葉鍵的 SS コンペスレ 8

ここは、期限内に与えられたテーマに沿った SS を書くスレです。
　他人と腕を競いあうもよし、ネタで盛り上げるのもよし、テーマに沿っていれば何でも(･∀･)ｲｲ!!
　テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん参加してみましょう。
　このスレを育てるのは、あなたが紡ぐ言葉です。

・期間の設定や細かい変更点は告知のなかで発表します。
・テーマはこのスレの話し合いで決定され、開催ごとに毎回変更されます。
・その他、ルールや投稿方法や関連スレは >>2-10 あたりに。

【前スレ】
葉鍵的 SS コンペスレ 7
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/

【過去スレ】
葉鍵的 SS コンペスレ 6
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1040/10406/1040605036.html
葉鍵的 SS コンペスレ 5
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1035/10359/1035975262.html
葉鍵的 SS コンペスレ 4
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1031/10311/1031179074.html
葉鍵的 SS コンペスレ 3
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1028/10288/1028847595.html
葉鍵的 SS コンペスレ 2
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1025/10257/1025740724.html
葉鍵的 SS コンペスレ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1020/10204/1020433927.html
葉鍵的 SS 職人選手権（SS 投稿スレ内で行ったもの（189〜））
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1014/10145/1014537214.html

葉鍵的 SS コンペスレ保管所
http://sscompe.tripod.co.jp/

ルール】

・テーマを決めて、それに沿った SS、シチュなどを書く。
・書き手は全員名無し（書き手の知名度で作品の評価が変わるのを避けるため）
・書き手の騙りを防ぐために、作品ごとのトリップを推奨する。
　但し、普段コテでトリップをつけている人は、それとは別のトリップをつけること。
・投稿作品とそれ以外の書き込みを区別するために、投稿作品の前後には宣言をする。
・告知及び投稿期間→感想期間→総括期間、という流れ。投稿期間終了までは一切感想をつけない。
・感想期間では、参加作品について感想、評価などを行う。
・総括期間では、書き手の挨拶、運営への意見、次々回のテーマの決定などを行う。
　また、感想期間で評価が高かったもの選び、最優秀作品として推す。

・各期間は以下のように設定する。
　投稿期間： 2 週間
　感想期間： 1 週間
　総括期間： 1 週間＋α（そのときに応じて期間は変化する）

【関連スレ】
第八回顔文字選手権大会
http://choco.2ch.net/kao/kako/1015/10156/1015675389.html

注意】

※必ず名無しで投稿して下さい（誰だか判らなければ良い）。
※特に、普段トリップをつけている方はご注意を。
　（そのトリップと違うトリップなら構いません）

それ以外の手順は SS 投稿スレに準じます（以下に転載）。
｜【投稿の手順】
｜
｜１：まず、投稿する旨を告知するカキコをすると良い。
｜　　「今から SS 投稿します。なお、××な内容です」など。
｜　　鬼畜・陵辱・スカなどのジャンルでは特に。読むのを嫌がる人もいます。
｜　　（時間帯・スレの状態・信念・その他で省略可）
｜２：書いた SS を 30 行程度で何分割かしてひとつずつ sage で書き込む。
｜　　（名前欄に、タイトルと通しナンバーを入れると分かりやすい）
｜３：回しは不要。旧スレからの変更です。
｜４：最後に sage で作者名・タイトル・あとがきなどと共に、
｜　　アップしたところをリダイレクトする（>>1-2みたいな感じ）と トッテモ(・∀・)イインチョ!

【よくあるかも知れない質問】

Ｑ．複数の作品を投下するのは OK ですか？
Ａ．構いません。期間内でテーマに沿っていればいくつでも結構です。

Ｑ．もうすぐ完成するから、締め切りを伸ばしなさい(｀□´)くわっ
Ａ．終了間際の混雑などを考え、締め切りは延長される可能性もあります。
　　その際は、一言その旨をこのスレに書き込んでください。
　　ただし、完成まであまりにも時間がかかりそうな場合はその限りではありません。

Ｑ．締め切りが過ぎてから完成したんだけど、ここに投稿していい？
Ａ．締め切りを過ぎたものについては、葉鍵的 SS Training Room や
　　内容に見合った別の SS 関連スレに投稿してください。
　　このスレは、決められたテーマと期間の両方を満たす SS を対象にしています。

Ｑ．気に入った SS があったけど、みんな名無しだから作者がわからない。
Ａ．締め切り後にこのスレで訊いてみましょう。教えてくれるかも知れません。

Ｑ．投稿した投稿作品がリアルリアリティに汚染されてます。
Ａ．ときには厳しい意見が付くこともありますが、別にあなたが憎いわけじゃありません。
　　良い感想職人さんはちゃんと理由も書いてくれますから、次回に役立てて下さい。

【告知】

現在、葉鍵的 SS コンペスレは総括期間に入っており、今回の運営への意見、
書き手の挨拶、次々回のテーマの決定などを行っています。
「感想期間に間に合わなくて(´･ω･`)ｼｮﾎﾞｰﾝ」という方も、感想を書き込んで
もらっても構いません。

上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。

※次回のテーマは『桜』に決定しており、開催時期は ４月上旬〜下旬になる予定です。
※今回決めるのは次々回のテーマです。お間違いのないように。

『voice』『犬耳』を書かせて頂いた者です。
何故か最初（voice）と最後（犬耳）を俺の文が取ってしまい（書き手の挨拶も俺が最初か？）
小説を読む意欲、良い小説の余韻を無くしたんじゃないかと怯えています。
マジでそうなった人がいたらココで謝っておきます、すみません。
では、以下感想をくれた人への弁解等……

>>478
>折原浩平も丸くなったものだ
俺の中の浩平はみさき先輩に対しては優しいようです。
脳内設定はいけないとわかっているんですが、どうしても丸い奴になってしまう。
やっぱり、原作を大事にしないと駄目ですね。

>>493
まこみしｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!
ありがたいです、真琴も美汐も好きなんで楽しく見させてもらってます。
>美汐「三つ目、テーマの問題です。『耳』、というより、『音』のＳＳになってしまっています」
やっぱり音ですよね、耳がテーマなのに書いてしまった俺の馬鹿野郎。
後、シチュエーションの変化、みさき先輩が足音で気づかなかった事、
これは俺の完璧なミスです、演出でもなんでもありません。
成り行きでアレになりました、申しわけ無い！！

>>502
あの耳でヤッちまったのは、アレの寸前でめくったページが耳だったという事です。
説明不足、これも申しわけ無い。
複線は耳を出しただけでOKかな？
って思ってしまったんです。
どうも俺は読む人の事を考えない事が多いようです。
自己満足(・A ・)ｲｸﾅｲ!っすね。

>>506
みさき先輩に対する愛着ならありますよ！！
もう、カレーを体中に塗りたくって「俺を食べてくれみさき先輩！！」ってくらい (ﾟДﾟ )ﾊｧ?
では、ちゃんと感想に対する意見を……
ラストはやっぱり俺の説明不足です。
「当たり前だろ、みさき先輩は俺の彼女なんだから」ってのは、
普通の女の子として扱う＝優しくする事＝恋人に優しいのは当たり前。
という事だったのですが（書いてる自分もわかりにくい）
俺の脳内でやっぱり完結してしまっているようです。
もっと小説を読んで台詞の勉強をしてきます。

>>512
楽しく読んで頂いてありがたいです。
ギャグが好きなので『楽しく読める』と言われるのは凄く嬉しいです。

>>519
>一本のＳＳとしてどこに着目するかを考えると弱い
俺の悪い癖『ながら小説』が出ているのが原因かと思われます。
書きながらすべてを考えるのが俺の書き方なので、
アッチコッチに話が飛んで分かれ道より酷い行き止まりだらけの迷路になってしまってます。

>>522
>一番印象に残ったのが、ＲＲ炸裂「全部完売」という言葉だったりします…
コレはですね「新刊全部、完売しました！！」という言葉を何処かで聞いたのが原因だと思います。
もう一つ言うなれば、俺が青紫大好きという点です。
三点リードはいつのまにか癖になってるんです。
自分でも『うわぁ〜、ウザいかな？』って思いましたし、これから両方直していきます。

>>523
あわわっ、ベタで申しわけ無い。
他にアイディアが浮んでこなかったんです（ココだけの話、書いてる時はベタとは思ってなかった）
やっぱり先走りすぎたようです、もっと自分の文を冷静に見れるようになってきます。

>>533
>詳しくはないけど、さすがに男と女じゃサイズが違ったりしないんですか？
普通はそうだと思うんですけど、PS版だと綾香のを付けてスパーリングしてるんです。
だからサイズが同じなんだと思います（自分の描写不足ですね）
>天地を喰らう懐かｽｨ……(ﾟДﾟ)
そうです、あの台詞が頭の中を駆け巡ったので咄嗟に書いてしまいました。
ラストの顔文字は軽い雰囲気を出そうとしてやったのですが、
見事に失敗しているようです、浩之スマン。
>一字空けした方がわかりやすいかなーと思うんだが、他の人はどう思うんだろう。
自分はテンポを重視したんですが、やっぱりこれも失敗のようです。
本当なら空けないといけない所なんですが、試してみたいという誘惑に負けてしまいました。

>>535
>全体的にＳＳを書き慣れておられない印象を受けました。
その通りです、SSはコレが一応処女作です（練習に書いた物などを省くと）
地の文の三点リードの多さ、急な場面転換は、俺の癖と考えが原因です。
自分が普通に読めるから、他人も普通に読めるってのは間違いですね、直します。
全体的に描写が少ないのは、俺の力不足です。
もっともっともっともっと！！！！文を書いて出直してきます！！

>>543
ラストの耳の写真を本当の犬耳の写真に！？
……それは考え付きませんでした。
『犬耳』って題を付けてるからにはラストも犬耳で落とすべきですね。
くそぉ〜、俺のバカヤロー！！
もっとインパクトが必要でしたね。
三点リードの件は次来る時までには直してきます。

やはり処女作をコンペに出すのは世間知らずでした。
もっと精進してから帰ってきます。
ちょうど今日からネットができなくなりますし、今度復活する時までにスキルアップしてみます。
よし、まずは今回の小説を直すぞ！！
あ、時間が無いので（後１時間ほどでネットが切られる）
詳しい感想は書けませんが全部楽しく読ませていただきました、
皆スゲェよ！！これからも頑張れ！！
いつか越えてやるからな！！待ってろよ！！（いつ帰ってこられるか不明だが……）
では！！

>>1
スレ立てありがとうございます。

今回、感想の中で、評価が高かった作品は以下のとおりです。（レス番は前スレのもの）

『シンデレラはもういない』　>503　>524
『空に響く君の声』　>513
『こんなふたりですけれど』　>524
『きみのみみのみかた』　>544

ということで、第十二回の最優秀作品は『シンデレラはもういない』のようです。
おめでとうございます。

>>10
うわあ、さすがにこれは少ない・・・全部読まないと決められないからか。
全レスした人はホントお疲れさんだ。
やっぱコース料理も一度に全部出されると、見ただけでお腹一杯になるってもんかな。

>>9
>ラストの耳の写真を本当の犬耳の写真に！？
>……それは考え付きませんでした。
さすがにこれは冗談半分なんですけどねｗ
処女作であれならずいぶん期待が持てるかと思います。
復活されることを楽しみに待っております。

＞さすがにこれは冗談半分なんですけどねｗ

半分は本気かyo！（ｗ

>>11
とりあえず全部読んだ人は、感想つけなくてもいいから最優秀投票だけでもしてくれるといいんですけどねぇ。
いや、もちろん理想は「一言でもいいから感想書いてくれること」なんですけどね（ｗ

で、次々回のテーマですが。
５月中旬頃と見込んで「雨」……って前あったなぁ。
じゃあ花鳥風月シリーズ第２弾「鳥」を提案してみる。

俺は逆に、最優秀だけ投票されるぐらいなら、
最優秀への投票がなくても感想書いてくれる、ってほうが嬉しいかな。
最優秀決めることより、そっちのほうが実は意義があると思って。俺だけ？


いまの感想人さんたちは頑張ってるし、これからも続けて欲しいけど、
書き手の人たちが、もしかしたら毎回決まった五、六人ぐらいにしか
読んでもらってないのかも、と思ってしまうのも悲しいので、
もし彼ら以外にもＳＳ読んだ人がいたら、別に立派な感想じゃなくても
的外れかもと思っててもいいから、軽い書き込みでも感想があると嬉ｽｨなあ。

「他に力入った感想書く人がいるから」とかできれば思わないで……。
書き手のほうからすると「感想がない」っていうのは
「読んでももらえなかった」のと区別がつかないから……。
いや、「感想がつかないということも感想」ってのも確かだけどね。

>>14が感想つけなくてもって言ってるのは、別に感想のほうを軽視してるのではなく
感想を書くのは大変だと思うからそれが無理でも投票ぐらいは、ってことだと思われ。
意図は多分>>15と同じだよ。
「俺は読んだぞ」って足跡だけでも、沢山の人に残して欲しいってね。

『きみのみみのみかた』を書かせていただきました。
感想ご意見、ありがとうございます。

「耳」というお題で何が思い浮かぶ？　と考えたとき、
「田沢さん」の名前が飛び出したのは自分だけでしょうか。
彼女を書くのは最萌Ｔで支援を書いて以来のこと。なんというか、抜擢でした。

大きい耳へのコンプレックス、というのはきっちり公式設定にもあったりします。
好物が春キャベツたっぷりのスープ、という設定まであるのですがこれは今回関係なく。

実際のところ、田沢さんはほんの少し耳が大きいだけの普通の女の子です。
一般人の平凡な学生生活と大差のない日常を、幸せに過ごしています。
そこにセリオがやってきて――と、それがドラマＣＤの物語といういわば非日常。
今回のＳＳは、ドラマＣＤのトラックとトラックの間の隙間を埋めるような形で書きました。
直前のストーリーも、直後のストーリーもドラマＣＤ。そこに独自のエピソードを差し入れた形です。
ですので、もし今回のＳＳで田沢さんに興味をもたれた方がいれば、是非ＣＤドラマを聴いてみてください。
今回のＳＳの背景・前日・後日譚が、商業クラスの出来で聴けますです。はい。

ちなみにもう一本、「パンの耳」で書けばよかったかなあ、と思いついたのは、
投稿期間が終わってからでした。残念。

さて、感想を見る限り察していた方もいらっしゃるようですが、
毎回のごとく、本作は拙作ＨＰにアップしますので気が向いたら御検索ください。
それでは、また次回。

>>16
いや、「読んだ足跡残しだけでもいいから」までは同意なんだけど、
「足跡残しで投票だけ」ってのでは俺は、う〜んちょっと…。
http://kita-kao.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/test/read.cgi?bbs=erofesta&key=1044457587
例えば感想期間にこれだけしかないレスが来るよりは、
「面白かった」「つまらなかった」の一言や「萌え」「萎え」の二文字でも、
まだそっちの方が好きだなあ。

長文失礼します。
感想書きのみなさん、28qsa氏、どうもありがとうございました。
『シンデレラはもういない』『耳かきうんたら』の二つを書いた者です。
前回「泣いて笑って」を書いた時に、ほぼ全員の感想書きさんから「落ちが読みやすい」
「ストーリーが単純」という感想を頂き、んじゃ絶対読めないオチにしてやるこんちきしょう
と思って（ちょっと脚色）書いたのが『シンデレラ〜』です。
……賛否両論というか、癖が強かったみたいでした。前回と感想が正反対ぽいです。
不快感を抱いた方は、ごめんなさい。
『耳かきなんとか』の方は、「シンデレラ〜」を書いている時に降臨してきた電波を、
ほぼ一発書きで纏めて投稿しました。
梓萌えＳＳのつもりだったのですけれど、梓萌えーという感想でレスが埋まらなかった
ということは、電波の味付けをちょっと勘違いしたかもしれません。
梓たん、ごめんなさい。

以下レス返しです。なお、レス番は全部前レスのものです。
『耳かきどうとか』
>283さん
＞271の（・∀・）が乳に見えて仕方が無い
梓の胸はもっと大きいのです。

>474さん
＞強引さが、度々目に付いてなかなか入りきれなかった。
うーん。方法そのものが、マトモにやると厳しかったみたいです。
長さについては、この長さでもっと面白くするやり方もあったかもしれないですね。
好意的なご指摘、ありがとうございます。

>480さん
第一印象を書くというのはセンスが感じられてイイ試みだと思います。全感想乙彼さまでした。
＞地雷原でステップ
しまった。タイトルは「地雷原でステップを」とかにするのも一興だったかも。
笑ってくださったのは、きっと梓が可愛い娘だからなのでしょう。良かったね、梓たん。
面白がってくださり、ありがとうございます。

>492　名無しくん、、、好きです。。。さん
＞全体的なバランスからして、読ませどころを間違えたかなーという印象。
確かにそうですね。嬌声もしつこかったようです。
耳はオチに絡めば最高だったんですけれど、なかなか上手くいきませんでした。
どうすればいい、ということはまだ全然考えていないのですが、いずれ書き直してみます。
ところで、タイトルはこれ以上長くするのはどうかと思いますｗ
好意的なご感想、ありがとうございます。

>496　まこみしさん
あぅ、真琴ごめん。君のことも考えてタイトルつけるべきでした。
説明的な台詞はやっぱり鼻につきましたか。
短くするか、捻ってみるか。どちらも一案だと思うので、改善方法はじっくり考えてみます。
＞姉の恋人を自分の部屋に連れ込んでおいて長電話する方も迂闊でしたね
そこが梓のいいところだと思うのです。どこら辺がいいのかはわかりませんけど。
面白いご感想、ありがとうございます。

>508>513　◆DIkaNSOFOgさん
文章表現及び長さまたは落とし方、全部ひっくるめて改善ポイントですね。
深夜の電波はあまり信用しない方が良かったかもしれません。
それでも、６位評価（になるのかな？）ありがとうございます。

>531-2　◆2KSrmDuOF.さん
＞タイトルの意味を考えるのが面倒なので、普通のギャグ物として読みました。
タイトルの意味は、まこみしさんが作者自身よりも深く解釈されているので、そちらを参考に
お願いします。面倒でごめんなさい。
それと、梓萌えＳＳなのです。苦しいですかそうですか。梓たん、ごめん。
最後は玄関のチャイム音で終わらせるのも面白かったかもですね。
結構楽しんで頂いたようで、ありがとうございます。

以上です。
タイトルが略されまくってたのが印象的でしたｗ

『シンデレラはもういない』
>481>519さん
＞第一印象：ちと長いって
＞最初の１レス分を読んだ時点ではギャグ作品だと思った。
＞もう少し読者受けを考えてプロット組んだ方がいいと思う
などと一読したときは大ダメージをくらいましたが、よくよく読んでみると結構好意的な
ご感想、ありがとうございます。
しかし、はなからギャグだと思われたのは大失敗でした。
このＳＳの存在価値が危うくなりますね。
もう少し筆を抑えた描写の方がいいのでしょうか。色々考えてみますです。

>498>503　まこみしさん
わーい。と狂喜乱舞しました。狙いにはまってくださったようで、ありがとうございます。
＞ではなんで、相沢さんは地球の反対側にいるのでしょう？
……綺麗さっぱり書くのを忘れてました。プロット段階では一応考えてあったのですが。
何はともあれ、最優秀に推してくださり、重ね重ねありがとうございます。

>505>524　名無しくん、、、好きです。。。さん
こちらも狙い通りに読んでくださり、ありがとうございます。
全てを好意的に受け取ってくださったようで、体中がむず痒くなりました。
最優秀評価、まことにありがとうございます。

>509>513　◆DIkaNSOFOgさん
やはり、びっくりして頂くと本当に嬉しくなります。
＞祐一は人前でいちゃつくようなタイプには思えなかった
勝手ビジョンですが、彼は自身の行動を自覚せずにいちゃつくタイプだと思ってました。
第二位に挙げてくださり、ありがとうございます。

>528-9　◆2KSrmDuOF.さん
なんというか、……ごめんなさい。不快にさせてしまって申し訳ありません。謝ることしか
できませんが、どうかお許しください。
文章面の用法については、まだ完全には理解しきれていませんが、大体仰りたいことは
把握したかと思います。これからは、それを念頭において文章を書いてみます。
貴重なご指摘ありがとうございます。そして、m(_ _)m
（耳かきの方で気分が良くなられていたら幸いなのですが）

>560さん
16レス目は多少やり過ぎたかもしれません。ううむ。
雫を連想させるのは非常によくないことですね。筒井康隆もｗ
＞書き方にある種の初々しさが欠けてしまっている
というのはどういうことか、いまいちわからなかったのですが、逆にそれが「欠けている」
ことを如実に示しているのかもしれないと思いました。うむむむ。
初々しさですか……。そんなに書き慣れた覚えもないのですけれど。
つまりは文体や語調に合ったキャラを選べということでしょうか。
考えさせられるご感想、ありがとうございます。

以上です。
こちらはご指摘への改善方法がさっぱり思いつきません。どうしたらいいのだろうか。
次があったら、正統派なＳＳを書いてみようかしらん。
最低投票数で最優秀を取ってしまったみたいで、なんだか申し訳ないような気分です。
そりゃ嬉しいことは嬉しくて、ていうかちょっと小躍りしましたけど。

感想書きのみなさん、ありがとうございました。28qsa氏、長い間お世話になりました。
それでは失礼しますです。

参加された皆様お疲れ様でした。今回『サツキ・ザ・ワイルドキャット』を投稿させていただいた者です。
前には「夏だＨだ」の回の『空の下の恋人』を投稿させていただきました。
ですから、約８ヶ月ぶりになります。どうもご無沙汰です。

久しぶりにＳＳを書いて、さて投稿しようと思ったら、他にも長編力作が揃っていて一寸眩暈がしました。
自分もそうですが、休みに入ると長いものを書きたくなるのでしょうか。

Routesのプレイ率は芳しくないようですが、未プレイながらに長文を読み、感想をつけていただいた皆様には感謝の言葉もありません。
ある程度予想はしていたので、ネタを知らなくても読めるように心がけました。それはある程度成功しているようで嬉しいです。
ただ、読みづらいとか、文章がつっかかるとかのご指摘は、前回も全く同じことを言われています（汗。
自分なりに気を配ったつもりでしたが、まだまだのようですね。精進します。

お礼代わりと言ってはなんですが、それぞれコメントをお返ししたいと思います。

>502 まこみし感想隊氏
まこぴにやらせてみよう！
きっと、「あははっ、面白かったー。でもおしまいの方の話は難しかったの」と言うよ。
逆に、みっしーにやらせた日には、つつくべき重箱の隅が多すぎて終わらないかも。
彼女にはお勧めできない。

>512 ◆DIkaNSOFOg氏
＞読んでみたら結構面白かった。
ありがとう。自分が楽しんで書いたものを他の人にも楽しんでいただけるなら、それに勝る喜びはありません。
＞皐月って、槙村香みたいになっちゃうんだ
Σ(ﾟﾛﾟ；)ｿｳﾀﾞｯﾀﾉｶｰ　言われてみればそんな気も。彼女は強いっす。

>518 名無しさんだよもん氏
＞文章が荒れ気味なのが気になったが
スイマセン。他の人から貰った感想とあわせて考えるに、癖のようなものだと思います。
なんとか直していこうとは思っているのですが。
＞知らないなりに面白かったよ。
我が意を得たり！　ありがとう。

>521 名無しくん、、、好きです。。。氏
今回、Routesをやっておられたのは氏だけでしょうか？　予想以上に人気なかったな。
＞ストーリーがしっかり展開されていて面白かったです
ありがとう。ストーリーはそこそこ好評のようで嬉しいっす。
＞作者さん楽しそうに暴走してるなあ、という印象
はい、止まりませんでした。「こんなの皐月じゃない」と思う方がいらっしゃっいましたら、平にご勘弁。
＞前半でネタを詰め込みすぎ
ただのミスです。ただ、後半時間切れで上手く合わせられなかったのもあるかと。ラストにミルトを一暴れさせるつもりで、前半のシーンを作っていたのですが……。

>534 名無しさんだよもん氏
文章の指摘ありがとうございます。謎のスペースは改行を修正していたときの削り残しですね。
文字を詰め込む性格が災いして、投稿時に行数エラーやら容量エラーやら来るわ来るわ。で、慌てて修正すると。
＞キャラや設定の説明も多少配慮してくれると嬉しい
なるほど。未プレイの人にも楽しんでもらうというのが今回の至上命題だったので、こういう指摘は改めて自作を見直させてくれます。
書いているときには、なんとなく雰囲気で分かってもらえれば、と考えていました。
主人公の行動が素人ぽいとか、感情の変化が唐突とかは原作どおりなので、それが伝わっているなら成功と言えなくもないですが……。
＞原作未プレイでもそれなりに楽しめる
嬉しいっす。涙が出ちゃう。
＞もっとさくさく読み進められれば
永遠の課題。がんばります。

>543 独断と偏見＠星付氏
お褒めの言葉ありがとうございます。
アクションシーンを書いてみたかったというのが一番の動機で、その部分の文章は色々と悩みました。
視点がぶれてるのはひとえに力不足です。
文章力があるという感想と同時に、読みづらいとかつっかかるとかいう感想もあり、まだまだ課題はたくさんです。
＞猫耳である必然性が〜
彼女は元々熊野の山奥に住んでいた野良猫なんです。色々事情があって、今は人間の体となって宗一の傍らにいるのです。猫であったときの記憶は失われていますが、それでも彼女にとって猫の格好をするということは心の古傷を疼かせることなのです。
というのは嘘ですが、確かにコンペに合わせるために無理をした感がありました。皐月＝猫というイメージを、もっと打ち出すべきだったかな。
＞男達の目的が結局判らない
Σ(ﾟﾛﾟ；)忘ﾚﾃﾀｰ　だめだ。長いものの辻褄を合わせるとなると、どこかに抜けが生じます。

それでは。感想人諸氏、どうもありがとうございました。
あと、皐月スレで紹介してくださった人もどうもありがとうございました。
キャラスレならではの軽い感想もありがたいです。
オチが弱いのは……これも以前同じことを指摘されたような気がしますが……努力しますです。
らぶらぶＳＳもそのうち書いてみたいですが、どんなものになるやら。

またなにかアイデアが出れば投稿したいと思います。今回はこの辺で。

運営人さん、感想職人諸氏、ROMの方々、お疲れ様でした。
「幸せな空の色」を書いた者です。
実は今回あまりコンペということを意識せずに書いてしまったのですが、
いざ感想をもらってみると脳内のモチベーションがチリチリと灼かれてしまいました。
ほぼ十ヶ月ぶりの参加でしたが、やっぱりこのスレはいいですね。
感想人諸氏に深く感謝します。

＞まこみし感想隊 氏
浩之の行動に関しては少し言葉足らずだったようです。
綾香の脳裏なりを描写した方がよかったかも。
しかし、真琴の解釈こそ実に浩之らしい気がしますね。

＞◆DIkaNSOFOg 氏
浩之の動機は書き手より良さげな解釈をしてる人が多い気が…。
今回はベタで良いから萌える話を書こうと思ってました。
しかし「王道な話」は険しい道だったようです。
後で「普通にいい話」とコメントされている方もいましたが、
いまひとつ目を惹く要素に欠けていたようです。

＞前スレ516氏
読みやすさは個人的に重視していますが、話が軽すぎるのは短所になってしまいますね。
「場面に執着」というのはリズムを変えるということでしょうか。
予定調和という言葉は今回の反省点になりそうです。

＞名無しくん、、、好きです。。。氏
＞ただ、セリオの行動基準がよく分かりませんでした。
描写が少し人間っぽくなりすぎた気がします。
セリオのキャラは脳内設定に依存するのでもう少し気を付けるべきでした。
とまれ、キャラが苦手な人でも抵抗なく読めるというのは一つの指針です。
もし次の機会があったらぜひリベンジしたいところ。

＞独断と偏見＠星付氏
実は一番堪えた感想でした。
課題を率直に提示してくれたことはありがたいです。
王道を狙おうとしてありがちになってしまうという、
それ自体ありがちなパターンにハマってしまった気がします。
参考になりました。


今回の開催と前後して◆28qsaJNT.c氏の引退宣言がありましたが、
スレ立ち上げ当初の活気に参加した身としては感慨深い限りです。
本当にお疲れ様でした。
新運営人氏、よろしくお願いします。

　えーと……感想期間は終ってしまいましたが、読んでて無性に感想を書きたくなった話もありましたし、今から全作品に対し感想投下します〜。
　評点は星の数で表現してみました。☆☆☆＞☆☆＞☆＞★＞無印　です。ちなみに、無印が多めですが、これは私の評価が辛いだけです……きっと（汗）
　
★voice

　話自体は悪くありません。内容は無難かつきれいにまとめていると思います。雪ちゃんが先輩をくすぐる場面などは呼んでて思わず笑っちゃいました。
　ただ、全体的に粗が目立つのが残念です。

・本編ラストを大きく変更したのはやはりマイナス。テーマ的にも弱い。
・時間経過がわかり辛く、確認の為に読み返しをしなければならなかった事。

　ラストの点ですが、やはり全くのオリジナルで本編と同じだけのクオリティーを出すのは極めて難しいと思います。読んでてびりびり来るくらいの感動が欲しかったです〜。
　あと、面白くて読み返すのと内容確認の為に読み返すのは、行為自体は同じですが意味には大きな差があります。読んでもう少しすっと流れる話だと良かったです。
　そして……キャラの性格描写が若干ズレている気がします。雪ちゃんは実際はもうちょっと落ち着いてると思いますし、浩平は縮こまりすぎな印象があります。先輩は……何かが違うんですよ、何かが！（ぉ）感性で判断してます、ごめんなさい（汗）

　後は、個人的にですが文章は行頭一文字開けと、改行は揃える事ほうが読み易いですよ〜〜。
　推敲すればもっと良くなる話です。１１日の序盤で投稿されてますが、１週間だけでも推敲に使っていればと思うと、ちょっともったいないです。
　これからも伸びていける方だと思いますので、頑張って下さいね。

検索結果は耳

　…………うぐぅ。勢いで書ききったんでしょうけれど、面白くないです〜（泣）
　こう言っては何ですが、ついていけませんこのノリ。キャラはぶっ壊れてるし、内容は薄いというよりは無いに近いですし。
　後は、このゲームテキスト調の
祐一「お前なあ……そんなたいやきばっかり食ってるといつか本気で太るぞ」
あゆ「そ、そんな事ないもん！　甘い物は入るところが違うから大丈夫だよっ！　……きっと」

　って風に頭に名前をつけるのは、普通のＳＳを書く上ではやめた方が無難です。ちなみに例にあゆを出したのは私の趣味ですが（笑）
　誤字やミスも全体的に多いです。推敲はやりましょう。
　酷評だと思いますが……誉めるところがありません、すいません（汗）



柏木家の夜

　笑いました。ええ、笑いましたとも。千鶴さんがバニーで、楓がスクール水着で、初音が……ブルマだったか楓と同じスクール水着か……。
　個人的には梓のうちわで扇いでいた姿が一番印象的でしたが（爆）

　一発ネタですが笑わせてもらいました。ただ一言だけ。このＳＳ、自分の言葉で書きましょうよ。
　シチュエーションを同じにして、文章を自分で考える方がずっと楽しいですよ〜。

☆きみのみみのみかた

　タイトルを平仮名にしたのにセンスが光ります。いい感じに韻を踏んでますね〜。
　んで、私はＰＳ版をやってないため田沢さんがわかりませんが、そんな私の視点から見ても面白い話です。身体特長は人それぞれ。彼女がそんなコンプレックスを取り除くきっかけの話。
　話を一言で表現するとそうなりますが、随所に遊び心が見て取れます。

　髪を切る経緯等は、かなり笑いました。ええ、色々建前つけて切ったあげくにきっちり玉砕したあたりが特に（笑）あとは……何気に雅史にほの字（の一歩手前かな？）あたりとか、「私もがんばりました」とか（爆笑）

　セリオの性格をどうも私は微妙〜に勘違いしてたかもしれません。東鳩を再プレイしてみようと思えるいいきっかけになりました。
　星は二つでも良かったんですが、セリオをもうちょっと話に絡めて描いた方が味が出たと思います。その辺りを考慮したのと、時間をもっと使って長めの話にした方が良かった事で差し引きました。
　絶対にもっと上にいける人だと判断しての星一つです。

☆『耳かきにおける知覚的メタファーおよび精神構造上のアンチテーゼに対する概念的諸問題への一般解答』

　ちゃんと略さずにコピペもせずに、全部自分でタイトルを書きましたよ、えっへんっ！（ぉ）
　……えーっと、誰が何と言おうと私はこういう話は大好きです（笑）若干の読み辛さはありますが、これはこの形態にしている以上避けられない物ですし。

「料理の腕も、最近はだいぶあがってきてる」
　絶対に嘘だと思ったのは私だけではないでしょう（笑）何せタマがひっくり返る料理ですし。後は、ブラジャーのサイズが初音に抜かれたとか、すんごく切実で泣けてくるのとか。
　でもこの話、考えてみたらちーちゃんは梓に『相談内容』をまともには伝えてないんですね〜。伝えなくてもわかる書き方、楽しくて楽しくて仕方がないです。

　後はもうこの、もって回したタイトルと内容の一致が素敵です（笑）そして、このバレバレな状況でなおも耳かきと言い切る梓が可愛いです〜。
　この後どうなったか……想像に難くありませんが（汗）

　さて。面白すぎて５度ほど読み返しましたこの作品ですが、無論粗はあります。３レス・４レスめにおける三点リーダーの多用は、表現的に仕方がないにしても（Ｈシーンですからね……え？　耳かき？）やはり多すぎます。
　あとはシチュエーションにかなりの無茶がある気もしますね。普通だったらこんな状況じゃ電話に出ませんよ、梓は（笑）
　そんな難点がある中でも、やはり★までは素すっと行きました。後は、私のツボに入りまくったので、☆１個です。ちなみに私が今回感想を書こうと決めた話でもあります。
　最近はちーちゃんの次に梓が来る感じな私……。で、最後に一言だけ。
「私の誕生日は梓と同じ８月３０日ですよ〜。えへへ〜♪」（おぉ）

空に響く君の声（未評価）

　ごめんなさい！　現在こみぱプレイ中につき、完璧に読み飛ばしました！　でも、ちらっと見た感じですと、しっかり書けてるように思います〜。

お約束劇場・耳編

　うーん。一発ネタなんですが、どうせなら誤字脱字のチェックと、描写がよく浮かぶような書き方をして欲しい所でした。
　着眼点は悪くありません。後は話の見せ方を工夫しましょう。

☆☆シンデレラはもういない

　……耳かき（なんちゃら〜）と同じ作者さんですか？　本当に！？
　ちなみに私も思いっきり騙されました。第一回ＫＡＮＯＮこんぺの『スカ』を彷彿とさせるお話です（笑）
　ではまず地の文描写について。もう、同じ作者さんとは思えません。これだけちゃんとした地の文を書けるからこそ、ああいう物も書けるんでしょう。
　それでいて、極端に難しい字はちゃんと使うのを避けている（もしくはルビをふる）所も実に読み手に親切です。これに関しては満点です。
　　
　そして……引っ張って引っ張って引っ張って、最後にガツンとやるのが効果的だってのは知ってるつもりですが、思わず頭がくらくらしました。ええ、むろんいい意味ですよ（笑）
　ただ……。１６レスめ、あれは何とかなりませんか？（汗）
　かなりあれは引きました。べらべら機関銃早口で喋る……名雪には一番ありえない事の一つですよ。星１つにするか２つにするか最後の最後で迷いましたが、その理由は主にこれです。
　それでも良く練りこんだ話の構成と、再読時にわかる新たな発見なども考慮すると、やはり秀逸だと思いますので星２つです。
　ラストをしっかり組んでれば星３つ、あったかもしれません。（３つは余程でないとつけません）
　まあ気持ちはわかりますけど。ずーっと暗い感じで進めて行った分、最後で弾けたくなるっていうのは、私も良く思いますし。でも、実際にやっちゃいけませんよ〜（苦笑）

☆☆☆幸せな空の色

　今回の一押しです。
　まず出だしでの１〜２レスの間の姉妹の耳かき……ぐは（萌）でも、何だか綾香の台詞だけ追っていくと、まるでいけない事をやっているように思えますね〜。かくて煩悩がうずまくわけです。
　↓こんな風に（ぉ）


「……はい。終わり、です……」
　姉さんは小さくそう言って耳かきを拭くと箱にしまう。そんな姉さんを見ていると、私の鼓動はどんどん速くなっていった。
　私が考えてる事が、本っ気で馬鹿な事なのはもちろん知ってる。でも……膨れ上がった感情は押さえるどころかますます広がっていくばかり。
　汝の為したいように為すが良い……そんな悪魔の囁きが本気で聞こえるかのような錯覚に陥る。
　そして。
「姉さん。掃除の次はやっぱり……洗濯だと思わない？」
「……え？」
　ゆっくりと振り返った姉さんの体に私は上から覆い被さった。
　……まあ、世間一般には押し倒したとも言うけど……。
「あ……」
　顔を真っ赤にして俯く姉さん。でも、決して激しく抵抗するわけじゃない。
　抵抗されたら仕方がないと思ってた。だけど、そんな姉さんを見て、私の理性の最後のたがが外れる音が確かにした。
　バチン、と。
「ねえセリオ。掃除と洗濯は普通セットでやる物でしょ？」
「はい。一日の家事行為においては、どちらも主となる作業です」
　こんな時でも、セリオは冷静に私の質問に答える。
　でも今から起こる事を見て、まだ冷静でいられるかしら……？　まあその時はセリオも一緒に、ね。
「じゃあ姉さん。洗濯しようか。命の洗・濯」

　…………すいません、極めて碌でもないこと考えちゃいました（滝汗）そんな、読んでる時の妄想大爆裂な前半部。とりあえずセリオは一般の耳かきから外れる物をかなり見せられてる気がします（笑）
「うーん。耳そうじって、耳を綺麗にすること自体はあんまり重要じゃないかもね」
　綾香のこの台詞は熱いですね〜。

　んで。４・５レスの綾香ＶＳセリオ。なんつーしょーもない事に特技を使ってますかね、この二人は（笑）ここでも色んな妄想が爆裂しましたが、それはいい加減さておいて（ぉ）
（冷めてる……）あたりの表現も上手いです。こういうのがあるのはいい感じですよね。
　そして後半。激しすぎる女性スタッフの発言には爆笑ものでした。目元まで押さえて何を考えてますか〜！？　って感じで（笑）でも、それでいて後半部のロボットと感情に対する所で、重要なところはしっかり押さえてありますね。
　個人的見解ですが、ここはもう少し長めに取っても良かったかもしれません。

　最後の９・１０レスですが、８レスめから９レスに繋ぐ所が一番粗があります。転から結に向う時の話の繋ぎ方をもうちょっと丁寧に。時間軸が飛ぶ時には、そこを補足する文章が凄く重要になります。
　私だったら、カバーを外してピアスを付けたセリオを綾香が見たあたりのシーンで１レス程使います。その後にセリオから綾香に説明という流れにすればもっと綺麗にはまる……と勝手に私は思うわけですが（汗）

　耳掃除を題材によくここまで話を描いたものだと、心底感心いたしました。次の作品にも期待したいです〜。良い話を読ませて頂き、ありがとうございました。

★十八の夜

　まず一つ。この話が『To Heart』の２次創作である必要が感じられません。オリジナルで一から書いた方が、より深く書き込める分ずっといいと思います。
　次に焦点がボケてます。彼女、ＨＭＸ−１３と主人公の男の子との事を書きたい、というのはわかりますが、どこに主眼を置いているのかが微妙です。
　耳の傷の点を強く強調したい割には、そこがさらっと流されてしまっています。もう少し、互いの心理面での葛藤（特にセリオ）を描かなければ強く読み手に訴えては来ません。
　今のマスターはあなただから、というのは、言い換えれば『マスターが将来変われば、それは……』というのを考えてしまいます。『今』の彼女には大切なのであるけれど『未来』の彼女にはより大切な人がいる、というのを否定する材料が、この話には見えてきません。
　
　そしてＨの描写ですが……。他に描かなければいけない所を犠牲にしてＨシーンを入れてる気すらしてしまいました。これだけの話をＨも含めて１３レスで書こう、という点に無理があったと言わざるを得ません。話の設定、主人公のキャラ立てはもっとしっかりと作るべきです。

　色々と厳しい事を言いましたが、基本的な点は全て守れていますし、文章力もある方だと思います。これからも頑張って下さいね。


名前

　地の文描写能力、話の組み立て、主眼、性格にキャラの描写。しっかり書けてると思いますよ。
　悪く言ってしまうとそれだけなんですが。
　救いようの無い悲劇を書いて、はい終わり、というのは私の趣向からは全くの対極に位置します。私の最も嫌いな話、とも言います。
　これが物語の第一章に属するならば、完成した物を出してくださいと言いたいですし、正真正銘これで終わりなら『勘弁してよ……』と心底思います。

　技術だけを見れば無印はありえないんですが、私の気持ちをこめた上で、無印とさせて頂きます。

★こんなふたりですけれど

　うわっ、な、何てエロエロ〜〜な話っ！　エロ書く才能ゼロな私からするとちょっと羨ましいですー。一言でこの話を表現すると「エロエロよ――！（Byココロ）」で終ってしまうんですが、それでは話にならないのでちょっと補足を（笑）

　綾香が本来のキャラ以上に弾けてる気がします。ま、まあこの話はそういう話だと言ってしまえばそれまでなんですが、もうちょっとキャラを合わせると良かったのではないかと。
　次に改行にミスが若干あります。区切りはこれですと少々見辛いですので、単純に一文か二文が終った後にだけ改行を入れて、後は端まで書けばいいんじゃないかと思いますよ。
　ちなみにこの私の感想は全部そういう方法で書いてますし。（←どうでもいいけど、これで思いっきりミスってたら情けないなぁ……）
　後は、読点（、）と感嘆符（！）がちょっと多いかな……と。ちゃんと削れば三分の二くらいにできると思います。

　そしてもったいないのは、スタートでオチが読めてしまった事。Ｈを中心に３レスくらい続いた所で「なるほど……耳が性感帯？」と思っちゃったんで。その辺りも次は検討してみてください。

　でも……とにかくエロかった……（爆笑）

★めぐりくる春

　にゃ、にゃう……。切ないなぁ……。何が切ないかって、一番悲しいのはこの話、結ばれたのは耕一とちーちゃんであって、楓じゃない事でしょう。
　この話、楓でも良かったのでは、と思ってしまいます。後は、こんな大事な時に梓と初音は一体どこにっ！　とか色々と思う事も（汗）

　ストーリーは外枠はしっかり組んであります。異種族＝耳の形状が違う、というのはＴＲＰＧプレイヤーに取っては御馴染みですが、わかりやすい良い表現だと思います。
　やはり惜しいのは内容が駆け足すぎることでしょう。話の奥ゆきを考えたら、この話は１０レスくらいは使ってしかるべきです。
　きっと時間が無かったんだろうなぁ……とは思いますが（苦笑）
　出切れば完成作を見てみたいですね。結構面白い話になると思います。文章力は並よりもかなり上ですし。推敲不足と容量不足に泣いた感じがかなりします。
　
★壁に耳あり

　か、改行ミスが多いです〜（泣）読み辛いですよ、これは流石に。後は、誤字脱字がとにかく多い！
慌てて出したんでしょうが、残り１時間使って推敲はやりましょう。このミスは全部チェックすれば無くなるレベルですよ〜！　

　えーっと……それでも話自体はスイスイと読んでいける軽めのタッチで、１５レスの割に気楽に読めました。
　梓……受験勉強は集中力だっ！　根性だっ！！　気合さえのっていれば、周りの雑音など聞こえなくな……らないな、流石にこれは（笑）とはいえ、私からは一言っ！

　ここで止めないで、お願いだからっ！！（切実）
　き、気になって仕方が無い……。耕一が楓や（恐らく）初音にまで手を出す理由と、ちーちゃんのそれに対する考えとか、梓がそれを見てどんな反応をするのかとか、ラストは一体どうなるのかとか…………。
　ここで終っちゃ駄目ですよぉ……。つ、続きをっ！　とにかく続きを希望です！　後は、次はちゃんと推敲してください、私からは以上です〜〜。

サツキ・ザ・ワイルド・キャット（未評価）

　さ、さつきと言えばさっちん……（黙れ）ごめんなさい、Routesはやってないのです（汗）
　かなり面白そうな話なんですが……そんなわけで未評価です、ごめんなさい〜。


犬耳

　時間が無いのはわかります。ええ……。でも、推敲はやりましょう。一部文脈がまるでつかめない所すらありますよ。誤字脱字も嵐の如くですし。後は、誰が誰に何をどうしてしゃべってるのか、という５Ｗ１Ｈが分からない所も多数見受けられます。
　そして話の展開も無理がかなりあります。人様の家でセリオが『ここは通せません』っていうのは、いくら何でも無理でしょう。セリオは一般常識に関しては常人以上にあるでしょうし。
　その上でテーマが添え物になっていて、主軸は浩之の部屋を強引に探索する、というのになってしまっていますし。

　落ちもあまり……。やはり作品投稿時に推敲は必須ですよ〜。所々笑えるところもあったので、時間をかけて書くのをお奨めします。後は、出さない事も勇気の一つです。
（実際、私はコンペスレ投稿予定の話を１度、９割書いた時点で見切って出さなかった事があります）
　後は第１２回のＫＩＮＧ　ＯＦ　誤字を。
『馬面』（場面の誤字でしょう）これには大爆笑でした。

　評価作品は全部で１４。評価内訳は☆☆☆１、☆☆１、☆２、★５、無印５でした。
　ちなみに星の基準は某レストラン雑誌と同じような感じです〜。★の基準が基本レベルよりも少し上、という感じに設定してます。☆以上は結構厳しくしてます。
　あと、３つ星の作品にはもれなく、私からの妄想文がおまけでついてきますが（笑）とりあえず、私もそろそろ新作書かないとなぁ……。

　とはいえ、あくまでこれは私の主観です。あまり評価の方は気になさらないで下さいね〜〜。
　ちなみに私のＳＳ書きの際のＨＮが分かった、という方は……内緒にしてくださいね（爆）
　　

「検索結果は耳」をかいっちゃった者です。
なんだか面白ｲｲ！（・∀・）と（・∀・）ｶｴﾚ！に分かれていたようなんですけど。
まあこういう意味の無い形のギャグは笑えなきゃ何も意味はないのでそこいらはどうしようもねえっす
いちよう規範を東鳩の４コマ劇場に模したものです。
反応は思ったよりも上々。
もっと叩かれると思ったんですけどね。意外でした。

今回感想もやたら力入ってたから、返事する方も大変そうだな。

『十八の夜』
地味な上に我が道を往き過ぎた感はある。が。
これってすべてを理解したうえで受け入れるという痛い話だから。
ヘンに希望が見えたら収まりが悪い。むしろテーマがブレる。

とｵﾓﾀ

裏を返せば、痛い話のくせにアッサリと流しすぎ・・・とも読めるかな。

そのへんの意図は、作者さんの解説を聞きたいところだな。

↓（無題）のみしおたん書きました。
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/258
読んでくださった方に感謝します。

＞前スレの480（479）さん
＞前スレの537（独断と偏見＠星付）さん
気軽に書いたり読んだりできる作品（ネタ）が、
もうちょっと増えてもいいんじゃないかと思って書きました。
今回は特に長いのが多かったようですしね。

＞前スレの492（名無しくん、、、好きです。。。）さん
微妙にヘタレ感のある駄洒落オチが北川というキャラの哀愁を表現してるような気も。
北川って書いてませんけど。

＞前スレの495（まこみし感想隊）さん
やっぱり真琴は実践派ですかね。

『十八の夜』を書いた者です。読んで頂いた皆様、ありがとうございました。

>>35で感想〜〜 さんも指摘されている通り、２次創作である必要がないものを書いてしまいました。
「ロボットが母親」「その母親が恋人になる瞬間」という話を書きたかったんですが、
実はこの話は、セリオとは関係なしに、以前から書いてみたいと思っていたものです。
今回はどうしても参加したかったのですが、アイデアが無かったので、このネタを投入してセリオと「耳」を無理矢理に絡めてみたのですが……
やはり無理がありました。
結局、消化不良というか中途半端な出来になり、非常に無念。

頭の中の作品の理想像と、実際に出来あがったものとのギャップというものはいつもあるんですが、今回は特に痛感しております。
投稿したのはいいものの、上手く書けなかった、とちょっとがっくりしていました。
しかし、感想をくれた方々にいろいろ指摘していただいたおかげで、おぼろげに感じていた問題点がちょっと明確になり、やはり参加して良かったです。

特に、構成がまずいですね。行き当たりばったりな感じです。
実はろくにプロットも考えずに、感覚的に書いてみようとしたんですが、やはりこれはいけなかったようです。

それにＨシーンなんて、いらなかったですね。余計なエネルギーを消費してしまいしました。
流れからして無いといけないかな、と思ったんですが、それならそれでもっと抽象的な書き方をするとかした方が良かったかもしれません。

結果として、妄想をそのまま作品にしたような代物になってしまいました。
>>42さんが「地味な上に我が道を往き過ぎた感はある」と書かれてますが、その通りですね。

と、ここまで書いたところで>>43さんが何やら解説せよとのことですが……
つまり、彼女に心が通じているとは思われないのに、何故それで納得しているのか、ということでしょうか？

実際のところ、彼は彼女と関係した後、何も見出すことが無かったという虚しさを感じていると思います。
でも若い人なら、そんなことはない、自分は幸福だ、と思い込むでしょうし、いつか心が通じると信じるんじゃないでしょうか。

でもロボットと人間ですから結局は不毛かもしれません。
私ならその虚しさや不毛さゆえに、逆に惹かれたりするんですが……
これは単に私の趣味が変なだけかもしれませんし、この主人公の考え方とは違うでしょう。

いずれにせよ、読む人が納得できないというのは、ひとえに書き方が悪いといえるでしょう。
ちょっと好き勝手に書きすぎたかもしれません。以後、このようなことは慎みたいと思います。
（思うだけで、結局はまた一人よがりなものを書いてしまいそうな気もしますが……）

さて、ちょっと一年を振り返ってみたいと思います。

今までに書いたのは、
第二回（走る）『闇のむこうに』（みさき）
第三回（雨）『雨乞いの神奈』（神奈）
第四回（夏だ！外でエッチだ！）『渚に三つのシルエット』（浩之・智子）
第五回（嘘）『嘘つきメイドロボ』（セリオ）
第六回（絶体絶命）『二人の力で』（祐一・舞）
第七回（夢）『夢の奥にひそむもの』（マルチ・セリオ）
第八回（キス）『キッスのアドバイス』（セリオ・マルチ）
第十回（初め）『柏木家の初夢』（痕）
そして今回の『十八の夜』の計九本です。

このスレに最初に参加したときは、ＳＳというもの自体よく知りませんでしたが、
『コンペ』という言葉にふらふらと惹かれて「これってほんとうに実施されるの？ 順位とかつくの？」
というような軽い気持ちで投稿してみました。
それ以来、少しでもいいものが書きたいと、頂いた感想を参考にしたり、上手な人を目標にしたり。

特に、毎回感想を書いてくれる人に対しては、「次はこの人から良い評価を得たい」などと思い、
そのためにいろいろ工夫したりしました。
（機会があったら、今度はまこみし感想隊のまこぴーが喜ぶものを書けたらいいな……）

他の方の作品で、特に印象深かったのは『坂を越えた向こうに』と『海の音楽』です。

『坂を越えた向こうに』は、私が初めて参加した回の最優秀作品。
上手い人とはこんなのを書くのか！　と、ひたすら感心しました。
なにしろこの時の私は、ＳＳを書いたことはおろか、読んだことさえ殆ど無かった状態。
（第一回の作品さえ読んでませんでした……身のほど知らずです）
この方はそれからも、素晴らしい作品をいくつも書いていますね。最近も参加しておられるんでしょうか。

『海の音楽』は、「夏だ！外でエッチだ！」というお題がお題であるにもかかわらず、とても詩的な作品。
大作なのに長さを感じさせず、自分もこんな力作を書いてみたいなあ、と思ったものです。
『パンツ物語』も同じ作者さんですね。こちらもパンツという極めて形而下的な物をあえて主人公に据えるところに、かえって優れた詩心を感じました。
詩情がある、ということで『海の音楽』をすぐに連想したのですが、まさか同じ人の作とは思いませんでしたので、真相を知って驚きました。

いろいろ思い出深いですが、これもこのコンペに作品や感想などで盛り上げてくれた方々、
そしてこのような場を設けて運営して下さった◆28qsaJNT.c さんのおかげです。
１年間、お疲れ様でした。

そして◆HMX73059.I さん、これからの運営、よろしくお願いします。

>>47
お、感想人さんじゃなく書き手さんの一年間回顧か。初めてだね。
もっと見たいような気がする。

この人のＳＳは全部覚えてるなあ。『雨乞いの神奈』はそれで終わりかいとか、
『渚に三つ〜』はギャグに笑ったとか。特に『嘘つきメイドロボ』から
『キッスのアドバイス』の一連の作品の「ちょっとヘン」で「面白い」力作が
印象的で、ファンになった（ｗ
『柏木家の初夢』と今回の『十八の夜』も同じ作者さんだったんですか。

>>23
この人も覚えてるなあ。『空の下の恋人』も雫スキーとして良かったけど、
今回のもRoutesはわからないのに前回より面白かったですよ。
（不満もあることはありますが）
>>26さんも、同様に久々の参加だったみたいだね。
◆28qsaJNT.c引退記念で……って人もやっぱりいたんだろうか。

次々回のテーマは『テーマ無し』を禿しく希望

それじゃあ俺は「３レス縛り」を禿らしくきぼん。

>>51
禿らしく……ネタか素か判断がつかないところが、また、なんとも

>>17
>>26
参考までに以前に何書いたのか教えてくれまいか
検索と言ってもキーがよくわからんので
もちろん無理にとは言わないが

>53
17です。聞かれたのでお答えします。

第９回『ひとりふたり』
第10回『さんぶんのいち』
第11回『密月夜のプレゼント』
と続けて書いてます。第９回が初参加なのでそれ以前はなしで。

じゃ、漏れは次々回のテーマに「風」か「ありふれた日常」をきぼんしてみる

じゃあ「海」とか。

でもやっぱり「風」はいい気がするなあ、風にいっぴょ

>>53
26です。
第一回で『エーデルワイス』（WHITE ALBUM）
第二回で『Believe far behind』（綾香）
を書きました。
振り返ってみると癖が出ていて恥ずかしいものがありますね。


＞感想〜〜 氏
ラスト２レスへの御指摘はその通りだと思います。
時間があれば書きたかった…というのはみっともない話なんですが。
うまく作品に波長を合わせてくださったようで幸いです。
全レス感想お疲れ様でした。

　少し失礼してご挨拶させて下さい。
　今回一番の問題作（？）である「名前」を投稿した鍵系ＳＳ書きです。

　なんと言うか……やたら物議を醸し出してしまったようで申し訳ないと思っております。
　何人かの感想書きの方が指摘している通り、このＳＳの構想はもっと長い物でした。
　ただ、限られた期間の中で書ききるには少々、いえ、大いに力量が足りなかったようです。せっかく登場させたキャラを無駄にして、張った伏線も回収できなくて、結末は取って付けたようなもの……いや、最後のレスあたりは苦し紛れに取って付けてしまいました。
　前スレの303で見苦しい弱音を吐いているのも俺です。テンパってたあの時は深刻にへこんだのですが、今考えると１日ぐらい増えたからといってどうにかなるものでもなかったですね。アフォか俺。
　自分でもアレだと思うのですが、中途なものを投稿するな、と言う意見には賛成なのです。前に投稿した作品でも同じような轍を踏んでますし。
　だからここ最近はこのスレでも

ＳＳを書く、或いは構想を練る
　↓
なんだこの出来は
　↓
ちゃぶ台返し
　↓
投稿止め

　という流れで悶々としていました。
　ただ今回は主催の引退と言うことで、なんとしても書き手として参加したかった。スレ汚しと言われても、今回だけは。
　いつもなら投稿しない状態の作品を落としてしまったのも、ひとえに俺の我侭です。不快に思われた方たちには申し訳なく思っております。
　以後、こんな事はしないつもりなのでご勘弁の程を。

　それでは個別にお返事などを。むしろお詫びと言い訳かな……
　基本的に敬称略で失礼します。万が一漏れがあったら申し訳ない。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/500
　みしおたんに嫌われた……美汐萌えの俺としては吊るしか……
　…
　……
　………ﾊｧﾊｧ(´Д｀;)ﾓｯﾄﾅﾌﾞｯﾃ!

　……じゃなくて！
　不快な思いをさせてしまったようで申し訳ありませんでした。
　なんだか俺の製作姿勢を見透かされてるような気がして怖かったです。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/510
　これまた評価外という感じの感想ですね。見るべきところはありませんでしたか。申し訳ない。
　救いが無いのは仕様です。この後を書いたとしても、おそらく彼女が救われる話にはしなかったでしょう。
　……そのくせラストで安易に前向きにしてしまったわけですが（ぉ

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/517
　「綾」ですか。「理由付け」と言った感じでしょうか。不勉強で申し訳ない。
　書きこみが足らないのはご指摘の通り。自己の力量を考えずに風呂敷を広げすぎました。
　文章を褒めていただいて嬉しいです。これでも一応読みやすさには気を使ってたり。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/523
　前々から思っていたのですが、氏がＯＮＥを知らないのは残念でなりません。
　すぐにとは言いませんが、いつかはプレイしてみることをお勧めします。

＞事故にあってからが話の本筋なのだから、前半を削っても後半に力を注ぐべきだったのでは。
　そうですね。一番難しく、書かねばならないところを放棄してしまいました。書き手失格ですね、俺。
　ただ、前半の部分は世界という名の虚構を作り上げる大事な部分。ここを削るぐらいならそもそもこの話を書かなかったと思います。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/541
＞ダーク、それ自体が目的ではないことは多少前向きな終わり方から判ります
　……もともとの構想はひたすらダークな話でした。最後で変に前向きにしてしまったのが良くなかったと後悔しています。
＞プロローグ
　せっかく張った伏線（先輩の足の擦り傷、みずかの声など）も全く回収できず、霧島女史はなんで出てきたの？状態。わけがわかりませんね。
　プロローグと感じたのも仕方がないと思います。
＞……まさかとは思いますが、テーマが耳だから聴力を失わせたわけではないですよね
　ええと、そうですが……？
　まずその発想があってこのＳＳを書き始めました。何かおかしなところがあったでしょうか。
＞声が出ないと勘違いすることはないのでは
　自分の声は聞こえるはずだ、と言うのならちょっと勘違いをしています。
　先輩が打ったのは耳ではなく頭。この場合耳という器官そのものではなく脳、或いは神経系に障害が出て、振動そのものを知覚出来ない状態だとお考えください。
　ただ、どうも言っているニュアンスが違うような……ちょっと意図を理解しきれませんでした。
　でもいくら事故で混乱していると言っても、今まで頼りにしていた感覚がおかしくなっていることにすぐ気がつかないというのも変な話ですよね……反省。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/550
　読みとって頂いてありがとうございます。その通り、ここまでで俺が一番書きたかったのはそこです。そういう悲劇を書くには、内容に重みが足りなかったようですね。
　でも個人的にはキャラに対する思い入れを感じてくださった事が一番嬉しかったり。二次創作者としては至上の喜びだと思っています。

＞ひょっとしてそれに対する解答なのかとも思ったが
　すみません、前回の感想自体ほとんど読んでいないです。そんな流れになっていたとは……
　そこを読んでいれば今回の自分の作品も、もう少し気を使って書けたかもしれないですね。
＞１３レス目「併発」は病気にしか使わないのでは。
　ですね。実は薄々気付いていたのですが、他にいい表現を知らなかったもので。
＞ちょっといやな感じ
　難しいですね……表現、或いは語感でしょうか。指摘された後者の方は自分でもきつい表現だと思っていたのですが。
＞無理、いや、それは無理。この重症で。
　３９度近い熱を出した深夜、ナチュラルハイ状態で書いているときは、「無茶かな？　死ぬかな？　……いや、そんな事も省みずやっちゃうから意味があるんじゃないか！」などと一人で盛り上がってたのですが……やはり強引に過ぎましたかｗ

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/561
＞現実では案外事故起こさないものじゃないかな
　バスが原因で事故を起こす事は確かに少ないと思います。ただ、いきなり対向車が車線を超えてきたら……
　少し前に身近で起きた事故をもとに書いております。現場に居合わせた人の言葉を借りると、「あんなの避けられるわけがない。車に乗るのが怖くなった」だそうで。
　ただ、そういう状況を匂わせる描写が全くなかったのは落ち度だったかな、と。浩平たちがそんな状況をわかるわけがないけど、匂わせるだけならいくらでも出来たはずですしね。
＞事故がらみSSと同じ書き手
　別人です。
＞浩平の取り乱しっぷりがまだ足りない
　これは意図してやりました。後で書こうとしていた浩平の狂気を引き立てようと思って。その効果を使う前に力尽きて終わらせてしまったわけですが。
＞空気が十分に描写できてない
　言われて納得。特に臭気などはみさき先輩に感じさせたらより効果が出たかと。参考になりました。
＞ラストに至るまでの描写に、この展開にふさわしいだけの重みが足りず
　仰る通りです。後で読み返して愕然としました。ラストだけ浮いてるよ、って。

>>35
　返す言葉もございません。


　以上です。今回は感想書きの皆さんとても力が入っていて、中途なものを投稿した身としては嬉しいやら申し訳ないやらで身がすくむ思いです。
　次回投稿する機会があったら、こんな２０レス程度で収まるわけがない話ではなく、もう少しこじんまりした話をしっかりと書き込もうと思います。
　むしろ>>199みたいなネタＳＳで行くかな……明らかにネタ被りが予想されたし、本投稿の一作すら書き上げられない状態だったので膨らませはしませんでしたけど。
　最後に、読んでくださった全ての方と、この素晴らしい切磋琢磨の場を提供してくださった◆28qsaJNT.c氏に最大限の感謝を。ありがとうございました。

　すみません、ちょっとだけ私信を許して下さい。
>>『シンデレラはもういない』作者氏
　泣いて笑ってと同じ人ってことは、某目指すスレの住人だった人ですよね。そこの某コテですｗ
　最優秀おめでとうございます。単独では初かな？
　今回最優秀ってのは凄いと思います。他人事ながら嬉しいかも。これからも頑張ってください。
　俺はいまだにへたれてます……我ながら情けない。

　では、長々と失礼致しました。

カキコないね。皆おねコンペ目指してるのか？
とりあえず、次々回のテーマだけでも決めておかない？
一番多いのは『久瀬』じゃなく『風』か。
オレも風に一票しとく。

柏木家の夜を投稿させて頂いたものです。
正直怒られるかなとも思ったのですが、感想を頂けて嬉しく思っております。

次のコンペには自分の文章で書いたものを投稿したいと思ってます。

俺も風に一票。
そろそろ大勢は決したかな？

それじゃあ自分も「風」に一票。
ＨＭＸ氏、居られますか？
期限を設けるなりで総括期間を締め切った方がよろしいかと思います。

「こんなふたりですけれど（浩之・綾香）」「めぐりくる春（痕）」
を書かせていただきました。読んでいただいた皆さん、ご感想いただいた皆さん、
◆28qsaJNT.cさん、大変ありがとうございました〜。
◆HMX73059.Iさん、これからよろしくお願いします。

「こんなふたりですけれど」の方は、一度「コンペだから、コンペスレだから」
という気取りをしない萌エロＳＳを直球で書いてみました。
こんなゆるい綾香はどうですか？

「めぐりくる春」の方は、痕は姉妹が耕一を巡って姉妹どんぶりや、争い、自殺、
サイコ等に行く尽く痕ＳＳが多いようなので、自分は好みでこうしてみました。
こういう前向きな楓は駄目でしょうか。


・ご感想へレスヽ(´ー｀)ノ
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/500-600

「こんなふたりですけれど」

>前スレ500さん
前半はまったくいらないということで、これは、一行もいらないほど
面白さも何も感じられなかったということですよね。残念です。
個人的には今回一番ショックな種類の感想でした。
もしそういう意味でないとしたら、「耳」のためでなく「エロ」や「キャラ」
「ＳＳ」そのもののために書いた作品ですのでごめんなさい……としか。
同じスレに参加していても評価や目標の基準はひとりひとりある程度違うでしょうから。

>前スレ511さん
まさにお言葉通りのＳＳでした（ｗ

>前スレ517さん
＞第一印象：求道者
エロ書きにとっては嬉しい言葉かも。短くエロくという狙いで当初書き始めたので、
長い印象を持たれたのは改善の余地ありか。ご指摘のオチも含めて。

>前スレ521さん
ツボにはいっていただけたようで、書いた者としても嬉しいです。
やはり、長めな印象ですか。ご飯休憩→午睡→逆レイプ→浩之逆襲
あたりでメリハリは意識していたのですが。食事のあたりとか、いらなかったかなあ。

>前スレ542さん
やはりダラダラ感が……。
＞総合：★★（エロを狙ったのか、ほのぼのを狙ったのか、どっちつかずな印象でした）
ほのぼのエロを狙いました。
こちらも前半はまったくいらないということで、
ちょっとショックなご感想でした。エロ書きとして……。
抜けるレベルの耳エロ描写……ってのはむう、ちょっと個人的想像の範疇外だ。
やはり耳フェチでない者のハンデか。
ていうか他の感想も見るに、542さんはマジで本物の耳フェチ……？（ｗ

>前スレ556さん
文章をお褒めいただいてありがとうございます。でもやはり長め感が。
こちらは後半に問題というご指摘。むむ……。

>>36さん
＞一言でこの話を表現すると「エロエロよ――！
ありがとうございます。それで充分です（ｗ
改行ミスは申し訳ありませんでした。改行形式に関しては、自分は、
（特に段落が続く場合）画面端まで文章が続くとかなり見にくいと思って
こう改行していますので、これは36さんとのやり方の違いと思ってご了承ください。

　テーマ「耳」にはちんこ立って一票入れたのでｗ、誰もが最初に考えるだろう
　耳が感じる、というネタを、ベタにそのまんま書いてみようと。
　そのまんまなのも一本ぐらいあっていいかな、と思い。
　それから、「コンペだから、ＳＳとして評価されるにはあれしてこれして……」
　という、エロ書きとしてはある意味邪念なスケベ心を捨てて一度
　ストレートなエロＳＳを書いてみる（ここで）っていうのもしてみたかったもので。
　タイトルも「来栖川綾香と、まる一日」という、煩悩そのままのもので書き始め。
　簡潔に、エロく、のつもりだったのですが……失敗。あとなんか、後半は
　エロと違う方に行ってるし（ｗ　なのでタイトルは現行のものに変えました。
　前半は全然いらないと言われてエロ書きとしてはアイデンティティぐらぐら。
　この前も「15禁程度のエロ」と言われたばっかりだけに……。
　ダラダラ感は構成の見直しで改善できるかもしれませんが、
　「全く面白くない。いらない」といわれたらどうしていいのか煩悶。
　でも実は、書いてる最中は過去書いたＳＳの中で一番楽しかったのです。


「めぐりくる春」

>前スレ501さん
盛り上がりは物足りなかったみたいですね。
それでも誉めていただいてありがとうございます。
やっぱり主人公が相手とくっつかない話は不満を残しますかね。

>前スレ505さん
テーマとの繋げかたはいいけど、短さが問題というご感想が多数の中、
505さんはまったく逆のご感想で、こういうのが複数の方からご感想もらう
面白さですね。「なぜ特に耳？」ってところでしょうか。

>前スレ511さん
生まれてくるのは女の子、と明言することで少し「宿命の重さ」は
軽減したつもりでしたが、そうでもあるでしょうね。
あと、やはり物足りなさが。

>前スレ517さん
お褒めいただいてありがとうございます。やはり読みでの物足りなさが……。
＞軽いネタを軽やかに仕上げた感じか。
まさにそういう意図でした。完成品が中途半端になってしまったので、
「食い足りなさ」ばかりが残る結果になってしまったかなあ…。

>前スレ556さん
こちらも、同じご指摘ですね。
＞>>403の最後も、説明っぽくて、わかるけど、もう少し他の書き方も考えて欲しかった。
ここは、いまならそう思います。改稿するなら書き直すかも。

>>37さん
むー、やはり主人公本人がくっつく話以外は、不満を持つ方が多そうですね。
＞こんな大事な時に梓と初音は一体どこにっ！
この日は出産のその日じゃなくて、産後何日か目です。
今日は楓が耕一と病院に来る日ということで。説明不足だったかな。
苦笑されてしまいましたが、長さに関しては時間不足ではなく予定通りです。
前スレ517さんへのレスにあるように、軽いネタを軽く仕上げるつもりでした。

　耕一と結ばれなかったら即姉妹どんぶりや、争い、自殺、サイコに行くのが
　痕ＳＳではデフォ気味なのかな……と最近感じてたので、自分はこういう方向にしました。
　自分の中の楓はこんな感じ。ていうか他の痕ＳＳも、他作品のＳＳも、
　自分の書いたものはだいたいこんな感じかも。
　タイトルは有名エロ漫画から。わかるように「めぐりくる」はひらがなで。
　長さに関しては、軽く短くても鮮やかな印象を与えるＳＳも世の中ありますし、
　（過去コンペスレＳＳにもありましたし）ほぼ全員から「食い足りない」という
　ご感想をいただいたのは「こんなふたり〜」の方のダラダラ長いという
　ご感想とともに素直に力量不足と受け止めます。
　もっと長くというご意見が多かったですが、逆に自分はもっと短くすべき
　だったのかなと思いました。余計な部分が多かったから中途半端な
　読後感を与えてしまったのかもしれない……と。
　たとえば過去の回想は一行程度で暗示的かつ鮮やかに終わらせることも
　できたかもしれませんし……。そしたら当初の構想通りの規模と反応のＳＳで
　収まったかも……。

一年間の回顧も。

第一回：花（2002/4/4 〜 2002/4/18）
第二回：走る（2002/5/9 〜 2002/5/23）

　参加したかったけど、ネタ思い付かず。

第三回：雨・サッカー　スレ１（2002/6/6 〜 2002/6/20）
　『さおりんといっしょ！　スタジアム編』（沙織）581-609　

　初投稿がこれ（汗……29レス。「サッカー!?　ｷﾀ──(ﾟ∀ﾟ)──!!」とつい勢いで…
　Ｗ杯の真っ最中でもありましたしね。ＳＳで実在の固有名詞を使うのは
　アリだと思っていましたが、（葉鍵キャラが自分たちと同じものを食べたり
　同じ店に出入りするのも面白いなと）知らない人には、書き手側からの
　排他の意志の記号と思われることもある、というのは勉強になりました。

　もう一本は締め切りに間に合いませんでしたが。
　・ぼく色の青春


第四回：夏だ！外でエッチだ！　スレ２（2002/7/6 〜 2002/7/20）
　『海の音楽』（瑠璃子）189-214　

　26レス（汗　でも書いて良かった。
　『命』と合わせて「このテーマでもこんなのも書けるはず」って感じです。
　でも、雫ＳＳって少ないですね。自分も「絶体絶命」の回に瑠璃子ネタ、
　今回「耳」の回で沙織ネタが思い浮かんだんですが、ボツ。

　『命』（痕）244-277　

　34レス…。これが、過去、自分が最も力を入れて書いたＳＳ作品になります。
　なんとか改稿してリベンジしたいところ。
　でも問題は、もしご指摘受けた疑問点すべてに納得いく書き足しをしたとして、
　それで、駄目だった皆さん（＆同じような感想を持つであろう未読の皆さん）は
　面白いと思ってくれるのか？というとこなんですが。この話に。どうでしょう……。

第五回：嘘　スレ２，３（2002/8/5 〜 2002/8/19）
　『夢見る頃へ』（志保）160-163　
　『remained one』（綾香）302-311　

　前回までの反省を込めてとにかく短く！短く！と言い聞かせて書いたもの。

第六回：絶体絶命（2002/9/5 〜 2002/9/19）
第七回：夢（2002/10/4 〜 2002/10/18）

　書けず、ネタ思い付かず。

第八回：キス　スレ５（2002/11/4 〜 2002/11/18）
　『女子高生雛山理緒、十六歳』（理緒）207-209

　投稿が少なそうだったのでテコ入れに即興で……。でもけっこう気にいってたり。

第九回：旅　スレ５，６（2002/12/4 〜 2002/12/18）
　『旅立ちの季節』（浩之）586-592

　一発ギャグは、当たるか外れるかふたつにひとつのセメントマッチです（ｗ

第十回：初め　(2003/1/11 〜 2003/1/25)

　「夏Ｈ」の回並みに長編ネタはあったのに一本も投稿できず……(;´Д`)
　そのうち一本は、後に完成させて葉鍵板エロ祭りに投稿させていただきました。
　・浩之×あかり初体験アナルセクースＳＳ
　http://kita-kao.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/test/read.cgi?bbs=erofesta&key=1044110297

第十一回：プレゼント　スレ６(2003/2/9 〜 2003/2/23)
　『パンツ物語』（痕）616-625
　『せめて、良い夢を』（Air）640-643

　パンツが最優秀になって一番驚いたのは多分自分です。痕ものは
　これからも書きそう。下の方は、一発ギャグは当たるか外れるか（以下同文）

第十二回：耳　 スレ７(2003/3/11 〜 2003/3/25)
　『こんなふたりですけれど』（浩之・綾香）384-398　
　『めぐりくる春』（痕）401-405　


以上です。一部を除けば、「ひとりぐらい最優秀に推してくれる方がいたら
それが大成功」って感じで書いてるような気がします。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/547
ありがとうございます。でも、こんな主人公、また思い付くことあるかなあ……（ｗ

>>48　ありがとうございます。そ、そう言われればそうなのかもしれませんが、
過分なお言葉ですきっと（ｗ

テーマ募集を締め切らせていただきます。
次々回のテーマは、一番多く挙がっていた『風』に決定したいと思います。

第１３回『桜』投稿期間は明日４月９日開始と致します。
申し訳ありませんが、当方の都合で９：００開始とさせて頂きます。
一番槍を目指す方はご注意下さい。
なお、それに伴い投稿期間終了も４月２３日（水）９：００とさせて頂きます。
どうかご了承下さいませ。


総括期間もあと３０時間強となっております。
今のうちに言っておきたいこと等がございましたらお急ぎ下さいませ。


以下業務連絡です。
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045985789/514　氏へ。
今回の総括期間でいくつかの案を出して意見を求めようかと思っていたのですが、
多忙で実行できませんでした。申し訳ありません。
第１３回の総括期間までにアイディアをまとめておきたいと思います。
なお、第１３回のまとめは今回と同じ形式にする予定です。ご了承下さい。

というわけで、今のうちに言っておきたいこと〜（ｗ

◆28qsaJNT.c氏へ。
今までお疲れさまでした。
このスレの企画者及び進行役である◆28qsaJNT.c氏に
敬意を表し、また感謝いたします。読み手としても、また書き手としても。
微力ながらもこのスレの後継進行役として、今までの恩に報いたいと思います。
これからも時間があれば、是非とも一参加者として参加してくださいませ。

締め切りは土曜か祝日の前日がいいと思う。
徹夜する人多いから。

>>78
一応ルールで投稿期間は二週間と決まってるから……。
期間の延長なり、変更なりに関してだったら、今度の総括期間に提案してくれえ。

　次回のお題だけど『お題無し』ってのはいいなぁ。
　今までに遅刻で投稿出来なかったネタが２本ほどあるから。
　漏れの他にも同じ事考えている奴いるんじゃない？

同ー意。なんだ、風に決まっちゃったのか。残念。

その時のテーマの回に間に合わなかったＳＳのお蔵ネタ総出し、
書き手としてはやってみたいね。
それだけじゃなく、一度だけならっていう条件付きだけど、
執筆期間以外何のかせもないこのスレのＳＳ書きたちの
ガチンコ勝負を見てみたいかも。
「このテーマでネタが思い付かなかった」「テーマを絡ませるのが難しかった」
という言い訳なしの、自分が書きたいもので真っ向勝負。

>>79
投稿開始を遅らせれば済むでしょ？
>>2の「＋α」の事だよ。

>78
例えば今回の場合なら
自分の中で20日（日曜）24:00を締め切りにするとか、そういうのをおすすめする。

あ、そか。日付的には休日を締め切りにする事になるのか。

＞『お題無し』
次回テーマは締め切ったみたいだから、次々回のお題かな？
いっそのこと『今までに出たテーマ』なんてのをだいぶ先にやる事を決めれば、
中途半端な投稿とか間に合わないっていう愚痴が減る気がするかも。

＞中途半端な投稿
言葉が悪いな。
自分が納得できるまで書きこめなかった投稿、と言うべきか。

>>78
逆に、締め切り直前に休日の昼間をめいっぱい使える方が個人的には楽ですね。
ギリギリまでネタをひねりたいと考えたとすると、
ネタ出しは平日でも平気だけど執筆はまとまった時間がある方がありがたい。
その意味では日程の後の方に休日がある方が……。

いかにテーマを処理するかも力のうち。
文章ヘタレな自分でも、アイデア次第で好評をもらえたりする。

このスレには、そういうところがあるから面白いと思ってる。
もし縛りがなかったとしたら、わざわざこのスレに投下する意味を感じなくなるなあ……自分は。

秀同。
テーマ縛りがないんだったら、自分のＨＰかどっかのこんぺにでも出すよ……。

「過去のテーマ」は意外な物が集まるかも知れないと思ってしまった。

えーと、大変不甲斐ない話で申し訳ないのですが、
明朝に急遽用事が入りまして、開催告知が出来なくなってしまいました。
つきましては、どなたかお時間を取れる方に、告知の書き込みをお願いいたします。
進行役引き受けて一回目から不手際がありまして申し訳ありません。

開催告知のテンプレはこちらに用意しております。
どうかよろしくお願い致します。
http://sscompe.tripod.co.jp/start.txt

>>91
その前に、開始日を遅らせたらどうかと提案したんだけど、それはどうなったわけ？

自分の都合だけで言えば、

土日に一気書き
↓
数日冷却期間
↓
推敲
↓
ﾄｳｺｰｳ（・∀・）

だから、土日締めよりも火曜、水曜あたりに締めてもらったほうが嬉しいかな。

遅レスだけど、第１１回まで一年間の総括感想。5日でコンペスレのSSをすべて踏破するのはきつくて楽しかった。
ふだん感想を書くときは、全レスするかどうかにかかわらず、どのSSも割りと丁寧に読み込むけど、
今回は身銭切って読むプロ作品とおなじ読み方をしてみた。
つまり、内容がイマイチと感じたら１レス目で次のSSに飛ばした。
そんな苛酷な読み方で最後まで読みきらせたSSが、以下３５作品。どれも本当に秀逸だった。

第一回　『エーデルワイス』『フラワー乙女』
第三回　『雨に降られたら』『雨乞いの神奈』『梅雨時』
第四回　『夏だ！外でＨ”だ！』『デート前』『海の音楽』『空の下の恋人』『命』
第五回　『ポケットを空にして』『虚像の王子』『居酒屋にて』『決別』『嘘の世界』『基準座標』『メビウスの輪』
第六回　『バッヘルベル砲』『プロの世界』『生贄』
第七回　『残光』『白昼夢』『沈黙を暴くために』『電波のススメ』
第八回　『秋月灯』『盟約』
第九回　『No future』『旅立ちの季節』『空を繋ぐ声』
第十回　『初めての思い』『空と君のあいだに』
第十一回『祐一・美汐の『必殺バレンタイン計画』 』『泣いて笑って』『パンツ物語』『せめて、よい夢を』

このなかでとりわけ印象に残ったのが、以下９作。
『フラワー乙女』『海の音楽』『バッヘルベル砲』『プロの世界』『生贄』
『沈黙を暴くために』『空と君のあいだに』『祐一・美汐の『必殺バレンタイン計画』 』『パンツ物語』

で、個人的ベストは『プロの世界』。
同じ作者の『バッヘルベル砲』より確かにまとめきれてないけど、その破綻ゆえの密度の濃さが素晴らしかった。
決め台詞は爆笑したし、目をそむけるあゆが可愛すぎ。

スレ参加者のみなさん、一年間楽しみを与えてくれてサンクス。
そして今後ともよろしく。

遅くなったけど、◆28qsaJNT.c氏お疲れ様でした。

この１年を振り返ると……前半書き手、後半感想人。
まぁ書き手とはいっても、全然話題にあがらないものばかり書いてましたな。
どうも自分は、萌え衝動レベルが高まったときに駄文を書き散らかすのがお似合いのようです。

印象に残っているＳＳ……なんだろう。
アトランダムにピックアップして……
『居酒屋にて』『『空を繋ぐ声』 『海の音楽』『いつかのメリークリスマス』『シンデレラはもういない 』
といったところかな。

これからも書き手・感想人どちらかで参加させてもらいますので、その時にはよろしく。

>>92
投稿期間終了を○曜日に固定しようという考えは、今のところまったくありません。
何曜日にしようとも、困る人もいれば喜ぶ人もいると思っているからです。
今後も「総括期間の話題がまとまってきたかな」と思った頃に投稿期間の開始を行うつもりです。
少なくとも今回の投稿期間はこれで行かせてもらおうと思っています。
申し訳ありませんが、異議や代案がありましたら、１３回の総括期間にお願いいたします。

>96
(　´�D｀)ノ。
告知代理引き受けます。
９時でよろしいですか？　自分は８時でもOKですが。

>>97
それではよろしくお願いします。
一度９時と告知した以上、そう思って待っている人がいる可能性がわずかでもあるので、
９時でよろしくお願いいたします。

『お約束劇場・耳編（痕）』と『壁に耳あり（梓）』を書いた、jo、またの名を如風といいます。

『お約束劇場・耳編（痕）』について
　その昔何かの雑誌に載っていた水無月氏のマンガを元ネタに使いました。

ttp://kimikano.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20030409070456.jpg

　本当は梓の耳を熊耳にしようかと思っていたのですが、それはやっぱり不憫かなと……。
　まあ、お約束ネタと言うことで。


『壁に耳あり（梓）』について

　まず最初に、誤植について懺悔します。
前レス411
『下げ物シート』×
『下り物シート（おりものシート）』○
　511氏に誤った知識を教えてしまいました。
　最初打ち込んだときは、間違っていなかったんですけどね（＾＾；

　この話につきましては、最初からあの結末と決めていました。
　隣の部屋から聞こえる声に、最初は『見たくない、聞きたくない』といいつつ、パンドラの箱を
最後には開けてしまう、梓の心の移り変わりようを書きたいと思っていました。
　今回のテーマは『耳』です。
　しかし、ラスト障子を開けて使うのは『目』なわけで、あえてアソコで切りました。
　もっとも、梓の不安な気持ちを読者にも体験して貰おうという趣向もあったりしますが（笑
　感想人の方々の「そこで終わらせるなーーー」という悲鳴が、我が意を得たりということで大変
心地よかったです（￣ー￣）ﾆﾔﾘｯ

　ただ、感想を書いてくれた方々も指摘していますが、梓の心の変化や、隣から聞こえて来る声な
ど、もう少し内容を膨らませても良かったかなと反省しています。
　あと、誤字脱字、もう少し直せよ漏れ……。なお改行にミスが多いという指摘がありましたが、
読みやすくするため、意図的に改行は増やしています。日本語的に問題があると言えば、それまで
ですが。
　次はもう少し早く投下出来るよ、努力したいと思います。


　なお、ご希望にお答えして、ＳＳの続きを書きました（笑
　興味のある方はどうそ。

　廊下の角を曲がる。
　耕一の寝室が見えた。
　室内の明かりは消えていた。
　寝室の前に辿り着くと同時に、躊躇なく和室の障子を開けた。
　そこで、あたしが見たものは…………………………………………。

ttp://www.diana.dti.ne.jp/~jofuu/sho00_02.htm

【告知】

第十三回投稿テーマ：『桜』

投稿期間： 4 月 9 日の午前 9:00 から 4 月 23 日の午前 9:00 まで。

テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん投稿してみましょう。
面白い作品だったら、感想がたくさんついてきて(・∀・)ｲｲ!!
もちろん、その逆もあるだろうけど……(;´Д｀)

※投稿される方は >>2-4 にある投稿ルール、FAQ をよく読んでください。
※特に重要なのが

・テーマに沿った SS を*匿名*で投稿する
・投稿期間中は作品に対して一切感想をつけない

※の二点です。他の各種 SS スレとは異なりますのでご注意を。

それでは、投稿開始っ！

# また、次回のテーマは『風』で、開催時期は 5 月中旬になる予定です。
# 「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの執筆に力を
# 注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。

すっかり感想遅れちゃった。前の感想は前スレ533-534　550-557
全員分書いて、一年の回顧もする予定だったけど、ここでよしたほうがいいですかね。

三人分はもう書いたあるんだけど、感想できなかったみなさんごめんなさい。

>102
前スレがまだ10KBほど残ってるし、そちらに投下されてはいかがでしょう？

試しに量ってみたら、その三人分だけで4KBオーバー。

Σ(ﾟДﾟ；)
と、とりあえず投下できる分は前スレに投下して、
あとは、スレが暇そうなときにメンテ扱いででも……

個人的には『今回の感想ではない』ということを明示してあれば、投稿期間中に落としてもいいように思う。

そういえば、新しい保管サイトに掲示板をつけるって話は流れちゃったのかな。
前スレ162氏、スルーされちゃってたけど、彼にお願いできるならやってもらいたいなあ。
新進行役氏はどう思います？

>>105
メンテばかりになるよりは、そちらの方が建設的だな。

これからSS投下逝きます。
５レス予定
痕・千鶴ものです。

俺は歩きながら暖かい春の日差しの心地よさを感じていた。
郊外にあるどこにでもあるような住宅街。日中は通り過ぎる車もまばらだ。
「この道を通るのも久しぶりだな…」
少し感傷的になる。
「久しぶりに顔を見せにおいで」
母の実家から、そう電話が掛かってきたのが先週だった。
そこで、長い事足を向けていなかったこの街にやってきたのだ。

駅からの途中、母と暮らしていたマンションの横を通り過ぎる。
懐かしい日々の思い出。
俺が親父をなじると見せる、母さんの悲しそうな顔。
自然と瞳が潤んだ。
俺のことを一番に思いながら、鬼を目覚めさせんが為にわざと俺から距離を置いていた親父。
全てを知っていながら、何も言えなかった母さん。
そして、無知を良い事に勝手な事ばかり言っていた…俺。
「孝行したいときに親は無し…か」
そんな言葉が口をついて出る。
涙が溢れないように、ずっと空を見上げながら黙ったまま歩いた。
薄い雲が抜けるような青い空を流れている。
じわっと雲の輪郭がぼやける度、涙が溢れ出ていないかと頬に手を当てた。

そんな事をしているうちに、突然視界がピンク色に染まる。
目を擦ると、桜の花弁がはっきりと見えた。
駅に通じるこの道は、桜並木になっていたんだっけ。
薄れていた記憶が呼び覚まされた。
桜の花の淡い色を見ていると、少し気分が落ち着いて来る。
その時ふと、この並木の下に立っていた女性の事を思い出した。

…あれは、高校一年の時だった。
「千鶴ちゃん、今年こっちの大学に合格して、この街に来ているのよ」
入学して間も無い俺に、母さんがそう言ったのだ。
小学校の時以来会っていない千鶴さん…。何故だか胸がどきどきしていた。
「それでね、今度ご飯でも食べに行こうと思っているんだけど」
母さんはそう続けた。
俺は、それに対してふーん…と気のない返事をしただけだった。
多分照れていただけなんだと思う。

それから数週間が過ぎ、一緒にご飯を食べに行く事になったのだが、
当日になって、母さんに急用が入り、俺が一人で千鶴さんと会う事になった。
「千鶴ちゃん駅まで来るみたいだから、耕一あんた頼むわね」
「そんな事わかってるよ」
出掛けに母さんにそう言われ、俺は生意気に答えた。
だが駅に向かう間中、俺の心臓はどきどきしっぱなしだった。
初めて千鶴さんに会った時、心臓が破裂しそうなくらいどきどきしたのを思い出す。
中学校の制服を着た従姉妹のお姉さん。
長い黒髪からふわりと流れるシャンプーの良い薫り。
そんな記憶がありありと思い出される。
俺は周りを見ているようで、全く見ていなかった。
桜が満開になっているのにも、気がつかなかった位だ。

そんな浮ついた気持ちのまま駅前に着き、辺りを見まわす。
他の男達の視線が、ある一点に集中しているのに気がついた。
大学生と思しきグループが、お前、声掛けてこいよ。なんてひそひそと話をしている。
そして、俺は連中が目を向けている方向に目をやった。
そこには、桜が満開となった木があり、その下に一人の女性が居た。
木にもたれたまま腕時計を見ている、俺はその姿に瞬時に心を奪われた。

白のスカート、ピンク色のジャケット。そして艶やかな長い黒髪。
まるで、その姿を引き立てんばかりに咲き誇る桜の花。
それが一葉の絵であるかのように、周囲の光景から一線を画していた。
ただ、どこか寂しげな、そんな感じがした。
しばしその姿に見惚れていると、その人がこちらを向き、にこりと微笑む。
そして、ゆっくりとこちらに近づいてきた。心臓がどくん、どくん、と大きなリズムを刻む。
「耕ちゃん、お出迎えありがとう」
そう言われて、初めて気がついた。
「千鶴お姉ちゃん、お久しぶり。綺麗になったから一瞬誰だかわからなかったよ」
俺は正直な気持ちを述べた。
「もう……。からかわないで、耕ちゃん」
頬を染めながら千鶴さんはうつむく。
「いや、からかってるつもりは無いんだけど…」
「いいわよ、耕ちゃん。御世辞でも嬉しいから」
千鶴さんは微笑んだ。

それから俺達は、駅の側のファミリーレストランへと向かう。
並んで歩くと、俺が千鶴さんの身長に追いついた事に気がついた。
「耕ちゃん、大きくなったね。それになんだか大人っぽくなったよ」
「そんな事無いよ、千鶴…さん。でも、耕ちゃんって呼ばれるのはちょっと恥ずかしいな…」
「そう…よね。もう大人だもんね。でも、ちょっと寂しい気もするな」
千鶴さんはそう言って目を伏せる。
「いや、千鶴さんが嫌だとかってわけじゃなくって、ただ、なんつったら良いか
いつまでもガキ扱いされてるみたいで…さ」
「うーん…でも耕一君じゃまだ子供みたいだし、柏木君じゃどっちが呼ばれてるか解らないし…」
そのあとも、千鶴さんは何やら真剣に俺の呼び名を考えていた。
こういう所で変に生真面目なのは変わらないんだな。改めてそう思う。
「耕一で良いよ、お袋もそう呼んでるし…」
「だって、それじゃ…まるで……」
最期の方はもにょもにょと口の中で唱えるだけで俺には聞き取れなかった。

「どうして赤くなってるの？千鶴さん」
「いえ、いいんですっ！」
ちょっとむくれた顔を見せる。
俺、怒らせるような事言ったかな？少し心配になった。
「あれ？…怒らないでよ千鶴さん。綺麗な顔が台無しだよ…」
俺としては精一杯のフォローのつもりだったのだが、どうやら逆効果だったらしい。
さらに真っ赤になった千鶴さんは、俺の方を向いてもくれなくなった。
「ご機嫌直して！千鶴さん！ごめん！お願い！」
手のひらを頭の上で合わせ、俺は謝った。
周りの人も何事かとこちらを見る。
「もう…まるで私が困らせているみたいじゃない…」
こちらを向き、困ったような顔をしながら、千鶴さんはそう言った。
「機嫌直してくれた？」
「ちょっとだけ…ね」
くすっ、と今度は困ったような顔をしながら笑い出した。
「そんなに鈍感だと、女の子にもてないわよ」
そう言いながら、千鶴さんはまだくすくすと笑っている。

どうやらもう怒ってはいないようだ。それだけでほっとする。
千鶴さんの笑顔。屈託の無いあの笑顔が戻った気がした。
さっき合った時に千鶴さんがわからなかったのも、この笑顔が無かったからかも知れない。
「そう、でね、考えたんだけど…耕一さんって言うのはどう？」
「いいよ、千鶴さんの好きに呼んでくれて」
「それじゃ、耕ちゃん」
「それだけは勘弁して」
そう言いながら、二人で一斉に吹き出した。
こんな時間がずっと続けば良いな。俺はその時そんな事を考えていた。

「…耕一…さん？」
不意に俺の後ろから声がかかり、思い出の中から引き戻された。
そこには心配そうに俺の顔を覗きこむ千鶴さんが、居た。
どうやら立ち止まったままぼんやりと桜の花を見ていたらしい。
「あ、ごめん千鶴さん…」
俺は顔を逸らすと目を擦り、泣いていたのに気が付かれないように祈った。
お袋と住んでいたマンションの横を通ってから、千鶴さんは俺に気を使ってくれたのか、
黙って俺の後ろを付いて来てくれていた。
今回、母の実家に来たのは、千鶴さんを俺の婚約者として紹介するためでもある。

「千鶴さんとここで合った時の事を思い出しててさ…」
「そう言えば、あの時もこんな風に桜が咲いてましたね」
そう言うと、柔らかな笑顔を俺に向けてくれた。
咲き誇る桜をバックに立つ千鶴さん。
あの時と同じように、その光景だけ切りとってしまいたいような、そんな雰囲気。
ただ、あの時とは違い、春の暖かさに溢れているような感じがする。
一陣の風が舞い、長い髪と桜の枝をたなびかせた。
顔にかかった髪を、指で梳く仕草。
「やっぱり綺麗だね、千鶴さん」
「もう…おんなじ事して困らせるんだから･･･」
あの時と同じように頬を染め、拗ねた表情を見せる。
「そう言う事すると、耕ちゃんって呼ぶようにするわよ」
いたずらっぽい目つきで俺を見つめる。
千鶴さんもどうやらあの時の事を覚えてくれていたらしい。なんだか嬉しかった。
「それだけは、勘弁…」
そう言うと、俺はいつもの笑顔を千鶴さんに向けた。

空を見上げると、笑顔で俺達を見守る親父とお袋の姿が見えた気がした。
親父、お袋。おかげで俺は今、幸せだよ。
俺は心の中で、そう感謝した。

以上、ある晴れた日にでした。

>>102
感想を制止する積極的な理由はないと思うよ。
期間を設定してる目的とも衝突しないし。
総括期間まで三週間も置くよりは、いま落として貰った方がいいんじゃないかな。

問題なければ明示で承認をお願いしたい＞HMX73059.I氏

>>101
有り難うございます。お手数をおかけしました。
今後ともよろしくお願いします（ｗ

>>102
何ら問題はないと思います。むしろよろしくお願いします。
ただし、投稿期間ということで、作品投稿者の妨げにならぬよう
細心の注意を行っていただければ幸いです。

>>106
特に急を要する事項でもありませんので、今回の総括期間まで待っても良いかと思います。
一応いくつかの打つ手を考えてはいますが、とりあえずは待ちで。

hoshu

「祐一〜、耳掃除してあげよっか」
「そうだな、お願いしようかな」

「祐一、実はね……先月から生理が来ないんだ」
「え？それってもしかして――」
「動くと危ないよ！」
「……う」
「それでね、これからのことなんだけど」
「あら名雪、やっとそのお話を祐一さんにするつもりになったのね」
「うん。それでね――」
「名雪、その話、本当なんだよな」
「え？う、うん、そうだけど……」
「なんで秋子さんに言う前に俺に言わなかったんだよ！
　それじゃ子供の名前考えなきゃな、いやそれ以前に2人の生活のことも考えないと――
　おい名雪、早いところ終わらせてくれよ、色々と見て回りたいものがあるからさ」
「えっと、う、うん、でも……」
「そうか、ということは仕事の方を早いところ見つけないといけないしな。
　家はここに居させてもらえるとして、それから――」

「……祐一、あんなに嬉しそうに行っちゃったね。
　漫画とかドラマなら、もっと焦って面白い反応をするところだったのに……」
「私が一緒になったせいで、本当に信じちゃったのかしら。
　――名雪、祐一さんに本当のこと、きちんと言いなさいよ？
　私から先に言うわけにもいかないから」
「う、うん……ちょっとやりすぎちゃったね。祐一、ゴメン……」

>>118
このスレの主旨わかってる？
それとも単なる荒らしか？

>>119
投稿期間中に、作品に対してなんらかの評価を下すのはなるべく避けたい。
運営上の一般的な話としてね。
現時点であまり結論を急がなくていいと思う。

メール欄見る限りじゃ単なる保守ネタじゃないの？
目くじら立てるほどのものでもないと思うが。
つうかどうにからなんかね、この投稿期間前半（大半？）の沈黙期間。

仕方ないでしょ、みんなネタの構想やら推敲やらで大変なんだし。
特に土日は、仕事してる人間にとっては貴重な時間だからね。

と言いながら保守。

落ちさえしなけりゃ保守一辺倒でも、このスレは仕方ないと思うですよ。

>>120
ほんのわずかでも『桜』に絡んでれば当然何も言わないんだけどね。
それとも俺の読解力不足だろうか。もしかしたら『桜』をモチーフにした部分があるんだろうか。

いや、メール欄通り、保守代わりに前回の未完成品を試みに投下しただけでしょ。
無駄に容量食うだけだし、残骸見せられてもどうしようもないので、好ましくないが。
>>121の言うように、スルーしとけ。

118じゃないけど、メンテで特にテーマに関係もない
小ネタやった事は俺もちょくちょくあったんだけど、駄目なの？
今後は「保守」「メンテ」以外は禁止？

今回は、118がちょっと空気読めてなかった、
それに119がちょっと過剰に噛み付いただけって気がするよ。
あまり過敏に反応しないでﾎｽｨ

>>123
まあ確かに、変に何かやって投稿作品が霞むのも好ましくないしなぁ。
小ネタや保守で繋ぐしかないか。

>>126
むしろ全然関係ない小ネタなら問題ないでしょう。
>>118が変に前回のテーマを引きずってたのが良くなかったんだと思うけど。

はいはい投稿しますよ。
５レスでＯＮＥの里村茜ものっす。
ついでに長森もでてきます。

今日の朝、私は詩子に会った。
寒く吹き抜ける風がいまだ冬だということを感じさせる日だった。
「おはよう、茜」
私は唐突に詩子に聞いてみたくなった。
「浩平さんって知っていますか？」
「え？誰それ？」
「・・・そうですか」
時間は刻々と過ぎ、もう一年になっていた。

昼になり私はいつもの庭で昼食を食べることにした。
ただ静かに焼き魚、ハンバーグと次々に箸でもち口の中にほおばっていく。
小さめのお弁当は昼休みが始まってそうも時間が経たないうちに食べ終わってしまった。
そして庭にある枯れた木にもたれかかりグラウンドで遊んでいる人達をぼーっと見ていた。
端から見るとかなり変なのだろうか、このすくない裏庭で見かける人々は不可思議な様子で私を
見ている。
私は気にならなかった。
何故私は消えないのだろう。
好きな人はどんどん消えていくのに、
もしかしたら私が見ていた人は幻想だったのかもしれない。
私が記憶の中で作り出したものなのかもしれない。
その答えが一番しっくりくるのは本当に嫌だった。

何かひらひらしたものが上から落ちてきた。
落ちたほうを見るとそれはピンク色をした桜の花びらだった。
そうして立ち上がって後ろのほうを見上げるとそこには桜の花が一輪だけ咲いていた。
私がもたれていた木は桜の木だったらしい。
一輪だけのその花は一枚、一枚、花びらが落ちていた。
私もこの花と一緒に消えていくのだったらいいのにと、よくある病気がちの少女の話と
私の境遇を照らし合わせていた。
「あ、茜さん。」
誰かが声をかけてくる。
どうも私は忘れ去れることは無いようですね。

来たのは長森さんだった。
「・・・何ですか」
「あ、ごめんなさい。チャイムの音聞こえなかったみたいだったから。」
「・・・こちらこそ」
「あはは・・・」
なんとも言えない微妙な雰囲気がこの空間を包んでいた。
その中で桜の花びらがひらひらと舞いだんだん近づいてついに
長森さんの鼻の上に落ちていた。
「わわ」
長森さんはこの空気の所為もあるのかわざと大げさに鼻から桜を振り落としていた。
それもあいまってか私と長森さんの間合いはどんどん遠くなってしまう。
「あ、桜の花もう咲いてるんだね。つぼみもいっぱいあるし今年は凄く満開になりそうだよもん。
・・・あはは」
取り繕うように長森さんは話している。

「どうでしょうね・・・案外、このまま咲かないのかもしれませんよ」
「桜が咲かない年なんてないよ。それに一輪でも咲いてればすぐに桜って開花するらしいよ」
「・・・そうですよね」
私は疲れているかもしれない。
またも開花するかもわからない希望によりすがっていたいのかもしれない。
だけど、二人でいた楽しい日々は忘れられず、また苦しい日々でさえも忘れられない。
繰り返しくる春のようにこの問答をずっとずっと言いつづければ、
いつかまた会える時が来る。
人というつぼみはたくさんあるのだから。
ひとつでもいい咲いてくれればいいんです。
「長森さん。幼なじみの浩平君って知っていますか・・・？」
「浩平？ほんと、どこいってるんだろね。まったく旅にでもいきなりでたのかな。ありえるから怖いよ」
咲いている花はこの一つだけじゃない。
「で、それがどうしたの？」
そのままずっと探しつづけていれば会えるのだろうか
「・・・良かった」
たくさんの花々が咲き乱れることを見て最後に会えたらいいなと
「あれ？泣いちゃってる？え」
そして桜前線が早いければいいなと祈っています。

>>129-133
以上で題名「一輪の桜」
ですた。

>>124
それも含めて一切の判断をするべきでないという話。
読解力不足かも知れないし違うかも知れない。
その手の文章の解釈は投稿期間中にはしたくない。

……ていうか119が過剰反応なだけだと思われ。
メール欄に「保守」って書いてあるなら保守だろ。
桜とは何の関係もないし、どこら辺に誤解する要素がある。
いつだったかは忘れたが、前もこういう騒ぎがあったな。あの時は騙りが出たけど。

120、135は正論だとは思うが、時と場合によりけり。

今から投稿します。
鍵の主人公３人、タイトルは『桜の下で』
９レスを予定しています。

桜舞う公園
集まって座る男三人

浩平「じゃあ三人集まれたことを祝って！」
浩平・祐一・往人「「「かんぱーい！」」」

高々と掲げ持ったビールのジョッキを合わせる男達
各自手に持つそれを飲み干す

浩平・祐一・往人「「「ぷは〜〜〜〜っ！」」」

往人「うむ、やはり銀河高原ビールは爽やかだな」
祐一「いや、噂に聞くあんたらとこうして酒が飲める日が来るとは思わなかったよ」
浩平「俺もだ。これも桜の魔力って奴かな」
往人「今年も綺麗に咲いたな。晴れて良かった」
祐一「場所取り大変だったんだぜ？　生ビールの調達とか。ちょっとは感謝してくれよな」
浩平・往人「「はいはい」」
祐一「……そういう奴らだよな、お前らって」
浩平「そんなことより見ろよ、ホラ」
往人「お。桜の花びらが入って花見酒、ならぬ花見ビールか」
祐一「なかなか乙だな」
浩平「そういや、何で誰も女同伴じゃないんだ？」
祐一「まあ、たまにはな」
往人「話せる話も話せなくなっちまうだろ」
浩平「それもそうか」

浩平「しかしこの、セリフの前にいちいち付いて来る名前は何とかならんもんかね」
祐一「仕方ないさ。鍵の主人公なんて書き分けられるわけないんだから」
浩平「そりゃそうだ。まあ、細かい事はいいっこなしだな」
祐一「そうそう」
浩平「しかしアレだな。なんつうか、一人だけちょっと浮いてるよな」
往人「ん？　俺か？」
浩平「そうそう。一人だけちゃんとした立ち絵貰ってるしさ」
祐一「そういやそうだ。しかも結構いい男じゃないか。それになんだっけ、ほら……」
浩平「『国崎最高ーっ』ってか？」
祐一「そうそう、いいよな、格好いい絵貰えた奴は」
浩平「はははっ、お前のアニメ絵は酷かったからなー」
祐一「蒸し返すなよ……忘れようと努力してたのに」
往人「性格まで変わってたもんな」
浩平「あれ、ホントに中の人お前なのか？」
祐一「中の人などっ！　……俺じゃねえよ！　お前だってＯＶＡじゃ別人だったじゃないか」
浩平「ありゃあまあ、見た目が良かったから良しだろ。アゴ」
往人「むしろ本物より上品になってたしな。アゴ」
浩平「余計なお世話だ。アゴ」
祐一「お前らそんなに死にたいですか」

浩平「いや悪かった。悪かったから、木刀はやめれ」
往人「そんな付け焼刃の木刀持ち出したって怖くないぞ。アゴ」
浩平「そりゃそうだ。年中野宿、蝉を素手でつかむようなワイルドメンには通用しないよな」
祐一「それ遠まわしにホームレスって言ってないか？」
浩平「いや、ストレートに言ってるぞ」
祐一「そうか。ならいい」
往人「……なんかいつのまにか空気変わってないか？」
浩平「はっはっは、気にするな」
祐一「そうそう。○学校にも行ったことない奴にはわからんよ」
往人「……これだから高学歴の奴は鼻持ちならん」
祐一「いや、俺らは普通だし」
浩平「あんたがちょっと特殊すぎるだけだと思うぞ」

浩平「んなことより本題だ。アゴよ、お前、結局誰が本命なんだ？」
祐一「アゴ言うなバカ。それが聞きたくて女連れてこなかったのか。
　　　……そうさなあ。名雪は脳みそがアレだし、あゆは生霊だし真琴はバケモノ、栞は正直長くないし、舞はキ○ガイに刃物状態。どれ、って言われてもなあ……」
浩平「なんかそれだけ聞くとお前も大変そうだよな」
祐一「そう言うお前はどうなんだよ」
浩平「俺？　俺はホラ、なに、アレだ」
祐一「なに怯えてるんだよ」
浩平「…ﾐｽﾞｶｻﾝｶﾞｲﾁﾊﾞﾝﾃﾞｽﾖ?」
祐一「そんなちよちゃんみたいにならんでも。つーか女連れてこなかった意味ねえし」
往人「お前らは大変だなあ」
祐一「あんたに言われると腹立つな」
浩平「そうそう。全員とヤっちゃわないとシナリオが進まないような鬼畜に言われたかないね」
祐一「俺達は一応一人でも完結するもんな」
往人「……なんか嫌な言い方だな。それに美凪とはヤらなくてもサマー編には進めるぞ」
浩平「そんなこと言いつつ分岐の前でセーブしてるくせに」
祐一「あの尻はうらやましかったなあ……」
往人「こら！　あの尻ってどういう事だ！？」
祐一「またまた」
浩平「みんな言ってるぜ？　『遠野美凪は美尻』　常識じゃないか。『美凪』と『美尻』漢字も似てるしな」
祐一「そうそう。まああれほど有名じゃないけどな。『柏木千鶴は微ｎｙ

往人「うおっ！？　なんだ！？　突然血まみれに！？」
浩平「バカだなお前。これがネタ物じゃなかったら死んでたぞ」
祐一「うぅ……」
往人「何があったんだ？　俺の目でも見えんとは」
浩平「まあ気にするな。某掲示板の自縛霊みたいなもんだ」
往人「自縛霊ね……そういや大抵こういう場所って噂があるよな」
浩平「例のアレか？」
往人「例のアレだ」
祐一「まさか。お前ら俺の場所取りに文句つけようってのか？」
浩平「お前いつ復活したんだよ……参考までに、いつからここの場所をキープしてたか言ってみな？
　　　この公園はそうそう場所取れないはずなんだが」
祐一「うっ……」
往人「お。なんか怪しいぞ」
浩平「それになんだかここ、地面が盛り上がってるような気がしないか？　ちょっと柔らかいし」
祐一「気のせいだろ……」
浩平「よし。ちょっと掘り返してみようぜ」
往人「面白そうだな」
祐一「バカ、誰かに見られたらどうするんだ」
往人「バカ言うな」
浩平「図星だからって反応するなよ……
　　　大丈夫だって。この喧騒の中じゃ俺たちがなんかやってても誰も気にしねえよ」
祐一「でもなあ……」
浩平「お前って結構気が小さいのな」
祐一「ほっとけ」
往人「お。ちょっとここだけ土の固さが違うぞ」
祐一「もう掘ってるし！」

浩平・祐一・往人「「「…………」」」

ざくざく
無言で地面を掘る三人

浩平・祐一・往人「「「……っ！！」」」

祐一「だから言ったじゃねえか！　どうすんだよ！」
浩平「……まあ、俺たちは何も見てないよな」
往人「……みろよ。雲一つない青空だ。あの大気の向こうに羽根の生えた少女が……」
祐一「そこ！　現実逃避しない！」
浩平「無駄口叩いてないでお前も埋めるの手伝えよ」
祐一「もとはと言えばお前らのせいだろうが！」

どさどさ
掘った穴を埋める三人

浩平・祐一・往人「「「……ふぅ」」」

往人「なんだかどっかで見たことある○○だったな」
浩平「そうか？　あんたの関係者じゃねえの？」
祐一「無縁仏とかと縁がありそうだもんな。案外あんたのお袋だったりして」
往人「……」
浩平「おい、そこで黙るなよ。怖いから」
往人「ん？　ああ、もちろん違うさ」
浩平「ほんとかよ……」
往人「そう言うおまえだって心当たりあるんじゃないか？　どうせガキの頃なんて覚えてないんだろ」
浩平「……一応手を合わせとくか」
往人「一応な」
祐一「なんだかな」

浩平「なんか白けちまったな」
祐一「だから止めようっつったじゃねえか」
浩平「まあそうカリカリすんなって。アゴが伸びるぞ」
祐一「うるせえっ！　余計なお世話だ！」
往人「ぷっ」
祐一「そこのおっさん！　なに笑ってんだ！」
浩平「ははは。おまえって突っ込み体質だったんだな」
祐一「自分でも初めて知ったよ……」

三人、しばし歓談

往人「ふう。そろそろいい感じで酔いが回ってきた」
祐一「なんだかんだで結構飲んだからな。あんな事があっても気にしないで飲める自分達が素敵だ」
浩平「まあなんにせよ、たまにこうして集まるのも悪くない」
往人「そうだな。もうすぐ新作も出るらしいし、また賑やかになる」
祐一「アレだろ？　蔵等だっけか？　どんな奴だ？」
往人「お茶汲みとか言われてるらしいな。何が元ネタなのか知らんが」
祐一「今度こそ穏やかな奴だといいなぁ」
浩平「お前意外と小心者だもんな」
祐一「目つきの悪い奴も目が光る奴もご免だ」
往人「俺の事か」
浩平「他に誰がいる？」
祐一「限度ってもんを知らない奴も勘弁だな」
浩平「あんた言われたい放題だぞ」
祐一「いやお前の事だし」
往人「お前ら、見てて飽きないなあ」

浩平「ふぅ。いい加減しんどくなってきた。そろそろお開きだな。お前らあんまり女を泣かすんじゃないぞ？」
祐一「それはお互い様だろ」
往人「なんだよ、もう行っちまうのか？」
浩平「ああ。こういうのは『もうちょっと話していたいな』って思えるうちに別れるのが一番なのさ」
祐一「たまには良い事言うじゃないか」
浩平「たまにはは余計だ」
往人「そんなもんか……俺にはよくわからん」
祐一「あんた人付き合いの経験少なそうだもんな。まあ、寂しかったら女にでも甘える事だ。できるうちにな」
往人「それこそ余計なお世話だ」
浩平「でもな、俺達は幸せな方なんだぜ？
　　　毎年星の数ほどのゲームが出て、タイトルすら憶えてもらえずに消えていく」
祐一「その点俺達は覚えてもらってるだけ幸せなんだ。だけど俺達もいずれは忘れられる。
　　　……永遠なんてないんだからな」
浩平「おっ、それは俺のセリフだぞ。返せこのやろ」
祐一「いてて」
浩平「俺達は結局、誰かが作り出したイメージなんだ。だから来年までみんなに覚えててもらえれば、また集まってバカやれる。
　　　憶えている人間が一人もいなくならなければな。ないはずの永遠がそこにあるってわけ」
祐一「だからまあ、忘れられるまでは楽しんだほうがいい。俺らも、あんたもな」
往人「そんなもんか」
浩平「そんなもんさ」
祐一「だからまだ覚えてもらってるうちは、せいぜい集まって騒いでバカやろうぜ」
浩平「そうそう。お前もわかってるならもうちょっとハメ外せよ」
祐一「お前は外しすぎだ」
往人「ははは」

浩平「じゃあな。今日は楽しかったよ」
往人「俺もだ。生まれて初めて学校ってとこが羨ましくなったぞ」
浩平「笑えねえ事言うなっての」
祐一「それじゃまた来年、今度は四人で集まれる事を祈って」

浩平・祐一・往人「また、な」

手を上げて去って行く三人

閉じない幕
終わらない劇。

以上です。

menti

圧縮まだ？（ﾟДﾟ;≡;ﾟдﾟ)

【告知】

現在、葉鍵的 SS コンペスレでは投稿作品を募集しています。
今回のテーマは『桜』です。
投稿の締め切りは 4 月 23 日の午前 9:00 までとなっています。
テーマを見て、思いつくネタがあればどんどん参加してみましょう。
その際に >>2-4 のルール、FAQ に一度お目通しを。

また、次回のテーマは『風』で、開催時期は 5 月中旬になる予定です。
「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方は、こちらの執筆に
力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。

そろそろ圧縮だな

そういや、前回の「きみのみみのみかた」を書いた人のＨＰが見つからないわけですが。

>>152
「ひとりふたり」「はるか」で検索

152じゃないけど……行ってみてびっくりした。「はるか、それは〜」シリーズの人だったのか。
なつかひい。

今から投稿します。
タイトル『夜桜』
WHITE ALBUMより七瀬彰・河島はるかです。
4レスを予定しています。
内容はシリアス寄りかと。
WHITE ALBUMの澤倉美咲シナリオの後日、という形ですので、
ネタばれが嫌な人は読み飛ばしていただく方が無難かもしれません。

　薄暗い街灯の下、銀色の自転車が夜の公園を走っていた。
　公園の奥、誰もいない場所へ向かって――

「あ、彰」
　いつもならこの時間帯は誰もいないはずの場所に見つけた人影に、自転車の乗り手は呼びかけた。
「あ、はるか。どうしたの、こんな時間に？」
「ん、桜を見に来たの。彰こそこんな時間に、絵？」
「うん。もうすぐ桜も散っちゃうから、その前に今年の夜桜を一回くらいは描いておきたいと思って」
　筆を動かすのをやめることなく、彰は答えた。
「横に座ってもいい？」
　自転車を脇に止めて、答えを待つこともなく腰を下ろすはるか。
「ん、いいよ……」
　一応答えながらも、いつものことだし、と一切気にとめる様子も無く、彰は筆を動かし続ける。
　そのまま、ぼんやりと桜を眺めるはるかと、無言で一心不乱に筆を動かし続ける彰と――

「なんだか悲しい絵だね」
　ふと絵をのぞきこんで、はるかは口を開いた。
「もっと綺麗にライトアップされてるところもあるのに」
　確かに、この場所から見える風景は、夜桜を見るためと言うにはあまりにも寂しかった。
　脇にある、より良く見せるためでもなんでもないただの街灯に照らされただけの、ぼんやりとした桜。
　下のほうだけ辛うじて明るくなってはいるものの、その大半は夜の闇に覆われていた。
　その唯一の光源はその古さゆえか、思い出したように点滅を繰り返していた。
「でも、ここが一番落ち着いて絵を描ける場所だから」
　筆を下ろしながら、ゆっくりと首を横に向ける彰。
「はるかだって、もっと綺麗なところを知ってるなら、そこに見に行けば良かったんじゃない？」
「ん……私も、ここが一番落ち着くから」
「そう……」
　そのまま、並んでぼんやりと桜を見る二人――

「ここにいるとね」
　おもむろに、はるかが口を開いた。
「私、色んなこと思い出すんだ。よく兄さんと二人でこうして桜を眺めてたな、とか……」
「僕も、色々と思い出すよ。昔のこととか、色々、ね……」
　――本当に色々なことがあった。
　ずっとあこがれていた美咲さんに振られて、冬弥と殴りあって。
　冬弥と由綺が分かれて、正式に冬弥と美咲さんが付き合い始めて。
　みんな、昔のままの関係ではいられないことが判っていながら、それでも、それまでの普通でいようとして。
　いつかは慣れるのかな、と思いながら、そんなどこかギクシャクした関係が続いていて。
　でもそのことは、誰も口に上らせることができなくって――


「……どうなっていくんだろうね」
　しばらくの沈黙を破って、質問するというでもなしに彰が口を開いた。
　漠然とした不安のようなものを感じていながら、誰も口にしようとはしなかった言葉。
「誰にもわからない、と思うよ」
　何が、とあえて聞き返すことなく、はるかは答えた。
　彰は一瞬、目だけではるかの表情をうかがったが、そこにはなんの表情の変化も無かった。
　二人を包む空気と同様に、どこか寂しげな雰囲気があるだけだった。

「じゃ、私帰るね。明日、大学があるから」
　重くなっていた空気を振り払うかのように口を開いたのは、はるかだった。
　同時に、その表情はいつものようなとらえどころのない、でものんびりとしたものに既に戻っていた。
「へぇ、はるかが『大学があるから』なんて珍しいね」
　答える彰の表情も、普段のもの。
「去年は最終的に出席のせいで映文論落としちゃったから。今年は出ないと」
「そっか。じゃ、僕も今日は帰るかな」
　彰も荷物をまとめ始める。
　片付けをする彰を横目にさっさと自転車にまたがったはるかは、
「あんまり難しく考えない方がいいかもね」
　そういい残して、さっさと自転車を発射させた。
　思わず手をとめてしまい、そのままはるかの背中を見送る彰。
　はるかの背中が見えなくなると同時に片付けを再開したその表情は、どこか引き締まっていた。
　心の中のもやもやが、少し晴れたのかもしれなかった。

　桜の脇の街灯が、二回立て続けに点滅した。
　どうやら、やっとうまく点いたようだ。
　相変わらず薄暗かったが、多少は明るくなったようだった。

以上、>>156-159です。
乱筆、失礼しました。

【告知】

締め切りまで一週間を切りました。
作品の執筆は計画的に。
今回のテーマは『桜』で、締め切りは 4 月 23 日の午前 9:00 です。

また、次回のテーマは『風』で、開催時期は 5 月中旬になる予定です。
「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの
執筆に力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。

　　　______________
　／:＼.＿＿＿_＼
　|:￣＼(∩´∀｀)　＼　　＜先生！こんなのがありました！
　|:在　 |:￣￣ U￣:|
http://freeweb2.kakiko.com/mona/

掘り出モン、ﾊｹｰﾝ
http://fuck.utadahikaru.com/
日本ギャル超エグなもろ画像＆アニメの嵐でした、happy(^^)/

　 　 　 　 　 　　,.-､
　 　 　　　　　　　/.ｎ ｌ 　/⌒ヽ
　 　 　 　 　 　 　| ｌ ｌ |　,' /7 ,'
　　　　　　　　,　''　｀ ｰ ' '-' /
　　　　　　　/ 　､_, 　 　 　　｀ヽ　　
　 　 　 　 　ｌ 　　, .-. ､｀´ 　　　l
　 　 　 　 　ヽ 　ヽ￣ﾌ 　　　　/ やっぱもろ〜〜〜！
　　　　　　　　丶､￣＿_＿_,／
　 　　　　　　　／ 　,. - 、 　） http://www.media-0.com/www/dvd01/index1.htm
　 　　　　（(　（　ｎ （[Ｎ],ハ_う
　 　　　　　　　ゝ)ﾉ　￣ 　 ヽ
　 　 　 　 　 　　/ 　 ＿ 　　l　)）
　 　 　 　 　 　 〈__ﾉ´ 　 ｀(_ﾉ

---

219.124.196.139 , nissin36139.ccnw.ne.jp , ?

今から投稿します。
6スレ予定
セリオ量産型です
「サクラノハナガサキマシタ」

そとはあたたかく
川沿いの道を二人で歩き
「ほんのすこし前まではつぼみだったのに
もう桜が咲きはじめましたね」
「もう桜の季節か」
「はい、今年も桜を見に行きませんか?」
「うん、そうしよう。行くならセリオと二人っきりに
なれる場所がいいな」
「…わかりました、マスター」

セリオが選んでくれた場所は
隠れた桜の名所でもなく
有名な観光地でもなく
すこし山道を歩いた
数本の桜の木のある所
周りには誰もいなく
ただ、木々の音が聞こえるだけ
満月でもなく、澄み切った空でもない
そんな所でセリオとお花見

「お酒を用意しておきました」
「ありがとう、セリオ」
「夜桜を見ながらセリオに
お酌をしてもらうなんて…」

「どうぞ」
トクトク
んぐ、んぐ
「はぁ、セリオに注いで貰ったお酒はうまい」
「まだ、たくさんありますのでどうぞ」
「ありがとう」
トクトク
んぐ…

セリオが作ってくれた料理を
彼女の持っている箸でつまみ
口元まで持ってきて
「お口をあけてください」
あーん、もぐもぐ
「どうですか？」
「うん、とってもおいしいよ」

「セリオもどう？」
「私は…「一緒に飲んだほうが楽しいから」
「そうですか」
「そうそう」
セリオにお猪口を持たせて
トクトク
お猪口がセリオの唇に近づいて
のど元が数回軽く動いて
「…おいしいです」

「肌寒くなってきましたね」
「冷酒もいいけど、熱燗も飲みたいね」
「熱燗ですか…」

「さあ、どうぞ…」
「えーと、セリオさん?」

セリオの唇が近づいてきて
ん…
…ごく…

はぁ、はぁ…

「お味はいかかでしたか?」
「おぃ…、おいしかった」
「御代わりはいかがですか?」
「もちろん、おねがい」

セリオは
今度は多めに口に含み、また…

ん…
…ごく、ごく…
すべてのお酒が口に入るはずがなく
ちゅ…ん、ちゅ…
セリオは口元から首元まで舐め
時折、セリオが僕の顔を見ながら
さらに鎖骨あたりまで丹念に舐め…
ちゅ…かぷ、ちゅ…ちゅ…かぷ…
口の中にはお酒がすこし残っていて
「残さず、飲んでくださいね」
セリオの唇がまた近づいてきて
ん…ごく…
はあ、はあぁ、ふう…

「見てください、マスターにも
桜の花が咲いていますよ」
「そ、それはセリオの…」
「満開の桜に負けないようにもっと咲かせましょう」
かぷ…ちゅっ、かみ、ちゅっ…かみ、ん…？
「どうかしましたか、マスター？」
「セリオにも桜を…」
セリオは人差し指で僕の唇を軽く抑え
「だめです、大人しくしていてください
まだ、夜は始まったばかりですよ」

春といってもまだ夜は寒く

「お休みになりますか？」
「ああ、もう眠い」
「ではあかりを消しますね」

セリオさんは正座をして
セリオさんに抱っこされて
セリオさんと毛布に包まれて
セリオさんの体温は暖かく
セリオさんと月明かりしか見えず
セリオさんの歌声に包まれて

「おやすみなさい、マスター」

以上です
>>166-171

これから投稿を開始します。
タイトルは「あなたが望んだ桜道」
９レスを予定。
舞エンド後の話です。

春風が優しく吹いていた。
かすかに薫る花の匂いと桜の花びらをその身に乗せて、運びながら。
風に乗り切れず、ひらひらと舞い落ちる花びらは、俺たちの足元に桜色の絨毯を敷いてくれていた。

季節は春。

卒業の季節。

そして、始まりの季節。

「しっかしさ」
ひらひらと空を漂う花びらを捕まえようと右腕を伸ばしながら、俺は隣を歩く２人に声を掛けた。
「なんですか？祐一さん」
その呼びかけに最初に答えたのは佐祐理さんだった。
卒業式で着ていた袴そのままで歩いている姿は、舞い散る桜の花びらの中でいっそう可憐に見えた。

さっき腕を伸ばした時に握り締めた右手を開いてみる。
手のひらには桜の花びらが一枚だけ入っていた。

「いや…こんな北国でも、卒業式に桜が咲くんだな、って」
俺はたった今ふと思ったことを口にする。
「…それがどうかしたの？」
今度は舞がそれに質問を返してきた。
「それはな…って、髪の毛に花びら付いてるぞ。ほら、ちょっと止まれ」
そう言って、舞の頭の上に積もった花びらを優しく払い落としてやる。
その間、舞は恥ずかしいのか気持ちいいのか、顔をやや赤めながら黙っていた。
舞の頭を優しく撫でつつ、俺は話を再開させる。

「いやほら、普通雪が降るような北国ってさ、もっと桜が咲くの遅いんじゃないかって思って。
　あまりよく覚えてないけど、こういうとこだと４月過ぎてからなんじゃなかったっけ？咲くのって」
そう、それが今ふと思い浮かんだ疑問だった。
俺がこの街にくる前…すなわち、前の町にいたころは、今ごろ咲いても「ちょっと早いか？」くらいだった。
しかし、この北国で卒業シーズンに桜が咲くのはいくらなんでも早すぎるんじゃないか。
別にどうでもいいことのはずなのだが、いったん気にしてしまうと黙っていられないのが俺の性分なのだ。

「そういえばそうですね。佐祐理も去年卒業式に在校生として出ましたが、
　そういえば去年は桜なんて咲いてませんでした。
　佐祐理と舞の卒業のことで頭がいっぱいで、ぜんぜん気になっていませんでしたよ」
あははー、と笑いながら佐祐理さんが同意してくれる。
「………」
舞は…意味がわかっていないのか、それとも単に関心がないのか、
特に同意することも否定することもなく黙っている。
まあ、舞に意見を求めてもあまり意味はないだろうと思い、俺は佐祐理さんの方に向き直った。

だが、この時俺は気づかなかった。
舞がほんの少しだけ、複雑な表情を見せていたことを。

結局その日、俺たちは何事もなく動物園に行った。
卒業式の思い出と一緒に作った動物園の思い出は、その日を最高の１日にしたのだった。

ガチャ。
私の部屋のドアを開け、ベッドに腰掛ける。
シャワーでまだ濡れたままの髪をタオルで拭きながら、部屋を見渡す。
本棚いっぱいになった教科書や、３年間着続けた制服。
もうこれらは明日から使うことはないんだな、と思うとちょっと寂しい。
でも、こうしているとようやく自分が卒業したんだな、という実感が沸いてくる。
…正直、あの学校を卒業できるとは思ってもいなかった。
学校なんて、いや、高校生活なんて、最初はどうでもいい所だと思っていた。
退学を覚悟したことも何度もあった。
でも、こうして私は卒業できた。
あの２人がいたから。
佐祐理がいたから、私は学校に行くのが楽しかった。
祐一がいたから、私はあの学校の中ですべての決着をつけることができた。
…あの２人がいなければ、今の私はなかったと思う。
そして、当然この子もここにはいなかった。

「呼んだ？」
ぴょこん、と私の胸元から突然女の子が現れた。
長くて綺麗な黒髪に、可愛いウサギさんの耳をつけた少女―――まい。
私の半身でもあり、私の持つ『力』が具現化した存在。
今の私にとっては、とっても大切な存在―――。

「うん、呼んだ」
この子は私。
私はこの子。
だから、私が心の中で呼べば、この子は出てくる。
もちろん、他の人には見えないはずだけれど。

「何か用なの？私に出来ることなら協力するよ〜」
まいは、にこにこと私の顔を下からのぞき込んでくる。
あの夜の決着以来、私はこの子を受け入れた。
もう、私は嘘の魔物と戦う必要なんてないから。
もう、私には私の力を受け入れてくれる人たちがいてくれるから。

「…別に用というわけじゃない。…ただ、１つ聞きたいことがあった」
私はベッドから床へと移り、視点の高さをまいと同じにしながら言った。

「何かな――？」
まいは無邪気そうに微笑んでいる。
正直、この無邪気さはうらやましい。
私が過去に捨ててしまったものを、まだこの子は持っている。
私にはまだこんな笑い方は出来ないけれど、
この子がこうして笑えるのなら、私もいつかはこんなふうに笑いたいと思う。
でも、さしあたっては今はそのことは置いておく。
ちょっとまいに聞きたいことがあったのだから。

「…桜を咲かせたのは、あなた？」
「…………あはははは」
しばしの沈黙の後、まいの笑顔が強張った。
よく見ると、頬のあたりを冷や汗が流れている。
その態度が、明らかに肯定を表している。
昔の私は、こんなにも隠し事が下手だったのだろうか…。

「……ごまかしても駄目」
まいの顔に私の顔を近づける。
「………」
まいは、あうあう、とうろたえ始めた。
どうやら図星のようだ。

「どうして分かったの〜？」
ちょっと涙目になりながら、おろおろとしているまい。
…別に私は怒っているわけじゃないのに。

「怒っているわけじゃない。だから心配しないで」
「う、うん。よかった〜」
「それで、やっぱりあなたが咲かせたの？」
「う、うん」
「…単なる自然現象とは思えなかった。桜の花びらからかすかに力を感じたから。
そして、こんな不思議なこと、誰にでも出来るわけじゃないから」
「あ、それで私だと思ったんだ……」
「…そう。でも、そんなこと出来るなんてすごい」
「あはは、舞。それは『じがじさん』って言うんだよ。私はあなたなんだから」
「…そうだった」
まいがまた笑顔に戻った。

「私の…私たちの持つ力の中で一番の力は、『命を膨らませ、増幅させる力』なんだ。
　お母さんを助けたときも、あなたを助けたときも、私はこの力を使ったんだよ。
　消え行く命の炎を、もう一度強く燃やすために。
　だから花に使えば、まだ小さな命を大きくすることによって、一気に成長させることが出来るんだ」
「でも、街中の桜を全部なんて出来るの？」
「うーん、本当は私もちょっと大変だな、と思ってたんだけどね。
　やってみたら意外と苦労も無く出来ちゃったんだ。この街自体に何か不思議な力でも宿っているのかもしれないね？」
小首をかしげながらも、にこにこ笑っているまい。
簡単に言っているけど、この街の桜を全部なんてすごく大変だと思う。

「でも、どうしてそんなことしたの？」
質問しながらも、私はなんとなくその理由に予想がついていた。
だって、私はこの子で、この子は私だから。

「それはね……あなたが望んだからだよ」
そして、まいの答えは私が予想したとおりだった。

「…やっぱり」
「あ、やっぱり」
同じ『やっぱり』。
でも、意味は違う。
私が望んだから桜が咲いたんだ、という意味の私の「やっぱり」と、
それを私が自覚していたんだね、という意味のまいの「やっぱり」と。

「じゃあ、覚えてるんだ、佐祐理さんのお見舞いに行った日のこと」
「…うん」

祐一と一緒に佐祐理のお見舞いに行った日。
思っていたよりも佐祐理の回復が早くて嬉しかったのを覚えている。
そして、その中でたしか私たちはこんなことを言っていたと思う。

「ねぇ舞、もうすぐ卒業式だね」
「…うん。佐祐理は出られそう？」
「うん。もう少しで退院できる、ってお医者さんも言ってたから」
「そうか、よかったな佐祐理さん」
「あははー、卒業式にはがんばっておしゃれして行きますよ。もちろん舞もね」
「…うん」
「お、空晴れ渡る卒業の日、満開の桜の下に美女２人か。絵になるなぁ」
「………（びしっ）」
「舞、照れなくていいんだよ〜。……でも祐一さん、残念ながらここではそんなに早く桜は咲かないんですよ」
「…え？そうなんですか？　……あー、そういやここは雪国だもんなぁ……。咲かないかな」
「確かに、卒業式に桜が満開なんて、とってもすてきなんですけどね」
「…私も、桜が咲いてほしい。みんな喜ぶと思う」
「そうだよなぁ。ま、そんな奇跡みたいなことそうそう起こるもんじゃないし」

祐一と佐祐理は覚えているかどうかわからないけど、私はちゃんと覚えている。
３人で過ごす何気ない日常こそが私が望んでいたものであり、大切な思い出になるから。
そして、私は確かにその時願っていた。
祐一と佐祐理が喜ぶのなら、桜が咲いてほしいと、心から―――。

「…じゃあ、あなたは私のために？」
「うん。私はあなたで、あなたは私だから。あなたが強く望んだことなら、私にもその思いは届くんだ」
「………」
「だから、あなたに内緒でこっそりと勝手にやっちゃった」
「………」
「えっと…ご、ごめん。迷惑……だった？」
私の沈黙を悪いほうに解釈したのか、まいがバツの悪そうな顔をする。
そんなまいを私はそっと抱き寄せると、やさしく頭を撫でてあげる。

「…わっ？」
「…迷惑なんかじゃない。私は……とても嬉しい」
いい子いい子してあげるように、そっとまいの頭を撫でる。
「…ありがとう」
「…えへへー」
まいは気持ちよさそうに笑いながら、私に身を預けてくれる。
その笑顔が。
そして、私たちのために頑張ってくれたまいの気持ちが、とても嬉しい。

今まで私の力は、人を助けるか傷つけるかのどちらかだった。
でも、こんな使い方も出来るんだ、と今日分かった。

人に大きな影響は与えないけど、
でも、少しだけ人を喜ばせることが出来るような小さな力にもなれる。
むやみやたらに使っていい力ではないけれど、
今回だけは、みんなに大目に見てもらおう。

その夜を、私はまいと一緒に過ごした。
窓から見える近所の庭の夜桜が綺麗だった……。

今日も私たちは３人で歩く。
今日は私が真ん中。隣には祐一と佐祐理。
昨日よりもさらにたくさん道路に積もった桜の花びらが、
私たちが歩く道をピンク色の花道に彩ってくれる。

「そういえば、昨日の夜急に思い出したんですよ〜」
「思い出したって、何を？」
私越しに、祐一と佐祐理が話している。
「ほら、祐一さんと舞が佐祐理のお見舞いに来てくれたとき、言ってたじゃないですか。桜が咲かないかなぁって」
「え？そんなこと言ったっけ俺達」
「言いましたよ〜、もう、忘れちゃったんですか？舞は覚えてるよね？」
「…うん」
私に話題が振られた。
佐祐理も覚えていたんだ。
…ちょっと嬉しくなる。
「ほら、やっぱり言ってましたよ〜」
「…ああ、そうか！　卒業式に桜の下で美女２人とか確かに言ってたな俺」
「そうですよ。北国で桜が早く咲かないって最初に言ったのも佐祐理だったじゃないですか。
　もう、祐一さんったら忘れたらダメですよ〜」
「ええ？　ひどいなぁ、佐祐理さんだって忘れてたじゃないか」
「あはは、ごめんなさいです。…でも、だからこそ佐祐理は思ったんです。
　もしかしたらこの桜は、神様が佐祐理たち３人のお願いを聞き届けてくれたんじゃないか、って」
佐祐理が笑いながらそんなことを口にする。
夢があって、とても佐祐理らしいと思う。
祐一もあのときの会話を思い出してくれた。それだけのことなのに、なぜかとても嬉しい。
「へー、神様かぁ…確かに、単なる自然現象って感じでもないし……もしかしたら、そうなのかもしれないな」
祐一がそれに同意する。
祐一は私たちの言うことをいつもちゃんと分かってくれるから嬉しい。
…もっとも、真実は私だけが知っていることだけど。

「…祐一、佐祐理」
私の呼びかけに、２人が同時に立ち止まって私を見る。

「おう、どうした舞」
「どうしたのかな？」
二人とも、笑顔で私に聞き返してくれる。

「………やっぱりなんでもない」
「はぁ？」
口に出しかけて、私は直前で止めた。
そのせいか、祐一がちょっと変な顔になった。

「…ごめん、本当になんでもなかった」
「変なやつだなぁ」
「まあまあ、そういうことってよくあるじゃないですか」
そう言って、私たちはまた歩き出す。
……祐一にだけは変なやつだと言われたくないと思うけれど……。

聞きたかったこと。
口に出して問い掛けたかったこと。

「この桜を咲かせたのが私だったとしたら、祐一と佐祐理ならどう思う？」

でも、言いかけて気が付いた。
そんなこと、聞くまでもないことだ。
祐一も佐祐理も、きっとそんなこと気にしないでいてくれるから。
きっと、２人ならこう言ってくれるから。

「すげぇな舞。お前そんなこともできるのか」
「あはは、じゃあ舞にお花を咲かせてもらったお礼を言わないといけないね」
…と。

だから、そんなことはどうだっていい。
私はずっと、この２人と歩いていこう。
始まりは、この桜の花道から。
終わりの見えない未来に向かって、ここから歩き始めて行こう。

私たちの、目の前を、
一枚、一枚、また一枚。
ひらりひらりと舞い落ちる。
桜の花びら、舞い落ちる―――。

完

>>174-183
以上です。
判断ミスにより、レスが１つ延びてしまいました。反省。

ぬるぽ

「ひろゆきさーん！凄いですー！　　・・これでいいんですかー？！」
「ばか、バラすなよ！！」


　　　　　　　　　　　サクラ　　　−完−

【告知】

現在、葉鍵的 SS コンペスレでは投稿作品を募集しています。
今回のテーマは『桜』です。
投稿の締め切りは 4 月 23 日の午前 9:00 までとなっています。
テーマを見て、思いつくネタがあればどんどん参加してみましょう。
その際に >>2-4 のルール、FAQ に一度お目通しを。

また、次回のテーマは『風』で、開催時期は 5 月初めになる予定です。
「二週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方は、こちらの執筆に
力を注いでもらっても構いません。ただし、投稿は次回の募集開始までお待ちください。

http://mariko.netfirms.com/sample/gol.htm

結局、今週末も書けなかった♪
明日徹夜で書くかな。

投稿します。
タイトルは『桜ひととせ』
７レス予定。

　春も半ばを過ぎた頃、春こみを終えひと息ついたある日。千堂和樹の元に一通の手紙が届いた。
　マンションの郵便受けに投函されたそれを手にとって見た和樹は、猛スピードで部屋まで駆け上る。
　落ち着いた感じで書かれた宛名の文字は見紛うはずもない、牧村南からの手紙であった。

　和樹と南が恋仲になるも、南の実家の都合により、二人が別れ別れになってから一年。
　月に一度のその手紙のやりとりは、欠かされることなく続けられていた。

　鍵を開けて玄関に入り靴を脱ぎ捨て、それを揃えようともせずにどたどたと自室に駆け込む和樹。
　その勢いのまま手紙の封を破り捨て……ようとして思い直し、ペーパーナイフで丁寧に封を開ける。
「……まあ、折角の南さんからの手紙だし」
　と、誰に言い訳するでもなく呟くと、和樹は封筒から可愛らしい絵の入った便箋を取り出した。

『　春の穏やかな陽気が心地好い今日この頃、和樹さんはいかがお過ごしでしょうか？　私は元気です。
　この手紙が届く頃は、ちょうど春こみが終了した頃だと思いますが、本はたくさん売れたでしょうか？
　……なーんて、和樹さんならきっと大丈夫ですよね。先月の本もとても面白かったです。

　由宇ちゃんと詠美ちゃんは仲良くやっていますか？　喧嘩してたら止めてあげてくださいね。
　そういえば、先月の手紙には、すばるちゃんと彩ちゃんがユニットを組むことになったと書いてありましたが、
　結果はどうなったでしょうか？　二人のいいところを活かせば、きっといい作品ができると思います。

　それから……』

「こみパのみんなの心配か。相変わらず南さんらしいなあ」
　すっかり馴染みになった書き文字を読んでいくと、便箋の向こうであれこれと世話を焼こうとする
南の姿が見えるような気がして、和樹の頬は自然に綻んでいく。
　――やっぱり南さんはこみパが大好きなんだなあ。
　そんなことを考えながら、和樹は二枚目の便箋に目をやった。

『ところで、突然の話で申し訳ないんですが、所用で数日間そちらの方に行くことになりました。
　残念ながらあまり時間は取れませんけど、和樹さんの予定が合うようなら、ですけど……。

　……逢いたい、です』

　そこまで読んで、和樹の動きが止まった。
　下ろした腰から髪の先まで、ぴくりとも動かない完全停止状態だ。
　そんな中、両の瞳だけが爛々とした輝きを見せている。
　いや、見る者が見れば、その全身からあふれんばかりのオーラが見て取れただろう。

　そして、完全に停止していた和樹の身体が、わずかに震えを見せはじめる。
　ふるふる、とか、ゆらゆら、といった揺れではない。もっと細かいスパンの震動である。
　その震えは和樹の身体から部屋全体に、そしてマンション全体に伝わり、次第に大きくなってゆく。
　窓がビリビリと揺れ、戸棚ががたがたと震え出す。そしてどんどん高まっていく和樹のオーラ。

　そしてその震えが頂点に達したとき、和樹の部屋を震源地とした揺れは震度４を記録した。
　和樹の『喜』の感情が爆発する。
「いいぃぃぃぃよっしゃあああぁぁぁぁぁぁっ！
　逢える！　南さんに逢えるぞっ！　ひゃっほうっ！　お手紙最高ーっ！
　万歳！　万歳！　万々歳っ！　神様仏様稲尾様、詠美ちゃん様でもいいやありがとうっ！」

　飛んで跳ねて転がって、振り上げた拳はガッツ石松が編み出した由緒正しき勝利のポーズ。
　今の和樹はスターを取った配管工にだって負けやしないだろう。それほどの喜びようであった。
「……お、落ち着け、落ち着けよ自分。そ、それで、えーと、日にちは……」
　ゼエゼエはあはあと荒げた息を整え、動悸を抑え、再び手紙に目を通す和樹。
　喜びの激しさに震える手をなんとか止め、一字一句を見逃すまいと目を凝らす。
　彼女が和樹に逢える、日付は。

「今日だあぁぁぁぁぁぁっ！」

　和樹は手紙文中の時間を見た。
『午後２時頃から、駅前の喫茶店でお待ちしています』

　時計を見る。
　――午後１時半。
　駅前までは、ダッシュで行けば１５分ほどで着く。
　瞬時に身支度をよそ行きに整える。クイック洗顔、クイック歯磨き。他人の技？　知ったことか。
　さらにクイックシャワー、クイック着替え。ここまで僅か５分の早業。
　まるで修羅場の如き気合の入れようは、春こみ明けの翌日とは思えぬほどにエネルギーに満ちていた。
「……加速装置っ！」
　無意識に呟く。靴を履き、マンションの外までダッシュで飛び出す。
　開けた道路に出た。さらに速度を上げる。腿を高く上げて勢いよく踏み込み、蹴り出す。
　上衣の裾が雲を引く。勢いよく振られた腕がぐん、と伸び、空気を切り裂いて掻き出す。
　速度が右肩上がりに速くなるにつれ、徐々に視界が狭まってゆく。世界が小さくなっていく錯覚。
　そしてその感覚がさらに極まって行き、ある一線を越えた瞬間。
「光が……見える……！」
　世界は白黒にデコレートされ、ワイヤーフレームの障害物がやけにゆっくりと耳元を通り過ぎてゆく。
　今の和樹であれば、彼自身に向けて撃たれた銃弾を回り込んで摘むことも造作あるまい。
　目的地はすぐそこだ。スローダウン、スローダウン。
　しかし車は急に止まれない。車じゃなくとも勢いがついていれば、どんなものでも慣性の法則に引きずられる。
　急速に色を取り戻してゆく世界。そう、世界はこんなにも様々な色彩に満ちていたんだと感動するような。
　狂ったように肉体に向けて停止信号を送る脳幹が悲鳴を上げる。見えないものを見ていた代償。
　歯を食いしばる。足を止める。靴底がアスファルトに擦れ、白煙を噴き上げた。
　路上をそうして滑り続け、ようやく動きが止まった。……そこは、喫茶店の目の前。
　夢中で飛び込んだ。客を案内しようと近寄ってきたウェイトレスにも構わず、店内をぐるりと見回す。

　……南は、まだ来ていなかった。

「あ！　和樹さんもう来てたんですか」
「いや……イマ来たばっかりデス……」
　急速な運動を終えた後の猛烈な発汗が収まらないうちに、南は喫茶店にやってきた。
　時間はきっかり午後２時で。和樹はテーブルに突っ伏しながら手を振って返事をするのがやっとだった。

「……大丈夫ですか？」
「ええ、そろそろなんとか、たぶん」
　無理矢理に表情を『笑』の形にする和樹。それでも心配そうな南。
　変わらないなー、と和樹は思う。
　彼女はいつも他人の心配をしていた。和樹はもとより、詠美や由宇、その他こみパ関係の知り合い、
いや知り合いならずとも、彼女はいつも自分を後回しにして他人を慮っていた。
　熱が出ているにもかかわらず働いて、それが響いて倒れたこともあるくらいだ。
　いやまあ、今倒れているのは和樹なのではあるが、それとこれとは関係ない。

「ところで南さん、今日はこれからいつ頃までこっちにいられるんですか？」
　そう言いながらどうにか体を起こし、いい具合に冷めている田舎雑炊を掻き込む和樹。
　南は中身の残り少ないロシアンティーを持ち上げて答えた。
「ええ、用事は済んじゃいましたから、今日は新幹線の最終まで一緒にいられますよ」
「いぃよぉっし！」
「うふふ……」
　小さくガッツポーズを取る和樹。さすがに人の目があるところでのオーバーアクションは控えている。
　そんな和樹の姿を見て微笑む南。変わらない様子にひとまず安心したといったところだろうか。
　ぷはぁっ、とばかりに一気に雑炊を平らげた和樹が、ふと思案顔になる。
「うーむ、それじゃこれからどうしようか？　すぐにうちに行ってもいいか……あてっ」
「こぉら。昼間から何を考えてるの？」
　頬を少しだけ赤らめ、緩んだ顔を見せた和樹の頭をこつんと小突く南。
　それでもすぐに子供を叱るような顔から、仕方ないなあという微笑みに戻り、和樹に声をかけた。
「それじゃ、ちょっといいところを見つけたので、付き合ってもらえますか？」

　その公園は、もうじき訪れる夏の片鱗を感じさせるさわやかな陽気だった。
　平日の昼、この場所を訪れるものは決して多くない。和樹と南は、そんな場所を二人で歩いていた。
「天気が良くて本当によかったなあ」
「ええ、お散歩にはもってこいですね」
　並んで歩く。それだけのことが、普段別れ別れの二人にはとてもいとおしい。
　ふと、南が足を止めた。
「ここですよ、和樹さん」
　その視線の先には、無数に立ち並ぶ桜の木。
　満開の頃を過ぎ、散り落ちた花弁は既に掃き清められたのだろう、ほとんど見当たらない。
　幹には藁が巻かれており、もし桜が人の身であれば、かなり暑いのではないかといった感があった。

「葉桜、ですか」
「ええ。満開に咲く薄桃色の桜も綺麗ですけど……」
「そうですね……散ったあとの桜の木なんて、こうして落ち着いて見たことはなかったなあ」
　空の青を背景に、思い思いに伸びたこげ茶色の枝と葉の緑が疎らに配置された色感は、清涼感を感じさせる。
　さすがに、満開の桜と比較すると、寂寥感が漂うことも否めないのだが――。
「今年は、お花見……しましたか？」
　南が和樹の顔を覗き込みながらそう尋ねる。
　なにか、顔に出ていたのだろうか？　驚きの表情を隠せぬままに頷く和樹。
「ええと……あー、うん。瑞希やすばる、詠美や由宇や千紗ちゃんたちと。大志がひとりで仕切ってた」
「お花見は、楽しかったですか？」
「楽しかったです。飲んで騒いでバカやって。ちょっとばかり疲れましたけど」
　はは……と軽く笑う和樹。そのあとに続けたい言葉はあるのだが、それをぐっと呑み込む。
　――南さんがいてくれれば、もっと楽しかったんですけど、と。
　たぶん、そう言ったら南さんはまず怒って……それから困るだろう。
　和樹さんが心の底から楽しまなきゃ、きっと他のみんなもそれを気にするでしょ、と。
　ないものねだりはしちゃいけないですよ、と。

　そんな和樹に、南は意外な言葉を口にした。

「和樹さん。実は私……そのお花見、大志さんからお誘いを受けてたんです」
「……え！？」
「『良いですかな？　これは天の采配とお思いください。皆から慕われている貴女の参加は吾輩の計画のまさに中核！
　牧村女史の参加を吾輩は、皆は、そして我が魂の同志、千堂和樹も心待ちにしておりますぞ！』って」
「何が『天』だよ、あの馬鹿……」
　大志がいつもの大声で演説するが如く、朗々と口上を述べている姿がありありと浮かび、和樹は頭を抱えたくなった。
　だが、南の言葉の続きを聞いて、和樹はさらに驚いた。
「大志さん、手紙や電話ではなくて、わざわざうちの実家のほうまで来られたんですよ」
「なっ！？　そんな、迷惑じゃなかったですか！？」
「大丈夫ですよ。ほら、大志さんでしたから」
　確かに、あの男なら大統領が相手だろうが、万難を排して堂々と会いに行くことができるに違いない。
　ふと和樹はそんな感想を持ってしまった。

　南の言葉は続く。
「桜の花が見頃なうちに私が参加できるように、最後まで努力し続けていてくれたんですけど……本当にすみません」
「そんな、南さんが謝ることじゃ……それは、大志の奴が」
　悪いだけ、と続けようとした和樹の口を、南が遮って口を開く。
「大志さんはこうも言ったんです。
『南女史と別れてから、同志和樹の調子がどうも良くない。描いている漫画の出来はまあ、さほど悪くはないのだが、
　それでも、南女史がいてくれた頃の情熱に比ぶべくもない。一度でいいから彼奴目に会ってくれまいか』……って」
「……ひょっとして大志の奴、土下座とかしてました？」
「ええ……そこまでされるのはちょっと困りましたけど……大志さんは、和樹さんのためにと私を誘ってくれたんです」
　和樹は花見の席の大志の様子を思い出す。
　悪鬼羅刹らが跳梁跋扈するこみパ会場においてすら、衣服を乱すこともなく泰然としている大志の膝が、珍しく汚れていた。
　不思議に思っていたことが、ようやく腑に落ちた。大志は、本当にギリギリまで南さんを呼びに行っていたのだ。

「お花見のシーズンが過ぎて……やっとこうして時間がとれるようになったんです。用事のついでの、本当に少しですけど」
　笑顔の南。どれだけ切り詰めた時間を過ごしていたかを窺い知ることは、和樹には出来なかった。

「和樹さん……本当に、私なんかでいいんですか？」
　南の言葉。一年以上前にも聞いた、迷いの言葉。
　あの時は、ずっと近くにいられると思っていたから、迷いを振り切ることができた。
　だけど今は、一年間離れ離れになって……手紙のやり取りはあったけれど、和樹はまだ自分を見てくれるだろうか。
　盛りの過ぎた、この葉桜のような自分でも、変わらずに愛してくれているのか、と――。

　不安そうな顔を見せた南を、和樹は黙って抱きしめた。
　背中に回された腕が、ぎゅ、と力強く、それだけ南には心強く感じられる。
「決まってる。俺には、南さんじゃなきゃ駄目なんだ」
「和樹さん……」
　腕の中にすっぽりと納まった南の存在が、心と身体に温かい。
　まるで『欠』の部分を補うような。そんな安心感が二人を包んだ。
　逢えない焦燥も、待ち続ける不安も、触れ合った部分から溶けて流れて消え去ってしまう。

　二人は、次第により一層お互いを重ね合わせ、やがてゆっくりと口づける。


　掃き残された薄桃色の花びらが一枚、風に乗って空に舞い上がった。

>>191-197
以上、『桜ひととせ』でした。

しかしいつも思うんだが、今この時に感想を言えんというのはどうにももどかしいものだな。

感想はいま別に書いてもかまわない。
リアルタイムで感想を書いてメモ帳とかテキストに保存しておいて、
投稿する時は感想期間にまとめて貼る。
言いたいことはわかるけど、これでフラストレーションの半分は解消されまいか。

いや、それはわかってるし不満を言うつもりもない。
むしろこのもどかしさは快感の方に属すると思ってるし。
ただ、「今この時に伝えないと色褪せる言葉」ってのも確かにあるわけで、
まあなんと言うか、２兎は追えないってのを噛み締めてただけさ。
変なこと言ってｺﾞﾒｿ

毎度この時期になると不安になってくるな。今回はこれで終りなのかな？って。
書き上がるかどうかは別として、ラッシュ緩和のためにも、
投稿「予定」の人は書き込みしてみない？

【告知】

締め切りまで残り 15 時間です。
最後の追い込みがんばっていきましょう。
今回のテーマは『桜』で、締め切りは 4 月 23 日の午前 9:00 です。

締め切りギリギリまたは少し越えて投稿をしそうな方は、
前もってお伝えください。それについて考慮いたします。

また、締め切りを過ぎても即、投稿期間終了というわけではありません。
締め切り間際で他の方の作品と交錯する恐れや、最悪の場合、アクセス禁止が
かかる可能性があります。焦らず、落ち着いて投稿してください。

>>202
そのドキドキ感がクセになってはふん。

レス数は不明。
一気に投下するので終了したらかきこみします。
タイトルは「ONEのみさき先輩の桜がテーマのＳＳ、多少ネタバレあり」
内容は以下同文
ジャンルはシリアス

　みさき先輩が花見に行きたいなんて言い出したのはつい一週間前のことだった。
オレは先輩とゆっくり、静かに花見が出来るような場所を、何とかとれた休日などを使って探し回った。
二人だけで静かに落ち着ける場所が、ちょっとばかり遠くてでも望ましかった。間違えてもサラリーマンやら、他の若いやつらが騒ぎをしてそうなところでは、みさき先輩と一緒に花見なんかできないので、探す足にも俄然と力が入る。
　だいぶ探してやっとのこと、かなりオレ達の居る街から離れた山奥のほうに、ひっそりと桜が植樹された場所を見つけることが出来た。
昔は何かに使っていたのかもしれないが、今は周囲のどこかしこにも人の気のしない、ひっそりと静かな森林だった。その中に雑草だかが繁茂した開けた土地がそこである。木漏れ日が桜の桃色を白く映えさせていた。これが3日ほど前のこと。
　その次の日に、時期外れの嵐が猛威を振るった。

「参ったよ…まったく」
嵐は確かにすぐ止みはしたものの、お陰であらかたの桜は散ってしまっていた。後に残っているのはアスファルトの上で無残に散らかされた桜の花弁達だけだ。
確かに、これで邪魔なほかの花見客は居なくなるだろうが、桜がまったく無くなってしまえば花見なんて何の意味もなさない。
　だが、だからといって「仕方がないから花見は止めよう」なんて先輩には決して言えなかった。大学の授業を無理やり空けては来たものの、はっきり言ってこれから先はしばらくまとまった休みが取れそうにない。
理系の大学というものは、無駄に暇なときもありはするが、その空きを利用して遊びに行く…となると、そんなことができるようなまとまった休みはほとんど取れないのが実情だ。
できるだけ先輩と会える間に、いい思い出をたくさん作っておきたかった。

　そして、先輩には外の世界に出ることをもっと喜んで欲しかった。
目が見えなくても、感触や匂いで自然なんてものはいくらでもきっと感じれるはずなんだ。
そういう喜びがあると言うことを、きっと先輩は知りたがっているはずだ。自分から外に出たいなんて先輩が言うのはとても珍しい。オレはそのチャンスを無駄にすることなんて絶対に出来ない。
そして、桜が見える場所は、あの時の罪滅ぼしのためにも…絶対に譲れないのだ。

　当日の日曜日は、弱く吹き付ける風が気持ちのいい小春日和だった。
ずっとこんな日が続いていればよかったのに、なんて今更ながらオレは思わされる。
あの日と、全てが同じような気がした。もちろん、桜はどこもかしこも散ってしまっている…そういう意味での違いはあるのだけれども。。
「楽しみだね、浩平君」
　助手席にはみさき先輩が嬉しそうに座っている。本来ならばタクシーが望ましかったが、それには少しばかり不安があったのでレンタカーを借りてオレ達は花見の場所まで向かった。
「先輩…着いたよ」
　うつらうつらと眠りかけていたみさき先輩を声で起こし、オレは車を降りた。
「ゆっくりな」
　オレがドアを開けて、先輩をゆっくりとエスコートする。おぼつかない足取りで降り立ったかと思うと、くしゃりと草を踏んだ感触に先輩は嬉しそうな顔をした。
「ありがとう…うーん、いい匂いだね」
　先輩はオレの手から離れると、自らの手を大きく広げて深呼吸をした。水色のワンピースと、上から羽織ったカーディガンが風でぱたぱたと揺れて、まるで青い小鳥のようだった。
オレも車の鍵を閉めると、先輩の横に行き、同じように大きく深呼吸をした。草木の柔らかな匂いが鼻腔に充満する。

「今、何時？」
　オレは腕時計に目をやる。
「あと10分で12時だよ」
「そっかー。お腹がぺこぺこだから、てっきりもう2時くらいかと思っちゃったよ」
　先輩はそう言いながら、おそるおそる腰をおろし始めた。手でゆっくり地面をぺたぺた触りながら、少しずつ少しずつだ。
「虫とか、居ないよね？」
「うん」
　先輩はにこりとまた微笑み、今度は勢いよくどんと尻をついて、大の字になって草地の上に寝そべった。ぴんと体を張り、もう一度「うーん」と先輩は背伸びをする。
「ごはんにしよっか」
　オレが笑いながらいうと、
「なんで笑うの？」
　と先輩が不思議そうな目をして、そう言った。
「嬉しいからだよ」
「嬉しいと、笑うの？」
「そうだよ。それと、先輩の相変わらずの食欲にかな」
「うー、なんだかそれって納得がいかないよー」
　先輩はそんなことを言いながらも、満足そうな顔をしていた。

敢えてマットは敷かなかった。蟻とかも居はするのだけれど、別に敷かなくてもご飯を食べるくらい支障はないと思ったからだ。泥んこになるくらいが、一番自然って言うものを身近に感じれていいだろうと考えた。
オレは自分の持ってきた弁当を開ける。
「先輩の分もあるぞ」
　そう言いながら、五個ほどの弁当を取り出す。取り出しながら、我ながらよくこれだけの量を作れたものだ、と妙に感心してしまう。それだけのことを思えるほどの量なのだ。
「カレーは…ないよね？」
　そんなことを先輩が言うものだから、オレはまた笑い出してしまった。
「もうっ、そんなに笑うのはやっぱり酷いよー」
　すまんすまんといいながら、オレは弁当を広げて草の上に置き
「何食べたい？」
　と訊く。
「カレー」
　オレは先輩の額にチョップした。
「痛いよー」
「痛くない。痛くないようにちゃんとした」
　先輩は手を眼の辺りに当てて、えーんという泣きまねをしてみせる。
卵焼きを箸でつまみ、
「先輩、卵焼きだぞ」
　といいながら先輩の口に卵焼きを近づける。先輩は嬉しそうに口をあける。
「ほい」とオレが言って、先輩の小さな口に卵焼きを入れる。
もぐもぐとゆっくり味わいながら、先輩は終始笑顔でその卵焼きを食べてくれた。
「うーん、この卵焼きは80点っていうところかな。とってもおいしいけれど、だしがもうちょっと染みてれば100点だよ」
　そう言いながら彼女はにっこり微笑んだ。オレは、そんな無邪気な先輩を観ていて、少しずつ、何か言い知れぬ不安のようなものに押しつぶされそうな自分の心象に気づいていた。罪悪感だろうか？
そうなのかもしれない。
あの時と一緒なんだ。
卒業式に出れなかった、あの先輩を騙してしまったあの時と。
…

ここには、桜がまったくない。
いや、桜の木は確かにある。だがそれは、完全に花を散らせ、ただ枝木だけの伸びた「木」でしかない。
オレは結局、あの後どれだけ探しても桜が満開の場所を見つけることが出来なかったのだ。
自分でもがんばって探したつもりだった。しかし、それだけあの日の嵐は、猛然とした力を持ってして、オレの願いを破壊していたのだ。オレがどれだけ自然の脅威に勝てる力を持っているというのだろうか。
そして、桜が満開だ、などと先輩に嘘をつき、オレは先輩をここに連れてきた。ここは三日前にオレが見つけたあの場所。もちろん、ここだって同様に桜は散っている。葉の緑と、木のこげ茶だけしかオレには見ることができない。桃色の桜なんて、どこにもありはしないのだ。
「浩平君？」
先輩がオレを呼んでいた。
「あぁ…」
　オレはしばらくの間、我を忘れていたらしい。
「ごめん、ちょっと桜の樹があんまりにもきれかったから」
　咄嗟に嘘をつき、先輩に不信に思われないように努める。
「浩平君が急に黙り出すとね、私とても怖いの」
「わかってるよ」
「ずっと居てくれるって信じてるけれど、また前みたいにふっと消えそうで」
　先輩は少し悲しげな顔をしていた。
「うん、大丈夫だよ。オレはずっと先輩のそばに居るから」
　オレは慌てて先輩にそう言った。

しばらくそうしていて…
そしてオレは、少し思い立ってこう言った。何故こんなことを訊く気になったのかはわからない。もしかすると、心のどこかで先輩に対して何かしらの「救いの手」を求めていたのかもしれない。
「ねぇ、先輩」
「何？」
　先輩は少しだけ安心したかのようにオレの声のする方へ向いた。
「あの…オレがもし、すっごい不細工なやつで、人間じゃないみたいな顔してたらどうする？」
　先輩はちょっとだけ可笑しそうに笑った。
「魔女の話？」
「そう」
「浩平君、かっこわるいの？」
「そんなことは無いはずだけれど…なんとなくだよ」
　先輩はまたくすくす可笑しそうに笑った。
先輩の言う、魔女の話とはこうだ。
　あるひどく醜い顔を持った男が、視力を失った女が一人で倒れているのを見つけ、自分の家へと招き、ずっと彼女の世話をしてやった。彼女は彼のことをいつしか愛すようになり、彼もまた彼女を愛すようになる。
そんなある日、二人の前に魔女があらわれ、女の目を治してやろうという。不細工な彼はおおいに悩んだ。『彼女の目が治るのはいいことだが、きっと彼女はオレの顔を見れば一目散に逃げてしまうだろう…』。
悩んだ結果、彼は彼女の幸せを考えて魔女に「彼女の目を治してやってくれ」とお願いをする。そして次の日、目が治った彼女は彼の寝顔を見て恐怖して逃げ、とうとう帰ってこなかった。…そういう話だ。

「女の人がやっぱり悪いのかな？」
「一般的にはそういう見方だよな」
「でも、やっぱり人間の顔をしてなかったらびっくりするんじゃないかな？」
　オレは先輩が何気に毒を吐いたような感じがして、なんだか可笑しくなった。
「そういうものかな？」
　先輩はオレが笑ったのを、ちょっと不機嫌そうに見て
「わからないけれど、そんなに彼女ばかりを責めるのはよくないと思うよ」
　という。
「あのね、浩平君。結局、その女の人が視力がもどったのがよかったとかわるかったとかって考えるのは意味が無いんだと思うよ。このお話は、もっと違うと思う」
「どういう意味？」
先輩は俺の顔を声から確認したのか、まるで見えているかのように俺の目を正面にとらえて優しく顔を綻ばせる。俺は、彼女のそんな顔に息を飲んだ。
「確かに、どっちが幸せだったのかって言えば視力が無くても二人で愛し合ってたときの方が良かったに決まってるよ。それは浩平君もわかるでしょ？」
「うん」
オレはそう答える。
「真実が実は不細工な男だったなんて考え方って、この話を聞いてる第３者の考え方でしかない…視力のなかった頃の彼女にとっては、彼は最高の人だった。
それもまた、嘘偽りのない真実だったはずだよ。これが、本当に大事な意味だったんじゃないかな？」
「…なるほど」
　オレは、少しだけ胸が締め付けられるような気がした。
「その人にとってね、真実が何かって言うのはきっと大事なことだと思うよ。客観的な事実がどうであったって、その人の真実って言うのはきっと個人的なものでいいはずなんだよ」
「先輩…？」
「だから、真実がどんなに酷いものだったとしても…えっと…気持ち…っていうのかな。そう言うものの方が私は大事なんだって、そう思うよ」
　先輩はそういいながら、とても柔らかで優しい笑みを浮かべた。

「えっとね」
　先輩は少しだけ思案をめぐらせるように、上を向き。
そしてまた正面を向き。

「だから、浩平君は何も気にしなくていいんだよ」

　そう、先輩は言った。
オレは涙が少しずつにじみ出ていた。
彼女があまりにもやさしすぎたから。
先輩は、きっと気づいてたんだ。
やっぱり、何もかもがあの時と一緒だった。
「はは…そっか。でも……先輩…、先輩は…優しすぎるよ」
　先輩の顔が涙で歪んでよく見えない。オレは彼女にゆっくり触れて抱きしめた。
先輩はしばらくオレに抱きしめられてきょとんとしていたが、やがてゆっくりオレを抱き返してくれた。オレの涙で、先輩の肩が酷く濡れていた。
「浩平くんはやっぱり嘘が下手だもん…でも、私も浩平くんには…ごめんね、浩平くん。なんだか私いやな人だよね？」
　オレは何度も震える声で「そんなことない、そんなことないんだ」といった。
「ありがとう…先輩。大好きだ…大好きだよ」
　オレはそういいながら強く強く先輩を抱きしめた。
事実は確かに、酷いものなのかもしれない。
でも、オレ達にとっての真実は、きっと輝かしいものだと…そう思えた。

>>205-214
の計９レス。コピペがミスったので、読みにくいと思います。すみません。

投稿します。
タイトル「桜の約束」
５レスを予定。

マルチ、セリオ、量産型セリオの話です。

少しずつ日の長くなる初春。暖かな陽光の中、休日の昼下がりに特有するノンビリとした時間が流れる。
塀の上に陣取った猫が気怠げにあくびをし、何処かからピアノの音色が響く。
そんな散歩日和の並木通りを連れ立って歩く、ふたりの少女。
「桜、みんな散ってしまいましたね。先週、研究所の皆さんとお花見をしに来たときは満開でしたが」
綺麗と云うより可愛いという言葉の似合う小柄な少女が寂しそうに呟いた。
視線を喪われた並木の桜花に向ける。そこにあるのは、芽吹いて間のない若葉のみ。
「昨日の風雨が原因でしょう」
スラリとした容姿と怜悧な顔立ちが印象的な少女は、長い髪を風に揺らしながら答えた。
暖かな陽光が彼女たちの、本来なら耳がある筈の位置にある金属体を鈍く煌めかせる。
「お花見の時は満開でよかったですね。セリオさんのお弁当、大好評でしたし。
　皆さん、本当に楽しそうでした。それに桜が綺麗でした。私、桜が好きになったみたいです」
「桜。楽しい。綺麗。好き。……。そうかもしれませんね、マルチさん」
冷たさを含んだ無表情を少し、少しだけ弛めてセリオと呼ばれた機械乙女は同意の笑みを漏らした。柔らかな微笑み。
「来年もまた、お花見したいですね。今年いっしょに桜を見られなかった皆さんもお呼びして」
マルチ──ＨＭＸ−１２という型式番号をもつセリオの姉にして競合機種たるアンドロイドは、
そこまで言って口をつぐんだ。
マルチの沈黙に合わせるように、セリオもまた押し黙る。もっとも、セリオはもともと寡黙だったが。

「ねえ、セリオさん」沈黙のとばりを重たげにマルチは上げた。
市道沿いの並木は終わろうとしていた。もうすぐ、研究所が見えてくるだろう。
「来年もまた桜は咲きますよね？」
桜の咲くころ。彼女たちにとって、それはあまりに遠い未来。
次世代ＨＭシリーズについて、上層部は何らかの決定を迎えているころ。採用。或いは、不採用。
そのころ、自分たちは何をしているか？いや、存在しているのか？
「桜は毎年、春先に花を付けます」セリオはマルチの言外の問いには答えず、字義通りの質問に対してのみ答えた。
セリオは、相手の思いをくみ取るのが苦手だった。
不確定要素を多く含む未来の想定も苦手だった。
悲しげな表情をした姉にかける言葉を探査するのは、もっと苦手だった。

「また、皆さんとお花見できますよね？」
鼻声でマルチが問いかけた。アイセンサーの保護溶液が溢れ出そうになっている。
「────」
セリオが答える。なにか。その言葉にマルチは微笑みを返す。
「はい。セリオさん」花の咲くような笑顔。満開の桜。

「お帰り。マルチ。セリオ。散歩は楽しかったかい？」
研究所の正面ゲートで、彼女たちの親に当たる人物が待っていた。
長瀬源五郎。日が没しようとするなかで影を落とすその姿は、どこか逞しく思えた。
「ただいま、です。はい、セリオさんといっぱいお話ししました」
「ただいま戻りました。『楽しい』。そう評価して問題ないと判断します」
彼女達らしい帰宅の挨拶。開発者と云うより父親に似つかわしい表情を浮かべながら口を開く。
「うん。有意義な休日の午後を過ごしたようだね。じゃあ、とりあえず研究所に入ろうか」

朧気なイメージ。曖昧な“０”と“１”。劣化した電子情報。破損したデータライブラリー。

　　……ですね、セリオさんと約束──です。らい……よう、って。

誰かの声。懐かしい声。あなたは誰ですか？

　　──です。『また、皆さんとお花見できますよね？』って私が聞いたんです。するとセリオさんが、
　　『はい。来年も桜は咲きます。また皆さんとお花見へ行く機会もあるでしょう』と言ってくれたんです。
　　それでですね、セリオさんと約束したんです。来年も、その次もまた一緒にお花見をしよう、って。

マルチさん。遠い、遠いお姉さん。
セリオ。かつての自分。いつかの自分。マスターデータとしての自分。
約束。守るべき、果たすべき誓約。

「約束」は果たされたのですか？

「セリオ！」
変声期前の甲高い少年の声。年の頃は小学生ぐらいだろうか。
「……どうしましたか、ぼっちゃま」
数秒を状況確認に費やした後、いつもと変わらぬ抑揚のない発音でセリオ、ＨＭ−１３は答えた。
「どうって、セリオの方こそどうしたの？ボーっとして」
眉を寄せながら、子供は傍らのアンドロイドに視線を向けた。
共に敷かれたレジャーマットの上で座っていたが、補えない身長差のため少年が見上げる形になる。
「解りません。常駐のエラー探査プログラムは異常を確認していません」
首を横に振る仕草。いつのまにか基本動作に取り込んでしまったセリオの癖。
「ただ、聞こえてきたのです」
「聞こえたって、何が？」子供だけがもつ、純粋な好奇心から尋ねる。
「あれは……」

　　ねえ、セリオさん、来年もまた桜は咲きますよね？

瞼を閉じた後、何でもありません、とセリオは小さく答えた。
「何でもないの？まあ、問題ないなら良いけど。それにしてもお父さん達遅いなあ」
公園の片隅、レジャーマットの上で少年がぼやく。何度か立ち上がり、公園の入り口眺め、溜息と共に腰を下ろす。
「お弁当、食べて良いかな」セリオとその側に置かれたバスケットに物欲しげな視線を送る。
「旦那様と奥様が来られるまでの辛抱です」
図書館での沈黙を要求するような態度と視線を返す。セリオの法的所有者は、子供の躾を上位命令としていた。
「解ったよ。あー、お父さん達なにしてるんだろ。せっかくのお花見なのに。早く来ないと桜がみんな散っちゃうよ」
頬をふくらませる少年。さらになにかを言おうとした。

「──ご安心下さい」
不思議なほどの断定を含んでセリオが言った。少年が沈黙する。セリオの言葉に圧倒されていた。
「桜は来年もまた花を付けますから」
それは、少年に対しての言葉ではなかった。
朧気なメモリ上に存在する姉への。開発施設で形作られているだろう妹たちへの。
そして、家事手伝いを目的として販売されたＨＭ−１３型後期生産分の一機たる自分へ対しての。
「しかし、今はまず、この桜を愛でるべきです。こんなにも咲き誇っているのですから」


春の日の約束。遠い日の誓い。それが果たされたのかどうかは、解らない。
しかし、今年も春が来る。桜の季節もまた、やってくる。かつて交わした桜の約束と共に。

>>217-221
以上、「桜の約束」でした。

これより投稿します。
タイトルは『でんぱのさくら』。
ヒロインは瑠璃子さんで、１４レスの予定です。
では、よろしくお願いします。

　春は近づきつつあるとはいえ、まだまだ寒い朝。
　登校する生徒の群れに、僕はその人の姿を探してしまう。

　いたいた。あの後姿、ちょっと頼りなげな歩き方。
「瑠璃子さん、おはよう」
「おはよう、長瀬ちゃん」
　振り向いた彼女は、今日もお人形さんみたいに可愛らしい。
　だけど、今朝はなんだか違和感があるな。
「何これ？」
　瑠璃子さんの頭頂部に、双葉らしきものが揺れている。
　変わった飾りだ。こんなの見たことがない。
　葉っぱが頭の上でぴこぴこ揺れているのは、可愛いといえば可愛いけど。

「あ、これ？　芽だよ」瑠璃子さんはくすくすと笑いながら言った。
「め？」
「うん。桜の芽」
　桜の芽をかたどったアクセサリーか。なかなかよく出来てるな。本物みたいだ。
　しかし、なにも頭のてっぺんに付けなくても……瑠璃子さんの趣味はよく分からない。

「なんでそんなの付けてるの？」
「ちょっと事情があるの」
「どんな事情？」
「あのね、私、さくらんぼが好きなの」
「ふうん」知らなかった。瑠璃子さんにさくらんぼってなかなか似合うかも。
　でも、それとこれと何の関係が？
「それでね、この前さくらんぼをもらって、おいしいおいしい、ってたくさん食べたの」
「それはよかったね」
「でも、タネまで一緒に飲みこんじゃって」
「……で？」
「そしたら、とうとう頭から芽が……」

「……そんなアホな！！」
　思わず放った本場風のツッコミが、瑠璃子さんにクリーンヒットした。
「……痛いよ、長瀬ちゃん」
「あ……ご、ごめん！　瑠璃子さん、大丈夫！？」

　ああ、僕は何という事をしてしまったんだ！　ツッコミとはいえ瑠璃子さんに手をあげるなんてっ！
　だが、僕がこんなキャラ違いな行動をしてしまうのも仕方ない。あまりにも意外だったのだ。
　瑠璃子さんがそんな冗談を言うなんて。

「大丈夫、大丈夫。いいツッコミだね、長瀬ちゃん」
　僕を心配させまいと微笑んで見せる、気丈な瑠璃子さん。その優しさが少し胸に痛い。
　まあ、それはさておいて。
「で、本当はなんでそんなの付けてるの？」
「え？」瑠璃子さんは不思議そうな顔をした。
「さっき言ったのが本当のことだよ？」

　……え？

「つまり、さくらんぼのタネを食べたら、頭から芽が生えてきたっていうの？」
「うん、そう」

　……え、え？

「……マジ？」
「うん、マジだよ」

　えええ？
　ええええ？
　えええええ？
「えええええええええ〜〜〜〜〜〜っ！？」

　ど、ど、ど、ど、どういうことだ！？
「なんかね、電波を受信してたら、おなかのタネが変に刺激されちゃったみたい」
　だからって、おなかのタネが頭から芽を出すかあ！？　瑠璃子さんの体はどうなってるんだ！？
　電波使いはやっぱり体の構造が普通と違うんだろうか。僕もタネのある物は気をつけて食べよう。
　いやいや、そんなことより、このまま放っておくとどうなっちゃうんだろう？

　芽が育って木になって…………

　あああああ！！　想像するだに恐ろしい！！
「る、瑠璃子さん！　そんなの早く取っちゃおう！」
「え？」瑠璃子さんは、さも意外、という顔をした。
「どうして？」
「どうしてって、ほっとくと大変なことになるよ。僕が取ってあげるから」
「だめ！」瑠璃子さんは、頭の芽をかばいながら後ずさった。
「可哀想だよ。せっかく芽生えた命なのに」
「そんなこと言ってる場合じゃ……」
「私、この子を育てる」
「そ、そ、育てる！？」そんなムチャな。
「そんなの無理に決まってるよ。今のうちになんとかしよう。ね？」
「長瀬ちゃんが何と言っても、私この子を育てるよ」瑠璃子さんは決然として言った。
「私一人でだって、育ててみせるから」
「う……」その真剣な瞳に、僕は思わずたじろいだ。

　気がつくと、僕たちの周りには人垣が出来ていた。
　こちらを見て何やら噂しているようだ。
　何かとんでもない誤解をされているように思えるのは、僕の気のせいだろうか。

　　…………その桜の木は瑠璃子さんの頭上で成長を続け、彼女の生気を吸い上げ続けた。
　「助けて……長瀬ちゃん」　
　　日々弱りゆく瑠璃子さん。いまや彼女は、木に乗っ取られようとしている。
　「しっかりして、瑠璃子さん！」
　「長瀬ちゃん、私、もうだめ……」
　　ああ、僕にはどうすることもできないのか。
　　彼女の体はみるみるうちに木になっていく。
　　指先は枝と化し、白磁のようだった肌はごつごつした桜の皮へと変貌する。
　「……なが…せ……ちゃん……」
　　幹に彼女の顔だけが浮かんでいる。そしてそれも、いまや木肌に飲みこまれようとしていた。
　「瑠璃子さん……一体どうすれば……」
　　僕はただ、自分の無力さを呪った。
　「たす……け……て……」
　　それを最後の言葉に、彼女は完全に桜の木となった。
　「瑠璃子さん……瑠璃子さん……」
　　僕は涙にくれてその木を抱きしめた…………

「瑠璃子さあああああーーーーーんっっっ！！！！」

　目が覚めると、びっしょり寝汗をかいていた。
　……夢か。
　なんて嫌な夢なんだ。
　あの日、瑠璃子さんの頭に芽が出てから、こんな悪夢にしばしばうなされる。

　そして、この恐ろしい夢は……
　日一日と現実に近づきつつあるようだった。

「祐介、ちょっといいか？」
　屋上に行こうとする途中、廊下で叔父に呼び止められた。
「……なんですか？」思わず口調がつっけんどんになってしまう。
　親類が同じ学校で教師をしていることはあまり知られたくないから、叔父との接触は避けている。
　叔父のほうもそれは知っているはずなんだけど……
「実は、月島瑠璃子のことなんだがね」
　……叔父の口からその名を聞くのは、何となく不吉な感じがする。
「るり……月島さんが、どうしたんです？」
「お前も知ってるだろ、ほら、これ」頭の上を指さす。例の木のことを表わしているのだろう。
　瑠璃子さんの頭に木が生えてから、周囲はみな困惑している。マイペースなのは彼女自身だけだ。
　かといって、面と向かって彼女に意見を言う者はいないけど。
「何とかならんかと我々教師連も思っとるんだが、みんな彼女のことが何となく苦手でね」
　確かに、瑠璃子さんはもともと近づきがたい雰囲気がある。頭に木を生やしてるんではなおさらだ。
「校則違反だというなら注意もできるんだが、そんな校則はないしな」
　そりゃそうだ。頭に木を植える人間を想定した規則など、どこの世界にもないだろう。
「で、僕にどうしろと言うんですか？」
「うん、あれを何とかするように、お前から説得して欲しいと思ってな」
　そーら来た。どうせ、そんなことだろうと思ったが……
「どうして僕なんです？　僕は彼女とは別のクラスですよ」
「ああ、だがお前は彼女とずいぶん親しいそうじゃないか」
　叔父の耳にも入っていたか。僕と瑠璃子さんが付き合ってるとかいう噂。
　根も葉もあるから、否定はできないけど……
「そうですね。機会があったらそれとなく話してみます」
　適当に返事をして話を切り上げた。早く屋上に行かないと。

　やれやれ。どうもあの叔父は苦手だ。ろくでもない厄介ごとばかり持ちこむし。
　しかし、あの木をどうにかしてほしいという事には、正直言って僕も賛成だな。
　といっても、今さら僕が何を言っても無駄だろうし……
　そんなことを考えつつ、扉を開けた。

　瑠璃子さんは、やっぱり今日もそこにいた。電波を集める時の指定席だ。
「あ、長瀬ちゃん」
「やあ、瑠璃子さん、また大きくなったね」
　瑠璃子さんの頭上の桜は、もう１メートル位になっている。
　つぼみもつけていて、もう立派な木といえる状態だ。
　あれから１ヶ月にしかならないのに、ずいぶん成長が早い。
「うん。電波を受信するとね、木の成長にいいみたいなの」
　電波が植物にいいとは初耳だけど……まあ、この木は特殊なのかも。
「それに、この子のおかげで、電波がすごくよく届くんだよ」
　どうやら、木がアンテナの役目を果たしているようだ。
　瑠璃子さんにとっては、受信しやすくなるのはすごく嬉しいことだろう。
「電波を受信するとね、桜ちゃんも嬉しい嬉しいって喜ぶんだよ」
「瑠璃子さん、桜の言葉が分かるの？」
「うん。心が伝わってくるの」
　ふうん。たしかに植物にも心があるとは聞いたことがあるけど……

「それにしても、大変じゃない？」
　学校生活も不便そうだ。ドアは屈まないと通れない。授業は後ろの席に迷惑だから常に最後列。体育は見学らしい。
「夜、寝るときなんかどうするの？」
「うん、ベッドで寝られないから、壁にもたれて座って寝るの」
　そこまでするか、瑠璃子さん！
「この子のためなら、そんなの苦労とも思わないよ」
　……参った。もはや僕から言えることは何もない。その可愛がりよう、ちょっと妬けるほどだ。

　瑠璃子さんは愛おしげに頭上の幹を撫でた。
　それは、自分のおなかをさする妊婦さんを連想させた。
　考えてみると、生命を肉体で共有する感覚というのは、男には分からないものかもしれないな。
　うーむ。女性は永遠に神秘だ……特に瑠璃子さんは。

　　…………瑠璃子さんは去ろうとしている。
　「長瀬ちゃん、もうお別れだよ」
　「瑠璃子さん……どこに行くの？」
　「遠いところ。だから、もう長瀬ちゃんとは会えなくなるの」
　「そんな……どうして！？」
　「もう私、この世界では生きていけないもの」
　　そう言う瑠璃子さんの頭の上には、巨大な桜の木が鎮座している。
　　確かにこんな状態では、この社会に居場所がなくなってしまうだろう。
　「だから、この子と一緒にいられるところに行くの」
　「そんな、待ってよ、瑠璃子さん」
　「さよなら」
　　瑠璃子さんの体は、溶けるように次第に霞んでいく。
　「行かないで、瑠璃子さん。僕を一人にしないでよ……」
　　消えてゆく瑠璃子さんに伸ばした手は、ただ空を掴むのみだった…………

「瑠璃子さあああああーーーーーんっっっ！！！！」

　目が覚めると、びっしょり寝汗をかいていた。
　……夢か。
　もうこんな夢、勘弁してくれ……眠るのが嫌になってしまう。
　時計を見ると、まだ真夜中。春休み中だからいいようなものの……

　その時、僕は電波を受信した。瑠璃子さんからだ。
　その電波は、寂しげで悲しげで、まるで……
　僕に助けを求めているようだった。

　すぐに着替えて家を出た。どうやら、発信場所は公園らしい。
　瑠璃子さんに何があったのだろう。心はあせり、自分の足がもどかしい。

　ようやく公園に着いた。
　常夜灯の下に、桜の木を頭に乗っけた美少女がいる。もちろん瑠璃子さんだ。
　桜はすでに満開だ。輝くように咲きこぼれている。
　公園にもたくさん桜は咲いている。でも、なぜか瑠璃子さんの桜のほうがいっそう華やかに見えた。

　さっきの夢ほど大きくはないけど、その木はもう瑠璃子さん自身の背よりも高くなっている。
　うーん……これはもう日常生活を営めるレベルじゃないな。
　瑠璃子さん、もしかしたらずっと家の外で暮らしてるんじゃないだろうか。

「長瀬ちゃん、来てくれたんだね」
　そう言って振り向く彼女は、どこか儚げで、消え入ってしまいそうな感じがした。
　まるで、散りゆく桜の花そのもののように……
「どうしたの、瑠璃子さん？」
　彼女はちょっと淋しげな微笑みを浮かべて、こう言った。　
「あのね、長瀬ちゃん。お花見しよ」

「は、花見！？」
　ちょっと拍子抜けした。あのただならぬ雰囲気は何だったんだ。
　まあ、瑠璃子さんの思考は常人には図り難いものがある。何か意味があるのかもしれない。
「そりゃ、別にいいけど……」
「うん」瑠璃子さんはベンチに座って、
「はい」と自分の太ももを指し示した。どうやら膝枕してくれるらしい。
　ちょっと照れくさいけど……じゃあ、お言葉に甘えて。

　瑠璃子さんの膝枕は、柔らかくて、温かくて、とても気分がいい。
　こうして夜桜見物なんて、考えてみれば最高の贅沢だ。
　見上げれば、夜空をバックに桜の花、そして瑠璃子さんの顔。
　そよ風が軽く彼女の髪を梳くと、頭上の桜も花びらを散らす。
　それは幻想的で、いつまで眺めていても飽きない光景だ。
「きれいだね」
「うん……すごく綺麗だ」桜も、瑠璃子さんも。
　だけど、瑠璃子さん……
　君はどうしてそんな寂しそうな顔をしているの？
「実はね、長瀬ちゃん」
　僕の心の声に答えるように、彼女は言った。
「もう、お別れしないといけないの」

　僕はがばっと起きあがると、瑠璃子さんを見た。
「瑠璃子さん……どこかに行ってしまうの？」
　さっきから漠然と感じていた不安が、心の中で破裂する。
「いやだよ、そんなの……行かないでよ」
　きょとんとする瑠璃子さんを、僕は抱きしめた。
「君が好きなんだ、瑠璃子さん。君だけが心の支えなんだ。君がいなくなったら、僕は、僕は……」
　胸の思いが、とりとめもなく口から迸った。
　無我夢中で彼女に縋り付く腕に、思わず力が入る。
　もっと、もっと強く抱かないと、彼女が消えて無くなってしまう。そんな気がした。

「……ちょっと苦しいよ、長瀬ちゃん」
　瑠璃子さんはそう言ったあと、あやすように僕の頭を撫でた。
「大丈夫。私はどこにも行かないから」
「本当……？」
「うん。長瀬ちゃんを一人ぼっちになんかしないよ。お別れなのは、桜ちゃんなの」
　さ、桜だって？　……なんだ、そうだったのか。
　早とちりして、かなり恥かしい事を口走ってしまったような……　

「桜ちゃんがね、私に言うの。このまま大きくなったら、私はきっと潰れちゃうって」
「う、うん」前から僕もそれを心配していたんだけど……
「だから、どこかに植え替えてほしいんだって」
「そうだったんだ……」
　それで突然花見なんて言い出したのか。最後の姿を僕に見せようとしてくれたんだな。

「お願い、長瀬ちゃん」瑠璃子さんは僕の手を取った。
「この子を植え替えるの、長瀬ちゃんも手伝って」

　一旦家に戻って、懐中電灯とシャベルを持ってきた。
　瑠璃子さんとふたり、植え替え場所を探す。
　学校からちょっと離れたところに、小さな山がある。そこへ行ってみることにした。

　山裾の林の中、木々が開けて広場のようになった場所があった。
　広さは２０メートル四方くらい。ここがいいだろう。

　さて、どうやって木を抜けばいいのか。無理矢理引っこ抜くわけにもいかないし……
　しばし思案していたが、瑠璃子さんが何やら話しかけると、根はすんなりと彼女の頭から離れた。
　倒れそうになる木を慌てて支える。その重みが僕に圧し掛かった。
　……うわ、想像以上に重いぞ！！
　瑠璃子さん、よく首が折れなかったな。母は強しというやつだろうか。

　木が無くなって、瑠璃子さんの頭はずいぶんすっきりした。
「ああ……なんだか、心に穴が開いたみたい」淋しそうに彼女が呟く。
　あれほど大事にして、体の一部になっていたものだ。そんな気持ちにもなるだろうな。
　僕はどちらかというと、瑠璃子さんの頭に開いた物理的な穴が気になるんだけど……

　広場の真ん中に穴を掘って、木を植えてやった。
　ふう、やれやれ。けっこう重労働だ。もう明け方近い。

　瑠璃子さんは木に近づくと、名残惜しそうに幹を撫でた。
「さよなら……元気で育ってね」
　彼女の手の上に花びらが一枚、ひらひらと舞い落ちる。
「春は、別れの季節だね」
　そう呟いた瑠璃子さんの瞳から……
　光る雫がひとつぶ、こぼれた。

　その光景は、僕の心を刺した。
　僕の胸に、なんとも言えない罪悪感が押し寄せる。

　思えば、僕はこの桜にあまり良い感情を持っていなかった。
　瑠璃子さんがあんまり可愛がるものだから、ちょっと嫉妬していたのかもしれない。
　植物にそんな気持ちを抱くのはおかしいけど、彼女の心が僕から離れていくような気がしたのだ。
　それに第一、頭の上に木を生やしてるなんて、やっぱり変だ。
　もともと周囲から浮き気味の瑠璃子さんがますます孤立していくようで、それも心配だった。
　だから、早く無くなってしまえばいい、とずっと思っていた。
　さっき彼女が木を植えかえると言ったときも、正直ほっとしたくらいだ。
　これで元の瑠璃子さんに戻ってくれるだろう、と。

　だけど、だけど……
　瑠璃子さんがこんなに悲しむなんて。
　そんなこと、僕は望んだわけじゃない……

　瑠璃子さんは、まるで彼女自身が木になったように、その場に立ち尽くしていた。
　その悲しみを、僕はどうして和らげてあげればいいんだろう。
「大丈夫だよ、瑠璃子さん。きっとこの桜はここに根を張って、立派に育つよ」
　か細いその肩を抱いて、僕は言った。
「僕に出来ることがあったら、何でもするから……」

　──それから、数ヶ月後。

　瑠璃子さんは今日も屋上にいた。いつものようにあの桜の木に電波を送っているのだ。
　しばらくはベレー帽なんかで隠していた木の跡の穴も、今ではすっかり元通りになっている。
　僕も彼女の隣に並んで、フェンス越しに見えるその木に電波を送る。
　
　僕たち二人の電波を毎日浴びて、その木はぐんぐんと成長していた。
　高さはこの屋上はおろか、町のどの建物よりも高い。
　幹の太さなど、周りを囲むのに十人がかり。屋久杉もビックリの超巨木だ。
　さらに枝の広がりがまた見事で、木一本で鬱蒼とした小山の様相を呈している。
　そんなのが山裾の林からにゅっと突き出していて、見下ろされるほかの木々はまるでミニチュアだ。
　なにしろ、もともと低い山だったとはいえ、山自体の背をも追い越しているのだから尋常ではない。
　このままではどうなるかと思ったが、最近は成長のスピードは収まっている。
　ともあれ、町一番の大木であることはもちろん、桜としては間違いなく世界最大だろう。
　来年の春に花が咲けばどれほどの壮観か。今から楽しみだ。

「……桜ちゃん、電波届いた？」
　満足そうな瑠璃子さん。桜も青々とした葉を輝かせて喜んでいる。
　今では、僕にも少しくらいは木の感情が分かるようになっていた。

　そしてさらに、凄いのはこれからだ。

「そろそろ来るね」瑠璃子さんが僕に目くばせする。
「うん」
　来た。
　至福の電波が、シャワーのように降ってくる。
　全身を貫く歓喜の波動。
　体中の細胞の一つ一つまでが、新鮮な悦びに満たされていく。
「桜ちゃんの電波……いっぱい届いたよ」

　成長が止まったかわりに、桜はこんな驚くべき特技を身につけていた。
　僕たちが電波を送ると、お返しの電波を送ってくれるようになったのだ。
　それは瑠璃子さん自身と同じように、僕たちを柔らかな慈愛で包んでくれる。
　孤独も、恐怖も、全てが癒されていく。やすらぎに満ちたとても優しい電波だ。

「幸せだね、長瀬ちゃん」
「うん、僕も」
　二人の体が自然と寄り添う。
　このひとときを共有することが、僕たちの絆をより一層深めてくれるようだった。

　そんな僕たちを祝福するように、桜は天に向かって堂々とそびえ立っている。
　そう、僕と瑠璃子さんが力を合わせれば、こんな奇跡みたいなことも起きるんだ。
　巨大な、巨大な桜の木。
　──僕たち二人の愛も、この木のように、大きく大きく育てていきたい。
　なんて、柄でもない事を思ってみた。

以上、『でんぱのさくら』でした。
ありがとうございました。

今から投稿します。10レスです。
内容はかのん。ジャンルはコメディよりです。

　花見に来たが、公園はどこもかしこも人で一杯だった。
　俺と名雪と真琴はどうしたものかと公園の中を茣蓙を持って迷っていた。
「祐一、疲れた」
「真琴も」
「文句言うなよ。くそ、田舎だからって甘く見てたぜ！」
「田舎？　祐一どういう意味それ？」
「どういう意味それ？」
　名雪の言葉に続いて真琴が言う。
　真琴の場合、ただ名雪の口調を真似てみただけだろう。
　本気でむかついた。
　しかし怒る気力もなかった。
　俺が住んでた所はこれ以上の盛況だったとか声高に訴えても無駄に思えてくる。
　酔っ払いの数も出店の数も桁違いだったんだが。
　確かに地元のことを言っても興ざめだろう。
　俺は素直に謝ることにした。
「……悪かったよ」
「へーまあ、いいけどね」
「まあ、いいけどね」
「……」
　さっきと同じく真琴は続ける。
　本気でむかむかしてくる。煽りの小技を覚えやがって。
（もう無視だ。無視）
　開き直って俺は大手を振って二人に言った。
「これだけ人も多いんだ。知り合いを捜した方がいいんじゃないか？」
「あ、そうだよ。香里も栞ちゃんと来てるらしいよ」
「それだ！　見つけて便乗させてもらおうぜ！」
　俺はぐるりと周囲を見渡した。

「あ、相沢君」
　目的の人物を探すこと十秒ほど、美坂姉妹を見つけ出した。
　ただ、気になることは手には弁当箱らしきもの。どうやら俺達と同じく場所を探しているみたいだった。
「祐一さん、久し振りです」
「栞、もう体は大丈夫なのか？」
「もちろんです」
　栞は胸を張って「えっへん」と反らした。
「へー奇跡も起きるって訳か」
「まったくそうですよ。トトくじが当たって良かったです」
「……何だ？」
　トトってサッカーのあれか？
「凄いじゃないか栞！」
「あは、三点でゲットしましたよ」
「おー尚すげー！」
「五千三百万円ほど付きました」
「栞、結婚しよう！」
「わーい、嬉しいですー！」
　俺のプロポーズ宣言に香里は「はあ」と溜息を付いて、
　名雪は「むー」と服の袖を引っ張って、何故か真琴は「わー」と恥かしそうに俯いた。
（なんでお前が照れるんだ？）
　まあしかしだ。俺と栞の絆は離れることはない。
　何せ五千万だからな。硬い絆だ。
「言っておくけど、相沢君」
「何だい？　姉さん」
「栞の手術代に全部消えたわよ？」
「え？」
「わーお姉ちゃんひどいです！　バラすなんて！」
　しかし栞の奇跡は体の回復ではなく手術費を捻出したことを指していたのか。
　随分と現実的な奇跡だ。俺も肖りたい。

「まあ、冗談それくらいにして」
「冗談！？」
　俺のナウでヤングな冗談に栞は心底、落胆していた。
　他の女性陣の視線も険悪なもの。だが、俺はそんなこと気にしなかった。
「どうする？　まだ昼間だし場所は空きそうに無いぞ？」
「甘いわね相沢君。ここはあたしの地元なのよ」
「なに！　穴場があるのか！」
「もちろん一等席で花見できる場所を知ってるわ」
「よし！　行こう！」
「いやよ」
「なぜに！？」
　香里は横目でちらりと栞の方を見る。
　ぐすんと恨めしそうに俺のことを見つめていた。
　名雪は栞を慰めようと声を掛けている。
「大丈夫？　祐一は無神経だし単細胞で馬鹿で忘れっぽくて我侭なんだから気にしちゃ駄目だよ」
　真琴も隣で「うんうん」と何度も頷いていた。
「分かった相沢君？」
　俺に向かって言う香里の眼は笑っていなかった。
「……分かったよ」
「でも誤解しないでね相沢君。光物に眼が眩んで栞にプロポーズした気持ちは分かってるつもりよ」
　神妙に香里は呟いた。俺に向かって手の平を出して。
「……」
　無言で夏目さんを一枚握らせる。
「あら？　ごめんね相沢君。催促してみたいで」
　おほほほと口に手を当て笑う香里は見ていて気持ち悪かった。
「……！」
　今度こそ栞は我が目を疑って、
　体が治ったことを本気で悔いるかのようにその場で気絶した。

　俺は栞を担いで目的の場所まで来た。
　香里が言うにはこの辺らしいのだが周りを見ても空いている気配など無かった。
　それどころか香里の言葉通り桜の木が一番多そうだ。
　何時間場所取りしてたらこんな良い場所取れるのだろうか？
　しかし、その答えを知るのは簡単だろう。
「……可哀想に」
　寝袋に包まって寝ている北川を見て俺は呟かずにはいられない。
　悪い女に捕まったな北川。
「さあ、ここよ」
「……」
　一同、やつれた北川を見て言葉も出ない。
「み、美坂……オレ、ずっと待……」
　待ってたと言い掛けたところで北川は気絶した。
「……わ、寝ちゃった」
「これを寝たと言うお前の神経は怖いものがあるぞ」
「失礼ね、後でお礼はするわよ」
「それなら良いんだが」
「もう北川君も二日くらいでくたばらないで欲しいわ」
　あたしが悪いみたいじゃない、と香里は逆ギレ。
「実は、お姉ちゃん……ああ見えても北川さんのことが……」
　俺の背中で気絶していたはずの栞が、呟く。
「セロハンテープの次にくらいに……好きなんですよ？」
「ああ、分かった。俺は、泣いてもいいんだな？」
「……はい」
　俺は号泣して北川の体に抱き付いた。
　持ち上げた。
　茣蓙を引く場所を取るために道端に投げ捨てた。
「やるわね、相沢君」
「まあな……」
　名雪は、一応、北川の生死を確認してから、
　葬儀屋ではなく、病院の方に連絡を入れることにしたらしい。

「乾杯！」
　祭りの始まりだった。
　この場所は流石に北川が命を懸けて取ったに相応しく桜の花が綺麗だった。
　香里が言うには公園の桜はソメイヨシノではなくシダレザクラらしい。
　日本ではソメイヨシノが全般の八割を越えるのだがシダレザクラもなかなか乙なもの。
「ところで……」
　誰が持って来たんだが酒が混じっていた。
「祐一！　祐一！　ねこーねこさんだよーにゃあ〜にゃあ〜」
「わーん、結婚してくれるって言ってくれたのに、祐一さんは体だけが目的だったんですね！」
「世界が回るー！　祐一が何人も居る！」
「あはははー面白いわね」
　名雪は俺にごろごろ抱き付いて来て、栞は泣き上戸、桜の木に向かって喋り出している。
　真琴は、ふらふらと千鳥足。飲ませた当の本人、香里は笑い上戸。
　先生に見つかったら一環の終わりだった。
「まさに地獄絵図！」
　真っ先に酔わなかった自分が恨めしい。
「というか、お前らも気づけよ」
　アルコールとジュースの違いに気付いた俺は一歩も二歩出遅れてしまった。
（補導される前に逃げた方が無難か？）
　俺が本気で世間体とこいつらも天秤に掛けていた時、
「あらあら、賑やかですね」
「秋子さん！」
　救いの主は現れた。
「お母さん。大好きだよー」
　名雪は俺から離れて秋子さんまっしぐら。
　少し寂しいが、俺より秋子さんの方が良いらしい。
「まあ、いいか」
　幸せそうな名雪の顔を見て、俺は思った。

「あらあら仕方の無い子ね」
　秋子さんはにこにこと名雪の好きにさせている。
　飲酒のことも文句は無いらしい。
　流石、秋子さん話が分かる。
「じゃあ、私も混ぜて貰う代わりに差し入れでも……」
「ありがとうございます」
　これは香里。
「わーい、大福です」
　花より団子は栞。
「秋子さん？　肉まんは無いの？」
　華より肉は真琴。
「お母さんお母さん」
　すでに猫化してるのは名雪。
「……」
　絶句したのは俺ひとり。
「さあ、召し上がれ」
「わーい」
　飛びつく四人。何の迷いも無く口に運んでいる。
　四人と死人とはごろが似ていた。
「うふふ」
　何でこの状況で分からないんだろうか？
　俺は不思議でならない。
「祐一さんもどうぞ」
「あ、俺、飲み物買ってきますから」
「そう？　残念」
　俺は後ろを振り返らないで歩き出した。
「ひゃふわー」
　断末魔の声が聞こえてきた。
　桜は綺麗だった。
　確か、桜の下には死体が埋まっているから、綺麗なんだと今になって思い出した。
　また血を吸うのか。
　南無ー。

「しかし秋子さんの謎ジャムで花見が終わるのは興醒めだよなー」
　俺は律儀に飲み物を買って帰る途中、
「相沢さん」
　耳元に囁かれて「ぐわ」と呻き跳ね上がってしまった。
「こんなところで相沢さんと会えるなんて……運命、ですね」
「……おーい、天野？」
「運命ということは、このまま二人はこれをきっかけに……きゃあ、恥かしい」
「……」
「ででででも、相沢さんなら、私……構いません」
　天野は俺に向かって前を閉じた。
　その頬は赤い。
（こいつも酔ってるのか）
　真面目に相手すれば馬鹿を見るのは明白だった。
「うぐぅ祐一君だ」
「おう、あゆか」
　頭に口癖を付けて人物描写を入れる手間を省くとはありがたい。
　都合良く出てきた点も評価高め。
「良し良し愛いやつめ。キスしてやろう。こっち来い」
「え？　何言ってんの祐一君？」
「キスいやか？」
「わ、そんなことないよ。でも、恥かしいから」
「そうだよな。この間なんて、あゆの方からして来そうな勢いだったし」
「うぐっ、あれは違うんだよー」
「違うって何だ？　俺のこと好っていうのが間違いか？」
「わ、そうじゃないけど……」
「じゃあ、目を瞑れ」
「う、うん」
　手と足を左右同じに動かしてあゆは俺の元にがちがちになって歩いて来る。
　そして、眼前になって立ち止まり目を閉じた。

「……いいよ、祐一君」
「よし、あゆそのままにしてろよ」
　俺は横にひょいっと退いた。
　そこには天野。丁度、あゆの前に立つような格好だった。
「じゃあ、キスするぞ」
　俺は二人に向かって言う。
「はい」
「うん」
　二人は目を閉じたまま頷き合う。
「じゃあ、一、二の三、で互いに一歩ずつ足を進めよう」
　俺が何を言ってるのか二人は考えもしない。
　盲目的に俺を信じている。
「一、二の、三！」
　二人は揃って足を踏み出した。
　がちーん。
「うぐぅ」
「はうっ」
　二人は俺の予想通り額をぶつけ合って倒れ込んだ。
「許せ二人とも」
　酔っ払いを相手にするほど暇ではなかった。
　俺は二人の手にウーロン茶を握らせて、その場を後にする。
「これで少しは酔いを醒ませよ」
　俺は、そのまま二人を残して花見の席に帰った。
　しかし、その途中――
　我が目を疑った。
「すげーサクラだ……」
　目の前のサクラの凄まじさに俺はある種の感動を覚えた。

「愉快な人形劇が始まるよ」
　目つきの悪い男がズボンから人形を取り出して、糸も付いていないのに動き出す。
　それは、不思議な光景だった。
　でも、面白くはなく他の見物客も「はー」とか「おー」とか、
　感嘆の声を上げるだけで笑顔を零してはいない。
「あははーっ、凄いです！　これどうなってるんでしょう？」
「……面白い」
「ねえ、舞。そうだよね、わー。佐祐理初めてです、こんなの」
「……うん、初めて」
　周りの客は白い目で二人を見つめていた。
「佐祐理さん……舞……」
　俺はこめかみを押さえて唸ってしまう。
「さあ、御代は見てのお帰りだ！」
　男は気分を良くしたのか、更に人形を激しく動かしていた。
「あははーっ」
「……おー」
　二人は更に目を輝かせて魅入っている。
「まあ、佐祐理さんと舞のことだから、サクラをしてるつもりはないんだろうけど……」
　場は白けていた。これ以上ないほど真っ白に。
　乾いた風が桜の花びらを運んでいた。
（ある意味、シダレザクラよりもすげー綺麗なサクラだよなー）
　普段着姿の二人は始めてみたが、どうしてどうして。
　年上の魅力も良いものだ。
「はははは、見たか。見たか」
　しかし男は気付いていないのだろうか？
　佐祐理さんと舞以外に観客が居なくなったことに。
　いいのかそれで？
「はい、面白かったです」
「……うん」
「ところで勘定の方だが……」
　目つきの悪い男はきゅぴーんと目を光らせて、佐祐理さんを覗き込んでいた。

　佐祐理さんはちょっと困ったように、
「今日は持ち合わせが少ないんで申し訳ないんですけど……」
「……なんだと？」
　男は落胆して体ごと地面に突っ伏していた。
（おいおい、大丈夫かよ）
　まあ、佐祐理さんも舞もあれだけ楽しんだことだし、
　借りもあることだしと俺は、五百円硬貨をポケットから取り出そうとした。
（これくらいでいいだろう）
　と、その時――
「佐祐理は現金を持たない主義なので小切手でいいですか？」
「……は？」
　俺と男は目を点にさせて佐祐理さんを見ていた。
　舞は以前、無愛想。いや、これは普段の遣り取りに慣れているという貫禄か？
「なに！」
　男が小切手を持って驚愕の声を上げていた。
　微妙にその手が揺れている。
　俺もちらっとしか見えなかったが零が一杯並んでいた。
「……ぐわ」
　男はあまりのことに白目を剥いていた。
「あははーっ、良かった。喜んで貰えて……ねえ、舞」
「……うん」
　二人の間を割るかのように、俺は佐祐理さんの前に立っていた。
「あ、祐一さんだー」
　そう言う彼女に、
「佐祐理さん結婚してくれ」
「はい」
　と、何故だか俺は告白していて、佐祐理さんも何故だか受け入れてくれた。
「……え？　マジ？　いいの俺で？」
「祐一さん以外が嫌なんですよ」
　まあ、しかし……。
　舞のチョップに俺が気絶するのは、そのすぐ後のことになる。

以上です。お粗末さまでした。

駆け込みになっちゃいました。
５レス投稿します。
タイトルは『桜紗抄』
内容は痕、キャラはエディフェル／次郎衛門／リネットです。

　芽吹いた木々は綾織りの衣となって地をおおい、山裾の輪郭は夜ごとに青の色を深くしていた。
　月影に濡れた山肌を夜風が這い上がり、ぬかるんだ土と水の香を吹き付けている。
　風鳴りの音がした。
　しろかねの鏡に照らされて、藍染めの空に沈んだ森の向こう。
　そこに、白が在った。
　風に波立つ樹海のさなかに、ただ一点、冬の名残の淡雪の色が染みている。
　幽かに紅を帯びた白抜きの点は、曙光を抱いて地にとどまった雲のようでもあった。
　それは花ざかりの若木。
　みずから咲かせた精気の重さにしだれながら、若木はなおも貪欲に腕（かいな）を広げようとしていた。
　白く。風を受けた幾千もの花弁が、張り渡された枝振りに山の息吹をため込んでいる。
　薄紅の群雲（むらくも）は草葉の香を取り込んで脹らみ、やがて――それ自身がひとつの花であるかのように――ほころんだ。

　吹き散らされる若木の精を、またたきもせず見守る影がひとつ。

　はらはらと。宵闇に映える白の花弁は、客人（まれびと）たる女の瞳に舞い落ちる。
　生来花を愛でる習いを持たぬがゆえに、その白はいっそうありありと女の双眸に射込まれていた。
　そのいでたちは、この地を訪なういかなる“くに”のものとも似つかない。
　ただ、野を拓き山に恵みを享ける生業でないことは、ひとめで見て取れた。
　染糸をあしらった額冠から飾り布を垂らし、大陸の絹もかくやという滑らかな衣で、伸びざかりの山毛欅のごとき細身を包んでいる。
　それは遠く異郷の海を知り、この地の水を知らぬもの。
　薄紅を溶いてなお赤く、その眼は虚心を宿していた。
　手すさびに、花の首を摘むように命を刈り取る指先が、闇に浮いたうたかたの花霞にさし込まれる。
　さながら、いくさ場に在るときのように造作もなく――。
　春にいろづく淡雪を、同じ色の指先にからめとった。
　山を満たす月の下。かんばせは斎にのぞむ祭司のごとく冷えている。
　あやな妖美を畏れるでもなく、雅びたおもむきに魅入られるふうでもなく――。
　一片の心残りすら匂わせることなしに、花の屍は繊やかな指の間をするりと抜け落ちた。
　月が照らすかぎりの土地に、女をかき乱すものは何ひとつとしてない。
（春／了）

　夜通し暈（かさ）をまつろわせていた月が、白みゆく空に消えようとしている。
　気ぜわしく啼きだした緋水鶏（ヒクイナ）の音色が、暑気を呼び込むように喧（かまびす）しく響き始めた
　その声は岩窪にたまった雨水に届き、水面を静かに震わせる。
　いっときのたゆみさえ惜しむかのように、森は、夏のさかりに在った。

　沢の音をたよりに、けもの道を下る影がひとつ。

　双手に白絹の束をたずさえて、女は沢へと降りる道行きを踏んでいた。
　昨夜のいくさ跡は雨に洗われて、森を染め抜いた朱の色は土の奥底に沈み込んでいる。
　その名残をひくように、女はその身にほのかな血の香をまとわせていた。
　掌中の白布はまだらの血に染まり、それが拭き清めた傷の深さを示すように重く濡れている。
　曙の日差しが尾根にあらわれると、女は玻璃の瞳を静かにすがめた。
　やがて道なき道のなかほどに、くろぐろと葉を繁らせ、はちきれんばかりに枝を張り出した若木の姿が現われる。
　それは山の精髄を幹にめぐらせ、照りつける日差しを枝葉の端々にまで満たしていた。
　日の目を隠すほどに生い繁った葉叢が、下草に濃い陰を落としている。
　足早に進む異国の装いが、その傍らに差しかかったとき――。
　ぽつり、と。
　重く濡れた葉先が露を結び、いましも往きすぎようとした細い肩に大粒の雫を落とした。
　肩口に注がれた女の目が、ふと、肩から腕にかけての羽織の一点に留まる。
　そこに、乾いた染みが赤黒く咲いていた。
　黒ずんだ緋の花は、いくさ場を駈けるうちに浴びたものだろう。
　針先ほどの――常ならば顧みることさえない――赤いしるしに目を据えて、女はしばし思案げに足を止めていた。
　ややあって、女は子鹿のような身のこなしで木立を渡り、水面（みなも）にさかしまの木々を湛えた淵へと降り立った。
　穢れを吸った布を一片ずつ取り分けると、流れに浸して丹念に清めていく。
　水かさを増した清水にさらわれて、布に染みた緋の色が墨流しの糸を引いて溶け出していった。
　ゆらり、ゆらり、沢の淀みに立ち込めては靄のように消える。
　やにわに衣擦れの音がした。
　水底に羽織の紫を敷いて、朝日を跳ねた瀬の流れが藍玉の色を透かしている。
（夏／了）

　黄には公孫樹。紅には楓。
　寄木細工の合わせ模様を織り成しに、山並みに散った季節はめぐりゆく彩りに染まっている。
　紅と、黄と、褐と、緑。
　そよぐ風は寒暑のいずれにもなく、四方（よも）を囲む群青の空は底知れぬ深みに沈んでいた。

　燃ゆる木立のあわいを埋めて、そぞろに歩む影がひとつ。

　男は、この土地のつわものと見えた。
　細身の胴にすらりと伸びた手足が目を引くが、肉おきのほどは薄くない。
　張られた弓弦のようにしなやかな体躯に、腰に佩（は）いた鋼の姿がよくなじんでいた。
　しかし、その姿はうつせみに似て生気がない。
　傷や病をわずらう風情ではなかったが、その身はさながら魂魄が脱け落ちたごとくに虚ろだった。
　開かれた目は霞にくもり、あけすけな秋の日ざしをただ照り返している。
　立ち木の黒い幹に手をかけて、男は身を引きずるようにして歩を進めていた。
　なかば冬の備えを終えた枝先に、いましも落ちようとする黄の葉が未練げに揺れる。
　若木はいつしか深く根を下ろし、かたく土をつかんでいた。
　硬くこわばった樹皮の内に、たしかな命のきざしが――それと悟らせぬほど静かに――息づいている。
　揺れる山吹色の下。
　降りつもる枯れ葉を褥（しとね）にかえて、男はついに瞼を閉ざしてしまった。
　朽ちゆく葉の上に一刻あまり。鋼を帯びたつわものは身じろぎひとつしなかった。
　風鳴りと共に、ふいにその目が開かれる。
　くすんだ黄の色は未だ、尾根を下りた風にさらされて、見開いた眼の先にあった。
　山吹色が揺れる。
　鬼相の浮き出た面をゆがめて、男はもの狂いのように笑いだした。
　終生をかけてあがなうべき願いが、おのれの内に遺されたことを言祝ぐように――。
　呪詛のうちに昏い歓喜をにじませて、瘧（おこり）に病んだようにひたすらに笑いつづける。
　震える声が涸れ果てた嗚咽に変わるころ、若木よりほかに聞くものはない。
（秋／了）

　弓形（ゆみなり）に縁取られた稜線に、凍えた朔の月がさしかけられていた。
　山裾には葉を落とした木々が黒く居ならび、その足元に山肌の土を黒くさらしている。
　鈍色の雲が茜色の名残をとどめて、夕刻の空につかの間の薄明りを添えていた。

　そびえる木立にまぎれて、誰彼に佇む影がふたつ。

　ひとつは女――。
　幼さの残る面差しを覆い隠して、瑠璃の瞳がもの悲しい情を湛えている。
　いずこかの貴人を思わせる装いだが、その身に纏った織物は、この土地の匠の手になるものではない。
　女に残るあどけなさは、生来備えた気質によるものと見えた。
　客人（まれびと）に連なる女を前にして、男は居すくむように動かない。
　地蟲のごとくうねった木の根をはさんで、ふたつの影は互いに遠く隔たっていた。
　いくたりか、女の唇がもの問いたげに開かれたが、白い喉は音を発せられぬままふたたび閉ざされている。
　尽くすべき言の葉はとうに枯れ落ちていた。
　森に満ちゆく宵闇を、ふたつの影はなすこともなくただ眺めつづける。
　やがて男は身に帯びた太刀を手に取り、鞘のまま女に向けて投げ出した。
　無骨な拵（こしら）えの柄本が、土中から盛り上げた木の根を打って乾いた音を立てる。
　その行方を見届けることもせず、男は踵を返した。
　ゆるゆると。
　その背に追いすがるものが後れ気を持たぬように――。
　その傍らを歩くものが苦を覚えぬように――。
　あたりに動く影が消え失せた後も、若木は変わらず冬の終わりを待ちつづける。
　天に差しのばした腕を休めて、若木はひたすらに木枯らしのすぎる朝を待っていた。
　黒く身をすくませ、芽吹くときを夢見に抱いて、若木は春を待ち受ける。
　いくとせなりとも、木は待つことができた。
（冬／了）

　連れ立つのは五人。

　古木はすでに山とひとつになって、年ごとのうつろいを身の内に取り込んでいた。
　吹き上げる白の奔流に枝垂れて、節くれ立つ大樹は森を春に染めている。
　登り切った坂の上。もっとも年の若い少女が、山の中腹に張りついた白を指で示した。
　じっと見つめた誰かがため息をついた。
　誰かが感嘆の声を上げた。
　後ろを歩くふたりが追いすがってきた。
　――それは、散り際の花。　
　気の早い誰かが、“次の春”の話をしはじめていた。
（桜／了）

今から投稿します。
こんなタイトルですけどテーマは桜の方ですよ、ええ。
４レス予定。

「祐一・美汐の『風が吹く日』」

「もうすっかり春だな」
「そうですね」

平年より幾分か早く開花した桜の花が、街のあちらこちらで華やいでいる。
ものみの丘へと続く桜並木の下を、祐一と美汐は二人並んで歩いていた。
何気無い世間話をする恋人同士、と傍からは見えただろう。
しかし、その会話は二人にとって別な意味を持っていた。

「なんか今日あたりさ、あいつがひょっこり帰ってくる気がするんだ」
「私も、そんな気がします」

「誰よりもこの春を待ち望んでいたのはあいつだからな」と祐一は自分で確認するようにつぶやいた。
その後は二人真琴の話で盛り上がる。
あいつが帰ってきたら最初にかける言葉は何にしようか、
今度はどんなイタズラを仕掛けてくるだろうか、それをどう切り返そうか、
夏はみんなで海に行こう、水着はもちろんビキニで、何がもちろんなんですか、
じゃあスクール水着、もっとダメです・・・美汐も懸命に笑顔を取り繕った。

「あいつは今日帰ってくる」
祐一は昨日もそう言っていた。
一昨日も、その前の日も。
いつかきっと真琴は帰ってくると信じることで立ち直ったように見えた祐一だが、
時が過ぎるにつれてその確信は少しずつ色褪せ、霧のように散っていく。
しかし、自分でそれを認めることはできないのだ。
美汐にもそんな時期があった。
そしてついには限界を超え、壊れてしまった。
今、祐一が心の拠り所を失ってしまったら、以前の自分と同じように心を閉ざしてしまうだろうと美汐は思った。
春が終ってしまえば、この桜が全て散ってしまえば、いったい彼はどうなってしまうのだろう。
風に舞う無数の白い花弁を全身に浴びながら、美汐の不安は募るばかりだった。

>>251-256
『桜紗抄』でした。
ありがとうございます。

「花見をするなら今週末が最後のチャンスです」とテレビの天気予報は言っていた。
そんな予報を実現せんとばかりに外は朝から強い風が吹き、時折突風が窓を叩いている。
これではとても花見どころではない、と美汐は思ったものだが、
午後になって祐一に電話をかけた。

せめて今日は一緒にいてあげたいと思った。
すでにほとんど花の散った桜の樹を見上げた昨日の祐一の顔が忘れられない。
「春も、もうすぐ終わりだな・・・」
初めてそんなことを口にして、そのあとはずっと無言だった。

「祐一は朝からどこかに出かけていないよ」と受話器を取った名雪が不安そうな声で告げる。
こんな風の中どこへ・・・？
思い当たる場所は一つしかなかった。
美汐も春の烈風の中へ飛び出す。

ものみの丘へ続く並木通り。
もう桜吹雪とは呼べないような、まばらな花弁が渦を巻く中に祐一は立っていた。
一人、ひときわ大きな桜の樹をじっと見上げている。
美汐に気づくとニコリと笑い、また樹を見上げて言った。
「あいつが帰ってきたよ」
祐一が何を言ってるのかわからなかったが、美汐もつられて上を見る。
風に舞う無数の花びらの中に白いものが見えた。
ビニール袋か何かが枝に引っかかってバタバタと風にはためいてるように思った。
「天野にもいつか話しただろう？」
風の音にかき消されそうな祐一の声を、一言も聞き漏らすまいと美汐は必死に耳を傾ける。
「あいつとの結婚式のこと」

「結婚式・・・」
それでやっと美汐にもわかった。
あの白いものは祐一が真琴に贈ったというウェディングヴェールなのだろうか。
何ヶ月も経って泥や埃にまみれ、あちこち破ければこんなにボロボロになるのかもしれない。
「もっと早く帰ってくれば満開の桜が見れたのにな・・・」
祐一がつぶやく。
「もっと早く帰ってくれば・・・俺・・・」
美汐にはかける言葉が見つからない。
「俺と、天野と・・・三人で・・・」
最後の方はもう涙声で聞き取れない。

突風が吹き抜けた。
「あっ」
ヴェールが再び風に飛ばされ、空高く舞う。
二人で追いかける。
目の前に落ちたそれは、やはりただの白いビニール袋だった。
ビニール袋はまた風に飛ばされていった。
「相沢さん・・・」
呆然と立ち尽くす祐一に、やっと美汐は声をかける。
と同時に、祐一の目から堰を切ったように涙が溢れ、声を上げて泣き崩れた。
「どうしてっ、どうして真琴は帰ってこないんだよ！俺はずっと待ってるのに、信じてるのに！」
しがみつくように美汐の肩を揺さぶって祐一が叫ぶ。
「教えてくれよ天野っ！」
「相沢さんっ・・・」
かける言葉なんて見つからない。
ただ強く抱きとめることだけが美汐のできる全てだった。

「ごめんな、天野」
美汐の肩でひとしきり泣いた祐一が小さな声で言った。
風はいつの間にか収まり、時折思い出したように通り過ぎていく。
「天野も同じつらい思いをしてるんだよな・・・なのに俺は自分のことばかり・・・」
「いいんですよ」
美汐は祐一の髪を優しくなでながら穏やかな口調で語りかけた。
「私もかつてはそうでしたから」
「天野・・・」
子供が母親にそうされるように祐一は身を任せていた。
「私が今こうしていられるのは、他ならぬ相沢さんのおかげなんですよ」
「でも俺は・・・」
「私も一度はあきらめかけました」
忘れたいとさえ思っていた。
「なのにもう一度あの子のことを想えるようになったのは、相沢さん、あなたがいたからなんです」
「俺が・・・？」
それには答えず、美汐は枝葉だけになった桜の樹をゆっくりと見上げた。
「この桜の樹、来年はきっとまた満開の花が咲くことでしょうね」
そして祐一の方に向き直って微笑む。
「来年、また春になったらここに来ましょう、相沢さん」
「来年の・・・春・・・」
「そうです」
祐一の目が光を取り戻していく。
「また満開になった桜のもとへ」
「ああ」
涙の跡はそのままに、柔らかな笑顔が広がっていく。
「俺たちはまたここに来るんだ」
「はい」

風が吹き抜け、足元の花びらが高く舞い上がる。
二人はすっかり緑に覆われた丘を仰いだ。
暖かな日差しが二人を包んでいた・・・。

>>258>>260-262
祐一・美汐の『風が吹く日』

締切日勘違いしててちょっと焦った。

　∧||∧
（　 ⌒ ヽ　割り込んじゃってごめんなさい…
　∪　　ﾉ　最後に規制くらって手間取ってｼﾏﾀ
　　∪∪

ｷﾆｼﾅｲ>>264

今から投下します

題名「桜を見る回数」

１スレ　痕

　初音は桜を眺めていた。
　どこか悲しみを帯びた目で。
「どうしたたんだい、初音ちゃん」
　一緒に歩いていた耕一が心配そうに問いかけた。
「お母さんが言っていたの。桜は年の数しか見ることができないって」
「年の数だけか……」
「ねぇ、耕一お兄ちゃん」
「なんだい初音ちゃん」
「……わたしね、ずっと昔、悲しい気分で桜を見ていたような気がするの。こんな綺麗なのに、
どうしてお姉ちゃんたちと見ることができないんだろうって」
「初音ちゃん……」
「今度は、千鶴お姉ちゃんも、梓お姉ちゃんも、楓お姉ちゃんも、みんな、たくさん桜を見る
ことができるよね、きっとできるよね」
　耕一はぎゅっと初音を抱きしめた。
「大丈夫だよ。きっとみんなで７０回でも８０回でも見る事ができるよ」
「明日、みんなでお花見しようか」
「そうだね、天気もいいし」
「わたし、たくさんおいしい料理をつくるね」
　初音は笑顔を作りながら言った。

延長希望の方はおられますか？

　以上です。
　遅刻してごめんなさい。
　まさか、締め言葉の投下で、連続規制喰らうとは思いませんでした･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡

【告知】

ただ今をもって、投稿期間を終了させていただきます。
参加された書き手の皆様、どうもご苦労さまでした。

それでは、これから感想期間に入ります。
投稿された SS について感想、討論などをご自由に行ってください。
期限は 4 月 30 日の午前 9:00 までとさせていただきます。

以下が、今回投稿された作品一覧です。

>>109-113　ある晴れた日に（耕一・千鶴）
>>129-133　一輪の桜（茜）
>>138-146　桜の下で（浩平・祐一・往人）
>>156-159　夜桜（彰・はるか）
>>166-171　サクラノハナガサキマシタ（量産型セリオ）
>>174-183　あなたが望んだ桜道（舞）
>>186　　　無題（マルチ）
>>191-197　桜ひととせ（南・和樹）
>>205-214　ONEのみさき先輩の桜がテーマのＳＳ、多少ネタバレあり（みさき）
>>217-221　桜の約束（マルチ・セリオ・量産型セリオ）
>>224-237　でんぱのさくら（瑠璃子）
>>240-249　キレイな桜と凄いサクラ（Kanon）
>>252-256　桜紗抄（エディフェル・次郎衛門・リネット）
>>258-262　祐一・美汐の『風が吹く日』（祐一・美汐）
>>268　　　桜を見る回数（痕）

なお、今回投稿された作品一覧は
http://sscompe.tripod.co.jp/
からでも見ることができます。たぶん今日か明日までには。

>>270
結果として割り込みになってしまいました。失礼しました。

とりあえず、拾い読みして当たりを引いたので。

>>240-249　キレイな桜と凄いサクラ（Kanon）

めちゃめちゃよかった。
ﾜﾗﾀ、と言うよりじんわり効くネタSSだね。
あゆの登場するとことか、わざとらしさが逆によかった。
好みはわかれるかもしれないけど、俺はこういうの大好き。
いまんとこ一押し。

「キレイな桜と凄いサクラ」>>240-249かあ。
好みは分かれるかもしれないけど、俺はこういうの嫌いだなあ。
笑った事は笑ったけど、後味が悪い。
好きなキャラが救いようのない悪人にされてるというのもあるし、
作者のキャラ愛を疑うと言うか、なんか一連の名雪叩きSSを思い出した。
あれは作者自身が悪役を演じてようやく楽しめたけど、フォローがないと辛いな。

描写が不鮮明且つ丁寧さに欠けてる気がするんだけれど。
ただ、美汐とあゆのシーンはうまいと思った。

>>275
むう。
俺はそのぶっきらぼうな描写は狙いだと思うんだが。不鮮明だということも含めて。
こういうスタイルの文にこれ以上描写を入れたら、せっかくの流れが淀んでしまう気がする。
まあ、波長が合わないと辛いタイプのＳＳなのかもね。

とはいえ、流れが読んでてまったくつかめなかったんで、これはやりすぎかと。
途中で、単純に文章が怪しいのもなん点かあったような気がするし。
妙なキャラ崩しには、好感が持てるけれど。

感想で、真っ先に話題に上がってる時点で作者的には勝利だと思う……（笑）
他の作品についても喋りたいところ。自分は

>>224-237　でんぱのさくら（瑠璃子）

がかなりお気に入りなのですが。
少なくとも自分にはこういった作品は思いつかない。
発想限界の斜め上を突き破られた感じ。雫世界なら素でありそうな流れなのがまた。

こっちもシュールなんだけど、方向性の違うシュールさだよね。
確かにアイデアは奇抜だと思うけど、好きになれるかどうかは別かな。
俺はそんなに好きじゃなかった。単に「電波」というネタ自体がそんなに
好きじゃないというのもあるだろうけど。雫ちょっと苦手。

というか「桜」は何を象徴していたんだろう。
その辺を読みこんだら味わいがでそうな雰囲気があったけど、そこまで読む気になれなかった。

こういう討論形式の感想会も面白いですな。

今回は物語のテーマと「桜」がしっかり結びついてる作品が多かったように思う。
やっぱ日本人には書きやすいテーマなのかな。
というわけで面白かった順にいくつか。

『桜の下で』>>138-146
一発ネタなんだけど、上手くアイディアを生かしていると思う。
鍵作品のいいとこ突いてて面白い。
っつーか、締め方がかなり気に入った。

『桜の約束』>>217-221
よくまとまっているし、ネタもいい。
爽やかで後味の良いサイドストーリーって感じが好き。

『でんぱのさくら』>>224-237
初っ端の変なテンションが最後まで落ちなかったのが良かった。

『無題』>>186
いや、つい笑ってしまったから。
笑わせたら勝ちだと思う。

『桜紗抄』>>252-256
話的と言うより絵的に非常に見応えがあった。

他のも俺好みのいい話系が多くて大満足ですた。

>>280
禿同。
書かれた感想には、「あー意見が違うなー」で済ますのではなく、
どんどん異論を唱えてみるのも面白いかもしれない。
…あくまでも個々人の良識の範囲内でのことだが。

雑談ぽく所感をぶっちゃけるのもいいかもね。楽だし参加しやすい。
描写に力を入れた人が多かったけど、似たような感じになりやすいのが難しいところか。
特に締めの部分。

>>205-214　ONEのみさき先輩の桜がテーマのＳＳ、多少ネタバレあり（みさき）
コレ絶対、桜の観賞でオチになると思ったんだけど。
最後に絵があるとよかったんじゃないかなあ。
肯定的な話とみえて実はザックリ切ってる部分もあるし。
微妙に惜しい。
最初に「こう来たか」と思い込んだだけに。

>>240-249『キレイな桜と凄いサクラ（Kanon）』
まずタイトルのキレがいい。
ときどき話題になるけどタイトルは重要。
細かいこと突っ込む気が失せるのは作品の長所なのか短所なのか。
なかなか得がたいタイプの書き手だと思うんで今後の活動にも期待しよう。

頭がおかしくなった人が多くて面白かった。
○○を埋めてた人も。

>>283
ＩＤがえらいことに……はともかく。

＞投稿された SS について感想、討論などをご自由に行ってください。
って言ってるんだから、そもそもこういうスタイルが本来の姿なのかもね。

アイデアなら『でんぱのさくら』『あなたが望んだ桜道』。
前者は本当に想像もしなかったネタ。（昔話で頭から木が生える、ってのはあったが、まさかＳＳで使うとは）
後者は、俺も舞エンドで「なんで北国で卒業式に桜が咲いてるんだよ」と突っ込んだことがあったから。

情景描写の美しさなら、文句無く『桜紗抄』。
文体と言い、古典的表現を織り交ぜた描写と言い、かなりの実力だと思う。
ただ、情景描写がややしつこすぎてちょっと読みにくかったかも。

素直に好感が持てたのは『桜ひととせ』。
大志を筆頭に、みんながいいキャラをしていた。

総合トップはちょっと選べないかも。
全体的にレベルが高く、一番が選びにくい。

ともかくみなさんお疲れ様でした。

一本だけ選ばなくても、自分のベスト何本かを上げれば
結果には反映されますよ。

作品一覧が更新されたね
お疲れさまです

　毎度お疲れさまです、出品者の方々。
　お久しぶりの初めまして。（どっちの方が比率高いんだろう……）
　雑談形式でゴー、という雰囲気だったんで書き込みタイミングを
計ってましたが、一旦流れが切れたようなので、ずずいと。
　そもそも、忙しさにかまけて欠場していたんですが、ちょっとした
きっかけがあったので、感想人として復帰しようかと思います。
　数えると４回ぶりということになりますが、まぁ久々に批評の真似事を。
　判断基準は以下の通り。
　今回は作品が上がる毎に読み、評価を下すパターンであたってみました。

●文：基本的な文章力。
●構：作品内における構成力。
●描：登場人物の描写に違和感がない（不条理系は逸脱してもある程度ＯＫ）か、
　　　個性をとらえているか。
●感：読中か後、感情（感性）に訴えかけるものがあるか。
●テ：深いテーマ性があるかどうか。理性に訴えかけるような何かがあるか。
●総：総合点。
　なお、『感』か『テ』は、どちらかの評価が高ければ総合でも高得点とした。
　ここでいうテーマは、このスレにおいて掲げられている『テーマ』とは意味を異とする。
　無論、このスレでの意味のテーマに深く関わっているかどうかは総合評価に影響する。

　※なお、3点リーダの使い方については『……』をお勧めします。

　※素朴な疑問：……ところで、長森が本編で、語尾に『だよもん』を
つけて喋ったこと、ありましたっけ？　
　　

★ある晴れた日に
文：６　構：７　描：７　感：６　テ：４　
総：６
　雰囲気は好きだが、一個の作品としてはいまいち。
　結婚の時期が来ている。千鶴と耕一の、過去と現在。
　というだけでは、あまりにありふれたシチュエーションだ。
　文章力、構成力は充分にあるようなので、あとは何かしらの目新しさ
などが含まれるのを期待。
　そういえば、3点リーダ、『…』でほぼ統一されているのに、
一箇所だけ『･･･』になってるのが何とももったいないと思った。
　以後気をつけられたし。

　あと、作品評とあまり関係の無いところでは、耕一の母が気になった。
　プレイヤーに男性が多いせいか、彼女の出番があるＳＳをあまり
見たことが無く、前に目にしたときから今回の作品をみるまで、随分と
隔たりがあった気がする。
　彼女に重点を置いたＳＳというのも、一つの可能性かなぁ、と思った。
　　

★一輪の桜
文：４　構：５　描：５　感：６　テ：６　
総：６
　今後の文章力向上に期待。
　読んでいて常に、何とも表現のしようが無いもやもやというか、不快感というと
言い過ぎなのだが、それが伴った。
　おそらく、文章を書きなれていない人なのではないかと思う。
　もう少し言葉を吟味（過剰装飾の類をしろというのではない）し、スマートな
日本語を心掛けると、より快く読める作品になりそう。
　上記に関わるのだが、登場人物の思考パターンというか、台詞に唐突なものを感じた。
　何故そうつながるんだ？　と思わされることが度々で、それも前述の、不快感に近い幻惑感
へつながってると推測。

　展開として気になったのは以下の点。
　ゲーム本編から1年後の世界で、詩子は浩平のことを忘れているが長森だけは
思い出したのかという理由。
　その辺りを描くと面白かったのではないかと思う。
　一年間、長森にだけ浩平のことを確認しなかった、というのはありえないわけで。
　というか、筆者は桜の開花と記憶の蘇りを掛けているわけで、この仕掛けは面白い。
　しかし、理由付無しに掛けて見ましたといわれても、やはり釈然としないのである。
　この点に心を配ってもらいたかった。

　なお、気に入ったセンテンスは以下の2行
＞人というつぼみはたくさんあるのだから。
＞一つでも咲いてくれれば良いんです。
　この2行、最初に読んだ時には、その唐突さの方が目立ち、違和感が強かった。
　しかし、作品全体を見回してみると、実にこの２行が映える、と思った。

　作品の根本に位置するネタ自体は、良いものがあると思うので、今後に期待の掛かる筆者だ。
　書くほどに成長する可能性を秘めていると思う。
　　

★桜の下で
文：４　構：３　描：３　感：３　テ：４　
総：３
　だらだらと、ただ長かった感じ。
　酒盛りを楽しむシーンを書きたかったなら、それを読んでる人間も
楽しめるように書くべきだし、最後の数行が書きたかったのであれば、
序盤（というか大半？）の中途半端なコメディー（？）部分は、
一気にカットした方が良かったのではないだろうか。
　最後の数行だけは結構いい雰囲気なので。
　　
★『夜桜』
文：９　構：８　描：８　感：６　テ：６　
総：７
　ふむ。バム好きだよもんな評者からすると嫌いじゃない作品だ。
　が、それ以外の人から見たらどうかなぁと、思わされもする。
　美咲さんＥＮＤ後の彰、というＳＳ。
　最早バムＳＳの一ジャンルといってもいいシチュなわけで、
その中で傷心の彰を癒す役割は大抵、はるかなわけで。
　基本的な文章力は充分にあるようだし、街灯と彰の心理を掛ける
ところなどもいいと思う。情景描写もしつこ過ぎず、しかし、充分に
描写が行われているし……。
　要は、目新しさに欠けるということなのだろうと思った。
　　

★「サクラノハナガサキマシタ」
文：４　構：６　描：４　感：５　テ：６　
総：６
　キスマークを桜と表現するところには妙味を感じた。各シーンのビジュアルを思い浮かべると
それなりに良い雰囲気にもなる。
　が、詩的表現を試みたらしい部分の文章が、いまいち巧みさを感じ取れず、むしろ逆に、
拙く感じられた他、全体的に文章力が弱めなのが残念。
　また、セリオを量産型とした理由が、登場人物を浩之以外（筆者自身の投影？）とする為、
としか思えない辺りが弱く、展開的にも、感情表現を省いた機構である量産型セリオという機体と
相容れないものなのが残念である。精進すれば成長しそうなタイプではある、が……。

★「あなたが望んだ桜道」>>174-183
文：６　構：７　描：７　感：６　テ：７
総：７
　動物園の話は〜？　まぁ、本筋とは関係ないわけだが、どのように最高の１日だったのか
が気になるところ。卒業式後の動物園というのもあまり聞かないルートだし。
　桜と絡めてそこの辺りの描写もあったら……とも思ったのだが、やはり蛇足かな。
　舞の力の解釈や展開、いずれもそれ相応に見所が有ったように思う。構成力も有る。
　良くまとまってると思う。総合的には８にすべきかどうか迷ったが、飛びぬけて素晴らしい
とまでは思えなかったので、この辺りで。
　　
★サクラ　>>186
総：９　　　　
　しんぷるいずべすとｗ

★『桜ひととせ』　>>191-
文：７　構：６　描：７　感：６　テ：６
総：７
　地力に捧げた総合７といったところか。
　文章の地力は結構有ると思う。
　シリアスとコミカルの微妙なブレンドの地の文は好みが分かれるかもしれないが読みやすい。
　が、装飾の使い方に妙な癖がある。使い方として微妙に間違ってるような装飾、微妙にずれてる
ような装飾がそこここに顔を覗かせているのが残念。
　全体的に小さくまとまっている感じ。雰囲気は良いのだが、今一歩、何かが足りない。

★無題（みさき先輩）　>>205-214
文：６　構：６　描：７　感：６　テ：６
総：６
　可も不可もなく……。
　これ以上語る言葉が浮かびませぬ。

★「桜の約束」　>>217-221　
文：８　構：７　描：７　感：７　テ：６
総：７
　セリオの感情表現は、この程度までだなぁ、個人的には。
　もともと、感情豊かなマルチとの比較対象として存在を許されたセリオゆえ、
人間さながらの機微を見せつけられるとどうも違和感を覚えて仕方がないので。
　この点においては、オフィシャルといえどもドラマＣＤは蛇足だったように思う。
　……作品外の事はほどほどにして。
　良作の小品といったところか。
　全体として高いレベルに安定しているのだが……。ギリギリの所で８点はつけなかった。
　　

★『でんぱのさくら』
文：７　構：７　描：７　感：７　テ：７
総：８
　タイトルを見た時は『えー？』とか思った。
　１４レスと書いてあるのを見て、さらに『えーっ！？』と思ったものだが……。
　実のところ、すらすらと読めて面白かった。
　ノリのいい文章が長さを感じさせないし、オチはどうなるのか気になる展開が
早く先を読みたい気持ちにさせる。キャラの崩し方も妥当なラインだと思う。
　オチ自体は好みでなかったが、電波の可能性を模索する作品は好きだし、
展開の広がりも感じさせられる。
　電波の可能性云々の話をどうこうするのであれば、唐突な闖入者であった桜に
関してもう少し描写があれば、とも思うが、良作といえるだろう。
　……７にするかどうかは正直迷ったが。
　　
★キレイな桜と凄いサクラ　>>240-249
文：７　構：５　描：６　感：６　テ：６
総：６
　テンポ良く読めてそれなりに愉しんだのだが、サクラの方はややとってつけたような感じが。
　オチ弱さと唐突感がそれをさらに助長している感じ。
　基本的な文章力はあるようだし、読んでいて楽しかったのだが、それ以上でも以下でもない、
といったところ。７にしようか迷ったが、６で。
　　
★『桜紗抄』　>>252-256
文：8？　構：8？　描：7？　感：３　テ：３
総：5？
　評者の読解力不足か？
　筆者の狙いや意図が読み取れず。
　なんともよさげなのだが……鵜愚卯。
　　

★「祐一・美汐の『風が吹く日』」　>>258 >>260-262
文：６　構：６　描：６　感：７　テ：６
総：６
　葛藤はある。それでちょっとくるものもあるのだが……。
　もう少し、何かがあればなぁ、と思う。

★『桜を見る回数』（痕）>>268　　
文：５　構：６　描：６　感：６テ：５
総：５
　１レスに納めた努力は買いたいが、如何せん説明不足な感がある。
　察しろということなのだろうが、しかし……。
　以前と異なり、１レス内での制限が大きいため、１レスに拘るよりも
２，３レスになってでも、描写を豊かにした方がよいのではないだろうか。
　……それから。細かいことを言うと、１スレ→１レスだね。
　　
　　
　　
　んー。今回の優秀賞は微妙なところで『でんぱのさくら』かな。
　サクラというテーマは意外と難しかったようで、ただ桜が出てくるだけのＳＳなら簡単なのだが、
この桜が上手く機能するようなもの、或いは、桜はあくまでＢＧＶで構わないとしてもＳＳ自体に
何らかの独自な要素を盛り込む、という課題（勝手に評者が課しているのだが）をこなすのは
難しいようだ。
　そんな中では、『でんぱのさくら』が一番、特異な色彩を放っていたように思われる。
　ゆえに、この作品を優秀賞として推した。
　次点としては、『あなたが望んだ桜道』と、『夜桜』と『桜の約束』を挙げておく。
　ここで挙げた作品は、独自色よりも完成度に注目が行く。
　……ってやっぱり多いな、搾ろう。次点は、『あなたが望んだ桜道』。
　着眼点が良いと思う。

　※ちなみに、やはりというべきか、馬肉（＝さくら）をネタにする人はいませんでしたな。

　……ええと。遅れ馳せながら、◆28qsaJNT.c氏、お疲れ様でした。
　このコンペスレという企画がここ迄正常に行われていたのは、貴方の力に負うところが大きい。
　無論、熱心なスレ住人の力も大きいが、氏がそれらを統合してくれていてこそ。
　もう見ていないのかもしれないが、ここでねぎらいと、感謝を。
　本当にお疲れ様でした。今までありがとうございました。
　また、余裕のある時にでもぶらりと訪れてください。

　そして、新進行役の方、お疲れさまです。頑張って下さい。

　それから、今回久々に書き込みに辺り、ここ四回ほどの作品、感想、議論などを流し読み
（一部精読）してみたので、その辺りについてちょこっと。各作品、最初の数行以外は
ばっと流して読んだので、恐らく数品は佳作を見逃しているのだろうけど、個人的に
気に入ったのは『雪、降る夜に』、『パンツ物語』だった。
『パンツ物語』　はそれなりに評価されているのだが、
『雪、降る夜に』がいまいち評価されていないのが……。
　特に『雪、降る夜に』は評価されていないどころか読まれてさえいないのが哀しい。
　ＳＮＯＷのネタバレなんて無い（……よね？）ので、一読を勧めるのだが。
『ひとりふたり』の作者さんには悪いことをしたなぁ。
　少なくとも評者はＷＡはやりこんでいたので、相応なレスができたと思うのだが。
　つか、このスレの感想人は、ＷＡは意外とやってるほうだと思っていたのだが。
　はるかは例外だったのかな？　いや、人の入れ替わりが原因か。
　　
　あと、無関係なところで、『お約束劇場･耳偏』について。
　ああ、あの漫画かぁ、と、リアルタイムに納得しながら読んでいたのは、評者だけですか？　と。
　感想諸氏が誰もその点に触れていないどころか、アンソロジーに同じ話があったとか……。
　ううん、そのアンソロ作家を小一時間問い詰めたい。雫も間もなく十年だし、痕ももう八年選手。
　だから、当時の発行物を知らない人も多いのかねェ……。

　さて、このコンペ感想用ハンドルだけど……。
　一部の人には正体がばれただろうし、このハンドルは捨てようかとも思ったが、
まぁ、作品の評価基準を変えない以上、それを指標にし続ける人もいるだろうと、
あえてこのままでいくことにした。
　例によって辛目で行きますんで、よろしく。
　　

書き忘れ。
期待していた桜ねたをもう一つ。チェリーをネタにする人も居なかったね。
海外で、チェリーと呼んでくれと自己紹介して失笑された政治家は誰だったか。
まぁ、どうでもいいか。

俺としては桜色のﾁｸｰﾋﾞなんてのからなし崩し的にエロネタ、
なんてのを期待してたんだけど、それもなかったな。ちょっと残念。
つーか俺が書けばよかった。

軽く凹んでる

>>295
＞この桜が上手く機能するようなもの、或いは、桜はあくまでＢＧＶで構わないとしてもＳＳ自体に
＞何らかの独自な要素を盛り込む、という課題
ってのは意味がよくつかめないなあ。
俺はテーマの処理の上手い作品が多いと思ったけど。
つまりは独自性を重視してるって事なんかな？

>>301
桜である必要性のある話だったか、ってことでしょう。
あとは、単に花見とか、よくある手じゃない使い方をしてるとか。

そもそもBGVがよくわからないわけですが。

>303
Background Viewではないかと、推測してみる。

>>302
中国とか外国なら確かに桜である必然性は無いかもしれないけどさ、
日本人が持つ“桜”のイメージに合うと言うか、他の樹じゃできない話でしょ。
北欧のモミの木とかカナダの楓とかと同じで。
そこが初回の「花」との大きな違いだと思ったんだけどな。

281氏
　分かりにくい説明ですみませんでした。伝えたかった内容は、
>>302氏の言うようなことです。

　ただ、桜である必要性のある話ばかりというのも、難しいでしょうし、ただ桜が
出て来るというレベルのテーマに対する姿勢でも、そのＳＳ自体に独自性があれば
評価は高くした、つもりです。
　そもそもテーマの消化率については、何度か話題にあがってますが、テーマに
なったものがＳＳ内で必然性を持つかどうか、そこをあまり重視してない人（書く方、
読む方ともに）は結構います。（それが是か非かは、ここでは問いません）
　出てればいいという程度の認識の人も多いようなので、それ以外に指標を求めると、
作品の独自性は一つの基準になると思います。というか、評者は基準の一つにしてます。
　だって、何処かで見たような作品を見ても、面白くないですもの。
（何処かで読んだような内容でも例外として、ネタの料理の仕方や地の文の読み易さ、
　文章表現の豊かさなどのお陰で、『これ面白い』ということもあるので、
　ナニにつけても、一概には言えないんですが……）
　ゆえに、評者がショートシチュ系の作品につける採点は低めになりがちです。
　やはり、キャラ変えれば幾らでも量産できるようなものが多くなるので。
　そんな中でもネタに光るものがあれば、逆に高得点にしますけどね。
　短くまとめるというのは、それだけで文章力の必要なことですし。

　なお、>>305は意味は分かりませんでした。こちらとしては、テーマに桜を選んだことの
是非ではなく、作品内における桜の使われ方、について触れたつもりでしたが……。
　んー。なんというか、あー桜の季節だねー程度の使われ方のものは、桜の使い方としては、
別段面白みを感じませんでした。何と返せば良いのかちょっとよく分からないので、とりあえずこの辺で。
　　

　　
>>299
　だったら書けば良かったのにｗ　読んでみたかったな。

>>300
　凹みの原因が拙評なら、気に病む必要はありません。
　価値観の違いならば、どうあっても交わらないですし、そうでないのなら、
今後の精進につなげればよいのですから。
　それとも、せっかく仕掛けたネタをスルーされた、というのであれば、
それは当方の不徳のいたすところ。以後気をつけます。
　というか、何で凹んだのか知りたいな。
　　
>>303
　バック　グラウンド　ヴィジュアル（ビュー？　ヴィジョン？）の意。
　今までこの言葉を目にしてきた範囲のイメージで使ってたので、正式なところを
実は知らなかったり。平たく、背景とかそんな風に言えってんですな、失敗。

【告知】

現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品の一覧は >>271 となっています。
また、
http://sscompe.tripod.co.jp/ss/13/index.html
からでも投稿された作品を見ることができます。

目に留まった作品だけでもいいので、よろしければ感想を書き込んでください。
あなたの一言が、未来の SS 職人を育てるかもしれませんYO!

>>308
一応告知毎に、現在の期間がいつまでなのかは入れた方がいいかもしれません。
３０日の午前９時であってますよね？

>>309
えーと、そうです。３０日の午前９時です。
次の告知から参考にさせて頂きます。ご忠告有り難うございます。

……きっちりした告知テンプレ作って正確な仕事しなきゃなー。
HMXなんだし（えー）。

>>306
分かりにくいかなあ。
例えば『桜紗抄』みたいな話は舞台が中国だったら間違いなく「梅」を使うはずなんだよね。
日本人にとって「桜」は単なる季語じゃないっつーか、歳月や華やかさや無常感など、
いろんなものを象徴してて、その辺と作品自体のテーマが結びついてるという感じかな。
他の話についても、使ったのが「梅」だったらなんか違うと思わない？
まあ、独自性云々については十分理解できる。

>>311
言ってることは理解できるしその通りだと思うけど、
どうしてさっきの流れでそういう話になるのかがわかりにくい。

各作品のテーマの処理を拾ってみました。
深く読めてないと思いますがまあネタふりってことで。

『ある晴れた日に』
新しい始まりのイメージが主軸。
それから桜の下に黒髪の日本的美人という絵的な美しさ。

『一輪の桜』
「サクラサク＝事成れり」というイメージ。
多数の花を付ける桜との対比で、
狂い咲きの一輪に再会の希望を見いだしてる。
冷たい冬に春を待つ暗示もあるかな。

『桜の下で』
無礼講の乱痴気騒ぎ。つまり花見。
メーカーが経てきた年月を振り返ることで、
年度の節目を考えるというメタ的な類比も入れてある。

『夜桜』
まもなく散りゆくモノとしてのイメージ。
止めることのできない時間の暗示。

『サクラノハナガサキマシタ』
えっちい花見。
あえてもう一つ挙げるなら非日常のカーテンとしての役割かな。

『あなたが望んだ桜道』
舞ＥＤに対する補完がメイン。
桜は春を迎える命の象徴。
新たな始まりのイメージは本編のまま。

無題（マルチ）
カタカナ。

『桜ひととせ』
花見の後。祭りの追想。
熱情の時が過ぎて、確固として残ったものを再確認する段階。

『ONEのみさき先輩の桜がテーマのＳＳ、多少ネタバレあり』
はなやかであると同時に、目に映るモノの象徴。
虚実の境を曖昧にする…ってイメージまでは入ってないか。

『桜の約束』
運命の期限、里程標としての桜。
巡る季節、過ぎる歳月のイメージ。
情景として、うららかな春の日の要素もある。

『でんぱのさくら』
既存のイメージを当てはめるのはむずいかも。
あえて探すなら非現実感か。
あるいはエーリッヒ・フォン・ミュンヒハウゼンとか。

『キレイな桜と凄いサクラ』
これもカタカナ。
もう一つは「桜を見ると気が狂う」という古典的イメージ…なのか？ｗ

『桜紗抄』
季節によって様相を変える、樹齢を重ねるモノとしての木。
キャラ心理との同調もあるかな。

『風が吹く日』
次の春が来れば再び花を付けるモノとしての桜のイメージ。
待ちつづける者のよすが。

『桜を見る回数』
これも巡る季節。時を経ても変わらないことの象徴。
出典がありそうだけど慣用表現なのかな。


桜の季節は日本だと年度の変わり目でもある。
かなり色々投影できるテーマだね。
梶井基次郎とか坂口安吾なんかもわりと根強い。

>>307
もっとも嫌な評価だったから。
どうしようもなかったから。成長しようがない。

桜を背景にしたもの。桜を象徴にしたもの。

辛口氏は桜は背景でもいいけど、もっと作者の個性でアレンジして欲しいというのを指しての『独自性』だと思うし、
281氏は『桜』自体を背景にしていても、アレンジしている『独自性』のSSはあると言ってるのだと感じる。

ただ281氏が例にした『桜紗抄』は、辛口氏の評価は>>294で『鵜愚卯』とまで言ってるので、
>>311で例としてあげたのは、頂けないかな……。

まあ、日本人は花見はたいてい『桜』だし。雪見酒で外には出ないからね。
私的には、花より団子だし。

桜を『木』として捉えるか『花』として見るかにも違いはありそうだ。

>>314-315
乙。

>>315
『でんぱのさくら』は>>285にもあるけど、古典落語の『頭山』がベースになってるね。
それをアレンジしたアニメがこの間アカデミー賞にノミネートされてたし。

>>317
俺の感想は>>281で言った通りで、「桜」が単なる背景には見えないし、
『夜桜』や『桜の約束』なども、これが「桜」じゃなかったら作品が成り立たないとさえ思える。
その上で、独自性を出すのが難しいという事には同意。
裏を返せば日本人にとってあまりにもスタンダード過ぎるテーマだからね。
まあ、独自性がどうとかはわりとどうでもいいので。

テーマに関しての独自性ってのは俺もどうでもいいな。
無いよりはあったほうが、程度に思ってた。所詮付加的な要素だと思うし。
まあ、この辺の何処を重要視するのかってのは人それぞれだと思うけど。

ただSS自体に独自性が無いのに面白い作品を書くってのは相当に困難だと思う。
逆にいえば、特に独自性なんて無いのに面白いSSってのは、相当に実力のある書き手なのかな、なんてｵﾓﾀ

>>298
>期待していた桜ねたをもう一つ。チェリーをネタにする人も居なかったね。

チェリーブロッサムですか？Σ(´Д｀
千鶴「耕一さん、あなたを『桜花』に乗せます」
耕一・Σ(´Д｀ズガーン

　今更ナニをといわれるだろうが、どうにも読み込み不足だったような気がしてきた。
　どれもしっかり読んだつもりだったのだが、他の評価（例えば>>313-315）を観るにつけ、
意外と、筆者の意図が見えてなかったんじゃないか……と。
　無論、他の感想が全て筆者の考えを代弁してるとは限らず、おそらく、深読みＬＶの
内容も結構あるように思う。
　しかし、そこに思い至らないでいるのは、仮にも辛口で評する立場としては、修行不足
だったようにも思う。

　……とはいえ。
　他人の目を通さない時点の、とりあえずの評価には違いがないので、全面撤回はしない。
　（ただ、時間があれば改訂版も挙げてみたいなぁ……）
　　
>>316
　申し訳ない。どの作者さんかは、多分わかった。
　それなりの腕前でかつ、目立った突っ込みどころ（悪い意味での）がないと、
どうしても評しにくくて……。
　むしろここぞ、という部分をこちらが見抜けないでいるのが悪いかもしれず。
　今後とも頑張って下さい。

>>320
　分かった上でぼけているのかどうか。
　というか、ネタがよく分からないです、申し訳ない。

>>321
桜花って言ったらアレだろ、旧日本軍の有人魚雷。
魚雷に人が乗り込んで敵の船に着弾するまで手動で操縦するという前代未聞の兵器。
敵に命中して爆発したら当然、桜花に乗ってた奴もあぼーん。
魚雷というより海からの神風特攻と言った方が正確かも。
つまり、桜花に乗れ＝死ねという意味。

魚雷じゃなくて（一応）航空機だよ。
爆弾に翼とコクピットをつけたような感じで、
ロケットエンジンでちょっと飛べるようになってる。
攻撃機の腹にぶら下げて運び、敵艦近くで切り離して体当たりする。
なお、たいていはその前に母機ごと撃墜されたらしい。
ちなみに、米軍は日本の飛行機にコードネーム（零戦なら「ＺＥＫＥ」など）をつけたが、
この桜花のコードネームは「ＢＡＫＡ］。

魚雷は回天だよぅ……

桜花は空中射出の”有人”ミサイルだよぅ
一式陸上攻撃機に吊られて、敵艦隊の側まで行ってから射出されるんだけど、
巡航距離が短いから射出する前に米軍の艦載機に母機ごと墜とされて、
殆ど戦果が上がらなかったんだよぅ。

米軍のコードネームがBAKAだったりするのがかなしいんだよぅ。

興味のある人は、靖国神社にレプリカがあるから見に行ってみるといいんだよぅ


どっちにしろ氏ねと言われてる事には変わりは無いのだが、軍ヲタとしては苦言を呈したくなるんだよぅ

書いてる間に思いっきりかぶってたんだよぅ(´д⊂)

式はどこでａｇｅよう？

>>323-324
すまん、記憶の中でごっちゃになってた。
やはり中途半端な知識で軍関係を語るもんじゃないな恥ずかしい。
みんなも軍ものの話を書くときは気をつけようね！　誰彼とか。

と、無理矢理SSの話にこじつけてみるテスト

雑談が盛り上がっているところ申し訳ないですが、感想投下します。長文注意。
投稿された順に、全６レス予定です。

「ある晴れた日に」 >109-113
　いきなり、とても（・∀・）ｲｲ!
　マターリと優しい雰囲気、キャラも丁寧に描けているし、読んでいてとてもいい気持になります。
　耕一が実家へ報告に行くというシチュも、今まで似たような話を読んだことがなかったので、目新しく、ちょっと感動させられました。
　本編の回想では千鶴さんが中学生だったかと思うけれど、その時は耕一は千鶴さんに全く太刀打ちできなくて。でもいつしか、二人の背丈が並んで。
このSSの最後では、千鶴さんが耕一の後ろを黙って歩いている。そんな微妙な移ろいを上手く表現できていたと思います。
ただ、二人の関係が変わったところ、変わっていないところをもう少し印象的に対比させても良かったかもしれません。せっかく時間を重ねているんだから。
　また、それらの各時間を桜の情景で結びつけるという手法は王道中の王道なので、プラスアルファの一工夫が欲しかったところ。
　あとは文章力でしょうか。情景描写で魅せるにはまだ力不足という感じがします。どこを改良すればと指摘できるほど自分の力がないのが残念だけれど、より一層の成長を期待します。


「一輪の桜」 >129-133
　桜の開花と浩平の帰還を重ね合わせるには説得力が足りないような。ONEをよく知らない自分が感じたのはこれだけ。ごめんなさい。


「桜の下で」 >138-146
　おお、主人公スレですか。これはこれで面白かったです。
　口調で区別できない会話文の連続はさすがに読みづらいけれど、ネタで一応の描きわけもできているし。埋まっていたのが誰か気になります。だれー？
　ずっと軽いノリだったのに、ラスト近くは虚無感溢れてますな。さすがに笑えないです……。
KEYの中の人、生きてるのでしょうか。

「夜桜」 >156-159
　彼ららしいと評すべきなのでしょうか。WAをよく知らない私には、その辺はよく分からない。
　ただ、印象としては地味。ひたすら地味。
　文章面で文句の付け所はないのだから、あとは演出面をがんばってほしいです。
　このSS、彰の心情（比喩だけど）で締めているのに、最初ははるかの行動から書き起こしてたりするのがちょっと疑問。
客観的三人称と、彰主観の三人称が入り混じるのも何か変。ラストで気持ちが晴れるのも、強引というかどこか不自然な気がして何とも。
ラスト３行の描写は非常に綺麗だけど、これも彰の実感として受け取るには材料が少なくて、読後感が曖昧なものになってしまいました。
　写真に例えるなら、パンフォーカスを狙ってどこにもピントが合わなかった、という感じでしょうか。
全体的な雰囲気や大まかな色合いは伝わってくるのだけれど、何が写っているのかがぼやけて分からない。
どこかに焦点を絞ってはっきりさせるのは簡単だけれど、それはこのSSの意図ではないと思うので、
全体的に上手くピントを合わせてくれ、としか。難しいことですが。


「サクラノハナガサキマシタ」 >166-171
　メカセリオさんというよりは、どこかのメイドさんというような気もしますが……。
　私脳内のセリオイメージと合わないようで、ごめんなさい。
　それを抜きにしても、こういうノロケ話は対応に困るなあ。

「あなたが望んだ桜道」 >174-183
　なかなか興味深い解釈でした。私の思ったところを既に祐一が言い表しています。「すげぇな舞。お前そんなこともできるのか」と。
　登場人物３人もさることながら、舞シナリオそのものへの愛情が伝わってくるようで、読んでいて気持のいいSSでした。
　課題は文章力でしょうか。地の文がまるで説明文のようで、気になります。


「無題」 >186
　「バラすなよ！！」という言葉で、マルチが自身を解体している図を思い浮かべてしまった私はどうすればいいのでしょう。

「桜ひととせ」 >191-197
　こみパは未プレイ、移植待ち。DVDドライブ買って準備万端です。
　現時点での感想としては、ギャグが面白かったというくらい。牧村さんは好みなんですが。


「ONEのみさき先輩の桜がテーマのＳＳ、多少ネタバレあり」 >205-214
　何ですか、このやる気のないタイトルは。って、あなたか。
　文章は相変わらず怪しいところあり、上手いと思わせるところあり、総じて以前よりは上達したと思います。抑制が効いているというか、ある種ドライな視点は結構好きだったりします。
　テーマも一癖あってそれ自体は良いと思うのだけれど、いかんせん癖があるだけに、いきなり振られては唐突な印象が拭えません。序盤から伏線を張るなどして、無理なく話を繋ぐ工夫があれば。
構成的な面も絡んでくるけれど、一箇所に説明が固まってしまうのはよくないし、説明だけであっさり悟（ったようにみえ）るのはさらに良くない。
魔女の話以下の考察の流れ、唐突かつ不自然で作者に喋らされている風に見えてしまいます。
　あと、ラストの「輝かしい」という表現はちょっと違うかなあ。言わんとすることは分かるんだけど、言葉のイメージが先行しちゃってるような気がしてなりません。
　とりあえず、書きたいものに文章が追いつくまでがんばれ、と。ストーリーや萌えに頼らず生き方考え方を訴えようとするSSは嫌いじゃないですから。

「桜の約束」 >217-221
　セリオに感情があるのかないのか分からない、その微妙なラインは表現できていると思います。
　が、全般的に素直すぎる展開、情景の掘り込みも浅く、内容的に物足りない。
「桜が咲きました。昔のことを思い出しました」だったら、良くある話だね、の一言で終わってしまいそうです。実際、他のSSと被っちゃってるし。
　使われている各ネタそのものは面白そうなだけに、もう少し焦点を当てて描きこんで欲しかったです。


「でんぱのさくら」 >224-237
　手塚治虫の「ブラックジャック」にサボテンだったかに取り付かれる話があったと思うけれど、なぜかそれを思い出しました。こういう奇抜すぎるアイデアはどうも。
瑠璃子さんとの組み合わせも良かったのかどうか……。もともと壊れている瑠璃子さんが、さらに壊れてもインパクトが弱いかな。むしろイメージとしてははるかっぽい印象を受けました。
　ギャグにしてはそれほど笑えず、シリアスにしては説得力が皆無。アイデアといい、話のまとめ方といい、並々ならぬ努力が傾けられていることは分かるのだけど、どうにも評価のしようがない困ったSS。
あえてまとめずに、不条理のまま突っ走ってもよかったのではないかと思います。


「キレイな桜と凄いサクラ」 >240-249
　ひゃっほう、祐一最低ー！　ではなく。
　なんか黒いなあ……。ノリの良さはともかく、壊れギャグとしてはいまいち突き抜けない。後味の悪さだけが残ってしまいました。壊したことがかえって逆効果になってしまう出来というか。
　>274に同意です。

「桜紗抄」 >252-256
　こりゃまたフェチな文章だなあ。思ったところをそのまま言うならば、借り物の文章という感じ。華麗な言葉の奥にはっきりした実像が受け取れないのは、単純に文章力の問題でしょう。
感覚に流れすぎなのと同時にカメラを切り替えすぎなのかな。あっちもこっちも描写しようとして、結局おろそかになってしまっている気がします。更なる上達を期待。
　ラストシーンの演出は良かった。最後尾は年寄り二人なんでしょうか。他の３人が気を遣って先に行っているのかな。いや、耕一が彼女の遅いスピードに合わせているのか。
その前の次郎衛門のエピソードが、上手い伏線になってるね。


「祐一・美汐の『風が吹く日』」 >258-262
　えと、何も解決してないような。おもむろに問題を投げかけたのに……。ただそれだけ。
解決させずとも、まとめ方に何かしらの工夫が欲しかったところです。来年もまた桜が咲くから、ってのはさすがにネタとしては埋没気味。


「桜を見る回数」 >268
　２つ前の「桜紗抄」の挿話として読むといいかも知れない。が、これ単体ではなんとも。
回数云々の話と、４人で揃ってという話が直接結びつかないような。

以上です。いつも好き勝手な言い草、どうぞご容赦ください。
私は雰囲気物が好き。今回「桜」というテーマもあって、雰囲気重視のSSが揃い、本当に嬉しかったです。今回のテーマにヽ（・∀・）ノﾊﾞﾝｻﾞｲ!

ただ、ネタ被りが激しかったですね。桜を見て時の流れを知ったり、美しさ儚さを感じるというのは、基本ではあるけれど、さすがに平凡すぎて評価しづらい。
基本を抑えつつ、そこにプラスアルファの演出を加味したSSを評価したいところです。
が、行き過ぎて突飛と思えるまでになってしまうとかえって挙げられないし……。
私的最優秀は「桜の下で」。ほとんど横並びになった今回のSS群で、もっとも葉鍵板っぽい（鍵オンリーだけど）ネタを用いているのは、やはりこのスレ的に評価が高いです。
板外のSSこんぺではまず読めないだろうこういうネタが、これからも投下されることを期待して。

というわけで、
私的最優秀「桜の下で」
私的最萌　「ある晴れた日に」

作者の皆さんお疲れ様。そしてありがとう。

--
それから、>60とONE好きな全ての人にお詫びを。
ONEはあのCGがどうにも受け付けないのですよ。原画と背景を描き直してリメイクされれば、やってみたいと思うんだけれど。

改行位置失敗したな……。ゴメン。

あれ…なんでわかったんですか？

これから感想を投稿します。作品ごとに感想の量が乱高下してますが
気にしないで下さい。

>>109-113　ある晴れた日に

　最初からちょっとツッコミどころの多い作品。まずは文章表現について。
・「父さん」「母さん」「俺」「女性」など、人称の固有名詞が一切無く、1章の時点で、
登場人物が確定できない。痕プレイしてりゃ当たりはつくけど。
・「車」「マンション」「桜」「どこにでもあるような住宅街」など、一般名詞の範囲が広く
かつ細かい描写が無いので、視覚的イメージが掴めない。
といった要因から、非っ常に曖昧模糊とした文章になっている。導入部は読者を引き込む
ための重要なパートなので、この不鮮明さは致命的。これが許されるのは叙述トリック
くらいのものだろう。2章以降は人物名が出るお陰で読みやすく、千鶴さんの描き方は良い。

他にも気になったのは、こんなところ。
・18行目〜20行目の「涙が溢れないように」、「涙が溢れ出ていないかと」はくどい。
1章の後半は涙の出ていることを強調しすぎなので、省略したほうがベター。

構成についての疑問はこれ。
・過去のエピソードと、現在のエピソードが同一の方向を向いているのが興趣を削ぐ。
両者の関係が対立項（幸福⇔不幸）であるとか、因果関係である方が、意味があって
良いのでは。

テーマについて。
・桜が単なる舞台装置。今回のテーマは難度が高いので仕方ない気もするが。

ストーリーとしての意義。
・千鶴エンドのアフターだが、婚約の報告程度ではありきたり。
むしろ千鶴さんの大学生時代のエピソードという側面を評価したい。

１作目で力尽きた（ｗ　ここからはいつも通りに感想を。

>>129-133　一輪の桜

句点をもうちょっと使って欲しい。漢字も開きすぎ。
「人というつぼみはたくさんあるのだから。」 とか、「ひとつでもいい咲いてくれれば
いいんです。」とか、一文に漢字一つは読みにくい。
茜の願いと桜を重ねるテーマの扱い方は良い。

>>138-146　桜の下で

　キャラの薄い男たちの座談会。「鍵の主人公なんて書き分けられるわけないんだ
から」とか、開き直り過ぎだ（ｗ
　肝心の内容については、内輪ネタに終始しており、男達が辛辣に過ぎるせいもあり
ついていけない。むしろ終盤で、被創造物であるキャラクターが、自らの存在意義を
語るという部分を上手く膨らまして、メッセージ性を高めた方が良さそう。

>>156-159　夜桜

　駆け足ながらも起承転結はあり、彰の心理的側面を、さらっと書いてしまうあたりの
手腕も流石。はるかと彰の対比や、美咲エンド後としての意義など、分量は短いのに
色々詰めこんで頑張っている。「外灯」が彰の見立てとしたら、「桜」は何の見立てな
のかな？

>>166-171　サクラノハナガサキマシタ

もしもセリオが手に入ったら、あんな事やこんな事がしたい…という妄想大爆発。
物語としての体を為しておらず、個人の脳内に留めておいた方が良かった。
キャラスレならOKかもしれんが。

>>174-183　あなたが望んだ桜道

　エンディングの解釈論というのは、アフターストーリーとして読み手が入り易く、
葉鍵SSである必要性が自動的に充足されるので、書き手にとってもありがたい
形式だと思う。自分も好んで書いた（さゆまいは特に）くちだが、まだこんな切り口
が残っていたとは！
　舞とまいが仲が良さそうなのも微笑ましい。本編では和解しても、人格同士で
打ち解けそうな雰囲気は無さげだが、これくらいの変更は問題なかろう。というか
まいが可愛すぎ。これほどの萌えキャラであるとは思わなかった。多少幼児化して
いるきらいもあるが。
　しかし残念なのは、７章で綺麗に謎が解かれてまとまっており、残り3章が蛇足
になってしまった事だろう。祐一や佐祐理がいまさら舞の能力についてガタガタ
言うわけもなく、全体の三割を割くほどの内容ではない。この間延び具合をどうにか
して欲しかった。

>>191-197　桜ひととせ

　途中から和樹が大暴走。ツッコミのいない一人ギャグのせいか、さほど面白くない。
「神様仏様稲尾様」って若い子は知らないだろう。作者は30代だろうか？むしろ、後半
のシリアスパートの出来の方が良かったので、それ一本にすべき。なんで二兎を
追おうとするかな…。
　花見当日は準備もあるだろうに、遠方まで南さんを呼びに行くのは不自然では？
もし行ったとしても、和樹達に気付かれないために、車中で着替える可能性もあるし。
大志は悪巧みに関しては、常に和樹の上を行く男だ。

>>205-214　ONEのみさき先輩の桜がテーマのＳＳ

　みさき先輩の優しさ、聡明さが光る作品。しかしながら問題点も多数。
適当なところで改行してほしい。レスの区切り方も妙だし。昔話を挿入して膨ら
ましてはいるが、オチ自体は容易に読める部類に属する。目の見えない人を善意
で騙すというのは、良くあるパターンなので、もう一工夫欲しいところ。あと、序盤の
「条件の限定」（理系の大学の授業は抜けられない、他の若いやつらが騒ぎをして
そうなところでは、みさき先輩と一緒に花見なんかできないなど）の手法が苦しい。
人のいない時刻に行くとかはあかんの？

>>217-221　桜の約束

　感想が書きにくい作品だなあ。敢えて言うなら、冒頭で量産型セリオが
＞ねえ、セリオさん、来年もまた桜は咲きますよね？
という言葉を聞き、謎を解き明かすべく研究所に行く…という風に二つのパートを
逆転させた方が良い。時系列順だと、謎も何も無くて吸引力が弱い。

>>224-237　でんぱのさくら

　むう、これは凄い。オリジナルストーリー系SSの理想型と言っても良い。
導入部での不可思議状況の現出、如何様にでも解釈できるゆえに最悪の想像を
してしまう祐介、そして戸惑う人々と平然とする瑠璃子のギャップ。特に
「校則違反だというなら注意もできるんだが、そんな校則はないしな」なんて台詞は
爆笑もの。
　しかし後半は「桜を移植する」という、もっとも普通の展開に、さしたる紆余曲折も
なく、するすると進んでしまったのが残念。ハッピーエンドにするには妥当な選択だが
もっと周囲が瑠璃子に対して、リアクションを起こした方が良かったかもしれない。
一般生徒と瑠璃子とのずれた会話とか、桜を斬ろうする奴とか。それを敢えてやらな
かったのは、「僕と瑠璃子の物語」というのが一つの主題なのかな。
　ラストの桜電波については、もともと幸せそうに見えるカップルゆえ、「幸福の上乗せ」
をしているようで、ピンと来なかった。それよりも、桜の人格と二人の交流を、もっと
見たかった。それにしても瑠璃子さん、もっと早い段階で桜を移した方がいいだろう。
背の高さまで成長したら、首が折れるぞ！

>>240-249　キレイな桜と凄いサクラ

　恐ろしいまでのキャラの壊れっぷり。栞以外は生き残った理由も無しに、わらわら
と登場するヒロイン達。東映漫画祭りの三本立ての如くぶつ切りなストーリー。常識
を備えた作中人物とのズレを描かず、世界全体が狂っていると、異質な作品と常識
人たる読み手が、直接向かい合う形となり、両者は非常に不安定な関係となる。
好き嫌いが別れるのもごく自然といえよう。
　それにしても、一体全体、原作から何を受け取ったら、こういう作品が出来あがる
のか？作者の脳内フィルターは瞠目に値する。個人的には、主題や話の筋を無くし
たのが幸いして、純粋にギャグ物として楽しめたものの、自分の創作姿勢とは隔絶
していたので、ベスト3には選べず。

>>252-256　桜紗抄

　文章が闇雲に難しいなあ。読み取れたかどうか自信ないので、字句解釈から。
「春」の「客人」は、エルクゥが地球にとってのよそ者という意味で、「夏」に戦場で
次郎衛門に出会ったエディフェルが、彼の怪我の手当てをして、衣服に付いた、
「常ならば顧みることさえない赤いしるし」を洗い落としたのは、彼女が次郎衛門を
異性として意識したあらわれかな？「秋」にエディフェルが死んで、次郎衛門が
「もの狂いのように笑いだし」、「冬」にリネットが裏切って、エルクゥを倒す方法
（ここはよく覚えてないけど）を伝える。時は流れ、かつて戦場に居あわせた桜の
若木は、今では老木となり、生まれ変わった耕一は、柏木姉妹と共に花見をする
に至る…というストーリーでOK？
　なんていうか、装飾された文章を剥ぎ取ると、原作の過去編をなぞっただけという
気がしなくもない。もちろん構成のアイディアは斬新だし、時の移ろいを桜の成長と
重ねるテーマ性は面白いが、１レス１季節の制約で、物語としては老木のうろの
ように、空洞化している。かように難解な文章にした意図も理解不能。

>>258-262　祐一・美汐の『風が吹く日』

　薄汚れたビニール袋をヴェールと間違えるあたりは、祐一の壊れ具合が表れて
いて良い。しかし、ストーリーとしては1歩も進んでないね。真琴が死んで祐一が
悲しんでるのは、Kanonやった人間なら、皆分かっているわけで。祐一の精神の
再建or崩壊まで、書ききって欲しいわけで。

　今回は難しいテーマだったのに、みんな良く頑張った。少なくとも
連続で締めきりに間に合わなかった俺よりは…（つд`）
もうワードパットには、書きかけの原稿が山積みですよ、ええ。

1位　でんぱのさくら
2位　あなたが望んだ桜道
3位　夜桜
次点　キレイな桜と凄いサクラ

以上、長文失礼しました。

結構票が割れてるね。それだけ今回良い感じの作品が多かったってことか。
とりあえず俺は拾い読みしてるだけなので、あんまり全体を見てないから投票とかはしないっす。
273も一つだけ読んで脊髄反射で書いただけだし。後で他のもゆっくり読もっと。
と言うわけで、あのあともう少し読んでちょっと何かを書きたくなったものに一言。

>>156-159　夜桜（彰・はるか）

静かな情緒を感じさせる作品はやっぱりいいねえ。
ＷＡ未プレイだけど、いや、もしかしたらだからこそ、じんわりと作品に浸れた気がする。
作者の地なのか狙いなのかはわからないけど、通常二次創作などでは忌避される「た。」止めの連続も、地に足がついた感じで内容と合っていたと思う。
前の「逃げ水と」の時は正直辟易したものだけどね。

だけど――
「――」を使いすぎ。七つの空行のうち四つが「――」で終わっていたのには心底参った。
後半でピタッと止んでいたので、なにかの効果を狙った手法なのかな？　と思いもしたんだけど、だとしても俺は必要性を感じなかった。
おかげで前半が台無しになってる。これはちょっと考えて欲しいところ。

あと作品の出来と関係の無いところで一つ。
＞そういい残して、さっさと自転車を発射させた。
発車だよね？　このしみじみとした雰囲気の中で、はるかが自転車を凄い勢いでどこかに発射させてる姿を想像してちょっと笑ってしまいますたｗ
で、そのあと前の
＞さっさと自転車にまたがったはるかは、
が目に入って、ああ、そういうことか、自転車君いいなあ、と……ｗ

>あんまり全体を見てないから投票とかはしないっす。
こういう場合も、読んだもの、つまり自分を「読む気にさせた」ものからだけ
投票、でもいいかも。
全部読んで比べられるのが理想的だけど、
別に全員に全部読む義務もないと思うし。

投票しない自由もあると思うから、気分が乗らないとかいう理由でも、したくなければしなくてもいいと思われ。

そうだね。どっちもそうだと思う。

前回票数が少なくて最優秀の人がちょっとだけ気にしてたようなので。
無理強いしたように見えたら申し訳ない。

終了まだ？

おねぼうさんかな。
次のテーマって何だっけ？
風？

【告知】

ただ今をもちまして、感想期間を終了させていただきます。
投稿された書き手の皆さん、感想をつけてくださった読み手の皆さん、
そして生温かく見守ってくれていた ROM の皆さん、どうもご苦労様でした。

引き続きこのスレでは、今回の運営への意見、書き手の挨拶、
次々回のテーマの決定などを行いたいと思います。

上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。

※次回のテーマは『風』に決定しており、開催時期は 5 月中旬になる予定です。
※今回決めるのは次々回のテーマです。お間違いのないように。

感想の中で、評価が高かった作品は以下のとおりです。

『でんぱのさくら』　>>295　>>344　http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1050936981/250（参考）
『桜の下で』　>>333
『ある晴れた日に』　>>333

ということで、第十三回の最優秀作品は『でんぱのさくら』のようです。
おめでとうございます。


>>273や>>281を票に数えるかは悩みましたが、今回は外しました。
総括期間中ですので、これに関して御意見がありましたらよろしくお願いいたします。

>>352
281は全部読んだ上での評価ですよ。
読むのは読むけど全レスしないといけないというのも大変だし、
自分の作品は自分で評価できないという事もあったりして・・・。

「ある晴れた日に」作者です。
拙作を読んで頂き、本当にありがとうございます。
これからも、精進していくつもりで居りますので、どうか宜しくお願いします。

>辛口批評様
確かに、一個の作品としてストーリーに魅力がありませんでした。
次回はもっと練ったものを作りたいと思って居ります。
文章に関して、お褒め頂きありがとうございます。
３点リーダに関しましては、以後『……』に統一したいと思って居ります。

>313様
正にそうです、咲き誇る桜の下に佇む千鶴さんというイメージから着想し
それだけで終わってしまったもので……。

>名無しくん、、、好きです。。。様
身も蓋も無い話ですが、確かに桜の下である必然性が全く無いのです。
情景描写に関しては言われる通りです。
自分の頭の中に浮かんだイメージを、もっと表現できるよう頑張ります。
気に入って頂き、ありがとうございます。

>◆DIkaNSOFOg様
一段落目の稚拙さは言われる通りです……。
確かにどんな街なのかイメージが沸かないですね。
次回はもっと丁寧な描写を心がけます。
ストーリー構成に関しても、「おっ」と思わせる展開を考えたいと思って居ります。


読んで頂けた方、感想を頂けた方、本当にありがとうございました。

集計乙〜
今回は慣れていない上にあいまいな票が多くて大変だったでしょうｗ
これからも頑張ってくださいね。

まず最初に、謝罪を。
気遣いの全く足りない書き込みをしてしまい、まことに申し訳ありませんでした。
解説、などというのもおこがましいですが、一応言い訳をさせていただきます。

これは、前回『耳』の時に場面設定を思いついて以降、保守ネタ用にと温めていたものでした。
テーマの捕らえ方については、少し後に投稿された>>186『サクラ』等と同様のもののつもりでした。
名雪のイタズラに秋子さんがサクラになってくれたんだけど、
イタズラだと言い出すに言い出せなくなってしまって――という感じで。
ただ、シチュエーションとしては『耳』が前面に押し出されていますから、
『桜』というテーマに対しては非常に弱かったのも事実です。
ただ自分自身では、およそ半月にわたってニヤニヤし続けながら機会をうかがっていたのですから、
回りっくどいにしてもネタを理解はしてもらえるだろうと考えていました。

しかし、メール欄が全てを駄目にしてしまいました。
本来は、あの＠以降の部分は、その時に書いていたSSについてのもののつもりだったのです。
でも、あの状態で＠以降の部分を見てしまうと、>118のネタのいいオチが思いつかない、以外に
どのような捉え方をすればいい、というのでしょうか。
見返せば、自分自身でも本来の意図したところは全く読み取れません。
今となってはなぜわざわざあの部分を書いたのか、自分でも不思議で仕方ありません。
書き込むときにもっと考えて、その効果を考えておかなければいけませんでした。

あのような蛇足によって場を荒らしてしまったこと、まことに申し訳ありませんでした。
その場ですぐに言い訳するタイミングを逃してしまい、
結果的に、作者側として自由に口を開けるようになるまで待ち続けてしまいました。
このようなことを二度と行わないように、これからは注意を重ねていきたいと思います。

続いて、『夜桜』>>156-159　を書かせていただいた者として。
このたびは拙作をお読みいただき、どうもありがとうございました。
コンペスレ初投稿――というか、実はSSらしいSSとして発表したものとしては処女作だったりします。
自分自身で新たなシナリオを考えるのが苦手なため、
普段は文字ネタを書くときはシチュ系の単発ものしか作らないもので。
本来は1〜4コマ漫画描きでして、その延長上で文章も書くことがある、という程度。
それ以外では、趣味として自分自身で書いて、そのままHDDの中に眠らせてしまうか、
もしくはSHIFT+DELかの二択でしたから。
そういう意味では、118以降のスレの展開は、私自身にとってもいい踏ん切りにはなりました。
並びに、自分を励ましてくれた吊スレ454、本当にありがとう。
投稿作で見返してやること、できていましたでしょうか。

この作品は、街灯に彰の心を、桜に暗い影を落とした彼らの関係を投影していたつもりです。
重いお話でも思い切って口に出してみると、自分の中で何かが変わることがある――
そんな感じで、彰の決断、新たな一歩を踏み出そうと変わっていく姿を描けるよう心がけました。
桜に比べて街灯の描写の方が印象に残ってしまったならば、それは描きたかったもののせいでしょう。
そういう意味では、テーマの捉え方が少々ずれてしまっていたかもしれません。

続きまして、個別レスを。

>>291　辛口批評氏
ホワイトアルバムについては、つい最近、やっとプレイする機会を得ました。
4月になってから、友人から「やる気がなくなるゲーム。もういらない」と譲り受けまして。
あたかも駄目ゲーのように言われて渡されたものでしたが、
実際にプレイしてみて、その文章とシナリオの繊細さに圧倒されました。
その感動をとにかく文章にしてみたいと思ってペンを取ったのが、この作品です。
そのため、実はホワルバ系のSSというものは、意識しながら読んだことが無かったりします(汗)
やはり、こういう場面設定のものはありふれていますか。
自分程度の者がすぐに思いついたのですから、確かにそうでしょうね。
この点については、「どこかで見たことがあるような作品」というツッコミは覚悟の上でしたので。
もう一つ、ツッコミとして「文章が粗い」と言われるかもしれないと思っていたのですが、
その点については高く評価していただけたようで、ありがとうございます。
……実は、15日の夜に美咲さんシナリオを終えて、
そのまま翌朝から昼までの突貫で書いて投稿したものだったりするので　∧||∧
推敲するたびに3回音読する、を繰り返してみた価値があったというものです。
ただ、確かにホワルバをやったことの無い人には抽象的過ぎたような気もします。
もう少し表現の手段を変えるように考えてみても良かったかもしれません。

>>313氏
散りゆくもの、その後葉桜という新しい顔を見せるもの、
また将来同じように花を咲かせるかもしれないもの――
イメージとしてはこういう形で、彼らの関係というものを投影してみたつもりでした。
書いている最中は、「止めることのできない時間の暗示」というものは意図していませんでしたが、
確かにそういうイメージもある使い方をしていたかもしれません。

長文言い訳ｳｻﾞｲ。

>>318　281氏
桜が背景である必要性、というものにはそれなりにこだわったつもりでしたので、
そのための一例として上げていただけて幸いです。
同時に、覚悟していた批評とはいえ、「わりとどうでもいい」とはおっしゃっているものの、
独自性が無いものの一例でもあるということに少々へこんでみたり(苦笑)

>>329　名無しくん、、、好きです。。。氏
「文章面としては文句の付け所はない」――これだけでも十分に嬉しいです。
あとはやはり、演出面が最大の問題ですか。
『黙』『寂』が最大の演出になると考えたのですが、
これはシナリオを知っていることが最大の前提になっていた感があります。
場面としてのイメージが湧かない人にとっては、本当に『地味』だけで終わってしまったかもしれません。
書き出しは、画面をパンさせて、という意図でしたが、これについては最初から彰の頭上に
視点の中心を置いて、「はるかが自転車で走ってきた」という描写にする方が良かったでしょうね。
彰主観の三人称については、彰自身の心の中のことを描いたつもりだったのですが、
始まりと終わりをダッシュで囲んだくらいではそれが弱かったようです。
それ以前に、最初の3つのパラグラフでの各おしまいのダッシュが余分だったせいで、
視点の一時的な転換としての役割を果たしていないだけですが。
この点については、推敲不足というしかありません。
後から読み返すと必ず自信をなくすから、と勢いで投稿したことが仇になった最大の点だと思っています。
「気が晴れた」のについては、自分自身の経験上、口に出すという行為だけでも、
何の返答ももらえなくても気が晴れる、というのがあったからですが、強引過ぎたでしょうか。
ピントについては、彰の心情をメインに置いていたつもりでしたが、自身でも曖昧さが気になります。
かといって、今の状態で推敲したとしても、これをさらに明確にできる自信はありません。
もっと文章を書く練習をして、出直してきたいと思います。

>>338　◆DIkaNSOFOg氏
書きたいことは多いのに、自身で書ける文章に限界があるから、と無理矢理に詰め込んでしまった感はありますが、
十分にまとまっていたと感じていただけたならば幸いです。
「桜」は、上記の通り、彼らの人間関係を表していたつもりです。
全体を見渡すことができるほどには明るくない、街灯に照らされた様で
自分中心の一部分以外はなかなか見えない、という人間関係を。

>>345　273氏
「〜た。」は、地です。
自分の好きな作家である星新一氏、司馬遼太郎氏がともに文末は「〜た。」で、
それを手本として文章を書く練習をしていたので、見に染み付いてしまいました(苦笑)
意識したことはありませんでしたが、二次創作系では忌避されるのですか？
――確かに自身で書いていても、文章と雰囲気が合わない、と感じることは多々あります。
もう少し、他の文体での書き方の練習もした方がいいかもしれません。
ダッシュについては、前半3つのパラグラフについては無駄だった、と感じています。
この点については、自宅に置く時にはきちんともう一度推敲をしたいと思います。
「発射」は誤字です、全く気がつかなきませんでした(汗)
……ﾓﾚﾓｼﾞﾃﾝｼｬﾆﾅﾘﾀﾋﾅｧｗ

―――

以上、長々と失礼しました。
もうちょっとネタとシナリオを練れるようになってから、またこちらに挑戦したいと思います。

>>359
長文言い訳を書かないでいいようになれる様、
センス磨いて出直してきますんで。
今回は勘弁。

>361　11行目　見→身
誤字に注意するって言ってるそばからこれですか。
我ながらなんだかなぁ……

「サクラノハナガサキマシタ」を書かせて頂いた者です。
感想ご意見、ありがとうございます。

このSSは初めセリオスレに２，３レスぐらいのネタとして投入する予定でした。そのころに
ここのお題目を知り、ちまちまと一ヶ月ぐらいかけてここまでのSSにしました。

>>292　辛口批評様
>キスマークを桜と表現するところには妙味を感じた。
ありがとうございます。この表現がなければたぶんここに投稿しなかったと思います。
>全体的に文章力が弱めなのが残念
詩的表現は結果論です.背景や説明を文章で表現するのは今の力では
無理ゆえ極力削りました。今度、詩集を買ってきて読んでみます。

>>329様
>どこかのメイドさんというような気もしますが……。
はい、漏れも投稿し、少したった時に気づきました。たぶん、水○の雪さんかと。
ちまちま書いているときにファンディスクをプレイしていたような……。
もしかすると激しく板違いな罠。ごめんなさい、そんなつもりはなかったんです。

>>314様
>非日常のカーテンとしての役割かな
上記のゲームの風景が頭の中に残ってしまったためかと。
何気ない行動でここまでSSに影響しているとは気づかなかったです。

>>339 ◆DIkaNSOFOg様
>物語としての体を為しておらず
そこまでの文才はないとおもわれます。
次から投稿先を気をつけて選びます。

今回、ここに投稿して感想ご意見をもらい、いろいろ考え又、参考になりました。
慣れないことはするべきでないかと。以上です。

>>361
二次創作というか、ライトノベルとかの軽めな文章全般かな。
「た。」止めは落ち着いた、淡々とした印象を与えてくれる。
星氏の文がどこか瓢々としてるのはこの文体によるところが大きいと思う。
反面、一旦そこで文の流れが止まるため、テンポよくストーリーを追わせる娯楽作なんかには向かない場合が多いんだ。
まあ、この辺は好みにもよるんだけどね。

内容によって文調を変えるのは、うまくやらないと弊害かでるときが多いから気にしない方がいいかも。
やっばり慣れた文が一番、と無理矢理締めてみまふ。

「一輪の桜」を書いたものです。
それでは感想を返させて頂きます。

>>290　辛口批評様
長々と感想を書いてくださってありがとうございます。
文章力の低さは前のコンペでも指摘されまして、まあ数ヶ月で成長できるほど小説は甘くは無いって
ことですかね。
唐突だったりするのは仕方ないんですよ、このキャラクター達の心情を書いていくと僕の文章力だと
２，３０レス程度ほど掛かってしまうんで。（汗
　
＞＞ゲーム本編から1年後の世界で、詩子は浩平のことを忘れているが長森だけは
＞＞思い出したのかという理由。
　実はですねこの話、元々頭に浮かんできた時は途中で茜が木にもたれかかった後
眠ってしまって夢の中に浩平が出てくるんですよ。
そして同じ夢を長森さんも見ていたと、、
その夢を見た事実とひとつの花が咲いたこととを掛けてたんですが。
しかし、
浩平がでてくる夢の内容を色々考えたんですけれど、どれも不自然でして、
んであーもう面倒だから、カットしちまおう（笑
まあ短くまとまってるし、
茜さんの気持ちもわかるだろと思って投稿したら見事に撃沈しちまいました。

>>313
そうっすよ
まあ全部咲いたとしても会えるかどうかはわかんないんですけどね

>>328
ご指摘ありがとうっす

>>338　◆DIkaNSOFOg様
たしかに、でも多すぎると問題もあるし、まあほどほどにってことか

「あなたが望んだ桜道」作者です。
今までは他の人の作品を読むだけだったのですが、仮にもＳＳサイトを持っている身としては一度は参加したいと思い、ずっと機会をうかがっての初参加でした。
読んでくださったみなさん、そして感想を下さったみなさん、本当にありがとうございました。

>>285さん
私も舞ＥＤで突っ込んだクチです。
北国で咲く桜。これをＳＳのネタに出来ないかと前から思っていたのですが、今回のこんぺのテーマが桜だというのを機にネタを練り、このような作品に仕上がりました。

>辛口批評さん
長く詳細な感想を本当にお疲れ様です。
総合的に高い評価をいただけて嬉しく思っております。
正直に言いまして、「構成力がある」という感想をいただいたのは初めてです。
動物園の話は…何も考えていなかったというのが正直なところです。
どうせ書いても蛇足にしかならないだろうから、ということで説明だけにしておいたのです。
しかし、あの動物園の説明自体、蛇足だったかもしれませんね。
ともかく、これからも頑張っていい作品を書きたいです。

>>314さん
そうですね、メインは舞ＥＤの補完のつもりでした。
この作品のテーマとしては、「舞ＥＤの解釈＆舞の始まりの第一歩」のつもりでしたので、
あなたの読み方はかなり的を得ていると思います。

>>名無しくん、、、好きです。。。 さん
＞読んでいて気持ちのいいＳＳでした
ありがとうございます。
「桜」というテーマだけに、あまり寂しいノリにはならず、なるべくほのぼのとした雰囲気を
出せるようにしてみました。
しかし、やはり文章力は私の弱点のようですね。たまに言われます。
説明文だらけの描写にならないような努力がまだまだ必要ですね。頑張ります。

>>◆DIkaNSOFOgさん
この舞ＥＤの解釈は、我ながらなかなか他では見れないだろうと思います。
なにしろ、感動の卒業式の１ピースとなっている「桜」に突っ込むのですからね。
ＫａｎｏｎのＳＳは、もはやネタが飽和状態にあるので、私は常に
「まだ誰も見たこと無いようなネタ」を考えるようにしています。
「まい」についてですが、萌えキャラを意識したわけではありません。
「力」に目覚める前の舞はこんな性格だったんじゃないかなー、と想像して書きました。
書き終わってから密かに自分でもちょっと萌えてしまったのは秘密ですｗ
残り３章…確かに、言われてみればあってもなくてもいいかもしれませんね。
いちおう私としては、『桜の花が咲いたことへの謎解き』だけで終わるのはどうにも寂しいし、
終わり方としては中途半端な気がするので、舞が自分の力と本当に向き合った後の初めの一歩を
書こうと思い付け加えたものです。

次回は「風」がテーマでしたね？
ネタが浮かんだら参加したいと思います。

ところで1つ質問があります。
もう感想も結果発表も終わったわけなのですが、ここに投稿した自分のＳＳを
そろそろ自分のサイトにアップしてもよろしいですか？
それとも、この総括期間が終わるまであと1週間待ったほうがいいでしょうか？

遅れました（；´д｀）
長文失礼します。

>>369
サイトへのＵＰは感想期間が終わった段階で、もうＯＫだったと思います。

四月は忙しいですね。今回の作品数は少なくなるかと思いましたが、結構量が上がって
いることにびっくりでした。もう作者さんの挨拶がちらほら出ておられるようなので、焦って
駆け足感想になっています。申し訳ありません。
上から順番にこつこつ読み、独断と偏見でつけた感想です。

『ある晴れた日』>>109-113
　うーん。いわゆる、いい話というやつなんですけれど。文章に所々引っ掛かって、どうも
純粋に楽しむことが出来ませんでした。描写が直接的とでもいうのでしょうか、単なる説明に
陥っているような気がします。回顧シーンではそれが顕著に現れて、読むのが一杯一杯
でした。「真っ赤になって」などという、あまりにもあんまりな表現は使わずに描写された方が
文章が美しくなるかと思います。それと、

＞こちらを向き、困ったような顔をしながら、千鶴さんはそう言った。
＞「機嫌直してくれた？」
＞「ちょっとだけ…ね」
＞くすっ、と今度は困ったような顔をしながら笑い出した。

　言いたいことはわかりますが、出来るならば反復表現は避けた方が無難でしょう。何個所か
あったようです。全体を通して、小さく纏まってしまったSSでした。

技術：★★（好みの問題かもしれませんけど）
構成：★★★（起承転結はばっちり）
設定：★★（特記することはないでしょう）
テーマ：★★（桜が登場してはいるんですが、微妙に主題とずれているような）
総合：★★（可もなく不可もなくといった感じです）

『桜の約束』を書かせていただきました。
短いですが、感想の返答を。

>281 様
お褒めいただき、ありがとうございます。

辛口批評 様
＞ぎりぎりの所で８点はつけなかった。
含みのあるお言葉ですな。
さて、あのことか、それともあそこか、と思いつく点があるのは精進しなければ。

>314 様
桜は一年の終わりと始まりを告げる花、ってイメージが自分の中にありまして。それが話のモトとなりました。

名無しくん、、、好きです。。。 様
＞素直すぎる展開
読み返してみると確かに……。ひねりを入れる余裕が自分の中になかったなあ、と。

◆DIkaNSOFOg　様
＞吸引力が弱い
目の前の事を書くことだけに意識を奪われてしまうあたりに、自分の未熟さが現れているようで。
これからの改善点としなければ。


読んで下さったみなさま、感想を下さった方々、本当にありがとうございました。

↑訂正。『ある晴れた日に』でした。;ｙ＝ｰ( ﾟдﾟ)･∵. ﾀｰﾝ

『一輪の桜』>>129-133
　ネタというか、ラスト近辺に挿入されたフレーズはなかなか印象的なものがあります。
ただ、文章がちょっと厳しいかもしれません。そもそも文法が間違っている所もありました。
冷却期間を置いての推敲をお勧めします。まぁ、文章は時間をかければ誰でも上手く
なりますが、センスは才能に依るところが大きいでしょう。その点、この作者さんは磨けば
光るタイプなのかもしれません。

技術：★（とりあえず、読点が欲しい）
構成：★（希望が持てる終わり方でしたが、導入部分が気になりました）
設定：★★（特にはありません）
テーマ：★★★（桜との絡め方が上手です）
総合：★（次回に期待します）


『桜の下で』>>138-146
　まさか、コンペスレで戯曲、しかもinside storyを読めるとは思ってもいませんでした。
ギャグというには切れ味がいまいち、ほのぼのというには序中盤がトンでる、どっちつかずのSS。
いやでも、好きですよ、こういうの。ラストが少し青臭いかとも思いましたが、それもまた一興。
結構楽しめました。

技術：――（同じ基準で評価する意味がないでしょう）
構成：★★★（最後にシリアス風味になるのは基本と言えば基本ですけど）
設定：★★★（よくがんばった）
テーマ：★★（もうちょっと桜が絡んできてもよかったかもしれません）
総合：★★★（難を言えば、良くも悪くも二次創作であることでしょうか）

……↑の訂正は371の訂正です　;ｙ＝ｰ( ﾟдﾟ)( ﾟдﾟ)･∵. ﾀｰﾝ

『夜桜』>>156-159
　どこかで読んだような印象を受けるSS。プロットが面白ければ文句はないのですけれど。
個人的には彰の心変わりの理由がさっぱりでした。行間を読むにしても、絶対量が少なすぎて、
説明不足と言わざるを得ません。人間は、簡単に心境を変化させられる動物ではないと思います。
そこを読者にどう納得させるかが腕の見せ所ではないでしょうか。構成に一度疑問を持つと、
後はどうしても先人の似たSSと比べてしまいます。

技術：★★★（無問題）
構成：★★（ラストの雰囲気は良いのですが）
設定：★★（特筆すべきことなし）
テーマ：★★★（桜の儚いイメージを使ったのは感心しますが、比喩はやや安直に過ぎるような）
総合：★★★（これも纏まってしまった感のあるSS）


『サクラノハナガサキマシタ』>>166-171
　side storyと言うよりは、詩に近い二次創作。個々の場面はそれなりにほのぼのとしていたり、
好感が持てる作りになっているのですが、設定の大前提として、量産型セリオである意義が
感じ取れませんでした。終わり方も、オリキャラの主人公と相俟ってある種のイタさを醸し出して
いるようにも思えます。妄想（と言えば聞こえは悪いですが）をただ叩きつけるのではなく、
文章において、何かしらの目的を持って昇華をさせるべきなのかもしれません。

技術：★（相当にセンスの良いロジックを使わないと、この形式は難しいでしょう）
構成：★★（捻りが欲しいところか）
設定：★（量産型とはちょっと言い難い）
テーマ：★★★（桜＝キスマークの連想はなかなか。話との絡みが見えませんでした）
総合：★（↑ということで、キスマークを主軸に据えたＳＳなんて如何でしょう）

>>353
で、281は票としていれるの？

『あなたが望んだ桜道』>>174-183
　なるほど、力にはこういう使い方もあったのか、と読んでいる時に膝を打ったＳＳです。
卒業式に咲いた桜から、ここまで話を膨らましたのは素晴らしい。締め方も、ありがちな嫌いも
なきにしもあらずですが、前向きで良い感じです。ただ、冒頭部分に引っ掛かりました。
確信犯的に意図してやったものであるならばともかく、視点変更というものは読者に無用な
混乱を招きやすいものなので避けた方がベターであるかと思います。出来れば、舞の視点で
描ききって欲しかった、というのが正直なところでした。

技術：★★★（中級者のレベルには達しているでしょう）
構成：★★（終わりが良い雰囲気なため、なおさら導入が残念）
設定：★★★★★（チビまいが果てしなく萌えたのでおまけの＋１）
テーマ：★★★（ただの“解釈ＳＳ”になっているのではなく、桜がしっかりストーリーの基盤と
　　　　　　　　　　なっています）
総合：★★★（４にニアミスの３。文章力の一層の向上を願います）


無題（『サクラ』？）>>186
　これを読んで、書きかけだったギャグＳＳを廃棄処分にしたのは秘密。秘密ったら秘密（つд`）

『桜ひととせ』>>191-197
　なんとも、ねじれた感覚のＳＳ。前半部分、ギャグ調の文体は好き好きはあるでしょうが、
それなりの魅力を持っているかと思います。後半部分、葉桜に掛けた南の不安もなかなか。
しかし、この２つの取り合わせは非常に良くありません。それぞれに食い足りないところが
見えてきて、ああハッピーエンドかよかったね、とはいきませんでした。結局、何をメインに
読ませたいのか、というポイントが些か不明瞭になってしまった感があります。

技術：★★★（3レス目までの文章は、善悪関係なしに勢いがあります）
構成：★（前半が、桜とは関係なく、全くの前振りに過ぎないところが……）
設定：★★（大志の使い方は面白いのですが、話の筋と殆ど関係ありませんよね）
テーマ：★★★（葉桜ネタを膨らまして、南視点で描くのも一案でしょう。コメディチックな
　　　　　　　　　　ＳＳが書きたかったというのであれば、話は別ですが）
総合：★★（つまりは、狙い所を絞って欲しかったかな、と）

『ONEのみさき先輩の桜がテーマのＳＳ、多少ネタバレあり』>>205-214
　うーん。なるべくなら、読む気を削ぐようなタイトルは避けた方がよろしいかと。確固たる
信念がおありになるなら別ですが。肝心の中身は、主題を溶かしきれてないように思います。
書きたいことが明確であることは当然良いことなのですが、ある程度の味付けは欲しい
ところではあります。みさき先輩がＳＳ中で喋っていること、浩平が最後に思ったこと、それらを
説明ではなく、描写で読者に納得させることが出来れば、上級者と呼ばれるようになるの
ではないでしょうか。

技術：★★（「オレ」「先輩」の人称代名詞が鼻につきます）
構成：★★（説明的な文章がかたまっているので、描写に流すか、適度にばらすかした方が
　　　　　　　良いでしょう）
設定：★（何故みさき先輩が花見に行きたがったのか、理由を知りたいです）
テーマ：★★（花見じゃなくても、この主題は書けるような）
総合：★（描写力さえつけば、化けるかもしれません）


『桜の約束』>>217-221
　一口に断じれば、内容がちょっと薄めのＳＳ。ラストの、マルチやセリオの運命を読者の
想像へ委ねていることも、この文章量では書き込み不足と取られる恐れすらあります。
それは偏に、落ちの曖昧さから来ているのでしょう。一見、5レス目のセリオの言葉は
それなりの含蓄を持っているのですが、よくよく考えると、自分はいまいち意図を掴み
兼ねました。それと、直接の関係はありませんが、少年に言った言葉として捕らえると
はっきり矛盾が見えているようにも思います。……勘違いかもしれませんが。

技術：★★★★（３と迷いましたが、全体的な雰囲気を買いました）
構成：★★（落ちと長さに不満）
設定：★（ありがちかもしれません）
テーマ：★★（単に、花見をしよう、というだけの使い方ではつまらない）
総合：★★（２.５ぐらい。纏まってはいけないところで締められた印象）

『でんぱのさくら』>>224-237
　これは……読者がつっこむＳＳなのかなぁ、と思ってみたり。設定の面白さをどうも活かし
きれてないように感じました。不条理を目指したのなら、割り切ってラストも笑わせるように
するべきですし、シリアスで終わらせたかったのなら、それなりの説得力が必要だったのでは
ないかと。二兎追うものは一兎も得ず、なんて諺が浮かびます。最初、この突拍子もない
ＳＳはどこに進むのかと期待しただけに、ラストがピンときませんでした。

技術：★★★★（すらすらと読めました）
構成：★（愛が強いほど、裏切られたときの憎しみは大きいとかかんとか）
設定：★★★★★（いやーぶっ飛んでる）
テーマ：★★★（桜を上手く使った、と言うのでしょうか。言わないのでしょうか）
総合：★★★（自分個人としては、あと一歩足りなかったＳＳ）


『キレイな桜と凄いサクラ』>>240-249
　一握りの特例を除いて、ギャグは笑えたか、笑えないか、どちらか一発勝負だと思います。
……ごめんなさい、ヒットしませんでした。スルーさせてください。

『桜紗抄』>>252-256
　うん、面白い。硬質な文章は賛否別れるところではあり、かつ、改良の余地がないわけでは
ないと思いますが、構成の妙がそれをカバーしているのでは。「春」に、心をかき乱されるものが
何一つなかったエディフェルは、「夏」に次郎衛門と知り合い、微かな染みにも心を動かされ、
沢で身を清めるようになった。「桜」の項に出てきた“次の春”というのは、おそらく、「散り際の花」
である老木の代わり、今までずっと『春』の訪れを待ち続けてきていた桜の木の代わりに、やっと
彼ら自身が次の春（幸せの象徴でしょうか）を待ち受けることが出来るようになったという証なの
でしょう。このＳＳの根底に流れる静かな情感が伝わってきます。
　ただ、やはり原作をなぞる（特に３レス目にその傾向が強いです）だけでは物足りないのも
事実です。構成上の制約はあったでしょうが、何らかの工夫（例えば、「桜」の項にかかる
暗喩）が必要なのではないでしょうか。

技術：★★★★（コンペという場において、独自性のある文体を評価します）
構成：★★★（３.５か。アイディアに引き摺られた感もなきにしもあらず）
設定：★★（基本は到って平凡）
テーマ：★★★★（ラストの一文、“次の春”によってテーマが昇華されているでしょう）
総合：★★★★（まぁ――最後は個人的な好みですね）

『祐一・美汐の『風が吹く日』』>>258>>260-262
　最初の、祐一の精神崩壊という問題提起が肩透かしになった印象です。『夜桜』と被りますが、
人の心変わりを主題に持ってくるＳＳは、相応のしかるべき理由がないと読者が共感を全く
得ることが出来ません。ハッピーエンドの方が、ダークな終わり方より難しいと一般に言われるのは
それが原因です。桜は来年も咲くからがんばりましょうというのは、ありがちという欠点も
もちろんのことですが、重い設定に対して説得力に欠けていることが一番の問題なのでは
ないでしょうか。

技術：★★★（三点リードは「……」の方が波風は……）
構成：★（長編向きの主題だったのかもしれません）
設定：★★（何かしらの工夫が欲しい）
テーマ：★★（お腹一杯な桜の使用法）
総合：★★（やろうとしていたことには好感が持てるのですが）


『桜を見る回数』>>268
　いわゆるショート・シチュ。ほのぼの出来ました。

以上。
今回は型にはまらない、意欲に溢れるＳＳをいくつか読めたことに満足でした。
最優秀賞は、挑戦的な文体である『桜紗抄』を推します。
優秀賞は、設定の斬新さで『あなたが望んだ桜道』に。
特別賞は二つ。通常忌み嫌われる台本形式を押し通した『桜の下で』、
　　　　　　　　　　別の意味でマジ泣きしそうになった『無題（サクラ？）』。

＞独断と偏見＠星付 様
割り込んでしまって申し訳ありません。やはり、目先のことに囚われてしまう……。

＞内容がちょっと薄めのＳＳ　＞矛盾
返す言葉もございません。

ご指摘、ありがとうございました。

ここの感想を、サイトに使ってもいいですか？
特に長文でレスしてくれた方々全員にききたいのですが。

どういう形で具体的に使うか教えてください。

>>352
俺からも。>>281のようなレスは、これまでは問題なく
集計対象になってましたよ。
>>273は「いまんとこ」とあるし、微妙かな。

>>375
>>353及び某スレの某レスを踏まえた上で、>>352を訂正いたします。


感想の中で、評価が高かった作品は以下のとおりです。

『でんぱのさくら』　>>295　>>344
『桜の下で』　>>281　>>333
『ある晴れた日に』　>>333

ということで、第十三回の最優秀作品は『でんぱのさくら』及び『桜の下で』のようです。
おめでとうございます。


なお、投票の線引きなどに関する御意見は引き続きよろしくお願いします。


>>369
問題ないと思われます。過去にもあったと記憶していますし。

>>383
いや…しばし考えてやめました。
ただ、もしよければこういう感じの評価でした、みたいなのは載せちゃ駄目かなぁとか
思ったのですが。とはいえ、考えれば考えるほどあほらしいことなので
流してもらって結構です。

273氏は>>345で今回は投票しないことを明言しているので、集計する必要はないでしょう。
>>285氏も「総合トップはちょっと選べないかも」ってことなので集計外かな。
あと微妙なのは>>278氏とか。

時間ってのはなかなかとれないものですな。
すっかり感想遅れちゃってすいません。
前回第十二回「耳」の感想の続き。今回の感想。前回残した一年間の回顧。
今日から順次投下していきたいと思います。（ダメだったら誰か止めて）
まあ、統括期間にご挨拶が終わった後に来た感想まで
読んでる作者さんはいらっしゃらないと思いますが、一応ね。
前の感想は前スレ533-534　550-557。自分はこんな感じで書いてます。

・テーマは“お題”“縛り"として、クリアさえしてればＯＫ。
　ＳＳそのものを評価。テーマが上手く処理してあれば評価上がるけど、
　テーマの処理の仕方を理由に評価を下げることはない
・ネガティブな言葉になっても、初読で感じた思ったことそのままを、できるだけ書く。
　（再読、再々読、他の感想と作者さんの挨拶の参照は、しています）
　こういう場じゃなければ、読者はこんぺの感想人さんほど親切には読まないでしょうし。
　書き手さんに「例えばコイツにはこんな風に読まれた」という
　できるだけナマな感想をデータとして受け取ってもらえればと思い。
　（その分偉そうです。ごめんなさい）
・感想だけ書いて、点数や格付けは特にしない。

もともと投票しないので遅れたのは御容赦してちょ。
大勢の傾向がこうなったら、今度は逆に行くかもしれない（ｗ

感想の頭に、誤字等の指摘が付いてます。
改稿時とかのご参考になれば……と思ってですが、
よけいなお世話かなあ。あと細かいツッコミも。

前スレ344-356　十八の夜（セリオ）

11レス目後半。
>　馬鹿になったように何度も繰り返しながら、僕は彼女の中を熱いものをたぎらせた。
「たぎらせた」こういう場合ちょっと耳慣れないけど、ＯＫかな？

大事な人には耳を見せるとしたら、
世界中の全セリオはだいたい全員、人間に耳を見せてそうだ。

Hの最中に耳を噛み千切るオヤジ　ﾋｲ((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

経済的心配もなく、セリオと一生ふたりきりで暮らす……という
セリオスキーの妄想をそのままお話にしたような作品。
書き手の願望充足ものかな。
と思ったら、オヤジの話が出て来ておお、違うのか？と期待しました。
が、ラストは収まるところに収まりましたね。
つまり最初の予想に近い評価です。
>>49にも書いたけど、あなたのＳＳは好きです。

エロは、エロも目的で書いた作品だとしたら別にいいんじゃないかな。
いらないって声もあったけど、自分はそうは思わない。


前スレ332-341　幸せな空の色（芹香・綾香・セリオ）

前スレ335、４レス目前半の文章が、
頭の中で繋がらなくて混乱しました。
ラスト２レスのネタばらし部分も同じく。
「セリオはピアスを隠すため、綾香からの耳そうじの申し出にうろたえている」
という事情は、書き手さんだけは最初から知ってますから、
そこから逆算して書き手さんが書き過ぎたからかなあ。

「『耳を出して』と言われてうろたえるセリオ」に関して
具体的に初読の時どんな風に自分が受け取っていたかというと…。
メイドロボが耳を出してはいけないのは基本設定。
なので、なぜ綾香がそれをそこまで不審がるのかの方が、かえってわからなかったな。
「耳出しを嫌がること」ではなく、「派手なリアクション」が
不審なんだ、というのが作者の意図でしょうから、
そこをちゃんと書いて欲しかったかな。
「綾香には以前も耳を見せたことがある」というのも、
9レス目で初出して、そこで初めてこちらは知りましたし。
それとも、セリオが綾香には日常的に
耳を見せてるっていう公式設定があるんでしょうか。

ラストも、意志に描写や>告解を受ける云々の描写に埋もれて、
「ピアス」が大オチだというのがスムーズに頭に入ってこなかったかな。

自分で頭の中で話中で起こっていることを再構成したら、
普通にスムーズに入って来そうな話だったんですが、
文章の運びがそれを妨げた感じで。でも、俺だけかも。

他に疑問を持ったのは、彼氏でもない男が穴開けてない子に
いきなりピアスをプレゼントするかなあと。
それって「穴開けてみ？」ってことですよね。
さらに、他人のメイドロボだし……。
これも、俺が古いだけで、いまはなんの抵抗感もないのかなあ。
研究員も、ただの説明キャラじゃなくこれだけ人物を立たせて書くなら
もっと印象的な個性付けを（さりげなくでも）したほうがいいかなと。

文章がスムーズに入ってこなかった。強い印象残らなかったのは、その辺かも。
でもいい話だとは思いました。

>>313-329　シンデレラはもういない（名雪）

>けれど名雪に視線を合わしていなかった。
細かいけど、合わせてのほうがいいかな。

>なんかの小説でなかったっけ？100％の耳を持つ女の子の話。
ここは、誰も聞いてないけど、誰でも知ってるような
有名な小説なんですか？

確かにいい作品だけど、正直前回初読が一番しんどかった作品（ｗ

冷たい地面の下にいる──名雪と同じく陰鬱な香里──
このへんはしっかり騙されました。あと、16レス目もご苦労様。全部読んだよｗ
そこらへんは素直に面白かった。気持ち良く裏切られた感じ。
ＳＳでこういう、構成上の工夫で攻めてくれる作品って少ないから、高評価。

でも、そこの効果をあげるための演出だとはわかるんだけど、
それでも前半の文体はしんどかった。
ネタはとても面白かったけど、そのネタを味わうために付き合わされるには
ちょっと辛かったな、みたいな。

あと個人的には電話越しの耳へのキス、の部分を
ちゃんと描写したらエロそうだと思う。ベッドでの耳キスシーン以上に。

最低得票数って言ってたけど、二票で最優秀は過去にもあったし、
別にいいんじゃないかな。自分も納得。

前スレ289-301　空に響く君の声（こみパ）

3レス目ラスト付近　>憚れた。
憚られたのほうがいいかな。
4レス目まんなか　プレッシャーがプレシャーに。
6レス目後半　以外が意外に

いい文章っていうのは変換できる語を全部漢字にすることじゃなくて、
どれを漢字にしてどれを開くか、自分なりの最良を選んで書くものだと思う。
これは作者さんと自分の好みの違いだろうか……。
すごく上手い文章、完成度が高い作品だとは決して思わない。
いや、前回のこんぺでも上位の文章、出来なんだけど。
でも、例えば読むとほんの数分の間で瑞希に再会しただけでそんなに
ぽかんとするほど驚くかなあとか、その他、なにか、若書きっていうか……
「？」と思う言葉選びやや書き方が散見されました。
（上にあげたケアレスミス以外の部分で）

情景描写を交えつつ、登場人物の心理を中心にして書くというのはアリだと思います。
しかしそれで読者に緩急を味わわせたり
展開の妙に手を打たせたりすることもできないことではないかと。
また、二次創作に関して、作者さんの思い入れも
十二分に込められているのでは、と思い、
そこは好ましいのですが、思い入れ過多になっている部分もあるかと。
「どこか釈然としない」といった感想が多かったようですが、
原因はその辺かも。自分は、登場人物全員が作者さんで、
彼ら全員が、自分の思い入れだけのまま突っ走ってる感じがしました。
7レス目はひとつのクライマックスだと思うんですが、
自分は感情移入できませんでした。

ツッコミ。
よほど日本初のセンセーショナルな治療法というのでもない限り、大手術でも
心臓病の子の手術が報道されることはないと思います。（でもこれは瑞希が
ニュースでは詳しいことがわからなかっただけ、という解釈もできるな）
また、患者のプライバシーを考慮して
十代の子の実名が報道されることもまずないと思います。
「耳」のくだりもちょっと無理な展開だと思った。

ふたりの勘違い、すれ違い、しかしそれはそれぞれにとっては真実で。
っていうあたりは素晴らしい。ブラボー。

う〜ん、ツッコミばかりですが今回でもトップレベルの
力作だというのは変わりないですよ。
レベルが高いからもう一段上を望みたいという。
いろんな人間の感想を見て、今後の創作の材料にしてもらえればと…。
ただ、感想の分量のうち駄目出し８：誉め２だと
そのまま「20点か……」と受け取ってしょんぼりしてしまうのも
ＳＳ書きの性だと思うので（この感想も決してそんなつもりじゃないんですが）、
自分の感想の書き方、多分に問題ありかなあ。


前スレ265-270　耳かきにおける知覚的メタファー及び精神構造上のアンチテーゼに対する概念的諸問題への一般解答

インテリコンプレックスいっぱいの高校生みたいな
タイトルはどうだろう……。あ、でもみんなには好評だな。

犬＝耕一にしては、最初の部分、ごまかしが必要な事態になる前から
「犬を飼ってる」と梓から言い出し、さらに部屋に見に来てと
千鶴たちに言ってるのはヘンなような。

梓のセリフも、千鶴のセリフを読者に伝えるために
千鶴のセリフをそのまま喋っている、電話の応答では有り得ない
不自然なセリフが多かったような。
その他、「？」と思った部分がけっこうありました。思い付きっぽいというか。
こういう仕掛け・ネタ系ＳＳは、
仕掛けが練られてるなあと関心するのと
思い付きかなあと思うのでは印象が変わるので。

いやでも、梓のキャラはよく書けてたと思いますし、（千鶴も）
面白かったんですよ。上は物足りなかったところです。


前スレ247-250　きみのみみのみかた（圭子）

1レス目の「制服に惹かれて〜」のくだりの文章の繋がりがちょっと。
2レス目　>小学中学と　「小中と」「小学校中学校と」で駄目かな。
3レス目　最後のほう　>特徴がになるらしい。

東鳩やドラマＣＤ本編を知らないと意味のない部分、
わからない部分も多くて、単体では弱いけれども、
本編の幕間を埋めるような、
二次創作としては本道のやりかただと思います。
自分もドラマCDは未聴なので正確な評価はできていないでしょう。
すみません。

前スレ240-244　柏木家の夜（痕）

三点リードは「……」がおすすめ。原作のテキストもそうなってたはず。
途中、モーニングが燕尾服になってる。
自分はバニー星人じゃないから、どっちが正式なのかはわからないけど…ｗ

二次創作ってのはおおかたパロディであるし、
こういうのもパロディとして全然ありだろうｗ　途中、
　・きれいだよ……
　・なんだか変だよ……
の二択が出たらもっと笑ったのだが。

まあもちろん今作で作者本人の文章力等を
判定するわけにはいきませんが。
最後のまとめとか見ると、かなり「？」というか
未熟な書き手さんでは……という感じもする。


前スレ205-209　検索結果は耳（To Heart）

三点リード、できれば「……」で。

うう〜ん、俺は駄目だった。
キャラを壊してるというよりはキャラが違う、と感じちゃったし、
地の文、浩之、雅史、全部、作者さん本人が
喋って（書いてではなく）るような。なもんで、ギャグも笑えなかった。
前二作と比べても、拙さからの進歩があまり感じられないような。
さらに筆力アップのため、読書の経験を積んで……
と思ったら、好評で迎えてる人もけっこういるなあ。
単に俺に合わなかったギャグものってだけなのかなあ。

前スレ180-188　voice（浩平・みさき）

2レス目　>涙を流がしていない事を…
それから、文章で「紫色の髪」「ピンクの髪」等と
書かれた描写は、個人的には受け付けない。（そういう異世界もの除く）

1レス目、
>金曜の放課後、今日も
のあと7レス目>>186
>今は永遠の世界にいる俺だけど…
となるのはおかしいと思いました。
6レス目が回想、6レス目最終行からが現在だとしたら、
間が足りないっぽい。それまで多用されたのと同様の一行空けで
いきなりその展開になっても、読んでて「？」って感じ。
視点も切り替わっているし、こういう部分は
もっと気を使って移行して欲しいと。

どういうものを書きたかったのかはよくわかるんだけど、
まだ少し力が追いついてないかな、と思う。
でも、まだまだこれから頑張ってください。

続いて今回の感想。基準と書き方は同じです。>>389


>>268　　　桜を見る回数（痕）

誤植。
>「どうしたたんだい、

ネタはいい。でも余韻もなにもないな。
そのへんがあればさらにいいんだけど……。
タイトルもそのまんま過ぎるし。
悪くはないが、１レスで鮮やかな印象を残すまでには
至っていないと思いました。


>>258-262　祐一・美汐の『風が吹く日』（祐一・美汐）

１レス目、2レス目で日が変わったのに気付きにくく、
初読の時は頭の中で時系列が混乱しました。
「レス間」をどのくらいの間と思ってるかって、
人によって違うんだろうなあ。
2レス目冒頭の文章もちょっとひっかかりを感じた。
3レス目　>、声を上げて泣き崩れた。
主語がない。

祐一の描写が、感情移入させるまでいかない「説明」で終わって
しまっているので、涙、号泣する彼に感情移入まではできない。
祐一、美汐の会話部分にしろ、まだ作者さんが頭の中で
考えて書いてる、そんな感じで、読者をのめり込ませるまでには
至っていないような気がした。急ぎ過ぎというか。
ネタ、起こるイベント各々は悪くないと思うが。

>>252-256　桜紗抄（エディフェル・次郎衛門・リネット）

1レス目　>――ほころんだ。
ほころびた。かな。これ、どうでしたっけ。
>　山を満たす月の下。かんばせは斎にのぞむ祭司のごとく冷えている。
1レス目。山を満たす月って、ちょっと意味がわからない。
斎（いつき）にのぞむ祭司って、顔が冷えてるんだろうか。
2レス目二行目、句点が。
>客人（まれびと）に連なる女
4レス目、これは、言うかなあ……？

文章はちょっと気取り過ぎ。凝った言葉を十個使えば、
十倍効果が出るわけじゃない。難しい言葉、持って回った言い回しを
たくさん使っていればいるほど素晴らしい文章というわけでもないし。
上にあげたように、ちょっとどうか、という文章も散見。
書き手がこの文体が板についてるかというと、微妙。
難しい表現やいい言葉をたくさん使ってますが、
でも「うお、いい文だ…」と唸った個所は少なかった。
そういう「文章の上手さへの感動」って、美文調か平易な言葉づかいかとか
全然関係なく、いいものはいいと感じるんですが。
知ってる美文調や隠喩、雅っぽい言葉をとにかく並べたような……
いい文章というより一本調子な文章、と感じました。それも気取り過ぎの、と。
創作って、自分の力を味わわせるためのものでなくて、
読む人を喜ばせてなんぼですから。
でも注意、以上全部、あくまで自分ひとりそう感じただけですが。

心情描写は廃し、それらの美文チック部分は多くが情景の描写に費やされ、
だがそれを除けば読者の目の前では、さしたることも起きていない。
同じ桜の木の下での（たぶん。文中に根拠が示されてない）
春夏秋冬の次郎衛門たちと、現代の五人の、
ワンシーンの情景を描いた作品。

春　落ちた桜の花びらに例えて、なにも、殺し合いも人の死も、
　　地球のなにごとも、心にかかることもない異人エディフェル
夏　戦の後、次郎衛門を手当てした翌朝。自分に着いた血を（殺し合いの臭いを）
　　気にし始めたエディフェル（木から落ちた雫で血痕に気付く）
秋　エディフェルを殺されてへこみ、木の下で復讐を誓う次郎衛門
冬　殺戮は終わり、刀を捨て、リネットに対して、他人に対しての
　　いたわりの心を取り戻した次郎衛門。冬の木は明るい朝を、春を待っている
桜　桜は生まれ変わった五人がほのぼの仲良く花見に来る古木となった。
　　散り際云々にもたぶん何か掛けてあるんだろう。
　　もう過去の悲しみも薄れ、幸せの次の世代が着てるとかなんとか。
たしかに「抄」だけど抄過ぎかも。
短くはまとまりましたが、しんどい思いして読んだほどの読みでは自分は…。
特に初読時は。コンペだから最後まで読んであれこれ評価書いてますが、
でなければ読んですぐ忘れたであろうタイプのＳＳ。これも自分は、ですが。
ネタ自体はいいと思うんだけどね。

地力は味わわせていただきましたので、次の作品に期待します。


>>240-249　キレイな桜と凄いサクラ（Kanon）

1レス目2レス目　>茣蓙　>肖る
ルビ入れるか「ござ」「ゴザ」「あやかる」じゃ駄目かな？
3レス目　大金は光り物とは言わないと思います。
4レス目　もうに読点があるといいかな。>「もう北川君も二日くらいでくたばらないで
5レス目　>一環の終わり
7レス目　>俺に向かって前を閉じた。　>俺のこと好っていうのが

オールキャラお花見壊れギャグ。
北川とか四人と死人とはごろが……とかワラタ。
3レス目、はっきり「ショバ代を取ったんだ」って書いてﾎｽｨ。

自分は最初、栞を傷つけたのをネタにして
香里が強請りをしたのかと思っちゃった。
あゆ×美汐の♀♀キスシチュはちょっとﾄﾞｷﾄﾞｷで＋1点。
でも肩透かしで−1点。はなから点付けはしてませんがｗ
オチは、ネタはいいけどテンション低めで評価も下降。


>>224-237　でんぱのさくら（瑠璃子）

>>231　8レス目
頭の上に身長以上の木を生やした人が、儚げに見えるかなあ（ｗ

「頭山」落語でしたっけ？が元ネタの、
珍妙なアイディアのシュールで個性的なＳＳ。こういうのも面白い。
文章もさくさく読み進められる……もう一味あるともっといいが、
そちらはネタとヘンな情景で充分足りてるかもｗ
ただ、どう締めるのかと期待してたらそのまま終わっちゃった。
ラストもなんかイヤｗ
最大の問題はさくらんぼと桜は別種だということですが、
この部分は元ネタがそうなんでしたか？
まあとにかく、設定が異常だろうが正常だろうが、今回一番
先がどうなるのか気になって読み進まされたＳＳなのは確か。そこは評価。



とりあえず、ここまで。長々とすみません……(´Д`)
ネガティブな感想受けた人も、ひとりがほざいてるだけだから、へこまないで。

すいません、あとひとつだけ。
「耳」の回の総括を忘れてました。
こっちもちょっと他の感想人さんたちと違って
ネガティブ気味でごめんなさい。感想もそうだったけど。


第十二回はセリオ萌えの人とそうでない者との隔たりを特に感じたなあ。
そういえば、「犬耳」も「幸せな空の色」もそうだったけど、
「セリオも格闘技の達人」っていうのも公式設定なんでしたっけ。

「メイドロボ」とはまさによく言ったもので、セリオってのは
オタク業界におけるキャラ属性「メイド」イメージの
究極版のような気が自分にはする。
「無条件の従順さ」と、「無条件で無限に自分を愛してくれる異性」、という。

原作では描かれてないけどセリオ萌えの
人たちにはデフォになっていること、
非萌え人は知らないけどセリオ萌えの
人たちにはデフォになっていること、多そうだなあ。

まあでも萌え、非萌え間の隔たりが即いけないというつもりはない。
逆に言えば、情報の少ないキャラを愛好して
隙間を想像と欲望で埋めていった、
その歴史の正当な差とも言えるだろうし。
ただ、ちょっと置いてきぼり感を感じることも
時々あるかな、というだけで。

「Leaf」「ToHeart」のＳＳというジャンルではない、
「セリオ」というジャンルのＳＳを読んでいるような作品が
多いです。セリオＳＳは。LeafやToHeartに関してはファンの、自分でも。

第十二回はまた、力の入った作品が多かったね。
でも、個人的には初読がしんどい回だった。
「力を入れる」イコール「画面を字で真っ黒にする」ではないと思う。
力作自体は大歓迎。
ただ、「ああ面白かった、次の作品も早く読みたいな」と
どんどん読み手の気を急かして先に進めちゃうような、
冒頭ですらすらとこちらを引き込んで
あっという間にＳＳの世界に馴染ませてしまうような
そんな快作続きのコンペも期待したい。

>>402
何でも衛星からＤＬすれば、っていうのと、綾香の練習具を持ってきたりしてた
ところから、格闘技の達人なイメージを持ってきているのかもしれず。
公式には、格闘技の達人描写はないはずだが。

＞「無条件で無限に自分を愛してくれる異性」
　本来、セリオは人を愛さないゆえにセリオであるべき。
　その役目はマルチのみに託されていた。

それではマルチが落ち込んでいたとき、ぽんぽんと肩を叩いて慰めていたセリオさんはなんだったのか。
プログラム？　だけどそれはマルチも同じだ。概念的には同じはずだ。
セリオには感情はないのか、それとも極少なのか。セリオが実在しないこの世界では分からない。
が、仕草や動作などに感情に近いものを見いだしてしまう人間は、必ず出てくるだろう。
それが感情でないとするならば、マルチとの線引きはどこからできるのか。きっと誰にも決められないだろう。

いずれにせよ、「本来」とかの断定は、開発主任である長瀬氏の本音や実際のプログラムなどが分からない以上、
軽々しく使うのは避けるべきであると思う。
セリオの中に愛情があるかなんて、他人の心と同様、誰にも分からないのだから。

しかし……俺は結構なセリオ萌えだが、セリオが格闘の達人だなんて欠片も印象になかった。
ま、メイドロボ論はスレ違いなのでこの辺で。

　んー？　開発コンセプトだよ、セリオの設定は。そもそも、長瀬主任だけでなく、
ゲームの方の生みの親が最初に提示したコンセプトでもある。
　そこで、何気ない仕草に感情めいたモノを見るのは受け取る側の問題で、
そのレベルのモノは見ていて微笑ましいとさえ思う。
　もしかしてアレは感情の発露だったのかも、と思わせる辺りが、本来のセリオに
許されるべき感情表現であるかと。
　ギャグとか、ファンタジーとかだとまぁべつだけど、本編のシナリオに
沿うなら、上記は間違っていないはず。
　二次創作でも、昔は『もしかしてアレは感情の発露だったのかも』レベルまでが
殆どだったのが、次第にエスカレートしていき、現時点では、芹香なんぞより、
よっぽど感情表現豊かなセリオが氾濫している。
　それらを控えめにフィードバックしたのが、例のドラマCDなわけで、
ああ、本家がそれをやったらお仕舞いだよという……。
　まぁ、それでも『控えめ』と書くくらいのレベルではあったが。
　ちなみに、もう分かって貰えたと思うが、軽々しく使ってるわけじゃない。
　『本来』という言葉は。
　　
　さて、すれ違いという割れてしまったので、この件はこのレスでこっちも終了。

「ある、晴れた日に」作者です

＞独断と偏見@星付様
感想どうもありがとうございます

自分の推敲不足、描写力不足には恥じ入るばかりです。
もっと表現の幅を広げ、かつ流れるような文体にしたいと思っておりますので、
これからもどうかよろしくお願いします。

　「桜を見る回数」を書いたjo（如風）です。
　今回、ネタだけはたくさん浮かんでいました。例えば、
・芹香の母方の祖父母の話。
・瑠璃子さんが、祐介と桜の下でエッチする話。
・楓がサクラ（売春）をする話。
　話は頭の中で完結していたのですが、活字にする時間がなくて(;´Д｀)
　締め切りの日たまたまこのスレを見たら、締め切りまで後、４０分ありまして……。
　速攻で、一本話をでっちあげて投稿しますた（笑
　因果というか、業というか。
　次回は、まじめに投稿したいと思います。
　ちなみに「桜紗抄」とは全然関係ありません（＾＾；

>>398
>誤植。
>「どうしたたんだい

　まさか、こんな短い文章で誤植するとは(;´Д｀)

　いままで書いてきた作品を手直しして、まとめてUPしました。
　興味のある人はどうぞ。
ttp://www.diana.dti.ne.jp/~jofuu/SS

　次々回のテーマですが、前スレにあった
『過去のお題』を希望。

　そういえば、前スレのテーマを決めるのが、やけに早かったような。
　テーマ募集の締め切りは、総括期間の最終日の方が良いのでは？

また一つ感想書いてみたんだけど……

>>252-256　桜紗抄（エディフェル・次郎衛門・リネット）

いざ落とそうと思ったら、言いたかったことはあらかた上で言われてる罠ｗ
もともと難癖っぽい感想になっちゃってたから、繰り返すのは嫌がらせじみてしまうので一つだけ。

「――」はこういう文体の作品には要らないと思う。
夜桜の時にも少し書いたけど、今回はもう少し作品に与える印象が深刻。
古い言いまわしを使ってる時にこれを入れると、余韻を持たせる効果よりも先に文自体が安っぽくなってしまうんだよね。
悪いけど、この作品では描写力の無さをフェードさせて誤魔化している、それ以外のとりかたが出来なかった。
＞――それと悟らせぬほど静かに――
のように文中に入れてるのはそれほど違和感無かったけど、それも最初の一つだけ。
この分量の文で二つ三つこれを入れると、「またか」と思ってしまう。
こういうところはあんまり指摘してる人いないけど、みんな気にならないのかなあ……単に俺の好みなんだろうか。
とりあえず他にも思うところあって、俺はこの作品を好きになれません。

今回『桜ひととせ』を書かせていただきました。

『原作未見につきスルー』という感想が毎回欠かさずあったりして、
なんだか運命とか宿命とか、そういうものに喧嘩を売りたくなってきます。
……まあ、それはさておき。

今回は前半がギャグ主体＆本編解説、後半をシリアス主体としたわけですが、
『ギャグがいい』『シリアスがいい』と両極端な評価を受けたり、
『どっちかに絞った方が良かったのでは』という意見が多かったみたいです。

今までの作品もそうですが、当方は10レス未満の短い文ばかり書く割に欲張りで、
毎回思いついたものをあれもこれもと放り込む悪癖があるようです。
（今回も『起承転結』→『喜笑天欠』とか妙ちくりんなことやってます）
その辺をどうにか適量にコントロールするのが、次回の課題になりそうです。

……でも、どっちかだけで書くとそれこそ短文で寂しい出来になるんじゃないかなあ。と思ったり。
ちなみに『神様仏様稲尾様』ですが、これは単にこみパ本編の千紗ちぃの台詞を引っ張ってきただけです（向こうは平仮名ですが）。
こういう題材に用いた作品が元ネタの小ネタも、ひょっとして蛇足なものなんでしょうか。
感想などで『作者独自の解釈で〜』と評価された部分が原作準拠だと、かなり微妙な感じです。

……といったところで。読んでくれた方はありがとうございました。
いつものように当作品は拙作ＨＰの方にアップしますので、よければ検索などしてくださいませ。
それではまた。次回もお目にかかれば幸いです。

>410
こういう文体っていうか、そこや、他の点も含めて、
基本的にラノベ、少なくともエンタテイメントの文体だと思ったよ。
その文体に、凝った言い回しや装飾後、隠喩をたくさん使用してる文章。
本格的な、雅文や、古典、近代の文体とはまた違う。
（ただもちろん、ジャンルは、文章の善し悪しとはまた別）

>>391
＞>なんかの小説でなかったっけ？100％の耳を持つ女の子の話。
＞ここは、誰も聞いてないけど、誰でも知ってるような
＞有名な小説なんですか？

村上春樹の「羊をめぐる冒険」じゃないかな。

>>412
あれを古文体と認識していたら、「―――」は受け付けなかったと思う。
しかし、装飾過剰な現代文―――たとえば時代小説―――と
認識すれば、別に気にならないじゃないかな。

あれがラノベなら更に好みに合わないなあ。
装飾過剰な現代文を二次創作で使うのは、俺のもっとも嫌いなことでして。
無理して古文調にしようとして失敗したととった。
上で書こうとして削った部分ってのがまさにそれで。

どっちにせよ、ああいう言葉遣いには合わないと感じたことには変わり無いので。

>413
ありがとん。読んでいればもっと面白かったかな。

>415
自分は使い所次第で使ってくれてもいいと思うほう。
いろんな言葉や文体を知ってて、使えるのは武器だし。
言葉や言葉使いを覚えるのは読書経験、それらの「効果的な」使い方を体得するのが
創作経験、そしてどうしようもないセンスってやつじゃないかなあ。

でもまあ、俺たちみたいに受け付けなかった人もいれば、好評だった人もいたし。

別に、読んでようとなかろうと、印象は変わらないと思うが…

討論スレでもちょっと話題になってたけど、投稿数より感想数が少ないというのは、
よっぽどアレがナニしてるんじゃなかろうか・・・？

日本の文壇がそもそも投稿者は増える一方なのに、本の売上は落ち込むばかり。

需要と供給か……

趣味や嗜好の細分化により一般層（より広い層）を狙った作品は
なんだか上滑りしているように思い、需給ではないと自分は思ふ。

>418
何が言いたいのかよく分からないけど、投稿数より感想数が少ないってのは、別に珍しくないような。
自分の経験則では、この類のコンペ・祭りなら投稿数：感想数＝１ ： ０．３〜０．５　くらいかな。

ただ、このスレの敷居が高いということは事実と思います。
前回、いくつかのSSに別スレで感想がついているのを確認したけど、「コンペスレに書き込みづらい」あるいは「書き込むべきほどの読み込みじゃないから」という理由でした（はず）。

現在このスレでは、長文全レスの感想が幅を利かせているわけで、
いい方に考えれば、住み分けが出来てる、ってことだろうけど、う〜ん、どうでしょうか？

以前には、
どんな一言でも大歓迎щ(ﾟДﾟщ)ｶﾓｰﾝ、
作者も自作の出来は棚に上げてできる限り感想書いて( ﾟдﾟ)ﾉﾎｽｨ、
ということが議論されていましたね。


>335
やる気のないタイトルを見れば、すぐ分かりますって。