古き良き反転とは、人間の奥深い感情が築き上げた萌えの歴史。
私は、反転が時に美しい事と考えると共に、性差が尊い事を訴えて、喪われる性器に哀悼の意を表したい。
私は、人間に必要なものは絶対的な良作ではなく、投下する姿、その姿勢と考えます。
しかし、投下が減り過疎化したスレの築く時代は、後の世に恥ずべき文化となりはしないでしょうか。
また、反転させずにはいられない住民の人間性を無視する荒らしなど、その魅力を知らぬ無知が生み出す哀れな世迷い言。
そして、この境遇の中から、私の理想を超えた新しいヒロインが生まれました。
それがこのスレのヒロインたちなのです。
彼らの純粋性に満ち溢れた感情の前に、原作は霞んで見えることでしょう。
投下が無くなり、更に職人に見放された旧作は、歴史上敗者なのです。
しかし、彼女らにその認識は無い。
それどころか、彼女ら自身はまだ戦う意思に満ち溢れているのです。
美しく思われたふゆの感情は常に哀しく、重んじた旧作は新作の勢いの中に消え失せる。
売り上げにおける勝者は歴史の中で誰彼という終止符を打たなければならず、若きヒロインは葉鍵の中より培われていく。
(↓要略)
私は、職人になりたい。
前スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう!その19
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1126663003/l50
>>1 乙。神降臨に期待しつつ4GET。初の一桁ゲッツ。
>1
乙華麗
その時の俺は正直追い詰められていた。
今年の春は俺にしては頑張った方だと思う。今までの俺からは考えられないくらい色んな女の子と交流を深めていた。
しかし俺の女の子への苦手意識は筋金入りだった。
結局どの娘とも中途半端な仲になってしまって深い関係にはなれなかった。
修学旅行はもう目の前。女子のいない修学旅行。このままじゃ雄二ED直行の寂しい青春時代になってしまう。
その上俺は偶然クラスの女の子が俺と雄二の仲への疑惑というか、俺のホモ疑惑で盛り上がってるのを聞いてしまった。
確かに俺は女の子が苦手だがホモではない。断じてない。
俺はその時人生の危機を感じていた。
だからこそあんなに恐ろしいことを口走ってしまったんだと思う。
「うーには世話になった。だからうーの望みを一つ叶えてやろう。何でも言え」
追い詰められた俺にるーこのその言葉はとても甘美なものに思えた。
「何でもか…?」
「るーに不可能はない」
「ならさ……」
この時俺は恐ろしいことを願ってしまった。
「気軽に…友達感覚で付き合える恋人…いや、女の子が欲しい……」
俺が女の子に対していまいち踏み込めないのはきっと相手を異性として意識してしまってるからだ。
だから雄二みたいに最初から同性の感覚で接することのできる相手がいればきっと俺にだって春はくる! ……たぶん。
タマ姉やこのみはどちらかというとそっちの部類だがとにかく姉や妹という認識が強すぎて今更恋愛感情を持てそうもない。
今思えば俺はなんて都合のいいことを考えていたんだろうと思う。
「……よし、いいだろう。うーの望みを叶えてやる」
そう言うとるーこはビシッと指先を俺の額に突きつけた。すると何故だか物凄い勢いで意識が遠のいた。
「るー、こ…?」
「よろこべ。うーにはうーの一番親しい人間とうーが女として生まれた場合の可能性の果てを用意してやる。
異性でも中身がうー自身、そしてうーと親しい人物ならば気軽に付き合えるだろう」
るーこは、何を、言ってるんだ…?
遠のく俺の意識ではるーこのその言葉を理解することはできなかった。
俺はそのまま意識を手放した。
「ん……?」
気がつくと朝だった。
俺はベッドの中にいて、昨日のるーことのやりとりが夢のように思えた。
いや、もしかしたら実際夢だったのかもしれない。
ふと時計を見るといつもの起床時間だった。
「もう起きないと……」
俺にはこのみを起こしに行くという義務がある。いつまでもベッドの中でもぞもぞしてたら朝ご飯を食い損ねてしまう。
俺はパジャマのままとりあえず顔を洗って朝食を取ろうと下に行く。
そのまま洗面所へと直行して飯を作ろうとキッチンに入る。
「おはよう、貴明」
「ん、おはよ」
キッチンに入った途端いい匂いがして誰かに挨拶される。
母さんかな? いつの間に帰ってきたんだ?
帰ってくるなら事前に連絡の一つでもくれれば俺はもう少し長く寝てられたのに。
「もう少しでできるから先に着替えちゃって」
「うぃっす」
そう言われて俺はもう一度ニ階へ上る。
部屋で制服に着替えているとふと疑問が頭に浮かぶ。
父さんはどうしたんだろう。会社、だろうか。
それに母さんの声ってあんなに可愛いっていうか若々しかっただろうか。
しかしそんなことを気にしてるのは時間の無駄だ。
俺はご飯を食べたあとすぐに出られるよう準備をしてまた下へと行った。
「おまたせ」
「お、美味そう」
テーブルの上に並んだ朝食に涎が出そうになる。
ここ最近一人暮らしを始めてからというのもの、朝はめっきり簡素なことが多かったからな。
「いただきます」
まだキッチンで作業をしてるらしい母さんを置いて俺は先に朝食に手をつけた。
「お、美味い」
出来立ての朝食は甘美な味を伴って俺の胃袋を満たす。
「そんなに慌てて食べないの」
「いやだって久々だから、こんなに豪華な朝飯食べるの」
母さんがキッチンから戻ってきて席に着いたみたいだった。
目の前から声がする。
「それより母さん、帰ってくるなら事前に連絡――」
俺の言葉は最後まで続かなかった。だって俺の目の前にいたのは母さんじゃなかったんだから。
「だ、だ、だ……」
「? どうしたの?」
目の前に座る女の子がキョトンとした顔でこっちを見つめてくる。
「だ、誰だ――っ!?」
「えぇぇええ!?」
思わず俺は大声を出してしまった。それに彼女も驚く。
「誰って…貴子だけど……。どうしたの、いきなり?」
「貴子って……どちらさまですか?」
「ちょ、ちょっと本当に大丈夫?」
その後俺は朝ご飯も食べるのを忘れて彼女の問い詰めに時間を浪費してしまった。
彼女曰く、彼女の名前は「河野貴子」。
俺の遠い親戚で、高校になってから学校に通うためこの家に来たらしい。
俺とは同い年で同じ学校、そして兄妹みたいな仲で幼い頃はこっちに住んでて当然雄二やタマ姉、このみとも顔見知り。
との事らしいが、それは絶対ありえない話だ。
その話が本当だとするならば俺は今まで彼女と暮らしていたことになる。
そんな馬鹿な。俺は一人暮らしだったはずだ。
「もう変な貴明。早く食べないと遅刻しちゃうよ?」
そう言って彼女は呆気に取られる俺を余所に朝ご飯を食べ始めてしまった。
俺は呆然としたまま彼女を見つめる。
遠い親戚、とはいっても彼女の容姿は俺に似すぎている。いや、どちらかというと母さんの若い頃にそっくりというべきか。
ただ、俺に似てても顔つきは俺よりちょっと優しい感じがするし、髪は長くて体つきも俺より一回りは小さい。
そしてタマ姉に匹敵するおっぱいといいどう見ても彼女は女の子だ。
彼女の容姿はまるで俺が女として生まれてたら、という感じだ。
ん? 女として生まれた俺?
ふと昨日のるーこの言葉を思い出す。
――「よろこべ。うーにはうーの一番親しい人間とうーが女として生まれた場合の可能性の果てを用意してやる。
異性でも中身がうー自身、そしてうーと親しい人物ならば気軽に付き合えるだろう」
「……まさか」
「? どうしたの?」
「いや、何でも……」
まさかるーこの言ってたことがこれか?
信じられないと思う。けれどるーの力だといえばこのおかしな現象の全てに説明がついてしまう。
とにかく真実がどうであれすぐにでも学校に行ってるーこを問い詰めることが事態の解決に繋がりそうだ。
「何だか今日の貴明って変なの」
そう言って彼女は不思議そうな顔をしてまた朝ご飯を食べ始めた。
目の前に女の子の容姿をした自分がいるというのは異様な光景で俺はどうにも食欲が起きなかった。
「おはよー、タカくん、タカちゃん」
「おはよう、このみ」
「ああ、おはよう」
困ったことに、このみと朝会ってもこのみはこの現象に何の疑問も抱いていないようであった。
むしろ昔からの馴染みみたいに貴子に懐いている雰囲気である。
「なあ、このみ、おかしいと思わないのか、お前は?」
「? どうして? タカくん、何かあったの?」
「今日は何だか朝から変だよ、貴明?」
二人の態度はむしろこの事態をおかしく思っている俺の方が変だといったような感じであった。
そしてその認識はタマ姉と雄二に会うことでより確かなものとなる。
「おはよう、タカ坊、タカ子、このみ」
「おはようさん」
「おっはよー、貴明、貴子、このみ」
「―……」
「おはよう、タマお姉ちゃん、ユウくん、ユウちゃん」
「おはよう、タマ姉に雄二に悠里」
またしても俺の知らない奴が一人。
しかも俺を除いてみんなさもをそれが当然のように挨拶してるし。
「朝から何項垂れてんのよ、そんな所で転がってたら通行人の邪魔になるわよ?」
知らない女その2が俺に手を差し伸べてくる。
「―…お前さ、誰?」
「はぁあ? アンタ大事な親友兼幼馴染の顔忘れちゃったわけ?」
「いや、俺の親友は雄二一人だったはずだが…?」
「悠里、今日の貴明はちょっと変みたいだから…」
「コイツが変なのなんていつものことじゃない?」
「おいおい、うちの凶暴な女その2を忘れるなんざ、
ついに頭でもいかれたか? その1は言うまでもなく姉貴だけどな」
「きょ、凶暴ってなによ! 姉貴に比べれば
あたしなんて全然マシ…って割れる割れる割れる〜!」
「ぎゃああ! 俺もかよ…! 割れる割れる割れるー!」
似たような反応をする二人にタマ姉のダブルアイアンクローが決まる。
外見といい態度といい知らない女その2はまるで雄二が女として生まれたらって感じだ。
それを見て俺の中であのるーこの言葉がますます信憑性を増してしまった。
――俺はもしかして物凄く恐ろしいことを願ってしまったんじゃないだろうか。
「あ、あのさ…その悠里? ってどんな奴だっけ?」
俺はぼそりとこのみに知らない女その2について聞く。
「タカくん…本当に大丈夫?」
このみにまで頭の心配をされてしまった。
ますますもしかしたら自分だけおかしいんじゃないかと勘違いしそうになってしまう。
このみの話によると知らない女その2の名前は「向坂悠里」。
タマ姉と雄二の親戚らしいが赤ん坊の頃に両親が他界してタマ姉達の元に預けられたとか。
タマ姉や雄二とは本当の姉弟みたいな関係でタマ姉のことは「姉貴」、
タマ姉達の両親を実の親のように呼んでるらしい。
雄二とは同い年、つまりは俺や貴子とも同い年に当たるため
雄二とはどっちが姉か兄かでいまだに抗争中。
俺の幼馴染に当たるらしいが、勿論俺には彼女と遊んだ記憶はない。
けれど、俺が知らないだけで俺以外のみんなには貴子や悠里と遊んだ記憶がある。
それが違和感の正体。俺だけが浮いている原因。
いつもの光景じゃないのに、それがまるで自然のことのように振舞うこのみやタマ姉に雄二。
それを見てると、俺は記憶を落としてしまってるだけで、
本当はこうやってあの二人がいるのが現実だったんじゃないかと錯覚してしまうほどだった。
「ほら、貴明、急がねえと遅刻しちまうぞ」
「あ、ああ…」
混乱する俺をよそに彼女達は仲良さそうに喋りながら歩き始めてしまう。
「しっかしまあ、アイツらのお陰で寂しい修学旅行は免れて良かったよな。結局いつもの面子には変わりねえけどよ、
俺は貴子とずっと過ごせるってだけで修学旅行って行事作った奴に賞賛を送りたいね」
「……もしかしてアイツらと同じ班なのか?」
「おうよ、今更何言ってんだよ。俺は修学旅行中に貴子ともう一歩進んだ
仲になるべく現在雄二好き好き大好き大作戦を練りに練りまくってるんだぜ」
「…もしかしてお前ら付き合ってるのか?」
「お前、嫌がらせか? んなわけねえだろ。あの男性恐怖症気味で鈍感奥手の
貴子相手に俺が悪戦苦闘してるのはお前も今までずっと見てきたろ?」
どうやら雄二は貴子に惚れてるらしい。何だか親友が自分と同じ顔した女に
惚れてるってのは微妙だがたぶん決め手はあのおっぱいだろう、絶対に。
「悠里の奴も内心喜んでるみたいだぜ、お前と同じ班になれて」
「? どういう意味だ?」
「―…いや、何でも。お前はそういう奴だよなー。姉貴やこのみや悠里の苦労も少しは分かるってもんだぜ」
雄二はそう言ってスタスタと歩き始めてしまった。俺はそのまま微妙な気持ちのまま学校へと向かった。
「るーこ!」
「るー?」
学校に着くなり真っ先に俺はるーこの元へと駆け寄った。幸い今日はるーこの奴もまともに登校していてくれた。
「あれ、どういうことだよ! 全部お前の仕業だろ!?」
「るーはうーの望みを叶えたまでだ。うーが一番気軽に接することのできる相手だ、存分に恋愛しろ」
「恋愛なんてできるか! さっさと元に戻せ!」
「それはできない」
「何で!?」
「るーの力はもう使えない。だからもうどうにもならない」
「嘘だろ!?」
るーこと一緒にいるお陰で非日常にはもう慣れたつもりだったが冗談でもこれはきつい。
何せ、俺の生活に支障がでることなんだからな。
るーこが宇宙人というのと同じくらい信じられない話だ。
「ただ、るーの力以外で方法がないわけでもない…」
「教えろ!」
俺はるーこに詰め寄る。俺としては一刻も早く元の日常に戻りたい。
「それはうーが信じるのをやめることだ。メスのうーたちはるーの力で世界の律を曲げて生み出した不安定な存在だ。
うーがメスのうーたちを信じればそれが現実となるし、逆にうーがメスのうーたちを作り物だと強く思い込めば
その存在は消える。最初から何もなかったみたいに、忘れ去られる」
「何だって……」
さっきまで俺は元の日常に戻りたいと願っていたはずだった。
けれどるーこの「作り物」という言葉を聞いた瞬間胸が痛んだ。
ふと、彼女達の方を見ると彼女達は雄二と楽しそうに喋っている。
その表情は豊かで、作り物だなんて思えない。本当に、生きて、ここにいる。そうとしか思えないのに。
貴子を好きだと言った雄二。その気持ちさえ、嘘になってしまうんだろうか。
彼女達の存在も、想いも、俺に潰すことができるんだろうか。
ゲームみたいに全部消して、割り切れるんだろうか。
「メスのうーたちを消すか受け入れるか、それはうーが決めろ。るーにはもうどうすることもできない」
るーこの言葉が重く俺の心に残った。俺はどうすればいいんだろう。
「貴明ー! ほらさっさとこっち来なさいよ! 来ないと修学旅行の予定、さっさと決めちゃうわよ!」
悠里が俺を手招きする。その笑顔はやっぱり雄二に似てるけど、紛れもなく女の子を感じさせるものだった。
「今行くって」
そう言った俺は果たして笑えていただろうか。
目の前に突きつけらた未来を選べなくて、俺はとりあえず目を逸らした。
今はまだほんの少しだけ、この非日常に浸ってみようと軽い気持ちで思っていた。
けれどそんな俺の甘えが、後戻りできないほどに今までの日常を壊してしまったことに、
この時の俺はまだ気付いていなかった。
とりあえず即死回避(あるのか?)に現在書き上げた所まで投下…してみたはいいけどこれは反転になるのか…。
キワモノですまない。シリアスっぽく終わりつつも基本はコメディというか、前スレで出てた
タマ姉と悠里が登校時、両側から妙に体を密着させてきたり
昼食時、お互いが作った弁当の味を競い合ったりというネタに発展させたい。
でも何気に貴×貴にも雄×悠ネタにも出来る事に気がついた。実は向坂家に執事修行由馬ネタと迷った。
>>1 お疲れっす。
激しくGJ!!
このSS見てたらタマ姉とタマ兄のカラミも面白そうだと思った。
18 :
名無しさんだよもん:2005/12/26(月) 12:39:39 ID:h3Jo32Qn0
最高っす!!
続きに期待〜。
変化球キター!?w
そしてダブルクローで雄&悠を釣り上げてるタマ兄の姿を幻視してガクブル
>>16 GJ!! 目から鱗が落ちましたよ。こういう手もあるとは。
この先どうなるのか凄く楽しみです。
>>17 想像したら鳥肌立ってきちゃったじゃないか。どうしてくれる。
>>19 俺にも見えてしまった。タマ姉恐るべし!
>>9-15 キ…(-_-)キ(_- )キ!(- )キッ!( )キタ(. ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━━!!
これを待っていた。
キャラ多すぎて、一瞬誰が貴子で誰が悠里かわからなかったがw
反転少女、ぜひ活躍させてください(特に悠里)
これの場合、台本形式でもいいと思った
いや、台本形式は…
できればそういうのなしで、口調や態度でキャラがわかるようにして欲しいが。
しかしこれは…何と言うか、イイネ!
口調もしっかり配慮されていて
俺は分かったけど・・・なぁ。
けっこうな御点前でした。
素直に上手いと思ったよ
実力と発想の勝利だなあ
この後タマ兄が帰ってきて更に混沌としたらスゲエことになりそうだ
オラ何だかワクワクしてきたぞ!
保守ついでに反転最萌応援ネタを。冗談とグラップラーがわからない人はスルー推奨。
反転最萌全選手入場!!
神殺しは生きていた!! 更なる研鑚を積み魔女が甦った!!!
女帝!! アロウンだァ――――!!!
ビジュアルノベルはすでに我々が完成している!!
電波少女長瀬裕子だァ――――!!!
真の脇役を知らしめたい!! 最萌幼なじみ 向坂悠里だァ!!!
岡崎対策は完璧か!? 全日本パシリ 春原陽子!!!
全反転キャラのベスト・アイテムは私の店にある!!
五月雨堂の店主が来たッ 宮田さつき!!!
バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!!
やればなんでもできる娘 藤田浩子だ!!!
ルールの無いシナリオをみせたいから軍人になったのだ!!
軍隊式の萌を見せてやる!!坂神蝉枝ッ!!!
メイドの土産にベルトとはよく言ったもの!!
奉仕の奥義が今 実戦でバクハツする!! 来栖川家メイド マリエルだ―――!!!
A級エージェントこそが地上最萌の代名詞だ!!
まさかこの女がきてくれるとはッッ 那須牟祢!!!
最萌の本場は今や北国にある!! 私を驚かせる奴はいないのか!!相沢ゆうだ!!!
(おっぱいが)デカァァァァいッ説明不要!! バスト109cm!!!Gカップ!!!
ハクオロだ!!!
受け属性に更なる磨きをかけ "凌辱請負人"河野貴子が帰ってきたァ!!!
今の自分に死角はないッッ!! 柳川裕子!!!
柏木家四千年の鬼が今ベールを脱ぐ!! 痕から 柏木はじめだ!!!
俺のPCの中でならヤツはいつでも全盛期だ!!
萌る永遠 折原ひろみ 本名で登場だ!!!
電気工の仕事はどーしたッ バンドの炎 未だ消えずッ!!
ラブもスパナも思いのまま!! 芳野裕子だ!!!
特に理由はないッ、ツンデレが萌えるのは当たりまえ!!
智アフのオチはないしょだ!!! 日の下開山!
岡崎朋美がきてくれた―――!!!
惰性で磨かれた実戦エロス!!
反転界のデンジャラス・ライオン 木田朱鷺乃だ!!!
コミケだったらこの人を外せない!! 超A級オタク 九品仏大志だ!!!
超一流作家の超一流の原稿だ!! 生で拝んでオドロキやがれッ
こみパのクイーン!! 千堂かずき!!!
あほあほトライアングルはこの女が完成させた!!
商店街の切り札!! 古河秋江だ!!!
若き王者が帰ってきたッ
どこへ行っていたンだッ チャンピオンッッ
俺達は君を待っていたッッッ藤井ふゆの登場だ――――――――ッ
ちょwwwwww
大志そのまんまかよwwwwww
ってえことは最強最悪は緒方さん?
反転貴明・雄二を二人とも反転前と両立させてお話を書くとは
なかなか斬新な発想。すばらしい。今後に期待。
ふと、もっとセックスする!貴明ともっとセックスする!貴子の組み合わせの場合
女が苦手&男が苦手の二人なのに濃いエロスになりそうだなーと思った。
そして雄二と悠里の組み合わせは果てしなく色気がなさそうだ。
>雄二と悠里の組み合わせは果てしなく色気がなさそうだ。
つメイド(バトラー)ロボぷれい
>31
>貴明ともっとセックスする!
ココだけ読んだ
>>32 執事×メイドでプレーがデフォだったりするんだろうか…
1回戦毎に主従関係と耳カバーを交代。
で、最後は悠里の排水プレイでフィニッシュ。
37 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:20:53 ID:aqbkqw6b0
お姉ちゃんに嫌われてしまいました。もう僕なんか生きていてもしょうがないです。
せっかく仲良くなれた思ったゆうさんも、最近は3年生の先輩にお熱みたいで、もうあ
まりかまってはくれません。そんなわけでもうなんにも希望がないから、僕の体が次の誕
生日まで保たないってわかっていても全然平気です。
もう生きている意味なんかありませんが、自殺は両親に迷惑が掛るから寿命が来るまで
大人しくじっとしています。ああ早くお迎えが来ないかな。
僕が一人自室でそんなネガティブな気分でいると……。
「あったあった、ここがボクの初仕事の場所だよ」
そんなことを言いつつ、突然最近知り合いになった歩さんが部屋に飛び込んできました。
あっ訂正します。歩さんじゃないようです。歩さんにそっくりですけどこの子は女の子
です。微かですが胸が膨らんでいますから。
「うぐぅ、なんだか不愉快な視線を感じるんだよ。とまあ、それはひとまず置いておいて。
君は美坂紫苑君15歳だね?」
「はいそうですが。あなたはどなたですか?」
「ボクは三級死神仮採用のアユアユ、君をお迎えに来たんだよ。期日は一週間後、今日は
告知に来たんだよ。今のうちに身辺整理をすましておいて心残りのないようにしてね」
「ああそうですか、それはどうもご苦労様です。じゃあ早速お願いします」
「そう言わずにあの世もなかなか良いもんだよ。ってえっ!今君なんて言ったの?」
「お迎えご苦労様です。早速お願いしますって言ったんですけど」
「うぐぅ、君おかしいよ。普通嫌がって抵抗するとかうろたえて泣き叫ぶはとかそう言う
反応を示すはずなのに。マニュアルにもそう言う場合の対処方しか書いてないんだけど」
なんだか困惑しているみたいですが、三級でしかも仮採用と言うだけあって全然頼りな
いですね。こんな死神が担当でちゃんと成仏できるんでしょうか?
「あっ、君今疑いの目で見たね。こ、これでも普通は5年間の所を7年間も修行してきた
んだよ。二年も余分に修行したんだからね」
さっきと言い案外鋭くあるようですが……。
「それは成績不良で落第しただけではないのですか?」
「う、うぐぅ!」
語るに落ちてますね。
38 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:22:43 ID:aqbkqw6b0
「まあ落ち着いて、アイスでもいかがですか?」
なんだか気の毒になってきたので、落ち着いてもらうためにアイスを勧めてみました。
やっぱり精神安定剤にはアイスが一番ですからね。
「どっちかって言うとたい焼きの方が、じゃなくって、死神に賄賂は通用しないんだよ」
なんだか、妙なところまで歩さんに似てますね。もしかして親類でしょうか?
「あの、別に連れて行かないで頼んでアイスを差し上げたわけじゃないんですから、賄賂
にはならないと思いますよ。それに僕もこの世の名残に最後のアイスを食べたいので付き
合ってもらえませんか。最後の晩餐ならぬ、最後のアイスを一人で食べるのはむなしいで
すから」
「そう言われればそうかな?うん末期の酒に付き合うのはかまわないってマニュアルにも
書いてあったし。じゃあ遠慮なくいただくよ」
そう言ってアユアユさんはアイスを食べ始めましたが、はっきり言って子供です。口の
周りがアイスでベトベトです。
「ああもうしようがない人ですね」
仕方がないので拭いてあげました。なんだか死神のイメージがボロボロです。
「紫苑君ありがとう」
なんか満面の笑顔が滅茶苦茶可愛くて、とても死神には見えませんね。
「ではまあ、アイスも食べ終わったことだし行きましょうか」
「ねえ、ボクが言うのもなんだけどやっぱり変だよ。君には未練がないの?」
「だって大好きなお姉ちゃんには嫌われちゃったし、ゆうさんにも恋人が出来たみたいだ
し。僕なんか生きていてもしょうがないんです」
「だ、駄目だよ。そんな簡単に諦めちゃあ良くないよ。そんな投げやりな死に方は良くな
いよ。残り一週間、精一杯生きるべきだよ」
アユアユさんは大声を張り上げました。この人はどうして他人のことでこんなにムキに
なれるんでしょう?変な死神さんですね。
39 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:23:46 ID:aqbkqw6b0
その時です。
「五月蠅い!静かにしなさい。って、あんた誰?はっ、まさか?し、紫苑がやけになって
幼女を拉致監禁してるー!」
お姉ちゃんが久々に部屋に来てくれたのは嬉しいですけど、それ凄い誤解です。
「うぐぅ、ボクは幼女じゃないよ、三級死神仮採用のアユアユだよ」
アユアユさんは幼女扱いされてムッとしてますね。見かけは幼女そのものですが。
「死神?……いやー!紫苑は、わたしの紫苑は誰に連れて行かせないわー!」
えっ、お姉ちゃんがこんな取り乱すなんて、初めて見ました。
「えっと、本人以外の人に見つかっちゃった場合の対処はっと?……うぐぅー!そこのペ
ージが虫食いで読めないよ」
本当に頼りない死神さんですね。
「そんなことはどうでも良いのよ。あんた、紫苑を連れて行くのなら、わたしを倒してか
らにしなさい」
お姉ちゃんちょっと落ち着いたみたいですが、今度は凄い迫力です。
「う、うぐぅ、それどういう意味」
無理もないことですがアユアユさんかなりたじろいでます。
「言葉通りよ」
「うぐぅ、怖いよ。こういう時はどうすれば良いんだろう?」
「なんでも良いのよ。なにも思いつかないならとっと出て行きなさい」
「………………」
「なにか抜け道とかないの。思いつかないのならあなたにも死んでもらうわ」
「………………」
お姉ちゃんっていざとなると凄い迫力なので、はアユアユさんはすっかり怯えてもう口
も利けないみたいです。僕も口を挟む余地がありません。
40 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:24:31 ID:aqbkqw6b0
しばらくして、
「う、うぐぅ、思い出したよ。たった一つだけ、助かる方法があるんだけど」
「早く言いなさい」
「あのねー、紫苑君が子供を作れば寿命が10年延びるんだよ。だから期日までの一週間
の間に子供が出来たら」
突然鋭い声でお姉ちゃんがアユアユさんの話を遮りました。
「待ちなさい、死神はどうかしらないけど、人間は一週間じゃ子供は出来ないのよ」
「うぐぅ、死神も同じだよ」
「それじゃあ全然意味がないじゃない!」
激昂したお姉ちゃんはアユアユさんの首を絞めています。
「うぐぅ!こ、子供は、受精卵状態ならオッケーだよー!」
「あらそう」
「ふう、死ぬかと思ったよ」
「ところで紫苑、誰か宛があるの?」
お姉ちゃん、急に振り向いて話を振られても心の準備が出来ていないんですけど。
「その様子じゃあいないのね?」
そうきっぱり言われると、傷つくんですけど……。
「あっそうだ、相沢さんは?最近親しくしてたんじゃないの?」
「ゆうさんは最近彼氏が出来たみたいです。相変わらず優しいですけど」
「ああそう言えば、最近倉田先輩と付き合ってるみたいね。じゃあ他の当ては?」
「僕、余り学校へ行ってないですから、女の子の知り合いは余り……」
「情け無いわねえ」
そう言われると返す言葉もないです。
「うーん、なんだか気の毒になってきたんだよ」
アユアユさんに同情されると余計情け無い気が……。
41 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:25:40 ID:aqbkqw6b0
しばらくの間痛い沈黙が続き……。
「し、しょうがないわね。紫苑ったら本当に甲斐性がないんだから……ほ、他に当てがな
いのなら、し、仕方がないからわたしが産んであげるわ」
えっ、お姉ちゃんいきなりなにを言い出すんですか。
「あのー、姉弟ってちょっとまずいと思うんだけど」
「うんそうそう」
アユアユさんのもっとも突っ込みに、立場を忘れてついつい頷いてしまいました。
「わたしには弟なんていないわ」
ここでそのセリフが出るんですか?
「それ大問題発言だよ」
ギロッ!
「うぐぅ」
お姉ちゃんに睨まれてアユアユさんはそれ以上話せなくなったみたいです。
そしてアユアユさんを視線だけで黙らせたお姉ちゃんが口を開き。
「きょ、姉弟って言っても、ぎ、義理だから問題ないのよ」
えっ、それ初耳です。
「紫苑はね、本当はお父さんの弟夫婦の子供なの。紫苑が生まれてすぐに叔父さんが交通
事故でなくなって、叔母さんもそのショックで亡くなっちゃったの。だから紫苑とわたし
は本当は従姉弟同士だから結婚しても問題ないの」
「そうだったんですか。お姉ちゃんとあんまり似てないと思ったらそう言うことだったん
ですね。年も近すぎると思いましたし」
なんだか衝撃の告白ですね。
「だ、だから、ほ、他に当てがないならしょうがないから、わたしが協力してあげる」
さっきまでの勢いとうってかわってしどろもどろそう言うお姉ちゃん。
「え、えーと、そういうことならボクはお邪魔だよね。これで失礼するよ」
気まずそうにそう言ってアユアユさんはパッと姿を消してしまいました。このあたりは
流石は死神さんですね。
42 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:27:00 ID:aqbkqw6b0
二人っきりになるとなんとも重い沈黙が支配しているわけで……。
それで……結局沈黙を破ったのは僕でした。
「お姉ちゃん、無理しなくて良いんですよ。僕のことは嫌いなんでしょう、最近僕のこと
を無視しているるし。だから、無理なんか」
パチーン!そこまで言ったとき突然頬に痛みを感じました。
驚いて前を見たら、目の前にはブルブルと小刻みに震えているお姉ちゃんが……。
「バ、バカー!新のこと嫌いなわけないじゃない。好きだから、あんたが居なくなるなん
て耐えられなかったのよ。…………だから、だからあんたが最初から居ないことにすれば
……でも駄目だった、やっぱり駄目。紫苑がいない生活なんて耐えられない……だから、
紫苑さえ嫌でなければ、紫苑の、紫苑の子供を産んであげる」
「お姉ちゃん、お姉ちゃーん!」
お姉ちゃんの告白でなんだか訳のわからない感情に突き動かされるように、僕はお姉ち
ゃんの胸に飛び込んで子供のように泣いていました。
「もう、紫苑ったら甘えん坊ね」
小さい頃の戻ったように、お姉ちゃんは僕を抱きしめ頭を撫でてくれます。
そのあとはもう、なるようになったってことでなんですが。
「あっ、紫苑乱暴は駄目。痛い、痛ーい!」
お姉ちゃんの悲鳴でようやく我に返ったら、いつの間にか半裸になっているお姉ちゃん
に上にのし掛かっていたわけで……。しかも既にしっかりとお姉ちゃんの中に入っちゃっ
てるわけで……。初めてでも結構本能で何とかなるもんなんですね。
じゃあなくて、お姉ちゃんの大事な部分から血が流れ出ていたりして。えっと、つまり
これって……もしかして?あんな大胆発言をしたんですから、お姉ちゃんはそれなりに水
瀬先輩あたりと経験があると思ったんですが、どうも初めてだったみたいですね。
「あっ御免なさいお姉ちゃん大丈夫?」
「あんまり大丈夫じゃないみたい」
「じゃあ止めましょうか」
「駄目!このままじゃあ紫苑が死んじゃう。……だから止めちゃ駄目!」
お姉ちゃんに促されて、続行します。
「痛い!痛いけど嬉しい。わたしようやく紫苑と……」
うわー、お姉ちゃん可愛い過ぎます。
43 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:30:10 ID:aqbkqw6b0
「ああっ、紫苑駄目そんなに動かないで痛いわ」
「で、でも、お姉ちゃんの中気持ちが良すぎて我慢できない」
「駄目、駄目ーっ!」
そう言いながらもひしっとばかりに僕にしがみついていきます。
「お姉ちゃんもう少し我慢してください」
「うー、紫苑って結構意地悪ね」
「えへへ、お姉ちゃんの指導の賜ですね」
「ばか、紫苑のくせに生意気」
そうですか。ちょっとだけむかついたので優しくするの止めです。
「ら、乱暴は止めてってばー」
ああでもお姉ちゃんの中気持ちよすぎです、もう我慢できません。
「あっ、お姉ちゃん出ます」
「出して紫苑、わたしをお母さんにして」
「はい行きます、あっ、出る」
「わかる、わかるわ、紫苑の熱いものが出てるのがわかる」
「痛い、お姉ちゃん爪立てないで」
お姉ちゃん力入れすぎです。
「そのくらいがまんしなさい。わたしの方がずっと痛かったんだから」
そう言われちゃうと返す言葉がないですね。
「えっと、じゃあどきますね」
そう言って動こうとしたら、お姉ちゃんに手を引っ張って留められました。
「だーめ、もう少しこうしていなさい」
「でも大丈夫ですか」
「平気もうしばらくこうしていて、っていうか離れたら紫苑が消えちゃいそうで怖い」
こんな頼りなげなお姉ちゃん初めて見ました。
44 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:33:18 ID:aqbkqw6b0
こんな頼りなげなお姉ちゃん初めて絵見ました。
「大丈夫、消えたりなんかしません。お姉ちゃんのお陰で生きる気力がわいてきました」
「そう、でももうしばらくこのままで居て。それで……」
「それで、なんですか?」
「多分ちゃんと出来たと思うけど、念のためもう一回しましょう。それでね、最初だから
しょうがなかったけど、今度はちゃんと感じさせるようにするのよ」
「はい、もちろん精進します」
「ふふっ、本当に馬鹿な子」
あれー良い場面だと思ったんですけど、なんで笑われちゃうんでしょう?
その後……………………
「それでまあ、わたしが産婦人科の待合室に居るのは必然なんだけど……なんであなた達
まで居るわけ?」
「だって、ゆうはご主人様のメイド隷ですから。ご主人様の子供を孕むのは当然です」
「相沢さん、完全に開き直ってるわね」
なんか幼児体型の相沢さんがメイド服でしかも大きなお腹ってほとんど犯罪的。本人は
ひどく誇らしげだけど。
「み、水瀬君の子供なんかじゃないわよ」
「石橋先生、誰もそんなことまで言ってませんよ」
いつもばっちりスーツで決めてた石橋先生の大きなお腹も衝撃。
「あ、あたしも水瀬なんて知らないわよ」
「だから、斉藤さんにもそんなこと言ってないって」
石橋先生も斉藤もさんもそんなに動揺しなくても、別にわたしは誘導尋問なんかしてな
いわよ。わかりやすい人達。
「わ、私だって、川澄さんなんかなんとも思っていませんからね。誤解しないでいただき
たいわね」
「久瀬さんって本当に素直じゃないですね。同じメイド隷同士仲良くしましょうよ」
「私は、あなたと倉田さんとは違いますの。奴隷なんかじゃありませんわ」
「違いますよ、奴隷じゃなくてメイド隷です。一緒にしないで下さい」
45 :
姉☆孕みさか:2005/12/28(水) 16:34:50 ID:aqbkqw6b0
「そんなことはどうでも良いでしょう」
「良くありません。大事なことで名誉に関わる問題ですよ」
「だからそう言うことではなくて、わたくしと川澄さんの関係は」
「ああもう好きにして。本気で頭が痛いわ」
久瀬さんもそこまでムキにならなくても良いとは思うんだけど、相沢さんと話してると
常識を突き抜けてて疲れるのは確かね。
そうそう、ちょっと気に掛っていたことを聞いてみようかしら。
「そう言えば久瀬さんと相沢さんのお相手の川澄先輩と倉田先輩は18歳以上だから良い
けど、石橋先生と斉藤さんはどうするの?水瀬君まだ17でしょう。おまけにこのままだ
と重婚でしょう」
「あたしのことより、それを言うなら紫苑君なんかまだ16でしょう」
「そ、それはそうなんだけど、人には色々事情があるの」
痛いところをつかれたわね、言わなきゃ良かったかしら。
「ちなみに重婚の問題はないわね。わたしは水瀬君のお父さんと結婚するんだから」
えっそうなんですか石橋先生。
「はーい、秋人叔父様と先生は偽装結婚でーす。だから斉藤さんはちゃんと雪弥と結婚で
きますよ」
いや偽装結婚って相沢さん、そう言うことは大声で嬉しそうに言わないほうが。
「だからー、あたしは水瀬なんかなんとも思ってないって」
「もう勝手にして」
つまりわたしの新生活の裏側では、石橋先生宛のラブレターを拾われて先生の奴隷にな
っちゃった水瀬君と、水瀬君にちょっかいを出す斉藤さんの三角関係の「石橋先生は女王
様」。そして倉田君とそのメイド隷相沢さんが倉田君の親友川澄君のために、本当は川澄
君のことが好きなのに素直になれない(と勝手に推測した)久瀬生徒会長を調教しちゃう
「奴隷なカノン」が展開されていたわけ。
ほんと、わたしの周囲の人ってみんなまともじゃないわね。
,ィ. ,r''⌒''‐z
、 /´ ニフ _z '、___z-,
(ト , ' r' f‐ '-、
,r' / j ゙=',
(L ト, _ /_,. ,ィ",ゞ
', r,r‐'"´~~~~~~`ヾz‐_'ノ ゝ
`', Z__/`''r'
',r‐' `''ー‐-、 )j j、 非グゥレイトォ…
`r= `==、 /べ 文字数だけは多いぜ…
__,、ヽ _,.-'' l\
(__r', ィ`‐ニ-rァ'´,ィfZ、 { 丶
,/‐‐、、 ∨_jy''´ {_ニニ,..」-‐ ヽ
,' _,. -'"フ" _,. ‐''´ ',
f1__,.>−‐ ''´ヽ、_ }
゙ゞヘ_〈 l l`r;―――7
/ 7/`−、/-‐ | `ヾ ̄ ̄j
/ __r'./. rヘ´\ j l /
.::::/jェ-'':,イ _r'7ヽ ` −ァ'' ____,ノ
.:::::::::'‐‐'"´ ` ̄ ̄´
49 :
名無しさんだよもん:2005/12/28(水) 20:47:35 ID:QS55Qm5HO
愛佳ルートから分岐して、反転図書委員長ルート
というのはどうだろう?
最初は、書庫整理の手伝いをする愛佳のおまけぐらいしか思ってなかったが
色々あって段々と貴明に惹かれていく図書いいんちょ。
しかし、当の貴明は相変わらず愛佳の手伝いばかりしていて、書庫をなくそうとする
自分にはあまりいい感情をもっていない。
そうこうしているうちに貴明と愛佳の距離が徐々に近くなっている事に焦りを感じる図書いいんちょ。
この辺から書庫の作業を妨害したり、キスしようというところでタイミングよく登場するようになる(もちろん覗いてた)
業を煮やした図書いいんちょは書庫を…
みたいな妄想をしていた。
細かい設定とかはないからいくらでもイベントでっちあげられるしいじりやすいキャラだとは思うんだが…
俺的には貴明を盗られた上に郁乃のことでテンパっている愛佳との口論があったらなおいい。
>>50 奴はいいツンデレキャラになりそうだよな。
で、
>>50は投下予告と考えていいんだな。お前が形にしてくれるのを待っているぜ。
>>51 いや、俺は文才無いから無理。
要は、その、あれだ
誰か書いてくんない?
・・・
>>50の要望に間違った形で答えようとしたら、図書いいんちょの名前がワカラネ。
て言うか、よく読まずに貴子反転図書いいんちょ主人公で途中まで書いちまった。
>>53 そうだよな。やっぱ名前が無いと不便だよなぁ…
図書いいんちょなだけに本に関連する名前というのはどうだろう?
本の虫
墨沢文子(文車妖妃)
本子
文子とかどうよ
至朗田
61 :
53:2005/12/31(土) 00:41:23 ID:ddvWRG9C0
もういっそ久瀬の親戚にしてやりたい…orz。
文子女体化ならそれ良いと思われ。こっからなんか男っぽい名前適当に考えるか。
もう名前出てこない途中までうpしようかなぁ…orz。
最近、小牧君を手伝う女の子が現われた。
書庫を潰してCDのスペースを作りたい私としては、邪魔な存在だ。
私だって、古い本は好きだし、よく読みもする。
それでも、生徒のために私情は挟めない。私は図書委員長なのだから。
廊下を歩いていると、向かいに見た事がある現われる。
河野貴子だ。また小牧君の所へ行く途中なのだろう。
「河野君」
「は、はいっ!?」
私のビクっとして、彼女は立ち止まる。
そして一点、精一杯睨む様な感じになる。
「少し話がある、ついてきたまえ」
「は、はい・・・」
図書室に入り、彼女に適当な椅子に座らせる。
「小牧君から聞いていないのかね?書庫はもうじき閉鎖になると」
彼女は、驚いた顔をする。
「・・・初耳です」
「まだ話していなかったのか、全く。小牧君も困ったものだな」
「それで・・・どうして書庫を閉鎖するんです?」
「近々図書室には、生徒の強い要望があったCDのコーナーを作る事が決っていてね。
それで、利用者の少ない書庫のスペースを利用する事になったのだよ」
「そんな・・・」
「分かったら、もう止めたまえ。君達のしている事は無駄だ」
「・・・・・・」
「・・・返事は」
「・・・・・・」
「・・・君も小牧君と一緒で強情だな。まぁいいだろう。話は次の機会にしよう」
私は立ち上がったが、それでも彼女は立ち上がろうとしない。
「・・・まだ何かあるのかね」
「小牧君は・・・知ってるんですか」
「もちろん、彼には最初に教えた。それでも彼は続けているんだよ」
「・・・失礼します」
そうとだけ言って、彼女は書庫の方へ向かった。
私は立ち尽くして、それを見ていた。
翌日。またも河野貴子に出会った。
「河野君」
「・・・図書委員長」
「・・・そんなに睨まないでくれるかな」
「す、すいません・・・」
「まぁいい。付いてきたまえ」
そう言って私は、また図書室に彼女を連れ込んだ。
「それで、昨日の返事だが」
「・・・私、小牧君を手伝いたいです」
「それが返事か」
「・・・はい」
「なら、精々無駄な努力をするがいい」
「あの!」
捨て台詞を残して立ち去ろうとした私を、彼女は引き止める。
「どうして、そんなに書庫を潰したいんですか」
その質問に、『そんな訳無いだろう』と言いたいのをぐっと堪えて、対応する。
「・・・書庫を利用する人は少ない。そんな場所に、予算を裂いてはいられないのだよ」
「でも・・・」
「この話は終わりだ!」
そう言って、今度こそ私は立ち上がって、図書室を出て行った。
私だって、書庫を残そうと何度も奔走した。その度に、予算の都合で生徒会副会長に追い返されたり、
訳の分からない生徒会長に翻弄されたりした。
私にはもう、心を鬼にして書庫を潰すしか残されていなかった。
自分の名誉の為と、自分の心にまで嘘をついて。
だと言うのに、彼らはそれを無視して書庫を存続させようとしている。
羨ましくもあり、同時に妬ましくもあった。
次の日は、図書室の前を通らない事にした。
だと言うのに外を周って、自販機の前に刺しかかった所で、またも河野貴子と出会った。
「図書委員長」
「なに?貴子、知り合い?」
一緒に居た、赤髪の女の子が小声で言う。
「ちょっとね、ごめん悠里」
「へぇ、あの男が苦手な悠里に男の知り合いがねぇ、しかも先輩じゃない」
「違うわよ、ちょっと話があるだけよ」
「・・・そろそろ用件を聞かせてもらおうか、河野君」
「す、すいません・・・」
その間に、悠里と呼ばれた赤髪の女の子は、「頑張りなさい、貴子」と言い残して去っていった。
「あの・・・昨日の話しなんですけど」
「昨日も言っただろう。書庫を潰すのは図書委員会でもう決定していると」
「いえ、そっちじゃなくて・・・」
「ではなんだね」
「図書委員長が昨日の最後にすごい形相をして出て行ったんで、気になったんです」
「・・・・・・」
どうやら、思っていたことが顔にまで出てしまったらしい。
「私・・・そんなに図書委員長を怒らせる事言いましたか?」
「・・・昨日は用事を思い出してね、急いでいたんだよ。返事を聞くだけのつもりだったんだがね」
我ながら、情けない嘘をついた。
「そうだったんですか・・・あの、お引止めしてすいませんでした」
彼女はしゅんとした。
「べ、別に君が引きとめたからどうこうと言うのを責めているのではない。
まぁ、君と小牧君が閉鎖する書庫の整理をしているのは問題で、確かに怒ってはいるが・・・」
ココまで一気にまくし立てて、気が付いた。
何故私はココまで必死に彼女を慰めようとしているのだろうか。
「は、はい・・・」
彼女は今度は私の様子をみて、きょとんとしているようだった。
「と、ともかく。小牧君との作業を続けると言うのなら、また君とは話す必要がありそうだ」
私は自販機に金を入れて、ミルクティーを2つ買った。
「飲みたまえ、寒いだろう」
「えっ・・・あ、ありがとうございます」
「それから私のことをいつまでも、図書委員長と言うのは止めて欲しいのだが」
「あっ・・・す、すいません、先輩」
「・・・まぁいいだろう」
そう言って、私はその場所を後にした。
後ろに立っているはずの河野貴子のことが、よく分からないがやけに気になった。
おお、図書委員長×貴子か。
委員長との争奪戦になるのかな。続き楽しみにしてます。
一部名前の間違いがあるよー。
楽しみに年越します。
本編の図書委員長はあんなに悪役なのに、こうして見ると案外いい奴なのかもしれない?
と思ってしまう不思議。
これも貴子の魅力のなせる業なのかw
この後も何だかんだで「図書委員長」「先輩」と貴子から呼ばれ続け、最後の最後でようやく本名で呼んでもらえる
という結末はどうだろう。
>>71 あけましておめでとう、新年早々良い仕事だ。
>>71 別に悠里はタマ姉風でもいいんじゃない?
…貴子は改良の余地あり
_ _
( ゚∀゚ ) ……
し J
| |
し ⌒J
_ ∩
( ゚∀゚)彡 貴子のおっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
こうだっけ?
今まで色々SSが出てきたけど、タマ兄って悠里にどんな態度で接しているんだろうね。
俺の予想は
本命 相変わらず態度こそキツいものの、仮にも女の子なのでお仕置きはいくらかソフトに
せいぜいゲンコツかぐりぐり攻撃くらい。
対抗 反転前と一切変わらず
アイアンクロー、グーパンチなんでもござれ。
大穴 どう見てもシスコンです。
本当にありがとうございました。
こんなところか。
みんなは他に思いついた物はないかな?
>>76 雄二は悠里になっても頑丈そうだよなあ。
まあタマ兄も紳士だし、一見反転前と変わらずにアイアンクローかけてるように見えて、キズがつかない程度に手加減してるとかそんな感じか?
悠里に対してシスコンぶりを発揮する姿は想像出来ねえ。
緒方兄妹みたく悠里の方が貴子に構ってばかりのタマ兄に怒ったりとかも無さそうだ。
>>71 貴子のおっぱい!おっぱい!おっぱい!
タマ姉の胸部と表情を差し替えるだけでちゃんと悠里に見えるな。
悠里もそうだけど、陽子も辞書ぶつけられたり顔にモザイクかかるほどアレな事になったりと
反転前のネタそのままやると女の子に対する仕打ちじゃなくなるなw
>>75 !omikuji !damaだったかと。
男に対してはギャグで済んでも女に対しては大問題か…
スレ違いだがこういう風潮強いな
80 :
あけおめ:2006/01/01(日) 17:34:18 ID:e6KH1p5E0
誰か、誰か反転ヒロイン姫初めSSを……っ!
ささらシナリオでは、特定の時間帯にイベントを起こさなければ見られないCGがあったので
貴子も丑三つ時にエロシーンを見ると淫乱貴子に変身する、とかあったら面白そう。
あけましておめでとうございます。
今年も思い出したように何か投下することがあるかと思いますが、
よろしくお願い致します。
……と、おみくじの口実カキコでした(ぉぃ
だからシナリオそのまま裏返したって反転とは言わんの
そこのサジ加減が萌えどころなんだし
>>84 茶々入れて申し訳ないが、それだって反転とは言うだろう。
芸がない、とは評されるかもしれんだろうけど。
ただ、ゲームの出始めの頃に反転キャラの感覚を掴むために、ということなら、
単にシナリオをなぞったまま性別を入れ替える試みも否定したくはないね。
さすが、そればっかりを「これが俺の反転SSだ!」とばかり続けられたら
嫌気もさすだろうけど。
もっと、その辺は広い視野で構えようや。
>>85 新年早々なんちゅうクオリティや
朋美も描いてくだせえええええ
「たー子、大丈夫か?」
「う〜ん……」
何とか返事はしたものの、彼女の意識は未だにアルコールによって朦朧としているようだった。
普段アルコール慣れしていない彼女には少量でも危険だというのに今日はかなり飲まされている。
これが親族での付き合いの場でなければ即座に
止めていたのだが、分別のない大人には困ったものだと思う。
今日は彼女が向坂の家にきて初めて迎えた新年。
毎年元旦には親族が挨拶へとやってくる。
去年までは妹と両親が接待をしていたようだが
今年は両親が不在のため俺が代わりに相手をする破目となった。
できることならこんな面倒なことはしたくないのが本音だが、これは跡取りである俺の義務であり
今後も避けられない道なのだから仕方のないことだと割り切ることにした。
それに、今年はそれ以外にも大事な目的があった。
それは俺の結婚相手を紹介することだ。
去年の俺の誕生日を迎えると同時に俺は年下の幼馴染の女の子と籍を入れた。
一族内で反対がなかったわけではないが両親や妹にも協力してもらい、強行した。
まだ学生であるということも考慮して式は挙げていないが彼女はこれで名実共に俺のものとなったのだ。
堂々とそれを公表できるのはなかなか気分のいいことだった。それまでの時間がもどかしかっただけに。
慣れない振袖を着て一生懸命に向坂の名に
恥じない妻を演じようとしている彼女は初々しくとても可愛らしかった。
しかしそんな彼女の初々しい態度は傍から見ていると色々とちょっかいを出したくなるのか、
お酌をする彼女も半ば強引にかなりの量のアルコールを飲まされていたようであった。
ようやく五月蝿い一族の女連中から解放されて
彼女の所へ向かった時にはもう泥酔に近い状態であった。
それだけでなく俺が見ていない隙に酔っ払いのクソ親父どもに
胸やらお尻やらを触られまくっていたという妹の証言もあった。
いつか正式に当主となった暁にはセクハラしたエロ親父達には制裁を加えてやろうと思う。
ようやく宴が終わった今、屋敷には俺と彼女と妹以外の姿はない。
妹も相当飲まされたらしく、頭を押さえてフラフラしながら先ほど部屋へと帰っていった。
残された彼女は混濁した意識のまま無防備に横たわっている。
「たー子、水は飲めるか?」
「ん……」
彼女を抱きかかえながら水の入ったコップを渡してやると、彼女はコクリコクリとその中の水をゆっくりと飲み干す。
「すまなかった…俺がもう少し気をつけていれば……」
「タマ兄ぃ……」
コップを空にした彼女が珍しく甘えるようにスリスリと体を擦り付けてくる。
和服の端から白い脚が無造作に投げ出され、太腿の辺りまで露出している。
その柔らかなラインが情欲を掻き立てる。しかしそれを理性でぐっと押さえ込んだ。
「さあ、部屋に戻ろう? 今日はもう遅い」
「いや……」
立ち上がろうとした俺の服の端を彼女がギュっと握り締める。
「たー子…?」
「…きょうは、タマ兄とずっといっしょにいるもん……」
少し舌足らずな口調で彼女はぎゅっと俺に抱きついてきた。
「たー子……」
彼女を何とか引き剥がそうと屈み込んだ瞬間だった、彼女が俺の首筋に腕を回してきたのは。
「…っ!?」
その瞬間、彼女が唇を重ねてくる。それもいつもみたいに軽く触れ合わせるようなものではなく、自分から積極的に舌を突き出して。
彼女の舌先が俺の唇をなぞる。それに誘われるように口を開けばそこに恐る恐る、だけれど確かめるように彼女の舌が入り込んでくる。
拙い動きで、それでも懸命に俺の舌を絡め取っては唾液を混ぜ合わせる。
そんな彼女は意外だった。彼女と籍を入れてから、いや、それ以前から何度も体を
重ね合わせてはいるが、彼女は触れ合うだけの軽いキスでも顔を真っ赤にしてしまうような娘だった。
こんな風に貪欲に俺を求めてくる彼女は初めてだった。
「ん…ぷは……タマ兄ぃ…んぅ……」
何度も何度も一生懸命舌を絡めてくる彼女に俺の理性は長くはもたなかった。
彼女の頭を押さえつけると今度はこちらから激しく口づける。
何度も何度も彼女の口内を蹂躙して、彼女がいやいやと首を振っても離さなかった。
長いキスを終えると、彼女はとろんと恍惚とした表情で俺に身を預けてくる。
「タマ兄ぃ…すき……だいすき……」
お酒の力だろうか。彼女は普段見せないような態度で俺へと甘えてくる。
暫く俺の腕の中で荒い呼吸をしていた彼女は、落ち着いてくると今度は俺の首筋や鎖骨にちゅっちゅと懸命にキスをしてくる。
「たー子?」
「タマ兄のにおいすき……タマ兄にだかれるのもすき…」
それは普段は見せない彼女の本音だと思っていいのだろうか。
いつもは求めるのは俺ばかりで、その度彼女は少し恥ずかしそうに
しながらも受け入れてくれるというのが当たり前となっていた。
こうして自分の欲求や素直な感情を露にするのは初めて見る。
「たー子…!」
彼女はそのまま俺の下半身へと手を伸ばしてくる。
ゆっくりとした動きで俺のものを取り出すと、その小さな唇でそれを口に含んだ。
「ふあ…タマ兄の…おちんちんも……すき…」
ピチャピチャと音を立てて彼女は俺の男根を舐め上げていく。
彼女の唇には不似合いな大きなペニスを喉の奥まで飲み込んで、たどたどしい手つきで扱く。
自ら仕込んだこととはいえ、彼女の幼い顔つきで男根を咥えこむというのはどうしようもなく扇情的であった。
「はむ…タマ兄…きもひいい…?」
「ああ、凄くいいよ……」
そう言って彼女の頭を撫でてやると彼女は嬉しそうに俺のものをまた舐め上げた。
「タマ兄の…お汁がでてきた……」
先走り液を舐め取りながらスリスリと愛しそうに勃起したペニスを
撫で上げる彼女は俺の理性をブチ切るには十分な破壊力であった。
何度か扱かれると、俺は彼女の顔面へと射精した。
「はうう…タマ兄のせーえきがいっぱい……」
彼女はそのまま顔中についた精液を指で掬っては舐めてとっていく。
理性の切れた俺は本能のままにそんな彼女の体を押し倒した。
彼女の振袖を脱がそうとするが全てを脱がすのすらもどかしかった。
露出した胸に唇を這わせ、ぷるぷると揺れるそれを掌で優しく揉みしだきながら乳首を舐め上げた。
「はんッ、あ、きゃう…タマ兄……」
敏感に反応しながら彼女は愛しげに俺の名を呼び、腕を首筋に絡める。
「もうほかのひとのところいっちゃいやだよ…? ずっとそばにいてね…?」
彼女がこんなにも甘えてくるのは、慣れない場所に一人で放り込まれてしまった恐怖、
それに俺の伴侶として恥ずかしくない態度を取らねばという緊張からようやく開放されたからだろうか。
それと、俺の思い違いであろうと俺が相手をした他の女に嫉妬したのだとしたら、面倒な接待をするのも悪くないのかもしれない。
俺が執拗に彼女の胸を攻め立てれば、彼女は我慢できないといった様子で俺の手を取り、自分の濡れた下半身へと導く。
「タマ兄…ここにタマ兄の…ほしいよぉ……」
「たー子はエッチだな」
くすりと笑って、彼女の熱く熟れた膣に指を差し入れ、中を弄ってやる。
「んッ、やッ、ああッ! タマ兄のゆび…きもちいい……」
彼女の膣の中は熱く、溢れた液がトロトロと指先に絡みつく。
いつもは恥じらいで大胆なことなど出来ない彼女が今日は自ら脚を広げていた。
「ほら、たー子……」
彼女の愛液で濡れた指先を差し出してやれば、彼女はちゅぱちゅぱとその指先を舐め上げていく。
普段の奥手で控えめな少女と全く違う淫欲に溺れた女の側面にぞくぞくとした背徳感が沸き上がった。
そのまま彼女の体を持ち上げ、自分の体の上への乗せた。
「今日は自分で挿れてごらん、たー子?」
「え…?」
俺の言葉に彼女がキョトンとした顔をした。
「タマ兄のこれをじぶんで…?」
「そうだよ。これが欲しいんだろう、たー子?」
基本的に俺は犯されるのは好きじゃないが、今日は彼女の乱れる姿が見たかった。
困ったように俺の上で腰を浮かせている彼女の秘部にまた指を差し入れて弄ってやる。
「ふあ、あ、タマ兄…!」
「もう我慢できないんだろう? ここもこんなにグショグショだよ」
俺の言葉に彼女は恥ずかしそうに顔を真っ赤にした後、勃ち上がった俺のものを自分の膣口にあてがった。
「ん…!」
彼女がゆっくりと腰を落とすとつぷりと先が彼女の中へと入り込む。
焦らされていた分彼女の中は強烈に俺を締め上げた。彼女は息を飲み込みながらゆっくりと腰を落としていく。
「ん、ん、あ…!」
彼女も焦らされていたのがもどかしかったのか、すぐにでも俺のものを全部飲み込んだ。
見下ろされるのは好きじゃないが、汗でてらてらと濡れる肌や彼女の快感に溺れた表情を思うがまま見られるのは悪い気分じゃない。
「はん…ッ!」
急かすように俺が下から軽く突き上げてやると彼女の背がビクンと反る。
その後泣き出しそうな彼女を見上げながら優しく言ってやる。
「ほら、自分で動かないと駄目じゃないか。そうじゃないといつまでもこのままだよ?」
「タマ兄ぃ……」
俺の言葉に彼女は覚悟を決めたのか、
下にいる俺の肩に手を置くと、ゆっくりと腰を振り出した。
「ひあ…あッ! んく…ああッ!」
ゆっくり引き抜いては下ろす、抜いては飲み込む。その繰り返しに慣れてくると、
彼女のその動きも段々と激しいものへと変わってくる。
その度プルプルと揺れる豊かな胸を見上げるのはなかなかの絶景といえる。
今まで試したことのない体位だが悪くはない。
「は、あ、あ、あ、あんんッ…!」
「たー子はいやらしいな。自分からそんなに激しく腰振って、ペニスを咥えこんで…」
「あ、はんッ…! だ、だってぇ、タ、タマ兄のことすきだから…ひゃんッ!」
こんな状況ですら未だに羞恥心は捨てきれないのか、彼女が俺の言葉に真っ赤となる。
そんな彼女を見てると耐え切れなくなって、俺は彼女の腰を掴んで激しく揺すった。
「ひゃ、あ、ああ、あぁんッ! タ、タマ兄、ダメッ…! からだこわれちゃ…ふあああんッ!」
俺は何度も下から突き上げ、彼女の腰を打ちつけ、
そして彼女の脚を掴み上げて体勢を入れ替えた。
彼女は中途半端に和服をはだけさせ、俺に組み敷かれながら激しく犯される。
「タマ兄、やッ、おく、おっきいの奥当たってるよぉ…!」
「でも気持ちいいんだろう?」
今まで何度も体を重ねてきた彼女の体は、
どんなに乱暴に犯されてもすぐに快感へと変換する。
教え込まれてきた快楽を体は敏感に拾い上げる。
俺の男根は彼女の狭い膣を拡げ、抉り、犯し、グチュグチュと卑猥な水音を立てた。
彼女の熱い膣内は侵入してきた俺のペニスを温かく包み込み、
ヒダが突き入れる度違う動きで絡みつく。
熱くてきついのに、大量に分泌された愛液でどんなに
激しい動きでもスムーズに受け入れてしまう。
俺は彼女以外の女の体を知らないが、知ろうとも思わないほどに彼女の中は心地いい。
一度知れば病み付きになる、それこそ禁断の果実のようなその体を俺は思う存分貪った。
「いやッ、あ、タマ兄、おく、いいッ! わたし、イっちゃ…ふあ、あんんッ!」
何度も何度も子宮口まで貫いてやれば彼女は限界が近いのか、膣内がよりきつく締まる。
それと同時に彼女がギューときつく抱きついてきた。
「タマ兄、だ、だして…! タマ兄のせーえきたくさんほし…ひゃああッ!」
「いいよ、たー子の中に沢山出すよ…!」
激しく締め付けてくる彼女の中を何度も擦り上げ、奥まで貫きながらキスをする。
絡み合う舌先と熱くきつく締め上げてくる膣壁に促されるように俺は彼女の奥で射精した。
「っく…!」
「は、あ、あああぁぁッ!」
俺が射精するのとほぼ同時に彼女も絶頂を迎える。ピンと背を反らせて、快感に体を震わせていた。
「タマ兄のせーえき…でてる…おなかにいっぱい…きもちいい……」
「たー子…」
射精し終えた俺は埋め込んだそれを抜こうとする。すると彼女が脚を絡めてそれを封じた。
「たー子?」
「やだ…まだ抜いちゃやだ……」
また俺の首筋に腕を回して、耳元で甘えるように囁く彼女。
「もっと…タマ兄とセックスするぅ……」
これもアルコールの力だろうか。だとしたら人前で彼女に酒を出すのは危険かもしれない。
けれど二人きりの時ならばこうしていつもとは違う彼女を見るのも一興だ。
「…たー子はどうして欲しい?」
「……タマ兄に、もっとおっぱいさわってほしぃ…」
「おねだりする時はどうしたらいいか教えたね?」
まだまだ夜は終わりそうもない。
とりあえず今年はいい年になりそうだ。そう確信して、俺はもう一度彼女にキスを落とした。
「う、ん……」
朝日の眩しさに私は目を覚ました。
何だろう…頭がガンガンする……。
いや、頭だけじゃなくて体中…特に腰の辺りが痛い気がする。
これと似た痛みは確かタマ兄と初めてセックスした時…。
そんなことを朦朧とした頭で考えていた私は目を開けた瞬間頭が真っ白になった。
「ッ!?」
あんまりにも驚きすぎて言葉が出なかった。
私は知らない間にタマ兄に抱きしめられて眠っていた。
それも全裸のタマ兄に。恐る恐る自分の体を見てみれば案の定自分も全裸だった。
これは間違いなく昨日タマ兄とセックスしてしまったということで……。
よく見ると私は昨日の振袖を羽織ったままで、場所もタマ兄と私の部屋ではなかった。
意識が覚醒してくると段々と昨日のことも鮮明に思い出せてくる。
わ、私…昨日タマ兄にあんなこととかそんなことを……。
今すぐ叫び出せるもんなら叫び出したかった。
私はなんて恥ずかしいことの数々をしでかしてしまったんだろう。
思い出しただけで顔から火が出る。
あんな恥ずかしいこと沢山言って…あんな恥ずかしいこと沢山して……。
昨日の私を殺してしまいたい。いや、今すぐに死んでしまいたい。
タマ兄…私のこと軽蔑したかもしれない。あんなに淫乱で、はしたない私…。
昨日タマ兄が他の女の人と話してて、凄く嫌な気分になって私のことだけ
見てくれればいいのに…って思ったのに、結局私は逆のことをしている。
なんて馬鹿なんだろう。挙句の果てにあんなに子供みたいに
駄々捏ねて、甘えて…タマ兄に嫌われたって仕方ない。
あんなみっともない私に呆れたからタマ兄も昨日あんなに意地悪したんだ。
そう思ったら凄く悲しくなってきた。
タマ兄のお嫁さんとして恥じない立派な女になろうと思ったのに、嫌われるようなことばっかりしてる。
好きになってもらえたらいいって思ってたのに、嫌われてしまった。
そう考えたら悲しくて仕方なくて泣きそうになってしまった。それを強引に押さえ込む。
せめて、タマ兄にもっと嫌われないうちに実家に帰ろう。
そしてもっとタマ兄に釣り合う女になってからまた振り向いてもらえるように頑張ればいい。
そう思ってタマ兄の方を見た。寝顔は幼くて、子供みたいだなって思った。
……最後にキスするくらいいいよね?
そっとタマ兄に顔を近づける。その瞬間タマ兄の腕が伸びてきて私の頭を押さえつけた。
「んんぅッ!?」
タマ兄が私にキスしてくる。いつもみたいに、激しく、強引に。
私の大好きなタマ兄のキスだ。
「…俺に黙ってどこに行くつもりだったんだ?」
そのままタマ兄が私の体を強く抱きしめてくる。
「タ、タマ兄…?」
「…俺に黙って独りでどこかに行くな。泣くなら俺の胸で泣け。
たー子はもう俺のものなんだからな。何の為に籍入れたと思ってる」
タマ兄はどうしてこういう時に一番欲しい言葉を言ってしまうんだろう。
その言葉が嬉しい反面私は自分の駄目さに落ち込んでしまう。
「タ、タマ兄駄目…離して……。
私、タマ兄の側にいたらタマ兄に嫌われることばっかりしちゃう…」
「できないな。たー子はもう俺のものなんだから。
たとえたー子が俺を嫌いになっても離す気はない。
俺がこういう性分なのは昔から知っているだろう?」
タマ兄がそう言って私の頭を撫でてくれる。その優しい手に甘えそうになってしまう。
「たー子は俺のことが嫌いかい?」
私はフルフルと首を横に振る。タマ兄が大好き。
でも、そんな言葉恥ずかしくて口にできそうもなかった。
「ならずっとここにいればいい。ここがもうたー子の帰る場所なんだよ?
俺たちはもう家族なんだから」
家族。それはとても優しい響きの言葉だった。私とタマ兄が家族。
実感が沸かないけど、その言葉を噛み締めたら凄く幸せな気分になった。
「たー子、俺は女の子が欲しいな。たー子に似てる子が欲しい。たー子はどうだい?」
「私は…男の子と女の子が欲しい。どちらもタマ兄に似たらきっと凄く可愛い子が生まれると思う」
「二人か…なら今から頑張らないとね」
そう言ってタマ兄はまた私の体を押し倒す。昨日あんなに…
それこそ片手の指じゃ足りないくらいやったのにタマ兄は元気だ。
しかもやってることも結構激しかったっていうか…ああ駄目だ、思い出すだけで恥ずかしい。
特に二回目以降は私の中で永遠の黒歴史にしたいくらいだ。
なのにまだやる元気が残ってるなんてこういう人を絶倫って呼ぶのかもしれない。
タマ兄の…その…あれも大きい方なんじゃないかと思うし。
他の人のを知らないから何とも言えないけど、
でもあれ以上大きいやつなんて相手の女の人の体が壊れちゃいそうだ。
これがもし遺伝なら悠里も結構激しいセックスをするのかもしれない。
そんなことを思っている時だった、その当の本人が現れたのは。
「ふあ〜、兄貴、貴子おはよー。あー、何か頭がガンガンするわ」
ガラっと扉を勢い良く開けて入ってきたのは悠里だった。
私とタマ兄の今の状況を見て凍りつく。
「ア、アンタ達、朝から何やってんのよー!? この盛った犬どもめー!」
向坂家で迎える新年は実に平和だった。
この後悠里が新年早々去年と変わらずアイアンクローで撃沈されたのは言うまでもない。
>>80 こうですか、わかりまs
>>81 貴子の場合はささらよりレアなんです。特定の日にしか見られないイベント。
元旦にエロシーンを見ると淫乱貴子バージョンになります。365分の1の確率です。
今日が元旦過ぎてるっていうツッコミは悲しくなるので不可です。
>>98 そんなのあったら内部時計弄ってでも拝見しまs
>>98 人妻が着るのは留袖だぞ。振袖は未婚の時だけ。
何はともあれGJ。
>>98 君はどうしてこういう時に一番欲しい良作を書いてくれるんだろう。 GJ!!
この二人の夫婦ネタは和むね。
他に反転キャラたちで夫婦ネタ似合うとなると誰だろう?
思い浮かぶのは智司×朋美とか秋人×ゆうとかなんだが。
102 :
98:2006/01/02(月) 23:43:02 ID:ECRAtH/w0
>>100 _| ̄|○ 指摘サンクス。新年早々注連縄で首吊ってきます…
>>102 調べて見たら、元々は結婚後に振袖のたもとをつめて使ってたらしい。
貴子が結婚後に新調することをさけて振袖をつめて使ったと解釈すれば問題無いんだろうか。
というか、こんだけの良作書いてくれたというのに吊る必要がどこにありますか。イキロ。
むしろ注連縄緊縛で
えっと、無駄にクロスオーバっぽいのを投下。
キャラの性格間違ってたらすみません。
106 :
105:2006/01/03(火) 11:59:39 ID:OGf3iuOd0
書けてるところまでですけど…。
「ぅんっ…ひっく」
赤く頬を染めた女がふらふらと今にも崩れそうな勢いで歩く。
「ふぅ…ひっく…ふぅくんの…ばかっ…」
ふらふら…ふらふら…
「私だって…胸は無いけど…」
―女の子なのに。
ぷつりと―
意識が、途切れた。
…もう…貴子ん家が怖い…
もう…彼氏のいない女の子の前でいちゃいちゃべたべたー…はやめて頂きたい。
もう、怖い。辛い。
まぁ、くっついたのが兄貴。それが唯一の救いだけど。
実の兄に欲情しても仕方ないし。
はぁ。私も男を早く見つけた―…
そう思った、刹那―
!!?
まず目に入った金髪
鮮やかな黄色が基調の制服
そして―…あるか無いか不明な胸。
これだったら…私の方が勝ってる…
…じゃなくって!
「大丈夫!?」
返事は、無い。
慌てて私は彼女に近づく。
さて、この後はどうしようか。
レントーキセーですかー?
今ささらシナリオやってるんだが、
ささらをそのまま反転したらヘタレの総合商社になるな…
さてどうしたものか。
タマ兄って何が魅力?
自分がもし女の立場なら相当かっこよく見えるかも知らんけど、
あいにく自分キモヲタなんでこんな完璧超人見てもドコがいいのか全然解らんや。
あーいやでも考えてみれば秋人さんとかはキモヲタの俺でもかっこよく見えるな。
(どちらかといえば新参者だから何ともいえんけど)そう考えてみると貴子×タマ兄の関係ってゆう×秋人の関係に似てる気がする。
何が違うんだろ? 単純にキャラに対する思い入れかな?
たしかに、完璧系のヒロインを反転させると、鼻持ちならない野郎
になる傾向はあると思う。
同じ理由で、俺は秋人がだめだったなあ。秋子さんは平気なのに。
現実はともかく、お話としては、やはりちょっと欠点のあるキャラのほうが
好感というか、思い入れをしやすいのは確かだよ。
読み手と同性のキャラの場合は。
異性だとそんなに気にならんけどね。
そんな事言ったらホワルバの反転はどうなるんだ?
緒方さんなんてアイドルですよアイドル?
まあ反転キャラに対する思い入れが元キャラへのソレに影響を受ける部分はあるよな。
自分の場合はタマ姉もタマ兄も好きだが、どこが魅力かと言われると…
(貴子に対する)一途さとか、主体性にかける貴子を引っ張っていってくれそうな力強さとか、
兄貴キャラとしての頼り甲斐とか、他のキャラのことで悩む貴子をなんだかんだ言いながら手助けする面倒見のよさとかだな。
前スレだかで出てたが、タマ兄はタマ×タカが好きな人以外から見れば凶悪なライバルキャラになりうる力を持つので、
他キャラ派から嫌われるのも仕方ないかなとも思う。
>>113 理玖の場合はあの短気さとかがいい意味で欠点になってたんじゃないか?
>>111-112 魅力というか、タマ兄は反転した場合あの性格だから話すネタに事欠かないだけかと。
ここってネタスレだしね。
タマ兄のいい所
ヘタレじゃない。ネタにしやすい。
タマ兄絡みで九条院三人組による貴子(悠里)陵辱も楽しめる。
純愛でも濃いエロや調教や変態プレイをしても違和感がないw
そんなわけで貴子を孕ますまで抜かずに犯し続けるSSキボン。
薄暗い部屋のベッドの中、知らず彼女の手を握り締める。その感触の希薄さに思わず涙がこぼれおち
「どうか、したの?岡崎。」
あわてて仮面をかぶりなおす。
そんな俺の顔を、傍らで清らかな肢体を露わにしていた彼女はのぞきこんだ。
訝しげに、それでも純粋な心配を瞳ににじませているのが分かる。
「い、いや…。なんでもない…。それよりまだ起きてたのか、全然気付かなかったぞ。
早く寝ろ。お肌に悪いぞ。」
軽口を叩いて逃げる。
彼女の目は美しい。高校生の時から全く変わらないその目は只々純粋で、只々無知だった
その目に、見透かされそうになる。
「さっきまで寝てたんだけど、なんだか岡崎がぎゅってしてくるから…。」
「嫌、だったか」
「んーん…。もっと、にぎってて?」
「…ああ」
恐ろしければ目の届かない程近くに逃げればいい。
春原を、抱き寄せた。彼女の身体は両手で抱きしめるとまるで融けていってしまうような錯覚を抱かせるほどに小さく、柔らかく、そして儚かった。
「岡崎…。」
彼女は昔に比べ、別人のように素直になった。と、いうよりもこの関係に肩までつかってそれを当たり前と思うようになってしまっただけ。
やはり、悟られてはならない。補給も援軍もない絶望的な消耗戦だなと自嘲する。
「ん…。」
彼女が更に身を寄せてくる。俺もそれに答えて抱きしめる手に力をこめた。
分かっている、これは逃げ。つかんでもつかんでも蜃気楼は遠く、決して手には残らない。それでも俺たちさまようように身を寄せ合った。
だから
「陽子…。愛している。愛しているんだ。」
だからこそ万感の思いをこめて、言った。これだけは、偽らない。
「…うん。私も朋也のこと、愛してる。」
その言葉で嬉しさとそれ以上の悲しみを感じてしまったとしても、これだけは偽らなかった。
「ずっとずっと一緒だ。」
変わってしまったのは自分もなのかもしれない。少なくとも高校生だった自分はこんな台詞など吐かなかったはずだ。
俺たちは一緒にいるうちに、弱くなっていってしまったのかもしれない。
「…うん、ずっとずっと。」
こんな言葉が徒花だと知っているのは自分だけでいい、彼女は純粋ゆえに弱いから。
自分から唇を寄せるの久しぶりだ。意図に気付いたのか、彼女は眼を閉じてくれた。
そしてついばむようなキス。それは次第に深く、深く。長く、長く。
目をつぶってくれてよかった。
きっと弱くなってしまった俺は今泣いているから。こんな痛みを知るのは俺だけでいい。
彼女はいつもどおりの夜を過ごさなければならない。
その瞬間までは彼女はいつもどおり幸せでなければならない。
融けていってしまうのは彼女じゃない。人では抗うことすら許されない、世界とか言う大馬鹿野郎の気まぐれにつき合わされた、おれ自身だ。
と、いうわけで初投稿です。設定としては岡崎パラレルワ−ルド直行って感じで…。
岡崎(女)も向こうでおんなじ様なことになってます
二日に一回ぐらいは続きかけたらいいなあ…。
間違えて前のスレに投稿してしまいました…。改めて投稿しなおさせていただきます
じゃあなんだ、朋美のでかい乳を揉みまくれる状況にいるのか陽平は!
今までの傾向だと朋美に主導権握られてるのかもしれんが、たまには陽平が朋美の上でもいいと思うんだ。
朋美や貴子のバストサイズが知りたい一傍観者の希望。
過去スレに出たSSを参考にすると
朋美>巨乳でほぼ統一
陽子>朋美に対する為にかほぼ貧乳で統一
貴子>人によってそれぞれっぽい気もするがどっちかと言うと大きいとする人が多い。
悠里>貴子が大きければ貧、そうでなくても何となく貧。
てな感じだったような気が。
ちなみに俺が自分で書くならば貴子は普通で悠里の方がナイスボディにするけどな。
何となくそう言うイメージだからだが。
陽子と朋美は初期のSSの印象(キャラに上手く当てはまってる)が強い
+絵が投下されてさらに朋美巨乳陽子貧乳が定着した気がする。
貴子が巨乳ってのは過去スレで
「巨乳を男にジロジロ見られたり痴漢されたりして男が苦手になった」
っていう案があってそれが何か妙に説得力あって巨乳の印象が
強くなった気がする。つーか、タマ兄が嫌でも大きくしそうだw
あと鳩2の童顔系ヒロインは貧乳か普通が多いからその辺との違いとか。
悠里の場合は貴子との対比もあるが雄二のみ反転の場合
タマ姉と差を出すためとも考えられる。容姿が瓜二つならどっかしら違いが
欲しいところだし、やっぱり姉に対するコンプレックスというのはありそうだから。
巨乳で美人だと性格があれでも普通にモテそうな気もするしなw
胸の違いで悠里かタマ姉か判別されたりとかありそうだw
まあ反転キャラの場合その辺を自由に決められるのも醍醐味だがね。
>>119-121 思い描く容姿もそれぞれ違うだろうし、まあ結局は書き手次第になってしまうわけだよな。
朋美&陽子コンビなんかはイメージが固定されつつあるが、奇を衒って巨乳陽子&貧乳朋美を書きたいという職人だっているかもしれん。
前にも爆乳なふゆやスレンダーなハクオロ女王がいたっていいじゃないかという発言もあったし、はじめさんと女耕一という例もある。
まだ作品の少ないリアライズの亮子は初登場時の巨乳のイメージがあるし、作品数が多いヒロインは職人ごとのヴァリエーションも多い。
サイズを決めることで創作の幅が狭まりはしないかと危惧する反面、決定されたサイズにハァハァしたいという欲求もある。
結論は121のいうように「自由に決められるのも醍醐味」ということでいいんじゃないか?
自分的には貴子のイメージはおっぱい星人よっちとかタマ兄に弄られるイメージから爆乳。
反転ヒロインズ高校生組に3桁の大台に届くおっぱいがあってもいいんじゃないかと思うわけですよ。
( ゚∀゚)o彡゜貴子のおっぱい!おっぱい!
3桁はさすがに…
124 :
名無しさんだよもん:2006/01/04(水) 08:53:10 ID:3s39PvRU0
3桁はごめんなさい・・・。
ある程度のタッパがないと正直アレなだけだからなぁ>3桁
高校生でそれだとちょっと引かれるかも
上背があって巨乳っつうとはじめさんとかか
……俺なんか某所イラストに毒されてきてる?
秋江おばさんは三桁。などと言ってみるテスト。
127 :
名無しさんだよもん:2006/01/04(水) 11:03:41 ID:/Sar9D1M0
大きくなりたくないのにタマ兄が毎日揉んでくるせいで益々大きくなってしまう貴子。
ついにオパーイ揉み禁止令が出てしまうがそのせいでストレス溜まった
タマ兄によって益々虐げられる悠里。そんな図が想像できてしまう。
>>126 葉の三桁越え爆乳トップはハクオロおかーさん、
鍵の三桁超え爆乳トップは秋江おばさんつーことでFA?
129 :
名無しさんだよもん:2006/01/04(水) 11:55:54 ID:IAmEwxrM0
>>125 そういやタマ姉はヒロインの中で一番の身長とFカップを誇るわりにバスト90ないな。
まあ設定のサイズに矛盾があるのはよくあることか。
反転キャラ名鑑だとはじめさんが93-E、浩子が91-E、往穂は91-Dと90台は結構いる。
葉鍵ではないが、スクイズの言葉が高1で102aの胸を持ってて、高校生離れしてる設定だったか。
敢えて貴子の1パターンとして3桁越えの貴子を考えるなら、
・劇中で2桁→3桁に成長して悠里に散々からかわれる
・胸のせいで男子の視線を集めたり女子にやっかまれたりして内気と男苦手に拍車がかかる
・本編3月21日の買い物イベントでタマ兄好みの下着をプレゼントされる
・よっちの左腕が……
とか色々妄想出来る。
3桁までいくと忌避する人もいるとは思うが、パターンの一つとしてならいいかと思う。
>>130 3桁まで行くとさすがになかなか可愛いブラは売ってないそうだよ。特注にしないと。
でもまぁ、タマ兄ならそれくらい平然と買いそうだな。
測った事ないはずなのに、目視でピタリと貴子のサイズを当てて注文したりしそうだし。
亮子は3桁はいかんかもだが、タッパもバストもかなりのものって感じが。
なかなか合うのがないのもあって、スポーツブラを愛用してマス。
悠里のコンプレックス持ちからすると、巨乳よりは貧乳の方がイメージ的にぴったりなんだがなぁ。
反転アロウン様はスレンダー系がいいなと言ってみるテスト。
>>117-118 見てるこっちが恥ずかしくなるくらいな純愛話GJ
普段バカやってる裏でそこまで進展してたのかお前ら。
>>134 コンプレックスというか、異性に対する恐怖心とかを押し出すなら貧乳より巨乳の方が良い気もする。
夢を見ている。高校のときの夢。
一人だった私が岡崎に出会って、二人になってそれからはずっと二人で。
とても楽しかったのを覚えている。漫才みたいなバカ話なんて岡崎としか出来なかったし、岡崎を通じてさまざまな人と友達になった(全員男とかだったけど)。
サッカー以外に青春なんてものを初めて味わった気がしていた。あんなに笑っていたのは本当に久しぶりで、岡崎もそうに違いなかった。
こんな日々がいつまでもつづけばいいなと半ば本気で考えていた。
そして続いていくであろうということも、半ば本気で考えていた。
しかし、いつもどおりのある日、こんな思いをあざ笑うがごとく岡崎は学校に来なくなる。
一日や二日なら、いつものサボりという事で処理されるだろう。しかし一ヶ月経ち、二ヶ月経ち、三ヶ月が経つと、それは最早異常の範疇だった。
しばらくはさまざまな噂が飛び交った。
妊娠、駆け落ち等、けしていいものではない噂たち。そんな噂が耳に入ってくるたびに、岡崎をバカにするなと心の中で叫んだ。
しかし所詮は進学校の中の異分子、女だてらの不良だった彼女の失踪はそこまでの話題性を持つにいたらず、
噂はものの三週間足らずで消え去り彼女の居た痕跡は日一日ごとに薄くなっていった。噂が消え去った後はそれが辛かった。
私は、ひとりに逆戻り。
岡崎と出会うまでは慣れ親しんでいたはずのもの。
ご飯を食べるのも一人、トイレに行くのも一人、遊びに行くのも一人なら家に帰ってからも一人だった。
挨拶をかけてくれる男友達なら居たけれど、彼らの岡崎が居なくなった後の憔悴は見るに耐えなくて、自然と距離を置いてしまった。
人と交わらない人間は最早死んだも同然だ。私はまるでロボットのように惰性で学校に通い、家に帰ってご飯を食べて、学校に通い、家に帰ってご飯を食べた。
毎晩流す涙も辛かったけれど、何も感じようとしなければ何も感じない。でも、なんだか片腕をなくしたような感じにはいつまでたっても慣れなかった。
坂を転げ落ちていく感覚、しかもそれは決して気のせいではない。
そんな折だった、いつもどおり学校が終わっていつもどおり部屋のドアを開けると、いつもどおりじゃない、彼が――――――――
「メランコリック」
「ん…。」
―――――――――そして現実。窓から差し込む日が複雑な模様を描いて布団の上をのたくっている。
遠くで鳴く猫に、バイクの音。登校する小学生の喧騒や車の音。それら全てが不鮮明な頭を起こしていく。
ふと、ほほにつめたい間隔を覚えた。
「また、か…。」
またいやな夢。どんな夢かすら覚えていないけれど、涙まで流しているのだから決していい夢ではなかったのだろう。
何かが胸の奥につかえている感覚、キモチが悪い。
しかしそれも毎朝続くというのであれば嫌が応にもなれてしまうというものだ。
どうせそんなもの、横の彼の顔を眺めれば時速三百五十キロで吹っ飛んでいってしまうに違いないから。
「えへへ…。」
端正な顔をしている。すっきり通った鼻筋や男の割には細面な輪郭。
存分に女性的で美人だった朋美にはあんまり似ていないけれど、ぶっきらぼうなその態度とその奥に秘めた優しさと、何よりも身にまとう雰囲気がそっくりだ。
憂鬱なんてとうの昔に大気圏外。
世界で一番いとしい、只一人のこの人は、色を失った私の世界で未だ燦然と輝き続けている。
「ぶに〜っと。あは、のびるのびる。」
なんだか恥ずかしくなってきたので照れ隠し。ほっぺた引っ張りなんて毎日のごとくやられてるんだから、たまには自分がやったっていいはずだ。
それにしても全然起きない。ここの所眠る時間が長くなっていっている気がするけれど、まぁ色々とあるんだろう。
「んん…。」
不意に、私の手から逃れるような寝返りと、苦しそうな悩ましい声。
…なんだかせくしぃ、だな…。(全裸だし)
「やば…。」
なんだか、スイッチ入った。岡崎の顔を見る。うん、やっぱりかっこいい。
いつもならもっと愛でる顔なのだけれど、宝物でも見つけたように、彼の顔の一部にしか目が行かなかった。
「…。」
すなわち、唇。
なんだか心臓がどきどきと五月蝿い。どきどきと五月蝿い。
頭はバカになっちゃたみたいにまっしろけっけで何にも考えられない。ただ目だけが食い入るように彼の唇を見ていた。
こんなこともう何回もやったはずなのに、昨日の夜だってあんなにしたのに、「彼が寝ている」という背徳的な状況が私を馬鹿にした。
やっぱりかっこいいなあ元の世界でももてたんだろうなあ。
キスぐらいはしたのかなしちゃったんだろうな。
悲しいけど、私以外の人と…。
||私以外の人と、私以外の人と、私以外の人と!想像だけで心が暗くなる。ゆるせ、な
思考の途中で不意に、彼が苦しげに
「なぎ、さ…。」
誰かの名前をつぶやいた
よく聞こえなかったな、今なんていったんだろう。
||だれ、それ。ちゃんと、感じてよ。目の前にいるの、陽子だよ。
多分、色々あっただろうな。想像するしか、ないけれど…。
||なに、その女。私は一人っきりだったのに
しょうがないよね、こんなかっこいいもん。でも少し嫉妬しちゃうな。
||胸から黒い感情が止まらない。こいつに私のものという刻印を刻み込みたくてたまらなくなる。
どうしようかな、キスしちゃおうかな。でも、恥ずかしいしな…。
||こんな逡巡なんて意味はなく、見せ付けるのは決定事項。
あ〜もう!!頭が混乱しちゃって訳わかんない!
||うそだ。冷え切っている。
ロケット発射、第三宇宙速度に到達!大気圏突破!合言葉は覚悟完了!
覚悟なんて、そんなものは必要ない。当然のことを、するだけだから。
そして月面着陸、彼との距離をゼロにした。
「ん…」
キス、しちゃってる。前の彼女には悪いけど…。 ||朋也は、私のだ。前までも、これからも変わらない。前の女は、いい気味だ。
永遠とも思える時間、実質的には数秒だったけれど、思いをぶつけるには十分だった。
「ちゅ、ちゅ、ぷふぅ…。あ、おはよう。」
彼と私の間に出来たよだれの架け橋をボーっとした頭で眺めた。
堪能した。そりゃぁもうメロメロに。ついでに岡崎も起こせたんだから一石二鳥というものだろう。今日の私、冴えてるね。
でも朋也はなんだか不機嫌そうだ。あれ?
「おはようはいいんだが…いま、なにやってた」
「えっと…えへへ…。おはようの、きっす…。」
なに言わせるんだよぅ。身体が意思とは関係なしにくねくねと動く。顔も熱い。
さぞかし彼も笑顔だろうと顔を覗き込んだら、かれの大きな手が。手?
メキメキメキメキメキっ!みしっ!
「いたたたたた!ア、アイアンクロー!?何でこんなところにフリッツ・フォン・エリックが!!」
も、もしかして、嫌だったのかな!?
痛みの片隅にそんなこと考えたけれど、指の隙間から見えた彼の顔はりんごみたいにまっかで照れ隠しが丸見えだったから、安心して気を失った―――――――
と、言うわけで二回目です。個人的には陽子は貧乳です。
あしたからバイトだぁ…fuckin!!
とりあえず、段組固定じゃないから
そういう書き方は読みにくいなぁという感想
ごめん、わたしの環境だと読みにくいからまだ読んでないんだ……
確かに読みにくい
でも、内容は良いですね
陽子かわいいよ、陽子。。。
前半は岡崎だけ反転した世界?
後半は岡崎だけ反転世界に紛れ込んだ話?
頭悪いから設定があまり掴めないな
電波が来た。
と言うことで今度「巨乳悠里」なネタを書いてくる。
しかし、春原は何で陽子になると可愛く思えてしまうのだろう?
巨乳悠里と聞いてふと、タマ兄からおっぱいにアイアンクローをかけられ
最初は激しく抵抗するも、刺激を与えるうちにだんだんしおらしくなっていって
結局その日は借りてきた猫のようにおとなしくなる悠里が思い浮かんだ。
148 :
>>15続き:2006/01/06(金) 05:28:24 ID:VbWOHNcM0
その日は嫌味なくらい青空だったと思う。
元は俺のせいと言えなくもないが、るーこのせいで今までの日常とは違う生活に
放り込まれてしまった俺はとりあえずこの状況を受け入れることにした。
とゆーより、一限から体育でそんなことを考えてる余裕すらなかった
というのが正しいのかもしれない。我ながら流されやすいと思う。
それでもやっぱり、俺以外のクラスメイトは
彼女達がいるのを自然と思っているようであった。
俺はとりあえず記憶の一部をどこかに落としてきたと思い込んで過ごすことに決めた。
そうでもしないと、今の状況では俺の方が
頭がおかしい人間だと思われかねないからだ。
「おー、見てみろよ、女の方の河野が走ってるぜ」
その日は男子が野球、女子がマラソン。
打順を待ってる間、俺の隣にいたクラスメイトが女子の方を見ながら言う。
そちらに目を向けてみれば貴子が委員長と一緒に走っている。
走るのに邪魔なせいか長い髪が括られていて少し雰囲気が違う。
最初見た時は悠里と一緒に走っていたようだが、悠里の方が先に行ってしまったらしい。
悠里の方はもう走り終わったみたいで、ちょっと離れた所で由真と体をほぐしている。
流石はタマ姉の弟言うべきか、ああ見えて雄二は本気になれば
それなりに運動ができる。ただ単に本人にやる気がないだけで。
現に今日何かやたら張り切っている雄二の打率はうちのクラスでもトップかもしれない。
その雄二の女版だけあって悠里もそれなりに運動はできるらしい。
俺も潜在能力では雄二に負けるが決して運動音痴ではない…
と、思いたいが貴子を見ていたらちょっと自信がなくなってきた。
まあ貴子は女の子だから俺とは努力してきた場所が違うのかもしれない。
そう思うことにした。ただ単にマラソンが苦手なだけかもしれないし。
俺も長距離に関してはこのみにすら負けるからな…。
このみが異常なだけという気もするが。
そんな事を思って軽く鬱になる俺とは逆に貴子を見た奴らの顔がしまりなく緩む。
「相変わらず揺れてんなぁ、あの暴れん坊おっぱい」
「たまんねえよなぁ、あれ。ブルマの食い込みもすげえし」
言われてみるまで気付かなかったが確かに貴子の
タマ姉並のおっぱいが走るのに合わせて揺れている。
体操服は制服以上に体形をハッキリとさせる為、貴子の胸の大きさもよく分かる。
しかしお前達そんな所しか見ていないのかと言いたくなってしまうのは、
その対象が自分と同じ顔した女だからだろうか。
雄二の話によると貴子は今みたいに下心満載な男の視線に晒されたり、
痴漢されたりの連続で男が苦手になったらしいがそれも何となく納得できた。
「女の河野は俺たちのオアシスだよなぁ、ほんと。委員長と並んでると和むよなぁ」
「あー、あの巨乳揉みてえ。挟んでもらいてえ。
騎乗位とかバックから挿れたらすげえ揺れそう」
一生懸命走ってる貴子はどうやらあっちの方向で男に大人気らしい。
流石にちょっと可哀相になってきた。
「河野ってさ、マジで貴子の方と何もねえの?
お前ら二人っきりで一緒に暮らしてんだろ? ありえねえよ」
「あー無理。こいつホモだから。向坂の奴とデキてんだよ」
「誰がホモだ、誰が。大体自分と同じ顔した女に惚れるかよ」
「でもあのおっぱいだぜ? 不可抗力だって、あれは。マジヤバイってアレ」
「つーか、河野は恵まれすぎだよなぁ。可愛い女の子と同居で
可愛い幼馴染が三人もいるなんてどこのエロゲーの主人公だっつーの」
「いや、お前らだってタマ姉の本性とか知ったら絶対こんなこと言えなくなるから。
大体悠里もこのみも恋愛対象外だって、どう見ても」
「うわ、コイツ殺してぇ」
「つーか死ね。いっぺん死ね」
俺の言葉に数々の罵声が飛んでくる。しかしこれは事実だ。
タマ姉は正直怖すぎる。永遠に下僕な人生は勘弁してもらいたい。
このみは妹としか思えない。
悠里に関しては現時点で付き合うとかそんな風になるとは考えられなかった。
出会って間もないとはいえ悠里自体好きか嫌いかで
聞かれればどちらかといえば好きの部類だと思う。
るーこの言ってることは一応当たってたというか、確かに悠里は出会ったばかりだというのに
俺の周りの女の子ではタマ姉やこのみと同じくらい話しやすかった。
それは外見がタマ姉や雄二とそっくりという部分が
大きいだろうし、中身が雄二そのものというのもある。
雄二の考えてることは長い付き合いでよく分かっている。
どんなことを言えばどんな風に返ってくるか熟知しているから、
雄二と同じような反応をしてくれる悠里は話しやすかった。
何というか長年の男友達のように付き合えるというのが一番近いのかもしれない。
だからこそ恋愛的にどうこうなるのが考えられない。
話しやすいといえば貴子もそうかもしれない。
俺自身というのは半分当たりで半分外れと言うか、
でも基本的に考えてることは俺と同じだし、表情で何となくその時の感情が読める。
ただ悠里違って気持ちが分かっても、どう接すればいいか分からない時があるが。
「何でこんな鈍感へたれ男がモテるのか理解できねー。
時代はへたれなのか? へたれを求めているのか!?」
「おい、ちょっと待て。俺は言うほどへたれじゃない」
「うるせえ! お前なんて童貞のまま死んでしまえ。寂しい人生のまま死んでしまえ」
何だかもう言いたい放題だ。大体俺がモテルという認識自体間違ってる気がする。
タマ姉やこのみや貴子とはどう見ても兄妹みたいな関係だし、
悠里とも完全に男友達のノリだ。
決して羨ましがられるような状況じゃない気がするんだけどなぁ。
そんな事を思って溜息を吐いた時だった、カキーンという気持ちのいい音が響いたのは。
「馬鹿野郎、向坂―! てめえ打つなよ!」
そう叫んだのは俺の隣にいた奴。
どうやら打席にいた雄二がまたホームランを打ったようだ。本日二度目。
奴はどうしてあんなにも張り切っているのか。
早く切り上げたいクラスメイトの罵声を浴びながらも
走る雄二の視線は完全に女子の方へ向けられている。
視線の先にいるのは相変わらず委員長と一緒に走ってる貴子だった。
そういえば雄二は貴子に惚れてるんだったか。好きな相手の前ではかっこつけたい見栄か。
しかしその貴子はゴール直前でもう走るのだけで
精一杯なせいかこちらには全く気付いていない。
何というか、哀れな奴だ。たぶん一回目のホームランも気付かれてないだろうな。
そのことに雄二の奴も気付いたのか、何だかえらく落胆した顔でこちらに戻ってきた。
「はぁーあ、何で見てないかな、貴子の奴」
「ご苦労さん。お前の頑張りはクラスの奴らの顰蹙買っただけだったな」
「うるせえ。つーか、次お前の番だろ」
そう言って雄二は空の打席を指差す。
「あ、ああそうか」
この状況のことを考えていたらすっかり忘れていた。俺は雄二の言葉に促されるように腰を上げた。
バットを持って打席に立つ直前、周りを見渡してみる。
貴子はようやくゴールをしたみたいで、委員長と一緒に座り込んで呼吸を整えながら休憩をしているみたいだった。
当然こっちには気付いていない。
悠里は水道の所にいた。さっきまで一緒にいた由真は先に行ってしまったみたいでもういない。
貴子のことを待ってるんだろうか。しかしその視線は貴子ではなく俺をまっすぐに見据えて離さない。
悠里を見ているとあの言動と性格のせいで忘れがちだが雄二は美形なんだと今更のように気付く。
悠里は正直美人だと思う。雄二に悲しいくらいに女に興味がないと言われる俺ですら素直に美人だと思えた。
童顔なせいか可愛い印象が強い貴子と並ぶと余計にそれが際立つ。
流石はタマ姉の遺伝子と言うべきか。でもタマ姉より少しだけ幼い感じがする分可愛げな感じが増している気がする。
体系も悠里と貴子は対照的だ。貴子が背が低くて巨乳なら悠里は背が高くて細い。
制服だと気付きづらいが悠里は体操服を着ていると貴子やタマ姉より凄く細いのがよく分かる。
スラっと長い手足はモデルを思わせるし、ウエストや手首足首は
キュっと締まってて抱きしめたら折れてしまいそうだと思った。
ただモデルになるには少しだけ胸が足りない気がする。それ以外は完璧なんだけど。
「河野、早く打てって」
うっかり悠里を見つめてしまった俺にクラスメイトの罵声が飛ぶ。
俺はいそいそと打席に入った。
何となく、悠里に見つめられてると失敗はできない気がした。
奴の中身が雄二なら絶対後々までネタにする。そうに違いない。
強くバットを握り締め、いつもとは違って気合を入れて打席に入る。
いざ、勝負――。
「あはは、惜しかったわねー」
「うるさい。次は絶対打つ」
「無理しなくてもいいってば。アンタの実力なんてたかが知れてるんだから」
「次は打つ。絶対打つ」
「まあ、頑張ってよ。期待してるから」
結局俺は三振してしまった。後で聞いたのだが相手は元野球部だったらしい。
俺のアウトでゲームセットとなりその場で解散した後、悠里は周りの目も気にせず真っ直ぐに俺の所に来てそう言った。
こいつ、絶対雄二だ。そうに違いない。
しかしそんな俺たちを見て周りが何やらブツブツ言っていたのだが声が小さくてよく聞き取れなかった。
「はぁ…向坂シスターズもアイツにさえ惚れてなけりゃあオアシスだったんだけどなぁ」
「? お前ら何か言ったか?」
「いいや、何でも」
何でもないと言いつつも視線が妙に恨みがましい気がするんだが…。
「せめて女の河野だけは誰ともくっつかずオアシスでいてほしいぜ」
「あ、そーいえば貴子の方はどうした?」
そう言ってさっきまで貴子がいた方を見れば、委員長に支えながらフラフラとこちらに歩いてきていた。
「だ、大丈夫ですか…?」
「うん、平気…」
その顔色は真っ青で全然大丈夫そうじゃない。それに気付いて悠里が駆け寄る。
「馬鹿、全然大丈夫じゃないでしょ。アンタまた無茶なダイエットとかしたんじゃないの?」
「ちょっと気分が悪くなっただけだから大丈夫だって」
そう言って笑うがどう見ても無理して笑っている。
保健室に行った方がいんじゃないか、と俺が言おうとした瞬間、俺の後ろから誰かが素早く歩み出た。
「きゃあああ!」
「ほら、保健室行くぞ」
貴子の側に駆け寄ったのは雄二だった。委員長からその体を素早く受け取ると、何の躊躇いもなくお姫様抱っこをする。
まるで「俺のだ、触るな」とでも言いたげに。
「ばかばか下ろして! 大丈夫だってば!」
「バーカ、そんな顔色して言われても説得力ねえんだよ。お前にぶっ倒れられると俺が姉貴に叱られるしな」
素直に心配だと言えばいいのに、アイツもなかなか不器用な奴である。
しかし雄二の行動力には正直驚いた。さっきのホームランといいこれが恋の力なのか。
眩しい…あの雄二が輝いて見える。
「あんまり暴れるとそのまま落とすぞ?」
「! 雄二のばか……」
落とすと言われてビビったのか、貴子がさっきまでの抵抗はどこへやら、大人しく雄二に身を預けた。
そんな貴子を力強く抱きかかえる雄二が何だか普通にかっこよく見える。
これは一体どういうことか…愛の力は偉大だ。
「は、恥ずかしい…恥ずかしいよ、雄二……」
「ぶっ倒れるお前が悪ぃんだ。我慢しろ」
雄二はそのまま貴子を抱きかかえて保健室へと行ってしまった。
俺と悠里はそのまま「おのれ向坂…」やら「貴子の太腿が…!」やら
怨嗟渦巻くグラウンドに取り残される。
「まったく、あの子ったらすぐに無茶なダイエットするのよ?
あたしより体重があるの気にしてるみたい。
どう見てもあたしより胸に重量あるんだから当然なのにねー。
あたしとしては体重なんかよりあのおっぱいの方が羨ましいんだけど」
悠里と貴子はお互いにないものねだりのようだ。
男が苦手な貴子にとってあの胸は欲しくもなかったものであるし、
男にモテたい悠里は逆にあの胸が欲しいらしい。
世の中上手くいかないもんである。
「そのさ……」
悠里があの細い体からは考えられない程のパワーはどこへやら、
何だか頬を染めながら少ししおらしい様子で俺の方を見つめてくる。
「アンタもさ…やっぱりああいう風に胸が大きい方が好きなの…?」
「? 別に俺はどっちでもいいけど」
「ほんとに?」
「ここで嘘吐いてどうすんだよ」
ぶっちゃけ胸の大きさがどうであれ俺にとっては普通に接することができるかの方が問題だ。
情けないことに俺が普通に接することのできる相手なんて限られてる。
だからこそ普通に何でも話せる相手が欲しい。
俺がそんなことを思っていると悠里が本当に嬉しそうに、
何でそんなに嬉しがるのか分からないくらい嬉しがって笑う。
「うん…そっか……そっかぁ…」
そう何度か俺の言葉を噛み締めると悠里の奴が俺の腕にぎゅーと抱きついてくる。
「そのさ…あの……ありがとね」
「あ、ああ…?」
そう言って浮かべたアイツの笑顔はタマ姉とはまた全然違った。
愛嬌のあるというか、同じ顔でもこうまで印象が変わるのか、という感じだ。
俺はその笑顔が何となく好きだなと思った。
こいつらの側で生きていくのも悪くない。そう思わせる、そんな笑顔だった。
タマ姉→巨乳グラビアアイドル系、悠里→美脚モデル系(ただし貧乳)という感じで。
貴子と悠里はそれぞれ巨乳貧乳がコンプレックス。
前回タマ兄希望が多かったからタマ兄も何とか登場させてみようかと思う。
好巳まで出すと流石に話が破綻するので無理だけど。無理だったらゴメス
>>142 陽子かわいいよ陽子
貴明、浩之と違いすぎ
へたれはモテるのか?
「亮子…、綺麗だよ……」
窓から射す月明かりに映える亮子の肢体に目を奪われる。
先ほどまで自分が着ていた振袖を、几帳面に畳んでいる亮子がこっちの視線に気づく。
「恵太…恥ずかしいから」
小さく呟いて顔を赤らめる亮子。
いつも人の目には無頓着な彼女でも“こういうとき”にはやっぱり恥ずかしいのだろうか。
新しい年を迎えて。
僕たちも新しい関係になろう、って何ヶ月も前から約束していた。
今年初めての待ち合わせ。
彼女の格好は淡い桃色の振袖。
ショートカットだから髪型は変えてないけど、花の髪飾りがとても似合っていた。
二人で初詣に行って、お互いに何を祈ったのか話しながら、御神籤を引いた。
彼女は大吉で、僕は末吉。今年もたくさんいい事があるといいな。
それから参道の出店を回って、夜になって――
そして亮子を自分の部屋に誘った。
「亮子、来て」
「うん…」
ベッドの端にお互い下着姿で腰掛ける。
「好きだよ、亮子」
ちょっと緊張したような彼女を抱き寄せながら、唇を合わせる。
「んっ…」
少し甘えたような声を出して、彼女がそれに応えてくれる。
チュッ、チュッ、と小鳥がついばむようにキスを繰り返す彼女の甘え方。
でも、今日はそれだけじゃ駄目だ。
「ンンッ!」
唇を強く押し付け、彼女の口内に舌をねじ込む。
彼女はとても戸惑っているみたいだったけれども、少しずつ受け入れてくれる。
それをいいことに夢中になって口の中を蹂躙しながら、唾液の交換し続けた。
「ぷはぁっ……、けーたぁ…」
息が続かなくなるまでした後に、彼女から顔を離して見詰め合った。
呼吸を整えながらも名前を呼んでくる彼女を愛しく思いながら瞳に問いかける。
「私こういうのよく分からないから……恵太に任せるね…」
そういって身を任せてくれる彼女をゆっくりとベッドに横たえる。
「気持ちよくなって…」
まだ少し不安そうな彼女にまた口づけながらブラジャーをずり上げ、
片手では収まらないほどに豊かな胸を、下からすくい上げるように愛撫した。
「ふぁ…ッ!あ…!」
大きい、って事は当然分かっていたけれども、やっぱり直に触るとその大きさに感動してしまう。
夢中になりながら彼女を攻め立て、彼女の声を引き出す。
沸きあがる興奮を抑えきれなくなりその柔らかい感触に思わず、
「…………」
「恵太…?」
胸の谷間に顔を埋めてしまった。
なんというか、その、アレだ。男の浪漫というヤツだ。
「……、ふふっ」
びっくりしていた彼女だけれど、しばらくすると微笑んできゅっと抱きしめてきた。
これじゃあまるで子供扱いじゃないか。
「…………えい」
「きゃっ!ああぁっ!」
悔しいので乳首に軽く吸い付くと、彼女が聞いたことのない声をあげた。
もっとその声が聞きたくなって執拗に乳首を舐め上げる。
「ひぅっ…!け、けーた…!んくっ!」
「気持ちいい?」
たっぷり時間を掛けた後、顔を上げて訊ねる。存分に弄った彼女の胸は唾液でべとべとになっている。
「うん…、気持ちいいよ……」
快感にとろけている彼女の瞳にゾクッとした。
もう我慢できそうにない。
彼女の両脚を開き、間に下半身を割り込ませる。
「亮子。腰、上げて」
協力してもらいながらショーツを脱がす。
初めて見る彼女の秘唇は少し開いて、既に快感の証をとろとろと溢れさせていた。
「すごい…」
「…恵太、あんまり…」
まじまじと見惚れてしまっていると、少し責めているような彼女の声。
「あ…ごめん…」
謝罪の意味も込めて優しく指を這わせる。
「…んっ…ふっ…、ふぁっ!ああっ!」
だんだんと声が上がっていく彼女。
「ぅぁっ!んくっ!恵太、いいよぉ…っ!」
普段の様子からは想像もつかない彼女の嬌態。
誰も聞いた事のない彼女の喘ぎ声を聞きながら彼女の準備を整える。
そうして自分の指が彼女の愛液まみれになった頃。
「そろそろいい…?」
「うん…大丈夫…」
彼女に最後の確認をする。
こっちも下着を脱ぎ捨て、自分のものを取り出す。
自分でも経験したことがないほどズキズキと脈打っているそれを掴み、膣口に押し当てる。
彼女の手前、落ち着いた振りなんてしているものの異常なほどに興奮している。
心臓がばくばく鳴ってうるさい。狂ってしまいそうだ。
「入れるよ…?たぶんすっごく痛いと思う」
「…うん、平気」
「痛かったら言ってよ?亮子っていっつも『痛い』とか『苦しい』とかって言わないから…」
「平気。恵太だから」
「………」
彼女の健気さが興奮と相まって息を詰まらせる。
落ち着いて深呼吸を繰り返し、お互いをリラックスさせるようにまた口付ける。
「……いくよ」
そうして膣口にあてがった先端を押し進めていく。
「―――――っっっっっ!!!」
ずっ、と膣の奥まで一気に挿入する。
彼女の中は腰が無くなってしまったのかと錯覚してしまうほどに快感だった。
「くっ!」
あまりの快感に挿入してすぐに放出しそうになり、腰の動きを抑える。
「…亮子、大丈夫?」
「…………ぅぅ…っ!」
彼女の様子を伺う。彼女は目をきつく閉じ、体をびくびくと震わせている。
「やっぱり痛い…?」
「………平気…」
全然平気そうじゃない。自分自身を鎮める為にもこのまま動かない方がいいだろう。
彼女の奥まで貫いたままで痛みを柔らげるべく、胸を両手で愛撫をする。
「ふぅっ…んむっ…」
キスや愛撫を重ねるたびに表情が穏やかになっていく。
そのうちまた快感を感じるようになったのか彼女の膣内がきゅっと締め付けるようになった。
「恵太…、今度はちゃんと平気だから…」
彼女が抱きしめながら許しをくれる。
動きを始める為に彼女の腰を掴んで固定する。
「動くよ…」
ずるりと彼女の膣から引き抜く。またゆっくりと押し込む。
ゆっくり引き抜く。繰り返す。最高に気持ちがいい。
ゆっくりしなければ、と思いながらもどんどん自分が昂ぶっていくのを抑えられない。
一突きごとに、“松浦亮子”という存在に自分自身を刻み込んでいるような感覚。
「んっ…ああっ…!恵太っ!」
ともすれば乱暴になってしまいそうな腰の動きすら、彼女は優しく包み込んでくれる。
「亮子!!」
「恵太…っ!恵太っ!」
腰を送りこみながらただひたすら互いの名前を呼び合い、高まりへと昇り詰めていく。
痛みのためだろうか、彼女の目尻から涙が零れる。
それを見た途端、加虐心にも似た興奮を感じさらに動きを速めた。
腰の奥の方から射精感がこみ上げてくる。
もうすぐ彼女の膣を自分の精液で汚す。
彼女のこの涙も、無垢な心も、全て自分の物――。
「出すよ!亮子!」
「あ、ああああぁぁっ!!」
「―――――――っ!!」
ふっと意識が移り、ベッドから飛び起きる。
全身が汗まみれでシャツが重たい。
「あ…、あれ……?亮子…?」
ほんのついさっきまで愛し合っていたはずの亮子がいない。周りを見渡す。
ベッド脇には見慣れたデジタル時計がある。一月二日、午前7時24分。
「……………夢?」
ぼんやりとそんな事を考えていると、ふと違和感に気がつく。
――下半身がやけにすっきりしている。
――しかも下着に、いや〜な感触がある。
――と云うかなんかぬるぬるしてる……。
「ま……まさか………っ」
ばっ、と布団をめくり状況を確認し、思わず泣きそうになる。
「やっちゃったよ………………」
この年齢にもなって夢精。しかも初夢で。
更になんか『早かった』っぽい。最悪すぎる。
「あははは…。でも初夢が亮子なんて吉兆かな〜……(泣)」
どうやら今年も悶々とした日々が続きそうだ………。
連投規制すっかり忘れてたー('A`)
オチだけ書きたかったくせに変に長くなってしまって皆さんスンマソン
>>148-153 雄二が三枚目キャラじゃなくなってる…w
貴子の方も満更じゃない様子(明確な恋愛感情かっつーと微妙な所だが)だから見通しは悪くなさそう。
ていうか貴明、そんな調子だと気づかんうちに悠里とのフラグ立てまくっちゃうぞ。
>>156-161 新年一発目からそんなオチかよ恵太( ´∀⊂ヽ
溜まりに溜まった末に亮子襲って陵辱、てな内容の夢だったら目覚めた後さらに凹んでたかもな。
>>154 GJ!! 上手く2人の違いが出てる。
貴子はダイエットすると胸が減らずに腹から減っていくわけか。
しかし、この状況でタマ兄が出てくると雄二が悲惨なことになりそうだと思ってしまった。
タマ兄が貴子を掻っ攫って、タマ姉と悠里が貴明の所に押しかけるとかさ。
>>162 GJ!! なんだが、カップリングの時点で夢オチと予想してしまった自分は汚れてますか?
『絶対進展しない。したら夢オチ』というのは春原のポジションだと思っていた時期もあったんだがなあ。
恵太は今年中に童貞紳士を卒業出来るんだろうか?
Gj!!良いネタ読ませてもらった〜。修学旅行とかも楽しみだ。
ここで貴×貴が読みたくなってきた。職人よ、誰かプリーズ。
>>165 グラウンドの攻防が熱そうな組み合わせだな。
どちらがマウントを取るかによって勝敗が決まるだろう。
小ネタ
「ゆうさん、年下ですから僕のことは紫苑って呼び捨てで良いですよ」
「じゃあ紫苑、わたしのことはお姉ちゃんって呼んで良いから」
「そんなこと言う人嫌いです」
とまあちょっとした年頃の男女間のじゃれ合いだったのだが。
そこに突然紫苑の背後から現われた人影。
「相沢さん、それが君の気持ちなんだね。わかった、俺が18になったらすぐ入籍しよう」
「えっ?」
訳がわからず目を白黒させるだけのゆう。
「そんなことするお兄ちゃん嫌いですー!」
泣きながら走り去る紫苑。
「あぅー、あんた達だけは絶対に許さないんだからー!」
「出番カット、そんな酷なことはないでしょう」
「僕のこと忘れてください」
「ぽんぽこたぬきさん」
「あははー普通の出番がないだけの少年ですから」
「くー、すやすや。ゆうの晩ご飯は全部紅生姜」
いきなり現われた後、捨てぜりふ?を残して退場する少年達。
「相沢さん、今の誰?」
「さあ、明雪(アキユキ)と歩以外はわかんない。それでね薫、承知したから今日から泊
めて。もうあの家には帰れないよう」
紅生姜づくしに怯えたゆうが薫に泣きつくと、突如天の声が。
「了承」
「っていうのが、父さんと母さんが結婚を決めた経緯なんだ。わかったか紫苑」
「それって詐欺みたいであんまり素敵じゃないです」
「紫苑、現実はこんなもんだよ」
「えぅー」
「ふぅ…。」
一体こいつは何をやってんだ、あさっぱらから。未だ熱く火照る頭を冷やしながら、諸悪の根源を眺めた。
「ぶふっ!」
よく考えらこいつ、服着てやがらねぇ…。そりゃあそうだろうなぁ、こいつ昨日帰ってきたとたんに『もうねる〜』とか言いやがったからなぁ…。
とりあえずは、良く見ないように視線をそらしながら、そこらへんに散らばってるパジャマを着せた。
…不覚。
俺は改めてチラリズムという新時代の夜明けを見たのだった。
「くそっ、オトコノコの朝は大変なんだぞ…。」
そりゃあもう下腹部の辺りを重点的に色々と。俺の自慢のMUSUKO IN 桜島2006はすでに臨戦態勢だ。
「あ〜色即是空色即是空色即是空色即是空ぅぅ…!!」
…よし、まぁなんとか。
「慣れてるからなぁ…。」
はっきり言ってこいつには恥という高尚な概念など元から付属してないのでは、と思う。
街中では無闇にくっつきたがるは、どこでもキスを要求するわ、果ては一緒に風呂に入ろうと来たもんだ。(勝率五割)
男女七歳にして席同じうせずを地で行きたい古きよき日本人としては非常に困る。何時だって頭の中では理性と本能が血みどろの殴り合いだ。
しかしそれももうなれた。というか流された。さっきのように抵抗はするけれども!
人類がこの地球上に六十億人もはびこっているのも、偏にこの適応力?の賜物である。
もう最初なんて万年繁殖期のサルがごとく…あぁ、よかったなぁ昨日とか…。
「色即是空色即是空色即是空色即是空ぅぅぅぅぅぅ…!!!!」
あ、危ねえ危ねえ…。自らの浅はかさと修行の足りなさに泣けてくる。
「う〜ん…。とも、や?」
思考を戻す。とりあえず今は怪しまれてはならない。
「ん…あ、あぁ、春原。気付いたか。」
少しどもってしまったがこれもまだ誤差の範囲内だろう。よし、いいぞ理性。
「あれ?いつの間にか服着てる…。…びっくりいりゅーじょん?」
「んなわけあるか。おまえな、俺をいじるならいじるで、せめて服ぐらい着ろ。」
毎朝毎朝あんなことされたらこっちの身が持たない。(特に息子)
「なんで?見る人なんて居ないじゃん。ここ私の家なんだし。」
「俺がいるだろっ!」
俺は至極一般的なことを言っているはずだ。それに対してこのノータリンはこともあろうに
「?…な〜んだ、朋也になら見られたって別にいいもん。」
とのたもうた。
「…ぎゃふん!」
なにいってんのか一瞬頭の中で反芻しちまったじゃねぇか…。このやろう、いつの間にやら俺をナチュラルに手玉に取りやがって…。
しかもそのことを本人が気付いていないというのが空恐ろしい。
そんな俺を尻目にいきなり何かもじもじとはじめている。なになに?…よせて上げて…?
「えへへ…。と〜もや!ほ〜れ。」
!!!!!
むねのたに けしておおきくはないけれどむねのたに けしておおきくはないけれどかたちがいいのはだれよりもしってる、むねのたに
しかも、のーぶら せかいのちゅうしん
あははははは…。あははははは…。
ん?な、なにをするきさまらー すまん!じゅうはちきんをかくぎりょうなんておれにはないんだ!
「…はっ!」
た、ただいま…!あそこで本能に一発入れられなかったらあわや夜のプロレスごっこだったぜ…。
て言うかこ、このやろう…!しまいにゃいてまうぞ…(俺が)
「ば、馬鹿野郎!わ、わざわざみせんじゃねぇ!!」
「あははははは!ともやまっか、か〜わい〜い!つんつん」
ぷちん☆
「お前、ほんとはわざとやってんだろーーーー!!」
思わずリバーブロー。体重移動、足運び伴に完璧だなと熱くなった頭の片隅で考えた。
「え、なにをっておごふ!!」
サムズアップを残して奴は、
「・・・・・・・と、ともや、デラホーヤに勝てるのは君しかいない…。」
本日二回目のおばあちゃんとの逢瀬に旅立った。
「はぁ、はぁ、キジも鳴かずば撃たれまい…。」
こいつとの生活でもういやになるほど身についた、自分でも惚れ惚れするような自慢のこぶしだ。
陽平のほうには自分でも惚れ惚れするような左ストレート(吸い寄せられるように顔限定)だったけれども。
「さ〜て、飯でも作るかなっと・・・。」
とりあえずはいつもどおりの朝。いかんともしがたいのはいかんともしがたいので、いつもの通り現実逃避だ。
今朝の戦跡
第一回
●岡崎 ○春原 決まり手 寝こみを襲いつつ逡巡しながらキス
第二回
○岡崎 ●春原 決まり手 デラホーヤをしても悶絶させるであろうリバーブロー
この結果から推察するに寝込みを襲うというのは現時点においてかなり有効な手段であると思われる。
しかし同時に調子に乗るといい結果に結びつくことはほとんどないということも読み取れ、勝って兜の緒を締めよといったところか。
と、そんなことを考えながら眠りに付く陽子。次回にはきっとこの結果が反映されるであろう。
アジの開きをグリルにセットする。その間に卵焼きを作りつつもう片方の手でおひたし用のほうれん草を湯がいた。
確かご飯は昨日の残りがあったはずなのでわざわざ炊きなおすことも無いだろう。
あらかじめ出汁をとっておいた湯に切ったわかめと豆腐を入れて、沸騰させないようにしながら味噌を入れた。後はこっそり自信作の和風サラダ。
特性の和風ドレッシングに大根を浸して、冷蔵庫に一晩入れてしんなりさせたものに、湯がいた鳥のささ身を裂いて合える。
後はそれをレタスの器に盛り付けて今日の朝飯兼昼飯は完成だ。あ、みりん足りなくなってる…。
と、いう具合に最早台所は俺の城なのである。
四年前に裸一貫でこっちの世界に来た俺には当然戸籍やらなにやらはなかったし、知り合いも居なかったので仕事に出るなんてことは出来なかった。
それではたとえあんなのに対してだけれども申し訳ない。ならば自分の身一つでなにかできることをやろうというわけだ。
今ではそん所そこらの主婦顔負けの実力を持っている。ただのヒモには負けないぜ!
・・・なんだか情けなくなってきた。
ともあれ、今までの経験からしてそろそろ奴が目覚める頃だ。
「あ〜ぎもぢわる〜…。おばあちゃんどころか三世代前の先祖とまでどきどき二者面談だったよ…。」
噂をすればってやつだ。奴は土気色を通り越して最早蒼白な顔と雰囲気を引きずって席に着いた。
「ほれ、牛乳。それと、誰が悪いと思ってやがるんだ。」
「ともや。」
自覚なし。ためらいもしやがらねぇ。
「おっ、今日は和風だね!味噌のにおいがかぐわしいなぁ。あぁ!それに新メニューだね!ともやの作るご飯は何でもおいしいから楽しみだよ!」
「…ああ、存分に食ってくれ。」
回復力は二重丸だ。俗に言うところのゴキブリ並なのは向こうとも変わらないらしい。
「馬鹿、お前ほうれん草ぐらい食え」
綺麗に平らげられていくおかずの中にぽつんと寂しそうにおひたし。
「やだ。まずいもん。」
「全く。お前はほうれん草の何たるかをわかってねえな。鉄分だぞ鉄分、物忘れなくなるぞ。只でさえ脳みそ神経節なんだからちゃんと食え。
あ〜ほらほら、こんなにパジャマ汚して…。染みをぬくのも大変なんだぞ。」
いくら家事は俺担当だからといってもやっぱり仕事増やされるとむかつくわけで。しかもこいつの躾のなってなさは最早国宝級だ。
箸の持ち方はなってないわ、よくこぼすわ、食事中にテレビは見るわ。躾は俺も諸事情によりなってないほうだけどこいつは別格だ。
二十歳過ぎても好き嫌いするやつなんてそうそう居ないだろう。
「…ともや、お母さんみたい。」
「…や、やかましい。それに口の横にご飯粒ついてるぞ。取ってやる。」
「あっ」
ひょい、ぱく うん、こしひかり。
「…。」
「どうした?顔真っ赤だぞ、風邪か?」
…ぶるぶるぶる、
いきなり震え始める春原。はっきり言って気味が悪いことこの上ない、
びよ〜ん、(ルパンダイブ)
「…ともや、だ〜いすき!」
だきつきっ!
…決をとりま〜す。この法案に賛成の方ー。
本能:はいっ! 理性:異議なしっ!
賛成者二名、反対なし、よってこの法案は可決されました〜。
ぷっちん☆
「……う、うおおおおお!」
「きゃん」
●岡崎 ○春原 決まり手 不意打ちからの救い上げるようなホールド(抱きつき)
俺たちは風になった。
(検 閲)〜まさかフィルムケースをそんなことに!?うわ〜…うおっチョモランマ!の巻〜は残念ながら削除されました
食事再開。
「お〜いし〜いこのサラダ!シャキシャキ感の中にジューシーさが入っていて、それでいてしつこくなく!」
「あ〜あ、そりゃ良かったですね。」
てかてかのやつに比べてこっちはげっそりだ、まったく。
それでもこんなに幸せそうな顔をしてくれるのなら、何かを言う気もそがれてしまう。
不意に、こいつの顔をよく見てみる。小動物系の可愛らしい、整った顔だ。ほっぺたに沢山詰め込んで、本当に幸せそうだ。
それだけでも俺の心は満たされる。
俺もここまでの料理の腕を手に入れるのには並大抵の努力じゃなかった。なんせ最初はただ炒めて調味料ぶち込んだだけの野菜炒めだって作れなかったのだ。
バスケをやっていた時だってこんなに一生懸命になったことはなかった。
「ありがとともや!陽子は幸せものだよぅ!」
それもこれも、すべてこの笑顔のため。この見るものを全員あったかくするような笑顔は、ずいぶんと冷え切っていた自分の心を暖めたものだ。
理由があれば人は頑張れる。俺にとってのその理由がこいつの笑顔だっただけで。
…でも、別に笑顔じゃなくてもよかった。あのときから忘れていた、バカみたいに暖かい空気さえあれば他には何も。
「ああ、幸せか。そりゃあ本当に良かった」
暖かい空気と、温かい心で、本当にそう思った。
本当に良かった、こいつが幸せで。本当に良かった、こいつの毎日が楽しくて。やっとおれは、誰かを幸せに―――――――
「ともや?」
「…ん?」
「どうしたの?」
「なんでもない…。ただ…俺もしあわせだなって、な…。」
「…なんでもないわけないじゃん。ともや、何でそんなに悲しそうな顔をしているの?」
「…え?」
向こうの世界で■■■が死んでから、幸せにする前にあいつがどこを探してもいなくなってから、俺には人を幸せにする資格なんてないと思ってた。
でもこいつと出会って、あいつじゃないけれどすごく幸せにしたいと思えて、もう二度と繰り返さないと思ったのに。
俺は、いずれこの世界から消える。それは遅くても早くても変わらない。
なんて残酷なぬか喜び。つまるところ車輪に入れられたねずみと同じ、どんなに進んだと思えても決して進んではいない。
誰かを、一人だけでも幸せにしたいという、そんなささやかな願望ですらを踏みにじるような。
俺を消して、それでも平然としているようなそんな世界なら――――――――
「いや、なんでもない。なんでもないんだ。」
――――――――滅んでしまえと。幸せと対極の位置にあるそれも本気で思った。思ってしまった。
「いや、なんでもない。なんでもないんだ。」
と、彼は言った。なんだかそれが無性に悲しくて、何でかしらないけど、へんにむねがむかついた。
「…ともや、何か隠し事してるでしょ。」
「…なにを?」
「嘘。とぼけてもダメ。私、バカだけど、ともやの事なら沢山分かるもん。」
どこかで、今まで彼の寝言の中の誰かを聞く度に溜め込んだ、感情のふたが開く音を聞いた気がした。
「ねぇ、私じゃそんなにも頼りにならない?私、恋人のことも分からないぐらいバカ?私じゃぁ…」
そこから出てきたのはとても黒い、何か。
――――――――タヨッテクレナイノ?ワタシハアナタノヨコニイルンジャナイノ?マエノオンナニハカテナイノ?
タヨッテ、オネガイ、モトメテ。タクサン、タクサンアゲルカラ
イヤ、イヤ、イヤ、ヒトリハ、イヤ――――――――――
今になって胸の奥の気持ち悪さにすとんと納得が言った。
いや、納得したなんて嘘だ。本当はずっと前から気付いてた。今までは、こんな汚いものから目をそらしたかっただけ。
ああ、やっぱりこれは、体全部を満たすほどの、醜い嫉妬―――――。
「春原…。」
「……陽子って、呼んで。昨日の夜みたいに…。」
私はあなたの恋人。毎日バカみたいに体だってささげてる。それでもあなたは名前だって満足に呼んでくれない。
「…。陽子…。」
「ともや、私ね、ただ名前呼んでもらえただけでこんなにも嬉しい、こんなにも幸せ。全部、ともやのことが好きだからだよ。愛してるからだよ。
だから私にも頼ってよ…。必要だって言って。」
そう言ってもらわないと、こんな役立たずの私なんておいていってしまうんじゃないかと思えて。
「ともみみたいに、どこかに、行かないでよぅ…。」
いつかの彼女は私を置いていってしまった。
今度はどこにも行かないように繋いでおこうと思って、私の全てをささげてもこの人は全てをくれない。
私の手が届かないのをいいことに、寝ているときに私の目を盗んで知らない誰かに会いに行ってる。
私の心と彼の心を結ぶ橋の、どこかが足らない。
彼の手が私の身体を包んで、それだけでも死にそうなくらい満たされるけど、それでも足らない。
足らない。足らない。足らない。足らない。足らないから―――――
「ともや…愛してる…。」
―――――沢山のあなたで、私を満たして。
普段はテレビでも見ている昼下がり。
一時的にお互いを満たすだけのむなしい行為を終えて、俺は横で眠る彼女を見た。
泣き腫らしたその目は只々痛々しくて、自然と彼女を抱く手を強めた。
「ん…。とも、や…。」
涙が、溢れた。
夢の中でまで俺を思ってくれるのか。そんなにも、俺のことを思ってくれるのか。
とても嬉しいはずなのに、とても悲しい。
彼女について気付いていることがある。
それはこいつはどこか壊れてしまっていて、そこに俺を詰め込むことでようやく崩壊せずに済んでいるということ。
壊れてしまっているところは最早取り返しが付かないぐらい彼女の大事なところだ。
そのせいで彼女はとても不安定。ほんの少しの刺激を与えただけでさっきのように半狂乱になって俺を求める。
最初はそのひびも修復可能だったはず。それをここまで完膚無きまでに破壊したのは多分俺だ。
向こうの俺とこっちの俺と、何より孤独がこいつをだめにした。
中途半端にこいつを満たした俺が、こいつをだめにした。
最初はそこのひびに幸せを埋めようと思ったのだけれど、多分それじゃ埋まらない。
ならばいずれ向こうから帰ってくることになる女の俺に埋めてもらおうと思ったけれど、それでも多分埋まらない。
彼女の埋めていたところは今俺が埋めている場所とは違うから。
「どうしろ・・・・てんだよ・・・」
胸の中のこいつが暖かすぎてたまらない。
そのせいで、涙が溢れて溢れて止まらない。
それは、多分俺の心のとてもとても大事なところにも、こいつの形に穴が開いてるから。前までは違うあいつを埋めていた大事なところ。
そこに今こいつが埋まっていて、とてもとても暖かくてとてもとても幸せだ。
幸せで、幸せで、幸せすぎて、心が死にそうだ――――――――
と、言うわけで三回目。陽子ちゃんの職業はどこぞの電気工(女)の勤める会社の受付嬢です。しかも結構もてます。
今は正月休みなので一日中家にいます。
前回読みにくいという指摘をくれた方、すみません今回も多分読みにくいです…。
主語もコロコロ入れ替わってるしね!
次回は少し遅くなりそうです…。
>>177 GJ!漏れはあまり読みにくいとは感じない。
更新のペース速いな
>>177 GJ!面白かったよ
前回読みにくいと書いたものですけど
今回のはぜんぜんOKですよ。
>>141みたいな表現はちーと厳しいですが。
いいなぁ、これ。
朋美側も書いてほしいです。その予定がないなら自分が書こうかな。
GJ。やばいよ痛いヨヤバイヨ……ッ!
>>167 普通は起こらん事が起きちゃうから奇跡って言うんだねw
in五月雨堂
子供「ねえお母さん、お母さんとお父さんが知り合ったのってどんな風だったの?」
さつき「うーん…あいつのヘマで私が殺されちゃったのが、馴れ初めと言えば馴れ初めかな?」
子供「こ、ころ?」
さつき「で、あいつから離れたらまた死んじゃうって絆で結ばれてたから、強制的に一緒に暮らすはめになったんだけど、
その絆が解けた後も何となく離れられなくなっちゃって…ね」
子供「何か凄い話かも…」
>>177 これはもしや春原After?
二人の心の微妙なすれ違いっぷりがGJ
>>180の方へ
自分は朋美側を書く技量なんて持ち合わせちゃいないので、書く予定は今のところありません。
自分的にはじゃんじゃん書いてもらってかまいませんよ。て言うか見たいです。
と、自分の力量不足を棚に上げてお願いしてみるテスト。
スレ進行最近早いなぁ…
ようやく19スレ目、まとめて更新しました。
さーて久しぶりに反転SS書くぞー、書けたらいいなあ、もしかしたら書くかも…
>>184 乙っす。主要キャラの性格が定着してきたせいか前スレで鳩2SSが
倍になったな。スレの活性化という点では前スレMVPはタマ兄かもしれんw
>>186 どう見ても貴子です。本当にあry
いや、正直これにオパーイがついたら物凄い破壊力になると思うわけですよ。
河野貴明、恐ろしい子…!
小ネタ(男子用制服ってちょっと……)
「大変だよ時間と制服がないんだよ」
「制服って昨日着ていたあの変な服のこと?」
「うー確かに、あの服が嫌でよその学校へ行く子もいるんだよ」
「でしょうね。でもそう思うならなんで雪弥は今の学校を選んだの?」
「近いから」
「あっ、そう」
その時のゆうはその理由の真の意味を知る由もなかった。
登校初日、ゆうの足では陸上部の雪弥についていけるはずもなく見事に転校初日に遅刻。
「学校選択理由わかったわ。あんた家が近くないと通えっこない」
「うー、ご免」
夢だ。
これは夢。
まだ、あいつが、生きていたときの―――――――
メランコリック
演劇部の催しが無事終了して、今まで臆病だった俺たちは初めて何かをやりきった。
最後は団子大家族の歌でも、おっさんなんて大号泣だったし早苗さんの笑顔もいつもより何倍も深くて。
みんなみんな幸せ。そんな中で俺は、確かあの時あいつに一言こう聞いたはずだ。
「…なぁ渚、今、幸せか。」
その一言のうちに沢山の意味をこめて。
「はいっ!」
その全ての意味に彼女は答えた。
見せたのはひまわりみたいにあったかくて、満面の笑み。
あのときの渚は本当に元気で、少し前までのおどおどした雰囲気なんてまるで嘘みたいだった。
俺だけの力じゃないけど、ここまで渚を変えることが出来たのは本当に誇らしかった。
新しい俺、あたらしい渚、未来が開ける感覚。気のせいじゃない。
ただ、嬉しかった。これから待ってる明日が、楽しみで楽しみで仕方がなかった。
しかし、そんな思いなんて関係ないとでも言うように、突然渚は体調を崩して学校に来れなくなる。
渚のいない学校は自分にとってまるで興味が沸かなくて行く気なんてほとんどなしに近かったけど、いつか彼女と一緒に卒業する約束を果たすためには仕方がなかった。
昔に戻ったように惰性で生きている毎日。はっきり言ってこの頃の俺は本当につまらない奴だったと自分でも思う。
ただ、放課後のあいつの家だけが楽しみだった。
俺が本当に生きていたのはあいつの家でだけだったから。
あいつとの会話は楽しいとかそういうのじゃなかったけど、只々暖かくて二人でその暖かさを共有する毎日。
その時俺たちは確かに幸せで。
こんな暖かさが何時までもいつまでも続けばいいと思っていた。
そんなある日、渚の病状が急変して、入院すらもしなければいけない状態になった。
原因不明の奇病とか何とか医者は言っていたけど、そんなのは知ったこっちゃない。
つまりは誰も渚を直せなくて、ただ渚が苦しむ様を見ていることしかするなということなのだから。
俺では渚の力にはなれない。
そのことが悲しくて悔しくて、学校では荒れに荒れた。醜い八つ当たりだと分かっていたけれど、それでも何かをしてないと気が休まらなかった。
それでどんなに疎まれても学校には行った。渚との約束をいつかは守るとおもっていたから。
その約束だけが心の支えだった。
見舞いだけは毎日行った。彼女の前だけでは俺はいつもの俺だった。そこで明日外の世界を生きる気力を補給した。
そんな折、ある日から突然渚に会えない日が続くようになる。なんでも集中治療室、とか言うところに入れられていたかららしい。
いきなり暗闇の中に放り込まれたような感覚。そんなにもあいつの病状は重いのかと気が気じゃなかった。
家にいても学校に居ても考えるのは渚のことばかりで、ただずっと空ばかり眺める毎日。
それでもいつかは明日が来ると信じて疑わない俺。
果たされるべき約束。
しかしやってきたのは、渚の留年が決まったクリスマス、約束を果たせないと分かったその日。
町はイルミネーションばかりできらきら。
人々は本当に幸せそうで笑顔。
笑顔、笑顔、笑顔。
そして俺の何かをなくした喪失感と、流れ続ける涙。
うちには誰もいないから、渚の誕生日だけを一人で祝った。クリスマスなんて祝わない。
泣きながら食べたケーキは少ししょっぱくて、主役のいない一人きりのパーティは只々滑稽だった。
その日から俺には学校に行く理由なんてもう残っちゃいなかったから。
理由がないから行かない。おっさんや早苗さんには猛反対されたけど退学届けも出した。
行ってしまえば誰かを傷つけることが分かっていたし、何よりも誰かが笑っているのをみるのがつらかった。
その笑顔を自分が壊してしまうのが辛かった。
何度も何度も杏や智代が家に来てくれたけれど、絶対にドアは開けない。
渚の晴れ舞台を手伝ってくれたあいつらだけは、絶対に傷つけたくなかった。
だからある日、渚が集中治療室からでたという話を聞いたときには、人生で初めて嬉しくて泣いたんだ。
皆で見舞いに行こうといった俺に、おっさんと早苗さんは気を効かしてくれたのか、一人で行って来いといってくれて。
いの一番に渚を見舞いに行ってやろうと俺は早くに家を出て、どんなことを話そうとか、一番最初に何をしてやろうとか、そんなことばかりを―――――――
「渚!おめで…」
――――――――そんな希望ばかりを夢想していた俺は、あのときのおっさんと早苗さんの顔に何も気付けなかった俺は、
「とも、やくん…?」
自分の目が信じられなかった。信じたくなかった。
「…見られたくなかったです…こんな姿…。」
この骨と皮だけみたいにやせ細ったのは誰だ。今にも命のともし火が消えてしまいそうなのは誰だ。最早自分では身体をおこすことすら出来ないのはだれだ。
誰だ誰だ誰だ。
誰だか分からないのに、こんなに心が震えるのは、なぜだ。
「…あ…」
「でもうれしいです。もう会えなくなるまでに、また会えて…。」
それから出たのは聞きなれた声。聞きたくて聞きたくてたまらなかった声。
それが、これが誰かを雄弁に語っていて――――――――
「なぎ、さ?」
「お医者さんには、私から言いました。最期ぐらいはって…お父さんもお母さんも賛成してくれて…朋也くん、わたしは…」
――――――――俺は狂ったように泣いた。骨が硬くて痛いけどまだ暖かいそれを抱いて泣いた。
その言葉の先なんて、聞きたくなかった。
「朋也くん」
「いやだ…」
「朋也くん」
「聞きたくない…!」
聞いたら今までやっとのことでもっていた俺は絶対に死ぬ。身体じゃなくて心が死ぬ。心が死んだら身体も死ぬ。死ななくても渚が■んだら俺の世界は死んだも同然だ。
「朋也くん…。」
「聞きたくない聞きたくない聞きたくない!なぎさ、俺、お前が、やっと退院して、凄く元気になって、全部一緒にやろうと思っててさ、それなのに、こんなのって、
俺まだお前のこと少しも幸せにしてないよ、いっつもいっつも俺ばっかりがもらってさ、不公平だなってずっとずっとおもってて、だから、だから…!!」
今度は俺が――――――
頭の中がバカになっちまって、そのせいで何が言いたいのかグチャグチャになっちまって、何よりも腕の中の渚が愛しくて愛しくてたまらなかった。
何時だってそうだった。本当に言いたいことはその時にはいえなかったから、今の、腕の中の愛しい愛しい俺の人生すべてを賭けれる存在ぐらいには言わなくちゃって。
「俺、俺は、俺が、渚、渚ぁ…。」
もう何も言わせないって思った。言わせなくて、このまま二人でどこかに逃げて、ずっと二人で幸せに暮らすんだって。
誰も何も邪魔が入らない、そんなところ。
きっとバカみたいに―――――――
「朋也くん…。」
バカみたいに楽しいはずなのに、それでもこいつはこんな目で俺を見る。こんな細くなってしまった身体でも前とおんなじ様な温かい目で俺を見る。
「朋也くん。全部全部、分かってます。分かってますから…。」
優しくて、優しくて、暖かくて、暖かくて、そして何よりも幸せ。そんな目で俺を見るから。
思わず黙った。涙だけは止められないけど、黙ってしまった。
「朋也くん私は、」
黙ったから、だからお前も何も言うな
「多分もう、」
言わないでくれ!
「…いなくなってしまいます」
終わった。
その言葉を最後に、どこかで世界の終わる音を聞いた気がした。
世界の終わりはあっけなかった。悲しいとか、悔しいとか、そんなんじゃなくて只々あっけなかったのを覚えている。
暗い、終わった世界に俺一人。
「だから わ 朋 し
で そん に す」
だから渚が何を言ってるのか聞こえない。とてもとても大事なことのはずなのに何も聞こえない。
俺は死んでしまっていて、死人は何も喋らないし何も見ないし何も聞こえない。
でも、それでも生きていたくて、違う世界に触れていたくて、
「朋…きゃっ」
渚の唇を吸った。とてもとても荒々しくてまだ終わってない部分の存在を見せ付けるような。
「ん…。」
舌をねじ込んで、最初は嫌がってたけどちゃんと受け入れてくれて。
終わってしまうなんて信じない。こんなに繋がりあっているのに、こんなに暖かいのに、終わってしまうなんて信じない。
もう俺にはそんな心しか残っちゃいなくて、それは最早本能だった。
「渚…愛してる…。」
残っている感情は悲しみと、こんな世界に対する怒りと、愛しているだけ。
「…朋也くん…。おかしいですよね、もう終わっちゃうはずなのに―――――――」
そんな俺になのに、世界が終わってしまうはずなのに、彼女はとても満ち足りた表情で
―――――――――こんなにもしあわせ。
そんな呪いを、俺に残した。
死んだ俺にはなぜそんなことを言うのか、分からない。
こんなことになってしまった渚はきっと全然幸せじゃなかったはずだから。
俺は、結局一番大事な人でさえ、幸せにすることが出来なかった。
しあわせそうな渚のいる病室にはもう行かなかった。罪の思いが強すぎて行けなかった。
そして咎人の俺が■の訃報を聞いたのは、その一週間後のこと。
聞いて、完全に、残った悲しみと愛してるが死んだ。
■を焼く火葬場。
誰か女の人が俺を面罵している。
『…朋也、あんた、なんて顔してるのよ…!私はあんたが幸せそうだったからあの子に譲ったのに…
あんたに、そんな顔させるくらいなら、私が力ずくでも奪っとけば――――――』
誰か女の人が泣いている。
『渚…あなたは幸せだったの…?お母さんは…』
誰か男の人が泣いている。
『小僧てめぇ!俺はお前にそんな顔させるために渚に会わせたんじゃねぇんだぞ!…渚は!渚はなぁ!お前を、お前をなぁ!!
何でそんな顔してんだよ…!渚のやったことは無駄だったとでもいいてぇのかてめえは!なんか言えよ…言って見やがれ!
……っく、もういい!この腰抜けが!』
どこか遠い世界から声が聞こえたけど、どうでもよかった。 憎い
この人たちと俺は根本的に世界からして違う。 憎い
でも、それでもなぜか胸の中のうつろなところがひどく軋む。 憎い
■が白くて薄っぺらい何かと黒い煙になったときも俺は泣かなかった。
軋む 憎い
その薄っぺらいものを箱に入れているときも俺は泣かなかった。
軋む 憎い
そしてそれにふたをして、持ち上げて、
軋む軋む軋む 憎い憎い憎い
あまりの軽さと小ささを感じたとき、俺は初めて泣いた。
泣いて泣いて泣きながら、俺の心の何とか生きていた最後の部分がこんなことを思った。
―――――――憎い、憎い、憎い憎い憎い憎い!世界が憎い!渚のいない世界が憎い!渚が幸せじゃない世界が憎い!こんな、こんな世界なら!
「ああああああああぁぁあああ!!!」
――――――滅んでしまえ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
普段は仕事にでも出ている昼下がり。
とてもとても満たされる行為を終えた私は、横で眠る彼を見た。うん、やっぱりかっこいい
そんな彼にもう一度キスでもしようとして、不意に彼の寝言を聞いた。
「なぎ、さ…おれは…おまえを…」
また
またまたまた!
頭の仲が冷え切っていって、同時にとても熱くなっていくのを感じた。
こんなにもこんなにもこんなにも私はあなたに尽くしていて
こんなにもこんなにもこんなにも私はあなたを愛しているのに!
何で一緒にいてくれないの?
何で私以外を見ているの?
何で元の世界に帰りたいとか、ひどいことを言うの?
いいよ、だったらわたしがその悪いなぎさと悪い世界を忘れさせてあげる。
恨まないでね。いや私達が幸せになるためだもんね恨まないよね。
何をしても何をしてでもあなたを私だけのものにしてあげる。
もう絶対にどこにもいけないようにしてあげる。
そのために、未来の為に、私は、彼の太い首に、手を―――――――
と、言うわけで四回目。ちなみにこれは作者の都合のいいエンド、の後の話です。
今回は自分でもなんとなく中途半端な出来に…。
反転なんて最後の十行ぐらいしか出てこないしね!
次回は一週間とかそこら、もしくはそれ以上後ぐらいになりそうです…。
前回もこんなこと言った気がするなあ。いや今回は色んなのがつぶれたせいで予想以上に時間が取れたもので…。
もし失礼だと感じたなら済みません。 なんか文体(?)が月姫みたいですね。
作品自体は良く練りこまれていると思いますし、物語のスケールの大きさに感心するばかりです。
次回も楽しみにしてます。
「春原…」
その、広いとは言えない背中に、顔を押しつける。
いつか会えなくなる彼を求める自分が虚しくて、思わず涙が出てきた。
「ん…岡崎、どうしたの?…って、うわっ、何で泣いてんの?」
心配そうに私を見つめる、真直ぐで、大空みたいな瞳。
普段は恐ろしく鈍いくせに、本当に大切な時にだけすべてを見透かしてしまう瞳が…今は恐い。
「あ、あくびしただけよ…良かったでしょ、今晩も。早く寝ないと第二ラウンド始めるわよ?あと何発抜けるかしらね」
「ひぃっ!」
純粋な馬鹿の味は格別だという。その通りだと、思った。
「ともみが、おっぱい押しつけてくるから目が覚めたんだよっ」
「そんなつもりじゃないわよ!」
あぁ、また強がってしまう私が嫌になる。
「ともみはそうでも、僕は岡崎がいなくなって、もう、笑えないと思ったから」
「え?私…?」
「岡崎って言っても、ともみじゃなくて、岡崎朋也のことだよ。僕の親友だったはずの」
そうだった。彼は、私を決して岡崎とは呼ばなかった。岡崎と呼ぶのは、私じゃなくて、岡崎朋也だけ。
「ともみがいなかったら、僕は駄目になってたと思う」
「それは私も同じよ…」
今度は強がったりはしなかった。いや、今の彼の表情を見たらそんなこと、できない。
彼は、すっかり私に依存している。今までの「朋也」の穴を埋めるかのように私に尽くし、私に優しくしている。
だから、私はそれに応えてあげる。この関係自体が幻でも。
もちろん、私は私で朋也ではない。
朋也にはコイツのモノを入れてやる体も、心も持ちあわせているわけはないだろうし、そもそも、先に求めたのは私だ。
春原は、ただ私にしたがっているだけ。
そうしないと、彼は壊れてしまうのだ。
私は卑怯だ。それをわかっていて、彼を利用しているにすぎない。
だから、私は声に出して言う。
「陽平…愛してる」
「僕もともみが好きだよ」
凄く嬉しそうな笑顔。名前通りの太陽みたいなその笑顔を見ると、彼がたまらなくいとおしくなる。
私が彼を利用していようとこの気持ちだけは真実だった。
今の私は、コイツが好き。
このどうしようもなく馬鹿でヘタレで、そして純粋な男が本当に好き。
そんな私は、彼よりも、もっと馬鹿だ。
いつ消えるかわからない愛を与えて、私は彼に何がしたいんだろう。
203 :
180の人:2006/01/09(月) 23:39:20 ID:+KJrroSmO
ご好意に甘えて書かせていただきました、朋美側。
よく見る朋美とぜんぜんキャラ違いますね、すみません。
つーか春原が朋美を岡崎と呼んでるじゃないか!
突っ込みどころ満載だ!次はちゃんと校正します。
ところでおまいら
久寿川 ささら
この名前どーやって反転するよ?
俺にはいいのが思いつかん…
ささら→さらら→きらら→キラ
…無理があるな
「簓」と漢字で書いて、男性名だと言い張る
>メランコリック
悲痛だ……ッ。・゚・(ノД`)・゚・。
>>206 何そのコーディネーターか新世界の神な名前。
そういえば、ささらって反転するとかなりアレになるよな…
終業式、上級生の足にしがみついて号泣
人の手料理が食べられない、かなりの偏食
常にネガティブ思考等々…
タカ坊なんか目じゃないくらいささらのヘタレさが異常になるな。
その分妙にアグレッシブな貴子の萌え度が跳ね上がりそうな気もするが。
なにその腐女子大喜びな設定。
そこでまーりゃん先輩を反転させないでいったら…
貴子が勝手に敗北宣言したりして。
>>199 うわ、何て鬱展開だ…しかしGJ。
陽子の愛情(とエゴ)が裏目に出そうな悪寒。
>>203 バカップルな朋美×春原も好きだけど、こういう二人の関係もありだと思います!
>>212 それだと貴子と知り合った時には既にまーりゃん先輩とくっついていそうだな。
ああ見えてもまーりゃん先輩って細かい所にはよく気づくからなぁ・・・
まーりゃん先輩の場合自分がすぐに卒業していつか簓から離れなきゃならない
ことを考えて簓の想いに気付いても受け入れるようなことはしないんじゃないか?
で、貴子が現れて貴子とくっつけようとするんだけど、
貴子は簓がまーりゃん先輩を好きだと思っててなかなか進展しないとか…。
そこに何故か参戦する悠里。
が、全く相手にされず(泣)
また、昔の夢を見た。
僕は、親元を離れサッカーのために高校にいった。
でも、続かなかった。だからと言って、勉強が苦手な僕に、この高校の授業を理解するのも無理な話だ。
知らない土地で、頼る人がいなくて。独りぼっちだった。
岡崎と会ったのはその時。それからはいつだって岡崎と一緒だった。
そのうち、岡崎には彼女ができた。僕との付き合いは前ほどでは無くなったけど、僕達は、笑い合ってたはずだ。
やがて、渚ちゃんも僕を受け入れてくれて、二人は、三人になった。
でも、渚ちゃんが体調を崩してから、岡崎は変わった。
最初は僕も岡崎と一緒にお見舞いに行ったりした。
でも、岡崎は日を追うごとに僕に構ってくれなくなっていった。
昼飯も一緒に食べようとしなくなり、挨拶すら返してくれなくなった…。
岡崎のことを親友と思ってたのは、僕だけだったんだろうか。
また、僕は独りになってしまった。
そして、渚ちゃんが亡くなったあの日、岡崎は壊れた。
狂ったように泣き叫ぶ岡崎がただ心配で、僕は声をかけた。
「岡崎、渚ちゃんのこと…」
「渚…渚ぁっ…!」
…呼ぶのは渚ちゃんの名前だけ。僕の声なんて、耳に入っていなかった…。
程なくして、岡崎は行方不明になった。
渚ちゃんの両親や杏、智代、もちろん僕も必死で探した。でも、足取りは掴めなかった。
このままじゃ、僕はおかしくなってしまう。
岡崎がいないと、僕は、もう馬鹿みたいに笑えない。
そんな時、僕の目の前にともみが現れた…。
目が覚める。岡崎が出てくる夢を見るといつだって苦しい…。
それでも、隣で寝ているともみを見ると、その苦しみが和らぐ。
綺麗だと思った。岡崎自体、男の僕から見てもかっこいい。岡崎がかっこよすぎるから僕がモテないんだと思えるくらいにかっこよかった。
ともみは、あまり岡崎には似ていないけど、女の色気というものがある。
スタイルも、とんでもなくいい。背は、男の僕くらいあるし、おっぱいは手に半分も納まりきらないくらい大きいし、そのくせ手足はすらりとしている。
僕だって童顔とはいえ、我ながら顔は悪くないと思うし、体だって…いや、中学の時は散々チビとか言われたけど…バランスのおかしな体じゃない。
それでも僕なんかじゃ、ともみとは釣り合いがとれない。そう思うくらい綺麗だ。
そして、性格は僕と一緒にいた頃の岡崎そのもので、嬉しかった。
今は、壊れてしまった岡崎なんかより、ともみの方がずっといい。
ともみは女だから、渚ちゃんじゃなくて僕を見てくれる…。僕を…選んでくれる。
だから、僕はともみの物になってもいい。
ともみがいれば、岡崎がいなくてもいい。
僕は、眠っているともみを、無意識のうちに抱き締めた。
僕にとっては初めての相手だ。ともみがいなかったら、悲しいけどいまだに童貞だった気がする。
でも、ともみは僕が初めてじゃない。
彼女の純潔を奪った男は…僕じゃない。
すでに、向こうで誰か他の男に抱かれてる。
どうして最初からともみじゃなかったんだろう。
きっと、岡崎とともみは生まれ落ちる世界を間違えたんだ。そう思った。
「帰り…たい…」
うわごとのようにともみが呟いた。閉じられたともみの目から涙がこぼれ落ちる。
…なんで、そんな事言うんだよ。
僕は、こんなにも、ともみに都合のいい男になってるのに。
「春原…会いたい…」
その春原が僕じゃないことは明らかだった。
向こうの世界の僕。女の子の僕。ともみの…親友だった僕。
ともみは、男である僕より、女の子の僕の方がいいんだろうか。
ともみを抱いた男じゃなくて、女の子に嫉妬をするなんて馬鹿だと思った。
男の嫉妬は見苦しい。でも、向こうの僕が羨ましい。
向こうの僕は、今ここにはいないんだ。
ともみのそばにいるのは、僕だ。
彼女をじっと見つめた。衝動的にキスをしたくなり、顔を近付ける。
息がかかる距離まで顔を近付けた瞬間、ともみと目が合った。
「…何をしているのかしら?」
「あ…」
「『あ…』じゃないわよ。何をしようとしていたの?」
嘘をついてもすぐばれる。正直に言うしかなかった。
「キスを…しようと…」
「…そう」
ともみは、僕の顎を引き寄せると唇を重ねてきた。
そのまま、乱暴に舌を突き入れられ、唾液を流し込まれる。
体が痺れてしまいそうなくらいに、気持ち良かった。
「…これで満足?」
声が刺々しい。僕が、勝手なことをしたから怒ってるんだ。
「ごめん…」
「あんたが私を好きにする権利はないの…」
「わかってる…ごめんなさい…」
嫌われたくない。何でも言うこと聞くから僕を嫌わないで。
「春原…そんな泣きそうな顔しないで。大丈夫よ、愛してるから。あんたは、私の物だから…」
「うん…」
よかった…。
220 :
180:2006/01/11(水) 18:03:40 ID:cx0jS2ySO
朋美も陽平もちょっと病的になってますが、
それぞれ陽子と朋也がいないから壊れかけてます。
メランコリックの方とできるだけ展開を呼応させてやっていけたらと思っていますが、イメージと違ったらすみません。
>>214 「きゃあっ」
「ふふふ、さーりゃん、油断したな」
「まっ、まーりゃん先輩、離して下さい!」
「一緒に着替えようなんてのを鵜呑みにして
あたしの前で気軽に着替えなんかするからいけないのだ。
自制などきかないっっ!」
「あっ、も、揉んじゃだめえっ」
「あいかわらずふかふかだな、さーりゃん。半分献上してみんか?」
「できませんっ! もっ、もうっ」
「わあっ! あいたたた……」
「ご、ごめんなさい、まーりゃん先輩、だいじょうぶ……」
「うわーん、さーりゃんに乱暴されたーって、なに、どうしたのさーりゃん」
「せ、せんぱい……」
「なんだ、あたしのぱんつが気になるか。さーりゃんなら、
ちっとだけ触ってもいいぞ」
「こ、これはひょっとしておち、おち、おちん」
「んあ?」
「ま、まひる先輩、男の方だったんですかっ!」
どうみても沈流です。
本当にありがとうございました。
先輩の本名が今ここにw
>>221 危うくキーボードにコーラをジャックインするところだったじゃないか!w
しかし懐かしいなぁ……
ねがぽじかあ、懐かしいね。そういや、まーりゃんの中の人が
まひるの中の人なんじゃないか、とかいう話もあるね。
>>216-219 クラナドっつーか天いなっぽい?
俺はこの手の病的キャラでの泣きゲーに弱いから困る。
>>225 あー、鏡見る場面で、何故か目から雨がどしゃ降ったのが印象的だった。
簓は貴子がLANケーブルにからまったり、幼児退行したらどういう反応をするんだろう?
気になってしょうがない俺ナッシュ。
幼児退行はむしろ簓の方が面白いのでは?
貴子に対して「ママ〜」とか言って無邪気に抱きつく。
ぽよんとゆれる貴子の胸を見て、ますます嬉しそうに顔を押しつける簓。
こんな感じで。
>>229 そのまま貴子の制服をひん剥いておっぱいにむしゃぶりつく簓。
どうしていいかわからず赤面しているうちに胸だけでイッてしまう貴子。
後で催眠が解けて、自殺しそうな勢いで平謝りする簓。
みたいな光景が頭に浮かんだ。
>>221 そういうことならまーりゃん先輩と郁乃が出逢ったら
とんでもねーことになんべw
ここで、スク水メイド学食なんてものを提案したばかりに、まーりゃん先輩にだまされて
自分が(ついでに貴子も)やるハメになってしまった悠里SSを一つ。
反転したささら先輩がそのままやるとしたら、半ズボン執事喫茶とかになってしまうのだろうか。
>>220 最近貴重な蔵反転書き! それも春原×岡崎
もっとガンガンやってください 朋美スキーなんで
ドライカノン
ある冬の日の午後、無表情に駅前のベンチに座っている少女の前に立ち、おずおずとし
た様子で話しかける少年が一人。
「雪積ってるよ」
「そう」
少女=相沢ゆうは素っ気なくそう答える。
「えっとあの、遅れて御免」
「別に」
またもや素っ気ない答え、と言っても別に怒っているようではない。
「あの、僕の名前覚えてる」
「雪弥でしょう。ここは話をするような場所じゃないわ、早く行きましょう」
「う、うん」
今はゆうがあまり話したくらしいことに遅まきながら気が付き、気まずそうに歩き出し
た雪弥だった。
翌朝ゆうが普通に起き出して机に向かって数学の問題集を解いているとていると、おそ
らく雪弥なのだろうドタバタと廊下を走る音が聞こえてきた。ゆうは一瞬だけ顔をしかめ
たもののすぐに問題集に意識を戻した。それからしばらく物音は続いていたのだが、最早
ゆうには関係ないことだった。
物音が消えてからしばらくして区切りがついたらしく、ゆうは立ち上がって軽く伸びを
した。そして部屋のドアを開け階下へと降りていった。
「秋人さんおはようございます」
「はいゆうさんおはようございます。食事の準備は出来ていますよ」
「すみません、明日からは手伝いますね」
「そんな気にしなくて良いんですよ」
「いえ、お客さんじゃあないんですし、家でもしてましたから」
「そうですね。それでは交代でしましょうか」
「はい」
「ところで今日はどうするのですか」
「はい、荷物はまだ来ませんし、午前中は勉強して午後から学校や商店街の位置確認をし
ようと思っています」
「そうですか、午後には雪弥も帰ってきますから案内させましょうか」
「いえ、一人で大丈夫です」
そっけないゆうの答えに、秋人は思案顔になった。
「雪弥のことは嫌いですか?」
「いえ嫌ってはいません」
「そうですか、嫌ってはいないんですね」
「はい、あてにしていないだけです」
あっさりとそう切り捨てる。
「おやおや雪弥も気の毒に」
「ご馳走様でした。皿洗いますね」
秋人の言葉の意味がわからなかったのか、あえて無視したのか、とにかくゆうはそれに
は答えなかった。
午後夕食用の買物を済ませゆうが帰宅しようとすると。
「うぐぅー、そこの君どいてよう」
とっさにゆうが避けるとそのすぐ横を小柄な影が凄い勢いで駆け抜けていく。
「最近の子供はマナーが悪いわね」
軽く首を傾げてまた歩きだそうとすると。
「食逃げ犯待てー!」
声の方を振り向くとエプロン姿の中年がドタドタと駆けてくる。
一瞬で事態を悟ったらしく、ゆうはすぐさま食逃げ犯の方を振り返り、買物籠を投げつ
けた。
「うぐぅー!」
買物籠は見事に食逃げ犯の首筋を直撃し、食逃げ犯はその衝撃で前につんのめると顔面
から除雪して積んである雪の中に突っ込んでいった。
しばらく後、深く突っ込みすぎて頭が抜けずジタバタする食逃げ犯は、エプロンの中年
と通行人によってようやく引きずり出された。
「お嬢ちゃんありがとな」
「いえ、市民の当然の義務を果しただけです」
「実は俺はたい焼き屋なんだ、こいつを捕まえてくれたお礼だ、これを受け取ってくれ」
中年=たい焼き屋は食逃げ野郎から取り返したたい焼きをゆうに差し出した。食逃げ野
郎がしっかり守っていたのでたい焼きは奇跡的に無事だったわけで、死んでもたい焼きを
放しせんでしたと言うところだろうか。
「いえ、わたしは大したことはしてませんから」
「まあまあそう言わず。それともお嬢ちゃんはたい焼きは嫌いかな?」
厳つい顔に似合わずたい焼き屋は結構魅力的に微笑んだ。
「あっ別にそう言うわけでは……そうですか、では遠慮無くごちそうになります」
「よし、じゃあそう言うことで。気に入ったら今度は買いに来てくれるかな」
「あっ、はい」
「それとこのチビは……」
「どうも気絶してるみたいですね」
「まあ、気が付いたら説教だ。お嬢ちゃんじゃあな」
「はいさようなら。いつかお邪魔させてもらいます」
たい焼き屋と分かれた後家へと向かいかけたゆうだが。
「あっ、卵入ってた」
どうやら買物の仕直しのようだ。
そしてゆうとたい焼き食逃げ犯が出会うことは二度となかった。
翌朝、ゆうが朝食の仕度を済ませて席に着こうとすると秋人が声を掛けてきた。
「ゆうさん、すみませんが雪弥を起こしてきてくれませんか」
「はい、わかりました」
秋人には丁寧に答えたものの、階段を上がるゆうの表情はやや不服そうだ。おそらく秋
人の頼みでなければ雪弥を起こす気などかけらもないのだろう。
「高校生にもなって自分で起きられないのかな?そうならだらしないわね」
ぽつりとそう呟く。
「雪弥、起きてる」
ドアを叩くが反応はない。
「雪弥、起きなさい」
声をやや大きくして強くドアを叩く。
それでも反応がないので更に声を大きくしドアを叩いてみるが、依然として反応はない。
「反応がないわね。部屋にはいるのはいやだし、起こせないのは困ったわね」
秋人の頼みを実行できないことを多少悩みはしたようだが、結局あっさり諦めたようだ。
「秋人さんの頼みだから多少心苦しいけど、まっ無理なものは無理ね」
再び階下に降りていった。
「秋人さんすいません、わたしでは雪弥は起こせないみたいです」
秋人に対しては悪いという気があるようで少し気まずそうにそう報告する。
「そうですか、仕方がないですねわたしが起こしますよ」
「あの、雪弥っていつもこうなんですか?」
「ええ」
「そうですか」
ただそう答えただけだが、内心雪弥にあきれているのは見え見えだった。
「雪弥を待っていたら遅刻しますから、食事を済ませたら先に出てくださいね」
「まだかなり時間はあると思うんですが、雪弥ってそんなに酷いんですか?」
昨日確かめたと登校の所用時間から言って時間にはまだ十分余裕があるはずである。
「あれで案外遅刻は少ないんですよ。でも、ゆうさんは雪弥ほど速くは走れないでしょう
から。あの子はああ見えて長距離ランナーですからね」
秋人の言葉通りゆうは特に足が速いわけではない。
「へー意外ですね」
ゆうの中で雪弥は既に時間にルーズでだらしないやつに決定していたのだろう、今のは
相当に意外だったようだ。
結局食事を済ませ手早く後かたづけまで済ませてゆうは登校していった。その間秋人に
起こされた雪弥は一応テーブルにはついたのだが、ほとんど覚醒していないようで行動は
異常にスローモーであった。
「確かにこれに付き合ってたら完全に遅刻ね」
と言うわけで、ゆうとしてはとあっさり雪弥を見捨てることに決定したわけだ。
転校初日、普通なら質問攻めになるところ、ゆうの余りに淡泊な態度にあっさっりと流
され、ゆうは初日にして目立たない生徒の立場を手に入れていた。
その日の午後、買物に出掛けたゆうは、コンビニから荷物を抱えて出てきた少年とすれ
違った。少年の抱えていた荷物の中にはカッターナイフもあったのだが、それはゆうとは
一切関係ない出来事だった。ゆうと少年は二度と出会うことがないのだし。
翌日から雪弥の親友の美坂が学校へ出てこなくなった。どうも家族が死んだとの噂だが、
ゆうには特に興味のある話でもなかった。
数日後、ゆうが商店街を歩いていると中学生くらいの少年に因縁をつけられた。
「お前だけは絶対に許さないぞー」
「わたしはあなたなんか知らないわ。人違いじゃないの」
「問答無用」
ゆうの平静な態度に更に激昂したらしく、少年はゆうに殴りかかってきた。
「ちょっと止めなさい」
「うるさい」
剣幕の割に少年のパンチはヘロヘロで、普通に運動神経があるだけのゆうでもなんとか
避けることが出来た。
「あなたいい加減にしなさい」
「うるさーい!逃げるな」
そんなことがしばらく続き、結局通行人に取り押さえられた少年はそのまま気絶してし
まった。通行人に丁寧に礼を述べて帰宅するゆう、その後ゆうと少年は二度と出会うこと
がなかった。
その数日後日一人の3年男子が素行不良で退学になり、議員の息子であるその親友が生
徒会に抗議に行くという事件があったが、これまたゆうには何の興味もない話だった。
このように何事もなく北の街にも春が訪れ、ゆうは無事3年生に進級、そして1年3ヶ
月を過ごした後、ゆうは大学入学のため故郷へと帰っていった。
おそらく秋人か雪弥の葬儀でもない限り二度とこの街に来ることはなく、今後雪弥と人
生を交差させることもないだろう。
ゆうが滞在している間に何人かの少年が北の街でその命を散らせたのだが、それはゆう
とは何の関係もない出来事だった。
2年後とある喫茶店で
「なによ長森、なんでわたしの顔をジロジロ見てるの。わたしの顔なんかもう見飽きてる
んじゃないの」
「いやべつに」
「絶対見てた、正直に言いなさい」
「うーん、ゆうを見てるとなんか誰かを思い出すんだよ」
「誰かって?」
「いやそれが誰か思い出せないんだけど、誰かを知ってような気がするんだよ」
「あっそう、変な話ね」
「そうなんだ、変な話だよ。ただいたような気がするだけなんだよね」
「俺もそんな気がする」
「僕も僕も」
「七瀬と椎名まで。そう言えば前に川名先輩や里村、上月もそんなこと言ってたわね。変
な話よね」
「僕のこと笑ってください」
「こんなことするひとドライです」
「こんなのもう笑えないよ」
「わたしはまともに扱われないものだから」
「お前だけは絶対に許さないんだからな」
「みんな永遠の世界にいらっしゃい。あたしは気が多すぎたのかな。みんなが中途半端に
覚えてるだけだからどうにもならないわけ」
ゆう酷ぇw
これがフラグクラッシャーってやつか
じわじわと笑いが込み上げてきた。
どうでもいいけど、ミルファはイルファより3a分アレが立派なんだろうな。
そういや、バトラーロボってイッた時ちゃんと幸せミルクが出るようになっているんだろうか?
もう四年も前の話。
渚君がいなくなっちゃって、ともみもいなくなっちゃって、そして私の世界から色が消えて、最早それを当たり前と思ってしまっていたあの頃。
私だけを無視していつもどおり流れて行く日常は、ひどくつまらなかった。
何も感じてはいなかったはずだけど、きっとそれは心が死んでしまっていたからだろう。
何も感じないからみんなみんな死んでいる。例外なく私も死んでいる。
生きるものはなく、色すらもなく、何も何もない終わってしまった世界。
それは言うなれば絶望という類のものだった。
人間の一番大切な臓器にあたる心がなくなってしまった私は身体のほうも死んでしまうのは時間の問題だった。
それでも恐怖すらもかんじることの出来ない世界に。
そんな世界に、まるでヒーローみたいに現れたのはいつもどおりの部屋にいた、いつもどおりじゃない彼。
本当にヒーローだと思った。
彼はとてもかっこよくて、何よりも私にとってのヒーロー――――完璧で、人気もあって魅力的で、手の届かないほど遠かった彼女――――にそっくりだったから。
ヒーロー。私の、私だけを見てくれるヒーロー。
ずっとずっと暮らしていこう、この人に満たしてもらいながら。
祖対面のはずなのにそんなことすら思って、幸せになろうと、私だって主役になろうと思って――――――――
でも、ヒーローのはずの彼の目を初めてみたとき、この人も終わってしまっているんだと、素直に思えた。
私を待っていたのは新しいヒーローも結局死んでしまった世界。その時は何も感じなかったけど、今ならきっと心細くて死んでしまっていたような気さえする。
だからこそ、思い出せない。
死んでしまっていたはずのヒーローが、なぜこんなにも私の心の大半を占めているのか。
メランコリック
かれが、わたしのしらないおんなを、ねごとでよんだ。
たったそれだけのはずなのにわたしの心をこんなにも揺さぶる。揺さぶる。揺さぶる。
ゆれすぎたわたしの心は、他の心を振り落として、独占欲という汚い汚い感情のみを残した。
街角で他の女に目が行く、そんな程度ではここまで揺さぶられない。
洋服を買いに行った折に親しげに女の店員と話す、そんな程度ではここまで揺さぶられない。
その後でかれの心は確実に私に、私だけに向いていると深いキスと暖かな夜で証明させた。
しかし、なぎさだけは別だ。
わたしの手の届かない、彼の記憶の中にのみ存在する、憎い憎い女。
ともやを未練がましく苦しめ続けている、悪くて悪くて憎い憎いなぎさ。
こんなにも憎くて憎いのは、やはり私をおいていってしまった「いつかの彼女」の心も全て渚君のものだったから、だろう。
なぎさは、きっとこっちの世界の渚君だったはずだから――――――
――――――さまざまな困難を乗り越え変わったともみと渚君はいつも一緒で、いつも二人だったわたし達は三人になった。
『渚っ!ご飯食べに行くわよ!』
『はいっ朋美さん!』
『まってよ〜』
『あっ!妖怪スノハラ!サインちょーだい!』
『春原さん、妖怪だったんですか!』
『だれがですかっ!』
楽しかった。わたし達は今まで出来なかった色んな事をやった。
今までの怠惰で臆病だったわたし達があんなにも生き生きしていたのだ、傍から見れば幸せだったに違いない。
わたし達は三人で一つだったと、思われていたに違いない。
でも、
『渚…好き…』
『僕も…です。』
『渚、顔真っ赤だよ』
『だ、だって…んっ』
誰もいない教室で、誰も入れない空間。
実際のところはともみと渚君と、プラスαだった。
楽しそうな彼らの世界に私のいるべき空間なんて存在せず、孤独の恐かった私は見る間に深まって行く彼女達の絆を尻目に、それでもともみのそばにいた。
たとえ空気の読めない奴と第三者に揶揄されても、
『お前よくあんな幸せそうな二人の間に立てるな…』
『…京うるさい。私は前とおんなじことしてるだけなの。間に入ってきたのは渚君なの。そりゃああの子は可愛くてとってもいい子だと思うけどさ…。』
『いやそういう意味じゃなくてだな…。お前空気読むって言葉知ってるか?あいつら、絶対に迷惑してるぞ。』
『!だからうるさいって!私、迷惑なんかじゃないもん!』
『だからだな…。』
『もう何も言わないで!……そんなこという京こそ、まだ諦め切れてない癖に!』
『!…今、なんて』
『京さ、時々凄い顔で二人のこと見てるよ?そりゃあ昔っから好きだった人を横から取られちゃったんだもんね。しかも京はオトコノコだから隣にはもう立てないよね。
ともみと“恋をする”なんてもってのほかだよね。それに比べて私はあり方は違うけどまだともみの横に立ててるよ。だって私女の子だもん。
京に比べたらまださびしくないよ。こんな私になんか言えるの?そっちこそ、いまの京は負け犬って言うんだよ!!』
『っ!陽子てめえっ!!』
『あっ、ともみだ。まってよ私もご飯食べる!』
『まちやがれ!』
『きゃっ!』 パンッ
孤独じゃない、ただそれだけで私は満足だった。
昔のただ無邪気だったあの頃に比べてあり方は変わってしまって、私はとってもいやな女だったけど、それでも何とか明るいところにいて私のことを誰か少しでも見ている。
それだけで私は満足だった。
そのためにならどんないやな女にだってなろうと思った。
でも、そんな想いとは裏腹に、渚君がいなくなると私なんて見ることも頼ることもなく壊れてしまった彼女は結局私の世界から消える。
あんなことが起こっていて大変だったはずなのに無視されていた。昔わたし達は二人で支えあっていたはずで、その前は私は一人でとてもさびしかったのに、無視された。
その時は何でかわからなかったけど、いま彼の寝言で気が付いた。
それは、渚君が現れてからは私はバカみたいに一人で踊っていただけで、昔に戻っていたということ。
私の踊りを見る観客は一人でもいればよかったのに、その最後の一人ですら劇場から立ち去ってしまっていた。
ともみは結局のところ渚君が現れてからは少しも私のことを見てなかったんだ。
路傍に放り出されて残ったのは、更に孤独になったいやな女一人。
と、言うことであれば。
きっとともやの心もわたしではなく、なぎさだけに向いていたに違いない。
私以外の女と愛を語り合って、キスをして、身体さえ重ねてしまったに違いない。
私よりも、なぎさの方が良いに違いなくて、いつかは私を置いていってしまうに違いない。
またともみみたいに私を一人っきりにして、私以外の女と笑って暮らすに違いない。
そんなことは。
私を、また、あの、暗くて寒い劇場――世界――へと戻すなんてことは絶対に、絶対に許さない。
許さない。許さない!許さない!!
今やともみよりもずっとずっと私の心を占めている大事な大事な人。この人が奪われてしまえば、たとえともみが帰ってきても比喩表現じゃなく死んでしまう。
そんな人を、私の胸のうつろなところに入ってきた私の心そのものというべきこの人を、私以外の女が奪って行くというのであれば―――――――
「ともや…いま、楽にしてあげるね…。」
――――――――私から奪っていって、今度こそどこにもいけないように私にくくりつけておこう。きっとそれはとてもとても幸せで、あたたか。
かれの首は、存外に太い。なぜか秘所がだらしなく濡れてしまっていた。
最初に感じたのは頭と足の先に血液が追いやられて、はじけて出て行ってしまうような凄まじいほどの息苦しさだった。
これは。
ヤバイ。
最早何も考えられなくなりそうな頭で、それだけを想った。
原因が分からないまま死ぬのはいやで、消えてしまう前に死んでしまうのはいやで、
やり残したことがあるまま死ぬのはいやで、何よりもあいつの皹を治さないまま死ぬのは、また繰り返してしまうのがいやだったから、目を開いた。
「ともや…ともやぁ…」
そこに現れたのは予想すらしていなかった人。
自分が一時的であれ幸せにしているはずで、心の皹だって自分がいる限り広がってしまうなんてことはないと思っていたその人。
その顔は完全に壊れてしまっていて、まるで別人のようだと思った。別人であればどんなにいいかとも思った。
しかしその目は、心の中に何もないからこそ純粋で透明なその目だけは明らかにあいつのものだった。
いや、何もなくて純粋なんて今に限っては嘘だ。
その目にはどこからあらわれたのか明らかに狂気と喜悦と悲しみと、何よりも俺の夢と同質の怒りが見えた。
それが、ものすごく悲しかった。
苦しくて苦しくて苦しかったけど、何よりもそれが悲しかった。
俺はこいつを幸せにしたかっただけなのに、二度と自分にとって大事な人を不幸にしないというのがただ一つだけの望みだったのに、こんな顔をさせてしまっている。
繰り返してしまっている。二度と繰り返すはずはなかったのに繰り返してしまっている。
こんなことになってしまっている理由が何も分からない。
もう一度こいつの顔を見た。
楽しそうにしているのに泣いている。
多分自分でも気付いてないけど涙が止まることを知らないように溢れてしまっていた。
何か深い深い、俺では立ち入ることの出来ないほど深い彼女の心の地層の下から、涙が溢れてきている。
それで、ただ一つだけわかった。
それは俺がこっちに来るずっとずっと前から多分こいつの心は皹だらけになってしまっていた。
そこに向こうの俺が消えてしまったせいで穴が開いた。
朋美以外では、俺では触ることも出来ない、そんな皹。
その皹からいま何か黒いものがあふれ出してきている。
朋美がなにを間違えていたかは分からない。ここには結果だけがあった。
結果だけというのが悲しい。
ただ、俺と出会う前からこいつは壊れてしまっていたということだけだから。
俺はそれに、気づけなかった。それが悲しい。
彼の顔が苦しみにゆがんでいる。なんだかそれがとてもとてもせくしぃだ。かれが助けを求めるように目を開いた。あはは、おもしろい。
でもかっこいい。きれいで無駄のない身体。身にまとう雰囲気。嗅ぐだけでくらくらしてしまいそうなにおい。
これが今から私のものになる。楽しみで楽しみで仕方なかった。誰にも誰にも渡さない。これは、この心は私のものだ!
そんな彼は、さいごにとっても悲しそうな顔をした。そんな顔をされてもこの心は変わらない。
心のどこかが悲鳴を上げているのがわかるけど、そんなものより今は喜びと楽しさが上回っていた。
いきなり彼は、それまでと違う目をした。何も何もなくなってしまった、まるで心が死んでしまったようなただ透明なだけのさびしい目を。
…あれ?
これはいつかに見たことのあるような。ああ、そういえば、これは―――――――
四年前の話。
『ねぇ』
『…。』
『ねぇってば』
『…。』
彼は死んでしまったように動かない。それが死んでいる自分の世界を連想させた。
『…君も、なんだね…』
何か言葉を続けようと想ったけど、彼の目を見た私は、その後に何も続けることが出来なかった。
彼の目は死んでしまっていた私の何倍も何倍も、死んでしまっていたから。
誰にも誰にも癒すことなんて出来ない、そんなことを言いたげな。
こんな目をいつかに見たことがあった気がした。この目は確か、彼を焼く火葬場の、あの時の。
『渚…なぎさぁ…。死なないでよぅ…私をおいてかないで…。』
あの時のともみの目に、そっくりだった。なぜかは分からない。ただ、このともみとは似ても似つかないこの人が、
――――――ああ、そうか。これはともみ、なんだ。
最早思い出すこともなくなっていた私のヒーローだったあの私の親友なのだとなんとなく自覚してしまった。
そして今、私も彼―――彼女―――ほどではないにしろ、同じような地点にたっていて、そして、ようやく気付いたことがある。
彼―――彼女―――は死にたくないって言っている。一番助けを求めている。そんな目をしていた。
『…あぁ…そうだったんだ…。』
理解して、やっとあの時の私の心から。
『ねぇ君。……私さ、何も出来なかったんだぁ。ともみって子がいてね、私の親友なんだけど。』
失ったはずの心から後悔の念があふれてきた。何であの時もっと満たしてあげることが出来なかったんだろうって。
『その子がね、とってもとっても辛いことがあったんだけど、私』
もっと満たしてあげてれば何か違った未来が待ってたんじゃないかって。
『何にもして上げられなかった。自分のことばっかりでさ、あはは、』
あの時流しておくべきだった涙がただ、あふれた。
『こんなのじゃ親友失格、かな。』
涙と同時に、なにか、明るい色をしたものも溢れてきて。
『…だから、ね。』
それはとてもとても暖かい。冷え切った心をいやしてくれるほどの
『だから、私があなたに心を取り戻してあげる。この世界がもっともっと好きになれるようにしてあげるよ。きっとあなたはともみとおんなじ様な経験をしたんだろうから』
暖かい、誰に誓うものでもない無色の想い。
『今度は繰り返さないように、ね?』
何時からかなくしてしまっていた、綺麗にすきとおったなにかだった。
――――――あれ?
私、今何を思いだし、
ただ、結果として目の前には、とても苦しそうで悲しそうで、今にも死んでしまいそうな、大切な人。
私は、何をやっていた?最初のあの美しくて綺麗な思いを忘れて一体――――――
「あ…。」
恐ろしくなって手を離した。
「げほっげほっ!…よう、こ…。」
こんなことをされても私の名前をちゃんとよんでくれた、世界でただ一人の人に何を、やっていた?
心を上げるどころか、ただ彼の優しさと愛情に甘えて、何をやっていた?
「あ、ああ…」
「…陽子…ごめん…俺、また誰かを…。」
何であんなことをされたのに謝るの?何で私のことを嫌いにならないの?なんでそんな悲しそうな顔をしてくれるの?
私はそんな人に、何をやって――――――
「あ、あああぁぁ!」
「陽子…。ごめんな。もう、もう大丈夫だから…。」
「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」
私はまた間違ってた!またやり方を間違えて取り返しのつかないコトを!
あの日誓ったはずの思いを汚して、逆にこの人がくれた暖かさに、私は何をやっていた!
涙なんて出るな!私には、こんなことをしてしまった私には泣く権利なんてない!
「大丈夫…。大丈夫だから」
だから暖かさなんて感じさせないで。私を抱きしめないで。そんなことをされたら私、またいやな女になってしまう。
今度こそ、完全に嫌われてしまう。
「うぇぇぇん…。ごめん、ごめんなさい…。」
だから、嫌われてしまう前に、この心の温かみがなくなってしまう前に、
「うぇぇぇん…。ともやぁ…ごめんなさい…。」
「よしよし、もう大丈夫だから」
このままだったら、また弱くていやな女になってしまった私はいつか彼を、そして私が嫌われてしまうから、
彼の抱きしめてくれる手から溢れてくる身体の温かみと決別できるように、
「やめて、ください…。」
「?」
彼の優しい手を振りほどいて、
「ともや…私と、別れてください…」
こんなことを言った。
と、いうわけで五回目。次回からは週刊になりそうです。
おおう、少し覗かない間に裏などというものが。いやまさか本当に書いてくれるとは…。
有難うございました。とても面白く拝見させていただいております。そちらも頑張ってください。
あ、な〜る。春原(男)×朋美ではこうすればよかったのか…。
257 :
メイドカノン:2006/01/16(月) 23:22:44 ID:mgOPg57Z0
ある冬の日の午後、北の街の駅前のベンチに座り続ける少女が一人。
やや幼い感じでスタイルもどちらかというと幼児体型気味だが、それなりに水準以上に
可愛らしい少女であり、普通なら誰かナンパ男でも声を掛けるところだろう。しかし、な
ぜか近づくものもいなかった。
少女がベンチに座ってから2時間ほども過ぎた頃だろうか、寝ぼけ顔の少年が少女の方
に近づいていく。
「雪積ってるよ」
近づきながら少年がそう声を掛けると、少女はベンチから立ち上がり深々と頭を下げた。
「雪雄ぼっちゃま、わざわざお出迎えいただいて恐縮です」
「やだなあゆう、従兄弟同士なんだからそんな他人行儀にしなくても」
「いいえそういわけには参りませんわ。水瀬家は相沢家の主筋に当たるお家柄。水瀬家に
お世話になる以上はゆうが雪雄ぼっちゃまにお仕えするのが当然でございます」
「せ、せめてぼっちゃまは止めて欲しいんだよ」
「そうですかぼっちゃまはお気に召しませんか。では雪雄様とお呼びいたします」
「まだ堅いよ。7年前みたいに雪雄って呼び捨てで良いよ」
「いいえとんでもございません。遊び相手を勤めさせていただいた子供の頃とは違います
わ。きちんとけじめはつけませんと」
「うー、わかったよ」
まだ不満なようだが、結局押し切られてしまった雪雄だった。
「あっそうだ、言い忘れていたけど遅れて御免」
「使用人がご主人様の都合に合わせるのは当然でございます」
「なんか堅いよ。ところでゆう」
「なんでございましょうか雪雄様」
「なんでメイドさんの恰好なの?」
そう誰も声を掛けなかったのも道理、秋葉原でもあるまいしこの田舎町でしかも寒空に
メイド服というゆうの異様な姿に、誰もが近寄りがたったのだった。
「水瀬家にお仕えする者として当然の姿です」
「あっそう」
なんだかひどく疲れた表情になる雪雄だった。
258 :
メイドカノン:2006/01/16(月) 23:25:09 ID:mgOPg57Z0
そして水瀬家へと歩み出した二人だが、ゆうの主観としては三歩下がってご主人様の影
を踏まずなのだが、傍目にはシャンと背筋を伸ばして歩くゆうと猫背でふわふわと歩く雪
雄では、メイドが勤め先の飼い犬(雑種)を散歩させているように見えてしまったりする
のが皮肉なところだった。
しばらく歩いて二人は水瀬家に到着した。
「ここが今日からゆうが住む家だよ」
「はい、ではお邪魔させていただきます」
「違うよゆう、今日からここに住むんだからただいまだよ」
「とんでもございません。ご家族の方とのけじめは大切でございます」
「うー、僕が良いって言ってるんだよ」
「いけません。やはり超えては行けない一線がございますわ」
「うー、なんか調子狂うんだよ」
などと二人が玄関先で押し問答しているとドアが開き、雪雄の兄位の年齢の青年が顔を出してきた。
「ゆうさんいらっしゃい。外は寒いから早く家にはいりましょう。雪雄、ゆうさんを困ら
せては行けませんね」
「秋人様お久しぶりです。今日からお世話になりますのでよろしくお願いいたします。そ
れと、玄関前で騒いで申し訳ありませんでした」
秋人に向かって深々と頭を下げる。
「いいえ気にしてません。にぎやかなのは良いんですよ」
秋人はさわやかな微笑みを返した。
「恐縮です」
「うー、お父さんがゆうの肩を持つんだよ」
ふくれっつらの雪雄だが
「雪雄」
「な、なんでもないよ」
秋人の静かな声を聞いた途端慌てて口を閉じた。
「ゆうさん部屋に案内しますね」
「秋人様直々のご案内恐縮です」
「そう言ってもこの家にはゆうさんの他はわたしと雪雄だけなんですけどね」
259 :
メイドカノン:2006/01/16(月) 23:27:20 ID:mgOPg57Z0
「はい、ここがゆうさんの部屋ですよ。今日はゆっくりして下さいね」
「このような立派なお部屋を用意していただいて申し訳ありません。それと、休むなどととん
でもございません、着替えが済みましたら早速家事をやらせていただきます」
「本当に良いんですよ。今日はもう掃除も済みましたし。ゆうさん歓迎のために夕食の準
備も粗方済ませてしまいましたから」
「申し訳ありません、わたしが2時間も遅れましたせいで」
「遅れたのは雪雄のせいなんですからゆうさんが気にされる必要はないんですよ。それに
料理はわたしの趣味ですしね」
「そうですか、では本日だけはお言葉に甘えさせていただきます」
「あっ」
「どうなさいました秋人様?」
「いえなんでもないんですよ」
「もしかしてなにかお手伝いすることがございますでしょうか」
秋人はしばらく考え込んでいたが
「そうですね、ではお願いしましょうか。今夜は鍋にしようかと思ったのですが。生憎豆
腐を切らしていたんです。帰りに買ってくるつもりだったんですがうっかりしてまして」
「かしこまりました。豆腐を買ってくればよろしいのですね」
「商店街の場所はわかりますか」
「はい、あらかじめチェックしておきました」
「さすがですね。ではお願いしますね」
「いえ、メイドとして当然のことです」
秋人から財布と買物籠を受け取ると、一礼しゆうは買物に出掛けていった。
ゆうがスーパーの前にさしかかったとき
「うぐぅー、そこの君どいてよう」
と子供の叫び声がし、それに反応してゆうが避けようとしたときには、既に声の主がぶ
つかってきていた。ゆうは多少はバランスを崩したもののそれだけのことだったが、声の
主の方はゆうの目の前でしりもちを付いていた。
声の主は少年で、157センチと17歳の女性としてもやや小柄なゆうとあまり体格が
変わらないようでおそらく小学生くらいなのだろう。
「うぐぅ、痛いよ」
260 :
メイドカノン:2006/01/16(月) 23:28:26 ID:mgOPg57Z0
「大丈夫ですか」
ゆうが少年を引き起し、立ってみるとどうやらゆうより三センチほど低いようだ。
「どいてって言ったのに」
少年のその言葉を聞いた途端、ゆうの表情が険しくなった。
「僕、それが人にぶっかって置いて言う言葉ですか。そもそも商店街は走る場所ではあり
ませんよ」
教え諭すようにそう言って、少年を軽く睨み付ける。
「うぐぅ、僕は子供じゃないよ」
「子供でなければやって良いことと悪いことの区別が付くものですよ」
「うぐぅ」
シュンとなる少年。しかし
「あっ今はそれどころじゃなかったんだよ」
「待ちなさい、まだ話は終わっていませんよ」
走り出そうとした少年の手を握り呼び止める。
「それどころじゃないんだよ、追われているんだよ」
少年はかなり焦っているようだ。
「捕まえたぞ、食逃げ少年」
後から大きな手にがっしり肩を掴まれる少年。どうやら、ゆうとの遣り取りの間に追っ
手に追いつかれたらしい。
「うぐぅー」
少年を捕まえたのはエプロン姿で厳つい顔の40前後の男で、どうも雰囲気的になにか
の屋台の主人らしい。
「お嬢ちゃん、食逃げ犯を捕まえてくれてありがとう」
「いえ、べつにそういうつもりだったのではありません。たまたまです」
「そうかい。まっとにかく結果的には同じことだから礼を言うぜ」
「いえいえ、どういたしまして」
261 :
メイドカノン:2006/01/16(月) 23:29:05 ID:mgOPg57Z0
男との話が区切りがつくとゆうは少年のほうを振り向いた。
「まさか犯罪にまで手を染めていたとは、困った子ですね。はー、本来ならあなたが改心
するまでお説教するところですが。わたくしはお使いの最中ですし、この方のご用件の方
が重要なようですから今日はこれで勘弁してあげます。ですが、今度同じことをやったら
承知しませんよ」
「うぐぅー、だから僕は子供じゃないんだよ」
「えらい、今時の若い娘っ子にしては出来たお嬢さんだ。俺はすぐそこの公園でたい焼き
屋をやってるんだ。今度寄ってみてくれサービスするぜ」
「たい焼きやさんですか。それでは近日中にお世話になります。それでは失礼いたします」
たい焼き屋にお辞儀をしてゆうはスーパーに入っていった。一方。
「さーて、お前はこってり説教して。その後体で返してもらおうかな」
「うぐぅー!」
帰宅後秋人に豆腐と財布をわたしゆうは着替えるために部屋に入り、出てきたところで
調度二階に上がってきた雪雄とであった。
「あれっ、まだ着替えてなかったの?」
「いいえ、もう着替え終わりましたが」
「着替えたって?メイド服のままなんだけど」
「先ほどの服は防寒用、今着ているのは室内用でございます」
「そうなんだ」
「はい。それとなにか御用ですか?」
「うん、お父さんが夕食まで時間があるからトランプでもしようって」
「はい、かまいませんが」
「よかった。二人じゃあババ抜きやってもむなしいだけだもんね」
「確かにそうですね」
なお、ババ抜きが雪雄の全敗では終わったのは言うまでもないことだった。
262 :
メイドカノン:2006/01/16(月) 23:29:41 ID:mgOPg57Z0
夕食後雪雄が風呂に入っていると、ドアの外からゆうの声が
「雪雄様、お背中をお流ししましょうか?」
「だ、わー!いい、いい、しなくていい」
「そうですか、お邪魔して申し訳ありませんでした。ではごゆっくりおくつろぎ下さい」
幸いゆうはあっさり引き下がってくれて、ホッとしたような、惜しいことをしたよう、
なんとも複雑な気分の雪雄だった。
つまらん
>>245 晴れ着がよく似合ってるな陽子。
まさに馬子にも衣sy(ry
>>256 先生…心が痛いです…。
もう失いたくないから奪おうとし、失いたくないからからこそ自分から去ろうとする陽子…深い。
>>257-262 メイド反転貴之話思い出した。あれまだ完結してなかったっけか?
>メランコリック
ここまで切ない陽子ははじめてです……
好巳は河野家にお泊りしているとき、寝ている貴子に色々と悪戯しているんだろうな。
乳揉んだり顔うずめてみたり、パンツの中に手突っ込んでみたり…
>>266 好巳に関しては意見が分かれるだろうな。
好巳はやるときはヤル子だよ派(弟キャラの立場を利用してHな悪戯し放題です)
好巳は受け専だよ派(好巳は純粋だからHなことなんてしない)or(今俺に掘られてる好巳にそんなこと出来るわけねーよ)
とか。
しかし、貴子に悪戯してるとしたらタマ兄に知れたときが怖いな。
好巳にアイアンクローをかけるタマ兄という構図は面白そうだが。
そこで雄二と一緒に悪戯ですよ。
>268
雄二と一緒に好巳に悪戯するタマ兄を想像して、
貴子が可哀想になりました。
好巳が悪戯されるのか……そうか……
だが、それがいい。
流れに関係ないが困っているので書き込ませてほしい
ちょっと前までまとめサイトで「反転スキーは買え、陽子スキーは2冊買え」
とか紹介されてたクラナドのコミックがあったとおもうんだ
それで気になるから買おうと思ったんだ
でもちゃんとおぼえてなくて店でどれかわからなくて
もっかいサイトで確認してから買おうと思ったらもうのってないんだ
だからだれか出版社とかの情報ください、お願いします
SSでも感想でもないことでスレ消費して申し訳ないが気になって仕方ないんだ
>>271 CR COMICS『CLANNADオフィシャルコミック・1』
著者:みさき樹里
出版:JIVE(ジャイブ)
ところで、雄二×タマ姉の18禁同人読んでてふと悠里×タマ兄を想像してみた
…違う、なんか違う。
>>272さん
ありがとうございます!これで言い表せないもやもや感から開放されます!
個人的要望なのに応えて下さり感謝致します
ちょっと考えてしまった事。
好巳&タマ兄の再開シーンで、やっぱり女同士のときの様に好巳は抱きつくんだろうか?
あれも結構レズっぽかったと俺は思うし。
…どうみてもホモです。本当に有難うございました。
275 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:02:43 ID:gf/mukn70
2日目(1月7日)
翌朝、ゆうが朝食の仕度をしていると二階の廊下をバタバタと走る音がしてきたので、
ゆうは小首を傾げると階段を上がっていった。
「雪雄様どうされました?」
「ああゆう、時間と制服がないんだよ」
「制服?昨日着ておられた服のことでしょうか?」
「そう、あれだよ」
「それでしたら汚れが目立つものですから昨日洗濯いたしましたが」
「えっ、今日いるんだけど」
「学校は明日からではないのですか?それで今日中には乾くと思って洗濯したのですが」
「学校は休みだけど部活があるんだよ」
「部活、ですか?」
「そうだよ、こう見えても陸上部の部長さんなんだよ」
「それはお偉いですね。お待ち下さい今制服を持って参ります」
「うん頼むよ」
しばらく後
「お待たせしました。制服をお持ちいたしました」
「ありがとう……あれっ、まだしけってるよ」
「申し訳ございません。雪雄様のスケジュールを確認しておかなかったわたくしのミスで
ございます。この上はどのような罰でも」
罰、うっとこの際だからエッチなことしてもらおうかな。などと不埒なことを考え出し
た雪雄だが……。ゆうの背後から秋人がそっと姿を現わし、その手にはオレンジ色の物体
の入った瓶と「変な罰を言ったらこれを一瓶食べさせますよ」書かれた紙が。
「あっえーと、この程度走っていけばすぐに乾くし、罰はいちごサンデーいっぱいで許し
てあげるよ」
「いちごサンデー、ですか?」
「うん、駅前の喫茶店のメニューで僕の大好物なんだよ」
「かしこまりました。雪雄様は寛大な方ですね」
「いやー、それほどでも、あはは」
冷や汗を流ししつつ秋人のほうを見ると、ウンウンと頷いており、表情に出さないよう
に気をつけながら内心ホッとする雪雄だった。
276 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:05:03 ID:gf/mukn70
雪雄を送り出した後、朝食の後かたづけと掃除を済ませたゆうは秋人の部屋を訪ねた。
「秋人様、特に御用がないようでしたらしばらくお暇を頂きたいのですが」
「別にかまいませんが。どこかに出掛けるのですか?」
「はい、商店街を歩いてみます。やはり机上の知識だけではわからないこともありますし、
お馴染みさんになっておくと色々お得ですから」
「そうですか、では気をつけて行ってらっしゃい」
「はい、行って参ります」
ゆうが商店街を歩いていると急に後から肩を叩かれた。
「あははー、見かけない子ですが新人さんですか?」
「はいっ?」
振り返るとゆうより多少年嵩らしい二人組の少年がいたわけで、一人目が声をかけてき
たらしい朗らかな中背で明るい色の髪の少年、もう一人は黒髪長髪でやや長身の無表情な
少年だった。相手は親しげに声を掛けてきたのだがゆうの方としてはどちらにも見覚えが
無く怪訝な表情になった。
「あのー、どなたかとお間違えではないのですか?」
「?……あっそうか、新人さんだから僕の顔を知らないんですね。倉田家嫡男倉田佐祐で
す。こっちは親友の川澄舞人です」
「あのー、随分変わったナンパですね」
さすがにここまでの会話で倉田少年も自分の間違いに気が付いたようだ。
「あれー、すいません。あなたはうちのメイドさんじゃなかったんですね。御免なさい、
このあたりでこの姿はうちのメイドさんくらいなものですから勘違いしてしまいました」
「佐祐早とちり」
初めて口を開いた相棒はかなり無口のようだ。まあ倉田少年の方が二人分以上しゃべる
からこれはこれでバランスがとれているのかもしれない。
277 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:07:01 ID:gf/mukn70
さてゆう達はまったく気が付いていなかったが、周囲で今の会話を聞いていた馬鹿な男
達がいたわけで。
「おい聞いたか、倉田のもんじゃないそうだぞ」
「ふんじゃあ声かけてみっか。倉田のメイドさんに手を出すとやばいけど。そうじゃない
なら安心だな」
「そうだな一人になったらやろうぜ」
「なーに、いざとなったら路地裏にでも引っ張り込んで、ゲヘヘ」
「ケヘヘヘ、たまんねえな」
下卑た笑いを浮かべるクズども。ゆうピンチか?しかし……。
「そうですか、そう言うことなら仕方がないですね。わたくしは水瀬家にお仕えすること
になった相沢ゆうと申します。倉田様、川澄様、今後ともよろしくお願いいたします」
どうやらこの二人が信頼できる人物らしいと見極めたのか、ゆうは丁寧に頭を下げた。
「あははー、こちらこそよろしくお願いします」
「よろしく」
「げっ!水瀬の関係者。そういやあの子、昨日水瀬の寝惚け坊主と一緒だったぞ」
「まじかよ。もろ水瀬の身内じゃん。なんでそんな大事なことを忘れてたんだ」
「冗談じゃねえ、倉田に逆らっても最悪殺されるだけだけど、水瀬に手を出したら死んだ
方がましな目に遭うぞ」
「そうそう、あのボケ雄をカツアゲしようとした北高の馬鹿なんか、今じゃ人間の姿して
ないって言うしな」
「頭の中身ももう人間じゃないって話だぜ」
「なんでも心身共にスライムになったとか」
「くそー、なんでこの街の可愛い子はみんな倉田か水瀬の関係者なんだよー!」
馬鹿男達速攻で退場。まあ倉田や水瀬の関係者でなくてもこの連中では相手にされない
だろうが。
この日の入浴時間、ゆうが背中を流しに来てくれないかな。来たら今日はお願いしちゃ
おうかなっと、密かに期待した雪雄だったが、昨夜断わられたことからもう必要ないと判
断したのだろう、ゆうがやって来たりしなかった。
「なんだか、選択肢を失敗した気がするよ」
278 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:09:09 ID:gf/mukn70
3日目(1月8日)
ゆうが朝食の仕度を済ませちょっと一息ついていると、秋人が声を掛けてきた。
「ゆうさん、出来たら、でかまいませんが、雪雄を起こしてもらえませんか」
「出来たら、ですか?どういう意味でしょう?」
「やってもらえばすぐにわかりますよ」
ゆうの疑問に秋人は悪戯っぽく笑いながらそう答えた。
???と?マークを頭の周辺に浮かべつつ雪雄の部屋の前に立ったゆう。まずはドアを
ノックして。
「雪雄様、起きておられますか?」
「聞こえてないのでしょうか、返事がありませんね」
ドンドンと今度は幾分強くドアを叩く。
「雪雄様、雪雄様、起きておられたら返事をしてください」
「反応がありません」
今度はかなり強くドアを叩き、相当に声も大きくした。
「雪雄様、お起き下さい」
「これは完全に寝ておられますね。うーん、この際仕方がありません。失礼します、入ら
せていただきます」
そう言って部屋に入ったゆうだが、一瞬目が点になった。
「なんですかこれは?」
そう、雪雄の部屋には20以上数の目覚ましがあったのだった。
「これは相当手強いのかもしれませんね」
ゆうがそう呟いた途端、その大量の目覚ましが一斉に鳴り始めた。
思わず耳を押さえたゆうだが、すぐに気を取り直して目覚まし時計を止め始める。一度
では止まらない物や、かなり面倒な止め方の物もあったが、手際よく止めていく。
瞬く間にすべての目覚めしを止めたのだが、雪雄は一向に起きる気配がない。
279 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:11:03 ID:gf/mukn70
「このお方は一体どんな方なんですか」
さしものゆうも雪雄の寝汚さにはあきれたようである。
「なるほど、秋人様が「出来たら」と言われたわけです。しかし、わたくしにもメイドと
してのプライドがあります。頑張って使命を果してみせます」
そう決意を表明し、雪雄の肩に手を掛け強く揺さぶる。
「雪雄様お起き下さい」
「くー、地震だおー」
「今のは寝言ですね。仕方がありません、失礼します」
今度はさっと布団を剥ぎ取る。
「北極だおー」
「そうですか、これでも起きませんか。ふふふっ、ますます闘志がわいてきましたよ」
と言っても暴力的手段を使うわけではないので所詮打てる手は限られているわけで、ゆ
うの懸命の努力にもかかわらず雪雄は起きる様子もない。
「雪雄様、どうしても起きてくださらないのですね。仕方がありません、このような任務
も果たせないようではゆうはメイド失格です。この上は死んでお詫びを」
どこから取り出した小刀を喉に当て一気に突こうとした。
「うわっ、わー!駄目!死んじゃ駄目だよ!」
慌てて飛び起きた雪雄、寝ていてもちゃんと周囲の言葉が聞こえるようで、実に器用な
やつである。
「はー起きていただいてゆうは感激です。これでゆうは死なないで済みました」
「心臓に悪いから、今の起こし方はもう止めてよ」
「ええ雪雄様が素直に起きてくださればしませんよ。ゆうだって別に死にたいわけではあ
りませんから」
「うー、努力はするよ」
「結果を出していただきたいですね。それともうあまり時間がありませんよ。お着替えを
お手伝いしましょうか?」
「自分で出来るから良いよう」
280 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:13:49 ID:gf/mukn70
その後ゆったりと朝食を食べている雪雄をせかせる。
「そろそろ出発されませんと遅刻ですよ」
「イチゴジャム美味しいよ」
「そうですか、雪雄様はゆうに死んで詫びろと」
「雪雄、ゆうさんに迷惑をかけると」
「わっ、行く、行く、行くよう」
二人がかりの脅しには雪雄ならずとも対抗不能だった。
「うー、イチゴジャムもっと食べたかったのに」
未練である。
それでも結局多少は走ることになるのだが……。
「ゆう結構足が速いね」
もちろん雪雄の方は多少はセーブしているのだがゆうは楽々と付いてきている。
「体力もメイドとして必要ですから」
「うーん、ゆうの行動基準って全部それなの?」
「当然です」
「ところで今気が付いたんだけど、なんで今もメイド服なの?」
今まで気が付かなかった当たり雪雄も相当なものである。
「メイドの制服はこれに決まっています」
「うー、なんか違う気がするんだよ」
さて無事校門前に着いたのだが。
「おーい雪雄元気かー!」
いきなり雪雄にアックスボンバーをかまそうとした男子生徒が出現。
「なにをなさるんです」
咄嗟に前に出たゆうに阻止された。
「雪雄様に危害を加える方は許しません」
「ふっ、君やるな」
「わっ、ゆう、薫止めてよ。ゆう、こいつは親友で今の単なる挨拶だよ」
睨み合う二人の間に慌てて割ってはいる雪雄。
281 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:16:15 ID:gf/mukn70
「そうですか、それは失礼いたしました。わたくしは雪雄様にお仕えしている相沢ゆうと
申します。これからよろしくお願いいたします」
緊張を緩め丁寧にお辞儀する。
「オッケー、俺は美坂薫。まあよろしく」
「承知いたしました美坂様、わたくしのことはゆうと呼んでいただければ結構です」
「いやその呼び方はちょっと、できたら名前の方で呼んでくれ。それと女の子を名前で呼
ぶのは遠慮しとくよ、相沢さん」
「わかりました、では薫様とお呼びします」
本当は様も要らないと言いたい薫だったが、有無を言わせぬゆうの雰囲気を察してそれ
以上言うのを止めたのだった。
その後職員室でゆうの服装についてひともめあったが、ゆうの頑固な態度と水瀬の名が
効いて結局不問に付されることになったのだった。
なんでもこんな遣り取りが展開されたとか、されなかったとか。
「君、ちゃんと制服着てきなさい」
「水瀬家にお仕えする者の制服とはこれです。これ以外にはあり得ません」
「しかし学校では校則というものが」
「校則より大切なものがあります」
「しかしだね、校長なんとか行って下さい」
「校長先生、石橋先生、ジャムの美味しい季節ですね」
「「しょ、承認」」
そしてゆうが教室に姿を現わすと当然大騒ぎになったわけで。
「おっ、まあまあ可愛い」
「けどなんでメイドさん?」
「似合ってるけど、あの恰好って良いのか?」
とまあ単なる転校生以上に注目を集めていた。
282 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:18:30 ID:gf/mukn70
「今度転校してきた相沢ゆうです。この姿は水瀬家にお仕えする者としての制服ですので、
その当たりをお含み置きください」
おまけにこんなことを言うわけだから……。
「雪雄、てめえこんなメイドさんを何処にかくしてやがった」
「なんで雪雄なんぞに」
「この野郎惚けたふりしやがって」
「きゃー、水瀬君不潔よ」
「いやーっ、わたしの水瀬君に」
「水瀬の馬鹿野郎ー!」
雪雄にとっては針のむしろだったりするわけで。なにげに一部女子の熱狂的人気もある
のだが、雪雄本人はさっぱり気が付いていなかったりする。
「ゆう、もうちょっと普通にして欲しかったよ。同い年の従姉妹とのドキドキウキウキ同
居ライフの開始のはずだったのにどこでこうなっちゃったんだろう?」
「雪雄、羨ましいぜ」
「薫、それ本気で言ってる?」
「うん、言葉通りだぞ」
その後どうにか騒ぎ収まり通常授業に復帰し、そして放課後、授業中ほとんど100%
寝ていた雪雄を起こすゆう。
「雪雄様起きてください。授業はちゃんと受けないといけませんよ」
「うー、もう放課後?」
「まったく雪雄の惰眠にも困ったもんだね」
「薫、もしかして酷いこと言ってる?」
「そんなことはないぞ」
「なんだか誤魔化されたような……それはともかく、ゆう、僕は部活に行くけどゆうはど
うするの?」
「特に用はありませんのでまっすぐ帰る予定ですが」
「そう、昇降口まで一緒に行こうか」
「はい、お供します」
283 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:20:15 ID:gf/mukn70
「俺もそこまでは付き合うぜ」
「うー薫、気が利かないよ(小声)」
「雪雄、なにか言ったか?」
「何でもないよ」
廊下を歩いている途中でふと雪雄が呟いた。
「なんかさあ、僕って走ることしか取り柄がない気がするな」
「うん、確かにそうだな」
間髪を入れずそう答えるのが薫である。ゆうの方はなにも言わない。
「薫、酷いよ。ねえ、ゆうはどう思う」
「そのようなご主人様に対して批判的な言動は控えさせていただきます」
「それどういう意味だよ?」
「雪雄、これ以上聞かない方がいいと思うぞ。批評じゃなくて批判ってところが鍵だ」
「どういう意味?」
「言葉通りだ」
「意味わかんないよ。あっ、もう別れる場所だね。じゃあ気をつけてね」
「はい、雪雄様こそお気をつけ下さいね。薫様失礼します」
「ああ、雪雄、相沢さんさよなら」
そして、ゆうが帰宅途上に商店街のあたりにさしかかると、先日の子供がまた紙袋を大
事そうに抱えて走っているのに遭遇した。
「あの子は……またやったんですね。しょうがありません、幸い今は時間がありますから
捕まえて今度こそぎゅうと言うほど説教してあげます」
そう言いながら既に足は子供の方に向かって走り出していた。
「こらっ、そこの食逃げ犯待ちなさい」
「うぐぅ、待てと言われて待つ馬鹿はいないんだよ」
「そうですか、反省の色ゼロですね。そうならこちらにも考えがありますよ」
二人とも高速で走りながら息も切らさず会話を続ける。結構体力があるようだ。
284 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:22:04 ID:gf/mukn70
「ふっ、この高速の月宮の名にかけて、捕まらないよ」
「わたくしにも維新以来続いた譜代メイド相沢家の6代目継承者してのプライドがありま
す。悪事は決して見逃せません」
「相沢ってもしかして……」
突然食逃げ犯は方向を転換してゆうの方に向かってきた。
「変な子だから昨日からもしかしたらって思ってたけど……ゆうちゃんだよう」
急速に接近するとゆうに飛びつこうとする。しかしゆうはサッと避けたわけで。
「うぐぅー!」
見事にはなから街路樹に激突、枝に積った雪がドサドサと落ちてきて。
「うわっー!」
街路樹の向こうから食逃げ犯とは別の少年の悲鳴が聞こえてきた。
「そこの方、大丈夫ですか?」
激突の結果地面に大の字でキスした体勢の食逃げ犯を無視して、さっと少年の方に駆け
寄り助け起こす。
「ええ、驚いただけで平気です」
「雪がかかっていますね。ご迷惑をおかけしてすいません」
少年の体にかかった雪を払い射落としながら軽く頭を下げる。
「僕もぼうっとしてましたから」
「そうですか、そこの僕、あなたの責任なんですからいつまでも寝てないでちゃんと謝り
なさい」
ようやくのそのそと起き出す少年、鼻をうったらしくやや赤くなっている。
「うぐぅ、寝てるんじゃないよ。ゆうちゃんが避けるからいけないんだよ」
ゆうにくってかかったわけだが正直迫力はない。
「困った子ですね。いくら子供でもいきなり女性に襲いかかって良いわけがありません」
「襲いかかったんじゃないよ。感動の再会の抱擁だよ」
「子供のくせに理屈をこねるんじゃありません。動機はどうあれあれは明白に襲撃です」
「襲撃じゃないのにー、それとさっきから子供子供って、僕はゆうちゃんと同い年」
「ゆうって、わたくしはあなたに名前は名乗っていないはずですが。ひょっとして知り合
いですか?」
「うぐぅ、僕のこと覚えてないの?」
急にシュンとなる食逃げ犯。
285 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:23:33 ID:gf/mukn70
「うぐぅ、そう言えばその口癖は聞き覚えがあります。あなたはあゆあゆですね」
「あゆあゆじゃないよう」
「でも前に自分で言いましたよ」
ここから回想シーン、泣きじゃくる幼い少年に話しかける10歳くらいのゆう。
「あなたの名前は?」
「ぐしゅ、あゆ…む(最後は消え入るような声で)」
「苗字は?」
「あゆ…む(これまたむがやや小さく)」
「そう姓はあゆ、名もあゆであゆあゆ。随分変わった名前ね」
「うぐぅ、違うよ歩、月宮歩だよ」
回想シーン終了。
「あれは、泣いてたから歩があゆって聞こえただけで、ちゃんと訂正したよ」
「そうでしたかしら。とにかく歩、この人にちゃんと謝りなさい」
「えっと、御免なさい」
「いえ、別に大したこと無かったから良いです」
「そう、あっ、これは君が落したのかな?」
歩が見つけて少年に差し出したのはカッターナイフだった。
「あっ、はい」
「うーん、このカッターはあまり切れが良くないですよ。カッターナイフならA社のも
のがよいでしょう」
「ゆうちゃん、なんでそんなことに詳しいの?」
「メイドの嗜みです」
「ふふっ、変な人達ですね」
「歩、あなたが変だからゆうまで笑われてしまいましたよ」
「うぐぅ、変なのはゆうちゃんの方だよう」
286 :
メイドカノン:2006/01/18(水) 21:26:02 ID:gf/mukn70
その後しばらくして少年別れた後
「じゃあゆうちゃんさよなら。また今度ね」
「お待ちなさい、歩さん」
先ほどまでとは明らかに口調が違っている。そう堅苦しく冷たいものに。そしてそのま
ま立ち去ろうとした歩の手をがっしりと掴む。
「なに?痛いんだけど」
「なに?じゃありません。歩さんとのお話はまだ済んでいませんよ」
「えっ、なんのことかなー?」
どうもさっきまでは本気で忘れていたらしいが、今は先ほどの追跡劇を思い出したらし
く、口調は空々しいし、目が泳いでいた。
「歩さんの抱えている紙袋の話です」
「うぐぅ、こ、これはなんでもないんだよ」
月宮歩、どうも嘘がつけないタイプのようだ。単純すぎて。
「とにかく犯罪行為は見過ごせません。さあ歩さんきりきり歩いて下さい。たい焼きやさ
んのところに行きますよ」
「ゆうちゃん、僕達友達でしょう。見逃して欲しいよう」
「わたくしには犯罪者の友人などいません」
「そのセリフ、誰か別のひとのの気がするよ。何となくだけど」
「わたくし、そう言う楽屋落ち的発言は好きではありません」
「ゆうちゃんなんか口調が堅苦しくなってるよ。それに小父さんのところは嫌だよう」
「そうですか、では警察に行きましょう」
「うぐぅー!」
結局、歩はたい焼き屋とゆうに1時間ほど説教され、その後夕方までたい焼き屋の屋台
を手伝う羽目になった。夕方で解放されたのは実は外見が子供だから本当に子供だと思わ
れたからなのだが、歩はおつむが子供なのでそれに気が付かなかったのである。
>>274 おそらく抱きつく。好巳の性格なら絶対抱きつく。
そして貴子に言いようの無い感情が生まれる。
ところで、好巳&タマ兄で思ったんだけどタマ姉にショッピングに連れまわされ、
下着を選ぶことになったシーンを反転するとどうなるんだろう。
俺は
好巳 ホワイトジャスティス
タマ兄 スケスケマイスター
だと思う。
>>272 タマ兄の懸命の努力もむなしくフラグが立たず、貴子は他の男とくっついてしまう。
で、極力普段どうりに接しようとはするものの、段々と貴子とは疎遠に。
もう昔のようにはならないのかと部屋でむせび泣いているところを悠里に発見される。
バカにされるのかと思いきや、頭を抱かれ、優しく慰められるタマ兄。ココでいろんな感情が爆発して大号泣。
その日から悠里に対して妙に優しくなり、兄妹関係もギクシャクし始める。
禁断の悠里シナリオへ…
>>274 ホモっぽくしたくないなら、ハイタッチするとか肩を組むに代えてもいいんじゃないかね。
まあ好巳の性格設定にもよるが。
ちょっとマテ
好巳がタマ兄と再会するのは、貴子のベッドでタマ兄が貴子を剥いてるトコだよね?
えっと、そのまま3P?
>>266 遅レスだが、そう言うネタを考えたこともある。
とりあえず書きかけなんだが、最終的にやっちゃう方で締めるか貴子が諭して締めるかでまだ悩んでる。
>>290 いくらタマ兄でも寝起きの女の子を外出するから早くしろ的な理由で剥くか?
いや、タマ兄ならやりかねないとは思うんだが……
>>287 本編のこのみが九条院3人組予備軍かと思えるほどタマ姉を慕ってるからな。
そもそも真性百合だった3人組が反転すると、タマ兄を『兄貴』と慕う体育会系ガチホモ3人衆になってしまうが。
女の子顔で学ラン着た好巳が美形兄貴分のタマ兄に抱きつく…すごくBLゲーっぽいです。
貴子は「自分がタマ兄に抱きつくよりお似合いのツーショットなんじゃないか」と打ち拉がれ、
悠里は「RIN×YUKIやバトラーロボの801もいいけど、こういうのもありかも」と新たな属性に目覚める…と。
>>291 タマ兄は紳士だから急かして女の子を剥いたりしない。
単純に厚意から貴子の着替えを手伝うだけさ。
第3者からは襲ってるように見えるかもしれないが。
>>290 前日貴子が家に帰ったのは結構遅い時間だったようだし、タマ兄が貴子を一人で歩かせたとは思えん。
『タマお兄ちゃん好き好き大好き★大作戦』の結果にもよると思うが、タマ兄が送り狼になった可能性もある。
翌朝好巳は貴子とコーヒーを飲んでいるタマ兄と再会、なんてパターンも考えられる。
>292
それならいっそヒロイン勢全員反転&貴明そのままで、
普通にBLというのはどうか。
ついでに反転ヒロインの年齢をぐっと引き下げて、
CAGE系ショタゲーというのも捨てがたい。
>>291 > とりあえず書きかけなんだが、最終的にやっちゃう方で締めるか貴子が諭して締めるかでまだ悩んでる。
間をとって、犯行後は完璧に証拠隠滅をして、翌日何食わぬ顔をして接する好巳というのはどうか。
>>294 とりあえず、まとめサイトちゃんと見とけ。
>>292 九条院3人組は反転しない方がいいと思う。
3人組の陰湿なイジメにもめげず元気に登校する貴子…
そんな姿が癇に障ったのかイジメがさらに激化する。
そしてもうどうにもならなくなった貴子がタマ兄に、
縋り付いて泣きながら助けを求めるところにカタルシスを感じる。
あと、タマ兄の助けが間に合わず貴子が3人組に傷物にされ、
貴子ルートBADENDというのも捨てがたい。
「起きてよ、起きてよ」
うーん誰かが体を揺すってるな。あたしはまだ眠いんだって。
「五月蠅いよ長森、あと100年寝かせて」
「あんたは眠り姫かって」
「そうそう、あたしは美少女星のお姫様なんだから。まだ起きたりしないの」
「良いから起きなさいって」
もうしつこいなあ。昨日は急に眠気が差してきたから何処にも隠れられなかったからな。
それが今朝の敗因なのかな。
「長森、もう少し」
「あのねー、わたしは長森なんかじゃないわよ」
えっ、そう言えばこの声は女?誰だ? 好奇心に駆られて目を開けてみると……。
そこには見知らぬ少女がいた。
「あんた誰?なに勝手に人の家に入ってるのよ?」
「わたし?わたしは見知らぬ美少女こと、永遠からの使者氷上修子」
勝手に人の考えを読んだ上に自分で美をつけるなと思わず心の中で突っ込んだんだけ
ど、口から出たは別の言葉だった。うん、あたしって根っからの受け狙いだもんね。
「ああ、とってもご機嫌斜めだわ、ってやつ」
「ちっがーう!ウエディングピーチじゃない」
「んじゃあ。ウサダって言うな、とか」
「ラビアンローズでもないから」
「えっとじゃあムラカタ先輩愛してますわ」
「ストップ!デボラでもない。ついでに中山麗子でもないし、サラでもカカオでもシーラ
・シェフィールドでも姫川琴音でもない。氷上恭子の役を一々紹介しないでも良いから」
「ちっ、ごまかせなかったか」
無駄な知識を披露して誤魔化す作戦失敗、次はどの手で行こうかな。
「えっと時間がないから本題にはいるわよ。あなたあと一ヶ月でこの世界から消え去るか
ら。永遠の世界に行くのよ」
「えー!いきなりそんなこと言われても困るんだけど」
あっ先手打たれちゃったな。うーん守勢に回るのは趣味じゃないんだけど。
「そうだよ、ひろみがいなくなるなんて嫌だよ」
「えっ、長森いつの間に?」
「そんなことは今はどうでも良いんだよ。ひろみがいなくなるのが問題だよ」
うっ、珍しく長森が強気だ。まあこれでちょっとは流れが変わるかな?
「うーん、そう言われてもこれは決定事項だから」
こいつも動じないね。
「そうかたいこと言わずに何とかならないの?」
「ぼくからもお願いするんだよ」
氷上はしばらく黙っていたけれど、やがて……
「まっ、たった一つ方法がないわけでもないんだけど……」
「そ、それ言ってみて」
「でもねえ、余りお勧めできない方法なんだけど」
「背に腹は替えられないって言うじゃん。とにかく言ってみてよ」
「いやまあ、腹に替えるって言えば、そう言えなくもないような」
なんか変な感じだな。なにを口籠もっているんだろう?
「つまりね。永遠に行くのは折原君一人だから、折原君が一人じゃない状態になれば良い
んわけね」
うん、それってつまり……。
「もしかして、それは?」
あっ、バカ長森、それ以上言うな。
「そう、折原君のお腹に子供が出来れば良いんだよね。ちなみに受精卵で十分だから」
だー!やっぱりそれかい。
「仕方ないねひろみ、僕が子作りに協力するよ」
うわー、いつもはおっとりした長森がやけに決断早い、って言うか珍しく積極的。もし
かして、こいつがなんやかやとあたしの世話を焼いてたのは、あたしの体が目当てだった
のか?まあ長森もやりたい盛のお年頃ではあるわけだけど。
「いや急にそんなこと言われてもあたしは処女だし、心の準備ってものが」
まあ長森になら上げても良いかなっては思うけど、いくらあたしでももう少しムードが
欲しいなって言うか、やるだけならともかくこの年で妊娠はしたくない。それに長森には
まだ経済力ないわけだし。
「今はそんなこと言ってる場合じゃないと思うんだよ」
「そうだね、たまには岬も正論を言うよね」
「雪ちゃん、たまにはは酷いよ」
岬先輩、深山先輩いつの間に?侮れない人達。
「ひろみが居なくなるなんて嫌です」
「僕も折原君が居なくなるのは嫌だね。なんかつまらないよ」
げっ、里村に柚木まで。全員不法侵入だぞ。
『あのね、ひろみさんが処女とは意外です。それでね、ボクも協力します』
「みゅー、協力協力」
峰男・繭人、おまえら意味分かって言ってるのか?
「ここでやらなきゃ男じゃないね。真の益荒男として俺も当然やるよ」
七瀬、お前は引っ込んどけ。今はそう言う男らしさは必要ない。だからひとんちのなか
で服を脱ぎ捨てて褌姿になるな。お前は変態か。
「なんだ七瀬まだ折原とやってなかったのか、だっさー」
なんで広瀬まで居るんだよ。っていうか部屋の中にこれだけ男が居ると、なんか圧迫感
があって嫌だ。身の危険をひしひしと感じるし。
「とにかくあたしにその気はない。みんな出ていけー!」
「そんなこと言ってるけど、ひろみは前に裸で僕を誘惑したことがあるんだもん」
「あっあれは単なる悪戯」
なんであんなことを覚えてるんだ。無駄に記憶力の良いやつ。
『やっぱり痴女です』
峰男、お前意味分かって言ってるのか?
「みゅー、痴女、痴女」
もういい加減にしてくれー。
「とにかくひろみが逃げ出さないようにするんだよ」
「そうだね、まずはそれが先決だね」
しまった、逃げ出す機会を逸してしまった。こいつらに囲まれたら逃げ切れない。ジリ
ジリと縮まる包囲網、もしかしてひろみ大ピーンチ!
などとふざけている閑もなく。
「折原さんに余裕を与えるとなにをしでかすかわからないから、早急に拘束してしまおう」
くそーさすがは演劇部部長(意味不明)、的確な指示だね。
「よし雪ちゃんの言うとおりだよ、みんなかかれー」
「行きます」
「みゅー!」
「あはははー参加」
『行くです』
「うっわー!止めろ」
岬先輩の指示でみんな一斉に飛びかかってきてあっという間にベッドに拘束されてしま
った。ちっ、これじゃあまさにまな板の上の鯉だ。どさくさに紛れてあちこち触られたし。
誰だ乱暴に乳揉んだやつは?痛いじゃないか女の体はデリケートなんだぞ。
もう今更無駄だとは思うが一応言うだけは言っておくか。
「お前らこれってレイプっていうか輪姦だぞ。ちなみにただのレイプは親告罪だけど輪姦
は違うんだぞ」
「ひろみ案外詳しいですね。でも愛があるから大丈夫です」
「そう言う問題じゃなーい!」
「五月蠅いから猿轡しちゃおう」
「賛成」
「止めろー!ウンガググ」
この状態じゃあ抵抗のしようもなく、あっという間に口を塞がれてしまった。あたしの
周りの連中ってこんな危ないやつばっかりだったのか?それともこれが所謂集団心理って
やつなの?
「ところで誰が折原君とやるの」
突然の柚木の言葉に室内に緊張がはしり、張りつめた空気が痛いくらいだ。
けどしめた、このまま争いになってくれれば逃げるチャンスがあるかも?
一瞬そう思ったんだけど……。
『みんな仲良く』
「ああそれがいいかもね」
あー峰男のせいですぐに和んじゃったよ。まあ修羅場も困るんだけどさ。
「じゃあまあ仲良くみんなで折原君をやっちゃって。誰の子供が出来るかは運次第で恨み
っこなしってことで」
だから柚木、部外者のあんたが勝手に仕切るなって言うの。誰の子かわからないなんて
さすがに嫌だってば。
「仕方がないな」
『了承です』
「妥当なところだね」
「みゅー賛成」
「仕方がないかな」
うわっ、あっという間に話がまとまってしまったぞ。こいつらどうしてこんなにチーム
ワークが良いんだ?あたしって引き続き大ピンチ?
「それで順番はじゃんけんで良いよね。もちろん一人づつだよ、多人数プレイも良いんだ
けど、この際お尻や口に射精しても意味ないからね」
なんで毎回柚木が仕切るわけ。
「そうだね、お楽しみはひろみが首尾良く孕んでからで十分だよね」
「演劇部部長の名にかけて、色々と教えてあげるよ」
「雪ちゃんはマニアだからねえ」
「みゅー調教、調教」
「参加させてくれなくては嫌です」
お楽しみって一体なにを考えて居るんですか長森さん。深山先輩地味に怖いです。繭人
お前絶対意味分かってないだろう?里村、あたしの方が嫌ですと言いたいんだけど。
「まああのくそ生意気な折原を自分好みに染めるってのも男らしくて良いかも。これこそ
まさに真の益荒男の道」
いや七瀬、いつもながらそれは完全に間違ってると思うぞ。第一あたしどこがくそ生意
気だ。この純情可憐な完璧乙女に対して酷い言い草だよね。
「ひろみ、今自分が純情可憐な乙女だとか馬鹿なことを思ったんだろう」
げっ長森なんでわかったんだ?慌てて首を左右に振る。
「嘘だね、つきあいが長いから何となくわかるよ」
うー、口撃を封じられていて反論できないのがもどかしいな。
なーんて思っている間にも連中本当にジャンケンしてるよ。
あっ峰男は真っ先に負けたみたい。おいおい泣くなよ。繭人は飛び上がって喜んでるし。
ああ七瀬も負けたな。あいつ顔に出るもんな。
てな感じで次々と脱落していき……結局残ったのは長森と里村か。なんかもう諦めの境
地、好きにしてくれってところかな。そして……。
「ひろみお待たせ、結局僕が一番に決まったよ」
まあ長森ならまだしもいいのか……なっ?いやいつかは長森とすることになったかもし
れないけどこの状況は許せない。
それと他の連中は部屋から出ていった。まあ覗いているかもしれないけどさ。
「みんなの快い了承を貰った以上ひろみを大事にするからね」
だから本人であるわたしの意志を無視して勝手に話をまとめるんじゃない。思いっきり
睨み付けてやったけど柳に風で効果なし。かなり悔しい。
「まあとにかく、ひろみの裸をじっくりと観察させて貰おうかな」
止めてくれ、見せるのは良いけど見られるのは嫌だ。とは言っても、このあたりの微妙
な乙女心がこいつらにはわかんないんだろうな。
抵抗のしようがないから簡単にパジャマのボタンを外されてしまい、裸の胸が露わに。
長森、そんなジロジロ見るんじゃない。
それからようやく猿轡を外してくれたんだけど……うん、なんだその哀れみの視線は?
「けどひろみ、前から思ってたんだけど」
「なんだ長森」
「胸ないね」
「余計なお世話だ」
どうせあたしは限りなくAに近いB、あんまりくびれもない幼児体型だよ。
「まあ胸なんか妊娠すれば大きくなるしね。僕の子供を孕んでおっぱいが大きくなるのも
また一興だよ」
「その場合、腹も膨れるんだけど、っていうかそっちの方がメイン」
なんかあんまり想像したくない姿を思い浮かべてしまい、ジト目で長森を睨む。
そりゃあさあ、いくらあたしが規格外でもいつかはお母さんになって子供育ててなんて
ことも思ったりたりしたけど、こんな早くしかも無理矢理ってのは酷いと思うんだよね。
「あのさあ、もう逃げられっこないって観念したから。縄はほどいてよ」
「駄目だよ。ひろみはなにをするかわからないからね」
「あのなあ長森、あんたあたしをなんだと思ってるわけ」
「そうだねー、一言で言うと」
「一言で言うと?」
「変な女」
「なんだそりゃあ」
「でもそうとしか言えないよ……でもね、その変な女がいなくなると思うと、胸が張り裂
けそうなんだよ。それはね、七瀬も繭人もみんな同じだと思うよ」
真剣な顔でそんなことを言われたらなんかなにも言い返せ無くなっちゃうな。
「というわけで、ひろみがみんなにやられて手遅れになって観念したら放してあげるよ」
「ちょっと待て」
「待てないよ」
ズブ!
「いってー!バカバカ、いきなり突っ込むな!痛い、ものすごく痛いぞ」
「まあまあ、痛いのは最初だけだから」
「そんなもの慰めになるか、今この瞬間が痛いんだ」
「うーんでも僕は気持ちいいよ」
「あっこら、痛いからまだ動くな。腰を使うんじゃない」
「あっ、あ、ひろみのなか気持ちいいよ。ひょっとして名器って言うんじゃない」
うー、普段ならなにか言い返してやるんだが、痛くてなにもおもいつかない。
「痛い、痛い、止めろー!」
「あっ、うっ、もう出る」
「わっ、馬鹿!中は止めろー!」
「駄目だよ、それが目的だし。どうせもう止まらない」
っていってる間にあー出されちゃった。
「うっ、うっ、なんちゅう処女喪失だ」
「あれー、ひろみ、感動で泣いてるの?」
「馬鹿ー!これは痛くて涙が出たんだよ。このデリカシーゼロ男」
「済みましたか」
「ああ里村さんもう良いよ」
「こらこら、勝手に話を進めるな。せめて後始末くらいしろ」
「嫌です。もう待てません。それに気にしませんから」
「頼むから気にしろ」
「これだけ濡れてれば大丈夫ですね」
「いや、それは長森の精液」
ズブリ。
さっきよりはましだけどまだ痛い。こいつら容赦なさ過ぎ。
「うーん、ひろみは想像通り甘いですね。スイートです」
「恥ずかしいから変なこと言うな」
などと言うことがあたしの講義を無視して人数分続くのだろう。
「馬鹿野郎!お前らみんな犯罪者だー!」
あれから半年、あたしは結局永遠の世界には行ってない。けど…………。
馬鹿野郎、結局本当に全員に犯されちゃったぞ。あんな無茶苦茶するからDNA検査で
もしなければ父親がわからないじゃないか。本当に責任取ってくれるんだろうな。
ああもう腹が重くて動きにくい。でも胸が大きくなったのはちょっと嬉しいかな。
>>292 タマ兄九条院から帰ったばかりなのにもう行動起こしてるのかよw
早杉w
>>297 男3人組が女1人に対して陰湿な虐めとなると、女→男や女→女のとき以上に許しようがないしな。
しかし3人組が女のままとすると貴子を傷物にする部分に趣向を凝らす必要がありそう。
同性とはいえ自分達よりタマ兄と親しい好巳あたりを唆して貴子をレイプさせるとか。
まあタマ兄には貴子がどうにもならなくなって泣きつく前に異変に気付いて助けに入るくらいの甲斐性はみせてもらいたいところだが。
>>306 そもそも本編の「タマ(中略)大作戦」自体、19日の夜に帰宅→20日朝作戦開始という迅速さだからな。
再会当日のうちに貴子が戴かれちゃう可能性は充分あるんじゃないか?
>>298-305 ハクオロ(♀)「あなた、私と同じですね」
ひろみ「…もしかして、そっちもお腹の子供の父親わかんないの?(変な仮面してるわね…)」
ハクオロ(♀)「ええ、恥ずかしながら」
ひろみ「(…ていうか、何そのゆったりした服着てても全然隠せてない胸の膨らみ)」
ハクオロ(♀)「とりあえず、産まれて来れば父親が誰か判明するけれど」
ひろみ「てことは、あんたもDNA検査すんの?」
ハクオロ(♀)「いえ、耳を見れば判ります。 おそらくは、ですけど」
ひろみ「耳?」
ひろみ「…ところでさ、あんたの…その…胸って妊娠したからそこまで大きくなったわけ?」
ハクオロ(♀)「これは元からですが?」
ひろみ「orz」
以上ふと思いついた小ネタ。
>>307 >好巳をそそのかして貴子をレイプ
初めてはダメだったけども、その後自分色に染め直すとか言ってかなり色々しそうな気がしないでもない<タマ兄
状況によったらそのまま好巳が貴子をものにしちゃったり。
何にせよタマ兄は強すぎる。
他のキャラが太刀打ち出来てないんじゃないか?
「はぁっ…」
改めて春原を見る。
じっと怯えたように私を見つめる表情。
「う…」
可愛いと思った。
陽子にそっくりな、どちらかというと女の子っぽい顔立ち。
筋肉が無いわけじゃ無いけど華奢な腕。
男の割に高い声。
細い腰。
こっちの陽子ってことは、こいつはサッカーをやってたはず。それにしては華奢すぎる。
まぁ、陽子も体型はアレだったし。こいつもただ貧弱なんじゃなくて根本的に細いだけなのよね。
「ともみ…ごめん…やっぱり怒ってる?」
上目遣いで聞いてくる春原。
撃沈。こんな可愛い男が未だかつていただろうか。
「続き…する?」
思わず口走ってしまう。
「ともみがしたいなら…」
普段から彼には男がやるには屈辱的なプレイをさせているのにこの従順さ。
「ともみの好きなようにしていいから、僕のこと許して…」
どこか、怯えたような目で。
「何でもするから…僕のこと許してください…」
私に懇願する。
「岡崎みたいに…僕を…置いていかないでよ…」
ああ、こいつは、私以上に壊れている。
私は、彼の心の傷を癒してなんかいない。えぐって、塩を擦り込んでいる。
朋也に裏切られたことが彼にとってここまで痛手だったのなら、陽子も同じなのかもしれない。
…陽子に会いたい。会って、謝らないと。
私はもう、大丈夫なんだと。
また一緒に笑おうって……。
「馬鹿ね…私」
今更、虫の良すぎる話だ。
散々陽子を無視し続けて、合わせる顔なんて私にはないでしょう?
そもそも、陽平を置いていくの?あんな不安定な彼を?
壊れ掛けていた陽平を完膚無きまでに壊したのは誰?
私でしょう?縋ってくるのをいいことに、彼を利用したからでしょう?
もう、どうにもならないくらい傷を広げてしまったのは私でしょう?
「ともみ、大丈夫?」
「え…」
「何か、顔色が悪いけど…」
「大丈夫よ…やっぱりご飯にしましょう」
「無理しないでね」
これが、陽子と陽平の決定的な違いだった。
陽子は、私の異常を察知したら、悩みを共有したがり、しつこく聞いてきた。
けれど、陽平は私が言おうとしないことは絶対に聞かない。
どうやらこれは、陽平が朋也といたときも同じだったみたいで…つまり、陽子と陽平は全く同じではないのだ。
そして、私と朋也もどこか違うのだろう。
男女の差なのか、それとも本当に別人なのか…。
そう思いながら、私は朝食を作りはじめた…。
「いただきます」
「おかわりもあるから」
今日は、純和食。昔から料理は嫌いじゃなかったんだけど、食べさせる相手がいなくてあまり作っていなかった。
今は、存分にその腕を振るうことが可能である。
「ともみは、料理が上手だよね。岡崎とは全然違うよ」
「へぇ、ほかにも何か違うところとかあるのかしら?」
「わかんないな」
そっけない返事だった。
「わからない?」
「…覚えてないんだ。岡崎のこと、あんまり覚えてない」
嘘か本当かわからない、感情の無い声で続ける。
「だから、帰りたいだなんて思わないで、ずっと僕と一緒にいてよ」
「やっぱり、朋也のこと、許せないの?」
我ながらひどい事を聞いていると思った。
「どうでもいい…」
背筋が凍り付くような答えだった。
好きの反対は、嫌いじゃない。無関心なのだ。
もし、今私がもとの世界に戻り、朋也がこっちに戻ってきたら、今度は陽平が朋也を無視をする番だった。
おそらく、朋也が向こうの渚を失ったときのように、陽平は、私を失って、何も見えなくなる。
私は、取り返しのつかないことをしてしまったのかもしれない。
「春原…」
「岡崎みたいな呼び方しないでよ…」
怖く、なった。
最近のともみは何かおかしい。
ようやく僕との生活が安定しだしたのに、僕じゃない、もう一人の僕のことを口走る。
ともみが、岡崎と似た道をたどってここにきたのなら、きっと、もう一人の僕は僕がともみに対するものと同じように岡崎朋也を愛して、尽くしている。
だから、もう一人の僕は、ともみのこと、どうでもいいんだよ…。
やっと向こうの渚ちゃんのことから立ち直ってくれたのに。
向こうの渚ちゃんだっていないんだ。だから、僕は誰よりもともみを愛している自信がある。
いや、たとえ向こうの渚ちゃんがいたとしても、僕の気持ちは一番だ。
「ともみ、また帰りたそうな顔してるね」
あぁ、イライラする。
「ねぇ陽平、きっと朋也も、今、あんたに会いたいんじゃない?」
「そんなことないっ!」
腹が立って仕方がない。
やっぱり、ともみは岡崎とは違うから。
「岡崎はね、ともみよりずっと弱いんだ!」
聞きたがっていた二人の違いを突き付けてやる。
「岡崎は、ともみみたいに3年じゃ立ち直れないんだよっ!」
「陽平…」
あぁっ!自分の感情がコントロールできない!僕はただ、ともみと一緒にいたいだけなのに!
「春原、落ち着いて…」
「うるさいっ!」
ガタンッ!
気付けば、僕はともみを床に押し倒していた。
「あ…あぁ…」
慌てて飛び退く。
「ともみ…僕は何を…」
どうしよう。
自然に涙がこぼれていた。
「怒らないで…」
どうしよう。
涙が止まらない。
「僕を嫌いにならないで…!」
どうしよう。
目の前が霞んで見えない。
「僕は…僕は…ともみが好きなんだよっ…」
一番近くにいたい。
「僕のこと、好きにならなくてもいいから…嫌いにならないでよっ」
もう、自分で何を言っているのか分からなかった。
「陽平…」
ともみが僕を抱き締めて、頭を撫でてくれた。
「大丈夫だから…嫌いになんかならないから…」
「ぐすっ…ともみ…」
女一人のためにこんなに壊れて、僕も岡崎と同じだ。
いや、僕のほうが…確実に狂ってる。
「陽平…目を閉じて…」
目を閉じると、より多くの涙がこぼれ落ちた。
唇を重ねられ、柔らかい身体が押しつけられる。
僕からは何も望まない。すべてともみに任せていた。
会ったばかりの時、ともみは荒れていた。
最近はそうでもないけど、最初の頃はSMまがいのことばかりさせられた。
それでも文句一つ言わずにともみに従っていたのに。
僕の身体はともみのものなのに…慰められているのは僕の方だった。
ようやく落ち着いたようで、陽平はぐっすり眠っていた。
何のことはない。私達二人の立場が逆転しただけの話だ。
4年前、何も聞かずに全てを受け入れ私を慰めてくれた陽平。
今は、私が陽平を慰めている。昔からは想像もつかないくらいに不安定で、弱い彼を。
あの時は陽平が壊れかけているなんて事には気が付かなかった。
彼自身の手で修復できたはずの傷を広げ、壊したのは私。
岡崎朋也は私より弱いと言った。
なら、今でも朋也は私以上に陽子に頼り、陽子はそんな朋也に身体を捧げて慰めて満たされて…私なんて、どうでもよくなっているのかもしれない。
陽平と同じように。
…帰れないと思った。帰っちゃいけないんだと思った。
陽平が朋也を許すまで、朋也に裏切られた痛みから立ち直るまで、一緒にいないといけないと思った。
性別による微妙な歪みを表したいと思ったんですが微妙。
本家メランコリックに見合ったような出来になれるように頑張ろうと思います。
GJ!
>>298 久しぶりにトラチョコネタを見た。V8やSMATを思い出したよ。
しかし相変わらずリリスと貧乳ネタか。Bで無乳扱いするとAチームの皆さんに怒られるぞ。
>>293 >BL東鳩2
本編での雄二エンドを全員分用意すればいいですか?
俺は貴×雄より雄×貴が好きなんだが、攻受交代可能な連中は二通りHシーンも必要になるな。
ショタは好巳と姫百合兄弟だけでもいいんじゃないか?
しかしこの設定でもタマ兄が脅威になりそうな悪寒がする。
>表裏
セットでまとめて一気に読んだらしばらく落ち込めそうな予感がします。
ああああ、GJなんだけど痛ぇぇぇぇ……!。・゚・(ノД`)・゚・。
春原ウゼー
>>309 > 他のキャラが太刀打ち出来てないんじゃないか?
そこでイルファですよ。
サテライトシステムを利用して加藤鷹ばりのフィンガーテクを習得し、貴子を(ry
どうでもいいが、このスレ住人のタマ兄への信頼感は凄いものがあるよな。
……こういうのを信頼というのかはわからんがw
>>318 好巳はともかくタマ兄相手だと裂けるぞw多分。
>>姫百合兄弟
殿薔薇兄弟へ改名の必要性を感じるのは俺だけ・・・・・・?
>>323 タカ坊も幼少時からネギで拡張されていたわけだしなんとかなるんじゃね?
それより「好巳はともかく」って…好巳が攻める展開もアリなのか。
>>322 俺も信頼なのかはわからんが、
「それでもタマ兄なら・・!タマ兄なら、きっとなんとかしてくれる!」
という奇妙な安心感がある。なんでだろ?
個人的には皆が言ってるほどタマ兄有利とは限らないと思うけど。
客観的な立場を見れば確かにそうかも知れないけど、恋愛って立場とかで決まるモンじゃないじゃん?
貴子自信の気持ちに委ねられる訳で、貴子が誰に惚れるかなんてのは、結局自分やSS作者なりの手に委ねられる訳で。。。
まぁ、住人の大半が有利と思ってそう言えば、形になるのは必然的にそういう結果になると思うけど。
なんか文章解りづらいな?スマソ。
327 :
名無しさんだよもん:2006/01/20(金) 21:48:36 ID:Q+SuxNPN0
たまたまですよ、たまたま。
るーたのこともたまに思い出してあげてください。
ふと、タマ兄×このみの異色カップルが思い浮かんだ…
タカ坊かたー子かによって後の展開が大きく変わりそうだな。
そしてにやにや見守る悠里
あと、由馬といいんちょなんかも思いついた。
貴子絡み以外でどちらかのみ反転でいけそうな組み合わせ
タマ姉とこのみ
由真と委員長
委員長と郁乃(近親相姦だが)
まーりゃん先輩とささら
姫百合姉妹とイルファ
よっちとちゃるとこのみ
思いついた限りだとこんな感じか?
九条院三人娘なんかはどちらかのみ反転でも振り向いてもらえなさそうだしなぁ。
男三人でタマ姉をレイープならともかく(そもそもタマ姉に勝てるか微妙だが)。
>>329 取り残された貴子と悠里で百合、もしくは雄×貴、貴×悠になりそうだと思った。
>>332 ていうか、タマ兄×このみの方が取り残された側じゃね?
タカ坊への恋破れたタマ兄とこのみが……
……あれ?
>>333 なるほど、雄二にタカ棒を奪われ傷心のタマ兄とこのみがくっつくということか。
……このみは女なんだよな?
このみは女、好巳が男
>334
ええと、雄二とタカ坊がウホッで、タマ兄(両刀)とこのみ(女)がくっつく…のか?
どんな修羅場だそれは。
もう面倒だから全員男にしよう
タマ兄「貴子、よく聞け。お前が今感(ry
>>332 > 男三人でタマ姉をレイープならともかく(そもそもタマ姉に勝てるか微妙だが)。
貴子を人質にとって、タマ姉を(ry
貴子を人質にとってタマ姉だけでなく貴子まで…という陵辱ネタが思い浮かんだ。
341 :
同志セルゲイ:2006/01/21(土) 21:59:08 ID:ZltinVfT0
タマ兄はゲンジ丸と接触したらやはりニャー言うのか?とか考えてたらルーキーズ読みたくなってきました
ゲンジマル(♀)に襲われてパニクるタマ兄
…タマ姉の場合と違って全然萌えない光景だなw 当たり前だが
ところで、うたわれのゲンジマルを反転させると最強武人な婆ちゃんって事になるのか
なんかイメージしにくいな
キャラで萌えないなら、シチュエーションで萌えればいいじゃない。
ゲンジ丸に襲撃され白目をむいて気絶するタマ兄。
目が覚めたら、貴子に膝枕されていて頭をなでてもらっていた、とか。
344 :
名無しさんだよもん:2006/01/21(土) 23:39:48 ID:6T3BaFsy0
>>344 それはあれか、
反 転 さ せ て 欲 し い の か
>>342 どっかのコンシューマですげー強い(と言う設定の)戦士のばーちゃんがいたような覚えが。
じゃりんこチエ?限界ばーさん?
懲りも懲りずに過去話。読みにくいとは想いますが、ご容赦のほどをよろしくお願いいたします。
この世界にも幸せな渚はいなかった。
探して探して探したけど、どこにもいなかった。
だから。
どこにもいなかったから俺は、今でも鮮明に思い出せるあの情景の中で、誓ったんだ。
誰に誓うわけでもないけれど、透明で綺麗なあの想い―――――――――
彼がきてからもう二年が経つ。いつの間にかそんなに経つのかと、びっくりするけれど。
「私さ、今日から四日間お休みなんだぁ。俗に言う黄金週間ってヤツだよ!だからさ、どっか楽しいとこいこうよ!」
「ん…。そうだな。」
彼は二年前に比べてみると驚くほど元気になっていた。
最初は返事すら返してくれないほど憔悴していたのに、ずっと一緒にいたかいあってか最近ではちゃんと受け答えをしてくれるようになった。
「もぅ…。岡崎さ、いっつもいっつも『ん…。』ばっかじゃん。なんだか、張り合いないよ?」
「ん…。すまん」
「また…。もう、こんなかっこいい顔してんのにさ、勿体無いよ?彼女も出来ないし…。」
なんだか悲しくなって、彼の顔へと手を伸ばした。…他意はない。
彼の髪の毛はさらさらしてい「!さわるな!」
ぱしっ!
「!いたっ」
「あ!…すまん…。」
「う、うん…いいよ。」
緩やかに流れて行く日常とは別に、この世界にはどこか皹があった。
元気になったといっても、その言葉には必ず枕詞に「最初の頃に比べて」と付いてしまう。
表層はそうでもなくても、彼の心の奥底は二年前から一歩も進んではいなかった。何時までも何時までも透明のままで綺麗だけど何もない。
いや、いつもは見えないだけで、何もないなんて嘘だ。
何かの拍子でたまに見せる、それこそさっき見せたような激しい感情。
最初のうちはそれが何か分からなかったけど、二年も一緒に暮らしてきてようやく分かった。
それは、今にも燃え上がってしまいそうな何かに対する怒りと、はじけて消えてしまいそうな危うさだった。
彼はそれを悟られまいと、何かを恐れるように他者と自分の間に肉体的にも精神的にも線を引いて、近付かせまいとしている。一人だけの世界を作っている。
彼は笑いもしないし怒りもしない。だから他者は近付けない。
それに、無性に腹が立った。
何故なら私の今の目標は、岡崎を世界で一番幸せにして、あの過ちを二度と繰り返さないことだから。
まぁ何にせよ、二年目にしてようやく癒すポイントが見つかったのだから最低限良しとしよう。
彼と私の間の壁を壊せばあるいは――――――――
「本当にすまん…。…すまんついでに、ご飯粒付いてるぞ。とってやる、お詫びって訳じゃないが。」
ひょいぱく。
「あ…。」
…まぁ最近は壁を壊す理由も違ってきたんだけど。この何の気もない、それこそ透明な心から溢れてくる優しさと緩やかに流れる時間に――――――
「自分からは近付いてきてくれるんだけどなぁ…なんでだろ。しかも不意打ち…。」
「?どうかしたか?」
「ううん…。なんにもない…。」
―――――孤独だった私は、途方もない安心感を感じてしまっていた。これを守るためだったら、出来ることなら何でもしようと思った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
彼は料理が下手だ。最近作ってくれるようになったけど、はっきりいって有難迷惑である。
それでも作ってくれるのは嬉しいので文句は言わない、要は心だ。
…それでも漫画みたいな炭ってべたべたすぎじゃないかな…。
ともあれ、さっきの話の続きをしよう。このままではせっかくのゴールデンウィークも終わってしまう。
「で?どこ行く?」
「どこって…。なんのはなしだ?」
「もぅ!だから黄金週間!」
「ああ…。でも、本当に行くのか?…お前、仕事大変なんだろ?昨日だって残業だったじゃねぇか。たまの休みぐらい、ゆっくりしてもいいんじゃないか?」
「いいの!楽しい事だってたまにはしたくなるの!だって本当に仕事大変なんだもん。」
こんなのは建前。
本当のところは、非日常の地へと赴けば彼の心だって開いてくれるかもしれないから。彼の心を癒すのはいいけれど触れなければ癒せるものも癒せない。
…今までこんなこと何回もやってきて、全部失敗しちゃったけれど。
基本的に彼は外に出たがらない。外にでてしまえば、やはり少なくともここの付近には誰かとの思い出があるからだろう。
思い出があるのにその思い出の中には自分がいない。そんなの寂しいだけだ。
それでも彼はたまに外にいることがある。何故かは知らないけど、迷子がお母さんを探しているように、今にも崩れて消えていってしまいそうにして。
そして何かを見つけられない彼はいつでも打ちひしがれるのだ。夜遅くに帰ってきて、私が寝た後に一人泣く。
夜にトイレに行こうと思った私はその顔を見て戦慄した。
悲しそうって訳じゃなかった。どこにも爆発させられない、やるせない怒りが今にも暴発してしまいそうな――――――
「おい、春原。」
「わひゃっ!?」
「?…脳、大丈夫か?」
「え、あ、うん大丈夫大丈夫。」
――――――とりあえずは怪しまれてはいけない。彼を幸せにしたいというこんな私の願望は、悲しいけど彼にとっては有難迷惑なだけかもしれないから。
そうなれば彼は二度とこちらからは近付かせてはくれないだろう。
「ったく…。で?行くならいくで、どこ行くんだ。」
「う〜ん。じゃ、ゲッシルイーランド!」
やっぱり非日常と言ったらあそこだよね。なんたってメルヘンだし。
「あんなとこ、多分ものすごい混んでるぞ…。もっと人のいなさそうなとこにしとけ。」
「あ、そうか。そうだよね…。」
迂闊だった…。彼を癒すために行くのに、過度の人ごみはただ疲れさせてしまうだけだろう。そうなってしまえば元も子もない。
「う〜ん…。」
「やっぱり無理していかないほうが…。」
「ちょっと待って!今考えるから!」
こういうのは前に行って楽しかったところへ行くのが一番。違う人と行く、というのが第一条件だけど。
そうそう、考えてみれば私にも思い出の地ってのがあったはずだ。確かあれはちょうど三年前に朋美と二人で――――――
『海いこうよともみ!』
『海ぃ?なに言っちゃってんのあんたは。』
ゴミでも見るような目で見られた。
『だって黄金週間だよ?ゴールデンでウィークだよ!?どっかに行かないならそんなもの嘘だよ!!』
『だから、何で海なのよ…。』
『ゲッシルイーランド、いやって言ったじゃん。』
『あんたねぇ、あんなとこ女二人で行ってもさびしいだけじゃない。』
『わかってるよ。だから海なんじゃん。』
『はぁ…。』
ゴミを見るような目からあまりにも哀れなものに対するため息だ。最近はこの二段コンボの使用率が最も高い。
…やられすぎて最早冷静にカウントしてしまっている自分が、なんだか情けなくなってきた
『まぁ妖怪のあんたには分からないかも知んないけど、この世にはシーズンってものがあるの。今は残念ながら人なんていないし、泳げもしないわ。』
『誰が妖怪ですかっ!まぁ、そんなことよりも…んっふっふー。とうとう私はともみに完全勝利してしまったようだね…。』
『あっ、京だ。やっほー。』
『せめて聞いてくださいよ!』
京なんてよんだら私の計画が!
『ともみ!とーもーみ!』
『はいはい、うるさいわね全く…。で?』
『パンパカパーン!良くぞ聞いてくれました!』
『あんたが聞かせたんじゃない…。』
『聞こえな〜い!…いい?海だよ?人もいないし、オーシャンビューのカフェでオシャレにお茶でもしちゃったら、最早気分はセレブだよ!』
人のいないカフェでオシャレに決める。緩やかに流れる時間の中、二人の間に流れるBGMはかもめとウミネコの声だけでそれ以外の音は無粋とでも言いたげな私達。
そんなアンニュイな私とともみに、季節はずれのサーファーかなんかがノックアウトされたりなんかしちゃったりして。
馬鹿な男共を袖にする振りをして恋の駆け引きを楽しむ。私たちの後ろには骨抜きにされた男たちが死屍累々、嗚呼かなしきはあまりにも美しすぎる花達か――――――
『…圧倒的じゃないか…。』
『…脳、大丈夫?いい医者なら知ってるわよ?』
『失礼な!大真面目ですよ!』
『まぁそれならいいんだけど…。』
『海!海!それにいい男!』
あ、本音ポロリ。
『本音はそれか…。まぁわかってたし、男に不自由する予定もないけど…。でも、あの家から離れられるんだったらまぁいいかもね。』
『でしょでしょ!それなら、明日駅に集合だよ!』
『はいはい…。』
まぁ結果としては、こんな辺鄙なとこからでも電車でいけるような海に季節はずれサーファーなんているわけもなく惨敗だったけど、
春の終わりの空気に乗って流れてくる潮風と緩やかに流れる時間はそれだけでも海に行く理由としては十分だった。
夏の焼け付くような太陽の下の海もいいけれど、春時の沈んでゆく太陽からの鮮烈な光とそれを反射してきらきら輝く水面もかなりいい。
あそこでなら、あるいは。
「…海なんか、どう?」
「…は?」
「だから、海。」
「…もう一度言おう…。脳、大丈夫か?」
「失礼な!大真面目ですよ!」
いまさらながらこの人はともみなんだと思った。多分思考回路も同じなのだろう、あの時と同じ会話をしてしまった。
青して昔と今が違うところは、この人が男で、この会話自体無味無臭というところ。なぜなら、彼は決して笑わな――――――
「まぁそれならいいんだが…ははっ…」
「へ?」
――――――あれ?今、確かに――――――
「?なんだ?」
「!…岡崎、今…!」
彼が、笑った。注意してみないと分からないけど、染み出てくるような笑いを確かに見た。
笑ったのは彼なのに、何故か私の心があったまって行くのを感じる。
それでも分からない。なぜ彼が、今。
「何で今、笑ったの…?」
「ん?…こんな会話を、昔にした気がしてな…。ははっ…。」
二年前にはこんな顔、しなかった。表情すら作らなかった。それでもこんな顔をみせてくれているのは――――――
「なんだか、ひさしぶりだ…ってな…。」
―――――そうか。この人も、だった
なくしたのは私ばかりかと思ってたけど、彼も同様に暖かい空気を失っていた。かれも暖かさに飢えていたんだ。
それがとんでもなく嬉しい。私と彼が同じ空気を共有できている。こんなにも暖かい空気の中で二人っきり。
私がこんな空気を作ったわけじゃないけど、やっと誰かとの競争のスタート地点に立てた気がした。
「…そう、よかったね。」
「?なにがだ?」
「ん〜ん。な〜んにも。あははっ」
「今日のお前、朝からおかしいぞ。どうした。」
「ふふ、おしえてあ〜げない。」
昔が懐かしいとかそんなんじゃなくて、今度は私が岡崎に笑顔をプレゼントしようと思った。この世界が、もっともっと好きになれるように。
そうすれば彼だってもっともっと心からの笑顔を見せてくれるに違いない。私の冷えた心も温めてくれるに違いない。
やっぱり海に行こう。あそこは本当に本当に綺麗だったから。
みじかっ!つっても閑話はまだ続きます。また来週ノシ
>>357 GJ
ところで、この中で鳩2の反転本を作ってる人はいないか?
クラナドの反転本とか結構あったし、出たら買おうと思ってるんだけど…
クラナドの反転本について詳しく。
春原厨乙
前スレから春原アンチが沸いてるな。
362 :
ビッテンフェルト:2006/01/23(月) 13:22:21 ID:N7H0O1NN0
瑠璃→反転→瑠璃男
魔法少女アイ2をやった人間としてこのネーミングだけは不許可
強姦魔→反転→痴女
タマ兄激怒
4P→反転→林間
タマ兄憤死
反転双子シナリオは修羅道ですのぅ・・・
>>361 あんまりつつくなよ。
春原厨にアンチがつくのはしょうがない
職人が書いたssに「春原なら良かった」とか、平気で言う連中がかつて存在しまして………
何故か彼らはいつの間にかいなくなった………
>>362 タマ姉の時と違ってタマ兄だと貴子を突き放す姿が想像できないな。
双子シナリオの時みたくフラフラしてれば叱るより「いっそ自分が」と考えそうだし。
>>362 悪口を大声で言う艦隊司令がなぜこのスレに
イルファタマ兄に破壊されそうだなw
生徒会長久瀬静香は悩んでいた、それはもう海よりも深く悩んでいた。
しかしついに決心したのである。一人で悩んでいても物事は解決しない、この際誰かに
相談してみようと。
この考え方は決して間違っていない、ただ相談する相手さえ間違えなければ。
そう、真面目一筋のお堅い生徒会長静香には相談する相手が少なかった。特に今回は恋
愛関係、ことさらに相談する相手の選定には注意すべきだったのだが、いかんせん静香の
交友関係には問題が有りすぎたのだ。
そして1月末の某日放課後、生徒会長室に呼び出されたのは相沢ゆう・北川潤・斉藤真
由美という、静香にとってはなけなしとも言いうる同性の友人?達であった。
「えっと何の用かな久瀬さん?」
ごく普通の態度の北川潤。
「舞人の件は無事解決したんだからわたしが呼び出される筋合いはないと思うんだけど」
過去のい経験からやや警戒気味の相沢ゆう。
「今日は生徒会の用じゃあないよね」
静香の数少ない親友であり、静香に引き込まれた生徒会書記でもある斉藤真由美。
「北川さん、今説明するからしばらく待って。相沢さん別に悪い話じゃないから。真由美、今
日はプライベート、友人として来てもらったのよ」
「了解。それでどういうことなの?」
とりあえずゆうも警戒を解いたようだ。
「実は……その……来月のイベントの件なんだけど」
「2月のイベント?」
「そう、女の子にとって大切な日のことで相談が」
「わかった。2月12日ブラジャーの日。ブラジャーは1913年アメリカ人女性によっ
て発明され、当時はハンカチをリボンで結んだだけの簡単な物だったのよ」
いきなりオオボケをかますゆう、のっけからこれでは前途が心配である。しかしそのボ
ケに突っ込む人材がちゃんと居るわけで。
「ゆう、確かに貧乳のあんたには寄せ上げは重要でしょうけど、普通の女の子のはもっと
重要な日があるでしょう」
「えっ、じゃあ2月9日、肉の日でもあり、手塚治虫の命日であるマンガの日。誠にとっ
ては最重要の記念日ね。あと雪雄推奨の2月22日にゃーにゃーの猫の日」
貧乳と事実を指摘されややむくれたゆうであるが、それでも思いついた日をあげてみる。
むろん、居候の沢渡誠と従兄弟の水瀬雪雄の影響であるのだろう。
「違うでしょう、もっとずっと重大な日があるじゃない。あんたの特殊な趣味の知り合い
のことは忘れなさい」
「えーなんの日?もう思いつかないよ」
ゆうの疑問への純の回答を期待に満ちた瞳で待つ静香だが……。
「2月15日お菓子の日よ。甘いものは女の子のあこがれよね」
ドンガラガッシャーン!豪快に転ける静香。
「ねえ静香、パンツ見えてるわよ」
冷静に突っ込む真由美。
「そうじゃないでしょう。食い気以外でもっと大切な日があるでしょう」
豪快に転けたわりにはサッと立ち上がり、語気を強める静香である。
「わかった、バスガールの日。1920年東京で日本最初のバスガールが誕生。女学生で
も和服の時代に黒のツーピースというハイカラな恰好だったのよ。今の時代女性と職業の
関係は重要よね」
こういういらない知識だけは詳しいのが相沢ゆうという少女である。
「それは確かにそうだけどね、そうじゃないでしょう、ウッウッ」
いい加減に泣きが入ってきた。
「ああものすごく大切な日を忘れた」
「そう、そうでしょう北川さん」
この時点で既に人選を悔いている静香だが最早後の祭であり、はかない望みを潤に託す
しかなかった。
「あっ、わたしも思いだした」
「ゆうもわかった。じゃあせーので」
「「せーの、節分(建国記念日)」」
予想通りまたもや外してくれる漫才コンビ。
「あのねー、確かにどっちも大切な日だけど、女の子と関係ないでしょう」
かなり苛ついてきた静香は締めかからんばかりにゆうに詰め寄る。
「女の子、女の子ねえ、わかった2月8日針供養。天野が言ってたから間違いなし」
「ちっがーう、2月14日よ14日、14日に決まってるでしょう」
「ああなんだ14日ね、14日最初からそう言ってくれればいいのにねえ潤」
「そうよねゆう」
「はーはー、やっとこれで話が進むのね」
ようやく本題に入れそうで安堵する静香だが、世の中そんなに甘くない。
「2月14日って言えば、決まってるわね」
「うんネクタイの日」
「ああチョコレートの日ね」
「煮干しの日よ」
ドンガラガッシャーン!今度は真由美まで加わってのボケの三連発に、またもや豪快に
転ける静香。
「静香、いい加減にしないと怪我するわよ」
「生徒会長が備品を手荒く扱って良いの?」
「そんなに大きな音を立てたら迷惑だよ」
誰のせいなのか全然わかっていないらしいずっこけ3人組であった。
さすがに二度目なのでダメージが蓄積しているらしく、立ち直るのにしばらくかかっ
たが、机に手を掛けてどうにか立ち上がる。
「なんなのよそれは、チョコレートやネクタイはまだしも、煮干しの日って、相沢さん、
あなた舐めてるの?2月14日って言ったらヴァレンタインに決まってるしょう」
「やあねえギャグに決まってるじゃない。久瀬さんからかうと面白いんだもん」
北川潤、ギャグに青春をかける女であった。
「御免なさい、自分に縁がないから全く思いつかなかった」
殊勝な仕草で深々と頭を下げるゆう。この子は本気で天然だったようだ。
「あはは御免静香、お堅い静香とヴァレンタインがどうしても結びつかなくて」
笑いを懸命にかみ殺す真由美、こちらは親友なるが故の悲劇(と言うほど大げさなもの
でもないが)であろう。
それから5分後、静香はどうにか気を取り直して事情を説明し終わった。
「要するに、舞人にヴァレンタインのプレゼントをしたいけどどうしたらいいのかわから
ないってことなのね」
「なるほどなるほど。勉強には自信があっても、こういう普通の女子高生向けのイベント
には疎いから、普通の女子高生であるわたしたちの意見が聞きたいと」
「そうなのよ、ようやくわかってくれたのね相沢さん、北川さん」
かなり疲れた表情の静香だが、原因の一つは恥ずかしがって遠回しな表現を多用した彼
女にもあるのだが本人は気が付いていなかった。
一方普通の女子高生のサンプルとして潤とゆうをチョイスしたのは失敗ではなかろうか
と真由美は思ったが、なにか以上にテンションが上がって着た他の3人に口を挟む隙がな
い。もとより影が薄い、もとい押しの弱い少女なのである。
「よし、ここは久瀬さんのためにこの北川潤一肌脱ぐわ」
「ありがとう北川さん」
「って待ちなさい潤、なんで本当に服を脱ぐわけ」
「いやあねえ、こうやって裸になって体にリボンをかけてわたしを食べてっていうのが」
「それなにか違う気がするよ」
「素晴らしいわ北川さん、それが女子高生の心意気なのね」
潤の言葉を遮り疑問を呈しようとしたゆうだが、その時ずずいと静香が身を乗り出してきた。
「ゆう、それは貧乳のあなたにはお勧めじゃないけどこれは定説なのよ」
「うっ、そうなのかな」
「そうなの」
自信たっぷりにそう断言されると、スタイルの弱みがあるゆうは思わず納得してしまい
そうになるのだった。
「そうね、やっぱりそれが定番よね」
やはりあっさり説得されてしまったようだ。
「ちょっとちょっと、相沢さん、静香、それ絶対に騙されてるって」
「ふむふむ、その見えそうで見えないリボンのかけ方がこつなのね」
「へーさすが潤、お勉強はペケだけどこういうことは詳しいのねえ」
この場におけるただ一人の常識人真由美が突っ込んでいるのだが、いかんせん押しが弱
く二人とも聞いちゃいなかった。静香に至っては熱心にメモなど取っている。
「駄目だわ、わたしじゃあこの暴走少女隊を止められない。……しょうがない水瀬君にあ
げるチョコの準備でもしようっと」
なにか間違った方向に進みつつある友人達を見限って、そっと部屋から出ていた真由美
だった。
「けど潤や久瀬さんはそれなりのスタイルだけど、わたしは胸ないもんな。この手は使え
ないわね」
「大丈夫よ相沢さん、わたしの情報だと倉田さんはシスコンでロリコンよ。裸で駄目なら
スク水当たりで迫れば効果ばっちり」
「そうそう要は工夫すればいいのよ。わたしも美坂君の趣味に合わせるんだもん」
「ありがとう、潤、久瀬さん。わたしやってみる。やっぱり持つべきものは友達よね」
がっしり手を握り合う3人、美しい友情である?
そしてヴァレンタイン当日、生徒会長室に呼び出された川澄舞人。
「久瀬、何の用?」
なぜ呼び出されたのか見当も付かず不審そうな表情の舞人が会長室のノックすると、中
から静香の返事があった。
「ドアは開いてるから入ってください」
「わかった」
舞人が中に入ると、そこには潤の入れ知恵通り裸になってリボンを巻いた静香がいたの
だが……。
ブーッ!舞人は最初目に入ったものがなんであるのか理解できなかったようだが、室内
の光景を認識した途端、大量の鼻血を吹き出しながらひっくり返った。
「キャー!川澄君しっかりしてー」
純情な舞人には刺激が強すぎたようだ。
幸いこの光景は誰にも目撃されなかったので、生徒会長校内破廉恥行為で退学事件は未
遂に終わったのだった。合掌。
その頃真由美は首尾良く意中の人水瀬雪雄にチョコを渡していた。
「水瀬君、これどうぞ」
「わー、嬉しいな斉藤さん。僕なんか一個ももらえないかと思ったよ。ゆうなんか居候の
くせに義理チョコもくれないしさ」
「わたしは水瀬君一筋よ」
「いやあ照れるなあ」
しかし明るく陸上部長でもある雪雄は結構人気があるのである。変わり者のゆうはとも
かく、5個や6個のチョコは軽いところだろう。
「ふっ、幸い上手くいったよね。相沢さんにはちゃんと釘を差しておいたし、ライバル撃
滅のため色々苦労した甲斐があったわ」
「うん、今なにか言った?」
「ううん、なんにも」
雪雄に向かってにこやかに微笑む斉藤真由美、押しは弱いが恋のためなら非常手段も辞
さない少女であった。
ちなみに、潤とゆうのヴァレンタイン作戦がどうなったのかは、残念ながら一切記録に
残されていない。
一時期このみと天いなの恵美梨が似ているという話があったけど、
反転した場合好巳と恵もやはり似ているんだろうか。
374 :
アイゼナッハ:2006/01/23(月) 23:50:49 ID:N7H0O1NN0
それを言うなら木田時紀と貴明だって似てなくもない
あげるなよ
鳩2SSマダー?
>>367-372 実に楽しいカルテットだな彼女たちw
純情キャラ(ややボケ系)が勢い余って裸リボンというのは裏定番だよね。
>2月12日ブラジャーの日
>2月9日、肉の日でもあり、手塚治虫の命日であるマンガの日
>2月22日にゃーにゃーの猫の日
>2月15日お菓子の日
>バスガールの日(2月2日)
こんな記念日があるなんて全く知らなかった俺。一つ賢くなってしまった。
どうでもいいけど、まーりゃん先輩の一人称は「おいら」だとオモタ。
8頭身のタマ兄はキモイ
電波がきた。
反転リサと反転宗一がなかなか子供をつくらないのに苛立って
コンドームの生産中止と牛肉輸入禁止を解くまで経済制裁を発表し日本政府に圧力をかける大統領
>>381 そして驚くべきことにマイケル大統領
だめだ勝てねぇ
>>381 一日ぶりに書き込みあったかと思ったら自己レスかよ
朱鷺乃隷属ENDになって、明日馬さん化した透を見てみたい。
きっとベッドヤクザになって朱鷺乃やしーちゃんをいい声で啼かせてくれることだろう。
明日馬と違って、あくまでも二人を独り占めしてそうだな。>ベッドヤクザ透
>>381 レッツパーリィィィ!!の彼ですかw
しかしあの人の場合、経済制裁なんてまどろっこしい手段じゃなくて
反転宗一のとこに自ら直談判しに行きそうな悪寒
一見強気なようで攻められると案外脆いときのん。
墜とすのは簡単そうだよね。
透「この女陥落(おち)たっ!!」
こうですか? わかりまs
>>387 むしろ
朱鷺乃「愛・人・契・約!」
でお願いします、ジュリエット
>>387 自分で書き込んどいてなんだが、明日馬さん辺りは実際にこんな風に思ってそうだよな。
>>388 つまり、それはときのんを後ろからやりたい放題好き放題って事か?
もちろん…よろこんで…!
「してあげるよ」
と言った瞬間顔が黒明日馬モードになって妖しく歪む訳だな。
そんな透に恐れおののくときのん。
が、気づいたときにはもう遅く、さんざんイかされた挙句中田氏されまくって、
いつの間にか体には首輪と手錠がかかってるんだろうな。
ついでに、自分のことを想っているしーちゃんを利用して、
自分なしでは生きていけなくなるまで墜とし、
同じく透依存症になった朱鷺乃にわざと見せ付けて、
自分への嫉妬を煽る、なんてのも見たい。
391 :
381:2006/01/28(土) 13:30:25 ID:7HL0+AnK0
>>385 ンフフフフハハハハ!!!!!
その通りだよマイコーゥ!
そしてこのスレだけに奴も反てうわなにをs(ry
あのパワードスーツで直談判は勘弁
>>382 ( ̄□ ̄;;;
カチャ
;y=ー( ゚д゚)
;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
明日馬モードになった透は恵美梨も毒牙にかけるんだろうな。
いつもどおり人畜無害なふりをして後ろから……
そしてその光景を朱鷺乃に見せつけ(ry
>>397 むしろ恵美梨を朱鷺乃に差し出させるもしくは恵美梨を朱鷺乃に犯(ry
それとも朱鷺乃を恵美梨に調教させ(ry
394 :
393:2006/01/29(日) 06:55:18 ID:S61nxox7O
恵美梨と朱鷺乃か…
これで雪雄?シナリオだと素敵な修羅場ゲーになりそう。
朱鷺乃に童貞を奪われ、あれこれ悩んでいるうちに恵美梨に捕食されw
最終的に自殺する気力が無くなるまで木田姉妹に絞り尽くされそうだなw
雪雄ってメンタリティがエロゲの主人公っぽいしね。
朱鷺乃と功が屋上でだべっているところを真帆に見つかり、
二人の関係を勘ぐられて真帆に対抗意識を燃やされ困惑する朱鷺乃。
という場面が思い浮かんだ。
しーちゃん vs ときのんのバトルを見てみたい。
しーちゃん初登場シーンでガンの飛ばし合い、
バイト先の維納夜曲で偶然カチ合い大口論、
人気の無い屋上でビンタ合戦、とか。
二人とも美人(なはず)なので、クラスの名物になっていたりw
そして二人の板ばさみになるトン子
百合んゆりん空間
学校に着いた後あたしたちは環さん、このみちゃんと別れた。
別れる際環さんに今後の行動について念を押して注意されたのは言うまでもない。
ああもうあたしって何でこううっかりしてるんだろ!
この性格のせいで昔から兄貴に何度殺されかけたことか。
はっきり言って兄貴の規律や礼儀へのこだわりは異常の域だと思う。
自分が爺さんに厳しく躾けられたからってそれをあたしにまで求めるのはどうかと思うわけ。
貴子も貴子で案外失礼で「喋らなければモテるんじゃない?」とか言うし。
うう…恋愛帝国主義のブルジュワジーに言われても悲しいだけだわ……。
あたしも天然キャラに生まれれば良かった。
天然といえば、この絵に描いたような天然男と暫く二人きりというのも不安である。
ふとそいつの方を見れば何を言ったらいいか分からないって顔でこちらを見ていた。
「そのさ…まあ何か困ったことがあれば何でも言えよ?
お前まだこっちの世界に慣れてないだろうし」
そいつから出た言葉は意外なまでに優しかった。
貴子と違って案外こいつはしっかりしているのかもしれない。
他人の面倒までみたくなってしまう性分まで同じなのか。
「お気遣いありがとう。なるべくアンタの手間はかけさせないようあたしなりに善処するわ。
環さんにも迷惑かけたくないし」
そう言ってあたしは下駄箱から靴を取り出した。一回り大きい靴のサイズは何だか新鮮だった。
……けど、この靴何か薄汚れてない?
あきらかにほとんど家に持って帰ってませんって雰囲気だし。
しかも微妙に踵が潰れてるのは踵を履き潰したからだろうか。
ああもうこれだから男の子って! よし、この靴は今日にでも家に持って帰って洗おう。
この調子だと体操服まで同じ有様になってそうで今から不安だ。
そんな事を思って靴を履いていると、アイツから小さな悲鳴が上がった。
「痛ッ!」
その悲鳴はどうやら靴を履いた瞬間に上がったものらしく、
アイツは慌てて靴を脱ぐとそれをひっくり返す。
そこから出てきたのは無数の画鋲だった。
「が、画鋲……」
「…またあの子たちか……」
呆気に取られるあたしとは裏腹にアイツの声は何だか慣れと諦めが混じった力のないものだった。
こっちの世界にもこんな陰険な嫌がらせをする奴がいたんだ。
一瞬瑠璃君の顔を思い浮かべる。
けど、恐らく犯人はこっちの世界の瑠璃君じゃないだろう。
こっちの世界の瑠璃君はどうだか分からないけれど、
向こうの瑠璃君は貴子に対する嫌がらせが成功した試しがなかった。
何故かと言えば瑠璃君はとんでもないお馬鹿さんだったのだ。
貴子を落とそうと掘った落とし穴に自分で落ちたり、貴子の下駄箱に突っ込んだ
果たし状の中身を間違えて自分の赤点の答案を入れたり…
と、面白いくらい自爆してしまう子だった。
ついでに言うなら物凄く純情で、それを知ってる双子の兄の
珊瑚君が瑠璃君特攻の際に貴子のスカートを捲ったり、
突き飛ばしてうっかりおっぱいタッチなんていう
アクシデントが起こる度怯んで撤退する破目になっていた。
あたしも最初は珊瑚君が無邪気に悪気なくやってるもんだとばかり
思ってたけど、最近は全部計算ずくでやってる気がしてきた。
今では珊瑚君がわざと煽って瑠璃君を特攻させ、そんな瑠璃君にあたふたする貴子と
静かにキレてる兄貴を見て面白がってるようにすら見えた。
しかし無邪気キャラで通ってる珊瑚君は貴子本人にすらその行動を咎められないのが凄い。
下手したら兄貴より計算高いんじゃないかと勘ぐってしまうほどだ。兄貴が怒っても
貴子が庇うもんだからその行動はエスカレートするばかりだし。
弟の瑠璃君が不憫でならない。
最近は同じ学年とのことで、好巳とも親しかったようだけど、好巳が珊瑚君みたいに
無邪気を装った策士になったらどうしようと少し不安だ。
あの馬鹿に限ってそんなことはなさそうだけど。
一時期ヤケになった瑠璃君は貴子の恥ずかしい写真を取ろうと躍起になっていたのだが、
それを知った兄貴に逆に変態盗撮犯に仕立て上げられてしまい、それ以来嫌がらせを止めた。
そんな瑠璃君が叩かれたかと言えば実はそうでもない。
みんな彼の自爆ぶりを微笑ましく見守り、むしろ次はどんな事を
仕出かしてくれるのかと影でこっそりとネタにされたりしていた。
とゆーか、あの兄貴を敵にした時点で馬鹿な奴だな〜
程度にしか思われていなかった気がする。
瑠璃君と兄貴の勝負は誰も瑠璃君に賭ける人がいなくて賭けが成立しなかったくらいだ。
ちなみに、その状態を一番面白がっていたのは他でもない珊瑚君だ。
本人達だけが真剣なやり取りは外野からは猫のじゃれ合いくらいにしか思われていなかった。
そんな瑠璃君がとても哀れで、そしてその自爆っぷりがあまりに可愛かったので
貴子に頼んでWデートさせて貰ったけどあたしは見事に玉砕してしまった。
でもその時はWデートというより明らかに珊瑚君と瑠璃君の兄弟の絆を確認しただけという感じで、
貴子ともラブラブっぽい雰囲気じゃなかったのにはちょっと安心した。
その時兄貴があたしと双子の恋を全力で支援してくれたのは、
貴子にくっつく悪い虫をあたしに押し付けることで潰そうという打算があったに違いない。
自分の野望成就のためには実の妹すら利用するなんて実にえげつない兄貴である。
あんな奴が将来政界トップにでもなったら日本の未来はお先真っ暗だ。
でも、貴子が双子と仲良くなった時、外面では余裕を装っていたけど
実は内心物凄く必死だったのはちょっと可愛かったかもしれない。
その時のことを全校生徒に広めたいくらいだけど、そんなことをしたら
あたしは確実にお嫁に行けない体にされてしまうだろう、色んな意味で。
そういえばあの双子は今どうしてるのかしら?
恋破れたとはいえ一度は惹かれた相手、ちょっとこっちの世界でも会ってみたい気がする。
惹かれたといえば久寿川先輩。先輩もどうなってるのか気になる。……怖いもの見たさで。
何となく見た後でショックを受ける自分が想像に容易いけど。
こっちの世界では向こうで惹かれた相手がことごとく同性になってるから
素敵な出会いなんてとてもじゃないけど期待できそうもなかった。
そう、教室に向かうまではあたしもそう思っていたのだ。
「あ」
「?」
教室の近くへ来るなり、アイツが物凄く嫌そうな声を出した。
それを不思議に思ってアイツの視線の先を追ってみれば、
そこには奇跡の体現とも言える王子様が降臨していた。
これぞ運命の出会い!
その人を見た瞬間あたしは実感したの。
彼はこの絶望の世界に舞い降りた唯一の光! まさに奇跡のプリンス!
電撃が走るような出会いとはこのことだわ。
きっと彼とあたしは前世からの恋人! 運命の相手!
知的さを醸し出す鋭利なラインの眼鏡。その奥から鋭く光を放つ冷静な瞳はまるで宝石のよう!
スラリと高い身長に、感情を読ませないポーカーフェイスは大人の男の余裕を感じさせるし、
その手に収まっている本はきっとこれからあたしと
彼の愛の物語が紡がれるバイブルに違いないわ。
何となく、向こうの世界の出逢ったばかりの頃の久寿川先輩を思い出させた。
久寿川先輩も背が高かったし、最初は凄くクールな人だと思ってたから。
今では彼の色んな表情が見られるようになったけど、
最初の頃久寿川先輩はポーカーフェイスで少し怖い印象だった。
その頃の久寿川先輩に少し雰囲気が似ているかもしれない。
でも、それを抜きにしたって目の前の彼は素敵な人! ああ神様ありがとう!
彼と出会う為にあたしはこの世界にやってきたのね!
背が高くて、年上で、しっかりした人が好みのあたしのストライクゾーンど真ん中!
お父さん、お母さん、長すぎる氷河期を越えてあたしは今春を向かえ、新世紀を走り抜けます!
ハネムーンベイビーはもうちょっと待ってね。
兄貴、悪いけど結婚式はあたしが先にあげるわ、恨まないで。
貴子、今までありがとう。あたし、こっちの世界で幸せになるから!
そんなあたしの想いがテレパシーで通じたのか、彼がこちらに歩いてくる。
出逢った瞬間に以心伝心だなんてもうやっぱり前世からの相手としか思えないわ!
あたしの目の前に立って彼が口を開く。
ああ駄目、こんな往来で愛の告白なんて…恥ずかしい。
そんなあたしの恥じらいを理解してくれたのか、彼はあたしから目を逸らして言った。
「河野君、久しぶりだね」
「え…?」
その言葉にあたしは思いっきり拍子抜けした。
彼は目を逸らしたんじゃない、最初からあたしではなくアイツの方を見ていた。
「小牧さんに用事が会ったんだが…彼女が何処にいるか分かるかい?」
「…残念ですが、知りません」
……何だか思いっきりアタシを無視して会話が進行している。
アイツは話しづらそうに顔を背けているし、何となくとても気まずい雰囲気である。
「…小牧さんに何か用ですか?」
「ああ、書庫の件でちょっとね。…相変わらず君は彼女に協力しているのか?」
「…ええ。俺には、小牧さんがしていることが無駄なこととは思えませんから」
人の良さそうなアイツからは考えられないくらいに無愛想な態度で、彼とアイツはあたしには分からない会話を続けている。
いや、似たような会話をあたしは知っている。
あれは確か…貴子と……。
「も、もしかして……」
ある人物に思い当たってあたしは愕然とした。
何せ運命の出会いが一瞬にして絶望の邂逅に変わる可能性に気付いてしまったのだから。
「あ、あの!」
あたしは思わず目の前の彼に声をかけてしまった。
「? 君は…?」
「も、もしかして貴方、図書委員長ですか…?」
「? そうだが」
いやあああああ! 悲劇、悲劇すぎるわ! 神様の馬鹿ぁ!
うう…運命の出会いが実は宿敵との再会だったなんて…運命って過酷だわ…残酷すぎる。
向こうの図書委員長といえば、貴子と委員長に好き勝手な言い掛かりをつけて目の敵にしてくる嫌な女だった。
彼女の必死な気持ちも分からなくもないけど、あのキツイ態度があたしはどうにも苦手だった。
久寿川先輩も彼女には随分と手を焼いていたみたいだし。
言われてみると彼女と目の前の人の雰囲気はどことなく似ている。真面目そうな所とか堅物っぽい所とか。
あっちの図書委員長と切り離して考えられなくなって、あたしは一瞬で終わってしまった恋に絶望した。
現実は辛く残酷だわ…。乙女の恋すら一瞬で潰してしまうなんて……。
「あの…その…大丈夫かい……?」
思わずその場で項垂れてしまったあたしに彼が居心地悪そうに問うてきた。
切ない…こんなに素敵な人なのに恋することができないなんて。
この人に恋をすることは何となく貴子への裏切りのように思えた。
別の世界とはいえ親友を苦しめている人物と親しくするのは気が引ける。
それにこの人に惹かれれば惹かれるほど、向こうに戻った時に絶望してしまうのは目に見えている。
さよなら、あたしの恋。そしてこんにちは、寂しい一人身生活。彼氏いない歴は絶賛更新中。
……何か凄い寂しくなってきた。
「雄二、ほら、早くしないと遅刻するぞ」
あたしが一人で項垂れていると、アイツが手を差し伸べてくる。
図書委員長はどうやらあたしのただならぬ様子に知らない間に急いで退散してしまったらしい。
「…あたしって、男運に恵まれない星の下に生まれてきたのかしら……。
そうね…あの兄貴が実の兄って時点であたしの男運のなさは決定的だったのかも……」
「? お前、何一人でブツブツ言ってるんだ?
それよりいい加減立たないと遅刻するぞ。みんなこっち見てるし」
気がつけばあたしたちの周りに人だかりができていた。
今更のように凄く恥ずかしくなってあたしは大急ぎで立ち上がる。
そしてちょっと呆れたようにこっちを見るアイツの手をガシっと握って問うた。
「ねえ、あたしって女としてそんなに魅力ない?
そりゃあ胸はないかもしれないけど料理は人並み以上にできる自信はあるし、
あんまり女らしくないかもしれないけど男っぽいわけじゃないと思うの。
あたしに足りてないのって何? 色気? 頭の良さ?」
あー、何か言ってて凄く悲しくなってきた。あたしっていい所全然ないのかもしれない。
あたしは環さんみたいに美人でナイスバディじゃないし、このみちゃんみたいな可愛さもない。
それに貴子みたいな守ってあげたくなるような女の子らしさ、
みたいなのも決定的に欠けてる気がする。
そう考えると段々へこんできた。
昔っからあたしってそうなのよね…褒められるのはいつも兄貴ばかり。
だけど兄貴はいつも他人の期待に応える為に
努力してるのも知ってるから憎むに憎めなかった。
兄貴の自分に厳しい所は正直少し憧れるし。
誰かに愛されて必要とされたかったけど、
あたしはいつもそのやり方が分からなくて一人ぼっちだった気がする。
好巳と貴子だけはそんなあたしを兄貴と比べることなく接してくれたけど、
気がつけば好巳も貴子が好きだった。
段々と大人になるに連れてあたしたちは変わっていった。
今まで男と女なんて意識したことなかったのに、
兄貴と好巳は貴子を好きになって女の子として必要とした。
いつか兄貴や好巳も貴子と特別な関係になってあたしを置いていってしまう気がした。
それを実感する度あたしはたまらなく寂しくなって
ますます誰かに愛されたい気持ちが強くなった。
けどいつだってそんな気持ちは空回った。不器用なあたしには誰も振り向いてくれなかった。
気がつけばあたしの周りには誰もいないような気がした。
でも貴子だけは何も変わらずにあたしを必要としてくれた。
臆病で傷つきやすいあの子を守ることがあたしの使命なんだとずっと思ってた。
けれど今、あたしはその貴子さえ失ってしまった。
今ではきっとこっちの世界のあたしが貴子の側にいて
あの子を守ってやってるんだろう、不器用なあたしよりずっと頼もしく。
居場所がなくなったあたしは一体どうすればいいんだろう。
「ふえ……」
「お、おい…」
やだ、何で涙なんて出てくるの。泣きたくなんてないよ。そんなに弱くなりたくない。
でも不安で仕方なくて、あたしは涙が出るのを止められなかった。
同じ校舎、同じ風景、同じ教室。それでもここにあたしの知ってる人は誰もいない。
もう誰もあたしのこと「悠里」って呼んでくれない。
誰もあたしを必要としてない。あたしは独りぼっちだ。
独りで生きていけるほど強くなかった。誰かに支えられたい、甘えたい。でもそんな人どこにもいない。
「っく、うぅ…っ……」
一度出た涙は止まらなかった。大勢の人が見てるのにあたしは動けない。
こんな姿見られたくないのに、あたしはもうどうにもならなかった。
誰かに抱きしめてもらいたい、優しくしてもらいたい。
緒方理雄も貴子もいないこの世界で誰でもいいからあたしを必要として欲しい。
一度糸が切れたあたしは寂しさに押し潰されそうで、ただ泣くことしかできなかった。
向こうの世界では貴子がいてくれたから、こんな風に泣くことなんてもう何年もなかったことなのに。
そんなあたしの手を誰かが力強く握って、引っ張ってくれる。
「ちょっとこっち来い」
そう言ってあたしの手を握って引っ張っていったのはアイツだった。
その温もりが、空っぽのあたしの心に沁みこんでくる。
あたしは引き摺られるままにアイツについていった。
長い長い階段を渡り終えたその先にあったのは屋上だった。
毎日貴子や兄貴達とお弁当を食べたその風景も向こうと変わらない。その懐かしさにまた泣きたくなる。
貴子も兄貴も好巳もここにはいないことを実感して。
「ここなら誰も見てないから…!」
「え?」
グイっと体が引き寄せられる。ポフっと顔が埋まったのはアイツの胸の上だった。
兄貴なんかに比べると随分と華奢だし、貴子みたいな柔らかさもない。
けど、その温もりは確かで、あたしの心を落ち着かせた。
「俺からもお前の顔、見えないから…だから……」
その後言葉が続かなかった。本当に不器用。
俺の胸で泣けって、そんな一言すら上手く言えないなんて。
でも、そんな所が尚更貴子に似てる気がしてあたしはまた涙が出てしまった。
こうやって貴子もあたしが辛い時によく抱きしめてくれた。支えてくれた。
その貴子の体とは全然違うけど、それでもこいつは貴子と同じことをするから、
あたしはここにいてもいいのだと言われてるような気分になってしまった。
こんなあたしでも受け入れてもらえるような気がした。
「ふえ…ぅ、あ…うああああんッ!」
その日あたしは、子供みたいに泣きじゃくった。そんなことはもう何年もなかったことなのに。
弱くなりたくなかった。泣いたら誰にも好きになってもらえない気がしてた。
だからいつだって馬鹿みたいに明るく振舞って、他人に愛される為に必死だった。
けれど、あたしは全てを失って、もう踏ん張るだけの力もなかった。
今はただ、ポンポンと背中を優しく叩く温もりがあたしの心をここに引きとめてくれる。
かけがえのない温もりだと思った。
その時感じたアイツの鼓動の速さや温もりを、今でもあたしは忘れていない。
双子のいい名前が思いつかなかったのでとりあえずそのまま…姓が殿薔薇ってことでw
>>400 しーちゃんが鬱薔薇様なら朱鷺乃は何薔薇になるんだろうw
一年の頃のまーりゃん先輩は浩子にセクハラしまくっているような気がする。
>>409続編キタコレ!次にも期待してます
あと、たぶん天使様がみてるはこんな感じ
透子・新入生。何かの手違いで朱鷺乃の妹に
しーちゃん・朱鷺乃を嫌っていたが、透子を妹にしたかったけれど朱鷺乃に横取りされてさらに関係が悪化。
朱鷺乃・透子の姉、駄目人間
明日菜・朱鷺乃の姉、諸悪の根源
月島拓美「風車を早く止めなさい
瑠璃男を殺しに行きなさい」
>>412 長瀬祐子「楽しかったあの頃に私たちが戻れないのは
煌々と月の照るマナビヤの上で
ラヂオみたいに巨大な電波を
ちりちりと飛ばす瑠璃男がいるから」
>>401-408 最後ちょっとエエ話だな…GJ
しかしこの場面、客観的に見ると「貴明の胸に抱きとめられ泣きじゃくる雄二」という
あまりと言えばあんまりな光景なんだよなあw
>>414 敢えて気付かないフリをしていたんだから、確認しないでくれw
ところでおまいら
執事喫茶なるものが近々マジでできるらしいな。
メイド喫茶も反転の時代か……
だね
『ハヤテのごとく』のようなチンピラ執事ならどうでもいいが、
『ダイターン3』のギャリソンみたいなのが「旦那様」とかいって給仕してくれるなら、
一回くらいはいってみたいような気もする。
メイド喫茶で「お嬢様」とか呼ばれてる腐女子と同じような発想?
なんかテレビでホストの特集番組見たんだけどさ。
あれってメイド喫茶と何が違うだって思った俺は何か間違ってるか?
痛々しさって点では何も変わらない気がする……。
せっかくだからスレの内容に絡めてみよう。
小遣いが0になるまで通いつめる悠里、
そんな悠里に連れられて嫌々つきあう貴子。
後でそのことがタマ兄と好巳にバレる、
後日もう一度行ってみると店員の中に顔見知りの幼馴染が……
むしろ家庭内ホストクラブを開設するタマ兄。
好巳とタマ兄に(強引に)かしずかれる貴子。
ほったらかしの悠里
>>420 反転ヒロインズのホストクラブ(或いは執事喫茶か?)を幻視した。
……結構、面白そうだな。
>>421 さすが悠里だ、ほったらかしでもなんともないぜ!
「俺が何で怒ってるか、二人とも分かっているね?」
「―……」
凄く気まずい沈黙だった。目の前には呆れたような顔で仁王立ちしているタマ兄がいて、
私の隣には怯えながらもタマ兄に反抗的な視線を送っている悠里がいる。
悠里は私と同じく正座だ。
蛇に睨まれた蛙とでも言うべきか、呆れつつも怒っている
ようなタマ兄を前にして私たちはただ黙るしかなかった。
「…まったく、お前にはいつも手を焼かされるよ。
大方たー子はお前に付き合っただけなんだろう?
自分独りならまだしも、周りの人間を巻き込むなんて…恥知らずにもほどがある。
もう少し向坂の人間として自覚を持ったらどうなんだ?」
タマ兄が少し厳しい口調で悠里にお説教をする。
規律とかそういうのに厳しいタマ兄にとって悠里の行動はたまに許容範囲を超えるらしい。
確かに今回の件は私もやりすぎ…とは思ったのだけれど。
そしてそれを止められなかった私にも責任がある…と、ちょっとシュンとしてしまう
私とは逆に悠里はキッとした視線を送ると、タマ兄に食いついた。
「なによ、兄貴だって自分の好きなことにはお金つぎ込むじゃない!
知ってるんだからね、兄貴が何かよく分かんない時代劇のDVDのBOXを大人買いしてきたこと!
しかもセットで新品のDVDプレイヤーまで買ってきたって言うじゃない。
あたしのやってることと何が違うって言うのよ!?」
「歴史に残る名作とお前のくだらない趣味を一緒にするな!
大体お前のやっていることは尽くされる事で
自己満足を満たす為の馬鹿馬鹿しい行為じゃないか。
そんな一時の余興の為に身を滅ぼすなんて馬鹿らしい…。恥を知れ」
「ふーん、じゃ、兄貴は貴子がメイドさんルックで
尽くしてくれるって言っても心惹かれないわけね?」
「それは……」
「ちょっと、何でそこで私の名前が出るの!」
しかもタマ兄も何でそこで否定しないのよ。
今回の件は悠里が出来たばかりの、都市部に正式に
オープンする前に実験的に開店した執事喫茶に毎日通いつめて
貯金を全部使い果たしたことが原因で、タマ兄のお説教が始まった。
何でこんな街に…って最初は思ったけど、
どうやらバックには来栖川グループがついているようで、
うちの学校には昔来栖川グループの御曹司が通ってたとかいう噂が
あるくらいだから実験的に設置するには丁度良かったのかもしれない。
来栖川グループが色々な事業に手を出しているのは知っていたけど、
何だか凄いことに挑戦したなぁという気がした。
メイド喫茶っていうのがあるのは知ってたんだけど。
毎日行列ができるほどの盛況ぶりだったから
戦略としては成功だったのかもしれないけど。
お客さんには悠里みたいな人が沢山いた。
悠里はようやく念願叶ったとかでオープン初日から私を連れて遊びに行って、
それ以来夢中になって毎日のように通い始めてしまった。
何でもお気に入りの子ができたとか。ちょっと緒方理玖に似ている人だった。
でも男が苦手な私は悠里みたいに夢中にはなれなかった。
店員さんが男の人しかいないってのは何だか凄く緊張したし、
甲斐甲斐しくお世話されるのも変な感じがした。
悠里みたいな家に使用人がいるお嬢様はそんなの慣れっこなのかもしれないけど、
私はやっぱり話しかけられるだけで緊張してしまう。
ちなみに、悠里が執事喫茶にのめり込んだのはその使用人も原因の一つかもしれない。
両親が家を空けがちで留守の間家を守る必要があったためか、
向坂家の使用人はムッキムキで髭面のおじさんだったらしい。
私はよく知らないけど、豪快な人で悠里を全然女の子として扱ってくれなかったとか。
いつも「あたしが求めてるのはあんな暑苦しいオッサン
じゃなくて従順な美少年なのよー!」とか叫んでいた。
タマ兄も好巳みたいな素直で従順な男の子は好きみたい
だから案外あの二人の好みは似ているのかもしれない。
でも悠里は好巳みたいな子供っぽいタイプは
問題外なんて言ってたから理想は結構高い気がする。
悠里の好みのタイプを総合するとタマ兄になる気がするんだけど、
本人の為にこれは言わないでおいてある。
で、そんな風に理想とは程遠い執事さんとの生活のせいか、
理想の執事さんと巡り逢った悠里はタマ兄に内緒でズブズブとのめり込んでしまった。
私は男の店員さんにオーダーをするのが苦手だったこともあって、
行っても毎回飲み物くらいしか注文しなかったからまだしも、
悠里は毎日沢山注文したもんだから貯金はすぐに底をついた。
悠里のお気に入りの子にも自分を
可愛がってくれる常連さんとして認識されていたせいか、
ちょっと歯止めが利かなくなってしまったんだと思う。
で、お小遣いの早借りを要求した悠里を不審に
思ったタマ兄についにバレてしまって今に至る。
悠里はどうやらタマ兄には私と一緒に
毎日女友達の家で勉強会をしていると言っていたらしい。
よりにもよって執事喫茶で所持金を全て使い果たしたこと、
そして私と組んでタマ兄に嘘を吐いていたことが
重なってタマ兄の逆鱗に触れてしまったというわけだ。
タマ兄は嘘を吐かれたりするのが嫌いだから。
ちなみに、私は別にタマ兄を騙していたつもりはなく、
悠里がタマ兄に伝えてあるものばかりだと思ってた。
悠里も「心配いらないわ!」なんて言ってたし。今考えればもっと疑っておくべきだった…。
そんな風に落ち込む私を尻目に、タマ兄と悠里の口論はまだ続いている。
「お前の言っていることと俺の話は別物だろう。お前は歌手に対してといい、
手の届かない相手に自分の理想を押し付けて満足しているだけじゃないか。
所詮は他人、一時の関係。そんなものに金をつぎ込むなど馬鹿馬鹿しい。
理想を押し付けられた相手だって迷惑だろうさ、客はお前一人じゃないんだし」
「お客じゃないわよ! あたしと彼はそんなお金で繋がってるような仲じゃないの!」
「なら電話番号と住所の交換でもしたのか?
彼の家に遊びに行って両親を紹介してもらったとか?
そんな証拠もない関係を愛だ恋だなんて呼ぶこと自体が馬鹿馬鹿しい」
「うぅ〜……」
タマ兄の厳しい言及に悠里が涙目になっている。
口での勝負でタマ兄に勝てるはずがないのだ。タマ兄は悠里には情け容赦ないし。
何だか悠里が可哀相になってくる。
確かにタマ兄の言ってることはもっともだけど、
悠里は緒方理玖にしたって執事喫茶の子にしたって、いつだって本気だ。
そりゃちょっと惚れっぽい所はあっても遊びで全財産を捧げられるような子じゃない。
手が届かない相手だと分かっていても本気で惚れ込んでしまうのが悠里なのだ。
本気の相手との関係を馬鹿にされれば怒るのは当然だ。
しかも相手の言っていることが正しくて、言い返せない歯痒さは計り知れないだろう。
タマ兄に嘘吐いてた悠里も悪いけど、今日のタマ兄は少し悠里に厳しすぎる気がした。
「俺の言っていることが分かったな?
バツとして執事喫茶には金輪際近づくな。それに小遣いも暫くはお預けだ。
お前のことだ、どうせろくでもないことに使うに決まってる」
「なによ…なによ……人の気も知らないで……」
まずい。そう思った私は決死の思いでタマ兄にしがみ付いた。
「ち、違うの、タマ兄!」
「たー子?」
タマ兄の視線が驚いたように私の方に移る。悠里も私の行動に吃驚してるみたいだった。
「あ、あのね、本当は私が頼んだの、悠里に。執事喫茶に付き合ってくれって。
ほら、私って男の人が苦手でしょ? だから少しずつ直さないと駄目だなって思って…。
執事喫茶なら完全にお客様として扱ってくれるから普通の男の子と話すより気楽に話せるかなって…。
一度行ってみたら紅茶とか結構美味しくて癖になっちゃったっていうか…」
「たー子……」
こんな嘘じゃタマ兄を騙せないって分かってるけど、
悠里に執事喫茶に二度と近づくなっていうのは
あまりに可哀相な気がして庇わずにはいられなかった。
それに、ここで止めないと悠里とタマ兄は本当に絶縁状態になってしまうかもしれない。
それだけは何としてでも止めなければならかった。
「悪いのは全部私なの…。だから責めるなら悠里じゃなくて私を怒って……」
本当はタマ兄に怒られるのは嫌だけど、これ以上悠里が傷つくのを見ている方がずっと辛かった。
そんな私をタマ兄がそっと抱きしめてくる。
「たー子、悠里を庇う必要なんてないんだよ?
言ってしまえば自業自得なんだし、あいつは一度痛い目みないと気が済まないんだ」
「―……」
「…ちょっと、兄貴の中であたしってどういう目で見られてるのよ……」
タマ兄に嘘を吐くのは心苦しいけど、それでも私は悠里の親友だから、
これ以上二人が争うのを見ていたくない。
そう思ってただ黙っていると、タマ兄が私の頭を優しく撫でてきた。
「優しい子だね、たー子は。……仕方ない、俺の負けだ。
今回はたー子の思いやりに免じて許してやる。その代わりお小遣いの前借りはなし。…いいな?」
「…まあいいわ。あたしも自分で調子乗りすぎたって思ってるし。これからは節度ってもんをちゃんと弁えるわ」
どうやら今回の件は丸く収まったようである。とりあえず悠里とタマ兄が絶縁なんてことにならなくて良かった。
そう思っていると、悠里がそっと耳打ちをしてきた。
「ありがとね、貴子。あたし、あの人に対してもうちょっと頑張ってみる」
「あの人って…執事喫茶の?」
「うん…叶わないかもしれないけど、本気だから。
だから本当にお金じゃない繋がりになれるよう頑張るわ。兄貴にもそれを認めさせたいし」
「そっか…頑張って」
悠里が本気の恋をしているなら応援してあげたい。馬鹿みたいな所もあるけど、根はいい子だから報われて欲しい。
さっきまでの涙を引っ込めて笑う悠里にそんな事を思った。
「しかし…理想の人を見つけるとすぐに惚れちゃうあたしより自分好みの子を
自分の理想通りに育てちゃう兄貴の方がよっぽど性質悪いと思うんだけどねぇ」
「何か言ったか?」
「べっつに〜」
「?」
悠里の意味深な言葉はその妙な視線と共に私には理解不能だった。
次の日、タマ兄に呼び出された私はタマ兄の家で信じられないものを見た。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
「お帰り〜、タカちゃん、ユウちゃん!」
「ええ〜!?」
執事喫茶の制服に似せた服を着たタマ兄と好巳が私達を出迎えて、私は腰が抜けそうになってしまった。
「あ、兄貴…悪い冗談はよしてよ……」
「いや、たー子が執事喫茶が好きだと言っていたからね。俺達が代わりをすればたー子はわざわざ通わなくて済むし、
お金も使わずに済むから丁度いいだろう。とゆーわけで、悠里、執事喫茶に行くのは勝手だが今度からは独りで行けよ」
「…つまりは悪い虫がつきそうな所へ貴子を連れて行くなってことね。貴子、初々しい態度が他の客と違うとかで執事さんにも
うけてたみたいだしねー。あーもう分かりましたよ。
あたしは独りで行ってきますよーだ。あーあ、夢が壊されたわ〜あたしの理想が汚された〜」
タマ兄の執事姿を見て悠里が落ち込む。
昨日までの険悪さは何処へやら、二人の関係はいつもどおりのものへと戻っていた。その様子に何だか安心する。
「さて、お嬢様、お席へ案内しましょうか」
「きゃああ!」
タマ兄がグイっと私の肩を抱いて自分の方へと引き寄せる。
「タ、タマ兄何考えてるのよ!」
「執事は主人をエスコートするものなんだろう?」
「こんな事しないわよ!」
これじゃあ執事というよりホストだ。まあタマ兄ならナンバー1ホストになれそうだけど。
「タマお兄ちゃんズルイ〜。僕もタカちゃんのお世話したい!」
「こら、好巳、今は主人なんだからお嬢様とお呼びしないと。もしくは貴子様、と。
大丈夫だよ、今日から二人でたっぷりとお世話してあげるんだから。時間はたっぷりあるし」
ニヤリと笑うタマ兄に何だか薄ら寒いものを感じた。私…一体どうなっちゃうの。
「ほら、厨房係、さっさとお飲み物をお出ししないか」
「誰が厨房係よ誰が!」
本物の執事みたいに素早く命令を飛ばすタマ兄に悠里が怒鳴る。
でも、すぐに諦めたみたいに台所でお茶の準備を始めた。
「さて、今日から君は俺達の主なわけだけど…」
まるでホストクラブみたいに一つのテーブルを前にしてタマ兄と好巳が私を挟んでくる。
普通なら美味しい状況のはずなのに危機感を感じるのは何故だろう。
「大丈夫…ちゃんとお世話させて貰うよ。君が望むなら何でも…例えば着替えからお風呂、夜の生活まで」
「じょ、冗談は止めてよ、タマ兄…」
冗談だと思いたい。いや、思わせて。
でも猫科の野獣みたいに微笑むタマ兄からはとてもじゃないけど逃げ切れない気がした。
私の悠里を庇うための嘘は最悪な形となって返ってきてしまった。これもタマ兄に嘘吐いたバツなのだろうか。
「一人じゃ手が回らない所も二人でサポートするから大丈夫だよ。
普通の執事喫茶以上に満足させてあげるから」
「普通の執事喫茶はここまでやらないわよ!」
「タカちゃん様、僕もタカちゃん様を満足させてあげられるように
よっちとちゃるからいっぱい色んなこと勉強してきたから安心して!」
好巳…一体何の勉強してきたの……。何だか凄く頭痛くなってきた…。
「良かったわね〜貴子。イイ男二人に尽くしてもらえて。羨ましいわ〜」
「じゃあ助けてよ!」
私の目の前に紅茶を置きながらニヤニヤした笑いでこっちを見てくる悠里。
ああもう庇うんじゃなかった!
悠里はきっと私を生贄に捧げることでタマ兄の意識を自分から逸らそうと考えてるに違いない。
裏切り者め…。
「それじゃあ、何だかお邪魔みたいだからあたしは本物の執事喫茶に言ってくるわね〜。
じゃ、貴子、頑張って」
「ま、待って…私も一緒に……」
「お嬢様、ご奉仕の時間はまだまだこれからですよ?」
「隊長、好巳はまだ命令を聞いてないでありますよ!」
伸ばした手はあっさりと封じ込められる。
駄目だ…私の人生もう終わった。
「さて…お嬢様、邪魔者も消えた所で、この部屋少し暑いような気がしませんか?」
「そ、そんなことは……」
「ありますね? じゃあ、今すぐお洋服を脱いだ方がよろしいかと。
勿論、脱がして差し上げるのも執事の仕事ですから」
ニコっと極上の笑みを浮かべるタマ兄が怖い。
これはもう敬うとかそんな態度じゃなくて獲物を捕らえた捕食者の目だ。
「さて、それじゃあ俺に嘘を吐いたバツのお仕置きタイム…もとい、執事としての御奉仕タイムに移らせて頂きましょうか」
「い、いや〜!」
その日、私が執事恐怖症になったのは言うまでもない。
>>420>>421 せっかくだからレスの内容をSSにしてみよう。
こうですかわかりまry
執事喫茶に修行に出された由馬と遭遇なんてネタもできるかもしれない
由馬のお祖母さんはメイドさん、なんだよな……。
ダニエルの女性名なんて思いつかないが、やっぱりダニエリとか?
『ぼくダニエリになる〜、なる〜、なる〜』
その場合女装メイドさんなのか由馬。
ダニエルが反転したら役職名はマリエルだろ
関係ないが某所のお絵かき掲示板に、ブルマ執事由真がいたなあ。
もう流れちゃっただろうけど。
>>429 GJ!!
タマ兄によってまた一つ苦手なものが増えた貴子…
タマ兄もその内貴子にメイド姿で奉仕してもらおうと本気で考えてそうだな。
>>429 おもろかったよ、GJ!!
しかし、本職?であり上の世話から下の世話までを全体的にサポートするイルファが黙ってなさそうだなw
>>434 ダニエラか・・・ガラスの破片や火かき棒持って追い回すんだな
もしもふゆが執事喫茶に行ったら…
チャラチャラした執事に口説かれそうになる
↓
どうしていいかわからずパニクるふゆ
↓
たまらず止めに入る理玖。が、その瞬間被っていた帽子がポロッ
↓
面が割れて店内蜂の巣をつついたような大騒ぎ
↓
ついでに、次の日スポーツ新聞や週刊誌などの芸能マスコミも大騒ぎ
↓
悠里寝込む
↓
はるか昼寝
↓
はるか、自分以外が性別反転していることに気がつく
メ、メランコリックよみたいな〜…なんつって…
結構定期的に更新されたたはずだけど、職人さんが忙しいのかな?
>>440 あきらめろ、読み手が納得するまで書いてくれてる方が少ないんだ
電波発信すれば新SSは投下されることもあるけど続きは書かれない
だってこれショートストーリーだから・・・完結しないんだ・・・
442 :
ワーレン:2006/02/06(月) 15:11:50 ID:2WQWr6Wj0
向坂家長女、ホストクラブに通い詰め
向坂家長男、舎弟と共に女子高生を林間
大 不 祥 事
>439
↓
はるか、自分も性別反転しているのにまだ気付かない
何故か貴子と悠里がキャットファイトしている光景が思い浮かんだ。取っ組み合いなのでパンツ丸出しで…
なんでだろう?
貴子が悠里に発情。 剥く。 悠里必死に抵抗の図?
悠里が貴子の気持ちを知りながら簓先輩に告白。
反転前とはうってかわって男らしい貴子が悠里にマジ切れ。
>>446 あのシーンて確か雄二がささらを保健室に送った後のイベントだったよな。ということは…
保健室でニャンニャンした後の悠里が「私、久寿川先輩に告白したから」とのたまったあげく股間から白い液体がトローッ
↓
貴子プッツーン
…スクイズのやりすぎだな、うん。
でも、簓のヘタレさは異常だからそれぐらいはやってくれると思うんだ。
>>447 もちろん悠里をけしかけたのはタマ兄で、
自暴自棄になった貴子を慰める
↓
「ありがとうタマ兄‥‥」
↓
ねんがんの貴子をてにいれたぞ!
↓
(゚皿゚)タマタマタマタマ‥‥
(゚Д゚)ユリユリユリユリ‥‥
こんな侵略作戦ですか?
タマ兄「俺の気持ちを利用するな!!」
こっちも殴りあい。
あまりのバイオレンス展開で途方にくれる好巳
双子シナリオも相当なもんだがささらシナリオも反転させると修羅場になるな。
ってゆーか、貴子の場合バッドED=タマ兄ED直行って気がしなくもないw
タマ兄がタマ姉みたいにきついこと言ったり突き放したりする姿が想像できないせいか…。
>>445 「私、男の人が苦手だと思ってたけど実は女の子が
好きだって最近気付いたの!」で、ガチ百合悠里ED?
>>447 そこはあえて貴子決意を固めて保健室へ→悠里がニャンニャンしてる最中
→女二人に襲われて保健室で3P(もしくはタマ兄かまーりゃん先輩加えて4P)
修羅場の流れを希望したい
>>444-445 お約束ネタとしては、酔っぱらうと攻めキャラ(ちょっとオヤジ入ってる)になる貴子とか。
酔い貴子「悠里ぃ、あんたってば意外と可愛いオヘソしてるのねぇ? ちゅーさせなさいよちゅー」(剥き剥き
悠里「嫌ーっ! いったいどういうフェチよー!?」(じたばた
そういえば簓は自分の両親をパパ、ママと言うことになるんだよな。
うーん……
普段は親父お袋なのに、
気がゆるむとお父様お母様
そこで親父殿、母上殿ですよ。
どうやら、ささらのかわいさをそのまま反転すると、男としてあまりよろしくない要素になってしまうようだな。
なにしろ、ささらの可愛さは異常だからな。
ホストの話だが、ハクオロは実際に主人なんだよな。
アウロンはゲームやってないんでどんな扱いかは知らないが。
タマ兄に調教される悠里とかどうよ
>>457 本編のアロウンは周囲の妖精にハァハァされながら、親友の子孫(♂)にハァハァしてる人
>>458 来るべき本番(貴子)のための練習台(ムリヤリ)にされる訳だな。
最初は激しく抵抗していたが、イかされまくる悠里。
そのうち兄に対する視線が熱っぽくなり貴子に怪しまれ、
内心冷や汗ダラダラのタマ兄。
そして最初は激しく抵抗していたはずなのにタマ兄が貴子と結ばれた後
放置されたせいで、そのうち自分の方から兄を襲うようになってしまう悠里。
それが貴子にバレ、結果夜は二人相手にしなければならなくなるタマ兄。
…それなんてエロゲ?
>>460 その後
>>447の展開になり、
「貴子‥‥いつもあんたと比べられて、あんたの代用として兄貴の抱かれ続けた私の気持ちなんてわかんないでしょうね‥‥
‥‥ふふ、あはははははっ!地獄で私に詫び続けろっ貴子ぉぉぉぉっっ!」
〜中世編完〜
学校にいる間、春夏さんに部屋をガサ入れされて、隠していたエロ本を全て机の上に出され、
半泣きになる好巳が思い浮かんだ。
…いや、好巳は妄想派かもしれないけど。
>>463 そこから近親相姦に発展したりはしませんか
「ねえねえゆう、もうすぐヴァレンタインよね」
いつものメンバーが集まっての踊り場での食事の後の穏やかな一時が、そんななにげな
い北川潤の言葉で雰囲気が一変し、一部の鈍感者達を除き緊張感が走ることになった。
「そう言えばそうね。で、それがどうかしたの」
大して興味なさそうな相沢ゆうの返事に、ガクッとなった少年もいたのだが、ゆうも潤
も特に気にしてはいない。
「どうかしたのって、ゆうは誰かにチョコを上げたりしないの?」
「別にそんな相手いないし。それにわたしなんかにもらっても大して嬉しくないでしょう」
そんなことはないぞとばかりに、首をブンブンと強く横に振る倉田佐祐・川澄舞人の3
年生コンビ、復学したばかりの1年生美坂紫苑(留年は決定済みだが)も同様だ。
紫苑の兄でゆうの級友の薫はことさら態度には出していないが、目は口ほどにものを言
っていた。一方その親友水瀬雪也は……寝ていた。冷静に考えれば食後の一時に万年寝太
郎の異名を取る雪也が起きているわけなどないのであった。
最後に1年の天野美男、彼も態度は出さないものの表情は、「そんな酷なことはないで
しょう」とはっきりと語っていた。
そしてライバルであるゆうがとりあえず自分たちの意中の人物にアプローチをかけるつ
もりがないことを確認し、ガッポーズと取る斉藤圭子、生徒会長久瀬麗子の眼鏡の奥がキ
ラリと光った。この場のメンバーは以上の10人だった。
ちなみに月宮歩と沢渡誠は生徒のではないので当然ながらこの場にはいない。
「ほらっ、でも、本命じゃなくてもお世話になった人に上げる義理チョコとかってことも
あるでしょう」
「ああそう言えばそうね。うんじゃあ3人かな」
「へー、誰?」
「そうね。まずは佐祐さん。今日もこんなに美味しい御弁当をごちそうになったしね」
普通の本人の目の前では言わないと思うが、ゆうはあまり物事に拘らない少女だった。
「あははーなんか照れますね。こんなので良かったら毎日でも作ってきますよ」
一瞬万歳三唱しそうになったがかろうじてそれを押さえた佐祐、満面の笑顔である。
「それと薫ね、勉強を教えてもらったし」
「別に大したことじゃないよ」
クールを装ってそう答える薫だが、明らかに口元が緩んでいる。
そして残る一人は誰だろうと、名前が出なかった4人の少年は緊張の面もちだ。失礼、
3人だ、雪也はまだ眠ったままだった。
「もう一人は誰?」
「天野、誠の面倒を随分見てもらったし、ああ面倒って言うよりは子守かな」
「いえいえ、誠と遊ぶのは僕も楽しいですから」
普段はあまり感情を出さない天野だが、今は明らかに嬉しそうだ。
対照的にガックリと肩を落す舞人と紫苑。
「雪也とか紫苑とかはどうなんだい?」
「そうですね、舞人はどうです?」
「誠はどうでしょう?」
さすがに哀れになったのか、薫達がそれぞれの弟や親友に助け船を出したのだが。
「なんで?あの子たちにはお世話になってないよ。むしろわたしの方がお世話してる方な
んだけど。雪也も紫苑も舞人はみんな弟みたいなものだから」
「「「なるほど」」」
あっさりと納得してしまう。
「ゆうさん酷いです。僕だって御弁当を作ってきたじゃないですか」
頼りにならない兄を見切って紫苑が抗議の声を上げる。
「あのねー紫苑。わたしは女の子だよ。それもどっちかって言うと小柄なわけ。ガテン系
の小父さんが食べるようなあんなドカ弁食べられる分けないわよ。味付けも濃すぎたし。
ああでも、竹輪の磯部揚だけは美味しかったけどね」
「そんなこと言う人嫌いです」
あっさり切り捨てられて、紫苑はふぐみたいに頬を膨らませた。
「紫苑、善意の押しつけは大きなお世話だぞ」
「僕にはそんな薄情なお兄ちゃんはいません」
一方その横では……。
「ブツブツ、俺はチョコをもらえないものだから。ブツブツ」
舞人が膝を抱えて拗ねていた。
「ねえ本当にそれだけ?まだ居るんじゃないの?」
潤の問いかけにしばし熟考中。やがて……。
「そう言えば、肝心な人を一人忘れていたわね」
ゆうのその発言に、元気を取りもどして、身を乗り出してくる舞人と紫苑。しかし……。
「うん一番お世話になっている人を忘れるなんて、わたしも駄目ね。そう秋人さん」
ガクッ!!!
「ワーン!現実はドラマみたいに素敵じゃないですー!」
泣きながら走り去る紫苑。
「いいんだ、いいんだどうせ俺なんか……」
舞人の方はとうとう床にのの字を書き始める。
「くーすやすや」
雪也だけは未だに平和に寝ていた。
そしてヴァレンタイン当日。
「やはり誠を見捨てるのは人として不出来ですね。敵に塩を送る意味で誠に教えてあげま
しょう」
こういう風に理屈をこねないと行動に出られないのが、美男の小父さん臭いところだっ
た。幸か不幸か本人は気が付いていないようだが。
まあなんにしろ、自分は既に義理とはいえチョコを手にした余裕なのだろう。
「えー!ゆうはチョコくれないの。酷いぞ。ゆうだけは絶対に許さないんだからなー」
「誠、そう言う態度がいけないんだと思いますよ。第一誠はゆうさんに復讐するんでしょ
う。別にチョコをもらえなくても良いじゃないですか」
「べ、別にゆうのチョコだから欲しいわけじゃなくて。ほ、ほらっ。チョコの一つも貰え
ないのは男としての保健に関わるというか。チョコくれそうな女の知り合いなんかゆうし
かいないし。チョコの数は男の感傷というか」
おそらくマンガで得た中途半端な知識なのだろう。どこか間違っている誠だった。そし
て美男の方は、まったく素直じゃないですね、と黙ったままそんな視線を誠に向けていた
のだが……。
「誠、それを言うなら沽券に関わると男の勲章ですよ」
とりあえず語句の訂正だけに止めておくらしい。
「そ、そうも言うかもね」
「そうとしか言いませんよ」
「と、とにかく美男、教えてくれてありがとう」
そう言って走り去る誠だった。
そしてゆうが帰宅すると。
「ゆう、ゆう、チョコ頂戴」
ストレートである。
「なんでわたしが誠にチョコ上げないといけないの?」
「なんでもいいから寄こせよー」
はっきり言ってだだっ子である。
「うるさいわね。はい肉まん」
「わーい、肉まん。じゃなくって、今日はチョコじゃないと駄目なんだよう」
誠の大騒ぎに歩達も寄ってくる。
「うぐぅ、チョコって?」
歩はどうやらヴァレンタインを知らないようだ。
「歩君、今日は女の子がチョコをくれる日だよ」
雪也の説明は微妙に間違ってた。
「ぼくどうせならたい焼きの方が良いよ」
7年間も眠っていたせいかあまり意味がよくわかってないようだ。
「僕もイチゴサンデーの方がよいおー」
雪也は寝惚けてるだけかもしれない。
「とにかく頂戴ったら頂戴。その袋の中チョコでしょう。頂戴ったら頂戴」
「駄目、これはお世話になっている秋人さんの分。誠のじゃないわ」
「あぅー、ゆうの意地悪」
そして秋人にあげた後、ついでに自分用に買ってきたチョコを口に入れるゆう。
「あーっ、もう一個あった。なんでくれないんだよう」
「だってこれは自分のおやつだもん。誠には肉まんあげたでしょう」
「チョコじゃないと駄目なんだよう」
「なんでそんなにチョコに拘るのよ?」
「だって今日は甘いものが食べたいんだよう」
死んでもゆうのチョコが欲しいとは言いたくないようだ。
「もうわかったわよ。本当に誠は子供ね」
次の瞬間、誠の唇に自分の唇を合わせチョコを口移しするゆう。
しばらく三人ともかたまったのち、
「あぅー」
「だおー!」
「うぐぅー!」
誠の困惑の声と雪也と歩の悲鳴が家中に響き渡った。
「なによう欲しいっていったからあげたのに、なにその不景気な顔は?」
「あぅー、ああぅー」
「僕もう笑えないよ」
「ぼくのこと忘れてください」
本当は誠と同じくらい切実にゆうのチョコが欲しかったのだが、誠ほど子供っぽい真似が出来なかったゆえの悲劇だった。
「おやおや、青春ですね」
「秋人さん、意味がわからないです」
相変わらず恋愛ごとには疎いゆうだった。
>>463 案外学とかが数百冊ぐらい所有してそうだよな。>エロ本
で、時々由馬に貸してあげたり。
そしてあまりにも増えすぎたエロ本の隠し場所に困り、ついには書庫まで利用しだす学。
しかし、図書いいんちょの陰謀によって書庫の本棚を移動するときに全てが白日の下に晒され学大号泣。
そんな奴だったら学校中の男子が学の味方になりそうだw
そうか、学が元生徒会役員やら色んな所に顔が利いたり色々な人に頼られたり
するのはみんながこっそり学からエロ本を借りていたからなのか…!
最後の桜はそのエロ本の功績か。本編とは別の意味で感動するなw
簓と図書委員長は激しい口論していたみたいなので、簓は学の所業(書庫に大量エロ本隠し)
を分かった上で擁護するムッツリなのかもしれない。
そうなると反転図書委員長には清純派という新たな属性がつきそうだ。
皆で秘蔵のエロ本を切り刻んで紙吹雪にするエンド
>>473 「な、なんて本を書庫に持ち込んでるのよっ!(‥‥そ、そんなに裸が見たいのなら言ってくれれば私が‥‥)」
こんな感じですかわかり(ry
>>473 しかし、これだと学は書庫作業を貴子なんかには絶対手伝わせないだろうなw
どこで聞きつけたのか誕生日プレゼントにエロ本を贈る貴子。
うれしいっちゃうれしいんだけど、おもっくそへこむ学。
>>447 ないわー。
ちょっとそのこっそりと見せかけた明らかな嫌がらせないわー。
学のキャラクターが加速度的に凄い事になってってるw
>>465-470 まさに魔性の天然っぷりだな。 ゆう、恐ろしい子・・・!(白目
>>480 俺も俺もw
まあ、そのエロ本は好巳の部屋から勝手に持ってきたモノなので、
俺たちの妄想してるようなことはなかったんだけどな!(←妄想)
好巳の部屋にあったエロ本は、タマ兄に押しつけられた奴だなきっと
モデルが貴子激似な秘蔵の品
中をよく見ないでそれを持ち出した貴子。
いろいろ深読みしてうろたえる学
(激しく妄想)
>>482 タマ兄よりむしろよっちに押し付けられた物だと言ってみる。
好巳は罪悪感を感じつつもそれ読んで貴子にハァハァしてるわけか。
手すら使わず妄想だけでイけるタマ兄はガチ
485 :
流れカノン:2006/02/10(金) 19:43:20 ID:onGa0gC/0
「雪積ってるよ」
「それはニ時間くらいこうしてるからな」
目の前に立った眠たそうな表情の少年の問いかけに、ベンチに座っていた長身の若い女
性は何でもないようにそう答えた。
「わっ、びっくり。そんな恰好でよく凍えなかったね」
言葉の割に驚いた様子もない。
「貧乏で薄着には慣れてるんだ。そうは言ってもさすがに辛いけどな」
確かによく見れば鳥肌が立っているようだ。上半身はTシャツとよれよれのジージャン、
それに100円ショップで買ったものらしい安手のビニール製雨合羽だけという軽装では、
まあ当然の話だろうが。
「それでなんでこんな所に2時間も座ってたの?」
鈍いのか大らかなのか、少年の方は女性の様子を気にしているようではない。
「それわだな、あたしは人形の芸を見せて金稼ぎながら流離ってるわけだ」
「うんうん」
邪気のかけらもない笑顔で、ニコニコと相づちを打つ。
「それでな、ここまでの電車賃を使ったら残金312円しか無かったわけで、でまあ、こ
こで芸を見せて金を稼ごうと思ったんだけど」
「それで?」
好奇心に目をキラキラとさせて続きを促す。
「この雪と寒さで見物人が全然寄ってこないってわけだ」
「うん、それは大変だよね」
口調はちっとも大変そうじゃなかった。
「でな、もう動く気力もなくなってここでへたってたってわけだ」
「うーん、でもどこかの店に入れば少なくとも温かいと思うよ」
「さっきも言ったとおり、金がないんだ」
「うー。それはまずいかも」
さすがに事態の深刻さを悟ったようだ。
486 :
流れカノン:2006/02/10(金) 19:44:36 ID:onGa0gC/0
しばらくの沈黙の後、女性の方がこう切り出した。
「まああんたと話してたら少しは気が紛れたよ。よかったら芸を見ていかんか」
「御免、さっきお小遣いを使っちゃったから今お金を持ってないんだよ」
「そうか、それなら仕方がないな。あんたも寒いだろう。早く帰りな」
「うー、なんか話しかけて悪かったような気がしてきたよ」
「さっきも言ったけど気にするな。あんたのせいじゃないしな」
そう言われても、声をかけてしまった以上このまま女性を見捨てて帰ることに罪悪感が
あるのだろう、少年は思案顔になった。と言っても相変わらずの眠たそうな表情に可能な
限りではあるが。
やがて少年は決心したように顔を上げた。
「あのねえ良かったら家に来ない?なにもおもてなし出来ないけど布団とお風呂と美味し
い食事はあるよ。お父さんの料理はプロ級なんだよ」
「いや、さすがに見ず知らずのもんがいきなり押し掛けるわけにはいかないだろう」
いくらかでも社会常識があれば、女性がこう答えるのは当然だろうが。
「あっ心配しなくても家は僕とお父さんだけじゃないよ。ゆうや誠や歩君も居るんだよ」
どうやら少年の方は遠慮ではなく、女性が別の心配をしているのだと思ったようだ。
「いやそう言うことじゃなくてな。第一、ゆうとかって誰だ?」
「えっとゆうは従姉妹の女の子で同級生で、伯父さんが海外赴任だから居候なんだよ。誠
はゆうが拾ってきた男の子で、もうすぐゆうの弟になるんだよ。歩君はゆうの友達で、ご
両親が亡くなったから家に住んでるんだ。それでもうすぐ僕の弟になると思うよ」
「なんやあえらい複雑な家庭だな」
感心したようにそう答える。
487 :
流れカノン:2006/02/10(金) 19:45:37 ID:onGa0gC/0
「そんな家にあたしみたいな流れ者が行ってもいいのか?」
「平気だよ。お父さんなら一秒で了承だよ」
「うーん、けどなあ」
「女の子もいるから平気だよ」
「いや別にそう言う心配はしてないよ。あんたは見るからに人畜無害だし」
人畜無害そう、ではなく、人畜無害と断言であった。
「とにかく行こうよ。ここは寒いしね」
少年は女性の手を取ってベンチから立たせようとする。ちなみに人畜無害と言われたこ
とは気にしていないようだ。これは相当人間が出来ているのか、それとも相当ぼけてるの
かどちらかだろう。なんとなく後者のような気がしないでもないが。
「しゃあないな。凍え死ぬのも嫌だし、ここはあんたの好意に甘えるか。ところで肝心こ
とを忘れとったわ」
「えっ、なに?」
「あたしは国崎往穂、あんたの名前は?」
「雪人、水瀬雪人。よろしくね」
「あっ、うん、じゃあ雪人、よろしく頼むわ」
「うん」
これが少年と人形遣いの出会いだった。
リアルタイムキターーーーー
なかなか良さげなクロスオーバー。
続きに期待。
るーたは川辺に落ちている湿ったエロ本で済ます倹約派と言ってみる。
流れカノン続きマダー?(´・ω・`)
偉そうに吐き捨ててみる。
いくらか地の文の描写が増えてきたかな。まだ台詞回しがくどいが。
不自然な台詞回し中心で話を進めるとか、特徴的な語尾を使いまくるとかされると萎える。
ゲームだと表情変化は画面に出てるから描写されなかったりするけど、そのあたりきっちりしてれば
逆に台詞は最低限で足りるもんだ。画面が無いんだから、台詞でなく描写で動きや表情をカバーする癖を。
どうでもいい質問だけど、みんなの中で反転キャラの身長ってどれくらいになってるの?
俺は男女の平均身長の開きが大体12cmだから、反転前の身長から±12cmしてるんだけど。
貴明くんの身長はどの位なのかね?
タマ姉よりは低いイメージあるんだが……。
>>494 ささらシナリオの写真撮影シーンのCGを見ると160台後半ぐらいかと。
オリンピックが始まって、頻繁に岡崎朋美って名前を目にするようになった。
その度に、つい反応してしまう俺。
>>493 このみ 150cm → 162cm
タマ姉 165cm → 177cm
由真 158cm → 170cm
愛佳 154cm → 166cm
るーこ 162cm → 174cm
花梨 156cm → 168cm
珊瑚 152cm → 164cm
瑠璃 152cm → 164cm
草壁さん 157cm → 169cm
ささら 163cm → 175cm
このみが少しでかすぎるような…
あと、タマ兄は180以上ありそうなイメージがあるなぁ。
このみが好巳になったら 138cmになるんじゃね?
な ぜ ち ぢ む
てやんでぃばーろぅ。そっちの方が可愛いからに決まってんじゃねぇかっ。
いや、貴子より背の高い好巳って想像できんのさね。
>>500 後半には同意だけど、前半はどうだろう……ていうかやりすぎだろw
ちなみに俺の脳内設定では
好巳:150cm(そのまんま)
タマ兄:185cm(+20cm)
って感じなのだが……これはどうなんだろう?
確かに好巳って自分が貴子より背が低いことを酷く気にしているようなイメージがある…
…過去にこんな奴がいたような。ああ、初音か
そんなもの各々の想像にまかせればいいじゃん、と言われそうだけど公式作ってみた。
(反転前の身長 x)×1.05=反転後の身長
x=カワイイ・弟系 −5
ふつー +5
カコイイ・兄貴系 +10
試しにタカさんでやったらえらいことになったw
まぁ、各々の裁量に任せるのが良いですな。
ちなみに私は好巳が145cmで貴子が155cmくらいの開きがある方が好みだったり。
この位の差があった方が貴子も好巳を男扱いしないだろうし。
好巳は小柄だけど貴子はもっと小柄ってイメージが強い。
自分的には、好巳が158cmで、貴子が153cmくらいかな。でも貴子は胸がデカイw
……というか「お姉さんに復讐を」が傑作だったんで、漏れの中ではそれがデフォになりつつある。
あれによると、貴子は好巳の腕の中にすっぽり納まる体格らしいし。
まぁ、最終的には
>>503と
>>504の言う通り、住人それぞれが自分のイメージに従うのが一番良いんだけど。
むしろ、基本スペック見る限り、タマ姉ってそんなに
背が高く無いんだな。イメージと違って。
まあ、165あれば、女性として高い方ではあるんだろうけど、
るーこと3センチしか違わないとは意外。
これを生かして反転しようとすると、タマ兄も18後半クラスの
長身にはしにくいな。
おっぱい補正:胸の大小を身長に加算/減算
貴明や雄二の身長も、一部は反転後のおっぱいに算入
>>503 好巳 152.2
タマ兄 183.7
由馬 171.1
学 166.9
るーた 175.3
海里 169
珊悟 154.3
瑠璃 154.3
草壁君 170.1
簓 176.4? 181.6?
タカさん 207.9
お、けっこういい感じかも。
ずれた…orz
2メートル〜♪
>>507を見て電波受信
悠里「今、やっと、判ったわ」
貴子「え、何が?」
悠里「その童顔気味で保護欲をそそる態度も、男の人なら腕の中にちょうど収まるくらいの背丈も、みんなこの羨ましいくらいの胸のせいねっ!!」(ふにっ☆)
貴子「ひゃっ!? や、やめてよ悠里!! そ、それに私は悠里みたいに男の人に負けないくらいの背で、スレンダーな悠里の身体が羨ましいし……」
悠里「何ですって!? そんなこと言うのはこの胸かこの胸かこの胸か!!」(むにむに☆)
貴子「うにゃあああぁーーー!?」
ナンダコレ
貴子がそれだけ小柄だとすると、タマ兄とキスする時大変そうだな。
>>513 一生懸命背伸びしてキスしようとする貴子(でも届かない)
恥じらいながらもタマ兄に屈んでくれとお願い
↓
そんな貴子にタマ兄ハァハァ
↓
屈んでキスか貴子を抱き上げてキスした後そのまま押し倒し
前に寝ている貴子に悪戯する好巳というネタがあったけど
逆に貴子と悠里に悪戯される好巳というのははアリなんだろうか。
ネタとしてはありだと思うけど、ゲーム内の貴明と雄二とこのみをみるとそういうことはしなさげ
朋美「春原、ほら」
春原「・・・こ、これはもしかして・・・バレンタインチョコと言う奴ではないですかぁっ!? しかも手作り!」
朋美「もしかして、あんたチョコ貰うの初めて?」
春原「そんなことはないぞ! 今年だってちゃんと芽衣から」
朋美「そういうのは普通ノーカンよ」
春原「ぐ・・・」
朋美「どうせそんな事だろうと思ってたわ。ま、かわいそうな春原陽平君にはこうして私が恵んであげるから感謝しなさい」
春原「あ、ありがとう朋美。大事に食べるよ」
朋美「ちょっと待って。どうせなら今食べてよ。ここでチョコの感想聞きたいな」
春原「そう? ならお言葉に甘えて・・・」
モグモグ
春原「・・・って、苦ーっ!!」
朋美「あ、ゴメン、お砂糖入れるの忘れちゃってた。今度は失敗しないわ。感想ありがとね〜」
春原(わざとだ・・・絶対わざとだ)
こんな時節柄電波が届いた。
519 :
1/4:2006/02/14(火) 15:13:45 ID:9wNNQpiJ0
いつものように、二人は屋上にいた。
「……」
「……ねえ」
「えっ!? な、なに?」
「……別に。今日は寒いって思って」
「あっ、そ、そうですか……」
「……」
今日はやけに透の視線を感じる。
今朝からずっとだ。教室に入ってきた途端。ずっと。
――何かあったの?
尋ねようとも思ったが、そうしようと目を合わせると、すぐに慌てた様子で視線をそらすものだから、聞くタイミングがつかめない。
まあ、なんでもないというなら別にいい。
朱鷺乃は興味を失ったのか、透から視線を外して、ぼんやりと空を見上げた。
タバコを一本とって、口に咥える。
咥えるだけ。
そのままぼーっと空を見上げる。
ぼんやりと、どうでもいいことを考える。頭の中でとりとめもないことが浮かんでは消えていく。
ふと、口に咥えたままのタバコのことを考えた。
520 :
2/4:2006/02/14(火) 15:14:30 ID:9wNNQpiJ0
――『禁煙したら?』
恵にそんなことを言われた。
そう、それで……最近は吸わなかったこともあって……何となくその気になって。
わざわざシガレットチョコを買ってきたのだ。
確か、右ポケットに放り込んでおいたはずだった。
タバコを箱に戻して、代わりにシガレットチョコを咥えてみる。
「……」
当たり前だが、甘い。まあ、タバコを咥えているよりは幾らか体にいいかも知れない。
ふと透の方を見ると、目が合った。透の顔にさっと赤みが差して、すぐに目を逸らす。
「……何?」
「ご、ごめんなさい」
「……何で謝ってるんだか」
空を見る。今日は雲が少ない。
また、うつむいている透を見てみる。
「ねえ」
「えっ!? あ、な、なに?」
「別に。……あんたも食べる?」
「えっ?」
シガレットチョコを一本取り出して、透に、突きつけるように差し出した。
521 :
3/4:2006/02/14(火) 15:15:23 ID:9wNNQpiJ0
「ほら。食べな」
固まっている透の口に、チョコを突っ込んだ。
「そうやって時化た顔でいられると、こっちまで気が滅入る」
言い捨てて、また空を見上げた。
透は、少し固まってから、何故か真っ赤になって、ぱっと両手で自分の咥えたシガレットチョコを掴んだ。
そうしてゆっくりと、やけに大事そうに、リスみたいにチョコをかじった。
心なし、空に雲が増えたような気がする。
不意に、がしゃんと音を立てて屋上への扉が開いた。
視線を送ると、榊忍が凄い顔をして立っていた。
「……ど、どうしたの?」
透が、怖々と忍に声をかける。
「またこいつと一緒にいたのか」
怒りを堪えているような、押し殺した声と共に、冷たい視線が透を射抜いた。
「ご、ごめんなさい」
条件反射的に透が謝るのを見て、朱鷺乃は眉をしかめた。
危ないのはあんただろ……心の中でそう呟いて、立ち上がる。
「はぁ……」
聞こえよがしに溜息を吐いて、忍の横をすり抜けるように、屋上の出口へと向かう。
「おい、木田! どこへ行くんだ」
「あーうるさい」
顔を厭わしげに歪め、そこでふと思いつき、朱鷺乃はシガレットチョコを忍の口に突っ込んだ。
「むぐっ!?」
目を白黒させる忍を置いて、さっさと出口に向かう。最後に一言言い放った。
「いらいらしている子供を落ち着かせるには、甘いものを与えるのが一番手っ取り早いわよね」
背後で忍が何か叫んだようだったが、扉を閉める音にかき消されて、よく聞こえなかった。
522 :
4/4:2006/02/14(火) 15:18:30 ID:9wNNQpiJ0
夕食時。
朱鷺乃が恵が作ったハンバーグをナイフで食べやすい大きさに切り分けていると、
テレビから『バレンタインデー』という言葉が聞こえてきた。
「……」
オーソドックスな豚と牛のひき肉で作ったハンバーグを、一口大にして口に運ぶ。
「恵」
「何?」
「一個くらいはもらえたか?」
「……姉貴には関係ないだろ。そういう姉貴こそ、誰かにやったのかよ、チョコ」
「……やる相手なんていないわよ」
くっくっと笑って、不意に気がついた。
「あ……」
頬に血が上る。
「うわー……」
顔に手を当てて、テーブルに突っ伏した。
ああ、そうか。道理で。透の奴、今日は落ち着かなかったわけだ。
「姉貴?」
「……あー……」
しかも、忍の奴にまで。まあ、あっちはそういうことは考えないだろうけど。
がばっと顔を上げて、椅子の背もたれに体重をかけるように顔を仰け反らせる。
「……おい、何だその寄行は」
「恵」
「え? な、何?」
「チョコあげる」
「は? んぐっ?」
恵の口にシガレットチョコを突っ込むと、ばくばくと勢いよくハンバーグを掻き込んだ。
「……」
戸惑ったようにまばたきを繰り返した恵の頬に、微かに赤みが差して、その口が一瞬何か言おうと開いたが、結局何も言わずに終わった。
その日、朱鷺乃は少し早めに床に就いた。
という電波が飛んできた。
そういえば、雪緒は雪緒のままでいいんだろうか。
雪雄とかの方がいいかな。
そして雪雄にチョコをもらえるかどうかでやきもきする恵。
どうみてもホモです。本当にありがとうございました。
と、朱鷺乃さん……っ(*´Д`)
久しぶりにキター
す、素晴らすぃ(*´Д`)
>>516 夜、好巳が寝ている間に一皮むいて漢にしてあげる貴子。
朝、おしっこするとき激しくうろたえる好巳。
>>523 そういえば朱鷺乃と雪雄は屋上からI can flyするとき腕に何を巻きつけるんだろうね。
やっぱり朱鷺乃はツンデレ?
ツンデレというかクーデレかなぁ
朱鷺乃さんは最後までデレない人だと思われ。
ときのんを泣かせたい
そしてやさしく慰めて元気が出てきたところで
再びどん底に叩き落して失禁させてやりたい。
そんな普段とのギャップが萌えると思うんだ
しーちゃんと萌えポイントが被っているような気もするけど。
「今夜、公園の噴水前で待ってるね。
12時15分前厳守!遅れたら怒るよー」
怒るよ、じゃなくて、怒るよー、だ。
怒るよー、って。
頭の中で何回再生しても、怒られてるように聞こえない。
その辺りが彼女の彼女たる所以なんだろうなぁ。
そんなことを考えながら僕は自転車をかっとばす。
ぴかぴかのボディーも、今じゃすっかり傷だらけ。
シャーシは歪んできしきし鳴ってる。
左のブレーキは握ってから効くまでコンマ5秒かかる。
それでもこいつは、僕の思うように走ってくれる。
僕の代わりに風になってくれる。
夜の町を駆け抜けて、光の流れをすり抜けて。
公園に着いたのは、11時50分だった。
「あ、いた」
「遅いー!」
着くなりいきなりふゆに怒られた。
周りでざわざわしてたカップルさん達が一斉にこっちを見た。
顔を赤くしてごめんなさい、ごめんなさい、とみなさんに謝るふゆを、
僕は隣でじっと見ていた。
「15分前厳守ってちゃんと言ったじゃない」
「うん。で、なに?」
ふゆがさっきからそわそわしてるのが、なんだかおかしい。
「今日はどういう日?」
今日?えーと。
「火曜日」
「じゃなくてっ!何日?」
「14日だよ?」
「何月!?」
「2月だよ。…どうしたの?」
ふゆが頭を抱えてしまった。
「頭痛?」
「違うよ…」
僕の胸にぽすん、と顔をうずめるふゆ。
どうしたんだろう。ちょっと泣いてるかもしれない。
「遼…知っててやってるんでしょ…」
「なにを?」
うん、本当に分からない。
「チョコレート…」
「好きだよ?」
「2月14日…」
「今日だよ?」
「バレンタインデー…」
「知ってるよ?」
「だから、チョコ、あげるの…」
「誰に?」
「遼に…!」
僕に?
え、僕なんかでいいのかな。
勇輝とか岬先輩とか、もっといい人いるのに。
それにこういうのって、普通に渡してくれたら普通に貰えるのになぁ。
「いいのかなぁ」
「いいの!」
そう言うとふゆは、僕の右手に何か硬いものを押しつけた。
なんか高そうな板チョコだった。
「食べていい?」
「うん。さっさと食べちゃって」
変なこと言うなぁ。
僕は包み紙を破って、角の部分を一口かじる。
うわー、ゴージャスな味だ。
さっぱりとした口当たりの中のまろやかな風味がコクのある味わいだ。
なんだかわからないけどおいしい。
「おいしい?」
ふゆが僕のことをじっと見ている。
「うん」
かわいいなぁ。
「このために?」
「ううん、もうちょっと待って」
ぴーっ、ぴーっ、ぴーっ。
ふゆの腕時計のアラームが鳴った。
「誕生日、おめでとう」
「え?」
「2月15日」
知ってる。
僕の誕生日だ。
今度は僕の左手に、また何か硬いものが押し付けられた。
いつものでっかい板チョコだった。
「食べていい?」
「うん。さくっと食べちゃって」
変なこと言うなぁ。
僕は包み紙を破って、角の部分を一口かじる。
うわー、アメリカンな味だ。
もったりとした口当たりの中の紙のような食感がエグみのある味わいだ。
なんだかわからないけどアメリカ。
「おいしい?」
「うん」
おいしいなぁ。
537 :
元380:2006/02/14(火) 23:14:46 ID:ANE6hDiI0
…ということで遼×ふゆバレンタインネタを書いてみたわけなんですが…
なんだか久しぶりにここに書いた気がします。
すっかり浦島太郎状態です。
それでは回線吊って首切ってきます。
538 :
1/3:2006/02/15(水) 00:40:59 ID:xOLpUQu30
「…そう言えばさ、春原」
2月15日、0時。春原陽子の部屋に居座り、漫画を読みふけっていた岡崎が口を開いた。
「ん?何岡崎」
「昨日、バレンタインでーとか言う催し物だったらしいな」
「ぇ…ええええ!?今日じゃないの!?」
先ほどまで幸せそうな顔で煎餅を齧っていた陽子が、奇声を上げ始めた。
「春原さん!煩いわよ!」
隣の部屋の女子テニス部が、陽子の部屋へやってくる。
「ヒィィィ!ごめんなさい!ゆるしてぇぇぇぇ…」
女子テニス部に連れていかれる陽子。
「岡崎ぃぃ、助けてぇぇ!!」
「知らん」
「薄情者ぉぉ!!…」
最後の方に何か言っていたが、岡崎の耳には届かなかった。
「しっかしバレンタイン忘れてるとはあいつらしいが、あんなに慌てるとはな」
岡崎は、鞄の中から智代と杏に押し付けられた義理チョコを口にした。
539 :
1/3:2006/02/15(水) 00:41:55 ID:xOLpUQu30
「ううっ…汚されたぁ…」
数十分後、ボロボロの姿で帰還した陽子。
「…もうだめ…って何!?そのチョコ!?」
「ん?あぁ、杏と智代からだ。食うか?」
「食べる食べる」
春原は、ポンと投げられたキットカットを口にした。
「しっかし、バレンタイン忘れるなんてお前らしいな、ハハ」
「……じゃないよ」
陽子の真剣な声に、思わず岡崎が笑うのをやめた。
「春原…」
「笑い事じゃないよ!そりゃあ確かにバレンタインの日を忘れたのは私のせいだけど!今年はちゃんと…!」
「お前…バレンタインにチョコ送る人なんて居たのかよ」
「居るもん!私だって…私だって!岡崎が本命だもん!」
衝撃のカミングアウト。岡崎の時間が止まる。
「……え?」
徐に陽子は服を脱ぎ始める。
「ちょっと待て春原!お前何やってるか分かってるのか!?」
「分かってるよ!ちゃんと全部!岡崎なら後悔しないもん!!」
そして、暫しの沈黙。
「……今年はとんでもないのが来たな。しょうがない、貰ってやるよ」
「ホント!?エヘへ、チョコより甘い自身あるよ?」
「…お前なぁ」
そしてそのまま、二人は狭いベットに倒れこんだ。
「…どうだった?岡崎ぃ」
「ん、まぁまぁ」
「アンタ鬼ですか!」
「冗談だよ」
「エヘへ…たまには忘れるのも良いもんだね♪」
まさかの「バレンタイン忘れ」と「滑ってEnter→書き込みが完了しました」をやってしまった…orz。
即興で書いた反転春原ネタ。バレンタインを忘れてそうなキャラと言えば、こいつしか居ないという事で犠牲に。
覚えてたら図書医員ちょ×反転貴明やったんだけどね。
私もかなり長らく書きこんで無かったなぁ…。
それでは元380氏に続いて回線切って首吊ってきます。
しかしときのんの可愛さは異常だな。
>>539 女子テニス部の人に一体何をされたんだ
ハァハァ
「ばれんたいんでい?」
いつも通り新聞を読んでいた蝉枝は、見慣れぬ言葉を目にしてふと首を傾げた。
目を凝らして、その部分を注視する。
「ふむ、日頃お世話になっている異性へチョコレートを贈るの日なのか」
バレンタインディが日本で広まり始めたは1958年。
蝉枝が眠りについて数年経った頃から始まった儀式なので、詳しい事情を蝉枝は知らなかった。
「二月十四日……だと?」
美しい銀髪をなびかせて、壁時計を確認する。
日時も確認出来る時計の表示は、
二月十四日、午後十一時五十三分。
「何ということだ」
慌てて新聞を振り返る。
『手作りが喜ばれる』
「もう、作っている時間が無いぞ」
作っている内に二月十四日が終わってしまう。
規律に忠実な蝉枝は、心が篭って入れば少しくらい時間が過ぎても大丈夫、ということを考えない。
「どうしよう」
おろおろと周囲を見渡すと、机の上のお菓子箱にチョコレートが置いてあった。
手作りでは無い。
しかし、この際文句も言っていられない。
「失敬する」
チロルチョコをひとつまみすると、蝉枝は急いで廊下を駆け抜けた。
やってきたのは、月弥の部屋だった。
無意識に、ここに向かっていた。
「入るぞ、月弥」
ドアをノックして、部屋に入る。
電気の点いていない薄暗い部屋で、月弥がベッドで毛布に包まり、寝息を立てていた。
「月弥、起きろ」
「んー……」
近寄って身体を揺さぶるが、月弥は身を捩るだけど起きようとしない。
蝉枝はベッドの脇に置かれた目覚まし時計を見た。
十一時五十五分。
時間が無い。
蝉枝は月弥を起こすことを諦め、持ってきたチロルチョコの包みを解いた。
茶色い立方体である固形のそれを、月弥の口の中に押し込む。
「これで良し」
だが、しばし待て。
果たして口の中に含んだだけで、食べたと言えるのだろうか?
少し悩んで、結論を出す。
「よし」
時計を見れば五十七分。
蝉枝はおもむろに月弥の顔を両手で固定すると、
「ん……」
「……んむー!?」
月弥の唇に、自分の唇を重ねた。
その感触に一気に目が覚めた月弥が抵抗するが、蝉枝は離さない。
舌を差し込んで、チョコを胃の中に押し込もうとする。
蝉枝の舌と月弥の舌が絡まり、くちゅくちゅと音を鳴らす。
「んぐぐ、んぅむむむ!?」
やがて月弥はゴクリと、口の中のチョコを嚥下した。
それに気付いた蝉枝が満足そうに、月弥から唇を離す。
つつ、と、唾が唇と唇の間に糸を引いた。
夢中だった為かずっと息を止めていたので、蝉枝の息は荒く、顔が赤い。
月弥には、それが何とも淫靡な光景に見えた。
「せ、せ、蝉枝、これは一体!?」
「む」
蝉枝が時計を確認すると、五十九分四十五秒だった。
にこりと、極上の微笑みを浮かべ
「バレンタインディのチョコだ。美味しかったか? 月弥」
チョコの味より、蝉枝の舌の味しか分からなかったとは言えずに、月弥は押し黙るしか無かった。
ホワイトディに何を返そうか悩むかは、また別の話である。
549 :
上の作者:2006/02/15(水) 20:13:03 ID:ZfHgBYok0
ども、久しぶりです、反転集結シリーズを書いていた(過去形)愚者です……
既に過ぎてしまいましたが、バレンタインネタを書いてみました……
相変わらずつまらなくて申し訳無い……
では、首吊って来ます……
「あーあ、マジで憂鬱だぜ…。今年もまたゼロかぁ。いーよなぁ、好巳は。今年はセンパイから本命チョコ貰えんたんだろ?」
「僻むなよっち、全滅したのは自業自得だ。男子校で期待をする方が馬鹿だ」
「…うるせー。でさ、好巳、センパイからのチョコってどんなだった?」
「―……」
ニヤニヤと笑ってこっちを見るよっちに僕は返事が出来なかった。
今日は2月15日。去年の春先からタカちゃんと付き合い始めた僕にとって人生の幸せを噛み締める、そんな日になるはずだった。
「ん? どうした? あ、ひょっとしてチョコじゃなかったとか? セーターとかマフラー送る子もいるもんなぁ。それともやっぱり私を食・べ・て?」
「よっちには永遠に無縁な話だな」
「そっちだってそーだろ?」
「一緒にしてくれるな。俺はこう見えて結構モテる」
「な、なんだってー!?(AA略」
「そんなことより、今は好巳の話が先だ」
「あ、そうだったそうだった」
こんな日でもよっちとちゃるの漫才は相変わらずだ。二人ともいつでも元気だなぁ。
「で、結局どーだったんだよ?」
「―……」
よっちがもう一度僕に聞いてくる。
「好巳」
今度はちゃるまで先を急かす。二人の様子を見てるともうこれ以上隠し通すのは無理だと思った。
「…貰えなかった……」
「え?」
「だからタカちゃんから貰えなかったんだって!」
僕が叫ぶと、よっちとちゃるが固まった。そして少しした後大袈裟なまでに驚く。
「な、なんだry」
「それはもういい」
ちゃるがよっちに激しくツッコミを入れる。二人は本当に漫才コンビとしてやっていけそうな気がした。
そんな二人の漫才を見てても僕の心は全然晴れないんだけど…。
「マ、マジで!? 一体何があったんだよ! ちょっと前々ラブラブオーラ出しまくったバカップルだったくせに…!」
「…昨日先輩の都合が悪かったとか?」
「……違う。何だか僕、昨日からタカちゃんに避けられてるみたい…」
「うわー…」
よっちの思わず漏れた言葉に僕は尚更打ちのめされる。
「…一体何があったんだ?」
「僕にも分かんない……」
「ふーん、じゃ、俺にもまたチャンスがきたってことか」
「よっち!」
「馬鹿、冗談に決まってんだろ。センパイが好巳にベタ惚れなのって傍から見てても丸分かりだし。
だからこそ今の状況が有りえないんだけど」
「確かに…先輩と好巳の破局する場面って想像できないな。最近は家族ぐるみで結婚前提で話を進めてたみたいだし」
「それはお父さんが一人で勝手に張り切ってやってるだけだよぉ。
僕はタカちゃんと凄く結婚したいけど…タカちゃんはまだそういうの全然考えてないみたいだし」
「でもそれが突然不仲になる理由にはならないぞ」
「けどタカちゃん、そういうのが煩わしくなって僕のこと嫌いになったのかもしれないし…」
やだな、タカちゃんに嫌われたかもって考えたらまた悲しくなってきた。
タカちゃんの彼氏になってから、男らしくなるためにもう泣かないって決めたのにまた昔みたいに泣いちゃいそうになる。
昔は僕が泣いてるといつもタカちゃんが慰めてくれた。いじめられてるといつも庇ってくれた。
タカちゃんは僕にとって頼りになるお姉さんだったし、守ってあげたい女の子でもあった。
最近は背も伸びて前よりは男らしくなったつもりだけど、
僕がいつまでもこんなだからタカちゃんが愛想を尽かしたのかもしれない。
今だって普通に中学生…下手したら小学生に間違われるし、自分でもあんまり男らしくないって思うし。
タカちゃんのために頑張りたいのに、僕はどうしていつも空回るんだろう。
「馬鹿」
「わ…ッ!」
パンっとよっちが僕の頬を両手で挟んで軽く叩いた。突然のことに、僕は吃驚する。
「よ、よっち…?」
「お前は本当にセンパイが…そんな女だと思ってるのかよ…。
センパイの気持ちが…そんな程度のもんだと思ってるのかよ……」
「あ……」
そんなわけない。タカちゃんが付き合ってる時、僕のことを全力で好きでいてくれたのは僕にも分かる。
僕の気持ちを受け入れてくれて、何度もキスしてくれて、初めてをくれて、抱かれてくれた。
お互いに不器用だったけど、僕のことをいっぱい愛してくれた。
ちょっと考えれば、タカちゃんがそんな理由で僕のことを嫌いになるなんてありえないって分かるのに。
「…ごめんなさい」
「うん、それでよし」
そう言うとよっちは手を離して、微笑みながら僕を見た。
「好巳、センパイのこと好きか?」
「うん。僕、タカちゃんのこと大好き」
「そっか」
その時よっちがちょっとだけ複雑そうな顔をしたけど、その表情の意味は僕には分からなかった。
「しょーがねーなー。じゃ、親友の為に一肌脱いでやろうじゃねーの。よし、ここはスペシャルアドバイザーに協力してもらうしかないな!」
「すぺしゃるあどばいざー?」
えへんと胸を張るよっち。ちゃるはよっちの言葉だけで作戦を理解したみたいだけど、僕にはこの先何が起こるか分からなかった。
「はーん、チビ助と貴子がそんな寂しいバレンタインを送ってたとわねー。こりゃまた面白…いやいや、吃驚だわー」
「…ユウちゃん、僕達のこと面白がってるでしょ?」
「いやいや、そんなことないわよー? ま、他人の不幸は蜜の味って言うしね。特に寂しいバレンタインを送った身としては」
「センパイ、俺なら年中無休で受け入れ態勢バッチリっスよ?」
「ごめんねー、あたし、年上が好みなの。年上で背が高くてしっかりしてて緒方理玖にそっくりなら言うことなし」
「理想高すぎ。だから彼氏できないんじゃ…」
「そこの狐、何か言った?」
「いえ、何も」
憂鬱な僕とは裏腹に他の三人は何か妙に楽しそうだ。
よっちの言う「スーパーアドバイザー」はユウちゃんのことみたいだけど、正直ユウちゃんはあんまりあてにならない気がする。
これ言ったらユウちゃんにアイアンクローされるから言わないけど。
ユウちゃんっていっつも一言余計というか、そのせいで事態を悪化させてる気がしないでもない。
それにユウちゃんは何だか僕達の関係を面白がってる所がある気がしていまいち信用ができない。
大事な幼馴染にこんなこと思っちゃいけないのかもしれないけど。
でも僕はタカちゃんとタマお兄ちゃんに大事にされてきたせいか、ユウちゃんにはいつも玩具にされてた気がする。
その度ユウちゃんはタマお兄ちゃんに怒られてたけど。
そういう部分を抜かせばユウちゃんもいいお姉さんだと思うんだけどなぁ。
「ま、いいわ。あたしとしてもあんたたちにはうまくいって欲しいし、昨日から貴子の様子がおかしいみたいだから協力してあげる。
その代わり無条件でホワイトデーにはお返しすること」
「え、俺たちチョコ貰ってないのにお返しするんスか?」
「世の中ギブアンドテイクよ。もしくは西園寺のカッコイイ男友達紹介でもいいけど」
「そういう風にがっついてるからいつまでも男できないんじゃ…」
「狐、さっきからうるさいわよ」
もういっそよっちとちゃるとユウちゃんでトリオ組めばいいのに。そんなに面識ないのに息がピッタリだ。
「んじゃ、作戦を説明するわよ? いーい?」
妙に張り切るユウちゃんをとりあえず信用して、題して「好巳スキスキ大スキ大作戦」が始まった。
何となくそのネーミングセンスはタマお兄ちゃん譲りだなって口にしたらユウちゃんにアイアンクローされた。
ユウちゃんはやっぱり怖い…。
「悠里、話って何…?」
「うーん、昨日のことでちょっとね…」
壁越しにユウちゃんとタカちゃんの声が聞こえる。
ユウちゃんの考えた「好巳スキスキ大スキ大作戦」は単純で、
ユウちゃんがタカちゃんから本音を聞きだすのを、僕達が隣の部屋で聞いてるって内容だ。
ユウちゃんは「大船に乗ったつもりでいてよ!」なんて言ってたけど、うまくいくのかなぁ。
「ねえ、貴子? アンタ昨日好巳と何かあったの?」
「別に……。どうして?」
「だってアンタ今日は様子がおかしかったからさ。
一応何年も親友やってんのよ? やっぱ親友が悩んでたら気になるじゃない」
「―……」
ユウちゃんの言葉を聞いてタカちゃんが黙る。
暫く沈黙が続いて、それを破ったのはユウちゃんだった。
「ねえ…アンタ昨日チョコ渡したの? 昨日あたしと一緒に作ったわよね? あの時のアンタ…凄く楽しそうだったのに……」
初耳だ。タカちゃん、チョコどうしたんだろう。僕じゃない誰かにあげちゃったのかな…。
…ううん、タカちゃんをもっと信じなくちゃ。
僕は胸の不安を振り払うようにユウちゃんとタカちゃんの会話にまた神経を集中した。
こういうことしてるとタカちゃんを騙してるみたいで凄く心が痛いんだけど……ごめんね、タカちゃん。
あとでいっぱい謝ろう。
>>532-536 そういや今日が誕生日でしたな遼(つーかはるか)。すっかり忘れてたw
受身でも弄られ役でもないふゆって珍しいかも。
>>538-540 羨ましすぎるぞ岡崎ぃぃぃ!
そしてやっぱりドジっ子な陽子萌え。
>>546-548 ちょっと前にゆうが同じような事やってたけど、エロさの印象が段違いです蝉枝さん。
「答えて、貴子。あたしを友達だと思ってくれてるのなら」
(おお、流石センパイ。切り返しが巧い!)
(確かにこういう言い方されたら先輩は答えないわけにはいかないよな)
よっちとちゃるは相変わらず騒がしかった。
壁の向こう側の雰囲気とこっちの雰囲気に随分差がある気がする。
「…あげられなかった……」
タカちゃんの絞り出すような声。その一言に胸が痛む。
「何で? アンタ好巳の彼女でしょ?」
「だって……」
震える声。緊張が伝わる。
「昨日…放課後、好巳の教室に行ったら、
好巳が他の女の子からチョコ貰ってるの見ちゃったの…。
私と違って背も高くて、凄く可愛い子だった。
それ見てたら…凄く嫌な気分になって、何だか胸がモヤモヤしてきて…凄く嫌だったの。
好巳が他の女の子と仲良くしてるのが凄く凄く嫌で…
そんな気持ちをどうしたらいいか分からなくて
逃げ出すみたいに独りで帰ってきて、結局渡せなかった…」
「で、その渡せなかったチョコは?」
「自分で食べた。家に帰って好巳のこと思い出すたび苛々してきて…ヤケになって全部食べちゃった。
…でも冷静になってくると、自分が凄く嫌な子だなって思えてきて、尚更渡せなくなっちゃった。
私ね、自惚れてたの。好巳は私が好きなことが当然で、他の誰かを好きになるなんて考えもしなかった。
好巳は好巳で私とは別の人なのに、勝手に全部独占した気になって、
他の子と少しでも仲良くしてるのが許せないくらい心が狭くなってた。
…こんな嫌な自分が知られたくなくって、好巳と会うのが凄く怖いの…」
「…あんたってほんと不器用で馬鹿よね。それはね、心が狭いって言わないのよ?
って、アンタの場合恋愛経験なんてないんだから
そういう感情に戸惑っても仕方ないかもしれないけどさ」
壁がコンコンっと軽く叩かれる。それはユウちゃんがあらかじめ指定していた合図。
僕はそれを聞いた後部屋を後にする。
「良かったわねー好巳。貴子はアンタのことが嫌いになったんじゃなくて好きで好きでたまらなくて
独占したくって他の女の子にやきもち焼いちゃうくらいアンタのことが好きなんだって」
「…? 何言ってるの、悠里?」
「ごめんねー、貴子。騙すつもりはなかったんだけど、あたし、アンタたちにはうまくいってもらいたいって思ってたからさ」
そう言ってユウちゃんの手によってドアが開かれる。それと同時に僕とタカちゃんの目が合う。
「タカちゃん…」
「! 悠里…!」
立ち竦む僕を見てタカちゃんの顔色が変わる。そして睨むようにユウちゃんに視線を送った。
「文句なら後でたっぷり聞いてあげるから。今は好巳と話つけなさい。逃げてるだけじゃ、卑怯でしょ?」
そう言ってユウちゃんが部屋から出て行く。取り残された僕たちは非常に気まずい。
「タカちゃん…」
「っ…!」
僕が手を伸ばしたらタカちゃんはそれを振り切って部屋から走っていく。
「ま、待ってよ、タカちゃん!」
走って逃げるタカちゃんを僕は追いかける。
便乗して滑り込みバレンタインネタ…と、思ったら最後まで終わらなかったorz
中途半端でスマン。続きはまた後日できれば。んでは続いて吊ってくる。
微妙に懐かしい反転ヒロインも見れていいな、バレンタイン。
流石に反転ヒロイン全制覇は難しいが。
話は急に変わるんですが。
弥生さんネタでなにか書こうと思ってるんだけど、
反転しても名前が「弥生」ってなんかやり辛いんです。
名前が変わってないと、反転したのがわかりにくくて。
何かいい名前ないでしょうかw?
奇をてらって三月とかはどないだ。
>>527 >夜、好巳が寝ている間に一皮むいて漢にしてあげる貴子。
>朝、おしっこするとき激しくうろたえる好巳。
kwsk
>>「ふーん、じゃ、俺にもまたチャンスがきたってことか」
まで読んだ。
好 巳「僕、もう高校生だからって、あきらめてたんだけど、
剥こうと思えば剥けるものなんだね、タカちゃん」
タマ兄「ふーん、じゃ、俺にもまだチャンスがあるってことか」
貴 子「……え?」
563 :
梅里:2006/02/16(木) 16:26:16 ID:e4va5nry0
>>558 弥七。二つ名は風車がおすすめ。義に生き、情に厚い漢のなかの漢。八兵衛の親分。
>>557 超GJ!!
いじらしい同士のカップルってのも良いですね。
悠里もちゃるもよっちも実に活き活き書かれているし、脇役の使い方もまた見事。
続きキボンヌ。
っと、なんと言うか……その文章の感じからして「お姉さんに復讐を」の作者さんとお見受けしますが……。
簓は貴子とセクロスする時
「貴子さんのおっぱいカプッとしたい」とか
「口で貴子さんのいやらしいとこチュッチュッてしたい」みたいなこと言っちゃうんだろうか。
…・・・クレイジーな野郎だ
>>565 「口で僕のいやらしいとこペロペロしてほしい」
かもしれんぞ?……どっちにしてもあれだな。
>>563 残念、弥七ネタは初代スレで既出なんだ_| ̄|○|||
反転するなら3月を9月にでもして長月とか。
ここでささらパパを反転してみると萌え……
ないか。
>570
結構イケそうな気もするが、
その場合、反転ママがイタい人過ぎる…
反転ささらパパの外見は純朴系で反転ささらママの外見は
クールビューティー系と言ってみる。
反転ささらママの場合、家族を養う為に現実を見つめ夢を諦めて
仕事に就くって考えると世知辛い現実を見ている気分になるな…。
ささらパパの反転は案外いけそうな気がしないでもない。
いつまでも夢を追う少女っぽさと何かを諦めたような未亡人的雰囲気
を兼ね備える芸術家肌?
あ、ささらママは頑張り過ぎてるからイタいのかも。
反転ママは、自分の才能に見切りつけて金儲けに走ったら、なんの苦労もなくあっさりと某ヒルズ族
でも反転パパ(いい年して三つ編み眼鏡っ子)は、自分のために彼が夢を捨てたのだと傷ついて…
簓くんが異常な甘えん坊なのは、家庭不和の問題ではなく、
自信過剰でやや勘違い気味のパパ(反転ママ)の甘やかしすぎという方向で
なぁ、まーりゃん先輩は、反転したら男、なのか?
あの人は前にもあったが、なんか反転してもそのまんまな気がしてならないのは何故だ……。
両方ついててもいいじゃない
二次創作だもの
もにを
というのは冗談で、別に反転SSだからといって全キャラ反転させなくても良いし
その辺は書き手の自由なんじゃないかな
簓(なぜか読めない)くんをまーりゃんとたかりゃんで取り合うとか
反転まーりゃん先輩はセクシーコマンドーの使い手のような気がする。
校内エクストリーム大会の決勝で反転葵(同学年だったよね?)と伝説に残る死闘を演じる反転まーりゃん先輩。
そうか、反転まーりゃん先輩の本名は「マサル」さんだったのか……。
それでも普通に女子の制服着てそうな気がしますなw
しかも下手な女子よりずっと似合ってるとw
反転まーりゃん先輩はやはりBL系の声優になるのか?
普段から女装(?)してるんなら、中性的な声質の女性声優かも。
>>579 いやいやいや、
>>221のは反転してないまーりゃん先輩の本名だろうよw
反転してるのに姿形が全然変わらない、ってのは反転スレ初か?
てーと、反転して無いとまひる(男の子)で、反転してるとマサル(男)なのかw
いやこれは、まひるはちむちむの付いた女の子だよ! という主張なのか?
そのうちエロ同人で普通に登場しそうだw>実はふたなりだったまーりゃん先輩
貴明のエロ本の隠し場所・内容・嗜好をすべて把握している悠里。
その情報を元に傾向と対策を練るタマ姉。
双子以上に精神と肉体(主に下半身)的に追い詰められるが満更でもない貴明。
男装した貴子の正体に気付かずに一目惚れした悠里。
年月は過ぎ、ひょんなことから少年の正体に気付き一瞬落ち込む悠里。
そして悩んだ挙句、愛に生きることに決め貴子を押し倒す悠里。
かくて百合エンドへ。
あと、まとめサイトの天いな神SSでは朱鷺乃が受けだったけど、
逆に朱鷺乃にしっちゃかめっちゃかに攻められまくる忍というのはどうでしょう。
>>587 好巳見た瞬間麦茶吹いたじゃねえか…
GJ
>587
素晴らしい!
>>587 好巳が一番萌えた俺はやばいかもしれん。
良いな。悠里はやっぱ貴子より胸が無いw
男二人も違和感なさすぎ。このままゲームに出ても何の問題も無いよw
>>586 不良娘に身も心も振り回される正義漢委員長(でもまんざらでもない)
・・・と書くと何かラブコメっぽいな。
まあ内実はドロドロ路線まっしぐらなんだろうけどw
>>587 好巳がちょっと肩幅ありすぎるような気もするがGJ
この貴子はぽっちゃり系(あくまで二次元レベルで)と見た。
>>586 俺は透にうざいと言われてぶっ壊れるしーちゃんを見てみたい。
朱鷺乃への態度が敵意から殺意に変わったり、透の目の前でガンガンリスカしたり
立ち絵のCGの瞳から生気がなくなったりするに違いない。
朱鷺乃を明日馬さんに取られ失意のドンゾコにいる透を
計ったように現れ華麗に回収していくしーちゃん。
みなさんどうもダークがお好きのようですね
>>597 ちょwwwwなにやってんだ貴明w
しかし貴子と悠里のカポーだと、
今までの設定からして先に火がつくのは貴子の気がする。
タマ兄は雄二のエロ本やらDVDやらを発見したときどういう反応をするんだろう?
反転前みたいに没収したり処分させたりすることは無いような気がする。
むしろ没収して自分の物にする。
受け系キャラだとされてる貴子も比較的へたれない由馬シナリオとかだと男嫌いのツンデレキャラなんだろうな
わざわざゲーセンに寄って由馬と遭遇すると
「べ、別にあんたに会いたくて来たわけじゃなくて、
たまたま会っただけなんだから!」
と言いつつ相手の挑んでくる勝負を嬉々として受け入れたり、
由馬の為に必死になってクレーンで欲しがってた景品取った後
「あ、あの後たまたま取れただけなんだからねッ!」
と、次の日真っ赤になりながら渡したりするんだな。
タマ兄や双子や海里相手には受身、簓にはアグレッシブ、
好巳には鈍感、学にはモジモジ、由馬にはツンデレになるんだろうか。
>>600 没収して使用した後自分の妄想の方が抜けることに気付くタマ兄
この勢いで、いろんな反転キャラのコラを作ってくれる
職人はいないもんだろうか
タマ兄が貴子をネタにアイナブリッジしているところを悠里に見つかり、
そのことで散々ゆすられるタマ兄。
反転前とはうって変わって自由な生活を満喫する悠里。
それって反転どころじゃなくてオリジナルになってるなw
ところで、貴子って三人組以外からもいじめられてそうだよな。
猫被ってるとか、男苦手なくせに男友達いるじゃねーかウソついてんじゃねーよ、みたいな。
女友達が幼馴染の悠里しかいないのもそのため、とか。
>>607 タマ兄や簓(一見美形)に目をかけてもらってるからやっかみもあるかもな。
男苦手なくせにイイ男独り占めじゃんムカツクみたいな。
簓シナリオなんて簓の不用意な発言で一部の女子から物凄い反感買うわ
唯一の味方の悠里とは険悪になるわ、タマ兄に距離を置かれるわ
である意味一番苛酷なシナリオになりそうな気がする。
606の上のと同じじゃなかったか
いや、606の一部
616 :
606:2006/02/22(水) 01:29:28 ID:D7mJUVTN0
いや、俺の巡回先はTH2の本スレじゃないからw
つーか、本スレにも貼られてたのか…。
いろんな場所に甜菜されてんだな、俺もここに甜菜したけどw
>>609 そこで雄二が出てきて簓に宣戦布告するわけですよ。
でも簓の性格を考えるとあっさり譲りそうな気がしないでもない。
簓を取られてクローゼットの中から情事目撃したりした挙句最後に鉈で悠里の首を飛ばす貴子?
>>618 むしろ、自暴自棄になりリスカ・登校拒否を繰り返す貴子。
気遣いに毎日河野家に通うタマ兄。そんな彼に心を開き始める貴子。
しかし、悠里の寝取りも総ては彼のすきすきタマおにいちゃん作戦2だとは知らず……
ここは鬼畜の多いインターネットですね。
ていうか、みんなリストカット好きだよなw
天使のいない12月が大好きなんだよ、きっとw
手首は切るためにあるって感じだなw
手首は縦に切るんだよな
いや、正しいリストカットの仕方はそうなんだよ(何て嫌な知識だ
手首にある血管を縦に切り裂いていくと血が止まりにくいし縫合しにくいし、ちゃんと死ねるのです。
ドラマや漫画で手首を横に切っているけど、あれを真似しても中々楽には死ねないのですよ。
よい子は真似しないでねっ♪
リスカってのはホントに死にたくてやるわけじゃないから横でいいんだよ
何気に625のID凄いなw
4月、晴れて高校生になった好巳が貴子イジメ現場を目撃。すかさず止めに入る…が、
何分チビッコのためお姉さま方から逆にいろんなところをいぢめられるハメになる好巳。
そうなる前に学が何とかしてくれそうな気もするけど。
貴子がいじめられているとすると、双子の…特に瑠璃の貴子に対する接し方なんかもだいぶ違ってくるんだろうな。
貴子がいじめられキャラかというと、それも違和感あるがなぁ。
貴明も三人娘に嫌がらせ受けても華麗にスルーしてたし。
>>587とこの流れの所為でタマ兄のイメージが死神つれたノート一冊で新世界の王になったりする人に確定した
タマ兄「これに従ってくれたら 僕は 河野 貴子を 一生 愛す」
>>631 それじゃあ、いじめられても華麗にスルー……ってことで。
意外といい性格だったりするのかもなw
>>633 どんな鬼畜な要求をしてるんだろうw
>>634 なんでだよ、なんでそこで我流痴帯だよ。
我流痴帯でググってみたんだ
スカゲロ食系はちょっと…
あれはまぁ人を選ぶからw
でも女装雄二は綺麗よ。うん。
河野貴子は男嫌い
↓
のわりには回りに男がいっぱい
↓
しかも彼女も本気で嫌がっている風ではない
↓
そしてアプローチは全て男の方から
女生徒たち「「「この誘い受けキャラめ!」」」
貴子「工エエェェ(´д`)ェェエエ工 」
バロスwwwwww
>>638 > 女生徒たち「「「この誘い受けキャラめ!」」」
> 貴子「工エエェェ(´д`)ェェエエ工 」
ここで女生徒たちから羽交い絞めにされ乳首ツンツンの刑を受ける貴子。
「だめだよぉ〜」とか言いながらなんかやりたそうな学。
遠くからニヤニヤしている悠里。
>>634 その左のキャラ、ものっそ胸あるんだけど、誰なんだ…春夏さん?
>641
YES
春夏×雄二という、あまりみない取り合わせ
ただしスカトロがダメなひとにはお勧めできない一品
>642
いつも割と綺麗な絵なのに中を見るとorzする作風だ。
前に気付かずに中古で五冊ほど買ってしまったときはマジで泣きたくなった。
エチゼンクラゲの魅力を小一時間語る簓。
なんだか心の壁があるのを感じた貴子。
>>640いじめられっ娘じゃなくて、いじられっ娘貴子もイイネ!(*´Д`)
雄二スレとの掛け持ちが結構居ると見た!
ノシ
まーりゃんの反転って準にゃんな気がしてきた
メイドさん趣味が高じて自分でメイド服着てみる悠里
耳カバーはどうした
む?
雄二は悠里になるとメイドさんから執事さん萌になるんじゃなかったのか?
だがそうなると遊馬など直撃コースな気がするんだがな……
悠里→由馬←貴子
もしくは、
悠里→由馬→貴子
になるわけですね。
由馬は、女装メイドさんにされるのが嫌でおばあちゃんから逃げてるのだと思っていました。
>>652見てたら、貴子が反転キャラと仲良くなると、ライバルキャラとして立ちはだかる悠里が思い浮かんだ。
ささらシナリオみたいに。
あと、貴明が他の女の子と仲良くなると嫉妬して行動を共にする悠里も思い浮かんだ。
例えば、愛佳シナリオで書庫整理してたら乱入してきて一緒に手伝う悠里とか、
怪しいから敬遠していたミステリ研に貴明が入ったとたん一緒に入部する悠里とか。
まとめサイトを見ていたら、クラナド公式コミカライズの作者氏を発見して驚愕。
>>634 この後の展開が激しく気になるんだがw
>>654 貴明を巡ってタマ姉と戦う悠里。
最終的にこのみも乱入し、
>姫百合4P・VS・雄子4P
>貴明・・・・・・・タマ姉
>イルファ・・・・・タカ棒
>珊瑚・・・・・・・このみ
>瑠璃・・・・・・・雄子
という展開に。
どうでもいいけど好巳はブリーフ派と言ってみる
身体測定の時クラスメイトにさんざんからかわれて部屋の隅ですねる好巳。
タマ兄は越中派
タマ兄は貴子の選択によって変わるんだろう?
黒だとぴっちりしたビキニパンツで、青だとしましまトランクスかな?
ピンクがさっぱり思いつかないんだが……。
赤という事にしてフンドシ?
ラメサテンTバック
縦縞トランクスを選んだ場合、エロシーンでタマ兄はルパンダイブしてくれます。
むしろ押し入れでキノコ栽培してるタマ兄
キミたちはタマ兄をどうしたいんだw
それでも反転東鳩2世界では最強の名を欲しいままにしているのがタマ兄
幼少時にネギで貴子のアナル処女を奪い、その後改めて前と後ろを
タマ棒で貫通させる漢の中の漢だからな。
朋美のSSが某所に
某所?
うむ読んできた。
春原が朋美に惚れてないのは珍しい。
>>670 和英辞典あたりで「理想郷」を変換してみるヨロシ
えーと、反転SSはまあ、それなりだったんだけど、
ついでに読んだ他の投稿SSが……OTL
まあ、ほら
鍵系は投稿少ないから仕方ないよ
ユートピア?アルカディア?検索しようにも引っ掛かりすぎ_| ̄|○
エルドラド…でいいのかな。
Key関連の投稿の少なさに全米が泣いた
679 :
671:2006/03/05(日) 01:44:32 ID:DeewuoY70
素で知らん人がいるとは思わなかった
「arcadia」でググってください
あと結構あそこも大変みたいなんでその辺ヨロシク
>>679 情報感謝です。
んで、その「その辺ヨロシク」ってのは、
「反転SS投稿してね☆」ってことでしょうかw?
昼休み、二年生の教室のある階にて
いつものように風子がヒトデを配るのを見守っていた。
一人の女生徒にヒトデを渡した後その子に2,3何かを言われたようだった。
突然、風子がその場で立ち止まってしまった。
何かひどいこといわれたのか。
俺は慌てて心配になり近づくと・・・
「あの人、ヒトデを可愛いと言ってくれました。」
「いや・・・ヒトデって気づいてないんじゃないのか」
「そんなことありません。こうやって抱いてれば和みます。」
「ほわ〜ん」
またもや風子が別世界に入ってしまった。
どうやら、ヒトデをほめられ喜びの余り
また何処かにトリップしてしまったらしい・・・
「戒めの意味も込めて・・・」
俺は・・・
『話している相手をすりかえる Lv2』
周りを見渡した。
そこにいたのは・・・
「あら、岡崎さん。どうされましたか。」
有紀寧だった。
「ちょどいい。有紀寧。俺の代わりにあいつの前に立って
『岡崎です。女になりました。』って言ってくれないか。」
「・・・・岡崎さん。そんな事なさりたいのですか。」
「あ・・・あぁ戒めの意味を込めて」
「わかりました・・・。」そういって有紀寧はカバンからおまじない百科を
取り出した。
「両手を胸に当ててください」
胸・・・?とりあえずいわれた通りにしてみる。
「そして、心の中でこの呪文を唱えてください・・・」
言われたとおりの呪文を唱える・・・・・
すると・・・・
もさもさもさ・・・・
突然、髪が伸び始め、胸が膨らみ始めた・・・・
「なんなんだ、これは!!」
「えっ・・・岡崎さん。女の子になりたいんじゃなかったんですか」
「違う!!ただ、あいつを驚かそうとしただけで。というか今すぐこれを解除してくれ。」
「えっと・・・・」
再びおまじない百科をペラペラめくっていると・・・・
「おい、ゆきねぇ。早く来てくれるって約束しただろう。」
いかつい男たちが現われ、そして・・・
「ちょっとゆきねぇ借りるぜ。おじょうちゃん。」
有紀寧を連れて行ってしまった。
・・・・・俺はどうしたらいいんだ・・・・・・
684 :
681:2006/03/05(日) 02:50:26 ID:HZn257Ya0
突然カキ子してすいません。
風子のいたずらイベントを見ていて突然思いついたもので・・・・
有紀寧の口調が微妙に違うかもしれませんがそこはお見逃しの程を・・・
ちゃるとよっち(未反転)に、リハーサルと称して慰み物にされる好巳が頭に浮かんだ。
>>681 GJ! これはここで終わりですか? それとも続きが?
>>685 そうやってちゃるとよっちに仕込まれた技で貴子をびっくりさせるわけだな。
>>685 しかし、既に春夏さんにしごき上げられていた好巳は二人を
ありとあらゆるテクニックを駆使して返り討ちにしたのだった……
688 :
681:2006/03/06(月) 00:48:55 ID:KHQamZ7m0
>>686 ひらめきで書いたんで続きはおぼろげなものしか・・・・・
ささらを手放したくないばかりにレイープに及んでしまう反転鬼畜ささらママを想像した。
>>688 そうでしたか、それは残念です。
ああ風子の反応が気になる。
このスレの住民的にリトルバスターズはどうなんだ?
つ 来年の事を言うと鬼が笑う
出てないソフトの話をしてどうする
フルアニはどうなるんだ?
王子様を女の子が麻雀で脱がしていくのか……。
なんていやらしい女の子だ!!? いいねそれ。
「───でさー。その時に真君が……って、ちょっと。ちゃんと聞いてる?朱鷺乃」
「……聞いてるよ」
肯定したものの、真実は真逆。
走る列車の雑音と同様に、右から左へと聞き流す。
「せっかく話してあげるんだからちゃんと聞いておいてよね!で、真君が私に『素敵ですね』って───」
私は、自らの恋路を熱く語る連れ添いを放置し、高速で流れていく景色へと目を移した。
この小さな窓に映り、そして過ぎ去っていく景色には何の意味も無く、無価値だ。ちょうど隣で語られている他人同士の恋や───私の人生のように。
灰色の雲に覆われた地上には、与えられる光など何も無い。
「ちょっと!朱鷺乃!もう駅に着くよ!」
大声での呼びかけに、はたと気が付いてそっちを向いた。そこには私の唯一の悪友である(ということになっている)霜村功美のふくれっ面があった。
どうやら車内アナウンスを聞き逃していたらしい。気づけば、随分と列車のスピードが落ちている。
「悪い。……ちょっと呆けてた」
既に立ち上がっている功美に習い、私も席を立つ。そうして出口のドアに向おうとした瞬間、不意に車内が大きく揺れ───
「わっ!わわっ!」
「朱鷺乃!危ない!」
どんっ、と派手にぶつかって来た何かに圧し掛かられるようにして、私の身体は仰向けに倒された。打ち付けた背中に痛みが走り、思わず顔を顰めた。
周囲がざわつくのを感じる。そのウザさを自覚した瞬間、急に頭に血が上った。無理やりに上半身を起こし、私の上に覆い被さっていた相手の肩に掴みかかる。
「何してくれてんだ、オマエ───」
怒りのままに相手を睨み、湧き上がった感情を相手にぶつける。しかし、そいつはこっちが怒声を言い終わる前に───
「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」
泣きべそを掻きながら大声で謝りだした。
「なんだコイツ……」
その、あまりの惨めな姿にすっかり拳の振り下ろす先を無くした私は、肩を掴んでいた手を離して立ち上がり、まだ座り込んで謝り続けているそいつの顎を持ち顔を上げさせた。
「え?な、何……」
「あれ?なんだ、栗原じゃん」
後ろからその顔を覗き込んだ功美が、そいつの名前と思しき言葉を吐いた。───栗原?誰だそれ……。
「男子にパシリにされてる、栗原透。同じクラスだよ」
私の訝しげな視線に気が付いたのか、功美がそう付け足した。栗原……栗原……くりはら……?
「ホラ、アンタの嫌いな委員長の金魚のフンよ」
委員長?榊の金魚のフン?
「……あぁ、居たな、そんなの」
そこまで言われてようやく思い出した。いつも榊にべったりで、クラスの女子からは「出来てるんじゃない?」とか噂されてる二人の片割れ。
「あの……僕……」
記憶の、ほんの微かな部分にしか存在しない栗原透という人物の顔と、今私の目の前で脅えている情けない男のそれが、この時やっと私の中で一致したのだった。
698 :
695:2006/03/08(水) 06:06:42 ID:SvAuC5P60
まずはお目汚しスミマセン。
久々に覗いてみたら、意外にも反転天いなで盛り上がっていたので、衝動的に書いてしまいました。
初めての投稿で、改行とか全然考えてなく、凄く読みづらいものになってしまいました。
一応、続き物として書き続けていきたいなと考えてはいるんですが、なにぶん、拙い技術とヤル気ですのでどうなるかは分かりません。
それでも、もし続きが気になるという方がいらっしゃるのであれば、是非アドバイスをお願いします。
>>695 >続きが気になる方〜
激しく気になります。是非続きを。
>>695-697 あー、なんかいい感じに情景イメージできそう。
こっちの朱鷺乃は男言葉なのか。
お約束としては、倒れこんだ時に朱鷺乃の胸に透の頭か手が当たってたりして?
701 :
695:2006/03/09(木) 01:48:56 ID:K3gb/+RN0
>>699 有難うございます。続きがんばって書きたいと思います。
>>700 あまり男言葉を意識したつもりはなかったんですが、読み返してみると男そのまんまですね^^;
キャラクター付けとかはあの神SSを参考にしてるつもりですが……(というか、アレがココでのデフォルトって共通認識でいいですよね?
>朱鷺乃の胸に……
うわぁ……。お約束完全に忘れてたよ……orz
r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ ⊂(。A。)
703 :
名無しさんだよもん:2006/03/10(金) 17:38:18 ID:mU0T35zt0
かしまし見忘れた・・・orz
あかほりさとる作の性別反転ものだっけ?>かしまし
俺んとこじゃ見られないんだよなあ…。
>>701 女っぽさに乏しい性格とは不釣合いに発育した体つきをしてるのか、
スタイル面でもあまり女らしく見えないのか、そこがポイントだな。
好巳はマザコンぽいような気がする。なんとなくだけど。
695の続きまだー?(*´д`)<ハァハァ、マチキレナイッ!
>>705 好巳だけじゃなく、雪弥や♂渚もマザコンの気が強そうだ。
鈴ちんは微妙かも。
春夏さんか、反転このみパパかで甘え方が違ってきそう
反転このみパパは結構甘やかしそうな気がするが春夏さんだと厳しそうな気がする。
春夏さんはむしろ貴子を好巳以上に溺愛していそうな気がしないでもない。
「それで、アンタは一体何してたのよ?こんな時間に電車に乗ってさー」
手にしたポテトを突きつけつつ、功美が正面に座った(というより縮こまった)男に話しかける。
「えっ?……そ、それは……」
一方、男の方はソワソワと、どうにも落ち着かない様子だ。
黒縁の大きな眼鏡に小動物系の気弱そうな顔立ち。男子としては小柄な体格とその覇気の無さ。
私にぶつかって来た相手───栗原透は、まさに漫画にでも出てきそうな虐められ役そのものだった。
ぶつかった直後、功美はすぐに栗原に言い迫った。功美の事だ、この事をダシに何かさせるつもりなんだろう。
それをすぐに看破し、そして見世物になりたくなかった私は、この場を功美に任せる事にし、
ウザったい野次馬どもを無視して改札に向った。
しばらくすると功美が栗原の手を強引に引きながら追いついてきた。
まだ半べそを掻いている栗原を私の前に立たせ、「ホラッ!言う事あるんでしょ!」とわき腹を小突く。
栗原は、「本当にすいませんでした……。な、何かお詫びしたい……ですけど……」と節目がちに言った。
「そこまで言うんなら、ちゃんとお詫びしてもらわないとねー!」と、間髪を入れずに頷く功美。
そうしてまた、栗原の腕を掴み上げて意気揚々と階段を上っていった。
私はその光景に溜息を吐きつつ、二人の後を追ったのだった。
───そして今に至る。
私は奢らせる形になったコーヒーを口に含みつつ、栗原の話に耳を傾けた。
「ご、ごめんなさい!……それは……言えないんです……」
顔を伏せる栗原に、功美はつまらなさそうに肩肘をついたまま視線を向ける。
「どうせ誰かにパシリにされてるんでしょー?弱ったらしいオトコねー」
「えっ!?どうして知ってるの!?」
その栗原の驚きに、功美はさらにつまらなさそうに肩をすくめ、溜息を吐いた。
「そんな事誰でも知ってるって……。で、なんでこんな時間に隣町まで来たのよ?」
再び言い詰まる栗原に「今更隠そうとしても無駄」と呆れながら言う功美。
功美が疑問に思うのも無理はない。今日は平日で、今は正午。当然昼からも授業がある。
私達のサボり何時もの事だが、コイツに授業をサボるような頭があるとも思えない。
栗原はうぅっ、とまだ潤んでいる目を擦り、小声で理由を話し始めた。
「昼休みになってすぐ、隣町の本屋で○○を買って来いって言われて、それで……」
「そのファッション誌なら学校のすぐ下のコンビニにあるわよ。アンタ、騙されてるわね」
「そ、そなの……?」
わざわざ隣町を指定したのだろう。
「なんだ、やっぱりパシリじゃん。つまらないわねー」
はー、ともう一度溜息を吐き、紙コップを手にする功美。
またゴメンナサイと謝って顔を伏せる栗原を見て、私は思った。
───コイツはどうしてこんなにも、他人の表情ばかりを疑っているのだと。
「だいたい、アンタの騎士様はどうしたのよ?」
「な、ないとさま?」
「そーよ。いつもべったりの榊は何も言ってこなかったの?」
榊忍。私達のクラスメイトにして正義感の塊と言って良い委員長様。そして栗原のお守り役。
その真面目すぎる性格から、他の男子から煙たがられている榊。
その榊以外には無視されるか、いい様に使われているだけの栗原。私達二人とはまた違った意味でクラスから浮いた存在だった。
「忍君には……内緒……。こんな事言っても、心配させちゃうだけだから……」
そう言って栗原は少しだけ笑った。自嘲なのだろう。あるいは、自分ですら呆れているのか。だが───
「榊は気づいてるはずよ」
「え?木田……さん?」
「あれ?朱鷺乃、いきなりどうしたのよ……」
功美の意外そうな声で、私も急に気が付いた。
私はどうしてこんな事を言ってしまったのだろう?
「あの……木田さん……それってどういう……?」
「行こう、功美」
「え?ちょ、ちょっと!朱鷺乃!」
私は何か、急に居た堪れなくなって席から立ち上がった。
慌ててジュースを飲み干している功美にすらも目もくれず、足早に歩く。
背後からする、驚き混じりの呼掛けを無視して。
仕事が忙しい為たまにしか会えないので、そのたびにムツゴロウさんを彷彿とさせるスキンシップで
好巳の口のまわりやらいろんなところを唾液でベトベトにする反転このみパパ。
改札を出ても私は何かに突き動かされるように歩き続けた。
さっきまでいたファーストフード店から随分と離れた所でようやく功美が私に追いつく。
「いったいどうしたの、朱鷺乃?」
早足で歩く私に歩調を合わせつつ、功美が問いかけてきた。
「……別に何もないわ。ただ、つまらなくなっただけ」
「そう……ま、確かにつまらなかったけどね」
それだけ言うと、功美はそれ以上何も聞こうとはしなかった。
彼女のこういうさっぱり所には、私も少しは好感が持てていると言っても良い。
「でもさ、今日は久々に朱鷺乃が怒ったとこ見ちゃったな。なんか珍しいもの見たって感じ」
「……そんなに珍しい?」
何気無く言ったのだろう。聞き返されると思っていなかったのか、功美はキョトンとした顔で答えた。
「そうよ。アンタがあんなに感情出すなんて珍しいじゃん。そんなに痛かったの?」
「いや……。痛かったとか、そんなんじゃない、けど……」
「じゃ、どうしてよ?」
逆に問われた事で、私はふと立ち止まってしまった。
今思えば、確かにどうしてだろう。野次馬がウザかったというものある。
けれど、それだけではない何かが私の中に引っかかりを残しているような気がする。
「朱鷺乃?」
「……なんとなく、腹が立ったから。それだけよ」
そう言って私は再び歩き出した。
功美はいまいち納得していないのか、小首をかしげているが、やはりそれ以上何も聞いてこない。
私は車内で見た空を、もう一度見上げた。
どこまでも無色で、どんな色もついていないと思っていた私の心。
だが、少なくとも今はこの暗い空のように灰色に濁っていて、自分自身でさえも自分の本心が見えないでいる。
>>713 おぼっちゃまくんとパパのような構図が浮かんだ
皆様、こんな拙い文章に対して感想を述べてくださって有難うございます。
と、いうわけで2話目が出来ましたので投稿させていただきます。
何か、功美ファンに怒られそうな感じですが^^;
とりあえず、コレを書いてて思ったのは、自分の中の朱鷺乃像、萌えからは程遠いんじゃないかって事ですねorz
続きをワクテカしながら待ちますよ。
718 :
名無しさんだよもん:2006/03/14(火) 21:47:08 ID:MulTvO7V0
ル)「うー」
貴)「なに?」
ル)「うー好から聞いたんだが…今日はホワイトデーと言うらしいな」
貴)「あ、うん…そうだけど…」
ル)「と、言うわけだ」
ル)「リリース」
どさどさどさっ
貴)「きゃぁあぁ!?ひ、人が!?」
好)「やっほー!タカちゃん!」
貴)「…好巳?何やってるの?」
好)「ルークさんのために体張りましたであります、隊長!」
ル)「喜べ、うー」
貴)「…これで喜べって言われても…」
貴)(しかも好巳、胸に顔埋めてるし……ってか、一番得してない?この子?)
ル)「不満か?」
貴)「ちょっとね」
ル)「そうか…」
ル)「なら…」
ちゅ。
貴)「!!!???」
ル)「こうすると、うーは喜ぶと聞いた」
好)「…大人ってずるい」
ル)「子供も十分ずるいと思うが?」
好)「うー…一歳しか違わないのに…」
貴)「???」
と、即興でホワイトデーネタを考えた。
皆性格違うかもしれんが…ってか、あんまりホワイトデーらしくないが…
さて、回線で首を吊って…逝こうか
>>716 大丈夫。朱鷺乃に求められてるのは「萌え」ではなく「エロ」だから(マテ
>>718-720 そこはいじけたり羨ましがったりするのではなく、
るーと二人がかりでタカちゃんをキス責めにするのだ好巳。そういうのが許されるキャラなんだ君は。
「三倍返し」と称して彼氏にいつもの三倍可愛がられてしまう、頭悪いエロ漫画みたいなホワイトデーを過ごす
反転ヒロインは誰だろうか?
>>723 ふゆでファイナルアンサー。
但し、セイカクハンテンダケを食べた初音が乱入すると、
裕子さんが正解に含まれます。(ぉ
725 :
1/7:2006/03/15(水) 00:36:49 ID:NsrxjkzY0
――今日は雨が降るかな。
朱鷺乃は禁煙パイポを口に咥えながら、少しずつぐずつき始めた空を見上げ、そんなことを考えた。
禁煙はまだ続いていた。
続いていたというより、もう吸わない状態が普通になっていたが、
何となく口寂しいので、とりあえずこうして禁煙パイポを咥えている。
シガレットチョコは、しばらく続けたが、やめた。
これなら咥えていても無くならない。
シガレットチョコやココアシガレットは、咥えているとその内無くなってしまう。
ことさらダイエットに励むような性格では無かったが、かといって太るのもごめんだ。
それに……
シガレットチョコは、思い出す。
「ふぅ……」
禁煙パイポの吸い口を軽く噛んで、息を吐き出し、一瞬脳裏に浮かんだ思いを掻き消す。
「……」
「……どうかした?」
「う、ううん。なんでもない」
小動物のようにぴょこっと下を向く透から、朱鷺乃はどうでもいいような顔をしながら視線を外した。
――ああ、何を意識してるんだか。私は。
禁煙パイポを摘まんで、乱暴に箱に戻す。
726 :
2/7:2006/03/15(水) 00:37:30 ID:NsrxjkzY0
「あー……イライラする」
「えっ?」
何気なく言った言葉に、透が反応した。
「あっ、ご、ごめんなさい……」
自分に向けられた怒りだと思ったのか、透が慌てて朱鷺乃に頭を下げた。
「……。別にあんたに怒ったんじゃない」
動揺を悟られないように、朱鷺乃は答えた。
「ちょっとイラついてるだけ。何でもないから」
「で、でも……」
「何」
透は、少しの間地面の上に視線を泳がせてから、おずおずと口を開いた。
「あ、あのね木田さん」
「?」
「あ、飴、食べる?」
「……はぁ?」
「あ、甘いもの食べると、気分が落ち着くんだって!」
「……そう」
視線を透から外して、また空を見上げた。
「……ねえ」
「えっ」
「早くよこしなさいよ。飴」
「あ、うっうん」
727 :
3/7:2006/03/15(水) 00:38:11 ID:NsrxjkzY0
包装を破って、ミルクキャラメル味のキャンディを口に放り込んだ。
しばらく舐めてから、噛み砕いて飲み込む。
落ち着いたといえば、落ち着いたかも知れない。
そのまま話が途切れた。
また、黙って空を眺める。
ただぼんやりと、二人並んで空を眺めた。
その、ぼんやりと空を眺めている時の目のまま、ふと透を見てみた。
また目が合った。
驚いて、すうっ、と息を吸い込む、透の何だかマヌケな顔。
「……何?」
「な、何でもない!」
「……」
空を見上げる。
少なくとも昼休みの間は雨が降ることは無いだろう。
「栗原」
「えっ? ……あっ、な、何?」
「セックスしようか」
728 :
4/7:2006/03/15(水) 00:38:49 ID:NsrxjkzY0
固まった透を朱鷺乃は屋上の床に押し倒した。
「き、木田さ――」
ベルトの金具がかちゃかちゃと音を立てる。
透は、朱鷺乃の頭に触れた。
心地よい、さらさらとした髪の感触が伝わってくる。
もう少し、手に力を入れれば、朱鷺乃を押しのけることが出来る。
だがそれは出来なかった。
「木田さん、こ、こんなところで……」
止めようとするが、口だけしか動かせない。
「ね、ねえ、も、もうすぐ昼休み終わるよ!?」
「栗原」
朱鷺乃に名前を呼ばれ、透の伸ばした手が中空で止まった。
「うるさい」
じろり。
鋭い目で睨まれて、言いかけた言葉は唾と一緒に喉の奥に飲み込まれてしまう。
『社会の窓』に手を入れて、今この瞬間も血液が流れ込み始めているそれを引きずり出す。
唇を軽く舌で舐めて湿らせると、朱鷺乃は髪をかき上げ、透の足の付け根に覆い被さった。
729 :
5/7:2006/03/15(水) 00:39:40 ID:NsrxjkzY0
「……っ……はあっ……はあっ……」
透が息を荒くして、余韻に浸りながらへたり込んでいる。
僅かに唇から零れた、白っぽいゼリーのような粘液をウェットティッシュで拭って、朱鷺乃が大きく息を吐いた。
そしてくっくっと笑った。
「……ほら、五分もあれば充分よ」
かあっ、と透の顔に血が上って真っ赤に染まった。泣きそうな目をして、うつむいた。
「はぁ……」
座って、フェンスに背中の体重を託して空を見上げる。
「苦っ」
くき、と首を曲げて透を見つめた。
「ねえ、もう一個飴頂戴」
「う、うん……」
苺ミルク味の飴玉を、口に入れる。
ころころと頬の中で飴玉が転がる。
今度は噛まずに舐めた。
730 :
6/7:2006/03/15(水) 00:40:13 ID:NsrxjkzY0
ソファに座って、適当にチャンネルを回しながら、
朱鷺乃はあの後透から巻き上げた飴玉を、一つ口に放り込んだ。
まだ夕食までには時間がある。
今度はパイン味だった。
「姉貴」
「何」
恵がニヤニヤと笑っている。
「……何? 変なものでも拾って食べたわけ? ポイじゃないんだから止しなさいよね」
「とぼけてんの?」
「何が」
「誤魔化さなくてもいいって」
「だから、何が」
「……もらったんだろ? それ」
厳密に言うと少し違うが、似たようなものなのでとりあえず頷いた。
「ほら、やっぱり」
「何が?」
「いつまでとぼけてるんだよ。ホワイトデーのお返しだろ?」
「――っ!?」
もう少しで、飴玉を喉に詰まらせるところだった。
「いやー姉貴がねぇ。しかもこれ見よがしに。いやー幸せそうな顔して食べてること」
「げほっ、げほっ、ちっ……! ち、違っ、ごほっ」
「あー。もうすっかり春だなぁ。春春。は〜るがき〜た〜ど〜こにき〜た〜」
恵はさっさと自分の部屋に入っていった。
後には、飴玉が詰まった透のポーチを持った朱鷺乃だけが残された。
その日の内に、金太郎飴を買ってきて、寝ている恵の喉に突っ込んでやった。
という電波が飛んできた。
あと7じゃなくて6でした。間違えました。ごめんなさい。
エロくも無いし透と恵しか出ていない。忍も出すつもりだったが長くなりそうなので割愛した。
本当はホワイトデー中に投下するつもりだったが、割愛しても時間が足りなかった。
今は反省している。
なんて感度の良いアンテナですか!w
激しくGJ!
_ ∩
( ゚∀゚)彡 ツンデレ!ツンデレ!
⊂彡
透にしてはよく保った方だと思ったのは自分だけ?
>>734 いつの間にか鍛えられちゃってるんだよ多分w
しかし姉にカレができたと笑ってる恵だが、それが学校の屋上で普通にセックスするとこまで
行っちゃってる関係だと知ったらさすがにぶっ飛ぶだろうな。
あかん、透が可愛くてしかたない
>>735 弟が蕎麦屋の息子を堕としたのを知って逆にぶっ飛ぶときのん
功美は案外ホモネタ好きそうだとなんとなく思った。
はじめ おおっぴらにホモ好き
ゆう ホモ……嫌いじゃない
さつき 実はホモ好き
ふゆ 隠れホモ好き
かずき 志子に教え込まれる
何その「ホモが嫌いな女子なんていませんっ!」
貴子 タマ兄には自分より好巳の方がお似合いかもしれないと複雑になる
ひろみ どんとこい
祐子 ちょっと憧れる
蝉枝 慣れてる
郁巳 俺は違う俺は違う俺は違うっ
>>739 これって原作でレズネタのあったキャラ?
朱鷺乃「きのうはおたのしみでしたね」
恵「っッ!!」
雪雄「///」
フィリア ん? どっちでもOKだぜ、俺は。
746 :
名無しさんだよもん:2006/03/18(土) 08:29:37 ID:yRCr4Z6U0
おまいら東鳩2のドラマCD買ったか?
最後の最後でタマ姉が衝撃発言を…
「じゃあ、タカ坊が女の子だったらっていうifストーリーは…」
747 :
名無しさんだよもん:2006/03/18(土) 08:56:09 ID:w5dLjr8K0
キーはデジタルでマンモー
>>746 クレイジーやなあ。
『タマお兄ちゃん好き好き大好き大作戦R(リバース)』
が立案・実行されるとしたら、作戦内容と顛末がどうなるのか見物だと思ったよ。
「たー子を抱きたい。たー子を撫でたい。たー子を食べたいー」
とタマ兄が悶える様を想像してワラた。
ネタのために東鳩2やり直したんだけどやっぱり貴子はツンデレだなぁ‥‥
貴子を巡ってタマ兄と雄二(本気モード)がガチで決闘するシーンが頭に浮かんだ。
あしたのジョーよろしく倒されてもタマクローされても起き上がる雄二だが、たとえマジだとしても
力の差が埋まるはずも無く普通に凹られる雄二。
この後、選択肢が出てきて ア雄二の様子を見に行く を選んだら、
一人でひっそり男泣きしている雄二をやさしく慰めてあげてフラグがスタンディング、みたいな。
要はアレだ、敗者復活があってもイイと思うんよ。
タマ兄「惜しい…好巳にくれてやるにはあまりにも惜しい!」
ガバァッ
貴子「あうっ!?」
タマ兄「好巳を捨てろ貴子!そして今日からこの珠樹を愛するのだ!」
ガシッ
???「その手を離せ!」
タマ兄「好巳か!? む! 雄二…」
雄二「…」
タマ兄「フ…さすがだな。 この珠樹の背後を取るとは…」
雄二「女に目がくらんだ男の背後を取ることなどたやすいこと。
もしそれ以上の無謀を通すというのなら、好巳の代わりに俺が相手になろう!」
「北○の拳」風にやってみる。
話題蒸し返す様で悪いんだけど、タマ兄一人がち的な構図がどうも理解できない。
愛って立場とか片思いしてきた年数じゃないでしょ?まぁ後者は割かし利用されやすい要素かと思うけど。
>>752 そう思うんなら自分のお気に入りカップリングのネタ投下すればよくね?
そんなこと言い出すと「蔵で岡崎×春原ばっかなのはおかしい!!もっと智×朋を!」とかきりが無い。
タマ兄偏重の流れに見えるということはそれだけタマ兄ネタが投下されているということで、歓迎こそすれ非難するような状況でもあるまい。
じゃあ寝ているさつきLv.1の幼なやわらかい肉体にスフィーや結一がいろいろいたずらしちゃう方向で
755 :
りん:2006/03/22(水) 16:49:20 ID:NaVSOJ+Z0
なんのおはなし
>>753 非難する筋合いではないことには同意。
でも歓迎するかどうかは個人の趣味嗜好の問題。
753ですが、非難なんてしてませんよ。 そう読み取れたならすみませんが。
>>756 いや、ほっぺのプニプニ具合を堪能するのが先だろ。
あれは子供のじゃないとダメだ。
タマ兄ウザスwwwwwwwwww
761 :
758:2006/03/23(木) 12:12:08 ID:bRKViq750
すみません、753ではなく752です。
暇潰しに学校中のPCに山田オルタを感染させる珊悟。
そこにバーコードを作っているように見せかけて、せっせとエロ動画収集に励んでいた学がものの見事にひっかかり、
ょぅι゙ょから熟女まで幅広く逝けるクチであることが判明。
その分け隔てない愛に数多くの男子生徒が心を打たれ、絶大な支持を受けることになる。
その後、バーコード貼りを願い出る男子生徒の数は絶える事が無かったという……
一方貴子は学を避けるようになった。
再反転して、お菓子を持ち寄って女子生徒が書庫へ押し寄せる図を想像した。
ちょっと萌えた。
>>762 全部聞いてみたが、企画の狙いとか全く無視して主人公の結薙ちゃんに萌えた俺は異常なんかじゃないよね?
このスレ的には至極正常。
ところで反転ちゃるとよっちの本名って誰か考えたっけ?
>>767 ミツル・智英(ともひで)
よっちが難しいな。
チエ → 千尋
……ちと苦しいか。
ねむい。
ねむい。
とにかく、ねむい。
ある晴れた休日の昼、さつきは睡魔と必死に戦っていた。
原因は昨日の夜、五月雨堂での出来事。
リアンが結一を魔法とスフィーにごめんなさいは壺も長瀬さんのネコでどんがらがっちゃん。
かいつまんで言うと、そういうことだった。
その結果として、店内の惨憺たる有様と膨大な量の後始末が残された。
それでなくても体力のないさつきには重労働なのだが、
間の悪い事に数日前から彼女のLv.は1に下がっていた。
踏み台を二段積まないと、一番上の棚に手が届かない。
そんな状況の中、夜っぴき一人で掃除に整頓。
疲労はピークに達していた。
「……はっ!?」
さつきは気付いた。やばい。一瞬落ちてた。
「…スフィー、ごめん…ちょっと休む……」
「え?あ、ちょっと!?」
店先を掃除していたスフィーに一声かけるや否や、さつきはすっと奥に下がってしまった。
「どうしよう…」
「あ、兄さーん」
スフィーがホウキを持って固まっていると、向こうからリアンがやってきた。
「あの…昨日は大丈夫だった?」
「うん、別に何ともないよ!…ちょ〜っと、痛かったけどね」
「…ご、ごめん」
しゅんとなるリアン。
「あー、いーのいーの!本当に気にしてないから!」
本当に気にしていないスフィー。
正反対の兄弟だった。
「あの…さつきさん、居る?昨日の事で謝りたくて」
「さつき?中にいると思うけど、なんか疲れてるみたいだったよ」
「…うん、ありがとう。とりあえず行ってくるね」
ホウキをぶんぶん振り回すスフィーを外に残して、
リアンは店内へと入っていった。
「さつきさん?」
リアンは店の中から声をかけてみたが、返事はなかった。
(奥かな?)
奥の部屋に通じるのれんをかきわけて、リアンはそっと部屋の中を覗いてみた。
最初に見えたのは、つやつやしたおでこだった。
それがさつきだということに、リアンはすぐに気付いた。
本当に気持ちよさそうに、さつきはすやすやと眠っているように見えた。
着けっぱなしで寝てしまったエプロン越しにも分かる、規則正しく上下する胸。
吸って、吐いて。吸って、吐いて。寝息だけがはっきりと聞こえる。
リアンはまるで、この部屋の時間が止まってしまったような感じがした。
(さつきさん………かわいい)
吸い込まれるようにさつきの寝顔を眺めつづけていたリアンは、
ふと、さつきの口元に涎が垂れているのを見つけた。
リアンは微笑みながらズボンのポケットからハンカチを取り出し、口元を拭おうとした。
その時、さつきが唇をぺろり、と舐めた。無意識の行動だろう。
――しかし、リアンにはそれが異様に艶かしく見えた。
そっと、気付かれないように、さつきの口元に指を添える。
やわらかかった。そして、あたたかかった。
「何やってんのリアン」
(……うわぁぁっ!?)
兄の声で現実に呼び戻されたリアンは、自分の行為に愕然とした。
気がついた時、彼は外に向かって駆け出していた。
「ちょ、ちょっと!?」
「ごめんなさいっっ!!」
呼び止める間もあればこそ、リアンはあっという間に走り去っていった。
「……どーしたの?」
あとには、状況の理解出来ないスフィーだけが残されていた。
「何だ?リアンの奴、走ってどっか行っちゃったぞ」
「あ、結一だ」
リアンと入れ違いになる形で、今度は結一が現れた。
顔中がバンソウコウまみれになっているのが痛々しい。
「あいつ結構早く走れたんだなあ。…さつきは?」
「中。ひょっとしたら寝ちゃってるかも」
「ふーん。ま、とりあえず入るわ」
「それじゃ僕も入る。お掃除飽きた」
「あ、おい、お客さん来たぞ」
「え?あ、えと、い、いらっしゃいませ?」
慣れない接客(普段はさつきに任せっきり)にあたふたしてるスフィーを尻目に、
結一は店の奥に入っていった。
「さつき、寝てんのか?寝てるなら返事しろ」
返事はなかった。
仕方なく店内と次の間を仕切るのれんをめくると、さつきが倒れていた。
エプロンが半脱げの状態で身体に絡み付いていて、なんだか不自然な状態で転がっている。
一瞬どうしたかと驚くも、よくよく見れば動いているし息もしている。
「なんだよ、返事しろって」
口ではそう言いながらも、結一の表情はどこか楽しそうに見える。
「しかしまー、可愛くなっちゃって。このやろこのやろ」
軽口を叩きながら、結一がさつきのほっぺたをつっつく。
気心の知れた仲なので、こういう時の振る舞いにも遠慮がない。
「…ん……ぅ…」
さつきが寝返りをうった。その拍子に、エプロンの結び目がほどけた。
すると、中のシャツも寝ている最中にまくれてしまったのだろう、
左の脇腹からおへそにかけてがすっかり丸見えになった。
(……さつき……)
(うあー、駄目だ駄目だ駄目だ。何考えてんだ俺のバカバカバカ)
結一は頭をぶんぶんと振った。
しかし一度浮かび上がった妄想がその程度で消えてくれるはずもない。
どうにかしてコレを紛らわさないと、そう思った結一の視界に、
一本のマジックが飛び込んできた。
「ありがとうございましたー。…あ、結一。どうだった?」
「寝てた。つまんないから帰るわ。またな」
そう言い残すと、結一はさっさと店内を去ってしまった。
「…みんな変なの」
また一人取り残されてしまったスフィーは少しの間やはり呆然と立ち尽くしていたが、
とりあえずやるべき事は全部やってしまったので、中に入って休む事にした。
「さつき?寝ちゃってる?」
声をかけながら奥の部屋に入ると、さつきはうつぶせになって眠っていた。
さっきまで着けていたエプロンがはだけ、みっともない格好になっている。
そこからさつきの顔を見ることは出来なかったが、
辛そうな顔をしてるんじゃないかな、とスフィーは思った。
さつきの身体が、最初に見た時よりもなんだか小さく見えた。
そう思ったら、スフィーはさつきに対して申し訳ない思いで胸が一杯になった。
どうにかしないといけない。このままじゃさつきが倒れてしまう。
(そうだ、魔法だ)
スフィーは考えた。
せめて身体だけでも元に戻してあげよう、
自分の持ってる魔力をできるだけ使ってさつきを元に戻してあげよう、と。
スフィーは精神を集中させ、詠唱に入った。
「すいません、誰かいませんか」
ちょうど詠唱を終えた時だった。
玄関の方から聞き覚えのある声がした。
「はーい」
さつきのことも気になるが、今はお客さんの方が優先だ。
スフィーはのれんをくぐって店舗の中に入った。
魔力を大分使って身体が重いけれど、さつきの代わりに行かないと。
「きょうはどうしたの、翠さん?」
翠はスフィーの質問ににこやかな笑顔で応えた。
「いえ、仕事が意外と早く終わったので、こちらに。さつきさんは?」
「えっと、さつきは今疲れて寝てます。僕が店番してます」
「そうですか…それは大変ですね」
「大変なのです」
残念そうな顔をする翠に合わせて、スフィーも神妙な面持ちになる。
「…それでは、さつきさんが起きたら、お大事に、と伝えていただけますか」
「うん、わかりました。それじゃ…」
「翠さん?」
さつきの声が店内に響いた。
あ、そうか。スフィーは気付いた。
魔力を受け取った時に、一緒に体力も回復したんだ。
少し間があって、さつきが店内に現れた。
――空気が凍りついた。
「翠さん、今日はお仕事もういいんですか?」
「…………」
「あ、スフィー、店番ありがとね。助かっちゃった」
「…………」
「……どうしたの?」
さつきは訝った。なにか変だ。
スフィーはなんだかバツの悪い顔をしているし、
翠はさつきを見つめたまま固まってしまっている。
「え?なに?」
何がなんだかわからないまま、さつきはとりあえず陳列してあった三面鏡の前に立った。
扉を開ける。
そこでさつきが見たものは。
Lv.1のぱっつんぱっつんの服を着た、Lv.3〜4の身体。
ジャストサイズだったシャツは肋骨をちょうど覆える程度の丈しかなく、
はだけたエプロンでおへそをやっと隠している状態だった。
ロングだったはずのスカートも今ではただのミニ。素足が見えている。
パンツもやけに食い込む、食い込む。
そして額にはひらがなで「にく」と書かれていた。
さつきの意思は飛んだ。
その後3日間、さつきは家から出られなかった。
778 :
元380:2006/03/25(土) 12:51:38 ID:95rb0Llt0
…ということで
>>754な感じを書いてみたわけなんですが…
こんな電波なもの書くために金曜の夜が潰れたかと思うと_| ̄|○
それでは回線吊って首切ってきます。
>>778 まったくあんたって人ははつくづくGJなものを作ってくれたよ!
>そして額にはひらがなで「にく」と書かれていた。
これが致命傷だったんだろうか…w
エプロンをめくったらさらに腹踊りの顔が出てくれば追い打ちになったのにw
向坂姉妹の設定だと、タマ姉と悠里は普段どんな会話をしてるんだろう。
猥談…はあまりしなさそうだし、口ゲンカも悠里がアイアンクローを嫌がってそういう方向にはいかなそう。
案外どこそこのスーパーの特売がどうのみたいな所帯じみたものだったりして。
タカ坊関係の話題は余計な衝突を生んでしまうため、あえて避けてそう。
ドラマCDが面白すぎる。
たかりゃんは皆のアイドルとまーりゃん先輩に認定されてるらしいぞ。
やっぱそういう扱いなのねタカ坊ってばw
>>783 最初のうちはごく普通に貴之の事も話題に上っていたが、
そのうち悠里も貴之を意識するようになってきて、だんだん姉妹の会話がギクシャクしてくるとか。
787 :
785:2006/03/29(水) 01:24:53 ID:qBZpapN40
>>786 素で間違えてたぜ…読み返しても気づかなかったよorz
×貴之
○貴明
です、はい。
名前が浩之と混じっちゃうんだよね…で、阿部君になっちまうw
つまり
藤田浩之─┬─河野貴子
│
阿部貴之
だったんだよ!!
な、なんだってー
ささらシナリオを反転すると、雄二がそうだったようにタマ兄が簓のライバルキャラとして立ちはだかるんだろうか?
タマ兄の場合、簓のあまりの煮え切らなさにブチ切れてグーで殴りそうだな。
美咲さんシナリオでネタが思いつきそうなんだが、
あのパンストはどうしたらいいと思う?
まさかそのまま履かせるわけには行かないだろうしw
793 :
テーマは嘘で:2006/03/32(土) 02:55:57 ID:d8drr/NO0
「ああっ! 浩子さん、浩子さんっ!」
「ふああんっ、マルチのが、中にっ!」
………
「たっぷり出したわね…」
「だっ、大丈夫です! ただの綺麗な水ですから!」
「(…それにしては粘性があるような?)」
「あ、浩子さん。マミとルカが起きましたよ。おっぱいお願いします」
「はいはい。…はあ。来栖川電工の技術者って…凄いけど、馬鹿?」
「チエはまだおねむですね。 あれ、どうしたんですか? 呆れた顔して」
長瀬の精子がマルチの中に入ってたわけか!
とすると、イルファも……
796 :
テーマは嘘で:2006/03/32(土) 05:28:12 ID:d8drr/NO0
>>794 Σ(;゚д゚)
いや、人工精子のつもりでしたが…
名前欄消しとこう…
バトラーロボってさ、機械なだけに疲れ知らずなんだよな。
しかも、視覚を通じて逐一データが来栖川の研究室にモニタされてたよな。
…貴子ヤバいな。
まさに来栖川驚異の科学力
バトラーロボ3兄妹に24時間耐久4pセックスされる貴子マダーチンチン
801 :
4月的小ネタ:2006/03/32(土) 23:45:23 ID:kpowh+0u0
今日は春休、何の用もなくてもついつい水瀬家に集まってしまう、いつもの面々。和気
藹々と食べかつおしゃべりを楽しんでいたのだが、雪弥の不用意な一言でそんな雰囲気は
どこかに吹っ飛んでしまった。
「ねえゆう、なんでまだお雛様を仕舞わないの?いくらなんでももう4月だよ」
確かにこの時期まで飾ってあるのは普通ではないだろう。しかし……。
「そんなのわたしの勝手でしょう?わたしのお雛様なのになんで雪弥の許可が要るわけ」
「別に文句をいってるわけじゃなくて……その……」
何気なく口にした言葉だったが、返ってきたのは不機嫌そうなゆうの口調。そんなわけ
で少々たじろいでいる雪弥だった。
「何よ、はっきり言いなさいよ。男らしくないわよ」
「うんその……ほらよく言うじゃない、お雛様を早く仕舞わないと行き遅れるって……ま
あ、ゆうは僕が貰ってあげるからそんな心配ないんだけど」
「余計なお世話よ。第一貰ってもらう当てならもうあるから、心配無用よ」
「えー!誰?誰何だよう?」
「うぐぅ、初耳だよ」
「そ、そんな話きてないぞ!」
「そんなこという人嫌いです」
「ぽんぽこたぬきさん」
衝撃の告白に興奮する少年達。
「良かった、相手は水瀬君じゃないのね」
「も、もしかして、川澄先輩ではないでしょうね?そんなこと許せませんわ」
「し、紫苑君じゃないわよね?」
悲喜こもごもの少女達。
「あははー、大騒ぎですね」
「お茶が美味しいです」
「やれやれ、懲りない連中だね」
一方やけにマイペースな少年達もいる。
802 :
4月的小ネタ:2006/03/32(土) 23:46:30 ID:kpowh+0u0
「ゆ、ゆう、その相手って?」
「実はね、私のおなかにはその人の子がいて、女の子なの。だからこのお雛様はその子の
ためのお祝いでもあったりして」
「だおー!だから、相手?相手?」
「そうだよ、相手は誰?」
「早く言うんだよー!」
無理もないことだが、ますます興奮にしてゆうに詰め寄る少年達。しかしゆうのほうは
落ち着いた態度を崩さない。
「うん、あのね。雪弥に妹が生まれるからね。頑張ってねお兄ちゃん」
「そ、それって、もしかして相手はお父さん?」
「うん」
にっこり微笑んで即答するゆう。
「わーん!ゆうの極悪人。ゆうのバカー!」
「ぼ、ぼくは潔く身を引くよ。で、でも、ぼくのこと忘れてください。ウエーン!」
「また誠を捨てたー、ゆうだけは絶対に許さないからなー。ワーン!」
「うっうっ、ドラマみたいで素敵じゃないです。ワーン!」
「グシュグシュ、俺はゆうの幸せを祈るものだから、クッ、ウワーン!」
反応はそれぞれながらも、泣きながらこの場から走り去る少年達。そして……。
「待って、水瀬君の子ならわたしが産んであげるわよう」
「川澄先輩、あなたには私が付いておりますわ」
「待って紫苑君、気にはあたしがいるでしょう」
慌てて少年たちの後を追いかける少女達。
803 :
4月的小ネタ:2006/03/32(土) 23:47:53 ID:kpowh+0u0
そしてその場に取り残された4人だが、まず珍しく天野が真っ先に口を開いた。
「相沢さん、今のはちょっと酷だと思いますよ」
「舞人は純粋ですからね」
「そうだね紫苑や雪弥は単純だから」
「薫、弟と親友に向かってそれはないんじゃない」
「言葉どおりだ」
「あっそう、けどやっぱりあなた達は騙せなかったか」
ため息混じりにそう呟くゆう。
「いくらなんでもわかるよ。あのお間抜けな連中じゃないんだから。相手が秋人さんじゃ
リアリティなさすぎ」
「そうですね。その体型で性別までわかってるってところで怪しいと思いました」
「うーん、詰めが甘かったのかな」
薫と佐祐の指摘に苦笑いしながら頭を掻くゆう。
「そんなことより、エイプリルフールにしては性質悪いと思いますが」
天野はゆうに咎めるような視線を向ける。
「うんでも、わたしなりの理由があるんだよ」
「それはどういうことですか?」
「うん、雪弥や舞人や紫苑には見込みのない恋なんかやめて、自分のことを見てくれてい
る人がいることに気が付いて欲しかったんだ」
「そうだな、その点は判らなくもないよ。方法はともかく」
うんうんと頷く薫。
「でもこんな簡単に騙されるとは思わなかった。どっちでもいいとは思ってたけど、多分
冗談で済むと思ってたんだけどな」
「あははー、ゆうさんそれは舞人達を買いかぶりすぎですよ」
804 :
4月的小ネタ:2006/03/32(土) 23:49:09 ID:kpowh+0u0
「そうなの?」
「そうです。特に誠や歩さんなんか騙されないわけないじゃないですか」
「まああの子達はね。そう言えば、あの二人もいないけどどうしたの?」
真顔でそう聞いてくるゆうに、天野はややあきれ気味にこう答えた。
「えっ、あの二人も雪弥さんみたいに泣きながら逃げていきましたけど」
「なんで?、どうしてあの子達も泣くわけ?」
「あのー、もしかしてあの子達の気持ちに気が付いていなかったのですか?」
「えっ、なんのこと?」
「はー、誠も報われませんね」
「ところで天野」
なぜか急に真剣な表情になったゆう。
「なんですかゆうさん?」
「あのね。女の子ってところと、相手が秋人さんってのは確かにエイプリルフールだった
けど、相手が決まってるってのは本当だよ」
「あははー、それはわたしですね。今結婚できる年齢はわたしだけですからね」
「いや、僕が男らしく責任取りますよ。あと11ヶ月で結婚できますから」
「いやいや、わたしが責任とりますよ」
やけに積極的な佐祐と薫。つまりこの二人とゆうは経験済みなのだが。
805 :
4月的小ネタ:2006/03/32(土) 23:50:19 ID:kpowh+0u0
ゆうは天野の方を向いたまま言葉を続ける。
「そして子供が出来たのも本当」
「どうしてそれをわたしに向かって言うんです?」
「とぼけないで、この間のパーティで酔ってわたしを押し倒したでしょう。あの時のが大
当たり。佐祐さんや薫とは日数が合わないから、パパは天野なの。責任とってね」
「そんな酷なことはないでしょう」
タラーリと脂汗を流す。
「あははー、詳しく聞かせてもらいましょうか」
「そうですね倉田先輩、ここは天野君の口から詳しく聞きたいところですね」
にっこりと微笑みつつ天野両腕を取って連行。無論目は笑っていない。
「わー!」
「頑張ってねパパ」
にこやかに手を振るゆう。
「って言うのもエイプリルフール。あー天野の慌てた顔面白かった」
「相沢さん、酷いです」
「あははー驚きましたよ」
「でも、僕達3人がライバルなのははっきりしたわけだ」
「あははー負けませんよ」
「わたしも負けません」
決意を新たにする3人組であった。
ゆう魔性wwwwwwwwww
簓ってささら♂でいいんだよね?
男だとかなりアレだなぁ…父親(母親?)に溺愛されてたり
貴子に甘えまくりだったりするんだろうか…
でも一番やばいのはまーりゃん先輩♂か。想像つかん…
まーりゃん先輩は外側の容姿はあのままだろう。
それって、ま○る先輩(ry
「究極超人あ〜る」の鳥坂センパイみたいな感じかね?>まーりゃん先輩♂
古い例で悪いけど。
あのテンションに引きずられて、いつの間にか
おいしく頂かれてる貴子ちゃんでした。
ささらはクールで冷徹な生徒会長…と見せかけて虚勢を張っているだけのダメ人間だからなぁ…
反転して簓にしても大して変わらないんだろうな。
貴子も簓に惚れたというよりも、「この人は私がいないとダメだ」とあれこれ世話を焼いているうちに情が湧いてきた、
みたいな感じにした方がしっくりきそう。
>>808 まさる先輩‥‥!? そうかまーりゃん先輩はセクシーコマ(ry
アニメ版うたわれのハクオロが思いのほか渋カコイイ声だった…。
つうわけで、ハクオロおかーさんはボディだけでなく声もエロエロという線でw
双子に処女を奪われた後、妊娠しないようにと後ろを開発されまくり、前はひたすらイルファ達専用にされた貴子
と言う夢なのか妄想なのかよくわからないものをうつらうつらしている時に見た。
絵とか文章に出来ないのが悔しい……
ささらシナリオのロッカールームのシーンを反転した場合、
貴子はまーりゃん先輩に亀甲縛りされて、口にギャグボール噛まされてロッカーにブチ込まれそうな気がする。
全然関係ないけど、何故かまーりゃん先輩が生徒会室で褌一丁になって和太鼓を叩きまくっている所を想像して嫌な気分になった。
817 :
名無しさんだよもん:2006/04/05(水) 19:28:24 ID:bY40EqKE0
じゃラブホに連れてかれるシーンはどうなるのさ。
無理矢理連れ込んで強かnてことか?
818 :
名無しさんだよもん:2006/04/05(水) 19:33:08 ID:O3bP91eL0
A・K・S・T・N・H・M・Y・R・W・N
まーりゃん先輩にだまされて、ふんど執事喫茶をやらされる簓。
あだ名も副長からふんどし会長へクラスチェンジ。
桜蘭高校ホスト部とかいうアニメがアカギの後にやってて見てみたらウテナ好きの俺はかなり面白かったんだが。
反転版九条院はこういうトコだったんだろうなーとちょっと思った。
ホスト部のキングがよりにもよって名前環ですか……。
草壁さんを反転した場合あの黒髪ロングはどうなるんだ?
坊っちゃん刈り?
逆立てるんだろう
若侍風のポニーテールにしてみるとか。
ところでお絵描き掲示板に…。
>>820 あそこは共学だから、むしろプリンセス・プリンセスの方が(ry
>>821 そのままでもいいんじゃない?
和装ならああいう髪型でも不自然ではないような。
和装の場合はタマ兄も長髪が似合うかも知れない。
>>817 ホテルに無理矢理連れ込んでセックス!男の力には到底かなわず貴子慰み物にされる。
終わってみれば簓を完全に拒絶し、やらなきゃよかったと後悔するも後の祭り。
↓
後でタマ兄に呼び出しを喰らい、「お前はたー子を傷つけた!」と左ストレート一閃。
改めて自分がしたことを後悔しウジウジ悩む。
↓
当然次の日から生徒会のふいんきも最悪。新入生歓迎会の打ち合わせも大方タマ兄がまとめてしまい、
自分なんていなくてもいいんじゃないかとウジウジ(ry
そんな状況を虎視眈々と見詰める女が一人……
↓
歓迎会当日、生徒会長らしくなんとかイベントを成功させようと奮闘するが全て空回り、仕事しなくていいから休んでこいと言われる。
保健室で泣いていると、悠里がやってきて優しく慰めてくれる。しかも自分のことが好きだと言うではないか
簓その場に流されてついついセ(ry
しかし、部屋の外では貴子が……
↓
宝探しの結果発表の時、人目もはばからず悠里に「久寿川先輩を返してよ!!!」と貴子絶叫。
簓どうしていいかわからずオロオロ。超泥沼。
↓
簓のヘタレさは異常
私、簓先輩と寝たの…!
ぱしーん!
どうして!わたしが先輩の事好きなの知っててどうして!
って展開きぼn
そのあとのパパンママンの話も悲惨になりそうだな
反転智アフ以上に食い合わせ悪いな…
朝霧まひる先輩に屋上に呼び出されて
「もむか? おおきくないけど」
とかでちんこに手を当てさせられたりもするのか。悲惨だな。
先輩に屋上に呼び出されたと思ったらいきなり胸もまれて
まひる「ん、おおきくないな」
貴子「!!?!???!!?!」
でもそういうキャラが許されるのは、先輩がものすごいショタキャラだからってことでおk?
誰だか全くわからない件
834 :
名無しさんだよもん:2006/04/10(月) 00:09:35 ID:FXuYERHv0
あれ?貴子って巨乳設定じゃ
なかったけ?
何か物凄い巨乳に埋もれて凄く幸せそうなまーりゃん先輩(反転済み)という図が想像出来た。
>>833 顔グラがないのをいいことに
やりたい放題だなw
貴子に恥ずかし固めを食らわすまーりゃん先輩
鼻血ブーという古典的リアクションをする簓
>>827 なにもかも嫌になってささらママ(未反転)にすがりつく簓
↓
簓の泣き顔にママハァハァ
↓
キンシンソカーン
↓
速攻バレて超修羅場
839 :
夢路:2006/04/11(火) 22:01:51 ID:ZdP/lEmh0
通Heart2〜タマ兄好き好き大好き大作戦〜攻略ポイント
嵐を呼ぶ男、向坂珠樹が九条院より帰還した!
目的はただ一つ、幼馴染の少女、河野貴子を一ヶ月以内に妻にすること!!
しかし貴子の周囲には海千山千のライバルたちがひしめいている!!!
暴力権力智謀陰謀、ありとあらゆる力を行使しライバルたちを叩き潰せ!!!!
魂の合言葉は唯一つ、「奥様は女・子・高・生」!!!!!
840 :
夢路:2006/04/11(火) 22:02:56 ID:ZdP/lEmh0
ライバルその一!オカ研会長なんよ!!
貴子の周囲に黄色い頭が見え始めたら要注意!
そのまま放置しておけば貴子は脅迫写真に従ってオカ研に入部してしまう!
慌てず、しかして速やかなる対処が必要だ!
黄色を撲殺するもよし、体育準備室に放火するもよし、所詮黄色など珠樹の敵ではない。
だが心せよ!イベントが進行するに連れてより過激に、よりエロスにエスカレートしていく脅迫写真に気を取られれば、
バッドエンド「電波で前世でオカルトで」が確定してしまう!
>>839 「奥様は女・子・高・生」ワロた。
シリーズ化希望w
なんかリョジョークゲーの主人公みたいだなw
「…ごめんなさいね、助けてもらっちゃって」
「いいですよ。ハクオロさんこそ疲れてませんか?」
「私は平気よ。…エルルゥこそ、重くないかしら?」
「大丈夫です。辺境の男は強いんですから!」
(そこは重くないですよ、とか言って欲しかったな…)
私はこのエルルゥという少年の純粋さに思わず苦笑した。
(それにしても……耳よね、これ)
意識を取り戻してこの村で過ごすようになってから何日か経ったが、
それまでに会った者全員がエルルゥと同じように獣の耳と尻尾を持っていた。
(飾りじゃないのよね…)
うずうず。好奇心が湧いてきた。
私はエルルゥに気付かれないようにそっと手を腰の後ろにまわす。
むぎゅ
(!!)
むぎゅむぎゅ
(!!!!)
(うーん、本物の尻尾よね、これは)
「ハ…ハクオロさん……」
「あ、ごめんなさいね。びっくりさせちゃった?」
「ぼ…僕は…」
「ん?」
「僕は…僕はもうっ!!」
「きゃぁっ!?」
「辺境の男って…強いのね……」
「……ごめんなさい」
845 :
元380:2006/04/13(木) 00:48:46 ID:s7aTEjPS0
…ということで反転うたわれの冒頭なんかを書いてみたわけなんですが…
うたわれアニメ1話を見たらこんな電波を受信しました。はい。
>>839-840 そんなゲームやりたいなぁw
そういえば反転鳩2はまだ書いてないですね。
それでは回線吊って首切ってきます。
尻尾を握られて思わず前屈みになるエルルゥ君…(*´Д`)
乳首を3クリックされただけでもイっちゃう敏感ハクオロおかーさんと精強なエルルゥ君
いったい何回イったんだろう
ここのSS読むとき
悠里が伊藤静
タマ兄が鳥海浩輔
で脳内再生されている俺ガイル
このみ=ゆりしー
好巳=ゆりしー
850 :
夢路:2006/04/14(金) 00:04:04 ID:auIRT+XA0
通Heart2〜タマ兄好き好き大好き大作戦〜攻略ポイント
ライバル其の弐!長瀬勇馬、推して参った!
まさかこの曲は!そうだあの曲だ!!まさしくこいつは「長瀬のテーマ」だ!!!
奴が勝負を挑むたび、何故だか発生、エロい不運!
しかし珠樹よ!男、珠樹よ!!赤松健ばりの展開にのぼせてはいないか!?
心せよ、そこは既に罠の中であると!
何時までも手をこまねいていれば、バッドエンド「メイド妻、貴子!ただし寝取られ」が確定してしまう!!!
自分、メイド好きですから、だと!?
これはこれでアリかも、だと!!??
ドバカ野郎が!!!!!
負けの美学を語っていいのは全宇宙でジェリドだけ!
貴様が為すべきは勇馬の速やかなる排除である!
>>845 誘い受けか?誘い受けなのかおかーさん!?
何はともあれGJ
>>850 なんつーカオスでデストロイな勢いなんだw
うわあ…馬鹿度が加速してる……(褒め言葉)
自転車でぶつかった拍子に貴子に顔面騎乗される勇馬
855 :
夢路:2006/04/15(土) 13:31:38 ID:MQN4tCgq0
通Heart2〜タマ兄好き好き大好き大作戦〜攻略ポイント
ライバルMk-III 鳥だ!飛行機だ!!ルー・大きな・柴だ!!!
貴子が行き倒れを介抱したそうだ。さすがは我(オレ)の貴子(脳内結納済み)、その大慈悲心は宇宙すら包むだろう・・・。
な・に・を・し・て・い・る・の・か!!!(うりえる)
エマージェンシー!ルーを肉眼で確認!総員第一級戦闘配置!全隔壁を緊急閉鎖!FCはアイアンクローをいつでも撃てるようにしておけ!
そう、最早なごんでいる場合ではないのだ!A10神経などクソ食らえ!
遊星の彼方より、とうとうアイツがやってきた!
奴こそは侵食者、ルー・大きな・柴!
その射程距離に取り込まれたが最後、一切の抵抗は無に帰すだろう!
そんなベータより性質が悪いルーには、直接的なアプローチは危険だ。
下僕のカモ助(本名?知らぬ!)を最大限に有効活用し、未曾有の危機を回避せよ!使い潰すつもりで!
さもなくば、バッドエンド「貴子、宇宙(そら)へ・・・・・」が現実のものになってしまうだろう!
856 :
夢路=武久:2006/04/15(土) 13:59:59 ID:MQN4tCgq0
通Heart2〜タマ兄好き好き大好き大作戦〜攻略ポイント
ライバル四人目 生霊って・・・禁句?
最近貴子が夜間外出をつづけているらしい・・・・・
男か!?
などと幼馴染というより、親父くさい反応をしている珠樹よ!
まずは征け!学校に!
どうやら幽霊野郎は貴子の前でしか出現できないようだ!
貴子の見ているところで撲殺などもってのほか!
無論、珠樹の極限奥義「背中鬼」を発動させれば、冥王星軌道上の邪神すら一撃だ!
しかし・・・この状況ではっ・・・撃てないっ・・・
幽霊野郎が超許せぬことを噛み締めつつ、今は臥薪嘗胆あるのみ!
貴子が交通事故に遭う其の瞬間こそ、放て!ファーストブリッドを!!!
万一仕損じた場合、バッドエンドルート「君が望む」に突入してしまう。
3年待つか、入院中に妊娠させるか、いづれにせよ機を逸した貴様に珠樹を名乗る資格無し!其の時より貴様は孝之である!!!
うたわれアニメ見てたら電波がきた
周りの国になめられないように男装するハクオロ
戦場で対峙して女性と気がつき、討てとの命令だがが女性に刀を向けるのは武士としてどうか、と葛藤してる間に周りを取り囲まれるトウカ
859 :
名無しさんだよもん:2006/04/16(日) 14:08:41 ID:GZym8VNy0
ageだのsageだのが、感想以前の問題だとは思えんが。
まずは、投下した職人さんに対しては、感想なりを言うべき。
つまらないならつまらない、でもいいだろう。
第一、sage推奨なんてローカルルール、このスレにあったか?
このスレは昔からsage推奨だよ
性別反転は嫌いな人も多いから、荒らしがくるかもしれないし
861 :
859:2006/04/16(日) 14:32:35 ID:5EPiQ0JW0
>>860 ならテンプレなりにそう書いとけ
俺は数スレか前から時々ここを覗いているが、はっきりとそんなことが
言われてるのは見たこと無いぞ
ま、とりあえず、付き合ってsageておいてやるが
とはいえ好き嫌いの激しいジャンルだから、荒らしを避けるためにsage推奨ってのも、
随分内向きな姿勢だな
そんなんじゃ、一見さんの新しい住人は獲得できんぞ
だから、このスレの伸びだって、完全に停滞してしまってるんじゃないのか?
おれはたまたまageられてたこのスレを覗いて、面白そうだなって思って
張り付くようになった
そういう人間もいるってことだ
それに荒らす奴は、どんな状態にあるスレだろうと荒らしに来るもんだぜ
教えてあげただけなのに怒られた……(;ω;)ウッ
何で偉そうなんだろう。
>>858が偉そうだからちょっとムカついたんでしょ。
荒らしだからじゃ
つまり、
「何年も通ってるけどハンバーガー食べると太るとは聞いてない。
太るならメニューに書け。ま、こんどからはチーズは抜きで頼んでやるよ。
それにしてもクレーマーがいやだから目立たなく商売するのは消極的だな。もっと目立たないと俺みたいに注意喚起してくれる超優良消費者がよりつかないぜ?」
ってこと?
>>868 すんげーアメリカ的な思考だな バルスwww
流れがよくわからんが
昔はちょっとおバカだけどそれなりに純朴少女で好意を感じてもいたヌワンギ(♀)が、
しばらく見ない間にすっかり擦れて高慢ちきな都会娘になってしまって幻滅するエルルゥ君
エルルゥ君「一緒に暮らしていて、イイ人だって わかっているんだ!」
ヌワンギ(♀)「暮らしてって・・・まさか、もうシちゃったの!?」
エルルゥ君「・・・」(ポッ
おかーさん「・・・」(視線を逸らす
ヌワンギ(♀)「そこは否定するところでしょうが〜!」
ヌワンギ(♀)「彼を返して!」
まぁ、そこはあれだ
「私のほうがエルルゥを満足してあげるんだからっ!!」
とか言ってからハクオロかーさんの砲乳(誤字に非ず)に目が行って
涙目になりつつ
ヌ「エ、エルルゥは小さい方が好みなんだからー!」
エ「や、そんなことはありませんよ?」
ヌ「…………」
エ「…………」
ヌ「お、覚えてなさいよっ!!」
更に涙目になりつつハクオロおかーさんを指でズビシッと指してヌワンギ逃走
が、馬(正式名称ド忘れスマソ)に先に走っていかれて
ヌ「ま、待ってー!待ってよーっ!!」
完全に泣きながら走っていくヌワンギを眺めて
ハ「なんだったんだ、いったい……?」
エ「今の慌てっぷりは昔のヌワンギのままでしたけど」
とか夢想した
ハクオロおかーさんはタレ目だと思う
ヌワンギが由真みたいだと思った
俺もw 由真は負け犬キャラ?w
876 :
マキシム:2006/04/18(火) 21:55:54 ID:LGqY/h3G0
藤子作品で言うなら、
ジャイアン=ブタゴリラ=ゴジラ
みたいなキャラクターのテンプレートが葉っぱ作品には確かにある。
あきらかに由真とヌワンギは同類
ゴジラ?
カミュは反転したら夜な夜なハクオロかーさんを襲(ry
というか、うたわれキャラ全体が反転するとヤバスに。
「オバケのQ太郎」のキャラだな>ゴジラ
病弱な弟ユズハを護ることに人生捧げてる、重度のブラコンなオボロ姉ちゃん
・・・って、舞-HiMEにそんなキャラいたな
879 :
名無しさんだよもん:2006/04/19(水) 16:38:58 ID:o/2ylh7u0
誰だっけ?
そんなうたわれでも、相も変らぬキャラ、ドリィ&グラァ。
タカさんばりのガチムチ反転ドリグラ
ごめん忘れて
>>879 たぶん「不人気主人公」こと鴇羽舞衣。
中の人ユズハだし。
>>881 あれはあれで女ってすぐわかるから。
アドォン&サムスゥンばりのオイルぬりたくりマッスル反転ドリグラ
ごめん吊ってくる。
ふつーのドリグラがオボロを呼ぶとき⇒若様
反転マッスルドリグラが反転オボロを呼ぶとき⇒姐さぁぁん!!!
いまいち弱いな。もっとインパクトある呼び方は無いものか。
姉者で「ああぁぁぁぁぁぁぁねぇじゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」
普通に「姐さま・・・・・・(はぁと)」じゃダメなのかおまいらw
お嬢様?
やっぱ「アネキィィィィィィ!」じゃないのか?
いや、まぁ外見があのままなのなら普通に
「若様」の逆だから…………お?
若様の逆って何よw
「ねえさま」だとユズハと被りそうだしなぁ
まぁ、886氏のが一番的を得てそう
若様の逆なら姫様とか
姐御
ひめねえさま
お嬢様
お嬢
お姉ぇ
896 :
名無しさんだよもん:2006/04/22(土) 11:58:23 ID:HsIK8VcD0
御頭
ハクオロおかーさんが妊娠した場合、父親が誰だか判らないなんて事態になりそう。
……いや、耳の形で大体判るか。
若様の逆はおひいさま(お姫様)ではなかろうか
でもインパクトだったらオネニーサマがよろしいかと
900 :
名無しさんだよもん:2006/04/23(日) 14:26:59 ID:HwmUFQHE0
>>898 耳の形っつーか、種別は母親側の種に準拠するらしいから・・・・・いや、しかしそのルールはコーディネーター(獣人)特有のものとすれば、ナチュラルであるハクオロには適用されない?
それにしても、ハクオロからホモサピエンスが再興したとしたら、シャクコポルにすら劣る非力な種になるわけで・・・。
901 :
名無しさんだよもん:2006/04/23(日) 14:34:10 ID:HwmUFQHE0
もっと「うたわれ」する!
年に数回、発作的にこの衝動に駆られる。コマンド?
アイテム→初回版(CD)プレイ
あまぞん→DVD版購入
ぼうぎょ→ps2版を待つ
じゅもん→ガオガイガー→衝動を一時的に忘れる
俺はそんなにもっとうたわれする衝動には駆られない人だから参考にならないかも知れないけど、
自分なら、防御→PS2待ち デスね。 戦闘の新要素もあるみたいだし、追加シナリオは無いにしてもコネタくらい増えるかも知らんし。(←ココら辺は自分の勝手な憶測、正しい追加要素とか確認してないので見当はずれなコト言ってたらスマソ)
んでスレ違いスマソ。
うたわれが反転したら…ドリグラキャラの嵐? ウホッ
903 :
名無しさんだよもん:2006/04/24(月) 19:45:12 ID:iITtv6nm0
ふつーにドリグラ反転→男だったときとまったく同じように付きまとわれて焦るオボロ
というネタは既出ですか
ベナウィとオボロが従姉妹ということになれば、
弟を男にしてくれという姉者と、従姉弟を男にしてほしいという侍大将が見られるのかだろうか?(たぶんムリ
>>903 まあ掘られる事態にはならないだけマシ・・・か?w
男×男より女×女のほうがハードとかなんかで聞いたような
>>906 それがいいんじゃないか。
ハクオロを巡ってベナウィと女の火花を散らすオボロ。
そんな彼女を姐さまと慕うドリグラ。
百合百合ですよ。
とかネタ振ってみる。
あーそのー人間模様というより…
行為が
男と違って出したら終わり、では無いから際限なく続くらすぃね。
910 :
元380:2006/04/25(火) 23:34:54 ID:jpcW/3jb0
>>907 それがいいんじゃないか。
ハクオロを巡ってベナウィとどっちが身体の相性がいいかを決めてもらうために
ベッドの上で激しく火花を散らすオボロ。
そんな彼女を姐さまと慕って愛する彼女のことを思うとすぐひとり遊びしちゃうドリグラ。
れずれずですよ。
とかネタ振ってみつつ回線吊って首切ってくる。
次スレ準備よろしく
魔法、謎ジャム、DNAアセンブラー―あらゆる仕組みが、主人公らを偉大な萌えキャラにする
まず最初に宣言しておく。
このスレは誰にでも入れるスレッドではない。
過酷な適正チェックを突破した、ベストの中のベスト、
偉大な勇者たる資質を持つ者にだけ、その狭き門戸が開かれているのである。
諸君には選択の権利がある。
TH2スレに行くのもいい。クラナドスレに行くのもいい。
なんなら、(ピーッ)ぞろいの厨スレッドに行くのも自由だ(嘲笑)。
だが真の男になりたいのなら、反転スレを選べ。
無数の萌えたぎるSSの数々が、君を待っていることを約束しよう。
反転スレの歴史は、平成十四年にまでさかのぼることができる。
スレ進行中は、DAT落ちによる数度の攻撃を受けながらも、
その類い希なる生存能力によって、スレッド全損の憂き目を免れた。
これもひとえに、当時のスレ住人による孤軍奮闘の賜物である。
我が反転スレは、その伝統を今日に至るまで守り続けている。
たゆまぬ妄想と反転娘ハァハァを、日夜欠かさぬことによって、
我が反転スレの住人は数ヶ月以上、損失ゼロという驚くべき記録を更新し続けている。
葉鍵板内に無数のスレッドあれど、我ら反転スレこそが、
ネ申に選ばれし無敵のスレッドなのである。
河野貴子を信じ、岡崎朋美を信じ、藤井ふゆを信じよ。
『職人が諸君にネタを投下してくれるか』ではない。
『君が反転スレにネタを投下できるか』こそが問われるのだ。
常に挑戦せよ。 反転スレは、野心ある職人を求めている。
913 :
912:2006/04/26(水) 23:55:13 ID:xkc6FCH10
元ネタは某フルメタの高校案内入学パンフレット案からです……
なんかえらそうでまずったかもしれない。
>>912 「どっかで見たことあるな……諸君とか権利とかは賀東あたりが宗介に言わせそうだな」
と思ったら当たりか。これって原作では結局カヌムに没にされたんだっけ?
まあこのスレの1の「戦うことを忘れ着飾った銃では私に感動を与えない」ネタに比べればわかり易いか。
しかしまだ30kbあるんだよな。最近の投下スペースだとそうそう埋まらない気もするが。
480kb越えくらいで立てればいいか?
>>912 フルメタは読んだことないけど、なかなかテンポよくてナイスだな。
ちょっと長すぎる気がしないでもないがw
ところで、深夜アニメの「ウィッチブレイド」見ていて
はじめや裕子の完全“鬼”形態はあんな感じなのかなとふと思ったり。
変身しても服破れないけど。
>>916 パッツンパッツンの身体をした裕子さんを見て、
性欲を持て余す初音くんを想像したw
もしくは自らセイカクハンテンダケを食べて、裕子さんを襲(ry
久しぶりに痕の面子の名前を見たw
ここのところ、東鳩2・蔵等ネタが大多数を占めてたからね。
最近になってうたわれもまた出てきたけれど。
もっと自分からネタ振りしていかないと、なかなか話題も出てこない。
うかうかしてると、すぐに人気のある作品に流れを持っていかれる。
っつーわけでマイナー作品好きな俺は頭を絞るわけさ。
これだけじゃあれな書き込みなのでテンプレ案↓
この葉鍵板の中には、幾千、幾万の住人がいて。
いろんな人が、妄想や願望を出してスレが進んで。
そのネタは、時にふれあって、ぶつかりあって。
だけど、その中の幾つかは、きっとSSになっていける、画像になっていける。
これから始まるのは、そんな、萌えとハァハァの話。
性別反転スレッド、始まります。
元ネタはなのはOPから。
>>919 前フリが長くて本文まで辿り着けません><
鎖の反転はまだ無いのな。
タマ姉とタマ兄を一緒の部屋に閉じ込めてみる。
……案外自己紹介の後そこそこ会話が盛り上がって普通に終了するような気がする。
次スレまだ?
俺、立てようとしたけどムリでした。
>>924 まだ30KB近く容量が残ってるし、今新スレ立ててもどっちもあまり進まない気がするが大丈夫か?
いや、924が大作を完成させていてこのスレに投下しきれないとかいうのなら別なんだが。
必要とあらば俺が立ててくるよ。
>>923 そりゃ自己相姦になる時紀×ときのんが特殊なだけだと思うが
次回話の掲載が大変遅れており、申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、一つ質問があって書き込みいたします。
スレの残り容量が少なくなって来た為、次回話は次スレに掲載した方がよろしいでしょうか?
もちろん30KBも消費できるつもりは全くありませんが、900レスも超えた今、他作者様への配慮も含め、質問した次第であります。
>>923 1. タカ坊(たー子)の魅力を語り合う
2. 弟(妹)の不甲斐なさを愚痴る
3. 己の性癖を赤裸々に語る
4. いかにしてタカ坊(たー子)を落とすか意見交換
5. 手四つでお互いの握力を競い合ってフィニッシュ
>>927 次スレに掲載したほうがいいと思いますよ。
現スレに投稿しても、すぐに1000行って見られなくなったら残念だし、
新スレ記念にUPしたほうが景気がよくて見てる方も満足ですw
>>928 >5. 手四つでお互いの握力を競い合ってフィニッシュ
ワロス
>>929 了解しました。次スレを期待していてください。
925なんだが、新スレ待ちの作家さんもいることだしもう立てた方がいいのか?
最萌え&最燃えを前回やってるから埋め立てネタがあるのか不安なんだが。
好巳は貴子に抱きつく時
おっぱいやお尻を地味〜にタッチしてたりするんだろうか。
段々物足りなくなって鷲掴みするようになり、タマ兄にお仕置きされる好巳。
>>932 そうですね、そろそろ立てた方がいいかもしれませんね。
テンプレどうしますか?
好巳はそんなことしないよヽ(`д')ノ
自分の股間を押し付けるだけさ
むしろ いつものスキンシップで覚える性の目覚め な好巳で
937 :
925:2006/05/04(木) 17:16:04 ID:vnTT5taG0
>>934 912に見事なのがあるから使わせてもらおう。
反対が無ければ今夜立てるよ。
>>937 それでは、お願いします。
さて、埋め立てはどうしようか…。
>>933 催眠術にかかったフリをして貴子にやりたい放題の簓
遠くからあたたかく(CCDカメラで)見守るまーりゃん先輩
941 :
元380:2006/05/04(木) 23:21:18 ID:e8xv/G450
スレ立て乙です。
さて、埋め立て企画をどうしようか。
キャラ最萌はもう何度もやってるし、
カップリング最萌もやってるしなあ。
反転キャラお絵かき大会(絵師除く)
最萌と言えば、キャラ最萌に反転キャラがいないのが不思議に思う。
うーん、性別反転系のネタをあまり好まない人もいると思うから、
あまりこっち側から積極的に外に出て行くのはよくないのかも。
外から興味を持った人が取り上げるのならありかもしれませんが。
普通に考えて公式キャラじゃないキャラ混ぜてもねぇ・・・別に最萌え事態興味はないからどうでも委員だけど。
さすがに悪ノリのしすぎだわな
いわば隔離の隔離のそのまた隔離だからなあ、ここw
核シェルターみたいでかっこいいジャマイカw
ふゆとか貴子辺りなら普通に萌キャラとして受け入れられそうな気もするけどな。
後はツンデレキャラとして朋美辺り?
まぁ、どっちにしろ隔離の隔離のそのまた隔離という意見には賛成だなw
前回の名雪車の例を考えればリザーバーならありかもしれん
まあ今回はリザーバー自体の出番はないだろうが
反転キャラはオリキャラに近いから、出してもいい顔はされないだろう。
ああ、なんか久しぶりにふゆをいぢめたくなってしまった。
ガチで。
こっちも早く埋め立てせんと。
って事で埋め立て用ネタ振り。
「最近読んでない・見てない反転キャラ」投票。
恵まれない反転キャラに愛の手を。
んじゃ往穂さんに一票
最近ホントにご無沙汰なのは初代Toheartの藤田浩子だなw
いや、新スレで朱鷺乃さんが復活してなければ朱鷺乃んに入れるつもりだったが。
朱鷺乃さんネタ増やして
kanonネタ減らしてくれれば
あとはどうでもいい
そういやひろみも最近見てないな。
えいえんに逝ってしまわれたか。
朋美も最近ないな。
痕の人たちも見ないな。
963 :
名無しさんだよもん:2006/05/16(火) 00:21:48 ID:QE+mVnUd0
貴子増えたよな。
そして浩子がどこにもいないwww
貴子が増えすぎ、というよりも他のキャラの出番が減りすぎ。
もっとネタ出ししてみないと、拾ってくれる人もいないだろうし。
ってことで浩子とはじめさんの出番希望。
葉鍵がもっと流行ってた頃は結構ネット小説で見かけたから、
今更感が強いのかもしれんね。>浩子
うーん…やっぱりMOON.は微妙なのか?
反転した「少女」をまた見たいのだが…
カノンが嫌われてるせいで北川が見れないのは悲しい
別にKanonは嫌われてないと思うが、あのいつもの人のKanon物はもういらん。
せめてコテ付けてくれればNGにするの楽でいいんだけどなぁ……
970 :
元380:2006/05/19(金) 12:22:40 ID:sJBqDrIj0
自分も全レスに名前書いたほうがいいですかね。
智司の妹(智代の弟の反転)ってなんて名前になるの?
972 :
名無しさんだよもん:2006/05/23(火) 03:25:13 ID:xNdOKj8d0 BE:291514537-
脳内では鷹乃で処理してる
>>970 別に、作品投下するときだけでいいんじゃない?
>>969 コテの話どころか、何か感想いう人がいても何の反応もしないし、書き捨てのつもりなんだろうね。
975 :
名無しさんだよもん:2006/05/24(水) 06:59:08 ID:HFuoc0yK0 BE:777370087-
ある意味近世人の文みたいだな
埋めネタを一つ
反転キャラが絶対言わないであろう台詞
ふゆ「正直アイドルと付き合うの飽きてきたんだよねー」
言わせてみたい台詞
ふゆ「帰ってオナニーして寝るだけ(泣)」
朱鷺乃「恵・・・あんまりお姉ちゃんを心配させないでね?」
ゆう「雪弥…好きだよ」
貴子&悠里「好き好き大好きタマおにいちゃん♪」
で、歓喜と憤怒と混乱で複雑な顔になってしまうタマ兄w
981 :
名無しさんだよもん:2006/05/26(金) 12:55:57 ID:y46FmcVz0
裕子「ボランティアって心が洗われる気分になりますね」
千堂かずき
「ふみゅ〜ん! ぱんだぱんだぱんだぁ!
……も、もういいでしょ?(///)」
瑞希&大志
「ニヤニヤ(・∀・)」
往穂「お金じゃ何も解決出来ないのよ」
朋美「スケートしたいな」
好巳「気に入った 家に来て母をファックしていいぞ」
えーと、…?
?「進呈」
そういうと、彼は胸ポケットから折り目も正しい水引の入った袋を取り出した。
美袋くん?