吸血大殲 24 血と硝煙の十字路

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 サイス・マスターが生きている?
 信じられない情報、しかも奴はイノヴェルチと手を組もうと企んでいるらしい。
 サイスはとあるオペラ座でイノヴェルチの要人と会うと言う。
 情報源すらはっきりしない、
 罠かも知れない、
 しかしサイス……
 奴だけは許す訳にはいかない。
 
 俺とエレンは過去を断ち切る為に、サイス・マスターを葬る計画を立てた。
 
 貸切のオペラ座、特等席にヴァンパイア三銃士のリーダー、ナハツェーラー。
 隣にはサイス・マスター、そしてその周りには二人の少女がサイスを守る様に佇んでいる。
 
 舞台の上で踊る男女……。
 仮面の男がマントを翻したかと思うと、高らかに小口径高速弾の連射音が響き渡る。
 
 ゼクスは銃を抜く暇すら無く、頭部を撃ち抜かれ脳漿を撒き散らしながら崩れ落ちる。
 AK74を構えたズィーペンは胸部と手足に弾丸を受け、血まみれで死のダンスを踊る。
 そして驚愕するサイス……。
 奴は身動きする事もできないまま銃弾に引き裂かれ、座席へと縫いつけられる。
 
 パトリオットから発射された30発の5.56mmアーマライト弾はサイス・マスターと
 二人の少女を一瞬のうちに血の海へと沈めた。