葉鍵SS鬼畜物投稿専用スレッド

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@睡眠不足
旧スレが明太鯖に取り残されてしまったので
遅ればせながら新スレ移行。

旧スレ:「KanonSS鬼畜物投稿専用スレッド」はこちら
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=963130640

んでわ再開です
2名無しさんだよもん:2000/11/21(火) 00:30
重複のような気がするが。こちらは長文用ってこと?
31:2000/11/21(火) 00:33
>>2
主には長く続くものです。
たまに短いのもありましたけど・・・
前スレを見ればだいたいわかるかな?
4名無しさんだよもん:2000/11/21(火) 00:37
鬼畜じゃなくてダークっぽいヤツもやっぱこっちですか?
5名無しさんだよもん:2000/11/21(火) 00:37
>>1
いや陵辱スレ立ってるんだよ。
あっちが短文フォーマット固めたからもう1本立てたのか?ってこと。
61:2000/11/21(火) 00:41
いや、あっちとは違って
旧スレのように小説っぽい形式でいこうかと。
7名無しさんだよもん:2000/11/21(火) 00:42
使い分けでいいのな。りょうかい。
81:2000/11/21(火) 00:45
>>4
ダーク系もこっちでOKではないかと
旧スレもそんな感じだったし・・・って、旧スレに
ならってばっかし(藁

まああとは個人個人の判断ということで・・・
9名無しさんだよもん:2000/11/21(火) 09:20
重複駄スレ
10名無しさんだよもん:2000/11/21(火) 17:49
つーか1は、前日に全く同じスレが立てられたことを知らんのか?
11名無しさんだよもん:2000/11/21(火) 18:16
>>10
本人です。
12名無しさんだよもん:2000/11/21(火) 20:00
重複スレばっか立ててんじゃねえっ!
1は、しなやかに削除依頼出して来い!!
変な奴らがキーチクパーチクいってる…
14名無しさんだよもん:2000/11/27(月) 23:14
>>13
でも、一番変な奴は、君だ。
>一番変な奴
ボクにとって最高の褒め言葉をありがとう!
16名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:18
「ヒャッホーッ!」
 俺は縄をぐるぐる回しながら今日の獲物を追いかける。
 しかもその狩猟場は屋外ではなく自宅。
 最近降り注ぐ豪雪のせいで運動不足の俺としてはこの狩猟こそ
 ストレス発散の最高の舞台。
 最高の娯楽だ。
「い…いやァッ!祐一、勘弁してえッ!誰か…誰か助けてぇッ!」
 泣き叫ぶ獲物を目の前にして俺の闘争意欲は更に掻き立てられる。
 そもそも狐の分際で人間の家庭に潜り込もうってのが、そもそもの
過ちなのだ。
 俺は今日、その事を徹底的に叩き込もうかと思う。
『真琴』という生意気にも人間の名前を騙る畜生に。
「ハア、ハア…、死んじゃう…死んじゃうよお・・・」
 真琴は何も覆われていない胸を揺らしながら、息も絶え絶えにそう語る。
 そもそも畜生が服を着ているのがそもそもの間違いなのだ。
 そう悟った俺は真琴からありとあらゆる服をむしり取ってしまった。
 おかげで胸もあそこも丸見え。男の俺をしては非常に刺激的な光景で
あるともいえる。
 だが、騙されてはいけない。
 あれは仮の姿なのだ。
 ヤツの本性はあくまで女狐。
 しかも厄災をもたらす妖弧であるというではないか。
 これを放っておく訳にはいかない。
 このまま、生かしておいてはどんな悲劇が起こるのか解らないからだ。
17名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:19
「祐一どう?ちゃんと捕まえた?」
 そんな事をふと考えていたら名雪が台所からひょこっと顔を出す。
「おう、名雪か?」
 俺はその笑顔を見て、思わず顔が綻んでしまう。
 前方の真琴は涙を溢れさせながらガタガタと震えている。
 まるで俺達を悪魔でも見るかのような表情を浮かべながら。
「いや、もうすぐ生け捕りに出来そうだな。鍋の準備は出来てるか?」
「うん、ばっちしだよ」
 俺はその話を聞いて安心する。
 これで厄災に見舞われる事もないのだ。
 しかも話しによると妖弧というのは食料として見た場合、物凄い栄養素に
 満ち満ちているという。
 これは逃す手はない。
18名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:20
「さーて、それじゃあ捕まえてみっか!そ〜れ」
 ビュンッ!
 俺の放った縄は螺旋状の弧を描き、一直線に真琴の方に向かっていく。
 希望の弧を描いて。
 ギュゥッ!!
「あうッ!痛いーーーーーッ!」
 そして縄は見事に真琴の身体を捕らえる。
 俺はその感触に快感を覚えながら、力任せに真琴は引き寄せる。
「おらぁッ!もう逃げられやしないぞッ!」
 ぐいッ!
「きゃああああああーーーーーーッ!」
 身体をぎちぎちに縛り上げられた真琴が断末魔の悲鳴を上げる。
 その瞬間。
 ぶしゅうううーーーーーッ!
 俺はその瞬間、我が目を疑った。
 何と真琴のヤツが余りの痛さに絶えかねて失禁してしまったのだ。
 この人間様に唾を吐く行為を絶対に許す訳にはいかない。
 俺は食べる前の身をほぐすという意味も込めて、真琴を思いつくまま
 殴りまくる。
19名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:20
「この家畜の分際でッ!恥をしれ、恥をッ!」
「ひぎィ!ゆう・・い…ち…勘弁…グゲェッ!」
 俺が力任せに殴っていると奥から秋子さんが頬に手を当てながらこちらに
 やって来る。
「あらあら、祐一さん。下ごしらえしてくれているの?」
 いつも微笑みを絶やさない秋子さんの笑顔を見て、ようやく俺も我に帰る。
 気が付くと真琴が瀕死の状態で廊下に倒れていた。
 既に鼻は折れ、口から吐血し、足は変な方向に曲がっている。
 もしかして、さすがにやりすぎたかと心配する。
 だが、それを見て秋子さんは一言。
「さすが祐一さんね、いい感じで仕上がっているわ」
 俺はその言葉を聞いて救われる。
 秋子さんが『いい感じ』と言ってくれているのだ。
 良かった。今日の鍋は最高のモノになるだろう。
「さてそれじゃあ、お料理を始めましょうか。二人とも手伝ってね」
「うん、解ったよお母さん」
 名雪が満面の笑みを浮かべながら台所の方に入っていく。
 俺はその笑みを見て何とも言えない安心感に包まれる
20名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:21
(やっぱ、親子だよな…)
 そして俺は感謝する。この家での暮らしを与えてくれた神様に対して。
「祐一さんは材料を運んできてね」
「了解」
 そう言いながらパタパタと台所に向かう秋子さんを追いかけるように、俺は真琴を
担ぎながら同じく向かう。
(どんな味なんだろうな…?)
 肩越しにあたる真琴の胸をなで繰りまくりながら、俺は今日の鍋の事を思い浮かぶ。
「…ゆ・・ういち… 何で…こんな・・こと…するの…? まこ・・と…がわる…い・・の?
おしえ・・て…ゆうい・・ち… おしえて…」
 その最中、何か声らしきモノが聞こえるが俺は気にしない事にする。
 そんな事よりも今日の夕食の方が頭にあったからだ。
 楽しみだ。本当に楽しみだ。
21名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:22
30分後。
 食卓に豪華な料理が並べられる。
 さすがは秋子さんだ。副菜にまでこんなに力を入れるとは…。
 そううっとりしている所に秋子さんと名雪が巨大な鍋を持ってこちらに現れる。
「出来たわよ。さ、皆で頂きましょう」
 そう言ってテーブルに置いた鍋の中身は大量の狐肉がぶちまげられていた。
 物凄い量だ。ホントに三人で食べられるのだろうか?
「ふぁいとっ、だよ」
 そんな俺の考えを読んだのか、名雪が笑顔を浮かべながら俺にそう話し掛ける。
「…そうだな、よ〜し、今日は食って食って食いまくるぞ!」
「期待してるわよ。祐一さん」
 秋子さんが手に頬をそえながら俺の言動に応えてくる。
 鍋から立ち上る湯気を嗅ぎながら俺は真琴を力の限り胃袋に流し込む。
 最高の肉。最高の味だ。
 俺はこの自分の置かれた境遇に感謝する。
 何故ならこの二人が揃わなければこんなに楽しい食事は出来ないに違いないからだ。
 暖かい湯気同様の温かみある家族愛がこの家をゆるやかに包み込んでいた。
22代理人:2000/12/03(日) 01:22
回し。
23代理人:2000/12/03(日) 01:23
回し。。
24代理人:2000/12/03(日) 01:24
回し。。。
25代理人:2000/12/03(日) 01:24
回し。。。。
26代理人:2000/12/03(日) 01:25
回し。。。。。
27代理人:2000/12/03(日) 01:26
回し。。。。。。
28代理人:2000/12/03(日) 01:27
回し。。。。。。。
29代理人:2000/12/03(日) 01:27
回し。。。。。。。。
30代理人:2000/12/03(日) 01:28
回し。。。。。。。。。
31代理人:2000/12/03(日) 01:28
回し。。。。。。。。。。
32代理人:2000/12/03(日) 01:31
ふう、回し完了っと…。
(つーか何故に俺がこんな事を…)
と、言う訳でまこぴースレに書き込まれてた真琴の鬼畜モノだよん。
>>16-21

製作者は早速名乗り出て感謝するように、以上!
33名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:33
勝手に転載しといて何さらす。
3432:2000/12/03(日) 01:34
>>33
いきなりか!?
35名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:34
余計なお世話やね。
36名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:34
>>32
むしろギャグSSじゃん。
と思うことに意味はあるのでしょうか。

盛大にワラタけどな。
37名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:36
>>36
一方的な解釈は危険デス。
人によって感性が違うのですから……
38名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:41
>>32
1行目の「ヒャッホーッ!」ってのが笑える。
39名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 01:49
真琴に対する思い入れがあるかないかの差と見た。
40名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:32
つーか、これをマコピースレに書き込む勇気がスゴイ。
41名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:34
蛮勇やね。
42名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:34
>>40
荒れるのを目的にしてるんなら
勇気とかじゃねえだろ。
マコピコに対する嫌がらせだったりして。
43名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:39
つーかとっくの昔に裏に回ってるやつを引っ張り出した上に、
SSスレにわざわざ転載してる時点でいろいろ考えちゃう。
44名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:43
>>43
何で?
45名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:46
そろそろSSスレの通常業務に戻りやしょう。
46名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:54
>>45
通常業務もクソもまだ1本しかSSあらへんがな。
47名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:57
>つーかとっくの昔に裏に回ってるやつを引っ張り出した上に、
真琴SSって確か昨日のヤツじゃなかったか?
48ネ申コ口様:2000/12/03(日) 02:57
糞はブリブリだ。
49名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 02:57
>>47
ガイシュツSSだっていい加減気付けよ……
50名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 03:00
>>49
んな事は知ってる。
ただ43の「とっくの昔に」ってのが妙だなと思っただけ。
51名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 03:02
>>787
外国人がこの文を読んだら道端で鯛の丸焼きを食ってる変人に
思うだろうということに意味はあるんでしょうか。
52名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 03:03
>>51
スレ違いスマソ
53名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 03:05
誤爆した51に萌え。
54名無しさんだよもん:2000/12/03(日) 03:06
>>50
ネットは時間の風化度が早いからな。
55名無しさんだよもん:2000/12/12(火) 04:51
 
56名無しさんだよもん:2000/12/17(日) 06:53
.
57名無しさんだよもん:2000/12/17(日) 14:21
あげたい
58名無しさんだよもん:2000/12/17(日) 15:24
愛を
59名無しさんだよもん:2000/12/17(日) 15:31
愛、それは・・・
60姫職人:2000/12/31(日) 13:34
秋子「朝ご飯、冷めちゃうわね。あの子ったら…」
祐一「まだ名雪の奴、寝てるんですか?」
秋子「ええ。…あら、祐一さん、パンにジャム付けないんですか?」
祐一「秋子さん、このジャム好きですよね…」
秋子「えぇ。でもあまり減らないのよね、美味しいのに…」
祐一「じゃあ、もっと食べてもいいですよ。下の口も使ってさ…」
秋子「祐一さん?ちょっ…何するんですか祐一さん!やめてくださいっ!…っぁ!ひぁぁっ…」
祐一「あははっ!下の口でまで食べるなんて…秋子さんって本当にジャム好きなんですねぇ」
秋子「あっ!そんな…っ…だめですよ祐一さんっ!…あぁアァッ!」
祐一「そうだ、甘い物ばかりじゃダメですよ?ソーセージとかも食べないと」
秋子「……!!だめっ!ダメですよ祐一さんっっ!!…あ…ぁ…あぁ…」
祐一「好き嫌いはいけませんねぇ。……ズズズズっ…」
秋子「っぁぁあああっ!はぁっ!んあぁぁっ!」
祐一「やっぱり朝はソーセージにパンですよね?秋子さん。それパンパンパン!」
秋子「あぁっ!!だめぇっ!祐一さん…っ!!はあぁぁっ……あっあっあっ…」
祐一「のど渇いたでしょ?秋子さん。今熱いミルクを飲ませてあげますからねっ」
秋子「―――!!そんな…っ!中はだめぇ…っ!赤ちゃんがっ・・できちゃうっ!!」
祐一「出しますよ!俺のミルク、全部飲んでよ秋子さんっ!…っう…っうう!!」
秋子「ぁぁああああっ!!…あっ…あぁっ……は…ぁ…」
名雪「うにゅ〜、おはよー……!お、お母さん!?…ゆうい…ち……?」
祐一「……名雪、お前も朝ご飯、食べるだろ?」
61名無しさんだよもん:2001/01/04(木) 03:33
>>60
ソフトタッチでライトテイストですね。
まだ敢えて姫職人さんの独自色を出さずに、様子見の投稿をなさったように
お見受けいたしますが、徐々にご自身の色合いを濃く出されたものを
発表なさる方が、個性を際立たせることができて、
固定のファンの方も増えていくように思います。

なお、御存知のこととは思いますが、今この板はネタ不足状態にあります。
姫職人さんが様々なスレッドで良質のネタを振ってくださるような
ナイスなネタ職人さんとなっていただければ、と思います。
62名無しさんだよもん:2001/01/11(木) 05:39
わ、鬼畜だよぉ♪
63アーヒャヒャヒャ(゚∀゚):2001/01/11(木) 06:42
佳乃は未熟だよぉ♪アーヒャヒャヒャ(゚∀゚)
64名無しさんだよもん:2001/01/11(木) 06:51
スレが立ってもssを書ける人は少ないんだな。
65チプース:2001/01/11(木) 06:59
>>64
今は追い風が吹かないだけでは?
凌辱(最近は鬼畜気味かも)スレは元気みたいだし。
66C原:2001/01/11(木) 07:08
>>60
純愛にも凌辱にも必須アイテム、パンパン!
この訴え(略)
67名無しさんだよもん:2001/01/11(木) 07:24
質問。ここではどの程度までの鬼畜ネタOKなの?
凌辱スレの職人は遠慮してここに書かないみたいだけどさ。
鬼畜ネタならここに書いてもいいわけでしょ?
68チプース:2001/01/11(木) 07:31
>>67
いや、ここは単発ネタじゃない長めの奴(文字通りSS)を書くスレで、
別に凌辱・鬼畜を区別して二つ立てたわけじゃないと思うけど。
69名無しさんだよもん:2001/01/11(木) 07:49
>>67
陵辱スレがありまっせ!
70誕生日:2001/01/17(水) 02:37
 今日はわたしの誕生日。これでわたしも祐一と同じ年だよ。
「お、そう言えば今日って名雪の誕生日だったっけ?」
 階下へ降りたわたしを待っていたのは祐一のそんな嬉しい一言だった。
「そうだよー。覚えていてくれたんだ」
 わたしは顔を綻ばせながらそう答える。
 嬉しい。覚えていてくれた。祐一が覚えていてくれた。
 目の前に置かれたイチゴジャムをパンに塗り付けながらわたしは幸せに包まれたこの空
間を満喫する。
「そっか…。じゃあプレゼントあげなくちゃいけないな」
「え?いいよいいよそんな。何か催促しているみたいだし」
 わたしはそう答えながらも内心、祐一の優しい気持ちに心を躍らせる。
 イヤなくらい心臓がバクバクいってる。
「…そうだな。よし、それならこの前みたいに部屋の片付けを手伝ってやろうか?」
 部屋の片付け。
 そう、わたしは先週の日曜日。祐一に部屋の片付けを手伝ってもらった。
 原因はその日の夜に起こった震度四くらいの地震。
 こっちへ越してきてまだ日も浅い祐一の部屋に大した被害はなかったのだが、わたしの
部屋は置いてあったぬいぐるみや目覚まし時計や机に立てかけていたノートなんかが総崩
れになって、大変な状況になってしまっていた。
 …何故過去形なのかと言うと、わたしはそんな状態にも関わらずぐっすりと寝入ってし
まっていたらしい。
 さすがにこの時は自分の鈍感さに呆れてしまった記憶がある。
71誕生日:2001/01/17(水) 02:38
「うーん…。でも今はお部屋もぴっかぴかだし…」
 とりあえずわたしは祐一の申し出に答える。すると。
「ハハハ、冗談だよ。せっかくの誕生日なのにそんなチンケなプレゼントはしねーよ。ま
あ期待してろよ名雪。お前の願いを叶えるとびっきりのプレゼントをしてやるから」
 祐一が嬉々とした表情でそんな事を言ってくれる。
 わたしの願い?
 一体何だろう?
 わたしは期待に胸を躍らせながら大好きなイチゴジャムをのっけたパンを頬張る。
 口一杯に広がる甘みをこのまったりとした空気と重ね合わせながら、わたしは大好きな
祐一の顔を見つめる。
「…何だ?俺の顔に何かついてるか?」
「別にー」
 そして交わされるいつものやり取り。
 わたしは今、幸せの渦中にいると言う事を心の底から実感する。
「…そんじゃあそろそろ行くか。とりあえず今日の夜を楽しみにしてろよ、名雪」
「今日はご馳走ね、名雪」
「うん」
 お母さんの暖かい言葉を受けながらわたし達はいつもの時間に家を出る。
 そばにある祐一の横顔をいつになく眩しく見つめながら。
72誕生日:2001/01/17(水) 02:38
『お前の願いを叶えるとびっきりのプレゼントをしてやるから』
 放課後。夕日が早々と地平線の彼方へ消えてしまった時間帯。わたしはこの言葉をひた
すら反芻しながら家路を急いでいた。
 今日で二学期も終了。だが陸上部の部長であったわたしは後輩達の開いてくれた送別会
に参加していた為こんな遅くになってしまったのだ。
 もう祐一は帰っているだろうか?
 送別会の最中も頭の中はひたすらその事で頭が一杯だった。
 余りにも上の空であるわたしを見てからかう後輩が居たほどだ。
 だが、それも致し方ない。
 大好きな人にあんな事を言われて、紅潮しない方がおかしい。
 わたしは自分でそう言い聞かせながら、陸上部で鍛えた足を駆使してひたすら家路を急
ぐ。
 神様に願いを叶えてくれるよう祈りながら。
「ただいまー」
 そしてわたしは息を切らしながら玄関に飛び込む。
(あ…っ)
 そんなわたしを出迎えるように置かれている祐一の靴。
 帰って来てる。祐一が帰って来てる。
 私は祐一からのプレゼントに期待と胸を躍らせながら、そそくさと廊下へ駆け上がる。
73誕生日:2001/01/17(水) 02:39
「あら、おかえりなさい名雪」
 そんなわたしの姿を見付けたお母さんがわたしに向かっていつもの笑顔で答えてくれる。
「ただいまお母さん。…あの、祐一は?」
「祐一さんなら部屋であなたを待っているわよ」
「ほんと!?」
 わたしはつい心の中の本音を目の前に曝け出してしまう。
 喜びと期待に胸一杯の本音を。
「早く行ってやりなさい。祐一さん心待ちにしていたわよ」
「うん」
 そしてお母さんに促されるままにわたしは二階への階段を駆け上る。
 胸がドキドキしてる。期待と不安で胸が張り裂けそうになってる。
 でもきっと大丈夫。だってそれは祐一だから。祐一ならきっとわたしの想像を超えるよ
うなプレゼントを用意してくれているはず。きっとわたしの願いを叶えてくれるはず。だ
ってそれは祐一だから。わたしの大好きな祐一だから。
 そう確信したわたしは意気揚揚と祐一の部屋をノックする。
「お、名雪か?待ってたぞ、どうぞ入ってきてくれ」
 扉の向こうから届く好きな人の声。
「うん」
 そしてわたしは扉を開ける。
 幸せと希望に包まれた世界へ誘う扉を。
74誕生日:2001/01/17(水) 02:40
「ハッピーバースデーだ、名雪」
 部屋に入るそうそう、祐一がリボンに包まれた大き目の箱をわたしに手渡す。
 わたしはいきなりの行動に慌てながらもその箱をしっかりと抱き締める。
 祐一の匂い。大好きな祐一の心遣いが箱の中から染み渡ってくる。
「祐一…ありがとう…」
 わたしは感動と喜びに打ち振るえながら心の底からの言葉を祐一に送り返す。
「なーに、気にすんなって。ははは…」
 その言葉を聞いて何となく照れ臭そうにしている祐一が愛しい。
 何せこれが祐一から貰った初めてのプレゼントなのだ。嬉しく無い訳がない。
 しかも祐一はわたしの願いを叶えてくれると言っていた。一体何が入っているのだろう
か?わたしの期待は胸が破裂しかねないくらいに最高潮に達する。
「ねえ…開けていい?祐一」
「ああ、どうぞどうぞ、遠慮無く開けてくれ」
 そんなわたしの言葉に自信のこもった笑みを返す祐一。
 わたしは最高の気分で箱に包まれた包装紙を破いて行く。
 ひとつひとつ取り払って行くたびにわたしの中で心地よいリズムが鳴り響く。
 祐一も笑顔を称えながらそんなわたしの姿を眺めている。
 わたしはそんな愛しい祐一の視線を感じながら箱の蓋を開ける。だが。
(?)
 わたしの眼前に現れたのは一目では判別出来ない不思議なモノだった。
 いや、それが何の動物に類するものかは一目で判断出来るのだが、使い方がさっぱり解
らないモノばかりだった。
 それは猫。わたしの大好きな猫さんのグッズ。
 猫さんの耳を模ったヘアバンド。猫さんに付ける首輪。そして猫さんの尻尾。
 わたしが不思議そうな目でそれらを見ていると、祐一が肩に手を置きながら話し掛けて
くる。
「どうだ名雪?気に入ったか?」
「う…うん。嬉しいよ祐一。でもこれってどうやって使うのかな…?」
 わたしは差し障りのない言葉を探しながらそう返事する。すると。
「それはな…こう使うんだよ!」
 突然の咆哮をあげながら祐一がいきなり襲いかかって来た。
75誕生日:2001/01/17(水) 02:41
「いやあっ!何するの祐一!?」
 突如人が変わったように襲いかかって来た祐一がわたしの胸を服越しに掴み、強引に揉
みしだく。
 わたしはその余りに突然の事態に頭の中が真っ白になってしまい、祐一のされるがまま
になる。
 「名雪って物凄く着痩せするタイプだよな。直接触るとこんなにデカイだなんて思って
もみなかったよ」
 祐一は興奮気味にわたしにそう語る。
 どうして?どうしてこんな事をするの?
 わたしは祐一の豹変ぶりに恐怖を感じながらこの状況から逃れ様と必死にあがく。
 だが、祐一はわたしをがっしりと掴んで離さない。そしてまるで『動物』でも弄ぶよう
にわたしの身体を好きなように弄くりまくる。
 ブチィッ!
 そしてわたしの胸を覆う制服が力任せに引き千切られ、誰にも見せた事がないバストが
露になる。
「いやあああッ!」
 わたしは恐怖と恥ずかしさのこもった大声を出して階下のお母さんに助けを求める。
 だが、お母さんが二階へ上がってくる気配は全くない。
 どうして?何故お母さんはわたしを助けに来てくれないの?
 わたしは先程の幸せから急降下する自分を感じながらひたすら自問自答を繰り返す。
「うおッ!手に吸い付くみたいだ。しかも思っていたより全然柔らかい…。凄いな名雪。こんなモノ隠し持っていたとは」
 祐一がわたしの胸を直に触りながらその感触を逐一わたしに報告する。  
 それは野獣の目。わたしを狩る肉食動物の目。
76誕生日:2001/01/17(水) 02:41
「祐一…!何で?何で突然こんな事をするの?酷いよ…。酷過ぎるよ祐一…!」 
わたしは涙目になりながらいきなり狂ってしまった祐一にひたすらこの行為の理由を尋
ねる。
 だが、祐一はわたしの吐き出した渾身の訴えすらもしれっとした表情で受け流す。
「何でこんな事するかって…。何言ってるんだ名雪?これが『プレゼント』だよ。お前の
願いを叶えてやるって言ってただろ?だから叶えてやってるんだよ。お前の希望を」
 願いを叶えてやってる?
 何を言っているの?一体祐一は何を言っているの?
 そんな疑念が嵐のように頭の中を駆け巡る中、遂に祐一の手がわたしのスカートに伸び
る。
「やだ!やだやだやだあッ!!」
 わたしは全身全霊をもって祐一のそんな動きに抵抗する。
 だが所詮女の力。本気を出した祐一にはかなわない。
 祐一の力の篭った両腕がわたしのスカートとショーツをいっしょくたに引き剥がす。
 びりびりびりィッ!
「いやああああああッ!」
 大好きな学校の制服が引き剥がされ、わたしは生まれたままの姿で祐一の部屋の床に転がされる。
77誕生日:2001/01/17(水) 02:42
「うっうっ…」
 わたしは目に涙をたくさん零しながら、この豹変した世界に激しい悲しみを感じる。
 ちょっと前。
 ほんのちょっと前まで幸せの絶頂にいたわたしはすっかりなりを潜め、涙で彩られた今
のわたしを照らし出す。
「綺麗だぜ名雪…。それが生まれたままの姿なんだな」
 祐一がわたしに向かって何とも言えない表情でそう語る。
 わたしはとりあえず胸とあそこを両手で隠しながらみの虫のような姿勢で祐一に質問を
投げ掛ける。
「祐一…何なの…?わたしの願い事って何なの…?これがそのプレゼントだって言うの
…?解らないよ…。わたしには祐一の言っている事が解らないよ…」
 わたしは嗚咽を漏らしながら祐一にそう語る。
 だが祐一はわたしのその質問に対して待ってましたとばかりの表情を見せる。
 口の端を歪めたいやらしい笑みをわたしに見せつける。
「え?願い事?ははは何を言ってるんだ名雪。ちゃんと叶えてやってるだろ?この『ノー
ト』に書いてあるみたいに」
 そういって見覚えのあるノートをわたしの前にひけらかす。
 あれは…。あのノートは…?
「祐一!?そのノートは…!」
 そしてわたしは思い出す。あれはわたしの日記帳。子供の頃からかかさずつけている古
い古い日記帳。
 いつからつけ始めたのかは記憶的に定かではないが少なくとも祐一には内緒にしてお
いたはずだ。
どうしてそれが祐一の手に…?
「いやあ、俺もびっくりしたよ。まさか名雪が『猫になりたかった』だなんて…。しかも八歳の頃からずっとずっとなりたがっていたと言うじゃないか…。秋子さんも同じ事を言っていたよ。名雪が猫になりたがっていたって」
 その言葉を聞いてわたしは愕然とする。同時に懐かしい記憶がわたしの中で蘇る。
 幼かった子供の頃、猫さんに近寄れないわたしが目に涙を浮かべながらお母さんにそんな事を言っていた事実を思い出す。
 猫さんになれたら自分も猫さん達と仲良く出来ると。大きくなったら必ず猫さんになる
と。
 その日記帳にもそう書き込んだのは事実だ。
 かと言ってこんな…。こんな事をしなくても…。
78誕生日:2001/01/17(水) 02:43
「だから俺が十年越しの願いを叶えてやろうと思ってさっきのグッズを買い込んで来たっ
て訳さ。結構恥ずかしかったんだぜ。でも名雪の為だと思って、頑張って買って来た
んだ。どうだ?嬉しいだろ名雪」
 そう言って純真な笑みを浮かべる祐一。わたしはその笑みを見て心の底から冷や汗が流
れるのを感じる。
 本気だ。祐一は本気だ。
「まあ、その日記に関してもこの前の地震がなかったら手に入る事もなかったろうけど
な。俺も偶然見た時はビックリしたよ。名雪がそんな事を考えていたなんて露とも思って
いなかったからな」
(この前の地震?)
 わたしはその発言を受けてハッとする。
 そうか。この前の地震でメチャクチャになってしまった部屋の片付けを手伝って貰った
時に祐一はあのノートを…。
 酷い。酷過ぎる。
 祐一がそんな事をする人だなんて思ってもいなかった。
 わたしの中で祐一に対する想いがみるみる冷めていく。
「さーてそれじゃ始めるか名雪。まずはどれを付けよっかな〜♪」
 だが祐一はそんなわたしの心情の変化などお構いなしに嬉々として先程の猫グッズをいじり始める。
 わたしはそんな祐一の姿を見ながらまるで金縛りにあったように身体を震え上がらせる。
 それは狂った部屋。
 助けを呼ぶ声すらも掻き消される異形の空間。
79誕生日:2001/01/17(水) 02:44
「まずはコレだな」
 そう言って祐一が最初に取り出したのは猫が付けている鈴付きの首輪だった。
 だがよくよく見るとそれは人の首が入るくらいの大きさに調整され、わたしを地獄の釜
の底へと誘う。
「ほら名雪、付けてやるからこっちへ来い」
 祐一がゆらーとわたしに首輪を差し向けながらこちらへ近づいて来る。
 それは幽鬼。
 わたしを絶望の淵へ追い込む狂気の案内人。
「やだあッ!そんなの付けたくない。やだやだやだぁッ!」
 わたしは力一杯祐一の狂った暴走を止め様と必死で抗う。だが。
 バシッ!バシィッ!
「きゃあッ!」
 祐一の力の入った平手打ちにわたしは再び床に転がされる。
 初めて祐一に殴られたショックでわたしはしばし呆然となる。その隙に。
 ガチッ!
 わたしの首に猫の首輪が付けられる。
80誕生日:2001/01/17(水) 02:45
「あはははは!良く似合っているぞ名雪」
 祐一はそんなわたしの姿を見て手を叩きながらこの状況を賛美する。
 わたしはそんな非情な態度を見せる祐一を見て更なる涙を流す。
「お?嬉し涙か、名雪。いやー俺もそれだけ喜ばれると買って来た甲斐があったってもん
だよ。さーて次は…」
 大はしゃぎする祐一を虚ろな視線で見つめながら、わたしは神様に必死に助けを求める。
 だがいくら祈っても、いくら懇願しても状況が改善される事はない。
 何故?どうして?
 いくら質問を投げかけても答えは返って来ない。
 カチッ!
 そうこうしている間に今度は頭の部分に猫耳のヘアバンドを付けられる。
 これでわたしは上半身に限って言えば猫と同じ姿になってしまった。
 祐一の求める猫の姿に。十年前のわたしが望んだ猫の姿に。
81誕生日:2001/01/17(水) 02:45
「さーて、最後はコレだな」
 そしていやらしい笑みを零しながら祐一は猫の尻尾を取り出す。
 そのフサフサした外見に隠された非道の姿にわたしは背筋を凍らせる。
 大体あんなモノどうやって付けると言うのか?わたしは尻尾の根元部分を眺めながらそ
う自分に語りかける。
 己の想像が間違いであるように必死に祈り続ける。
「これは結構付けるのが大変かも知れないな。我慢してくれよ名雪」
 祐一はそう語りながらわたしを無理やり四つんばいにさせる。わたしは必死に抵抗を試
みるが。
 バシッ!
「痛いッ!」
 祐一の無言の尻叩きにあい、わたしは沈黙せざる負えなくなる。
「まずはここをこう広げて…」
そして何事もなかったように一人でブツブツ呟く祐一を見ながらわたしは身体を震わせな
がらありったけの涙を流す。
 だが祐一がそんなわたしに気付く事はない。
 朝での幸せなやり取りがまるで夢であったかのように霞んで消えて行く。
 何故?どうしてこうなってしまったのか?
 わたしは今日一日の行動を振り返りながらその原因を必死で考える。
 だが何も解らない。何も思い付かない。
 ただ猫のようなポーズを取らされて、静かに震えているだけ。
 それが悲しく、みじめだった。
82誕生日:2001/01/17(水) 02:46
 ムニュッ!
「ひッ!?」
 突然お尻に伝わる肌の感触におぞけた気配を感じ取ったわたしは驚きの声をあげる。
 そして。
「…ここを思いっきり広げてと」
 ムニュウウゥゥーーーーーーーーーーッ!!
「いやあああああああああッ!」
 わたしは突然の出来事にこれまでにない叫び声を部屋に轟かす。
 突如祐一が私のお尻の左右を掴み思いきり広げてきたのだ。
 こんな事をされてはわたしのお尻の穴が丸見えになってしまう。いや、丸見えにする為
にやっているのか。
 わたしは混乱した頭を抱えながら祐一の肛虐に背筋を凍らせる。
「おー。ケツ毛もあそこも丸見えだぞ名雪。なかなかいい感じだ」
 そして祐一は悦に浸りながらそう語る。
 わたしはその言葉を聞いて涙を零しながら恥ずかしさに耐える。自分が意志のないロボットであると必死に囁き掛ける。
 だがそれも束の間。
 ブスッ!
「ひッ!?」
 肛門に伝わる激しい痛み。しかもその痛みは徐々に激しさを増し、わたしの精神を激し
く掻き乱す。
 グリッ!グリグリグリ!グリッ!
「いたい、いたい!やめて…!やめて祐一ィーーーーーーーーッ!」
 わたしは大声で叫びながら懸命に祐一に対して助けを請う。
 だが祐一はそんなわたしの声などお構いなしに先程の尻尾の根元をわたしの肛門に入れ
ようと必死になっている。
83誕生日:2001/01/17(水) 02:47
「くそッ…!なかなか入らねえな…。くそッ!くそッ…!」
 ミシッ…!ミシミシミシ……!
「痛い…や・・め…」
 いらつく祐一の感情に応えるように尻尾が肉を軋ませながらわたしの肛門に入っていく。
 だが。
 コツンッ!
「ん?」
 尻尾の根元がわたしのお腹の中にある『何か』にあたり、それ以上先に進まなくなる。
 これは何だろう?何にあたっているのだろう?
 わたしが一人疑問に思っていると祐一が手を叩きながら一人で激しく納得している。
「そっか、そっか。まず『アレ』をしないと駄目だって事だな」
 『アレ』? 『アレ』とは一体何の事だろうか?
 そう一人で悩んでいると祐一が机の引出しから有るモノを取り出してくる。
 わたしはそれを見て身体の水分が一瞬で凍り付くほどのショックを受ける。
84誕生日:2001/01/17(水) 02:47
「ほ〜ら、名雪〜。今からお腹の中を綺麗にしてやるからな〜」
「やだあッ!やめてえッ!やめて祐一ッ!!」
 一体何処で入手したのだろうか?
 祐一が巨大な注射器のような物でわたしの壊れかけた精神に更なる追い討ちをかける。
 それは浣腸器。浣腸器と呼ばれるモノ。
 恐怖と絶望に彩られた巨大な兵器がわたしを破壊するべく狂気の笑みと共にゆっくりと
近づいて来る。
「お願いッ!それは…!それだけは許してッ!」
 わたしは涙を撒き散らしながら必死に祐一に懇願する。
 だが祐一はそんなわたしを見て己の可虐心に更なる火を灯す。
「大丈夫だって…。思いっきり吹き出しても俺は気にしないからさ。ほら、一応洗面器を
用意してあるからここにしてくれればそんなに汚れないさ。だから心配するなって、な」
 そして紡ぎ出される狂った言葉。
 まるで堕天使に操られているかの如く祐一の悪魔的な暴虐は続く。
 わたしの心を削り取るように。まるで壊す様に。
 ピトッ!
「ひッ!」
 そして浣腸器の先端がわたしの肛門にあてがわれる。
 そのお尻から伝わるプラスチックの冷たさがまるで祐一の心のように感じられ、わたし
の心に更なる影を落とす。
「一気にいくから覚悟しろよ〜♪」
 ドクッ!ドクドクドクッ!
「いやあああああああああああッ!や…ッ!やめてえええええええええッ!」
 そしてまるで遊びにでも行くような軽い口調と共にわたしのお腹の中に冷たい液体が注
ぎ込まれる。
 その激しい濁流は内臓を通り抜けわたしの心に残った暖かな灯火を一気に押し流す。
 祐一に対する愛情と共に。
85誕生日:2001/01/17(水) 02:48
「はあッ!はあッ!はあッ!はあッ!」
 苦しい。お腹が痛い。吐き気がする。
 全て入れ終わったわたしを待ち構えていたのは地獄の苦しみ。お腹の中を掻き乱す感触と激しい羞恥心だった。
 だがそんなわたしの姿を祐一は愉悦の表情を浮かべながら眺めている。
 まるでショーのように。火事に群がる野次馬のように。
 わたしはそんな祐一を喜ばせないようにお腹に力を入れ、必死で爆発するのを持ち堪え
る。だが。
 むにゅうッ!
「きゃあッ!」
 いつのまにか横にしゃがみ込んでいる祐一がわたしのお腹を右手で掴みながら前後左右
に激しく揺らす。
「いや…ッ!や…め…。ゆう・・い…ち…」
 わたしは歯を食いしばりながら全力で祐一の攻撃に耐える。
 だがそんなわたしの態度は祐一の可虐心を煽るだけだった。
「おー、がんばるねえ。んじゃこれはどうかな?」
 飄々とした口調でわたしの行為を言葉で返す祐一の姿が一瞬消える。そして。
 くちゅッ!
「いやッ!」
 わたしの秘部を貫く不気味な感触。
 何事かと思い後ろを振り向くと祐一がわたしの後方に陣取り、あそこに顔を向けながら
手を怪しく動かしている。
 わたしの秘部を。わたしの一番大事なところをおもちゃのように弄り回している。
「い……ッ!いやあああああああッ!」
 わたしはそのおぞましい行動にお腹の事を忘れて絶叫する。そうやって気を抜いたその
瞬間。
 むにィッ!
「かは…!」
 祐一の手がわたしのお腹を思いきり押し込む。
 ピシッ!
 そして何かが決壊する音。それはわたしの尊厳を崩す音。人間としての資格を消し去る
音。わたしの思考は巨大な渦に巻き込まれ、大いなる自然の力を経てこの世から消え去る。
 この時。この瞬間に。
86誕生日:2001/01/17(水) 02:49
 ビュ…!ブリュリュリュリュリュリュリューーーーーーーーッ!
「いや…!いやあああああああッ!見ないでッ!見ないでーーーーーーッ!」
 そしてこの部屋に響き渡る絶望の協奏曲。わたしは喉が張り裂けんばかりの大絶叫をあ
げる。
「うひょーーー。凄い勢いだぜ名雪。よっぽど溜まってたんだなあ」
 そしてその光景を見て楽しそうに語る祐一。
 正に悪夢。
 いや悪夢としか言いようがない状況だった。
「…はあッ!…はあッ!…はあッ!」
 絶望的な瞬間を見られたわたしは激しく嗚咽しながら大粒の涙を滝のように流す。
「助けて…!お母さん助けてーーーーっ!」
 そしてわたしは一階にいるはずのお母さんに向かって賢明に助けを請う。
 しかしながら何時になってもお母さんがこの部屋にやって来る気配を微塵も感じない。
 一体何がどうなっているのか?
 わたしには何がなんだか解らなかった。
 そんな事を思い浮かべながら気を抜いた瞬間。
 ズンッ!
「ぎゃッ…!」
 わたしの肛門に激しく太い棒が叩き込まれる。わたしはその強烈な痛みに身悶えしなが
ら背後の祐一に顔を向ける。
「よし、尻尾も無事入ったな!これで完成だ!良かったな名雪。念願の猫になれたぞ。
ほら、ニャーって鳴いてみ?ニャーって」
 無邪気にはしゃぐ祐一を見ながらわたしは急速に意識を失っていく。
 それは虚無感。全ての幸せを踏みにじられたわたしに訪れた負の世界からの来訪者。
 わたしはその来訪者に導かれるままに意識を闇に閉じる。
 制服に撒き散らかれた糞尿の匂いが印象的だった。
87誕生日:2001/01/17(水) 02:49
 夢。
 夢を見ている。
 これは昔のわたし。大好きな猫さんを追い掛け回す昔のわたし。
 でもわたしが猫さんと仲良くなれる事は絶対にない。
 猫さんに近づくとまるで呪われたようにわたしの身体は変調をきたす。
 初めてその事に気付いた時は悲しかった。
 この世界を。こんな体質に生んでしまったお母さんすらも恨んだ。
 だからわたしは考えた。
 必死に必死に考えた。
 そして紡ぎ出された結論。
 そう。わたしが『人間』だからいけないんだ。
 わたしが『猫さん』になればいいんだ。
 わたしが『猫さん』になればきっと仲良くなれる。
 何時までも幸せでいれる。
 わたしはそう思い、日永一日ずーとその事を考えるようになった。
 何度も何度も神様にお願いした。
 神様を信じて。その儚い願いを空に掲げて。
 そうして宙に舞ったわたしの思いは一体何処へ行き、何をわたしにもたらしたのか?
 それは誰にも解らない。誰にも。
88誕生日:2001/01/17(水) 02:50
「…………き」
 誰かがわたしを呼ぶ声がする。
 それは懐かしい声。わたしを抱き寄せる暖かい声。
「……き。……ゆき」
 そしてその声はどんどん大きくなりわたしの意識の覚醒を手助けする。
 誰?この声は一体誰なの?
 その疑問を解決する為に、わたしは耳を澄ましながらその声の元へ近づいていく。
 わたしに安らぎを与えてくれるその人のところに。
 わたしを育ててくれたその人のところに。
 そして。
「名雪」
「………ん」
 わたしの眼前に誰かの顔が映し出される。
 それはお母さん。わたしの大好きなお母さんの顔。
(来てくれたんだ…。助けに来てくれたんだ…)
 急速に蘇る意識の中。わたしはお母さんの優しい笑顔を見つめながら、涙で頬を濡らす。
 それと同時に蘇る先程の記憶。
 恐怖と絶望に彩られた悪夢がわたしの脳裏に浮かび上がる。
89誕生日:2001/01/17(水) 02:51
「うう…」
「……名雪?」
「うわああああああーーーーーーーん。おかあさーーーーーんっ!」
 だからわたしはお母さんに思いきり抱き付く。
 悪夢を振り払う為に。わたしに刻まれた恐怖を払い落とす為。
 わたしは嗚咽を漏らしながらただひたすらに泣き続ける。その時。
 ポン。
 そんなわたしの頭に乗せられる、お母さんの暖かい手。
「何がそんなに怖かったのかは知らないけど、もう大丈夫よ。お母さんがついてるから」
 そして紡ぎ出されるお母さんの優しい言葉。
 助かった。わたしは助かったんだ。
 わたしはお母さんの胸の中でようやく訪れた平和に心の鐘を打ち鳴らす。
「それにしてもとっても『似合ってるわよ』名雪。まるで本物の『猫さん』みたい」
「……え?」
 だがそんなわたしの鐘を一瞬で破壊する、お母さんの非情な一言。
 まさか…。まさか、まさか、まさか…!?
 そしてわたしは気付く。わたしが先程と同じ格好をしている事を。祐一の望んだネコの
格好をしている事を。
「い……。いやああああああーーーーーーーーーーッ!」
 わたしは暗転した意識を振り絞りながら、この部屋をつんざく大絶叫をあげる。
(何故?どうして?どうしてお母さんはわたしのこの姿を見て何の疑問を抱かないの?ど
うして祐一に何も言わないの?解らないよ。何がなんだか解らないよ…!)
 そう心の中で激しい叫びを繰り返すわたしを見つめる悪魔の視線。
 わたしを恐怖のどん底に叩き落すもののけの気配。
 祐一が。
 絶望におののくわたしの真後ろで、祐一が愉悦の表情を浮かべながらわたしを見据えて
いた。
90誕生日:2001/01/17(水) 02:51
「おはよう名雪!…とは言ってもほんの数分、気を失っていだけだがな。ま、名雪にして
は早く目が覚めた方か。上出来、上出来」
 祐一が白い歯を見せながら陽気にそう語り掛ける。
 だが、わたしは知っている。
 あの笑みの向こうに潜むもう一つの姿を。わたしの理性を貪り食らう悪魔の形相を。
 その事を思い出したわたしは恐怖の余り歯をガチガチと打ち鳴らす。
「おいおいどうしたんだよ、そんなに悲しそうな顔をして?念願の猫さんになれたんだ
ぞ。ほらもっと喜んで。ほらほら」
 祐一が謎のゼスチャーを織り交ぜながらわたしにそう語って来る。
 あきらかに狂った態度。コンピューターの壊れたロボット。
 わたしはその突き付けられた現実に身も心も破壊されていく。
「そうよ名雪。せっかくお願いが叶ったんだから、もっと猫らしくしないと駄目よ。子
供の頃からの夢だったんでしょ?」
 そして背後に迫るもう一つの狂気。
 お母さんが。狂った電波に操られるお母さんがわたしを強引に四つんばいにさせる。
 動物のように。わたしの大好きな猫さんのように。
「おー可愛いぞ名雪。マジでその辺のノラ猫よりも全然いいぜ」
 そして余りにも的外れな絶賛をわたしに送る祐一。
 こんな格好ではわたしの大事な部分が丸見えだ。胸も、お尻も、あそこも全て祐一の前に曝け出されている。わたしは顔を真っ赤に染めながらこの羞恥に耐える。
 だが、祐一はそれがさも当然の事であるような視線をわたしに送る。
 何故か?何故なのか?
91誕生日:2001/01/17(水) 02:52
「さてそれじゃあそろそろ夕食にしましょうか。祐一さんも名雪もお腹がすいたでしょ
う?」
「そうですね秋子さん。ほら名雪行こうぜ」
 そして二人の間で『のみ』交わされるごく普通の日常会話。
 いつのまにか張り巡らされた見えない壁がわたしの心の行く手を遮る。
「うっうっ……」
 わたしは止めど無く流れる涙を必死に堪え、両手で胸とあそこを隠しながらその場に立
ち上がる。
 だが、その時。
 グイッ!
 両肩を掴む二本の太い腕が立ち上がろうとするわたしを制す。
「…きゃッ!」
 いきなりの出来事にびっくりしたわたしはその腕の主の正体を確かめるべく後ろを振り
向く。
 そこには祐一が。不思議そうな表情でわたしを見据える祐一が両肩を押さえつけながら
わたしの背後にそびえたっていた。
「何やってるんだ名雪?名雪は猫なんだから立って歩いちゃ駄目だろ?ほらちゃんと四
つんばいになって」
 そんな事をさも当たり前のように語りながら祐一はわたしに猫の姿勢を強要する。
 いや、本人は強要しているだなんて露ほども思っていないのだろう。
 そう思った瞬間、わたしの中で蠢いていた先程の疑問が一気に氷解する。
 そうか。そうなんだ。
 わたしは『猫』なんだ。
 だから祐一もわたしの裸を見ても無表情なんだ。
 だって猫だから。猫が服を着ないのは当たり前だから。
 首に付けた鈴の音が廊下に響き渡る中、わたしは一人心の中で号泣する。
 床から伝わる冷気を全身に感じながら。
92誕生日:2001/01/17(水) 02:53
「ハッピーバースデイ、名雪」
「名雪、誕生日おめでとう」
 二人のこれ以上ない笑顔に包まれながらわたしは十八歳の誕生日を迎える。
 テーブルに並べられた豪華な料理。お母さんが腕によりをかけた自慢の料理。
 なのに何故わたしはこんな目に遭っているのだろう?
 何故こんな格好で動物のように這いつくばっているのだろうか?
 朝食時の光景が遠い昔の事のように思えてくる。
 それは幻想。今のわたしには辿り付けない幸せのかたち。
「はい、名雪にはコレね」
 いつものように頬に手をあて『偽り』の微笑みを差し向けながら、お母さんがわたしの
食事を持って来る。
 巨大なお椀に盛られたねこまんま。一番上に乗せられたメザシがまるでわたしを嘲笑う
かの如く死んだ瞳を向ける。
「うっく…」
テーブルから漂ってくる芳しい香りとのギャップがわたしの心を激しく締め付ける。
まるで雑巾を搾り取る様に。わたしに残った涙を搾り出すように。
「いやー、うまいうまい。さすがは秋子さん。まるでレストランで食べているみたいです
よ」
「祐一さんったらお上手ね」
 食卓では祐一とお母さんがまるでわたしが『居ない』かの如く楽しい会話を繰り広げる。
 いや、正しくはわたしが『居る』事は知っている。
 しかし誰だって猫と会話しながら食事をしたりはしない。
 二人はそんな当たり前の事をしているに過ぎない。
 そう考えると今の自分がますますみじめに思えてくる。
「うぅ…。ひっくひっく…」
 わたしは涙をポロポロ零しながら目の前に置かれた自分の食事に手を付ける。
 いや、正しくは口を付ける。
 ネコのような食べ方しか許されていないわたしにはその方法しか道がなかった。
 涙で味付けされたねこまんまは少ししょっぱかった。
93誕生日:2001/01/17(水) 02:54
「…えーと、こっちが小便用でこっちが大便用な」
 夕食後。
 わたしに『トイレ』の場所を教える祐一の声が応接間に響く。
 どうやら猫になってしまったわたしには人間のトイレを使う事すら許されていないよう
である。
 当然自室も使えなくなるのだろう。
 だってわたしは『猫』だから。猫一匹の為に一部屋使うなんてどう考えても馬鹿げてい
る。
 少なくとも、祐一とお母さんはそう考えているんだろう。
 わたしはその事を考えると自然と涙が零れ落ちてくる。
 だが、誰も気付かない。誰も慰めてはくれない。
 その厳然たる事実に気付いたわたしの心は更なる闇に溶け込んでいく。
 正に悪循環。
 わたしは底無し沼に嵌ってしまった己の姿を思い浮かべる。
「ちなみに食事は朝、昼、晩の三回な。まあその辺りは今とそんな変わらないか」
 そんなわたしの横で奏でられる祐一の声。
 わたしは自分自身の立場に戸惑いを隠し切れないまま祐一の言葉に耳を傾ける。
 既に精神は疲弊しきっていてまともな思考は全く浮かんで来なかった。
94誕生日:2001/01/17(水) 02:54
(なら…それでもいいや)
 その瞬間、わたしはとある事に気付く。
 どうせ、何をやっても無駄なのだ。それなら与えられた環境の中で精一杯前向きに考え
た方がいいに決まっている。
 そうやって残りの人生を生きていこう。
 そう判断したわたしは今後の事についてあれこれ考えて見る。
 まず最初に考え付くのは学校の事。
 恐らくこのままでは学校も卒業出来ないに違いない。
 でも一つだけ安心出来る事がある。だって陸上部の送別会は既に終わったのだから。
 わたしはもう部長さんではないのだから。
 きっと今後はわたしの後輩たちがしっかりとやってくれる事だろう。
 心配する事は何もない。何もないのだ。
「あんまり大便の方はしないでくれよ。匂いが篭るからな」
 そしてわたしは祐一の言葉をしっかりと噛み締める。
 大便は余りしてはいけない。わたしはその言葉を頭の中で反芻しながら、今後の展望を
頭の中に思い描いて見る。
 恐らくこのままわたしは猫さんとしてこの家で飼われる事になるのだろう。
 そして飼われているうちに今こんな事を考えている『自分』すらも消えてしまって、完
璧な猫さんとして生まれ変わるのだろう。
 そしてたくさんの猫さんに囲まれて一生を過ごすに違いない。
95誕生日:2001/01/17(水) 02:55
(あれ?)
 その時、わたしはとある事に気付く。
 猫さんに囲まれながら暮らす?
 何だ。
 良い事づくめじゃないか。
 さすがは祐一だ。わたしの願いを完璧に叶えてくれる。
 こんな事が出来るのはわたしの大好きな祐一以外にありえない。
 わたしはその事を考えながら、今朝交わした祐一との会話を思い出して見る。
 階段から降りて来たわたしに誕生日の事を聞いてきた祐一。
 大好きなイチゴジャムを乗せたパンを頬張るわたしをからかう祐一。
 わたしの願いを叶えてくれると言った祐一。
 その事を神様にお願いしたわたし。
 わたし。わたし。わたし。
 そんな朝の光景を思い出しながらわたしはある事にふと気付く。
 そうだ、今後の為に猫の朝食の事について考えて見るのも悪くないかもしれない。
 やっぱりキャットフードかな?それともねこまんま?
 だからわたしはわたし自身が今朝、食べていた物に思いを巡らす。
 イチゴジャムを付けたパン。更にコーヒーまでセットらしい。
 へー珍しい。猫さんがそんなモノ食べるなんて、わたし思いもよらなかったよ。
 凄いやわたし。わたしって猫さんなのに猫舌じゃなかったんだね。
 え?何で過去形?
 何で、何で、何で?
 そんな事を考えているとたくさんの猫さんに囲まれたわたしの姿が浮かび上がって来
る。
 学校の制服を着たわたしの姿が浮かび上がって来る。
 わたしはたくさんの猫さんに囲まれて幸せな表情を周囲に撒き散らしている。
 あれは誰?あの制服に身を包んで楽しく猫さんと戯れている『人間』は誰?
 それはわたし。本当のわたし。嘘偽りのないわたし。
 そんな思念が心の中を覆い尽くした時。
 わたしの中で眠りつつあった何かが爆発する。
96誕生日:2001/01/17(水) 02:56
「ぃ…やあああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーッ!」
 その瞬間、天を劈く絶叫。その声は空に浮かぶ雲に溶け込み、わたしの心に激しい豪雨
を降らせる。
 眠りかけた精神を奮い起こす為。心の目を覚ます為。
 そしてわたしは取り戻す。
 人間としての尊厳を。わたし自身の誇りを。そして。
 ガシャアッ!パーーーーーーーーーーーーーーーンッ!!
 わたしは横の棚に置いてあった花瓶を問答無用に叩き壊す。
 二人は突然のわたしの行動に驚きを隠し切れない表情でこちらを見つめる。
 だが、構わない。
わたしはわたし自身である事をみんなに証明する為に手当たり次第に周囲のモノを破壊
する。
 猫なんかじゃ出来ない、人間にしか出来ない『破壊』という行為をあの二人に見せつけ
る。
 だってわたしは『人間』なのだから。決して『猫』なんかじゃないのだから。
 目の前に写されたインテリア用品や家具が何者かの手によってバラバラに崩れ落ちていく。
 わたしの思いを。わたしの願いを込めた両の腕がこの部屋の成り立ちを滅茶苦茶にする。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
 そしてわたしの叫びは既に何を言っているのか解らないレベルにまで到達する。
 訴えたい事が多過ぎると人は言葉という物をコントロール出来なくなると言う事を今、初めて知る。だが、次の瞬間。
 ガンッ!
 わたしの脳天を駆け巡る鋭い痛み。
 わたしの主張を遮る激しい打撃。
 その強烈な攻撃を受けてわたしの身体は崩れ落ちざる負えなかった。
 背後に立つ二人の気配を感じながら。
97誕生日:2001/01/17(水) 02:57
「この子ったらどうしちゃったのかしら…?せっかく祐一さんがいろいろ手を尽くしてくれたのに…」
「まだ慣れてないんですよ。まあ、もしかしたらちょっとした『躾』が必要なのかも知れ
ませんけどね」
 そして口々に勝手な事を言い合う。
 わたしは二人に抵抗する為、全力を振り絞って何とか立ち上がろうとする。
 だが身体が言う事を効かない。先程の打撃はわたしが思っている以上に深いダメージを
与えていたようだ。
 心と身体、両方に。
「…そうかも知れませんね。じゃあ祐一さん、その辺りの事はお任せしますね」
「ええ、わかりました」
 そして紡ぎ出される悪意の宣告。
 わたしはこの場から逃げる為に必死になって床を這いずり回る。猫のように。人間に飼われる悲しきペットのように。
 だが一向に前に進む気配を見せない。
 わたしの反撃が。先程見せたわたしの暴走が原因なのだろうか?
 そんな恐ろしい考えが頭をよぎったその時。
 ムニッ!
「いやッ!?」
 わたしの胸を掴む何者かの手。
 その手はわたしの全身を這いながらわたしの野ざらしにされた恥ずかしい箇所をいじくり始める。
98誕生日:2001/01/17(水) 02:57
「や…だ…やめて…!」
 わたしは突如始められたそのいやらしい攻撃に戸惑いながら、その手を振り解こうと必
死にもがく。
 だが両の腕はそんなわたしの動きを見通したようにかわしながらわたしの身体に更なる淫虐を叩き込む。
「いやあ…!いやああああーーーーーッ!」
 わたしは叫ぶ。この悪夢から覚める為に。この絶対絶命の状況から脱出をはかるために。
 しかし、わたしを助ける者は誰もいない。
 当然だ、だって祐一とお母さんはわたしの敵なんだから。わたしが思い描いた幸せなバースデーパーティーを滅茶苦茶にした張本人なんだから。
 そしてわたしのあそこに何かがあてがわれる。その事実を知り、逃げ出そうとした瞬間。
ブチッ!ブチブチブチブチブチーーーーーーーーーーッ!
「……ッ!ギャアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!」
 巨大な何かがわたしの身体を突き刺す。
 わたしの思いを消し去る為に。人間としての心を葬る為に。
 そして、その何かはわたしを破壊するべく容赦のない律動を開始する。
「ぐはぁッ!ぎひィっ!ぎゃはぁッ!ひぐゥっ!」
 既に痛みとかいうレベルを超えた感覚がわたしの中の人間性をボロボロに剥がしていく。
 パズルのピースを取って行くように。『水瀬名雪』という絵柄を壊すように。
 その先に残るのは一体何?何なのか?
「うッ!出るッ!」
 ドクドクドクドクドクドクドクッ!
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」
 そしてわたしの中に叩き込まれる白い洗礼。
 その濁流はわたしの心のピースを押し流し、全く別の様相をわたしの中に照らし出す。
 そこに残されたのは白き板。そして新たな絵柄を描き出すピース。
99誕生日:2001/01/17(水) 02:58
「まあ、これくらい折檻してやれば、こいつも大人しくなるでしょう」
「さすがは祐一さんね」
 何者かの声がわたしの耳に響き渡る。だがその言葉はわたしの心を素通りして宙に消え
去る。
 今、自分がどんな表情をし、どんな感情であるかですら解らない。
 わたしは何とか己を取り戻す為に必死に声を紡ぎ出す。だが。
「にゃあ…」
 わたしの口からこぼれ出た言葉。それは既に『人間のモノ』ではなかった。
 それは『猫』。二人が望んだ『猫の鳴き声』。
 二人はそんなわたしの声を聞いて一転、喜びに溢れ返る。
「良かったわね名雪」
「だから言ったろ?『お前の願いを叶えるとびっきりのプレゼントをしてやるから』って」
 そしてわたしは祐一のその言葉を聞いてハッとなる。
 そうだ。お願いしたんだ。わたしは帰宅途中、神様にお願いしたんだ。『祐一の願いが
叶います様に』と。そしてそれはまんまわたしの願いでもあったんだ。『猫になれますよ
うに』という子供の頃の拙いお願いそのものだったんだ。その最後のひと押しをわたしが
『押してしまった』だけなんだ。だからわたしは猫になれたんだ。神様がお願いを叶えて
くれたから。わたしの子供の頃からのお願いを叶えてくれたから。
「にゃぁ〜…。うにゃあ〜」
 二人が部屋から出て行くのを見届けながらわたしは猫の言葉を紡ぎ出す。
 だって猫だから。わたしは人間じゃないのだから。
 そう自分で自覚しながらわたしは新しいパズルを自分の手で組み立てて行く。
 名雪という名の『猫』の絵柄を。
 窓から見える満天の星空が何事もなかったかのようにわたしの姿を照らし出していた。
100ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 02:59
回します。
101ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 02:59
回してます。
102ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:00
回しています。
103ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:00
回します。
104ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:01
回してます。
105ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:02
回しています。
106ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:02
回します。
107ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:03
回してます。
108ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:03
回しています。
109ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:08
お久しぶりです。

えーと久しぶりに鬼畜モノ書いてみました。
まあ、出来の方は正直イマイチですが、良かったら読んでやったって下さい。
新作はこちらです。>>70->>99
(ちなみにキャラは名雪ですが、あんまりエロくないです)

ではー。
110ほかほか兄さん:2001/01/17(水) 03:10
あ、何かミスってますね。
正しくはこうでした。
>>70-99

では。
111名無しさんだよもん:2001/01/17(水) 03:33
はふん…、
112名無しさんだよもん:2001/01/17(水) 11:54
ほかほか兄さん
・・・あなどれない
113名無しさんだよもん:2001/01/17(水) 19:10
>>ほかほか兄さん
相変わらず素晴らしいお手並みですな。
スカトロ万歳!!
114名無しさんだよもん:2001/01/17(水) 19:39
うーん。
正直、前半はどうかと思いましたが、中盤の描写は良いですね。

98は・・・サービスですか(w
まあ、テーマ性云々騙るのも生意気なので、黙ります。

これからもがんばってくださいね。
115名無しさんだよもん:2001/01/18(木) 19:48
鬼畜上げ。
116名無しさんだよもん:2001/01/18(木) 19:57
ほかほか兄さん・・・すごいな、うん。
117ほかほか兄さん:2001/01/23(火) 00:51
様々なご意見ありがとうございます。
今回は様々な要素を複合してみたんですが
イマイチ不完全燃焼に終わったってのが正直なところです。
また何か新しく書き上げたらこちらに書き込みますので
その時はまたよろしくお願いします。

では〜。
118名無しさんだよもん:2001/01/24(水) 23:25
定期age2

麦畑、沈みゆく日で赤く染まる世界。一面に広がる優しい風にさわさわと揺れ舞う実りの海。
穏やかで暖かい…収穫を控えた畑に訪れた夕暮れ時、そこは遠くで鳴り止まぬ街の雑踏すら
入り込めない、不思議な静寂をたたえていた。
秋空に満ちた時がゆったりと静かに流れる中、麦の穂越しに無邪気な笑顔で走り抜ける
幼い女の子と男の子が二人、この神聖な場所を独占する。

女の子は真剣な顔つきで男の子を追いかける。楽しい!沸き上がる躍動感、一人で遊んでいた
時とは比べモノにならない開放感。誰かと一緒に楽しみを共有する興奮に酔いしれる。
満足げに微笑む口元からは笑い声が絶えない。
そら!待て!逃がさないぞ!ザッ!ザッ!背より高い麦穂の海を掻き分け、
女の子は鬼ごっこ兼かくれんぼのような、男の子との「なりきりゴッコ」に夢中だ。

…あれは…そうだ…幼い頃のわたし…

ザン!シュッ!!女の子の手には短い枝切れが握られ、行く手を阻む麦の壁を薙いでいく。
みっともない棒きれだが、ゲームに夢中な彼女にとってそれは勇敢な剣士の持つ
立派なつるぎと同等の価値があった。
女の子の頭にはゆさゆさとウサギの耳飾りが揺れる。男の子のアイデアでコレを着けてる
方が良いモノの役になるのだ。
わるいまものを「とうばつ?」(男の子はそう言った、たぶんやっつけるという意味だろう)
するけんし、それが今の女の子の役割で、逃げる男の子は今は悪モノの魔物を演じている。

男の子は悪モノ役が凄いうまかった。ちょっと目つきが怖いせいもあったが、いつも悪モノ役が
男の子に回ってくるからかもしれなかった。何故なら、女の子がいつも剣士の役をやりたがったのと、
実は男の子があまりうさ耳のカチューシャを着けたがらなかったのが原因だった。
剣士の役は女の子のお気に入りだ。うさぎの耳飾りもお気に入りだ、
男の子がくれたものだったから。

…初めてわたしの友達になってくれた男の子がくれた、大事な大事な宝物だから…

キラキラと麦の穂が夕日に輝き、金色の草原を思わせる畑を、太刀に見立てた棒を振り回し
舞うように体をしならせる少女。長い影を落とし駆ける小さな剣士は幻想的な雰囲気のなか、
男の子を捕まえようと手を伸ばす。すると男の子はくるっと身を翻すと女の子に追い被さる
ように飛びかかった。がおー!!雄叫びもなかなか様になる男の子の不意打ちだ。

男の子の奇襲に女の子はぐらりと体を崩すと、二人してドウと麦を巻き込みその場に倒れる。
やりすぎた!!男の子は咄嗟に体を起こすと、倒れた麦に転んで横たわる女の子の様子を伺う。
「ごめん!大丈夫?! 怪我してない?」
男の子は目をつぶってピクリとも動かない女の子を気遣うと、怪我はしていないか確かめよう
と友達の名前を呼ぶ。もし怪我してたら急いで秋子さんに…
先ほどとはうって変わって真剣な顔つきの男の子は、女の子の名前を呼び続ける。
「舞、大丈夫? どこか痛いのか?!」
「舞! 舞!!」
返事はなく、男の子は蒼くなって自分が今出来ることをしようとする。
大変だ!大人を呼ばなきゃ!
途端、名前を呼ばれつづけた女の子はパチリと目を開くと、木の枝をピシリと男の子の額に当てる。
「…つかまえた!」
一瞬戸惑い、動きの止まる男の子、だが事態を察すると派手に仰け反るとやられたーとばかりに
悲鳴を上げる。腕をばたばた回して断末魔を上げて、ごろごろと服が汚れるのも構わず
地面を転がり演技を続ける。そんな滑稽な男の子を見て、女の子はクスクスと笑みをこぼす。

「うううおお!やられたー。て、おい! 心配させんなよー、こっちも調子に乗ったけど、
そういうの趣味悪いっていうんだぞぉ!!」
男の子はほっと和らいだ顔を見せながらも、ちょっと非難めいた声を上げる。
「…ご、ごめん」
しょぼんと頭を垂れて謝る女の子。しまった!やりすぎた!!彼女も反省の色を見せる。
互いが調子に乗りすぎたことを認め合うとすぐに仲直りする二人。
「じゃ、おあいこだ!!」
「うん、おあいこだね!!」
舌足らずな口調で女の子は、男の子の台詞を真似する。
言葉は少なくともそれで事足りた、なぜなら二人は友達だから。
そして、二人の笑い声が夕闇迫る麦畑一面に満ちていった。
畑を抜け、夜に備えて輝き始める街の灯りを前に道路脇に腰掛ける二人。
いつしか男の子は、女の子の悩みや不安の聞き役になっていた。
お母さんのこと、自分のこと、今まで独りぼっちだったこと、でも今は違うこと
…男の子にぽつぽつと話す少女。そして「ちから」のこと…
日が落ち夜のとばりが降りる時間、二人はいつもこうして話し合あう。
男の子も自分が家庭の事情で、今親戚に預けられていること、両親が不仲
でいずれ「りこん」するらしいこと。自分の「しんけん」を両親が争い、
「べんごし」を互いに雇ったことを話した。
(二人にはよく分からない不可解な現象、名前、大人の世界だったが、
幼い二人はとても怖い感じがした)

男の子と女の子は孤独と不安を埋め合うように、互いの言葉に耳を傾けると
寒くなってきた外気に暖を取ろうと肩を寄せ合う。
「…祐一君と一緒にいればあたし、自分のこと好きになれるかもしれない」
「どうして?」
「だって、友達になってくれた…
 あたしのこと怖がらなかったから…もう独りぼっちじゃないから」
「全然怖くないよ…むしろ格好いい、マジ。それに、舞だって僕を友達にしてくれた、
 同じだろ、ね?」
「…うん…」
「だから、もう寂しいなんていうなよ? 一人で泣いたりするなよ?
 友達がいるんだからさ!」
「…うんっ!!」

女の子はとなりに座る男の子に微笑んで返事をする、
その笑みは特別な人にだけに向けられる女の子の素直な好意の印だ。
やがて二人は満足して会話を終える。
「じゃ、今日の魔物ごっこはお終い。また、あしたここでね!!!」
「また遊ぼうね! あたし待ってる!! 絶対だよ、祐一君!!!」

男の子は女の子と別れの挨拶を交わすと、帰宅の途につく。
一人、女の子は日が暮れた夕闇の中、男の子を見送り手を振り続けると、
家に帰る前にもう一度だけ、二人の大切な場所で男の子との絆をつぶやく。

「…約束…」
…ゆういちくん…ゆういち…祐一、約束、あたし、わたし、私、待ってる……
…ずっと、ずっと待ってる……
すこしずつ過去の想い出は薄れてゆく、暖かい気持ちは急に萎えてゆき、
変わりに冷たいものが染みわたっていく…この感覚は…嫌な、怖い感覚…
外界から無理矢理、夢に浸る意識を覚醒させられる舞。

それは残酷な現実、凌辱の宴の再開だった。

グッ!…ずりゅ!!ブチブチブチブチ!!ずりゅ!!ググッ!!

「…うぅっ!!!!!、んんっ…?!!んぁああっ!?!?!?!!!!!」
体を荒々しく揺さぶる突き上げと躯を貫かれるような痛みに、舞は垂れた頭を上げ意識を戻した。
途端、自分の局部を襲う衝撃と信じられない激痛に、舞は状況をつかめないまま混乱する。
何者かに膝を抱きかかえられ、まるで幼子に排泄を促すよう下脚をM字にし
股を広げられている。両腕は胸の前で交差され、見慣れた紺色の髪留めのリボンできつく結ばれている。
指先は先ほどの悪夢のままの痛々しい姿を晒し、そして…
舞の恥丘の下に隠された秘裂には、おぞましい異物がぴったりと閉ざれた肉襞を無理矢理こじ開け、
胎内に進入していた。

ずるッ!ぐぐぐッズリュ!!!

「ひッ!ぐああッ!!うわぁあッッッッッッッッッ!!!!!!!」

ゆさっ、ゆさっ、

背後で生臭い吐息を吐きかける獣の鼓動が少女の背中越しに覆い被さる。
切り裂くかのように乱暴に突き上げる魔物の陰茎は、舞の幼い秘所を乱暴に押し広げ、
掻き分け、ねじ込まれていく。リズムもなく獣欲の赴くまま出し入れされる剛肉が
恥裂をえぐる度に、舞の汚れを知らなかった証である鮮血と、魔物の白濁色の体液が
混ざり、太股をつたい臀部へと流れ床に染みを広げている。突き上げられる衝撃は
膣内を引き裂き、舞は差し貫かれる痛覚に散りそうな意識を荒々しく覚醒させられてしまう。

「はうッ!!ああっ?!ぁああッッッッ!!!!」

何!?これは一体?!ああ!!!!痛い!!からだになにをっ!!??

曲がりなりにも高校生としてのセックスの意味は知るものの、
自分自身の性欲や体躯の成長に関心が少なく、同年代の女の子達が話題にする性と男性の
会話にもさしたる興味を示さなかった舞が持つ性知識と経験は余りにも幼いものだった。
その上、死闘を繰り広げてきた魔物とは、互いの命を奪い合う関係、討つもの討たれる
ものの間だと舞自身は思ってきた。
だから予想すらしていないこの魔物の行いに「剣士」としての舞の経験は全く役に立たず、
膣内へどす黒く満ちていく暴力に躰と心を踏みにじられた「性」が導き出す絶望に愕然となった。

『!!私、犯されてる!!!』

頭の中に嫌悪と恐怖が爆発すると、火のついたように少女は暴れだし、
弛緩していた四肢を自ら傷つくのも構わず必死で振り回す。

「…嫌だッ!!いやっ、嫌だぁあ!!うあ?!うあああああ!!!!」

舞は局部を貫き進入する熱い異物から逃れようと、足をばたつかせ、下腹部を反らそうと
あがく。手首を拘束された腕を股下に這わせ躰に押し込まれる怒張を引き抜こうと試みるが、
ガッチリと両腿を押さえられ再び剛茎を開かれた躯にぶち込まれ、鮮血を散らす。

「かはッ!!……うううぅ!!……うぅうっっっ!!」

子宮を圧迫し内蔵を突き上げられる苦痛に息が詰まる。胎内で膨張する欲望にぶるぶると
一糸まとわぬ下腹部を痙攣させる。狭い肉壁をみしみしと切り裂きながら陰茎はとうとう
少女の深部へ勢いよく到達する。

舞はがくんと後頭部を仰け反らせ、ほどけた黒髪を振り乱して経験したことのない
痛みと感覚に悲鳴を上げ背を引きつらせる。歯を食いしばり、漏れる嗚咽を押さえようとしても
あまりの衝撃に口は半開きとなり、歪んだ唇からは唾液と弱々しいうめき声が漏れてしまう。
初めての激痛にかつては鋭い眼光で魔物と対してた瞳を涙で淀ませ、強い意志を宿していた
美しい眉を恐怖で歪ませる。
解け乱れた黒髪が汗にまみれ激痛に火照るきめ細かな肌に張り付き、
汚された剣士のなれの果てを凌辱者達に晒す。

あまりにも経験不足な少女の秘部は、押し込まれる暴力に体内の全てを引き裂かれるような
痛みしか舞に与えない。魔物に荒々しく弄ばれる躰は、その身を飛ばされぬよう本人の意思とは
無関係に犯すものの肉棒をがっちりとくわえ込んでしまい、その胎内を引き裂かれる脈動に
舞は宙を仰ぎ泣き叫ぶ。

戦いの傷跡が残る教室、魔物の膝の上で惨痛の悲鳴を紡ぐ少女剣士。
その敗北した剣士を熱く濡れた瞳で眺める幼女。舞の幼少の頃を切り取ったかのような姿で
獣と少女の行為を興味津々といった顔付きで鑑賞する。

「罰して欲しかったんでしょ?躰に罪の傷をつけて欲しかった?なんて無力で情けない私。
 ふーん。で、どう?その身を裁かれる気分は?これが望んだ結果…?」

佐祐理を守れなかったあの時の、自分の心を再現するように淡々と言葉を紡ぐもう一人のまい。
嘲りと嘲笑の籠もった口調でつぶやく白い少女。汚される舞を見るその目は何故か憐憫にも似
た光を漂わせる、が一瞬でその暖かな雰囲気は消し飛び、荒々しい憎悪が火となり灯る。
舞は魔物の正体たる少女の寂しげな一瞥に答えることなく激痛に悶え続けるだけだった。
舞のふとももをガッチリと支え持つ魔物の手が、彼女を高々と持ち上げた。
じゅるんっ!!ぶっ!!びっちゃっ!!
舞の陰部がガッチリとくわえ込んでいた魔物の怒張が勢いよく引き抜かれる。
内蔵と大事な秘部を丸ごと引きずり出されるような錯覚と激しい痛みに、
舞は弱々しく鼻を鳴らし喘ぎ声を漏らす。引き抜いた獣根が隆々としなると、
辺り一面には引き抜いた勢いで白い膿汁が飛び散った。

「ひんッ!!…ふはッ!!…はぁあ、あ…あ…ああ…」

獣の凶器が引き抜かれた舞の幼い秘裂は、充血し爛れた肉襞が外側にめくれ上がり痛々しい姿を晒す。
栓を失った秘壺からは、獣の先走った精液と少女の破瓜の血が混ざった凌辱の証が、
朱色の濁流となってどろどろと流れ落ちた。

「…うううっ、はぁはぁあ…あうぅ」
ぼと!ぼたっ!ぼとっ、ぼたたっ!!
赤と白の混じり合った泡だった粘液が滴る度に、淫猥な床を打つ響きが部屋に響く。
…終わった…?
恐ろしい行為が中断したことに、舞は荒々しく呼吸を繰り返しながらも心の中で安堵する。
自分の秘部がどんな酷いことをされたのか、恐怖で真っ白に飛んでしまった少女の意識では
正確に把握するためにはたっぷりと時間と静寂が必要だった。
しかし、朧気ながらも自分が、躯だけじゃなく内から己を支えていた自尊心や
疑うことを知らない真っ直ぐな気持ちをすべて引き裂かれ汚されてしまったことを、
頬を流れ落ちる冷たい涙で分かった。

吐く息も荒く嗚咽を噛みしめる舞。局部の激痛に冷たい脂汗を流しつつも、
忌まわしい魔物の腰の上で未だ両足を広げられ恥辱な姿を晒されていながらも、最期の気力で
邪悪な幼女に視線を這わす。しかし当の魔物の片割れたる幼女は先ほど伺わせた奇妙な姿が
まるで嘘だったかのように邪悪な好奇心でキラキラと瞳を輝かせ、
少女の広げられた股の奥で凌辱にまみれた秘所をまざまざと覗き込む。
「うわぁ…大人の舞のここって、こうなってるんだぁ?」

どことなく頬を染めながらもう一人のまいは、被虐の剣士の痴態を嬉々と観察する。
その余りにも露骨で嫌らしい視線に、舞は汚された肉体をこれ以上さらし者にされまいと
弱々しく身をよじる。自分の肉体に興味が薄い少女でも、他人に凌辱された躰を見せ物
にされるのはたまらなく悲しかった。

「どう?舞。いやらしい魔物さんにズンズンパンパンしてもらって?気持ちよかった?
 こういうことしてもらうと気持ちよくなるんだよね?…あれ、違ったかな?
 …もちろん、違うよね…泣いちゃってるもんね舞…ククッ…、
 そうそう叱って欲しかったんだよね。気持ちよくなっちゃったらお仕置きの意味ないよ、
 自分を傷つけて欲しかったんだよね、…だからね」

ぞっとする笑みを浮かべ醒めた視線を舞の局部に投げかける幼女。その余りにも邪悪な姿に、
魔物に押さえ込まれた少女は引きつった悲鳴を漏らす。これ以上何を…
舞は底知れない狂気に曝され心を萎えさせる。

「…だからね、もっといっぱい叱ってあげたら、舞はどうなるのかなぁ?見てみたいな!わたし!」
芝居がかった台詞を怯える年上の少女に投げかける征服者。腕をぐるんと振り回し、まるで
ステージに立つ司会者のように見栄を切ると、教壇に立つまいは獲物を抱える獣に親指を突き立てる。
「選択肢はっ?」

「やっちゃう!
 やっちゃう!!
 やっちゃう!!!」
主人の命をうけ、魔物はおもちゃを自分の隆々とそそり立つ肉錐に乱暴に振り下ろす。
舞は貫かれた衝撃で目を見開き涙を散らし、あうあうと開かれた口からはかすれた悲鳴が洩れる。
再び肉の責め苦に繋がれた少女は、その局部から鮮血を迸らせ痛みに四肢を激しく震わせた。
少女の背に襲いかかる巨大な黒い影。その下で怯えてなき震える下半身を晒した白い生贄。
舞は獣と繋がったまま床にうつ伏せにされる。両腕を手首で縛られている為、折り曲げた肘では
自分と上からのしかかる魔物の重さを支えられず肩をつけて身悶える。激しく下半身を責め立てる
勢いで頬をワックスのかかった教室の床に擦り付けながら、舞は押し潰されそうな躯を必死で首で
支える。背中越しに発せられる発情した獣の呻き声、首筋にはきかけられる生臭い息と滴る唾液で、
少女の上半身はぶるぶると恐怖でおののく。

魔物はさらに腰の動きを乱暴にする、その勢いは激しく荒々しく舞の細い躯を蹂躙する。
ぬじゅッ!!じゅぶッ!!ずぶっ!!
獣の肉竿が少女の胎内に突き刺さり、引き抜かれる度、肉と肉とが擦れる音と粘液が空気と混ざる
吃音が結合部から漏れ渡る。はだけた胸元から白い乳房が重みでこぼれ落ち、躯が突き押される
度に形の良い乳房がゆさゆさと激しく揺れる。

「ひッあッ…うわああッ!!はくッぅううッ!!!」
下腹を射抜かれるような圧迫に苦痛と涙を散らす舞。もはや細い首だけでは、
躯を支えることが出来ず胸元を床に押し付け、腰を反らされ陰部をなぶられる。
魔物自身ももはや己の獣欲を制御できず、突き壊さん勢いで陰根を突き刺す。
勢いですり抜けそうな少女の細い胴を鷲掴みにし、その長い爪をやわらかな腹部に食い込ませる。
鋭利な爪は逃げだそうとする欲望の対象者を切り裂きながらガッチリと押さえつける。
腹部にざっくりと切り傷が走り、鮮血が舞の白い肌を伝っていく。
新たな痛みで狂ったように暴れる少女を逃がさんと背中越しに握りつぶす魔物。
舞のむき出しの柔らかな乳房も無惨に切り裂かれ、上着を血で真っ赤に染めていく。

「いぐあッ!!つッはああああッッ!!!」

頭の片隅に僅かに残った意識が悲鳴を上げる。しかし舞の躰は心とは裏腹に器官を守ろうと
恥蜜を滴らせ、魔物の淫猥な動きに合わせて腰を動かす。少女の意識は激痛と恐怖で満ちて
いるにも関わらず、肉体は一方的な性交によりこじ開けられるように反応を示してしまう。
それは決して快楽ではなかった。舞の心はいくら嫌悪しても、暴行に晒された少女の躯は
無理矢理に性欲を引きずり出されてて悶え続ける。心と体がバラバラになってしまう感覚に
舞は混乱し、荒い悲鳴混じりの吐息を漏らし始めてしまう。

「ふあああッああッ!!うぐッ!!もうッい、あああああッ!!!」

欲望の絶頂を目指して早くなる魔物の激しい鼓動が躯ごしに伝わってくる。躯の中で熱く
さらに膨張する怒剛のものを直に感じ取り、沸き上がる恐怖に目を見開いて怯える少女。
何をされるか、自分の躯に何を残そうとしているのか性に疎い舞にもはっきりと理解できた。
!!ッそれだけは…それだけはイヤだッ!!

「やめッ嫌だッ!!ううあッ!!…ひあッ!!はぅうッ!!!」

最期の理性の一片が絶叫するが、暴虐に耐えかねた舞の肉体も魔物に併せるかのように
上り詰めてゆく。全身に高まる絶頂感は、性の快楽に乏しい少女の肉体と意識では
把握することが出来ない。ただ激痛で抜け落ちてしまったような恥部から沸き上がる違和感に、
自身の肉体への未知の恐怖が募っていくだけだ。性の淫臭を漂わせ重なり合う一人と一体は、
絶望と快楽をそれぞれ懐いて、迫りつつある終末に肉体を高めてゆく。そして…

被虐者の背中越しに魔物が吠える。瞬間、少女の膣内に埋没していた肉茎が一段と膨らみ爆ぜた。
煮えたぎる白濁が無垢の胎内を焼き尽くす。膣に満ちて犯される恐怖に、舞は割れんばかりの悲鳴
をあげる。

「わああああああああああああああああああッッッ!!!!」

みっちりと秘肉を圧迫する怒張は萎えることを知らず、びるびると獣欲の塊を吐き出し続ける。
激しく放出される粘液は子宮にはち切れんばかりに留まり、舞の下腹部は歪に膨らむ。
ごぷんっ!動きの止まない挿入に合わせ胎内に溜まった液体の音が響く中、魔物を追うように
少女の躰が限界を迎える。ガクンと力が抜けた途端、肉体が暴発したかのように跳ね上がる。
達してしまった躰のうねりは舞の精神を白く焼き尽くし短い嬌声となり教室に響く。

「っんああっ!!!!!」

萎えてさらに刺激に敏感になった肉襞を、そぎ落とすように抜かれる魔物の陰茎。
躰から異物を抜かれると、膣内に溜まった粘液が勢いよく飛沫を上げて吹き出した。
…うう、いや、だ…、どうして躰が、躰がもう…
少女の秘部を蹂躙された喪失感で曇る意識を閉ざそうと、
汚された舞はただ呆然と虚空に視線を這わすだけしか出来なかった。
萎えた下半身を晒したまま、虚脱した四肢を投げ出して荒い息をつく。
グッタリとうつ伏せに体を横たえた舞は、引きつるような嗚咽を漏らし続ける。
少女の果蜜と魔物の獣脂が混ざり合った白く泡だった体液が広げられた両足の付け根から
垂れ落ち、白い太股を伝って黒いニーソックスに染みを残していた。
躰を襲った言いしれぬ絶頂感は波のようにうねり続け、未だ成熟途中の肉体を弄ぶ。
その度に、少女の躰はビクンッとあの上り詰める感覚を思い出すように爆ぜる。

「はあッ…はあッ…!!ッあっ!!くうぅ!!」

躰が痙攣する度、蹂躙され痛々しく花開いた少女の秘裂は外気に震える肉襞を開かせ、
蜜壷に溜まった魔物の残滓をどろどろと吐き出す。
一体自分の躰に何が起きたのかを舞が把握する暇を与えず、魔物は舞の拘束された腕を
掴むと力の失せた躰を無理矢理立たせようとする。頭上に腕を掲げられて足を地につけるが
萎えたそれでは自重を支えきれない。
ぺたりとお尻をついて仰向けとなって、白い腹部を好奇の眼差しを向ける幼女にさらす。

「うわぁ…今の、イッちゃうっていうやつ?気持ちよかった?躰にこんなことされて、
 気持ちいいんだ…舞すごいねえ、お仕置きされて感じちゃうんだ…」
興味津々といった表情を浮かべた白いまいは、床にだらしなく足を投げ出している少女の
開いた股の付け根にそっと指を這わす。未だ弄ばれた脈動を押さえきれない秘部は、拙い
指使いにも敏感に反応し恥唇をあっさりと開く。好奇心で踊る幼女の指先は、
捲れて腫れ上がる肉襞を撫で回し、充血しぷっくりと頭を擡げる肉芽を啄む。

「つッ!!!」
凌辱で敏感になった秘所は初めて感じる感覚を貪るように味わおうとするが、舞の未発達の
性感はそれを異常な痛覚としてしか伝えない。上半身を無理に捻り、弄ぼうとする凌辱者から
逃れようとするが、途端にリボンで結ばれた手首を目元に晒され、脅しの一言を浴びる。
「今度邪魔したら、またこの指に酷いことしちゃうよ…舞いいの?」
「っ!!うくっ…」

あの惨劇と激痛を思い出し舞は喉を引きつらせてかぶりを振る。真っ黒に染まった指に
またあの暴行が加えられると思うと、居ても立ってもいられず屈服の悲鳴が漏れてしまう。
幼女の要求を受け入れると、おずおすと恥ずかしげに足を開き恥部の探求を許す。
自分の知らない感情が肉体に潜んでいた事実に怯えながら、屈辱の時間をずっと耐えようと
唇を噛みしめる舞、だが…際限なく局部に伝う指先の感覚に少女の躰は予想外の反応を示していく。

「…ねぇ、舞の腰…動いてない?これって…すごいねぇ、わぁ…」
「!?えぅう、あッ!!」

痛みと屈辱から身を引くように脳は指示を下すが、跳ねるように舞の腰は少女の指の動きに反応していく。
憎らしい魔物に自分の大切な部分をなぶられながらも体が示す変調に、少女は肉体に裏切られた
絶望を味わう。躰が示すあまりにも屈辱的な反応に舞は半狂乱になって頭を振り乱す。
主の気持ちとは裏腹に肉体は少女の指を求めて細かに震え貪る。
…あああっ…止まらないッ…どうして!?嫌だ…こんなの嫌…
 …ああっ!!」

局部から全身に広がる波に捉えようのない恐怖で思考が真っ白になっていく。
意識ではそれを嫌悪と恐怖としか捉えていないのに、少女の躰は残酷にも押されたスイッチに
ただ反応するように結果を導き出してしまう。頭の中が瞬く光で一杯になっていく。
溜まった官能が舞の必死の抵抗を消し去るように押し流す。

「うわあっッ!!!!」

情けない嬌声を上げ、再び意識を飛ばす舞。がっくりと項垂れると激しくなる胸の鼓動に耐えきれず、
あつい吐息をこぼしてしまう。
絶頂を極めた恥丘は発した汗と愛液で濡れ簿そり、キラキラと月明かりを受け輝いていた。

舞の痴態に満足したのか、まいは白く泡立つ粘液をねっとりと指に絡め、
キラキラと光を反射する糸引くさまを、自分がしてしまった行為に呆然とする舞に見せつける。
恥辱で赤らむ顔をにやにやと覗き込む魔物の少女の顔から上気した喜びが醒めるように失せると、
何故かもう一人のまいは悲しげな言葉を洩らす。

「舞が悪いから…わたしを…捨てようとするから…」

「…え?…」

躰に刻まれる被虐の爪痕。自分の意志とは無関係に肉の喜びを知ってしまった我が身。
この戦いに決着をつけるべく強い覚悟で夜の校舎に臨んだ結果に舞は言葉を失う。
そして、魔物の主たる少女との遭遇。しかし、自分の拠り所だった決意を破壊した少女の
その寂しげな一言は、萎えた舞の心を何故か強く揺さぶった。

「虐めてゴメンね、舞。でも…舞が悪いんだよ…舞がルールを無視してあんなやつを
 二人だけの遊びに招き入れるから。わたしはちゃんと舞の願いを叶えたのに…
 そんな酷いことしなかったら、わたしだってあんな魔物、招いたりしなかったのに…」

ルール?私が破った?何を…あんなやつ?…二人だけの…私の願い!?
私は一体何を拠り所にしてきたのだろう?少女が滔々と語る言葉の意味に困惑し、何とか
記憶の糸をたぐり寄せる舞。過去に私が何を望んだのか?頑なに閉ざしてきた記憶の戸を
触ろうとする行為は、何故か少女を酷く怯えさせ思考の海に波紋を立てる。

…私はあの麦畑で待っていた…それだけ…それ以外に何をしたのか…

「でも『じごうじとく』ってやつだよね。先にルールを破ったのは舞なんだモンね!
 わたしは先に舞がずるっこしたから、仕方なくちょっとルールを曲げただけだからね?
 って、これは『日の射す所に身を置くわたし』は知らなくても良かったことだったけ?」

 でも、舞には責任をとって少しだけ願いを思い出してもらうから…」
クスクスと口元を押さえて笑う少女。もはやあの寂しげな表情は消え去り、邪悪な笑みで
口元を醜く歪ませる。魔物の長はクルリと体を一転させると、何処から取り出したのか
特徴ある髪飾りで頭を飾っていた。

「ねぇ、舞。これ憶えてる?ね!似合うかな、どうかなぁ?」

楽しげに笑うまいの頭の上には、白いウサギの耳飾りが可愛らしい姿を見せていた。
想い出の奥底に仕舞われた数少ない幸せという名の記憶、舞はかつての幸福の絶頂にいた
自分の姿を目の前に絶句する。

どうして…どうしてあの時のわたしが見えるの…
今の余りにも惨めで恥辱にまみれ朽ちようとする己と対比するように、魔物の幼女は
純真なかたちとなってそこに存在していた。
わたしへの贈り物。大切な宝物、そのウサギの耳飾りを被る少女に、引き寄せられるように
舞は問いかける。

「…それ…あの時の、私の髪飾り…どう、して…?」
渇いたのどを酷使して舞は声を振り絞る、恐ろしい少女を前にしても尋ねずにはいられなかった。
閉ざされいた記憶が堰を切ったように体中にあふれ出す。

「どうして?どうして無くした髪飾りを持ってるか?それとも魔物のあたしが持ってるか?
 憶えてない?憶えてないよね!だってそういうルールだったもんね。でももう分かるよね?
 思い出せるよね。そうこれは誰のかな?
 私の大切な宝物…友達の贈り物…いや違うよ、お前のじゃない。嘘だ!!私の大事なもの…
ふーん?違うね!!嫌だ!思い出したくない…どうして私の宝物じゃダメなの…
いや、お前の宝物じゃない!なぜなら、あの日。冷たい雨の降るあの日。一人で待ち続けた麦畑で。
私はそれを捨てたじゃないか!!悲しみと絶望で覆われた空の下、何もかも失ったあの日。
笑顔とウサギの耳飾りと信じる心を、すべてすべて、あの約束の場所に捨ててきたじゃないか!!

ひとり、収穫を終え丸裸になった麦畑にぽつんと佇む少女。
空は秋の終わりを告げる冷たい雨を降らせる。
待っていた、ずっと待ち続けていた。
疑う気持ちなど少女には微塵もなかった、何故なら「約束」だったから、「友達」だったから。
雨でぐっしょりと服を濡らし、日が落ち夜が満ちるまで凍えた体を留まらせる。
青白い月の光が雨雲の隙間から差し込む深夜になっても待ち人は現れなかった。
いや、すでに友達が現れなくなって一ヶ月が過ぎていた。
約束の時間、約束の場所、私との約束…何かの間違いだ、明日になれば…小さな期待を懐いて、
繰り返し待ち続ける…認めたくなかっただけだ。信じたくなかっただけだった。
だけど、でももう…頬を伝う熱い悲しみ。悔しさで滲む視界。限界だった、もう自分を偽れない…

約束は、守られなかった……

歯を食いしばりぎゅっと目をつぶる。沸き上がる感情を抑えきれない。
憎しみ、怒り、そして圧倒的な悲しみ…震える腕が伸び、頭上に舞う耳飾りを握りしめる。
荒々しくはぎ取ると、それを力一杯地面に叩きつける。
泥水を吸って変色していく耳飾りを少女は踏みにじろうと足を上げる。
だが、振り下ろすことが出来ず、のろのろと身を引くと舞はしくしくと泣き出した。
自分を見捨てた男の子を恨む気持ちは流れ落ちる涙と共に沈んでいくが、
代わりに頭を擡げてくるのはいつもの自答自問、力を、己を責める嫌いな自分だ。

みんな、みんな、あたしから逃げていく…また独りぼっち、この「ちから」のせい?
やっぱりあたしがわるいの?だれかおしえて…どうしたらいいの…どうしたら!!!
どうしたら!!!!!!!!!!!!

答えのない問いかけを叫び続ける少女の心。
だが、少女が嫌悪する「力」は主の願いを確かに叶えたのだ。
舞の捧げた供物を贄に、永遠に続く檻を生み出す。
この約束の場所を守る剣士と対なる魔物を…
そして、「嘘」という名の半身を…

私は願った、魔物の存在を!!そして、そして…ずっと信じてきたのだ…

 ね?どう?思い出した?この耳飾りはもうわたしのものなんだよ。でも、
 …帰して上げる。ほら…ね」

もう一人の自分がウサギの耳飾りを頭に着ける。蹂躙された舞の冷え切った胸になにか
懐かしく暖かい感情が広がるが、自分を覆う魔物の影に途端に安堵の思いは凍り付く。
頭上で揺れる記憶の入り口は、この狂気の宴の前に無防備にさらされてしまった。
汚された剣士の乱れた髪の上にふわふわと揺れる白いウサギの耳は、
少女の中から引きずり出された最期の価値あるものに他ならない。
無力と化した自分にこの大切な想いを守る術は、無い。

「かわいいね。うん、やっぱり今の舞にもお似合いだね。
 じゃあ、魔物さんにお仕置きしてもらおうね。
 ぜんぶ、ぜんぶ、傷つけてあげるね…舞。二度とわたしから逃げ出さないように…」

心の中の幼い自分がびくんと震える。舞の意識に埋もれていた楽しかった記憶が色鮮やかに蘇る。
それを踏みにじられる悲壮感に、舞は身も心も子供に戻ってしまったかのようにしゃくり上げ、
首を嫌々と振り乱す。その度にゆさゆさと悲しげにウサギの耳が揺れ舞った。

「…嫌だ…嫌だっ、ううぅ、お願い、…それだけは…」

嗚咽を漏らし、必死に許しを請う舞。子供の頃の大切な思い出。男の子がくれた幸せのかたち。
それすら汚らしい欲望によって汚されてしまう。自分の躯を蹂躙した凌辱に晒されしまう。
だが魔物は己の股間で怒張する肉茎を乱暴にしごき続ける。
獣欲に捕らわれた魔物は、絶頂を迎えつつある凶器を舞の顔面目掛けて荒々しく弄ぶ。
魔物の醜い逸物がしごかれる度、びゅるんと白く泡立つ汁が飛び散り、ツンと鼻を突く異臭が
立ちのぼる。そのおぞましい暴力の象徴に、怯えた瞳を反らすことが出来ない舞。

その怯える少女の頭を握り潰すかのように魔物は掴むと、哀れな玩具の口を欲望ではち切れそうな
逸物へと引き寄せる。少女は呻き声を上げて近づく醜悪な性器の進入を拒もうと息の呑んで顔を
そらすが、首を引きちぎるように正面を向かされ思わず悲鳴を上げ、その防備を解いてしまう。
きつく結んだ唇を物ともせず歯をこじ開け突っ込まれる熱い塊は、舞の口を汚濁と臭気で一杯にする。
舞は喉元を潰される感覚に息を詰まらせ、頭を反らそうと無我夢中で足掻く。

「むぐっうごっ!!んぐッ、むぐうッ!!!」

獣の両手は舞の頭を恐ろしく乱暴に前後に揺さぶると、
己の肉茎を性器と化した生贄の口内で満足させようとする。
逃げ場を失った舌が嫌でも肉棒に絡みついてしまい、苦い味覚が口いっぱいに広がる。
顎が外れそうな圧迫感と口の粘膜をそぎ落とされる痛み、永遠に続くかに思える凌辱の中、
やがて来るであろう恐るべき結末を、少女の光を失った心は頑なに否定し続ける。
これはうそだ…きっとゆめ…ゆめをみている…だけ…

「っうぶっ!!」
じゅぶんッ!!勢い余って口から抜けた唾液にまみれた淫茎が汚すべき対象を定め仰け反る。

グッオオオォヲヲヲヲヲオヲッッッッッッッ!!!!!!!
どぶっ!ぶばぁッ!!びるびるびるッ!!!
獣の咆吼と共に鬼頭冠が膨張し、白濁の熱い粘液を大量に舞にぶちまける。
浴びせられる精液の勢いで顔を仰け反らせ、喉からは嫌悪感が短い悲鳴となって漏れる。
びちゃびちゃと激しい淫靡な音を立て、白い粘液が少女の顔から首筋へ、はだけた胸元から
こぼれた乳房を伝い腹部へと濁流となって、ねっとりと濃い糸を引いて流れ落ちた。
舞は熱い毒飛沫をその全身に浴びた衝撃で、放心しかけていた意識を残酷な現実へと引き戻される。
怯えで見開いた瞳は輝きを失い、だらしなく開いた口からは壊された心の残骸が堰を切って溢れ出た。

「…うくッ、あぁあーーーーーー!!」

声にならない叫びを上げる舞。黄ばんだ粘液が激しくかぶる顔から飛び散り、それでも落ちない
汚濁が恥辱で染まった少女の頬をもったりと伝い落ちる。乱れた黒髪にべったりと跡を残して
垂れ落ちる腐臭を放つ残滓。どろどろに顔を精液まみれにした舞はしゃくり上げながら、
薄汚い肉欲の標的にされた頭上の髪飾りに意識を伸ばす。

「駄目…駄目…ううっだっめっ…うううっ」

ピンと元気に跳ねていたウサギの耳は、どろりとしたたり落ちる粘液の重さで無惨にも折れ曲がり、
舞の額にべっとりと張り付いていた。悲しみの嗚咽を漏らしながら、舞は指が折れ曲がり
束縛された腕で必死で汚い粘液を耳飾りから取り除こうとする。
傷つき激しい痛みを訴える醜く歪んだ指を酷使し、想い出を犯した精液を拭い続ける。
だが、かつては舞の頭上でふわふわと揺れ動いていた可愛らしいうさ耳には酷たらしく
獣の暴力の後がこびり付き、大切な宝物の面影もなく惨めな姿を晒す。
舞の健気な努力も虚しく、ウサギの耳飾りは二度と頭上で元気に揺れ動くことはなかった。

頭上の宝物を懐こうと手を差し伸べるものの、折れた指先ではどうすることもできない。
その心傷極まる舞の横に佇むもう一人の舞。体中からつんと生臭い臭いを立ちのぼらせる
長身の姿。制服の上着は胸元はだらしなくはだけ、ケープの飾りはずり落ち肩口を晒す。
もうじき大人の域に達しようとする少女の無惨な醜態とは対照的に、隣りに無邪気にタップを
踏む幼顔の少女は、汚れを知らない無垢な笑みを浮かべて軽やかに舞う。

「うわー、汚い耳飾り!!どう?気に入った?ほんと舞にはお似合いだよね!!
 ほら、うさうさだね!!うさうさ〜♪」

まいは白濁滴る耳飾りを嘲るように摘み持ち上げると、舞の頭の上で乱暴に振り回した。
そして一転して凶暴に舞の顎をつかまえるとうなだれた顔を上げさせ、その怯えた目を
ギラギラとした敵意で射抜く。

「勝手に終わらせようとしても無駄ってこと、分かった?理解できた?
 なにもかも失っちゃたもんね?でも、ホントは始めから何もなかったんだから、
 そう悲しまなくて、いいんだよ。あはは!!」

体も心も汚された少女は惨憺の涙を流し続ける。全部失った、剣士としての決意も大切な
思い出も…狂気に蹂躙された舞の瞳は、生気が失せ虚ろに闇を見続ける。その闇の先にあるのは、
「嘘」という名の檻に捕らわれた孤独な自分の姿だ。ずっと偽りの約束事に頑なに固執しつづけた
余りにも惨めな存在。それが川澄舞、それが私…佐祐理や祐一と肩を並べて歩く資格すらない…
嘘でまみれた空虚な自分…

 …もうどうしていいのかわからない…

墜ちるに任せ深く心を閉ざそうとする舞、その虚空を彷徨っていた視界に穏やかな笑みをたたえる
幼い頃の舞のすがたが映る。もう一人の舞、嘘という名の力が具現化した少女は、汚され墜ちた
半身にそっと身を寄せると耳元で優しく囁く。

「これからもわたしがずうっと一緒だから、ね。舞? ずっと約束の場所で遊んであげるから…」

舞は噛み合わない歯をカタカタと鳴らし、引きつった笑顔を浮かべてこくりこくりと頷く。
何も変わらない、今まで通りだ、何も…かも。
嘘と一緒に生きてきたのだから。嘘だけが私の拠り所…「自分」からは逃げられない…
そう悟った途端、舞の顔は絶望と孤独感に染まる。佐祐理、祐一、楽しい昼食、
登下校のたわいのない会話に心和ませた日々、みんな幻だ。
約束は叶わない…いや、約束に「力」などないことを知っていたはずなのに、
何を期待していたのだろう?「嘘」こそ真実だ…「わたし」だったのだ。

「あはは…はは…ははははははは…あああああああああああああああああああああああああ」

乾いた笑い声は止まらない。そして、全てを裂くような少女の絶叫が深夜の校舎に響きわたる。
魔物との戦いは終わった。後には荒らされた教室に一人、汚された想い出を頭上に飾る
壊れた舞が残されただけだった。
深夜の病院、ひっそりと静まり返った病棟を一人の少女が杖をつきながら歩き回る。
佐祐理は一命を取り留め、意識と体の自由をなんとか取り戻した日以来、
深夜になると病室を抜け出してこっそりとリハビリ紛いの徘徊を行っていた。
夜の校舎に舞を尋ねて訪れたあの日、佐祐理は「なにか」によって腹部を
切り裂かれ重傷を負ってこの病院に担ぎ込まれた。

得体の知れない「なにか」が親友の舞が直面する大きな問題であることは薄々気づいてはいた。
しかし、親友を気遣いつつも何もできないまま、見守ることしかできなかった自分と、
舞と祐一さんが心配と身を案じて全てをうち明けてくれなかったことに、
佐祐理の胸は無力感と寂しさでずきりと痛んだ。二人の優しさに嫉妬に似た思いを抱いてしまう。
あの夜、一人舞の元を訪れたのも自分なりに親友の支えになってやりたいと願う佐祐理の
気持ちだった。でも…その想いにけして負の感情は無かったと言い切れるだろうか?
自問する佐祐理は、落ち込むよりも行動で償おうと決めたのだった。

腹部の傷跡は治療が済んだ後も生々しく残った。からだに醜い痕が付いたことを悲しむ感情に、
佐祐理は自分もやっぱり女の子なんだなぁと改めて思ったが、
それを舞や祐一さんの前では決して、微塵も気取られたくなかった。
二人に自分のことで引け目を感じさせたくはなかった。舞の背負う何かに対し
自分が無力であることは分かっている故、なおさら佐祐理のことで
親友の顔が悲しみと自虐で曇る様に我慢ならなかった。

「う…く…ふえぇ…まだすこし痛いですね…」

傷口がまだ完治していない為、動く度にジクジクと痛みが広がっていくが佐祐理は
構わず歩き続ける。痛みで歪んだ笑顔は見せたくない、早く元気な姿を二人に見せたい、
無理をしてでも早く退院して舞や祐一さんに会いたかった。佐祐理は笑うことしか出来ないから、
それなら笑顔で二人を支えたい…佐祐理は心の底から笑いたかった。以来、本当の笑みを
見せられなくなった過去に決別すべく佐祐理は決心したのだった。
三人の約束のために、微笑んでいよう、と。

非常灯がぼんやりと廊下を照らす中、佐祐理は一息いれようと壁に背を預けて体を休める。
痛みを堪えながら窓ガラスに映る街の灯りの向こうに思いを馳せる。静かな夜、舞や祐一さんが
この時間にどうしてるだろう?寝てるかなぁ?お風呂かな?テレビの深夜番組を見てるのかも?
お夜食を作ってたりして。それとも、それとも学校…?

たどり着いた思考を遮るように、廊下の先が急に騒がしくなり病棟を包んでいた静寂が破られる。
この先は急患を搬入する常時待機の病棟だ。患者を受け入れる準備で廊下は緊張が満ちていく。
喧騒にも似た雰囲気を前に佐祐理は、自分もこうしてここにやって来たのだと思うと胸が痛んだ。

しかし…
その胸の痛みは胸騒ぎとなり、静まるどころか否応にも増してゆき、
廊下に佇む白衣の少女を困惑させる。
嫌な予感、予兆、沸き上がる不安、佐祐理は胸の鼓動が早くなっていくのを感じる。
引き寄せられるように、少女は少しづつ歩みを早める。
いつの間にか杖をかなぐり捨て壁を伝いながら、佐祐理は蛍光灯の白い光に身を投げ出す。


つめたい人工灯に照らされる救急医療スタッフの人達。看護婦が病院の先生に状況を説明する
通路の片隅で、息を荒らした佐祐理は一人場違いな白衣で立ちすくんだ。
なぜなら、急患を乗せた搬送ストレッチャーに付き添う男性がよく知る人物だったからだ。
「祐一さん…!?祐一さん!!!」
男の子はこの寒い季節に外套を脱ぎ、血にまみれた薄手の上着姿で運ばれる搬送器に心配げに
寄り添っている。間違いない、祐一さんだ。
佐祐理の声に気付いた祐一は、涙と後悔の念で歪んだ顔を上げ叫んだ。
「佐祐理さん?! 来ちゃ駄目だ! 来るんじゃないッ!!!」
悲痛な制止を振り切り佐祐理は救急スタッフに囲まれたストレッチャーによろよろと近づく。
…嘘ですよね…そんなの…祐一さん…
搬入器に倒れかかるように体を折る佐祐理を、祐一が抱きかかえるように支える。佐祐理に見せまい
と体を盾にしようとする少年、だが少女は肩越しに押し寄せる不安を的中させてしまう。

運ばれているのは長い黒髪の少女。看護婦が応急処置を施そうとする少女の腕は痛々しい姿を
見せる。かけられた保温シートから覗くどす黒く変色した肌は、止まらない出血の後が生々しく
跡を残す。親友の顔には生気がなく、虚ろな瞳には理性の光が消え失せていた。
「舞ッ!!!舞ッ!!!!」

返事のない親友の名を叫び続ける佐祐理の前で、少女を乗せたストレッチャーは
集中治療室に運び込まれる。扉が閉じ非常灯に火が入ると、
白い光に満ちた廊下に取り残される少年と少女。不安を掻き立てる静寂が二人を包み込む。

もはや笑うことなど出来なかった。得体の知れない「なにか」が全てを飲み込んでいく、
その恐怖と舞を襲った惨劇を前に、佐祐理は自分の決意が揺らいでゆくの感じる。
目をそらし何も言わない少年、彼の服に黒い染みとなって広がる血の錆びた香りが、
少女の深層にたゆとう黒い過去の記憶を呼び覚まさせる。
沸き上がる自虐の念に肩を振るわせ、愛らしい唇を蒼くなるまで噛みしめる。
膝が力を失い立っていられない、耐えかねた少女は少年の元へ体を投げかける。

「ううっ…どうして、どうしてっ…祐一さん、舞は、ううっ」

佐祐理は血で汚れるのもかまわず祐一の胸元に、その身を力無く預けると嗚咽を上げる。
少年は何も言わずただ肩を振るわせ、行き所のない怒りを拳に込めグッと握りしめることしか
出来ない。
決して見せたくないと思ったはずの涙を堪えきれず、とうとう佐祐理は静かに泣き始めた。

穏やかな日常を破壊し始めた確かな足音に怯え悲しむ佐祐理と祐一。
闇のとばりは全てを包み込んでゆき、無力な三人を混沌と崩壊の淀みへと誘う。
舞、佐祐理、祐一に訪れた夜は、まだ明ける気配すら見せない。

夜はまだ終わらない…

墜ちた剣士「陵辱うさうさ編」
      −完−
150回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:27
回転中だよもん
151回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:28
あうー回転中だよ
152回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:32
うぐぅまだ回すよ!
153回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:32
あははーっまだ回しますよーっ
154回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:33
回転するんだよぉ
155回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:33
まだ回転しますよ
156回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:33
もう疲れてきただよもん
157回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:34
が、がお…まだ回転して欲しいなっ!
158回転中だよもん:2001/01/29(月) 22:35
ううっやっとおわりだよもん…
159398 :2001/01/29(月) 22:39
堕ちた剣士「陵辱うさうさ編」
>>119-149

キャラ凌辱スレに書き込んだ川澄舞SSの続きです。
前の話は舞たんがボコボコにされてヒイヒイ泣く話でした。
今回はエローリでマターリでうさうさです。暇つぶしになれば幸いです。
誤字脱字、舞たんもしくはさゆりんはこんなこと言わねぇに激しく謝罪。
それとこのスレを知る前に、SSを書き込むのを許してくれた凌辱スレの住人みなさんに感謝。

陵辱はあるよ、ここにもあるよ。こんどこそ凌辱であったと。
君は!!
160鬼人変人:2001/01/29(月) 23:15
>>159
陵辱スレの方のリンクもあったほうが良いだろ。

http://cheese.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=974659722&st=401&to=411&nofirst=true

これだよな?
161398:2001/01/30(火) 12:30
>>160
あ、それです。
お手数おかけしました、ありがとうございます!多々感謝。

前の話は指責め(まあぶっちゃけた話、指をへし折ることです)とか
あるので「痛い話はヤだな」という方は、前の話は
『舞たんピーンチ!!次回、舞たんの貞操に忍び寄る淫乱な魔物さん?!』
という感じで思ってもらえば問題ないと思います。
最期に、前の話の「狩る」という言葉は全部「討つ」に脳内変換して下さい(w
162名無しさんだよもん:2001/01/31(水) 18:57
>398
うまーい!! おもしろーい!! なのでageてみたり。
鬼畜…だけど、なんか切ないねえ。舞たんが子供っぽくないところが好き。
163名無しさんだよもん:2001/01/31(水) 19:00
つーか、いつの間にこんな力作が…
後でじっくり読ませていただきます。
ところで398はコテハンですか?
164名無しさんだよもん:2001/01/31(水) 19:20
>>163
398っていったら陵辱スレの大家ではないか!
165陵辱!詠美たん:2001/02/03(土) 02:24
 大庭詠美は幸せだった。
 ずっと好きだった千堂和樹が、自分のことを好きだと言ってくれた。
 和樹に抱かれて、詠美は嬉しかった。和樹の優しい手が、自分の身体に触れたことを思い出すと、胸の奥がきゅぅん…と痛くなる。
 これからは、素直になろう。それで和樹に甘えたり、また一緒に漫画を描いたりしたい。
 詠美はなんの疑問もなく、そんな明るい未来を思い描いていた。

「おお! ついにやったのか、まいふれんど」
「ああ…お前の予想通り、詠美は処女だったよ」
「だああああっ! だから言ったであろう、あの手合いは処女だと!」
 和樹の友人、九品仏大志はおおげさに頭を抱えた。
「ま、済んだことだ。気にするな」
 和樹がうずくまった大志の肩をポンと叩く。
「貴様はまるで分かっていない! 処女であるかないかで、その価値は天と地ほども違うのだぞ!」
「そんな1回やったぐらいじゃ、処女と変わらないって」
「それは同意しかねるが、確かに済んだことをどうこう言っても始まるまい。たとえ処女でなくとも、現役女子高生同人クイーン大庭詠美であることに変わりはない」
 大志の目が怪しく光る。
「ならば同志和樹よ! いっそ詠美を調教して肉奴隷にしてしまうがいい!」
「無茶言うなよ…」
「なにが無茶か! 奴を貴様の魅力でメロメロにして、肉棒なしでは生きていけない身体にしてしまうのだ!! その上でこそ我々の野望が花開くのだぁぁぁぁ!!」
「大志大志。目がイってる」
 ともあれ、二人は以前からの計画をいよいよ実行することにした。
166陵辱!詠美たん:2001/02/03(土) 02:26

「よっ詠美!」
「か、かずき…」
 学校が終わって1人で帰ろうとしていた詠美は、心底驚いた様子で足を止める。
「な、なんでここに…」
「なんで…って、もちろん、お迎えに上がったんですがね、お姫様」
「そ、そう。そりゃあご苦労さま。…で、車は?」
「ねぇよ、そんなもん。ほら歩け。行くぞ」
「えーーーっ? ふつーお迎えっていったら車でしょお!!」
 文句を言いながらも『学校まで彼氏が迎えに来る』ことを喜んでいる詠美は、頬を染め
て和樹の後を追いかけて歩き出す。

 和樹はいつもの駅前の喫茶店に詠美を誘った。
「俺はコーヒー。詠美は?」
「あ、あたしは…えっと…」
 メニューから顔を上げ、和樹の方をちらっと見て
「プリン…頼んでもいい?」
 と小声でたずねる。
「もちろん、いいよ。プリン・アラモードやプリン・パフェもあるぞ」
「ううん…ふつーのプリンでいいの」
 少し上気した顔でパタンとメニューを閉じる。今日の詠美は素直だ。
 自分の前で素直に振る舞えるようになった詠美を、和樹は満足げに見つめる。
「な、なによ」
「詠美はかわいいな」
「な…っ」
 見る見る詠美の頬が赤く染まる。
「そ、そんなの…あ、あったりまえでしょお! ポチのくせにそんなありきたりなことゆ
うなんて、ちょおちょおちょお…」
「むかつく?」
「ちょおちょお…うれ、し…」
 最後はモゴモゴと口の中で消えて行く。
「ほんとにかわいいよ、詠美は…」
 ひとりごちるようにつぶやいた和樹の目が冷酷に光ったことは、赤くなってうつむいて
いる詠美には知るよしもなかった。
167陵辱!詠美たん:2001/02/03(土) 02:27

「ところで詠美、明日、泊りにこないか?」
「と…泊りっ!? そ、それって…」
 真っ赤になってうろたえる詠美。
「一人暮らしの男の部屋に泊まるなんて、そ、そ、そんなのっ…
 あ、あたしはっ、そんなふしだらな…」
「ばか。一緒に漫画描こうって言ってるの」
「あ…漫画…。そ…か…」
「なーんか残念そうだな? 詠美」
「ちっ、違うわよっ! ポチのくせに、思い上がりすぎよっ!」
 むきになって否定する詠美の腕を引き寄せ、耳元でささやく。
「心配しなくても、その後でうんと可愛がってあげるからさ」
「ば、ばかあっ…」

 次の日。
 朝から『心ここにあらず』という雰囲気でそわそわしていた詠美は、終業のチャイムと
共に教室を飛び出した。
 手に持った大きなバッグには、昨夜あれこれ悩んだ挙げ句につめこんだお泊り道具一式
が入っていた。
(パジャマとか…いるかな。ネグリジェの方がいいのかな。あ、でも、ひょっとしたらそ
んなの着ないかも…って、きゃー、きゃー、きゃー!!!)
(ちがうっ、漫画を描きにいくんだからっ! まず道具入れなきゃ…)
(今日買ってきたあたらしい下着…。和樹、気に入ってくれるかな)
(まだだいじょうぶのはずだけど…もし急に来たらこまるし、生理用品も入れなきゃ)
(この新せいひんのチョコ、食べかけだけど、おいしかったから和樹にもあげよっと)
 そんなワクワクした詠美の気分そのままに大きくふくらんだバッグを見て、和樹は思わ
ず苦笑する。
「おい、詠美。どこまで旅行するつもりだよ」
「な、なによっ。女の子はにもつが多いものなんだからあっ」
「はいはい。ほら、持ってやるから貸しな」
「あっ、かってにあけて見ないでよっ!」
「見るかっ」
 片方の手に詠美のバッグを持ち、もう片方の手を詠美とつないで、和樹は自分の部屋へ
と向かった。
168陵辱!詠美たん:2001/02/03(土) 02:28
「ここくるの、ひさしぶり…」
 部屋をぐるりと見回して詠美がつぶやく。
「そういえばそうか。別に何も変わってないだろ?」
「うん…あ」
 目線が止まり、机の上の描きかけの原稿をじっと見る。
「これ、和樹が今描いてるの?」
「ん? ああ、そうだ。読んでいいぞ」
「うん、じゃあ読ませて」
 真剣な表情で原稿を見はじめる詠美を置いて、お茶を入れるために和樹は台所へ向かう。

「詠美。紅茶いれたぞ」
「……」
「詠美! えーいーみーちゃん?」
「……」
 呼ぶ声も聞こえないほど、詠美は原稿に没頭している。
 和樹はそっと詠美の後ろから近づき、
「詠美…」
 名前を呼びながらスカートの中に手を滑りこませる。
「…っ!?」
 びくん、と跳ねあがる詠美の身体を抱き締めて、やわらかな耳朶に舌を這わせる。
「や…かずき…きょおは漫画描く、っていってたでしょおっ」
「そんなのただの口実にきまってるだろう」
 詠美は肘をつっぱって和樹の奇襲をかわそうとするが、和樹はかまわず首筋に唇を移動
させ、指で詠美の下着に包まれた敏感な部分を撫でる。
「あっ…ふみゅ…っ」
 少しずつ詠美の身体から力が抜け、手から原稿がバサバサと音を立てて滑り落ちた。
169陵辱!詠美たん:2001/02/03(土) 02:30

 どさっ。
 落ちた原稿を踏まないように注意しながら、和樹は詠美に覆い被さるようにしてベッド
へ倒れこむ。
「か、かずきっ…」
 詠美の手が和樹の背中にまわされ、シャツをぎゅっと握り締める。
 何かに耐えるように目を固く閉じ、身体を震わせる詠美が健気で、和樹はそのまぶたに
軽くくちづけをしながら服を脱がせていく。
「かわいいよ…詠美」
「やだ…あんまり見ないで…」
 下着だけになった詠美は恥ずかしいのか、相変わらず目を閉じたままだ。
 なめらかな下腹を撫でながら、和樹の唇が下着の上から詠美の胸の頂点を捉える。
「ひゃんっ…!」
 突然の甘美な刺激に耐えきれず、詠美が思わず高い声で鳴いた。
 和樹は薄く笑いながら、立ち上がってきた胸の突起を摘むように愛撫する。
「もうこんなに乳首が立ってるよ。感じてるのかい?」
「んんっ…やだ…」
 和樹の唾液が濡れた染みを作ったブラジャーをめくり上げると、弾力のある乳房がこぼ
れる。
 今度は直接それを唇にはさんで、強弱をつけて吸い上げ、軽く歯で嬲りながら一気にパ
ンティを引き下げる。股間とパンティのあいだに一瞬透明な糸がつうっと伸びる。
「あああっ! やだっ、や…ああん!」
「もう濡れてるじゃないか。詠美はえっちだなあ」
「やん…あたし、えっちなんかじゃな…はあんっ!」
 和樹の唇が詠美の足の間へと移動すると、詠美は腰を震わせて嬌声を上げる。
「だ、だめっ…! そんな…ああっ…」
 詠美のそこはもうすっかり濡れそぼり、充血した花弁がぷっくりと膨らんで和樹を誘っ
ていた。和樹は蜜をこぼす花弁に舌をさし入れ、音を立てながらそれを舐めとる。
 ぴちゃ、くちゅ、じゅぷっ…湿った水音が夕暮れの静かな部屋に響く。
「あっ、ああっ…! だめぇ…おかしくなっちゃうぅ…!」
「おかしくなっていいよ。もっと気持ちよくなってくれ、詠美」
 和樹は詠美の一番敏感な突起を口に含むと強く吸い上げる。
「ひあ…っ!! あっ、あっ、あっ、や…イク…っ!」
 思わず手で和樹の髪を掴んだ詠美は、腰を和樹の顔に強く押しつけながらあっさりと絶
頂を迎えた。(つづく)
170回転:2001/02/03(土) 19:21
陵辱じゃないじゃん
171回転:2001/02/03(土) 19:22
これからか?
172回転:2001/02/03(土) 19:23
でも続きに期待
173回転:2001/02/03(土) 19:23
しつつ
174回転:2001/02/03(土) 19:24
まわし
175回転:2001/02/03(土) 19:24
てから
176回転:2001/02/03(土) 19:24
あげて
177回転:2001/02/03(土) 19:25
みたいと
178回転:2001/02/03(土) 19:25
思い
179回転おわり:2001/02/03(土) 19:31
ます。新作上げ。
>>165-169 「陵辱!詠美たん」でも全然陵辱じゃないヨ!>作者さん
180名無しさんだよもん:2001/02/06(火) 21:08
>179
…あ゛(汗)
回し上げありがとうございました。
全部書いてから上げようと思って放置してしまいました。
陵辱は続きの部分で出てきます。まだ書いてる途中ですが(^^; 
181名無しさんだよもん:2001/02/07(水) 17:29
いまだに>>16の祐一の開口一番「ヒャッホーッ!」は笑ってしまう。
182陵辱!詠美たん:2001/02/13(火) 23:46
「詠美…入れるよ」
 和樹は荒い息をつく詠美の足の間に割ってはいると、自分自身をまだヒクヒクと痙攣し
ている花弁にあてがう。
「あんっ…」
 詠美が身体をびくんと震わせて、甘い声を上げる。
 その声に苦痛の色がないことを確認し、和樹は一気に最奥まで突き入れた。
「ああっ! あ、はあっ…」
 身体を仰け反らせ、シーツを握り締める詠美。
 熱く潤んだ部分は和樹のペニスを狂おしいほどに締めつけながら、淫靡にうごめく。
 その心地よさを堪能しながら、和樹はゆっくりと詠美の中を行き来し始める。
「はう…んっ、んっ、んっ…」
「気持ちいいか、詠美?」
「ばかあっ、そん…な、こと、言えな…ああっ! すご…」
 詠美は脚を和樹の腰にからみつかせ、グラインドするように腰を動かす。
 その様子は、まるでもっと深く迎え入れようとするようで、少女のような詠美の容貌に
似合わず淫靡だった。
(ついこの間まで処女だったくせに…たいした淫乱だよ、詠美)
 和樹が口の端を歪めて笑ったことを、夢中で腰を振る詠美はまったく気づかない。
「ああっ、かずき、かずきぃ…いいの、気持ちいいの…」
 その声に応えるように、和樹は腰の動きを大きく速いものに変えていきながら、ゆっく
りとその両手を詠美の首に伸ばす。
「ああっ! あっ、あっ、あっ………あ…ぐっ!?」
「ああ…よく締まるよ、詠美」
 今や和樹の手は詠美の首にかかり、きつく締め上げていた。
「ぐ…う…うぐっ…」
「うっ…気持ちいいぞ。もっと締まるか?」
 手に更に力をこめる。
「う…うあ…くぅ…」
 和樹の手を引き剥がそうと詠美は爪を立てたり引っ張ったりするが、それはびくともし
ない。詠美の見開かれた目から涙がこぼれ、口の端からはだらしなく涎が垂れる。
「ははは、すごいぞ詠美! 食いちぎられそうだ。お前は本当にえっちだなあ」
「……」
 もはや声も出ない詠美は、信じられないものを見るように和樹の顔を見た後、ひうっ…
という低い息を漏らし、気を失った。
183陵辱!詠美たん:2001/02/13(火) 23:46
「……う……けほっ…」
 詠美が目を覚ましたとき、そこは暗闇だった。
「…どこ、ここ…う…げほっ、げほ…」
 声を出すと喉に痛みが走った。
 とっさに喉を触ろうとするが、手が動かせない。
「か…ずき…?」
 かれた声で弱々しく和樹の名前を呼ぶ。

 カチッ!
 突然ライトがつき、詠美はまぶしくて思わず目を閉じる。
「…よう、詠美」
 再び目を開いた時、その目に映る光景は詠美には信じられないものだった。
「…な…に、これ…?」
 倉庫のようなだだっぴろい部屋。がらんとしたその部屋にあるものはベッドがひとつ。
 一糸まとわぬ姿の詠美がそのベッドの支柱に手足を縛り付けられていた。
 少し離れたところにスポットライト。小さなテーブルと椅子。その上に置かれたパソコ
ンのディスプレイが白い光を放っている。
 そしてそこに立って詠美を見下ろしているのは…
「和樹…と…あんたは…」
「ご機嫌はいかがかな。麗しの同人クイーン、大庭詠美嬢」
 にやにやしながら大志が詠美に話しかける。
 そのからかうような口調に思わず頭に血がのぼった詠美は、喉の痛みも忘れて叫ぶ。
「ごきげんいいわけないでしょおっ! なによこれえ! ほどきなさいよおっ!!」
「おやおや。どうやらお姫様はご機嫌ななめのようだぞ、まい同志」
 ふん、と鼻で笑いながら和樹が詠美の顔にライトを当てる。
「や…やめてよ、まぶしいじゃないっ!」
「いい眺めだぜ、詠美。さっきまであんなによがってたもんなあ」
「な…!」
「股ぐらから精液と愛液をぐちょぐちょに垂れ流したまま、気丈に振舞うなんざ、さすが
同人クイーンの大庭詠美ちゃん様だよなあ」
「…やっ…! な…中で出した…の…?」
 和樹の言葉に詠美の顔が蒼白になる。
184陵辱!詠美たん:2001/02/13(火) 23:47
「な…んで…なんでこんなこと…」
 和樹は詠美に近づき、その顎を持ち上げ、顔を覗きこむようにして言う。
「お前はこれから俺たちの商品になるんだ」
「…しょう…ひん?」
「ああ。同人クイーン大庭詠美と寝たがる何人もの男に中出しされるんだ。安心しな、妊
娠なんかしたら腹を蹴って流産させてやるからよ」
 詠美はショックのあまり言葉もない。
 しばらくそのまま和樹の顔を見つめた後、ようやく言葉をつむぎだす。
「なん…で…?」
「あ? なにが」
「あたしのこと…好きだ…って…」
 和樹はしげしげと詠美の顔を見る。
「お前…そんなこと本気で信じてたのか?」
 くくっ、と喉の奥で笑う。
「瑞希、知ってるだろう?」
「…ポニーテールのこ…」
「ああ。あいつが俺の女だ。胸もデカイし、アレも最高だしな」
 和樹はタバコに火をつけ、煙をふぅーっと詠美の顔に吐く。
「お前は…利用価値がある。それだけさ」
「……ない…」
「え?」
「…許さない…許さないっ…許さないんだからあっ!!」
 火がついたような詠美の勢いに一瞬和樹は呆然とし、
「ふ…はは…あはははははははははははは!」
 次いで可笑しくてたまらないというように大声で笑い出す。
「なにがおかしいのよっ!」
「ふふ…お前は漫画に関しちゃ何でも分かってるようだけど、他のことは何にも分かっ
ちゃいないんだな…あは…あははは…」
 笑いすぎて目尻に浮かんだ涙を指先で拭いながら、和樹は詠美に言い聞かせるように告
げる。
「お前はもうなんにも選べる立場じゃないんだ」
185陵辱!詠美たん:2001/02/13(火) 23:47
 怒りのせいか、恐怖のせいか…詠美の身体がぶるぶると震え出す。
「あんたたち…あんたたちっ…!」
 振りしぼるような詠美の声を無視して、和樹はパソコンをいじる大志の側へ向かう。
「どうだ? 反響は」
「うむ、やはり大庭詠美ともなれば買い手が殺到しているな」
「お、もう10万を超えたのか」
「この勢いだと、50万くらいはつくかもしれんぞ」
「あ…あんたたちいっ! 許されると思ってるのおっ!? はんざいよ、これは!!」
 詠美の怒鳴り声に和樹と大志がくるりと振り向く。
「…たく、うるせー女」
「我輩が黙らせるか?」
「頼むよ…あ、でもあんま手荒なことして傷ものにすんなよ。商品なんだから」
「それくらい分からぬ我輩ではない」
 つかつかと大志が詠美に近づく。
「なにようっ! だ、黙らないわよ、あたし! 叫んでやるう!」
「ならば、黙らせるまで」
 大志はそう言うと同時に何かを詠美の口の中に押し込む。
「ふ…ふぐうっ!!」
 詠美は涙目で首を振り、なんとかそれを吐き出そうとする。
「辛いか…それは我輩が3日間履いた靴下だ。存分に味わうがよい」
「それは…お前、鬼だな」
 自分の立場を忘れたように和樹が同情の声を漏らした。
186陵辱!詠美たん:2001/02/13(火) 23:48
「ふむ…高校生の分際でなかなか肉感的な身体をしているな、大庭詠美」
 大志の手が確かめるように詠美の身体を撫でまわす。
「ふぐ…ふぐううっ!」
 身体をよじって逃げようとするが、四肢を拘束されていてはそれもかなわない。
「うむ…このように嫌がっていても、乳首は立つのだな」
「ふぐううううっ!!」
 乳房を揉みながら乳首をくりくりと指先で捏ねると、赤みを増したそれがぷっくりと立
ちあがる。そうして敏感になった乳首の一番先をさすると詠美の腰がびくんと跳ね上がる。
「ふ…ううっ…!」
 大志がふと下半身に目をやる。さっき和樹が言ったように、そこは和樹の精液が残って
いた。
「うーむ。このままでは気分が悪い。ちょっと待っていろ、大庭詠美」
 大志はティッシュを取り出すと念入りにそこを拭き始める。
 大志の指がそこに触れるたびに詠美の腰がびくびくと震える。
「こら、折角拭いているのに、次々に溢れさせるのではない! まったく」
「うう…」
 詠美は涙ぐみながらも、感じてしまう自分をどうすることもできなかった。
「これぐらいでよかろう…しかし」
 大志はまじまじと詠美の顔を見る。一般的に見て十人並以上に可愛い容貌の詠美だが…。
「あさひちゃんではないのは、いたしかたないが…今ひとつそそられんな…そうだ」
 ぽん、と手を叩くとテーブルの方へ行き、何かを持って戻ってきた。
「うむ、これでよし」
 ぺたぺたと詠美の顔にテープで貼りつける。それは桜井あさひのピンナップだった。
「おお…あさひちゃん…! あさひちゃーん!!!」
 大志は鼻息も荒く詠美の体にのしかかる。
「ふぐううっ!!」
「あさひちゃん…おお、あさひちゃん…」
 大志は熱に浮かされたように詠美の体中を舐めまわす。(つづく)
187陵辱!詠美たん:2001/02/13(火) 23:52
陵辱!詠美たん その2 >>182-186
量も少ないんで、上げるのは全部終わってからします。
188名無しさんだよもん:2001/02/14(水) 01:12
おおやっと続きが。こっそり応援しています。
でも鬼畜な展開なのに笑わせないように>大志の靴下
189名無しさんだよもん:2001/02/14(水) 17:18
うぐ〜クライマックスまでいかないとイケないよ〜(笑
190コウチマン.com:2001/02/18(日) 00:46
ノーマルSSスレに真琴鬼畜(?)SS書きましたので告知。
リンクの張り方わからんのでお手数ですがノーマルSSスレの
「最新レス100」で逝ってくださいませ。

あとノーマルスレの方ごめんなさい、それと読んでくれてありがとうっす。
191KIT:2001/02/18(日) 02:55
192コウチマン.com:2001/02/20(火) 13:14
>KIT氏
あ、それっす。
レス番号指定リンクの方法まで…
感謝。
193名無しさんだよもん:2001/02/24(土) 10:35
詠美たんが落札される日を待つべく、たまにはageてみたり。
194一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:19
 真琴は街をさ迷っていた。
 本当はあの家に帰りたい。けどもう帰れない。
 昨日起こった些細なトラブル。一匹の猫を巡っての祐一との見解の相違。
 一応あの後、喧嘩の原因となった猫を探して見たがトラックの荷台に乗り、遠方へ運ば
れてしまった猫がそうそう見つかる訳がない。
 もし、見つけられていたのなら謝罪するきっかけになるとも思っていたのだが、もう手遅れ。
 今の真琴は宛てもなくただぶらぶらとさ迷うだけの悲しい放浪者。
 心配してくれる人など誰もいない哀れなストレンジャー。
「…あ」
 そんな真琴の目に止まる一台の機械。
 自分と言う存在を写し出してくれるプリント機。
「…みんな楽しそうだな」
 その機械の前には真琴と同じ位の年頃の女の子達が和気藹々と青春を謳歌している。
 もし、記憶が戻ったら、自分もあんな風に笑えるのだろうか?
 たくさんの友達に囲まれながら楽しい思い出を作れるのだろうか?
 そんな事を心に思い描きながら、真琴はいつもの通り女の子達が立ち去るのを待ち続け
る。
195一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:19
「え〜と、お金は…」
 数分後。
 プリント機の前で財布を取り出し、小銭入れを吟味する真琴。
 正直、手持ちのお金は余り残っていない。
 今後の事を考えたらとてもじゃないがこんな所で使ってはいられないはずだ。
「え〜と、フレームは…。うん、これにしよう」
 だが、真琴は使ってしまう。
 たった一人っきりで、他の誰も見る事はないであろう写真を撮る為に使ってしまう。
 一体何故そんな事をしてしまうのか? こんな事をして何の意味があるのか?
 それは真琴本人ですら解らない命題。内なる心からの不可思議な命令。
「はい、チーズ」
 パシャッ!
 そしてシャッターを切る音と共に現像される写真付きのシール。
 真琴はそれを手に取り、ニッコリと満足そうに微笑む。
 たとえその笑顔が空しさと共にあるのだとしても、今は構わない。
 いつかきっとこんな自分を見つけ出してくれる人に巡り合える。
 真琴はそんな一筋の希望にすがるほかないのだから。
196一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:20
「はあ…。寒い…」
 夜。
 真琴は公園のベンチで丸くなりながら、ただ一人寒さに打ち震える。
 次々と吹き付けてくる寒風。
 身も心も凍り付かせる非情な冬の呪い。
 だが、真琴は一人きりで耐える他はない。
「あったかいお風呂に入りたいな…」
 つい数日前。ほんの少し前までは手に届いていた夢のような暮らし。
 暖かい家の中で、美味しいご飯を食べて、沸き立てのお湯の中に浸かり、ほかほかの布
団を被って寝る。
 だが、今となっては届かない現実。悲しい夢物語。
「…とりあえずご飯にしよっと」
 そう誰とも無く呟きながら、真琴は先程買って来た肉まんの袋を開け手を付ける。
 指先からほのかに伝わって来る温かい感触。寒空の中わずかに灯る希望の灯火。
「あぅ…。美味しい…」
 一口目を口の中に放り込みながら真琴はそう静かに呟く。
 その瞬間わずかに揺れる目の前の風景。
「…あれ?」
 ふと気づけば両の目から涙が。止め処も無い心の雨が瞳から流れ落ちてくる。
 …ゴシゴシ。
 その涙を無言のまま右腕で拭き取る真琴。
 認めたくないから。
 こんな寂しい気持ちを認める訳にはいかないから。
 これくらい大した事ではないと思い込みたいから。
「もう、寝よっと…」
 肉まんを食べ終え、他にする事がなくなった真琴がベンチに横になる。
 捨てられていた新聞紙にくるまいながらひっそりと目を閉じる。
 こんな物使ったとて大して効果がない事は知っていたが、そうするより他になかった。
「おやすみなさい…」
 そして誰も応える者がいない中でそうひっそりと呟く真琴。
 漆黒の闇に煌く無数の星がそんな真琴を静かに見守っていた。
197一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:21
 数日後。
 真琴は身体中に起こる異変を感じながらも何とか生き長らえていた。
 食事は一日にわずか二回。
 残り少ないお金を何とか切り詰めながら、今日も真琴は宛てもなくふらつく。
 何となく手足が重い。言う事を効かない。
「あぅ…。ちょっと疲れたな…」
 そう呟きながら真琴は駅前のベンチに座る。
 身体からわずかに異臭がする。頭が少しばかり痒い。
 水瀬家で最後のお風呂に浸かってから既に三日が経過し、真琴の服、特に下着が限界に
来ていた。
 だが、真琴がその汚臭に抗う術はない。
 一応公園の水道で洗う事を思い立った事もあったが、乾かしている間の事を考えると恥
かしくてとても出来なかった。
「お風呂に入りたいな…」
 その言葉と共に流れ落ちる一筋の涙。
 そしてそんな真琴の前を通り過ぎて行く見知らぬ人達。
 真琴はたまにこの場所に来てはこうやってベンチに座りながら、ただひたすら何かを待ち続ける。
 自分と言う存在を知っている人間を待つ為。
 自分に呼び掛けてくれる人間に会う為。
 だが、真琴に話し掛けて来る人間はいない。
 ただ、目の前を通り過ぎて行くだけ。何の関心もない瞳をこちらに差し向けるだけ。
「あう…」
 そして真琴は立ち上がり、またフラフラと何処とも無く立ち去って行く。
 その表情は疲れ果て、くすんだ瞳は寂しさと悲しみに彩られたその世界を映し出す。
 今日という日の終わりを表わす夕焼けが真琴の瞳の中で赤く眩しく揺らめいていた。
198一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:21
 真琴の身体はかなりの変調を来たしていた。
 それはもう真琴本人すらも認識出来ないほどに症状が進み、意識が朦朧とする中をただ一人きりで歩き続けて行く。
 いや、既に朦朧とする意識すらもないのかも知れない。
 だが、そんな人形のように成り果てた姿で真琴はがむしゃらに歩を進めて行く。
「はあはあ…はあはあ…」
 真琴の口から苦しそうな嗚咽の声が断続的に響く。
 人間としての記憶は既に失われた真琴にとって後に残されたのは狐として過ごしていた過去の記憶。
 そんなおぼろげな記憶にすがるように真琴はあの『場所』をただひたすらに目指して行
く。
「ねえねえ、ちょっと何あのコ?」
「うあ…。気持ちわるーい。あんな年でもうルンペンなのかしら?」
「不気味よねえ…。とりあえず関わらない内にさっさと行こう」 
 既に全身からは明らかな異臭が漂い。道行く人の奇異の視線、嘲笑を一身に浴びている。
 だが、真琴は歩く事を止めはしない。
 まるでとり付かれたように。何かに導かれるように街外れの丘へ向かう。
 有りもしない希望にすがる様に。
 ドンッ!
 次の瞬間。
 浮浪者風の男にぶつかった真琴が路上に転がる。
「おいおい、姉ちゃん! 何処見て歩いてんだ!」
「…あぅ…」
 転んだ勢いでスカートが捲り上がり汚れ切ったショーツが露になったが、真琴はその事に気付きもしない。
 羞恥心などという感情が既に消え去っている真琴にとって、そんな事は大した問題ではないのだ。
「…何だあ? 気味の悪いヤツだな」
 そんな感想を述べる男を横目に真琴はフラフラとその場を立ち去って行く。
 行き先はただ一つ。
 今の真琴にはその事しか頭になかった。
199一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:22
 アスファルトに覆われた道路が姿を消し、周辺が徐々に鬱蒼とした茂みに覆われて行く。
 赤茶色の土が剥き出しになった不安定な足場は身体が思うように動かない真琴にとって困難以外の何者でもなかった。
 だが、真琴は気力を振り絞って、一歩一歩着実にあの場所に近付いていく。
 懐かしい思い出の地に。過去への邂逅を果たす場所に。
 そこに行けば何が待っているのか?
 どんな希望が待ち受けているのか?
 そんな事は真琴にも解らない。
 けど足が勝手に動いていく。何かに誘われるように上へ、上へと登って行く。
 既に高熱のせいで目の前の光景は霞み、激しい悪寒が身体を蝕んで行く。
「はあ…はあ…」
 真琴の口から苦しげな息が漏れて来る。
 だが、そんな真琴を助ける者は誰もいない。
 ただ鬱蒼とした森が周りを取り囲んでいるだけ。ただ、それだけ。
「…あ」
 そんな真琴にわずかばかりの希望の灯火が浮かぶ。
 真琴の瞳の先に。目指すべき場所に森の出口がうっすらと浮かんだのだ。
 真琴は最後の力を振り絞り、四つんばいになりながらも、その場所へ近づこうとする。
 だが、次の瞬間。
 ガバアッ!
 背後から突如現れた強い力に押さえ込まれ真琴は沈黙する。
 その視線の先には。
 先程ぶつかった男の姿があった。
200一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:23
「へっへっへ…。姉ちゃんこんなところで何してんだい?」
 男は下卑た笑みを浮かべながら真琴にそう語り掛ける。
 だが、真琴が答える事はない。
 押さえ込まれながらもなお、丘へ行く為に必死にもがく真琴。
 蹴るべき大地が失われているにも関わらず、ただひたすらに足をバタつかせる真琴。
「いや、何…。さっきのお礼がまだ済んでないと思ってな…。で、つけてみたら何を思ったかこんな場所に行きやがる。へへ…誘ってるつもりなのか?」
 男はそう呟きながら真琴の左右の胸を服ごしに揉みしだく。
 形の整った綺麗な胸が男の粗野な手によって乱暴に潰されて行く。
「おいおい、もうちょっと抵抗してくれよ。これじゃ面白くも何ともねえだろう?」
 もう片方の手を下半身の方に伸ばしながら男はそんな理不尽な言いがかりをつける。
 だが、真琴は何も答えない。
 いや、答えられない。
「ったく、つまんねえヤツだな。んじゃこれならどうだ?」
 ビリリリッ!
 その声と共にショーツごと破り捨てられるスカート。
 男の目の前に剥き出しになったヴァギナが露になる。男はおもむろに今もなお動き続ける真琴の両足を捕まえ大股に開かせる。
「…まだ毛もロクに生え揃ってねえな。にしてもクセえ…。風呂入ってるのかお前?」
 男は人差し指を真琴の割れ目に擦り付けながらそんな不満を訴える。
「まあ、いいか。こっちはスッキリ出来ればいいだけだからな」
 そう言いながら、男は既に怒張した己のイチモツを取り出し、真琴のヴァギナに宛がう。
 そして一切の躊躇なしに。
 ブチッ!ブチブチブチブチーーーーーーーーーーッ!!
「あぅ!」
 その脳天を貫くような痛みに思わず声をあげる真琴。
 男はその声を聞き、満足そうな表情を浮かべる。
201一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:23
「お? やっと声をあげやがったな。よーし、子宮ぶち壊すほど突き捲くってやるから覚悟しろよ!」
 そんな血も涙もないような言葉と共に、男の律動が水を得た魚のように加速していく。
 グチャッ! グチャッ! グチャッ! グチャッ!
「ア…アア…アゥー!」
 真琴の口から人とも獣とも解らない声が吐き出される。
 結合部分からは処女の血が痛々しく流れ、大地を赤く染める。
「おらおらおらッ! 結婚も出来ない身体にしてやるぜ!」
「!」
 その瞬間。
 これほどまで酷い目に遭いながら今まで変化が見られなかった真琴の瞳から一筋の雫が
垂れ落ちる。
 それは涙。
 人間の涙。
 心の奥底に沈んでいた感情の海から流れ出した悲しみの雫。
「ひゃっひゃっひゃッ! 何悲しそうな顔してんだ? 可愛いお顔がくしゃくしゃだぞ!」
 だが、男はそんな真琴を見て可虐心に更なる火を灯す。
 己の腰を。その先に繋がる真琴自身を破壊するかの如く突き動かす。
202一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:24
 グチュッ! グチュッ! グチュッ! グチュッ!
「アウッ! アウッ! アウッ!」
「おらあッ! 受け止めやがれ!!」
 ドピュッ! ドピュピュピュピュピューーーーーーーーーーーッ!
「アーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
 真琴の中に男の精子が大量に注ぎ込まれる。
 わずかに灯った炎を消し去るように。一筋の希望を奪い取るように。
 いつのまにか大量に零れ落ちた涙が真琴の顔面を覆い尽くしていた。
「ひっひっひ…。まだまだこんなもんじゃねえぞ。こちとら溜まりまくってんだ。お腹がパンパンになるまでやらして貰うぜ」
 そんな悪魔のような笑みを浮かべながら男が再び真琴に襲い掛かる。
 その時、声が。
 真琴の口からわずかばかりの声が奏でられる。
「あぅ…したい…けっこん…」
 それは人間の声。
 わずかに残った人としての願い。
「あ? 結婚? ったく、ガキのくせに色気づきやがって! お前みたいな白痴をもらっ
てくれる酔狂な男なんていやしねーんだよッ!」
 だが、そんなわずかな願いも野獣と化した男の前に無残に打ち砕かれる。
 そして続けられる地獄の苦しみ。
 悪魔に裁かれる死と隣り合わせの処刑。
203一人ぼっち:2001/03/03(土) 13:25
「ふーッ! すっきりした。じゃあな姉ちゃん、もうぶつかったりするんじゃねーぞ」
 そう言い放ちながら男は意気揚揚と山道を下って行く。
 後に残されるのは無残に横たわる真琴の肢体。
 あそこからは大量の精液が零れ落ち、ビリビリに切り裂かれた服は原型すら留めていな
い。大きく見開かれた瞳は既に何も映さずに木々の隙間から漏れる月の光だけを反射させ
ている。
 だが。
 それでも真琴は立ち上がる。
 あの丘へ行く為に。懐かしい故郷へ帰る為に。
 一歩進む度に精液があそこから垂れ落ち、身体中がバラバラになりそうな衝撃を受ける。
 わずかに残った命の炎が風に煽られるように消えかかる。
 しかし、真琴がその行動を止める事はない。
 その身を削る様に。その心を神に捧げるように一歩一歩森の中を進んで行く。
 そして。
 目の前に広がる広大な野原。その先に見える色取り取りの光を放つ夜景。
 ついに辿り付いたのだ。
 真琴の目指した地へ。その終着点へ。
 真琴はおぼつかない足取りでフラフラと先へ進むと、糸の切れた操り人形のようにその場に倒れる。
「あ…ぅ…」
 そして、ちょっとした風にすら流されてしまいそうなわずかな声。
 そんな消えつつ炎をその身に感じながら、真琴はただ一つの事を思う。
 祐一の事を。
 自分を捨てて行った祐一がここに来てもう一度拾ってくれる事を願いながら。
 涙がいつのまにか零れ落ちている。頬を伝う雫が夜景の光を反射させ、自分という存在をかすかに伝える。
 だが、それもわずかばかりの夢。
 そんな儚い希望を心に宿しながらゆっくりと真琴はその瞳を閉じて行く。
 夜の闇に溶け込むように。凍て付く風に吹き飛ばされるように。
 静かに消えて行く小さな身体を空に浮かぶ満月が哀れむように見つめていた…。
204ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:26
回します。
205ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:26
回してます。
206ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:27
回しています。
207ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:28
回します。
208ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:29
回してます。
209ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:29
回しています。
210ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:30
回します。
211ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:30
回してます。
212ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:31
回しています。
213ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:36
新作の方をアップします。
今回は真琴モノです。
良かったら読んでやって下さい。

ただ、結構悲惨な内容かも知れませんので萌え系の方はお読みに
ならない方が良いかも知れません。

とりあえずそんな感じです。
では。
214ほかほか兄さん:2001/03/03(土) 13:38
リンク貼るの忘れてました。すみません。

>>194-203
上記が新作です。
では〜。
215名無しさんだよもん:2001/03/03(土) 15:32
age
216名無しさんだよもん:2001/03/03(土) 18:06
>>214
くあッ!
ちょっとコレは…。

うーむ、悲惨だ…。
悲惨過ぎる…。
217名無しさんだよもん:2001/03/03(土) 18:12
さすが…
kag●mi氏をも心酔させる実力は折り紙付き…

でも、きっつ…

218名無しさんだよもん:2001/03/03(土) 18:14
よくかけるなこんな代物……。

一度会って話してみたいわ。
友達にはなりたくないけど。
219名無しさんだよもん:2001/03/03(土) 18:24
>>214
ほかほか兄さんってなまじ設定やキャラ性格がオリジナルと近いもんだから、
尚更きつい…。

さすがに凹みました。
220名無しさんだよもん :2001/03/03(土) 18:28
このスレにはかなりの名SSが多いのは周知の事実だが
お前らいい加減感想はsageてやれっ!色んな意味でマズイだろ!
221名無しさんだよもん:2001/03/03(土) 18:31
>「あ? 結婚? ったく、ガキのくせに色気づきやがって! お前みたいな白痴をもらっ
>てくれる酔狂な男なんていやしねーんだよッ!」
わr
222名無しさんだよもん:2001/03/03(土) 18:56
流石だなぁ。
オリジナルと薄皮1枚隔てたパラレルだから効くわ・・・
223名無しさんだよもん:2001/03/03(土) 18:57
相変わらずうまいですがラスト一文が気になっちまったよう。
「月が見ていた」はアレです、腹がもにょります(同人板造語)。

でもやっぱへこむ。へこー。
224名無しさんだよもん:2001/03/04(日) 02:03
age
225名無しさんだよもん:2001/03/06(火) 18:56
相変わらず見事なり。
だが「誕生日」に比べればまだ優しいな。陵辱側が祐一達じゃないだけ。
あれは石を飲み込まされたような気分になったもんなぁ。
次回作にも期待してます。
226ほかほか兄さん:2001/03/11(日) 00:58
様々な感想、ありがとうございます。
また何か出来たら書き込みますのでよろしくお願いします。

では。
227名無しさんだよもん:2001/03/11(日) 20:51
228名無しさんだよもん:2001/03/13(火) 16:04
本人達が楽しければいいのではないでしょうか…
229名無しさんだよもん:2001/03/16(金) 17:17
定期age
230名無しさんだよもん:2001/03/16(金) 21:54
いまだに>>16の祐一の開口一番「ヒャッホーッ!」は笑ってしまう。
231名無しさんだよもん:2001/03/16(金) 22:21
>>230
コピペ?
232名無しさんだよもん:2001/03/22(木) 23:43
こっちもageてみる。
233名無しさんだよもん:2001/03/24(土) 12:29
鬼畜モノ読みたいなあ。
234名無しさんだよもん:2001/03/25(日) 17:07
「陵辱!詠美たん」の続き、気長に待っておりますです。
既に忘却の彼方かもしれませぬが。
235名無しさんだよもん:2001/03/30(金) 14:25
test
236age:2001/04/05(木) 05:00
あげ
237名無しさんだよもん:2001/04/11(水) 20:07
葉鍵のコテハン達があゆあゆを輪姦するSSを書こうと思うんだが、無断で出すのはやばいかな?
あゆエンド後のお話で、実に都合の良い設定で水瀬家に引き取られたあゆに名雪が殺意を抱き、2ちゃんのコテハン達を利用してあゆを陥れるってお話。

ストーリー
春になって月宮あゆは目を覚まし、水瀬家に引き取られた。
秋子は親友の娘であるあゆを実の娘のように可愛がる。
祐一は一番大事な女の子であるあゆにいぢわるをしながらもいちゃいちゃする。
名雪は祐一への想いを胸に秘めて、秋子達の前では笑っていた。
だが、栞が死に、悲しい思い出の詰まった街から親友の香里がいなくなり、名雪は寂しかった。
部活の後輩や同い年の部員達は名雪を舐めて部活をサボりまくる。
友を失い、大好きな母親といとこを突然出てきたあゆに取られ、名雪は孤独になる。
寂しい名雪が孤独を忘れる手段、それは福引で当てたパソコンでネットに繋いでいるときだけであった。
リビングから時折聞こえてくる笑い声・・・。
名雪はあゆへの憎しみを募らせてゆき、やがて恐ろしい行動に出る・・・。
238名無しさんだよもん:2001/04/11(水) 20:18
「・・・こいつらを利用しよう」
名雪の行動、それはコテハン達を利用してあゆを輪姦させ自殺に追い込むという物であった・・・。

登場予定のコテハン

ほかほか兄さん 折原@地獄車 はゆはゆ ちむほ 来栖川萌え@梓もね ギコ猫旅団 キビト界王神様
mio_2ch 七連装ビッグマグナム 高野山の呪いだよもん なにがしだよもん 折原玲奈12歳 折原ブラ
239名無しさんだよもん:2001/04/11(水) 21:05
コテハンネタは荒れる元になるし、ネタにされたコテハン達が増長する可能性が高いので止めた方がいいと思われ
240名無しさんだよもん:2001/04/11(水) 23:32
そういえばほかほか兄さん氏は新しいのは書いてくれないんだろうか?
241ほかほか兄さん:2001/04/14(土) 13:26
>>240
モノはありますので近い内に書き込ませてもらいます。
(ちと長いですが…)

では。
242名無しさん@お腹いっぱい。:2001/04/15(日) 21:42
>>238
話的にはぜひ読みたいので、コテハンを使わぬ方向でなんとか。
243なにがしだよもん:2001/04/18(水) 05:08
>>238
うにょ?
何やらわたくしめのなまえが入っているような…? (;´_`;)
244名無しさんだよもん:2001/04/18(水) 10:18
いまだに>>16の祐一の開口一番「ヒャッホーッ!」は笑ってしまう。
245名無しさんだよもん:2001/04/18(水) 11:37
誰も誰彼書かないね。
246名無しさんだよもん:2001/04/18(水) 12:15
>>245
みんな青紫と比較されるのを恐れているんだろう。
247名無信者さん:2001/04/18(水) 12:57
>>245
元よりネタそのものが浮かびません。
248名無しさんだよもん:2001/04/18(水) 13:04
あのすばらしい文章とシナリオを取り入れてSS書くのは、技術的に
困難です。>誰君
249名無しさんだよもん:2001/04/24(火) 05:07
ほかほか兄さん、コテコロ出場?記念メンテ。
250名無しさんだよもん:2001/04/25(水) 03:55
もうすぐで(・∀・)チェキ!荒しに沈められるところだったよ。
251すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:48
『あたしもう折原の事嫌いになっちゃったよ…。じゃあね、さよなら』
「ふう…」
 オレは一人公園で缶コーヒーを飲みながら、溜息をつく。
 それはつい先程、教室の中で起こった出来事。
 嫌がる七瀬を無視して、強引にあいつの中へ入ってしまった、オレ。
 七瀬の中は熱くオレの息子を締め上げ、まるでオレの心ごと抱いてくれているような錯
覚に誘ってくれた。
 だが、結局その考えもオレの都合のいい思い込みに過ぎなかったようだ。
(さよなら…か)
 誰も居ない公園の中心で、オレは空を見上げながらそう一人呟く。
 空。空の果て。雲の向こう側。そして…えいえんの世界。
 ふと、気を抜けば今すぐにでもその見知らぬ世界へ連れて行かれそうな感覚を覚える。
「…くッ…!」
 オレは拳を握り占めながら、そんな危険な感覚を振り払う為に様々な思い出を頭の中に
送り込む。
 だがそんな考えも空しく、大切な思い出はまるでシャボン玉のようにオレの頭の中で弾
けては消えて行く。
 誰もオレを繋ぎ止めてはくれないのか?
 オレはこの世界の住人として相応しくないのか?
 幾多の考えがビリヤードの球のように互いにぶつかりあい、オレの心に更なる混乱を巻
き起こす。
(七瀬…)
 そして最後に紡ぎ出される、本当に大切な人の名前。そのぬくもり。
 本当は解っていて欲しかった。今のオレに起こっている様々な事象をあいつが理解して
くれるていると信じていた。
 だが、それ自身がオレの勝手な妄想に過ぎなかったのだ。
 世の中がそうそう自分の思い通りにいくはずがない。
 自分で重々承知していたはずなのに、こんなところでポカを出してしまうとは…。
「ちッ…!」
 オレは舌打ちしながら、己の愚かさを心底憎む。
 とっくに冷えたホットコーヒーがオレの手の中で嘲笑うかのように握り締められていた。
252すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:48
 翌日。
 目覚まし時計の音に激しく急き立てられ、オレはのろのろと身を起こす。
 誰も開けてくれないカーテン。
 引き剥がしてくれない布団。
 それらを見るにつけ、オレは自分の今立っている現実に激しい憤りを感じざる負えなか
った。
 オレの耳に届くのは無機質な目覚まし時計の音だけ。
 誰もオレを見てくれない。構ってはくれない。
「くッ…!」
 オレは苛つく声を吐き出しながら、目の前の目覚まし時計を手に取り、部屋の床に思い
きり叩き付ける。
 ガシャッ!
 心地よい破壊の音がオレの心に鳴り響く。
 でも、それだけ。
 後に残るのは絶望的な静寂。心を侵食するえいえんの虚無。
「うあああああああああああああああーーーーーーーーーーーーッ!」
 そしていつしかオレは叫んでいた。
 その静寂を掻き消す為に。心の中の虚無に抗う為に。
 誰もいない薄暗い部屋の中でオレの声だけが空しく鳴り響いていた。
253すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:49
 その日の学校は最悪だった。
 徐々に薄れて行く自分という存在。そしてその事象を証明するかの如く、オレの周りに
は誰一人近づこうとしない。
 親友の住井や他の友人連中。かろうじてオレと言う存在をまだ認識している長森でさえ、
ふと目を逸らすとまるで他人でも見ているような瞳でオレを悲しみの海へ叩き落す。
 そして目の前に座っているオレの恋人。
 だが、そんなオレの唯一の拠り所である七瀬ですら、昨日の件が尾を引いているのか、
未だオレと口をきこうとはしない。
 背中から発散されるのは拒絶の意志。怒りのオーラ。
 そんな悲しい気配を強く感じ取り、オレの心は更なるどん底へと転がり落ちて行く。
(七瀬…) 
 そんな中、ふと思い出される過去の楽しかった記憶。
 初めての出会い。そしてあの長い髪の毛をおもちゃの様にいじくった日々。
 公園での拙いダンス。初めての口付け。そしてオレの部屋で行なわれた神秘的な初体験。
 全てがオレの中で宝石のように光り輝いている。
 出来るなら取り戻したい。時計の針を巻き戻すように、あの頃の輝いていた季節に舞い
戻りたい。
 だが、今となっては後の末路。
 オレはオレ自身の意志でその幸せを放棄してしまったのだ。
 その一瞬の煌きを。絶え間なく燃え続けていた幸せと言う名の炎を。
(くっ…!)
 そしてオレは誰も聞こえない心の中で、一人自虐的な呟きを漏らす。
 大切な人。本当に好きな人が目の前にいるのに、オレには何も出来ないのだ。
 どうしてこんな事になってしまったのか?
 元からこうなる事がオレの運命だったのか?
 オレは窓の向こうに映る巨大な雲を見上げながら、訴えかける。
 だが何も聞こえない。何の返事も返って来ない。
 オレは誰もいない世界で無意味な歌声を張り上げる哀れなボーカリスト。
 空しさだけが響き渡る空間で嗚咽を漏らす悲しき愚か者。
254すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:49
「七瀬さんはこちらにおられますか?」
 その時。
 オレの耳に届く知らない女の子の声。
 そんな見知らぬ声に反応して、前方の七瀬がゆっくりとした動きで声のした方向へ首を
曲げる。
 その瞬間交わされる瞳と瞳。
 だが、そんなオレを見つめる七瀬の瞳は鋭利な冷たさに満ち満ちていた。
 オレは再び叩き付けられる過酷な現実に翻弄されながら、その視線を机の方に向ける。
 もう、何も見たくない。
 もう、何も聞きたくない。
 オレは寝るような姿勢で机にもたれかかり、ただひたすら時が経つのを待ち続ける。
「あたしが七瀬ですけど…。あなたは?」
「あ、初めまして。わたしB組の白川って言うんですけど…」
 だが、そんなオレの意図を無視するように響き渡る七瀬と知らない女の子との会話。
 目は瞑る事が出来るけど、耳は瞑る事が出来ない。
 オレはそんな当たり前の事実を反芻しながら、二人の会話内容を受け入れる。
 いや、受け入れざる負えなかった。
「…それでですね、突然ですけど七瀬さんもう一度剣道をやる気はありませんか?」
「…え?」
 その瞬間、七瀬の呆けた声が響き渡る。
 剣道。
 それは七瀬が以前の学校で行なっていたと言われる部活動。
 だが、何らかの故障が原因で辞めざる負えなくなったと言う事をオレは以前に聞いた事
がある。
 それが何故今となって…?
「先週、ウチの高校と試合をした相手校の人から聞いたんですよ。この学校に以前主将を
務めた人が転校して来てるはずだって。それでちょっと調べさせてもらったんです」
「そう…」
 徐々に熱を帯びて行く白川という女の子とは対照的にそ知らぬ反応を見せる七瀬。
 その対比が妙な雰囲気をその場に作り出していた。
「お願いします七瀬さん。ウチの剣道部に入って下さい。最近ウチの剣道部、部員がどん
どん減っちゃって…、試合するのもままならない状態なんです。でも七瀬さんみたいな人
が居てくれたらどんなに心強いか…。お願いします。お願いします」
 そして弾き出される熱意の咆哮。
 だが、七瀬の返事はない。
 一体今あいつはどんな表情をしているのか?
 目を閉じているオレには永遠に解らない事だった。
255すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:49
「…ごめんなさい」
 だが、次の瞬間。
 静かに紡ぎ出される七瀬の拒絶の言葉。
 一瞬、凍り付いた場の雰囲気がオレの全身を包み込む。
 そしてそれはあの女の子も同様だろう。
「そう…ですか」
 そして、今にも壊れそうなくらい落胆した女の子の声がオレの耳に届く。
 それは今のオレと同じ感情の形を描いているように感じられた。
 悲しみと空しさが織り成す心の形。
 オレはその事を心に留めながら、二人の会話の先を追う。
「あたし…。もう剣道からは足を洗った身分だから…。まだ故障からも完全に立ち直って
ないし…。何より今のあたしには他にやらなくちゃいけない事があるから…。ごめんなさ
い。本当にごめんなさい」
 そして本当に申し訳なさそうに謝罪の言葉を述べる七瀬。
 女の子からの返事はまだない。
 恐らく何と返せばいいのか考えあぐんでいるのだろう。
「そう…、ですよね。まだ故障も完全に直っていないんですよね。ごめんなさい、わたし
一人で突っ走っちゃって…。でも…、もしもまたちょっとでも興味が湧いてくれたら部室
のドアを叩いて下さい。わたし達ずっと待ってますんで…」
「うん…」
「それではまた!」
 そう言いながら、教室のドアから出て行く剣道部の女の子。
 最後の方は涙声になっていたのをオレは聞き逃さなかった。
256すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:53
「…今の子、『また』って言ってたな。まだ諦めてないのかも知れないな」
「そうね…。あっ…!」
 その瞬間、動きを止めるオレ達。
 七瀬も『しまった』という表情でオレの方を見つめている。
 オレも何ともやり辛い表情をして七瀬の顔を見入る。
 何時の間にか会話に聞き入ってしまっていたオレが無意識にいつもの口調で話し掛けて
しまったのだ。
 だけど…。だけどオレは…。
「せっかくの勧誘だったのに、断って良かったのか? もったいない」
 しかしオレはその後も普段と同じ口調で話し出す。
 七瀬との間に出来た溝を埋める為に必死になって喋り続ける。
 オレは先程の子が偶然作り出してくれたチャンスに感謝しつつ、機関銃のように七瀬に
言葉を投げ掛ける。何故か? それは七瀬の事が好きだから。こんな事で別れるなんて寂し過ぎるから。そんな儚い一念だけが今のオレを支配する全てなのだから。だからオレは喋る。それだけが今のオレに出来る道しるべなのだから。
「確かに以前の学校で剣道やってたって言ってたもんなお前」
 一言喋るたびに溜まっていた欲求や不満が嘘のようにこびり落ちていくのを感じる。荒涼とした心の大地が潤って行くのが解る。七瀬の事をどれだけ好きであるかを自ら思い知らされる。
「まあ、一度でいいから七瀬の剣道してる姿を見てみたいってのがオレの本音かな? 勇
ましい姿がお前には似合いそうだし」
 そして昔を懐かしむようなからかい口調。徐々にいつもの自分を取り戻して行く感触が心地良い。
「………………」
 だが、いつになっても七瀬の返事は返って来ない。
 オレはその態度に多少の不安を残しつつも、矢継ぎ早に様々な話題を振って行く。
 休み時間はもう残り少なかった。
「折原…」
 そしてようやく紡ぎ出される七瀬の言葉。
「ん? 何だ」
 オレは何事もなかったようににこやかな笑みを七瀬に返す。
 大丈夫。もう、これで大丈夫だ。
 これでもうオレ達は昔のまま。多少のトラブルがあったものの、結局はこういう風に丸
く収まるように出来ているんだ。
 オレは先程願いをかけた青空に感謝しながら、余裕の態度で七瀬の言葉に耳を傾ける。
 だが次に吐き出された七瀬の言葉はオレのそんな儚い希望を死に至らしめる一言だった。
257すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:54
「あんまり気安く話し掛けないで。あたし達もう何でもないんだから」
 そう言いながらまるで機械のような正確な動作で席に着く七瀬。
 オレの思考はその一言によって一瞬で凍て付き、砕け散っていく。
 何だ?
 何を言ったんだ、七瀬は?
 七瀬は今、オレに向かって何て言葉を吐き出したんだ?
 血の流れが寸断され、膨張した思考が急速に萎んでいくのが解る。
 ようやく火の灯った蝋燭に巨大な豪雨が降り掛かるのを感じる。
 後に残されるのは空虚。
 死臭が充満し、生けとし生けるモノを絶望の淵へ追い込む灰色の世界。
 オレはそんな悪夢のような世界を宛てもなくさ迷う永遠の迷い人。
 その先に待つ者は誰か? 誰なのか?
「………なな…!」
 キーーーンコーーーンカーーーンコーーーン
 そんなオレの心の軌跡を嘲笑うかのように鳴り響く、授業開始の音。
 七瀬はオレの方を振り向く事なく、ただ黙々と次の授業の準備を始めていた。
258すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:55
 夕日。
 夕日が輝いている。
 オレは暮れ行く夕日に目を細めながら、ただひたすらに歩を進めて行く。
 授業終了のベルが鳴った直後、オレは脱兎の如く学校を飛び出していた。
 そうして気付かぬ間にオレの目の前に広がるのは、見知らぬ土地。見知らぬ人。
 オレはそんな見知らぬ空間を歩きながら、乱れた思考を整えようと懸命になる。
 心と身体が分離した状態。
 まるで無人運転しているかのようにオレの身体はオレの意志に反して、あべこべな方向
へ足を動かして行く。
『あんまり気安く話し掛けないで。あたし達もう何でもないんだから』
 そしてオレの心に先程から響き渡る、絶望と言う名の不協和音。
 その忌まわしき音はオレの体内に深々と侵入し、オレの思考、行動、心を滅茶苦茶に掻
き回して行く。
 増殖に増殖を重ねるウイルス。
 だがオレはそのウイルスを消し去るワクチンを持ってはいないのだ。
「…くっ…」
 そして何時の間にか紡ぎ出される激しい憤りの声。
 その瞬間、目の前の光景がグニャリと曲り、口の中がいつしか塩辛い味で充満していく。
 悔しい。
 そして無性に悲しい。
 頬を濡らす涙はそんなオレの心を代弁するかのように、次々と溢れ出て行く。
 その瞬間、フラッシュバックされる過去の映像。
 涙。悲しい思い出。幼き日の記憶。
 そんな昔の自分と現在がシンクロした瞬間、オレは堪え切れなくなりその場を駆け出す。
 オレンジ色の光が交錯する街の中を懸命に走り抜ける。
 あの時の自分に囚われない為に。
 輝かしい未来を掴み取る為に。
 だが、今のオレの前に待ち受けるのは未知なる恐怖。
 悲しみに満ちたオレ自身が作り出したえいえんの世界。
 地平線の向こう側に消えて行く夕日の光が、オレを誘うように赤々と光り輝いていた。
259すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:55
 数時間後。
 オレは何時の間にか辿り付いたいつもの公園のベンチにもたれかかり、誰はばかる事な
く真っ白に輝く月を眺めていた。
 もうどうなったっていい。オレを必要とする人間などもうこの世にいないのだ。
 次々と繰り出される自虐的な言葉に、オレはオレ自身の心の死期を悟る。
 それは近いうち。いや、下手をすると今この瞬間にでも起こり得る事態としてオレ自身
に大いなる恐怖を投げ掛ける。
 出来るならすがりたい。
 七瀬のふくよかな胸の中に顔をうずめ、思い切り慰めてもらいたい。
 だが、それは永遠に果たされない願い。
 何故ならその恐怖を投げ掛けているのは他ならぬ七瀬なのだ。
「七瀬…」
 そしてオレは呟く。
 七瀬の姿を。あの楽しかった思い出を取り戻す為に誰もいない公園で呪文を唱えるよう
に呟き続ける。
「七瀬…ななせ…七瀬…ななせ…七瀬…ななせ…」
 一言呟くたびに、まるで魔法にでも掛かった如くオレの頭の中に七瀬の映像が浮かび上
がる。
 七瀬の愛嬌溢れる大きな瞳。
 柔らかく甘い唇。
 ふくよかで手が吸い付くような張りのある胸。
 その先端に付いたさくらんぼ色の乳首。
 そしてまるで赤貝のようにひくつかせながらオレのペニスを受け入れてくれたヴァギナ。
 全てが。全てが煌く星の光のようにオレの心の中で輝き続けている。
 だが、それも今となっては遠い昔。
 今のオレには辿り付けない異郷の地。
「ぐッ…!」
 オレは導き出されたその結論を前にして、唸り声をあげざる負えなかった。
 嫌だ。
 そんな結末は嫌だ。
 もう一度七瀬と肌を重ねたい。
 七瀬の喘ぐ顔が見たい。
 そんな心の中に映し出された七瀬の表情と先程の言葉。そして昨日の情事の姿が重なり
合った瞬間。
260すれ違い・前編:2001/04/25(水) 12:57
「うおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーッ!」
 身体中の全ての細胞から弾き出される激しい叫び声。
 全身が強張り、頭の中がさあっと真っ白い世界に覆い尽くされる。
 その瞬間。
 オレはオレの心の中を横切る一筋の閃光を発見する。
 そしてその光はオレの腐り淀んだ心に隕石のように飛来し、激しい炎を巻き起こす。
 その炎から導き出されるある一つの考え。
 圧倒的な結論。
 そうだ、そうだよ。
 何でこんな簡単な事に気付かなかったんだ?
 何でオレだけがこんな馬鹿みたいに悩まなくてはならないんだ?
 全ての原因はオレではなくむしろ『七瀬』にあるんじゃないのか?
 あいつがオレのささやかな願いを聞き入れてくれなかったのが悪いんじゃないのか?
 オレはひとまずベンチに座り込み様々な事を考える。確かに学校であんな事を強要した
オレにも責任はあるのかも知れない。だが、だからと言ってあそこまで冷たい態度を取ら
れるいわれが一体何処にあるのだと言うのだろうか?
 元よりオレ達は恋人同士じゃなかったのか? 
 恋人なら彼氏の言う事を聞くのは当たり前の事じゃないのか?
 オレはそんな考えに自ら強く頷かされる。確かにこの考えは多少横暴であるかも知れな
い。だがそこでオレは更に考える。そもそも最初にオレの方に言い寄って来たのは七瀬の
方ではないか。
 なのに、いざとなったらオレの方が悪いと言い切る七瀬の姿勢。その軽蔑な眼差し。よくよく考えたらオレなんかよりあいつの方がよほど横暴と言えないだろうか?
261すれ違い・前編:2001/04/25(水) 13:01
「そうだ…そうだよ」
 そして何時の間にかオレはそんな言葉を口に出して喋っていた。同時に一気に膨れ上が
る七瀬への不満。いや、それは既に『憎しみ』と言っても過言ではなかったかも知れない。
「…そうと解った以上、ここでこんな事をしてる場合じゃないな」
 強い確信を込めた言葉を紡ぎ出しながらそうしてオレはその場を立ち上がる。
 いろいろとやる事があった。
 誰も今のオレを止める事は出来ない。
 何故ならオレは子供の頃の『僕』とは違うんだから。
 ただひたすらに涙を流し、状況に流されていた頃のオレとは違うんだから。
 満月に輝く月を背にしながら、オレは七瀬とのダンスを行なった、この懐かしい公園を
後にする。
 心から迸る火花を寒空の中に散らしながら。
262ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:02
回します。
263ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:03
回してます。
264ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:03
回しています。
265ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:04
回します。
266ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:06
回しています。
267ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:06
回してます。
268ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:07
回します。
269ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:07
回してます。
270ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:08
回しています。
271ほかほか兄さん:2001/04/25(水) 13:14
久しぶりの新作です。
今回はちょい長いので二つに分ける事にしました。

>>251-261
新しいのはこちらになっております。
(ちなみにキャラは七瀬です)

後編は後日にでも書き込ませて頂きます。
お暇な時にでも良かったら読んでやって下さい。
では〜。
272名無しさんだよもん:2001/04/25(水) 13:20
前編だけだと鬼畜モノというよりせつなかった。
ちと、昔の苦い記憶がフラッシュバック気味です……

あ、別にレイープしたわけじゃあないんですが。
273名無しさんだよもん:2001/04/25(水) 23:43
後編期待上げ。
274名無しさんだよもん:2001/04/26(木) 01:17
神秘的な初体験…ちょっともにょる。
275名無しさんだよもん:2001/04/26(木) 15:36
これだけじゃ判断が難しいな…。
とりあえず続きに期待。
276すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:25
 翌日。
 オレはとある薄暗い部屋の中で一人待ち続けていた。
 時間は既に午後六時を回り、冬らしい冷え込んだ空気が部屋の中を包み込む。
 正直に言えば、オレは今日学校へ行っていない。
 昨日のあの閃きと共に訪れた、急速な身体の変化はオレの中にある確信めいた事実を告
げていた。
 そう、オレは今日消える。
 この目の前に広がる現実から弾き出されるように、この世の理から摘み出されるように。
 だが、今となっては構わない。
 愛すべき人を失った今のオレにとってこの現実は既に価値のない存在として認知されつ
つあった。
 しかし、だからこそ最後にやっておく事があった。
 オレはその最後のやり残しを完遂すべく、この静寂の満ちた体育倉庫の中で『ある人物』
をただひたすらに待ち続ける。
 もしかしたらオレの事などすっかり忘れているかもしれない。
 名も知らぬ男からの奇怪なラブレターに映るかもしれない。
 だからと言って諦める訳にはいかない。
 これがオレにとって最後のチャンス。最後の望みだからだ。
 ギィ…
 その時。そんなオレの思いに呼応するかのように、正面のドアに細い光が差し込む。
「…折原、いるの?」
 そして紡ぎ出されるオレの愛する人の声。その響き。
「ああ」
 そして淡々と、務めて冷静にその言葉に対する返事を返すオレ。
 その声に反応するかのように、静かに、そしてゆるやかにオレの正面に七瀬の姿が暗い
闇の中に映し出される。
 他の人間のいない圧倒的な静寂に包まれた空間の中で対峙する男と女。
 その光景は神秘的な味わいを伴って、オレを不思議な感覚に導いて行く。
277すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:26
「…あんた、一体どうしちゃったの?」
 そして戸惑いと少しばかりの恐怖を併せ持った声で、オレに問い掛けて来る七瀬の声。
 解っている。
 オレは七瀬が何を尋ねたいのかを知っている。七瀬が今日体験した不可解な現象につい
て知っている。
 しかし、それでもオレは沈黙を保ち続ける。
 優位に立つ為に。七瀬に心情を悟らされない為に。
「今日学校へ行ったらあんたが来てなくて…。それで瑞佳にあんたの事を尋ねたら『そん
な人知らない』って言われて…。先生とかも全然気付かないみたいで…。何よ…、何が起
こってるの? あたしの知らないところで何があったの?」
 そして痺れを切らしたようにオレに対してたくさんの質問を投げかける七瀬。
 その表情には多少なりとも焦りが見え隠れしている。
 当然だろう。
 七瀬は今、他の誰も体験した事のない未知の事態に晒されているのだ。
 だが、オレはそんな七瀬の表情を見て愉悦の表情を浮かべる。
 オレの計算通りに翻弄される七瀬の姿を見て口の端を歪める。
「で、帰ろうとしたら下駄箱にあんたの手紙が入ってて…。ねえ教えてよ折原、一体何が
あったって言うの? あんたの身に一体何が起こっているの?」
「…気安く話し掛けちゃ駄目なんじゃなかったのか?」
「…え?」
 そして吐き出されるオレの容赦のない恨みの言葉。
 昨日からの鬱憤を全て掻き集めたオレの思いが、七瀬の我侭な振る舞いを粛清するかの
ように撃ち出される。
278すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:27
「そ、それは…。で、でも今はそんな事を言ってる場合じゃないでしょ。あんたの身にと
んでもない事が起こってるのよ。だからあたし急いで掛け付けたのに…」
「…その割りには遅かったじゃないか。もう三十分はとうに過ぎてるぜ」
「…あ」
 そう言いながら視線を逸らしながら、俯く七瀬。
 バツの悪そうな表情を浮かべながら、気弱な女の子のような振る舞いを見せる。
「それは…その…、昨日の女の子と廊下でバッタリ会っちゃって…。それでどうしても見
学に来て欲しいって言われて…。それで…」
「それで剣道部の部活動を見学してたって訳か」
 その言葉を聞いて、黙ったまま頷く七瀬。
 オレはそんな七瀬の行為を知り、更なる怒りの炎をたぎらせる。
 いくら何でも馬鹿にしている。
 オレなんかより剣道の方が大事だって言うのか?
 あんなに深く愛し合ったオレの存在より、下らないごっこ遊びの方が大事だって言うの
か?
 オレはその場に鎮座しながら鋭い視線で七瀬の姿を撃ち抜く。
279すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:27
「そ…そんな事、もうどうだっていいじゃない! ちゃんとこの場所に駆け付けたんだか
ら。ねえ教えてよ折原、あんた一体どうしちゃったの? これから一体どうなっちゃう
の?」
「勝手だな…」
「…え?」
「勝手だな、七瀬は…」
 オレは静かに見据えながら、七瀬に向かってそう吐き捨てる。
「自分の聞きたい事がある時に限ってそうやって己の態度を変える。オレの都合なんてお
構いなしだ。自分で言ってておかしいとは思わないのか?」
「そんな…! ただ、あたしは…」
「『ただ…』? ただ、何だ?」
 そうして再び静寂に包まれる空間。
 七瀬が何事か言い返そうと口をもごもごさせているのが解る。
 状況は完全にオレにとって有利な方向へ向かいつつあった。
 実際、手紙を出したのはオレなのだから、七瀬にさほど非が有る訳ではないのだが、そ
こまで考える余裕はないようだ。
 オレはそんな小動物のようになった七瀬を苛めながら更なる悦楽に浸る。
「…ただ、折原を心配して」
 そして紡ぎ出される七瀬の言葉。オレはその言葉を聞いた瞬間、立場が完全に逆転した
事を知る。頭の中を紙吹雪が舞い散り、ファンファーレの音が鳴り響く。 
 だが、まだだ。
 まだ、終わってはいない。
 いや、いわばこれからが始まりなのだ。
 オレは頭の中でそれら一連の言葉を反芻しながら、冷静に次の言葉を紡ぎ出す。
「心配? どうしてお前がオレの事を心配になるんだ?オレの事が嫌いになったんじゃな
かったのか? この前そう自分で言ってたじゃないか」
 そんなオレの冷たい言葉を聞いて、七瀬が泣きそうな顔になっていくのが解る。
 そうだ。
 苦しめ。
 もっと苦しめ。
 オレの抱え込んだこの数日間の苦しみを今度はお前が味わう番だ。
 オレは徐々に残酷になっていく己の思考に酔いしれながら、七瀬の反応を待ち続ける。
280すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:28
「解った、折原…。謝るよ。あたしが悪かったよ…。だから教えて…折原…」
 そして半ば涙声で繰り出される七瀬の謝罪の言葉。オレはその甘美な言葉に感動しなが
ら、次なる言葉を七瀬に返す。
「七瀬、オレの事が好きか?」
「…え?」
 突然のオレの発言に驚きを隠し切れない様子で、七瀬はオレの方を見つめながら返事を
返す。
「そんなの…、言わなくても解るでしょ…」
「でも、この前はお前に思い切り拒絶されたぜ、あれは一体何だったんだ?」
「あれは…、その、突然だったから…」
 そうして完全にオレのペースに嵌って行く七瀬の姿を見ながら、オレは昨夜点火した灯
火が徐々に大きくなっていくのを感じる。
 恨みと言う名の火が。可虐心と言う名の炎が。
 オレはその危険な炎の存在を確かめながら、七瀬に決定的な言葉を返す。
「じゃあこの前の続きをさせてくれよ…。そうしたら教えてやるよ」
「!?」
 七瀬がオレの言葉を聞いて大きな瞳を見開きながら、こちらの方に顔を向ける。
 だが、オレは微動だにしない。
 どうせ、今日限りでこの世界からおさらばするのだ。この先どうなろうが構わない。
 オレの中で起こった非現実的な事態が逆に怖い者知らずの勇気をオレに与えてしまった
ようだ。オレは心の底で愉悦の笑い声をあげる。
「…解った」
 そして。
 そう虫の消え入りそうな声をあげた後、七瀬が自らの服を脱ぎ出す。
 黄色に染まった上着を持ち上げ、緑色のスカートを地面に落とす。
 オレはまるでスローモーション映像を見るかのように、じっくりと、そしてねぶるよう
にその光景を見やる。
 ブラジャーに包まれた七瀬のたわわに実った胸が曝け出され、薄い布地に覆われた秘部
が外気に晒される。
 オレは下着に包まれた七瀬のしなやかな肢体に目を細めながら、その場を立ちあがる。
「ここから先は…、折原がしてよ…」
 恥ずかしさと倉庫を覆い尽くす冷気に身体中を震わせながら、七瀬がオレに対してそう
呟く。
「解ってるさ…。だが、今回はこの前とはちょっと違うぜ」
「…え?」
 七瀬が不思議そうな顔でオレを見た瞬間。
 オレは『この時』の為に用意した道具を手に取り、七瀬に襲い掛かる。
281すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:32
「いやッ! ちょ…、ちょっと折原、何するのよ!?」
 オレは事前に用意した縄を七瀬の手首に縛り付け、その先端を天井の鉄骨の方に投げ付
ける。
 上手く鉄骨の上を通り抜けた縄の先端。すかざずそれを掴んだオレは、全身の力を込め
て半裸姿の七瀬を宙に吊り上げる。
「きゃあッ!」
 小さな悲鳴がこぼれる中、オレは縄の先端を近くに置いてあった鉄球入りの籠に縛り付
け、七瀬の身体の安定を図る。
「へへ…、こんなもんでどうだ?」
 一人悦に入りながらそう呟いた後、オレは吊り上げられた七瀬の方を振り向く。
 窓から差し込む月の光の中に、七瀬の美しいボディラインが浮かび上がって来る。
 オレはその今までとは次元が違う美しさに見とれ、思わず唾を飲み込む。
 だが、そんな愉悦に浸ったオレを罵倒する一つの声。忌まわしきノイズ。
 オレはそんな禍禍しい声をあげる張本人の顔を見上げ、鋭い眼差しで見据える。
282すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:33
「バカァッ! 何してるのよアンタ! これじゃまるで変態じゃないの! 下ろして!
下ろしなさいよ折原!」
 七瀬の叫ぶ声。
 オレの行動を否定する声。
 オレはそんな理不尽な叫び声を聞きながら、徐々に頭の中が炎で埋め尽くされていくの
を感じる。
 込み上げた怒りが感情を支配していくのを感じる。
 オレはこの時の為に持ってきたもう一つの『道具』を手に取り、すかさず七瀬の身体に
狙いを定め、力一杯撃ち抜く。
 バシィッ!
「きゃあッ!」
 七瀬の口から漏れる女の子らしい叫び声。
 オレはその心地よい響きに魅了されながら、次々と七瀬を痛め付ける。
 バシッ! バシ、バシ、バシィッ!
「痛いッ! やめ…、やめて折原…、キャアッ!」
 背筋をゾクゾクとさせる快感が頭から足先を通り抜ける。
 魅惑的な七瀬の悲鳴が悦楽の種子となってオレの心に次々と花を咲かせる。
 オレはそんなめくるめく快楽に身を委ねながら、力の続く限りその武器で七瀬を攻撃す
る。
 ペニスは何時の間にかパンパンに膨れ上がっていた。
283すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:33
「…ハアッ! …ハアッ! …ハアッ! …ハアッ!」
 七瀬の苦しそうな声が辺りにこだまする。
 オレの激しい折檻によって、七瀬の身体は所々にミミズ腫れが出来、その痛々しい姿を
オレの前に晒す。
 ふと見れば右肩のブラジャーの布地が切れ、可愛らしい乳首のついた豊満な胸が露にな
っている。
 オレはその何とも淫靡な姿に心を奪われる。
「…で?」
 その時、オレの耳に聞こえる小さな呻き声。
 オレは笑みを浮かべながらその儚い声に耳を傾ける。
「…何で、こんな事するのよ折原…。どうして? あたし、そんなに悪い事をしたの? 教
えて…、教えてよ折原…」
 そう語りながら涙をボロボロと零す七瀬。
 オレはそんな七瀬の近くに寄り、剥き出しになった胸を掴み上げる。
「痛っ!」
 七瀬の悲痛な叫び声が倉庫の中に響き渡る。
「ああ、そうだよ。お前は悪いヤツなんだ、オレの恋人であるにも関わらずオレの願いも
その身に起こった異変にも全く気付かなかったんだからな。だから粛清する事にしたんだ。
二度とオレに逆らわないように、二度とオレを傷つけないようにする為にコイツを使って
な…」
 そしてオレは先程七瀬を痛め付けた『竹刀』を取り出す。
 七瀬の心の拠り所である剣道。それを象徴する竹刀で徹底的にいたぶり、七瀬の健康的
な精神を、人間としての尊厳を失わせて行く。
 それが昨夜思い付いたオレの計画だった。
284すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:34
「そんな…、酷いよ折原。あたし別にそんなつもりであの時断った訳じゃあ…。ただ学校
でHするなんて余りにもやり過ぎだと思ったから、ああ言っただけなのに…」
「ガタガタ言い訳してるんじゃねえ!」
バシーーーーンッ!
「キャアッ!」
 オレの鋭い打撃が七瀬の身体を弾かせる。
「『ああ言っただけ』だと? お前の気まぐれなその言葉にオレがどれだけ苦しんだかお
前知ってるのか? 知らないからそんな事を言えるんだよ! この二日間殆ど何も口に通
してない。殆ど眠っていない。その苦しみが。そのオレの心の痛みがお前には解っている
のか!? 解っているのかよ七瀬!」
 オレはそう言い放ちながら竹刀を七瀬の口に叩き込む。
 涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら苦しそうな表情で七瀬はオレを見つめる。
「だからオレが『粛清』してやる事にしたんだよ。お前をもっとオレにふさわしい女に変
える為に、オレの心を受け入れる女にする為に。どうだ嬉しいだろ? 嬉しいと言え、七
瀬!」
 オレは竹刀に更なる力を込めながら、七瀬にボロボロになったブラジャーを毟り取る。
 もう片方の乳房がプルンと弾けながらオレの前に姿を現す。
「モガッ…! モガガガ…!」
 七瀬が意味不明の言葉を吐き出しながら、首を左右に振り続ける。
 オレはそんな七瀬を無視しつつ、両の手で七瀬の乳房を激しく揉みしだく。
 今まで何度か触った事があるが、特に今日の揉みごこちは格別だった。
 オレは愉悦に浸りながら、七瀬の乳房を思いのままに嬲り尽くす。
 徐々に固さを増して行く乳首が痛快だった。
285すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:34
「やめてーーーッ! 誰かッ! 誰か助けてーーーッ!」
 七瀬の叫び声が倉庫の中に響き渡る。
 馬鹿め。
 こんな時間に誰か残っている訳ないだろ。
 ただでさえ普段から人が近寄らない場所なのだ。
 オレは七瀬の愚かな思考を嘲笑しながら、右手を七瀬の下半身に伸ばす。
 パンツ越しに感じられる七瀬の柔らかい秘部を弄くりながら、乳首をつねり上げる。
「痛アッ!」
 七瀬の痛々しい声がオレの耳に響く。
 その声に更なる興奮を覚えたオレは右手をパンツの中に突っ込み、直接七瀬の秘部を弄
繰り回す。
 女を証明する割れ目を発見したオレはその肉ひだを左右に掻き分け、中心の穴に向かっ
て指を突き入れる。
「ヒィッ!」
 その瞬間、七瀬の身体がビクッと揺れ、動物のような声を漏らす。
 調子づいたオレは指し込んだ指を激しく上下させ、いやらしくぬめってくる七瀬の愛液
をその指から感じ取る。
「何だもうグチョグチョじゃねえか。ほれ七瀬、見てみろ」
 そしてオレは愛液で濡れた指を引き抜き、これ見よがしに七瀬に見せ付ける。
 七瀬が眉を八の字に折り曲げながら、その光景を悲しそうな表情で見つめる。
「…よ」
 そして聞こえる七瀬の小さな声。
 オレはそんな哀れな奴隷に成り下がった七瀬の言葉を聞き取る為に耳を澄ませる。
286すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:37
「最低よ! あんたなんて最低! もう、嫌い! 大嫌い! あんたなんてとっととどっ
かに行っちゃえばいいんだわ!」
 そして紡ぎ出されるオレを罵倒する言葉。
 その言葉によって完全に火がついたオレの怒りの炎が、七瀬をいたぶる為に更なる折檻
を推し進める。
「ほお…。そうか七瀬、オレの事が嫌いになったか。どっかへ行って欲しいか? ふーん、
なるほど、解ったよ。七瀬がオレの事をどう思っているのか良く解ったよ」
 オレはその言葉と共に七瀬のショーツを一気に下まで引きずり下ろす。
 陰毛に覆われたその秘部は先程のオレの弄くりによって、膝の部分まで愛液が滴ってい
た。
 オレはすかさずその場にしゃがみ込み、七瀬の片足を力任せに押し上げる。
「いやあッ! 何するの!?」
 七瀬が恐怖を伴った声でオレの行動を制止しようと必死に訴える。
 だがオレはそんな言葉に耳を貸しはしない。
 オレは冷静かつ沈着に横に放り出された竹刀を手に取り、七瀬の押し開いた秘部の中心
に無理やり突き入れる。
 メリッ! メリメリメリッ! メリッ!
「ッ! きゃあああああああああーーーーーーーーッ!!」
 その瞬間巻き起こる七瀬の凄まじい絶叫。
 オレは耳に轟渡るその声を聞きながら、竹刀を力任せに捻り込む。
 グチャッ!グチャッ!グチャッ!グチャッ!
 愛液と肉ヒダの擦れ合う音が倉庫の中に響き渡る。
「いたッ! やめッ! ギャッ! やめて! やめて折原――――ッ!」
 七瀬の悲痛な叫びがオレの耳に届く。だが、オレはそんな甘ったれた願いを無視して竹
刀を更に奥の方に押し込む。
 ゴリィッ!
「ぎゃああああああーーーーーーーーーーーーーーッ!」
 そう七瀬がこの世のモノとは思えない絶叫を上げた瞬間。
 ブシュウウウウウーーーーーーーッ!
 七瀬の股間から黄金色の水が吹き出される。
 膣穴の上方にある尿道口から噴出されて行く様は今までにない淫靡な光景をオレの瞳に
映し出す。
 七瀬はもう一言も口を上げずにぐったりとしている。
287すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:37
「おいおい、何を疲れ果ててるんだ?これからが本番だぞ」
 オレは七瀬のいつも触っていた長いお下げを手に取り、ぐいっと顔を引っ張り上げる。
 既に可愛い顔は涙でグシャグシャになり、オレに対して哀れな視線を向ける。
「…いよ」
 だが、こんな状況にも関わらず七瀬はオレに対して何かを訴え様としていた。
 オレはまるでペットを飼うご主人様の気分で、七瀬の言葉に耳を傾ける。
「…きらいよ。折原なんて大嫌い…。こんな学校なんかに転校して来るんじゃなかった…。
あんたのせいよ…。全部あんたのせいなんだから…」
 そして紡ぎ出される七瀬の言葉。
 オレはその言葉を酷く冷静に受け止めながら、己のズボンを脱ぎ捨てパンパンに膨らん
だペニスを取り出す。
 七瀬がそんなオレの機械のような動きを見て、恐怖の余り目を見開く。
 これで何の未練もない。
 心置きなく七瀬を破壊出来る。
 正直に言うと先程から身体の調子が悪い。それは常識的な感覚ではなく、明らかに異常な感覚として俺の身体を、そして心を蝕みつつある。
 この世界ではない何処かに魂が引っ張られる感覚。
 その身体ごと異形の裂け目に陥ってしまいそうな感覚。
 オレは薄れつつある意識を何とか振り払い、目の前の七瀬に神経を集中させる。もう、この場所にいられる時間もわずかしか残ってないのかも知れない。
 だが、まだだ。
 まだ終わってはいない。
 オレは心の中で何度もそう呟き、七瀬に最後の止めをさすべく、自分のペニスを七瀬の
傷ついた秘部にあてがう。
288すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:38
「ひッ!」
 何事か声が聞えたようだが今のオレには関係ない。オレは躊躇なく己のペニスを七瀬の
ヴァギナに突き入れる。
 メリメリメリッ! メリッ!
「あはあッ!」
 七瀬の中はざらざらとした肉壁がオレのペニスを存分に締め付け、まさに最高の状態に
仕上がっていた。
 オレは腰がとろけるような感触を味わいながら、力任せに腰を突き動かす。
 グチャッ! グチャッ! グチャッ! グチャッ!
「くあッ! ひッ! あッ! いやッ!」
 脳天を貫く快楽に身を任せながら突き上げていると、いつしか七瀬の喘ぎ声が変化して
いる事に気付く。
 どうやら気持ちが良くなって来ているようだ。
 だが、それでは面白くない。
 七瀬にはオレの然るべき報いを受ける責任があるのだ。
 オレはそう判断し、立てかけておいた竹刀を手に持ち、七瀬が気付かぬ内に尻の方に回
す。
 熟成した七瀬のケツはまるでつきたての餅のような柔かさでオレの手を快楽に誘わう。
 だが、今のオレに用はない。
 オレは片方の手でケツの片側の肉を横に引っ張り、その慎ましやかな窄みに一気に指を
突き立てる。
289すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:39
 ブスッ!
「ひぎいッ!」
 そんな声と共に七瀬の身体ががくんがくんと揺れる。
 どうやら狙いは定まったようだ。
 オレは突き刺さったペニスに七瀬の身体を預け、自由になった両手で竹刀を持つと、背
後から七瀬の尻穴に一気に竹刀を突き入れる。
 ブチッ! ブチブチブチブチブチーーーーーーッ!!
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ! ぎゃああああああーーーーーーーーーッ!!」
 突然行なわれた背後からの肛姦に驚いた七瀬が凄まじい声を空気に震わせる。
 オレはそんな七瀬の顔を面白おかしく見つめながら、サンドイッチ状態になった七瀬の
身体をボロボロに痛め付ける。
「おらッ! おらッ! くらえッ! くらいやがれッ!」
 グチャッ! メキッ! グチャッ! メキッ!
「かはッ! ぎゃッ! あうッ! ぎゃあッ!」
 既に七瀬の口からは人間の声とはあらざる野獣のような声が聞えてくるのみだった。
 オレは竹刀を更に深く付き入れながら、同時に腰も激しく動かす。
 七瀬の下半身を襲う二本の凶器。そしてそんな凶器を使いこなしているのはオレなのだ。  
 オレは七瀬の理性を削り取る様に最後の抽出を始める。
 グリッ! グリッ! グリッ! グリッ!
 グチャッ! グチャッ! グチャッ! グチャッ!
 オレは両方の穴から聞えてくる卑猥な音にその薄れつつ意識を奮い立たせながら、上下
に大きく揺れる七瀬の乳房に顔を埋める。
 その先で自己主張しているピンク色の尖った乳首。オレはその目くるめく光景にすがる
かの様に顔を埋めつつ、そそり立った乳首を思いきり齧る。
 そんなオレの脳裏を切り裂くピンク色の指令。脳天を付き抜ける激しい快感。
「出るッ!」
 そして、そんなお決まりの言葉と共に。
 ドピュッ! ドピュドピュドピュドピューーーーーーッ!
「あああああああああああああああーーーーーーーーーーーーッ!」
 オレの迸った大量の白濁液が七瀬の中に注ぎ込まれる。
290すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:39
 だが、次の瞬間。
 心が身体ごと引っ張られる感覚がオレを包み込む。
 そしてそれと同時に急速に遠くなっていく意識。ぼやけて行く光景。
 オレはそんな自らの崩壊にある程度の戸惑いを覚えながらも、素直に自分の運命を受け入れる。
 それにしてもまさかこんなタイミングで起こるとは…。
 七瀬も気付いたらオレの姿がなくなっていて、さぞやビックリするだろう。
 いや、ビックリも何もないかも知れないな。
 だって、あいつはオレの事が嫌いになったろうから。
 気付いた時はオレの事なんて忘れてるだろうから。
 でも、それがお互いの為にも良かったのかも知れないな。
 ありがとう、七瀬。
 ありがとう、オレを好きになってくれた人。
 そしてオレの手から自然にこぼれ落ちる糞にまみれた竹刀。
 目の前の光景が薄らいで行き、全ての音が静寂の闇に紛れる中、オレの存在はこの現実
から消える。
 全てをやり果たしたオレに後悔の二文字は無かった。
291すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:42
 春。
 春が到来していた。
 暖かい風が今までの凍て付いた世界をあっという間に塗り替え、あたしの身体を吹き抜
ける。
 あたしはそんな爽やかな朝日が差し込む初春の中を一人歩き続けて行く。
 肩に重い荷物を背負いながら。
「あ、七瀬さん。おはよー」
 その時、あたしに語りかけてくる少女の声。
「あ、瑞佳。おはよ」
 そしていつもの口調で挨拶を返すあたし。
「七瀬さん、今日も早いねー。やっぱり朝練?」
「うん」
 満面の微笑みを称えながら瑞佳があたしの肩に背負った荷物を見て、そう語りかける。
 そう、あたしは今、剣道部に所属している。
 当初は入るつもりは無かったのだが、とある事件をきっかけに入らざる負えなくなって
しまった。
 残念ながら今でも怪我の後遺症が残っているのだが、それに関しては致したかない。
 あたしは竹刀を振っていたいのだ。
 それが例え今後取り返しのつかない事に発展しようとも、あたしは構わなかった。
 大事なのは今。ただ、それだけ。
「そういう瑞佳も今日は早いわね?朝練?」
 ふと、疑問に思ったあたしが瑞佳に質問を浴びせ掛ける。
「わたし? わたしは今日、日直なの」
 そう言いながら無邪気な微笑をあたしに返す瑞佳。
 相変わらず几帳面な子だなと思いつつ、あたしも彼女に笑顔を投げ返す。
 舞散る桜吹雪があたし達に幻想的な光景を見せ続けていた。
292すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:42
 夜。
 試合が押し迫ったその日、あたしは早めのお風呂に入り、自室へ戻る。
 髪の毛を乾かし、ブラシでさっと整えた後、あたしはふと立て掛けてある竹刀を見やる。
 あたしのパートナー。
 試合の時も、授業中も、部活動をしている時も、あたしと生活を共にしている大事な道
しるべ。
 あたしはふとその竹刀を手に取り、その全身を見つめる。
 そんな細長い姿を見ていると、どんどんあたしの動悸が高まって行き、顔が紅潮し出す。
(あたし…また…)
 そして、あたしはおもむろに竹刀の先端をパジャマ越しにあそこに押し付ける。
「ひゃうッ!」
 付き抜けるような快感があたしに襲い掛かる。
 あたしは徐々に欲情していく自分を感じながら、股を大きく開きながら両手で竹刀の先
端をあそこに押し込んで行く。
 何時の間にか勃起した乳首が布地に擦れ、下半身から伝わる感覚と共にあたしを快楽の
海に沈めて行く。
「ああッ…! おりはら…。折原…ッ!」
 そしてあたしの口から紡ぎ出されるある人物の名前。
 あたしの『愛しい人』の名前。
 あの日。
 あのおかしくなった折原があたしを徹底的に嬲ったあの日の夜。ふとあたしが目を覚ま
した時、既に折原の姿はなかった。
 そして翌日。
 あたしはいつもの教室で恐るべき事実を知る。
 瑞佳も…、住井も…、髭も…、そしてあいつが下宿していたあいつのおばさんですらも
あいつの事を知らないと言うのだ。
 確かに前日からそんな兆候はあった。
 あたしがあいつに嬲られたのもそれがきっかけになったと言ってもよいだろう。
 だからと言って、ここまで恐ろしい事態になってしまうとは…。
293すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:43
 そして何事もなかったように動き出す普段の日常。
 あいつがいない教室の中でごく普通に流れて行く毎日。
 あたしはそんな日常に身を投じながら、徐々に神経が蝕まれつつある自分を知る。
 あいつがいない。
 あたしの身体に暴虐の限りを尽くしたあいつがいない。
 あたしを今まで見た事のない快楽の海へ誘ったあいつがいない。
 そう、あの日のあいつの行動はあたしの中にとんでもない種をいつのまにか植え付けて
いた。
 それは欲情の種。
 いつも肉体的な欲求を満たしていないと耐えられなくなってしまういやらしい身体。
 あいつはあいつの知らない間にあたしをそんなあたしに作り変えてしまっていたのだ。
 その事を知ったあたしは愕然となった。
 このままでは近い内に頭がおかしくなってしまうのが目に見えていた。
 だからあたしはすがった。
 あいつが残して行った竹刀に。あたしを嬲り尽くしたその太く固い肉棒に。
 だから、あたしはすかさず剣道部に入部した。
 怪我の事などどうでも良かった。乙女を目指すという目標もどうでも良かった。
 ただ、これで『折原』といつも一緒にいられるという事実だけがあたしを虜にした。
 もしかしてあいつはあたしに嫌われようとしていたのかも知れない。
 こうなる事を知っていた上で敢えてあたしとの絆を断ち切ろうとしていたのかも知れな
い。
 だが、それはあいつの完全な計算違いとして今のあたしに襲い掛かる。
 いつも欲情しているあたし。
 この竹刀なしでは生きてはいけないあたし。
294すれ違い・後編:2001/04/26(木) 19:43
「ああ…ッ! 折原ッ! 折原―――ッ!」
 あたしは恥ずかしいばかりの声をあげながら竹刀を直接あそこに挿入する。
 とろとろに溢れている愛液に包まれながら、竹刀の先端があたしの子宮口にぶつかって
いるのを感じる。
 何故、こんな事になってしまったのか?
 あの日、あたしがあいつの追い詰められた心に気付いていればこんな事にはならなかっ
たのだろうか?
 それは誰にも解らない。誰にも。
「ああーーーーーーーーーーッ!」
 そしてあたしは絶頂を迎える。
 混濁した意識の中、あたしはある一つの事を考える。
 もし、この竹刀に物足りなくなってしまった時、あたしはどうなってしまうのか?
 『折原』のいないこの世の中をどうやって渡って生きていくのか?
 全てはあたし達の起こしたちょっとした、すれ違い。
 あたしは何時の間にか零れ落ちる涙を頬に感じながら、ただ一つの事を思う。
(早く帰って来てよ、折原…。でないとあたしおかしく…、おかしくなっちゃうよう…)
 あの日と同じように輝く月の光が、静かにあたしの姿を照らし続けていた。
295ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:44
回します。
296ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:45
回してます。
297ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:45
回しています。
298ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:46
回します。
299ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:46
回してます。
300ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:48
回しています。
301ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:49
回します。
302ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:49
回してます。
303ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:50
回しています。
304ほかほか兄さん:2001/04/26(木) 19:54
七瀬鬼畜モノの後編の方を発表します。

前編>>251-261
後編>>276-294
となっております。

ちょっと今までと毛色の違う鬼畜モノですが、もし何らかの興味をお持ち頂けたら
読んでやって下さい。

また何か思い付きましたら書き込みます。
では。
305名無しさんだよもん:2001/04/27(金) 00:29
結末も気になったりするぞ(゚Д゚)ゴルァ。
306名無しさんだよもん:2001/04/27(金) 00:30
>>304
よく出来てますな〜。
さすがです。
307名無しさんだよもん:2001/04/27(金) 05:10
鬼畜なのに萎えた、切ねぇ…
308名無しさんだよもん:2001/04/28(土) 01:45
剣道はじめたのは、部員にみられて脅されたからと思ったけど
もっとすごいですね。流石です。
309名無しさんだよもん:2001/04/29(日) 06:18
水瀬秋子徹底陵辱SS作成開始。
期待せずに待て。
310名無しさんだよもん:2001/04/30(月) 21:09
下がり過ぎ。
上げ。
311名無しさんだよもん:2001/04/30(月) 21:34
陵辱までに至ったシチュエーション書かずにいきなりコトが起る
のは萎えるんで、その辺お願いします。>>309
312名無しさんだよもん:2001/04/30(月) 21:41
あと、既存キャラの脈絡のない人格変貌も萎えますんで。 (>>16の様なやつ)
かといって新キャラだすのも良いとは思えません。
その辺も考慮してお願いします。>>309 さんや陵辱SS書きさん
313名無しさんだよもん:2001/04/30(月) 22:01
がいしゅつだが「ヒャッホーッ!」にはワラテシマタ
314名無しさんだよもん:2001/04/30(月) 23:50
>>311-312 はいいこと言った!age
315309:2001/05/01(火) 23:13
>>311-312
了承だっ!
でも、陵辱する連中はオリキャラになる・・・。
あとカノンキャラの性格は変えないよ。
漏れも脈絡のない人格変貌には萎えますんでね。
まあ、ほかほか兄さんとは違ったアプローチで責めてみようかとは思ってるよ。
・・・しかし、ここんとこ鍵っ子用のヌルい物ばっか書いてたからなかなか筆がすすまねぇ・・・。
まあ期待せずに待っててちょうだいな。
316名無しさんだよもん:2001/05/05(土) 16:33
期待上げ
317名無しさんだよもん:2001/05/06(日) 02:55
期待して待つアゲ。
318折原@地獄車:2001/05/06(日) 02:58
俺も注目してるぞさげ。
319名無しさんだよもん:2001/05/06(日) 05:31
がんばってねー!
320名無しさんだよもん:2001/05/09(水) 00:02
期待値アゲ
321爆発!:2001/05/12(土) 00:04
     :;              ∵
      ちゅどーん \((从⌒从*)) /ちゅどーん
*    #((  :: ) ( ⌒ ζ *从⌒从 )) (( : ∵    ∩*   ζ  / ・
      \曝ク  ∵ ━(( : 煤@ 从⌒从 ε  (( ∵    ∂ ))  /
   \ (( § ) ⌒;  lll ;从煤@ 从⌒从 ε  (( ∵     *(・)/
   * 煤@;  )(( ‡ちゅどーん ∩*   ζ  ちゅどーん∵―从  ((  煤@ 从
      : *煤i( 从  ((  煤@ 从⌒从 ε  (( ∵    )) *ヽ\ ヽ・
:/ / ・(( ; 〜:  )) (  ζ\*∵ ━(( : ∂ ))  ∩*   ζ
     ちゅどーん \曝ク  ∵ ━((煤@ 从⌒从 ε  (( ∵     : ∂ ))  /
   \ (( § ) ⌒;ちゅどーん  lll ;从 *(・)/∵ ━(( : ∂ ))
   * 煤@;  )(( ‡ ∩煤@ 从⌒从 ε  (( ∵    *   ζ  ∵―
      : *煤i( 从  ((  )) *ヽ\ ヽ・ ;  )(ちゅどーん( ‡ ∩*   ζ  ∵―
 @:/ / ・(( ; 〜:  )) (  ζ\*∵ ━(( : ∂ ))
*    #(( 煤@ 从⌒从 ε  (( ∵    ちゅどーん :: ) ( ⌒ ζ * / ・
      \曝ク  ∵ ━(( : ∂ ))  / ;  )(( ‡ ∩*   ζ  ∵―
   \ ((ちゅどーん § ) ⌒; 煤E  ((  ∵  ))    )) lll ;从 *(・)/
   * 煤@;  )(( ‡ ∩*   ζ 从⌒ちゅどーん从 )) (( : § ) ⌒;
      : *煤i( 从煤E  ((  ∵  ))    ))  ((  )) *ヽ\ ヽ・
322ほかほか兄さん:2001/05/15(火) 00:42
超遅レスですみません。
感想の方、いろいろありがとうございました。

また機会があったら書き込みますので。
では。
323名無しさんだよもん:2001/05/20(日) 08:00
>>16 ほかほか兄さんでしたか
てっきりkagami氏かと思ったよー
324名無しさんだよもん:2001/05/25(金) 01:27
さがりすぎage
325名無しさんだよもん:2001/05/30(水) 10:42
メンテナンスsage
326ほかほか兄さん:2001/06/02(土) 02:31
>>323
すみません、私でした。
言い出すタイミングを完全に逸しちゃって…。
327名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 00:09
期待上げ!!!
328名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 00:40
侮辱SSなんて書く連中の気持ちが分からん。
良心が痛まないのかねぇ?そのキャラに対する思い入れなんかもあるだろうに…。
あのちょっと前の名雪のSS見たとき俺泣きそうになったぞ。
まぁ人それぞれだから別にいいけど…。
しょーもない書き込みしてスマソ。
329名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 01:05
>>328
侮辱ってなんやねん、千鶴スレで貧乳ネタ振ることも該当するのか?(w

冗談はおいておいて、そもそもスレタイトル見ろよ。
それを見た上でここに入ってきてるんだから、
ここ見てるのはそういうのが好きな人間だと思われて当然だろう?

嫌だったら見ない。コレ、ネットの常識だよ。
330名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 04:24
侮辱SS・・・それはそれで面白そうだ(w
331名無しさん必死だな:2001/06/05(火) 01:04
http://members.tripod.co.jp/choujou/
ほかほか兄さんが新作発表した模様。
332名無しさんだよもん:2001/06/06(水) 01:29
下がり過ぎ。
上げ。
333名無しさんだよもん:2001/06/06(水) 01:43
続けて上げ。
334名無しさんだよもん:2001/06/10(日) 12:02
そして下げ。
335名無しさんだよもん:2001/06/15(金) 02:30
消えかけてるし…。
上げ。
336ある意味鬼畜:2001/06/15(金) 02:52
ついに発見!! あのテルミを超える最強のネアド
  其の名は「ちびのりP」)
ちびのりP(千葉紀子)
学年 幼少組
誕生日 1999年7月10日
体型 身長154cmのちびでぶ
髪型 2000ヒット記念ヘアー
柔軟性 柔らかいからみんなのおもちゃになる
    ちびのりPの橋
お仕事 明るいメイド (追加写真はここから)
アルバイト キャンペンガール
趣味 かわいい悪魔のいたずら
得意技 超音波攻撃・寒いギャグ
好きな服 胸で締めるタイプ?のピンクハウス
好きな色 純白
嫌いなもの くそまじめ
姉妹 実は双子の妹がいます

ホーム
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/5355/index.html
写真
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/5355/cosbud5.jpg
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/5355/13320miuusada.jpg
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/5355/index13227.jpg
337名無しさんだよもん:2001/06/15(金) 04:29
ひぎぃッ!あげ
338名無しさんだよもん:2001/06/17(日) 13:35
定期あげだよもん。
そろそろパンチの効いた新作が読みたいんだよもん。
339名無しさんだよもん:2001/06/17(日) 13:42
あ〜んぱん〜ち
340名無しさんだよもん:2001/06/17(日) 13:48
あんまんは命の源です。
341名無しさんだよもん:2001/06/17(日) 17:00
「ああ…ッ! 折原ッ! 折原―――ッ!」
 あたしは恥ずかしいばかりの声をあげながら竹刀を直接あそこに挿入する。
 とろとろに溢れている愛液に包まれながら、竹刀の先端があたしの子宮口にぶつかって
いるのを感じる。
 何故、こんな事になってしまったのか?
 あの日、あたしがあいつの追い詰められた心に気付いていればこんな事にはならなかっ
たのだろうか?
 それは誰にも解らない。誰にも。
「ああーーーーーーーーーーッ!」
 そしてあたしは絶頂を迎える。
 混濁した意識の中、あたしはある一つの事を考える。
 もし、この竹刀に物足りなくなってしまった時、あたしはどうなってしまうのか?
 『折原』のいないこの世の中をどうやって渡って生きていくのか?
 全てはあたし達の起こしたちょっとした、すれ違い。
 あたしは何時の間にか零れ落ちる涙を頬に感じながら、ただ一つの事を思う。
(早く帰って来てよ、折原…。でないとあたしおかしく…、おかしくなっちゃうよう…)
 あの日と同じように輝く月の光が、静かにあたしの姿を照らし続けていた。
342名無しさんだよもん:2001/06/26(火) 01:57
さがりすぎage
343名無しさんだよもん:2001/06/26(火) 21:27
ちゃんとしたSSじゃないと駄目?
344名無しさんだよもん:2001/06/26(火) 23:10
>>343
…最近は、あきらかにネタ不足だからいいんじゃないか?
鬼畜専用はここしかないんだし、シチュでも可だと思う。
どういう体系であれ、鬼畜物を普通のスレに落とすのは
どうかと思うので、ここが妥当だと思うが。
345343:2001/06/27(水) 02:38
じゃあ明日にでも上げます。過去に乗っけたもんが未完成だったのが
心残りなもので。
346345:2001/06/27(水) 03:21
あとシチュっていうか真琴で脳内妄想みたいな感じですわ。
347名無しさんだよもん:2001/06/27(水) 22:31
誰もいないから今日はパスかな?
348名無しさんだよもん:2001/06/27(水) 22:32
あげんな
349名無しさんだよもん:2001/06/28(木) 05:54
クソヲタ 自分もーそー訂正版、始めっ
350名無しさんだよもん:2001/06/28(木) 05:55
真琴、食したい
胸と太もも
何より全部
きっと美味しい
僕の彼女
3512:2001/06/28(木) 05:56
真琴,柔らかい髪
長くて綺麗
そっと
僕は首に巻いて
一緒に死んでくれる。
すごく優しい
僕の花嫁
3523:2001/06/28(木) 05:56
真琴、青く淀んだ瞳
とても
寂しそうで
やわらかそうな

愛しているから、そっととり出し
口に含む
泥の味がした
僕の花嫁
3534:2001/06/28(木) 05:58
真琴、空っぽの君の眼
そこからあふれ出る

きっとうれしくて
僕の口にある眼
そっと
口の中にいれてあげる
口から
たれた液は
僕の白濁のようで
嬉しくて
それすらも綺麗な
僕の恋人
3545:2001/06/28(木) 05:59
真琴、やわらかな乳房、真綿のような胸
顔を埋め
手の中で撫で舌の先で
愛し
その先に歯を
這わす
口に含んだ
乳房からは
スプーンの味がした
僕の妻
355名無しさんだよもん:2001/06/28(木) 06:00
ツマラナイケドモウチョイツキアッテネ(-Д-)
ツヅキハマタアシタ(-Д-)
(゚д゚)ノ~~バイバイ
356名無しさんだよもん:2001/07/03(火) 13:23
sage
357:2001/07/04(水) 14:43
http://cgi02.speed.co.jp/dingdongdong/vote/vote_001/votec.cgi
ここに投票してSS書かせようよ
(さゆりん希望・現在26票
ちなみに栞3票・舞1票・綾香27票)
358闇のメロディー@:2001/07/04(水) 17:09
どこか遠くで奏でられる闇の旋律。
耳を澄ますとそのメロディーはより鮮明に、そしてより美しく聞こえてくる。
こんな感覚は初めてだった。
本来あるべき姿に回帰するような感覚。
全ての感情、感覚が制御しきれない
心の奥底に普段抑えている黒き衝動が抑えられない。
どうすればいいんだ…俺は?
「あなたの思うままに行動なさい、祐一さん」
俺の前にスッと現れた女性、水瀬秋子はその顔に
絶えぬ微笑をたたえ、そう言った。
俺の…したいこと?
……女…これしかないな。
その言葉を受け入れると俺の体は元に戻っていた。

俺は聞こえてくる旋律に誘われるように街を歩いた。
すると見知った顔が正面から走ってくる。
「うぐぅ〜、祐一君どいてよぉ〜」
走ってくる少女は月宮あゆ、俺に惚れているらしい…
丁度いい時に会ったな、これもあのメロディーの導きか。
「分かった、俺が受けとめてやる、来いっ」
「うぐぅ〜、何考えてるんだよっ、祐一君っ」
「そうか?…面白いと思ったんだが…」
「いいから、逃げないと捕まっちゃうよ」
そう言うや否やあゆは俺の手を引き走り始めた。
…まあいい、ここでは人通りが多すぎるしな。
359闇のメロディーA:2001/07/04(水) 17:10
走ること数分、辿り着いたのは森の中。
「うぐぅ、なんとか逃げきれたみたいだねっ」
息を切らせてはいるが、とてもさわやかな笑顔をしているあゆ。
食い逃げをした後にこの笑顔とは…
コイツに罪悪感やモラルといったものはないのだろうか?
そんな苛立ちとともに先刻の秋子さんの言葉が反芻される…
「あなたの思うままに行動なさい、祐一さん」
そう、俺は思うままに行動するべきなのだ。
そうでないと俺という存在を維持できなくなる…
他の何者かにこの体支配されるのではないかという不安。
そして欲望に忠実に行動できるという喜び。
「あゆ、また食い逃げしたんだなっ」
「うぐぅ〜、食い逃げじゃないもん。後でちゃんとお金払うもん!」
「いつもそう言っているが払ったことはないだろう?というか払う当てはあるのか、あゆ?」
「うぐぅ、…あの……それは…え〜と、あははっ」
「何が”あははっ”だよ、お前はそうやって犯罪を繰り返し何の反省もしないのか?」
「えっ、…だってボク悪くないもん、…後でちゃんとお金払う」
「黙れっ、人は過ちを犯すものだ、そりゃ仕方のない時もある。
 だがお前はなんの反省もなく、同じ犯罪を繰り返す」
「うぐぅ…今日の祐一君なんか怖いよ…」
「話をそらすな!こうなったら警察に行くしかないか…これもあゆのためだしな」
「それは止めてよぉ、お願いだから〜」
「……じゃあ俺がお仕置きするしかないな」
「…お仕置き?」
「そうだ、悪いことをしたら罰を与える、当然のことだ。これもあゆのためだ、分かるな?」
「…うん。祐一君がそんなにボクのことを思ってくれてるなんて嬉しいよ〜。
 でもお仕置きって何をするの?」
「いいから、ちょっとおとなしくしてろよ」
「…うん」
360闇のメロディーB:2001/07/04(水) 17:12
「あっ…」
あゆの小さな胸に俺の手が触れるや否やあゆは声をあげた。
「おとなしくしてろって言っただろ、これはお仕置きなんだからな」
服の内側に片手を入れ胸を揉みしだきながらゆっくりと服を脱がせてゆく。
「あんっ、祐一君…恥ずかしいよ、…ひゃん!」
「おいおい、感じてるんじゃないぞ、これはお仕置きなんだからな」
上半身が露になると俺はあゆの乳首をそっと噛む。
「ひゃんっ、祐一君痛いよぉ…」
「ああ、お仕置きだからな…まだまだこれからだ」
「うぐぅ、祐一君…本当にボクのためにやってるんだよね?」
「ああ」
さてどうだろう?
「ボクのこと……好きなんだよね?」
361闇のメロディーC:2001/07/04(水) 17:20
答えの代わりとしてあゆの唇に自分のそれをそっと重ねる…
「あ・・・祐一君、大好き・・・だよ&heart」
馬鹿な奴だ・・・そう俺は心中でつぶやきつつ
乳首を指で弄り続けた、もちろん爪を立てて。
「…っ!?・・・痛いよぉ、祐一く〜ん」
その刺激に耐えかねてかあゆが懇願するように言う。
しかしその言葉とは裏腹にあゆの乳首は屹立していた。
「そうかな?体のほうは喜んでいるみたいだけど・・・」
そう言いつつ指でギュッと乳首を摘んだ。
「はぁん、・・・やめてよぅ、もっと優しく・・・あん・・・してよぉ」
「これはお仕置きだ、我慢しろっ、あゆ」
子供に言い聞かせるように俺は言う。
そしてボールを握るように胸を思いっきり両手で掴む。
「相変わらずあゆの胸はちいさいなぁ」
嬲るように言ってみる。
「そっ・・・そんなぁ・・・・・・ひゃん・・・酷いよお」
小さいが感度はいいようで徐々にあゆの喘ぎ声はボリュームを増してゆく・・・
「あぁっ・・・・・・んんっ…やだよぉ…やめてよぅ」
ぐちゅ、ぐちゅ
あゆの股間から湿った音が聞こえてくる。
「どうしたあゆ?苛められて感じてるのか?」
そう耳元で囁きながらふっと息を吹きかける。
「ひゃっ・・・・・・あぅ・・・ボク感じてなんか・・・んん・・・・・・いないもん」
俺は歯であゆの乳首を弄びつつそっと右手をショーツの中に差し入れた・・・

ToBeConitinued
362名無しさんだよもん:2001/07/07(土) 22:00
>>358 続きがんばって。
363名無しさんだよもん:2001/07/11(水) 19:53

美坂家に侵入して美坂栞と美坂香里を拉致した。
香里は縛り上げ猿轡をかませた。
栞は体育座りの格好に縛り上げクレーンで中吊りにした。
ドラム缶を用意し塩水を沸騰させた。
栞を煮えたぎるドラム缶の上へ移動させた。
泣き叫ぶ栞の臀部を熱湯に1秒間付けた。
栞は悲鳴を上げた。
香里も何かを叫んでいるようだった。
今度はへそのあたりまで5秒間付けた。
栞は気を失った。
香里は狂ったようにもがいていた。
栞に水をかけ目を覚まさせた。
一気に栞をドラム缶の中に落とした。
わずかな叫び声をあげただけで栞は静かになった。
そのまま30分煮込んだ。
ゆで上がった栞を香里の前に置き倉庫を後にした。
アハハハハハハハ
364名無しさんだよもん:2001/07/11(水) 20:25
晒し上げ
365名無しさんだよもん:2001/07/11(水) 20:42
久々(・∀・)マワーシ!!
366名無しさんだよもん:2001/07/11(水) 20:43
(・∀・)マワーシ!
367名無しさんだよもん:2001/07/16(月) 02:59
美坂家に侵入して美坂栞と美坂香里を拉致した。
香里は縛り上げ猿轡をかませた。それはあなた自身への挑戦なのよ。
栞は体育座りの格好に縛り上げクレーンで中吊りにした。今ならもれなく仏像357体プレゼント!!
ドラム缶を用意し塩水を沸騰させた。無理に。
栞を煮えたぎるドラム缶の上へ移動させた。無理に。
泣き叫ぶ栞の臀部を熱湯に1秒間付けた。巨大な陰謀が感じられる、調べて見る必要があるな。
栞は悲鳴を上げた。そうしたら、意識していないのに、つい「非常ボタン」に右手が…。
香里も何かを叫んでいるようだった。それを一人占めですよ、一人占め。
今度はへそのあたりまで5秒間付けた。怒ったら光りだしたぞ。
栞は気を失った。ところでキミは普通のやきそばとかたやきそば、どちらが好きかな?
香里は狂ったようにもがいていた。偶然だ、偶然。ガタガタぬかすな。
栞に水をかけ目を覚まさせた。無理に。
一気に栞をドラム缶の中に落とした。うははははははは。
わずかな叫び声をあげただけで栞は静かになった。早い者勝ちですよ。
そのまま30分煮込んだ。だけど地球環境問題とかは、俺一人の努力じゃどうしようもないんだよお(号泣)。
ゆで上がった栞を香里の前に置き倉庫を後にした。
アハハハハハハハ
368観鈴ちん:2001/07/16(月) 04:23
どうしてそういうことするかなあ。
369名無しさんだよもん:2001/07/18(水) 12:18
晒しあげ
370名無しさんだよもん:2001/07/24(火) 09:14
一応メンテ
371名無しさんだよもん
復活?