2chにちらばるFF・DQ関係の小説やそれらの含まれるスレを収集するスレです。
小説の情報や、新作の書き込みを歓迎しています。
新たに保管サイトに加わった小説の感想等、
SS書きさんの励みになるような書き込みも歓迎です。
また、小説にまつわる ちょっとした雑談も楽しんでゆきましょう。
ギコ猫様とシャシャリデール風紀委員王の名にかけて
マターリとスレが続きますように……。
【保管サイト】 保管作業担当者(保管人さん)募集もしています
http://www3.to/ffdqss (ブックマークは必ずこのURLに!)
他のスレでFF・DQの小説を見かけても、こちらの
スレに強制的に誘導することはしないで下さい。
常時sage進行でお願いします。sageの意味が分からない人は
書き込むとき、メール欄に半角で sage と入力しましょう。
2ゲット
>>2 過去スレ・小説の保管基準は
>>3-10 のどこか
【保管作業について】
★過去ログからhtml化してくださる保管人さんと、サイト管理担当のラトームが千一夜
サイト作成スタッフということになります。
★さらに、タイトルや作者名の間違いをご指摘くださったり、SSの情報をくださったり、
種々の意見をくださる沢山の名無しさんの善意に支えられてもいます。
★そしてもちろん、SS書きさんの熱意がなければ、存在し得ないサイトです。
沢山のハアハアや涙や笑いを与えてくださってありがとうございます!
多くのSS書きさんに、素晴らしい作品を書き続けられる環境が持続されますように……
新たに保管人に立候補される方は、以下の3つくらいは、資質が必要かもしれません。
・保管作業するスレをよく知っていること。
・htmlを多少いじったことがあること
(改行を適宜いれる程度の事ができれば大丈夫かと)
・転んでも泣かない精神をもっていること(一所懸命作業したのに掲載されない場合も
ありますので……スミマセン)
それから、サイトに書いてある保管人さん向け注意事項をよく読んでください。
規制のせいでこのスレに書けない場合等、こちらの掲示板もご利用いただけます。
千一夜よろず相談&状況報告掲示板:
http://www2.realint.com/cgi-bin/tbbs.cgi?FFDQ1001YA ★ 今は「読者」であるあなたの、SS書きデビューもお待ちしておりますぞ!
読んだり書いたり、楽しく盛上がっていきましょう!
>1
乙カレー
>>1さんお疲れ様です!
新スレおめでとうございます!
あっ! 今まではスレタイの数が漢数字だったんですねぇ…。
次スレでは漢数字に戻しましょうか
>>1 何か久々に2chのこの板に来てみたら・・小説スレ消えてたんでちょっと寄ってみました。
でも俺いると荒れるだろうから、挨拶(おつかれ様)だけ。
では
1です。
テンプレートはラトームさんが作ってくれました。
ラトームさんが規制等で立てられなかったので、
代理で立てただけです(苦笑
>>8 そういえば…それは気付かなかったよ。
「千一夜」は漢字だから漢字がいいですね。
>>10 >
>>8 > そういえば…それは気付かなかったよ。
> 「千一夜」は漢字だから漢字がいいですね。
ごめんなさい。テンプレ作ってる時には気付かなかったのです。
前スレもアラビア数字にしてしまっているし。
このスレで1001本まで保管されなければ、次で気をつけますね。
あ、そうだ。新スレの即死防止に、このスレで何本くらいまで保管数が
のびるか予想するってのはどうでしょう? ネタないと書き込みようがな
いですし。期間は1週間くらいで。賞品とか思いつかないですが。
私は、そうだなあ。600本くらいまで到達すると予想します。
過去ログがさくさくhtmlになっているので、前スレほどの勢いはない
のではないかと……。あたるかな?
新スレおめでとうございますー!
保管予想、私は800本ぐらいかなと予想してみます。
まあ、このスレがどれぐらいで次スレに逝くのか、その期間にも
よるとは思いますが。
新スレおめ
>>1 乙です。
遅ればせながら新スレおめでとうございます!
今後も良い作品と人々に恵まれますよう・・・。
>>1 乙です〜。
トリップ復帰してみますた。
保管予想、750本くらいだと(細かいな)。
次スレ時期にもよるとは思いますが、まあ、そのくらいSSがあることを期待する意味もこめて(w
というわけで。
このスレを愛する皆様に、良き作品、良き人々とのめぐり合わせがありますように。
乙です。自分久々にここ来たんですけど、また活気が出てきた様子。
ラトームさんはじめ、皆さんいつもありがとうございます。
影ながら応援してます。
保管予想ですか?
ん〜、このスレのみなら600位じゃないですか?ってラトームさんと一緒だw
いや、前スレで大体200本でしたもんでw
保管用テンプレのまとめをしなおしたのですが、どうも神経が昂って
うまくいきません。圧縮してあげるまで少し時間がかかりそうです。
今月中にはなんとかなると思いますので、もう少しお待ちください。
(ほしゅかきこ)
>>18 う〜ん…… スレタイがねえ。彼の人のアンテナにひっかからないわけないですし。
一応ログは取っておきますが、どうも最近スレ削除依頼を出す事に命をかけている人が
いるような悪寒なので(考え過ぎかもしれませんが)、もともと官スレで書かれていた皆
さんにはお薦めしません、個人的には。
だって、またあの気分を味わうのはしんどくないですか?
新スレおめでーす。
1さんもつかれ〜。
このスレ、ひそーかにROMらせていただいとります。
当方SS書き、記述ガイドライン、たいへん参考になりまつ。
管理人さま、千一夜サイトスタッフのみなさま、
なーんもできませんが、応援してます。がんばってください。
21 :
20:03/03/24 05:31 ID:JbydfIHc
あ、本数予想ですが、700本ということで。
>>20 > このスレ、ひそーかにROMらせていただいとります。
ひそーかになんていわないで、大々的にROMってください(……アレ?)
> 当方SS書き、記述ガイドライン、たいへん参考になりまつ。
そういっていただけると、非常に嬉しいです。
> 管理人さま、千一夜サイトスタッフのみなさま、
> なーんもできませんが、応援してます。がんばってください。
いえいえ。萌え作品を作ったり、マターリ楽しい話題で盛り上げたり、そういう
楽しい書き込み全てが、あのサイトの原動力だと思いますので、どぞよろしく。
途中で荒れたスレ等の作業は、何故か非常に疲れるのです。書かれた言葉の棘が
襲ってくるような感じがするからかもしれません。
他の保管人の方々は、そういう感じしませんか?
>>17 即落ちしましたね………
19日にたって、20日が最終書き込み。で、24日に落ちた時のレス数が17。
このスレは22日に立って、レス数が22。
こっちの方が進みが早いとはいえ、このスレも危険でしょうか? 怖い…
>>17 ((((゜Д゜)))ガクガクブルブル
…何のスレだったんでつか?
二の舞にならない様、保守カキコ
常時sageか…保守あげしたいよう。
>>22 > 途中で荒れたスレ等の作業は、何故か非常に疲れるのです。書かれた言葉の棘が
>襲ってくるような感じがするからかもしれません。
きっと、言葉というものが生きているからでしょう(マジレス
もっとも、荒れたスレでもいい作品を見つけると心が和むというか。
毎日書き込みがあれば、多分即死判定に引っかからないでしょうと思いつつも
保守カキコをこまめにしてしまいたくなる小心者(ワラ
雫夜 ◆sizukTVGKさん、すみません。レス番間違ってました。
>>18です。
「X2はあんなにえっちな服の女の子がでてくるんだから、ハアハアした官能小説を見せてくれよ、イエア」
という感じのスレでした【意訳】。
スレタイに官能小説スレと入ってましたんで、チョト、と。
保管人さん用テンプレを掲示板にupしましたが、解凍したら文字化けているのではないかという
気がしてなりません。確認してください……。
27 :
昼寝士:03/03/25 01:37 ID:ZC6IM4OI
zipに関しては問題ないようです>新テンプレ
あちこち微修正されていますね。お疲れさまでした。盗作発言等で荒れかけた中、
よく作業を続けて下さったと思います。
決定した今になって気づきましたが、htmlファイルの名前に「その作品の初出時の
レス番を入れる」というのは何故でしょう? 「dq-」「ff-」の部分にも、スレタイに応じた
命名を適宜行う必要があると思うのですが……
んで、これでサイトの方に告知が出たら保管作業再開、ということでいいのでしょうか。
>>27 昼寝士さん
チェックありがとうございました。ちょっと安心しました。
zipが大丈夫なら、大丈夫かな。こちらの更新に伴って、サイトの保管につ
いて書いてあるページも更新しようと思っていますので、サイトが更新された
ら、保管作業も再開OKです。あと2日くらいは様子をみようと思いますが。
お尋ねの件ですが、理由はふたつあります(レス稼ぎに長々書きました)。
どこかで説明した方がいいかなあとは思っていたのですが、しつこい気もして、
控えた点でした。書いておけばよかったですね。
ひとつめは「どうしてレス番が欲しいか」ということ
今までは「falis6_1.html」という感じで、「ファリススレ6の1番目のSS」
というようなファイル名でいただく事が多かったのですが、実は、そのスレに
SSが多いと、チェックしながら何番目のSSだったか忘れてゆき、結果混乱して
しまっていたのです… 記憶容量の少ない脳で申し訳ありません。
そこで、レス番をファイル名に入れておいてもらった方が楽かもしれない、
という結論に至ったのでした。もちろん、本文の最初にもレス番をコピペしてい
ただきたいのですが、ファイル名に入っていれば一発でわかりますので。
ふたつめは「ファイル名をスレタイに応じて訂正すると書かれていない」点
本当はキャラ萌えスレの担当と、ひとつのスレに複数のゲームが書かれたス
レ担当とでは事情が違うのですが、複数あるスレを担当される方が多いのと、
複数あるスレのSSをチェックする時の方が混乱するので、混乱する方に揃えて
いただく事にしました。
たとえば、千一夜スレのhtmlチェック作業をしたとします。
「1001_198.html/1001_285.html」といった具合に「スレ名_レス番」で
ファイル名を作ってあった場合、私は「1001」となっている部分が、実際には
どのゲームなのかをもう一度確認してファイル名をつけ直さなくてはなりません。
これが「dq2_198.html/ff6_285.html」、つまり「ゲーム名_レス番」で
あれば、文書内容をチェックし終えた後で、今までのものと併せた通しナンバー
をレス番部分につけ直すだけで済むのです。
キャラ萌えスレの場合は、そのスレタイが入っていた方がわかりやすいかな
とも思ったのですが、結局、皆さんひとつのスレをチェック終えた段階でupされ
てますので、ファイル名にそのスレ名が入っていなくても、一発でわかるのでし
た。私も、一度に作業するのはひとつのスレだけですから。
こうやって説明すると、自分のトリ頭具合が……。
なにしろひとつ前に作業していたSSが何作めかさえ、すぐに忘れてしまうので、
保管人さんの判断でつけていただくことになるSS通し番号やスレ名より、元のス
レで参照可能なデータを表記しておいていただいた方が無難なようです。
面白味のない作業になってしまうかと思いますが、お許しください。
16歳の誕生日と、冒険に出る事をきっかけに、僕は日記をつける事にした。
アリアハンでは、16歳になると成人と認められ、自由に城に登る事を許される。
僕は王様に謁見して、父オルテガの敵である、魔王バラモスを倒す旅に出る事を願い出た。
すると王様は、快く僕の申し出を聞いて下さった後、こう仰った。
「しかし、一人ではそなたの父、オルテガの不運をなぞるかもしれない。
町の酒場で仲間を見つけ、これで仲間達の装備を整えるがよかろう。」
と、旅の資金や装備まで、僕に提供して下さった。
この王様のご好意は、いくら感謝しても、感謝したりないと思うんだけど、
僕はあえて一人で旅に出る決意を固めていた。
この旅は、魔物達との戦いの旅だ。旅の途中に、父オルテガのように命を落としてしまうかもしれない。
そんな危険な旅に、見も知らずの人達を巻き込むわけにはいかない……
だから、母さんとお爺ちゃんに別れを告げて、僕は一人でアリアハンを出ようとした。
だけど、僕と同じ誕生日のローザラインが、町の入り口で僕を待っていた。
「アレク……」
「ローザ。わざわざ見送りに来てくれたんだ。ありがとう。」
「一人で……行くつもりなの?」
「うん。近頃は魔物達も数が増えて、更に凶暴になっているらしいからね。
見ず知らずの人を巻き込むわけには行かないから。」
「見ず知らずの人じゃなかったら……アレクについて行ってもいい?」
「えっ?」
「私……アレクはきっとそう言うだろうなって思って、私に何か出来る事がないかな……
って、ずっと考えていたの。そして、決めたわ。私だけでも、アレクについて行く。」
「気持ちは嬉しいけど、駄目だよ、ローザ。この旅は本当に危険なんだ。
ローザに何かあったら、僕はルイーダさんに申し訳が立たないよ。」
ルイーダさんとは、アリアハンで一番人の集まる酒場のオーナーで、ローザの義理のお母さんだ。
「お母さんには、私もアレクと旅に出たいってお願いしたら、
ルイーダの代表として頑張って来なさいって、笑顔で送り出してくれたわ。」
「そうは言っても……」
ルイーダさんの許可があるとしても、やっぱり女の子をこんな危険な旅に連れて行くわけにはいかない。
僕は、なんとかローザを諦めさせる言葉を捜していたけど、
ローザの目は痛いほどに真剣で、僕を見つめてこう言った。
「私、興味本位や、アリアハンから飛び出したくて、アレクについて行きたいんじゃない!
私も世界の平和の為に、アレクのお手伝いがしたいの。」
普段は優しくておなしいローザだけど、この目をした時のローザは、
絶対に譲らない子だと言う事を、僕は良く知っていた。
だから僕は……
「分かったよ。でも、絶対に無茶はしないって約束して。」
「うん。アレクの足手まといにならないように、一生懸命頑張るから。」
「あはは。足手まといになるのは、僕かもしれないよ。
何せ魔法に関しては、ローザの方が上なんだから。」
こうして、僕達二人の長い冒険の旅が始まった。
本当は一人で旅に出るつもりではあったけど、正直言うと、一人は心細かった。
だけどローザが一緒に来てくれて、本当に嬉しい。
本人には、恥ずかしくてとても言えないけど、その気持ちを忘れないように、
日記にはきちんと記しておこう……
今日は私の16歳の誕生日。そして、アレクと二人で冒険の旅に出る始まりの日。
私は新しい日記帳を用意して、私の新しい日々を、
そして、アレクとの冒険の旅を記していきたいなと思う。
私はアレクよりも一足早く王様に謁見し、アレクと一緒に冒険の旅に出たいと申し出ると、
王様は快く承諾して下さって、こう仰った。
「あの子は父オルテガとそっくりじゃ。だから、儂がいくら仲間を連れて魔王討伐に行くよう
勧めても、危険な旅に供はつけられんと、一人で旅立ってしまうであろう。
しかしオルテガには、対等な友人がいなかったが、
アレクサンデルには、ローザライン、そなたがいる。
そなた達ならば、勇者オルテガの無念を晴らし、
きっと魔王バラモスを打倒してくれると期待しておるぞ。」
そして王様の仰った通り、アレクは一人でアリアハンを旅立とうとしていた。
私もアレクに付いて行きたいと言うと、アレクは私を危険な目に会わせたくないから、
私とは一緒に行けないと言ってくれた。
そういうアレクの優しさは嬉しいけど、
私だって、アレクが一人で旅をして傷ついたり、オルテガさんみたいな事には、絶対になって欲しくない。
私は一生懸命アレクを説得すると、少し困った顔でアレクは私が一緒に行く事を認めてくれた。
小さい頃から、最後には私のわがままを絶対に聞いてくれるアレク。
その優しさを利用するようで、ちょっとずるいな……とも思うけど、
アレクと離れ離れになるくらいなら、ちょっとずるくても、私はアレクと一緒にいたい。
私のわがままは、アレクの冒険を一生懸命サポートする事で、返していこう……
まだ書きたい事はいっぱいあるけど、冒険はまだ始まったばかり。
これからの日記を書く楽しみも取っておいた方がいいと思うから……
えーっと、前スレで少し書いたんですが、
あっちがもう終わりそうなんで、こっちに移動してしまいました。
エロでも小説でもない形ですが、よろしければ、ここで書き続けて行きたいと思います。
よろしくお願いします。
>>31-33=34
これから色々な冒険が日記に記されていくんでしょうか?
今回のは序章って感じですね…二人視点が面白いです。
続き待ってますです。
今日も保守保守♪
今リアルタイムにGB版のDQ3をやっているせいもあって、
日記とても楽しみにしてます!
はるか昔にやった記憶しかないから四苦八苦。こんなに長かったっけ……。
1日1カキコあれば大丈夫かな?
3キタ━━ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ━━
ローザラインたんの職業が知りたいっす。
htmlチェックの方もそろそろおっけーのような気がするので、サイト模様替えしまつ。
一時的に、SSから new! 記載がなくなりまつ。次回の更新に御期待ください。
(保管人さんが作業してあるSSを沢山溜めておられそうなヨカーン。ワクワクブルブル)
アリアハンからレーベに向かう途中、何度か魔物達の襲撃を受けた。
魔物と言っても、スライムやおおがらす、一角うさぎと言った、
魔物というよりは、獣と言った方がしっくりと来るようなやつらだ。
まず、ローザのメラで牽制して、僕が剣で仕留めるという、簡単な形で魔物達を追い払う。
次々とモンスターを倒していく僕は、自分が狩人になったような錯覚をしてしまったのか、
こんな魔物達なんて無視しても良かったのに、レーベに向かう事よりも、
魔物と戦う事の方に気を取られてしまった……
そして、気がついた時には、ローザは魔力を使い果たしていて、
僕も疲労がたまっていたのに、レーベへの道はまだまだ残っていた。
疲れている僕達は、魔物達にとって格好の獲物だったらしく、
次々と魔物達が遅いかかってくる。
ローザのサポートがあったからこそ、狩りをするように魔物達と戦えたのであって、
疲れている僕一人で、ローザを守りながらの戦いには無理があった。
僕達は魔物達に囲まれる前に、必死で逃げて、レーベに辿り着いた。
レーベの宿で一息つくと、ローザが僕に謝って来た。
「私の魔力が足りないから、アレクを危険な目に合わせてごめんなさい……」
「ローザの力が足りないんじゃなくて、僕がちゃんと考えて戦わなかったからいけなかったんだ。
謝るのは僕の方だよ。」
と、ローザに言ったものの、彼女は「ありがとう」と、
一言だけ言って、宿の部屋に戻っていった。
あの分だと、まだ自分のせいで僕を危険な目に合わせたと思っているだろう……
冒険初日から、僕は一体何をやっているのかと思うと、自分が情けなくなってきた。
明日からは、二度とこんな事にはならないよう、僕はここに誓う。
>>40 ここの人だったら、前スレへのリンクを入れる気がしますが…。
とりあえず、立ったからにはFF官スレの職人さんにまた書いて欲しいですね。
42 :
作者:03/03/28 19:33 ID:dCwg5L45
ヤパーリ「FF官能小説スレ」って名でたってほしい罠。
そう思ってるのは拙者だけでつか…?オロオロ
>>42 ひっそり同意
なんとなく、違いますよね。官能小説って言葉の響きって……
保守
官スレ6の編集オワターヨ
シーユウも完結したんで近いうちに根城ageときますね
>作者殿
「官能」の二文字へのこだわりに同意でつ
46 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/30 11:14 ID:un02Izwi
下がりすぎなんでage保守。
アレクの日記、良かったでつ。続きまだかな〜と逝ってみる。
ついでに保守。
48 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/04/01 03:07 ID:qXmXb5WP
そろそろ即死はしないと思うけど怖いので保守。
ついでにage。
アリアハンは島国で、他の大陸に行く為には、船が必要なのだけど、
アリアハンにある船は漁船程度で、とても長い航海に耐えられる船はなく、
アリアハン大陸から、別の大陸へ渡るには、旅の扉という不思議な通路を使う必要がある。
しかし、この旅の扉も、国同士の争い事に疲れたアリアハンは、
固く封印をしてしまい、今は使う事が出来ないらしい。
旅の扉の封印を解くには、魔法の玉という物が必要だけど、
その魔法の玉は、世界中を探しても作れる人はただ一人だけで、
孤島に立つ、ナジミの塔の魔法使いに認められた人にでないと、
魔法の玉を作ってくれる事はないらしい。
そういう事情で、今日はアリアハンの対岸にある、岬の洞窟を探索した。
この洞窟はナジミの塔へと繋がる道があるという噂があるからだ。
洞窟の中は、モンスター達の住処になっていて、私達に襲い掛かってくる。
昨日の失敗を踏まえ、呪文を使い切ってしまわないように、
なるべく魔力を温存して、効率よくメラを唱える。
この戦い方だと、アレクの負担が増えてしまうのだけど、
私の魔力が尽きてしまっては、もっとアレクに負担を掛けてしまうのだから、
それだけは注意しなくてはいけない。
洞窟の中には、モンスターが旅人や商隊を襲って奪ったのか、
宝箱がいくつか落ちていたりして、中にはゴールドが入っていたり、
旅用の服が入っていたりして、拾ってしまって良い物なのかどうか悩んだけれど、
レーベでモンスターによる被害届けが出ているかどうかを調べてもらう為に、持ち帰る事にした。
結局、一日近く洞窟の中を探索して、私達はアリアハンから見える孤島、
ナジミの塔への道を見つける事が出来た。
アレクも私も、洞窟の探索で疲れてしまったので、今日はレーベに戻って、ゆっくりと身体を休めて、
明日、ナジミの塔へ向かう事にした。
私達は、ナジミの塔の魔法使いに認めてもらえるのかな?
私一人じゃ無理だろうけど、アレクが一緒にいるなら、きっと大丈夫。
塔には洞窟よりも強力なモンスターが住んでいるかもしれないけど、
新しい呪文できっと私達の道を開いてみせるから……
三日か四日に一度の更新になってしまいますが、ご容赦下さい。
ちなみにSFC版をベースに進めています。
ローザたんが一途でイイ!
のんびりでもいいです、楽しみに読んでますので、続けてください〜!
>>50 今回も良かった。
ローザは真面目な子だね。日記から伝わってくるYO
続きはのんびり待ってます。がんがってね〜。
53 :
姐:03/04/03 00:50 ID:0ETdW0uM
おお、DQ3とは懐かしい…。
以前官スレで連載していたエル話、ここに投稿してもいいでつかと
お尋ねしてみるテスト。
(といいつつろくに書けてないですが)
OKもらえたらまたコソーリうぷしに参ります。
(・∀・)ドゾー
千一夜サイト、更新しました。アグスレ4とFF官能小説スレ6。女勇者スレ
3-4から24本保管となりました。宿題一掃という感じでスッキリです。
http://www3.to/ffdqss(ブックマークはこのページにお願いします)
>>53 楽しみに待ってます!
もしできたら、前回連載されていた部分を再掲していただけますか?
ログがアレなので……。
ところで、マターリ保管屋さん、お呼出です。
状況報告掲示板へお越しください……。
(体育館裏に呼び出すみたいでちょっとイヤだな)
ヽ(;´Д`)ノ ワーン!ナマエワスレタヨー
一日1保守
60 :
姐:03/04/06 14:31 ID:lNWeeilT
許可いただきありがとうございます。
やっと8のメモリアルアルバム手に入れたので
今はもう一回資料のおさらいしてます。
ラトームさん
ここに投稿してもいいんですが、スレがもったいない気もしますので
このスレで連載再開したときにはうちのサイトのエル話の過去ログまとめた
ページのリンク貼ろうかなーと思っております。
もし必要でしたら前回みたいな格好でテキストうぷしますし。
再掲載を含めてご都合のいい方法を教えてください。
61 :
某コテ:03/04/06 19:41 ID:nFGtApgC
保守
あぼーん
>>57 SSキボンスレ、たぶん全部は把握してませんので教えていただけるとありがたいです。
まあ、キボンってだけで実際にはSSは無いようなのもありそうですが。
「 FFカップルのエロ小説が読みたい」「★FINAL FANTASY 壱〜壱拾&拾壱エロパロ小説スレ」
「FF10でエロパロ」「FFTAのエロパロ」はログ取ってますが。エロばかりで寂しいでつ。
シーユウ完結乙彼ですた。最後まで綺麗ですね(綺麗以外の褒め言葉を知らないんか! と思い
言葉を探しますたが見つからず。チョト鬱)
>>60 > ここに投稿してもいいんですが、スレがもったいない気もしますので
> このスレで連載再開したときにはうちのサイトのエル話の過去ログまとめた
> ページのリンク貼ろうかなーと思っております。
> もし必要でしたら前回みたいな格好でテキストうぷしますし。
どうしましょう。
このスレは時々保守カキコが必要になりますので、そういうのよりは過去ログが再掲されて
いる方がいいなあという気持ちもあったのですが。
FF官スレの過去ログを見ていると、新スレ移行時に前スレで未完だった作品は、掲載されて
いた部分をコピペして移動してたりしてますし。
住人の皆さんはどちらがよろしいですかね?
>>ヽ(;´Д`)ノ ワーン!ナマエワスレタヨー
………其の弐……………
ついでだから業務連絡。
sarasaさん、上げていただいた原稿検討中です。ちゃんと受け取れてますんで、
それだけお伝えしときます。
マターリ保管屋さん、くどいようですが体育館裏でお待ちしてまっせ。
65 :
姐:03/04/07 08:31 ID:COe5O2ek
ラトームさん
確かに「保守」の嵐なら過去ログ再掲載の方が
スレがにぎやかな感じかもしけませんね。
連載再開時に他の方がここで連載されてない場合は
保守を兼ねて過去ログ貼りますが、連載されている時は
自サイトのログにリンクを貼るという方向で対応しようかと思います。
本当は連載している方がいない今こそログの貼り時のような気もするんですけどね。
今日、時間が取れたら続き書いてみよ…。
アリアハンから見ると、あまり大きな印象は受けないナジミの塔だけど、
真下から見上げてみると、その大きさに驚いて、
思わずローザと一緒に「うわぁ〜」と声をあげてしまった。
このナジミの塔は、アリアハン建国以前より立っているという話もあるらしいが、
アリアハンの学者先生でも詳しい事は分からないらしい。
塔の中は、やはりモンスターの巣窟となっていて、
塔には洞窟に住んでいるモンスターよりも、一ランク高いモンスター達がいた。
毒を吐きかけてくるバブルスライムと、群れをなして襲い掛かってくるさそり蜂。
そして魔道に堕ちて人の心を失ってしまった魔法使い。
魔の道に堕ちてしまったとは言え、元々、僕と同じ人間だった人を斬る事にはためらいがあって、
僕は魔法使いを一撃で仕留める事が出来なかった。
深手を負った魔法使いは、僕を道連れにしようと、メラの炎を僕に浴びせようとする。
だけど、ローザがヒャドという氷の刃を放つ、新しい呪文を魔法使いに叩きつけてくれたお陰で、
僕は今、無事にこうやって日記を書く事が出来ている。
ローザは、「これで前の貸し借りは0かな?」と、言っていたけど、
彼女の唇は震えていた。
いくら魔の道に堕ちた人とは言え、人間に氷の刃を突き立ててしまったのだから…
僕は彼女に何て言葉を掛けたらいいのか、何をしてあげたらいいのかを悩む…
するとその時、氷の刃が突き刺さった魔法使いの姿が消えて、老人の姿が現れた。
何が起こったのかわからず、呆然としている僕とローザに老人は言う。
「わしは幾度となく、おぬし達にこの鍵を渡す夢を見ていた。
しかし、この鍵を持つに値するだけの者達かどうかをためさせてもらった。
そしておぬし達の力と心は、この鍵を持つに相応しいと分かった。
だからこの盗賊の鍵をおぬし達に渡そう。」
そういい残して老人は姿を消すと、僕の手の中には盗賊の鍵が握られていた。
僕たちはどうやら、塔の魔法使いに試されていたらしい。
何はともあれ良かった…
ローザの手が血に染まらなくて…
僕の手はいくら血に濡れてもいい。
だけど、ローザの手だけは絶対に僕が守る。
彼女一人も守れない男が、世界を脅かす魔王の手から、人々を守れるはずがないのだから。
>63
ラトームさんが上げられたスレで全部だと思いますよ
それとファイル入れ替えで>57のリンクが使えなくなってますので
スマソ>ALL
千一夜サイト、更新しました。
http://www3.to/ffdqss(ブックマークはこちらへお願いします)
「DQのエロ小説2」から8本、「抵抗するラムザを熱いハートで犯したい」
スレから2本、合計10本です。
内訳:
DQ2/1本 DQ3/1本 DQ4:4本 DQ6/1本 DQ7/1本 FFT/2本
さらに、以前に作者である改名さんから依頼されていたDQ3の“運命”
“無題”DQ4“戦士の夢”を削除しました(これに伴って“運命2”も削除)。
ラムザスレのは久しぶりにhtml化から自分でやりました。保管基準的には
どうかなあ? という作品もあるのですが(俺×ファリスに通じるものが…)
特に異論が出なければこのまま保管します(名無しさんに襲われるラムザの
話なんですが)。個人的に、こういう楽しくてエロ無しの話がもっと保管され
たらいいな、という気持ちもありまして。
DQ6の新作を保管して気付いたのですが、6は今まで21禁の作品しかなかっ
たんですね。今回のはエロ無しで切ない話なんですが。千一夜ってエロ作品が
多いなあと改めて思いました。
ただ、「この話、前にどこかで読んだかも」というコメントもある作品でして、
もし「他で見た記憶がある」という方がおられましたら教えてください。作者
さんのコメントを見る限りは自作だなと思ったのですが、この感想へのレスは
無かったので……。
ラトームさん、お疲れさまです。
拙作の収納ありがとうございました&お手数おかけいたしました。
力作SSいっぱい読めて幸せ。
>>70 おお、こんなスレがあったんですねえ。過去ログを取得しますたので、
後日保管作業したいと思います。なので、作品の再upは必要ないですよ〜。
情報ありがとん。
>>69 また素敵な作品を書いてくださいです。お待ちしてますでっす。
ラトームさん、更新ご苦労様。こっちでもSS投稿があったなんて知らなかった……
さて、読む前に俺も書かないとな……なんとか3レス以内におさまるだろうか……
>>70 まじ泣けた。ぱちもんの短編。
考えてみればぱちもんって千一夜スレの初代1だったんだよね。
アラビアンナイトをパロった冒頭部も
シャシャリデール、ドナイショーカ、シャベラセーテの案内役の名前も気がきいてたし
SSはやたらうまかったのにどこへ消えちゃったんだろう。
レーベに戻り、ナジミの塔の老人より譲られた盗賊の鍵を使って、
魔法の玉を作る事が出来る老人の家へと入る。
これってもしかして不法侵入じゃないのかな…と、思いながら、二階に上がると、
家の老人に、どうやって家の中に入ってきたのかを聞かれた。
私達は正直に、ナジミの塔の老人に鍵を譲られてきましたと答えると、
私達が無断で家の中に入った事は咎めずに、魔法の玉を渡してくれた。
「海の向こうではアリアハンからの勇者を待ち望んでいる。彼らの力になってくれ」
と、私達は老人にがっしりと手を握られ、家を出た。
家を出ると、辺りは猛真っ暗だったので、今日もレーベの宿で休む事にした。
宿でアレクと夜ご飯を食べていると、少年が私達の所にやって来て、
「いっぱい、いっぱい魔物をやっつけてね!あいつらがボクのパパとママを…」
と、涙を堪えながら私達に訴える姿を見て、アレクは「うん」と一言だけ言って、
少年の頭を優しく撫でる。
そんなアレクを見て、アレクがオルテガさんの死を知った頃、この少年と同じような目で、
「僕か魔物をいっぱいやっつけてやる!」と良く言っていた事を思い出した。
だけどアレクは、年を重ねるにつれて、魔物をいっぱいやっつけるとか、
父さんの敵討ちだとか言う事は、あまり言わなくなってきた。
それはきっと、魔物のほとんどが、魔王の邪悪な波動をうけて凶暴化しているだけで、
彼らの生活を脅かさない限りは、そのほとんどがおとなしい魔物である事を知ったからだと思う。
いくら魔物とは言え、命の形は私達人間と何ら変わらない。
だから、単純に魔物を憎めなくなってしまったのだろう。
この少年も、いつかその事が分かる日が来て欲しい。
憎しみだけで魔物と戦ってしまっては、魔王に操られている魔物と何ら変わらないのだから……
そして、これ以上、こんな子を増やさない為にも、私は魔王を一日でも早く倒す決意を固めた。
アレクの気持ちも、きっと私と同じだよね?
wa~i
保全を兼ねて近況など。
エル話…私エルオーネを甘くみておりました。
思った以上にキーパーソンすぎてうかつな事が書けません。
(((((゚д゚;)))))ガクガクブルブル
なんか今すごくラブコメ書きたい病なのでシリーズ(藁と全然
違う話を投稿するかもです。
↑なんか普通の掲示板みたいなカキコ…。
ローザの日記、すごいうまい書き方なさってますね。
オリジナリティはあるのに原作には忠実という、
二次創作での一種の理想形だと思います。
ずっと昔にやったゲームでストーリーはあまり覚えて
いないのですがすごくきちんと世界観ができていて
違和感がありません。
今後も楽しみに読ませていただきます。
77 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/04/12 12:37 ID:Lq9785qX
千一夜物語に、FF11のSSあまりないの悲しい…
何処かに、SS書いているスレか、職人さんいないのかな…
>>76 そこまで誉められるとちょっと恥ずかしいです(w
見直しまったくやってないんで、
バラモスをバラマスって書いたり、感感俺俺やっていたりするんで
上げた後はイヤーって思っていたりするんですが、
これからも頑張っていきたいと思います
>>72 296さんにゲームマスターが代ってから、ハアハア方面きぼんて人が増えましたねえw
そこを微妙にハアハアさせすぎない296さんに萌えを感じます。がんがってください。
>>73 職人さんが去り、また新たな職人さんが誕生する繰り返しの証拠が千一夜サイトなのかなあと
よくわからぬ事を考えてしまいました。
>>76 あ〜、それは書きにくい状況になってしまいましたね。書きかけで設定ミスとかに気付くと
へこみますよねえ。
ラブコメщ(゚Д゚щ)カモーン
>>77 もし77さんが21才以上なのでしたらば(って、千一夜サイトを見ている段階で21才以上ですか)
エロパロ板に11の小説スレがあります。ミスラで検索かけてみてください。
スレタイはエロエロなんですが、今書かれているのは切ない話でまだエロに至ってないみたいだし、
エロが苦手でも読めるかと。保管するかどうかはわからないんですが、私は読んでますです……。
他には見つけられませんでした。
>>78 がんがってください! 楽しみにしてます。
IDにロリ…………………………
ロリが出た場合、保管作業すべきなのは、一体どのスレですかっっ!?
>>73 >>79 え?千一夜スレの1ってギコガードさんじゃないの?
Q&Aの<千一夜を巡る人びと>にもぱちもんさん出てこないじゃん?
ラトーム様
保管作業いつもお疲れ様です。名前確認しました。自分はあれでオッケーです。
タイトルすばらしかったです。(「だめだこりゃ」が嬉しい)
sarasa様
作業お疲れ様でした。ありがとうございました・・・っていうのも変ですかね?
早く規制がなくなるといいですね。待ってます。
>>81 >
>>73 >>79 > え?千一夜スレの1ってギコガードさんじゃないの?
> Q&Aの<千一夜を巡る人びと>にもぱちもんさん出てこないじゃん?
初代千一夜スレの1さん=ぱちもんさんと、サイトを始めたギコガードさんは別の方です。
紛らわしいので<千一夜を巡る人びと>を、<千一夜サイトを巡る人びと>に変更しました。
>>82 タイトルは全てsarasaさんの作です。すばらしかったですよね!
む、なかなか終わらないな。これでは、黄金週間前に終わらせてなんとか
ナナシクラゲさんにバトンタッチという俺の野望が……(ぉぃ
>79
言われてみれば……うーん、そのへんは生まれ持った私の業なんでしょうか。
もう少し短く区切った方がいいかな……。でも、それだとサントハイムに
いつ到着するのやら……
85 :
70:03/04/14 17:13 ID:Jn/7TnTS
>>81 サイト設立前史でアイディアだしたり色んなスレで呼びかけてたぱちもんタンがいなければ
ギコガードタンが補完サイト立ちあげることもなかっただろうし
先生についてひとこともふれられてないのはファソとしては寂しいけど
ギコガードタンやラトームタンたちの努力で千一夜は続けてこられたんだし
ぱちもんタンを知ってるひとがもう少ないだろうからしかたないと思うのれす。
86 :
ラトーム:03/04/14 19:25 ID:R6NSmgUo
>>85 千一夜を巡る人についての欄を設けたのは、自分が始めた事ではないのだと明言した方が
新たな読者さんに誤解されないだろうという程度の認識でした。
千一夜スレの成立に関する歴史を全て把握しているわけではありませんので、あまりいい
かげんな事は書けないなあという気持ちもあって、ああいう形です。
87 :
81:03/04/14 20:45 ID:VqN+x4e0
>>86 確かに千一夜を巡る人についての欄がなければラトームさんがはじめたことだと思った。
このスレッドみつけたの最近だけどえらい良スレだなって感心したの。
サイト読んでたくさんの人の努力や協力で作られたの知ってもっと感心したけど
>>73 >>79のレスみて基礎を築いた人の名前がないのはなぜだろうって単純に思ったものだから。
70さんや73さんなら事情知ってるんじゃないの?
ぱちもんさんってどんな人だったの?
>>82 やっと規制が解除されたようです。こちらこそ、すばらしい小説をありがとうございます。
…というか、あのタイトルでよかったんでしょうか?(汗
かえって小説つぶしになってるんじゃないかと(((((゚д゚;)))))ガクガクブルブル
続きでも、別のお話でもお待ちしております。
……昔の職人さんは、伝説となってる方も多いですよね(現在も活躍されてるかたも多いでしょうが)。
ただ、本人がいないのにここで語るのって、どうなんでしょうか?
#初代千一夜の過去ログは残ってますので、そこで感じられたことまでがよろしいのではないかと。
#いや、私自身も185夜冒頭(正確には95夜末辺り)からのROM組なので、ぱちもんさんについては知らないのであれですが。
#それより、そろそろ「ギコガードさんって誰?」って言う新人さんも出てくるのでは…(汗
89 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/04/14 21:24 ID:XHuyz3TE
FF6のエロ小説書いてみたいんだけど、
ここに書き込めばいいの?ヽ( ・∀・)ノ ウンコー
>>88 規制解除おめ!
> ただ、本人がいないのにここで語るのって、どうなんでしょうか?
自分もそれが気になっています……。別に叩いたりしてるんじゃないんでアレですけど。
「私が始めた事じゃない」と書いておこうと思ったのは、単に「こんな事を始めたなんて
ラトームすげえ」的なカキコが嫌だったからでして。その度にギコガードさんの名前を出す
のは、ギコガードさんが望まれない気がしたので、先にまとめておけばいいや、と……。
ぱちもんさんにしても、名前を出される事をどう感じられるか、わからないし…。
そういった考えのもとに。
ぱちもんさんは確かに千一夜という「スレ」の歴史を語る場合には欠かせない方ですが、
「サイト」に関してはギコガードさんおひとりを軽く触れておけばそれで良いのではないかと
私はそういう結論なのでありますよ >70さん 81さん
ついでに、81さん。
先人の時代を推し量るのは、誰かの過去語りに頼らず、自分で過去ログを読んでみるという
能動的行為の上で行うべきかな、と思いますが。どうして去ったかなんて理由、ご本人以外には
語れないでしょうし、ヘタな憶測は良い結果を導かないと私は思っていますので。
(だから、私が詳しくない事はサイトに「書いていない」のですよ。推察している事があっても)
>>89 FFのエロでしたら、こちらのスレへドゾー。
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1048756173/l50
91 :
80:03/04/14 21:56 ID:VqN+x4e0
>>88 うーん。ぱちもんさんのこともギコガードさんのことも実は全然知らないんですけど
「ギコガードさんって誰?」って言われたら焦る人がいるように
ぱちもんさんについても同じじゃないかな?
で知ってる方がごく簡単に歴史を教えてくれると、サイトへの理解を深めたり
新たなファンを増やすことにつながらないのかな?
昔の職人さんの話をもちあげて今の職人さんの仕事をじゃまする意図はないので
不愉快にさせたらごめんなさい。このへんにしときます。
92 :
81:03/04/14 22:03 ID:VqN+x4e0
81でした。
93 :
89:03/04/14 22:24 ID:XHuyz3TE
>>90 サンクスコ。これからマターリとウーマロメインの
エロ小説書いてみるよ。ヽ( ・∀・)ノ ウンコー
>83,88
タイトルはsarasa様だったんですね。失礼しました。
かっちょいいタイトルで嬉しいです!
規制解除おめでとうございます。これで続きが読めるんですね。ワーイv
イヤアアアア
名前が残ってた〜
今でも使ってるのかどうか怪しいけど
ぱちもんは過去ログにフリーメールのアドレスのせてるのでメールしておく。
カンタンに説明すると
<千一夜スレの創始者で、原作のストーリーの流れを読んでキャラを壊さないことに定評があった職人>なのだが、
奴の気持ちは奴にしか分からない。
軽く説明があった方がいいとかない方がいいとか言ってもしょうがないし
ぱちもんが形式を作ったのは事実なので本人に確かめるのが確実。
とりあえず未発表のSSを発掘した以外のぱちもんの話はいいよ。
>>97 言いたい事はわかるけど、なぜそれをあなたが仕切るわけ?
スレの創始者はぱちもんさんでも実際話を収集していてのはギコガードさんで
彼が都合で管理を止めてサイト閉鎖するって言った時にそれじゃあ
今までの苦労がもったいないしファンが困るだろうからってラトームさんが
引継ぎしたわけでしょう?
ファンの気持ちとして説明がないとさびしいのはわかるけれど
説明が必要かどうかはラトームさんが判断がする事でぱちもんさんが
決める事じゃない。サイトに説明を入れてあってそれに間違いがあったり、
のせて欲しくないという時は本人の意見を尊重するべきだとは思うけれど。
要望として説明を入れて欲しいというのはともかく、大変な作業を
している管理人さんに対してあなたのカキコは配慮がないと思う。
そんなつもりはないのかもしれないけれど「こうするのが当然」と
あなたの意見が絶対に正しいと、押し付けているように読めるよ。
メールをするのは結構だけど好意があればそれを押し付けていいって
わけじゃないと思うよ。
何か理由があって最近はスレに来られてないかもしれないわけだし。
(身内バレしそうになったとかさ)
仕切ったつもりはないけど?
もちろんラトームさんが最終的に判断することだけど
逆にのせて欲しくないという申し入れでもあったの?
わたしが作者だったらのってないことにかなり複雑な気分になるだろうけど
ぱちもんのことはぱちもんに聞いてみなきゃ分からないから。
返事をもらえるかどうかも分からないし
意見が分かれるなら本人に聞いた方が早いってだけでしょ?
それに85さんも寂しいとは言ってるけどしかたないって言ってるんだから
試しにメールを出して伝えてみるくらいはいいんじゃないの?
>>99 メールを出すのがいけないっていうことじゃなくて
>軽く説明があった方がいいとかない方がいいとか言ってもしょうがないし
>ぱちもんが形式を作ったのは事実なので本人に確かめるのが確実。
↑この点について判断するのは管理人の仕事であって我々じゃないって事。
サイトには載るだろうけどその作業するのは誰?
ラトームさんであなたじゃないでしょう。だからあなたの意見を書く時に
「ぱちもんさんに連絡取ってみて載せて欲しいという事だったら
作業お願いします」というスタンスで書き込みするべきじゃないかって事。
のせて欲しくないどうこうというについては本人がのせて欲しくないと
言ったなら管理人の意見がどうあれ削除はしないといけないと思うと
いう意味。じゃあ逆に本人がどうしても載せろといったけど管理人が
必要ないと判断した場合は?って事になるけど「私の意見」としては
管理人が必要ないと思ったら載せる必要はないと思う。
だってあのサイトは管理人さんの好意で運営しているのであって
義務があるわけじゃないから。まあ、絶対そんな状況にはならないと思うけど。
あなたの行動自体を別に否定するわけじゃないし、そこまで
思ってくれる人がいる事は職人さんにとってはうれしい事だと思うよ。
でもぱちもんさんの事を大事に思うばっかりに自分が作業するわけじゃ
ないのに「返事によっては載せろよ」という書き方になってるから
作業してくれてる人に配慮してほしいというこれは「私のお願い」
ケンカ売ってるわけじゃないのでそれはわかって欲しい。
言いたかったことは「ぱちもんさんに連絡取ってみて載せて欲しいという事だったら
作業お願いします」って意味だったんだけど
書き方が荒っぽくて誤解されたようなので、あやまります。
わたしも「返事によっては載せろよ」とおしつけてるつもりないし
もしぱちもんがのせて欲しいと言っても
ラトームさんがその必要ないと判断した場合はしかたないと思ってます。
わたしもケンカ買ってるつもりないです。
私も感情にまかせて書いちゃった所があったので
けっこうきつい書き方してしまってごめんなさい。
私も一回保管を手伝ってみようと思ったものの、試しにやったら
すごく面倒でやってられなかったので管理サイドの人の苦労って
大変なものだと思っているので過剰反応してたかもしれません。
101さんが良識のある人で良かった。
一歩間違ったらスレを荒らしちゃう所だった……。
スレ汚しスマソ。メールが無事届くといいですね。
新しい話、書いたんですが以前書いたスコキス並みに
前置きも本編も長いです。
以前のように集中カキコしないように間あけますんで
いいでしょうか・・・(汗
後、出てくる人はオリキャラじゃないんですが死にそうに
マイナーなのでどの人か読んだ人がわかるまで
結構な回数書き込まなければなりません。
エル話じゃなくてスマソです。
え〜っと、メール読ませて頂きました。
>>97氏。
で、久し振りに千一夜スレを拝見しまして、(と、言うか第413夜は初めて)
何と言ったら良いものやら。。
正直、、、すいません!すいません!御免なさい(汗沢平謝)!!
名前が出ること自体は全く厭ではありません。
ギコさんや皆様の御苦労を思えば、(ギコさんサイトが追い込まれた経緯は聞いてます。)
千一夜サイト設立までのことなどさして重要なものとも思えませんが
それでも矢張り、千一夜にはとても愛着があるもので
若し片隅にでもちょこっと載ってるだけで
嬉しいだろうなあ、とは、自分でも思います。
私の存在を覚えていて気に掛けて下さってる方が
少しでもいらっしゃることは、とても有り難い事だし。
ですが、私のことでスレが荒れ気味になるのは哀しいです。
ですので、御判断はラトームさんに御任せします。
諸事情があってスレや掲示板では語りきれないこと多すぎるのですが、
ギコさんにしろ、現在補完作業に従事なさってる皆様にしても頭が下がります。
ラトームさんはあくまでもギコさんの偉業の引き継ぎをした訳で
私に礼を言われても困るのかも知れませんが、やはり感謝しているのです。
必要ないでしょうが、当時のことについての御質問は出来る限り御答えするのでこちらへ。↓
[email protected]
ぱちもんさんいらっさいまし。なんだかお気遣いいただいてすみませんです。
ぱちもんさんが謝られるような事ではないと思いますし……。
ところで『囚われた天使の歌声』 という作品は、完結されたのでしょうか? 天
使の囁きスレで途中まで書かれて、その次のスレでも終わっていないところまでは
追いかけたのですが、それ以降がわからないのです……。素敵な作品だと思います
ので、できれば保管したいなと思ったのですが、完結している作品を載せるのが、
大前提ですので…。
さて、ぱちもんさんをサイトでどう紹介しようか考えたのですが、あっさりと
紹介した方がいいかなあと思いましてこんな感じにしました。記載に間違いがないか
皆様にみていただければ幸いです。
http://yotsuba.saiin.net/~1001ya/kijun.html#sure ついでに、FFドラクエ板での官能小説の扱いについても書いてみました。
>>103 週に一度くらいのペースでまったり書かれるってのはいかがですか〜? もし書け
ない週があっても待つ楽しみもありますし。
サイト更新しました。
「ラムザをみんなで四六時中で犯したいスレ」から3本保管。1本は保管しませんでした。
「天使の囁き」スレから1本保管(ぱちもんさんの作品ですね)。
最近ちょっとずつ保管しては更新してます。次は801小説板からの保管かな。
>>104 ぱちもんタンだ!たまには小説書いてチョ!!
>>105 更新、お疲れサマ。ぱちもんタンがやってた頃はエロ専門で間違いなさソウれす。
ぱちもんタンが忘れられるのは寂しいけどサイト前史のことだからしかたないと思ってたファソとして嬉しいれす。
『囚われた天使の歌声』は未完だと思うケド詳しいことはぱちもんタンが答えてくれると思フ。
『抵抗するクラウドを激しく犯したい』のクラウド×プレジデント×ルーファウスはどうナノ?
短編にも見えるし、長篇のエピソードにも見えるヨ>ぱちもんタン
108 :
77:03/04/16 12:38 ID:yax0Y47D
>>79 ラトームさん、SS情報ありがとうございます。
早速読んでまいりました。スレの最初の方は、…でしたけど。(笑
今の職人さんが書いているお話、とっても美麗で思わずウットリです。
私にも文才があればなぁ、等と不届きにも思ってしまいました。
ネタは有るのですけど、それを文章にするのが難しいんですよね。(ハァ
p.s. これからも良質のSSの保管、頑張ってくださいです。
「FF8総合スレ12の140さんに捧ぐ」
■ ■ ■
初めて出会ったのは列車の中だった。
彼は車窓の外を流れる景色をデッキに立って眺めていた。
所在なげな感じで壁にもたれていた。
ひょろっと細い体に大きな目。
何かに似ている。
しばらく考えて私はある生き物を思いだした。
スニフだ。
子供の頃読んだ絵本に出てきたロッドユールとソースユールの子供。
スニフは人間じゃない。きれいな物が大好きな、耳の大きい不思議な妖精。
なぜあの人を見てスニフをイメージしたのか。
今になって思えば大きな目でぼんやりしている顔が絵本の挿絵のスニフの表情に似ていたんじゃないかと思う。
ティンバーからバラムに着くまで、私はこっそりとその人を眺め続けていた。
途中、奥の車両から綺麗な人が出てきてその人に声をかけた。
私はすこし離れた場所にいたし、二人はとても静かに話していたので何を話しているかはわからなかった。
二人はとても親しげで、恋人同士に見えなくもなかった。
けれど女の人の方が幾分大人びた感じで、弟を見る姉のような表情をしていた。
ほんのわずかな時間が過ぎ、綺麗なお姉さんは元いた車両に帰って行った。
似ていない姉弟なのかしら。
予想を修正しかけて私は気付いた。
話していた時と今とではあの人の表情がぜんぜん違った。
さっきまで、はにかんだように笑う口元に、そして何より彼女を見る目に幸せがあふれていた。
今はまた窓の外の遠い景色をただぼんやりと眺めているだけ。
きっとあの人の事が好きなんだ。
私はほとんど確証のないまま、勝手にそう決めつけた。
そう、その時は本当にただの想像だった。
私がこっそりスニフと名付けた、名前もしらない人と再び出会うなんて。
そしてまさか、恋をするなんて。
■ ■ ■
まさかガーデンに合格するとは思っていなかった。
合格通知が来た時一番驚いたのは誰でもなく私自身だった。
受験のために初めて正門の前に立った時は建物のあまりの綺麗さにぼーっと突っ立ったまましばらく動けなかった。
「おい、大丈夫か」
付き添い、というより通学のついでに私を連れてきたお兄ちゃんは呆れたように私を見ていた。
「うん。……バラムガーデンって、綺麗ねぇ」
うっとりとした私の様子にお兄ちゃんは呆れを通り越して笑うしかないみたいだった。
「今まで後輩を何人が受験に連れて来てやった事あるけど、そんな事言ったのお前くらいだぞ」
「だって本当に綺麗なんだもの」
私は慌ててお兄ちゃんの後を追う。
「普通はさ、世界に名だたるSeeDを目指して武者震いするんだよ」
「だって私はSeeDになるわけじゃないんだもの」
世界に3つあるガーデンは本来お兄ちゃんが言う通り一流の兵士を養成する学校だ。入学基準だってすごく厳しい。
中でも本校的存在のバラムガーデンの選り抜かれた生徒のみが所属を許される学生部隊がSeeD。
バラムガーデンの生徒という時点で下級兵士並みの実力と言われている。一般には。
「私は軍事研究科を受けるんだもん。そんな気負った所で仕方ないじゃない」
ガーデンは兵士養成所だ。訓練も時として本当の戦場で行われる。
訓練・任務中の死亡に関してガーデンに責任を問わないという誓約書にサインしなければ入学できない。
その代わり在籍中の学費は必要ないし、生活全般の心配もいらない。
そんなわけでSeeDの派遣等で運営しているとは言っても莫大な費用を捻出するためには例外も必要となる。
かくして「ガーデン卒業」の肩書きが欲しい実力のない高級軍人の子弟を「戦略を学ぶ」という
大義名分で学費と、時に莫大な寄付金とセットで受け入れる事となる。
そのための受け皿がSeeDを目指す学生とは履修内容を異にする「軍事研究科」なのだ。
実地訓練に当てる時間は格段に少なく講義が殆どなのでまともに兵士を目指す生徒からは
陰で「座学生」と呼ばれる事もあるらしい。それが私の受験するコースだった。
受験票を持って教室に入る。席に着いてまもなく教壇に教官らしき人が現れた。
ささやかなざわめきが一度止まった後、違う意味でのどよめきが一瞬だけ起こった。
なぜなら教壇にいたのは本当に「目の覚めるような」美人だったからだ。
「試験官のトゥリープです」
私の隣の男の子がほぅっと息を吐く。
無理もない。私だってため息がでそうだもの。
「五分後に試験を開始します。試験時間は90分。用のある人は今のうちに済ませて下さい」
定時になると先生はにっこり笑って私たちを見た。
「時間が来ました。皆さんの健闘を祈ります。始め!」
教室のブース全てに一瞬にして電源が入る。
私はキーを叩いて解答を打ち込んだ。
1時間が過ぎた頃、ようやく全ての解答を打ち終えた。
私は最初からもう一度答えを確認すると送信キーを押した。
おや、という顔で先生が私の方を見た。
そして時計を見た。
「試験開始から1時間経過しましたので、解答が終わった人は退室してもらってかまいません」
私は送信完了の画面が出るのを確かめてから席を立った。
他にも数人が一緒に退室した。
午後の面接まで少し時間があった。
立ち入り許可のある場所を見学してみようと思い立ち、私はエレベーターに向かった。
試験終了直後から採点作業は始まった。
生徒用端末から教官席に送られた解答データを採点用のプログラムにかける。
ほどなく採点を終了した事を知らせるアラームが鳴った。
キスティスは手早く解答をプリントアウトすると、採点ミスがないか素早くチェックする。
「あら……?」
キスティスはチェックを入れるために走らせたペンを思わず止めた。
「どう、そっち終わった?」
ドアの方から声がした。
現在教室のドアはSeeDと教官以外開錠できないようになっている。
キスティスが顔を上げるとシュウがプリントアウトした解答の束を手に立っていた。
念のため、解答は複数の人間がチェックする事になっているのだ。
「早かったのね」
「だめだな、私の受け持った方は。殆ど白紙でチェックが楽ったらないよ」
シュウは憮然としてキスティスの脇に書類を置く。
「私ももうすぐ終わるわ。……ちょっとこれ、見てくれる?」
シュウは差し出された解答用紙に目を走らせ、はーっ、といかにも驚いたように息をついた。
「解析不能……ねえ。無理ないわ。このプログラム、ここまで複雑なロジックに対応してないし」
「あなたはどう思う?」
キスティスは面白そうにシュウを見る。
「教員の都合で借り出された代用試験官に正教員が聞くわけ?……満点、でしょ」
「良かった。同意見で」
キスティスはにっこりと笑う。
「しかしこれ、SeeDの筆記試験レベルの解答だよ?魔法理論上級授業の解答だね」
「軍事研究科の試験でここまでハイレベルな解答も珍しいわ」
「珍しいどころか始まって以来だろうね。誰、この解答書いたの」
キスティスは受験番号と名前を確認する。
「シグネ……『シグネ・ラーゲルレーブ』なんだかおとなしそうな女の子だったわよ」
とうとう投稿しちゃいました(汗
時間なくて書けないと思っていたのですが
仕事の都合で時間が出来たのでサイト連載最優先の方針を
ちょっと変えて先に書きたい方から書いてみる事にしました。
一応次回の投稿で主要人物は全部揃う予定ですが
主役が誰の事かわからないと思うので資料ページ作りました。
http://ane2ch.hp.infoseek.co.jp/suniff.html (ごく微妙なネタバレあり)
次回の投稿後にご覧になった方がよりわかりやすいかもしれません。
>>105 ラトームさん
週1回くらいがベストだと思うのですが、この話は既にかなりの
ストックが出来てるので「書いたら投稿」主義の私としては
既に書いた分がなくなるまでは他の方のレスで5〜10くらい
書き込みの間隔があいてなおかつ作品のカキコがなかったら
もっと早いペースで書いてしまうかもです(汗
度が過ぎると思われた方は突っ込みよろしくおながいします。
>>113 おお、大作のヨカーン。
掲載はお好きなペースでドゾー。
スレを独占されてイヤーンと思う方がおられましたら、それも素直に
書き込んでくださいまし。私は姐さんの書かれるもののファンなので、
喜んで読んでしまいますので〜。
■ ■ ■
「どうして正規コースを受験しなかったのかね?」
突然、面接担当官に質問されて私は困った。
「……運動能力が足りないからです」
私の言葉に面接官が手元の書類を確認する。
そうなのだ。私がガーデンでSeeDを目指すコースを受験しなかったのはやる気とか意志以前に「無理」だったからなのだ。
走ったりとか筋力だとかは別に問題はない基準らしい。けれど致命的に身体反射能力が足りない。
スポーツなんかでボールが飛んできたりするのは頭でわかっていて、どう反応すべきかもわかっている。
でも思う通りに体が動いてくれない。つまり世に言う「運動オンチ」で、トロいのだ。
特殊部隊であるSeeDになるには他を補って余りある欠点だった。
例え能力があったとして私みたいにぼーっとしているタイプには向かない仕事だと思う。
「この家庭調書によると君は当ガーデンに在籍しているオリバー・カルステンスの血縁か」
「カルステンスの?」
別の教官が驚いたように言う。
お兄ちゃんの名前がこういう所で出てくると私は暗い気分になる。
私から見るとお兄ちゃんはママの弟の子供、つまり従兄という事になる。
私と同じ血が流れているとは思えないほどお兄ちゃんは運動神経がいい。
子供の頃からとんぼ返りが大の得意で世の中がもっと平和だったら体操選手になってたんじゃないかと思う。
あの脊髄反射みたいな運動神経を知っていたら私がトロいと言っても信じられないだろう。
教官は私の事をほったらかして調書に夢中になっている。
「母親の氏名はローデ・ラーゲルレーブか……という事は」
「まさかあのラーゲルレーブ博士の娘なのか?」
「はい」
私はいささかうんざりしてうなずいた。
後でお兄ちゃんに聞いた所によると先入観を避けるために筆記試験と面接と事前に提出する事になっている論文は
全部別のセクションの人が判断して最後に合計するらしい。
「面接は基本的に本人確認だけでよっぽどの事でもなきゃ試験結果には関係ないはずだぜ」
私はそんな事は知らなかったから、事前に出したレポートの事で何か質問があるんじゃないかと緊張しているのに
一向にそんな気配がないので途中からは緊張が「がっかり」に変わった。
『あの論文のレベルじゃあお話にもならないって事なのかなぁ……』
面接が終わって退室するとお兄ちゃんが廊下で待っていてくれた。
「どうだった?」
私は無言で首を振った。
「どうして正規コース受けなかったのかって言われた」
「で、なんて答えた?」
「運動能力が足りないって答えた」
「なんで爆発物処理者になりたいって言わなかったんだ?」
「だって『正規コースを受験しない理由』っていう質問だったんだもん」
「まあ、そりゃあそうだけど」
お兄ちゃんはほっぺをかりかりと掻いた。
「運動能力の調書をぱっと見たらそう思うわな。まさか他の項目があのレベルで身体反射が……」
お兄ちゃんは私の視線に気付いたらしくそこで言葉を切った。
「まあ、ともかく試験は終わったんだ。帰りになんか食うか」
お兄ちゃんは何事もなかったような振りをして私の背中を軽く叩いた。
「オリー」
玄関ホールで誰かがお兄ちゃんを呼んだ。
声のした方を見ると色白の、凛々しい顔立ちの女の人が立っていた。
「エマ」
お兄ちゃんが手を上げる。
「どうしたの?今日は実家に帰ってるんじゃなかったの?」
「今日は付き添い」
エマと呼ばれた人の視線が私の上に止まる。
「ああ、定例入試試験今日だったわね。えーと、シグネさん?」
驚いた事にその人は私の名前を知っていた。
「お兄さんからはよくあなたの話を聞いてます。私は」
「エマ・カータトレットさんだよ、シグネ」
「初めまして、カータトレットさん」
私は慌てて頭を下げた。
「エマでいいわよ。あなたに「さん」付けで呼ばれるなんてめったにないわね」
エマさんの言葉の半分はお兄ちゃんに向けられたものだった。
「合格できるといいわね」
エマさんが首をちょっと傾げて言った。高く結った長い髪が、肩からさらさらとこぼれた。
私は一瞬ぼーっとそれに見とれ、変に間が空いてから声をかけてもらったのに気付いた。
「……あ、ありがとうございます!」
変な子と思われたんじゃないかと思ってどきどきしているとエマさんはぷっと吹き出した。
「可愛いわね。オリーがしょっちゅうあなたの事話すわけだわ」
「エマ!」
お兄ちゃんがあせったように声を上げる。
「はいはい。じゃあ、またね」
エマさんは笑いながら手を振ってエレベーターの方へ行ってしまった。
「お兄ちゃん、私の話とかするんだ」
帰りの車の中で私が言うとお兄ちゃんはちょっとあせったようだった。
「そりゃ、普通妹の話くらいするだろ」
「本当は兄妹じゃなくて従兄妹じゃん。その事エマさん知ってるの?」
「なんだそりゃ。お前、ヤキモチ?」
お兄ちゃんがおどけて言う。
「そういう事じゃなくて、下手に嘘ついてると後で本当の事がわかった時、誤解されても知らないよ」
「誤解?」
「だってあの人お兄ちゃんの彼女でしょ」
私がそう言ったとたん、お兄ちゃんはハンドル操作を誤りそうになった。
「おま……」
お兄ちゃんが何か言おうとしたのを私は遮る。
「お兄ちゃんさあ、私がトロいのは身体反射の方で判断力全般じゃないんだよ?ていうか、お兄ちゃんの態度バレバレ」
お兄ちゃんは半ば呆然とした様子で、それでもきちんと運転している。
「安心しなよ。お母さんたちには黙っとくから」
「なんでだよ。別に隠す必要ないぞ」
お兄ちゃんは半ば開き直ったように言う。
「だって私が言うのはおかしいじゃない。必要があればお兄ちゃんがきちんと紹介するでしょ。それぐらいの配慮は私だってできるよ」
「お前、しばらく会わないうちにマセたなあ……昔は子犬のように俺の後を……」
「しばらくってお兄ちゃんちに私が来てから一年近いじゃない」
軽口を叩いているうちに、車はバラム市内に入った。
「心配しなくてもエマはお前の事、ちゃんと知ってるよ」
「なら、いい」
私は市内の中央通のウインドウに目を止める。
「口止め料はあそこのお店のミルクレープ1ホールでいいから」
お兄ちゃんは私の言葉に苦笑しながら近くのパーキングに向かった。
それから1週間しないうちに結果通知が来た。
まさか合格するとは思ってなかったので私は単純に驚いた。
「せっかく帰って来てくれたと思ったのにねえ……」
お母さんはちょっとしんみりしていた。
私を生んだママは、私が赤ちゃんの時に死んでしまったので初等学校に上がるまで私はこの家で育った。
だから私は叔父さん夫婦を「お父さん」「お母さん」と呼んで実の両親を「パパ」「ママ」と呼んでいる。
最近までパパとおじいちゃんの住むティンバーに戻っていたんだけどパパは事故で亡くなり、去年
とうとうおじいちゃんが亡くなったので私は再びこの家に引き取られた。
お兄ちゃんは既にガーデンに入学していて寮に入っていたからお母さんはその分も私を可愛がってくれた。
もともと私だってこんな事になるとは思っていなかった。
全てはパパとママが爆発物のプロだったせいなのだ。
パパはティンバー警察の爆発物処理班でママは大学で博士号まで取った兵器開発のプロ。
そのせいで私も兵器に限らず機械類に興味を持って学校に通っていた。
ティンバーにはエスタ出身の先生が作った機械科の専門学校に行っていた。
でもバラムにはそれがなく、一般の学校に通っていたのだけどそれを知ったティンバーの先生が
ガーデンに入学する事を勧めてくれたのだ。
バラムガーデンはその性質から入学基準がガーデンの中で一番厳しいと言われていたし、
軍事研究科は正規コースより基準が甘いとはいえ、誰でも入れるわけじゃない。
もちろん寄付金なんか払う気もなかった。
せっかく勧めてもらったのだから、という軽い気持ちで受けるだけ受けてみただけなのだ。
「まさか本当に合格するなんて……」
私は再び正門の前からガーデンを見上げた。
カードリーダー前でお兄ちゃんが待っている約束だった。
一人でも大丈夫だって言ったんだけど「ぼーっとそこらを眺めているうちに迷子になりそうだ」って言われたから。
門を入ってすぐお兄ちゃんの言った意味がわかった。
試験の日から1ヶ月ほどしか経っていないのに、ガーデンの入口は随分と様変わりしていた。
バラムは一年を通して気温が高い地域だけどやはり初春から春にかけての気温差はある。
この間は柔らかい青葉が殆どだった植え込みに、色とりどりの花が咲いていた。
色数の多いパンジーや華やかな色のサクラ草。頭上では梨の真っ白い花が咲いている。
「本当に『ガーデン』なんだ……」
思わず立ち止まる。
風が吹くと梨の花がひらひらと舞う。
「雪みたい……」
思わずぼーっとしかけてお兄ちゃんの言葉を思い出す。
「いけない……」
私は駆け足でカードリーダーを目指した。
少し早めに着いたせいか、カードリーダーの前には誰もいなかった。
「新入生かね」
カードリーダー横の管理室のおじさんが私に声をかけた。
「はい。あの、兄を待ってるんですが……」
「シグネさん?」
尋ねかけた私の後ろで、控えめな感じの声がした。
振り返った瞬間、私は息を飲んだ。
私が「スニフ」と名づけたあの人が、梨の花びらが舞う中、立っていた。
間違いない。あの人だ。
>>113 シュウ好きな私には、ツボなお話ですた。
続き楽しみにしてます。
私はごくんと唾を飲み込んで、声に動揺が出ないように答えた。
「はい。私です」
「なんだいニーダ。あんたの連れだったのか」
おじさんが「あの人」に声をかける。
ニーダ。それがこの人の名前。
「オリバー・カルステンスの親戚ですよ」
「ほう、あの子の。あの子に似てないべっぴんさんだな」
「はじめまして。僕はニーダ・ローウェルです」
大きな目を瞬かせて彼は名乗った。
「オリーに頼まれたんだ。君を迎えに行ってくれって」
「あの……何か?」
私の質問にニーダさんは静かな声で答えた。
「オリーは学外実習に出る事になって来れなくなったんだよ」
私はカードリーダーをくぐる。
「手続きまで僕が責任もって付き合うから、安心して」
そういって、ニーダさんは笑った。笑うと目が糸みたいに細くなる。
私は慌ててニーダさんの傍に行った。
ヤッチャッタ━━━ヽ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )ノ━━━!!!!
お言葉に甘えて主要キャラが出揃うまでカキコさせていただきました。
今後はもっと間隔空けて投稿しますので平に御容赦のほどを。
<m(__)m>
>姐様 いや〜、一気にここまで書き上げるとは大した筆力ですね。話も面白いし、御見逸れしました。
>ラトーム様
流石にサイトの運営には関わってなかったので
あまり持ち上げられ過ぎても恥ずかしいなあ、とも、思ってたのでさらっとした記述で助かりました。
さらっとした記述とは言っても、過去ログを掘り起こして
スレ設立までの流れを検証なさったのは一目瞭然で、大変な作業と思われます。
自分としては更にもっと簡単な「単に初代1」程度のことでいいよな、
と、思ってたので、恐縮でもあり感激です。本当に、お疲れ様でした。
昔書いたSSもアップして下さったみたいで、ありがとうございます。
記載も間違いはありません。裏話がない訳じゃないけど、そりは秘密(藁
あの当時はエロSSを楽しみにしてる人も多く、
強引な改革は余計に板荒れ進行を招く、みたいな状況でもありました。
1つの板の鯖負担を減らし、良い意味で活性化させる為には、
2ch全体の板がそれぞれ有効に使われるべきで
その意味で、現在、エロSSはエロパロ板へ誘導して、
スレでは非エロのみ対象、補完は両者ありになさってるのは良いことと思います。
逆に非エロの純愛系の方が荒らされた当時を思えば、感慨深いです。
当時は非エロも別スレで収集して育てようと試みたけど、なかなか巧くいかなくて。。
各板の趣旨に反してなければ複数の板に同じ対象のスレがあっても、
その板のカラーが反映されてる分には板違いではないと思います。
勿論、極度なエロはPINK鯖以外は禁止されてますし、
内容に大差ないスレが矢鱈立ちまくまくるのは、明らかに乱立や重複、マルチでしょうが、
ただただ杓子定規に自分の気に入らないスレを板違いと決めつけて
荒らしたりする人は悪質だと思ってます。あ、別に特定の人を指してません。いや、ホント。
あああ、これじゃ自治スレへレスしてるみたいだ。申訳ない。
>>107さん
『囚われた天使の歌声』は未完です。
それにSSではなく、多分大長篇なので。。(書き上げてみないことには判らない)
構想は出来てるんですが、全体としてはエロでなし、でも絡みがないわけでもなし
と言うものなので、何処で書くべきかって問題もありますが、
兎に角、今は書き上げる時間がなくて。
完成したらいずれ2chの何処かで発表して補完は無理でも千一夜スレで報告させて頂きます。
「抵抗するクラウドを無理矢理犯したい」に書いた『レクイエム』のことなら
クラウドが父(プレジデント)と兄(ルーファウス)に犯された時点で一応、完結してます。
私の書く話は基本的に短篇を繋げてゆくと長篇になるみたいな構造ですから
連作でその後の話も少しづつ書く予定ではありましたが。
ま、そう言うのも余裕が出来たら、と、言うことで(そればっか)。
あ、『囚われた天使の歌声』についての問い合わせはラトームさんの方だった。。失礼。
うーん、私のやつは1選択肢出すのになんで3レスも使ってしまうかなぁ……(懺悔)
ところで、
『囚われた天使の歌声』ってゼノギアスでしたっけ。いや、FF7か……
>>125 魔晄中毒・廃人状態でティファに看病されてたクラウドが呟く謎の台詞です(藁
実はゼノギアスのキャッチコピーで、予告宣伝なんですけどね。
私は行方不明になってたクラウドが色んな時代やパラレルワールドに
跳ばされてたんじゃないかって想像しました。
FFT、エアガイツの世界などの他、ゼノギアスの世界も垣間見たのでは?
あ、拙作SSはFF7です。
>126
レスどもです。ということは、その題であるばちもん氏のSSはFF7が元ですか。
それはそうと、
22:20からwww2鯖の応答がないみたい。とんでますね。
お返事忘れてた件もまとめてレスレスです。
>>107 > ぱちもんタンが忘れられるのは寂しいけどサイト前史のことだからしかたないと思ってたファソとして嬉しいれす。
喜んでいただけて何よりです。ヨカッタヨカッタ。
>>108 > ネタは有るのですけど、それを文章にするのが難しいんですよね。(ハァ
そんなあなたに助言いたしましょう。
「まずは、書く 」…………マジデマジデ。
書いてみてうまくいかなかったら、しばらく寝かせる(しばらく放置する、ともいいます)。
そのうちに、新しい展開の神が降臨して書けるようになったりもします。
SS書きさんは、皆そういう「ネタから作品への昇華」で悩んでこられたのだと思いますよ〜。
初めから自信を持って作品を書いている人なんてそうはいないでしょう(逆にへんに自信を
持って書かれるのもゲフンゲフン)
時間をかけてゆっくり書こうと思えば、いつかは作品が出来上がっているはずですから……。
> p.s. これからも良質のSSの保管、頑張ってくださいです。
それもこれも書いてくださる方がおられなければ……… ですから、新作щ(゚Д゚щ)カモーン ですよ。
>>122 > あまり持ち上げられ過ぎても恥ずかしいなあ、とも、思ってたのでさらっとした記述で助かりました。
お気に召したようで何よりでした〜。
『囚われた天使の歌声』の件、了解しますた。書き上がっているわけではないのですね…… 残念です。
>>128 エロパロにつながらないなあと思ったらそういう事ですか。情報どもです。
本格的にピンク鯖に書き込めない事が判明。
この先どうればいいんだよヽ(`Д´)ノウワァァン
「都合により書き込めません」てどういう都合なんだよ・゚・(ノД`)・゚・
エロパロに行くような部分は書くなというのが神の答えなのか?
>>122 ぱちもんさんに褒めていただくとは恐縮です。
長いわりには内容がないという説もありますが(藁
>>130 レス数が基準ではないと思われ。
まあわからんが。
>>131 千一夜のよろず掲示板に貼ったりして代理カキコを募るとか……。
他に良い案どなたかお持ちですか?
>>133 す、すみません、愚痴を書いたばかりに。
今すぐ書き込む必要のある作品はないのですが
今後の事を考えて理由と対処方法を知りたいのですが
関連サイトや質問スレでみつからなかったので
どなたか御存知ではないかと…。
どうしても書き込めない時は自サイトにうぷするという手もありますので。
御心配おかけしてごめんなさい。
>>134 えーっと。tomato規制のようです。
要するに、プロバ規制なのですが。
避難要望板の「【BBSPINK】pink鯖ダウン中。」 に同様のカキコがありまして。
http://qb.2ch.net/test/read.cgi/accuse/1048403563/l50 ↑ここの261のリンク先に原因が書いてあると思いまつ。
#違ってたらごめん。
#ついでに、その先をリンクしなかったのは単純にプロバ名が書いてあるからです。
規制が解けるまでマタ〜リと待つか、プロバを変えるかでしょうか。
ちなみに、避難要望板に書き込み代行スレもありますので、生存証明くらいでしたら
そこを使うのも手ではないでしょうか?
#私も規制中の生存証明にそこ使った(w
さすがにSSを書いてもらうのは酷だと思います…。
……他によい案は……ちゅどーん。(爆発したらしい)
2ちゃんに書き込めない時って
・誰か困ったさんが同じプロバイダにいて、ソイツの書き込みを止めるためにプロバイダごと
まとめて書き込み規制されている
っていうのが一番思いつくんですが、どうなんでしょ〜か。
今のこの板だって、yahooから書き込めない規制がかかってますよね?
板の避難所とか難民とかに書き込んで、代理で書いてもらったという書き込みを時々見かけるのは
そういうことなのだと思うのですが。
ありゃ、sarasaさんの方が詳しかったですね〜。
規制に関する書き込みがあるスレを見つけられなかったばかりに御迷惑をおかけしました。
プロパの規制ってエラー表示が違うのしか知らなかったのと、
ごく近い地域の同じプロパの人が悪さした時にかかるもんかと思ってました。
同じ会社なだけでぜんぜん違う所に住んでるのに…。
私のパソコンの設定のせいじゃなくてよかった…。
マターリ待ちます。
皆様、ありがとうございました。
トーナメントスレにはもう書いたのですが、こちらにもお知らせをば。
千一夜サイトからこっそりリンクされているので、ご覧になっている方もおられると思いますが、
最燃え時に出された支援SSをまとめた図書館をちょっと更新しました。
ケットシーへの愛あふれるSSとか、ご覧ください。
http://saimoedq.fc2web.com/lib/lib-index.html DQ3に出された支援SSは未だにまとめてないし、いつまでも工事中ぽくてスマソ……。
*ケットシー支援作者さまがこちらを見ておられるかもしれないなと思っての書き込みです。
あの形で良かったのでしょうか……<ケットシー。
「すみません……」
ニーダさんの隣に立つ。その瞬間、ものすごく、ショックだった。
私とニーダさんの目線の高さは、ほとんど一緒で差がなかった。
「気にしないで」
ニーダさんの言葉はまるで私の気持ちがわかってるみたいなので私は余計に落ち込んだ。
「オリーから聞いたんだけど、従妹なんだって?」
ニーダさんは黙ったままの私を気遣ってか、話しかけてくれた。
「はい。あの、オリー兄さんが私の事を?」
「うん。小さい頃も一緒だったから、本当の妹同然だって」
「お兄ちゃん、他に話す事ないのかしら」
私は自分の足元を見ながらニーダさんの少し後をついて歩いた。
「そうかな?僕も兄弟いないからオリーの気持ちはわかるよ。妹ができてうれしいんだよ」
ニーダさんの言葉は本当に優しくて、私は思わず顔を上げた。
「たぶん「兄」になって日が浅いから、まだ力加減がわからないだけじゃないかな?力一杯君の事をかわいがってるだけだよ」
「ニーダさんも、ですか?」
「ん?」
「突然「妹」が出来たらあんな風になると思いますか?」
私の質問にニーダさんは、はは、と軽く笑った。
「経験がないからなんとも言えないけど、過保護にはなるかもね。男ってわりと「お兄ちゃん」をやってみたい願望があるから」
ニーダさんの口から「男」という単語が出て、私はちょっと驚いた。
私の中でこの人はずっと「スニフ」という名前の、お話の中の人と同じ存在だったから。
エントランスホールの入るとニーダさんは案内板を使って、簡単に校内の説明をしてくれた。
「2階の端の教室で受付とかしてたはずだから。それが済んでから学生寮で部屋の確認。昼前に学園長室っていう順番だよ」
私は頷いてもういちどガーデンの設備の位置を確認した。
「ニーダじゃねえか」
後ろから大きな声で誰かが言った。
振り返ると、チョコボみたいなふわふわの金髪の男の子が立っていた。
おでこにバラムの中でも古い家系の人が入れる刺青が入っている。
「ゼル」
ニーダさんがやれやれと言うように振り返る。
「朝イチの『乱取り』に来てなかったから今日は休みかと思ったぜ。……連れか?」
ゼル、と呼ばれた男の子は不思議そうに私を見ている。
私はその名前に聞き覚えがあった。
「オリーの従妹だよ。今日からここの生徒」
「ええっ!!」
ゼルさんはオーバーアクションで驚いて見せた。
「て、事は……あんた、昔オリーの後にくっついてたシグか?……嘘だろ。デカくなったな」
私はすごく傷ついてため息が出そうだったけど仕方なく頷いた。
ゼルさんは「バラムの暴れん坊」っていうあだ名がある有名人だ。
小さい頃、お兄ちゃんの家はゼルさんの家の近くだったから私も一緒に遊んだ事がある。
と言っても、私がお兄ちゃんの後をとことこ付いて歩いてただけだけど。
ティンバーからバラムに来た時はそうでもなかったけれど、私はこの1年で10p以上背が伸びた。
たぶん今はゼルさんと同じくらいはある。
「ゼル。女性に対して「デカい」っていう言い方は失礼だろ」
「悪ぃ、つい、な」
ニーダさんにたしなめられてゼルさんは頭をかきながら私にあやまった。
「いいんです」
私も首を振った。
ゼルさんにしてみれば女の子と同じ身長っていうのはいい気分じゃないのはわかるから。
「彼女を送ったら次の授業には出るよ。後でな」
「おう」
ゼルさんと別れてエレベーターに乗るとニーダさんはふうっとため息をついた。
「あいつも悪気はないんだ。軽はずみな所はあるけれど」
その言い方もとても優しいので私は涙がでそうなくらいうれしかった。
教室に着くとニーダさんは教官を手伝っている女の子に二言三言話かけて戻ってきた。
「じゃあ、後は一人でも大丈夫だね?」
「はい。ありがとうございました」
「がんばって」
ニーダさんは私が教室に入るのを見届けると廊下の向こうに行ってしまった。
「シグネ・ラーゲルレーブさん」
私は名前を呼ばれ、慌てて手続きのブースに向かった。
「おい。ニーダ」
格闘の実習に出席するために校庭に向かおうとしているニーダに、誰かが声をかける。
ニーダは振り向く前から声を自分に声をかけた相手がわかっていた。
「シュウさん」
「授業サボって、女の子連れとはやるじゃない」
シュウの目が悪戯っぽくくるくると光る。
ニーダはそれを見て苦笑まじりにため息をつく。
「オリーの従妹ですよ。今日からここの生徒なんです」
「あいつの?」
シュウは思わずニーダの背後のエレベーターの方を見る。
「ああ、それで最近あいつ「妹が」「妹が」ってはしゃいでるわけ?」
ニーダはうなずく。
「念願かなって妹ができたんでネジが一本外れたようなはしゃぎぶりですよ。
エマなんて、あそこまで能天気にはしゃがれるとかえって見てるのがおもしろいって言ってました」
「なるほどね。あれ……?」
シュウは何かを思い出したような顔をする。
「なあ、ニーダ。あの子の名前って何て言うんだ?」
「?シグネ・ラーゲルレーブですけど、何か?」
ニーダの告げた名前にシュウは信じられない、という風に数度首を振った。
「あの子か……」
「どうしたんです?」
ニーダが不審に思って尋ねると、シュウはニーダの事をようやく思い出して手をひらひらと振った。
「なんでもない。一般学生には関係ない事」
ニーダはその言葉に憮然とする。
その顔を見てシュウはにんまりと笑う。
「不服か?じゃあ、次のSeeD試験に必ず合格するんだね。そうしたらあの子の秘密を教えてあげる」
シュウは腕を組み、すくいあげるようにニーダを見た。
その視線はどこか挑発的で、ニーダには艶かしくさえ映った。
「ああ、もうすぐ次の授業だな。じゃあ」
シュウはニーダをからかい終えると、廊下の反対側に向かって走り出した。
「いつもこうだ……」
ニーダはシュウの後姿を見送って、あきらめまじりにつぶやいた。
やっとシュウが出せました(・∀・;)
本日は以上です。
前回のニーダ登場シーン、今読むと笑えるほど少女漫画ですよね。
わりとこういう調子で続きますのでよろしくおながいします。
>>120 感想いただいたのにレス落としててごめんなさい。
シュウががんがん出てくるのはかなり後です。
砂吐き話になりそうな予感がしてます。
官能小説6スレ、シボンヌでつか?
DQ官能小説スレ6、落ちてましね…
即落ちだ
即オチのシステムですが、
スレを立ててからある程度の容量がたまるまで、
ある一定期間(24時間説が有力)レスがないと
即オチするそうです。
24時間というのも確実でないので、スレ立てして
からしばらくは半日保守を心がけた方がいいのかも。
ある程度容量が行けば、ピンク鯖は1週間や2週間
放っておいても落ちないんだけどね。
150 :
彼誰:03/04/20 07:06 ID:YxVjJMMu
雨―世界を洗い流す神の涙。
綺麗な雨音は、耳に心地好い。
彼は只一人、ラテーヌ高原で空を見上げている。
サァー…と降りしきる雨は、彼を包み込んでいく。
まもってね。
彼女の笑顔―いつも彼の横を歩いていた。
苦しい時、辛い時、彼女は何時も彼の傍に居た。
彼の流す涙は、雨に混じり頬を伝う。
亡き彼女を想って。
いつまでも、泣いていないで。
雨音が、そう聞こえた。
彼女の声、優しい声。
空から降りしきる雨は、彼にそう告げる。
彼は、その雨を一身に受け微かに呟く。
もう、迷わない―と。
降りつづける雨は、彼を包む。
大きく柔らかな翼が包むように優しい雨。
それはまるで、彼女に抱かれている感じがした。
151 :
彼誰:03/04/20 07:23 ID:YxVjJMMu
とある所で長編物書いている者です。
こちらにお邪魔するのは、初めてで少し緊張。
記念に、超短編物書いてみました。
設定はFFXI キャラは…人それぞれ想えるように、敢えて出さない、
読み手の想像力に任せるという、手法を用いてみました。
彼誰さん、いらっさいませ。
XIのスレは拝見させていただいておりますです。
千一夜サイトからリンクを貼るかどうか考え中でして、
貼ると決めたら、千一夜の保管のシステムについてなど、
あちらのスレに書き込みに行こうと思っております〜。
他にも様子見しているスレはあるんですが、千一夜の
存在を知らない方が書いておられそうなスレだけに書き
込めばいいかなと思っているので、あとはFFTAスレく
らいかなあと思います……。
要するにそれぞれのスレの職人さんにとっての千一夜
認知度が推し量れないので考え中だと。押し付けがまし
く「保管してやるぜ!」という奴に見えても困るなあ、
ということで(;´Д`)
眠る前に御連絡
昼寝士さん、作業していただいたのをうけとりますたよ。
週末にチェックしようと思ったら遊びすぎました…。
次回801板の作品と一緒に更新できると思います。たぶん。
「FFカップルのエロ小説が読みたい」スレ、削除依頼でました。
他に一緒に削除依頼されてるのは、エロ画像クレクレスレみたいです。
官能スレの削除依頼を出してた人と同じ人ですかね(でも、前の
人とは文章の言い回しとか違いますね)。
削除人さんが中身をみてくれれば生き残れると思いますが(その
為に話し合いとかしているし)どうでしょう…。
削除依頼スレに一応中味の説明はしてきた。
ふと思ったんだが、この板はエロはダメと言うが、エロとは18禁の
ことなのだろうか?
でも、ピンク鯖は21禁なわけで。そうすると18歳以上21歳未満の
SSの書ける場所がなくなってしまうんだよね。
まあ、どこまでが18禁でどこからが21禁かなんて、ハッキリ線引き
できないんだから、机上の空論なんだけどね。
例えば「官能小説スレ」というタイトルで、1にハッキリと「エロ
描写は21禁以下(18禁でもいいが)でお願いします」と書いてあったら、
そのスレは削除対象になるのだろうか……?
×18禁
○18禁以下
最近の一般向け少女誌のエロ描写の激しさを考えると、いったい
何が18禁なのかもわかんなくなりそうだけどね。
今気付いたけど、依頼だした人、携帯からでしたね…。お金かかるだろうによほどエロ嫌い
なのですね(単に自分が携帯からのwebを非常に高額だと思い込んでいるだけでしょうか)
>>155 説明乙華麗様でした。自分で何か書こうかと思ったのですが、あまり感情的になっても
いけないだろうし等と悩んでやめたのです。適確な書き込みだなあと思いました。
自分は、18禁と21禁は内実同じだと思ってます。どうしてpink鯖が18じゃなくて21を
境にしているのか、御存知の方は教えてください。高校生不可にするためでしょうか。
>>「エロ描写は21禁以下(18禁でもいいが)でお願いします」
アイディアとしては面白いと思ったのですが。書き方を変えると『エロ描写は「全年齢で
読めるもの」にしてください』って事になるわけで、そんなエロってありえます?
たぶんkissまではOKでしょうが、それも表現によっては性交渉そのものを書いているより
よっぽど官能的だったりしますよね。
一緒にお風呂に入って「綺麗な身体だね」とかいいながら洗いっこするのはダメですか?
考えはじめると難しいです。
>自分は、18禁と21禁は内実同じだと思ってます。どうしてpink鯖が18じゃなくて21を
>境にしているのか、御存知の方は教えてください。高校生不可にするためでしょうか。
これは、アメリカの法律で、21歳からオトナとみなされているためです。
pink鯖が昔(今もなの?)アメリカの鯖を使っていたとか何とか、
あまり深い事情は知らないのですが(マテ)、アメリカの法律にのっとって
ということらしいです。
つまり、アメリカではエロってのは20歳までは見ちゃいけないそうだ。
(そのためにR指定がある。向こうだとR15とか。R18とかもあるそうな)
もっとも、アメリカの全年齢対象映画とか見てると、かなりエロチックな
キスシーンとかが、普通に出てくる気もするのだが(w
エロ描きsarasaに言わせると、官能とエロは違うもので、性的描写があれば
全部エロかといわれると悩むし、官能とはもっと感覚的なもので、
エッチシーンがなくても官能小説はかける!と思う人間なんで。
このへんは人それぞれ、考え方が違うのでしょうね。
そのへんの考えを全部たして、ほとんどの人が見ても「これはお子様でも読める!」
ってものだけ、OKなのかもしれませんねえ。
そんなの無理だけど。
#これ書いて、その昔「魔法のビキニを来た女賢者は卑猥だ!だから、DQはエロゲーなんだ!」
という電波なこといった人間を思い出した(w
思うに、今回の削除依頼者はタイトルだけを見て削除依頼出してる気が…。
これで削除されたら、タイトルにも削除基準を設けてるって事になるのか?
あそこは転用って感じでマターリ良スレだと思ってたんだが(´・ω・`)ショボーン
>>158 サーバーのおいてある国の事は失念してました。なるほど…。納得です。
>>159 「今回の」というか、前からエロ系削除依頼を出される方は、スレタイしか見ていない風情でしたが。
まだ削除されると決まったわけではないですし、155さんがツッコミいれてくださってますんで大丈夫
ではないかと思っているのですけれどね。
まあ、あのスレタイで立って、SSが書かれ始めた時からこうなることは予測してたんですが。毎度毎度
これは疲れますね。逆に、削除依頼だしている人は、ああいうスレタイを見ると神経にさわって、疲れる
のでしょうけど。さて、どうなりますやら。
というかこの板に限らず2chのスレで
“21歳未満の若人が見て悪影響を受けるネタ”
が全く含まれていないスレなんてないよね。
スレタイにエロだのなんだの含まれてなくても
十中八九そっち系のレス含まれてっしょ。
いっそ、「未成年に悪影響を及ぼす」と思われるレス、
それが多数あると判断した場合はスレを全部削除以来にだしてくれたらおもしろいのに。
そしたら削除人も相手しないだろ。多分。
>>162 2chそのものが削除対象になりそうな悪寒。(w
あのスレは削除されんだろ。
されたら笑うしかない(笑えねー。削除議論持ってくぞw)
ようやく、バルザック戦までキター!!
まだ終わってないんだけど、叫ばせてください……(;´д⊂)
なんか、クビになったうちの高校の英語教師を思い出すなぁ。
補講時の閑話にどの官能小説が良いのか生徒に語る変な先生だったが、
それゆえにクビにされた……いや、イカシタ人だったよ。
あっちのスレの再利用の経緯を見ていたんで、
この板の現状を考えて「りぼん」とかに投稿しても
大丈夫そうな話に直して投稿したのに・゚・(ノД`)・゚・
一部きわどい所まで書かれた作品もありましたが
その作者さんもこの板で書くのを控えて下さってる
みたいなのに…。
小説投稿スレが目の仇にされている気がするのは
私だけなんでしょうか?
正直この板で書かれてるSSよりも少女漫画のほうがエロい
皆様お疲れさまでした。FF小説スレの削除依頼却下されました。
おそらく却下されるだろうとは思ってましたが、疲れますね、やっぱり。
>>161-163 2ちゃんねるはひどいイソターネットですからねw
>>164 その先生の年齢が気になります…… おじいさん先生のイメージだけど、若いのかな。
>>165 小説スレだけじゃなくて、エロだと思ったスレはとにかく依頼だしまくる方が
おられるので、あまり考えすぎないでください(ラムザを犯したいスレだって、何度も
依頼だされてますし……。あそこはネタスレなんだけど)。
「健全なFFGDQ板にするために」削除依頼しておられるようでしたからね、前……。
>>166 それを言っては(ry
>>167 ほのぼの童話風官能小説、読みたいでっつw
もの凄い今更な事を言わせて下さい…。
このスレ(・∀・)イイ!
と、言うわけで記念カキコ…もとい、先日の一件では大変お世話になりました。
>スニフの恋人/姐
ニーダ(・∀・)イイ!…それ以上に、シュウ先輩に萌えますた。(ぇ
主人公の心理描写、本当に(゚д゚)ウマーだと思います。初めてバラムガーデンを見た時の
場面なんか、ゲームやってて同じ事を感じていたのでより一層自然に話に入っていける
という演出が嬉しかったです。(単なる個人的な感覚ですがw)
長編と言うことで、続きを読むのがもの凄く楽しみです。
>>139 あ、ありがとうございます! そして遅くなって激しくスマソ…まさか本当に保管されるとは
思ってませんでした…他の方の作品を読みながら、トーナメントの思い出が共に甦ります。
サイト作成、お疲れさまです。
(可愛らしい装飾もありがd! …もう、本当に何と感謝を伝えたら良いものやら)
姐さん、乙です。
さて、全然更新の進まない千一夜サイトなのですが。実はまた悩んでいます(w)
悩んでいるというか、ちょっと疲れてます、という方が正しいかも。
えっちシーンのないSSが余りにも少ないので、そういうのを増やしてゆきたいなと思
ってスレ探しをしたりとかもしてました。
官能小説が嫌いなわけではないのですが、改めてラインナップを見たら官能系大杉で。
じたばたいろいろ考えているところなのです…。もともと夜伽話を書いたスレからの派
生だから当たり前なのですが、でもなあ、と。
ということで、ぐにゃぐにゃ考え事迷路に突入しております。今日中に少し更新できれ
ばいいんですけどね……。お腹壊してお休み中なので、あんまり思考がうまく回転して
ないです。はあ。愚痴ですみません。
私なんかはそもそもエロを読みたくて千一夜サイトに出入りしているのが
主なので、官能大杉でも何の問題もないんですが。
しかし管理人さんがエロに食傷したというのなら、しばらく更新を休むのも
いいと思いますよ。続くことが第一なわけで、「これから官能系は保管を
控えます」とかいうことになっても困るし。
173 :
推力:03/04/30 12:40 ID:XIrAgU2i
ラト−ムさん
あっち(笑)が疎まれながら終了しましたので、こちらが落ち着いた事もあり、長らく止まっていました「ティファ&エアリス」(えちナシ…例の、他愛の無いじゃんけん話)を完結させたいと思ってます。
えち&ぐろーがおなかいっぱいなので、しばらくはえちなしで他愛の無いお話をアプするかもしれません。
その時はよろしくお願いします(何をよろしくするのだ…?w)。
>ラトームさん
801小説書いてる私が言うのもアレですが
他の方がおっしゃるとおり、しばらくはエロ系の更新を休まれてはいかがでしょうか。
確かにエロばっかりだとちょっと疲れちゃいますよね。
私もエロばっか書いて疲れ気味なので今は健全な小説のプロンプを書いたりしています。
・・・エロ小説書く合間にというちょっと意味の無いタイミングなのですが(ニガワラ
ですから、あまり気を病まずにお休みをしてはいかがでしょうか。
さて、とりあえず私もバッツスレに書いたSSのHTML化をせねば。
やり方をざっと学んでからになりますけど。
アグスレ5のチェック作業中。楽しい作品がおおくてほくほくします。
さて、ここで問題です。作者さんがコテハンをつけておられず、トリップオンリーで
書き込んでおられる場合、作者名をトリップにしてたんですが、それで良いですよね?
>>172-174 ご心配おかけしてスマソ。
え〜、このところの私の書き込みとかがキツイぞ、とか、
テンパッてるぞとか、いろいろ御心配いただいてるかも
しれませんですね。スミマセン。
とりあえず、温泉行ってのんびりしてきます……。
ようやく、終われる。
178 :
推力:03/05/06 23:45 ID:9vyf9a0t
<健全>
前スレ930より
<16>
「んもう!気合が足りんぞ!?しんけんしょーぶなんだからね!?」
「………うん」
ティファは、ぷうとふくれた“とても2歳年上には見えない22歳のおねーさん”を見て、
口元を緩めた。
そして、「かなわないなぁ…」と心の中で嘆息しながらも、「好きだなぁ」と思わずにはい
られないこの盟友と、いつまでも友達でい続けたいな…と思ったのだった。
ところで、肝心のジャンケンの結果は?というと…
「勘弁してくれ…どうして俺が責められなくちゃいけないんだ?」
金髪のツンツンチョコボ頭がふるふると左右に揺れ、心底わからないといった表情の目が戸
惑いを含んで頭上の4つの瞳を見上げる。
むうう…と唇をアヒルのように突き出した茶色いくるくる巻き毛の女性が、腰に手を当てた
まま「わからないの?ほんとうに?」と視線で責めた。隣では黒髪の女性が同じようにその可
愛らしい唇をひん曲げて、泣きそうな子供みたいな顔をしている。その視線は彼を責めている
風では無かったが、「ひとこと文句言いたいの。言ってもいい?」という感じで微妙な問い掛
けをしていた。
たっぷりとたわわな胸が威圧的に彼の頭上で存在感を主張しているのを見上げて、彼は、あ
のでっかい胸を“のしっ”と頭に乗せられたら、さぞ重いだろうなぁ…とぼんやりと思った。
「ちょっとずるいんじゃない?ユフィと行くなんて。聞いてない」
「…特に用も無かったから付き合っただけなんだが……第一、エアリスと行くとも言ってない
だろう?」
ツンツンチョコボ頭の青年は、無表情のまま“アヒル口”の女性を見上げた。
どうして彼女が怒っているのかわからない…とでも言いたそうだ。
179 :
推力:03/05/06 23:47 ID:9vyf9a0t
>178
<17>
「あ、クラウドってばそーゆーこと、言うんだ?ふーーん…こーんなカワイイ女のコのお誘い、
知らんぷりしてたのにっ」
「……女のコって歳でもないと思…………ひひゃい……」
「ちょ…ちょっとエアリス!」
にっこりと極上の笑みを浮かべたままクラウドの左頬を“ぐぬぬぬ…”と摘み上げたエアリ
スを見て、ティファは慌ててその手を取った。
「んもうぅ!ティファ、悔しくないのっ?!」
「あ、えと…悔しいというか、その、別に約束してたわけじゃないし…」
「悔しくないの?」
「だ、だから…」
「悔しいでしょ?」
「そりゃ……その…」
「悔しいよね?」
「う…うん…」
「ほら!ティファだって悔しいって!哀しいって!泣いちゃうぞ?知らないぞ?ティファ泣く
とスゴイぞ?」
何がどうスゴイのか、クラウドにも当のティファにも、そこのところはまったくわからなか
ったが。
「ちょ…ちょっとちょっとちょっとエアリス!…私は別に泣いたりなんか」
「寂しくないの?ティファ、くやしー!って思ったり、しないの?」
「…え…だって…」
「クラウド、カワイイカワイイ幼馴染みほっといて、知り合ったばっかりの女のコ、選んだん
だよ?いいの?」
「だ…う…」
「哀しいか?」と聞かれたら「わからない」と答えたかもしれない。けれど「寂しいか?」
と聞かれたら、その答えはやっぱり「寂しい」だろう。そればっかりは否定しきれないところ
だった。
180 :
推力:03/05/06 23:48 ID:9vyf9a0t
>179
<18>
その「知り合ったばっかりの女のコ」のところの忍者娘は…と言えば、クラウドを引き連れ
まわしてさんざん遊び疲れたのか、赤色獣であるところのレッドXIIIの、少し硬い毛皮を枕に、
すやすやと実に安らかな寝息を立てていた。ホテルのラウンジだというのに床に寝転んで、枕
役のレッドの方がよほど周囲の視線を気にしている始末だ。
「……で?俺にどうしろと?」
クラウドは溜息をついて『降参』というように両手を肩の位置まで上げて見せた。エアリス
はそれを見て「ぬふふー」と笑う。
『あ…』
ティファはエアリスのその笑みを見て、なんとも言えない顔をする。彼女がそういう笑いを
する時は、決まって良くない考えを思い付いた時なのだ。もっともそれは、エアリス自身にと
ってはこの上もなく「いいかんがえ」だったりするのだけれど。
でも、この場合の対象はティファではなくクラウドだ。だからティファは、さりげなく知ら
んぷりをした。
もちろん、心の中で「クラウドごめんね?」と呟くのは忘れなかったのは、誉めていいと思
う。
「時刻はまだ午後5時。まだまだこれからです、夜は。
ショッピングモールは24時間営業してます。
さて、何でしょう?」
「……………」
「……………」
「……………」
「………………………エアリス、それじゃ何がなんだかわかんないと思う…」
「そうかな?…じゃあ…ヒント1。昨日の戦闘でティファのホックが壊れてしまいました。新
しいブラ…もがもが」
「ちょちょちょちょちょちょっとぉーー!」
何を言い出すのだこの“困ったおねーさん”は!!
ティファは顔を真っ赤にしてエアリスの口を押さえた。慌ててクラウドを見るが、彼は要領
を得ない顔をして二人を見上げている。
たぶん気付いていないだろう。この時ばかりはさすがのティファも、この無愛想な幼馴染み
の青年の、壊滅的なニブさに感謝した。
181 :
推力:03/05/06 23:51 ID:9vyf9a0t
>180
<19>
「クラウド知らないでしょ?ティファ、胸でっかいから戦闘が激しいと…もがもが」
「それはもういいからっ!……あ、あのね?私達これから買物行くの。良かったらクラウドに
も付き合って欲しいなぁーって思って…あ、忙しかったりそんな気分じゃなかったら、いいの。
二人で行ってくるから」
「わかった」
「別に、寂しいとかそんなんじゃ……え?」
「いいよ。付き合おう」
「…あ…ありがと……」
まっすぐ彼女を見つめる瞳に、ティファは頬がカッと熱く火照るのを感じた。きっとたぶん
今の自分は熟れたリンゴみたいな顔をしてると思う。そう思った途端恥ずかしくなって、ティ
ファは彼から目を逸らし、ラウンジの絨毯の柄をじっと見つめる。
「なあ、ティファ…」
「な…なに?…」
彼がイスから立ち上がり、一歩彼女に近付く。
182 :
推力:03/05/06 23:52 ID:9vyf9a0t
すぐ終わりになります。
今日はこれまで。
183 :
ラトーム:03/05/07 11:12 ID:JV6lHKBZ
さて、ぐにょぐにょしていましたが、いろいろ考えをまとめましたので、よろず相談
掲示板に書いてあります。基本としては『私に相談しないで何かやっても受け取らんよ。
知らんよ』と明記しておく事にした、という事なのですが。
私は今まで、自分の意見だけでサイトの方向性をいじったりはしないようにしてきた
つもりです。小さい事でもなるべく相談を書き込んで、オープンにしてました。そして
何かあったら相談してくれと、常に書いてきたと思います。でも、相談なしに作業され
る方も出て来ましたし、ある意味、サイト管理者としての強権発動(?)を示した方が
良さそうだと判断しました。
エロ大杉の件でちょっと考えている事もありますが、それは後日にします。
-------------------------------------------------
296さん 乙でした。楽しく読ませていただいてました。
推力さん おかえりなさい。毎度ながらエアリスもティファもかわいいですね。
マァ色々あるんだろうけど、皆の自由と自発性を縛らないよう気をつけてください。
自由と自発性は奪ってないと思うYO。
今掲示板等見てきましたが、サイトを運営していく上での常識的なことばかりだと感じたでつ。
思うに「自由」というのは、基本的なルールを守った上で成り立つものではないですか?
そういう「自由」を感じられる(私には「楽しい」も同義語ですが)サイトにするために、管理人さんは頑張っておられるのに、
勝手な行動をする人がいると、やはり言い方も厳しいものになると思います。
それを「縛る」と取るのはどうかと。
どうかなあ? 常識的というには、半歩ほどヒステリックな領域に踏み込んで
いるように感じたが。
勝手な行動というが、千一夜サイト本体の更新はラトームさんしかできない
わけで、その限りにおいて保管人や自称保管人やこのスレの住人がどんなに
「勝手なこと」をしようと、その影響力は限られていて、最終的にはラトームさんの
許可が下りなければ何も起きないに等しい。
ラトームさんの望むような形で作業をしてくれる保管人が一人もいないとか
いうならともかく、大半の保管人がきっちり仕事をしている状況で、保管人気取りの
厨が数人出たくらいで「これはするな、あれを読め、俺に話を通さずには
何もするなよ」というような宣言を出すというのは、上述のような最終決定権を
握っている者のすることとしてはやや大人気ない。と、思うのだがどうか。
最後の手綱は自分が持っているんだから、末端で多少のことが起きようと
放っとくくらいの気楽な気持ちでサイト管理した方が、ストレスも溜まらなくて
いいんじゃないかと思うんだが、どうでしょうラトームさん。
一連のやりとり、サイトで見て来ました。
>>186 あなたの言う事は確かに正しいと思います。
ただ、千一夜サイトはラトームさんの個人サイトでありながら、
今までの経緯を考えると半分は公共物のような感覚がROMしている人にも、
そしてラトームさんにもあるんじゃないかな、と思いました。
今回暴走しちゃった人は「スレの投稿作の中から保管する」という
大前提を飛び越えて、千一夜サイト自体を投稿先と間違えた人や、
「保管人」とは自作を保管してもらうための手伝いじゃなく、
あくまでもラトームさんの手伝いというスタンスを知らなかった感じで
悪気はあまりなかったような感じがします。
(職人さんが保管人をされていたりするので誤解されたのかも)
大人気ない、と言われてますがラトームさんは自分が最終決定権を
握っているからこそ、あれこれ心を砕いておられるのだと思います。
暴走しちゃった人に対しても、きちんと説明をしようと努力しておられたのに、
私がサイトを見た限りでは暴走しちゃった人がそれに応じていた気配が
なかったような気がします。
これを前例として通してしまうとこれからが大変なので今、ラインを
きっちり引きたいと思っておられるのだと思うのですが。
推察するにラトームさんの場合、ギコさんがある程度機械的処理で
保管されていたのに対して個々の作品を読み込んで、後々の人?に
お勧めしたい作品を選考してから保管したいという思いがあるのでは?
(見当違いだったらごめんなさい)
こういった騒ぎも、体勢が変わる過渡期には仕方ない事だと思います。
186さんの結びの文にあるように、我々はラトームさんのサイトを
見せてもらってる立場なのですからあまり悩まないで、お好きなように
されていいと思いますよ。本当に、お疲れ様です。
>>184 自由と自発性は、奪っていないつもりですが、気をつけるようにします。
>>185 どもありがとん。
>>187 大体姐さんの推察されている通りなのですが。
読んで面白いと思ったものを保管したいなあという気持ちがあります。でも、それはやりにくくなるから
ヤメレという方向の模様ですのでやめるかな、と、今は思ってますよ<相談板の感触では。
皆さんに、私の好きなようにサイトを作ればいいのだと言っていただいて感謝しておりますが。私がやろ
うとしてる事が変だったらつっこんでね、というのが私のスタンスです。最初からそうでしたし、これからも
そうであろうと思います。その上で「ルールを守ってくれないなら知らないよ」と、改めて書いておこうと
思ったのでした(詳しくは次レスで)
>>186 今回非常に私が困ってしまったのは、相手に悪気がなさそうだ、と思ったせいでもあります。
悪気はないけれど今までのQ&Aは読み込んでいないんだな、と。そこに書いてある保管のルールは守ら
れていませんでしたから。
それに気付いた時の私の脱力感が伝わりますでしょうか……。
確かに私のサイトですが、私の意識では「皆のサイト」でもありまして。私のサイトっていうのなら
時間をかけてQ&Aを作ったりしないんですよ。ギコガードさんが簡単に書いておられたものをそのまま
踏襲して、細かい事は自分で判断しちゃいます。その方が格段に楽です。でも、それはしたくない。
保管人の皆さんにも頑張っていただいていて、楽しみにしておられる読者の人も沢山いて、その皆が
気持ちよくいられるためのルールを考えて来たつもりだったのに、その気持ちは伝わらなかったのか、と
いう (´・ω・`)ショボーン な気持ちがありました。
伝わらないなら、伝えるような行動が必要なわけでして……。つまり、今までは、決まりとして明記
しなくても常識的にやってくださっていた事まで書かなくてはならないようだ、と。
ただし、逐一「これはしないでね」と書いているとうざいので(書いてみたけれどうざかったので)
「私に相談してくれ」を強調しておくことにしようと(今までだって相談しながら進めてきましたんで、
スタンスが変わるとか、そういう気はないです)。まあ、そういう経緯なんですが。
でも、ヒステリック領域に入ってましたかΣ(゚д゚|||) 。
温泉入って気持ちを緩めてもそう見えるという事は、温泉前の私がどんな文章を書いていたか晒さなくて
良かったですね(゚Д゚)ウボァー
でも、保管人の皆さんからいろいろツッコミを入れてもらってますので、だいぶ角のとれた文章が最終
稿になると思います。ツッコミありがとんなのです。
*なお、ツッコミは保管人さん以外の方からもどんどんщ(゚Д゚щ)カモーン ですのでよろしう…。
ん〜…ここはもうSSをアプする所じゃないですね。
千夜一夜への掲載のためのガイドラインとその論議の場と理解していいかも。
というわけで推力タンはここでもオヨビジャナイので、どこかよそでアプするがいいかと。
>>190 > ん〜…ここはもうSSをアプする所じゃないですね。
今までにも千一夜サイトの方針の話で一時的にスレを占領して、その後は元に
戻るという事はあったと思いますので、そういう風に決めつけられるとサビスイです。
たぶんあと1週間くらいでこの話も収束すると思いますし。
*まあ、私が迷走しなければ、という条件付きですが。がんがりまつ(`・ω・´)
個人的には推力タンマンセーなわけですが。
エア×ティファに激しく(*´Д`)ハァハァ
毎回楽しく読ませてもらってます。
姐さんも、サイトの方、ガンガン見てます。
でも、いっぱい連載あるので、
きちんと完結するのか激しく心配なわけですが。
ラトームタンもがんがれ。落ち着きを取り戻してからな(w
影ながら応援してるのは自分だけじゃないはずだ。
>190 お呼びでないのはオマエガナー(´∀`)
>>173 単に純愛の素材として選んだのか、それともオーギュスチーヌに
魅せられたということならば、
叙情に流されずに高めて突き抜けてほしかったです。
現行でも再生医療というのがあるのに、落としたままというのを
リリシズムで包んで欲しくありませんでした。
またの衝撃の来訪を楽しみにお待ちしております。
>>192 心配おかけして申し訳ありません。
自サイトの話をここで書くのもなんなのですが
一応過去編は終わる目処が立ちましたし、
スニフの方も話は決まってますから。
ただ、ここしばらくタイプし続けたせいで
背中が痛くなったので週末はちょっとペースダウンしますが。
以前ここに連載していたエルオーネの話だけは未完で
終わるかもしれません。
(エルオーネの話は他作との関係上、また別に考えているので)
>192
すさまじいまでに禿堂。
推力たんのファンなので書いてくださってとっても嬉しい。
なのになのに・・・こころない言葉を吐くヤシはいるし、、、
推力たん、変なヤシは気にしないで続ききぼんぬ。
なんか批判要望板みたいになってきたな
197 :
推力:03/05/11 20:46 ID:erl3x7Oj
>181
<20>
ティファの子兎のように小さ………大きな胸がどきんどきんと高鳴り、全身からぶわっと汗
が噴き出た。彼の声は深く、それでいてどこか甘い。その声が間近で彼女を捕らえ、小兎のよ
うに震える心を鷲掴みにする。
彼の、汗の混じった芳(かぐわ)しい体臭が鼻腔に届いて、くらくらした。
「ティファ……」
「…あ……え…………?」
こくっと喉を鳴らし、顔を伏せたまま彼のつま先を見る。
顔を上げられない。
胸が苦しい。
ここから逃げ出したい。
ティファは手に力を込めて、腕の中でじたばたと暴れているものをぎゅっと抑え込んだ。
……………え??
暴れてる…もの?
「その…エアリス…真っ青だぞ?」
「んにゃ〜〜〜〜っ!?」
ぐったりと顔面蒼白にした、可哀想なくるくる巻き毛の“ゆかいなおねーさん”を見て、テ
ィファは慌てて彼女の口と鼻をいっぺんに押さえていた両手を離した。
「ぶはっ!!」
「ご…ごめんっ!ごめんねエアリス!」
ぜひーぜひーぜひー…と息荒く呼吸するエアリスの背中を、ティファは優しく擦りながらひ
たすらに謝った。クラウドはその様子に、思わず口元を緩める。
「じゃんけん勝って嬉しいのわかる。けど、ティファ、盛り上がり過ぎ…」
「そ…そんなこと………」
「あるよ。顔真っ赤だもん。もう、クラウド好き好き光線が…もがもが」
女二人のひそひそ声は、鈍感なツンツンチョコボ頭の青年には聞こえなかった。
ただ彼は、ここのところずっと暗く沈んでいたティファの、久しぶりに見せた明るい雰囲気
を「よかった」と思っていたのだった。
198 :
推力:03/05/11 20:46 ID:erl3x7Oj
>197
<21>
「ところで、どこに行くんだ?」
「言ってなかった?下着売り場」
「えっ!?」
ティファはぎょっとして能天気な表情を浮かべるおねーさんを見た。
にこにこと邪気の無い顔をしているが、冗談では無さそうだった。
「帰る」
案の定、クラウドは踏み出しかけた足を戻し、ラウンジのソファに戻ろうとする。
…が、
「ティファのサイズ、知りたくない?」
「行く」
「正直でよろしい!」
すっくと立って、エアリスと共に歩き始めた幼馴染みを、ティファはぽかんと口を開けて見送った。
「ちょ…ちょっとちょっとちょっと〜〜〜…」
だが次の瞬間には、前よりもっと顔を赤くして、二人の“困ったさん”を追いかけたのだった。
■■終■■
199 :
推力:03/05/11 20:47 ID:erl3x7Oj
私にギャグ物は難しいと痛感。
>198
そのあとも知りたい、といってみるテスト。
>>201 ありがとうございます。
そのお心遣いだけでご飯三杯くらい(違
ストレッチ試してみました。なかなか(・∀・)イイ!感じです。
>>198 推力さん乙でした。
私もチョト続きが気になります。
エアリスがなんか好きだな〜(笑
204 :
推力:03/05/14 13:20 ID:2RkF+GCk
>202 >203
ティファも好きですが、“ちょっとこまったおねーさん”のエアリスも大好きなのです…。
あぼーん
今日は板中で見かける書き込みだな。保守。
生存証明。
208 :
ラトーム ◆518LaTOOcM :03/05/19 02:42 ID:kQAAcQn+
下がり過ぎ、あげ(sageでも保守れると知ってはいますが)
531番目ですた。そろそろ圧縮かと思われ。
圧縮はまだまだ先だよ。800超えたら圧縮。
突然圧縮基準が変わってしまうこともあるけどね。
600→500だと思ってますた……。
800って大杉じゃ…。
211 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/19 16:40 ID:+ij6TGWx
211さんのコピペはいろいろな所でみられますねえ。
よろず相談掲示板の方に新たに御連絡事項のっけてますので、
ごらんくださいです。
ぬきてー
うにうに><
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
物凄い勢いで、熱く情熱を込めて!保守です。
⊂(゚∀゚⊂⌒`つ≡(´⌒;;;≡ ズサー!!
なんとか生きてます……
こっちをいろいろしている暇がなくてすみません。
あぼーん
224 :
作者:03/05/28 20:30 ID:YUTFNaMG
ラトームさん、なんだか最近ぐちゃぐちゃしている様子でしたが、大丈夫ですか?
保管や何かは私はノータッチの身ですが、影ながら、応援してます。
もちろんマターリと…。
>>224さん
御心配すみませんですー。ちょっと余裕がなくて(;´Д`)
おしゅ
ラトームさん。
一つの案ですが、収録されている作品の中で「読んで面白かった作品・好きな作品」に対してお気に入りマークを入れるというのはいかがでしょう?
あるいは、ラトーム撰というような選者による作品へのリンクをまとめたページを作るなどです。
選者による作品のピックアップという方法により、大量にある作品の中から読者が好みの作品に行き当たる可能性や、普通なら通過しなかった作品に出会う可能性も増すのではないかと思います。
個人的にはラトームさんだけでなく、保管人の方をはじめ、たくさんお読みになってる方などの撰なども見てみたい気もしますし。
>>227 そ、それは……。推薦する人が幾人もいるのに、自作が撰からもれたら切ないですねぇ(;´Д`)
というSSを書くひとりとしての気持ちと。
確かに、千一夜サイトには好きな作品もそうでもない作品もあります。でもそれを管理人が明記する
のは、なんというか、殺伐とした感じになりませんか? うまく表現できないですが。
実際にそういう事をするかどうかとなると、これ以上考える事を増やしたくないというのがありまして、
気が進まないです。今も作業ストップをお願いして、すでに1ヶ月……(;´Д`)。
誰か他の方が選者になられるというのなら、そして、ページも作ってくださって、私は転送するだけ
とかいうのであれば、サイトに掲載してもいいのかもしれないと思わないでもないですが。でも、サイ
ト管理人がそんな無責任でいいのかという疑問もあったり。
選者をするのなら、全ての作品について目を通さなくては不公平でしょうし、掲載されている作品は
面白いものが多いわけで、特にその中から推薦となると選びにくいとも思います。
考えただけで大変なので、私は選者になりたくないというのが本音です。選者をしても良いと思われ
る方がいらっしゃるのであれば、それはそれでまた相談してみましょうか? とは思いますが……。
230 :
227:03/06/02 00:03 ID:uULhHgvi
そんなに難しく考えなくてもいいと思うんですよ。
選者がすべての作品を読んでいる必要もないと思います。
だって、次々に収録される作品は増えているわけですし、自分がプレイしていないゲームの二次作品まで読む必要もないでしょうし。
例えば、誰かがこのスレで「今まで読んだ中では、コレと、コレとコレがお気に入りです」と表明する事で嫌な気分になる人はいないでしょう。
同じことで、その誰かがラトームさんだからと言って嫌な気分になる人がいるでしょうか?
無論、その為にほかの作品を貶すならば話は別ですけどね。
ラトームさんは確かに管理人という立場にあり、いろいろ縛られる事も多いかと思いますが、だからといって自分の好みを表明してはならないという事はないと思います。
で、なぜこんな事を言うかというと>188辺りのラトームさんの悩みを見てると、なんだか管理人という立場で身動きが取れなくなって痛痛しい感じがしたものですから。
とはいえ、こんな事を言っていてもラトームさんの心的負担を増やすだけなので、誰かが先鞭をつけてこのスレで「自撰」を披露するのが良いかなと思います、無論僕を含めてですが。
>>230 このスレで「この作品とか好きでしたー」などと書いていただくのは一向に
構いません(奨励したいくらいです!!)
>>1に「新たに保管サイトに加わった小説の感想等、 SS書きさんの励みになるような書き込みも歓迎です」
と書いてあるのは、そういうニュアンスです。
ただ、スレに書かれた事をサイトにまとめて転記等というところまでの余力
は、どうも自分になさそうなので、その辺りの責任が持てず、申し訳ないので
すが。
> で、なぜこんな事を言うかというと>188辺りのラトームさんの悩みを見てると、なんだか管理人という立場で身動きが取れなくなって痛痛しい感じがしたものですから。
もしかして、その辺りを考えてくださってのお話かなあとは思ってました。
ご心配おかけして申し訳ないです〜。
私の場合、最低2回以上は全作品読んでおります。で、お薦めしたい作品が
ほんとに沢山あって、それを示すのなら、それぞれについて勧める理由も書き
たいと思うのです。ごく短文であっても。
現在の保管数が400作品以上。うち、250以上はお薦め理由を明確に書ける
自信があったり(笑) 考えただけで大変そうでしょう?
ということもあって、私はやりたくないのです。自分がどんな具合になるか
想像つきますので。
今の時点でもちょっと頭の中が一杯一杯なのに、これ以上自分が悩みそうな
事案を増やすのはやめておきませんと、ね。
232 :
227:03/06/02 01:49 ID:/wKp2ysM
じゃあ、落ち着かれましたら、掲載作品の中でラトームさんが二番目に好きな作品を今度コソーリ教えてください(笑)
僕も幾つか再読して撰してみますので。
>>230 ここは2ちゃんねるだということだけとりあえず言っておくね。
234 :
227:03/06/02 15:14 ID:6Msbe2E3
>>233 それは承知の上で、「だから」言ってるんですよ。
まあ、この辺りで引きます。では。
特にメンテの連絡等は入っていないのですが、どうやら千一夜のサーバーが落ちているようです。
何かあったのかな? まあ、マターリ復帰をお待ちください。
サーバー復帰した模様です。
保守。
ラトームさん、いつもお疲れ様です。
SS書きとしても保管人としてもお役に立てない者ですが、
いつもFFDQ板の片隅でコッソリと応援しております。
いろいろと課題や問題も出ていますが、
ラトームさんご自身がやり易い様にやって下さるのが、
長い目で見た場合、一番良いのではないかと思います。
無責任な発言で申し訳ありませんが、あまり頑張り過ぎない程度に
マターリと頑張って下さい(ヘンな日本語)。
ところで、収録SSが1001を超えたらどうなるんだろう。
> ところで、収録SSが1001を超えたらどうなるんだろう。
二千一夜を目指します
なんてね。
240 :
作者:03/06/07 12:57 ID:bioBlL7s
>235乙でした!
色々心を砕いておられる様子が伝わりました。(;´Д`)
>余計な事を考えてしまう
のはヤパリラトームサソ名無しさんたちの事を
考えて皆にわかりやすいように作ろうと努力されてるからでしょうか。
難産乙
久しぶりにSSを保管しますた! DQ2、4、5、7が1本ずつ、FF6が2本、FFTが12本、累計466本。
このスレになってからなんのかんので53本保管できたんですねえヽ(´∀`)ノ 保管人さんのおかげです!
ちなみにhtml化作業はまだストップ状態です。次のhtml化作業からは新しいテンプレを使っていただき
たいので。「保管人への道」へのツッコミがクリアになったら、テンプレと一緒に圧縮してupします。
>>238 > 無責任な発言で申し訳ありませんが、あまり頑張り過ぎない程度に
> マターリと頑張って下さい(ヘンな日本語)。
まりがとうございます。基本的にはそういう精神でやってるつもりなんですけど、このところてんぱってて
ご心配おかけしちゃいましたね。すみません。
>>239 > > ところで、収録SSが1001を超えたらどうなるんだろう。
う〜ん。とりあえず、ラトームは引退しますってのはどうだろう(゚∀゚)。
> 二千一夜を目指します
目指すのでしょーかね。ずいぶん先のお話ですからねえ。わからんです。
>>240 > 色々心を砕いておられる様子が伝わりました。(;´Д`)
そういっていただけると、がんがった甲斐がありますです。
> >余計な事を考えてしまう
> のはヤパリラトームサソ名無しさんたちの事を
> 考えて皆にわかりやすいように作ろうと努力されてるからでしょうか。
名無しさんたちというか、これから訪れる新しいお客さんにも不親切にならないように考えたつもりです。
それと、久しぶりに帰ってきたリピーターさん(この言い方でいいのかな?)にも、変化がわかりやすいと
いいなあと思いながら作ってました。
時々変な方向に考え過ぎる傾向があるのと、難しい事を考えると頭がかゆくなる馬鹿なので時間ばかりが
かかってしまいました。今のところは評判が良いようなので、良かったかなと思ってます。あれで完璧では
なくて直しを入れながら進めて行く事になるでしょうけれども。何かで事情が変わるという事はあり得るの
で。
243 :
『SUN』→あさ:03/06/08 04:45 ID:DbE3Csgk
はじめまして。「あさ」です。でいきなりですが…。
宜敷お願いします。
涼しげな色合いをおびた空が明るくなろうとあたまをもたげる。
鳥はせわしなく動き始め、彼の頭の上をよぎった。
「んあ〜……眠いっす…」
彼は顔を微妙に上げたままそうぼやくと、ぼふっと音をたて、枕に顔をつっぷした。
その彼の頭上から、ワッカは両手を腰につけて大声でどなる。
「こらっ!起きろ!今日は早起きするってはりきってたのはおめえだろうがよ!」
「早くって言ったってさあ〜…日の出もまだだっつーの…」
「つべこべ言わねえではやく起きろって!」
そこに、栗色の髪をした少女がひょっこりと顔をのぞかせた。
「ワッカさん、まだ起きないの?」
「おお、この馬鹿てんで起きやしねえ」
少女はふふっと笑って、彼に向かって言った。
「今日は、キミの好きな鶏肉だよ」
彼はぴくりと反応して視線を少女にずらす。
「…まじっすか?」
「まじっすよ」
少女はかわいくおどけると、その部屋を後にした。
244 :
『SUN』→あさ:03/06/09 00:35 ID:3gwA1LMc
「うっし、気合いで起きるっす!」
彼はがばりと勢いよく起きあがり、大きな手でわしわしと金色の髪を掻きむしった。
それを、ワッカは興味深げに眺め、目を少し細めた。
「おまえよ」
「なんすか?」
少年はワッカの足もとに転がる着替えを拾いながら答えた。
「じつのところ、どこまでイってんだ?」
「はあ?!」
その突拍子もない話題にさすがの少年も驚き叫ぶ。
とめようとしていた服のボタンもぶちっと音をたてて転がった。
「ま、なんだ、親代わりとしちゃあ気になるっていっちゃあ、まあ、いちおう、
なあ…?」
気まずそうに頭をかき、ワッカはそう言葉を足した。
「なあ…?って、も〜、朝っぱらから何考えてんだよワッカ」
あ〜あ、とちぎれたボタンの後を見る少年は不服そうだ。
「まあそう怒るなよ。……で、どうなんだ」
そばにあった木彫りの椅子に腰掛け、ワッカは少年の答えをせく。
「どうって…」
245 :
『SUN』→あさ:03/06/09 15:27 ID:Mwbjoayv
一方その頃…
寝起きの少年のぼさぼさ頭や言動を思い出して、クスクスと笑いながらうれしそうに
ルールーのもとへと向かう少女がいた。
その後ろから、手を後ろにやり、にやにやとからかいを含めた表情で少女に
近づいていく者がいる。
「朝からごきげんだねえ〜♪」
「わっ、リュック!」
突然だったその登場に、少女は少し慌てた。
思い出し笑いをしていたのを見られていたのかと思い、顔をほんのり赤らめ、
恥ずかしそうに少女はリュックに振り向いた。
「なあ〜にをうれしそうにしてたのかな〜?」
「うれしそうになんて、してないよ」
少女は知らないよとばかりにそう言いながら、また歩き出した。
それをぱたぱたぱたっ、と足音をたてながらリュックは楽しそうに追いかける。
「うっそだ〜、ねねねね、なんかいいことあったんでしょ」
「なんにもないよ、残念でした」
少女はふう、とため息をつきながら答えた。そして、ちろりとリュックに視線を
向けると、思い直したように付け足した。
「…でも」
「でもでも?!」
リュックは手を顔の前で合わせながら楽しそうに続きを促した。
「寝起き、ちょっといろっぽかった…かな」
「うっわあ!ユウナんがそんなこと言うなんて意外すぎ〜!」
あいつに聞かせてやりたいよ〜とリュックははしゃぐ。
言っちゃだめだよ、と少女は恥ずかしそうに笑った。
>>245 キャラがイキイキしてて(・∀・)イイ!
↓でもこのスレは>>1にあるとおりsage進行ですので、その点だけよろしくお願いします。
常時sage進行でお願いします。sageの意味が分からない人は
書き込むとき、メール欄に半角で sage と入力しましょう。
247 :
あさ:03/06/09 21:59 ID:8UK4nD3Z
ああ、ごめんなさい!!!
わからないです。
それから、ほめてもらえるなんて、(ほめてくれたんでしょうか、汗)
号泣です、FF小説って初めて書いたんです<名前が無い@ただの名無しのようださん
>>243-245 とりあえずメール欄に「 sage 」と入力すれば良いよ。
日常のやり取りが凄く自然に描かれていて良いですね。小さなユウナの嬉しいという
表情や心情がうまく描写されていて(・∀・)イイ!です。
FF10ですよね?(漏れは10-2未プレイなもんで、10-2が舞台だったらスマソ)
249 :
あさ:03/06/09 23:16 ID:PkM8eu9y
リュックと少女は仲良さそうに並んで歩く。
「ね、ね、ユウナんってさ」
「リュック、楽しそうだね」
その通り、いつものことだがそれ以上にリュックの声ははずんで明るい。
「だってさ、気になるんだよね。ユウナんって…」
そこでリュックは声をひそめると、少女の顔に自分の顔を近づけた。
「…て?」
少女も顔を傾けるようにしてリュックに寄り添う。
そこで突然の質問。
「どこまでイってんの?」
え?と少女は顔をしかめると、首をかしげた。
「イってんの…て、え?」
そこでリュックは何かを悟ったのか、はあ〜とおおげさにため息をついた。
「もお〜にっぶいなあユウナんってば!だ、か、らあ〜」
少女はわからない、と顔全面に出して眉をひそめている。
「もうえっちした?って言ってんの!」
リュックは声をまたひそめたが恥ずかしがる様子もなく、はっきりと言い切った。
少女は一瞬目を丸くしたが、やがて、小さな口を両手でおおった。
「え…え?えっ?えっ?!」
そのまま、少女は顔をこれでもかというほど赤く染め上げると、ゆっくりと運んで
いた足取りをよろりと止めた。予想外の展開だったらしいことは誰が見てもわかる。
「その様子じゃ…してないんだ。」
リュックは腕を組みながらその反応を見ると、にやりと笑って少女をこづいた。
250 :
あさ:03/06/09 23:25 ID:csLDaT5B
はい!すみません。
実は舞台はまだ決めてないんです。
どっちにしようかしら、と考えながら書いています。あほですみません!
なんか謝ってばっかですね、自分(大汗)
「クリフトのアリーナへの思いは」から4本、「レナたんのお気に入りのジョブ」から1本、
「ローザに萌えているやつはおらんか? 5」から1本。3つのスレから合計6本保管しました。
文頭を一字落とししている作品としていない作品が混じってますが、ひとつの作品内では統一
されていたので、そのままです。
>>あささん
元気な朝の様子が楽しいですね。
>>白さん
新スレおめでとうございます。今度こそ、削除依頼好きさんを気にせずマターリ書けますねヽ(´∀`)ノ。
現行スレもまだ生きてますので、そちらが危なくなったら新スレにリンクします〜。
ラトームさん、お忙しい中色々
本当に有り難うございますです。○| ̄|_ カンシャ
現行スレ、のんびりSSで埋めても良いのでしょうか?
保管人のみなさんにご連絡がありますので、よろず掲示板をご覧ください。
>>白さん
なんか、あっというまにdat落ちしましたねえ<前スレ
あ、リンク張り直さなくては。
別にそんな感謝していただくような事はしてないですよー。そのAAは結構
好きですがヽ(´∀`)ノ
>>254 dat落ちじゃ無かった、容量いっぱいになりましたね、でした
ラトーム ◆518LaTOOcM さん、
健康にはくれぐれも気をつけて下さい。
…いや、スレを回っていて個人的に少し(気を揉んでる事が多そうだなと)
心配になったもんで…。
余計なお世話スマソ。
>256
禿げどう。あくまでラトームたんのホムペなんだから、好きなようにやってくれい。
うるせい事言うナナシもいるが、我々はホントいつもママーリとお邪魔してる身なのだから。
>>256-257 ご心配おかけしてすみませんです。相変わらずモタモタしてるから
余計な事を皆さんに想像させてしまうのかもですね。元気ですよー。
でもあの、このスレへの書き込みって、励みになる事が多いので
余計なお世話とか思わないでくださいです。ありがたいです。
256さんが心配してくださった件は見当がつきますが(ニガワラ)、段々
管理人にも慣れて来たので、少々の事では気を揉まなくなりましたw。
結局、いろいろ意見をいただいた時に私にできる事は、自分の意図が
うまく伝わらないのなら、何度も書いてこちらの気持ちをちゃんと伝え
るように努力すればいいし、頑張っても伝わらないのなら、諦めて、
「これでもダメなら、ここは私が管理人の場所ですから、私の意見で行
きますよ」という形にしようと。
図太くなったという感じでしょうか……。
>>257 > うるせい事言うナナシもいるが、
?。そんな方、最近いらっしゃいましたっけ?
千一夜に関していただくご意見って、大抵、私の気付かなかった視点からの
鋭いツッコミなので、ありがたいと思ってます。時々私の言葉足らずで、意図
が正確に伝わらずに誤解が生じたりしているようで、申し訳ないなあと思って
いるのです……。
でも「私は言葉が足りないらしいから、くどいと思っても、考えた事は全部
書いて意見をもとめてみよう」と思うようになったので、私としては結構気楽
になってますよ。長い文章を読まされる皆さんにはもうしわけないですがw。
ついでに、言葉足らずだった件の補足を、ちょっと。
前に「エロ大杉」とか言ってましたが、あれは「もっとエロのないものも読
みたいけど、そういう作品を増やす方法は何かなあ」と考えていたのであって
エロ作品を減らそうという気持ちではなかったのです。誤解を生んでしまった
ようですみませんでしたー。
エロは自分のサイトでは書きにくいから2ちゃんで書くという方もおられる
と思うので、2ちゃんの作品にエロが多いというのはわかるんで。
あとね、このところ、HTML化作業をしていて思ったのですが。
やっぱり、そのキャラが好きな人がスキダーって気持ちを込めて
書いてる作品を保管するのはとても楽しい事なのですよ。html化
作業って、確かに面倒な所もあるんですが、私は大好きです。
(少なくとも、フローチャート作ってるより好きですよw)
だから、テンプレが新たに整備されて、フローチャートが整ったら
また楽しくマターリやっていこうと思っています。
あと「俺はSS書きじゃなくてしがない名無しさ」とか思ってる方に
お願いが。
SS書きさんが「そのシチュエーションは萌える! 作品を書きたく
なっちゃったぜベイベー」と思ってしまうような、萌えトークを、沢山
繰り広げていただきたいです。2ちゃんねるで作品を作る楽しみには、
そういう他の人の萌えトークから作品を作れることってのがあると、
私は思うのです。個人サイトで自分の世界を展開してゆくのとは違う
楽しみだと、ね。
読む方も書く方も楽しんでるなとわかる過去ログを読んでいると、
実に作業がはかどるのであります。萌えパワーに背中を押されるのかも
しれません。
↑
現行のファリススレなんか見ると良くわかる。
保全
ほす
だれかぁ〜なんかよろ。
DQ4まででよければ何か書くよ。
お、お願いしますぅ〜
16日から突然人がいなくなってさびしかったんですぅ〜
266 :
作者:03/06/22 13:17 ID:QcZAmpdL
ラトームさんいつもお世話になってます。
保管作業いつもありがtうごzいます。
あの〜今更なんですが、サイトのFF7の私の作品の『一輪の花の散った後(仮題) 』
を、『同じ色の男女』に直して戴く事は可能ですか?
あとコテハンも『ヴィンティー作者』から、ただの『作者』へ変更可能でしょうか…。
お手数ですが…(´д`;)ハァハァマターリスミマセン…
>>261 ファリススレは萌えレス割合の高いスレのひとつでしょうね。
過去ログを読んでいると、あまりの萌えパワーに圧倒される事もあり
ます。
>>263,265
このスレはROMしている人が書き込んでいる人の何倍もいるスレの
代表みたいな場所じゃないかと思いますので、突然過疎化しても、
あまり不安に思われなくて大丈夫ですよ(大丈夫ってのも、変な言葉
ですがね)。
262さんのように保守を入れてくださる方もおられますし。
>>264 ここはひとつ、作品の少ないDQ1とかどうですか?
「お楽しみでしたね」と言われる宿で、お楽しみだったのはえっち方
面じゃなくて双六だったとか、笑えるお話をきぼんしてみたりヽ(´∀`)ノ
>>266 作者さん
タイトルと著者名変更、了解しました。今度の改訂の際に直して
おきます。
他のSS作者さんも、タイトル変更などなどありましたら、お気軽に
お申し出くださいですよ。即座に直せるかどうかはわかりませんが、
作業は簡単ですのでー。
この週末に新しいテンプレに切り替えようと思っていたのですが
来週になります。お待たせしてすみませんm(._.)m。
圧縮する前のデータは、ほぼ出来上がっているんですがね……。
>261、2、3、5
全部自分です・・・すいません
お楽しみなのは双六だったってゆーの最高です。
そーゆーの大好きです。
>>269 いえいえ、謝られるような事じゃないですしー。
双六がお気に召して良かったですよ。後はトランプとも
思ったのですが、トランプという遊びがDQにあるのかな
という疑問があって。
トランプ相応のものを出そうと思ったら、カードゲーム
という言い方になっちゃいますよね、きっと。
トランプ相応のモノといったら、(銀の)タロットカード……(ぼそ
#シリーズが違う(w
DQ1は難スィ。がんばってみまつ。
ローラナシのSSって出来るのかな〜。なんとなくの疑問
やっと新規テンプレをUPいたしました! 保管人の皆様ダウンロードしてお使いください。
何かまずい事になっていたら、教えてくださいませです。
>>271 あのカードはついつい試してみたくなる危険な匂いがありませんか? 何度も「ミネアの
バカ!」と思った記憶が(でも本当にバカなのは自分という…)
>>272 がんがってください。楽しみにしています。
>>273 ローラに会う前の勇者がローラについていろいろ考えているSSとか、いろいろありえる
のではないでしょうか? SSというとどうしても恋愛を扱うものが多いですが、日常生活をまっ
たり描いているような作品も私は好きですよ〜。
275 :
273:03/06/28 20:54 ID:4ZOtqOzp
日常マターリならレナのスレに落としましたが、
続けられそうで続けられないというジレンマに陥りました。
ここで一つ。
今日もまた、野宿だ。
「はぁ〜、一人ってのもきついよな〜」
焚き火をして、回りに串干し肉を刺す勇者。
そこに、スライムが現れた!
「ん・・・なんだ?・・・・・・一緒に食いたいのか?」
勇者はスライムに、干し肉をあげた。(ま・・・一人よりマシか・・・)
敵意の無い相手とは戦わない。スライムは、そんな勇者の心を感じ取ってか、
勇者の周りでプルプルと踊り始めた・・・。
「あははっ、お前、面白いやつだな〜・・・さ、あんまり人間といると
仲間に怒られちゃうぜ?楽しかったよ、ありがとな」
勇者は、スライムの頭をなでながら、残りの干し肉をあげた。
スライムはぴょんぴょん跳ねながら、闇に消えていった・・・。
翌朝、勇者は自分の周りに果物が落ちているのに気が付いた。
(あいつ・・・気なんか使わなくてもいいのに・・・)
その果物をかじると、体に力がみなぎってくるようだ。
今日はとてもいい一日になるだろう。あふれ出る活力が、それを物語っていた。
>264さんをお待ちのところ、すいません。
DQTだと、じぶんではこれが限界です。
>>277 おお、まったりとしたDQ1ですね! やっぱりスライムは可愛いなあ。
ドラクエ名物の「ぼく、わるいスライムじゃないよ!」という台詞を思い出しますた。
ところでひとつお願いがありまして。
マカーな私には、winのローマ数字や丸付き数字は文字化けて見えるのであります(´・ω・`)ショボーン
2行めにあるのはDQ(1)なのですよね? カッコと数字を組み合わせるか、ローマ数字代わりに
アルファベットのVとIを使っていただけると嬉しいです。
場合によっては、DQ(月)とかDQ(火)とかに変換されるので、月曜日に遊ぶDQ、火曜日の
DQみたいで楽しかったりもするんですがw 今回の化け方はそもそもなんという漢字なのか
わからなくて……。(特)かな、(持)かな…。
あ、すいません。1です。
あささんここにいないのかな?
>>ラトームさん
保管サイト行こうとしたら、「規約同意確認」のページにつながるんでつが…。
転送先に行っても、問題ないですか?
>>281 失礼しましたー。規約確認しましたのでもう大丈夫です。
登録してあったメールアドレスが使えなくなったのを忘れていて、
規約確認依頼メールを受け取っていなかったのでした。メールアドレス
変更を含め対応いたしましたので、もう大丈夫です。
御連絡いただいて助かりました。ありがとうございます。
3日に1レス。これ基本。
最近「保管しましょうかね」と思うスレが、ちょうど荒らしコピペで埋まっていた
時代のものだったり、スレの発言がどうもトゲトゲしていたりで、作業がはかどりません。
保管するということよりも、スレを読む方が重労働(?)だということに改めて気づかされ
ました。一体何スレ読むと1001 本保管に辿り着くのでありましょう。
>>283 お気づかいども!
テンプレも新しくなりましたので、保管人立候補宣言をもう一度いただきたいと
思います。今回のいろいろの改訂で「保管人やめたい」と思われたかもしれませんし。
「今まで我慢してきたけれどラトームにはもうついていけないぜ、プンプン」など
思っていても言い出しにくいのではないかと、心配しているのです。
このスレでも、よろず掲示板でも構いません。7月20日(海の日)ぐらいまでで
まとめますのでゆっくりお考えください。
宣言をもう一度いただけなかった方は、保管人担当一覧から外します。「過去の
保管人さんたち」とかいう感じで、Q&Aにお名前は残させていただきたいですが。
やめられる理由は伺いませんしお気軽に……
これからもこうして「保管人立候補のやり直し」をときどきお願いしようと思います。
免許更新のような感じかな?
今やってくださってる方にやめて欲しくてこんな事を言い出したのではなくて、
やめたいけれど言い出しにくい、という事になるのが嫌だなと思っての事です。
考えたら、保管人さんをお願いするようになって半年で区切りも良いので。
仕事がしばらく忙しいから一旦休み、などという場合にも、お気軽にどうぞー。
3日に1レス。これ基本。
保守
ザァ――――――
マリアの耳に木の葉に何かがあたる音が響いた。
それが雨の奏でる音であることはすぐにわかった。
目蓋をうっすらと開け、薄暗い空から静かに雨が流れ落ちる様を瞳に映す。
ああ、まだ止んでいないんだな。
少し気が重くなり、眠りから覚めようという意思が弱まった。
昨晩から降り出した雨。
体が濡れないようにと雨を凌げる大きな木を見つけ、そのまま雨が上がるまで待つつもりだった。
しかし、一向に止む気配がなかったため、木の下で休むことにしたのだ。
雨に濡れると体が冷えきってしまうし、何より濡れたときの感覚が気持ち悪かった。
この間も急な通り雨に襲われたのだが、体が乾くまで耐え難い苦痛に見舞われた。
雨はマリアにとってとても不便な現象だった。
もうしばらく、このままでいよう。
マリアはそう思い、降り続ける雨を瞳に映したまま、木の下でぼんやりとしていることにした。
私、雨はあまり好きじゃないな…
雨。マリアは雨が好きだった。
幼少の頃、雨が降ると必ずこっそりお城から飛び出して遊んでいた。
雨が体に当たったときの冷たさと感覚がお気に入りだった。
雨にうたれることが気持ちよかったし、雨と友達になっているようで嬉しかったのだ。
だから、服がぐっしょり濡れて重くなるのも、髪の毛から水が滴り落ちるのも気にならなかった。
遊び終えてお城に戻ると、決まってお父様が怒鳴って飛んでくる。
服を汚したこと、風邪を引くかもしれないこと、その他いろいろなことをもの凄い形相で説教されたものだった。
そして、いつも側でその様子をお母様は笑って見届けていた。
怒られるのは嫌いだったけれど、そんな家族の雰囲気は大好きだった。
雨が降るとマリアは城を抜け出していく。
雨が大好きだったから。
そして、お父様、お母様が大好きだったから。
ザァ――――
マリアは頬に温かいものが流れるのを感じ、目蓋を開いた。
あれから少し眠ってしまったらしい。
雨はまだ降っている。
時間はあまり経っていないみたいだった。
久しぶりによく眠れた気がするな、とマリアは思った。
昔の夢を見るのも久しぶりだった。
頬を伝う涙を前足でぎこちなくそっと拭う。
見る夢といえば、決まって、あの日の夢。
ムーンブルグが悪魔達に襲われたあの日。
たくさんの人達が殺されたあの日。
そして、お父様とお母様が目の前で倒れていったあの日。
響き渡る悲鳴、飛び散る血。
脳裏に焼きついて離れようとしない数々のおぞましい光景。
そういったものに毎晩毎晩うなされ、真夜中に目を覚ますのだ。
落ち着いて眠れる日など無かった。
悪夢に襲われ、ただただ泣き叫ぶだけ。
だから、違った夢を見ることができて少し嬉しかった。
忘れかけていた幼い頃の夢。幸せだった頃の夢。
そういえば、小さい頃は雨が好きだったっけ。
瞳に映る雨の様子を懐かしそうに眺める。
もしかしたらこの雨が夢を見せてくれたのかもしれない。
そんなことを思いながら、マリアはゆっくりと立ち上がった。
四本の足で地面を踏みしめる。
ムーンペタまでまだまだ遠い。でも――――
その瞬間、大地を力いっぱい蹴った。
寝床にしていた木の下から勢いよく駆け出していく。
前足と後ろ足がいつもより軽い気がした。
雨にうたれながら走るマリアの様子はどこか楽しそうだった。
292 :
山崎 渉:03/07/15 15:20 ID:GE+mZXKF
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
おーーい!!誰かーーーー!!
歩き続けて既に四時間。
足の裏に焼けるような痛みがはしりだしてから随分経った。
地面に足が着く度に、鈍い痛みがそこから全身へと広がっていく。
しかし足を止めようとは考えなかった。
マリアの頭の中にはムーンペタへ進むことしかなかったから、我慢したのだった。
だが、さすがに歩きっぱなしは体に堪える。
我慢し続けた疲労や痛さが徐々に蓄積し、押さえ込めないほどになり始めていた。
前へ進もうとするが、足が重く硬くなってそれを拒む。
ごつごつとした岩肌の地面にへたり込みそうになったが、
少し先に草が生えているところが見えたので、何とかそこまで重い体を引っ張っていった。
少し休んでいこう。
疲労感に包まれて、草むらの上に体を預けるように倒れこんだ。
マリアは激しく呼吸をしながら、体を休める。
汗が滲む鼻から側に生えていたコスモスの花の香りが漂う。
犬の鼻は人間よりも数十倍利くと本で読んだことがあったが、
マリアの場合は人間のときよりも少しだけよくわかるといった感じだった。
おかげでコスモスとは少し距離があったが、その香りは充分に堪能できる。
優しく包む香りは、疲れを癒してくれているように思えた。
こんな姿に変わってしまってから不満だらけだったが、この瞬間だけは心の隅で感謝していた。
息も落ち着き始めた頃、マリアはいつものように毎日の日課について考えていた。
正確には考えさせられていた、だろうか。
やらなければいけないが、できればやりたくないこと。
一日の中で特に憂鬱になるのがこの日課ことを考えるときだ。
さて、今日は何を食べればいいんだろう。
疲れが和らいでくると、次には空腹感が押し寄せてくる。
先ほどまではコスモスの香りが心地よかったが、だんだんと空腹を刺激し始めるようになってくる。
犬の鼻はやっぱり不便だ。
マリアは深々と溜め息をついた。
基本的に食事は一日に一食とれれば御の字だ。
下手をすると丸二日は食料にありつけないこともある。
食べられるものがあればどんなものでも食べておかないと、後が恐い。
マリアはそのことを以前身にしみて実感していた。
ムーンブルクを発ってから二日目の晩のことである。
マリアキタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─!!!!!!
3日に1レス。これ基本。
海の日記念
なんだか2ちゃんねるブラウザの動作がおかしくて
しばし書き込みできませんでした。
ムーンペタ旅程、犬の眼で見た王子たちがどんな風に
描写されるか楽しみですー。
3日に1レス。これ基本。
4日に1レス。これ応用。
ようやく完結した。後は先代ナナシクラゲさんに任せた!
はやくかえってこ〜い
3日に1レス。これ基本。
>>304 いや、誤爆ではなくて、DQ4男勇者のゲームブックの方の
報告に来られたですよ…。
結局ナナシクラゲさんではなくて、私が続きを担当してます。
スタンシアラ編担当予定。
パノンのだじゃれを考えるのが大変そうかもしれないですー。
>>とびねずみ
いやあ、誤爆でしょ。いきなりだもん。
それはそれとして頑張ってください。じぶんもできるだけ参加します。
どもでつ
テンプレに流してうp板に揚げておきましたのでよろですー>ティユウ完結
310 :
作者:03/08/01 11:33 ID:vO9ntFSm
チェック遅れましたが、修正ありがdございました!
しかし作品が増えましたね〜。いいことだ。
>307
誤爆したつもりは毛頭ないんだが、スマンかったm(_ _)m
わわわ、しばし放置プレイになっていてすみません。
>>◆2CDckY/JG6さん いつも保守ありがとうございます。
>>296さん おつかれさまでした。とびねずみさんもがんがれー。
>>308-309 お知らせ&処理ありがとんでっす!
>>310 確認乙でっす。作品増えましたよね。皆さんのおかげっすm(._.)m
どうもバタバタで更新その他遅れております。
お待たせしてスマソ…。
3日に1レス。
ところで「恋する小説スレ」のパート2は即死ですか?
立ってたんですか?>パート2
3日に1レス。これ基本。
age
あぼーん
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
それで大丈夫か?
保守
ラトーム氏、生きてるのか?
aaae
ご、ご心配おかけしております!
生きてはいますが、千一夜に手をかけられない状況が続いています。
お待たせして申し訳ないです。ちょっとこの先もわかりません。
ラトーム氏健在おめ。
てゆーか保管人さん達等の関係者に知らされないまま
氏が本当に逝っゴホゴホ、連絡のつけられない状況になってたらどうなっちゃうのかなーと、
不謹慎を承知で心配していますた。
人間生きてさえいれば、なんとかなりますよね?
うああ
329 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/08/31 11:50 ID:X+2zeXIy
330 :
329:03/08/31 12:29 ID:X+2zeXIy
アゲてしまったし言い過ぎた。無遠慮では?くらいで逝って来る
o
332 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/09/01 00:02 ID:OMyYyF2K
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
夏休み終了マンセー\(^o^)/
夏休み終了マンセー\(^o^)/
夏休み終了マンセー\(^o^)/
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夏休み終了マンセー\(^o^)/
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
>>330 「無遠慮」より「無思慮」のほうがよくないか?
SSマダー?チンチン
生きてるかどうかってたしかにわからないですよねえ。
鯖のお金を先払いしてるので、私が死んでも年末までは
サイト維持されます。その後で消えたら、まあ、そういう
こと、かもしれないです。
あぼーん
SkGy93bt9Hw
ヒョイ , ,,,,.,.,,,.
(_&ミ・д・ミ ミ ___
⊂|___,.つつ て/ ) クルリ
彡 ⊂ .ノ
ミ ミ ,,,,.,.,,,. / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
. ゙``゙`゙ 彡 ミ・д・ミ < 保守まりむ。
&/ ,つ \_______
〜、 ノつ スタッ !
.(/
otityau
3日に1レス。これ基本。
si
2か月ぶりに過去ログ更新しました。2か月更新してないとファリススレなんて
3スレ進んでてバタバタでした。さぼっちゃいけませんね。反省してます。
小心者さんの「砂漠の薔薇」をupしました。
この作品は長篇なんですが、1ファイルになっています。他の作品で何章かに
わけた方が良いものとかあるので、わける場合のページテンプレを考えたまま、
具体的にどうしてよいものか困り中です。作った方が良いという話になったのは
7月だったのに…。昼寝士さん始めみなさんごめんなさい。作業しにくくて困って
おられるでしょうね、スミマセンm(._.)m。
お疲れさまです。
ラトームさんのペースで作業されるのがいちばんかと。
頑張りすぎると続かないですしね。
のんびりマターリがんがってください。
4日に1レス。これ応用。
ヒョイ , ,,,,.,.,,,.
(_&ミ・д・ミ ミ ___
⊂|___,.つつ て/ ) クルリ
彡 ⊂ .ノ
ミ ミ ,,,,.,.,,,. / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
. ゙``゙`゙ 彡 ミ・д・ミ < 保守まりむ。
&/ ,つ \_______
〜、 ノつ スタッ !
.(/
ほ
ぼ
ま
り
も
ん
ば
ほぼまりもんば、で保守。
め
る
と
だ
の
\ \v/ /
__ ヽ(`Д´)ノ ___ ほぼまりもんばほぼまりもんば、で保守。
( 回 ) めるとだの!!
/ / ヽ \
| v/ ジャ、マタ・・・
|Д´)ノ 》
|回.ノ
| < ホシュガワリニネ
この状況を、どう捉えればいいのか・・・
SS職人さんが、全くいないのか?
それともこのスレの役割が、もう終ったのか?
もし終っていないのならば、自分はSSを投下しようと思います。
皆さんも、ぜひどうぞ・・・
>>363 このスレは何かあった時や収集に関する相談などにも
使うので必要な場所です。
実際連載されていた方もいたんですが、どこに行かれ
たのでしょうね?
お久しぶりです。行方不明になっていて申し訳ないです。
週末にかけて更新作業をちょっと進めようと思ってますので、今しばらくおまちください。
このところの保守文字書き込み(?)は、一体どんな単語がここから生まれるのか楽しく
見学してしまってました。
ほぼまりもんばって何だろう、362のキャラには名前はないのかな、とか。
見学してないで生きてるぞとか書いておけという話ですよね。すみませんー。
でも皆さんがこのスレを守っていてくださること、いつも感謝していますm(._.)m
>>362 楽しみにお待ちしております。
>>363 ねえ。どこに行かれたのでしょうね?
それから、今、ムーンブルクの王女などが出場しているトーナメントに書かれた
SSの千一夜への掲載を希望される場合は、こちらのスレに転記してくださいね。
投票ログなどは流れてしまうと拾うのが大変そうなので。
まああれだ、無理をしないで自分のペースで頑張って下さいといっても
そろそろ更新してくれた方が嬉しいし。
368 :
推力:03/10/05 00:50 ID:wjt9Djco
>365
最近はラトームさんのNGワードに引っかかるものばかり書いているので、お目にかかる事は無いかと。
また機会がありましたらラブモノを書かせて頂きます。
「落ち込んだりもしたけれど、私は元気です。」
まずは、とりあえず…
ほ ぼ ま り も ん ば ! で保守。やっぱりここでもSS読みたいもんです。
あの…禿しく昔のことなんですが
蜜国さんのティ×ユウ『Intermezzo』の続きは、もうないんでしょうか?
先ほど読ませて頂いて、すごく(・∀・)イイ!!
ので、続きを読みたくて師にそうです
FF官能小説スレッドPart3を最後に続きがありません
蜜国さんも次を載せますみたいなこと言っていたのに、どこにもありません
どなたか知りませんでしょうか?
>>370 もう書けません、というのを見ましたよ。ご自分のサイトを作られたとか
だったかな。
その辺の事情は、千一夜スレの前スレに書いてあったと思います。
私も質問していいですか?
名無しさんの「ウィーグラフ帝国の繁栄」の続きって無いんでしょうか?
サイトに保存してある過去スレで連載してる分は読んだんですけど、
未完のままですし、途中でやめていらっしゃるみたいなんですが。。。
面白かったから続き読みたかったなぁ
ラトームさんは続きについて何かご存じないですか?
>>372 私の知る限り、未完のままですね。
スレでの様子ではもう来ねえよウワワァンAAみたいな感じ? だったので
もう書かれないのではないかと思われます。残念ながら。
未完作品は掲載しないというルールなのですが、あれだけは長かったのと
作品を見失いそうだったので先に掲載してみたのですが…。
どうしようかな。ルールに従うと取り下げるべきなんですよね。
374 :
372:03/10/08 13:53 ID:7pbQNiMj
ラトームさん、ご親切にありがとうございました。
そうですか、やっぱり続きは無いんですね…。
面白かったのにな〜。
作品については面白いし、とりあえず掲載したままでもいいと思うのですが…
どうなんでしょう?
375 :
370:03/10/08 21:21 ID:EJhS+chX
ラトームさん、ありがとうございました
千一夜スレの前スレを見たら蜜国さんの書き込みがありました
サイトの作成中とのことでしたが今頃はサイトできてますよね?
蜜国さんが、この書き込みを見てくれてレスをしてくれるのを待ちます
蜜国さんカムバック!続きうpキボーン
│д゚)ノシ 370氏に便乗して自分もキボンと言ってみるテスト。
3日に1レス。これ基本。
FFCCの小説書けゴルァ!!\(`д´)ノ
FFCCスレでエロイSSを書いてしまったのですが、
URLを貼り付けたところで、コチラを紹介されました。
コチラに持ってきた方がいいですか?
週末まで不定期にしかネットにつなげないんですが教えてください。
380 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/10/15 00:40 ID:dCcF98SS
先生 結構前にやってたギコガードさんのキマリ小説はどうなったんですか?
っていうかキマリ小説キボン(ヤオイでも可)ヽ(`Д´)ノ
エロはまずいんじゃない?この板、スレ共に21禁じゃないし。
エロパロ板にFFのスレあるから、そこに逝ってみては
>>379
>>381 やっぱまずいですか。
えっと、エロパロ、ざっと検索したんですが、ないんですよ。総合ってのが。
どうしたらいいんでしょうか?
>>383 ありがとうございました。
これからはエロイのは向こうで書きたいと思います。
このスレッドは大角あらくれが嫌々管理中です。
やる気はありませんが、なんら問題はありません。
タリー
タリー タリー
(~~Y ̄ ̄\ タリー
\ _) ▼ | タリー
\ 皿 (~\_/ ̄ ̄\__/~)(~~\_/ ̄ ̄\_/~~) タリー
/ つ \_|▼ ▼ |_/ \_|▼ ▼ |_/ヽ、
(_(__つ ⊂\皿⊂⌒`つ \ 皿 /_人__)
「恋する小説スレ」が保管対象外になってるのは何故ですか?
5日に1レス。
x-2キャラの小説ってあまり見かけない・・・・
なんだか久しぶりになってしまいましてすみません。
>>386 保管対象にしてあるつもりでした。
そうなっていなかったかな。すみません。
>>380 ギコガードさんはもうこちらを見ておられない予感がします。
ギコガードさんの作品、また読みたいですね。
>>374 とりあえず、しばらくはあのまま掲載しておきますね。
ああいう作品もやはり読みたいと思いますしね。
>>368 レスを入れ忘れてました。失礼しました。
最近、特にNGワード系に潔癖な人になりつつあるようで、自分でも
どうしようかと思っているのですが。こればっかりは性癖ですからねえ。
こちらではお久しぶりですー。
ラトームさん、千一夜サイトのトーナメントへの外部支援の許可、
ありがとうございました。
18禁表示と2ちゃんねるで〜の注意書き、必ずつけるようにしますね。
ところで、千一夜サイトは基本的にトップページ
http://www3.to/ffdqss へのリンクが推奨されていますが、ムーンブルク王女への支援という
関係上、トーナメントの支援に限って、作品への直リンクを(といっても、
hは抜きますが)許していただけないでしょうか?
できれば、作品をひとつずつ、ご紹介していければと思っておりますので。
支援として出させていただこうと考えているのは、DQ2のムーン王女が
メインとなっているSSです。
該当するSS作者で、イヤンと思われた方はおっしゃってくださいませ。
長々とすみません。よろしくお願いいたします。
とんでもない誤字があった……
ラトームさん、拙作「ハッピーエンディング?(仮題)」の
「ムーンブルグ」を「ムーンブルク」に訂正していただけますでしょうか。
これは今回の支援には出しませんので、いつでもお時間のあるときで
オッケーです。お手数かけてすみません。
ちなみに、拙作につけていただいたタイトル、全部(仮題)はとって
いただいてかまいませんよー。
素敵なタイトルをつけていただいて、ありがとうこざいます。
>>390-391 転送URLへのリンク推奨は、サイトが引っ越す可能性があってのことなので
(迷子にならないでね、ということですね)別に構いませんですよ。
サイト管理人の許可は取りました、って明記しての直リンクでもOKです。
(明記してないと転載?うんぬんでモメそうですもんねえ)
ムーンブルグの訂正、承りました。うっかりしてましたね。
仮題の件もありがとうございます。
みんな頑張っているんだなあ。今月中に少しは更新したい……。
うう、小説スレ、過疎化が激しすぎる。もっとはやくにバトンタッチしとけばよかった。
>392
ありがとうございます。
お言葉に甘えて、直リンクさせていただきます。
>393
板自体も過疎化してますからね……。
ガンガレ! ageるとかして、新しい人を呼びこむのだ!
IDがdq8な記念に保守カキコ
397 :
396:03/11/06 05:14 ID:vsSkekkl
あ、そしてもうひとつー
誰も言わないから言いますけどね
ラトームさんに。
更新できないなら管理人変わるかサイト潰すかですよ
他人から引き継いだ割には自分のルール振りかざして
小説選り好みして収録しなかったり滅茶苦茶じゃないですかー
そしてあげくのはてが「来月は更新したい・・・」同情ひいて、カリスマ気取りですか?
管理人を引き継いだんだから「更新したい・・・」じゃなくて「更新しなければならない」んですよ。
出来ないならサイト潰したほうがいいですよ。前の管理人に失礼だと思います。
ですー。
398 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/11/06 05:30 ID:tQgh+B26
お前がやれ
ラトームさん、更新乙です。
私は、ラトームさんのペースでまったりと更新すればいいとおもいますよ。
更新は義務じゃないですからね〜。
応援してまつ。
まずは16本保管しました。やっと時間がとれたと思ったら
11月になってますね(゚Д゚)ウボァー。今日中にはもう少し更新できると
思います。宿題をため過ぎて徹夜になってしまいました。途中まで
チェックしてあったのに結局やり直しだし、効率悪い事この上ないです。
>>397 いいたいことはそれで全部ですか?
今のところ、全く賛同できる部分がありませんが。まあ、私の賛同など
求めてはおられないでしょうからいいですけど。
>>398 それは……なあ。
他の方にレスする気持ちの余裕がないのでごめんなさいね。作業に戻ります。
レスする余裕はないといいつつ、書き込んだらご意見いただいてたので。
>>399 どもありがとん。
事情はよく分からんが、わざわざ上げてまで言うことじゃないな。
更新お疲れさまです。
時に、ラトームさんがアグスレ出身だというのは知ってますが、FFTのSSだけ
妙にコメントが細かいのはちょっとどうかと。「聖誕祭もの」とか「ラブラブ」
とかいらんのでは……
>>403それくらいはいいと思いますが…。管理人と言えども
元々どこかの萌えスレの住人だったんでしょうし。それほど
贔屓にしてるってレベルでも無いと個人的には思います。
自分の好きなゲームのSSしか更新しないならどうかと思いますけど。
ラトームさんこれからも更新お願いしますね!楽しみにしてます。
>>403 いつもありがとうございますm(._.)m お待たせしてすみません。
今までネガティブなメモしかなかったので(こういう内容だから嫌いな
人は避けてね、的な)、ポジティブなメモもつけようキャンペーンをこっそり
始めていたのですが。FFT以外にもラブラブとかついてるのもありますよ。
最近の更新はFFTが多いので目立ちますかね? 確かに聖誕祭はやりすぎかなと
思ったので、はずしてみました。
ラムアグ以外のアグリアスを読むのが嫌だという人もいるなあという事で、
ムスアグにわざわざ恋愛モノと入れたりしました。スレだとその辺の注意書きを
して書かれる場合が多いと思われますので、なるべくそういうのを活かしたいと。
明確に基準があってつけているメモではないので、平等ではありませんが、
(こういうのを平等に全部に入れようと思うとしんどすぎますし)読む時の基準
といいますか、楽しみのひとつ、みたいな感じで捉えていただければと思います。
>>404 応援ありがとん。
ちょっとメモ。
保管人さんにファイルを戴く際、フォルダ名に日本語(?)を使って
おられますと、こちらで化ける模様です(英数字のファイル名は大丈夫です)。
フォルダ名等にはローマ字で命名していただけるとありがたいですm(._.)m
というのをテンプレに書き加えた方が良さそうですね。大作用テンプレのことも
あるし、また作り直しですねえ。
ムス・アグと書いてあれば、自分は普通はカプ物だと判断しますので、
仮にラム・アグ以外のカプが読みたくなかったら自主的に回避します。
「主な登場人物」は、そうした判断材料になるよう記されているのかなと。
#そこを注意していてもたまに地雷踏んでぎゃふんな事もありますがw
そうしたメモがあるから内容に興味を持つと言う事もあるので、メモ自体は歓迎です。
ただ、やはり自分もFFTにちょっとメモが偏っているような印象を受けましたので
他のシリーズ作品にも、一言あったらありがたいです。
ラトームさんお一人での作業はしんどいでしょうから、保管人、作者、スレ住民等が
協力して、メモ付記があっても良いのではないでしょうか?一案ですが…
>>407 メモがFFTに多いのは、メモをつけようと思いついてから更新した
作品にFFTが多い、という事情でしかないのですが、FFTを贔屓している
ように見えてもいけないですね。既に上がってる作品なども、メモつける
ように考えようと思います。
ただ、メモはあくまで私の基準によってつけるおまけなんで、ひっそり
こっそり個人的につけようと思います。たまに見て「メモ増えてるなあ」
程度に楽しんでいただくような方向でいかがでしょう?
409 :
ギの人:03/11/06 21:57 ID:SlOzloHn
>ラの人
なんか色々と大変そうだけど頑張ってね。
>>409 お久しぶりですヽ(´∀`)ノ
またーりやってます……。
すみません、今この板にDQの小説総合スレみたいのないですか?
>>412 ありがとう。
ただあのスレは現在進行中の小説をリレーするスレみたいだけど、
いきなり何の関係もないSS貼ってもいいのかな。
ま、いつか聞いてみよう……
>>413 そこのスレでも同じ質問してる人いたよ。リレーじゃないSS書いてる人もいるみたいだし。
スレの1にある最後のQ&Aでも、SS歓迎みたいなこと書いてたから大丈夫だと思う。
tu-ka読みたいな>413のSS
現状を維持してくれてるだけでもすごくありがたい
>>413 実はこのスレでSS書いてもOKだったりするんだけどね
最近は書く人いないねえ
以前、こちらでいろいろ聞いてました。
ごめんなさい、エロいのしか書かないので、エロパロにいってました。
しかも、連カキを躊躇してたら、ここ2週間ほど書いてなくて凄いダメな人でした。
これから最後まで連アタしてきます…
>>417 そんなに恐縮されないでもいいのでは。
ここはいろいろな用途に使えるスレです、ということで(ですよね?)
R@no-nameさんに質問があったのを思い出しました。
いただいたファイルの中にいくつかフォルダがありますが、一番初めのフォルダが
空なのですが、これは空で良いのでしょうか? フォルダ名が全て化けてしまった
のでわかりにくいのです。申し訳ありませんが、教えていただけると嬉しいです。
SSは20本いただけているので、空で良いのだと思うのですが。
419 :
R:03/11/12 00:08 ID:uxVNotW2
>ラトーム殿
ご無沙汰しております
現在作業中のPCとネット接続しているCPが別なのですぐに確認ができない
のですが、ファイル数があっているなら問題は無いはずです
官スレ6のファイルの圧縮に使った圧縮フォルダを使いまわしたので、多分何か
ファイルの残りが入ってしまったのかもしれないです
圧縮フォルダ内に入れたフォルダには「恋スレ」と「カプエロ」とカナで名前を
つけていましたので、これからはローマ字で名前をつけるよう気をつけます(礼)
入力ミスってしまいますたスマソデス・・・
>>419-420 R@no-nameさん、ありがとうございました。
フォルダ名の日本語の件、ご連絡しそびれていて
すみませんでしたm(._.)m
遅くなりましたが、ラトームさん、保管作業乙でした。
DQ5リメイク祝いで、ちょっと書いてみました。保守も兼ねてうpらせて頂きます。
ドリームでスマソ。記憶に基づいて書いているため、ゲーム中と違う箇所がありましたら
これまたスマソ、です。
その石像は、かつて青年が奴隷として働いていた大神殿の広間にひっそりと佇んでいた。
「ビアンカ!!」
駆け寄った彼は、石像の天辺から爪先まで、確認するかのようにじっくりと眺める。十年前、
青年と別れたあの時と寸分違わぬ姿で、彼女は穏やかな表情を浮かべていた。
妻のうなじを青年はそっと指先で辿る。滑らかだけれど冷えきっていたそこに一瞬、熱がと
もったようだった。
ビアンカと同じ蜂蜜色の髪を持つ双子の息子と娘が、口々に声を上げる。
「お母さん…ぼくらが必ず助けるから」
「イブールを倒して、早くお母さんを元に戻してあげようよ。ね、お父さん」
動こうとしない父親に焦れて、子どもたちは彼の服を引っ張り始める。そうだね…ごめん、と
彼らに微苦笑して、青年は妻に視線を戻した。
何か言葉を紡ごうとしたらしいビアンカの唇は、ほんの少し開かれている。あの瞬間、僕の名
を呼ぼうとしたのだろうか――彼の中に沸き起こるのは、妻を石に変えた魔物と、自分への怒り。
(僕にもっと力があったなら、君をこんな姿にはしなかったのに)
父親のパパスが殺されたときもそう思った。あの日もう誰も悲しませないと誓ったのに、それを
果たせぬまま今の自分は妻と向き合っている。
(そんなに自分を責めないで)
彼の心に呼びかける懐かしくて優しい声――ビアンカだ。間違えようはずがない。この十年、
片時も忘れたことはなかったのだから。
(私は嬉しいの。あなたが私を忘れないでいてくれたことが――こうして私を見つけてくれたことが。ほら、いつも私
の方が先に、あなたに気付いたでしょう?)
父親が生きていた子どもの頃も、そして山奥の村で再会したあの日も、先に青年に気付いたのはビアンカだった。
そういえば結婚前、お互いへの想いを打ち明けたのも彼女が先だ。私の方が年上だからかな、とビアンカは小さく笑う。
そんな思いをさせていたことが忍びなくて、ビアンカ、と小さく呟いた青年に、彼女は静かに語りかける。
(あなたがイブールを倒して、子どもたちと一緒にまた私のところへ戻ってきてくれるのを――待っているわ)
さあ行って――妻に促され、ようやく彼は身を起こした。双子の手を引いて、広間を去る間際、もう一度ビアンカを
振り返る。
「あっ、見て!! お母さんがっ!!」
息子が声を上げる。だが青年が気付く方が早かった。
動けないはずのビアンカの口元に、微かな笑みが浮かんでいたのだ。みんな、無事に戻ってきてね――妻であり
母親であるビアンカの言葉が、親子の心に響き渡る。
「…ありがとう、ビアンカ」
伝え切れない想いは、今は置いて行くから。そして今度は、僕が先に君に告げるから――愛している、と。
「行こうか」
子どもたちの手を握り直す。決意を新たにした青年と子どもたちの背を、ビアンカの瞳が幸せそうに見つめていた。
《END》
ビアンカキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
>>422 雫夜さんキテタ━━━(゚∀゚)━━━━!!
ほんわかしました。がんばれ主人公!って思いました。
素敵なお話ありがとん!。
記念あげ
427 :
370:03/11/19 03:03 ID:H/M3khpP
記念あげに便乗して。。。。。。。。。
ここで、もう一度
蜜国さんの名を叫んでみる
蜜国さん、カムバック!キテ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
待ってます!
こちらのスレではお久し振りです。
恋スレの方ではなんだか掻き回すだけ掻き回して逃げちゃったみたいに
なってしまい、結果いろんな方にご心痛と迷惑だけをかけた感じに
なってしまい、反省しております。
某所でも書いたのですが、連載の最後の投稿から物凄く時間が
空いていることに初めて気付きまして、お待ち下さってる方に
とても申し訳ないことをしています。
とりあえず書きかけのストックをここに少しだけ貼らせて
いただいて、今後の事はまた考えようかと思っています。
申し訳ありませんがしばらくお付き合い下さい。
既投稿分のまとめはこちらです。
ttp://ane2ch.hp.infoseek.co.jp/index.html
朝、教室に入るとあまり顔色の良くないアリスがいた。
「シグ!」
私の方へ向かって来るアリスが何を言いたいのか私にはわかってた。
「試験、今日になったんだってね」
「知ってたの?」
アリスが驚いたように私を見る。
「うん」
私は頷いた。
「今朝、トラビアから転校して来た先輩が言ってた」
私はセルフィ先輩の事を説明した。
「やっぱり、本当なんだ……」
アリスはすごく心配そうな顔をした。
「ドールがガルバディアと交戦してるって噂があったけれど……」
確かゼルさんも実地試験に参加するはずだった。
朝のホームルームで先生から実地試験の説明があって、私とアリスはそっと目を合わせた。
なんだか頭が痛くなった気がして、昼休みは寮の部屋に戻った。
セルフィ先輩は色々と忙しいのか、ここに帰った気配はなかった。
コンテナも一切触っていないみたいだった。
昼からの実習授業のために作業着の替えを出そうとクローゼットを開けると前に買ったパーティー用のドレスが目に入った。
少しでも浮かれていた私がバカみたいだった。
試験を受ける人達は戦場に行くのだ。
なんだか気分が悪くなって私はベッドの上に座りこんでしまった。
今朝見た夢を思い出した。
怖くて、涙が出そうだった。
「あれ〜?シグ、戻ってるの〜?」
突然明るい声がした。
セルフィ先輩だった。
「どうしたの?気分悪いの?」
先輩が私のブースの入口で心配そうにこっちを見ている。
「いえ、大丈夫です」
私は慌てて手を振った。
「そう?良かった。あたし、ちょっと仮眠するのに戻ってきたんだ」
セルフィ先輩はにこにこと笑った。
「あれ?シーツは自分で用意しろって言われたのに〜?」
先輩は自分のベッドのカバーを外して私を振り返った。
「もしかして、シグが用意してくれた?」
「あ、はい」
転校生が何時来るかわからなかったので、昨日自分のを交換するついでに隣の分もベッドメーキングしたのだ。
「ラッキ〜。シグは本当に気が利くね、いい奥さんになれるよ〜」
ガーデンの生徒に対しては褒め言葉としては微妙な気がしたけれどうれしかった。
「あの」
私は聞かずにいられなかった。
「先輩は、怖くないんですか?」
「ん〜?戦場に出る事?」
先輩はベッドに入りかけた手を止めて私を見た。
私は頷いた。
「シグは、軍事研究科だったよね」
「はい」
セルフィ先輩はちょっと考えてから私を見た。
「全然怖くないって言ったら、嘘になるよ。でも本科に入った子は大抵これしか生きる手段がないか、
何かの理由で戦う力を身に付けたいっていう理由があるからね」
セルフィ先輩はえへへ、と笑った。
「なんだかエラそうだけど、自分で戦う事を選んだんだから、怖いなんて言ってられないっていうのがホントかな」
セルフィ先輩の顔は明るくて優しいけれど、きりっとしてその視線は強かった。
「誰か知ってる人が試験受けるの?」
気持ちを見透かされたような気がして私はどきりとした。
「だったら、つらいかな〜?でも幸運を祈ってあげて。無事に帰って来れる様に」
そこで昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴った。
「じゃ、私、寝るね」
「あ……、ごめんなさい」
「いいって〜。ベッドメークありがとね、シグ」
セルフィ先輩はにっこり笑った。
私は作業着を持って実習室に向かった。
実習室に入った途端、私の足は止まってしまった。
そこにはニーダさんがいた。
「あ、シグ、ちょうど良かった」
ミゲルが奥から私に手を振る。
「この間頼んだ弾の演算結果、どこに保存してあるか教えて」
「あ、はい」
私は急いでキャビネットからディスクを探した。
「これのA-153っていうファイルに入ってます」
「ありがと」
ミゲルはディスクからデータを取り出すとプリントアウトしてニーダさんに見せていた。
「たぶん、これより距離開けると格段に威力落ちるから。引き付けてからな」
「ああ、ありがとう」
「メンテ終わったぜ〜」
奥からクリスが銃を持って出てきた。
ニーダさんがそれを受け取る。
私は訳もなくドキッとした。
ニーダさんが銃を持つ所を見てしまったからだ。
「しかし、俺がチェックするまでもないだろ、お前なら」
クリスがニーダさんに言う。
「チェックは何回やったって多いって事はないだろ?見落としがあっても困るし」
ニーダさんはにこにこ笑う。
その笑顔と銃の組み合わせに、私はうまく息ができない気がした。
「しかし、ここ、久し振りに来たよ」
ニーダさんが教室を見回す。
「なんか、小奇麗になってないか?」
「ああ。それはシグが」
ミゲルが突然私を指した。
「図面をデータ化して片付けてくれるし、ファイリングがとにかく早くて丁寧なんだ」
「そんな……」
私は思わず手を振った。
ニーダさんが私に笑みを向ける。
「俺がいた頃にいてくれたら良かったのになあ」
「え?」
「ニーダは昔、このクラスにいたんだよ」
クリスが思いがけない事を言った。
「専攻の関係で、止めちゃったけどね」
ニーダさんはそう言いながら銃をホルスターに収めた。
「がんばれよ」
「ああ」
ニーダさんはミゲルに答えると、ドアに向かった。
「じゃあ、ありがとう」
「おお。受かれよ」
クリスが手を振る。
「あの!」
ドアを出かけたニーダさんに私は声をかけた。
少し驚いたようにニーダさんが振り向く。
「無事に、帰って来て下さい」
「ありがとう」
ニーダさんは目を糸のように細めたあの笑顔で言った。
私は祈るように気持ちでその背中を見送った。
SeeD試験開始まで三時間を切っていた。
とりあえず書けているのはここまでです。
お邪魔いたしましたm(__)m
書き手ばかりを責めてるレスが続いたのはロムラーとして気付てたけどあんな風にして出ていかれると、あの煽りのが正しかったんじゃないかと思うよ。ここはみんなが使う掲示板だろ私物化するなよ‥
なんかあそこで書いてる人がかわいそうだし失礼すぎないか?
なんかがっかりした
前スレからの流れを見ていたんで「またかよ」と思って
うんざりだったんだろなと思ってたけど。
正直、あそこでのあの手のレスはお腹いっぱいでつ。
何回も同じ事を答えるハメになる職人さんたちがしんどいだろなと
思ってる。でも訪れる人は変わってゆくから仕方ないんだろうなあと
いう気もして、どうしていいのかわからんなと思う。
わからないからって名無しがレスつけないでいるのもいかんだろうと
思ったりしながらも。
自分は一所懸命作品を書いてくれる人の味方でありたいんだが、
レスつける勇気がなくてスマソ、といつも思っている……
そのスレの空気が気に入らない香具師は、「見ない」という選択をすれば良い。
けど、それを言ってしまうとスレが閉鎖的になっていく一因になってしまうわけで、難しい問題だよなあ…
この先スレ住民が「閉鎖的でも何でも、ここはこれでいく」と開き直るか、スレの空気を総入れ替えするか
しないと、何時までもループするんだろうな。
立つ鳥があとを濁すってやり方は半端なあらしよりタチ悪いだろうなーとは正直思った。
出た方も残った方もどっちにも良い作品を書き続けてもらいたいが…
>出た方も残った方もどっちにも良い作品を書き続けてもらいたいが…
これにはドウイ。
まあ、個人的には、去る人は多くを語らず黙って…がスマートだと思うけど
一言言い残していきたい気持ちも判る。
誘い受けって言葉もあるくらいだからねえ…(ニガワラ
んー、某スレの次スレ、
Q&Aのhtml頁を作って
>>1にリンク貼れば良くない?
…思い付いたのがカインスレを見てというのが嫌なんだけどw
>>429-433 お疲れさまです。人間模様がさりげなくカッコイイですね。
続きを読める日を楽しみに待ってます。
そろそろ保守のきせつ?
3日に1レスの人、最近来ないね〜。
地味にあの人の保守萌え。
3日に1レス。これ基本。
>>444 キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
FFTを2本更新しました。このところ、少しずつの更新ですみません。
あと残っているアグスレ6-7の作品は連作と長編です。長編テンプレについての
異議(?)とかは無いようだから良いのかな?
>>366で提示してますが、
ご意見無いようなのですが。
先にファイルいただいているスレはまだ残ってますが、もしかしたら次は
千一夜の前スレを作業してしまうかと思います(過去ログを読み直したい
事情があるので、ついでに作業してしまおうかと)すみません。
>>444 いつもありがとうございます。
>>443,445さんと同じ気持ちです(*゚ー゚)
ラトームさん、乙ー。
ご自分のペースで作業なさって下さい。
モウマンタイ!
マイナーキャラだな・・・
ちゃんと次のページに行けたし、閲覧も大丈夫でした。
お話も面白かったです>ラトームさん
>>449 WinXP I.E6.0 で動作確認しますた。
リンクも問題ありません。
皆様チェックありがとんでつm(._.)m
自分でもmacのsafariとNN7、IE5で確認できました。
問題なしの模様ですが、NN4のシリーズをお使いの方には
どうでしょうか?
レイアウトが崩れてしまうのはどうしていいかわからない
のですが、とりあえず、次のページ(次の話)が問題なく
リンクできているのであれば、これでいいかと思うのですが。
当方MozillaFirebird0.7で問題ありませんでした。ラトームさんお疲れさまです。
私の方もちょっと忙しくて保管作業が棚上げになってしまっていますが、年内に
再開します。まずは作業が消滅してしまったファリスレ8をやりなおさないと。
保守がてら、DQ4SSなんぞをちまちまと投下してみようかと思っています。
さあ、書くぞ。
3日に1レス。これ基本。
サントハイムのアリーナ姫様はご立腹でした。
なぜなら、付き人のクリフトが意外に女性にモテることが分かっ
たからです。
元々、武道にあけくれていたアリーナ姫はそういう色恋沙汰には
あまり敏感ではなかったのですが、旅に出ていろんな街や村を巡る
たびに、幾人もの女性たちの熱い視線がクリフトを追い、隙あらば
お近づきになろうとしているのを見るうちに、さすがに気づかされ
たのでした。
「なによ。デレデレしちゃって!」
アリーナは宿屋の一室で、壁に枕を叩きつけました。
今日もクリフトは宿屋つきの食堂で、頬を赤く染めたうら若い給
仕の女性に話しかけられて楽しそうに談笑していたのでした。
実際のところ、クリフトは言い寄る女の子にデレデレしたりする
こともなく、丁寧な姿勢をくずすことも無かったのですが、アリー
ナには公平に物事を見ることができませんでした。
「大体、みんななんであんな奴がいいのよ。別に格好よくないし、
優柔不断だし、いじめられっ子だし、ひ弱だし、すぐ泣くし……」
そこまで言ったところでアリーナはなんだか淋しくなって、ベッ
ドの上でシーツと一緒に膝を抱えこみました。
昔、学校の生徒たちに体が弱いのを理由にいじめられてたクリフ
トを庇ってあげていた頃の事を思いだしたのです。確かにその頃の
彼はひ弱で、よく泣いていました。アリーナは彼をまもってあげる
ことで武闘家らしい誇らしい気持ちになったものです。
しかし、いつしか彼はエリートである神官戦士となり、成長する
につれ武闘家としては扱ってもらえなくなったアリーナを逆に守る
立場へとその身を転じたのです。
今感じている淋しさはあの時と同じだ。彼女は思いました。
それは、神官戦士になったクリフトに初めて「アリーナ様」と様
付けで呼ばれた時の事でした。
「クリフト……か」
アリーナは溜息をつきました。
さきほど彼女は、給仕の娘にサントハイムの話を聴かせているク
リフトに「どうぞ、ごゆっくり!」と吐き捨てて自分の部屋に戻っ
ていたのです。その後、彼女の様子をうかがいにやってきた時も、
彼を部屋に入れようとはせず邪険に追いかえしてしまいました。
別にクリフトが悪いことをした訳ではありません。アリーナもむ
しろ自分の態度の方が悪いと頭ではわかっていたのですが、だから
といってあれ以上、他の女性と楽しそうにする彼を見ている事はで
きませんでした。
DQ4、第2章の重要セリフやイベントの詳細が載ってるページってないでしょうか?
探してみたんですけど、攻略ページが主で……。
「明日、どうしようかな……」
アリーナはもう一度溜息をつきました。
サントハイムの神官戦士クリフトはご落胆でした。
近頃、お仕えしているアリーナ姫に嫌われているような気がして
いたからです。旅をはじめた頃はそうでも無かったのですが、最近
は話しかけられることも少ないようです。
「いったい私の何が気に障ったのでしょう?」
彼は宿の自室で肩を落としていました。
この旅が始まった時は本当にワクワクしていました。表に出すこ
とはなかったとはいえ、彼は昔からアリーナ姫の事が大好きでした。
おてんばと呼ばれていても、強くてやさしい彼女が、本当に、本当
に大好きだったのです。
「私がお嫁さんになって、クリフトを守ってあげるね」
いじめられていた彼を助けてくれた時のアリーナのその言葉は、
――おそらく彼女にとっては何気ない一言だったのでしょうが――
クリフトにとって何物にも代えがたい宝物でした。
しかし、長じるにつれて自分のような下賤の者が、王族である彼
女と一緒になるなどという事はありえないとクリフトにも分かって
しまったのです。
ならば、せめて彼女の側にいたい。
そんな気持ちが、難関である神官戦士への道へと彼を駆りたてま
した。
見事にその座を射とめた時には、誇らしい気持ちでいっぱいにな
ったものです。
そんなおり、今回のお供としての旅です。
彼女の凛々しく戦う姿、そして清々しい笑顔をまた見ることがで
きる。彼の喜びは、遙か空の果てにあるという天空城にも届きそう
な勢いでした。
本当に危険な事には自分が身を呈せばいい。そのために戦いも呪
文も学んだのだ。
彼は意気揚々と旅に望んだのです。
それなのに……。
「はぁ」
思わず溜息が漏れます。
彼はさっきの店員との話を思いだしていました。どこから来たの
かと聞かれたのでサントハイムの話をしていたはずです。もちろん、
アリーナがサントハイムのお姫様であることは隠したままで。
最初は姫の様子も普通で、変わったところもなかったように思い
ます。
ところが彼が宿の店員の娘に、
「どうして、彼女に付き添ってらっしゃるんですか?」
と聞かれて、
「それが私の役目なのです」
と答えた途端に彼女は激昂し、先に部屋に戻ると言って席を立っ
たのです。
決して役目が嫌だとか、面倒だとか言ったつもりはありません。
実際、そんな風に思ったことすらなかったのです。誇りと満足をこ
めてクリフトは言いました。
だからこそ彼には、アリーナ姫がなぜ激昂したのかわからなかっ
たのです。
「やっぱり、嫌われたのでしょうか……」
クリフトはもう一度溜息をつきました。
>461
どもです。助かりました。
ヘボSS書きで遅筆ですが、がんばります。
3日に1レス。これ基本。
DQ4SS面白い!イイ!
すごく読みやすくて、キャラの心情がバシバシ
伝わってくる。続き楽しみです!
ありがとうございます。
そう言っていただけると書いたかいがあります。
がんばって続き書きます。
3日に1レス。これ基本。
1000行く前にスレ容量が一杯になったんだ
これで、よかったのだとクリフトは思う。
神官帽を目深にかぶり、くちびるを固く結んだ。噛み締めるように。
嫉妬、後悔、羨望、焦燥……そして愛する人への想い。
さまざまな感情が混ざり合い表現のしようもない思いを抱えて、
今クリフトはサントハイム城内謁見の間にいた。
主君であるサントハイム国王の声が耳にいつまでも残っていた。
「わが娘アリーナと、スタンシアラ第二王子カイリの結婚を認める」
サントハイムのアリーナ姫とスタンシアラのカイリ王子との婚約が
成立してから数ヶ月…いよいよ明日に結婚式を控えて城内は活気だっていた。
普段から手入れの行き届いている城内はいつもにまして美しく、
花壇には美しい花々が咲き乱れていた。厨房ではコックが明日のための
料理の仕込みに余念がなく、メイドたちは慌しく廊下を走り回っている。
城内の教会にも真っ赤な絨毯が敷き詰められ、参列者の席が用意されており
それだけですでに厳かな雰囲気が漂ってきていた。
そしていつしか日も落ちて、明日のためにと早々に城の者はそれぞれの
家へと帰っていった
教会の裏の自室にて、クリフトはひとり聖書を読んでいた。ランプの光が
ゆらゆらと揺れながら手元を照らしてくれている。心を落ち着けようと
開いた聖書も思うようにクリフトのざわめき立つ心を静めてはくれず、
言いようのない焦りのような気持ちと断ち切れないアリーナへの恋心を
掻き立てるばかりだった。
「……だめだ」
聖書をたたみ、机に肘をつき指を組み、その上に額を乗せた。
今更どうしようもないことはわかっているのに、焦る気持ち。未熟な感情。
こんな状態で眠れるはずもなく、クリフトは上着を手に部屋を出た。
明日のために美しく飾られた中庭を、クリフトはひとり歩く。
胸のうちに秘めた様々な感情を、ひとつひとつ殺していくように努めながら。
アリーナが気付くのが遅かったからなのか、クリフトが隠しきれなかった
ことが悪いのか。身分の違うふたりの間に生まれた愛は、周囲に打ち明ける
ことなどできぬまま、かといって互いに消滅させることもできぬまま、
今日のこの日まで持ち越してしまった。
割り切れるほど簡単なものではなく、壊してしまえない強さを放つ純な愛情。
クリフトはアリーナに触れられぬまま、アリーナもクリフトに触れて
欲しいと言えぬまま、自分たちの恋する感情を誰に告げることも
できぬままに密やかに過ごしてきた。
結ばれることなどありえない。約束できる未来などなかった。
「……姫さま…」
囁きはあたりの空気にとけて消えた。
この声がもう届きはしないとわかってはいても、愛しさを込めて声に表す。
「クリフト……」
さえずりのような甘い声が聞こえた。
はじかれたように振り替えればそこに、薄手の夜着を纏った
アリーナの姿があった。
3日に1レス。これ基本。
皆様いつもありがとうございます〜。
千一夜サイトの方でご質問いただいていて気付いたのですが
保管人の皆様、作業ファイルをupしたいなあとお思いでしたらば、
よろしくおねがいいたしますですー。
私の作業が滞っていることでお気遣いいただくのは申し訳なく。
すみません。
477 :
470:03/12/23 01:35 ID:SFtv379g
ラトームさん、いつもお疲れさまです。
どうぞ無理なさらず、マイペース運営でマターリ
続けてくださいませ。
官能小説スレ、どうやら即死免れたようです。
皆様、ご協力ありがとうございました。
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
新年に1レス。これ基本
今年も良いSSが書かれますように ナムナム
明けましておめでとうございました、って感じの日数があいてしまいましたが。
本年もまたーりでよろしくおながいします。
保管作業の方は、地味にやっておりますが、保管よりも削除の方が対応が早い
という具合になってます。新春早々の仕事は削除でした(メールでいただいた話と
いうこともあって、サイトには書いてないですが)。
前にも別の作品でご連絡いただいたのですが、作品が作者以外によるコピペでは
ないかと思われた場合はご連絡ください。メールの方がありがたいかと思いますが。
今年は保管も一気に進められるようになりたいと思っております。htmlエディタを
新調しまして、やっと使い方に慣れましたので、なんとかいけるかと思います。
ただ、過去ログのupには少々手間どっています。手もとにログはあるのですが。
htmlにするのがどうもうまくいかなかったりしまして。
リンク集も鯖移転で直さないといけませんね。仕事いっぱい溜め込んでしまってるなあ。
今年も私に出来る範囲で進めて行く事に変わりはありません。仕事がのろくてイライラ
される事もあるでしょうが、気長におつきあいくださいませ。
いいですよー、マターリヽ(´ー`)ノ いきまっしょい!
あけましておめでとうございます。
サイト運営乙です。しばらくこちらにいらっしゃらないので気に
なっていました>ラトームさん
無理なさらずに、ラトームさんのペースでマターリ進めて下さいね。
過去ログを8本追加、過去ログ集のページと、現行スレへのリンクページを
分けました。SS目次のページもわけた方が軽くて良いかなあと前から思って
いるのですが、全部が見られると、他の作品のSSも読もうかなと思えるだろうと
いうのもあり、決断しかねております。
FFTA及びFFXIのエロ系保管サイトさんに勝手にリンクしてますが、まずそう
でしたら教えてください。特にリンクについての注意のないサイトさんだったので
良いかなと思ったのですが。
>483-434
どもですー。
なぜか2回に1度しか書き込めないので(マカエレが調子悪いらしく)
このところ書き込みを控えておりました。それでご心配おかけしたかも
しれないですね、すみませんー。
>全部が見られると、他の作品のSSも読もうかなと思えるだろう
確かにこれは大きいです。
目当てのSSを読もうと画面をスクロールさせてると、
ふと、他のシリーズ作品も読んでみようかな、ということはよくありますよ。
logをupできないなあと思っていたら、鯖の利用制限一杯になってました。
50Mごとの契約なので、さらに50M容量追加するか、過去ログを圧縮するかしか
ないわけですが。
現在のところ、497本保管しているので、目指す1001話の約半分。単純に
計算すると、さらに50M追加すれば足りるんでしょうかね。それで足りるなら
追加の方が簡単かなあ。
それにしても、ほとんどテキストで50Mとは。過去ログ倉庫が重いとはいえ
すごいものですね。
>486
そうですよね。しばしあのままにしておこうと思います。
保守
489 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/01/09 16:02 ID:izQNWYEf
保守っしゅっしゅっしゅ
3日に1レス。これ基本。
前に長篇用テンプレ例としてまとめていたFFT長篇をちゃんと収録しました。遅く
なりましてすみませんでしたー。うっかりしておりました。
サーバーの容量が一杯になったので追加申請しているのですが、まだ容量追加許諾
連絡がありません。そのため、作業を終えたファイルがあってもupできない状態に
なっています。次の更新は容量追加後になります。
>>488-489,491
いつもありがとうございます。
>>490 あいかわらず、容量いっぱいになるのが早いですね。
またーり楽しくスレが進んでゆきますようにー。
3日に1レス。これ基本。
初めての保守レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
エロパロのFF小説スレどこいった?
3日に1レス。これ基本。
仕事中に500get
いつも保守などなどありがとうございます<皆様
2ちゃんに書き込みにくい状態なので、レスなどお任せになっててすみません。
サーバーの容量が一杯になってしまったので、更新できるファイルが手元にあっても
いじれない状態のままです。増量依頼はしてあるので、手続き待ちです。
ということで、簡単ながら近況報告でした…
502 :
◆HTGdrEd8R2 :04/01/29 06:22 ID:XYRasS6i
ブラクラらしいです。注意めされ。
ていうかすべてのスレッドに張られています。
名前消し忘れました。申し訳ないです。
>>503-504 3日に1レスの人のフツーなレスを初めて見た…保守とかブラクラ対策とか乙。
保守ついでに、
誰か勇者×アリーナの甘甘バカップルな話を書いてくれー
と要望してみるテストとか試してみるとかそんなの。
4日に1レス。これ応用。
どんなカプでもなんでもいいから、
DQ4のピサロ、ロザリー書いてくださぁい
黙れハゲ
3日に1レス。これ基本。
クリフト「ライアン、男の子はきらいなの?僕はあなたが、・・・・好きだ。」
ほ
ぼ
ま
り
も
ん
ば
で
め
る
と
だ
\ \v/ /
__ ヽ(`Д´)ノ ___ ほぼまりもんば!
( 回 ) めるとだ!!
/ / ヽ \
| v/ レンゾクキセイガ ツライノデ、マタネ・・・
|Д´)ノ 》
|回.ノ
| < ゼンカイトハ、チョットチガウゾ
このスレの人こういう時団結するよね。
ほのぼのしてて(・∀・)イイ!
未だにこのスレがどういうスレなのかわからん・・・
>>525-526 千一夜スレのsage保守神サマ〜。
今回降臨されるのではないかと思ってましたよ。
連投規制に負けず、がんがってくださいませ。
>>528 FF・DQの小説スレッドの本スレだと思ってたけど…チガウノ?
おぉ、ほぼまりもんばが完成しているヽ(´∀`)ノ ワーイ
(でも元ネタあるんですか?あれ。偶然できた単語だと思ってたけど…)。
皆さんいつもありがとうございますー。
相変わらずサーバー使用量拡張許可の連絡がありません。また連絡入れないと
いけないかな。
>>527 同意でっす。
>>528 1に書いてある通りです(という答えじゃ駄目なのかな…)
>>529 > FF・DQの小説スレッドの本スレだと思ってたけど…チガウノ?
本スレといえば本スレなんですかね。FFDQの小説を書く事のできるスレで
あるのは確かですが。どちらかというと「こんな小説読みたいけどどこで読める?」
「こんな小説書きたいんだけどどこならOK?」というようなお問い合わせ用スレに
なっているかもしれないですね。
「こんなスレがあるけど保管しておくれ」というのもアリなんですが、最近はそう
いう情報も少ないかな。
そのとき、人影が見えた。
僕らは、ポカパマズさんが帰って来たのだと思った。
だって、あんまり似ていたから。
「ポカパマズさん!」
「ポカ…?
ああ、僕はポカパマズだよ」
その応えに、僕らはみんな不信感を持った。
自分の名前に、それはないだろう。
ところが彼があんまりハンサムで、あんまり強烈なカリスマだから、
僕らはすっかりチャームされてしまった。
彼は僕らのスウィートハート、僕らは彼を崇拝し、その周りで踊った。
躍るリズムに魅せられて、森から現れるスライムたち。
踊る半裸の僕らを見て、可愛らしい歓声をあげて跳ねてきた。
ところが彼は、「うるさいな」とでも思ったのか、
一瞬でスライムたちを殲滅した。
あんなに平和的なスライムたちを、
邪魔する奴らは指先一つでデリートなんて、
人間業とは思えない。
僕らはほとんど発狂した。
彼は絶対にポカパマズさんじゃない。
533 :
消え去り:04/02/16 15:51 ID:yC42kH8G
恐慌する僕らに、彼は秘蔵の薬物を取り出して言った。
「これを飲めば、それは消える」
僕らには見えるが、大人たちの目には見えない。
僕らは武装し、村を襲撃した。
「え?」
「なに?」
「なんだって!」
「おおっと!」
「いてっ」
楽しければ、
ポカパマズさんじゃなくてもいい。
夕焼け小焼けで日が暮れて、
帰る時間がやってきた。
「ああ、ホームっていいよな…」
明日もまた来てくれる? 彼は、ただ寂しそうに微笑んだ。
彼はやっぱり、ポカパマズさんだった。
535 :
魚:04/02/17 09:10 ID:5et/cOIb
もう一件。
大ねずみのチウは若くして拳法を志した。
志を立てれば即断行、チウは近辺の山野に強き者を求めた。
拳の道を志す者、すなわち天下無双を目指す者。
強い者と闘い勝利し続ける先にこそ、わずかに道は開かれる。
一匹のねずみが野心に目をぎらつかせ、肩で風切って道をゆく。
あるときチウは一人の人間を見つけた。
白頭白髯、腰は曲がり、見るからにひょろひょろの爺さんである。
渓谷に迫る大岩にひょいと座し、弁当など使っている。
いかにも弱そうだが、人間は見掛けによらぬもの、
チウは即断し、老人に襲いかかり、そして無惨に敗れた。
チウがどのように敗れたのかは伝わっていない。
とにかく一指も掠ることなく、チウは完全に制圧された。
ミミズやカエル(巨大だが)を相手に築いてきた自信は粉砕され、
チウはひたすら平伏し、許しを乞うた。願わくば、弟子にと。
老人は笑って何やら呟く。
何やら。
人間に師事するためには、まず言語を学ばねばならぬ。
そのときより、チウは武神流に入門した。
537 :
名義法:04/02/17 09:12 ID:5et/cOIb
老人は武神流拳法の祖、拳聖と呼ばれ、武術の神様のような人物であった。
言語を学ぶにつれ、チウは武神流拳法の深奥を、言語的に学んでいった。
武神流の技は常に五字より成る。
最初の二字は枕、本題を引き出すための冠頭詞である。
次の二字は技の本義を示し、最後の一字は「拳」で締める。
老師はチウの拳法に、「窮鼠」の枕詞を授けた。
このねずみに、どこか追い詰められたようなところを見取ったためである。
チウの編み出した最初の技の名は「窮鼠文文拳」、
武神流・窮鼠派の一技、手をぶんぶん振り回す、拳であった。
538 :
魔拳戦士:04/02/17 09:13 ID:5et/cOIb
武神流を一通り修めたチウは、師に暇を乞うて山を降り、武者修業に出た。
下界はまさに戦乱の時代、人界と魔界の血で血を洗う闘争の中に、
チウは自ら身を投じ、ねずみでありながら人間に与し戦った。
『窮鼠伝』によると、チウは無数の魔物を従え、「獣王」と畏れられたという。
また、人間の勇者を率いて大魔王と戦い、これに止めを刺したのもチウだという。
この時代のチウについては広く知られており、物語などにも登場する。
小躯を翻し機敏に活躍するねずみの姿は、小説・講談・演劇に多く取り入れられ、
現在でも各地の祭の呼び物となっている。
戦後、一線を退いたチウは、正式に武神流窮鼠派を開山し、後進の育成に当った。
同時に人間と魔物との融和活動に奔走する、窮鼠山はその一大拠点となった。
窮鼠派の技は従来の拳法の概念を大きく塗り替え、
人間の身体構造にとらわれないという特色をもつ。
尻尾があってもよい。腕が六本あってもよい。空を飛んでもよい。
百様の身体をもつ全生物の拳法であり、人間の拳もそのひとつに過ぎない。
一見すれば極端に誇張的な、外道の流派のようであるが、
百の技を統括する精神は、おのれを知り、最大限に活かすことで武器と化す、
これは武神流の精神を正当に継いだものである。
老師に言語を教わってより、いつの間にか人間と交わり、物を教えるまでになった。
けっきょく、拳法とは何なのか? 天下無双とは何だったのか? 強さとは?
疑問がないわけではない…。
武神流奥義をさらに展開した、窮鼠派の奥義は以下の二種である。
肉体を体当たりの弾丸と化し、直撃の瞬間に全身から反生物エネルギーを放射する、
一の秘拳、「窮鼠烈光拳」。
これを受けた生物は例外なく、全身を灰と化し、砕け散る。
敵に顔面から突撃し、衝撃が身体内部から破壊する、
二の秘拳、「窮鼠破砕拳」。
顔面衝撃により、敵の背にねずみの貌が浮かび上がる。
ねずみ色だった毛もほとんど白く変わり、身は痩せて皺が寄ってきた。
老師は既に亡く、いまやチウ自身が武術の神様とみなされていた。
晩年のチウは、後年を述懐して次のように語っている。
「若い頃の私は、強さに憧れ、人間に憧れ、がむしゃらに滑稽に生きていた。
人間に恋したりね。手の届かないものばかりだっただろうか?
私は今でも、そうは思わない…」
年老いて死を悟ったとき、チウは高弟・マリンスライムのマリべえにのみ、
そっと告げて窮鼠山を去った。
「ねずみは死せず、ただ去るのみ」
しかし、その言葉の中にマリべえは、老いてなお変わることのなかった、
追い詰められたねずみの、自嘲めいたものを感じていた。
チウが何処で果てたかは知られていない。
その後、武神流窮鼠派は門弟たちによって引き継がれ、千年を経て現在に至る。
(武神流窮鼠派の伝説 おわり)
感動しますた。まじで。
輪になって遊ぶ子供たちは、ベンチに座って眺める二人が
予言の勇者と一国の王女だとは、夢にも思わないだろう。
小さな町の片隅の、平和で平凡な子供たち。
ほしふるうでわ つけたなら
すばやさあがって うれしいな
輪の中の女の子は歌に合わせて、けんけんぱ、と飛ぶ。
一巡するごとに、どんどん歌が早くなる。どんどんステップが早くなる。
ほしふるうでわ、つけたなら!
すばやさあがって…
ステップを踏み違えた。きゃっきゃっと子供たちが喜ぶ。交替だ。
「ヘンな歌だなぁ」
「そう?」
きらめく夜空に星降る腕輪、あなたの腕に着けたなら…。
それは何か、とても素敵なことのように思われた。
王女が振り向いた。
「素早さは?」
予言の勇者は考えかけたが、やめた。
「それは…たぶん、嬉しい」
王女は鼻で笑った。そして二人は、また子供たちを眺めた。
---
>>506 さらにもう一件、お昼即席。我的甘甘はこんな感じの印象派。
3だけど4。しばらく黙ります。
わ、久しぶりにSS到来ですね!
ほわわ〜んと、幸せな感じがしますヽ(´∀`)ノ ワーイ
特にチウは大好きだったので、嬉しかったですよ。
さて、千一夜をちょっとだけ更新しました。現行スレへの
リンク訂正です。サーバー容量が増えないと困りますが、
どうなっているのかなー。
まあのんびりお待ちくださいです。
「ねえクリフト。わたしたちこうしてどれくらいになるのかしら……」
「申し訳ありません、姫様。私にももう時間の感覚が無いのです」
「そっか……。そりゃそうよね。こんなに目の前の景色が変わらないんじゃあ……」
二人の声をかき消す様に風音が唸りを上げる。
風雪吹き荒れる大地に穿たれた洞穴にて、二人は膝を抱え座り込んでいた。
「どうしてこんなことになったのかしら」
「どうしてでしょうねぇ」
「やっぱり馬任せで行き先決めるってのが無理があったのよ」
「駿馬と言えど、所詮家畜ですからねぇ」
「そもそも言い出しっぺは誰って話なのよ」
「サイコロ任せで旅も面白いかもって言い出したのは姫様では?」
「問題は誰が『馬』なんて項目を書いたのかってことよ!」
「確か、マーニャさんだったかと」
「マーニャか……。今は居ない人を責めても仕方ないわね」
「そうですね……」
「マーニャってば、あんな陽気な性格してて逝く時はあっけなかったなぁ」
「あの軽装じゃあ、当然って気もしますけどね」
「最後のダンス、まるで夢のように綺麗だったわ」
「儚いですよね……。人の命なんて」
「気の触れた姉を介錯するミネアの愛に涙したもの」
「ええ。……まさか直後、マーニャさんの後を追うとは予想もしませんでした」
「向こうでもきっと、姉妹仲良くしてるわよね……」
「そうですね……」
「装備と言えばライアンよ。あれは酷かったわ」
「凍り付いた鎧が素肌に張り付いて全身がズタズタですものね……」
「やっぱり時と場合をわきまえない格好してる人は駄目ねぇ」
「当たり前の事が出来ない人が多いんですよ……」
「……ああ、寒い。ここは寒いわ。寒くってもう凍えちゃいそう」
「姫様、もっとこちらへ寄った方が……」
「それはイヤ」
「そうですか」
「トルネコなら暖かそうだったのになぁ。臭いけど」
「みんなの為だったんですよ、仕方ないです」
「ソロがみんなの食料を確保するためにしたことだものね」
「ええ、口減らしを言い出したお前が死ねよと思いましたが……」
「選民思想って奴ね……。神にでも選ばれた気だったのよ」
「いや、実際選ばれてるんですけど」
「その割にはあっけない死に様だったわ」
「シンシアが呼んでる、とかワケの分からない事を言いながら……」
「崖から飛び降りるとはね……。哀れな勇者様」
「世界どころか自分一人も救えませんでしたね」
「モンスターを食べるって案はなかなか良さそうだっただけどなぁ」
「ここ、ブリザードばっかりですからねぇ」
「倒しても何も残らないんだもん。肉っぽいのが居れば良いのに」
「私の馬肉永続案も惜しかったんですけどね」
「うん、パトリシアから馬肉を取ってはホイミで補充する案ね」
「まさか、脚一本切っただけでショック死するとは思いませんでした」
「畜生は畜生ってことかぁ」
「腐る心配はなかったけど、パト肉もそんなに保ちませんでしたね」
「生で食べるのは結構キツかったけどね」
「そうですねぇ……。火を起こす魔法の使い手がいませんから」
「ブライなんて氷作るしか能がないのに最後の火まで駄目にしちゃうんだから」
「ああ……、ブライ殿の最後の献身には驚きましたよ」
「姫様、ワシの肉を食べてくだされー!なんて火に飛び込んで……」
「結局、誰も口にしませんでしたね」
「あったりまえじゃない! それに筋張ってて美味しくないんだもん」
「た、食べてるじゃないですか!?」
「やあね、一口だけよ」
「い、いや、しかし……」
「もう、あんまりうるさいと食べちゃうわよ」
「洒落になってませんよ!!」
「あら? シャレじゃないわよ……?」
「あ、あはは、や、やだなぁ姫様ってば……あはは」
「うふふ……ふふっ」
「あ、あは、あはは……」
「うふふふふっ……」
洞穴にはいつまでも二人の笑い声がこだましていた。
デスピサロが進化するより先に、二人が人間を止めるまであと数日──
ひかりごけか良栄丸か・・・(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
3日に1レス。これ基本。
549 :
亀:04/02/23 10:09 ID:FhmRWQZk
***青き星古典文学体系1 亀***
月から呼び寄せられた四天王の一角、『土のスカルミリョーネ』が倒されたという。
玉座にあって密偵の報を受けたとき、『水』のカイナッツォは
同僚を倒したという、白銀の髪の青年の姿を思い浮かべた。
若いが、漆黒の鎧兜に身を包んだ騎士姿はサマになったものだ。
骨と皮だけの身に目だけが光り、せわしなく嫌らしく笑う同僚と比べれば、
さもありなん、と納得するところがあった。
追い出したのは自分だが、カイナッツォは件の青年騎士にいくらかの好感を持っていた。
少なくとも、『親衛隊長』と称して傍らに侍る、図体はあるが目付きは小狡い男よりは。
「ゆゆしき事態ですな」
親衛隊長、ベイガンは言った。人間でありながら悪魔に魂を売った男。
自分はその、悪魔なのだが…。カイナッツォは苦笑した。
バロン王国は悪魔に魅入られていた。
勇猛にして賢明なる国王は、人知れず魔獣カイナッツォに取って代わられ、
王国の軍事力は世界に破滅をもたらすために振るわれていた。
550 :
悪:04/02/23 10:10 ID:FhmRWQZk
魔獣カイナッツォは、巨大な亀の本性を隠して玉座に座る。
自分の千年の知恵をもってすれば、王国の統治は容易いという自信はあったが、
そのような指令は受けていなかった。軍を用い、『クリスタル』なる宝物を探せばよい。
バロン国王なるカイナッツォは、政事をかえりみず殺戮に走り、
国土は荒廃し国民は退廃した。
こうして利用される人間というのは憐れだ。カイナッツォは憐れをもよおしたが、
だが考えてみれば、人間がどうなろうとおれの知ったことではない。
憐れな連中をいたぶってみるのも面白いかもしれず、
そのようなとき、カイナッツォは城下に出、市民をさらって食った。
このように短絡するあたり、やはりおれは邪悪な化け物なのだ。
口許の血を拭いながら、カイナッツォは考える。
だが考えてみれば、人間に邪悪呼ばわりされたところで、おれは痛くも痒くもない。
化け物の行動の決定因は、究極的には「面白いか、否か」でしかありえないのだ。
愉悦に浸りながら、カイナッツォはどこか暗澹としたものを覚える。
この国の王にしても、殺すつもりなどはなかったのだ。
あの老人が、あまりに激しく抵抗したから
つい、食べてしまっただけで…。死ぬとは思わなかった。
551 :
火:04/02/23 10:12 ID:FhmRWQZk
「彼には土地勘もあれば人望もある。一筋縄ではいかない」
豪奢な真紅のマントを翻し、騎士は言った。
金で縁取られた壮麗な鎧は、どこかの国の将軍といったところ。
表情を殺した冷徹な視線、ゆるぎない長身、
少ない口数と油断のない慎重さの後ろに、絶大な自信をカイナッツォは見て取る。
「このバロン城は、世界でもっとも堅固な城だ。彼が現れたところで、
絶対に破ることはできない」
「正面からは、な」
玉座に鋭い一瞥を投げ、騎士はカイナッツォに背を向けた。
大理石の床にかつかつと鉄靴が響く。
カイナッツォはいまだ、騎士の名前を思い出せずにいた。
「カビ、ルン…ルン」
去りかけた『火のルビカンテ』の足がぴたりと止まった。
振り返らない。しかし、じわりと室温が上がった。
「警告はした」
声に静かな怒りを込め、赤の騎士は去った。カイナッツォは嘆息した。
552 :
風:04/02/23 10:14 ID:UbYipyQJ
「聖騎士の力を侮ってはならない」
妖女は控えめに警告した。
高く結い上げた髪は白金にきらめき、光を宿して、ゆるやかに巻きながら流れ下る、
さながら渦を巻く風。やさしげなまなざしの奥には情熱を秘め、
知的に成熟した容貌の中にも、乙女の風情を失わずある…。
と、カイナッツォは女を観察した。関心は湧かない。
「青き星の人間に、おれを殺すことはできないのだ。彼が現れたら、
逆に食い殺してみせよう」
「彼は只者ではないぞ」
かすかに眉を寄せ、穏やかに告げる女を、カイナッツォは玉座から見下ろした。
ドレスを透かし、尖った胸からくびれた腰へ、女の曲線をなぞる。
フンと鼻を鳴らしたとき、女の名前を思い出した。
「…バリバリ、シワ」
『風のバルバリシア』は柳眉を逆立てて怒った。
「この忌々しい爬虫類! そんな口を二度きいてご覧、ずたずたにしてやるから」
後ろに控える侍女らしき三人が必死に抑え、なだめすかす。
妖女は憤然と腰を振りながら去っていった。カイナッツォは玉座に身を沈めた。
553 :
魂:04/02/23 10:17 ID:UbYipyQJ
死んだ「本物」のバロン王が、亡霊となって出没するという。
よろよろと現れたベイガンは、両手を示し、カイナッツォに泣きついてきた。
「洗っても洗っても、血が落ちないのです!」
カイナッツォの目には血など見えなかったが、
ベイガンはハンカチで神経質に手を擦り続けた。
カイナッツォは玉座から、親衛隊長を不快に見下ろした。
「お前とて既に人間ではない。引き返せない道を、お前は選んだのだ。
最初から分かっていたはずだ」
「ああ、私は悪魔に魂を売ってしまった!」
何をいまさら、とカイナッツォは思った。
手を振ってベイガンを追い出す。一匹になりたかった。
「やつが来る…やつが来るぞ!」
ひひひ、とベイガンの狂気じみた笑い声が回廊に響いた。
(亀 おわり)
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
ほし
保守あげ
アレ許はどうなった?
559 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/03/03 20:16 ID:lOpnyuFi
全レスはうざいかなーと思ってスルー気味になってますが、見てますー。
鯖の増量申請はまだ通らない模様……。
>>562 見てきました。comic系の人が中心になって話が進んだようですね。
もともとFFDQは萌えスレ系でのSSもそれほどアンチはいないようだし、
格別にその板に引っ越しする必要はないようです(SS系は全てその板に
引っ越してこい、ということではないようですし)。
ええと、544からのザ・サバイバーは保管しません、ごめんなさい。
怖すぎます (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
ここに一本アップしてもいいですか。
DQ5ネタのSSです。
okが出ればのせようと思います
よろしくおねがいします
ジャンルによる
主人公中心→5主人公萌えスレ
ビアンカ→ビアンカ萌えスレ
フローラ→フローラ萌えスレ
その他ならこのスレでも構わないと思ふ
萌えという類のものはほとんど無いと思います
シリアスものです。
ビアンカやパパスなども出てきますが主人公は5の主人公です
>564さん GOGOですよー。
別にOKをもらわなくともSSを書いて構わないスレだと思っていたんですが
違いましたっけ?
あと、各々の萌えスレに書きにくい事もあると思うので(もともとそのスレ
住人じゃなかったり、スレによってはSSを歓迎しないかも?ですし)該当キャラの
萌えスレがあっても、こちらに書いても構わないのではないかと思ってますが。
まあ、キャラを不要に貶めたりして荒れるような事は勘弁願いたいですが。
そういう事になるのはSSの内容そのものじゃなくて、それに関する感想とか、
あとがき次第ではないかと思いますから。その辺は気を使っていただきたいかな。
眼が覚めたのは564さんに呼ばれたのかな。不思議な感じ。
では久しぶりにDQ板にアップさせてもらいます
〜プロローグ1〜
2004年 7月 ヨーロッパ ポーランド
とある南の町はずれの山道にて―――――
アダム「おじいちゃん、ほらもうすぐだよ。」
リュカ「アダム、もう少しゆっくり行ってくれんか。」
アダム「おじいちゃん、もう疲れたの?」
リュカ「うむ、歳のせいか毎年お墓参りに山へ登るのも楽ではなくなったな。」
アダム「あーあ、ママたち何やってんだろ、まったく遅いんだからなー。」
リュカ「二人は車を停めてから後からくる、私たちで先に行ってくれと言っておったぞ。
ばあさんも最近は足が悪くて車イスでないと無理だからな。」
アダム「そう、じゃ早く行こうよ。おじいちゃん。」
リュカ「わ、わかったわかった・・・そうせかさんでくれ。」
.
〜プロローグ2〜
アダム「ぼく初めてだよ、おじいちゃんのお父さんとお母さんに会いにいくのは。」
リュカ「そういえばそうだったな、お前にとってはひいおじいちゃんだよ。アダム。」
木漏れ日のまぶしい7月末、暑い日々が続く毎日。
ある一人の老人とその孫が、田舎の町はずれにある墓地へ墓参りに来ていた。
リュカ「ほらごらんアダム、これが私の両親が眠っているお墓だよ。」
アダム「ふーん・・・」
雑草が生い茂った墓には、こう記されてあった。
‘パパス・グランバーグ&マーサ・グランバーグここに眠る’
.
〜プロローグ3〜
リュカ「わがグランバーグ家は代々このお墓に眠る、私も老い先みじかい命だ。
もうじき父と母のもとへ・・・」
アダム「いやだよ、今からそんなこと言わないでよ。おじいちゃん。」
リュカ「ははは、これはすまん。」
アダム「ぼくたち家族でしょ、いつまでもずっと一緒だよ。」
リュカ「家族か・・・・」
アダム「そうだよ、家族じゃんか。」
リュカ「そうだな。・・・さぁ新しいお花を添える前にお墓の周りの草むしりをしよう。
アダム、お前も手伝ってくれ。」
アダム「はーい。」
その老人と孫は墓の周りの草むしりを終えたのち、新しい花を添えた。
リュカ「あれからもう60年か・・・年月というのは矢のように過ぎていくものだ。」
アダム「ふーん・・・」
〜プロローグ4〜
リュカ「今日私がここにあるのは、今まで大切にしてきた家族という宝物があってこそ。
アダム、お前にはまだ全ては理解できんかもしれんがな。」
アダム「そんなことないよ、だってぼくのお父さんやお母さんは大切だもん。」
リュカ「その通りだな。・・・だがなアダム。家族というのは、いて当たり前、父や母は
いて当たり前という考えにもなりかねん。失ったときのことを考えたことはあるか?」
アダム「そんなこと考えたこともないよ、だってお父さんやお母さんは元気だし。」
リュカ「私の幼いころはその逆だったのだよ、家族が明日にでも失ってしまうかもしれんという
恐怖の中で生まれ育った・・・。」
アダム「・・・・・」
リュカ「あのようなすさんだ時代は二度と来ない保障はない。戦争という時代において
私にとって何よりも大切だったのは、家族というものだけだった。」
老人はそう言うと、内ポケットから二つの「指輪」を出した。
.
規制がひどすぎて全然載せられない
誰か手伝ってもらえませんか
連投の規制が激しくて全然進みません。冒頭でもうアク禁寸前です
何でもいいから誰か書き込んでくれれば・・
〜プロローグ5〜
アダム「おじいちゃん、その指輪どうするの。」
リュカ「今日はこの二つの指輪を私の両親に返しにきたのだよ、私にはもう必要ないのでな。」
アダム「えぇ?もったいないなぁ・・・」
リュカ「ははは、確かに今でも相当な値打ちがあるかもしれんな。だがこれはもともと
この二人のものなのだよ。」
老人は二つのリングを墓の前に置き、目を閉じて祈った。
リュカ「・・・・・・・」
アダム「ねぇねぇ、おじいちゃんの生まれたとこってどんなところだったの?」
リュカ「うむ・・・」
アダム「ぼくの街のように美しいところだった?おばあちゃんとの出会いってどうだったの?」
リュカ「・・・・・」
アダム「ねぇ教えてよ。」
リュカ「そうだな、じゃあお前にも話しておこう。」
〜プロローグ6〜
やがて老人とその孫は、墓のそばにあるベンチへ座り込んだ。
リュカ「私たち親子が住んでいた街は、今のような平和な時代ではなかったのだよ。
来る日も来る日も地獄のような毎日だった・・・。アダム、お前があの時代に
生まれなくて本当に良かったと思う。」
アダム「そうなんだ・・・」
リュカ「これは指輪をめぐる私の家族にまつわるお話といってもいい。親から子へ渡され、
そして再び子から親へ。この指輪をながめていると、あのころの時代が今でも
目にうかぶようだ・・・・」
雲ひとつない晴れた青空の木陰のもと やがてその老人(リュカ)は
自分の孫に その生い立ちを語り始めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁
.
戦場の花嫁 PAGE1
第一章 〜赤い糸の幼年時代〜
―――私がまだ幼かったあのころ 今から60年以上も昔の話だ。
1939年 9月 ヨーロッパ ポーランド
第二次世界大戦が始まるこの年、英国政府やフランス軍が宣戦布告したのにもかかわらず
わがポーランド国はナチス・ドイツ軍による勢力がますます増強する一方だった。
そんな時代に生まれた自分を不幸だと呪ったのはまだ先のこと。
当時私は10歳、ドイツ語どころか英語すらもまだよく読めない年頃だった。
パパス「父さんはちょっと用があって出かけるが、あまり遠くまで行くなよ。
遊ぶならそのへんの近所で遊びなさい。」
リュカ「はーい。」
戦場の花嫁 PAGE2
パパス「それからドイツ兵を見かけたらおじぎをするのを忘れるな。やつらは私たち
ユダヤ人に対して容赦しない、子供のお前といえどくれぐれも気をつけるんだぞ。」
リュカ「うん、わかった。」
私が生まれ育った街の名はサンタローズという。
だがこの街は貧困の差が激しく、ドイツ軍の領域のもとでは生きていくだけが精一杯だった。
同胞が無差別に殺されていく私の幼年時代、その暮らしは過酷をきわめていた。
街では機関銃を持ったドイツ兵がウヨウヨいる中、生きた心地もしないこの時代に
私と幼なじみのビアンカは、いつものように二人で遊んでいた。
リュカ「ビアンカ、その本どうしたの?」
ビアンカ「新しいご本よ、いいでしょ。」
戦場の花嫁 PAGE3
リュカ「ボクも見たいな、読ませてよ。」
ビアンカ「だめよ、あなたにはまだ早すぎるわ。」
リュカ「どうしてさ。」
ビアンカ「だってあなたまだドイツ語が読めないでしょ。」
リュカ「キミは読めるの?」
ビアンカ「当たり前でしょ、わたしは12才だからあなたより二つもおねえさんなのよ。」
彼女の名はビアンカ・アンドリュース
ビアンカは私にとって友達であり、姉のような存在でもあった。
いつも私に絵本を読んでくれたり、ときにはお化け屋敷に一緒に行ったこともある。
だが彼女はときおり良からぬことも幼い私に教え込んでいた。
ビアンカ「右手をこうやって上げて・・・そうそう。」
リュカ「で、どうするの?」
戦場の花嫁 PAGE4
ビアンカ「大きな声で‘ハイル ヒトラー’って言うの。やってごらん。」
リュカ「ハイル ヒトラー!」
ビアンカ「そうそう、あなたユダヤ人だからドイツ兵にからまれたときは必ずこれをやるのよ。」
リュカ「ビアンカ、これ何なんだい?」
ビアンカ「知らないけど、これをやらなかったユダヤ人がドイツ兵に撃ち殺されたのを見たのよ。
いい?ちゃんと覚えるのよ。」
リュカ「うん、わかったよ。」
意味もわかってないのに、私は‘非国民同然の行為’を自分の身を守るために覚えたのだ。
のちに父からこっぴどく叱られたが、それでもなぜ怒られたのか当時は理解できなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE5
パパスの家にて
サンチョ「さぁさぁ、夕食の用意ができましたぞ。」
パパス「リュカ、テーブルに食器を並べなさい。」
リュカ「はーい。」
当時の食事といえば、パンと野菜のスープぐらいがかなりのごちそうだった。
召使いのサンチョが夕食を作り、私がテーブルに食器を並べる。
つつましいながらも、三人で懸命に生きていた。
母は私が生まれてすぐドイツ兵に殺されたと父から聞かされていた。
なぜ殺されたのかは知らない、父に聞いても教えてくれない。
パパス「待てリュカ、誰にそれを教わった?」
リュカ「え・・・」
サンチョ「ぼ、ぼっちゃん、それは・・・」
戦場の花嫁 PAGE6
パパス「どこで覚えたのか知らんが、決してそれをやってはいかん。いいな。」
リュカ「おとうさん、ハイルヒトラーって何のこと?ヒトラーって誰?」
パパス「この国を支配し、何の罪もない私たちユダヤ人を迫害するドイツ軍の親玉だ。
意味も知らずにそんなことやっていると街の人たちに恨まれるぞ。」
リュカ「でもおとうさん、これをやらないとドイツ兵に殺された人たちも・・・」
パパス「いかんと言っているだろう!何度も言わせるな!」
リュカ「ビクッ」
パパス「・・・・怒鳴ってすまん、とにかくリュカ・・・戦争が終わるまでは私たち三人で
この時代を生きていかねば。」
サンチョ「そうですぞ、ぼっちゃん。」
戦場の花嫁 PAGE7
パパス「いいかリュカ。こんなすさんだ時代でも、私たちにはかけがえのない宝物がある。」
リュカ「たからもの?」
パパス「そう、家族だよ。私とお前、そしてサンチョもいるだろう。」
リュカ「うん。」
パパス「どんなことがあっても私は自分の家族を守りぬくつもりだ、お前もいつの日か
自分の家庭を持つときがくるだろう。そのときにはきっと平和な時代がくるはずだ。」
リュカ「・・・・・」
パパス「それまではどんなつらいことがあっても生きていくことだ。お前の母さんも
それを望んでいるはず。」
リュカ「ねえおとうさん。おかあさんはユダヤ人じゃなかったのに、どうして殺されたの?」
パパス「・・・・・」
この質問をすると、父は決まって沈黙するだけ。
もっともこの時期に本当のことを教えられていても、とうてい理解できなかっただろう。
.
戦場の花嫁 PAGE8
リュカ「おとうさん、ボクのおかあさんってどんな人だったの?」
パパス「・・・・・」
サンチョ「さぁさぁぼっちゃん、スープが冷めますぞ。早く食べないと・・・」
リュカ「うん・・・」
この日を境に、私は二度と母の話をするのをやめた。
何を聞いても答えてくれないし、母の話をすると父もサンチョも無視するだけ。
思えば父は私に二つのことしか教えなかった。
「生きてくことが最も大事」「この世で一番の宝物は家族」
そんなこと言われるまでもなく分かっていたつもりだったのだが・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE9
サンタローズ市街
リュカ「ビアンカ、今日は何して遊ぼうか。」
ビアンカ「そうね、また幽霊屋敷に行く?」
リュカ「いやだよ、オバケが出るもん。」
ビアンカ「あなた男の子でしょ、そんなおくびょうじゃ・・・あ!」
リュカ「どうしたの?」
ビアンカ「・・・・・」
ある日、昼間から大通りに数人のユダヤ人がドイツ兵に捕らえられているのを見た。
なぜ捕らえられていたのかは知らない、ドイツ兵がユダヤ人に対して虐待する理由など
あってないようなものだ。
リュカ「ビアンカ見てよ、あの人たちドイツ兵に・・・」
ビアンカ「しっ、指さしちゃダメよ。」
戦場の花嫁 PAGE10
ドイツ兵の中でも特に、人間の皮をかぶった極悪非道の悪魔がいた。
やつらにとって人の命など何とも思っていない、特に私たちユダヤ人に対しては。
この日、数名ほどのドイツ兵が銃を構えながらユダヤ人を4人ほど捕らえていた。
現場で指揮を執っていたのは二人のドイツ士官。
やつらはドイツ語でしゃべっているため、子供の私たちにとっては何を話しているのか
さっぱりわからなかった。
ジャミ中尉「<これで全員か?>」
ゴンズ中尉「<たぶんな。>」
ユダヤ人A「わ、私たちが何をしたというのだ・・・」
ユダヤ人B「シッ、黙って。よけいなことを言うとまた怒らせることに・・・」
ユダヤ人C「・・・・」
ユダヤ人D「<俺たち何も悪いことなんかしてないぞ。>」
ジャミ中尉「<黙ってろ、無駄口をきくな。>」
戦場の花嫁 PAGE11
ドイツ士官のジャミ中尉とゴンズ中尉は短気ですぐ銃を抜く。
自分で殺した人間の数なんて覚えてないだろう。
やつらが私たちと同じ赤い血が流れているなんて、とてもじゃないが信じられない。
ジャミ中尉「<どうするゴンズ。>」
ゴンズ中尉「<面倒だからこの場で全員片付けてしまおう。>」
ジャミ中尉「<そうだな。・・・おい、四方から発砲しろ。>」
ドイツ兵「<はっ。>」
ジャキン!
ユダヤ人A「な、何をするんだ・・・!」
ユダヤ人B「<待ってください!私たちが何を?!>」
ユダヤ人C「!」
ユダヤ人D「うわああああああ!」
ジャミ中尉「<撃て。>」
ダダダダダダダダ!!
戦場の花嫁 PAGE12
理由も分からずに殺されたユダヤ人など星の数ほどいる。
幼い私とビアンカは、その狂った殺戮を身動きできずにただじっと見ているしかなかった。
明日はわが身かもしれないと考えると夜も眠れなくなる。
ユダヤ人C「た、助けてくれーーーー!!」
ジャミ中尉「<おい、一人逃がしたぞ。>」
ゴンズ中尉「<まかせろ、この距離からでも充分だ。>」
ダーン!
ユダヤ人C「うわああ!!」
ジャミ中尉「<ヘタクソめ、ぜんぜん当たらないじゃねえか。>」
ゴンズ中尉「<黙れ、今度こそ当ててみせる。>」
ユダヤ人C「だ、誰かーーーーー!」
戦場の花嫁 PAGE13
ジャミ中尉「<はははははは!どうした!もっと必死で逃げろ!殺されるぞ!>」
ダーン!
ユダヤ人C「うあっ・・・!」
ドタリ
ゴンズ中尉「<見ろ、今度こそくたばったぞ。>」
ジャミ中尉「<バカめ、たかがユダヤ人ごとき何発ムダにしてんだ。>」
ビアンカ「ひ、ひどい・・・!」
リュカ「し、死んじゃったの・・・?」
戦場の花嫁 PAGE14
ビアンカ「リュ、リュカ・・・もう帰りましょ。」
リュカ「・・・・」
ビアンカ「こんなとこにいたら私たちも殺されちゃうでしょ。」
リュカ「う、うん・・・」
この街に住んでいるうちは自分が生きているだなんて、とうてい実感が沸かない。
父がいかに「生きていくことが大事だ」なんて耳がタコになるほど教えこまれても
それは無理というものだ。
なぜなら10歳にして私は死という恐怖感をいやというほど味わされた。
この時代に生きているかぎり、「生」よりも「死」というものを目の前で学ばされる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE15
サンタローズ市街 大通り前
ある日私が父からもらったお小遣いで、店でアイスを買ったときのことだ。
リュカ「ビアンカー、アイス買ってきたよー。」
ビアンカ「リュカ、そんなにあわてて走らなくても・・・」
リュカ「うわっ!」
ドテ!
ビアンカ「あーあ、だから言ったじゃ・・・ハッ!」
リュカ「いててて・・・ころんじゃった。ん?」
ヨシュア大尉「・・・・・」
リュカ「あ・・・」
戦場の花嫁 PAGE16
お菓子を買って喜びすぎて周りをよく見ていなかった。
私の目の前にドイツ将校が立っていることに気づかなかったのだ。
しかもその将校の軍服のズボンには私のアイスがべっとりと・・・・
ヨシュア大尉「・・・・・」
ドイツ兵A「<このガキ、ヨシュア大尉のズボンによくも・・・>」
リュカ「ご・・ごめんなさ・・・」
ビアンカ「リュカ!」
ドイツ兵A「<ユダヤ人てのはこれだから始末に終えねえな。どうします、大尉。>」
ヨシュア大尉「・・・・・」
リュカ「あ・・・あ・・・」
私はこのときすでにアイスを片手に小便をもらし、恐怖で身体が動かなかった。
意味不明のドイツ語でしゃべっていても、このときだけは何を言ってるのかがよく理解できた。
どんなバカでもこの状況を把握できただろう。私は殺されると・・・
戦場の花嫁 PAGE17
ビアンカ「<ま、まってください!ごめんなさい!ゆるしてください!>」
リュカ「ビ、ビアンカ・・・!」
私をかばいにやってきた当時12歳のビアンカが、ドイツ語を話していたのには驚いた。
といってもおそらく謝罪の言葉ぐらいしか身につけていなかっただろうが。
ビアンカ「<わたしたち悪い。ゆるしてください。あなたがた正しい。>」
ドイツ兵A「<どけ、お前も殺されたいのか。>」
ヨシュア大尉「<待て、下がっていろ。>」
ドイツ兵A「<はっ。>」
小便もらして恐怖で固まった私をかばうビアンカのその手は、ガタガタと震えていた。
そのとき私は思った。
こんなにおびえているのに、彼女を守ってあげられないなんて・・・
戦場の花嫁 PAGE18
ビアンカ「うぅ・・・・」
リュカ「・・・・・・」
ヨシュア大尉「<こんな子供が片言とはいえドイツ語をしゃべるとはな。少女のほうは
ユダヤ人ではないようだ、そっちの少年はユダヤだな。>」
ドイツ兵A「<ではこの少年のほうを?>」
ヨシュア大尉「<ふむ・・・>」
周りには通行人がたくさんいるのにもかかわらず、子供の私たちを助けてはくれない。
彼らは知っているのだ、ヘタなことに関わると自分たちまで巻き込まれるということを。
見て見ぬフリをするしかないのだ、現に私も今までそうしてきた。
ヨシュア大尉「<少年、お前は話せるか。>」
リュカ「う・・・・」
ヨシュア大尉「<口があるなら何か言ってみろ。>」
リュカ「あ・・う・・・」
戦場の花嫁 PAGE19
もうだめだ、明らかに私に対して敵意を持っていると感じた。
たぶん次の瞬間、この将校は銃を抜いて幼い私の眉間に一発ブチ込むに違いないと思った。
やつらは子供を殺すことも朝メシ前だということを私は知っている。
何がなんだかわからなくなった私は、ついに‘あれ’をやってしまった。
リュカ「ハ、ハイル ヒトラー!」
ビアンカ「?!」
ドイツ兵A「<あん?>」
ヨシュア大尉「?」
リュカ「・・・・・」
ヨシュア大尉「<ははは・・・面白い子供だな、意味わかってるのか?>」
ドイツ兵A「<バカかこのガキ。>」
戦場の花嫁 PAGE20
そのドイツ将校は、怯えきった私とビアンカを見据えるように言った。
ヨシュア大尉「<ここは車が多く通る道だ、遊ぶのなら向こうの広場で遊べ。>」
ドイツ兵A「<大尉、こいつらの始末は?>」
ヨシュア大尉「<もういい、行くぞ。>」
ドイツ兵A「<は、はい。>」
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「・・・・・」
なぜ殺されなかったのかは今でもよくわからない。
そのドイツ将校は軍服のポケットからハンカチを出して、ズボンを拭きながら
ジープに乗って走り去っていった。
ともかくビアンカに教わった「あれ」のおかげで私たちは助かった。
だが今思えば、あのドイツ将校は最初から私を殺す気はなかったようにも思える。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE21
同年1939年 9月27日
この年の秋をむかえようとしていた9月末。
ついにドイツ政府はイタリア軍、およびソ連軍を敵に回し、本格的に
このポーランドを侵攻してきた。
――――第二次世界大戦勃発である。
パパス「リュカ、おいリュカ。起きなさい。」
リュカ「う〜ん・・・」
パパス「すぐに荷物をまとめて出かける準備だ。」
リュカ「え・・?」
サンチョ「ぼっちゃん、とりあえず身の回りのものだけでもまとめてください。」
とつぜん朝早くからたたき起こされ、荷物をまとめて家を出ると言い出した。
戦場の花嫁 PAGE22
リュカ「ね、ねぇ。いったいどうしたの?ボクたちひっこしでもするの?」
パパス「ドイツ軍からの命令なんだ、やむを得ない。」
リュカ「?」
サンチョ「ぼっちゃん、われわれユダヤ人は東の収容所へ送られるそうです。さあ
ぐずぐずしているとドイツ兵にどやされますぞ。」
リュカ「う、うん・・・」
わけもわからずこの街を去ると言い出した。
なんでも東の収容所で強制労働させられるという。
父は元軍人だったが、働けることのできる者は全てドイツ軍の防衛ラインを築くよう
命令が下ったのだ。
あのドイツ軍のクソ野郎のために、なぜ私たちがそんな労働を・・・
戦場の花嫁 PAGE23
パパス「くそ!金目のものが何もないときた。何か売れるようなものがないと
いざというとき食べ物に困ってしまうかもしれん。」
サンチョ「だんなさま、このフライパンは?」
パパス「サンチョ、ふざけてる場合じゃないだろう。」
サンチョ「す、すみません・・・」
リュカ「ねーおとうさん、ボクの貯金いる?」
パパス「ははは、ありがとうリュカ。それはお前が大事に持っていなさい。」
サンチョ「しかし困りましたな、どれも金になりそうもない品ばかりで・・・」
パパス「やむを得ん、もしもの場合は私の指輪を売ろう。」
サンチョ「な、なんてこと言うんですか!奥さまとの結婚指輪を・・・!」
パパス「心配するな、そうやすやすとこの指輪は手放さん。私たちが餓死でもしないかぎりな。」
サンチョ「それはそうですが・・・」
パパス「そうだリュカ。」
リュカ「なに?」
パパス「この街とも最後かもしれん、今のうちにビアンカにお別れを言ってきなさい。
しばらく会えなくなるだろうし・・・」
リュカ「あ・・・そうか・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE24
サンタローズ 公園広場
リュカ「ビアンカ、ボクたちもう二度と会えないのかなぁ・・・」
ビアンカ「だいじょうぶよ、いつかきっとまた会えるわ。」
リュカ「ねぇビアンカ、今度会うときはボクがキミを・・・」
ビアンカ「なに?」
リュカ「ボクがキミを守ってあげられるようになるよ・・・」
ビアンカ「・・・・・」
ビアンカはポーランド人だったが、彼女はユダヤ人ではなかった。
もう会えなくなるのはとてもつらかったが、彼女までつらい思いをさせずに済んだと思えば
少しは気が楽になった。
ビアンカ「リュカ、私たちしばらく会えなくなるから、これをあげる。」
リュカ「何これ。」
ビアンカ「私のリボンよ。」
戦場の花嫁 PAGE25
リュカ「ありがとう。・・・じゃあボクも。」
ビアンカ「?」
リュカ「ボクのターバンをあげる。」
ビアンカ「・・・あ、ありがとう。」
リュカ「ビアンカ、泣いてるの?」
ビアンカ「・・・・・」
リュカ「泣かないで、戦争が終わったらきっとキミに会いにいくよ。」
ビアンカ「うぅ・・・・」
このときビアンカは私には言わなかったが、彼女は知っていた。
東の収容所へ送られたユダヤ人は、誰一人として帰っては来なかったということを。
さんざん強制労働させられたのち、あとに待っているのは死のみ。
ドイツ軍は約40万人のユダヤ人を一人残らず消すつもりだった。
ビアンカ「リュカ・・・きっとまた一緒に遊ぼうね。」
リュカ「うん。」
ビアンカ「約束よ、必ずこのリボンを返してね。」
リュカ「わかった、キミもボクのターバンを・・・」
戦場の花嫁 PAGE26
私たちはそれぞれリボンとターバンを交換し、再会を期しておたがいの約束を交わした。
いつの日か 再びこれを返しにくると。
いつの日か また一緒に遊ぼうと。
そしていつの日か私は 彼女を守ってあげられるようになると。
赤い糸で結ばれた約束は いつの日かきっと かなえられるときがくると。
――――このリボンとターバンを交換するとき
それは 私たちが再会するときだと――――
第一章 〜赤い糸の幼年時代〜
完
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
連投規制が激しくて全然書き込めないので第二章以降はまたあとにします
全部で5章までです。もうしばらくお付き合いを。
戦場の花嫁 PAGE27
第二章 〜灰色の少年時代〜
サンタローズ公園広場 1939年
ジャミ中尉「<よーし、ではユダヤ人は全員そこに並べ。今から移送先をグループ別に分ける。>」
ゴンズ中尉「<おい、ゲマ大佐は?>」
ジャミ中尉「<間もなくお見えになるそうだ。>」
ゴンズ中尉「<そうか。>」
たくさんの住人が広場に集められ、私たち家族はこれから移送されることになる。
リュカ「おとうさん、ボクたちこれからどうなるの?」
パパス「シッ、黙ってなさい。大丈夫、私たちが離ればなれになることはない。」
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サンチョ「だ、だんなさま・・・あそこを見てください。とんでもないヤツが現れましたぞ・・・」
パパス「何?・・・うっ!あ、あいつは・・・」
リュカ「(な、なんだろう、あのドイツ将校は・・・)」
私が‘そいつ’を初めて見たときの第一印象は、氷のような目をした悪魔にしか見えなかった。
ユダヤ人は「ゲマ大佐」という名を聞いただけで胃液が逆流してくるほど身の毛がよだつ。
それは泣く子もゲロを吐く冷酷非道のドイツ軍の指揮官、ゲマ大佐。通称‘氷のゲマ’。
ジャミ中尉「<ゲマ大佐、ユダヤ人すべて集合させました。>」
ゲマ大佐「<ほっほっほ、ごくろうさま。>」
やがてゲマの指示どうりにユダヤ人はいくつかのグループに分け、トラックに乗せられて
次々に移送させられていく。
当時は何を基準にゲマが私たちをグループに分けているのか理解できなかった。
おそらく‘働ける者’と‘そうでない者’を分けていたんだろう。
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ゲマ大佐「<ふむ、あなたは向こうのトラックに乗りなさい。あなたはそっち。>」
住人A「<は、はい。>」
ゲマ大佐「<あなたたちはそちらのトラック、あなたは向こう。あなたは・・・>」
住人B「<はい・・・>」
やがてゲマ大佐は私たち家族の前へやってきた。
ゲマ大佐「<ふむ、あなたはそっちのトラックへ。>」
サンチョ「<は、はい。>」
ゲマ大佐「<そこのボウヤは向こうのトラック。>」
リュカ「・・・・・」
ゲマ大佐「<何をしているのです、早く行きなさい。>」
リュカ「え・・・?」
ゴンズ中尉「<おいガキ、お前はこっちだっての。>」
リュカ「サンチョさん・・・!」
サンチョ「(ぼっちゃん・・・お元気で・・)」
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さよならの言葉もなく、サンチョとはここで別れることになった。
サンチョとは血はつながってはいなかったが、のちに戦後になっても彼の消息はつかめなかった。
おそらく始末されたのだろう。
ゲマ大佐「<では次、えーと・・・>」
パパス「・・・・・」
ゲマ大佐「<あなたはさっきのボウヤと一緒のトラックに。>」
パパス「(ほっ・・・)」
リュカ「(よ、よかった・・・)」
サンチョとは別れることになってしまったが、父は私と一緒のトラックのようだ。
私たちはお互いほっと胸をなでおろした、だがそのとき・・・
ゲマ大佐「<うん?待ちなさい。>」
パパス「ギクッ!」
ジャミ中尉「<どうかなされましたか、大佐。>」
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ゲマ大佐「<そこのあなた、ちょっとこちらへ来なさい。>」
パパス「(ま、まずい・・・)」
リュカ「?」
ゲマ大佐は父を呼びつけた。
そして父はなぜかゲマとは目を合わせようとしなかった。だがゲマは父の顔をじっと見つめ
まるで不信な目で父を見据えた。
ゲマ大佐「<名を名乗りなさい、ユダヤ人。>」
パパス「<トンヌラ・エニクス・・・>」
ゲマ大佐「<トンヌラ・エニクス?ユダヤ人にしてはずいぶん変わった名ですね。>」
パパス「<・・・・・>」
ゲマ大佐「<だが不思議ですね、なぜか見覚えのある顔だ。このボウヤはあなたの子ですか。>」
パパス「<い、いいえ・・・私は独身です。>」
ゲマ大佐「<・・・・>」
父とゲマ大佐が何をしゃべっているのかはわからなかった。
だが父はこのとき異様なほど冷や汗をかいているのは分かった。
まるで自分の正体を見破られることを恐れているかのように。
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ゲマ大佐「<念のためあなたにもう一つ質問しますよ、ユダヤ人。>」
パパス「<は、はい。>」
ゲマ大佐「<マーサという女性をご存知ですか?>」
パパス「(うっ・・・!)」
理解できないドイツ語の中で、私はこの「マーサ」という単語だけは何とか聞き取れた。
マーサとは死んだ私の母の名だ。
なぜこのゲマ大佐が母の名を知っている?
ゲマ大佐「<どうしました、答えなさい。>」
パパス「<・・・そ、そのような名は知りません。>」
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ゲマ大佐「<・・・・・・>」
パパス「(うぅ・・・)」
ゲマ大佐「<ふん、まぁいいでしょう。行きなさい。>」
パパス「<は、はい。>」
リュカ「・・・・・」
パパス「さぁリュカ、トラックへ。」
リュカ「う、うん・・・」
とりあえず無事に私たち親子は難をのがれたようだ。
だが父はしばらく私の顔も正面から向いてくれようとせず、申しわけなさそうな態度だった。
あのゲマ大佐と何を話していたのかは知らないが、会話の中で母の名が聞こえたことに関して
父に聞こうとしたがやめた。
どんなことがあろうと私は父を愛しているし、信じている。
きっといつか真実を話してくれる、そのときが来るまで待ってあげようと決めたのだ。
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1940年 2月
召使いのサンチョと別れて、もう一年が過ぎようとしていた。
私たち親子は何とか労働収容所で生き延びていく生活を続けていた。
ポーランド 東部労働収容所にて
リュカ「おとうさん、サンチョさん元気かなぁ。」
パパス「そうだな・・・」
リュカ「きっと生きてるよね、殺されてなんかないよね。」
パパス「あぁ、きっとサンチョも元気でやってるさ。」
石を懸命に運ぶ父や労働者のユダヤ人をながめながら、私はヒマさえあれば
ビアンカのリボンを出しては彼女のことを思い出していた。
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リュカ「ビアンカも元気かなぁ・・・」
ユダヤ人O「おい坊や、どうしたボーッとして。」
リュカ「え?あ、いやなんでもないよ。」
ユダヤ人O「んじゃまたコレ頼むわ、コートのほころび。」
リュカ「あー、ずいぶんボロボロになっちゃっいましたね。」
ユダヤ人O「あぁ、もう穴だらけさ。まあもう少しすればあったかくなる季節だがな。」
リュカ「えーと、12ゴールドですね。」
ユダヤ人O「よし、じゃ頼む。」
リュカ「まいどありー。」
このときにはようやく私も働けることができるようになった。
といってもつくろい物の仕事だが、小遣いかせぎ程度はかせげる。
石を運んだりする肉体労働は、年齢的にまだ不適格だそうだ。
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ドイツ兵「<よーし休憩だ!一時間の間に各自昼食をとっておけ!>」
パパス「ふぅ、やっと休憩か。」
リュカ「だいじょうぶ?」
パパス「あぁ、昼メシにしよう。配給係りへ行ってパンを二人分もらってきてくれ。」
リュカ「うん、わかった。」
すでに私の家族はもう父一人しかいなくなった。
だがこんなひどいところにいながらも私たち親子の絆はより深く、より強く結ばれたような気がした。
母も亡くしてサンチョもビアンカもいない。たった一人の父だけは失いたくはなかった。
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ユダヤ人H「パパスさん、一緒に昼メシ食わないか。」
パパス「あぁ、いま息子にパンを取ってきてもらっているところだよ。」
ユダヤ人H「そうか、じゃあ今のうちにちょっと話があるんだが。」
パパス「どうした?」
ユダヤ人H「なぁパパスさん、あのウワサを聞いたか?」
パパス「ウワサとは?」
ユダヤ人H「知らないのか?私たちユダヤ人はアウシュヴィッツ収容所へ移送されるそうだぞ。」
パパス「また移送か・・・次から次へと。」
ユダヤ人H「あんた何も知らないんだな、アウシュヴィッツ収容所がどんなところだか
知ってるのか?」
パパス「知らないな、ここよりももっとひどいところなど想像もつかん。」
ユダヤ人H「なんでも俺たちユダヤ人はガス室へ送りこまれて皆殺しにされるそうだぞ。」
パパス「バカな・・・ドイツ軍はわれわれを一人残らず消す気なのか?」
ユダヤ人H「ここに送られてきたユダヤ人の数を見ろ、最初にいたときの半分ほどに
減ってきているだろ。」
パパス「むぅ・・・」
ユダヤ人H「やつらドイツ兵は俺たちに何も言わないが、あのゲマ大佐がここへ来るときに
決まってユダヤ人を10名ほど連れていく。そして彼らは二度と帰ってはこない。」
パパス「・・・・・」
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ユダヤ人H「だが俺たちはあきらめてない、実は以前から仲間とこの収容所を脱走する計画を
極秘に立てていたんだ。」
パパス「何だって?」
ユダヤ人H「これは謀反だよ。あんたも協力してくれないか、元軍人だろ?」
パパス「し、しかしそんな計画がドイツ兵に漏れたら大変なことになるぞ。」
ユダヤ人H「計画は厳重に内密進行させてきた、情報が漏れることはない。」
パパス「しかし・・・」
ユダヤ人H「あんたドイツ軍にこんな仕打ちをさせられて平気なのか?あんたや俺の家族も
やつらに殺されただろ。」
パパス「私にはまだ一人息子がいる。」
ユダヤ人H「息子さんのためにもこのまま放っておくわけにはいかないはずだ。ヘタしたら
あんたの息子さんもアウシュヴィッツ収容所へ・・・」
パパス「ま、待ってくれ。息子が戻ってきた、その話はやめよう。」
ユダヤ人H「わかった・・・」
リュカ「もらってきたよ、おとうさん。」
パパス「すまんな。」
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ユダヤ人H「やぁリュカ、元気か。」
リュカ「こんにちは。」
ユダヤ人H「こんな小さな子でももう働いているもんなぁ、えらいな。」
リュカ「石を運ぶのはまだムリだけど、ズボンがやぶけたりしたらボクに言ってね。
1cmにつき1ゴールドで直してあげるよ。」
ユダヤ人H「ははは、しっかりした坊やだ。」
パパス「さぁリュカ、お前も食べなさい。」
リュカ「はーい。」
わずかな安らぎのひとときの昼食を、私たちは楽しんでいた。
パパス「む・・・そうだリュカ、お前に渡しておくものがある。」
リュカ「なに?・・・もぐもぐ。」
パパス「この指輪はお前が持っていろ。」
リュカ「おとうさんこれ・・・おかあさんとの結婚指輪じゃないか。」
パパス「私にもしものことがあったときの場合だ、いざというときはそれを売って
お金にしなさい。」
リュカ「や、やだよ・・・」
パパス「リュカ、気持ちはわかるが生き残るためだ。万が一ということもある。くれぐれも
ドイツ兵たちにバレないように隠しておくんだぞ。」
リュカ「・・・・・」
支援カキコ
がんがってください
遅かったか?(;´Д`)
ありあとうございまs
連投規制でもうしにそうです
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父は大切にしていた母との結婚指輪を私にゆずった。
このときから私はイヤな予感がしていたのかもしれない、父を失ってしまうんじゃないかと。
パパス「売るのがイヤだったらお前がずっと持っているだけでもいい。だがドイツ兵たちには
見つかるなよ、できればどこかへ隠しておいてほしいんだが。」
リュカ「なんでそんなにこの指輪を隠したがるの?」
パパス「い、いやその・・・」
リュカ「?」
パパス「あぁそうそう、知ってるか?その指輪は‘炎のリング’といってな、炎の聖霊が
宿っているという伝説があるのだよ。」
リュカ「ふーん・・・」
パパス「母さんがつけていた指輪は‘命のリング’といってな、命の聖霊が宿っているという
似たような伝説があったんだ。」
リュカ「ほかにも同じような指輪があるの?」
パパス「あぁ、詳しくは知らんが‘水のリング’という水の聖霊の指輪があるらしい。」
リュカ「へぇー。」
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パパス「お前が炎のリングを持っているとすれば、いつかこの世界のどこかにいる
‘水のリング’を持った人に出会うときが来るかもしれんな。」
リュカ「だとしたら何なの?」
パパス「ははは、お前のお嫁さんになる人のことだ。」
リュカ「えぇ?」
パパス「お前のお嫁さんはどんな娘なんだろうな、私も見てみたい。」
リュカ「や、やだよ。今からそんな・・・」
パパス「ははは。」
わずかな休憩時間、昼食をとっている私たちの前に数名のドイツ兵と
あのゲマ大佐がジープでやってきた。
ブロロロロ・・・・キキキィィッ!
ガチャリ
ユダヤ人H「ゲッ、またあのゲマの野郎が・・・」
パパス「まずいな・・・リュカ、向こうのほうへいってろ。」
リュカ「う、うん。」
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ジャミ中尉「<労働者は全員そこに並べ!ぐずぐずするな!>」
パパス「何事だ・・・?」
ゴンズ中尉「<ゲマ大佐からお前らユダヤ人にお話があるそうだ!さっさと集まらんか!>」
ジャミ中尉「<おい小僧、お前もだよ。>」
リュカ「うわ!な、なにするんだ・・・!」
パパス「<乱暴はよせ!まだ子供なんだぞ!>」
ジャミ中尉「<黙って集合しろ!まったくトロトロしやがって!>」
ゲマ大佐「<ほっほっほ、全員集まったようですね。>」
ユダヤ人H「いったい何事だ?」
ユダヤ人I「さあな、どうせロクな用じゃない。」
ゴンズ中尉「<ゲマ大佐、どうぞ。>」
ゲマが私たちの前に現れるときは、決まって悪いことが起きる。
また例によってムチで虐待するか、気に入らないユダヤ人を射殺するかのどれかだ。
だがこの日はそんなことよりも、もっと非道な仕打ちにやってきたのだ。
>>620 よかった。初のリアルタイムで楽しみながら読ませてもらってます
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ゲマ大佐「<あなたたちユダヤ人の中で謀反をたくらんでいるとの情報をつかみました。
これはかなり確かな情報です。>」
ユダヤ人H「!」
ユダヤ人T「謀反だと・・・そんなバカなことをするやついるのか?」
ユダヤ人R「お、おれじゃないぞ・・・」
パパス「・・・・・」
リュカ「おとうさん、あいつ何をしゃべっているの?」
パパス「シー、だいじょうぶ。お前には関係のないことだよ。」
ゲマ大佐「<そのような愚かな計画を単独で犯すとは思えません、おそらく犯人は複数でしょう。
犯人を一人一人捜し出すのもかまいませんが、私は面倒なことが嫌いです。>」
パパス「・・・・・」
ゲマ大佐「<謀反をたくらんでいる輩は今すぐ名乗り出なさい、さもないとこの場にいる
すべてのユダヤ人を一人ずつ射殺していきます。>」
ユダヤ人H「!!」
ユダヤ人E「な、何だって・・・?!」
ユダヤ人J「バ、バカなことを!」
ユダヤ人K「ヤ、ヤバイぞ!あいつマジで殺る気だ・・・!」
リュカ「な、なに?どうしたの?」
わけがわからない間に、幼い私の目の前で信じられない光景が繰り広げられた・・・・
.
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ゲマ大佐「<まず一人目。>」
ダーン!
ユダヤ人E「うあっ!」
ドタリ
ゲマ大佐「<二人目。>」
ダーン!
ユダヤ人J「がっ・・・!」
ドタリ
.
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ゲマ大佐「<はい三人目。>」
ダーン!
ユダヤ人K「げっ・・・!」
ドタリ
ゲマ大佐「<つぎ四人目。>」
ダーン!
ユダヤ人U「うぉぉっ・・・!」
ドタリ
ゲマ大佐「<なかなか犯人が名乗り出ませんねぇ、ぐずぐずしていると全員
死んでしまいますよ?>」
リュカ「うわああああ・・・お、おとうさん・・・!」
パパス「な、なんてひどいことを・・・!」
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まるで人をゴミのように撃ち殺していくゲマ大佐の目は、これっぽっちも
良心の呵責などなかった。
ゲマ大佐「<続いて五人目。>」
ユダヤ人H「うぅぅ・・・!」
パパス「<ま、待ってくれ!>」
ゲマ大佐「<ん?>」
パパス「<わ、私が犯人だ・・・・だからもうみんなを殺すのはやめてくれ・・・>」
ゲマ大佐「<ほぅ、やっと名乗り出ましたか。>」
ユダヤ人H「(パパスさん・・・!)」
ゲマ大佐「<あなた一人の犯行とは思えません、仲間の名を言いなさい。>」
パパス「<仲間などいない・・・私一人の計画だ。>」
リュカ「おとうさん!いったい何をしゃべってるんだよ!」
パパス「リュカ!頼むから向こうへ行ってろ!」
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そのときユダヤ人Hが突然その場から逃げ出した。
ユダヤ人H「くっ・・・!」
ダダッ!
ジャミ中尉「<ゲマ大佐。>」
ゲマ大佐「<ふん、こんなことだろうと思っていました。撃ち殺しなさい。>」
ジャミ中尉「<はっ。>」
ダーン!
ユダヤ人H「うあっ・・・・!」
ドタリ
パパス「ひ、ひどい・・・ひどすぎる・・・。」
リュカ「うわあああん・・・」
(・∀・)ドキドキ
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次々に人が殺されていく光景を目にした私は、もはや足もガタガタに震え
立っていられないほど恐怖感に怯えた。
ゲマ大佐「<さて、もう一度聞きます。あなたも謀反の仲間なのですか?>」
パパス「<き、貴様らなど・・・貴様らナチスなど地獄へ堕ちろ!人間の皮をかぶった悪魔め!>」
ゲマ大佐「<おや?あなたの顔をどうも見覚えがあると思ったら・・・>」
パパス「(し、しまった・・・!)」
ゴンズ中尉「<どうかしたのですか、大佐。>」
ゲマ大佐「<ほっほっほ、私もモウロクしていました。このユダヤ人はあのグランバーグですよ。
あなたは元軍人パパス・グランバーグですね。>」
パパス「!!」
ジャミ中尉「<グランバーグ?もしやあのマーサ様の・・・!>」
ゴンズ中尉「<本当ですか!大佐!>」
リュカ「(な、何の話を・・・?)」
ゲマ大佐「<あなたウソをつきましたねユダヤ人。トンヌラ・エニクスなんて偽名を使って
この私を騙そうと?マーサとはあなたの妻のこと、そしてそこにいるボウヤは
あなたの息子さんですね?>」
パパス「う、うぐ・・・!」
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ゲマ大佐「<わがナチス・ドイツ軍の総統閣下から命令を受けています。マーサ様の夫を
見かけたら、ただちに殺せとの総統じきじきのご命令です。>」
パパス「<た、頼む・・・息子だけは見逃してくれ!こ、この子だけは・・・>」
リュカ「おとうさん!」
ダァーンン!!
パパス「うあああっ・・・!」
リュカ「!!」
パパス「リュ、リュ・・カ・・・!」
ドタリ
リュカ「うわああああああああ!!」
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ゲマ大佐「<ほっほっほ、子を想う親の気持ちというのはいつ見てもいいものですね。」
ジャミ中尉「<こ、このユダヤ人があのマーサ様の夫だったとは・・・>」
ゴンズ中尉「<大佐、こいつまだ息があるようです。>」
ゲマ大佐「<何ですって?>」
目の前で撃たれた父を前に、私は父の最期の言葉を聞いた。
そしてその信じがたい事実に驚愕した。
パパス「リュ、リュカ・・・聞こえるか。」
リュカ「お、おとうさん!」
パパス「リュカ・・・本当にすまない、実は・・・お前の母さんは生きているんだ・・・
私にかわって母さんを・・・」
リュカ「おとうさん!しっかりして!」
パパス「本当にすまない・・・す、すべてユダヤ人である私がいけなかったのだ・・・・」
リュカ「ど、どうして・・・!」
パパス「リュカ、よく聞け・・・実はお前の母さんはドイツ人なのだ・・・」
リュカ「!!」
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パパス「そもそもナチスドイツ人とユダヤ人が恋に落ちることがいけなかった・・・・
すまん・・・すべて私たちの責任だ・・・お前にはつらい思いを・・・」
リュカ「お、おとうさん!」
ダァーンン!!
パパス「うあっ・・・!」
ガクリ
パパス「・・・・・・・」
リュカ「うわあああああ!!」
ゲマ大佐「<ほっほっほ、パパス・グランバーグよ、安心なさい。お前の息子は
わがナチス・ドイツ軍のアウシュヴィッツ収容所で死ぬまでドレイとして
総統閣下のために働いてもらいます。>」
リュカ「お、おとうさん・・・・!」
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こうして幼い私は 間もなくアウシュヴィッツ収容所へ送られることになる。
父が殺されたこの日 忘れもしない1940年2月13日のことだった。
父の最期の言葉を聞いたその事実 当時の私にはあまりにも重く あまりにも残酷だった。
母は生きている そして母はナチス=ドイツ人。
だがそんな父の言葉もむなしく 私を待っていた運命は 過酷なドレイの日々だった。
第二章 〜灰色の少年時代〜
完
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ちょっと休憩。
このぶんだと午後で終わりそうだ
もう規制がうるさくてやんなる
間に書き込みがあるとめちゃくちゃ助かります。
GJでした。(・∀・)
続き期待してまってます。とりあえず飯食ってきます。
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第三章 〜闇の思春期時代〜
ベルリン ナチス・ドイツ軍本部 総統室にて
ゲッベルス「<総統、ゲマ大佐が戻ってきたようです。>」
総統「<ここへ呼べ。>」
ゲッベルス「<はっ。>」
ガチャリ
ゲッベルス「<大佐、入りたまえ。>」
ゲマ大佐「<はっ、失礼します。>」
ナチス・ドイツ軍の総統ヒトラーの前に、ゲマ大佐がやってきた。
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ゲマ大佐「<ハイル ヒトラー!ゲマ大佐、任務より一時帰還してまいりました。>」
総統「<ご苦労。では任務報告を聞こう。>」
ゲマ大佐「<は、ポーランド東の収容所にてユダヤ人パパス・グランバーグを発見。
ただちに命令どうり任務を遂行いたしました。>」
総統「<ふむ。で、例のものは?>」
ゲマ大佐「<は、それが・・・どこを探しても見あたらなくて・・・>」
総統「<パパスには確か息子がいたはずだ、子供のほうも調べたんだろうな。>」
ゲマ大佐「<は、ですがボウヤのほうも・・・>」
総統「<そんなはずはないぞ、あの指輪を手放すバカがどこにいる。>」
ゲマ大佐「<も、申し訳ございません・・・>」
総統「<いいか大佐、あの指輪を何としても探し出すんだ。この世界には伝説の三つの
指輪が存在する。‘炎のリング’‘水のリング’そしてこの私が持っている
‘命のリング’だ。」
ゲマ大佐「<はっ、充分心得ております。>」
総統「<ではもう一度おさらいするぞ、よく聞け。>」
ゲマ大佐「<ハイル ヒトラー!>」
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総統「<三つのリングを手にした者は!>」
ゲマ大佐「<世界を手に入れることができます!>」
総統「<三つのリングを制する者は!>」
ゲマ大佐「<世界を制する者であります!>」
総統「<三つのリングを所有する者は!>」
ゲマ大佐「<世界の覇者であります!>」
総統「<三つのリングを持つ資格のある者は!>」
ゲマ大佐「<ナチス・ドイツ軍ヒトラー総統であります!>」
総統「<よし、わかったら何としても指輪を探してこい。もう下がれ。>」
ゲマ大佐「<ハイル ヒトラー!>」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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アウシュヴィッツ収容所 1944年
リュカ「よいしょ、よいしょ・・・」
ドイツ兵A「<おら何をしてんだ、それで力入れてんのか?>」
リュカ「うぐ・・・」
地獄というものが本当に存在するとしたら、それは私にとってここ以外にありえない。
亡き父を想いながら毎日石を運ぶドレイ生活。
‘炎のリング’は今となっては父の形見になってしまった。
あのときゲマ大佐が父を殺した直後、死体を調べて何かを探していたようだった。
今思えばやつらは父の指輪を探していたようだ、やつらの目的は父の命だけではなく
この指輪が目的だったとは・・・。
だがどんなに父の死体や私を調べたところで指輪が出てくるはずもない。
なぜなら父が殺される直前、私はとっさに危機を察して指輪を飲み込んで腹の中へ隠したのだ。
のちに吐き出して今は肌身離さず持っているが。
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ドイツ兵A「<おらおら、こんな石の量じゃとてもじゃないが足りないぞ!>」
ユダヤ人S「うぅ・・・」
ユダヤ人L「はぁはぁ・・・・」
リュカ「ふぅ・・・」
ドイツ兵A「<モタモタするな、日が暮れてしまうぞ。>」
ともかくここへ来てから時の感覚は失われた。
政府が私たちに何をしてくれているのか知らないが、外の世界にいたときよりも
過酷な日々を送っていた。
この当時で私はすでに15歳。
ヘンリー「リュカ、大丈夫か。手伝ってやるよ。」
リュカ「あ、あぁ・・・ありがとうヘンリー。」
ヘンリー「お前はいつまでたってもドレイになりきれないやつだな、その点俺は
自分でもドレイとして身についたと思うよ。」
リュカ「ははは・・・」
ドイツ兵「<よーし!今日はここまでだ!各自部屋へ戻れ!>」
ヘンリー「おっと、ようやく作業終了か。行こうぜリュカ。」
リュカ「うん。」
戦場の花嫁 PAGE58
だがここでできた友人もいる、彼の名はヘンリー・ラインハット。
私と同い年ほどの少年で、少し口は悪いが根はいいやつだ。
見かけによらず教養も身につけており、もともとは貴族の長男だったという。
彼の言うことだからどこまでが事実かは知らないが。
私はこの収容所でドイツ語は彼から教わった。
さらに収容所の仕事についても彼からいろいろと教えてもらい、ときには
ドレイとしての実生活まで学ばされた。
ヘンリー「ほら、一本やるよ。」
リュカ「ど、どうしたんだいタバコなんか・・・」
ヘンリー「仕事あとの一服は最高だぞ、ドイツ兵に見つかるなよ。」
リュカ「う、うん。」
ヘンリーは収容所の中でも盗み、商売、闇売買、なんでもやった。
ユダヤ人は商売にすぐれた人種だとは聞くが、彼の場合はそれ以上だ。
戦場の花嫁 PAGE59
リュカ「ゴホッゴホッ・・・!」
ヘンリー「はっはっは、お前いいかげんにタバコぐらい吸えるようになれよ。」
リュカ「だ、だってこんなものどこがおいしいんだか・・・ゴホッ。」
ヘンリー「いいかリュカ、この収容所にいるかぎり敵はナチスだけだと思うな。」
リュカ「どういうことだい?」
ヘンリー「考えてもみろ、ユダヤ人同士とはいえここは堀の中だ。ここじゃ社会主義も
独裁政治もヘッタクレもない、外で何が起こってようと関係ない。
敵はすぐ隣にいるんだ。」
リュカ「あいかわらずだな、キミは。」
ヘンリー「俺たちがもともと住んでいたユダヤ人居住区も閉鎖されたそうだが、考えてみりゃ
あのカベに囲まれたわずか0.24平方kmのせまいとこに押し込められているよりゃ
ここのほうがずっとマシさ。」
リュカ「こんなとこがいいなんてよく言えるな、キミはどうかしてる。」
ヘンリー「俺こそ普通の人間さ、まいにち女っ気のないこんなところで強制労働だぞ。そりゃあ
男としてタマるものはタマるだろ。」
リュカ「??」
戦場の花嫁 PAGE60
ヘンリーは私と同い年のくせして変なところにカンが鋭く、悪知恵も働けば機転もきくやつだった。
おかげでむさくるしいドレイ仲間の攻撃から、シャワー室でケツを防備することだけは覚えた。
確かにここにいる以上、敵はナチスだけではなかったのだ。
リュカ「ヘンリー、そういえばゆうべかなり歳くったおっさんのドレイに
寝込みを襲われそうになったよ。」
ヘンリー「ほう、お前ねらわれやすそうな顔してるもんな。」
リュカ「ど、どんな顔だよ。」
ヘンリー「だいたいお前さ、そんな高価そうな指輪してるから狙われるんだよ。」
リュカ「あ、これ?」
ヘンリー「親父さんの形見とはいえ、肌身離さず持っているとしまいにゃドイツ兵に
取り上げられるぞ。」
リュカ「大丈夫だよ、この指輪だけは相手が誰であろうと絶対に手放さない。」
ヘンリー「指輪だけならまだしも、貞操だけは守っておけよ。飢えた野獣どもがたくさんいるし。」
リュカ「またそれか・・・」
ヘンリー「なんかアレだな、お前はオッサンに好かれるタイプなんかな。」
リュカ「やめてくれよ・・・」
戦場の花嫁 PAGE61
私は夜の防備として、ヘンリーからこんなことを学んだ。
毎晩ベッドの中には鉄パイプを仕込ませ、洗濯室へは決して一人では行かないこと。
仮に複数で襲いかかれた場合は「助けてくれ」などと叫んでもドイツ兵は来ない。
そういう場合は「脱走だ!」と叫ぶのが一番の安全策だとのこと。
ともかく私はムスコの使い方を学ぶよりも前に、ケツの穴を守ることを真っ先に学習した。
輝かしい15歳の闇の思春期をむかえるとともに、純白の青春時代を夢に描く毎日。
ヘンリー「男ってのは性の限界点に達すると、異性だろうと同性だろうと関係ないんかな。」
リュカ「・・・・・」
ヘンリー「まぁせいぜい仲間にケツを狙われないようお互い気をつけようぜ。」
リュカ「でもヘンリー、ついこないだ女の子のドレイが入ってきたじゃないか。」
ヘンリー「知ってるよ、けっこうかわいい子だったな。」
リュカ「なんであんな子がドレイに?彼女どう見てもユダヤ人じゃないだろ。」
戦場の花嫁 PAGE62
ヘンリー「なんでもいいが彼女の場合はケツだけじゃ済まないぞ。ヘタすると・・」
リュカ「だからヘンリー、どうしてキミはそういう基準しかものの見方ができないんだよ。
ケツだの何だのって・・・」
ヘンリー「ははは、そういうお前だって男なんだぞ。ムリせずに困ったときは俺に言え。
ドイツ兵から買ったポルノ雑誌を何冊か持ってる。」
リュカ「ちょ、ちょっと待てよ。キミはドイツ兵からそんなものを・・・」
こんな時代において、ヘンリーのような人間が案外生き残れるのかもしれない。
戦争というのは始まりと終わりだけを注意していれば安全だと彼は言う。
中間はいかに目立たずに、いかに上手に立ち回れることが生きるための教訓とのこと。
長いものには巻かれろってやつだ、何とも彼らしい生き方だ。
だがそんな個人主義のヘンリーが、思いもよらぬ行動をとったときの事件がある。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE63
ある日のこと、いつものように労働をしていたときのことだ。
ヘンリー「おいリュカ、あそこ見てみろ。」
リュカ「え?」
ヘンリー「あれだろ?お前が言ってた女は。」
リュカ「あ・・・」
そこにはむさくるしいドレイ男たちの中、ただ一人だけ女の子がいた。
マリア「<ふぅ・・・>」
ヘンリー「くぁー、ドイツ兵も残酷なことしやがるよな。こちとら女日照りで苦しんでるってのに
あんなかわいい女のドレイを見せつけやがって。」
リュカ「よ、よせよヘンリー。聞こえるぞ・・・」
ドイツ兵A「<何をブツブツ言ってる、お前ら。>」
ヘンリー「<あ、いえ何でもないっす。>」
リュカ「・・・・・」
戦場の花嫁 PAGE64
事件はそのとき起こった。
その少女が重い石を運んでいるところ、あやまってドイツ兵の足に石を落としてしまったのだ。
ドスン!
ドイツ兵C「<ぐあっ!>」
マリア「<はっ!い、いけない・・・!>」
ドイツ兵C「<こ、この小娘!俺は堤防じゃねえぞ!足の上に石を落としやがって!>」
マリア「<す、すみません!うっかり手がすべって・・・>」
ドイツ兵C「<うるせえ!女だからって容赦しねえぞ!>」
バシ!バシ!
マリア「<ああああ・・・!>」
相手が子供だろうと女だろうとドイツ兵にとってはただのドレイにしかすぎない。
その少女はドイツ兵にムチでさんざん痛めつけられていた。
戦場の花嫁 PAGE65
ヘンリー「ひ、ひでえ・・・」
リュカ「・・・・」
ドイツ兵C「<その腐った根性たたき直してやる!>」
マリア「<ど、どうかお許しください・・・!>」
ドイツ兵C「<いーやだめだ、確かお前はドレイになったばかりだったな。この際だから
自分の立場というものを徹底的に思い知らせてやる!>」
バシ!バシ!バシ!
マリア「<ひぃぃっ・・・!>」
ユダヤ人V「ひどいもんだ・・・誰か何とかしてあげられないもんかねぇ。」
リュカ「なんてことを・・・」
ヘンリー「・・・・・」
私は父が死んだその日から、すでに理性というものは失いかけていた。
ここでの虐待も黙って見過ごすほど、もう私の堪忍袋のヒモはとっくにゆるんでいた。
戦場の花嫁 PAGE66
リュカ「ヘンリー、悪いけどボクはもうガマンできな・・・あ、あれ?」
驚いたことに私がドイツ兵に向かっていくよりも前に、ヘンリーに先をこされた。
ドイツ兵C「<なんだお前、何か文句があるのか。>」
ヘンリー「<あぁ、大いにあるね。女は殴るためにあるんじゃない、抱くためにある。>」
ドイツ兵C「<ほぅ、抱いたこともないくせにイッパシの口をきく生意気なガキだな。>」
気がつくと私も足が勝手に動いていた。
リュカ「大丈夫かい?キミ。」
マリア「<い、いけません・・・私にかまうとあなたまで・・・>」
リュカ「(ドイツ語・・・?)」
マリア「<お、お願いですから私にかまわないで・・・あなた方のためです・・>」
リュカ「<悪いけどその頼みはきけないや、ボクたちそれほどガマン強くないんでね。>」
もう始まってたか。支援カキコと。
戦場の花嫁 PAGE67
ドイツ兵C「<どいつもこいつもユダヤ人の風情で逆らいやがって!少しは学習できんのか!>」
ヘンリー「<あいにく俺たちはもの覚えが悪いんでな。>」
リュカ「<殺すことしか能のないドイツ兵よりはマシだけどね。>」
ドイツ兵C「<こ、この口のへらねえガキどもめ・・・!おい!こいつらにたっぷりと
教育してやるぞ!>」
ドイツ兵X「<フン、覚悟しろ。>」
ドイツ兵Y「<ユダヤ人め・・・>」
ヘンリー「おいリュカ、今さら降りるなんて言うなよ。」
リュカ「キミこそ、命は大切にしたほうがいいよ。」
マリア「<や、やめてください・・・その人たちは関係ないです・・・>」
戦場の花嫁 PAGE68
この乱闘さわぎでドイツ兵を二名ほどぶちのめしてやったが、お釣りはそれ以上に返ってきた。
血ヘドを吐くほど殴られ、ヘンリーは鎖骨を骨折、私はあばらを二本ほどやられた。
だがそれだけで済んで奇跡といえよう。
本来ならば私たちのこめかみに銃でズドンと一発、それで終わりだ。
私はもはや最終的に意味のない戦いを挑むようなバカに成り下がったというべきだろうか。
ここにいるドイツ兵たちと戦ったところで、何の得にもならないのだ。
意識ももうろうとしながら、やがて私たちの前に一人のドイツ将校が現れた。
リュカ「うぅ・・・・」
ヘンリー「ぐっ・・・・」
ヨシュア大尉「<何だ何だ、この騒ぎは。>」
ドイツ兵C「<は、ヨシュア大尉。ご苦労様です。>」
ヨシュア大尉「<ご苦労様じゃない、この騒ぎはいったい何だ。>」
ドイツ兵C「<は、この二人のドレイが歯向かってきて・・・>」
戦場の花嫁 PAGE69
ヨシュア大尉「<この女は?>」
ドイツ兵C「<は、その・・・ドレイ女も反抗的だったので・・・>」
ヨシュア大尉「<・・・・・>」
マリア「<(お、お父さん・・・)>」
ヨシュア大尉「<(マリア・・・・)>」
リュカ「(だ、誰だ・・・?)」
この男はどこかで見覚えのある顔だった。だがどこで会ったのかはすっかり忘れていた。
そのドイツ将校は私たちをじっと見据え、やがて淡々と指揮を執りはじめた。
ドイツ兵C「<大尉、処分のほうは?>」
ヨシュア大尉「<まぁいい、この女の手当てをしてやれ。>」
ドイツ兵C「<はっ。>」
ヨシュア大尉「<こっちの二人は牢屋に閉じ込めておけ、だがその前にそいつらも
手当てしてやれ。かなりの重傷だ。>」
ドイツ兵C「<は、はい。わかりました。>」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE70
牢屋内
リュカ「ヘンリー、大丈夫かい。」
ヘンリー「あぁ・・・何とかな。お前は?」
リュカ「あばらをやられたけど大丈夫だよ、手当てもしてある。」
ヘンリー「まいったな、けど石を運んでいたよりはマシかな。」
リュカ「ボクたちまでどうして手当てしてくれたんだろ、昔はこんなんじゃなかったはずだ。」
ヘンリー「あぁ、状況が良くなってきたって証拠さ。」
リュカ「状況?」
ヘンリー「頭つかえよリュカ、やつらどうして俺たちを殺さなかったと思う?」
リュカ「さぁ・・・」
ヘンリー「たまには新聞よめ、イタリアもソ連も宣戦布告してるんだ。ドイツ軍はすでに
味方なんていない、もはやナチスが落ちるのも時間の問題さ。もう意味なく
ユダヤ人を殺すようなマネはおおっぴらにできなくなったってことさ。」
リュカ「でもドイツ軍のヒトラー総統はまだ政権をにぎってるよ。」
ヘンリー「だがヤツはこないだの演説で暗殺されかかったって記事を読んだ。けっきょく
未遂に終わったけど、どうやら犯人は内部の犯行ともウワサされてる。
ドイツの中には反ナチス派もいるってことさ。」
戦場の花嫁 PAGE71
リュカ「ヒトラーが生きているうちはまだ平和なんて言えないよ・・・」
ヘンリー「もうすぐだ、もうすぐでドイツは必ず降伏する。戦争ももうじき終わる。」
リュカ「ヘンリー、ボクこの収容所で妙なウワサを聞いたんだけど。」
ヘンリー「なんだよ。」
リュカ「ここで働かされているユダヤ人は、全て抹殺されるって・・・」
ヘンリー「そんなのただのウワサさ、現に俺たちまだこうして生きてるだろ。」
リュカ「でもここにはガス室が設備されていて、そこにユダヤ人を入れて殺すらしいよ。
ここにいたユダヤ人の数が日に日に減っていくじゃないか。」
ヘンリー「仮にそれが本当だとしたら、なおさら早いとこ・・・ん?」
リュカ「どうしたんだい。」
ヘンリー「しっ、誰か来たみたいだぞ・・・ドイツ兵か?」
リュカ「どれどれ・・・」
収容所の牢屋に先ほどの少女がやってきた。
そして驚くことに、あのドイツ将校も一緒に・・・・
戦場の花嫁 PAGE72
マリア「<さ、先ほどは助けていただき、ありがとうございました。>」
リュカ「<キミはさっきの子か・・・ケガは大丈夫?>」
マリア「<はい・・・申し遅れました、私はマリアと申します。>」
ヘンリー「<マリアか、かわいい名前だ。>」
マリア「<そしてこちらはヨシュア・ローゼンヴェルグ大尉です。>」
ヘンリー「<げ、こいつがあのヨシュア大尉だったのか・・・>」
ヨシュア大尉「<・・・・・>」
その将校は何も言わず、黙って私たちの牢屋のカギを開けた。
ガチャガチャ・・・・カチャン
キィィーーー
ヨシュア大尉「<出ろ。>」
リュカ「<は、はい。>」
ヘンリー「<どうも。>」
カキコ
戦場の花嫁 PAGE73
マリア「<お父さん、やっぱり危険じゃないかしら・・・>」
ヨシュア大尉「<そんなこと言ってられるのかマリア、急がないと手遅れになるぞ。>」
リュカ「!」
ヘンリー「<お、おとうさん?>」
マリア「<ご紹介できなくてすみません、実はヨシュア大尉は私の父なんです・・・>」
リュカ「<ということは・・・>」
マリア「<はい、私はマリア・ローゼンヴェルグ。ドイツ人です。>」
ヘンリー「まいったな・・・彼女がドイツ人だったとは。」
リュカ「よ、よせよヘンリー・・・」
ヨシュア大尉「<娘のマリアを助けてくれたそうだな、お前たちがユダヤ人であろうと
何であろうと恩人には違いない。礼を言う。>」
リュカ「<あの・・・>」
ヨシュア大尉「<何だ。>」
リュカ「<い、いえ。何でもないです。(どうもこの人見覚えがあるような・・・)>」
戦場の花嫁 PAGE74
ヨシュア大尉「<時間がないので手短に話す、実はわがドイツ政府は危機に陥っている。
ソ連軍の攻撃も押さえられないどころか、イタリア軍まで参戦してきた。
それに総統閣下の暗殺をもくろむ輩も日に日に増えていくいっぽうだ。
残念だがドイツ降伏は時間の問題だろう。>」
ヘンリー「(バーロ、人殺しの政権なんぞつぶれちまえばいいんだ。)」
ヨシュア大尉「<お前たちも感づいているかもしれんが、実はこの収容所には毒ガスを
設備しているガス室がある。>」
リュカ「!」
ヘンリー「<げげ!ウワサは本当だったのか!>」
ヨシュア大尉「<ユダヤ人は全て抹殺しろとの総統の命令だ。だが娘のマリアまで一緒に・・・>」
ヘンリー「<独裁者め・・・>」
リュカ「<あなたの娘さんはドイツ人じゃないですか。どうして彼女までドレイに?>」
ヨシュア大尉「<マリアは反逆罪としてドレイにさせられたのだ。>」
マリア「<だってお父さん!こんな政治は間違っているわ!戦争ですべて事が解決するわけ
ないじゃないの!お願いだからヒトラーには従わないで!>」
戦場の花嫁 PAGE75
ヨシュア大尉「<マリア、私は軍人だ。何がどうあろうと上官の命令は絶対なのだ。>」
マリア「<上官がユダヤ人を殺せと命じれば、お父さんも殺すのね・・・>」
ヨシュア大尉「<・・・・・>」
リュカ「<それで大尉、どうする気なんですか。>」
ヨシュア大尉「<娘を連れてここを逃げてほしい。>」
ヘンリー「<まじかよ・・・>」
ヨシュア大尉「<ここにお前たちの荷物も用意した、脱出の手口と経路はすべて地図に書いた。
それから収容所のマスターキーを渡す、きっと成功するはずだ。>」
リュカ「・・・・・」
ヘンリー「ど、どうするリュカ。」
リュカ「・・・行くよ、やるしかないだろ。」
ヘンリー「そ、そうだな・・・」
戦場の花嫁 PAGE76
ヨシュア大尉「<さぁマリア、この二人についていけ。>」
マリア「<お父さんも一緒に・・・>」
ヨシュア大尉「<だめだと言っただろう、私は任務を離れるわけにはいかん。>」
マリア「<お父さん・・・>」
ヨシュア大尉「<マリア、戦争はもうじき終わる。お前は平和な時代に生きて幸せをつかむんだ。>」
マリア「<うぅ・・・>」
ヨシュア大尉「<お前の言うとうり、私は悪い父親だったよ・・・だがもうあとには引けん。
いつまでも元気でな・・・私はいつでもお前を愛している。>」
マリア「<お、おとうさん・・・!>」
私はその父娘のやりとりを聞いて複雑な想いがよぎった。
憎きナチスでも、中には彼らのように家族を愛して懸命に生きていこうとしている人もいると。
だがそれはそれ、これはこれ。父がナチスに殺された恨みは今でも忘れてはいない。
戦場の花嫁 PAGE77
ヘンリー「<おい、行くなら早くいこうぜ。>」
リュカ「<マリア、さぁ行こう・・・>」
マリア「<は、はい・・・>」
ヨシュア大尉「<娘を頼む、それから・・・>」
リュカ「<何ですか。>」
ヨシュア大尉「<お前のその指にはめている指輪のことだが・・>」
リュカ「(し、しまった・・・)」
ヨシュア大尉「<・・・・・・>」
リュカ「<あ、あの・・・これはただの安物の指輪で・・>」
ヨシュア大尉「<総統閣下がそのリングを狙っている、くれぐれも気をつけることだ。>」
リュカ「<え・・・>」
ヨシュア大尉「<お前は不思議なやつだな、ナチスに対して敵意を持っているのは感じるが
なぜか私やマリアに対しては敵意を感じられん。こんな形でお前たちと
出会いたくはなかった・・・。>」
リュカ「・・・・」
ヨシュア大尉「<お前の目はどことなくマーサ様に似ている、気をつけて行けよ。>」
リュカ「<え?い、今なんと・・・?>」
ヨシュア大尉「<さぁ行け!ぐずぐずするな!>」
リュカ「<あ・・・は、はい!>」
戦場の花嫁 PAGE78
ヘンリー「おいリュカ!行くぞ!」
リュカ「う、うん。」
マリア「<さようなら、お父さん・・・>」
こうして私とヘンリー、そしてマリアの三人は収容所脱出を図った。
ヨシュア大尉「<生き延びてくれ・・・マリア・・・>」
私が幼いころに出会ったあの将校、それが彼だったと気づいたのは脱出してからのこと。
のちに戦後になってから知ったのだが、このヨシュア大尉は翌年の1945年の4月に戦死したそうだ。
胸には聖母マリアの十字架を抱いたまま、ソ連軍の砲撃によって地に伏した。
ナチス・ドイツ軍の将校として享年45歳、その生涯を閉じることになる。
戦場の花嫁 PAGE79
一方、私たち三人は無事アウシュヴィッツ収容所から脱出に成功。
マリアはカトリック教の教えを学んでいたため、とりあえず安全な町に隔離させ
近くの教会にシスターとして身を捧げた。
ヘンリーも同様に、マリアとともに戦争が終わるまで同じ町にとどまることにした。
のちに彼ら二人はその恋が実り、戦後1952年の春に結婚。翌年に長男を出産する。
息子の名はコリンズ・ラインハット。
そして私は戦争がまだ終わらない時代に、生存を確認するべく実の母を捜すことになる。
ナチス・ドイツ人の母マーサを捜し始めてから、すでに二ヶ月がたとうとしていた。
私の生まれ育った街サンタローズはすでに崩壊、住人どころかドイツ兵の一人として
誰もこの街にはいなかった。
.
戦場の花嫁 PAGE80
この国のどこかにいる母マーサに会ったところで、私はどういう態度で再会すればいいのか。
私の父を殺した憎むべきナチス・ドイツ軍、そして母もドイツ人。
父と母の間にどんな出会いがあって 私が生まれたのかは知らない。
だが私は父を信じている。「生きてくことが最も大事」「この世で一番の宝物は家族」。
戦争という時代において 敵対している者同士が 愛し合ってはならぬという決まりはない。
どんなことがあろうと 私は私の家族を 信じて生きていくだけだ・・・・。
第三章 〜闇の思春期時代〜
完
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE81
第四章 〜青きその青春時代〜
1945年 2月
ポーランド 西の都 サラボナの街にて
リュカ「ふぅ、とりあえず今夜はこの街にとどまることにするか。」
アウシュヴィッツ収容所から脱出したのはいいものの、母を捜し出すための情報が
何もなかったため、最初の二ヶ月間は国中をさまよい歩いた。
リュカ「どこか働けそうなところがあればこの街にしばらくいてもいいんだけどなぁ。」
*「おいそこの兄ちゃん、野菜買っていかないか。どれも新鮮だぞ。」
リュカ「あ、いえけっこうです・・・」
*「そこのあなた、ニワトリはいかが。タマゴも生めるしお肉も最高よ。」
リュカ「あ、あの・・・けっこうですので。」
戦場の花嫁 PAGE82
路上で売りつけようとする商人たちをよけながら、私はふらふらと
街の商店街を歩いていると、ある一人の少女に出会った。いや、ぶつかった。
ドスン!
リュカ「うわ!」
フローラ「きゃっ!」
ドテ!
リュカ「す、すみません。大丈夫ですか。よそ見しながら歩いていたもので・・・」
フローラ「い、いえ、私こそごめんなさい・・・」
それはいかにもどこぞの富豪の令嬢のような気品ある少女だった。
そして倒れた少女を起こしてあげようと、私が手を差しのべたそのときだ。
これが運命的な出会いだとは、あまりにもベタな展開で今思い返すと吹き出してしまう。
指輪をめぐるこの少女との出会いが のちに‘運命的な再会’を果たすことになるとは・・・
戦場の花嫁 PAGE83
リュカ「ほんとにゴメン、さぁつかまって。」
フローラ「は、はい・・・ハッ!」
リュカ「?どうしたの。」
フローラ「・・・・!」
このときは少女が何に対して驚いているのかわからなかった。
あとから知ったが、どうやら私の手の指に光る指輪を見て驚いたそうだ。
フローラ「あ、あの・・・ごめんなさい!失礼します!」
リュカ「ね、ねぇちょっと・・・」
足早に走り去っていった少女を、私はぽかんと口を開けたまま見ていただけだった。
リュカ「なんだよあの子・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE84
宿屋 受付にて
リュカ「すみません、部屋あいてますか。」
ダンカン「お一人さまですか?」
リュカ「そうです。」
ダンカン「空いてますよ、少々お待ちください。」
リュカ「はい。」
年月というものはあっという間だと言うが、それとともに記憶のほうは
すぐに忘れてしまうものだ。
悲しい思い出は忘れることはできないが、それ以外のことはすっかり忘れてしまう。
このとき私とこの宿屋主人は、お互いまだ誰なのか気づいていなかった。
私たちは知り合いだったというのに・・・
戦場の花嫁 PAGE85
ダンカン「・・・・あんた、身分証明書見せてもらっていいかい?」
リュカ「え?どうしてですか。」
ダンカン「いいから早く。」
リュカ「ごめんなさい、証明書はドイツ兵に取り上げられてしまって。」
ダンカン「ほぅ。」
リュカ「あの、お金なら足りると思うんですけど。」
ダンカン「すまんな、部屋はもう一杯だよ。他をあたってくれ。」
リュカ「え?」
ダンカン「ほらほら、そんなとこに立ってたらお客さんのジャマだろ。」
リュカ「ま、待ってくださいよ。さっき部屋空いてるって・・・」
ダンカン「知らないね。」
リュカ「・・・・・・」
戦時中はレストラン、ホテル、喫茶店はおろか、ろくに店で買い物ができなかった。
どいつもこいつもユダヤ人だとわかるとケムたがって追い払う。
戦場の花嫁 PAGE86
ダンカン「おい、早く出て行ってくれないか。」
リュカ「ふーん、あんたボクがユダヤ人だと気づいて・・・」
ダンカン「面倒なことには関わりたくない、この街だってドイツ軍の領域なんだ。」
リュカ「あんたドイツ軍でもないくせに人種差別か、同胞として恥ずかしくないんですか?」
ダンカン「おい、いい加減にしないと警察へ通報するぞ。電話一本でかけつけてくるぞ。
それともドイツ兵に連行されたいか?」
リュカ「何だと・・・おい、ちょっとこっちへ出て来い。」
ダンカン「な、なんだ。やるのかボウズ。」
長いことドレイ生活をしいられてきたおかげで、頭に血が昇るのも早くなってしまった。
昔はおとなしい子だったのだが・・・
ダンカン「このガキめ!通報されたいのか!」
リュカ「うるさい!ボクはおまえみたいな偽善者を見るとムカついてくるんだよ!」
sage
戦場の花嫁 PAGE87
もみあっているうちに、やがて宿屋の二階から一人の女の子が降りてきた。
ビアンカ「どうしたのお父さん、何を騒いで・・・」
ダンカン「あ、ビアンカ!すぐに警察を!」
リュカ「わかったよ!出ていけばいいんだろ!」
ダンカン「あぁそうさ、出ていけ!ユダヤ人は迷惑だ!こっちまで殺されてしまう!」
ビアンカ「お父さん、そんな言い方しなくても・・・あら?」
リュカ「ばかやろー!こんなとこもう二度とくるもんか!」
ビアンカ「・・・・」
リュカ「なんだよ、どいてくれ。」
ビアンカ「・・・・・・」
リュカ「どいてくれって言っ・・・ん?」
ビアンカ「そ、そんな・・・まさか・・・」
リュカ「え・・・・」
戦場の花嫁 PAGE88
ビアンカ「あ、あなたなのね・・・」
リュカ「あ・・・あ・・・」
赤い糸の約束は果たされることになった。
その女の子は首に紫色の布を巻きつけていた。その布には見覚えがある。
母を見つけるよりも前に、この日は一つの願いがかなった。
その女の子はみすぼらしい格好をした私を前に、目に涙をためながらこう言った。
「私の大切な リボンを盗られました ドイツ兵のしわざでしょうか。」
そして私も目をうるませて彼女にこう答えた。
「いいえ 犯人はユダヤ人です ボクもターバンを没収されました。」
戦場の花嫁 PAGE89
どんなに年月が経とうと、私たちの間に再会の言葉はいらなかった。
赤い糸の再会は今日、果たされた。
気がつくと私は使い果たしたはずの涙をこぼし、彼女を抱きしめていた。
リュカ「ビ・・ビアンカ・・・!」
ビアンカ「リュカ・・・!」
ダンカン「え?え?い、いったい何がどうなってるんだ・・・?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE90
宿屋 事務所にて
ビアンカ「もう、お父さんったら。リュカのことすっかり忘れて・・・」
ダンカン「いやーすまない、こんなに大きくなっていたから気がつかなかったよ。」
リュカ「ボクもダンカンさんだとは気づかなくて・・・」
ダンカン「ははは、私もフケたからなぁ。」
ビアンカ「リュカ、私はずっと信じていたわ。あなたがきっと生きていると。」
リュカ「うん・・・」
ビアンカ「パパスさんは?」
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「そう・・・・」
ダンカン「・・・そ、そうか。さぞ苦労してきたんだろうな。うちでも母さんが
ドイツ兵に殺されてね。」
リュカ「でもダンカンさんたちがこの街に住んでいたなんてビックリしたよ。」
ダンカン「あぁ、あれからあちこちの街をてんてんとしてな。ようやくこの街で
小さな宿屋を経営することができたんだ。」
戦場の花嫁 PAGE91
ビアンカ「リュカ、今日は泊まっていけるんでしょ?」
リュカ「そのつもりだったんだけど・・・」
ビアンカ「・・・お父さん。」
ダンカン「わ、わかってるさ。もちろん泊まっていってくれ。い、いや金なんて
払わなくてもいいさ。ユダヤ人だろうと関係ない。」
ビアンカ「ごめんねリュカ、実は私のお母さんが殺されたのはユダヤ人を泊めて
しまったからなの。だからお父さんもそのことで・・・」
リュカ「そうだったのか・・・。わかった、ボクやっぱり他のとこへ行くよ。」
ビアンカ「い、いえいいのよ。私たちは大丈夫だから。」
ダンカン「そ、そうだよリュカ。頼むから気にせんでくれ。」
リュカ「でも・・・」
チリン チリーン!
ビアンカ「あ、お父さん。お客さんよ。」
ダンカン「おっとまずい、じゃあビアンカ。リュカを頼むよ。」
ビアンカ「うん。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE92
宿屋 受付前
ダンカン「いらっしゃいませ、お二人さまですか?」
ルドマン「いや、悪いが客じゃない。ちょっとお尋ねしたいことがあってな。」
フローラ「・・・・・」
ダンカン「はぁ、何でしょう。」
ルドマン「この近くでみすぼらしいユダヤ人の少年を見かけなかったかね。髪は黒髪で
黒の瞳、身長は・・・」
フローラ「お父様、たしか170と少しくらいだったと思います。」
ダンカン「あ、あのぅ・・・あなたは警察の方で?」
ルドマン「いやいや、ご心配なさるな。ドイツ軍の使いなどではない。」
ダンカン「(黒髪で黒の瞳、身長170と少し・・・リュカのことだな・・・)」
ルドマン「ここに泊まっている客でそういう少年はおりますかな?」
ダンカン「・・・・・」
ルドマン「・・・どうなされた、ご主人。」
戦場の花嫁 PAGE93
ダンカン「あ、い、いえ・・・申しわけありませんが、そのような少年は
ここには泊まっておりませんが。」
ルドマン「そうですか、邪魔しましたな。フローラ、行くぞ。」
フローラ「はい・・・」
ダンカン「(ふぅ・・・何なんだこいつら・・・)」
リュカ「ねぇダンカンさん、やっぱりボクほかのとこで泊ま・・」
ダンカン「バ、バカ!出てくるんじゃない!」
リュカ「え・・・」
フローラ「あ!」
ルドマン「どうした、フローラ。」
フローラ「お父様、あの方です!」
ルドマン「なに・・・?」
リュカ「あれ、さっきの女の子じゃないか。どうしてここに・・・」
ルドマン「ちょっと失礼、きみの手を見せてもらえないか。」
リュカ「?」
ルドマン「噛みつきはせん、きみの手を見るだけだ。」
リュカ「な、なんですかあなたは・・」
ルドマン「おぉ!本物だ!本物の‘炎のリング’だ!」
リュカ「!」
フローラ「お父様・・・」
戦場の花嫁 PAGE94
ルドマン「き、きみ。この指輪をどこで?」
リュカ「これは父の形見ですけど。」
ルドマン「いやー!これは驚いた!まさに運命的な出会いとはこのことだ!きみ、ちょっと
私の別荘まで来てくれんか。」
リュカ「ちょ、ちょっと・・・」
ルドマン「フローラ、何を恥ずかしがっておる。こっちへ来なさい。」
フローラ「は、はい。」
ルドマン「紹介しよう、私の娘のフローラだ。」
フローラ「は、はじめまして・・・」
リュカ「あのぅ・・・」
ルドマン「いやーこんなに早く娘のいいなずけが見つかるとは思わなかった!」
リュカ「はぁ?」
戦場の花嫁 PAGE95
ダンカン「ちょ、ちょっとあなた。どこの方が知りませんけど何を一人で勝手に・・」
ルドマン「ええい離せ、私を誰だと思っている。」
ビアンカ「どうしたの?さっきから騒いで・・・」
リュカ「あ、ビアンカ。」
フローラ「!」
ルドマン「きみきみ、その指輪は炎のリングといってな。・・・まぁいい、面倒な説明は
あとだ。娘の指を見てみなさい。」
リュカ「え?」
ルドマン「いいから私の娘の手に光るものをごらんなさい。フローラ、ほらお見せして。」
フローラ「はい・・・」
リュカ「あれ?これは・・・」
戦場の花嫁 PAGE96
何がなんだかわけがわからなかったが、のちに改めて紹介された。
まずこの富豪の紳士はルドマン・カルバートという名のフランス人だそうだ。
そしてその娘がフローラ・カルバート。
ヨーロッパ各地にいくつもの別荘を所有しており、このポーランドにも二つほど
別荘を持っているそうだ。
そんなことはどうでもいいが、なぜこの私に興味を持ったのかが疑問だった。
あとから聞いた話によると、正確には私ではなく私の持っていた「指輪」が目的だったそうだ。
父の形見であるこの‘炎のリング’にどれほどの興味を持っていたのか知らないが、
これはあんたらのような富豪に売る気はないとはっきり言ってやった。
ところがそうではなかった。この指輪が欲しいわけではなかったのだ。
私はこのフローラという娘の指にはめていた指輪の正体を聞いて驚いた。
彼女がはめていたのは‘水のリング’という指輪だそうだ。
そういえば昔、父からこんな話を聞いたことがある。
ガンガレー
戦場の花嫁 PAGE97
あぁ、詳しくは知らんが‘水のリング’という
水の聖霊の指輪があるらしい。
へぇー
お前が炎のリングを持っているとすれば、いつかこの世界のどこかにいる
‘水のリング’を持った人に出会うときが来るかもしれんな。
だとしたら何なの?
ははは、お前のお嫁さんになる人のことだ。
えぇ?
お前のお嫁さんはどんな娘なんだろうな、私も見てみたい。
や、やだよ。今からそんな・・・
ははは。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE98
まったくバカげた話だった。
彼女は小さいころから‘水のリング’をはめていたそうだ。
大きくなっていつか結婚するとき、‘炎のリング’を所有している者に
嫁ぐのが夢だったとのこと。
親バカのルドマンはそんな娘がかわいくてしかたなく、今まで言い寄ってきた
フランス人の金持ち坊ちゃんたちのプロポーズを次々に蹴っ飛ばしてきたという。
親子そろって夢見るお星さまのイカれたフランス人だった。
私はこの世間知らずのフローラお嬢さまに、面と向かってこう言ってやりたかった。
「あのね、おじょうちゃん。サンタクロースなんてほんとはいないんだよ。」と。
ともかくこの日はいろいろなことがありすぎて、なんとも疲れた日だった。
ビアンカとの再会、フローラとの出会い。
私には母を捜すという大事な目的があるが、実は前から少し考え始めてはいた。
父を失った今、戦争が終わったら私も将来のことを考えねばと。
私にも家庭が持てるだろうか。
こんなユダヤ人に誰が嫁に来てくれるんだろうかと、まだ16歳のころから
真剣に考え始めていたのだ。
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戦場の花嫁 PAGE99
ダンカンの宿屋 二階にて
ビアンカ「だいじょうぶ?。」
リュカ「あーもう疲れたー。」
ビアンカ「うふふ、さんざんだったわね。ルドマンさんたちは別荘へ帰ったらしいわ。」
リュカ「かんべんしてほしいよ、なんでボクがこの指輪をしてたってだけで
いいなずけなんてさ。」
ビアンカ「素敵じゃない、小さいころから夢見てた指輪をした王子さまを待ち続けて・・・」
リュカ「あのねビアンカ、ひとごとだと思って勝手な想像しないでよ。」
ビアンカ「いいじゃない、女の子ってそういうものにあこがれるものよ。」
リュカ「この指輪はもともと父さんのだよ、もしこの指輪をボクじゃなくて他の誰かが・・・
例えば男じゃなくて女が持っていたとしたら、彼女どうする気だったんだろ。」
ビアンカ「さぁね、知らないわ。」
リュカ「相手が女でも結婚するつもりだったのかな。」
ビアンカ「しーらない。男の子って夢のないことばかり言うのね、あなたも昔はそんな子じゃ
なかったのに。もっとかわいかったよ。」
リュカ「長いことドレイ生活で男を相手に貞操を守ってきたせいかな。」
ビアンカ「え??」
リュカ「あ、い、いや・・なんでもないよ。」
戦場の花嫁 PAGE100
ビアンカ「あ、そうそうリュカ。夕食のお買い物につきあってくれない?」
リュカ「え、でもボクは・・・」
ビアンカ「泊まっていくんでしょ、遠慮することないのよ。それにあなたちょっとやせすぎよ、
もっと栄養のあるもの取らないと。」
リュカ「そ、そうかな・・・」
ビアンカ「ほら早く、行くわよ。」
リュカ「わ、わかったよ。そんなに引っぱるなって。」
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戦場の花嫁 PAGE101
一方そのころ―――――ベルリン ナチス・ドイツ軍本部 総統室
一人のドイツ士官が総統室へやってきた。
ガチャリ
ドイツ士官「<ハイル ヒトラー!西区から受けた連絡をご報告にきました!>」
総統「<言ってみろ。>」
ドイツ士官「<は!西の都サラボナの街において、水のリングを所有しているフランス人の
家族を発見したとのことです!>」
総統「<何だと?>」
ドイツ士官「<ジャミ中尉とゴンズ中尉が現場に向かっています!>」
総統「<よし、指輪を入手したら連絡をよこせと伝えろ。>」
ドイツ士官「<ハイル ヒトラー!>」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE102
サラボナの街 商店街通り
リュカ「ビアンカ、まだ買うつもりなのかい。」
ビアンカ「えーと、ジャガイモにタマネギでしょ。トリ肉にパセリと・・・」
リュカ「そんなにたくさん買ってどうするんだよ。」
ビアンカ「あなた毎日なに食べてたのよ。」
リュカ「豆だよ。」
ビアンカ「ダメよ、もっと栄養つけないと。今夜は私がおいしいもの作ってあげる。」
リュカ「そっか、それは楽しみだな。」
ビアンカ「えーと、あとは・・・あら?」
リュカ「どうしたんだい。」
ビアンカ「ちょ、ちょっとリュカ・・・あれ見て。ルドマンさんたちじゃない?」
リュカ「え?」
そこには先ほどのルドマンと奥さん、それにフローラもいた。
彼らはなぜかドイツ兵に捕らえられていた。
支援
戦場の花嫁 PAGE103
ルドマン「<ま、待ってくれ。話せばわかる。私たちはただ・・・>」
妻「あ、あなた・・・!」
ジャミ中尉「<三人ともそこへひざまずけ。>」
ゴンズ中尉「<おい、お嬢ちゃんもだよ。そこへひざまずけ。>」
フローラ「う、うぅ・・・助けて・・・」
私はひとめ見てわかった、こいつらの顔は忘れない。
ドイツ士官のジャミ中尉とゴンズ中尉だ。
ジャミ中尉「<もう一度聞くぞ、お前ら家族は水のリングを持っているはずだ。>」
ルドマン「<し、知らない・・・>」
ジャミ中尉「<ウソつくな!お前ら家族が指輪を持っていると連絡を受けている!>」
フローラ「(お、お父様・・・もう指輪を出したほうが・・・)」
ルドマン「(バ、バカを言うな・・・あの指輪は家宝なんだぞ・・・)」
フローラ「(でもこのままじゃ私たち殺されて・・・)」
ゴンズ中尉「<おい!何をゴチャゴチャ言ってる!さっさと指輪を出せ!>」
ルドマン「<だ、だからそんな指輪は知らないと・・・>」
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戦場の花嫁 PAGE104
リュカ「ビアンカ、ここで待っていてくれ。あの人たちを助けにいく。」
ビアンカ「だ、だめよリュカ。あなたまで殺されるわよ。」
リュカ「そうはいかない、ほっといたらあの人たち殺されてしまうよ。」
ビアンカ「お願いだからバカなことしないで、せっかく助かった命なのに・・・」
リュカ「バカなのはあの家族さ。」
ビアンカ「え・・・」
リュカ「ここを動くなよ。」
ビアンカ「ま、待って!リュカ!」
私は銃を突きつけながらも指輪を出そうとしないルドマンに腹が立ったのだ。
娘まで殺されてしまうかもしれないのに・・・
ルドマン「<指輪なんか知らない!本当だ!>」
ジャミ中尉「<どう思う?ゴンズ。>」
ゴンズ中尉「<ウソくせえな、隠してるに違いない。>」
戦場の花嫁 PAGE105
ジャキン!
フローラ「きゃあ!」
ルドマン「フローラ!」
ジャミ中尉「<10秒待ってやる、指輪を出さないとこの娘の頭を撃ちぬく。>」
ルドマン「<や、やめてくれ!指輪なんか知らないと言ってるだろう!>」
フローラ「お父様!」
ジャミ中尉「<どこまでもしぶといオヤジだ、まぁいい。じゃこの小娘を殺す>」
フローラ「いやああああ!!」
リュカ「<待ってくれ!>」
ジャミ中尉「<ん?>」
ゴンズ中尉「<なんだお前。>」
リュカ「<指輪はその女の子が持っている、たぶんポケットの中を探せばあると思う。>」
ジャミ中尉「<何だと?>」
フローラ「リュ、リュカさん・・・!」
ルドマン「き、貴様どういうつもりだ・・・!」
リュカ「・・・・・」
戦場の花嫁 PAGE106
ゴンズ中尉「<おい、おじょうちゃん。ちょっと失礼するぞ。>」
フローラ「うぅ・・・」
ジャミ中尉「<どうだ、あったか?>」
ゴンズ中尉「<ゲ、ほんとにあったぞ・・・これが水のリングに違いない。>」
ジャミ中尉「<ほぅ。>」
ルドマン「く、くそぉぉおおお・・・!わが家宝の指輪が・・・!」
ジャミ中尉「<おい兄ちゃん、どこのどいつか知らんが教えてくれてありがとよ。>」
リュカ「・・・・・」
ジャミ中尉「<ん・・・おい、お前どこかで会ったか?>」
リュカ「<さぁね・・・>」
ジャミ中尉「<ふん・・・まぁいい。おいゴンズ、もう行くぞ。指輪を本部へ届けねば。>」
ゴンズ中尉「<あぁ、わかった。>」
ようやく二人のドイツ士官はその場を去っていった。
.
戦場の花嫁 PAGE107
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「リュカ!大丈夫?!」
リュカ「大丈夫だよ、なんともない。」
ビアンカ「よかった・・・!」
フローラ「あ、あの・・・」
リュカ「ケガはない?フローラ。」
フローラ「は、はい・・・」
ルドマン「おい!どういうつもりだ!わが家宝の指輪を!なぜドイツ野郎に引き渡させた!」
リュカ「・・・・」
ルドマン「おい何とか言え!このままで済むと思っているのか!あの指輪は貴様のような
ユダヤ人が一生かかっても買うことのできない高価な・・」
リュカ「うるさいね・・・」
ルドマン「な、なぬ??」
リュカ「そんなことよりも奥さんや娘さんの心配でもしたらどうですか。」
ルドマン「な、なんたる無礼なやつだ!そうか!貴様はドイツ軍の手先に成り下がった
ユダヤ人だな!この非国民め!」
リュカ「そんなに指輪が欲しければボクのをあげますよ。」
ルドマン「?!」
ビアンカ「リュカ!」
戦場の花嫁 PAGE108
今日まで大事にしてきた父の形見である炎のリング、私はあっさりとルドマンにゆずった。
だがもし父が生きていたら私と同じ行動をとっていたような気がしたのだ。
娘や奥さんまで銃を突きつけられていたのだ、迷わず指輪よりも命のほうを選んでいただろう。
私や父パパスにとって、本当の誇りというものはこのような犬死ではない。
たとえ他人事でも生きていくことが何よりも大事なのだ。
ルドマン「お、おい待て!なぜ私に炎のリングをそうやすやすとくれるのだ!」
リュカ「ビアンカ、行こう。」
ビアンカ「え、えぇ・・・」
ルドマン「ま、待ってくれ!お前はいったい・・・!」
フローラ「・・・・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE109
――――その夜 ダンカンの宿屋にて
リュカ「ごちそうさまー。」
ビアンカ「よく食べたわね。」
ダンカン「ははは、男の子はたくさん食べなきゃな。」
リュカ「ビアンカ、ほんとにおいしかったよ。キミがこんなに料理が上手だったなんて。」
ビアンカ「あらなによ、私は女らしくないっていうの?」
リュカ「い、いや・・・」
ダンカン「はっはっは。リュカ、こんな娘でもよかったらもらってやってくれないか。
毎日おいしいスープを作ってもらえるぞ。」
ビアンカ「ちょ、ちょっとお父さん。こんな娘ってなによ。」
リュカ「ははは・・・」
チリン チリーン
ダンカン「おっとお客さんか。」
ビアンカ「いいわ、私が出る。」
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戦場の花嫁 PAGE110
受付前
ビアンカ「いらっしゃいませー。あら、あなたは・・・」
フローラ「こんばんは・・・」
ビアンカ「フローラさんね、何かご用?」
フローラ「すみません、ちょっとリュカさんに・・・」
ビアンカ「リュカー!フローラさんが来てるわよー!」
リュカ「そ、そんなに大きな声出さなくても聞こえるよ。」
ビアンカ「うふふ、じゃあごゆっくり。」
リュカ「どうしたの、フローラ。」
フローラ「あの・・・」
リュカ「ん?」
フローラ「ごめんなさい、あの・・・ちょっと外へ出ませんか。」
リュカ「あ、あぁ・・・うん、わかった。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE111
サラボナの街 商店街通り
フローラ「先ほどは助けてくれてありがとうございました。」
リュカ「いいんだよ、それより無事でよかったね。」
フローラ「あの・・・ビアンカさんという方はリュカさんとはどういうご関係で?」
リュカ「あ、うん・・・幼なじみだよ。」
フローラ「素敵な方ですね。」
リュカ「そ、そう?」
フローラ「リュカさん、私あのときのあなたの行動が信じられなかったんです。」
リュカ「あのときって?」
フローラ「何のためらいもなく指輪をドイツ士官に差し出したじゃないですか。」
リュカ「うん、ごめんね。ああでもしなきゃルドマンさん指輪を出そうとしなかったよ。」
フローラ「でもおかげで私たち助かりました。」
リュカ「命は大切にしないとね。」
フローラ「私、小さいころからあの指輪をずっと大切にしてきたんです。でもドイツ兵に
銃を突きつけられたら、いくら私でもやっぱり・・・」
リュカ「そうさ、それが当たり前なんだよ。ちっとも恥ずかしいことじゃないよ。」
ガンガレ
戦場の花嫁 PAGE112
フローラ「でもそのあとリュカさんは私の父にあっさりと自分の指輪をゆずったじゃないですか。
あなたのお父様の形見を・・・」
リュカ「うん、でも・・・父さんがもし生きていたら、ボクと同じことしてたんじゃ
ないかなぁって思ってさ。」
フローラ「リュカさん・・・あなたがあの高価な指輪を命と引き換えにあっさりとドイツ士官に
ゆずったこと、そしてそのあと自分の父の形見をあっさりと他人にゆずった行動、
うまく言えませんけど・・・私なんか感動しました。」
リュカ「そ、そうかな・・・」
フローラ「あなたは私に‘生きる’という意味を教えてくださったような気がします。
どんな学校の先生でも教えてもらえることのできない貴重な体験をしました。」
リュカ「・・・・」
フローラ「やっぱり私まだ子供でした、夢ばかり見てた世間知らずの女です。
リュカさん、これはあなたにお返しします・・・」
フローラは‘炎のリング’を私に差し出した。
リュカ「フローラ・・・」
フローラ「大丈夫です、父には言ってありますから。かなり落ち込んでいたようですけど。」
戦場の花嫁 PAGE113
リュカ「ありがとう・・・キミは素敵な子だと思うよ。」
フローラ「うふふ、ほめても何も出ませんよ。」
リュカ「ははは・・・」
フローラ「私そろそろ帰ります、付き合ってくださってありがとうございました。」
リュカ「あ、送っていこうか。」
フローラ「大丈夫ですよ、別荘はすぐ近くですから。」
リュカ「フローラ、お父さんを大事にしてね。」
フローラ「えぇ、もちろんです。」
リュカ「・・・・・」
フローラ「リュカさん。」
リュカ「なに?」
フローラ「ビアンカさんは本当に素敵な女性だと思います、大事にしてあげてくださいね。」
リュカ「え・・・」
戦場の花嫁 PAGE114
フローラ「うふふ、戦争が終わったらいつか将来、ご結婚なさるんでしょうね。
ビアンカさんを幸せにしてあげてください。」
リュカ「ちょ、ちょっと待ってよ。ボクたちはそんな・・・」
フローラ「じゃあおやすみなさい。」
リュカ「あ・・・」
この年の4月、ソ連軍戦車隊がベルリン市街に突入した。
いよいよもってナチス・ドイツ軍の敗退が余儀なくされた。
総統アドルフ・ヒトラーは‘水のリング’を手に入れたが、彼の暗殺をもくろむ者が
次々と現れ始めた。
この当時でヒトラー暗殺未遂事件は40件を超える。
戦場の花嫁 PAGE115
カルバート一家は数日後にサラボナを離れ、故郷フランスへと帰国した。
やがて私はフローラとは二度と会うことはなかった。
戦後何年もあとになってから新聞で読んだが、フローラはフランスの青年実業家と
結婚したそうだ。青年の名はアンディ・R・ジュネ。
幸せな家庭を築いて、夫はのちに名誉市民として表彰されたそうだ。
そして私は依然として母の情報は何もつかめないまま、とりあえずダンカンの宿屋で
世話になることにした。
このサラボナも安全とはいえないが、ビアンカを守るためにも
この街にとどまっておいたほうがいいと思ったのだ。
戦場の花嫁 PAGE116
だがそれもつかの間、この二ヵ月後にサラボナは戦場と化す。
反ナチス派がドイツ軍に戦いを仕掛けてきたのだ。
結果は反ナチス派が勝利を勝ち取ることになるが、建物はほとんど崩壊し
見るも無残なホロコーストと化す。
この当時で殺されたユダヤ人の数は20万人を超える。
私の将来は どんな未来があるのか どんな運命が待ち受けているのか。
戦火の中で迎える青春時代 青く燃え上がった炎とともに
指輪はじっと時代を見つめ 戦場の炎の調べを唄うようだった。
第四章 〜青きその青春時代〜
完
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
わくわくさん。
hu- tukareta
間に書き込んでくれている人ありがとお。
いよいよ最終章とエピローグのみでs
戦場の花嫁 PAGE117
最終章 〜純白の明日〜
1945年 4月
サラボナの街 ダンカンの宿屋にて
ビアンカ「おはようリュカ、今日は起きるの早かったね。」
リュカ「ふぁー・・・おはよ、ダンカンさんは?」
ビアンカ「お父さんは用事があって今朝はやくから街へ出かけたわ。」
リュカ「そう。」
フローラたちが帰国してから早二ヶ月が経とうとしていた。
私は結局この宿屋の仕事を手伝いながら住みこませてもらうことになった。
戦場の花嫁 PAGE118
リュカ「おー、おいしそうだね。朝ごはん?」
ビアンカ「だめよつまみ食いは、座って待ってなさい。」
リュカ「これちょっとだけちょうだいね。」
ビアンカ「あ、こら!だめだって言ってるのに!」
私とビアンカは、もうこのころにはお互い昔以上に仲も進展していた。
言ってみれば友達以上、恋人未満というやつだ。
彼女のことは好きだが、どうもまだそれ以上の感情を伝えられないというか
微妙な年頃だったのだ。
今はお互いこれでいいのかもしれない。
ビアンカ「さぁリュカ、できたわよ。」
リュカ「あーおなかすいた。」
ビアンカ「まだお客さんも来ないみたいだから先に食べてて。」
リュカ「いただきまーす。」
戦場の花嫁 PAGE119
ここでの生活にもようやく慣れ始めてはきたが、実は頭の中は母のことで一杯だった。
今ごろどうしてるのだろうか、ちゃんと食べるものは食べているんだろうか。
寝るとこや住む家はちゃんとあるのだろうか・・・と。
だがそんなことを考えながら食事を続けていると・・・
ビアンカ「・・・ねぇリュカ、大事なお話があるんだけど。食べながらでいいから
聞いてくれる?」
リュカ「なに?・・・もぐもぐ。」
ビアンカ「あのね、もしあなたに再会したら、これ話していいのかどうかずっと悩んで
いたんだけど・・・」
リュカ「だから何。」
ビアンカ「あなたお母さんを捜しているって言ったよね。」
リュカ「うん・・・ボクたちがまだ小さかったころは死んだなんて聞かされてたけどね。
実は生きているんだって、父さんが死ぬ間際に言ってたんだ。」
ビアンカ「・・・・・」
(´ー`)y─┛~~
戦場の花嫁 PAGE120
リュカ「大丈夫だよ。戦争ももうじき終わるし、きっとこの国のどこかにいるさ。」
ビアンカ「あ、あのねリュカ・・・」
リュカ「なんだよ、どうしたの。」
ビアンカ「わ、私・・・あなたのお母さん、実はどこにいるか知ってるの。」
リュカ「えぇ?!」
朝早くからビアンカの口から思いもよらぬ発言を聞いて、一気に目が覚めた。
どうしてそれを早く言わないのかと。
ビアンカ「ごめんなさい、私あの手紙を読んでしまったの・・・」
リュカ「ビ、ビアンカ。母さんの居所を知ってるのかい?教えてよ!」
ビアンカ「で、でもリュカにはつらすぎると思って・・・」
リュカ「手紙って何のことだよ!誰の手紙?!」
戦場の花嫁 PAGE121
ビアンカ「あなたのお父さんのパパスさんよ、息子のリュカへって書いてあるわ。
リュカたちがサンタローズの街を去ったあとに、あなたの焼けた家から
手紙を見つけたの。」
リュカ「ビアンカ、頼むよ。その手紙を読ませて。」
ビアンカ「でも・・・」
リュカ「父さんからの手紙なんだろ?大丈夫だよ、ボクはもうどんな事実でも
受け止められる覚悟はとっくにできてるんだ。」
ビアンカ「リュカ・・・」
リュカ「お願いだよ、その手紙を見せてくれ。」
ビアンカ「わかったわ・・・。」
ビアンカはそう言うと、焼けかかった一枚の手紙を持ってきた。
私はこの父からの手紙にどんな事実が書いてあろうと、すべて受け止められる覚悟は
できていたつもりだった。
父が死ぬ間際に言い残した言葉は今でも頭に残っている。
だが母がナチス=ドイツ人だからって、それがなんだというのだ。
悪いのは総統ヒトラーなのだ、この国を侵攻しユダヤ人を虐殺する憎きナチスなのだ。
そう言い聞かせ、そう信じてきた。
だがこの手紙は それ以上のことが書いてあった・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ヽ(゚∀゚)ノ
戦場の花嫁 PAGE122
わが息子リュカへ――――
リュカよ、この手紙を読んでいるということは、私は何らかの理由で
お前のそばにはいないのだろう。
お前には全てを話すときが来るまで、真実はまだ伏せておいたほうが良いと思ったのだ。
今まで何も話してやれなかったことを許してくれ。
すでに知っているかもしれんが、お前の母マーサは純血のナチス=ドイツ人だ。
もう聞き及んでおろう、悪名高きナチス・ドイツ軍の総統アドルフ・ヒトラーの名を。
そしてお前の母の旧姓はマーサ・ヒトラー。そう、ヒトラーの実の妹なのだ。
つまり私にとってヒトラー総統は義理の兄なのだ。
お前の気持ちはわかっているつもりだ、だがどうかマーサを憎まないでやってくれ。
マーサは国を亡命しようとわがポーランドへ逃げてきたのだ。
兄であるヒトラーが政権を握る前から、マーサはヒトラーとは意見が合わなかったらしい。
マーサと出会ったころは私は当時軍人だった、私たちは敵国同士だったが恋に落ち
ついに駆け落ちまでして二人でポーランドへ逃げた。
戦場の花嫁 PAGE123
だがナチスはそれで黙ってはいない、すぐに追っ手を差し向けられ
私たちは亡命者として国を追われる身となった。
ヒトラーは私とマーサの結婚が決まったころ、私への暗殺命令を下したらしい。
そのときに暗殺命令を受けたのがゲマ大佐だ。
ゲマは血まなこで私を追っていたようだが、かんじんの情報が不充分だったため
私たちは何とかドイツ士官にも身元がバレずにサンタローズの街に住むことができた。
そして何とかお前を無事出産することができ、ようやく私たちは幸せをつかんだと
心の底から思っていた。
しかしお前を出産させてすぐのことだ、私の留守中にマーサはドイツ兵に身柄を拘束された。
私は赤ん坊のお前を抱いたまま身を隠すのが精一杯で、マーサを救ってやれなかった・・・。
本当にすまない、いいわけがましいが今私が捕まれば殺されるだけだったのだ。
戦場の花嫁 PAGE124
しかもヤツらの狙いはこの私だけではなかった、私の持つ「指輪」が狙いだったのだ。
この世界には三つの伝説の指輪があるそうだ。
‘炎のリング’‘水のリング’そして‘命のリング’。
この三つのリングを手にした者は、覇王のチカラを手に入れるという言い伝えがある。
確かにどの指輪もかなりの値打ちはあるが、指輪のチカラというのはただの迷信だと思う。
だがお前がもしその指輪を手にしていたら充分気をつけろ。ヒトラーはそれを狙っている。
早めに売ってしまうか捨てるかどちらかにしろ。それは私たちユダヤ人にとって危険な指輪だ。
リュカよ、お前の母マーサはおそらくヒトラー総統のもとにいるはず。
反逆者は殺される運命にあるが、いかにヒトラーといえど身内を死刑にするとは思えん。
戦場の花嫁 PAGE125
戦争が終わったら、一度母さんに会ってやってくれまいか。
マーサはつらい思いをさせたお前に対して、心から謝罪したいそうだ。
息子によってどんな仕打ちも受けると。
だがこれだけはわかってくれ、リュカ。
私もマーサも、お前を産んだことに関して 少しも後悔などしていなかった。
私もマーサも、お前のことは心から愛していた そしてこれからも。
私たちにとって かけがえのない 愛する家族なのだ。
―――――パパス・グランバーグより
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
。・゜・(ノД`)・゜
戦場の花嫁 PAGE126
この手紙を読んで間もなく、私は食欲がなくなった。
母がヒトラーの妹だと知って急にめまいが起こり、今朝食べたものをすべて吐き出してしまった。
あの悪魔の親玉の妹が母マーサだなんて・・・・
この私の身体にもあの総統ヒトラーの血を受け継いでいると思うと、ますます胸クソ悪くなり
一日中便器とにらめっこをした。
最後には吐くものがなくなって胃液に血がまざっていた。
伝説の三つの指輪のことなどどうでもいいが、じゃあ母は今どこで何をしているというのだ。
ベルリンのナチス本部で、ヒトラーと一緒に次の攻撃目標でも相談してるとでもいうのか。
私はこの日から何を信じていけばいいのかわからなくなり、道を失うことになる。
間もなくサラボナの街は戦場と化す運命にあるが、もう母のことを考えるのはやめた。
目の前にある現実だけ見て生きてゆこう、そうでも考えないかぎり生きていけない。
私はもはや 生きていく理由を探すために 生きているようなものだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
。゚(゚´Д`゚)゜。
戦場の花嫁 PAGE127
ベルリン ナチス・ドイツ軍本部 総統室
コンコンコン
ゲッベルス「<誰だ。>」
*「<私です、総統にお話があります。>」
ゲッベルス「<総統、マーサ様が・・・>」
総統「<入れろ。>」
ゲッベルス「<はっ。>」
ガチャリ
ゲッベルス「<どうぞ。>」
マーサ「<失礼します。>」
戦場の花嫁 PAGE128
ヒトラー総統の前にマーサがやってきた。
総統「<何しに来た。>」
マーサ「<総統、連合軍がノルマンディーに上陸したとのことです。>」
総統「<知っている、それがどうした。>」
マーサ「<ソ連軍の侵攻を止められないそうです、このままだと防衛ラインを
突破されると思います。>」
総統「<何が言いたい、はっきり言ってみろ。マーサ。>」
マーサ「<兄さん・・・もう降伏なさってください、これ以上戦ったところで・・・>」
総統「<黙れ!指輪を手に入れるまでは絶対に降伏などせんぞ!>」
マーサ「<あんなもののためにいったい何万人のユダヤ人が殺されたと思っているんです!
窓の外を見てください!今にもクーデターが起こりそうなんですよ!>」
総統「<お前があんな男と駆け落ちなどしなかったらこんな事態にはならなかった!
身内じゃなかったらお前をとっくに撃ち殺しているところだぞ!>」
戦場の花嫁 PAGE129
マーサ「<ではいっそのこと殺してください!私はもう耐えられないんです!>」
総統「<ほぅ、お前までもが私を裏切る気か。>」
ヒトラー総統はワルサーPPKを抜いた。
ジャキン!
マーサ「<う、うぅ・・・さぁ殺しなさい!>」
総統「<私にお前を殺すことはできないと思っておろう。違うか?>」
マーサ「<うぅ・・・>」
ゲッベルス「<閣下!>」
総統「<お前は黙ってろ!>」
マーサ「<私の夫を殺しただけでも飽き足らず、何十万人というユダヤ人を虐殺・・・
どのみちベルリンが落ちるのは時間の問題です・・・兄さんの政権も
ここまでです・・・。>」
戦場の花嫁 PAGE130
総統「<私にどうしろと言うのだ、え?>」
マーサ「<無条件降伏を・・>」
総統「<ふざけるな!>」
バシ!
マーサ「<うぐっ・・・!>」
総統「<いいか・・・もう一度そのようなふざけたことを言ってみろ。妹のお前でも
脳天に風穴を開けて、夫パパスの死体ともども海へ放り込んでやるぞ・・・>」
マーサ「<うぅぅ・・・>」
戦場の花嫁 PAGE131
総統「<連れ出せ。>」
ゲッペルス「<は、はい。>」
マーサ「<に、兄さん・・・あなたは自分が殺されでもしないかぎり、戦争をやめようとは
しないのですね・・・>」
総統「<だったらどうしたというのだ、お前が私を殺すか?>」
マーサ「<たとえ血を分けた兄妹といえど、そうするしかないのなら・・・>」
総統「<フン、笑わせるな。・・・おい、早く妹を連れ出せ。>」
ゲッベルス「<はい。>」
マーサ「<うぅぅ・・・>」
ゲッペルス「<マーサ様、こちらへ・・>」
マーサ「(兄さん・・・やはり私があなたを殺すしかないのね・・・)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(((( ;゚Д゚)))
( ̄○ ̄;)
戦場の花嫁 PAGE132
サラボナの街 ダンカンの宿屋にて
ビアンカ「リュカ!リュカ起きて!」
リュカ「う〜ん・・・」
ビアンカ「さっさと起きなさい!大変よ!」
リュカ「な、なんだどうしたの?」
ビアンカ「反ナチス派の残党がこの街に逃げ込んだらしいの!ドイツ軍が戦車で
この街へ向かってるらしいわ!」
リュカ「なんだって?!」
この日、東の地区で激戦を繰り広げていた反ナチス派の連中がサラボナの街へ
逃げ込んできた。ドイツ軍は装甲車まで用意してこの街を砲撃してきた。
戦争ならよそでやってくれと言いたいが、そうもいかないのが今の時代だ。
私たちには武器も戦うすべも何もなかった。
ただ生き残るということだけで精一杯だったのだ。
戦場の花嫁 PAGE133
ビアンカ「早く逃げるのよ!建物の中は危険だわ!」
リュカ「わ、わかった!」
ダンカン「ビアンカ!私のサイフを知らんか!」
ビアンカ「お父さん!今はお金より逃げることが先よ!」
ダンカン「し、しかし金は少しくらい持っておかないと・・」
だがドイツ軍の攻撃はさっそく開始された。
ズガァァンンッ!! ――――ッドォォンン!!
ビアンカ「きゃああ!!」
リュカ「ビアンカ!こっちだ!早く!」
ダンカン「うひゃああああ!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE134
商店街大通り
反ナチス派A「<死ねやあああああ!!>」
ズダダダダダダ!!
ドイツ兵P「<うああっ!>」
ジャミ中尉「<こ、この野郎!>」
ダダダダダダ!!
反ナチス派A「<うおぁぁっ!>」
戦場の花嫁 PAGE135
ゴンズ中尉「<おいジャミ!残党はまだ残ってるのか!>」
ジャミ中尉「<わからん!それほど残ってはないと思うが・・・!>」
反ナチス派B「<バカめ!>」
ゴンズ中尉「<ハッ!危ない!ジャミ!>」
ジャミ中尉「<!!>」
ガツン!
ジャミ中尉「<うあああっ・・・!>」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE136
商店街裏通り
リュカ「大通りは危険だ、銃撃戦の流れ弾に当たってしまうよ。」
ビアンカ「街の人たちは無事に逃げられたのかしら・・・」
ダンカン「わからん、もうこの街のどこも安全な場所などない。」
リュカ「しばらくここに隠れていよう、ドイツ兵もそれほど残ってはない。
もしかしたら反ナチス派が勝つかもしれないよ。」
ビアンカ「そうだといいけど・・・」
この日の戦いでたったの半日で建物は崩壊され、ドイツ兵はもちろん
街の住人も何人か犠牲者が出た。
だが反ナチス派は勇敢にも最後まで戦いぬき、ついにドイツ軍の装甲車まで破壊した。
彼らの戦いは火炎ビンやわずかな機関銃だけだった。
だが作戦が良かったのだろうか、生き残ったドイツ兵たちは囚われ、街の広場に全員
集められて見せしめの処刑が行われた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE137
公園広場
ビアンカ「リュカ、もう安全よ。」
リュカ「ビアンカ、あそこ見てみなよ。」
ビアンカ「え?」
ダンカン「ドイツ野郎が処刑されるようだな、自業自得だ。」
反ナチス派「<おい、何か言ったらどうだ。クソ野郎。>」
ジャミ中尉「<フン・・・>」
反ナチス派「<何も言うことはなしか。>」
ダーン!
ジャミ中尉「<がっ・・・>」
ドタリ
戦場の花嫁 PAGE138
反ナチス派「<お前はどうだ?このユダヤ人殺しが。>」
ゴンズ中尉「<さっさと殺せ。>」
反ナチス派「<言われるまでもねえよ、ブタ野郎。>」
ダーン!
ゴンズ中尉「<うぐっ・・・>」
ドタリ
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「ね、ねぇリュカ。もう行きましょ。」
リュカ「・・・・・」
戦場の花嫁 PAGE139
ビアンカ「リュカ、もう行きましょうってば。」
リュカ「ははは、脳みそぶちまけてら。いい気味だ。」
ビアンカ「え・・・」
リュカ「あっはっは、ざまぁみろってんだ。ドイツ野郎め。」
ビアンカ「や、やめてリュカ。何を言ってんのよ・・・」
リュカ「あーーーーっはっはっはっは!!」
私はユダヤ人をさんざん虐殺してきたジャミ中尉とゴンズ中尉の最期を見届けた。
不思議と何の感動も安心感も得られなかった。
ただ胸が悪くなるだけだった、もう笑うしかなかった。
あの悪魔どもが死んだというのに、やってることはやつらと結局変わらなかった。
銃を頭に突きつけて引き金を引く、一瞬のうちにバタリバタリと倒れていくその様は
幼いころ目に焼きついた虐殺と何ら変わりはなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(;´Д`)
戦場の花嫁 PAGE140
―――――その夜
ダンカンの宿屋にて
ダンカン「いやー、ハデに崩壊されたけどまだ何とか住めるようだ。よかったよかった。」
ビアンカ「ひどいわね・・・水は出るかしら。」
ダンカン「出るみたいだぞ、風呂もまだ使えそうだ。ビアンカ先に入ったらどうだ。」
ビアンカ「そうね。ねぇリュカ、シャワーでもあびたら?」
リュカ「いいよボクは・・・あとで。」
ビアンカ「リュカ・・・」
ダンカン「どうしたんだリュカのやつ、なんだか元気ないな。」
ビアンカ「・・・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE141
宿屋 二階
コンコンコン
*「ねぇリュカ。私だけど、入るわよ。」
ガチャリ
ビアンカ「あ、横になってたの。もう寝るとこ?」
リュカ「べつに・・・・」
ビアンカ「・・・・・」
リュカ「何か用かい。」
ビアンカ「い、いえ・・・なんか元気なさそうだから。」
リュカ「そんなことないよ。」
ビアンカ「リュカ、まだ寝ないのならちょっと散歩にでも行かない?今日はめずらしく
星が見えるわよ。」
リュカ「今日は晴れてたんだから夜に星くらい見えて当たり前じゃんか。」
ビアンカ「・・・・・」
戦場の花嫁 PAGE142
リュカ「悪いけど今日は疲れてるんだ、部屋にいるよ。」
ビアンカ「そう・・・」
リュカ「ビアンカ、火もってる?」
ビアンカ「え?・・・あぁ、マッチならそこのテーブルにあるけど。」
リュカ「ちょっともらうよ。」
シュボッ ボボボ・・・
ビアンカ「ちょ、ちょっとあなたタバコなんて吸うの?」
リュカ「ヘンリーからもらったタバコがまだ一箱あまってたんだ。」
ビアンカ「ヘンリー?」
リュカ「なんでもないよ、キミも吸うかい?」
ビアンカ「い、いらないわよ。」
この夜はなぜか私は気分がイラつき、何もする気になれなかった。
そんな私を見てビアンカはさらに話しかける。
戦場の花嫁 PAGE143
ビアンカ「フローラさんってきれいな子だったよね、すごく上品で気品があって・・・
私とは大違いよね。」
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「リュカってああいう子が好き?」
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「ねぇ。」
リュカ「うるさいな、ボク疲れてるんだよ。」
ビアンカ「・・・・リュカ、いい加減にスネるのやめなさいよ。」
リュカ「なに?どうしてボクがスネるんだよ。」
ビアンカ「あなたが考えてることくらいわかるわよ、昼間処刑されたドイツ士官のことで
頭がいっぱいなんでしょ。」
リュカ「うるさい!あんなクソ野郎は死んで当然なんだよ!」
ビアンカ「じゃあどうしていつまでもスネてんのよ!あんた男でしょ!」
リュカ「ビアンカ!あの処刑を見て何とも思わなかったのか!あいつらがどれだけ罪もない
人たちを虐殺したか知ってるだろ!」
ビアンカ「知ってるわよ!」
戦場の花嫁 PAGE144
リュカ「おかしいんだよ・・・あの処刑を見てボクは何の感動もなく何の喜びも得られなかった・・
ただ気分が悪くなるだけだったんだよ・・・」
ビアンカ「リュカ・・・それが正常の人間なのよ、あなたは間違ってないわ。」
リュカ「正常だって?こんなのマトモじゃない!ボクがこの数年でキミよりもどれだけ
地獄を見てきたか知っているのか!」
ビアンカ「わ、わかってるわよ・・・」
リュカ「いーやわかってない、この際だから笑える話を聞かせてあげるよ。」
ビアンカ「や、やめて。私が悪かったから・・・」
リュカ「ボクがアウシュヴィッツ収容所から脱走したのは知ってるだろ、その道中にある川で
一人のユダヤ人の女性を見かけたんだ。」
ビアンカ「やめて・・・!」
リュカ「彼女いったい川で何をしていたと思う?なんと自分の赤ん坊を生きたまま川に
沈めていたんだよ。」
ビアンカ「いや!もうやめてったら!」
リュカ「なぜこんなことしてるんだろうとボクも思ったよ、でも次の瞬間その理由がわかった。」
ビアンカ「うぅ・・・」
リュカ「ビアンカ!その理由をボクに聞いてみろ!聞け!」
ビアンカ「リュ、リュカ・・・」
リュカ「女性の後頭部にマシンガンをつきつけたドイツ兵がいたからだよ!赤ん坊を沈めたあと
彼女も脳天ブチ抜かれて自分も川に落とされたんだよ!!」
ビアンカ「うぅ・・・」
リュカ「わかるか!あのナチどもが処刑されたってのに気分がよくなるどころか、
ますますイラついてくるボクの気持ちが!」
ビアンカ「お願いだからやめて!」
リュカ「必死で捜していた自分の母親は実は悪魔の妹だったと知らされた気持ちがわかるか!」
ビアンカ「もうやめてったら!必死で生きようとしてるのはあなただけじゃないのよ!!」
バタン!
ビアンカは部屋を出ていってしまった。
リュカ「・・・・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ビアンカ「うぅ・・・・」
.
(゚Д゚;≡;゚д゚)
戦場の花嫁 PAGE145
ビアンカに八つ当たりをしてただけなのはわかっていたつもりだ。
だがどうしようもなかった。
どこにこの怒りをぶつけたらいいのかわからず、このやりきれない気持ちを押さえられなかった。
私には戦うすべも武器もない、ただ生きていくことが精一杯だ。
確かにユダヤ人である私のほうが、ビアンカの10倍は地獄を味わってきたかもしれない。
だが彼女のほうがよっぽど‘生きる’という意味を理解していた。
私は「死」というものの恐怖感から「生」を守り続けてきただけだ。
それにくらべてビアンカの場合は、「人生」を守るための「生」だった。
うまく言えないが、これが私とビアンカの決定的な違いだった。
だが人間はそれほど強くはない、まだ10代の私にとって恐怖に立ち向かえるほど
勇気もないし力もない。
人生の半分も生きていない私にとって、‘戦争’というものはあまりにも巨大な敵すぎた。
遠くのほうでかすかに鳴り響く砲撃の音を耳にしながら、私はベッドに横たわって
目を閉じていると、やがてビアンカが再び部屋に戻ってきた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE146
コンコン・・・・
*「ねぇリュカ・・・起きてる?」
リュカ「・・・・なんだい。」
*「入るね・・・」
ガチャリ
ビアンカ「・・・・・」
ビアンカは服を着替えて部屋へ戻ってきた。
リュカ「なんだい、今度は夜這いにきたのかい。」
ビアンカ「リュカ、あなたっていつまでたっても子供ね・・・」
リュカ「・・・・」
戦場の花嫁 PAGE147
服を着替えてきたビアンカの目は、涙をふきとったあとがうっすらと見えた。
今まで別室で泣いていたようだ。
それを見た私は急に自分がなさけなくなり、こっちまで泣けてくる思いだった。
リュカ「ビアンカ、さっきはゴメンね・・・」
ビアンカ「うぅん、いいの・・・」
リュカ「わかっているんだけど、どうしようもないんだ・・・」
ビアンカ「リュカ、人はそれほど強くはないのよ。私だって泣くし、あなただって泣くの。
でもそれが何だっていうの?」
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「戦争があろうとなかろうと、人は誰だって必死に生きていこうとしてるのよ・・・」
リュカ「ビアンカ・・・・」
やがてビアンカはみつあみをほどき、ベッドに横たわっていた私の隣へ来た。
彼女は私の隣で横たわりながら、そっと話しかけてきた。
戦場の花嫁 PAGE148
ビアンカ「リュカ、今のあなたの気持ちが私はわかるとはもう言わないわ。
でもあなただって私の気持ちがわかる?」
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「愛する人のために生きていこうとする人もいるのよ、どんな家族だって
愛があったからこそ生まれた家族なんだし・・・」
リュカ「ビアンカ・・・」
ビアンカ「あなたのお母さんだって、好きでドイツ人として生まれたわけじゃないよ・・・」
リュカ「わかったよ、もういい・・・もういいよ・・・」
戦場の花嫁 PAGE149
戦火の中で迎える私の少年時代、やがて迎える青年時代。
震えるビアンカの手を握りながら 背中にそっと手をまわしながら私は思う。
‘愛する者のために生きていこう’と。
戦場の時代でビアンカを抱いたそのぬくもりは、今でも私の心に焼きついている。
破壊の時代に生まれた私たちの愛 いつかきっとくる純白の明日を祈ることにした。
やがてこの年、1945年4月30日、ナチス・ドイツ軍 総統アドルフ・ヒトラー自殺。
指に‘水のリング’をはめたまま、頭部を撃ちぬいて死亡した。
母マーサが持っていたはずの‘命のリング’は発見されなかったそうだ。
戦場の花嫁 PAGE150
歴史上ヒトラーは自殺とあるが、本当のところは身内によって殺害されたという説もある。
私はなぜかこの事件の裏に、母マーサが関わっているような気がした。
ちなみに父パパスを殺害したゲマ大佐は、ついに指輪を見つけることなく
1945年4月31日に味方のドイツ将校によって殺害される。
ソ連軍との激戦を繰り広げていたさなか、その指揮を執っていた最中に
背後からあっさりと頭部を撃ち抜かれたという。動機は不明。
ゲマを殺したドイツ将校の名は、ヨシュア・ローゼンヴェルグ大尉。
だがその殺害直後、彼もソ連軍の砲撃によって地に伏す。(第三章のエピソードより)
同年5月2日、ベルリン陥落 第三帝国の崩壊。
ナチス・ドイツ軍は完全に敗退し、ついに5月8日ドイツは無条件降伏。
――――第二次世界大戦終結である。
.
戦場の花嫁 PAGE151
ドイツが無条件降伏宣言をしたこの2年後、ビアンカが妊娠した。
結婚式を挙げたかったが、故郷サンタローズはまだ廃墟のままだったので
子供はサラボナの街で出産させた。
産まれた子供は双子の兄妹だった。
男の子のほうはティミー・グランバーグ、女の子はポピー・グランバーグと名づけた。
出産のちビアンカの体力が回復してから、私たちは赤ん坊を連れて
故郷サンタローズの街へ帰ることにした。
だがその道中、ついに私にとって最後の運命の出会いが待ち受けていた。
なんとソ連軍が捕らえたドイツ軍の捕虜の中に、母マーサを見つけ出した。
母は国境近くで50名ほどのドイツ兵とともにロシアの兵に捕らえられ、
ソ連の収容所へ移送されようとしていたところだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Σ(゚Д゚)<カアチャン!?
∈(・ω・)∋
戦場の花嫁 PAGE152
ポーランド 国境近くにて
リュカ「ねぇビアンカ、そろそろ代わってくれないかな。」
ビアンカ「何言ってんのよ、あなたパパでしょ。」
リュカ「でも二人も抱いてるから重くて・・・」
ティミー「バブバブ・・・」
ポピー「オギャー」
私たちが子供を抱いて、歩いてサンタローズの街へ戻っていたときのこと。
ダンカン「かわいいなあ、二人とも。おとうさんとおかあさんにそっくりだ。」
リュカ「そ、そうかな・・」
ビアンカ「サンタローズまではまだかなり距離があるわ、このぶんじゃあと一週間は
かかりそうね。」
リュカ「えぇ?一週間も赤ちゃんを抱いて歩くの?」
ビアンカ「ほらほら、早くしないと日が暮れるわよ。パパ。」
戦場の花嫁 PAGE153
リュカ「あーあ、もうやんなっちゃうな・・・ん?」
ビアンカ「どうしたの?」
リュカ「ビアンカ、あれなんだろ。」
ビアンカ「え?」
そこには鉄条網で囲まれた捕虜用のキャンプがあった。
ダンカン「あぁ、ソ連軍に捕まったドイツ兵の残党だよ。」
リュカ「・・・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ソ連兵A「{持ち物を全て出せ。}」
マーサ「{これで全部です・・・}」
ソ連兵A「{なんだこの指輪は?}」
マーサ「そ、それは・・・!」
ソ連兵A「{おい、この指輪は没収しておけ。}」
ソ連兵B「{了解。}」
マーサ「うぅ・・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE154
そこにいた50名ほどのドイツ兵の中に、たった一人だけ女性の捕虜がいた。
ビアンカ「女の人までいる・・・」
ダンカン「怖いねぇ、女のナチか。」
リュカ「・・・・・」
ビアンカ「リュカ、早く行こうよ。」
リュカ「ま、まって・・・まさかあれ・・・あの人・・・」
ビアンカ「どうしたの?」
私は母の顔は知らない、だが不思議なことに私はその女性が母マーサであることが
なぜかひとめ見てわかった。
戦場の花嫁 PAGE155
リュカ「ま、まさかそんな・・・そんなバカな・・・!」
ビアンカ「ど、どうしたのリュカ!」
リュカ「か、母さん!」
私は鉄条網の向こう側にいる母に向かって叫んだ。
リュカ「か、母さん!あなたが母さんだよね!そうでしょ?!」
ソ連兵A「{おい、なんだあいつは。}」
ソ連兵B「{なんかこっちに向かって叫んでるぞ。・・・おい女、お前の知り合いか?}」
マーサ「え・・・」
リュカ「母さん!ボクだよ!リュカだよ!」
マーサ「・・・!(リュ、リュカ・・・!)」
まさかこんな形で出会うとは思わなかった。
あまりにも残酷な再会、そして悲劇の運命だった。
戦場の花嫁 PAGE156
リュカ「ね、ねぇ母さん!なんとか言ってよ!ほ、ほら見てこの子!ボクの子だよ!
ねえ!母さん!」
マーサ「う、うぅ・・・!」
母は必死に泣きそうなのをこらえながら、こっちを見ようとしない。
ソ連兵A「{おい女、あいつはお前の身内か?}」
マーサ「{い、いえ・・・}」
鉄条網の向こう側にむかって叫ぶ私を、母は無視するだけだった。
リュカ「ど、どうしてこんなとこに・・・待って母さん、ボクが何とかする。」
マーサ「(だ、だめ・・・お願いだから向こうへ行って・・・)」
ソ連兵A「{おいお前、何をしている。}」
リュカ「すみません、この人はボクの母なんです。お、お願いです、どうか助けてあげて
ください。このとうりです!」
ソ連兵A「{向こうへいけ、このドイツ人たちはソ連へ移送される。}」
リュカ「お願いです!この人を助けてください!お願いします!」
マーサ「(う、うぅ・・・リュカ・・・お願いだから行って・・・)」
言葉の通じないソ連兵に、私は必死で無駄な説得を続けた。
頭を地につけて土下座しながら私は必死に頼んだ、彼女を助けてあげてくれと。
だが鉄条網の向こうにいる母は、涙を流しながら私に言った。
「私はあなたの母などではない 赤の他人だ」と。
それでも私は叫んだ、叫び続けた。
「ようやくあなたを母さんと呼べるようになったんだ。」と。
「あなたの孫の顔を一度だけでもいいから見て。」と。
私は声が枯れるまで鉄条網の向こう側にいる母マーサにむかって叫び続けた。
母は涙ながらに訴える。「あなたなんて知りません 人違いです。」
だが私にはこう聞こえる。「本当にごめんなさい 幸せになってね。」
やがて母はソ連の捕虜収容所へ移送され、このときを最後に私は二度と母とは会えなかった。
私がこの世に生まれて 最初で最後の 母との会話だった。
そして1950年 母マーサはソ連捕虜収容所で銃殺されたとのこと。
遺体は焼却されたが、指輪と一緒に遺骨の一部を回収させてもらい、故郷サンタローズへ持ち帰る。
今私の手元にあるのは父の形見‘炎のリング’そして母の形見‘命のリング’。
私とビアンカの結婚式にはこの指輪は使わなかった。
これはもともと両親のもの、いつか父と母のお墓へ戻すと決めていた。
ようやく私たちがサンタローズの街へたどり着いたのは、これより一週間後のことだった。
そしてこの6年後、私とビアンカのささやかな結婚式を挙げることとなる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
戦場の花嫁 PAGE157
1953年 春
サンタローズの街
ティミー「おとうさーん、おかあさーん。早くしないと式はじまっちゃうよー。」
ポピー「まったくおそいんだから、二人とも。」
リュカ「ご、ごめんごめん。あ、ビアンカ、ショール持った?」
ビアンカ「え、えっと・・・あるわ!大丈夫!」
リュカ「じゃ急ごう!式がはじまっちゃうよ!」
ポピー「おとうさんサイフ持った?」
リュカ「え、あ・・・しまった!忘れてた!」
ビアンカ「早く早く!急いで持ってきて!」
リュカ「わ、わかった!」
ティミー「あーあ、やんなっちゃうよなー。」
ポピー「ほんと、まったくグズなんだから。」
ティミー「でもさ、なんで結婚する前にぼくたち生まれたんだろ。」
ポピー「ばーか、あれよあれ。できちゃった結婚ってやつよ。」
ティミー「そっかぁー、やることは早いんだね二人とも。」
ポピー「ほんとよね、ふだんはグズなくせして。」
ビアンカ「な、なんてこと言うの二人とも!どこでそんな言葉覚えてきたの!」
ティミー「あはは!逃げろ逃げろ!」
ポピー「きゃはははーーー!」
ビアンカ「こら!待ちなさい!」
私たちの未来に ようやく春がおとずれようとしていたこの年。
希望に満ちた純白の明日は 矢のように年月は経ち 60年の歳月が流れた。
たった一つのかけがえのない 家族というものを築いて・・・・
最終章 〜純白の明日〜
完
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
。・゜・(ノД`)・゜ マーサ
戦場の花嫁 PAGE158 〜エピローグ〜
――――そして現在へ戻る。
2004年 7月
ポーランド 南の田舎町の墓地にて
老人は孫を前に語り終えると、一息ついた。
リュカ「ふぅ・・・・」
アダム「・・・・おじいちゃん、つらい思いをしてきたんだね。」
リュカ「うむ、でも今は違うぞ。かわいい孫もいるし、息子たちもいる。」
アダム「うん。」
リュカ「アダム、お前はお父さんとお母さんは好きか?」
アダム「当たり前じゃんか。」
リュカ「そうか、それはよかった。」
長編乙ですた。
マーサー・・・せつねぇ・・・・
戦場の花嫁 PAGE159
アダム「あ、でも・・・ときどき学校のテストの点が悪かったりするとすごく怒るよ。
そういうときは嫌いだな。」
リュカ「はっはっは、そういうときもあるだろうな。」
やがて息子と娘がようやく墓地へやってきた。
息子は車イスに乗った老婆を押していた。
ティミー「いやー、ようやく着いたか。」
アダム「おそいよー、何してたんだよティミー伯父さん。」
ティミー「ははは、すまんすまん。駐車場が込んでたもんでな。」
ポピー「アダム、いい子にしてた?」
アダム「あ、ママ。」
戦場の花嫁 PAGE160
ポピー「ちゃんとおじいちゃんのお手伝いした?」
アダム「したよ、ちゃんとお墓にお花もそえたよ。」
ビアンカ「アダムや、ごほうびにお菓子を買ってきたよ。」
アダム「やったー!おばあちゃんありがとう!」
ビアンカ「あんまり食べ過ぎちゃだめですよ、ママにしかられるわよ。」
アダム「はーい。・・・ところでおばあちゃん足の具合どう?」
ビアンカ「大丈夫よ、今日は天気もいいから具合がいいわ。」
グランバーグ一家はこのとき一ヶ月ぶりに再会した。
ビアンカは足の具合が悪く、車イスのまま墓参りにきていた。
大人になったティミーとポピーが墓参りをしている間、
やがて老婆のビアンカは老人のリュカのそばへやってきた。
戦場の花嫁 PAGE161
ビアンカ「あなた、指輪は・・・」
リュカ「あぁ、お墓の中に埋めたよ。」
ビアンカ「そう・・・」
リュカ「もう私たちには必要ないからな。」
ビアンカ「あれからもう60年になるのね・・・」
リュカ「そうだな、時代も変わった・・・」
ビアンカ「そうですね、あの時代のときよりもはるかに文明が栄えましたねぇ。」
リュカ「うむ、変わりすぎてワシらではとうてい追いつかん。」
ビアンカ「でも、いつまでも変わらないものもあるわ。」
リュカ「ほぅ、なんだね。」
ビアンカ「家族よ、私たち家族の絆があるわ。」
リュカ「そうだな・・・家族か・・・」
暑い日々が続くポーランドの7月、空は雲ひとつない晴々とした青空だった。
戦場の花嫁 PAGE162
ティミー「さぁ、お墓参りも終わったしそろそろ戻ろう。」
アダム「伯父さん、今日は遊園地に連れてってくれるんだよね。」
ポピー「あら何よ、そんな約束したの?」
ティミー「ははは、そういやすっかり忘れてたなぁ。」
アダム「なんだよ、約束したじゃないかー。」
ティミー「わかったわかった、とりあえず下山しよう。・・・お母さん、車イス押してあげるよ。」
リュカ「あぁ待ってくれ、ばあさんは下まで私が押していく。」
ビアンカ「あら、どういう風の吹き回しかしら。」
リュカ「お前の車イスを押すぐらいの力はまだ残っている、心配せんでもいい。」
ビアンカ「うふふ、はりきりすぎるとまたギックリ腰になりますよ、おじいさん。」
リュカ「バカにするな、こう見えても私は・・・」
ポピー「はいはい、お二人さん。もうそのくらいにしてそろそろ行きましょう。」
アダム「ねぇ早く早く!遊園地いこうよ!」
戦場の花嫁 PAGE163
すさんだ時代を生き延びてきたが、それでも私たちは一つの家族を築くことができた。
だがどのような時代でも、人はやはり生きていくことを誇りに持つだろう。
私たちにとって名のある高価な指輪なんていらない。
家族という名の絆のリングがある。
生きていくことが大事、家族というものが宝物。
私にとっては これだけで充分生きる理由が成り立っている。
残りわずかな余生 されどかけがえのない人生。
人は遅かれ早かれ いずれ死を迎える。
だが人生の出会いの中で その愛が芽生えれば そこに新しい家族ができよう。
命に終わりはあっても 家族に終わりはない。
それは希望に満ちた 終わりなき未来であろう。
戦場の花嫁
完
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ってまだエピがあったーーーー!
すんませんすんません・・・・
改めて乙でした。
最後ほのぼの家族になれてよかたー・・・。・゚・(ノ∀`)・゚・。
<おことわり>
本作で登場した人物、ナチス=ドイツ軍のアドルフ・ヒトラー及びゲッベルス大臣。
この二人以外はドラゴンクエスト5に登場するキャラクターを引用したものです。
実在する人物とは何の関係もありません。
物語のストーリーも架空でありフィクションです。
また、舞台となったポーランドにおいても、ワルシャワをモデルとした
サンタローズという架空の街です。その他のサラボナなどもドラゴンクエスト5から
引用したものです。そのような街は存在しません。
ただしアウシュヴィッツ収容所は実在したものです。
ちなみにこのアウシュヴィッツ収容所の「ガス室」については
当時の関係者の証言だけで、実際にそのような毒ガスを装備したガス室が
あったかどうかは未確認だそうです。
ユダヤ人大量虐殺においても、本作で出したような殺人シーンはあくまで架空の話です。
実際に起こった虐殺はこのようなものではなく、もっとひどいものだったそうです。
第二次世界大戦によって、たくさんの犠牲者を出した全ての人々にご冥福を祈ります。
戦場の花嫁 <登場人物>
リュカ・グランバーグ
ビアンカ・アンドリュース
パパス・グランバーグ
ティミー・グランバーグ
ポピー・グランバーグ
アダム・グランバーグ
ヘンリー・ラインハット
マリア・ローゼンヴェルグ
フローラ・カルバート
ルドマン・カルバート
ダンカン・アンドリュース
サンチョ・ゴブリン
ゲマ大佐
ジャミ中尉
ゴンズ中尉
ヨシュア・ローゼンヴェルグ大尉
マーサ・グランバーグ
アドルフ・ヒトラー
ゲッベルス大臣
GJでした。長編でしたが楽しませて読ませていただきました。
ただ主人公の性格が変わりすぎたのはビックリでした。
現代版の「指輪物語」があるとしたら、ドラクエの世界で
それが生かせないだろうかと思って書きました。
映画「ロード・オブ・ザ・リング」とはまるっきり違いましたが。
過激な暴力シーンが多いところから、「シンドラーのリスト」や
「戦場のピアニスト」のほうがかえって近い雰囲気を持っているのかもしれません。
ドラゴンクエスト5のストーリーの流れに乗せながら、第二次世界大戦を舞台に
描くというのは、難しいようでそうでもなかったように思えます。
なぜならドラクエ5はもともとこの戦争に近いようなテーマを感じる気がしました。
今回のテーマは‘家族’と‘生きる’といったとこですが、ドラクエ5も
同じようなテーマだと思います。
笑えるようなシーンはほとんどなく、全編にかけてシリアスものに挑戦しましたが
こういう話に少しでも共感してくれる人がいたらいいなと思います。
しかし決していい話だとは思ってませんし、戦場の時代に生きたこともない自分は
戦争というものがどういうものかわかってないし、戦争について語れるほど知識もありません。
自分としては歴史の勉強が少しできただけでも、書いた価値があったと思ってます。
読んでくださったかたがた ありがとうございました。 書き込みを協力してくれた
人たちに感謝です。
オワリ
>>781 乙でした。今までにないパターンだったし大変興味深かったです。
最後はほのぼの感でえがった。
ヽ(´ー`)ノ
この話で、DQのキャラを使う必然性って何?
>781
なるほど、この内容は萌えスレ向きじゃないでしょうね。
大作、乙でした。
>>784 DQ5好きの想いが高じて自分にこの話を書かせるに至った、ということではないでしょうか
>>784 俺も途中まではそう思っていた。
だが、最後まで見てたらそんなのどうでも良くなってきた。
最後に、この言葉をKさんに。
「お疲れさま、ありがとう」
萌えとかは関係無しに、非常に良かったよ。こんなのは初めて見た。
DQ5のストーリーとナチスの話を重ね合わせるという離れ技にびっくりした。
話の流れや登場人物の配役に違和感が無いのにもびっくり。
Kさん、長編お疲れ様でした。ありがとう!
>ビアンカ「大きな声で‘ハイル ヒトラー’って言うの。やってごらん。」
>リュカ「ハイル ヒトラー!」
ここだけは萌えた(w
ナチヲタ大喜び
>>784 強いて言えばDQ5は家族がテーマの一つだからじゃないかね。
#ヒトラーはイブールでもよかったのではとも思う。
Kさん、昨日、リアルタイムで読ませていただいてました!
なぜかアク禁になっていた為、支援できず(泣)申し訳無い。
現代版?DQ5でしたね!
感動しました(゚∀゚)
すごくよかったよ(・∀・)イイ!!
>ラトームさん
やっぱダメだったかー( ̄ε ̄)>サバイバ
まあシャレなんで怖がらんでくださいw
保守
>>793 おひさしぶりです。
あれを読んで怖がらない人は少数派では (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
今度は怖くないものをきぼん……。
3日に1レスの人が来ない…
あげ
>>796 叫んでみよう。きっと来てくれるはずさ。
(ノ゚Д゚)ノ カコイイホシュマッテルヨー
応用編
たぶん七日バージョンでくるんだと思うね
sinnsurega tattara atarasiinokaite nokketemo iidarooka
ひっさびさに千一夜サイト、更新しました。
容量増加依頼がやっと通りましたよー。何か手違いがあったそうで、料金サービス
してもらいましたヽ(´∀`)ノ ワーイ
アグスレ、千一夜前スレ、恋するFF小説スレ、本当はクリアリが好きスレからで
合計29本。今までの累計は518本になったようです。目標までの折り返しに達し
ましたね。あと何年くらいで目標に達するのやら。
http://www3.to/ffdqss(ブックマークはこのページにお願いします)
保守人な方を初めとして、皆様いつもありがとうございます〜。
>>800 次回作ではもう少し空白行を少なくしてレス数を減らしていただいた方が
読み易いのですが…。upするのも大変でしょうし。こう感じたのは私だけかな?
作品は楽しみにお待ちしていますです。
もしかして801ゲト?
あと、ログも更新しています。
エロパロ板が人大杉でログを拾いにくくなっていたりするのですが
どうしましょう、と思いつつ。
宿題はまだ終わっていないので、しばし更新モードになる予定…です。
いつも予定は未定ですみませんが。
>ラトームさん
更新乙(*^д゚)bです。
SSの作者名なのですが、FFT『ライオネルの小唄』は雫夜ではなく、鈴さん作です。
訂正お願いします。
更新お疲れさまでした。そろそろこちらも溜まってるログ整理を再開しようと思います。
ところで、サイトの方でテンプレ作り直しの話が出ていましたが、特に作り直す
必要はないように思いますが……
>>803 訂正しておきました。スミマセン
>>804 注意書き部分の訂正がちょっと気になっているのです。フォルダ名には
日本語を使わないでください程度かな。
テンプレ自体も、検索ロボットよけタグを入れようかと思ってますが。
訂正といっても其の程度です。
ただ、長篇テンプレ含めて一気にダウンロードできた方が良いだろうと
思うと、作り直した方が便利なのかな、と。
改行にこだわりがあるのでこのけいしきは変えられないや
つめると逆に読みにくいと思ってるんですよ。
しかたない ほかでアップしよう
…←これ初めて学んだ たしかにこっちのほうがぜんぜんいい。
・・・←これずっと前からすごくやだったので勉強になた
>>801 ∧_∧
オツカレチャ━━━━━━(´∀` )━━━━━━ソ!!!!!
/ ヽ
/ 人 \\ 彡
⊂´_/ ) ヽ__`⊃
/ 人 (
(_ノ (_)
この板で専ブラ入れてる椰子はいないのか…
>K ◆6VG93XdSOMさん
別に私が空白行が気になるだけですので(それについて他の方の
賛否は特に書かれてないですし)無理にほかでアップしようと思われなくても…
と思いますが。
>>809 ? 専ブラ使いですが何かありましたか??
>ラトームさん
更新お疲れさまでしたー!
保管人の皆様もお疲れさまです。
すみません、訂正をお願いしたい箇所が……。
「今は居ぬ犬、今そこに居る君」がギコガードさんの作品で、
「A dog meets boys」と「惑いの城」が拙作になります。
あと、「ある部屋での出来事」もギコガードさんの作品だったと
思います。
ちなみに、「女の子組談話室」も実は拙作だったり……。
あ、これは直さなくて全然構わないのですが。
保管対象になるとは思ってなかったので、今回見つけて
驚きました(更新時は見落としていたようです)。
ただでさえSSが膨大なのに、あんな即興ネタまで。
ありがとうございます。
あわわわ、名乗り忘れました。
812はナナシクラゲでございます。
>ナナシクラゲさん
スミマセン! あとで訂正を入れておきますm(._.)m。
女の子談話室の作者も訂正しておきますね。
4日に1レス。これ応用。
キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!! >3日に1レスの人
819 :
K:04/03/26 04:18 ID:KFcCbv6I
820 :
K:04/03/26 04:20 ID:KFcCbv6I
と思ったらこのクソスレ書けないや。
当日までに何か地下スレをさがします
821 :
K:04/03/28 14:36 ID:3fuWbHQR
>Kさん
一応スレのっとりの礼儀(?)として、誰もいなそうなスレでも
「ここのっとっていいですか?」と聞いて、数日待つべきだとは
思いますが。前に聞いたら、実は住人さんのいたスレがあるので。
でも、今夜一晩使って終わり、という企画なら、構わないでしょうか?
ちなみに、連投支援は、他のスレへの書き込みでも可能です。
小説のレスを切らない分、その方がいいかもしれません。ってことで、
支援を考えている人は、自分の常駐スレなどへの書き込みを、夜まで
待って、Kさんの小説投下に揃えると美しいかもです。
823 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/03/29 00:08 ID:dZfyMqRe
23時過ぎよりK氏孤軍奮闘中
しまった。ageちゃいました。ごめんなさい
AM1時過ぎ。3人ほど支援者がいる模様
AM2時過ぎ。「4章」までうp完了。どこまで続くのか…
3時。K氏によれば7章まであるとのこと。
もうすぐ4時。6章の途中。いい場面ですが、もう眠いので寝るぽ…
昨日リアルタイムで読んでいた者です。K ◆6VG93XdSOMさんお疲れ様でした。
感想など、こっちに書くとこれから読む人の邪魔かもしれないので、
あっちに書きます。
これからも良い作品、期待しています。
あの〜このスレにくるのは初めてなんですが、この先は条件に当てはまっていても
>>1のサイトにはエロパロ板からのSSは保管しないんですか?最近の更新見ているとそんな気が。
単純に更新作業が追いついていないだけなら急かすような事言って申し訳ありません。
ただ少し気になったもので…管理人様、お疲れ様です。
サイト更新しましたが、過去ログやらスレリンクやらのみです。
それと、テンプレを新しくしましたので、保管人の皆さん、ご参照くださいませ。
>Kさん
お疲れ様でした! 当日眠ってしまってお手伝いできなかったのが心残りです……。
>831さん
ご想像のとおり、追い付いていないのでありまして。次はFF官能小説で更新となります。
今回サイトに入れたエロパロのスレの場合は、エンディングに到達していなかったり、
規定に照らし合わせて掲載に至らなかったり……でした。
それと、エロパロ板のスレは独自に保管庫を作られている事も多いような? 気のせい
でしょうか? そういう場合にはこちらで保管しないようにしています。
833 :
831:04/04/01 13:59 ID:nHeGuwbF
あ、やはりそうでしたか。ご都合もあることでしょうし、無理をなさらず頑張って下さい。
危険な匂いがするので保守
ほ
ぼ
ま
838 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/04/02 12:37 ID:ZwZ/xpx9
保守隊。危ないようなので。
名スレ発見
り
も
ん
ば
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
め
る
く
>>847 違うYO
ほぼまりもんばめる で次は
と
たまにはこんなのも良いかなと思って、書いてみました。
「ね・え・さん!今夜もアレしましょ♪」
そういいながらレナは俺の部屋に入ってきた。これで一週間続けて、だ。
「え〜、もう勘弁してくれよ・・・今夜ぐらい、ゆっくり寝かせてくれよ」
俺の反論にもめげず、レナはどアップで迫ってきた。
「いいじゃない。こんな楽しい事、教えてくれたの姉さんでしょ。
・・・それとも、私の事嫌いになったの?」
・・・まただ。こうやって、俺は断れずに始める事になっちまうんだ。
まあ、俺も嫌いじゃない(むしろ好きな方だ)からな・・・
ぱしっ ぱしっ
「どう?姉さん、すごいでしょ」
「うう・・・レ、レナ・・・それきついよ」
ぱしっ ぱしっ
「あら・・・姉さんも頑張るわね」
「ふん、いつまでもやられっぱなしじゃないさ」
ぱしっ ぱしっ
「うぇ・・・もう勘弁してくれよ」
「あら、姉さんだってそんな我慢しなくてもいいのに」
ぱしっ ぱしっ
「ふふっ・・・それじゃ、そろそろ行くわよ。覚悟してね」
「えっ、そ、そんな・・・ちょ、ちょっと待ってくれよ!」
「だ〜め。もうじらすの飽きちゃったもん」
ぱっし〜ん
「うふっ、決まったわ・・・五光よ!200ギル頂くわ!」
「うう・・・やられた・・・」
「おとなしく猪鹿蝶で終わっとけば良かったのよ。
無理に青短狙うからいけないんでしょ」
「だって手札にあるんだから・・・くっそー、取り返してやる!」
━━━━━こうして、タイクーンの夜は更けていくのである━━━━━━
ううう・・・結局この一週間で、一ヶ月の稼ぎがパーになっちまった・・・
852 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/04/07 11:54 ID:hl9J8J2y
の
>851 青丹じゃない?
ごめん 花札の短冊だから青短だったんだね
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
SS投下しても良いでしょうか?
どうぞ
861 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/04/16 21:47 ID:0dNB1MxA
agetoku
ロンダルキアの一神官に過ぎなかったハーゴンが『神の破壊力』を著してより、
固定化した信仰を打破する洗浄思想は文人・知識人の間に徐々に賛同を得、
南方を中心として新信仰ともいえる、ひとつの運動を形成していった。
土着の精霊信仰や英雄信仰と習合した教義を本来の信仰とはかけ離れた虚妄と断じ、
詭弁を以て教理を論じ、蓄財にのみ執する教会と聖職者を糾弾、
宗教の真相を神秘主義と魔法の体験に求めたハーゴン派運動は青年に熱烈な支持を受け、
幾度にわたる論難と弾圧、そして異端指定にも関わらず、依然として拡大を続けた。
人文解放を叫んだインテリの知的活動に始まったハーゴン派運動は、
農村部では王権と教会の二重搾取にあえぐ貧農層を吸収、
逆に都市部では閉鎖的経済の打開をはかる新興富商と結合し、
潜在的な、しかし巨大な実働力をもった組織へと変化していた。
全世界の教父と世俗諸王の集まる公会議で「邪教」と認定されたとき、
運動の中心存在となっていたハーゴンはこれをせせら笑い、自ら邪教大神官と称した。
「腐った神からの邪教呼ばわりは、むしろ我々の誇りとするところだ」
強力な実践性と戦闘性を内在していたハーゴン派運動は、
事態が社会と邪教との対立構図になったとき、速やかに実戦へと移行したのである。
かつてのハーゴン派、いまの邪教徒は、仮面と長衣の祭儀装束をまとい、
人骨で作ったおぞましい神像を掲げて各地の官庁を襲撃、略奪を繰り返した。
初期の邪教蜂起は数百からせいぜい数千人の規模で、散発的に発生するように見えた。
しかし、その背後には運動時代に構築された緊密な組織があり、
各地の襲撃、暴動、テロは地下で巧妙に連携していた。
たとえ一個の蜂起を鎮圧しても、その主体は即座に分散し、捉えることができない。
制圧された邪教徒は周辺地域に散り、受け皿となる現地の端末組織と合流、
そしてふたたび蜂起する。
個別に出動する諸侯や個々の教会は、流動的な邪教のネットワークに対抗できなかった。
敵は全世界的な「邪教団」なのだと認識され始めた頃、事態は既に次の段階に移っていた。
863 :
邪教略記(2):04/04/17 10:59 ID:Fr92+f8P
邪教団のネットワークの中枢には、秘儀に通じ魔法力を有する神官たちがいた。
戦闘の拡大と激化に際し、また諸王の強力な戦士団に対し、彼らは一つの決断を下した。
すなわち、暗黒の神々を魔界より召喚し、その強大な威力を実戦に投入したのである。
ハーゴン的実践主義の恐るべき極点であった。
血の祭儀によりロンダルキアの邪悪な祭壇上に現れた魔界の生物たちは、
大神官の要請に狂喜して叫んだ。「地上に破壊と、殺戮を!」
魔界の存在の参戦により、戦闘は重大な転換を迎える。
邪教団の戦列に、翼や尾をもつ異形の者どもの姿が加わる。
彼らの戦闘能力は単独で人間を遥かに凌駕し、腕力は地を裂き魔力は天を掻き乱す。
さらに彼らは獣に対する支配力を持ち、野生動物を操り尖兵とすることができた。
軍団化した魔獣の群れは、人間の戦士団を蹴散らし、踏み潰した。
いまや実力で諸侯の軍を圧倒する邪教団は、ゲリラ戦を捨て大侵攻を開始した。
邪教に従わぬ南方の諸都市では、徹底した虐殺が行われた。
町を破壊し、焼き払う。戦士をも敵とせぬ魔物たちが人間を弄ぶ。
邪教団の行軍のあとは、魔界の瘴気に汚染され、二度と再生せぬ毒沼と化した。
蝟集した邪教の軍勢は数十万、かつて人間であった邪教徒たちは、
魔界との接触によって身体と精神を徐々に変容していた。
彼らは自らを魔族と自覚しはじめていた――。
邪教団は各地で寇略を繰り返しつつ北上し、遂に最大の戦地ムーンブルクに至る。
勇者ロトの血統を受け継ぐ最も高貴な王国の首都、最も美しい王城を、
悪魔と獣と人間の成れの果てが幾重にも包囲し、怒号をあげる。
軍勢の中からひとりの神官が現れ、王の名を呼んだ。
精霊像と勇者ロトの証の撤去。邪教の容認と拘束された活動家の解放。
解毒税・解呪税・復活祭税と諸々の教会特権の撤廃。
以上三箇条を、神官は声高に要求した。
王宮は拒絶した。
そして戦闘が始まった。
最大の戦地ムーンブルクにおける、戦闘そのものは一時間足らずで終結した。
翼ある悪魔の上空からの攻撃により、弓弩の兵は十分足らずで沈黙した。
単眼の巨人たちが無造作に殴ると、城壁は五分で崩壊した。
そして獣の群れと、獣的な人間の群れが城内に雪崩れ込んだ。
大軍の移動と展開に、約四十分を要した。
月の紋章をもつ戦士団は、五分ほど持ちこたえ、全滅した。
王国の莫大な財宝は運び出された。黄金の山が積み上がるたび、
邪教徒たちはただ轟々と吠えた。
官吏と宮女は裸に引き回され、順番に魔獣の餌となった。
セレモニアルな虐殺には、何時間もかかった。
殺戮儀礼の終わりに、城門の前にギロチンが据えられた。
精霊の加護を受けた勇者の末裔、王族がひとりずつ引き出される。
首がひとつ落ちるたび、魔族たちは大歓声をあげた。
儀式が終わると、彼らは城を焼き払った。
城壁が崩壊する直前、十五歳になる美しい王女に
魔法使いが魔法をかけた。
王女のすがたは縮小し、いっぴきの白い小犬に変わった。
王国の滅亡を見届けて、小犬は城を脱け出した。
数十万の魔族たちは、小犬をあえて襲おうとしなかった。
(古伝にいう、低級の悪鬼は犬の吠声を怖るためである、云々、)
身を焼き焦がし、煤にまみれて、たくさんの傷を負いながら、
よろよろ体を引きずって、小犬は歩いた。
天を焦がす炎と地を覆う魔族の哄笑を背に、小犬は歩いた。
幾たび倒れても歩き続け、やがて深い森の中へと姿を消した。
(邪教略記 おわり)
866 :
魚:04/04/17 11:06 ID:7Iu7nH4o
邪教の発生、最盛と、その没落のはじまる瞬間まで。
時間があるのでもう一本。
今となっては昔のことだが、それほど昔のことでもない。地名は思い出せないが、
サマルトリア市に近い山中に、いっぴきの大ねずみが住んでいた。
このねずみ、生まれついての夢想癖で、性格は尊大、ねずみ仲間と交わろうとせず、
幼きより人間の言語を学び、人間の書物を読み耽っていた。
当節流行の変身物語を愛読し、特にシュタインヴァルトの『仮面騎士』などは
ねずみの嗜好に強く訴え、読み返し繰り返し読むうちに、
やがて自分が、特殊な生体改造を施された超ねずみであり、
ねずみの自我と戦闘機械の運命を併せ担った、宿命の戦士であるという
驚くべき妄想を抱くに至ったのである。
そして、このような宿命をもつ戦士たる自分が、自己一個の煩悶に囚われず、
望まざるも得た戦闘能力を、より大きな全体、生きとし生ける生命一般の
幸福のために資することは、変身したねずみにはまことに相応しいことと思われた。
世界に悪と不幸をばら撒き、破滅のみを企む秘密結社が確かに存在しており、
命を賭けてこれと戦うことが自分の使命であると堅く信じ込むようになったのは、
こうした異常な状況にあるねずみとしては、全く自然なことであった。
宿命の戦いへの決意を固めるや、ねずみの執念は高速移動手段の獲得に移った。
およそ戦士たる者が、救いを求める弱者の元へ、また暴虐者との戦いの場へ、
風のごとく颯爽と現れるための高速移動マシーンを持つことは、
これはじつに合理的な要求であり、また変身物語の常識なのである。
ねずみは大変な努力を払って二匹のはぐれメタルを捕獲し、頑丈な紐を結わえ
スリッパ状に仕立てて両足に履いた――この発想と工作は、ねずみの肥大した
欲求を、たいへんよく満たすように思われた――が、いざ走り出した瞬間、
この高速走行する両足は、ねずみの意図を無視して暴走をはじめ、
無残にもねずみを地面に引きずったまま、数時間、数十キロを引きずり回した。
最終的に両足は、一本の樫の木の根元で進行方向を二つに分け、
ねずみを木に引っ掛けたまま、恐ろしい力で左右に引き裂き始めた。
ねずみは絶叫した。
体が真っ二つになる寸前に、幸いにも両足を縛る固紐が千切れ、
ねずみは九死に一生を得た。この痛手はねずみを半月の間寝込ませたが、
その執念を弱めたり、損なったりすることはなかった。ねずみはより慎重に、
とくに制御の観点から、高速移動手段を再検討し始め、無数の試行錯誤の結果、
自律判断能力をもった知性マシーンこそが、宿命の戦士の乗物として適切であり、
また不可欠であるという結論に、至らざるを得なかったのである。
独立孤高の節を捨て、ねずみは一匹のキリキリバッタを尋ねた。
ねずみの唯一の知己ともいえるこの巨大昆虫は、遠く速く跳ねることにかけては
ねずみの乗物として必要欠くべからざるものと思われたし、
バッタにとっても、ねずみは代々の旦那筋に当り、要求を断る理由もなかった。
(小動物と昆虫の関係は、けして無情な、機械的なものではなかった)
プライドを曲げて頭を下げるねずみに、彼を知るバッタは驚愕した。
「頭を上げてくだせえ、旦那」
バッタは恐々縮々し、乗物兼従者としてねずみに仕えることを承諾した。
さて主従関係が決まってみると、バッタに名がないことが、ねずみにはいかにも
不足なことと思われてきた。およそ理性ある生物には、その性質と任務を表す
いわくの名前を持つことが理にかなっているのである。
ねずみは記憶と想像と言語を駆使し、高速戦闘バッタに相応しく
『バトロンパ』と呼ぼうと決めた。
「おら、名前なんかいらねえだよ」
「そうはいかない。たとえ遠く離れていても、呼べばすぐさま現れるのが、
半自律戦闘マシーンの不可欠な条件だ。呼ぶために名前は必要だ。
それに、知性を持ってしまった以上、自分の名前を持つことは、理屈なのだよ」
「それはおかしいだ。おらに名前をつけるくせに、
ご主人様には名前がないってのが、理屈にかなってねえだよ」
これは全く正当な指摘であり、バトロンパと呼ばれるバッタが
あながち愚鈍な昆虫ではないことを如実に示していた。成る程とねずみは納得し、
一週間を費して自分自身の名前を考えた。一週間の間、ねずみとバッタは
宿命と、先に待ち受ける戦いの数々について、楽しく議論を繰り返した。
この交歓の中から、あるひとつの名前がねずみの脳中に、はじめはぼんやりと、
やがて燃えるように輝いて、確固とした主張を伴って現れてきたのである。
一週間後、今日も今日とて、ねずみとバッタのバトロンパは、
あてもなく議論しつつ激しく歩いていた。あたかも古代の哲人のごとく、
ねずみは指で天を指し、バッタは前肢で地を指した。そのとき、
両者にとっては思いがけなくも、木々の間を割って巨大な影が
視界に飛び込んできたのである。ねずみの脳は即座に、それを悪の秘密結社の
巨大化怪人であると判断し、口を通じて言葉を発した。
「バトロンパ!」
突然呼びつけられ、バッタのバトロンパはハッと身を固めた。
その背にねずみがひらりと飛び乗った。ふろしきを改造した赤いマントが翻る。
「突撃!」
バトロンパはその巨大な影がサマルトリア王国の王城の尖塔であると気づいた。
そのため、命令遂行を一時留保して、主人に、あれは恐ろしい人間の住処であり、
むやみに近づくことは生命の危険でもあるし、また無駄なことであると警告した。
ねずみは答えた。
「おぬしは、冒険の何たるかを、いまだ知らぬと見えるな。
あれは悪の秘密結社の巨大化怪人だ。キリキリ・バッタのバトロンパ、
いま戦わずして、いつ戦う? 臆するな、立て!」
叱咤され、ほとんど訳が分からないまま、バッタは疾走を開始した。
発達した後肢が収縮し、次の瞬間、ねずみを乗せたバッタが弾丸のように飛ぶ。
背の装甲鞘翅がフルオープン、折り畳みウィングが展張し、バトロンパは空中で
高速移動形態に変形した。木々の間を駆け抜け、塔が全貌を現すと、
爆発的な直線加速をかける。最高時速四百キロに到達し、背に乗るねずみは
風圧とGで半殺しになった。薄れゆく意識の片隅で、ねずみは細い悲鳴を聞いた。
狭窄した視界に、巨人の足元にうずくまる、ひとりの少女の姿を見た。
脳裏に物語が自動進行し、ねずみは叫んだ。
「させるか!」
ねずみの叫び声に、バトロンパは驚いて急制動をかけた。
シートベルトもエアバッグもない背から、ねずみはカタパルトのように射出され、
尖塔に向かって頭から一直線に飛んだ。インパクトの瞬間、ねずみは空中で反転、
必殺キックの構えをとった。骨が砕ける鈍い音、石壁にわずかなひびを残して、
ねずみは五メートルの高さを落下し、芝の上を四回バウンドして転がり、
木にぶち当たって止まった。
バッタのバトロンパはオロオロと主人に跳ね寄った。
「旦那、死んじまったのかよう」
ねずみはうっすらと目を開け、笑みを浮かべて親指を立てた。その顔を、
金髪の少女が覗き込んだ。年の頃十二、三歳、頭に載せたティアラは少し傾き、
あどけない瞳を驚きでいっぱいにして、少女はじっとねずみを見つめた。
「あなた、だいじょうぶ?」
「フッ。これしきのこと。それよりお嬢さん、お怪我はありませんか」
少女はおずおずと頷いた。バトロンパが横から口を出した。
「だから言わんこっちゃねえだ。あれは石の塔だって、ちゃんと注意しただよ。
痛え目見たあげく、訳のわからねえガキに捕まっちまって」
「黙れ。お嬢さんに失礼な口をきくな」
「わたし、ここの王女です」
少女が言った。
「ますますやべえだ」
「黙れ。この方が仰っているのは、この方が高貴なねずみの姫君だということだ。
私が確かに見たところでは、あの悪の結社の巨大化怪人が、姫を虜にしていた。
私の技が怪人を倒そうとしたため、怪人は塔に姿を変え、姫は人間に変えられて
しまったのだ。これは、あの邪悪な森の妖精・大なめくじの仕業に相違ない」
バトロンパは唖然とし、少女に尋ねた。「そうなのかね」
少女は目を瞬き、やがていたずらっぽく微笑んだ。
「ええ」
ねずみはよろめいて起き上がり、天を仰ぐバッタに寄りかかって立った。
「私が必ず、あなたの真の姿を取り戻してみせます。秘密結社との孤独な戦いに、
今は赴かねばなりません。しかし、必ず私は帰ってきます。
悪の手先に気をつけてください。そして、私を忘れないでください。
あなたがピンチになったとき、一声私を呼べば、私はすぐに駆けつけるでしょう」
赤いマントを翻し、ねずみは戦闘バッタに跨った。
西日を受けて去りゆく背に、少女の声が届いた。
「待って。あなたの名前は」
ねずみは肩越しに振り返り、不敵に笑った。
「快傑・大ねずみ!」
つづく
続きません。
(3)くらいまではなかなか面白かったけれど、そのあとはもう読めなかった
もう少しテンポよく展開していかないと、こういう文章は最後まで読めないよ
犬と魔物の関係って西洋文化にもあったのかなぁ?
アリーナは口淫が好きだ。
性の始めは背筋が引きつるほどの嫌悪感があったが、
身体を重ねていくうちに、
勇者である彼とのものは、特別な儀式になった。
黒くて重い肉の塊に口付ける瞬間、
自分はこの男と交わるのだという思いが足の先まで駆け抜ける。
自分が変わる気がした。
また、この男でなければこうまでしないという強い自負があった。
亀頭を口に含んで舌で転がす。根元に軽く手を沿えて、しごいた。
口のなかで膨らんでいく様子が、胸の奥の炎をたぎらせた。
最初から勃起したものは面白くない。
こうして手を口を鼻を使って愛していくと、
相手を支配していくような感覚にゾクゾクと背筋が震える。
彼のペニスは長く張り詰めた。
アリーナは舌先を揺らして横からくすぐる。
べったりと唾液を絡めてから啜る。
いたずらに歯をたてるのも好きだ。
この棒が私にもぐりこんでくる。
支配と正反対のその想像もまた、アリーナを急きたてるものだった。
>ラトームさん
ごめん、あのね、前回保管された俺の小説で、「いたずら」は
DQ6じゃなくてDQ5なんですよ。直してもらえるとありがたいです。
あと二年くらい前にここで書いてたFF10の小説、終わらせたんだけど
エロなんでエロパロ板に改めて投稿したのね。でもスレ落ちちゃったんで
また時間のあるときに保管してもらえますか?
http://blue.parfait.ne.jp/manimani.txt
ギコガードさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
続きが読めて嬉しいです。というか、もう2年も経ちましたか。
早いなあ。
ラトームさん、前回の直していただいてありがとうございます。
惑いの城も拙作なので、直していただけると嬉しいです。
何度も本当にすみません。
881 :
絆:04/04/20 00:09 ID:+y1VObUk
――ひろい背中……。
ベッドに裸の上半身を起こしたクリフトの背中に手のひらを滑ら
せながら、ミネアは思った。着痩せする体質なのだろうか、神官戦
士の服に身を包んでいる時には華奢なようにも見えた彼の背中は、
意外にも引き締まったしなやかな筋肉におおわれていた。肌も木目
が細やかで、うっとりするほど滑らかなさわり心地だ。
もっとも残念なことに今、クリフトの背中は戦いによる傷跡にま
みれ、美しさよりは痛々しさを強く感じさせる。無数の傷を負って
いたが、中でも大きく目立つのが右肩から腰へかけて走る三本の裂
傷だ。
巨大な獅子の化け物に隙をつかれたアリーナ姫をかばって負った
傷だった。
傷に沿って指先を這わせながら、ミネアは思わず溜息をついた。
「つっ」
クリフトが呻き声をあげる。
「ごめんなさい。痛かったですか?」
「い、いえ大丈夫です。それより本当に申し訳ありません。ミネア
さん」
882 :
絆:04/04/20 00:10 ID:+y1VObUk
「お気遣いは無用ですよ、クリフト様。私たちは同じパーティの仲
間なのですから。それより、やはりダメージは体の内側にも及んで
いるようです」
言いながらミネアはゆっくりと手のひらに魔法力を集中させてゆ
く。次第に回復系呪文の白くまばゆい輝きにミネアの手が包まれて
ゆく。
「ベホイミ!」
ミネアの唇が呪文を発する。
手の周りの輝きがゆっくりとクリフトの体へと流れこんで背中に
あった爪痕がだんだんと細く小さく萎んでゆく。戦闘時の呪文とは
違い、しっかりと対象とする箇所を定めてのものだ。効果は高いが、
より術者の集中力を要求される。
しかし、それでも一度の呪文では足らず、ミネアは二度、三度と
ベホイミを重ねがけする事になった。
ミネアの魔法力がほとんどつきた頃、爪痕はもっとも深かった一
本を残して、その傷があったことすらわからなくなっていた。
残った傷には膏薬を塗り、清潔な布を巻いて保護することにした。
「まだ、いくぶん傷は残っていますけど、内部のダメージは処置し
たのでしばらく休めば平気でしょう。とは言っても疲れは残ってい
るはずです。二、三日はゆっくりお休みください。クリフト様。そ
れと……」
883 :
絆:04/04/20 00:12 ID:+y1VObUk
急に胸が苦しくなる。心がそれを言うのはやめろと訴えていた。
「クリフト様のお役目は承知しておりますが、あまり無理をなさら
ぬよう……」
ミネアにとって長い数秒の後、クリフトが答えた。
「お気遣いありがとうございます。確かに私が傷を負えばミネアさ
んに負担をかけてしまいますね。以後、気をつけるようにします」
そんな事が言いたいのではなかったが、ミネアは口にださなかっ
た。
「ただ、今回の事……私はたとえ役目がなくとも同じ事をしたと思
います」
訊く前からわかっていた答えだった。
ミネアは目を閉じてあきれたかのように溜息をついた。
「……報われないかもしれませんよ」
「私はもう充分に報われています」
「ならば、これ以上私から申し上げることはありません」
ミネアは立ち上がってクリフトの寝室を辞した。
884 :
絆:04/04/20 06:29 ID:+y1VObUk
広間に戻るとアリーナだけが寝ずにミネアを待っていた。いつも
は血色のよいその顔が、今は幾分青い。余程心配していたのだろう。
「どうだった?」
かぶりつくようにアリーナが聞いてきた。
安心させるために笑みを浮かべる。
「深い傷でしたけど、回復呪文を重ねがけしたのでなんとかなりま
した。クリフト様の意識もしっかりしています。少し熱は出るかも
しれませんけど、もう大丈夫でしょう」
「そう、……よかった」
アリーナは、ほっと安堵の吐息をついた。しかし、その顔は沈ん
だままだ。
「……ねぇ、ミネア。私、クリフトに頼りすぎてたのかな?」
自分がクリフトに庇われて傷を負った事で責任を感じているのだ
ろう。王族でプライドの高い彼女にしては、珍しい物言いだった。
「……かもしれません」
実際、ろくな防具もつけずに敵の中へ猛進する彼女は攻撃を受け
やすい。もちろん、アリーナは攻撃の要であり、パーティ内での役
割としてはそれでいいのだが、それにしても最近の彼女は、勇気と
無謀を分かつラインから片足を踏み外すような行動が多い。そうミ
ネアは感じていた。
彼女が冷静さを失う気持ちもわからないではない。自分も昔そう
だったのだから。ミネアにはその気持ちが痛いほどよくわかった。
しかし、その結果、攻撃要員であり、補助・回復役でもあるクリフ
トに負担がかかっている。それは動かしがたい事実だった。
885 :
絆:04/04/20 06:30 ID:+y1VObUk
自責の念に駆られているのだろう、アリーナはうなだれたまま歯
を食いしばっていた。
ああ、ここも同じか……。
私と同じで彼の想いは、彼女に届いていない。
ミネアは悲しくなる。
どうして、一緒にいるのに気持ちは一方へと流れるだけで、通い
あわないのだろう?
「アリーナ様」
「……なに? ミネア」
「お聴きしたい事があります。アリーナ様は……クリフト様の事を
どうお思っていらっしゃるのでしょうか?」
こんな事を聞くときも、落ち着いてしゃべる自分が少し疎ましい。
「私……? 私がクリフトを?」
「ええ」
「それって、どういう事?」
アリーナがきょとんとした顔で聞き返す。
ミネアはいくぶん目を細めた。非難の色が浮かんでなければいい
が……。
「王女と護衛の神官という関係としてではなく、一人の女として彼
に好意をいだいてらっしゃるのかどうか? という事です」
>>886 乙。
ギャグ小説、剣士さん以外に誰も書かないんだなぁ。
888 :
絆:04/04/21 00:41 ID:E2QOWW02
アリーナは若い。肉体的にということではなく、精神的にだ。
おそらく彼を男として意識したことすらなかったに違いない。分
かっていながら、ミネアは訊ねた。
「そ、そんなこと急に聞かれても……」
「クリフト様は、アリーナ様を好いておいでです」
「え!?」
見開いた瞳からアリーナの戸惑いがありありと伝わってくる。
「臣下だから、護衛役だから。……そんな理由がなくともクリフト
様は、第一にアリーナ様をお守りしようとなさるはずです。そして、
その事に喜びを感じていらっしゃいます」
私と同じように……。
思わずこぼれそうになる言葉を抑えつけるために、ミネアは目を
閉じて一息ついた。
「アリーナ様が彼の事をどのようにお考えかはわかりません。あえ
て気持ちに応える必要はないでしょう。ただ、彼のためにも、いろ
んな事に一人だけで立ち向かおうとはなさらないでください……私
からお伝えしたいのはそれだけです。おやすみなさい、アリーナ様」
そして、一礼すると彼女を残してその場を後にした。
889 :
絆:04/04/21 00:43 ID:E2QOWW02
「何よあれ?」
広間の扉を出たとたんに声をかけられる。
「立ち聞きとは、感心しませんね。姉さん」
片眉をもちあげて、扉の脇にたたずむマーニャを睨みつけた。し
かし、それも一瞬の事で、立ち止まりはせずにそのまま姉の前を通
り過ぎる。
「ちょ、ちょっと待ってよ」
置き去りにされまいとマーニャが横に並んでついて来る。
「あんた、人の世話ばかり焼いてると損するわよ」
「ええ」
「あんな事言っちゃったら、脈なくなるのよ! アンタに」
まるで自分の事の様に叫ぶマーニャに、ミネアは立ち止まって小
さく微笑んだ。
「分かっています。姉さん」
「だったら、どうして?」
「クリフト様の気持ちはクリフト様の気持ち。私の気持ちは、私の
気持ちです」
マーニャは気を抜かれたように溜息をついた。
「……辛いわよ。そういう考え方してると」
「もう、慣れました」
890 :
絆:04/04/21 00:45 ID:E2QOWW02
「アンタ、器量はいいんだからその気になれば幾らだってモテるの
に……よりによってなんで、あの唐変木なの? そりゃま、顔はそ
こそこいいけどさ」
マーニャはあきれたように肩を落とした。
「……まあいいわ、がんばんなさい。みんなはどうあれ、私はアン
タを応援したげる。おやすみ、ミネア」
そう言ってマーニャは手を振りながら自室へと消えた。
ミネアは胸に暖かいものが残るのを感じていた。
そうだ。私は一人じゃあない。
姉さんがいる。通いあう絆がある。だから明日も戦える。
「おやすみなさい。姉さん」
ミネアは恬然と微笑んで、自室へと踵をかえした。
(了)
寝てしまった。
なんか、いろんな細かい事を説明不足でよくわからん作品になってしまいましたが。
それでもよければお読みください。
感想とか一言戴けると嬉しいです。
>>891 なんだかしっとりいい感じのお話でしたね。
泣かせるなあ、ミネア……。
乙でした!
ギコガードさん、ナナシクラゲさん、申し訳ありませんでした。
直しておきます。
個人的にはPCがいかれたりしてましたこのところですが、
今度は鯖が鯖が。
こちらに挙げていただいたようなスレは、ギリギリまで
ログをとっておきます。
今晩あたり、サイト更新できると思います。
鯖が鯖がのソースーーーー
260 見習い▲ ★ 04/04/21(水) 14:42 ID:???
oyster244 は入院します。
たぶんマザーボード交換あたり、
それにともない、game6 は本日20:00に停止します。
全データバックアップしてから機器を取り外して工場へ
04/21 20:00 停止 → バックアップ取り
04/21 24:00 Pie -> Polywell factory.
|
|
↓ さていつ復帰するかな・・・
ということなので、21日夜20時以降は上記の場所へ避難してください。
FFDQ板避難所
ttp://jbbs.shitaraba.com/game/2960/ しかしまあ、このスレは避難所にスレ立てする必要ないと思います。
サイトの方の掲示板もありますので、そちらへドゾー。
ttp://www2.realint.com/cgi-bin/tbbs.cgi?FFDQ1001YA ってことで、連絡かねてageときます。
>>891 丁寧で品のよい雰囲気が出ていて凄くよかったです。
姉さんにまで丁寧な言葉遣いのミネア萌え
>892>894>895
ありがとうございます。書いた甲斐がありました。
4のこの四人すきなんで。
また、何か書くかもしれないので、その時はまた読んでやってください。
>ラトームさん
作業、大変でしょうが頑張ってください。応援しております。
「ターニア純愛スレ」「ガラファリスレ」作業終了です。
ターニアスレにあった作品のひとつがどこか他で見た気がして
保管保留にしました。
ガラファリスレは未完作しかなくて残念でした。
そういえば鯖をまるごと入れ替えてしまったのですね。新しく
導入しようとしていたのがあって良かったですが、これも不安定な
ような…。前途多難ですね。
>896
どもー。またーりペースですみませんー。
「セリス地下室クラブPart3」から、まずは5本保管しました。
長篇が多いので、とりあえずの保管になりますが。
といっても、次にそれら長篇が保管されるとは限りません。
なにしろ、どう作業すれば良いのか悩ましい長さで、作業方法を
模索しつつも他のスレの短編を進めた方が効率が良さそうでして。
普段なら元スレの続編スレに保管のお知らせを出すのですが
18禁が多いので、やめました。スレの空気を変えてしまっても
いけませんしね。
GWまでにあとどのくらい保管できるかな。新規保管作品を
GW中に楽しめるように頑張ってみたいーと思っているので、
今日もう一度更新したりできないかな、と思ってます。
そしてGWはまたーりするという野望が!
野望の為に進むぞーらららー……。
>ラトームさん
お疲れ様でした。つ旦
応援することしかできないですが…頑張って下さい。
それと、長編が後回しになることは仕方ないことなんでは…
と個人的には思うであります。
ほっしゅり
千一夜サイトのSSは、一時期猛烈にはまって楽しく読ませていただきますた。
というわけで保守
903 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/06 00:11 ID:UzsSo3Ws
すいません。はじめまして。
FF6のセッツァー×セリスのエロ有りを書いてみたんですが
どこにUPするのが最適か悩んでます。
セリス地下室とかでしょうか。
ここでもOKならここに投稿したいのですが。。。
お答えいただけると幸いです。
904 :
903:04/05/06 00:13 ID:UzsSo3Ws
すいません。sage忘れました。( ´Д`)
保守
3日に1レスの人…最近来ない。
908 :
903:04/05/08 13:08 ID:884Huhgp
>>905 ありがとうございます。
しかし…人大杉で入れなかった…( ´Д`)
またのチャンスを狙います。
>>908 2chブラウザ使えやIE厨
お前みたいなのがいるから鯖が落ちるんだヴォケ
…でも小説投入楽しみにしてまつ。がんがって下さい。
こんにちは。
FFXのキマリ×ユウナエロありを投稿したいのですがエロパロ板のFFXスレは
消えているようです。エロパロ板のスレで載せても良さそうなところは
どこでしょうか。なりきりスレじゃスレ違いでしょうから、スレにない作品スレでしょうか。
>911
それか一度なりきりの人に聞いてみてはどうかと
エロパロはいつの間にかFF総合スレが落ちてますね。
作品があるなら新スレを立てても良いかも。
1作投下して終わりじゃ困るけど…。
しかしながら、「FF総合」だと範囲が散漫になりすぎて、
逆に投稿しずらいのではないかとも思うのですよ。
雑談もしづらいから、ついつい遠のきがちになり易いのではないかと。
>>914 といって、作品ごとにたてるのではあまりに大杉。
「FF官能小説スレ」を復活させれば良いのではないかなあ。
DQはもともと全部まとめて1スレだしね
>>915 そしてテンプレに既存のFFエロ系スレへのリンク貼っとけば、立てる上での体裁は整うかと思いますが。
>「FF官能小説スレ」の復活
落ちてしまった総合スレもそうしていたことだし。
消えずにスレが進行してくかどーかは、また別の問題つーことで。
911です。数々のご意見ありがとうございます。
エロパロ板に新しいFF官能小説スレを立ててそこに載せる、
という方法が一番良いようですね。
もし通し番号を使うとしたら次はPart7(改めて1からカウントするという
手もありますが)、前スレまでは保管庫へのリンクを貼らせていただく、
という事で良いでしょうか。
落ちるかどうかは自分の努力も関わってくるので何とか頑張ってみます。
>>918 そこの1は911氏が
>>917で述べてることを実行してないし
明らかにスレ立て初心者のようだしな。
突っ込みどころ満載ゆえにヘタすりゃ1が叩かれて荒らされるかもしれんが
スレさえ進行していけばそんなこともなくなるかと。
911=917です。のろのろとしている間にそちらのスレが立ちましたので
そちらに載せることにしました。
ではありがとうございました。
関連に保管庫へのリンク貼るの忘れましたorz
昼寝士です。ご無沙汰していましたが、保管作業を再開しました。
ひとまずファリスレ9を掲示板の方へ上げておきました。これから少し
馬力をかけて、遅れた分を取り戻すつもりです。
それと目次を見て気づいたのですが、FFTの「トンベリ王女とスカートの騎士」
に「(仮題)」と付けて下さい。あれは私がつけたタイトルですので。
保守
初投稿です、此処に書いちゃっていいのでしょうか。えいっ。↓
_________________________
じめじめとした洞穴の牢。
絶えぬ湿気にじわりとカビ臭い藁のむしろ。
この閉塞した空間に押し込まれてから、あの日々のことを思い出さなかった日などあっただろうか。
父親がラインハットの古代遺跡で殺されてから、実に8年の時が過ぎていた。
ゲマに連れ去られた先の、高山の頂きで待っていた待遇は奴隷としての其れであった。
ヘンリー王子と共に、大神殿の建築奴隷として捕らえられたリュカは反抗した。
抗って、抗って、抗った。
従ってしまうようになったら、何もかもがお終いだと思ったのだ。
父は自分を守る為に死んだ。簡単に屠れる相手に対して抵抗を見せず、そしてあの憎きゲマに焼き殺された。
もし自分が、自分の魂こそが、支配に対して隷属してしまえば、自分は父の思いを無碍にすることになると思ったのだ。
母を捜せといったパパス。リュカは絶対に諦めないと心に約束した。
奴隷達の朝は早い。鞭で打たれながら引きずり出されて、岩を運ぶ作業に従事させられる。
14歳になっていたリュカの身体は、もう殆ど大人で、奴隷生活を続けている故か頑強な筋肉を付けていた。
自分の身体の線には、父親の面影がある。
盛り上がった上腕二頭筋に、骨張った指に、膝小僧の形。
自分の顔立ちは父親には似ていないと思ったが、他の身体のパーツの端々が父に似ていた。
但し、父に似た自分の腕は自分自身を抱き締めることは出来ないのだ。
岩を押しながら険しい階段を上がると、空が見える。
高山ゆえに近い空。青空は手を伸ばせば掴めそうな程に薄っぺらく映る。
ビスタ港で、カモメの羽ばたいていた空の色もこんな感じだっただろうか。
妖精の国から帰還して、春風の訪れを頬に感じた時の空の色もこんな感じだっただろうか。
あの時、空はもっと遠くて掴めないものだと思っていた。
雲の上とは果てなく美しく、天使(または、あの可愛らしいベラのような妖精)の住む場所だと思っていたのだ。
大神殿では時折、雲が霧のように建造中の建物を覆う。
こんなじゃなかった。
こんなじゃなかった。
パパスと共に旅をしていた時の空の色は、違った。
天空とは高貴で、不可侵で、夢溢れるものでなければいけないのだ。
空を見ていると思い出すのだ。
もう戻れないのだということに。
骨すら残らず焼き尽くされた父は、もう居ないのだ。
自分が此処に居る限りは、ビアンカとプックルにも、もう出会えないだろう。
彼らも同じ空を見ているのだろうか。彼らの目には今、どんな空が映っているのだろう。
父は最期に、空を見ることなく死んだ。
あの暗い建物の内部で、最後に見た光は自分を焼き殺す炎であったのだ。
二人で旅して眺めていた時の空は、あんなにも勇壮であったというのに。
あの時の空がもう見られぬ故は、共に空を眺める父が、もう存在していないからかもしれない。
「 ゲ マ 。」
リュカは、自分の唇が自分の表層意識とは無関係に言葉と紡いでいることを認識した。
この単語を発音するという行為自体が、危険極まりない馬鹿げた行動だということは百も承知していた。
だけれど感情が止まらなかった。岩を押す腕は、いつのまにか止まっていた。
あいつの手下が、父をなぶり叩きのめしたあの二人が呼んでいた名。
巨大な火球で父を呑み込み、自分の前から永遠に父を奪ったあいつの名。
バシィッ!!
猛烈な炸裂音が響く。背中に苛烈な痛みを感じたのは、その数瞬後のことであった。
「貴様! サボッてないで、とっとと岩を運ばぬか!!」
鞭を手にした、でっぷりと太った男だ。
リュカは岩の足元に跪くように倒れた後、ゆっくりと鞭の男を見上げて言った。
復讐の念に口元を歪ませて、笑っていた。
「 必ず 殺して やるよ。」
______________________________
(了)
|┃ 三 ガラッ
|┃
|┃ 三 ∧ ∧
____.|ミ\___(゚Д゚=)_
|┃=_llllll_ ==\
|┃ ≡ ) ==人 \
うわあ、黒リュカですね! 新鮮な感じがします。乙です〜。
>昼寝士さん
ファイル受け取っておきます。チェック遅れてましてすみません。
またしても2ちゃんねるがしばらく鯖落ちするそうですね。千一夜サイトは
活きてますので大丈夫なはずです。
更新の方は亀の歩みですが、エジリディスレの作業にかかったところ、
作者さんのお名前が時代につれて(?)変わったり、歴史のあるスレだけに
チェック事項が多くてわたわたしています。改めてギコガードさんはすごい
事に手をつけられたものだと思ったりしています。
……と、お名前を出して思い出しました。
>ギコガードさん
FFXファイル、受け取っています!(とここに書いていなかったような気が)。
ありがとうございました。
928 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/29 19:15 ID:Hyyp5uj5
いいスレね
ファリスレ11、12の保管作業終わりました。一頃に比べるとSSの数がぐんと減っていて、
作業は楽でしたが寂しいですね。
で、次のファリスレ13で掲載の作品が二本とも途中から「ファリスたんを犯したいスレ5」
に移動しているようなのですが、過去ログを持っていないのでその先の参照ができません。
過去ログの更新はいつ頃になりそうでしょうか?
2ヶ月ぶりくらいに保管サイト行ったら、自分の好きなSSが保管されてなかった。
陵辱でもなかったと思うんだけど、何々というSSを保管対象外にしたとも書いてないし。
自分で保存はしてるけど、いい作品だから多くの人に見てほしいと思っているのに。
その辺は、はっきりしてくれないの?
>930
そんな曖昧に書かれても保管人さんは困るだけだと思うが。
具体的に作品を指摘した方がレスもしやすいんじゃないかな。
もし作品名をおおっぴらに書きたくないのなら、メールとか
何でも方法はあるやろ?
>>930 保管されてなかったなら対象外になったと考えるべきなんじゃないか。
陵辱じゃなくても、作者の要望により除外になる場合だってあるよ。
もっとも保管人が見落としてる可能性もあるので、
>>931の言うとおり
作品名を挙げてみたら?
>>930 一応外した作品についてはアナウンスされていたと思うよ。
何時頃書かれた物とか状況がわかんないけど
>>932さんに補足すると未完結として扱われている可能性もある。
殆ど完結みたいな感じだけど読み方によってはあと数レスくらいありそう、とか
作者さんが「これで終わり」ってはっきり書いてない奴とか。
あのサイトは完結した作品が対象だからね。
後、スレによっては結構前のでもまだまとめにかかってないっていう場合もあるかも。
>>929 昼寝士さん
いつもおつかれさまですー。挙げておられるスレはまだ活きてるので
いつdatになるかはわかりません……そういう話ではないのかな?
保管作業にターボかかっておられますね。私も頑張らなくては。
>>930 どの作品を保管しなかったかを明記すると殺伐としてしまうかなーと、
あえて曖昧にしている場合もあります(はっきり書くこともありますが、
それはそのスレの空気によりけりで……)。
「webの他の場所で見たような気がする(つまり、作者さんが知らぬ
ところでコピペされた可能性がある)」なんてのも外してますが、
基準にはそんな事まで書いてないですしね。
陵辱かどうかの基準はかなり曖昧なので「この程度でも保管されないの?」
と思われることも多いと思うのです。ですが、掲載されていた過去ログは
保管してあるのでお許しいただきたいと。
そもそも保管スピードが遅いので、過去ログupはなるべく早くやりたいと
思っているのですが……。すみません。
>>931-933 フォローありがとうございますm(._.)m 書いておられる通りのことを
レスで入れようかと思っていました。
FFカップルのエロ小説スレの過去ログって前半部分抜けてませんか? 確かFF8の短編があった気がするんですが。
勘違いだったらスマソ
936 :
930:04/06/03 00:00 ID:U/vbwD0U
ああ、すみません。
ラトームさんの書き込み見る前に、メール送りました。
詳しいことは、そちらでご覧いただければと思います。
>>935 この時期のものかな、鯖の状態が不安定(?)で、ログがふっとんで
再取得もままならなかったものがあります。いつかは取得できる
ようになるだろうと思って特に注釈を入れないままに、結局
取得できていないことを思い出しました。
すみません……。
>>936 受け取りました。お返事はしばしお待ちください。
保管人さん、ありがとうです。。。ホントにお疲れ様でありますです。_| ̄|○
Σ(゚Д゚)ガーン久々すぎて自分のトリップ間違えました。ごめんなさいです……。
>>940 白さんハケーン!!!うれしいよー・゚・(ノД`)・゚・
>>938 Rさん
ありがとうございます! 助かりました。
>>939 白さん
えーと………
立て! 立つんだ! ジョー! ?
(なんかそんなAAなかったですか?)
またお時間のある時にでも、楽しい作品を拝見できれば嬉しいです。
もうすぐ950ですか。うわ、あといくつ保管できるだろう。
現行だと543夜になるのかな、タイトル。
943 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/06 19:56 ID:VuUMdZnP
保守ります。ラトームさん保管作業頑張れ〜
サイトの鯖が以下の時間落ちていたそうです。つないで驚かれた方、
今は復旧していますのでご安心ください。
2004年06月05日 22:51頃 ~ 06月06日 11:05頃
機器の故障によるものだったので、たまたまつないだ自分も驚いて
「料金未納で消されたのか?」と思ってしまいました。郵便振り込みを
忘れがちなんですよね。危ない危ない。
>>943 ありがとうございますー。
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
この人がくると場が引き締まるね
俺は俺は?ごめん。
ところで長いことこの板に来れなかっので、状況がいまいち分からないのですが、カップルスレの後継って、どこなのでしょうか
>>949 恋する小説スレのことかな? 検索してみてくれい
しまった、スレたてられないのに950とっちゃった。スマソ。
他のかたよろしう……
てか、テンプレとかもよろしく…
まず第何話になるのか教えてクダサーイ。
あと、950超えると二十四時間に1レスしないと
落ちちゃうから気をつけてクダサーイ。
950からじゃなかったらごめんね。
>>950 サンクス
見つかりました。
あまりに中途半端にしてしまったものがあったので、気になっていたのです
age
3日に1レス。これ基本。
この板って、人口減ったよね
しりとり保守。無視してくれてもオッケー。ジャンルもお好きなように
ただ、しりとりだけってのはやめといた方良いかもね
ラトームさん、いつもお疲れ様です
シバの「バ」
バコルド
ドラグノフ
フリアエで960ゲトー。
3日に1レス。これ基本。
ン・カイの腕輪
誰かスレ立てないとやばいよ
立てられるかな?
このくらいのペースじゃ990になってからでも余裕だろ
まあな。ただ、980超えると1日レスなしで落ちるんでそこは注意。
そう言われると埋め立てしたくなってきた
3日に1レス。これ基本。
そろそろ埋め立てたほうがいいような気がする
ぎゃあ。すみませんすみませんすみません_| ̄|○
繋がらないなあとか思っているうちにこんなことに。
テンプレ作ってきます。
テンプレに加えた方が良いスレとかありますかね?
3日に1レス。これ基本。
どうせなら主人公×ヘンリーのSSで埋め立てしてください
その時二人の間に電撃がビビッと走った、ラブ光線
「ヘンリィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!」
「主人公ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!」
友情を超えたパワーが愛となってboy meets boyすなわち千年カップリングの光臨
「好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ
好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ
好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ
好きだやらないか好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ
好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ
好きだ好きだあああああああああああああああああああああああ」
てれる主人公
「ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
いまどきヤマジュンかよラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!ラ〜ブ!
ラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアヴ!!」
「だが俺には妻がいるんだ」
「俺もだ」
「じゃあまたの機会と言うことで」
「ではでは」
完
追伸
書いた本人が面白いと思って書いてると思うなよ!舐めんな!!!
おもしれー、と思っちまった俺の立場がねーじゃねーか。
てやんでコンチクショバーロイ!
埋めましょう
その前に、次スレを作ってからで。
ラトームさん、せめて話の数だけでも・・・
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
立てられる方、次スレをお願いします。
980超えたら毎日1レス。これ基本。
無理です今立てられません
あ、でもちょっと待って。
立てられるかも・・・
回線繋ぎなおさずにできるかな・・・
結構いけるかと思ったのに無理だった・・・
次の方どうぞ
テンプレ貼りました。