1 :
◆28qsaJNT.c :
02/12/23 09:57 ID:CIaxvD0d
【ルール】
・テーマを決めて、それに沿った SS、シチュなどを書く。
・書き手は全員名無し(書き手の知名度で作品の評価が変わるのを避けるため)
・書き手の騙りを防ぐために、作品ごとのトリップを推奨する。
但し、普段コテでトリップをつけている人は、それとは別のトリップをつけること。
・投稿作品とそれ以外の書き込みを区別するために、投稿作品の前後には宣言をする。
・告知及び投稿期間→感想期間→総括期間、という流れ。投稿期間終了までは一切感想をつけない。
・感想期間では、参加作品について感想、評価などを行う。
・総括期間では、書き手の挨拶、運営への意見、次々回のテーマの決定などを行う。
また、感想期間で評価が高かったもの選び、最優秀作品として推す。
・各期間は以下のように設定する。
投稿期間: 2 週間
感想期間: 1 週間
総括期間: 1 週間+α(そのときに応じて期間は変化する)
【関連スレ】
第八回顔文字選手権大会
http://choco.2ch.net/kao/kako/1015/10156/1015675389.html
【注意】
※必ず名無しで投稿して下さい(誰だか判らなければ良い)。
※特に、普段トリップをつけている方はご注意を。
(そのトリップと違うトリップなら構いません)
それ以外の手順は SS 投稿スレに準じます(以下に転載)。
|【投稿の手順】
|
|1:まず、投稿する旨を告知するカキコをすると良い。
| 「今から SS 投稿します。なお、××な内容です」など。
| 鬼畜・陵辱・スカなどのジャンルでは特に。読むのを嫌がる人もいます。
| (時間帯・スレの状態・信念・その他で省略可)
|2:書いた SS を 30 行程度で何分割かしてひとつずつ sage で書き込む。
| (名前欄に、タイトルと通しナンバーを入れると分かりやすい)
|3:回しは不要。旧スレからの変更です。
|4:最後に sage で作者名・タイトル・あとがきなどと共に、
| アップしたところをリダイレクトする(
>>1-2 みたいな感じ)と トッテモ(・∀・)イインチョ!
【よくあるかも知れない質問】 Q.複数の作品を投下するのは OK ですか? A.構いません。期間内でテーマに沿っていればいくつでも結構です。 Q.もうすぐ完成するから、締め切りを伸ばしなさい(`□´)くわっ A.終了間際の混雑などを考え、締め切りは延長される可能性もあります。 その際は、一言その旨をこのスレに書き込んでください。 ただし、完成まであまりにも時間がかかりそうな場合はその限りではありません。 Q.締め切りが過ぎてから完成したんだけど、ここに投稿していい? A.締め切りを過ぎたものについては、SS 投稿スレを始め、内容に見合った別の SS 関連スレに投稿してください。 このスレは、決められたテーマと期間の両方を満たす SS を対象にしています。 Q.気に入った SS があったけど、みんな名無しだから作者がわからない。 A.締め切り後にこのスレで訊いてみましょう。教えてくれるかも知れません。 Q.投稿した投稿作品がリアルリアリティに汚染されてます。 A.ときには厳しい意見が付くこともありますが、別にあなたが憎いわけじゃありません。 良い感想職人さんはちゃんと理由も書いてくれますから、次回に役立てて下さい。
3G
乙ー。 最近は即死判定が厳しいので(48時間に25レスらしい)書き込みー。
9 :
アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 13:07 ID:0qzQPh4U
ドラゴンボールZ フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!! | ]下ミ─-。、_|_, 。-―テ「 [ l ゝ_,. lミミi=´<_,.`=i=ヲ 、__ノ ヽlミ| 「‐、=ラ7 |ヲ'´ と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜
10 :
アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 13:21 ID:oteC4KgG
ドラゴンボールZ フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!! | ]下ミ─-。、_|_, 。-―テ「 [ l ゝ_,. lミミi=´<_,.`=i=ヲ 、__ノ ヽlミ| 「‐、=ラ7 |ヲ'´ と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜
>48時間に25レスらしい がんばるか……。 よいよ、よいしょ
12 :
アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 14:54 ID:oteC4KgG
ドラゴンボールZ フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!! | ]下ミ─-。、_|_, 。-―テ「 [ l ゝ_,. lミミi=´<_,.`=i=ヲ 、__ノ ヽlミ| 「‐、=ラ7 |ヲ'´ と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜
13 :
アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 15:34 ID:HUpnX5n4
ドラゴンボールZ フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!! | ]下ミ─-。、_|_, 。-―テ「 [ l ゝ_,. lミミi=´<_,.`=i=ヲ 、__ノ ヽlミ| 「‐、=ラ7 |ヲ'´ と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜
空を繋ぐ声、評判良いけど、葉鍵的SSなのかな? セリオは出ているが舞台も時代も違うので疑問が残る。 コールドスリープから目覚めた国崎が世界を救うSFが あっても、あまり葉鍵的って気はしない。
好きなのも挙げとく。 旅立ちの季節。 最後の書置きに至る過程は少々弱い気もするが、 最初の書置きに破壊力がある。 ただし他漫画からのネタは頂けない。
前スレの方が上にあるので、一旦 age ときます。
即死防止に協力させてもらいます。
即死は、容量が基準という噂もある。
あと、感想期間が終わったらの話題でいいのだが、 ↓ 有名無実となっているこれをなんとかしたほうがいい。 >Q.締め切りが過ぎてから完成したんだけど、ここに投稿していい? >A.締め切りを過ぎたものについては、SS 投稿スレを始め、内容に見合った別の > SS 関連スレに投稿してください。 > このスレは、決められたテーマと期間の両方を満たす SS を対象にしています。
○蜃気楼 美汐「……これで笑えというのですか。そんな酷なことは……」 真琴「あははっ、く旅れた、だって。おかしーっ」 美汐「(……妖狐のギャグセンスは人間と違っているのでしょうか……?)」 真琴「でも、その前の6行が、意味不明よね」 美汐「え、ええ、もう少し最後のだじゃれを生かす文だとよかったと思います」 ○2001年宇宙の旅 真琴「え? え? 結局まだ夢の中なの?」 美汐「夢から覚めたと見せかけてまだ夢の中。ありがちですが、効果的な落し方です」 真琴「そうなんだー。でも読みにくいSSだったね」 美汐「はい、内容的には悪くないのですが……臨場感を持たせようというのかもしれないですが、失敗でしょう」 真琴「『はぁ』と『……』ばっかりじゃ読みにくいもんね」 美汐「いくら風邪をひいていても、頭の中で何かを考えるときまで『はぁ』はつけないでしょう」
○You only live twice 美汐「過去に戻り歴史を改竄する。舞さんのシナリオではこれもまたありがちなパターンの救済SSです」 真琴「そうなの?」 美汐「はい。ある意味、もっとも残酷な話かもしれませんが」 真琴「えー、どうして?」 美汐「確かに過去に戻った舞さんのの意識は救済されたかもしれませんが、元の時間軸での相沢さんはどうでしょう?」 真琴「あぅー、でもでも、過去が変わったら未来も変わるんじゃないの?」 美汐「同一時間軸の話とするわけですか。けれど過去が変わったら、そもそもこの事件自体起きなくなるのですよ」 真琴「???」 美汐「そうですね……過去が変わると魔物はどうなるでしょう?」 真琴「もちろん出てこないわよね」 美汐「魔物がいなければ、舞さんが夜中に学校まで来ることもなくなります」 真琴「うんうん」 美汐「舞さんが学校に来ていなければ、相沢さんが舞さんと出会うこともなく、舞さんが自殺しようと思うこともないわけですから……」 真琴「……この事自体が起きなくなる……?」 美汐「ええ、そうなります。タイムパラドックス、ということですね。時間旅行を題材にした話では、必ず出てくる問題です」 真琴「あぅー、難しいよぅ」 美汐「ですからこのSSも、そこまで踏み込んでいれば、もっとおもしろくなったかもしれません」 真琴「舞は救われました、めでたしめでたし、じゃダメなの?」 美汐「人それぞれです」
○No future 真琴「……それで、10年後の自分とあかりの死体はどうなったの?」 美汐「好きに想像してください、ということではないでしょうか。まさか考えてない、というわけではないと思いますが」 真琴「でもホントにタイムマシンができたら、こんなこと、起きるのかなぁ」 美汐「どうでしょう。あの有名な青いロボットの物語も、最初はこういう理由で未来から来たはずでしたし」 真琴「そうなの?」 美汐「確か結婚する相手を変えろ、というので未来から来たはずです。今考えると随分無茶な話ですね」 真琴「まぁそれはおいといてこのSSなんだけど、なんか真琴、読みづらかったの」 美汐「はぁ、どういうところですか?」 真琴「例えば、10年後の自分を殺しちゃうところ。一番の見せ場のはずなのに、『バーン!』だけで終わっちゃうんだもん」 美汐「そうですね。典型的な『ゲームのテキスト症候群』でしょう」 真琴「えー、なにそれ?」 美汐「地の文が少なく、会話メインで進むSSのことです。世にある多くのSSはこの形式といっても過言ではありません」 真琴「それは言い過ぎだと思うけど……」 美汐「ゲームはテキストの他に背景、立ち絵、音楽などがあります。だからあの会話メインのテキストでも十分なのです。 ですが文章だけのSSでは、情景の描写不足となってしまうのです」 真琴「そっかー。ゲームだったら緊迫した音楽が流れて、10年後の浩之の立ち絵があって…… バーン、という効果音とともに画面がフラッシュ、苦痛にうめく立ち絵に切り替わって消える……といった感じかなぁ」 美汐「そうですね。そこまで読者の想像にゆだねさせるのは、酷というものでしょう」 ○ひとりふたり(はるか) 美汐「誠に申し訳ありませんが、パスさせていただきます」 真琴「えーっ、どうしてー? よくわかんなかったけど、読みやすくておもしろかったよ」 美汐「元の作品を遊んでいない、と、この感想の書き手が……」 真琴「あぅー、じゃ、しょうがないね」
○犬耳娘細腕奮闘記@旅情編 真琴「あははっ、おもしろかったーっ」 美汐「雰囲気は元の作品をよく反映していると思います。色々と気になる点もありますが」 真琴「えー、どういうところー?」 美汐「そうですね……ハクオロさんが外来語を使うのは、設定上まだ許容できるのですが、ベナウィさんが使うのはどうかと」 真琴「えー? そうだった?」 美汐「はい、トリップ、と使ってます」 真琴「あぅー、その一カ所だけよぅ。美汐細かすぎるーっ」 美汐「……では細かくないところを。今回のテーマは旅、でしたが、このSSでは味付け程度でしか使われていません」 真琴「えー、でもちゃんと旅に出る理由もあるし……」 美汐「その旅で一番活躍してるのが、本編ではチップキャラすらないチキナロとはどういうことでしょう」 真琴「あぅー……ほら、美汐メインのSSが多く書かれてるのと同じようなものよぅ」 美汐「……サブキャラがSSのテーマだったらそれでもよかったんですけどね」 真琴「でもー」 美汐「それに、この話のオチは旅から帰っていた後。それも旅とは全く無関係のところです」 真琴「あぅ、それはそうだけど……」 美汐「まあ、コメディにそこまで求めるのは無粋かもしれませんが、テーマを決めてのコンペですから それから最後のヌワンギはさすがにコメディでもどうかと思いました」 真琴「あっ、それは真琴もっ。安易に復活させるのなんて、許さないんだからぁっ」
○書き置き 真琴「こんなの、名雪じゃないっ」 美汐「はいはい、落ち着いて。で、どこをそう思ったのです?」 真琴「名雪だったら絶対に、 『明日から大会だよー、緊張するよー、あ、朝起きれるかなー、どうしよう祐一?』 って大騒ぎするわよぅ」 美汐「そうですね、私も名雪さんならそうなると思います」 真琴「でしょー」 美汐「あと相沢さんが香里さんに電話を掛けていますが、彼女も知らないと言うのも不自然です」 真琴「うんうん」 美汐「それから秋子さんがこういう悪戯をするか、というのも疑問ですね」 真琴「あぅー、でも秋子さん、変なジャムとか作るし……企業秘密だって言うし……」 美汐「いえ、秋子さんほどの人なら、この様な事をしなくても相沢さんの気持ちぐらい分かっているだろう、ということです。 それだけの洞察力をお持ちですからね」 真琴「それは美汐の思いこみよぅ」 美汐「……そうでしょうか? まあとにかく、このSSは設定に無理が多い、というのはいいですね」 真琴「うん」 美汐「もっとSSに現実味を、というところですね。それも元の作品世界における、ですか」
○いつかのメリークリスマス 真琴「あぅーっ、真琴、パスっ」 美汐「あら、どうしました?」 真琴「わけわかんないよぅ、これ……なんかずーっと、ゼンモンドーしてるんだもん」 美汐「禅問答ですか、そうかもしれませんね。これはこれで面白いものなのですが」 真琴「えっ、美汐分かるの?」 美汐「はい、それなりに、理解は出来ます。同意は出ませんが」 真琴「どーいうこと?」 美汐「まずこの話の大部分はあかりさんの内面世界。そこで浩之さんは、一つ一つの思い出をとっても、 互いの認識に差がある事を知らされます。また全てのシーンにおいて、あかりさんのがおさげでなく、 リボンをつけているのを見ます。 つまりこれは、自分は浩之ちゃんにあわせて変わったのだから、浩之ちゃんも変わって欲しい、 という隠されたメッセージなのだと思います」 真琴「あぅー、そうなんだー」 美汐「しかしそうやって相手にあわせて変える事が、本当に二人にとって望ましい事なのでしょうか?」 真琴「あぅ?」 美汐「確かに相手の事を理解する、ということは重要です。愛し合い、その先を考える二人なら特に。 けれど、あかりの髪型も、浩之の自分が先導する言動も、表面的なもの。 内面の相互理解をせず、このような表面的な理解のみで本当によかったのでしょうか?」 真琴「あぅー、なんかよくわかんないけど……それって美汐の考え、でしょ? ホントは全然違う話なのかも……」 美汐「……気にしたら負けです(汗 そうそう、『人の記憶は無限』という記述がありましたが、これもどうかと思いました。 無限だったらいくらでも記憶できてしまいます。有限だからこそ、記憶の劣化が 起きるのですからね」 真琴「じゃあ美汐、この『壊れた贈り物』とか、この『もも』ってぬいぐるみはなんなのよぅ」 美汐「……このSSを全て理解しろというのですか。そんな酷な事はないでしょう」 真琴「あぅーっ、開き直ったーっ」
○行きて帰らぬ 美汐「そうですね。この人は行きて帰らぬ旅に出るわけですからね」 真琴「でもspead……」 美汐「あまり突っ込むのも酷というものです。そっとしておいてあげましょう」 真琴「でも短い話だから、目立っちゃうのよぅ」 美汐「そうですね……自信がなかったら辞書を引く事を心がけたいものです。 ……ちなみにspreadと読んでしまい悪趣味な、と思ったのはヒミツです」 真琴「あぅー、spread……広がる……巻き散らす……?」 美汐「だからその、事故を起こして体が……」 真琴「(ガクガクブルブル)」 ○旅立ちの季節 真琴「あぅー……(赤」 美汐「まあ何と言いますか。展開だけはありがちですね。芹香さんが絡めばどんな不条理な展開でも 『魔法だから』で片づくという、ある意味便利、ある意味安直な一種の道具ですから」 真琴「でも、面白かったわよぅ。真琴も今度、どうすれば出来るのか聞いてみよっと」 美汐「制御できない道具は身の破滅だと思いますよ。 話自体は……まあこういうお話ですし、特にどうこういうものではないですね」 真琴「えー、いつも美汐だったら、物理的にあり得ないーっ、とかってケチをつけるのに」 美汐「先程の通り、魔法だから、で落ちが付いてしまってますから。 旅が話のメインとして使われていない、というのが気になるくらいですか。 そうそう、来栖川、です。お間違いのないように」 真琴「やっぱり細かいところがうるさい……」 美汐「几帳面、と言ってください」
○空を繋ぐ声 真琴「あぅーっ、いい話だったよぅ」 美汐「ほら、ハンカチはここですよ――。ええ、とてもいい話でした。 パターンはありがちな、想い合うもの同士が離れてその想いを再認識する、というものですが、 これがセリオの話として上手くアレンジされていたと思います」 真琴「ねぇねぇ、これってセリオ、どれくらい時間がかかったのかなぁ?」 美汐「星に辿り着くまで、ですか? そうですね……少なくとも船の中に5ヶ月はいることが確実の ようですから……数年はかかってるのではないでしょうか」 真琴「えーっ、そんなにーっ!? あぅー、全然そんな風にみえないのに……」 美汐「1日10秒の連続を繰り返した描写がないからでしょう。 100回前に見えていた星が今は見えなくなった、とか、地球時間の七夕に相当する日に天の川を 探してみるとか、色々と手はあったと思います。 この部分がセリオの旅というもっとも重要な部分ですから、それは残念なところですね」 真琴「うん、それに前の方が、ちょっと長い感じがするの」 美汐「そうでしょうか。私はこの説明的な部分がセリオらしくて好きなのですが」 真琴「あぅー、でも説明ばっかりなのは退屈よぅ」 美汐「その説明の中に、自分がどれほどマスターと結びついているものなのか、ということがみえます。 まあこれは、以前セリオのSSをどれだけ読んでいるか、ということもあるかと思いますが。 セリオがどういう存在で、どういう生き方をしているのか、とか……。 例えば夜桜方面のSSですね」 真琴「ふーん、今度読んでみよっと」
○総括 美汐「私が一番よかったのは『空を繋ぐ声』です。文章力と内容がトップクラスでした。 興味深かったのは『いつかのメリークリスマス』でしょうか。解説が楽しみです」 真琴「真琴はねぇ……『犬耳娘細腕奮闘記@旅情編』かなぁ。『旅立ちの季節』もおもしろかったよぅ」 美汐「……もっとテーマに沿ったものを選んだらどうですか?」 真琴「あぅー、だって笑えたのが一番よぅ」 美汐「それにしても今回は、Leaf側の作品が多かったですね」 真琴「ホントだ……それにONEのが一本もないね」 美汐「永遠の世界への旅、というネタが使われると思っていたのですが、 ありがちだとみんな敬遠したのでしょうか」 真琴「あ、でもLeafでも、雫の作品がないー」 美汐「……電波での旅は、いろいろと危険そうですし」 真琴「そういう問題なのぉ?」 美汐「いずれにしろ、単純な『どこかに旅に行って〜』といった話が一本もなかったのが興味深かったです」 真琴「みんなひねくれてるのかなぁ?」 美汐「いえ、書き手としてのプライドにかけて、ではないでしょうか」 真琴「あぅー、おもしろかったらなんでもいいのに……」 以上、お騒がせしました
>まこみし感想隊 あんたは今回某SSと某感想を書いた某氏?とESPしてみる。
>>30 それだけじゃ何言ってるかさっぱりわからん(w
告知ageです!!
>>30 某感想書いたのは確かに俺だけど
某SS書いたのは俺じゃないよ
あのキャラ俺の萌え対象じゃないし
あんな愛にあふれたSS書けないよ
35 :
30 :02/12/24 21:04 ID:yQfSs1Aj
>34 そうだったか。 一応SSと感想の文の違いはわかってるつもりだが、ジャンルがジャンルだけに SSのほうに相応の修飾をくわえたかと判断したのだが。 とにかく疑ってすまんかった。あんた及び職人の名誉のために吊ってこよう。 俺も修行不足だな。
>>34-35 これで互いの言っていることがおもいきしすれ違っていたら楽しいのだがw
いい性格してるな、おいw
38 :
名無しさんだよもん :02/12/24 23:23 ID:rzGjYbuv
先に投票だけ。 私的最優秀「犬耳娘細腕奮闘記@旅情編」 描写上手い 私的最萌 「旅立ちの季節」 浩之萌え いじょ。
見事に下げ忘れたスマソ
>>30 真琴「あれ?
>>34 ってだれ?」
美汐「……紛らわしい方でしょうか。トリップを付けなかったことが悔やまれます」
真琴「そうよねー、さっそくつけよーっと。えーと……」
美汐「トリップは真琴に任せておいて、
>>30 への返答を、この書き手から預かってきました。
『今回はSS、書いてないし、2回も感想書くほど暇じゃないっす』
だそうです」
真琴「暇じゃないなら、感想も書かなきゃいいのに」
美汐「本編で参加する暇がなかったから、せめて感想で、ということみたいですね」
真琴「これも書き手の意地ってやつなの?」
美汐「いえ、単なる無駄な足掻きでしょう」
真琴「でもこの『某SS』とか『某感想』とか、ここのことなのかなぁ?」
美汐「え? ……そうですね、まったく別の場所のことかもしれませんね」
真琴「……あ、また何か落ちてきたわよぅ」
美汐「何か書いてありますね。
『そ ん な こ と い わ れ て も』
…………」
真琴「…………」
美汐「まぁとにかく、30さんと34さんはすれ違っている、ということですね」
すれちがう毎日が〜♪
【告知】 ただ今をもちまして、感想期間を終了させていただきます。 投稿された書き手の皆さん、感想をつけてくださった読み手の皆さん、 そして生温かく見守ってくれていた ROM の皆さん、どうもご苦労様でした。 引き続きこのスレでは、今回の運営への意見、書き手の挨拶、 次々回のテーマの決定などを行いたいと思います。 上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。 ※次回のテーマは『初め』に決定しており、開催時期は 1 月初めになる予定です。 ※今回決めるのは次々回のテーマです。お間違いのないように。
感想の中で、評価が高かった作品は以下のとおりです。
空を繋ぐ声(セリオ)>前612 >前619 >前648
>>28 旅立ちの季節(浩之)>前641
>>15 No future(ToHeart)>前627
犬耳娘細腕奮闘記@旅情編(うたわれるもの)
>>38 ということで、第九回の最優秀作品は『空を繋ぐ声』のようです。
おめでとうございます。
---
以下、業務連絡です。
あまり人がいそうもない時に始めても仕方がないので、次回の投稿開始日を
1 月 8 日にしたいと思います。これについて何かご意見があれば、よろしく
お願い致します。
>19
現在、投稿スレが存在していないという意味では有名無実ですが、締め切りを
過ぎて完成した作品をここに投稿しないという意味では、依然有効だと思います。
(例:
http://hakagi.net/ss/active/index.cgi?action=html2&key=20021125093529 )
ただ確かに、存在していないスレを載せておいても仕方がないので、SS 投稿スレを
SS Training Room に書き直しておきましょうか。
これから感想投下します。6レス予定。 締切日を勘違いして、一日伸びてしまいました。どうも済みませんです。
「蜃気楼」
>>446 いやあ、やりたかったことは良く分かるんですが……
どうせなら葉鍵キャラを使いましょうよ。
「コンペスレ詩歌会の皆さん」
>>462 >>466 >>472 >>475 ミミニ・゚・(ノД`)・゚・イタイ
「2001年宇宙の旅」
>>477-481 文章の面白さを狙ったSSでしょうか。確かに端々にニヤリとするところがあって、悪くはないと思うんだけど、はぁはぁしつこい演出が全てをぶち壊している感じ。これをやるならもう一工夫欲しいところ。
現状では入れ方が単調だし特に面白みもないし、ただ文章をぶった切っているだけで、読みづらさのわりにそれほどの効果があがっていないと思いました。
内容的もちょっと物足りなかったです。夢という事もあるんだけど、世界観が非常に怪しくてなかなか入り込みにくいし、また物語の筋が弱いせいか次々と飛躍する展開に振り回されるという印象です。
特に何のフォローもないまま解釈を読者に投げた感のあるラストは、悪いけれど海より深く好きじゃない。
「メンテ」
>>484 脱力系〜。
はるかシナリオはやっていないんだけど、雰囲気から察するに、はるかってAIR美凪と同系でしょうか? その二人を会話させたらどうなるだろう、と考えてしまいました。
「メンテ」
>>497 受けました。こういうの好きです。
「メンテ」
>>510 なんかメンテばっかり(w
で、これは……ありきたりかな。歌詞は意表をついて欲しかった。
「メンテついで」
>>511 まだあるんかい(w
これは往人……かな? どシリアスの文章がカッコ(・∀・)イイです。日本語としては怪しいけど。
「地面を照りつけている」とか。
「You only live twice」
>>516-521 むむ、ネタが分からない。舞の力でリセットしたって事……? 祐一置いてけぼり? 佐祐理はどこからでてきたの?
ごめん、よく分からなかった。悔しいけど、感想回避って事で。
「No future」
>>525-527 浩之の言うとおり、これはもう笑うしかないですね。何がどうなっているのかはよくわからないけれど、破壊力だけは確かに伝わってきました。意味なしギャグとしてはかなりいい出来だと思います。
>あかり以外の人間と結婚しないとあかりは死んだままだ
こういうバカな文章は好き。それが違和感なく嵌る展開も好き。
ただ、前半の破壊力に比べてオチが弱くアンバランスな印象を受けました。個人的には、ネタを広げたなら最後までしっかりと畳んで欲しいと思うところ。この状況一体どうやって収拾するのでしょうか……。ああ、だからNo futureですか。
「ひとりふたり」
>>534-539 はるかシナリオはやってないんです。ごめんなさい。多分、このSSの半分も理解できていないと思う…。
「犬耳娘細腕奮闘記@旅情編」
>>542-554 先に謝っておくと、うたわれは未プレイです。ストーリー、キャラとも全く見当がつきません。誰が男で誰が女かすらはっきりとは分かっていないです。
でも(だからこそ?)面白く読めました。キャラの描き分けと、舞台背景の適度な説明と、一応のストーリー構成と、何より文章の巧妙さ。それらが全体的に興味深くかつ分かりやすくまとめられていると思います。
原作の出来の良さに依る所もあるんだろうけれど、多くは作者さんの力によるものでしょうか。基礎力の高さというか、安定感というか。小気味のいい台詞回しと確かな動作描写に惚れました。
いきあたりばったりの展開、とってつけたような「旅」テーマ、不自然なオチ、とツッコミどころは正直沢山残っているけれど、今回は他のSSもそれぞれ欠点を残していることでもあるし、比較級と言っては非常に言葉が悪いのは承知ながら、これに比較最優秀を。
「書置き」
>>557-565 どうも納得がいかない。そりゃあ、ミステリーとしてそういう解決は理論上可能だろうけれど、秋子さんや名雪にそういう役回りを与えていいものかと激しく疑問が残ります。
1レス目を見る限り、名雪は普通に出かけていったのを、秋子さんが一芝居うったということなのですね。どう考えても秋子さんはそんなことしないという気持ちが拭えないんですが……。読者を裏切ってナンボとは言いますが、悪い意味で裏切りすぎ……と思います。
せめてやるなら、名雪と祐一の仲がすれちがっている様子など、あの秋子さんでさえ人を試すという暴挙に出ざるを得なくなるということを読者に納得させられるだけの理由設定は必要だったかと思います。
ネタ晴らしで(・∀・)ナルホド!ではなく(゚д゚)ハァ?になってしまっては困るわけで。トリックを上手く見せることも大切だけど、トリックが無理なく成立する状況を用意することも大切と思います…。
「いつかのメリークリスマス」
>>570-581 興味深い心理劇だけど、いかんせん描き足りない印象を受けました。その理由はいたって明白で、大半が浩之の内面吐露と会話のみで構成されているからでしょう。裏を返せば、外部世界をほとんど書いていないということですよね。だから、浮遊感はあれど実体感が希薄です。
内面描写に終始する心理劇ならそれでもいいのだけれど、このSSは最後に現実へ立ち戻ってハッピーエンドを迎えようとしているわけであり、説得力を強めるためにも実体感の演出は欠かせないところと思います。
現状では結局最後までふわふわしたままというか、ラストも風が吹けば飛んでいきそうな脆いハッピーエンドに感じられました。ただ、その儚さみたいなものが味になっている面は否定できないので、一概に悪いというわけではないんですけど…。
あと、過去とか記憶とかを云々する部分、ちょっと理屈が立ちすぎじゃないでしょうか。……これは好みによる部分が大きいとは思うんだけれど、コグマさんがまるでセリオに見えます(w。
「行きて帰らぬ」
>>584 このシーンで誤字はないでしょう、誤字は……。思わず笑ったよ。
「旅立ちの季節」
>>586-592 面白かった。出だしの2行が最高です。構成的にも綺麗にまとまっているし、終始にぎやかな雰囲気も楽しいし、で文句ないはずだった。だったんだけど……。
来須川先輩……(TДT)
あと、構成が綺麗すぎるというか、見事に正対称かつ一本道なものだから、オチが完璧に読めてしまったのが惜しまれます。もう少し捻っても良かったのでは。
まあ、そういう欠点はともかく、このSSは文章が特に好き。
>股間がもっこりとしていた、とか大胆な表現もさることながら、ところどころで炸裂する浩之の心の叫び(?)がツボにはまりました。
>「ほふぅあっ!?」「オォーゥ…!」
とかね。とてもかわいい。私、この浩之にゾッコンであります。今回の最萌。
「空を繋ぐ声」
>>595-603 SF……苦手なんだよなあ。
私は涙もろいことでは自信があるのだけど、これは序盤でハマれるかどうかが全てを分けそう。で、やっぱり……ダメでした。どうもメカセリオは天敵のようです。
前半、舞台設定を説明しているところは、SSというより設定資料集を読んでいるような感じで、何度ブラウザを閉じようと思ったことか……。
同じ事を説明するにももう少し頭を使わなくていい読ませ方があるだろと悪態をついてみたり、でも作者さんはこういう書き方が好みなんだろうということは良く分かるし、文字通り肌に合わないSSでした。
後半がいまいちのめり込めなかったのも、前半で拒否感を持ってしまったことが原因でしょうね。
ただ、はまった時の文章の破壊力は相当なものがあると思います。8レス目、前後の文脈を全く知らなくても、これだけで泣けるくらい。歌詞からメロディーは全く見当つかないけれど、BGMがかかったら確実でしょう。
そういうことを考えると、印象度的には9レス目をばっさり切っても良かったのかも。逆に、9レス目を盛り上げるなら、マスターについて(特に彼の考え方やセリオへの感情について)あらかじめもっと詳しく描写しておけば良かったのではないか、と思います。
以上です。長文注意しておくの忘れました。あと辛口的外れはご容赦ください。 今回は締め切り間際に怒涛の投稿があったようで、夜遅くまでがんばって書かれて いた様で、一方私はといえば早くに諦めて高みの見物を決め込んでいたわけで、そのくせ 偉そうに感想書くのも非常に申し訳ないと思ったりして、自分のヘタレ加減が少し嫌になったり して、 まあ、なんだ。 作者の皆さん、今回も面白いSSをありがとう、と。 好きなギャグが多いのも良かった。次回も楽しみにしています。
>>43 多くの人は、年末年始の間、帰省したり、旅行したりするだろう
から、開始を遅くするのに賛成。
もっとも、寝正月の人はかえって書く時間が取れるかもしれないが。
俺とか(w
スイコウ シタノニ…(´;ー⊂ヽ 「旅立ちの季節」書きました。 >前スレ614 || ∧||∧ ( ⌒ ヽ ∪ ノ ∪∪ >前スレ619 声を出して笑うほどではなかったですか。精進します(´ー`) >下ネタは声出して笑えてなんぼと言う風に考える。 なるほど……覚えておこう。 >前スレ623 ショタ者でもないのにわかったら、そっちの方が恐いかも…(w >前スレ632 ワーイヽ(´ー`)ノ受けたー。笑いの熱量はやっぱりそのぐらいっぽいですね。あと || ∧||∧ ( ⌒ ヽ ∪ ノ ∪∪
>前スレ640
ワーイヽ(´ー`)ノまた受けたー。
さ、最優秀ですか? (((*;゚Д゚)))ドキドキ
>前スレ647
お褒めいただいてありがとうございます。やはりネタが…。
誰なのか。謎です。
>>15 気に入ってもらえてヽ(´ー`)ノウレシー
なるほど。後半に一考の余地ありか。
>ただし他漫画からのネタは頂けない。
これは本人身に覚えないです。どこですか?
>>26 安直ですが、短さとベタさ、テンポで「まあベタはベタでいいよな」と
思っていただければと製作…。真琴がこの力を得て自由奔放に使いまくる
SSなんてのを想像してしまいますた(w あ、あと
||
∧||∧(略
>>38 キャラに萌えたなんてなかなか言われたことないから嬉スィなあ。
ってめったに言われないのにそれが浩之かい!(w
>>49 おお、オチが完璧に読めましたか。後段はそういう流れの伏線は
文章中には書いてないつもりなので、逆に読み手が鋭かったってこともあるのでは。
おお、しかもまたキャラ萌え宣言をいただいて…(w
ヒロインより野郎を書いてた方がいんじゃろか、わし(w そして
||(略
自分は浩之、あかりあたりはSS登場キャラのデフォなので書きやすかったのですが、
今回なぜこのテーマに彼らのSSが集中したのかは自分にも謎……。
シンクロニティ!(゚∀゚)
これがニトロも結晶化するし死刑囚も次々東京に集まるシンクロニティって奴ですか。
投稿時、しめきり間際は長いシリアスものが連続することが多いので、
こういうのが合間に挟まるのもいいかな、と投稿(w
思ったより喜んでもらえたのは本当に嬉しいです。
そして……。推敲したのにねえ……読者として読めば一目で気付くことを、
書いた本人に限って……。(略
只今ホワルバ本スレ(本部)およびトレーニングルーム企画室(作品・感想)にて、ホワルバSSコンペ開催中です。 二十本の力作がしのぎを削っておりますので、興味のあるかたは是非一度お立ち寄り下さい。 なお、感想など頂けたら、望外の喜びであります。 宣伝スマソ。では何事もなかったかのようにどうぞ。失礼しました。
56 :
一応メンテ :02/12/27 23:59 ID:Ggb7vqyK
さすがに人がいないか……
開始遅らせるのに賛成。 ……俺書くの遅いし。
今回は『書き置き』で参加。今回も割と不評で精進の足りなさをひしひしと感じて鬱。今「たりなさ」を変換したら「足りNASA」になってさらに鬱。 >>まこみし感想隊氏 ちょっと変則的だが、俺が気にしてる部分を一番的確に突いてきてくれたので、 まず最初に解説と裏話を兼ねてレスしてみる。 >真琴「名雪だったら絶対に、 > 『明日から大会だよー、緊張するよー、あ、朝起きれるかなー、どうしよう祐一?』 > って大騒ぎするわよぅ」 >美汐「そうですね、私も名雪さんならそうなると思います」 そうですね、俺も名雪ならそうなると今さら思います ただこうなるに至ったのは俺の実体験に基づくものであり、ぶっちゃけた話、 「兄弟が部活の大会で数日間家を空けるのを家族の中で俺だけが全く知らなかった」 ということが何度かあったりしてああ俺だけですかそうですか。 つーか名雪と祐一は同じ学校の同じクラスで同じ家に住んでるんだから知らないわけないよな。全く考えが足りていなかった。 >美汐「あと相沢さんが香里さんに電話を掛けていますが、彼女も知らないと言うのも不自然です」 いちおうこの部分は作者が仕掛けた罠の一つ。 香里は「知らない」とは言っていない。「来てるか?」との問いに「来てない」と応えただけ。 祐一がさっさと電話を切らなければ、香里の口から名雪の所在を聞くことができたのだった。 ラスト付近で祐一に「行方を知らなかったのが俺だけ」と独白させてるのにはこれに対するフォローの意味があったりする。 >美汐「それから秋子さんがこういう悪戯をするか、というのも疑問ですね」 まったくだ。 冷静に読み返すと、どうも変な二次創作秋子さんのイメージに浸食されていたようだ。 なお、秋子さんは「書き置き」という悪戯はしたが、その後まったく嘘をついていないという点に注目してもらいたい。秋子さんは嘘をつかない、というイメージがあるのでこうしてみた。 ……あの書き置き自体が大嘘なので、あんまり意味がないような気もするが。
>美汐「いえ、秋子さんほどの人なら、この様な事をしなくても相沢さんの気持ちぐらい分かっているだろう、ということです。 > それだけの洞察力をお持ちですからね」 あそこのセリフを「どのくらい大事に思ってるのか知りたくて」じゃなくて「どのくらい大事に思ってるのか見てみたくて」にしたらどうだったかな。 分かってるけど見てみたい、とか。ダメ? >真琴「それは美汐の思いこみよぅ」 >美汐「……そうでしょうか? まあとにかく、このSSは設定に無理が多い、というのはいいですね」 >真琴「うん」 うん。 ……いや、書いてるときは無理がないつもりだったんだ。冷静になると吊ってきたくなるが。
ではその他の方に個別レス。 >>前スレ612氏 >俺脳内だと、秋子さんは二階に連れて行かれた時点で白状してEndなんだが…… 今回の指摘の中でこれが一番多かったな…… まあ確かにそうだよなぁ。秋子さんそんなことしないよなぁ。 プロットに凝ろうとするとこういう基本的なことがおろそかになる罠。 >>マジ長感想人氏 全面的に同意。 ラスト付近をだいぶ削ったのでいろいろと説明不足になったというのもあるのだが、そんなもん言い訳にもなりゃしねぇ。 あと、一行抜けたことについては、逝ってくるか吊ってくるしかないな……指摘してくれてありがとう。 >>前スレ622氏 >「しばらく」の一言で正直オチが半分がた割れると思う。 え、なんで? 「名雪には帰ってくるつもりがある」ということを示唆する、程度のつもりで書いたんだけど。あと家出っぽく見せるとか、そのへん。 ……オチ割れちゃう? >>前スレ630氏 >名雪だって一言ぐらい祐一に告げるでしょうに。 この点についてはまこみし感想隊氏へのレスを参照なのだが、 実は祐一が忘れてたとか……って、これも作中でフォロー入れないとダメだな…… >>前スレ639氏 >可も無く不可も無く。 毎回誰かから言われてるが、駄作って言われてるのと同じに感じる。もっと頑張れ俺。
>>前スレ644氏 >欲を言えば、仮の解決やミスデレクションなどで、読者を引きずり回してくれれば、もっと面白かったかも。 俺に面白いミステリを書くのは無理そうだ。 >>名無しくん好きです氏 >ミステリーとしてそういう解決は理論上可能だろうけれど ミステリーと思ってもらえただけで嬉しい。 >読者を裏切ってナンボとは言いますが、悪い意味で裏切りすぎ……と思います。 俺もさすがにこのオチはダメだろうと思いながら書いてた。 >トリックを上手く見せることも大切だけど、トリックが無理なく成立する状況を用意することも大切と思います…。 というかトリックも上手く見えてるかどうか激しく疑問。
今書いておかないと次回投稿開始まで書けなさそうなのでー。 えー、今回、なにかとスルーされる率でダントツのトップを飾った『ひとりふたり』を書きました。 コンペというものには初参加でしたので、さてどういった評価が下されるかと不安でしたが、 大方で「内容はわからないけど読みやすくてよかった」という反応をいただけたようです。 ……ごほっ(吐血) と、とりあえず内容に関してはちらほらと言われているように、ホワルバのはるかを主軸に まじアンの姉妹兎の絵皿イベントを絡めてみた、というものです。それだけなんです。 それで、数少ない内容に関するご意見に対しまして、わずかばかり解説を。 序盤の( )内の台詞は、はるかじゃなくて黒兎の独白だったりします。 終盤のはるかと黒兎のくだり、(6)の前半が過去、後半が現在のふたりの様子です。 「まくらの旅」はとくになんということもない、黒兎の名前が「まくら」なだけです。 (これはまじアン知らないとわからない固有名詞なのでどうしようもなかったり) 結局のところ、コンペというものに対しての経験不足が露呈した形になってしまいました。 葉鍵板なのだから、と過度の原作把握を期待しすぎて描写を不足させてしまったようで。 もう少し読者のことを考えた題材を選ぶ必要があるのでしょうか……と反省することしきりです。 ホワルバとまじアンのより一層の普及を期待します……しくしく。 以上。当作品は拙作webスペースにUP予定なので、気が向いたら検索でもしてくださいませ。 それでは、ありがとうございました。
あと、今回「感想期間中に修正」という反則技を使ってしまったが、 致命的なミスの場合はこれを許可してもらえないだろうか。
>>63 方針変更を願い出るよりも、むしろ
「致命的なミスが出ないようにきっちり推敲する」
方が建設的だと思われ。
>>64 そらそうなんだけど…
俺の場合、推敲とかでなく投稿時のミスだったからなぁ。
投稿したあとも読み直せ、ってことか。
>>書き置き >ただこうなるに至ったのは俺の実体験に基づくものであり〜 要するに、書きたいネタがまずあって それに合わせてキャラの方を曲げたわけ?
>>66 ネタが先行したのは確かだが、キャラを曲げるのは意図していなかった。
が、結果的にそうなってしまったので猛省。
名雪の部活に対するスタンスがよく分からない、というのもあった。
ただ、名雪はともかく、祐一はそういうことに興味なさそうだとは思う。
どっちみち、「恋人」の祐一が名雪の予定をまったく知らないというのは不自然だが。
…恋人設定と秋子さんの動機の設定がまるっきり後付けなのが敗因のような気が。
企画段階でこの二つは存在すらしてなかったからな…
書きながら考えていってロクに推敲しないと破綻するという例。当たり前だが。
よし次作品書き終わったぜべいべ 早く書きすぎたかな・・・(汗 一月八日までずっと推敲してようっと・・・ 次いでに質問、皆さんバッドエンド落ちは好きかの。ここハッピーエンドばっかなんで 其れだけ
バッドエンドの方がストーリー作るの簡単だから、評価厳しくなるかもね ご都合でないハッピーエンドはけっこう難しいよ
そうなんだ・・・だからハッピィエンドが多いんだ。 じゃあウリはハッピーエンドの終わり方の方を投稿しようっと レスサンクスです。 スレ汚しスマソです。
エンドって言うのは今までのストーリーの積み重ねでしょ。 ハッピーエンドかバッドエンドかより、その流れが今までの筋道に沿っているか、 その結末に納得できるかどうかの方が、よっぽど重要だけど。
>>71 同意。エンディングにいたる作業に安易もクソも無いだろ。
バッドでもハッピーでも中身が秀逸なら、
それ相応の評価をされるというのが作者と感想人の礼儀というもの。
69はどの観点でバッドを安易と見做したか知らないが、どちらにしろ説明不足。
>>72 そのエンディングに至る作業において、バッドの方が思いつきやすく、整合性に関しても
多少はハッピーより考えなくていいから安易だと69は言ったんじゃないのか?
正しいかどうかは別にして。
中身が秀逸ならそれ相応の評価〜っていうのは当たり前過ぎてそれ以前の問題。
74 :
69 :02/12/29 00:02 ID:wdObh0pq
ハッピーエンドにたどり着くには ストーリー上に障害が存在して、それを乗り越えなければいけない 障害が小さければ達成感が薄れ 障害が高ければそれを乗り越えるための つじつま合わせが大変になる バッドエンドは障害に負けさせればいいので そのジレンマが生じない
75 :
69 :02/12/29 00:03 ID:wdObh0pq
うわ、ESPがいたよ(笑
76 :
72 :02/12/29 00:14 ID:973bOqYr
>>73 >69は「どの観点」でバッドを「安易と見做した」か知らないが、どちらにしろ「説明不足」
「」の部分をよく読め。どこの観点と言った方が良かったかも。
俺が言いたいのは69は誤解されるような言い方をしてるってこと。
77 :
73 :02/12/29 00:37 ID:Gr/PTubb
>>76 ふぅむ。
69が説明不足だということを単に指摘しただけだったのか……。
いや、72の書き方から、69の意図をそちら自身が理解していないのかと思って、
俺なりの解釈を加えたのだが。
どっちにしろ74で69が説明してるので、俺のレスは不要だったみたい(´・ω・`)
>69-77 申し訳ありませんが、この話題が続くようでしたら SS 討論スレに 移動してもらえませんでしょうか。 スレの内容と異なる書きこみで容量を食うのも本意ではありませんので。
79 :
72 :02/12/29 01:14 ID:7tox2YIw
>>78 いえいえ、こちらこそスレ汚し申し訳ありませんでした。
>>77 ↓ こういった解釈も取れてしまうからね。
「中身が秀逸ならそれ相応の評価〜」云々言ったのも、
綿密なプロットなら、どちらも評価は変わらない。
BADENDを安易な発想で思いつかれたSSと見做すのは作者に対して失礼。
評価に障害が起こりうることは間違いじゃないかな、と
(評価の総体をENDで見做しているのでは?と考えることができる69での発言ではね)
どちらにしろ、69がそう言った意図でなくてヨカタ。
何かとエラソに言ってスマソ
>>77
誰かが言ってたようにギャグというのは難しいのですが、上の話とは逆に、 受ける受けないには個人差があってシリアスの方が評価されやすいのです。 それだけに「旅立ちの季節」はよくできた作品だと思うのです。 というわけでチャレンジャーなあなた、次回はギャグに挑戦してみてはどうでしょうか?
81 :
73 :02/12/29 01:47 ID:Gr/PTubb
>>79 ……何か……そんなキレイに締められると……。ずるいなw
>>78 ごめんなさい。この話はここまでで終わりです。たぶん。
>>80 本家こんぺの方でも、しぐるど氏が言っていたからねぇ。
万人受けするSSを書こうと思ってジャンルはシリアスにした、と。
ちなみにここのコンペの最優勝は、
第1回:ギャグ
第2回:シリアス(軽め)
第3回:ホラー
第4回:シリアス(軽め)
第5回:シリアス(重め)
第6回:シリアス(中くらい)
第7回:シリアス3作品(軽め・中くらい・重め)
第8回:ほのぼの
第9回:シリアス(中くらい)
と。まぁ……思ったよりは偏ってなかったかなぁ。
あ、ジャンルの区別・重さ表示は主観ばりばりですが。
作者さんがなんと言って出してるか、までチェックしてくれる奇特な人希望。
(;´Д`)/ 先生!! 第六回の生贄は、「シリアス」と言うより「ダーク」(badっぽいため) 「ダーク」というより『 エ ロ 』であると主張いたします! 個人的に!
>>83 確かめてみたら、作者さんが「ほぼエロオンリー」と仰っていたので、お詫びして訂正します。
あなたの主張は個人的じゃなかった!
第6回:エロ
ホントかよw 瓢箪から駒というか、嘘から出た真琴というかw
>>46 いやはや…まさかメンテに感想を戴けるとは。僥倖に恵まれてますなw
お褒めの言葉ありがとうございます。
>日本語が怪しい
言われるまで気がつきませんでした。恐るべし油断。
正しくは「照らしつけている」ですね。
これを機にSSというものに興味を持ったので、次回投稿しようと思います。
「初めて」がテーマでしたよね。頑張ってみます。
『You only live twice』と『No future』(と、
>>497 のメンテ)を書かせていただきました。
『You only live twice』は舞自身の癒しの物語です。舞の持つ力によって、10年の
時間をリセットし(過去遡行ではなく)、舞だけが「未来の記憶」を保持したまま
歴史をやり直します。ですからタイムパラドックスは起こらない、と考えています。
4レス目の視点は少年時代の祐一。祐一と舞とが出会いをやり直した後、舞は嘘を
付くかわりに、次の再会まで自分を見失わずに生きていこうとする。そういうお話です。
でも一人じゃ可哀相なので佐祐理も出しました。おそらく舞ならそうするだろう、と思って。
コンペスレ以外では殆どSSを読まないので、自分では陳腐なつもりは無く、それどころか
非常に愛着のある作品なんですが、評価は芳しくなかったようで残念です。
まるで、今さら洗濯ネットを特許登録しに行った、田舎の発明家みたいですね。
『No future』はストーリーの前提となる設定に無理があり過ぎて、前回、投稿を見送った
作品ですが、投稿される作品の数が危ぶまれていたので、叩かれるのを覚悟で出しました。
予想通り厳しい意見が出る一方で、好評も頂けたようで幸いです。自分では気付かなかった
問題点を指摘していただいたので、機会があれば加筆訂正を加えて完全版を書きたいですね。
このスレにSSを投稿したのは、第五回の時の『メビウスの輪』以来なので、4ヶ月ぶりです。
感想がメインな手前、迂闊なものは書けないので、投稿しにくかったのが原因でしょう。
でも、書き手の立場だと感想期間を楽しく過ごせるので、やっぱり書いた方が良いですね。
最後に、感想を下さった方々、ありがとうございました。それでは良いお年を。
感想を評価するのもなんだが、今回は、まこみし感想隊の 感想が、個人的にはいちばん面白かった。芸の域に達している。
感想、評論も評価されるべきだとは思うが 娯楽性を基準に優劣つけるのは勘弁して欲しい 所詮それは付加価値で、本質ではないだろうから まこみ(略は、ちゃんとした感想つけた上で芸を見せてるから 文句言う筋合いもないけど 勘違いした模倣者が出るのはいただけない
>>82 >第7回:シリアス3作品(軽め・中くらい・重め)
『沈黙を暴くために』と『白昼夢』と『夢の奥にひそむもの』ですね。
どれがどの重さなのか気になる…
重さ判断は
>>82 氏の主観だから、ぶっちゃけ自分の感じたとおりでもいいと思われ。
あれを全部
>>82 氏が書いたというなら別だがw
>>89 言いたいことは分かるけど、下半分は少し余計なのでは?
次々回テーマ案が出ないな。 次は2月…節分… 『鬼』だと痕ものばかりになりそうだし… 『角』とか。「つの」でも「かど」でも「かく」でもOK。 …ダメ?
2月といったらヴァレンタイン。
ヴァレンタインといったら告白。
告白といったら呼び出し。 場所は校舎裏、体育用具室、伝説の木の下どこででも。
97 :
名無しさんだよもん :02/12/30 01:20 ID:c5RhLAnW
大佐!保守します!
『2001年宇宙の旅』と『いつかのメリークリスマス』を書いたものです。 いつもは感想人一筋でしたが、皆様の秀作をたんたら批評しているうちに、だんだんとSS書きの血が 煮えたぎってきまして今回、初投稿に至ったわけです。 『2001〜』でキャラが全く活きていないことに気付き、リベンジの気持ちで『いつかの〜』を書きました。 しかし、今となっては両方に改善の余地が見つかり悔しい思いをしております。 なるべくなら次回も頑張ります。『〜初め』ということで。今までで一番難しいテーマでしょうね。 せめて『新』なら、ものすごく新しく書くけど。 『2001年宇宙の旅』 正直、「読みにくい」という意見が出たことに非常に困惑しています。 自分でハァハァ(´Д`;読んでたら、だんだんと苦しくなってきたので「これは傑作だ」と思ったからです。 でも読みにくいっちゃあ、誰が読んでも読みにくい。まあとにかく、今回のワースト作品万歳です(w 『いつかのメリークリスマス』 あくまでも文学です。文学として書きました。もちろんストーリーにはそれなりのメッセージを込めました。 言葉そのものにメッセージを込めた場合だってあります。意味のない文章だってあります。 用は捉えようですからね。逆に俺からは何も言っちゃいけないんです、これは。 しかし、やはり終盤の浩之の心の移り変わりが書ききれていませんでした。というより抜け落ちていました、と言うべきか。 普通に〆切りに焦ってしまいました。 ↓ではでは言い訳をば(w
>>前スレ611 れ、零点!?笑えるぐらい低いなおい。 もう少し大人な批評をしてくれ。 >>前スレ616 マジ長感想人 特に何も言うことはないですよね。先述の通り。 俺の中では完全に話は繋がってるし、答を提示しようと思えば出来ますが、意味ないし。 まあ、そこに辿り着くまで深読みしまくってくれる読者もなかなかいませんが(w そんな幻想の中で書き上げたわけです。そんなSS。 >>前スレ621 なぜに『メモリー・エクスプレス・神岸あかり線』が読めて『出会いの駅です』が読めないの(涙 寒さに耐えながら読んで下さい。 >>前スレ631 感想 はい。『銀河鉄道の夜』に影響受けました。あと『千と千尋〜』にも(w 『虚無』はなんのこともなし。浩之とあかりの無意味な1年を『虚無』という言葉に置き変え 地文に盛り込んだだけのことです。浩之の問い掛けについては先述の通り。申し訳ない。 意味を追求するのであれば、もっともっともっと考えてください(w >>前スレ647 >入部は倒置を使って余計にわかりにくくする必要などないと思う。 わざわざ言う必要もないですけど、わかりにくくする目的でやったんじゃないですよ。 >『杜子春』みたいに、現実−空想−現実という明快な構造にして、空想で教訓とした事を、 > 現実に生かして終わった方が良いと思うのだがどうか 俺は別にそう思わないです。きっと俺は『倒置』が好きなんでしょうね。
見事な洞察力、考察力、ついでに表現力(w、その他もろもろに敬意を捧ぐ。
>>25 まこみし感想隊
あなたには、いや、美汐ちゃんには(w 俺の中の答を幾つか表す必要があるみたいですね。
まずあかりのメッセージについて。これは俺の考えていたものと少し異なります。
もっと直接的に「今の私を見てほしい」というニュアンスのメッセージとして書きました。
そうして見ると、また違った捉え方ができると思います。
そっから浩之が背中を押すまでの経緯を書ききれば完璧だった、はずなのです(涙
『人の記憶は無限』というのは、個人の中の記憶のことではなく、人の数だけ記憶の形がある、という
ニュアンスでの言葉です。そうでなくとも俺は人の中の記憶は無限だと考えますけどね。
まあ、ここで脳生理学を論じても仕方ないのですが(w
『千と千尋』見ました? まあ、そうゆう考え方をしてます。
>>20 >いくら風邪をひいていても、頭の中で何かを考えるときまで『はぁ』はつけないでしょう
あんなに素晴らしい感想を書いた人が、こんなくだらないこと言うなんて・・・。はぁ・・・。
説得力と自尊心にも似た探求精神に敬意を捧ぐ。
>>48 名無しくん、、、好きです。。。
>裏を返せば、外部世界をほとんど書いていないということですよね。だから、浮遊感はあれど実体感が希薄です。
外部世界の不足ですか。非常に興味深い意見です。なるほど。
暇があれば(w 次はそこを頭に入れて挑戦してみようと思います。
>45
凄く良い意見だと思います。
>これをやるならもう一工夫欲しいところ。
このセリフでようやく気付きました。
俺は一体何を書きたかったのか、と(w
>>98 俺の採点基準は「どれだけ楽しめたか」だ
読んでいて気分が悪くなる文章など0点が妥当だし
分かり難いだけで何の盛り上がりもない作品は3点で充分だ
俺の意見をどう捉えようとそちらの勝手だが
「大人な批評」とやらが欲しいなら、葉鍵板は場所的に不向きだろう
次回テーマ、しつこく「雪」を押してみる。 「雨」があったんだから…
結局ここはなにするところ? 批評する場所でもなんでもなくて、点数いれて優秀作を選ぶところじゃないの? 感想付くのが当然? 採点者、読者に優位をあたえるべくコンペ形式がとられてるんだと思ってたよ。 …まぁ、ずれてんのはこっちかな。去ります。 では皆様よいお年を。
ここはスタイルを強要されない場所という認識かなあ 一定の投稿形式さえ踏んでいれば、作品も感想も自分のスタイルで構わない そういうのが魅力だと思ってまつ
ありゃ。感想人がキレるのって久しぶりだな。 >101はともかく、>103がなぜ切れてるのか分からないけれど…。
>>103 SS書くのが当然?
読者は優位に立つべきであって批判されなくても良いという意見には賛同できんな。
読者の一人として。
ただネタスレの一般論として、つまらないネタは脳内あぼーんというのが原則で、
採点しないのも評価の内であるものを、わざわざマイナスの評価をしてみせるというのは、
ウマくやらないとかなり危うい事ではある。
マイナスでもなんでも感想は付いた方がいいという考え方も分かるけれども、
そこら辺は書き手も読み手も自己責任でやってくれたらいいのだけど。
>>105 実は言うと俺もあまりw
察するに点数に文句を言ったり、
感想人の価値観に対し意見するのは間違いではないかい?と103は訴えているのではなかろうか。
>>103 おちけつ。短気おこすな。ここは2chだぞ。
ここのルールにあるのは「一つのテーマを元にしたSSを締め切りまでに匿名で書く」ということと、
あとは『期間的な区切り』さえ守れば、感想も批判も罵倒も自由だし、それに対して反論するのも言い訳するのも自由だ。
バカなことを言えば嘲笑されるが、まともなことを言ってもバカにされることもある。
一々過剰反応していたら、やっていけないぞ。
も一つ。書き手も読み手も感想人も、強要されてやっているわけじゃないんだから、
どっちかが優位になることなんてない。好きだから書く、嫌ならやらない、それだけだ。
ついでにコンペ形式は本来の意図ではなく、最優秀賞もおまけ程度の存在だったりする。
まー何が言いたいかってーと、俺はこのコンペの初期から参加していてSSもかきゃー感想も書くので、
俺と同じような企画参加者がいてくれることをありがたいと思ってるってこった。
そうは見えない? そうかも。だが一人じゃコンペはできねーからな。
ではまた来年もよろしく頼むぜ皆の衆。……最後に一気に変な人間になったな。俺。
>>102 2月のテーマだから、確かにこれを逃すとしばらく「雪」にはしづらいな。
ただ、AIRネタが書きにくい予感。
98の作者です。
大事になってたので慌てて釈明文を。
でも、言いたいことはすでに代弁されてるけどね。
俺の中では「感想への『感想』」という明確な図式が成り立っていて、
>>101 の感想に俺がそう思ったから書いた。それは俺の安直な要望なので
それを受け入れる入れないは
>>101 の勝手だと思ってる。
正直、議論するほどの問題じゃないと思う。つーか議論するだけ無駄だと思う。
もちろん↑の意見はあくまで俺の意見。無理に押しつけるつもりはないよ。
この文も、あくまで俺の意見を聞いてもらいたいが為に書いたもので
別に議論する気はない。
とにかくスレの住人を不快にさせてしまったことは謝る。ごめんね。
良いお年を。
いえ、一人の意見というよりは空気が違うんだなと悟った次第です。 ですから切れてはいません。むしろ謝っている訳で。 >ここは、決められたテーマに沿った SS を与えられた期限内で書いて、 >その腕を競い合うスレです。 自分的にはこの2行目を重視していたんですが、違うようです。 趣旨が違えば感想のつけ方も変わりますし、これまでも自分のやりかたは妥当ではな かったようです。すみませんでした。以後静観します。
どっちにしろ作者が低い点数つけられたからって感想に文句を言うのは、 実にカッコ悪いですな。
んじゃ、何事もなかったかのようにどうぞってことで。
>>111 人それぞれってことでいいのでは?
104のような考え方もあれば106のような考え方もある。
俺はコンペ=競争のスタンスで感想を書いてるし。
そうじゃなかったらわざわざ最優秀だの何だの、順位をつけません。
もちろん106を否定するわけでもないが。
実のところ、あなたが何を悟ったのかいまいち判らない。
多種多様なスタイルがあってこその2ch、葉鍵板だと思います。
ここは、順位上等・馴れ合いマンセーが両立できる場所なのでは。
……ってか、止めないでホント(;´д`)
SS書きとしたら、もっともっと感想欲しいでつ。
お願いー。
個人的には感想への批評もアリとは思うが、99は感想のどこに問題があるかも 指摘せず、単に点数が低いからって文句言ってるだけだからねぇ。 そう言うならお前がまず大人な批評をしてみろって感じだよ。
純文学と大衆小説の売上げの違いを見てもわかるように、 自分の書きたい事だけを書いても、多くの人に支持されることは まずないっていう事を覚悟の上で投稿して欲しいね。 理解してくれる人も数人は居るだろうからそれで満足すべきだろ? 間違っても「作品を理解できないそちらが悪い」みたいな態度を 取るべきではないと思うのだよ。
前スレで俺の感想の後に絡んできた人が居たが、 最優秀作品を決める決めないも感想書く側の自由だと思うがね。 もしも一番良いと思った作品でも、それまでの各回の最優秀に 及ばないと思ったら、1位を空席にして2位以下を決めても、一つも 選ばなくても、勿論普通に1位に選んでも、どの方法でも良いと思う。
自分も
>>98-100 には相当温度差を感じるし、
多分ここに求めるモノが違うんだろーなと思う。
あとからこういう意図ですた、っつーのは作者本人の自慰でしかないよん。
読者は作品しか見ないし、作品で伝わらなければそれで終わりなんだから。
>>117 少し言い方が(・A・)イクナイ!!
そのレスだと、単に読者に媚びへつらった作品が良い作品と捉えてしまいがち。
そうじゃなくて、自分の書きたいと抱いているものをプロットや文で表現し
いかにそれを読者に伝える(読ませる)かではないだろうか。
ここが支持されるか否かの別れ目だと思う。
延々とクサイこと言ってスマソ(´д`)
好きなように書いて、好きなように感想付ける。 それだけでいいよ。 後書きでも感想返しでも感想返し返しでも自己責任でやるなら構わない。 スタンスの違う相手を否定しても不毛だと思われ。 あとは感情的になっていらんこと言わないよう気を付ければ…。
感想って自然発生するものじゃないですよ。 全作品に感想がつく、という恵まれた環境がどうしてうまれたのでしょうか? 感想人に採点権と優秀作決定権が与えられたからではないのでしょうか? 馴れ合いを否定するつもりはないのですが、コンペ的要素を否定する意見は散見しました。 ただ作品を並べる、それだけで今のような状況を維持できるとお考えなのでしょうか。 別に感想への感想がどうこう、そういうことをいったつもりはありませんでした。 ただ、「文学として書いた」 という発言の裏にある投げれば感想がついてくれる、的な発想にウンザリしただけです。 求められもしない順位付けの為に全作品にコメントしたのはなんだったかなぁと。 マジやめて適当スルー感想人に改めます。
なんでそんなに感想人の権利を主張したいのかわからんが……とりあえず一言だけ。 作品も自然発生するものじゃない。
>>123 異議あり
作者の努力を軽視するわけではないが
読者視点で見た場合、ここに投下されるレベルの作品はネット上に溢れており
自然発生するのと変わりない
また、作品を発表したいSS書きなどいくらでもいるのに対し
感想はお願いしないとついてこないのが現状
まして、作品を分析的に読んだ上で
弱点を指摘してくれるような親切な感想書きは普通に探しても見つからない
そんな中で、作品投下すれば確実に感想&批評が返ってくるここの環境は
非常に恵まれていることを忘れるべきではない
真琴「あぅ……なんか荒れてるよぅ」 美汐「困ったものですね」 真琴「そんなに『権利』って重要なのかなぁ?」 美汐「みんな、書きたいから書いてるのだと思っていましたが……そうでもない人たちもいるようですね」 真琴「そうよねっ、イヤならやめればいいのに」 美汐「『感想人に採点権と優秀作決定権が与えられた』と誤解されている人もいますが、 そんなものは最初からありませんよ」 真琴「でも、点数付けてる人、たくさんいるよ?」 美汐「最初のスレでどうするか、と話題にはなりましたが、そのままなし崩しに続いているだけです。 別にそれで構わないとも思いますけどね。点数を付けたい人がつけ、付けたくない人はつけない。 勝手にやるのが2ちゃんねる的だと思います」 真琴「あれ? そだっけ?」 美汐「昔の話ですから、知らない人も多いのかもしれませんね」 真琴「美汐、やっぱり年ごまかして――あぅーっ、ごめんっ、もういわないからーっ」 美汐「……口は災いの元、です」 真琴「はふー、へーははひへーっ」 美汐「私としては、書き手も感想人も対等の立場だと思っています。 書き手が色々と失敗をするように、感想人も間違った批評を書いている可能性があります。 そういう状況でなぜ、感想人がそこまで強気に出れるのでしょう?」 真琴「はふーっ、へほーへほー」 美汐「……何か意見がありますか?」 真琴「あぅーっ、美汐容赦ないんだからぁ……えとね、124の人も言ってるけど、 作品を分析したり弱点を指摘するのって、確かに大変だと思うのよぅ」 美汐「……大変だ、と思ったらやらなければいいと思うのですが」 真琴「えーっ?」 美汐「『大変だけど感想付けてやってるんだから感謝しろ』などということでしょうか、124の人は」 真琴「あぅーっ、それはいいすぎよぅっ」 美汐「……そうかもしれません。でもここは2ちゃんねるです。 話の最初に戻りますが、嫌ならば、大変ならばやらなければいいだけなのですよ」
いやな感想はもう飛ばしてレスすればいいんではないか? たぶんにこの問題はいやなのにレスしなきゃいかんという状況が 其れを成してると思う。 感想と同じく 感想返しもつまらないなら自分がレスしたい香具師にレスして やればいいんじゃないか? とりあえずウリは次にそうします。 そうなると感想つける人が減っちゃったりしたらやだなぁ・・・
うむ…124は現状に重きを置いた視点で観ている。
一概に間違いじゃないし。
でも主観的すぎる意見はどうかと。
ボーダー高さをどこまでとしているのか知らないけど、
125も言うようにSSのレベルはありふれていて、批評のレベルは的確ということがありえるのだろうか。
どちらも漠然としたもので、決定づけることが不可能なんでない?
>>125 同意。
こういう事は本来暗黙の了解であるべきなんだと思う
前回危惧した通りの展開になってるな。 作者の返事は多かれ少なかれ言い訳になるからそれでもいいのか?と念を押したんだが。 全作品に感想を付けるのと同様に、全感想に返事したいという考え方があるわけで、 その場合、価値観の違いなどを説明する必要も出てくるかもしれないからね。 で、言い訳でもいいから作者の返事は欲しいのか?
>>125 需要と供給の問題だ。
今は多少のことには目を瞑って、感想書きを保護すべき。
へたくそなSSより、はちゃめちゃな感想の方が、まだ求められているだろう?
SSの数と感想の数が同等になって、はじめて両者の立場は対等になる。
変な例になるが、男90人・女10人の世界があったら、女は丁重に持て囃される。
そういうこと。
持て囃される⇒持て成される
>>129 くだらない。ここは2chだ。基本的に、義務も権利も責任も保護もない。
気に入らない返事をされたなんてくだらない理由で、
なんで権利なぞ主張して、感想人の地位向上や、保護をする必要がある? 子供か?
俺はSS読んで思ったことを素直に書くし、SS書きも思ったことを素直に書いていい。
もちろん最低限のルールや礼儀はあるが、それを破った奴は「こいつバカだ」と思えばすむことだ。
もうちょっとスルー能力とか煽り耐性とか、つけた方がいいぞ。
しかし久しぶりに、「面白い奴」でも混じってるのかね。
たまにはにぎやかで、悪くないか。
あとで
>>98-100 にレスつけようと思って昨日寝て今さっき起きたら、もう既に言いたいことが全て言われていた。
数は感想の方が多いんじゃないの? SSは同じ人が何作も書いてるから、書き手はそんなに多くないはず。 感想と言っても単にレス付けるだけだからSS書くよりは簡単だと思うけどな。 「単にレス付けるだけ」になってない点をどうにかできないかなあ。 つまり、ちゃんと優秀作を選ぶなら全作品読む必要性が出てくるという点ね。 試験的に優秀作無しにするとか・・・。
135 :
129 :02/12/31 20:30 ID:t4upAUIR
>>131 とりあえず、マジなが氏が言ったことと俺が言ったことを混同しないでほしい。
俺は感想人の権利など主張していないが。
権利などを主張する感想人がいても、「多少のことには目を瞑って」保護すべきと言っている。
また、スルー能力や煽り耐性をつける必要があるのはレスした感想人であって、俺ではないだろう?
頭の中で整理してからレスしてくれ。
御説確かにご尤も。
素直に思ったことを書きあう、というのには何の異論もない。
一種の理想論であるとは思うが。
しかし、現実問題として感想書きの方がSS書きに比べて絶対数が少ないだろう?
だから保護すべきだと言っている。
>気に入らない返事をされたなんてくだらない理由で、
ではない。
保護ってどうやって?
137 :
129 :02/12/31 23:13 ID:t4upAUIR
うむ。 保護ってどうやってやるんだろうな……。 すまん。自分で言ってて判らなくなってきた(;´д`) どうも、感想書きが去ろうとしているようなんで、引き留めたかったみたい。 頭の中で整理しなきゃいけなかったのは俺だったか。スマソ
議論が進んでいるようですが、並行して次々回のテーマ決めの方もよろしくお願いします。
今までに出ていたテーマ案ですが、年末ということで(?)重複しそうなもの、
これはちょっと……というものを削ってみました。
「約束」「日暮れ」「修羅場」
「鳥」「風」「月」「雪」「星」
「教室」「休み」「時計」「影」
「写真」「料理」「欲求」「交差」
「プレゼント」「メッセージ」
「ヴァレンタイン」「告白」「呼び出し」「鬼」「角」
主観も大部入っていますので『なんでこれが入ってないんじゃ(゚Д゚)ゴルァ』という方は
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1035975262/42n を参考に、サルベージのほどよろしくお願いします。
それでは、皆様よいお年を。
139 :
136 :03/01/01 00:09 ID:sbokHm3/
皆の衆、明けましておめでとう。今年もよろしく。
>>137 すまん。俺も言い方イクナイし、一部的はずれだった。
だが、気持ちは分かるんだが、去りゆく者は止めようもない。
我々にできるのはせいぜいいい雰囲気を作ることと、アドバイスすることくらいだ。
あとは本人の耐久力とかそこら辺に頼るしかない。
まぁせっかく新年になったことだし、気持ちを切り替えて頑張っていきたいと思う。
では。
あけましておめでとう。 今年こそ締め切り当日の午前3時頃に投稿したりしなくてもいいように頑張ろうと思う。 次次回テーマは「プレゼント」がいいかも。バレンタインとも絡ませやすい。
いい作品を書けばそれなりに人が集まってくると思う。 何よりもいい作品を作るよう頑張ってこうや。。。。
なんか俺スルーされてるようだけど、「『こいつバカだ』と思えばすむ」を実行されてるのかなあ? うーむ・・・。 「全レスした方が作者・感想者のためになるんだ」という考え方は分かるけれども、 「作者・感想者のためになる」という事とネタスレの運営は別個に考えた方がいいと思うんだよね。 向上心を持つのはいい事だけれども、純粋にネタを楽しむのも大切と言うか・・・。 具体的には結局、 >ここは、決められたテーマに沿った SS を与えられた期限内で書いて、 >その腕を競い合うスレです。 の2行目の考え方なわけよ。
まあ正直、今回みたいに作品投稿も感想付けもしていない俺みたいな人間からみると、 感想人が減ったところでそれがどうしたの?ってぐらいなんだが。 「感想くださいおながいします」って人の書いた作品ってどうなんだろうなあ。面白いのかな。 まあそれは(・∀・)カエレって言われるから置いておいて。 いいかげん「感想」と「批評」を分けたほうがいいような気がしないでもない。 「感想ください」って人と「批評ください」って人の意見の間に、なんとなく温度差がある気がするし。 ああ、この人たちの議論は食い違ってるなって。
>>143 いい加減名前に数字ハン入れておくのもどうかと思うので止めておく。一応129であるわけだが。
感想人減る⇒SS書きにとってメリットを感じない⇒投稿減る⇒寂れる⇒さらに感想人減る……
の悪循環が予想できる。もしくは、
感想人止め宣言⇒誰も引きとめず流す⇒雰囲気が悪くなる⇒上に続く
なども想像できるわけで。
>感想人が減ったところでそれがどうしたの?ってぐらいなんだが。
確実にコンペスレは退廃していくと思いますが。
感想人の数が多くはない現状ならば。
感想と批評……。素人にその線引きは、まず無理だろ。
>感想人止め宣言 これがそもそもアレだとかいってみるてすと そんなに引き止めて欲しいのかね。 書き手としてはまあ、引き止めちゃうんだけどw
俺はスルーだな。仮にそれでスレが廃れても、それが2chという場所だろう。 設立当初からずっと関わっているので惜しいとは思うが、どんなスレもいつかは消えるもんだ。 ……正直、そろそろなんか新しい展開を見せないと、やばいところに来ているような気はする。もう次で十回目だし。 ただホワルバコンペの成功や、エロ祭など、こういったSSを書く場所の需要は、まだあると思うんだが。 投稿スレもないし。 次のお題も考えてみるか。ちょいとひねって「選択」とか。
たまにはちょっとひねったお題なんかどう? 三題噺とか、お題は「バレンタイン」だけどその言葉は 使っちゃいけないとか。
>>all WAコンペは成功でしたか?
複数のお題を設定して、どれを選ぶかは書き手に任せるとか。 途中までは「ああ、このお題だろうな」って思わせといて、じつは別のお題だったとかっていうのが面白いかも。
ルールの複雑化は 常連にとってこそ目新しく感じるかも知れないが 新規参加者の間口を狭めることになるので スレの活性化には繋がらないと思う
>>148 ありゃ、十分成功と呼べるだろ。
そろそろ題名縛りを希望、と。何回目だろうかw
「告白」は何を告白するのか色々意味深で(・∀・)イイ! 字数制限はどうだろう? 起・承・転・結だからとりあえず4レス以内で書くとか。 「三題噺」もいいね。 「題名縛り」ではあんまり縛れてないんじゃないかと思ったり。 俺的には、「限定」があまりされてないと文学性や描写力などで差を付けるしかなくなって、 なかなか本当に巧い人と競い合おうという気になりにくいんだよな。 ネタの面白さ、独創性で勝負しやすくすれば初心者も参加するかなあ?
総括期間は何時終わるのだろうか。
>>153 次回コンペが始まるとき。
1月8日だっけ?
厳密には決められてなくて、統括期間内での話が一段落したら投稿期間、 みたいな感じじゃなかったっけ?
156 :
↑ :03/01/02 21:17 ID:xgp4Wrza
冒頭に「基本的にはそうだけど」が抜けてた。
今回は28qsa氏が一月八日辺りから始めたい、って言っていた。 それまでに次々回のお題も決まるだろう。
前スレhtml化完了。ラスト近辺の昨年のこのスレ回顧が わりといい感じだったんで、続行をきぼーん(w テーマを決めながら。 「レス数縛り」なんてのはどうだろうか? 個人的には一番苦手そうなテーマ(w いつも当初の予定より長くなる……
>>158 禿同。
漏れも賛成。2月ということで2レスとか・・・
短すぎかw
明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 >153 前に告知しておくのを忘れていましたが、特に異論も無いということで 1 月 8 日開始を予定しています。 それまでに次々回のテーマを決定しなくてはなりませんが。
>>160 じゃあ異論。
新たなルールがいろいろ提案されてるからそれが決まるまで待って。
? 新たなルール? 出てるのはお題のバリエーションでは。
>161 具体的にはどのようなものでしょうか? 見返した限り >133 の >試験的に優秀作無しにするとか・・・。 ぐらいしか見当たらないのですが。
>>163 それもあるけど、「タイトル縛り」「三題噺」「NGワード」「レス数縛り」辺りは、
・テーマを決めて、それに沿った SS、シチュなどを書く。
に加えて一時的な特別ルール作るという案じゃないの?
あと、この辺結局どうなのよ?
>ここは、決められたテーマに沿った SS を与えられた期限内で書いて、
>その腕を競い合うスレです。
165 :
名無しさんだよもん :03/01/05 01:21 ID:WVH02crI
>「タイトル縛り」「三題噺」「NGワード」「レス数縛り」 作品のテーマではなく企画上のテーマってことになるかな。 呼び方は大した問題じゃないでしょ。 内容の合意さえできてれば「お題」と呼ぼうが「特別ルール」と呼ぼうが。
166 :
ノーマッド ◆ja0dhk2g3w :03/01/05 03:15 ID:q/sQAMoF
167 :
ノーマッド ◆dOjlnB0M2I :03/01/05 03:28 ID:q/sQAMoF
168 :
158 :03/01/05 03:38 ID:q/sQAMoF
>>164 自分は通常のお題を出したつもりですじょ。例えば
・第7回:夢
・第8回:キス
・第9回:旅
・第10回:レス数縛り
・第11回:空
・第12回:喧嘩
とか、こんな感じのつもりで。他の方もだいたいはそうかと。
169 :
ノーマッド ◆r442iNH6hw :03/01/05 03:44 ID:q/sQAMoF
170 :
ノーマッド ◆fmJRnC5rvE :03/01/05 03:46 ID:q/sQAMoF
171 :
ノーマッド ◆vGZZXbr9Pc :03/01/05 04:00 ID:q/sQAMoF
172 :
ノーマッド ◆eRZpelRIQk :03/01/05 04:07 ID:q/sQAMoF
173 :
ノーマッド ◆gUyC752H3c :03/01/05 04:18 ID:q/sQAMoF
174 :
ノーマッド ◆FX4QtXiE2. :03/01/05 04:27 ID:q/sQAMoF
175 :
ノーマッド ◆gKDHYQaOqk :03/01/05 04:37 ID:q/sQAMoF
176 :
ノーマッド ◆S7krVrA2h6 :03/01/05 04:46 ID:q/sQAMoF
177 :
ノーマッド ◆NemjCxIpwg :03/01/05 04:57 ID:q/sQAMoF
178 :
ノーマッド ◆i2ZQ1YyKNQ :03/01/05 05:06 ID:q/sQAMoF
179 :
ノーマッド ◆XI.ceYKe56 :03/01/05 05:17 ID:q/sQAMoF
180 :
ノーマッド ◆UzxVgSiysg :03/01/05 05:26 ID:q/sQAMoF
181 :
ノーマッド ◆2.k/FgH2bg :03/01/05 05:37 ID:q/sQAMoF
182 :
ノーマッド ◆tYNt4nKbgw :03/01/05 05:46 ID:q/sQAMoF
183 :
ノーマッド ◆.HLv6kQRPk :03/01/05 05:56 ID:q/sQAMoF
184 :
ノーマッド ◆3lYMzvrHBo :03/01/05 06:05 ID:q/sQAMoF
185 :
ノーマッド ◆z6HwyB52Ok :03/01/05 06:39 ID:q/sQAMoF
186 :
ノーマッド ◆NFzhLc2j2s :03/01/05 06:39 ID:q/sQAMoF
187 :
ノーマッド ◆pbqX.X/ScM :03/01/05 06:58 ID:q/sQAMoF
188 :
ノーマッド ◆FGDaZtpZd6 :03/01/05 07:01 ID:q/sQAMoF
189 :
ノーマッド ◆C/30bm2rX2 :03/01/05 07:26 ID:q/sQAMoF
190 :
ノーマッド ◆lk7eU.5KwI :03/01/05 07:34 ID:q/sQAMoF
>>168 「レス数縛り」の場合、単にレス数に収めるだけだから他のSSとの比較が難しくない?
巧く2レスに収めてあってすげえとか、ただ2レスに収まってるだけでイマイチとかいう批評がしにくい。
結局、お題と関係なく内容のみで評価が決まるなら意味が無いって言うか。
例えば歌会始みたいなのは形式を縛った上でテーマを決めてやっている。
形式を縛るだけでは自由過ぎてコンペの方向性もあまり無くなってしまう気がするんだな。
今の「テーマ縛り」は「どれだけお題がSSのテーマになってるか」というのもポイントになってるっぽいのに。
ついでに、もう一つ思いついた。
「縦読み(斜め読み)縛り」
これはムズい。
そう言えば、前に「書き出し縛り」という意見もあったな。
192 :
ノーマッド ◆E39m/9K3xY :03/01/05 07:46 ID:q/sQAMoF
193 :
ノーマッド ◆NUaOC8OKVA :03/01/05 07:55 ID:q/sQAMoF
194 :
ノーマッド ◆I3U3LWOuQU :03/01/05 08:08 ID:q/sQAMoF
195 :
ノーマッド ◆IJMcnkwUXg :03/01/05 09:34 ID:0kIHcqhJ
196 :
ノーマッド ◆AdrgWsG9qg :03/01/05 09:41 ID:0kIHcqhJ
めんて
>164 >それもあるけど、「タイトル縛り」「三題噺」「NGワード」「レス数縛り」辺りは、 後の方が説明されているものと同意見なので省略します。 >あと、この辺結局どうなのよ? >ここは、決められたテーマに沿った SS を与えられた期限内で書いて、 >その腕を競い合うスレです。 元々このスレを立ち上げたのも、上記の部分を意識してのことなので、 現在のところ、この記述を改めるつもりはありません。 また優秀作については、その意見が出た後に追随する意見が無いところを見ると、 特に無くすべき理由も無いようなので、現状維持にしたいと思います。 >191 あまり凝った形式を採用してしまうと、参加者を暗黙の内に制限してしまうと いう問題が出てくるので難しいところです。 あるテーマを採用したときに、どの程度読める作品が出てくるだろうかということも 考慮した方が良いと思います。 開始予定日も迫っているので、そろそろテーマの決定をしたいと思います。 今回は通常のテーマ縛りと、その他の形式縛りが混在していて少しややこしいですが、 自分の良いと思ったものを挙げていってもらえますでしょうか。 もちろん、前に挙げられたものもカウントしときます。
んじゃ、おれの意見でも。 「タイトル縛り」 微妙。汎用性のあるタイトルが考えられるならそれもいいけど。 なければ、似たような話が集まるか、現在の「テーマ」となんの変化もない結果に終わるか。 加えてタイトルの付け方も採点基準の一つであることを考えると、あまり好ましくない。 「三題噺」 テーマの延長か……。やってもいいけど、話の縛りが大きくなりすぎる気がする。 「NGワード」 意味が感じられない。……ざっとスレ見直したがこんなの言った人いたか? 「レス数縛り」 レス内に収めようと伸ばしたり縮めたりすれば、SSの内容が乱れる。 編集能力を競っているわけじゃないんだから、無意味。 ただ短編コンテスト(5レス以内)とかなら、たまにはいいかもしれない。 「縦読み(斜め読み)縛り」 レス数縛りと同じ。内容が乱れるだけで無意味。俺は芸を見たいんじゃなくて、SSが読みたい。 「出だし縛り」 ……うーん、誰が出だし書いても納得できそうにないし、ひとによって文体に違いがあるから、だめだろう。 俺の見解は以上で。では。
>>198 >元々このスレを立ち上げたのも、上記の部分を意識してのことなので
その意識が人によって微妙に異なり、揉める所まで行った事についてどう考えるのか、
という意味で聞いてるんだが?
何のフォローも無ければ、たとえ顕在化しなかったとしても今後も不満は残り続けるだろう。
はっきりさせといた方がいいと思うんだけどな。
>>199 「NGワード」は
>>147 逆に、いくつかの特定の語句を使うという縛り方もあるか。
>>200 惜しい。「NG」でワード検索してたから、そのレスIDで引っかかっていたはずなんだがw
ざっと見ただけだったから、三題噺の方に気を取られて見逃していたか。
ふむ、この例だと、お題は「バレンタイン」でその言葉は禁止ねぇ……。
2月14日という状況設定を考えると、その単語を意図的に登場させない不自然さが必要になるな。
ギャグならそれもありだけど、やっぱり無理矢理感が拭えない。あんましお勧めできないな……。
まぁ、一例取り上げただけだけど……今までのテーマで、その単語を出さない縛りがあったとしたら、と考えてみよう。
難しそうなもの 「花」「走る」「雨」「サッカー」「嘘」「夢」「キス」
何とかなるもの 「夏だ、外でHだ」「絶体絶命」「旅」
かろうじて「旅」ならなんとか……くらいかなぁ。他の2つはまぁ……ちょいと違うし。
「キス」を作品内で「口づけ」と置き換えたとしても、縛りの意味がないと思うし。
テーマ次第でもあるけど、「夏だ〜」みたいにしても、やっぱりNGワード自体の意味がないし。
ダメっぽいなぁ。
特定の語句使用縛りの方がやりやすそうだが、逆に「雨」とかだと嫌でも登場してしまいそうなので、難しいところ。
↓一応こっからは個別レスでなく、再び俺の見解って事で。
今回の荒れは、感想レス返しの書き方に、配慮が足りなかったのがそもそもの原因な気がする。
あのレス見たとき、「荒れるかも……」と密かに思ったりもしたんだが。(後に訂正してお詫びが入ってるが、ちと遅かった)
さらに感想人の権利、とかいう意見で感想人と書き手の間の見解の差や、個々人のスタンスの温度差がもろに出てしまった。
ただなぁ……なんでもかんでもルールで決める必要はないと思うんだが。
仮に得点禁止にしても、得点つけるのを止める手段は実質的にないわけで。
それこそ最優秀賞に一票入れるのも、選ばれても無視するのも、個々人のスタンスでやればいいと思う。
もともと最優秀賞も成り行きで決まり、あげくに語尾に『最優秀賞は〜〜っぽい』とつく程度だしw
俺はまぁ……書き手として、最優秀賞取るくらいのつもりで書いているけど、別になかったらないで困らないし。
仮に取れても、商品も賞金も出ないしなw
必要なのは、ネットマナーぐらいだと俺は思うんだが。
「NGワード」は隠喩をうまく使えってことだと思うけど。 でもメタファってのは仕込みが巧妙だと気づいて貰えず、 直截的すぎると回りくどいわりに面白くないという諸刃の剣。 なので、最初からそのつもりで読み手が解釈してくれるってのは、 書き手としては面白いかも知れない。
203 :
200 :03/01/05 18:16 ID:xv93Qq2X
>>201 >今回の荒れは、感想レス返しの書き方に、配慮が足りなかったのがそもそもの原因な気がする。
「配慮」の考え方にも個人差があるわけで、俺も荒れるだろうなあとは思ったけど、
配慮はしてるつもりなんだろうとも思った。
結局、個々の価値観の違いの問題だと思うわけで、
個人差が出そうなものにはフォローが必要なんじゃないかと思うわけ。
最優秀作が「○○っぽい」なのもそういうフォローでしょ。
「腕を競う」だの「力を試す」だのって、なんか技術的に優れた作品を書かなければならない、
みたいな印象を持つんだよね。
俺は「テーマを決めて皆でSSを書く」というネタスレだと思ってるから面白けりゃいいって思うし、
当初からそういう意見もあったよ。
1のような向上心は2chに相容れないとまでは言わないけど、葉鍵にそんな住人が多いとも思えない。
小ネタ的なSSがもっといっぱいあったら見る人ももっと増えるんじゃないかと夢想してる。
あと、過去ログ読んでたら色々あったんで少し挙げとく。
32 名前: ◆qsaJNT.c 投稿日: 02/05/07 23:41 ID:bl3xZOEk
雨だけど茜禁止だとか、Kanon, WA だけど冬禁止だとか、誰彼だけど凸禁止だとか (w
35 名前: 名無しさんだよもん 投稿日: 02/05/08 00:24 ID:pA1BnNue
じゃ、あいうえお五十音のうち1つを使わないでSS書くとかどうよ(w
45 名前: 名無しさんだよもん 投稿日: 02/05/08 12:37 ID:d41IMtVJ
○○禁止、じゃなくて○○固定ってのはどうよ?(w
カノンで夏固定とか、エアで冬固定とか。
>「腕を競う」だの「力を試す」だのって、なんか技術的に優れた作品を書かなければならない、 >みたいな印象を持つんだよね。 技術力の高低というものは確かにありますが、その力の中で、できるだけ面白い作品を書くものだと思っていました。 >俺は「テーマを決めて皆でSSを書く」というネタスレだと思ってるから面白けりゃいいって思うし、 同意。 >1のような向上心は2chに相容れないとまでは言わないけど、葉鍵にそんな住人が多いとも思えない。 そうですか、それは残念なことです。つまり自分はずっと勘違いをしていたということでしょうか。 本当に残念です。
>>204 >つまり自分はずっと勘違いをしていた
んなこたぁないと思うけど。単に見解の相違でしょう。
あなた以外の全員と、ではなく、あなた以外の人の一部との相違。
俺は「葉鍵にそんな住人が多い」かどうかはわからないけど、
このスレには「そんな住人」は少なくないと思ってるし。
このスレを「みんなでSS書こうよワショーイ」と捉えている人もいれば、
「他の奴ら全員と勝負だぜシャハハハハ」と捉えている人もいるだろうし。
少なくとも、その両方の人が等しくこのスレに投稿する権利はあるわけで、
だったらスレの目的も投稿者の見解も統一する必要はないと思われ。
自分が感想を書いているのは、作者が作品を見直して問題点を 改善するための、ささやかな手伝いをしているつもりなワケだが。 誰がどの作品を書いたのかは把握出来ないが、もしも、その結果 その作者がよりパワーアップしたSSを書いてくれたら、これは 乾燥人冥利に尽きると言って良いだろう。なので、葉鍵板住人に 向上心を持っている人は少数云々の発言は、ちょっと悲しいな。 実際はどうなのかは誰にもわからん事だけどね。 要するに、二月のテーマは「告白」に1票と言う事だ。
ああ、二月のテーマもあったか。じゃあ「プレゼント」に1票。
208 :
200 :03/01/06 03:05 ID:/ULpI+mU
>>204-206 なんか余計な事まで書いてしまったような気がするな、ゴメン。
要するに、同じスレ住人でも価値観に違いがあるのはしょうがないから、
お互いがそれを認識した上でフォローし合うのが大切なんじゃないかって事で、
価値観を統一しようとかどっちが多数派だとか言いたかったわけじゃないんだな。
自分と違う考え方があるという事をどれだけお互いが認識してるかって事。
>>206 向上心が無いわけではないので問題点の指摘は参考になるし、感想書く時は俺もそれは意識してる。
ただ、俺の場合はそれだけが目的ではないわけで、
このSSの「面白さ」というのはどこにあるのかも意識してるって感じかな。
違うついでに言えば
>>204 >その力の中で、できるだけ面白い作品を書くものだと思っていました。
これは俺の場合、技術よりセンスが先に来るな。
「面白いものを書ける人」が技術を身に着けていくと更にいい感じ、みたいな。
ちなみに、テーマ決めはもう投票済み。
今までに複数挙がったテーマは以下のとおりです。 告白 >95 >152 >206 プレゼント >140 >207 レス数縛り >158 >159 抜けがあったらフォローのほど、よろしくお願いします。 次々回のテーマの決定は、明日のこの時間ぐらいまで待ってからにしたいと思います。 >208 >自分と違う考え方があるという事をどれだけお互いが認識してるかって事。 今回の件でよく分かりました。 前々から分かっていたつもりですが、思っていた以上に異なった見解があることに驚いた半面、 このスレのことを真剣に考えている方が思った以上にいることに、正直な話、嬉しかったです。 ありがとうございます。
>>209 「プレゼント」に一票。
バレンタインに重ねるのが楽しいんだよ。ていうかそっち方面ならネタあるし(w
あと、209みたいな言い方では、208以外無視してるようにも見えるし。
意見書いた他の人にも配慮するように書くのが、SS書きの務めであろうかと。
まあ主催になったからには、常に発言に責任が伴うと心して頑張ってくれ(w
211 :
200 :03/01/07 04:31 ID:xkoE/tKL
>>209 いや、だからどうフォローすんのかと具体的な所を聞いてるんだが。
各自のマナーに委ねてフォロー無しというのでは同じ事を繰り返すよ。
それでもいいんならいいけど。
二月のテーマ、『プレゼント』一票 あと蒸し返すようで悪いのだが、 >ここは、決められたテーマに沿った SS を与えられた期限内で書いて、 >その腕を競い合うスレです。 総括期間に作者の感想と共に、手直しした作品を掲載しているHPのアドレスを告知するくらいなら、 良いのでは? もし掲載された作品で続きがあるのなら読みたいし、特に感想を書く必要もないしね。 個人的な要望をいえば、今回未完だったアノ作品の完成版が読みたいだけなのだが。まだ、作者の 感想がまだ来ていないということは、今執筆中か? さっさと完成させろや( ゚Д゚)ゴルァ!!
>210 >あと、209みたいな言い方では、208以外無視してるようにも見えるし。 そういうつもりで書いたわけではないのですが、もしそのように捉えられているとしたら申し訳ありません。 >211 自分の理解力が乏しい申し訳ないんですが、以前から言われている「フォロー」の意味が いまいちよく分からないのです。つまりそれは、今回、議論されていたこと(あるいは その結論)を明示しておけ、ということでしょうか。 >212 >総括期間に作者の感想と共に、手直しした作品を掲載しているHPのアドレスを告知するくらいなら、良いのでは? それは構いません。以前も、そうやって手直しした作品について告知していた作者の方がいたはずです。
214 :
200 :03/01/07 19:15 ID:zBJTyTje
>>213 >つまりそれは、今回、議論されていたこと(あるいはその結論)を明示しておけ、ということでしょうか。
>>114
>>200 粘着うぜぇ
文句言ってんのお前だけだ、イヤなら来るな
>>200 氏
>「配慮」の考え方にも個人差があるわけで、俺も荒れるだろうなあとは思ったけど、
>配慮はしてるつもりなんだろうとも思った。
>結局、個々の価値観の違いの問題だと思うわけで、
>個人差が出そうなものにはフォローが必要なんじゃないかと思うわけ。
>>200 の発言から一部抜粋したけどさ、これさ、三行目が全てだよ。
これはどうしようもない。今回だってフォローはあった、各人、否定肯定含めて色々言っていただろう。
仮にあれらの発言を◆28qsaJNT.c氏がまとめ、注意を促したとしても、強制力はない以上、個人に委ねるしかないと言う結果は変わらない。
あれ以上のことは2chというこの場では望めない。
なにかするべきだと思うなら、あなたの方が有効な具体案を示すべきだ。
>各自のマナーに委ねてフォロー無しというのでは同じ事を繰り返すよ。
>それでもいいんならいいけど。
同じ事の繰り返しかも知れないが、今のところ破綻はしていない。
話題のループなんて、珍しくもないだろう。
これらの発言に明確な返答がなかった場合、あなたを常駐の「面白い奴」と認識し、以後、放置を呼びかける。
217 :
200 :03/01/07 21:12 ID:XTovxSFv
>214=200 文章通りに解釈すると、その二行目を削除することがあなたの言う「フォロー」の ようですが、一つだけお聞かせください。何故?
>ここは、決められたテーマに沿った SS を与えられた期限内で書いて、
>“その腕を競い合うスレです。”
200氏が言ってるのは、
「このスレは参加者がそれぞれのスタイルで参加できることを前提にしてる。
なので、次からは
>>1 の二行目を削った方がより中立的な表現になる」という話。
“腕を競い合うスレです”と言ってしまうと、
競争が主目的のスレだと受け取られる可能性があるからね。
◆28qsaJNT.c氏は研鑽の場という雰囲気を残したいようだけども。
個人的にはどっちでも構わない。
もし変えるならそのまんま書けばいい。
“腕を競い合ったり、文章を磨いたり、ネタで盛り上がったりするスレです”とか。
チョト座りが悪いかw
>>217 ん?「腕を競い合う」という文字を削除すれば事態は良くなるの?
その理由は、点数や順位付けが口論の原因となるから、かね?
別にここで作品をボロクソに言われたからって、所詮評者も
アマチュアなんだから、いちいち過剰反応する必要は無いんだよ。
あ、ここではこういう作品は駄目なんだ、くらいで良いと思うよ。
ちなみに俺は「このスレに集まっている感想人の価値基準において」
一位となる作品を書きたいから、コンペスレから競争性を奪うような
意見には反対ですね。
今回こじれたのって、腕を競い合うところと誤解したのが原因でなく、
>>103 氏が、なぜか「採点者、読者に優位」と言いだしたのがそもそもの原因だった気がするが。
なんでああいう思考の流れになったのかはわからんが。
そんで感想人の保護論争とか話がどんどんずれていった。
で、一人が誤解したからといって、それで変えちまうのってどうよ?
スタンスの違いはあれど、腕を競う場であることに代わりはないだろう。
そのために、締め切り、テーマなどの対等の条件を課しているんだから。
>スタンスの違いはあれど、腕を競う場であることに代わりはないだろう。 >そのために、締め切り、テーマなどの対等の条件を課しているんだから。 いや、その前提からして俺の考えとは違ったりして…。 そう思わない人もいるってことで。 「真剣勝負の場で何をへらへらしてるんだゴルァ!!」 …っていう不幸なすれ違いが起きないよう願うよ。
223 :
200 :03/01/07 22:57 ID:XTovxSFv
>>222 このスレが「腕を競う場」であることは
スレッド先頭にも明記されており
>>1 イベント主催の意向でもある
>>198 スレ住人はそれを承知の上で集まってきた人間のはずだし
現状はおおむね肯定的に受け取られている
>>220-221 そんな中にわざわざ割って入って
「俺はそう思わない」なんて言うのは
スレ違いな主張だろう
真琴「あぅー、また荒れてる……」 美汐「どうも杓子定規に解釈したがる人が多いようですね」 真琴「あははっ、美汐みたい」 美汐「……そんなことはないつもりですが。 今回問題になっているのは『腕を競う場』という些細な表現のようですね。 別に残してもいいんじゃないでしょうか。実際、最優秀賞などは一応決めていることですし」 真琴「でも、別に一番とりたくて、SS書いて、投稿してる人ばかりじゃないんでしょ」 美汐「そうですよ。別にそれはそれでかまわないじゃないですか」 真琴「あぅー、でもここは『腕を競う場』ってなっちゃうんでしょ?」 美汐「そうですね……。例えば市民マラソン大会とかありますよね」 真琴「うん、時々テレビでやってるー。みんなしてどれだけ速く走れるか、競うんでしょ」 美汐「一般的にはそうですね。けれど、すべての人が速く走ろうとして参加しているのでしょうか?」 真琴「えー、そうじゃないの?」 美汐「単に走りたいから参加するだけの人もいるでしょうし、 中にはパフォーマンスをしたくて参加している人もいますよ」 真琴「……あっ、そういえばニュースで見た気がするー。着ぐるみとか着て走ってるの」 美汐「それと同じことが、このコンペでも言えるのではないでしょうか」 真琴「……着ぐるみ着て、SS書くの? ――あぅーっ、冗談、じょーだんーっ」 美汐「はぁ。とにかく、どういう文言が書かれていようと、最低限のルールに違反しない限り参加者の方針は 自由だと思いますし、感想人にもそれは言えるかと思います」 真琴「いろんな人がいる方が面白いもんねっ」 美汐「むしろ、制約を決めようとする動きこそが、2ちゃんねるにあるこのスレとしては望ましくないのではないでしょうか?」
>>226 真琴の描写がイマイチ。口癖に頼っているように思えます。
また、二人の対談形式である以上、台詞の頭に名前を書くのは
意味がないでしょうし、読む際のリズム的にも馴染みづらいです。
筆力はあるように見えますので、名前は外しても良いのではないでしょうか。
228 :
222 :03/01/07 23:57 ID:FVWqv5zo
>結局、個々の価値観の違いの問題だと思うわけで、 >仮にあれらの発言を◆28qsaJNT.c氏がまとめ、注意を促したとしても、強制力はない以上、個人に委ねるしかないと >どういう文言が書かれていようと、最低限のルールに違反しない限り参加者の方針は >自由だと思いますし、感想人にもそれは言えるかと思います この点は合意できてるんだよね? なら充分だ。 俺が確認したのはこの部分だけだよ。 これ以上続けるのは別の意味で心配でつ。 200氏もいったん退いて様子を見てはどうだろう。 俺は立場的に226に近いので、変更が必要とまでは感じてないから。
>223 >逆に聞くけど、なぜ「腕を競う」のが「スレの趣旨」とは考えてない人がいると分かってて残したがる? 「腕を競う」ことが「スレの趣旨」と考えている人もいるからです。 削除はしません。ですが、それ以外の考えもあるということを追加したいと思います。 >219 などを参考にして。 >224 仰りたいことは分かりますが、そのように排他的になってしまうことが、スレを 衰退させてしまう原因の一つだと考えています。 実際、過去にもそのように廃れていくスレを幾つもありました。 それを防ぐために、多様性というものをこのスレを立てたときから考えていました。 そしてある程度成功していた、と自分では思っています。 ただ現実に即したときに、この多様性というものが、ここまで力を持つものだとは 思いもしませんでした。完全に自分の認識不足です。 申し訳ありませんが、投稿開始日を延期させてください。 投稿開始日は 1 月 9 日以降ということで、遅くても今週の土曜日には開始します、絶対に。 もう一度スレ冒頭の煽り文句と、存在意義を考えてきます。 ついでに、テーマ募集も延長しておきます。よろしくお願いいたします。
俺としては
>>111 に対しては
>>115 の発言が全てだと思うんだが。
115 :名無しさんだよもん :02/12/31 06:50 ID:oi/h3so4
>>111 人それぞれってことでいいのでは?
104のような考え方もあれば106のような考え方もある。
俺はコンペ=競争のスタンスで感想を書いてるし。
そうじゃなかったらわざわざ最優秀だの何だの、順位をつけません。
もちろん106を否定するわけでもないが。
実のところ、あなたが何を悟ったのかいまいち判らない。
多種多様なスタイルがあってこその2ch、葉鍵板だと思います。
ここは、順位上等・馴れ合いマンセーが両立できる場所なのでは。
あと
>>121 なんかも分かりやすい。
121 :名無しさんだよもん :02/12/31 13:58 ID:IQFmhVPS
好きなように書いて、好きなように感想付ける。
それだけでいいよ。
後書きでも感想返しでも感想返し返しでも自己責任でやるなら構わない。
スタンスの違う相手を否定しても不毛だと思われ。
あとは感情的になっていらんこと言わないよう気を付ければ…。
……荒れを防止しようとすると、かえって荒れを招くことが多いんだよな、この板。
「腕を競い合う」を外すと、今度は「自由に書く場所なのに最優秀賞とかなんで決めてるんだゴルァ(゚д゚)」とかいくらでも揚げ足は取れるんだが。
面倒だから、「腕を競い合う」って外してもいいけど、どう書けばベストだか、
>>200 は文面くらい考えてくれよ。
231 :
200 :03/01/08 00:17 ID:vwLKD2/r
>>226 市民マラソンのスローガンは決して「競い合おう」にはならないんだよ、みしおたん。
>>228 >>230 文字だけで成り立つこの世界で「どういう文言が書かれていようと」では理想論じゃないかな。
でも、さっきから「配慮」の無い人が出てきてるのは俺も心配なので、
↓という事で一つよろしく。
>>229 >それ以外の考えもあるということを追加したいと思います。
それでいいんじゃないでしょうか。
案を出せと言うなら、
「ここは期限内に与えられたテーマに沿ったSSを書くスレッドです。
本格的に腕を試すもよし、ネタで盛り上げるもよし、テーマに沿ってれば何でもOK。」
とか。
はい、お疲れ。
>>200 が最初に
「ここは期限内に与えられたテーマに沿ったSSを書くスレッドです。
本格的に腕を試すもよし、ネタで盛り上げるもよし、テーマに沿ってれば何でもOK。」
と、文章を変えてみてはいかがでしょうか。
といってくれたらここまで伸びなかった気もするんだがw
外そう、という流れが反発を産んだんだよなぁ。
理想論、ではなく、実は悲観論なんだよな。
この板での名雪の扱いとかみてると、どんなに体裁を整えようが、
「顔の見えない悪意」にはなんの効力も持たない……という悲観論が俺の頭を占めている。
だから、個人が好きなように解釈してやるしかない。それ以上のことは、期待できない、と。
まぁ、できうる限り悪くない方向に持っていくことに関して異論はない。
だが、今度からはもうちょっとスマートにまとめてから、話題ふってくれ。
たかが二行の改善の度に、議論してたらたまらんわw
とりあえず、こんなんできました。 200 氏のをベースにしてます。 ここは、期限内に与えられたテーマに沿った SS を書くスレです。 他人と腕を競いあうもよし、ネタで盛り上げるのもよし、テーマに沿っていれば何でも(・∀・)イイ!! テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん参加してみましょう。 このスレを育てるのは、あなたが紡ぐ言葉です。 どうでしょうか。特に語感とか(w
>>233 乙。
一番受け入れの広い待ちって感じ。
悪くないと思うよ。
あとは中身でギラギラすりゃいいさw
テーマの出し方はどうするの?
239 :
jo :03/01/09 08:32 ID:grmzxPWU
なんか、論争が始まってしまい、作者感想を書くタイミングを逸してしまいました。
『行きて帰らぬ』を書いたjo(如風)です。
『spead』と『speed』間違えました。
皆さん、自信が無いときは辞書を引きましょう・゚・(ノД`)・゚・。
>>212 >まだ、作者の感想がまだ来ていないということは、今執筆中か? さっさと完成させろや( ゚Д゚)ゴルァ!!
もしかして、漏れの事ですか?
ごみんなさい。書いていません。後日書きますから許して・゚・(ノД`)・゚・。
>テーマの出し方はどうするの? とはどういうことでしょうか?
>>240 >>198 で言う所の「形式縛り」かな。
通常のテーマの代わりに形式縛りを使うのかどうかすら話が途中だね。
>241
確かに。てっきり、テーマ縛りと形式縛りは排他的にするものだと思っていましたが、
自分の思い違いだったようです、失礼。
>>147 >>150-152 >>164-165 >>168 >>191 >>198-203 件の話題が出ているのは、だいたい上記のレスでしょうか。
とりあえず、次々回では、テーマ、形式縛りを併用するか、もしくはどちらか一方を
採用するか決めましょう。今までテーマで投票された方も、お手数ですが、
もう一度、下記のような感じでこれについての投票をお願いします。
<例>
テーマ、形式縛りの併用: する
テーマ: ○○
形式: ××
以下、理由など
・レス数縛りの場合は、具体的な数値(4 レス以内など)を挙げて下さい。
・その他の形式縛りでもテーマが必要なもの(三題噺など)は、具体的なテーマを挙げて下さい。
締め切りは、明日の午後 8:00 までにしたいと思います。
その他、取り上げてない話題などがあれば、よろしくお願いします。
形式縛りリスト。
「タイトル縛り」
「三題噺」
「NGワード」
「レス数縛り」
「縦読み(斜め読み)縛り」
「出だし縛り」
俺の見解は
>>199 で言ってしまったのだが、まとめるなら、
どれもあまり意味は感じられない。短編コンテストとかやってもいいけど、やろうと言い出すほど意欲的にはなれない。
でも、この手のって今まで何度か出たけど、初出の時、面白そうと言われることはあっても、やろうと言われることはあんまりないんだよな。
テーマは……おれ、前に『選択』で出してたんで、継続してみるか。
ちょっとぴんとくるのが思いつかない。
テーマ、形式縛りの併用: いりませぬ
テーマ: 『選択』
形式: なし
以下、理由など 上記&
>>199
244 :
158 :03/01/10 11:54 ID:Rjw+57hS
レス数縛りを提案した者だが、実はこの流れ自体にとまどってるな。
>>168 に書いた通り、スレの運営自体を考え直すとか、そういう大袈裟なことを
提案したつもりじゃなかったんだが。
「他のSS書きと同じ条件で、同じ期間内にSSを書き上げる」ってのが
守られてるなら、縛りが「単語一語」だろうが「形式」だろうが構わないと思う。
少なくとも、書き手の自分としては、そう。
結論から言うと、単語縛り、形式縛りを分けて考えること自体に反対、
お題の形式は、その都度その時の住人のニーズが決定するだろうって考え。
新ルールなんて考えないでこれまで通りでいいじゃない。
今回のテーマは「3レス縛り」に投票しておくが、
他に乗る人が少なければ無理には推さない。
これ以上ルールや枠を明文化しようとしたり、1ゴルァって突き上げるばかりの人が
増えると、鷹揚さや呑気さっていうこのスレの美風自体が失われるよ。
それは、これまでこのスレが煽り合いで終了することにブレイーキをかけてきたものだ。
ルールのためのマジ議論と叩き合いの戦場と化して荒廃するスレは
たくさん見てきたので、もう見たくないです。
245 :
158 :03/01/10 11:55 ID:Rjw+57hS
ただ
>>199 以外あまり意見もないし皆それで納得されているとあれなので
一応提案者からも解説と反論しておくよん。
例えばレス数縛りなら、5レス6レス程度のよくある長さじゃあ、
「縛り」と感じない人が多数だろう。また、10数レスとか20レス以上とか、
長編にすると書けない人がいるだろうから現実的じゃない。
3レス縛りか、2レス縛りあたりにするのが妥当かにゃー。
競い合いなら一度こういうのをやってみても面白いと俺は思うが、
「俺が書きたいSSを書きたい。3レス、2レスSSなんて別に書きたくない」
って人が多いなら、それは却下されていい。
>レス内に収めようと伸ばしたり縮めたりすれば、SSの内容が乱れる。
>編集能力を競っているわけじゃないんだから、無意味。
いや、「一旦書いた・思い付いたSSを、規定レス数にするため改変する」例しか
考えてないようだが、そもそもこの場合、
規定のレスにあったSS、内容を考えて書くのが、基本だと思うじょ。
それで「3レスでこんなSSが読めるとは…」「3レスとは思えない」や、
「まさに3レスならこういうSS、というベストな作品」
なんてものが好評を受けるんだろうね。
あと、最初に規定枚数があってそれに合わせて原稿を作成する自体、
世間一般ではありふれた、そんな特殊なことじゃないぞ。
自分個人は、完成すると当初の予定の三倍ぐらいになっているというタイプの
書き手なので、たまにこういうチャレンジもしてみたいと思って提案した(w
246 :
158 :03/01/10 11:59 ID:Rjw+57hS
他「縦読み」 これは……特殊技能、特殊技だぞ(w 全員にやれと言われても。 いや、言われればやるけど、SSスレじゃなく縦読みスレでやるネタでは(w 「タイトル縛り」 面白いタイトルが出ないと、お題としては難しいかね。例えば今考えてみようか… 「彼女の自由」「猫が見ていた」「死が二人を分かつとも」 「恥ずかしいけど、見られたい」「わたしのギニャー」 …いまいちw 「三題噺」 お題をストーリーのメインテーマとして扱わないと評価しない評者が多数の現在、 “お題を次々上手くクリアしていく”あの三題噺の面白さは、評価され辛いだろう。 逆にそういう傾向の物を一度やってみるためにやるってのも面白いかもしれんが。 あくまでメインテーマでなら、「二題噺」ぐらいで開催するのもいいかもしれん。 「NGワード」 もしやるなら、絶対使いたくなる単語でだな。でないと縛りにならん。 「出だし縛り」 文章が同じなら、文体は各人変えてもいいだろう。 納得できる出だしでなくて、「全員が同じ条件」さえ満たされてればそれで充分だと 俺は思うが。まあ、面白ければ面白いほどいいのは「タイトル縛り」同様だが。 その回に投稿しない者に書かせる。1でもいいし。 短い期間で出だし候補策を募って投票までやって決定、ってのもありかもしれんな。 「出だしが同じ」だけじゃなくて、「締めの文が同じ」 「プロットが同じ」ってのもあったね。
>>242 一遍に決めようとすると話が整理できないと思うんだけど。
どうしても次回の投稿開始に間に合わせたいと言うなら、
議論は一時保留するしかないのでは?
開始時期を先に決める事自体本末転倒だとは思うけど。
というわけで、今はテーマ「告白」に一票入れるだけに留める。
>>243 意味としては、飽きて来てるからテコ入れしようって事じゃないの?
投稿スレやトレーニングルームのような、「場を提供するだけ」のものと捉えるか、
企画力を要する「イベント」と捉えるか、でも少し違ってくるんだろうね。
>>244 スレの運営とは全然別の話でしょ。
242は普通のテーマ決めだと思うよ。
243だけでマジ議論だの叩き合いだの言うのは先走りしすぎ。
>これ以上ルールや枠を明文化しようとしたり、1ゴルァって突き上げるばかりの人が増えると
テンプレで「競争する場」と明文化ちゃってるから揉めたわけで。
1だけ言うのでは偏ってるように見える。
「どんな文言があろうと自由に書く・自由に書かせる」という美風が、
このスレにホントにあればいいんだけど、一抹も無いよね。
そこは認識しといた方がいいと思う。
マジ議論と叩き合いの戦場と化して荒廃するスレは俺も見たくないが、
それは議論を封じる事ではなく、皆が「配慮」し合う事で解決するんじゃないかな。
>「どんな文言があろうと自由に書く・自由に書かせる」という美風が、 >このスレにホントにあればいいんだけど、一抹も無いよね。 自分は、前の感想についての議論の時に、「自由に書いて、自由に感想をつける」という意見を 多く見かけたような気がするのですが、現実は、それとは逆に位置するということでしょうか。 >そこは認識しといた方がいいと思う。 心に留めておきます。 >開始時期を先に決める事自体本末転倒だとは思うけど。 それは分かっています。でも、SS を投稿する場であるこのスレで、極端な話、一ヶ月も二ヶ月も 議論をしているわけにもいかないので、どこかで切り上げなくてはないんです。 どうか、その辺りをご理解ください。 >どうしても次回の投稿開始に間に合わせたいと言うなら、 >議論は一時保留するしかないのでは? ごもっともです。 ご意見をくださった方々には申し訳ありませんが、形式縛りについては一旦保留にさせてもらいます。 ご了承ください。 つぎに次々回テーマについてですが、これまでの投票をカウントしたところ、 「告白」と「プレゼント」が同数でした。で、まだ自分は投票していませんので、 「プレゼント」に一票を入れます。 以上より、次々回のテーマは「プレゼント」に決定します。 ということで、明日の午前 8:00 よりテーマ『初め』の投稿を開始したいと思います。
テーマ決定おめ&皆さんお疲れ。 今回は出せるといいなー。がんばりまつ。
244>247 > 243だけでマジ議論だの叩き合いだの 上の投票とか、200発言の一連の流れなど全部に関して思ったことなんだけどなあ。 それに別に俺、243(199)のレスを問題だとかは特に思ってないぞ。 >一抹も無いよね。 まで思ってる人は、247と200以外にも何人もいるのかなあ…? まあ実際そう思ってる人が多くて、否という人が少ないなら、 俺の思い込みで、実際そういうスレなのかもしれないが…。 そういう俺も247から見たら「配慮」のない言論封殺者ってだけなのかも(´・ω・`)
まあ、議論は議論……投稿タイムがはじまったら がんがって面白いSSを書けるように脳と指と時間を使いまつ。 「プレゼント」か…。自分はストレートなネタじゃなくて、 エロや人死にもの等ちょっと飛んだジャンルで 何かおもろいネタが脳内に降りて来ないか頭をひねりまっする〜
>>251 北朝鮮からミサイルのプレゼn
>>244 >あと、最初に規定枚数があってそれに合わせて原稿を作成する自体、
>世間一般ではありふれた、そんな特殊なことじゃないぞ。
うんだから、短編縛り、くらいならいいかなとは書いた。ただレス数縛りは、範囲が狭すぎると感じたので。
俺もあえて評価されづらい1レスSSを、あえて狙ってここに落としたことがあるので、そういう試みは面白いとは思う。
だけど、たとえばせっかく脳に浮かんだ面白いネタがあったけど、今回短編制限だからとても書ききれなかった……
となってしまうのは、悲しいかな、と思ったんで。
もっとも、この思考は「テーマ」と「形式」を併用した場合の考え方だけど。
でも、「短編」だけだとテーマにしては広すぎる気もするしな……。
【告知】
第十回投稿テーマ:『初め』
投稿期間: 1 月 11 日の午前 8:00 から 1 月 25 日の午前 8:00 まで。
テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん投稿してみましょう。
面白い作品だったら、感想がたくさんついてきて(・∀・)イイ!!
もちろん、その逆もあるだろうけど……(;´Д`)
※投稿される方は
>>2-4 にある投稿ルール、FAQ をよく読んでください。
※特に重要なのが
・テーマに沿った SS を*匿名*で投稿する
・投稿期間中は作品に対して一切感想をつけない
※の二点です。他の各種 SS スレとは異なりますのでご注意を。
それでは、投稿開始っ!
# また、次回のテーマは『プレゼント』で、開催時期は 2 月初めになる予定です。
# 「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの執筆に力を
# 注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。
一個目いきます。 えっと種類はシリアスな方だと思ひます。 15行くらいだと思うので長めです。
「初めての思い」 夕日の紅が教室を彩る夕方 僕は教員室にいた。 ここにいる僕は正常だと信じたい。でもこの周りの現実は嘘だと思いたい。 そんな交錯した思いがある。 「久瀬!聞いとるのか!?」 五月蝿い奴だ。この前までは久瀬君などと猫なで声を出していたのに、 僕が落ちれば恫喝か、この教員室にいるほかの奴も同じだ。 皆、僕を下卑している。 「全くお前は喧嘩して何回目だ。生徒会止めてからオカシイぞ!お前あの不良少女の川澄に 関わって駄目になったんじゃないのか!?」 「黙れ。それ以上言うと殴るぞ。」 「何もしゃべらんのか?まあいい今日は厳重注意で終わりだ。家に帰ってろ」 僕の声は小さく先生には聞こえなかったようだ。これで少しむかむかが取れたような気がした。 川澄・・・思えばそれから僕の歯車が狂ったような気がする。 あの事件の後、つまり僕が倉田さんを生徒会に入れた後、倉田さんが入った途端。 倉田さん派閥が生徒会内にできてしまった。その当時の生徒会を気に入ってないものが多かったようだ。 其れにより生徒会への僕の影響力が薄くなっていった。昔は僕が提案したものは皆が納得しすぐに受け入れたものな のだが、何かと倉田派閥の人間が反対をし、それより効果的な案を出し僕の提案は却下されてしまう。 そしてこれが毎日、日常的に続いた。 そうしてるうちに何故だか僕が意見を言うと厭な顔をするものが増えていった。 もうその時には生徒会の実質的リーダーが僕ではなく倉田さんに変わっていたのだろう。 そこで突然、僕の父さんの会社が倒産したという知らせがきた。 実際その金銭の問題はそれほどではなかったが。しかし生徒会の皆は僕を邪険にし始めて来た。 金が無いなら付き合わない、お前とは親父から友達になれといってるからいい顔をしていただけだとでも言うように 、ずっとずっと僕の作り上げてきた生徒会は僕を排除しつづけた。
そうして月日が経つとなんだか生徒会の仕事がつまらなく思えてきた。誰も僕を必要としていない、 俺自身の存在は生徒会にはいてもいなくても同じような者なんだ。 そう気付いた時、僕は生徒会を辞めていた。 その帰りにつまらない不良どもが肩をぶつけてきて喧嘩をした。僕が先にやったかもしれないが まあどうでもいいことだ。 それから毎日喧嘩だった。そうしているうちに学校から通達をうけ留年することになってしまった。 人生など簡単に狂ってしまうものだ。 ガラガラと教員室のドアを丁寧に閉めた。 もしここで俺が川澄だったら倉田さんと相沢君が待ってるんだろう。 そういえば僕には親友と呼べるほどの友達がいただろうか。まあここに誰も来てないということは いないということなんだろう。 僕は帰るために校庭に足を運んだ。 もう6:00、誰も廊下にはいない。 人がいないとはいいことだ。人がふれあうことを自分の孤独に照らし合わせなくて済むからだ。 そうして歩いているとふと前のほうの電気がついたままの白く明るい教室があった。 「電気くらいちゃんと消してくれ」 僕はいちよう几帳面なほうだ。こういうのを見ていると気分が悪くなってくる。 ドアを開けて電気のスイッチを探す・・・あった。 そうして電気を消した瞬間。大きな声が聞こえた。 「わわ、待って」 右の壁の机にすわっていて気付かなかった。 「いたのか?こんな時間までいるんじゃない」 「あ・・すいません。すぐ帰ります」 なんだか自分が滑稽に思えた。自分は校則を破ってここにいるのに校則を破るなと言うなどと。 「ハハ・・・やっぱりいいです。僕も人に言えた義理では無いですし」
昔からよくやる嘲笑をしながら僕は言った。 「え・・あ、そうですか?じゃあここにいます」 随分元気な子だな。最初の第一印象はこれだった。 この春入ってきた新入生のようで服はピカピカで子供のような身長だ。 高校生といえばもう少し大人びているものだがこの子はまるで中学一年生のように目を輝かせていた まあ良く言えば磨れていない悪くいえば子供っぽいという感じだ。 「なんでこんなところにいるんですか?」 当然の疑問を口に出してみた。 「えっと・・・勉強してる。じゃなくて、してます。」 「いちいち敬語つかわくていいですよ」 「あ、はい」 見ると確かに数学やら英語やらが並んでいた。しかしこの教科書はみたことがない一年の教科書は 変えたのだろうか?などと思いつつじっと見ていると、中学2年生の数学と表紙に書いてあった。 「中学生なのか?その背丈といい」 「え?あ、いやこれ違うんですよ。僕中学生の時、病気していてその後特別に高校生に飛び級したん です。それで友達に大事なものだけど中学の貸してあげるっていわれて貸して貰ったんです。 でもなんだかここでやらないと貸さないって言われて・・・」 この子は馬鹿なのだろうか。この状況はどう考えても虐められてるわけだ。 病気しつづけて脳がおかしくなったのかね。 「そうなんですか。それでは僕は帰ります」 教室を出て行った。 馬鹿らしい、虐められてるからどうだというんだ。僕がこいつを助けても僕は何も得にならないし 権力もあがらない。損になるだけだ。 ・・・権力か、昔の癖が残っているな。 考えると、僕が損になることをやったからってどうだというんだろうか? 僕が得になることをやったからってどうだというんだろうか?
もう僕にはしたいことも無い、夢も無いのに、一体その得したことをつかって何を欲しがるというのか。 いちいち自分の損得を気にして生きるのなんてどうでもいいのではないか。 僕は教室から出るとすぐに反転し同じ教室に入った。 「今日は帰りなさい、時間も遅い。」 「え、でもこれここでやらないといけないし」 「そんなもの僕が貸してあげますよ。明日の昼休みに図書室に来てください。全教科渡します。 ついでといってはなんですが。教えてあげますよ。一人ではやりにくいでしょう?」 「ありがとう!えっと・・・名前はなんて言うんでしょうか?」 「僕は久瀬です」 「僕は月宮って言います。久瀬さんよろしくお願いしますね。明日から」 その子は笑って僕の手を握り締めた。 「X+2Y=6と2X+Y=5は連立方程式で・・・となるわけで」 「わ、すごい。良く解けるなぁこんなの」 「中学2年生のものなのですから。そのあたりを考えてください。」 「うぐぅ・・・ごめんなさい」 図書館で勉強して大分日数が経った。月宮さんとの昼休みの勉強会は日常的なものへと変貌をしていた。 そういえば人に何かを教えているのはこれが初めてか。 キンコンカーンコン 「鳴りましたね。それでは帰りましょうか」 その時、僕は何だか変な気分がした。何か重圧が推しかかるような感じだった。 「あ、祐一君」 僕の方を見て月宮さんがそんな言葉を言った。 「久瀬、こんなところで何やってる?」 僕は後ろを見る。 「ああなんだ。相沢君か・・・じゃあ今日は帰るとしようか」
相沢君と月宮さんがよく学校の帰りに帰っているのは知っていた。まああの態度から察するに只ならぬ 関係であることはわかる。 僕は立ち上がろうとした、すると相沢君は襟首をつかんできた。 「あゆになにかしたら許さないからな」 「ふっ・・・どうですかね?」 「なにぃ」 「あわわ二人とも喧嘩は止めてよ。」 彼は月宮君に遠慮してか次の行動を止めた。 どうも彼はいつも感情的になり過ぎる節がある。 正直な話、月宮君のような子供には興味が無いし、もう相沢君のことなどどうでもいいのだが ああいうことをされると皮肉でも言いたくなってくるものだ。 僕は襟首を正すと教室に戻っていく。何か二人が討論しているような声がしますが、 まあどうでもいい。 今日は中間テストの発表の日 月宮さんと会った日と同じように西日が紅く廊下を照らしていた夕方だった。 僕はあの時からできるだけ月宮さんに会わないようにしていた。 帰りにわからないことがあったら少し教える程度に極力抑えていた。 生徒会での争いのようなつまらないいざこざにはうんざりだから。 僕はそうだと考えていた。 月宮さんが下駄箱にいる。 じぃっと立っているようだ。その様子はつまりテストの結果を見たくないというのだろうか。 僕は少しかける言葉を思案して数秒。 何を言うべきなのか。何が月宮さんに必要なのか? 僕は喋りかける言葉を考えつくと月宮さんのところまで歩き、肩を叩いた。 「わわ」
月宮さんは驚き、すばやく後ろに振り向いた。 「え・・あ」 月宮さんは困惑している様子だ。 しかし私の顔を確認すると急にほっとしたかのような表情に変わった。 月宮さんは実に思ったことを表情に出しやすい。 そして月宮さんは口をまごまごさせていた。僕は何を喋っていいのか迷ってるのかと思い。 それならと僕は彼女の返答を待たずして言葉を続けた。 「大丈夫ですよ、あれだけ勉強したのだから。悪いはずは無いでしょう」 「そうだよね、よーし」 月宮さんは張り紙に向かって走っていった。 些か気持ちが変わるのが早すぎるな月宮さんは。 そう思ったと同時に僕は月宮さんに対して不可思議なことを感じていた。 彼女があのほっとした表情をしたときの胸の鼓動がした。前にも同じようなものが会った。 其れは佐佑理さんと会ったときと同じだ。 ・・・またか 僕の心には最初のもやもやして悦に浸った心からどんよりとした沼に入っているような心に変わってしまった 結局あの時と同じか、相手も自分を思っているという幻想を思い。自分に気を向けさせようと 相手の心を傷つけていたあの頃と。 でも少し、何かが違うような気がする。 何が違うんだろうか。 その帰り道は月宮さんと一緒に帰った。 まだ紅い日は微かに照っている。 テストの点は普通であり、半分程度の順位だったらしい。 正直、あれだけの勉強量では大丈夫かと思ったが、今日びの学生は受験の時以外は余り勉強をしない らしいのでその影響かもしれない。
「よくできたものですね。さすがです」 「えーそんなことないよぅ」 しゃべってるうちに少し 相沢君と会ってしまうとまずいな という不安が出てきた。 だから僕はここで話を打ち切り帰ることにした。 「それじゃあこの辺りで」 「え、まだもうちょっと話していこうよ。僕の家までならこっちの川沿いの道を伝っていけば 久瀬さんの帰り道と一緒だよ」 「いやでもですね、相沢君に会うと拙いので」 「相沢君のことなんて気にしなくていいよ」 「しかし・・・」 「いいったらいいの!」 月宮さんは滅多にださない怒った表情をした。 いつもの場合だったら、ここは笑って見送ってくれる場面なのだが 「今日は祐一君は違う女の子と帰ってるから大丈夫。」 「え?」 「夕方ね。一緒に帰ろうと話したんだよ。そしたら今日はいけないって言われて、ちょっと 病院いくからって、体悪いの?って聞いたら、違うって言って・・・ だったらなんでって聞いたんだ。そしたら、別に・・・って」 僕は何も言わず聞きつづけていた。 「でもね違ったんだよ。全部嘘だったの」 「え?」 「だって今日教室の窓から祐一君が女の子と帰ってるのを」 月宮さんは涙を流していた。 「また騙されちゃった。もうお母さんがいなくなった時だけって思ってたのに」
月宮さんは手で涙を何回も拭いながら喋っている。 「一人にしないで、お願いだから」 月宮さんが僕に抱きついてきた。 シャンプーの香りがする。 体に月宮さんの温かみを感じる、まるで寝る時にかける布団のようにだ。 顔を僕の服に擦り付け涙をまた拭っている。 僕の抱擁にて月宮さんのこころを取ってしまいたい。 僕の欲望がそう言っていた。 しかしその逆の理性が今働きだす。 この子には何の苦しみを知らせずとも生きていかせたいという思いが。 僕が月宮さんを所有した訳では無いのに、僕はこの子の親であるかのような心がそこにあった。 「月宮さん」 僕は月宮さんに呼びかける。 月宮さんは僕の方を向いた。顔のほうが赤くなっていた。 「大丈夫です。相沢君を信じてください。まだ別にその子と付き合っていると決まった訳じゃありません」 「でも!・・だって」 月宮さんはまだ涙を流していたため、興奮しているようだった。 「酷なことはわかっています。でも真実を見なければ本当だとは分からない」 「でも本当だったら。僕堪えられないよ!」 悲痛な叫び、段々と滲みでてくる僕への拒否感、そのどれを無視しても続けなければいけない。 これが月宮さんの幸せへの道。独善でも何でもいい。僕には此れしか思いつかない。 「今信じれなければ。一生信じられません。嘘でも信じるしか・・ない・・のです。僕も佐佑理さん を信じていられたら、どうなっていたことか。あなたには信じて欲しい。それだけです」 月宮さんは何も喋らない。 僕の顔を見てぽかんとしている 伝わっただろうか、伝わっていても了解してくれるのか。
僕の頬からまだ初春だというのに汗が垂れていた。 そして月宮さんの口が動き出した。 「いってみるよ。」 その言葉を聞くと僕はほっとした。まだなにも終わってはいないのに 相手に僕の気持ちが伝わったからだろうか、それとも 不安を持ちつづけながら僕と月宮さんは歩いていった。 辺りはもう気付いた時には暗くなり始めていた。 「冷静になって思ってみると違うよね。確かに」 「うん。良く考えたらあの人唯の知り合いかもしれないし・・・」 「あ、そういえば名雪さんと一緒にいた人かも・・・」 矛盾 月宮さんの希望の言葉を聞くと僕は果てしない後悔を感じだした。 あの時そのままにしていればこの子は僕のものになっていたはずだ。 月宮さんは歩いている中、楽しげな言葉と裏腹に不安な顔つきをしている。 そういまだに月宮さんには心の隙間があるのだ。 今ここで止めれば・・・ だが僕には相沢君よりこの子を幸せに出来るという自信が無かった。 「もう少しで病院だね」 僕は何も言わない。 でも本当は言いたかった。だがその時僕にも不安という壁が月宮さんと同じようにあった。 僕の壁は月宮さんを段々崩れていく砂の壁とすればそれを原料にし膨張していくセメントの壁とでも言うといいかもしれない。 そうして僕は足を遅めにしていたはずなのに月宮さんの所為か案外早く病院に着いた。 日はすでに落ち、もう完全に暗くなっていた。 「いよいよだね」
月宮さんは段々声調が前より良くなっている気がする。 「ああ、そうですね・・・」 それとは逆に僕の声は小さくなっていた。 僕が元気づけていたはずなのに。 もうここで止めても聞かないだろう。それならば、僕が先に行き相沢君が居ても居なくても 何処にも居なかったということにしておけばいいんじゃないか? そんな卑屈な考えを思っていた。 月宮さんは病院へ入っていこうとした。。 僕はここで考えていたことを実行しようとする。 「あの・・」 其れを言う前に目的の人物が他の人に混じり自動ドアから出て姿をあらわした。 「あ」 月宮さんと僕は驚きその刹那、月宮さんは相沢君に走って駆け寄っていった。 その時、僕は激しい後悔の念に襲われていた。 そして月宮さんは何をしたかったのかわからないが相沢君に飛びつこうとした、 しかし相沢君は避けてしまい、月宮さんは病院の自動ドアにぶつかっていた。 そして二人は何か喋っているようだった。 僕は遠くにいたのでよく聞こえなかったが、聞きたくなかったのかもしれない。 月宮さんからは安堵の表情ばかりが見えたから。 長くここにいたい訳もなく二人が話す間に去っていこうと思った。 しかしやはりどうなってるか気になるものだ。 もう一度振り返ってみた。 そこには二人の幸せそうな普通の恋人同士がいた。 それだけだ。 それだけなのに、僕はなにか満足をしていた。
「お姉ちゃんわざわざ健康診断なんかに来なくていいよ」 「あなたが相沢君と会いたいっていったから連れて来たのに・・・」 「そんなこと言ってないよ大体私は・・・」 「ふう、あなたも誰かのものになるのかな・・・でも私はそれでいいかもね」 「え?何?お姉ちゃん。もう少し大きい声で言わないと聞こえないよ」 暗い夜空の中、人々の雑踏が街中に明るい灯火を照らしていた。 終わり
タイトルは「はじめての思い」です(汗
>>255-265 今日まで随分長かったな・・・(´ー`)y-~~パホ
そしてメンテヽ(´ー`)ノ
俺読んでるだけだったが書きたくなってきたな… つーかSSなんて書いたことないんだがまずどうすればいいんだ? まず書け、とか言うのか
>>268 そうだね。まず書く。これが一番大事。
頭んなかで考えていても、SSとしては完成しないしね。
まずは1本、短くていいから書ききった方がよい。
文章作法とかは微妙に後回しでも。後でも覚えられるからw 徐々に覚えてゆけばよい。
基本としては……書いたあとは、一日置いて見直す。かな。
最初は色々言われるかも知れないが、適度に参考に、適度にスルーしつつ頑張れ。
>>268 いきなり書こうとしても途方に暮れる事もあるから、目安だけでも。
これが適切なやり方かどうかはわかんね。あくまで自己流ね。
1.自分が書きたいネタを考える
2.ネタにふさわしい登場人物を決める
3.登場人物の性格を生かしたストーリィを考える
4.ストーリィに適合した文体で書く
mente
>>268 でもまあ、感想つけるのも大変みたいだから、自分で自信が持てる作品が出来あがらなかったら投稿を見合わせた方がいいかも。
納得いくまで推敲して、「自分にはこれ以上のものは書けない」と思ったものを投稿して欲しい。
>>272 ベストを尽くしてから投稿すると言う点には同意だが
感想書く方も好きでやってるんだし
「感想人が大変だと思うから投稿しない」ってのは
気遣いの方向性を間違えてると思う
そうか? そうでもないと思うんだが。
そう? 俺も、未完成品を晒せない、とかならともかく、感想人にそういう気の使い方はしないけど。 どっちも、言わば、いつでもやめられるボランティアでやってるんだし。 感謝するのとは別でさ。 あと、初心者さん相手に、あんましプレッシャーきつくかけるのはどうかと。 だって、これは晒していいレベルかどうか、なんて自分で判断できないんだぜ。 それじゃ投稿ためらうだろ、普通。 おまいら初めて書いた作品に、自信持てましたか?
276 :
山崎渉 :03/01/14 09:36 ID:l+sQq6nI
(^^)
277 :
272 :03/01/14 11:50 ID:1VmRAMoq
えっと、俺が言った「自信が持てる」ってのは、「今の自分に出来るベストを尽くした」っていう意味での自信ね。 「面白いものを書けた」っていう自信とはちょっと違ったんだけど、伝わってなかったかもしれない。 感想人云々はまあ人それぞれだとしても、最初の投稿で妥協しちゃうと絶対後悔するから、そうならないようにがんがって欲しいのよ。
ちょっと時期が遅れて申し訳ないんだけど。 一人で何作も上げるの、やめにしない? たとえばの話、本数が10本あって「盛況だなー」と思ったら、作者は6人だった とかいうのって、ちょっと釈然としないんだな。 多作なのは悪くないけどね。
そういう話し合いは統括期間にかな。 おれはとりあえず反対だな。いまだって投稿が多すぎて困ってるわけでもないのに、 閑散とさせてどうするって感じ。やめなければいけないほどのデメリットを感じない。 もしひとり一作限定だったら、これまでこのスレに投稿された思い出に残る作品も、 いくつかはこの世に現れずに終わってただろうし。
単純に考えて作品数が多いほうがいい。 作者も多い方がいい。 でもそれってどうにかできるもんじゃない。 だからわざわざ作品数絞る必要はない。 もっと最萌トーナメントの投票数位の人間が参加する 壮大企画とかに成長したとかなら別かも知れんが 今そんなこと考える余裕ないのでは。 という保守
【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレでは投稿作品を募集しています。
今回のテーマは『初め』です。
投稿の締め切りは 1 月 25 日の午前 8:00 までとなっています。
テーマを見て、思いつくネタがあればどんどん参加してみましょう。
その際に
>>2-4 のルール、FAQ に一度お目通しを。
また、次回のテーマは『プレゼント』で、開催時期は 2 月初めになる予定です。
「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの執筆に
力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。
そっか、今回は始まりが遅かったか。 痕こんぺで手一杯かなーっと思ってたけど、まだ1週間以上もある。 がんばる、俺。
283 :
山崎渉 :03/01/16 23:53 ID:RCYTXM9A
(^^)
「初め」って初恋とか初雪とかはNGなのか? 難しいな…
全然NGじゃないと思うが。今回のテーマ、間口広い。
あ、そうなんだ…。
だったら書けるかも…
って思いっきり
>>284 に書いちゃったしネタ被りガクブル
とりあえず、漏れとは被ってなかったモヨンヽ(´ー`)ノ ところで、前回「ひとりふたり」(はるか)を書いた人のHPが一向見つからない…。 どなたか、ヒントなど教えていただけません?
今から投稿させて頂きます。レス数は五つです。 内容は『Kanon ―名雪メイン―』。コメディものです。
「祐一! わたしは人間をやめるんだおー!」 名雪の部屋からけたたましい声。せっかくの春休みだと言うのにもう少し寝かせてくれないものだろうか。 いや名雪のくせに俺より早く眼が覚めるなんて生意気だ。 時計を見るとちょうど十時。 休みの日は『笑っていいとも』の時間まで起きないことにしている。 当然、このやり場のありまくる怒りは名雪に向けられた。 「こおら! 名雪、朝からうるせーぞ!」 「くー」 寝てた。 あれは寝言だったのか。 「どういう夢を見てるんだ……?」 だが、起こされたという事実は変わらない。 お仕置きの時間だ! 「さて……」 前々から気になっていたんだが名雪は、どうしたら何事もなく起きるんだろう? ここは、この際だ。徹底的にやってみるか。 とりあえず胸だな。 つんつん。つんつん。 ――起きる気配なし。 さわさわ。むにゅむにゅ。さわさわ。もみもみ。さわさわ。 「おお、これはなかなか」 パジャマの越しに感じる何とも言えない柔らかさ。 ブラもしてないらしく布一枚のもどかしさ。 「完璧だ」 乳首を探し当てるのも容易! つまむ。こりこりとした感触がパジャマ越しに伝わる。 何と――すでに立っているのか! 「クララ」 思わずあの名場面を髣髴させる。 しかし、脳裏に浮かぶは何故かアスキーアート。
「……え?」 この頬を伝うものは熱いものは何なんだ? 涙? 俺は泣いているのか? 「くそ。知らないうちに成長しやがって」 大人への階段を上って君はシンデレラなので次のステップ。 これ以上、揉んでるといけない気分になってしまうので止めておく。 秋子さんに見つかったらどうなるか? 「ぐわ、考えただけでも恐ろしい」 『わたし祐一と寝たの! 祐一のこと好きなの!』 『了承』 ああ、人生の墓場に直行だ。 今、結婚なんてさせられたら俺は誰かにナイフで刺されそうだ。 『祐一さんって命知らずの馬鹿じゃないですよね?』 『ボクの最後のお願いを聞かせてあげようか?』 『……今宵の剣は血に飢えてる』 『裏切ったら許さない! 絶対に許さないんだからっ!』 ――どうすればいいんだ!? 俺は笑ってるヒットマンの顔を次々と思い起こす。 あいつらがそんなんだから誰か一人を選ぶことが出来ないんだよ。 何て――惨め! 「……何かアホらしくなって来たな」 と、名雪が起き上がる。 ――なんですと?
「祐一の今、感じている感情は精神的疾患の一種なんだよ。鎮める方法はわたしが知ってる よ。わたしに任せるんだおー!」 「――名雪!? お前、まさか起きてた……」 「くー」 また寝言か! 良く見たら糸目じゃねーか! つーか、突っ込みどころが激しく違う気がするー! 「がちゃがちゃ」 「寝ながら口で擬音を立てつつズボンを下ろすな!」 大体、俺はパジャマだ。 ベルトなんてしてねーしチャックもねー! 「既成事実は大事なんだおー!」 そういって名雪は倒れた。 「くー」 否、眠り込んだ。 「本当は、こいつ起きてんじゃないのか?」 初心忘れずお仕置き続行! 名雪の胸を触って分かったことがある。 多分、身体的には名雪は何をやっても起きそうにないことだ。 別に83がどうとか言うつもりはない。 「……」 今、俺は何を考えているんだろうか? 駄目だ! アレだけはしてはいけない! 人としての尊厳が失われるぞ! ああ、だがやってみたい! やってみたいぞ! ちくしょう! 「……す、するのか?」 1、男ならやるべし! 2、漢ならやるべし! 3、乙女なら当然やるべし! 「選択の余地なしか……」 俺は一度部屋に戻って準備することにした。
ロープ。ナイフ。紐。手錠なんてのもどうだろう? まあ、後はetcetc……。 「……できた。いや、できてしまったというべきか」 硬く閉じられた部屋の前で俺は呟く。 名雪の奴、見事に起きなかった。 刃物を胸に押し付けても起きないもんだから力の限りやってしまった。 密室殺人の現場。 今、名雪の部屋は血に染まったり、凶器のナイフがあったり、大変なことになっている。 服の乱れはお約束中のお約束だ! けろぴーの腸――もとい綿が出てるのもいい感じ。 もちろん、嘘現場なのだが。リアルだなやけに。 「さて、出かけるか」 ふっと一仕事終えたものの浮かべる笑みを残して俺は立ち去る。 「あ、祐一さん。お出かけですか?」 玄関の前で買い物から帰ってきた秋子さんと出会う。 俺は目を背けた。 「秋子さん。俺は……俺は名雪を……ごめんなさい!」 「え? 祐一さん……名雪がどうかしたの?」 「ごめんなさい!」 俺はダッシュで逃げ出す! ――振りをして物陰で隠れて様子を覗った。
「今の祐一さんの表情……ただ事じゃないわ」 ぱたぱたと階段を上る音。 「名雪!」 どんどん! 「名雪、どうしたの?」 どんどんどん! 「名雪! 名雪! ……そうだ鍵を」 数瞬の間―― 「きゃあ――――――――――――――――!」 さて、今度こそ俺は逃げ出す。 名雪は、まだ起きない。ぜってー起きないはずだ! いや、ここまで来たらむしろ起きないでくれ! 面白いことになった。 これは面白いことになった。 秋子さんどうするんだろう? 真琴はバイトから帰ってきたらどうするんだろう? どきどきは収まらない。 だが―― 「ああ、もう帰れねー」 涙混じりになりながらも悔いはなく俺はひたすら雪解けの町を走り抜ける。 とりあえず有り金を全部下ろして外国にいる親元に高飛びだ。
【告知】 締め切りまで一週間を切りました。 作品の執筆は計画的に。 今回のテーマは『初め』で、締め切りは 1 月 25 日の午前 8:00 です。 また、次回のテーマは『プレゼント』で、開催時期は 2 月初めになる予定です。 「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの 執筆に力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。
296 :
jo :03/01/18 11:18 ID:EaH3kOrm
>>282 >痕こんぺで手一杯かなーっと思ってたけど、まだ1週間以上もある。
痕こんぺ……そのような企画があったとは・゚・(ノД`)・゚・。
吊ってきます……
>>296 SS討論スレは覗いた方が良いぞ。外部からの話題も入ってくる。
>287 「日替わり小説」でぐぐったら偶然見つけたー。 >296 まだ感想側で参加できるよー。
>298 謝。
hosyu
最近、SSを書くよりも感想を書くことの比率が高くなっていることに気づいてやるせなくなった冬の夜。
祐一・美汐の『初めての・・・』 「あ、相沢さん」 「どうした、天野?ほら、肩の力抜いて」 「あの、私、は、初めてなんです・・・」 「ゆっくりやれば大丈夫だから」 「は、はい」 「だから肩の力を抜いて」 「は・・・い・・・」 「そのまま、自分で入れてごらん・・・」 「や、やってみます・・・あ、駄目、入りませんっ」 「大丈夫だ、落ち着いて」 「は、はい・・・」 「よし、その調子」 「あ・・・入った・・・」 「凄いじゃないか天野、とても初めてとは思えないぞ」 「か、からかわないで下さいっ」 「もっと行けそうか?」 「もちろんです」 「よし、それでこそ天野だ」 「えいっ・・・あ、また入りましたっ」 「おお、もうすっかりパターゴルフは極めたな」 「そんな、偶々ですよ」
303 :
メンテ :03/01/22 03:44 ID:OGHiJn6g
耕一「“初め”か。じゃあ今日のお話はテーマに沿って……」 初音「テーマに沿って?」 耕一「初音ちゃんの、バキュームフェラ初挑戦の時の話をしようか」 初音「バ…………っ」(絶句) 初音「してない! してないもんっ! してないよう、そんなことっ!」 耕一「あれは去年の秋……」 初音「お兄ちゃんそれ以上言っちゃだめっだめっだめえ──っ!!」 (高速回転で必死に胸をぽくぽく叩く) パリサイ人「ホントにしてたんかい……」
【告知】 締め切りまで残り三日となりました。 そろそろラストスパートをかけていきましょう。 今回のテーマは『初め』で、締め切りは 1 月 25 日の午前 8:00 です。 また、次回のテーマは『プレゼント』で、開催時期は 2 月初めになる予定です。 「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの 執筆に力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。
305 :
名無しさんだよもん :03/01/22 23:59 ID:vzm8nf7r
投稿させて頂きます。 タイトルは「雪降る初夜に、解け散る雪花」。 シリアス系、陵辱シーンなどはありません。 サイズは13〜15レス分くらいです。
「ようやく落ちついたな。」 「はぁ・・・、だからこの時期に結婚するのはよそうって言ったのに。」 「無事に終わったんだからいいだろ。」 「ま、そうだけどね。」 折原浩平と深山雪見は3年の交際を経て、結婚するに至っていた。 年明け早々に結婚式を行なった為、その準備と年末年始の忙しさが重なり、多忙を極めた。 しかし、いざ蓋を開けてみれば、式は順調に進行し、友人達に見送られながら新婚旅行へと旅立った。 そして今、ようやく宿泊先の老舗温泉旅館に到着し、案内された部屋で一服しながら落ち着いていた。 「とりあえず、風呂行くか?」 「そうね、折角の温泉だしね。」
「ふぅ・・・。」 浩平は広い露天風呂に浸かりながら、眼前に広がる雪景色を眺めていた。 雪国だけあって、さすがに雪が多い。 元々雪とは疎遠な人生を送ってきているだけに、駅を出てすぐに目に飛び込んできた白銀の世界には驚かされた。 しかし、彼の頭の中をめぐっているのは、その目に映る光景とは一切関係がなかった。 考えている事は二つ。 この結婚の意味と、初夜の事。 「結婚・・・か。」 雪見は広い露天風呂に浸かりながら、眼前に広がる雪景色を眺めていた。 夜でも明るく見える景色は、間違いなく綺麗だと言えるものだったが、今の彼女には何の感慨も抱かせなかった。 考えている事は二つ。 初夜の事と、この結婚の意味。 「はぁ・・・。」 混浴ではないながらも、竹柵のみが男女を隔てた空間で、二人はほとんど同時に息を吐いた。 どうやら御湯の心地良さに息を漏らしたわけではなさそうだった。
風呂を上がると、豪勢な食事と美味しい地酒に舌鼓を打った。 仲居の余計な冷やかしには苦笑せざるをえなかったが、ほろ酔いの二人にはそれさえも楽しく感じた。 「五年・・・経ったんだね。」 食事の膳を片付けてもらい、二本のお銚子を二人で囲みながら、雪見はポツリと呟いた。 「ん・・・、いつから?」 浩平は口の前まで運んでいたお猪口の中身を流し込んでから聞き返した。 「出会ってからよ。」 雪見はその返事に少し呆れたように答えた。 「そっか、もうそんなになるんだな。」 「付き合い始めてからは三年だけどね。」 「三年・・・か。」 「うん・・・。」 間があった。 言いたい事を言ってはいけない、そんな雰囲気が二人を包んでいた。 先に口を開いたのは浩平だった。 「そろそろ寝ようか。」 浩平にとっては場を繋ぐ為に言ったまでだった。 「うう・・・、うん・・・。」 雪見にとっては大問題だったようだ。
既に雪は止んでいたが、雪景色に反射した月光が朝日が差し込むように部屋を照らしていた。 灯りを消しても、視界を閉ざさないその光は、雪の冷たさを感じさせない暖かなものだった。 「自分で脱ぐのに・・・。」 文句を言う雪見の浴衣を脱がしながら、「これも醍醐味の一つ」と浩平は考えていた。 上半身を完全に露出させると、既に成熟されつつある柔らかな線に思わず溜息を漏らした。 二人は、付き合い始めた経緯が特殊だっただけに、初夜を迎える今日まで体を重ねた事はなかった。 そもそも、女性を一人しか知らない浩平だったから、その美しさに興奮しないわけがなかった。 「いやいや、このうなじから肩、そして二の腕にかけてのラインといい、巨乳ではないながらも形の整ったこのむ」 雪見の肘が浩平の顎を直撃したのは、余計な興奮が招いた結果だろう。 即座に気を取りなおした浩平は、雪見の形の整った乳房をこねるように弄り始めた。 「んん・・・。」 雪見から熱を帯びた息が漏れ始めると、既に硬直を初めていた乳首を摘み、軽く押し潰すように愛撫を始めた。 「はぁ・・・、んん・・・。」 「むぅ、これ以上は硬くならないか・・・。」 「余計な事言わないで!」 とはいえ、さすがにこの状況下で制裁は加えられない。
浩平は右の乳首に優しく口付けると、舌で転がし始めた。 と、同時に左の乳首に指先をあてがい、空いた手は雪見の股間へと運んだ。 「ん・・・、恥ずかしい・・・。」 「大丈夫、まだ濡れてないから。」 「バカ・・・。」 こんな時でも冗談が言えるのだな、と浩平は軽く自嘲した。 この癖を自重するのは難しそうだなどと考えながら、雪見の下着に手をかけ、躊躇なく膝上まで押し下げる。 雪見は顔を真っ赤に染め、時折熱い息を漏らしながら、浩平の愛撫を受け入れていた。 浩平も淡々とこなしているわけではなく、久しぶりに触れる柔肌の感触に酔いしれていた。 それでも欲望に負けて端的な行動に出ていない辺り、雪見を思いやる気持ちは忘れていないようだったが。 それほど長くはない時間が過ぎた。 浩平は雪見の股間から顔を上げると、口を右腕で軽く拭った後、雪見に軽くキスをした。 雪見は少し驚いたようだったが、受け入れ、キスを返してきた。 深く、長いキスを終えると、浩平はいつもと同じような、しかし少しだけ緊張した面持ちで問い掛けた。
「雪見、いいか?」 雪見は答えなかったが、シーツを握る力を強め、浩平の目を見つめ、軽く頷いた。 浩平は雪見の花弁に陰茎をあてがい、少しばかり逡巡した後、腰を押し進めた。 きつい、久しぶりの感覚であったし、経験も少ないから比較は出来ない。 でも、かなり濡れているにも関わらず、雪見の中はきつかった。 浩平は痛いのか気持ち良いのか分からなかったが、さらに奥へ奥へと腰を進めた。 「うぅっ!」 雪見が小さく悲鳴を洩らす、と同時にそれ以上腰が進まなくなった。 一番奥に到達したのだと、二人は悟った。 その瞬間、二人の脳裏をよぎったのは一人の女性だった。 その女性は浩平にとって、最愛の恋人だった。 その女性は雪見にとって、最大の親友だった。
その女性の名前は川名みさき。 幼き日の事故で光を失ったが、言葉では語りきれない悲しみと絶望感を、強い心で封じ込んでいた強い人だった。 みさきと雪見が高校三年生の時、浩平は一学年下だった。 全く接点のない筈だったみさきと浩平は何かに導かれるように出会い、親交を深めていくと、みさきの親友である雪見と知り合うのは自然な流れだった。 時の流れと共に、浩平はみさきの強さに惹かれ、みさきは浩平の優しさに惹かれ、互いに愛し合うのも自然の流れだったと言えよう。 雪見は、そんな二人を温かく見守りつつも、少しだけ距離を置くようにしていた。 そして、冬を乗り越え、みさきと雪見は卒業した。 みさきは地元に残り、盲目であっても支障の出ない職を両親と、そして母校の教師達と探していた。 雪見はそんなみさきを気遣いながらも、地元の短期大学に通う日々を送っていた。
卒業からほぼ一年経った小春日和の日だった。 みさきが事故に遭った。 母校の卒業式に出席する為、花を買いに街へと出向く途中だった。 雪見はその報せを聞くと、講義を抜け出し、急いで病院に向かった。 しかし、ガラス越しにしか集中治療室の中を覗けず、見えなくとも、いつも楽しげに開かれていた眼は閉ざされたままだった。 命はまだあった、まだ。 医者に説明を受けている間、倒れそうになるみさきの母親を支えながら、雪見も絶望感に耐えていた。 その説明が終わるか終わらないかの時だった。 「みさき先輩!!」 折原浩平は本当に唐突に登場した。 大声を出す彼を咎める人はいなかった。 幸いにも隔離された部屋だったから、というのが理由ではない。 その場にいた誰しもが、彼が起こした奇跡に驚いていたからだった。
ガラスの向こうでみさきは目を開き、体を起こそうとしていた。 叫び、喚き続ける浩平を脇目に、雪見はその光景を夢でも見ているかのような眼差しで見詰めていた。 「・・・。」 みさきの口が動く、その場から動けないでいた医者が逸早く反応し、治療室に設置されている集音マイクのボリュームを最大にした。 切れ切れながらも、みさきの柔らかな声が響き渡る。 「お・・・か・・・え・・・り・・・。」 そう呟き、にこりと微笑むみさきを、浩平さえも無言になり見詰めていた。 「よかった・・・、最後に・・・かえってきて・・・くれて・・・。」 その言葉の真意に気付いた浩平はまた声を張り上げる。 「ご、ごめん、もっと早く帰って来れると思ったのに、一年も待たせちまって!」 既にみさきの目は閉じられていた。 「でも、もう、俺、絶対どこにも行かないから! だから、だからっ!」 みさきの口からは何もは紡がれない、代わりに目から涙が一粒だけこぼれた。 「先輩、また一緒に遊びに行こうよっ、春も、夏も、秋も、冬もっ、二人で、二人で一緒に!」 無情にも響き渡る甲高い電子音。 浩平が嗚咽のみを漏らすようになるのを待って、医者は口を開いた。 「残念ながら・・・」
雪見は泣いた。 そして、行き場のない気持ちを持て余していた。 ―目の前で泣き崩れる情けない後輩、そう、思い出した、折原浩平、みさきの恋人。 どこに行っていたって言うの、目の見えないみさきをほったらかしにして。 でも彼の事を恨めなかった。 ―だって、みさきは、最後に、目を、輝かせていたから。 昔、そう、そう昔、まだ視力があった頃よりも。
そして、それらの気持ちが彼を慰める気持ちに変わり、それに応えるように浩平も成長し、やがて付き合い始めるのは分からないでもない話だろう。 本当にお互いを愛し合っていたのかは分からないが、共通の傷が二人の絆を強固にしていた事だけは間違いない。 みさきの死から一年。 高校を卒業し、就職した浩平が、持ち前のバイタリティでそれなりに稼ぎ始めると、雪見も短期大学も卒業して就職した。 それぞれ、自分の仕事に打ち込む時間を持ち、それなりに蓄えを作ると、予定調和的に結婚する事となった。 それが、みさきの死から三年経った現在の事だ。 そして、過去の記憶が今に結ばれる瞬間、二人も結ばれた。
雪見はその目にうっすらと涙を浮かべていた。 「ゆ、雪見・・・、お前・・・。」 心配したように浩平が呟く、雪見が涙を流す理由に心当たりがあったからだ。 正確には、ありすぎたからだ。 「浩平、大丈夫よ。」 笑顔と涙を浮かべながらも、雪見は言葉を続ける。 「さすがにちょっと、痛いけどね。」 「雪見・・・。」 「ふふふ、でも本当に大丈夫。」 もう一度浩平を真正面から見詰める雪見。 浩平は少し困惑しながらも視線を合わせた。 雪見は満足すると、もう一度口を開いた。 「だって、浩平の事、愛しているもの。」 ありたっけの想いを込めた。 だから浩平はその想いに応える、体で、言葉で、心で。 最後にありったけの想いを、抱き締めた雪見の中に注ぎ込んだ。
「ごめん、痛かっただろ?」 「うん、でも大丈夫、まだ違和感はあるけど。」 二人はまだ抱き合ったままだったが、少し冷静になった頭で会話を交わしていた。 「でも、初めてだったんならそう言ってくれれば良かったのに・・・。」 「ふふっ、浩平のそんな表情が見れるんだから、私としては得した気分よ。」 「ちぇっ。」 もう、二人の間に過去の傷痕はなかった。 もちろん、消え去ったわけではない。 今でも二人の中には傷痕が残されているだろう。 だけど、今はその傷痕が悲しさばかりを与えたわけでない事も、二人は知っていた。 気が付けば、また雪が降り始めていた。 雪に彩られた初夜に、純白だった雪花は赤く染まり、解け散ってしまった。 しかし、また新たに芽生えるものはあるのだろう。 拭い切れぬ悲しみさえも、やがて乗り越えられるであろう未来への希望が。
以上、「雪降る初夜に、解け散る雪花」でした。 御協力ありがとうございました。 それから、最初にageてしまい、大変申し訳ございませんでした・・・。
320 :
メンテ :03/01/24 00:46 ID:m2xRYZRQ
初音「お兄ちゃんに任せるとエッチなこと言うから、わたしが言うよ…」 耕一「ふんふん、ではテーマ“初め”。どうぞ」 初音「わたしの髪の毛が初めて立った時の話をします」 耕一「おおっ。それは聞きたいな」 初音「あれはわたしが三才の時だったの」 耕一「うん、それで」 初音「梓お姉ちゃんに聞いたんだけど、千鶴お姉ちゃんがとんでもないことを したらしいの。わたしの足を掴んで、えりも岬の突端から……」 耕一「えりも!?」 イ────ッ イ────ッ 初音「ああっ! またパリサイ人が攻めてきたよ! お兄ちゃん!」 耕一「くっそう! パリサイ人め!」 その後、パリサイ人を屋敷から追い出すため数時間もの激しいたたかいになり、 最後は電話で保健所まで呼ぶ一家総出の大騒ぎになっちゃって…… けっきょく、初音ちゃんの話は聞けずじまいでした。
一応完成はしたんだけど、かなり恥ずかしい出来だ…… どれだけ推敲しても、いつ見せられるレベルになるか見当もつきません。 どうすればいいんだ。
>>321 とりあえず文章を短くすれば、相対的にマイナス点の数も減るのではないかと。
【告知】 締め切りまで残り 12 時間です。 最後の追い込みがんばっていきましょう。 今回のテーマは『初め』で、締め切りは 1 月 25 日の午前 8:00 です。 締め切りギリギリまたは少し越えて投稿をしそうな方は、 前もってお伝えください。それについて考慮いたします。 また、締め切りを過ぎても即、投稿期間終了というわけではありません。 締め切り間際で他の方の作品と交錯する恐れや、また最近の投稿規制の 強化によって、最悪アクセス禁止がかかる可能性があります。 焦らず、落ち着いて投稿してください。
投稿します タイトルは『ヒーター』 予定レス数は3レス
部屋に戻ると和樹がベッドで寝息を立てていた。 手に提げたコンビニの袋を音を立てないようにそっと炬燵の上に置き、流しに向かった。 水道水でうがいを済ませベッドの脇に腰を下ろす。 郁美は雑然とした和樹の机の上に目を遣った。徹夜で手を入れていた原稿が置いてある。 窓からは冬の晴れ間特有の柔らかな日が差している。 和樹の部屋を訪れるのは数回目になるが和樹の寝顔をみるのは初めてだ。 無防備な年上の男が静かに呼吸を繰り返す姿は郁美の気持ちを和ませた。 起きているときにはあまり「可愛い」という気持ちは第一には来ないのだけれども、こうして寝顔を見ていると郁美は自然に「可愛い」と思えた。 和樹は郁美のほうに体を向けて寝ている。郁美はベッドにもたれかかり、和樹の顔の横に自分の顔をそっと置いた。 キスするときにはどうしても目を瞑ってしまう郁美はこの際だからじっくり見てみようと本腰を入れて鑑賞をはじめた。 そして男の子にしては(なんとなく実際の年齢差を無視して「男の子だ」と郁美は思った)キレイな睫毛のあたりに目を走らせているときに、自分が入院しているときのことを郁美は思った。 自分がこうして寝ている和樹を見て感じるような気持ちに和樹も病院のベッドで寝ている自分を見て陥ったのかもしれない、と思った。 それを検証する方法はないけれども、郁美のスカートの上を照らしている窓からの日差しは彼女がそうだと思うことを肯定してくれるように暖かかった。
目を覚ますと郁美がすぐ傍で眠っていた。首を少しだけ持ち上げて炬燵の上を見る。コンビニの袋と郁美のマフラーが置いてある。 袋の中には二人分の飲み物が入っているはずだ。遊びに来た郁美が下のコンビニで飲み物を買ってくる、と部屋を出た後自分はすぐに寝てしまったのだと和樹は思い出した。 寝息を立てている郁美を見て、風邪をひきはしないか、と思ったけれども窓からの日差しで部屋は冬にしては暖かかったし、オイルヒーターもゆっくりと熱を発しつづけていた。 二つに結わえた郁美の長い髪がベッドのうえでなだらかな曲線を描いている。彼女の唇のかすかな隙間から呼吸の度に息が漏れていた。 その唇を見ながらこの部屋で郁美とキスしたんだな、と思った。確かに何度かキスをしてその先はまだない。 視線をちょっと走らせれば見える机の引出しにはコンドームが入っている。入っているのだけれどもそれを使うことは当分なさそうだな、と和樹は思っている。 別に郁美がその先を拒んだわけではないのだけれども、そういう状況にいたるとはなんとなく思えない。 別に性欲が雲散霧消したわけでもない。深夜に原稿を描いているときなんかにふとしたはずみで自慰にいたることもちゃんとある。 でも「性欲がある」ということが「郁美とキスしたあとに押し倒す」ということに発展しない。 「自分を受け入れてくれる女の子と自分の部屋でキスしてそこで終わる自分」というのを和樹は良いとも悪いとも思っていない。 ただ、見敵必殺ではないけれども、そういう状況になったら自分は割とすぐに手をだすんじゃないか、とか思っていただけだ。 だから今の和樹は「人間は現実にそういう状況に臨んでみないとどうなるか分からないなあ」と妙な納得をしている。
郁美が眉間に皺を寄せて起きる予備動作をはじめたのを見て、和樹はなんとなく寝たふりをしておこうと目を閉じた。 暗闇の中で郁美が伸びをしてるのが衣擦れの音でわかる。上にあげた手を下ろした際に肩甲骨がたてたらしい音も聞こえた。 部屋を暖めるオイルヒーターの熱のように、性欲は緩やかに発散されて、和樹は奇妙な幸福感の中にいる。 そしてそのことが「別に慌てて押し倒したり押し倒されたりしなくてもいい」という余裕になる。 郁美の手が頬をつねる。目を開けると和樹を跨ぐかたちでベッドに乗った郁美が和樹を見下ろしていた。 目を覚ました和樹の上にゆっくり腰を下ろす。布団越しの郁美の体は軽い。 べつに全体重を預けているわけではないだろうけど、それでも「この子はもう少し太ったっていい」と和樹は思う。 病院のベッドでの郁美の姿を覚えてるから尚更そう思えるのかもしれない。 ゆっくり右手をあげて和樹も郁美の頬をつねった。柔らかく暖かい。
「ヒーター」投稿終了しました。 では千尋を観ます。
インフルエンザにかかってしまった。 ネタがあるのに書けないというのは苦しいものだ。
最低投稿数になる悪寒……
それでは投稿します。 痕もので、タイトルは『柏木家の初夢』。 17レスになると思います。 よろしくお願いします。
「ああ、今日は楽しかった」初音が無邪気な笑顔で言った。 「ね、楓お姉ちゃん」 「うん」と楓が頷く。 「やっぱり、耕一さんが来てくれると家が明るくなりますね」千鶴が言った。 「いやあ、そうかな? ははははは」耕一が照れ笑いをする。 「明るいだけが取り柄だからね、耕一は」梓が呟いた。 「『だけ』とはなんだ、『だけ』とは」 「だって、他に取り柄なんてないじゃない」 「なんだと」 「なによ」 耕一と梓のいつものやりとりを、姉妹たちは楽しげに見守る。 冬休みを利用して、耕一は正月を従姉妹たちと迎えた。 耕一と柏木家の四姉妹たちは、賑やかな元日を楽しんだ。 みんなで初詣に行き、梓のお節料理に舌鼓を打ち、夜はトランプなどをして遊んだ。 そうして、一月一日も終わろうとしていた。 「もうこんな時間だね」初音が時計を見て言った。 「もっと遊んでいたいけど……もう寝ようか?」 「そうね。お正月はまだ明日も明後日もあるんだし」千鶴が言った。 「お正月から楽しいことがあって、今年はいい年になりそうです」楓も、いつもより少しお喋りだ。 「あとはいい初夢でも見られれば完璧だね」梓が言った。 「あ、それならいいものがあるのよ」千鶴が手をぽん、と叩いた。 「ちょっと待っててね」部屋に戻ると、何枚かの紙を持ってきた。 「じゃ〜ん。宝船の絵で〜す。これを枕の下に敷くといい夢が見られるのよ」 千鶴はそれをみんなに配る。どこか得意げだ。 「ちゃんと人数分用意してたんです。はい、耕一さんも」 「ははは……」時々ユニークな千鶴の言動に、一同は苦笑いした。
・・・・・・ やっぱり、耕一お兄ちゃんが来てくれると嬉しいな。 お姉ちゃんたちも楽しそうだし、家の中がパッと明るくなっちゃう。 楓お姉ちゃんの言う通り、今年はいい一年になりそう。 後は、梓お姉ちゃんも言ってたけど、素敵な初夢が見られるといいな。 あ、そういえば、千鶴お姉ちゃんが宝船の絵を用意してくれたんだっけ。 これで本当にいい夢が見られるのかな? いい初夢ってどんなのだろ…… 富士山? 鷹? なすび? う〜ん、そんなのより、耕一お兄ちゃんの夢のほうがいいかな。 うん。決めた。どうかお兄ちゃんの夢がみられますように。 それじゃあ、お休みなさ〜い。 ・・・・・・ 耕一さん…… 耕一さんが今夜、同じ屋根の下にいると思うだけで、私は…… 楓は、胸がこんなにもドキドキしてしまいます。 あなたは、まだ起きているのでしょうか。それとも、もう夢の中ですか? 夢の中でも……あなたに会いたい。 夢といえば、千鶴姉さんがくれたこの絵……本当にご利益があるのかな? もしも夢を見させてくれるなら……どうかあの人の夢を、私に運んできて下さい。 はぁ……祈りが届くといいのだけれど。 それでは、お休みなさい。耕一さんも良い夢を…… ・・・・・・
ああ、今日はほんと面白かった。 特にあの初詣の時。千鶴姉ったらおみくじで自分だけ凶引いてやんの。 あの時の落ち込んだ顔ったら。あっはっは。 おみくじなんてそんな気にするもんでもないのにねえ。 千鶴姉てわりと縁起かつぐ方だよな。こんな宝船なんか持ってきて。 ふ〜ん。変わった絵柄だなあ。七福神とか、やけに細かく描きこんであって結構リアルだ。 下の方に作者のサインがあるぞ。──長谷部彩? 知らない画家だな。 こんなの本当に効くのかねぇ…… う〜ん。見たい夢か。なんだろ。 耕一とラブラブの夢とか? きゃっ♪ ……あほくさ。 あたしってば何考えてんだろ。寝よ寝よ。 ・・・・・・ るん、るん、る〜ん♪ ああ、いい元旦だった。 おみくじはちょっと残念だったけど…… でも、いい初夢を見れば取り返せるわ。 この日のために準備しておいた宝船。 耕一さんも私のことを見なおしたんじゃないかしら。 料理では梓たちにかなわなくても、こういうところに気が回るとは流石は千鶴さん。な〜んて。 複製とはいえ、なんとかいう名前の新進気鋭の絵本作家さんの描いた絵だそうだし。 きっと、すっごく霊験あらたか……なはず。 ではこれを枕の下に敷いて、と。 耕一さんと楽しく過ごす夢でも見ましょう。 ・・・・・・
えーと、ここはどこだろう。 夢の中……かな。そっか。わたし、夢を見てるんだ。 「初音ちゃーーーん」 誰かが呼んでる。お兄ちゃんの声みたい。 「おーーい、初音ちゃーーん」 「耕一お兄ちゃん?」 振り返ると、やっぱりお兄ちゃんがそこにいた。 わあ、本当に夢の中で会えちゃったよ。 「ねぇねぇ、お兄ちゃん。何して遊ぶ?」 夢の中でトランプってのも変だし。えーと、えーと。 「もっと、いいことしないか?」とお兄ちゃん。 「いいことって何?」 「姫はじめとかさ」 「ひめはじめ? 何それ?」『はじめ』ってからには一年の最初にする何かだよね。 「伝統行事か何かかな? 十二単とか着て……」わたしはかぐや姫みたいなのを想像してみました。 「違う違う」とお兄ちゃんは笑って、 「こんなことだよ」突然わたしを抱き寄せて、いきなりキスをしてきました。 「あ……」わたしがびっくりしていると、お兄ちゃんはお尻をさわさわ、と撫でてきました。 「ひゃっ」驚いて、思わず身を引きました。 「もしかして……えっちなこと?」 「そうだよ」 「ええ〜っ」それじゃ、『ひめはじめ』ってエッチなことの初めだったんだー。 「初音ちゃんがイヤだというなら、しないけど……」 「え……え〜っと……」 「やっぱりイヤなんだ……俺、初音ちゃんのこと大好きだから、したかったのに」 見ると、お兄ちゃんはすごく落ち込んだ顔をしていました。 「ああ、俺、初音ちゃんに嫌われちゃったよ……」 そんな。ちょっと驚いただけで、別にイヤってわけじゃないのに。 わたしだって耕一お兄ちゃんのこと、大好きだもん。 「イヤじゃ……ないよ」
「ほんと? 楓ちゃん」 「はい。私も耕一さんのことが……」……大好きですから。 「よかったー。いやらしい奴だ、なんて嫌われちゃったかと思ったよ」 子供みたいに嬉しそうにする耕一さんに、私は思わず笑みをこぼしました。 「それじゃ、楓ちゃん」 「はい……」 私が目を閉じると、耕一さんは改めて唇を合わせてきました。 今度は、舌を差し入れてきます。 私もおずおずとそれに応えました。 「ん……」 次第に大胆になって、二人の舌は絡み合います。 「ふぅ……」 唇を離すとき、混ざり合った二人の唾液が光る糸を引きました。 私は耕一さんの瞳を見つめました。 「耕一さん、私……」その手を取って、胸へと導きました。 「私、耕一さんを思うと、こんなにドキドキしてしまって……」 「楓ちゃん……」 耕一さんはそのまま、服の上から私の胸を優しく撫でました。 「あっ……」思わず声が漏れました。 「気持ちいい?」 「え、えっと……はい」私は俯いて答えました。 「俺、もう我慢できない。楓ちゃんの裸が見たい」 そのストレートな言葉に、私はこくり、と頷きました。 耕一さんの手が、私の服の胸のボタンに伸びてきます。
その手は一つ、また一つとボタンを外していく。 やがて、あたしの熱くなった胸は外気にさらされた。 耕一はしげしげとあたしの乳房を見つめてている。 「梓の胸って、きれいだ……」 「そ、そお?] なんだか、視線がすごくくすぐったい。 耕一はおっぱいを軽く鷲づかみにした。 「あ……」 耕一の指が、あたしの乳首をこりこりとつまむ。 「あ、あン……やだ」 心地よい刺激に、次第に先端が尖っていくのが自分でもわかった。 「梓もけっこうエッチだな。こんなに乳首固くしちゃって」 「こ、耕一がそんなことするからだろ」 「へえ」耕一がニタッと笑った。 「じゃあこうしたらどうなるかな?」 そう言うと耕一はそこに唇をつけた。 「ひゃうんっ!」思わずびくっとして、変な声が出た。 耕一は乳首を舐め上げ、吸い、軽く歯を立てる。 「あ、あん……う、んん……」 そのたびごとに恥ずかしい声をあげるあたし。 さらに空いた方の乳房を、耕一の手が愛撫する。 「はぁ、はぁ……もうダメ、なんか、変になっちゃいそう……」 「なんだ、もうか? 梓ってずいぶん感度がいいんだな」 「バ、バカ……」 「じゃあ、こっちはどうかな?」 耕一の手が下のほうへと伸びてきた。
耕一さんは下着の上から、私の秘裂をなぞりました。 もうすでに熱く潤ったその部分が布と擦れ合い、滑ります。 「わあ……千鶴さんのここ、もうこんなに濡れてる」 「は、恥ずかしいです……」 耕一さんは下着に手を入れると、秘められた場所を探ります。 そして、私の最もプライベートな部分が彼の愛撫を受けました。 私の蜜壷は、とろけるように愛の雫を溢れ出させます。 「すごい。もうグショグショだ。脱がないとダメだね」 「ああ……」私はあまりの羞恥に顔を背けました。 耕一さんが下着をずらします。粘液がつうっ、と糸になりました。 「わあ、糸引いてるよ……」 「はずかしいことばかり、言わないでください……」 露わとなった女の部分に、耕一さんがくちづけしました。 「そんな、汚いです」 「千鶴さんのが汚いわけないよ」 耕一さんは濡れそぼった花芯に舌を這わせました。 「あ……ああ……」 耕一さんが、私の一番恥ずかしい部分に顔を埋めている。ぴちゃぴちゃと、淫靡な音を立てながら。 さらに耕一さんの舌は、包皮から芽を出した小さな芯を探り当てました。 「あうっ!!」敏感な部分への刺激に、電流のような感覚が背中を走りました。 「耕一さん、私、私……」 「千鶴さん、そんなに気持ちいいんだ?」耕一さんが顔を上げて言いました。 「は、はい……とても、気持ちいいです……」 でも私ばかりが愛撫を受けていては耕一さんにすみません。 私は耕一さんの下腹部に手を伸ばしました。 「私にも、耕一さんを気持ちよくさせてください……」
「わあ、お兄ちゃんの、すごい」 お兄ちゃんのおちんちんは、元気に頭をもたげています。 どうしたら気持ちよくなってくれるかな。 わたしがまじまじと見つめていると、 「あの、初音ちゃん?」 「あ、ごめんね」あんまりじろじろ見られたら、お兄ちゃんだって恥ずかしいよね。 とりあえず、両手で包んでさすってみよう。なで、なで。 それから思いきって、そこにチュッとキスしてみました。 「う……」とお兄ちゃんがうめきます。 「気持ちいいよ」 「ほんと?」よかった。 見ると、先のところから、透明な液が出ています。 わたしはそれをぺろっと舌ですくいました。 「ああ……すごくいいよ、初音ちゃん」 お兄ちゃんが喜んでる。それじゃあ、もっといろいろやってみよう。 膨らんでいるところや、裏側の筋みたいなところ。根元のほうなんかも舐めてみます。ぺろぺろ。 上目でお兄ちゃんを見ると、目を細めてすごく気持ちよさそう。 でも、目が合うのがちょっぴり恥ずかしい。 お兄ちゃんは手を伸ばすと、髪を優しく撫でてくれました。 今度は頬張るように口に含んでみよっと。ぱくっ。 わあ、口の中でどくどくと脈打ってるみたい。 ちょっとあごが苦しいけど、がんばって上下に動いて舐ります。 ちゅっ、ちゅっ。くちゅ、くちゅ。ぴちゃ、ぴちゃ。 やがてお兄ちゃんの息使いがハァハァと荒くなってきました。 「ああ、ダメだ、出る……」
耕一さんの絶頂が近づいているようでした。 「楓ちゃん、もうダメだ、出ちゃうよ……」 耕一さんは私をどけようとしましたが、構わずそのまま口での奉仕を続けました。 「楓ちゃん……いいのか?」 私は頷きました。 このまま、このまま私の口の中に注いでください…… その思いが通じたのでしょう。耕一さんは髪への愛撫を激しくしたかと思うと、 「うっ……!」 「……………」 耕一さんの脈打つ部分から熱いものがほとばしりました。 それは喉の深くを打ちつけ、私は少し咳き込んでしまいました。 「けほっ」 「あっ、ご、ごめん楓ちゃん」 耕一さんが身を引こうとしたため、飛沫がいくらか顔にかかりました。 まだ白い液体を放出しているものをもう一度咥えると、私はそれをすべて飲み干しました。 不思議な味がしましたが、これが耕一さんの味だと思うと、一滴も無駄にしたくありません。 耕一さんの腰にしがみつくようにして、全てが出尽くすまでそのままでいました。 脈動が止まってからも、私はそこを吸い続けました。 耕一さんが……耕一さんがもっと欲しい。 耕一さんが全てを放ち終わると、私は顔についたものを指ですくいました。 それを舐めると、自分の手から耕一さんの味がしました。
顔についた精液を愛おしそうに舐めるあたしを、耕一はちょっと不思議そうに見ていた。 ちょっと照れてしまう。 「梓……美味いのか?」 「ば、ばか、そんなわけないじゃない」 変な味だけど…… 「でも、耕一のだからおいしい……かな」 耕一のだから、というところが重要なんだよ。 「梓、お前ってやつは……」耕一はあたしに近づくと、 「なんて可愛いやつなんだーー!!」 あたしの胸に顔を埋めて頬擦りした。 手はふにふにと揉みながら、自分の顔をおっぱいで挟む。 「も、もうっ……」 見ると、耕一のあそこは、再び元気に反り返っていた。 「あ、もうこんなに硬くなってる……」 ちょんと触ると、それは指を強く押し返した。 「お前が可愛いこと言ってくれるからだよ」 誇らしげにそれを見せる。なんか、変なの。 でもあたし、それが欲しい。 さっきからお腹の下あたりがじんじんと疼いている。 耕一に入ってきて欲しい。 「来て、耕一……」 「ああ」 耕一はあたしの脚を開くと、先端をあてがった。 「いくぞ、梓」 「うん……」
耕一さんの猛々しい切先は、灼熱した刃物のように私の柔肉に埋まっていきます。 私の小さな女芯はし広げられ、太い杭のようなものを飲み込みました。 「ああぁっ……」 やがてその穂先は私の最奥に到達し、子宮の入口をぐいと圧迫しました。 「千鶴さんの中、あったかくて気持ちいいよ」 「ああ、耕一さんが、奥まで……」 胎内が彼の硬く漲るもので満たされています。 粘膜を通して、耕一さんの存在を強く感じられました。 「動いていいかな」 「はい……」 耕一さんが少し腰を引くと、太いものが私の肉の襞を刺激します。 「あ……」 入口付近までくると、再び楔のように打ち込んできました。 「ああっ!」 じんと痺れるような感覚が、体を突き抜けます。 耕一さんは、私の中をゆっくりと往復しました。 そのたびに、甘い快美の波が押し寄せます。 「あんっ! ああっ! ……いいっ……気持ちいいです、耕一さんっ」 私はいつしか次第に乱れて、耕一さんの律動に合わせるように腰を動かしていました。 「もっと……もっと……」と私は彼を求めます。 耕一さんは次第に動きを早めてきました。 溢れる淫蜜がくちゅ、くちゅ、といやらしいな音を立てています。 次第に荒くなる二人の息遣いが、さらに私を淫らにさせるようでした。 やがてひときわ熱いものがどこからともなく湧き上がってくるのを感じました。
「お兄ちゃん、何か……変な感じだよ」 わたしは夢中で叫びました。 「何か来るよ、来ちゃうよ……」 「初音ちゃん、俺もそろそろ……」 「ああっ、だめっ、変になっちゃう……ああっ、ああっ」 頭の中が真っ白。 「ああああああーーーーっ」 体じゅうに電流みたいなのが走っています。 それと同時に、お兄ちゃんがわたしの中で、 びゅっ、びゅっ、 と熱いものを吐き出しました。 灼けるようなものが、わたしの中を満たしてく。 「お兄ちゃん、お腹の中が、すごく熱いよ……」 「あ、ごめん初音ちゃん。俺ったらつい中で……」 「ううん。お兄ちゃんのがいっぱいで、なんか幸せな気分だよ」 本当に幸せな感じで、頭の中がふわふわしてる。 お兄ちゃんがすぐに抜こうとしたので、 「あ、待って」と止めました。 「もうちょっと、こうしてたいな……」 「初音ちゃん……」 お兄ちゃんは優しく微笑むと、キスをして、抱きしめてくれました。 お兄ちゃんの胸はあたたかくて、とってもいい気持ち……
そうしてしばらくしてから、耕一さんは私の中からそれを引き抜きました。 離れるのを惜しむかのように、どろりとした液体が糸を引いています。 「あ……」 やがて、耕一さんの出した熱いものが、私の中からとろりと顔を出しました。 精液と愛液が混じり合ったものが、私の小さな穴からゆっくりと溢れてゆきます。 「なんか……すごくエッチな光景だね、楓ちゃん」 「…………」そんな恥ずかしいことを言わないで、耕一さん。 「俺が拭いてあげるよ」 「えっ、そんな……」私は拒もうとしましたが、 「いいから、いいから」と耕一さんは手早く紙を用意します。 耕一さんは私の脚を少し開かせると、溢れているものをティッシュで受け止めました。 それから、まるで焦らすかのように、周囲を拭いていきます。 そしておもむろに、敏感な部分を抑えました。 「あふっ!」 過敏になっていた私のその部分は、刺激に反応して新たに蜜を分泌させます。 「拭いても拭いても出てくるなあ」 「ああ……」羞恥のあまり泣きそうになりました。 とめどなく流れるものは、会陰を伝ってお尻のほうへと垂れてゆきます。 「おっと、こっちも拭かないと」耕一さんが菊座のほうまで刺激を加えました。 「きゃっ、そ、そこは……」 そのたびに、私のあそこはじゅっと滲みます。 「ああっ……ああ……」耕一さんにこんな恥ずかしいところをさらけ出しているなんて。 しかし羞恥に身を委ねることは、どこか魅惑的でもありました。
「すごいな、梓。いくら拭いてもきりがないぞ」 「や、やだぁ……」 いまや耕一が恥ずかしいことを言うたびに、あたしのあそこは余計に濡れてくる。 これじゃまるで被虐趣味だよ、あたし。 「なんかまた興奮してきた」と耕一が言った。 見るとなるほど、耕一のペニスはまた力強く反り返っている。 せっかく拭いてもらった後だけど……もう一回できそうな感じだ。 「ね、今度はあたしが上になるよ」 「お、梓もやる気まんまんだな」耕一はごろんと横になった。 耕一のものが、逞しく天にそびえる。 あたしはそこに軽くキスしてから跨った。顔が向かい合うので、思わずエヘヘと照れ笑い。 耕一のを手に取って入口にあてがうと、よしっ、とばかりに少しずつ体重をかけた。 ぬるっ、て感じでスムーズに、耕一のものがあたしの中に入ってくる。 「あンっ」我ながら色っぽい声が出た。 抜けないように注意してお尻を上げて、再び腰を落とす。 「ああっ、なんか……すごく、いい……よ」 さっきよりも快感が増してるみたいだ。一度イッたからだろう、感度が大幅に増してる。 耕一があたしのおっぱいを揉んだ。ちょっと荒めだったが、それでも快い刺激となった。 下から耕一が突き上げてくるリズムに合わせて、あたしも腰の動きを早くした。 さらに、深く入って密着した状態でお尻で円を描いたりとか、工夫してみる。 もう耕一の前で恥ずかしいことなんて、何もなかった。 「ああっ、好きだよ、耕一。もっと、もっとあたしを……」
もっと乱れた私を、私の痴態を見て下さい。 私は体を後ろに反らしてみました。結合部が彼から丸見えです。 その状態で耕一さんが私の敏感な肉芽に手を伸ばしました。 「ひゃううっ!!」 私の体を快楽の電撃が貫き、柔襞の部分は意思とは別の生き物のように彼を絞めつけます。 耕一さんも上体を起こし、私の首に腕を廻しました。 「千鶴さん、俺、またいきそう」 「私もです……一緒に、一緒に……」 私も彼に縋り付きました。 「千鶴さん、千鶴さん!」 「耕一さん、耕一さん、ああ、ああ、ああああああーーーーーっ!!!」 甘い灼熱の波が全身にゆきわたり、私を痺れさせます。 私の膣はひくひくと痙攣して、熱い迸りを放つものを絞りつくそうとしてます。 そこが収縮するたびに胎内の異物感が強調されるようで、彼の存在をさらに強く感じました。 「耕一さん……」 二人は固く抱き合ったまま、絶頂の余韻を楽しみました。 耕一さんが、私の腕の中にいる。 幸せでした。 この幸せな夢が、いつまでも続けばいいのに。 ただそれだけを願い続けました。 ・・・・・・
あ〜ん、もう。お兄ちゃんの夢を見れたのはいいけど、あんな内容だなんて。 わたしって、ほんとはすごくエッチな子なのかなあ。 今朝はお兄ちゃんに会うのがちょっと恥ずかしいよ〜。 ……あ、楓お姉ちゃんだ。 お姉ちゃんたちも、わたしがエッチな子だとわかったら軽蔑するかな…… 「おはよう、楓お姉ちゃん」 「……初音、おはよう」 はぁ。初音はあんないやらしい夢を見たりはしないだろうな。 いくら耕一さんが泊まっているからってあんな夢を…… 耕一さんのことを意識しすぎなのかも。 赤くなったりしないよう、気をつけないと。 「あ、梓姉さん、おはよう……」 「……ん、初音に楓、おはよ……」 はあ〜っ、あたしってば、あんな変な夢見るなんてっ。 あたしって、実はああいうの望んでるのかな。 もう、耕一と顔を合わせられないじゃない。 だいたい千鶴姉があんな変な絵なんか……って、本人が来た。 「おはよ、千鶴姉」 「あら、みんなお早う」 ふう。正月早々あんな卑猥な夢を見るなんて。 これじゃまるで、欲求不満の淫乱女だわ。あ〜、自己嫌悪。 顔に出ないようにしなくちゃ。自然に、自然に。 妹たちに悟られないように、それから、もちろん耕一さ…… 「あ、こ、耕一さん!」
「やあ、みんな、おはよっ」 「お、おはようございますっ」「お、おはよっ」「…………(ぽっ)」「お、おはよう、お兄ちゃん」 「そういやさ、初夢だけど」 「!」「!」「!」「!」 「俺、見られなかったんだ。みんなは?」 「わ、私も見てませんっ」「あ、あたしも」「……私も」「わ、わたしも見てないんだ」 「なんだ、誰も見てないのか。千鶴さんの宝船、効き目なかったね。ははは」 「そ、そうですね。おほほほ」「あ、あははは」「…………」「う、うふふふ」 ・・・・・・ ふう、やれやれ。初夢の話は回避できたぞ。 やっぱり先制攻撃で正解だったな。突然振られたら焦るもんな。 それにしても、あの夢はないよなあ。 いくら夢の中とはいえ、世話になってるみんなにあんなやらしい事するなんて。 四人が代わるがわる出てきたんで、誰と何をしたかさえはっきりと覚えてないぞ。 おまけに三回も夢精したみたいだし。ああもう、俺って最低。 ──それにしても、さっきのみんなの様子、変だったな。 なんか焦ってるみたいだったし。 ……待てよ。そういえば俺達ってエルクゥの感応力があるんだっけ。 実はみんな、同じ夢を見てたりして。 ……いやいや、そんな。まさかなあ。
『柏木家の初夢』でした。 長々と失礼しました。では。
これより投稿します。 タイトルは『さんぶんのいち』 レスは4つになる予定。
(僅かに時を遡る) ――がごぉん! がこっ、がこっ。 玄関の扉が開く音。それと同時に、脱ぎ散らかされた靴が玄関の壁や傘立てで跳ね返る音が重なる。 どたどたどた、と騒がしい音。近所迷惑かなあ、と思う間もなくバン! と部屋の扉は開かれた。 「浩平君! 遊びに来たよッ!!」 し――……んと静まり返る室内は闇に塗れている。だが乱入者にはその闇に残る気配が感じ取れていた。 すぅ、と一呼吸。僅かに残る温度や香り、そういった微かな要素から、目標の所在を推測する。 「……不覚だよ。一足違い……三分ほど遅かったみたいだね」 「みさきぃ〜」 階下から間延びした声。最早彼女にとってここにいかほどの用もなかった。踵を返す。 彼女は一足飛びに駆け上ってきた階段をゆっくりと降り、玄関先で待っていた親友と合流した。 「雪ちゃん、やっぱり浩平君いなかったよー。アレの日、今日だって聞いてたのにー」 「当たり前でしょう! 家の電気は点いてない、玄関には鍵も掛かってる! それなのにあんたはぁ……」 見れば玄関の扉は中央からひしゃげ歪み、その用を成さなくなっている。 蝶番は片方が弾け飛び、ドアノブは奇妙な形にねじれ、それはきぃきぃと耳障りな音を立てて揺れていた。 彼女は、それを認識しているような素振りを一切見せずに、ひとことポツリとこう言った。 「私、これでも家宅不法侵入は初めてなんだよ?」 「つまり、ドアの破壊は初めてじゃないわけね?」 ツッコミは、容赦なかった。
(更にほんの少し、時を遡る) たまには外で夕食をとるのは、ちょっとだけリッチな気分になれるかもしれない。 食べるものは、まあ人それぞれだと思う。その人が幸せならそれでいいのだ。 「茜、甘味ばっかり食べて胸焼けしない?」 「しません」 「澪ちゃん、お寿司ばっかり食べて、寒くならない?」 『ならないの』 品目は数あれど、先ほどから同一カテゴリの料理しか頼まない二人に、彼女はそれとなく伺いを立てた。 だが結果は変わらない。次々と注文される甘味と寿司が、さほど大きいとも思えない胃袋に消えていく。 (恨むわよ、折原くんっ……!) 悪いのは軽いギャンブル気分で安請け合いをした彼女自身なのであるが、それは彼女の望む答えではない。 この外食後、余っていれば懐に入る予定だった諭吉さん二枚は、既にその姿を漱石さん二枚に変じていた。 「あ、このケーキは食べたことがありませんね。次はこれにしましょう」 『次は、かつおが食べたいの』 「どうやらこのケーキ、ここのシェフの本年度初の新作モデルだそうです」 『あのね、初かつおなの。たたきのおすしもおいしいの』 彼女は、目の前で繰り広げられる二人の会話と、手元のメニューを見比べた。……完全に、足が出た。 完全なる敗北は、こんなところに潜んでいたなんて。 「茜、澪ちゃん、今日はこの詩子さんが存分に奢っちゃおう! お金? 気にしなくてもOKOK!」 あんなこと言わなきゃよかった。後悔は先に立たず、涙を押し殺しても全ては後の祭り。 「……美味しいです。まだまだ入りそうです」 『おいしいお魚、いっぱいなの』 その地獄には、底がなかった。
(更にしばらく、時を遡る) 「……なんであたしはここにいるの……?」 「みゅー」 自分の居場所に疑問を持つことは、その場所が自分の欲求にとって不満があるからだ。 だが、疑問を差し挟む余裕がない場合に限って、人はその場所に疑問符を投げかけることはない。 「あ、こら繭っ! うろちょろしたらダメよ!」 「おっきいいぃ、みゅー」 「いいから。あれはみゅーじゃないの。ほら、髪触ってていいから」 「えへへ、みゅー」 髪と戯れて上機嫌の少女を膝に、彼女はその場を動けずにいた。 出来ればこの場を離れたい。しかし適当な機会を失った上、出ようとすれば連れの少女が泣き出す。 仕方なく、彼女はここでこうして見物を続けていた。 「わあい、みゅーがくるっ」 「はいはい……って、えええっ!?」 一瞬、照明が翳った。彼女たち二人に向けて降ってくる巨塊。 避けられない。いや、そもそもほへぇと口を開けたまま、避けようともしない少女を置いては避けられない。 抱えて逃げるには遅すぎる。ならば選択肢は一つ。 「ふぬぅっ!!」 乾坤一擲、気合一発。彼女は間一髪、降りかかる巨塊から膝上の少女を庇うことに成功した。 支える腕が、腰が、悲鳴を上げて砕けていくような錯覚が全身を突き抜ける。 そのまま真正面からその巨塊を押し返す。そこで力尽き、彼女は赤い敷布の上に崩れ落ちた。 「なんで……なんであたしが繭と二人で相撲を見てなきゃならないのよっ……?」 「みゅー、ななせって力持ちだぁ」 乙女が強いのに、理由はいらなかった。
(そして時制は現在に戻る) 二人きりの夜の街。 空に星、夜に月を浮かべて、そのまま固めてしまったような情景。 彼と彼女の言葉だけが、緩やかにお互いに流れて届く。 「ねえ、本当にいいの、浩平?」 「……ん? 何がだ?」 「こんな……私、買ってもらっちゃって……」 「なに、他のみんなにもそれなりにプレゼントしてるって。澪と茜の分は、昨日柚木のやつに任せたし、 七瀬と繭には今日のプレゼント分の、初場所のチケットを2枚渡しておいたし」 「そういう問題じゃなくて! って初場所って浩平、それってもう三ヶ月前だよっ!?」 「問題はみさき先輩なんだよなぁ……下手にごはんを奢ると丸ごと全部なくなりかねないし」 悩む彼。苦笑する彼女。彼の懐には封筒が一つ。 「ま、みんなには世話になりっぱなしだったしさ。こいつでいくらかでもお礼くらいしなきゃな」 茶色の、何の変哲もない長方形。それをコートの内側から取り出して、眺める。 既にいくらかその厚みを失った、ひとひらの給与袋。 「初任給、なんだかんだ言って嬉しいもんだな」 すぐにその袋を懐に戻し、ぽんぽん、とそれをしまった部分を叩いてみせる彼。 微笑む彼女。またしばらく、無言のまま並んで歩く。 彼女の手には小さな包み。……そしてぽつりと、彼が呟く。 「……悪い。三ヶ月分なんて、待てなかった」 返事はない。それでも―― ぎゅっと強く握られた手と、嬉し涙から漏れるすすり泣きが、彼女の気持ちを代弁していて。 二人は今、地球上で最も幸せな恋人同士なのかもしれなかった。
『さんぶんのいち』以上で投稿完了です。
タイムアップか……ん、投稿させて戴きます。 タイトルは『空と君のあいだに』。中島みゆきから拝借。 シリアス系。本文の長さは12レス予定。 内容は、某ヒロインの本編でのイベントを(脳内で)補完したって位置づけ。
(こんな時、普通は傘を持ってくれるものです) (こんな時……普通はうつむいてくれるものです……) (…どこにも行かないですよね) 『ドコニモイカナイデスヨネ』 抱きしめあったオレたちを切り刻む、二月の公園の氷雨。 はじめてのキスで味わった、凍えきって固く震えてた口唇。 濡れそぼった制服とおさげ髪。どしゃぶりの街をかけぬけて泥だらけの可憐 なシューズ。そして吹きつける雨と切望とに潤んでオレを見上げる、瞳。 風邪をひかしちゃいけない、くちづけながらそう熱く想いがよぎった。こい つが雨に降られたのはオレに会いに来たせいなんだ。オレの頬はいま恥ずかし いくらい真赤に火照っているから、その血の昂ぶりで冷えきった肌を暖めてあ げたい。柔らかく融かしてあげたい。もう雨のなか独りで待ちぼうけを食う必 要なんてないんだと、何百回でも約束してあげたいんだ。 なのに、それだっていうのに…… 『行かないよ』 その一言が凍りついて、のどから出てこない。 この、意気地なしの折原浩平のクソったれは、初恋の女に優しくうなずきか けてやることさえ出来ちゃいない! (あるよ えいえんはあるよ) 「あかねッ!」
抑えきれなかった激情は、恐怖――だったんだと思う。 自分のためじゃなく、他人のために味わう恐怖。 淋しくて悲しすぎて涙さえ流れない――そんな静かな真冬の雨空の下に好き な女が囚われつづけるって想像する、恐怖。 茜のつぶやきに一瞬固まっていたオレは、そして叫びとともにファーストキ スをもぎはなしていた。 「浩平っ?」 (オレが消えちまったら、永遠の世界に行っちまったら、茜はどんな日常へ帰 っていくんだ……っ!) 驚きの声さえも耳に入らず、オレは思い浮かんだ最悪の想像の中へひきずり こまれた。オレや柚木や澪とつるみ始める以前の茜。教室で、うらさびしい中 庭で黙々とお手製の弁当をつつく茜。すべらかな頬からまた笑みが零れなくな った茜。ピンクの水玉の傘が吹き飛ばされる嵐の只中で、帰らない恋人を待っ て天を仰ぐ茜。 天の岩戸隠れ――雨ばかりで太陽を仰いだ記憶がないあの空き地から、いっ たん引きずり出されて今度はこの公園に繋がれるアマテラス。 自惚れならいい。そこまでオレを好きなんかじゃなかったらいい。もしそう なら茜の心の雨雲は晴れて、ただふたりの男に振られたってだけの些細な過去 がのこる。だけど。 だけど―― 「……帰ってきて、浩平」
痛みが襲った。 ぎゅっっと傘をかかげる手にくいこんできた、血の気の失せた小づくりな爪。 同時に耳にとどいたうつろな懇願が、危ういところでオレを正気づかせた。 いつのまにか命綱みたいに互いを握りしめあっていた、オレたち。 永遠よりも茜を選ぶと、そう誓えない代償の掌の熱さ。 叫びも、抱きつきもされないのに、からみあう指を通じてたしかにきこえる 祈りと嘆き。そして雨。雨。雨。雨。 「ごめん、茜」 「……っ!」 その瞬間、少女らしい骨細の掌にぎょっとする力が渾められた。オレから身 を遠ざけてうつむいたままのおさげ髪が激しく左右に振られる。ふだんはお目 にかかれない情念がほとばしるジェスチャーに心臓が鷲づかみにされる。 「いや、マジわるかった。オレがぼへーっとしちまったから腹立てたんだよ な?」 「……そ、」茜がどもった。昂ぶりを圧さえこむように……なんていうか意を決 したように?きつく下唇を咬む。ちいさく尖った清らかな歯がのぞいた。 「それは、当然です。 じっさい嫌どころではありません。デートの最中に抱きすくめて……き、キ スまで奪っておいてから私の存在を忘れられるなんて、それは耐えられません」 「う……奪っちゃいねーよお姉さん合意だよ。それに、忘れてたわけじゃ実際 ぜんぜん違う。神かけて誓う。ちょっと願いが叶いすぎて怖くなってただけな んだ」 「奪ってしまっても、構わないんです。……浩平がそれに値するだけの男の子 だと証してくれるのなら」 「あ、あのなあ。キスしたばかりの口唇でなんつー殺し文句を」 「叶いすぎた願いって、このデートのこと?」
「あう? ああ、もちろん。あの空き地じゃいろいろわだかまり、っていうか 昔のユーレイさんに足をとられるからな。いつも泥でぬちゃついてるからデー ト用のおろしたての靴履いていけないし」 会話の主導権が茜に移ってると悟りながらあわただしく頷いた。照れた言葉 がどうにも上滑りする。ずぶ濡れの身体が熱っぽい。眼差しは茜の一挙一動に 魅せられて逸らす気にもなれない。ほんの二ヶ月前のこいつは、決してこう積 極的におしゃべりを引っ張っていこうとはしなかった。あの無口さも変わりつ つある? それともオレ相手だから気を許して、この大胆さ……? にしても まだ傘から身をはみ出させて水たまりを見つめつづけているのは―― 「……泥だらけだったのは、雨が降っていたからです」 「そりゃそーだわな。そういや雨と言えばまたくしゃみしそうな――」 「雨が降れば靴は汚れます。それはあそこだろうとこの公園だろうと、違いあ りません」 言いかけたところにまたかぶせてきた、その語気に沈黙させられる。なんだ ろうこいつは? 大声でさえぎるでもないのに妙に八方破れの気魄がある。キ スしたからか……違う。ただの印象だけど多分そのためだけの高揚じゃない。 唐突にいつかのみさおののぼせた病み顔が想い起こされて胸を鉄杭が貫く。 「おい、マジで風邪ひいちゃってないか? なんだかいつもの茜と雰囲気かわ ってる。オーラがゆらめいてる感じだぜ。気が揉めるよ」 「……馬鹿は風邪をひかないって、たしかにそう答えましたよ私。憶えています。 それにひいたって問題ないです。これからは優しく暖めてくれるひとが隣り にいるんですから。 それとも? どこにも行かないとは、まだ約束してくれないんですか?」
「…………」 傘をうちすえる風雨のざわめきが止まった、ような気がした。 真空になった脳髄が、こんどはなぜか、澪の肌身離さず持ち歩いているスケ ッチブックを思い浮かべた。真白でなにも描かれてない、吸いこまれそうな ――空白。 ホワイトアウト。 忘れ捨てた過去。捨てられも逃げられもしない盟約。子供たちが望んだ永遠。 先の見えない未来。……そして『お召し』。 「まだ、たぶん叶ってなんかいないんです。あなたの願いも、そして私の望み も」 茜はおもてを振りかぶった――んだと思う。風に吹き千切られる木の葉みた いに揺さぶられた俺の心は、瞬間なにも見えちゃいなかった。好きな女のよる べない孤独さえも、なんにも。 「振られた事実を受け容れられるようになっても、逃げたり忘れたりできるわ けじゃない。私忘れるのが怖いんです。忘れたことさえ思い出せないまま新し い日常に踏み出すのがたまらなく怖くて罪悪感を抱いてしまう……だから二度 めの恋があの部屋で始まったのかもしれなくたって、現実に生きて私に笑いか けてくれたあいつとのアルバムを葬れはしない。もし詩子みたいにそれが出来 てしまうていどの親愛感だったら、逆にあの想い出の空き地からひっぱりだし てくれた浩平にだって、恩義は感じても恋しはしなかったと思う。 ……ずっとそんなことばかり考えていました。おまえはあいつに振られたん だと、そう浩平の部屋で諭されたあの日から。 知っていましたか? 里村茜は過去ありの女なんですよ、浩平」
「……知ってた。少なくとも途中からは、それを承知でおまえに恋したとおも ってた」 思考を占めるホワイト・ノイズを追い払おうと、食いしばった歯の隙間から 声を押し出しながらオレは笑った。苦笑い――それとも泣き笑い? 火照って いた背筋が氷柱にすりかわった悪寒が奔る。 「でも、あらためて面と向かって告白されると辛いもんだな。そっか、ふだん しゃべらない人間にだって心はあるか」 「……話が逆なんです。しゃべれなくなったからわたしの……私たちの心は生 まれた。 あいつが美味しそうにクッキーとかお弁当をぱくついてくれるのが、私少食 だから眺めていて気持ちが良くて。 浩平との納豆の話題みたいに、給食や宿題であいつと私のちっぽけな共通点 を確かめあうのがささやかな幸せみたいで。 浩平と詩子と上月さん、四人でのクリスマスパーティーのときみたいに、幼 馴染み三人で日が暮れるまで遊びまわるのが本当に嬉しくてしかたがなくて。 ……でも、もう恋を知りそめていたから、昔みたいには気軽に語りかけられ なくなっていた。じゃれかかるのなんか恥ずかしくてもう無理で、想いが膨れ あがるばかりなのに伝えるすべも編み出せないまま何食わぬ顔で日常を過ごす 羽目になった。それがとっても苦しくて悲しくて悔しくて、もっとぐちゃぐち ゃした馬鹿を妄想したりしましたけどそれでも告白ひとつ出来ないままで、そ んな臆病さ加減が嫌で嫌でたまらなくて。 そして私は置き去りにされ……ちゃいました。 ――そうやって、無邪気な子供は抱かないような砕けた想いが凝りかたまっ て、女の子の心に育っていったんです」 「……や、」
やめてくれいい加減、のひとことがのどに引っかかる。おいおい、きょうは どもってばっかりだぞ。ふだんあれだけ舌のまわるお調子者の折原クンはどこ に失せた? 雨の公園なんて小っ恥ずかしいシチュエーションで初デートきめ たから愛想つかして三行り半かぁ? 茜は涙声じゃなかった。大仰に悲愴ぶる気配もなかった。訥々たるかすれた 静やかなアルトに、だけどオレの五体は痺れたままで。 「……つまらない一人語りですね、われながら。べつにこのていどのありふれ た不幸、たいがいの女の子は味わった過去があるはずなんですけど。 でも、誰にも相手にされないような話だから、浩平には聞いてほしかった。 聞いたあとの心を知りたかった。――あいつに恋して陶酔してましたよ私、昔 からずっと。あいつに見つめられるんだと思うと、毎朝鏡をのぞくのが鳥肌立 つくらい怖くて新鮮だった。授業中広げる教科書の上にあいつの笑い顔ばかり プリントされている錯覚がした。いまだってあの恋を吹っ切れているのか自分 でだってわかりません……あいつとの別れかたは重すぎて。物心ついてからず っと、あいつと私と詩子、三人の幼馴染みのあいだで過ごしてきた季節は長す ぎて」 だから、なんで―― な・ん・で・そんな昔の男との想い出なんて告白されなきゃならんのだ! 怒りで目の前が血のもやで染まる、そんな表現が絵空事じゃない真実だった のを俺は知らされた。五体の呪縛が解けて逆上にとってかわった。ついさっき あんなに溢れていたはずの優しさと熱情が、黒雲に覆われた太陽の素早さで翳 って錆び果てたのが信じられなかった。なんて雨女なんだこいつは。想いが振 り子みたいに極端から極端へと揺れる。茜は奴を《あいつ》と呼んだ。 尻の穴の狭さを自嘲する余裕もなく、左手の傘の柄を痣がつくほどひたいに 押し当てる――見られてるって意識さえ消し飛んでいた。みじめだ。まだなの か。とっくに振られたんだと教えてやっても、まだそんな親しげに呼ぶのか。 初恋の幼馴染みとやらを。 ――オレの掌を握ったまま、オレとくちづけたその口唇で!
(本当に奪って、奪い尽くして、泥のなか永遠に忘れられやしない傷跡を刻み こんでやろうか) 《血ヲ捧ゲヨ。断罪ノ斧ヲ振リカブレ。慰メモ憩イモ癒シモ救イモナニモカモ 及バナイ血汚池ニコノ女ヲ漬ケヨ》 さんざっぱら人を待たせておいてこの仕打ちか。その激昂はさっき茜にうな ずきかけてやれなかった負い目と恐怖があるぶん猛悪なまでに燃え噴きこぼれ た。血と炎に渇し焦がれていた。怒りのマグマはただ茜のみを飲み込もうとし たわけじゃない。茜の初恋の真情を裏切って去った顔も知らぬ《あいつ》への 断罪と嫉妬と劣等感、それに自分自身の無力さがなにより憎かった。血相が変 わるのをとどめようもなかった。 血が逆流する情念に揉みくちゃにされながら、そして脳髄が指令を下すのを 聞いている。――コノ女ヲ犯セ、と。 目の前の女が欲しくて、怒りで壊してしまう前にすべてをわかりやすい性欲 の問題に還元してしまいたくて息が詰まる。行き場のない嚇怒が身裡に吼える。 抗いがたい誘惑が耳許にささやく。――前の男を忘れさせてやれ。振られたっ て事実を骨の髄まで叩き込んでやれ。それが茜のためだ。どうせAは貰ったし 勢いでBもCも行っちまうのが女への礼儀ってもんだよ。幼馴染みとの絆が切 れた今こいつが頼れる男はオレだけなんだから拒むはずも拒めるわけもない。 汚せ。清らかさを蹂躙せよ。柔らかい肉をしゃぶり血を啜り尽くして餌食にす るんだ。誘惑は溶鉱炉のどろどろに蕩けた蜜の甘美さ途方も無さでオレを弄ん だ。はらわたが捻じれ熱泥をおもわせる渇望が狂いすぎて四肢が萎える。苦し い、もう堪え切れない。ていうかなんで初恋の女がこんな因果な折紙つきの美 少女だったりするんでしょうかねオレ! そのとき。 《時は巡り、やがて季節は陽光に輝きだす――それが因果》
そのとき……妄念にも、吹き降だりの雨にもかき消されない低い声が、とど いた。 胸にきこえてくる親しみ深い声。 声は、雨の音……それとも波打ち際を洗う海鳴りの幻聴に運ばれて来た。 子供が築いた砂の城を洗い流す……地上の永遠をあくまで拒み抜く、自然の 摂理のさざ波とともに。 「――なんだって?」 《……はいつまでもここにいる》 《でも……は巡る季節の中に生きてゆくんだ》 《ずっと先ゆく季節を生きてゆくんだよ。こんなところで立ち止まってちゃい けないよ。ずっと、遠くまでいくんだよ。ふたりで》 《ふたりでひとつ、背中合わせの命になって羊たちの海を越えてゆきなよ、こ の砂浜から》 《A boy meets a girl.少年たちの果たせなかった夢は、折原浩平に受け継がれ たんだ》 「少年、たち?」 月色の瞳。 雨脚が立つアスファルトの舗装の、その白い飛沫のスクリーンに、神秘をひ そめた瞳の幻影が映っていた。 幻影? ここ数ヶ月お馴染みの奇妙な夢と、そのまぼろしはどこかひどく似 かよっていた。煮えたぎる葛藤もいま自分が嵌まり込んでる窮状さえも、一瞬 念頭を去った。これまで夜毎の眠りやひとりきりの夢想のなかでだけ接してき た異世界が、日常にまでひた寄せてきたんだ。 月の裏側が地球からは観測できないみたいに、日常まずうかがい知る機会の ない《永遠の世界》――その境界がゆるやかに溶けあい、陸と海の交わる幻視 の砂浜でひとつになっていた。
陸は日常の基盤。海は永遠をたたえる水瓶。そして海に浮かぶのは羊、海に 映るのは月。 潮の干満を司るのは、月。 彼の力を我が物とし、羊水に満たされた母なる海からもがき這い上がる。そ うやって魚は両棲類に、子供は人間に育ってゆく。 ――そんな清冽な岩清水みたいな思念がしみいり、ふと、息もつけない劣情 に憑かれていたはずの自分が観想をつむいでいるのに気づいた。その事実に心 底おどろく。あの熾烈をきわめた性欲は、いったい―― 問いと答えは背中合わせによじれた因果の輪としてそこに在った。 「そっかあ。試練だったのか」 おもわず洩れた独白が雨の公園に吸いこまれる。垣間見た《永遠の世界》の 海はすでに白昼夢さながら霧散していた。月色の瞳の持ち主もまた――。 「………… ええと、茜」 「はい」 「さっきおまえはぶつけてきたよな、直球を。 ……オレが、おまえを奪ってしまっても構わない。それに値するだけの男だ と証せるんなら、って。 つまりはそういう目論見だったわけか。彼氏との過去を暴露してオレを思い っきり煽って、それでどういった態度に出るかを試したわけだ。浅ましさに駆 られておまえを押し倒すか、それとも我慢しぬくか……オレって男がどのくら いの度量なり包容力をそなえているか量るために」 「……そうです。その通りで間違いありません、浩平」
けほけほと咳き込みながら、茜がちいさく首を振った。ひどく肩が凝ったみ たいなしぐさだとオレは思った。恋しさと悲しさがないまぜになったひどく比 重の大きい感情が胸を占めていた。 それはさきほどの激昂から攻撃性だけを浄化した、熱湯みたいな得体の知れ ない情念だった。言葉少ない肯定から、ようやくオレは茜の想いのいくばくか を読みとれた心地がした。茜が好いたオレと柚木ふたりの気性。茜とオレの気 性と境遇。そして待たされる辛さを知り尽くしてたはずの茜がデートに遅れた 真の理由。 それら最愛の恋人の渇仰が、白昼夢から帰ってきたいま、やっと澄んだ視野 で捉えられた。欲望に曇らされた目は真実を見失う。おなじ傘に寄り添う心す ら抱きとめられなくなる。 儚い、両手で包みこめそうなおもて。 すがるような長い睫の瞳。 喋り慣れない熱弁にのどを痛めて苦しそうに寄せられた柳眉。 ――そしてきつく、残酷なまでに烈しく固く握りしめあった掌。 「言い訳を口にしないのは、それが誠実さだって思ってるからか?」 「……浩平だって、私とおなじじゃないんですか? 恋人あいてに優しい嘘を ついていっときの慰めをもたらすなんて、わたしたち馬鹿だから、けっして… …」
「ああ、そうだ。――ほんとオレたちって似たもの同士だな、他のどいつより もさ」 ふと、不思議な淋しさと誇らしさにとらわれながら亜麻色のおさげ髪を見お ろす。 「他のだれでもない。結局オレってばおまえを選んだんだよ、茜。 だからもう、ぜったい傷つけたくない。おまえに笑顔が戻るためならなんだ ってする。 ……それしか約束できなくて本当ごめんな」 むかし映画で観た、姫君にかしづく騎士みたいに―― そっと掌を放し、傘をかかげたままひざまずいて、手の甲にキスを捧げる。 柔肌にオレが刻んだ爪痕、そこからにじむ真紅の血の珠を舐める。きつく吸 い、歯でかるく愛撫してから頬ずりの感触を楽しむ。同時にそれは贖罪でもあ った。 「これからも追いかけてあげる。待ちつづけるのに疲れちまった茜、おまえを ……」 雨が降りしきる。女物の小さな傘の下、日常の世界はまだ閉じ込められて熱 かったけれど、オレはただひたすらに信じこもうとした。 いつか虹を見上げる日が訪れるのを。
以上
>>358-369 ところでこのSS、読者諸兄は何行目まで読んだところで茜ものだと気づいたでしょうか?
タイトルだけでぴんときた貴方はツワモノ。かも。
2時間ほど締め切り延長出来ないでしょうか?(;´Д`)
自分の場合、まず最初に
>>370 のレスを見てしまいますた……
あれほど威勢のいいことを言っておいて、今回用のネタ、 3本が3本とも書けませんですた…… いま一本目が500行でまだなかば…… この期間でなんとかなるようなネタじゃなかった……俺が一番へたれですた…… 次の「プレゼント」用に変更できるネタもないし、二本は死蔵になりそげ。
>371 10:00 までということでしょうか? その程度なら OK とします。
>371 10:00 で締め切ろうと思いますがよろしいですか?
今、書き上がりました。 今からUPします。
遅くなり申し訳ございません。 題名「初めての買い物」 『痕』 H無し 10スレです
初めての買い物 カサリ、カサリ。 学校へと続く道。 足を前に踏み出す度に、落ち葉の絨毯が乾いた音をたてた。 時折吹く風が木々から枯葉をはぎ取り、道路をよりいっそう黄色に染め上げていく。 冬の到来は、もう間近に迫っていた。 「初音、今度の日曜日空いている?」 わたし(柏木初音)といっしょに歩いていた楓お姉ちゃんが、不意に声をかけてきた。 「えーっと、午前中に洗濯物をかたづければ、午後は暇になると思うよ」 「買い物につきあって欲しいんだけど……」 「うん、いいよ。どこに買いに行くの、楓お姉ちゃん」 「駅前のデパート」 「何を買いに行くの?」 楓お姉ちゃんは、私の顔をチラッと視線を向けた。 「ブラジャー……」 小声で囁くように答えた。 「初音、私、体重が少し増えたの」 「本当に?! 良かったね、楓お姉ちゃん」 わたしの返事に、楓お姉ちゃんは照れくさそうに頷いた。
「どれくらい、体重が増えたの?」 「これくらい……」 楓お姉ちゃんは、親指と小指を曲げた状態で、手の平を私に向けた。 「3キロも増えたんだ。ずいぶん頑張ったね」 「秋口から、いろいろ食べる量を増やしたから」 「楓お姉ちゃんて、油断すると、すぐに痩せちゃうもんね。同じ姉妹でも千鶴お姉ちゃん は、すぐに太っちゃうのにね」 「それでね、初音。その……体重が増えた分、胸も、少しだけ大きくなったような気がす るの。でも私、今までちゃんと体に合わせてブラジャー買った事一度もないから、一人で 行くのが不安で……」 「うん、いいよ。それじゃ日曜日あけとくね」 「お願いね」 そう言うと、照れくさいのか、楓お姉ちゃんは私を置いて学校へと駆けだしていった。 明るい照明に、きつめの暖房。モーツアルトだろうか、アップテンポのクラッシック音 楽が店内に流れていた。 デパートの下着売り場には、部活帰りと思われる、制服を着た女の子が、私達とおなじ ように数人で下着を物色していた。 「コレなんかどう? 楓お姉ちゃん」
楓お姉ちゃんは私の手に持つ物を見ると、首をフルフル横に振った。 「ホックにある赤いリボン、結構可愛いと思ったんだけど。じゃあ、この花柄のブラジャ ーはどう?」 「初音、私が欲しいのは、そういうのじゃないの」 「どんな感じの物が欲しいの?」 「その、子供っぽくなくて、なんていうか…………」 「大人っぽい物?」 「うん」 「えーっと……」 私は再び商品に視線を移した。 いろいろ探してみるも、どれもこれも可愛い物ばかりで、楓お姉ちゃんが気に入りそう な物は見あたらなかった。 どうしようかと思ったとき、紺の制服を身に纏った、デパートの店員が近くにいるのに 気がついた。 「あのう、すみません」 私は下着を手に持ったまま、女性の店員に歩み寄った。 「はい、なんでしょうか、お客様」 「このサイズで、もう少し大人っぽい物は、ないですか?」 店員は私から下着を受け取ると、サイズを書いた札に目を向けた。 「申し訳ございませんが、当店にはお客様の望むような品物は、現在在庫していません」
「何か理由があるんですか?」 「このサイズは、小学生や中学生向けになりますので、比較的可愛らしい物しか置いてい ないんです」 「初音、帰りましょう」 今の会話を聞いていたのか、楓お姉ちゃんはスタスタとわたしを置いて歩き出した。 「え、あ、うん。どうも、ありがとうございました」 わたしは店員に礼を述べると、慌てて楓お姉ちゃんの後を追いかけた。 その後、商店街にあるスーパーの、2階の下着売り場にも行ってみたが、そこも前のデ パートと同じような物しか置いていなかった。 溜息をつきながらスーパーから出ると、日本海から吹き抜けてくる冷たい風が、わたし 達を襲った。あまりの寒さに、いそいでコートのボタンを全て穴に通した。 「これからどうする? 楓お姉ちゃん」 わたし達の住んでいるN市には、デパートとスーパー以外で、大量に下着を在庫してい るお店は他になかった。つまり、楓お姉ちゃんの望む下着は、この町では手に入らない事 を意味していた。 「ごめんね、初音。私の我がままにつきあわせて」 「わたしは楽しかったよ。いろんな下着を見れたし」 「そう……」 「それより、まだ晩ごはんまで時間があるけど、どこか遊びにいく?」 「帰りましょう。今日は風が冷たいから」
「……………」 わたし達は無言で商店街を抜け、家へと向かった。 北風は時が経つにつれ、一層激しさを増していった。 楓お姉ちゃんは、風に耐えるように終始無言で足を前に繰り出していた。その表情は暗 く、視線は地面ばかり見つめていた。 わたしは胸が痛んだ。 こんなに悲しい目をした楓お姉ちゃんを見たくなかった。 でも、楓お姉ちゃんの願いを叶える術(すべ)は、わたしには無かった……。 わたしには…… …………。 本当に? 本当に? 本当に他に方法はないの? なにか、良い方法はないの? 良い方法は…………。 「そうだ!」 わたしは、ハッと頭に閃いた。 急いで自分の財布を取り出し、中をのぞき込む。 1枚、2枚、3枚、4枚…………いける! 「楓お姉ちゃん、K市に行こう!」
「え、今から?」 「きっと、そこなら楓お姉ちゃんの欲しい物が見つかるよ」 「でも、私はお金があまり………キャッ!」 わたしは楓お姉ちゃんの右手を強引に握ると、駅に向かって走り出した。 「切符代は私が出すから!」 「そ、そんなに急がなくても……」 左手で、白いベレー帽が落ちないように押さえながら、楓お姉ちゃんも走り出す。 「今なら、3時にW駅を発車する特急に間に合うはずだから、早くいこう!」 「う、うん」 わたし達は今まで歩いてきた道のりを、風を切って駆け抜けていった。 ショキングピンク、レモンイエロー、ライトブルー、色とりどりの下着がライトアップ され店の壁を埋め尽くしていた。シャンソンだろうか、落ち着いた感じの音楽が流れ、柑 橘系の甘い匂いが店内に満ちていた。 「初音、ちょっといい?」 試着室のカーテンから、ひょっこりと楓お姉ちゃんが顔を出した。 「ちょっと見てくれない?」 そう言うと、わたしが見えるくらい、ちょっとだけカーテンを開いた。 わたしは、楓お姉ちゃんの試着したブラジャーを見て、少し目が点になった。
色は白に薄くピンクが混じり、飾り程度にレースがついている。カップの部分は上半分 が透けていて、乳輪のピンク色がはっきりと見て取れた。 私はなんて答えて良いのか言葉が見つからず、楓お姉ちゃんも恥ずかしくなったのか、 無言のままカーテンを閉じた。 数分後、服を着替え終えた楓お姉ちゃんは、そのままレジに向かった。どうも、あの大 人っぽい……っていうか、エッチなブラジャーを買うこと決めたみたい。 レジを済ませ、買い物袋を胸に抱え、わたしの所に戻ってきた。 「初音、良くこんなお店知っていたわね」 「先月、梓お姉ちゃんの買い物につきあって、いっしょにK市に来たから」 「ここは梓姉さん、行きつけのお店なの?」 「うん、梓お姉ちゃん、サイズが大きいから、ここじゃないと可愛いのが手に入らないみ たい」 「私と逆ね」 「同じ姉妹なのにね」 楓お姉ちゃんはクスリと笑った。 やっと笑顔になった楓お姉ちゃんを見て、私も嬉しくなった。 「ねぇ、楓お姉ちゃん、ひとつ聞いてもいい?」 「聞きたい事って、何?」 「今日選んだ下着って、自分の為?」 楓お姉ちゃんは、わたしの質問の意味が判からないのか、首をかしげた。
「だって、自分の為なら、あんなデザインの物を選ぶ必要ないと思う」 「それは……」 「まるで誰かに見せる為みたい……」 そう言うと、楓お姉ちゃんは黙ったまま頬を赤く染めた。 よく見ると、耳たぶまで真っ赤になっていた。 サクッ、サクッ。 学校へと続く道。 足を一歩踏み出す事に、新雪が静かに音を立てた。 12月に入った為か、雪が多く降り、辺り一面が白一色の世界に覆われた。 「昨日は随分と振ったね、楓お姉ちゃん」 「そうね」 楓お姉ちゃんは、白いマフラーを首に巻き直しながら答えた。 吐く息が白い。 「耕一お兄ちゃん、大学は冬休みに入ったのかな」 「多分。ただ、アルバイトがあるから、年末まで来ないみたい」 「そうなんだ………。そういや楓お姉ちゃん、この間買ったブラジャーは使っているの?」 「……………」 楓お姉ちゃんは何も答えず顔を下に向けた。 「何かあったの? 楓お姉ちゃん」
「初音、この間、私がインフルエンザで学校休んでいたの覚えているよね」 「うん、一週間くらい学校休んだよね」 「あの時、ひどい吐き気と下痢と、食欲不振になってね……」 「確かそうだったね」 「体重が減って、ブラジャーのサイズが合わなくなったの……」 「え、どれくらい体重が減っちゃったの?」 楓お姉ちゃんは、おずおずと右手を私に広げて見せた。 「ご、5キロも痩せたの?! それじゃ、前より2キロも痩せて………………………だ、 大丈夫だよ、すぐに元に戻るよ」 「…………」 「短時間に、3キロも太ったんだから、きっと増えるのも早いに決まってる」 「…………」 「そ、それに、ほら、最近大きい胸の好きな男の人、減ってるみたいだし」 「…………」 「こ、耕一お兄ちゃんも、胸にあまりこだわらないかもしれないし」 「…………」 「き、きっと、楓お姉ちゃん、まだ成長期だから、きっと胸も大きくなると思うから」 「…………」 「だから、だから、もう泣かないで、楓お姉ちゃん!」 <終わり>
以上、「初めての買い物」でした。 全部で9スレでした(^^; 次回はもっと締め切り前にupできるようがんばります。 お手数おかけしまして、申し訳ございませんでした。
感想投下します。
全作品分ですので、かなり長くなってしまいますが、御了承を。
尚、文才等があるわけではないので、全て思ったままに書いています。
的外れな部分などありましたら、後程御解説下されば幸いです。
>>255-265 「初めての思い」
久瀬とあゆ、意外なキャスティングでしたが、わりと違和感がなく、むしろ新鮮な感じで楽しめました。
荒れている久瀬が、あゆに癒されていく姿に、あゆの真骨頂を見れた気がします。
ですが、私にはこの作品のテーマである「初めての思い」を感じ取る事は出来ませんでした。
というより、「初めての思い」は分かるのですが、その描き方に問題があった気がします。
「激しい後悔の念」に襲われた直後に「満足」したのが「初めての思い」だとすれば、ちょっと安っぽい気がします。
内容的にはハートフルな感じが気持ちよかったのですが、微妙に文章のおかしな部分があったような気がします。
「毎日、日常的」って狙ったのかな、とか、「いちよう」って一応の事かな、などといった部分は気になりました。
他にも誤字が幾つかありましたが、推敲の時間がたくさんあったと思うと、ちょっと残念です。
個人的には、久瀬があゆに勉強を教えるまでの前半部分で、荒れているはずの久瀬が几帳面だったり、物腰が丁寧過ぎなのも気になります。
場面の転換が急に感じたり、登場人物の言動が不自然にと感じた部分も有りましたが、これらは主観の問題かもしれませんね。
>>289-293 初心忘れるべからず!
始り方からしてコメディかな、と思い、終わりまでわりとアッサリと読んでしまい、おかしな祐一だな、と思ったのが1回目。
じっくり読みなおして、コメディチックな裏側にあったホントのところが分かり、結構怖かったです。
「嘘現場」を強調する事で祐一の心情を強調しているのは上手いなぁ、と思わされました。
テーマである「初め」については、確かに初心を忘れているな、と考えられたので、タイトル込であれば十二分にテーマを表現出来ていると思います。
最後まで冷静さを失った言動をしないものの、犯行から時間が経つに連れて徐々に恐怖に包まれていく祐一がよく描けていたと思います。
ギャグパートでもクララで大爆笑出来ましたし、逆に前半と後半の(表面的ではなく物語的な)ギャップがこの作品の魅力だったと思います。
>>302 祐一・美汐の『初めての・・・』
わりとギャグには弱いので、親父ギャグでも受けてしまう私ですので、一発ネタは嫌いでは無いです。
でもオチていないのでは笑えませんでした。
テーマだけはよく伝わってきました。
>>306-318 雪降る初夜に、解け散る雪花
ありがちな設定の気もしますが、よくよく考えると浩平と雪見がこういった展開でくっつくのは、少なくとも私は見た事がありません。
ONEをやった事がない人でも読めるくらい設定についても触れているのはポイントが高い気がします。
テーマは初夜、処女といった部分に無理なく掛けられていると思います。
あくまで個人的な意見ですが、みさきの死から結婚までが3年というのは違和感がありました。
現実的には、このくらいの期間で合っても驚けませんが、物語という意味では少々淡白な感を否めませんでした。
こればっかりは好みの問題だとは思うのですが。
>>326-328 ヒーター
恋人同士の穏やかな一場面でしょうか、なんとなく分かる気がする雰囲気です。
終わり方もとても綺麗で、SSと言うよりは、一種の文学的な匂いがしています。
テーマは今一つ読み取れませんでしたが、広く考えれば一応は入っているのかなぁ、とは思いますが。
それから、私は読後に気だるさ感が残ってしまいました。
作品では行為に及ぶ前に性欲が発散されていますが、少々時代がかった文体が作品にあっていない気がします。
作者さんのカラーみたいなものもあると思いますが、作品に合った文体というか、文章というのもある気がします。
>>333-349 柏木家の初夢
全編エロネタ満載なのにも関わらず、エロさよりもコミカルさが目立ち、素直に面白いと感じました。
ラストシーンで先制攻撃できた耕一ですが、三度の夢精のおかげで大変な事になっている下着の具合が気になりました(笑)
初夢、姫初めという時点でテーマはクリア、ありがちといえばありがちですが、下手に凝り過ぎるよりも良いのかな、とも思います。
正直、面白かったという印象しかなく、エロ的にはあまり感じる部分がありませんでした。
もしエロさを強調したかったのであれば、もう少し細かなというか、リアルな描写があってもいい気がします。
そうなると今のリズム感は失われてしまうので、さじ加減が難しいのかな、とは思いますが。
>>352-355 さんぶんのいち
コミカルに展開していきながら、最後は少しばかり感動的な締め方のおかげで、爽やかな読後感が気持ち良いです。
良いもの読めたなぁ、というのが第一印象で、みさきさん、目が見えてますよというのが第二印象です。
初任給というのも上手いところからテーマを選んだな、という感じで、おぢさん一本取られたよ、といったところです。
全体に説明不足な感は受けますが、それがリズム感を出しているのかもしれません。
ただ、大した問題ではないと思いますが、初場所について触れる辺りは少々とってつけた印象を受けました。
あと、やっぱりみさきの部分だけは解せないです、面白いのですが。
>>358-369 空と君のあいだに
浩平なんて聖人君子じゃないし、普通の男だったら頭に来る告白ではありますよね。
性欲が浄化される辺り、ホントに惚れているんだなぁ、と思わせられるものがありました。
テーマは初恋に掛かっているのでしょうか、永遠の世界が印象強すぎて、あまりテーマは意識できませんでした。
どこが、と言われると返しにくいのですが、なんとなく前半は読みにくかったです。
文が支離滅裂な感じで、読んでる側としては世界が至るところに飛んでしまっているような印象でした。
この辺はタイムアップとおっしゃられているように、時間さえあれば改善できた部分かと思いますので、ちょっと残念です。
あと、「A boy meets a girl」は個人的には余計かなと思いました。
ちなみに、最初は1行目で茜と分かりました。
昨日このイベントを見たばかりなので、印象強いんです(笑)
一読後であれば、タイトルが虹を指しているのかな、と思えますが、それだけで「虹を見た小径」に繋げるのは難しいです。
>>378-386 初めての買い物
姉妹愛にも、楓にも、萌えました。
何を考えているのか分かりにくい楓だけに、度を越えた派手派手な下着を選ぶのも納得できる気が。
とりあえずブラ自体を買うのが初めてというわけではないだけに、タイトルはこじつけっぽい気がします。
ちなみに、個人的には派手な下着は欲情するよりも引きますが、耕一は絶対好きそう。
派手な下着を買う事になった理由である場面も、この下着をつけての場面も想像できる辺り、キャラをうまく使えているという事だと思います。
最優秀作品には「初心忘れるべからず!」を。
次点には「さんぶんのいち」を挙げさせて頂きます。
作者の皆様、お疲れ様でした、楽しい作品をありがとうございました。
以上、長々とお目汚し失礼致しました。。
>>370 どこまでって…
これ1行目に書いてるじゃん…。
394 :
ノーマット゛ ◆yGAhoNiShI :03/01/26 01:16 ID:BVPV/QRE
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>>255-265 はじめての思い(久瀬)
いちよう? 小学生からやり直せ
句読点の付け方が不均一
久瀬が転がり落ちる過程はステレオタイプすぎて、ご都合主義を感じさせる
「久瀬の心理的成長」というテーマは無理なく描けていた
7点
>>289-293 初心忘れるべからず!(祐一・名雪)
不条理の連続だが、続きを読みたくなる勢いはあった
名雪の生死が最後まで不透明なのは狙ったのかもしれないが
「どちらとも解釈できる」ではなく
「どちらと考えても不自然」なあたりに
消化不良感を覚える
5点
>>302 祐一・美汐の『初めての・・・』(祐一・美汐)
こういう小ネタは好き
パターゴルフという題材は、おばさんくさくて美汐的かもしれないが
祐一が教えるほど上手いというのは、多少不自然な気もする
6点
>>306-318 雪降る初夜に、解け散る雪花(浩平・雪見)
こんな薄いエロ、あってもなくても同じ
「お題」のために無理して入れた感がある
エピソードの箇条書きが連続するが
展開が早すぎて感情移入するヒマがない
「これまでのあらすじ」だけ読まされて
「愛しているの」とか言われても、こちらは盛り上がれない
4点
>>326-328 ヒーター(和樹・郁美)
視点がころころ変わる上に、主語が省略されている部分が多く、読みづらい
物語的な盛り上がりとかは皆無だが
日常風景をきっちり描写しているのでそれなりに萌える
7点
>>333-349 柏木家の初夢(痕)
1レスめを見たときは{台詞、キャラ名、演技}×nの単調なループに
のこり16レスもつき合わされるかと思って戦慄したが
2レスめ以降はそれなりに楽しめた
三人称は不得手と見える
台詞によるキャラの書き分けは出来ているので
そう神経質にキャラ名を出す必要はない
また、登場人物全員が一言ずつ順番に喋る展開は
効果を狙ったのかもしれないが
やりすぎて全体が作り物めいて見えた
8点
>>352-355 さんぶんのいち(ONE)
1〜3レス目と4レス目のノリが違いすぎて
互いに悪影響を与えている
給料1/3で満足しちゃうのは長森らしいかも知れないが
読者がそれを見て「ああ、よかったね」と祝福してやれるかは別問題
3点
>>358-369 空と君のあいだに(浩平・茜)
頑張って難しい言葉を使いたいのは判るが
単語に振り回されてる様子は見ていて滑稽だ
どこかで見たような文をつなぎ合わせるより
自分の言葉で語れ
2点
>>378-386 初めての買い物(痕)
せっかくのハッピーエンドに
蛇足的な突発事故を付け加えて
アンハッピーエンドにしてしまい
読後感を損なっている
5点
398 :
ノーマット゛ ◆yGAhoNiShI :03/01/26 03:22 ID:XtaecPG0
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399 :
ノーマット゛ ◆yGAhoNiShI :03/01/26 03:27 ID:BVPV/QRE
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面白かった順にいくつか。
『初めての買い物』
>>378-386 前後のつながりがちょっと分かりにくく、主題がやや紛れてしまってる観があり、
セリフや設定も直接的で作為的なものを感じるが、萌えたから良し。
『メンテ』
>>303 ホントにしてたんかい!
『雪降る初夜に、解け散る雪花』
>>306-318 雪見萌え。うひょーって感じ。話もいい。
ただ、浩平がちょっといい人過ぎるかな。
女性を一人知っているならどうしても比べてしまわないものだろうか。
『空と君のあいだに』
>>358-369 長えー。5分かそこらの話に12レスかけるなんてキャプテン翼かドラゴンボールか。
これって狙いなのかなあ?
やや文語調で延々と続く抽象的で詩的な表現は好きな人は好きなんだろうけれど、
8レス目辺りまで話も全然動かないし読みにくく。
現実感の無い、夢の中のような雰囲気SSって感じ。
「初めてのキス」である事があまり話と絡んでない気もする。
『ヒーター』
>>326-328 (;´Д`)ハァハァ
(;´Д`)ハァハァ
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 Λ_Λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\´Д`) < エチまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
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ちなみに、『柏木家の初夢』
>>333-349 と『さんぶんのいち』
>>352-355 は面白い試みだけど、
頭切り換えるのがややこしい。
もっと短くした方がまとまってたかも。
402 :
ノーマット゛ ◆yGAhoNiShI :03/01/26 04:02 ID:+2wEG//Q
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403 :
ノーマット゛ ◆yGAhoNiShI :03/01/26 06:10 ID:Qr6CcaIf
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ノーマット゛ ◆yGAhoNiShI :03/01/26 07:00 ID:Qr6CcaIf
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ノーマット゛ ◆yGAhoNiShI :03/01/26 07:13 ID:+2wEG//Q
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'ー┐,,..、_ ノ l_,,,...、 _,,一`大阪 テレビ大阪 (日)9:30〜10:00
~ ~ ~ 福岡 TVQ九州放送 (日)9:30〜10:00
実況:
http://cha2.net/cgi-bin/test/read.cgi/choanitoku/1042918215/l50
407 :
ノーマット゛ ◆yGAhoNiShI :03/01/26 08:45 ID:Qr6CcaIf
l、、_ _,/'}
|ヽ''~ ̄ ̄ ̄~`ヾ
/_,,,.. ..,,,_.`v_'`、
/: ━ ━ | ニ_} / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|:: ∈∋ ヽ | < まったく糞の役にも立たない人たちですね(怒)
//:: -=,=.ヮ. |ヽ、| \________
/'../:: /∠.._ |、.ノ この素晴らしき番組を見て
/':::|:::  ̄ ̄ |./ 少しは社会に貢献しなさい(怒)
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>>255-265 はじめての思い(久瀬・あゆ)
あゆと出会ってからの久瀬の喋りが美汐っぽかった。
って・・・
>「酷なことはわかっています。・・・
ミッシー!!!(゚Д゚)クワッ
なんか人減ったなおい
まぁ待て。 今はもう一つのこんぺ感想に忙しい。 それが終わったらこっちもちゃんと感想付けるから……。
いまから、感想落とします。 あくまで、漏れの感じている感情の赴くままに感想を書いてるので(RRR)、「厨の感想はイラネーヨ」って方はスルーしる。 『はじめての思い』 >255-265 好みじゃないのでスルー。勘弁しる。 『初心忘れるべからず』 >289-293 いいコメディ物をみせてもらった。ワラタヨ。 ただ、(4/5)以降の祐一の行動は、どちらかというと真琴に相応しい行動のような気がした。 真琴が起きない名雪に件のいたずらをやって、水瀬家全体がパニックに陥るというのだったら、いたずらの部分以降は自然だったかも。 まあ、そんな事を考えずに、突っ走っていく祐一の姿を笑うのが、この作品の正しい読み方か。 祐一・美汐の『初めての・・・』 >302 うーむ。あまり笑えなかった。 オチがギャグで落とされるのが判っているから、せめて、もうひとひねり欲しいところ。 メンテ >303 これは、なかなか萌え。 パリサイ人は偽善者って事で、やっぱり千鶴s とりあえず、ここまで。続きはまた後で。
めんて
412です。機能の感想の続き落とします。 雪降る初夜に、解け散る雪花 >306-318 うん。いいお話でした。 ストレートに初夜を持ってきたので、テーマという面での評価高し。 メンテ >320 いまいち。パリサイ人の意味わかってて書いた? わかんない言葉があったら、辞書引く癖はつけといたほうがいいよ。 ヒーター >326-328 テーマが弱すぎる。行頭あけしていたり、していなかったりとバラバラなので見辛い。 それを除けば、マターリ萌え話として秀逸。視点の移動については、おそらくレス毎の確信犯かな? こういう青い話は大好き。 『柏木家の初夢』 >333-349 第一印象は、「ウマー」だった。 レスごとにキャラを入れ替えてくる辺りが実にニクい。 新春からいいコメディを見せてもらった。 ただ、エロ描写はやっぱり実用はできなかった。これはコメディ寄りだからしょうがないか。
412です。これでラスト。 さんぶんのいち >352-355 いまいち楽しめなかった。 前3レスのギャグ展開と、最後のシリアス展開がマッチしていないような気がした。 おそらく、初任給の1/3で指輪を送ったというエピソードということなのだろうが、 それでは、タイトルが弱いような気がする。もう一つくらいは「さんぶんのいち」になる エピソードが欲しい。シーンの切り替えを3つにするとか、金額を公平に1/3づ つ搾り取られるとか。 空と君の間に >358-369 文章をゴテゴテと飾りすぎ。一人称でキャラの心情を語るときは、そのキャラが日常的に使っている話し言葉+アルファ程度でいいような気がする。 初めての買い物 >378-387 「初めての勝負ブラ」ってやつですな。楓がHシーンの時にブラをつけていなかった とか、設定資料集にあった、梓と初音が特に仲がいいというのが、おそらくこの話を思 いついたきっかけのような気がするが、どうか。 話自体は平易で読みやすく、キャラの挙動に引っかかるところもなくてオチも楽しめた。 無理にでもケチをつけるなら、初音が知っていた下着売り場は、千鶴と一緒に言った 事にしたほうが、コメディとしては自然か?(ブラのサイズが楓と千鶴じゃあんまり変わr) 総評 いや、今回はギャグ、コメディが奮闘してたね。ギャグ・コメディ好きとしては嬉しい限り。 私的最優秀作品には『柏木家の初夢』を、次点には「初めての買い物」と『初心忘れるべからず』を。
今回も感想、行かせて頂きます。 ちと長いですがご容赦ください。
○初めての思い
>>255-265 真琴「あぅーっ、納得いかないわよーっ」
美汐「おや、一体どうしたのです?」
真琴「だって、この話のヒロインはあゆでしょ?」
美汐「そうですね。一応あゆさんのエンド後の様です」
真琴「舞も佐祐理も名雪も栞も、みーんな出てくるのに、何で真琴だけ無視されてるのよーっ」
美汐「……私も出ていませんね」
真琴「大体、なんであゆが生きてるのに栞も生きてるのよぅ」
美汐「ありがちな設定ですからね。なぜか全員生き残っている話。
まあこの流れなら、真琴もなんとなく生きてるから、大丈夫ですよ」
真琴「あぅー、そうかなぁ……」
美汐「……それが幸せなのかどうかは誰にもわかりませんけどね」
真琴「!」
美汐「さて、このSSですが久瀬さんの話です。
その相手があゆさんというのは、目新しくて面白かったです」
真琴「でも、なんか違うのよぅ」
美汐「何がですか?」
真琴「えと……あゆがあゆじゃないみたい、っていうか……」
美汐「そうですね、私もです。おそらく口調が違うからでしょう」
真琴「あっ、そうそう、全然元気な感じがしないのよぅ」
美汐「あゆさんと真琴は、元気なのが取り柄ですからね」
真琴「あぅー、褒められてるのかなぁ……」
美汐「他にも細かい点で気になるところがたくさんあります。
あゆは自分の事を『ボク』といいます。『佐佑理』ではなく『佐祐理』です。
香里は自分の事を『あたし』といいます」
真琴「たくさんあるのねぇ、細かいけど」
美汐「それで……一体何が『初めて』だったのでしょう? それが最大の問題ですか。
文章も荒れていますし、もう少し時間をかけて丁寧な記述を心がけて欲しいです」
○初心忘れるべからず!
>>289-293 真琴「あははははははははははははははは――――――――――っ」
美汐「……そこまで面白いですか。大体、名雪さんがいくら睡眠魔王だとしても、ここまでやって起きないことは――」
真琴「絶対起きない! これくらいじゃ起きないわよっ! 断言するっ!」
美汐「はあ……色々あるのですね。
ではこのSSのお話を」
真琴「うんっ、とっても面白かったわよぅ」
美汐「そうですね。テンポ良く挿入される小ネタがいい感じです。
かなり偏っている気もしますが……葉鍵板なのですからね」
真琴「でも最後、なんで祐一、逃げちゃったんだろ?」
美汐「それはいくら冗談でもここまでやれば逃げたくもなるでしょう」
真琴「だってこのSSのタイトルって『初心忘れるべからず!』でしょ?
逃げたら初心貫徹できてないわよぅ」
美汐「……それを言ったら、偽殺人現場のところで初心から遠く離れているのですけどね。
真琴「あ……そういえばそうよねぇ」
美汐「『初心忘れるべからず!』なのは作者さんの方だったのでしょうか」
○祐一・美汐の初めての・・・
>>302 美汐「…………はぁ」
真琴「美汐……怒ってるの……?」
美汐「ち、ちがいますっ。
何と申しましょうか、ありがちなひっかけですね」
真琴「ねぇねぇ、パターゴルフって、ゲートボールとどう違うの?」
美汐「……どうしてそんな事を聞くのですっ」
真琴「だって美汐、ゲートボールならうまそうなんだもん」
美汐「……はぁ……(涙」
○雪降る初夜に、解け散る雪花
>>306-318 真琴「うわー……」
美汐「やはり来ましたね。初体験。テーマを見た時から一人はこのネタで来るだろうと思ってはいましたが」
真琴「でもあんまり、やらしいって感じがしないね」
美汐「描写がきつくない、というのもありますが、途中でみさきさんの話が挿入されているのが大きいのでしょう。
私はこの部分が蛇足だと思うのですけど」
真琴「えーっ、どうしてー?」
美汐「全体量から見て、この部分が長すぎるのですよ。
しかもその……『行為』の途中に入っているので、全体の流れも遮られています」
真琴「……美汐、顔赤い」
美汐「放っておいてくださいっ」
真琴「でもこの部分ないと、なんで浩平と雪見が結婚したかわかんなくて、読者もよーきゅーふまーんになっちゃわない?」
美汐「そうです。ですからもっと前――例えば二人で杯を傾けている時――に語るのも一つの手だったと思います」
真琴「そっかー」
美汐「それからみさきさんが命を落とす時、突然現れた折原さんの事を驚いていますが、
その前に折原さんが一年姿を消していた件について記述がないのが気になりました」
真琴「あっ、真琴も。みさきと浩平が付き合ってるのを雪見が見守っていたって、
その前に書いてあるから……」
美汐「当時、永遠に旅立った折原さんの事は忘れ去られていたとしても、
後日全てを振り返れば必ず記憶の矛盾は発生するものです。
これに言及されていないので、私はこの一節自体が蛇足だと感じたのです」
真琴「でも話自体はすごくよかったわよぅ」
美汐「ええ、ストーリー自体は良かったです。
ただ私はもう少し各々の心情の描写があっても良いかと思いましたが」
○ヒーター
>>326-328 真琴「なんていうか、ほのぼのする話だったー」
美汐「ええ、特に千堂さんの郁美ちゃんへの想いが伝わってきて、良かったです」
真琴「盛り上がりとか何にもないのがちょっと不満だけどね」
美汐「いえ、これはこうでなくてはいけません。特に何事もない日常の一時を切り取ったSSであるならば」
真琴「美汐がそんな事言うの、めずらしー」
美汐「そうでしょうか?
書きたい状況と内容にあった、書き方というものがある、ということですよ」
真琴「あぅー、よくわかんない……」
美汐「ただ、『初めて』の使われ方が弱かったのが残念です。
郁美ちゃんが千堂さんの寝顔を見るのが初めて、なのでしょうが、
それは本論へのつなぎの部分でしかありませんし」
真琴「あっ、テーマの事、忘れてた」
美汐「……ちゃんと気にして読みましょうね。
それから自分の彼女がちょっとコンビニまでジュースを買いに出ている間に、
ベッドで寝てしまう、という設定はどうかと思います」
真琴「だって、徹夜でげんこー、描いてたって……」
美汐「炬燵でうたた寝、とかならわかるんですけどね。
それはさておき、この感想の書き手から、書簡を預かってきました」
真琴「へーっ、めずらしーね、自分の言葉で何か言おうとするなんて」
美汐「……嫌な予感がしますが……(ガサガサ)……読みます」
『人に跨って頬をつねるいくみん萌え〜ハァハァ』
美汐「…………」
真琴「…………」
美汐「……(ビリビリ)……さて、次にいきましょうか」
真琴「(コクコク」
○柏木家の初夢
>>333-349 美汐「これまた一人はやってくると思っていた、初夢ですね」
真琴「あぅー、でもすごくえっちな話……」
美汐「確かに少々過激ですね。けれどそれに囚われていては感想は書けませんよ」
真琴「えーっ、でもこれ、単なるエロSSじゃないの?」
美汐「ちゃんと初夢ということでテーマに沿っていますし、
全員の夢がリンクすると言う事も痕本編の設定に則ったものです。
各キャラの言動も違和感なく、書き分けがなされています」
真琴「でも千鶴ってもっときょーぼーなんじゃ……」
美汐「それは葉鍵板の千鶴さんですね。オリジナルの彼女は、もっと穏やかでほのぼのした憎めない人ですよ」
真琴「えっ、そうなの? 狩ってるところしか見たことないもん」
美汐「そんなことを言ってるとほら、真琴の後ろに……」
真琴「あぅーっ!」
美汐「……冗談ですよ(妖狐でも、鬼にはかなわないのでしょうか?)
気になる点があるとすれば……」
真琴「う、うんうん?」
美汐「いえ、その、柏木さんは下着とかどうしたのだろうか、とか。やはり自分で洗ったんでしょうか」
真琴「……あぅ?」
美汐「それにこれだけの感応力ですから、女性の方も大変なことになっていそうですね……」
真琴「…………」
美汐「互いに下着を洗おうとして洗面所で出会い、あわてて誤魔化したりとか……」
真琴「みしおー」
美汐「さぞかし緊迫した――傍目には笑い事でしかない――ことになるんじゃないかと……」
真琴「みしおーっ!」
美汐「……はっ、す、すみません、妙な電波に感応させられたようです」
真琴「(違うっ、違うわよぅ、絶対美汐、変な妄想に酔ってたっ」
美汐「さ、さて、次にいきましょう」
○さんぶんのいち
>>352-355 真琴「うーん……」
美汐「惜しい作品です。真琴もそう思ったようですね?」
真琴「うん、なんか中途半端って言うか……」
美汐「ええ、やろうとした事はよく分かりますし、よい試みだったと思います。
メインの初任給に初めての不法侵入、本年初の新作モデルと初鰹、そして初場所、と」
真琴「初めてづくしで繋げようとしたのよね。でも初場所とか無茶よぅ」
美汐「そうですね、繋げ方が強引です。いかにも『初』を出したいために無理やり持ってきたように見えます」
真琴「みさきなんて、犯罪者になっちゃうし」
美汐「それに、初鰹のお寿司と、シェフ――パティシエの方が適してると思いますが――の
新作ケーキを際限なく注文する事の出来る料理店、というのも都合が良すぎます」
真琴「……肉まんも注文したら出てくるのかなぁ……」
美汐「中国四千年の歴史が生み出した究極の肉まんとか出てきそうですね」
真琴「あぅー……(じゅる」
美汐「でも、やりたい事はよく分かりますし、雰囲気もよかったです。
初任給を皆に分けるというのはいかにも折原さんらしいと思いましたし」
真琴「あれ? でも、『さんぶんのいち』って何が三分の一だったの?」
美汐「そうですね、おそらく最後のシーン、長森さんが買ってもらったのは婚約指輪なのでしょう。
その値段が給料の三分の一、とかなのでしょう」
真琴「ってことは……普通が給料の三ヶ月分だから……普通の九分の一? すくなーいっ」
美汐「そうですね。初任給というものは少ないものですし……。
会社によっては六桁に届かないところもあるようです」
真琴「やっぱり三ヶ月、待てば良かったのよぅ」
美汐「それは酷というものです」
・空と君のあいだに
>>358-369 真琴「あぅーっ、パスーっ」
美汐「……どうしましたか?」
真琴「だって面白くないんだもん」
美汐「そうですか? 折原さんの想いが綴られていて、なかなか興味深いのですが」
真琴「確かに美汐、こういうの好きそう」
美汐「はい。ではどうして真琴は、これが苦手なのですか?」
真琴「えとね、うーん……スパゲッティみたいだから」
美汐「……はい?」
真琴「それも、ラップを掛けて三時間くらいテーブルに放置したみたいな……」
美汐「……何となく分かります。学校の食堂のもそんな感じでした。
つまり、パスタ同士が絡み、くっつきあい、食べづらい事この上ない、と」
真琴「そうそうっ、そんな感じなのよぅ」
美汐「確かにそうですね。地の文は過剰な装飾に溢れ、折原さんも茜さんも口を開くと語りたがる」
真琴「(こくこく」
美汐「これは推敲のし過ぎなのでしょうかね。
『ここはもっといい表現が』といって描写を追加していくと、こうなるのでしょうか」
真琴「それでこれって結局、どういう話なの?」
美汐「簡単にまとめると……
二人目の恋人が本当に信頼に足る人か試そうとする女の子の話、でしょうか」
真琴「……えーっ? ホントにー?」
美汐「まとめ過ぎかもしれませんが、そういう話ですよ、本当に。
それを、試される折原さんの視点で書かれているわけです」
真琴「あぅー、それがこんなに長くなるんだぁ……」
美汐「ですから、装飾か過剰すぎる、と思ったのです。
それから『初』の使われ方も……ファーストキス……ぐらいしか見あたりません。
それも話のきっかけにしか過ぎず、テーマを生かしているとは言い難いです」
真琴「あっ、そこまで気がつかなかった……」
美汐「最後の手の甲にキスする場面はとてもよかったんですけどね」
真琴「あははっ、それも美汐が好きそう」
○初めての買い物
>>378-386 真琴「……美汐どうしたの? 無言でうなずいて」
美汐「自分に合ったサイズで、なおかつ気に入るデザインの衣服を探すのは大変なもの。
それが下着ともなれば相当なものです」
真琴「美汐も探すの、大変なの?」
美汐「……それに答えろと言うのですか、そんな酷なことはないでしょう」
真琴「(美汐の趣味が特殊なのかな……?」
美汐「ええと、SS自体なのですが、普通によかったと思います。
テーマは「初めての大人の下着」といった方が近いかと思いますが」
真琴「でもこういうのって、年下の人に相談するの?
真琴だったら、秋子さんにまず相談するわよぅ」
美汐「千鶴さんに相談すると、胸の大きさで嫉妬されそうだから……
ではなく、仕事であまり顔を合わせられないからだろ思います。ええ、きっと」
真琴「(美汐も千鶴のこと怖いのかなぁ……」
美汐「オチもきれいについていますし、内容もきっと萌える人が多いでしょう」
真琴「そうなの? ただ服を買ってるだけよぅ?」
美汐「誰のために、とか何のために、といった楓さんの心情が、いいのではないでしょうか」
○総括 真琴「えーと、おかしな話が多くて面白かった〜」 美汐「そうでしょうか? 全体の半分しかコメディ系ではないのですよ。 残りの半分はほのぼのとシリアスです」 真琴「あれ? ……あぅー、ホントだ。どうでしてそう思ったんだろ?」 美汐「それはやはり、コメディものの方に、いい作品が多かったからではないでしょうか。 というわけで今回私が一番よかったと思ったのは『柏木家の初夢』です」 真琴「真琴はやっぱり、『初心忘れるべからず!』よぅ」 美汐「『初め』というテーマが漠然としすぎていたのでしょうか。シリアス方面は このテーマの組み込みに苦労していたように見受けられました」 真琴「次は……プレゼント、だっけ?」 美汐「これなら比較的シリアスネタにもつなぎ易そうですが……どうでしょう?」 真琴「おかしい話、また誰か書いてくれないかなぁ……」 以上、長々とお騒がせいたしました。
427 :
名無しさんだよもん :03/01/29 12:34 ID:/an/wzUl
めんて
2/1 8:00までにコンペスレの感想書いて、それから 2/1 23:59までにエロコンペ用のSS書いて、その後ゆっくり 2/2 23:59までに痕こんぺの感想書けば何ら問題なし! ……漏れ? 無理無理。こんなん出来たら神だわ。
>429-430 感想は総括期間でも大丈夫ですので、もし時間が許すようなら、お願いします。 しかし、重なるときは重なるものですね。
遅くなりましたが感想投下します
今回はやや批判に偏ってしまったので、お蔵入りにしようか迷いもしたのですが
『初心忘れるべからず!』
率直な話、笑えませんでした
ただ祐一の性格は結構原作と似たふうに描写できていると思います
あと超先生ネタは、すでにこの板で頻繁に見受けられるので
お約束を通り越していまさらなネタの気もします
『初めての・・・』
これも既視感ただようネタですね……
決まり芝居の快感というのもあるんでしょうけど
『雪降る初夜に、解け散る雪花』
浩平×雪見というカップリングを見たら、多くの読者は
「みさき先輩の扱いはどうなっているのかな?」と興味を抱くと思います
その処理の手段が「事故」? 名雪シナリオでの秋子さんの扱い方や
君望第一章ラスのあざとさは、ほうぼうで非難されていたのでは?
あと丁寧な描写には好感が持てますが、事故関連を含めた過去描写のあたりが
地の文に頼りすぎで、あらすじみたいになってしまっているようです
>>320 『メンテ』
どうでもいいことですけど、パリサイ人と聞いてそれが「偽善者」の意味だと
わかるのは、聖書なりユダヤ教なりをかじった人間だけではないでしょうか
しかしオチや元ネタもよくわかりませんし
『ヒーター』 個人的にこの作品と波長が合いませんでした(作品事態のよしあしとは関係なく) よってコメントは控えさせてもらいます 『柏木家の初夢』 きれいにまとまっているとは感じました でも「だからどうした?」とは思わないでもありません エロなのに勃たなかったし 『さんぶんのいち』 うーん、苦手な作品だ。しかしこのSSのどこを読んで そう感じてしまったのか、なぜか分析しずらいです 原作ONEに個人的に深く入れ込んでいるから 時として二次創作にアレルギーが出ると、そういうことなのかも それはこの作品の罪でもなんでもないですけど 『初めての買い物』 有無を言わせず楓を引っ張ってゆく初音に好印象。 ただこのストーリーなら、ブラジャーの試着シーンはぜひ欲しかったです
今回の二席『初めての思い』 あゆはともかく原作の久瀬は、さほどお気に入りのキャラクターではないのですが そんな僕をも引き込む魅力を持った作品。この勢いをいつまでも保ってほしいです 漢字の開き方や読点の頻度など、すぐ目につく粗さも多いですし 他の感想人もそのあたり指摘しているかもしれませんが(まだ他の感想は読んでない) 気にしすぎないことが肝心だと思います この勢いこそが当作品の醍醐味だと僕は感じました ……ただ、あゆの一人称だけはご注意を あとタイプミスだけあげておきます。「下卑」「推しかかる」「襟首を正す」 今回の一席『空と君のあいだに』 良かれ悪しかれやや小さめにまとまった作品が多かった今回の コンペのなかでは、異色作のひとつだと感じました 完成度の低さや書き込み不足(特に終盤)など、『初めての思い』と同じく こちらの作品も気にかかる箇所は正直少なくありません ですが、とにかくテンションが高くてひきずりこまれました そのテンションの代償か、浩平のキャラクターが本編よりやや激情型になっているのが いちばん気になった点ですが、初恋の少女とのファーストキス直後という シチュエーションを考慮に入れれば納得は出来ます 以下略スレの浩平のような突き抜けた設定でもないでしたし 「羊の落ちる海=羊水」「MOON.とONEにおける『季節』の持つ意味」などは 僕も以前から空想したことがあるので非常に共感できました 書き手の皆さん、ともあれお疲れ様でした
435 :
432 :03/01/31 07:26 ID:4dxPAX7I
ひとつ指摘しそびれました >『初心忘れるべからず!』 ええと、「忘るべからず」が一応正しいのではないでしょうか? べつに現代語で読んでもかまわないとも思いましたが、 僕はこういうのが気になる性質なので
>>433 >『初めての買い物』
>有無を言わせず楓を引っ張ってゆく初音に好印象。
>ただこのストーリーなら、ブラジャーの試着シーンはぜひ欲しかったです
>>383-384 で、ブラジャー試着していまふ
437 :
432 :03/01/31 14:30 ID:udeK8YZS
も、申し訳ない 「試着シーンは見せ場なんだし、『数分後、服を着替え終えた楓お姉ちゃんは』と 省略してしまったのは少し残念。もっと濃厚に描写してくれたら嬉しいな」 ということを本来書きたかったんですが、あの文じゃ伝わるわけありませんね 首吊りスレに逝ってきます
感想入ります。3レス。
「はじめての思い」
>>255-265 文章に不自然なところが多すぎだよ。正直、内容を読み込もうという気にならなかった。
作者さんには、文章力の一層の向上を期待したい。
「初心忘れるべからず!」
>>289-293 パロ主体の笑いは、元ネタが通るかどうかが勝負の分かれ目だけど……うん、面白かった。特に、後半からの盛り上がりが秀逸。読み手の想像を誘うように、テンポ良く連なる展開が上手い。
最後を敢えて落とさず、勢いに任せて放り投げる手法も、このSSに関しては成功していると思う。
ただ、クララの直後にH2Oは……個人的には外したと言っておこう(w。ジャンルいきなり変わりすぎ。
もっとも、このノリが合わないという人も多いだろう。自分も、寝たり起きたりする名雪のところで、某ワンピのメラメラ兄貴を想像してしまって、危うくヤバイ方向へいくところだった。最後まで楽しめたのは運が良かったのかもしれない、と思ったり。
「祐一・美汐の『初めての・・・』」
>>302 すみません。このネタはもう売り切れました。
「雪降る初夜に、解け散る雪花」
>>306-318 ONEは未プレイ。ながら、普通の恋愛話としてわかりやすく面白く読めた。
……が、ベタ気味の文章がうるさく感じる。雰囲気重視の作風は、個人的には好みなんだけど、上手く言葉を選ばないとベタと紙一重であるということもまた事実。
ベタでない描写・表現、是非工夫して欲しい。とりあえず、あまりのベタさに溺死しそうなタイトルは、なんとかしる。
「ヒーター」
>>326-328 雰囲気は悪くないんだけれど、ちょっと理屈が立ちすぎか。いま理屈で説明しているところを、適切な比喩や言い回しで感覚的に訴えられるようになれば、さらにレベルの高い文章に仕上がるのかもしれない。
そっち方面を突き詰めていけば、純文学のプロのお仕事になっちゃうんだけれど、がんばってほしい。まあ、私はこういう小説というと川端康成を理想とするので、方向性が違ったらゴメン。
「柏木家の初夢」
>>333-349 長い。オチは面白かったんだけど、中盤ダレた。レスごとに視点が変わっていくのは1つのアイデアだが、口調が変わるだけで、やっていることが全く同じというのでは、読んでいても煩わしいだけになってしまう。
4姉妹の違いをもっと積極的に描き出さないと、読み手にアピールできないのでは。
「さんぶんのいち」
>>352-355 ONEは未プレイ。内容が上手く掴めなかったので、悪いけれど感想パス。
「空と君のあいだに」
>>358-369 ONEは未プレイ。(以下略
「初めての買い物」
>>378-386 そもそも、ブラを買うのに初音に相談する時点で間違ってるだろ、という気が激しく。最初から梓に相談しておけば(略。堅実で知られる楓がこのようなミスをするだろうか、と。
まあ、ギャグの演出のためとはいえ、作為的に見えていまいち楽しめなかった。オチも、唐突な感を拭えず。軽く伏線を張っておくだけで違ったと思うんだけど。時間不足だったのかな。
ここまで。
最も気に入ったのは「初心忘れるべからず!」でした。作者諸氏に感謝。
442 :
感想 :03/02/01 02:04 ID:Cb2ADz1h
今回も上から順番に、独断と偏見でつけた感想です。
私事ですが、各所で猛威を奮うインフルエンザに私も罹ってしまい、感想があれかもしれません。
指摘・反論等、あれ? と思われたらよろしくお願いします。
『初めての思い』
>>255-265 誤字脱字が目に付きます。これは校正の問題なのでどうとでもなりますが、一人称の間違いは
嫌う人は本当に嫌うので、注意された方がよろしいかと思います。それと関係してか、
ほとんどのキャラに違和感を覚えました。台詞がわざとくさい、と言うよりも、こんな風には
普通喋らない、と言うべきでしょうか。
肝心のストーリーに関しては、説明不足・説得力不足、という言葉がぴったりかもしれません。
久瀬が荒んでいく過程、それでもあゆの面倒を見る理由、あゆの余りにも薄い祐一への
信頼度、そしてラストに久瀬が満足する理由。正直なところ、この書き方では甘っちょろい
成長話の上っ面だけを撫でているように見えます。
技術:★★(太陽の描写にしても、「紅」という表現を三回も使うのはどうかと。中途半端な
情景描写は火傷をする恐れがあります。比喩は良い感じでした)
構成:★(場面転換が雑になっています)
設定:★(例えば、久瀬。生徒会が乗っ取られた? んなアホな)
テーマ:★★★(見せ方はどうあれ、主題には興味深いものがあります)
総合:★(キャラの行動理由を明確にするようお願いします)
『初心忘れるべからず!』
>>289-293 ……ごめんなさい。さっぱりつぼに入りませんでした。どうも他の方の感想を見る限り、
笑いながら楽しんで読むのが正しいようなので、★つけは勘弁して下さい。
『祐一・美汐の初めての・・・』
>>302 落ちが読めちゃいました。誰かしらやるネタだろうなぁ、とも思っていたので。これも
★つけはスルーさせて下さい。
443 :
感想 :03/02/01 02:06 ID:Cb2ADz1h
『雪降る初夜に、解け散る雪花』
>>306-318 あらすじ⇒H⇒回想⇒説明⇒END。読者に感情移入させるには、足りないものがあるかと。
11レス目ですかね。
>そして、それらの気持ちが彼を慰める気持ちに変わり、それに応えるように浩平も成長し、
>やがて付き合い始めるのは分からないでもない話だろう。
これです、これ。こんな簡単に流して良いところでしょうか? 私は、はぁそうなんですか、
としか思えなかったのですが。このSSのテーマ上、みさき先輩の話に文章を割くよりも、その後、
彼女がいなくなってしまった後の二人に描写の重点を置くべきだったのではないでしょうか。
このままでは、13レス目の二段落、「傷痕」云々の話がどうも薄っぺらに思えて仕方が
ありません。
技術:★★★(三点リードは「……」の方が波風は立たないでしょう。それ以外は問題ないかと)
構成:★(初夜をぶったぎった回想シーンは疑問)
設定:★★(上記の点で説明不足の感があります)
テーマ:★★★(薄い初夜描写は残念。題名にまでなっているだけに期待したのですが)
総合:★★(まずはラストに説得力を持たせることからどうぞ)
『ヒーター』
>>326-328 行頭が多少雑然としていますが、温かな描写が全てをカバーしています。ただ、二レス目の
視点変更はちょっと疑問符がつきました。今回のテーマは『初め』であり、当然郁美が
「初め」て和樹の寝顔を眺めてかくかくしかじか、という話だと一レス目を読んだ時点で
思い込んでいましたので。二レス目以降、穏やかな雰囲気は相変わらず出色の出来ですが、
こんぺのテーマが暈けたような感があります。ラストに上手く絡めてあったら文句なしの
仕上がりだったのですが。
技術:★★★★(心温まる一コマを無理なく描く筆力)
構成:★★(一レス目の郁美視点と、二レス目以降の和樹視点の分量が釣り合っていません)
設定:――(こみパをやっていないので評価不能)
テーマ:★(言われなきゃ判らないレベル)
総合:★★★(何にせよ、雰囲気は一番好み)
444 :
感想 :03/02/01 02:07 ID:Cb2ADz1h
『柏木家の初夢』
>>333-349 キャラごとに使い分けている言葉の選び方にニヤリとさせられました。発想は素晴らしいものが
あるかと思います。ただ……料理の仕方は手放しで誉めるというわけにはいかないようです。
一レス目は意識してこのような書き方にされたのかもしれませんが、読みにくさが先に立ちます。
最後、耕一の一人称は説明的で、纏め方が手早すぎるように感じられました。
もう一つ。コメディをやりたかったのでしょうか、それともエロをやりたかったのでしょうか?
現状はどっち付かずになっているようです。目的意識を明確にすべきかとも思いました
(それがなかなか難しいんですけどね)。
技術:★★★★(文章力は並以上に)
構成:★★★★(少しだけ、ほんの少しだけ、視点変更が面倒になることも)
設定:★★★(耕一ハーレムはありふれています。夢の感応というのは私にはもの珍しかったです)
テーマ:★★★(初夢に関しては文句なし)
総合:★★★(落ちで萎えた感も。中途半端、ということで総合は辛めになりました)
『さんぶんのいち』
>>352-355 二度読んで全体の流れを把握、三度読んでやっと掛けられたテーマを理解しました。
さてさてさて。結局、四つの『初め』を掛け合わせたということでいいのでしょうか?
ううむ。シチュを重ねただけ、というか……。最後、だよもん達のいる所に他の女性陣が
雪崩れ込んでくるなり何なり、関連性を強められたらもっと面白くなったのかな、と思います。
技術:★★★(特に問題なし)
構成:★(強引さを処理できれば……)
設定:★★(良くも悪くも二次創作の設定かと)
テーマ:★★★★(意欲的な処理の仕方だとは思います)
総合:★★(ちょっと苦しいでしょうか)
『空と君のあいだに』
>>358-369 ……装飾過多、ですか。この言葉を人様に放つのはどうも躊躇があるのですが、今回は
使わなくてはいけないよう。こういう文章は嫌いではないどころか、むしろ好きな部類に
属すのですが。
かつてSS討論スレでは、こんなことを仰っていた方がいました。
「最初と最後は力を込めて、途中は気を抜かずに力を抜くべし」
その通りだと思います。読者を落ち着かせる個所が必要なのでは。改行等、読み易さにも
いくらか気を配るべきなのでしょう。いや、ぶっちゃけた話、読むのがとっても疲れました。
残念ながら体調が思わしくなく、細部まで読み取る自信がありません。本当に申し訳ないですが、
★つけは止めておきます。
『初めての買い物』
>>378-386 ほのぼのとした萌えシチュ。ある種のあざとさはありませんが、導入から落ちまで好感が
持てる作りになっているようです。そつなく仕上がっている良作かと。
技術:★★★(無問題)
構成:★★★(特になし)
設定:★★(普通。ただ、油断するとすぐに痩せてしまうのは病気の前兆かと)
テーマ:★★★(指摘することなし)
総合:★★★(本当にコンスタントな作品。あえて言うなら梓辺りにからかわれる楓も
見たかったかも)
総括。 熱出してごめんなさい。 最優秀賞は、今回も空席にするか迷ったのですが、欠点を補うほどの面白い趣向だったと いうことで『柏木家の初夢』を推します。 優秀賞は個人的な好みで『ヒーター』に。 特別賞はじっくり読んだら面白そうな『空と君とのあいだに』。 以上です。さて、寝よ寝よ……。
【告知】 ただ今をもちまして、感想期間を終了させていただきます。 投稿された書き手の皆さん、感想をつけてくださった読み手の皆さん、 そして生温かく見守ってくれていた ROM の皆さん、どうもご苦労様でした。 引き続きこのスレでは、今回の運営への意見、書き手の挨拶、 次々回のテーマの決定などを行いたいと思います。 上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。 ※次回のテーマは『プレゼント』に決定しており、開催時期は 2 月初めになる予定です。 ※今回決めるのは次々回のテーマです。お間違いのないように。
449 :
感想 :03/02/01 12:28 ID:DPLEmq5+
>>431 >感想は総括期間でも大丈夫ですので、もし時間が許すようなら、お願いします。
>しかし、重なるときは重なるものですね。
遅れても良いという事だったので、今更ながら感想を投下します。
私は基本的に辛口にしか批評しません。
ほめるより欠点を指摘した方が次回の参考になると思いますし。
よって、私の感想に対するレスは、特に期待していません。
不快に思った作者は、サラッと流してください。
>>255-265 はじめての思い(久瀬)
脇役の書き方に不満。
特にラストの美坂姉妹は必要を感じない。
この物語の視点は久瀬であり、ラストの部分だけ視点が三人称になるのは不自然に見える。
ガラス越しに幸せそうな、あゆの姿が見えているのだから、それ以上は語る必要はないと思う。
450 :
感想 :03/02/01 12:29 ID:DPLEmq5+
>>289-293 初心忘れるべからず!(祐一・名雪)
名雪を殺害した動機が納得しかねる。
もし、名雪が起きている状態で「結婚するんだお!」と暴れるのであれば、まだ納得できる。
しかし実際には、たんに寝言である。寝言で不穏当な事を言っただけで殺すというのは、いかがなものか?
この作品を、ブラックジョークとして見た場合、面白いと思えるところがない。どうしても、祐一が精神異常
者にしかみえない。
まあ、この作品が優秀作品として推薦する者が多いという事は、私の見識が偏っているだけかもしれないが。
>>302 祐一・美汐の『初めての・・・』(祐一・美汐)
んーーーー、この作品、欠点を指摘しづらい(^^;
ありがちなパターンで、上手くオチをつけていると思う。それ以上でもそれ以下でもないが。
>>306-318 雪降る初夜に、解け散る雪花(浩平・雪見)
全体として漠然としすぎている印象を受ける。
内容の割には、文章が長すぎる。もっと言葉を選び、話を短くまとめると良いと思う。
読んでいて作者が文章を書き慣れていないようにも見えた。
数を書けば、もっと上手くなると思う。ガンガレ。
451 :
感想 :03/02/01 12:30 ID:DPLEmq5+
>>326-328 ヒーター(和樹・郁美)
だからどうした、というのが正直な感想。
ヤマもなくオチも無いのであれば、文章を短くしないと、読む側飽きると思います。
>>333-349 柏木家の初夢(痕)
ころころと視点が変わりすぎて、エッチな部分を見て興奮しても醒めてしまいます。
あと、文章が長くなりすぎて途中で飽きてきます。
この方法で書くのなら、初音(服を脱がせて口淫)→楓(口淫が終わり、一回目の挿入)→梓(一回目の挿入
が終わり、違う体位で二回目の挿入)→千鶴(二回目の挿入が終わり、後戯)、この流れで書いていれば、すっ
きりとした良作になったと思うのですが、いかがでしょうか?
>>352-355 さんぶんのいち(ONE)
ゲームの登場人物を全員書くのは大変という良い見本。
話自体は悪くないが、散漫な印象を受ける。
あと、一番最後の行は……(^^;
452 :
感想 :03/02/01 12:30 ID:DPLEmq5+
>>358-369 空と君のあいだに(浩平・茜)
読みづらいうえに長い。これほど読んでいて苦痛を感じる文章も久しぶりである。
私は『俺が書きたいモノ書く』という姿勢に文句は言わない。ただ、SSコンペに投稿する以上、他人が読み
やすく、判りやすい文章にする努力はすべきである。特に改行が揃っていないのが気になった。改行は40文字
か50文字で折り返したほうが良い。あと改行は、こまめにやると読みやすくなります。
長い文章よりも、言葉を選び、短いに文章のほうが、人の心に残ります。
作品を読んでいて、言葉に振り回されている印象を強く受けました。
>>378-386 初めての買い物(痕)
とても文章が読みやすかった、前の作品に比べて(藁
恐らく、この作者なるべく簡潔で読みやすいよう、気をつけたと思われる。ただ、作品中の楓ではないが、も
う少し文章に肉付けしたほうが、面白かったのは?
読みやすさを追求して、面白さが減ってしまうのは本末転倒である。
とりあえず、いろいろ好き勝手いってきました、感想は以上です。
皆様の次回作を期待します。
453 :
感想 :03/02/01 12:35 ID:DPLEmq5+
> 恐らく、この作者なるべく簡潔で読みやすいよう、気をつけたと思われる。ただ、作品中の楓ではないが、も >う少し文章に肉付けしたほうが、面白かったのは? 誤字が爆裂していますた。こんな事では、偉そうな事いっても説得力ないです (;´Д`) 『恐らく、この作者はなるべく簡潔で読みやすいよう、気をつけたと思われる。ただ、作品中の楓ではないが、も う少し文章に肉付けしたほうが、面白かったのでは?』 に訂正します。
>>255-265 はじめての思い(久瀬)
文章がかなり粗いのに、それなりに読ませてくれた。
テーマ(お題ではなく、この作品の)は良く書けていたと思う。
あと他でも言われているけどあゆの一人称は「ボク」。最初読んだ時、オリキ
ャラの少年と思い込んだためつい混乱してしまった。
>>289-293 初心忘れるべからず!(祐一・名雪)
ごめん。ちょっとよく分からなかったので考えさせてください。
>>302 祐一・美汐の『初めての・・・』(祐一・美汐)
これ系のって、コンペに高い頻度で出てきますよね。
まあ普通にオチているので1レスものとしてはよいのではないかと。
>>306-318 雪降る初夜に、解け散る雪花(浩平・雪見)
重要な流れを淡々と説明しすぎ。もうちょっと雪見にも、浩平にも、感情をう
まく語らせてみてください。
あとエロがエロとしての役割を果たしていない。まあこれは他の作品にも散見
されるので、そこまで気にするべきことではないけれど。
>>326-328 ヒーター(和樹・郁美)
こみパ未プレイですが、まったりとした雰囲気は伝わりました。
>>333-349 柏木家の初夢(痕)
ネタが上手い代わりに、エッチシーンが総じていまいち。
初音の口調もちょっとおかしい。初音は丁寧語使わなくないか?
ただ、エルクゥの感応力というネタは初めて見たので、発想は結構良いですな。
>>352-355 さんぶんのいち(ONE)
設定、お題の消化に多少の無理は感じるものの、雰囲気がすごく好みでした。
>>358-369 空と君のあいだに(浩平・茜)
疲れたので1レス目以外流し読み。装飾はほどほどがいいという良い例。
もうちょっとテンション下げようよ。
>>378-386 初めての買い物(痕)
楓にも初音にも萌えた。文章も構成もちゃんとしてるし。
ただ最後のシーンだけは本当にいらない。
好みなのは「さんぶんのいち」ですが、今回は最優秀なしということで。
書き手の皆さん、お疲れ様でした。
>>453 そこを訂正するならちょっと上の
>短いに文章のほうが
も訂正しようよw
あと余計なお世話だけど、読点の頻度が高すぎると思いまつ。
……粘着かな。スマソ。
今回は初音の活躍が印象に残ったなあ。 今までは比較的に出番が少なかったけど。
あぼーん
>>457 なんつーか、シンクロニティ?こういうことってあるよね。
この前の浩之・あかりもの被りとか。
痕こんぺの楓連打もすごかったな(w
他のキャラは一本、二本ずつぐらいなのに楓だけ……
あぼーん
あぼーん
クソスレじゃないなら保守だ
あぼーん
あぼーん
あぼーん
めんて
あぼーん
あぼーん
めんて
あぼーん
めんて
「はじめての思い」を書いたものです。 最初にいいたいことは皆様のご指摘通りやっぱり文章は失敗したなぁってことで 書いている時にはできるだけ読者に場面を考えさせようという風にしたんですよ。 いつも書こうとすると自分の文章は長くなるんで其れを縮めるためにと そうしたら説明不足になってしまいまして・・(というか読者はそんなに勤勉ではないわな) まあSSにしては内容を多くしすぎたなっていうのが一番の欠点でしょうか。 推敲してないぞ(゜Д゜)ゴルァとか言う人が多かったようなんですけれど 実は結構推敲してたんですよ。というか1月1日くらいに書き終わったんで それから何回も読み直して修正してたら意味不明な文章になってしまいまして、 ・・・言い訳ですね(・ω・‘) これからしっかりと文章力を上げねば。
>>389 新鮮すか!?
誉められたぁ(*´д`*)
>>「激しい後悔の念」に襲われた直後に「満足」したのが「初めての思い」だとすれば、
ちょっと安っぽい気がします。
いや実は最初はこの場面は無くて校舎で
テストの結果見て終わりぃ
だったんですけど
如何せんこれでは盛り上がる部分が存在しないでしょう?
だから最後にこんなの付けたらどうかなって思ったんですけど。
やっぱり失敗かな
>>「毎日、日常的」って狙ったのかな、とか、「いちよう」って一応の事かな、
などといった部分は気になりました。
・・・アイゴ
>>個人的には、久瀬があゆに勉強を教えるまでの前半部分で、荒れているはずの久瀬が几帳面だったり、
物腰が丁寧過ぎなのも気になります。
久瀬は良識文化人!ってなこと思ってたのでこうなってしまったんですよ
やっぱり最初の設定に無理があったのかなTT
>>395 急所を突ききっていて何も返す言葉がございませぬ
誤字・・・計算間違いとか多いからそのせいかも
そしたらこりゃどうしようもない。
>>408 笑。
自分も「この言動変だなぁ。」って思ったら
其れが元ネタか
アイヤー
>>418 全員生きてるのは、まあどうにでも解釈できるこって
OKOK
幸せねぇ・・・
確かにこのままだと修羅場が何回も起こりそうな悪寒がするけどw
まあ祐一はジゴロだから。
あゆだけ生き残っていてもどうせ違う女ナンパするだろうし
口調か。もうKANONやってから2年くらい経ってるからそのせいかも。
もう一回KANONやりなおそうかな。
久瀬が「はじめて」人のこと考えたってのが主題だったんですが。
伝わっていませんでしたか・・・(・ω・`)
>>434 誉められた( ´D`)∩ ワッショイ (´D`∩ ワッショイ
勢いっすか。うーん1年前からSS書き始めたんですけど
やっぱり1年程度じゃまだまだ青いってことですか。
それでは頑張って文章力あげてみまっす。
だんだん疲れてきた。(;´Д`)ハァハァ
>>439 へい精進します
>>440 キャラに違和感があったのは上記で言ったようにKANONずっとやってなかったから忘れてたせい
かと。
こんな風に普通は喋らないっていう点は
文章を短くできるだけしようとしたためですかね・・
やっぱりSSはショートストーリーなだけに短く書きたいんですよ
20レスくらいいくともうSSじゃないって自分は思ってるんで
(自分が長い作品嫌いだから)
詰め込みすぎが良くないのか、それとももっと長めに書いたらいいのか・・・
正直迷ってるんですよね・・
場面構成や赤が文章にあってないのは後で付け足したから悪くなってるのかもしんないっす。
>>449 これを消すと何故祐一が病院に行っていたのかっていう理由がわからなくなるんですよ
わざわざ祐一に説明させるのも無粋だと思うし、確かに貴公の言うとおり不自然さは否めませんが・
>>454 誉められた(・∀・)イイ
(´-`).。oOオリキャラって誰だろう・・
こんなもんかな。
>>475 ヲイ
SSはサイドストーリーの略じゃないか
ショートショート?
SSの定義などいない!
ぐぐってみたら色々意味がある模様。
480 :
jo :03/02/03 03:44 ID:yQqsMFY7
「初めての買い物」を書いたjo(如風)です。 あたりまえで、世の中にありふれた話。 でも本人にとってはとても重要で、食事が喉を通らなくなるほど大事な事件。 特殊な力を持った人間、呪われた宿命を持った一族ではなく、ひとりの女の子が日常的 な空間の中で遭遇するドラマ。 そんな話を、私はいつも書きたいと思っています。 今回の話は、とある同人誌にて『油断するとすぐ痩せてしまい、ブラをしても中で乳が 遊ぶ。ここ数年ブラをした記憶なし』という、実録マンガを見た時に思いつきました。 世の中には少数ではありますが、健康であるにもかかわらず、体重が減るという悩みを 抱えた人がいます。もしかしたら楓もこのタイプかなと思いました。ブラジャーをしてい る描写はないし。 本当はもっと短い話にするつもりでした。 実はもう一本長めの話を考えていましたが、なにぶん遅筆なので、そっちが間に合わな い時の為に、先に短めの話を投稿しようと思って書き始めました。 評価も『中の上くらいなら良いかな』と思っていたら、本当にその通りになりました。
481 :
jo :03/02/03 03:45 ID:yQqsMFY7
話の内容は途中で膨らんだものの、最後のオチはアレで落とすと最初から決めていまし た。 私が好きな歌に、こんな詞があります。 『なるべく小さな幸せと、なるべく小さな不幸せ、なるべくいっぱい集めよう、こんな気 持ち判るでしょう』(引用曲『情熱の薔薇』バンド名;THE BLUE HEARTS) 人は、喜びや悲しみを噛みしめる度に成長し、強く、そして優しくなれるのではないで しょうか。 別に不幸な話が好きという事ではありません。楓を苛めるのが楽しい訳ではありません。 ただ、なんとなく『良かったね』で終わる話はあまり好きでは無いだけです。私の根性が 曲がっているだけと言ってしまえば、それまでですが。 感想の中に『下着は年上に相談するはず』という意見がありましたが、普通のブラジャ ーを買いに行くのであれば、千鶴や梓に相談していたかもしれません。 たくさんの貴重な意見をいただき、ありがとうございました。 次も良い作品を書けるよう……もっと早く書き始められるよう、頑張っていきたいと思 います。
482 :
jo :03/02/03 03:49 ID:yQqsMFY7
テキストで文字数を決めて改行したのですが、いまいち上手くいかないな(^^;
文字数厳密に規定するよりは、切りのいいところで自分で改行した方が無難。
ども。今回は『さんぶんのいち』を書かせていただきました。 今回は前回の反省を踏まえ、タイトルをONEに、キャラを多く登場させましたが、 題材の消化方法もあいまって、却って解りにくくなってしまったようです。 同時期に開催された某コンペでも同じ失敗をしていたり……次回への課題の一つです。 さらにそれ以前の反省点として、キャラクターの扱いも見直すべき面が多々あります。 既に指摘されているように、123とキャラを崩したギャグ・パートで進めておいて、 4でしんみりと普通に終わる、というのはバランスが悪すぎ、長森以外のキャラの ファンの方などには不快な思いをさせたのではないかと反省することしきりです。 ギャグとシリアスが、どちらも中途半端で消化不良。 せめて長森もどこかで崩せば、少しは評価も変わったかもしれません。 (どちらかというと、シリアス長森オンリーの方が手間が掛かる分いい感じに出来そうですが) さて、いくつか言い訳というか、作品解説を。 「さんぶんのいち」という作品タイトルは「給料の三分の一」ではなく、 婚約指輪の相場である「給料の3ヶ月分」の3ヶ月という期間の三分の一、 つまり1ヶ月で長森に指輪を贈った……というつもりでしたが、思い切り 「給料の三分の一」と勘違いされてしまいました。勘違いさせてごめんなさい。 全キャラでお題である「初」づくしにしよう、というのもご指摘の通り考えのひとつ。 結果はご覧の通りでしたが……二兎どころか六兎くらい追うとこうなるという見本です。 ついでに言うと、各レスを「〜なかった」で揃えようとしたのも不自然さを増してしまったようです。 なにごとも、やりすぎはいけませんね……。計画性がなければなおさらです。 今回の話も、拙作webスペースにUP予定ですので、気が向いたらご検索ください。 ではまた次回。ありがとうございました。
「雪降る初夜に、解け散る雪花」を投稿させて頂いた者です。 ベタなテーマを使って、どれだけの成果が出せるかを試してみたのですが、 結果的にテーマである初夜をうまく活かせず、失敗に終わったなぁ、という思いです。 回想シーンにしても、事故までの下りを短くまとめ、 浩平と雪見の馴れ初めから結婚までの過程をもう少し加える事で、 雪見の破瓜と感情の昂ぶりがリンクするような書き方をすれば良かったと反省しております。 現状だと、流れを遮るだけの効果しかないうえに、 全体を通して感情を吐露する箇所が全くないという、御指摘頂いた通りの部分になってしまいました。 反省点を連ねればまだまだたくさんあるのですが、 とにもかくにも、参考になる感想、御意見ありがとうございました。 真摯に受け止め、これからの糧にしていきたいと思っております。 また、この企画を続けて頂いております運営者の方々、毎度毎度お疲れ様です。 御自愛なさりつつ、これからも続けて頂ければ幸いです。 それでは、拙作をお読み頂いた皆様、運営者の皆様、ありがとうございました。
>>485 柚木詩子さんこんにちは
投下板で馴れ合いませんか?
sage
『柏木家の初夢』の作者です。ご覧いただき、ありがとうございました。 ちなみに前回は参加できませんでしたが、前々回は『キッスのアドバイス』を書きました。 今回はお題決定の時の流れからして、「初め」というのは仮の姿、真に求められているテーマは 「姫はじめ」のはずだと判断しました(笑) 『痕』ものを書いてみたかったので、それなら景気よく四人とも出しちゃえ、と考えたのですが… Hシーンを書く手腕が足りなかったことが残念です。 自分でも書いていてあまりエロくないかも、と感じてはいました。 やはりその部分に関してはかなり不評だったようです。 エロくもないエロシーンが長々と続いて、退屈されるのを一番心配していましたが、 やはりそういう意見を結構もらいました。 また、視点がころころ変わるのはややこしいという感想も多かったようです。 一つの流れのHシーンを、四人の一人称を次々に使って書く、というのがコンセプトだったのですが、 千鶴→初音と戻って繰り返した方が面白いと思ったため、3周もさせました。 (2周だと頭に戻るのが一度だけなので、効果が少ないと感じたのです。) ならば1レスを短くしてもよさそうですが、それだと余計にぶつ切りになってわかりにくくなるので、 結局こういう長さになってしまいました。 どちらにしろ、この手法でHシーンというのは、流れが分断されるので不向きなのかもしれません。 自分の力量に合わないネタに挑戦したのは、あるいは根本的なミスともいえるでしょうか。 あと、1レス目が読みにくいという指摘がありましたが、確かにそうですね。 今読みなおすと、もっと手を入れられる箇所が随分ありそうです。 出だしが悪いと続きを読む気がなくなるものなので、個人的に一番の反省点だと思います。
ところで、今回は一人称でキャラの個性を書き分けることが第一の目標でした。
どうにかそれは達成できたかな、と思ったのですが、
>>455 >初音の口調もちょっとおかしい。初音は丁寧語使わなくないか?
という意見もありました。そうなのでしょうか?
もちろん初音は礼儀正しいので、知らない人、目上の人には敬語でしょうが、家族(耕一も含む)には
くだけた話し方をするようですけど。
本編には耕一に丁寧語で話すシーンがありますが、いずれも冗談めかした場合だと思うのですが……
(例「えへへ。ちょっとわがまま言ってみました」
「さて問題です。今日のご飯はなんでしょう?」「正解は『肉じゃが』でした」など)
どうでしょうか?
あと耕一の下着は、こっそりと風呂場で洗って何食わぬ顔をしていた、くらいに考えていたのですが、
>>422 の
>美汐「互いに下着を洗おうとして洗面所で出会い、あわてて誤魔化したりとか……」
というのは面白いですね。そのままオチにもできそうです。
……美汐さんは似た経験でもあるんだろうか……?(ボソッ)
数々の欠点があるにもかかわらず、優秀作に選んでいただき、ありがとうございました。
高い評価を下さった方はアイデアを面白いと思っていただいたようですが、反面、仕上がりには
反省すべき点も多々あり、貴重な意見をありがとうございました。
では、失礼します。
そろそろ次々回のテーマを決めたいと思います。
前回に出たテーマは以下のとおりとなっています。
「約束」「日暮れ」「修羅場」
「鳥」「風」「月」「雪」「星」
「教室」「休み」「時計」「影」
「写真」「料理」「欲求」「交差」
「メッセージ」「告白」「呼び出し」「鬼」
各種形式縛り(題名、レス数、etc)
ここから選ぶのも、新たに提案するのも結構ですので、
ご意見のほどよろしくお願いします。
それと
>>278 で挙げられていた『複数作品の投稿の禁止』についてですが、
個人的には、敢えて禁止にする必要はないかなと思います。
一つは、もともとここは匿名掲示板ですので、黙っていればいくらでも投稿できてしまうというのと、
もう一つは、やはり投稿する際の制限は少ない方がいいんじゃないかということです。
まぁ、テーマ制と匿名を強制している時点で制限はあるんで、それ以上何かを制限してしまうと
投稿が激減してしまいそうなのもありますし。
テーマ…… 3月なので「桜」に1票。
3月といえば、3月3日の… 「耳」なんてどうかな!? ネコミミモアリ
「耳」イイ! なんか変わったSSが読めそう。
初音「お兄ちゃん、メンテだったのにいくつもマジレスが来ちゃったよう」 耕一「むむむ……(汗 いや、まさかあんなネタで深読みなんて仕込まないよ…。 ヌミディア人やケムール人なら良かったのかなあ」 初音「そういう問題じゃないよ、たぶん……」 耕一「というわけで別に意味も元ネタもオチも何もありません」 初音「ご不快だった方はごめんなさい(ぺこり)」 耕一「初音ちゃんの必殺技、アナル舐めで癒してもらおう」 初音「しっ…………しないしないしないっ! そ、そんなこと、しないもんっ! もーーっ、お兄ちゃんっ。あの時一回だけって約束したじゃない(ぐす」 関西人「…一回はしたんかい!」 >492 なんかちんこ立ったので耳にイピョーウ
「耳」は難しそう、って言うかネタかぶりそう・・・。
詠美「そういうわけで、いくわよポチ!」 和樹「いや、どういう訳だ」 詠美「こないだここのぞいたら、面白そうなことやってたから、せっかくだし、じょていの 詠美ちゃん様も参加してあげようって思ったの。いいひらめきでしょ?」 和樹「パクリじゃん……」 詠美「いいのっ! 言わなきゃバレないわよっ」 和樹「……バレると思うぞ。というかバレるバレないの問題じゃなくてだなぁ」 詠美「うるさいうるさいうるさいっ! それともあれなの、かんそー書く自信ないの? ちょおげんめつなんだからー」 和樹「しかも俺が書くのか!」 詠美「それじゃ、いいわね? えっと、まず最初は『初めての思い』ね」 和樹「強引だな、おい……」 詠美「……ねぇ、ポチ。『彩る』って何?」 和樹「いきなり一行目で躓くのか。…まぁ、夕陽色に染まるとか、そんな感じの意味だな」 詠美「ふぅん……じゃあ、『交錯』っていうのは?」 和樹「……気持ちが入り交じるってことだ」 詠美「それじゃそれじゃ、『五月蝿い』って何て読むの?」 和樹「…………うるさい、って読むんだ」 詠美「うーんと、じゃあ『恫喝』の意味は?」 和樹「…詠美。お前には無理だ、SS読むの」 詠美「何よぅっ! ちょっとこのSSがやったら難しいことば使ってるだけなんだから! じょていのあたしが読めないなんてダメね、これは。ポチ、ひょーかふのうに しときなさいっ!」 和樹「……ごめんなさい作者さん……」
詠美「次は、っと。『初心忘れるべからず』……ふ、ふみゅうぅぅぅっ!」 和樹「んあ、どうした?」 詠美「さ、さ、ささささつじん、さつじんはん!」 和樹「…いやあの」 詠美「こんなの、ぜっっっっったいダメ! ひょーかふのう! 次、次!」 和樹「…またもごめんなさい作者さん……」 詠美「『祐一・美汐の初めての・・・』ふんふん…ふん……ふ、ふみゅぅ……」 和樹「お? なんだ、顔真っ赤にして?」 詠美「このSS、えっち……」 和樹「いや、これひっかけだし」 詠美「ふみゅぅ……や、やっぱり、初めてのときは入らないの……?」 和樹「だから、最後まで読めって」 詠美「肩の力をぬいて…そんなかんたんにできないわよぅ……」 和樹「あーもう、次行くぞ! ……(って次の『雪降る初夜に、解け散る雪花』は 本エチだからなぁ。隠しとくかぁ…ホント、重ね重ね作者さんごめんなさい……)」 詠美「んと、次は、『ヒーター』? 和樹「あ」 詠美「…………ポチが出てる。別の女の人と。しかもすっごい仲よさそう……」 和樹「いや待て、そのSSのオレはオレじゃないというか」 詠美「ふ、ふみゅ……バカぁっ!」 和樹「いて、いて、わかったから叩くなっ」 詠美「ふみゅみゅ!! ふみゅぅーーーーっ! ふみゅ…ふみゅ、……みゅ……」 和樹「だあぁぁぁっ、悪かったって、ごめん」 詠美「…ひくっ……バカぁ……」 ちゃんさまが泣き出したので企画は中止されますた。
498 :
名無しさんだよもん :03/02/06 19:38 ID:hQ+HicG2
じゃあ次はちゃん様でも読めるようなオールひらがなSSでも書くかw
3月なら「卒業」とかいかがですカナ♪
せっかくだから、折れは前回「プレゼント」と争っていた「告白」を推すぜっ!
>>500 超エチゼン、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
「天使」というのも面白そう
「悪意」なんてのは。
「悪意」か「耳」にイピョーウ
「耳」はかんべんしる 耳たぶをはぐはぐする以外思いつかない
とりあえず、今日一日待ってみて次々回のテーマを決定したいと 思うのですが、よろしいでしょうか。
だれか、舞のSS持ってない?ここで前のってた奴で、公園化どっかで夢精してしまった男の子二舞がしてあげるやつ。 おねがい
そいつマルチポストだから無視しとけ。 「ここで前のってた」と言うだけで嘘と分かる。
次々回のテーマは、投票が最も多かった『耳』にします。 それでは、今日の午前 8:00 よりテーマ『プレゼント』の投稿を開始したいと思います。
ありゃ、マジで『耳』? 耳は反対意見も多いんだけど、それでいいのか?
>>509 とりあえず、三つの場所で書いたけどね。
ほんとだ,ここでって書いてるや。それはまちがい
初心者か……2つ以上の場で同じ事書くとマルチポストって嫌われるからやめとき。 それとこのスレはそういう質問に答える場所じゃない。
【告知】
第十一回投稿テーマ:『プレゼント』
投稿期間: 2 月 9 日の午前 8:00 から 2 月 23 日の午前 8:00 まで。
テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん投稿してみましょう。
面白い作品だったら、感想がたくさんついてきて(・∀・)イイ!!
もちろん、その逆もあるだろうけど……(;´Д`)
※投稿される方は
>>2-4 にある投稿ルール、FAQ をよく読んでください。
※特に重要なのが
・テーマに沿った SS を*匿名*で投稿する
・投稿期間中は作品に対して一切感想をつけない
※の二点です。他の各種 SS スレとは異なりますのでご注意を。
それでは、投稿開始っ!
# また、次回のテーマは『耳』で、開催時期は 3 月初めになる予定です。
# 「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの執筆に力を
# 注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。
>511 否定的な意見もありますが、限られた時間の中で決めるためには、 どうしても多数決に頼らざるをえないので、ご了承ください。 まぁ、たまにはこんな変化球のテーマがあってもいいのではないかと。
僕のつたないSSを読んでくださった方、また感想まで つけてくださった方々、ありがとうございます。 「空と君のあいだに」を書いた者です。 肩に力が入りすぎたせいか、出来は正直思わしくありませんでしたが、 それでも褒めてくださった方などもいて正直感激です。 そしてきつい批判をくださった方々にも深い感謝を。今後とも精進させてもらいます。 ちなみに前スレで「葉鍵SSはほとんど取り組んだことないけど、いっちょやったるか」 みたいなことを書き込んだのは自分でした。 とりあえずその口約束だけは守れて嬉しいです。 仕事が忙しくて期間中に書き込めなくてスマソ。
めんて
【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレでは投稿作品を募集しています。
今回のテーマは『プレゼント』です。
投稿の締め切りは 2 月 23 日の午前 8:00 までとなっています。
テーマを見て、思いつくネタがあればどんどん参加してみましょう。
その際に
>>2-4 のルール、FAQ に一度お目通しを。
また、次回のテーマは『耳』で、開催時期は 3 月初めになる予定です。
「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方は、こちらの執筆に
力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。
「寒いとおもったら雪かよ」 耕一は空を見ながら呟いた。 バイトも終わり、マンションに帰ったとしても一人っきり。 寂しい事このうえない。 階段を昇り、自分の部屋の前まで来た時、一人の女の子がドアの前で震えていた。 「か、楓ちゃん。何時来たの? もしかして一人で来たの?」 楓はこくりと頷く頷いた。 「こ、耕一さん……」 寒さから、その声は震えていた。 「どうしたの、何かあったの?」 「メリー、クリスマス……」 耕一はクスリと笑うと、楓ちゃんを抱きしめた。 「ハッピークリスマス、楓ちゃん。もしかしてそれを言うために、わざわざ東京に?」 耕一の胸に顔を埋めながら、楓ちゃんは頷いた。 「電話してくれればいいのに、こんなに冷たく……ん、なんか頬が熱いような」 いそいで、楓の額に手を当てる。 「楓ちゃん、熱が高いけど大丈夫?」 「だい、じょう、ぶ、です。少し頭がフラフラするだけです」 「早く家に入って、暖房つけるから」 耕一は急いで鍵を開け、楓を部屋の中に入れた。
ドアを閉めると同時に電話のベルが鳴る。 暖房のスイッチを入れながら、耕一は受話器を取った。 「はい、柏木です」 『あ、耕一お兄ちゃん? わたし、初音だけど、楓お姉ちゃん、そっちに行っていない?』 「うん、コッチにきてるけど」 『良かった。楓お姉ちゃん、インフルエンザでずっと40度近い高熱を出して寝込んでいたのに、朝急にいなくなった から。もしかしたらと思って……』 耕一は初音から事情を聞くと、楓が自分の所にいる事を告げ受話器を置いた。 歯をガチガチと鳴らし震える楓を、耕一は自分のベットに連れて行き、毛布と蒲団を掛けた。 「楓ちゃん、どうしてこんな無茶な事を。肺炎になったらどうするんだよ」 「クリスマスだから……」 「たったそれだけの為に?」 「耕一さんと……一緒にいたかったから」 「楓ちゃんのバカ!! もし、風邪をこじらせて死んでしまったら、意味ないだろ!!」 「でも…、でも……」 耕一は溜息をひとつつくと、ベットに潜り込み、楓ちゃんの体を抱きしめた。 「わかった。今夜はずっと側に居てあげるよ。その代わり、もうこんな無茶なマネを勘弁してくれ」 楓は小さく頷くと、耕一の背に手を回し力を込めた。 「耕一さん、クリスマスプレゼントいただけます?」 「いいよ」
二人は口づけを交わした。 その晩二人は朝まで抱き合って過ごした。 だが、クリスマスを過ぎても、二人はベットの中で抱き合っていた。 耕一も楓からインフルエンザをプレゼントされ、高熱を出して動けなくなったためである。 咳き込み、熱にうなされながらも、楓はこの時が何時までも続くことを、心のどこかで祈っていた。 耕一の手を握りしめながら。
3レスの予定で。 祐一・美汐の『必殺バレンタイン計画』
真琴を待ち続けながらみしおたんを勇気付ける祐一。 あの子を待ち続けながら祐一を支えるみしおたん。 いつしか二人が好意以上のものを感じるようになるのは自然なことと言えた。 「この想いをお伝えしなければ・・・」 みしおたんはこの日のために完璧な計画を立ててきた。 今日の予定を読み返す。 まず、いつものように昇降口で相沢さんが後ろから、 「よう、天野じゃないか」 と相沢さんが声をかけてくるのでしょう。 「あら相沢さん、今お帰りですか?」 と最初は何気ない素振りで応対します。 「ああ、今日も冷えるな」 などと軽く言葉を交わしながらタイミングを見計らい、 「相沢さん、今日は何の日か知っていますか?」 と話を切り出すと、 「近くのスーパーで秋刀魚が大安売りの日だっけ?」 なんて話をはぐらかすかもしれませんが、 「俗に言う、聖バレンタインの日ですね」 とここは先に言っておきましょう。 「お、ひょっとして天野・・・」 と少し期待を持たせておいて、 「一応、相沢さんの分も用意してありますよ」 と素っ気なく渡すのがこの計画の肝ですね。 「なんだ、義理かあ」 と落胆する相沢さんに、 「では、失礼します」 と言って帰り際、 「言っておきますけど、義理ではありませんよ」 とサラッと言い残すのです。 「え・・・?ってことは天野・・・」 フフフ、呆然と私の後姿を見送る相沢さんの顔が目に浮かぶようです。 なんて周到な計画でしょう。
昇降口に近づくと、そこにはすでに祐一の姿が見えた。 いきなり計画と違ってしまったがそれもまた良し、とチョコレートの包みを取り出し、 みしおたんはそっと祐一の方へ近づいた・・・。 「よう相沢、今日の戦果はどうだ?」 「複数個だ」 「つまり2個ってことだな?」 「そういう北川はどうなんだ?」 「ハッハッハッ、俺は3個だ」 「くそー」 「まあ、それが世の中と言うものだよ、相沢君」 「待てよ?そういえばお前、昨日香里に何かおごるとかなんとか言ってなかったか?」 「ぎくっ」 「おい、まさか香里と交換条件とか出したんじゃないだろうな?」 「ぎくぎくっ」 「きたねー、この勝負無効だー!」 「ええい見苦しいぞ、素直に負けを認めるのが男ってもんだ」 「そういうことは正々堂々と勝負してから言え!」 「もちろん俺はいつだって正々堂々とだな・・・」 「嘘をつくな嘘を・・・」 「・・・」 雑踏の中、次第に遠ざかる声。 みしおたんは話しかけることもできないで、その場に立ちすくんでいた。
後ろ手に持っていたチョコレートの包みを見つめる。 この世にたった一つしかない手作りのチョコレート。 我ながら良い出来だと思っていた。 少しでも気に入ってもらえるようにと、工夫を凝らしたデコレーションが施されている。 包みの中には徹夜で書き上げた手紙が入っている。 でも、渡すことはできなかった。 きっと相沢さんにとっては“戦果”が増えるだけなのだ・・・。 みしおたんは自分がひどく愚かしく思えてならなかった。 足取りも重く帰ろうとすると、 「よう、天野じゃないか」 と突然声をかけられた。 「あ、相沢さん!?」 あれから引き返してきたのか、祐一がそこに立っていた。 いや、ひょっとしたらこの辺りをずっと往復していたのだろうか? 「あーえっと・・・」 祐一もなにやら今日は歯切れが悪い。 「あ、あの・・・私、今日は、あの・・・」 みしおたんは頭の中が真っ白で、自分でも何をしゃべっているかわからなくなっていた。 やはり“戦果”の一つに過ぎないのかもしれない。 もしかすると迷惑になるかもしれない。 いろんな感情が湧きあがっては早鐘のような鼓動にかき消される。 「あ、あの・・・」 「な、何・・・?」 「こ、これ・・・!」 バッと包みを渡すとみしおたんはその場から逃げるように走り去った。 形はどうあれ、とにかく渡すことはできたのだ。 凍るように冷たい空気が火照った頬に心地良い。 みしおたんはそのまま走り続けた。 新しい季節の始まりを風の中で感じながら・・・。
>524-526 何かよかった! 美汐萌えの気持ちがやっと分かった気がする
>>528 待ちたまえ。ここはいくつかのルールに縛られたSS投稿スレであり、
今は感想をつけてはいけない期間なのだ。
詳しい詳細は
>>2-10 辺りを見てくれたまえ。
530 :
528 :03/02/15 00:25 ID:Qt43RBVo
>529 ごめんなさい。大変失礼しました。
528さんみたいな感想が、感想期間にもいっぱいつくといいのに……
第一回『花』 第二回『走る』 第三回『雨』or『サッカー』 第四回『夏だ! 外でHだ!』 第五回『嘘』 第六回『絶体絶命』 第七回『夢』 第八回『キス』 第九回『旅』 第十回『初め』 第十一回『プレゼント』 第十二回『耳』 奇数回のジンクス、「一文字縛り」は今回で破れたものの、 偶数回のジンクス、「やけに変な(そして難しい)テーマ」は継続中の模様。 ……いや、それで? って言われても困るけど。
ふとおもったが、感想人諸氏の大半が全SSに詳細なレスを返してくれてる現状が、 結果的に>528みたいな素朴な感想を排除しているのではと。 感想の敷居がやや高くなってしまっているってな(以前議論した気もするが) まあ、そのあたりはSS書き・感想人のスタンスによって判断が変わるんだろうが、 俺は今回の感想は全レスやめて、気に入った作品にだけ 数行レスのエールを送ることにするよ。
そこら辺は難しいところなのよ。形式の限界みたいなもんがあるからなぁ……。 感想人としては、頑張ったSS書き全員に感想をつけてあげたい、という思いもあるだろうし。 一回、感想期間を取っ払うってのもありかなー、とか考えたりもしたんだが。 でもこれはこれで、別の問題が持ち上がるからにゃあ(=゚ω゚)
質と量……という言い方は良くないか。 まぁともかく、均衡点を見つけるのは中々難しいからなぁ。
やっぱりだしてから時間が経ってからだと素朴な感想はしにくくなっちゃうよな・・ 別にスレを立てるという手も有りかもしれん。 まあ色々難儀な問題が起こるのは承知の上だが。
・読まない 投稿が締め切りになった時点で初めて、読み始める。 で、感想書いていくのな。 ・投稿があったら即読んで、即感想を書いておく そして、投稿せずどっかのテキストファイルにそのまま置いとく。 だんだん感動はたまっていく。 で、感想期間開始後に、まとめて感想投下。 俺が実際やった方法だけど。いちおう新鮮で素朴な感想は書ける。 全部の感想書いてる人は、どっちかやってる人けっこういるんじゃない?
536の言ってるのは、投稿があった時点で読んで、 その時は感想書かないでほっといて、後で感想書くってパターンだよね。 確かにあまりおすすめしない。 あと、例えば感想を2ch外に投稿するように方針変更とかもおすすめしない。 どちらも感想書く時の、敷居が、「おっくうさ」が、微妙に増えちゃうんだよね。 それだけで確実に感想書く人は減る。 痕こんぺとエロこんぺはそんな感じだったのでは。 それに上の方法でやるんでも、全作品の感想を書く義務はないし。 合わない、読みつらいと思ったものは読み飛ばすでもいいんじゃないかな。 全作品の感想を書く人の頑張りは、それはそれで このスレを支えている貴重なものだが。
>>537 訂正
>だんだん感動はたまっていく。
感想
それじゃあ続きは総括期間で。
【告知】 締め切りまで一週間を切りました。 作品の執筆は計画的に。 今回のテーマは『プレゼント』で、締め切りは 2 月 23 日の午前 8:00 です。 また、次回のテーマは『耳』で、開催時期は 3 月初めになる予定です。 「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの 執筆に力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。
だめだ…SS初書きしようと思ったが無理。 文章書き始める前に何かが足りてないというか多分才能がない…。
才能なんかおいらの中にゃパッパラパー
なんでもいいから一行書いちゃうと楽になる気がする>542
>>542 最初は会話形式から始めたら?
ありがちーなヤツでもいいから。
そして書けたらすぐうp、コレ重要(w
>>542 「SS」を書こうなどと思うな。
「惚れて惚れて惚れきって仕方がないキャラ・シチュ・セリフ」の
妄想を垂れ流すつもりでがんがれ。最初は5,6行の掌編SSから始めるといい。
あと、テンション高い音楽かけろ。とりあえずアトラクや雫を勧めとく。
今から投稿します。 美汐のモノローグで、『美汐の賜り物』
相沢さんと水瀬名雪さんとの結婚式は、教会で行われました。 礼拝堂の一番後ろの席に座って、私はそっと二人の挙式を見守ります。 ささやかだけれど、友人たちからの祝福に満たされた、とても素敵な式になりました。 やがて、「キースッ、キースッ」と騒ぎ立てる皆さんに煽られて、二人は可愛い感じのフレンチキスを交わします。 歓声が響き渡って、照れくさそうに相沢さんは笑います。 その笑顔は鈍い痛みを纏った針となって、私を貫きました。 胸が締め付けられるようで。 もう一度だけ相沢さんの笑顔を見止めた後、私はそっと立ち去ります。 教会の扉をゆっくりと閉じて、「お幸せに」と呟いて、作り笑いを浮かべながら、私は歩き始めます。 フィナーレでしょうか、鐘が高らかに打ち鳴らされました。 春の虚空にそれは鳴り響きます。音に驚いた鳥たちが、一斉に飛び立っていきます。 本当に素敵なシーン。 そして、改めて思うのでした。私は恋に破れたんだと。 街を去ることにしました。 新しい場所で、新しい生活を始める。それは私にとって、とても大切なことのように思われました。 住宅街の片隅にある、とても古い木造アパートの四畳半を借りました。 近くにあるスーパーのパート募集に受かり、なんとか実入りも確保できました。 でも、なんにもない部屋の中にぽつんと座り込み、窓から少しだけ見える桜の枝葉を眺めていると、ふと涙が出てしまうときがあります。 そんな時に限って、私の中の小さな命は、お腹を蹴って語りかけるのです。 ここにいるよ、と。 それは、私のささやかな楽しみになりました。 優しく慈しむようにお腹を撫でながら、私はいろんな話を聞かせます。 小さな狐たちの物語。殻に閉じこもった少女の話。そして、誰かの横恋慕と優しい彼の話を。 ねぇ、相沢さん。 あなたから頂いたこの小さな命を、私はとても誇らしく思うのです。 不埒な失敗だとは、どうしても思われません。 子供を育む幸せを、二人で生きて行ける喜びを、私は感謝します。 だから相沢さん、――さようなら。どうかお元気で。
『美汐の賜り物』でした。 読了ありがとう
【告知】 締め切りまで残り三日となりました。 そろそろラストスパートをかけていきましょう。 今回のテーマは『プレゼント』で、締め切りは 2 月 23 日の午前 8:00 です。 また、次回のテーマは『耳』で、開催時期は 3 月初めになる予定です。 「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの 執筆に力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。
しばらくぶりに投稿できる悪寒。
552 :
名無しさんだよもん :03/02/20 19:49 ID:xkj9aviL
553 :
名無しさんだよもん :03/02/20 19:53 ID:6P/RT9Ab
あぅー……いつもいつも今回こそ最低投稿数を更新するんじゃないかって心配するなぁ。 こ、今回も大丈夫だよね?
(−∀−)
いまんとこ九本が最低か。 まー長いこと続いている企画だし、たまには寂れてもいいんじゃない。と気楽に言ってみる。 ……つぎ、テーマ「なし」でもいいかな、とふと思った。 梨でもいいし、なにかがなくなってもいいし、本当にテーマなしでただ好きな話を書いてもいい、と。 たまにゃ制限解除もおもしろいかな。テーマの比重が最近重いような気がするので。 ま、戯れ言として捉えてくれ。時期はずれだから。
最終日とかに一晩で長編3本も来たらもう読みきれないんだけどね。 少しでも早めに出した方がじっくり読んでもらえるかもと言ってみるテスト。
やっと書き終わりました。が、ひとつ訊きたいです。 スタッフネタは在りですか?
>558 個人的にはまったくかまわないと思うよ。 ただでさえルールが多めなスレだし、このうえ自由度を低めてもアレだ。
>558
>>2-4 のルールを守っていて、かつ、スレタイの通り『葉鍵的 SS』なら OK ということで。
スタッフについては、『仮想戦記』『スタロワ』という例もありますから、いいと思います。
>>559-560 レスサンクス。
少し不安でしたが投稿してみることにします。
『スタッフネタ』ジャンルはコメディです。
尚、作品の都合上、何故かSNOWのネタバレも含みますので、
これから先、SNOWをPLAYをしようという方は、それらの点を踏まえた上でお願いします。
ここはビジュアルアーツ(以下VA)のCLANNAD開発室。 麻枝准はコーヒーを口にして吐き出す。 「ぐは、砂糖と胡椒間違った!」 隣の席の涼元悠一は椅子から思わず転げ落ちた。 「どうやったら間違えるんですか?」 「いや、考え事をしててだな」 「何をですか?」 一応、聞き返す。 「チンポを出して大回転させたら果たして空を飛ぶことは――」 「無理です!」 にべもなく却下される。 これでは詰まらないと准はどっぺる☆みきぽんにうんこフォルダをLAN経由で送り付けた。 「何するんでしゅか!」 十秒も経たないうちにみきぽんは向こう側の席から大魔神の形相で駆けて来る。 威嚇なのかみきぽんの口からは蝕手が数本出ていた。 だが、これでも女性だ。准はあくまでエレガントに訊ねることにする。 「君にチンポのことで意見を伺いたいんだが、いいかね?」 「しゃー! 良い訳あるか!」 「なに? くそ! やはり俺にはうんこネタしかないのか!」 「じゃかましいでしゅ!」 みきぽんの眼が光り准はその閃光に溶け込んでいく。 人生の走馬灯とも思わせる眩い光だった。 次の瞬間―― 「懐中電灯で遊ぶのは止めてください!」 唯一の常識人、悠一の手によって諌められた。
「俺の暇つぶしが……」 「麻枝さん! 本気でCLANNAD作る気あるんですか!」 「何を! 俺はいつもマジだぞ! だからチンポ飛行術で最近流行のノーベル文学賞を狙って――」 「無理ですって!」 「じゃあ、智代のシナリオにチンポを付け加えるってのはどうだ?」 「くわー! CG塗り直しさせる気かー!」 「問題はそこじゃなありません!」 的確に突っ込まれる。 三日ぶりのお通じが来たような感覚だった。 「トイレ」 「分かりました。行ってください」 「に、皆は行ってるのか? 何でいたるや折戸さんは? しのり〜も居ないぞ!」 今日の開発室は、閑散としている気がする。 ちなみに今は夕方頃。もっと早くに気付いてほしかったと悠一は思った。 「そんなわけないでしょう! 今日、他の皆さんはメビウスに出向です。言ったでしょう? SNOWのデバックを手伝いに行くって!」 「そうでしゅ。准は、シナリオ遅れてるから居残りでしゅよ」 「ん? 涼元、お前は行かないのか? シナリオ八割方できてんだろう?」 「麻枝さんの見張り役です」 「納得」 ジト目で見られる。が、気にする准ではない。 「みきぽんは?」 と、矛先を変えてみようと目を逸らす。 「准のキャラクターは誰が塗ってると思ってるんでしゅか!」 「シナリオ遅延の影響すでに出てるんです! ユーザーに失礼だとは思わないんですか!」 「……」 流石の准もユーザーのことを口に出されては言い返すことは出来なかった。
「……俺もメビウス行きたかった」 もうヤル気なし。准はすっかり拗ねまくっていた。 「SNOWやりたかった……」 身体を小さく三角座りして部屋の隅でこっくりさんの真似事をしている。 「面白そうだし……あんまん食べたいし……」 悠一はこめかみを押さえて言う。 「貴方は仮にも業界が誇るブランドKEYのシナリオチーフなんですよ」 「……」 「同じVA傘下と言えども他社のソフトを軽々しく『面白そう』なんて言わないでください!」 「そんなの、関係ないやい……」 「まったく……」 如何したものか。 悠一が悩んでいると開発室のドアがノックされる。 「KEY開発室宛に荷物が届いてますよ」 「うん?」 首を傾げつつも悠一はドアを開いた。 「あの、これ……麻枝さんに渡してくれって言われたんですけど……」 「ああ、ありがとう」 VA馴染みの受付嬢だったので悠一は警戒心を解いた。 荷物とやらを受け取る。 「送り先は……ああ、メビウスか。と言うことは……」 箱の中身を空けて悠一は苦笑する。 そのCDケースにはSNOWのマスターコピーが入っているようだ。 (これは……気を利かしてくれた、と取っていいのか?) 慎重派の悠一が思案していると、 きゅぴーん。と音が出そうなほど眼を光らせて准がそれを奪い取る。 「やっほー! SNOWじゃないか。これこそ神の贈り物。 よし涼元、あんまん買って来い! みきぽんは茶を入れてくれ!」 嬉々として准はインストールを始める。 やれやれと悠一は頭を掻いた。 (こうなったら誰にもこの人は止められないな) 子供のように目を輝かしている彼に、悠一は心から付いて行こうと誓ったのだから。
打って変わって―― スタジオ・メビウス開発室では、しのり〜が厳しい眼差しで彼を見つめていた。 「麻枝君たちを連れて来なくて良かったわ」 「僕としては拍子抜けだけどね」 両手に抱えたあんまんをひとつ取り出し、彼……久弥直樹は口に放り込む。 「あんまんは命の源だよ〜」 「……」 「は! 僕はまたやってしまったのか!?」 折戸伸治はふっと苦笑した。 「相変わらずだなその癖は。 キャラクターの持つ個性を味わい深いものに変えるために同じ仕草、口癖を真似するところは……」 「折戸さん! もしかして――」 直樹を見て動揺どころか率先して話し出す折戸にしのり〜は困惑した。 「無論、知っていたよ。メビウスに来ていることは。馬場社長に直接聞いていたかね」 「……貴方って人は!」 「勘違いするな。君も知っての通り、麻枝と久弥の生産ラインを二つに分けようという話があったろう? つまりは、こういうことだよ」 「でも、わたしは納得できません。准君が知ったら、どうなるか……」 「だから、連れて来なかった。問題はない」 折戸の言葉に、しのり〜は反発したかったが、確かに准を彼に会わせてたくは無かった。 このソフト……SNOWをプレイした後では……。 「……でも、SNOWが出たら分かることだわ。それまでの束の間の平和ね」 「くかかかっ、その心配は無用だ」 扉の向こうから出てきた男を見て、しのり〜は我が目を疑った。 知らないわけ無い――業界でもこの顔を知れ渡っている。 「あおむら――」 「おう誰だそりゃ! オレっちは竹林秀明って言うんだよ!」
「まあいい。それに今、オレっちはもの凄く気分がいいからな」 「どっちにしてもleafの人間でしょう! どうしてここにいるのよ!?」 目を見開いて詰め寄ろうとする彼女に、 「しのり〜!」 直樹は親の仇を見る目で睨んだ。 「竹林さんに何て――言葉を慎むんだっ!」 「――!」 しのり〜は我が耳を疑った。こいつは敬称で呼ぶに値しない奴だと彼女は思っていたからだ。 しかも、直樹の口から出るなんて想像も付かなかった。 「へへへへへ。望月くん怖かったよ。何だい何だいこの女は。可愛い顔しておっかねー」 「すみません。元同僚ですよ」 「もと? 久弥君いい加減にして――」 しのり〜は、今度こそ息を呑んで直樹のことを見てしまった。 (……怖い。これが、あの穏やかだった久弥君なの?) そこに、竹林が割り込んで、へへっと笑う。 「言ったろう。こいつはもう久弥直樹じゃねー望月JETだ!」 「そういうことだ。しのり〜。君が知ってる久弥はもう死んだんだ……」 しのり〜は驚きの余り折戸を見る。 彼は小さく首を横に振った。 このことはどうやら折戸も知らなかったらしい。 それが、しのり〜に腹を括らせた。 「格好付けないで!」 パチン。平手打ちの音が開発室に響いた。 「殴ったね! 親父にも殴られたこと無いのに!」 「馬鹿! 何様よアンタ! 大体、このゲームは何なのよ! このパクリゲーは! こんなの……こんなの、わたし達のAIRの焼き直しじゃない! 大馬鹿よあなたは……」 「パクリ! パクリだと!」 直樹の手がぷるぷると動き出して、 「ふざけるな!」 しのり〜の頬を平手で殴り返そうと孤を描いた。
しかし、手を振り落とそうとしたところで、ぐっと力強く捉まえられる。 直樹は邪魔するなと、相手を見やるが、そのまま押し黙る。 「……折戸さん」 「もういい。止めておけ久弥」 親に叱られた子供みたいに直樹はその手を引いた。 眼差しだけが真っ直ぐに折戸を見つめる。 「でも、パクリだなんて酷いです。 僕は頑張って作りました。自信を持ってそう言えます!」 「久弥、お前……もしかしたら」 「じゃあ、宜しくお願いしますねー!」 その時、会議室から漏れ出た声、廊下側の方から徐々に迫って来る。 開発室のドアをその声の主が開けた。 「待ったーみんな? ごめんね。打ち合わせの方が長引いちゃって……あれ?」 いたると他、雲竜魁にスタジオメビウスの飛鳥ぴょん。 新川仁もその後方に控えていた。 「久弥君、久弥君だ。久し振りじゃない。元気してた?」 「樋上……」 直樹にはその笑顔が眩しいのだろう。 いたるをぐっと抱き締める。 「どうしたの? ……痛いよ、久弥君? ねえ、久弥君てっば」 「……樋上、樋上、僕は……」 「もしかして、久弥君……泣いてるの?」 直樹自身、そのことに気付いていないのだろう、子供のままに彼女を抱き締めた。 いたるも照れながらもそれを受け入れた。 「折戸君、話を聞かせて貰える?」 「うーん……参ったね、これは」 折戸は頭を掻きながら、いつも通り苦笑して見せた。
「俺もSNOWをして驚いたんだがね……まあ、これも馬場社長の方針さ」 「……そっか、仕事だもんね。仕方ないもんね」 いたるは上目遣いに直樹を見つめる。 しのり〜はそれを横目で見やり敵わないなと胸中で苦笑を漏らした。 いたるは笑顔である問い掛けをすることにした。 「久弥君、AIRって知ってる?」 「何を――君らのブランドが出したソフトじゃないか。 ……知らないわけ無いだろう」 直樹は顔を伏せて呟く。 でも、いたるは体を反らせて更にその下から、直樹の顔を覗き込んだ。 「じゃあ実際に、ゲームをプレイして見てはくれた?」 「そ、それは……」 直樹はしどろもどろになる。 しかし、いたるの笑顔の前では誤魔化せそうに無かった。 白状することにする。 「ごめん……実はやってないんだ。ピクミンばかりしてたから……」 「……」 「だって僕が居なくなった後のKEYのソフトだよ? 悔しいよ凄く。それを第三者の視線からプレイするなんて、僕にはできないよ」 「……だと思った」 「樋上?」 いたるはSNOWと描かれた企画書を折戸に『後は任せた』という風に手渡した。 「……声高に言う気は無かったけど、これも仕事か」 やれやれと折戸は久弥に向き直った。
「久弥は、誰に『LEGEND』の案を聞いたんだ?」 「え? 僕のアイデアに決まって……あ、いやそう言えば、『こういうのはどうだ』って聞いたんだ。 確か……僕がシナリオ展開に行き詰っていた時に、竹林さんが……」 「何を言ってるんだ望月! 転生ネタなんてどこにでもあるだろう? 別にオレっちが言ってたなんてことは、全然――」 「いや、あれは確かに竹林さんだった……でも、どうして否定するの? すごいアイデアじゃないですか?」 「そ、それは……」 じりじりと壁際にまで下がっていく竹林。 皆の注視を受ける中、 「VIP待遇なのに、もっと前に出て来いよ。竹林君。いや――」 折戸が彼の手を引き寄せて、微笑を浮かべた。 「青紫と言った方がいいかい? 元leafの俺を騙そう何て十年早いよ」 嘘だ、と直樹の目が大きく見開かれていった。 「あおむらさき……あの出来杉の……そ、そんな……」 「何を言ってんだ! オレっちは馬場社長の意向を受けてここに――」 「まあ、本当だろうな。が、それを知らない下川じゃないな。それは、俺自身が一番良く知ってる。 ふふふ、下川にこう言われなかったか? 『隙在らば内部分裂の工作をしろ』ってね」 「――ぐっ!」 「まあ、それくらい馬場社長も分かっての起用だろうし、Routesの開発から左遷を喰らったのには同情するがね」 「ち、ちくしょう!」 青紫の苦虫を噛み砕いた顔を見てすべてを悟り、直樹はその場に崩れ落ちた。 「じゃあ、僕は――まさか、僕は! 准のシナリオを――くそっ! 何のためにKEYから離れたんだ。准が居なくても世間に僕の価値を認めさせてやれるハズだったのに……」 「久弥君……」 「ちくしょう! ちくしょう! ちくしょう!」 「しかしまあ、SNOWの延期に告ぐ延期で、馬場社長もトサカに来てたんだろうな。 久弥、お前の自業自得だよ。元ネタありの作品なら開発期間は少なくて済むことは分かるだろう? それに久弥――安易に自分より他人の意見を聞いてシナリオに回すなんていうのは……」 折戸はハイライトを取り出しライターで火を点けた。 肺にそれらの煙を満たして吐き出す。 「謂わば――三流だ」
直樹は信じられなかった。 生産ラインを二つに分ける時のことだ。 KEYでそれらを同時進行をさせるのではなく、 久弥自身を他ブランドに移すことになるとは思いもしなかったから。 行った先のブランドで直樹は激昂した。 ――折戸さんならこういう音楽を作る。 ――KEYのCGはもっと映えるし色使いも独創的だ。 ――この原画には萌が見当たらない。 直樹が煙たがられてしまったのは言うまでも無いだろう。 だが、誰が直樹を責められる? 最高の環境にて仕事をしていた直樹に最早、妥協の二文字は在り得なかった。 AIRがKEYから出た時には嫉妬さえ感じた。 スタジオメビウスに招かれてもその想いは拭えるものでは無かった。 苛立ちだけが日に日に募っていく。 シナリオは精神状態に大いに左右され遅延は余儀なくされた。 そんな時だった。竹林秀明と出会ったのは。 「お前の感じている感情は、精神的疾患の一種だ。 鎮める方法は俺が知っている。俺に任せろ」 久弥は任せた。 そこに自分が求めているシナリオがあることを信じていたから。 「だけど、その結果が……これだなんて……」 その場から直樹は駆け出した。 「久弥君!」 「あんなやつ放っておけ!」 「……折戸さん」 だが次の日も、直樹はスタジオメビウスに現れることは無かった。
「うおー芽依子様萌ー!」 「何を言ってんですか……これAIRの類似品ですよ?」 「え? そうなのか?」 准の能天気さに悠一は頭を抱え込んだ。 「だってほら――『SUMMER』と『LEGEND』なんてそのまんまじゃないですか。 本当に誰なんです? 望月ってシナリオライターは。同じVA傘下でも程がありますよ」 「え? 望月?」 准は目を丸くして、 「これ久弥だよ」 と、PCのディスプレイに表示されたSNOWを指差した。 「……へ?」 もう一度、悠一は脚本が誰か確認するためEDを見てみる。 「望月JETって書いてますよ?」 「いや、久弥だって。あー面白れー。桜花シナリオの挿入歌もサイコーだ!」 「……まるっきり青空だし」 「何か言ったか?」 「いえ何も……」 これ以上は何も言うまいと悠一は頭を振った。 (久弥さん? 本当に?) 実は内心、萌を感じた悠一だったので、彼のシナリオなら自分を納得させることができた。 KEYは最高のシナリオソフトメーカーでなくてはならなかったから。 「……手ごわい敵の登場ですね」 「そうだな。お前は俺のシナリオパートナーだけど……」 「……?」 「あいつとはONEの時もkanonの時も互いにパートナーにはなれなかったから、 もしかしたら、これでいいのかもしれないな……」 「それってどういう……」 「うん? ははは、簡単なことだって。あいつはパートナー何かじゃなくて俺の唯一の――ライバルなんだから」 KEYの部屋から電気が消える。 明日の朝日とともに再び光が灯されるまで。
「雪が降って来たか……」 KEYの開発室にSNOWを届けた後のこと、彼は暗雲立ち込める空を見上げた。 「冷えるか今日も……」 すでに最終電車の時間も過ぎている。 タクシーを使うには少し勿体ない夜だと彼は飽きるまで町を歩くことにした。 交差点に差し掛かったところで、 「お久し振りです」 旧友に出会い挨拶され彼は破願した。 「折戸君じゃないか」 「YETさんも変わりないようで安心しました」 暫しの間、世間話に興じことにした。 「今日、友人にきついことを言いました」 「そうか」 「でも、あいつは分かってくれると思います」 雪舞う空を見上げて折戸は言う。眼差しはとても真っ直ぐに、優しく―― 「帰って来るよ久弥は」 「……え?」 「今夜はしばれる。早く帰れお前も」 「はい」 「あははは、互いに苦労するね、あいつ等には」 「まったくその通りで」 次の信号が赤から青に変わり二人は背を向けて歩き出す。 指先を伸ばすと雪が触れた。 それは、やはり冷たい。しかし何故だか心は温かく満たされていく。 「雪のくれた贈り物か……」 あのSNOWについて麻枝准がどう出るか、それだけを楽しみに夜は深ける。 それから半月後―― 1月31日、SNOWは一斉に棚卸されることになる。 久弥直樹と麻枝准の勝負はこれからが本番だった。
このスレ大分、重たくなってきましたね。カキコ大変でした。 尚、作品中に登場する団体名。個人名は、実在のものとは一切関係ありません。 あしからず。
【告知】 締め切りまで残り 12 時間です。 最後の追い込みがんばっていきましょう。 今回のテーマは『プレゼント』で、締め切りは 2 月 23 日の午前 8:00 です。 締め切りギリギリまたは少し越えて投稿をしそうな方は、 前もってお伝えください。それについて考慮いたします。 また、締め切りを過ぎても即、投稿期間終了というわけではありません。 締め切り間際で他の方の作品と交錯する恐れや、最悪の場合、アクセス禁止が かかる可能性があります。焦らず、落ち着いて投稿してください。
今より投稿致します。 梓の話で12レス予定、題名は『泣いて笑って』です。
なんでだろうなぁ、と梓は勝手に動く口とは裏腹にぼんやり思う。 こんなことを言うはずじゃなかったのに、そういう意図で言ったんじゃないのに。なのにどうして、いつもこうなっちゃうんだろう。 立て板に水を流すような梓の弁舌に目を白黒させて頭をぼりぼり掻きむしった耕一が、形勢不利と見たか、論点を変えて攻めてくる。 「だぁっ! だったら、たまには女らしい仕草の一つや二つ見せてみろってんだ。ほら、横で初音ちゃんが笑ってるぞ。こんな風に、初音ちゃんみたいに可愛く笑えるか?」 「え、え、え?」 「ふんっ。ろくにヒゲすら剃らない男がよく言うよ。初音だって、あんたみたいな奴はこっちから願い下げだってさ」 「わ、わぁぁ」 売り言葉に買い言葉。滑り出したジェットコースターはちょっとやそっとじゃ止まらない。 「ほぉ……。初音ちゃんはお前と違って見る目があるからなぁ。そうか、初音ちゃんが言うなら明日からは気をつけようか。どっかのオトコ女にゃ何の信憑性もないもんなー」 「えと、えと」 「はっはーん。やっと鏡を見る気になった? 打ちひしがれて鏡割らないように気をつけな」 「あの、あの……」 楓は喧嘩が始まるのを見越してか、夕食が終わると早々に自室に引っ込んでいた。 千鶴は言わずもがな。明日の仕事で大事な約束がどうの、むにゃむにゃ口の中で呟いて、わざとらしく電話の子機を片手に持って先ほど居間から出ていってしまった。 おかげで、どんどんヒートアップしていくこの二人を止める役目は初音の両肩にどさりと圧し掛かり、そんな重責を果たせるはずもなく、かといってそっと逃げるだけの勇気もなく。 初音はおたおた二人の間を右往左往しつつ、時折相手を攻撃するための武器となり盾となり、微妙に情勢を悪化させていた。
みっともないことだとは思う。この辺にしとかなきゃ、とも思う。 けれど口喧嘩をしている者の常で、自分から止めるきっかけが掴めない。梓は目の端に入る初音の困った顔に詫びながら、結局、 「あー、そうかいそうかい。どうせ何の取り柄もない男だよ俺は。ぜーんぶ俺が悪いんだな」 「わかりゃいいのさ、ホントにわかってんならね」 「……そこまで言うか。あー気分悪い!」 荒荒しく障子を閉めて、足音も不機嫌に耕一が居間を出ていくところまでいってしまう。 障子を睨みつけている視線もだんだんと弱くなり、今までの喧嘩内容を思い返すまでになったらおしまいだ。 初音とも目を合わせられず、二、三度首を左右に振ると、無理やり勢いをつけて立ちあがった。はぁ、とため息を吐きつつ、気が重いながらも梓は夕飯の片付けを始める。 喧嘩の後に残るものは苦い思いだけ。後悔先に立たず、とはよく言ったものだ。 洗い物をしている梓を初音がおずおずと見て、口を開いたものの何も言わずに居間から去っていった。 そーかそーか、実の姉より従兄弟の心のケアを担当するのか、なんて被害妄想に囚われる自分が嫌になる。今度は知らず知らずの内に口から吐息が漏れていた。
少し洗剤を使う手を休めて考えてみる。 きっかけが何だったか、なんて忘れてしまった。どっちが悪い、ということではない。 些細なことだったに違いない。今日の耕一がすれ違う女に気を取られていたとか、そんな下らないことをわざわざあたしが夕食時に当てこすったのが始まりかも知れない。 いつもこうだ。情けない。狭い度量がほとほと嫌になる。それこそ、初音が羨ましくてたまらない。 梓は流しに映る自分の顔を眺めて、やっぱり可愛げがないのかなぁと思ったりもしてみる。 だからこそ、せめて心は胸を張って威張れるぐらいに広くならなくてはいけないのに、これだ。 自省反省猛省、無限の螺旋回廊に捕まって、梓の手はもう完全に止まっていた。蛇口から垂れ流しにされている水が撥ねて、エプロンをどんどん濡らしていることにも気づかない。 もっと違う言い方があったと思う。そう、ただ単にあたしだけを見ててほしい、こう言えば良かったのだ。 しかし同時に、こんなこっ恥ずかしい――そして“初音みたいに”可愛い――ことを言うのは自分のキャラじゃないと、梓は自嘲する。 終わりのない迷路。結論は決まっているのに辿りつく道筋が見えない。 ふと気がついて胸元を眺めてみれば、まるで大粒の涙でも流したかのように、エプロンの柄である熊の顔が水に染みてぼやけていた。
翌朝、耕一と顔を合わせることができずに、いつもの朝食の後片付けすら放っぽりだして梓は早くに家を出た。何か言いたげだった初音をも無視して、今日も朝から気分は憂鬱。 まだ根雪が残る舗道を物思いに耽りながら梓は歩く。 道端にはちらほら花の芽が出ているけれど、コートも手放せないどっちつかずのこの季節。冷え切った体を温めてくれるはずもなく、純白の雪は申し訳程度にこびりついているだけ。気分が良くなるはずもない。 ああ、ほんとにもう! 謝ろう。唐突に思った。あるいは昨日寝床に入った時から心に決めていたことかも知れないが。 こんな気分のまま一日を過ごすぐらいだったら、うん。なんとかは一時の恥、なんて古いことわざもあった気がする。 けれど――足が止まる。どうやって謝ればいい? 不器用な自分が、ごめん耕一、全部あたしが悪かった。耕一とこれ以上お互いに気分を悪くしたくないから、だって耕一のこと大好きだから、あたしの大事な……だぁぁぁっ。 こんなことをぽろぽろ言えるはずがない。でも、仲直りは、したい。したい、けど、うむ。やっぱダメだ。けど。 梓は独りで顔を赤くしたり、怒鳴ったりしながら学校に向かう。道行く他人から適度に距離を置かれ、学校にて変な噂が広まるのはまた別のお話。
授業中も休み時間も授業中も昼休みも授業中も考えに考えぬいて、けれど名案は出ない。 朝より更にどんより気落ちして、心配するクラスメートにも放っといて、と手を振り、梓は深海にコンクリート漬けで沈められたような顔でとぼとぼ校門をくぐる。 このままの状態で家に着いて、ただ一人残っているだろう耕一に何か言われたら今度こそ、どうにかなるかもしれない。 お天気模様とそっくりな暗い心であれこれ必死に頭を捻ってみても、学校の時間を一杯に使って思いつかなかったものに、そんな簡単に完全無欠の解答が与えられるわけもなく、あっという間に家の玄関にまで来てしまう。 知っているばかりの神様仏様イエス様えっと後イスラムの神様って何だろう、と思いつつともかく、なんでもかんでもに祈って、扉を開けてみる。 やっぱり鬼の神通力は偉大だったのか、玄関に置いてある靴は可愛く小さい初音の革靴のみ。 耕一が外出してるなんて珍しいこともあるもんだ、と思って、瞬間、あたしと会いたくなくてどっかに気晴らしに行ったのだろうか、とも頭に浮かんでさらに気分は海の底。 居間にちょこんと座っていた初音が聖女のように見えて、もう恥も外聞もなく、梓は文字通り泣きついた。
「……どうすればいいかなぁ」 すると梓が驚いたことに初音はにっこりと笑って、事も無げに言ってのけた。 「贈り物をしてみれば?」 外では折りしも、一面真っ白に曇っていた空から急に光が差して、支柱のように何本も地上と天空とを幻想的に繋いだ。梓の心も漂白剤を流されたようにぱあっと晴れていく。 そうだ、その手があった。何かプレゼントと一緒にごめんなさいと一言謝れば、全て了解してくれるはず。何なら手書きのポストカードを添えたっていい。 なんでこんなことに気づかなかったんだろう、やっぱり相談してみるもんだ。 仄かな後光すら見える気がする初音に梓は満面の笑みでしっかと握手して、思い立ったが吉日、すぐさま立ちあがり玄関に回れ右をする。 「お姉ちゃんどこに行くの?」 「んー、早速デパートにちょっと買い物に」 「え、え、デパートって……」初音は駅前に一つしかないデパートの名をあげた。「そこに行くの?」 決まりきったことを言う。この付近でデパートと言えば決まってるじゃないか。 返事をするのも煩わしく、梓が背中で頷くと、初音は何故か慌てたように居間から飛び出してきた。
「あたしは急いでるんだ、邪魔しないで」 「ご、ごめんなさい。……でも、何を買うつもりなの?」 「まだ決めてないけど――ああ、そうだ」ちょうど今朝の新聞に入っていた折込ちらしを思い出す。 細かい文面までは忙しくて覚えてないけれど、季節が終わりに近づいているということもあるのだろう、確か冬物売り尽くしセールを開いていた気がする。 「やっぱり帽子とか、マフラーとか、その辺かな」 靴を突っかけて戸に手を掛けた梓の正面に、初音が素早く廻り込む。 「そ、そこはやめた方がいいんじゃないかな? ほら、ちょっと遠いけど駅から反対方向にもっと大きい百貨店があるよ! あそこなら品物から絵柄からよりどりみどりで……」 「かなり遠いし、高い。わざわざ行く意味なんてない。デパートでいいじゃないか」 いきなり何を言い出すのか、初音の思惑が掴めないまま気は急いて、どいて、どいて、と梓は彼女らしくもなくやや強引に初音の横をすり抜けて外に飛び出した。 初音は呆然とその後姿を見つめて、しばらく考え込んでいたけれど、まぁいっか、何とかなるよね。そう自分に言い聞かせ、それにしても梓お姉ちゃんも耕一お兄ちゃんのことになったら本当に必死なんだから、見てて微笑ましいなぁ、 などと当人が聞いたら情けなさと恥ずかしさで身投げをしたくなるであろうことを思って、鼻歌を歌いながら家の中に入っていった。
購買意欲をそそらせるようなアップテンポな曲が流れている。暖色系で纏められた装飾はどことなく春の季節を思わせて、梓はきょろきょろと混雑した店内を見回した。 買い物をすること自体は慣れてはいるけれど、男のためにプレゼントを探すことは初めてで――そう、オトコだ。思って梓は赤面する。 人々の何気ない話し声が、あの娘は地下の食料品店で食材を吟味しに来たんじゃないのよ、あら奥さん、サイズが合うブラジャー探しに服飾売り場に足を運んだわけでもないわ、七階のレストランで食事もしないの、 あの娘ったらね、オトコに贈り物をするために来たらしいよ、あらあら全く近頃の若いのは、もうねぇ、夜もさぞかしよろしくやるんでしょうね、なんて自分を指差している気がして、目を伏せてそそくさとエレベーターに乗りこむ。 「お泊りは何回でしょうか?」 「え、え、いや、まだ一週間だけっ!」 「……あの、お客様?」 怪訝な顔のエレベーターガールに聞き返されて、やっと梓は我に返る。六階、催事場をお願いしますと呟いて、少し落ち込んだ。 全く自分らしくもない。仲直りのためなんだから、そうそう変に意識する必要もないのだ、たぶん。 ぺしぺしと火照った頬を叩き、冷たい指先を当てて、高揚した心を何とか地上に引き戻そうとする。
「六階でございます」 エレベーターが目当ての階に着いた。丁寧なお辞儀と共に送り出された催事場は、まさに戦場だった。 いつもは古ぼけた骨董品売り場なんかをやっていて、いやぁお客様もお目が高い。これは唐のうんたら年代ものですよ、掘り出し物ですねぇ。そうでしょうなぁはっはっは、などと笑い合う好々爺しかいない過疎地が、 冬物セールを始めたばかりか、朝刊に大々的にコマーシャルを打ってしまったものだから、猫が鰹節を争うが如く、目の色を変えて集まった主婦たちが簒奪し、略奪し、賞品を競うコロシアムのような様相を呈していた。 あちこちから怒号と絶叫と悲鳴とがミックスされたような阿鼻叫喚の喧騒が聞こえ、梓は救いの手を求めるように周りを見渡してみたが、アルバイトの店員はもちろん、たまたまそこを視察していた店長でさえ素知らぬ振りでこの有り様を容認している。 清水の舞台から飛び下りるような心持ちで梓もその輪の中に体を押し込むが、簡単にはじき出され唖然となる。気を取り直してもう一度試みても、一ミリたりとも進めやしない。 小さい頃からおしくらまんじゅうは苦手だったもんなぁと、現実から離れてしばし遠い目で過去を回想してみたりする。 どうすりゃいいのやら。悩んでいる間にもどんどんエレベーターから新たなる戦闘要員が吐き出され、輪が一段と広がっている気がしてならない。 自分に言い訳すると、梓はちょこっとだけ奥の手を解放した。
この日を境に、催事場でセールを開かないという不文律がデパート業界にできあがったというが、詳細はさだかではない。 とにもかくにも、梓はゆっくりと商品を検討する時間を得、心許ない予算とも相談して充分過ぎるほど迷った挙句、選んだ淡いモスグリーンの手袋をラッピングしてもらった上に何故だか大幅に値下げをしてもらう。 こんなんだったらもっと高いの選べば良かったかな、と荒涼とした売り場に独り佇んで、うっすら涙を浮かべている店長を尻目に考えたが、この色も随分気に入っているからまぁいっかと思い直してデパートを出た。 デパート前に集まってがやがや騒いでいる群衆を掻き分け、サイレン音を背中で聴いて、梓は家に向かって歩き出す。 ふと空を見上げれば西日が雲を紅く染め上げて、気が早い若い月が昇ろうとしていた。きっと明日はいい天気だ。梓はプレゼントを抱きしめて微笑む。 そういえば、と考える。どうして初音はこのデパートを避けさせようとしていたのだろう。 あの異常な混み様を想像していたのだろうか。それとも。つらつら考えていたが、その思考は家の門に着いたら粉々になってどこかに消えてしまった。梓はゆっくり深呼吸をして、 「ねぇ、寒くないの?」 自分でも意外なくらい、自然に声が掛けられた。
「寒いさ」門柱に寄り掛かった耕一が憮然とした顔つきで答える。「結構待った」 どのくらい家の前で立っていたのか、腕組みをした手を小刻みに震わせて、しかし頭の先から地中まで一本の芯が通っているかのように、耕一はその場から離れようとしなかった。 しばらくの間、互いに相手を探るような沈黙が訪れる。梓は天に残っている夕焼け雲を確かめて、覚悟を決めた。渡す機会は今を置いてないと思った。 なるべく視線を合わせないように、怒ったような、照れているような、微妙な表情をして、梓は右手に握った紙袋を耕一にずいと差し出した。耕一が中を見る前に、「手袋」と梓は早口で言った。買ってきた、さっき。 まじまじとその袋を眺めて、それから梓とを見比べて、耕一は吹き出した。 む、と梓は眉をひそめる。そりゃちょっと柄じゃないかもしれないけど、笑わなくたって。 「初音ちゃんの入れ知恵だろ」梓の紙袋にプリントされているデパートのロゴを指差して、耕一は悪戯っぽく言った。「贈り物をしてみれば仲直りできるかもーって」 図星だったので、梓は言葉に詰まった。 自分の行為がひどく厭らしいものに思えてきて、皺の寄った紙袋に嗤われているようだった。 気落ちした表情に気がついたのか、耕一はくしゃくしゃっと梓の髪を弄って言う。 「いや、俺もな。昨日の夜、初音ちゃんに説教されちゃったんだよ。なんで梓お姉ちゃんと喧嘩するの? ってさ。 嫌いじゃないんでしょ、仲直りしたいんだよね? でもなぁ、どうすりゃ……って言い掛けたら、女の娘って贈り物されたらそれだけで嬉しいんだよ。お姉ちゃんもお兄ちゃんからプレゼントされれば喜ぶんじゃないかなぁ。 こう言われたら、男として、な――」
ぽかんと口を開けた梓に、先を越されたんだよ俺は、と耕一はコートのポケットから先ほどの梓のそれと全く同じロゴが入った紙袋を渡す。 「ピンクの手袋だ、可愛い犬の刺繍がされてる。……しっかし、なぁ。同じこと二人に言ってたわけか。初音ちゃんも案外策士だよな」 だからデパートを勧めなかったのか。梓はようやく事情が飲み込めて笑い出した。あたしたちは考えることが根本的に一緒なのだから。 「ん、ありがと。……あのさ、そろそろ家に入ろう」 いい加減体の冷えてきた梓が、突っ立ったままの耕一を促すと、妙に改まった神妙な顔つきでわざとらしく空咳をした後にもごもご喋り出した。 その、なんだ。昨日は。うん。血が上ってて。えっと。あーうー唸りながら、何とかして言葉をひねり出そうとしている。 梓はもう一度笑って、耕一の手を引っ張った。 「いや、おい」 「いいの、いいの」 むしろ謝るのはあたしの方だし、と梓は思う。それに、こうやって手を繋げば全部わかる。 あたしたちは不器用だし、これからだって、晴れの日ばかりとは限らないけれど。 苦笑した耕一が梓の手を握り返してくる。左手にはプレゼント、右手には耕一。梓はぶんぶん上下に両手を振って、温かな光が灯った玄関の戸を叩く。 泣いて、笑って、それでもあたしたちは確実に前へ進んでいくだろう。
ありゃ。今回はホントにやばいかもね(;´д`)
>>589 エロコンペもラスト3時間で怒濤のように作品が出た。まだ嘆くには早いよ。
ラスト三時間って言っても、深夜の三時間と朝八時前の三時間は違うでしょ(w でもまだ三本ぐらいは来そうなヨカーン
>>591 IDがSSだぞ、書いてみたらどうだ(w
……また今回も無理だった。 中途半端なもの出してもしょうがないしな…… メンテにもならんからやめとくわ。 次こそは……
>>594 小文字のssだった奴?どこかでみかけたけど
結構、人が。
>>594-595 SS討論スレですね。
奇しくもここはSSコンペスレ。狙っているとしか思えませんわ。
どうすりゃ狙えるんだ……w
投稿させていただきます。 7レス、茜もの、題名は『常夜灯』です。
あの日も、静かな雨が降っていた。 濁った夜空も、斜めの点線を照らし出す街灯も、狂ったように鳴り響くエンジン音も、いつも通りだった。 人通りの少ないこの通りでは、時たまサラリーマンが傘を揺らしながら通りかかるだけだ。 かじかむ両手に息を吹きかけると、白いもやは手の中で所在なさげに揺れ、ふんわりと消えていく。 ――来ないのは分かっているのに、私はまた今日もこの場所で待っている。 茜は日課となりつつあるこの行為の無意味さを噛み締めながらも、それでも可能性を捨てきれずにいた。 学校には暫く行っていない。 両親は、茜の明らかな変調を察して、あえて茜に何も問いたださないことにしていた。 学校に行ったからといって、何があると言うのだ。住井君も、七瀬さんも、幼馴染の長森さんでさえ、誰も浩平のことを覚えていやしない。 中庭の喧騒、教室の談笑、教室の隅で放ったらかしにされた机、そんなものを見るために行く学校など、茜にとっては苦痛以外の何者でもなかった。 両親に学校に行ってくると告げては、馬鹿だとは知りながらもあの空き地へ向かってしまう。健康的な朝日がゲームセンターのネオンサインに変わる時刻まで、茜は毎日無為に待ちつづけた。 詩子からは、ときどき夜に励ましの電話がかかってくる。 「あかね〜?」 声を聞いたとたんに、電話口の向こうに、明るさを取り繕った心配顔が浮かぶ。その度に茜の胸は痛み、全てを洗いざらい話してしまおうかと思ったことも幾度となくあった。 だけど話すことができない。話しても分かってもらえない。 司のときと同じだ。あの時も、言いたくても言えなかった。言っても、変な顔をされて終わりだろう。 無二の親友にさえ相談できないことを知るたび、茜は自分の孤独を噛みしめた。 そんな茜の思惑も知らずに、詩子はいつも通りに話しかけてくる。
「茜、最近元気ないよ? おかしいよ」 浩平のこと、覚えてませんか? 「ふうん……気分が悪いなら仕方ないね」 喉まででかかっているのに、声が出なかった。 「学校1週間も休んでるんだって? 学校は行った方がいいよ。まあ、あたしの言えた台詞じゃないけどね。あはは」 「そうですね、頑張ってみます。ありがとう、詩子」 「ううん。あたしと茜の仲じゃない」 これでいいのだ。たとえ浩平について訊いてみても、司のときと同じ答えが返ってくるだけだ。もうこれ以上傷つきたくない。 受話器を置く手は重い。茜は小さく息を吐いた。 浩平がこの世界から消えてから2週間が経った。 茜からすれば、絶望を味わった14日だった。公園にも行った。中庭、帰り道、浩平の家、浩平と一緒に行った場所には、全て行ってみた。 それでも浩平の姿は見つからず、最後に空き地に戻って思うことは、この世界から確かに浩平は姿を消したということだけだった。 浩平は戻ってこないまま、時間だけが無為に過ぎていく。 心の中の暗闇は広がるばかりで、夜道を照らし出すための街灯も、茜にとっては何の役割も示さなかった。 そろそろ遅くなってきた。濁った空は、今日も嘲る様に、茜を見下ろしている。 いい加減今日は帰ろうと思ったとき、 茜は後ろの音に気づいた。
まさか……! でもそのまさかを茜は捨てられない。息が止まり、心臓が早鐘のように鳴る。身体じゅうが火照ってくる。 意を決して恐る恐る振り返ってみると、そこには薄汚れたダンボールの中に、仔猫がうずくまっていた。 茜はため息をついた。 人騒がせの張本人は、申し訳なさそうに体を低くして、上目遣いに茜を見つめている。澄んだ無垢な瞳は、自然に幼馴染の司を思い出させた。 何日も目立たないところに置き去りにされていたのだろう、彼はひどく汚れていた。泥水が跳ね、昨日の大雨に打たれた毛なみは、それでもまだかろうじて風格を保っている。 野良でも、もともとの血筋はいいのかもしれない。茜は持ち上げると、猫が体をよじらせるので、首についた鈴が小さく鳴った。 洗ったらどんなに綺麗になるだろう。 鉛を呑んだような気の重さでも、少しは晴れた気がした。体の汚れも気にせずに、茜は猫をしっかりと抱きしめて家に連れて帰った。 風呂場で綺麗に洗ってあげると、彼は見違えるように綺麗になった。体を覆いつくしていた汚れの奥からは、想像していたような艶のある長めの白い毛が綺麗に生えそろっていた。 眠たそうに大きな欠伸をする猫を、茜は微笑ましく見つめていた。 神経を張り詰めて暮らしてきた今までのストレスが、溶けてなくなったような気がした。茜は、ベッドの中に猫を招き入れ、久々のうれしい眠りについた。
茜は、寒さを感じて飛び起きた。 ベッドをかぶり直してうずくまろうとしたとき、猫がいなくなっていることに気づいた。 「うそ……」 あわてて辺りを見回すと、窓が少し開いていた。 猫は、僅かな隙間でも通り抜けられるという。おそらくあそこから逃げたのだろう。茜はそう確信した。 気まぐれな猫は、自分になんか愛想を尽かしてさっさと外に出て行ったのかもしれない。今となれば、茜には拾って体まで洗ってあげたことが馬鹿らしくなっていた。 ――猫にまで裏切られてたら世話ないですね。 茜の目から、自然と涙が零れ落ちていた。 猫が出て行ったその日、茜は今までの感情をぶちまけるように泣いた。 信じたものには、全て裏切られてきた。 いつもだったら思わず目を細めたくなるような、夕焼けを貫く雲も、茜にはどうしようもなく醜く思えた。 思考がまずい方にかたむいてきた。いけないと分かっていても、手が勝手に動く。 引き出しの中を漁る手は、目的のものを探り当てると、それを握りしめて止まった。工芸の授業のために買わされたカッターだ。 レバーをスライドさせると、乾いた金属音と共に、銀色の刀身が姿を見せた。何の変哲もないはずのカッターは、妖しい光を乗せて茜を誘っているように見える。 一筋の涙が頬を伝った。まだ泣くことが出来ることに気づいて、茜は乾いた笑いを漏らした。
手首に押し当てたカッターに力を込めた瞬間、階下からチャイムの音が聞こえた。 茜の意識は急速に現実へと引き戻された。 ――死ぬ時くらいゆっくり死なせてくれてもいいでしょ? 都合のいいときにだけ孤独を打ち破る日常を、茜は呪った。 待っていれば諦めて帰るだろう。茜は目を閉じて、訪問客が去るのを待った。 居留守だと分かっているのか、チャイムは異常なほど続いた。おそらくは茜が出るまで鳴らし続けるだろう。 こんな悪質な訪問は、宗教か新聞の定期購読ぐらいしか思いつかない。どっちも間に合っていると考えた時、茜は自分がつい先ほどまで死を決断していたことを思い出した。 いくら待っても埒があかない。茜はとりあえず、迷惑な来訪者の応対をすることにした。どんな用件でも、帰ってもらうだけだ。これ以上の邪魔はされたくない。 苛立ちと共に階段を下り、ドアを開けた。 「すみません、新聞も宗教も間に合ってます」 「あの、そうではなくて……」 茜は、言葉に詰まった彼の顔に視線を向けた。まだ幼さの残る顔立ちと、無垢な瞳が印象深かった。 純白のワイシャツが、彼の純粋さをいっそう醸し出していた。 「僕、あなたにお礼が言いたくて来たんです」 「お礼?」 「ええ。あなたは僕に優しくしてくれた。そのお礼が言いたくて」 覚えがない。ここ数日、外にも出ない生活をしていた上に、第一面識がない。 それでも、ポケットからはみ出た、ストラップ付きの鈴には見覚えがあるような気がした。
「本当はあんな短い間なんて嫌だった。もっと一緒にいたかったけど、それは無理だから」 「……」 それでも、声を出すことはできなかった。周りの空気が明らかに変調し、ゆったりとした空気が茜の中に入り込んでいった。 「僕は、あなたにすごく感謝してる。だから、もう死ぬなんて言わないで」 訊きたいことはいくつでもあった。それでも、彼の姿を何の違和感もなく、それらは霧散していった。 「待ってればかならずいいことがあるから。あなたにはその資格がある」 男の姿がぼやけ始める。 「あなたは彼を迎えてあげなきゃいけない」 男の気配が空気と同調しようとする。 ――その瞬間、茜は無意識に手を伸ばしていた。 「連れてってください」 茜の手は、何の手ごたえもなしに彼の体をすり抜ける。男は、僅かばかりの驚きを含んだ目で、茜をじっと見据えた。 茜の瞳からは、涙が珠のように溢れ出す。彼の半身だけが、この世界に映っていた。 「連れてって……」 「まだ、あなたは生きるべきだ」 彼の姿はもうそこにはない。 涙でぼやけた視界は、ただ街灯に照らされた夜道を捉えていた。 もうあちら側には行けない。分かっているからこそ、茜は彼が戻ってくるのを待つしかなかった。 街灯は、茜の行く先を照らしていた。 その道筋を辿って、茜は今日も待つためにあの場所へ向かう。 鈴の音が、遠くから聞こえた気がした。
>>599-604 『常夜灯』でした。
訂正:6レス目 (5/7)→(6/7)
すいませんでした。。。
夜が明ける前に投下します。 およそ6レス、タイトルは『君への手向け』 ちと暗い話なので、そのあたりはご注意を。
「うーん、どんな物がいいのかな…」 俺は商店街をブラブラと歩く。否、ここに来た目的は一応ある。買い物だ。それも普通の買い物じゃなくて 彩―俺の妻―へのプレゼントだから、いつもより時間をかけて選んでいる訳だ。 「去年は食い物系だったからな…。できればそれ以外をプレゼントしてやりたいんだが」 以前、彩に欲しいものが無いかを聞いたが『…和樹さんがいてくれる事が……一番です』と返されてしまった。 もちろん、そう言ってくれるのは非常に嬉しいが、今回ばかりは困る答えだった。いっその事、今年も去年と 似たような物で済まそうか、そんな考えがよぎる。しかし、後ろからかけられた声によってその考えは遮断された。 「なにやら浮かない顔をしているが、ネタにでも詰まったのか? まいぶらざー」 「…なんだ大志か、相変わらず濃ゆい顔だな。何か俺に用事でもあるのか?」 「そうでもあるが、そうでも無い。我輩も色々と忙しいのだ」 そう言って、手に持っていた大きめの紙袋を俺に見せる。 「なあ大志、その紙袋って」 「よくぞ聞いてくれたぞ、さすがは我が魂の友!」 俺の発言を遮って大志は勝手に話を進める。 「実はこれは、まいえんじぇる・桜井あさひちゃんへの放送200回記念のプレゼントなのだ! まい同志和樹よ、 この中身を知りたいだろう? 本来は我輩とあさひちゃんだけの秘密なのだが、特別に教えてしんぜよう。これは あさひちゃんに着て頂くコスチュームなのだ! おおっとこうしてはおれん、一分一秒でも早くあさひちゃんの 手に渡さなくては。ではさらばだ、まいぶらざー」 大志は高笑いをしながら去っていった。…というか、 「最初から俺に話したかっただけじゃないのか? まあいいか、あいつらしいし。それにしても、服か…よし、俺も それでいくかな」
608 :
名無しさんだよもん :03/02/23 05:51 ID:kkgz8Hrz
『ごめんさい、2時間だけ締め切り伸びますか?』
夕方過ぎに俺は自宅兼仕事場に戻った。俺は漫画家、彩は絵本作家という仕事柄、一つにまとめておいた方が 何かと好都合なのだ。 …どうやら彩はまだ帰ってきていない様だ。勉強熱心な彩は、『車の絵本を描くのでモーターショーに出かけますけど 5時過ぎには戻ります』と言っていたが、もう既に7時を回っている。この時間には帰ってきているはずなのだが。 「もしかすると彩のやつ、自分の誕生日を忘れているのか? 俺に関するお祝い事は絶対覚えているのに、自分の 事となると謙虚だからなあ…」 PiPiPiPiPi 俺の考えを読んでいたのだろうか、絶妙のタイミングで電話が鳴った。恐らく彩だろう。 「はい千堂ですが」 『もしもし、私○×病院の田丸ですが、千堂和樹さんのお宅でしょうか』 「は、はぁ」 てっきり彩がかけていると思ったが、受話器から聞こえてきたのは知らない男の声だった。俺が?マークを浮かべて いると、男は信じられない事を言った。 『実は、千堂彩さんが事故に遭いまして…現在危険な状態にあります』 俺は自分の耳を疑った。きっと何かの間違いだ、そうに違いない。 「そんなの、ウソだろ! なんで彩がそんな事に!」 『そのお気持ちは分かります、ですが落ち着いて聞いてください。千堂彩さんが……』 それ以上はとても聞きたくなかった。相手の電話を切り、急いで病院に向かった。
俺が病院に着いたとき、既に彩は集中治療室に運ばれていたらしく、廊下で待機する事になった。俺はただひたすら 彩の回復を祈り続けた。何度も何度も『手術中』と書かれたランプを見ては、早く消えるよう願った。 どれくらいの時間が経っただろうか。集中治療室から一人の医師が出てきた。すかさず俺は質問を投げかける。 「おい、彩は、彩は大丈夫だろうな!」 「落ち着いてください。現在患者の心肺機能は正常ですが、意識が戻っておらず、非常に危険な状態にあります。恐らく 今夜が山場でしょう」 「俺も彩の顔が見たいんだ、いいだろ?」 「…いいでしょう。その前に深呼吸をして心を落ち着かせてください。夫である貴方がしっかりしないといけませんよ。 それから、向こうで指定された服を着用してください」 そう言って医師はまた治療室に戻っていった。 俺は治療室に案内された。といっても、手術を受ける彩の5メートル後方でじっと見守ることしか出来ない。たくさんの 医療器具に囲まれた彩は、今までに見たことも無いほど真っ白く、弱々しかった。 「おい彩、大丈夫か? 痛くないか?」 俺は必死に彩に声をかける。しかし、おとなしくもかわいい反応を見せてくれた彩が、今はその欠片すら見せては くれない。瞳は堅く閉じられ、人工呼吸器や点滴の管で覆われるという、変わり果てた姿で横たわっている。 「彩、お前のためにプレゼントも用意したんだぞ。きっと、いや絶対似合うから、着た姿を俺に見せてくれるよな」 『先生! 心拍数、酸素濃度ともに低下しています!』 『慌てるな! 心臓マッサージを開始しろ!』 「彩、俺のプレゼント、気に入ってくれたか? そうか、俺も、そう言ってくれて、嬉しいぞ」 『呼吸機能停止! 人工呼吸に切り替えます!』 『体温を下げろ! 少しでも可能性がある限り手を尽くせ!』 『先生! 血液量の著しい低下が見られます!』 「彩、あや、そんな顔は、見たくないぞ、もっと、いい顔、できるだろ!?」 『脳波が見られません! 脳機能停止!』 『まだだ、引き続きマッサージと人工呼吸を続けるんだ! 軽い電気ショックを与えろ!』 『先生! 心拍数の低下が止まりません!』 「彩ぁ! 目を覚ませ! あやぁーー!」
翌日の夕方頃、俺の家に瑞希が訪れた。話によると新聞の隅に彩の訃報の記事が載っていたということらしい。 でも、俺にはそんな事どうでも良かった。彩はもうこの世にはいない、それだけだ。 「悪いが、帰ってくれないか。あんまりお前たちと話したくないんだ」 余計、悲しみが込み上げてくるから。これ以上、傷付きたくなかったから。 「和樹…大丈夫? あ、何か飲み物でも買ってこようか?」 「うるさいな!」 「か、和樹…」 「余計なお節介はいらん、さっさと帰ってくれ!」 もう現実を直視したくない。 瑞希はしばらく立ち尽くしていたが、一言俺に謝ると、帰っていった。 俺はその後行なわれた通夜も告別式も、体調の悪さを言い訳にして、欠席した。両親は無理にでも連れて行こうと したが、何とか追い払い、床についた。もう何もする気が起きない。昨日あたりから急に増えた、残念がるファンの 手紙を捨てる。こんなものを読んだりしたら、俺がどうにかなってしまいそうだから。 ピンポンとチャイムが鳴った。俺は嫌々ながらドアを開けると、そこには大志が立っていた。 「同志和樹。この度は、心よりお悔やみ申し上げる」 「うるさいな。お前に何が分かるって言うんだ!」 「…我輩には、よく分からない。ただ、一つだけ分かることがある」 「何だよ」
「同志和樹よ。お前は、彼女の事を大切に思ってはいないだろう」 「なにっ!?」 「お前は自分が傷付くのが怖い。彼女が亡くなって4日経つが、一体どれだけ式に関わったのだ? 実際、今日は 告別式だろう? 配偶者であるにもかかわらず、喪主として出席していないとはどういう事だ?」 「……」 「お前は彼女の事など大切にしていない。自分の身を守る事を第一に考えている。これが我輩の意見だが」 俺は何も言い返せなかった。大志の言う通りだったから。 「…だが、俺は彩のために何も出来なかった」 「これからすれば良い。まだ午前中だ、恐らく告別式は終わっていない。最後に彼女を送りだすのはどうだ? きっと 彼女もお前の事を待っているだろう」 俺は迷った。だが、これ以上周囲に迷惑をかけていられない。もちろんこれまでの無礼講はただでは済まないだろう。 皆俺を蔑視するかもしれない。それでも俺は彩を最後まで見守りたい。そう思う事が出来た。 「…大志、大分気が楽になった、サンキュ」 「ふむ、それでこそまい同志和樹だ」 「よし、そうと決まったら早速式場に向かわないとまずいな」 俺が急いで式場に向かうと、既に棺が火葬場に安置され、間もなく点火されるところだった。 「ちょっと、待ってくれ!!」 突然の叫び声に、皆一斉にこちらを振り向く。 「か、和樹!?」 「はぁ、み、瑞希、親父、お袋、はぁ、迷惑かけて、悪かった…。これも、一緒に、棺に入れてくれないか…」 俺は彩のプレゼントであるドレスを渡す。 「それから…遅くなったが、彩に別れの言葉を贈ってもいいか…?」 進行役と思われる人物に尋ねる。向こうが頷くのを確認して、俺は声高らかに言った。
彩…。 生きているうちにこのプレゼントは渡せなかったけど… 俺が何年後、何十年後かにお前の元に向かう事になるだろう…。 その時には、このドレスを着て待っていてくれ。 それが、俺の最後の願いであり…。 最後の、プレゼントだ。 了
>>607-613 以上です。
途中連続投稿規制に引っかかってしまい遅くなりました。申し訳ない。
読んで頂いた方全てに感謝。
それでは、投稿します(w テーマ:プレゼント 痕もの。10レスくらいかな。
よう。 俺はパンツだ。 ふざけちゃいないぜ。 正真正銘の、パンツ様だ。 綿100%、紳士向けトランクスって言うのが正確だな。 はるか悠久の大地、中国に根づいた綿から編まれ、クーニャンの繊細な手に よって工場生産されて、はるばる数千kmを越え、安価な輸入パンツとしてこの 日本に渡って来た。デパートの一画で、特売品として、気のいい仲間連中と束 ねられて売られるために。 柄は、暗い地色に細い青やパープルの線が縦横に入った、チェック柄の地味 なもの。 ? もっと格好いいデザインや、ブランド品に生まれたかったかって聞きたいの か? そうか、聞きたいのか。 ああ、そういう生き方もある。 だが、特売品として安価で安心して手に入れられるパンツ、ってのにも、社 会の中での役割があるはずだぜ。俺に課せられたのはそういう役割、そういう 人生だ。そして、そういう生き方だって、俺は、けっこう気に入っていないでもないんだ。 次世代の人類を造る生殖行為。できねば死んでしまう排泄行為。 決して華美とは言えないが、俺たちは、人間にとって最も重要な行為のうち ふたつを守護するための衣類だ。 それが重要なんだ。 それを満たしていれば、廉価品だろうとブランド品だろうと、プライドは抱 ける。それが俺たちパンツなのだ。
俺のご主人は、柏木耕一という大学生だ。 買ってくれたのは、まだ元気だった頃の、耕一の母親。 耕一が高校生の頃だな。 買い物の途中でふと思い出したように、俺は、束ねられた仲間と共に、包ま れたビニールパッケージ越しに手に取られた。 気に入ってくれたのは、値段か。地味なデザインか。それとも、俺たちのほ がらかな人柄か。 どれかってのは重要なことじゃない。重要なのは、相手が「気に入ってくれ た」ってことだ。 人生、好意は、好意で返すに値する。 買っていただいたからには、俺は精一杯息子さんか旦那さんのパンツ役を勤 めてやるぜ。 そう誓って、俺はウィンクした。 彼女に気付かれはしなかったろうがな。 俺、目、ないし。 耕一は、がさがさと何の気なしにビニールを開けると、ある日、ついに俺を 手に取った。 そして、脚を通した。 ついに、俺もパンツとして一人立ちしたか…。 思わず、中国大陸で俺を見送ってくれたたくさんの仲間たち、長い船旅、日 本海の汐の香り、そんな、生まれてからもろもろのことが、脳裏を過ぎ行きた。 耕一の尻も。前の方も。 ぴったり重なって。ゆったりくるみ込んで。 俺と耕一は、ベストフィットの一対となった。 耕一は、気にもせず続けてTシャツを羽織りはじめたが、俺は確かに、これ からの俺たちの良好なパートナー人生を予感していた。
その後数年が過ぎ、耕一が二十歳の大学生となったいまも、俺の耕一との二 人三脚は続いている。 破りもせず、汚し過ぎもせず、長く使い続けてくれたこの主人に、俺は感謝 していた。 悲しい出来事もあった。 身銭を切って俺を自宅に引き取ってくれた恩ある耕一の母親が、亡くなった のだ。 病気であっさりと。耕一と、俺を置いて。 耕一も予想しなかったあっけない最期だった。 俺も、病床の恩人になにか自分がしてあげられることはないかと耕一の股間 で懸命に模索したが、パンツが難病の人間にしてあげられることは、残念なが らひとつもなかった。 俺にできたのは、ただ耕一の股間から彼女を見送ることだけだった。 葬儀の日も、耕一のパートナーは俺だった。 俺は、声を殺して泣いた。 耕一も泣いていた。 耕一と、話には聞いていたが別居していた父親との邂逅は、彼らの複雑な事 情を、俺に垣間見せた。 そして俺たちは、いま、耕一の父の実家にいる。 先日、耕一は、父親も交通事故で亡くなったのだ。 幸い、母方の実家もよくしてくれるようなので学生の耕一にも不便はないが、 それにしても、かける言葉もみつからない不遇さだ。 俺は、耕一に深く同情した。 なにか、俺がしてやれることがあればいいんだがな……。 とりあえず、特別なことはなにもできない。 優しく股間を包んでやることだけが、俺にできる仕事。俺の精一杯だ。 長期にわたって別居していたため、父の死にそれほど耕一本人が悲嘆してい ないのが、わずかな慰めだった。
むしろ、従姉妹の美人四姉妹と再会し、ほのぼのと旧交を温める機会、田舎 でのんびりできる機会に、耕一は満足しているようだった。 女の子、それも、耕一が気に入っている子ばかりの家に俺を同行させてくれ たということは、やはり俺を気にいってくれているということだろう。俺は誇 らしい。ブランド品の同僚たちとも密着してカバンに収まっているから、口に 出しては言わないが、廉価品の俺としては、パンツとしての誇りを感じた。 笑わないでくれ。 パンツにはパンツの、価値観がある。 新品を下ろしていくのが当たり前の旅行に、ホームユース・パンツの中から 抜擢されて出征していくことは、俺たちパンツにとっての誉れなのだ。 何人もの同僚から「頑張って来いよ」「土産話を聞かせてくれ」「お前なら 信じてるぜ」そう、エールとともに見送られた。 エールをくれた者の中には、俺といっしょに買われた詰め合わせの兄弟、稲 妻紋様から仲間うちでは「サンダー」と呼ばれているやつもいた。 ある者は破れ、ある者は旅行で耕一の友人に間違って履いて行かれ、いまや 兄弟で残ったのは、俺とサンダーのふたりきり。 「頑張って来いよ。お前が元気だと、俺までつい、まだやれるんじゃないかっ て思っちまう」 「今回は運が良かっただけさ。次はお前の番だろうよ、サンダー」 「いや、俺はもう駄目だ……。実は、尻のあたりの繊維が薄くなってきちまっ た。たぶん、次になにか強い力が働いたら破けるだろう。耕一はまだ気付いて いないが……」 「サンダー!」 「いずれ来る時が、来た。それだけのことだ。永遠に生き続け、主人の股間を 守るパンツなんて、この世に存在しない。どのパンツも、使命を一定期間果た し、やがて役割を終えて、人生というステージから消え去ってゆく……。そう いう星の下に生まれている。お前相手じゃ、釈迦に説法だがな」 「…………」 「暗い顔するなよ! 楽しかったな、俺たち。五人揃って行った東北貧乏旅行 ……」
「ああ……。最高だった……」 「家に来た従姉妹の千鶴さんに洗ってもらったこともあった。それを知った時 の耕一の顔ったらなかったな」 「ああ、ああ……」 胸を暖める、耕一と兄弟たちと共に作った思い出の数々……。しかし、悲し みは留めようもなかった。 だが俺は泣かない。主人が着る時に、生地が湿ってしまう。 パンツは、泣かないのだ。 そんな、幾多の思い出と、思いを背負って。 俺はいま、ここにいた。 スッ。スッ。 カバンの中で静かに出番を待ち続けて四日。とうとう出番がやってきた。 耕一が俺を脚に通す。その回数は、出逢いの日から数えれば、もう三桁にも なったろうか。 今日の耕一は慌ただしかった。 TVを見ていきなり家を飛び出し、午後になってからようやく汗だくになって 帰ってきた。 シャワーを浴びて汗を流し、そして俺に着替えたのだ。 どうやら、大事件が起きたらしい。 耕一の身になにかが起きなければ良いが……。 耕一の心配する、彼の身内、知り合いのことももちろん心配だが、俺たちに とっては耕一のことが一番心配だ。 風呂場で脱がれた仲間の縦縞は、洗い籠に放り込まれている。 昨日の朝も立派に朝立ちした耕一は、その様を従姉妹の千鶴さんと梓にばっ ちり見られてしまっていた。 その時、朝立ちをくるんでいたのが双子の縦縞、こいつの兄弟だ。 朝立ちは耕一の若さと生命力の証し。俺たちにはどうすることもできない。
その縦縞も、ストライプを揺らしながら千鶴さんたちの前に雄姿を誇示する 以外すべはなかった。 少しでも、雄々しく見えただろうか? 縦縞がずっと気にしていたのは、そのことだった。 ばっちりだったぜ。 俺たちは、カバンの中から応えてやった。 俺たちパンツには、仲間同士、意志を信号化して交感する能力があるのだ。 耕一はシャワーのあと、ニュースで事件の続報をチェックすると、夕食も食 べずに早めの眠りについた。 りー…りり……り…… 虫たちの声が、庭から静かに響く。 黒い夜空、優しい気温になった風と、そして柔らかな月光が、心地よく俺た ちふたりを包み込んでくれていた。 勝手知らぬ土地で装着されて、ふたりきりの夜。 それでも落ち着いていられたのは、田舎のこの優しい風土のおかげだろう。 しかし……。 しかし、耕一は違ったようだ。 徐々に、様子が変わっていった。 呼吸が乱れ、手はふとんを掻き。 汗が多くなっていった。 寝言で、苦しそうな言葉を……「やめろ」「そんな」「千鶴さん……」、そ んな言葉を、次々漏らしていた。 あきらかに、異常だった。 寝つきはいい方のはずなのだ。耕一は。 やがて、むくむくと起き上がった。 耕一がではない。耕一の男性が、だ。 その熱いものをくるむのが俺の仕事だった。それ自体は珍しいことじゃない。 しかし、今日は熱さが異常だ……。何が起こるのか……そう思った時。
耕一は、夢精した。 俺にも、そして耕一にも初めての経験だった。 その感触を詳しく説明して欲しい者もいないだろう。説明しないが、しかし、 俺は多少驚きつつも、平然とそのすべてを受け止める。 俺はパンツだ。 「大丈夫か!」「しっかりしろ!」「おいっ!」 カバンの中から、仲間たちが次々と声をかけて来てくれた。 俺は、親指をぐいっと立てて、笑顔でそれに応えた。パンツには親指も顔も ないが。 気分を悪くした奴もいるだろうが、主人の体液を布地で受けるのは、男物だ ろうが女物だろうが大事な仕事だ。 動物の母親は、幼児の便通をよくするため、肛門の弁を舐め取るのも厭わな いという。母のない孤児の動物を育てる人間が、同じくそれを実行するのすら、 俺は耕一と共にTVで見たことがあった。幼い動物の子の排泄は生死に直結する ためだ。 必要があればそこまで平気でできるのだ。我々は。 そして俺はパンツ。 厭う理由など、あるはずもなかった。 やがて目覚めて、パリパリになった俺の感触を確かめると耕一は情けない顔 をして俺を脱ぎ、着替えた。 俺の処置には困っているようだ。さすがに従姉妹にこの状態の俺は洗濯させ られまい。 俺をみつめて悩む耕一。 みつめ返し、気にしなさんな、男だぜ?と慰める俺。 人間には、パンツの気持ちは伝わらないのが残念だが。 と……。 障子に影が差し、耕一は慌てて俺をふとんの中に隠した。 「千鶴さん……?」 その影は、千鶴さんだった。
従姉妹の長女、耕一にとって、憧れの年上の人。 やがて部屋に入り、千鶴さん、そして耕一は言葉を交わす。 俺はそのなりゆきに驚いた。 千鶴さんが、耕一に告白して……誘惑している。 逆なら有り得るが、千鶴さんも耕一と同じ気持ちだったとは……。俺の予想 を超えていた。 やがて、唇の吸い付く音。 やわらかな、女の声。吐息。 耕一の荒い呼吸音。 ふたりの行為の音が、ふとんの下の俺にまで届いていた。 やったな。 やったな。耕一。 これが、お前の初体験か。しかも、憧れの人と。 耕一の、過去の人生で最大の幸せの瞬間かもしれない。 惜しくもその時履かれていたパンツから漏れたのは残念だが、その瞬間に立 ち会えたのは、パートナーとしての幸福だと俺は思った。 だがしかし。 俺は、重要なことを忘れていた。 背筋がぞくっとした。こんなことを……忘れていたなんて……! いや、背筋もないが。 俺はいま、夢精パンツ。 こんな俺がみつかったら、この情事はどうなるだろうか。 耕一の、男の沽券(こけん)にかかわるだろう。 青ざめ、俺を恨む耕一の顔が、まざまざと目に浮かぶ。 ましてや、千鶴さんに最初にみつけられたりしたら……。 素晴らしい愛と官能の睦み合いの舞台を上にして、俺は焦った。 俺がだいなしにしてはならない。耕一、一世一代の幸せを。 パンツが。 パンツとして。 パンツ、ゆえに。
……あ。 そして、俺は気付いた。 これが、チャンスでもあることを。 そう。 そうだ。 チャンスだこれは……。 耕一に、そして耕一の母親に受けた恩を返す。 耕一よ、お前は何も心配するな。そのまま、千鶴さんを愛し続ければいい。 俺は、このふとんの下でじっとしていてやる。 決して姿を見せず。決してお前たちを邪魔しないように……。 フッ……。 フフ……。 こんな場面で、こんなことで、お前の人生の大事の手助けをできるとはな… …。 俺は、密やかに。 しめやかに。 ふとんの下で隠れ続ける。 千鶴さんの、手折られるようなあでやかな声、吐息が届く。 俺はひそみ続ける。これが、おまえにできるこれまでで一番特別なプレゼン トだ、耕一。 律動するような、規則的な、ふとんの上の動き。 耕一たちの熱が、俺にまで伝わって来る……。 三人が──耕一と、千鶴さんと、俺──三人ともが、幸福感に包まれて。 素晴らしい夜になった。 事が終わりいったん千鶴さんが部屋を後にすると、耕一は俺を引き出して洗 面所に行き、こっそりと洗った。 こんな汚し方をしたら捨てられるやつだっているのに。 やっぱり耕一は、優しいやつだ。 パンツ思いだ。
やがて部屋の目立たないところに俺を干すと、耕一は、千鶴さんと連れ立っ て外へ出た。 どこへ行くのだろう? その時……。 その時、いつもの顔、二枚目とも三枚目とも言いきれない、あのいつもと同 じひょうきんな耕一の横顔を宵闇の中に見ながら……。 俺はなぜか、この横顔が二度と見れないような気がしていた。 ……どうして? ? ? 自分でも、よくわからなかった。 思い人と結ばれて、その彼女と涼みに外に出て。なんで帰って来れないんだ。 俺はそのつまらない思いつきを捨てた。 今日は、幸せな日だった。きっと、耕一にも負けない満足感が、俺を満たし ているだろう。つまらない思いつきで気分に水を差したくなかった。 元気に帰って来い、耕一。 大丈夫だ、お前なら。 そしてまた俺を履こう。いっしょにどこへでも行こう。 サンダーたちだって、向こうでお前に履かれるのを待っている。 そうだ。 俺は思い付いた。 今度こういうことがあったら、俺がお前の夢精を止めてやる。 これが次のプレゼントだ。恩義はまだまだあるからな。 ……どうやってって? それはな。 それは、これから考えるさ。 干されて。タンスにしまわれて。装着されて。その間、俺たちには、考える 時間だけはたくさんある。 そう、俺と耕一には、まだまだ時間があるのだから。
投稿しますー。 タイトルは『密月夜のプレゼント』 3レス予定。
ぐーたら天使のコリンが、漫画を読みながらこんな事を言っていた。 「ねーねー芳晴、満月の夜や新月の夜って、犯罪発生率とか高いらしいよ?」 何処から仕入れたのか解らないような情報を、あやふやなまま他人に伝える。要するに噂話。 他の誰かがする分には、例えそれが歩く東スポと呼ばれる女性であろうが、乙女を目指す武士で あろうが一向に構わないのだが、天使がそういう無責任な行動をとるのはどうかと思う。 新旧の聖書や、各種聖典に刻まれた教えが、実は天使の単なるゴシップでした。……とか。 そんなことを、不敬にも考えてしまいかねないからだ。誰に不敬って、コリン以外の天使に。 「おあつらえ向きに、今日は満月らしいね」 漫画を横に放って、綺麗に畳んである今日付けの新聞を開き、天気予報の欄をチェック。 すぐに脈絡もなくそんなことを言い出すのには、正直なところ慣れていたので気にならない。 難しい記事など読んでいられるかとばかりに、瞬く間にテレビ欄のチェックに入ったコリン。 その状態でさらにとりとめもなく言葉を繋げる。 「何かいいことありそうだー」 ……それは果たして、前々言と絡めて考えてもいい台詞なんだろうか。 悩みながら彼は、部屋を出た。
……彼女は、悩んでいた。 いつも世話になっている、少なからぬ好意を寄せている相手への贈り物。 手作り……というよりはリサイクル品。昔の彼女自身の装飾品を鋳直したものではあるが、 わざわざ綺麗な紙で包装してもらって、あまつさえリボンを掛けるほどのものでもない。 かといって、堂々とこれをそのまま渡すのも、どうにも気恥ずかしくて気乗りしない。 相談した近しい人々は、そんなの気にしないで渡せばいいのに、と言うのではあるが、どうも こればかりはそうそう気楽になれそうもなかった。それだけ、彼女自身意識しているのだろうが。 と、そこで彼女は思い出した。 いつだったか、別の案件で相談したうちの一人が、こんな事を言っていた。 「誰かにこっそり何かを渡したかったら、ベッドの脇に脱ぎ捨ててある服に忍ばせるのよ」 ……さすがに、助言のままの作戦を使うわけには行かないが。 彼女は、その応用で『贈り物』をすることに決めた。
「ありがとうございましたー」 本日最後の客が店を出て行く背中に向けて、彼はそう声を掛けた。 サウンド・ゼロは、全国にいくつかの支店を持つ中堅CDショップである。 そして彼、城戸芳晴はそこのアルバイト店員であった。 ぺぽぴぱ……と、レジを叩いて問題がないことを確認する。 その作業を終えると、芳晴は店の奥に声を掛けた。 「さてと。それじゃ店長、今日はこれであがりますねー」 んー、とやる気なさげな了解の声が奥から聞こえると、芳晴はやれやれ、と帰り支度を始める。 すっかり暗くなった外を見ながら外套に袖を通し、空腹感に耐えながら街路に足を踏み出す。 「――帰ったら夕食だなあ」 と呟きながら、冬場の夜特有の透明感のある寒さに凍える手を、外套のポケットに突っ込んだ。 「……あ」 その指先が、こつん、とコートの中にあった何かに触れる。 硬い触感。金属のひやりとした感覚が、温もりを求めた素肌に容赦なく突き刺さる。 ポケットからそれを引っ張り出す。 月の光を反射して輝く銀色のキーホルダーと、貼り付けてある『いつも有難う』のメモ書き。 「江美さんが言ってたのって、これのことだったのか」 思わぬ贈り物に、にへらと思わず顔を崩してしまう芳晴。 そうとわかれば善は急げ。芳晴はポケットから鍵を取り出すと、キーホルダーに通した。 しゃりん、と金属同士が擦れあう小気味良い音が空気を揺らす。 「へへ」 どのような意匠であるものか、怜悧な輝きを損なわない曲線の柔らかさが、まるでこの贈り物の 主の雰囲気をそのまま現したかのようで、芳晴の顔がより一層綻んでくる。 こりゃ、バイト代で何かお返しするしかないな。 内心そう思いながらも、身体はしめたデートの口実が出来た、とばかりに足取りも軽く、まるで 跳ぶように浮かれ気味の芳晴。 こんな月夜には、何かいいことありそうだ――。 いいこと、とひとくくりにするには些か最高すぎる贈り物に、心から感謝する芳晴であった。
今から投稿します。 タイトルは『いま、そこにある贈り物(プレゼント)』 長さは 2 レス。
──祐一さん──祐一さん ……お目覚めですか、祐一さん。 あっ、そんなに慌てる必要はないですよ。 決して、朝寝坊して学校に遅刻しそうなわけではないですから。 ここ、公園です。 ……はい、公園です。 ふふっ、祐一さんって本当に面白い方ですね。 祐一さんの寝顔、本当に可愛らしかったです。それこそ、思わず顔に落描きをしてしまいそうなぐらい。 ……あっ、してません、してません。本当に、落描きなんてしていません。 もぅ、大切な恋人のことを疑う人、嫌いです。二度と膝枕なんてしてあげません。 ……冗談です。祐一さんの慌てた顔が見たくて、ちょっと意地悪しちゃいました。 祐一さんがよろしければ、いくらでも膝枕をしてあげます。それは私の幸せでもありますから。 大好きな人の体温をすぐそばに感じながら、その人の寝顔を眺めて、どんな夢を見ているのかって想像する、そんなささやかな幸せです。 叶う、なんて思いもしませんでした。 冬の間に降り積もった雪が街角から消える頃、私もこの世界から消えるものだと、そう思っていました。 だから夢だと思っていました。大好きな人と同じ時間を過ごす夢、それは数え切れないほど見ましたから。 でも夢ではありません。確実に、私はこの時間を過ごしているんです。
──夢 そういえば、以前、私こんなことを言いましたよね。 『今、自分が誰かの夢の中にいるって、考えたことはないですか?』 あの時は、自分でもよく分からないまま言葉を発してましたけど、今は確信してます。 私は誰かの夢の続きを見ているんだって。 ……えっ、さっきと言っていることが違う、ですか? うーん、そうとも取れますけど、でも違うことはないんです。 つまり、誰かの夢の続きが、私が過ごしているこの時間、ということです。 ……あっ、ますます分からなくなってしまいましたか。それは困りました。 そうですね。祐一さん、英語で『今』って、何と言うかご存知ですか? ……"now"──それも『今』ですけど、瞬間的な意味ですよね。 私の答えは、もっと時間の幅を持った『今』のことなんですけど。 ……"current"──うー、さすが受験生です。私の知らない言葉を持ってきました。 えっと、とりあえず違う、とだけ言っておきます。 ……分かりませんか? もっと簡単な言葉です。 きっとみんなが知ってるけど、そうとは知らずに見過ごしている言葉なんです。 ……降参、ですか。分かりました、答えを教えますね。 この言葉を知ったのは、ほんの偶然でした。風が、辞書にあるその言葉のページを教えてくれたんです。 きっと、誰かがその言葉のことを私に知って欲しかったんだと思うんです。 だから、私も祐一さんにその言葉を教えます。一番知っていて欲しい方ですから、二人にとって。 その言葉は── "present" それが、小さな天使さんから頂いた、私たちが過ごしている『今』というこの時間の名前。 そして私たちは、ずっとその "present" を受け取っていくんです、祐一さん。
投稿数ヤバイかと思ったら、結構集まってますなあ。 水増しにひとつ書こうかと思ったけど、これなら別に必要ないか。
637 :
名無しさんだよもん :03/02/23 07:44 ID:Q27c+fDk
一時間だけ延長できませんか?
>608 >637 実は、今日は私事のため 9:00 には家を出なくてはならないのです。 ただ、そのために締め切りを延長しないというのも酷な話なので、延長はします。 ただし、戻って来るのが夕方になるので、投稿の一覧をまとめるのはそれからになると思います。 申請された方(>608 >637)は、それまでに投稿してください。 また感想を書く方は、その二人の方の投稿が終わってからでお願い致します。
Air SSです。「鳥の詩」が似合うSSを目指して書いてみました。
さようなら。 「ん?」 空耳のようにそんな声を聞いた気がして、俺は、ふと動きを止める。 いまじゃない。 昨日、空腹で行き倒れる寸前にそんな声を聞いたような──そういう記憶が 脳裏をよぎった。 「ごくっ」 ……しかし、隣にいるうざったい少女をどうしたものか、という当面の課題 を思い出し、おぼろな記憶はすうっと頭の中から追い出されていった。 みずいろの大きなリボンで結った髪を、夏の風にさらさらと流し。 俺をみつめ続ける、頭の足りないようすの、その少女。 観鈴とかいったか。 「おいしそう」 その視線は、俺に──というより、俺の手に乗った、大きな握り飯に向けら れている。 「欲しいのか」 「うんっ」 「やらん」 「が、がお…」 堤防の上は、涼しい浜風が、この寂れた港町の真夏の熱気をやわらげ。 落ち着いて空腹を満たすのに、絶好のロケーションだと思ったのだが。 なぜこんなうざいやつが。 しかも、俺に。
数分後。 「しかたない。ひとくちだけだぞ」 「にはは」 ……やらねば、決して立ち去ってくれないことを悟って、俺はあきらめてひ とかけらを手でちぎった。 「ありがとう」 「……餓死するか否か、瀬戸際の人間から収奪するんだぞ。それを食ったら、 とっととどこへなり行け。まったく、昨日だって行き倒れて死ぬ寸前だったっ てのに……」 「知ってますよ」 「なに?」 「夕べ、ずっとここで寝てたでしょ。わたしは、あなたをずっとつついてたの。 起きないかなーと思って」 「…………」 いやがったのか。全然気付かなかった。 ふたり並んで堤防に腰掛けて、おにぎりに、かぶりつこうとする間に。 俺は、ここでおにぎりを食うまでのいきさつを、思い出す。 今朝目覚めると、そこは見知らぬ天井の下だった。 「ああ、お目覚めになりました?」 どこだここは……と布団から出て、かなり大きなお屋敷らしいこの家の中を うろつく俺に、出て来た家人らしき女がそう言った。 「びっくりしましたよ……。帰り道、いきなり家の近所の路上で行き倒れてた んですから」 (そうだ……俺、空腹過ぎて行き倒れになって……) 「妹たちと、手足を持ち上げて家まで運んだんですよ。素性も知れない人を家 に上げるなんて、って梓──妹には、言われたんですけど」 その妹が作り置きしててくれたらしい朝食をぺろりと平らげる俺を見て、女 は食欲があることに安心したようだ。
「……世話になった」 「もう行くんですか? 梓がまだいたら、お弁当でも作って、持たせてあげら れたんだけど……」 「あんまり時間もないんだ」 「じゃあ、あの……私が、おにぎりでも作りましょう! い、いくつぐらいが いいかなー」 「……ひとつでいい。邪魔になるから」 「……そ、そうですか……」 なぜか落ち込む女。 「そのかわり、とびきり大きいやつをひとつ頼む」 「とびきり……とびきり大きいやつですね! わかりました! はい! とび きり大きいやつを♪」 なぜか女はうかれて台所に入っていった。 少しすると、どぉん、どぉんと、なにか爆音がし始めた。 どこか近所で工事でもやってるんだろうか。 とにかく、宿代朝食代に続いて昼飯代も浮きそうな事実を、俺は歓迎してい た。 完成品のおにぎりの大きさは、たしかにとびきりのものだった。さっき、堤 防で包みを開けた瞬間、ボーリング大……を超えた、ビーチボール大の、浜辺 でバレーも楽しめそうなその大きさをを目にして、俺は素直に驚嘆した。 「すげえ……」 しかも、むらむらと何かオーラまで出している。 これはきっと、“美味しそうオーラ”に違いない。 かぶりつくことを想像して、欲望にごくりと喉が鳴った。……あの変な少女 に邪魔さえされなければ、とっくに……。 だがもういい。 俺と少女は、そろっておにぎりにかぶりついた。
堤防に夕日が差している。 あれから数時間が経過した証拠として、浜辺の街一帯すべてを、朱(しゅ) に染めて。 そして堤防の上には── 少女と青年のふたりが、もう何も物言わぬ骸(むくろ)となって静かに眠っ ていた。 おにぎりを片手に。 千年目の夏が、終わる──
今さら書いてもどうすればいいんだ。
遅くなりました。 いまから投下します。 題名「真夜中の午前二時」 15スレ 痕 Hシーンあり
真夜中の午前二時。 わたしは小箱を開け、中から一枚の紙片を取りだし広げた。 『親愛なる初音へ お誕生日おめでとう 柏木楓より』 わたし宛の手紙を一読すると、次に紺色の宝石箱の蓋を開けた。 細かな装飾の施されたプラチナ製の指輪が、ランプの光を受けキラキラと輝き出した。 それは、今は亡き姉からの誕生日プレゼントだった。 「実は、俺達に子供が出来たんだ」 耕一お兄ちゃんは照れくさそうに言った。 「えーーーーっ! 本当なの千鶴お姉ちゃん」 わたしは思わず大きな声を上げてしまった。 千鶴お姉ちゃんは恥ずかしいのか、顔赤くして下を向いたまま、小さく頷いた。 「結婚より先に子供作ってどーすんだよ!」 梓お姉ちゃんはあきれ果てたように言い捨てた。 「耕一はまだ大学があるんだろ?」 「大学は辞めて、こっちに来ることにしたんだ」 「飯を作る身にもなって欲しいね」 「わたしは耕一お兄ちゃんが来ることに大歓迎だよ。家族は多いほうが楽しいし」 「そう言ってもらえると嬉しいよ、初音ちゃん。来年にはさらに一人増えるしね」 「どっちに似るのかなぁ。楽しみだね、梓お姉ちゃん」 「どっちに似てもロクな性格じゃないだろうよ」 梓お姉ちゃんの顔に『おもしろくない』という表情が、ありありと浮かんでいた。 わたしはハッと楓お姉ちゃんの事を思い出した。 確か楓お姉ちゃんも耕一お兄ちゃんの事を好きだったはず。 わたしは、おずおずと楓お姉ちゃんの顔を覗き込んだ。 無表情。 楓お姉ちゃんは無表情に耕一お兄ちゃんと千鶴お姉ちゃんを見つめていた。
まるで自分には関係のない出来事と言わんばかりに。 「耕一さん、千鶴姉さん、おめでとうございます」 抑揚のない静かな声で、楓お姉ちゃんは二人に祝いの言葉を述べた。 「ありがとう楓ちゃん」 「結婚式はどうするのですか?」 「二ヶ月後くらいに簡単な式を挙げようと思っている。あまり遅くなると、お腹が目立つようになるしね」 「そうですね。早いにこしたことはないですし」 「今から楽しみね、楓お姉ちゃん」 わたしの問いかけに、楓お姉ちゃんはすぐに答えなかった。 しばしの間わたしの顔を見つめた後、 「そうね」 と、そっけなくつぶやいた。 その日から、楓お姉ちゃんの様子がおかしくなった。 何をするにしても精気がない。 まるで夢遊病者のように意思なく日々を過ごし、学校も休みがちになってしまった。 わたしは元気づけようと思い、買い物や遊びに行くのに楓お姉ちゃんを誘ってみるものの効果はなかった。 晴れた日などは、空を見上げてばかりだった。 しかたなくわたしも横に座り、楓お姉ちゃんと空を一緒に見上げていた。 結婚式当日。 『ささやかな』という最初の言葉とは裏腹に、盛大な結婚式が鶴来屋にて催された。 『鶴来屋で是非やりましょう』という足立社長の強い意向によるものだった。 足立のおじさんとしては耕一お兄ちゃんに将来『鶴来屋』を継ぐ事を希望しているらしく、そのためにも『鶴 来屋』での披露宴にこだわったらしい。 数々のスピーチと祝辞の述べられるなか、梓お姉ちゃんはひたすらにお酒を飲んでいた。 「梓お姉ちゃん、ほどほどにしたほうがいいよぉ」 「いいんだよ、いいんだよ、めでたい席なんだから」
そういって次から次へとビールを胃に流し込んでいた。 梓お姉ちゃんも耕一お兄ちゃんの事を好きだったのだろうか。ヤケ酒であることは明白だった。 かたや楓お姉ちゃんはというと………、こちらも失恋酒に身を浸していた。ただ、梓お姉ちゃんとは違い、無 言で乱れる事なく、淡々と日本酒を水のように飲み干していた。しかもかなり速いペースで。 時たま新郎新婦に目を向け、しばらく眺めていたかと思うと、再びコップで日本酒をあおりはじめる。この繰 り返しだった。 「楓お姉ちゃんも飲み過ぎだよ」 「………………」 楓お姉ちゃんの目は、お酒を注ぐグラスをみるばかりで、わたしに見向きもしなかった。 そんな事が小一時間程続いた後、楓お姉ちゃんはフラフラと自分の席を立った。 「大丈夫、楓お姉ちゃん」 「トイレ……」 「わたしも一緒に行こうか?」 「……大丈夫、一人で行けるから……」 そう言うと、千鳥足で出口へと歩いて行った。 それが、楓お姉ちゃんを見た、最後の姿だった。 「千鶴お姉ちゃん、楓お姉ちゃん見なかった?」 「そういえば、姿をみていないわね。どうかしたの?」 「お酒に酔ってトイレにいったまま、帰ってこないの」 「もしかしたら、先に帰ったんじゃない?」 「それならいいんだけど」 わたしの心は胸騒ぎがして落ち着かなかった。 「私からも係りの人に聞いておくわ」 「心配させてごめんね」 「いいのよ、それより楓の事お願いね」 「うん」 わたしは首を縦に振ると自分の席に戻った。 梓お姉ちゃんは泥酔したのか椅子にもたれかかり、いびきをかいて眠っていた。
結局、披露宴が終わっても楓お姉ちゃんは帰ってこなかった。 どうも会場の人の話によると、楓お姉ちゃんはタクシーに乗り、先に帰宅したらしい。だが、わたしが梓お姉 ちゃんと共に家に帰り着いたとき、家の中は暗く静まりかえっていた。 心配と不安が一層つのっていく。 「楓のやつ、どこに行ったんだ?」 お酒の残る頭を押さえながら梓お姉ちゃんがつぶやいた。 外はすでに夕暮れで暗くなりつつあった。 プルルルル、プルルルル……。 突然電話機がなりだした。 「あ、あたしが出るよ」 梓お姉ちゃんが受話器を取り上げた。 「もしもし、柏木ですけど……、はい、確かに柏木だけど、どなたですか?」 梓お姉ちゃんが電話している間に、わたしはお茶をいれようとポットに手を伸ばした。 「え、警察?!」 電話の声に、わたしの手が止まった。 「はい、はい、確かにそうですけど………」 一分ごとに梓お姉ちゃんの顔が深刻なものに変わっていく。 「わ……、わかりました、姉ともすぐに連絡をとります。では失礼します」 カチャリ。 受話器を置く音がすると同時に、わたしは梓お姉ちゃんのもとに駆け寄った。 「いったい何の電話?」 「うそだよな……、きっと悪い冗談に決まっているよな……」 「何があったの?」 梓お姉ちゃんは振り向くと同時に、わたしを両腕で強く抱きしめた。 「まだ、決まった訳じゃないよ……まだ、確認したわけじゃないからね、初音」 声と腕が小刻みに震えていた。 「いま、警察からの電話で、海岸に女性の水死体が浮かんだんだって……」 「え……」 「そしてその死体から、楓の名前が書かれている物がみつかったらしい……」 「え?!」
わたしは一瞬自分の耳を疑った。 「そ、そんな、嘘でしょ梓お姉ちゃん、嘘だといってよ!」 警察署にたどり着くと、二次会の会場から駆けつけた耕一お兄ちゃんと千鶴お姉ちゃんが待っていた。 わたしたちはそこで、変わり果てて冷たくなった楓お姉ちゃんと再会した。 四人肩を寄せ合って泣いた。 死因は海に溺れての溺死だった。 警察によって、他殺、事故死、自殺のあらゆる可能性を探りながら捜査が始まった。 タクシーの運転手の証言により、楓お姉ちゃんが望んで海に向かった事が判った。そして一人で海を見ている 姿を海岸付近の人が見かけていた為、他殺の可能性は低いと思われた。 また、現場付近から遺書らしき物は見つかっていなかった。 わたしたち四人は、事故死に違いないと結論づけた。きっと酔いを醒ますため海を見に行き、誤って転落した のだろうと。 皆、自殺したとは思いたくはなかった。 もし楓お姉ちゃんの死が自殺だとする場合、その理由は………耕一お兄ちゃんと千鶴お姉ちゃんが結婚したこ とによる失恋以外考えられなかった。 二月二十七日の夕方。 わたしはいつものように学校から帰宅した。 家の中では先に帰っていた梓お姉ちゃんと、妊娠六ヶ月に入り少しお腹が目立つようになってきた千鶴お姉ち ゃんが、なにやらごそごそと準備をしていた。 「ただいまー。梓お姉ちゃん何してるの?」 「今日は初音の誕生日だろ。みんな祝おうと思って準備しているのさ」 「本当に!?」 「ああ」 梓お姉ちゃんは首を縦に振った。 「ありがとう。わたしとっても嬉しい」 わたしは少し大げさにはしゃいだふりをした。
楓お姉ちゃんのお葬式以来、わたしを含めて皆、心に深い痕(きずあと)を負っていた。 口には出さなくても、目を見れば判るのだ。 だから、わたしは最近少しでも家が明るくなるよう振る舞っていた。 笑いたくなくても無理に笑顔を作った。 そうしないと、涙が不意にこぼれ落ちそうになるから………。 「じゃあ、わたしは何を手伝えばいい?」 そう言ってエプロンを手に取った時、玄関で呼び鈴が鳴った。 「何かしら」 千鶴お姉ちゃんが重そうにお腹に手を当てながら立ち上がった。 「あ、千鶴お姉ちゃん、私が行くからそこに座っててよ」 わたしは玄関へと小走りに向かった。 「宅急便でーす。判子かサインをお願いします」 「ご苦労様です」 わたしは伝票にサインをして、運送会社の人から十センチ四方の荷物を受け取ると居間に戻った。 「誰が来たの初音」 「宅急便だったよ千鶴お姉ちゃん」 「何の荷物かしら?」 「ちょっと待ってね」 わたし箱に貼ってある伝票を調べた。 「あ、わたし宛みたい」 「その包み紙は駅前のデパートの物ね。もしかしたら初音の誕生日プレゼントじゃない?」 「そうかな。誰からだろう……………あれ、柏木……えっ!」 わたしは伝票の名前を見て驚いた。 柏木楓。 死んだはずの姉の名前が差出人の欄に書かれていた。 「な、なんでもない」 不審がる千鶴お姉ちゃんの視線を背に受けながら、荷物を胸に抱いて自分の部屋に向かった。 どうしてこんなものが? 誰かの悪戯? 幾つもの疑問符が頭の中を駆けめぐる。
自室に入ると机の引き出しを開け、荷物を中にしまい込んだ。 夜になったら、ゆっくり一人で確かめよう。 わたしは大きく深呼吸をして息を整えると、何事もなかったかのように一階へと降りていった。 「ハッピーバースディ、初音ちゃん!!」 祝福の言葉と共に、クラッカーが軽快な音をたてて弾(はじ)けた。 テーブルの上には数々の料理が食べきれないほど並べられ、白い生クリームにデコレートされたケーキには、 わたしの歳の数だけローソクが並べられていた。 恐らく今までで一番豪華な誕生日だと思った。 三人からそれぞれ誕生日プレゼントをもらい、料理に舌鼓を打った。楽しい話題に席は盛り上がり、アルコー ルがそれに拍車をかけた。 食事が終わった後は皆でトランプをして夜遅くまで遊んだ。 ポーカーやブラックジャックをした後、最後はババ抜きで締める事になった。 「私上がったわ」 千鶴お姉ちゃんが一抜けした。 「おし、二抜け」 梓お姉ちゃんも上がり、わたしと耕一お兄ちゃんの一騎打ちになった。 わたしの手札はハートの7が一枚。 対する耕一お兄ちゃんの手札は二枚。 「初音ちゃん番だよ」 「うん」 わたしは手を伸ばしたまま、どちらにするか迷った。 どっちがババで、どっちが上がりのカードだろう? 心の中で決めかねていた時、不意に後ろから声が聞こえた。 「初音、右側を引きなさい」 「右ね」 わたしは思い切って右のカードを引いた。 スペードの7だった。 「わたしの勝ちだよ、耕一お兄ちゃん」
「負けた……」 耕一お兄ちゃんは悔しそうな顔をした。 「教えてくれて、ありがとう」 わたしは後ろを振り返って、礼を言った。 そこには………誰もいなかった。 「初音、誰に向かって言ってるの?」 梓お姉ちゃんが不思議そうな目でわたしを見つめていた。 わたしをはじめ、耕一お兄ちゃんも、千鶴お姉ちゃんも、梓お姉ちゃんも、皆テーブルで向かい合うように座 っていた。 後ろに人がいるはず無かった。 「な、なんでもない」 わたしは適当にお茶を濁した。 でも、確かにわたしは誰かの声を聞いたような気がした。 お休みの挨拶をし、わたしが自分の部屋に戻った時、時計の針は午前一時を指していた。 わたしは机に座り、引き出しの中から夕方にしまった箱を取り出した。 箱に貼ってある送り状を見ると、発送元の住所は駅前のデパートになっていた。送り主は『柏木楓』と書かれ ていた。 荷物は比較的軽かった。 わたしはペーパーナイフを取り出すと、注意深く包み紙を開けた。 包装紙を取り払うと、紅いリボンのかかった箱が姿を現した。 リボンをほどき、ゆっくりと箱の蓋を開けると、二つに折られた一枚のカードが一番上に入っていた。 わたしは箱の中からカードを取り出すと、中に書いてある文章に目を通した。 『親愛なる初音へ お誕生日おめでとう 柏木楓より』 ゆっくりと丁寧に書かれた文字は、楓お姉ちゃんの筆跡に良く似ていた。 カードの下には深い紺色の宝石箱が入っていた。 震える手で箱を取り出し、蓋を開ける。
その瞬間、中に入っていた指輪がランプの光を受け、金色の輝きを放ち始めた。 「あ………」 わたしは思わず声をあげた。 その指を知っていたから。 あれは結婚式の二週間前だろうか。 わたしは楓お姉ちゃんと一緒に駅前のデパートに出かけた。 何気なくジュエリー関係のフロアに足を踏み入れた時、わたしはショーウインドの中にある、プラチナの指輪 に目を奪われた。 ショーライトに照らされたその指輪は精巧な彫り物と細かな装飾が施され、自らの存在を誇示するかのように、 ひときわ輝いで見えた。 「楓お姉ちゃん、これとっても綺麗だね」 「初音、欲しいの?」 「うん、欲しいけど………やっぱり高いから無理」 「消費税入れると十万円超すわね」 「うん………。お金貯めて買おうかな」 わたしは指輪に未練を残しつつ、その場を後にした。 あの時売り場には遠くに店員がいただけで、わたし達以外は誰もいなかった。 この指輪の事を知っているのは、わたしと楓お姉ちゃんだけの筈だった。 わたしはもう一度カードを手に取った。 『親愛なる初音へ お誕生日おめでとう 柏木楓より』 次第に文字が、涙で霞み読めなくなる。 この誕生日プレゼントの送り主は、楓お姉ちゃん以外考えられなかった。 きっと死ぬ前にデパートでこの指輪を購入し、今日という日に届くよう手配したのだろう。 …………それってもしかして。 わたしはふと、重大な事に気が付いた。 楓お姉ちゃんは誕生日に届くよう、この指輪をわたしに送った。別の見方をすれば、誕生日にプレゼントが手 渡せないことを知っていた。つまり、楓お姉ちゃんは自分が死ぬことを予め知っていたことになる。 わたしが一番恐れていた事。
わたしが一番考えたくなかったこと。 楓お姉ちゃんは、事故死したのではなくて…………。 楓お姉ちゃんは…………。 楓お姉ちゃんは…………。 ……自殺……したんだ…………。 耕一お兄ちゃんと千鶴お姉ちゃんが結婚することにより絶望し、生きる気力を無くすほど楓お姉ちゃんは耕一 お兄ちゃんの事を愛していたんだ。 そして死ぬ前に、わたしがこの指輪を欲している事を知り、すべての貯金をはたいて買ったのだろう。 もしかしたら自殺する事によって傷付く、わたしへの贖罪の意味も含まれているのかもしれない。 わたしは再度宝石箱を手に取った。 金色に輝くプラチナの指輪。 それはあたかも傷ついたわたしの心を癒すかのように、優しく光を放っていた。 「嬉しくないよ…………」 宝石箱を持つ指に力が入る。 「こんなふうに誕生日プレゼントを貰っても、ちっとも嬉しくないよ、楓お姉ちゃん」 喉から絞り出す声が震えていた。 「直接手渡してくれなきゃ、全然意味がないよ楓お姉ちゃん!」 わたしは机に顔を埋め、声を上げて泣いた。 涙が次から次へと溢れ出た。 なぜ、わたしはもっと楓お姉ちゃんの気持ちを判ってあげられなかったのだろう。 結婚式会場で楓お姉ちゃんが席を立った時、どうして一緒について行かなかったのだろう。 後悔の念がわたしの胸を締め付ける度、新たなる嗚咽が胸の奥から込み上げてきた。 わたしはいつまでも泣き続けた。 ………………………………………。 ………………………………………。 どれくらい泣いたのだろう。 わたしはいつしか泣き疲れ、ぼんやりと指輪を眺めていた。 ふと時計を見ると、真夜中の午前二時になっていた。 楓お姉ちゃんは今どこにいるのだろう………。 わたしは楓お姉ちゃんの魂の行く末が気になった。
自殺した人の霊は成仏することが難しく、生前に思い残した場所をいつまでも彷徨うという。 耕一お兄ちゃんを愛して叶わなかった楓お姉ちゃん。 もしかしたら、この家の中にいるのかもしれない。 そして仲良く暮らすわたしたちの姿を、悲しそうな瞳で見つめているのだろうか。 わたしたちが歳をとって死んだ後も、自縛霊として永い年月を無意味にいつまでも過ごすのだろうか。 そんな楓お姉ちゃんの姿を想像すると、わたしの胸が張り裂けそうになった。 かわいそうな楓お姉ちゃん。 なんとかしてあげたいという気持ちが募る。 でも、どうすればいいのだろう。 耕一お兄ちゃんに愛されたいという楓お姉ちゃんの願い。その思いを叶えさせる事ができればいいのだけど………。 生きていればいくらでも方法はあるのに…………。 …………生きていれば? ひとつだけ、たった一つだけ方法が頭に浮かんだ。 楓お姉ちゃんの思いを叶えることが出来る方法。 でもそれは………わたしの人生をも大きく左右してしまう問題を内包していた。 わたしは溜息を一つついた。 楓お姉ちゃんを助けてあげたい。 でも、わたしにもまだ、したい事がたくさんある。 他に方法はないだろうか…………。 駄目、この方法以外考えつかない。 どうしよう。 わたしはもう一度大きく溜息をついた。 わたしの人生。わたしの未来。 高校を卒業した後、わたしは大学に進学するつもりだった。 寂しいけど、この家を出て都会で一人暮らしをする事になるだろう。 もしかしたら、大学でいい人に出会い結婚し、この家から出ていく事だって考えられる。 でも…………。 わたしはきっと楓お姉ちゃんの事を忘れられないだろう。 事有る事に、あの時の出来事を思い出し、自分を責めるような気がした。 わたしは机の上に置いてある写真立てを手に取った。
少女時代の四姉妹が仲良く笑って写っている一枚の写真。 物心ついた時から、楓お姉ちゃんは側に居てくれた。 ずっと一緒だった。 楽しかった。 いつまでも一緒にいられると思っていた。 そして今も一緒にいたいと思っている。 そう…………。 一緒にいることを、わたしは希望している。 一緒にいることを、わたしは切望している。 いつまでも、一緒に…………。 わたしは写真立てを戻すと、宝石箱の中から指輪を取り出した。 もう、心に迷いはなかった。 楓お姉ちゃんを助けよう。そしていつまでも一緒に暮らそう。 わたしはプラチナのリングを指に通した。 なんとなく、今、わたしの側に楓お姉ちゃんが居るような気がした。 「楓お姉ちゃん、また、わたしと一緒に暮らそう」 わたしは指輪に向かって話しかけた。 「わたしが楓お姉ちゃんを産んであげるから」 部屋の空気が揺れたような気がした。 わたしは椅子から立ち上がると、机の上に置いてあるランプを消し部屋の外にでた。 暗い廊下をゆっくりと進む。 わたしは耕一お兄ちゃんと千鶴お姉ちゃんの寝室に足を踏み入れた。 蒲団が二つ並び、二人とも寝ているらしく安らかな寝息が聞こえてきた。 わたしは着ている服を一枚一枚その場で脱いだ。 布の擦れる音が静かな部屋の中に響いた。 ショーツを脱ぎ終え産まれたままの姿になったわたしは、耕一お兄ちゃんの蒲団の中に潜り込んだ。 「ん……え………」 耕一お兄ちゃんが目を覚ました。 「うん………初音……ちゃん?」 まだ幾分寝ぼけているようだった。
「耕一お兄ちゃん、お願いがあるの」 わたしは耳元に口を寄せ囁いた。 「お願いって……?」 わたしは自分の決意を口にした。 「わたしを抱いて欲しいの」 耕一お兄ちゃんの呼吸音が一瞬止まった。 大きな両手が優しくわたしの両肩を包み込むと、顔が見えるようにゆっくりと体が持ち上げられた。 暗い視界の中でお互いの瞳がお互いの姿を映し出した。 耕一お兄ちゃんは無言でわたしを見つめた後、静かにこう言った。 「いいよ」 わたしの体が蒲団の上に置かれ、耕一にお兄ちゃんが上になった。 暖かい掌が左頬を優しく包み込み、唇と唇が重なりあった。 右の乳房が優しく撫でられ、乳首が勃起していくのが判る。 耕一お兄ちゃんの手と唇が、わたしの上半身をゆっくりと愛撫していく。 首筋、肩口、乳房、お臍、腰、順番に撫で回された掌が、ついに、わたしの性器に触れた。 「ぁっ!」 わたしは声が出ないようすぐに口を塞いだ。 耕一お兄ちゃんの指が敏感な突起物の周りを、円を書くように刺激する。 枕を口に押しつけ必死に耐えた。 隣で寝ている千鶴お姉ちゃんに聞かれないように。 恐らく勘の鋭い千鶴お姉ちゃんの事だから、きっと目を覚ましているような気がした。 わたしたちが何をしているかも気づいているに違いない。 でも、きっと寝たふりをしたまま、何も言ってこないとわたしは思った。 千鶴お姉ちゃんの事だから、楓お姉ちゃんの死んだ理由を何となく察していると思う。 もしかしたら、自分が結婚したために楓お姉ちゃんを殺してしまったと思っているかもしれない。 だから、わたしたちのする事を咎める事が出来ないのだろう。 わたしが楓お姉ちゃんと同じ悲劇を辿らないように。 本当はこんな事したくない。 誰も傷つけたくない。 わたしは罪悪感を憶えながらも、行為を止めることが出来なかった。
なぜなら、これ以外に楓お姉ちゃんを救う方法が他にないから……。 耕一お兄ちゃんの舌が、わたしの膣口の辺りを這い回る。 快感が身を包む度、自分に対する嫌悪感が増していく。 わたしは耕一お兄ちゃんの恋人でも妻でもない。 耕一お兄ちゃんに愛される資格なんて、わたしには無い。 ごめんね、千鶴お姉ちゃん。ごめんね………。 甘美な刺激が体を貫く度、わたしは心の中で千鶴お姉ちゃんに詫び続けた。 「初音ちゃん、そろそろ入れるよ」 わたしは無言で首を縦に振った。 耕一お兄ちゃんが、わたしの上に覆い被さる。 あそこに何かが押しつけられるのを感じた次の瞬間、耕一お兄ちゃんがわたしの中に入ってきた。 引き裂かれる痛みにわたしは耐えた。 耕一さんの背中に回した両腕に力が入る。 しばらくして、わたしの目から急に涙があふれ出た。 理由は判らなかった。 悲しかった。 言葉では言い表せない悲しい気持ちでわたしの心は埋め尽くされた。 わたしの頬に一滴の涙がこぼれ落ちた。 それは耕一お兄ちゃんの瞳からこぼれ落ちた涙だった。 耕一お兄ちゃんも、わたしと一緒に泣いていた。 「エデフィル……」 耕一お兄ちゃんが女性の名前が口にした。 知っている。 わたしはその名前を知っている。 そう、なぜだかわたしはその名前の女性を知っている。 そうだ、あの時も、わたしと耕一お兄ちゃんは泣きながら抱き合っていた。 今より遙か昔に、今と同じくらい辛い気持ちでお互いを慰め合っていた。 「次郎衛門……」 わたしはなぜか耕一お兄ちゃんの事を『次郎衛門』と呼んだ。 「リネット……」
耕一お兄ちゃんがわたしの事を『リネット』と呼んだ。 理由は判らなかった。 ただ、そう呼びたかった。 そして不思議にもお互い違和感を持たなかった。 はるか昔、わたしの生まれる前のわたし。 はっきりと覚えだせない。ただ、心深くに楔のように打ち込まれた慟哭が、わたしの心を苦しめた。 不意に耕一お兄ちゃんがわたしの体を強く突きだした。 悲しい記憶を何もかも、肉欲に溺れて忘れようとするように、わたしの体を貪るように攻め立てた。 そうなんだ。 耕一お兄ちゃんもわたしと同じなんだ でも、わたしは体が強い刺激を感じる度に、より一層悲しい気持ちで胸が張り裂けそうになった。 「う…………」 耕一お兄ちゃんが私の中で震えた…………。 わたしは優しく耕一お兄ちゃんの頭を抱きかかえ、キスをした。 その後二人は夜が明けるまで抱き、泣き続けた。 真夜中の午前二時。 わたしは小箱を開け、中から一枚の紙片を取りだし広げた。 『親愛なる初音へ お誕生日おめでとう 柏木楓より』 わたし宛の手紙を一読すると、次に紺色の宝石箱の蓋を開けた。 細かな装飾の施されたプラチナ製の指輪が、ランプの光を受けキラキラと輝き出した。 耕一お兄ちゃんに抱かれてから既に二十日間の日々が流れた。 わたしはその間毎日、耕一お兄ちゃんに抱かれ続けた。 そろそろ生理が来る頃だけど、その兆候は何も無かった。 すでに子供を身籠もっているような気がした。 わたしは宝石箱からプラチナのリングを取り出すと指に通すと、椅子から立ち上がり、机の上に置いてあるラ ンプを消して部屋の外にでた。 今日も耕一お兄ちゃんに抱かれるために…………。
以上で終わりです。 ヤフーBBの書き込み規制喰らって、現在ネットカフェから書き込み中。 >608 >637は、わたしが知り合いに頼み込み書き込んでもらいました。 よってわたしで最後です。 ご迷惑おかけしまして申し訳ございませんでした。
「せめて、よい夢を」 >640-643 笑った。 クールな文章と、ヘビィなネタのギャップがおかしい。 AIRらしい雰囲気にまとまっているし、某女性もいい存在感を出せているし、 素直に上手いと思った。 「いま、そこにある贈り物(プレゼント)」 >632-634 タイトルでオチが分かってしまう作りだし、そうなると後半の展開が作為的に見えちゃう。 でも、しおりんが可愛いので許す! 頭をなでなでしてあげたい。 「美汐の賜り物」 >547-549 このネタは考え付かなかった。 良いか悪いかはともかく、確かにプレゼントだわなあ。 やけに前向きなみっしーには、逆に不安も覚えてしまうな。
664 :
代理 :03/02/23 13:52 ID:Ayl6KZO8
と、まぁ勝手に代理してみたわけだが、何か不都合がありましたらごめんなさい……。
666 :
名無しさんだよもん :03/02/23 15:14 ID:52wFOsRu
ただ今、戻りました。 >664 投稿作品のまとめの方、どうもありがとうございました。 おかげで助かりました。 それと、スレ容量が残り少ないので新スレを立てようと思います。 感想を書きたい方は、しばらくお待ちください。
文章が巧くなりたいなぁ……とメンテ代わりに呟いてみる。
670 :
557 :03/02/27 08:06 ID:JGNbPzME
結局、一晩で50レス以上来るんだもんなあ。 あんまり活字中毒じゃない人だから、まとまった時間が無いとなかなか読みにくかったり。
まあ、まとめていっきに読まなくてもいいんでない? 短いのなんて一分か二、三分で読めるのも何本もあるから、 二、三本ずつ読むとか。
672 :
557 :03/02/28 05:18 ID:2/rFCrwa
どうもそういう計画的な事って難しいんだよなあ・・・。 人に計画的な投稿を薦めておいて な ん だ け ど 。
それにしても、今回のラッシュはすごかった。 4時過ぎからだもんなぁ。