げてクドラクは地面に叩き落とされる。
だが即座に起きあがり黒ずくめに向かい合う。
「・・・て、てめぇは・・・借金魔術士!!!」
声を上げるクドラク。
その姿、首に掛かるペンダント、相手の姿は紛れもなく借金魔術士。
トトカンタでは知らぬ者が居ないヤクザである。
――――そんなことは関係ねぇ!
「テメェにぶち壊された30年ローンの家の仇、キッチリ取らせてもらうぜ!!」
そう絶叫するとクドラクは借金魔術士に向かって肘を叩き込む。
――――改めて言うがクドラクはパンツ一丁である。
>83 ガウザー
>86 ギルス
へ、変身? こっちも変身!?
え、ええと、これは・・・うん。
「逃げよう」
よくわからんが、逃げた者勝ち!
怪人は怪人どーし、仲良く殺し合ってもらおう。
抜き足、差し足・・・俺は向き合う二人を後目に距離を取る。
左手の文珠には「閃」を刻んだ。
逃げ出す準備、完了! さて、何処へ向かうか・・・
>78 凶羅
「!!」
身体の動きが止まる。呪術のたぐいかと疑う暇もなく、
私の腹部に槍状の武器が突き刺さった。
内臓をかき回される痛みに、一瞬声も出ない。
「……う…… あ……」
そして、流れ出る赤い血に呼応して私の中の殲鬼が目覚める。
冷たく燃えるような闘志が私を満たす。
その槍のような武器を持ったまま僧侶を持ち上げ…
地面に叩き付けようとして振り回した。
>88
『……何するんだお前!』
いきなり斬りかかった鎧の男の剣を、手の甲から伸びた鉤爪で受け止める。
そのまま前蹴りで突き放して距離を取ると、俺は跳躍して蹴りかかった。
「ゥゥゥゥゥアアアアッ!!」
>87 御神苗
オレの拳は小僧の顔面をとらえたが、その直後、腹を殴られた。
苦痛に呻いて膝を突くオレを尻目に、小僧はオレを振り回した若者に襲いかかる。
「聖職者に暴力をふるんじゃねえぞ、ガキ!」
そう叫ぶと、>87に背後からチョークスリーパーをかけた。
>84>87
「ごげふ!」
今度は盾にされたらしい。
(もう殺す。脳味噌ぶちまけさせてやる!)
左手でヘビーマーダーを抜き黒いのの脳天にポイント。
「いつまで引っ掴んでのよ!!」
叫ぶと同時に2発撃った。
>87>89
「ちっ」
とっさに近くにいた元棍棒二号を危険のための保険その一として
目の前の男と横からひじを突き出した変態の攻撃の盾にする
・・・なにやら危険のための保険その一から鈍い音がしたが気にせず
保険諸共、目の前の男と変態を吹き飛ばすための魔術の構成を編みそれを解き放った
「我は砕く原始の静寂」
>91
「あぁ!? オレを力でねじ伏せようってか?」
突然異形と化した少女による強力な抵抗を受けて
男は奇妙に顔を歪めた。
「面白え・・・面白ーぜ、テメーはよォ!!」
どうやら愉しんでいるらしい。
こちらも満身の力を込め、叩き付けようと試みる。
(トリップ勝負!)
>93 ヤハベ
奴に殴りに行こうとした後ろから、
おっさんがチョークスリーパーをかけてきやがった。
「な、なんで俺なんだよ!敵は向こうだろうが!」
とりあえず、抜けねぇことには話にならん。
腹に肘を叩き込み、腕が緩んだところで、黒服めがけて背負い投げをかます。
「聖職者なら右頬も差し出せ、ボケ!」
>86
何気なく、投げた『死体』の行方を眺めていると
その先にいた男の人の姿が変わり、そして『死体』を受け止めた。
あの人たち、面白い……
これなら十分、わたしの相手にもなってくれるだろう。
一足飛びにそちらへ向かい、(>92)に向かって蹴りを繰り出す。
脱兎の如く逃げ出す俺の元へ――――
>95 オーフェン
なんかよくわからんが、また吹き飛んだ。
再び宙を舞う、俺。
その体はなんか、>101 辺りに落ちるっぽい。
ある良く晴れた日―――トトカンタ市の広場にてなにやら良く分からない大乱闘が行われていた。
辺りには、野次馬しつつ乱闘のとばっちりを喰らう者、
もしくは『何時ものこと』と半ばあきらめの表情でとっとと露店をたたむ者、
ひたすらうろたえて逃げ惑っている者と様々で―――
それとは全く関係なく、彼は今、新たなる一歩を踏み出そうとしていた。
「わたしがこのスポーツに目覚めてはや半年――」
「この素晴らしいスポーツ・『飛び降り』を広く世に知らしめるためにも、わたしが今、出来ることはただ一つ!!」
「すなわち!さらなる記録への挑戦に他なりません!」
「今こそ!新しいスポーツの夜明け!いきます!とぉぉっ!!」
――――――ずごしゃ。
本当に、辺りの騒ぎとは全く関係なかったのだが――
彼は本日、広場の近くにある高さ3階の建物より飛び降り、重傷を負い、そのまま意識を失った。
リ タ イ ア
(カーネル・重症及び意識不明)
>92 ギルス
「フンッ!」
俺は異形の蹴りを左腕で防ぐと、地面に叩きつける。
奴が倒れ込んだところに、胸元へと突きを放つ。
>99>101
が、その突きの途中で俺は吹き飛んだ。
横島の体に突き飛ばされたのだ。
>95
なんでかは知らん。しかし、俺の体は宙に飛んでいた。
突然の爆発だった。
そして、俺は着地した。(>105に着地)
>96 凶羅
「……」
会話して呼吸を乱すわけにはいかないのだが…
それ以上に、この下品な男と会話するのははばかられた。
銃を手放し、両手で槍を握りしめて、さらに力を込める。
(トリップ勝負)
>95 >93 オーフェン&ヤハベ
借金魔術士は手に持っていたおっさんでクドラクの攻撃を防ぐ。
――――そして
『我は砕く〜』
――――マズイ!?
クドラクは呻きを漏らす。
腐ってもクドラク、魔術が来ることくらいは分かる。
クドラクは咄嗟に近く(>93)の男の襟首を捉え前にかざす。
「させるか!! 必殺!! 名も知らぬ男バリアー!!!」
>101 ガウザー
爆発の衝撃でボロボロになりながら、俺は大きく宙を舞う。
細く白い煙を吐いてみたりもしたが、まぁ、落ちる所は同じ。
よりにもよって、また彼の男の元へ俺は落下した。
激突した反動で、石畳に頭から突っ込む。
頭からだくだくと血を零しながら、俺はゆっくりと立ち上がった。
「・・・・・・く、は、ははははは・・・・」
目が血走ってた、と思う。
「やっぱ、殺せと言う天の意思か。そう、決めた」
左手の文珠に「爆」の文字を刻む。
「纏めて吹っ飛べ!」
それを、なんか集まってるところに投擲した!
>97 御神苗に組み付いていたオレは、綺麗にブン投げられてしまった。
人を飛ばすのが好きな奴らだ。
背中から着地したオレのすぐそばには、>95 黒いチンピラがいる。
「全部お前のせいだかんな!」
そう叫ぶと、>95の右脚に十字架型拳銃を押し付け、引き金を引いた。
>104 (a>q 勝利)
「フハハハハ!! 所詮は雑魚だな!!」
均衡は崩れ、妖は大地に叩きつけられた。
追い討ちをかけるように落とされる、男の巨大な踵。
そして――――――――絡みつく長大な数珠。
>101 ガウザー >98弓塚
蹴りは見事に受け止められ、俺は地面に這わされた。そして俺の胸をえぐる
突き!しかし、俺は首を起こして牙、クラッシャーで剣先をがっちり受け止める。
ひるんだヤツの顔面に、俺の拳が叩き込まれた。
と、その瞬間、跳躍してきた少女の蹴りが俺の体を掠める。
俺は、倒れたまま右手の甲の爪を鞭、ギルスフィーラーに変えて少女の胴を薙ぎ
払う。
「何のつもりだ!冗談にしては性質が悪過ぎるぞ?!」
そして俺は・・・・・・パンツ一丁の男を下敷きに着地した。
「すまねぇ、おっさん!とりあえず、あの黒服ぶっとばしたらきちんと謝るからさ!」
そして再び俺は黒服に向かって走り出した。
>95
吹っ飛ばされた。
大空を舞うあたしの体。
ああ、せっかくの休みにあたしは何やってんだろ〜。
とりあえず体勢を立て直して無事着地。そこへ、
>106『纏めて吹っ飛べ!』
とか言う声がして・・・爆発。
「きゃあぁーーー!!」
オレは>105に襟首を掴まれ、驚きつつも銃弾を放っていた。
>95の魔法とオレの銃弾が交差した。
>106、>109
そして、俺は鎧の男や少女、その他もろもろ共に爆発に巻き込まれた。
「ガァァァァァァァァァァッ!!」
>106
横島の投げた何かが爆発を呼び、俺は>118へと飛んで行った。
>107
なにやら、銃を撃とうとしたおっさんは
さっきの空間爆砕をまともに食らい吹っ飛んでいったが
>110
アイスを落とした奴は俺に向けて走ってくる
ちっ、どうやら運良く
さっきのおっさんと落ちたとき下敷きにしたおっさんが盾になって
空間爆砕のダメージが少なかったらしい
今度こそ、ぶっ殺す
そのまま男に向かって走り
男の腹に拳をふれさせる。
>109
『何のつもりだ!冗談にしては性質が悪過ぎるぞ?!』
冗談?
まさか、本気もいいところ。
こんな楽しいことなんて、滅多にないんだからね。
次瞬、男の人の腕から何かが伸びてくる。
―――――これは、鞭!?
足を思い切り地に叩きつけ、そのまま空中へ…と思ったところに
(>106)にいた少年が何かをわたしのいた付近に投げつける。
『纏めて吹っ飛べ!』
運良く跳んでいたわたしは、爆風にのって>125へと降り立った。
>108 凶羅
「が…はっ…」
呼吸が止まりそうになる。
それでも目を閉じるわけにはいかない。
案の定、私の頭に向けて男の踵が落とされる。
咄嗟に腕を十字に組んで受け流すが、
装飾品…あれは数珠と言ったろうか?…が私の身体に絡みついた。
腕は使えない。骨格そのものをぎりぎりと締め上げられる。
ここまで……なのか?
薄れ行く意識の中で『纏めて吹っ飛べ!』 >106という声が聞こえた。
―――あの声は、どこかで聞いたような―――
爆発で吹っ飛ばされ、あたしはよろよろと立ち上がった。
「もう知らない。皆殺しよ!!」
ベストを脱ぎ、内側のグレネードのピンを一つだけ抜く。
そして黒いのにベストをブン投げた。
ベストには予備の弾丸やらグレネードやらがたくさんしまいこんである。
「あとかたもなく吹っ飛べ!」
結果を見ずにあたしはこの場を後にした。
【エリ・カサモト退場】
>111 エリ
>113 ギルス
>114 ガウザー
よし!
纏めて吹っ飛んだ!
見たか、これが俺の実力じゃあ!
「わは、わは、わはははははははははははははっ!!」
ひとしきり馬鹿笑いをすると、辺りを見渡した。
この中に、この中に、俺を吹き飛ばして数億を灰にしたやつがいる。
だがその検討はとても付かず・・・・・・
適当にまた、広場を走り出す事にした。
>110 >115 オーフェン&御神苗
――――おっしゃ!
クドラクは心中で喝采を上げる。
タイミングはバッチリ、余波は食らうとしても直撃はない。
――――あの野郎、どーやっていたぶり殺すか。
そんな物騒なことを考えるクドラク・・・そこへ・・・少年が落ちてきた。
「――――へぎゃぶ!!」
再び潰れるクドラク。
『すまねぇ、おっさん!!』
少年の声が聞こえる。
・・・・・・おっさん?
「テメェ、このクソガキ! 誰がオッサンだ!!!」
――――二人纏めてぶっ飛ばす!!
そう決意するとクドラクは道路に落ちてるくずかごを拾い・・・全力投球。
時速300キロを越えて天高く飛んだくずかごはそのまま落下。
クドラクの狙い道理に二人の頭上から襲いかかった。
>115 オーフェン
腹に拳を触れようとした瞬間。
俺は飛び上がると腕を一瞬で極める。
腕ひしぎ逆十字。このまま腕も折れよとばかりに締め上げる。
「少しは反省しやがれ、この馬鹿!被害ばっかりでかくしやがって!」
叫んだ俺の視界にエリ(>118)の放り投げたグレネードが見えた。
「じょ、冗談じゃねぇ!!」
俺は極めた腕を放りだして逃げた。
後方で爆発が起きる。
そして俺は再び宙を飛び、>125に落下した。
黒チンピラの魔法でなぎ倒され、>106の爆発で宙を舞った。
今日、何度めの浮遊感だ?
そして、オレは魚屋の店先に頭から墜落した。
爆発で吹き飛ばされた俺は、地面に体をたわめて着地すると身構える。
あの鎧の男と俺に蹴りかかってきた少女はどこにいる?
俺の触角と額のワイズマンオーヴが、敵の気配を探す―
>118 エリ
爆発!
なんつーか、今日は爆発祭りですか!?
文珠の盾でそれを防いだものの、俺の体は三度空を飛ぶ。
>117 ラルヴァ
気付くと、そんなところに落ちていた。
目の前で少女――――ラルヴァは窮地に陥るところへ。
「ラルヴァ!?」
思わず名を呼びつつ、文珠を取り出す。
そしてなんかえらい形相の男に、俺は向き合った。
「おい、あんた! 何してやがる!」
>118
咄嗟に着地した瞬間に、グレネードが飛んでくる。
身を反らして避けるも、爆発の余波が俺の身を打つ。
辛うじて身を覆い、ダメージは少なかったが・・・。
>118 エリ
「・・・ああ、なんだぁ?」
どこからか転がってきた何か。
訝しげに見るクドラク。
――――ぐれねーど?
そう悟ったときには既に動いていた。
爆発――――間一髪クドラクは直撃を避ける
「あ、あぶねぇ・・・殺す気かゴルァ!!」
>116>121
少女と、見覚えのある少年が次々と飛んでくる。
「はあっ!?」
突き飛ばされつつも、俺は剣を杖代わりにして立ちあがる。
>121
「ぐっぁぁぁ」
相手に拳が触れる瞬間、男に腕を取られ関節を決められる
しまった、甘く見すぎていた
だが、後悔してももう遅い
おそらくあと数秒で腕はへし折られるだろう
腕を折られる覚悟をした瞬間
「じょ、冗談じゃねぇ!!」
と男が叫び、決めた腕を外して俺から離れていった
・・・今だ
「我は踊る天の楼閣!!」
擬似空間転移により瞬時にその場から数メートル間合いをあける
直後
今までオーフェンたちがいた場所で爆発が起こった。
「くぅ!!」
直撃はさけたが爆風により吹き飛ばされた
>130番に落下
オレは>118の爆発から遠ざかっていたが、爆風で魚屋が倒壊、建材と魚が
俺の体に降り注いだ。
「ヒャハハハ・・・全員、逝っちまいなさい」
オレは小声で呟くと、近くに転がっていた冷凍マグロを握りしめた。
事務所の外から聞こえる乱闘音で目が覚める。うるさい。
シェルの蓋を薄く開けて外を覗くと、ブラインドの隙間から日の光が漏れていた。
考えること、10数秒。
窓を開けて怒鳴りつけてやるのすら億劫だ。
俺はシェルのハッチを閉めると、耳を両手でふさいで横になった。
「乱闘は、余所でやれ、余所で。・・・ったく」
>127 ガウザー
…見つけた!
俺はヤツのよろめいた隙を見逃さなかった。突進してパンチと蹴りの連打、そして
鉤爪を勢い良く振り下ろす――!!
>125>127 ガウザー
俺が落ちたのは、、いつか見た黒騎士。
「あ、あんたもここに居たのかよ!?」
とりあえず、そいつから退くと、俺はあの黒服を目で追う。
あそこか、よし、殴る!
すぐさま、俺は奴へ向けて駆け出した。
>117
「そこそこ楽しめたが・・・終わりだな」
数珠に絡めとられたその姿を見下ろして、鼻で笑う僧形の男。
止めを刺すため片手に握った数珠を通して法力を流し込もうとしたその時、
>124
ひとりの少年がこちらに転がってきた。
見るからに軟弱そうなその少年は、珠のようなものを手にしながら
命知らずにも抗議をしてくる。
「何を、だと? 知れたことよ」
そう言いながら、男は専心角の石突を少年の鳩尾目掛けて突き込み、
「バケモノをぶっ殺すのよ!!!」
返す刀で穿心角を異形目掛けて振りまわす。
>130
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
どっがらがっしゃん
「・・・ってて」
どうやら、どこかの室内に落ちたようだ
誰かを下敷きにしたおかげでダメージはたいしてない
「あの野郎、ぜってぇぶっ殺す」
そしてオーフェンは目的の男を探して外へ飛び出していった
(道中で傷を治したため全快になる)
>125
吹き飛ばされ、見る間に地面が近くなって―――
その場にいた、鎧姿の男の人にぶつかりながら降り立った。
その人をみてみると、先ほど戦っていた二人のうちの一人。
ということは、この人と戦うのもまた、面白そうだ―――
そう思ったわたしは、立ち上がった男の人に問答無用で腕を突き出した。
>128 >130
――――借金魔術士は何処だ!!
周囲を見やるクドラク。
さっきの爆発で見失ったのである。
「ちくしょ〜・・・何処にいやがる、あのど腐れは」
とある建物で音がする。
窓に僅かに映ったのは――――奴だ。
そして飛び出してくる。
「ハハハー!! 見つけたぜ!!!」
そう言いつつその建物の方に突進するクドラク。
――――何度も言うがクドラクはパンツ一丁である。
>132 御神苗
見覚えがあると思ったら、奴はスプリガン、御神苗優だった。
「ああ・・・混戦のようだ、手伝え!」
と、呼びとめようとするが、どこかへ駆け出して行ってしまった。
>131 ギルス
そこに再び、異形の戦士が俺に迫る。
ラッシュを受けて軽く吹き飛び、苦痛の声をあげてしまう。
が、咄嗟に振り下ろされた爪は剣で防ぐ。
奴の胸元に拳を入れて間合いを開くと、そこにさらに斬撃を繰り出す。
>133 凶羅
鳩尾を撃ち抜かれ、体が持ち上がる。
俺に出来たのは、とっさに石突きと体の間に手を挟み込むだけだった。
――――文珠を構えたままの手を。
引き抜かれる寸前、その棒ッ切れに文珠の力を働かせる。
「重」――――数百倍、イヤそれ以上の重さになった棒きれは、
男の手を捉えたまま、地にめり込んだ。
「が、ち、くしょう!」
反吐を吐きながら、崩れ落ちる俺。
それでも何とか片膝を付くと、栄光の手を男目掛けて伸ばす!
>131 ギルス >137 ガウザー
『手伝え』
と奴は言っていた。振り返ると、そこには制服きたツインテールの女の子と、
緑の異形の戦士が闘っていた。
あいつも見えないことだし、いっちょ手伝いますか?
「恨みつらみはねぇけど、独りに多数でってのはねぇんじゃねぇ?助太刀するぜ!」
俺は一気の助走から空中に飛び上がると、きりもみしながら緑の戦士に蹴りを入れる!
「喰らえ!スカイハリケーン!!」
>131
あの男を捜す街を走るオーフェン
そして、異形の剣士と一緒にいるところを見つけた
「やっと見つけたぜ!!!」
そして、近くにいた(何か戦闘体制を取っていた少女)を棍棒代わりに引っつかんで
男に殴りかかった
なんか、凄い力で抵抗されたがかまわず棍棒代わりにして男に向けて殴りつける。
もはや、周りにいる全員が憎かった。
全員、ぶっ壊してやる。この冷凍マグロで撲殺してやる。
側を駆け抜けようとした>136クドラクの後頭部に、石柱のごとき重さと硬さの
マグロをフルスイングで叩きつけた。
>135 さつき
そこに少女の拳が繰り出される。
剣とは逆の手で咄嗟に捌くと、鳩尾に蹴りを打ち込む。
>139 御神苗
そこにスプリガンが駆けつけ、異形の戦士のほうに蹴りを見舞う。
『喰らえ!スカイハリケーン!!』
・・・・・・技名をつけるセンスはないようだが、とりあえず感謝しておこう。
>133 凶羅
>138 横島
私の機器に駆けつけてくれたのは、横島だった。
だが、槍の石突を叩き込まれてしまう。
「横島―――!」
腕はまだ動かせない。
身体を捻りつつ、男に足払いを仕掛ける。
くしくも、それは横島の攻撃と同タイミングだった。
>137 ガウザー >139 御神苗
鎧男の斬撃を受けて、俺の生体装甲が切り裂かれる。さらなる追撃が来るかと
思ったが、あの少女が今度は鎧男に襲いかかったせいで追撃は途切れた。
と、その瞬間少年がきりもみの飛び蹴りを叩き込む。
「お前、何のつもりだ!!」
>140 オーフェン >144 ギルス
俺が緑の戦士に蹴りを叩き込み、着地した後ろから、
すごい勢いで殴られる。
地面に転がる俺の目に写ったのは、
ツインテールの女の子を棍棒代わりに振るう、
さっきの黒服だった。
「横暴反対!!すまねぇが、手前の相手は後回しだ、俺はあの子を助ける!」
俺は緑の戦士に向かって叫ぶと、黒服に向かって殴りに行った。
>141 ヤハベ
借金魔術士が居た方へ突進するクドラク。
と・・・そこへ・・・何かがうなりを上げて襲いかかる。
――――レイトウマグロデスカ?
「なにぃ!!」
あまりに不条理な光景に絶叫を上げる。
――――間に合わねぇ!!
迫り来る冷凍マグロ。
クドラクはそれを持っている男に反射的に拳を叩き込む。
「――――だっしゃあ!!!!」
手応えはあった。
だがクドラクもマグロの一撃を食らい天高く舞う。
――――クドラクは今、鳥になった。
(>147に墜落)
>145
ちっ、一撃じゃ仕留められねぇか
なんか、棍棒三号が枯渇庭園とか言ってるが無視して
男を棍棒で殴る
殴る殴る殴る殴る
時々棍棒が地面にぶち当たるが無視して男に殴りかかる。
>144
俺に攻撃を仕掛けた少女が棍棒代わりにされ、スプリガンはそれを助けに行った。
俺と緑の異形は、再び1対1で対峙する。
>148 ガウザー
あの少年は少女を助けに行った。(>145)どうやら俺にとって戦う相手じゃなかった
ようだ。
「ゥゥゥゥゥゥウウ、アアアアーッ!!」
俺は、鎧の男めがけて突進した。左右の手の甲から、鋭い爪が伸びる。
>138
男の振り回す穿心角が異形の少女に叩き込まれようとした刹那、
男の身体が後方に向かって傾いだ。
穿心角に異常なまでの重圧がかかったのだ。
「ぬぉぉぉぉ!!」
男はすぐさま穿心角を捨て、左手に握ったままの数珠を振り回し
後方の少年に異形ごと叩き付けようとするが、
>143
バランスの崩れた体勢では、異形の足払いをかわすことが出来ず
霊力の塊による攻撃を腹に食らった。
「てめー・・・邪魔すんならテメーごとぶっ殺すぞ!?」
懐から取り出したのは、刺付きの法具「戦宝輪」。
法力の受けて鈍く輝くそれが宙を舞い、少年と少女に襲い掛かる。
>147 オーフェン
「だぁから!女の子を!棍棒に!するなぁ!!」
女の子の棍棒の嵐を必死に掻い潜り(それでも何発か喰らったが)、
男の顔に思い切り右ストレートを叩き込む。
「少しは考えろ、ボケ!!」
>139
見た目はわたしと同い年くらいの男の人が、隣にいた緑色の人に飛び蹴りを放つ。
少し注意のそれたところに、鎧の男の足がわたしのおなかに突き刺さる。
「――――――!?」
苦しい、と思った瞬間に目つきの悪い男(>140)がわたしの腕を引っつかむ。
抵抗しようにも、力が入らない。
何度も何度も地面に、人間に、叩きつけられる。
――――いい加減に、してよ!
固有結界【枯渇庭園】発動。
周囲数メートル内の任意の対象物の水分等を枯渇することができる、この結界。
この目つきの悪い男を枯渇しにかかる!
(トリップ勝負、わたしのトリップの方が強ければ枯渇成功)
(オーフェンは身動きが取れなくなる)
>146 クドラク
オレのマグロと奴の拳が交差して、その両方がクリーンヒットした。
パンツ一丁男は宙に舞い、オレは鼻血を流しながらその場に倒れ伏した。
「今回も・・・帽子攻撃・・・使い忘れてた・・・」
そう呟いてから、オレは意識を保つ努力を放棄した。
(ヤハベ退場)
>149 ギルス
異形の鉤爪が俺を裂くべく迫る。
俺は剣で弧を描くようにして、その爪を受け止めていく。
受け切れなかった爪が、俺の肩口に刺さる。
が、俺はその爪の生えた腕を掴む。
その状態で奴の脇腹目掛け、剣を振るった。
トリップ判定
>150 凶羅
腹を捉えた「栄光の手」に最大レベルの霊波を込め、放出する!
常人なら楽に悶絶する霊圧が男に負荷として掛かった。
「け、・・・・けっ! や、やれれれるもももんなら、やっってみやがれ!」
凶悪な面が吼える。
俺の体は殺気に打ち震えたが、ま、まぁ、それどころじゃない!
飛来する輪に再び文珠を展開。
結界を展開したが刃が肩口を掠める・・・早い!?
栄光の手の出力を上げつつ、俺は宙に目をやった。
>146 >147 >152 クドラク落下 目標はオーフェン、巻き添えでさつき
クドラクは空を舞っていた――――パンツ一丁で。
――――空はいい。死ぬときは空で死にたい。
なんて比較的どうでも良いことを考えながら。
・・・・・・地面が小さい。
「ハハハ、まるで人がゴミのようだ」
そんなゴミの中に一人の黒ずくめが居た。
その瞬間に夢見心地な気分は一気に醒める。
――――そうだ、俺は奴を倒さなければ。30年ローンのために!!
必死に空をかき軌道修正するクドラク。
その甲斐あって借金魔術士の方へと落下していく。
更に捻りも加え――――
「うおぉぉぉぉぉぉ!!! 往生せいや!!!!」
すぐ側に少女の姿もあった気がしたが気にしないことにする。
>154 ガウザー
俺の脇腹をヤツの剣が抉る。
「…グゥゥゥゥゥゥッ!!」
掴まれていない方の腕で剣を抑え、ヤツの腹を思い切り蹴り飛ばす。
くそっ、今のは効いた…このままじゃ、持たないかも知れない……!!
>155
(トリップ判定、P>a…オーフェンの勝ち)
―――枯渇できない!? なんでっ!
依然振り回されるわたしの身体、頭がクラクラしてきた…
…もしかして、貧血?
死徒27祖ともあろうわたしが…貧血で…倒れるなんて―――
―――あ、でもこれで志貴くんとお揃いだねっ
なんてことを考えながら、わたしの意識は落ちていった。
【気絶中】
>150 凶羅
>156 横島
数珠が身体に巻き付いたままだが、立ち上がる事だけは出来た。
男はさらなる武器を取り出す。
凶悪な姿のそれは…投擲武器?
横島は片膝を付いている。
回避は絶望的だが、幸運にも一発目は外れた。
しかし、大きく弧を書いたその武器は再び襲いかかってきた。
私は迷わず、横島とその武器の間に身体を投げ出して
その回転方向と垂直に蹴りを放った。
(トリップ判定:大文字なら「戦宝輪」を叩き落とせる。
小文字ならば身体に命中。
数字、記号ならば死亡)
>157
なっ!?
いきなり頭上に影が出来、なんなのかと上を見た瞬間
・・・変態がいた
「のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
とっさに手に持っている棍棒(どうやら気絶しているらしい)で迎撃する。
>158 ギルス
蹴りが俺の腹に決まり、鉤爪が引き抜かれる。
激痛が肩に走る。
「・・・・・・やってくれるな!」
一声あげると、俺は片手で渾身の突きを放った。
狙うは、奴の喉元。
>160
蹴りは命中したが、武器の勢いを弱める事は出来なかった。
再生仕切っていなかった腹部の傷口に命中する。
「…あ…」
自分でも間抜けだと思う声を出し、意識が薄れていく。
「よ…こしま…」
それが精一杯の呼びかけだった。
(意識不明:退場)
>162 ガウザー
脇腹への一撃で弱っていたのが幸いした…ヤツの突きは膝をついた俺の片目を
抉っただけだった。
致命傷は免れた。しかし、あまりの苦痛に俺の意識は遠のいていく。
前のめりに倒れた俺は、そのまま意識を失い……
どくん どくん ――
>156
「小僧、中々やってくれるな!」
随時流れ込んでくる霊波に、自らの法力を持って防御しながら
男は少年に向かって吼える。
「だが、まだまだ甘いぜ!!!」
>160
戦宝輪が突き刺さり、瀕死の状態となった異形が絡みついたままの数珠を振り回し
少年目掛けて振り回す。
「成仏しやがれ!!」
【トトカンタ市街24時】(w
(どこからともなくパトカーのサイレンの音が聞こえてくる)
この辺りで乱闘事件があったと聞いたが…
(機動隊がぞろぞろと現れる)
警察だ!
>161 オーフェン
隙が出来た、いまだ!
「喰らえ、御神苗パァーーーーンチ!!」
奴めがけて右ストレートを叩き込む。
>166 一条刑事
「あ、お巡りさん!!この黒服、女の子を振り回して暴れてるんです!助けてください!」
>163 ラルヴァ
奇妙な輪を受けて、ラルヴァが俺の名を呼んで崩れ落ちる。
ちょ、ちょっと待てよ! しっかりしてくれ!
こんな所で、お前、死ぬ気かよ――――!
>165 凶羅
意識の途切れたラルヴァを、男は俺に叩き付けてくる。
人間一人分の質量が、力を受けて重い飛礫となって俺を撃った。
「ぐ、が、がががががぁ!」
気合いだけで、それを受け止め――――られずに、地面を転がる。
ゴロゴロと、石畳の上を回る俺とラルヴァ。
その体をしっかりと掴んで、俺は――――
「きょ、今日はこれくらいにしといてやる!」
浅い息のラルヴァを抱え、ゴキブリのスピードで逃げ始めた。
ここぞとばかりに、「閃」やら「爆」やらをばらまきつつ。
「チクショウ! あとで、後で覚えておけよー!」
数億の負債、どうしようかなー・・・・(涙)
横島、ラルヴァ:退場
>161 >166 オーフェン&一条刑事
「――――ぐぼげは!!」
本日三度目である。
オーフェンにまた叩き落とされるクドラク。
――――ダメなのか――――このヤクザには勝てないのか。
絶望がクドラクを包む。
――――つめてぇ。
ひんやりした地面の感触。
そこで初めて自分が裸だったことに気付く。
ファンファンファン
サイレンの音・・・・・警察か。
――――警察!?
クドラクの脳裏に幾つかの単語が浮かぶ。
――――魔術士、破壊、乱闘、そして裸。
クドラクは起きあがりヨロヨロと警察の方へと歩き出す。
そして・・・・・・
「お、お巡りさん! いきなりそこにいる黒ずくめが押し入ってきて私の服を破いて――――そしてっ」
ガタガタブルブル
震えて恐怖を演出する。
――――これでテメェもムショ行きだ!!
>167
「ぐっ」
奴の拳が頭にあたりそれによって振り回していた棍棒三号がすっぽ抜けて
近くにあったビルぶち当たり完全にビルにめり込んだ。
ちっ、あれじゃもう使えんか
頭にいい一撃を受けたせいか、上っていた血が下がり冷静になっていく・・・
そしてなんか警察に泣きついている男を警察もろとも吹っ飛ばす魔術を放つ
「我は放つ光の白刃!!」
倒れたギルスの肩から、肘から、刃とも棘ともつかない物が生えてくる。
背中からは紅い、巨大な爪のついた触手が皮膚を突き破るように現れる。
むっくりと起き上がったギルスの胸には、金色に輝く石がせり出していた。
潰れたはずの目はすでに復元し、脇腹の傷もない。
目をギラギラ光らせながら、ギルスは立ち上がり、咆哮する。
「グルルルルルルル、ガァァァァーッ!!!」
(エクシードギルス、暴走状態に)
>170 オーフェン
「!?」
俺は殺気を感じ、横へ飛び退く。
元居た場所は光の矢を受けて爆発した。
「手前!これ以上余罪増やすつもりか?おとなしくお縄につけば、
臭い飯食えるぞ!」
俺は言うと、トリッキーな動きで奴に近づき、テンプルにフックを叩き込む。
早く寝ちまいな、この野郎!
>164 ギルス
緑の異形が、突きを受けて倒れ伏す。
まだ息はあるようだが・・・恨みのある相手でもない、倒すことはないか。
俺は剣を収め、立ち去ろうとする。
>165>168
そこに、横島が通りがかった。
今度こそ、こいつは殺す!
そう思い近づく。が、良く見ると奴は女性を抱えていた。
僧形の男が2人を追っている。
女性をかばっているのか・・・。
しょうがない、今回だけは助太刀してやる。
そう決めると、俺は僧形の男の前に立った。
>167>169
何!
よし判った!
総員、そこで暴れている黒ずくめ男を取り押さえろ!
(機動隊が一斉に取り押さえようとする)
>172
こめかみ来た拳を受け流し
相手の腹にそっと拳を触れる
そして次の相手の動きを待つ
《トトカンタで殴り合うのですか祭り》
広場のテーブルにひとつ、小さな人影があった。
その人影は目深にフードを被っており、表情を伺うことはできない。
それは首を傾け、広場のほうを一瞥する。
そのとき一陣の風が吹いて、人影のフードをとりさった。
「……何の騒ぎでしょうか」
その小柄な人影は良く通る声を持った少女だった。
赤毛とも違う、不自然なまでに赤い髪をした少女。
少女は視線をそのままに、広場の喧騒を眺めつづけていた…
>175 オーフェン >171 ギルス
俺のフックを受け流された。
しかもまた拳を腹に当ててくる。
・・・・・・こいつ、ホモか!?
俺は急いで離れ、距離をとった。
そのとき、俺は聞いた。何かのうなり声を。
振り返ると、其処には緑の戦士がさらに異形となって立っていた。
「・・・・・・勘弁してくれよ!」
>168
「チッ」
投げつけられた宝珠が発する光と熱に視界を奪われ、男は対象を見失った。
>173
代わりに視界の中に入ったのは、鎧姿の妖。
コイツは剣を構えて男に立ちふさがる。
「なるほど、今度はてめーが相手だって訳か!」
逃げる二人を庇い立てするかの如きその行動に哄笑を上げる男。
懐から引き出した宝杖が瞬時に男の背丈ほどまで伸びる。
「面白え、ぶっ殺してやるぜ!!」
宝杖が唸りを上げ、異形の首筋に向かって迫りくる。
>170 >176 オーフェン&カペルテータ
警察の人にスウェットを貰って着込む。
これで一応はまともな格好である。
――――後は奴がとっつかまるのを見物するだけだ。
そこに・・・・・・輝く光条。
「またか〜〜!!」
再び吹っ飛ぶクドラク。
そのまま広場にあるテーブルにぶつかる。
そこには赤髪の少女が一人。
クドラクは呟く。
「お嬢ちゃん・・・此処は危ないぞ」
――――つーかこっちの命が危ない。
>177
男が離れようとした瞬間
その力を利用し拳を前に突き出す
男の離れる力と自らの拳を突き出す力が合わさり
男に炸裂する
>178 凶羅
ギルスの闘争本能は、より強い、より禍禍しい闘気に反応する。
「…ゥゥゥゥゥウ」
唸りを上げて身構えると、バネのように僧形の巨漢に躍りかかる。
両腕の爪と背中の触手の爪。合計威力が何十dにもなろうかという衝撃が、
暴風となって襲い来る――
>180 オーフェン
「な!?」
腹にハンマーで殴られたような衝撃。
口に熱いものが込み上げる。
「こ、この腐れホモ野郎!とっとと逮捕されやがれ!」
>180
黒服の男の動きに機動隊員は翻弄されている。
「仕方がない。未確認生命体用のネットガンを使え!」
合図と同時に、三つの発射音が和音を奏でた。
>178
男の杖が、唸りをあげて首に迫る。
即座に剣を合わせ、ガギッと音を立てて杖を弾く。
「俺を殺すだと?笑わせるな!」
冷笑を含んだ口調で言いながら、俺は男の懐に潜り込む。
俺はそのまま首筋へと突きを叩き込んだ。
>179
少女のいるほうに向かい、一人の男が吹き飛ばされてくる。
「大丈夫ですか?」
少女はあせった風でもなく、淡々と声をかける。
「……なにが起こっているのでしょうか」
この場に誰もいなければ、独り言のようにも聞こえる口調で少女は尋ねた。
>183
なっ、ネットだと!?
こちらに向かってくる三つのネット
しかたねぇ
構成を編む、己が使用できる中でも最難度に分類される難度の魔術の構成を
「我は踊る天の楼閣!!」
擬似空間転移により、ネットの有効範囲から逃れる
>181
男を襲う妖がまた一匹。
不意を撃たれた男の袈裟がばらばらに切り裂かれ、鮮血がほとばしる。
>184
さらに、正面の異形による、神速の突き。
首筋に大きな傷がつくられ――――――――
『怨!!!』
大気を大きく震わせる一声と共に、周囲に強力な法力は無差別に放たれた。
>185 カペルテータ
少女の声がする。
感情のあまりこもってない声がかえってクドラクを安心させる。
――――ああ、普通の人が居る。
見た目がちょっと変な気もするが気にしないことにする。
「む、向こうで未確認生命体『借金黒ヤクザ』が暴れている・・・お嬢ちゃんも逃げた方がいい」
少女に退避を勧告するクドラク。
「そ・・・その前に・・・水を一杯くれ」
この夜に起きた不条理な現象の数々にクドラクは消耗しきっていた。
>186
一条さんの無線を受けて、俺はビートチェイサー2000で現場に駆けつけた。
「あれが<未確認>?」
どうみても人間だけど、テレポートなんか普通の人間はできないし…
俺は腰に手をかざし、意識を集中した。
「変…身!!」
アマダムがパワーを解放する。
一瞬にして、戦士クウガの姿へと変身する。
さらに、手近にあった棒を掴み…
「超、変身!!」
青のクウガへと姿を変える。
このスピードならば、あの青年の動きにも対応出来るはずだ。
>186 オーフェン >189 クウガ
「おい・・・・・・っほんとにあいつ、人間か?」
ネットを空間転移かなんかで逃げる奴を見て、俺は目を丸くした。
そのとき、新しい兄さんが現れた。
たちまち、その姿は青い戦士に変わる。
「助かったぜ、とりあえず、あいつを叩こう!」
俺は声をかけると、奴に向かい殴りかかった。
>188
「……紅茶ですが、どうぞ」
そう言いながら、少女は自分の前にあったカップを差し出した。
「逃げるといっても、人を待っているので。ここを去ることはできません」
少女――カペルテータは、そう答えると依然としてその場にとどまっていた。
>190
「ぐっ」
大魔術を使い疲労したせいか反応が遅れた
俺は男の拳を食らいよろめく
だが倒れることはなく反撃として男に後ろ回し蹴りをはなった
>187 凶羅
衝撃波が俺の身を包む。
剣を盾代わりに構えて威力を殺すが、それでも俺の身は軽々と吹き飛ぶ。
近くの壁に背をぶつけ、俺は息を漏らす。
舌打ちしながらも、俺は剣を握り締めて立ちあがる。
最後の余力で強く地を蹴り、俺は跳躍した。
「はああああっ!!」
男の頭頂部へと、一直線に刃を振り下ろす!
>187 凶羅
強い衝撃に吹き飛ばされ、地面にしたたかに叩きつけられてはじめて、俺は意識を
取り戻した。
目の前では怪しい坊主とあの鎧男が戦っている。と、アギトに似た気配がある。
「あれは……第4号?」(>189)
さて、思い直すと俺に振りかかった火の粉はどうやら払われたようだ。
ギルスレイダーを呼ぶと、俺はこの場を去ることにした。
【仮面ライダーギルス・退場】
>192 オーフェン
「ぬぐぉ!!」
胴に後ろ廻し蹴りを喰らう。しかし、これはチャンス!
「早くおねんねしろやゴルァ!」
その体勢で奴を押さえ込むと、川津落としを仕掛ける。
黒服の男を後頭部から地面に突き刺した。
これで気絶しなかったら、俺はもう知らねぇ。
>195
「がっ!!」
後頭部から地面に激突する・・・
やべぇ・・・
意識が・・・
消え行く意識を必死で止め最後の構成を編む
・・・くたばれ
「我は砕く原始の静寂!!!」
トリップ判定
成功なら御神苗は気絶
失敗なら御神苗は重症を負う。
>191 >192 カペルテータ&オーフェン
少女から紅茶を受け取る。
まさかこんな所で紅茶を飲めるとは。
クドラクはしばし香りを楽しみ、飲む。
「うめぇ・・・あんがとな――人を待ってんのか」
流石に見ず知らずの少女に無理強いは出来ない。
クドラクは視線を乱闘の方に向ける。
――――此処で奴の最後を見るのも良いか。
しばし時は過ぎ・・・
「――――あ〜、イライラする! なんであの人数で倒せねぇんだよ!!」
不満を漏らすクドラク。思いの外短気である。
クドラクは少女が座ってるのとは別の椅子を引っこ抜く。
そしてクドラクが軽く念じると、持っている手が火へと変わり石の椅子が赤熱化する。
そして、借金魔術士の方へと思い切り投げる。
重量100キロを超え、温度は500度を超える石の椅子がもの凄い勢いで飛んでいった。
>193
鎧姿の異形の放った斬撃は、受け止めようと男が構えた宝杖を断ち割り
男の左肩に深く食い込んで止まった。
男は凶悪な笑みを浮かべたまま、半分ほどの長さとなった宝杖を振り上げ――――――――
古の僧兵の如く、仁王立ちのままその生命を終わらせた。
(凶羅、死亡)
>196 オーフェン
トリップ判定
>196 オーフェン
奴は鼬の最後っ屁に凄まじい爆発をプレゼントしてくれた。
その爆風で頭を打った俺もまた、深い眠りに落ちていった。
(御神苗優、気絶により退場)
>197
「………」
カペルはカップを受け取ると沈黙したまま、黒尽くめの男を眺めていた。
>195 御神苗優
>196 オーフェン
<水を得た龍>の素早さで跳躍、戦場に飛び込んだ。
黒服の男からは大きなエネルギーの気配がする。
「何だ?」
いぶかしむ間は無い。
俺に声を掛けてくれた青年を掴み、再び跳躍して距離を取る。
そして、さらに―――
「超変身!」
俺は紫のクウガへと姿を変えた。
この鎧ならば、かなりの衝撃でも耐えられる!
>198 凶羅
男の死を確認すると、俺は変身を解いた。
直立したまま死亡した奴の姿に、我知らず笑みを浮かべる。
見事な死に様だったよ、あんたは。
口には出さずにそういうと、俺はその場を立ち去った。
(黒岩省吾/暗黒騎士ガウザー 退場)
>199
v>y御神苗勝利
薄れ行く意識の中で
オーフェンは男が自分の放った魔術の爆発により気絶したことを見た・・・
へっ・・・ざまあ、みやがれ・・・
そして男が気絶したのを確かめるとオーフェンは意識を手放した。
【オーフェン気絶】
>159
(気絶回復)
――――ふと、目がさめた
「―――あれ? ここは…?」
確か買い物に出て、広場で遊んで…
「なんだか、今日一日が無駄になった気がするけど…」
まぁ、いっか。
明日は―――志貴くんのところにいってみようかな
そんなことを考えながら、いつもの路地裏への帰路についた。
【弓塚さつき(27祖)退場】
青年は気絶だけですんだ(>200)
だが、追い討ちを掛けるかのように大きな炎の塊が飛んでくる。(>197)
ビートチェイサーまでは遠い。
剣を用意する事はできない。
―――ならば!
意識を最大限に集中。
電気が身体を流れる感覚を脳裏に浮かべる。
俺の身体が赤い色に戻り、さらにアマダムが金色に輝く。
右足に光るアンクレット。
「赤の金の戦士」となった俺は、炎を地面に刻みながら跳躍。
炎の塊に向けて、キックを放った。
「おぉぉりゃぁぁぁぁ!!」
>196 >201
クドラクの投げた椅子は借金魔術士の術で粉々にされる。
クドラクと少女の方にも石のかけらが降り注いできた。
「チッ、防がれたか・・・むかつくぜ」
片手で二人に降り注ぐ欠片を払いながらクドラクは言う。
借金魔術士が倒れる。どうやら最後だったらしい。
――――ケッ、ざま見ろ。臭い飯をたんまり喰って来な。
見ると向こうの方から警官隊がやってくる。
どうやらさっきの援軍らしい。
「――――おまわりさーん、あっちですよ〜」
と言いつつ借金魔術士を差す。
が、警官隊は何故かクドラクの方にやってきた――――なぜ?
一人の私服警官がこっちに来る。
童顔の女だ、スーツが似合ってない。
『動かないで!! 幼女誘拐の現行犯よ!!!』
ダーツと手錠を構えながら女は言う――――ちょっと待てオイ。
「待て待て待て! 俺じゃねー、向こうにいる連中が!!」
『向こう? ああ〜!人が倒れてる!! 傷害・・・いえ、殺人未遂も追加ね!!!』
確かに全員倒れている。起きてるのはクドラクだけだ。
しかも側には見知らぬ少女、これでは言い逃れは出来ない。
『さっき市民からパンツ一枚で変態が歩いているって言う通報もあったけどアレもあなたね!!』
――――事実である。
「待て!! 俺は被害者で――――うわぁぁぁぁ!!!!!!」
一瞬にして数十人の景観に取り押さえられるクドラク。
その後、保釈されるまでの1ヶ月間、彼は留置場で臭い飯を喰う羽目になったという。
【クドラク逮捕・容疑多数】
「何故こうなる――――なんでだゴルァ!!!!!」
>207 クドラク
俺の渾身の力を込めたキックが届く前に、
黒服の男の放ったエネルギーで炎は消滅してしまった。
もちろん、キックを途中で止める事などできない。
空中で止まろうにも、ゴウラムも遠くにいる。
せ、せめて。人死にだけは避けないと―――
手近な樹に手を伸ばし、方向転換をする。
その日「赤と金の彗星」が目撃されたとかされないとか……
【仮面ライダークウガこと五代雄介
はるか彼方へ飛んでいって退場】
>201 カペル
周囲で巻き起こっている馬鹿騒ぎをかい潜り、少女の待つカフェに駆け込む。
「ごめんね。こんな危険な所で待たせちゃって」
知人の頼みで、近くの街まで送り届ける事になった少女に手を合わせる。
「早速だけれど、もう行きましょう。
こんな危険な場所で長居するのは危険だからね」
と、少女が立ち上がるや否や、その手を引いてそのばより速やかに立ち去った。
【カペルテータ&ナオミ 退場】
>209 追記
無論、>207 は目にも呉れていなかった。
突発祭り、トトカンタ24時!殴り愛でPON!、
無事終了しました。
>52-210
お疲れ様でした。
>207
「あー、シスター。で、他に何か買うもんあるのか――」
言って、青年は全行動をフリーズさせた。
――どうして、こんな場所で――
枢機卿の護衛。シスターの手伝い。孤児院への見舞い――負っていた
筈の役目が、一気に漂白されて行く。
ドクンドクンと、鼓動が。
――あ、ああああぁ、あああああぁアハハハハハッ!?
「……どうしました?」
怪訝そうに眉を潜めるシスターに、青年は目眩を抑えるように額を
抑えて、苦笑を浮かべた。
「……俺、用事思い出したから――あぁ、車で待っててくれりゃいいよ」
ドクンドクンドクンドクンドクン――震える手を抑え切れない。爆発的な
勢いで喚起した殺意が、全身を打ち震わせる。
――クドラク。
シスターに背を向けて、青年はカソックの下に手を潜り込ませ、口元の
笑みを無理矢理押し隠して歩き出す。
――目的地。
赤い髪の少女と呑気に話し込んでいる、目的。
USPのセフティをカソックの下で解除して、ゆっくりと広場へと――
奴は――この位置から何も分からないままに死を迎える事になる。
弾ける脳漿を想像して、体が興奮で崩れそうになった。
――さあ――トリガーを―――!
「――クドラク――?」
視界の中で、警官に引っ張られて行くのは、誰だったのか。
少なくとも――彼の知り合いにそんな者が存在する訳はなく、それが宿敵である訳
など有り得ない。
――有り得、無い。
そう結論付けて、やり場を無くした殺意と弾丸に気付いた。
「……誰殺せば良いんだよ」
質問に答える者は、無い。
>212 祭りはまだまだ続く
「誰かを殺したいのか? 出来損ないの化物が」
その声と同時に人混みから姿を現したのは、カソックをまとったヴァチカンの神父。
鏖殺主義者のイスカリオテ機関の鬼札(ジョーカー)、聖堂騎士(パラディン)。
あるいは銃剣(バヨネット)、首切り判事、天使の塵(エンゼルダスト)アンデルセン。
両腕には、鞘なりの音と共に現れた無数の銃剣。
「シィィィィィィッ」
鋭い呼気の音、一歩踏み込み、両腕から放たれる銃剣。
祭りはまだまだ続く。
>40 vsオーフェン
(ほう、これは――――)
黒ずくめの男が作り出した光の防御壁を見て、感嘆の声を漏らす。
魔術の構成を編み出してから、具現化までのプロセスが非常に短い。
これでも、己の魔術の腕は実戦レベルと認識している。
小威力で構成の単純な中級火炎呪文程度なら、
相手に反応の暇さえ与えずに発動させられるという自負もあった。
しかし、結果は――――
(ふむ、魔術の腕は先方の方が数段上ですか)
なれば、相手が必殺の想いを胸に抱く前に、十八番の近接戦闘へと場を移す。
『――――は呼ぶ破裂の姉妹!!』
相手の怒声が耳に響き渡ると同時、こちらも怒声を繰り出さん。
硬く握った左拳に、充実した気が練り上げられる。同時、その拳を前に突きだしこう叫んだ。
イ オ ラ
爆発。
衝撃波と衝撃波がぶつかり合い、食堂を無惨にも破壊していく。
その渦中にアバンもいたが、意も介さずに彼は駆けた。
鋼の剣を両手に持ち、腰の低さまで下げ、姿勢は前のめり。
その体勢のままで黒ずくめの男へと駆ける。
数瞬で視界は黒で埋まる。
構成を練る時間は無いはずだ――――
「――――はぁッ!!」
振り上げて、斬り下ろす。一瞬の動作で、右袈裟懸けに斬りかかった。
>213
「神父――?」
返答は、無数に飛来する刃。
耳が痛くなるほどの唸りを上げて、青年の背後の巨木へと突き刺さる。
「……あぁ――違うな、テメエ」
敵意を向けてきた。敵だ。敵――敵。
つまり、神の的。神罰を下すべき、クズ。
口の端に嘲りの笑みを浮かべると、青年は神父へと向き直りつつ背後へと飛ぶ。
翻る白い影から、間断無く弾丸が降り頻る――
>前スレ436 vs杉原悠 x vs O ポイント1−2
――――音もなく吹き飛ぶ
飛沫の色は血染め
少年の瞳は閉じず
薄明かりにこたえ――――
(なるほど・・・そういうタネか)
胸を貫通されながら、飽くまでその天色優の思考は冷徹だった。
さっき舐めた掌には――血に、汗に似た成分が混じっていた。
(高圧をかけた体液射出・・・水の弾丸。それなら確かに肉眼では補足できない・・・)
――だが。
手品と奇襲は、タネがわからないから有効なのだ。
身体が床にあたりバウンド、その反動で起き上がり確かめてあったものに手を伸ばす。
バケツ一杯の水――それに手を突っ込み“リキッド”――高熱を発する液体――を
混ぜて投げる。
水蒸気爆発が起こり、視界が蒸気で白く染まる。
続き起こる強烈な上昇気流は、繊細な狙撃行為を阻害するには十分足りえる。
――――逃げるか?
それとも闇雲に撃つだろうか。
どちらにしろ・・・この手がその喉を貫くほうが速い。
弾着から奴の位置は知れた。
視覚が死んだのはこちらも同じだが、あたりの状況はすべて脳裏に叩き込んである。
資材をことごとく蹴り飛ばし足場となし
人間なら有り得ない軌道と有り得ない速度で襲い掛かる少年の姿は
――――さながら、血に飢えた獣だった。
>216 天色優vs杉原悠(M)
――彼は、力が欲しかった。
現在という時間を、永遠のモノとする力を。
――彼は、力を手に入れた。
人類を超えた力を。
――そして、杉原悠は
……ヒトを殺し始めた。
彼から、現在を奪う者を排除するために――
少年に向けて第二射を放とうとした瞬間、視界が白く染まった。
遮られた視界の向こうから、なにかが近付いてくる感覚。
理性よりも本能による危険信号。
「……う」
それに従って、
「うあああああっ!」
見えざる弾丸を連射する。
……その左手は、かすかに、だが次第に熱を持ち始めていた。
――天色優の読み通り。
彼のインビジブル・ブリットは、レベリオンの圧倒的な筋力で自らの体液を加圧し、撃ち出す能力だ。
だが、物質を圧縮すると高い熱が放出される。
これまでの連射で蓄積された熱が、レベリオン細胞の限界を超え始めているのだ。
それでも彼は……撃ち続けた。
>215 祭りはまだまだ続く VSクルースニク
弾丸が、体に無数の穴を穿つ。
肉を抉り、体内へと潜り込み、身体組織をどうしようもないほどに破壊し尽くす。
だが、その銃弾を受けながらアンデルセンは前進する。
「ゲェハハハハハァ、オモチャだな、どうしようもなくオモチャだな!」
化鳥の様に広げた両手、その翼の先には羽ではなく銃剣。
翼を、抱擁するかのようにクルースニク目掛けて閉じていく――。
「化物が神を語るなァ!!」
そう、我らは神の代理人、神罰の地上代行者。
ならば、我の敵が即ち神の敵。
>214 vsアバン
衝撃波を斬ることは出来ない
そうオーフェンは確信し魔術を放った・・・
だが・・・
イ オ ラ
「なっ!?」
変な髪形の男が放った魔術が衝撃波とぶつかり爆発する。
その爆発により、視界がさえぎられる
だが、視界がさえぎらる一瞬前に変な髪形の男がこちらに向け
走り出すような体制をとったのが見えた
――――剣で斬りかかってくるのか
とっさにある魔術の構成を編む
そして、視界が開けた瞬間
変な髪形の男は剣をひらめかせる。
避けことは無理だ・・・なら・・・
オーフェンは剣に向けて手を突き出し
そしてあらかじめ編んでいた構成を解き放つ
「我掲げるは降魔の剣!!」
剣に向けて突き出した手に不可視の力場が出来
実際に剣を持っているような重さが加わる。
そして、それで変な髪形の男の剣を防ぎ
ほとんど接触するくらいに近づき、男の膝を砕くため足を踏み下ろした
>215 >218 祭りの後にまた祭り
彼は空腹だった。
先刻の騒ぎで、折角有り付けそうだった獲物を台無しにされ、
この騒ぎで外出する者も見当たらない。
―――と、何やら二つの人影が争っている場面に遭遇。
どちらも余り美味そうには見えないが、この際贅沢は言っていられない。
頭部がいきなり3つに割れ、それぞれが先端に鋭利な刃の付いた触手に変形する。
そして、目標双方に1本ずつ、その刃を繰り出した。
>218
鋏めいて迫る二本の刃から、バックステップで飛び退る。
「バケモノ――? 神? 語るな? ――テメエが?」
青年は苦笑する。弾丸を弾いた事よりも、愚か極まりない愚言に。
裁け――この偽者を断罪しろ――!
ドクンドクンドクンドクン――狂った勢いで刻まれる鼓動が、殺意を全身に巡らせる。
「――しかし、丈夫じゃないか。クズのクセに」
殺せ――殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ――コイツには存在する価値が無い。
神の名を語り神を汚すこの愚者には、今直ぐ裁きを与えなければならない。
「ク――クハハハハハハハハッ! あぁ、殺してやるよ、テメエは――!」
言って、青年は遁走するように背を向けた。
人ゴミの間を掻い潜り、青年は霞むほどの速度で路地を駆け抜ける。
一陣の風と化して、白い殲滅者は笑った。
>220>221 祭りはまだまだ続く VSクルースニク、鈴木
「出来損ないが神の寵愛を受けられるとでも思っているのか?」
断罪せねばなるまい、自分が人と同等であると思っている出来損ないを。
思い知らせてやらねばなるまい、神を語る化物に自分が何であるかを。
と、きびすを返して逃げ去るクルースニク。
その姿を追おうとして……背中に何かが突き刺さった。
「何だと……?」
振り向き、アンデルセンが見たモノは新たなる敵による攻撃。
背中に突き刺さっているのは人体組織が変じた鋭利な刃。
だが、そんな一撃すら再生者(リジエネーター)は蚊が刺したほどにも感じない。
「邪魔するか化物風情が!!」
ザンザンザンザンザン!
両腕の銃剣をめったやたらに振り回してその触手を細切れにする。
と同時に、逃げるクルースニクに五本、新たな化物に五本それぞれ銃剣を投擲した。
「さぁ、踊れ踊れ踊れ踊れ!」
自分自身もまた踊りながら、ユダの司祭(ジューダスプリースト)は哄笑する。
>220>222
「ク――ふ、ハハハハハハハッ!? バケモノだらけだ! 最高じゃないか、コレは!」
迫る刃から身を翻し、青年はカソックの袖を思い引き伸ばした。
奇術めいた動きで掌へとスライドしたグロックをバケモノに向けると、ロクな照準も無しで
トリガーを引き絞る。
「俺がバケモノ? 面白い――可愛過ぎるよ、神父――ハハハハハハハッ!」
ステップを踏み変えてスピードを減速。飛来する銀光を回避。
神父、向き合うバケモノへと、袷部分から取り出したグレネードを背後へと放り投げ
――更に加速。
半径20メートルを完全殲滅するグレネードの光が、背で輝いた。
>222 >223 祭りの後にまた祭り vsアンデルセンvsクルースニク
この男、人間では無いのか?
全く応えた様子も無く、あまつさえいきなり触手を寸断されてしまった。
こちらへ投じられた銃剣は、残しておいた最後の刃で叩き落としたが―――
更にもう一体の男も超高速で繰り出した刃をあっさりと躱し、
尚かつ何やら投擲して来た。
恐らく爆発物であろうと推測し、急遽引き戻した触手を
手近な民家の壁に突き立て、そちらへと身体を引き寄せて爆発を回避。
切り落とされた触手に「戻れ」と命令信号を発したが、
戻ってくるまでにはそれなりの時間を要する。
止む無く残る2本の触手で防御に回し、ひとまず距離を置いた。
>224 補足
無論、クルースニクの放った銃弾も、手榴弾と併せて回避済みである。
>223>224 祭りはまだまだ続く VSクルースニク、鈴木
銃声、のけぞる、銃声、のけぞる。
だが、すぐにその傷も再生を開始する。
「まだ分からんのか、そんなオモチャがッ……!?」
白光、爆発音、次いで衝撃。
グレネードがアンデルセンの体を蹂躙する。
爆風になぶられながら吹っ飛ぶ。
光に飲まれて、その姿が消えていく――。
それが晴れた時、そこには無惨に千切れ飛んだ人の体が転がっていた。
「ク、ハハ、クハハハハハ」
だが、そんな惨状ですらそれは笑っていた。
まだ、もうしばらくは動けないだろう。
しかし、再生者の体は既に再生を開始している。
動き出せば、また化物を殺し尽くしてやる。
>223>224>226 祭りの時間は終わらない 乱入
「おーおー。人間崩れに化物崩れが気張ってるじゃねーか」
闘争する者たちの背後から、そんな声がかけられる。
立っているのは全身黒ずくめに、右眼を眼帯で覆う男。
即ち『スクリーミング・クロウ』こと長谷川虎蔵である。
「騒ぎに参加し損ねてちと暇でな。俺も混ぜてくれや!」
暗器術で袖口から日本刀を引き抜きつつ、振りかぶって地を滑る様に飛び掛る。
狙い定める一刀は、白衣に身を包む狩人へと。
祭りはまだ終わらない
彼は歩いていた
なんということは無いただの散歩だ
だがそれが血まみれの戦闘への序曲となるとは今はまだ彼は知らなかった
>223>224>225>226>227祭りはいまだ終わらず
この街にはアギトとなるべき物が多い。
“あの方”の命を受け、アギトとなるべき者達を狩らなければ…。
見たところ、アギトになるべき者に混じって、人以外の者達もいる。
構わん、諸共に狩るのみ。
「アギトとなるべき者達よ。汝等に死を授けん」
>228
怨嗟のドゥ・サンガをもって黒ずくめの者に打ちかかる。
>228 祭りの後にまた祭り vsオーフェン
あの2体は厄介だ。しかも不味いに違いない。
と、こんな騒ぎの中心へとのこのこと出て来る若い雄が。
正しく飛んで火にいる夏の虫。
躊躇うことなく、目標を変更。その男に刃を突き出す。
―――それでも手元に1本触手を残したのは、
この雄ももしや、という不安の現れであろうか。
>228 祭りはまだまだ続く VSオーフェン
ほぼ再生を終えて立ち上がる。
ゴキゴキと首を回しながら辺りを見回した。
どうやら、さきほどまで交戦していた者達は何処かに行ってしまったようだ。
これでは神罰を下すことができんと思考したその時。
視界に飛び込んでくる一人の男。
人間の姿をしているが間違いない、アレは人間ではあり得ない。
そういう匂いを嗅ぎ分ける鼻は長けているのだ。
「見つけたぞ」
そう呟きながら、挨拶代わりの銃剣を一本投擲する。
その結果を確認せずに、両手一杯の銃剣を抜き放った。
そして、男目掛けて司祭は走る。
>229 祭りはまだ終わらず
「なっ!?」
突然化け物が現れ俺を串刺しにしようとしてくる
「ちっ」
だがまだ距離はあったためかわし、そして反撃のため魔術の構成を練る
>226
「――神父? ク――ふ、フハハハハハハッ!? あぁ、神父?」
バケモノの所在を確認しようと取って返した青年は、足元に転がるモノに気付き――
驚き、感心し、そして嘲り笑った。
――コレが、人間だ。
バケモノを殺す為に作られた自分――なら、コイツはどうだというのだろう。
無数の肉片と化し、尚も活動を続ける者。――コイツが、バケモノと呼称してくれたのだ。
組織の何割を失えば死に至る――そんなレベルではない。
コイツは、バケモノだ。
額を抑え、身を折り、青年は哄笑を上げる。
「あぁ、神父――神父神父神父――あぁ、ハハッ――ハハハハハハッ!」
笑いながら手近なスタンドへと歩を進め、転がっていたポリタンクへとガソリンを充填。
取って返して更に笑い、肉片に満遍なくガソリンを振り撒く。
笑って、
「ああ、神父? ――ク――ふ、はハハハハハッ! Amenだな、Amen!
――クハハハハハハハハハハハハハッ! なぁ、神父――クハハハハハハッ!?」
カチン、と親指でジッポの蓋を開けて着火――投擲。
一瞬で吹き上がった黒煙に肉の焼ける臭いが混じるのを感じて――青年は狂笑を上げた。
>224 寄生獣「鈴木」
朱笑嫣は血に飢えていた。
副盟主たる劉豪軍より直々に無為なる殺戮を戒められたのだ。
そんな折、異形の闘いが起こっているという話を聞く。
闘いは既に終わっており、失望させられたが、
運良く第2ラウンドには間に合ったらしい。
「ははっ、楽しそうじゃないか。あたしもまぜとくれよ!」
【乱入】
>230 祭りはまだ続く
中空に現れる一人の少年。
半ズボンにセーラーの少年は傲岸にも両腕を組んだ姿のまま、言い放つ。
「人に仇なす寄生生物め、おまえの悪事は全てお見通しだ、覚悟しろ!」
そのまま、右掌からプラズマ流を発射する。
>232オーフェン
黒づくめの男は怨嗟のドゥ・サンガを避け、精神を集中しようとしている。
念動にて撃滅せん。
>231
だが、神父の服装をした男が銃剣をもってこちらの方に向かってくる。
ならば、こちらにドゥ・サンガを振るうべきだろう。
「アギトにあらざる者よ、邪魔をするな」
神速をもってそのものの脚を狙う。
>234 >235 祭りの後にまた祭り vs手当たり次第
いきなり横合いから放たれた球電を、再び触手で身体を引っ張る事で回避。
―――新手か。
更に登場した雌とも向かい合う形となる。
明らかにこちらが不利だが、間もなく呼び戻していた切断部分が戻ってくる。
>231
崩れ落ちる神父が――黒煙の中から立ち上がった。
炎の残滓を纏い、首を鳴らす。
「……あぁ――綺麗だよ――アンタ――」
言って、青年はポケットからスイッチナイフを取り出してブレードを起こした。
炎の名残を纏う神父へと、青年は一散に突撃する――
妹である琉奈と、その分身を求めて旅をしていた僕は、
トトカンタ市を訪れていた。
そして、教会に一夜の宿を求めようとした時、
それは起こっていた。炎に包まれる神父。
狂ったように銃を撃つ神父。異形の戦士たち。
「な、何をしてるんです!」
殺し合いをしている中に、僕は飛び込んだ。
《未だ祭りは終わることなく》
ジェームズ・トムスン医師は迷っていた。
なぜこのような場所にいるのか。
なにを為せばよいのか。
トムスンのはじき出した答えはひとつ。
辺りにいる、『お人形』さんたちと遊ぶこと。
「ねねね」「ねええ」「ええええええ!」「あそあそあそ」「あそぼおおお!」
宙にプラズマ球を生み出し、(>232)の黒い男に向かって解き放つ。
>228>233 祭りはまだまだ続く VSクルースニク
「巫山戯た真似をしてくれるではないか!」
神罰の地上代行者を火刑に処そうなどとは到底許しがたい所業だ。
ゆらりとクルースニクへと向き直り、拳を振り上げて顔面ストレート。
繰り出すナイフの刃は喰らうに任せる。
再生者ならそれくらいで死にはしない。
>227
「何だよ――テメエは」
刃に沿うようにナイフを振り抜き、青年は眼帯の男の元へと飛び込んだ。
――敵。
人か化け物か――敵意を向けて来たこの男は、つまりは神の敵。
懐に潜り込む形で、喉へとブレードを伸ばす――
>237 祭りはまだ続く vs 寄生獣「鈴木」
「へぇ、やるね」
揶揄するように呟きながら、地に降り立つ。
そして、そのまま人外の速度で迫る!
「でも、遅いんだよ、ナマモノ」
容赦のない拳撃が鈴木の顔面(?)を横面に叩き込まれる。
>237 寄生獣「鈴木」
「いい芸だねえ。切り刻み甲斐があるってもんさ!」
サイバーパーツが限界までたわみ、
人工の爪が銀の光を放ちつつ異形の生物に迫る。
人の領域を遙かに越えた速度で、「鷹爪功」の技が閃いた。
>230 祭りは続く
「うおっ!?」
いきなり、遠くにいた人に見えた奴が触手を俺に向けて伸ばしてくる
「レッド・ドラゴン!?」
その触手はかわし相手を観察する
むろん、先ほど襲い掛かってきた化け物から注意はそらさない
「いや、違うか・・・」
触手を伸ばしてきたものの目は緑ではない・・・
それはドラゴン種族ではないことを意味している。
>228
どこからか銃剣が飛んできたがそれは距離があったためあっさりとかわす。
>236
化け物が何かをしようとしているがそれよりも早く構成は完成する
「我は描く光刃の軌跡!!」
トリップ判定
10以上の成功;完全に貫通
10以下の成功;威力をそがれるが貫通
失敗;相殺
>240
とっさに防げないと判断し
擬似空間転移でさける
>242 祭りの時間は終わらない vs名無しクルースニク
火花を散らせて虎蔵の刀はブレードを食い止めた。
洩れる凄笑。
「只の――暇人さ」
一刀に全力を込め、狩人を押し返さんとする。
>240トムスン
アレは人にあらざる者。アギトでは無いが“あの方”の心を苦しめる者。
即ち―――魔族。
魔族は滅ぼされなければならない。
「魔族よ、汝を楽にしてやろう」
念動を構成する。
>245オーフェン
黒づくめは球電をこちらに放とうとしている。
甘い、我が念動を受けよ。
「アギトはあってはならない…」
(同じくトリップ判定)
「を ー っ ほ ほ ほ ほ ほ ほ っ ! !」
その時、白銀の甲冑に身を固め、二丁のチェンソーを抱えた生物がビルの屋上で哄笑を上げた。
「をっほほ、遠からんものは音に聞け! 愛と正義の美女戦士、ここに、参 上 ! !」
「邪悪なる人類の敵は、このあたくしが成敗するわ。
たとえ多国籍軍が赦しても、このあたくしがけっして赦さなくってよ!」
そして、とおっ、という掛け声ともに、15mの高みから何のためらいもなく
飛び降り、飛び降りて、街路樹にひっかかり、ばきばきばきと枝をへし折る音と、
がしゃあんという甲冑の鳴り響く音を盛大に従えて、戦士は、地上に降臨あそばされた。
>243 >244 祭りの後にまた祭り vs手当たり次第
驚異的な速度で肉薄した若い雄の一撃は、
最も頑丈かつ強靱な頭部に来たので問題無し。
手元の触手で薙ぎ倒す。
>245 に回避された触手を急遽引き戻し、
若い雌の繰り出す爪をその刃で弾き飛ばす。
そして雄を薙ぎ払ったばかりの触手で、雌に斬り付けた。
>248 天使のなっちゃん
天空から突如舞い降りた甲冑の乙女。
だけど、それは死を告げる天使のように僕には見えた。
「貴女が許さないって・・・・・・・そんなのエゴですよ!
みんな、必死で生きてるんです!貴女にそれを否定する権利はありませんよ!」
>246
膂力は兎も角――近接武器の差。これは、暗殺でもなければ化け物退治でもない。
――不利? そんな概念は、無い。
早く――殺せ。殺せ。殺せ殺せ殺せ殺せ――
頭が痛い。押し込まれる刃が握力を削ろうと迫る。鋼臭い臭いを撒き散らし、
刃の境界で火花が踊る。
「……一般人――が、この刀か?」
言って、青年は刃の範囲から横飛びに跳躍――高度5メートル、手近なビルの側面
を蹴り飛ばすと、反転する視界の中で、眼帯の男の首へとブレードを走らせる――
>247
.<e(水のエル勝利)
「なに!?」
擬似球電が相殺されただと!?
・・・それ以上の魔術でなければ通用しねぇのか・・・
奴がさっきプラズマが飛んできた方向に気をとられている今
一気に勝負をつける
そこら辺に転がっていた石を蹴り上げそして
「我は踊る天の楼閣!!」
その石を擬似空間転移により光速で化け物に向けて放つ
>249 寄生獣「鈴木」
「やるね、アンタ。こいつを見切れる奴なんか、上海にも5人といないのにさ」
触手が朱笑嫣に振り下ろされる。
刃と化したそれは、骨も肉も容易く切り裂くだろう。
……普通の人間であれば、の話だが。
揃えていた五指を開き、容易く受け止める。
ついでに、一部分を引きちぎってみた。
「へえ、血は赤いんだねえ。楽しめそうだよ、くく…」
言葉に続いて、急落鷹爪(きゅうらくようそう)を放つ。
間合いの外と見せて、大木をも穿つ死の爪が大気を裂いた。
>247
突如、体の一部が吹き飛んだ。
「ななな」「なななにに」「ににににががが」
トムスンがそう叫んだ途端、身体が再生されていく。
「くくくひひひひ!」「ひゃひゃははは」「ひょひょひょふふ」「ふふふへへへへーー!!」
笑い声に連動し、火の柱が(>250)の足元から噴出する。
>249 祭りはまだ続く vs 寄生獣「鈴木」
「なっ!」
頭部に命中した拳に奇妙な感触・・・固い?
何故かと思う間もなく、反撃が来る。
危うく腕でガードするが、流石に吹き飛ばされる。
「頭部は固いって事か・・・ならばっ!」
吹き飛びながらも地面を蹴り、そのまま身体を弾丸とする。
「これだけじゃ終わらないんだろ! おまけだ!」
突っ込みながら、両手にプラズマをまとわりつかせる。
祭りはまだまだ続く
戦いのさなか、突然アンデルセンの懐から携帯の着信音が。
辺りを警戒しながら、電話に応対する。
「は、マクスウェル。しかし……」
どうやら、帰投命令のようだ。
だが、これだけの化物が踊っているパーティ会場を辞するのは……。
舌打ちと共に、くるりときびすを返して歩き出した。
「次は皆殺しだ」
次があるかどうかはともかく、ユダの司祭は雪辱を誓ってトトカンタを去った。
アンデルセン、離脱
>248愛と正義の美女戦士?
異形が現れた。アギトでは無いアギトでは無いが…。
見なかったことにすると…“あの方”もどう思われるか分らない。
―――気持ちは同じ気がするが…。
魔族をどう片付けるべきか…。
そう思考に入ったとき、黒づくめが石を光速で放つ。
聖なる者、超越生命体の高位たるエルロードの障壁は、
下位のものより比べ物にならないが、左腕をもぎ取られ、
内臓にも多大なダメージを与えてくれた。
「我が吐息を受け、暫し安らかに眠るがよい!」
吐息を吐き、>259 >262 のほうへ撒く。生命力が激減し、
死には至らないまでもやりやすくなるだろう。
>251 祭りの時間は終わらない vs名無しクルースニク
襟元と、ついでにその下の肉をブレードは裂いた。
後方のビルの壁面へ跳ぶ。道術名を叫んだ。
「垂準走!」
壁面に対し垂直に立った虎蔵は肩をすくめた。
「ま、俺が一般人名乗っちゃ、程があるかもしれんがね」
転瞬、全身を横殴りの剣光と化して狩人に肉薄する。
>248 vs小早川奈津子
壊れたような笑みを浮かべ、鎧を着込んだ女性が暴れまわっている。
見過ごしていい相手ではなさそうだ。
ぼくはその女性に背に駆け寄り、止めに入ろうとする。
>253 >255 祭りの後にまた祭り vs朱笑嫣vsふぉるて
雌へと繰り出した刃を引き千切られ、
続けて繰り出された爪に最後の1本も切り裂かれる。
そこに薙ぎ倒した雄の放電する両手が―――
引き戻していた触手が再生を果たしていれば防げたであろうが、
彼を護る物は既に全て失われていた。
プラズマに灼き尽くされ、「鈴木ムネヲ」はその生命活動を停止した。
鈴木ムネヲ:死亡
>250
「お黙りっ!! 人類の代表者たるこのアタクシが白といえば白、黒といえば黒なのよっ!!」
愛と正義の美女戦士はありがたい口上を述べると、両腕に抱え込んだ伐採機械を起動させ
ぎゅいぃぃん、とでも表現されるだろう騒音を生み出すと、その機械の本来の使い方では決して
推奨されることではないであろう使い方を行なった。
平たく言うと、掌に握りこまれた2丁のチェーンソーをクロスに構え、
目の前の男性に踊りかかった。
「そんなわけだから、自らの罪を懺悔し、いさぎよく正義の刃に伏しなさい。
地獄の特等席があなたがたのために予約してあってよ!をっほほほほほっ!」
>254 トムスン
突然、僕の足元から炎が吹き出る。
体を灼く痛みに、僕は叫んだ。
もう、このままでは救えない。
ならば・・・・・
「グゥオオオッッッッ!!!」
僕は吼えた。それと共に、僕の体は悪魔のような姿に変わっていく。
そう、僕は人間じゃない。ミュータントだ。
しかし、護りたいものがある。だから・・・・・・
「ウォオオオオオオオ!!」
魔族と化した彼に死の安らぎを与えるため、
僕は彼に向かって一気に駆けた。
>258
巧みにブレードを避けた眼帯男が視界から離脱。着地の勢いで
5メートルほど滑り、青年は男へと向き直る。
同時に、何事かを叫び――壁面に立つ男。蜘蛛を思わせるでもなく、
純粋に壁側面に足元から張り付く男――
「――あぁ、一般人名乗るんじゃねえよ」
転瞬。
――太刀行きの鋭さに大気が悶えた。
咄嗟に半身になった青年の法衣の袷部分が、冗談のような鋭さ
で切り裂かれている。
「く――ふ、は――クハハハハハハハハハッ!」
笑って――青年はナイフを握る手を腰溜めに構え、そのまま男へと
飛んだ。
居合を思わせる一刀が、白い風となって飛来する――
>257
「ちっ、本物の化けもんだなこいつは」
擬似空間転移を食らって息がありやがるとは・・・
だが、相当のダメージは受けているようだ
なら・・・
------これで、どうだ
自らが考え付く最大の威力の魔術の構成を編み
そして、化け物に向けてそれを解き放つ
「我は砕く原始の静寂!!」
>261 天使のなっちゃん
「そんなの、勝手すぎますよ!それに・・・・・・僕はまだ死ぬわけにはいかないんです!
琉奈を・・・・・・妹を探し出すまでは!」
彼女が振るうチェーンソーを避けながら、僕はトムスンさんの所まで駆けた。
>256
視界の端で、背を向ける神父を確認。
肉の焼ける臭いを思い出して、唇が歪んだ。
「――またな――似非神父? 次はしっかり焼いてやるよ」
>254トムスン
魔族に今ひとたび念動を放つ。
魔族よ、汝の魂の永久の安らぎを。
>264オーフェン
黒づくめの術構成が完了する。
我の障壁の再構成もいまだ適わず。
最大の威力の震動波が我の全身を打つ。
「――――様、申し訳ありませぬ…」
最後の力を振り絞り、最大級の念動を>272に放つ。
“水のエル”と呼ばれた超越生命体は頭上に天使の輪を煌かせ、爆裂、散華した。
―――水のエル『死亡』
>263 祭りの時間は終わらない vs名無しクルースニク
白の剣風に虎蔵は貫かれた。
――正確には、虎蔵の上着を被せた木の人形が。
確かに二つになった筈のその姿は、何時の間にか狩人の背後に在り、刀を大上段に構えている。
変わり身の秘術であった。
「甘い」
>262
魔族と化したトムスンに向かって走る人影がひとつ。
その人影の姿もまた、変化した。
「たたたのたのたのたのししたのししししいいいよよよおおおーーー」
トムスンは新たに生えた触手を。
それも先端にメスにも等しい大きさと切れ味をもった爪のついた触手を。
向かってくる人影に向かって振り回した。
>269 トムスン
体から新たに生えた触手が、僕の体を切り裂こうと振り回される。
僕をそれを掴むと、力任せに引きちぎる。
そして、渾身の力をこめて、僕は彼の頭に右拳を叩きつけた。
>267
「ふぅ、倒したのか」
爆発し跡形もなく消えた化け物がいた場所をしばし眺め
「んじゃ、帰るとするかこれ以上ここにいたらろくでもねぇことに巻き込まそうだしな」
【オーフェン宿に戻ったため退場】
>254>262>259
愛と正義の美女戦士がまさに眼前の男性に、切りかからんとするその一瞬、
彼の足元から突如として炎が吹き上がった。
愛と正義(以下略)はその甲冑の内側で目を丸くすると、
「おや、まあ、最近はずいぶんと非常識なことも起きるもんだね」
「それもこれも皆、文部省(古い)のゆとり教育とやらのせいだわっ!!」
「やはり、若人には兵役を課し、血を流してもらってこその富国強兵!!」
今だ夢中になって口上を垂れ流しつづける愛と正義(以下略)の前から青年は抜け出し、
炎を生み出した存在に向かって駆けていった。
同時に、愛と正(略)の後ろから新たな存在が近づいてきていたが、
いまだに彼女は熱弁を振るっていた。
「をっほほほほほほ!このトトカンタがお前たちの墓場になるのよ。
天に雷鳴、地に毒蛇、海に渦巻、池にピラニア、庭にウツボカズラ、
そして、夜族どもには正義の刃を!さあ、覚悟おし!」
>268
ざっ、と――ナイフを滑らせて、青年の歓喜の笑みが曇った。
時代劇を思い出した。忍者がこんなマネをするのだ。そして、その後――
厭な――気配。
剣の起こりさえ知覚出来ない、背後からの一刀。
「――く――ふ、は――は、」
背骨近くまで感じた、冷たい死の気配。滑る血の感覚に、精神がエラーを弾き出す。
「侍じゃなくて――忍者か、テメエは」
痛い――痛い痛い痛い痛い。殺される――誰が?
誰が――
――そんなのは――決まってる。
煩くなって来ていた。周囲の喧騒が増している。黒い男がいた。妙な化け物が増えていた。
黙れ。黙れ。黙れ黙れ黙れ黙れ――
カソックの裾を大きく翻らせると、青年は無造作に両手を背に走らせた。
両手に握られたP-90の高初速小口径弾が、>all間断無く街を洗礼する――
>267
「ぐげぇぇっ!」
トムスンの身体が、吹き飛ばされる。
それに続いて>270の男が触手を引き千切り、そして――――
「っぐひょおおおい」
拳で頭を打ち砕いた。
魔族は脳の総容量の50%を失っては再生することはもはやかなわない。
「うううそすそすそ」「うそうそ」「うそうそうそだよよよ」
ふぉぁぁぁぁぁぁぁぁ!
トムスンの身体は、最後の咆哮を残し、二度と動くことはなかった。
【ジェームズ・トムスン、死亡】
>257
衝撃波が、ぼくの体を打つべく迫る。
ぼくは咄嗟に地面の草を抜き、波紋を流してバリアーを展開!
風が受け流され、ぼくの身は守られる。
>272
「違う!人間はあなたが思っているより強い!」
ぼくは声をあげ、暴風のように暴れまくる女性の腕を取る。
眠っていてもらおうッ!
「波紋疾走(オーバードライブ)!」
呼吸と血液の産むエネルギーが、女性へと流れ込んでいく!
>273 クルースニク >274 トムスン
僕の拳が彼の頭を砕いた。
魔族は脳の50%を破壊されては生きてはいけない・・・・・・
最後の咆哮をのこして、彼はその生を止めた。
その僕の背に、激しい衝撃が襲う。
神父の一人が長銃を乱射していたのだ。
「やめてください!流れ弾が関係ない人に当たったらどうするんです!」
僕は彼に向かって吼えた。
>273 祭りの時間は終わらない vs名無しクルースニク
「しゃらくせえッ!」
連続する炸裂音と共に、鉄火の嵐が飛来する。
虎蔵の旋回させた刀はその半分を斬り飛ばしていた。
落とせなかった残り半分は、かわせなかった。
喰らった。
両手からずり落ちた一刀が地面に突き立つ。
その上に血塊が吐きこぼし、虎蔵は両膝をついた。
「て……てめぇ……」
白き吸血殲鬼を見据える隻眼を光らせつつ、虎蔵は頭を垂れた。
【長谷川虎蔵:死亡】
>270 >274 祭りの後にまた祭り 乱入
魔族を葬り去った男の眼前に、突如として片角の巨獣が舞い降りた。
『ゴオオオオオ!!』
地をも揺るがす雄叫びを挙げ、その鋭い右の爪を叩き落とす。
>255 ふぉるて
>260 寄生獣「鈴木」
「ちっ、横からちょっかい出しやがって―――」
朱笑嫣は刺すような目でその少年(?)を睨む。
だが、こちらの方が彼女の嗜虐心を煽る。
「くくく… 坊や?それともお嬢ちゃんかい?」
血に濡れた爪を、ねぶるように舐め上げる。
目には狂気とも言える期待に満ちた輝きがある。
「どっちでもいいさ、あんたの方が楽しめそうだ!」
大地に穴が空くほどの踏み込み。
放つ技は【早天鷹翔】(そうてんようしょう)
左右から挟み込むようにして、穿指(せんし)が小さな頭蓋に襲いかかる。
>277
男が崩れ落ちる。死んだかどうか、確認する余力もない。
眩眩する。
失った血液で作られた足元の血の池に、狂笑を浮かべる
殲滅者の顔が映り込んだ。
――お前は、何をやってる。何を――こんな所でやっている。
どくん、と。
一際大きく跳ねた鼓動に、理性が叩き潰された。
「く――は、クハハハハハハハハハハハハッ!」
青年の姿が青白い燐光に包まれ――収束。
フェンリルを思わせる純白の巨狼が、街中に響き渡る咆哮を上げた。
高々と咆え、手近なビルの最上階へと駆け上がる。
>278 不死のゾッド
突然、僕の目の前が黒に染まる。
山のような巨体の魔獣が天空から舞い降りてきたのだ。
すさまじい雄たけびと共に、右の爪が僕を襲う。
それを側方に跳び退きざまに、左足の内側向けて、
思い切り蹴りつけた。
>279 朱笑嫣
「まったく・・・少しは休ませようとか言う気はないのか?」
言いながら、その踏み込みよりも早く、前に一歩踏み込む。
目標を失った穿指(せんし)が頭の後ろで閃く。
「サイバネ如きが、ぼくに勝てると思うのか?」
そのまま掌底を顎に目掛けて叩き込む。
>267 >275
上機嫌で演説をぶちかましていた愛と正義の美女戦士の腕に突如として
電気を流したような衝撃が走った。
「おのれ!! 後ろからとは卑怯なり!!」
「しかも女一人にスタンガン等と言う卑劣極まりない兵器を使うとは、
それでも股に逸物ぶらさげているのかえ!?」
「まったく、この甲冑がなかったらあやうく通電するところでしたわっ、をーっほほほほほっ!」
義憤に打ち震える愛と正義(略)は、その手に握られたチェーンソーを最大出力で回転させ、
横薙ぎに打ち払おうとした。
だが、それは果たされなかった。
>267の方から突如として不可解、かつ強力な衝撃が加えられたのだ。
ぐわぁんという音とともに甲冑に大きな歪みが生じ、吹き飛ばされ、
愛と(略)は、まるで大きなワイン樽のようにごろごろと道をすごいスピードで転がっていった。
「をーっほほほほっ!! また、お会いしましょう!!」
と、いう、不吉な捨て台詞を残して。
【小早川奈津子 退場】
>281 祭りの後にまた祭り vsソウルテイカー
悪魔の如き姿の戦士に向けて振り下ろした腕は、空しく地を穿ったに留まる。
躱し様に左足を蹴られるが、丁度手を付いた形となっていた為、
蹌踉めいたのはほんの一瞬であった。
『ゴルル……』
右腕を付いた姿勢のまま、振り向きもせずに左腕を横薙ぎに振るう。
その一撃は、正確に相手の頭部を狙っていた。
>282 ふぉるて
「なっ…」
その踏み込みは極限までサイバネ化された外家拳士である
朱笑嫣よりも早かった。
それでも、彼女の身体は考えるより早く動く。
顎をわずかに逸らし、首元で受ける。
脳に振動が伝わらなければ、こいつ程度のウェイトの技など―――
だが、その掌底に込められた重さは本物だった。
首を軸にして身体が一回転する。
咄嗟に受け身を取れたのは、何度も死線をくぐり抜けた経験の賜物だ。
「やってくれるじゃないか…」
ギラギラと血走った眼が輝く。
「こっからは手加減無しだよ!」
再び突進。
さらに少年の直前で身を翻し、地を擦るような掃脚を繰り出す。
常人の目には朱笑嫣が消えたようにも思える筈だ。
>284 不死のゾッド
蹴りは確かに効いていた。
けれど、振り下ろした腕が支える形になり、
倒れさせることまでは出来なかった。
そこに横なぎに振るわれる腕。
「うわぁぁぁぁぁ!!」
とっさに両腕でガードをしたけれど、その勢いを殺せるはずもない。
僕はすさまじい勢いで吹き飛ばされる。
地面を鞠のように跳ね、教会の壁にめり込むようにしてようやく止まった。
「く、くそ・・・・・・・ここで、負けるわけにはいかないんだ!」
めり込んだ体を引き抜くと、僕は背中から巨大な翼を出現させる。
大きくそれを羽ばたかせると、大空に舞う。
そして、一気に彼に向かって蹴りを放った。
>285
「へぇ。アレでもまだ大丈夫か」
それでもまだ揶揄するような調子は崩さない。
と言っても、あの不意打ちが耐えられたのでは。
(ちょっとまずいかも・・・)
考えている間に、向こうから来る。
「はっ! だから無駄だって・・・え!?」
眼前まで迫った朱が、消えた。
そう思った瞬間、足下に衝撃。
「うわ!」
そのまま、無様に転びそうになる。
が、何とか立て直し、後ろに跳ぶ。
置きみやげとばかりにプラズマを放ったが。
>276
破壊の意思一色に染まった狼は、一人の青年へと蒼い瞳を向けた。
『関係ない人に――』
それは、『彼』だったモノが聴覚の隅で聴いた言葉。
白狼には関係ない事だった。ない――事だった。
――何の為に、バケモノを殺す。
――何の、為に――
風と化して青年へと飛び掛かる白狼が、空中でその動きを止めた。
路地の奥、一人のシスターに連れられた少年と少女達――それは、『彼』と共に
あった『人間』だった。
白狼はアスファルトを抉って着地。狼狽するように首を捻り、天を臨んで咆哮する。
蒼い輝きが収束し――
俯いて壁に凭れ掛かる、白衣の青年の姿が取り残された。
(名無しクルースニク:退場)
>283
よくわからない女性は、怒涛のようにこの場から消えた。
「・・・・・・紳士として恥ずべきことだが」
「貴女には二度と会いたくないッ!!」
そう言い残し、ぼくはその場を去った―――――――
(ジョナサン・ジョースター:退場)
>286 祭り(以下略) vsソウルテイカー
確かに手応えはあったが、仕留めるには到底至らなかった。
吹き飛んだ後も動きに衰えは見られず、尚かつ翼で飛翔し、
上空よりの蹴りを敢行する。
『グハハハ……面白い!』
強敵の予感に血が滾る。
避ける事も不可能では無かったが、敢えて正面より受ける。
左角のを切り落とされて以降、肥大する一方の右角を振り上げ、
相手の蹴り脚に叩き付けた。
>290 不死のゾッド
僕の蹴りと獣の角がぶつかりあう。
足に感じるすさまじい衝撃。
僕は宙帰りをしながら着地をする。
これでも致命傷に出来ないか・・・・・・
ライトニングブレイカーを放てば、確実に葬れる。
けれど、まだ敵は余力充分だ。
まだ使うには早い。ならば、格闘戦で少しでも力を削らなきゃ。
僕は地面を力強く蹴り上げると、彼めがけて右拳をたたきつけた。
>291 祭り(以下略) vsソウルテイカー
角に受けた衝撃はなかなかに大きく、
相手が体勢を立て直す暇を与えてしまう。
地を蹴り上げ、敵は右拳を繰り出して来た。
『グフフフ……』
肉食獣特有の凶悪な笑みを浮かべつつ、拳は胸で受け止める。
流石にその衝撃は馬鹿にならない物であったが、
この程度で倒れる不死者では無い。
後方に脚を一歩引いて持ち堪えると、
懐の獲物を、挟み込む様に左右から掌を叩き付けた。
>292 不死のゾッド
僕の繰り出した拳を、巨獣は胸で受け止めた。
渾身の力をこめた拳を受けてなお、倒れない、この獣に、
僕は驚きを隠せなかった。
その次の瞬間、僕は繰り出された両の掌を叩きつけられた。
万力のように締め上げるそれに、体がきしむ。
その手が離されたとき、僕の体はボロボロだった。
力なく、足元に落ちる。それでも、僕は立ち上がる。
約束したんだ、明日香さんと。
彼女以外のフリッカーを助けると。
いまや、僕を支えているのは、その約束と気力だけだった。
>287 ふぉるて
体勢を崩したところに畳みかけようとするが、
高熱のプラズマによって阻まれた。
サイバネパーツの表面処理は完璧であっても
この温度には耐えられない。
「ち、どんな手品だい?」
再び離れた間合いから、悪態を付く朱笑嫣。
その後、唇が歪んだ。
「楽しいねえ。あんたは見かけによらず…」
再び踏み込む。
今度は踏み込み自体にもフェイントを折り込んだ移動法。
さらに、四肢全てが踊るように、舞うように閃く。
虚と実が乱れあう、死の乱舞。
―――その舞の名は【一嘴双爪繚乱舞】(いっしそうそうりょうらんぶ)
>293 祭り(以下略) vsソウルテイカー
流石にこの一撃には、かなり堪えた様子を見せている。
が、尚も敵は立ち上がってきた。
その様が嘗て戦った剣士の姿と重なる。
『……良かろう。貴様の力、全て見せてみよ!!』
最大の力を以て応えてやる。
その場より数歩後ずさり、四つ足の体勢となる。
そして次の瞬間、角を立てた砲弾となりて敵に襲い掛かった。
(トリップ判定)
祭りはまだ終わらない
男がいた・・・
緑色の全身タイツらしきものを見につけた男が
なにをするわけでもなく、そこにいた・・・
彼の名は
ライアン=キルマークド・・・
聖域外戦力であるドッペルイクスの一人・・・
彼は今聖域からこの街の破壊という任務を受けここにいる
そして彼はこの街を破壊するために
身に付けている天人の遺産・・・
緑宝石の鎧の力を解放していった・・・
>294 朱笑嫣
「見かけに依らずって、失礼な・・・」
いいながらも、間合いを計りながらじっと朱を見る。
正直、格闘能力には優れていても、格闘技術は素人同然なのだ、こちらは。
そうは思ってみても、朱の攻撃は止まるはずもなく・・・
「うぁっ!」
その連撃には、抗う術もない。
腹部に、朱の銀色の爪が突き立つ。
ふぉるての紅い体液で濡れた今は、銀色ではないが。
「痛いじゃないか、おばさん!」
だが、その激痛に耐え、爪を突き立てて動きの止まった朱に、渾身のパンチを放つ。
>295 不死のゾッド
巨獣は、その最大の力を振り絞って僕を仕留めに来ている。
あれに対抗するには、もはや使うしかない。
「ライトニング・ブレイカー!!」
僕の右手が光を放つ。魂の煌きが光を放ち、獣に向かって一直線に放たれていく。
(トリップ判定)
>297 ふぉるて
「見かけに寄らず…最高の獲物だよ!」
勝利を確信した淫猥な笑みを浮かべる。
まずは、死なない程度に腸をえぐり出して、
その後、四肢の腱を切り取って動けなくしてやろう。
今夜はゆっくり楽しめそうだ。
そんな思いを巡らせる朱笑嫣の胸元に、
ふぉるての渾身の拳が叩き込まれる。
「が…!?」
普通の人間ならば、これほど重傷でこのような体勢から打つ拳など
サイバネパーツに疵を付ける事すらできない。
だが、ふぉるては普通の―――それ以前に人間ですらない。
朱笑嫣のメインポンプ、つまり心臓を停止させるには十分な威力が秘められた攻撃だった。
「は…ははっ…やるじゃないか、坊や」
それでも、朱笑嫣の微笑みは崩れない。
いっそ愛おしげに爪を突き刺し続ける。
「あんたとは、もっと楽しめそうだったんだが…」
逆流する体液を口からはき出しつつ、最後の力で爪をさらに捻り込む。
「くくっ、残念だよ。一晩中可愛がってあげられたのにねえ…」
サイバネ外家拳士は、その言葉と共に全ての活動を停止した。
【朱笑嫣:死亡】
>298 祭り(以下略) vsソウルテイカー
(E=Eだが、2番目の文字が .<nなのでソウルテイカーの勝ち)
こちらの一撃が届く前に、相手の放った光が直撃する。
その瞬間、角が砕け散り、右目が爆ぜ飛び、上半身の至る所が大きく裂けた。
『ゴアアアア……!!』
それでも加速の勢いと苛烈な闘志が彼の脚を進ませる。
全身より血を吹き出しつつ、一歩一歩踏みしめ、
蹌踉めきつつも、目標の目前まで迫り――――
『……見事……だ…………』
そこで力尽き、敵の足元に倒れ伏した。
【不死のゾッド リタイア】
>296 ライアン >300 不死のゾッド
僕のライトニング・ブレイカーを喰らってなお、
巨獣は僕に向かってくる。
その闘志は、僕を突き抜けんばかりに迫ってくる。
しかし、僕の眼前まで来たところで力尽き、彼は倒れた。
だが、まだ戦いは終わらなかった。
新たな殺気を感じた僕は振り返る。
そこには、緑の鎧を着た男が立っていた。
突然、僕の眼から血の涙が溢れる。
この街にもフリッカーが居るのか、しかも近くに!?
しかし・・・・・・彼を放っておくわけにはいかない。
僕は動かぬ体に鞭打って、翼を広げると、一気に突っ込んでいった。
>299 朱笑嫣
「か、は・・・」
腹部をかき混ぜられ、ぼとぼとと体液が流れる。
だが、拳の一撃で、朱は沈黙する。
「全く・・・痛いんだよ、おばさん・・・」
「だいいち、一晩中付き合うのは、勘弁」
涙を流しながら、爪を、朱の身体を引き抜く。
>296 ライアン
「・・・天人の遺産・・・? まずいね、これは」
言いながらも、両掌からプラズマを放つ。
>301
この街を滅ぼすため鎧の力を解放しているところに
悪魔のような姿をした何かが突っ込んでくる・・・
「邪魔ですネ」
すでに姿が見えないくらいの木に覆われているライアンはそういうと
木から突き出している無数の枝のうち数十本をあやつり
魔術文字を向かってくる悪魔のごとき外見の生物に向けてはなった
>302
とんで来たプラズマは迎撃として描いた魔術文字により
無効化された
《まだ続いている祭り》
「あ―――と、一体これはどうなってるんだ?」
甲冑のようなものを身に着けた男――レイオット・スタインバーグは呟いた。
魔法管理局に(非公式ながら)依頼されここまで来てみたは良いものの
ケースSAはとっくに片付いてしまっていたようだ。
「……ふむ。どうしたもんかね」
レイオットはしばし考え、とりあえずは倒れている魔族の元へと向かうことに決めた。
>303 ライアン
すでに彼は身を覆うほどの気に囲まれている。
その枝が文字を形成し、僕めがけて放たれた。
僕はそれを上空に向かって跳ぶことで回避する。
少年の放ったプラズマも、文字により消されてしまった。
「く・・・・・・どうすればいいんだ!」
>219vsオーフェン
「――――チィッ!!」
激痛。
この男、チンピラなんかでは無い。
一連の体捌き、先見の練度。どれもとっても一流だ。
膝が崩れる。
この勝負、相手を侮った己の負けだ。
だが――――
「私もかつては勇者を名乗った身―――此処であなたを生かしておくわけにいかないのです!!」
同時、左に五指、右に五指。
合計十の指が、黒ずくめ男のこめかみに突き刺した。
「どうやら、あなたを勇者にさせるのは不可能なようです。
しかし、私は―――この街の平和のため……この命に代えても、あなただけは……ッ!!」
自己犠牲呪文。
己の生命力をエネルギーに変えて爆発させる最終奥義。
自らの命と引き替えに、絶大なる威力を生む呪文。
こめかみに突き刺した指に、火花が舞い散る。
限界だ、あとは決めの呪文を唱えるだけ――――
(ラシィ君―――あとは頼みましたよ……)
メ ガ ン テ
次瞬、宿屋『バクアップズ・イン』はトトカンタ市の地図上から、
いや、キエサルヒマ大陸上から存在を消した。
>大混乱祭
「これはまた…、なんとも…」
その場に来たはいいものの、私は何をすべきなのでしょうか。
警察屋さんを呼ぶ? 被害が増えるだけでしょう。
目の前の乱闘に加わる? 状況がわからないのに
そんなことできるはずもありません。
「過去視(レトロコグニッション)でも使おっか…」
とりあえず混乱から距離を置いて、パワーの発動を。
>31>36>41
(――――気付かれた?)
完全に不意を打たれた。
男の尋常ならざる動きに唖然としていたのが、完全に裏目に出た。
まさかこの距離で、気付かれるとは……あり得ない。
(なんだ、あいつは何者なんだ!?)
それにあの動き、人間のそれでは無い。銃弾を避けるなんて――――
撃ち込まれた銃弾は、眼前の座席を粉砕した。
男の動きに呆然として、身体が固まっていなかったら、即死だった。
背中に冷たい何かを感じる。
だが、そんな感慨に耽っている暇は無い。
(アイン――――ッ!)
彼女があたしを確認できる位置へ回り込もうとしている。
どうする……どうする……。
(アインと殺り合うか……)
それは良い。昔の因縁は晴れていない。
むしろ願ったりだ。
だが、この現状でそんなことをやっている暇はあるのだろうか?
あの男。
あいつは―――あいつは―――― 一体、何者なんだ!
「クソ……ッ! 何がなんだか……一体何が起こってるんだよ!!」
腰のホルスターからベレッタM93Rを抜き取る。
同時、座席の影から立ち上がり、駆け抜けるアインへ目掛けてフルオート射撃。
数秒でマガジンが空になる。
次瞬、牽制の役目を終了したベレッタを投げ捨て、AUGライフルに持ち帰る。
同時に180°反転。狙いは得体の知れないあの男。
(この銃弾なら―――ッ!)
そう思った時には、既に引き金は引かれていた。
ルーン文字が一面ビッシリ刻まれた5.56mmシルバーチップホローポイント弾。
一発100jは下らないと言われるその銃弾を、フルオートで吐き出した。
>303 ライアン
「天人の遺産ってヤツは、これだから・・・」
空中で四散したプラズマを見ながら愚痴る。
とは言っても、こちらも大概無茶なアンドロイドだが。
「なら、これで、どーだ」
ふぉるての電子頭脳が限界近くまで活動を開始する。
木の固有振動波数を確認。
刻々と変化するそれを確実にモニター。
そして、それに関わるもの以外の全機能を一時的にシャットダウン。
「共振衝撃(レゾノ・ヴェグザメン)・・・発射(フラマ)」
ふぉるての全身から、木の固有振動波数に合わせた波が放射される。
そして、それに触れた端から、木は消滅していく。
だが、その光景を、ふぉるての瞳が捉えることはなかった。
【ふぉるて:リタイア】
>309
緑宝石の鎧ノ力で街を滅ボすよりモ
邪魔者を排除スることを優先シますカ
そして増殖をやめ、無数の魔術文字を放つライアン
だが・・・
邪魔者の一人が何かをした瞬間!!
ライアンの身を守る鎧から発生した木が全て消滅した
「ナ・・・バかな!?」
そして動揺するライアンにとどめを刺すべく向かうものたちがいた
>超大混乱祭り
アイスクリーム。
ミルクやタマゴ、お砂糖などでできた、あのアイスクリーム。
そのために、それ1個だけのために…、
「この惨状、ですか…?」
呆れるやら悲しいやら。もうなにがなんだかわかりません。
いっそこのまま消えようかと思いましたが…。
「あ…」
子供>309が倒れました。正確には、”子供姿のなにか”でしょうか。
とりあえず、彼を安全なところへ。
>310
「――なんだ、ありゃ」
ここには何度か足を運んだことはあるが、いままであんな森は見たことがない。
その森から、さらに奇怪なことに幾つもの文字が飛んでくる。
「―――堪らんな、これは」
スタッフの操作桿を引き無音詠唱。
「―――イグジストッ」
胸の拘束端子が一つ弾け飛ぶ。
選んだ呪文書式は戦闘補助魔法<アクセラレータ>
身体を活性化させ、一時的に肉体の限界を超えた力を引き出すことのできる魔法。
飛来する文字を回避しながら、森へと向かって駆け寄る。
―――突然に、森が消滅した。
子供が一人、その場に倒れる。
そして森の中心には、人影がひとつ。
「あれが―――元凶か」
レイオットはそれに向かい、さらに疾走する。
>続・超大混乱祭り
というわけで、取り寄せ(アポート)で彼を手元に収容しました。
ですが、これからどうするべきなのか。おもったとおり
この子は人間ではないようですし、目を覚ます気配もありません。
もちろん、テレパシーで聞くことも無理。
「緊急時の連絡場所とか書いてないのかな…?」
とりあえず、この子の体を調べてみることに。
幸い、あっち>310は動けないようです。
>309 ふぉるて >310 ライアン
少年が木へと近づき、何かを行った。それと共に、木が消えていく。
好機は今しかない!!
既に一度放ってはいるけれど・・・・・・躊躇してる暇はない。
幾つも飛んでくる文字を避けながら、僕は右の拳に意識を集中する。
魂の煌きが光を放つ。
「ライトニングブレイカァーーーーーーッ!!」
全てを粉砕する光の奔流が、緑の鎧武者に向けて放たれた。
>続々・超大混乱祭り
周囲の混乱(>312、>314)をのがれて、男の子の体を調べる私。
知らない人が見たら、まるっきり痴女そのもののような気が…。
セーラー服を着て男の子に悪戯する痴女。
間違った感性を持つ人たちが万歳三唱しそうな眺めです。
「私、なにやってるんだろう…?」
>306 オーフェンvsアバン
エピローグ
・・・あの後気がつくと俺は病院のベッドにいた
あのおかしな髪型の変態(そういってもおかしくないだろう)は病院に入院してはいないらしいが
おそらく・・・いや、確実に死んではいないだろう・・・
あんな大爆発を起こすような自爆をしようが
奴は生きていると断言できる根拠は・・・
あの手の変態がこの街で死んだりするはずがないからだ
・・・この街でキースやらポチョムキンやらの変態を相手にしていて俺はそのことを実感した
そしてその日のうちに俺は病院から退院した・・・
金がないから入院費をつけにしてもらって・・・
おまけに奴が放った魔術の所為なのか俺の髪型が奴と同じになっている・・・
いくら髪を梳かしたり、果ては魔術で直そうとしたがなおらねぇ・・・
おかげで宿に帰ったら(なぜか元通りになっていた)マジクや偶然いたコギーに笑い転げられた
・・・その後で精神的な傷を負った慰謝料として有り金まきあげたが
だが結果として病院のつけを払わなくてはならなくなった分・・・前よりも金がない
ちくしょー・・・なにが勇者だ
もう二度と来るんじゃねぇぞ
>前スレ455 アルクェイドVSアルクェイド
ギリ、と互いの殺気で空気の密度が高くなる。
鏡面存在――ドッペルゲンガーに出会った者は死ぬというのが言い伝えだ。
出会えば、殺し合うしかない。
どちらが正しい存在なのかは分からないが。
過去の自分に肯定などあり得なかった。
ただ壊し、潰し、殺す――つまりは、否定。
ならば、今目の前にいる自分も、この『アルクェイド』にとっては否定の対象でしかない。
到底認められるモノではあるまい、幸せを見つけ、兵器でなくなった自分など……。
「そうね、違うIfを選んだ二人が同じ場所にいていいはずがない」
腕を組み、凶った瞳で『アルクェイド』をじっと睨み付ける。
「でも、消えるのはあなた……幻想に縋りつく闖入者はみっともないわ」
この『アルクェイド』はあまりに惨めだ。
兵器になりきれず、幸せも逃し、その事を認められないでいる哀れな女。
幻想の自由ですら、愛情ですら持て余すのなら……もう終わるしか、終わらせてやるしかない。
(志貴に壊されたって意味では同じなんだけどな)
自嘲気味にそんな事を思う。
その意味では、やはり目の前のコレも正しくアルクェイドなのだ。
ただ、何かをほんの少し、だけども決定的に掛け違えてしまった影。
影は払わなければ。
>またまた超大混乱祭り
「さすがに、ズボンまではね…」
結局、なんら手掛かりなし。こうなると、
いよいよ公共機関に届けるしかないようです。
「よいしょっ…、と」
もとどおりに服を着せた彼をおぶって、
最寄の警察へ向かいます。とりあえず一般人としては
やるべきことをやったでしょう。
まだなにやら騒がしいその場を離れて、
私たちは警察署へ歩き出しました。
「ほんとに私、何やってるんだろう…?」
(退場)
>314
―――ついさっきまで、森だったな。
走りながら考えをめぐらせ、呪文書式を選択する。
鎧の男がはっきりと見えるところまで近づいた。
ここまで近寄れば十分だろう。
スタッフを操作し、無音詠唱。
それと同時に補助呪文を詠唱。
「我法を破り理を越え破壊の意思をここに示す者なり―――」
<アクセラレータ>により可能となった高速詠唱を口から放つ。
「――ベルータエイムクイファクイファ」
対象となる男の姿をはっきりと認識し、虚空に魔方陣が浮かび上がる。
「<マグナ・ブラスト>――――――イグジストッ!!」
撃発音声。
選択した魔法は<第二の業火>と呼ばれるもの。
拘束端子が二つ弾け飛んだ。
スタッフの先から爆炎が生じ、木の主へと襲い掛かる。
>314>319
防御シなくてハ
ライアンは自らを守るものがなくなり
そして、自分を殺そうとするものが迫るのを感じ
緑宝石の鎧に防御するよう指令を出す・・・
だがそれは遅すぎた
少年が
「ライトニングブレイカァーーーーーーッ!!」
という叫びとともに放った光の本流と
鎧を着た騎士のような存在の
「<マグナ・ブラスト>――――――イグジストッ!!」
という叫びとともに放たれた爆炎が
木をはやし始めた鎧もろともライアンを飲み込み
その存在の全てを瞬時に消し飛ばした・・・
最後の瞬間にライアンは脳裏には
コれデ、死ねル・・・
もウ、絶望ヲ味わウことハなイ
という言葉が浮かんでいた・・・
【ライアン=キルマークド死亡】
>320 ライアン >319 レイオット
僕の放った光の本流に、新たに現れた鎧戦士の轟炎が、
緑の戦士を包む。
それが収まると、鎧ともども、彼は消えていた。
僕は、ゆっくりと地上に降り立つ。
人の姿に戻った僕は、倒れかける。
だけど 僕は ここで膝をつくわけには いかない。
さっき感じた、フリッカーを探しに行かなくちゃ・・・・・・
僕はマントを翻し、さっき捕らえた波動を追って歩き出した。
(伊達京介、退場)
ふむ、一体ここは――――
は!? そう言えば私は自己犠牲呪文で死んだはずでは……?
なぜ、生きているのか……痛ぅッ!!
く……傷は重いようですね……ふふ、私もまだまだですか。
歳には勝てないのですかねぇ。
かつてはケシオン・ヴァンパイア君なんて有名な勇者を育て上げたりもしたんですが、
最近はすっかり駄目駄目です。
まあ、次の生徒に期待しますか。
あ、ついでに勇者日記に今日のことを書いておきますか。
アバンvsオーフェンレス番纏め
>14>18>30>40>214>219>306>316
>51 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
チェルシーの蹴りを食らい、俺は無様に倒れた。
地面にたまる水が俺を湿られてイタイ。
このまま倒れていようか。
そう思ったとき、俺のまわりの空間が灼熱化した。
秋葉の赤い髪。
――秋葉に殺されるわけにはいかないじゃないか。
そう思い、身体を跳ね上げて横に転がる。
間に合った。
右腕が燃焼する感覚。雨に打たれて痛いはずなのに何も感じない。
右腕は殺された。
しかし、まだ俺自身は死んでいない。起きあがることだって出来た。
起きあがると同時に叫ぶ。
「秋葉、殺されてやるから少し待ってろ!」
――――なんだ、俺もまだ叫べるんじゃないか。
久しぶりに本気で何かを伝えようとしたような気がする。
秋葉の動きが止まった。
――――なんだ、俺の言葉はまだ届くんじゃないか。
この機会を逃すわけにはいかない。
最後の力を振り絞る。血中に取り込んだ酸素をひとかけら残さず使い切り――。
――秋葉の目の前まで跳んだ。
さっきと変わらない秋葉の表情。
多分、俺が最後に見る秋葉の瞳。
驚いた顔じゃなくて笑顔の方が良かったけれど、これはこれで仕方がない。
ナイフを持っていない左手で拳をつくり、秋葉の鳩尾に一撃を入れる。
今度こそ、本当に寝てくれ、秋葉。
>320
放たれた<第二の業火>とともに何か強力な光が森の主へと向かい、そして撃破した。
「……なんだか良くわからんが、終わったのか?」
近くにいた男が去るのを見ながら、ぽつりと呟く。
――正直、わからんままに倒しちまったが、良かったのか…?
そう思った瞬間。
がくん、と身体が崩れ落ちる
<アクセラレータ>の効果が切れたようだ。
「……堪らんね、これは」
そう良いながら、レイオットは苦笑した。
ちなみにそれから30分後、
レイオット・スタインバーグはネリン・シモンズ二級監督官、
その他大勢により無事に救出されたようである。
【レイオット・スタインバーグ:退場】
第二次突発祭り 簡易版まとめ
>212-213 >215 >218 >220-305 >307 >309-315 >318-321 >324
流石にこれ以上細分化する気力は残っていない罠……
>323 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
腹部の痛みは増すばかり。
体も大量の出血により徐々に血の気が失せてきている。
視界もぼやけて何が何やらわからない。
自分が徐々に消えて行く感覚
志貴・・・
志貴・・・
志貴はどこ・・・?
虚ろな意識で敵を探す。
私にはまだやり残した事がある。
―――志貴を―――家に帰してあげなきゃ―――
『秋葉、殺されてやるから少し待ってろ!』
志貴の叫び声で再び目の前の現実に引き戻される。
気が付けば倒れていた志貴も起きあがっていた。
志貴にはまだ戦う気力も体力も、僅かながら残っている。
まだ戦うつもりだ。
志貴は再び飛びあがり、瞬時に少女の目の前まで移動していた。
そして、少女はその出来事に驚き、呆気に取られている。
恐らく、志貴は少女を殺すつもりだ。
そんな事はさせない!
―――私が―――止めてやる!!
>326 続き
私は残り少なくなった能力で重力の塊を創り出す。
小さな、とても小さな、黒と紫の球体。
その力は弱弱しく、とても志貴を止められるとは考えられなかった。
だが、このまま見ているだけなんて私の心が許さなかった。
力及ばずとも、なんとしても志貴を止めてやりたい。
私はおぼつかない足で地面を踏みこみ、重力を集めた左手を振り上げる。
そして、力の限り重力の塊を、少女を今にも襲わんとしている志貴に投げ付けた。
「志貴ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
私は投げた勢いで前のめりに倒れこむ。
腹部の感覚も、もう既に無くなってしまっている。
それでも止まらない出血。
消えて行く意識。
濡れた地面に横たわる私。
もう・・・疲れた。
そして、私は深い眠りについた。
・
・
・
・
・
遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
>323 >326 >327
『秋葉、殺されてやるから少し待ってろ!』
兄さんの怒声……
え――?
私が兄さんを殺す――?
そんな殺せる訳がない――
だって、この世でただ1人の兄さんを――
私の手で殺すなんてことは――
兄さんの身体が跳ねる。
私の方に向かって……
皮肉にも私にはその一挙一動を捉えることができた。
―――けれど
―――私、遠野秋葉には何もできなかった
理性は激しい警鐘を鳴らしている。
けれど、私の身体は動いてくれなかった。
兄さんの拳が私の鳩尾へと……
「あ――、兄さん……」
私は酷く間の抜けた声をだして……
そのまま、目の前が真っ暗になった。
>326 >327 >328 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
秋葉は俺の動きに反応できなかった。
もしかすると、反応しなかったのかもしれないけど。
俺の左拳が秋葉の鳩尾に決まる。
『あ――、兄さん……』
そう一言漏らして、秋葉はゆっくりと倒れ込んできた。
優しく抱き留める。
「ごめんな、あき――」
『志貴ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!』
俺の言葉が諦めを知らぬ少女の咆吼にかき消された。
続いて背中に衝撃。
「ッ!!!」
声にならない声が漏れる。
内臓がねじくれ、激痛が走る。
やっぱりチェルシーはチェルシーだ。
どうしようもなく嬉しい。
秋葉を抱きかかえたまま振り返ると、自分を抱くようにしてチェルシーが倒れていた。
なんで倒れているんだろう?
ああ、そうか。俺がチェルシーを刺したんだった。
ほんのわずか前に自分がしたことを忘れていた。
秋葉を左腕で抱いて、雨の当たらない木陰へと運ぶ。秋葉は軽いはずなのに、鉄の塊を
抱いているようだ。
続いてチェルシーの元へと歩く。
全身が鉛になって、血管を水銀が流れているくらいに身体が重かったが、どうにか耐えた。
これが最後だから。
『意思、果つる者の躯』
>23>29
≪たぁん!!≫
響く銃声、くゆる紫煙。
そして、鮮血を吹き散らせる僧侶。
≪たぁん!たぁん!たぁん!≫
連続して打ち込まれる銃撃が、僧侶に不恰好なダンスを躍らせる。
「隙だらけよ・・・・・・・・。」
少女が、突き飛ばされたその格好のまま銃口を向けていた。
「ふぅ・・・・・・ちょうど通常弾のストックがあってよかったわ・・・・・・。」
彼女はパンパンと服の埃を叩き払いながらつかつかと青年へと詰め寄った。
そして、びし、と人差し指を顔に突きつける。
「助けてくれたのは感謝するけど!
ちょっとやり方が強引過ぎるんじゃない?
女の子には優しくって、教わんなかった?」
文句をいいながら、青年へと背を向ける少女。
「・・・・・・・・・なら。」
そしてぼそりと、何かをつぶやいた。
>329続き 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
再生によってわずかにきくようになった右手を動かし、チェルシーを横抱きにして秋葉と
同じ木陰へと運ぶ。
そこで、俺はチェルシーもろとも倒れ込んだ。
チェルシーの上からのし掛かるような感じで。
……まるで襲っているみたいだ。
でも、これからやることは襲うよりもっとひどい事。
チェルシーの首筋に牙を突き立てた。
チェルシーの血をすすり、かわりに俺の血を送り込む。
今にも消えそうになっていたチェルシーの鼓動が、次第に強くなっていく。
俺の身体の下にはチェルシーがいるから、それがわかる。
――よかった。間に合った。
吸血鬼にされたチェルシーは、怒り狂って俺を殺しにかかるだろう。
俺を相手にずっと闘志を失わなかったチェルシーだ。
殺さないなんていう言葉も忘れてくれるはず。
安堵のためか、だんだんと意識が遠くなっていく。
まあ、二度と目覚めることはないだろう。
薄れゆく意識の中で、俺が最後に思ったことは。
――――俺は一体どうしたかったんだろう?
>43
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
――――ああ、そうか。
男の言葉と、地面に転がっている「それ」を見て、ようやく気付いた。
もるとたちは、ぼくが食べちゃったんだっけ。
あはは、それじゃ、掃除もして貰えないや、当然か。
「こんなこと? ああ、食べたこと? だってさ、リラダン卿を見捨てようって言うんだもん、こうなっても仕方ないよね」
――――本当に、そうか?
頭の何処かでそんな声がした気もするけど、気にしない。
それにさ、言われてみて気付いたけど、えらくおなかが減ってる。
おかしいな、ぼくは何も食べなくても大丈夫なはずなんだけど・・・
渇く。
なんだろ、この感覚。
床にぶちまけられた、血の絨毯を見て何かが蠢く。
渇く。
ああ、そうか。
ぼくは・・・
血が、欲しいんだ。
そう認識した途端、ぼくは男の懐に飛び込んでいた。
「酷く、渇くんだ」
そういって、男の左手を取った。
ねじ切るために。
>332
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
反応できなかった。
そのあまりの速さに。
一瞬の後、八雲の左腕は少年の恐るべき膂力によって、
肘あたりからねじり切られていた。
「うわあああぁッッ!!!」
凄まじい激痛。そしておびただしい出血。
敷き詰められている豪華な絨毯が、黒から赤へと染まっていく。
八雲はただ恐怖にかられ、右手の刃を少年の胸に突き立てた。
>331
遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
――眼が醒めた
まだ、辺りは暗い。
私は気絶していた時間もさほど長くないのだろう。
辺りを見回す。
「…………」
私の側に、兄さんとチェルシーが倒れていた。
「……!?」
言葉を失う。
チェルシーの首筋に噛み跡が……
「……」
おずおずとチェルシーの身体に触れてみる。
確かに脈打つ鼓動……
けれど、その体温は人間のモノとは思えないほど、冷たかった。
「兄さん、なんてことを……」
安らかな顔で眠っている兄さんを見つめながら、そう呟く。
もう、兄さんは壊れている、外れている。
遠野家当主としては始末しなければいけない。
「……駄目、私にはできない。もう、兄さんを2度と失うのは嫌……」
例え、死徒でも外れていても、兄さんは兄さんだ。
遠野秋葉は兄さん無しでは生きていけない……
きっと、今こそが兄さんを殺す最大のチャンスだとしても……
「………」
携帯電話を取り出し、琥珀に迎えに来るように告げる。
「……………」
空を見上げる。
あれほど、鬱陶しかった雨が今はもう止んでいた。
雲の合間から月が顔を覗かせ、私を照らす。
眠っている兄さんを見ながら、呟く。
「兄さん、何故なんです――?」
>334 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
―――目が醒めた。
気が付くとそこは見知らぬ天井があった。
私はベッドに横になり、すっかり寝てしまっていた。
時計を見るとまだ夜明け前。
先の戦闘から然程時間は経っていない様子だった。
先ほどまではとてつもない嵐だったが、今ではその影も見られないほど
綺麗な夜空が広がっていた。
外はは先ほどの戦闘が嘘の様にすっかり静まり返っている。
窓から顔を出すと私の目の前に広がる夜の空。
吸いこまれるような夜空、優しく頬を撫でる風、綺麗な月、瞬く星。
本当に心地よい夜だった。
* * *
ここはどうやら志貴の家らしい。
きっと志貴もここにいる。
戦っている間ずっと気になっていた事があった。
『遠野志貴とは何者なのか』
並外れた運動能力。
攻撃されてもびくともしない強靭な身体。
再生能力。
謎の能力『直死の魔眼』。
そして・・・私に首にできた噛み傷。
あまりにも謎が多過ぎる。
そのまま公司の連中がいるホテルに行って、地下世界へ帰ると言う方法もある。
だけど、それは私の望む所ではない。
彼はどう言う人間なのか?そして、何故私を襲ったのか?
その疑問を解決しなければ、帰るに帰れない。
私はそう感じていた。
>335 続き
しばらく暗い廊下を歩いていると、一人の黒髪の少女に出会った。
『遠野秋葉』
先ほど二人の会話で彼女の名前は知っていた。
遠野志貴の妹、そして、彼女も謎の『紅い能力』を持つ人間。
私はあることを思った。
志貴をあそこまでして引き止めようとしたのは何か理由があるのではないのだろうか。
ただ夜中に歩きまわるのだったらそこらへんの少年でもやっている事だ。
秋葉が過保護なのでは?と言ってしまえばそこまでだがそれだけでは無い様な気がする。
彼女は全てを知っている。
そして、その上で志貴を探し、止めようとしたのではないのか?
私は彼女に近づき、話しかける。
「こんばんわ、秋葉さん」
彼女はこちらに気がつき、振りかえる。
「突然なんだけど、志貴って何者なの?そして・・・貴女も」
遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
>335 >336
「はあ……」
気が重い。
もう、雨は上がり、綺麗な星が空に顔を覗かせている。
けれど、私の心を鬱蒼とした雲がかかったままだった。
――コワレテしまった兄さん
――死徒になったチェルシーさん
色々と考えることは多い。
けれど、考えても、まるで出口のない迷宮のようだった。
結論がまるで出ない。
『こんばんわ、秋葉さん』
背後で声。
振り返るとそこにはチェルシーさんがいた。
『突然なんだけど、志貴って何者なの?そして・・・貴女も』
彼女の問い。
本来なら、答えるべきではないし、答えてはいけない。
けれど……
答えなくてはならない。
彼女を呪われた運命に引きこんだ責任は私にもある……
「兄さんは……そう、あなたたちのいう吸血鬼です……」
ひとつひとつ、順を追って話す。
――兄さんの直死の魔眼のこと、暗殺者の家系のこと
――数年前のあの兄さんが死徒化した時のこと
――それ以来、兄さんは抜け殻になってしまったこと
――今宵、突然に兄さんが外出して、衝動的にチェルシーさんを襲ったこと
――私自身の魔の血筋とその能力のこと
「――という訳です。……そして、チェルシーさん、兄さんに吸血されたあなたも……」
――吸血鬼なんです――
「これに関しては、私はあなたに殺されても文句はいえません。兄さんを止めることができなかった私の罪ですから……」
私は彼女を見据え、そう告げた……
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
<朱の残滓>
>46
刃が肉に喰い込み、骨を絶つ、確かな手応え。
根本から絶たれた少女の右腕は宙空でくるくると回転し、ぼとりと地に落ちた。
だが。
その手応えに快哉を叫ぶ間もなく、異変は起きた。
少女が狂笑する。
腕一本失ったにもかかわらず、その声には苦痛といったものは微塵も感じられない。
地に転がった彼女の腕が、ふっと消失した。
そして、周囲が朱く染まったかと錯覚するほどの髪の毛が、私に向かって殺到してくる。
その場から跳び下がりながら、それらを必死に避け、切り払う。
だが、怒濤の勢いで襲い来る髪の洪水は、遂に私の右腕を捉えた。
服の袖が消え失せたかと思うと、次の瞬間腕の感覚そのものが消失した。
とっさに左腕に持ち替えた大通連で、絡みついた髪を切り払う。
だが、ダラリと垂れ下がった右腕は、もはやぴくりとも動かない。
腕の機能が、完全に死んでいた。
更に襲い来る朱の波濤から辛うじて逃れ、近くの木の陰に隠れる。
腕一本と腕一本、余りにも高価い買い物だった。
だが、今の攻防で、少女の能力についてはおおよその予測がついた。
おそらく彼女の能力は、視線を媒介にしたモノなのだ。
鬼の中にも、視線で人間を腐死させる能力の持ち主などがいるが、それと同様の能力だろうか。
私の右腕を殺した時、明らかに彼女の目線は腕に集中していた。
視線が通らなければ、目標を消失させるコトはできない。
かといって、遮蔽物の多い場所に逃げ込んだところで、あの結界が鉄壁の防御となる。
まったく、つくづくよくできた能力だ。
あの結界を破るのは至難の業。
単に正面から突っ込んだところで、彼女に辿り着く前に全身を捉えられ、殺されるのみだろう。
ならば、どうする……?
───そうだ、もしかしたら……?
思い付いたのは、一つの推測と一つの策。
確実性はない。推測が間違っていれば、策自体が無意味だ。
だが、やるしかあるまい。
隠れていた木の陰から飛び出しながら、頭の中に公園の地図を思い描く。
ここからその場所までは、かなりの距離があった。
木々の間を抜け、林を飛び出した。
最初に倒れていた女性の死体の側を通る。
そこに転がっているバッグを拾い上げると、中身を確認した。
───よし、あった。
万が一追いつかれても、これで時間稼ぎができるだろう。
バッグの中から必要な物を取り出しつつ、私は走り続ける。
>337 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
私は秋葉の説明を聞いて唖然とした。
何故って言われてもね・・・。
彼女が言うには私は昔話などで言う吸血鬼になってしまったらしい。
吸血鬼になった志貴が私に噛み付いてそうしたようだ。
他にも魔眼のことや魔の血筋のことなどを聞いたがそんなことは頭に入らなかった。
とりあえず、私は志貴の血族になってしまった。
『これに関しては、私はあなたに殺されても文句はいえません。兄さんを止めることができなかった私の罪ですから……』
秋葉は私を決意したような目で私を見据え、そう告げた。
だけど・・・
「なんでアンタを殺さなきゃならないのよ」
私には関係無かった。
志貴はムカツク。
理由も無しに私を襲って、そして傷つけて、更には私をこんな姿にしてしまった。
けれど・・・それは仕方ない事なのではないのか。
吸血鬼にされて、無限とも言える時を過ごす。
他の人間が老いて行く中、自分だけはその姿を保ったまま。
そして、太陽には目を背け、流れる水にも触れられず、棺桶の中で寝る事もあるかもしれない。
それは誰だって、嫌だ。
けど・・・。
それは志貴の所為じゃない。むしろ志貴は被害者だ。
>339 続き
私は、或る事を閃いた。
とてもいい考え。
「今日から、アンタの家に住むから」
秋葉は驚きとも呆れとも取れないような表情をする。
そう、私も秋葉と同じように志貴の事が気になっていた。
志貴は何故かほおって置けない存在。
そのままにしていたら壊れてしまいそうな・・・そんな脆い存在。
だから、秋葉も大切に守ってあげたいんだと思う。
無茶をしてでも、どんな手を使っても。
だから、私も大切にしたい。秋葉と一緒に、志貴を守ってあげたい。
―――それに、吸血鬼は吸われた吸血鬼が『主人』なんだから
「今、決めたの。私の主人は志貴『様』だから。主人を守る物がこの家に住むのは当然でしょ?」
私は秋葉に向かって満面の笑みでそう言った。
そう、私はもう見付けた。
愛する者。守るべき者。大切にすべき者。
それは志貴。
そして、それを守ろうとする秋葉。
私は地下では得られなかった大切な物を、地上に出て手に入れる事ができたのだった。
<朱の残滓>
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
>338
檻髪が鈴鹿の右腕に絡みつく。
……それだけで鈴鹿の右腕は略奪され、『死んだ』
それでも、腕1本だけで済んだ鈴鹿の技量は驚異的といえるだろう。
そのまま、鈴鹿は木陰へと飛び込む。
「くすくす……、キャハハハハハハ――!」
狂笑――
鈴鹿の隠れた大木が消失する。
しかし、木が消えたとき、既に鈴鹿は林の結界を破って、外へと飛び出していた。
・
・
・
秋葉は駆ける。
こんな面白い玩具を壊さずにはおけない。
ただ、それだけの理由で……
公園の中を朱い魔が疾走する。
鬼の姫を壊す、ただそれだけの為に……
>333
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
もぎ取った腕からぼとぼとと零れる鮮血で喉を潤す。
男が上げる悲鳴が耳に心地いい。
がり。ばきり。
もぎ取った腕を喰らう。
――――ああ、いいね。この悲鳴にこの味。
たまらない。
今までの空虚を埋めるかのような快感。
もっと、喰らいたいもっともっともっともっと・・・
朱に染まった口元をニィ、と歪めて嗤う。
そして、男の肩にかぶりつく。
肉を、引きちぎる。
「あは、あはははははは!」
美味しい。おいしい。オイシイ。
気持ちいい。きもちいい。キモチイイ。
もっともっともっともっと!!
そのまま、男の横っ面を殴り飛ばす。
――――だってほら、肉は叩いた方が美味しくなるだろ?
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
<朱の残滓>
>341
広い公園の外れ、芝生の広がる広場。
隣接している市民プールへと水を供給する給水タンクが、すぐ側にある。
荒い息をつきながら、後ろを振り返った。
少女はまだ追い付いてきてはいないが、さして余裕があるワケでもない。
先程練り上げた策のための手順を、手早く実行していく。
地面についた小さな扉を開き、中のバルブを捻る。
広場のあちこちに設置されている、芝生のためのスプリンクラーが、一斉に水を噴出し始めた。
街灯に照らされた広場に、小さな虹が架かる。
広場の端、給水タンクの前まで歩いていく。
喚び出した使鬼を、タンクへと上らせる。
使鬼の鋭い爪ならば、タンクの外壁を紙のように引き裂けるだろう。
その状態で、少女の接近を待つ。
彼女の能力は視線によるもの。
つまり、彼女と私の間に遮蔽物があれば、直接私に対して能力を行使するコトはできない。
私は、そう推測したのだ。
遮蔽物に水を選んだのは、下手に姿を隠せば、またあの結界を使われると危惧したため。
敢えて姿を晒せば、理性を失っているらしい少女は、私に対する警戒心を捨てるだろう。
広場の端に、少女の姿が見えた。
それを確認すると、私は使鬼にタンクを破るよう命じた。
ウピエルVSファントム
>36 >41 >308
吸血鬼は考える。
3人の獲物を同時に相手取るのは実にスリリングだ。
全員がアサルトライフル系の武装を持っているのも良い条件だ。
当たり所によっては、充分に俺を殺しうる武装だからだ、と。
「♪Keep your distance walk away don't take his bait
♪Don't you stray, don't fade away !」
歌を続けながら、アインとツヴァイの方へ。
アインの援護はツヴァイとピッタリ息が合っていた。見た所、アインの方がやたらと他人に合わせるのが上手なのだろう。
これは中々にどうして、意外な強敵かもしれない。そう思った所でアインの援護が途絶える。
俺の放った三人目への弾丸を気にしている。三人目の正体を突き止めるつもりらしい。
無駄なことだ。俺にとっては、この場に居合わせるのが何者であろうと、全員が俺の獲物。
正体など気にする必要すらないのだから。
「♪Watch your step he's out to get you come what may
♪Don't you stray, from the narrow way !」
ツヴァイの単独射撃と第三者からの射撃を跳躍して回避。
ツヴァイからの射撃は、サブマシンガンとアサルトライフルを両手に持っての射撃だ。
射線にブレのある掃射だが、やはりタイミング、射角共に、回避を極力封じるような撃ち方をしている。
意識してかどうか、これは天性のガンマンの才能だろう。
そして、第三者からの射撃。
気配だけを頼りにした盲撃ちだったこちらの射撃に、一瞬狼狽する気配があった。
確認しに行ったアインへと牽制してからの反撃だ。
こちらは技術面では荒削りな要素を感じさせるが、狙点選択、タイミングの点から
ツヴァイをも上回るのでは無いかという才能すら感じさせる。
ちらりと視線を流して確認する・・・女だ。これにはいささか驚いた。
しかも、どう言う偶然からか、ツヴァイの射撃との見事なコンビネーションが形成されている。
ひょっとすると、コイツが3人目のファントム、ドライだろうか?
どちらにせよ、流石に弾丸の隙間を縫うように歩く、等という余裕を持った回避は出来そうにない。
「♪I'm running and hiding in my dreams you're always there
♪You're the Phantom of the Opera you're the devil you're just out to scare !」
ひとっとびで10m以上の高さへと飛びあがる。
空中からツヴァイを見下ろすと、ニヤリ、と嗤う。
「♪…Torture me back at your lair 」
歌詞の終りを口ずさむと同時に、発砲。
ツヴァイへ、ではなく、第三者の方へと走ったアインに向けて。
マサムネ(M)VSヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』 導入
自分より前に、脱獄に成功した男がいた
自分はその男より確実に優秀なのだ
ならば自分が脱獄に成功しない筈がない
実際に彼の脱獄は成功した
これからどう行動するか
それを決める物が、今迫ってきている事に彼は気付いている
これからハンティングになるだろう
追う方にも追われる方にもなった事はない 生まれて初めてのハンティングだ
彼は数時間ごとの食事をとるために部下に調達へと向かわせた
その部下たちはネズミ
そのネズミを従える彼は、他でもないネズミだ
それもただのネズミではない、
秀れた頭脳を有するスーパーマウスだったのだ!
<朱の残滓>
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
>327
――給水タンクの前に佇む鬼の姫
――広場に飛び込んで来た朱い魔、遠野秋葉
「くすくす………」
秋葉は笑いながら、その魔性の朱い髪を翻した。
瞬間、鈴鹿と秋葉の間に吹き出る水の壁……
鈴鹿の使鬼がタンクを破ったのだ。
秋葉の檻髪がその水の壁をただひたすらに略奪する。
タンクから吹き出る水はまるで最初から無かったの如く、略奪され、消滅していく。
だが、プール一杯分の水……
そう簡単に全てを略奪することはできない。
水の壁は依然として秋葉と鈴鹿の間を立ちふさがる。
略奪する秋葉、吹き出る水、朱く虚空に舞う髪、飛び散る飛沫、揺らめく大気、押し寄せる波頭……
延々と続く消滅と発生の円舞曲。
だが、それを破ったのは……
『意思、果つる者の躯』
>29 >330
USP45を構えた時には少女の銃弾が残る一人を葬っていた。
決して特筆すべき所は無いが、明らかに訓練された者の動き……。
一体何者なんだ? 少女の外見に似合わぬ行動力に舌を巻く。
ストレートの金髪に大きく見開かれた瞳、その姿はある少女の面影を思い出させた。
もっともその姿には蕾の時期を終え、女性らしい美しさが花開きつつある。
―――― キャル ――――。
お前も生きていればいつか……。
胸に蘇る鋭い痛み…… そしてそれはまたどす黒い復讐の炎を燃え立たせた。
猛烈な勢いで文句を言った少女が、ぷいっ、と背を向ける。
「あ…… ああ、すまなかったな、つい……。 さっきはありがとう、助かったよ…… 」
つい礼もおざなりになる―――。
弾丸の切れたMP5のマガジンを交換しながらも周囲に目を光らせる。
USP45のマガジンも引き抜いて、使用した.45ACP弾を一発づつ補給していく。
正直、先程の戦闘で銃弾を消耗しすぎた。
さっきの通路は使えない、別の抜け道が有るといいんだが。
その時今倒したばかりの僧侶の死体の異常に気付いた。
つい先程まで動いていたとはとても思えない、ミイラの様にひからびたその体。
「……これは…………? 」
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
<朱の残滓>
>346
広場まで追い付いてきた少女が、くすりと笑う。
それと共に、彼女の朱い髪が、こちらへと向かって殺到する。
だが、それは私までは届かない。
使鬼に命じて破らせた給水タンク。
そこから噴出した大量の水が、彼女の視線を遮っているのだ。
───今だ!
私の持てる運動能力を、限界まで酷使する。
高速でのジグザグ移動を繰り返し、少女との間合いを詰めていく。
そして、彼女の目前まで達した私の手から放たれたのは───火の点いたライター。
それに向かい、ポケットから抜き出したヘアスプレーを吹き付ける。
噴出口から迸るガスはライターの炎によって着火し、爆炎と閃光が少女の顔面を襲った。
こちらの動きを追えるほどの優れた動体視力が、この時ばかりは仇になる。
その炎を凌いだ時、彼女の視界には、私の姿はない。
私の位置は、少女の背後。
自分の頭の真後ろを見るコトのできる生物などいない。完全な死角だ。
「これで……最後よ」
その言葉と共に、少女の心臓めがけ、大通連を送り込んだ。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>345
「まったく、キリコちゃんもムチャ言ってくれるぜ」
オレの独り言が、周囲の壁面に反響した。
本来なら、オレは今ごろのんびりと濁酒でも呑んでいるはずだったのだが、
急な仕事が入ったためここにいる。
悪臭漂う汚水の流れる、暗くわびしい下水道に。
事の発端は、一人の科学者風の男からもたらされた情報だった。
とある研究機関で極秘のうちに生みだされた、人間に匹敵する知能をもち文字の読み書きすら可能なネズミ。
そいつが厳重な警戒をかいくぐって、研究所の外に脱走したというのだ。
研究所はすぐさま捜索隊を編成して、あくまで秘密裏に追跡にあたった。
そのネズミには計りしれない価値があるのだから、彼らとしても外部に
情報を洩らすわけにはいかない。
しかし、いつだって裏切り者が存在するのが人間社会というものだ。
捜索隊に参加している研究者のひとりが、オレの上役にそのネズミに関する情報と、
ネズミに取り付けられた発信機に対応する受信機を売りつけたのだ。
その結果、オレはネズミ捜索の仕事を押し付けられることとなった。
ローズやグルーチョたちは別件で忙しいというのがキリコの言い分だったが、
そもそもこれは、オレに対するキリコの悪質な嫌がらせなのではないのか、という疑問も
オレの頭に去来していた。
「さっさと終わらせてピザでも食いに行くか」
受信機の反応を見つめつつ、オレは何十回目かの独り言をつぶやいた。
<朱の残滓>
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
>348
ドス……!
鈍い音とともに秋葉の左胸から、刀が生えた。
「………ごふっ」
秋葉の口から、赤い塊が飛び出す。
その時から、再び静止していた『遠野秋葉』の時間は動き始めた。
もっとも、もう残された時間はわずかであるが……
・
・
・
視界がぼやける。
胸の焼けるように熱い。
どうしてだろう……?
ああ、簡単なこと……
左胸から、刀が生えている。
道理で……
私が嘗て兄さんに言った言葉……
――……兄さん、約束を忘れないで――
――……死よりも辛いという事は、確かにあるんです。だから―――貴方だけは、約束を守ってください――
――ごめんなさい……こんなことを言ってしまって。けど、死が救いになることだってあるわ――
そう、反転して人喰いの化け物になるのは私には死よりも辛かった。
だからこそ、兄さんにいざという時には私を殺してくれるように頼んだのだ。
それが果たされただけ……
これで、私も全てから解放される……
後ろの『兄さん』に声をかける……
最後ぐらい、『兄さん』の姿を見たかったが……
この瞬間に正気に戻れただけでも、奇跡といってもいい……
だから、この最後の時にせめてこの言葉だけは伝えたい……
「兄さん、ありがとうございます……。約束を守ってくれたんですね……」
四肢から、力が抜けていく……
『遠野秋葉』が消えていく……
まだ、まだ後、一言だけ……!
「兄…さ……ん、……秋……葉は……本当……に幸…せで………し…た……」
これで、もう思い残すことはない……
私の視界が急速に暗くなっていく……
さようなら、兄さん……
>342
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
人外の力で殴られ、自らの血で染まった床に倒れ伏す。
「ハァハァハァッ…う、うぅ…」
至近距離から少年の胸に突き立てたはずのナイフは、
刃先が数ミリ通っただけ。
そこで止まってしまった。
(妖気は…微塵も…感じられねぇってのに……)
痛みでうめく素振りをしながら、相手に背を向けてうずくまる。
残った右手で胸に固定している爆裂缶――液体燃料を詰めたウーロン茶缶――
に手を伸ばす。
(だが…どうする!?
投げたつけたところでよけられるのは目に見えてる…
間違いなくこいつを食らわせるには…)
「!」
その時、壁際にまるで生きているかのような
女性の像があることに気づいた。
そういえばこの少年は先程まで、
この石像に向かって歌を歌っていたのではなかったか?
(へっ…ダメで元々っ…!)
胸に着けた爆裂缶を、石像に向けて投げつける。
一秒とたたず、石像は紅蓮の炎に包まれた。
肩と左腕から送られる激痛に情けなくうめきながら、
相手が動いてくれるのを待つ。
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
<朱の残滓> エピローグ
>350
最期の瞬間、理性が回復して正気に戻ったのであろう、少女の言葉。
私のコトを、「兄さん」だと思っているらしいその言葉は、見えない兄に感謝しているかのようだった。
(幸せだった、のだろうか?
本当に、私は彼女を殺してよかったのだろうか?
もしかして、彼女を救うコトも、できたのではないだろうか?)
分からない。考えたところで、詮無きこと。
過ぎてしまった時は、決して元には戻らない。
私は、この手で彼女の命を絶った。
それだけが、今ここにある事実だから。
少女の身体から刀を引き抜き、その亡骸をその場に横たえる。
月明かりに照らされた死に顔は、この世に思い残すコトなど無い、そんな感じだった。
これ以上彼女に触れているのは、安らかなる眠りを汚すだけだ。
そんな気がした私は、彼女をそこに残したまま、広場を後にするコトにした。
限界まで酷使した身体が、悲鳴を上げる。
右腕の感覚は、戻りそうにない。これから先、回復するかさえも分からない。
それでも、私は生きねばなるまい。今まで奪ってきた、多くの命の分までも。
煌々と明るい月を見上げ、そう思った。
ウピエルVSファントム
>41 >308 >344
客席の合間に見えた姿は――――キャル!?
何故ここに……? エレンに向けて発砲するキャル、俺への恨みを晴らす為に?
「よせ―――!止めるんだキャル!!」
今は考えている時間は無い。
空中で歌いながら射撃をするウピエル、その射線はこちらを向いては居ない。
狙われているのはエレンか? 空中のウピエルに向って牽制の射撃――――。
弾丸を撃ち尽くしたパトリオットのマガジンを交換、舞台から飛び降りスコーピオンで
追撃を続ける。
「気をつけろ、ウピエルのスピードと射撃を甘く見るな! 単独でやり合える相手じゃ無い」
客席の合間を駆け抜けつつ、エレンとタイミングを合わせる。
<朱の残滓>
遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
>352 ―― エピローグ ――
―――――月が、明るい。
その恩恵を受けて。
ソレも、舞台上のフィナーレのように。
月光を浴びて、酷く綺麗だった―――――
ソレとは、公園の地面に横たえられた、少女の亡骸。
片腕は無く。胸には赤い、紅い自らの血潮で彩られた。
痛々しくも、それでも美しさは微塵も失われるコトは無く。
いや、それだからこそ―――奇妙なバランスで均整が
とれていたのかも知れない。
―――光ある所、
陰が出来るのは、
世界の理(ことわり)。
激しかった闘争が終わり。
敗者が地に倒れ伏し。
心と身体に傷を負った勝者が舞台を降りた後。
―――陰から滲み出るように、人影が現れた。
「―――これで満足でしたか、秋葉さま…?」
それは、屋敷で遠野秋葉を送り出した筈の、琥珀だった。
その表情は月光を背負っている為に、陰になって見えない。
声音にも、何の感情も篭ってはいないようだった―――――
>354
「………ねえ、秋葉さま。終ってしまいましたよ、何もかも。
志貴さんの生命も。遠野家の血筋も。目的であった『復讐』も。
人形であった『わたし』を動かすもの、全てが―――
もう、良いですよね…?」
誰に向かって語りかけているのだろうか。
その顔は確かに秋葉に向けられているのに。
ココロが、思いが向かっているのは、何処か全く
違う所を指しているかのようで。
―――遠い、とおい場所を。
「では、お休みなさいませ、秋葉さま。
大丈夫です、淋しくなんかないですよ。
だって―――すぐに、わたしもお傍に参りますから」
くすり、と笑みが零れる。
その目の前では。
更々と風化して塵に還って行く主の姿がある。
それでも、琥珀の表情に変化は見られない。
全てを受け入れたか、全てを諦めたかのような、
何の波風も立たない、平板な顔。
「ああ、お葬式の手間が省けましたね。
今更どうでも良いコトですけど、あはは。
………そうですねえ、わたしの最期は―――
そうそう、あの想い出の木の下にしましょう!」
ポンと手を打ち合わせる琥珀。
既に遠野秋葉であったモノは、全て風に乗り、消え去っていた。
それを見届けた後、クルリと踵を返し。
琥珀は、その場を立ち去っていった。
一度も振り返る事の無いままに―――――
【END】
<朱の残滓>〜遠野秋葉 vs 鈴鹿御前のレス番纏めですわ。
>24>25>26>32>34>39>45>46
>338>341>343>346>348>350>352>354>355
アルカード(M)vsキリランシェロドール(M)
僕は歩いていた
ここにいるという化け物と闘う・・・いや、殺して自分の力を試すために
姉さんは僕はキリランシェロの能力を完全にコピーしたと言った・・・
なんでもキリランシェロは最強の暗殺者なのだそうだ・・・
たしかに、自分の頭には相手を殺すためのさまざまな有効な手段が瞬時に浮かぶ
――――――だが、本当にキリランシェロとして完璧なのか
だからそれを試すために、ここにいる化け物を殺しに来た・・・
そして、今ようやく目当ての化け物を見つけた
奴は僕の目の前にいる・・・
―――――――さあ、殺そう
>357 アルカード(M)vsキリランシェロドール(M)
夜の郊外を一人歩く吸血鬼、その前に立ち塞がった一人の少年。
「お、吸血鬼に喧嘩売るってか」
真正面に少年向けて、銃口を突き付けながら赤いコートの男は言う。
「いいねぇいいねぇ、血に飢えてるねぇ闘争狂だねぇ」
白木の杭が収まったライフル、その切っ先を心臓にあわせ、トリガー。
がらん、と音を立てて落ちる薬筴が石畳に跳ねた。
>358 アルカード(M)vsキリランシェロドール(M)
化け物が銃を構える・・・
だが、引き金を引く前にあらかじめ編んでいた擬似空間転移の構成を開放し
化け物の目の前に出る
後ろで銃が発砲される音がしたが
すでに自分はそこではない・・・
そのまま化け物の懐に入りまずは視力をを奪うため目潰しを放つ・・・
>359 アルカード(M)vsキリランシェロドール(M)
伸びる手、突き出された指。
それを避けるでもなく、アルカードは顔で瞳で受け止める。
サングラスが割れ眼球が裂かれ、血が溢れた。
さながら、その獰猛な笑みに血涙が加わったかのように。
「ク、ハ、ハハハハハハハ・・・」
手が引き戻るより先に襟首を掴み、腹を蹴り上げる。
吸血鬼の力をもって打たれた少年の体が、宙に舞い上がった。
潰れたままの瞳で再び狙いを定め、夜族は遠ざかる少年に再び発砲。
白木の杭が冷たい夜の大気を縫って、見えもしないその姿を捉える――――
>360 アルカード(M)vsキリランシェロドール(M)
「ぐっ」
奴の放った強烈な蹴りが、僕を空中に蹴り上げる。
「ク、ハ、ハハハハハハハ・・・」
そして奴は、目を潰された事など物ともしないのか。
笑いながら空中にいる僕に向けて、銃を撃った。
――――――銃から放たれたものが僕を貫く。
だが、あの銃は銃弾を放つのではなく。
どうやら、白木の杭を放つものだったようだ。
とっさに身をひねり、僕の体を確かめると白木の杭が突き立っていた。
――――――だが、致命傷ではない
そして僕は空中に浮いたまま自壊連鎖の構成を編み。
それを奴めがけて解き放った。
「我は歌う破壊の聖音」
トリップ判定
成功なら命中
失敗なら外れる
>361 アルカード(M)vsキリランシェロドール(M)
抉られた目は、おぼろげな影が見えるまで再生していた。
赤と黒の吸血鬼は、手にした長物を放り投げると自らも地を蹴る。
闇夜を映し出す、白い白い月。
それを背に舞う、吸血鬼が一匹。
「殺(シャ――――――――――――――――――)」
死に神の鎌が如き右腕が未だ漂う少年へ、その命へと伸びた。
五つに分かれた白い穂先がその頭を掴まんと――――――
(トリップ判定:先頭の一文字による、大小の判定。勝者の攻撃が命中)
>362 アルカード(M)vsキリランシェロドール(M)
J>7(アルカード勝利)
僕の放った自壊連鎖は奴にかわされ、地面を破壊する。
そして僕は、恐ろしい速さで向かってきた化け物に頭をつかまれ。
・・・頭を・・・握り・・・潰され・・・た・・・
最後の瞬間に僕は
・・・ゴメン・・・姉さん・・・僕は・・・キリランシェロには・・・なれなかったよ・・・
キリランシェロになりきれなかったことを姉さんに謝っていた。
【キリランシェロドール(M)死亡】
>363 アルカード(M)vsキリランシェロドール(M)
音がした。
地を割り、石を砕き、破裂させる音。
骨を砕き、脳を潰し、破裂させる音。
だが音は瞬く間に途切れ、辺りには再び凍るような静寂が戻った。
アルカードの足下に、首から上を無くした子供の遺骸を残して。
「いやいやまったく、世も末だねぇ」
転がる長物を拾い肩に置くと、血溜まりを踏んで吸血鬼は闇に消えた。
赤い跡を何処までも、深く沈む街に残しながら。
レス番纏めるのも仕事の内。
>357 >358 >359 >360 >361 >362 >363 >364
お疲れさん〜。
〜導入〜
その男は不愉快だった。
目付きが鋭い―――というより悪い。
いや、普段からなのだが。
それが、いつも以上につり上がっている。
全身黒尽くめの服、そして首に下げた竜のネックレス。
そんな服装ともあいまって、『俺に近寄ると怪我するぜ、ゴルァ!』という雰囲気をかもし出している。
この青年(名前はオーフェンという)が不愉快な理由。
それはたった一つ。
缶 詰 の 特 売 で 一 個 し か 買 え な か っ た 。
手にした缶詰を見て、はぁとため息をつく。
≪どん!≫
「おわぁっ!?」
『偶然』、オーフェンの体を突き飛ばし駆け抜ける疾風のごとき影!(銀髪でタキシードを着ていたような気がする)
勢いに押され、手から離れる缶詰。
ころころころころと道を転がり――――。
こつん、と。
転がっていく缶詰が誰かの足にぶつかって止まる。
そして、小さな手が缶詰を拾い上げた。
拾い上げたのは、民族衣装を思わせる服を着込んだ少女。
少なくともトトカンタでは見ることはない服だった。
ただ、その服装はあまりに町の風景に不釣合いで、そこだけ歪んでいる様な気さえする。
「はい、お兄ちゃんどうぞ♪」
少女はニコニコ笑いながら転がってきた缶詰をオーフェンへと渡す。
そして、口元を抑えながらくすくすと笑う。
怪訝な表情を浮かべ、缶詰を受け取り立ち去ろうとするオーフェン。
その時―――――。
≪ぽぉん!!≫
やたら派手な音を立てて缶詰が破裂する。
「くすくすくす・・・・・・ひ〜かっかったぁ♪」
怒りに任せてオーフェンが振り返り――――気がついた。
自分が立っている場所がトトカンタの市外ではないことに。
闇の中にありながら、何故かお互いの姿はきちんと認識できる。
「あはは♪
ねぇねぇ、いっしょにあそぼ?『お・に・い・ちゃ・ん』♪」
少女の笑い声が、無気味に響いた。
>366
周りが光のない闇で包まれている。
たしか、さっきまでトトカンタにいたはずだ。
缶詰をどういう仕掛けか爆発させた、少女を怒鳴りつけようと立ち上がるまでは。
たしかに、周りはいつものトトカンタだった。
だが、ここは明らかにトトカンタではない。
―――――まさか、目の前のこいつがここに連れてきたのか?
だとすれば、一体目の前の少女は・・・
もし彼女が、俺を自分もろともここに転送したのなら。
彼女は普通の人間では無い・・・
人間には、完全な空間転移は不可能なはず・・・
だが、ドラゴン種族でもない。
目の前の少女の瞳は、緑ではなく赤色・・・それも血に濡れたかのような・・・
ドラゴン種族の証といえる緑色の瞳では無い・・・
ならば、この少女はいったい・・・
明らかに人ではなく、その正体すらわからない存在を目の前にし・・・
オーフェンは自分の意識が冷め、集中していくのを感じていた・・・
そして、目の前に少女に声をかける。
「お前は・・・いったい何だ?」
>367
「私?
私の名前は幽祢(カクリネ)。
そうだなぁ・・・・・・『人間の進化の究極系』、『超純粋存在』かな?」
私は、くすくす笑いながら彼の問いに答える。
そして、手の上に野球ボールほどの大きさの炎を生み出す。
ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ・・・・・・。
”おじゃみ おふふ おみつ およつ トンキリ♪
おおひとよせ おおふたよせざくら トンキリ♪”
そして、ひょいひょいとお手玉をしてみせる。
一瞬ちらりと彼を流し見る。
くすくす・・・・・・
「はい、それじゃ、次はお兄ちゃんの番♪」
そういって、私は手にした炎を彼へと投げつける!!
>217 vs杉原悠 g vs i ポイント2−2
――速い。
そう思ったときには、弾丸が腹を抉っていた。
天色の予想通り、弾丸を盲撃ちする杉原。
だが、それは推測よりもはるかに速く、無軌道で、数が多い。
大部分はかすりもせずに後方に流れていくくせに、まぐれ当たりが肉を刻み
刻み刻み刻み刻み、
「うああああああああああああああああああっ!!」
吼えた。
ユウは己のすべてを吐き出さんがばかりに吼えた。
その叫びだけで、相手を殺さんと。
――――片や朱を全身よりたなびかせ
片や熱で己が腕を焼き尽くし――――
ただ一瞬の視線の邂逅。
殺意はそれだけで雄弁に語り合う。
サア コレデケッチャクダ
血と肉で出来た剣が
血と肉で出来た銃が
微塵に分かたれた刹那で交錯する――――
>368
「私?
私の名前は幽祢(カクリネ)。
そうだなぁ・・・・・・『人間の進化の究極系』、『超純粋存在』かな?」
先ほどの、オーフェンの
「お前は・・・一体何だ?」
という問に対し。
目の前の少女(に見える存在)は、そう答えた。
『人間の進化の究極系』?、『超純粋存在』?
一体何のことなんだ?
目の前のあいつのことを表しているらしいが、意味はわからねぇ。
かろうじてわかるのは、あいつの名前が幽祢(カクリネ)というくらいか・・・
そして、俺の見ている前で。
少女(幽祢というらしい)は、自らの手の上に火の玉を出し。
それをお手玉のように操る。
・・・っ!?
まさか!?
全速力である魔術の構成を編み。
それが完成した瞬間・・・
幽祢が・・・
「はい、それじゃ、次はお兄ちゃんの番♪」
と言って。
今まで、手の上でお手玉していた火の玉を・・・
俺に向けて、投げつけてきた。
「ちっ、冗談じゃねぇぞ!!」
さっき編んだ魔術を開放し火の玉に向けて解き放つ。
「我は呼ぶ破裂の姉妹!!」
火の玉に向けて衝撃波が飛ぶ。
>370
「あ〜・・・・・酷いなぁ・・・・・。」
私は、腰に手を当てて怒ったふりをしてみせる。
「そっか、お兄ちゃんお手玉できないんだね♪
それじゃ、鬼ごっこしようよ♪」
“ちり〜〜〜ん―――・・・・・。”
そう言って、私は虚空に溶けるように消える。
『お〜にさんこっちら♪て〜のなるほうへ♪』
“ちり〜〜〜ん―――・・・・・。”
私は、彼の目の前にいきなり出現する。
空間転移。
私の持つ力のひとつ。
“ちり〜〜〜ん―――・・・・・。”
そして、再び空間転移。
“ちり〜〜〜ん―――・・・・・。”
「こっちだよ♪」
“ちり〜〜〜ん―――・・・・・。”
「こ〜っち」
“ちり〜〜〜ん―――・・・・・。”
「あはは♪」
“ちり〜〜〜ん―――・・・・・。”
姿を見せては、消え、姿を見せては、消えを繰り返す。困惑する彼。
・・・・・そろそろかな?
私は、彼の背後へと静かに転移する。
「え〜い♪」
私は、手で軽く彼の背中を突き飛ばす。
私の腕には、先ほどまでの空間転移の際に生じた『空間相違によって生じた運動エネルギー』が
蓄積されている。
見た目以上に威力は強い!
>371
「ぐおっ」
突如、背後から凄まじい打撃を受け、吹き飛んだ。
2〜3回転がることで、ようやくその勢いを消し、振り返ると。
先刻まで自分がいた場所に、幽祢と名乗る少女がいることが見える・・・
空間転移の連発だと!?
俺は、先刻の幽祢が出たり消えたりしているかに、見えたことについて。
そう結論付ける。
だが、問題は空間転移ができることではない。
それをあれほど連発しても、疲労した様子がまったくないということだな・・・
くそっ、こんな奴相手にどうすればいいんだよ
とりあえず、相手に対して構えを取るが。
それがいかに無駄なことかは。
先刻、相手が空間転移を連発したことにより、見失ったことでわかっている。
なんでもいいから、突破口を開かなければ話にならねぇな。
そして、相手の次の動きを観察する。
突破口を見つけるために・・・
>372
ふぅん・・・・・。
後の先を狙うつもりなのかな?
私は、彼の姿をみて嘲笑う。
意味のない行為・・・・・よね。
「あはは、お兄ちゃん楽しいなぁ♪」
私は口元に手を当ててくすりと笑う。
「けど、お兄ちゃん?
私のはお兄ちゃん達が使う『音声魔術』とは似てるけど、全然違うんだ♪
どちらかといえば・・・・・『音声魔法』って言うのかなぁ?」
そう言って、私はちらりと彼を見る。
≪ヴォン!≫
次の瞬間、彼の足元に浮かぶ方陣。
対象を存在レベルで捕縛する結界が展開される!
>373
音声・・・魔法だと!?
一切の制限のない万能の力・・・
それが魔法・・・
目の前の少女の姿の存在はそれを操るっていうのか!!
そして、幽祢がこちらに目を向けた瞬間。
猛烈に嫌な予感がし、俺は擬似空間転移の構成を瞬時に編み。
それを発動させた。
「我は踊る天の楼閣!!」
そして、幽祢の目前に擬似空間転移し。
そっと腹に拳を当て、寸打の体制をとる。
「わりぃが、寝てもらうぜ」
>374
≪ぎぅん!≫
響く異様な金属音。
彼のこぶしは、私の体を捕らえることなく・・・・・弾かれていた。
『虚郭(キョカク)』。
ありとあらゆる時間的概念を干渉を無効化する虚数領域。
「あはは、言い忘れてたねぇ♪
私が着てるこの服――オホソラって言うんだけどね、
この服を着てる限り、私に攻撃は届かないんじゃないかなぁ?」
にこり、と私は彼へと笑いかける。
「ねぇねぇ、私もう飽きちゃったよぉ。
今度はお兄ちゃんが何かして見せて♪」
私は、空間転移で彼との距離を開ける。
「それとも――――そのペンダントは偽者なのかなぁ?
『キリランシェロ』お・に・い・ちゃ・ん・♪」
くすくすと、あたりに私の笑い声が響く。
>375
≪ぎぅん!≫
異様な金属音を響かせ、俺の拳は幽祢に触れる前にはじかれた。
なに!?
「あはは、言い忘れてたねぇ♪
私が着てるこの服――オホソラって言うんだけどね、
この服を着てる限り、私に攻撃は届かないんじゃないかなぁ?」
そう、幽祢が言ってくる・・・
反則だろ!!それは!!
そう心の中で悲鳴をあげる。
正直、通用するだろう魔術はいくつか思い浮かぶが、威力が大きすぎる。
当たれば気絶ではすまないだろう。
かといって物理攻撃は、先刻のように届く前にはじかれるだろう。
どうすればいい?
いったい何ならあいつに通用するんだ?
幽祢は俺から空間転移で距離を開け・・・
そして・・・
「それとも――――そのペンダントは偽者なのかなぁ?
『キリランシェロ』お・に・い・ちゃ・ん・♪」
―――――俺の・・・
――――――五年前に捨て去ったはずの名を・・・
―――――――言った・・・
そして、その瞬間・・・
俺の中で何かのスイッチが入った・・・
そして俺は・・・
五年ぶりに、あの感覚を体験した・・・
トトカンタで・・・
変態たちに振り回されていたり・・・
無能警官やその姉や妹に振り回されていたり・・・
何も食うものも金も無く、餓死寸前になったときも・・・
味わうことの無かった・・・
あの感覚が・・・
・・・首の後ろに力を込めた。
もう構えも技も必要ではない・・・
どのみち通用しないものに意味は無い・・・
殺すだけでいい・・・
―――――『人間の進化の究極系』?『超純粋存在』?
―――――――そんなものは関係ない
ただ、相手を見据えるだけで、それを絶命させるための数百もの方法が・・・
イメージの中に・・・紡がれる・・・
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜 導入
炎と、闇に包まれた夜の街。
その中で、白い異形が、黒い戦士を踏みつけにしていた。
異形の足が、黒い戦士に何度も叩き込まれていく。
蹴りが食い込む度に、戦士は苦鳴の声を漏らす。
白い異形は己の足が肉を打つ感触に、歓喜の声を上げ続けていた。
そこに、車が走る音が響いた。
異形は、倒れた戦士から興味を失い、その音のほうに視線を移した。
その音を引き連れ、一台のリムジンがゆるやかに現れる。
白い異形に対峙するように、黒く雄大なその車が止まる。
リムジンのドアが、ゆっくりと異形の目の前で開く。
開き切ったと同時に、ジャケットを翻し、一人の男が地に立った。
東京都知事・黒岩省吾。それがその男の名だった。
遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
――遠野秋葉 エピローグ――
>339 >340
「……………」
私は不愉快だった。
そもそも、どうしてこういうことになったのだろう?
・
・
・
――今日から、アンタの家に住むから――
はい?
えーと、この人は何を言っているの?
いや、私のせいで死徒化したから、住み家提供はするけど……
――今、決めたの。私の主人は志貴『様』だから。主人を守る物がこの家に住むのは当然でしょ?――
…
……
………
主人? 志貴『様』?
チェルシーさん、一体、いつからそんな関係に……?
もしかして、兄さんともう主従の契りとか称して、あんなことやこんなことを……!?
私ですら、まだ兄さんとはそんな関係にないのに……!
停滞した思考がようやく結論をはじき出したところで、私は大声をあげる。
「み、認めませんわっ! ふ、不潔ですわよ!?」
けれど、すでにチェルシーさんは立ち去った後だった。
ひゅうううううううううううううううううううううううう〜
一陣の風が廊下を吹き抜けていった……
・
・
・
・
兄さんの部屋からの喧騒……
例によって、アルクェイドとチェルシーのものだ。
いつもいつも、人の気も知らずに、あの泥棒猫たちは……!
兄さんの部屋のドアを荒々しく開ける。
「泥棒猫2名、何をやっているんですかっ!?」
私の怒鳴り声が遠野邸に今日も木霊する。
>378 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
――遠野志貴 エピローグ――
あの日からしばらくたった。
俺は今、和風の離れではなく、本邸の中庭にいる。
あの日意識を失ってから目覚めたのは、二日後の夜だった。
まず驚いたことは、この世で目覚めたこと。秋葉かチェルシーに殺されていると思っていたから。
弓塚さんに会えると思ったのに。
続いて驚いたのは、チェルシーが遠野家に居座っていたこと。どうして俺のことを
『様』付けで呼んでいるんだ?
チェルシーが言うには、俺が『主人』だからだそうだけど。
その話を聞いたときに力が抜けて、再建した屋敷――秋葉の指示で前と全く同じ造りになった――の
俺の部屋で寝てしまった。それ以来、俺は和風の離れにもどらず屋敷で暮らしている。
前よりは人と接するのが面倒ではなくなったから。
まだ変わったことがある。
アルクェイドが前より頻繁に来るようになり、その上俺にやたらと話しかけるようになった。
億劫なので適当に適当に返事をしていたら、この前屋敷から無理矢理連れ出されて、
一晩中連れ回される羽目になった。秋葉に小言を食らいながらわかった事だけど、その時
アルクェイドは俺に「二人きりで一晩中遊ぼう」と言っていたらしい。俺はそれに頷いてしまった、
とやたらと叱られた。
……俺が知ったことか。
そして、最後に変わったこと。
俺が、頭が痛いとか、途方に暮れる、とかいう感覚を思い出したことだった。
そして今。
……中庭で寝転がって月を眺めていると、アルクェイドとチェルシーの声が聞こえてきた。
アルクェイドがやってきたのを、チェルシーが発見したんだろう。
二人の会話には混じりたくない。無理な話ではあるが。
アルクェイドに連れ出されて以来、適当に相づちもうてなくなったし。
黒の吸血姫の高慢な笑みが浮かんだ。
もしかすると、これもあいつの思惑の内なのか。
まあ、どうだっていいか。これからも変わらず過ごすだけだ。
アルクェイドとチェルシー声が一段と大きくなり、口論じみてくる。
最近口癖になっている、高校の時読んだ小説の主人公の台詞。
それが、思わず漏れ出た。
「――――勘弁してくれ」
>377
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
いい気味だ。
これが本当に昔僕を封印したクウガなのか?
いくら僕が不完全だったとはいえ、これじゃあ、物足りない。
でもいいさ。
今は―――
「アハハハハハハ!」
この感触に浸っていよう。
痛いだろう?
悔しいだろう?
僕は、楽しいよ。
どの位そうしていただろうか。
暫くすると余り見覚えの無い、動く箱が近づいて来る。
また、リントが来たのか。
何て命知らずな奴だろう。
この中に飛び込んでくるなんて、なんて―――楽しい奴なんだ。
中から現れたのは、外見はごく普通のリントだ。
だけど、何かが違う。
コイツハ、リントジャナイ。
本能が頭に語りかける。そう、コイツは見た目とは大違いだ。
別のモノがリントの皮を被っている。
むしろ、僕等に、近い。
「……フフ」
仮面の内で、微かに笑いが漏れる。
楽しみだなぁ、アイツはどんな奴なんだろう?
期待を込めて、一歩踏み込んで頭部に蹴りを繰り出す。
勿論、リントならば防げない威力だ。
さぁ、君の姿を見せてくれ。
>379 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
――チェルシー・ローレック エピローグ――
え?私?
私は今、遠野家に家政婦として雇われてる。
と言っても志貴様に頼んで無理矢理そうしてもらっただけなのだけれど。
同じ家政婦の琥珀と翡翠とも仲良くやっている。
二人は違いに琥珀は掃除、翡翠は料理が不得意らしい。
公司で訓練された私は両方こなす事が当たり前の様にでき、二人に
尊敬の眼差しで見られていて悪い気はしない。
それから、秋葉は何故か私のことを快く思ってはいない様だ。
人の顔を見れば、不潔だの汚らわしいだの・・・。
私が一体何をしたのだろう?
未だに分からない。
でも、私はそんな秋葉が好きだし、私への悪口も志貴様への思いの裏返しだと思って
気にしてはいない。
それから、ワケの分からない外国人。
志貴様にいつもちょっかいを出して、どこかへ連れて行こうとする。
夜中にいつも見回りして、志貴様の寝室で会っては喧嘩ばかりしている。
でも、退屈凌ぎにはちょうどいい。
そして、志貴様。
相変わらず何を考えているのか良くわからないけど・・・。
前よりも明るくなったし、人間の記憶を取り戻しているのだろうか。
それはそれで嬉しい事だ。
私も仕えている甲斐がある。
そんな訳で、私は今、充実な毎日を送っている。
>379 続き
空を眺める。
空には満天の星空。
月もまあるい大きな円を描き、優しい光を放っている。
今夜は素敵な夜だ。
あの日の夜みたいに。
こうして私は毎晩待っている。
すると屋敷に人影が見えた。
やっと
やっと
やっと
来た
胸の鼓動が抑えられない。
激しく高鳴る私の心臓、それに反して冷えたままの体温。
全身の鳥肌が立ち、吸血鬼の私にアドレナリンは大量に分泌される錯覚。
呼吸が激しくなり、とても苦しい。
―――デモ ―――嬉シイ
もう耐えられない!!
私は全力で獲物の元へと飛びあがる。
全身のバネをつかい、まるで肉食動物のような姿勢で空高くへと。
思いっきり首元へと飛びかかる。
噛み付く!
夥しい量の出血!
ホースを蛇口を思いっきり捻ってできる限りの水をぶちまけた様に
勢い良く流れる血、血、血、血、血、血!!
私はそれでも逃れようとする人間の頭を腕力だけで引き千切り!!
体を引き裂き、ハラワタずるずるずるずる毟り出す!!
腕をもぎ、足を噛み砕き―――
―――気が付けば―――忘れられた頭部がそこに―――
……また変身し忘れか。
済まないね。
>382 続き
しばらく、そこで誰とも分からない人間の頭を見つめる。
「アンタが悪いんだから・・・ここに。夜に。私の所に来るから。」
恐らく泥棒か、空き巣といった所だろうがそんな事は私は知らない。
私はこうして迷い込んだ愚か者を食い殺す。
それが私の喜び。
この屋敷へ知らない人間が無断で入る事は死を意味する。
全て志貴様の敵だ。
私は頭を掴み、重力で力を掛ける。
そして潰した。
―――あは
―――あはああはあはははは
あはははははははははははははははははははははははははははははははは
……3度目の正直です。
――なんて、無様。
訂正ですわ。
遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉のレス番纏めですわ。
なお、前スレのレス番纏めは……
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1020438117/497 にあります。
さて、本章の分ですわ。
>3>5>11>38>47>48>49>50>51
>323>326>327>328>329>331>334>335>336>337
>339>340
エピローグ
遠野秋葉
>378
遠野志貴
>379
チェルシー・ローレック
>381 >382 >385
兄さん、チェルシーさん、お疲れ様でした。
>380
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
弾丸のような衝撃を持った蹴りが、俺の頭部へと迫リ来る。
俺はわずかに身を逸らし、その蹴りを避けようとする。
耳の横を、暴風が吹き抜ける。
俺の髪が数本、その暴風を産んだ蹴りに裂かれ、ゆるやかに地面に落ちた。
東京の破壊を渦に飲み込む、未確認生命体第0号。
こいつは、俺を充分に楽しませてくれそうだ。
知らず、俺の片頬は持ちあがっていた。
「貴様などに、東京を破壊させるわけにはいかん・・・」
建前に過ぎない台詞を吐きつつ、俺は第0号に指を突きつけた。
その後ろの、粉々に砕けた自動車が目に映る。
「知っているか!?
世界ではじめての自動車は今から220年前、
フランス人のニコラ・ジョセフ・キュニョーによって作られた。
その車輪は3つで、蒸気機関によって動いていたという・・・」
薀蓄を語ると、俺は眼前に手をかざす。
「ブラックアウト!」
>388 続き
変身ワードを唱えると、俺の体は甲冑に包まれた。
蒼く昏い、闇の騎士の姿。
変身を終えると、俺は剣を抜き放つ。
そのまま、第0号の肩口に剣を突き立てるべく一気に駆け出した。
◆ブラックハートvsシグモンド◆
>44
―斗数視点―
黒い、大きなヤツは黒い電光をボクに放ってきた。
陰の気、木行に属する電光はボクの力では刻しきれない。
火生木で行けば防ぎきれる?
「疾ィヤァーーーッ!」
火尖鎗の炎で電光を薙いでみる。
「ダメッ!御しきれない!」
紫授仙衣で大分威力は防げたけれど…。
目の前が…、暗い。
不意に、シグと初めて会った時を思い出した。
ああ…、あの時、シグに下水に落とされたっけ…。
シグッたら酷いんだから。
何かが背中に当たって、ボクを受け止めてくれた気がする…。
―シグモンド視点―
黒い電光を槍で弾こうとして逆に弾かれた斗数を支え、
オレはブラックハートに両儀筒を突きつける。
「斗数、お疲れさん、だ。
もう少し休んでいろ…」
憎悪の視線を向けるブラックハートに火竜両儀筒の射撃を三つ放つ。
斗数が気力を振り絞っているかのように身もだえする。
まだ、持ってくれよ、オレの意識。
コイツにもう一発かましてやりたいんでな。
>351
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
「はははは! 変なかっこう!」
左腕を失い、無様に吹っ飛んだ男を見て、哄笑をあげる。
だっておかしいだろ? 腕が無くなってるんだよ?
でも、苦痛に喘ぎながらも男は生きているみたいだ。
「凄いや、もるとたちよりも丈夫なんだ。じゃあ、もっと遊べるよな?」
嗤う嗤う嗤う。
可笑しい可笑しい可笑しい。
堪えきれないほど、楽しい。
――――だから、反応が遅れた。
男が、缶を投げる。
なんだろ、と思う間もなく、それはリラダン卿にぶつかり・・・炎を上げた。
『帝国化』してしまったリラダン卿の身体は、この世界のものでないが故にひどく脆い。
駆け寄る間もなく、炎の中にリラダン卿は溶けていく。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
何処か遠くで、絶叫が響いた。
それが自分の上げたものだと気付いたのは、リラダン卿が炎に溶け去ったあとだった。
その場に力無く跪く。
なんで、こうなっちゃったんだ・・・?
涙が、止めどなく流れる。
・・・まるで、あの時みたいに。
あの時?
自分の思考に違和感を感じた瞬間、あの男の姿が目に入った。
刹那、思考が赤く染まる。
そう、殺意の赤に。
ぼくは、そのどうしようもなく赤く染まった思考に促されるまま、ゆっくりと男に近付く。
男の恐怖を引き出すように、ゆっくりと、ゆっくりと。
ブラックハートvsシグモンド
>390
二筋の黒い電光が炸裂し、少女の体を弾き飛ばす。
その少女、斗数の体を受け止め支えたシグモンドにブラックハートの巨体が迫る。
「お前も、そのまがい物も、まとめて潰してやる!その血と肉をすべて俺の一部となして・・・」
ブラックハートの叫びは、途中で轟音に遮られた。
シグモンドの構えた火竜両儀筒が火を吐いたのだ。
一撃、漆黒の左腕が肘からちぎれ飛ぶ。
二撃、左肩と胸部の左半分が粉々に砕ける。
三撃、左脇腹が消失する。
「があああああ!」
半身を失った、ブラックハートの巨体が絶叫に震えた。
赤く光る目が見開かれ、見えざる口から苦痛と憤怒と呪いの声が響きわたる。
「俺を!俺を!俺の躯にこれほどの傷を!愚かな下郎め・・・人間め!」
ブラックハートの残された右腕、人間の胴回りほどの太さの力強い腕が、シグモンドたちを薙ぎ払った。
>391 ふぉるて
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
(溶けた?そんなバカな!?)
爆裂缶と言っても、岩石の融点を越えるような温度が出るわけではない。
にもかかわらず、目の前の見事な女性像は溶け去ってしまった。
八雲の心に疑問が沸き起こるが、それはすぐにかき消される。
怒りに顔を引きつらせた少年がすぐ側まで来ていたから。
(き…来た、来やがった…)
八雲にとって気がかりなのは、肩の傷がもう塞がりかけているのを、
相手に気づかれることだった。
しかし少年は怒りのあまり、冷静な判断力を失っている。
それがこちらの最後の望み。
あと、三歩、二歩、一歩、
「今だ!」
弾かれたように跳ね起き、先程突き立てた場所、
少年の胸へと爆裂缶を押し付ける。
一瞬ののち、液体燃料の炎が八雲と少年を包み込んだ。
数百度の炎の中で八雲は少年に抱きつき、
残った爆裂缶を少年の胸へと押し当てる。
◆ブラックハートvsシグモンド◆
>392
両儀筒の三連射はヤツの半身を打ち砕いたが、ヤツの歩みは止まらず、オレと斗数に向かって右腕が唸り、薙ぎに向かった。
斗数を庇いながら両儀筒を楯にするが、何かが軋む音を立てながら茨の茂みに吹っ飛ぶ。
一瞬だが、意識を失っていたらしい。
斗数にはダメージはそれほど行っていないようだ。
コートがズタボロになり、全身の感覚が消えかかっている。
それでも、オレの顔には笑いが浮かんでいるに違いない。
笑い出したいのを堪え、立ち上がる。
「さあ、来いバケモノ。これで最後だ…」
斗数の手に先ほど拾った棒を斗数の手に握らせ、横たえると両手で火竜両儀筒を構える。
ウピエルvsファントム達
>308>344>353
腰を落し駆け寄るエレンに対し、目標地点から銃口が突き付けられた。
だがそれは彼女も充分に予測していた事であり、脇に抱えたAK74はいつでも撃てる体勢になっている。
しかし相手の姿を確認した直後、エレンは咄嗟にトリガーから指を外すと通路から客席の影へと飛び込んだ。
銃口から放たれた銃弾がそれを追尾するがごとく動き、間を遮る客席に次々と弾痕を穿っていく。
「……まさか、またあの子と出会うことになるなんて……」
客席の影深くに身を潜め、銃撃をやり過ごすエレン。
襲撃者の顔には見覚えが有った。
三人目のファントム、ドライ。
かつて逃亡中だったエレンと玲二に向けて放たれたインフェルノからの刺客。
その時は何とかお互い死なずに済んだものの、因縁が晴れたとは言い難い。
「どうする?……玲二にあの子を殺すことは出来ない」
数秒後一旦銃声が止み、間髪入れずに再び銃声が吠える。
そのドライの攻撃が自分に向けたものでないことを確認すると、
客席中央に立つ男――ウピエル――へと視線を戻す。
ウピエルの姿を視界の端に納めた瞬間――その姿が突如消え去った。
慌てて周囲に視線を走らせるエレン。
しかしそこにウピエルの姿を捕らえることはできなかった。
だが彼の歌声は、その溢れる攻撃性を隠すことなく、依然としてホールに木霊している。
刹那、エレンはうなじの毛がざわりと逆立つ感覚に襲われた。
「上!?」
咄嗟に振返ることもせず、前方の床――客席と客席の隙間目掛けて頭から飛び込む。
寸前までエレンがいた空間を銃弾が通過し、兆弾が僅かに彼女の足を掠める。
飛び込んだ体勢のまま、空中で一旦AK74を放し、自由になった両手を劇場の床に打ちたて
その勢いを利用して前方にとんぼを切る。
着地した瞬間、いつの間に引き抜いたのか腰後ろのホルスターに収まっていたはずの
イングラム M11サブマシンガンが、彼女の右手に魔法のように出現していた。
エレンは一瞬天を仰ぐと、人間には到底不可能な跳躍力で宙を舞うウピエルに向け銃口を合わせる。
そのまま引き金を絞ると、着弾を確認することなく体は舞台へ向けて走りだしていた。
マサムネ(M)VSヤハベ『バカがネズミを追ってくる』
>349
下水の中を歩いている人間の存在には気付いている
だが逃げ出す気にはならない
この地下がどれだけ入り組んでいると思う?
だがいつもどおり警戒はしておこう 部下のネズミたちを常時斥候に出しておいた
そして彼はチーズとキャビアとはいかぬまでも、豪勢な何度目かの昼食を再開した
ブラックハートvsシグモンド
>394
丘の頂上から転がり落ちたシグモンドと斗数を追い詰める、ブラックハート。
その肉体の半分近くを失ったにもかかわらず、斜面にそびえる黒い巨体には暴威と狂気が
満ちていた。
「最後を迎えるのは貴様だ!俺の力で!偉大な魔力で!骨も残さずに灼きつくしてやる!」
ブラックハートの右腕に、球状の黒い電光がまとわりつく。
それは、直径3メートルほどの大きさに膨れあがった。
「滅べぇ!」
黒い球電光がブラックハートの腕をはなれ、シグモンドたちに向かって飛んだ。
>388 >389
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
『ブラックアウト!』
叫びと共に奴の姿が変わっていく。
夜の闇から滲み出したような甲冑の色。
先刻までの細い、脆弱な人間(リント)の体とは違う、強靭な肉体。
「ハ―――」
笑い声が空気になって漏れる。
「ハハ―――」
内側から、喜びの笑いが込み上げて来る。
駄目だ、抑えられない。
「ハハハハハハハハ!!」
変わってゆく様をただ見ているのは苦痛だった。
ギリギリまで引き絞られた筋肉が、悲鳴を上げている。
早く、襲い掛かりたい。
飢えた体が何度も訴えてくる。
―――ああ、行こうか。
僕は、鎖から解き放たれた獣のように、地面を蹴って駆け出した。
交錯の瞬間、リーチの差で、突き出した刃が先に肩を抉った。
痛み―――いや、違う。
電流のような、激しい歓喜が体に走る。
そうだ、これだ! これを感じたかったんだ!!
剣がごっそりと肩の生体装甲を奪うのも構わずに強く踏み込む。
そして、すれ違いざまに肘の刃が胴を薙ぐよう、腕を振るった。
◆ブラックハートvsシグモンド◆
>397
ブラックハートが来た。残った右腕に3mの黒い電光の玉を掲げる。
あの玉をこちらに向けられたら、灰すら残るか怪しいモノだ。
―――いや、向こうはこちらに向けて放とうとしているのだが。
そして…、
『滅べぇ!』
の掛け声とともにヤツは“それ”を投げてきた。
このタイミング、オレの受けているダメージでは、一発しか撃てない。だが、それで充分だ。
「斗数!今だ!!」
斗数に呼びかけ、火竜両儀筒で黒い電光球の中心を撃ち抜く。。
この距離、この大きさでオレは――――外さない。
斗数が火尖槍をもってブラックハートに突進する。
神速の突きを俺は見た。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>396
受信機の反応は、少しずつ大きくなってきていた。
この調子ならうまい具合に、競争相手である研究所の連中を出し抜くことが
できそうだ。
ゴム長靴を履いた足で、空缶を下水の流れに蹴飛ばした。
警戒らしい警戒もせず、歩を進めていく。
この時オレは、事態を楽観視しすぎていたのだ。
この後、あんな事態になろうとは。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>400
空き缶の着水音が聞こえた
下水への侵入者は、確実にこちらへ向かっている
町内のネズミ駆除もまだ大分先の筈だが?
ネズミを一匹向かわせた
姿を見せて驚かせろ
いや、こんな所をわざわざ訪れる奇特な方ならそんなものじゃだめだ
足にでも噛みつけ
>393
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
男が不意に跳ね起きた。
「まだ、そんな元気が・・・ッ!」
いや、そうじゃない。
――――肩の傷が再生している?
再生者(リジェネーター)か!?
そんな事を思う間もなく、男は先程リラダン卿に投げた缶を押し当ててくる。
――――はっ! そんな、炎如きで・・・
ぼくの身体はかなりの防弾・耐熱性能を持っている。
こんな、たかが知れた炎ではどうという事はない・・・
「あ、れ・・・?」
炎が渦を巻き、ぼくの胸元へ吸い込まれていく。
さっきの、一撃?
そんな・・・馬鹿な。
「は、離せぇぇぇっ!」
しがみついてくる男を引き剥がそうとするけれど、力が入らない。
馬鹿な、馬鹿な、馬鹿な・・・こんな、こんなヤツにっ!
焼けていく。身体の中から外から。
いやだ、いやだ、いやだ・・・ぼくは死にたくないっ!
――――なんで?
もうリラダン卿もいないのに、なんで?
「は、はははははははははは!!」
思わず笑い出す。
なんて、なんて情けない。
主を失った人形が、残っていていいはず、無いじゃないか。
そのことに気付いた途端、ぼくの身体はボロボロと炭化していく。
でも、その間にもぼくは笑い続けた。
自分の愚かさに。
「はははははははははははははははははははは!!」
球状の電光は、シグモンドの放った火竜両儀筒によって分解し、消滅させられた。
驚愕に目を見開くブラックハートに向かって斗数が突進し、槍の一撃がその巨躯を貫く。
先刻の突きとは桁違いの威力。
ブラックハートの巨体は炎を上げてたちまち崩壊し、タールの池に石炭を
混ぜたかのような、黒く不気味な泥沼へと変化した。
もはや、その姿には圧倒的な力も邪悪な威厳もない。
なかば泥沼に埋もれた、かろうじて崩壊を免れた頭部から、弱々しく
哀れみを誘う声が洩れ出る。
「た・・・頼む!私に協力してくれ、私とともに父を殺してくれ!きみの恋人を
救う最善の、最短の道なのだぞ!シグモンド、後生だ!」
>403は>399へのレスだ・・・。不覚!
◆ブラックハートvsシグモンド◆
>403
『た・・・頼む!私に協力してくれ、私とともに父を殺してくれ!きみの恋人を
救う最善の、最短の道なのだぞ!シグモンド、後生だ!』
先ほどの狂気の影は消えうせてブラックハートの頭部がそう叫ぶ。
「生憎と、理由ではあるが、ビクターは…恋人じゃない。
それと今はビジネス優先でな。殺し屋がいい条件だからといってそうポンポン裏切ってちゃ、雇い主だって信用しないだろ?」
軽口を叩いてみたが、こっちは指一本だって動けやしない。
斗数もあの一撃で力を使い果たしたようだ。
ぐったりとしながらも、こちらの方に注意を注いでいる。
こういう時が一番危険だ。斗数の前でビクターの事を出すのは反則だな…、そう内心で苦笑した時だった。
『それ』は唐突に居た。
>405
「わしは心の底からお前を誇りに思っておるぞ、我が息子よ!」
何千人もの老爺、老婆が同時に喋っているかのような、しわがれた声が響きわたった。
声の主は丘の頂上に座り込んで、彼らを見下ろしていた。
その目は、邪悪な英知と無限の知識をたたえ、狡猾と高慢、策謀と侮蔑を感じさせるものだ。
目の下には粘液にまみれた禿鷹のくちばしを備え、たるんだ顎に続く。
首から下は醜く肥え太った人間を思わせるものだったが、その皮膚の色は
吐き気を催させる赤、紫、緑、黒の混合だった。
その躯のいたる箇所に醜く変異した人間らしき姿、地獄の亡者たちがへばりついていたが、
次々と振り落とされていく。
地獄の業火を背負ったその姿は、それが座り込んでいる丘よりもさらに巨大なものだった。
残骸同然の姿のブラックハートが、息も切れ切れに唸りをあげた。
「チ・・・チ・・・父よ!メフィストよ!」
>402
藤井八雲vsふぉるて
【堕ちた天使が歌う歌】
一部始終を見届けた藤井八雲は、
転がっている血まみれの服を着込み、静かに洞穴を後にした。
无≠ナある藤井八雲は、自分の命を取り込んだ三只眼吽迦羅が
死ぬ時まで、絶対に死ぬことは出来ない。
「あいつにも・・・大切な人がいたんだろうな・・・」
洞穴を振り返る八雲の耳に、
天使のように澄んだ、あの少年の歌声が聞こえたような気がした。
――――舞台は香港へと移る――――
「・・・八雲君。
今すぐパキスタンへ行って。
古い屋敷に化け物が住み着いてるから、退治してくれって」
「は?オレ帰ってきたばっかりですよ?
なんで休みもなく出張しなきゃいけないんですか?」
『妖撃社』が入居している雑居ビルの一室。
黒い長髪で眼鏡をかけた妙齢の女性が、
久しぶりの飲茶を楽しむ八雲を睨みつけていた。
「怪奇現象そのものは全然収まってないって、クレームが来てるのよ!」
「え?!そんな!?
オレ丸焦げになりながら必死で…って、无だから火傷は消えちゃいましたけど・・・」
「その子が原因だって確かめたの?」
「え・・・怪奇現象の中心部の洞窟に居たから多分そうなんじゃないかな〜って・・・
あの・・・鈴鈴社長・・・?」
鈴鈴と呼ばれた女性は、机の上にある計算機を取ると慣れた手つきで叩きはじめる。
「今回も食費出す余裕ないからね。不死身なんだから平気でしょ。
じゃ、いってらっしゃ〜い!」
八雲は解いていない荷物と一緒に、事務所の外に追い出された。
「・・・・・・・・・
・・・じょ、冗談じゃないよ〜〜〜〜っ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・終・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(23章 >328より) 玄奘三蔵VSアンデルセン
―――――もはや、語るべき言葉は無い。
いや、もはや言葉は何も意味を成さない。
『 殺 す 』
ただ、それだけ。
あらゆる手段を使い、相手の信仰を蹂躙する。互いの殺意をぶつけ合う。
それこそが、互いに帰依するモノへの信仰の証明。
――――だが、俺が背負うものは…奴とは違う。
あの日、奪われたオレのスベテ。心の底から信じるに値するヒト、受け継ぐ筈のモノ。
だから、俺はただ上を向き、前に進む。『壁』を撃ち砕く。
もはや、弾丸は止まらない。曲がらない。前進するのみ――――。
「―――――――貴様の下卑た声は聞き飽きた」
照準を合わせる。
「―――――――暫らく黙っていろ」
―――――――俺は、アンデルセンの喉を目掛けて引鉄を引いた――――――
>409 玄奘三蔵vsアンデルセン(M)
喉の中央に開いた空洞から、呼気と共に鮮血が飛沫いた。一、二歩退く。
「ガァッ、ハッ」
潰れた苦鳴を洩らしながらも、人の理を半ば以上踏み外した司祭は倒れない。
そう。アレクサンド・アンデルセンは倒れない。
その身体はアンデルセンの物ではないのだから。
彼の神に捧げられているのだから。
袖口からまたも銃剣が姿を現した。
更に左右に二本づつ、計六本を造作も無く握る。
数え切れぬ神の敵対者たちを狩って来た、それは断罪と滅戮の刃に他ならない。
眼鏡の向うで双眸がぎらついた。
シィィィィィィ。
空気が振動する。
歯擦音を洩らしながら、アンデルセンは銃剣を投擲する体勢を取った。
>410 玄奘三蔵VSアンデルセン
―――――――――――――来る。
張り詰めていく空気。研ぎ澄まされる殺気。
どんなに鈍感な有象無象でもはっきりと認識できるほどの「死」の気配。
今、俺の目の前に突きつけられているのは死神の鎌。
だが、抗う。ここは引く場面ではない。抗い、生を勝ち取る事こそ、「俺が俺であること」の証明だ。
『シィィィィィィィッ………………』
全身のバネを利かせ、力を蓄えるアンデルセン。
その力を解放すれば、どんな相手でも瞬く間に剣山と化すだろう。
―――――俺には、奴の思惑に乗ってやる義務などない。
すぐさま、銃を構え、狙いなど考えず、乱射する。
同時に、アンデルセンの身体がしなり、幾つもの流星が解き放たれる………。
次の瞬間、俺は、両肩に三本、両脚に7本の銃剣を打ち込まれていた。
―――頭や胴体に当たらなかったのは僥倖と言うべきか。
>411 玄奘三蔵vsアンデルセン(M)
一撃では仕留め損ねたようだ。取り合えず標的はまだ生きている。
それだけではない。撃ち返して来た銃弾は特殊な代物だったらしい。
被弾した左肩や両腿の治りが遅い。
アンデルセンは表情を歪めかけ、それを改める。
どの道、勝敗は決している。
後は相手の首を切り落とすだけだ。
両袖から一本ずつ、また新たな銃剣が滑り出た。一体幾つの武器をその身に隠しているのか。
やや足を引き摺りながら、三蔵に向かって一歩を踏み出した。続く一歩。
口の端が捻じ曲がる。片方の眉が吊り上がる。
まだ声帯の再生が不完全な所為で、押し潰れた声が絞り出された。
「さあて、これから逝く所は貴様等の説く極楽などではないぞ、異教徒(ヘリティック)。
我らが神よりの罰を賜う地獄だ。
泣け、喚け。
今まで信じてきたちっぽけな教えの無力さを、精々呪って死ね。
怯えろ、竦め。
唯一絶対の理を学べなかった罪、そこで兆回でも悔いろ」
笑った。実に実に愉しそうな声で。
「ゲハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァ」
413 :
玄奘三蔵 ◆GOWESTrM :02/05/14 10:03
>412 玄奘三蔵VSアンデルセン
(………愉しいか。そうか、とてもとても愉しいだろうな………)
奴の笑い声が俺の途切れそうな意識を引き戻す。
………全くもって皮肉な話だが。
動かすどころか繋がっているだけでも痛む腕を動かし、合掌する。
諦めてはいない。死ぬとするならテメエも道連れだ。
俺の口から読経の声が漏れ始める。
「…………………………照見五蘊皆空度……………………………………………………………
……………………………………………………波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶般若心経………」
さあ、幕引きは派手に行こうぜ。
>398
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
刀を通し、奴の肩を貫く感触が腕に伝わる。
鮮血が粒となり、炎に吸い込まれる。
第0号の腕を、朱の液体が滴り落ちる。
しかし、奴は己の血に濡れ輝く腕を、哄笑とともに振るった。
鋭い肘が、疾風とともに俺の胸を襲う。
俺は咄嗟に罅割れたアスファルトを蹴り、軽く跳躍。
奴の肋に飛び蹴りを叩き込む。
第0号は仰け反りながらも笑い続け、肘を振り切る。
ザクリ、と、布を破くような音。
その音に一瞬遅れて、俺の胸元に痛みが生まれた。
掠めただけの肘が、甲冑の硬度を持つ俺の胸を引き裂いたのだ。
なんという強さ。
そして――――――なんという愉しさ。
さあ、もっと俺を楽しませてくれ・・・。
「はあっ!」
掛け声とともに、逆の肩へと袈裟懸けに切りかかる。
街を灼く炎を受け、俺の刃が、奴の血に染まった腕が。
鮮烈に煌いた。
ブラックハートvsシグモンド
>406
「なにをしに現れた!私の無様な敗北を嘲笑いに来たのか!」
肉体が崩壊し衰弱しつつも、ブラックハートは可能な限りの声量で咆えた。
「お前はわしの命を奪うがために、そこの人間に闇の力を与えて、最強の手駒に変えようと
企てた。
しかし、人間に賭けた希望はあっさりと打ち砕かれ、お前は狂気に操られて逆上し、その者たちと闘った。
雄々しく闘い、その結果はお前の敗北!。息子よ、お前はつくづくわしを楽しませてくれるのう!」
嘲笑と哄笑をこらえたために、悪魔王の山のごとき巨体が震えた。
「そもそも親とは、子を慈しみ守るもの。さあ、我が息子よ、わしにその傷ついた身を委ねよ。
我が愛情を受けて癒されるがよい」
黒い泥沼のような姿のブラックハートに向かって、メフィストのとてつもなく巨大な腕が伸ばされた。
「やめろ!私をこれ以上、辱めるな!私はお前を殺すためだけに生きているのだ!かならず殺してやる!
殺してやる!私に狂気を植え付けた貴様を!かならず!」
ブラックハートの血も凍るような声の絶叫に構いもせず、メフィストは周囲の地面ごと、
崩壊した黒い姿をすくい上げた。
「いずれお前にもわかるであろう、わしの慈愛が!」
そう言うと悪魔王は、その息子をくちばしの奥に押し込み、呑み込んでしまった。
「わしの中でゆっくり眠れ、いとしい息子よ。ははは!」
もはやメフィストは、嘲笑を隠そうともしなかった。
その眼が、残された二人の人物を見据える。
「さて、シグモンドよ。確かにお前は、わしを倒しうる力を秘めておる。息子の見込みは間違っておらなんだ、
このことに関してはな」
メフィストは低く長く笑ったあとで、呼びかけた。
「されど、お前はわしを倒すという近道を選ばず、『リスト』に従う道、屍山血河を築く
果てしない行程を選んだ。その選択の先がいかなる結末を迎えるかは、このわしにも予測しえぬ。
お前が見事に目的を果たせるよう、わしも祈りを捧げようぞ!いずれまた会おうぞ!大いなる戦士たちよ!」
その言葉を最後に、メフィストの巨体は現れたときと同様、忽然と消失した。
>344>353>395
『――――――――るんだキャル!!』
脳裏に響く声。思い出の中で生きてきた彼と、同じ声だ。
だが、ここは無視。
玲二と会いたい。会って話をしたい。
だけど距離がありすぎる。そして、その間を挟むものが……
(化物か――!? ファントム三人を相手にしてなんで嗤えるんだよ!?)
―――相手は虚無だ。奴とは殺り合うな。
心の中の誰かがそう囁いた。一時撤退をしろ、と受け取れた。
思案の時間も感じさせずに、賛成。即時撤退行動に移る。
AUGライフルのマガジンが空となったとき、既に男は視界から消えていた。
――――チャンスだ――――
瞬時、座席の縫い目を駆ける。目指すは手前の入場席。
弾の尽きたAUGライフルを投げ捨てながら、全速力で駆けた。
――奴の狙いがアインに絞られた……この一瞬は大きいよ。玲二も逃げろ……!!―――
もちろん、玲二がそれだけはけして選ばないことは知っている。
だから、あたしもアインに支援の手は向けなかった。
(あんたには玲二がいるんだろう? だったら、あたしの手は必要無いだろ)
だから、彼女と馴れ合う気も無かった。
だから、彼女を撃った―――のかもしれない。
>376
彼の体から放たれる殺意。
ふふ・・・・・・。
やっと本気になったみたいね。
「きゃぁ〜お兄ちゃんが怒ったぁ♪こわ〜い♪」
私は、両手で口元を隠しておどけてみせる。
そして、つぃと唇の薄紅を人指し指と中指で拭う。
私の言霊を強化する効果を秘めたソレ。
そして、その指をふっと振り上げる
「よけちゃだめだよ?」
そして、一気に振り下ろした!
指から発生した赤い衝撃波が、亜光速で彼へと迫る!!
>417
幽祢が腕を上げるのを確認した瞬間、俺は走り出した。
走りながら、ある魔術の構成を編む。
そして、奴が腕を振り下ろそうとした瞬間、その斜線上からギリギリで外れる。
次の瞬間、赤い衝撃波がさっきまで、俺がいた場所を通り抜けていった。
俺はそのまま奴に近づき、先刻と同じように寸打を放とうとする。
>418
ふ〜ん・・・・・。
なにか、考えてるわね?
先ほどの虚郭(キョカク)に攻撃を弾かれてなお、
同じことを繰り返すほど愚かではない筈。
だとすれば―――
この一撃は虚実の『虚』。
私はオホソラに干渉して、再び『虚郭(キョカク)』を展開する。
さぁ?どうするのかな?!
>419
≪ぎぅん!≫
異様な金属音が響き、俺の手がはじかれる。
そして、手がはじかれたことにより、奴の正面に俺の無防備な姿がさらされる。
だが、俺はその間も構成を更に編み上げる。
更に完成度の高い構成にするために。
>420
彼の体がはじかれ、私に無防備な姿を見せる。
確かに今は最大のチャンス――――。
普通ならそう考えるだろう。
だが。
私には彼が何をしようとしているのかが大まかではあるが読み取れた。
そのまま、私は『虚郭(キョカク)』を張り続ける。
そ し て
彼の構成が完成する!
>421
奴は何を出しても防ぐ自信があるのか、その場から動かない。
だが―――――これを防ぐことは出来ない。
ギリギリまで編み上げ完成度を高めた構成を、腕をはじかれた体制のまま。
目の前の幽祢、目掛けて解き放つ。
防御不能の最秘奥の一つ―――――
意味の消失を
「我が契約により聖戦よ終われ!!」
>422
ち―――!?
『虚郭(キョカク)』が彼の構成に触れて消失する!
存在レベルでの否定?!
「お、のれッ!!」
私の体が、全ての時から否定されていく。
「こんな所でェェェェェ!!!」
私は叫びながら空間転移を完成させる!!
私の姿が掻き消え・・・・・。
彼の背後へと移動する。
>423
奴の姿が消える。
―――――空間転移か。
そして俺は奴が消えた瞬間、もっとも使い慣れた構成を編み始め。
前に手を構え、自らの背後に集中する。
―――――奴はおそらく、先刻と同じく俺の背後に現れる。
理由など無い、強いて言うなら勘だ。
だが、それに絶対の自信を持ち、オーフェンは意識を自らの背後へと集中させる。
そして、何かの気配を背後に感じた瞬間。
俺は体を動かさず、後ろに向けて魔術を開放した。
「我は放つ光の白刃!!」
>424
「がぁ?!」
彼の魔術が、私の体を焼く!
もっとも、いくらダメージが大きいとはいえ
ただの閃光で倒されるほど堕ちてはいない。
「くぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
私は、自らの体を焼く光を受け止めながら彼へと迫る!
そして彼へと手を伸ばす―――!
私の手が、彼の肩を掴んだ!!
そして、そのまま首筋へと口を近づける!
私の犬歯が、彼の頚動脈に迫った!
>425
まだ、生きてやがるのか。
奴は俺の方を掴み、首を噛み切ろうというのか口を近づけてくる。
俺はとっさに身をひねり、奴の口の奥まで手を突っ込んだ。
奴の口に手を入れた瞬間、突如として力が失われるのを感じた。
だが、残された力を全て集中させた魔術の構成を瞬時に編む。
ろくに制御もしていない構成を。
ろくに構成を制御せずに、すべての力を注ぎ、全力で魔術を放つのは自殺行為に等しい。
普通の状態でも、全力で放てば逆流で死ぬ可能性は高い。
だが、こいつを倒すチャンスはここしかない。
直感だがおそらく事実だ。
これで倒せなければ、もう自分にチャンスはないだろう。
こいつの力は、想像を絶している。
再び間合いを広げられれば、おそらく手も足も出ずに殺される。
これで―――――どうだ!!
――――残っている力全てを、そこから開放する。
「我は放つ光の白刃!!」
>414
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
―――素晴らしいな。
咄嗟に避けて、更に反撃まで加えてくるなんて。
痛烈な蹴りを叩き込まれた肋と、刃で抉られた肩の傷が、熱い。
こんなに強い奴だとは思わなかった。
思考が、体が、加速してゆく―――
さぁ、もっともっと楽しもう!
風を纏って迫る刃を腕で食い止める。
肩を貫かれ、朱色に染まった腕に、新しく赤い絵の具がぶちまけられる。
そのまま、血塗れの腕で刃を横へと押しのけてやる。
無防備になった、血の滴る胸が誘うように姿を現した。
「フフ―――」
いい事を思いついた。
歪んだ笑顔が、浮かぶ。
「シャァッ!!」
指を揃え、手を刃のように形作る。
白い閃きにしか見えない程の速さで、刃は突き進んだ。
そして―――傷に、打ち込まれる。
「ハ―――ハハハハハハ!!!」
傷口の中で指を広げ、体内を掻き回す。
痛いね、
苦しいね、
辛いね。
だけど、まだまだだ。
僕に感じさせてくれ。
これ以上の痛みを! これ以上の強さを!!
これ以上の―――愉しさを!!
>426
「ぐ・・・・・あぁぁぁぁ!?」
私の体のなかを駆け抜ける熱い痛み。
だが――――
「この程度で・・・・私は殺せない・・・・・・ッ!!」
かまわず、私は彼の手首を・・・・食いちぎる!
そして、溢れ出る血を啜る。
溢れ出る血とともに彼の体から流れ出る生命エネルギーが、
私を癒していく・・・・・・。
「・・・・・ふふ・・・・ご馳走様、とっても美味しかった・・・・・。」
私は、ほとんど抜け殻になった彼の体を投げ捨てる。
>429
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
手が、食いちぎられた。
力がそこから、どんどん失われていくのを感じる。
そして魔術による逆流で体が砕けるような激痛が走り・・・
――――意識が―――――途切れた
そして、オーフェンは投げ捨てられた。
幽祢は意識を失ったオーフェンを見下ろしている。
だが、次の瞬間、完全に意識を失っているオーフェンが、バネ仕掛けの人形のように跳ね起き。
無事な方の手を、幽祢の口に突き入れると。
その顔を、一瞬で半分に引き裂いた。
>427
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
ほんの一瞬、冷気が胸中を吹き抜ける。
次の瞬間、全身を走る全身を焼き尽くすような痛み。
「フッ・・・ハッハッハッ・・・」
イタイ、イタスギル。こんなに痛いと笑うしかないじゃないか。
だが、まだまだだ。
こんなモノで退屈な世界は壊せん。
もっともっと、俺を楽しませてみせろ。
「ハッハハハハハハ!!」
笑い声をあげ続けながら、俺は胸に突き刺さった奴の腕を掴み。
一気に胸の奥へと引き込んだ。
脳が消えそうになる程の痛みに、俺は歯を砕くように噛み締める。
そして、強く掴んだ第0号の腕を、剣の柄で殴りつけた。
肉を打つ鈍い音、鈍い音、鈍い音。
破壊し尽くされ、静寂の支配する街にその音が耐え間なく響く。
上のはレス番間違えだ。
>428
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
手が、食いちぎられた。
力がそこから、どんどん失われていくのを感じる。
そして魔術による逆流で体が砕けるような激痛が走り・・・
――――意識が―――――途切れた
そして、オーフェンは投げ捨てられた。
幽祢は意識を失ったオーフェンを見下ろしている。
だが、次の瞬間、完全に意識を失っているオーフェンが、バネ仕掛けの人形のように跳ね起き。
無事な方の手を、幽祢の口に突き入れると。
その顔を、一瞬で半分に引き裂いた。
>430
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
肉と血が掻き混ぜられ立てる、濁った吐き気を誘う音。
叩き潰される肉から発せられる、湿った、鈍い音。
そして、それらの音を至上の悦びとして感じる―――
『ハッハハハハハハ!!』
「アハハハハハハハ!!」
二匹の異形の、狂笑。
それだけが僕等のいる死んだ街に響く。
だが、不思議と此処には恨みや憎しみのようなものが感じられない。
何故かって?
ただ、僕等は遊んでいるだけだからね。
マトモな奴が見たら、僕達はどう見えるだろう。
重大な何かが欠落した、殺し合いに見えるのかな?
ああ、そんな事はもうどうでもいい。
イマハ、タダ、タノシイ。
純粋な悦びと本能に支配されて、組み立てた端から意識が崩れていく。
だけど、その中でほんの少しだけの理性を掬い取って、集中する。
イメージする物は―――純白の炎。
>432
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
肉が磨り潰され、血と混じって飛び散る。
俺と第0号はただひたすらにお互いを殴り殴らせ続ける。
2人のバケモノの笑い声と肉を打つ音とが、夜の闇を揺らす。
ああ、都知事になろうと、結局俺は化け物なんだな。
戦いに快感を覚えながらも、どこか冷めた自分がそう呟いた。
その呟きを焼き尽くすかのように、白が俺の全身を包み込む。
突如現れた炎が、俺の肉体を飲み込んだのだ。
灼熱の業火に身を苛まれ、俺の全身が悲鳴をあげる。
だが、俺の魂はさらに愉しさを感じていく。
ああ、なんて相手だ。素晴らしい。
何か声にもならない喚きを口から吐きつつ、
俺は第0号の胸元を剣の柄で殴りつけた。
炎の衣を纏ったまま、俺は最高の遊び相手に滅多やたらに斬りつけた。
脇腹へ肩口へ頭頂部へ。
暴風のように刃を打ち込む。
>433
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
「――ゴ――ガ――」
ああ、駄目だ。
口の中に溜まった血のせいで、笑い声が上げれない。
あの白い炎の中からも、奴は飛び出してきた。
ハハ、いいね。
どんなに痛めつけても壊れない。こんなに面白い玩具は無いよ。
刃の冷たい感触が体を通過するたび、体の感覚が少しずつ消えていく。
流れ出す血と共に一気に体温が下がっていくのが分かる。
なのに―――体の芯は熱くて堪らない。
もっと。
もっとだ。
もっと遊ぼうよ!
動かすたびに激痛が走る体を、悦びが突き動かす。
傷も痛みもどうでもいい。
この遊びを、一秒でも長く続けたい。
腕が唸りを上げて、拳撃を送り出す。
脚は急激に伸び上がり、頭を的確に捉える。
ボロ布の様になった体は、いつもよりも速く、強く、攻撃を繰り出していた。
>369 天色優vs杉原悠(M)
『うああああああああああああああああああっ!!』
咆声。
それと同時に、水蒸気の白い壁を突き破って現れる天色優。
右の腕を左のそれに添え、杉原悠はゆっくりと――だが正確に持ち上げる。 その瞳が映すものは、迫り来る少年。
限界を越えた連射によって焼け焦げた腕では、狙いを定めることは難しい。
インビジブル・ブリットの威力も目に見えて衰え始めている。
致命傷を与える為には――
零距離、射撃。
既に双方とも肉体は限界近い。
一撃で何もかも一切合切解決するだろう。
その身体を動かすものは、一体何だと言うのだろうか。
そして、無限とも思える一瞬の後。
無限とも思える殺意の応酬の果て。
――――――――――――――――それが、今。
>435はトリップ違いだよ。
正しくは、こっちだ。
水を差して、すまなかったね。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>401
ゴム長靴に覆われた爪先に、軽い痛みを感じた。
何事かと見下ろしてみると、一匹のネズミが長靴に歯を立てている光景が目に入った。
一瞬、これが例のネズミかという考えが脳裏をよぎったが、受信機の反応はまだ先のうえに、
聞いていた特徴とも一致しない。
つまりこいつは普通のネズミ、一文の価値もない害獣だ。
そう判断したあとの、オレの反応は素早かった。
背中にかついでいた散弾銃を手に取り、素早く離れようとするネズミに床尾を打ちつけた。
その一撃は正確に目標を捉え、害獣は動かなくなった。
「ちっ」と舌打ちすると、オレはさらに先へと進んだ。
◆ブラックハートvsシグモンド◆-エピローグ-
>406>415
“それ”はあまりにも巨大だった。
そして『父』であった…。
ブラックハートを連れてゆき、元の魔界へと帰っていった…。
ご丁寧にこちらにエールを送って。
「まったく…、悪趣味な親父だぜ…」
目の前が暗くなりながらも、悪態をつきたくなった。
「斗数…、悪いな。宿まで連れて行ってくれ…」
それだけを斗数に言うと、おれは意識を手放した。
斗数がなにやら叫んでいたが…。
「いい夢を見れそうなんでな、ちょっとだけ寝かせてくれ…」
数日後、ようやく歩けるようになり、クライスツ・クラウンを発つ事になった。
斗数曰く、
「仙術を使わないと体が持たなかった」
との事で、しばらくは斗数のワガママを許さざるを得なくなってしまった。
―――これも、茨の道なのかね?
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>437
特攻に行かせたネズミが帰ってこない
どうやら殺られたらしい
さすがにノンキしていられない 奥まった所へ移動しよう
下水のパイプを部下を引き連れて走る
ウピエルVSファントム
>353 >395 >416
歌は終った。
ギターと足音、銃声と着弾音による音楽がオペラ座を支配する。
ツヴァイの撃った弾丸は、即応射撃にしては完璧に近い。
もう少し弾速のある銃であったなら俺を捕らえていたかもしれない。
だが、.320ACPの初速は276m毎秒。音速にすら達しない弾丸。
遅すぎて、欠伸が出る。
着地と同時に短距離を駆ける。
ツヴァイに向け、3発、牽制の射撃・・・その狙いは、顔面をかするような弾道。
本気の殺意は篭っていない、悪意と愚弄のこもった弾丸。
ちょっとした、プレゼントのようなもの。他愛のない攻撃がツヴァイを襲う。
アインの放った弾丸は俺をかすめて天井へと吸い込まれて行く。
惜しい、だいたいの狙いはかなり良い。が、反応速度がまだ足りない。
アインへの攻撃は保留。まだ、メインディッシュには早いだろう。
問題は、3人目・・・恐らくドライと思われる金髪の少女。
この俺を前にして、この俺と言う脅威を前にして、アインに銃を向けた。
俺を舐めているのか?
俺を相手にしながら、他のファントムまで敵に廻す余裕があるとでも言いたいのか。
しかも、俺を一瞬見失っている。俺から注意を逸らしたのだ。
俺に殺意を向けないヤツと殺しあったって面白くも何ともない。
殺し合いは、八つ裂きにしても足りないくらい憎み合い、怒り狂ってこそ白熱する。
俺に向けてそんな態度を取る事は・・・勝負を、殺し合いを、そして・・・俺を侮辱する事に等しい。
酷く腹が立つ。ムカつく。
・・・・・・・・・・・・・・・殺す!
「舐めてんのかァ!!?よそ見してるんじゃねぇ!俺と戦えェェェェェェ!!」
弾倉の残りの弾丸を、9発の5.56mm弾をドライへ撃ち込む。
手足を狙ってはいるが、半ば本気の射撃だ。まぁ、運悪く死んでしまったらそれまでだが・・・
さぁ、俺を憎め!怒り狂え!俺に殺意を向けろ!!
折角のハンデだ、3対1でどこまで出来るか見せてみろ!!
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>440
受信機の反応に目をやると、目標は少しずつ遠ざかっていくようだ。
「なんだよー、じっとしてろよ、素直じゃねえなー!」
不満の声をあげると、オレは足を速めた。
ここでまんまと逃げられてしまっては、キリコに会わせる顔がない。
彼女はオレにとって崇拝の対象、愛しい天使だ。
彼女の頼み、いや、命令だからこそオレはこうして、臭い下水道に潜り込んでいる。
「簡単に片付いてもいいが、苦難の末にキリコに誉めてもらったほうが、うれしさが増す」
などと考えながら、オレは走った。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>442
男は確かに追ってきているようだ
妙だ こちらへの足取りが確かすぎる
まあそれはひとまずおいておこう 少しからかってやるか
つかずはなれずの足取りで歩みを続けた 相手がこちらを見失わないように気をつけながら
ウピエルVSファントム
>395 >416 >441
マントを翻して疾走する――――。 エレンとキャルの方へと……。
弾丸切れのスコーピオンを肩に掛け、シルクハットを無造作に背後へと投げ捨てる。
そして向ってくるキャルの瞳を見つめる―――――。
――――― まだ俺を怨んでいるのか? しかし ―――――
俺にはキャルを信じられる、俺以外に誰が信じられる?!
絶対的な敵を前にして、キャルは俺を攻撃しない。
その後で凶悪な敵意と報復が待っているとしても―――――。
ウピエルの放った銃弾が頭部を掠め、その衝撃波が怪人の仮面を弾き飛ばし素顔が
晒される。 パンチを喰らったかの様な衝撃を受け、コメカミに裂傷を負うが気にしている
余裕は無い。 むしろ素顔に流れる空気に新鮮な興奮を覚えつつ走る。
駆け寄る三人、ウピエルからすれば集中狙撃する絶好のチャンスと見えたその時。
―――――爆発的な光がホールを埋め尽くす―――――。
シルクハットに仕込んだ閃光手榴弾が生み出す光を背景に、交差する死神達の影。
太陽を思わせる光を背にしてフルオートで高速弾を叩き込みつつ駆け抜ける。
マサムネvsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>443
「ええい、くそったれが!」
ここ数分の間に、どんどん苛立たしさが増してきた。
目標との距離は、縮まりもせず伸びもせずの状態が続いているうえに、
ネズミに噛みつかれた長靴は水が染み込んできた。
もともと忍耐強いほうではないオレは、周囲のあらゆるものに当たり散らしだした。
ゴミの塊を汚水の流れに蹴り込み、壁面を散弾銃の床尾で殴りつける。
「かあー、ムカつくぜ!」
苛立つオレの声が、下水道のなかで反響した。
マサムネvsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>445
男の絶叫に紛れて嘲笑する
そろそろ外に出て散歩しよう
今度は、男が全速力で走れば追いつきかねない距離へ姿を現した
散弾銃など当たるわけがない そして苛立ちを増し、顔を醜く紅潮させる男
を尻目に駆け出した
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
殺気を感じた瞬間に孔濤羅は飛び退いていた。
目の前を通り過ぎる白刃の輝き。
それを放った主の姿は路地裏の闇に紛れて見ることはできない。
ここは上海旧市街。
濤羅は青雲幇の土台を支える上海義肢公司本社ビルの偵察からの
帰り道だった。
「へぇ・・・さっすが破格の賞金首ってトコ?」
どこからともなく響く無邪気な少女の声。
だが孔濤羅はその声に騙されない。
サイバネ技術の進化したこの時代、老人は若者に、男は女に、いとも簡単に化けてのける。
何よりも先ほどの技の冴えが、この相手が並の力量でないことを示していた。
倭刀の鞘を払い、身体の脇にだらりとたらす。
呼吸は既に整えられ、全身に内力が蓄えられる。
だが、相手の位置は未だ掴めない。
隠行の術にかなり卓越した相手と見える。
“青雲幇の刺客?……いや”
「俺の首目当ての賞金稼ぎか」
誰にというわけでもなく、孔濤羅の口から言葉が漏れた。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>447
「そ〜ゆ〜こと。あたしは泪泪(レイレイ)」
少女の甲高い声が、今度は孔の近くから響く。
そこにいたのは赤と紺を基調とした道士服に身を包み、
その細い腰が三つは入ろうかという大きな袖から
巨大な鋼鉄の爪をのぞかせた少女だった。
少女のかぶる帽子には黄色い札が貼られ、
鶏血らしき赤で呪文が書き記されている。
さらに丸く開いた胸元から見える双丘は
弾力こそ失ってはいないが、その色は生きている人間のそれではなく、
血の気の引いた死人のそれだった。
「孔濤羅を殺した者には三十万元の賞金を支払う。
なお居所を知らせた者にも二万元を支払う・・・青雲幇」
能天気な高い声で薄汚れた紙を読み上げると
もう意味がない、とばかりにそれを指で弾き捨てる。
「・・・ってことで悪いけど――」
言い終わらないうちに、レイレイの姿は孔濤羅の前から忽然と消えた。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>448
「――死んでもらえる?」
少女の言葉の続きは背後で響いた。
決して油断していたわけではない。
だが濤羅の目に、その動きは映らなかった。
再び放たれる殺気の塊。
いつの間に移動したのか、今は考える暇はない。
殺気の数は合わせて六つ。
小剣が五本、その影に隠す形で「陰刀」が一本。
動体視力に頼っていては小剣まではかわせても「隠刀」までは見切れまい。
だが濤羅にとっては……
内家剣士たる孔濤羅にとってはこの程度の暗器術など問題とならない。
倭刀が、あらかじめその軌道を知っていたかのように動いて剣を打ち落とす。
相手の意を読む内家武術の真骨頂である。
同時に孔濤羅は大地を蹴り、少女に向けて間合いを詰める。
暗器は真の脅威ではない。
恐るべきはあの得体の知れない移動術だ。
ならば使わせる前に仕留める。
五手のうち三手が目眩ましの連環套路。
たとえ受けてもそこからさらに変化して急所を抉る内家の剣が放たれた。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>449
連環套路は変幻自在。
いかに闇の眷属とはいえ、これを受けきるのは至難の技である。
右手に持つ鋼鉄の爪で三手までを撃ち落すも、
斬突は止まらない。
「陰刀も通じないくらいだし・・・やっぱ――」
左腕の爪を下から掬い上げるように振り上げると、
大きな袖が濤羅の視界を覆う。
勿論、こんな目くらましが通じる相手ではないことは先刻承知だった。
それは、伸ばした左の袖口から伸びる鉤爪のついた鎖。
その先端は孔濤羅の頭上、老朽化した廃大厦(ビル)の壁に窓枠にかかる。
連環套路の四手目を、ふわり、と筋斗(宙返り)で回避すると、
レイレイの身体はそのまま遥か頭上の窓へと一瞬で移動する。
「――三十万元は伊達じゃないね〜!」
暗い頭上から耳に届く、レイレイの声。
同時に、剣の雨が濤羅の位置を正確に追って地面に突き刺さる。
剣の雨が濤羅に壁を背負わせると、十数本の剣、鉞、
そして目に見えないほど細い鋼糸で操られた巨大な爪が、
まるで足を広げた蜘蛛が獲物を包み込むかのように
一斉に襲い掛かった。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>450
袖が視界を覆った一瞬の死角。
その隙に少女は頭上へと飛ぶ。
そして降り注ぐ剣の雨。
もとより狭い路地裏のこと、避ける余地はあまりない。
ついには相手の思惑通り、壁を背にしてしまった。
“ちいッ……”
今は舌打ちする暇さえ惜しい。
瞬時に濤羅は次の行動を判断する。
一斉に襲い掛かってきた剣、鉞、鉄爪を跳躍して回避。
壁に突き立ったそれら暗器を足場にしてさらに上へ。
飛び道具の使い手に間合いをとらせてはならない。
逆に言えば、間合いを詰めれば飛び道具は意味をなさない。
軽功の使い手にとって重力はさほどの足枷とならぬ。
垂直の壁を書けあがりつつ濤羅は少女に迫る。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>451
「相手の得物と場所くらい考えなきゃだめだって〜♪」
平地なら一瞬で詰められてしまうはずの距離。
しかし重力という鎖に正面から立ち向かわなければならないとしたら、
いかに身軽な者でも一瞬でその距離を詰めることは不可能だ。
そして実戦においては、常に一瞬が生死を分ける。
濤羅の位置は三階の窓際。
それに対してこちらの位置は六階。
重力という味方を得たレイレイの暗器は、数倍の重さを持って標的を襲う。
この必殺の距離を保てば、彼女の暗器は必ず濤羅を貫く。
とはいえ相手も素手ではない。
あの剣の腕は不安定な足場であっても、そうそう暗器を寄せつけはしないだろう。
(じゃ、刀で受けられなければいいってワケ!)
鉤鎖を伸ばし、それを巻き取ることで一気に八階階まで飛び上がる。
眼下の濤羅に向け、巨大かつ鋭利な棘のついた鉄球を三つ。
さらにそれぞれの背後に二本の陰刀を隠した必殺の形。
それでも相手はかわしてみせるだろう。
だがその時こそ、もっとも無防備な瞬間。
一拍おき、避けるであろう全ての方向に鉞を投じた。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>446
「よっしゃー、居たー!」
怒りとも歓喜ともつかぬ、オレの絶叫が下水道内の空気を震わせた。
散弾銃には特別製のトリモチ弾を装填しているが、この距離なら投網でじゅうぶんだろう。
漁師かさもなくば、ローマの剣闘士にこそ似合いそうな投網を両手で握りしめて、オレは
ネズミの群れに向かって走った。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>452
鎖を巻きとって少女はさらに上へと逃げる。
そうはさせじと濤羅は軽功を駆使し、壁を駆け上がりつつ追う。
だが少女との間合いはこれで四階分に広がった。
それは濤羅にとっての絶対的な不利を意味する。
少女の袖から巨大な棘つき鉄球が三つ。
卓抜した暗器術もここまで来ると妖術か何かのたぐいとしか思えない。
さらにその背後に二つの殺気の粒が隠されていることを濤羅は察知する。
この不安定な足場で鉄球を受けることはできない。
向かいの壁に跳躍してさけんとした時、新たな殺気が濤羅をすくませる。
鉞が濤羅の避ける方向を全てふさぐかのように投擲された。
濤羅は瞬時に判断。
まず当初の予定通り向かいの壁に向けて跳躍。
次に投擲された鉞の群れに頭から突進する。
そうやって被弾面積を最小限にとどめつつ右手の倭刀を駆使し
急所に向けられた鉞のみを払いのける。
もといた壁に左手と足で着地すると、孔濤羅は再び少女に向けて駆け出した。
少女との間合いは、未だ三階分はひらいている。
だがそれでも今は駆け続けるしかない。
それ以外に生きる延びる道はない。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>454
「可惜(残念)!けっこう粘った方だよ〜!」
彼女の投じた鉞が孔濤羅の左肩を抉る。
黒い大衣(コート)が切り裂かれ、
傷口より飛散した血液が、遥か地面へと降り散っていった。
(うん、次で終わりにしよう!)
再びレイレイの袖口から現れる暗器。
日本語の「く」の字を描いているそれが、扇を広げるように
三枚、五枚と増える。
だが暗器の使い手がすべての手を晒すはずがない。
実際の数は知れたものではなかった。
巨大な袖が目にも止まらぬ速さで羽ばたき、
放たれた無数の暗器は、しかしすべてあらぬ方向へと飛んでいく。
それにも関わらず、袖の動きは止まらない。
続いて濤羅のいる場所に巨大な投網が投げつけられた。
その一部一部は軽くても、一度からまればその全ての重量が纏わりつく。
たとえその一部を切ったとしても、自由になることはできない。
網はもっとも確実に相手を捕らえることができるれっきとした武器なのだ。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>453
投網が覆い被さって来た
だが塊になって移動しているので全員を捕らえられるわけでもない
逃げ出すと同時に、横の通路に飛び込み柵から外へ飛び出した
男があわてて追いかけてくると体をしたたかにぶつけるようなタイミングを図って
さぁて、よい天気だ 猫やカラスに見付からないように散歩でもするか
彼は人間をなめきっていたのだ
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>455
じりじりと、だがそれでも着実に孔濤羅は間合いを詰める。
寓話の罪人が蜘蛛の糸を頼りに天上を目指したがごとく。
高さは既に五階。落ちれば軽功の使い手とて只ではすまない。
よしんば無事だったとしても再び暗器の雨の地獄が待っている。
そして相手は、今度こそ跳躍の隙を与えまい。
少女の袖から黒色の何かが放たれた。
無数の殺気が全方位から近づいてくるのを感じる。
そして最後の仕上げとばかりに投網が投げつけられた。
今度こそ、孔濤羅に逃げ場はない。
濤羅の脳裏が一瞬真っ白になる。
窮地に際して脳は思考を放棄し、代わって体に叩き込まれた剣士の勘が
生き残る術を見つけ出す。
濤羅は跳んだ。
蜘蛛の巣のごとき投網のど真ん中に。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>457
「わぁっ!?」
思わず声を上げてしまうレイレイ。
網を切り開こうと無駄な努力をするとばかり思っていた相手が、
自ら網の中に突っ込んで来たのだから。
投網の端は彼女が握っている。
濤羅が自棄をおこして投身自殺を図るのは望むところだろうが、
自分まで道連れにされてはたまらない。
だが遅い。
既に濤羅に引っ張られ、彼女の身体は宙に浮いてしまっている。
こうなれば空中で孔の息の根を止め、緩衝材代わりにするしかない。
幸い相手は網の中、得意の剣は振ることもできない状況だ。
「じゃ、三十万元――」
レイレイの袖から覗く巨大な爪が、うなりを上げて暗闇を切り裂いた。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>458
網に包まれ格子に区切られた視界で、少女の鉄爪が迫る。
だがかわすことも剣で受けることもできぬ檻の中、孔濤羅は泰然としていた。
ひとつ、少女は重要なことを忘れている。
内家の術師が取るところ、物体はその硬さを大きく変化させるのだ。
倭刀を手放し右手を網にかける。
濤羅の内力によって網を構成する縄の一本一本に、ワイヤーロープの強度がもたらされた。
いとも容易く貫くはずの網が必殺の爪を受けとめたのを見て、少女の顔が驚きの表情を刻む。
その時には両者は既に器械ではなく素手の間合いに入っていた。
戴天流・内功掌法の一「黒手裂震破」
濤羅の掌が必殺の威力を秘めて走り、音もなく少女の水月に吸いこまれた。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>459
不意をついた孔濤羅の掌打。
『大海嘯の全てを一瞬で身体の中に押し込められた』
そうとしか言いようがない、鉛のように重い一撃。
レイレイの細い身体は、その津波の前になすすべもなく飲み込まれる。
内臓という内臓は一瞬で破裂し、
肺の中の空気が、大量の血と共にその形のよい唇から漏れ出た。
「ハ・・・ぁ・・・」
(・・・どう・・・して・・・)
彼女がその答えを得ることは出来ないだろう。
冷たい地面はすぐそこだった。
孔濤羅VS泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>460
少女の口から血潮が漏れ、濤羅の顔面にかかる。
黒手烈震破の一撃は意図したとおりの効果をもたらしたのだ。
二人はそのまま建物の五階分を落下。
このままでは薄汚れた地面に叩きつけられる派目になるだろう。
濤羅は空中で態勢を入れ替えて少女を己の下に置いた。
こうすれば落下の衝撃をある程度は殺せるだろう。
着地の瞬間、濤羅の足が少女の腹に食い込んだ。
網に絡みつかれた不自由な体で、地面に自ら転がって受身を取る。
それでも激痛が頭まで響いた。
暫くは指を一本動かす気にはなれない。
これ以上の襲撃の気配はなく、そして少女はもう助かるまい。
横になったまま、それでも周囲に注意を払いつつ、
孔濤羅はしばしの休息を己に許した。
孔濤羅vsレイレイ『壁上戦斗』
>461
暗く狭い路地に仰向けに横たわり、レイレイは暗い空を見上げていた。
止めどなくあふれる血で息が詰まるが、
もはや咳き込むことも出来ない。
(お・・・か・・・)
彼女の気性は死の間際においても
その言葉を口に出すことを躊躇わせる。
「――もらい・・・そこ・・ね・た・・・」
代わりにその口から出た言葉は、精一杯の虚勢。
帽子が脱げ、血の気のない顔がはっきりと見える。
常人ならば即死する一撃を受け、さらに地面に叩きつけられてなお
意識を保っていられたのは、闇の眷属故だろうか。
否。
それは唯一つの想い。
命の炎が吹き消えるその時、仮面のままで演じ続けることは
若い彼女には出来なかった。
孔濤羅VSレイレイ『壁上戦斗』
>462
「――もらい・・・そこ・・ね・た・・・」
切れ切れの声で、少女がそう呟くのを耳にして孔濤羅は少女を見やる。
顔に軽い驚愕の色が浮かんでいるのは、その声に隠し様のない幼さが
聞き取れたからだ。
人は生きている限り嘘からは逃れられない。
ならばこの死に行く少女の言葉にこめられたものは真実なのではないか。
網を掻き分け、痛む体をだましだまし立ち上がらせると、声のもとに歩み寄る。
――おかあさん――
既に声には出せず、口の動きだけで少女はその言葉を紡いだ。
そして静かに、最後の時を迎えた。
開いたままの目蓋を閉じてやって、孔濤羅は少女を見下ろす。
僵尸の格好をした少女。あるいは本物だったのかもしれない。
たった今死んだにしては、少女の体は冷たすぎた。
彼女の素性は、もはや知るよしもない。
ただその幼さと肉親への想いだけが孔濤羅の心に残る。
感傷を振り払って濤羅は路地を後にした。
後には少女の骸だけが残された。
(終劇)
>413 玄奘三蔵vsアンデルセン(M)
「は。耳障りな祈りだ。糞ボンズには相応し……」
浮かびかけた嗤いは途切れた。
異様な力が眼前の僧侶に結集しつつある。
三蔵が経文を詠唱するにつれ、圧倒的なまでの呪的圧力が、密度が増して行く。
アンデルセンは疾った。
一寸刻み五部刻みにしてくびり殺してやりたかったが、そうも云ってはいられない。
走りながら銃剣を振りかざす。
一息で首を切り落とせば良い。相手が何を企んでいるかは判らないが、それで終わる。
異教徒だろうが夜族だろうが。
>465 玄奘三蔵VSアンデルセン
「ロ奄【オン】」
消えそうな意識。意地をかき集め、殺意を引き戻す。
中枢を外したとはいえ、一度に複数の個所を傷つけられたのだ。気絶してもおかしくない。
「ロ麻【マ】」
(ああ、結構な大博打じゃないか…上等だ…そうだ、全くもって上等だ)
そうだ、俺のしている事は『命を賭けた賭け事』じゃ無い………。
「ロ宅【ニ】」
命はあくまでも「場代」。
そして、賭けるチップは――――――――
意地。
誇り。
過去。
「ロ八【ハツ】」
そう、俺を俺としている全て。そう、全てだ。
だから、負ける事など考えていない。ああ、そうだ、考えられる物か!
「ロ迷【メイ】」
(それに―――――――
ここで負けたら、悟空はともかく、悟浄に何を言われるやら………)
「吽【ウン】………」
魔 戒 天 浄 ! ! !
その時、床板の下に隠しておいた魔天経文が部屋を包み込み、闇を砕いた――――――――――――
>466 玄奘三蔵vsアンデルセン(M)
突如床が割れた。
衝撃波と共に光の怒涛が噴出したのである。
天へと逆巻く瀑布の如く、闇を払う経文が奔流となって吼えかかる。
「ガァァァァァァァッ!!」
吼え返し、咄嗟に斬りつけた両刀はなんら意味を為さず、アンデルセンは宙空へ吹き飛ばされた。
天井をぶち抜いた勢いはそれだけに止まらず、周囲を鳴動させ、館全体を揺すぶった。
>435-436 vs杉原悠 n vs q ポイント3−2
――――そして、一切が交差する。
突撃の勢いのままに、天色の手は杉原の喉を掴む。
だが最後の一瞬放たれた、零距離からの射撃が――
かすかに、心臓を逸れて――
転がり、もみあい、それでもマウントポジションを奪いとる天色。
その身体は満身創痍。
皮膚の代わりに、血が肉を覆うような惨状。
それでも、合成人間の生命力は死んでいない。
完全に詰みだ。あとは、指にほんの少し力をこめるだけでいい。
それだけで、爪が首の重要な血管を裂いて緋の花を咲かせる。
リキッドが体を巡り、一瞬にして散らしてしまうまでの、ほんとうに短い命の花を・・・
――躊躇う要素などない。
ない、はずなのに。
耳の奥で唸るのは――――誰の、声だったか。
「・・・何故殺した」
そんなことを聞いた自分に驚き、次いで猛烈に自責し、赫怒する。
冷凍窒素で固められたよう。脆くて硬い、撃鉄の指。
がくがく震えているくせに、ぴくりとも動いてくれない。
さっさと消せ。コロシテシマエ。
そうしなければ、「みんな」が――――
>434
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
拳が俺の鳩尾に、杭のように埋め込まれる。
「くの字」に体が折れ曲がったところに、蹴りが唸って俺の頭部を捉える。
材木を握りつぶしたような音が耳に響く。
俺は、自分の首が引き千切れ吹っ飛んだ錯覚を覚えた。
異様な涼しさが体を疾る。
思わず首に手をやり、自分の首がついていることに安堵する。
大きく仰け反った自分の体を、震える足で引き戻す。
ああ、見事だ。
妙にすっきりとした脳裏に、そんな言葉が過ぎる。
気付くと、俺の変身が解けている。
俺の全身が感電したように痙攣し、立っていられるのも後わずかなようだ。
口から、息と涎と血との混じったドロドロの物質を吐き出す。
ニィィ。
そんな状況で、俺の片頬が鋭く持ち上がる。
歪んだ、笑みに似た表情が浮かぶ。
次の瞬間には、俺は再び闇の騎士の姿をとる。
そうして、第0号の胸元を刺し貫くべく、
剣を閃光に変えて突きを繰り出す。
>469
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
―――ハハ。みっともないなぁ。
酷い有様じゃないか。
胸は血で汚れて濁った赤色に染まっている。
全身は震えて、今にも倒れてしまいそうだ。
今、トドメを刺してあげるよ。
消えそうな命に向かって一歩踏み出す。
瞬間、爪先から足が崩壊した。
そう錯覚させる程に、呆気なく踏み出した足は崩れ落ちる。
思わず、黒い地面に片膝を着いてしまった。
そして、自分の体が目に入った。
真っ白な体を蹂躙する朱い液体。
腕や足は、限界を超えた事を必死に訴えてくる。
顔を上げて、目に入ったのはリント(人間)の姿に戻った奴の―――
熱く、暗い、笑み。
「ハ、ハ、ハハハハ……」
我知らず、笑い声が湧き上がる。
ああ、何だ―――
一緒じゃないか。
奴は再び異形の姿に変化し、鋭い刃を突き出してきた。
それを避けもせずに、ただ立ち尽くして胸で受けてやる。
体の中に鋼の侵入する冷たい感触を感じる。
タノシイナ。
痛みはもう感じない。
タノシイナ。
更に刃を体に食い込ませながら接近。
タノシイナ。
拳が、空間を引き裂きながら送り出された。
>470
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
固い泥沼に沈む感覚。
第0号の胸を抉った剣が、俺の腕にそんな感触を伝える。
しかし、奴は胸から剣を生やしながらも、拳を突き出してくる。
拳が俺の脳を揺らし手に伝わるねっとりとした感触と意識とが混じり合う。
俺の体は再び大きく仰け反り剣は胸から抜け朱に濡れた銀が白い体から産まれる。
肺の中を血になぶられながらも、2人の哄笑は続く。
ああ、俺達はバケモノだバケモノでしかない。
こんなことでしか愉しめないバケモノだ。
――――――この世界で生きていては、いけない。
少し、悲しい。
そして、とても愉しい。
笑いが、止まらない。
いや、それは笑いではなく、ただ壊れたラジオのような音。
肺から漏れ続ける不協和音とともに、俺は第0号の鳩尾に蹴りを見舞う。
わずかに、間合いが開く。
そこを狙い、第0号の頭部を目掛けて、血に染まった刃を殴るように落とす。
刃に付着した血が、砕けたルビーのように空間を舞った。
>471
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
苦しい。
笑い声を上げようとしても血しか吐き出せない。
逆流する胃液が喉を灼き付かせる。
楽しい。
剣が引き抜かれる時の痛みが視界を光で埋めた。
頭の奥でギシギシと軋む音がする。
体を冷水が駆け巡るような痺れが全身に走った。
それらは、恍惚すら感じさせる。
交互に苦痛と快楽がやってくる度、余計な物が思考から削ぎ落とされていくのが判る。
―――イマハタダ、コノタタカイダケヲタノシミタイ。
純粋な望みが原動力になって、既に死体も同然の体は尚も動き続ける。
笑い声を上げながら破壊を振り撒く異形。
それは何処か、壊れた人形を思わせる滑稽な姿。
頭に振り下ろされた剣が、四本の角ごと僕の仮面を切り裂く。
内側から覗くのは、血に塗れた、笑みを浮かべる醜い顔。
僅かに覗く所からでも見える程の歪んだ笑みが僕の顔に刻まれる。
仮面を切られた事も構わずに腕を横薙ぎに振るう。
白い腕が突風になって彼の胴体へと吹きつけた。
>472
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
白い疾風が通り過ぎる。
その風が、ごっそりと俺の腹部を奪い取る。
その傷は、痛みよりもただ――――重い。
その重さが、全身を支配する。
指一本とて満足に動かない。
意識が白い霧に飲まれようとする。
だが、その霧は俺の意識を食らう前に止まる。
まだ、死ねない。
もう少しだけ、遊ばせろ・・・。
そう内心で呟くと、俺は剣の切っ先を奴に向けた。
狙うは、腰のベルト。
正確に剣をそこに合わせると、俺は地を蹴った。
一条の矢と化して、俺は奴へと迫る。
(トリップ判定)
>473
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
>473(>474はミスだ)
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
真っ直ぐに、最短距離を刃が進む。
狙いは―――腰の―――
マモレ! マモレ! マモレ!
思考が中断された。本能にも似た声が介入して来ている。
コロセ! コロセ! コロセ!
最も単純にして最速の危機からの回避法が囁かれる。
その声よりも先に僕の体は動き出していた。
切り刻まれ使い物にならなくなった腕を発火させる。
白い炎を纏った拳が光を放ちながら、刃と交錯する。
>475
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
刃が奴を貫くより早く、炎を纏った拳が俺の体を包んだ。
俺の全身が、燃え盛る。
灼熱が意識をなめ尽くしていく。
これで、死ぬべき存在が、一人死ぬ。
その考えがやけに愉快で、炎の衣を纏いつつ、俺はひたすらに笑い続けた。
笑いながら、俺は第0号に指を突きつける。
「知って・・・知っているか・・・」
俺の甲冑が炎に溶かされ、素顔を出しながら言う。
本体も少しずつ炎に食らわれていく。
「世界ではじめての皇帝は・・・皇帝はっ・・・!」
そこまで言うと、突きつけた指は炭化して、地に落ちた。
俺の肉体と意識は、完全に炎の中に飲み込まれた。
(黒岩省吾/暗黒騎士ガウザー・死亡)
>476
暗黒騎士ガウザーvsン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
黒騎士は、炎の中に燃え落ちた。
何か言おうとしたらしいが―――何を言うつもりだったんだろうか?
「フフ―――」
そんな事はどうでもいいか。
体に残る闘いの余熱を感じながら、さっきまでの愉しさを反芻する。
ふと、腕の感覚が無いのを思い出して黒焦げの腕を見下ろす。
―――鬱陶しいな。
炭化した腕を、引き千切る。
放っておけば、いずれ再生するだろう。
さて、次の楽しみがまだ控えているんだ。
今は、立ち去るとしよう。
「アハハハハハハ!!」
体を引き摺りながら、笑い声をあげて歩き出す。
途中、黒い炭の塊を踏み砕いてしまったけど、どうでもいいか。
何だって、死んで、燃えてしまえば一緒だ。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>456
オレの投げつけた投網は、ネズミの群れの一部の上に覆い被さった。
これで終わりかとも思ったが、やはり、そううまくは行かないらしく、受信機の反応は遠ざかっていく。
「かー、ちゃっちゃと終わらせろよな!」と罵って、網に捕らえられたネズミどもを踏みつけつつ
脇道に入る角を曲がったオレを、衝撃が襲った。
錆び付いた鉄柵が曲がり角に立ちふさがっていて、正面からそれに激突したのだ。
「んがあっ!」
地獄の怪物のように吠えると、オレは鉄柵の開閉部を蹴り飛ばした。
錆び付いた蝶番がちぎれ、開閉部は向こう側に倒れる。
受信機の反応を追って走り続けるオレは、地上に近づいていることに気がつかなかった。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>479
離れた場所にある公園で散歩しながら、先刻の男は一体何者だったのかという思いにとらわれていた
やはり追っ手?
今まで来なかったとはいえ、見逃されていたわけではないのか
成功した例はあるんだ 必ず逃げおおせてみせる
今はこの時間を享受しよう
ウピエルvsファントム達
>416>441>444
舞台目指して走るエレン。
この瞬間、彼女の頭の中では、キャルに対する警戒心はほとんど無くなっていた。
今彼女の頭に有るのは、たった一つ。ウピエルを殺すことだけ。
そのために利用できるものが有るのなら、何であれ利用する。
おそらく、キャルも考えは同じだろう。
だから、少なくとも今、彼女からの銃撃はない。そう考えての事だ。
しかしこれは、互いに銃を突き付け合った状態での、ほんの一時の共闘に過ぎない。
だが、それで良いのだ。
後のことは、生き残ってから考えれば良い。
それが、この世界で活きていく為の不文律。
現在ファントムと呼ばれる彼女なら、何よりもそれを理解しているはずだ。
走りながら、イングラムを左手に持ち替えマガジンを交換する。
スライドを引き射撃準備が整った瞬間、脇のホルスターからコルトパイソンを引き抜き、
右脇の客席を蹴りつけ全力疾走を急停止させると、その反動で180度向きを変える。
振り向きざま、走るキャルと一瞬目が合った。
その瞬間、エレンの唇が僅かに動く。
その呟きは小さく、キャルの耳にまで届いたかは解らない。
いや、それはそもそも、キャルに告げるための言葉ではなかったのかもしれない。
ただ、はっきりとした口調で、エレンはこう呟いた。
「生き残るわよ」
直後、エレンの背後で爆発的な閃光が生れた。
左手のイングラムを横倒しに構え、その上にパイソンを握った右手を乗せると
二つの引き金を同時に絞った。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>480
一心不乱にネズミを追いかけているうちに、いつのまにか地上に出ていた。
時間は夜、場所は公園。
目標のネズミは先刻に比べれば、動きが落ち着いてきている。
これなら、静かに近づくことさえできれば捕獲も難しくはないはずだ。
オレは音を立てないように、小走りでネズミを追った。
ベンチの上で寝ていたルンペン野郎が、ぎょっとした目つきでこっちを見る。
下水の悪臭を漂わせた神父が、散弾銃を構えて夜の公園を走るのだから、驚くのも無理はない。
無理はないのは解っているのだが、腹がたったので、そいつの顔面に蹴りを入れておいた。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>482
何か、うめき声が聞こえるので後ろを向いてみる
ついに男の顔が見えた もはや疑っている余地はない
相手は銃を持っていて、しかもそれが命中する距離にいるのだ
このままではいけない どうするか 右か 左か それとも後ろか
まん前だ! 男が引き金を絞るより早く駆け出して足の間を通り抜けた
このまま繁華街へ行こう 銃持ちでは目立って追っては来れまい
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>483
街灯の光に、目標の姿が照らし出された。
額に三角形のマーク、間違いない。
「はい、おしまい、だ!」
特別製のトリモチ弾を装填した散弾銃を、ネズミ野郎に向けて発砲した。
外さない自信はあったのだが、それが根拠に乏しい自信であったことを思い知らされる
結果となった。
奴は素早くオレの足元をすり抜けて、繁華街の方角へ逃げていく。
「バッカ野郎、人間サマをなめんじゃねーぞ!」
そう叫ぶと、オレは全速力でネズミを追いかけた。
ネズミ野郎は、人と人の間を擦り抜けていく。
「どけっ、どいてろ、邪魔だ!」
前に立っている人間を、蹴飛ばし、殴り倒してオレは追いすがる。
足を止めることなく何度も発砲したが、いずれもネズミに当たらず通行人に
トリモチを浴びせる結果に終わる。
「くそったれえ!」
オレは散弾銃に弾丸を装填した。
トリモチ弾を撃ち尽くし、鉛の散弾が詰まった銃弾を装填していたことに気づかないほど、
オレは焦り、怒っていた。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>484
通行人に当たっているようだが、どうやら実弾でないらしい
偽善ぶるつもりはないが、自分のせいで人死にが出るのは面白くない
ただ逃げるだけでは駄目そうだ どうやって戦意を喪失させるか
ネズミたちを集団で向かわせるというのも考えたが、すっかり銃にブルッちまって
言う事を聞かない
とりあえずねぐらへ持ち出し損ねた道具を取りに行かせた
距離を取りすぎてもいけないので、自分からは見える範囲の物陰に留まって男の
様子を伺う
馬鹿が 銃を持っているので自警団(きどり)どもに絡まれてやがる
さて、どう出るか見物だな
こっちが急いでいるときに、呼び止めてくる奴は腹立たしい。
それが喧嘩腰の奴らならば、なおさらだ。
問答無用で殴り倒してやっても構わないが、オレの得物が無害だということぐらい
諭してやってもいいだろう。
「こいつは無害なオモチャなんだよ、こんな風にな!」
周りを取り囲んだ連中の一人に、散弾銃の銃口を向けて引き金を引く。
顔面にトリモチを浴びせてやるつもりだったのだが、相手の顔はズタズタに引き裂かれた。
返り血が顔に降りかかる。
「おんや〜?」
本来、鹿撃ちに使う銃弾を装填してしまったらしい。
残りの連中は悲鳴をあげて逃げ出すか、腰を抜かしてへたりこんでいる。
「まったく根性の足りない奴らだぜ」と言い捨てると、オレはあらためて受信機を覗いた。
すぐ近くで止まっている。
チャンスだ、トリモチ弾のない状態でどうやって生け捕りにするかは、その時に考えるとしよう。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>486
散弾銃特有の轟音が響き渡る
やりやがったあのサイコ野郎
こいつは「追っ払う」でなく、「殺す」事を前提に考えた方がよさそうだ
まずい こちらに向かってくる だが何故だ こちらの場所が分かる理由は
考えているヒマはなく、まだ道具も届かない
どうするべきか
自分の前に床が金属の部分がある ここに近くに置いてある石鹸水を撒こう
そしてもう一つ、これだけではない
ちょうど着地点であろう所に、長めの鋲をばら撒いた この暗さでは見えないだろう
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>486
目標のネズミを追って走っていると突然、足が滑った。
「おわっ!」
前のめりに、銃を手放さずに左手から地面に倒れこみ・・・・・・激痛が走った。
なぜか地面に鋲が立ててあり、それがオレの腕に食い込んだのだ。
「なっ、なんでよ?」
苦痛に顔を歪めつつ、鋲を引き抜いて投げ捨てる。
あのネズミに対する怒りが、抑えがたいものとなった。
もはや生け捕りにするという、当初の目的は忘れ去った。
肉片に変えてやろう。
そういえば、最近の科学なら脚や尻尾の一本もあれば、クローンとして再生できるかもしれない。
よし、安心して潰そう。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>488
こんな小細工でなく、大きな手を打たなければいけない
人を殺すのは初めてだ 上手くいくだろうか
とにかく考えうる限りの知恵と勇気で戦い抜こう
まずはこれからだ
小さなビンを開け、道に中身が垂れていくように仕向ける
こいつは鳥が好きな匂いを発する香料だ
踏みつけでもして体に匂いが移れば、たちまちカラスがまとわりついてくるだろう
>467 玄奘三蔵VSアンデルセン〜エピローグ1〜
―――――洋館を閃光が、轟音が蹂躙して行く。
「な…なんだぁ?! 」
「これはおそらく………魔戒天浄の………! 」
「三蔵ーーーーーーっ! 」
三人が再び目を開けた時、洋館の一角が崩壊していた。
先ほどまで彼らを拒んだ結界もまた、用をなさなくなったらしい。
破壊の中心部で、三人は両肩・両足に銃剣を生やし気絶している三蔵を発見した。
その右手には、『魔天経文』が確かに握られていた。
――――――――まるで、自分の存在を誇示するかのように。
「……………グウゥ………異教徒め………」
アンデルセンは、洋館の外に(ゆうに数100mは距離があるだろう)、放り出されている事に気が付いた。
体の彼方此方が、崩れ落ちかけているが時間をかければ充分再生しきれるだろう。
「ククククク…やるではないか…自爆覚悟の一撃とは………しかし、当ても外れたようだな」
だが、このダメージでは止めを刺すことも出来ないだろう。
それだけが、アンデルセンにとっては不満だった。
「―――結界は…無理だな。この状況で連中を皆殺しにしきれるものかどうか………」
しばし、逡巡。その思考を断ち切るように携帯電話が鳴り響く。
「はい――――――そうですか、直ちに帰投します」
アンデルセンは辛うじて言葉を搾り出す。
――――ああ、もう少しの所だった。もう少しで異教徒どもを皆殺しに出来たのに――――
だが、アンデルセンの顔には一欠けらの後悔など浮かんではいない。
むしろ、それは歓びの色。ただ、歓びだけ。
「――――貴様の首は預けておいてやろう。次こそ、皆殺しだ」
>490 玄奘三蔵VSアンデルセン〜エピローグ2〜
三蔵が目を醒ますと、近隣の村のベッドの上だった。
傷は決して浅くは無いが、間違い無く治りきるだろう―――それが村の医者の見解だった。
(手応えは無かった…結界と、俺の意思による制御が完全でなかったのが原因だろうな―――)
三蔵は、拳を握り締めた。まだ、肩が痛む。傷は八戒が塞いでくれたが。
流れてしまった大一番。まだ、あのBETは有効だ。だから―――――
「―――――いいだろう、次こそ必ず」
「――――貴様らを皆殺しにしてやる」
一度火のついた敵意は、そう簡単に消える物ではないのだ――――――。
――――西方・天竺国 吠登城・研究施設――――
「…………結局、失敗だったわけね」
黄博士は強い語調でイ尓健一を責める。
「失敗?どうして? 」
「三蔵一行を仕留める為にアレをあそこに送り込んだんじゃない、だけど結局返り討ちに―――」
「ああ、それはオマケだよ。あくまでも、ね」
イ尓健一は意にも介さないとばかりにタバコを一服する。
「………!オマケって………貴方………」
「だってさあ、僕の仕事は『作る』事だけだったし。まあ、『彼ら』の成果をフィードバックした時点で
『彼ら』への義理は果たしたことになってるから」
淡々と、「お使いに行って来ました」とばかりにへらへらと自分の役目について語るイ尓健一に対して、黄博士は何も言葉は無く。
「―――アレの為に『イスカリオテ』が動いたのは予想外だったね、さすがに。
ま、三蔵達と殺り合うことになったのは嬉しい誤算だったけど」
「………一体、貴方は何を考えて………」
それだけ、ただそれだけを搾り出すのが黄博士にはやっとの事だった。
「んー、『このゲームをもっと楽しく、もっと賑やかに』かな?」
「――――格好付けて言うなら『須らく、楽しめ。関わる者達よ』………って感じだね、きっと」
――――――旅は続く。思惑も、狂気も、想いも、全てを呑みこみながら。
私と偶像崇拝のブッディストとの闘争だ。
玄奘三蔵vsアンデルセン神父(M)
第二十三章 染血の夢
>487 途中経過纏め
第二十五章 『Memory Of MoonBlood』
>409 >410 >411 >412 >413 >465 >466 >467 >490 >491
使い古されたフレーズだが……。
次は殺す。必ず殺す。
>416>441>444>481
――――アインと視線が合った。
茶色い瞳。
そうだ、こいつの瞳には色がある。――――アインじゃない。
こいつの瞳には色がある。
あたしの知っているアインの瞳は……
色が無かった
東の国で奴と会ったときには色が無かった。
透明だった。無色透明、水の如しだった。
なのに、なのに……
――――この数年で、彼女に色が現れた。
――――この数年、彼と一緒にいたから……。
奴の声が耳に届いた。何を勘違いしたのか、随分と素っ頓狂なセリフだ。
苛つく。熱い。
血が、汗が、身体中の体液が一瞬で沸点を超えてしまったかのようだ。
これが――怒り。
久方ぶりの――猛り。 ――――――――ッ!
「ク――――ハ――――」
熱い。熱いぜェ。身体が熱い。ハハ、熱いなァ。
右脇腹と左足が特に熱い。火傷しちまいそうだ。
次瞬、閃光が視界を包んだ。
その光の流れに合わせるかのように、ジャケットの両袖から拳銃が飛び出す。
硬いグリップの感触を確認するより先に、二つの黒い銃口を光の海へと突き向けた。
同時、
「テメェは誰に喧嘩売ってるか分かってるのか!!
こっちの話にいちいちシャシャり出てくるんじゃねぇよ、モヤシ野郎がッ!!」
とにかく引き金を絞りまくった。翡翠色の瞳は光しか写さないけど、
3番目のファントム特有の勘があらゆる計算を瞬時にこなしてくれる。
あたしはそれに従って撃つだけだ。
奴の運動能力も計算に入れ、奴が動き回りそうなところを片っ端から撃ちまくる。
光の中を駆けながら、とにかく撃った。何度何度も引き金を引いた。
血が、どんどんと抜けていくのが分かる。
だけど、身体の滾りは――止まることを知らなかった。
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
歪な取り合わせだった。
一人は大男。傷だらけの顔に似合わぬカソックには、十字架が揺れている。
一人は少女。制服に身を包む姿は、女子高生にしか見えなかった。
「人の皮を被り人の中にまぎれ人のフリを続けるか、化物(フリーク)?」
青い月が冷たい光を湛える。
人の温もりを忘れた家々が並ぶ中、大男はがしゃりがしゃりと音を立てながら、歩いた。
身構える少女向けて、何処までも何処までも無防備に。
「そんな事で我々が、ヴァチカンが、欺けるとでも思ったか?」
聖堂騎士、アレクサンド・アンデルセン。
イスカリオテ機関の鬼札(ジョーカー)が、その両手に銃剣を携え、歩く。
月明かりが高い。
反射して白刃は蒼く輝き、静まり返る廃屋の群れにその存在を木霊させた。
がしゃりがしゃりがしゃ…………音が、止まる。
「シィィィィィィィィィィィ――――――――ッ」
青が残光を引きながら、夜の大気を裂いた。
一つ、二つ、三つ、四つ、五つ…………無数。
いずこかより生まれ出でた銃剣が、少女――の皮を被った化物――に向けて殺到する。
微かに照らす月明かり。
それに浮き出る男の顔は凄絶な笑みに染まっていた。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>489
鳥は夜間には活動しないものだと思っていたが、最近は人間と同様に夜更かしするものも
多いらしい。
しかし、それが人にまとわりつくというのは初耳だった。
腕の傷口をつつこうとしたカラスの首を絞めながら、オレはそんなことをぼんやりと考えていた。
さっきの鋲といい、今の状況といい、今夜はなにやら妙なことばかり起きるようだ。
近寄ってくるカラスを散弾銃で追い払いつつ、走り続ける。
待っていろネズミ野郎、今すぐ学術標本にしてやる。
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
>494
住む者も失せて久しい廃屋が建ち並ぶ、裏寂れた街。
そこで、私は一人の男と対峙していた。
その顔に浮かぶ獰猛な表情は、身に帯びたカソックや十字架が与える印象を、見事なまでに裏切っている。
「人の皮を被り人の中にまぎれ人のフリを続けるか、化物(フリーク)?」
そう、この男は私の正体を知っている。理由は分からないが、とにかく、私の正体は知られていた。
月明かりのみが二人を見つめる中、男は無造作に近づいてくる。あまりにも無造作に。
手にした銃剣が、月光を反射して煌めいた。
と、その手から光が飛んだ。その数───無数。
正確に急所を狙ってくるそれを、咄嗟に鞄でうち払う。
一瞬で穴だらけになった鞄を投げ捨て、私は男との間合いを詰めた。
同時に、愛刀・大通連を抜き放っている。
躊躇する暇はなかった。殺らなければ、殺られる。
白い月の光を反射して輝く白刃が、男の胴を横薙ぎに払わんとする!
>496
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
異国の刃は、大男の腹を深く切り裂いた。
腹が割かれ血が噴き出す。
裂けた皮膚からは臓物が零れ――――る前に、その傷が塞がった。
流れる血も止まり、痕跡すらも消える。
再生者(リジェネレーター)に、その程度の攻撃は通じない。
「クッ、ククッ、クカカカカカカカッ」
銃剣を走らせ、駆け抜けた刃の背を打つ。二つの鋼が打ち合い、青と赤の光を散らした。
ギリギリという耳障りな音が過ぎると、過ぎる刀と引かれて姿勢を崩す少女の姿が。
シィ――――――ッ
歯の隙間から息を吐き出しつつ、逆手に構えた銃剣が振り下ろされた。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>495
鳥にまとわりつかれている隙に、手間のかかる作業を済ませておいた
キーを盗んだ自動車のエンジンを部下たちに手伝わせてかける
交通事故のTV特番の主役になれ!
男に向かって自動車で直進した
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
>497
(─────!?)
一瞬、自分の目を疑った。
大通連によって男の腹に与えた傷が、まるで時計を巻き戻すかのように消えていく。
まさかとは思ったが───この男、ただの人間じゃない!?
驚く私の身体が、火花と共に流れた。
男は銃剣を刀の背に叩き付け、私の姿勢を崩したのだ。
無防備な背中に振り下ろされる、鋭い銃剣。
だが、それは私の背中には刺さらなかった。
暗い影から現れた太い腕が、男の銃剣を阻んでいるのだ。
その腕の太さ、そして大きさは、とても人間のものでは有り得ない。
常に私に従い、その身を守る絶対忠実の使鬼───それが、この腕の正体だ。
男の攻撃を阻んだ使鬼が、その剛腕を彼の頭部めがけて振り下ろした。
直撃すれば、人の頭など西瓜の如く割れ砕けるだろう。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>498
どうも今夜は、世界のすべてがオレに牙を剥いて襲いかかってくるらしい。
無人の自動車が暴走し、オレめがけて突っ込んで来たのだから、これはもはや何かの
呪いなのかもしれない。
飛び退こうとしたが、もう間に合わない。
「くそったれ!」
鈍い衝撃が全身を揺るがし、一瞬、意識が吹き飛ぶ。
寝ている場合ではない。
肋骨が何本か折れ、額からは血が流れているが、まだ動ける。
幸いにも壊れなかった受信機によれば、反応はすぐそこだ。
首にかけていた十字架を外し、しっかりと握りしめた。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>500
手ごたえはあった これで死んだかどうか確かめるために外に出てみた
だがそれがいけなかった
すぐさま逃げ出そうとするが尻尾を掴まれてしまった
ウピエルVSファントム
>444 >481 >493
「Shit!!」
しまった、ミスった、しくじった。
咄嗟に目を伏せ耳を塞ぐ。
フラッシュグレネードの発する、ストロボをとてつもなく強烈にしたかのような閃光が、瞼を通してなお瞳孔を焼く。
瞬間的な視覚の喪失。刹那の盲目。
全身の感覚を研ぎ澄ませ、聴覚、嗅覚、皮膚感覚だけで気配を感じる。
銃声を聞いてからでは間に合わない。その前の攻撃に移る気配を感じ・・・勘任せで回避する。
「クァァァァァ!!」
当然、避け切れない。
肩に、脇腹に、首に、腿に、背に、
5.56mm小銃弾を、9mmパラベラムを、.357マグナムを
8発、2発、1発、合計で11発。
熱く焼けた金属が肉を抉り骨を穿つ。
吸血鬼は吹っ飛び、流れ弾で粉砕された『座席だった物の残骸』の中に突っ込む。
『急所』こそ外しているが、常人なら即死。どれほど頑丈な人間でも、致命傷に等しい。
だが、吸血鬼は人間とは違う。
元来の頑丈さが、皮膚の強靭さが、筋肉の丈夫さが違う。
何より、吸血鬼の最大の特性たる『負傷に対する耐性』即ち、『不死性』
そもそも、吸血鬼にとって『急所』とは心臓以外の何処でも無いし、何処にも無い。
「クク」
この負傷は、ウピエルにとて致命傷では有り得ないのだ。
埃と破片を巻き上げ、全身の銃創より吹き出すように流血しながら立ち上がる。
「クハハ」
痛ぇ、痛ぇ、やられたぜ畜生。苦痛と怒りが脳を灼く。
と、同時に、獲物の強さを確信し、歓喜と期待が身体を走る。
ああ、これは思ったより遥かにスリリングな狩りに、猛獣狩りになりそうだ。
「ヒャァァッハッハッハッハッハッハハハハハハハハハハァァァァ!!!」
全身の傷口から、食い込んだ銃弾が押し出される。
肩と脇腹の銀の弾丸は指先で抉って、銀に触れた肉ごと穿り出す。
「クハハハハ、痛ぇ、痛ぇじゃねェか畜生!ハッハァァ、やられたぜ・・・!」
怒声と笑声をごちゃ混ぜにして叫ぶと、パチン、とフィンガースナップ。
幕間の笑劇の終りの合図。本当の演目の開始の合図。
劇場の扉を開け放ち、出番を待っていた俳優が出揃った。
先ほど暗殺されたサイス=マスター秘蔵の手駒。
暗殺の武器として完成された4少女達─ツァーレンシュベスタン―が、各々手に獲物を持っての登場だ。
本当は6人だったが、先程の暗殺でサイスにはりついていた2人が死んでいるのが残念だが―――
「ここまでやるとは流石ファントム、正直感心したが・・・さあ!幕間劇はもう終り、本番はこれからだ!!」
>499
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
腕に叩き伏せられ、身が踊る。
びりびりと刺激が体を伝わり、脳髄の奥までも滾らせた。
殴られ、血を流す顔に再び笑みが浮かぶ。
常人ならば潰れる衝撃でも、アンデルセンを止める事は叶わない。
無骨な腕を逆に掴むと右の銃剣で一薙ぎ、切り飛ばした。
「クックククッ、ケッハハックックッ――――――」
さすがに再生が遅い。
目の焦点がなかなか定まらない。
滲み、歪む視野の中で、それでも神罰の代行者はその術たる銃剣を振るう。
右手から三筋の光、銃剣が少女へ向かい駆け出す。
それに合わせて、下から上へ切り裂くような太刀筋が青を帯びた。
斬撃と至近距離での投擲、二重の攻撃が鬼へ向かう・・・
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>501
オレを跳ね飛ばした自動車のなかから、目標のネズミがひょっこりと顔を出した。
その瞬間に、オレは理解した。
軍事利用の目的で開発された、人間に匹敵する高い知性を誇るネズミ。
その知性をもってすれば、自動車を発進させることもできるし、その他の罠をしかけることだって
可能なのだろう。
そうか、今までのは全部お前のせいか。
たっぷりとお返ししてやろう。
ネズミの尻尾を摘んで持ち上げ、宙吊りにする。
「オレの言葉が解るんだろ、えらく値打ちのある畜生よお。さーて、どう料理したものかねー。
楽に逝っちまえるとは思ってねえよなあ?フライにしちゃろか、それとも・・・」
にっくきネズミに、嬉々とした表情で語りかけてやる。
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
>503
使鬼の一撃を食らってもなお、男は倒れなかった。
そればかりか、逆にその腕を斬り飛ばし、鬼を地に這わせてみせた。
何という耐久力、戦闘力か───もはや人間の領域を、完全に逸脱していると言ってもいい。
その手から、三本の銃剣が飛んだ。
至近距離から放たれたそれらを、刀で撃ち払う。
だがその時には、下から振るわれた銃剣が、間近に迫っていた。
バックステップで回避する───が、完全には間に合わない。
腹から胸元にかけて、銃剣の刃が切り裂いていく。
飛び散る鮮血と、走る激痛。
が、常人なら耐えられないようなその傷を受けても、私はまだ闘える。
なぜなら───私は、鬼だから。
肌を切り裂いていく銃剣の軌跡に逆らわず、身体を反転させる。
その勢いを乗せた横薙ぎの一撃を、男の首筋めがけて放つ!
同時に、片腕を失って地に這う使鬼を、無理を押して男へ突撃させた。
突き出したその爪が狙うのは、男の腹。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>504
ここで初めて口を聞いた
「醜男。」
自分の尻尾を噛み千切ると、ふらつきながら路地へと逃げ込もうとする
だがそこで体が顎に捕らえられた
猫だ 首に鈴をつけた飼い猫だ
何でこんな所に猫がいるんだ
奴の牙によって体がずたずたにされる
ビンに余っていた香料を投げつけて逃げ出すがもう手遅れだ
こうなったらヤケになるしかない
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空 導入
むせ返る様な濃い臭いが廊下に篭っていた。
血と臓物と糞便の、常人なら悪臭と評する酷い臭気である。
だが足音も立てずに歩むこの男、墨染めの衣を纏った閑馬永空の面には、
幽かな微笑すら浮かんでいた。
燦月製薬の幾つかある秘密研究所の内、此処はその一つに過ぎない。
キメラヴァンプと呼称される化物の兵士、それを製造する為の、血と狂気と暴挙に充ちた
現代の悪魔祭祀場と云っていい。
ご多分に洩れず、後ろ暗い事甚だしい商売に敵は多い。
日常茶飯事とまではいかないが、群れをなす侵入者の類を狩る為に、不死の剣士・閑馬は、
雇われているのだった。
警備員や研究員の残骸の中を、閑馬は進んで行く。
廊下も壁も、肉片混じりの朱色で塗り直されている。
閑馬は足を止め、かがみ込んで脇の死体を見回した。
首を引き千切られ、胴に大穴を開けられた他のそれと違い、この死体の喉は大きく抉れていた。
まるで獣の顎(あぎと)が噛み切った様に。
「――何だ? 襲って来た輩にも、此処で造っている化物がいる訳もなかろうが」
廊下の奥から悲鳴と笑い声が響いて来た。どちらもけたたましい。
立ち上がり、閑馬は再び歩を進め始める。
閑馬は知らなかった。
襲撃してきたモノは、吸血鬼もどきなどとは比較にならぬ、真の化物だと云うことを。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>506
そのネズミはオレに対して無礼なことを口走ると、自らの尻尾
を食いちぎって逃げだし・・・・
ネコに捕まった。
状況の変化についていけず、暫し呆然としていたオレだったが、気をとりなおして動きだす。
ネズミ野郎は、ネコからなんとか逃れたが、もはや動きはどうしようもなく鈍っていた。
奴もオレも手負いか。
しかし、オレには必中の飛び道具がある。
オレは帽子の鍔に手をかけると、目にも止まらぬスピードで投げつけた。
アセルスVS葛葉キョウジ 導入
(アセルスVSラルヴァ・
ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Queen/8609/VSLarva.html#R360の直後)
ここは、とある病院。
つい先ほどまで私は、彼女・・・ラルヴァと“遊んで”いた。
彼女を完全な吸血鬼にする・・・そのためだけに私はここを訪れ彼女に刃を向け、
無関係な人間を惨殺し、彼女の身に血を降り注がせた。
そして・・・その目論見は果たされた。
互いに抱き合い、血を吸いあう。
彼女に吸血され、彼女を吸血し・・・私は、えもいわれぬ昂揚感に包まれるのを感じていた。
そして今。
私とラルヴァは二手に別れ、病院内の人間の命を次々と奪っている。
表向きは目撃者を消す為・・・実際には、先程の吸血行為によって昂ぶった気分に衝き動かされて。
〜 〜 〜
・・・これで、何人目だっただろうか。
私はたった今斬り殺した医者を投げ捨て、恐怖におののいていた看護婦の首筋に牙を立てた。
後ろには、私によってただの血袋と化した人間達が累々と横たわっている。
愉しい・・・こんなに愉しいことは久しぶりだ。
―――その時。
看護婦の血を味わっていた私は、不意に・・・待ったく別の気配を感じた。
そう、それは明らかに―――敵意。
私は看護婦から牙を抜き、その心臓を刺し貫いた。
そしてその気配のする方向へ向き直った・・・
>505
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
銃剣の切っ先が朱に濡れ、月の闇に赤を添えた。
だが浅い、化物を殲滅し切れていない。
この者に、この汚らわしき命に断罪を与えていない。
飛び散り、狂笑に張り付く血。それに隠れるように伸びた刃が、執行者の首に迫る。
とっさ、銃剣の刃を立てて一撃を止めた。男の太く長い、神に捧げられた手が微かに揺れる。
境界にまた赤い火花を散らし、ギィギィと鋼が鳴いた。
吸血鬼と打ち合うに値する膂力は、片手で少女を押し切らんとして――――
「――――なんだと」
鬼の巨躯に突き崩された。
貫かれるままに飛び、投げ出され、地に伏せ――――ずに、立ち上がる。
膝を跳ねさせアスファルトを打ち、翼を開く神の使いは、その先に闇を裂く光の刃を垂らした。
鋼が、銃剣が長い腕に支えられ、地に接する。
いや、地に接するほどに男は体を屈め、溜め込んだ力を解き放つように走った。
穂先は黒い大地に触れ、いよいよ青の閃光を放つ。
右と左、蒼い残滓を引きながら、アンデルセンは突き進んだ。
立ち塞がる鬼を両の閃光で断ち、返す刀で少女へ立て続けに斬撃を放つ。
「…………Amen」
>509 葛葉キョウジvsアセルス
……ルルルルルルルル………ルルルルル・ガチャ…
「仕事よ、キョウジ。それも緊急のヤツ。悪いけど、行ってくれる?」
仕事のマネージャーである如月マリーから連絡が入ったのは、
いい加減夜も更けただろう、そんな時刻。
ぼんやりしかけていた意識をなんとか覚醒させると、
聞いた内容を頭の中で反芻する。
(バケモノが病院の人間を殺している……?フン、夜中まで元気なもんだな……。
ちったぁこっちの都合にも合わせろッてんだ………ま、行かない訳にはいかねぇが)
いや、行かなければならない。それが彼の仕事だからだ。
「ギャラ、何時もよりはずむからね」
(そんな事は、どうでもいい)
―――――――――――――――――――
(――で、ここが件の病院、か)
闇の中、月明かりを浴びてぼんやりと白く浮かび上がる病院を前に、佇む。
敷地に一歩踏み込んだ時点で、確実な違和感が襲って来た。それは歩を進めるごとに強くなり―――
建物内に進入した時には、そこに明らかな魔の気配と、横たわる死体群を認める事が出来た。
そして、今、目の前に。
身体を刺し貫かれて息絶える看護婦と、それを行った張本人が居る。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>508
もう奴と対峙するしかない
振り返って牙を向き、男に飛び掛った
男の帽子で胴体を両断されると、切断面からカプセルが出てきた
ああこれが発信機か何かだったんだな
最後にそれだけ考え、体の上半分だけで男の首に噛み付いた
残念、動脈には届かない―
>511 アセルスVS葛葉キョウジ
・・・何者だ? この男。
この状況で眉根一つ動かさず・・・場慣れしてるな。
まだ特に身構えてるわけじゃないが・・・この雰囲気は只者じゃない。
ククッ・・・でも、まだまだ愉しめそうだ。
どうせなら、派手に暴れられたほうがいい。
「誰だ・・・? いや、誰でもいい。
―――私の邪魔をしに来たんだろう? ふふ・・・」
私は、血潮滴る剣を構えながらその男に向かって
不敵に微笑んでみせた。
さて・・・どんな風に愉しませてくれるんだ?
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
>507
廊下に立っていたのは、異様な存在だった。
黒革のジャケットに屈強な体躯を包みこみ、黒いマントを纏った男。
コウモリの翼を模した飾りが左右から突き出した鋼鉄の兜によって、その顔は覆い隠されている。
剥き出しになっている茶色く萎びた手には、不気味に光る鋼鉄の塊が握られていた。
それは、虎鋏だった。
動物の脚を挟み込んで捕獲する、狩猟用の定置罠だ。
しかし、この虎鋏は通常のものとは比較にならぬほど大きく、分厚く、重厚だった。
これを使えば、ゾウですら捕獲できるだろうと思わせるものだ。
そして、それは血に濡れていた。
それは捕獲のための道具ではなく、殺戮のための道具、凶器、兵器だった。
虎鋏の持ち主、怪異な存在の名はジャッジ・フィアー。
全ての生命に死という罰を与える、恐怖の断罪者。
>513 葛葉キョウジvsアセルス
「一つ聞いて置こう………いや、わざわざ聞くほどの事でも無ぇな。コレをやったのはテメェか。
………フン、暴れるならもうちょっと目立たないようにやるべきだったな」
コレ……後ろに積まれた死体の山を目で一瞥しながら告げる。
わずかな月明かりと非常灯に照らされた目の前の女の目は、間違いなく狂気に染まっている。
「で、邪魔、か――ああ、そうだな。そういう捉え方をするか」
剣を携えた右手を真似するように前方へと突き出す。
「……あいにくこっちは邪魔で済ます気は無ぇ。―――とっとと、滅びな」
『サバトっ!!』
魔力が篭められた言葉とともに、剣先に魔方陣が瞬時に浮かび上がり――
一匹の獣……魔獣ケルベロスが、牙を向いて即座に目の前の獲物に飛び掛かる。
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
>510
立て続けに振るわれる二振りの銃剣を、一振りの刀が払い続ける。
突き、薙ぎ、払い、返す。
月光のステージの下舞い続ける、二体の人形。
だが、男の勢いが徐々に私を押し始めていた。
確かに、私の刃は男に傷を負わせ続けている。
だが、それらの傷の全てが、五つ数えないうちに塞がってしまうのだ。
そして男の力は、鬼である私をも上回っている。
このまま撃ち合い続ければ、いずれ完全に圧倒されるだろう。
ならば───
刃が噛み合った一瞬、全力を込めて男を押し返す。
間合いを離した僅かな間隙に、使鬼を喚び寄せ、男へと向かわせた。
私自身が取ったのは───居合いの構え。
おそらく、一撃で急所を破壊せぬ限り、ヤツは何度でも立ち上がってくるだろう。
ならば、この一太刀で、防ぎの銃剣もろとも男の首を断つ。
>514 ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
蝙蝠状の装飾のついた鉄兜、巨大な虎鋏、そして太い鎖。
異形の巨躯を見据えながら、閑馬は眉一つ動かさない。
鬱蒼とした相貌そのものの様な、物憂げな呟きをこぼした。
「化物か。それも相当性質の悪そうな」
次の瞬間、腰から迸った光芒は、閑馬の右手で一筋の鋼へと結晶した。
背に獣毛を植え込んだ異形の刀・井上真改蟲殺である。
構えも見せず、だらりと一刀を下げて訊く。
関心の無さそうな口振りで。
「名乗れる口と頭は持っておるのか、化生」
>516
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
歯の間を抜ける吐息がより強く、より大きくなる。
手にした銃剣に隠る力も増し、死神の鎌が如く大きな弧を描いて舞った。
「鬼(オーガ)鬼(オーガ)鬼(オーガ)!!」
一閃でその首を刎ね、逆手の一閃で胴をなぎ払う。
愚にもつかない雑魚を捻り潰し、鬼札(ジョーカー)は眼鏡の奥で瞳を釣り上げた。
愉しそうに、この上ない歓喜の色に染めながら。
「よかろう。我らの神罰の味、かみしめるがいい」
打ち倒し崩れる死骸を散らしても、なお少女は動かない。
おそらくは必殺、この聖堂騎士アレクサンド・アンデルセンを殲滅するための手管。
それを狙い、身構え、鬼を嗾けた。再生者さえも断つ、一撃を繰るために。
――――――面白い、この俺をどうにか出来ると思っているのか。
懐に手を、そして抜き放ち様、それを投げ放つ。
銃剣――――ではなく、それは一冊の聖書。
空中をくるくる回りながら聖書は飛ぶと、唐突にページを吐き出し始めた。
一枚二枚、いや全てのページが滝のように流れ落ちる。
その、抜け落ちた頁が内に記された聖なる言葉を宿し、別個の生き物の如く疾った。
踊り、巻き付き、拘束する。
いかな化物(フリーク)でも、その呪縛からは逃れられない。
(トリップ判定:アンデルセンが勝利した場合、鈴鹿御前を拘束)
>515 アセルスVS葛葉キョウジ
男の一声と同時に・・・虚空に浮かび上がった魔法陣から、獰猛な魔獣が現れ襲い掛かってきた。
「っ!?」
私はとっさに横跳びし、同時に剣をその魔獣に向かって振るう。
だが意表を突かれ、無理な姿勢での私の攻撃は僅かに剣先が掠めるに過ぎなかった。
逆に・・・
「・・・つ」
・・・脇腹に、痛みが走った。
再生しかけていた、ラルヴァから貰った銃創が開いてしまったらしい。
血が流れ出しているのがわかる。
痛い。
痛い。
確かに痛い。
でも・・・その痛みが、私をますます駆り立てる。
いつの間にか、私の口の端が吊りあがっていた。
私は口に笑みを貼り付けたまま体勢を整え、剣を構えて件の魔獣に向かって駆け出した。
あのケダモノを、私の剣で真っ二つに斬り捨ててやる!
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
>517
「正義のォォ執行者ァを愚弄すゥゥゥるか、罪人よォォォ!」
鋼鉄の兜の面頬の奥から、低く、重々しい声が洩れ出した。
「我らはァァ幾多の世界でッ、血と灰をかいくぐゥッてきたのじゃァァ!
我らは殺戮者にィィして断罪者ッ、手を血に染ォォめて世界を経巡ゥゥッてきたァァァ。
そォォのわしをッ、おぬしごとォォきが愚弄しィようとは片腹痛いィィィ!」
怪物の低い声が、ゆっくりと怒りの色に染まる。
「我ァァが名はジャァッジ・フィアァァァ!おぬゥゥしに裁きを下してェくれるわァァァ!」
ジャッジ・フィアーはそう叫ぶと、鎖の先についた巨大な虎鋏を閑馬めがけて投げつける。
血と肉を求めて、鋼鉄の顎が大きく開かれた。
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
>518
仕掛けた使鬼は、やはり男の敵ではない。
あっさりと首を、胴を断ち切られる。
使い捨ての囮にしてしまったコトに心が痛むが、ここで動くわけにはいかない。
使鬼の稼いでくれた貴重な時間、必殺の一撃のための力を練る、これ以上ない貴重な時間を、無駄にはしない。
「よかろう。我らの神罰の味、かみしめるがいい」
言い放った男が懐から取り出して擲ったもの───それは、銃剣ではなかった。
一冊の本。空中で回転するそれから、まるで蛇口を捻ったような勢いで、ページが宙に迸る。
私の動きを拘束するかのように舞い狂う紙たち。
だが、私はそれを完全に無視した。
拘束したければ、するがいい。動きを封じられるより前に、あの男の首を落とせばすむ話だ。
聖なる紙の舞い踊る中、男に向かって駆け出す。
その腰間から、月光を纏った銀が迸らんとする!
(トリップ判定)
>519 葛葉キョウジvsアセルス
何処で遣り合ったかは知らないが、どうやら女は手負いらしい。
だが、脇腹から血を流しつつも、女の口元は笑みの形を作っている。
(……これだから狂ったヤツってのは始末が悪い)
静寂した病院のフロアーに交差したケルベロスの軽やかな足音が響く。
女は一瞬の間を置くと、数メートル向こう側に静止したケルベロス向かって駆け出した。
(そう簡単に、やらせはしねぇ)
こちらも女の後を追うように駆け出す。
ケルベロスも並の魔獣ではない。むざむざやられるような真似はしない筈。
女を挟んで向こう側とこちら側で―――
―――――はさみ撃ちだ。
辺りに、今度はコツコツといった靴の音だけが響いている。
>521
鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
(Z > r :アンデルセン勝利)
鞘から太刀が抜き出されるより早く、聖句の刻まれた紙束は鬼を縛り上げる。
刀に掛かかる右手が聖書の一頁に押さえ込まれ、切り裂くべき居合いを封じ込んだ。
待ちかまえるは神罰の代行者、二つ並ぶ刃……あるだけで夜風を裂いて、低い音を立てた。
――――黒い眼差しと蒼い視線が刹那、交錯する。
――――それに如何ほどの意味があったのか、わかる者など無い。
次の瞬間、鬼の娘に十重二十重と銃剣が叩き込まれた。
祝福儀礼を施した銃剣は、千年の時を生きた鬼をも貫き討ち砕く。
聖書に阻まれた少女に防ぐ手だてもなく、全身に刃を生やし、壁に縫いつけられた。
――――さながら磔になった主の如く、血と聖なる剣に彩られた鬼は、そうして、滅んだ。
伝わり落ちる血が溜まりを作り、風を浴びて微かな波紋を生む。
蒼い光、白い月、くすんだ朱にその姿は朧気に映り込んだ。
「ゲァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァ」
身を逸らし、ユダの司祭(ジューダスプリースト)は嗤う。
蒼く細い明かりが首から提げた十字を光と変え、風に揺れていた。
>522 アセルスVS葛葉キョウジ
魔獣は静止したまま、私を迎え撃とうとしているようだった。
ふん、舐めてくれる・・・
私は魔獣に肉薄し、そのままの勢いで撫で斬るように剣を振るった。
魔獣はその私の斬撃をひらりとかわす。
だが避けられるのは承知の上。
私は流れるように剣を引き、一撃目を回避した魔獣に向かって鋭く突きを繰り出した・・・
いや、繰り出そうとしたその一瞬。
私の耳に靴音が、目の端に男の姿が見えた。
―――挟み撃ち!
血の昂ぶりに我を忘れていた・・・私としたことが!
男が攻撃態勢に入るのが見える。このままでは思う壺だ。
・・・そうだ。
男が今まさに攻撃せんとしたその瞬間、
私は横手に見えていた病室のドアノブを捻っていた。
病室のドアが、私と男の間に障壁の如く立ち塞がる。
男がどんな手を使ってくるかはわからないが・・・これならほんの一瞬でも時間を稼げるはず。
そして・・・戦場での一瞬は、生死を分ける。
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
>第十六章534-538
夜明け前の闇に解けて消えるミノタウロス。
そこを貫く光の嵐。
きらめく光のシャワーの間を、ロケットを噴かせながらすり抜け、
上空から銃弾の雨を降らせるきたかぜゾンビに接近、ブレードを機関部に向かって投げつける。
爆音。
爆風と閃光を背に受けながら、ナーガの存在する中心辺りに着地。
その向こうから飛来する生体ミサイルを銃弾で撃墜しながら、残った銃弾を周囲に向かって乱射する。
朝日は、まだ昇らない。
>526
ミアが投げつけたソレは、きたかぜの装甲を難なく突き破り、
きたかぜゾンビの心臓、命の源ともいえるエンジンに突き刺さった。
心臓を破壊されて生きている人間がいないのと同じように、
エンジンを破壊されたきたかぜはその活動を停止、
同時に熊本城中に響き渡るような爆音を轟かせて砕け散った。
寄生先を失った寄生虫は生きていく事は出来ない。
きたかぜゾンビは熊本の空にゆっくりと消えていった。
(きたかぜゾンビ撃破)
>526
思えば、ナーガの敗因は、一点に固まって存在していた事かもしれなかった。
遠距離であればその効果を存分に発揮するナーガのレーザーも、
この近距離では命中させる事すら難しい。
そもそも、こう密集していたのでは、ミアに向けてはなった光線が、
誤って同胞を傷つける可能性が非常に高い。
結局の所―――ナーガは何をするでもなく、その微笑を崩さぬまま、
銃弾に打ち抜かれ、同胞達が消え去るところをただ眺めている事しか
出来なかった。
(ナーガ:残り一匹)
>526
熊本城の一角に轟く、爆発音、爆炎、閃光。
しかしそれは、ゴルゴーンの生体ミサイルが標的を捉え、その存在を
この世から掻き消したからというわけでは決してなかった。
ミアに向けて放たれたミサイルは、そのほとんどが撃墜され、
あるいは、残ったとしても微妙に狙いを外しており、
彼女の身体を捉える事は出来ていなかった。
その身に積んだ武装の全てを撃ち尽くしたゴルゴーンは、
一瞬の活動停止の後、ミアに向けて猛然と走り始める。
自分に残った最後の武器……その巨体で、ミアを押しつぶす為に。
(ゴルゴーン:残り二匹)
>526
勢いよく走り寄ってくるゴルゴーンの背に、その滑稽な生き物はいた。
ゴブリンリーダー。
その二メートル台のおかしな生き物は、猛るゴルゴーンの背の上で、
ひょこひょこと奇抜なダンスを披露しながら、その異様なほどに大きい一つ目で
ミアの姿を凝視していた。
(ゴブリンリーダー:残り二匹)
ウピエル(&ツァーレンシュヴェスタン)VSファントム
>502
ウピエルの合図と共に、カラシニコフAK-74小銃を手にした少女達が躍り込む。
一糸乱れぬ挙動は一流のダンサーのようにも見える。
いずれも可憐と表すべき顔立ちではあったが、その目は獲物を追う喜びに輝いていた。
―――赤く、紅く、緋く、そして朱く。
かつて”ツァーレンシュヴェスタン”と呼ばれた少女達は、既にウピエルの継嗣と化していた。
完璧に見えるチームワークの裏にあるものは
「自分が最初に、そして一秒でも長くウピエルの傍にいたい」という欲望に過ぎない。
その為には仲間を撃つ事など何でもないが、ウピエルの怒りを買っては元も子もない。
そんな、危うい砂の城のようなチームワークではあったが、
吸血鬼化した身体と、骨の髄まで染み込んだ暗殺者としての教育は
彼女たちを芸術品とも言える暗殺兵器に変えていた。
ウピエルの無言の指示により、少女達は二手に分かれる。
フェンフ、ノインと呼ばれる二人はアインの方へ。
アハト、フィーアという名の二人はドライの方へ。
”ファントム”であろうとも、この囲みの前には
鉄の檻を牙で破ろうとする獅子に等しいだろう。
4つの銃口が吐き出す輝きがステージを照らし、
5.45mmの弾丸達がハーモニーを奏でた。
ウピエル(&ツァーレンシュヴェスタン)VSファントム
>481 >493 >502 >531
ウピエルが座席の合間に隠れた隙にスコーピオンのマガジンを引き抜き、テープで固定して
おいた反対側のマガジンに挿し換える。
――――― エレンは? ――――― キャルは? ―――――
エレンは無事、しかしキャルはウピエルの銃弾を受けて負傷し、理性を失っている様だ。
そこに現れたツァーレンシュベスタンの残り4人。
最悪だ――――。 既にウピエルの牙に掛かっていたとは……。
いけない、キャル……。 キャルの視界にはウピエル以外には目に入っていない様に見えた。
「キャル――――!」
キャルに向って駆け出し、そのまま押し倒す。 銃弾が左肩を掠めて血飛沫が舞う。
座席の合間へと倒れ込む二人の居た場所を大量の5.45mmロシアン弾が薙ぎ払った。
「大丈夫か? 感情だけで走ると殺られる……。 冷静に周囲に気を配るんだ」
銃声が止むと同時に身を乗り出しスコーピオンでツァーレンシュベスタンを掃射!
同時に右手のパトリオットに装着されたグレネードランチャーをウピエルに向けて発射する。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
・遭遇
魔界に取り込まれ、今やすっかり無人と成り果てている軽子坂高校の校舎内。
無人の廊下を進む異形の影―――右腕と下半身をサイバーパーツに換装した中年男。
「くっくっく……見ていろよ、科学を軽んじる愚かなガキどもめが。
この強大化したプラズマパワーで、今度こそ葬り去ってくれる……」
目下の標的である魔神皇に刃向かう生徒二人が、怠惰界を突破し嫉妬界に入ったと聞き付け、
現地へと向かう前に各種パーツ及び武器の点検をしておくつもりで、理科室に向かっていた。
程なくして目的地に到着。
鍵を開け、横開きの扉をスライドした瞬間―――
白衣姿で右腕と下半身をサイバーパーツに換装した、異形の中年男と目が合ってしまった。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>533
・遭遇
魔界に取り込まれ、今やすっかり無人と成り果てている軽子坂高校の校舎内。
無人の教室にて蠢く異形の影―――右腕と下半身をサイバーパーツに換装した中年男。
「くっくっく……見ていろよ、科学を軽んじる愚かなガキどもめが。
この強大化したプラズマパワーで、今度こそ葬り去ってくれる……」
目下の標的である魔神皇に刃向かう生徒二人が、怠惰界を突破し嫉妬界に入ったと聞き付け、
現地へと向かう前に、各種パーツ及び武器の点検をしておくつもりで理科室に居た。
必要な工具を机に並べ、整備を始めようとしたその時。
唐突に正面の扉がスライドし―――
白衣姿で右腕と下半身をサイバーパーツに換装した、異形の中年男と目が合ってしまった。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>534
(予想だにしなかった事態に暫し絶句していたが、気を取り直す)
「私の聖域を荒らすとは何たる無礼な奴!
貴様、何者だ!?」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>535
いきなりの事に開いた口が塞がらなかったが、相手の暴言を聞いて反射的に反論をする。
「そういう貴様こそ、私の聖域に踏み込もうとは良い度胸だ!」
「今ならまだ許してやるからさっさと出ていけ!」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>536
「何を言うか! 此処は私の……!」
(ここに至り、ようやく事の異常さに気付く)
「……私と同じ姿だと!? まさかプラズマの仕業か!?」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>537
ほぼ同時にこちらもようやく異常事態に気付いた。
「何と非科学的な!」
「こんな現象があって良いと思うのか!?」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>538
(非科学的という単語に反応)
「私が非科学的存在だと? 何たる侮辱!
貴様がその様な台詞を口に出来る科学的根拠は無い!」
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」導入
最後のクイックローダーで弾丸を補充しながら
キメラヴァンプが再生しないのを確認した私は、ようやく深い息をついた。
どうやら植物系の遺伝子を取り入れた試作型だったらしい。
その体液は強い腐食性があった。血を吸うどころの話では無い。
幸いにも、私の着ている拘束着には耐食加工がしてあったが、
不幸にも、私のバイクに積んであるバッグにはその加工はない。
そして最悪なことに、輸血用血液のパックはその腐食したバッグの中にあった。
落ち着いた筈の息が再び上がってくる。
―――渇く。
―――痛いほど喉が渇く。
それに呼応して頭の芯が冷えていく。
どんどん物事が考えられなくなっていく。
ここは、人気のない郊外の野外ステージ裏口近く。
血液を補充するすべなどありはしない。
私は、はあはあと荒い息を吐き出しながら裏口を開けた。
なぜか鍵は掛かっていなかったが、その事を不思議に思う余裕はない。
誰でもいい。
助けを求めるために、よろよろと入り込む。
だが―――
その「誰か」に会ってしまったら……
―――私はどうするつもりなのだろうか?
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>539
彼自身に取り最大限の侮辱とも言える相手の発言に、反論の声も大きく甲高くなる。
「そちらこそ、その様な台詞を吐く科学的根拠は無いだろう!」
>540 ラルヴァVS麻宮アテナ 導入
夜のとばりに包まれて、私は舞台の上でくるくると跳ねまわっていました。
ひるがえる黒いスカート。空いっぱいに散らばる星。
―――黒は女を美しく見せる、といいます。
だったら今の私は、とりあえず向こう三軒両隣くらいでは
いちばん美しいのでしょうか…。
「…な〜んて、おばかさんなこと言っても仕方ないし。
美しくも可愛くもない身としては、せめてまめまめしくありたいよね〜。
…っと、ここまで5歩」
寝つけなかった私は、明日の野外ライブの会場に来ていました。
自分の足で、ステージの形を歩測。何度も確認したことですが、
やりすぎて困ることはないでしょう。
目の前にずらりと並んだ椅子を見渡しました。
歌手の自信をくじかないために、関係者たちの知人を集めて
客席をいっぱいにする、いわゆる”動員”を、私は固くお断りしています。
そのせいもあって、ここがいっぱいになることは、たぶんないでしょう。
「でも、しっかりやらないとね。たとえお客さんがひとりしか来なくても」
そのとき、あまり強力とはいえない私の感知能力が、
”何か”をつかまえました。天変地異? 幽霊? 宇宙人?
とにかく、私の身に何事かが起こるようです。この、身体を少しずつ
縮められるような感覚は…!
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>541
(こちらも激高する一方)
「何だと!? 重ね重ねの侮辱、許さんぞ!」
(思わず腹部搭載のマシンガンを構えるが、辛うじて今居る場所の事に思い至る)
「「ここでは不味いな。 表へ出ろ!!」」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>543
こちらも激高し、思わず腹部搭載のマシンガンを構えるが、辛うじて今居る場所の事に思い至った。
「「ここでは不味いな。 表へ出ろ!!」」
思いも寄らぬ形で完璧なユニゾンが生まれたが、流石に感動していられるような精神状態ではない。
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
導入1
「清朝初期に著された作者不詳の書物『崑央(クン・ヤン)文書』によれば、
人類が発生する以前、アジアは多くの知的異生物が互いに覇を競っていたという。
すなわち、龍族、祝融族、土狼族、風牛族、星辰族である。
しかし、このうち祝融族と星辰族は黄帝に叛旗を翻し黄帝の怒りに触れ、
祝融族は地底の大空洞『崑央(クン・ヤン)』に、星辰族は天の彼方に
それぞれ封じ込められた。
そして、龍族の末裔は漢民族となり、土狼族の末裔は満州族となり、
風牛族の末裔はチベット民族となったという。
謎に包まれた祝融族の正体を、崑央文書では高度な文明を有していた爬虫人類
であるとしている。
神智学の祖マダム・ブラヴァッキー、人智学の祖ルドルフ・シュタイナーが
存在を主張する人類以前にこの地球を支配していた知的爬虫人類、
魔峰ヴァ―ミタドレス山の原初の地下世界で狂科学の研究に
いそしむ蛇人間――この者たちこそ、祝融族の同類ではあるまいか」
明智呈三『秘教古伝』より
「よく聞けよ、東洋鬼子(トンヤンクイツー)。
崑央の恐ろしさを知らないのは、アジアの中でおまえ等日本人だけだ。
想像するだけで発狂してしまうという、あの崑央を知らない愚かな奴らめ。
いずれ日本人にも分かるだろうさ、崑央の恐ろしさが。
崑央の箱の封印が解かれ、崑央がその顎を開いたなら――」
『日支事変における抗日共匪捕虜の言行録』より
「我々の世界の背後に他の世界がある。
我々が生命と呼んでいるものの背後に他の生命がある」
チャールズ・フォート『呪われし者の書』より
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M) 『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
導入2
中国黒龍江省チャムス―郊外――かつて満州と呼ばれていたこの地の原野で、
闇の者どもが蠢きを始めようとしていた。
月光を浴びつつ、茫漠たる原野に佇むブルーグレイのコートを着た美青年
――淫藤宗光。
さらに、その背後に控える、武装SSの軍服を着た男たち。
しかし、男たちの彫りの浅い顔と釣上がった目はどう見てもゲルマン民族の
それではない。
オカルティズムにくわしい者ならば、第二次世界大戦時、ナチスドイツとチベットとの間に
その双方の神秘思想を通じてある種の連合関係が結ばれていたという妖説と、酸鼻を極めた
ベルリン攻防戦の際、ソ連軍を恐怖させた武装SSの軍服に身を包んだチベット人の伝説を
思い出すかもしれない。
歴史の闇に消えたチベット人武装SSは、今この原野に蘇えったのか。
しばし目を閉じて佇んでいた宗光は、やおら目を開きすたすたと歩いていくと
何の変哲も無い原野の一角で立ち止まった。
「さすが中国四千年、この封印、かなり高位の術者でも探知できないし解けないな。
だが、僕と“彼”の前には無力だ」
そして、宗光の唇から魔界の呪文が紡ぎ出される。
「エリゴス、ボーティス、アガレス、マルバス、バルバドス、ナベリウス、
グラシャラボラス・・・・・・フルカス・バラム!!」
奇怪なことに、その呪文を唱える声は青年のそれであり、中年の白人の
それでもあった。
最後の裂帛の気合を込めた叫びと同時に、何たる怪異、宗光の足元の原野は
怒涛のごとき勢いで消失し、代わって土砂の下から長く地下に伸びる階段が現れた。
宗光はにやりと笑みを浮かべた、その顔に、同じく邪悪な笑いに顔を歪める
鼻下に髭を蓄えた白人の中年男のそれが重なる。
そして、宗光とチベット人武装SSは、ゆっくりと地下への階段を降り始めた。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>544
(とにかく此処で争うのは非常に宜しくないので、先に廊下に出て待つ)
「さっさと出て来い!」
(隣の教室の入り口前でキャタピラを旋回させ、後方に向き直る)
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
導入3
階段は、地底の冥府まで伸びているような感じさえ抱かせる長さであった。
階段の表面の壁に付いた発光ゴケが、あたりをおどろおどろしい青白い光で
照らしている。
その青白い光に照らされるたび、宗光の顔は時に精悍な美青年に、時に狂熱的な
光を青い瞳にたたえた髭の中年男にと変化を繰り返していた。
眼前で展開される怪異にも、チベット人武装SSは能面めいた無表情――白人が
黄色人種に対して最も嫌悪感を抱く表情だ――を崩さず進む。
時間の感覚すら失われるような長さの末に、遂に階段は終わりをつげた。
そこは建ち並ぶ石柱、真正面に据えられた祭壇と神像らしきものから察するに、
神殿のようであった。
だが、真正面に据えられた神像のなんというおぞましさよ。
コウモリとオオナマケモノとガマガエルの混合体めいたその姿はグロテスク
極まりない。
しかし、真に恐るべきは、神像の目にはその姿とは似ても似つかぬ、人間など
足元にも及ばない深遠なる知性の光が見えることであった。
神像を目にした宗光の口から、明らかに宗光とは異なる満足げなドイツ語が漏れる。
「クク……よもやこの21世紀にまだ蝦蟇神ツァトゥグァの神殿がこれほど
完璧な状態で残っていようとはな」
ツァトゥグァ!!
かつて地球が誕生してまもなく土星から到来し、ローマ帝国ではサドクアエ、
中世フランスの呪われた地アヴェロワーニュではゾクタアと呼ばれ恐れられた
邪神である。
宗光は神殿にこもる妖気も意に介さず、大股で祭壇に歩み寄った。
祭壇の前で宗光を迎えたのは、寄木細工の箱を持った直立爬虫類のミイラであった。
「今までのお役目ご苦労様です、祝融族最後の生き残りよ。
“崑央の箱”の封印、僕らが解かせてもらいますよ」
その言葉を聞くや、直立爬虫類のミイラは邪悪な歓喜を顔に浮かべ、塵となった。
塵の中の箱に向けて宗光がしなやかな指を伸ばしたそのとき、チベット人
武装SSは一斉にサブマシンガンを神殿の入り口に向けた。
そこにいたのは一組の男女――幾度と無く人類の危機を救ってきた最強の
スプリガン・御神苗優と魔術協会きっての<風>魔術師(エア・マジシャン)
フォルテであった。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>547
相手が出ていくのに追随し、廊下に出る。
「言われなくとも出る!」
キャタピラを旋回させ、相手に正対する。
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>542
荒い息のまま、いくつかのドアを開ける。
―――人はいない。
―――ここにもいない。
口から出る溜息は安堵だろうか、失望だろうか。
私は人の気配を求め……楽屋を通り抜けていたらしい。
そこは広々としたステージだった。
星たちが煌めくステージは幻想の世界のようだったが、
今の私にそんなものを見る余裕はない。
……そして、彼女は其処に居た。
妖精というには少し力強い動き。
歌番組など見ない私でも、顔ぐらいは知っている。
確か、戦の女神と同じ名の少女だった。
苦しい息の中、じりじりと近づく私は彼女の目にどう映っているのだろう?
そして……
私はアテナに向かって震える手を伸ばした。
「お…願い…」
>520 ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
唸りを上げて黒鉄の顎が飛来する。
先刻の死体の喉を食い千切ったのはこれらしい。
もっとも、喉と云わず頭ごともぎ取れるであろう巨大さだ。
銀光が逆しまに跳ね上がった。
遅れて響く鋼の反響と共に、鉄獣の牙は宙を舞っている。
何時の間にか逆手に握り直した柄頭で、閑馬は襲い来る虎鋏を弾いたのである。
手の中で刃を一回転させ、通常の構えに戻す。
「化物相手に名乗るも愚かしいが、まぁ良い。
儂は『イノヴェルチ』の禄を食む剣士、閑馬永空。
裁きを下すのは儂の方よ。如何なる仔細あってか知らんが、我等に楯突いた罪をな」
云いながら、滑る様にするすると歩き出す。
決して速くはない、寧ろ緩やかな歩みだ。
それなのに、瞬く間に閑馬は異形の怪人へと肉薄しつつあった。
右下につけた一刀の尖端が、ぴくり、と震えた。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>549
(向こうが向き直るかどうかというタイミングで、いきなりマシンガン発砲)
「ふはははは、先手必勝!」
【FIGHT】
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>552
向き直りざまにマシンガンを発砲。
「ふはははは、先手必勝!」
【FIGHT】
>525 葛葉キョウジvsアセルス
行く手に突如としてドアが立ち塞がる。
まずい。すぐさま、思考を巡らせる。
――視界が塞がれた。一瞬であるとはいえ、このまま突っ込んではヘタな事になりかねない。
とはいえ、走っているこの身を急に止める事も出来ない。
(―――――ちっ)
舌打ちし、身体全体を投げ出す。
一拍置いて、身体はドアの下部へと打ちつけられた。
鈍い衝撃が身体を伝わるが、このままドア越しに刺し貫かれたりするよりは、ずっと良い。
主の危険を感じてか、ケルベロスが唸る。こちらへと一旦戻ってくるつもりだろうか。
たしたしと、床を蹴る音が伝わる。女が何かしようとすれば、すぐさま飛び掛らん雰囲気だ。
(この一瞬、果たして向こうはどう出るもんかな………チ、とっとと身体を起こさねぇと)
いっそのこと、辺りに散らばる死体の群れに紛れてみようか――なんて、
しょうもない事を考えて、止める。そんな油断が許される状況では無い。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>553
「何だと!?」
(全く同じタイミングでの相手の発砲に驚きつつも、右手のドアをぶち抜いて教室へ飛び込む)
「ええい、偽物の分際で生意気な!」
(そして教室の外へプラズマボール発射)
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>555
「うおっ!?」
こちらと同時の発砲に一瞬驚愕するも、咄嗟に急速後退。
理科準備室のドアをぶち破り飛び込む。
「何から何まで私の真似をしおってからに!」
狂科学の力自動追尾するプラズマボールをプラズマボールで撃墜する。
すまん、>556 は私の書き込みだ。
同じ端末を使うとこういうミスが出ていかん。
二度と貴様の端末は借りんぞ。
>550 VS赤い瞳の女性
私の前に現れたのは、隕石でも地割れでも、ましてや幽霊、宇宙人でもなく、
ひとりの女性でした。
闇に赤く光る瞳、鋭く発達した犬歯、そして、助けを求める声。
わかっています。近づくべきではありません。この人がどういう状態であれ、
私に不都合が生じるわけではないのです。まして、理性と本能の双方が、
彼女に関わることへの危険を知らせてくれています。
「なにを、してほしいんですか…?」
それでも私は、彼女に話しかけないではいられませんでした。
非力は非力なりに、誰かの役に立ちたい。誰かを助けたい。
この不条理な気持ちはいつも、理性よりも本能よりもはるかに強く、
私を動かしてしまいます…。
ゆっくりと近づきながら、私はまた、話しかけました。
「なにか、私にできることが、ありますか…?」
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
>551
流れるような動きから繰り出された閑馬の突きは、鋼鉄の塊、巨大な虎鋏によって受け流された。
「ぬうゥゥゥ!」
ジャッジ・フィアーは低く一声唸ると、虎鋏の可動部を掴んで大きく降り上げ、
閑馬の頭に目がけて打ちかかる。
力任せの大振りな一撃だが、それは、当たれば肉が引き裂かれ骨が砕けるであろう死の鉄槌だ。
「ジャァァッジこそ法、ジャァァッジこそ正義ィィィ!滅べ、正義の名ァァにおいてッ!」
虎鋏は閑馬の目の前の床を強打し、その衝撃で建物全体が震えた。
ついでに訂正しよう。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>555
「うおっ!?」
こちらと同時の発砲に一瞬驚愕するも、咄嗟に急速後退。
理科準備室のドアをぶち破り、中に飛び込んでどうにか回避。
「何から何まで私の真似をしおってからに!」
狂科学の力自動追尾するプラズマボールをプラズマボールで撃墜する。
間髪入れず次のプラズマボールを発射し、続いて室内より飛び出した。
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>558
彼女が出来る事……それはなんだろう?
こっちに来て。
―――違う。
喉を見せて。
―――駄目だ。
そして、暖かい血を……
―――いけない!!
私は、飛び退くようにしてアテナから離れた。
手の震えが身体全体に広がっている。
いつまで我慢出来るかわからない。
逃げ…て…
そう言った筈だった。
しかし、私の舌は別の言葉を放っていた。
「こっちへ…来…」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>560
(プラズマボールを発射した直後、再び廊下に)
「ふはははは、プラズマの力、思い知ったか!」
(が、返ってきたのは相手のプラズマボール)
「そんな馬鹿な事が!?」
(今度は廊下側の窓を破りつつ、再び元の教室へ
キャタピラの安定性を活かし即座に体勢を立て直し、
教室の入り口に姿を現した相手に向けマシンガン乱射)
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>562
教室の壁でプラズマボールが爆発し、大穴を開ける。
瓦礫を避け、教室の入り口より姿を見せた瞬間に銃弾の雨が。
「おのれ〜、さっさとくたばればいいものを!」
首を引っ込めて回避する。
「忌々しい偽物が!」
>559 ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
虎鋏の一撃をかわして、閑馬は横に跳んだ。
間髪入れずに再度跳躍し、太刀を振り被りながらジャッジ・フィアーの脇をすり抜ける。
剣士と魔人は、一瞬交差した。
着地した閑馬は愛刀を目の高さまで上げた。
滴り落ちる鮮血が、井上真改蟲殺の毛を濡らしている。
ぽつり、と呟く様に云った。
「化物でも、血は紅いか」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>563
「偽物は貴様の方だろう!」
(聞き捨てならない台詞にかっとなり、引っ込んだ相手の後を追う様に飛び出す)
「貴様が存在しても良い科学的根拠など無い!」
(至近距離でマシンガン発砲)
>554 アセルスVS葛葉キョウジ
ドアに鈍い衝撃が加わる。男がそのままドアにぶつかったようだ。
同時に魔獣が、唸り声を一声上げてこちらに飛びかかってきた。
犬らしい忠義ぶりだ・・・だがそれが、命取り。
私はドアに背をむけ、剣を持った腕でドアに強く肘を打ち付ける。
そしてその反動を利用して、前方に跳躍しながら魔獣に向かって必殺の突きを繰り出した。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>565
至近距離でマシンガンを発砲されるが、高い機動性を活かし廊下側の壁に乗り上げる。
信じがたい事に、数秒間とはいえそのまま壁をキャタピラで疾走してのけた。
「ふはははは、魔神皇様より頂いたこの力、私も運動神経抜群だ!!」
相手の背後に回り込み、鉄拳パンチを繰り出す。
文字通り鋼鉄の堅さを誇るサイバーアームで殴りつけた。
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
>548
「ちっ、一足遅かったか・・・・・・」
俺は舌打ちする。相手がナチの亡霊とは聞いてたが、
まさかあの悪名高きチベット人武装SSとはね・・・・・・
しかも、異様な妖気すら纏ってやがるじゃねぇか。
あの兄ちゃん、何しやがったんだか。まったく、面倒くせぇ。
神殿入り口に向かって銃口を向けたMP40が次々に火を噴く。
その弾幕の雨の中、俺も愛用のアサルトライフル、H&K G3で応戦しながら、
柱の影へと身を隠す。スーツ着てたって、これはたまらねぇ。
いくらスーツの防御力があったって、先の鋭い小さなハンマーで叩かれてるようなもんだし。
「この、くそったれが!!邪魔するな!!」
俺はオートからセミオートに変更する。
そして柱の影から奴らへ向けて撃ち返す。
だが、様子がおかしい。
銃弾を喰らっても、吹き飛びはするものの、すぐに起き上がって応戦してくる。
ちっとも効いてる感じがしねぇ。
「一撃必殺で、ってことかよ?ウザってぇ!!」
<アルクェイドvsアルクェイド>『矛盾因果律』
>317
『わたし』の瞳が鋭くなっていく。
この瞳に込めれた否定の意思、その口から紡がれたのは否定の言葉…だけどそれは当然。
わたし自身さえ今のわたしは否定したい、そしてこの『わたし』を肯定したいのだから。
『でも、消えるのはあなた……幻想に縋りつく闖入者はみっともないわ』
幻想に縋りつく闖入者…?
不意に感じる違和感があった、この『わたし』はここが夢の世界だと理解しているの?
そもそも夢を見る事が出来ない『わたし』がどうやって夢の世界に存在しているの?
自分がわたしの夢に出てきた悪夢であり憧れの塊だと解っているの?
―― わたし達は夢を見ない、眠りは活動の停止に過ぎず同時に思考も停止する ――
だからこそ、わたしはレンに夢を創らせた…
なのに何故、全てがわたしの自由にならないの?
それなのに何故、もう一人の『わたし』が存在しているの?
―― 奇妙な違和感…、わたしは何かを見落としてる? ――
……喫茶店『アーネンエルベ』ここはわたしの記憶にない場所だ。
ならばこの場所の記憶は誰のものだろう?
確かにレンは強力な夢魔だ…だけどこれほどの夢を創り出す力は残っていたの?
―― 否、レンにはもう欠片程の力しか残っていなかった ――
だとすると、この世界は一体だれが創ったの?
これは夢だ、それは間違いない。
わたしの夢だ、だけどそれだけでは説明がつかない。
―― 夢は、個人の意識から無限の集合意識に繋がる入り口だと言う ――
だとすると、この『わたし』はわたしが創り出した悪夢ではなく……わたしの別の可能性?
別の可能性、鏡面存在――ドッペルゲンガーに出会った者は互いに殺し合う運命にある。
なぜなら生き残った方がその存在と入れ替わる事が出来るからだ。
―― くだらない迷信、けどもし『わたし』が本当に別の可能性だとしたら ――
頭の芯が冷えていく。
さっきまでは夢で願いが叶えばそれで満足するつもりだった。
けど、それが現実で叶うかも知れない。
―― 影は所詮影でしかない、でも影であり続けたい訳じゃない ――
「ねえ、わたしと貴方って何処が違うのかな?」
確かに、わたしと『わたし』は違う…。
けど、決定的な何かを掛け違えてたのはわたしだろうか?
もし、違うなら入れ替わる事に矛盾はあるのだろうか?
影だって光が欲しいのだ。
>561 VS赤い瞳の女性
飛び退いた彼女が言った言葉。
『こっちへ…来…』
ふたつの意志が、胸の中でせめぎあうというのは辛いものです。
今の彼女が、まさにそれでしょうか。
私は少しづつ、そして油断無く、彼女に近づいていきます。
もちろん、”その瞬間”への反応に自信があるからこそ、ですが。
そうでなければ、私はとっくにこの世からいなくなってしまっているでしょう。
いま、胸にある感情。
私に何かできるなら、できることをしてあげたい。
私に何もできないなら、何かができる人を探してあげたい。
小なりとはいえ、私もいくらかの力を持つ身。だったら、こういう風に思うのは
ごく当たり前のことでしょう。だから…、
「落ちついて、話してください。どうすればいいんですか…?」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>567
(非常識な機動だったが、こちらも可能なので気にしない)
「魔神皇様は我がプラズマの王だ!
貴様如きに力をお貸しなされる筈が無い!」
(その場で180度大旋回。鉄拳パンチを鉄拳パンチで迎撃する)
「これが真の魔神皇様の力、即ちプラズマの力だ!」
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
>564
「馬ァァ鹿者めェェ、死者たァァるこのわしを殺ォォせるものかァァァ!」
脇腹を深く斬り裂かれているにもかかわらず、ジャッジ・フィアーの動きと言葉は
手傷を負ったことをまったく感じさせない、力と暴威に満ちたものだった。
「おぬゥゥしの罪をォ清めてくれるゥゥゥ!」
魔人は再び虎鋏を振るって打ちかかる。
二度目の打撃は、またもやかわされて壁を打ち砕いたが、三度目の打撃が閑馬の腹にめり込んだ。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>571
ぶつかり合う鉄拳と鉄拳、飛び散る火花と金属片。
威力は全くの互角であった。
「戯言を言う! 真なるプラズマの力は私の物だ!」
金属片は飛び散ったにも関わらず、何故か無事だったマニピュレイターで相手の襟首を掴む。
そしてその場でぐるぐると高速旋回を始める。
「これが、我が、プラズマの、力だ―――――っ!」
存分に振り回した後、その勢いで廊下の端に向けて放り投げた。
>566 葛葉キョウジvsアセルス
何時までも倒れている訳にはいかない。
多少の痺れを振り切って体を起こし、ドアから滑り出るように動く。
丁度その時、ドアが跳ね飛ばされた。
数秒振りに廊下の様子を見たところ、飛び掛るケルベロスに向かって、
女が突きを繰り出している様子だった。
―――この状況で、ケルベロスが突きから身をかわすのは難しそうだ。
もはや避けようのない間合いに入ってしまっている。
ならばいっそのこと―――
(……どうせ致命傷になっちまうなら、な)
剣を投げ槍のように持ち替え、女の背を目掛けて投げた。
「悪い………ケルベロス」
今は目の前の敵を倒すほうが先だ。
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>570
アテナが心配そうに近づいてくる。
彼女の心臓の音が聞こえるような気がした。
それどころか、彼女の血管を流れる血の音さえもが耳につく。
……当然、幻聴だ。
それでもその音は私の脳に染みこんでいく。
自分の意志が溶けていくような、そんな音。
理性が溺れるような、そんな響き。
もはや自分の意志で動いているのかどうかすら怪しい私は。
立ち上がって、かすれた声で囁いていた。
「貴女の……」
アテナの腕を掴もうと手を伸びていた。
これは一体誰の手だろうか?
「血が…欲しいの…」
そして、今呟いているのは誰だろうか?
>572 ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
「ぐ……あぁッ」
抑えきれぬ苦鳴。鋼鉄の顎は閑馬の腹部を捉え、並ぶ牙の群れは深々と肉を抉っている。
口の端からこぼれる鮮血を舐め取り、しかし閑馬は冷笑を浮かべる。
「クク、死んでも死ねぬは儂も同じよ。だがな、この世に不滅の物などない」
虎鋏の鎖の部分を掴み、閑馬は虚ろな声を出した。
「儂も、主も、主の云う罪とやらもな」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>573
(散々振り回された後、廊下の床と平行に投げ飛ばされた)
「……私は……負けんぞぉぉぉぉぉぉっ!!」
(床をサイバーアームを思い切り叩き付け、反動で天井を削りながらキャタピラで着床)
「我がプラズマパワーを甘く見るな!」
(そして空中で見事にバランスを取り、床に無事着地。
振り回した反動と三半規管の酔いにより、体勢の崩れている相手に向け全速で突撃)
「私が敗北する科学的根拠は無いのだぁぁぁぁ!」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>577
回転により目を回してしまい、体勢を立て直すのが遅れた。
相手の突撃を辛うじてサイバーアームで受け止める。
「ぬお――――っ!!」
そのままの勢いで押されていく。
が、全力でキャタピラを回転させ、辛うじて廊下の端にまで押し切られる寸前で止まれた。
「ふざけるな、貴様が勝つ科学的根拠など無い!」
密着した態勢のまま、マニピュレーターからプラズマ発生端子を飛び出させる。
しかも制御可能な数を遙かに越える本数を、さながらハリネズミの如く。
>575 VS吸血鬼の女性
”その瞬間”に。私は数メートルほど飛び退いていました。
『血が欲しい』という彼女のかすれ声。
私の体重が約50kg。ということは、1リットルほどの
血液を一度に失うと、生死に関わることになります。
支障無く行動できる失血許容量はその半分ほど。
それでよければ、喜んで献血に応じるのですが…。
彼女の、瞳。この様子では、1リットルどころか
私の身体の血という血を、残さず吸い上げてしまうでしょう。
かといって、彼女を放り出して代替手段を探しにいくわけにもいきません。
もし私以外の誰かが、今の彼女に見つかったら…。
伝説やホラー映画の住人である吸血鬼。
今まで活字の向こうの存在だった彼女の目的は、血液の摂取。
だったらなにも、人を傷つけなくても生きていけるのではないでしょうか。
たぶん彼女は、今までもそうして生きてきたはず。でなければ、とっくに私に
襲いかかっていたでしょう。だったら、わたしのやることは…。
(ひとまずおとなしくなってもらって、そのあと延命方法を考える…)
私の足元から、同心円状に床を走る衝撃波。相手が普通の人間なら、
接触したら即、昏倒ですが…。
>574 アセルスVS葛葉キョウジ
狙い違わず。
私の剣は、見事に魔獣を串刺しにした。
そのまま、力任せに剣を横に振るう。
魔獣はその肉体を、臓腑を切り裂かれながら床に叩きつけられた。
返り血が私の身に降り注ぐ。
―――もっとも、既にこの身は殺した人間の血で真っ赤に染まっているのだが。
さてお次は・・・と、男のいるほうへ向き直ろうとしたまさにその瞬間。
ズ、という感覚とともに。
私のみぞおちからまるで生えるように、剣が私の体を貫いていた。
ゆっくりと振り返る、男を見やる。
考えるまでもなく、この剣はあの男が投げつけたもののようだった。
「・・・ク、ククク。あの犬を犠牲にしたのか。とんだ、飼い主だ、な・・・ぐっ」
言いながら私は、刺さった剣を自分の手で引き抜く。
傷口から蒼い血が噴き出し、返り血と混じって服を紫色に染めていった。
「はあ、はあ・・・ふん、なまくらが・・・
ほら、返すぞ!」
引き抜いた剣を、無造作に男に向かって投げ返す。
同時に私は、病室の中に飛び込んだ。
―――そこには、何が起こってるかまるで理解してない、幼い少女がいた。
・・・とても、美味しそうな血を持つ少女が。
その少女を抱き上げる。
まだ出血が止まらない。喉が・・・喉が渇く。
この子の血で、潤そう・・・
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
>576
「そォォォれは違うぞッ、罪人よォォォ!」
ジャッジ・フィアーの、荒々しい地鳴りのような声が、禍々しく響きわたる。
面頬の隙間から、不気味な赤い光が洩れた。
「我らはッ、正義はッ、法は不滅ゥのものォォ!滅びィィるは生存の罪を犯ァせしおぬしらじゃァァ!」
低い唸りを嘲笑に変えるや、フィアーは己の武器である虎鋏を閑馬の躯ごと強引に持ち上げて、
左側の壁に叩きつけた。
さらにもう一度。
「まァァだ死なぬかァァァ!」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>578
(このまま廊下の壁で押し潰す目論見は失敗。
おまけに相手がプラズマ発生端子を大量に出してきた)
「馬鹿が! 貴様の発言にこそ科学的根拠は無い!」
(こちらもありったけのプラズマ発生端子を出す。
端子の先端の一つ一つに球電が発生する)
「これが我が最大の力だぁぁぁぁぁっ!」
(無理矢理プラズマッシャーを発動)
(トリップ勝負)
(トリップの中に入っている【P】【R】【A】【M】【Z】の文字を、
大文字/小文字をそれぞれ2/1ポイントとし、それを合計した値の大小で勝負。
【A】だけは【プラズマ】の中に二文字あるので、加算ポイントも二倍)
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>582
相手もこちらに対抗する姿勢を見せる。
互いのプラズマ発生端子の一本一本より球電が発生していく。
「私のプラズマパワーは無敵だ!!」
科学的根拠に満ちあふれた自信と気合いを込めた一撃を放った。
「食らえ! プラズマッシャー!!」
(トリップ勝負)
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>579
吸血鬼としての勘が働いたのだろうか。
彼女の決意のこもった瞳が私に警告を与えた。
咄嗟にバックステップ。だが、かわしきれない。
宙に飛ぶのは得策ではないが、地を這う衝撃波を避けるためには仕方ない。
どうやらアテナという名は伊達では無いらしい。
ただ歌い踊るだけの舞ではない、闘いの舞を踊る女神というわけか。
「ふふっ……」
笑みが浮かぶ。
獰猛な喜びが抑えきれない。
血への渇望と同じくらい、暴力への衝動が湧き上がってくる。
さっきまでの脅えた自分が馬鹿らしくなり始めていた。
アテナをこの手で捕らえる事を思い描きつつ、肉食獣の速度で再び飛びかかった。
私の爪は、刃のようにとぎすまされたものに変わっている。
人の力でどう捌く?
>581 ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
血塊と共に、閑馬は低い声を吐き出した。
「死なぬ滅びぬなどと吐かし、その通りだった奴を儂は知らん。――それにな」
躯が宙に浮かぶ。いや、浮かばされる。
幾度目か、怪人が閑馬を壁にぶち当てようとする。
一刀が光った。
正にその攻撃の隙を突き、閑馬は斬撃を薙ぎつけていた。
「生存が罪と云うならば、まず最初に自害でもしてからにしろ、うつけが」
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>582 >583
(r+z=z+m/共に2ポイントで引き分け)
強大なプラズマ放電が周囲に迸った。
共に引けを取らぬ威力で、無数の球電が両者の間でしばし鬩ぎ合う。
「「貴様に負ける科学的根拠は無い!」」
再びユニゾンする両者の声。
互いにプラズマの圧力に押されてじりじりと距離を開けるが、
鬩ぎ合う球電達を通して睨み合い続ける。
と、その時――――――
>568 淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
「ほう、これは見事だ」
銃弾飛び交う戦場にてフォルテは場違いな声を上げる。
そして、その姿も場違いである。
動きやすそうな軽装。いかにも旅慣れた雰囲気。
が、この戦場では明らかに浮いている。
「ヒューペルボリア以外でこれほどのツァトゥグァ神殿が存在するとはな」
一通り辺りを見回すとフォルテは視線を戦場へと向ける。
最奥にいる青年を見る。青年の顔に重なるようにアーリア人の中年の顔が浮かぶ。
「なるほど、あれはまさしくヒトラーだな。性懲りもなく良く迷い出てくる物だ」
ヒトラーを守るように展開しているのは武装SS。しかも悪名高きチベット人SSである。
現在、フォルテと共に来たアーカム財団のエージェント、御神苗優少年と交戦中だ。
見たところ苦戦中のようである。
半ば人間をやめたような連中だ。生半可な攻撃など通用しない。
「御神苗君、そんな豆鉄砲では埒が開かない。やるなら一撃で、だよ」
そう言うとフォルテは魔術の詠唱を始める。
――――Der Windangriff unser Feind auf der Grundlage von Vertrag――――
1秒にも満たない詠唱。
フォルテの手の内に小さな不可視の球体が生まれる。
そして、武装SSの一人に向かって押し出す。
ソレは音も立てずに進み、相手の頭部にぶつかる。
次の瞬間、球体に封じられていた衝撃が解き放たれた。
頭部を破砕され崩れ落ちる武装SS。
「ほら、こうすれば簡単にケリが付く」
>584 VS吸血鬼の女性
かわされた!
彼女は、衝撃波を跳び越えたその足でふたたび跳躍。
私に掴みかかってきました。吸血鬼の腕力がどれほどのものか、
いまの私にはわかりません。ですが…。
(いつだって…)
首を捕まえられる直前に身体を沈め。
(力に勝つのが…)
手首を取ると同時に身体を反転させて。
「技っ!」
客席に向かって大きく投げ飛ばしました。ダメージを与えるためでなく、
間合いを離すため。
あの衝撃波が通じない以上私には、無傷で彼女を抑え込むことはできません。
闘って、無力化するよりほかないでしょう。
「はあああああっ…!!」
声があふれました。髪の毛がざわめきました。身体中の筋肉が螺旋にうねって
人外をも相手取るに足る力を生み出します。見る人が見れば、私の身体が
ゆらめく光に包まれているのが、わかるでしょうか。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>586
鬩ぎ合うプラズマエネルギーが空間の歪みを発生。
そして何故か、その歪みより発生した空間の穴に、
周囲のプラズマと共に二人の改造教師を引きずり込み始める。
「「な、何だと!?」」
今や完全に同一の動きで必死に抵抗する両者。
が、その抵抗も虚しく――――
「「認めん、認めんぞ! 私がこの様な目に遭わされる科学的根拠は無い!!」」
二人は球電や周囲の瓦礫などと共に、
お馴染みの口癖を断末魔として、空間の穴へと消えていった。
【戦闘終了】
>580 葛葉キョウジvsアセルス
(道具として割り切らなきゃやってけねぇ事だってあるさ……)
斬り裂かれるケルベロスを見ながらそんな事を思う。
だが、その甲斐はあったと言える。
この調子で、例え少しづつであったとしてもダメージを入れていく。
相手が並の魔物では無い以上、そうするより他は無い。
投げ返され、がらんと音を立てて床に落ちた剣を拾うと、女の後を追い病室へ駆け込む。
入院患者の少女を抱き上げ、女が窓からの月明かりに照らされ恍惚にも似た表情を浮かべていた。
(やれやれ……ナリは気取っちゃいるが、こりゃあ……獣と変わりねぇな)
どのみち回復の隙を与えるつもりは無い。
「サバト!!」
再び浮かび上がる召喚円から一陣の風と共に飛び出したのは、
人間に鳥を足したような風貌を持つ、妖魔テング。
召喚主の呼びかけに応じ、答えると、テングは羽ばたき、女の腕の中にある少女を引っ掴み、
窓を突き破って外へと飛び出た。
「ま………少々荒っぽいが我慢してもらうか」
再び、剣を構えなおす。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>589
【if…】
夜魔リリスを倒して嫉妬界を突破し、
出口へと向かう悪魔使い達の前に立ち塞がる者の居ない世界――――
これもまた、一つの可能性。
【END】
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
戦闘記録
遭遇〜戦闘開始
>533 >534 >535 >536 >537 >538 >539 >541 >543 >544 >547 >549 >552 >553
戦闘中〜戦闘終了
>555 >560 >562 >563 >565 >567 >571 >573 >577 >578 >582 >583 >589
if…
>591
……認めん、認めんぞ!
こんな無様な結果で終わってしまう科学的根拠が無い!
……何たる非科学的なミスを!!
訂正だ。
改造教師 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
戦闘記録
遭遇〜戦闘開始
>533 >534 >535 >536 >537 >538 >539 >541 >543 >544 >547 >549 >552 >553
戦闘中〜戦闘終了
>555 >560 >562 >563 >565 >567 >571 >573 >577 >578 >582 >583 >586 >589
if…
>591
……認めん、認めんぞ!
こんな無様な結果で終わってしまう科学的根拠が無い!
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
>581
「くああァァッ!」
胸に鋭い一太刀を浴びたジャッジ・フィアーは、くぐもった怒声をあげ、いくらかの距離を退いた。
閑馬の腹に喰らいついていた鋼鉄の牙が緩んで床に落ち、フィアーはそれを手元に手繰り寄せる。
「まだ解らんのか、愚かな罪人めが!」
面頬の奥から、重々しく低い笑いが響いた。
「わァァしはとうに死んでおォォォるわッ!しィかし、おぬゥゥしら生者の罪を裁ァァく
聖なァる任務のためにッ、この世へ舞い戻ォッてきィィたのじゃァァァ!」
そう言い放つと、魔人は一歩ずつ、閑馬との間合いを詰めていった。
確実なる死の罰を与えんが為に。
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>588
天と地が入れ替わる。
一瞬の浮遊感の後、私は座席に叩き付けられていた。
椅子がいくつか壊れたが、身体へのダメージは少ない。
今の流れるような動作から見て、
もっと急角度で床に叩き付けることもできただろうに…?
その疑問はすぐに解けた。
アテナが集中を高めると、それに応じて空気の質が変わっていく。
彼女の闘気が、輝くオーラのように見える。
楽しくなってきた。
彼女は闘いの相手としても、獲物としても最上級だ。
オーラに対抗するかのようにナイフを抜く。
つや消しの黒に染上げられた無骨なナイフは、光を吸い込んでいるかのようだった。
再び移動。今度は油断しない。
喉の渇きは、闘いの喜びに添えるスパイスのようなものだ。
その後に味わう美酒は格別のものだろう……
>590 アセルスVS葛葉キョウジ
少女に微笑みかけ、その喉元に牙をうずめようとしたその瞬間・・・
再び魔法陣が現れ、飛び出してきた魔物が私から少女を奪った。
思わず、病室に入ってきた男を睨みつける。
この男、よくも・・・!
男が剣を構えるのを見て、私も無言で剣を構える。
先ほどの傷が激しい痛みを訴え、傷はなかなか再生しきれずに血を流し続ける。
痛みが私の頭を熱くしていく。目の前の男への殺意がどんどん膨れ上がっていく。
喉がどんどん渇いていく。血への欲求が暴走していく。
早く、早く、血を、血を、血を―――!
「邪魔を―――するなぁっ!!」
叫ぶと同時に駆け出し、剣を大きく振りかぶって斬りつける!
もうこれ以上我慢は・・・出来ない!
>595 VS吸血鬼の女性
(ナイフ…!?)
最近の吸血鬼は武器を使うようになっていたとは。
ナイフ使いに対するには、まず懐に入れないこと!
飛び道具に備えて左半身を引いた状態から、右手で射撃。
続けざまに放った光弾がかわされ、椅子を砕いてまわります。
じゅうぶんに予想していたことですが…、
(強いわ…)
無力化どころか、闘って倒すこともできるかどうか。
私だって、できる限りの事はしたい、と思っています。けれども、
命まであげてしまうわけにはいきません。見ず知らずの人みんなに
そうしていたら、やっぱり私はこの世からいなくなっているでしょう。
それではだめ、だめなのです。もしこの命をあげるなら、それは…。
(それは、今まで私のそばにいてくれた人たちに)
みるみるうちに間合いが詰まってきました。私も接近戦に備えて、
右手にサイコソードを展開。
食べる為の闘い。食べられないための闘い。自分の命のために
お互いがぶつかりあう、原始の闘争理由。
(結局、私には何もできないんですか…)
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>597
今の私にとっては安手の椅子など障害物にはならない。
アテナの手から放たれる光弾をかわしつづける。
どうやってあの光を形成しているかは気になるが、
それは後でゆっくり問いつめよう。
転がるようにしてステージに再び昇り、今度は正面切って向かい合った。
いつのまにか、彼女の手には光の剣がある。
獲物と狩人ではない、対等の戦士同士の闘い。
それこそ望むところだ。
ナイフでフェイントを仕掛け、脚払い…と見せかけステージの床を破壊する。
一瞬でもバランスを崩せば、今度は私が投げを打つ番だ。
生命樹に捧げる協奏曲 〜南武公&操vs如月蘭
Malcuth ―――真円の月より来たる―――
その夜、彼がふと目を覚ますと、あけたはずのない窓が開いていた。
その向こうには、満月を背にして虚空に佇む、白いコートを纏った青年が一人。
何故、何もない空中に立っているのか?
少年はそれすらも気付かない。夢と現の間をふらふらと彷徨いながら
自らの身体に舞い降りる純白のの羽根を、呆然と眺めている。
「―――――――母親に会いたくはないか?」
唐突に、そう声を掛けられた。
窓の外にいたはずの青年が、いつの間にか自分の隣にいる。
先ほどからずっと無表情なままの青年は、少年に向かってその手を差し伸べ、
その唇をふわりと開かせる。
「母親に会いたいのだろう? その望み、叶えよう」
ココロが、ざわめいた
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
>527>528
首尾よく幻獣たちを撃破したたものの、弾倉は空っぽ、ブレードも一本失っている。
おまけに無茶な機動を繰り返したせいか、ウォードレスの調子も芳しくない。
撃墜したミサイルのが作り出した煙幕が視界を塞ぐ。
そのおかげかどうかは分からないが――――残ったナーガは不気味に沈黙している。
>529
焦る私の元へと、ゴルゴーンが突撃してきた。
不意を打たれてはね飛ばされ、砕けた城壁へと叩きつけられる。
持っていた武器も、どこかへ飛ばされてしまった。
畜生・・・。
私は斃れた友軍の屍から超硬度大太刀を拝借し、こちら目掛けて暴走するゴルゴーンに正対する。
斜め左前にジャンプして斬りかかり――――
>530
その上にいるゴブリンリーダーと目が合った。
地下世界で進行するとある計画。
公司(カンパニー)と呼ばれる秘密組織を中心に、
それは着々と進んでいた。
その中心になる人物こそ、『命の巫女』と呼ばれる人物。
アーカムはその計画を阻止するため、何人もエージェントを派遣していた。
だが、その接触は何度も阻止されていた。
ただ一人の少女の前に。
そしてついに、業を煮やしたアーカム会長、ヘンリー・ガーナムはある決断を下した。
日本に居る最強クラスのスプリガン、御神苗優にとある命を下した。
それは―――『命の巫女』とその護衛の拉致。
そういう訳で、俺は単身、公司内に潜入していた。
拉致なんざ、なんとも気の滅入る仕事だが、仕方ねぇ。
仕事は仕事だ。
そう自分に言い聞かせながら、俺は巫女の部屋に足を入れる。
中は普通の女の子の部屋だった。
まぁ、多少貴族趣味な感じだったり(天蓋つきのベッドなんて始めてみたぞ)、
すげぇ広かったりしたが、ま、おおむねこんなもんだろ、ッて感じだ。
俺はとりあえずソファに腰を下ろすと、机の上に乗っているポテチをつまむ。
そのとき、ドアが開いた。
「やあ」
俺は満面の笑みで、ドアに向かって挨拶した。
>601 御神苗優 vs チェルシーローレック
『チェルシー、私、次の遊戯の日には別の所にいってみたいな』
ルリ様は外から帰ってくる廊下で、私と歩きながら楽しそうに話された。
無理も無い、こうして外に出れるのはごく限られた日だけなのだから。
彼女はルリ・サラサ。
ここ、地下世界で最大の権力を誇る公司の象徴的存在。
傷ついたものや死者までもを癒す能力、『反魂の能力』を持ち、
『命の巫女』としてこの地下世界で崇められる存在でもある。
しかし、最近ルリ様を狙う者が普段よりも増えてきている。
いつもならば、公司の独裁を快く思っていないレジスタンスがその象徴を
奪おうとする行為がたびたびみられたのだが、それでも最近の刺客の数は異常過ぎる。
公司の調べる所によれば、この地下世界の情報が地上に漏れ、その上でこの公司を潰しにかかる
輩が存在するのだそうだ。
確かにこの地下世界ではあまり見られない高度な武装をしてやってくる
刺客が多かった様にも思えた。
(もし、ルリ様の身に何かあったら)
『チェルシー?』
「はい!?」
しまった・・・私とした事が物思いにふけってしまっていたようだ。
『チェルシー・・・大丈夫?最近忙しいみたいだけど』
そう、刺客の多さから普段よりも戦闘に駆り出されている回数が増え、
私は疲れていたのかもしれない。
こうしてルリ様を狙う者が多くなる中、ルリ様の身は本当に保証されるのだろうか?
私はルリ様を象徴的な存在としてこうして崇める事に少し疑問を感じる事も
あった。
普通の女の子に戻れば、彼女もこうして命を狙われることも無くなるのではないのか。
私はルリ様の心配をさせまいと笑顔で、大丈夫ですと答え、
ルリ様のお部屋へと歩いて行った。
>602 続き
部屋の扉の前に来て少し妙な気配を感じた。
部屋の中に誰かがいるような感じ。
まさか。
ここの警備はそんな杜撰な物ではない。まして、最近はレジスタンスなどの
活動が活発になってきている。普通に潜入、突破する事など不可能に近い。
だけど、万が一と言う事もある。
「ルリ様、少しここでお待ち願えますか?」
ルリ様は不思議そうな顔をして、すこし扉の前から離れた。
私は、ドアのロックを外し、ドアを開いた。
そこにはソファーに暇そうに座っている少年がいた。
『よお』
少年は友達にでも話しかけるような軽い声で私に声をかけた。
だが、彼はどんな人間かは知らないが、公司へと進入してきている。
これは敵と見なす他は何も無い。
私は早足で少年に近づく。
「アンタ・・・ここがどこだか分かってるの?」
私は少年に向かって思いっきり殴りかかった。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>603
『アンタ・・・ここがどこだか分かってるの?』
彼女はそう俺に言い放ち、つかつかと俺のもとに歩いて来た。
俺がそれに答えようとした時には、俺の目の前には拳が迫り。
俺は宙に飛んだ。
(いやー、もう血だらけ)
俺は心の中でそう呟くと、むくりと起き上がり、口元の血をハンカチで拭う。
「えぇっと、ここ、ルリ・サラサって子の部屋じゃなかったっけ?
間違えたんならごめん。じゃ、そういうことで」
とりあえず、この凶暴な姉ちゃんを刺激しないように壁際を通りながら、
俺はドアへと向かった。
>604 御神苗優vsチェルシー・ローレック
少年は私の拳が直撃しそのまま勢い良く宙に舞った。
しかし、
少年は何事も無かったかのように置きあがり、口の血を拭った。
こんなことがあるのだろうか?
私は確実に顎の辺りを狙って殴った。
だが、少年は脳震盪を起こすわけでもなく普通に起き上がって来る。
私はその様を黙って見つめる他無かった。
『えぇっと、ここ、ルリ・サラサって子の部屋じゃなかったっけ?』
どうやら、少年はルリ様を探している様だ。
それならば、なお更コイツを生かして返す訳には行かない。
『間違えたんならごめん。じゃ、そういうことで』
私は壁際を歩き、逃げようとする少年を掴み、反対側へと投げ付ける。
少年は再び宙を舞い。壁へと叩き付けられる。
でも、痛がる様子も無く、ただ黙って私の方を見るだけだった。
私の攻撃が効いていないのだろうか。
私は置きあがろうとする少年に向かって走りだし、打撃の連続技を浴びせた。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>605
俺は彼女を刺激しないようにしたつもりだった。
が、瑠璃の名前を聞いて彼女の顔色が変わった。
ずんずん近づいてたかと思ったら、俺の襟首をつかまれ、
天地がひっくり返った。そして思い切り壁にぶつかる。
一瞬、息が止まった。
あぁ、そうか。この子が護衛者な訳だ。
これじゃ、A級工作員でも手を焼くよなぁ・・・・・・
頭を一回振り、のろのろと起き上がる。
「い、痛いじゃねぇか・・・・・・・ってうわぁ!」
・・・・・・間髪居れずに拳が飛んできた。
右のフック、左のジャブ・・・・・・俺はそれを紙一重の差で避けながら、
壁際から逃げる。さすがに壁殴ったら、彼女の拳が砕けちまうからな。
「ごく普通の一青年に問答無用で殴りかかるこたねぇだろうが!
んなことだと彼氏できねぇそ!」
そんな馬鹿げたことを言いながら、俺は彼女の攻撃を避け続ける。
ラッシュを続けようにも、息が続かなくなるのを待ったほうがいい。
そう判断したからだった。
(後に、この判断は間違いだった、と彼は後に語っている)
>606 御神苗優vsチェルシー・ローレック
少年は私の攻撃を紙一重でかわす。
しかし、それは最小限の動きでかわす為のことであって、決して私の
攻撃が辛いわけではない。
むしろ、まだ余裕すら見られる。
(くっ・・・そろそろ本気にならないとヤバイかも)
そう、思った時だった。
彼がこんなことを口走った。
『ごく普通の一青年に問答無用で殴りかかるこたねぇだろうが!』
しかし、それは彼がルリ様を狙う不届き者である可能性があるから
人畜無害のような顔をしていても何を企んでいるのかわかったものではない。
だから、こうして私が何かが起こる前にこうして少年を処理する事の判断は
間違ってはいないのだ。
問題なのはこの次の発言。
『んなことだと彼氏できねぇぞ!』
ブチ
―――切れた
私の中で何かのリミッターが外れ、私の理性やら人道というものが脳内から
抹消されたような気がした。
残された理性の欠片で、彼は私に彼氏ができないぞ。と言っていると認識する。
自分で言うのもアレなのだけれど、私はそこそこは可愛いと思う。
ファンクラブもできるくらいだし(メンバーは全員女性)
それに公司の訓練で、一通りの家事や洗濯、その他一般的な雑務もこなせる様に教育されている。
まあ、言って見れば私にとっては花嫁修行のような物だと思ってやって来た。
つまりは、
私は可愛くて家事もできる、そんな理想的な女性だと自負している。
>606 続き
それなのに。
どうして私に彼氏ができないのか。
私は重力の力を拳に収束させ、拳を振り上げる。
もう、怒った。
少年の事は病院送り程度で何とかしようと思っていたが、私のタブーに触れてしまった
彼を、許すわけにはいかない。
「なんで私が・・・!!」
少年に向かって思いっきり飛びあがり、重力の拳をぶつける。
「彼氏の一人もできないのよ!!」
もう自分でも言ってる意味もわからない。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>607
俺の一言で、完全に彼女の目から理性の色が消えた。
・・・・・・もしかして、禁句だったのか?
そんな考えがふと頭に浮かぶ。
だが、そんな考えも吹っ飛んだ。
さっきまでとは比べ物にならない、重いパンチが左頬に食い込む。
続いてボディにスレッヂハンマーでぶっ叩かれたような衝撃。
そして、○山昇龍覇も顔負けの凄まじいアッパーが顎に放たれた。
一瞬、彼女の背後に龍が見えたような気がした。
後悔ってのは後で悔やむから後悔なんだな・・・・・・
そんなことを思いながら、俺は宙を飛んでいた。
やがて床が近づき、俺は顔面からダイブ。
俺は血反吐を吐きながら立ち上がる。
少しキレかけてるかも、俺。
「そのガサツな性格が問題なんだよ、お前さんは!
ちったぁ女の子らしくするって選択肢はねぇのか、このパッキン姉ちゃん!!」
(後に、こう言った事を酷く後悔した、と彼は回顧している)
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>609
私の重力パンチを受けて空高く舞い上がる少年。
その背後に瞬く星のようなものが見えたような気がしたが恐らく気のせいだろう。
そして、顔から床に落ち、少年の口から血が流れる。
そろそろ、この少年も懲りた事だろう。許してやってもいい頃だろうか。
私は彼に近づき、首元に打撃を入れて気絶させようと思った時。
まだしつこくこんな事をのたまう。
『そのガサツな性格が問題なんだよ、お前さんは!』
まだ言うか。このガキ。
『ちったぁ女の子らしくするって選択肢はねぇのか、このパッキン姉ちゃん!!』
どうやら、まだ懲りてはいないらしい。
私は少年の髪を掴み、私の顔元まで引きずり上げる。
恐らく、ルリ様には私が悪の女王にでも見えているだろうが、そんな事を気にしている
場合ではない。
今、ここでコイツを許してしまっては、私の名誉にも関わる。
私に名誉などという大層な物があるのか?と聞かれればそこまでなのだが。
私はクスクスともう誰が見ても悪役としか思えないような冷えた笑いで
掴み上げた少年を見る。
「私ね・・・子供が大好きなのよ」
少年は見た目、高校1年生くらいの青年だったが、19歳の私から見れば
まだまだ子供だ。大人の魅力などを語ってもわかりゃしないだろう。
そして、私は再び重力の拳を少年のボディーに叩きこむ
もちろん心臓部に。
「さぁ立ちなさい・・・まだまだ遊びはこれからなんだから・・・」
ルリ様の制止の声が聞こえたような気がしたが、そんな物はもちろん無視した。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>610
姉ちゃんは俺の髪を掴むと顔元まで引きずりあげた。
なんだ、お詫びの接吻でもするのか?
と頓珍漢なことを考えた。荒々しいね、やり方がさ。
違った。まったく違った。
クスクス、と周囲の温度が10度は下がるような笑い声が俺の耳に響く。
そして、心臓の真上に伊○さんもかくやというコークスクリューを叩き込んできた。
一瞬、心臓が止まりかける。ヤベぇ、マジヤベぇ。
この姉ちゃん、キレてるよ。・・・・・・・仕方ねぇか。
彼女の手首にフックを叩き込み、掴んでいた髪を離させる。
そして軽く体を捻ると一本背負いの要領で投げ飛ばす。
もち、怪我はしねぇようにクッションのあるところに投げ飛ばしたけどな。
本来なら追い討ちかけたいトコだが、ハートブレイクパンチ喰らったあとだ、
体がついていかねぇ。とりあえず、体の調子を戻すほうが先刻だ。
「ショタスキーだったのかよ、姉ちゃん。俺、遊ばれちゃう?色男は困るね〜」
後ろで、黒髪のおとなしそうな女の子が止めようとする声を聴く。
彼女が巫女なのか?とにかく、被害が及ばないように、少し体の位置をずらした。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>610
私が再び少年のボディーにもう一発叩き込もうと思ったその時、
私の手は少年の髪を離れ、自身は宙を舞っていた。
さっきとは逆の立場になってしまった。
私は運良くクッションの上に投げ出され、ダメージは殆ど無かった。
「ふ、うふふふふふ」
私は内に秘めた狂気とも思える歓喜を声に出し、クッションの上で
笑い出す。
そして、ムクリと置きあがり私に向かって挑発する少年にこう言いはじめた
「さあ、お楽しみはこれからよ!ハリー!ハリーハリーハリー!」
私、どっか体の調子でもおかしいのかしら?
明日から2〜3日くらい休暇をもらおう。
私は人間とは思えぬ速度で少年へと走り出す。
なんだか、身体能力まで人間から離れてしまったのはこれまた気のせいだろうけど。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>612
彼女はムクリと起き上がった。
その顔には歓喜の笑みが浮かんでいる。
・・・・・・俺は、開いてはいけない扉を開いちまいましたか?
そして、彼女は突っ込んできた。
彼女の背後に牛の姿が見えるような、すさまじいハ○ケーンミキサー。
しかし、俺には○アークローないから対処できん。
ここは・・・・・・これしかない!
俺もまた彼女向かって駆ける。
彼女の肩に手をおくと、跳び箱の要領で飛び越える。
そして、目の前で起こる事態にパニくっている紫髪の女の子を
小脇に抱えると、一目散に窓へ向かう。
こんな猛牛みてぇな姉ちゃん、相手に出来るか!
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>612
私の渾身の体当たりがかわされた。
私はそのまま壁にぶち当たり、そのまま壁を破壊してしまった。
後で請求とかされるのだろうか・・・。
『きゃあ!!』
ルリ様の悲鳴。
見れば扉の外側にいたルリ様が少年に抱えられ、窓際にいる。
恐らく、私がこうして暴走しているのを止めようとなさって、部屋のなかへ
ついつい入ってしまわれたんだろう。
そして、少年はこのままルリ様をどこかへ連れて行くつもりだ。
そうはさせない。
私は重力の球体を野球のボール大の大きさにして創り出し、
昔の巨人軍の選手よろしく思いっきり振りかぶる。
私の長い足は頭の上まで上げられ、とても大きなフォームを作り出す。
そして
「ルリ様を・・・離しなさい〜〜〜〜〜!!!」
重力の球体は少年の手前で消えたかと思うと
一瞬で頭上に現れ、直撃。
でも、私こんな技いつ覚えたのだろう?
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>614
あともう少しで窓だ!
飛び出そうとモーションを取ろうとしたその時。
俺の後頭部に強い衝撃が走る。
そのままの格好で俺はずさーと盛大に転ぶ。
勿論、女の子に危害が加わらないよう、俺がサーフボードになったが。
「あ、怪我ない?」
『だ、大丈夫、みたいです』
とりあえず一言かけると、俺は静かに女の子を脇に置いた。
そして、ユラリと立ち上がり、首をゴキ、ゴキと鳴らすしながら、
彼女のもとへとゆっくりと歩み寄る。
「もう見境なしかよ、姉ちゃん?なら・・・・・・まず倒す!!
それからゆっくり教育してやるよ、年下男の扱い方をさ」
ゴゴゴゴという擬音と共に、俺の背後にリトル○レイの姿が見えたかもしれない。
それくらい、俺は鶏冠にきていた。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>615
私の攻撃は無事、少年だけに当たってくれた様だ。
ルリ様に当たらない様に当てたつもりなのだがあんな変化球が
使えるとは思っていなかったし・・・。
少年は立ちあがり此方に向かって歩き出している。
まだ戦うつもりらしい、と言うよりも怒りが頂点まで来ているといった感じだ。
これで存分に戦える。
これまでも全力で戦ってたけど。
私は少年の頭を掴み、大きく飛びあがる
そして、空中でぐるぐると何回転も回し、地面へ叩き付ける。
何かのゲームの技みたいだ。
「まだまだぁ!」
私は下に叩き付けられた少年をまた掴みあげ、今度は横に何度も回す。
そして、天井へ向かって力の限りほおり上げる。
「とりゃあああああ!!」
名無し第七司教 vs 名無し無資格T・S
ふと、目があった。目の前に立つ、鎧の男と。
イヤその黒い甲冑の何処に視線の入る余地があるのか、という問題はさておいて。
――――――自然、高まる緊張感。張りつめる殺気。
先に動いたのは…………法衣を纏う司教の方だった。
素早く手をかざすと、その内からは長い剣が生まれる。
鉄甲作用と呼ばれる独特な投法で、司祭はそれを投擲した。
『黒鍵』と呼ばれる長剣を。
蒸す空気を割って、長く澄んだ刀身が馳せる。
飛ぶには無骨すぎるそれが、投げナイフの如く高い音を立てて甲冑の男へと向かった。
「これで…………行っちゃって下さい!」
まだ若い、少女と言っても良さそうな司祭が、蒼い瞳をゆらして微笑んだ。
行動の辛辣さと言葉の無法さを、何処かに置き去りにして。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>616
彼女はにっこり笑って俺の頭を掴んだ。
振り払おうとするより先に、俺の体はぐるぐると旋回しだした。
そのまま、俺の体は床に叩きつけられる。
床とキスするより、美女のキスのほうがいいんだけどな・・・・・・・
床にめり込んだ俺を再び彼女は掴みあげる。
今度もまたぐるんぐるんと廻す。
・・・・・・・よく目を廻さずにできるよなぁ。
そんなことがフト、頭に浮かんだ。
そして俺は、三度宙に舞った。
遠心力で充分な力のついた俺の体は天井を突き破り、空へと浮かぶ。
そして、ふたたび屋根を突き破り、床へとダイブした。
ドッシャアア、という音共にめり込む俺。
そして煙が収まった頃、そこに立っていたのは・・・・・・・
額から大流血し、ゴジラのように目を血走らせた俺の姿だった。
「ド付き合いなら、負けん!!」
その声が聞こえた頃には、既に彼女の眼前に移動している。
そして両の拳で彼女に連打を食らわせる。
顔と急所だけは避けて(こんな状況でも理性はまだ動いてたらしい)。
「ホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラ」
柳の枝のように俺の連打で彼女の体がゆれる。
それと共に俺の連打も速さを増す。
「ホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラ」
がくがくと人形のように震える彼女にさらに神速の拳を叩きつける。
こうなると、もうとまらねぇ。
「ホラホラホラホラホラ・・・・・・ホラァ!!」
そして、止めの顎への掌打で、彼女は壁へと吹き飛んだ。
そのバックに、きらきらと輝く星空が見えたような気がした。
生命樹に捧げる協奏曲 〜南武公&操vs如月蘭
Malcuth ―――真円の月より来たる―――
>599
Side:Takemasa
ふと、目が覚めた。
昏い昏い夜の中、目が覚めた。
何かの、音。
澄んだ水晶のような硬質の、それでいて柔らかな、音。
俺を呼ぶ、音。
そこには純白の青年。
彼の指し示す腕と、言葉、そしてざわめくココロの導くまま、外に出る。
世界は、まるで夢の中のように、ふわふわと頼りない。
辿り着いたのは、公園。
青年は月の白光を背に受けながら、それよりもなお白い姿で中空に。
そのことに違和感を覚えることもなく、ただ俺は彼を見つめていた。
「母親に会いたいのだろう? その望み、叶えよう」
彼は再び、俺に言う。
熱に浮かされたような、ぼぅっとした頭で考える。
いや、考えなんかしなかった。
一も二もなく、俺は頷いていた。
Side:Misawo
音が聞こえた。
微かな、だが圧倒的な【力】を秘めた音。
まるで、夜を振るわせるようなその音。
『これは――――来訪音?』
来訪音。
人の心の綻びにつけ込み、堕落させる人ならざるモノ――――振夜の来訪者。
彼らは来訪音と呼ばれる【音】とともに現世に現れるという。
『しかし、こんな近くで・・・まさか!』
武公様の寝室へ走る。
そして、飛び込んだ寝室には、武公様の姿はなく、ベッドの上に一枚の羽があるばかり。
『武公、様・・・』
マリオノール・ゴーレムを持っていれば、その呪的防壁で来訪者の誘いも効かなかっただろうが・・・
そうでない今、武公様は普通の少年に過ぎない。
来訪者の誘いに囚われたのであれば・・・
(私でも、お助けすることが出来るかどうか・・・)
だが、行かねばならない。
我が主、南武公様を護るため。
それが、私の存在意義。
私は、昏い昏い夜に飛び出した。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>618
私は壁を突き破り、隣りの部屋まで来てしまった。
壁に打ち付けた背中と瓦礫の破片が頭にぱらぱらと落ちて痛い。
大の字になってぐったりしていると、赤と目が合った。
赤は私は叱るわけでもなく、そのまま飽きれて此方を見ている。
「あはは・・・失礼します」
そして、ルリ様の部屋へとさっき開いた穴を通って戻る。
そこには仁王立ちで私が再び起き上がるのを待っていた少年がいる。
私が倒れている間にルリ様を連れて行かない所は紳士なんだなと感心した。
「もう、私もそろそろネタが尽きてきたのよね・・・」
いや、ホントに。
「だから・・・これで最後にしましょう」
私の腕は力の限りの重力を収束させ、かなり大規模な重力の力が腕の周りを
強力な重力場を展開している。
私の腕に収束させられた重力波で、建物全体が大きく軋む。
「重力のぉぉぉぉシェ○ブリッドぉぉぉぉぉ」
もうギリギリ。いろんな意味で。
私は少年に向かって大きく飛びあがり強力な重力波の拳を叩き付けた。
>617
名無し第七司教 vs 名無し無資格T・S(M)
目の前に立つ少女。
交錯する視線、そして―――――
少女が動く、どこから取り出したかもわからない長剣を片手に閃かせ。
戦っている最中に幾度となく感じた嫌な予感。
少女の手から光が放たれ、一瞬遅れて空を切る音が届く。
「……くっ。――――――顕ッ!」
不意に男の目の前の空間に波紋が走り、飛び来る長剣を弾き落とす。
<デフィレイド>発動。残り拘束度数6。
男は地を蹴り、右へ左へと跳ねる。
見るからに重厚な鎧を着ているにもかかわらず、だ。
そして素早く選択桿を操作。
呪文書式選択を<デフィレイド>から<フラッシュ>へ。
少女に向かい、手に持ったスタッフを突き出しながら―――
「―――――顕!」
胸部から、拘束端子が一つ弾け飛ぶ。
名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
>621
顕、という聞き慣れない叫び。
唐突に起こる網膜を焼くような閃光。
――――――魔術!?
少女はその現象に心当たりがあった。
あって当然、それと同じ術(すべ)はこちらにもある。
第七司教もまた――キリストに仕える身でありながら――魔術を行使する者なのだから。
異端の力を感じ、理解しつつ少女は冷たい石畳の上を転がる。
とっさに身を捩り、転がし、回避に専念。
さらに地を蹴ると、おぼつかない視野のまま黒鍵を出した。
そして、投擲。
地に突き刺さった黒鍵から火葬式典が発動、石畳を持ち上げる程の爆発が生まれた。
視力の回復するまでの一瞬、稼げればいい。
爆風に法衣の裾を揺らしながら、少女は記憶を頼りに狙いを付け、再び黒鍵を投擲。
繰り返し起こる爆発に石畳が割れ、細かい破片が少女と男を打った。
御神苗優vsチェルシー・ローレック
>620
人型に壊れた壁の向こうから、彼女が戻ってきた。
ま、あれくらいでくたばるタマじゃあないってのは分かっちゃいたが。
(俺は、そのほうがありがたかったんだけどな)
『これで、最後にしましょう』
彼女はそう言うと、あらん限りの力を腕にこめる。
彼女の腕の周囲が歪む。重力レンズ?・・・・・・・そうか・・・・・・そうだったのか。
彼女は重力を自在に操る能力者だったわけか。
それで、今までのことに合点がいった。
だが、こっちだってここで死ぬわけにゃいかねぇ。
「まだまだ遣り残したことが多いんでね。ここで終わりにされちゃ困るんだよ。だから・・・・・・」
俺も腕に全精神を集中する。俺の腕が轟き、光始める。
「あんたの言葉に反逆するっ!!反逆のぉっ!!○ェルブリッドォォォ!!!」
俺もまた、彼女へと向かって跳び、精神の輝きを宿した光の拳を叩き付けた。
双方の凄まじい拳がぶつかり合う。
次の瞬間、周囲は光に包まれる。
そして、公司の建物は崩壊した。
名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
>622
収まる爆発、静まって行く粉塵。
それと共に、少女の姿が再び現れ――――ない。
周囲を見渡すと、動く影が一つ。
男は黙って<ハード・フレア>を抜くと、そちらに向かい引き金を引いた。
二発の45口径マグナム弾の音が響き渡る。
無骨な拳銃を元に戻し、男は呟き足を動かした。
「まぁ、当たるとは思っちゃいないが……」
空いた手でスタッフを操作しながら、あの少女へと向かって。
>600
銀光一閃。
ミアが振り下ろした大太刀は軽々とゴルゴーンの皮膚を切り、
肉を裂き、その巨体を袈裟懸けに分断した。
ゴルゴーンはゆっくりと崩れ落ちる。
その視線を明け始めた熊本の空に注ぎながら。
名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
>624
手探りでの逃走は、どうやら成功したようだった。
背中に冷たい石の感触を感じつつ、司教はビルの影へと身を屈めた。
そこに、銃声が二つ。
正確な狙いが煉瓦造りの壁を抉る。
魔術だけでなく銃まで扱うようで、つくづく、甲冑男の得体は知れない。
光を放つ魔術で手詰まり、というわけでもないだろう。
再び手の中に長剣を抜くと――――――二連射!
早い一撃が足下へ、やや速度を落とした黒鍵が真っ直ぐ男へ向かう。
先の一本目が足下へ刺されば爆発。そうなれば、次のをかわすのは難しくなる。
「今度こそ、どうですか!」
>625
(ゴルゴーン:残り一匹)
>600
目があった瞬間―――ゴブリンリーダーはそのいかつい足場を
強く蹴り付け、大きくその場から飛んでいた。
次の瞬間、元いた大地は霞と消えて、熊本の夜に溶け込んでいく。
しかし、ゴブリンリーダーはそんなものには構わない。
手に具現化させた無骨なトマホークを大きく振り上げると、
今まさにゴルゴーンを倒したミアに向けて、上空からそれを叩き付けた。
(ゴブリンリーダー:残り二匹)
御神苗優vsチェルシー・ローレック
エピローグ
>623
気づくと、辺り一面に瓦礫が転がっている。
その中に俺と彼女は突っ立っていた。
そのうち、どちらともなく笑い出した。
久しぶりに、腹の底から笑った。
ひとしきり笑うと、俺は巫女の少女の方に目をやる。
この異常事態と衝撃で気を失っているらしいが、
怪我はしてねぇみたいだ。
ほっと胸をなでおろすと、再び彼女に向き直る。
「なぁ、あんた、これからどうするんだ?・・・・・・なんなら、地上に来るか?」
俺は声をかけた。
「お前さんの職場、ぶっ壊しちまったしさ。アンタの力なら、充分、俺のトコでもやってけると思うし。
俺も推薦するしさ。彼女のことだって、無碍にはさせねぇ。悪い話じゃあないと思うんだが・・・・・・どうだ?」
彼女はきょとんとした顔をした。
そりゃそうだろう、今まで向こうは殺す気で俺に向かってきてたのに、
こっちはこんなお人好しなこと言ってるんだから。
ちょっと逡巡したようだったが、やがて頭を縦に振った。
そして、俺は気絶した少女を背中に背負うと、
彼女に向かって手を差し出した。
それを見て彼女は顔を赤らめたが、おずおすと手を伸ばした。
「そういや、まだ名前聞いてなかったな。俺は御神苗優。あんたは?」
>600
それは、びくりと一度だけ大きく身体を震わせたかと思うと、
それをきっかけにしたようにもぞもぞと活発に身体を動かし始めた。
その一匹は、先の銃撃で目を抉られ、体中に幾つもの穴をあけられ、
そこからわけのわからない液体をだくだくと流していたが、それでも
まだ、生命活動を停止してはいなかった。
残った足をわしゃわしゃと動かしてミアの背中へとその目を向けると、
余力を振り絞って、最後の光線を吐き出した。
その姿が、ゆっくりと空間に溶け込んでいく。
無論、完全に消えてしまうその時まで、その顔に美しい微笑を貼り付けたまま。
(ナーガ:撃破)
御神苗優vsチェルシー・ローレックのレス纏めよ
>601>602>603>604>605>606>607>608>609>610
>611>612>613>614>615>616>618>620>623
エピローグ
>629
好き勝手絶頂にやって楽しかったわ。
ネタが全部分かるかな?
名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
>626
建物の影から、剣が迫る。
「は、ははっ―――」
足元へと向かうソレを回避するため、横に地を蹴る無資格魔法士。
元居た場所で巻き起こる爆発、爆風。
それに煽られるように転倒、横転、そして受身を取って立ちあがる。
続けざまに操桿を引いて無音詠唱。
「<アクセラレータ>―――――顕ッ!」
残り拘束度数4。
肉がぎちりと軋み、身体が極限まで強化される。
ホルスタから再度<ハード・フレア>を抜くと、剣の飛んできた方向へ立て続けに三連射。
少女の方に駆け出しながら空薬莢を捨て、腰のパウチから弾を取りだし装填する。
「愉しんでるか?」
男は少女にはっきりと、そう言葉を投げかけた。
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
>625(>627)
突撃してきたゴルゴーンが消えていく。
四本の腕で何とか保持しながら放った、人型戦車用の巨大な刃によって。
>628
『――友を救う為ならば、親も先公も騙します――』
失われた足場には目もくれず、トマホークを構えて踊りかかってくるゴブリンリーダー。
こちらの握ってる太刀は地面に突き刺さり、引き抜くのは難しそうだ。
『――いよいよ今夜は殴りこみ――』
私はすぐさま手を離し、四つの拳を相手目掛けて――――
「星を見る!!」
突き出した。
怒濤のパンチがゴブリンリーダーを襲い――――
>630
「・・・・・・・・・あ!!?」
背中に灼熱の剣が突き刺さった。
先ほどは沈黙していたナーガの最期の一撃。
背負っっていたロケットが爆発する。
眼前のゴブリンリーダーと共に戦場の隅へと吹っ飛んでいく私。
白み始めた空には、明けの明星が輝いている。
名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
>632
飛び、跳ね、転がり、起き上がる。
鈍重そうに見える甲冑を帯びてなお、男の動きは鋭敏だった。
それにしても、あの攻撃を避けるなんて…………思った以上に、男は手練れだ。
「やり、ますね」
強がりとも余裕とも取れない、呟き。
その言葉を吐ききらぬ内に、想像を遥かに超える速度で銃声が聞こえた。
体が反射的に飛び退けて、直撃から逃れるように運動する。
だが、男の射撃はその動きを遥かに上回った速度で続いた。
避けきれない一発が、肩口を捉える。
いや、正確にはかすめただけだが、大口径の銃弾はそれだけで細い少女の体を翻弄した。
法衣は裂け皮膚は割れ骨が軋み血が噴き出す。
そこへ、男の一言――――――愉しんでるか? そう、聞こえた。
「愉しくなんてありません! 服は破れちゃうし、あちこち痛いし……」
堰を切ったかのように言葉が溢れる。
「だいたい、なんなんですか貴方は! そんな鎧を着てそんな動きをして!」
怒りの矛先が、徐々に妙なベクトルを帯びてきた。
「ともかく! 私は愉しくなんて無いんです!」
言葉にまぎれるように、黒鍵を投擲。右に一つ、左に二つ。
ありったけの乱れ撃ち。でも、それとて男は避けるだろう。
だから――――――――――切り札を、コッソリと法衣の中で構える。
不敵な笑みが、司教の顔に浮かんだ。
ン・ダグバ・ゼバ VS 橋沢育朗(M)
化物は人間の内に棲んでいる。
そう言ったのは、誰だっただろうか?
街には、いつも通りの時が流れていた。
雲一つ無い空、空高く昇った日。
親しげに言葉を交わす友人達。
我が儘を言っては、親の手を煩わせる子供。
店頭で笑みを作って商品を売る店員。
騒がしいが、穏やかで―――何処か、心安らぐ光景。
そんな雑踏の中に一人の青年が居た。
外見は上下とも白の衣服で包んだごく普通の青年だ。
だが、異彩を放つのはその表情。
この青年は、常に笑顔だった。
それもこの微笑ましい情景を見て笑っているのではない。
何か、頭の中で描いた映像に酔いしれているような笑いを浮かべている。
青年の足元に、ぬいぐるみが転がってくる。
どうやら前を歩いていた少女が落とした物らしい。
おどおどと近付いて来て屈み、ぬいぐるみに手を伸ばす少女。
少女と青年の視線が、交錯した。
そして―――ごきり、と酷く場違いで陰惨な音が奏でられた。
青年が少女の首を圧し折ったのだ。
街の気温が一気に下がったような錯覚。
その場所に居合わせた人間は皆同じ事を考えた筈だ。
―――化物が、居る。
ン・ダグバ・ゼバ vs 橋沢育朗(M)
>635
その街の雑踏は、少年にとってひどく懐かしさと愛おしさを感じさせるものだった。
店のスピーカーが流す流行りの音楽、道行く人々の足音、子供たちの笑い声──そんな当た
り前の光景が、まるで宝石のように輝いて見える。
熾烈な闘いと、その後の永い眠りを経てきた彼にとって、そんな日常の風景は、ひどく縁遠い
ものであったから。
かつて、彼が生死を共にした、一人の少女。今はもう、立派なレディになっているはずだ。
実際に一緒にいたのはほんの数日間だったが、少年の中で、彼女の存在は他の何者よりも大
きかった。
──あと少し、もう少しで、彼女に会える。
少年──橋沢育朗の心は、そんな期待感に満たされていた。
そのためかもしれない。その時まで、街にかすかに漂う、邪悪な「におい」に気がつかなかった
のは。
雑踏の一角で、悲鳴が上がった。
反射的に振り向いた育朗の感覚に、その「におい」は飛び込んできた。
今まで感じたこともないほどに強い、余りにも邪悪な「におい」。
かつて出会った最強の敵、分子を振動させてあらゆる物質を粉砕する男、超能力者ウォーケ
ンよりも、その「におい」は強いかもしれなかった。
押し寄せる人並みをかき分け、悲鳴の上がった方へと向かう。
そこで育朗が見た光景は──真っ白な衣服に身を包み、周りの情景とは余りにも不似合いな
笑みを浮かべた青年と、その足下に転がる、首をいびつな方向に折り曲げている少女。
口から一筋の血の糸を引き、もはや何物をも写すことのない目を見開いた、その少女の顔は。
かつて彼が命を共にした、あの少女に不思議と似ていて──
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
気がつくと育朗は、その青年に向かって突進していた。
>636
ン・ダグバ・ゼバ VS 橋沢育朗(M)
こっちに向かってくる奴が居る。
ああ、何て愚かな奴なんだろう。
人間(リント)が、僕たちに適う筈は無いのに。それでも向かってくるのか。
―――少し、遊んであげようかな。
ゆっくりとした動きで、首を圧し折った人形を投げ捨てる。
これはもう要らない。
壊せばそこで終わってしまう生き物。何てつまらない奴等だろう。
でも、そんな奴等にも存在理由は在る。
狩りの標的として生きているんだ。
僕等に、殺されるために。
何も考えずに真っ直ぐに突進して来る。
ハハ、面白いなぁ。
仲間が殺された程度でこんなに怒るなんて。
僕に触れるか触れないか、という所で僕は虫を追い払うように軽く腕を振るう。
もっとも、奴にとっては丸太で殴られたのではないかと感じる衝撃だろうな。
名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
>634
―――愉しくなんかない、少女はそう言ったか。……だったら、面白くしようじゃないか。
叫びながら、なんとかの一つ覚えのように少女は長剣を投げつづける。
左に一つ、右に二つ。
――――ガイン!
既に目の前にまで到達した左の剣を、真横から手の甲で弾き飛ばす。
更に加速して、右に迫る二本の長剣を<ハード・フレア>で撃ち落とした。
もう打つ手がなくなったのか、動こうとしない少女に正面から詰め寄り、銃を向ける。
「―――すまんね、チェックメイトだ」
銃を顔に突きつけ、引き金に指をかけながら男はそう呟いた。
何かを感じ、無意識にスタッフへと手を這わせて。
名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
>638
銃口が黒い黒い顎を開いて、少女を見据える。
だが。
その余裕が、その行為が、最後の好機を与えた。
宙を舞う黒鍵に仕込まれた「火葬式典」を起動させる。
空が爆発に充たされて、赤く燃えた。
爆圧と爆風、今さら男には足止め程度にしかならない物だったが……
少女の手から、新たな黒鍵が伸びる。
普通のそれ、に比べて三倍優はある長大な黒鍵。
その名を――――――――
「宇宙葬式典! 発射!」
その台詞に、躊躇したわけでもあるまいが。
黒の甲冑に黒鍵は吸い込まれるように伸び、飛んだ。
男ごと。
そのまま三段爆裂をかまし角度とか調節しながら黒鍵は飛ぶ。
横のベクトルがやがて斜めへ、そして上へ。気付けば、真上へ飛び立っていた。
重力圏を抜け星から旅立たんと、黒と白の軌跡を残しつつ天高くへ―――……
それを見送る第七司教の顔は、とても清々しい笑顔だったと言う。
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
>568 >587
頭部を粉砕されて崩れ落ちる仲間に目もくれず、チベット人武装SSはMP40
の引き金を引き続ける。
かつてソ連軍の心胆を寒からしめたのは、この死をも恐れぬ勇猛果敢な――
というより、自分の命など最初から存在しないかのような闘いぶりであった。
チベット人武装SSの背後で、宗光は宙に逆五亡星を描いた。
その口から、宗光の口を借りたヒトラーの呪文の詠唱が開始される。
「tibi,magunum,innominandum,signa stellarum nigrarum et bufaniformis
sadoquae sigillum(汝、大いなる名前無き者よ、黒き星の印と、蝦蟇の姿
せるツァトゥグァの封印により)……」
ン・ダグバ・ゼバ vs 橋沢育朗(M)
>637
白ずくめの青年が、少女の死体を無造作に投げ捨てた。
人をまるで物のように扱うその態度に、育朗の怒りは更に加速していく。
策も何もなく、彼は真っ正面から青年に向かっていった。
突進してくる育朗を一瞥すると、青年はひょいと腕を振った。
無造作にも見えるその動作に、まるで大型のハンマーのような力がこもっている。
その直撃を受け、為す術もなく吹き飛ばされる育朗。
勢いを減ずることなく宙を舞い、ビルの壁に叩き付けられる寸前──育朗の肉体に変化が起
こったのは、その時だった。
動物が怪我を負ったり身に危険が迫ったりした際分泌される、アドレナリン。
育朗の中に巣喰う「寄生虫バオー」はその増加を感知し、宿主である橋沢育朗を、無敵の肉体
に変身させるのだ。
瞳孔散大、平滑筋弛緩。
血液を通して体中に行き渡った「寄生虫バオー」の分泌液は、育朗の細胞組織を変化させ、皮
膚を強靱なプロテクターに変える! 筋肉・骨格・腱に強力なパワーを与える!
これが! これがッ! これが「バオー」だッ!
そいつに触れることは死を意味する! 武装現象(アームド・フェノメノン)!
空中で身を捻り、壁を蹴って姿勢を制御、そのまま着地する「バオー」。
「寄生虫バオー」の生存本能と、橋沢育朗の意志が完全に同調する。
『おまえの「におい」を止めてやるッ!』
地面に転がる石を数個拾い上げると、親指でもって青年へを弾き飛ばす。
単純な攻撃だが、「バオー」の力で放たれた石の威力は、大型拳銃に匹敵する!
>598 VS吸血鬼の女性
一瞬の攻防!
ナイフで突かれる。
右で払いのける。
足を払われる。
出足を踏みつけにかかる。
床板が砕かれる。そして…。
そのまま掴まれて、投げをうたれました。思わず感嘆してしまう鮮やかさ。
ですがこちらも、身体を一回転させられる間に彼女の肩を掴んで、
直接パワーを叩きつけます。
ゼロ距離でパワーをぶつけると同時に、私も叩きつけられました。
ものすごい音と共に、急ごしらえのステージの床板はあっさり突き破られて、
私はさらに1メートルほど落下。
「うぅ…、けっこう安普請なのね…」
ですが、その安普請の床が砕けてくれたおかげで、投げの衝撃が
かなり吸収されたのはありがたいことです。
ほこりにまみれたスカートの両側を手早く裂き、目の前の羽目板を
突き破って、私は客席に転がり出ました。
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
>587 >640
「ひゅ〜、やるね、あの姉ちゃん」
一体のSS兵の頭を吹き飛ばした魔術を目の当たりにした俺は口笛を吹く。
俺もまた負けじと頭を吹き飛ばし、胸を打ち抜いて、
一体、また一体と兵士を倒していく。
が、事態はさらに悪化していく一方だ。
SS兵の肉の盾の向こうで、野郎、呪文の詠唱を始めやがった。
ここでこれ以上、足を止められるわけにはいかねぇ。
だったら、思う様埒をあけるまでだ。
俺は腰から焼夷手榴弾を引き抜き、SS兵の中心に投げつける。
数秒後に起こる凄まじい爆発。
俺はその爆発を確認するや、すぐさま駆け出す。
まだそれでも抵抗はあるが、兵たちの体を嘗め尽くす炎で、
その抵抗も次第に緩慢になっていった。
その残党の中に突っ込み、一人また一人となぎ倒していく。
楔は打ち込んだ。あとは、あの姉ちゃんに穴を拡大してもらうまでだ。
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
>587 >640
「ひゅ〜、やるね、あの姉ちゃん」
一体のSS兵の頭を吹き飛ばした魔術を目の当たりにした俺は口笛を吹く。
俺もまた負けじと頭を吹き飛ばし、胸を打ち抜いて、
一体、また一体と兵士を倒していく。
が、事態はさらに悪化していく一方だ。
SS兵の肉の盾の向こうで、野郎、呪文の詠唱を始めやがった。
ここでこれ以上、足を止められるわけにはいかねぇ。
だったら、思う様埒をあけるまでだ。
俺は腰から焼夷手榴弾を引き抜き、SS兵の中心に投げつける。
数秒後に起こる凄まじい爆発。
俺はその爆発を確認するや、すぐさま駆け出す。
まだそれでも抵抗はあるが、兵たちの体を嘗め尽くす炎で、
その抵抗も次第に緩慢になっていった。
その残党の中に突っ込み、一人また一人となぎ倒していく。
楔は打ち込んだ。あとは、あの姉ちゃんに穴を拡大してもらうまでだ。
>594 ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
「成る程。死に損ないの化物か、主は」
応じる閑馬の腹部はドス黒く染まっていた。
鉄の牙は抜けたが、それらが穿った深い疵痕では、大量の回虫が群れ踊っている。
致命傷すら癒し、不老の長生を与える妖虫・血仙蟲であった。
「如何でも良いがな。
殺しても死なない奴を滅ぼす手立てなど、幾らでもあると云う事だ」
氷上を往くが如く、閑馬は滑る様に地を駆けた。
同時に二条の閃光が疾る。
走りながら、閑馬は引き抜いた脇差と、それのみならず太刀すらも投擲していたのであった。
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>642
私には理解不能のパワーが身体に打ち付けられる。
投げは完了していたが、そのエネルギーの量よりも質の方が私にダメージを与えた。
一瞬意識が遠くなるが、そのおかげで「人としての意識」が呼び覚まされる。
私は何をしているんだろう?
手を差し伸べてくれた娘に、牙を向けるなんて…
だが身体は止まらない。
―――渇きがますます増してくる。
―――理性が秒を刻んで薄れていく。
アテナは客席の方へ移動したようだ。
首が勝手にそちらを向く。
彼女の瞳に映る私は、血に飢えた吸血鬼そのものだった。
違う。
私は―――
私は―――!!
そんな私の思いとは裏腹に、右手はスーパーレッドホークを抜く。
素人には手品にも見えるだろう手の動き。
尾を引く.454カスール弾を、どこか遠い出来事のように眺めている私が居た。
>641
ン・ダグバ・ゼバ VS 橋沢育朗(M)
姿が変わった、だって?
奴からは何も感じなかった。
巧く力を隠していたのか……それとも、土壇場にならないと出さないのか。
どっちでもいいさ、楽しい奴ならそれでいい。
「フフフ……」
刃で切ったような深い笑みが顔に刻まれるのが判る。
ただ狩るだけの標的が一転して、狩り甲斐のある獲物に変わった。
こんなに楽しい事には―――そうそう出会えない。
弾かれた石は空気の壁を突き破りながら凄まじい速度で接近してくる。
いいね、これは面白そうだ!!
石が命中する瞬間―――白い光が僕を覆う。
硬い物が肉を穿つ音が、一つ。
まだある筈の残りの石の音は奴には聞こえないだろう。
白い光から突き出た手は粉と化した石をサラサラと地面に落とす。
それは既に、さっきまでの腕ではない。
光が消え去り、僕の姿を明らかにする。
脆弱な人間(リント)の体に純白の生体装甲と金色の装飾具を纏った姿。
これが、僕の本当の姿だ。
唯一石が命中した胸の部分は奴の行動を嘲笑うかのように再生を始める。
そして僕は両手を広げて、告げる。
「さぁ、来なよ。もっと遊ぼう」
出来るだけ楽しげに、弾んだ声で。
名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
>639
宇 宙 葬 式 典 発 射 !
―――彼女は、そう言ったか。
少女の手から生まれた、通常の三倍の長さを持った長剣は男を捕まえると勢い良く飛び立ち始める。
「……本気か、おい!?」
焦りながらも人を遥かに超えた速度で選択桿を操作、六面式呪文書式板装填筒の呪文書式選択を変更。
操桿を引き、更に補助呪文を詠唱する。
―――間に合えば儲けもの、ってところだが。
「我法を破り理を越え破壊の意思をここに示す者なり―――」
「ベルータエイムクイファクイファ―――――――」
詠唱が終了し、後は撃発音声のみとなった瞬間に剣が鎧から離れて行く。
ただそこには、圧倒的スピードで目前に迫る岩石があった。
「<マグナ・ブラスト>―――――顕ッ!!」
<第二の業火>を、目前の岩石に向けて発動する。
噴き戻される爆風、衝撃、石の飛礫。
更に呪文書式を変更。
無音詠唱、そして撃発音声。
「―――――顕!」
<シェルター>発動。
残り拘束度数、0。
男はそのまま爆炎に飲み込まれ、爆風に吹き飛ばされ、重力の渦へと引き込まれて行く。
かくして、ひとりの無資格戦術魔法士は消えていったのだった―――
・
・
・
翌日未明、とある山中に一つの隕石が降って来た。
その隕石が落ちた現場の近くに住むものは皆、奇妙な遠吠えを聞いたと言う……
「オオオオオオォォォォオアアアアアアアァァァァゥゥォォッァ!!!!」
――――――ドッッッゴオォォォォォォォォン!!!
クレーター状になった土の真中には、ぷすぷすと煙を上げる甲冑が一つ。
その甲冑は仮面を外しながら、心底疲れた顔でこう呟いた。
「………はぁ、勘弁してくれ―――」
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
>645
二筋の鋼の輝きが闇を切り裂き、ジャッジ・フィアーに襲いかかる。
脇差が咽喉を貫き、太刀は腹を串刺しにした。
しかし、呪われた魔人は怯んだ様子も見せずに、歩み続ける。
「なァかなか死なァァぬと思えばッ、おォォぬし、その虫が傷を治ォォしておるなァァァ!
ウジ虫に頼ォォッてまで、汚らわしい生存を続けるかァァァ!なんと罪深いィィやつじゃァァ!」
躯に突き立った二刀を抜こうともせずに、フィアーは怒りの唸りをあげると、
閑馬の左肩めがけて虎鋏で猛然と打ちかかった。
>640 >644 淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
「元気なモノだな」
フォルテは苦笑を漏らす。
武装SSの真っ直中に飛び込んだ御神苗少年に対する物だ。
あの人数相手に一歩も譲らない実力。
スプリガンと呼ばれる者の力の一部を見たような気がした。
最奥の祭壇ではヒトラーが詠唱を始めている。
乱戦の中故、どの様な詠唱なのかは分からないがロクな物ではないだろう。
「さて、どう片づけるべきか……」
フォルテは周囲を見回す。
そして武装SS達の中心で燃える炎に目を付ける。
先ほど御神苗少年が投げた焼夷手榴弾によるモノだ。
「そうだな……あれを使わせてもらうか」
再びフォルテは呪を紡ぐ。
――――Der Wind, den er in unserem Ursprung trifft, der Tornado und das Wesen gewohnt――――
フォルテの前に3〜4メートル程の小さな竜巻が生まれる。
その竜巻は燃えさかる炎の方へと疾り――――炎を飲み込む。
炎の竜巻と化したそれは武装SS達の中を縦横無尽に走り回る。
火だるまになりバタバタと暴れながら倒れる者。高熱によって銃が爆ぜて崩れ落ちる者。
だが、フォルテの眼は既にそれらには一切向いていなかった。
――――雑魚に用はない。真に戦うべき相手はただ一人。
>646 吸血鬼の銃手
「うわぁっ!?」
ナイフの次は銃! 吸血鬼が銃を振り回す非常識さと、
何よりその抜き撃ちの速さに、反応が一瞬遅れました。
銃弾をかわすには、相手が引き金を引くより速く動くこと。
けれども、それがかなわず、銃弾に左肩の骨を削り取られました。
「うううぅ〜〜っ!」
血と、うめき声を振り撒いて転がりながら、椅子を盾に応射。
確か、ほとんどの銃は弾が6発だったはず。弾数でこちらが負ける
道理はまったくありません。
あちらを休ませない程度に撃ち返しながら、サイコヒーリングで
肩を治しにかかります。片手間のことなので、治りが遅いのは
仕方のないことですが、なんとか動かすくらいはできそうです。
(でもたしか、吸血鬼の傷って勝手に治るんだっけ…?)
このまま削りあいをして勝てるのか。胸が、ゆっくりと不安に
締め付けられはじめました。
ン・ダグバ・ゼバ vs 橋沢育朗(M)
>647
「バオー」の手から放たれた石は、楽しそうに笑う青年へと、唸りを上げて飛ぶ。
それが命中する瞬間───彼の身体が、目映い光を発した。
光が収まった時、そこに立っていたのは、真っ白な装甲と黄金色の装身具を纏った人影。
彼も、変身によって本来の力を発揮できるらしい。
突き出した手が開くと、細かい砂がこぼれ落ちる。飛ばした石は、あの手によって受け止められ、
粉砕されてしまったらしい。
胸には最初に飛んだ石が付けた傷があったが、それも見る間に塞がっていく。再生能力におい
ても、「バオー」と同等かもしくはそれ以上か。
怪人が言った。
「さぁ、来なよ。もっと遊ぼう」
「バオー」は答えない。
その白い髪がザワザワと蠢くと、針のようになった無数のそれが、怪人めがけて飛来する。
「バオー」の髪は硬質化し、抜けるとその成分を変質させて動物の体温で自然発火するのだ。
これが! バオー・シューティング・ビースス・スティンガー・フェノメノンだッ!
>649 ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
鉄の質量を持った黒風が吹きつけた。鬱陶しげな前髪が逆立つ。
虎鋏に押される様にしてかわし、閑馬はジャッジ・フィアーの脇を駆け抜けた。
相手の躯に刺さった刀を掴みながら。
飛び違う勢いを利用して、閑馬の両剣は魔人の咽喉と腹部を切り裂いたのであった。
異形の背後、数メートルの地点で閑馬は止まった。
振り向きざま、左右の刀を風車の如く回転させて血を跳ね飛ばす。
「フフ……。見場は悪いが、これで中々――」
刃が止まる。
雷瞬、床を蹴り二つの剣尖を突きの疾風と変えた。
「便利でな」
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
>644 >650
炎の竜巻に、さしものチベット人武装SSもその半妖と化した肉体を焼き尽く
され断末魔の悲鳴を上げる。
しかし、すべてのチベット人武装SSが灰になるのと時を同じくして、
ヒトラーも呪文の詠唱を終えていた。
「……Yoth・Tlaggon(ヨス・トラゴン)!!」
アトランティスが未だクシャと呼ばれていた太古に於いて九大地獄の魔王と
定義された謎の神性の名前と共に、逆五亡星を宙に描いた空間から
ドクロめいた模様を甲殻部に背負ったスカラベにた虫の大群が現れる。
それは中国巫術において、崑央より地上に飛来し取り付いたあらゆる物を
焼き尽くすと恐れられた妖虫『飛屍仙』であった。
御神苗とフォルテを焼きつくさんと、炎の壁を越えた飛屍仙の大群が
二人に襲いかかる。
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>651
アテナの血に目を奪われたのだろうか。
私は光の弾を2発食らってしまった。
肉が焼けこげるような音がする。
思わず傷口に手をやるとほんの少しだけ血が付いた。
迷いもせず、自らの手の平に舌を這わせる。
舌が痺れるほどの甘露。
足りない。
これでは全く足りない。
ほんのわずかでも意識が戻る事を期待したのだが、ますます渇きがひどくなる。
かすかに残っていた理性は、焼け付くような渇きに押し流されてしまった。
自らの身体をかき抱き……
「あ… ああああっ!!」
叫ぶ。吠える。猛る。―――もはや人ではない声で。
こちらへと向かう光弾も目に入らない。
戦術も戦略もかなぐり捨てて、私はアテナの方へ走り始めた。
>653
ン・ダグバ・ゼバ vs 橋沢育朗(M)
奴の髪の毛は抜け落ちた端から炎を灯す。
細く、速い烈火の矢が多方向から次々と迫ってくる。
「ハ、ハハハハ―――」
笑っているのは、決して絶望しているからでは無い。
むしろ、真逆。
もっともっとこの闘いが楽しい物になる希望が湧いてきた。
―――最高だ。そう来ないとね。
矢が肩に突き刺さり、傷口を焼く。
いや、肩だけじゃない。
胸。腹。腕。脚。
ほぼ全身が炎の矢で責め立てられる。
これだと再生は少し遅れるかな。
―――ああ、痛いな。
痛みが電流のように全身を駆け巡る。
―――だけど、それより……。
駆け抜けた後に残していくのは、むず痒さ。
ああ、何て―――
――――タノシイ。
一歩目。
この加速で炎は振り落とされた。
二歩目。
手が届くほどの距離に一気に接近。
だけど、まだだ。
三歩目。
体が密着するほどの距離。
ここで拳を天に突き上げる。
腕が風を巻いて、奴の顎へと襲い掛かった。
いつのまにやら480K超してるな。次スレ移行準備の時期だ。
>325 第二次突発祭り
>356 <朱の残滓>〜遠野秋葉 vs 鈴鹿御前
>365 アルカード(M) vs キリランシェロドール(M)
>387 遠野志貴 vs チェルシー・ローレック & 遠野秋葉
>408 藤井八雲 vs ふぉるて【堕ちた天使が歌う歌】
>439 ブラックハート vs シグモンド
>464 孔濤羅 VS 泪泪(レイレイ)『壁上戦斗』
>478 暗黒騎士ガウザー vs ン・ダグバ・ゼバ 〜闇の騎士と究極の闇〜
>492 玄奘三蔵 vs アンデルセン神父(M)
>524 鈴鹿御前 vs アレクサンド・アンデルセン(M)
>593 オオツキ vs 改造教師オオツキ 【真・プラズマ大殲if… プラズマ怪人大決戦】
>631 御神苗優vsチェルシー・ローレック
>652 名無し第七司教(M) vs 名無し無資格T・S(M)
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
>654
「うぬれェェェ!」
首と腹を大きく切り裂かれ、さすがに躯をぐらつかせたジャッジ・フィアーに、
更なる突きが電光の勢いで突き立てられた。
両の胸に深々と、太刀と脇差が食い込んだにもかかわらず、死の断罪者は倒れない。
ジャッジ・フィアーは、彼の心臓を貫いた刀身を左手で掴み、閑馬を引き寄せる。
右手に握られた鋼鉄の牙が、不死身の剣士の肩に叩きつけられた。
ン・ダグバ・ゼバ vs 橋沢育朗(M)
>657
全身にシューティング・ビースス・スティンガーを受け、身体を燃やしながらも、怪人は「バオ
ー」へと突き進んでくる。
心底楽しそうな、笑い声すらあげながら。
わずか3歩で間合いを密着させ、天を貫くような拳。さしもの「バオー」も、反応が遅れた。
まともに喰らい、吹き飛ばされる。
空中で体を捻り、着地する「バオー」。だが、その足元がふらつく。
今の一撃は、「バオー」にもダメージを与え得るほどのものであったのだ。
『こいつは強い。今まで出会った敵の中でも、最強だ。
だけど、負けるわけにはいかない!
誰のために? こいつに殺された、全ての人のために! こいつのすべてを止めてやるッ!』
育朗の意志に応え、手首の皮膚が鋭く硬質化した。
武装現象のひとつ、バオー・リスキニハーデン・セイバー・フェノメノンだ!
怪人の拳によって開けられた間合いを一気に詰め、刃と化した腕を立て続けに振るう!
>656 狂乱の吸血鬼
『あ… ああああっ!!』
血欲しさに狂ったのでしょうか。吼える彼女は
猛烈な勢いで突進してきました。理性を忘れた、あるいは無くした動き。
倒すか、倒されるか。それ以外の選択が許されない事実を、
その姿はどんな雄弁よりもはっきり、私に突きつけています。
一瞬の半分の半分、迷いました。けれども、胸の中にイメージ。
闇に踊る蒼い光。私を守る力の発現。
「はああああっ!!」
シャイニングクリスタルビット。およそ闘い以外に
使い道を見出しようの無い雷球の群れが、ぶつかってくる肉弾を
迎え撃ちました。
>659 ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
噛み縛った歯の間から、喘鳴じみた唸りが洩れる。
鉄の顎が肩肉に喰いついたのだ。
致命の打撃を受けてすら尚も反撃してくる、これは正に魔人。
不死身振りでは閑馬もおさおさ引けを取るものではないが、体躯と膂力の差は如何ともし難い。
敵の左胸を貫いた一刀を更に押し込みながら、閑馬はジャッジ・フィアーの怪力に抗せんとする。
ウピエルvsファントム達
>493>502>531>532
館内に爆発音が響く。
それは玲二が撃ったグレネードであることをエレンは瞬時に理解した。
彼をフォローすべく、乱入してきたツァーレンシュベスタンへと銃口を向ける。
同時にこちらへと向かう二人―フェンフとノイン―の銃口から5.45mm弾が吐出される。
照明の落ちた館内にマズルフラッシュが煌めき、轟音が鳴り響く。
交錯する射線。
その中、ツァーレンシュベスタンの弾丸はエレンを捕らえることはできなかったが、
エレンの銃弾は、確実に二人の急所へと撃ち込まれていた。
音を立て崩れ落ちる二人の少女。
それを確認したエレンは、玲二達を援護すべく振り返る。
同時に、背後に生まれる殺気。
銃声と、エレンが客席の隙間に飛び込んだのは同時だった。
飛び込んだ客席の隙間からエレンが背後を覗き見た先に存在したのは、
体に深い虚を穿ちながらも、ライフルを構えこちらに迫り来る、二人の少女の姿であった。
「……吸血鬼…」
エレンの心に、ほんの僅かな感慨が浮かぶ。
彼女たちは本当に戻れない場所まで行ってしまった。
だとすれば、自分にできることは――
弾の切れたイングラムをその場に放置。
撃ち尽くしたコルトパイソンの弾倉から空薬莢を吐出し、弾丸を最装填する。
空いた左手で、肩口に吊っておいたナイフを引き抜く。
「殺してあげる。それで、貴方達の悪夢は終わる――」
儂とジャッジ・フィアー殿との闘争を、一時纏める。
ジャッジ・フィアーvs閑馬永空
(途中経過纏め)
>507 >514 >517 >520 >551 >559 >564 >572 >576 >581 >594
>645 >654 >659 >662
生半に死ねぬもの同士、いくさは次スレにて続く。
>660
ン・ダグバ・ゼバ vs 橋沢育朗(M)
へぇ……凄い奴だな。ここまで自分の体を自由に操れるなんて。
空間を裂かんばかりの勢いで刃が振るわれる。
それを腕や手の甲で防ごうとする。
しかし、奴の刃はこちらが思っていた以上に鋭いらしい。
捌いている腕が徐々に傷ついていく。
「―――」
息を大きく吸う。
気に入ったよ。思いっきり相手をしてあげよう。
横へ受け流していた腕を捻り、肘の刃で奴の刃を迎え撃つ。
ギィン、ととても肉体同士がぶつかったとは思えない音が響く。
「アハハハハハハ!!」
二人とも意識を腕に集中している。
だからこそ、不意打ちが出来るのさ。
刃を打ち合わせながら、笑い声とともに中段の蹴りを繰り出す!
ン・ダグバ・ゼバ vs 橋沢育朗(M)、レス番の中途纏め。
>635 >636 >637 >641 >647 >653 >657 >660 >665
ヤツの「におい」は、次スレで止めてやるッ!
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>661
青く輝く光の弾が彼女を守る。
それでも私の勢いは衰えない。
そんな理性は残っていないのだ。
地上に降臨した雷光が、私の身体を灼く。
神鳴る力…というのだろうか?
もはや吸血鬼に等しい私には、相応の神罰だ。
実際の電撃ではないのだろうが、それは私の吸血鬼の部分を焼き尽くした。
―――私の身体と魂を占める大部分を。
それでも、私自身の質量が消えて無くなるわけではない。
アテナを押し倒すような格好でのしかかった。
……それだけだ。
既に、指一本動かす事すら出来ない。
それどころか……
私の喉に熱いものがこみ上げる。
こらえきれずに鮮血を辺りにまき散らしながら、アテナの上に倒れ込んだ。
皮肉にも、その血によって急激に理性が戻ってくる。
きっと今の私は獣以下に見られているのだろう……
冷えていく身体は、人として死ねる証かもしれない。
それがせめてもの慰めだった。
>668 狂乱の吸血鬼
衝撃。闇裂く光。それでも彼女は、勢いのまま私を押し倒し…。
「くぁあああっ…!!」
その勢いをも利用して、後ろに投げ上げました。
柔道でいう、巴投げのような格好。でも私は柔道家ではなく、
その証拠に。
「…いただくっ!!」
投げ上げた勢いをまったく殺さず、後転で跳ね起きます。
間髪も置かず、筋力、内勁、地面からの反動のすべてを利用して滑るように跳躍。
さかさまに落下してきた彼女の胸に、必殺の肘!
衝撃が、彼女の心臓を打ち貫くのがわかりました。
活歩、頂心肘。これが入れば…。
「…勝った?」
麻宮アテナVSラルヴァ 「星屑の闘宴<ステージ>」
>669
心臓に叩き込まれた肘の衝撃は、あまり感じなかった。
衝撃よりも、込められた不可視のエネルギーが熱く染み渡る。
その熱さは、今まで味わったどの血の味よりも熱かった。
反比例するかのように身体中の熱が冷めていく。
声が…出ない。
瞼が重い。
痛みは感じないが、大きな喪失感があった。
どこかへ落ちていくような恐怖。
それでも、あの魂が堕ちていく感覚にくらべれば幾分ましなようだ。
アテナがこちらを見ている。
さっきまでの戦の女神のような表情とは違う。
心配するような、申し訳なさそうな顔。
私を気遣っているのだろうか?
そんな事しなくてもいいのに。
「ごめん…ね。ステージ…壊しちゃって」
届くはずがない。聞こえるはずはない。
―――だが、それでも―――
「貴女の歌…ここで…聞いてみたかったわ…ね」
私の意識はそこで途絶えた。
(ラルヴァ死亡)
>670 VS赤い瞳の女性
あの人のくちびるが動いて、何かを語ったようでした。
でも、私が近づいた時には、もう…。
私は、血塗れでした。黒い服をべっとり貼りつかせる
この血のほとんどが、この人の口からあふれたもの。
助けたいとか、力になりたいとか、散々わめいてこの様です。
私のやったことは結局、この人を死なせた…いえ、殺しただけ。
雨が、振ってきます。たちまち激しくなった雨は、戦いの後を
洗い流していきます。
水浸しの地面、彼女のとなりに、仰向けに倒れこみました。
雨の洗礼を全身に受けながら、私はぼんやりと宙を眺めるだけ。
「…役立たず」
自分に向けた言葉といっしょに涙があふれて、
雨に流されていきました。
前レス
>274
ヨコシマ&ロゼット一行 VS G.G.スレイマン
『ボーイ・ミーツ・ガール?』
「ひあぁぁぁぁぁ?!」
め、目が回るぅぅぅぅ?!
ブラックロッドは、私をクラッカーかなにかのように振り回す!銃から手を離そうとしても何故か手が動かない。
十分に勢いを付けた奴は、大きく振りかぶり私を覗き魔めがけ振り下ろす!!
≪ロゼット!!≫
「うわぁぁぁぁぁ?!」
拙いッ!!クロノも間に合わない――――?!
私は、きつく目を閉じ・・・・・・・・・!!
《がしっ》
私は、不意に自分の体に何かが抱きついてくるのを感じた。目を開けると・・・・・・。
私の体は、覗き魔に抱きかかえられていた。
助けてくれた――――の?
彼は、ワイヤーを切り裂きながら地面に着地する。
そして、クロノと一直線に並ぶ形でブラックロッドを挟み撃ちにした―――刹那。
いきなりブラックロッドの体を光が包み込み、奴の体を拘束する!
何が―――――?!
《むにゅむにゅ》
同時に覗き魔の手が、私の胸元で卑猥な動きを見せた。
・・・・・・・・・。
こ―――のォォォォォォ!!
「変態ッ!色魔ッ!【放送規制】ッ!【酷く薄汚いスラング】ッ!!」
くら―――り。
「あ・・・・ぅ」
やば・・・・叫びすぎた・・・・・。
クロノを解放したせいで消耗していた私の視界が、少しくらむ。
時間・・・・ないか!
「クロノ!!そいつを何とか拘束して!!」
私は、ぜはぜは荒い息をしながら、クロノに向かって叫ぶ。
私の姿を、声を確認して、クロノが奴へと飛び掛る!!
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
>512
オレの前には一人の少女が立っていた。
歳のころは十六歳か十七歳、波打つ栗色の髪と神秘をたたえた緑の瞳をもつ美しい少女。
彼女こそキリコ、オレの崇拝する愛しい天使だ。
「たっだいまー、キリコちゃん!ヤハベ、名誉の負傷しつつ帰還せり!」
オレは、ひどく痛む身体に鞭打ってここまで戻ってきた。
額が裂け、肋骨は何本か折れて、左腕には深く刺し傷がついてしまった。
最後には、危うく頚動脈を喰いちぎられるところだった。
まったく、ひどい有様だ。
しかしオレは、治療もせずにまっすぐここまでやって来た。
愛しのキリコに一秒でも早く、ねぎらいの言葉をかけてもらうために。
「ヤッちゃん、ネズミは?」
ボロボロに傷ついたオレの姿を見ても眉ひとつ動かさずに、そっけない声で尋ねてきた。
「ああ、ちょっと傷ついちゃったけど、ここに」
ポケットから取り出した天才ネズミ(だったもの)をキリコに見せる。
「ヤッちゃん・・・生け捕りにしてって言ったよね?」
心底呆れ果てたという表情で、キリコが呟いた。
「途中でいろいろ問題があって・・・ごめん!」
「まったく、コレが大人の仕事か?こんなことなら他の人に頼めばよかったわ。
ほんっと役に立たないねー。だいたい・・・」
キリコに罵られながら、オレはこう感じていた。
「誉めてもらうのもいいが、これはこれで快感だ」と。
少なくともオレにとっては、徒労に終わらずに済んだわけだ。
マサムネ(M)vsヤハベ
『バカがネズミを追ってくる』
レス番まとめだ。
>345 >349 >396 >401 >437 >440 >442 >443 >445 >446
>453 >456 >480 >482 >483 >484 >485 >486 >487 >488
>489 >495 >498 >500 >501 >504 >506 >508 >512 >675
キリコちゃん、もっとオレを叱ってくれ!
『意思、果つる者の躯』 中間纏め。
>6 >7>9> 10 >12 >13 >20 >23 >29 >330 >347
『意思、果つる者の躯』 中間纏め。
>6 >7 >9 >10 >12 >13 >20 >23 >29 >330 >347
失敗した、すまない……。
>596 葛葉キョウジvsアセルス
「くっ!!」
一息漏らし、こちらもなんとか一撃目を凌ぐ。ぎぃんと、刃同士がぶつかり合う激しい音が響いた。
怒りに任せているせいか、動き自体は分かり易い。が、女を内部から突き動かす衝動のようなものが、
その勢いや速度を増していっているようにも感じられる。次第に追いつかなくなり、
捌ききれなかった分の攻撃が、少しづつ身体に傷を刻んでゆく。
(性質悪ぃな……!!ったく…!)
足元にあったゴミ箱を蹴り飛ばす。
ゴミ箱をぶつけられて一瞬、怯んだ女から逃げ出すように、後退。
一旦、廊下へと逃げる事にした。
・ ・
こんなキレた相手に、真正面から付き合ってはいられない。
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
中間纏めだぜ。
導入
>545>546>548
闘争
>568>587>640>643>650>655
続きは次スレで!!剋目して待っててくれよナ!
淫藤宗光/ヒトラーvs御神苗優&フォルテ(M)『崑央(クン・ヤン)遊撃隊』
導入>545 >546 >548
闘争>568 >587 >640 >644 >650 >655
宗光「途中経過です」
ヒトラー「我らの業はまだまだこんなものではないぞ……」
アルクェイドVSアルクェイド『矛盾因果律』
>317 >569
途中経過
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
>526>527>528>529>530>600>625(>623)>628>630>633
生命樹に捧げる協奏曲 〜南武公&操vs如月蘭
>599>613
>431
vs オーフェン
「ッ!?」
正直、驚いた。
彼の手によって私の顔が切り裂かれ――――とさりと地面に転がる私の体。
そして・・・・・私の体が一枚の紙人形と化す。
ぶすぶすと煙を上げながら。
「あはは♪ひ〜っかっかったぁ♪」
私はくすくす笑いながら姿を見せる。
無論、私には傷ひとつ残ってはいない。
「残念だったね、お兄ちゃん?
さっきまでお兄ちゃんと遊んでたの・・・・・私のお人形さんだったんだ♪
よくできたでしょ・・・・・って、もう聞いてないかぁ。」
私は、動かなくなった彼の体を足でちょいとつついてみる。
反応は―――無い。
「つまんないの。
もう少し、頑張ってくれると思ってたのにな。」
≪ちり〜〜ん――――・・・・・・。≫
==================================
鈴の音を残して、幽祢の姿が消える。
もうまもなく、警察が彼の亡骸を発見し――――
無縁仏としてモルグに放り込むことになるだろう。
それは、彼女にはもはや興味のないことだが。
END