スフィー降臨3HC with まじアン総合スレ#5
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そういや日曜日にまじアンメインの即売会がやってたわけだが、誰か行った人いる?
俺は・・・・・同じ都産貿のおジャ魔女の即売会逝ってた・・・・
300 :
名無しさんだよもん:03/02/11 21:21 ID:s56oGEOr
とりあえず完成したのを落としていきますー。
キャラスレないんで、4レスで。
その日は、昨日までの大雨が嘘のように晴れ渡った朝から始まった。
朝飯を食べながら眺めていたニュースでお天気お姉さんが驚いていたり、母さんが慌てて
今日中に干す分の洗濯物を運んでいたりしたのが、見ていてなんとなく面白かった。
「行ってきまーす」
勢いよく家のドアを閉めると、昨日までの雨で出来た水溜りを避けながら走り出す。
今日は創立記念日。休日に早くから出かけるなんて、我ながら随分珍しい。
出来ればほんわかとした布団の柔らかな温みの中で、ずっと眠っていたかったけど、
さすがにこの日ばかりはそういうわけにもいかないのだ。
それもこれもみんな、あきらの奴のせいだ。
とりあえず、あきらに会ったらまず文句を言ってやることに決めた。
「あ、ようくんおはよー」
いつもの通学路、いつもの交差点。あきらはそこにいつものように立っていた。
ぽややんとした雰囲気に緊張感のない顔で、にこにことこちらに手を振っていたりする。
違うのは、服装が学校の制服じゃなくて私服だってことだけ。それは俺も一緒だけど。
「おうあきら、おはよう」
そう挨拶がてらに片手を上げながら、駆け足であきらに近づく。
そのままあきらの目前で急停止すると。そのまま上げていた手を軽く振り下ろした。
――ぺしっ。
「あうっ」
狙い済ました一撃は、狙い違わずにあきらのふんわりした髪の上から頭部に直撃した。
叩かれた部分を押さえながら、あきらは涙目になりながら文句をつけてきた。
「痛いよー、いきなり何するのさー」
「うっさい。休日の朝、布団に今生の別れを告げてきた男の気持ちがお前にわかるか」
「わかるよ? ふかふかで暖かくて気持ちいいよねえ」
素で言い返してくるあきら。ちょっとムカついたのでさらにもう一撃加えることにする。
――ぴんっ!
「はうっ」
眉間に炸裂したデコピンが、あきらをうずくまらせ、再び涙目で俺を見上げさせた。
「さっきよりもっと痛いよぉ……」
「お前が悪い」
「うう……わけがわかんないけどごめんなさい」
さすりさすりと被害個所を撫でながらぺこりと頭を下げるあきら。
いや、お前は悪くない。悪くないんだがお前が悪い。
慰めと言い訳の混じった葛藤を心の中で行いつつ、とりあえず手を伸ばしてやる事にした。
ほどなく復活したあきらと二人で、近所の商店街に足を向ける。
とりあえずどこに行くかを、昼でも食べながら考えようということになったからだ。
「今日は何食べよっか?」
「俺はナポリタンかな」
「ぼくはやっぱりホットケーキかなぁ」
何処で食べようか、ではなく何を食べようか、から会話が始まっているのはいつもの事。
そんなの、いちいち確認しなくても『HONEYBEE』に決まってるからである。
とりとめのない会話をしつつ、あきらの服装を軽く上下に眺めてみた。
上はだぶっとしたパーカー、下はジーパン、頭に遠鉄の野球帽と、実に女らしくない格好。
腰まで届く長さの髪は、首のあたりで括って無造作に下げてあるから、ひょっとしたら
長髪の男に見られるかもしれないなぁ、という感じの格好だ。
まあ、俺のほうもそんなに気合入れた服装なんかしてないからおあいこだが。
……というか、制服以外であきらがスカートを穿いてるのを見たことがない気がする。
いや、一度くらいあったかな? で、その時なんか言ったんだっけ……?
と、そこまで考えたところで目的地に到着する。今日も『HONEYBEE』は営業中だ。
カランカラン♪
「いらっしゃいませー」
ドアにつけられたカウベルが鳴ると同時に、客を歓迎する声が店内に響く。
ぱたぱたとやってくるのは、この店の小さな看板娘だ。
「あ、ようすけお兄ちゃん! あきらお姉ちゃんも」
「あすかちゃん、こんにちは」
「おっす」
「はーい、それじゃ、こちらへどうぞー」
あすかちゃんに案内され、いつもの席に二人で向かい合って座る。
窓辺のこの席は、店が空いてると大抵、知り合いが埋めることになっているらしい。
以前来たときはうちの担任が座って、結花さんと二人でなんか話してたし。
「二人ともいらっしゃい。なになに、休みで朝からデートとか?」
「そんなんじゃないもんねー?」
よほど暇なのか、結花さんがメニューを持ってくるあすかちゃんについてきた。
ここらの学校はみんな創立記念日が一緒なので、その辺説明する手間が省けて便利である。
「デート……じゃないと思うけど」
「そっかそっか。デートじゃないんだ。ふふーん」
「お母さんはあっちいっててよー!」
あきらの返答に、意味ありげな笑みを浮かべる結花さん。そしてそれを追い払おうとする
あすかちゃん。ここに二人で来るといつもの光景だ。
ちなみに、俺も特にこれをデートだとは思っていない。二人連れはいつものことだし。
「はい、ご注文をどうぞー!」
カウンターの奥に結花さんを追い返すと、あすかちゃんが注文を取りに来た。
頼むものは決まってたりするのだが、まあ新メニューがないか確認するのも楽しいし。
「ナポリタンひとつ」
「ぼくはホットケーキで」
「はーい、ナポリタンとホットケーキですね。かしこまりましたっ!」
伝票にかりかりと注文を書き込むと、カウンターの奥に駆けて行くあすかちゃん。
「おかーさん、オーダー!」
「はいはい、あんたの大声で全部聞こえてるから」
そのやり取りに、俺は思わずあきらと顔を見合わせて笑ってしまう。
今日もここでの食事は、楽しいことになりそうだった。
とりあえず以上。『一幕』『二幕』を知らない人には申し訳ないです。
知りたい人はまじアン最萌のあきら戦とようすけ戦にGoで。
『四幕』も期間中に上げよーかと思います、はい。
>>306 あきらタンSSキターーーー!!
何気にあすかタン出てるのがいいです。続き期待してますヨ〜
最近まじアン始めますた。
結花シナリオで涙腺ちょちょぎれますた。
次はリアンシナリオに突貫しまつ。
パッチ当てるの忘れないようにな
>>309 オソカターヨ…(泣
さっき当てて再プレイオワタとこでつ。
何でこんな服やねん?
という方。
是非みどりスレを訪れてくだされ!!
まじアン放浪記ってなに?
まーじぁん放浪記?
315 :
名無しさんだよもん:03/02/15 01:34 ID:H86j1e5/
トレカにそんなのあったような…
ええ、骨董祭になつみSSの出品を宣言していた者です。
長いうえにカタい内容なので深夜に慎ましく投下。
三夜完結予定です。
今夜もまた潮騒に混じって猫のあえぐ声が聞こえる。
浜辺の町にも猫はいる。だが凪いだ紺碧の海に悩ましい
愛の歌はいかにも似合わないから、俺はいつもそれを疎
ましく感じる。
――こんな夜にはあの女のことを思い出す。
裸のなつみが毎晩この部屋に舞いこんできたのは、ち
ょうど一年前の今頃だった。眠りを誘う春の終わり、梅
雨雲がゆるゆると近づいてくる季節に、あの女は妖精の
ように現れ俺にまたがっては、かすれる声で性交をせが
んだ。……伸ばした指は虚空を掴んだ。抱き寄せようと
すれば霞のように消えた。
そうした時はきまって猫があえいでいた。情欲に焦が
れた小さな生きものの鳴き声が、どこか遠いところで響
いていた。なつみの声は、どこか猫の声に似ていた。
「……こんばんは」――そう、こんな声だ。
「!」
「……こんばんは。久しぶり」
「一年、たったかな。最後にここに来てから」
裸ではなかった。なつみは純白のブラウスと、黒い
フレアスカートを身につけていた。だが曖昧な微笑は
あの頃のまま――わけもなく俺をすくませる瞳の色も。
「……もう、私のこと忘れた?」
「……忘れられると思うか」
「さあ、そんなことわからない。……あなたのことほ
とんど知らなかったし、マジメな話、とかもしたこと
なかったじゃない?」
なつみはそう呟きながら出窓のへりに腰かけた。窓
からは弱々しい月明かりが射しこんでいる。
「今夜はね、……あなたに謝りに来た」
「謝りに?」
「そう。……私はこの部屋であなたを誘った。あなた
はそれを受け容れて、あたしに『好き』と言ってくれ
た。けれどあたしはそれを拒んだ。……やっとそれが
本当のことだったとわかった。だから――」
「それなら抱かせてくれ」
「え?」
「謝るつもりがあるなら抱かせてくれ」
「――ごめん。できない」
「なんにも変わってないな。俺の夢枕に立っていたこと
に今さら気づいて、それが心苦しいから謝りに来たのか。
……ようやく忘れかけていた俺に、それがどれだけ残酷
なことかわかるか?」
「そんなつもりじゃ……」
「いいよ。恨み言なんてお前も聞きたくないだろう。だ
から抱かせてくれ。この一年、それだけを思って生きて
きたんだ。……一度きりでいいんだ」
「相変わらず強引だね。……ふふ。いいよ。抱けるもの
なら」
立ちあがり壁に両手をついた。目の前にはなつみの顔
があった。けれどもそれは俺の咽もとに吸いこまれ……
音もなく背に抜けた。
「……ね。抱けないでしょ?」
クソッ、と言って俺は床に伏した。
「わからないだろう……わかるものか。どれだけ会いた
かったか……どれだけ苦しかったか。あんな告白をして
……あんなフラれ方をして。お前の全てを、俺は壊して
しまった。……倫子と仲違いさせて……お婆さんが死ん
で……家もなくなって」
「――違う。あなたは悪くない」
なつみはうずくまる俺の傍らに、悲しそうな顔で立ち
尽くしていた。俺はなおも続けた。
「そんな風には思えなかった! あんな告白をしなけれ
ば……そう思ってずっと、自分を責めた。……けれど可
笑しいだろ、笑ってくれ。そう思いながら……自分を責
めながら……お前のことを抱きたくて仕方なかった」
「――」
「罪悪感は薄らいでも……欲望は消えなかった。もしま
たお前が来たら、どうしても言おうと思っていた。……
一度だけでいい。抱かせてくれ」
「――ふふ。わかった」
俺は頭を跳ねあげてなつみを見た。
「――もう一度この部屋に来る。その時にあなたが私に
触れることができれば、抱いてもいいよ」
そんな言葉を残して彼女は消えた。あとには月明かり
に濡れるカーテンだけが残った。
うーん、渋い、、、
謎めいた感じがイイです。
>317-320
とおもってリロードしたらSS投下されてますね。
なつみ萌え。
でもこれって本ゲームからどういう派生なんだろう??
とちょと疑問に思った・・・。
こういう選択肢があった??
(あまりやりこんでないんで、、、)
324 :
S.F:03/02/15 03:19 ID:oCHnA77K
えーと、飛び入りですがSS投下させていただきます。
自信がないのでコソーリと。スフィー系で4レス分です。
「なあ、どうしても帰らないといけないのか?」
つい、そんな問いを投げかけてしまう。
「うん、だって私、王女だもん」
「だからって、代わりがいないってもんじゃないだろう?他の王族とか……」
「王族はね、果たさないといけない義務があるんだよ」
「昔からおじいちゃんにずっと言い聞かされてきたんだ。王族には国のみんなに尽くさないと
いけない義務があるって。国民が幸せに暮らせるよう努力しなくちゃいけないんだって。あた
しもそう思うんだ」
それはまるで、自分に言い聞かせているかのようだった。
チョコと、約束
見聞を広げるために魔法のないこちらの世界に来たスフィーはひょんな事故(思い出したく
もないが(怒))から俺の家に居候することになった。その後姉を追ってきた妹のリアンと幼馴
染の結花たちと一緒に過ごした半年間は、あっという間に過ぎていった。本当は十二月
三十日に帰るはずだった二人は何とか帰還を引き伸ばしてきたのだが、とうとうこの日がや
ってきてしまったのだ。二人の帰る、その日が。
「ねえ、けんたろ。今日が何の日だか知ってる?」
「急にそんなことを言われてもなぁ。スフィーの誕生日……じゃなかったよな」
「もう。けんたろが教えてくれたんでしょ、この国の風習」
しょうがないなぁ、というように苦笑しながら、スフィーは綺麗に包装された小箱を差し出した。
そうだ、今日は二月十四日。バレンタインデーだったっけ。この一週間スフィーとの別れに気
をとられて、まともな時間感覚がなかった気がする。
スフィーのやつ、昨日は遅くまで何かやっていて、てっきり帰り支度をしていると思ってたのに……
「けんたろ、どうしたの?もしかして……気にいらなかった?」
「ば、ばかやろ!そんなことないって。その、ありがと」
「……うん。そう言ってくれてよかった。あたしね、けんたろにいろんなものをもらったのに、私
があげたものはほとんどないなって。それで、これはどうしても渡したかったんだ」
こいつは。なんかその言葉を聞いていて、急に苛立たしい気持ちがこみ上げてきた。スフィ
ーは俺にいろんなものをくれたのに、そんなふうに思っていたなんて。
「スフィー!!!!!」
「は、はぃぃぃーーーーっ!」
「おまえ、何がほしい。日本にはバレンタインデーにチョコをもらった男は、ホワイトデーに何か
お返しをするという習慣もあるんだ。スフィーは何がほしい?」
「で、でもあたしその頃にはもう」
「いいから。何がほしいか言ってみろ。何でも贈ってやるから」
スフィーは戸惑うように俯き、やがておずおずと顔を上げた。
「じゃあ、けんたろが作ったチョコレートがほしいな」
「チョコレート?そんなのでいいのか?」
「うん。あたしね、昨日チョコレートを作ってて。なかなかうまくいかなかったんだけど、これをけ
んたろにあげるんだと思うととっても楽しくて。でね、けんたろがあたしに作ってくれたらなぁっ
て、ずっと考えてたんだ」
「わかった。ホワイトデーには健太郎特製のチョコを送ってやろう。約束な」
「……あ」
そう。ほんとはプレゼントなんてどうでもよかったんだ。あげたかったのは、もう一度会えるん
じゃないかという、希望。そしてそれを信じさせてやれる繋がりだった。スフィーも多分わかっ
てくれただろう。
「うん。ありがとね、けんたろ。それじゃ、そろそろ行かなくちゃ。きっとおじいちゃんたちが待ってる」
「じゃあけんたろ、とりあえずお別れだね」
「そうだな。とりあえずお別れだ。また来られるんだろう?」
「うん。結花のホットケーキとけんたろのチョコを食べに、ぜったいくるよ」
「はは、あいかわらずだな」
「…………」
「けんたろも、店番をサボらずにちゃんとやるんだよ」
「おう、スフィーの分もきちんとやってやる」
「結花や、みどりさんたちにもよろしくね」
「ああ、まかせとけ」
「…………」
沈黙が流れる。もう話すことはないのに、スフィーはその場を動かなかった。
スフィーのやつ、どうしたんだろう。
「あはは、おかしいよね、けんたろ。自分で決めたことなのに、もういかなくちゃいけないのに、
なんだか足が動かないんだ」
「あたし、意気地なしだよね。みんなが待ってるってわかってるのに、けんたろと離れるのが
怖い……」
俯いたスフィーが元気なく呟く。そうか。あいつもやっぱり怖かったんだ。明るい顔して、何
でもない風に装ってたけど。
そんなスフィーを見て、力いっぱい抱きしめてやりたくなる。ずっとここにいていいんだぞって、
言ってやりたくなる。でも、それはスフィーを苦しめることにしかならない。なら、俺に出来るこ
とはどんなことだろう。
「スフィー、よーい、どんってしようぜ」
「え、な、なにそれ、けんたろ」
「合図だよ、合図。こう、背中合わせに立ってな、よーい、ドン、で歩き出すんだ。スフィーは、
スフィーの世界へ。俺は、俺の世界へ」
「けんたろ……うん、わかった!」
ようやくスフィーに笑顔が戻ってくる。そうだよな、スフィーはそうでなくっちゃ。
「よし、じゃ向こう向け。背筋を伸ばしてな」
「うん。こう?あ、こらけんたろ、変なとこさわんないでよ」
「ばか、触ってないだろ。準備いいか?」
「うん、いいよ」
スフィーと背中合わせに立つ。
「じゃあいくぞ。よーーーーーい」
「よーーーーーいっ」
「どんっ」
俺たちは歩き出す。新たな約束を胸に、自分たちの世界へと。
(END)
329 :
S.F:03/02/15 03:32 ID:oCHnA77K
どうも、通りすがりのS.Fです。
このSSのネタは、去年の葉鍵板最萌えトーナメントのときに考え付いたものですが、書き出
す前にスフィータンは負けてしまいました。今回ふとこの骨董祭を見かけてあわてて書いてみ
ました。有名な某ゲームの某シーンのパクリです。よくありそうなネタですので、誰か他の人
が使っていたらすいませんです。キャラがつかめてねーとかいろいろ批判はあるでしょうが、
枯れ木も山の賑わいということで許していただけたら、と思います。それでは、SS作家の皆
さんもがんばってくださいねー。
331 :
名無しさんだよもん:03/02/15 06:36 ID:erE1RwS3
なつみが健太郎の居る町に越してくる前に女友達の彼を奪う(ぬれぎぬだけど)話があって、
その後日談だと思われ
ネタばれになるので、後はつづきを待ったほうがよいかと
SSの続きが楽しみだ…
絵師さんも乙彼!
332 :
922:03/02/15 07:12 ID:EQlrcS0q
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333 :
331:03/02/15 07:17 ID:iC8HbYxu
323へのレスです>331
>S.Fさん
さわやかなかんじですね
某ゲームねた、嫌いじゃないです(w
334 :
はね〜〜:03/02/15 10:37 ID:kl7BrMci
盛り上がってきましたねぇ、骨董祭。そして、全くと言っていいほど話がまとまらない
私(汗)既に4本ボツを出してます……。
ちなみにS.Fさんのカキコを見て、スフィーの準決勝を思い出したり。
凄く印象に残ってる試合です。ええ、ある意味あゆ戦よりも(笑)
スフィーで書こうかなぁ……あの時の話の続き……。
ちなみにボツネタの内訳は、『結花・結花・オール・スフィーとなつみ』
みどりさん……は、あれだけ凄いの出てたら、恐れ多くて書けそうに無いですし(汗)
残り一日頑張ります〜(汗)
さて、それでは骨董祭用にもう一つばかり。
3レス予定〜。
何処の大都市にでもある裏の顔、歓楽街の街並――。
そこを歩く、一人の男がいた。
日本人であること以外さして特徴のない、どこにでもいる男性に見える。
そんな男性が、スラムの建物の間をすいすいと抜け、慣れたように歩いていた。
「……くぁ……」
何度目かの角を曲がったところで、彼は天を仰いだ。
瞼を片手で覆い隠し、心の中で悪態をつく。どうして俺はここにいるんだ、と。
――決まっている、それは……。
『おい、お前』
不意に、背後から声を掛けられた。
振り向くと、そこには数人の若者たちがにやけた顔をして立っている。
先頭の帽子を被った男がたどたどしい日本語で彼に呼びかけた。
「オマァエ、にぽーんじん、ダーラウ?」
『ああ、君の国の言葉で喋ってくれて結構。半端な日本語は聞き苦しい』
流暢に公用語を操る彼に少し驚いたものの、帽子の男は再び同じ質問を繰り返した。
『そりゃあ結構。てめぇ、日本人だな?』
『日本で生まれて、成人するまで日本で育ったぐらいには日本人だが』
それを聞くと、帽子の男とその背後の男達が、一斉にいやらしい笑みを浮かべた。
帽子の男の指示で、男達がばらばらと少し横に広がる。
『日本人は金持ちっだて聞いてるぜ……カネ、恵んでくれねえか?』
そう言う帽子の男に、哀れな獲物であるはずの日本人の彼は、ただ、ため息を吐いた。
ぽつりと一言、聞こえるように漏らす。
『さっきは日本語が聞き苦しいといったが……間違いだったな。
お前の言葉は、お前の母国語でも充分聞き苦しいようだ』
『何ィ!?』
激昂する帽子の男、色めき立つ周囲の男達。そして一斉に懐からナイフを抜く――。
日本人の目の色が、一瞬で変わった。
フフン。と帽子の男は自分の優位性を再度確認する。
こちらは大勢、日本人は一人。生意気なクチ利きやがって、どうしてやろう――。
――考えられたのは、そこまでだった。
大して鍛え上げられた風もない拳が、したたかに帽子の男のアゴに突き刺さる。
一瞬の早業。帽子の男はそのままの状態で真下に崩れ落ちた。
『何ィ!?』
突然の出来事に目を白黒させる男たち。
だがその隙は、そのまま彼らの記憶を途切れさせることとなった。
アゴに、人中に、鳩尾に、首筋に。
正確無比に放たれる拳や手刀は、振るわれるたびに一人、また一人と若者達を地に這わす。
残ったのは、あっと言う間に一人だけ。
『……なんだよ、なんなんだよ、お……お前はっ!?』
生き残りは、周囲の仲間達がすべて倒れた瞬間、自分に向かってくる日本人に恐怖した。
恐怖の顕現たる日本人の口が開く。手も足も硬直しきり、ナイフを握ったまま動けない。
『さて……君だ、君』
『ヒィィィィィィィッ!』
その言葉をきっかけに足の硬直だけが解ける。
男は逃げた。必死で逃げた。――だが、彼の悪夢は終わらなかった。
『おいおい、待ってくれよ、おい!』
日本人は追ってきた。チクショウ、俺がナニしたってんだ。カツアゲしようとしたか。
そこまで考え、足がもつれ倒れる。手に握り締めたままのナイフで危うく怪我をしかけた。
ああ、なんて思い違いをしていたんだ。この日本人は、単なる観光客じゃない。
プロだ。プロ中のプロ。俺たちは、なんて相手に喧嘩を仕掛けちまったんだ――。
逃げた男が這いずる。這って壁際に追い詰められる。振り向く。日本人が口を開く。
『君! そのナイフ、いくらで売ってくれるかね!』
『……………………へ?』
そう、彼はプロ中のプロなのだ。――ただし、骨董の、という但し書きがつく。
日本人は、腰が抜けて呆然としている男を相手に値段交渉をしようとした。が、
『い、いくらでもいいから持って行って下さいィィィ!!』
と怯えて震える男を相手にまともな交渉が出来るはずもなく。
ふう、とため息を吐いて懐から財布を取り出した。
『それじゃ、このくらいでどうだろう?』
差し出されたのは、札の一束。
仲間達を含め、男たちが三ケ月『仕事』をしても稼げないくらいの大金。
――日本人は金持ちとは聞いてたが、こんなのポンと出せるなんて、只者じゃない――。
怯え、開いた口がふさがらない男から返答がない為、彼は更に金額を増やそうとしたが、
『イイです! もうそれで充分ですから! 持ってって下さい! どうぞっ!』
と、慌てて男がナイフを差し出してきたので、その商談は綺麗にまとまることとなった。
「さて、いい買い物もできた。……そろそろホテルに戻るかね」
目的の買い付けも完了し、再びぶらぶらと歩き出す男。その表情は晴れやかだ。
カツアゲされそうになったことも、道に迷っていたこともすっかり忘れていい気分。
そう、彼は古くて価値のあるものに目がない、骨董品のプロフェッショナル。
世界を巡り、どんな状況でも、目当てのものだけは逃さない。
宮田健吾。
彼を知るものは、彼をこう呼ぶ――。
骨董バカ一代、と!
「いや、ただのバカだ」(一人息子・談)
以上。タイトルは当然『骨董バカ一代』で。
最初からタイトルつけるとネタ割れそーなんで。
わかんねー(w
けど勢いはGood!
ええ、昨夜なつみSSをうpした者ですが急な仕事が入ってしまい、
ちょっと続きを書けなさそうでつ……。今日、明日で書く予定だった
んですが。
会社からのレスです。申し訳ない。もし読みたい方がおられるよう
でしたら、続きはいつか必ず。
>342氏
まったりとSS読ませていただきましたが面白かったです。
マガシン編集者最高(藁
とりあえず今夜中に今までのまとめ、UPしますね
駄AAでちと参加してみるテスd
____
/ \ , -‐-、
/ ● ●、 ヽ(_
|Y Y \, '´ )ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
l | | ▼ { {{从从 ノ} | けんたろー
| \/ _人 ヽ^ヮ^ b(( < おっきないぬがいたよ〜♪
| __ノ ⊂iiニニ)ヽ )\ |
\ / | i i i \ ) \_/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | └┬┬┬ { スフィーそれは……ぞ(略
(___)_) し'し'. \_____
>346
笑
次に食べられてるAAキボン
| ____
| / \
| / ● ●、
| |Y Y \
| l | | ▼ |
| | \/ _人.| もぐもぐ
| | _l )ヽ )\
| \ / | i i i \ )
| | l l └┬┬┬
| (___)_) し'し'
\__________________
○
O
o
____'´ ̄`ヽ)__
r^j , '´  ̄`ヽfjjヽ.\ う〜〜〜ん
/ / { ( 从从ノ)\\ \ う〜〜〜ん
\ヽ ) d ;´(フノ-イ /⌒)\
>L__ `<i \/⌒)), -‐、 \
\(( ( \ / ̄ >‐r' 、 \ \
\ ) /∧/´ ヽ ノ\ノつ, \
>>436 ホントに食べられてはかわいそうなんで、夢オチということで勘弁してちょ(w
>348
ナイス!!(笑
AA使いは尊敬に値しまふ。
>>352 みどりスレのSSのタイトルは『みどりさんのバレンタイン』とでもしておいてください。
いいタイトルが思いつかないけど、無題というのも寂しいので。
ココロ「天が呼ぶ! 地が呼ぶ! 人が呼ぶ! ネタで笑えと轟き叫ぶ!」
なつみ「……っ、殺気!?」
ココロ「見よ! 魔法少女・明日のココロちゃんただいま参上!」
なつみ「ら、ライダーから魔法少女!? しかもまだ一度も見てないのをっ!」
ココロ「面白いらしいね、日曜朝。……白蛇のナーガだっけ?」
なつみ「ココロ、それ違うたぶん違うぜんぜん違う……」
ココロ「さて、ブランクもあるせいか今三つ程切れ味の悪い『ここココ』ですが」
なつみ「骨董祭最終日、今更になって何を……」
ココロ「何を? ふふ、なつみぃ……それはなつみが一番良く知ってるんじゃないの?」
なつみ「し……知らない。わたしは知らない……」
ココロ「く、く、く……口ではそう言って、ここはそうは言ってないよ」
なつみ「ひぃうっ! や、止めてココロ、そんな、触らないで……」
ココロ「どうにかして欲しいんでしょ? 私だってどうにかしたいもの」
なつみ「あうっ、は……うあっ……」
ココロ「お口の中に、あの硬くて長いものを突っ込んで……」
なつみ「いや、嫌っ! 言わないで……恥ずかしい……」
ココロ「ダメだよなつみ……そんなことじゃ、店長さんに嫌われちゃう」
なつみ「それは、もっと嫌……」
ココロ「でしょう? だからさっさとだらしなく開けたお口に突っ込まれてきなさい」
なつみ「……歯医者に行くだけなんだから、もう少し、言い回しを自然にして。頼むから……」
ココロ「この歳になって歯医者が怖いなんて、恥ずかしいもんね?」
なつみ「……黙って、留守番しててよ」
ココロ「そういえば一度、歯ブラシを使ったことが――」
なつみ「だから黙っててって言ってるでしょうっ!」
スフィー「ご無沙汰〜。私たちはまじアン最萌では出番なしだったし」
リアン「……これ、骨董祭何作目ですか? え、三作目?」
彩「……え、でも、陵辱がないでしょ……?」
ぼくとようくんは、今『HONEYBEE』にいる。
昨日の大雨が、今朝になって突然やんだせいか、お客さんはそれほど多くない。
……というよりは、ぼくたち以外のお客さんがいないんだよね。
「あきら、今日これからどうする?」
「え? えと、うーん、どうしようか」
突然前の席に座るようくんに話しかけられ、ぼくは慌てて曖昧な返事を返す。
あ、しまった。……と思う間もなく、メニューで頭を叩かれた。
「はうっ」
「おーまーえーなー。行きたい場所考えとけって言っただろ」
「……うう、ごめん……」
本当は、ようくんと一緒に行くならどこでもいいんだけど。
それを言っちゃうとようくんが怒るから、言わない。
「はーい、お待ったせー!」
あすかちゃんが両手にお盆を持ってぱたぱたと駆けて来た。
お盆にはそれぞれ、ナポリタンとシーフードスパゲティが……って、あれ?
とんとん、と慣れた様子でテーブルの上にお盆を乗せると、あすかちゃんはそのまま
ようくんの隣の席に陣取った。
「ようすけお兄ちゃん、あたしお昼まだだから、一緒に食べていいでしょ?」
ああ、なるほど。そういうことか。
でも、聞かれたようくんは手をひらひらさせながら、
「駄目」
「えー! なんでよー!」
なんて言った。不満の声をあげるあすかちゃん。
「俺の席が狭くなるだろ?」
「う、ううー」
あすかちゃんが無念そうに立ち上がる。僕は助け舟を出すことにした。
「ねえあすかちゃん、ぼくの隣なら座ってもいいよ」
途端、ぱっ、と表情を輝かせ、僕の隣にものすごい勢いであすかちゃんは移動してきた。
そこで、
「あきらお姉ちゃんがいいって言ってくれたから、あすかもここで食べるもん」
「はいはい、勝手にしろってば」
「食事は、大勢で食べた方が楽しいもんね」
呆れるようくん。喜ぶあすかちゃん。
僕はホットケーキが来るまで、窓の外を眺めるようくんの顔を眺めて待つことにした。
時間が、あっという間に過ぎる。
「はい、お待たせー」
結花さんが、いつもより三段くらい多く重ねたホットケーキの皿を持ってきた。
僕の前にそれを置くと、申し訳なさそうに僕に話しかけてきた。
「ごめんねー。ホントならナポリタンより早くできるはずなんだけど、あすかが、
『ようすけお兄ちゃんのお料理は私が作るの!』って言って、キッチン占領しちゃって」
すると、その多目のホットケーキはそのお詫びなんだ。
「そんなに気を使わなくてもいいのに……」
「いえいえ、大事なお客様ですもの」
そう言いながらおどけて笑う結花さん。いいなあ、ぼくもこんな風になれたらなあ。
と、ようくんが自分の隣の席をぽんぽんと叩いて結花さんに話しかけた。
「結花さんも、一緒に食事どうですか?」
あすかちゃんのときとは正反対の態度に、シーフードスパゲティを口の中に詰め込んだ
表情のまま、ぼくの隣でむくれるあすかちゃん。
けど、結花さんは笑いながら席を離れていく。
「あはは、嬉しい申し出だけど、これでもお店があるから。それより二人とも、
早く食べないと折角の料理が冷めちゃうわよ?」
その結花さんの言葉で、ぼくも気づいた。
ようくんの目の前にあるナポリタンに、全く口がつけられていない。
「さて、それじゃいただきますか」
半分冷めて、ほんの少し固まりかけたナポリタンにフォークを差し込むようくん。
ぼくの方に料理が来るの、待っててくれたんだ。
「うん、いただきます」
ぼくも、大盛り状態のホットケーキにナイフを入れる。
同時にひとくち。
それは、いつものホットケーキより、なんだかもっとずっと、美味しく感じられた。
>>358 投下SSまとめやりますので
タイトルプリーズ
以上、『ふたりの四幕』でした。
>>352 そーいえば、まとめから『骨董バカ一代』が抜けてるようですが。
祭りラストスパート!!
CG第5段AM3:00頃あがりそうです・・・・・。
(間に合え・・・・)
365 :
358:03/02/16 23:56 ID:l+MlvkJr
あ、すみません。一応『In a shop』ということで。