★★★SS投稿用スレッドLeaf.key板マーク2★★★

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1名無しさん@そうだ選挙にいこう
■■■SS投稿用スレッドLeaf.key板■■■が逝ったままだから
投稿用スレッドマーク2を立てました。
名無しさんならどんなSS書いても恥ずかしくないから安心♪
皆様の力作をお待ちしていま〜す。
2リンク足りないよ:2000/08/16(水) 03:15
「もう!祐一君!ボクの帽子返してよぉ〜!!」
「俺に追い付けたら返してやるぞ!」
暖かい春の日差しの中、俺は今日もあゆと楽しく遊んでいた。
あゆの奴は目覚めた後、床屋で髪を切られすぎたのを隠すためい
つも帽子をかぶっている。
どうしても帽子を取ったあゆを見たかった俺はあゆの帽子をあゆ
の隙をついて奪い取ったのだ。
帽子を取ったあゆは男の子みたいだったがかわいかった。
あゆは俺の手から帽子を取り戻そうと必死になって追いかけてく
る。
そんなあゆを見て俺は走るスピードを上げる。
「うぐぅ、いぢわる!」
あゆが非難の声を上げる。
その時「パッパー」という音がした。
「え?」
立ち止まった俺の目の前にクラクションを鳴らしながら自動車が
突っ込んで来た。
「うわあぁぁぁぁぁぁっ!!」
「祐一君!!」
自動車がもう目の前に来ている。避けられない!
俺が目を閉じてひかれるのを覚悟してからしばらくたった。
・・・痛くない。
俺は目を開けてみる。
「う、浮いてる?」
俺の体が宙に浮いていた。腹のあたりに抱きつかれてるような感
触がある・・・。
「祐一君、大丈夫?」
「え?」
俺の頭上からあゆの声がする。
俺が視線を上げようとすると俺の後頭部がなにかにぶつかった。
「うぐぅ!?」
抱き抱えられてる感触が無くなり俺は地面に落ちた。
ドスン。
俺の体が地面に叩きつけられた。
「痛い・・・」
ドゴッ。
「ぐはぁ!」
地面に倒れている俺の背中になにかが落ちてきた。
「うぐぅ・・・祐一君大丈夫?」
背中からあゆの声がする。
あゆが乗ってるのか?
「とりあえずどいてくれ・・・」
「うん」
背中の重みがなくなってから俺が起き上がるとそこには数ヶ月前
に再会した時と同じ姿のあゆがいた。
鼻を赤くして・・・。
4まこプー:2000/08/16(水) 04:15
 短いけど続けてみたよ。>薄倖の妹さん


「…ぷはっ」
 数分にわたる香里とのディープキスから解放された栞は、慣れない
行為に困難になった呼吸に、息を荒げた。いつもより口の中がぬるぬる
する。二人の混ざり合った唾液がまだ口内に残っているからだ。
栞は彼女の胸を舌で愛撫する香里の豊かな髪に触れた。指先を髪に通し、
頭を抱く。そして、口内に残ったものを喉に流した。
 言葉に出来ないほどに、栞の中で姉への想いが広がってゆく。言葉に
しなくてもいい。今の栞には、それを表現する手段があった。
「お姉ちゃん…」
「…?」
 香里の肩をつかみ押し倒す。体勢を入れ替え上になった栞は、短い
キスの後、顔を香里の股間あたりまで下げた。香里はこれから妹が行おう
としている行為を黙って待っていた。
「あ…。お姉ちゃん、濡れてる…すごく……」
 栞は舌先を突き出し、おそるおそる香里のものに触れた。
「…ひぁっ!」


 おそまつさまでした。
 続きはまた。……寝よ。
「あゆ」
「なに?」
「いつの間に髪伸びた?それにその格好・・・」
俺の目の前のあゆは赤いカチューシャに黄色のダッフルコート、
ミトンの手袋、羽のついたリュックを着けていた。
「祐一君!!」
背後からあゆの声がする。
「ってなに!?」
あわてて後ろを振り返るとそこにはさっきまで俺と遊んでいたあ
ゆがいた。
「なんだよこれ・・・あゆが・・・ふたり!?」

「・・・つまり、どっちもあの時の事を覚えてないんだな?」
あれから俺たちは公園に移動してベンチで話をしている。
「ボクは祐一君があぶないって思ったら祐一君をだっこして浮い
てたんだよ」
羽あゆが言う。
「そういえばボク、祐一君が危ないって思って叫んだ時変な感じ
がしたんだ」
本体あゆが言う。
「・・・お前がスタOドを出したんだな・・・」
そうとしか考えられない。
「スタOド?」
羽あゆが聞いてくる。
「ジョOョの奇妙なO険って知ってるか?」
「うん」
「スタOドっていうのはおまえみたいな奴のことだ」
「うぐぅ、ボク、スタOドなんかじゃないもん」
羽あゆがすねる。
「おい、本体。スタOドをいいかげん引っ込めろ」
本体あゆに話しかける。
「本体って・・・嫌な呼びかたしないでよ」
「どうでもいいからはやくスタOドをしまえ」
「どうやって?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しばらくの沈黙をおいてから俺はあゆに言う。
「・・・おい、本体。スタOドの操作は出来るか?」
「・・・操作?」
「とりあえずあいつを思ったとうりに操作してみろ」
羽あゆを指さして言う。
「う、うん。う〜ん・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
本体がしばらく唸る。が、羽あゆはキョトンとしていた。
「お前は自分のスタOドすら制御出来ないのか!」
「うぐぅ・・・」
「ボク、スタOドじゃないもん・・・」
あゆと羽あゆの目に涙が溜まる。
・・・まずい。泣かれる。
「すまん、俺が悪かった。泣かないでくれ」
俺は泣かれる前に二人?に謝った。
「「たい焼き5個」」
「は?」
「「それで許してあげる」」
「わ、わかった」
名雪みたいな事を言う二人。
泣かれるよりはマシなので了承した。
「「うん!許したげる」」
二人?の泣き顔が笑顔にかわった。
さて、これからどうしよう。この二人?を一人にしなければ。
こういう時はやはりあの人に頼るしかなな・・・。
「行くぞ。本体あゆ、スタOドあゆ」
「「うぐぅ、もっと普通の名前で呼んで・・・」」
65の『あゆあゆ』訂正:2000/08/16(水) 05:04
いきなり誤植が・・・。
正 こういう時はやはりあの人に頼るしかないな・・・。
誤 こういう時はやはりあの人に頼るしかなな・・・。
鬱だ・・・少し氏のう・・・。
7謎の病弱娘:2000/08/16(水) 06:00
>>4
良い感じです。
もっと栞ちゃんにお姉ちゃんを虐めさせてあげて下さい。
8空想官能SS:2000/08/16(水) 06:29
オレは、茜と柚木の3人でクリスマス会を開いていた。
会場は例によって、オレの家だ。
オレたちは、茜お手製のケーキと他愛もない雑談を楽しみ、興が嵩じてくると例によって柚木の提案で酒を飲み盛り上がる。
だが、今回は節度を持って飲んだので、意識は充分に保っていた。
その代わりかどうか知らないが、柚木は浴びるように酒を飲み、ソファーの上ですうすうと寝息を立てている。
茜も柚木と同じくらい飲んだはずだが、こっちは相変わらず涼しい顔。
…それにしても。
茜って綺麗だよな。
少量とは言え酒を飲んだのせいか、いつもより茜が綺麗に見える。
俺は興が嵩じていたことも相俟ってか、次のようなことを口にしていた。
「茜…キスさせてくれ」
オレがそう言うと、茜はこっちを見る。
表情は先程と変わらない。
(ああ…また嫌ですって言われて終わりかな)
茜の表情は、そう言っているような気がした。
だが、茜の口から紡がれたのが意外な言葉であった。
「…はい、構いません」
「本当か?」
オレは、嬉しさと驚きのあまり素っ頓狂な声を上げる。
茜は俯いて、ビールを飲んでも赤くならなかった頬を赤らめ、こくりと頷く。
オレは、茜の隣に寄り添うと、自分の唇を茜の唇に重ねた。
そして、お互いの唇を貪るようにキスをした。
舌と舌がねっとりと絡み合い、お互いの唾液が混じる。
オレの口の中に、茜の匂いとビールの匂いが混ざった物が広がる。
俺は舌の絡み合う感触を楽しみながら、茜を押し倒し、右手をスカートの下に入れた。
そして、太腿に手を這わせる。
「んっ…!」
口を塞がれて声を出すことの出来ない茜が、身を震わせる。
そして、唇を離して「…止めてください」と言う。
だが、オレはそんなことにお構いなくをデルタ地帯の方へと手を這わせていった。
そして、ショーツの上に手を宛がったとき、異物感を感じた。
「なんだこれは?」
よくよく触ってみると、それはオレの股間についているものと同じ物だった。
サイズは…悔しいがオレのより大きいみたいだけどな。
…て、そんなことを考えている場合じゃない。
何で、茜にこんなのが生えているんだ!
オレは、驚きのあまりそれから手を離して茜の顔を見る。
9空想官能SS:2000/08/16(水) 06:30
「触ってしまったんですね…」
茜は俯いて寂しそうに呟く。
だが、それもの一瞬のことこと、茜は再びオレの顔を見た。
その目には、先程の寂しさはなかった。
そして、おもむろにスカートの下に手を入れてショーツを下ろし、スカートの裾を持ち上げると、そこには恐ろしいくらいに猛り返った肉棒が姿を現した。
「…私のものが浩平に触られて大きくなってます。浩平、口を静めてください」「何でオレが…」と言いたかったが、口から出たのは「分かった」と言う科白だった。
オレの中では茜に肉棒に対する嫌悪の念と、茜の物を口に含みたいと言う禁断の性欲がせめぎあっていたが、性欲が勝りつつあるのは明らかであった。
オレは、茜の大きくなった物を亀頭をぺろりと舐めた後、尿道口を舌で突付く。
「ハァァ…」
茜の口から甘い吐息が漏れる。
暫く尿道口を攻めつづけると、オレは茜の肉棒を口に含んだ。
「浩平の口の中…暖かいです」
そう言うと、茜はオレの口の中に入れたまま腰を振り始めた。
オレの喉を茜の肉棒が突き、少し痛い。
だが、茜の身体の赤さが増してくるにつれて、オレは茜が気持ち良いならそれもいいかと思った。
茜がふたなりでも、オレは茜のことを愛しているのだ。
やがて、「うっ」と言う茜の声がしたかと思うと、オレの口内に大量のザーメンが吐き出される。
それは独特の匂いがして苦かったが、茜のオレに対する愛情の証だと思えば、嬉しかった。
こんな大量にぶちまけてくれたことが。
「…浩平」
茜はオレの口からするりと肉棒を抜き出すと、茜の物をしゃぶった事で猛り返っているオレの肉棒に、ズボンの上から撫でるように触れる。
「…辛そう」
「なら…茜の中に入れさせてくれよ」
オレは、茜の肉棒の下にある陰裂を見てそう言う。
「…嫌です」
茜のこれは相変わらずだった。
「…それよりも、詩子を混ぜませんか? 3人で楽しみましょう」
茜の視線の先には、オレたちがこんなことをしているとも知らずに寝ている柚木がいた。
3Pか…。
「それも面白いかもしれないな」
オレがそう言うと、茜は微笑を浮かべ柚木に近付き、唇が触れるだけの接吻をした。
すると、眠れる森の美女宜しく、柚木が目を覚ます。
「あれ…茜。キャッ…ちょっとこんな所で」
柚木は部屋と茜の肉棒を見比べて、一人で慌て出す。
「…大丈夫です詩子。それよりも、3人で楽しむことになりました、どうです?」
楽しむの内容を、オレと茜を見比べて悟ったのだろう。
柚木は笑みを浮かべてこう言った。
「良いよ。それにしても、3人なんて初めてじゃない」
10空想官能SS:2000/08/16(水) 06:31
「じゃあ、始めるか」
オレがこれからの情事に思いを馳せてそう言うと、柚木は手際良く服を脱ぎ始めた。
ブラジャーの下から露わになった、柚木の胸は小振りで、感度が良さそうに思えた。
下の方は、肌が透けて見えるほどの恥毛しか生えてなく、ピンク色の秘唇が美しい。
柚木は、無意識のうちかどうか知らないが、腕で胸を隠していて、胸が小さいことに対するコンプレックスがあることが覗える。
オレは、柚木の肩を掴んでソファの上に押し倒すと、乳首を摘まんで舐めた。
すると間もなく、柚木の乳首がしこってくる。
尖った乳首を口に含んで吸いながら、オレは柚木の身体に手を這わせた。
腰のあたりに這わせつづけると、柚木の身体がほんのりと赤く染まり始める。
オレは片方の手を柚木の股間へ伸ばす。
すると、そこはほんのりと愛液で濡れ始めていた。
そろそろ良いだろう。
そう判断したオレは、柚木の乳首から口を離して肉棒を秘唇に宛がい、肉棒を挿入すると、柚木が叫び声を上げる。
それは痛みと快感が入り混じった声だった。
オレは猛り返った男根で、柚木の狭い肉壷を押し分けて奥へと進めていく。
そして、酒を飲んだ為に通常より温かい膣の温もりを楽しんだ。
「ハァっ! 折原君! 気持ち良いっ」
「オレもだっ!」
オレがピストン運動していると、背中にふたつの柔らかい物を感じた。
茜が覆い被さってきたのだ。
茜は、結合部に手を差し出し、結合部から溢れ出る柚木の愛液を掬い取ると、オレの菊座にそれを塗った。
「茜…何を…?」
茜のオレが訊ねるとフフッと笑い、「浩平の後ろ、いただきます」と言って茜がオレの中に挿入した。
「ぐあーッ」
オレの身体を激しい痛みが脳天まで貫いて、思わず叫び声を上げた。
茜はオレの声にお構いなく、オレの直腸を怒張で抉った。
暫くすると身体を走り抜けるような痛みが、快感にとって変わられる。
美少女を肉棒で貫く快感。
美少女に肉棒で菊座を掻き回される快感。
そのふたつの背反する快感が、熱湯と冷水が混ざるように混ざって、オレを襲う。
やがて、その快感はオレに絶頂を迎えさせた。
「アアーッ!」
「ウッ…!」
「…アッ!」
柚木の肉壷が収縮したのと、オレが柚木に白濁液をぶちまけたこと、それに茜がオレの直腸に白濁液を吐き出したのはほぼ同時だった。
そして、オレの意識は薄らいでいった…。「…浩平。起きて下さい」
どこからともなく、茜の声が聞こえる。
「もっと寝させてくれ」
「…嫌です」
「そんなこと言わないで、頼む」
「…昼食を摂る時間がなくなるから嫌です」
昼食…?
そうだ…確かオレはこの講義があまりにも退屈だったんで寝てしまったんだよな…。
「もう昼か…」
「…はい」
机から頭を上げたオレを見て、茜がそう答える。
「そうだ、茜。偶には外で昼飯食べないか、高校の時みたいに」
「…嫌です」
「どうして…」
「寒いから嫌です」
「そうだよな…」
季節は冬。
大学のキャンパスに生えた木は、葉のない枝を晒していた。
オレと茜は、人の行き交うキャンパスを並んで歩く。
「…浩平、今年もクリスマス会をしませんか? 詩子も呼んで3人で。」
「…!」
オレは思わず絶句した。
…あの夢がありありと浮かび上がってきたから。
「…どうかしましたか?」
夢を思い返していたオレを、茜は疑問符を顔に浮かべて見つめていた。

                       書いた人 K-2
11K-2:2000/08/16(水) 06:33
以上でおしまいです。
フタナリが嫌いな方すみません。
12K-2:2000/08/16(水) 06:48
読み返してみたら、文章が変ですね。
助詞の使い方とか…。
…鬱です。
「そういえば、お前さっき飛んでたよな」
目的地へ向かって歩きながら羽あゆに話しかける。
「ボク?」
「さっき浮いてたろ」
「うん」
「今も飛べるのか?」
「う〜ん」
羽あゆはしばらく考えこんだあと前に向かって跳んだ。
べちっ。
「うぐぅ・・・」
羽あゆは地面に顔を打ちつけて涙目で俺を見る。
「はあ・・・制御出来ない上になんの能力もないスタOドか・・
・」
「うぐぅ、ひどいよ祐一君・・・」
羽あゆが涙目で俺をにらむ。
「冗談だ」
とりあえずフォローしておく。
「フォローになってないよっ!」
「ん?本体、どうした?」
さっきから一言も話さないで顔を押さえてる本体あゆに羽あゆを
無視して話しかける。
「顔が痛いよ・・・」
よく見ると本体あゆの鼻が赤くなっている。
「おまえもこけたのか?」
「ううん・・・」
・・・もしかして・・・。
俺は羽あゆのほっぺたをつまんで左右に引っ張ってみる。
「「いひゃい、いひゃい!」」
二人同時に痛がる。
羽あゆから手を放し、今度は本体あゆを抱き寄せて胸を揉んでみ
る。
「わ、いきなりそんな・・・」
本体あゆの声を無視して胸を揉む。
もみもみもみもみもみもみもみ・・・・・・・・・。
「「うぐぅ・・・」」
二人とも顔を真っ赤にして荒い息をしている。
「・・・そうか、おまえら感覚が繋がってるんだな・・・」
胸を揉むのをやめて二人に話しかける。
「「・・・ふぇ?」」
二人ともまだ息が荒いせいか変な返事をする。
「つまり、どっちかがケガすればもう片方も痛い。片方が気持ち
良ければもう片方も気持ちいいということだ」
「「つまり、ボクらは一心同体ってことだね」」
二人に俺の言いたい事はうまく伝わったようだ。
所詮あゆだから、理解出来ないかと思ったがちゃんと成長してい
たんだな・・・。
「「ひどいや、祐一君!」」
「うおっ!俺の心を読むとは!さすがスタOド使い!!」
「「声に出てたよっ!!」」
同時に怒るあゆあゆ。
いちいち、本体あゆ、羽あゆと区別するのは面倒だからこれから
二人まとめて呼ぶ時はあゆあゆだ。
「「うぐぅ・・・あゆあゆじゃないもん・・・」」
「行くぞ、あゆあゆ」
あゆあゆの避難を無視して俺は歩き出す。
「「待ってよ、祐一君!」」
あゆあゆが俺のあとを慌てて追いかけてくる。
「「それにどこに行くのかまだ聞いてないよ」」
俺は歩きながらあゆあゆに答えた。
「佐祐理さんに合いに行く」
しばらく歩いて、俺とあゆあゆは佐祐理さんと舞が住んでいるア
パートにたどり着いた。
佐祐理さん達の部屋のチャイムを押すと佐祐理さんがドアを開け
て出てきた。
「よっ、ひさしぶり、佐祐理さん」
「あははー、祐一さんだー。今日はどうされたんですかー?」
「実はこいつらのことで相談が・・・」
そう言ってあゆあゆを佐祐理さんに紹介する。
「「こんにちは」」
あゆあゆが佐祐理さんに挨拶をする。
「こんにちは」
佐祐理さんもあゆあゆに挨拶する。
「あははー、祐一さんに双子の妹さんがいるなんて知りませんで
した。かわいい妹さんですねー」
「「ちがうもん!ボクは祐一君の恋人だもん!」」
あゆあゆが佐祐理さんに言う。
「あははー、祐一さんってロリコンだったんですねー」
「ちが・・・」
俺の言葉を遮って佐祐理さんは言葉を続ける。
「しかも双子の女の子を二股かけてるなんて人間失格ですねー」
ぐあ・・・勘違いされてる・・・。
「ちがうもん!ボクは祐一君と同い年だし双子じゃないもん!」
「ふぇ?そうなんですか?」
佐祐理さんはキョトンとしている。
「佐祐理さん、とりあえずその辺りも含めて説明するから」
「あははー、わかりました。とりあえず中へどうぞ」

「・・・つまり、スタOドを佐祐理になんとかして欲しいという
ことですかー」
俺の説明を聞いた後、佐祐理さんはティーカップを手に俺に問い
かけてくる。
「「このクッキーおいし〜い!」」
俺の隣であゆあゆが佐祐理さんの出してくれたクッキーを嬉しそ
うに食べている。
「こら、静かにしろ」
「あははーまだ沢山ありますから好きなだけどうぞ」
「「うん!ありがとう!」」
俺は佐祐理さんに視線を戻し、話を続ける。
「なんとかならないかな?」
佐祐理さんは仮にも魔女っ子なんだし。
「ごめんなさい。実は佐祐理オベOスクの召還魔法しか使えない
んです」
「・・・そうか・・・それなら仕方無いな・・・ってそれ他のS
S作家のネタじゃないか!!」
「あまり気にしちゃいけませんよー。佐祐理には無理ですけど舞
ならなんとかしてくれるかもしれませんよー」
舞か・・・そういえばあいつもスタOド使いだったよな。
「舞はいつ帰ってくるんだ?佐祐理さん」
「もうすぐバイトから帰ってきますよー」
ガチャ。
「舞が帰ってきたみたいですね」
佐祐理さんが言う。
「舞、おかえり」
俺は部屋に入ってきた舞に話しかける。
舞に頼るしかない今、舞の機嫌を取っておかないとな。
「・・・魔物」
舞は俺を無視して玄関に戻り下駄箱に手を突っ込む。
下駄箱から舞が手を出すとその手には剣が握られていた・・・。
13の訂正
誤 あゆあゆの避難
正 あゆあゆの非難

真琴のその後を書いた名無しさんごめんなさいm(_ _)m
舞はいきなり剣を取り出したかと思うと羽あゆにいきなり切りか
かった。
「うぐぅ!!」
羽あゆは慌てて避けた。
「舞!!いきなり何をするんだ!!」
俺の問いに羽あゆを睨みつけながら答える。
「・・・私は魔物を討つ者だから・・・」
「あいつは魔物じゃない!スOンドだ!」
「うぐぅ!ボク、スタOドじゃないもん!」
舞は俺の声を無視して羽あゆに再び切りかかる。
まずい!このままスタOドが舞に殺られたらあゆは・・・。
俺は舞に後ろから体当りを食らわせ叫んだ!
「逃げるぞ!あゆあゆ!」
「「う、うん!!」」
俺達はバランスを崩して倒れた舞を尻目に急いでアパートを脱出
した・・・。

「「「はあ、はあ・・・」」」
あの後俺達は舞と佐祐理さんにさんざん追い回された。
舞は羽あゆを討つ為に。佐祐理さんは舞に体当りをした俺を討つ
為に・・・。
なんとか二人を振り切ったのはいいがすでに辺りは真っ暗になっ
て・・・いや・・・佐祐理さんが召還した巨神兵が街を破壊しま
くったせいで夜の街はオレンジ色になっていた・・・。
「「どうしよう・・・」」
あゆあゆがあまりの惨状につぶやく。
「俺達は悪くないぞ」
「「そ、そうだよね!」」
恐るべし魔王っ子さゆりん・・・。

「祐一君、これからどうするの?」
本体あゆが俺に問いかける。
「そうだな・・・今日はもう帰ろう・・・」
「でも・・・」
本体あゆが羽あゆを見る。
「羽あゆと一緒だと家に帰れないのか?」
「うん・・・」
まあ、いきなりあゆが二人になって帰ってきたらあゆの親戚もび
っくりするだろう。
「わかった。羽あゆのほうは俺の家に泊める」
「ボク祐一君の家に泊まっていいの?」
羽あゆが俺に聞いてくる。
「仕方ないだろ」
「わ〜い!」
羽あゆが俺に抱きついてくる。
「ずるいよ!!」
「は?」
「ボクだって祐一君の家に泊まりたい!!」
本体あゆがすねていた。
「仕方無いだろ。我慢しろ」
「ずるいずるい!それに祐一君はボクの恋人だもん!!」
本体あゆは俺に抱きついている羽あゆを引きはがし俺の手を引っ
張る。
「ボクだって祐一君の恋人だもん!!」
羽あゆも俺の手を引っ張る。
両腕を本体あゆと羽あゆに引っ張られて俺の腕に痛みが走る。
「ぐあっ、痛いぞ!止めろ!」
だが、二人とも手を放す気はないらしく俺の腕を引っ張り続けた。
「う〜っ」
「う〜っ」
本体あゆと羽あゆはお互いに譲る気はないらしい。
俺の腕を思いきり引っ張っている。
いいかげん放して欲しい。
「おりゃあぁっ!!」
俺は渾身の力を込めて両腕を引き寄せる。
ごちぃん。
「「うぐぅ!」」
本体あゆと羽あゆがお互いのおでこをぶつけて手を放した。
「「痛いよ・・・」」
「おまえらな!ああいう時は本当に俺の事想ってるなら手を放す
のが普通だぞ!」
「「うぐぅ・・・」」
「それに本体!自分で自分にやきもち焼いてどうする!」
びくっ!と本体あゆが震える。少し強く言いすぎたか・・・。
「・・・えぐっ・・・ひっく・・・」
「泣くな!」
「う・・・うえぇぇぇぇぇぇぇん!!」
本体あゆがその場に座り込んで泣き出した。
「祐一君が泣かした・・・」
羽あゆが俺を非難する。
「元はと言えばお前が・・・」
羽あゆは俺を無視して本体に近づいていき、本体の頭を撫でる。
「ごめんね。ボクらは同じ人間なんだからもっと仲良くしよっ」
「えぐえぐ・・・うん・・・」
頭を撫でられながら本体あゆが泣き止む。
スタOドに慰められるあゆっていったい・・・。
「「祐一君、ひどいこと考えてない?」」
「多分気のせいだ」
「「そう?」」
そのまま本体あゆと羽あゆはなにかを話しあっている。
「「祐一君」」
「ん?」
「「今日ボク達祐一君の家に行くね」」
「ちょっと待て!二人一緒は無理だ!」
「「大丈夫だよ」」
「その根拠は!?」
「「秋子さんだから」」
「・・・・・・・・・」
「「・・・・・・・・・」」
「行こうか、あゆあゆ」
「「うん!!」」

あゆあゆを連れて家に帰り、秋子さんに事情を話す。
「了承」
「・・・驚かないんですか?」
「驚いてますよ」
・・・まあいいか。
「わあ〜本当に双子みたいだね」
「あうーほんとそっくり」
「「だって同じ人間だもん」」
「あはは、そうだったね」
・・・待て。
「名雪、真琴、お前達は驚いてないのか?」
「驚いてるよ」
「真琴も」
「・・・・・・・・・」
もういいや・・・。
俺はさっさと寝ることにした。
明日は彼女達にあゆの事を相談に行こう・・・。
18「人のうぐぅ」#1@天軍:2000/08/16(水) 17:19
 はぐはぐ。
「…………」
はぐはぐはぐ。
「…………」
「祐一君、どうしたの? 鯛焼き美味しいよ?」
あゆが顔を覗き込んで来た。
「おまえなあー」
今、いつだと思ってるんだ?
そう口に出そうと思ったが止めた。
どうせ、こいつは鯛焼きで動いてるんだし。鯛焼きひとかけ300mなんだ
ろう。
だからさすがに北国とはいえ、真夏の今、クーラーが無ければ死ぬような炎
天下で、出来立てアツアツの鯛焼きを食っていたとしても、こいつにとっては
至極当たり前の事なのだ。というか食わない方が死ぬらしい。
「大体、秋子さんも秋子さんだ。何でこんな真夏のクソ暑い時に鯛焼き作るか
なあ……」
 幾らリクエストされてもフツーは作らないだろ。さすが了承一秒の秋子さん
である。
「でも、美味しいよ? いる?」
「いるかっ!」
 見てるだけでこっちは暑くなってるってのに。
「美味しいのに……」
「そういう問題じゃないだろっ」
話が全然噛み合わない。こいつも相変わらず変なヤツだ。……そんな変なヤ
ツと付き合ってる俺も相当変なのだが。まあ、俺の事は良いんだ別に。
「?」
あゆは一瞬不思議そうに首を傾げたが、すぐに残りの鯛焼きを攻略し始めた。
しかし、本当にこの暑いのに良く食うよな。
はぐはぐ。
それも毎度の事ながら滅茶苦茶嬉しそうに食ってるし。
はぐはぐ。
――そう、その姿は大好物を美味しそうに食べる子供のようで……
はぐはぐはぐ。
――どんなものも新鮮に見えた小さかったあの頃を思い出すような……
(プツン)
「って、何で色気が全然無――――いっ!?」
19「人のうぐぅ」#2@天軍:2000/08/16(水) 17:21
「うぐっ!」
いきなり俺が大声を張り上げたからか、あゆはビックリして飛びあがった。
「げほっげほっ……うぐぅ……いきなりどうしたの……?」
「それがいかんのだ!!」
俺はあゆにびしっっと指をつきつけた。あゆはびくっっと身を縮める。
「朝から晩までうぐぅうぐぅ!!1年中うぐぅうぐぅだ!!ぐうの音は出なく
てもうぐぅの音は出やがって!!」
「うぐぅ……急になんだよう〜〜〜」
 既にあゆは涙目だ。しかし、俺は更にヒートアップする。どうやらこの暑さ
と陽射しと熱気で頭のネジが緩んだらしい。というかキレタ。もうヤケクソだ。
俺は吼えた。
「まただ!!またうぐぅ!!何だ!?お前は鯛焼き食ってうぐぅを言わないと
生きてイケナイのか!?食っちゃ寝うぐぅ!!食っちゃ寝うぐぅ!!お前の人
生、ゆりかごから墓場までうぐぅかコラァ!?」
「さっきから何言ってるのかわか……ひっ」
あゆが小さく何か言おうとしたが俺はギラついた視線を叩きつけて黙らせる。
「そりゃ、確かにお前のうぐぅは可愛い!!あゆがうぐぅと呟かなくなったら、
俺は即座にあゆから別の女に乗り換える!!ああ、乗り換えるとも!!うぐぅ
こそ萌えの象徴!!」
「……うぐぅ……祐一君が壊れたよぉ……」
 既に俺はあゆの言葉が耳に入っていない。俺は更に続けた。
「しかし、しかしだ!!どんなに好きなものでもこう毎日毎日じゃ飽きが来
る!!いや!!飽きが来る所か、もういい加減ウンザリだ!!お前は何でそん
なガキっぽい!?ロリも萌えだがもう飽き飽きだ!!てゆーか、お前、ホント
は何才よ!?小学生じゃねえんだよ!?たまには女の色気が欲しくなっても仕
方あるまい!?いや、仕方ないどころかそれは必然だ!!正に男のリビド
ー!!!人間よ、自然に帰れ!!」
「り、りび……し、しぜん??」
「というわけで特訓だ、あゆ!!」
「ぜんぜん意味が分からないよぅ……」
完全に気圧されてるあゆはますます身を竦ませる。
俺は問答無用で腕を掴んだ。
「そうか!!あゆも色っぽくなりたいか!!」
「そんな事、ボクは言って――」
「黙れ!!口答えは銃殺刑だ!!ようし、まずは家に戻って作戦会議だ!!」
「うぐぅ……ひどいよ……」
あゆの小さい呟きはやはり俺の耳には届いてなかった。
20「人のうぐぅ」#3@天軍:2000/08/16(水) 17:23
「今回は、名雪も当てにならない」
クーラーが程よく効いた水瀬家の居間で俺は重々しく断言した。そのお蔭で
さっきよりは冷静にはなったが、一度始まった暴走はそう簡単に止まらないし、
止める気も無い。ちなみにあゆはソファーの上に正座したまま小さくなってい
る。伏し目がちにあゆはぽそぽそ呟いた。
「名雪さんも?」
「そうだ」
俺は重々しく頷いた。
「大体、あの年で未だにぬいぐるみを抱いて寝てるヤツは異常だろ。しかも、
けろぴーだのねこーねこー??アホか!?何がけろぴーか!!ねこねこウザっ
っ!!」
「ひどいよ……祐一……」
どうやら名雪も家にいたらしいがここは無視する。
「でも、急に色気なんて言われても……」
 相変わらずぽそぽそとあゆは小さく呟く。
「大体、スタイルだって……ボク……」
「スタイル?」
 あゆの言葉で俺の頭の中に一人の少女が浮かび上がった。
「そうか!そういう手があったな!偉いぞあゆ!!」
「ひ、一人で話を進めないでよ〜」
「そうとなったらまずは行動だ!!」
「ちょ、ちょっと引っ張らないでよぅ〜」
俺達が騒々しく外へ出て行った居間では、名雪が独り寂しく床にのの字を書
いていた。
「わたしだって色気あるもん。スタイルだってあるもん……」

少し探すのに手間取ったが、目的の人物はいた。
このクソ暑い中、公園の砂場で遊んでいた。
「よう」
「こんにちは!」
「…………」
舞はしゃがんだまま俺達の方を見上げた。手にシャベルを持ったままである。
「何やってるんだ?」
「……うさぎさんトンネル」
「は?」
「……今、開通工事中」
舞はそう言って砂の山を指差した。
山の上に兎のようなものが乗っかっている。
21「人のうぐぅ」#4@天軍:2000/08/16(水) 17:24
「ボクより子供っぽいよ……」
確かに。
俺は思わずあゆの言葉に頷いた。
夜、魔物を相手にしていた時はともかく、昼間の舞はあゆよりも子供だ。心
はほとんど10年前のままなのだから、しょうがないといえばしょうがない。
舞はこれから少しずつ成長していくのだ。俺はそれを見守って――って、今は
関係ない!
遠い所へ飛びそうになった意識を慌てて目の前に戻す。
「ま、まあ、それは問題じゃない。舞ちょっと立って見ろ」
「…………?」
不思議そうな顔をしつつも、舞は俺の言う通り立ちあがった。舞は結構身長
が高いので、あゆとは頭半分くらいの差がある。
「見ろ!このスタイルを!!バスト89!!ウエスト58!!ヒップ8
6!!!Kanonキャラ1のスタイルだ!!出るべき所!!引っ込むべき
所!!完璧だ!!」
俺は一呼吸置いてから、あゆをビシッと指差した。
「ガキンチョのお前とは天と地だ!!いや、天と地中!?女神とゴキブリ以
下!!」
「うぐぅ……ひどいよぅ……」
「……祐一、恥ずかしい」
 涙目のあゆとやや頬を赤くしている舞。ふと、非常に珍しいツーショットだ
と思ったが、そんな感想はすぐに頭の隅に追いやる。
「そこで!!舞にそのスタイル形成の秘密を聞き出すのだ!!そして、お前も
スタイルを磨くんだ!!」
俺は勢い良く続ける。
「外見が良くなれば色気も増す!!中身より外見だ!!」
「……でも、さっきは思いっきり子供っぽく見えてたよ……」
「…………」
言われてみればそうだった。
かがんで砂山をくりぬいている様子はどう見ても小学校低学年と言った雰囲
気だった。
暑さと興奮で矛盾点に気付かなかったらしい。
「それに……秘密を聞いても……体型変わるかどうか、わからない、し……」
あゆは恥ずかしそうに下を向いて呟いた。
ごもっとも。
あゆの成長は既に止まっている可能性は非常に高い。
俺は進退極まった。
「うぐぅ」
「人のセリフ取らないでよっ!!」
「…………???」
舞はさっぱり話について来れてないようだった。
22「人のうぐぅ」#5@天軍:2000/08/16(水) 17:26
「うむ、やっぱり、外見より中身だな!!中身から女らしくするのだ!!」
「うぐぅ……さっきと言ってる事が」
「黙れ!!口答えは銃殺刑と言ったはずだ!!」
 ぼかっ。
「うぐぅ〜……いたいよ、ぶたないでよ〜」
「中身から女らしくする」
あゆの横でメモを取っているのは舞だ。暇だったらしく、俺達についてきて
いた。ちなみに佐祐里さんは海外へ家族旅行中だという。
「舞は磨けば光る珠だからな。末恐ろしいな、あゆ」
「うぐぅ〜!!」

「で、何であたしの所に来るわけ?」
 香里が冷たい目で俺達三人を眺めた。
「俺の知り合いで子供っぽくない雰囲気を持ってるやつって言ったら他に思い
つかなかったんだ」
そう。冷静に考えて見ればオレの周りは子供っぽい女の子ばっかりである。
秋子さんは勿論子供っぽくない大人の女性だが、さすがに年が上だし、そうな
ると思いつくのは香里だけだったのだ。
「雰囲気だったら川澄先輩だって子供っぽくないじゃない」
「いや、舞は時と場合による」
というか黙っていれば神秘的なのかもしれないが……。
「祐一、うさぎさん」
「あ?……あー良かったな。舞」
「うん」
舞は何処から見つけてきたのかウサギの縫いぐるみを嬉しそうに抱えていた。
その光景は微笑ましい以外の何物でもなく、純真な少女の様である。
香里は驚いた様にそれを眺めている。まあ、学校の評判とはまるで違うから
な……。
 一応、フォローをいれておこう。
「舞はうさぎが大好きなんだよ。な?」
「うん」
舞は大きく頷いた。
「動物の中でうさぎさんが一番好き」
「……はあ」
香里は気の抜けたような返事を返したが、すぐに気を取りなおす。いつも名
雪と話しているからだろう。頭のズレた人間の相手は慣れているらしい。
「それで、結局、何をすればいいの?」
「決まってる、あゆに女の何たるかを教えてやって欲しいんだ」
俺はあゆを前に押し出した。
23「人のうぐぅ」#6@天軍:2000/08/16(水) 17:27
「もー最近はションベン臭くてウンザリなんだ」
「うぐぅ……ひどいよ。ボク、臭くなんか無いよ〜」
「そうか?この前のエッチした時――」
「わあわあわあ!!」
あゆは慌てて俺の口を塞ぐ。顔を真っ赤にして口をへの字に曲げた。
「いきなり何言い出すんだよっ!?」
「何だよ。怒るなよ」
「怒ってなんか無いよ!!」
「思いっきり怒ってるじゃないか」
「うぐぅ〜……もう知らないっ!!」
「……本当に仲良いのね、あなた達」
香里は羨ましそうに俺達二人を眺めていた。
「あたしも早く栞とそういう風に喧嘩できるようになりたいわ」
「仲が良いだぁ?」
俺はすぐにやれやれと首を竦める。
しかし、香里は深く頷いた。
「そうよ。端から見たらただの痴話喧嘩にしか見えないわよ。相沢君はいつも
あゆちゃんと一緒にいるから、逆に気付かないのよ。あたしもそういう生活し
て見たいなー」
それに、と香里は言葉を続ける。
「大体、雰囲気とかって結局、その人の性格が現れてるわけでしょ? だから、
教えるとかそんな事出来ないと思う。あゆちゃん可愛いからいいじゃない。…
…大体、実際の話、色っぽくなったらあゆちゃんじゃなくなるんじゃない?」
「んー……」
 言われて想像してみる。
……。
…………。
………………。
やべ、色っぽいあゆなんぞ想像できないぞ。
「だめだ。あゆが色っぽいなんて事はお天道様が西から登っても不可能だった
らしい」
「うぐぅ〜またいきなり失礼な事言ってる〜」
「可哀想に……」
「ボクの話も聞いてよっ!」
いつもの口喧嘩が始まると香里は笑い出した。
結局、そのまま話は別の話題に移って盛り上がってしまった。
暫くすると外に出ていた栞ちゃんも家に戻ってきたので、夕方まで香里の家
で遊んで過ごした。
24「人のうぐぅ」#@天軍:2000/08/16(水) 17:28
「結局、あゆを女っぽくする作戦は失敗か……」
外へ出ると、いつの間にか涼しい風が吹いていた。完全に日が落ちて夜にな
れば、涼しいどころか肌寒くなる。その辺りは暑い夏でもやはり北国だ。
「まー、良い暇つぶしにはなったし」
「ただの暇つぶしだったの!?」
あゆはお決まりのうぐぅの音を出した。
「ボク……少しは真剣に悩んでたのに……」
「祐一、良くない」
舞はジロリと俺の方を見た。
その目の迫力に俺の中にある、ほんの一握りの良心が動揺した。
「う……」
「祐一が悪い」
「わ、わかったよ。俺が悪かった」
俺はあゆに向かって謝った。
「……今度からは、ちゃんと暇つぶしって前置きしてから遊ぶ事にする」
「反省する所が違うよぉっ!」
あゆは憤然とそう言い返した後、一呼吸置いて照れた様な口調で言葉を続け
た。
「でも……祐一君が本当に子供っぽいっていうんなら……ボ…あ、あたし、頑
張って女の子らしく……え?」
顔を赤くして一生懸命喋るあゆの頭を俺はぽんと軽く叩いた。
そしてにやっと笑いかける。
「相変わらずあたしが全然似合わないなー」
「うぐぅ」
「ま、でも……」
 俺はぽんぽんとあゆの頭を叩く。
「俺はあゆがあゆだから好きなんだ。だから、まあ、今のままでも我慢しとい
てやる」
「祐一君……」
「舞が色っぽくなったら乗り返るかもしれないけどな」
「祐一君っ!!」
 くすくす。
そんな俺達のやり取りを見て舞は吹き出した。
「お!舞が笑ったぞ。これは貴重だ」
「祐一達見てるとわたしも楽しくなる。幸せな気分になる」
「そ、そう?そうかな?」
ふくれていたあゆも照れたような笑いを浮かべた。
「何照れてるんだ。お前は」
俺はやれやれふーと首を振って見せる。
「あゆの馬鹿さ加減に呆れてるだけだって」
「うぐぅ、またそういうこと言う〜」
「ま、馬鹿は放っておいて」
「ボク馬鹿じゃない〜」
「秋子さんの夕飯食いに帰るか」
「無視しないでよ〜」
「あゆも舞も食ってくだろ?」
「いいの?」
「……いいの?」
「秋子さんがダメって言う筈ないだろ。逆に喜ぶに決まってる」
『了承。』
俺は秋子さんが一秒で了承するのを想像して小さく笑った。
「それにみんなで食べた方が楽しいだろ?」
「うん、そうだね!」
 あゆはにっこりと笑った。
やっぱり、コイツにはこの笑顔が似合ってるらしい。

「ま、人のうぐぅも七十五日って言うしな」
「……そうなの?」
「言わないよぉっ!」
ついに皆さんの文章を見ているうちに
書きたい衝動が抑えられなくなり、書いてしまいました。
表現その他のレベルの低さは、初めてのSSって事で勘弁してください。
ちなみにタイトル「人のうぐぅ」と本文は(殆ど)関係ないです(笑)。
何かご感想を頂けたら幸いです。また機会があれば書こうかな……
26OVA:2000/08/16(水) 17:47
>人のうぐぅ
おもしれぇ(^^ )
また書いてください。
27名無しさん@無印:2000/08/16(水) 19:35
-おれ流あんまんの食い方、
あるいはお隣さんの妹について-

お天気は久々の晴れだけど見上げて見ればやはり冬の空。
うっかり一つしかない手袋を学校に置き忘れてしまいおれの哀れな両手は当社比200%くらい凍えていた。
ズボンのポケットに突っ込んではいるがほとんど効果ないのはご承知の通り。
加えてぴーぷー吹く北風が追い討ちをかけてくれる。役立たずな太陽を罵りたくなる気分だった。
「まったく!受験生の大切な右手が使えなくなったらどうしてくれるんだ!!」
もちろん天下の公道で叫ぶようなことはせず、心の中で密かに怒りを燃やしたのだ。

中学から勉学に部活動(伝統と実績の帰宅部)にと励んできたおれも早や高校三年生。
サクラを咲かせ大学生活をエンジョイするため受験生に身をやつしている。
この暗く辛く長く苦しい受験勉強の先にはきっとバラ色の未来が待ってる!!
って力説する話でもない。
それなりの体格と運動神経は持っているので一見スポーツマン系に見えないこともないおれは、
実のところバリバリの理系野郎である。
つまんで言えば中学のころ一般相対性理論を嗜み、
高一の時に山本の物理をマンガ本代わりにペラペラ読み、
アインシュタイン博士を心の師と仰ぐようなやつだ。
勉めて強いるところの勉強は嫌いだが学び習うところの学習は好きである。

よって気分と趣味が合った分野ならば「受験勉強」するまでもなく分かる。
逆に合わない分野は非常にまずい。
こんなんやってられっけー!!とばかりに放棄してしまう。
その結果、満点か赤点か、Dead or Aliveなやつと呼ばれるのである。
28名無しさん@無印:2000/08/16(水) 19:38
歴史・地理や古典などなどは親の遺言で受けろと言われても却下なので
受験科目は理系オンリーの予定である。これは全く問題ない。
しかしそれでも化学と英語は付いて回る。仕方ないので近所の図書館でお勉強の毎日だ。
CDの貸し出しも行なっているので、レディオヘッドなど聴きつつ頻出単語やら分子構造やらを覚える。
おれは音楽があると「勉強」がはかどるタチなのだ。校則によりウォークマン禁止の学校図書館でこれはできない。


そんな訳でおれは今、学校から一度家に帰って、図書館に向かう途中で凍えていたのだ。
「うう、まじ寒い。死ねる」
氷漬けのマンモスの気持ちが分かってきたおれは目に付いたコンビニに飛び込んだ。


「おお、北側じゃないか」
「違う、北川だ!何の用だ?また嫌がらせに来たのか?」
学校の友人である北川がレジに立っていた。名前を間違えてやると喜ぶという奇癖の持ち主だ。
「勝手なことを言うな!用があるなら早くしろ、ないならさっさと帰れ」
いわゆる悪友というやつで、こう見えても仲がいい。
嫌がる理由も分からんでもない。
少し前に他の悪友数人を引き連れてコンビニウォッチャーをやったのだ。
つまり、店内をチェックして以下のようなことをだべる。
「三色おにぎりは失敗だろ」「いや、俺は評価するな。一粒で三度おいしい」
「サスケはちょっと判断しがたいな」「それならメッコールだろ」
「アンパン、ジャムパン、カレーパンを並べるとはなかなかやるな」 「ジャム、バター、チーズも並んでるな」
「薬味付きの豆腐とは気が利いているが果たして売れているのか?」 「むしろ一人前湯豆腐セットにすべきだな」
29名無しさん@無印:2000/08/16(水) 19:39
「店員の態度は他店と比べて並程度か」「あいつは態度が悪いな」
などなど。
30分ほど店内をうろついていた間中、
北川はおれたちのことを睨んでいた。 ガラの悪い店員である。
「安心しろ。今日は客として来た」
「あの後何故か時給が下がっていたんだぞ」
「当然だ。不良店員として店長に告発しておいたからな」
「相沢、お前・・・」
今にも掴み掛かってきそうな雰囲気だ。間合いを取っていて正解だった。
「冗談だ。幾らおれでもそこまではしないよ」
「どうだかな」
おれと北川の間にはこのような堅い信頼関係がある。
「さて、今日はあんまんをもらいに来た。友人価格として5割引でいいだろう?」
おれはそう言って50円玉をカウンターに転がす。
北川はそれを拾うと募金箱に入れた。
「ご協力ありがとうございました」
北川は済ました顔で言った。
「くっ。あんまんと肉まんを一つずつくれ。消費税までばっちり払ってやる」
「当たり前だ」
中華まんの入った包みを受け取ると、50円玉、10円玉、5円玉、1円玉を駆使して、
法的限界枚数ぎりぎりで支払ってやった。
「また来るからな」
「もう来るな」
いい友人だ。
30名無しさん@無印:2000/08/16(水) 19:45
○続けて読むなら >>27-29
マコピースレで言っていたのとは別物。ご察しの通り、元々KanonSSじゃあないです。
途中まで書いて死んでいたものの再利用ってやつですな。
この後の展開をあんまり考えてなかったりするけれど、真琴萌えにできればいーなと。
しかし一人称は楽だ・・・
さっさと自分の部屋に戻り俺はベッドに入った。
あゆあゆは俺に遊んでくれとせがんだが疲れていたので断った。
しばらく目を閉じていたが疲れてるはずなのに眠れない。
コンコン。
ドアをノックする音がする。
「開いてるよ」
起きるのが面倒なのでドアをノックしてる相手にそう答える。
「祐一君、まだ起きてたんだね」
ドアを開け、羽あゆが暗い部屋に入ってくる。
「なんだか眠れなくてな」
「そうなんだ・・・」
「本体達はどうした?」
「真琴ちゃんと名雪さんはもう寝たよ。もう一人のボクなら名雪
さんに抱かれてるよ」
「なに!?」
名雪があゆを・・・。
「祐一君、変な事考えてない?寝ぼけた名雪さんがけろぴーと間
違えて抱きついてるだけだよ」
「なんだ。つまらん」
「うぐぅ・・・ボクってほんとに祐一君の恋人?」
羽あゆが悲しそうな顔をする。
「冗談だ。古今東西未来永劫あゆを抱くのは俺だけだ。他の奴に
は指一本触れさせない」
そう言ってやるとあゆは俺に近づいてきた。
「・・・うん。ボクも祐一君以外の人にされるのは嫌だよ」
窓から入ってくる月明かりがあゆの微笑みを照らす。
俺は側に立っているあゆの手を掴みベッドに引きずり込んだ。
ベッドの中であゆの胸を触る。
「うぐぅ・・・」
そのままキスを何度もしながら胸を触る。あゆは抵抗しない。
あゆのパジャマを脱がせてからあゆにまたキスをして唇を塞いだ
ままそのまま愛撫を始める。
「ん、んん・・・」
唇を塞いだままあゆの胸と秘唇を指で責める。
「ぷはあっ・・・んあぁ・・・」
しばらく愛撫を続けてから指を秘唇から放す。
「ほら、もうこんなになってるぞ」
俺は秘唇を責めていた指をあゆに見せてやる。
あゆの愛液で濡れた指が月明かりで輝く。
「いや・・・そんなこと言わないで・・・」
あゆの目が潤んでる。かわいい・・・もう辛抱たまらん!!
「あゆ、いくぞ・・・」
あゆの胎内(なか)に挿れようとしたその時突然部屋のドアが開
かれ部屋の明かりがついた。
「なにやってるんだよ!二人だけで!」
俺が首を後ろに向けると本体あゆが赤い顔で立っていた。
「寝たんじゃなかったのか?」
「こんなことされて眠れる訳ないよ!」
そういえばこいつらは感覚が繋がってるんだったな。
「うぐぅ・・・」
本体あゆの目に涙が溜まる。たとえ自分自身でも別の存在である
羽あゆを俺が抱くのが気に入らないようだ。
「おいで、あゆ」
俺は泣き出しそうな本体あゆを優しく呼んだ。
32おれ流(以下略)#4@無印:2000/08/16(水) 21:03
あんまんの食べ方にはちょっとしたこだわりがある。
まずは一番外側の薄皮を少しだけめくりとって食べる。
ほんの少しの量とほんの少しの甘さがこれからを期待させ、唾が出てきて食欲が増進する。
ここで焦ってかぶりつくのは駄目だ。それではほんの二口で終わってしまう。
50円余分に払ったあんまんだけに、より味わって食わなければいけない。
甘い餡に早く口づけたいの我慢して、白い皮だけを一口食べる。
温かさと、さっきよりもはっきりとした甘さを感じる。
皮と餡を一緒に食べる。ただし餡はほんの少々である。
香ばしい香りが口の中に広がる。
北川のバイトするコンビニのあんまんは、餡にゴマ油が混ぜられているのだ。
次が核心だ。餡だけを目一杯食べるのだ。
沸き起こる味覚の感動を想像しておれはしばらく手の中のあんまんを眺めていた。
その時だった。

「ゆーいちっ」
「ぐぉ」
「わっ」
おれは後ろからタックルを食らって倒れた。
咄嗟に手をついて道路にキスするのを阻止した。
手をついて?
「うぉぉ!」
おれの目に入ったのは愛しいあんまんの無残な有様だった。
「なんてことだ。おれのあんまんが・・・畜生・・・」
「ゆういち、だいじょうぶ?」
おれに影を落としながらそう聞いてきたのは真琴だった。
隣家に住む小学生であり、おれの疫病神である。
「大丈夫じゃないぞ。あんまんが惨死した」
「ゆういちってほんとあんまんが好きだね」
真琴ははふはふとしながら言った。
「あんまんも好きだが、肉まんも好きだ。ところでお前が今食っているのは何だ?」
「え?」
「いいから早く。そのままじゃ眠れないだろ」
「でも・・・」
本体あゆは戸惑っているようだ。
俺は指を2本羽あゆの秘唇に挿入して優しくかき回す。
「「ふあぁっ!」」
二人同時にあえぎ声をあげる。
「ほら、一緒にしよう」
もう一度本体あゆに優しく言う。
顔を紅潮させたまま本体あゆはふらふらと俺と羽あゆの側に歩い
てきた。
俺は本体あゆを抱き寄せディープキスをしながらパジャマを脱が
せた。
「おまえとはまだした事なかったよな」
「・・・うん」
「二人一緒に優しくかわいがってやるからな」
俺はそのまま本体あゆをベッドに寝かせて、両足を割り秘唇を舌
と口で責め始めた。
「「ひっ!?うあぁぁぁっ」」
はじめて秘唇をなめられる感覚に本体あゆも羽あゆも耐えられな
いのか俺の舌から逃げようとする。
俺は本体あゆの腰を両手で掴み逃げられないようにして秘唇を舌
で責め続ける。
「「うあぁっ、いや・・・一人じゃ・・・やだ・・・」」
「俺と一緒にイキたいのか?」
「「・・・・・・・・・うん」」
「だったら、俺にもしてくれよ」
俺はあゆの股間から舌を離して自分のモノを見せる。
本体あゆと羽あゆは俺のモノをしばらく見つめたあとおそるおそ
る舌を当ててきた。
「そう、そのままなめてくれ」
あゆ達はそのまま俺の物をぎこちないが丁寧になめる。
「「ん、んはぁ・・・」」
舌が俺の亀頭をなめた時俺はたまらず射精した。
あゆ達の顔に精液がかかった。
「ほら、今度はお前達にしてやるから」
そう言って本体あゆをベッドに寝かせその上に羽あゆを抱き合う
ように寝かせる。
「いくぞ」
俺はまず羽あゆの胎内(なか)に挿入した。
「「ふあぁぁぁっ!!」」
そのまま羽あゆの胎内をかき回したあと今度は本体あゆに挿入す
る。
「「いたいっ!」」
最初に挿入した時少しだけ痛がったがすぐにあえぎ声に替わった。
最初は優しく、少しずつ腰の動きを早くする。
「「あん!あん!ああっ!!」」
「はあっはあ・・・」
「「ん、んん・・・」」
いつの間にかあゆ達はお互いの舌を貪るように吸いあいながらお
互いの胸を触りあっている。
「「ああっ!ああん!!ボク、ボク、もう...だめぇ!!」」
顔に俺の精液を付けたままあゆ達が叫ぶ。
ぐちゅぐちゅ。ぱんぱん。
あゆの秘唇をかき回す音と肉と肉がぶつかりあう音があゆのあえ
ぎ声で掻き消される。
「くっもう・・・」
「「あ、あぁ〜っ!!」」
あゆ達がイクのと同時に俺も果てた。

「・・・ふう。」
「疲れたね・・・」
羽あゆが俺に俺に話しかけてくる。
俺達3人は1つのベッドで寝ていた。
真ん中に俺、右側に本体あゆ、左側に羽あゆが寝ている。
「ああ・・・」
本体のほうはあのまま眠ってしまった。
・・・ギャグパロSSのはずなのに何故Hしてんだろう?
『気にするな』
うお!?なんだ今の声は!?
「どうかしたの?」
「いや、なんでもない。明日は学校に行くから早く寝るぞ」
「学校に?」
「ああ、困った時はMMRに頼るしかないからな」
溺れる者は藁をも掴むってことだ。心の中で付け足す。
「MMRってなに?」
「Misaka Mystery Researchの略だ」
「う〜ん。よくわからないんだけど」
「・・・・・・・・・」
「祐一君?寝ちゃったの?ふぁ・・・ボクも寝よ・・・」
そして夜がふけていく・・・。
35おれ流(以下略)#5@無印:2000/08/16(水) 22:13
「にくまん。落ちてたのを拾ったの」
「拾ったの、じゃない!あんまんに続いて肉まんまでもおれから奪い取るのか」
「取られたくなかったら落とさないっ」
「お前が原因だ。道端で人にタックルするな」
真琴は後ろからの不意打ちを得意とする。
膝カックンやら足払いやらリコーダーで後ろ面やら、おれの受けた被害は数知れず。 「どこでするならいいの?」
「どこでもするなっ」
「ゆういちがひまそうにしてたから構ってあげてるのにっ」
「おれはこれから図書館に行って受験勉強だ。年中遊び放題の小学生とは違うのだよ」
ふふんと笑ってやる。
「そうやって真琴のことをすぐ子供あつかいしないでっ!」
子供ほどそうやって怒るものだ。そう言おうと思ったときに一人の女性が現れた。
「祐一くん。こんにちは」
「あ、おばさん。こんにちは・・・」
真琴の母だ。
「いつもごめんなさいね。真琴がいたずらばっかりして」
「気にしてませんよ。子供のすることですし」
真琴の方を見ながら言ってやると、真琴は悔しがって地団駄を踏んだ。
「買い物ですか?」
今居る道は商店街に抜ける道で、昔はメインストリート、今は住民の生活道路である。
「ええ。真琴がどうしてもハンバーグを食べたいと言うから」
「わがままなやつだな」
「うるさいっ」
真琴はぽかぽかとおれを叩いた。いつもながら全然痛くない。
「こら、真琴。それじゃ私たちはこれで。勉強頑張ってくださいね」
そう言うとあかんベーをする真琴を引っ張って行ってしまった。
あんなに仲が良い親子なのに本当の親子じゃない。本当の親子でも憎みあう親子もいる。
家族愛とか親子愛とか、そういった愛情はどこから生まれるのだろうか。
その後おれは図書館が閉まるまでずっと勉強をした。
36『あゆあゆ』作OVA:2000/08/16(水) 22:26
気がつくとそこは知らない場所だった。
ボクの目の前には見知った顔が5人立ってる。
「うふふ、あゆさん覚悟してください」
「お命頂戴、だおー」
「・・・私は魔物を討つ者だから」
「あなただけは絶対殺すから」
「あははー死んでください」
栞ちゃんと名雪さん、舞さん、真琴ちゃん、佐祐理さんがボクに
冷たい笑みを投げかけて近づいてくる。
「な、なんでボクが殺されないといけないのさ!」
舞さんが答える。
「あなたは魔物だから」
「うぐぅ!ボクは魔物なんかじゃないもん!」
「・・・ならそのスタOドはなに?」
ボクの側にはもう一人のボクがいた。
終わらないと思っていた夢の中でのボクが。
「「「「「さようなら、月宮あゆ」」」」」
「いやだ!こっちに来ないで!なんでメインヒロインのボクが殺
されないといけないの!?」
「「「「「メインヒロイン?」」」」」
「「「「「うぐぅのくせに生意気!!」」」」」
5人は声を揃えて言い放つとボク目掛けて走ってきた。
目が恐いよ!
「うぐぅ〜助けてぇぇぇっ!!」
ボクは無我夢中でその場を逃げ出す。
「逃がさないよ!ケロピーズ・カOパニー!!」
「逃がしません!ブOッド・アOス!!」
「逃がさない!セッOク・ソード!!」
「あうー!ビル・セOフ・キル!!」
「あははー!逃がしませんよー!デス・チャOルド!!」
5人はスタOドを出してボクを攻撃してきた。
チュドーン!!
「うぐぅ〜!!」
どてっ。
背後からの爆風に吹き飛ばされてボクは転んだ。
「うぐぅ・・・痛いよ・・・」
「あらあら、大丈夫?」
顔を上げると秋子さんが目の前に立っていた。
「うわあぁぁぁん!秋子さ〜ん!みんながいぢめるぅ!!」
ボクは秋子さんに泣きついた。
「あらあら、違いますよ」
「え?」
「皆、あなたを殺そうとしてるんですから」
秋子さんはにこにこ笑いながらボクの肩をすごい力で抑え込む。
「ジェノサOド・キッチン!!」
たくさんの包丁がボクの周りにいきなり現れた。
「さよならあゆちゃん。Kanonメインヒロインの座は私が頂
いてあげますからね」
秋子さんがそう言って笑うと同時にボクの体にたくさんの包丁が
突き刺さった。
「うぐぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
ボク・・・ここで死んじゃうの?
意識がどんどん遠くなるよ・・・。
うぐぅ・・・祐一君、ボクのこと、忘れないでください・・・。
折原O奈ちゃんみたいにネッO幽霊になって絶対合いに行くから
・・・。
「あらあら、祐一さんはパソコンなんか持ってませんよ」
・・・・・・・・・うぐぅ。
ちゅんちゅん・・・。
「う・・・」
ボクは目を開けた。
「あれ?生きてる・・・」
となりで祐一君ともう一人のボクが寝てる。
「・・・よかった。夢だったんだ」
安心したらなんだか腹が立ってきたのでボクはボクを殴った。
「「うぐぅ、痛いよぉ」」
なんだか悲しくなった。
いつになったら元に戻れるんだろ・・・はあ・・・。
37名無しさん@無印:2000/08/16(水) 22:28
○ここまでで第一話かな >>27-29 >>32 >>35
ご察しの通り、ロリ小説です(w
エロはなし、あっても暗喩。あんまん食ってる描写程度。
OVAさん、間をぶった切ってしまってスマソ。
38OVA:2000/08/16(水) 22:33
34の訂正
誤 本体のほうはあのまま眠ってしまった。
正 本体あゆのほうはイった後そのまま眠ってしまった。

ネタにされた方へ
ごめんなさいm(_ _)m

中書き
ギャグを書いてみたかったんですけどイマイチです・・・。
ケリだけつけてさっさと本来書くはずだったSSを書こう・・・。
39OVA:2000/08/16(水) 22:36
名無しさん@無印さん
気にしないでください。
ここはこーいうスレですし。
40奇跡の代償:2000/08/16(水) 23:30
 あたしは、今日もあの子の見舞いに行った。

 夏の暑さのせいか、あの子が体調を崩して再入院。
 結局、学校に通えたのは二ヶ月と少しでしかなかった。
『原因不明な病気なだけに、一時回復したのも原因不明』
「笑えない冗談ね…」
 そう呟きながら病院の廊下を歩いていると、見なれた顔と出会った。

「よお、久しぶりだな」
「学校で合ったばかりよ」
 いつもの挨拶を交わし、一緒に歩いていく。
 行き先は同じ。

 コンコン
 返事も聞かずドアを開ける。
 あの子は笑って迎え入れる。
 あたし達はいつものように今日あった事を話す。
 何の変化も無い平凡な日常を話す。
 あの子はそれを本当に楽しそうに聞いている。
「じゃあ、そろそろ帰るか」
 彼が切り上げようとする。
 彼はこれから隣の病室へ行く。
 本当に好きな人の所へ。
41まこプー:2000/08/17(木) 00:21
 浮いてる気もするがマイペースに続く。


「あっ、はあっ…ん…そこっ、いいっ!」
 香里の嬌声を道標に、栞は彼女の姉の陰部へと舌による愛撫を与え
続ける。潤沢な愛液で潤っているとはいえ、舌を這わせればやはり
陰毛のざりざりとした感触を覚える。どうしてか栞は、自分の姿に
親猫の毛繕いをする仔猫を想起した。そしてその連想は、様々なタブー
に捕らわれた、栞たち姉妹の行為を、愛情あるものへと変化させたの
だった。
「んはっ…はああぁっ、栞、しおりぃ…!」
 より大きな快感を香里に与えるために、栞は自然と両手の親指の腹で
香里の性器を押し広げる。開かれたひだの間を丹念に舐め掬った。
「ああっ! それ…感じ過ぎ……や、やめ…ひっ」
 舌全体を大きく使って、陰部全体を刺激していた栞だったが、それだけ
では不足を感じた。手の位置を変え、香里のふとももに手をかけると
顔をあそこに密着させ、つんと尖らせた舌先を香里の膣へと差し入れた。
「ひあっ! あああっ! …んあぁっ!」
 口では呼吸が出来ない栞の呼吸がまた、香里の最も敏感な器官を刺激
する。抑えきれない快楽に仰け反る姉の腰を押さえつけ、愛撫をくわえ
ながら栞は、触れてもいないのに自分の膣内が水気で潤っていくのを
感じた。
「し、しおり…」
「……え」
 香里に名前を呼ばれ顔を上げた栞は、上気した顔で姉が発した言葉が
一瞬、理解出来なかった。
「…ほ、欲しいの……。入れて…栞の……ゆび…」


 隙を見て続く。
 これでいいですか?>謎の病弱娘さん
42まこプー:2000/08/17(木) 00:39
 常時受け付けてるんで、キャラ、シチュ、人称など
リクエストきぼーん。時間の許す限り、お付き合いします。(^_^)
43OVA:2000/08/17(木) 01:06
>まこぷーさん
香里と一緒に栞に責められる名雪と肉バイブにされる祐一&北川
きぼ〜ん。
*肉バイブ*
それは男性自身の根元をひもで縛り上げられ射精できない状態の
ペニスのことである。
実際にやるとすごく辛い。
44謎の病弱娘:2000/08/17(木) 01:24
>>42
良いです♪
私の目指してるのはこのシュチュエーションです。
頑張って下さい。
>>43
私はディルードで繋がる展開が良いです…
45似非廻し芸人:2000/08/17(木) 02:45
くるくるくる〜♪
46似非廻し芸人:2000/08/17(木) 02:46
くるくるくるる〜♪
47似非廻し芸人:2000/08/17(木) 02:47
くるくるくる〜♪
48似非廻し芸人:2000/08/17(木) 02:48
くるくるくるる〜♪
49似非廻し芸人:2000/08/17(木) 02:49
くるくるくる〜♪
じゃん♪♪
皆さん、読んで感想を書きこんでくださーい、。
そして、自分の書いたSSをガンガン載せてくださーい。
51似非廻し芸人:2000/08/17(木) 02:52
あうう……上げるの忘れた上にコテハンいれ忘れ……
所詮似非でした……氏んできます……
52まこプー:2000/08/17(木) 20:37
 了承です。>OVAさん


 『肉バイブ祐一』

「気づいたようですね、二人とも」
 長い眠りから覚醒したばかりのぼんやりとした思考で、俺は秋子さんの
言葉を反芻していた。
(二人…二人って……誰のことだ…?)
「いつもいつも甘い顔だけをしているわけじゃないんですよ?」
「あれを見られてしまったからには…」
(…その内の一人は俺なのか…)
「ただで済ませるわけにはいきません」
(そうか……俺は北川と……)
 俺と同じくロープで縛られた姿の北川が目を覚ました頃、ようやく俺は
今、二人がおかれている状況を理解した。
 詳細は省く。端的に言えば、俺と北川は水瀬家のタブーを犯したのだ。
決して見てはならないもの。決して知ってはいけないこと。ああ、どうして
俺たちはあんなに迂闊にも、秋子さんの部屋を訪れてしまったのだろう。
「まさかそんな姿で逃げようなんて思っていませんよね?」
「なぁ相沢…、俺、いまいちよく分かってないんだけど……」
「…なんだ?」
「どうして俺たち、こんな姿になっているんだ?」
「それは……」
「秘密です」
 答えを持たない俺の言葉を、秋子さんが継いだが、何の解決にもなりは
しなかった。
「二人にはそのままの姿で罰を受けてもらいます」
「…ば、罰…」
 北川が呻いた。このままではマズい。下手をすれば命にかかわる! 俺の
本能がそう叫んでいた。なんとか秋子さんの隙をついて逃げ出すしかない!
 その時、
「おかーさーん? 電話だよー」
 悲しいくらいにいつもの調子で、名雪がドアを開いた。
(い、今だ!)
「逃げるぞ北川!!」「あ、ああ!」
 俺たちはそれぞれ縛られた両手両足をそのままに、古人の描いた馬の様に、
跳びはね駆けだした。「きゃっ」と名雪の驚く声を後ろに、廊下を抜ける。
中庭に通じたガラスを体当たりで破り、往路へと逃げる。
「相沢あっ! 俺たち、どうなるんだあっ」
「そんなの俺にもわからねえ! でも走るしかないんだっ!」
 こんな姿になってしまった二人には、道行く人々に驚愕と嘲笑、混乱を
振りまきながら、あて無き道を豚走するしか残されていなかったのだ。
 どの様な魔法でか、可愛らしい子豚の姿へと変化させられた俺たちには…。
「ブヒヒヒーッ!!(誰か助けてくれー!)」
「ブヒヒーッ!(俺は巻き添えだぁ!)」

 『肉ベイブ祐一』・完


 鬱だ死のう…。(´Д`)
53まこプー:2000/08/18(金) 01:30
 変な逃げでスマソ。>OVAさん
 痛々しいのは苦手なのれす。(^_^;
 名雪については、後日談としてやります。

 栞を未経験という設定にしたのでディルドーは
難しいかも。これまた後日談になる、かな。>薄倖の妹さん

 今日はエロ無しでもう寝ます。ゴルァ(゚д゚)
54まこプー:2000/08/18(金) 03:01
ティリア「あたしたちのSSが無いのよ!」
サラ  「……。唐突だねぇ、何かあったの?」
ティリア「何もないのよ!」
サラ  「だったらいいじゃん」
ティリア「何も無いのが問題なのよ!」
サラ  「探せば一つくらいはあるんじゃない? それにさ、今更あたしたちの
     こと覚えてるヤツなんてそういないって」
エリア 「ア、アハハ…」
ティリア「なんで!? LFにも出演したし、WIN版も出たのよ!?」
ミズホ 「それはやっぱり、高橋キャラじゃないですから…」
ティリア「そんなことない! だって、同じ境遇なのに雀鬼キャラは
     優遇されてるもの。これには何か深い理由が」
サラ  「キャラが立ってないからじゃないの」
ティリア「やはりRPGだというのがダメだったのかな? 取っつきが
     悪いし…。テーブルゲームのようなお手軽さが…」
サラ  「キャラが立ってないからだって」
ティリア「……。特にサラなんてお姉系のステレオタイプだもんね」
サラ  「なにぃ? 言って良いことと悪いことがあるよッ!」
ミズホ 「わ、二人ともケンカしないで……」
ティリア「サラは黙ってて!」
サラ  「ティリア、表出なよ。今日こそはどっちが上かはっきり
     させとかなきゃね」
ミズホ 「な、なんとかしなきゃ…。エリアさん、何か言ってくださいー」
テ・サ 「……へ!?」
ミズホ 「(おたおた)」

エリア 「あの…あたしたち三人、みんなキャラ、立ってないです…」
テ・サ 「…………」
ミズホ 「(おたおた)」

 …チーン。

前スレも復活したみたい
56学校の七不思議 #11:2000/08/18(金) 16:52
『学校の七不思議 第三話〜魔女の鏡〜』

俺は中庭にいた。
茜は隣で弁当を食べている。
「今日の弁当は何だ」
といいつつ俺は茜の弁当を覗き込む。
俺が弁当に顔を近づけると、ふわっとしたいい匂いが流れてくる。
(やっぱ茜の匂いは最高だな……おっと俺は何を考えているんだ)

「あれ?」
何と茜の弁当には何も入っていなかった。
「茜、弁当の中身はどうした?」
「弁当ですか、弁当ならありますよ」
「…?ないじゃないか?空っぽだぞ」
そう言うと茜は微笑みながら顔を近づけてくる。
「ほら、ここにあるじゃないですか、弁当。浩平、あなたの事ですよ」
「え?え?」
「浩平、食べちゃいます」
そう言ってか、顔を近づけて…
(お、おお…あ、茜ー)

…ポンポン

はっ?
俺は目が覚めた。
目の前には七瀬がいる。
七瀬は俺を睨み付けながら言う。
「うるさいわよ、さっきから、あかね、あかねって、黙ってよ」

…もしかして、声を出していたのか、やばい。
俺は少し、茜の方向を見る。茜は気付いていないようだった。
しかし、七瀬に聞かれたのはまずい。やっばー。

そんな事はおかまいなしに七瀬は言葉を続ける。
(おいおい、続けるな、ここでこういう事を、デリカシーのない奴だな)
「赤ね、白ね、って何よ、運動会でもやってるのー?」

…がくぅ。やっぱし七瀬は七瀬だった。
57その3:2000/08/18(金) 17:27
前回は前スレの497
『MMRの皆さんこんにちは。私は物腰が上品なだけなのにおばさんくさいといって
相沢さんにいじめられる可哀想な女子高生です。さて依頼のほうですが水瀬さんの
所に居候している沢渡真琴のことです。彼女は実は妖孤なんですけど、なぜか水瀬さんの
ところに来てから大分経つのに未だに熱を出すでもなし、消えるでもなしで大変元気
です。真琴シナリオでさえ、帰ってきたのか分からないのにこれは大変納得いきません。
ぜひ調査して真相を明らかにして欲しいのです。そして出来るならあの子も復活して欲しいのです。』
 祐一さん・・・こんなこといってるんですか?これセクハラですよ。」
「うっ・・・それはいわゆるスキンシップというやつで・・・。」
「何がスキンシップなのよ!まあ、それはあとでゆっくり追求するとして・・・名雪、あなたのとこにいる
真琴って妖孤だったの?」
「そうだよ。でも別にこの街では珍しい事じゃないし・・・。」
「確かにそう言えばそうだったわね。」
「おい、それで済ますのか!」
「祐一はいちいち細かい・・・」
「でも消えないってのは初めてね。では早速天野さんに会いに行きましょう。」
58学校の七不思議 #12:2000/08/18(金) 17:43
…つ、疲れた。

精神的な疲れが抜けきらないまま、俺は、昼食を食べに行った。
そこにはいつものように、みさき先輩、そして澪がいた。
それともう一人。
「えっと、折原浩平君?だったっけ?」
「ええ、そうですけど」
どこかで見た事のある顔、それは深山先輩だった。
みさき先輩が横から口をはさむ。
「浩平君、雪ちゃんがね、今日、演劇部の大掃除するから手伝って欲しいそうだよ」
「…演劇部なら人がいっぱいいるんじゃないか」
そう言うと深山先輩は言った。
「男手が足りないのよ。大掃除する時、荷物を一回外に出す必要があるのよ。結構重いのが多いから、男手がいるのよ。あなたなら澪とも友達だし、ちょうどいいんじゃないかなあって」
その後、澪が何やらスケッチブックに書き始める。

『あのね』
『手伝って欲しいの』

澪はにこにことしながらスケッチブックを見せた。
(だめだ、俺でもこれは断れん。みさき先輩、深山先輩、そして澪、…3連コンボなんて卑怯だ!)

結局断れずに俺は大掃除の手伝いを受ける事になった。
俺は、気が重いせいか、授業中もぼーっとしっぱなしだった。
そんな俺を見て七瀬は声をかける。
「どうしたの、気持ち悪いわねえ。死にそうな顔して。何も悩みがないのが取り得じゃなかったの?」
「実はだな、今日…」
俺は七瀬に大掃除の事を説明した。
「それは大変ねぇ、頑張って」
七瀬はにこやかに俺に言った。
「…七瀬も手伝うんだぞ」
「…は?」
七瀬は即答する。
「どうして手伝わなくちゃいけないのよ。男手がいるんでしょ?私は乙女よ、乙女」
俺も負けずに言い返す。
「七瀬、わかっていないなあ。それでは真の乙女への道は遠いぞ」
「は?またわけのわからない事を」
「あのな、七瀬、よく聞け。水鳥は、水面下では必死に足をかいて頑張っているんだぞ。それと同じ事だ」
「…ますますわけがわからないわ」
「それでよくわからいなら例えを変える。いいか、シンクロの選手は演技してる間も笑顔を絶やさない。実はあれは死ぬほど苦しいのにだ」
さらに俺は続けた。
「それと同じ事だ。真の乙女はどんなにつらい事があっても笑顔を絶やしてはいかんのだ。たとえ重い荷物を持っていたとしてもだ。だから、今回のは重い荷物を持っていても笑顔を絶やさないための修行の場だ!」
「…そうなの?なんか騙されてる気がするけど…」

俺はまだいぶかしげな表情をする七瀬を無理矢理演劇部まで引っ張っていった。
59学校の七不思議 #13:2000/08/18(金) 18:11
俺達がついた頃には、もう演劇部の掃除が始まっていた。
俺達が着くと澪がひょこひょこっと近づいてくる。

『あのね』
『来てくれてうれしいの』

澪はうれしそうにしている。

そして俺達は深山先輩の指導の元、荷物を部室から運び出していく。
(お、重い、さすがにこれはきついな。俺でこれだったら七瀬は…)
俺は七瀬をちらっと見た。

七瀬はいた。荷物を持ち上げながら震えていた。重過ぎて持ち上げるのが精一杯らしい。

…しかし、顔は笑っていた。かなり引きつりながら。
(おお、早速笑顔を実践してる。偉いぞ七瀬)
動けないながらも、笑顔を絶やさない七瀬、その異様な光景に周りの視線は集中する。
しかし、すぐに、周りの手助けが入る。その光景は非常に面白かった。

そして、荷物もだいたい出し終わった後の事だった。
深山先輩がこっちにやってくる。
「ちょっとここの荷物も出してもらえないかなあ」
と指さした先には、布でくるまれた、細長いものがたっていた。
「あ、あれね。ずっと使われてない鏡なのよ。なんでかっていったらあるいわくがあるから」
「いわく?」
「そう、あの鏡を見たら魂が抜かれるらしいの」
「またまた、ありがちな話だな」
深山先輩いわく、あれは魔女の鏡といわれているらしい。

昔々の事だった。
この演劇部に一人の天才少女がいたらしい。
全国コンクールで最優秀賞を取るほどで、将来は女優になるつもりだったらしい。
その少女は毎日のように見つめていたのがあの鏡だ。
しかし、そんなある日、彼女は、知り合いにドライブに連れていってもらった時に知り合いの車が交通事故を起こしてしまったのだ。
彼女は無事だったが、顔に大きな傷あとをおってしまった。
彼女は大事な「顔」を失ったショックでふさぎ込み、一月後、自殺した。

その後、周りに異変が置きだす。彼女をドライブに連れていった知り合いが変死した。
そして、彼女の鏡を見たものはことごとく死んでいった。
死んだ一人が死ぬ前にこう言ったという。
「鏡の中に彼女の顔が見える」と
それ以来、たたりが怖くて鏡は捨てるに捨てれず、布をかぶせたままほったらかしにされているという。
60学校の七不思議 #4:2000/08/18(金) 18:26
「そんな怖い鏡を運ばせないで下さい」
俺は、はっきりとそう言った。
「毎年、誰かが運んでるけど、何も起こってないから大丈夫だって」
「は、はあ」
俺はしぶしぶ、鏡を運ぶ事にした。
(布ははがさないようにしないと)
俺は、廊下に鏡をだそうとしたが、荷物が案外多く、置き場がない。
「…下手に置いて、この鏡の布がはがれたりしたらやだなあ」
俺の言葉を聞いた澪は近づいてくる。
手にスケッチブックを持ち、さらさらっと何かを書く。

『あのね』
『荷物置ける場所言うの』
『→なの』

と書かれていた。
俺は七瀬を呼び出し、一緒に運ぶ事にした。
「布だけは外すなよ」
「わかってるわよー」
こんなに緊張した荷物運びは初めてだ。
後ろでは、澪が手を振って応援してくれていた。
澪は優しいなあ、俺は七瀬を見上げながら少しつぶやいた。

ばちこーん!!!

後ろから衝撃がはしった。
澪だった。その拍子に鏡の布がふぅっと抜け落ちる。
「げ」
七瀬と澪は鏡をはさんで向かいあっている。
2人とも呆然としている。
澪はふぅっと倒れる。
俺は澪をかかえる。
澪はパクパクを口を開ける。どうやら大丈夫のようだ。
そして七瀬の方を見た時、ふとある事に気が付いた。
「これは鏡じゃない、向こうが見える、ガラス板だ」

そう、鏡と思われていたそれは、周りを枠で囲まれたガラス板だったのだ。
俺はそれに布をかぶせながら考える。
(しかし、何でこんなものがあるんだろう?)

そうしてるうちに深山先輩が来る。
「いったいどうしたの?澪が言ったのに逆方向いっちゃって」
「は?逆方向?確かに澪はこっちと」
…俺は考える。
「そ、そうか、澪は手に持って書いた時は『→』方向が置き場だったけど俺達に見せる時にはひっくり返すから逆になって『←』になってしまったのか」
「…何やってるのよ」
その後、さっきの出来事の一部始終を話した俺は、鏡(本当はガラスだが)をちゃんとした場所に持っていった。
終わった頃、まだ混乱してるのか澪は口をパクパクさせていた。

ポンポン

七瀬が肩を叩いていた。
どうやら俺を呼んでいるらしい。
俺は何かと思ったが着いていく事にした。
62学校の七不思議 #16:2000/08/18(金) 18:53
俺は七瀬についていった。
七瀬はにこにことしていた。
(なんか妙だな)
七瀬は、少し照れくさそうにこう言った。

「あのね」
「入れ替わったみたいなの」
「びっくりなの」

その喋りを聞いて俺はおそるおそる尋ねる。
「み、澪、か?」

「あのね」
「そうなの」

どうやら、あのガラスに対して向かいあったものは人格が入れ替わってしまうらしい。
七瀬(澪?)は続ける。

「あのね」
「一回喋りたかったの」
「喋れてうれしいの」

澪はどうやら、このチャンスを生かして俺と喋りたかったらしい。
…なるほど、さっき澪が混乱していたのは、中身が七瀬だったからか。

俺と澪はこの機会を生かすようにずっと喋り続けた。
そしてしばらくたつと澪は眠そうな顔をする。

「あのね」
「そろそろ終わりみたいなの」
「楽しかったの」
「喋れてうれしいの」

そして澪は静かにまぶたを閉じていった。
63学校の七不思議 #17:2000/08/18(金) 19:20
七瀬が目を覚ます。
「…あ、あれ、ここは?」
七瀬は自分に何が起こったのかわかっていない様子だった。

その後、この話を聞いた何人かが魔女の鏡を使って、人格交換を実験してみたが何も起こらなかったそうだ。

(どうしてあの時だけあんな事が起こったんだろうな)
俺は、あの事に興味があったがすぐに忘れてしまった。

そして、しばらく後、俺は長森のショッピングに付き合わされていた。
そんな時、ウエディングドレスだろうか、それが飾られているウインドウの前で長森は止まり、ふとこんな事を口にする。
「誰かと誰かが入れ替わりたい、って思う事ってないかなあ」
「は?」
「例えばだよ、お姫様になりたいと思う女の子とお姫様に嫌気がさした女の子がいたとするんだよ、そしたら2人は入れ替わりたいと思うじゃないかな」
「ふーん、そんなものなのかもしれないけど、よくわからないな」
「じゃあ、こんな話はどうかな。昔、2人の女の子がいたの。一人は、美人だけど、演技が下手で、まわりからいじめられている女の子、もう一人は別に美人じゃないけど、友達が多く、実は演技力を隠し持ってる女の子がいたとする」
さらに長森は続けた。
「その二人の女の子は互いにある意味憧れてたのかな?2人は入れ替わりたいと思ってたんだよ。そしてある日、その思いをかなえ、入れ替わる事が出来た」
「でも、ある日、美人の方の女の子が怪我をしてしまうんだよ。それで、もう一人の女の子が入れ替わる意味がなくなったんだよ。だから、女の子はそれに絶望して、死んじゃったんだよ」
「この魔法は、両方が望んだときにできるものだったから」
俺は言う。
「ホラーだったのか、それは」

長森は最後にこうつぶやいた。
「永遠は意外と近くにあるよ」

(第三話完)
64名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/19(土) 00:25
 スレが見えないのであげ
 上がってなかった・・・死のう
667世:2000/08/19(土) 00:40
てすとあげ
67名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/19(土) 00:48
testです
68名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/19(土) 04:33
test
69名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/19(土) 13:31
あがんないの?
70名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/19(土) 13:56
test test test
71名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/19(土) 13:58
あがんないな〜
72名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/19(土) 21:59
もう一度あげてみよう
73名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/20(日) 02:26
あがれ
74名無しさん@そうだ占拠にいこう:2000/08/20(日) 22:05
 復活してる?試しあげ
祝・復活さげ
76まこプー:2000/08/20(日) 23:43
 復活祝・続き

「お姉ちゃん…本当にいいんですか」
「だ、大丈夫だから…入れて……はやく…」
 息も絶え絶えで懇願され、栞はこくりと頷いて見せた。あそこに指を
入れるなんて、栞には未経験のことだった。まさかそれが、これまで
ずっと想い慕ってきた姉、香里のものになるなんて…。栞は夢でも見て
いる心地だった。
 人差し指を立て、じっと見る。これがこれから、香里の膣に入るのだ。
ぱくっと口にくわえ、よく唾液を絡ませた。待ちきれずに脚を閉じてもじ
もじしている香里の股を開き、そして。
 …つぷっ。
「はああぁ!」
 栞の指は、思いの外すんなりと飲み込まれた。香里のなかを傷つけない
よう細心の注意を払いながら、指を奥へと押し込んでいく。栞は香里に指
全体をぎゅっと締め付けられ、その熱さに昂ぶった。
「…お姉ちゃん、気持ちいいですか」
「ああっ、いいっ…! んんっ…」
 指の腹で香里のなかを探る。
「…ああっ、ああっ…! 栞、栞っ!」
 もう香里は、同じ言葉を繰り返すだけしか出来なくなっていた。香里が
絶頂に近付いていることを悟り、栞は指を激しく出し入れする。
「…あああっ、いくっ…いくっ…ん…はあっ…」
 指の動きを止めないで香里の秘所へと顔を寄せ、栞はぷっくりと充血し
ている姉のクリトリスを唇で挟み、ちゅ…と吸った。
「ひゃあっ、ああぁっ、しおっ…ああああああああああぁっっ!!」
 香里は絶頂の嬌声をあげながら、弓なりに躰を仰け反らせた。突然の
動きに、栞はあわてて指を抜いた。一瞬、姉のなかを傷つけたかと心配
したが、そうではなかった。
「お姉ちゃん……イッたんだ…」

 機を見て続く。

続ききぼーん
78まこプー:2000/08/21(月) 03:20
 それは、母と子の姿だった。

「真琴? 入るわよ」
 軽いノックの後、そう声をかけてから秋子は部屋に入った。
そこは祐一の部屋だったが、数日前から真琴は自分の部屋に
帰らなくなっていた。
 日に日に衰弱しつつある真琴は、最近ではほとんどの時間
をベッドの中で過ごしてるのだった。どこか弱々しい寝顔に
胸を締め付けられながら、そっと声をかける。
「真琴、真琴…。ごはんの時間よ」
 真琴は目を覚まさない。だが、秋子は辛抱強く、決して声を
大きくしないで真琴の名を呼び続けた。
「……あぅ」
「…真琴、お昼よ。ごはん、食べないとね」
「……」
 すでに普通に調理した食べ物を受け付けられなくなった真琴の
食事は、まるで離乳食だ。小さなスプーンでほんの少しずつ
すくい取り、真琴の口に運ぶ。
「真琴、さあ」
「……」
 それさえも、もう駄目だった。
 その日から、真琴の食事は哺乳瓶で与えられるミルクだけに
なった。これだけでは、体が持つ筈がない。外部から点滴などで
強制的にでも栄養を補給する必要がある。
(……でも)
 それに意味があるのだろうか。真琴の衰弱は決して病が原因
ではないのだ。今の真琴に、注射針による苦痛を耐えさせるだけ
の意味が……あるのか。
 結局、秋子は点滴を諦めた。
 いつもの食事。とても食事とは呼べない悲しい食事。秋子は
笑顔を絶やさずに、真琴に哺乳瓶を傾けていた。乳首の部分は
新しくしてあったが、哺乳瓶自体は、名雪が小さな頃に使って
いたものだった。幸せだった思い出が秋子の脳裏を横切り、
そして、今を悲しくさせた。
(そうだ……)
 滑稽なことかも知れない。無意味かもしれない。きっと、
自分は愚かしいことをしようとしている。だけど……。
 哺乳瓶をテーブルに置き、秋子はセーターを脱いだ。
そんな秋子にも、全く反応を示さない真琴を抱き寄せ、
ブラを外し、真琴の口先に自らの乳首を当てた。
 初めは何の興味も示さなかった真琴だったが、やや
あって、自然と秋子の乳首を口に含み、いつも哺乳瓶で
そうしている様に吸い出した。
 それは、人が初めて覚える、人の温もりなのだ。
 秋子は真琴の頭をなで、背中をぽんぽんと叩く。安ら
かな笑顔のまま、真琴に決して気づかれないよう、ほんの
一筋、涙を零した。

 それは、正しく、母と子の姿だった。
涙腺緩んじまったぞゴルァ(゚д゚)
 ありがとうだゴルァ(゚д゚)
 俺のハンドルは真琴から来てるんだゴルァ(゚д゚)
81まこプー:2000/08/21(月) 03:31
 コテハン入れ忘れたが80は俺だゴルァ(゚д゚)
泣かせるねぇ
いいなぁ・・。
84謎の病弱娘:2000/08/21(月) 05:17
>>76
良いです。
参考に成ります。(何の参考だか…
85まこプー:2000/08/21(月) 19:38
 >>84
 そうですか、有り難うございます。
 是非、お姉ちゃんを悦ばせてあげて下さいね。
青。
突き抜けるような青空とはこういう空を言うに違いない。
空はどこまでも高く青く――そして余りに青く。
青すぎて、高過ぎて――

綺麗なはずなのに。
何処かその空は悲しく思えて……。

何も悲しくなる様な事はないはずなのに。
何故俺の心は不安になるのだろう?

芝生の草の匂い。
それまでもが何か切なくなって来る。

その時、すーっと紙飛行機が俺の視界に入ってきた。
白い紙飛行機は青い空に映えた。
全てが一枚絵のように。
綺麗な放物線を描いて……。

そして紙飛行機がもう一つ。
三つ、四つ、五つ、六つ。
七、八、九、十……
「――飛びすぎだっ!!」
俺はそう叫んで起き上がった。
辺りは紙飛行機だらけ。
勿論、ずっと飛んでいるわけじゃないから芝生の上に散乱している。
はっきり言って公園を汚している。
「冬弥、ほら」
でも、元凶は笑いながら更に紙飛行機を飛ばしていた。
「第二次世界大戦」
「――に見えるかっ……というよりも不謹慎だ!」
「ヒコーキ野郎は男のロマンなのに」
「はるかは女だろ!」
「男女機会均等法」
「はあ?」
 俺はそう聞き返したが、はるかはまた紙飛行機を作り始めた。
はるかはこういうやつなんだ。わかってる。
いつも自分中心でマイペースで……。

こつん。
「?」
 どうやら俺の頭に紙飛行機が当たったらしい。
「第一次世界大戦」
「だから、戦争から頭を離せっ!」
――――――――――――――――――――――――――――――――
はるかって難しいです。
早まってしまいました(涙

 その日、長森の両親は法事のために泊りがけで出かけていた。
 チャーーーーンス!
 いい加減、こ汚いオレの部屋でするのも、飽きてきたところだった。
 オレはすかさず長森の家に上がりこんだ。

「なあ、なんでおまえは行かなかったんだ?」
「だって、この子達を置いて行けないよ」
 長森は足元にまとわりつく猫のために缶詰を開けながら答える。
 時間は昼の12時。オレの腹も空腹を訴え始めていた。
 自分達の昼飯より猫の昼飯が先なのは、さすが長森と言えよう。
「長森〜、オレも腹減ったよ〜」
「はいはい、この子達にごはんあげたら、作るからね」
「オレより猫が大事なのか〜」
「え?…えーっと………」
「真剣に悩むなよ…」
オレは諦めてテレビでも見ながら待つことにする。

「お待たせ。はい、浩平の分」
 とん、とオレの目の前に皿が置かれる。
「…長森」
「なに?」
「オレは猫じゃない」
 皿には猫の缶詰の中身が盛られていた。
「以外と美味しいかもしれないのに…」
 長森は残念そうに皿を下げて、猫の前に持って行く。
 冗談なのかマジなのか分からないボケをかまさないでくれ。

 結局その後、ちゃんと飯は作ってくれた。
 いつも思うけど、長森の作る飯はすごく美味い。
(食欲が満たされたあとは性欲だな)
 食器を洗う長森を見ながらオレはどんな風にしようかな、と
考えをめぐらす。
 長森のしなやかな身体は、何度抱いても飽きることなくオレ
を夢中にさせる。とはいえ、さすがに最近マンネリ気味だ。
 オレはいつもと違うシチュエーションを望んでいた。
「長森の部屋でしようか?」
「え?何を?」
 食器を洗い終えた長森がタオルで手を拭きながら聞き返す。
「ナニを」
「……!ば、ばかっ!まだ明るいよっ」
「だから、いいんじゃないか」
 オレは立ち上がり、長森の背後に回って抱きすくめ、首筋に
キスをする。
88まこプー:2000/08/22(火) 03:35
 色々とやりづらくなってきましたが。
 今回は台詞劇。

「さて、漫画でも読むかな」
「……」
「なんだ、少女漫画ばっかじゃないか。もっとギャーっとして
バーっとするようなのはないのか」
「……ちょっと」
「読めば血沸き肉踊り、その本を思わず引き裂いてしまうほど
熱いのが読みたい気分なんだが」
「どうして真琴の部屋にくるのよ」
「え? ここって真琴の部屋だったのか!」
「白々しいわよ」
「てっきりぴろの部屋だとばかり」
「ひどいっ! 違うわよぅ。真琴が自分の部屋にぴろを住ませて
あげてるんだからぁ」
「そっか。ま、そんなこともあったかも知れないな」
「かもじゃなくて…そうな…の…」
「で、部屋の主であるぴろはどこに行ったんだ?」
「…ゆ…ゆういちの…部屋じゃ…はっ…」
「そーか。まあ、二人きりの方が良いし、気を利かしてくれたの
かな」
「…ね、ねぇ!」
「ん?」
「…ど、どうして真琴のからださわるのよぅ」
「なんとなく……。夜まで待ちきれなくなった」
「で、でも、この時間じゃ秋子さんも名雪も起きてる…」
「真琴。俺のこと、好きか?」
「な、なに言っているのよぅ!」
「俺のこと、好きって言ったら、やめる」
「…あんっ…そ、そんなこと…ないもん…」
「だったら、やめない」
「あうーっ、そんな、…あっ!」

 ほのぼのと続く。


 栞X香里は次で終わり。
 リクなどあればどーぞ。って、あんまりないから勝手に
他のスレッドから拾ってるんだけど…。
89似非廻し芸人:2000/08/22(火) 08:26
くるくる〜
90似非廻し芸人:2000/08/22(火) 08:27
くるくるる〜
91似非廻し芸人:2000/08/22(火) 08:28
くるくる〜
92似非廻し芸人:2000/08/22(火) 08:29
くるっくるっ
93似非廻し芸人:2000/08/22(火) 08:30
そーいや、久留里線の事を
通称パー線って言うんだよ(藁
94似非廻し芸人:2000/08/22(火) 08:30
奥が深いと言うかなんと言うか〜
95似非廻し芸人:2000/08/22(火) 08:31
じゃじゃん♪♪
皆さん、読んで感想を書きこんでくださーい、。
そして、自分の書いたSSをガンガン載せてくださーい。
96似非廻し芸人:2000/08/22(火) 08:42
イカン、全然廻して無いじゃん!!Σ(=□=;)
97名無しさん@1周年:2000/08/22(火) 08:44
>>86
ちょっとはるかのボケの方向性が違うと思うが、パロディだと思えば面白かった。
細かい事言うようですが、「男女機会均等法」じゃなく、「男女雇用機会均等法」だと思うが。
98名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/22(火) 09:28
まこプーさんの文章いいですね。
88まじ萌えっす。
99名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/22(火) 15:51
>>86
てゆーかヘタクソ。テメーなんかSS書くな、ウゼーよ。
ナッチュー逝っちまえ!!

>>98
萌えりゃいいってのが見え見え。読み物としてはクソつまらねえ。
マコピコックスどもから褒められていい気になってろ!!
>>98じゃなくて>>88だろ?(藁
99はどうしたの?抗鬱剤の飲み過ぎ?
99みたいなヤツに限って
「んじゃお前書いてみろよ」と言われた途端に
沈黙して荒らしだすんだろうな(藁
俺はナッチュー相手するほど暇じゃねえんだよ!!

『躁なの』
まあ、馬鹿は放っておいて。
SSは基本的にここに書いてくれると助かるな。
最近、あっちこっちに分散してわけわからんし。
別のスレに宣伝したければ、ここに書いてから
リンクで繋いでくれー。

回収人さんも大変そうだしな。
99にどこらへんか駄目か説明してもらいたいな。
俺も興味があるし。
>>105
逆じゃ駄目かな?ノリ的にそのスレに書きたいときってあるから……
109三告平:2000/08/22(火) 16:54
>>99
107さんのいうように、ただけ貶すだけじゃなくて、
どこがどうダメなのか具体的に指摘してほしいな。
その方が書いている人の参考になって、
もっと上手く書けるようになるんじゃないかな?

このスレでそれぞれ思うところを書いているので、
真面目に書く気があるならどうぞ。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=964401622

ちなみに全ての文章は対象を想定して書かれるものなので、
特定の人間だけに評価される文章を書くことは悪いことではない。
その場合には、その枠があっているのか、
またその枠内で評価される文章なのかを論じるのが筋だと思う。
110三告平:2000/08/22(火) 17:16
追記。もちろん狭い対象読者のみにあてたものばかり書くのは、
読者に媚びているし、書き手も向上しない。
とはいえ、ここ(2ch)でそこまで求めてもと思うね。
111名無しさん@(以下略):2000/08/22(火) 19:15
何かちょっと新しく書きにくいような雰囲気ですが(^_^;)
あちこちで書きちらしてきましたがこのスレには初めてっす。
>>78
話題騒然の御作にインスパイアされて、勝手に名雪サイドでアウターSSを
書かせていただきました。ご不快に思われたら済みません。


真琴の食事等の世話は主に秋子に任されているが、それは真琴の状態が日に日に
悪くなっていく様を祐一や名雪にずっと直視させるのは酷ではないかという秋子の
判断からであった。
祐一は勿論のこと、名雪とて真琴の様子が気にならないはずはない。
今日はいつにも増して秋子の降りてくる時間が遅いので、名雪はそっと真琴の
寝ている部屋の様子を伺いに来てみた。
(お母さん!・・・)
声をかけようと思い半開きになったドアまで顔を近づけると、最初に目に飛び込んで
来たのはあらわになってる母の白い背中だった。
(どうして・・・?)
事態が理解できずにしばらく佇むだけだったが、やがて真琴が秋子の胸元に顔を埋めて
いることに気がついた。
(そうか・・お母さん、真琴におっぱいあげていたんだ)
一人っ子の名雪には、当然母の授乳の様子を見た記憶などあるはずがない。
なのにその様子はどこか懐かしい風景として、名雪の胸の奥の何かをトクンと突くものを
感じさせた。
飲み終わった真琴の頭をそっと枕に戻し、クスンと鼻をすすらせながら目元を拭ったとき、
秋子は部屋の入り口に佇んでいる名雪の姿に気づいた。
「名雪、見ていたの?」
胸元を抑えながら優しく問う秋子に答えるでもなく、名雪はふらりと中に入ってくると
秋子の側に寄り添うように座り込んだ。
「真琴がね・・・もう何も受け付けなくなってきてるからね・・・」
ブラジャーを着けながらそう語りかける秋子をさえぎるように、名雪は秋子の肩に頭を
もたせかけてつぶやいた。
「私も、お母さんのおっぱい飲んだんだよね。覚えてないけど」
秋子は名雪の頭を軽く抱えるとクスリと笑った。
「乳離れが遅いほうだったわよ、名雪は」
「そんなこといったって覚えてないもん」
少し口を尖らせて反論する名雪。
「でも別に困ったわけじゃないわ。初めてあなたがお乳を吸ってくれたとき、とっても
 うれしかったのを今でも覚えているもの。お腹の中から出てきた子が、本当に自分の
 命を分け与えて育っていくんだってことを心から感じさせられたの。名雪もその時が
 きたらきっとわかるわよ」
「わかるのかな・・・子供ができたら・・・」
肩にもたせかけていた頭が少しずつ下がり、白いブラに覆われただけの秋子の胸に、
名雪は頬を摺り寄せた。
(お母さんの匂いだ・・)
もう何年も間近で感じることのなかった懐かしい匂いがそこにあった。
「もう子供じゃないのにおかしいわよ、名雪」
「まだ子供でいいもん。名雪、お母さんの子供だもん」
静かに眠りつづける真琴の寝顔を見つめながら、名雪は秋子の腰に両腕を回して
しっかりとしがみついた。
112mio_2ch@SS回収屋:2000/08/22(火) 20:30
なんか昼色々あったのねん・・・マターリシマセウ

さて、あちこち分散してるSSですが、回収人の希望としましては、どこでやっても
いいから、こんなのやってるよ〜と、ここに当該スレへのリンクを貼ってくれたら
ウレシイと思います。やっぱねえ、スレの流れってあると思いますもん。

ところで秋子処女スレは、アレはまだ本当にネタなんでしょーね・・・ナニカニニテキタ・・・
>>111
すごくいいです。名雪が特にいいです!!
でも普通授乳の時、背中まではあらわにならないです…脱ぎすぎです、秋子さん(笑
114one and only 1:2000/08/22(火) 22:07
浩之はぼんやりとマルチを眺めていた。マルチは浩之とは壁一枚で
隔てられた隣の部屋にいた。壁には大きな窓があり、隣の部屋を一望
できるようになっていた。マルチはそこで防塵服を来た男に何かの
機械をあてがわれながら話していた。声はここまで聞こえてこない。
 彼らは来栖川重工中央研究所に来ていた。マルチの何度目かになる
定期メンテナンスのためだ。いつもはマルチひとりで来ていたが、
浩之は興味に駆られ同行を申し出たのだ。
「いいですよ。主任さんも一度一緒に来てもらえ、とおっしゃって
いましたし」

 というわけで浩之はここまでついてきたのだが、当然することもなく、
作業室の隣のコントロールルームで暇をもてあましていた。ちなみに
マルチのいる作業室とこことは隣り合わせてはいるが、更衣室で防塵服を
着込み、エアシャワーを浴びなければ彼女のもとへは辿り着けない。
頼めば入れてもらえるかもしれないが、そうしたところで手持ち無沙汰は
変わらないだろうと思い、浩之はここで待っていた。
 マルチが作業室に入っていってから小一時間は経とうとしているが、
検査は一向に終わる気配を見せない。浩之はここに来たことを後悔し
はじめていた。と、浩之の背後のドアが開き、一人の男が入ってきた。
振り向くと白衣を着て眼鏡をつけた中年の男が立っていた。浩之はこの男を
どこかで見たような気がした。
「やあ、藤田君」
 男は親しげに浩之に笑いかけた。
「はじめまして、じゃあないな。いちど君の家の近くの公園で話をしたこと
があるが、覚えているかね?」
 そこまで聞いて浩之は思い出した。
「……ああ、ハトの」
「いや、あの時は失礼した。名乗るわけにはいかなかったのでね。申し遅れたが、
私はこういう者だ」
 手渡された名刺を見ると、『来栖川重工中央研究所 第七開発室HM開発課
開発主任 長瀬源五郎』と書いてある。
「じゃああんたがマルチがいつも言ってる主任さんか。あいつが自分の話を
するときは必ずあんたの名前が出てくるぜ」
 長瀬は少し照れたような笑みを洩らした。
「少し話につきあってくれないかね?」
115one and only 2:2000/08/22(火) 22:08
 浩之は絶句した。頭の中にいくつもの疑問が浮かび上がる。が、それと
同時になんとなく納得できるような気もした。それにしてもなぜこの男は
そんな話を自分にするのか。とりあえず浩之は疑問を投げかけることにした。
「どういうこった?マルチと同じものを作ればマルチになるんじゃないのか?」
「基本的には、そうだ。メイドロボの動作に影響する要素は大きく2つに分け
られるんだ。マルチを例にとって言えば、ひとつはハードウェア、つまり
マルチの体そのものだ。もうひとつはソフトウェア、マルチの脳と言っても
いいだろう」
「脳はマルチのコンピュータじゃないのか?」
「MPUは、ああ、平たく言うとコンピュータだが、ソフトウェアなしでは
動かない。つまりハードウェアとソフトウェア、この2つが組み合わさって
人間の脳と同じような働きをするんだ。ここまではいいかね?」
「ああ、なんとなくだけどな」
 浩之に確認を取ると長瀬は先を続けた。
「ソフトウェアは一般的にさらに2つに分けられる。プログラムと、データだ。
プログラムはマルチの行動基準を表したものだ。人間で言えば腹が減ったら
物を食べる、眠くなったら寝るといった感じだね。実際はずっと複雑だが。
データは、まぁ、人間の記憶のようなものだ」
「う〜ん、いまいちぴんとこねーな」
「それはそうだろう。人間の脳とコンピュータとでは構造が違う。今の例も
かなり無理をしているからね。一般的には、と言ったのは、マルチの場合
プログラムとデータが一体化しているからだ。こうすることで、少しは人間の
脳に構造を似せることができる。MPUを脳そのものに見たて、ソフトウェアを
ニューロンのパターンと考えれば……」
「おい、話が逸れていってねーか?」
116one and only 3:2000/08/22(火) 22:09
 長瀬は我に返ったという表情で眼鏡を直した。
「ああ、すまんすまん。このあたりのことを話し出すとどうもね……。簡単に
言うと、マルチと他のHMX-12――マルチは7体目の個体だ――とは基本となる
ソフトウェアはほぼ同じだ。マルチ以降にテストした個体に至ってはベースは
完全にマルチと同じだ」
「感情を持ったロボットの研究はマルチで打ち切りじゃなかったのか?」
「そうは言っていない。売り物にはならないとはいえ、これは画期的な進歩
なんだよ。当然その技術も将来何らかの商品に転用される可能性も……おっと」
 長瀬はまた眼鏡に手をやった。
「話を戻そう。そのベースとなるソフトウェアに起動後からの体験が積み重なって
それぞれの個体差、人格というものが出来あがるというのが理論上の話だ。
ところがマルチを除く他の個体は、あるものは感情が芽生えるまでには至らず、
またあるものは感情のようなものが形成されたと思ったそばからプログラムが
暴走する。人間でいえば精神が崩壊するようなものだな」
「じゃあマルチのソフトウェアをそのまま他のロボに使えないのか」
 浩之は当然の疑問を口にするが、長瀬はぴしゃりと言い放った。
「君はマルチと全く同じ性格や記憶を持ったメイドロボを他の人たちに使って
欲しいのかね?すべての個体が同じ性格や共通の記憶を持つものが、本当に
感情と呼べると思うかね?」
 浩之は返答しなかった。答えは決まっているではないか。長瀬もあえて
答えを聞こうとはしない。
「一度起動したソフトウェアはすでに我々の手を離れる。先ほども言ったが
プログラムとデータに明確な区別がないため、解析が不可能に近いんだ。
少なくとも現在のところはね。従ってマルチの記憶だけを切り離すことすら
できない」
「……八方塞がりか」
「そういうことだ」
 浩之は作業室の方を向いた。マルチと目が合う。マルチはこちらに向かって
嬉しそうに何かを言って大きく手を振っている。声は聞こえないが、口の
動きからすると『浩之さ〜ん』とでも言っているのだろう。浩之も彼女に対して
小さく手を振ってみせた。世界にひとつの感情を持ったメイドロボ。それは
奇跡と言ってもいいのかもしれない。
「わかっていると思うが、あの子の心にとっては君の存在が大きな拠り所と
なっている。君の話を聞けば何かわかると思って来てもらったわけだが……」
 ここまで聞いて浩之はひとつの事柄に思い当たった。
「テスト最終日の夜……」
「そのことはこちらでも検討済みだ。だがそれは彼女の自我に大きな影響を
与えたのは確かだが、その時点では既に彼女の自我は目覚めていたと言っても
いい」
「なっ……!」
117one and only 4:2000/08/22(火) 22:09
 浩之は赤面した。顔が火照ってくるのがはっきりとわかる。
「当然だよ。彼女の頭の中を覗くことができない以上、視覚情報や聴覚情報
くらいは拾っておかないとテストにならんだろう」
 浩之が二の句を告げないでいると、長瀬はさらに続けた。
「念のために言っておくが、テストだからこその処置だよ。君がマルチを
購入した時点では既にその機能は取り外してある」
 その言葉を聞いて彼は少し落ちつきを取り戻した。気を取りなおして言葉を
紡ぐ。
「じゃあ初めて会ったときはどうだ?メイドロボに世話を焼く物好きもそうそう
いないだろ。現に同じクラスの連中にパシリやらされてたわけだし」
「その後も君はなにくれととなく彼女の面倒を見てくれたね。確かにそういう
環境におかれたのは後にも先にもマルチだけだ。しかしそうなると」
「メイドロボとしては使えねーな」
「そうだ。愛玩用としても考えられなくはないが……おい、君は何を想像して
いる?もちろんセックスのためではないよ」
 顔色を読まれ、浩之はすこし焦って笑った。
「どちらにせよ、愛情を注がれなければ感情が育たないようでは商品としての
価値は無いに等しい。出荷前にそういう環境を作ってやることも検討されたが
どうもね……」
「何だよ」
「そちらの実験も失敗したんだ」
 浩之は瞼の上から目のあたりを揉みほぐした。
「やっぱり八方塞がりじゃねーか」
 再びマルチに目を向ける。防塵服の男から何かの機械を取り外されようと
している。彼女は楽しそうに男と話している。ぼんやりと、しかし確信めいた
予感を持って浩之はその言葉を口にした。
「生きたかったんじゃねーか?」
 何時の間にか浩之と一緒になってマルチを見ていた長瀬が彼に向き直る。
「……ほう?」
「だって、あいつ、いつも言ってるぜ。『みなさんの、浩之さんのお役に立つ
ことが嬉しいんです。そのために私は生きているんです』ってな」
 長瀬は下を向いたまましばらく顔を上げなかった。その姿は考えているようにも、
そして泣いているようにも見えた。
118one and only 5:2000/08/22(火) 22:10
 程なくマルチは作業室からコントロールルームへ戻ってきた。
「すみません〜すっかりお待たせしてしまって。今日はいつもより念入りに検査
されるなんて知らなかったんですぅ〜」
 と言って浩之のほうへ駆け寄ってきた。浩之はマルチの頭にぽんっ、と手を
乗せた。
「じゃあ帰るか」
「はいっ!」

 研究所の正門まで見送りに来た長瀬は浩之に告げた。
「今日は興味深い話ができたよ。ありがとう」
「ん、いや、こっちもいい暇もてあましてたところだからな」
「良かったらまた来たまえ。コーヒーくらいはご馳走するよ」
「機会があったらな」
 浩之は軽く手を挙げた。踵を返してバス停までの道を歩いていく。もちろん
隣にはマルチの姿がある。
「まだ昼前だな、どっか寄ってくか。どこがいい?」
「わたし、エアホッケーがやりたいです!」
「おまえ本当にあれ好きだな。まいっか、じゃゲーセンだな。志保あたりと
出くわさないといいけどな」
「でも浩之さん、志保さんと一緒にいると楽しそうですよ」
「馬鹿いえ、うるせーだけだろ」
「浩之さんは本当に照れ屋さんなんですねぇ」
「ちぇっ」
 そんな会話を見るともなしに見ていた長瀬は今日の対話を反芻していた。
もし彼の最後の言葉が核心を突くものならば、感情を持つロボットは作られる
のではなく生まれてくるもの、ということになる。なぜならば、生き甲斐とは
与えられるものではなく、個々がそれぞれ見出すものではないか。その結論に
技術者としての長瀬は決して納得しなかったが、マルチの生みの親としての
長瀬は喜びにも似た感情を抱いていた。

FIN
119donotread=one and onlyを書いた人:2000/08/22(火) 22:11
長いっすね。まとまりなくてスマソ……
120名無しさん@(以下略):2000/08/22(火) 23:26
>>112
回収屋様。それでは
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=965572359
89のSSを献上致します。
私が89本人との証拠はありませんが、「SS板に行け」とのご指摘を受けましたので。
    
121まこプー:2000/08/23(水) 01:18
>>98
えへへ、どうもありがとです。真琴好きなもので。
(マコピコックスではありませんが……)

>>111
不快だなんてとんでもない。素晴らしい続きをどうもです。
秋子、おっぱい出てたんですね。(笑)

>>113
秋子が脱いでいるのは多分、僕のSSを受けてのことだと
思います。僕の叔母は上を脱いで、ブラを前だけ外して
授乳してました。
普通を語れるほど多くの授乳シーンに遭遇していいませんが、
人それぞれじゃないですかー? 自宅だしね。
122ONEの同人誌を作ろう!:2000/08/23(水) 01:44
 今月のこみパもつつがなく終了。ブースを片づける俺に向かって、手伝いもしない大志
が尋ねてきた。
「お務めご苦労まいふれんど! して、次のジャンルは何にする?」
「ああ、ONEにしようかと思って」
「…まい同志、時代は既にAIRだぞ。同人界を制覇せんとする者が時流も読めぬとは
なんと情けない…」(ハァ)
「うるさいな、俺は昨日クリアしたんだよっ」
 この系統には疎かった俺だが、やってみると結構面白かった。こみパで一ジャンル築く
だけのことはあるな。
 ちなみに勧めてくれたのは意外にも玲子ちゃんだ。理由は全キャラをクリアしてよーく
分かったが。
「にゃはは〜☆ せんどークン、ONE本出すんだ〜」
 と、噂をすれば私服に着替えた玲子ちゃんが顔を出す。
「んじゃリクエストがあるんだけどぉ」
「いや、もう分かってるから言わなくていい」
「氷上シュン…」
「だーっ、だから言うなっつーに!」
「なによぉ、やおいやってくれと言わんばかりのキャラじゃない。エロゲ界では貴重なん
だからね、ぶぅぶぅ」
 貴重か貴重じゃないかの問題じゃないと思う…。
 横から大志が偉そうに指を突きつける。
「あいにくだな芳賀玲子。このジャンルの購買層はほとんどが男、当然ターゲットも男性
なのだよ!」
「えーっ、男女差別だぁ。女性読者も大切にしてよぉ」
「黙れ! 和樹が描くのは詩子×茜18禁と既に決まっている!」
「決めんなっ!」
「ちぇー…誰かシュン×浩平本作ってくれないかなぁ」
 玲子ちゃんは少し寂しそうに去っていった。ごめんよ、だってあいつ渚カヲルのパクリ
じゃん。

 自宅に戻り、買ってきたONE本を読破して、熱が冷めないうちに方針をまとめる。
 初めてだから難しいことはせず、癒し系のいい話にしよう。キャラは…
「よぉっ、和樹っ!」
 と、いきなり玄関が開いて、ずかずかと由宇が上がり込んできた。
「聞いたでぇ、おね本作るそうやな」
「ここが人ん家だって知ってるか?」
「細かいことは気にせんとき。なぁなぁ、作るんやったら繭の本にしてぇな」
「相変わらずだな、ぷに萌えめ…」
「澪でもええよ」
 繭と澪か…、わりと好きではあるけどな。
「特に繭の本って全然ないんよ。不憫やろ、可哀想やと思うやろっ!」
「ま、まあ確かに」
「ED前の展開と、ラストの日記はいっちゃん感動できるやないか! これは不当な扱い
やで! つーことで和樹、あんたが布教し」
「甘い甘い、ちょ〜おアマチャンねっ!」
 こみパ帰りらしくバッグを抱えた詠美が、いつの間にかふんぞり返っている。俺の部屋
にプライバシーはないのか?
「誰が甘いんや。大バカ詠美」
「ふんだ、しょせんは物を知らないパンダね。繭の本なんて売れるわけないじゃない」
 そりゃまあ、俺もそんな気がするな…。
「どアホっ! 売れる売れないは問題やない、愛があるかないかやっ! むしろマイナー
キャラを敢えて取り上げる、それが真の同人作家やろがっ!!」
「なまいきなまいき〜! そんなの後で後悔するに決まってるんだからぁ!
 あたしの知ってる奴なんてねぇ、『究極のシホ本を作る!』とか言って300部刷った
くせに、表紙がシホなもんだから全然手にとってもらえず、在庫の山抱えて寝る場所もな
いんだから」
 うわっ、シャレにならねぇ。想像して、その恐ろしさに思わず身震いする。
「ひ、表紙だけでも瑞佳描いとこうかな」
「この…ド阿呆がぁぁぁぁぁぁっ!!」
 スパァァァァーーーン!!
 ハリセンが一閃し、俺は血を吐いてもんどり打った。
「そんなん羊頭狗肉やないかっ! 内容と違う表紙なんぞ、詐欺や! 裏切りやっ!」
「ふふーんだ、みんなやってる事じゃない。それどころか表紙だけ上手い奴に描かせて、
中身はヘボンなんて日常ちゃはんじよっ!」
「くっ、テンプラ本にまで手を出すとは…。もうウチの知ってる和樹やないな」
「だ、誰もそこまで言ってない…」
「永遠なんてなかったんやーーー!!」
 由宇は大声で叫ぶと、永遠の世界、もとい神戸の山奥へ帰っていった。
 つーか、だったら自分で好きなだけ描けよ…。
123ONEの同人誌を作ろう!:2000/08/23(水) 01:45
「パンダの寝言なんて気にしなくていいわよ。あたしの言うとおりにすれば大儲け間違い
なし! というわけでONEはやめてKanon本作りなさい。売れるから」
「プレイした事ないぞ」
「いいわよそんなの。キャラ設定知ってれば同人誌くらい作れるでしょ」
「お前と一緒にするなよ…」
「したぼくのくせになまいき〜! Kanonなら絵さえ上手ければ信者が買ってくんだからぁ。
ごちゃごちゃ言わずに真琴本作りなさいよねっ!」
 慣れっことはいえ、相変わらずの無茶苦茶ぶりだな。
 ん…? 何かが引っかかって、頭の中の記憶を辿る。
「確か大志の情報では、一番人気はあゆと名雪という話だったけど…」
「ぎくぎくっ」
「『真琴本は売れんな』とも言ってたぞ?」
「あ、あんなヘンテコメガネの言うことなんて当てにならないわよっ。クイーン詠美ちゃん
さまの流行感覚を信じないわけぇ!?」
 とか言いながら、後ろめたいことでもあるのか後ずさる詠美。
「ふみゅうっ!」
 案の定テーブルの足に引っかかって盛大に転ぶ。ぶちまけられるバッグの中身。真琴の
本、真琴のバッジ、真琴人形…分かりやすい奴だなぁ。
 ? なんだこの赤いハチマキは?
「か、返しなさいよぉっ!」
 大慌てで引ったくり、半泣きになってバッグに押し込む。
「べ、別に真琴シナリオでボロボロ泣いたりしてないんだからぁ! あんなのただの狐じゃ
ない! 鈴の音聞くたびに涙がこみ上げたりしてないもんっ! ふみゅ、ふみゅ…ふみゅ
ぅぅぅんっ!!」
 勝手に泣き出すと、そのまま外へ飛び出してしまった。はぁ、しょうのない。真琴が狐
とか言って…
 って思いっきりネタバレしていくなよ!!

 結局オールキャラ本になり、割といいネタも浮かんで調子よく描いていた。
 しかし毎日机に向かっていると、さすがに集中力も落ちてくる。
 特に頭にトーン貼るキャラ。瑞佳、七瀬、繭、澪、ついでに氷上…こんなにいるのかっ。
こんなことなら茜をメインにするんだった…と後ろ向きな愚痴をこぼす俺。
「くそっ、七瀬と澪! お前らのリボンも面倒なんだよ!」
 とうとうトーンが切れて、痛くなった腕を回しながら商店街へ向かう。行き先はいつもの
画材屋だ。
「よう、彩ちゃん」
「こんにちは…」
 そういえば彼女の漫画はトーン使ってるの見たことないな。あそこまで緻密になると
必要ないのかもな。
「彩ちゃんはトーンとか使わないの?」
「…高いから…」
 い、いらんことを聞いてしまった。
「…今度は、何の本なんですか?」
「あ、ああ。『ONE〜輝く季節へ〜』っていうゲーム」
「葉鍵系ですか…。売れるんでしょうね…」
「…いや、その」
「いいですね、売れるジャンルは…」
 君の本が売れないのはジャンルのせいだけじゃないと思う…なんて言ったら呪い殺され
そうなので黙っておいた。
「…でも私、ONEなら少しやったことあります…」
「え、そうなんだ」
「はい、玲子さんの家に行った時に、茜シナリオだけ…」
「感想は?」
「…あの後で消えた幼なじみが戻ってきたりしたら、きっと修羅場でしょうね…」
「‥‥‥」
 彩ちゃん、妙に楽しそうなのは気のせいか?

 そんなこんなで原稿は完成し、さっそく塚本印刷へ持ち込んだ。
「にゃぁぁ〜、女の子が可愛いですぅ〜」
「ありがとう、千紗ちゃん」
「元のゲームも見てみたいですぅ。どこで売ってるですか?」
「うぐっ」
 ち、千紗ちゃんて確か16歳だったよな。俺はなんて本を持ち込んでしまったんだ…。
「ま、まあ大人になれば分かるさ、な?」
「そうですか? そういえば、他にも同じキャラ描いてた人がいるですよ」
「なにっ?」
 彼女の指さした先に、印刷済みの同人誌が積まれていた。近寄って手に取ってみる。
 ぐはっ、表紙からして18禁エロエロ本だぁ!
「なぜか皆さん服着てないですね。寒くないんでしょうか?」
「‥‥‥。千紗ちゃん、君だけはそのままの君でいてくれ」
「にゃ?」
124ONEの同人誌を作ろう!:2000/08/23(水) 01:45
 いよいよこみパ当日。設営も終わり、見本誌チェックを待つ。
 お、来た来た。
「ども。今回はONE本です」
「まあ、それは楽しみですねぇ」
 パラパラと本をめくり、内容を確認する南さん。
「はい、結構です」
 俺に本を返し、にっこり笑って言う。
「サンジとゾロは出てないんですか?」
「それ違います…」
 そして開場。潮のように人が満ちていく。
 真っ先に来てくれたのはあさひちゃんだった。いつもありがたいよな。
「えと、あの、す、すごく良かったですっ」
「ありがとう、励みになるよ」
「あ、あたしもこのゲーム好きで、みさき先輩の話とか感動しちゃって…」
「うんうん、あれは良かった」
 急に本で顔半分を隠して、上目遣いに俺を見るあさひちゃん。
「え、えと、あ、あたしが声…当てるとしたら、誰がいいと思いますか?」
「え?」
 うーん、誰だろう? あさひちゃんの声は可愛い系だからな…。
「敢えて言うならちびみずか?」
「えいえんはあるよ、ここにあるよっ♪」
「合ってねぇーー!!」
「えぐっ…。あ、あたしってやっぱりダメ声優だから…。和樹さんに迷惑ばっかり…」
「い、いや別にそういう」
「ごめんなさい和樹さん!」(ダッ)
「あさひちゃんちがうんだーー!!」
 ああ、行ってしまった…。後で謝っとこう…。
 時間が経つにつれ、ぼちぼち顔なじみがやって来る。
「シュン君描いた〜?」
「ギャグでよければ一応…」
「繭の出番が少ないやんか」
「すまん、描いてみると動かしにくかった」
「真琴は?」
「ONE本だっつーに!」
 この分なら昼過ぎには完売しそうだな。次もONEにするかな。
 なんてことを考えていると、場違いに健康的な奴が現れる。
「やっほー。見に来てやったわよ、バかずき」
「なんだ瑞希か。いつもこんな所までご苦労様」
「ふ、ふんだっ。売れずにピーピー泣いてるんじゃないかと思って、見物によっ」
 相変わらず素直じゃねぇなぁ…。
「なに? 今度はどんなマンが描いたの?」
「知らない奴が読んでも面白くないぞ」
「そ、そう…。そうよね、どうせあたしなんて部外者だもんね…」
 まーた、すぐわけわからん事でいじける。
 あらためて自分の本を眺めてみる。ああは言ったけど、一応そこそこは読めるかな?
永遠とかの話は入れてないし、それなりにストーリーもあるし。
「ほら、そこまで言うなら読んでくれよ」
「え、いいの?」
「そのかわり、感想聞かせろよな」
「う、うんっ! 覚悟しときなさいよ、つまんなかったら承知しないんだから!」
 瑞希は笑顔でそう言うと、大事そうに本を抱えて帰っていった。俺の同人活動はいろんな
人に支えられてるんだなぁ…感謝。
「なあに我々の仲ではないか、まいはにー」
「おまえには感謝しとらん」
125ONEの同人誌を作ろう!:2000/08/23(水) 01:46
 律儀にもその晩、瑞希が感想を言いに訪ねてきた。
「電話でもよかったのに」
「う、うん。でも直接言いたかったから。
 ゴメン…あたし、今まで和樹のマンガを誤解してた。こんなにいい話を描けるんだね…」
「み、瑞希…」
 思わず目に涙がにじむ。マンガを描いてて良かった…。そう思える瞬間だった。
「と、とにかく上がってくれよ。お茶でも入れるからさ」
「うん、それじゃお邪魔しまーす」
 台所へ行き、お湯を沸かす。部屋から瑞希の声が聞こえる。
「でもホント凄いよね。全部和樹が考えたの?」
「い、いや。元ネタのお陰だって」
「そっか、元になったのがあるんだ…」
「ああ、そこのパソコンの側に置いてあるだろ? ONEって書いてあるやつ」
 そうだな、何より原作への感謝を忘れちゃいけないな。ONE、欠点はあるけどいい
ソフトだった。
 ‥‥‥‥。
 しまったぁぁぁぁっ!
 床を蹴って部屋に戻ると、案の定、瑞希がケースを手に肩を震わせていた。
「ふーんそう…。こういうゲームだったんだ…」
 見ているのはパッケージの裏。他のソフトよりは薄いとはいえ、特に左下の絵はヤバす
ぎるー! 恨むぞTactics…。
「お、落ち着けっ! 確かにONEはエロゲーだがエロはおまけみたいなもんであって、
別になくてもっ!」
「あたし、エロゲーなんかの話に感動してたわけね…」
「ち、ちょっ…」
「和樹のバカ! サイテーー!!」
 バターーン!!
 壊れんばかりの勢いでドアを叩きつけ、視界から消える瑞希。俺はがっくりとその場に
崩れ落ちる。
「無様だな、同志和樹」
「大志…。お前がどこから入ってきたのか突っ込む気力もないよ…」
「痴れ者め! 世間の偏見などに敗れてどうする!? お前はそんな気持ちであの本を
作ったのか!」
「うっ…」
「エロゲーで何が悪い、これだって一つの文化よ! 違うか、違うか、違うかぁぁぁっ!!」
 そ、そうだ。一般人の瑞希がああいう反応なのは仕方ないが、俺がこのソフトを気に
入っていることに変わりはない。18禁だろうが何だろうが、七瀬や瑞佳が好きだ!
俺はここにいたい。俺はここにいてもいいんだ!
「目が覚めたよ、大志…」
「わかれば良いのだ。お前の偉業を称えるため、大学でも皆に宣伝してやろう。和樹は
エロゲーで同人誌を描いていると!」
「ヤメロこん畜生」
 まあ、同人は理解ある人向けに描くとして…。瑞希とはしょっちゅう顔合わせるしなぁ。
どうしたもんやら。
「なあに安心しろ。あのような潔癖人からも、理解を得るための策はある」
「そ、その策とは?」
「PS版『輝く季節へ』を買ってくるのだ」
「それはいやだぁ!!」

<END>
126まこプー:2000/08/23(水) 02:18
 徒然に続き。

「ほらほら、どうした? 早く言わないと、あんなところや
こんなところも…」
「んくっ…ぜ、絶対…言わない」
「俺はむしろそっちの方がいいんだけどな」
「あれ…? ず、ずるいー、…だ、だまし…ん…」
「騙したとはひどいな。素直になれない真琴が悪いんだぞ」
「ふんっだ…。どうせあたしはひねくれ者だもん」
「ホント、正直じゃないなぁ」
「あゆや名雪みたいに可愛くないし、美汐みたいにおしとやか
じゃないし…」
「…真琴?」
「どうせ真琴なんて…、真琴なんて……」
「……」
「ひねくれ者だから、絶対、祐一の思い通りにはならないん
だからぁ!」
「わ、悪かった。ちょっとした冗談じゃないか」
「今さら遅い! 祐一が止めたってもう聞かないんだから!」
「ま、真琴、俺の話を…」
「好き!」
「…え?」
「好き! 好き! 好き! 好き! 聞きたくなくたって言うん
だから! あたしは、祐一が好きなの!」
「真琴…」
「……祐一のことが…好きなんだからぁ…」
「……」
「……ぐすっ」
「ごめん、悪かった。調子に乗りすぎた」
「言ったんだから、もう出てって…」
「ごめん…」
「……もういいよ」
「そうじゃなくて」
「……?」
「その…やっぱり止まらなくなった」
「え? え?」
「真琴、俺も好きだぞーっ」
「は、話が違うー! あうーっ」

 書いた本人が萌えつつ終わる。
127名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/23(水) 09:22
朝なのであげ。
>>114-119 one and only
久しぶりにマルチSSの秀作を堪能させていただきました。

>>122-125 ONEの同人誌を作ろう!
こみパはやり込んでないんですが楽しめました。
PS版がちゃんと作ってあれば東鳩並み、いやそれ以上に一般に
浸透できたかもしれないのにな〜と思いました。

>>88 >>126 真琴SS
も、萌え〜、ひねくれ具合が、実に真琴ぽくって可愛いです。
129donotread:2000/08/23(水) 16:11
http://members.tripod.co.jp/n777/donotread.txt
http://members.tripod.co.jp/n777/donotread2.txt
↑以前書いて上げてあった小ネタ2本です。

>>128
ありがとうございます。初めて完結させたSSなので嬉しいです。
前スレにもマルチのSS書きかけて放ってあるのでなんとかしなきゃ。

>>122-125
オチいいですね。笑わせていただきました。
130siba-10@ドシロウト:2000/08/23(水) 16:15
前スレで途中まで書いていてネタにつまっていたヤツが
なんとか最後までまとまったのでアップします。
いきなり途中からというのもあれなので最初から載せます。

名雪エンド後であゆ殉職後という設定です。
131けもの道(1):2000/08/23(水) 16:23
ずる・・・ずる・・・ずる・・・
暗い森の中を女がなにかを引っ張りながら歩いている。
女の姿はキャミソールにジーンズ、足はサンダル。
とても森を歩く服装とはいえない。
現に女の足は、途中で何度も転んだのだろう、ひっかき傷がいくつもあった。
ふいに女が足を止め顔を上げる。
その耳にまたあの声が響いてきた。

「こっちへ・・・こっちへおいでよ・・みんな待ってるから。」

それを聞いて女が再びなにかを引っ張りはじめた。
ずる・・・ずる・・・ずる・・・
132けもの道(2):2000/08/23(水) 16:27
『3日前から行方不明になっていた若い男女二人組が街はずれの森の中で遺体で発見され
 ました。警察は男女の死亡時刻に大きなズレがあることから心中とみて調べをすすめて
 います。最近この街では似たような男女の心中事件が後をたたず、付近の住民はなにか
 のたたりではとおびえています。』

「ふ〜ん、たたりねぇ」
祐一は朝のコーヒーを飲みながらリビングでニュースを見ていた。
その横では名雪が同じようにコーヒーカップを持ってテレビを見ている。
ほんの数ヶ月前まではとても考えられなかった光景だ。
名雪があの目覚し時計を使い出してから早起きするようになった結果、
朝食を食べ終えてもかなりの余裕ができるようになったのだ。
しかしあまり早めに学校に着いてもしょうがないので
二人はこうしてテレビを見て時間をつぶすようにしている。
「祐一、そろそろ行こうよ」
名雪の言葉に祐一が画面の左上を見ると、デジタル時計が8:00を表していた。
「よし、行くか」
133けもの道(3):2000/08/23(水) 16:30
祐一は学校に向かって歩きながら今朝のニュースの事を考えていた。
ここ最近、祐一の頭の中は例の心中事件のことばかりである。
祐一もはじめのころはたいして興味を持たなかった。
しかし、同じ学校の生徒が心中したときから人事とは思えなくなった。
違うクラスの生徒だったが、よく見かけるカップルだった。
と言うか学校内で人目もはばからずにいちゃいちゃしていたので
校内で知らないものはいなかっただろう。
そんなやつらが心中したのだ。興味を持つなと言う方が無理な話である。
そして今朝のニュースだ。
まぁ事件そのものはいままでのものと何ら変わりはない。
しかし祐一にはどうしても気になることがあった。
(「街はずれの森」に「なにかのたたり」か・・・)
このふたつの言葉がどうしても引っかかるのだ。
開きそうにみえてどうしても開かない引出しの中身のように気になってしかたがない。
(くそっ気になる・・ここまで出かかってるんだけどなぁ・・)
「・・ういち・・ゆういち・・祐一!」
「んっ!?あ、あぁ、どうした名雪」
「どうしたじゃないよ。学校、通り過ぎちゃうよ〜」
「へ?」
祐一はいつのまにか校門を5歩ほど過ぎたところに立っている自分に気づいた。
どうやら考え事に熱中しすぎて我を忘れていたようだ。
「もう、最近祐一おかしいよ。なんかぼ〜としてる」
「名雪に言われたらおしまいだ」
祐一が言うと名雪は少し怒ったような顔で答えた。
「うー、わたしそんなにぼ〜っとしてないもん」
「授業中居眠りばかりしているやつがなにを言うか」
「うー」
「ほらさっさと行くぞ」
祐一はまだ納得していない名雪をずるずるひきずりながら校舎へ歩いて行った。

134けもの道(4):2000/08/23(水) 16:34
「おい、相沢」
休み時間、祐一が窓の外を眺めていると北川が話しかけてきた。
なぜか、笑顔である。しかもみょうに爽やかだ。
北川がこんな顔をしているときはなにかたくらんでいる時だということを祐一は経験で悟っていた。
「どうした、今日はどんなイベントがあるんだ」
「くっ・・さすが相沢・・俺がみこんだ男だけのことはあるな・・
だがむしろ話が早いというものだ。実はな・・・」
北川は祐一のとなりの席に腰をおろす。
「今日の放課後、肝だめししないか」
「はあ?」
「はあ、じゃないぞ。夏といえば肝だめし、肝だめしといえば夏だ。なあ、やろうぜ」
「まあ、俺は別にかまわんが・・場所はどこなんだ?まさか学校とかいうベタな展開じゃないだろうな」
その問いに北川はにやっと笑って答える。
「ふふふ・・・よくぞ聞いてくれた同士よ。場所はな」
北川はふいに小声になった。
「あの心中事件の起こっている森だ」
「なっ・・」
祐一は(それはさすがにヤバイだろ)と言いかけた。
が、しかしよく考えてみるとその「街外れの森」は今朝から気になっている場所なのだ。
行ってみれば祐一の心をとらえるものの正体がわかるかもしれない。
(これは、願ってもないチャンスかもしれないな。)
「・・・よし、やろう北川」
祐一は力強く答えた。
それを聞いて北川はメモ帳に祐一の名前を書き込む。
「相沢1名様参加っと。よし、じゃあ放課後5時に駅前に集合な」
「おう」
「じゃ、俺は他のメンツを集めてくる」
北川は席を立ちながら言うとちがう生徒のところに歩いていった。
が、途中で引き返すと再び祐一のところに戻ってきた。
「そうそう、言い忘れてたけど水瀬さんも連れてこいよ」
「へ?」
「肝だめしに女の子がいなくてどうするよ。水瀬さん連れてこなかったらお前は参加させないからな。じゃ」
一方的に言うと北川は去っていった。
「お、おい、ちょっと待て」
あとに残された祐一はただぼうぜんとしていた。
(名雪は部活があるだろうな・・・もしなかったとしても肝だめしなんか嫌がるだろうし・・ )
祐一はサイフを取り出すと中身を確認してため息をついた。
(イチゴサンデー4つが限界だな・・・)


135けもの道(5):2000/08/23(水) 17:00
「・・なんで結局いつもの4人なんだ・・」
祐一が名雪を連れて駅前にやってくると、そこには北川と香里しかいなかった。
祐一は北川をみる。北川はあわてて目をそらす。
「はぁ・・香里先生、代わりにこの状況について説明してくれ」
「誰が先生よ・・まぁいいわ。
なんでも場所を口にしたとたんに行く気になっていた人たちも断ってきたそうよ」
「なるほど、まぁふつうのヤツなら断って当然だな」
なにしろウワサではなく本当に死人がでた場所である。
「それじゃ相沢君と名雪はふつうじゃないのね」
「それを言うなら香里もな」
と言ってみて祐一はひとつ疑問に思った。
「なぁ、なんで香里はこれに参加することにしたんだ?
肝だめしっていうキャラでもないだろ」
「あたしは名雪の保護者として来たのよ。
暗い森の中で名雪がこの野獣二人になにかされたらと思うと
心配で心配で・・・」
「するかっあんな色気のない女にっ」
「冗談よ」
香里は笑いながら言った。
「わたしふつうだし色気だってあるもん・・」
気が付くと名雪がすねながら祐一をにらんでいた。
このままではイチゴサンデー追加という事態になりかねない。
「と、とにかく全員集まったし、さっさと行くか。
北川案内しろ」
祐一は北川の肩をつかむと早足で歩き出した。
136siba-10:2000/08/23(水) 17:04
ちょっと休憩。つづきは夜書きます。
137donotread:2000/08/23(水) 17:13
>>131-136
あ、これ続き読みたかったですよ。
138けもの道(6):2000/08/23(水) 20:08
その森は駅から歩いて30分の街外れにあった。
森の入り口は木々がうっそうとしげり、そばに近づいてやっと獣道らしきものが
確認できる。
「・・・ここの中か」
「あぁ」
夏の日は長く、まだ沈んではいない。
だが、森の中は薄暗く外からではよく見えず不気味だ。
真っ昼間でもすすんで入りたくはない所である。
祐一はこの森を見たときからなにか不吉なものを感じていた。
(ここには来ては行けなかった)
祐一の体の奥深く、動物としての人間の本能がそう警告しているようだった。
しかし、一方でここには必ず何かがあるという少年時代の好奇心にも
似た感情もあった。
そして、その好奇心の方が警告よりも勝ってしまったのだ。
「よし、じゃあ行くか」
祐一は顔を両手で叩いて気合いを入れると、森の中に足を踏み入れようとした。
「おっと、まあ待てよ相沢」
しかし北川がそれを制する。
「そんなに急ぐな。せっかくだから気分を盛り上げようぜ」
「なんだよ」
「まあまあ、森に入る前に俺が怖い話をしてやろう。
ほら、元の位置にもどれ」
北川は妙にはりきった声で言う。
祐一がしぶしぶ後ろに下がると、北川が話し始めた。

139けもの道(7):2000/08/23(水) 22:09
「この場所で例の心中事件が起こっているのはもう知ってるよな。
しかも、この心中、必ず女の方が男より数時間も後に死んでいるらしいんだ。
ナゼかわかるか。
それはな、女の方が男を殺してからこの森に運んでくるからなんだ。
そして、自分も自殺する・・・
ほら、あの辺の草を見てみろよ。みんな森の奥の方へ倒れているだろう。
あれは・・・女が男の死体を引っ張った跡なんだ。
だいたいのヤツは袋かなにかに入れて運んだらしいけど、
なかにはそのまま死体をずるずる引っ張って運んだヤツもいたらしくてな・・
夏だからすぐ腐るだろ。
引っ張って運んでいるうちに男の腕がもげてそのへんにぼろっと転がったらしいんだ。
だから、ひょっとしてそのへんに男の腕の骨が落ちてたりしてな・・・」

「・・・ていう感じで怖い話終わりだ。どうだ?怖かったか?」
北川はうれしそうに言った。
「・・下手なんだが・・妙に現実感があって嫌だな・・」
「実際に森を前にして話を聞くと・・怖いわね・・」
祐一に続いて香里も感想を言う。
二人とも顔色が悪いとまではいかなくてもさすがに表情はひきつっている。
「そうだ名雪はどうだ。今の話」
祐一が名雪の方を向く。
話をふられた名雪はなぜか少し不機嫌そうに答えた。
「そんな話よりも早く行こうよ」
「そんな話って・・名雪は怖くなかったの?」
「怖くなんかないよ」
祐一たちはあっけにとられた。
自分たちが怖いと思った話をまさか名雪に「怖くない」と言われるとは・・
そんな三人の驚いた様子をよそに名雪は話を進めていく。
「北川君、これからどうするの」
「え・・えーと、二人一組になって森の中の切り株の所まで行って帰って来るって
いう予定だけど・・・」
「じゃあ、わたしと祐一から行くね」
「えっ、あ、ああ」
名雪は勝手に決めると森の入り口までどんどん歩いていく。
「祐一、早く行こうよ」
「お・・おぅ」
祐一はあわてて名雪の後を追った。
やがて二人が森の中に消える。
「・・・名雪ってあんな子だったかしら・・」
香里がつぶやいた。
140けもの道(8):2000/08/23(水) 23:29
(名雪は本当に怖くないのか?)
祐一の心配をよそに名雪は森の中をどんどん進んでいく。
木の枝をかわし、地面から出た根を避け、ただ前だけを見て歩いていく。
ときどき祐一の目ではどこが道なのか分からない場所もあった。
しかし、名雪はとまどうそぶりもみせず歩き続けた。
まるで何度も通った道を行くように。

数分後・・・
名雪が突然立ち止まった。
「名雪?」
祐一が名雪に追いつく。
そして気が付いた。
森の中にぽっかりと広場があった。
名雪は広場の入り口で立ち止まっている。
そしてその視線の先は広場の中央に向けられている。
そこには大きな切り株があった。
他の木々のせいであまり日が当たらないせいか、
切り株にはコケがびっしりと生えている。
「・・・この切り株だな」
祐一は名雪の横をぬけると切り株のそばまで行ってみる。
「祐一」
突然、名雪が祐一を呼んだ。
振り返ると、名雪は広場の入り口に立ったままじっと見つめている。
「祐一、この場所に来てなにか思い出さない?」
「えっ・・・うーん」
祐一は天を見上げ考えた。しかし、なにも浮かんでこない。
「ここまで来ても思い出さないんだ・・」
名雪がつぶやく。
「祐一、北川君とはちがう話をしてあげるよ」
そう言って名雪は切り株のまわりを歩き出した。
141けもの道(9):2000/08/24(木) 00:02
「7年前、ここには切り株じゃなくて大きな木があったんだよ。
ある日男の子が女の子を連れてやってきた。
女の子はその男の子が好きだったんだ」
「・・・・」
「それから二人は毎日ここで遊んだんだよ。
でも・・男の子はこの街の人じゃなかった。
男の子の本当の家に帰る日がやってきた。
その日、ボクは・・その女の子はやっぱりこの広場で男の子を待っていた」
「名雪・・・」
「男の子をおどろかしてやろうと思った女の子は男の子が来る前に
木に登って枝の上で待ってたんだ。
やがて、男の子がやってきた。
ところがちょうどその時すごく強い風がふいた」
「名雪!」
祐一が叫んだ。
「それから先はもういい!聞きたくない!」
しかし、名雪は祐一の存在など気にならないかのように
ただ切り株のはるか上を見上げると
なにか、暗い表情を見せ、そして口を開いた。
「女の子は枝から落ちたんだよ」
その一言を言うと名雪は祐一の前に立ち、顔をみる。
そのとき祐一の目には名雪の輪郭が二重になったように見えた。
しかしそれは二重ではなかった。
よく見ると名雪ともうひとりちがう人間が重なっている。
その人間はストレートヘアーで、コートを着て、羽のついたカバンをかるっていて・・
祐一は自分の手がふるえているのに気付いた。
手だけではない、祐一の体全体が小刻みにふるえていた。
142けもの道(10):2000/08/24(木) 00:25
「すごく、すごく、痛かった。頭からいっぱい血が出た。
大声で泣きたくなった。
でもその男の子がそばに来てボクを抱いてくれたんだ。
だからボクは泣かなかった。
それに男の子は約束してくれたよ。また遊んでくれるって・・。
ボクはうれしかった・・・。
それからボクは入院した。誰もお見舞いに来てくれなかった。
でもボクは病院のベットの上で男の子を待ち続けたんだよ。
だって約束してくれたから。
7年間も・・ずっと・・ずっと!ずっと!!」
名雪が声をあらげる。
祐一はただぼうぜんと名雪を見ていた。
顔色は青く、体はずっと震えている。
「そして、やっと男の子はこの街に帰ってきてくれた。
ボクはうれしかった。すごくよろこんだんだよ。
でも、その男の子は約束を覚えていなかった。
それどころか・・幼なじみの女の子とくっついちゃった」
声がじょじょに怒気をはらんでくる。
「はじめはそれでもいいと思っていた。祐一君が幸せになるのなら・・・
でもね、祐一君・・ボク、君と最後に別れた後死んじゃったんだ。
その時、ボクが死んでしまう時、病室には誰もいなかったんだよ。
ボクはずっとひとりぼっちだよ・・・すごくさみしいよ・・
約束したのに・・・また遊ぼうって言ったのに・・・
君だけ・・ちがう女の子と結ばれて幸せになるなんて・・
そんなの不公平だよね・・そんなの・・そんなのは・・・・
ボクは許せないよ!!」
そう言って顔をあげた名雪の姿があゆの姿に変化する。

143けもの道(11):2000/08/24(木) 00:40
「祐一君、言ったよね・・ここはふたりだけの学校だって。
だからボク生徒を集めたんだよ・・・」
あゆがそう言った瞬間、まわりの空気が陽炎のように揺らめいたかと思うと
数人の男女が突然あらわれた。
祐一はその中に見覚えのある顔があるのに気付いた。
「・・・っ!!お前はたしか今朝のニュースで・・」
祐一の表情をみてあゆが笑う。
「あはは・・・そうだよ、この人たちはみんなここで心中した人たちだよ。
ちょっと仲が悪かったみたいだからボクが仲直りさせてあげたんだ」
あゆはうれしそうに言う。
そして、1歩祐一に近づいた。
「この人達はもう二度と喧嘩して泣くこともないよ。別れて落ち込むこともないしね。
これからはずっとずっといっしょにいれるんだ。」
また1歩、あゆは足を踏み出す。
「ねぇ祐一君、祐一君もここにいようよ」
そしてまた1歩。
ついにあゆは祐一の目の前までやってきた。
そして、あゆの手が祐一の首にかかる。
「ボクたちはこれからずっとこの学校の生徒だもんね」


THE END
144siba-10@「けもの道」作者:2000/08/24(木) 00:46
ふぅ〜やっと全部書けた・・・
長い上に駄文でスマソ。


目次は>>131-135、>>138-143です。
145名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/08/24(木) 08:33
>>144
うーん、ちょっと尻切れっぽい。
もうワンシーン欲しかったな。
146siba-10:2000/08/24(木) 10:37
>>145
そうなんですよ・・・
それはかなり自覚してるんです。
書きながら「俺の作品には盛り上がりがないなぁ」て思ったんですけど
いまの俺にはこれが限界っす・・・
147OVA:2000/08/24(木) 21:44
>肉バイブ祐一
ごめんなさい。こういう時どうすればいいかわからないの。(^^;
>けもの道
ぐあぁっ!!あゆがぁぁぁっ!!悪霊にされてやがる!!(泣)
畜生!ムリヤリにでもハッピーエンドにしてぇ!!
・・・せめて、成仏させてあげてぇ。
148まこプー :2000/08/25(金) 05:39
 『なりたふ佐祐理さん その1』

 陽光眩しく、小鳥囀る清々しい朝。
 いつもと同じく、目覚まし時計に先回りして目を覚ました
佐祐理は、ナイトキャップの先が顔にかかるのを、軽く払い
のけ、目を擦った。
 寝起きでぼんやりとした瞳が、ベッドの上のある一点を
捉えていた。……不自然な隆起。

「ふぇ?」

 手を伸ばし、そっと触れる。その瞬間、佐祐理の背筋に電流が
流れた。

「ひゃっ!」

 それで完全に目が覚めた。ふとんを捲りあげる。隆起はまだ
そこにあった。……佐祐理の股間に。恐る恐る、パジャマの
ズボンの中を覗き込んだ佐祐理は、小さなパンツからはみ出して
しまったそれに、元気の良い挨拶を受けた。

 ──こんにちわ!
 ──これから、どうぞ宜しく!

「あ、あはは…。佐祐理ったら、ねぼすけさんですねー」

 取り合えず、最初からやりなおせばこの珍妙な夢も覚めると
思った。もう一度掛け布団をかぶり、目を閉じた。無意識に、
下腹部に力が入る。アレが、ぴくんと跳ねる感触がわかった。

「きゃ…きゃあああああああああああああああっ!!!」

 佐祐理さんの慌ただしい日々の始まりだった。


 こいつ、逸脱してやがる……と、続く。
 これはコテハンやめるつもりだったのに……。
 鬱だ死のう…。(´Д`)
>>149
死ぬな!続けてくれ!俺も頑張るから!(何を?)
>>149
面白いよー、ぜひ続けてください、お願いします。
152まこプー :2000/08/25(金) 19:39
 知人にこのスレッドを教えたことを後悔しながら、続き。

 『なりたふ佐祐理さん その2』

「おはよう、舞、佐祐理さん」
「あ、祐一さん、おはようございます」
「…祐一……」

 朝の通学路、祐一はあからさまにおかしい舞の態度と、佐祐理の
わずかなそれに首を傾げた。

(いつもの佐祐理さんなら……)

「祐一さん、おはようございますーっ」

(だよなあ…)

 今日の佐祐理は明らかにおかしかった。ぱっと見では、普段と
変わらない笑顔を浮かべるあの佐祐理なのだが、つき合いの深い
舞と祐一には、その笑顔に別の「何か」が混入していることが
隠せない。

「…今日の佐祐理は変」
「確かに…」

 佐祐理の内心を「アレ」のイメージがかすめるが、動揺を押さえ
込んだ。努めて、そうした。

「はぇ? やだなぁ二人とも、佐祐理はいつもの佐祐理ですよーっ」

 だが、二人の訝しむ視線は佐祐理から離れない。

「…そう言えば」祐一が言う。
「…歩き方が変…」それを舞が受けた。

「あ、あ、あははーっ。もう、二人して同じこと言うなんて、本当に
仲良しですねーっ」
「…佐祐理、もしかしてあの時の怪我が」
「また痛むのか?」
「ち、ち、違いますよぉ。本当に何でもないんですから。あ、舞、
だから悲しい顔をしないで……きゃっ」

 「アレ」による異物感に、ぎくしゃくとした歩みだった佐祐理は、
舞をフォローしようと駆け寄りざま、浮き上がった歩道のタイルに
足を取られた。
 真っ正面につんのめりそうになるのをこらえたが、その反動で
道ばたに尻餅をついてしまう。舞と祐一は、佐祐理を気遣うことすら
忘れ、彼女を凝視していた。

「ふぇ? あ、あ…」
「さ、佐祐理さん……」
「…トランクス」

 慌ててめくれあがったスカートを正した佐祐理だったが、すでに
遅かった。だが、まだ良かったのかも知れない。もし、彼女がいつもの
下着を身につけていたなら、この場で二人に下着から浮かび上がる
「アレ」を見られていたのだから──。


 …ざわ……ざわざわ…と、続く。
153まこプー :2000/08/25(金) 19:44
>>147
>ごめんなさい。こういう時どうすればいいかわからないの。(^^;
笑えばいいとおもうよ。……てか、笑ってェ!(T^T)
冷笑、哄笑、失笑、何でもいいから……。

>>150
ありがとうー。人生苦難の連続だけど、頑張るよ。

>>151
続きますが、このSSはHなしですので、どうか。

凄くいいですー!!
続きお願いします。
155さと村 :2000/08/26(土) 06:21
>>153
月並な感想ですが面白いです。
テンポが良いので読みやすかったです。
続きを期待してます。
156まこプー :2000/08/27(日) 01:31
 FifthTWINに萌えながら、続き。


 『なりたふ佐祐理さん その3』

「ぷはっ。佐祐理さん、ごちそうさま」
「…佐祐理」
「は、はい…。仕方ありませんね…」

 お昼ごはんの後にわけを話すから、ということで今朝は佐祐理と別れた
祐一は、普段の何倍もの速度で佐祐理お手製のお弁当を食べ終えた。
何気なく舞も食べ終えていることに驚いたが、それよりも佐祐理だ。

「信じてもらえるかどうか…」
「…佐祐理を疑うはずがない」
「俺はどんなことを言われたって、佐祐理さんを信じるよ」
「ありがとう、二人とも…。じ、実はですね…」

 佐祐理が口元に手をあてメガホンを作ったので、二人は耳を寄せ、
彼女の言葉に耳を傾けた。

「ははは、なるほど。佐祐理さんが男にって、んなーッ!」
「…祐一、うるさい」
「あはは、やっぱり信じられませんよね…。佐祐理だって、まだ夢じゃない
のかなって思ってるんですから…」
「あ、ご、ごめん、驚いただけ。う、疑ってなんてないさ。な、舞?」
「……確認するから」
「はぇ? え? え? こ、ここで舞が見るんですかー?」
「ゴクリ…」
「…祐一は邪魔」
「…はい」

 舞の鋭い眼光に、抵抗する意志も無かった祐一は、二人が見えなくなる
位置まで階段を下りた。だが、見えない分だけ想像が働き、耳はより多く
の情報を拾おうとフル稼働するのだった。

「こ、これなんですよ、舞…」
「……。祐一のものと似ている」
「あっ、ま、舞っ。急に触らないで…っ」
「佐祐理、動くとよく見えない」
「で、でも…!」
「こっちもついてる…」
「ま、舞っ…やめ…」

(な、何が起こっているんだー!?)

 壁に頭を打ち付けながら、淫らな妄想を振り払おうとしていた祐一は、
階段の手すりから覗き込む舞の視線に、我に返った。

「祐一、何をしてるの」
「……ちょっと頭が痒くて」
「そう」
「…で、佐祐理さん、どうだった?」
「やっぱりわたしだとよくわからない」
「そ、そうか」
「だから、祐一が見て」
「お、おう。…って、え?」

(祐一が見て? 祐一って俺か、俺だな? 俺が見るのか? 佐祐理さんの
「アレ」を? おれにもついてる、アレを──!?)


 なんだかんだでHくさい展開になりつつ、続く。
157その4 :2000/08/27(日) 03:51
前回は>>57
香里達は1年生のクラスがある階にやってきた。まだ授業が終わって大して時間が経ってない為か、
廊下にはまだ大勢の生徒がいた。1年生ばかりの中で香里や名雪や舞がいる香里達のグループは
ひときわ目立っていた。しかし祐一には目立っている理由がそれだけとは思えなかった。
「なあ…なんか俺達異様に浮いてないか?というか避けられているみたいな…さっきから俺達のほうを
見てひそひそ話してる連中がいるし、俺達が近づくとみんな道を明けるぞ。」
「あたし達もこの前の事件で少しは有名になったからね。」
「香里…どう考えてもこれは良い意味で有名になってないよ…。」
 栞はこの雰囲気を変えようとつとめて明るく言った。
「あっ、ここが美汐さんのクラスですねっ。あっ、そこの人、天野美汐さんはどこにいますか?」
 栞に尋ねられた女性徒は顔色を変えると、ひそひそ声で答えた。
「天野さんだったら、ほら、あの教室の隅にひとりで座ってる子よ。でも、あの子に会いに来るなんて
珍しいわね。ひょっとしてMMR関係なの?美坂さんも変なお姉さん持って大変ね。早く縁切ったほうが
いいわよ。大体この前も…」
「この前…何なの?それに変なお姉さんって誰の事?栞に変なお姉さんなんていたかしら?」
「自覚がないなんて始末が悪いな。」
「相沢君、何か言った?」
「あはははは……私、用があるので…失礼します!」
 そう言うと女性徒は逃げるように教室を出ていった。
「全く、失礼しちゃうわね。こんな妹思いの良い姉をつかまえて。」
「栞…お前色々苦労してるんだな。」
「祐一さん、わかりますか?この辛さが。今までは大した活動してなかったので目立たなかったんですけど、
この前のことがあってから有名になっちゃって…私、すっかりさらし者です。」
 名雪と舞はそんな会話を無視して美汐の席に向かった。
「あなたが天野美汐ちゃんね?」
「そうですけど…あなた達は一体?」
 美汐は上級生が何故?と思い警戒しながら尋ねた。
「MMR…あなたの依頼でやってきた。」
「えっ、本当に来てくれたんですか…ダメもとだったのに。」
「やっぱり…こんな事だと思ったんだよ。」
 しかし舞は名雪と違って気にした様子も見せず、美汐に尋ねた。
「それで…あなたが言う妖孤の真琴について教えて。」
158名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/08/27(日) 09:00
下がりすぎたのであげ
159122-125 :2000/08/28(月) 01:09
>>128 >>129
感想ありがとうございました。遅レスでスマソ。
オチに使えるようなソフトを出したKIDに感謝DEATHネ!
160まこプー :2000/08/28(月) 01:24
>>154
ありがとうー。頑張るから、見てね。

>>155
ああ、お名前はかねがね。(笑)
感想どうもありがとうですー。えへへ。
161まこプー :2000/08/28(月) 02:05
 明日は会社か、と憂鬱になりつつ続き。

 『なりたふ佐祐理さん その4』

「…わたしのせいかも知れない」
「ま、舞のせいですか?」
「どういうことなんだ」
「…おととい、佐祐理の家に泊まった時…」

 その日の深夜、佐祐理はぐしゅぐしゅという音に目を覚ました。勘のいい
佐祐理はすぐにそれが、舞が泣いているためだとわかった。
「ど、どうしたんですか、舞…」
「…なんでもない。…なんでも…」
 佐祐理はふ、と息をもらすと舞を抱き寄せ、頭を撫でた。
「大丈夫。佐祐理はいつだって舞と一緒だから。ずっと、いなくなったりし
ないから。だから、舞は不安になることなんて、ないんだよ?」
「佐祐理…」
 それから、佐祐理は舞が寝付くまでずっと彼女の手を離さなかった。

「…あの時、佐祐理に思った」
「……」
「……」
「佐祐理にも『祐一がするみたいに』して欲しいと…」
「……はぇー」
「な、な、そんな馬鹿な」
「…だから、わたしのせいだと思う」

 佐祐理と祐一は、舞の告白に混乱しながらも、それ以外にこの非現実的な
自体を説明することは出来ないと考え出していた。

 ──不可視の力。純粋な想いの力。不可能を可能にする力。

「だからって、こんなことに使わなくても…」
「あはは、仕方ないですよ、祐一さん。舞だって、わざとしたんじゃない
んですから…」
「だから、祐一が佐祐理を見て」
「って、無茶言うな。佐祐理さんだって嫌だろ」
「……た、確かに、すごく恥ずかしいです」
「ほら」
「…で、でも」
「……?」
「……その、舞の力が原因なら、お医者さんに見てもらうわけにもいきま
せんし、だから、あの……」
「ま、まさか…」
「……ゆ、祐一さん、あの、ご迷惑でなければ、……あの、さ、佐祐理の
……あ、アレが、本当に……お、おとこの人の……そ、それと……」
「……わかった。もうそれ以上言わなくてもいいよ、佐祐理さん」

 祐一の言葉に、佐祐理は緊張に引きつった顔をほんの少し、弛めた。
でも、本当に恥ずかしいのはこれからなのだ。

「…祐一、変なことしたら許さないから」
「…わかってます」


 佐祐理、恥辱にまみれつつ、続く。
162まこプー :2000/08/29(火) 01:07
 次は秋子X名雪のHを予定しつつ、続き。

 『なりたふ佐祐理さん その5』

「あはは、恥ずかしいですね…」

 緊張をごまかす為か、不自然ながらも笑顔を絶やさずに、佐祐理はスカート
に手を入れ、膝の辺りまでトランクスを下ろした。スカートの端からトラン
クスが覗く。祐一は音を立てずに唾を飲んだ。

「佐祐理さん、大丈夫だから」
「は、はい…」

 何が大丈夫だかわかったものでは無かったが、祐一にはそう声をかけるしか
なかった。佐祐理は羞恥に顔を真っ赤に染め上げながらも、両手でスカートを
つまみ、そろそろと持ち上げた。
 次第に上昇してゆくスカートの端から、佐祐理の太腿が露わになる。そして、
ついに彼女の秘所までもが祐一の眼前に晒されることになった。

「こ、これは…確かに…『男の子』だ……」
「…は、恥ずかしいです…」

 佐祐理は目を閉じ、この耐え難い時間をやり過ごそうとしていた。スカートを
ささえる手は小刻みに震え、その緊張が祐一にも伝染する。

「ふ、袋はないみたいだけど、その…」
「…は、はい」
「……えと、あの、さ、佐祐理さん。……お、『女の子』の方って…」
「…あ、ありますっ。……そ、そっちは普通で…」
「そ、そっちも見ていいかな…」
「え、で、でも…!」
「あ、いや、ゴメン! その、そっちも見た方がいいのかなって…」
「……ご、ごめんなさい」
「いや、いいって。そっちは普通らしいし……ん」
「…あっ」
「さ、佐祐理さん……大きく…」

 祐一の視線をただ羞恥と覚えていたはずだったが、いつの間にか佐祐理は
奇妙な高ぶりを覚え始めていた。そして、『男の子』はそうした変化に対して
非常に敏感であることを、佐祐理は今、身をもって学ぼうとしていた。
 それまで垂れ下がった『アレ』によって隠されていた佐祐理の秘所が、
覆いを無くしてしまう。

「あ、み、見え…」
「いやっ…。…もう…だめっ…」

 ぷすっ。

「いたーっ!!」

 佐祐理がスカートを降ろしてしまうより先に、舞の箸つっこみが祐一の
眉間に突き刺さった。久々の激痛に祐一は手で眉間を押さえながら、頭を
振る。

「祐一、やりすぎ…」
「お、俺のせいじゃねー!」


 毎日はしんどいなぁと思いながらも、続く。

163謎の病弱娘 :2000/08/29(火) 06:56
>>160
すみませんが、栞×香里のお話って完結したのでしょうか?
164donotread :2000/08/29(火) 12:02
今更ですが、自分の作品を見直してみて、アップするときに
ミスがあったのを発見しました。が、このままでもいいような
気もしています。そこで皆さんに質問なんです。>>114-118の中の
>>114の最後と>>115の最初の間で数行抜けているんですけど、
意味通じてますか?通じてるならこのままに、通じていないなら
回収屋さんに修正をお願いしようと思います。

あと、今後の予定。マルチで短編1本、やりかけの中編1本書こうと
思ってます。その後は鍵系やってみようかな…。
165回収屋さんへ :2000/08/29(火) 12:03
古いまこぴースレを見てたらこんなものがありました。
『おれたちの闘いの幕は深夜切って落とされる』
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=962958289&st=338&to=348
このまま腐らせておくのはマコピコックス的に惜しいので(藁
166名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/08/29(火) 12:06
活気を求めてあげ。
こういうスレは廻してから上げなさい。
そうそう。こういう時の廻し芸人なのだが……
169謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:22
あははーっ、今廻し芸人さんはエイエソに出張中なんで私が代わりに
廻しておきますー。
いっきまーす♪とりゃ♪
170謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:24
あははーっ、くるくるっとな♪
オリンピックもそろそろですねー♪
171謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:25
あははーっ、テニスの全米オープンも始まりましたー♪
172謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:26
あははーっ、今日はあまり人がいませんねー。
173謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:27
あははーっ、まだまだ、師匠には遠くおよびませんが
今後ともよろしくお願いしまーす。
174謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:29
あははーっ、最近、地震が多いですねー。
http://saki.2ch.net/test/read.cgi?bbs=news&key=967449389&ls=50
↑あははーっ、二酸化硫黄の濃度が上昇してますー。
175謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:31
あははーっ、今日もいい天気ですねー♪
176謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:32
あははーっ、SS楽しみにしてますよー。
177謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:33
あははーっ、廻らないSSスレッドに意味はあるんでしょうかー
178謎の廻し芸人 :2000/08/29(火) 12:34
あははーっ、これで廻し完了ですー。
普通の発言まで廻すこともないだろうに。ま、いいけど。
おつかれさま。
最後に目次を付けてくれれば完璧なり。
目次はいいアイデアかもね
>>180
と、書き込んだのなら自分でつけるべきだったので
>>148   『なりたふ佐祐理さん その1』
>>152   『なりたふ佐祐理さん その2』
>>156   『なりたふ佐祐理さん その3』
>>161-162 『なりたふ佐祐理さん その4、5』

>>157   MMRの続き前回分は >>57

>>165   まこぴースレのSSへのリンク

簡素だけどつけとくよ。
183その5 :2000/08/30(水) 00:08
前回>>157の女性徒は女生徒の間違いです。恥ずかしい。

「ええ、真琴は…この写真の子なんです。」
「…前に夜の学校であった事がある。やっぱり…。」
「念の為言っておくけど、おでんにはしてないからね。」
「当たり前です!!」
 美汐が真琴の写真を取り出して名雪と舞に見せていると、ちょうどそこに香里達もやってきた。
「この子が真琴なのね?やっぱり名雪のところに居候している子だったわね。」
「まあ、他に沢渡真琴なんて奴そうそういないだろうしな。」
「わあ、可愛い子なんですね。やっぱり妖孤なんですから耳や尻尾が生えたりするんですか?
…何だか凄く萌えですね!」
「今のところ耳や尻尾が生えてるのは見た事ないけどな。」
「そうなんですか…残念です。」
 祐一がいるのをみて美汐が露骨に嫌そうな口調で尋ねた。
「あ、相沢さん…何でここにいるんですか?」
「ああ、俺もMMRに強制的に入部させられたんだ。」
「強制的なんて失礼ね。」
「じゃあ、脅迫だ。」
「公平な取引と言ってちょうだい。」
「入部の経緯はともかく私、これで失礼させてもらいます。私をおばさん呼ばわりする相沢さんと
いるなんてそんな酷な事はないでしょう。」
 そう言うと美汐は教室を出ていこうとした。
「わっわっ、祐一、早く謝った方がいいと思うよ。」
「そうですよ、祐一さん。おばさん呼ばわりは酷いです。例えそう思っても本人には言わないのが礼儀です。」
「栞も酷い事言ってる…。」
 女性陣から責められて、さすがに祐一もギブアップした。
「わかったわかった、謝るから。天野、悪かったな、謝るよ。」
「まあ、いいでしょう。あの子のためです。それじゃ依頼を詳しく話すことにします。」
「やっとね…。しかし思うんだけど前置きが長すぎるわね。」
「そういうのも長くしている原因だと思いますが。…この子が真琴なのは皆さんご存知ですね。
真琴が妖孤なのも知ってますね?知らない人は後で知ってる人に聞いてください。それで、
妖孤は命と記憶と引き換えに人間に化けるので、そのうち力を使い果たして消えてしまうんです。
 だから真琴も消えるはずなんですけど、何故か消えないんです。それが何故なのかを調査して
欲しいのです。理由がわかればあの子も復活できるかもしれませんし。」
 そこまで美汐が話し終わると、香里は祐一達を見まわして言った。
「それじゃあ、今度は真琴本人に会いに行きましょう。名雪、相沢君、いいわね?」
真琴登場か。
185名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/08/30(水) 00:58
ギコハあげ
186その6 :2000/08/30(水) 03:35
真琴登場か。と書かれたので登場しません。
 美汐を加えて香里達は名雪の家に向かっていた。それを小さな人影が見ていた。
 タッタッタッタッ……。人影は祐一に近づいていく。そして人影はは祐一に声をかけた。
「祐一くん、名雪さん達と一緒に一体何してるの?」
「よお、あゆあゆ。相変わらず食い逃げしてるのか?」
「うぐぅ、もうしてないもんっ。それにボクはあゆあゆじゃないよっ。」
「じゃあ、はゆはゆだ。はゆはゆは1日11回の記録を持つ勇者だ。誇りを持って名乗れるぞ。」
「余計違ってるよっ。ボクにはちゃんとあゆって名前があるからいらないよっ。」v
 美汐があきれた様子で祐一に声をかけた。
「あの…普通こういう話だったら、ここでは真琴が出てくるべきじゃないんでしょうか?」
 すかさず香里が答えた。
「いや、一応メインヒロインなんだから、いい加減出しておいたほうがいいと思ったのよ。」
「一応じゃないよっ。ひどいよ香里さん。」
「でも、わたしがメインヒロインだと思ってる人も多いみたいだよ。」
 名雪がそれとなく追い討ちをかけた。
「名雪さんまで…ひどいよぉぉぉっ……。」
 あゆは泣きながら走り去っていった。
「行っちゃいましたね。あゆさん泣いてましたけど、いいのでしょうか?」
「気にするな、栞。本編じゃ俺がいじめて泣かしても、すぐ笑っていたくらいだからな。」
「それなら安心ですね。それじゃ名雪さんの家に向かいましょう。」
 香里達が再び名雪の家に向かおうとすると、舞が祐一に聞いてきた。
「祐一、さっき言っていた1日11回って一体何の事なの?」
 途端に香里達の顔が赤くなった。
「そ、それはね…香里が説明してよっ。」
「な、名雪…そ、そうだわ、副部長の栞が説明しなさい。命令よ。」
「わっ、お姉ちゃん、酷いですっ。こ、こういう事は大人な美汐さんがいいと思いますっ。」
「そ、そんな…ここはやっぱり相沢さんが説明するべきです!」
「何だ、みんなだらしないな…舞、これはなオナ…うわっ!」
 その先を続ける前に、祐一は3人の飛び道具によって黙らされた。
「そんな事平気でいう人嫌いです。」
「祐一…わたし、もう笑えないよ…。」
「川澄さん、そういうことは倉田さんに聞いてね。彼女だったら喜んで教えてくれると思うわ。
なんと言ってもふたな…いや、これは噂だったわね…。」
「…わかった。」
あげるまえにまわそう。
まわし
まわし2
まわし3
191名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/01(金) 14:44
うもれあげ
まわし4
まわし5
まわし6
まわし7
まわしおさめ。
197まわし終了 :2000/09/01(金) 16:31
浮浪者も並と玉子を食べていた。
白身が口からダラリ出ている。・・・何度も、白身を口から出してはごはんに掛けて・・・。
と思っていたが・・・いや、待て、玉子の器が無いではないか!!
しかも、浮浪者からは時折、「カーッ」と聞こえる・・・。
そう、あれは紛れも無く、"痰"をメシに掛けながら食べていたのだった。
それを見て以来、吉野家には行けなくなった。
198その7 :2000/09/03(日) 01:52
前回は>>186
「おい、香里。そんな事言っていいのかよ?」
「あら?相沢君、もう復活したの?別にいいじゃない。単なる噂なんだから。」
「でもなぁ…佐祐理さんが聞いたらなんて言うか…」
「あははーっ、佐祐理が一体どうしたんですかーっ。」
「えっ?さ、佐祐理さん、いつの間に…。」
 いつの間にか佐祐理が現れ、祐一と香里の会話に加わっていた。
「このあたしの後ろを取るなんて…なかなかやるわね。」
「あははーっ、大した事じゃありませんよ―っ。」
「また真琴が出ないなんて…こんな酷な事はないでしょう。」
 早速、舞は佐祐理にさっきの事を聞いてみた。
「佐祐理、さっき祐一が言ってたけど、はゆはゆは1日11回したんだって。一体なんの事?」
「あははーっ、舞、それはねえ…」
 香里達は佐祐理が何を言い出すのかとドキドキしていた。
「舞、さすがにここでいうのは佐祐理、ちょっと恥ずかしいですーっ。今度二人だけの時にくわしく
教えてあげますね―。…実演つきで。」
『えっ?!』
「それじゃあ、佐祐理は用があるので失礼します―。舞―、また今度ね―っ。」
「はちみつくまさん。」
 そう言って佐祐理は去っていった。
「お、お姉ちゃん…今、佐祐理さん確か…。」
「き、聞かなかった事にしましょう。みんな、わかった?」
 舞を除く全員が大きくうなずいた。
 それからしばらく後、香里達は名雪の家に着いた。
ピンポーン。香里ががチャイムを鳴らすと秋子さんが出てきた。
「あら、香里さん。こんなに大勢でどうしたの?」
「お母さん、真琴いない?」
「…そう言えばいないわね。さっきまでいたのに。」
「真琴、隠れてないでさっさと出てこい!」
 祐一が叫ぶとどこからか声が聞こえてきた。
「ふっふっふっふっ。」
「誰なの?姿をあらわしなさい!」
 香里が応えると、声は更に続けた。
「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ。感動求めてあたしを呼ぶ!」
「とぅっ。」
 1階の屋根にいた人影は飛び降り、見事に着地した。
「KANON真のヒロイン沢渡真琴、只今参上!」
「わぁー、かっこいいです。さすが妖孤ですね!」
「えへへぇー、てれちゃうな。祐一、真のヒロインにふさわしい登場だと思わない?」
「真琴!」
 美汐が突然、大声を出した。
「そんな事して怪我でもしたらどうするんです!大体元ネタ解かってるのですか?」
「あうーっ、実は解からない…。」
 秋子さんがそこに割り込んだ。
「真琴も美汐ちゃんを心配させたらダメですよ。ほら、美汐ちゃんに謝って。」
「あうーっ、美汐、ごめん。」
 その会話に香里が割り込んだ。
「そんな事より、真琴、あなた妖孤なんでしょう?」
「あう…真琴にはよくわからないけど、そうみたい。」
 栞がその会話に加わった。
「真琴さん、耳や尻尾はないんですか?」

199名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/03(日) 02:37
MMRの続ききぼ〜ん
2007 :2000/09/03(日) 03:37
>>199 ありがとう。お世辞でも嬉しいですよ。
お世辞じゃないよ〜。続きがんばってくださいね。
『あゆあゆ』のネタにしてごめんね。(^^;
どうやってMMRと絡ませようかな・・・。
202名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/05(火) 18:10
あげてやるぜ!
203名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/06(水) 11:22
最近、SS減ったなー。みんなAirかかりきり?
人のうぐぅ書いてた人とかもっと読みたかったのだが……
紙ヒコーキはいまいちだったがそんなのでめげないで欲しいわ。
ただでさえ書く人が決まってきてるんだから……
色んな人に書いて欲しいと言うのは確かに言えるね。
205名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/06(水) 15:22
乱立させる暇があるのなら
AIRSSさっさとかけ!!
206ふたなり☆秋子さん :2000/09/06(水) 21:27
・・・ボクは今、命の危険にさらされていた。
「どうしたの?あゆちゃん」
テーブルを挟んで秋子さんがボクに問いかける。
『うぐぅ・・・』
なんで、なんで、こんな目に・・・。
祐一君達は今は学校に行っててボクと秋子さんは家でお留守番をしてたんだ。
そして今、ボクの目の前には秋子さんが作ってくれたおやつのスコーンとジャム。
でも・・・なんで・・・なんで!!
謎ジャムなんだよおぉぉぉっ!!(泣)
普通のジャムは?ねぇっ!普通のジャムはないの?(涙)

・・・ボクは7年もの眠りから目覚めた後、一度親戚の家に引き取られたんだ。
だけど、おじさんが転勤する事になってボクは水瀬家に居候させてもらうことになったんだ。
どうしても祐一君と離ればなれになるのは嫌だったから。

電話と手紙で定期的にきんきょうほうこくをする事を条件におじさん達はこの街に残ることを許してくれた。
眠り続けるボクを毎日世話してくれたおばさん。<<お母さんの妹だよ☆
お父さんみたいで頼りになるおじさん。<<おばさんの旦那様☆
ボクはふたりを7年前に拒絶したのに・・・ずっとボクを見守ってくれてた。
目覚めたボクはしあわせだった。家族がいる。祐一君がいる。

おばさんが毎日眠り続けるボクに丹念に運動をさせてくれたからボクは早く動けるようになった。
ボクの病室に押し掛けてきたTV局や新聞社の人をおじさんは追い払ってくれた。
とても嬉しかった。
おじさん達と別れるのは寂しかったけど秋子さんと名雪さんが暖かくこの家に迎えてくれた。
だから毎日がうれしくて楽しい。

それでボクは来年から祐一君達の高校に入るために、毎日必死で勉強をしている。
昼間は算数ドリルをやったりして一人で家で留守番。
夜は帰ってきた祐一君達に勉強を教わる。
でも、今日は秋子さんが仕事がお休みで家にいるんだ。
それでおやつを作ってくれたんだけど・・・。

「あゆちゃん、もしかして食べたくないの?」
うぐぅ、そんな顔で見ないで・・・。
はあ・・・食べるしかないの?(涙)
祐一君、ボクにもしものことがあってもボクのこと、忘れないでください。
『いただきまあぁす・・・』
「はい☆どうぞ」
うぐぅ・・・謎ジャムこんなに付けて渡さないでください・・・。(号泣)
ボクは目を閉じてジャム付スコーンを頬張る。
『○×$#&@%△☆*!!!!!!!』
うぐぅ!!意識があぁぁぁぁぁっ・・・。
ぐらり、うぐぅ・・・視界が揺れるよぅ・・・。

「あらあら、気絶するほどおいしかったの?」
『・・・・・・・・・』
「あらあら、とりあえず私の部屋に連れていきましょうか」

                        つづくよっ☆
207ふたなり☆秋子さん :2000/09/06(水) 22:23
『うぐ・・・うぅ〜ん・・・』
ボクが目を覚ますとそこは秋子さんの部屋だった。
ボクは秋子さんのベッドに寝かされてた。
『あれ?秋子さんの部屋・・・あれっ!?』
起きようとしてボクは股間に奇妙な感覚を覚えた。
なんだか変な感じがする。それに少し股間が膨らんでいるような・・・。
ボクはおそるおそる股間の膨らみを触ってみる。
ビクン!!
『うぐぅっ!!』
すごく奇妙な、ボクの感じた事のない感覚がボクの体を駆け巡る。
『な、なんなの?』
ボクはキュロットとパンツを脱いでみた。
『うぐっ!?』
ボクの・・・あそこに・・・。
『おちんちんが生えてるうぅぅぅっ!!』
うぐぅ・・・何故?なんでぇ!?
前にお風呂に入りに行った時偶然見た祐一君のはこんなのじゃなかった。
ボクに生えたソレは大きくなってビクンビクン跳ねてる。
『う・・・ぐす・・・うわあぁぁぁぁぁぁぁん!!』
もうお嫁に行けないよ〜!!それにまだ祐一君との初体験もしてないのに〜!!(号泣)

「あらあら、泣いたりしてどうしたの?」
秋子さんが部屋に入ってきた。
ボクは泣き続けてて何も言えない。
「あらあら大きなおちんちん」
『うわあぁぁぁぁぁん!!』
「あゆちゃんはやっぱり適格者だったのね」
適格者?秋子さんはボクのおちんちんをじっと見つめながら呟いた。
『えぐえぐ・・・うぐぅ、なんのこと?』
「泣かなくても大丈夫よ、沢山出せばちゃんと引っ込むから」
『うぐ・・・出すってなにを?』
「せ・い・え・き☆」
せいえき?なにソレ?それになんでそんな表情してるの?秋子さん。
「うふふ。あゆちゃ〜ん、お姉さんが手伝ってあげますからね〜」(嬉)
・・・秋子さん、ボクのお母さんと同い年じゃなかった?
それに、なんか目が恐いよ・・・秋子さん。

「とおっ!!」
秋子さんはかけ声と同時にいきなり空中に飛び上がった。
しゅぽ〜ん!そんな音と共に秋子さんは空中で一瞬にして服を脱ぎ捨てるとボク目掛けて飛び込んでくる。
「ふ〜じこちゅわ〜ん!!」(嬉)
『うぐぅぅぅぅぅぅぅっ!!』
うぐぅ、ふじこちゃんってだれ?
今日の秋子さん、なんかおかしいよ〜。
「うふふ、ひ・さ・し・ぶ・り・のおちんちん〜」(狂喜)
『うぐぅぅぅ!にぎらないでぇ〜!』(泣)
「うふふ、ど・う・?」
しこしこ・・・秋子さんがボクのおちんちんを手で掴んでこする。
『ひっ!?うあぁぁっ!!』
ビュッ!ビュッ!
白いおしっこが勢いよくボクのおちんちんから出てきた・・・。
「あらあら、沢山出たわね。どう?初めての射精は?」(狂喜)
『う・・ぐ・・・ぅ』
「うふふ、かわいいわ☆」(嬉)
ちゅっ。
『ひやあぁぁぁっ!!』
秋子さんがボクのおちんちんにキスをしてきた。
「うふふ、後であゆちゃんにも私のおちんちんあげるからね」
うぐぅ、意味がよくわからないよ。やめてよ秋子さん・・・。
「だ・か・ら・先に私を楽しませてネ☆」
そう言ってボクのおちんちんをおっぱいで挟むと先っぽを舌でなめてきた。
「ひっ!?ひやあぁぁぁぁっ!!』
うぐぅ・・・ボクおかしくなっちゃうよおぉぉ。
                      つづくよっ☆
208ふたなり☆秋子さん :2000/09/06(水) 23:40
「うふふっ♪また沢山出たわね☆」(にっこり)
『うぐぅ、もうやめてよぅ。秋子さん・・・』(泣)
「まだまだよ。これくらいじゃ引っ込まないわよ」(にこにこ)
『うぐぅ・・・』(泣)
ボクはあれから4回も続けて白いおしっこを出させられた。(涙)

「あゆちゃん、今度は私の胎内(なか)に、ね☆」(嬉)
そう言うと秋子さんはボクをベッドに寝かせてボクの下半身に跨る。
ず、ぷぷぷっ・・・。
秋子さんがボクのおちんちんを掴んで自分のあそこに入れていく。
『うああっ!』
秋子さんの中、熱くてぬるぬるしてざらざらしてるよぅ・・・。
「うふふ、あ、あん!」
秋子さんは自分のおっぱいを揉みながらボクの上で激しく動く。
ぎしっぎしっ・・・。ベツドのきしむ音とぐちゅぐちゅという音がボクと秋子さんの声に紛れて絶え間なく部屋に響く。
『ひあぁっ!うぅぅ・・・あうぅっ・・・』
「うふふ、イキそうなのね?もうすぐだから、一緒にね♪」
秋子さんはそう言うと腰の動きを早くしてきた。
うぐぅ・・・ボク、ボク、もう駄目だよおっ!!
『ひっ!うあぁぁぁっ!!』
ビュッ、ビュッ・・・。
「あああぁぁぁぁっ!!」

「『・・・はあ、はあ』」
行為が終わったそのまま二人一緒に荒い息を整える。
『はあっ・・・あ・・・?』
ボクの下半身からおちんちんの感覚が消えた・・・。
『あ、おちんちんなくなったみたい・・・』
とりあえずボクはホっとした。よかった・・・。

「まだ、時間はあるわね・・・」
え?秋子さんがぽつりと呟く。
「うふふふふふふふふふふふふっ♪」
『あ、秋子さん?』
秋子さんはベッドから下りてクローゼットを開けてビンをひとつ取り出した。
ビンの中身は・・・謎ジャム!?
「もぐもぐ・・・」
秋子さんは謎ジャムを指でたっぷりすくいとり食べた。
そしてすぐにビンをクローゼットに戻してボクのほうに振り向く。
「ほら見てあゆちゃん」
秋子さんはそう言うとうっすらと茂るヘアをボクに見せる。
『・・・うそ!?』
秋子さんの下半身におちんちんがいきなり生えてきた!
『あ、あああ・・・お、おちんちんが・・・』
驚くボクに秋子さんがにっこり笑って言う。
「あのジャムはね、適格者にのみこういうふうにおちんちんを生やすことが出来るの」
「普通の人には効果はないんだけど・・・あゆちゃんはあのジャムと相性がいいのね・・・」
そんな相性いやだよ・・・。(泣)
「うふふっ、さすが由理の娘ね」(嬉)
『え?おかあさん?』
「うふふっ。今度は私のおちんちんであゆちゃんを気持ち良くしてあげるからね」
秋子さん、目が恐いよ!

「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふっ」(にこにこ)
『うぐぅ、はじめては祐一君とって決めてるから、だから・・・』(汗)
許して、と言おうとしたら秋子さんはにっこり笑って・・・。
「大丈夫よ、おしりの穴に入れるから」(狂喜)
『お、おしりの穴!?そんなのもっといやだよ!!』
「大丈夫。すぐ良くなるからね」(にっこり)
『うぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!』(号泣)
                      つづくよっ☆
209名無しさん@1周年 :2000/09/08(金) 01:29
ONEの同人誌を作ろう!
面白かったな。こみパのコミカルさがいい感じで。
また書いて欲しい。
210謎の批評屋mkII・否定版その1 :2000/09/08(金) 03:24
だが無印で出没した事は無かったり。
要望があるかどうかは疑問ですが、
自分がこういうのがあったら嬉しいと思ったので。

前書き:この意見は個人の主観であり
あまり真に受け取る事はないということ。
そして、これは2ちゃんSS書きの方達のレベル向上を願っての事です。

前書き終わり。じゃ行こう。

>>27-29 >>32 >>35
ギャグパロSS『あゆあゆ』
 2回3回ならともかく、ずぅっと伏せ字をそのまま多用されてると
うっとうしくなってくる。多用するならそれなりの工夫がほしい。
意図はわかるのだが。

 狙っての事かどうかはわからないのだが、H描写が淡々としている。
本気でやるならプロ官能作家の描写が参考になる。
状況とかキャラとかは全然参考にならないが。

>>18-24
人のうぐぅ
 少し祐一の語りが多いのが気になる。

>>27-60
-おれ流あんまんの食い方、
あるいはお隣さんの妹について-
 冒頭から1発言丸々使う状況&自分説明をもっと簡潔にするか、
もしくは分散してほしい。
最初の時点で力尽き読むのをやめてしまう人が居るかもしれない。

>>52
肉ベイブ祐一
 特につっこむ所は無い。
これはこれで非常良い。ってしまったこれじゃ否定版じゃない。

>>54
希少ふぃるすのーんSS
 上に同じ。

>>78
母と子
 涙腺緩んで批評できないっつーの。

>>86
紙ヒコーキ
 独白にあんまり意味が無いし内容が無い。ギャップを見せるにしても
それなりに関係がある事柄がほしい。

その2に続く
211謎の批評屋mkII・否定版その1 :2000/09/08(金) 03:26
ログ飛んでるが、まあ気にしない事にしよう。

>>87
コスプレ瑞佳ちゃん
 描写が淡泊すぎる。ONEの日常生活の描写は非常に重要なので。

>>88 >>126
まこぴーぼのぼの
 萌え〜。
スマン。言うことが無い。

>>111
78名雪さいど
 ほほーーーーーーーーーー。
ヤバい。言うことがやっぱり無い。

>>114-118
one and only
 27と同じく。簡潔にしてくれると読みやすいし疲れない。
しかもあんまり意味がない。

>>122
ONEの同人誌を作ろう!
 穴が無くてほとんど言うことがない。
敢えて言うならオチが多少弱いか。もう一言。

>>129
2作品
 その1 祐一のくだらない事にかける根性は凄い<全然否定じゃない
 その2 小ネタとはいえ、大志がベタっぽい。
     もっと崇高なボケ(なんだそれは)をかましてほしい。

>>131-143
けもの道
 ナレーションが語りすぎている。たとえば
>祐一が画面の左上を見ると、デジタル時計が8:00を表していた。
とかは、祐一自身に名雪を絡めるなどして喋らせる事もできる筈。
あと>>145-6で言ってる事。

>>148-162(以下続刊?)
なりふたさゆりん
 思いっきり笑ってるんでコメントできない。無理矢理付ける気はしないんで。


前スレから続いてる奴までには手が回らない(つーか面倒)
なのでやらなかった。スマン。あと未だ進行中の
ふたなり秋子さんも。


つ、疲れた・・・肯定版はできるのかどうか謎。
212謎の批評屋mkII :2000/09/08(金) 03:28
しまったその1のままだ。
つーかairが発売されようって時に何やってるんだ俺。
213謎の批評屋mkII :2000/09/08(金) 03:32
あ、ちなみに99ではないです。
2147 :2000/09/08(金) 07:10
面倒なんていわないで批評して欲しいんですけど。
215210じゃないが :2000/09/08(金) 08:18
感想を催促するのは痛いSS作家の第一歩だぞ。
216OVA :2000/09/08(金) 22:28
>>210
『あゆあゆ』の批評ありがとう。
まあ、アレはその場の思い付きで書いたもんで・・・。
しかもオチは考えてないのですよ。(汗)
我ながらあまりにくだらないモノを書いたなぁと後悔してるんですよ。
あまりにつまらないのでこれは打ち切りです。
とりあえず参考になったのでお礼を言っておきます。

>>言い訳&ひとりごと
ほんとは真面目に考えた健全SSを書こうかとは思ってたんですけどね。
ここに書くには場違いな気がするんでとりあえずその場のノリであんな
くだらないモノを・・・。
煽られたらムカツクんでなかなか書こうという勇気が出ない・・・。
鍵っ子のHPにでも投稿しようかな・・・。
2177 :2000/09/08(金) 23:04
          |     |          |
          |     |          |
          |      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        (-_-) …ゴメンナサイタシカニソウデスウツダシノウ
        (∩∩)──────────────
      /
    /
 _/

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
『I still remember you.』

 1.

 この世界に、喪失の痛みを知らない者は無い。何も知らない
赤ん坊でさえ誕生の間際、半身を失った悲しみに泣き立てる。
 それが、ただの勘違いであったとしても──。

「永遠なんて、なかったんだ」
「…浩平…?」
「あはは…手が動かないよ…」
「本当に一弥は幸せだったんでしょうか」
「あの子は、相沢さんに災禍を見舞いにきたのですよ」
「この人……茜の、知り合い?」
「りょ…良祐…?」
「どうして…助けて…くれなかったの…?」
「うわぁぁああーんっ!」
「あたしひとりじゃ守れないよっ…」
「間に合わなかった…」
「…あたしに妹なんていないわ」
「ねぇみさき、ドラマ見た? 最終回?」
「わたし、もう笑えないよ…」
「おかあ…さん…?」
「わたしひとりで幸せにできる自信が、ないから……」

 喪失を知らずにいられれば、それは幸せなのだろうか。
 忘れてしまえば、それで全てが終わるのだろうか。
 たとえ何も得るものが無いとしても?
 これから得るものが、失うものより大きいなどと、誰もが
楽観的になれるだろうか? そして、望まないだろうか?
苦しみの存在しない歓喜の園を。

 傷つかないが為に、移ろわない世界。
 それは、永遠。
 2.

「次の週末に人類は滅亡だ」

 人気のない学校の屋上で──人気のないのは学校に限った話
じゃないけれど──浩平は誰にでもなく呟いた。そんなこと、
今さら教えられなくたって、みんなとっくに身をもって知って
いる。
 浩平のそばに座る瑞佳が、膝の上に頬をのせ浩平を見つめた。

「わたしと浩平、どっちが先かな。浩平、寂しがり屋だから、
わたしが見送る方だと良いんだけど。でなきゃ、泣いちゃうでしょ?」
「そりゃこっちの台詞だ…」

 突如として、霞のように人間が消滅してしまう──。

 学者達が『サドゥン ロスト』と名付けたその現象は、ある日
何の前触れもなく始まった。世界中の有識者がこの不可解な現象を
理解しようと試みたが、何一つ具体的な答えを出せないまま、
また一人、また一人と姿を消していった。
 人種、国籍、イデオロギー、老いも若きも、性の別さえ、その
現象には関わりのないことでしかなかった。
 管理する人間の消失による災害を危惧し、幾多の施設や市街地が
放棄され、人々は一つ所に身を寄せ合い、消失の恐怖に身を震わせ
ながら、細々と猶予期間を過ごしていた。
 何か協調して助け合うわけでもない。どうせ物資を使い果たす
前に全てが終わるのだ。ただ、傷を舐め合うだけの場所だった。

「きっと、次の週末を迎える頃には全人類が消失しているだろう」

 それが、浩平と瑞佳が身を寄せる集落での共通の見解だった。
既に両手に余るほどの人数しか残されたていなかった。

 そして週末、浩平と瑞佳は世界に二人ぼっちになった。
 3.

「どうなるのかな、わたしたち」
「…とにかく、生きてくしかないだろう」
「浩平、今ならまだ間に合うよ?」
「…何が」
「だから、二人いっしょで、死…」
「馬鹿っ! そんなこと言うなっ!」
「だって! だって、次はわたしたちなんだよ!? わたしが
いなくなったら浩平どうするの!? わたし、駄目だよ。一人
なんて耐えられないよ。今までだって、死んじゃうくらいに
悲しかった! お母さん、お父さん、友達、みんないなくなった!
でも、浩平がいたから、わたし頑張ったんだよ。だから…」
「俺だって同じだよ。瑞佳がいるからまだ立っていられるんだ。
絶対、瑞佳を一人になんてしないから、だからもうそんな事は言うな」
「…信じていいの?」
「ああ、いつもふざけてばかりだったけど、今度は違う。ずっと
一緒だ。約束する」

 二人は互いの体を、痛みを伴うほど強く抱きしめた。その感覚が、
互いの存在を強く実感させるのだった。少なくとも、こうしている
間だけは、消失しないのではないかと思った。

「…わたしたち、まるでアダムとイブだね」
「ああ、そうだな」
「イブはね、アダムが居眠りしてる間に悪戯しちゃうんだよ」
「それは困るな。悪戯、するのは好きだけど、されるのは苦手なんだ」
「だから…。ずっとわたしを離さないでね…」
 4.

 二人は新たな居所を山岳部に求めた。かつて破棄された牧場の跡地。
その際、放逐された家畜が野生化し、生き延びているかも知れない
からだ。これからは電気、ガス、水道といった他人に頼る生活資源を
あてには出来ない。ライフスタイルをより原始的にする必要があった。
 まだ人慣れしている動物を再び飼育し、畑に種をまく。当分の間は
残された物資をあてに出来たが、二人はこれから先、何十年も先を
見据えねばならなかった。
 そうすることで、互いを失う恐怖から目を逸らしていたのだ。

「俺たちの他に誰か生き残りがいるんじゃないかな」
「でも、ここに来るまでだって、誰にも会わなかったよ?」
「それは、数少ないからだよ。俺たちがこうして残っているんだ、
絶対どこかにいるさ」

 二人は再び旅に出ることにした。
 居所を中心とした円を範囲に、生き残りを探し求める旅だ。

 当面必要な物資を車に積み終え、浩平は汗を拭った。家に戸締まり
をしてまわる。無意味な習慣ではあったけれど、そうしなければ、
自分たちがより一層孤独に感じられてしまうので、結局やめること
が出来なかったのだ。

「瑞佳ー、そっちはどうだー? 準備出来たかー?」

 縦に長い家屋の奥にあるキッチン。そこにいるはずの瑞佳に声を
かけるが、返事がなかった。

「瑞佳…?」
 5.

「おーい、瑞佳ぁ? トイレか? まったく、どんくさいヤツだなぁ」

 キッチンには炒ったばかりの豆がそのまま残されていた。とりあえず
それを袋に詰め込み、それでなお瑞佳が戻ってこないので、浩平は
不安になってきた。

「外か…? おーい! 瑞佳ー! いたら返事しろー! いなくても
返事しろーって、出来るわけがないよな、はは」
「……瑞佳! 瑞佳!! 嘘だろ、また俺をからかってんのか?
泣いたりしないぞ、前にも言ったじゃないか。どうせ俺が泣き出したら
ひょっこり出てきて『やっぱり泣いたでしょー?』って笑うつもりなん
だろ?」
「なあ、俺が悪かったよ。学校行ってた頃、いつもお前をからかって
ばっかりでさ…。でもな、今から思えばあれはお前に甘えてたんだよ。
素直になれないガキのひねくれだったんだ。悪気があったんわけ
じゃなくて……」
「だから、もういいよ…。な、瑞佳! どこにいるんだ!? もう
俺の負けだ。降参だ! 早く出てきてくれ」
「でないと、本気で怒るぞ…。タチが悪い冗談だろ、なぁ…」

 浩平は力無く床にぺたりと座り込み、ややあってから、彼女の名を
呼んだ。ありったけの力で、喉が張り裂けんばかりに、叫んだ。
息が続かなくなるまで、叫び続け、耐えきれず咳き込み、そして、
泣き叫んだ。
 涙が水溜まりをつくり、それが痕を残して乾いた頃、いつの間にか
眠ってしまっていた浩平は目を覚まし、何が起こったのかを思い出し、
もう一度、瑞佳の名前を呼びながら、泣いた。

「やっと、二人きりになれた」

 彼女はそう、浩平に呼びかけた。
 6.

「み、瑞佳…?」

 浩平は彼女の姿に、自らの理性を疑った。孤独と絶望が見せる
幻かと思った。だが、そうではなかった。
 幼い日の瑞佳の姿で、彼女は笑った。

「…みずか…」

 そして浩平は全てを悟った。もうずっと前に振り切った筈の過去が、
世界を巻き込みつつ自分に迫ってきたのだと。彼女が愛する者の敵で
あると。

「浩平が悪いんだよ。あたしはずっと一人だったのに、約束だった
のに、盟約だったのに、それを裏切ったから」
「これは夢か? 現実じゃないのか? 俺はまた気づかないうちに、
『あそこ』にいるのか!?」

 みずかは浩平を馬鹿にしたように、口元を歪めた。幼い顔に似つ
かわしくない、嘲笑的な表情だった。

「何言ってるの? 夢とか現実とか、あたしにはわかんないよ。
浩平は浩平の世界で生きてるだけじゃない。それだけだよ」
「…お前なのか…。お前が瑞佳を消したのか…」
「瑞佳が一番、時間かかっちゃった。きっと浩平が選んだ人だから
だね。でも、これでお終い。もういないよ。だって、痛みを知らない
人なんて、存在しないんだから」
「返せ…。瑞佳を返せ!! 俺の瑞佳を…!!」
「もう遅いよ。…それに、瑞佳の傷を作ったのは浩平でしょ?」
「…返せえッ!!」

 浩平の手が、みずかの細い首にかかる。ぎりぎりと締め上げると、
「ひぅ」と空気が洩れる音がした。顔を赤黒く変色させながら、
その行為を受け入れるかの様に、みずかは浩平の腕に手を添え、
そして微笑んだ。
 7.

「おとうさん!」
 幼い我が子に体を揺さぶられ、浩平は目を覚ました。
「ああ、寝ちゃってたか…」
「お父さん、すっごく苦しそうだったよ? 怖い夢、見てたの?」
「…いや、ちょっと昔の夢をな…」

 浩平は洗面所で顔を洗うと、その間も傍で待っていた子供と
一緒に、寝室に向かう。そこでは、彼の愛する者が、彼の訪れを
待っていた。

「どう? 調子は?」
「…あまり良くない」
「そうか…。なぁ、俺、やっぱり街に出るよ。期限切れかも知れない
けど、薬がないとどうにも出来ないよ」

 初めはただの風邪だった。だが、その油断がまずかった。突然、
床に伏せった彼女の病気は、浩平の素人判断ではあるが、どうやら
髄膜炎らしかった。菌が脳脊髄にまで入り込んでしまったのだ。

「…駄目。どうせどこにも残ってないよ。せめて最後は、傍にいて」
「馬鹿…。そんな弱気になってどうする。みさおだって、お前がいな
くなったらどうなるか…」
「ふふ、一番泣くのはきっと浩平だよ」
「…お母さん、いなくなるの?」
「そんなことあるもんか」
「…浩平、みさお…」

 浩平は彼女の側に寄り、彼女と我が子を両手で抱いた。訣別の時が
来たのだと、予感した。
 8.

「浩平、今までずっとありがとう…。あれからの17年、あたし、
本当に幸せだった…。幸せで、幸せで、不安になって独りでこっそり
泣いちゃうくらいだった…」
「俺だってお前がいたから…」
「…本当はあたし、嘘ついてた」
「もういいから」
「こんなの、浩平の世界じゃないよ」
「もういいんだ…」
「これはあたしの世界。あたしが浩平を独り占めしたくて…。それだけ
が理由の……。だから、もう終わるね」
「みずか……」
「あの日、浩平があたしを許してくれなかったら、きっとそれで全て
終わってたんだよ。ねぇ、最後に一つ、お願い聞いてもらえる?」
「最後なんかじゃない」
「…お願い」
「……わかった」

 みずかは蒼白な顔のまま、薄い笑顔を浮かべた。

「忘れないで」
「ああ」
「忘れないで」
「忘れないさ」
「あたしたちのこと、忘れないで…」
「絶対、覚えてる」

 ぽろぽろと大粒の涙が彼女の頬を伝う。顔を寄せていたから、浩平も
二人の娘も、みずかの涙に濡れた。

「お父さん、わたしたちのこと、忘れないでね」
「忘れるもんか…。二人のこと、俺は絶対に忘れない」

「俺はもう二度と、忘れたりしない」
 9.

 もし夢の終わりに、勇気を持って現実へと踏み出す者がいるとしたら、
それは──。

「ゆっくりと、夜が白み始めていた」
「遅刻はしたけど…間に合ったよね?」
「約束は守ってくださっているようですね」
「…だって、帰ってきてくれたから」
「だから私は戻ることができた」
「こんな時は…泣いていいんですよね…?」
「だって、可哀想じゃないですか」
「ほんとうに悲しいときはね、泣いたって構わないのよ」
「そして、今、わたしは幸せだった」
「どっちの角度から見ても、それは幸せなんだ」
「楽しいことが先に待つときには、そういうもんなんだ」
「無邪気な日々の始まり」
「…始まりには挨拶を」
「どこまでも、一緒に…」
「ずっと先ゆく季節を生きてゆくんだよ」

 それはきっと、傷つくことを恐れない、人の勇気の誉れなんだ。
 10.

「今日は雨が降るかもね」
「なんで?」
「だって、浩平がわたしが起こすより先におきてたんだもん」
「そんな日もあるだろ」
「うん、ただ珍しいなって思ったんだよ」
「瑞佳。俺、早く二人の子供が見たいな。名前も考えてあるんだ」
「わたしも子供は好きだよー。誰が産むの?」
「お前が」
「…誰の?」
「俺との」
「……ええっ!? こ、浩平、急に何言ってるんだよっ」
「珍しいついでだよ」
「だ、だだだだって、わたしたちまだ高校生だし、それに…」
「来年、卒業したら結婚しよう」
「そ、そんな、急に言われても、心の準備が」
「だから今、言ってる」
「ほ、本気なの…?」
「俺はいつだって本気だ。瑞佳は嫌なのか?」
「い、嫌じゃないよ! …嬉しいよ。で、でも、本当に信じていいの?
今さら冗談だなんて言わない?」
「言わない。約束する」
「生活とか、大変だよ?」
「大丈夫、俺がなんとかする。俺が瑞佳を守るよ。──たとえ世界中に
二人きりになったとしても」
「浩平……」

「俺はもう二度と、大切なこと、忘れたりしないから」


『I still remember you.』 終わり。
228まこプー :2000/09/09(土) 04:28
 最近忙しくてあまりSS書いてる時間が無い…。

>>210
 批評お疲れさま、そして有り難うです。
 きっと多くの人の励みになると思いますー。

 ここで批評するのって難しいです。どれだけ力を込めて書いて
いるのか分からないですから。即興で書いたものを批評されても
言葉は通じないだろうしね。
 感想を欲しがる人は多くても、批評となるとまた反応がそれぞれ
なんですよね。僕も文章書くんで「お前はどうなんだ」って
思われることもあるだろうし。

 ま、とかく難しいってことですよねゴルァ(゚д゚)

229名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/09(土) 04:57
埋もれたからあげとこう
230ふたなり☆秋子さん :2000/09/09(土) 20:27
206〜208の続き

「さ、あゆちゃん♪」(にこにこ)
『や、やだよ・・・やめてよぅ・・・』
ボクが逃げようとすると秋子さんはボクを凄い力でベッドに押し倒
した。
『いやいやいやっ!やめてぇ!』(泣)
秋子さんはボクの懇願を無視してボクの上着をめくり上げるとボク
の胸を触ってきた。
「うふふ、かわいいおっぱいね♪」(恍惚)
『あふ・・・秋子さん、やめてよぉ・・・』
秋子さんはボクの声なんて聞こえてないようにボクの胸を手のひら
で弄び始めた。
ふにふに・・・。
うぐぅ、変な感じ・・・くすぐったいよぉ・・・。
『うぐぅ、や、だよ・・・』
カリッ。
『ひやあぁぁぁぁっ!!』
秋子さんがいきなりボクの乳首を口に含み歯で軽く噛んできた!
「あむっ・・・ちゅうちゅう・・・」
秋子さんはそのままボクの胸を吸い始める。
『あ、ああぁぁっ・・・』
い、いやあぁぁ・・・ボク、おかしくなっちゃうよお・・・。

くちゅっ。
『ひいぃっ!!』
あ、秋子さんの指が・・・ボクのアソコを触ってる・・・。
くちゅくちゅ、ちゅうちゅう・・・。
『あ、あふっ!!ひ!い・・・やあぁぁっ!!』
秋子さんはしばらくボクのアソコと胸を弄んでからボクの目の前に
ボクのアソコをいじっていた指を持ってきた。
そして、うっとりした表情でボクの顔と濡れている指を見ながらボ
クに囁いてくる。
「ほら、あゆちゃん。もうこんなになってるわよ♪」
『いやあっ!』
「うふふ、あゆちゃんがこんなにえっちな子だったなんて知らなか
ったわ♪」(はあと)
『うぐぅ、だって秋子さんが!?んぐぅぅ!!』
秋子さんはいきなりボクの口の中に指を入れてきた!
変な味がする・・・。
「ほら、あゆちゃんのアソコから出てきたおつゆで濡れちゃったの
よ。なめてキレイにしてね♪」(恍惚)
『うぐ!んぐうぅっ!!』
ボクはむりやり指をなめさせられる。
にゅぽ。
『はあ、はあっ・・・!』

「はい☆良く出来ました♪さ、ごほうびよ☆」
秋子さんはそう言うとベッドに寝かされたままのボクのアソコに顔
を近付けてくる。
『!?いやっ!!』
ボクは慌てて両足を閉じようとする。けれど秋子さんはボクの渾身
の力を込めた両足を簡単に開かせるとボクのアソコに・・・。

                       つづくよっ☆
231ふたなり☆秋子さん :2000/09/09(土) 21:13
「ふうぅぅっ。ふうぅぅっ」
秋子さんはボクのアソコにいきなり息を吹きかけてきた。
『ひいっ!』
「うふふ、かわいい色をしてるわ♪ほんと、由里そっくりね☆」
ぺちょり。ぴちゃぴちゃ・・・。
『ひいぃぃっ!!』
秋子さんがボクのアソコをなめてる!
ぺちょぺちょ・・・ずにゅ・・・。
『ひ!あ、あぁっ!や、め、てぇぇ・・・』
秋子さんはボクのアソコに舌を差し入れてなめ回してくる。
『うあぁっ!!!!』
しばらくボクのアソコをなめた後、秋子さんはボクのおしりの穴までなめてきた。
『ひあぁぁぁぁぁっ!!』
ボクは始めての感覚に大声を出して失神した・・・。

「うふふ、そろそろいい頃合かしらね♪」(はあと)

『う・・・んん・・・!?』
ボクが気が付くとうつぶせにされてて、おしりの穴に何か熱いモノが当てられていた。
『な、なに!?』
「あゆちゃん、力を抜いててね♪」
秋子さんの声がしてすぐにボクのおしりの穴に熱いモノが進入してきた!
ず、ずぷぷぷぷぷ・・・。
『ひぎぃっ!裂けちゃうぅ!!やめてえぇぇぇっ!!』
ボクは泣き叫ぶ!けど・・・。
「大丈夫だからね。でも力を抜かないと本当に裂けちゃうわよ♪」
『うぐぅ、痛いよぅ、痛いよぅ、裂けちゃうよお・・・』
「大丈夫よ。あゆちゃんのおつゆをたっぷり私のとあゆちゃんのここ
にたくさん塗ってあるから♪」
ずぷぷぷ・・・。
「ほら、全部入ったわよ☆」
『あ、ぐうぅ・・・』
「ゆっくり動かすわね」
ぎしっぎしっ・・・。
秋子さんがボクの上で動くたびにベッドがきしむ。
『あぐ、あぁぁ・・・』
なんか・・・変だよ・・・痛かったのに・・・だんだん・・・。
『ひあぁっ!あうぅっ・・・』
「うふふ、そんなに涙を流してよがったりして。本当にそっくりねぇ」
秋子さんはうつぶせのままのボクを両腕を持って起こしてきた。
両足を伸ばして座った秋子さんのひざの上に座るような格好になる。
「うふふ、ど・う?」
ぎしっ、ぎしっ。
ふにふに・・・。
『あふっ、あん、ああっ!』
後ろから胸を揉まれながらボクは秋子さんのおちんちんでおしりの穴
をかき回される。
『あふっ、あぁっ、ひやあぁっ!!』

ボク、おしりの穴をかき回されて喜んでる・・・。
こんなことされて喜んでる・・・。
ボク・・・変態さんになっちゃったよぅ・・・。
「あゆちゃん!あゆちゃん!私もうイっちゃう!!」
ぐちゅぐちゅ、ぐちゅうぅ・・・。
『あん!あん!ボク、ボクもう・・・!!』
「いいわ!イっちゃって!!」
ぐちゅぐちゅ、ぱんぱんぱんぱん!!
秋子さんの腰の動きが早くなる。
「由里!ゆりぃぃぃぃっ!!」
『あ、ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
ボクが絶頂に達した瞬間に秋子さんのおちんちんが一瞬ふくらんだ。
そしておちんちんから熱い液体がボクのおなかの中にたくさん吐き出された・・・。

                        つづくよっ☆
>>218-227
確信犯的な言葉すくなさが、かなり本編っぽい。
すごく好きです、こーいうの。

>けものみち  超亀レスですが。
面白かったですよ。作者さんがいうような盛り上がりのなさなんて
感じなかった。かなり引き込まれましたよ、あゆのくだりなんて。
それだけにラストが確かに尻切れっぽいのが、惜しいっ!
あのあと、香里と北川が祐一と名雪を探しに追いかけてきて
切り株の所で眠っている名雪を見つけるが、そこには祐一の姿はなかった…
(確かにそこにいた、っていう痕跡なんかあるといいかも。靴とか←ベタすぎ)
なんていうエピローグはどうでしょね。だめ?お呼びじゃない?

個人的意見としては、ほのぼのしいのはいくらでも他所でも見れるので
多少技術的にどうでも、オフィシャルじゃできんよーな妄想のほとばしり
こそがこのスレに期待するものだったりします。がんばれー。
233ふたなり☆秋子さん :2000/09/09(土) 22:25
「あらあら、思わず沢山中に出しちゃったわ」
「でもおしりだから妊娠の心配はないから安心よね♪」(にっこり)
あの後あゆちゃんはいつかのように疲れたのか眠ってしまいました。
今ここで眠っているあゆちゃんは本当に彼女にそっくり。
私はあゆちゃんの頭を撫でながら誰にともなく呟きました。
「それにしても本当に由里に似てきたわ、この子・・・」
由里・・・私の親友・・・そして・・・。
「由里・・・どうして私の前から・・・どうして・・・死んでしまったの・・・」(涙)
「う、うぅ・・・」(泣)
由里のことを思い出したら思わず涙が出て来ました・・・。
「うぅ・・・ぐすっ」
『う・・・ん・・・おかあ・・・さん・・・』
しばらく泣いていると、あゆちゃんが寝言を言いました。
・・・本当に天使のようにかわいいですね。
それに、こうしていると本当に私の子供みたいです。
思わず襲っちゃいましたけどね。(苦笑)
でも・・・この子を見てるとなんだか他人のような気がしないのは
何故かしら?親友の子供だから?

・・・そういえばこの子の父親を私は知りません。
彼女は私の親友にして恋人だったから彼女に彼氏はいないハズですし。
結局私が夫と〜水瀬さんと結婚することになって・・・。
彼女との関係を普通の友人としての関係にして・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・最後に彼女としたのっていつだったかしら?

『うぐ・・・ぅ〜ん・・・』
「おはよう、あゆちゃん」
『うぐ?』
ボクが目を覚ますとそこにはいつものにこにこした秋子さんが・・・。
『うぐぅ!!』
ボクは慌てて逃げようとする。
「待って!あゆちゃん!」
『うぐぅ、もう嫌だよぉ!!』
「ごめんなさい!あんなことして!!」
『え!?』
ボクが振り向くと秋子さんはぽろぽろ涙をこぼして泣いていた・・・。
「本当にごめんなさい・・・あゆちゃんがあんまりかわいくてつい・・・あんなことを・・・」
『・・・・・・・・・』
「ごめんなさい・・・嫌われても仕方無いですね。こんな私なんか」
『秋子さん・・・』
「でもね、本当に私に取ってあゆちゃんは家族だから・・・だから・・・」
「う、うぅ・・・」
秋子さんが泣き出した・・・。
そんな秋子さんを見てさっきまでの秋子さんへの気持ちが溶けていく。
『・・・もういいよ。秋子さん』
「ぐすっ、許して・・・くれるんですか?」
『うん。だってボクやっぱりボク、秋子さん大好きだもん』(にっこり)
「あぁ・・・ありがとう、ありがとう。あゆちゃん・・・」
秋子さんはボクを優しく抱きしめて泣き続けた・・・。
『秋子さん、もう泣かないで。秋子さんが泣いてるとボクも悲しいよ』
「ぐすっ・・・ごめんなさいね・・・もう泣かないから・・・」
秋子さんはそう言うとボクを見つめて優しく微笑んでくれた。

『秋子さんって・・・お母さんみたい・・・』
ボクは秋子さんの胸に抱かれながら思ったことを呟いた。
あれからボク達は一緒のお風呂に入ってからリビングに戻ってきたんだ。
「あゆちゃん・・・私はあゆちゃんのお母さんの代わりにはなれないけど・・・」
秋子さんはいつかボクに言ってくれた事をボクに言ってくれた。

「あゆちゃんのお父さんになることは出来るわ☆」(にっこり)
『は!?』
ど、どういう意味?こないだとセリフが違うよ!秋子さん!
「っていうか、私があゆちゃんのお父さんだったの☆」(にこにこ)
『はぁ?』(汗)
「私と由里はね、恋人同士だったの。結局私の結婚までだったけどね」
秋子さんは遠い目をしている。
「最後に由里とHした日を計算したらばっちり合ってたのよ」
「ごめんね。自分の子供のあゆちゃんにあんなことして・・・」
『・・・じょ・・・冗談だよね?秋子さん・・・』
いつもの冗談だよね?ね?そうだよね?
「・・・・・・・・・・・・」
『・・・・・・・・・・・・』
「・・・・・・・・・・・・」(にやり)
             『!?』

そんな・・・嘘だよ・・・。
そんなの嘘だよっ!!(号泣)

                      おわりだよっ☆
234ふたなり☆秋子さん :2000/09/09(土) 22:33
これで一応終わりです。
実にしょうもないSSですね。(苦笑)
気が向いたら秋子さんと由里さんの話を書くかもしれないけど。
書いた時はふたなり☆秋子さんZORO『少女革命AKIKO』
などを。(^^;
ちなみに秋子の(あ)と由里の(ゆ)を足して(あゆ)です。
鬱だ氏のう・・・。
2000/09/09PM10:23 作者OVAより
235ふたなり☆秋子さん :2000/09/09(土) 23:05
233に誤植があったので訂正
誤 『うん。だってボクやっぱりボク、秋子〜』
正 『うん。だってやっぱりボク、秋子〜』
誤 「〜結局私の結婚までだったけどね」
正 「〜結局、私が結婚するまでの間だけだったけどね」
236まこプー :2000/09/10(日) 01:13
>>232
 ありがとうー、気に入ってもらえて嬉しいです。
 確かにオフィシャルでみずかの首絞めたり、佐祐理さんに
アレ生やしたりは出来ないですよねぇ。これからもそっち
路線でやってみます。

だからと言ってほのぼの系などをやっちゃいかんという事も無いですよね。
SS作家達さん、期待してるんで頑張ってください。
238名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/10(日) 15:56
AIRのSSもそろそろ出るかな〜?
期待あげ。
239名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/10(日) 15:57
ちょいまわし
240名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/10(日) 15:57
まわし
241名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/10(日) 15:58
もいっこ
そういや鬼畜SS板ってどこ行ったの?
かなり秀作があったのに。
>>242
あげといた
244siba-10@けもの道作者 :2000/09/11(月) 00:31
>>211
批評ありがとうございます。
ナレーションが語りすぎですか・・・自分じゃ気が付きませんでした。
以後注意してみます。

>>232
やっぱり尻切れですか・・・うーむ・・
エピローグも考えてはいたんですよ。
ただ俺はオチがよく分からない、(このあとこいつどうなったんだ)みたいな
世にも奇妙な物語的オチが好きなんであえてあそこで切ってみたんですが・・・
ただの尻切れになっちゃいましたか・・反省します。

言い訳ばかりでスマソ。
245名無しさん@key板 :2000/09/11(月) 06:36
AirのSSって書きにくくない?
設定とか、状況とか、キャラ的にさ…。
246AIR :2000/09/11(月) 12:53
「と、ゆーわけでだ」
「うんうん」

夏真っ盛りの商店街。
相変わらず、嫌になるくらいの暑さである。

「俺は今金が無い」
「いつものことだもんね」
「…お前今、さらって酷いこと言わなかったか?」
「ううん、言ってない言ってない」

……まあ、いい。

「早急に金を稼がねば、俺はそろそろピンチだぞ」
「そうなんだ」

にこにこ。
笑ってくれてる観鈴の顔がなんとなく憎い。

「このままでは自分の欲しいものも何一つ買えないでは無いかっ!!」
「お母さんにお小遣い貰えばいいのに…」
「……くれると思うか?」
「ううん」


にこにこ。「………」


ぽかっ!「…イタイ」
「殴ったからな」
「どうしてこういうことするかなぁ…」


ぶつぶつ何か言ってるが、無視。
今の俺の最優先事項は金である。


「で、だ。 とにかく金を稼ぎたいわけだが」
「どうやって稼ぐの?」
「…コレだ、コレ」


ポケットから人形をだし、見せる。
美凪のおかげで多少見栄えの良くなった、いわばニュー俺の人形だ。


「わ…、そういえばそんなものも」
「忘れてくれるな…頼むから…」


結構情けなかった。


「…で、だ。 観鈴、頼みがあるんだが」
「うん? わたしに出来ることだったら」
「脱いでくれ」
「………」


ぽかっ!


「痛ぇ…」
「わたし、そういう冗談嫌い」
「いや…良いアイデアだと思ったんだ」
「うー」
「ならせめて、客寄せの手伝いでもしてくれ」
「うん、それならいいよ」


にこっ、と笑ってくれる観鈴。
…今だけはこいつの性格がありがたかった…。

「……おい観鈴」
「うん?」
「客が来ないぞ、どうした」
「…人が通りがかってくれないと客寄せも出来ない」
「……そだな」

夏休みの、商店街は。
誰一人通る人はいなかった。


「……本当に大丈夫なのか、この商店街は」
「わたしに聞かれても…」


…このままでは一銭も稼ぐことが出来そうにない。
むしろ、稼ぐ前に干からびてしまいそうである。
「ね、往人さん」
「あん?」
「知ってる人の家に行ってみる、ってどうかな」
「…はぁ?」
「ほら、訪問人形使い」
「ほら…って言われても」
「お客さんが来ないなら、こっちから行ってみるの」
「…まあ、前向きではあるが」
「向こうから来てくれるの待ってばっかりじゃ、駄目だよね」

うんうん、となんだか一人納得してる観鈴を見ながら。


「…むー…」


俺は、訪問する家を考えていた。
247AIR :2000/09/11(月) 12:53
てくてく。

「…暑い」
「お仕事なんだから、文句言っちゃ駄目」
「…そういう問題でも無い気がするが」


むしろ暑い。あぁ暑い。暑すぎる。
汗がだらだらと…、このままホントに干からびるんじゃないだろーな…「あ、お兄ちゃんだーっ」
「…あ」


どこからともなく聞こえてくる、声。


たたたっ…、ぽふっ


「お兄ちゃん、こんにちはーっ」
「こんにちはー」
「お…、さいかにまいかじゃないか。 どした?」
「お人形、見せて」
「見せて見せてーっ」
「ああ、いいぞ−?」
「わーいっ」
「わーいわーいっ」
「お兄ちゃん、大好きーっ」
………………
「ありがとーっ」
「いいっていいって、これくらい軽いもんだ」
「じゃ、まいか達もう行くねー?」
「おう、気をつけろよー」たたたっ……「…ふぅ…」
「……往人さん」
「お、どーした観鈴?」
「往人さん、あれくらいの歳の子が好みなんだ」
「……え゛?」


なんだか観鈴が悲しそうな瞳でこっちを見ていた。


「そうなんだ…、しょうがないよね、さいかちゃん可愛いもんね」
「…な、何か誤解してないか?」
「言い訳しなくていいよ。 往人さん、なんだか凄く爽やかに笑ってたし」
「う…」
「わたし、このことお母さんに報告してくるね」たたっ…走り去る観鈴と、放心状態の俺。…って…
もしかして更にややこしい事態になりそうな予感ですか?(汗)


「…待てぇぇぇぇっ!!!」だだだだだだだっ!!
このまま観鈴を逃がしたら…
「お母さん」に観鈴の家を追い出されることを確信しつつ。
俺は、全力疾走で観鈴を追いかけた。


…頭上では、嫌になるくらい暑く明るく、太陽がさんさんと輝いていた…。


〜完〜
248AIR :2000/09/11(月) 12:54
こんなもんかな?
>>246-247
狙い目はやっぱほのぼのギャグ系かな>AirSS
シリアスは難しそう・・・
ギャグも無しでひたすらマターリってのはどうですか?
情景描写とか混ぜて、ちょっとせつなく。
251AIR :2000/09/11(月) 13:58
…番外。


「さいか、いわれたとおりにできたよね?」
「………はい…ぱちぱちぱち」
「おねーちゃん、ごほうびごほうびーっ」
「まいかもーっ」
「はい…」


ごそごそ。「国崎さんと神尾さんの仲を無事引き裂いてくれたで賞…進呈です」
「わーいっ♪」
252名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/11(月) 15:04
かなりワラタ
253donotread :2000/09/11(月) 15:47
>>210-211
>>114-118@`>>129の作者です。批評ありがとうございます。
やっぱくどいですね。一応「自我を持つロボットは世界に
マルチしかいなくて、その理由を追求する」というあたりを
書きたかったんですけど、一人よがりになってしまった感が
あります。

>>129の一本目が一番適当に書いたものだったんですが(笑

>>249
無理と言われればやりたくなっちゃいますよ。
玉砕するのがオチだとは思いますが(汗
254名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/11(月) 16:34
>>251
そのオチ、ナイス!
・・・女はこわひ(笑)
敢えてシリアスものに挑んで欲しいAirSSだ(w
[AIRは通常盤待ち・・・ >>87 の続き]
 長森の部屋は綺麗に片付いてはいるが、物が捨てられない
性質なのだろう、やたらとごちゃごちゃしている。
(この様子だと、目的のものは必ずある!)
 オレは確信を持ってクローゼットを開けた。
「わ!何してんのっ、浩平っ」
「ん?お、あった!」
 クローゼットの隅に掛けられていたその服を取り出す。
「え?中学校の制服なんかどうするの?」
 それは中学時代の制服…夏物の白いセーラー服だった。

「さあ、これを着てみろ、長森」
「えっ?な、なんで?」
「いいから」
「その目は何かエッチなこと考えてる目だよ〜」
 当然だ。しかし長森は着るのを渋っている。
「あ、そうか。さてはおまえ、太って入らなくなったんだろ」
「ふ、太ってなんかいないもん!」
「いやいや、いいんだ、長森。そうか、そうだよなあ、中学の
 時のおまえって、細かったもんなぁ」
「今とそんなに変わってないよっ!見ててよっ」
 そう言って着替え始める長森。…ふ。単純な奴。

「ほらあっ!全然変わってないよっ」
 スカートのホックを止めながら、オレに見せる。
「ほう。じゃあ上半身が太ったのか」
「だから、太ってないってばっ!」
 そう言って上着をかぶる。…が。
「あ…あれっ」
「どうした。やっぱり、入らないのか」
「Tシャツの上から着ようとしたからだよ…」
 シャツを脱ぎ捨て、ブラ1枚になってから再び上着を着る。
 …やっぱりセーラー服は下にスリップとか着ちゃいけない
よな。ちらっと生肌が見えるのがなんとも…。
 オレがオヤジ臭いことを考えていると、長森が上着を下ろ
しながら、つぶやく。
「やっぱり…胸が、キツイよ…」
 見ると、確かに胸のところだけ、布が張り詰めたように
なって、ブラのレース柄を浮き上がらせていた。
 やっぱりな。想像どおりの扇情的な光景に口元が緩む。
「ふ、太ったんじゃないよ。胸が大きくなっちゃったから…」
焦って言い訳をする長森。…ふ。素直な奴。

「そうか、それじゃこれも邪魔だから取っちまえ」
「わっ!」
 オレは上着の中に手を入れて、ブラを外してしまった。
 夏らしく肩紐のないそれは、ホックを外すと、簡単に取り
去ることができた。
 制服だから、布地はどちらかというと厚手だが、乳首が
その白い布に微かに小さな影を作っている光景は、なんとも
言えずいやらしい。
「な、長森っ!」
 我慢できなくなったオレは、がばっと長森を押し倒した。

「きゃ…!あ、あん…うんっ…」
 白いセーラー服の上から胸を揉み、その頂点を指で引掻く
ように刺激すると、その僅かな突起の影が心持ち大きくなる。
 オレはたまらず布地を持ち上げているその突起を口に含み
ちゅうちゅうと吸い始める。
「あふっ…ああん、服着たままなんてヘンだよう…んんっ!」
 唇を離すと、オレの唾液で濡れた制服の胸の部分は、乳首
のピンク色を透かして胸に貼りついていた。
「ねえ、浩平。これ、もう脱いでいい?」
「だめだ!これはこういうプレイなんだ」
「あーん、せっかくクリーニングしてあったのにぃ…」
「なに、クンニしてほしい!?」
「違うよっっ!!」
 オレは長森のスカートを捲り上げる。
「ち、違うって言ってるのに〜〜〜!」
 抵抗する長森に構わず、一気にパンツを下げた。
257まこプー :2000/09/11(月) 21:16
今さら前スレの「セールスマンマルチ」を読んだ。面白かった。
こういうのを読むと、敵わないなぁと思うわされてしまう。
(勝ちとか負けとかそういう話ではないんだけれど)
僕の基準だけど、良い文章にはやはり目的というものが存在して
いて、「セールスマンマルチ」のそれは実に明確に「笑い」なの
だろう。そして、実現していた。少なくとも僕は、腹を抱えて楽し
ませて貰ったのだ。
二次でも一次でも、目的を意識して綴られた、そしてそれを感じ
させる文章が、僕は好きだ。

ところで、このスレをAirネタが増えてきましたね。まだプレイ
中なので、終わるまで葉鍵板から離れざるを得ないのかな。はよ
おわらせなあかんなぁ。
258名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 02:57
埋もれそうだからあげとくぞ。ゴルァ。
259名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:49
せっかくだから回しとくぞゴルァ
260名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:49
さらに回すぞゴルァ
261名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:49
ゴルァ口調も飽きた
262名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:50
もういっちょ
263名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:50
まだ一個
264名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:50
まだ回すんだぞゴルァ
265名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:51
まだまだ回すんだぞゴルァ
266名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:51
ラストだぞゴルァ
267名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 03:52
まわしあげ
268名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 16:45
活気求め上げ!!
2ch的SS屋達は何処逝った!?
地下活動するならSSかかんかボケェ!!
269名無しさんだよもん :2000/09/13(水) 17:15
AIRネタで一個思いついたけど書くの面倒。にははっ。
1、心構え編 featuring こみっくパ〜ティ〜

「SSだと?」
 大志がいきなり俺の部屋に現われてそう言うのと、俺がとあるサークルの同人誌に載っていたSSを読んで、
俺も書いてみようかなと思ったのは、ほぼ同時の出来事だった。
「うわっ! た、大志!」
「貴様、SSを同人誌に載せようとしてるのか?」
 大志は同じ科白を二度繰り返した。
(こいつ…、神出鬼没の上に人の心まで読むのかよ…)
 俺は迷惑な友人の人離れ度を再確認した。
「で、本当にSSを書こうと思っているのか、まい同志」
「ああ…、漫画だけじゃなく小説もあれば内容にメリハリがつくかなと…」
「甘ぁぁぁいぃっ!」
 何の前触れも無く大志の声が30フォンは上昇した。
「同人誌にSSを載せるなど言語道断! SSなど、原稿を落とした作家がやむにやまれずページ埋めの為に
知り合いに頼んで転載する程度の物だろうが! 貴様、そんな不抜けた心持ちで同人誌を書こうというのか!
甘い! 甘すぎる!」
 …こいつは今、全国1万2千(推定)のSS書きを全員敵に回したことだろう。
「あのなぁ…、別に楽しようってSS書くわけじゃないぞ、俺は」
「だがな、まい同志…」
「この本だって、上手くSSを使っているじゃないか。見てみろよ」
 と、さっきの同人誌を大志に突きつける。
「ふむ…、確かにそのサークルのように賞賛に値するものはあるな」
 大志は中身を見ずに表紙だけを確認してそう言った。
「そうだな…、それぞれの作家が規定概念に囚われず各々自由に表現していくことこそ同人の基本にして真髄…。
よし、SSを書け、まい同志よ! そして貴様のレゾンデートルを再び世に問うのだぁっ!」
 こんどは40フォンの上昇だ。
「だああ…、わかったからいちいち大声出すなって」
「では、我輩からSSを書くに当たってのアドバイスをいくつか提供しよう」
 聞いちゃいない。
「まずこれだけは覚えてくれ。これさえ知っていれば後は完成したも同然」
「おう」
「そのアドバイスとは…」
「…アドバイスとは?」
「ずばり、『萌えろ』だ」
 上半身が大きく前に傾いた。
「ンなことかよ…」
「ンなことでも非常に重要なことだぞ、まい同志。如何なる創作活動も萌えが根底に無いのなら話にならん!
考えてもみろ、どんな歴史上の人物も彼の取り掛かる行為に萌えであったからこそ数々の偉業をなしえたのだ。
例えば織田信長も天下布武萌えだったからこそ戦国時代の覇者となりえたのだし、その家臣明智光秀も
裏切り萌えだったからこそ警備の手薄をつけたのだ」
「………」
「さらに言うとアインシュタインも鏡と光線萌えだからこそあの有名な相対性理論を生み出したのだし、
ノーベル賞の創始者でもあるノーベルも鉱山萌えだったからこそダイナマイトが世に生まれたのだ。さらに…」
「もうええって」
 俺は大志がヒートアップする前に止めた。
「理解したか? まいぶらざあ」
「理解したよ…。もう十分だろ」
「いや、まだあるぞ」
「………そーですかい」
「では、それ以降のレクチャーは次の発言以降にコピペすることにしよう」
「なんだそりゃ」
2、基礎お約束編 featuring こみっくパ〜ティ〜

「続いてお約束編だが…、これらはどれもSS初心者に起こりやすい現象なので注意してくれたまえ」
「おう」
「まず、発言と段落の扱いだ。発言は知ってのとおりかぎかっこに囲んで表記するものだが、このときは
文頭を一段下げる必要はまったく無い。さらに言うと発言中に改行が入ったときも頭下げは必要は無いな」
「なるほど」
「段落には意味段落、形式段落とあるのだが、まずは形式段落を扱う。形式段落とは内容の流れから文章を
改行して新しい段落を始めることをさすのだが、このときは必ず文頭を下げること。読みやすさなどの関係
から必須事項である」
「ほうほう」
「極稀に文の途中なのに改行が入っているものもあるが、編集上の都合で無い限り避けたほうがいい。
行の最後が単語の途中でどうしても読みづらくなってしまうときは、ワープロやメモ帳についている
編集機能を使うのがいい」
「うん」
「まあ、SSは会話を中心に進行する性質上、あまり意味段落による区切りは存在しないのだが、
覚えておいて損は無いな」
「わかった」
「意味段落とは、小学校や中学校で国語の時間で新しい文に入ったとき、音読させられた後に区切らされた
アレだ。一般的に一行から三行の空白が入ることが多いが、あまりに空白が多すぎると行数稼ぎと思われるので
マイナスとなる」
「ふんふん」
「次に、記号の使用だが…、『!』や『?』、『♪』などの後は一文字分空白をあけること。これには
賛否両論あるかもしれないが、我輩はあけるほうが好ましいと思うぞ。以下に例文を掲載するので
参考にしてくれたまえ」
 大志は白と黒の斑になった紙を俺の眼前に突きつけた。
「…近くて見えねえよ」
「む、すまんな」
 紙片が30センチほど離れた。
『ディシート3Fにまた毒エレが発生してる? よし! ギルドLoL全員突撃だ!』
『ディシート3Fにまた毒エレが発生してる?よし!ギルドLoL全員突撃だ!』
「…なんだ、これ?」
「例文だ。ちなみに名称・地名・団体名等は架空のものだ」
「確かに、空白が空いた方が見やすいかもしれないな」
「わかればよろしい。まあ、この辺は個人の好みの問題もあるからあまり強くは言えないのだがな」
 大志は紙を懐にしまいこんだ。
「あとは誤字・脱字の類だな。特に葉鍵系作品に多用される口癖には要注意といえる。『にははっ』が
『ニヘヘッ』になってしまったら目も当てられん」
「…いくらなんでもそれはないと思うぞ」
 毛むくじゃらのトラックドライバーにでもするつもりか。
「これで入門のおおよそは終わったと思うのだが…、ほかにもいろいろ気にすべきことはあるぞ」
「それは?」
「掲載されるメディアについての気配りだ。たとえばこの発言はおそらく『省略されました』になっている
ことだろう。なっていなかったらひろゆきに感謝だ。まあそうなると集客力が激減してしまうのは
周知のとおりだな。今回に関してはツールを手に入れていなかったAlfoが全面的に悪い。苛むなら
奴を苛むがいい」
「…なんのことだ?」
「それでは、今回のところはこのくらいにしておこう」
 大志は質問に答えなかった。
「それではまた会おう! ははははははは…」
 大志は高笑いを上げながら部屋を出て行った。
「なんだったんだ…、結局」
 そして、部屋にはまた沈黙が訪れた。

 ………つづく、かも。
2、追加

 と思ったら、また俺の部屋の扉が開いた。
「今度はなんだよ…、大志」
「まあ一般論ですまんが…」
 大志はこほんと一つ咳払いをした。
「批判を恐れてはいかんぞ。どんなものでも、発表するならどこかしら批判される可能性があるのは
世の常だ。逆に批判を創作活動へのエナジーに昇華させるくらいの心持ちがなければ
SS書きは続かないぞ」
「ああ…、そうだな」
「もっとも、まいえたーなるふれんどの貴様ならわかっていることだろうがな」
「よっく身に染みてわかってるって、そんなこと」
「そうか、ならいいのだがな。では、とっととサンクリの原稿を仕上げてしまうことだ。もう時間も無いぞ」
 そういって、大志は再び扉を閉めた。
「さて、原稿、原稿と…」
273Alfo :2000/09/15(金) 01:55
>>270-212
とか書きつつ、どっかでミスしてないだろーかとか既出じゃないだろーかとか
内心ビクビクもんだったりするわけで。
SS道は長く険しいです。精進すべしです俺。

えと、内容についてはあまり深刻に受け取らなくてもいいと思うのです。
皆、自分が書きたいように書けばいいはずですんで。
ただ、こうすると見栄えが良くなるかなーって程度です。
274その8・AIRのネタバレあり? :2000/09/15(金) 03:16
前回は>>198
「えーっ、耳はともかく尻尾はないよーっ。」
「いや、その耳じゃなくて狐の方の耳です。」
「真琴には普通の耳しかないのっ。」
「やっぱりそうなんですか…。じゃあ、これを付けてもらえます?」
 栞はポケットから狐耳付きカチューシャと尻尾のアクセサリーを取り出した。
「栞ちゃん…どうやって用意したの?」
 名雪があきれたように呟いた。
「さあ、付けてみてください!さあさあさあ!」
「栞が壊れている…。」
「あうーっ、美汐、助けてぇ!」
「栞さん、いい加減にしてください!」
 いきなり美汐が叫んだので、皆黙り込んだ。その場はすっかり気まずくなってしまった。
「みんな、こんなところじゃ寒いから家の中でね。」
 秋子さんがそんなもっともな提案をしたので、全員賛成しリビングに集合した。
「ほら…栞、真琴に謝りなさい。」
「お姉ちゃん…。わかりました。ちょっと調子に乗りすぎました。真琴さん、ごめんなさい。」
「へへーっ、正義は勝つってワケね。」
「真琴、調子に乗ってはいけません。真琴も謝るべきです。」
「あうーっ、わかった。栞、ゴメン。」
「それじゃあ、お詫びに私がコスプレを披露します。この黄色いバンダナを右手に巻いて…。」
『魔法が使えたらって、思ったことないかなぁ』
「…リストカッター繋がり…。」
「舞、シャレになってないから止めとけ。」
「真琴も真のヒロインとして負けてられないっ。ポニーテールにして白いリボンをつけて…。」
『にははっ、観鈴ちん、ぴんち。』
「…幼児退行&記憶喪失繋がり…。」
「…だから止めとけって。」
「むむ、真琴さんやりますね…ではこのピンクのパジャマを着て…」
『もうゴールしてもいいよね。』
「…死にかけ繋がり…。」
「だーかーらー、やめとけって。」
「わたしも負けてられないよ〜。着物着て髪の毛たばねて鈴をつけて…。」
『無礼者、余を誰だと思っておる。』
「…父親欠損家庭繋がり…。」
「…オマエモナー。」
「…祐一、ひどい。」
 そんな様子を見て、美汐がしみじみとつぶやいた。
「ちっとも話が進まないなんて、こんな酷な事はないでしょう。」
「そうね。いい加減止めなきゃいけないわね。」
 香里が名雪達のところに行き、パンパンと手を叩いた。
「みんなそのくらいにして、あたしのコスプレを見なさい。カラーコンタクトいれて…。」
『牙のない…』バコッ!
「痛いわねぇ、相沢君…何するのよ。」
「いい加減にしろよ、香里まで一緒にやってどうするんだ。舞も青いリボンで髪を止めるな。」
「…残念…。」
「むむ、舞さん…天然でそこまでやるなんて…。」
「くやしいー、真のヒロインが負けるなんて。」
「もう、どうしようもないですね…。」
「あら、もう終わりですか。せっかく私もコスプレしてきたのに…。」
「あ、秋子さんまで…そのかっこはちょっと…。」
 秋子さんはスリップ姿の春子のコスプレをしていた。祐一は目のやり場に大変困った。
「さすがお母さんだよ。十歳以上若いキャラのコスプレをするなんて…。」
「名雪、多分冬コミでは20代のみちるが氾濫するから、この位まだまだですよ。」
「それは充分怖いわね…。」
「お姉ちゃん、それなら私がかつらをかぶって…。」
「みなさん、いい加減コスプレから離れませんか?」
「美汐、ひょっとして自分が出来るキャラがないんじゃないの?」
『ぎくー。』
 美汐は真琴に核心をつかれ非常にあせった。
「そ、そんな事あるわけないじゃありませんか。だいたい、何をしに来たのかすっかり忘れられ
ています。はやく話を元に戻しましょう。」
「…そうね。それじゃあ妖孤の伝説についてなんだけど…。」
「はいはい、お姉ちゃん、私が説明させてもらいます。」
『どうやら話がそれたみたいですね。大体私にそんな恥ずかしい真似が出来ますか。』
「美汐さん、なにか言いました?」
「い、いえっ。続きをどうぞ。」
「それじゃ、続けさせてもらいます。」
2757 :2000/09/15(金) 03:27
うわあ、春子ってなんやねん。晴子の間違いです…。
276Alfo@273 :2000/09/15(金) 05:46
>>270-272
↑です。まちがえてました
277名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 13:03
感想&批評ありがとうだよもん。

>>209
鍵の難解な話もいいけど、こみパみたいに素直に楽しめる話もいいっすよね。
またネタが浮かんだら書いてみます。

>>211
むう、確かにラスト数行で無理矢理まとめてしまったかも。
精進します。

>>257
過分なお褒めどうもです〜。
目的つーか、とりあえず練習用に「全員出してギャグ」くらいの方針で
書いてました。
私の場合漫画からのパロディ(イコール言い回しをパクること)が多いので、
笑いの半分くらいは元ネタの力かも(^^;
278愛のAIR劇場(ネタバレ) :2000/09/16(土) 13:05
 またもや一文の稼ぎもなく、俺が重い足取りで駅に戻ってくると、みちるがシャボン玉
で遊んでいるところだった。
「んに? なんだ国崎往人か。まだこの町にいたの」
「悪かったな」
「べーっ! とっとと出てけ、ばかやろー」
 あ、相変わらずだなこんガキャ…。頭に来た俺は、みちるに向けて思いっきり念を込める。
「にょわっ!? か、からだがかってに動くーっ!」
「お前を使って新しい芸を開発してやる。光栄に思え」
「なにすんだーっ! このロリコンはんざいしゃーっ!!」
「うるさいっ! てーい空中大回転」
「にょわわわわわわわわ」
 うむ、なかなか面白い芸だ。これなら明日は稼げそうだな。
 もうちょっと回してみよう。
「にょわわわわわわわわわわわわわ」
「…楽しそうですね」
「うわあ!」
 いきなり背後に現れる遠野。驚きで法術が解けてしまい、みちるはふらふらと遠野に
寄り掛かった。
「みなぎ…、こいつがみちるのからだをもてあそんだ…」
「…変態ロリコン犯罪者?」
「ち、違うっ! 俺はただ新しい芸の開発をしてただけだっ!」
「こいつに近づいちゃだめだよっ! 次は美凪を狙ってるよっ!」
 遠野は俺たちの顔を見比べると、うつむき気味にぼそりと言う。
「がおー…美凪ちんぴんち…」
「‥‥‥」
「‥‥‥」
「…神尾さんの…モノマネ…」

 …しーん

「面白く……ないですか?」
 いや、そんな悲しげな瞳で見られても…。
 ピンチなのはこっちの方だ…。
「…ウケないギャグに、意味はあるんでしょうか」
「お、面白かったよっ! さすが美凪、モノマネの帝王っ!」
「…えっへん」
「平気で嘘をつく奴はロクな大人になれないぞ」
「国崎往人はだまってろーー!!」
 駄目だ、こいつらに付き合ってると体力が吸い取られる…。
 俺は会話を放棄すると、夕食の準備にとりかかった。バケツに汲んでおいた水で米を研ぐ。
「にょわっ、海の水だっ」
 バケツに入れた指をなめたみちるが声を上げた。
「ああ、少しは味がつくかと思って」
「それはとても…ライスな考えですね」
「‥‥‥」
「‥‥‥」
「…ライスとナイスを…かけてみました…」
「‥‥‥」
「‥‥‥」
「…ぷくく」
 ひ、一人でウケてやがる…。
 さすがのみちるも石化している。真夏なのにここだけ氷点下だ…。
「やっぱり私…吉本を目指すべきですか…?」
「なんでやねん!」
「お、面白かったよっ! さすが美凪、お笑いクイーン!」
「…イエーイ」
 無表情でピースサインを決める遠野。
「すごいよ美凪! ハラショー美凪! チョイナチョイナ美凪!」
「これ以上増長させんなよ」
「…国崎往人のばかやろーー!!」
 がすっ!
 みぞおちに体重を乗せた蹴りが入った。
「おおお…」
「わかんないのっ!? 国崎往人がびんぼーで元気ないから…笑ってもらおうと思って、
美凪はあんなこと言ってたんだよっ!」
「ええっ!?」
 ガーン、そ、そうだったのか…。
279愛のAIR劇場(ネタバレ) :2000/09/16(土) 13:06
「悪かった遠野、そうとは気づかずに…」
「大丈夫、気にしてません…全然…まったく…これっぽっちも…」
「‥‥‥」
 そんな俺たちを見て、不意にみちるが寂しげな表情を浮かべた。
 遠野もそれに気づき、怪訝そうな目をする。
「みちる…?」
「美凪にも…大事な人ができたんだね」
「え…」
「みちるは美凪のためだけに生まれたから…。美凪に必要とされなくなったら、もう存在
する理由もない…」
 そう言うみちるの姿が薄れていく。そうか、そういうことだったのかリリン。
「みちるっ…」
 駆け寄ろうとする遠野の肩をしっかと掴む。
「遠野…。夢はいつか覚めるものなんだ」
「国崎さん…」
 泣いてしまうのかと思った。
 しかし少女は悲しみを受け止めると、そっと俺の手を離した。
「分かりました…」
「遠野…」
「みちるの存在には代えられません…。この際国崎さんは切り捨てましょう」
「ちょっと待てコラ」
「私だって…汗くさい男より、可愛い女の子の方がいいです…」
「汗くさくて悪かったなぁ!」
 その言葉を聞くやいなや、ぱっと表情を変えて遠野に抱きつくみちる。
「わーい、やっぱり美凪のこと大好きー!」
「うん…」
 そして俺を見てニヤリと笑う。
「にゃはははは、ざまーみろ。美凪はみちるのもんだー! ばーかばーか」
「ム、ムカつく…。いいのか遠野、夢を見続けたままで!」
「私が夢から覚めなかったら、誰か困りますか?」
「決まってるだろう、そりゃぁ…
 ‥‥‥‥。
 ‥‥‥‥。
 誰も困らないな」
「やったー! みちるの存在が正当化されたー!」
 そ、そうなのか? それでいいんか!
 混乱する俺をよそに、しっかと抱き合う遠野とみちる。
「ちるちる、これで2人の愛は永遠ですね…」
「ナギィィィィ!」
 つ、つきあってられん…。
 俺は荷物をまとめると、勝手に世界を作っている二人を残して駅を離れた。
 霧島診療所はまだバイトを募集してるかな…。

<つづく>
280愛のAIR劇場(ネタバレ) :2000/09/16(土) 17:03
 そろそろ日が傾きかける中を商店街へと向かう。
「あっ、往人くんだぁ」
「ぴこぴこ」
 うまい具合に散歩中の佳乃と遭遇した。しかしこいつのバンダナはよく目立つな。
「それ、暑くないのか?」
「暑いよぉ。お風呂に入っても洗えないから、汗と垢ですごいことになってるよぉ」
「二度と俺に近づくな」
「うそうそ! ちゃんとずらして洗ってるってばぁ!」
 本当かよ…。
「実は、俺を診療所で雇ってほしいんだ」
「ほんとっ? やったぁ、お姉ちゃんも助かるよぉ」
 元気よくはしゃぐ佳乃。こうやって喜んでくれるとこっちも嬉しくなるな。
「それじゃ君を霧島家の下僕2号に任命するよぉ」
「…おい」
「ちなみに1号はポテトだぁ」
「…ぴこぴこ」
「お前も大変だな…」
「大丈夫だよぉ。だってポテトってめそ…
 ゲフッゲフン! な、何でもないよぉ」
「そ、そう。(めそって何だ? めそって何だー!?)」
 そんなこんなで診療所の中に入り、同じことを院長に伝える。
「そうか。ではさっそく明日から頼む」
「しかし…本当にいいのか? 今日も全然客がないようだが」
「気にするな。どうせ時給は250円だ」
「阿呆がこき使えたらって、思ったことないかなぁ」
「ちょっと待て、お前ら…」
 抗議しようと口を開く俺を、姉妹の冷ややかな視線が迎え撃つ。
「こんな貧乏診療所から金をむしり取る気か。鬼のような人間だな、君は」
「金の亡者だよぉ」
「…もういい、とりあえず飯さえ食えれば…」
「うむ、しかし夕食には少し早いな。まずは茶でもご馳走しよう」
「それじゃあたしは、部屋で宿題やってるねぇ」
 佳乃は自分の部屋に引き上げ、俺と聖は診察室で向かい合って座った。
 差し出された湯飲みを受け取り、熱い茶をすする。
「あの子も成長したんだなぁ…」
「佳乃か?」
「ああ。昔は勉強もせずに遊んでばかりで、宿題は全部私がやっていたものだが」
「お前、甘やかしすぎ…」
「…それだけ佳乃が可愛いんだ」
 ふっと遠い目をする聖。
「そう…私は妹が可愛い」
「ああ」
「顔が可愛い。声が可愛い。仕草も可愛い。ちょっと頭が足りないのも可愛い!」
 この町にはこんな奴しかいないのか?
「だから悪い虫は許さん。妹の身は姉が守らねば! 佳乃に近づく男はコロス!」
「お、俺ちょっと急用が…」
 う!?
 立ち上がろうとした瞬間、全身から力が抜ける。
「ふふ…、そろそろ効いてきたようだな」
「て、てめえ最初からそのつもりで…」
「黙れ、佳乃をたぶらかす悪党め。美しい姉妹愛のためだ!」
「くそぉぉ〜! バイトってのも罠だったかぁ〜!」
「なあに殺しはしない。君の体質は興味深いからな。ポテト、人体実験の準備だ!」
「ぴっこり」
 裏切った駄犬とともに手術道具一式が取り揃えられ、俺はなすすべなくベッドに横たえ
られる。
「お前に医者の良心はないのかぁ!」
「安心しろ、私は天才だ。成功すればお前の法術は倍になる」
「いやだぁぁぁぁ!!」
 抵抗空しく聖のメスが振り下ろされ…
「うわらば!!」
 悲鳴とともに俺の意識は闇へ落ちた。
「ん? 間違ったかな…。佳乃〜!」
「な〜に、お姉ちゃん」
「捨ててこい! 私の求める医学の道はまだ遠い」
「うん、わかったよぉ」
281愛のAIR劇場(ネタバレ) :2000/09/16(土) 17:05
 俺が目を覚ましたのは、夕日の照りつけるゴミ捨て場だった。
「捨てたよぉ」
「お前、自分の行動に疑問はないのか?」
「深く考えてないよぉ」
「考えろ、頼むから…」
 そのまま佳乃は帰ってしまい、薬の効果が切れるまでそこで待つ羽目になる俺。
「わ。往人さんが捨てられてる」
「観鈴か…。なんだか久しぶりだな」
「うん、久しぶり。にははっ」
 観鈴に助け起こされ、なんとか体も動くようになった。
 観鈴は買い物の途中だったらしい。なんとなく並んで歩き出す。
「往人さん、宿なし? だったらうちに…」
「うーん、しかしお前の母親になんと言われるか」
「だいじょぶ。お母さん、旅行に行っちゃったから」
「そうなのか?」
「だから観鈴ちん、ひとりぼっち。ま、慣れてるけどね。にはは…」
 相変わらず不憫だな…。なんでこいつがこんな目に遭わなきゃならないんだろう。
「なあ…要は例の癇癪のせいなんだろ? 薬か何かで治らないのか?」
「ううん、そういうのとは違うと思う」
「そうなのか…」
「…本当は、理由、わかってるんだけどね」
 呟くように言って、遠い空を見上げる観鈴。
「わたし、前世は翼人だったから」
「…は?」
「翼人とは星の記憶を継ぐものなの。それは地球の原初から存在し、次々と記憶を受け渡
してきた。けれど平安時代に全滅してしまい、その後は人間に転生したけど、魂が大きす
ぎて人間は死んでしまう。しかも密教の呪いによって常に孤独であり不幸だった。地球の
平和のためには幸せな記憶を星に返す必要があるの! それは翼人の魂を継ぐ者に与えら
れた崇高にして偉大な使命なの! だからわたしは幸せに死ななきゃいけないの!」
「ムーに行け! ムーに!!」
 やべーよ…。こいつに友達がいない理由がよく分かった…。
「がお…。自分だって翼を持った少女がどうとか言ってるくせに…」
「ああっ、俺もヤバい奴だったのか」
「往人さん、電波友達」
「そんな友達は嫌だぁ!」
 と、例の口調が出たから殴っとかないとな。
 ポカッ
「イタイ…。どうして『がお』の素晴らしさは理解されないかなぁ」
「口調として不自然すぎるだろ。せめて『うぐぅ』にしろ」
「うぐぅ」
 ポカッ
「うぐぅ…。どうして言うとおりにしたのに殴られるかなぁ…」
「スマン、なんだか無性にムカついた…」
「うぐぅ、ひどいよ」
「悪かった。俺が悪かったから元に戻してくれ」
 とか言いながら神尾家が見えてきたその時!
 ぶろろろろろろろろぉーーっ!
「ギャース!」
 俺は爆走してきたバイクに轢き殺された。
「誰やっ、うちの娘を苛めたんは! お前かゴルァ!」
「お、お母さん…」
「すまんなぁ観鈴、寂しかったやろ? せやけどもう大丈夫、問題は全部解決したで」
「それより、往人さんが血吐いてる…」
「ええねん、AIRの主役はうちら二人やもん。あんな男はカラスにでもなって傍観してる
んが似合うとるんや」
 こ、こん畜生…。
「ほら、お土産買うてきたで。お揃いの水着やねん。これ着て海に遊びに行こ。な?」
「う、うん…。よくわかんないけど、嬉しい。にははっ」
 仲良く家に入っていく二人。俺も血を流しながら這いずるように後を追った。
282愛のAIR劇場(ネタバレ) :2000/09/16(土) 17:06
 晴子にせがまれ、観鈴は水着に着替えるべく自分の部屋へ行く。
 ニヤつきながらテレビを見ている晴子の隣へ腰を下ろす俺。
「…どういうことだ?」
「何がや」
「今まで観鈴に冷たかったくせに」
「…別に観鈴が嫌いやったわけやない。いや、むしろその逆や」
 ふ…とアンニュイな表情を浮かべる晴子。
「うち、あの子がめっちゃ好きや。せやけど預かっとるだけやから…。あの子の父親が、
敬介の奴が連れ返しに来たら別れるんが辛くなる。そう思て、今まで距離置いてたんや…」
「そうだったのか…」
「せやけど…」
 静かな家の中に、テレビの音だけが流れる。
『次のニュース。○県×市に住む橘敬介さん(3X歳)が昨夜より行方不明となっています。
警察では事件に巻き込まれた可能性もあると見て捜査を続けており…』

 ‥‥‥‥。
「こぉんな簡単な方法があったんやねぇ…」(くっくっくっ)
「やっていい事と悪い事があるだろ、お前ー!」
「安心し。あんな男でも一応観鈴の父親や、殺ったりしてへん」
「そ、そうか」
「ちょっと北朝鮮に売っ払っただけや」
「大して変わんねーよ!!」
「とにかく! これでうちと観鈴の仲を邪魔するもんはのうなったわけや。もう遠慮せえ
へんでえ。観鈴とめいっぱいラブラブしたるねん! ちゅーしたり、ちゅーしたり、ちゅ
ーしたり!」
 この町にはこんな奴しかいないのかぁぁぁ!!
「お、お母さん…」
 着替え終わった観鈴がおずおずと姿を現す。
「ち…ちょっと恥ずかしい」
 おお、これはなかなか…。
 ブフーーー!!
 隣で晴子が鼻血を吹いて悶絶していた。
「こ、ここまで立派に成長しとったとは…。お母ちゃんは嬉しいでぇ…」(ぼたぼたぼたっ)
「今のあんたは母親でも何でもないと思う…」
「よっしゃ! せっかく服脱いだんや、一緒にお風呂入ろ! おかんが洗ったるさかいなぁ」
「い、いい…。自分で洗う…」
「遠慮せんとき。心ゆくまで洗ったるでぇ、もう隅から隅まで!」
「あああっ観鈴ちん史上最大のぴんちー!」
「サヨナラ観鈴。次に会う時は俺の知らないお前だな」
 風呂場に連れ込まれる観鈴を、俺は冷ややかに見送った。
 腹減った…。夕食まで保ちそうにないので、テーブルの上にあった栗まんじゅうを口に
放り込む。うむ、悪くない。
 全部片づけて茶を飲んでいると、やつれた顔の観鈴がよろよろと出てくる。
「も、もうお嫁に行けない…」
「ご愁傷様。ところで観鈴、そろそろ出ていこうと思うんだ」
「え…?」
 一応、腹もふくれたしな。
 後ろから満足そうな顔の晴子が首を出す。
「そかそか。そらまあ、うちらの新婚生活を邪魔したくはないわなぁ」
「勝手に言ってろ…」
「往人さんにいてほしいな…」
「…すまない」
「とりあえず他はどうでもいいから、宿題手伝ってほしいな…」
「俺の存在って一体…」
「あ。後で食べようと思ってた栗まんじゅうがない」
「よし宿題でもやろうか! たまには頭使わないとな!」
 と、観鈴の背中から晴子がべったりとへばりつく。
「なんやぁ、水くさいなぁ。宿題くらいうちがいくらでも手伝うたる」
「いい。お母さんて頭悪そうだから」
 ズガーーーン!!
「ええねんええねん、どうせうちは学のない女や…」
「おい、いいのか?」
「大丈夫。お母さんは強い子」
 部屋の隅でいじける晴子を放置して、俺たちは数学のテキストに取りかかった。
 が…
283愛のAIR劇場(ネタバレ) :2000/09/16(土) 17:07
「往人さん…」
「‥‥‥」
「わたし、がんばったよね」
「始めて10分しか経ってないけどな」
「がんばったから…もう休んでもいいよね」
「よくねえ」
「ゴールっ…」
「せめて1ページくらい終わらせてから言えよ!!」
 既に観鈴は爆睡していた。
 その根性のなさが悲しくて…
 どうせ夏休み最終日に、泣きながら机にかじりつく羽目になるのが…
 ただ予想できて…
「観鈴っ…?」
 あわてて晴子が飛び起きる。
「嫌や…
 そんなん嫌やっ…
 うちをこんな野獣みたいな男と二人にせんといて…」
「誰が野獣だコラ」
「まだ夜はこれからやんか…
 酒もいらん…
 負けてばかりの阪神もいらん…
 観鈴といちゃつけたらそれでええんや…」
「違うだろ」
「ずっと二人でいちゃいちゃしよ…
 グラスに二本のストロー差して、二人で飲もうや…
 一緒の布団で、あんなことやこんなことしよ…」
「違 う だ ろ」
「観鈴ーっ!」
 限界だった。これ以上精神が壊れる前に、俺はそそくさと神尾家を出た。

「さようなら」

 結局、なんだったんだろう、この町で過ごした時間は。
 星空の下をバス停に向け歩きながら、そんなことを思う。
『この空の向こうには、翼を持った少女がいる』
『それは、ずっと昔から』
『そして、今、この時も』
『同じ大気の中で、翼を広げて風を受け続けている』
 この空に、か…。
 広大な天空。それを見上げる俺の視界を、何かが横切っていく。
「まったく、あんな百合女の身体になどこれ以上居られぬ。新しい転生先を探さねば…」
(ばっさばっさ)
「って、あ、あ、あーーーっ!!」
「ん? なんだおぬし、余の姿が見えるのか」
「つばっ、翼っ、翼っ!」
 空にいる、翼を持つ少女。間違いない。ついに見つかったのか。
 俺たち一族がずっとずっと探してきた、それが…
「こんな生意気そうなガキだったなんてー!」
「ほっとけ! 呪いのせいであれから成長せんのだっ!」
「で、一体何をしてるんだ?」
「うむ。翼人は滅んでしまったので、人間に転生しなくてはならぬ。あの神尾観鈴とか
いう女はもうイヤなので、別の魂の器を探しておるのだ」
 な、なんと、観鈴が言っていたのは本当だったのか。
 翼人の魂。人間に転生しても、注ぎ終わる前に器は割れてしまうという。
「そうやって大勢の人間をとり殺してきたのか。ひでえ魂だな、ああん?」
「よ、余だって転生したくてしておるのではないっ! 文句はこんな設定を作った麻枝に
言え」
 反省の色なし! 許しがたい悪霊だな。世のため人のため、不幸な輪廻はここで断ち切
らなくては!
 俺は人形に念を込めると、そいつへ向けて突き出した。
「吸引!」
「あああっ!?」
 きゅぽん
 ノリで言ったのに本当に吸い込んでしまった…。さすが千年の法術が詰まってるだけの
ことはあるな。
『こらーっ、出せーっ! 余を誰だと思っておるーっ!』
『まあまあ、相変わらずでございますこと』
『う、裏葉っ!? なぜここにっ!』
 ん、もう一人いるのか?
 人形を耳に当てると、誰かがにじり寄る音が聞こえてくる。
『こんなこともあろうかと、意識の一部を人形に残しておいたのでございます。こうして
また神奈さまと二人きりになれるとはなんたる幸せ』(よよよ)
『く、口元がニヤついておるぞっ! 寄るなっ!』
『ここなら柳也どのの邪魔もありませぬ。ささ、可愛らしい神奈さま…』
『ちょっ、やめっ…あ…ああっ』
 俺は人形から耳を離し、思いっきり振りかぶると…
 ぶんっ!
 眼下に見える崖に放り投げた。これで翼人の魂が迷惑な事件を起こすこともない。観鈴
は死ぬこともなく、母親といちゃついて暮らすだろう。俺の無意味な旅も終わった。
「これってハッピーエンドじゃん…」
 納得した俺は、山道に向けて新たな一歩を踏み出したのだった。
 …明日からどうやって稼ごう。

<END>
284名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:09
回すよ
285名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:09
回し
286名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:10
回しが使えたらって、思ったことないかなぁ?
287名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:10
回れ
288名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:11
回し
289名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:11
mawasi
290名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:12
回し
291名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:12
回す
292名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:13
回し終わり。あげ
293名無しさんだよもん :2000/09/16(土) 19:13
スマソ 足りなかった
294名無しさんだよもん :2000/09/17(日) 13:02
>愛のAIR劇場
いや〜面白い!マジ面白かった!「ゴールっ・・・」なんか大爆笑だぜ。
しかしこんな面白いものをここで発表するだけでいいのか?
(・・・余計なお世話だね)
295名無しさんだよもん :2000/09/17(日) 17:37
本スレage
296名無しさんだよもん :2000/09/17(日) 22:01
>愛のAIR劇場
面白かったよー!!! よくこんなの思いつくよ。オチも最高。
297名無しさんだよもん :2000/09/17(日) 22:53
>>278-283  が
非常に面白いので読むべしage
298名無しちん@ぴんち :2000/09/17(日) 23:05
SSでこんなにわらたの久々かも。
「成功すればお前の法術は倍になる」ってそりゃアミバかい(w
299名無しさんだよもん   :2000/09/17(日) 23:07
>>278-283
気に入ってるがゆえに余計なお世話を焼くが、これAIRコンプするまでは
読むの我慢するようにね。(2chで未コンプは少数派かな)
300名無しさんだよもん :2000/09/17(日) 23:08
ネタバレもファンサービスもてんこもりだなオイ。
レズネタばっかなのが気になるが(藁)すごく面白いぞ。
301名無しさんだよもん :2000/09/17(日) 23:12
テンポいいねえこれ。ここだけだともったいないからオフィシャルに投稿しちゃえば?(ぉ
302名無しさんだよもん :2000/09/17(日) 23:24
愛のAIR劇場(ネタバレ) って書いてるけど。
本当にクリティカルなネタバレが大量にあるので。
AIRフルコンプするまで読まないように。
303名無しさんだよもん :2000/09/17(日) 23:45
ひょえええ。うますぎる。>愛の劇場
鬱だから逝くよ。
304かおりん :2000/09/18(月) 00:13
めちゃ面白いです。ずーれー万歳ヽ( ´ー`)丿
305名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/18(月) 00:18
本家に書いたら叩かれるかもな。
306名無しさんだよもん :2000/09/18(月) 00:28
>愛の劇場
ありがとう、AIR病が治りました!!
307家庭用板から再利用 :2000/09/18(月) 01:05
月宮 鮎は病院のベッドの中で夢を見ていた。
翼を持つもうひとりの自分。そして自分以外の人の夢。
遥か彼方に広がる空、手を伸ばせば、届きそうで、でも届かない空。
青空は赤く夕闇に染まり、悲しみだけが鮎を覆い尽くす。

例えば、とある剣士の夢。その剣士はいつも2人の友人と共にあった。
幸せだった3人の記憶。とても楽しい記憶。いつも笑顔は3人で
分かちあっていた。
しかし、やがて訪れる突然の別れ、悲しい別れ、少女の死。
またひとつ鮎を彩る悲しみの色。

夢を見るたびに衰弱していく鮎の身体。
自身の限界を悟った鮎。
最後に、幸せの記憶をくれた祐一を、これ以上つらい目にあわせたく
なかったあゆは、祐一にこう告げた。

「さようなら」と。
308名無しさんだよもん :2000/09/18(月) 01:10
>>281
>「誰やっ、うちの娘を苛めたんは! お前かゴルァ!」
晴子は2ちゃんねらーか?(w
309名無しさんだよもん :2000/09/18(月) 01:33
>>308
麻枝は2ちゃんねらーです。
310278-283 :2000/09/18(月) 23:31
感想ありがとうございまーす。ウケが良くて一安心ですわ。
本編も百合の香りが漂うキャラ配置だったもんでついつい。
8/11ラストの晴子さんの台詞は凄かったよ…。

このスレのSSはmio_2chさんが回収して下さるし、自分のHPでも使い回す予定なんで
ここだけってわけじゃないですよん。
オフィシャルには怖くてとても書けねっす。(笑)
「ゴール」で泣いた人からタコ殴りにされそうだ…。
311名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 00:06
期待あげ
312名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 00:10
<秘密情報>
そーいや、まこぴースレがさっきまでSSスレと化していた。
313名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 00:21
>312
あれはSSじゃないだろー(藁
ネタのネタ化による暴走だ、すごい面白かったが。
元ネタ知らないマコピーファンが止めてなければ、本家の通り進んだかもな
314名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 00:23
>>313
いや、途中にまともそうなSSが一本入っていたよ。
ネタのネタ化による暴走によって
存在消されていたっぽくて可哀想だった。
315名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 00:35
>314
あ、ほんとだ、長文のSSが一本あるよ。

しかしながら、暴走しながらちゃんと元ネタを砕いて消化してる
ネタ連発の方が面白すぎたのがまずいなぁ。

こっちに投稿しとけば良かったのに…
316名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 00:41
>>315
つーか、余りにも可哀想だからリンクしといてやろう(w

『真琴成長イベント』
http://216.218.192.139/test/read.cgi?bbs=leaf&key=967607898&st=708&to=709&nofirst=true
317名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 00:44
>315
ネタ連発は元ネタ優秀だかこそ面白いんじゃないの?
途中からワケわからなくなってきてるから
ちゃんと消化してるとも思えないぞ。
最初の方は正直言って笑いが止まらないけどな
318名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 00:53
>>317
途中からしりとりスレみたいになってきたのは確かかもね。
319名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 02:37
 
320名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 02:47
>318
元ネタ自体迷走してるからこそ笑えたな。
しりとりスレみたいな感じも、元ネタ自体シャア版しりとりネタだしね。
321名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 02:55
>>314
空気を読めなかったんだ、可哀想だが流されても仕方ない。
322名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 08:29
>>321
しかしネタ暴走は面白いし、活性化に繋がるが
逆に流れが止まるとそのままスレが死ぬ事が多いからなあ。
323名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 08:37
>>322
確かに。特に突発的な暴走の場合は、
入れない人がいなくなっちゃうから
スレとしては良いか悪いかの判断に迷うな。
324名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 08:42
>>323
鶴来屋とかがその典型だね(w
んで最悪叩かれる、と。
325名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 08:50
流れに乗れる人と乗れない人で
評価の差が割れるんでしょう。
326名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 08:58
つーか、ここはSSスレ……(w
327名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 11:09
>>324
鶴来屋の個人レスと違って見る人全てに向けて書かれてるんだからいいんじゃない?
ちゃんとパロディになってたし。
328名無しさんだよもん :2000/09/19(火) 15:55
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=968424407&st=123&to=137
神奈スレにアップされてたエロSS
「舞はどれを食べたい?」
「・・・タコさんウィンナー」
「よしよし、タコさんとウィンナー、どっちが好きだ?」
「・・・タキさん」
「誰・・・?」

「舞はどれを食べたい?」
「・・・マコさんウィンナー」
「誰だよそれ・・・って、ひょっとして、真・・・」
「はいどーぞーっ」
「・・・料理してあるっ!?」

「舞はどれを食べたい?」
「・・・巫女さんウィンナー」
「そんなもんがあるかっ」
「はい、舞っ」
「・・・用意されているっ!?」

「舞はどれを食べたい?」
「・・・田淵さんウィンナー」
「食いたくねー・・・」

「舞はどれを食べたい?」
「・・・チャコちゃんウィンナー」
「古っ・・・」

「舞はどれを食べたい?」
「・・・ダッコちゃんウィンナー」
「さらに古っ・・・」

「舞はどれを食べたい?」
「・・・タ子さんウィンナー」
「だから誰だよ夕子さんて」
「はい、舞ーっ・・・」
「もうええわっ」

どっとはらい。


って、コレSSじゃないじゃん・・・
330名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 10:07
>>329
某ゴルゴ氏のDNMLみたいですな。本人ですか?(笑)
331名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 10:18
>329
「どっとはらい」って名古屋弁ですか?
332名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 13:12
話それるけど、以前この板で見た
真琴のダークSS「線香花火」ってのを
また見たいんだけど、URLが見当たらない…。

誰か知ってる人教えて下さい。
お願いします。
333名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 13:19
検索したら簡単に見つかったぞ。そこまで分かってるのなら検索すればいいのに。
www.vc-net.ne.jp/~veter/ss/
334名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 13:26
過去ログの「狂ったSS作家」っていうスレッドに行ったら
ホームページに直接行けるよ。
でもWAYさんって行間空けすぎ。読みにくくてしょうがない。
ダークっていっても大した事も無いしね。描写が淡白だから。
335名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 13:32
「おすすめSSスレッドAIR編」がそろそろ立たないだろうか。
KANONのSS探す時はお世話になったしな。LOTHさんの
SSとか普通にやってたらまず見つけられなかっただろうし。
336名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 14:48
お勧めという程まだSSが無いからなぁ……
偽AIR劇場以外の何を勧めろというのだ。
337名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/20(水) 14:55
そういや、AIRのSSリンク集サイトはもうあるの?
338名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 15:29
339332 :2000/09/20(水) 15:38
>>333、334
ありがとう。
一応検索もしたんだけど、探し方が悪かったみたい。
では。
340名無しさんだよもん :2000/09/20(水) 17:23
エロは少ないのね…
341329 :2000/09/21(木) 01:21
>330
違います(笑)ただの通りすがりでありますれば。

>331
意味的には「めでたしめでたし」とか「おしまい」とかいった意味だと思いますが
名古屋弁かどうかは存じませぬ。申し訳ナッシン。
342名無しさんだよもん :2000/09/21(木) 12:42
343AIRネタバレちょっとあり :2000/09/22(金) 04:43
「国崎往人、真人間への道」
 俺はさすらいの法術使い兼人形使い国崎往人。俺は路銀がなくてバスから下りたある街で
霧島佳乃という少女に出会った。そして、彼女の姉の診療所で住み込みのバイトを始めた。
その後、色々あって俺には法術が無くなってしまい、佳乃の家に腰を落ち着ける事にした。
…この事に関して使命を放棄したとか、自分だけ幸せになって、などという意見を見かけるが
俺にはなんの事だかわからない。
 まだまだ暑い9月のある日、いつものように待合室で夕飯を食べた後、聖が話を切り出した。
「国崎君…、ちょっと聞くが、君は学校に行っていたのか?」
「小さい頃は寺にいたな。その後母親が引き取って旅をはじめた。
しばらくして母親がいなくなった後は一人で旅してきた。」
「往人くん、そんな事初めて聞いたよぉ。」
「そりゃあな、今まで言ったこと無かったから当然だ。」
「という事は、国崎君はろくに学校に行った事がないんだな。」
「まあそうなるな。」
 それを聞き佳乃が不思議そうに聞いてきた。
「でも、往人くんはそれなりに勉強できるよねぇ。」
「ぴこーぴこー」
「それはな…前世話になっていたところの人がなぁ…」
「うんっ、うん♪」
「赤ペン先生のバイトをやっていてなぁ…俺も手伝っているうちにそれなりに覚えたってワケだ。
しかしアレは参ったよ。特に相談コーナーがな。なんで赤の他人にあんな相談が出来るのかねぇ。
『雪の降る日に気持ちを伝えられず別れた、いとこの男の子に気持ちを伝える方法は無いでしょうか?
毎年年賀状出しても返事が来ません。』ってそんな事知るかって感じだ。」
「それで往人くんはその質問にどう答えたの?」
「『信じて待っていれば、きっといつかめぐり合える時が来ます。』って書いたよ。なんの保証も
ねえのにな。そいつ今どうしてるんだろうなあ。」
「うーん、なんとなくだけど再会できているような気がするよぉ。」
「ぴこ−ぴこー」
「ま、それはともかく、国崎君は高校は出てないという訳だ。」
「…それがどうしたんだ?」
 俺はさすがに気を悪くしたので、口調が乱暴になっていた。

時は如月末つ方、名も知れぬさる学び舎に、ひそり参じる影ひとつ。
差し込む月影浴びしは誰ぞ、と見れば、瀟洒な風姿の美少女なり。
夜気に湿りしその黒髪は、艶のあること鏡さながら。
闇に閃くその双眸は、奥深きこと瑪瑙のよう。
手にひッさげた孤剣は玲瓏、煌々と暗がりを照らして燦然。
これなん姓は川澄、下の名は舞、人呼んで“自分殺しの”舞その人。
峻烈なること雪風のごとし、可憐なること春風のごとき凄愴の麗人なり。
その身に流れるは“剣に祝されし民”の血脈、
すなわち聖と魔、清と濁の混じりたる剣舞姫(つるぎまいひめ)の末孫なり。
さて川澄舞太刀をばずらりと持ち上げて、ぴたり正眼に構えるや、
その両の目の先の先に、見えざる何かを見出したり。
すう、と細めたまなざしに、みなぎる気魂は裂帛そのもの、
沈黙のうちに空を刻めり。
やや、あって、
「・・・かッ」
気合一閃、真っ向微塵に断たれた虚空より、一陣の烈風吹きすさび、繚乱。
一呼吸。
風止み、静謐なり。
“その、魂魄だよ”
“それを、忘れなければ”
“彼女を・・・斃すこともできる”
“剣に祝福されし民の玄孫に仇なす、かの者を・・・”
そはいずこから聞こえしか、されど川澄舞の耳にはしかと届きし声なり。
「・・・御覧じよ」
虚ろなる宙に呼びかけて、“剣に祝されし族の裔”は深まる夜に身を消したり。
暗転。

明けて早朝、春なお遠き町並みを、雪をまぶした通学路を、川澄舞は走駆せり。
両のまなこは鷹さながらに、くまなく街路を見渡して、目標たる者、宿敵たる者を探せり。
やがて見つけたその背中に、川澄舞音もなくつと迫りたり。
爛々と煌く瞳には、数瞬のちの鮮やかなる屠殺のもようが瞭然なり。
(天誅なり!)
と白刃抜き放たんとした刹那、卒然、討つべき敵手が振り向きたり。
うら若きその娘、ぱッ、と笑みをひろげて、開口一番、

「あ、舞ー。おはよっ」
「・・・・・・」
先の殺気はいずれやら、川澄舞やにわに剣気をしずめ、こくりと素直に頷きたり。
「・・・おはよう」
「あははっ。今日はお昼ご飯たくさん作ってきたからね、たくさん食べていいからねっ」
「・・・・・・」(こくり)
「あははっ、舞は食いしん坊さんなんだからっ」
「・・・・・・・」(うにうに)
「わっ、舞、くすぐったいよーっ」
「・・・佐祐理が意地悪言うから」(うにうにうに)
「舞ってばっ・・・ほらっ、人が見てるから・・・やめ、・・・っ」
「私は・・・気にしない」(うにうにうにうにうにうにうに)
「もうーっ・・・」

“・・・・・・。”


ことほどかように、いと気高き剣に祝されし族の裔は、
はなはだのらくら日々を過ごせり、と世の歌い人たちは伝えたる。
妙なるかな妙なるかな。
345名無しさんだよもん :2000/09/23(土) 07:35
>343
続くのと違うですか?

>344
おもしろい。
こういう大仰なのは清水義範テイストでいーかんじですね。
346名無しさんだよもん :2000/09/23(土) 07:54
 
347裏AIR−1 :2000/09/24(日) 00:08

 女の子は、まるで死んだように眠り続けている。
 ほっぺをくちばしで突付いても、鼻を羽でくすぐっても返事をしてくれない。
 たまに目を覚ましても、無理に笑顔を作っては泣き崩れる。
 ご飯も食べようとはしない。
 日に日にやつれていく様子が痛々しい。
 こんな時、あの目つきの悪い男がいれば、彼女を励ましてあげられるはずなのに。
 だけど、いくら文句を言っても、男が帰ってくるわけじゃない。
 僕が頑張らなきゃ。
 地面を這っていたミミズをついばみ、女の子の口元に運ぶ。
 女の子が苦しそうに寝顔を歪める。
 お気にめさないようだ。
 僕の大好物なのに。
 人間のことはよく分からない。
 さてどうしよう。
 そうだ。水を飲ませてあげなきゃ。
 空を見上げる。
 天はどこまでも青く、雨雲は見あたらない。
 神様のいじわる。
 けれど、僕はくじけない。
 考えるんだ。
348裏AIR−2 :2000/09/24(日) 00:17

 思い出した。
 女の子がトイレと呼んでいた所に、小さな池があったはずだ。
 そこから水を運べばいいんだ。
 僕って賢い。
 女の子の側を離れ、トイレに向かう。
 とてとてとて。
 半開きになったついたての隙間からトイレに入る。
 ひょい。
 白い壺のふちに登る。
 滑らないように気をつけながら、池の水をくちばしですくい上げる。
 成功だ。
 これで女の子を助けてあげられる。
 白い壺から降り、女の子ともとへ戻る。
 彼女の側に立ち、唇のすき間にくちばしを差し込み、池の水を流し込む。
 様子がおかしい。
 元気になるはずなのに、女の子は水を真上に吐き出した。
 まるで噴水だ。
 なにがいけなかったのだろう。
 考えても分からない。
 僕は無力だ。
 悲しい。
 こんな時、あの男ならどうするのだろう。
 ダメだ。
 彼女を捨てた男のことなんて、考えちゃいけない。
 僕が助けてあげるんだ。
349裏AIR−3 :2000/09/24(日) 00:21

 がんばった。
 一生懸命がんばった。
 少しでも栄養を取って欲しくて、
 いろんなものを口に運んだけど、食べてはくれなかった。
 トイレの水も、やはり飲んではくれない。
 踊りも歌も、彼女を元気付けることは出来なかった。
 どうして、僕はこうも無力なのだろう。
 女の子の顔は蒼白で、いたる所から冷たい汗がにじんでいる。
 息遣いは、深く早い。
 肉は痩せこけ、皮膚を透かして骨が見える。
 さらさらだった髪の毛はホコリをかぶり、その艶を失っている。
 もうダメなのだろか。
 諦めるしかないのだろうか。

 お迎えが来た。
 思ったよりも早かったが、それほど驚くことではなかった。
 射し込む朝陽を浴びながら、女の子は何かを呟き、静かに目を閉じた。
 穏やかな寝顔。
 最後だけは苦しまずに済んだのが、せめての救い。
 彼女の死を看取ったのは僕だけだ。
 女の子は、どんな想いでお迎えを待っていたのだろう。
 たった一人で、誰からも別れの言葉を掛けられることなく……。
 だけど、彼女はとっても優しい子だったんだから、
 神様がちゃんと天国に迎え入れてくれるはずだ。
 今ごろは、天国の子供たちと仲良くなって、笑顔でお花畑を走り回っている。
 そう信じよう。
350裏AIR−4 :2000/09/24(日) 00:23

 女の子の死体が腐り始めた。
 肉はただれ、髪の毛は抜け落ち、悪臭が辺りに満ちてゆく。
 照りつける夏の陽射しが、腐敗の進行を促しているようだ。
 膿んだ肉にはウジがわき、腐臭を嗅ぎつけた蝿が羽音を立てながら飛び回る。
 気持ち悪い。
 吐き気がする。
 怖いけど、不思議とこの場から逃げる気にはならない。
 思い返せば、女の子の世話ばかりに気をとられ、
 食事を採っていなかったような気がする。
 ぐるるる。
 お腹の虫が鳴った。
 僕の中で、なにかが叫んでいる。
 動物としての本能が唸りをあげている。
 どうしよう。
 逆らえそうにない。
 気がつけば、僕は、ウジと蝿の群れの中に身をひそめていた。
 おもむろに、女の子の死肉をくちばしで摘む。
 くちばしを引くと、乾いた音を立てながら肉がちぎれた。
 もぐもぐ、ぱくぱく。
 ごっくん。
 う〜ん、でり〜しゃす。
 これは癖になりそうだ。
 今なら、死体にたかる蝿やウジの気持ちが分かる。
 未体験の感動だ。
351裏AIR−5 :2000/09/24(日) 00:27

 女の子の頭のほうに向き直る。
 まぶたをくちばしで突き破り、眼球を引きずり出す。
 なにやら、糸のようなものを引いている。
 一口では食べきれそうにないので、くちばしの先でいくつかに裂く。
 すると、どろり濃厚としたものが、中から溢れ出した。
 すくいあげる。
 のどを潤す極上の味わいだ。
 裂いてみたはいいが、それでも眼球は、一口で食べるには大きすぎる。
 首を上下に往復させ、くちばしで細かく砕いてゆく。
 白い粘液が飛び散る。
 そろそろ頃合だ。
 ぐちゃぐちゃになった眼球をつまむ。
 ぷりぷりとした感触がたまらない。
 くちばしの中で踊っているようだ。
 鼻腔をくすぐる香りも格別だ。
 とても美味しい。
 もう、死体のない食卓なんて考えられない。
 女の子の身体は、食べられる所がたくさん残ってる。
 しばらくは食料に困ることは無さそうだ。
 でも、なにかを忘れてるような気がする。
352裏AIR−6 :2000/09/24(日) 00:29

 首をかしげながら考えていると、聞き覚えのある声が響いてきた。
「ただいま〜、観鈴ちゃん。お母さん、帰ってきたでぇ」
 ……忘れてた。
 とてつもなく嫌な予感がする。
 早く逃げなきゃ。
 ぱたぱたぱた。
 どて。
 失敗だ。
 がらがらがら。
 不吉な音。
 振り返ると、眼前の惨状に声を失うお母さんが立っていた。
 唇を震わせながら、なにやら呟いている。
 見つかったら修羅場だ。
 とりあえず隠れよう。
 お母さんは、おぼつかない足取りで、女の子の側に歩み寄る。
「観鈴? あんた、ほんまに観鈴なんか?」
 娘の亡骸にすがりつき、悲痛な悲鳴をあげる。
 そして、すぐに現実を悟ったようで、屍に顔を伏せて泣き出した。
 肉片のこびり付いたパジャマに、熱い雫がこぼれ落ちる。
「くそっ、おまえらあっち逝け! うちの可愛い観鈴から離れんかい!」
 叫びながら、屍にたかる蝿とウジを払いのける。
353裏AIR−7 :2000/09/24(日) 00:31

 いまがチャンスだ。
 抜き足、差し足、忍び足。
「待たんかい、黒いん……」
 ぎくっ。
 恐る恐る振り返る。
「……あんた、観鈴に何をしたん?」
 まずい、疑われてる。
 でも、白状すれば助けてくれるかも知れない。
「素直に吐いたら、苦しまないように殺したる」
 ダメだ。白状しても殺される。
 こうなったら、しらを切り通すしかない。
 首を左右に振る。
「ほんまか?」
 こくん。
「ほんまに何もやってないんやな?」
 こくんこくん。
「そうか、それなら……」
 表情を和らげ、視線を宙に泳がすお母さん。
 助かったようだ。
「くちばしの先についてる白いのはなんや?」
 !!!!
 ばれてた。
 逃げなきゃ。
「待たんかい、われ」
 そう思った時には、僕はお母さんの手の中に収まっていた。
354裏AIR−8 :2000/09/24(日) 00:32

「……この糞カラスがゴルァ」
 ひいいい。お助けを。
「あんたは、ジンバブエの審判にも劣る……逝ってよし!」
 僕を握り締める手の平に力が込められる。
 ぎしぎしぎし。
 骨がきしむ。
 意識が薄れてゆく。
 お花畑が見える。
 もうダメだ。
 死を覚悟した瞬間、耳障りな高い音が響き渡った。
「なんや、パトカーのサイレンか?」
 不意に、身体を締め付ける手の平から力が抜けてゆく。
 耳障りな音は、この家の前で止まった。
 がらがらがら。
 木の板を引く音。
 続いて、何人かの男の叫びと足音が聞こえてくる。

 ごつごつした顔立ちのおじさんが、僕らの目の前に現れた。
 おじさんは、脇から白い紙を取り出した。
「神尾晴子だな。死体遺棄の容疑で逮捕する」
 突然のお客さんに、目を丸くするお母さん。
「ちょっと待ってや。うちはいま帰ってきたばかりで、
 観鈴が死んでるなんて、これっぽっちも知らんかったんや」
「話は署で聴こう。神尾晴子を逮捕しろ」
 銀色に光るワッカが、お母さんの手首に掛けられた。
 どこかへ連れて行かれるらしい。
 とっても怖い所なのだろうか、お母さんは、必死に抵抗している。
「そうや、黒いん、あんたなら事情を知ってるはずやろ。
 おっちゃん達に説明してや。うちは無関係やて」
 僕はもう、厄介なことに関わるのは御免だ。
 聞こえないふりをしよう
 とてとてとて。
「この薄情もん! 呪ったるからな」
355裏AIR−9 :2000/09/24(日) 00:36

 無限に広がる青い空。
 彼女は今も、吹き抜ける風を受けながら待ち続けている。
 終わることを知らない悲しみ。
 だから、僕は助けなければいけない。
 届くだろうか。
 悲しみに暮れる彼女を捕える天の頂に。
 届かなければならない。
 遠い昔に交わされた約束を果たすために。
 僕は羽ばたく。
 風に乗って。
 遥かなる空を目指して。
 彼女に、幸せな記憶を届けるために。

「誰だ、余の眠りを妨げるのは誰だ……」
 少女が身じろぎした。
 精気を失った翼をかばうように起き上がる。
 常闇に、暖かい光が揺らめいている。
「これは……」
 闇を貫く閃光を見つめながら呟く。
 なぜだろう。
 どこか懐かしく、どこか安らぐ。
 少女は、おもむろに手を伸ばす。
 あふれる光を掴むために。
 目もくらむような輝きが、少女の身体を包み込む。
 そして、彼女の意識に、翼を持たない母子の記憶が流れ込んだ。
「これは腐乱死体ではないか! おまけにウジまで沸いておるぞ!」
 絶叫が、深遠なる闇に吸い込まれてゆく。
 少女は錯乱し、のたうちまわる。
 永遠なる時の中で待ち続けた少女に届けられたのは、
どこまでも救われない悲しい記憶だった。
356裏AIR−10 :2000/09/24(日) 00:40

 ある夏の午後。
 幼い娘の手を引きながら歩く母の姿があった。
「ママ、アレなあに?」
 娘が指差す先を見上げると、鳥らしき生き物が落ちてくるのが認められた。
「カモメさんじゃないかしら」
 チラッと見ただけで適当に答える母。
 しかし、娘は納得しない。
「カモメさんじゃないよ。だって、女の人みたいな格好をしてるもん」
 娘の指摘に驚き、空を仰ぐと、
 確かにカモメなどではなく、背中に羽の生えた少女に見えた。
 幻でも見ているのだろうか。
 そう思うが早いか、少女の身体がアスファルトに叩きつけられた。
 白昼の悪夢に驚いた母子は、声にならない悲鳴をあげながら逃げ去った。
 残された少女の身体は、目も当てられないほどに損傷している。
 叩きつけられた衝撃で、全身の骨は砕け、臓器は破裂し、
 真っ二つに割れた頭部からは頭蓋骨が顔をのぞかせている。
 手足は奇怪な向きに曲がり、翼はぼろぼろに破れ、
 少女の屍から空を自由に翔ける翼人の姿を想像することは難しい。
 そしてその側には、少女を哀れむように見つめるカラスの姿。
 ……もしかして、僕のせいなのだろうか。
 僕が余計なことをしたから、彼女は死んでしまったのだろうか。
 そうだとすれば、悔やんでも悔やみきれない。
 だけど、これで良かったのかもしれない。
 無限の苦しみに捕らわれるくらいなら、
 あてのない救済を待ち続けるくらいなら……。
 僕の使命は終わった。
 旅に出よう。
 翼を広げ、舞い上がる。
 吹き抜ける風と併走するように、水平線の彼方を目指して羽ばたく。
 少女の想いを胸に刻みながら……。

 裏AIR 完
357名無しさんだよもん :2000/09/24(日) 00:46
葉鍵板で出されたネタを元に書いてみました。
358HG名無しさん :2000/09/24(日) 03:51
いや〜、裏AIR面白かったです。
4から急に雰囲気が変わってからが◎
カラス君は最初からアレですけど(藁

しかし、コレは鬼畜SSスレ向きじゃないですかね?
359HG名無しさん :2000/09/24(日) 03:52
あげてしまった・・・打つだし脳・・・・
気分的にはすげぇアゲたんですけど
360>裏AIR :2000/09/24(日) 12:35
いいねー、カラスらしくて。AIR編バッドの後は実際こんなもんだろう。
ただ、橘家でのアリバイがある以上晴子はすぐに釈放されそうだ。
重病人を放置したということで別の罪に問えないか?
361名無しさんだよもん :2000/09/24(日) 21:40
美凪編も読みたい。
362名無しさんだよもん :2000/09/25(月) 00:51
age
363>裏AIR :2000/09/25(月) 03:48
グロだけじゃなくきっちり笑わせるとこが素晴らしいです。

>>360
このSSみたいにDREAMで逝ったら保護責任者遺棄致死っぽい(引受行為で往人も?)

ちなみにAIRまでやったら不作為による殺人に問われると思われます。
責任ある者が医者に連れてかずに放置は罪に問われるので。

仮に聖さん通し現代医学で治療不可能だったこと証明出来れば、
連れてっても無駄だった故、殺人の成立は微妙になるといった学説もある
但し、晴子が「助けられないと信じてた」ことには意味はない
これはカルト宗教で「これから生き返るとこ」と信じてたのと同様なので

また、観鈴が自らの意思に依ってたこと立証出来れば違法性は
自殺関与ぐらいが限度かもしれんが、電波娘だし意思能力無しでやっぱ無理かも
…まぁドキュソ学生的想像だから、ほんとに詳しい人には失笑ものだろうけどね
3647 :2000/09/25(月) 05:51
「霧島診療所の午後(早い者勝ちネタ)」
「国崎君、ちょっと診察室まで来てくれるか?」
 ある日の午後、聖は診療所の前で水撒きをしていた俺にそう言ってきた。
「…まだ水撒きは終わっていないぞ。それでもいいのか?」
「かまわん。どうせ客なんかこない。」
 俺はその聖の言葉に少々呆れてしまった。
「医者が患者の事を客って言うなよ。あんた本当に医者か?」
「…それ以上何か言いたい事はあるか?」
「いえ、何もないです…。」
 世話になってる以上、余り強く言えない。俺はしぶしぶ聖と共に診察室に向かった。
 バタン。診察室のドアが閉じられ、俺は聖と二人きりになった。
「で、霧島先生、俺に一体なんの用なんだ?」
「国崎君、君の陰茎を見せてもらおう。」
「ハァ?」
「聞こえなかったのか?ペニスを見せろと言ってるんだ。」
 俺はその言葉に危険なものを感じ取り、ここはなんとかごまかそうと明るく答えた。
「さすがヒマヒマドクターK、見事なボケだ。それなら吉本でも…。」
「いいから早く脱いでもらおうか。」
 聖は俺の言葉を無視してきっぱりと言った。俺はメスで脅されて脱ぐのは余りにも
嫌だったので、しぶしぶズボンを脱ぎ始めた。
「一応聞いておきたいんだが…何故なんだ?」
「国崎君は妹に性病を移したくないという、私の気持ちがわからないのか?」
 俺はそれは明らかに嘘だと思ったが、つじつまは合っているのでそれ以上は聞けなかった。
「…脱いだぞ。」
「それじゃあ、そこに座ってくれ。」
 俺は聖の前にある診察台に腰掛けた。下着も無しに直接座ったので尻が冷たくなり
これから起こる事への不安感が大きくなっていった。
 聖は顔を近づけて俺のモノを手に取り診察し始めた。
「仮性包茎だな。よし、私が剥いて調べてやろう。 」
 そう言って聖はすでに大きくなって、亀頭を半分ほど露出させていた包皮を一気に剥いた。
365364続き :2000/09/25(月) 05:58
「ほぉ、なにを膨らませているんだ?こうされるのが良いのか?これならどうだ?」
 聖は俺のモノを握っている手を前後にスライドさせ始めた。最近こき使われて疲れていた上に
ロクに抜いてすらいなかった俺のモノはあっという間に限界に達し、聖の顔を目掛けて精液を
発射した。ビュッ、ビュッ、ピシャッ…。俺のモノから発射された精液は聖の顔を汚した。
「うっ…我慢できずに私の顔にかけるとは…国崎君は早漏だな。これでは佳乃が可哀想…だな。」
 そんな聖の言葉に、俺は久しぶりの射精の快感が一気に冷めていった。聖は顔についた精液を
かるく脱脂綿で拭うと、俺のモノを今度は荒々しく掴んだ。
「うっ…あっ…。」
「なんだ?今出したばかりなのにもうこんなにしているのか?」
 聖は俺のモノを力一杯握りながら、もう片方の手でカリ首の辺りをすっすっとなでた。
「ううっ、ま、また…。」
俺は情けなくもたったそれだけの刺激で、また射精してしまっていた。2度も立て続けに射精した俺は
たまらず診察台に身を投げ出した。
「こんなに早いとは。早漏なのに体力だけは人並み以上だな。」
 普段、患者が治療を受ける、聖の仕事場でもある診察室…そんな場所でこんな事を…。その背徳感は
普段以上の快感を俺にもたらし、2度も出したというのにまた俺のモノを固くそそり立たせていた。
「ふっ…国崎君…君はやっぱり…。」
 聖は俺のモノをいじるのを止めるといきなり立ち上がり、俺のモノをサンダルを脱いだ素足で
踏みつけた。
「ぐぅっ!」
「知っているんだぞ…この前、佳乃がよろけて国崎君のモノを踏んづけたとき、君は痛がりながらも
ズボンの前を膨らませていたじゃないか。」
「!…。」
 そんな…見られていたなんて…俺はめまいを起こすほどの羞恥心を覚えた。しかし、そんな気持ちとは
裏腹に俺のモノはますます固くなり、聖の足を押し返そうとした。
「うん?余計に固くなってきてるぞ。はっ、こんなデカイ図体をして女に踏まれて固くして喜ぶような
ヘンタイだったとは。ほら、嬉しいだろう?」
 そう言って聖は俺のモノを踏んでいる足に力をこめた。俺は痛みの余り気が遠くなってきたが、
同時に痛みに混じって湧き上がる快感を覚えていた。
「そんなに気持ちいいのか?だったら、私の足でイってしまうといい。」
 聖はオレのものを踏んでいる足にとどめとばかりにひねりを加えた。
「おっ、またイってしまったのか。本当に国崎君はヘンタイだな。」
 俺はこんな状態でイってしまった情けなさと、今まで感じたことのなかった快感が入り混じり、
混乱の余り泣き出しそうになるのを必死にこらえていた…。

なじりスレの28、31、36の人のネタも使わせてもらいました。勝手にすみません。
佳乃を加えた3Pも考えています。うまくまとまったらですけど。
366名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 03:24
>mio_2chさんへ

「霧島佳乃にくびったけ!」スレッドにてかのりんSSを書いてみました。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=967227785&st=311&to=371
回収をよろしくお願いします。
367名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 06:26
愛のAIR劇場の作者のサイトを見つけてしまったよ。
368名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 14:06
>367
胸の内にしまっておくように。
こっちに書いてくれなくなるかもしれない。
369mio_2ch@SS回収屋 :2000/09/26(火) 22:16
>>366
らじゃ。
>>367
僕もみつけたー。胸のうちにばっちりブックマーク(意味ない)
でもどっかのスレに誰かがハンドルまで書いてたー。やめれー(;´Д`)
370名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 22:20
このスレで「線香花火」の場所を知ったので見に行ってみたけどつまらなかった。
「凄え!」「怖い」「ダークだ」とか前評判聞いてたから期待してたのに〜。
秋子さんと名雪がデビルマンのごとくずたずたに惨殺されるシーンがあると思ってたんだが・・・。
ぜ〜んぜん直接描写ないじゃん!こんなのを怖がる人の神経がよくわかりませぬ。
371名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 22:37
KEY SSサーチでAIRのSS読んでるがなんか淡泊なのが多いな。
本編+ちょこっとギャグで終わりなの多し。薄っ!ごっつ薄いわ!
濃いさならどこにも負けぬ濃厚さを誇る葉鍵板住人にもっと頑張って欲しいぞ。
372名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 22:39
>>370
一応元はKanonなんだからそこまで期待するなよ…。
素直に永井豪作品を読んでろよ。
373>370 :2000/09/26(火) 22:42
どちらかと言うと、ここの人の神経が太すぎるんだと思う(^^;
374名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 22:45
俺は「線香花火」で泣きそうになったぞ。
375名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 22:50
葉鍵板は「暗黒Kanon」を読みながらゲラゲラ笑える猛者が大勢居るぐらいだからな(笑)
376名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 23:01
ほそろしい…
377名無しさんだよもん :2000/09/26(火) 23:36
その通り、元がkanonなんだよ
元同級生が出てるAVに妙に興奮してしまうようなアレ
わからんかなー
378名無しさんだよもん :2000/09/27(水) 00:54
>>370
注意書きに「痛みや過激さを追求するのが目的ではない」と書いてあっただろ
何読んでたんだ
素直に暗黒Kanon逝っとけって(笑
379名無しさんだよもん :2000/09/27(水) 09:59
暗黒Kanonってどこよ
380名無しさんだよもん :2000/09/27(水) 10:27
shibuya.cool.ne.jp/kagami5/index.html
つーか検索ぐらいしろ。
381名無しさんだよもん :2000/09/27(水) 12:11
サンクス。マジで教えてくれるとは思わなかった。
さりげなくここの住人は親切だな。
382名無しさんだよもん :2000/09/27(水) 12:49
>>375
暗黒Kanonでの殺され方は面白いよな。
383国崎住人 :2000/09/27(水) 14:24
>367
俺も見つけた。っていうか、ずいぶん前にブックマークしたままの
HPにあってちょっと驚いた
384名無しさんだよもん :2000/09/27(水) 20:35
線香花火はギャグもあったじゃん。「水瀬家に妖狐が!」と回覧板で回ってくるとことか。
権力者が抹殺しようとしている!と盛り上がってるところでなぜか権力者の使う連絡手段が
回覧板、なんてほのぼのとしたご町内アイテム(笑)あれってやっぱウケねらいだよね?
385名無しさんだよもん :2000/09/27(水) 22:02
ヴェーテルさんは以前に鍵っ子から
嫌がらせまがいの苦情を受けてたとか
噂に聞いたけど本当?誰か知ってたら教えて。
386名無しさんだよもん :2000/09/28(木) 00:28
>>384
ちょっと違うな。
その回覧板のシーンで場面が一転するんだ。盛り上がるのはそれから。
ほのぼのご町内アイテムで油断させて次の瞬間突き落とすのが狙いだろう。
まあ狸→美汐とか、ウケ狙いっぽいところは所々にあるようだが。
387名無しさんだよもん :2000/09/28(木) 01:55
暗黒KANONとこの絶望KANON読んだ。
最初はえげつないと思ったけど、全部読んでみるとギャグだな。
「タイムマシンあったらKANON初回版買い込んでヤフオクに転売」
とか言ってる奴と同レベルだぞ、この主人公(藁
388名無しさん@1周年 :2000/09/28(木) 21:41
age
389名無しさんだよもん :2000/09/29(金) 16:21
age
390名無しさんだよもん :2000/09/30(土) 10:04
391名無しさんだよもん :2000/10/01(日) 02:54
お〜い、誰か居ませんか〜。
392名無しさんだよもん :2000/10/01(日) 06:09
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=968696712&ls=50

ここの「ある日の出来事」を回収希望です。
393mio_2ch@SS回収屋 :2000/10/01(日) 15:50
>>392
らじゃりました。
>>364-365 7さん
これは続くのでしょーか。ちょっとわかんないので、今週は回収見送りますです。
>>343
も続くのかな。最近途中放棄された悲しきSSが多いですね(;;)
394『名無しさんなの』 :2000/10/01(日) 17:29
>最近途中放棄された悲しきSSが多いですね(;;)
……すんません……
氏にます……。
395名無しさんだよもん :2000/10/01(日) 20:30
そういえばGUY吉さんのも未完だった。あれは続きが読みたいね。
396>回収屋さん :2000/10/03(火) 13:52
回収ページがデリられてるみたいだけど。利用規約違反?
397名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 13:55
見れるぞ。
再チャレンジだ。
398なゆあゆ :2000/10/03(火) 14:17
>>394
だから、口だけじゃなくて本当に死んでくださいよ。今すぐ。
ホント、口先だけで気軽に生き死にする人って最低です。
399名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 14:21
>>398
にちゃんルールがわからんオマエが死ね
400なゆあゆ :2000/10/03(火) 14:23
>>399
ルール無用が2chの基本じゃないですか?
こんな隔離板でルールルール抜かす無脳症野郎の方こそ
さっさとあの世にでも逝って神奈を慰めてなさいよ(ゲラ
401名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 14:24
なゆあゆ=晴子
402名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 14:25
>>398
そんな記号化された台詞にいちいち噛みつくなうぜえ。
そんくらいでホントに死ねとかいうなよ、オマエのほうが最低。
403名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 14:33
>なゆあゆ様
本当に無秩序で荒れ放題の状態が楽しいのは
あなたのようなガイキチだけです。
いくら2chでもそんなツライだけのところ誰がくると思いますか?
マゾヒッキーどっかいけウゼエ!!!
404厨房認定委員会 :2000/10/03(火) 14:44
なゆあゆ様は、厨房オブ・ザ・デイに選ばれました。
拍手〜♪
405名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 15:04
うーむ、この荒れざまは・・・
鬱だ、氏のう。

ホレホレ、噛みついてごらん(w
406名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 15:13
ここを荒らすのは止めようよ、目的のはっきりしてるスレなんだしさ。
407名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 15:19
>406
厨房相手にムキになってしまった。スマン。
よい頃合いになると、さて、と俺は腰を上げる。
いつものように、夜の校舎行きタイムというわけだ。
しかし、時間的にはふだんよりも若干早い。
にもかかわらずソファを起って居間を出たのは、ちょっと前準備があるからだった。
「・・・秋子さん、ご飯、まだ残ってますか?」
ちょうど洗い物をすませ、キッチンを出ようとしていた水瀬家の家主に、そうたずねる。
「ええ、残ってますよ。・・・どうするんですか?」
「もらっていいですか?」
ほほ笑んで了承してくれた秋子さんに代わってキッチンに入り、冷蔵庫からパックに入った白飯を取り出す。
それをレンジで温めながら、俺は準備を整える。
何の準備? もちろん、料理を作るための、だ。
ここのところ毎日、誰もいない学校で魔物(?)と闘い続ける奇妙な少女・・・川澄舞のもとに
差し入れに行っている。
これまではコンビ二や牛丼屋で買った夜食を持参していたわけだが、たまには自分で作って持って行ってやろう
・・・と思った、わけではなく、いやそうした気持ちもないではないが、とにかく実際のところは、
最近出費がかさみ、懐具合が寂しくなっている・・・という理由が主だった。
名雪に借りる、という手もあるが、どういうわけかあいつから金を借りるのは心苦しいような気がする。
まあそんなわけで、経費節約のため、今日は自分でこしらえてしまおうという寸法なのだ。
といっても、自慢ではないが俺は料理の心得などないに等しい。
よって、簡単かつ手っ取り早く出来そうなもの・・・ということで、オニギリを作ると決めた。
「さて・・・」
オニギリにしたのはいいが、問題はその中身だ。
さすがにノリを巻くくらいでは味気なさ過ぎる。せめて、何か具が欲しいところ。
「何か手ごろなのがあるかな?」
と、俺はあたりを物色しはじめた・・・

1.梅干し
2.ジャム
3.犬の肉
409名無しさんだよもん :2000/10/03(火) 23:02
>1.梅干し
410名無しの野望さん :2000/10/04(水) 01:35
>4.真琴の肉
411名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 01:37
4.納豆
412折原’ :2000/10/04(水) 01:43
4・海苔
413名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 01:46
6.博多にわか煎餅
414>真琴の肉 :2000/10/04(水) 02:16
「よし、真琴の肉を入れよう」
そう決めた俺は包丁をひっつかむとダダダと階段を駆け上がり真琴の部屋に飛び込んだ。
真琴はマンガを読みふけっており、こちらに気づく様子もない。
「あはは、ラッキー」
などとつぶやきながら俺は包丁を振りかざし、エイヤッと真琴の眉間に切りつけた。
『ケモノをさばくときは身体の中心線を狙え』
これはお約束である。
「あぅ゛ーっ!!」
打ち所が良かったのか、真琴は即死した。
俺はよっこらせっとその遺骸を抱えると、風呂場にむかった。
風呂をぐらぐら煮立て、そこに死体を放りこむ。
ほどよく煮えて、骨と肉を切り離しやすくなったところで取り出し、尻肉を切り取る。
赤い脂肪のつぶつぶが、食欲をそそる。
俺はそれを適当に採り、オニギリにつめた。
・・・・・・
・・・
どう考えても上手く行きそうにない。やめておこう。
415マコピコックス :2000/10/04(水) 02:23
シクシク……
416あるマコピコ :2000/10/04(水) 02:24
シクシク……
417あるマコピコ :2000/10/04(水) 02:25
二重カキコゴメンナサイ。
けっきょく俺は、キッチンで見つけた梅干し、納豆、ノリ、博多にわか煎餅を
オニギリにつめこみ、それをさらに弁当箱につめこんだ。
何やら得体のしれないものも混ざっているが、まあ気にしないでおこう。
「よし、これで万全だな・・・」
と思ったが、ふと、飲み物があったほうがいいかもしれない、と思いなおした。
「舞のやつは意地汚いからな。オニギリをがっついて、喉につまらせたりしたら大変だ」
あらためて冷蔵庫を覗いてみる・・・

1.牛乳
2.トマトジュース
3.見たこともない奇妙なジュース

>415
すみませんねえ。
419>414 :2000/10/04(水) 02:31
…最高…はぁはぁ…
420名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:33
>3.奇妙なジュース
421名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:33
4.メッコール
422名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:34
4.メッコール
423名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:35
2.輸血もできるトマトジュース
424名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:37
5.ゲルルンジュース
425名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:39
6.メローイエロー
426折原’ :2000/10/04(水) 02:39
5.基本として青汁
427名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:41
基本こそ秋子さん母乳
428名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:41
チェリオ忘れんなъ( ゚ー^)
429名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:46
秋子さん母乳に一票!!
430名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:51
ビックルおいしいんだよ。
431名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:52
秋子さん母乳を飲む舞たん・・・ハアハア
432名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 02:53
7.真琴の生き血
433>秋子さん母乳 :2000/10/04(水) 02:58
そういえば、水瀬家に置いてある飲み物のたぐいは、ほとんどが自家製とか言ってたな。
「というと・・・」
俺は牛乳を取り出して、しげしげと見つめる。
ボトルにおさまったそれは、しかし、市販品かどうか区別はつかない。
「まさかなあ。・・・」
牛を飼ってるわけじゃないんだから、これが自家製のはずはない。
「いや、しかし・・・」

・・・・・・

・・・・・・

「・・・ぐはっ」
とんでもないものを想像してしまった・・・
「・・・あれ、祐一、何してるの?」
「ぬおっ!?」
何しに来たのか知らないが、背後に真琴が立っている」
「い、いやいやいや、のななな何でもない。何でもないぞっ」
「何でもって・・・なんか、鼻血出てるけど・・・?」
しまった。
あまりにも刺激的な妄想のせいで、俺様の熱血ラブハートはどうしようもなく
オーバーヒートのメルトダゥン!
って、それはこのさい。どうでもよくて。
「いやっ。これは血じゃないぞ。ほれ。この。トマトジュースをだな。
鼻から飲む特訓の最中だったんだ。ほーれほれ」
と、俺はトマトジュースを手に熱弁してみせる。
そんな俺を、真琴は哀れみのこもった目で見つめ・・・

「・・・祐一って、ホンッ・・・トに、バカね・・・」

しみじみ言うなこの野郎。
434名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 03:03
>>433
すばらしい。
君を母乳スレに招待しよう。
みんなで歓迎するぞ(w
435名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 03:05
very good!
436>真琴の生き血 :2000/10/04(水) 03:05
「よし、真琴の生き血を持って行こう」
そう決めた俺は包丁をひっつかむとズダダと階段を駆け上がり真琴の部屋に飛び込んだ。
真琴はマンガを読みふけっており、こちらに気づく様子もない。
「あはは、ラッキー」
などとつぶやきながら俺は包丁を振りかざし、トウリャッと真琴の眉間に切りつけた。
『ケモノをさばくときは身体の中心線を狙え』
これはお約束である。
「あぅ゛ぇーっ!!」
打ち所が良かったのか、真琴は即死した。
俺はよっこらせっとその遺骸を抱えると、裏庭にむかった。
ロープを持ってきて真琴の足に縛りつけ、木の枝に逆さ吊りにする。
バケツも用意して、その下に据える。
中心線に切れ目を入れ、生皮を剥いでゆく。
よく考えたら血を抜くだけだから剥がなくてもいいな、と思ったが、
このさい、ついでである。
ほどよくバケツに溜まったところで、瓶詰めする。
「よしよし。これで舞も精をつけることができるにちがいないな」
・・・・・・
・・・
やっぱりムリがある。やめておこう。
結果として俺はトマトジュース、奇妙なジュース、メッコール、ゲルルンジュース、メローイエロー、
青汁、チェリオ、ビックル、そして『牛乳』をひっつかみ、ビニール袋に放り込んだ。
何やら賞味期限が危うそうなブツも混ざっているが、まあ気にしないことにしよう。
「よし、今度こそ万全だな」
準備を整えた俺は、勇んで玄関に向かう・・・
「祐一さん」
「のわめっち!?」
ふいに背後から呼びかけられ、俺はあやうく荷物をすべて床にぶちまけかける。
「あ、あああ秋子さん。な、何か?」なぜか秋子さんを直視できないまま、そう尋ねる。
「ええ、実はね。ちょっと祐一さんの意見が聞きたいのだけど」
「なん・・・何でしょう?」
「今度、真琴にお洋服を作ってあげようと思うの」
「真琴に・・・?」
「ええ。着替えは持ってなかったし・・・わたしや名雪のお古ばかり着せておくのも、可哀想ですからね」
「なるほど。・・・」
秋子さんのことだ。きっと、生地を買ってきて自分でこしらえてしまうにちがいない。
「それでね。どんな服がいいかと思って」
「そりゃあ・・・本人に聞いたらどうです?」
「祐一さん」ちっちっちっ、と指を振る秋子さん。
「それじゃ、びっくりさせられないじゃありませんか」にこやかな、笑み。
年甲斐もなく・・・じゃない、秋子さんはいつもながらお茶目だ。
「そうですね・・・俺としては、」

1.オーバーオール
2.白いワンピース(袖なし)
3.メイド服
438名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 03:29
4.力の盾、霞の鎧、炎の剣
439名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 03:32
馬鹿には見えない服
440名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 03:32
>>436
すばらしい。
君をマコピコックスに招待しよう。
みんなで歓迎するぞ(w
441名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 03:37
>>440
本当に来たらやなんでやめてください。
442名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 03:47
5.はだかエプロン
443名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 03:48
メイド服きぼーん・・・・・・・・・・・・・・・はぅ
444名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 04:08
書き手さん頑張れー
とsageつつ応援、
445名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 04:39
6.真琴の毛皮
446名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/10/04(水) 05:24
7.ちゃいなどれす

活性化してきてとてもよさげ。
作者様、頑張ってくだされ。
447名無し人間 :2000/10/04(水) 11:38
8.スク−ル水着

なんか盛り上がってるな
決死の応援
448>真琴の毛皮 :2000/10/04(水) 20:15
「真琴の毛皮なんかどうでしょう」
「了承。」
そこで俺と秋子さんは手をとりあってズダダと階段を駆け上がり、真琴の部屋に飛び込んだ。
真琴はマンガを読みふけっていて、こちらに気づく様子もない。
「ラッキーですね」にっこりとほほ笑んだ秋子さんはズバキャと彼女に当て身を入れる。
「あ゛うっ!?」即座に失神した真琴を布団に寝かせると、俺はずりずりとパジャマを脱がせた。
さすがというべきか、子どもっぽい見た目に似合わず、カエルのワンポイントが入った下着ごしにも
十分見てとれるほどにその繁みは濃い。
くるくると丸めながらパンツをずり下げてゆくと、小麦色の草むらがあらわになった。
それに隠れた愛らしい蕾には、しかし俺は興味を示さず、はいどうぞと手渡されたハサミでジョキジョキと刈り取りをはじめる。
あらかた切り終え、あらためて其処に目をやると、何ともみっともないありさまである。
「女の子なんだから、お手入れはちゃんとしてあげないとね」
と秋子さんは俺に代わり、真琴の荒れ野にローションを塗りたくり、カミソリをあてた。
しゃり、・・・しゃり・・・っ・・・
「あ・・・ぅ、・・・うぅ、うっ・・・っ」
刃が滑るたび、真琴の口から鼻にかかった声が漏れる。
ほどなく、彼女の大草原はまっさらな更地となった。
うむ。むしろこのほうが、外見相応で似合っているといえよう。
俺たちは戦利品をおさめると、真琴の衣服を正し、そのまま去った。
去りぎわ、
「あぅーっ・・・なんだかチクチクするぅ・・・」
という声が聞こえたような気がするが、きっと寝言にちがいない。・・・
・・・・・・
・・・
もうすこし、ふつうの案を考えたほうが良さそうだ。
449名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 20:49
mio_2chさん、eternal woridで言ってた由起子さんモノ&繭END後SS期待してますよ〜。
450>馬鹿には見えない服 :2000/10/04(水) 21:08
「ほら真琴、いいものをやろう。新しい服だぞ」
「えっ、お洋服? ラッキ〜・・・(ごそごそ)・・・って、何にも入ってないじゃないのよう・・・」
「え? 真琴には見えないのか? これは『馬鹿には見えない服』なんだぜ。俺たちにはちゃんと見えてるんだけどなぁ〜。
 ねえ秋子さん、名雪?」
「わたしの手作りなのよ。気に入ってくれると嬉しいのだけど」
「いいな〜。お母さん、わたしにも作ってよ〜」
「また今度ね」
「・・・・・・!?」
「あれっ? ひょっとして真琴には見えないのか? そうかそうか。
 やっぱり真琴はおバカだったんだな」
「ちっ・・・違うわよぅーっ! ちゃ、ちゃんと見えてるんだからーっ」
「じゃあ、さっそく着てみせてくれよ」
「え? えっ!?」
「だって、着てみないと寸法が合ってるかどうかわからないだろ」
「あ、あぅ・・・っ・・・」
・・・・・・
ややあって、『馬鹿には見えない服』を着込んだ真琴が姿を見せる。
「おお、ぴったりじゃないか。さすが秋子さん」
「とてもよく似合ってて、嬉しいわ」
「わたしも欲しい〜」
「・・・あう、うっ・・・」
なぜか、真琴はやけに恥ずかしそうにしている。耳たぶまで真っ赤だ。
どうやら似合っていると言われ、ガラにもなく照れているようだ。
「よーし、せっかくだからおニューの洋服でお出かけと行くか」
「えっ! ええぇっ!?」
俺はあわてふためく真琴の手を取って、玄関に向かう。
「ちょっ、ちょっと待ってーっ! 新しいお洋服、汚れるといけないからぁっ・・・」
「大丈夫だって。服なんて汚れても洗えばいいんだ」
「あ・・・あぅぅっ・・・」
「夜だから、あまり大勢のひとに真琴の晴れ姿を見てもらえないのが惜しいところだ」
「あっ、あぅっぐっ・・・あぅううううぅぅ〜・・・・・・」
どうしたことか、真琴は玄関にへたり込んですすり泣きはじめてしまった。
「うーん。真琴にはストリート・デビューはまだ早かったか」
「そういう問題じゃないと思うよ・・・」
・・・・・・
・・・
どうもしっくりいかない。考え直そう。
451名無しさんだよもん :2000/10/04(水) 23:23
真琴SSになってるような(藁
452>力の盾、霞の鎧、炎の剣 :2000/10/05(木) 00:40
「あははーっ、男の子かと思ったら・・・なんだ、女の子ですかー」
「(バキイ!!)真琴が女の名前で何が悪いのよぅーっ! 真琴は女ようっ!」

※ナイトガンダムはよく知らないのでムリヤリガンダムネタにしようとするも挫折。無念。
とりあえず俺は思いつくまま、オーバーオール、ワンピース、メイド服、エプロン、
チャイナドレス、スク水などを挙げてみる。
中にはそもそも「洋服」でないものも混入しているが、きっと秋子さんは気にしないだろう。
「わかりました。さっそく作ってみますね」
ほらな。
「今夜はちょっと夜更かししないと」
頬に手を当ててほほ笑む秋子さん。まさか、一晩で全部作る気ではあるまいな。・・・いや、きっとそうだな。
「明日は、真琴のびっくりする顔が見られますね」
いろんな意味でびっくりである。
足取りも軽く自室にむかった秋子さんを見送り、俺は今度こそ玄関を出る。
「・・・ぬおっ!」
とたんに襲い掛かってきた凍えるような夜気に、おもわず身をすくませる。
これはたまらん。防寒具なり何なりを用意しないことには、学校にたどりつくことなく
行き倒れ君13号確定ビッグチャンス到来ウッハウハだ。寒さで思考もメサメサである。
「・・・何を用意するかな?」

1.マフラー
2.ホッ■イロ
3.名雪の半纏
454名無しさんだよもん :2000/10/05(木) 01:09
4.ぴろ
455名無しさんだよもん :2000/10/05(木) 01:15
お約束で

4.真琴の襟巻き
456名無しさんだよもん :2000/10/05(木) 01:24
聖衣(アクエリアスORキグナス)
457名無しさんだよもん :2000/10/05(木) 01:49
5.名雪の制服
458今更だけど :2000/10/05(木) 03:17
>>343 続き

「ダメだな…そのくらいでいちいち腹を立てていては。今まではそれでもよかったかも
しれないが、これからはこの街に住むんだからな、多少の我慢はしないと。それに
国崎君は言葉使いが乱暴すぎるな。私達は家族なんだから別にいいが、ちょっとは
言葉使いに気をつけたほうがいい。」
「家族…。やだな〜お姉ちゃん、あたし照れ照れだよぉ。」
 佳乃は顔を真っ赤にして、聖の背中をバンバン叩いた。聖は顔をしかめながらも
叩くのを止めさせ様とはしてなかった。…家族か。母親が消えてから一人だった俺には
久しぶりに聞く…ちょっと待て。なんでいつの間に結婚する事になってるんだ?そりゃあ
佳乃の事は好きだが、まだ結婚は早いだろう。大体高1は結婚…出来るか。
「国崎君、一体どうしたんだ?ひょっとすると…ここを出ていく気なのか?」
 一人物思いに耽っていたら、聖にそんな事を言われてしまった。途端に佳乃は涙ぐみ
俺にしがみついた。
「往人くん、そんなのイヤだよぉ。」
 そして俺の胸でしばらく俯いていると、堰を切るようにしゃべり始めた。
「…わかった、あたしを捨てる気なんだぁ。いくらあたしからお願いしたからって一回抱いたら、
あたしはゴミ箱ポイポイポイのポイなんだ…。」
「ぐすっ、やっぱり男の人はあたしの身体にしかキョーミないんだ。ふぇぇぇぇん。」
 佳乃は泣き出してしまった。聖の方からはものすごい殺気を感じるし、
ポテトは俺の足にに噛みついてるし、どうしようか?
 …決まってる。この状態を何とかしないと、命に関わる。俺は佳乃のほおを
掴んで俺の方を向かせて言った。
「はははっ、俺はいつまでも佳乃の傍にいるって言ったじゃないか。」
「往人くん、セリフが棒読みになってるよぉ。」
 …しまった。つい…。
「まあ、国崎君も責任を取ると言ってるし、これで私も安心だな。」
 聖はわざとらしくそんな事を言う。くそー、このアマいつか犯す!
「国崎君、私を犯そうとはいい度胸だ。」
 …しまった、口に出してしまっていたらしい。俺の人生もここまでなのか?
使命を放棄した報いかもしれない。俺も空の少女の元へ行くのかぁ?
「まあ、私はかまわないが、佳乃はいいのか?」
「うん、お姉ちゃんと往人くんと一緒なんて、盆と正月が一緒に来たくらい嬉しいよぉ。」
 …なにぃ、これは意外な展開。以前した妄想みたいに、うはうは3Pなのかぁ?
「国崎君、にやけるのは勝手だが、私の豊満な身体を好きにするには条件がある。」
「…今の俺は大抵の事は成し遂げる自信があるぞ。フェルマー予想も証明して見せる。」
「あいにくだが、それはもう証明されてフェルマーの大定理になっている。残念だったな。」
「それじゃあ、往人くんを無知無知君1号に認定するよぉ。」
「ぴこぴこ〜。」
 くっ…こいつら…なにもわかっちゃいねぇ…ボケたら、つっこむ…
それが無いと…せっかくのボケが…死ぬっ!
「それはともかく、フェルマー予想を証明できる国崎君なら大検なんか余裕だな。
この診療所を手伝ってもらうなら、高卒の資格くらい無いとな。」
「…ちょっと待ってくれ。」
「それじゃあ、明日からは国崎君の食事は食事前の小テストの結果次第ということになった。」
「それって、電波少年方式だねぇ。往人くん、頑張ってあたしとお姉ちゃんと一緒にしようねぇ。」
「ぴこぴこ〜。」
 …翌日から俺が腹をすかせて勉強する羽目になったのは言うまでも無い。
くそー、真人間への道は長すぎる…。しかし、いつかあの聖の身体を好きに…
「国崎君、何をボーっとしてるんだ。今日も食事抜きでいいのか?」
「すみません、ここ教えてください…。」
「またか…しょうがないな。」
 …そんな日は当分来ないだろう。
==終わり==
キウグゥナス・アュウガ「くらえっ! タイヤキモンドダストォ―ッ!!」
バッキョオーーンッ!!(しかしすべてはね返される!)
アュウガ「うぐぅ!? ボクの技がっ・・・!!」
くー。エリアス・ナュキ「甘いよっ・・・アュウガちゃん。タイヤキモンドダストはわたしが授けた技なんだよ・・・
 このわたしに、効くはずがないよっ・・・」
アュウガ「う、うぐぅっ・・・!!」
ナュキ「この先にあなたが進んだとしても・・・待つのは確実な死・・・
    ならば、せめて、この手で・・・!」
グゴゴゴゴゴ(ナュキは腕を組み、高々と掲げる!)
アュウガ(うぐぅ!? この、異様な・・・冷気・・・!!)
グググゴゴゴゴゴゴゴゴ
アュウガ(あの・・・あの、腕の形・・・はっ・・・!!)
ナュキ『ストロベリー エクスキューション!!』
ドキャアアアアアンッ・・・(イチゴサンデーの中身がぶちまけれるイメージとともに、消し飛ぶアュウガ)
アュウガ「う、うぐぅうああああーーーーっ!!」
ナュキ「アュウガちゃん・・・このイチゴサンデーの中で眠るといいよ・・・」
ピシィーンッ!!(巨大なイチゴサンデーの棺桶に閉じこめられるアュウガ)
ナュキ「さよなら・・・アュウガちゃん・・・」(涙ひとしずく)

・・・かくてイチゴサンデーの中に封印されたアュウガが、ドラゴンさん・舞によって解放されるのは、
それからしばらくのちのことになる。
・・・・・・
・・・
寒さのせいか、妙なイメージを思い浮かべてしまった。早く何とかしよう・・・
460名無しさんだよもん :2000/10/06(金) 01:03
>>459
どっちかてーと
星矢 → あゆ
紫龍 → 名雪
氷河 → 栞
瞬 → 佐佑理
一輝 → 舞
っぽくない?
461名無しさんだよもん :2000/10/06(金) 01:20
8.まこぴーの脱ぎたてホカホカ下着っ☆(上下)
462>名雪の制服 :2000/10/06(金) 02:11
「そうだ、名雪の制服を借りていこう」
なんせ、この寒空の下、女子生徒のほとんどは制服一丁だけで通学している。
で、あるからには、あの制服は見た目よりずっと防寒性にすぐれているにちがいない。
サイズが合わないような気もするが、まあ何とかなるだろう。
居間に取って返し、チラと覗いてみると、名雪はのほほんとテレビなど見ている。
「好機ッ・・・!」
俺はひっそりと音も立てずに階段を昇ると、名雪の部屋に忍び込んだ。
廊下の薄明かりに照らされた室内を見渡すと、壁にかかっている制服が目に飛び込んできた。
「あったあった。・・・」
俺は忍び足で部屋に入ると、そっとハンガーに手をかけ・・・
ボワア!
「・・・あづっ!?」
激痛に、思わず手を引っ込めた。見ると、指先が水ぶくれになっている。
「なん・・・何だ、これはっ・・・?!」
「・・・それは、『制服』が・・・燃えているからだよ」
「・・・っ!?」
突然の声に振り向くと、そこに立っていたのは・・・名雪だった。
「『制服』を着ることが出来るのはっ・・・選ばれし者だけっ・・・!
 その分際もわきまえず・・・汚い手を触れた罪は・・・万死に値するッ!!」
カシャアーンッ!!(制服が分解した音)
カシーンッ! カシィーンッ!! カッシィィーンッッ!!!(制服が装着される音)
ドッキャアーーンッッ!!(完了)
「あっ・・・ああ、あっ・・・!!」
「祐一・・・わたし、もう笑えないよ・・・」

ドッキャア!!! ズバッキャアア!! ズバメキャゴバシャグミャアッ!!

「あ、アジャパァーーーーーッ・・・・・・!!!」(断末魔)

・・・・・・
・・・
怖い想像をしてしまった。もう少しまっとうな案を考えよう・・・
463>真琴の襟巻き :2000/10/06(金) 02:20
「よし、真琴の襟巻きを持って行こう」
そう決めた俺はトタタと階段を駆け上がり、真琴の部屋に飛び込んだ。
真琴は遊び憑かれたのか、早くも布団に寝そべってうとうとしている。
「よーし、真琴、襟巻きを借りていくぞ」
と、俺は真琴をどっこらせと背中にかつぐと、両手を首にからませた。
うむ。人肌だけになかなかあったかい。
「では、ぞっぱーっつ!」
謎なフレーズを口ずさみ、俺はそのまま水瀬家を出る。
ビョウビョウと吹きつける風はこたえるが、真琴マフラーのおかげでなんとかしのげそうだ。
「よかったなあ真琴。生まれてはじめて、人の役に立てて・・・」
「・・・ん」
しみじみと言葉をかけると、真琴は身じろぎして、腕に力をこめた。
「・・・ゅぅ・・・ぃち・・・」
「・・・うん・・・?」
耳元で真琴の声。寝言だろうか。
「・・・ゆういち・・・あったかい・・・ね」
「・・・・・・」
俺はきびすを返し・・・玄関に馳せもどった。

その夜、俺はけっきょく、学校には行かなかった・・・

・・・・・・

・・・

どうも主旨がずれているような気がする。考え直そう。
464>脱ぎたてホカホカ下着 :2000/10/06(金) 02:51
「よし、真琴の下着を借りよう」

そう決めた俺はトテテと階段を駆け上がり、真琴の部屋に飛び込んだ。
真琴は遊び疲れたのか、早くも布団に寝そべってうとうとしている。

「よーし、真琴、下着を借りていくぞ」

そう断りを入れ、さっそくパジャマを脱がしにかかる。
カエル柄の寝巻きを取り払うと、風呂上りのせいかやや上気した肌がさらけ出された。

「・・・真琴・・・」

その光景に、俺は我知らず息を荒げる。

「あぅ、・・・う・・・ン・・・」

夜気にさらされたせいか、わずかに声を漏らす真琴。
眉をひそめ、唇をとがらせたその表情は、いつになく、艶っぽい。

「・・・・・・!」

イチゴ柄のパンツを脱がしたところで、俺の興奮は頂点に達した。
もう、我慢できない。

「許せ、真琴っ・・・!」

俺は本能の赴くまま、トランクスごとズボンを引き下ろした。
そして、隆々と屹立したワザモノを・・・
・・・イチゴ柄のパンツに、収めた。

「お・・・うっ・・・っ!!」

女物の下着が、こんなにキツイとはっ・・・
俺は緊縛されたかのような愉悦に、床を転がって悶絶した。

「ハァハァ・・・こ、こいつはたまらねえぜ・・・」

俺は夢見心地でズボンを穿き、真琴の衣服を整えてやると、そのまま部屋を出た。

「ううっ・・・! こ、この、拘束感っ・・・!」

至福。さざなみのように、引いては押し寄せる、喜悦。
俺はえもいわれぬ快感に身を焦がしながら、千鳥足で水瀬家を発った・・・

・・・・・・

・・・

どうして俺は、こういう妙な妄想をするクセがあるのだろう・・・
(その頃の川澄さん)

川澄さんは、夜の校舎にひとり。
抜き身の剣ひっさげて、明かりもない廊下にひとり。
ヒマなのでシングルしりとりをはじめてみる。でもひとり。

「・・・ゴリラさん」(両手で胸をぽくぽく叩いてみる)

「・・・ラブ」(ぽ、と頬を染めてみる)

「・・・ブラジャー」(寄せて上げてみる)

「・・・アリクイさん」(舌を伸ばして、チロチロ、と動かしてみる)

「・・・イラブウミヘビさん」(肢体をくねらせてみる)

「ビ、・・・」

1.「・・・ビー玉」
2.「・・・ビーバーさん」
3.「・・・ビールかけ」
466名無しさんだよもん :2000/10/06(金) 07:17
4.「…ビーストマスター士度」
467名無しさんだよもん :2000/10/06(金) 12:59
5.「・・・ビオランテ」
468名無しさんだよもん :2000/10/06(金) 13:06
>「・・・アリクイさん」(舌を伸ばして、チロチロ、と動かしてみる)
なんかそこはかとなく色っぽくて萌え〜

469名無しさんだよもん :2000/10/06(金) 14:31
6.ビルバイン


……あ
470名無しさんだよもん :2000/10/06(金) 18:09
7.ビクターの犬さん
美堂栞  「くっ・・・いったいどういうことなんですかーっ・・・こんなザコ連中に・・・」
冬木美士尾「まさか・・・『萌えドール・システム』・・・!?」
美堂栞  「萌えドール・・・?」
冬木美士尾「そう・・・天才少女MAKOBEX(マコベス)が発想した、悪魔の人間コントールシステム・・・!」


 「・・・MAKOBEX、またマンガですか。そんなものを読んでいる場合では・・・」
 「あぅーっ・・・遊んでるワケじゃないわよぅ。システムを研究してるのよぅーっ」
 「・・・システム?」
 「そうよう・・・名づけて『萌えドール・システム』・・・
  人間の情緒をつかさどる脳の機能をコントロールするシステムよう。
  コレを使えば、そこらのボンクラ女でも『KANON』の幹部達に匹敵する働きをしてくれるのよーっ。
  そうすれば、わざわざMAKOBEXたちが動く必要はなくなるのよう」
 「また、夢のような話を・・・」
 「ユメじゃないわよう・・・たとえば美士尾、あなたの『狐狸擬態』だって同じようなものよう。
  人間が本来もつ模倣性・・・それをあなたは無意識のうちに使っているのよう」
 「・・・ほう」
 「MAKOBEXの萌えドール・システムも同じよう。人間の潜在能力をギリギリまで・・・」


ドールA『がお・・・がおっ・・・』
ドールB『魔法が使えたらって・・・思ったことないかなァァァ』
ドールC『・・・えっへん』
ドールD『チルチルチルチルゥーッ!!』

冬木美士尾「本当に完成させていたとは・・・とてつもない天才、いや怪物ですねMAKOBEXは・・・
      まさしく『あぅーの怪物』っ・・・!!」

・・・・・・

・・・

川澄さん、週刊マ■ジンの読みすぎ。
472>ビルバイン :2000/10/07(土) 02:18
“ビジュアル・ノベルの物語を憶えている者は幸せである。
 心、豊かであろうから・・・。
 私たちは、その記憶を印されて、この業界に生きているにもかかわらず、
 思い出すことのできない性を持たされたから。
 それゆえに、HMX・13―セリオの語る次の物語を伝えよう・・・”


痕の国の女騎士チヅル・カシワギー「貴様たちコミケ人が現われなければっ! この業界はっ! ビジュアル・ノベルは、こんなことにはならなかった!!」
コミケ人の聖戦士マイ・ミマ「・・・みまみま」
(キャラ力(ぢから)で動くキャラバトラー『バストナシ』を駆り、マイの操る『ダンボイン』を襲うチヅル。
 その時、両者のキャラ力が『キャラロード』を開き・・・)

#東京・ビッグサイト

チヅル「はっ・・・? こ、ここはいったい・・・なっ、このふしだらな本の数々はっ!
まさかここはっ・・・噂に聞くコミケ!? なんという・・・! こんな連中を相手にできるものかっ・・・
だが、金がなければ生きてはいけない・・・くっ・・・!」
(やむなく同人誌を作って売り出すチヅル)
チヅル「無念だ・・・そしてわびしい・・・
マイ・ミマも、こんな無念を味わったのだろうか・・・」
(そこへやってくるマイ・ミマ)
チヅル「マイ・ミマ・・・決着はビジュアル・ノベルでつけよう!」
マイ「・・・みまみま」
(両者はキャラロードを開き、ビジュアル・ノベルへの帰還をめざす。
 しかし、バストナシはその胸のなさゆえに、キャラ力に耐えきれなかった)
チヅル「ああ・・・ビジュアル・ノベルが・・・見える・・・!!」
(ついに爆発四散するバストナシ)
マイ「・・・みまみま・・・」

・・・・・・

・・・

懐かしのアニメを見すぎな川澄さんだった。
473名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:50
474名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:51

475名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:51
476名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:52
477名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:52
478名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:53
479名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:53
480名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:54
481名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:54
482名無しさんだよもん :2000/10/08(日) 21:55
483   :2000/10/08(日) 22:25
(笑)
484>ビクターの犬さん :2000/10/10(火) 04:03
・・・あたしが、その犬さんとはじめて会ったのは、ある秋の日のことだった。
学校からの帰り道にある空き地に寝そべっていた子。
ビ■ターのマスコットにそっくりな犬さんだった。
ぐったりしていて、元気がないようすだった。
「あげる」
あたしはたまたま、残した給食のパンをもっていたので、それをあげた。
おなかがへっていたのか、その子はあっというまに、たいらげてしまった。
「じゃあね」
「ばいばい」
あたしは手を振って、その場をはなれた。
いっしょにいると、好きになってしまうから。
かわいい、と思ってしまったら、はなれるのが、つらくなるから。
次の日。
また、空き地を通りがかった。
犬さんは、まだいた。
あたしに気づいたのか、こっちに近づいてくる。
「また・・・食べる?」
今日も、あたしはパンを残していたから、犬さんにあげた。
犬さんはがつがつ、とおいしそうに食べた。
「・・・・・・」
そのようすを見て、あたしはもうがまんができなかった。
頭をなでてあげたい。
ぎゅっと抱きしめたい。
でも。
そうすれば、別れがつらくなるだけなのだ。
あたしのうちは、ペットを飼うことはできない。
だから、あたしは・・・
「ごめんね」
振り向きもせず、走り出した。

それから、しばらくして。
あたしは、空き地に行ってみた。
犬さんは、もう、いなかった。
どこか、べつの場所に移ったのかな。
誰かに拾われて、しあわせに暮らしているのかな。
そうだと、いいな。
あたしは、もってきていたパンをかじった。
なんの味もしない、パンだった。

その犬さんが保健所に回収されていったのだと知ったのは、
それから、しばらくあとのことだった。

・・・・・・

・・・・・・

かなしいできごとを思い出して、川澄さん、ちょっと涙目。
485名無しさんだよもん :2000/10/10(火) 08:42
なんかDNML向きなネタのような気がする。
486名無しさんだよもん :2000/10/11(水) 21:53
オレはあげてみようという考えに至った
487「究極超人なぎ〜」by E.TRON :2000/10/12(木) 08:44
 あいも変わらず遠野ワールド発動中な天文部室のなぎ〜達。
しかし今日の彼女達は、一つの重大な問題に直面していた……。

「さてみんな、プレイしてくれたか?」
「去年の天文部のことがよくわかったよぉ」
「ふんふん……むむぅ、こんなゲームがでているとわ、よのなか
 べんりになったのだな」
「うむ、日記を付ける必要もないからな。
 で、みんなに読んでもらった通り、そろそろ考えなければいかん
時期だと思うのだが」
「ううん、そうだねぇ。ほかのクラブは夏休み前にとっくだしぃ」
「天文部は3年生になっても生活変わらないけどね……にははっ」
「そうはいうがな……いつまでもって訳にはいかんだろ、観鈴」
「………はて」

くるっ

「……みなさん、なんの話をしていらっしゃるんでしょうか?」

「……」
「……」
「……」

「………?」
488「究極超人なぎ〜」by :2000/10/12(木) 08:45
ぶろろろろろ


「…………次期部長?」

どっごーーーーーーーーーーん
ぱらぱらぱらぱら

「………心外ですね……」
「なにが」
「………私は、3年間で天文部を優勝をねらえるチームにすると
 約束したはずですが……」
「来年卒業だろーが、きさまは!」
「ま、まぁ落ち着いてよ往人くん」
どたどたどたどたどた

がらららららっ

「やは」
「晴子さん!」
「うわあ、2週間ぶりだねぇ」
「はっはっは、ちょっと夏の軽井沢にテニスをしに行っとってな」
「ほえ、なるほど」
「これは説得力があるねぇ」
「……マジにとらんといてくれへんか? で、何の話をしとるんや」
489「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:45
「新しい部長? なんや、なぎ〜が部長やと不満なんか?」
「時期的な問題だ。ほかの部はもうとっくだぞ。
 晴子が辞めた時も去年の今頃だっただろ」
「うーん。去年はあんたみたいな人材があったからなぁ。
 特になぎ〜は、逸」
「………ちるちる……今日はいつもより可愛いですね……」
「ナギィィィィ!」

『……』

「二人の世界に入ってるんじゃないっ!!」
スパーーーーーーーン!

パシパシパシッ

ぼんっっ
ころころころころ


「…………きゅう」
「……」
「……」
「……」
「……」
「な、なぎぃ!?」

 外れた。首が。
そして辺りに散らばる部品。
490「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:46
「うわぁ、晴子さんがなぎ〜を壊したぁ!」
「い、いやそんな事よりもや!」
「なぎ〜……。お前、ロボットだったのか!」
「………違います……」
「何が違う?」
「………アンドロイドです……」
「同じだバカ者!」

「なぁんだ、ロボットなら」
「仮想人物を具現化する事も」
「お米券を偽造することだって」
「無理な話やないってわけや(そうか?)」
「以外とつまらん結論やったなぁ……」
「「「う〜ん」」」
「……。いや、そんなことよりもだ! どうしてロボットなんかが
 この学校に居るのかという問題が……」
「そんな事はウチらの責任やないで」
「そうだよぉ、なぎ〜は私が入学した時からいたしぃ」
「(これだからこいつらと議論するのは嫌なんだ…)」

「……。もういい。ほら、とっとと直せなぎ〜」
「…………動きません」
「え゛」
491「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:46
「本当か佳乃?」
「うん、お姉ちゃんは何でもなおしてくれるんだよぉ」
「しかしなあ、う〜む」
 どこからどう見ても、平凡な街角の診療所である。
「まあいい、とっとと入ろう。こらなぎ〜、みちる!シャボン玉
 飛ばしてるんじゃない!」
 そして診察室。だがなにか変な物がたくさん転がっている。
「………と、いうわけなんだが。何とかならないか?」
「ほう、それは非常に興味深いな」
「きりしまひじり、これはいったいなんなのだ?」
「うむ、いい質問だ。これはこのように背中に取り付け…点火!」
 バウッ
 ゴオオオオオオオ…
「と、空高く飛んでいくわけだ。私は飛ばなかったが」
「(どーゆー意味があるんだ!?)」
「………お姉さん……」
「ん?」
「………その人は………お姉さんです……」

「…………は?」
492「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:47
「私を姉呼ばわりする……」
「(佳乃、お前ロボットの妹だったのか)」
「(知らないよぉ)」
「私を姉と呼ぶ……君はだれだ?」
「いや……ですから、彼女がR・遠野なぎ〜です」
「はて?」
「………」
「む! ………むむ!!………むむむ!!!」
「…………」
「おーおーおーおーおーおー!!!」
 うろうろうろうろうろ
「思いだせん」
 どてっ
「私は……断じて君のお姉さんなどではない。一個人霧島聖だ」
「……違います…霧島聖ではありません………」
「なんだって!? おい!」
「……お姉さんです……」
 ずるずるずる
「(こ……この間の抜けたやりとりなんとかならんのか!)」

「とにかく、私は君のお姉さんなどではない」
「………違いま」
「もういいなぎ〜。で、聖。直せるか?」
「私を誰だと思っているのだ?」
「………おね」
「それはもういいんだって、なぎ〜ちゃん」
「直してみせる。これ以上無いくらい、しっかりとな!」
493「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:47
 佳乃の部屋で待つことになった往人達。
「あ、……あぁっ!? もしかして、……やっぱりあの!」
「何だ佳乃?」
「うんっとね……」

「あれは1年前のことだったよ…」
「おねえちゃんの所に診察に来た女の子がいてね」
「それはもう、とにかく綺麗で、優しくて、清楚で、
 もうすっっっごくすてきなおねえさま…じゃない、ひとだったんだよぉ」
(俺の回りにはこんな奴しかいないのか?)
(((なにか言った?)))
(……全くもってなんでもありません)
「それがある日……」

『……!』
『うわぁっ!』
キキキキキキィッ!!!

ぐあしゃぁん!


『美凪…? 美凪! ………みなぎいぃ!!!』
494「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:48
「…こ………交通事故で……?」
「うん………」
「ものすごく悲しんだおねえちゃんは、それから三日三晩診察室
 に閉じこもって、美凪さんそっくりのロボットを作ったんだよ」
「それがなぎ〜なのだな」
「(どこかで聞いたことのある話だな……)」
「最初お姉ちゃんは、なぎ〜さんをそれはもうかわいがって
 いたんだけど……なぎ〜さん、なんの取り柄も無いでしょ?」
「全然そんな事は無いと思うが」
「(無視)それでおねえちゃん、はらをたてて…」
「で、なぎ〜さんをお化け屋敷に売り飛ばしちゃったんだ」
(とんでもない女やな)
(あんたも似たようなもんだと思うが…)
(ちゃうわい! うちはちゃんと…いや、まぁええわ)

ずずーん
「……え、えっと、暗くなっちゃったかな。
 昔の話だよ。今は全然気にしてないから…
 その、そろそろ終わったころだと思うよ。下へれっつごぉ!」
495「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:49
キィッ
「お、ちょうどいい。たった今直ったぞ、完璧だ」
「……おはこんばんちは」
「世話になったな聖」
「いやいや、なかなかにひねくれていて面白い構造だった。
 あれを作った人間の顔が見てみたい物だな」
「……」

そこを通る謎の人影!
「……あの〜、こんばん……」
「!!」
「!!」
「!?」

「……?」
「……?」

(↓なぎ〜)
サッ
    サッ
  サッ
------------
サッ
    サッ
  サッ
(↑……なぎ〜?)


スパーーーン!
496「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:49
「コントを、やっている、場合かーーーーー!」
「きゃっ! な、なんなんですか、あなたは?」
「…………R・遠野なぎ〜です……」
「な、なんだ? あいつなぎ〜そっくりだぞ佳乃!?」
「美凪さんだよぉ」
「美凪さんは交通事故で亡くなったんじゃ……!?」
「えぇ? だれも死んじゃったなんて言ってないよぉ」
(゚Д゚)←異空間の不条理波で精神崩壊を起こした往人の図
(゚O゚)←その余波を貰った晴子の図

ぴかーん!
「思いだしたああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
キィィィィィン!
「にょわっ!」
「わたしは、わたしの究極目標*○×△□●●を佳乃と美凪と
 なぎ〜とみちるとで●#$0¥するんだああぁぁぁ!!!!!!(一部検閲削除)」
ぐるっ
がしっ!!
「そのためにお前を作ったんだぞ、なぎ〜!」
「聖さん……。久しぶりだから仕方ないですけど、
 患者の顔くらい見分けてください……」

「あ、あははははは……」
「なんなんだこの家は、歪んどる!」

「………ふぅ」
「なぎ〜、なにかこわいよ…」
「………(がさっ)………(きゅぴーん)」
かちゃっ
497「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:49
…この空の向こうには、翼を持った少女がいる。


「なぎ〜………? これ!?」


…それは、ずっと昔から。


「……点火」
ごぉっ!
「にょわっ!」


…そして、今この時も。


ゴゴゴゴゴゴゴ
「にょわわわわわわ!!」


…同じ大気の中で、翼を広げて風を受け続けている。


ドドドドドドド……
「にょわーーーーーーーーーー!!!」


「………いってらっしゃい」

『さようなら』
498「究極超人なぎ〜」 :2000/10/12(木) 08:50
ぼてっ

「にょ、にょにょ〜」
ぐたっ

「…ダメ…です……か……。
 ……飛べない翼に、意味はあるんでしょうか……」
「なぎ〜よ……。意味は無くとも、ロマンはある!
 日本でもそら、2千年まえの蓮の実が花を咲かせたことがあるじゃないか」
「……そうですね……。私も……………信じてみましょう……」

にこっ『あ〜る』編  完
-----------------------------

一部面白いと思った表現パクってます。ごめんなさい。
あぁっ、一つミスってしまった……
499名無しさんだよもん :2000/10/12(木) 08:53
感想。
……もう少しネタを練った方が面白いかも。
これはこれで面白いけど、
作者しか楽しめないような気もしないでもない。
500名無しさんだよもん :2000/10/12(木) 09:15
感想その2。
テンションだけが先走っててわけわからん。
501  :2000/10/12(木) 09:52
500ゲット、おめでとう。
502E.TRON :2000/10/12(木) 10:35
大事な事を明記し忘れました、すいません。
このSSは、ゆうきまさみ氏の漫画『究極超人あ〜る』のパロディです。
503E.TRON :2000/10/12(木) 10:36
感想、ありがとうございます。
>499さん
確かに、即興で書いたので練り込みが足りなかったです。
今見ても直したい所がたくさんある……(文章的にも、ネタ的にも)。
また書くことがあったら、読者の立場から考えて書いてみたいと思います。

>500さん
ごめんなさい、間違いなく私の文章力がへっぽこなせいです。
修行しに行っててきますね。
504名無しさんだよもん :2000/10/12(木) 11:06
いや、文章力も何も解らん人には全く解らんと思うぞ、
絵で見ないと面白くないネタも多いし。
505名無しさんだよもん :2000/10/12(木) 13:58
う〜ん、つまりセリフとセリフの間に地の文を入れないとダメだってことだな。
漫画であれば、セリフ以外に状況を説明する方法として絵があるわけだけど、
文章のみで表現する場合にはセリフだけじゃ足りないわけだ。
なんでもいいから回りにある本を手にとって見てみるといいぞ。

いいのが書けたらまた頼む。>503
506『忍風川澄舞外伝』 :2000/10/13(金) 00:55
今日もまた太陽は昇り 川は流れる
美少女の世界には 何人も冒す事の出来ない掟がある
その掟を破る者にはただ 「死」あるのみ

だが ここに一人の少女があった

太陽の煌きも 月光の蒼明も 一瞬
死の伴奏と変わるその定めを
自ら選び 貫いてゆく者・・・

川澄舞 美少女・川澄舞・・・


【これまでのあらすじ】
時は20世紀末、末法の世。
厳しい身分制度の中、自由を求めて美少女キャラとなった天才美少女川澄舞だったが、
非人道的な美少女業界に絶望し、「抜け美少女」となる。
迫り来る刺客を次々と倒し、果ての無い逃亡の旅を続ける川澄舞に、明日はあるのか・・・!?

  第四話 『ストール』

今日も今日とて、流浪をつづける川澄舞・・・
その影を追う、尾行者ふたり――
今回の刺客、香里・栞の姉妹である。


「お姉ちゃんっ・・・今こそ、川澄舞を討つときですー」

「栞っ・・・急いちゃダメよっ。あいつは、無敵のはずのみさき叔母さんでさえ倒した・・・。
『タコさんウィンナ落とし』を破らないかぎり、あたしたちに勝ち目はないわっ・・・」

川澄舞のオリジナルホールド『タコさんウィンナ落とし』・・・それは相手を箸でひっつかんで放り投げ、
そのまま地面に叩きつけるという一撃必殺の荒技である。

「大丈夫ですーっ・・・私たちの『ストールの術』があれば、たとえ川澄舞といえど・・・!!」

「ダメよっ・・・機をうかがうのよ。わかったわね・・・?」

「・・・はい、お姉ちゃん」

(・・・お姉ちゃんは怖気づいているっ・・・)

(川澄舞とて、鬼神にあらず・・・一介の美少女!)

(いのちを捨ててかかれば、勝機はある・・・はずっ・・・!)

ひそかに香里と別れた栞、川澄舞のスキをうかがう。

(『タコさんウィンナ落とし』は強力だけど、食事中にしか出せない、といううらみがありますーっ・・・)

(つまり、食事をしていないところを狙えば・・・!!)

しかし川澄舞は行く先々でたこ焼きだのせんべいだのを食べ歩いており、なかなか好機はおとずれぬ。
が・・・はじめて、川澄舞が、箸をおくときがきた。
両手に焼き芋をもち、はぐはぐとやりはじめたのだ。

「・・・いまこそっ!!」

栞、ストールをバッ、と広げるや、ビルの上から滑空し、川澄舞へと急降下。
美坂家に伝わる奥義、『ストールの術』である。

「川澄舞・・・貰いましたっ・・・!!」

カッターで川澄舞の喉笛を切り裂かんものと肉迫する栞。

「・・・?」

ここではじめて気づいた川澄舞、迫る栞を見てひとこと、

「・・・み゛ま゛み゛ま゛」

口中が芋にふさがれていた。
507『忍風川澄舞外伝』 :2000/10/13(金) 00:58
「箸がなければ『タコさんウィンナ落とし』は使えまいッ・・・覚悟!」

「・・・・・・」

ガガシシイッ!!

「・・・何とぉっ!?」

なんと川澄舞、あわてずさわがず、両手の芋で栞をハッシとつかんでいた。
そして、そのまま凄まじい勢いで栞を宙に投げ飛ばす。

「えゥゥゥ〜ッ!?」

自らも跳躍した川澄舞、栞をはがいじめにして、そのまま地面に脳天落とし。
そのさまは、まさに天より落ちた流星のごとし。

ドガシシシッ!!

「おっ・・・落ちる・・・から・・・隕石って・・・言うん・・・(DEATH)」

立ち上がった川澄舞、なにごともなかったかのように焼き芋をかじりはじめる。
が、ふいにその動きが止まる・・・

「・・・・・・っ!!」

「・・・、・・・!!」

「・・・。・・・、・・・」

喉につまらせただけらしい。「栞・・・ッ!! 栞いっ!!」

おっとり刀で駈けつけた香里、妹にとりすがって声をかける。

「・・・・・・」

「よ、良かった・・・無事だったのね」

『よすでんう言てっ跡奇、らかいなき起♪』

「・・・えっ・・・!?」

『ねよすでいいこっかでいたみマラドとっょち♪』

「しっ・・・栞!?」

『かたしまれらいてっ笑、したわ♪』

「栞・・・栞が・・・●●●●(ピー音)にっ・・・!!」


(Aパート終了)
508『忍風川澄舞外伝』 :2000/10/13(金) 02:43
●●●●となった栞の世話に明け暮れる香里。

『すでんたてれがこあ、にのういうこ〜♪』

「・・・あんなふうになるくらいなら、いっそ・・・」
「・・・・・・」
「かならず・・・仇はとってあげる・・・栞っ・・・!」

しかし単身にて川澄舞に勝てる目算は立たぬ。
『ストールの術』が効かないことは確認済みゆえ、香里に打つ手はなかった。

「なんとか・・・なんとか、手は・・・!」

『すで敵の類人〜♪』

「――?」

見れば、栞が亡きみさき叔母さんより習った『アイスクリームの術』で、タバスコ入りホットドッグを処分していたのだった。

「●●●●になっても、身についた術は忘れないのね・・・」

ほろりと涙をうかべる香里・・・と、その瞳に燃え立つものがあった。

「・・・そうか・・・『アイスクリームの術』!! おかげで、川澄舞を討つ手が閃いたわ・・・
 ・・・ありがとう、栞」

栞に歩みより、その頭を撫でる香里。

『すで点0きたたラグモ〜♪』

うれしそうにほほ笑む栞。

「じゃあね・・・栞。
 達者で、暮らすのよ・・・!」

栞の細い肢体をくっと抱きしめた香里、そのまま飛揚して姿を消す。

『よすまりなかと何、ばれき起もで跡奇〜〜♪』


・・・ところ変わって、こちらは川澄舞。
とたりとたりと歩いていたが、ふと、足を止めて前方を見れば、皿の上にバニラバーが二本。
ぬけめなくあたりを見渡したのち、すかさず両方ともゲットする川澄舞。

「・・・うまうま」

と、そこに一陣の烈風とともに駈け来たるは他ならぬ、復讐鬼・香里・・・

「今こそ・・・妹の・・・栞の仇を討つっ・・・!!」

妹のカッターナイフを手に、川澄舞へ突き進む香里。
川澄舞、あわてることなく、二本のバニラバーで香里を・・・

 ・・・ツルゥッ!!

「・・・!?」

「バカめっ・・・アイスは溶ける・・・そして溶ければ滑りやすくなるっ!
 栞ッ・・・あなたの無念、晴らしたわよッ・・・!!」

川澄舞のバニラバーから逃れた香里、カッターナイフを川澄舞に突き立てる・・・!
509『忍風川澄舞外伝』 :2000/10/13(金) 02:44
 ・・・パリィーンッ!!

「なっ・・・!?」

カッターの刃が! こなごなに砕けていた・・・
香里は悟った 栞との戦いのさい 川澄舞がすでに亀裂を入れていたのだと・・・
そして悟った 栞への思いゆえに 川澄舞の術中に自分は陥っていたのだと・・・

川澄舞の太刀が、抜き放たれ・・・

「・・・栞ッ!!」

 ――“変移抜刀川澄斬り”

香里がこの世で最後に見たのは、宙に舞った二本のバニラバー・・・
そしてそれをぱくん、とくわえ直した川澄舞の、姿だった。『すで嫌ものる見〜〜♪』

『あ』

『すで棒のスイア〜♪』

『すでレズハ、もと本ニ、〜ぅえ・・・』

『すでいならい〜〜♪』

『・・・・・・』

『・・・』


おりからの風が、先刻まで香里だったもののウェーブヘアを撫で上げつづけていた。
その脇に放り捨てられた二本のアイスの棒は、寄り添っているようにも、見えた。

そう、まるで、仲の良いきょうだいのように・・・『第4話 ストール 完』


EDソング『美少女のテーマ』

♪魔物が通る 魔物道
 風が川澄舞の 影を斬る
 独り 独り 川澄舞(カワスミマイ〜)
 独り 独り 川澄舞(カワスミマイ〜)
 風を斬って 駈けてゆく
510名無しさんだよもん :2000/10/13(金) 23:27
(舞台は商店街。おめかしした佐佑理がぬいぐるみをかっている。)

あははーっ。今日は親友同士の結婚式なんですよー。
飛び切り大きなアリクイのぬいぐるみくださいねーっ。
ふぇ?何で結婚式にぬいぐるみかって?
いろいろ事情があるんですよーっ、あははーっ。」

「こら〜〜〜!!タイヤキどろぼ〜〜!!」
「うぐぅぅぅぅぅーーーー!!」

いけませんねーっ、食い逃げは。佐佑理が捕まえてあげますーっ。

(がしっ)
「うぐぅ」

欲しいものは、汗水たらして働いたお金で買わなきゃだめですよーっ。

(ドスッ)

ふぇぇ?

(ぼそっ)「余計なお世話だよっ」(ダダダダダッ)

あ、こら、まってくださいーっ。

ふぇぇ!?足に力が入りませんー……?
さっきからお腹にも熱いものが……???


ほええーーー!!!佐佑理刺されちゃいましたーっ!!!

511名無しさんだよもん :2000/10/15(日) 20:42
kanosoか?
512名無しさんだよもん :2000/10/16(月) 06:08
さて…、葉鍵板cheese移転に伴いSSスレが表面から消えてしまいました。
向こうに新しいスレ立てます?
513名無しさんだよもん :2000/10/17(火) 04:42
>512
しばらくは自粛だな。
514513