1 :
吾輩は名無しである:
F・ドストエフスキーについて語りまくりましょう。
過去スレ及び関連スレなどは
>>2-10くらい。
【お勧め参考書】
◎入門書
中村健之介「ドストエフスキー人物事典」
同「ドストエフスキーのおもしろさ」他
☆伝記等
アンリ・トロワイヤ「ドストエフスキー伝」
小林秀雄「ドストエフスキイの生活」
E.H.カー「ドストエフスキー」
(ドストエフスキー周辺の女性は語る)
[愛人]ドリーニン編「ドストエフスキーの恋人スースロワの日記
[夫人」アンナ・ドストエフスカヤ著「アンナの日記」
☆小説家評
加賀乙彦「ドストエフスキイ」
椎名麟三「私のドストエフスキー体験」
埴谷雄高「ドストエフスキー全論集」
物質から来ました
☆訳者評
江川卓の謎解きシリーズ
工藤精一郎「ロシア文学裏話」
★アンチ
ナボコフ「ロシア文学講義」
☆その他の基本参考図書
バフチン「ドストエフスキーの詩学」
亀山郁夫「ドストエフスキー父殺しの文学」
ヴォルインスキー「偉大なる憤怒の書」
井桁貞義「ドストエフスキイ」
☆カラマ第2部のアリョーシャ=皇帝暗殺犯説の火元となった本
(皇帝暗殺犯説の真偽はこれ読んでから判断して下さいまし)
グロスマン著「ドストエフスキー」(筑摩書房)
ウラー!
>===ー―-- 、
///; ;;'´  ̄ ヽ\
r'///`ー ' ヾヽ
|// 三ハ
彳|: : : : : : : : : : : : ミミヘ
彡|: : : : : : : : : : : ミミミ∧
川 , . . . . : : : : _,、 ト、ミミ分.、
|州 ;=ニ=t::: ‘‘=tf==`, 乂 !ミミミミ
!ミミ< ● ヌ::}:: `ハ´●`>= 川ミミミ
斗!::::::::::::::イ! :ヾ´ ,〃 ワ ノ
ハ:::::::::::::〃 ヽ. \ /i, ∂ノ
乂ト、;;;;;;込_-'_う ' \ ,/分イ
彡公=彳州川ミト、ヽ\,. 彳!乂 ト、
从彡彡 ==== ミミ爪州州|川从
乂仁彡 '川' ミ州州ミ从从川ト、
彡,.ィ彡彡州川ミ公州州 | |人乂ト、
_-=≦三彡'彡州州州川州 | | | !i!V 从∵j ≧-
∵∵∵∵行彡公州州川川 州| | 乂| 从∵=ヽ ∵
∵∵∵∵∵州〃个州州川 州! |从从`ヾ ∵∵ | ∵
∵∵∵∵∵j!彳公州州州川 ! !ヾミY`∵∵∵∵| ∵
∵∵∵∵从川彳川爻州州必入乂Vミ` ∵∵∵| ∵
∵∵∵∵州从从州从乂心从从乂介从∵∵∵! ∵
コレダカラ、にちゃんねるハ・スバラシイ! byステパン
15 :
吾輩は名無しである:2006/05/18(木) 23:36:49
井桁の本は??
清水書院から出てる「人と思想」シリーズでも「言葉の生命」でもOK
人と思想シリーズでドストがあるんですか
18 :
吾輩は名無しである:2006/05/19(金) 12:58:38
言葉の生命はおもしろかったな
ドストの顔を3回クリックすると、眼が光るよ (←ホント)
お早うございます万国の労働者諸君。今日はドスト研究家のグロスマン同志をお迎えして
「カラマーゾフの兄弟」の第2部の構想についてイデオロギー的に正しい解釈を行います。
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( ´∀`) 目 目 (・∀・ ) < 第2部ではアリョーシャタンは遅まきながら
( つ )つ ⊂グロスマン) |共産主義のイデオロギーに目覚め、皇帝暗殺の
┃レ __ | ̄ ̄ ̄ ̄ | ___,ノ┃ |ために頑張ります。別に証拠はありませんが
┗━┳┳\ | ̄ ̄ ̄ ̄|,/━┳┳┛ |共産主義は科学的であり絶対的に正しい思想
┃┃ |_____,,| ┃┃ │ですから間違いありません。
___∧_________________________
本当にそのとおりです、同志!! 革命こそ人類の採るべき唯一の正しい道!!
同志ドストエフスキーは「カラマーゾフの兄弟」のアリョーシャに、自己犠牲的な革命家が取るべき
偉大なる事業を予定していたことでしょう!! これこそイデオロギー的に正しい解釈です!!
是非この事を絶対的定説として、日本の読者にも知って欲しいですね。
しかし証拠が無いとなると、いくらイデオロギー的に正しいとは言え、アリョーシャ=皇帝暗殺犯
説を日本に広めるのは少々困難を伴うのではないですか、グロスマン同志?
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( ´∀`) 目 目 (・∀・ ) < な〜に簡単ですよ、日本人は権威に弱い
( つ )つ ⊂グロスマン) |から、江川あたりに宣伝させれば
┃レ __ | ̄ ̄ ̄ ̄ | ___,ノ┃ |なんの疑問も持たずに信じ込むことでしょう
┗━┳┳\ | ̄ ̄ ̄ ̄|,/━┳┳┛ │ 資本主義によって毒されている彼らが欲して
┃┃ |_____,,| ┃┃ │ いるのは、センセーショナルな話題性だけです。
___∧_________________________
な〜るほど、愚劣な大衆が欲するのは常に“パンとサーカス”ということですね。
おそらく日本人はなんの疑問も持たず、50年くらいこの話題で持ちきりに
なることでしょう。その間、誰一人としてこの「定説」が何に基づいてるかなんて
考えもしないでね。
23 :
吾輩は名無しである:2006/05/19(金) 18:39:46
誰だよお前らwwww
24 :
吾輩は名無しである:2006/05/19(金) 19:49:19
25 :
1:2006/05/19(金) 19:51:02
前スレ、先に埋めてね。
>>23 誰だよって、テンプレの
>>10に出てくるドスト研究家のグロスマンだよ。
最初に「第2部のアリョーシャ=皇帝暗殺犯説」を唱えたソ連の人。
江川氏とかはこの人の話を受け売りして、アリョーシャ=皇帝暗殺犯説を日本に
広めたんだよ。
>>24 やった!ついに「未成年」の重版か、岩波GJ!
このスレでもやっと「未成年」の話で盛り上がれるかな。
28 :
吾輩は名無しである:2006/05/20(土) 01:36:38
カラ3兄弟はそろってスメルジャコフをコケにして
憚らない。
アリョーシャでさえもスメルジャコフに対しては
差別意識をおさえられない。
確たる証拠もなしにスメルジャコフが犯人だと
断固決め付けているんだから弁解のしようもない。
アリョーシャには偏見とか差別意識はないんだよとか言うやつは
自分自身、差別やら偏見やら日常的に無意識にやらかして平然としている馬鹿
ゾシマ長老のへりくだった姿勢にも、うさんくさいものがある。
ドストエフスキーの博愛精神とか人道主義も穴が多くてもろい構造だ。
ユダヤ人に対する偏見はけっこう強烈だし、
外国人一般に対して排他的な愛国精神が強烈に出てくる。
ドスト氏は、キリスト的な愛がまだまだ本当にはわかっていない。
ドイツ女への差別は異常
>>28 公正を解くなら本人も公正であれ――それがあなたのロジックですか。
ま、ここはあくまで文学板だから、ドストの思想性について議論するのもほどほどにね。
>>18 井桁センセの「ドストエフスキイ〜言葉の生命」いいよね。
「カラマ」とシラーの「群盗」の比較なんか、面白かった。
父殺し、兄弟殺しのテーマの源泉って「群盗」にあったのかって感じ。
>>32 ドストの思想への理解なしに文学を分かるってんのは無理ジャマイカ?
>>34 ドストの思想を理解するのは文学が分かる手助けになるだろうけど、
ドストの思想の是非を議論するのは文学から離れてるんじゃない?
>>24 おいおい五大長編でいちばん人気のない未成年重版ですか
岩波やるじゃん。でも岩波って書店買いきり制だから
発売日に書店へ行っても置いてないだろうねw
わざわざ注文しなくちゃならんのか、めんどくさ
「未成年」重版ってことは訳は変わらないのか。
新訳で字を大きくして出して欲しいな。
>>37 ちょっと大き目の書店では、岩波のリクエスト復刊シリーズはまとめて
平棚においてあるよ。
こないだゴーゴリの『ディカーニカ近郷夜話』が復刊されてたから
今度買うつもり。あれの中の「怖ろしき復讐」って短編が、ドストの「家主の妻」
の元ネタになっているそうだから。
地下室の手記を読み終わった。
1章はキツかったorz
罪と罰,白痴,虐げられた人々,カラマーゾフの兄弟と読んできて、
次は薄いのを・・・と思い、地下室を買ったけど、一番難しかった。。
2章が読みやすかったのが救いだった。
>>40 アポロン最高だろ?な?(゚∀゚)
アポロン最高だよな?(゚∀゚)
ここのスレ主は丁寧で好感が持てますね
地下室は一章の、主人公の独白こそが面白い。
正直、二章はいらないくらいだ。
45 :
吾輩は名無しである:2006/05/21(日) 19:10:33
罪と罰
実際に人を殺す人間と
人殺しを計画してもついに実行できない人間
この間に横たわる
人間としての資質のチガイは無限に大きい
ドスト氏も借金地獄におちたときに
いろいろな良からぬ妄想に悩まされたんだろうが
結局人殺しはできなかった
じっさいに人殺しをする人間は
文学などしないで
さっさと人を殺すのだ
そこが文学作品の限界
とうとうPART13まで来てしまいましたね、同志グロスマン。
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( ´∀`) 目 目 (・∀・ ) < まったく、そこんところは計算して金曜日に
( つ )つ ⊂グロスマン) |スレを立ててみるなり、
>>1も気の利いた
┃レ __ | ̄ ̄ ̄ ̄ | ___,ノ┃ | こと一つはやってみたらよかったのに、
┗━┳┳\ | ̄ ̄ ̄ ̄|,/━┳┳┛ │ つまらぬ男です。
┃┃ |_____,,| ┃┃ │
___∧_________________________
世が世なら
>>1などシベリア送りにしてやるところなのに、残念ですよ。
47 :
吾輩は名無しである:2006/05/21(日) 20:10:52
なんかヘンな煽りが入ってるなー。スルーあるのみ。
>>44 主人公がそれまでどんな人生おくってきたかが第2章で明かされるからこそ、
第1章の大きなこと吹いたモノローグが痛さ倍増になって、面白いんじゃん?
>じっさいに人殺しをする人間は文学などしないでさっさと人を殺すのだ
>そこが文学作品の限界
たしかに現実の犯罪者のなかには、ラス公みたいな観念に苦悩して殺人を
犯す人間なんてまず存在しなさそう。
たとえば神戸の児童連続殺傷犯とか長崎女児殺害犯とかは、先天的な脳機能の
障害で他人との共感能力や衝動の抑制能力が欠如して犯行におよんでる感じだし。
「罪×」を読むとこれって完全に虚構の物語だなと思うし、なんか作者の問題の
設定の仕方自体がズレてるなと思うことがしばしば。
文学はドキュメンタリーじゃないから、現実と違う!という感想は
なんかズレてると思うよ。
特にドストの小説は人物の性格も思想も事件もデフォルメが強くて、
リアリティ型じゃないと思う。なんでも極端というか。
>>50 俺は知識に乏しいから、
時代が時代で、場所も場所だからと勝手に思っている。
最近は人殺しじゃなくても文学してる奴が減ってる。
軽い薄い今面白ければそれでいいじゃん的生き方が蔓延してる。
まあ腐ってるわけだ。これは平和ボケです。
戦争をやらないと人間は駄目になってしまうんだね。
神様はすごい。戦争で人間を減らすようにちゃんと作ってある。
罪と罰でドストが言いたかったのはまさにここ。
定期的に戦争をしてこそ、人は人として生きていけるのです。
戦争をしなければ人は腐り澱むのです。
ラスコも酒鬼薔薇聖斗も戦争をしていたのです。
たったひとりで。
人は戦争をする。そして罪の意識から神様にすがって生きていくしかないのです。
日本もあと少しです。本来の人に戻るには。
どこを縦読みするのか真剣になっちゃったじゃないか。
縦読みじゃないよ。
戦争がなければ平和なんて言葉はないから。
戦争がなければ神様なんて言葉はないから。
>>54 >最近は人殺しじゃなくても文学してる奴が減ってる。
まで読んだ。同意する。
58 :
吾輩は名無しである:2006/05/22(月) 00:21:20
>>57 >最近は人殺しじゃなくても文学してる奴が減ってる。
まで読んだ。同意する。
>>51 でもさー、別のドスト関連の掲示板でなんだけど、「罪×」引用しながら長崎女児殺害
事件とかの犯人擁護論を繰り広げたヤツとかいるんだよね。
文学と現実を混同しちゃう人間も実際いるんだわ。
結構よく居るね、ドストの小説や思想を絶対視・神聖視しちゃって、それを元に社会論
ぶち上げるのが好きなヤツって。
「罪×」なんて、被害者側の視点がまったく欠落した小説なんだから、こんな作り話を
基にして、現実の殺人事件を云々するんじゃねーよ、と正直思った。
60 :
吾輩は名無しである:2006/05/22(月) 18:36:56
罪と罰
もしラスコーリニコフがあのとき
金貸しの老婆だけを殺して
老婆の妹まで殺さずにすんでいたらどうだったか。
つまり、リザベータがあのとき帰宅しなかったら
犯行後のラスコーリニコフはあそこまで悩んだろうか。
人間として無価値だと決め付けたあの老婆だけを殺せていたのなら
超人たるラスコーリニコフはもっと落ち着いて
盗むべき大金も首尾よく盗み、
自分の家族の生活を改善できていたかも知れない。
そして一生、自分の犯行を隠しおおせたかも知れない
という疑問が残る。
殺した相手が老婆だけならラスコーリニコフはあそこまで
自分を追い込まなかったはずだと作家は考えたからこそ
リザベータまで巻き込んで犠牲にしたと見るべきではないのか。
そうだとしたら
あの老婆は浮かばれないし、ドスト氏はやはり
きわめて残酷な男だということにならないか?
>>59 俺あてのレスじゃないけど横槍入れる。
ドストを元に現実の殺人事件を語るくらいいいじゃんか。
遊びだよ遊び。それすら許せないって頭固いんじゃねーの?
煽りじゃないぞ。ラズミーヒンのようにおせっかいで言ってる。
>遊びだよ遊び。
遊びか…。
現実に人が殺されて残された家族が地獄のような苦しみを味わっている時に
それをネタにして掲示板でうっとり文学的感興に浸るわけか。実に素晴らしいね。
そして犯人の「心の闇」とやらにひたすら同情してみせていかに自分が思いやりと
慈悲心に満ちた人間であるかをこれみよがしにアピール。犯人への「赦し」を
説く事で宗教的エクスタシーにまで達してみせる。。
それも実に素晴らしい気晴らしだね。
しかし、現実はけっして小説のようなもんじゃないよ。
被害者遺族の苦しみは死ぬまで終わることはない。
でも他人にとってみれば、そんなものは虚構の作り話と同レベルのおハナシなんだろうね。
本当に、人間なんてそんなものなのかもしれないな…。
>>60 たとえアリョーナ婆さんだけ殺しおおせたとしても
ポルフィーリーにねちねちやられて自滅したに決まってる。
全くミスなく完全犯罪しても自分がどこかでミスをしてないか気になって
気になって気になって現場に行ってめちゃくちゃ怪しい行動とるタイプだと思う。
>>62 確かに不謹慎だ。
しかしそうやってシミュレーションするのが人でしょう。
いろんな可能性を考えて不測の事態に対処するのさ。遊びってそういう意味だぞ。
小説読むのも自分の知らない世界を疑似体験して楽しみ(いろんな考えを学び)たいからじゃないか。
似てると思うが。
被害者を傷つけるつもりはないが被害者を特別扱いするつもりもないよ。
気を使いすぎると逆に被害者を傷つけることになる。(差別になる)
人間業とは思えない。
その時々の人の感情と状況の全てが、時間の流れの中で処理されていく。
俺なんかすぐに見透かされる。
日々の地道な積み重ねによってこういった作品ができたとすれば、俺には無理。
実際読んでみないと、ダイジェストでは伝えられない。
勉強になった。毎日が反省。
>>64 君の言いたいことも解かるよ。現実に起こった社会事件について様々な視点から
討論を行うのは、決して一過性の興味本位からものだけではなく、健全な社会的
関心を持つがゆえ。掲示板上の討論もまた社会参加の一形態だ。
ただ、自分が
>>59に書いてたヤツは、現実の事件に即して討論すると言うよりは
自分のドストに対する文学的感興をただ吐露したい!そして皆に見て欲しい!という
タイプのやつだったんだよ。自分の感傷に完全に酔ってる感じ。
現実の社会事件についてドストの小説を織り交ぜながら討論すること自体は、
不謹慎ではないと思うんだけど、自分の文学的感興に酔いたいがために実際の
殺人事件をネタに利用することは「不謹慎」だと感じたわけ。
特に、「罪×」は被害者側の痛み・視点がまったく欠落した小説だから、これを
現実に持ち込んで犯人への「赦し」を説くのはあまりに安易なんだよね。
ドストの「罪×」は、あくまで虚構だ。
それを、お互い踏まえたうえでの討論なら、有意義なものになりうるだろうね。
ニート文壇の雄ドストエフスキー
>>60 >そうだとしたら あの老婆は浮かばれないし、ドスト氏はやはり
きわめて残酷な男だということにならないか?
「残酷」というのとは違って、ドストの人権感覚は今のそれとは随分ずれてると
いうべきかな。19世紀の同時代人と比べても反動的なものだった。
人間の尊厳や生きる意味を、すべてキリスト教に結びつけ、キリスト教に
基礎づけなければそれらを見出すことができないひとだった。
だからこそ、リザベータつながりでソーニャを登場させてラスコを「回心」させた訳で。
人間はただその存在自体だけで価値があり尊厳を有するのだ、という宗教に拠らない
啓蒙主義的な考え方は、ドストには思い上がった「人神」みたいな傲慢な観念に
思えたらしいね。
>>66 なるほど。よくわかったよ。
すまん。
>>59の事情は知らんかったもんで。
>>60 ドストが残酷なんじゃなくて、読者への警告だと思った。
あの姉妹みたくならないようにしようぜ的なメッセージ。
皆に嫌われ、殺されても誰にも同情されず(ソーニャたんがいたか)
あんな金貸しみたくなるもんじゃありませんよ的な。
悲惨ですよね、だからもっと神を信じ隣人を愛しましょうみたいな。
もっと言うとユダヤ人への批判めいた比喩も感じる(シャイロックっぽいよね)
ラスコはナポレオン万歳だけど
ドストも罪と罰を書いてる最中はナポレオン万歳的に
アリョーナを殺したように感じる。
こんな奴は死んで当然だ、作中で殺して何が悪い?みたいな。
リザヴェはドストの良心の呵責から登場させたのかな?
でもリザヴェみたいな人は早死にする世の中だし。
こんな読み方してる俺は頭がおかしいかも。
アリョーナが殺されて当然と思えるほどの悪いことをしていたとは思えないなー。
むしろ、ラスコはアリョーナのことを虱のように「無価値」と思ったからこそ殺したんだと思う。
ドストが本当に、「あの姉妹みたくならないようにしようぜ」的メッセージを意図して
いたなら、小説はラスコの「回心」の方向性へは向かわなかったはず。
しかし、人間の生きる「価値」や尊厳の意味を、人間が誰でも有している人権(生存権)に
求めないで、キリスト教的宗教観に根拠づけているのは、やはりドストの考え方って
19世紀的なんだなぁと思った。
自分なんかは、たとえ宗教と言う超越的なバックグラウンドがなくても、たとえ神が
存在してもしなくても、人間の尊厳の意味や価値は変わらないと感じるんだけど実際。
こういうのって、人によって感じ方が違うんだろうか。
>>69 >こんな奴は死んで当然だ、作中で殺して何が悪い?みたいな。
いったい、どんな人間がそんな権利をもっているんだろうね?
法を犯してるわけでもない他の人間を見て、そのうちの誰は生きていく資格があり、
誰はもう資格がないと決定する権利をね。
で、「未成年」未読は正直に手をあげろ
「未成年」、ヴェルシーロフが夢中になるアフマーコヴァ夫人がもう少し
魅力的に描けていたら面白い話になったと思うんだけど。
親子2人して虜になるほどの人間的・女性的魅力が正直感じられない
ヒロインだ。
>>70 ラスコの改心と関係なくアリョナは放置プレイ状態だと思うが。
そーゆうアリョナの扱いにドストの敵意を感じたんだけどね。
>>71 そりゃそうだし俺もそう思うし昔の人もそういう平和的な考えの人が多かっただろね。
だけど歴史的にみると人は人を殺しまくってるのも事実。
とくにキリスト教、なんなんだあの宗教は。
相手が犯罪者でなくとも相手を理解できないというしょーもない理由だけで恐怖して
簡単に人は人を殺すもんです。
そーゆうのを分かってて比喩的な意味でドストはアリョナを殺したのではないかと。
俺ドスト解説本は一切読まないので個人的な読後感だけど。
75 :
吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 12:52:42
>>74 たぶんドストの「罪罰」の主題は、殺人者ラスコの苦悩の「救済」という一点に
絞られているので、彼によって罪無く殺された犠牲者たちへの「救い・償い」に
ついては小説のラストまで一顧だにされず放置プレイなんだよ。
>>75 ナスターシャについては、ああいうエキセントリックな女性が好きという男も
いるだろうと思うけど、アフマーコヴァはこれといった特徴ないうえに、アルカージイ
が褒め称えるほど性格いいおんなとも思えないからな。
77 :
ニラミ:2006/05/24(水) 22:22:58
白痴の話をしましょうよー。
今、将軍が卒中で倒れたとこまでよんだんです。
ああ、最後ね、しんじゃうんです
79 :
吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 22:28:07
しんじゃうんです
ナスターシャよりアグラーヤのよさが分からんなぁ…
お嬢様だとか愛されてたとか頭が良くて特別扱いされてたとか、
表面的な部分しか描写されてないので共感したり感情移入したりしにくい。
アグラーヤはツンデレだろ
俺はナスターシャはDQN
だから好きじゃない
近くにいて欲しくないタイプだ
基本的に、ドストはの小説の主人公は、
お嬢タイプと阿婆擦れタイプに挟まれて振り回される、
というまるで現代日本のラヴコメみたいなパターンがデフォだよね。
84 :
吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 22:51:30
主人公、ではないね
ラスコのまわりは聖人みたいなのしかいないな
(ソーニャ・ドゥーニャ・ラズミーヒン)
悪霊、何度かの挫折の末にやっと読み終えました。
かなり読みづらいですね・・・。でも退屈というわけでもない。
筋の通った感想は思い浮かばないけど、とりあえずキリーロフには惚れた。
87 :
吾輩は名無しである:2006/05/25(木) 01:18:44
皆さんは青木雄二経由ですか?それともノビー?
88 :
吾輩は名無しである:2006/05/25(木) 01:21:10
経由って?
>>80 アグラーヤははっきり言って お子ちゃま。
自分は朝の十時に起きて召使にかしずかれてベットで目覚ましのコーヒーを
飲む暮らしをしているくせに、ナスターシャに向かって「あなたは洗濯女になって
自立するべきだったのよ!」とか言ってのけるとこがキライだな。
ナスターシャについては、過去には同情するけど所詮、己を救うのは己自身のみ。
彼女が他人に救い主を求める限りは、彼女の救いは永遠に得られないだろうな
とオモった。自分の生き方は自分で決めろ…とも。
90 :
吾輩は名無しである:2006/05/25(木) 08:44:02
青木雄二でググったら人気漫画エッセイスト
って出てきたが椰子はドストを批評でもしてんのか?
92 :
吾輩は名無しである:2006/05/25(木) 22:21:55
直リンイクナイ尾
>92
91は
・著作権発生データ、エロ・宣伝目的、エロ・グロ系ではない
・2ch以外へのジャンプページ経由となるため直リンクではない
・スレ趣旨/文脈に沿ったリンクである
から可。
GL嫁。
はいはい宣伝乙。
ところで「謎解きカラマ」読んでるけど、江川氏って想像力たくましいな。
読み物としては面白いけど論文にしては妄想入りすぎというか。
「なるほど」6割「おいおい」4割という感じだ。
まあ、「謎解き」シリーズは論文じゃないけどね。
しいて言えば文芸エッセイかな?
>>94 同じドスト研究家でも亀山郁夫氏となると妄想度がもっと高くなる。
「父殺しの文学」読むと、「なるほど」2割「おいおい(^^;)」8割。
ドストとの精神的共鳴度の高い人ほど、妄想度が上がるみたいだ。
ドスト研究家でも、作家自身には冷静な距離を保つ客観性をもった中村健之介氏や、
学術的なアプローチをとる井桁氏は信頼して読める感じかな…。
ただし、妄想度の高い本も読み物としては面白いので読むことは読む。
シェストフとかメレジュコフスキーとかグロスマンとかバフチンとか、
そもそも本国の研究家にとってもドストは妄想を爆発させる際の、
いい題材だったみたいだしね。
もともと、ドスト自体が好き勝手妄想爆発させてた作家だから、
仕方ないのでしょうw
>>94 そんだけ想像をかき立てる一冊(三冊)
カラマーゾフの兄弟!!
○お嬢様キャラ
○あばずれ(プ)だが根は純情キャラ
&○気のいいおばさんキャラ(←将軍夫人とかタチヤナおばとかね
死霊でいえば津田夫人だな。
そういや死霊は津田娘もねんねも
みんな基本的には「お嬢」キャラだな。)
ドストのワンパタ。
俺は前者で魅力的なキャラはいないなあ
後者もいないなあ。
○賢い妹
○健気な幼女
も付け加えてくれw
男性キャラとしては、
○夢想に生きる孤独なニート青年
○やたらと自虐的なおしゃべりを繰り広げる極貧初老男
○実力あるが人生に懐疑持つニヒルな中年男
○やたらと善意だが常に見当ちがいをやらかす憐れみオタク、とか
>>98 メレジュコフスキーは読んだことなかったな…。今度読んでみる。
他の人のドストについての妄想っぷり(=イマジネーション)読むのも結構楽しい。
ホント、人間の感性なんて多種多様なんだと実感する。
103 :
吾輩は名無しである:2006/05/26(金) 13:22:16
○賢い妹
↑未成年の妹がまさにこれだな
御託並べるがふらふらゆれてる軽佻浮薄な兄貴や親父
耐えるしか能が無いママに比べ、この妹はタフで好感持てたな。
ちなみにお嬢キャラとあばずれキャラの対決は
吐く血とカラまが典型ですね。
現代で意識的に継承してるのが、萌えオタ文化だったりするから、やっぱドストは偉大だわ。
>>103 え────???!!!未成年の妹って賢いか───??!!Σ(゚Д゚;)
あんなドアホのセリョージャ公爵にひっかかって共依存どっぷりの関係にはまった
あのリーザのことだよね──?!
「賢い女」かどうかは、その女が選んだ相手の男で判断できるもんだよ。
その点、「罪罰」のドーニャは同性から見てもすごく聡明で好感度大。
ドゥーニャは最強の美少女だからな
衣擦れの音だけで三発はいける
〇白痴女キャラ
というのもあるぞ。
誰かレビャートキナオタやスメルジャーシチャオタはいないかな。
>>105 他の事に関しては聡明なのに、
色恋沙汰になると盲目になるタイプは結構いる。
なんであんなに素敵な女性があんなつまらない男と・・
というパターンはいくらでもある。
108 :
103:2006/05/26(金) 20:58:21
>「賢い女」かどうかは、その女が選んだ相手の男で判断できるもんだよ。
うーむ、これは男女サだと思う罠
ちなみに言うまでもなく俺はチ○ポ
109 :
吾輩は名無しである:2006/05/26(金) 21:35:25
>>108 いや、こういうのは男女の区別なく、相手の人間性を見抜くだけの洞察力が
欲しいもの。
ラズミーヒンの性格の純朴さ、心の暖かさを見抜いて彼を相手に選んだ
ドーニャ、GJってことだよ。
上げてしまいました、スマソ…
111 :
103:2006/05/27(土) 05:27:32
>>109 >いや、こういうのは男女の区別なく、相手の人間性を見抜くだけの洞察力が
欲しいもの。
もち、男女問わず、対同性対異性問わず
「人を見る目」ってのはその人間の試金石だろよ
でも、色恋に限ると107がいうように悲しいかな「別物」だと思う。
ちなみに俺がいった「男女差」ての未成年の妹を「タフでいい妹」とみるか
「アフォ♂にはらまされた馬鹿オンナ」とみるかという
105(女)と俺(♂)の間の感性の差。
ちなみに「度ーにゃ=賢い女キャラ」ってこと自体は同意。
つい必死になってカキコしてすまんな
もう書かないからゴメンね
ドゥーニャは男女ともに人気あるようで
ファンとしては嬉しい限り
リーザのことを「馬鹿オンナ」とは思わないよ。最後、可哀想過ぎ。
意志が強くてあの不安定な家庭環境のなかでよく頑張ったんだけど、
自分を誰かに絶対的に必要として欲しいという思いが強すぎて、あの意志薄弱の
軟弱アホ男にひっかかったのでは。
自分の子供たちの誰一人にも、暖かい安定した成長の場を与えてやれなかった
ヴェルシーロフは、ほんとどうしようもない父親かと。まあ、母親もだけど。
この小説のテーマ、『偶然の家庭』という言葉の意味がこのごろ判るようになってきた。
「罪罰」のドーニャがソーニャの立場だったら、やはり家族のために売春婦となって
身を売ったんだろうか。と時々考えるけど、たぶん違うんだろうな…と思う。
家族のために自分の幸せを犠牲にするけなげさはあっても、自分の人間としての
尊厳は決して売らない強さがあるし、社会のなかで立派に振舞える聡明さと行動力
もある。仕立て代を払って貰えないぐらいで、へこたれて身を売ったりはしないだろう。
ドーニャに比べてソーニャってあまりにもすべてに受動的で、あれでは不幸な境遇に
堕ちるのも仕方ないんだろうなと思ってしまう。
まあドゥーニャにはソーニャにはない美貌があるから、売春にまで至らなかったけど
ルージンに嫁ぐというのも兄のための身売りだしね。
116 :
吾輩は名無しである:2006/05/28(日) 15:45:11 BE:33266423-#
そりゃ兄がニートだったら・・・
普通兄がニートだったら身売りするどころか「ふざけんなクソ兄貴」って思うだろ
118 :
吾輩は名無しである:2006/05/28(日) 18:47:25
それは現代日本の話ね
昔だって理由もなく無職してたらそんなもんじゃないのか?
昔の方が無職には厳しかったろうに。
小学校出るか出ないかくらいから皆働くのが普通だったんだから
それで大学までいったラスコは凄く将来有望だから
支援してやらなきゃ・・・と言ったかんじ?
それでも身売りまでする妹はなかなか・・・
まあ、ルージンに嫁ぐってのも苦渋の選択だけど、兄ラスコの考えたような
「身売り」ではなかったはず、少なくともドーニャ自身の考えでは。
尊敬できる相手ではなくても結婚後、夫を自分の力でなんとか感化できるかも
しれない可能性に賭けたわけで。
ルージンのどうしようもない下劣さがはっきりした後は、きっぱり相手を
はねつけてるし、彼女は強いね。マルファの遺贈金がなくてもルージンに
肘鉄食らわせたと思う。
ついでに、銀貨30枚で売春婦に身を落したソーニャって本当に家族のために
「優しかった」んだろうかとか考えてしまう。
場当たり的な収入を得たところで、それを酒代に変えてしまう父親がいるんじゃ
なんにもならないうえに、いつか梅毒などの病気でソーニャがあぼーんした後は
ポーレチカ、リーリャも姉が先鞭をつけた道をたどって娼婦に身をおとすんだろう。
ソーニャで味をしめたマルメは、あいかわらず「自分は最低の豚野郎!」とかなんとか
罵りながらも、しっかり妹たちにも小銭をせびりにいっただろうし。
カテリーナに言われるままに処女売りに行く前に、洋裁店にお針子として売り込みに
いくなり、自分の運命は自分で切り開く姿や気概を弟妹たちに示すほうがよっぽど
相手のことを考えている。妹たちに最悪の道への先鞭つけて、どうするんだろう。
何だかんだでソーニャは愚かなんだよ
ソーニャもリザヴェータも優しくて静かで愚かな女
126 :
吾輩は名無しである:2006/05/29(月) 12:02:17
ニート親父
127 :
吾輩は名無しである:2006/05/29(月) 12:12:35
128 :
吾輩は名無しである:2006/05/29(月) 12:34:30
むしろ愚かであるべきなんだろうね。
ソーニャって、ニート男にとっては理想のマドンナなんだろうな。
面食いなんでソーニャはちょっと・・・
131 :
吾輩は名無しである:2006/05/29(月) 19:12:28
イワンもラス子もあるカー字もスタブロも公爵も
魯ゴー人もアリョーシャも家庭教師もおっさんも
奥様もお嬢様も娼婦も愛人姉さんも伯母さんもおっかさんも妹も
ストーカー小役人も聖職者も・・・
感情移入、てか共感できないんだよな、ここの人たちって。
自分でブレーキ握り締めながら勝手に悲壮がって自転車こいでるかんじ。
俺が読んだ範囲で、唯一、言動に共感できたのがカラマの長兄だな。
私はフョードルと10年来の友達でした
「カー字」って誰だよと思ったらアルカージイのことか。
ドミトリーはたしかにブレーキ壊れてるw
カラマ読み始めて、今ドミが遅刻して入ってきた。
このちょい前からテンポ上がって読みやすくなったな
「教会裁判」のつまらん御託さえ乗り切れば、あとは一気呵成かな。
あ、まだ「ゾシマの説教」という難所があったか…ま、ガンガレ。
137 :
吾輩は名無しである:2006/05/30(火) 15:15:35
いやいや裁判もなかなかの難物だよ
悪霊読んだんだが特に後半凄すぎてアヒャヒャってカンジだった
探偵小説な罪×よりも完全にイッちゃってる悪霊や地下室をイイと思う漏れは異端でつか?
・・・カラマ最近着手したんだがあんまり聖人君主の説教っぽいのはヤだな
>>138 カラマは最初の方の修道院でのくだりは、
初読時はたるいと思うけど、そこを超えれば、
狂人、酔漢、狒々親爺、売女、童貞、白痴女、聖者、お嬢、無神論者・・
と種々雑多な人物たちが暴れ回るから、是非楽しんで欲しい!
悪霊ほどのエグサはないけど、
小説としての完成度はずっと上だと思う。
主題(無神論)的にはカラマは悪霊の続編みたいなところもあるし、
読みどころは沢山あると思うよ。
>小説としての完成度はずっと上だと思う。
???
>>138 自分も「悪霊」がドストの中でサイコー!!なんだよなぁ…。
「カラマ」は最初読んだとき、ゾシマ&アリョーシャうぜー!とオモって
「ゾシマの説教」のところでリタイアしちゃった…。今は面白いと思って
読めるけど、やっぱ心の底から震撼したのは「悪霊」だよ。
「大審問官」で淡々と人間の被支配欲を語られるより、あの卑劣漢のピョートル
までもが恍惚となってスタヴの手に接吻して、「僕なんか君の蛆虫です!」と叫ぶ
シーンのほうがぞっとするよな迫力あるしなー。あのシーンってなんかエロイよね。
自分は「悪霊」のMVPはステパン氏だな。
あのオッサンがいたお陰であおロクデナシどもも生まれ、
「悪霊」は抱腹絶倒の小説になった。
144 :
吾輩は名無しである:2006/05/31(水) 18:35:49
「カラマーゾフの兄弟」には
「白痴」「未成年」「罪と罰」などに見られたキャラや場面設定が
形を変えて再登場してくるのが見られる。
しかし「悪霊」の後半に出てくる秘密結社・無政府主義的な運動あるいは
「若者集団の暴走」の光景は見当たらない。
ドスト氏が、「カラマーゾフの兄弟」の後編として構想した小説は
「悪霊」の後半部分の大幅増補改定版+キリスト教への回帰
みたいになっていただろうと想像する。
おれにとっては「悪霊」がいちばんおもしろい小説なので、
こういう「書かれざるカラマーゾフ後編」を想像してしまうわけだ。
145 :
138:2006/06/01(木) 01:37:19
>>139 それは楽しみだ。
個人的にはイワンの無神論に期待してる(キリーロフ好きだし)
ただ「天上のパン」なんてテーマは既に古い過去のもの、時代錯誤な気もする
今の日本では「いかに楽して享楽的に生きるか」が最大の問題になってると思うし
>>142 ピュートルは傑物だよ。俗物でありながら俗物を超越してる怪人ってカンジ
でも彼自身も無意識にもがいてたんだと思う
(『テクノライズ』(任侠SFアニメ)のテロリスト「吉井さん」じゃないけど)
ニコライを「イワン王子」にしようとしたあたり、救世主願望もあったのかもしれない
>>143 学生時代に恩師に薦められた時には冗漫さに挫折したけど
今読むとステパン先生のキャラやワルワーラ婦人の夫婦漫才なども面白い
ステパン先生ってピュートルの親父で主人公ニコライの師だし、ある意味元凶だな
>>144 『悪霊』は救済の可能性を放棄したあたりに凄さがあると思う(みんな死んだし)
ただドストの主題の関心が個々の人物以上に「ロシア」自体の救済にあったとすれば・・・
もし「書かれざる後編」が『悪霊』と対になるような救済の物語だったとすると
『悪霊』って『アガメムノン』(アイスキュロスの三部作の冒頭作品)に似てる気もする
(アガメムノン王は惨死するけれども、続く二作で息子オレステスが家系に纏わる呪いを清算する)
>もし「書かれざる後編」が『悪霊』と対になるような救済の物語だったとすると
ああ、これ言えてるかもかもしれないなー。
ドストは「カラマ」の取材のためにオプチナ修道院を訪ねた時、同道した友人の
ソロヴィヨフに今度の小説群のテーマは、「肯定的な社会理想としての教会」に
なるだろう、と語っているから。
宗教(ロシア正教)による国家の救済、がメインテーマだったろうね。
「カラマ」の冒頭の「教会裁判」あたりは、その伏線だったんだろう。第2部が書かれ
なかったために、あそこは妙に浮いてる感じになってしまったけど。
147 :
吾輩は名無しである:2006/06/01(木) 09:51:48
カラマーゾフは難解すぎる
ゲーテのファウストの方が何回読んでも難解ですよ
149 :
吾輩は名無しである:2006/06/01(木) 11:09:56
あれ、俺、つけられてるのか?w
ゲーテのスレにも書いたけどw
ぜんぜんおもしろいですよ、ファウスト
池内訳は特に
151 :
吾輩は名無しである:2006/06/01(木) 11:37:32
燃えろ! 火の精サラマンダー
うねれ! 水の精ウンデーネ
消えろ! 風の精ジュルフェ
勉めろ! 土の精コーボルト
152 :
吾輩は名無しである:2006/06/01(木) 11:56:58
ワダイヲ、カエマショウ
153 :
吾輩は名無しである:2006/06/01(木) 12:13:14
ドストエフスキーは会話の部分だけしか面白くない
後は全部
読み飛ばしてます
それが現代的な読み方というものです
154 :
138:2006/06/01(木) 15:42:15
>>146 カラマは現実肯定か・・・先に『死の家』とかも読んだ方が良かったかな・・・
>>148,149 ファウストはむしろ気の利いた箴言が多い気がする。教戒詩とでも言うか
第二部はユングとかが関心持ってたらしい(逆にフロイトはドスト好きだったと聞く)
>>151 ファウストが最初の方でメフィストテレスと会ったときの台詞(呪文)だな
「俺の術の最期のものを喰らいたいのか! ・・・遍歴学生か、下らぬ洒落だ・・・」
>>152 すてぱん先生!
>>153 罪×の最初の方での風景描写とかがかったるかったのは同意
155 :
吾輩は名無しである:2006/06/01(木) 17:28:55
悪霊って無駄な部分が多すぎるよな。
とくに知事のあほっぷりとか知事婦人の虚栄心とか、あんなに詳細に記述する
必要あんのかね?
スタヴやピョートル並にページとってるよな。
前半部分も大分けずれるような気がする。
冗漫な部分のないドストなんてドストとは言えない。
157 :
吾輩は名無しである:2006/06/02(金) 02:48:31
>>155 「悪霊」の前半部分のレンプケ知事やユリヤ夫人に関する記述は、
人が良くてやや頼りない夫とその夫の地位を利用して名声を得ようと企む野心的な妻という
当時の社会に見られた一つの典型的な夫婦の構造を描いている側面があると思います。
ステパン氏とワルワーラ夫人の関係など、「悪霊」には
(他のドストエフスキーの作品にもしばしば見られることですが)
男女の複雑な歪みを含んだ奇妙な関係が描かれている所があるので、
そういう意味でも重要なのではないかと思います。
また、後半に描かれている「祭り」の重要な前置きでもあります。
あの「祭り」は、(ユリヤ夫人の浅はかな夢とその挫折が描かれているのと同時に、)
大衆の巻き起こす愚かで滑稽な騒動が低劣な形で象徴的に描かれていて、
この作品の一つの重要な場面だと思います。
俺は無駄な部分とか無いと思うけどな
一部の人が『無駄に長い』とか『必要ない』みたいに言われてる部分が1番肝心な部分だと思う
それらの部分こそが、ドストが表現しようとした汚い人間の思考回路そのものだと思うし
あっさり書いてたら、そこら辺の本となんら変わらない
>>158 まぁ一部の人が『無駄に長い』とか『必要ない』って言うのは
他の本と比べてテンポ遅い部類に入るのと、実際長いからしかたないけど
俺は全体として崩す必要ないと思う。
160 :
吾輩は名無しである:2006/06/02(金) 08:15:32
私はその無駄な人物描写の部分で、お腹がいたくなるほど笑いころげたんですけど。
フョードル最高!!なんかどの登場人物もツッコミどころ満載ですよね!!
イワンかっこいい!!
話はずれるけど、レンプケってペーパークラフトおたくなんだよね。
自慢の作品の数々をユリア夫人に叱られて泣く泣くお倉入りってカワイソス。
なんかすごく凝った面白いクラフトばかりなので、実際見てみたいと思っちゃった。
なんかそういう無駄とも思える描写で、登場人物の人間臭さやおかしみや共感できる
深みがでてるってことかも。
そのとおりだね
なんかこう、改めて見直してみると、レンプケって女から見ると実に可愛い男だな。
真面目で勤勉で物腰も洗練された美男子でプロポーズしたユリア夫人に真剣に恋心抱くし、
結婚式当日には彼女に詩まで送るし、おまけに年下ときたもんだww
自分だったら実質的な権限は全て自分が握るとしても、公的な場では思いっきり
年下の夫を立てまくり、私的な場では思いっきり甘えさせてレンプケ育てるけどなー。
ペーパークラフトも一緒になって楽しんじゃうし。
ユリア夫人って男の扱い方、ヘタ過ぎだ。
まあ、だから40過ぎまで独身処女でいた訳で。>>ユリア夫人
167 :
浮き:2006/06/02(金) 22:50:49
「白痴」がNo.1!!って人はいないんですか?
168 :
吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 00:40:35
カラマーゾフ!!!!!!!!!!!
169 :
吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 09:26:56
若いころの俺にとってドストエフスキーはゲッベルスとか悪いヤツが
熱心に読んでいたから危険な香りがするイメージがあって、
悪に憧れる俺はそれで読んでいた点が大きい。
結局自分のナルシシズムを満たすために読んでたって感じかな。。。
もう読んでないのか?
>>若い俺にゲッベルスとかのナルシシズム満たすために読んでた
新手のsumming up?w
ゲッペルスがドストの愛読者だったって本当?
同じ気質の人ってドストに惹き付けられやすいのかなぁ。
ドスト自身のなかにも愛国的なファシズムに盲従しやすい傾向があったことは
「作家の日記」読むとありありと判る。
さらに、ドストはユダヤ人が大嫌いで(若い可愛い子ちゃんは除く)、自分の手帳に
世界を破滅させる“ユダヤ人の陰謀”について随分歪んだ観念を書き込んでる。
それによると、「ユダヤ人は社会主義の主人。ユダヤ人はキリスト教を根こそぎ
引き抜いてその文明を破壊する。そして無秩序のみが残されるときユダヤ人は
万物の頂点に立つ。アンチ・キリストが到来して無秩序の上に立つ」そうな。
ググってみた。どうやらこの本あたりがネタ元らしい。
『世俗宗教としてのナチズム』(小岸昭、ちくま新書、660円+税)
ナチズムの中にあるオカルテックな側面に注目して、ドストエフスキーからの影響を
論じた箇所があるらしい。宣伝相ゲッペルスはドフトエフスキーの『悪霊』に
多大な影響を受けたそうな。
ドストエフスキーがナチ政権下の悪名高い「焚書」リストには入ってなかったとは驚き。。。
児童文学者のケストナーの本でさえ焼かれたっていうのに…。
174 :
吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 11:22:26
ゲッベルスの小説はめっちゃドストエフスキー臭が漂ってて
青臭い文学青年っぷりとナルシシズムをさらけ出している。
スタヴローキンっぽいロシアからの留学生とかパクリてんこ盛り。
で、総統はロシア人=劣等人種としてしか看做していないけど
ゲベルスはユダヤ人を追っ払っていち早くナチスの理想に近い
政治体制を作り上げたソ連を実は評価していて、
総統はわかってないんだよなーという嘆息を漏らしている。
ロシア文学に精通してるせいかロシア人を劣等として片付けていない
印象を受ける。
175 :
浮き:2006/06/03(土) 17:30:27
僕はやっぱり「白痴」ですね。
>江川卓
こいつが「地下室の手記」あとがきで「中日戦争」と書いているのを見つけた時点で俺は、
こいつの本をこれ以上買わないと決めた。
新潮は、「悪霊」の訳者をこいつから変えろ。
177 :
吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 17:40:56
>>175 コーリャ萌え〜
ホラ吹き爺さんの「ウラー!」のくだりが大好き
あんまり吃驚したんで「世俗宗教としてのナチズム」を借りてきて該当の部分のみ
ぱぱっと読んでみた。ほんとだ、ゲッペルスってドストに心酔してたんだ…。
「ドストエフスキーは彼の時代より敢然として数歩先んじていた。我々は彼の後に
ついていく。眩暈を覚えながら、不安にかられ、懐疑を胸に抱きながら、それでも
我々はついてゆく。屈することなくついていかねばならないのだ」byゲッペルス
大学時代に「罪と罰」を読んで感銘を受け、「悪霊」のロシア・メシアニスト、
シャートフの言葉を自分の博士論文の扉に付した人間が、ドストエフスキーを
読んでなお、あんな醜悪かつ非人間的行為の極致を為しえるなんて今まで
思ってもみなかった。結構、ショック…。
文学ってこの世の悪の歯止めにはならないばかりか、読む人によっては
狂気をさらに増幅させるための起爆剤にもなるものだったんだなぁ…。(-_-;)ハァ
まあ、ドストエフスキー自身が全体主義の萌芽を身の内に宿した人
だったから、無理もないのかもしれないけどさ…。
しかし、ナチがドストを焚書にしなかったっていうのは、どう考えても
不思議。「大審問官」の入った「カラマ」だけでも発禁にするべきだったのでは。
でも、ドスト読んでるインテリなんてナチ幹部ではゲッペルスくらいだった
のかもね。
180 :
吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 22:41:13
暗黒の炎のなかで全方位的な光を放つ悪の文学者。ドストエフスキー。
…ってことにしたら最近暴落気味のドストエフスキーの評価もまた見直されたりして。
181 :
吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 22:58:03
ドスト〜ナチ繋がりなら、
ヴィスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」もお薦め。
結局、「罪×」読んでても「悪霊」読んでても「カラマ」読んでいても、人間てやつは
アウシュビッツ収容所その他で罪もない人間大量虐殺することになんの懐疑も
持たないばかりか、そういう行為への思想的バックボーンすらそういうドストの著書に
見出すことができるイキモノなんだな。
まあ、ドストの思想のなかには、「神を孕める聖なる民族」「神に選ばれし民族に
よる世界救済という聖なる使命」「モスクワ=第三のローマ(=第三帝国)」といった、
ナチの思考様式とクリソツなものいっぱいあるからな。
思い込み激しいやつは、何を読んでも都合よく思い込むもんさ。
まあドスト小説は危険思想の奴に都合よく解釈しやすい部類かもしれんが。
ドストを貫いている思想は原罪意識だから、ナチ、アウシュビッツとは全く別物。
185 :
138:2006/06/04(日) 02:56:13
へえ、ゲッペルスがねえ・・・
ナチス自体が溺死する豚の群れのように滅んだけど、案外確信犯だったりして
『ヘルシング』(漫画)の少佐じゃないけどさ
186 :
吾輩は名無しである:2006/06/04(日) 03:29:45
貧しき人々、地下室の手記、賭博者と読んだ。
今、二重人格読んでる。
関係ないけど、隣の部屋のドキュソが騒いでウザい。氏ねばいいのに。
>>186 ギシアン? ねえ、ギシアン?
うpして
ドイツ嫌い(てかドイツコンプの裏返し)の
世界に冠たる大露西亜ドストエフsキー万歳!
>>184 露土戦争勃発時のドストの戦争礼賛のはしゃぎっぷりと自民族の無謬性への
ナルシーな陶酔っぷりを知ってしまってから、ドストの「原罪意識」なんて
もう口先ばっかのものだと思うようになってしまった。
死ぬ直前に書いた遺稿は、「アジアを奴隷化して、資源と不凍港を我らの手に!」
という内容のものだったしね。
190 :
138:2006/06/04(日) 17:22:15
>>186,188 『賭博者』でイカれたフランス人が出ていた気がするけど
>>189 まぢですかい?!
まあ自国にヘンな誇りを持つ作家や学者は多いのかもしれないけれども
ソースがあったらうpきぼん
>ソースがあったらうpきぼん
ソースもなにも、「作家の日記」読めばみんな書いてあるよ。
あ、「作家の日記」というのは、ドストの社会評論エッセイのタイトルね。
全集見てみ。
罪と罰の英訳版は誰の翻訳が評判よろしいのでしょう?
海外のサイトで訊いてみたら?
ドストって個人の実存的な思想の閃きには見るべきものがあるけど、
対社会的な思想の方はもう話にもならないくらい酷いな…。
もともと若いころから対人関係や社会性に問題ある人だったから、
対社会的な感覚が未成熟なままだったんだろうな。
社交ベタではあるしエキセントリックなところもあるけど、
基本的には活動的で親切な人間だったんだと思うけどね。
フレーベル協会のピクニックに参加して子供たちと交流もしたりてるし、
もともとは人間好きな側面の方が強いのだと思う。
とにかく子供をあやすのがうまかったというのは、
本当の人間嫌いには出来ないことだよ。
そういう個人的な親密な付き合いではよき友人だったんだろうけど、
社会思想を語らせると支離滅裂になるよね。
トルストイも、ドストエフスキーは「考えることにかけてはダメだった」と評している。
自分でもそれは自覚していたらしい。
物のわかったバランスのとれている人間に、
罪×や悪霊や地下室なんぞ書けないだろうから、
ドストはアレで良かったんだよ。
>「考えることにかけてはダメだった」
「ドストエフスキーは多くのことを感じた人だったが、考えることにかけては
まるでダメだった」
このトルストイのドスト評はものすごく本質突いてると思う。
文学者としては優れた特質だけど、思想家(特に社会思想方面)としては
全くダメなのもわかるな。
そのおかげで人間の矛盾を読者が感じられるわけだからいいじゃん
199 :
吾輩は名無しである:2006/06/07(水) 17:14:32
社会思想を思考する力と、宗教的な思想や人間の内面などを思考する力は、別物だと思います。
(両方を兼ね備えている人物も時折いますが、「別物」であることも少なくありません。)
またこうした問題は、「思考力」それ自体というよりかは、本人の「方向性」が大きな影響を
与えている所が少なくないので、ドストエフスキーが社会思想に関して貧弱な所があるのは、
必ずしも思考力の欠如を表しているというわけでもないと思います。
作家や芸術家には、緻密な思考力と鋭い感受性とが極めて高い水準で一致している人が少なくなくて、
「カラマーゾフ」「未成年」などに見られる推理小説的な側面のある複雑な構成の作者であることを
考えても、「カラマーゾフ」の最後の方のイッポリートとフィチュコーヴィチの同じ事件を巡って
展開される全く異なる心理分析の作者であることを考えても、
ドストエフスキーは、単に激情家で人間を内面を深く捉える鋭い感受性の持ち主であった
だけではなくて、かなり緻密な思考力の持ち主でもあったと思います。
200 :
吾輩は名無しである:2006/06/07(水) 22:17:37
144
長々とこのスレにいながら見落としてたのか知らないが、件のアレクサンドル二世暗殺の青年の名前って「カラコーゾフ」だったんだな。
何というか、グロスマン同志も安直だ
>>199 ドストエフスキーは工兵学校時代、代数学で赤点とって留年しているくらいだから
数学的な論理的思考力が劣っていたのは確かだと思う。
小説中にもストーリーの辻褄が合わないものも幾つかある。(「虐げられた人々」
「伯父様の夢」「カラマ」など)
ドラマチックな小説構成には非常に天分のあった人だけれども、自分の精神世界外の
現実の社会事情については、客観的かつ公平に捉えられていたかはちょっと疑問。
全てを自分の主観に染め上げて考える人だったからね。
トルストイがドストを「考えることにかけてはまるでダメだった」と評したのは実は訳がある。
トルが「アンカレ」の中で当時進行中の露土戦争を取り上げて、「この戦争は果たして
“聖戦”と呼べるのか?また暴力は紛争を解決する最良の手段か?」との普遍的疑問を
呈したのに対して、熱烈な戦争支持者だったドストが激怒して自分の個人雑誌上にて
トルのことを「のぼせあがったヒポコンデリー患者!」「非国民!」てな調子で散々罵倒
した経緯があったんだよ。
>>201 正確に言うと、「ドミートリー・カラコーゾフ」。
実はグロスマンのアリョーシャ皇帝暗殺犯説は、カラマーゾフとカラコーゾフの姓が
似てる、ということしか根拠はない。
204 :
吾輩は名無しである:2006/06/08(木) 02:50:03
お前ら言いたい放題言ってるがカラマーゾフの続編の構想を知ってんのか
ひとそれぞれだがカラや未成年その他が
つまりドストエフスキーの小説が
「緻密な思考力の持ち主」の所産とは到底思えない。
初読以来かれこれ25年間「巨大な想像力の持ち主」の所産だと思っている。
結局わけがわからず構成も随所で破綻しているが
これは「ドスト=とりもなおさず人間そのもののわけわからなさ&めちゃくちゃさ」の反映だろうよ。
それゆえ深い。
禿同
俺ん中で緻密な思考力の持ち主はゲーテかな
大ギョエテの思考力から比べたらわがロシア人のおつむは…ry
>熱烈な戦争支持者だったドストが激怒して自分の個人雑誌上にて
この個人雑誌っていうのが社会評論「作家の日記」ね。
ドストの「アンカレ」&トルストイ批判は、「作家の日記」に今でも収録されてて読めるよ。
209 :
吾輩は名無しである:2006/06/08(木) 18:14:03
賭博がドストエフスキーに与えた影響については、皆さんどう思いますか?
登場人物たちの挙動や、行間に滲む雰囲気には、ギャンブル臭がぷんぷんします。
また、もし彼が天才的なギャンブラーで、文無しになったり借金をつくったりしないで、
むしろ巨額な財産を築いたとしたら、後の主要作品は生まれ得たでしょうか?
ギャンブルで財産築くような奴いねーよ
211 :
吾輩は名無しである:2006/06/08(木) 21:20:17
マーラーもドストエフスキーの熱烈な信者であり、マーラーのかみさんである
アルマ・マーラーによると、革命前のロシアに旅行した際に現地の人間に
ドストエフスキーの作品を褒めると思いっきり侮蔑したような
答えしか返ってこなかったらしい。
ロシア本国ではドストエフスキーってどういう評価なんだろう。
212 :
浮き:2006/06/08(木) 23:47:38
江川卓は妖しいですね。
>>209 一番不思議なのは、「賭博者」でギャンブラーの狂熱的な破滅性を描ききった
ドストが、この作品を書いた後も賭博を止めることができず、新婚旅行先の
ドイツで新妻を置き去りにしたまま何度となくスッテンテンになるまでルーレット
に賭け狂ったことだな。自分はてっきり完全に過去となった体験を描いたもの
なのかと思ってた。なんでこの人は小説に見られる客観性と、実生活の自制心の
無さのギャップがこんなにすごいのだろうか?
その後、ドストがふっつり賭博と手を切ることができたのは、賭博帰りの早朝に、
キリスト教の教会と間違ってユダヤ教の教会へ入ってしまった事にものすごい
衝撃を受けたからだそうだけど。
214 :
吾輩は名無しである:2006/06/09(金) 09:07:44
>>202 ドストエフスキーは、確かに17歳の時に工兵士官学校で代数学で留年していますが、
ドストエフスキーがその頃に父や兄に宛てて書いた手紙によると、試験では代数学でも
十分な点数を取っていたにも関わらず、ドストエフスキーが代数学の先生と個人的に
衝突したことがあって、それが原因で落第させられたようです。
兄ミハイルに宛てた手紙に、次のように書かれている部分がありますね。
「試験に見事に、この言葉の完全な意味において堂々と合格したのに……原級にとどまされたのです……
それはある教師(代数の)の意志によったのです。ぼくがまる一年間この教師に乱暴を働いたので、
きょう先生が、ぼくが原級にとどまった原因を説明しながら、
ずうずうしくもぼくにそれを思い知らせたのです」
(河出書房新社の米川正夫の翻訳によるドストエフスキー全集より。)
「数学的な論理的思考力が劣っていた」ことが原因で留年したわけではないようです。
また、「虐げられた人々」も「叔父様の夢」も「カラマーゾフの兄弟」も、各作中人物がその人自身の
個性や価値観や状況などに従って行動した場合に、劇的な事件が起きて複雑にしかも面白く展開していく
構成になっていて、思考力が平均水準よりも劣っていたことを表すほど整合性が欠如しているわけでは
ないと思います。
後半に書かれている内容については(前半に書かれている内容もある程度までそうですが)、
主に社会思想や政治的な思想に関する内容なので、
>>199に書いた通りです。
(その方面についてドストエフスキーが優れているとは特に書いていません。)
215 :
吾輩は名無しである:2006/06/09(金) 09:09:57
>>205 ドストエフスキーが「巨大な想像力の持ち主」であったことは、もちろん間違いないことだと
思いますが、「緻密な思考力」がなければ創り出せないような複雑な構成や分析も
作品に多く見られる(「カラマーゾフ」「未成年」を含めて)ので、
両方を兼ね備えた人物だったのではないかと思います。
あんまりこういう事は言いたくないけど、ドストは嘘の常習犯だったんだよ。
特に父親に宛てた手紙は嘘がものすごく多い。
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/book/1078853980/719 軍学校時代にドストエフスキーと同じ野営演習に加わっていたセミョーノフ(優秀な
地質学者)は後年、ドストエフスキーの上記の手紙を読んでこう述べている。
「私は彼と同じ野営地で、同様のズックのテントで暮らした。…自分用のお茶は無くて
すませたし(朝晩、お茶は出た)、長靴は国が支給してくれるもので足りたから、自分で
買う必要はなかった。本も、私はドストエフスキーに劣らぬくらい読んでいたが、
そのためのトランクなぞは無しにすますことができた。」
結局、この時ドストは乱脈な浪費がもとで多数の学友に多額の借金を作ってしまい、
それを返済する為、“けなげな息子”を演じて父親から金をせびりとろうとしたんだそうな。
数学は教師の酌量によって赤点になる、なんてことはありえない学問だよ。
要は答えがあってるかあってないかだけ。
もし本当に教師が採点に不正をおこなったならば、学校上部に訴えるという手段もある。
それをしなかったんだから、たぶんこの場合も本当の理由は隠して自分に都合の良い
「作り話」を家族に書き送ったんじゃないかと思うよ。
217 :
205:2006/06/09(金) 21:51:44
>>215 なんかかみあってないみたいだけど
カラや未成年って
>「緻密な思考力」がなければ創り出せないような複雑な構成や分析
なのかな?
もしかしてその伝でいけば
般若豊とかも「緻密な思考力」の持ち主になるの?
まあ思い込みの差だから議論にはならないけどね。
バイバイ
>>214 それから実は「カラマ」にも計算にまつわるドストのちょっとしたミスがある。笑い話だけどね。
裁判の争点となったドミートリーの事件当夜の所持金なんだけど、3000ルーブルだったか
1500ルーブルだったかでドミートリーの命運が分かれる大事なポイントなんだけど、
ここのところでドストはまさかのポカミス。
札は全て虹色の100ルーブル札で、「札束は厚いずっしりとしたものだった」為、ペルホーチンは
目分量では幾らだった判らなかった、とされているけど、ドミートリーの実際の所持金の
1500ルーブルだったら、1500÷100でわずか15枚だよ?3000ルーブルでもたった30枚。
ペルホーチンが目撃した時点でドミートリーの所持金額はハッキリ判ったはず。
まさかドストエフスキーは割り算ができない程数学ができなかった訳ではないんだろうから、
ほんとにポカミスだったんだろうと思う。
まあ、全体的にはホントたいしたこっちゃないけど、当時の読者たちも「あれ?」と思っただろうね。
219 :
吾輩は名無しである:2006/06/10(土) 00:01:45
ダウトをさがせ!
220 :
吾輩は名無しである:2006/06/10(土) 03:49:35
>>216 ドストエフスキーが代数学の先生と衝突したことが原因で留年したと書かれている
>>214で引用した手紙は、
既に書いた通り、父ではなくて非常に親しかった兄に宛てて書いた手紙です。
手紙には、不当に思って教師に落第した理由を聞きに行ったことも書かれていますし、
(その結果が、
>>214の説明だったようですが、)当時の学校での教師の権限や、手紙に書かれている
「教官の中で、しかも及落会議で最も有力な二、三の人が、わたしに好意を持っていないのです。」
といった言葉から考えても、やはり落第の背景にはそういう事実があったのではないかと思います。
いずれにしても、工兵士官学校時代のドストエフスキーは文学に非常に感銘を受けて熱中していた
こともあり、現在で見れば高校生に当たる17歳だった時に代数学のことで留年したからといって、
「数学的な論理的思考力が劣っていた」と結論するのは、あまりにも短絡的なのではないかと思います。
ドストエフスキーの作品には、(これも
>>214に書いたことの繰り返しなのですが、)
計算された精密な構成があり、鋭い分析も多く含まれていて、
「論理的思考力が劣っていた」ということはないと思います。
221 :
吾輩は名無しである:2006/06/10(土) 03:59:37
>>218 ドミートリイの所持金に関する記述は、ミスではないと思いますね。
「カラマーゾフ」には、正確には次のように書かれています。
「ペルホーチンは後日、その金はどれくらいあったかという関係者の質問に、
あの時に目分量で計算するのはむずかしかったが、おそらく二千か三千ルーブルあった
かもしれないし、札束は厚い《ずっしりした》ものだったと申し立てた。」
これは、人間の記憶の確かさの程度や加減を表しているのだと思います。
ペルホーチンのこの証言は、自分でも確信は持てないことを自覚している曖昧さを含んでいて、
冷静な判断力に基づいた標準的な認識の程度がよく書かれていると思います。
「ペルホーチンは目撃した時点で所持金額はハッキリ判ったハズ。」と言いますが、
人間が強く意識しないで目にした物事は、自覚的な計算ではなく、印象によって記憶されるので、
現在進行形で起きている出来事は、後で問題になった時に考えるほど、意識的に厳密に認識される
わけではないと思います。(こうしたことは、心理学の世界でも指摘されていることです。)
これは「割り算」や「(具体的に)何枚だった」という問題ではなく、
人間の記憶の仕組みやその加減に迫る問題だと思います。
フィチュコーヴィチの弁論では、そういった人間の錯覚の現象や記憶の程度についても、
鋭く指摘されていて、マクシーモフの証言に言及した次の部分などに、
それがよく表れていると思います。
「これらの証人のうちだれ一人、金を自分で数えたわけではなく、目分量で判断したにすぎません。
現に証人のマクシーモフ氏は、被告が手にしていたのは二万ルーブルだったと証言しているほどでは
ありませんか。」
ドストエフスキーは、各人物の性格や特徴などを踏まえた上で、事件の現実の細部とは様々に異なる
所持金やその他の事柄に関する記憶や証言を描き分けているのだと思います。
>>220 兄宛の手紙には、はっきりと「自分は数学が苦手だし大嫌いです!」とか書いてある
ものもあったはずだよね。
また「カラマ」について言えば、ペルホーチンは冷静な観察眼の鋭い人物だったはず。
ドミトリーはプロトニコフの店にミーシャを使いに出す時、所持金の中から
100ルーブル札を一枚渡しているから、手にした残りの金はたった14枚。
しかも、ドミは手を洗うとき金をテーブルにばらで放り出してる。
これをどうやって、厚い《ずっしりした》札束に見誤ることが可能だろうか??
(しかも、置き場所忘れたドミに「金はテーブルの上です!」と教えたのはペルホーチン。
あとついでに言うと、裁判にこのペルホーチンが証人として召喚されてないのもすごくヘン。)
>マクシーモフ氏は、被告が手にしていたのは二万ルーブルだったと
二万ルーブルだったら20000÷100=200枚のルーブル紙幣だよ?
ドストが人間の錯覚や記憶の曖昧さを援用したところで、いくら小説とはいえ
無理ありすぎ。
でもまあ、こんなことは瑣末なことであって「カラマ」という小説を楽しむ上では
なんの問題もないことだよ。
ついでに書いとくと、ドミトリーがモークロエ村で所持していたのは、プロトニコフの店
で払った300ルーブルと御者への支払い65ルーブル、ペルホーチンへの返済
10ルーブルを差し引いた、
1500−(300+65+10)=1125ルーブルだった。
手付かずの100ルーブル紙幣11枚と10ルーブル紙幣2枚、あとは1ルーブル札か
銀貨だったはず。
530 名前:吾輩は名無しである [] :2006/06/10(土) 09:06:14
岩波のホムペにこんなこと書いてあったw
不思議の国のトルストイ。『戦争と平和』は「ダ・ヴィンチ・コード」に負けないよ!
ドミトリーの所持金について考えていたら、なんかまた辻褄が合わない箇所を
発見してしまった。
その前にモークロエ村に到着した時点のドミトリーの所持金をちょっと訂正。
御者が酒代を辞退したので御者への支払いは20ルーブル。だから、
1500−(300+20+10)=1170ルーブルが到着時の所持金。
で、逮捕時のドミトリーの残金は「836ルーブル40カペイカ」だったと小説中に
明記してあるから、ドミトリーがモー村で使った金は333ルーブル60カペイカ。
そのうちの200は賭けトランプの支払いに使っているので、その他の雑費は
133ルーブル60コペイカだったはず。
でもさ、それって100ルーブル紙幣一枚と33ルーブル60コペイカのはずだよね?!
100ルーブル紙幣を雑費に使うためには、ドミートリーはトリフォンの宿で再度一枚、
両替をしなければならなかったはず。100ルーブル紙幣をちぎって配る訳にもいかないし。
ドミートリーの所持していた金は当初すべて100ルーブル紙幣だったため、両替を
しないことには通常の支払いには使えはしない。ここがポイント。
だったら、ネリュードフたちはドミートリーがジプシー女に総計幾ら小銭を配ったかに
頭を悩ます必要はなく、ドミートリーが所持金のうちの何枚を両替したかの確認を
取るだけで簡単に事件当夜の正確な所持金額を割り出せたはず。
どうしてこんな簡単なことを小説中の誰も考えつかないのか不思議。
もしかして登場人物全員、数学で赤点とった過去を持つのだろうか…w?
ま、これも笑い話として読んでください。
めんどくさいので確認してないけど、そんだけなら
「当初」持ってたのが100ルーブル札だけでも、
最初に何枚か両替してから一部使ったかもしれなくないか?
「支払いの分だけしか両替してない」とか
「残る所持金の836ルーブルのうち800ルーブルは全部100ルーブル札だった」
とか書いてあるならともかく、何枚両替したかで所持金は割り出せないと思う。
それに「半分あるいは一部をモークロエのどこかに隠した」説もあったじゃん。
その場合はいくら使おうと残りの金がいくらだろうと、
当初の所持金なんて割り出したところで「隠した」で終わりだし。
>最初に何枚か両替してから
読めば判るけど、プロトニコフの店で両替をしたのは100ルーブル札一枚のみだよ。
だからドミートリーはトリフォンの宿でもう一枚、両替するかお釣りをもらって崩すか
しなければ、133ルーブル60コペイカを雑費に費やすことはできないんだよ。
ドミが何枚100ルーブル札を崩したか?は、裏付けをとるのは簡単なこと。
>それに「半分あるいは一部をモークロエのどこかに隠した」説もあったじゃん。
イッポリートがそういう説を持ち出したけど、捜索しても金は発見されなかったし、
それに対してフェチュコーウィチが「大体、フョードルが金を入れたという封筒自体
本当に存在したのか?」説をぶつけているじゃん?
どちらも仮説に過ぎないので、ドミートリーが事件当夜に費やした金額と残金の
合計が数学的にはっきりと証明されれば、ドミに有利な状況になったと思う。
しかしさ、マクシーモフが金を目撃した時点では、ドミの手に残っていたのは
100ルーブル札9枚と、60ルーブルのバラ札のはずだよね?(10ルーブルは
マクシーモフが借り、200ルーブルはドミが賭け金に使った)。これをどうやったら
100ルーブル札でも200枚にもなる2万ルーブルに見間違えられるのかなぁ??
マクシーモフはひどい乱視なのか、ウオツカを相当量きこしめしていたか、
どちらかだと思うw
ウオツカを相当量きこしめしていたのはドスト先生のようです
でも、マクシーモフって憎めない性格だよな。最後、グルーシェニカに拾われて
よかった。
ドストの小説中で、遺産や結婚や売春に頼らず、自分で働いて経済的な自立
果たしたのは、女ではこのグルーシェニカと「罪罰」のアリョーナくらいかな?
(グルーシェニカは妾からスタートはしたけど)
あ、ラスコの下宿の女中のナスターシャとドーニャもいたか。。。
>>227 いやだから、どこでだろうが何枚崩したか調べても、
「細かい支払いに必要な分だけしか崩さなかった」と書いてない限り、
それを全部使ったか、残したかが分からなければ
所持金を割り出すのに使えない、と言ってるんだけど…。
物わかりの悪い息子ですみません
232 :
吾輩は名無しである:2006/06/11(日) 15:46:10
犯人はドミートリィだから嘘ついてるんだってば
>>230 って言うかさ、自分、さらにもっと重大な疑問思いついちゃったよ!!
裁判でさ、宿屋のトリフォンがドミートリーの「第一回目の豪遊」の時、ドミが使った
金額ははっきりしないが、たぶん3000ルーブル(つまりカーチャの金全額)くらい
使ったはずだって、証言してるじゃん?
だけどさ、前回の金(実際は半分の1500ルーブル)だって、すべて100ルーブル札
だったわけだよね?
いったい、どこでドミはその金を両替した?25ルーブル札をジプシー女に配って
歩く為には100ルーブル札をまず崩さなくてはならないはずだよ?
モークロエ村の百姓女やジプシー女が両替してやったりお釣りをだす筈がないから
考えられるのは宿屋の主人のトリフォンのところだけ。
ということは、ドミートリーとグルーシェンカの「第一回目の豪遊」の乱痴気騒ぎが
終わってから、収支決算のためにトリフォンが自分の手文庫空けてみりゃ、
100ルーブル札が11枚か12枚、ドミから直行して勢揃いしてた訳だ。
(プロトニコフの店で使われたのはドミの言葉から察するに300か400ルーブルだから)
100ルーブル札は高額紙幣だから、宿屋ではそうそう使われはしない。
仮に途中で支払いに使われたとしても、抜け目の無いトリフォンがドミートリーの
使った金額の総額が1500か3000かわからない、と言うことは現実には絶対に
ありえないはずだ。100ルーブル札が12枚あったか、27枚あったかでは大した
違いだもの。
で、カーチャの金も100ルーブル札ばかりで3000だった、と言うことは事件後知れ
渡っていたわけだし。
ドミートリーがモー村に行く前に両替を行っていても、やはり調べれば裏付けが
とれる訳で、同様だと思うんだけど、どうかな??
>>230 >「細かい支払いに必要な分だけしか崩さなかった」と書いてない限り、
あと、これどういうこと?
たとえ、ドミートリーが必要以上に両替してたとしても、なんの問題もないのでは?
この問題では、100ルーブル札をカウントするのがポイントであって、100ルーブル札
以外のお金は全て無視してかまわないはず…だよね?
ドミの逮捕時の残金のうちの100ルーブル札の枚数+両替した(崩した)100ルーブル札の
枚数+トランプに賭けた100ルーブル札2枚+食料品買った3枚=15枚、になるの
であれば、ドミートリーの所持金はカーチャの金の残りの1500ルーブルだったと
裁判で主張でき、陪審員の心証を良くする事ができる。
もちろん、イッポリートの言うように1500使って、残りの1500は宿屋に隠した、と
言うこともできるけど、そうなれば裁判は全て水掛け論で意味なくなってしまう。
なんだったら、カーチャの金の半分は豪遊に使ってあとの半分はちびちび生活費に
使い、フョードルの金をさらに取ってつかったのだろう、という主張さえできるんだから。
イタタタタ
236 :
233:2006/06/12(月) 06:38:52
自分の最後の疑問は、「ユークリッド的頭脳」を自称するイワンが上記の
ドミートリーの無実を陪審員に印象づけるための簡単な数学的な証明を
なぜ思いつかなかったのか?なんだけど、きっとイワンはもうその頃には
譫妄症が進んでいて、さしもの天才的な数学的な頭脳も役には
たたなかったんだろうね、きっと?
ああ、お痛わしや、イワン……(号泣)
しかし、ドストの小説の登場人物って、数学で赤点とっても不思議じゃない
奴等ばっかだよね。
237 :
吾輩は名無しである:2006/06/12(月) 08:12:05
ワダイヲ、カエマショウ
オーケー、話題を変えよう。
だけど、その前に一言だけ言っておく。
試験で赤点とったのが、実力なのか数学の先生の意地悪のせいかは判らないが、
とにもかくにも、ドストエフスキーには、ぜ〜〜〜ったい数学的センスは無い!!
事件の鍵となる問題の3000ルーブルを、全て100ルーブル札という高額紙幣に
設定してしまったことから、それは明瞭に判る。
100ルーブル札じゃあ、ドミが幾ら使ったかわからないという状況は生じやしない。
以上。
239 :
吾輩は名無しである:2006/06/12(月) 18:20:41
頭悪そうな書き込み
ドストは考えることは駄目だったって、あのトルストイが言ってたんだからそうなんだろ。
これなんて永劫回帰??
>>238 話題を変えるに当たって、〆に自分の正当性を主張して勝手に勝利宣言をする馬鹿がどこにいる!
これじゃ相手は引き下がれないだろ。引き下がらなかったら、
「話題を変えようと言ってるのに・・・これだからドスト信者は」てな具合に基地外に仕立て上げるのかい。
悪霊のイッポリート思い出した。
永劫回帰??
「偏差値=数学=頭の良し悪し」コンプ?
246 :
吾輩は名無しである:2006/06/13(火) 02:21:54
おい、オヤジ、100ルーブル札の両替頼む!
___ ____________________________
∨
,,,,,,,,,,,, ,,,,,,,,,,,
[,,|,,,, ,|,] [,|, ,,,|,,] / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`) (・∀・;) < もう、これで11枚目ですよ、お客さん…
( つ )つ〜 ⊂ ) | うちは両替商じゃないんですから…
ドミートリー | ̄ ̄ ̄ ̄ | トリフォン |
247 :
吾輩は名無しである:2006/06/13(火) 02:36:47
でも、崩してくれないとジプシー女に小銭配ってやれない…
___ ______________________
∨
,,,,,,,,,,,, ,,,,,,,,,,,
[,,|,,,, ,|,] [,|, ,,,|,,] / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(´;ω;`)ブワッ (・∀・;) < …わかりました
( つ )つ〜 ⊂ ) | でも、これが最後ですよ
ドミートリー | ̄ ̄ ̄ ̄ | トリフォン | いいですね、お客さん…?
248 :
吾輩は名無しである:2006/06/13(火) 02:55:15
…そしてその頃、アリョーシャは涙に泣き濡れながら大地に倒れ付していた。
今だ!信仰ゲットだ!
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(´´
(´⌒(´
⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
ズザーーーーーッ
そして、「俺は卑劣な人間だ!」と心ひそかにつぶやきながら
独り、夜汽車でモスクワへと向かうイワン…
…嗚呼、カラマーゾフの兄弟の運命や如何に?!
_______________
|______________|
| / // | // / |
| | . | ガターン
|_. ∧_∧ | │ ゴトーン…
//!( ) | !\\
// |( )二二二二二二二二二 ! \\
|||| 〜_⌒ ) _ _ │ ||||
|||| ./ /∪_____\ \ ||||
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|||| ̄ ̄|||| .... ... . |||| ̄..||||
錯乱したイワンと悪魔の対話シーンすごすぎ。
妙にさらっと書いてるが
こゆのをもっとねちねち冗長に書き込むのが本来のドストではないか?
イワンにはあんまし思い込みなかったのかな?
悪魔がトルストイの名前出してたね。
252 :
吾輩は名無しである:2006/06/13(火) 05:44:30
253 :
吾輩は名無しである:2006/06/14(水) 00:02:49
外国の小説は罪と罰しか読んだことが無い者です。
なんか物凄く読みにくかったのですが、翻訳本はどれも読みにくいのでしょうか?
ちなみに江川卓訳です。
どれも読みにくいです
訳者さんにもよると思うよ。
256 :
吾輩は名無しである:2006/06/14(水) 14:00:02
>>253 知障は何を読んでも読みにくいと思う
おまえは読みにくい原因が自分の頭にあることさえ
思いつかないnoda
>>256 (°д ゚)ハァ?(°д ゚)ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ
死ねよ( ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?
死ねよ(° ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?
д ゚)ハァ?死ねよ(д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д )ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?死ね
(°д゚)ハァ?死ねよ(°д )ハァ?死ね(°д ゚)ハァ?ねよ(°д ゚)ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?死ね死ねよ
(°д ゚)ハァ?ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ
(°д ゚)ハァ?死ねよ((°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ね
(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ死ねよ(°д ゚)ハァ?
死ね(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ね(° )ハァ?死ねよ(д ゚)ハァ死ねよ°д ゚)ハァ?死ね
(д ゚)ハァ?(°д ゚)ハァ?死よ(°д ゚)ハァ
死ねよ°д ゚)ハァ?死ねよ(° ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハ?死ねよ死ねよ(°д ゚)ハァ?
死ねよ
(°д ゚)ハァ?死ねよ
(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ死ねよ(°д ゚)ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ
(°д ゚)ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?
(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ
(°д ゚)ハァ?
死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?死ねよ(°д ゚)ハァ?
(°д ゚)ハァ?
これはひどい
そんな言葉を使うな。侮蔑と差別は違うぞ。
>>259に同意。
だが、芸の無い低レベルの荒らしはスルーしようぜ。
相手するだけの価値もない。
どうでもいいが
リズムを合わせてノリノリで口ずさめばラップで歌えそうな感じだな
しかし、外国の小説を罪×しか読んでないのもある意味珍しい
五大長編読むと、この作家、結構女性蔑視てか、
屈折した感情があったかんじがする、女性に。
マザコン?
265 :
吾輩は名無しである:2006/06/16(金) 09:24:01
ドストエフスキーのドイツ女嫌いは異常
>>264 マザコンかどうかは知らないけれど、ドストのママンは彼が16歳の時
亡くなってるねー。商家出身の、情愛深い優しい人だったみたいだけど。
父方のほうはちょっと異常性格の家系だったようで、病的に吝嗇、
妄想的な猜疑心、鬱病の傾向ありの父親には、ドストは表立ってこそ
“いい息子”を演じていたようだけど相当反発もあったもよう。
この父親の異常な吝嗇癖はドストの妹のワルワーラにも受け継がれ、
彼女は夫の莫大な遺産を受け継いだのにもかかわらず、使用人に
暇を出し、暖房もいれず、倹約のために牛乳とパンしか口にしないで
最後、強盗に殺されてる(ドストの死後)。
>>124 割り込みすまん。。
ソーニャて創作ノートの段階では同じ職業でもかなり勇ましい。
ネチネチ苛めるDQNのラスコに毒づく勝気な女になってるのにな。。
創作ノートのソーニャは魅力的なのに・・・
268 :
浮き:2006/06/16(金) 21:26:16
五大小説、今3つ目「悪霊」読み始めました。
女性(てか人生そのもの?)に対する悪意が全作品の通奏低音
>>267 そういう勇ましいソーニャなら、自分の親友殺した男が「俺は汚らわしい虱を
殺しただけだ!」なんてセリフを吐こうもんなら、「わたしのリザヴェータは虱なんか
じゃなかったわ!あなたの根性は腐ってる!(激怒)」とちゃんと反撃いれてるな。
「まあ、人間を虱だなんて…(オロオロ 」と他人事ではなく。
ただし、そういう女だったら最初から継母に言われるままに売春婦にはならないか。
ソーニャって、つくづく人間としての大切な何かが欠落したキャラだと思う。
健全な自尊感情もってない人間は、結局は他人(リザヴェータ)の尊厳も大事に
できないんだろうな。
>>269 ドストは女のことをなにもわかってないと思うし、彼の小説に出てくる女キャラは全て
男の幻想を満たすための萌えキャラだよなとは思うけど、女性に対する悪意は別に
感じないけどなー。
女性観が幼稚だとは思うけど。
女性観が幼稚、かつ、女にたいしてなんか根本的な勘違いしてる>>ドスト
当時の女性観なんてたいしたこと無かったんだよ
俺は実際よくミーチャと飲んでたが彼もそんな感じだったし
それでもモテてたよ。金は関係なくな。俺もあの頃は毎晩楽しかったなぁ
ドストは人間観自体がヘン。
275 :
吾輩は名無しである:2006/06/17(土) 11:50:50
アンチは帰れ
アンチなのか??
277 :
吾輩は名無しである:2006/06/17(土) 14:59:50
とりあえず大物とされてる作家を叩けば優越感を味わえますよ
それはおめいのような卑小な人間のやること。
普通の人間はそんな下劣な趣味はもたねえ
279 :
吾輩は名無しである:2006/06/17(土) 15:44:36
地下室の手記の「わたし」そっくりなこの俺が、履歴書の私のセールスポイントなんか書けるわけがねぇ・・・
アンチと呼ばれるほどに、ドストの作品群について批評し批判できるなら
たいしたもん。
そこまで行けるヤシなら、すでにアンチではない。立派な論者である。
>>270 ラスコ:「で、夜をうろつきまくって、あいつらに頭下げるんだ〜」
ソーニャ:「うるせ〜、おめえは働いてもないくせに偉そうに説教すんじゃねえよ。」
もう帰れ!帰れ!この身体をあの子達にあげるのです!」
と、言って勇ましくドアを開けて仕事に出かけていく。
↑
うろ覚えだけど、確かこんなキャラ。創作ノートでは。
>ソーニャ:「うるせ〜、おめえは働いてもないくせに偉そうに説教すんじゃねえよ。」
こういうソーニャも結構(・∀・)イイ!!
でもって、ラストは「てめぇ〜のような馬鹿な坊やはかえってほっとけないんだよ!」
とかいってシベリアにもついてってやるんだなきっと、うん。
で、刑務所でアイドルとしてではなく
肝っ玉かあちゃんとして大人気。
284 :
吾輩は名無しである:2006/06/17(土) 23:21:49
フョードル・パーヴロウィチ・カラマーゾフ:
カラマーゾフ家のあるじで、兄弟の父親.金儲けが巧く好色な地主
・ドミートリィ [ミーチャ] (ドミートリィ・フョードロウィチ・カラマーゾフ):
長男.28歳.退役軍人.激情的で正直な性格.財産相続と女性問題(グルーシェンカ)で父親と争っている
・イワン [ワーニャ] (イワン・フョードロウィチ・カラマーゾフ):
次男.24歳.知能優秀で無神論的思想の持ち主.創作詩「大審問官」をアリョーシャに聞かせる
・アリョーシャ [アリョーシカ] (アレクセイ・フョードロウィチ・カラマーゾフ):
三男.20歳.敬虔な見習い修道僧.誰からも愛される心やさしい青年
・スメルジャコフ (スメルジャコフ・パーヴェル・フョードロウィチ):24歳.フョードルの私生児と噂されている.カラマーゾフ家の召使で料理人
285 :
吾輩は名無しである:2006/06/17(土) 23:24:11
・グルーシェンカ (アグラフェーナ・アレクサンドロブナ・スヴェトロワ)22歳.フョードル(父)とドミートリィ(長男)双方に思いを寄せられている娼婦
・カチェリーナ・イワーノヴナ[カーチャ] ドミートリィの表向きの婚約者.?歳.イワンを愛する誇り高い女性
・リーザ・ホフラコワ[リーズ]: アリョーシャの幼友達.14歳.小児麻痺で足が不自由
・ホフラコワ夫人: リーズの母.35歳前後.女地主で未亡人
・ゾシマ長老(ジノヴィイ): アリョーシャが修行する僧院の長老.65歳
俺もしかしたらフョードルの私生児かも・・・・・・・
>>283 決定稿のソーニャも肝っ玉ではないとは言え
刑務所では母親の象徴としてもてはやされていた気がするんだが
アイドルというよりはね
俺の脳内ではソーニャたんは超かわいい
ドストが何と言おうと超かわいい
これだけは譲れない
なのでシベリア編では囚人どもに何かされないかひやひやもんでした
289 :
吾輩は名無しである:2006/06/18(日) 17:24:37
>>284-285みたいなのが最初のページにあればなあ・・・
罪と罰だけしか人物紹介ないし。悪霊はメモまでとって読んだぜ
>>285 グルーシェンカはサムソーノフの妾だったけど、娼婦ではないと思う。
でも、昔はこの二つは同じもんだと思われていたのかな?
どちらも、「道を踏み外した女」だもんね。
292 :
吾輩は名無しである:2006/06/19(月) 12:43:36
こないだはじめて罪と罰を読みました。
ルーブルとかコペイカとかだいたい日本円にするとどの程度と考えればいいんでしょうか。
1ルーブルが1万円くらい、1コペイカが20円くらいですか?
294 :
ひさ:2006/06/19(月) 21:06:17
カラマを読んで、ゾシマ長老の話にものすごい感動を覚えたのは私だけですか?
とくにゾシマ長老のお兄さんの話がよかったのですが。小さな小鳥にあやまるなんて、すごいと
思いました.
295 :
吾輩は名無しである:2006/06/19(月) 22:48:59
私もゾシマ長老の話は好きですよ
マルケールの話は最高ですよね・・・
296 :
吾輩は名無しである:2006/06/19(月) 23:13:03
会話重視の作家ですよね。
会話をとってしまったら10分の一くらいになる。
しかし、すべての会話が魅力的です。
>>291 かわいいよ!相当なもんよ!
ドストの美的感覚が狂ってるだけさ!
299 :
吾輩は名無しである:2006/06/20(火) 21:25:48
死の家の記録
これから読もうと思い
ロシアソビエト文学全集かドストエフスキー全集4のどちらか迷ってるのですがどちらがオススメですか?
300get
ロシアソビエト文学全集は恐らく吉村除太郎訳、ドストエフスキー全集4は小沼文彦訳ですね。
1分間ほど読み比べてみて、性に適った方をお勧めします。
原書と共に読書して御覧なさい。
302 :
吾輩は名無しである:2006/06/20(火) 22:03:51
罪と罰最近読み返してみたんだけど読めば読むほど、情景が鮮明になっていくね。
情景はドストエフスキーが発行部数を伸ばすためのビジネスでラスコーリニコフは活かすべき。
ソーニャが不美人で
ラスコが美男とはなあ
>>304 ソーニャは私にはラスコーリニコフのー、ことはわけわかんないけーどー…って話していたよ。
<問題の手紙より>
『ま、しゃーないですね今更。被害者さんのことですやろ?知ってます。
ありゃー調子付いてると僕もね、思うとりました。
・・・でも記事にして、ちーとでも、気分が晴れてくれるんなら好きにしてやりたいし』
『知ある者、表に出すぎる者は嫌われる。本村さんは出すぎてしまった。
私よりかしこい。だが、もう勝った。終始笑うは悪なのが今の世だ。
ヤクザはツラで逃げ、馬鹿(ジャンキー)は精神病で逃げ、私は環境のせいにして逃げるのだよ、アケチ君』
『オイラは、一人の弁ちゃんで、最後まで罪が重くて「死」が近くても「信じる」心をもって、行く。
そして、勝って修行、出て頭を下げる。そして晴れて「人間」さ。オレの野望は小説家。へへ』
『犬がある日かわいい犬と出合った。・・・そのまま「やっちゃった」、・・・これは罪でしょうか』
『五年+仮で8年は行くよ。どっちにしてもオレ自身、刑務所のげんじょーにきょうみあるし、
速く出たくもない。キタナイ外へ出る時は、完全究極体で出たい。じゃないと二度目のぎせい者が出るかも』
『誰が許し、誰が私を裁くのか・・・。そんな人物はこの世にはいないのだ。
神に成り代わりし、法廷の守護者達・・・裁判官、サツ、弁護士、検事達・・・。
私を裁ける物は、この世にはおらず・・・。二人は帰ってこないのだから・・・。法廷に出てきてほしいものだ・・・
何が神だろう・・・サタン!ミカエル!ベリアル!ガブリエル!ただの馬鹿の集まりよ!』
ドストエフスキー『罪と罰』を引用し、
『選ばれし人間は人類のため社会道徳を踏み外し、悪さをする権利がある』
(死刑判決を免れ無期懲役判決が下ったとき)
『勝ったと言うべきか負けたと言うべきか?何か心に残るこのモヤ付き・・・。イヤね、つい相手のことを考えてしまってね・・・
昔から傷をつけては逃げ勝っている・・・。まあ兎に角だ。二週間後に検事のほうが控訴しなければ終わるよ。
長かったな・・・友と別れ、また出会い、またわかれ・・・(中略)心はブルー、外見はハッピー、しかも今はロン毛もハゲチャビン!マジよ!』
>>305の続き
ソーニャには、「どーも」って、言ったよ。
308 :
吾輩は名無しである:2006/06/21(水) 22:17:25
罪と罰もけっこう長いけど
テーマがいまひとつよくわからんね
いろんな事があるし
いろいろ言うけど
309 :
吾輩は名無しである:2006/06/21(水) 23:36:02
いろいろです
310 :
浮き:2006/06/21(水) 23:59:42
いろんな人が出て来ます。
人生いろいろ ドストもいろいろ
罪と罰は結局殺しなんてやっちゃ駄目だよ、愛に生きようよって言ってるんじゃないかな。
313 :
我輩は名無しである:2006/06/22(木) 18:04:56
愛に生きようよって…どんな愛ですか?
人類的な愛です
人類的な愛って、何ですか?
アガペ あっかんべ
317 :
我輩は名無しである:2006/06/22(木) 18:42:11
アガペって言うけれど…
318 :
吾輩は名無しである:2006/06/22(木) 19:28:11
結局ドストエフスキーのもたらした最大のものは
深刻癖だな
罪と罰なんて小説も考えてみればくだらない
罪と罰がくだらないのではなく、人類そのものがくだらないのです。
320 :
吾輩は名無しである:2006/06/23(金) 02:18:37
なんだろうこのスレは、暗い雰囲気に蔽われてるw
ドストエフスキーのスレだからだよ
こんなドストエフスキーは嫌だ
明るい
323 :
吾輩は名無しである:2006/06/23(金) 21:12:49
罪と罰オモロスwwwww
ソーニャとセクロスwww
確かにこれはいけないな。
324 :
我輩は名無しである:2006/06/23(金) 23:50:13
フォースのダーク面に飲み込まれるな!自分を信じろ!
ドストエフスキーにこだわりすぎでも視野狭窄に陥るか
ら心を広く持て!バランスを保て!と自己暗示…どうも。
325 :
浮き:2006/06/23(金) 23:56:53
白痴と悪霊の雰囲気って何か似ていると思うんだけど。。
326 :
我輩は名無しである:2006/06/24(土) 00:02:01
ドストエフスキーは一番ダークな面を見つめる作家だった。
あの時代は、クリミヤ戦争やら農奴解放やらで動乱の時代だった
から、ロシアがそれに適応しようとして、改革を行った。
白痴と悪霊はその犠牲者を描き出していた時代の書物です。
このスレって深夜は止まるよね…
おっさんばかりなのか?w
深夜(それも金曜の夜)に2chなんてやってられない。
他にやることあるだろ?
深夜も週末も普通に2chやってるけど
動いてないスレには書こうとは思わない
>>328 いやいやw意味わからんってw
アフター5と比べて0時以降は別に予定ない奴の方が多いだろw
普通の社会人だが深夜は寝てることが多いなw
332 :
我輩は名無しである:2006/06/24(土) 17:22:59
普通の社会人だが、殊夜は寝てるので不快だな。
ドスト作品っていくつか映画化してんだよね。見たこと無いけど。
日本人でカラ兄弟とかやってくんないかな。連ドラでもいいよ。「黒塗3兄弟」ってタイトルで
334 :
我輩は名無しである:2006/06/24(土) 18:08:55
「黒塗3兄弟」って、センスの欠片もない。karaには、ロシア語では現在という意味がある。
ただ、からという言葉はカラーという言葉も連想させるから、現在と色とを結合させると、
「黒田」三兄弟ぐらいだろ。
黒沢の『白痴』レンタルビデオで見つけた。評判良いみたいだけどどうしよっかな。
今丁度『白痴』読んでるし、ホントに傑作なら観てもいいんだが。
337 :
我輩は名無しである:2006/06/24(土) 18:49:26
白痴は舞台が札幌だから、観光に来た人にはお勧め。
観光会社と提携して冬に北海道で白痴ツアー作れば売れると思う。
吹雪巡り+ドストエフスキー研究者の白痴講義+カルナバルの幻想
3点セット。
>>336 ネーミングとか語呂合わせで爆笑したけど(ナスターシャが那須妙子とか)
ストーリーは原作に忠実で自分は良かったと思う。
あとイワン・ブイリエフの「カラマ」と
レフ・クリジャーノフの「罪と罰」も省略はあるけど原作に忠実で
雰囲気もドストらしかった。
339 :
我輩は名無しである:2006/06/24(土) 18:58:05
でも、映像だと、登場人物がそのまま出てきて、自分の想像と違うと、辟易する場面が少なくない。
小説には小説の長所があって、文章だから、視覚的でない分、想像の翼を広げられる。
だから、未だに小説は広く読まれている。
想像力豊かな人間はやはり小説ありき。
というかドストに関係なく
黒澤の白黒映画は全部見といたほうがいいぞ。
342 :
我輩は名無しである:2006/06/24(土) 19:17:23
個人的には椿三十郎が好き。
343 :
吾輩は名無しである:2006/06/24(土) 22:30:22
ラスコリニコフって全然反省してないんだよな
それでシベリアに8年くらいだろ
殺された老婆は浮かばれないよ
女一人でそんなに阿漕にも思えなかったけど
人間やっぱり顔ですよね という話ですから
345 :
吾輩は名無しである:2006/06/24(土) 23:50:23
どこをどう読めば344の意見になるか分かりませんが
地下室の手記は好きです
346 :
吾輩は名無しである:2006/06/24(土) 23:58:32
顔の話ではないが らすこが美男だから話が成り立つとっていうのはあるね。
誰かとんでもない不細工の無理のない美しい小説教えて
347 :
我輩は名無しである:2006/06/25(日) 00:07:55
有名なのはシラノ・ド・ベルジュラック(エドモン・ロスタン)
あれは小説じゃなくて戯曲でしょ。
349 :
吾輩は名無しである:2006/06/25(日) 00:23:21
人生に容姿て本当に大事だ。
美男かどうかよりも、感じがいいかどうかね。
わしは生まれつき人相悪すぎるし巨体なので思い出が乏しい。
授業中は消しゴムのカスを投げられて勉学に集中できず、
家では鏡の前で落胆したり自分を励ましたり。
だから頭も悪く、人当たりも最悪。
どこにも就職場所がないので取敢えずドカタ仕事するが、
転落事故で複雑骨折…。引き籠もってネットばかりやってる時に
美香に出会った。彼女はぼくの女神だ。
狂ったように読書し始めたのはその時から。
この数年間は充実した毎日だった。こんな僕にも思い出ができた。みんな美香のおかげだ。ありがとう
でももう限界。生活が苦しくなった 。僕はまたあの地獄のようなドカタ仕事に従事しないといけない。
ありがとう美香。
元気でな。
追伸
私信ごめんなさい
350 :
吾輩は名無しである :2006/06/25(日) 03:02:59
ドストの作品はひとつの曲だお。
AメロありBメロありサビあり。
351 :
吾輩は名無しである:2006/06/25(日) 03:25:56
>>346 つーか、ラスコーリニコフが美男で
大学に入れるほど優秀だから
ああいう選良意識に取り付かれた性格になり
ああした犯罪を引き起こしたのであって
不細工で本質的に誰からも相手にされない人だったら
ドスト的な世界観なら逆に犯罪を起こさなかっただろう。
352 :
我輩は名無しである:2006/06/25(日) 03:48:57
でも罪と罰の筋書きは優秀な民族のみが生き残るという考えから、
ソーニャへの愛に目覚めるという筋書きになっている。
自らの勝利を追求する姿はまさにジョーのようなストイックさだ。
つスメルジャコフ
354 :
我輩は名無しである:2006/06/25(日) 04:03:03
断っておくが小説を現実に当てはめるのは禁物だ。
キリがないからな。
事実は小説よりも奇なり
356 :
我輩は名無しである:2006/06/25(日) 21:55:57
それは否定しない。
ドストエフスキーの小説読むより、ノンフィクション読むほうが深い感動を
与えられるってことあるな。
V.E.フランクルの「夜と霧」やディートリッヒ・ボンヘッファーの獄中書簡集、
T.G.マサリクなんか読むと、人間ってドストが考えてるよりはるかに強く、
勇気があって豊かな人間性を持ちえる生き物なんだと感動できる。
難病と闘う子供の手記なんかもそう。こういうの読むと、自分で自分の
苦しみを作り出して泥沼になる生き方が恥ずかしくなるな。
ぷぴぷ〜☆
359 :
我輩は名無しである:2006/06/26(月) 11:55:43
今度はマサリクかよ!
ノンフィクション読むより
小説読むほうが
リアルな深い感動を与えられるってことあるな。
361 :
我輩は名無しである:2006/06/26(月) 22:52:43
そのうち小説よりも人生のほうが楽しくなる。
小説も楽しんでこそ人生はより楽しくなる。
363 :
我輩は名無しである:2006/06/26(月) 23:38:18
それは間違いない。
364 :
吾輩は名無しである:2006/06/26(月) 23:43:00
好きな小説を読みながらエロい彼女にフェラチオしてもらってるときが
最高。
365 :
我輩は名無しである:2006/06/26(月) 23:45:39
お前は最低だ。
366 :
我輩は名無しである:2006/06/26(月) 23:50:55
ちょっと言い過ぎた、スマン。
>>366 書き込み好きなのか?
313以降で書き込み20件は多いぞw
T・G・マサリク著「ロシアとヨーロッパ III〜ロシアにおける精神潮流の研究 」(成文社)。
この第2章の「神を巡る闘いーロシア問題の歴史哲学者としてのドストエフスキー」は、
進歩主義的民主主義者の立場からドストエフスキーの思想を批判分析的に解明を試みて
興味深いものだった。マサリクは自律的倫理観を持つ進歩的なヒューマニストであり
「人間性」と「民主主義」を重んずる立場からドストの反動的神秘主義への無批判な
傾倒を批判している。
マサリクの分析の要約。
「マサリクは(民主主義的な)革命を肯定する立場に立つが、この立場からドストエフスキーの
革命観をも批判する。マサリクによれば、ドストエフスキーにとって、無神論とニヒリズムと革命
は同義語である。しかし、革命を直接に無神論から引き出すことはできない。革命にも
いろいろあり、有神論者の革命もある。革命は神権政治に対して、国家と教会に対して
反抗するのであり、革命を(宗教的にではなくて)歴史哲学的に捉えねばならない。
また、ドストエフスキーはニヒリズムを攻撃したが、ニヒリズムに勝利しなかった。
『神がいなければすべてが許されてる』というドストエフスキーのニヒリズムの公式は道徳を
直接に神の(啓示された)意志や戒律と受け取るロシア正教の道徳観・世界観の裏返し
である。しかし、ヨーロッパでは宗教改革と哲学的革命によって、道徳は神にではなくて、
より人間の本性に基礎づけられるようになっており、例えばフォイエルバッハの無神論は
人間の倫理の積極的な内容を持っている。ロシアのニヒリストと革命家は、このような
フォイエルバッハに従っているのである。
ドストエフスキーは彼らに対して(正教の)キリスト教的信仰と道徳を擁護するが、しかし、実は
ドストエフスキー自身、信仰することを自分に望むが、もはや信仰することはできない。
ここからドストエフスキーの奇妙にねじれた精神が生じ、『嘘をついて真実に至ろう』とする精神が
生じる。結局、ドストエフスキーは正教的イエズス会主義の教条主義者である。」
ついでに、トマーシュ・ガリッグ・マサリク(1850〜1937)の経歴
19世紀後半〜20世紀前半のチェコを代表する思想家・政治家。
チェコスロヴァキア共和国初代大統領。哲人政治家。
当時ハプスブルグ家属領であったチェコに農奴の子として生まれ、苦学してウィーン大学で
哲学を学び大学で哲学の教鞭を執りながら傑出したロシアとチェコの精神史研究を発表。
マサリクはドストエフスキーの中にロシア革命とロシア問題一般の核心を見出し、「ロシアと
ヨーロッパ」でその問題を論じようとしたが執筆中に第一次世界大戦が勃発、チェコスロバキア
独立革命の指導者となったため本著は未完となる。300年ぶりにチェコ民族をハプスブルグ
家の支配から独立に導き初代大統領となる。当時、スターリン主義が猛威をふるい始めた
ソ連とヒットラーが台頭するドイツに挟まれ、中欧諸国が軒並み独裁体制に移行する中で、
17年間にわたりチェコ国民を導き、中欧で唯一高度な民主主義とヒューマニズムを実現し、
マルクス主義とボリシェビズムに対して鋭い批判を行った。
マサリクの死後、チェコはナチスドイツによる支配、共産党による独裁という苦難の道を辿り、
共産政権下では民主主義者であったマサリクの思想に対してイデオロギー的弾劾も行われたが、
チェコ民衆は「暗黒の時代の中で理性と英知によって自国民を導いた」この偉大な哲人政治家
にたいして敬愛の念を失うことはなかった。
マサリクの伝記としては、彼の親友でもあったカレル・チャペックの手による「マサリクとの対話」がある。
↑一応、ドスト関連本ということで、興味持つ人もいるかなと思って紹介しときます。
カラマーゾフの兄弟の第三編でカテリーナが
グルーシェニカの手にキスした後にグルーシェニカがキスをせずに
「わたしはしなかったんですから。」と言ったら急にカテリーナが
激怒しだしたのは何故ですか?さっぱり分かりません…
372 :
吾輩は名無しである:2006/06/27(火) 23:04:44
>>371
女のケンカ見たことないの?
「おねえさま〜♪」「おじょうさま〜♪」の猫なで声はガン付け、タンカ
猫のHU〜〜〜!!といっしょ。
「わたしはしなかったんですから。」は戦闘開始の合図。
>>371 れっきとした「お嬢様」が「淫売女」の手にキスまでして「感謝」の念を表したのに、
その「淫売」がキスし返さず、まともに「お嬢様」を見据えてコケにしたからじゃ?
「お嬢様」はあまりに他人を自分の意図のままに動かせるとの自負心強すぎなので、
自然な感情のままに生きるグルーシェニカから反発のしっぺ返しをくらったのかと。
あの場面は立ち会ったアリョーシャも赤面するくらいの、こっぱずかしい程の
不自然さだったし。
自分はカテリーナのような虚栄心の高いタイプが嫌いなので、あの場面は
けっこう爽快だと思う。グルーシェニカのやり方は趣味が悪いとは思うけど。
ドストの登場人物はなにかと言うと自尊心自尊心と言いたがるが、そういうのに
限って対外的な虚栄心を自尊心と取り違えてる。気持ち悪い。
375 :
吾輩は名無しである:2006/06/28(水) 00:06:02
カテリーナみたいなお嬢様に虚栄心の高さ以外のどんな特徴があるの?
376 :
吾輩は名無しである:2006/06/28(水) 00:11:09
美貌
資産
378 :
吾輩は名無しである:2006/06/28(水) 00:43:36
まんこ
379 :
371:2006/06/28(水) 00:48:01
レスありがとうございます。
女の喧嘩を見たことがないので分かりませんでした…
380 :
我輩は名無しである:2006/06/28(水) 01:05:44
どうなってんだ?
みたことなくたってわかるだろ。見たからわかるものでもなし。
382 :
吾輩は名無しである:2006/06/28(水) 02:24:21
あんまり読書数が多くはないんですけど
「罪と罰」を初めて読んでみたら、ホント面白くて驚きました。
こんな僕が読んでみたらいいお勧めとかって教えてもらえませんか?
カラマ
悪霊
385 :
吾輩は名無しである:2006/06/28(水) 05:25:02
まんこ
386 :
吾輩は名無しである:2006/06/28(水) 07:12:33
イワンの大審問官は結局、教会賛美、教皇賛美ってことですよね
387 :
吾輩は名無しである:2006/06/28(水) 08:45:44
白いほどよくわかる聖書のすべて―天地創造からイエスの教え・復活の謎まで 学校で教えない教科書
388 :
吾輩は名無しである:2006/06/28(水) 14:10:09
ドストの血液型ってAかOかと思うがどうだろう?
AB
新潮文庫の白痴下巻の裏表紙(あらすじ)、ネタバレ具合が酷いな
読む前に見ちゃったよ orz
>>391 お前は勇者だな
俺それ積読中だからカバー捨てるよ
>>391 岩波文庫なんて裏どころか表紙にネタバレしてたぞorz
えっ…(゚∀゚) 面白そうなので見てみようっと。
俺、文庫の裏表紙は絶対に見ないで本を買うことにしている。
なるべく先入観無しで読みたいので。
解説とあらすじは危険だよな。
397 :
吾輩は名無しである:2006/07/01(土) 23:08:00
確かに岩波の表紙は危険なのばっかりだな
2回目に読むと思えばネタバレも怖くない
399 :
吾輩は名無しである:2006/07/02(日) 01:21:44
古典なんてネタバレはデフォだろ。
古典を読む楽しみは、
そのネタがいかにリアルに描かれてるかどうかでしょ。
400 :
吾輩は名無しである:2006/07/02(日) 01:42:26
ドストはファンタジーです
>>399 それは同意なんだけど
知らないで読んだ方が楽しめると思う
ドストは
「何が起こってるんだ!?この先どうなるんだ!?」っていうのが
売りの一つだと思うからなぁ…
ドストの小説って最初、雑誌への連載って形式の発表だったから、当時の読者って
かなりのワクテカで次の掲載を待ったんだろうなぁ。ちょっとウラヤマシス。
でも、作者の都合で「お休み」とかはいっちゃうと、「つ、次の展開はどうなるんだ〜っ!」
って生殺し状態か…。
今、神懸かり行者リザヴェータ・スメルジャシーチャヤが出産した後死んだ件まで読んだけど
なんか、も、萌えゆ・・・
白痴の状態で小汚い爺に強姦されて孕まされたのかと思うと、あんの爺ぬっころすという感じだが
どうしてこんなになんというかちょっと読んでて興奮してしまうのかわかりません><
チラシの裏もしくは自分の日記帳の利用を強く推奨する。
>>404
前に話題に出たけど、岩波の「未成年」のリクエスト重版、いよいよ
今週末だね。(7/7)
みんな、買う?
持ってるけど買おうかなあ
なんで?
誰かにプレゼントでもするの?
彼女に
410 :
浮き:2006/07/04(火) 19:29:20
私も未成年買おうと思います。
411 :
407:2006/07/04(火) 23:19:36
412 :
吾輩は名無しである:2006/07/05(水) 17:06:57
「未成年」って面白い?
つまんなかったけどおもしろかったよ
414 :
吾輩は名無しである:2006/07/05(水) 17:15:14
俺は面白いけどつまんないと思うけど
>>412 とにかく読んで自分で評価つけてみなよ。
ドストの5大長編を読破するチャンス。
でも未成年てあんま評判よくないよね
自分は面白かったけどなぁ。
まさにドストらしいハラハラドキドキする展開で、
主人公の一人称のせいもあり、
確かに渦中のどまんなかにいるのに物凄い蚊帳の外の気分を味わえる。
「賭博者」に近い印象だったけど、ラストは「収拾がついた」という感じ。
すぐに読まなくても、出てる時に買っておかないと「未成年」は次はいつ文庫が
重版されるかわかんないんだよね。ドスト好きなら買っておいても損は無い、とオモ。
高え。評価も低いし図書館で借りればいいや。持っておくのは4大長編で充分。
未成年を含めて五大長編と言う人もいるがね
まあ好みだろう
「悪霊」から「カラマ」にいたるターニング・ポイントとして、ドストの思想の転換を
知る為には不可欠な作品だったりするんだけどね。
そこまで思い入れのない人間には、まあ、確かに図書館で借りればいいって
作品かも…。
でも、自分は「未成年」と福武文庫の「ドストエフスキー前期・後期短篇集」は
入手できる時に入手しておいて良かったな、と思っている。
あとは、「作家の日記」と書簡集をなんとかして手に入れたいもんだな。
どこかで、全集の復刊キボン。
短編集(゚д゚)ホシイ
教授の蔵書をみてると、ラスコーリニコフの気分になってくる
424 :
浮き:2006/07/09(日) 09:29:58
今、「悪霊」の後半に入ってますが、
何か訳分からなくなってきてるんですけど。。。
とりあえずあらすじだけなんとか追いなさい。またしばらくして再読したらグッと分かるようになるよ。
実際悪霊は難解だし。
カラマ読了!
カラマ(新潮)読了。
2ヶ月近くだらだら読んでました。
ラキーチンは本当に退屈な畜生でした。
ほんとうにありがとうございました。
プードル800匹分くらい退屈でした。
彼が出てきたら中断しましたよ、本当に!へ、へ、へ
退屈と評判の長老の暗室と臨終はそう感じる事もなかったです。
そう、これもあの忌々しいラキーチンのおかげさ。
しかし検事も同じ位退屈なヲトカですね。
彼の創作的な論告なんて私は鼻にも掛けませんでしたよ。へ、へ、へ
この時代において私の人生が悲しい物だとしても
それでも全体としての人生はやっぱり愛すべきですね。
いやぁとても楽しめました。
427 :
吾輩は名無しである:2006/07/09(日) 14:08:49
2ヶ月なら理想的なスピードだね
>>426 おめでとうさん。読み終わった当時を思い出すよ・・・ (遠い眼
429 :
吾輩は名無しである:2006/07/10(月) 03:56:49
なんかこのスレでドストは思想的には終了したとか言ってる馬鹿がいたけど
ちょっとこっちこい
430 :
吾輩は名無しである:2006/07/10(月) 04:02:48
『罪と罰』
青年がアパートを大家に見つからないように出て行く所まで読んだ!
>>430 まるきり最初の1ページじゃないかYO!
>>429 人を呼びつけるなんてエラソげなヤツだな。
じゃあ、ドストの思想が現代に至るまでどう終了してないのか100文字以内で述べてみよ。
って別段、自分は「ドストは思想的には終了した」なんて言った本人じゃないけどな。(多分)
>>431 文学者としては認めるけど思想家としては話にならない
とか言ってるやつのことじゃないの?
まあpart6,7ぐらいからずーっと同じ事を言ってるからしつこいというのもわかるがね。
433 :
432:2006/07/10(月) 11:14:02
>>429は「しつこい」じゃなくて「こっちこい」ってて言ってるんだな。スマン。
致命的な誤読だなww
と、
【カマラーゾフの兄弟】
【トルイストイ】
と誤読で覚えてた
漏れが突っ込みますよー
435 :
吾輩は名無しである:2006/07/10(月) 12:04:32
【トルイストイ】
トロイメライを思い出したw
実際、ドストは社会思想家としてはどうしようもなく低劣だからなぁ。
見るべきものは実存思想のほうだけだろ。
429の100文字論文を期待age
>>435 実在思想ってのは宗教的なあれか?
用語解説求む!
我思う〜のあれか。
あんまドスと読んだ事無いがどの作品がその思想濃く出てる?
「我思う〜」はデカルトでしょ…。
実存思想っていったら、有名なのはキルケゴール、ニーチェ、サルトル、ハイデガーでは。
「信仰」と言う超越的な生の意味付けを失った人間の陥る絶望 … キルケゴール
「神は死んだ」 超人思想 ニヒリズムの克服 永劫回帰 … ニーチェ
「人間存在とはなにか」 「頽落」 … ハイデガー
↑こんなカンジじゃないの──?
世界を客観関係で考えるのを止めて、あくまで「個々人の生にとって」という視点で
その意味や価値を捉えなおすのが実存思想なら、お綺麗な理想理念から人間の
あるべき姿を演繹する理性万能主義を嘲笑って非合理的欲求こそ人間の本質だ、
と主張する「地下室」の主人公なんて、それっぽいと言えるかな。
あ──長文打って疲れた。。。
440 :
吾輩は名無しである:2006/07/10(月) 18:10:00
カミュの『シーシュポスの神話』とか、
シェストフの『不安の哲学』とかを読めば、
ドストエフスキーのどの辺が実存主義的なのか判るよ。
441 :
吾輩は名無しである:2006/07/12(水) 01:04:21
ほしゅ
「デスノート」って完結してたのか、コミック買うまで知らなかった。
とうとう、最後までソーニャ的な存在が登場しないラスコみたいな話だったな。
いっくら理想理念が美しかったって、それを実現する?ために取る手段が
他人の異議申し立て・相互提案を受け付けない暴力的・独善的ななものであれば、
そんなことすんのは本当は他人のことはどうだっていい利己的なDQNだぜ、
って話だったと思う。
未成年買った〜
>>442 デスノの思想背景を語るのは無意味ですよ。
ちょっとした頭脳戦のお遊び話です。
深い意味などないっす。
未成年か…。
数ヶ月前、通勤途中に読みたくて図書館をはしごして文庫を探したのに、
行きつけの本屋に平積みしてあるのを見てむなしさがこみ上げた。
たぶん五大のなかではここでも未読が多いんじゃないかな?
俺は図書館で延滞しまくって2カ月かけて
岩浪上中下根性だけで読破したが、
買って持っていたら逆に安心して
「ま、また今度読み直そう」とかって
いつまでも読破しないで終わるかもしれんw
戦争と平和の新訳を出した岩波じゃねえの?
悪霊読了
捨てパン氏とワルワラ夫人は
プラトニックな関係だったのね
450 :
吾輩は名無しである:2006/07/14(金) 06:34:09
読んだかたいますか??
ウラ読みドストエフスキー
清流出版 (2006-06-08出版)
・清水 正【著】
清水氏のは「ドストエフスキー『悪霊』の世界」 (鳥影社)は読んだことあったけど、
新刊でてたのね。
「人間と神の問題を徹底的に見つめ、描き出したドストエフスキー。21世紀の預言書とも
いえるその文学に仕掛けられた数字や時間の謎とは?ドストエフスキー研究の第一人者が
大胆に読み解く衝撃の書。」
↑だって(密林データ)。
図書館で借りてみようかな。
↓HP
ttp://shimi-masa.com/
452 :
吾輩は名無しである:2006/07/15(土) 18:37:42
清水正著「ウラ読みドストエフスキー」(清流出版)読んでみましたが、
私はあまり納得できない内容が多かったです。
ドストエフスキーが描き出して伝えようとした各作中人物の特徴やあり方や
人間の抱える問題などとは明らかに違うように解釈しているだろうと思われる部分が多くて、
あまりにも一面的な解釈で強引なこじつけと思われるような結論も多く、
個人的には賛成できない内容が多かったです。
453 :
吾輩は名無しである:2006/07/15(土) 22:21:44
>>452 乙。
ドスト専門家ではないようだしね。
専門家だったらいい本書けるわけでもないけど。
454 :
451:2006/07/15(土) 23:35:15
じゃあ読むのやめとこ。
「ドストエフスキー『悪霊』の世界」の方も、スタヴローギンという人物の「謎」を、
母であるワルワーラ夫人との関係性だけで読み解こうとしていて物足りなかった
覚えが…。
ワルワーラ夫人=大地母神、スタヴ=母に飲み込まれることを恐れるマザコン青年
って図式だったような…。
たしか、ステパン氏&アントン=ホモ説なんてのも提出されてて、そっちのほうは
おおいに笑ったような気がする。
清水正
日芸ではドストとマンガとの比較なんかやってるらしい。
学生はおとなしく聞いてるのかな
おれなら反論しまくりだな
なんでも深読みしたり比較すりゃいいってもんでもないだろうに…
ここまでくるとMMRを地でいってるな
亀山氏の「『白痴』のナスターシャ=実は死ぬまで処女だった」説も、悶絶するほど
笑えたな。
「父殺しの文学」読んでからだな、ドスト研究者の言うことであっても無条件に
鵜呑みにすること止めたのは。
そして今ではむしろ各人の妄想っぷりを楽しんでいる。
459 :
吾輩は名無しである:2006/07/16(日) 13:26:10
460 :
我輩は名無しである:2006/07/17(月) 00:10:19
461 :
我輩は名無しである:2006/07/17(月) 00:18:46
462 :
吾輩は名無しである:2006/07/17(月) 01:26:02
保守アゲ
463 :
吾輩は名無しである:2006/07/17(月) 13:28:50
亀山氏といえば、「すばる」今月号の加賀氏との対談で『悪霊』のシャートフ殺しは
スタヴローギンの教唆によるものという「加賀氏の説」に、びっくらこいているのに
びっくらこいたのは私だけ?これって常識というか、この物語の骨子で、でなけりゃ
この物語は成り立たないと思っていたけど。
まあ、これくらい白紙の状態でドストに向かうことで常人には見えない新しいドスト
像が見えてくるともいえるかな?
私はナターシャを処女だと位置づける
\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ____ヽ /  ̄  ̄ \
| | /, −、, -、l /、 ヽ
| _| -| ・|< || |・ |―-、 |
, ―-、 (6 _ー っ-´、} q -´ 二 ヽ |
| -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ ノ_ ー | |
| ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \ \. ̄` | /
ヽ ` ,.|  ̄ | | O===== |
`− ´ | | _| / |
| (t ) / / |
____∧_______
/君は実に馬鹿だなぁ。
|
>>463 文学作品をびっくらこくほど誤読して研究論文を書いて、
さらにそれをほかの研究者がびっくらこくほど誤読して研究論文を書く。
すばらしき文学研究者たち!!!
466 :
吾輩は名無しである:2006/07/17(月) 16:38:04
つまんね
20世紀の日本のドスト研究者たちが思いっきり流布させた「アリョーシャ皇帝暗殺犯」説が
ソ連のドスト研究者グロスマンのイデオロギー的妄想にすぎなかった、という事実を知った
時にはちょっとショックだったな…。
江川氏とかはその説がなんの根拠もないことは承知だったろうに、センセーショナルな
話題性で読者の関心を惹きつけて自分の本さえ売れれば良かったのだろうか。
20世紀の文学青年たちが眉間にシワよせて、アリョーシャの「転向」に深遠な意味を
見出して真剣に議論しあっていたのかと思うと気の毒に思える…。
と同時に、だーれもその「定説」の根拠を問わず鵜呑みにしてたのかよ?!と
ぶっちゃけ信じられない気持ち。グロスマンの本なんて読もうと思えば1970年代には
邦訳でてたはずなんだけどな。
昔のひとは、権威に弱くてなんでも上の言うこと信じちゃうタイプだったんだろうか。
アリョーシャたんは処女だな、間違いない。
↑上の人が言うんだから、間違いないな!!
470 :
吾輩は名無しである:2006/07/17(月) 23:22:21
悪霊ようやく読み終えました
キリーロフの自殺前ピョートルとの遺言トークが面白かった。
彼の思想部分がこの小説の中で個人的に一番のハイライトでした
読んでて鳥肌立ちまくり、最高の超人!!!
ニコライは一見強そうだけど、生まれつきの狂人体質で
意志薄弱の孤独で可哀想な人なんだ…がっかり
ちょっとロリコンぽいのは笑ったけど
この後ツルゲーネフの父と子を読もうと思ったけど
悪霊で読んでちょっと萎えたかな。
471 :
吾輩は名無しである:2006/07/18(火) 01:12:11
カラマーゾフの兄弟を読んでみたいんですが、なんでも九月に新訳がでるとか……新訳を読むか既存のものを読むか……どちらがいいですかね?
既存でいいと思うよ
悪霊
なんかわけわかんないまま
みんな死んじゃうんだよね
アントン君の記録の割には、
アントン君がいないところも鮮明に描かれてる。
まぁ、ドスト小説の「私」は、カラマもそうだけどね。
475 :
吾輩は名無しである:2006/07/18(火) 07:29:22
アリョーシャって何才ですか?
坂口安吾が小林秀雄との対談で絶賛してました。
「近代文学が生んだ最高の人格」とか言ってた
気がするお
>>475 小説の冒頭にちゃんと「たかだか20歳になるかならずかだった。」と書いてあるだろう?
ついでに、ドミトリーは数えで28歳、イワンは数えで24歳だよ。
「気がするお 」なんて2ちゃん語おぼえる暇あったら、自分で調べることを先に覚えろよ。
これだから、ドストファンっていうヤツは困る。
>>477 よくわからないね。
同じことをしても、トルストイ・ファンだったら許されるわけ?
ツンデレなんだから
まあ、「〜お」って語尾をつけるのは痛い奴ってコトには異論は無いな
何ファンとか抜きで
>>477 ドストスレはまともな方だと思うよ。
文学板全体は相当レベル低い。
で、ほとんどのやつが無知な煽りにさえ、おろおろしているだけ。バカに反論できるレベルでさえない。
477みたいな批判ならむしろありがたい
483 :
浮き:2006/07/18(火) 23:27:54
「悪霊」読了。一言で感想を表すのは困難。色々な事があっちこっちで起きて
ただただ呆然。
ともあれ次は「未成年」じゃ。
>>483 とりあえずおめでd!
がんがれ。つか先に『悪霊』を読了したんなら『未成年』はカルいよ。
…真夏にドストか、えろい奴だおまいは。素晴らしい。ガンガレ
485 :
477:2006/07/18(火) 23:50:59
ちょっと
>>475に気の毒な流れ作ってしまった (゚Д゚;)
初読だったりしたら、年齢うっかり読み落すこともあるよね。
>>475 ジョークの一環であんなふうに答えただけだから、気にしないでね。
自分だってこのスレで2ちゃん語使ったことあるから。ごめん。
それにアリョーシャはとても20歳という年齢設定が信じられないよね。
その年齢にしては、あまりにも人格が完成されすぎてるから。
真夏にドスト精読かぁ。
そういえば自分も何年か前、真夏にドスト全読破ってのをやったなぁ。
なんかその頃、精神的にぶち切れてたんだよな──。
487 :
吾輩は名無しである:2006/07/19(水) 00:44:02
次はカラマ読むつもりなんだけど
あんなメジャーなのにブックオフとかであんまり見ないな
悪霊の時も中古諦めて新品買ったし
罪と罰はいつもあるのに
なんで他のはあまり出ないんだろう。
488 :
吾輩は名無しである:2006/07/19(水) 01:09:47
>>487 たぶん『罪と罰』以外については、
そもそも買う人が少ない→中古で出回らないってことで、
一方、比較的知名度のある『罪と罰』の方は
買う人が多い→中古で出回るってことじゃない
489 :
吾輩は名無しである:2006/07/19(水) 01:32:20
カラマ上巻今読んでんだけど。
なかなか読み進まないの。長老ってところで。本文にもいってない( `・ω・´)
どこから面白くなるのでしょうか。
すごいまわりくどい言い回しになれないんだけど。訳 原卓也
ポインツご教授下さい。
知名度は両方とも同じ位あるように思う。むしろ長さの差が要因なんじゃないかな。
『罪と罰』の上下2冊は、ドストエフスキー初読でもイケる長さだけれど、
『カラマーゾフ』の3/4冊となると、ちょっと足踏みしてしまうとか。
上では
>>489 上では大審問官、中ではアリョーシャの兄が亡くなるところ、下ではイワンと悪魔とのやりとり
など、人それぞれにドストエフスキー的な好きなポイントがあると思うので、琴線に触れるところ以外、基本は読み飛ばし。
そうしないと、完読が危うくなってくるw
493 :
489:2006/07/19(水) 02:33:14
498さんどうもです。
うわw
大審問官って上巻のラストもラストじゃん、へこむ。
今まで現代小説ばかり読んで物足りなくなって初ドストエフスキー。
カラマーゾフが小説史上傑作ときいたので。
なんかスレで上巻5年かかったとかみたし(ノ゚听)ノ
さらーっとよんでとりあえずよみすすめるしかないのですな。
早くみんなと同じ感動を味わいたいものです。orz
494 :
489:2006/07/19(水) 02:35:46
495 :
吾輩は名無しである:2006/07/19(水) 02:53:30
>>489 あんまり難解な小説だと構えて読まない方がいいと思うよ。
娯楽作品としてもすぐれてるから名作だとされてるのだから。
ドストエフスキーの小説は普通に読んで面白いから、
古典のなかでも人気が衰えないのだと思う。
なんで、楽しんで読んでくれれば、と。
>>492 アリョーシャの兄w
だが言いたい事は理解した
あれ?ゾシマの兄だっけ?w
実はもう6年前に読んだのでうろ覚え。
そう長老!だって中巻でアリョーシャの兄が死んだらwww
>だって中巻でアリョーシャの兄が死んだら
ワラタw そしたら世の中平和だな。
>>493 「カラマ」にあまり心惹かれなかったら「罪罰」から入るという手もある。
実は自分も、ドストの作品の中では「カラマ」が最初どうも苦手だった。
「罪罰」「悪霊」には、ものすごいインパクトを受けたのに。
ドストの5大作品だけでも、それぞれ作風やテーマが異なっているから、自分の
好みのものから気軽に読んでけばいいんだよ。
「カラマ」も導入部が終われば、もう少し面白くなると思うけど。
501 :
493:2006/07/19(水) 20:33:22
>>500さん
はカラマは最後まで読んでみて面白かったのですか?
でも「罪罰」「悪霊」のほうが軍配上がってるのですか。
がんばって導入だけでも呼んで先にすすみたいです。は〜。
カラマは最後まで書けてないし…
カラマはぶっちぎりナンバー1で面白かったなあ俺は。トルストイの方が好きだけど
人生で一番面白かった小説はカラマ。
「カラマ」は登場人物たちが完全に作者の掌中にあって、作者の意図通りに
動いてる感じでうまくまとまってるなとは思うけど、自分にはあまり面白みが
感じられないんだよなあ…。
もうこれは、各人の好みの問題だね。
自分は「ドストが考えたこと」よりも、「ドストが感じたこと」の方がずっと面白いと
思うタイプなので、訳のわからないド迫力を持った「悪霊」が一番好きだな。
>>504の言いたいことはなんかよくわかる。
真の「悪霊」好きっぽいw
このたび5大制覇しました。
自分をほめてやりたいです。
5大制覇おめでと。
やっぱ、「未成年」が最後だった?
508 :
506:2006/07/21(金) 08:59:06
1.罪×(父蔵書旧カナ新潮米川)
2.カラ(新潮旧仕様)
3.ハクチ(同上)
4.未成年(最近の重版前に図書館で岩波)
5.悪霊(新潮大きい活字)
の順でした。
悪霊を読了したのが先週ですが、罪×は25年前です。
25年かかりましたw
罪×はあまりのオモシロさに陶然としながら
確か、2日ほどで読了しましたが、難所は
・ゾシマの回想
・ハクチ下巻の病気少年の朗読
・未成年の中巻あたり
・悪霊上巻後の半から下巻の前半部祭りの前くらいまで
でした。
特に未成年はなんども「もうだめか!?」とあきらめましたが
「ここでやめたら一生未読だぞ!それでいいのか!?」
と自分を励まして
歯をくいしばりながら苦痛に耐えて(いやほんと)読み進みました。
509 :
吾輩は名無しである:2006/07/21(金) 12:34:47
私は、
罪と罰
↓
カラマーゾフ
↓
悪霊(←いまここ)
自分は
罪と罰
↓
カラマーゾフ(挫折)
↓
悪霊
↓
はくち
↓
カラマーゾフ(挫折)
私は
カラマーゾフ
↓
罪と罰(←いまここ)
俺は
カラマーゾフ
↓
罪と罰
↓
白痴
↓
悪霊
↓ (←いまここ)
未成年
513 :
吾輩は名無しである:2006/07/21(金) 14:41:15
私は
カラマーゾフ(←いまここ)
( `・ω・´)
俺は
罪と×
↓
カラマーゾフ
↓
金NEEEEEEEEEEEE!!(←いまここ)
自分は
地下室の手記
↓
カラマーゾフ(←いまここ)
罪と罰
↓
地下室の手記
↓
悪霊
↓
カラマーゾフ
↓
白痴(←いまここだけど、つまらなくて8年間止まったまま。たぶん一生読まないと思う。)
517 :
吾輩は名無しである:2006/07/21(金) 18:36:20
罪と罰(途中挫折)
↓
悪霊
↓
罪と罰(途中挫折)
↓
カラマーゾフ
罪と罰は1/4も読めずに挫折しつづけ。
悪霊も辛かったけどキリーロフが気になって止められなかった。
カラマは一番読みやすい。
罪と罰読んでるとさ、並の作品だったらここでめでたしめでたしで
終わってても充分名作になりそうだな、と思う箇所がかなりあった。
ラスコーリニコフがマルメラードフと最初に会った酒場に於ける
マルメラードフの自分語り。
マルメラードフがひかれて家に運んで、その家にお金を上げて、
ポーレンカ(だっけ?)に一家を代表して抱き締められて、
俺は間違ってなかったんだ! みたいな感じになったとこ。
などなど。
いや、今三年ぶりくらいに読み返してるんだけど、いや、これはもう
かなわん。どんだけ掘り下げるんだよ。
519 :
吾輩は名無しである:2006/07/21(金) 21:18:55
>>517 俺の周りの人たちだと、罪と罰はすらすらいけて
カラマーゾフで挫折ってパターンが多いけどなぁ。。
520 :
吾輩は名無しである:2006/07/21(金) 21:28:59
自分は5大長編に限ると
カラマーゾフx2
↓
悪霊
↓
罪と罰
↓
白痴
↓
カラマーゾフ
↓
未成年
↓
悪霊
↓
カラマーゾフ
↓
白痴(←いまここ)
どれも何回読んでも飽きないね。
読みまくりだね。
おいくつですか?w
522 :
520:2006/07/21(金) 21:38:09
>>521 29歳です。
2年半前に初めてカラマーゾフ読んで、
ドストエフスキーにはまりました。
もう病気です。
ドストは中毒性高いよね。
俺もカラマは4回くらい読んでるよ。
>>522 2年半でそれだけ読んだら、すごいというよりはたしかに病気w
このスレは病気の人がたくさんいそうでいいなぁ〜
一年で読みましたけど?
八木義徳はドスト全集を一月で読破したそうな。
芥川は三日三晩で英訳版のカラマを読破したそうな。
昔の人の読書力は凄いですね。
527 :
吾輩は名無しである:2006/07/21(金) 22:48:53
昔の人は凄かった
最近の若い奴は…?
典型的なオヤジの愚痴ですね♪
事実を多少なりとも孕んでる以上しょうがない
最近の若いもんも昔の人に負けん!
ということを証明するために、
ドスト全集を一月で読破、に挑戦してみても面白いかもね。
530 :
吾輩は名無しである:2006/07/21(金) 23:03:17
しかしそれだけ読んだからと言って尊敬されるようなご時世でないし…。
昔は教養重視・努力そのものを評価だったけど、勿論その弊害もあっただろうが
それ以上に功績は大きかっただろうし、文学も花咲き、それを支える土壌が育った
531 :
吾輩は名無しである:2006/07/21(金) 23:07:25
『カラマーゾフの兄弟』は、近代文学の作品としては世界ナンバーワンだと思います。
地下室
↓
罪と罰
↓
カラマーゾフ
↓
悪霊
↓
白痴(←いまここ)
>>508 「未成年」を「悪霊」より先に読んだ人に質問。
スタヴローギンの告白の重要なキーポイントとなっている「黄金時代の夢」を
先に「未成年」のヴェルシーロフ版で読んじゃってると、二番煎じ(ほんとは
「悪霊」のほうが先だけど)な感じで、インパクト薄れなかった?
昔の人のドストの読み方は、ドストの思想的部分をあまりに無批判に
礼賛してる感じで好きじゃないな。
ドスト全集をどれだけ短期間に読むかということも、あまり大したことでは
ないと思う。
罪と罰だけ10回くらい読んだ
カラマはきつい
たぶんメインキャラが好きになれないせい
アリョーシャほど完璧な人間も珍しいと思うんだが…
ああ、だから好きになれないのかもしれんなあ
なんかちょっと前まではドストスレでも他でもカラマ、カラマで大絶賛だったんだが、
最近はカラマがいまいちな人よく見かけるなあ。
まあ、これ以上絶賛しようがないことか?
俺は今でも大好きだぜ
イワンvs悪魔だけは何十回も読んでる。
いまだに色褪せそうにないドストワールド
初めて読む者は当分絶えない
こんなに面白いものに出会えた俺は、勝ち組
友達がアリョーシャだけな件
登場人物のほとんどが強烈な個性の持ち主のドストワールドだが
もし、現在の私生活で周りに
あくの強いドストキャラみたいな奴等しかいなかったら
面白いだろうけど、疲れそうだな。
普通の人と接したい衝動にも駆られそうだし
でも、周りが普通の人ばっかりて言うのも同じか
キリーロフみたいな奴に会ってみたいな
543 :
吾輩は名無しである:2006/07/22(土) 01:36:38
イワンと対決した悪魔はなんでトルストイを知ってるの?
544 :
吾輩は名無しである:2006/07/22(土) 02:24:47
俺は
地下室の手記
↓
罪と罰
↓
地下室の手記
↓
罪と罰
↓
カラマーゾフ
なんだが、ここから先はどんな順番で読めばいいかね?
年代順に 白痴→悪霊→未成年 でいいの?
>>543 物知りだからだお^^
メフィストたんの友だちなんだお^^
546 :
508:2006/07/22(土) 07:08:24
>>533 >黄金時代、インパクト薄れなかった?
いや、さほど。
悪霊巻末にインサートれてた坊さんとの会話章だっけ?
あれ読んだとき
「お、これって貴族ダメおやじの泣き言といっしょやん」って
思っただけ。
黄金時代は未成年の山場とされてるけど
俺は戸籍上の巡礼父の語る
「改心した守銭奴野郎のエピソード」の方がインパクトあった
547 :
吾輩は名無しである:2006/07/22(土) 07:11:15
,
>「お、これって貴族ダメおやじの泣き言といっしょやん」って思っただけ。
う〜ん、やっぱ読み順としては「悪霊」を先にしたほうがいいような気がする…(^_^;
告白の章は未発表になったため、次作の「未成年」に「黄金時代の夢」が流用された
んだよね。
>>544 自分の好きな順でいいと思うよ。
ただ、自分は「悪霊」は「未成年」の前に読んでおくことを薦める。
>>536 そういうんじゃなくてさ・・・
なんというか、まあ、趣味の問題だろうな
>>536 うーん。。
空条承太郎が好きになれないっていうんなら、なんとなく分かるけどなw
空条承太郎は大好きだが
552 :
508:2006/07/22(土) 16:20:45
>>548 黄金時代
作者の意図として
本来のあるべき場所は悪霊だったわけやね
更にいえば、好色貴族オヤジではなく
本来はスタブロが語るべきものだったということか
553 :
吾輩は名無しである:2006/07/22(土) 16:57:47
ドストエフスキーなんてまだ読んでるの?明治時代で終わったかと思っていた。
読書ぐらいしか娯楽がなかったもんな。
明治生まれなのか
カラマーゾフを超える傑作になるはずだった『偉大なる罪人の生涯』が読みたい
557 :
吾輩は名無しである:2006/07/23(日) 02:40:32
「悪霊」を読んだら、オウムの事件を思い出したんですけど
なんかそんなこと書いてる本もあったよ。
どっかの予備校の先生が書いてる本。
そんでそれも予言って事にしちゃうんだよね。
連合赤軍の同志粛清
561 :
吾輩は名無しである:2006/07/23(日) 09:59:48
僕は罪罰よんで村上ファンド思い出しましたよぉ。はははあぁ
はははははぁ。
白痴「〜なんですからねえ!」多すぎワロタ
罪と罰
↓
カラマ
↓
白痴
↓
悪霊(読み掛け
白痴は終始夢中で読めたけど、終盤の公爵の突飛な振る舞いは、公爵の知性を信用してたから上手く咀嚼できずに読むのが辛くなったりした。
彼が善良な人間であることは認識してたけど、ドストの作品は対外的な衝撃でそれらが誇張されて別の一面が掻き出されるから、テーマは一貫して同じなのに思わずショックを受けてしまう。
悪霊は読み始めたところで古本屋から「失われた時を求めて」を安く譲ってもらったから、暫くはそっちを読むことになるな
565 :
吾輩は名無しである:2006/07/24(月) 20:09:09
地下室の手記が一番心に響いたし好きだ
国も時代も違えど、さしてあの主人公と代わりない人生送ってるオレ…w
566 :
吾輩は名無しである:2006/07/24(月) 20:38:59
白夜が一番好き
長編は長すぎて飽きる
白夜は確かに良いね、初めて読んだドスト作品が白夜だったが、非常に鮮やかな印象を受けた。
貧しき人々が絶賛を受け、この白夜が冷評だったのは妙な話だよ。
ドストの長編は作品の世界観がゆっくりと閉じていくのに対し、この白夜は抱いていた幻想を一瞬にして剥ぎ取られ、孤立した世界に取り残されるよう。
むしろこの作品があるから長編が読める、ぐらいに俺は思うが。
568 :
吾輩は名無しである:2006/07/24(月) 21:55:00
へえ白夜がレス600こえてようやくでてきたか笑
俺も白夜の評価の低さは解せないね〜
569 :
吾輩は名無しである:2006/07/24(月) 21:57:09
まちがえた<(>_<)まだレス600いっとらんね。まあ、白夜はいいっすよ
「カラマ」と「死の家」と「虐げられた人々」と「白夜」がお気に入り。
でも登場人物なら断然キリーロフ。
レフ・ニコラエヴィチ・ムイシュキンってレフ・ニコラエヴィチ・トルストイとなんか関係あるの?
ロシアでは、人名のヴァリエーションがものすごく少ないから
レフ・ニコラエヴィチっていう同名の人は、掃いて捨てるほど
いたんじゃないの?
ドストの作品のなかだけでも、アリョーシャやイワンが何人登場
してくることか。
そういうありふれた名は分かるが、レフってそんなに出てこないし、そこに父称ニコライを持ってくるなんて。
ライバルと言われてる大作家の名前わざわざ使うかなあと。
でも白痴の頃ってまだ戦争と平和も完結してないんだったかな?まだvs論争も激化していないような頃
だったのなら、たまたまかも知れないが・・。
574 :
吾輩は名無しである:2006/07/25(火) 10:49:09
地下室の手記好きな人、あんま居ないの?
後期ドストエフスキー文学を解くカギwwwwwwwwwwwwwwww
576 :
吾輩は名無しである:2006/07/25(火) 15:15:30 BE:590076858-BRZ
1800年代のロシア女性の服装とか見れるサイト教えて
>>574 俺は好きだよ、やっぱり前半がいい
読めば読むほど
それは何だ、本当にそうなのか、そもそもお前は誰だ、俺は誰だ、本当にそうなのか
この意識の堂々巡りの
グニグニした感じがたまらなくなる
パチンコ好きで借金こさえてスッカラカン
「賭博者」に出会う
↓
それでも俺はこんなことで終わる人間じゃないはずだ、選ばれた人間なのだから。
「罪と罰」に出会う
↓
もうダメポ、何やってもうまくいかない…
「貧しき人々」を読む
↓
疲れたよパトラッシュ…僕もう眠いよ…
「白痴」を読む ←いまこのへん
>>576 サイトは知らないなぁ…。誰かいいとこ知ってる人いる?
本だったら5巻組みの「ロシアのコスチューム」がお勧め。
各時代ごとの男女ごとの普段着・訪問着・夜会服・外套・帽子・乗馬服・スケート服・
下着・髪型などが図解解説してあって、さらに官吏、商人、農民、分離派教徒、警官、
学生、女性家庭教師などの階級ごとの典型的な服装が載ってて、ながめるだけでも
面白いよ。ただし、絶版。 図書館で取り寄せてもらうしかない。
「ロシアのコスチューム」 編集V・ルイーンジン 絵V・コズリーンスキイ 文E・ベールマン、
E・クルバトーワ 丸の内出版 1975年発行
第1巻 1750〜1830年代
第2巻 1830〜1850年代
第3巻 1850〜1870年代
第4巻 1870〜1890年代
第5巻 1890〜1917年代
カラマーゾフの大審問官の後のシーンは一瞬ウホッかと思った
>>573 ニコラエヴィチ自体はそれこそありふれてるし、
レフ=レオ=ライオンで
ミスマッチを狙ったってどっかで読んだ覚えがあるし、
単なる偶然じゃないか?
582 :
吾輩は名無しである:2006/07/27(木) 00:31:59
ムイシュキンは鼠なんだよね。
カラマーゾフの兄弟の最初の聖書の引用って、三浦綾子の塩狩峠とまったくいっしょですね。
一粒の麦もし死なずば…ってやつね。
塩狩峠の方が傑作やなあ
…どういう基準でそう言ってんだよ (-_-;)
587 :
吾輩は名無しである:2006/07/27(木) 21:03:29
>>583 >>584 ジッドに、題名がずばり『一粒の麦もし死なずば』っていう作品がありましたよね?
あの小説とカラマーゾフは、何か関係してるんですかね?
ジッドの方は未読なんで、私はよく解らないんですけど。
あと、ジッドもキリスト教色の非常に強い作家ですけど、
ドストからどのような影響を受けてるんですかね?
ドストに関する有名なコメントとかってありましたっけ?
588 :
吾輩は名無しである:2006/07/27(木) 21:11:37
ジッドのは自伝です。自伝小説としてはまあまあの出来といったところ。
ジッドのドスト論は、特に戦前はかなり大きな影響を与えている。
以前は文庫でもジッドのドスト論は出てたみたいだけど、
ジッド自体の人気がなくなってからは入手困難の稀覯本になったので、
図書館で全集でも読むのが手っ取り早い。
横光の純粋小説論とか、太宰の道化の華とかは、
ジッドのドスト論の直接的な影響を受けているといわれる。
ジッド自身の作品で最もドストの影響を受けているのは、
『贋金づくり』だと思う。
589 :
587:2006/07/27(木) 22:18:46
>>588 低レベルな質問に親切なご返信、本当にありがとうございます。
図書館に行ってジッド全集を借りてくるか。
その前に文庫で持ってるのを読み切ってしまわないと。
ジッドは『地の糧』も『一粒の麦もし死なずば』も
『贋金づくり』も『法王庁の抜け穴』も全部積ん読なんだよなぁ。
読んだのは『狭き門』と『田園交響楽』だけ。
これ以上積ん読が増えても困るんで、やたら買い込まずに
たまってる分を読むことにしよう。
そういえば、古い本だけど中村健之介氏の訳したネチャーエワ編
「ドストエフスキー 写真と記録」って本は、古今東西の文化人・著名人の
様々なドスト評(さわりの部分だけ)を多数集めて収録してあって、読んでて
結構面白かったなー。
ベリンスキー、ツルゲーネフ、トーマス・マン、魯迅、ロレンスetc.…。
ジッドもあった。なかなかそうそうたるメンバーの評が読めた。
ドスト関連の写真も沢山はいっててヴィジュアル的な資料としてもいい本
だったなあれ。ゲーのキリストの絵(ドストが「地下室」「作家の日記」で酷評してる)
なんて、あの本で初めて見ることができたし。
591 :
吾輩は名無しである:2006/07/30(日) 10:16:05
スタヴローギンのどこが超人なんだ?あ?
い?
593 :
浮き:2006/07/30(日) 19:47:48
「未成年」岩波を読み始めました。
いい感じです。面白くなりそう。
ぺっぺっだ!
595 :
吾輩は名無しである:2006/07/31(月) 08:43:58
私の好きなドスト小説ベスト5
1 悪霊
2 地下室の手記
3 カラマーゾフの兄弟
4 死の家の記録
5 賭博者
20歳頃、最初読んでて全く理解できなかった『地下室の手記』
その2年後に読み返し、恐ろしいほどに理解できてしまった時のあの衝撃
ありがちですが「この主人公は正しく俺自身じゃないか・・・!」と心底震え魅惑されたものです
そんな魅惑はぺっぺっだ!
翻訳というより造語だなこりゃw
598 :
吾輩は名無しである:2006/08/02(水) 01:59:04
自分もはじめてドストに手をだしたのが「地下室」でした。しかし前半部で挫折。
その後100冊くらいいろんな小説を読んでから再チャレンジすると内容が理解で
きるようになりました。たしかに衝撃でした。その後は「貧しき人々」「賭博者」
「死の家」「白痴」「悪霊」と読み進み、そろそろ「カラマ」を読んでみようかな
と思っています。岩波と新潮ではどちらがいいでしょうか?
それだけ小説読んだことのある人にアドバイスできるやつはそういない。
601 :
吾輩は名無しである:2006/08/02(水) 17:18:28
ドストエフスキーね…。
文学者としては面白いが言動とか見ると頭の良い人というイメージは湧かん。
頭良ければ良い文学書けるわけじゃないだろうが。
史上稀に見る狂気の人を単純平凡な価値観で推し量ろうとするのが間違い
>>602 禿胴衣。非凡な狂気の極まったドストの領域は、
鈍感な感性の人間にはとても立ち入れない、間違って入ってもわけわからんだろう。
ドスト信者・・・
605 :
吾輩は名無しである:2006/08/02(水) 18:12:18
いいじゃん?ドスト教。
ageなくてもいい
はげしくどうでもいい話だが、ちょっと前の新潮文庫『地下室の手記』の帯には
中村文なんとかの写真とコメントが載っていなかったか?
あれみて激しく萎えたんだがw
祖母の家の蔵にドストエフスキー全集(旧仮名遣い)があった
ドスト教ができたらおそらく宗派も生まれるだろうね
悪霊派は自殺すれば神になれる教示がありそう
罪と罰派はソーニャを救世主にして崇めたりしそう
地下室派は間違いなく過激派になりそうだけど
実際に、そういう組織は裏でできているのだよ(大審問官派)
カラマーゾフ、中まで読んだ。上から中、長老話のくだりはもう退屈で仕方なかったけど
ヌッコロしちゃったあとのドミートリィの狂いっぷりがなんだか逆転裁判を思い出して電車の中で笑ってしまった。
俺も1ヶ月半はかかりそうかも。
【安物雑貨店のドストエフスキー】というポップに惹かれて、ジム・トンプスンっての買ってみました。
思想や哲学のない「罪と罰」、社会性のないエルロイという感じですかね。
>>602 ドストエフスキーは正確には「狂気の人」というより、今で言う「境界性人格障害者」、
いわゆる「ボダ」だと思う。
「心が不安定で感情の起伏は激しく猜疑心と嫉妬心が強く傲慢で攻撃的、安定した
人間関係を築く事が困難。また人生に空虚感を抱きがちで、過度の飲酒・ギャンブル・
衝動買い・過食といった自傷的な行動に走ってしまう。虚言が多い。自己主張する割には
甘えや依存心が強い。ひきこもるタイプもある。」
すべてドストエフスキーの性格の特徴に当てはまることばかり。
最近、こういう人増えてるね。
もう、こういうビョーキの人はいい加減、宗教等に逃げ込んで社会や他人(ドストの場合は
無神論者や社会主義者)に自分の起こしたトラブルの原因を責任転嫁するのではなく、
自分の人格にこそ問題があるのだという事をちゃんと気付いて欲しいな。
でないと周りが迷惑。
…と、ドスト読む度いつも思う。
>>611 前半こそ、笑いどころあるだろ
騒ぐな来るな、いわれてるのに長老の所ではしゃぐ親父殿とか
長老の話も長いだけで嫌いじゃない、
大審問官も上巻終わりか中巻はじめぐらいだし
長老の長話に感動して涙した単純な俺w
でも大審問官は退屈だったな。
大審問官で鳥肌立たないやつが人類に存在するとは思わなかった。
長老の長話はドストの100パーセントの創作ではなく、実はネタ本有り。
18世紀の「世間で集められた心の宝」というチーホン主教の書いた宗教道徳本を
ドストは熱心に愛読しており、「ゾシマの説教」はその本の18世紀風の文体まで
模倣している。
「万人は万人に罪がある」との思想は、19世紀の哲学者フィヨドロフの思想書
からの転用。
霊長類には2種類ある。
大審問官を読んで鳥肌が立つヒト科と、退屈なその他のサルである。
そういう決めつけってどうかと思うな。
信者に何を言っても仕方ない。
むしろサルに何を言っても人間のことばは理解できない。
623 :
吾輩は名無しである:2006/08/03(木) 20:30:34
アグラーヤ様に会いたい
まあ、ほんとにここはきちがい病院だこと!
625 :
吾輩は名無しである:2006/08/04(金) 04:18:39
デヴィ夫人?
D.H.ロレンスのドストエフスキー評。
「こういう自身の白黒まだらな魂に夢中で心奪われている、自己分裂した、浮浪児教的な
ロシア人に、 われわれはいささか食傷気味である。彼らは哀れっぽい泣き声を立て、
口にも出せないような屈辱を自ら求め、それをキリスト教的だと称する。そして、左手で
汚らしいちっぽけな罪を犯すか、卑しい行為をしながら、それを人間の魂の不可解な
複雑さと称するのだ。
ドストエフスキーの『大審問官の伝説』が人間と人生に関してなされた最も深遠な宣言である、
というようなことを聞くとうんざりするのである。
わたしは『大審問官』を三回読んだことがあるが、その主題が実際何であるのか、どうしても
頭に残らなかった。」
(ロレンス 「ドストエフスキーとローザノフについて」)
D.H.ロレンスだからなぁ… チャタレイ夫人だからなぁなにしろ…
三回読んでわからんのも無理ないかも。
A.D. ロレンスならば、ドスト評も全く違うだろうなぁ
親愛なるデイビッド・ハーバートへ
Kiss my asshole.
大審問官
もしタンスからドストくん出てきたらなにして遊ぶ?
逃げる
一緒に遊んで楽しい相手とは思えないな。
とりあえず握手はするけど。
サインもらおうと思うんだけど、どの本が良い?
つ「作家の日記」
ついでに、「アジアを侵略して、アジア人を奴隷にしよう!」とぶち上げてる遺稿の
部分を指差して真意を問いただしたあと、一発ぶん殴ってやれ。
>>633 じゃあお前はアジア人に一発殴られてこいよ?
635 :
吾輩は名無しである:2006/08/04(金) 20:36:37
636 :
吾輩は名無しである:2006/08/05(土) 01:36:17
ドスト好きだけど、少女陵辱の話はひいたな・・
実話なのかな?
なんかドスト読みはじめてから欝はげしくなってきたわ
翻弄されまくり
取り扱いに注意しないと大変なことになるなこれ
心が病気のひとだから
写るんです
>>637 思考回路が共振起こすと、マジでヤバそう。
本気で気をつけな。
ドストの思考様式は「全てか無か」「一般化のしすぎ」「結論の飛躍」「感情的決め付け」
「レッテル貼り」「すべき思考」「マイナス化思考」など、人を鬱病に陥れる歪んだ認知の
オンパレード。
もともと鬱の傾向のある人や、感情的に巻き込まれやすいタイプのひとは要注意だよ。
本当に鬱だったら読書なんてできないよ。
ここで鬱だ〜なんてのたまっていられるのなら健全な証拠。
家照る
鬱病にもいろいろあるからかなり重症でも
本くらいいくらでも読める人もいるよ
一見明るい健全そうな人が実はひどく鬱なんてこともよくある
そういう人のが心配だな
鬱だ鬱だと自分で言ってる分にはどってことない
単に一時的な気分の落ち込みを「欝」と言う場合もあるしね
射つ鬱打つと移る
647 :
吾輩は名無しである:2006/08/05(土) 20:57:16
そんなことより鬱なのか欝なのかはっきりしろ
どちらかといえば男爵です
>>627 何物にも依存しない独立不羈の精神と他人に左右されない内的な精神的規範を持ち、
従属の安楽より「自由」を何より求めるタイプにとって、「大審問官」はまったくピンと
来ないって言うか、たんなるしょーもない泣き言(しかもやたらと長たらしい)にしか
思えないんだよ。
実際にはロレンスは後年、20世紀のファシズムと「大審問官」を重ね合わせる事によって
ようやく「大審問官」を理解できたんだけど。
いま『白夜』を読んでる途中なんだけど、第二夜の初めの主人公とナースチェンカが話してる場面が面白いなw
『あたしの名前はねーーナースチェンカですわ』
『ナースチェンカ!それだけですか?』
『それだけですかって! それだけじゃ不足だとおっしゃるの、まあ、なんてあなたは欲深なんでしょう!』
なんでこんな流れになるのかわからんw
651 :
吾輩は名無しである:2006/08/05(土) 23:02:30
>何物にも依存しない独立不羈の精神と他人に左右されない内的な精神的規範を持ち、
>従属の安楽より「自由」を何より求めるタイプ
文学者のほとんどに当てはまりそうだなw
652 :
吾輩は名無しである:2006/08/05(土) 23:23:03
それはないだろ
ドストエフスキーを真剣に読んでいる人は怖い。
神がどうとかマジになって語ってるのは失笑ものだな。
654 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 00:07:00
おまえのが怖いわ
655 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 00:14:40
656 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 00:19:28
初めて読むのにオススメは?
657 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 00:29:31
罪と罰か地下室の手記?
658 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 00:50:37
初なら悪霊か罪と罰が無難そう
地下室はちょい重いかもね
訳はもちろん工藤さん以外で。
>>650 マジレスすれば、ナースチェンカという愛称名だけで(正式名称はアナスタシアか?)、
父称もファミリーネームも主人公(&読者)に教えないからなんじゃないの?
それほど親しくない間柄では名前+父称で呼び合うのが普通だから、諧謔を込めて
逆説的にそう言ったのかと。
660 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 01:32:47
頭悪い奴はかくな
したっけ片手もいねえべや
>>649 大審問官を
「まったくピンと来ないって言うか、たんなるしょーもない泣き言」
と感じたお前は
「何物にも依存しない独立不羈の精神と他人に左右されない内的な精神的規範を持ち、
従属の安楽より「自由」を何より求めるタイプ」
なのか?
>「何物にも依存しない独立不羈の精神と他人に左右されない内的な精神的規範を持ち、
>従属の安楽より「自由」を何より求めるタイプ」
の人って「自由」と「独立」いう信念に依存してるんじゃね?
>>662 ??
649の内容は、ロレンスを念頭に置いて書いたんものだけど。
ちなみに自分は「大審問官」を、「ああ、新興宗教に走るヤツってこういう心理
してんのか」と思って読んでたな確か。
>>663 そういう信念を自分で選択し、その結果も自分で引き受けて生きていくんなら
それは「依存」じゃないだろー。
自分の生き方は自分で決めて、その責任も自分が取る。
なんか、ごく当たり前のことだと思うけど。
生き方の規範を先人に求めること自体は依存じゃないと思うよ。
信仰でも信念でも。
何か起きたとき神のせいにするような信仰は依存だと思うけど、
それは本当の信仰じゃないだろう。
自分は完全な自由の元に生きていると思っている人間ほど恐ろしい
>>667 アッホか?
どこに「完全な自由」な人間なんて存在すると信じてるヤツがいるんだよ?
人間は誰一人として、自分の生まれる国も人種も性別も親も遺伝子も選んで生まれて
来れやしない。
自分自身ではどうしようもない制約の中で、それでも自分に与えられた運命に対する
自分の意志・態度だけは自分自身で決することができる。
自分の生き方は自分で決める、それが人間の「自由」ってもんだろ。
そして自分で決めたことなら、そのことに対して自分が責任持つのが当ったり前だろ〜?!
あと、「自由」と「放縦」を混同するなよなぁー。この2つは全然別もんじゃんか。
哲学の流れがきましたね
671 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 13:59:59
人間が手にすることのできる自由なんて、砂の一粒もありやしない。
自由=妄想ですよ。
それに気づかないあなたは不自由です。
672 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 14:11:51
>自分の意志・態度だけは自分自身で決することができる。
それも幻想ですがね
「自分」「私」というものについてもう少し深く考えたほうがいい
>>666 求めるこころを保ち続けて生きるのと、既にあるなにがしかを受け容れて
安心(あんじん)を得るのは全くのベツモノでは?
あと、己が全てを委ねないのなら、そんなものは宗教ではないと、その筋の
ひとからは云われそうだ。
俺は都合の良い中間点なんて無いと思うが、それをあるとするのがいわゆる
保守って奴なんだろうね。それだってやっぱり依存のひとつにすぎないけれど。
要は恐怖なんじゃないかな、意識ある全ての瞬間に、全てのものを己が規定
してゆくことへの畏れ、その有無と覚悟と。
>>672 俺は
>>668じゃ無いけど、それってひとえに誇りの問題。他者がとやかく
云うことでは無い。
にしても
>>668、
>>671-672どっちも無意味に偉そうだな、中高生かよw
ついでに俺の下半身も養え
678 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 15:27:37
>>673 他者にとやかく言われることを恐れて「自由」とやらを
ましてや「誇り」について語るとはこれ失笑
いや納得
いつまで中高生のモラトリアムモードに浴してるつもりだ?
679 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 15:30:17
無礼だと云っている。
680 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 15:31:14
つかいいや、おまえはw
681 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 15:37:44
何が無礼なんだよw
おまえの意見を反駁してみせたから?
どこまでお子様なんだよまったく
682 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 15:42:38
読解力の無い奴は嫌い。さようなら。
683 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 15:43:11
はいはい、さよなら
684 :
吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 16:22:28
ドスト氏も天国で失笑
685 :
664:2006/08/06(日) 18:16:05
ま、とにかくいいじゃん、要は各人が自分のことちゃんと責任もって生きてけば
いいんだってことで。(自分はあんまり話引きずるのって面倒臭くてキライ)
ところで、亀山氏が「カラマーゾフの兄弟」の新訳出すって話どうなったんだろうね?
9月に出るってのがホントなら、そろそろ出版社の情報が入ってきてもいいはずだけど
ググってもでないや。
ドストスレw
ちょっと話はずれるけど…
河出書房新社から新しく、「家庭で作れるロシア料理」(荻野恭子・沼野恭子 共著)
っていう料理本が出たんだけど、これ、写真もキレイで、収録されてるエッセイも
面白いので、ドストエフスキーやトルストイ、ゴーゴリなんかの小説の登場人物たちが
食している料理がどんなものなのか知りたい人にはすっごくお薦め。
ブリヌィ、カーシャ、クワス、にしんの塩漬け、魚のゼリー寄せ、プリャーニク(蜜入菓子)
とか、ドストの小説でなじみのある料理の写真と作り方載ってて見てるだけで
楽しいので、ちょっと紹介。
白夜を読了。
後半のナースチェンカのあれはないだろうと萎えたよ・・・。手紙の内容もなんだあれ?
あれは、寝返ったって言うのか?
「寝返った」っていうのとはまた違うだろ…。
もともとナースチェンカにとっては、主人公なんて眼中になかったし。
ナスはただ単に主人公の男に手紙の使い走りをして欲しかっただけだろ。
その証拠に第二夜には、ちゃーんと手紙を書き上げて最初から用意してあったじゃん。
単にパシリ扱いされてるのにも気付かず、「ああ、ナースチェンカ、僕の胸に忘れていた
甘いメロディが…(はぁと 」なんて口走ってる主人公って、もうね、読んでてアホかとバカかと。
ねるとんで言うところの、
ダーイドンデンガエシ!
だよ。
白夜は最後は笑うべき小説。
「白夜」がいい、感動するって言ってるやつは、いったいあの小説の何処に
感動しているんだ?
692 :
吾輩は名無しである:2006/08/07(月) 21:27:50
光文社の文庫はわけわからんものが多いw
>>691 愛と絶望のコントラストに
確かに滑稽ではあるけど、
綺麗なだけの愛の物語にはない独特の哀愁がある
う〜ん、なんつうか……。
「白夜」って、徹頭徹尾、男の「勘違い」小説だよね。いろんな意味で。
いや、もっと正確にいえば男の為の「幻想小説」と言うべきか…。
697 :
694:2006/08/07(月) 23:38:31
男の為の「幻想小説」をあれだけ絶賛した女の自分の立場はどうなるw
ナースチェンカだって主人公に負けないくらい「夢想家」だし
似たもの同士だからこそあんなに主人公に心を許したんだと思う
そういう状況では恋する主人公が(理性ではともかく)
期待してしまうのは自然ななりゆきだと思ったけどなぁ
>>697 ああ、そうか、694よ正直すまんかった。
自分も女だが、「白夜」は怒涛のように激怒しながら読んでたぜw
自分はあの手のカマトト女は大嫌いだし、「あなたは私を愛してくださっているんだから、
もちろん私のこと赦してくださるわよね、ありがとう!!」なんて虫のいい手紙を書く
ナスの神経も疑った。ふつう書くかぁ、こんな手紙?!
でもまあ、ああいう女をあくまで「純真で無垢な女」とみるもの各人の好みの問題だし。
「あなたは私を愛してくださっているんだから、もちろん私のこと赦してくださる
わよね、ありがとう!!」
…これって、巧妙だよね。
もし、主人公が彼女に文句を言ったり怒ったりしたら、「あなたは本当は私の事、
愛してくださってたわけではなかったのね!さようなら!!」とできる訳で。
女経験値の皆無の純情キモオタ男は、これじゃあもう泣き寝入りするしかないじゃん。
ビスコンティにせよ、ブレッソンにせよ、
映画版はいかにもロマンチックなメロドマラ風だけど、
コメディ風な演出での映画化があってもいいかもね。
山田洋二に映画化して貰うか・・
「電車男」風に、枠外から2ちゃんねらーが突っ込みを入れる、という形式はどうだろう?
>>700 ヴィスコンティの見たけど、
主人公があんなイケメンでエスコート上手なモテ男だと
イメージ違いすぎてもはや別の話のようだった
>主人公があんなイケメンでエスコート上手なモテ男
…うん、確かに別な話だな、そりゃ。
また、ドスト関連スレ立てたのかよ…?
まあ、たしかに面白そうだからそのうち書き込みに行くよ。
このスレで充分な話題だな
708 :
吾輩は名無しである:2006/08/09(水) 17:54:13
3:33】罪と罰はハッピーエンドなのか
1 名前:吾輩は名無しである 2006/08/05(土) 21:22:52
大学で教授と飲んだ。
俺:「先生、罪と罰をよんで悲しくなりました。」
教授:「何を言ってる。あの終わりには、希望を
見出さなきゃならん」
そうなのか?
わからない!
僕は罪と罰を読んでるときはずっと震えがとまらなくて、
あの結末も絶望的なものだと感じた。読んだあと寝込んじゃった。
みんなはどう感じた?
オイオイまた夏厨かよ
ドストスレオワタ\(^O^)/
↑ガキはダァッテロ!!コーキ前や!前!
ドストなんて一通り読み終わったら卒業するもんでしょ。
ここで先輩面したり、どっかのファンサイトで無意味な長文垂れ流したり、読書会に行ったり、神はどうだ、なんて言い出す奴は気持ち悪い。
↑ガキはダァッテロ!!コーキ前や!前!
卒業ワロスw
で、今は何を勉強してるんですかw
夏厨か、2ちゃんの夏の風物詩だなぁ…
…とか、2年前、夏厨としてこのスレに襲撃仕掛けたら、スレ住人総出でボコボコにされ、
そのままなんとなく此処にいついてしまった自分が言ってみる。
このスレ、好きなんだよ。荒らさないで欲しいな。
716 :
吾輩は名無しである:2006/08/10(木) 15:53:13
で、スタヴローギンとキリーロフは物語にどう関係してくるんだ?
717 :
吾輩は名無しである:2006/08/10(木) 15:54:56
光文社新訳きたー
最近、文庫がんばってるなー
ちょ、スタヴローギンは主人公格www
まあ、たしかに主人公と呼ばれているし、周囲の人間も読者も期待しまくりなのに
最後の最後までなんにもしないよな、スタヴローギン。
札びら撒き散らしと、せっけん塗りくらいかな、した事って。
あの少女(名前忘れた)と
レビャードキナとリーザとシャートフの元妻あたりの人生は
結構積極的に狂わせたじゃないか。
…なんにもしないほうがましだな。
722 :
吾輩は名無しである:2006/08/10(木) 23:37:04
ウマレテゴメンナサイ(スタヴローギン)
リーザにはあんまり個性を感じないな
周りに合わせて無理にクレイジーさを醸し出してるけど
元々そんなキャラじゃないだろ
いつのまにか死んでるし…
全集がほしい
725 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 00:37:06
買えよ。
726 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 02:53:04
ひどい自演スレだ
727 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 03:10:29
>>716はけっこう真面目に質問してるつもり。
一番意味不明なのはキリーロフ。
728 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 08:18:10
>>727 ストーリー上の役割はシャートフ殺しの犯人の役を担うはずだった。
ふつうにキリーロフ好きだけどな
隠れてたのには笑ったけど
730 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 11:28:02
>>728 最終的に担ったじゃん。
ばれたのはキリーロフの優柔不断のせいじゃなくて
5人組がばらばらになって統制できなくなったからでしょ。
>>729 好き嫌いの話じゃないよ。俺はもちろん好き。
731 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 12:51:09
age
732 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 22:38:07
スタヴローギンはいわば物語の空虚な中心だよ
733 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 22:43:07
中心の重力が働いていなければ
タダの「思いつき」物語の羅列にとどまる話だがねww
734 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 22:44:42
あれである必然性もなければ、
これである要も何もないという
空疎な物語の羅列にねw
735 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 22:48:16
736 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 22:48:54
お前より、条件の良いやつなんて世の中にごまんとあふれている。
お前より、ろくでもないやつなんて世の中にごまんとあふれている。
すべては無意味、ってね。
737 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 22:53:39
スタヴローギンと関係のない書き込みで板を汚すな>738
738 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 22:55:08
スタヴローギンの重力は甚だ不安定で間歇的で曲線的なのだよ
739 :
吾輩は名無しである:2006/08/11(金) 23:03:03
スタヴローギン、それは限りなく空虚で婉曲な存在
しかしその力こそが恐ろしい
皆が皆知らず知らずのうち巻き込まれてしまうのだ
本人はまるで無自覚といった風なのだが
と、ここまでがモテないキモオタたちの僻みでした。
ここ、レベル低いね・・・
742 :
吾輩は名無しである:2006/08/12(土) 00:39:51
【世の終わりが近づきました】
何の働きもない者が、不敬虔な者を義と認めてくださる方を信じるなら、
その信仰が義とみなされるのです。ローマ書4,5
すべての人は、罪を犯したので、神からの栄誉を受けることができず、ローマ書3,23
それは、次のように書いてあるとおりです。「義人はいない。ひとりもいない。」ローマ書3,10
しかし、主は、私たちのすべての咎を彼に負わせた。イザヤ書53,6
キリストは、聖書の示すとおりに、私たちのために死なれたこと、また、
葬られたこと、また、三日目によみがえられたこと。Tコリント15,3-4
私たちは、この御子のうちにあって、御子の血による贖い、すなわち罪の赦しを
受けているのです。これは神の豊かな恵みによることです。エペソT,7
まことに、まことに、あなたがたに告げます。わたしのことばを聞いて、わたしを
遣わした方を信じる者は、永遠のいのちを持ち、さばきに会うことがなく、死から
いのちに移っているのです。ヨハネ5,24
あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から
出たことではなく、神からの賜物です。行ないによるのではありません。だれも誇る
ことのないためです。エペソ2,8-9
神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、
ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。ヨハネ3,16
主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。使徒16,31
743 :
吾輩は名無しである:2006/08/12(土) 00:45:19
Dostoevskyの『罪と罰』とTorstoyの『戦争と平和』でRussiaを分かった気になれる、
ような気がしてた。Russia文学の双璧のこの二作は、共にChrist教的な倫理観にもとづいている。
Christ教が世界宗教となって、それを信じる西欧諸国と、Isram教の発展途上国のあいだで、戦争が
頻発する。これは下々の理解不足・認識力不足によるものであって、教祖であるChristとAllahの人格が
たりなかったためではない。政教分離は徹底されるべきだが、政宗分離はよくない。霊性の表現が政治であり、
宗教は霊性そのものだ。
meにはdifficultすぎてunderstandできないよ
お盆休みだから、ここにもいろんな人がやって来てるね。
746 :
吾輩は名無しである:2006/08/12(土) 02:26:28
このスレにみほみほさんはいますか
みほみほの文章が読みたい
>746でジエンしてますが何か?
>>723 「悪霊」のリーザって、ほんとにあまり魅力を感じないキャラだよね。
まあ、ドストの描く女キャラ全般が、たいてい皮相で浅薄な描き方されてるので感銘を
うけることはあまりないが。(例外はドーニャくらい?)
「未成年」でアルカージイが絶賛しているアフマーコヴァも実につまんない女だけれど、
ぎゃあぎゃあヒステリックに喚かないだけまだマシだと思った。
749 :
吾輩は名無しである:2006/08/13(日) 00:11:04
土曜なのにさびれてる
750 :
吾輩は名無しである:2006/08/13(日) 08:11:50
4大長編の次に評価が高い作品は?
まあまあwこのスレ的には地下室だろうな。
へっへっ
754 :
みほりん:2006/08/13(日) 23:58:58
だなw
みんな何歳くらいから読み始めたん?
13歳
うん、自分もやっぱリア厨房の時、「罪と罰」から。
758 :
吾輩は名無しである:2006/08/14(月) 11:38:33
ドストエフスキーランク(あくまで自分が読んで楽しかったかどうかで。文学的評価とは別。)
S 白痴 カラマーゾフ
A 悪霊 罪と罰
B 貧しき人々 死の家 地下室
C 永遠の夫 賭博者
初めての人に薦めるにはどれがいいですかね
おれは白痴か、貧しき人々を薦めていますが。
759 :
吾輩は名無しである:2006/08/14(月) 12:02:22
中村文則さんについてどう思う?
>おれは白痴か、貧しき人々を薦めていますが。
なぜ?w
白夜とか虐げられた人々はなんで入ってないの?
読んでいないからだろw
763 :
浮き:2006/08/14(月) 22:02:45
「未成年」は?
764 :
吾輩は名無しである:2006/08/15(火) 01:36:18
「未成年」は他の作品と違って、自意識過剰ではあるけど、
割りと普通な少年が、日常的な些事を大袈裟に受け取って、
一人相撲で七転八倒しながら、
それでも少しづつ成長していく姿を描いているから、
「罪と罰」「白痴」「悪霊」「カラマーゾフの兄弟」よりも、
かえっていまの日本では受け入れ易いのではないかと思うな。
で、しまいにゃ宗教に「端麗さ」をみいだすわけかぁ〜?!
冗談じゃねぇよ。価値観古すぎて。
五大は全部そうじゃん
「未成年」は一家庭内ドラマだから、スケールが小さくて読んでてつまらない。
たとえ他の長編と同じテーマが小説の深部に通底してようとも。
最後に書かれている、アルカージイの知り合いオヤジの説教臭い「洞察」も、
たぶんこれがドストの言いたいことのまとめなんだろうなと思うけど(作家の日記に
似たようなこと書いてるから)、なんか唐突で陳腐としか思えねーよ ( ゚,_ゝ゚)プッ
…とか書いてみる。
家庭内ドラマでありながら途方もないスケールと深みを持つアンナ・カレーニナ。
769 :
吾輩は名無しである :2006/08/16(水) 10:42:39
小泉の靖国参拝を書きました。
「日々憤怒」で届きます。
「黄金時代」も感動できなかったなぁ
「黄金時代」は「悪霊」で先に読んじゃってた上に、個人的にもああいう
“自他の区別無く全人類が融合するユートピア”ってやつは感覚的に
「キモイ」と思ってしまうたちなので感心できなかった。
ああいうのを「理想」として掲げるドストとは、もう根本的に合わないな。
「おかしな人間の夢」なんて、気持ち悪さクライマックスだった。
あんな絵に描いた餅を夢見るくらいなら、現実の社会の人間関係の中での
自分の対人スキルを見直す努力をするべきだったんじゃないのか>ドスト
誇大妄想的なロシア・メシアニズムの「伝道」に走らないでさ。
772 :
吾輩は名無しである:2006/08/17(木) 21:05:16
ドストは基本的に気違いって思ったほうが良い。
でも単なる気違いでは無かった。
そしてそれを何とか「小説」って芸術形式に纏め上げた。
そこが「奇蹟」ってことなんでしょう。
人は誰だって基地外なんだよ
まともそうにみえる奴も皆
ドストはそれが言いたかった
>でも単なる気違いでは無かった。
ちがうよw
小説を書いた単なるガイキチさんだよw
ガイキチでも面白ければ可。別に他人だし、ガイキチだろうが
あんだろーがなんだっていい。
>あんな絵に描いた餅を夢見るくらいなら、現実の社会の人間関係の中での
自分の対人スキルを見直す努力をするべきだったんじゃないのか
それ言っちゃうと終了しちゃうよ。文学者というのは何も言うべきこ
となんかないんだけどただ普通に生きていくだけだったらつまらない
から言うべきことを無理やりでっちあげてそれを魅力的に語るのが仕
事だよ。ドストの仕事は無意味だけど知的な人たちを喜ばせることが
できるのなら少なくともそういう意義はあると言えるわけで。
ドストは嫌いだが彼の本は好き
ドストの小説に繰り返し出てくる、“自他の区別無く全人類が融合するユートピア”の
イメージについては、正直どう感じる?
自分は実生活でも倫理的な事柄や他人との協調性を重んじるタイプだけれど、
基本的に個人主義者なのでこういうべたべたした甘ったれた“夢”ってやつは
正直、気持ち悪いとしか思えない。
大体、人間関係なんて現実の中で構築するものだし。
こういう安易で胎内回帰願望的な“夢”に取り憑かれやすいタイプが、全体主義や
排他的な民族主義、(新興)宗教に走りやすいのかな?
ドストのように?
ホサナっ!!
>“自他の区別無く全人類が融合するユートピア”
エヴァというアニメで思いっきり視覚化されて多くの観客を嘔吐させました
よねえ。あのキモさはどこから来るんだろう? 俺もキモイと思った。
>>778 あなたは現実主義的で倫理的で社会性があって、要するに大人なんです。
ドストは理想主義的で神秘主義的でロマン主義的で感傷的で自意識過剰で
誇大妄想で気難し屋で潔癖でナルシストの子供。ドストみたいな人たちが
全体主義や民族主義や宗教に走るというご指摘はその通り。健全な市民は
こういう不穏分子の策動にいつも警戒していないといけない。本当にはた
迷惑。社会のルールを飲み込んでマナーを守って振舞えばみんな受け入れ
てくれるのに、それをしないでいじけて隅のほうにかたまって、他人を皆
殺しにするためにせっせと毒ガス作ったりしてるんだから。
でも他人に迷惑かけない範囲でならこういうことやってもいいんじゃない
かって気がしないでもない。要するにオナニーなんだよ。他人に見せたら
ダメだけど、一人でやってるぶんには全然OK。「全人類が融合するユー
トピア」は全人類を巻き込んじゃってるからねえ(笑)
ドストエフスキーの小説を読んでいると何か本質的な所に
男性的なものと女性的なもの両方を感じる。
今までそういうものを感じた人は
だいたい同性愛者かその気のある人だったのだが
ドストエフスキーもそういう気があったのだろうか…
>>781 プラトンとかバルザックもそんな感じするよねえ。立派な文学者の条件
なんじゃない? わが国には三島由紀夫というのがいるわけで…。
>>781 とんでもないペドですよ。
性的なものに固着する性格は同性愛と相通ずるかもしれませんね。
清水正の「チェーホフを読め」に、ドストエフスキー関連の話が入ってるので読んでみたら、
なにこれ。
「退屈な話」を「悪霊」に(無理矢理)関連付けて論じてるんだけど、スタヴローギンのことを
「十歳のニコライ少年はステパンによってホモセクシャルな関係を結ばれ、それ以来
<人類永遠のかの聖なる憂愁>を感ずるようになる」 とか紹介しているんだけど。
「悪霊」って、少年期の性的虐待の後遺症を描いた作品だったのかぁ?!
何処をどう読めば、そういう解釈がでてくるんだよまったく???
きっとどっかを縦読みしたんだろwww
ソーニャ処女説に対抗してステパンペド説が浮上。
次はフョードル親父童貞説が来ると予想。
じゃあ俺はアリョーシャとスメルジャコフは幼少時に入れ替わっていた説を
ドスト研究の学者って伸び伸びと妄想してて楽しそうだな。
グロスマン… 第2部のアリョーシャは革命思想に目覚め、皇帝暗殺犯となって処刑される説
亀山郁夫 … 「白痴」のナスターシャは実は死ぬまで処女だった説
清水正 … 「悪霊」のステパン、ショタコン説。アントン・Gともできてた説
江川卓 … 凧揚げとは、空に30もの男根性器が乱舞する象徴である説
著名ドスト研究者の方々による、大爆笑の妄想っぷりってほかにもまだある─?
(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
>>784 ピョートル、シャートフ、キリーロフ→ スタヴローギン
エルケリ→ ピョートル
には、同性愛的感情を読み取ることは可能だけれど、ステパン×スタヴは有り得なさ杉。
その本に書いてあるスタの年齢から考えると、スタヴローギンの告白の
少女陵辱が、実は少女はスタヴローギン自身で、
陵辱したのはステパンだったという解釈なんじゃないか?
>>789 ベリンスキーが、「貧しき人々」のワルワーラの回想に出てくるポクロ−フスキイ青年は
実はブイコフの隠し子だった、という一見びっくりするような説を唱えているけど、
これは確かにドストがそう読み取れる書き方をしてるので、あながち妄想とは言えないか。
>エルケリ→ ピョートル
マイナーな人間関係だけど
確かにオレも読んでて怪しいと思った。
エルケリとピョートルの別れの場面は、
片想いの切なさを描いた名場面だよ。
片思いの切なさだったら、自分を犬のように追い払う美青年スタヴに追いすがって
「あなたは僕の太陽です!あなたがいなければ僕は…」と声を震わせて叫ぶ
ピョートルの方が上。
でもピョートルはどうにかして自分を冷たく見下すスタヴローギンを自分の支配下に
ひざまずかせたい、という願望も隠し持ってて、なんかそういう観点からみると
「悪霊」ってBL小説の様相。
も、いっそのことあれだ、「悪霊」はドストエフスキー原案、ということで801小説に
生まれ変わらせてみたらどうだろう。
「十歳のニコライ少年は住み込みの家庭教師ステパンによって秘密裡に禁断の
快楽への嗜好を教え込まれ、長じてからはその魔性の美貌と知力とニヒリズム
によって周囲の青年たち全てを魅了するが、彼に魅入られた者は例外なく
破滅の道へと突き進むのであった…。」 とかなんとかさ───。
「悪霊」における同性愛的要素の指摘は、別に目新しいものでもないだろう。
ヴィスコンティもそれを踏まえて「地獄に堕ちた勇者ども」を撮ってる。
同性愛的心理は人間関係の力学を考える上でごく当り前のものなのだから、
いまさら801がどうのという切り口でしか捉えられない方がアナクロだよ。
へぇー、同性愛的心理がそんなに当たり前のものだとは知らんかった。
で、当然ドストもその気があったと?
>===ー―-- 、
///; ;;'´  ̄ ヽ\
r'///`ー ' ヾヽ
|// 三ハ
彳|: : : : : : : : : : : : ミミヘ
彡|: : : : : : : : : : : ミミミ∧
川 , . . . . : : : : _,、 ト、ミミ分.
|州 ;=ニ=t::: ‘‘=tf==`, 乂 !ミミミミ
!ミミ< ● ヌ::}:: `ハ´●`>= 川ミミミ
斗!::::::::::::::イ! :ヾ´ ,〃 ワ ノ
ハ:::::::::::::〃 ヽ. \ /i, ∂ノ
乂ト、;;;;;;込_-'_う ' \ ,/分イ
彡公=彳州川ミト、ヽ\,. 彳!乂 ト、
从彡彡 トェェェェェイ ミミ爪州州|川从
乂仁彡 ミ州州ミ从从川ト、
彡,.ィ彡彡州川ミ公州州 | |人乂ト、
_-=≦三彡'彡州州州川州 | | | !i!V 从∵j ≧-
∵∵∵∵行彡公州州川川 州| | 乂| 从∵=ヽ ∵
∵∵∵∵∵州〃个州州川 州! |从从`ヾ ∵∵ | ∵
∵∵∵∵∵j!彳公州州州川 ! !ヾミY`∵∵∵∵| ∵
∵∵∵∵从川彳川爻州州必入乂Vミ` ∵∵∵| ∵
∵∵∵∵州从从州从乂心从从乂介从∵∵∵! ∵
>>793 自分も23歳で初めて読んで、ハマった。
13歳の頃に読んでたらここまでハマらなかったような気がする。
自分は13歳の時読んでここまでハマりましたが何か?
俺が13の時読んでた本と言えば、エロ本と試験前日に読んだ教科書くらいだ。
13でどれほどのことが分かるのだろう?
>13の時読んでた本と言えば、エロ本と試験前日に読んだ教科書くらいだ。
そういうやつのほうが信じらんねぇぇぇぇぇぇぇ────!!!!!!
自分が13の頃にはマルクス・アウレリウスの「自省録」とかにはまってたような…。
「おお、我が魂よ…」とかいうやつ。
早熟な子なら「純粋理性批判」とかにも手を出す年頃だと思うけど。
アインシュタインなんかそうだよね。物理学やる前にカント読んでたから。
>>800 たとえば、「悪霊」の下敷きになった、
ペトラシェフスキー事件に於ける、
ドストエフスキーのスペシネフへの惚れ込みようには、
同性愛的とも言える感情があったと言われているし、
シベリア流刑時代に男色も経験しているのでは、
とも言われている。
まあ、スタヴとステパン氏の間にまで
男色を想像するのは行き過ぎかも知れないけど、
人間関係に於いて同性愛的心理が介在するのは、
ごく当り前のことだと思うよ、
本当にやっちまうかどうかは別として。
「おお、我が魂よ、いつの日にか君は善く、単純に、一つに、裸に、君を包む
肉体よりも鮮やかになるのであろうか、いつの日にか愛情に満ちた優しい
心ばえの味をしるようになるのであろうか。いつの日にか満ち足りて、何物をも
必要とせず何物にもあこがれず、享楽のためにいかなる生物をも無生物をも
欲せぬようになるのであろうか。」
>>807 スペシネフ、そういえばそんなヤツいたね。
ドストはそいつから金借りてリュシアン・ド・リュバンプレ気取りで、「今となっては
僕はもうあの男の手の内にいるも同然だし、彼のものになったのです。…ぼくにも
メフィストフェレスがとりついたってわけですよ」とか述懐してるw
後年の「未成年」の創作ノートにも、スペシネフの名前を書き込んでるくらいだから、
ドストにとっては忘れられないくらい強烈な印象残した男だったんだろうね。
13の頃は背伸びしたがる年頃だもんね。
それくらいの年齢なら内容を理解するには充分だろうし。
でも、自分は大人になってからのほうがもっと文学を楽しんでるよ。
少しは世の中が見えてきて、自分の世界が広がって、
思想や人物の感情が想像じゃなくリアルな感覚で分かるようになってきた。
遠い世界だったものが身近になった感じ。
もっと世の中を理解して自分の世界が広がっていったら、
もっと面白く読めるようになるんだろうと思う。
810 :
吾輩は名無しである:2006/08/23(水) 02:22:30
>>801 なんかこのAA見るたび勝手に改蔵を思い出すんだよな…
>>810 とりあえずイメージ検索でぐぐってみた。
デフォルメ絵?が確かになんか似てる。
>>809 そういえば、13歳の時にはまだどうやったら子供ができるのか?の最終解答には
辿りついていなかったな!
お父さんとお母さんから半分ずつ遺伝子を貰って…、って話は知ってたんだけど
具体的にはそれがどうすればできるのかは知らなかった。
だから、実はソーニャが娼婦って言われても、具体的には何をしているのかは
知らなかったし、ソーニャが自分の部屋にラスコが来たとき、なんであんなに
キョドっているのかわからなかったな、うん。
今だったらわかるよ勿論 (・∀・)
>>812 バッカだな〜、赤ちゃんってお産婆さんが畑のキャベツの畝の間から見つけて
くるものに決まってるじゃんか。
…でも冬の間はどこから運んでくるんだろう? 不思議だな〜。
by ナースチャ&コースチャ
一日の間ずっと見つめ合うと子供が生まれるんだよ。
君たちはそんなことも知らないのかい?
815 :
吾輩は名無しである:2006/08/23(水) 13:37:43
ワダイヲ、カエマショウ
和田伊代 替刃背負う
>>814 おじちゃん、ウソつかないでよ。うちのお母さんの女中のカテリーナは
お嫁にいってもいないのに、赤ちゃんが生まれたんだから。
ウソつくと、コーリャお兄ちゃんにいいつけるからねっ。
by ナースチャ&コースチャ
ところで、ドストも惚れたスペシネフってほんと美青年だよな─。
写真みたけど。
それにたしかスペシネフってシベリア出獄後、日本を来訪してるんだよね。
提督ムラヴィヨフに抜擢されて開国交渉かなんかの為に。
スタヴローギンのモデルになるくらいだから、人を惹きつけるカリスマ性があったんだろうな。
スペシネフでイメージ検索したら、
ロボとギャルの絵で大挙している件について
ワロタ。
スペシネフの写真は、たしかベリチコフ編「ドストエフスキー裁判」(北海道大学出版会)
に載ってたと思う。
821 :
吾輩は名無しである:2006/08/26(土) 14:56:59
すいません。
ウッディ・アレンの新作『マッチポイント』がドストと関連ありとどこかでみた
ような気がするのですが…
>>821 ストーリーみたけど分からんかった。
主要な作品じゃなくて日本では全集でしか読めないような作品と
関連あるんだったら私も分からんけど。
↑ごめん、ネタバレちょっと入ってたね…
>>820 おお、ありがとう。余裕が出来たらチェックしてみよう。
826 :
吾輩は名無しである:2006/08/27(日) 15:14:24
828 :
吾輩は名無しである:2006/08/28(月) 01:48:08
>>794 それはどう考えてもドストがそう暗示させてるだろ。
普通に皆そう感じるんじゃない。
気づかない人はちょっと鈍すぎだよ。
829 :
吾輩は名無しである:2006/08/28(月) 06:23:58
新潮の前表紙の悪霊ってもう売ってないよね?
上巻だけ買って放置してたら、顔のアップ表紙が売ってないorz
内容は同じなんだろうけど、上下で表紙と字の大きさが違うのはなんか気持ち悪いなあ
前表紙?
デカいタイトル文字の文庫『悪霊』江川卓訳上下 ならある…
旧仕様のこと。
>>828 んじゃ、ワルワーラはポクローフスキイ青年の母の運命を知ってるから、
そんなことになるくらいならいっそのこと愛してはないけどブイコフの正妻の
座についてしまおう、と自分の恋人だったひとのお父さんと結婚したわけ?
ポクローフスキイ青年の母はブイコフに弄ばれたあげく、ジェーヴシキンそっくりの
下っ端の小役人と結婚させられて若死に。
なんか、このままだと自分も同じ運命になりそう…ということで、ジェーヴシキンと
一緒の暮らしを逃れるためには、なんでもすると。
要するにワルワーラってジェーヴシキンのことが嫌いだし、うんざりしてたんだね。
だから最後、もう有頂天でジェーヴシキンを買い物のパシリに使いまくってるわけか。
お互い情が通い合ってて、相手のことを思う気持ちがあれば、普通ああいう仕打ちは
しないよねジェーヴシキンに。
昨晩『悪霊(新潮文庫版)』を読み終えました。
しかし腑に落ちない点があるので質問させてください。
下巻後半でシャートフの別れた妻マリイが彼の元へ戻ってきますが、
彼女はシャートフ以外の男との間にもうけた子供を身籠っています。
その後その子供の父親はスタヴローギンだと判明しますが、
スタヴローギンとマリイの絡みは物語の中で語られたでしょうか?
別章(?)「チホンのもとにて」で、スタヴローギンが
重婚をしてることが判明しますが、ここでもマリイの名は出てきません。
一体どこでこの2人の絡みがあったのか教えていただきたいです。
835 :
吾輩は名無しである:2006/08/28(月) 23:44:38
ああ、見つけました…。
シャートフがアメリカに行ってるときに、
スタヴローギンと通じてたと書いてありますね。
たった数行の話題を数百頁後にさらっと出すんだもんな…。
完全に忘れてました、ヒントありがとう。
>たった数行の話題を数百頁後にさらっと出すんだもんな…。
たしかにw
カラマーゾフのブラザーズを紐解いておるンですが
いかんせんロシヤ人の名前が長くて覚えにくいのです。
なにかよい知恵はござりませぬか。
839 :
吾輩は名無しである:2006/08/29(火) 13:58:36
慣れることです。
新訳がそろそろ出るとか情報あったが
買った人は感想よろしく
↑カラマの?
ついでに戦争平和完結か
ドストエフスキーの作品を読もうと思うんだけど何から読むのがいいの?
読み難いとよく聞くのでやはり読みやすいのからがいいのかな。おすすめを教えてほしい。
異論はあるだろうが、
薄いしエンターテイメント性のある賭博者を推しとく
比較的みじかい話の中では「賭博者」と「永遠の夫」をお勧めする。
848 :
吾輩は名無しである:2006/08/31(木) 04:18:21
貧しき人々
悪霊
mixiよりこっちの方がレベル高いな。
あそこは知的ぶって女ひっかけるのが目的だから、
クソみたいなレスしかない。
>>827 読売新聞(8/26)に出た「マッチポイント」の宣伝広告の夏木マリのコメント。
「Oh、そうきましたね。…ウッディ・アレンの映画ですよ。田舎者の青年を
登場させ、ドフトエフスキーを読ませ、抱いた女をノラと呼ばせるんです。
その企みに参りました。流れるたくさんのオペラも笑いました。」
ド フ ト エ フ ス キ ー っ て 誰 だ よ?
〜〜〜〜
誰も校正しなかったんですかそうですか。こちらもたくさん笑わせていただきました。
あっちは自分の情報晒してるから、
半分リアルワールドとつながっていて言えないw
854 :
844:2006/08/31(木) 21:26:43
教えてもらったやつから読もうと思ったんだけど本棚を漁ったら
カラマゾフの兄弟としいたげられた人々が出てきた。罪と罰もあったかもしれんということで捜索中。
お勧めの中では賭博者が短くてよさそうなのでまずそれを買ってきたらいいかな?
発掘した二タイトルから入るのはしんどいかしら
カラマは物凄くオススメだが、読みなれてないと辛いと思う。
その点では読みやすい罪と罰からがオススメ。
賭博者は読んでないので分からないが、
>>846で薦められてるということもあるから、
読む自信があればどれでも良いと思う。
しいたけ食べた人々
ドストエフスキーを読みたいのですがお薦めを教えて下さい。
回りに話が出来る人が本当にいないんです!
今、大学2年です。女子大だからか、洋楽を聴いている人さえいません。
うざかったらすいません。
>>857 とりあえずは『罪と罰』と『カラマーゾフの兄弟』
短いのがいいなら『地下室の手記』
べただけどね。
>>857 凄く癖があるから慣れるまでは苦労すると思うけど
やっぱり『罪と罰』が読みやすいかな
860 :
844:2006/08/31(木) 23:20:18
>855
読む自信があれば聞かないよ…orz
随分古い本で、訳者はカラマアゾフの兄弟/原久一郎、しいたげられた人々/中沢美彦となってるが
この作品ならこの訳の方がいいよとかってある?これは好奇心からの質問だけど。
>>851 君が知らないだけでドフトエフスキー表記は間違いじゃないよ…
ドフトエフスキーでググってごらん。
>>860 カラマのが罪×より読みやすかった。
罪×はまだ途中。
863 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 02:12:44
>>818 頼む。スペシネフの画像
うpしてくれ〜。気になってねむれん。
俺も入るんだったらカラマから入れ派
面白くなってくるまで根気良く読めば
「これまで読んだどの本よりもハマってるよ俺」
状態がくる…かもしれない。
10代の頃読んだけど未だにあれ以上の読書体験はない。
865 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 03:29:23
へ!へ!へ!と
へへへ!はどう違うか説明してください。
>>861 でも、Достоевскийの、“сто”って「ふと」って発音するのかな…。
だとするとスタブローギンって、「フタヴローギン」って表記もありなの??
>>863 ごめん、スペシネフは以前図書館で借りた本で写真見ただけなんだ。
載ってる本はベリチコフ編「ドストエフスキー裁判」(北海道大学出版会)だよ確か。
スタヴのモデルということで、冷たくニヒリスティックな容貌を予想してたら、
遠くを夢見るような眼をした長髪の美男子だったよ。
>>865 へ!へ!へ! → хе!хе!хе!
へへへ! → хе-хе-хе!
868 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 08:53:48
>>866 サンクス。しかし近くの図書館行っても、その本ないんだよねえ・・・
869 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 08:57:20
ドストエフスキーの登場人物の血液型って?
870 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 09:10:56
登場人物というよりドストの血液型が知りたい。
873 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 15:03:15
>>860 訳者なら中村白葉がいちばん。古い人(故人。孫もロシア文学翻訳者)だけど、すごい
ロシア文学に造詣が深くて、日本語の訳出も表現多彩。新潮文庫『罪と罰』では江川卓
訳で岩波文庫でもいまは別の人が訳しているけど、7年前ぐらいまでは中村白葉訳で出て
いた。図書館で借りれば読めると思うけど、別の訳者とあまりにも違うんで、先に悪い
ほう読んじゃうとドストエフスキーへの敬意に欠けた翻訳者に恨みを覚えるよ。
874 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 15:32:47
講談社 世界文学全集19 (1968年発行)
北垣信行訳 …しおりより 全文引用
『 カラマーゾフ兄弟 』 あらすじ
十九世紀の半ば過ぎ、ロシヤの田舎町に住む強欲で無信心で淫蕩な地主フョードル・カラマーゾフの家に父親にほうり出されてよそで育った三人の息子が帰郷する。
先妻の子のドミートリイと、後妻の子のイワンとアレクセイである。
なおそこには町の白痴の娘に生ました隠し子のスメルジャコーフが料理番として住みこんでいる。
ドミートリイは自分の遺産を横領した父と、町の商人の妾グルーシェンカのことで張りあい、いいなずけカテリーナから送金を頼まれていた三千ルーブリを二度にわたってモークロエ村でグルーシェンカと遊んで使いはたし、彼女の愛情をかち得る。
2度めの豪遊の直前、グルーシェンカを捜しに行ったドミートリイは父の家で下男グリゴーリイを誤ってなぐり倒して気絶させてしまう。
875 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 15:33:51
かねて主人に深い恨みを抱いていたスメルジャコーフはイワンの「すべては許される」という虚無主義的な考えに惑わされて、
その晩癲癇の発作を利用して主人を殺し、金を奪って、その罪を巧みにドミートリイに転嫁する。
ドミートリイは恋が成就した瞬間に嫌疑を受けて逮捕され、裁判に付される。イワンはスメルジャコーフに教唆したという罪の意識から発狂する。
発狂寸前に法廷に立った彼はスメルジャコーフにその前日自白させて取り戻した金を証拠に提出して兄を救おうと自分の教唆の罪を自白するが、被告に恨みを晴らしたいカテリーナの反証が物をいい、名弁護士の奮闘も空しく被告はシベリヤ流刑を言いわたされる。
876 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 16:19:33
『罪と罰 第一巻』ドストエーフスキー(1866年)、中村白葉訳、岩波文庫、1928年発行
七月初旬のおそろしく暑い時分のこと、とある夕方近く、一人の若い男が、C――横町の借家人
からまた借りしていた自分の部屋から街路へ出て、なんとなく心のきまらないさまで、のろのろと
K――橋の方へ歩いて行った。
彼は運よく会談で主婦と出くわすのを免れた。彼の部屋は、高い五階家の屋根裏にあって、住居
というよりは押入れといったほうがいいくらいのものであった。〜
877 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 16:20:32
『第三巻』第六篇(終結文)
ラスコーリニコフは、ぐたりと椅子へ腰をおろしたが、その視線は、きわめて不愉快な驚きに
打たれているイリヤー・ペトローヴィッチの顔からはなさなかった。二人は、一分ばかり互に顔を
見合わせながら待っていた。水が持ってこられた。
「あれは僕が……」と、ラスコーリニコフは言いかけた。
「まあ、水をおあがんなさい。」
ラスコーリニコフは片手で水を押しのけて、静かに、間をおきながら、しかし、はっきりとこう
言った――
「あれは僕が、あの時官吏の後家の婆さんと、その妹のリザヴェータを斧で殺して、そして金や
品物をとったのです。」
イリヤー・ペトローヴィッチはぽかんと口をあけた。八方から人が駆け寄った。
ラスコーリニコフは自分の口述をくりかえした…………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………………………………
878 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 16:21:51
〜そして彼は、この新生活が、彼に無償で得られるものでないことや、まだまだ高い価を払わねば
ならぬことさえ、知らなかったほどであった……
しかし、そこにはすでに新しい物語、一人の人間が次第に新しくなってゆく物語、次第に更正して
ゆく物語、一つの世界から他の世界へと次第に移ってゆく物語、これまで全然知られなかった新しい
現実を知る物語がはじまろうとしているのである。それは新しい物語の主題となりうるものである。
――しかし、この物語をこれで終わる。
――終――
879 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 16:23:24
>>876会談-->階段
>>878の前に以下挿入
〜終編
シベリヤ。茫漠たる大河の河岸に、ロシヤの良性中枢の一つである街が立っている、街には要塞が
あり、要塞の中に監獄がある。監獄の中には、すでに九ヶ月も、第二類の徒刑囚ロヂオン・ラスコー
リニコフが収監されている。彼の犯罪の日からは、ほとんど一年半を経過していた。
彼の事件に関する裁判は、たいした困難なく進捗した。犯人は事態を紛糾させたり、自分の利益の
ために状況を和らげたり、事実をまげたりすることなく、きわめて微細な点にいたるまでよく忘れ
ないで、しっかりと、的確明瞭に、自分の口供を幾度でもくりかえした。
880 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 16:25:55
>>879良性中枢-->行政中枢
いやぁ、名訳だねぇ。江川卓などとは違うねぇ。ドストエフルキーの名著といわれるだけある。
881 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 17:37:55
>>880-->ドストエフスキー
他訳ではこうはいかないんだよねぇ。行間の取り方とか、漢字の情感具合とか。いくら
漢字づかいが昔的(現代常用漢字に訂正されたいるが)でも名訳は変えないほうがいいと
思うんだけどねぇ(--><岩波書店>)。
>>874 >ドミートリイは自分の遺産を横領した父と、
…この部分は、正確にいうと違うんじゃないかなぁ。
ドミートリイは軍隊時代に放蕩三昧で借金だらけになり、父親に「もうこれ以上は
遺産を要求しない」という正式の権利放棄書と引き換えにフョードルから6000ルーブル
送金してもらっているんだよね。
自分の意志で遺産相続の権利を放棄した以上、ドミートリイには本当はびた一文だって
遺産を要求する権利はないはずなんだけど。
で、どっちかっていうと、「カラ兄弟」で横領を行っているのは、カテリーナの3000ルーブル
を使い込んだ当のドミートリイ自身なんだけどなぁ。
883 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 19:01:01
おいらもはじめて『罪と罰』読んだときは中村白葉だった。
ちょっと古臭いかなと思ったけど、あの独特の言い回しが良いと思う。
884 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 19:30:41
俺は『罪と罰』、中村訳、工藤訳、江川訳、小沼訳と読んだけど、
小沼が一番しっくりきた。
これはもう訳者のレベルというより、個人的な相性の問題かもしれんね。
細部の言葉などにはそんなに注意して読んでいないので、偉そうなことは
言えないけど。
886 :
吾輩は名無しである:2006/09/01(金) 22:38:21
866 ストデイインジャマイカ?
ф ふ
未成年、今日読み終わったけど思った以上におもしろかったぞ。
アフマーコヴァは評判悪いみたいだけど、当人の具体的な描写が少ない分、
神秘性とでもいうか、心底惚れられているという事実がそのまま人物像になってて、
その場のイメージが浮かびやすかった。人間としては確かに希薄だったけどな。
米川の胡散臭い訳も笑えた。「ウルトラでたらめ」ってなんだよw
未成年、最近岩波で再版されたから読み返してみるかな
俺は下巻で
戸籍上の父である「淡麗」な巡礼老人が語る
守銭奴の改心物語が好き
これってつまり自分のことでしょ?
「黄金時代」はピンとこなかった。
個人的には米川訳がやっぱりいちばん馴染むな
「未成年」のアフマーコヴァは建前は「わたくしは遺産などに関心はございませんの」
という顔をしていながら、アンナが父親と結婚しないように手を尽くして妨害したり、
自分に不利になる手紙をけっこうなりふり構わず取り返そうとしたりしていて、
あまり好印象をうけない。
結局、自分では何一つ労働せず生産せず、親族の遺産を当てにして同族内で争いを
繰り広げ、裁判に勝利したものが一生楽して遊んで暮らせる「勝ち組」。
「未成年」「カラマ」読むと、ロシアの貴族階級っていかにくだらない人種だったかよくわかる。
元農奴たちが牛馬のごとく働いて生み出したものは、はるか彼方のペテルブルグや
モスクワに住む自分の領地に行ったことさえない領主の奢侈に費やされる。
貴族階級は寄生虫みたいなもんだ。19世紀ロシアって、ずいぶん歪んだ世界だったんだな。
暴力革命には賛成しないけど、これじゃあロシアに革命が起こっても仕方がなかった
んだろうなと思った。階級間の格差が、非人間的にまで酷すぎる。
ドストエフスキーが主張している、「キリスト教的信仰」によってどうにかできるレベルの
問題じゃないだろ、と正直思った。
891 :
吾輩は名無しである:2006/09/02(土) 10:38:37
俺も米川訳好きだ
角川文庫の罪と罰を最近買ったよ
この際ネット使って古本屋で全集を買うことにした
どうやら筑摩、河出、新潮ともに全冊揃いが買えそうな感じであるけど、
どの全集がいいんだろうか
>>892 俺は筑摩持ってる
おそらく作品の収録という点でも資料的な取り揃えという点でも一番。
あとは小沼氏との相性だな。
あと筑摩は三種類のなかで一番値が張るのがネックといえばネック。
894 :
吾輩は名無しである:2006/09/03(日) 00:09:58
ナニワ金融道の青木雄二さんは、罪と罰フリークらしいんだが、
文庫本巻末エッセイでマルメラードフのセリフについて、感動を述べていた。
「これも、また、人なり、ですて」
とかいうセリフなのだが、前後の文脈からして意味がどうも曖昧だと思っていた。
悪名高い米川正夫訳だった。
青木さんは、自分流に「借金まみれで、子供に売春させてるような、
自分のような人間でも、行く先くらいはとりあえずある、これもまた人なり、ですて」
みたいに解釈して、感動したらしかった。
最近、江川訳を読んだら、その部分は
「この人を見よ」
だった。キリストを指してのピラトの言葉であり、これなら前後の
文脈が通じる。
英訳はどうなんだろう?
未成年って新潮でなんででないんだ?
どうせ売れないから
898 :
吾輩は名無しである:2006/09/03(日) 18:04:07
昔は出てたんだけどね。
トルストイ読んでみたけど、糞すぎたw
あんなのがドストと同格のように言いふらされているのは実に腹が立つ。
>>868 最寄の図書館になくても、図書館司書のおねえさんにリクエスト頼むと
他の市区町村からでも検索して取り寄せてくれるんだよ。
図書館業務の一環だから、どんどん頼んで大丈夫。
どうしても気になるんだったら頼んでみれば。
>>899 スレの住み分けもできない低レベルのやつだな。これだからドストファンってw…(ry
903 :
吾輩は名無しである:2006/09/05(火) 17:03:40
マッチポイント見た。主人公は「罪と罰」読みきらず「ドストエフスキー入門」読んでたなw
そりゃラスコーリニコフと違ってあんな結末になるわ
904 :
吾輩は名無しである:2006/09/05(火) 17:10:35
>>903 ずっと前の映画でも、「白鯨」を解説本で読んだことを
隠してるってネタがあったな。
催眠術にかかって白状してたwww
>催眠術にかかって白状してたwww
どういうシチュエーションの映画なんだよそれww
明日はレディースデイだから、「マッチポイント」観てみようかな。
906 :
吾輩は名無しである:2006/09/05(火) 18:48:34
>>870 ドストエフスキーの血液型はO型説ってのが根強いね。
子孫から帰納したらそうなるらしいけど。
だとしたら登場人物もO型気質ということになるんだろうなあ。
セイゴサイトの常連は本当に気持ち悪いねw
だらだら引用したかと思えば、間髪入れずにまだ引用。
なぜドスト信者はあんな文体を好むようになるのか?
しかも、いい年したおっさんの行き着いた先があれでしょ?
やれやれとしかいいようがない。
>>906 へぇ〜、そんなの分かるんだ。
しかし血液型で気質って違うもんなんだろうか。
>>908 マジレスすると、日本人の大好きな都市伝説ですので
>>909 おわっ、ここまで細分化が進んだか…。
どこまで伸びるか生暖かく見守ろう。
じゃあ、自分は「 『白痴』のムイシュキンってなんであんなにバカなの?( ゚,_ゝ゚)」って
スレでもたてようかなぁ…。
「マッチポイント」観てきた!
ドストファンなら、この映画中の随所に隠された「罪罰」ネタにニヤリとして楽しめるはず!
そんなに期待しないで行ったんだけど、面白かったよこれ。このスレ読んで興味もって
良かった。.
呼び鈴を押す来訪者とドア一枚隔てて対峙するシーンとか、「軍事行動には罪もない
人間も…」のせりふとか、「罪罰」ファンへのくすぐりどころいっぱい。
「太陽がいっぱい」+「罪罰」をウッディ・アレンで割ったって感じですごく楽しめたよ。
カレンダーなしでは生活できないよね
亀井訳売ってたよ
ごめん亀山訳
↑どうだった?超訳っていうか妄想訳じゃないかと期待してたんだけど。
917 :
吾輩は名無しである:2006/09/08(金) 10:55:39
>>916 光文社があんなシリーズを始めるとは、思いもよらなかったな。
918 :
吾輩は名無しである:2006/09/08(金) 20:38:18
「白夜」を読み直していると、私は何というのか身勝手な態度が身につまされて、
思い返すと本当に心からごめんなさい、もうあんなヴァカな奴とは話をする気にもなれない
かもしれませんが、せめてこれからもどうか姿を見せて下さい、そして、
もしまた話をすることができたらどんなに嬉しいかと思っています・・・
と足下に跪きたい気持ちにさせられますね・・。
「白夜」は本当にすごい作品です・・。
少し前の書き込みへのレスなのですが・・。
>>860 「カラマーゾフの兄弟」は原卓也の翻訳がお勧めです。
文章にスピード感があって、セリフや場面に迫真性があって良いです。
>>866 Достоевский の“сто”は、基本的に「スト」としか読まないです。
ロシア語の発音で厳密に言うと「ダスタィエーフスキィ」という感じですが・・・。
>>916 やわらかいというか軽い訳でした。
ドストのモノマニーというか、熱意が感じられない。
なにより、リズムがよくない。
錯覚かもしれないけど、分量が少ない気もした。
語学屋が授業で訳した文書という感じ。
もともと既存訳の評判が悪いわけでもないし、余裕で買わないで帰ってきた。
サンクス
>>919 >>918 >Достоевский の“сто”は、基本的に「スト」としか読まないです。
だよねえ。
いったい誰だよ、「ドフトエフスキー」なんていい出して雑誌のタイトルにまでつけちゃったやつ。
〜〜〜
922 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 01:46:34
スルメジャコフ
923 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 04:34:38
ドストエフスキーの小説に出てくる『思想』がわからん。
例えばカラマーゾフの兄弟「大審問官」の章とか。
そういうのを理解できる本知ってたら教えて。
>>921 ほんとに「ドフト」なのかね。
いや、あなたを疑っているわけじゃなくて、
そこの書籍サイトに、書籍名を打ち込んだやつ(派遣OLとかSE)がバカで打ち間違えたのじゃないかと。
そうかも知れん。原稿が手書きで、「ス」を「フ」と読み違えてるとかね。
それにしても、たとえ読んだことはなくても
「ドストエフスキー」という名前くらいは、小学生でも知っていると思うが。
926 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 07:20:43
>>921 は、紀伊国屋の検索と連動しているようだ。
紀伊国屋は「ドフト」が存在する。
ジュンク堂は同じ書籍が「ドスト」になっている。
>>924 つまり紀伊国屋がバカということだ。
>>925 朝からこんなことやってたら、やべぇドフトが正しいと思えてきたorz
927 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 07:31:24
ところでロシア語的にはミーシャとミーチャではどっちが発音的に近いの?
929 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 07:54:39
正確な発音はミートィア
930 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 08:41:23
>>928 ・ミーシャ=ミハイルの愛称
・ミーチャ=ドミートリーの愛称
いやあ、試しに検索してみたけれど、笑えないくらいに
「ドフトエフスキー/ドフトエフスキイ」がひっかかる。
しかしこれは、たとえば「ドストイェーフスキィ」とかにみられるような
外国人人名を日本語で表記するときに生じる問題とは異なるような……。
そういやミステリの方じゃあ「ディスクン・カー/カーター・ディスクン」が検索引っかかりまくるw
>>933 …あれかな、最初のほうで訳した人がドフト表記で、
誤用でも伝統的に使用しているとかそういう事情でもあるのかな…
そうでも思わないとテラヤバス
ドチュトエフチュキーだったら良かったのに
なんかドフトエフスキーのほうが言い易いよね
938 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 18:53:56
悪霊そんな面白いか?
ステパンやら知事やら知事夫人やらの、退屈なシーンが多すぎる気がする。
白雉はレベジェフが長い。
こういう冗長なシーンいれるのがドストの趣味なんだろうが。
罪×は無駄がない。
939 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 19:24:20
>>935 > 918 :吾輩は名無しである :2006/09/08(金) 20:38:18
>
>>866 > Достоевский の“сто”は、基本的に「スト」としか読まないです。
> ロシア語の発音で厳密に言うと「ダスタィエーフスキィ」という感じですが・・・。
940 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 20:01:49
941 :
940:2006/09/09(土) 20:08:48
「今生きている言葉で」をキャッチフレーズにした
光文社の新訳古典文庫。
活字も大きいし、4分冊にしてるから軽くて持ちやすい。
新潮社のカラマーゾフと比べてみると。
表現はちとうろ覚えなので、そこはご容赦を。
光文社版「・・青春のひとコマ」
新潮社版「・・青春前半の一時期」
光文社版「・・P.S」
新潮社版「・・追伸」
と、表現が口語風になっている。
ざっと読んでみても、なめらかなで読みやすい文章に
なっている感じ。
>>939 …??935ちゃんと読んだ?
もうちょっと詳しく説明すると、例えばwagnerというドイツ人名があるが
この正しい発音はヴァーグナーであってワーグナーは間違い。
でもほとんどの人はワーグナーというし、
書籍でもワーグナーと書いてあるものが多い。
こういう風に例え間違った読み方であっても
ある程度の数の人に用いられるようになれば
出版物などに載っていても誤用とはいえないということ。
第一外来語を日本語表記にすること自体無理があるの前提だしね。
918を引用してるけど、それなら逆にドストエーフスキーが正しくて
ドストエフスキーは間違いじゃないか、ということにもなってくるだろ?
おまいが正しいからそんなに必死にならなくてもいいよ
くだらない質問ですが、カラマーゾフの兄弟に出て来たカテリーナと罪と罰で発狂した
カテリーナって同一人物?
続編とかクロスオーバーとかではないので別人と思われます
アレじゃない?
最初に「ドフトエフスキー」表記始めたひとは、サ行とハ行の区別がつかない
江戸っ子だったんだよ、きっと──!
ひばち → しばち みたいに、ドスト → ドフト だったりして(ミャハ
バフチンの『ドストエフスキーの詩学』(ちくま学芸文庫)
読み終わったよ。
バスチンのドフト論はいまだ積読中だぜ。
ちくまはすぐ絶版にしやがるから買ってあるけどな。
>>940 >主人公アリョーシャが、初めてリアルな人間として描かれ、物語を導いていく
アリョー好きとしては気になる宣伝文句だ…
光文社のやつ尼で86位となってる!
新訳ってだけなのに古典がこんなに売れるとは…
世も末だ…
951 :
吾輩は名無しである:2006/09/10(日) 16:06:06
>>940 なんじゃこの表紙は・・・新潮のはジャケ買いしちゃいそうなくらいイカすのに
新装版の岩波が一番好きだ<カラマの表紙
>>951 右から、ミーチャ、イワン、アリョーシャです
www
ニョロニョロ?
957 :
吾輩は名無しである:2006/09/11(月) 06:53:33
質問ですが、悪霊のマリヤの修道会がどうとかって話の解説できる人いませんか?
どういうことを解説してほしいか書かなければレスしようがないニョロ。
959 :
吾輩は名無しである:2006/09/11(月) 20:07:09
>>958 修道長がどうとかとかの話。
意味不明なんだけど、あれは具体的に何についていってるの?
960 :
吾輩は名無しである:2006/09/11(月) 21:26:24
↑お前、文学板住人にしては文章下手だなw
お前の文章のほうが何言ってるのかわからん。
「どうとか」とか言われても、何が「どうとか」なんだ。
962 :
吾輩は名無しである:2006/09/11(月) 23:08:13
>>959 自分自身丁寧な文章を書く練習をすれば、小説の読解力も深まるよ。
江川氏の岩波新書読んでるが・・・
ここまでくると単なる思い込みを超えて「宗教」だね
「謎解き」に出てきた江川氏の、「凧揚げとは、空に30もの男根性器が乱舞する象徴
である説」はものすごかった。一生忘れまい。
こういう説を真に受けて、やたらと江川氏の「ご高説」をありがたがってた20世紀の
ドスト読者の心理はとうてい理解できん。
965 :
吾輩は名無しである:2006/09/12(火) 12:41:55
>964
すまん、『カラ兄』では江川の謎ときを買って読んでしまった。
?、もあったが、!、もあった。
966 :
吾輩は名無しである:2006/09/12(火) 18:04:51
いやだから新潮最新版悪霊上巻274P〜278Pの部分ですよ。
マリヤがプラスコーヴィヤ尼がどうとか、リザヴェータ尼がどうとか、
意味不明のこといってるけど、あれは具体的に何についていってるの?
プラスコーヴィヤやリザヴェータの名前が出てるのもよく分からないし。
そういうときは江川センセの謎解き悪霊ですよ
968 :
吾輩は名無しである:2006/09/12(火) 19:39:22
悪霊は岩波文庫のを読めば良いの?
969 :
吾輩は名無しである:2006/09/12(火) 20:24:45
>>966 俺もそこ意味分からんかった
基地外の妄想なんだろうけど、よく分からんね
岩波悪霊は下巻が品切れです
971 :
吾輩は名無しである:2006/09/13(水) 16:05:59
カラマーゾフに出てきたネギの話は芥川の蜘蛛の糸の元ネタ?
972 :
吾輩は名無しである:2006/09/13(水) 18:00:27
芥川がインスパイアしました
>>971 そうらしい。
世界一受けたい授業で偉い人が言ってた。
974 :
吾輩は名無しである:2006/09/13(水) 20:58:03
>>973 葱の話でございますが、以前は芥川龍之介がこの話を『蜘蛛の糸』のモチーフとしたと言う見方がありましたが、
現在では別の考えが有力とされております。
芥川はアメリカの東洋学者ケーラスの書いた「カルマ」の翻訳文を
下敷きにして蜘蛛の糸を書いたらしゅうございます。
『蜘蛛』や『カンダタ』という登場人物が
そこに登場しておりますので、それが正しいところでございましょうね
でそのカルマーゾフの兄弟とドストと
どっちが先なの?
もちろんカルマです。
977 :
吾輩は名無しである:2006/09/14(木) 14:38:12
新潮と岩波、どっち買えばよい?
978 :
吾輩は名無しである:2006/09/14(木) 15:13:34
>>966 その部分はよほどの専門家じゃないと分からないと思いますよ
一見脈絡のない文章ですが、なんらかの暗示になってるのは間違いないでしょう
ただ江川氏が亡くなってしまわれたので、解明は不可能だと思います
979 :
吾輩は名無しである:2006/09/15(金) 00:34:53
>>975 「カルマ」(ケーラスの創作仏教説話)は初出が1894年
十数年ほどドストより遅いので、
パクリの疑いをかけられたこともあるらしい
俺は主人公ラスコーリニコフ。通称ハンニンダヨ。
ナポレオン理論と熱病の名人。へ、へ、へ。
俺のような天才妄想家でなければ百戦錬磨のドスト作の主人公は務まらん。
私はドゥーニャ。通称フェイスウーマン。
自慢のルックスに、男はみんなイチコロさ。
色目を使って、兄の生活費から母の生活費まで、金なら揃えてみせるぜ。
よおお待ちどう!わたくしこそはカテリーナ、通称クレイジー女。
ドイツ女嫌いの腕は天下一品!
奇人?変人?だから何?
ソーニャです。通称大地接吻。
癒しの天才だ。大統領でも癒してみせらぁ。
でも性病だけは勘弁な。
俺達は、道理の通らない世の中にあえて苦悩する。
熱病のようにうなされ続ける、特攻野郎罪罰チーム!
秋の夜長に退屈な時は、いつでも読んでくれ!
Aチームネタかよ。
次はナイトライダーで頼む。
983 :
吾輩は名無しである:2006/09/16(土) 01:06:23
ナイトライダーの次は、
・アメリカン・ヒーロー
・冒険野郎マクガイバー
も頼む。
そうか、じゃあ次スレ立てて。
でも性病だけは勘弁な にワラタ
わっ、ホントに立ててくれたの?!
ああ、
>>987万歳!
>>987万歳!
>>987さん、僕たちはあなたが大好きです!
人生って素晴らしい!
…と、どうやらカルタショフらしい一人の声がこらえきれずに叫んだ。
ドストスレ恒例、グロスマン同志のスレ総括はまだですか?
前スレで一回登場しただけなのに、グロスマン同志のスレ総括は資本主義に毒された
大衆の間でも、切実な希望の星となっているようですね。
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[,,|,,,,★,|,] || || [,|,★,,,|,,] / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`) 目 目 (・∀・ ) < 腐れきった資本主義社会であっても、
( つ )つ ⊂グロスマン) | 科学的真実である共産主義の
┃レ __ | ̄ ̄ ̄ ̄ | ___,ノ┃ | イデオロギーは希望の光なのです。
┗━┳┳\ | ̄ ̄ ̄ ̄|,/━┳┳┛ │ 私の「アリョーシャ皇帝暗殺犯説」が
┃┃ |_____,,| ┃┃ │ 日本で絶対的定説となるのも間近です。
___∧_________________________
なんか、今回のスレではナチズムとドストの思想の類似性が話題に上がって
いましたが、絶対的真実である共産主義の恩恵に与れぬ大衆とは
なんともはや哀れなものですね。
(⌒''ゝ,,,_
_i=卍=ニ> / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(ヽ(´∀` ,,)< 「反ユダヤ」「神に選ばれし聖なる民族」「モスクワ=第三のローマ(第三帝国)」
ゝ、''<V>''ヽ \ なんかドスト君には親近感かんじちゃうなぁ〜、ジークドスト!!
l=:==:l=U \_______
/____l_,l
(^,,,(^,,,,)
罪と罰の映画、いろいろ出てるけどどれが一番面白いですか?
地下室の手記が面白かったから、カラマーゾフを読み始めたのだけど、
訳者は違う人なんですね…。
同じ新潮文庫ってことで、訳者を気にせず買ったら、読み辛くて…_| ̄|○
>>993 ほう、江川卓が気に入りましたか。お目が高いですな(´∀`)
俺も最初に読んだのが地下室だったな
新潮なら悪霊が江川訳だけど、あっちは内容の方が胃にもたれそうだが
自分も地下室(江川卓)が最初でした。
ドストを読むときは極力江川卓です。
もうドストより江川卓が好きです。
俺は小沼文彦が好き
998 :
吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 23:11:28
原卓也の訳は、優れた技巧と深い理解に支えられた最高の名訳だと思います・・。
原とか江川とか工藤とかロシア語翻訳者は巨人軍ですか
1000 :
吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 23:53:34
長嶋キボンヌ
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。