>480 >482 遠野志貴vsチェルシー・ローレック&遠野秋葉
『――兄さん!』
そう叫んだ秋葉は、赤い髪の毛のようなモノを俺にのばしてくる。
灼さをまとった秋葉の赤い髪。
これは危険だ。
そう思った瞬間、身体が勝手に動いた。
俺の四肢にのびてきた髪に、順々に、それでいて瞬時にナイフを走らせた。
そのまま大気ごと切れそうな感じで、赤い髪を「解体」する。
離れていてはもう一度髪が来る。
気がつけば。
全力で前に跳び、秋葉の斜め後ろに立っていた。
振り向きざま、秋葉の首筋を打とうと手刀を振り上げている。
少し寝ていてくれないか、秋葉。