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マンセー名無しさん:
【国際】【関連】北、再び瀬戸際外交 核実験 米と直接対話狙う
2009年5月25日 夕刊
【ソウル=福田要】北朝鮮が二十五日午前に踏み切った二度目の核実験は、「核抑止力」を誇示して
外交に臨む強い意思を内外に示すものだ。四月の長距離弾道ミサイル発射に続き国際社会の緊張を高める
瀬戸際外交を本格的に再開したことで、北朝鮮の核問題をめぐる関係国の交渉は重大な局面を迎えた。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は「核兵器の威力をさらに高め、
核技術を絶えず発展させる上での科学技術的問題を円満に解決した」と実験成功を強調した。
同国の外務省は四月二十九日、国連安全保障理事会が長距離弾道ミサイル発射への追加措置を
決めたことを受け、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の実施を警告していた。
これを実行に移したことで、すでに脱退を表明している核問題をめぐる六カ国協議を無力化し、
同時にミサイル発射に批判姿勢を強めているオバマ米政権に早期の米朝交渉を迫る狙いがあるとみられる。
今回の核実験の規模や成否は確認されていないが、核実験の警告から一カ月もたたない短時間のうちに
実施したことは早い段階から周到に準備を進めてきた可能性がある。
韓国メディアは地震の強度から、今回の核実験の爆発規模が前回の二〇〇六年十月の三十倍に達する
との見方を伝えている。
日本や米国、韓国などは制裁と対話を通じて核の放棄などを働きかける方針だが、
北朝鮮は強硬姿勢を強め、今後もミサイル発射などに踏み切る構えをみせている。
国際社会は国連などを通じて早急に北朝鮮に対する働きかけを行う必要に迫られており、
関係国は近く六カ国協議の存続の可否を含め話し合いに乗り出すとみられる。
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◆中央通信報道全文
「再度の地下核実験を成功裏に実施」
われわれの科学者、技術者の要求に従い、(朝鮮民主主義人民)共和国の自衛的な核抑止力を全面的に
強化するための措置の一環として、二〇〇九年五月二十五日、再度の地下核実験を成功裏に実施した。
今回の核実験は爆発力と操縦技術で、新たな高い段階で安全に行われた。実験の結果、核兵器の威力を
さらに高め、核技術を絶え間なく発展させることのできる科学技術的問題を円満に解決した。
今回の核実験の成功は強盛大国の大門を開くため、新しい革命的大高潮の炎を激しく燃え上がらせ、
百五十日戦闘に一丸となって立ち上がったわれわれの軍隊と人民を大きく鼓舞している。
核実験は先軍の威力で国と民族の自主権と社会主義を守護し、朝鮮半島と周辺地域の平和と安全を
保障するのに貢献するだろう。
二〇〇九年五月二十五日 平壌 (平壌・共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009052502000217.html
情報BOX:北朝鮮が核実験実施、現実的な脅威は
2009年 05月 25日 14:09 JST
[ソウル 25日 ロイター] 北朝鮮は25日、地下核実験を成功裏に実施したと発表した。
核爆発力とコントロールを新たな段階まで強めたという。
北朝鮮は先に、国連安全保障理事会が制裁を謝罪しなければ、核実験を実施すると警告していた。
◎北朝鮮の核兵器開発能力はどの程度か
核爆弾6─8個を製造するのに十分なプルトニウムを持っていると考えられており、
すでに初歩的な核爆弾1個を製造している。ミサイルに搭載できるだけの弾頭小型化は済んでいないと
みられ、兵器専門家によると、小型化技術の開発には相当な回数のテストが必要。
また、北朝鮮軍が保有する旧ソ連時代の爆撃機では、日本の自衛隊機や米国や韓国の空軍機による
攻撃を回避できないとみられることから、北朝鮮の核兵器が現実的に世界の脅威となるのは何年も先に
なる可能性がある。
◎安全保障上の脅威はどの程度か
北朝鮮の核兵器プログラムは、製造能力や配備能力が完全ではないとみられることから、
現時点では大きな脅威ではない。北朝鮮が核兵器の技術を高めたかどうかを示す今回の核実験の結果は、
向こう数日間で明らかになるとみられる。
北朝鮮の軍事力で最大の脅威は、韓国全域と日本の大部分が射程圏内となる中距離ミサイル数百発と、
韓国との国境付近に配備されている迫撃砲。
防衛専門調査会社ジェーンズは、北朝鮮は韓国の全人口4900万人の約半分が住むソウルおよび近郊に、
1時間以内に砲弾50万発を降らすことができる推定する。
北朝鮮が生物兵器や放射性物質を搭載したミサイルなどで先制攻撃をすれば、日本や韓国の経済は
大打撃を受け、世界経済にも深刻な影響が出る。しかし、その場合は米国主導の報復攻撃によって
北朝鮮も壊滅的なダメージを受けるため、自殺行為とも言える。
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◎北朝鮮の核関連施設
核兵器プログラムの中心は、平壌(ピョンヤン)から北に約100キロ離れた寧辺の核施設。
そこには核燃料加工施設や原子炉、使用済み燃料の一時貯蔵施設などがある。ある情報機関筋によると、
北朝鮮はほかにも、未申告の兵器開発施設やウラン濃縮施設を持っているという。
◎外交努力で北朝鮮の非核化は実現できるか
恐らく難しいだろう。北朝鮮は過去何年も軍事的な脅威を使って大国からの譲歩を引き出しており、
専門家らは、金正日総書記が最大の交渉カードを手放すことはないとみる。
国際的にほぼ孤立する金正日政権にとって、核兵器だけが最後のよりどころになる。
◎核兵器拡散の脅威は
北朝鮮から核兵器が拡散する可能性は現実的な脅威だ。
ブッシュ前米政権は、北朝鮮が核開発プログラムでシリアを支援していたとみていた。
たとえ北朝鮮の核兵器開発が専門家の指摘する「時代遅れの技術」に基づいているとしても、
核燃料サイクルを確立した北朝鮮が、兵器目的のプルトニウム製造を目指す国家に核の専門技術を売る
可能性は否定できない。
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-38186820090525
北朝鮮が核実験実施、今後想定されるシナリオ
2009年 05月 25日 14:29 JST
[ソウル 25日 ロイター] 北朝鮮は25日、地下核実験を成功裏に実施したと発表した。
核爆発力とコントロールを新たな段階まで強めたという。
2006年10月に続く2回目の核実験により、北朝鮮の国際的な孤立は一層深まることになる。
今回の核実験後に考えられるシナリオをまとめた。
◎核実験は北朝鮮にとって最大の挑発行為の1つであり、
国際社会に対する威嚇(いかく)はこれでいったん落ち着く可能性がある。
そうなれば、今回の核実験が地域の金融市場に与える影響も短期的なもので済む可能性がある。
◎2006年10月の前回核実験よりも性能面などで優れた核兵器を製造したことが
今回の実験データで示されれば、近隣諸国への軍事的脅威は高まることになる。
◎北朝鮮と同国最大の支援国である中国との関係は悪化するとみられる。
国連安保理常任理事国である中国は、安保理による対北制裁強化に拒否権を発動しないと考えられ、
北朝鮮への国際的な制裁は一段と強化されるとみられる。
◎国連安保理による既存の対北制裁決議は、北朝鮮による今年4月のロケット発射を受けて
実施が強化されており、北朝鮮側は今回の核実験による経済的制裁強化はすでに織り込み済みである
可能性がある。
◎北朝鮮は寧辺(ニョンビョン)の核関連施設を全面的に再稼動させる可能性が高い。
同施設では年間に核爆弾1個分の核分裂性物質を製造することができるが、専門家によると、
全施設の本格的な再稼動には約1年かかる。
午後の日本株は上昇、北朝鮮核実験の影響は限定的−鉄鋼株が高い
5月25日(ブルームバーグ):午後の東京株式相場は上昇。
北朝鮮の国営通信は25日、同日早くに核実験を実施したと発表した。
これを受け、午前に176円高まであった日経平均株価は午後の取引開始直後に51円高まで
上げ幅を縮小したが、その後は再び戻り歩調で、影響は限定的となっている。
業績回復期待から、新日本製鉄など鉄鋼株が上昇。JTなど食料品株、第一三共など医薬品株
といったディフェンシブ銘柄も買われている。金相場など商品相場の上昇傾向を受け、
住友金属鉱山など非鉄金属株も高い。三菱地所など不動産株の上げも目立つ。
東海東京証券の鈴木誠一マーケトアナリストによると、
「直近の相場は仮需で売り込まれて、仮儒の買い戻しで戻してきた。現物で買った人がいないため、
売り手は不在だ。市場参加者は減少しており、売りも出ない状況」という。
午後1時42分現在の日経平均株価は前日比125円46銭(1.4%)高の9351円27銭。
TOPIXは同8.84ポイント(1%)高の884.72。東証業種別33指数は28業種が上昇、5業種が下落。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は25日、核実験を同日実施したと発表し、
この地下核実験は「成功した」と報じた。同国が初めて核実験を行ったのは2006年。
日本政府は同日午前、北朝鮮の核実験情報を受けて、首相官邸と外務省に対策室を設置した。
北朝鮮の核実験が伝わると、午前はプラス圏で推移する場面もあった韓国総合株価指数が
一時6.3%安と急落、韓国ウオンは対ドルで一時1.9%安まで下げ、
シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)ナスダック100指数先物も基準価格比で
一時19.50ポイント安まであった。ただ、いずれもその後は落ち着いた動きとなっている。
更新日時 : 2009/05/25 13:58 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=ai.bTZ_xq2yE&refer=jp_asia
北朝鮮が核実験実施、為替への影響は一時的の公算−市場関係者の見方
5月25日(ブルームバーグ):25日の東京外国為替市場では北朝鮮による核実験実施の報道を受け、
逃避通貨とされるドルや円を買う動きが強まる場面が見られたが、一時的な影響にとどまった。
北朝鮮の核実験のニュースが伝わったのは日本時間午前11時半すぎ。
外国為替市場では地政学リスクの高まりを嫌気して韓国ウォンが急落したほか、
投資リスクを回避する目的でユーロなど外貨を売ってドルや円を買い戻す動きが活発化した。
ユーロ・ドルは前週末に約4カ月半ぶりに1ユーロ=1.4000ドル台を回復していたが、
報道後には1.39ドル台後半までユーロ売りが進行。
朝方に1ユーロ=133円台に乗せていたユーロ・円も一時、132 円ちょうど付近まで値を下げた。
もっとも、その後はドル買い・円買いも一服。市場では
「米英が休みのなか、反応が増幅された面が大きく、そこまで反応していいかははなはだ疑問」
(資産管理サービス信託銀行資金為替部の野村祥宏調査役との指摘が聞かれる。
ステート・ストリート銀行の富田公彦金融市場部長は、
「実験の中身や国連の動きなどを見極めるまでは先走るわけにはいかない」とした上で、
「今の段階ではまだ何とも言い難いが、市場としてはむしろ景気の方が大事で、
こうしたイベント的な材料は一時的な要因にとどまる可能性の方が高い」と指摘。
今後は経済制裁といった話も出てくると予想されるが、北朝鮮はすでに経済的孤立を強めているため、
「世界経済に与える影響は限定的ということであれば、相場への影響は落ち着いてみるべき」と語る。
北朝鮮は25日、国営の朝鮮中央通信(KCNA)を通じて、核実験を同日実施し、
「成功した」と発表した。国連安全保障理事会が北朝鮮の4月のミサイル発射を非難する声明を
採択した後、同国は同月、謝罪がなければ核実験を行う可能性があると警告していた。
韓国金融市場が一時急落、北朝鮮の核実験報道で
2009年 05月 25日 13:54 JST
[ソウル 25日 ロイター] 北朝鮮が25日に核実験を実施したと報じられたことを受け、
韓国金融市場では株価とウォン相場が一時急落した。ソウル株式市場の総合株価指数は
0326GMT(日本時間午後零時26分)現在、2.22%安で推移。一時6%超下げた。
ウォンの対ドル相場も1%安の1ウォン=1259.9ウォンを付けた。
朝鮮中央通信(KCNA)によると、北朝鮮は25日の核実験が成功したと発表した。
これにより、北朝鮮の孤立化が一段と進むとみられている。
アナリストは今回の北朝鮮の核実験について、韓国の金融市場と経済に与える
地政学的リスクが高まると予想しているが、韓国の金融市場に与える影響の規模は、
今後国際的な反応がどの程度になるかによって決まるとみている。
Hana Daetoo Securitiesの市場アナリストは「北朝鮮の核実験報道で韓国金融市場はパニックとなった。
市場はすでに3月以来の急伸を受け、売られやすい状態にあった」と述べた。
韓国金融監督委員会(FSC)は、北朝鮮の核実験実施を受け、金融市場の状況について協議するため、
緊急会合を開くことを明らかにした。
北朝鮮の核実験は2006年に続き2回目。
ソウル株式市場の総合株価指数は3月初旬から40%超上昇しているほか、ウォン相場も先週末までに
25%超高となっていたため、投資家の間では既に利食い売りに対する警戒感も出ていた。
前出のアナリスト「政界がこの核実験にどう対応するかによって相場の正確な方向性は決まるが、
下落は比較的短命に終わるとみている」と述べた。
北朝鮮:核実験を実施、「成功」と発表−国営朝鮮中央通信(4)
5月25日(ブルームバーグ):北朝鮮は25日、国営の朝鮮中央通信(KCNA)を通じて、
核実験を同日実施し、「成功した」と発表した。国連安全保障理事会が北朝鮮の4月のミサイル発射を
非難する声明を採択した後、同国は同月、謝罪がなければ核実験を行う可能性があると警告していた。
KCNAは声明で、「今回の核実験は、爆発力と技術において新たに高い水準で安全に行われた」
と表明した。金正日総書記体制で2回目の核実験となる。最初の核実験は2006年だった。
韓国の李明博大統領は、対応策を練るため安全保障担当官らと会議を開いた。日本政府も、
首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設けた。ホワイトハウスの報道官はコメントを控えた。
北朝鮮は4月、国連がミサイル発射を非難する議長声明を採択したのを受け、
国連検査官を国外退去させ、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議から脱退。
今回の核実験で、北朝鮮に核廃棄を促す努力はさらに打撃を受けることとなった。
米地質調査所(USGS)はウェブサイトで、北朝鮮北東部で同日午前9時54分、
マグニチュード(M)4.7の地震を感知したと発表した。
地震が観測されたのは平壌の北東約375キロの地点で、震源の深さは10キロ。
USGSの担当官は、同調査所の地震学者はエネルギー発生の原因を特定できなかったと述べた。
更新日時 : 2009/05/25 14:44 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=aNqmpjacQryM&refer=jp_asia
北朝鮮の核実験、米専門家は「政治色強い」と
(CNN) 25日に2度目の核実験実施を発表した北朝鮮について、米マサチューセッツ工科大学で
国際安全保障問題を研究しているジム・ウォルシュ氏はCNNに対して「予想より早い」とコメント
するとともに、核実験によって浮上する問題は軍事色より政治色が強いと指摘した。
ウォルシュ氏は、国際社会との関係が冷え込んでいる北朝鮮が政権移行を予定し、
さらに核実験を実施していることの問題について
「軍事行動が行われる可能性がなく、情勢不安と政治的結果のみを招くことだ」と述べた。
同氏はまた、今回の核実験に憂慮を表明する一方、北朝鮮が実際に使用できる核兵器を生産するのは
「明日や来年」ではないと明言した。北朝鮮は昨年6月、核兵器約7個分にあたる40キロ前後の
濃縮ウランを生産したことを認めたが、同氏は北朝鮮が米国や中国、ロシアのように長距離ミサイル
に搭載可能な核兵器を生産するまでには、依然「何年もかかる」と予想している。
2009.05.25 Web posted at: 15:12 JST Updated - CNN
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200905250010.html
北朝鮮核実験:米との対話求め強行か
【北京・西岡省二】北朝鮮が2回目の核実験に踏み切ったのは、4月のミサイル発射実験
(北朝鮮は人工衛星打ち上げと主張)後、米国を含む国際社会との対話を求めて、
核実験や大陸間弾道ミサイル発射実験に言及した声明を出したにもかかわらず、
米オバマ政権などが対応に乗り出さなかったことが背景にあるとみられる。
北朝鮮のミサイル発射に対し、国連安全保障理事会は「非難」を盛り込んだ議長声明を採択。
北朝鮮はこれに反発し、6カ国協議への不参加や使用済み燃料棒再処理を宣言し、
核爆弾の原料となるプルトニウム抽出のため再処理を始めたと表明。
これにも米国は対話の構えを見せず、北朝鮮は追加的核実験や弾道ミサイル実験の実施を宣言していた。
北京の外交関係者によると、北朝鮮は06年10月に核実験を実施したが、
部分的に失敗したとの情報がある。このため、前回の実験以後、核兵器の性能を高めるために、
追加実験の準備を進めてきたといわれる。
また、朝鮮中央通信が25日伝えた報道文では「先軍(軍優先)の威力で国と民族の自主権と
社会主義を守り、朝鮮半島と周辺地域の平和と安全を保障するうえで寄与するだろう」と言及、
北朝鮮が「自衛のための核」を保有している国であることを改めて国際社会に宣言した。
これは、同国の核放棄には、米国との「核軍縮交渉」を含めた直接対話以外に方法がないことを
示唆したもので、米国側の対応が迫られている。
毎日新聞 2009年5月25日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090525dde001030040000c.html
北朝鮮核実験:6カ国再開へ打撃 中国は対応苦慮 日本「拉致」に悪影響か
北朝鮮が25日実施した2回目の核実験は、核軍縮を推進する米国のオバマ政権、
6カ国協議の再開を目指す中国、拉致問題を抱える日本などの対北朝鮮政策に影響を与えそうだ。
6カ国協議参加国は連絡を取り合いながら情報収集、分析に当たる。
■米国
【ワシントン草野和彦】米国のオバマ政権は、北朝鮮政策についてクリントン国務長官が
「我慢が必要」と繰り返し強調してきた。2回目の核実験実行も想定していたふしはあるが、
これだけ早期の実験は予期していなかった可能性がある。国務省当局者は24日深夜
(日本時間25日午前)、「報道は承知しているが、確認できない。情報を収集している」と述べた。
オバマ政権は、北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議を重視すると明らかにしているが、包括的な北朝鮮
対策はまだ固まっていない。最近になり、6カ国協議の枠内であれば、米朝の直接協議も行うとの
政権高官の発言が出始めたばかりで、今回の核実験はそのすき間をつかれたともいえる。
米ホワイトハウスのセイモア調整官(軍縮・大量破壊兵器担当)は20日、
北朝鮮が核実験を実施した場合、「適切な措置をとる」と警告。オバマ政権は今後、
新たな孤立化を招くと非難するだけでなく、国連安保理決議に向けて動き出すことも考えられる。
ただ、核実験を受けて米国がすぐに北朝鮮との直接協議に乗り出すかどうかは、微妙な情勢だ。
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■中国
【北京・浦松丈二】平壌発の中国新華社通信は25日、北朝鮮が国営メディア・朝鮮中央通信を
通じ「地下核実験を再び成功させた」との声明を発表したと速報した。
一方、中国政府は公式反応を出しておらず、事実関係の具体的確認を急いでいる模様だ。
新華社は、北朝鮮の声明内容を詳報すると同時に、韓国・聯合ニュースの記事を次々と転電する
など異例の速報態勢で報じている。
北朝鮮が4月に実施した「人工衛星」打ち上げ名目の弾道ミサイル発射にも、
国連安保理などで厳しい対応を示した。
6カ国協議の議長国として同協議再開を目指してきたが、今後の対応に苦慮することも予想される。
■韓国
【ソウル大澤文護】北朝鮮の核実験実施について、韓国の関係筋は25日、北朝鮮が今後、
長距離弾道ミサイルへの核弾頭搭載などに向けた準備を本格化する可能性があると注視している。
韓国政府は具体的な対北朝鮮政策について日米両国と密接に連携して臨む方針だ。
核実験が実施されたのは2006年10月に行われた場所とほぼ同じと推定される。
前回は十分な成果を上げることができなかったと評価されているが、北朝鮮の朝鮮中央通信は今回、
「成功裏に実施された」と速報した。
韓国内では核兵器開発に向け、相当の成果を上げた可能性があるとの見方も出ている。
韓国内では盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の自殺により、
国内の親北朝鮮勢力が「反李明博(イミョンバク)政権」運動で団結するとの予測があった。
しかし、自殺から2日後の核実験で、国民の対北朝鮮感情は悪化し、反政権運動が国民的な広がりを
持つのは難しいとの見方が出る。今回の核実験は韓国の国内情勢にも影響を与えそうだ。
北朝鮮が核実験「自衛のため」―国連決議、公然無視
2009/05/25(月) 15:12
北朝鮮の朝鮮中央通信社は25日、「わが国は本日、地下核実験に成功した」との同国政府声明を伝えた。
声明は、「実験は応用科学技術関係者の求めに応じて実施」、
「あらゆる手段により、自衛の核による戦争抑止力を強化する目的」、
「核実験は国家と民族自主権を防衛するためのもので、朝鮮半島と周辺地域の平和と安定に貢献することを保証するものだ」
などと主張した。
北朝鮮は2006年10月9日に第1回の地下核実験を実施。国連安保理は第1718号決議で
同国を譴責(けんせき)し、核兵器と核開発計画を放棄するよう求めた。(編集担当:如月隼人)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0525&f=politics_0525_007.shtml
金正日と同名の人工衛星 「海に墜落」をヒタ隠す国内宣伝作戦=黒田勝弘
2009年5月25日 SAPIO
「全世界が驚嘆の中で見上げる朝鮮の衛星の姿」
「われわれの頭上に希望の光明星が燦爛と輝く」
「全世界がうらやむ衛星国の尊厳によって祖国の未来を開こう」(7日付労働新聞)……
北朝鮮は4月5日の長距離ミサイル発射を「人工衛星打ち上げ成功」として、
国家的詐欺ともいうべきキャンペーンを国内で大々的に展開している。
北朝鮮お得意の国を挙げての"自己催眠術"だが、この自称・人工衛星の名前は「光明星2号」という。
1998年の時の自己騙しが「1号」だったから今回が「2号」というわけだ。
「光明星」は金正日総書記の別名である。父親の金日成が生前そう名付けたという。
超独裁国家の神格化・個人崇拝のシンボルとして、金正日将軍さまを称えていう言葉だ。
ところが今回、実際には打ち上げは(前回同様)失敗だった。
「光明星」は宇宙には上がらず、途中で海に墜落してしまった。
「光明星、海に墜ちる!」だったのだ。これは実に興味深い。何かを暗示しているのではないか?
北朝鮮では光明星イコール金正日将軍さまで知られる。その光明星が堕ちてしまったのだ。
今のところ大々的な成功キャンペーンで、催眠状態の国民は騙されている。あるいはそうしたフリをしている。
しかし、そのうち「人工衛星は本当は失敗だった」という情報は当然、口コミなどで密かに広がる。
その昔、ソ連の恐怖の長期独裁者スターリンが亡くなった時、
社会主義幻想にいかれていた日本マスコミのなかには「巨星墜つ!」などと報道したところがあった。
「星が墜ちる」のは不吉(?)なことなのだ。
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北朝鮮で「光明星は実は墜ちてしまったのだ」という話が広がればどうなるか。
国民は不吉に思い、民心の動揺、民心離れにつながるかもしれない。
とくに昨年来、健康悪化、健康不安説が広がり、北朝鮮当局はその打ち消しにヤッキになってきた。
回復(?)後もやせ衰えた姿が公表され、官製メディアには健康祈願の文章がしばしば登場している。
そして今回、「光明星2号打ち上げ」に際しては、金正日総書記自ら「衛星管制総合指揮所」を訪れ、
打ち上げを直接指揮したことになっている。これは前回にはなかったことだ。
ことのほか将軍さまの存在が強調されている。
北朝鮮では金正日総書記の誕生日など何か祝い事があると、平壌に二重の虹がかかったり、
白頭山で雷鳴がとどろいたり、鳥が一斉に鳴いたといった宣伝が行なわれる。
ある種の催眠オカルト国家だ。
それだけに「光明星墜つ!」の事実は、北朝鮮にとっては深刻である。
「墜ちてはならない星が墜ちた」ことになる。
だからこの事実は何としても認めたくない。誰が何と言おうと最後まで「打ち上げ成功」で通すしかない。
「失敗」は帝国主義者の陰謀、謀略宣伝といい続ければいいと思っている。愚民化政策もきわまれりだ。
この虚偽・催眠キャンペーンには何でも利用すればいい。日本のマスコミも都合よく使われる。
たとえば直後の北朝鮮メディアは、中国やロシア、米国など多くのメディアの名前を挙げた後、
「日本の共同通信、時事通信、日本経済新聞、朝日新聞、毎日新聞」も「朝鮮、人工衛星打ち上げに成功」
「国際社会が大きな関心」などのタイトルで報道したと紹介している。
北朝鮮が嫌いな読売と産経が抜けているのはご愛嬌だが、
北朝鮮にいわば・誤報・を宣伝してもらったかたちの共同通信や朝日新聞以下、いい迷惑だろう。
「人工衛星打ち上げに成功などとは報道してません」と抗議してはどうかな。
東京株、終値は121円高 北の核・ミサイルで一時伸び悩みも
2009.5.25 16:02
25日の東京株式市場は、景気の底入れ期待から日経平均株価(225種)は反発。
2週間ぶりに9400円を回復する場面もあった。
終値は前週末比121円19銭高の9347円ちょうど。
東証1部全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)は7・12ポイント高の883ちょうど。
出来高は約20億1000万株だった。
朝方から、外国為替市場での円高が一服したことなどを受け、鉄鋼や不動産など幅広い銘柄で
買い優勢となった。北朝鮮による地下核実験や短距離ミサイル発射が伝わると一時伸び悩んだが、
安値では買い注文を集め底堅く推移した。
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090525/fnc0905251603005-n1.htm
せんとくん、ソウル出張を命ず…韓国観光展でダンス披露
奈良県で来年開かれる「平城遷都1300年祭」のマスコット、せんとくんが、
6月4〜7日の4日間、韓国・ソウルに初の“海外出張”をする。
韓国国際観光展で祭りのPRに一役買う。
海外からの観光客を呼び込もうと、県や近畿運輸局などが企画した。
同展にブースを出し、観光ポスターなどを展示。
せんとくんは、会場のメーンステージで1日2回、ダンスなどを披露する。
同展には、中国やマレーシア、タイなどの観光団体も参加する予定となっており、
県は「国内だけではなく、アジア各地で、せんとくん人気を定着させて、
1300年祭の集客につなげたい」と期待する。
(2009年5月25日15時05分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090525-OYT1T00672.htm
【北・核実験】「これを契機に日本で核武装論が出てくる事に気を付けなければならない」 被爆地広島・長崎から憤りの声[05/26]
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1243266294/l50 核廃絶の機運に冷や水 広島・長崎の被爆地の憤り、激しく
'09/5/25
オバマ米大統領の演説で核廃絶の機運が高まる世界的な動きに、
冷や水を浴びせた北朝鮮の地下核実験。「全人類への挑戦だ」「核に頼るのは誤り」。
かつて焦土と化した広島、長崎からは激しい憤りの声が相次いだ。
核拡散防止条約(NPT)再検討会議の準備委員会で演説した広島市の秋葉忠利市長は
「被爆地の核兵器廃絶への願いを踏みにじる暴挙で、強い憤りを覚える」と厳しい口調で北朝鮮を非難。
「核兵器のない世界」を表明したオバマ米大統領の演説からわずか一カ月半後の核実験に
「こうした挑発的行動が、ほかの核保有国や保有願望国の核開発を加速させる」と懸念を表明した。
準備委に合わせ国連本部でスピーチした被爆者の岡田恵美子さん(72)=広島市東区=は
「大統領演説で、長いトンネルに光が差したように感じていたのに…。
がっかりすると同時に怒りでいっぱい」と話した。
「金正日(総書記)に原爆資料館を見てみろと言いたい」と語気を強めたのは、
被爆体験を語り続ける細川浩史さん(81)=同市中区。修学旅行生らでにぎわう同市中区の
平和記念公園で「自分の頭上に落ちないと分からないかもしれないが、そのときでは遅い」。
「世界核安全サミット」の地元開催を呼び掛ける長崎市の田上富久市長も
「核廃絶の流れが広がるタイミングを狙った悪意を感じる。国際社会への挑発で、核をなくさない限り、
こうしたことが繰り返される」と述べ、北朝鮮に抗議文を送ることを明らかにした。
>36
「これを契機に日本で核武装論が出てくることに気を付けなければ」と懸念するのは長崎原爆
被災者協議会の山田拓民事務局長(77)。長崎原爆遺族会の正林克記会長(70)は
「北朝鮮が孤立しない方法を考えなければいけない」と述べた。
原爆症認定訴訟をめぐり、民主党などに支援の申し入れを行った日本被爆者団体協議会の
田中熙巳事務局長(77)は「核兵器など使えるわけがない。大統領の発言以来、核廃絶の実現に
向けた流れが出来上がりつつあったのに、本当に残念だ」と無念さをにじませた。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200905250213.html
麻生首相発言要旨=北核実験
麻生太郎首相が25日、北朝鮮の核実験を受け、記者団に語った内容の要旨は次の通り。
−受け止めは。
北朝鮮が核実験を実施したと発表した。核不拡散体制に対する重大な挑戦だ。
国連安全保障理事会決議に明確に違反している。断じて容認できない。
国際社会が一致して対応しなければならない大事な局面だ。
先ほど、李明博韓国大統領とも電話で会談した。
今後、日米韓で緊密に連絡して毅然(きぜん)と対応しなければならない。
−安保理緊急会合で追加制裁の決議を求めるか。
今回の核実験は、この前行われた安保理決議への明確な違反だ。従って決議を求めていくのは当然だ。
−日本独自の制裁は。
核実験を実施したときちんと確認した上で、どのように対応していくか検討していく。
−わが国の安全に重大な影響を与える周辺事態に認定するか。
今の状況は、極めて地域の緊張感を高める事態だと思っているが、
直ちに周辺事態法を適用すべきものとは考えていない。
−核実験を国際社会はなぜ止められないか。
わたしが答えられる限界を超えている。
(2009/05/25-18:09)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009052500739
空自機で放射性物質収集=政府、監視体制を強化−北核実験
政府は25日夜、北朝鮮の核実験を受け、関係省庁の局長級でつくる
「放射能対策連絡会議」を首相官邸で開き、放射性物質の監視体制を強化することを決めた。
防衛省は、日本上空の大気を分析するため、航空自衛隊機による採取活動を開始した。
空自のT4ジェット練習機3機が同日夜、三沢(青森県)、百里(茨城県)、築城(福岡県)の
各基地から出動し、日本周辺の高度10キロ上空で浮遊塵(じん)を収集。活動は当分の間継続する。
文部科学省は、各都道府県に設置している放射線測定機器(モニタリングポスト)などによる
空間放射線量率の測定結果を毎日国に報告させるほか、大気中や降雨などに含まれる放射性物質の
測定頻度も増やす。
防衛省などは2006年10月に北朝鮮が核実験を行った際も、同様の活動を実施したが、
放射性物質は検出できなかった。
(2009/05/25-22:47)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009052500603
日本、対北追加制裁を主張へ=核実験で26日緊急会合−安保理
【ニューヨーク25日時事】北朝鮮による核実験を受け、国連安全保障理事会は
25日午後4時(日本時間26日午前5時)から緊急会合を行い、対応を協議する。
実験がすべての核計画の放棄を北朝鮮に義務付けた既存の安保理決議違反であることは明白で、
日米両国は北朝鮮への新たな制裁措置を定めた新決議採択を主張する可能性が高い。
高須幸雄国連大使は24日深夜、安保理議長国のロシアに会合開催を要請。
日本は「断じて許すことのできない行為で強く非難する」(中曽根弘文外相)と核実験に
強く反発しており、北朝鮮非難の表現を盛り込んだ追加制裁決議案の提示も辞さない構えだ。
ただ、緊急会合は各国の基本的な立場表明にとどまる見通し。
この後、日本は月内の決議採択を目指し、北朝鮮の挑発行為に一致して対応してきた米韓両国と
連携しつつ、安保理による厳しい措置に後ろ向きだった中ロ両国や、米中ロと並び常任理事国の
一角を占める英仏両国との調整を本格化させる。
安保理は1回目の核実験後の2006年10月、北朝鮮に再度の核実験の停止を要求し、
核兵器計画の放棄を義務付けた制裁決議を全会一致で採択。
同決議は核開発に関係する物資・技術の移転禁止などの対北制裁措置を定めた。
安保理は先月の北朝鮮の弾道ミサイル発射後にも、同決議に基づく制裁の厳格履行をうたった
議長声明を採択。3団体を資産凍結の対象に指定した。
日本はこの際、法的拘束力のない議長声明でなく決議採択を求めたが、結局妥協した経緯がある。
これに対し、核実験は制裁決議や関係各国の自制要求を明確に無視した軍事的挑発で、
対北融和方針を取ってきた中国も擁護論を展開しにくいとみられる。
(2009/05/25-23:28)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009052500438
北対応「日中で協議したい」=楊外相
【ハノイ25日時事】中曽根弘文外相は25日、当地で中国の楊潔◆(竹カンムリに褫のつくり)
外相と会い、北朝鮮の核実験について「決議を採択し、国際社会の意思を明確にすることが不可欠であり、
中国の理解と支持を得たい」と述べ、国連安全保障理事会での制裁決議採択に向けて中国側の協力を
要請した。これに対し、楊外相は「日本側の立場に真剣に耳を傾け、引き続き日中間で協議していきたい」
と述べた。
中曽根外相は「核実験は国際社会の平和と安定を脅かすものであり、明確な安保理決議違反だ。
わが国としては断じて容認できない」と強調した。
(2009/05/25-23:46)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009052501047
北の核実験「決議違反」と非難=追加制裁で協議へ−国連安保理
【ニューヨーク25日時事】国連安全保障理事会は25日午後(日本時間26日早朝)、
緊急会合を開催し、北朝鮮の核実験は核兵器開発の放棄を定めた既存の安保理決議違反だと断じ、
「強い反対と非難」を表明する議長談話を出した。談話は新たな対北決議採択に向け協議を始める
方針も示しており、日本などは26日までに追加制裁措置を盛り込んだ決議案を配布する予定だ。
談話は報道機関向け声明よりさらに弱く、議長が各国の総意を口頭で総括した非公式なものだ。
ただ、高須幸雄国連大使は会合後、「毅然(きぜん)とした反応を決議で示す必要があるという
ことに関しては誰も異存がない」と指摘。中ロも新決議採択に同意したことが明確になった。
内容に関しては、フランスの国連次席大使が「決議案には新たな制裁が含まれるべきだ」と強調。
ライス米国連大使も「強力で適切な内容を備えた強い決議」を目指すと語った。
日米欧は新たな制裁決議を目指す方針で一致している。
ただ、制裁措置の中身について中ロが異論を唱える可能性はある。日本は月内の決議採択を
目標に据えているが、中ロとの調整が長引き、決着まで時間を要する恐れもある。
この日はまた、緊急会合に先立ち、米英仏ロ中の常任理事国に日韓両国を加えた7カ国が
大使級会合を開催。日米韓が今後の基本方針を説明し、理解を求めた。
新決議案をめぐる交渉は26日以降、7カ国を中心に進められるとみられる。
安保理は北朝鮮が弾道ミサイルを発射した先月、2006年の対北制裁決議に盛られた制裁措置の
厳格履行をうたった議長声明を採択。同決議の順守を改めて北朝鮮に求めた。北朝鮮は声明採択から
わずか40日超で一段の軍事的挑発に出たことになり、国際社会の強い反発を招いていた。
(2009/05 /26-09:20)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009052600053
強い安保理決議が必要=中ロと連携−電話会談で米大統領と一致・麻生首相
麻生太郎首相は26日午前、オバマ米大統領と緊急の電話会談を約15分間行い、
2回目の核実験を実施した北朝鮮への対応を協議した。
両首脳は、圧力強化に向け、強い内容の新たな国連安全保障理事会決議が必要との認識で一致。
中国、ロシア両国との連携の重要性を確認した。
会談で大統領は「強い決議が必要だ」と述べ、首相も同意。
また、首相は「6カ国協議の再開が必要だ」と述べた。
このほか、両首脳は「国際社会にとって重大な懸念」との認識を共有。日米の緊密な連携も確認した。
(2009/05/26-09:30)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009052600127
原爆資料館「核の地球儀」にイスラエルの保有追加
(09年5月11日) 記者 森田裕美
原爆資料館(広島市中区)は、核兵器を持つ国とその核弾頭数を示す「核の地球儀」から
北朝鮮を外し、初めてイスラエルを表示した。
出典であるストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の資料に「忠実に従った」と説明している。
SIPRIは毎年、1月時点の各国の核弾頭数を公表。
最新の2008年版では、2006年10月の核実験を受け2007年版で保有国とした北朝鮮を
「武器化を確かめる公開情報がない」と除外した。
資料館は原則としてSIPRIの見解に基づいて情報を更新してきた。
今回は北朝鮮を地球儀の表示から外し、理由を説明パネルに記した。
一方で資料館は、イスラエルについて「政府が公式に認めていない」
「専門家の間でも意見が一致していない」などを理由に、独自判断で地球儀に表示してこなかった。
SIPRIの公表データとは異なるため、説明パネルを使って「専門家の多くは保有国とみなしている」
などと補足の記述をしてきた。
しかし、北朝鮮を地球儀から外したことで資料館は「整合性を考慮する必要がある」として
イスラエルを初めて地球儀に表示した。今後は出典であるSIPRIの見解に忠実に従うという。
今回の方針変更で地球儀上の核保有国は米国、ロシア、英国、フランス、中国、インド、パキスタン、
イスラエルの8カ国となった。
(2009年5月8日朝刊掲載)
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/mediacenter/article.php?story=20090508130117342_ja > 核兵器を持つ国とその核弾頭数を示す「核の地球儀」から北朝鮮を外し、初めてイスラエルを表示した。
> 北朝鮮を外し、
> 北朝鮮を外し、
> 北朝鮮を外し、
「世界への脅威」と非難=制裁強化も視野−英仏独
【ベルリン25日時事】ブラウン英首相は25日、北朝鮮の核実験について、
「誤った行為であり、世界への脅威」と非難する声明を発表した。
同首相は「北朝鮮の安全保障にとっても利益にならない」と主張。
「北朝鮮は責任ある行動を取らなければ、再び孤立するだろう」と警告した。
また、仏政府スポークスマンはラジオ局ヨーロッパ1に対し、
「国際法に違反しているのは明白」と指摘。「国連安保理に対し、制裁強化を求める」と語った。
一方、ドイツ外務省スポークスマンは「国連決議に違反しており、地域の安全を脅かす」と批判。
「無責任な挑発」をやめるよう要求した。
(2009/05/25-19:54)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052500870
北核実験、安保理決議への重大な違反=EU
【ブリュッセル25日時事】欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安全保障上級代表は25日、
北朝鮮による地下核実験実施を受け、「国連安保理決議に対する重大な違反だ」と非難する声明を発表した。
声明はさらに、同国が4月に長距離ミサイルを発射したのに続き、核実験を行ったことで、
北東アジアの平和と安全保障に対する脅威は強まったと指摘。
「国際社会による断固たる対応」が必要と訴えた。
(2009/05/25-20:25)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052500906
責任ある対応要求=安保理の対北非難支持へ−ロシア
【モスクワ25日時事】北朝鮮が核実験を実施したことについてロシア外務省は25日声明を出し、
核実験は国連安保理決議違反だと非難、北朝鮮に地域情勢安定や核不拡散体制維持に向けて
責任ある対応を示すよう呼び掛けた。
上院のマルゲロフ外交委員長は「国連安保理緊急会合では全会一致で北朝鮮を非難すると
確信している」と述べ、ロシアが対北朝鮮非難を支持する立場を示した。しかし、安保理による
追加制裁について、下院のコサチョフ外交委員長は「逆効果であり、誤りだ」として反対を表明した。
ロシア軍事・外交筋によると、北朝鮮はロシアに対し、核実験の事前通告を行わなかったという。
(2009/05/25-21:17)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052500568
韓国政府、訪朝を制限=南北事業への影響必至
【ソウル25日時事】北朝鮮が25日、2回目の核実験に踏み切ったことを受け、
韓国政府は訪朝を一部制限する措置を取った。開城工業団地に進出する企業に対しては、
往来する関係者を制限するよう促す方針。南北関係は先細りの状態で、好転の兆しは全く見えていない。
核実験を受け、韓国統一省は国民の安全を考慮し、26日から開城工業団地以外の地域への
訪朝を認めない方針を表明した。これにより、平壌や金剛山近隣地域への訪問は制限される。
工業団地関係者の往来は認められるものの、韓国政府は団地への入居企業に対し、
業務のため訪朝する人員の規模を自主的に縮小するよう勧告する方針で、
南北協力事業への影響は避けられない見通しだ。
(2009/05/25-21:28)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052500715
北の核実験に「断固反対」=6カ国協議復帰を要求−中国
【北京25日時事】中国外務省は25日、
「北朝鮮が国際社会の普遍的な反対を無視して、再び核実験を行ったことに中国政府は断固反対する」
との声明を発表した。声明は北朝鮮に対し、非核化の約束を守り、
情勢をさらに悪化させる可能性のある行動を停止し、6カ国協議に復帰するよう強く要求した。
中国政府は通常の外務省報道官談話ではなく、「外務省声明」に格上げして、
北朝鮮に強いメッセージを送った形。ただ、その内容は3年前の核実験の際とほぼ同じだった。
中国は北朝鮮から核実験実施に関して事前通告を受け、早期に状況を把握していたとみられるが、
声明が発表されたのは核実験から約9時間後だった。
(2009/05/25-21:41)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052500858
長崎原爆並みの威力か=短距離ミサイルも発射−国際社会、一斉に非難・北核実験
【ソウル、モスクワ25日時事】北朝鮮が25日強行した核実験の爆発規模が、
最大で長崎型原爆並みの20キロトンである可能性がロシア国防当局などの観測で浮上した。
実験の成功が正式確認されれば、2006年10月の前回実験(1キロトン未満)をはるかに
上回る威力で、北朝鮮は核開発能力を一段と高めたことになる。日米韓など国際社会はこれに対し、
「国際平和と安全への脅威」(オバマ米大統領)などと一斉に非難の声を上げた。
韓国の李相憙国防相は同日の国会答弁で、核実験の爆発規模について、1キロトン以上から最大で
20キロトンと指摘。ロシア国防省当局者も監視施設の観測情報を基に「10−20キロトン」との
見方を示した。同国が今後、ミサイル搭載が可能となる小型化を目指し、核実験を繰り返すとの観測も出ている。
韓国合同参謀本部によると、北朝鮮は同日午後、咸鏡北道舞水端里から1発、江原道元山周辺から
2発の短距離ミサイルを日本海に向けて発射した。日米の偵察機の飛行を妨害するのが目的とみられている。
国連安全保障理事会は日本時間26日午前に緊急会合を行い、対応を協議する見通しで、
北朝鮮への新たな制裁措置を定めた新決議採択を視野に各国の外交的駆け引きも本格化しそうだ。
北朝鮮は事前に米国や中国などに実験実施を事前通報していたとされる。
ただ、中国外務省も「国際社会の反対を無視して再び核実験を行った」とし、「断固として反対する」
との声明を発表、国際社会の懸念に同調した。ロシア外務省も決議違反と非難した。
今後は安保理での協議に焦点が移るが、北朝鮮の友好国である中ロが厳しい対抗措置に難色を示す
ことも考えられ、新決議採択に向けて調整の難航も予想される。
(2009/05/25-21:57)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052500899
核実験に「失望」=北を厳しく批判−韓国大統領
【ソウル25日時事】韓国の李明博大統領は25日、北朝鮮の核実験強行を受け、
国家安全保障会議を緊急招集し、「実に失望した」と語り、北朝鮮に厳しく対処する方針を示した。
長距離弾道ミサイルを4月に発射した後、北朝鮮の核実験場周辺で活発な車両の動きなどが見られ、
韓国政府は警戒していた。ただ、時期は予想よりも早く、李政権は北朝鮮にいら立ちを強めている。
国家安全保障会議後、青瓦台(大統領府)は「今回の核実験は朝鮮半島だけでなく世界の平和と
安定に対する深刻な脅威で重大な挑戦だ」と北朝鮮を厳しく批判する声明を発表。声明はまた
「核実験を禁止した国連安保理決議に明白に違反し、決して容認できない挑発行為だ」と指摘、
北朝鮮に核放棄を求めた。
(2009/05/25-22:11)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052500797
北朝鮮、西岸部にも航行警報=新たなミサイル発射かは不明
北朝鮮による核実験など一連の動きに関し、同国が、これまでに判明している東岸部だけでなく、
西岸部にも航行警報を出していたことが25日、分かった。海上保安庁関係者が明らかにした。
警報の対象海域は西朝鮮湾のほぼ同国領海内で、期間は25日から27日までの午前9時−午後5時。
海保巡視船が25日午後、警報を傍受したという。
同庁関係者はこの警報が、25日に実施されたミサイル発射などの動きに関連するのか、
今後27日までに別の発射予定があるのか不明としている。
(2009/05/25-22:18)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052501004
ASEM外相会合が開幕=北朝鮮核実験議題に−ベトナム
【ハノイ25日時事】アジア欧州会議(ASEM)の外相会合が25日、ベトナムのハノイで開幕した。
金融・経済危機や気候変動、エネルギー問題に対する国際的な協力態勢の確立、地域・国際情勢などが
主要テーマで、同日行われた北朝鮮の核実験についても話し合われた。
開会式に続き、経済危機対策を議論。
アジアの実体経済に与える影響を最小限にとどめるための方策などを検討した。
中曽根弘文外相は北朝鮮の核実験実施について、「国連安全保障理事会を含め、
国際社会としても毅然(きぜん)とした対応が必要」と発言。韓国の柳明桓外交通商相は
「引き続き朝鮮半島の非核化に向け努力するので、支持してもらいたい」と述べた。
(2009/05/25-23:48)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052500839
核実験、ばかげた手段=米上院外交委員長
【北京25日時事】米上院のケリー外交委員長(民主党)は25日、訪問先の北京で記者団に対し、
北朝鮮の核実験について「ばかげた手段で、誰の利益にもならない」と非難した。その上で
「一致協力して冷静、賢明に、6カ国協議を中心とした対話を軌道に戻すことが重要だ」と呼び掛けた。
また、「中国にはもっとできることがあると思う」と影響力の発揮に期待感を示した。
(2009/05/26-00:44)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600013
国際社会の対抗措置を=「無謀な行動」と北を強く非難−米大統領
【ワシントン25日時事】オバマ米大統領は25日、北朝鮮の核実験実施を受けて声明を発表、
同国の核・ミサイル計画が「世界の平和と安全に対する重大な脅威」を突き付けていると懸念を示すと
ともに、「無謀な行動」を強く非難した。同大統領は「国際社会は行動しなければならない」と述べ、
国連安全保障理事会などを通じ、対抗措置を取る姿勢を明確にした。
オバマ政権は、4月の弾道ミサイル発射からわずか約1カ月半で北朝鮮から新たな試練を
突きつけられた格好で、国際社会と協調し、断固とした対応を目指す。
(2009/05/26-01:01)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600001
日米外相、新決議採択で一致=クリントン氏、北に「報いを」
【ハノイ25日時事】中曽根弘文外相は25日夜、訪問先のベトナム・ハノイで
クリントン米国務長官と電話で会談し、北朝鮮の核実験を受け、国連安全保障理事会で新たな決議を
採択すべきだとの認識で一致した。クリントン長官は「北朝鮮の行動には報いがなければならない」
と、北朝鮮を強く非難した。
中曽根外相は、核実験はこれまでの安保理決議への「明白な違反である」と指摘した上で、
「新たな決議を迅速に採択し、国際社会の意思を明確にすることが不可欠だ」と強調。
これに対し、クリントン長官は「関係国が結束し、迅速に力強い決議を採択する必要がある」と応じた。
(2009/05 /26-01:03)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600010
北核実験は極めて遺憾=国連総長
【ニューヨーク25日時事】国連の潘基文事務総長は25日、北朝鮮の核実験について
「極めて遺憾だ」と表明した上で、安保理がこの問題に関し「強力で一致したメッセージ」
を発することを期待するとの声明を発表した。
声明は実験に関して、核兵器開発の放棄を義務付けるなどした既存の安保理決議の
「明確かつ重大な違反だ」と指摘。実験が地域の平和や世界規模の核不拡散体制に悪影響を及ぼす
ことを深く懸念していると述べた。また、6カ国協議を含む関係各国との対話を直ちに再開するよう
北朝鮮に訴えた。
(2009/05 /26-05:45)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600040
北朝鮮核開発、米国の脅威に=ICBMと共に懸念−米統参議長
【ワシントン25日時事】マレン米統合参謀本部議長は25日、複数の米テレビ番組に出演し、
「北朝鮮が核開発を続けるなら、長期的にみれば、米国にとって深刻な脅威になる」との懸念を示した。
マレン議長は、4月の北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射実験を踏まえ、
「彼らは文字通り大陸間弾道ミサイル(ICBM)を追求している」と指摘。
「北朝鮮が最終的に核兵器と共にICBMを持てば、米国の脅威になる」と警戒感を示した。
(2009/05/26-06:06)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600044
北、短距離ミサイル発射の兆候=黄海で一両日中か−韓国通信社
【ソウル26日時事】韓国の聯合ニュースは26日、北朝鮮が黄海で短距離ミサイルを発射する
兆候が捕捉され、韓国軍当局が動向を注視していると報じた。
同ニュースによると、韓国政府消息筋は同日、
「北朝鮮は25日から27日まで、平安南道甑山郡沖の黄海上に船舶航海禁止区域を宣告した」と説明。
「一両日中に短距離ミサイルを発射するとみられる」と述べた。
発射を準備しているのは射程100キロ程度の中国製地対艦ミサイル「シルクワーム」の改良型。
全長5.8メートル、重量2.3トンという。
(2009/05/26-09:55)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600146
PSI全面参加を発表=核実験に対抗、南北関係緊張−韓国
【ソウル26日時事】韓国外交通商省は26日、北朝鮮が2回目の核実験を強行したことを受け、
米国主導の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)に全面参加すると正式発表した。
北朝鮮は韓国のPSI全面参加を「宣戦布告だ」と表明してきており、
南北関係は緊張状態に入る可能性が高い。
PSIへの全面参加をめぐっては、韓国の李明博政権は当初、北朝鮮が4月5日に長距離弾道ミサイル
を発射した直後に発表する予定だったが、北朝鮮が強く反発したことから延期を決定。
しかし、北朝鮮が核実験を行ったため、参加発表に踏み切った。
(2009/05/26-10:35)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600199
韓国のPSI参加に謝意=米大統領
【ワシントン、ソウル25日時事】オバマ米大統領は25日、韓国の李明博大統領と電話で会談し、
北朝鮮の核実験を受け、韓国政府が大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への全面参加を発表した
ことに謝意を示した。ホワイトハウスが明らかにした。
両首脳はまた、北朝鮮による核実験が「国際法に対する無謀な違反」に当たり、対抗措置を要する
との見解で一致。国連安保理で具体的措置を伴う強力な決議の採択を目指す方針を確認した。
(2009/05/26-11:23)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600291
爆発規模、数キロトン程度か=北核実験で暫定分析−米高官
【ワシントン25日時事】米政府高官は25日、北朝鮮が実施した核実験の爆発規模について、
暫定分析の結果として、TNT火薬数キロトン程度との見方を示した。
同高官は今後、さらに分析を継続するとしている。
2006年10月に行った最初の核実験の爆発規模は1キロトン未満と推定されており、
技術的な大きな進歩がうかがえる。ロシア国防省当局者はこれより先に、
爆発規模は「10−20キロトン」と最大で長崎原爆並みの威力と指摘していた。
(2009/05/26-11:26)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052600228
社説:北朝鮮の核実験―米中の連携で暴走止めよ
北朝鮮が「地下核実験を成功裏に実施した」と発表した。それによる地震波を各国が探知した。
爆発の本当の規模などはっきりしない点は多いが、
06年10月の実験に対する国連安保理の決議を無視し挑戦する行動だ。
日本の安全保障にとってはもちろんのこと、世界の安全保障や平和にとってもゆゆしき事態である。
日本政府などの要請で安保理は緊急会合を開き、対応を話し合う。
国連をはじめ核の拡散防止を課題とする国際機関の存在意義が問われている。
■繰り返された暴挙
それにしても、「またか」という思いが募る。
前回の実験があった2年半前からのことを思い起こしたい。
弾道ミサイルの発射実験をしたり核実験をしたりして、危機的な状況をつくり上げる。
国際社会を脅し、譲歩を迫る。北朝鮮の体制護持を最優先にした無法なやり方はまったく変わらない。
核実験に直面した当時のブッシュ米政権は対話路線に大きくカジを切り、
北朝鮮に核を放棄させようと、あの手この手で取引してきた。そんな米国の足元を見たこの再核実験だ。
これまで北朝鮮を核放棄に向かわせる重要な装置と期待されてきた6者協議への懐疑論も強まるだろう。
だが、いかに脅威であるからといって、軍事力で解決を目指すことが現実的でないことは米国や中国、
日本をはじめ関係国が共有している認識だ。であれば、国際社会は忍耐強く知恵を絞り、
北朝鮮の基本的な政策転換を生み出すための努力を外交的手段で続けなければならない。
この時期に再び核実験に踏み切った北朝鮮の狙いは何なのだろうか。
一つは、本格的な核武装国家としての存在感を高めるために核技術を向上させ、
誇示したいということだろう。朝鮮戦争を最終的に終わらせ、米国との関係正常化を目指すためにも、
「核」をめぐる交渉に米国を引き出すことが北朝鮮の年来の狙いだ。
>70
■不拡散へ重大な挑戦
オバマ米政権が誕生して4カ月になるのに、北朝鮮からすればクリントン国務長官をはじめ
政権の中枢からは北朝鮮との交渉を実際に動かしたいという熱意が感じ取れない。核をめぐっては
ロシアとの交渉やイラン問題、地域紛争では中東やアフガニスタンに精力を振り向けている。
そんな焦りが北朝鮮の指導部にあるのかもしれない。
ここにきて矢継ぎ早に危機カードを繰り出す動きには、北朝鮮の政権内の事情が絡んでいるとも見られる。
金正日総書記は健康不安を抱え、「金王朝」の将来は楽観できない。権力継承に備えて強硬路線で
国内の体制を引き締め、同時に米国との取引を急ぐ。そんな思惑があるとの分析だ。
北朝鮮の相次ぐ核実験は、地域の今日の安全を脅かすにとどまらず、人類の明日を危うくしている。
核不拡散条約(NPT)体制を一層空洞化させかねないからだ。
4月の北朝鮮のミサイル発射実験のその日、オバマ大統領はたまたまプラハで「核のない世界」を目指す
という歴史的な演説をした。来年のNPT再検討会議に向け、核拡散抑止への環境が整いつつあると見られていた。
そこにこの実験である。世界の流れに冷や水を浴びせた北朝鮮の行動に、重ねて強い憤りを覚える。
北朝鮮は寧辺の核施設を監視してきた米国と国際原子力機関(IAEA)の要員を国外に追い出した。
北朝鮮のやりたい放題になっている。
北朝鮮に再び核実験をしないよう求めた06年の安保理の制裁決議には、中国、ロシアも賛成した。
その中国は6者協議の議長国でもある。北朝鮮の無謀な行動を止められなかったことについて、
中国に対する失望は深い。
>71
■日本も積極的に動け
中国には中国の外交判断もある。北朝鮮に対して強い姿勢に出れば、北朝鮮がより孤立し、
中国の国益にも世界の安全にもむしろ良くないということだ。とはいえ、安保理では北朝鮮に向けて
強いメッセージを出す方向で、制裁の徹底実施や追加措置などの協議に主導的な役割を担ってもらいたい。
オバマ政権にとっては、これから対話に取り組もうとしていた北朝鮮から早々と出ばなをくじかれた
形だ。政権の対北姿勢への批判が米国内で強まる可能性もある。
だが、核の拡散による恐怖から世界を救い、閉鎖的な独裁国家を世界に開かれた国にするという
大きな目標にとって北朝鮮は最大の試金石のひとつだ。北朝鮮の変化を促すことができるのは何と
言っても米国だ。
中国の役割もはっきりしている。米国とともに東アジアの長い目で見た安全保障がどうあるべきかを
考えてもらいたい。世界同時不況の中で米中の戦略的な連携が重みを増している。
朝鮮半島の安定はそれを生かすべき最たる領域ではないか。
日本は、被爆国として「核のない世界」への取り組みに参画しようとしている。
同時に、北朝鮮の核実験や拉致問題を深刻な脅威として受け止めざるをえない立場だ。
現実には日朝の直接協議で事態を動かせる可能性は、いまは残念ながら乏しい。
米中の連携を促し、韓国とともに地域の安全確保へ積極的に後押ししていきたい。
2009年5月26日(火)付
http://www.asahi.com/paper/editorial20090526.html
社説:北朝鮮が再核実験 安保理は断固たる対応を
北朝鮮が「再度の核実験に成功し核兵器の威力をさらに高めた」と発表した。
各国の観測データは、十分な成功ではないとの見方が強かった06年の実験より、
はるかに強い爆発が起きた可能性を示している。
発表通りの核実験なら国際社会のルールを無視した暴挙であり、決して容認することはできない。
先月の弾道ミサイル発射の際には「人工衛星を打ち上げた」と偽装の努力もしたが、
今度はそんな遠慮さえない。
前回の核実験を受けた国連安全保障理事会の制裁決議への違反には、一点の疑問の余地もない。
>73
◇明白なルール違反
麻生太郎首相は「断じて容認できるものではない。まずは安保理から始める」と語り、
韓国の李明博(イミョンバク)大統領との電話協議では国際社会が北朝鮮に厳しく対応すべきだ
という認識で一致した。日米韓の連携も改めて確認した。もっともなことである。
挑発的なルール違反に、安保理は断固たる姿勢で臨むべきだ。
ただ国連レベルでの対応には限界もある。北朝鮮の核問題を扱う6カ国協議は行き詰まっているが、
結局はその構成国が実質的な利害関係者と言える。
そして事態を打開するには、北朝鮮の意図を冷徹に見定め、的確な対策をとる必要がある。
北朝鮮は東西冷戦終結に伴うソ連・東欧社会主義圏の崩壊を機に、
体制の生き残り戦略を大転換させた。その核心は、米国との関係正常化による安全保障である。
クリントン政権時代の北朝鮮に有利な「米朝枠組み合意」や、
ブッシュ政権末期に獲得したテロ支援国家指定の解除は、そうした戦略の一環と言える。
北朝鮮はオバマ政権にさらなる譲歩を期待した。しかし新政権の対北朝鮮政策やスタッフの陣容は
整備が遅れ、早期の米朝直接交渉に消極的な姿勢が続いている。
北朝鮮にとっては当て外れであり、最近はオバマ政権への直接的な非難を始めた。
北朝鮮のミサイル発射や核実験には、もちろん核ミサイルという戦略兵器確保の狙いがあり、
国内向け宣伝の意味もある。最近の強硬一辺倒の動きは、金正日(キムジョンイル)総書記の
健康問題や後継体制の準備に関連したものとの見方も有力だが、
外交的には「早く交渉せよ」という対米メッセージの意味合いが強い。
米朝間では、北朝鮮に抑留中の米女性記者2人の解放について水面下の接触が行われている。
場合によっては、これが核とミサイルを巡る交渉に発展する可能性もあろう。
>74
ただ米国にとって北朝鮮はさしたる脅威ではない。核兵器がテロ集団の手に渡るような事態を
封じることを条件に、北朝鮮の核保有を黙認するのではないか。そんな観測も流れている。
北朝鮮の脅威に直面している日本としては、とうてい受け入れられない。今回の実験に関する
追跡調査によって、北朝鮮の核兵器の能力が向上したという事実が確認されれば、なおさらである。
オバマ大統領は究極的な核兵器廃絶を目指す方針を示した。
それならば、まず北朝鮮の核の脅威を完全除去するという具体的な目標達成に尽力してほしい。
同盟国日本の懸念だけが問題なのではない。北朝鮮の核保有を小規模であれ事実上認めるような
事態になれば、他の国も同様に国際ルールを無視して核開発に走る危険を排除できまい。
>75
◇狙いは対米関係改善
改めて言うが、北朝鮮の最大の狙いは米国との関係改善なのだから、
この状況を活用して北朝鮮を非核化に導くことも不可能ではないはずである。
6カ国協議の枠組みを再稼働させる努力も必要だ。
一方、中国もこれまで以上に強い姿勢で対処すべきである。北朝鮮はますます中国への
経済的依存度を高めている。食糧、エネルギー面で、中国の助けなしには生存できない国と言える。
ところが中国はこれまで北朝鮮への強い影響力を持たないと説明してきた。
実際には、北朝鮮へのエネルギー供給を調節するといった方法で圧力をかけたことがあるようだ。
表立って北朝鮮の体面をつぶし、事態を悪化させる必要はない。
ただ、国際ルールを無視すれば利益より損害が大きいという事実を理解させるべきである。
説得の役割を果たせるのは、さしあたり中国しかあるまい。
北朝鮮は「先軍政治」と称する軍事優先の統治を掲げ、先の最高人民会議では憲法の一部改正などを
行った。内容は公表されていないが、金総書記が委員長を務める国防委員会の権限を増強したようだ。
公式報道機関は、日本や韓国に対する激越な非難を連日のように続けている。
異様な体制ではあるが、核兵器を使えば北朝鮮も破局を迎える。
日本政府も国民も北朝鮮の暴挙に過剰反応せず、米中や韓国との協調を重視しつつ対応していくこと。
それが当面、最善の選択肢であろう。
毎日新聞 2009年5月26日 0時14分
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090526k0000m070163000c.html
北朝鮮核実験 度重なる暴挙に厳格対処せよ(5月26日付・読売社説)
北朝鮮が2度目の核実験を強行した。
先月5日には、国際社会の警告に逆らって、弾道ミサイルを発射したばかりだ。
核兵器の小型化に通じる核実験の実施は、核ミサイルの早期獲得に執念を燃やす北朝鮮の姿勢を
鮮明にした。
3年前の最初の核実験強行によって、世界はすでに「危険な新たな核の時代」に入った。
北朝鮮の度重なる挑発行動により、北東アジア地域の安定は一層損なわれ、緊張は一段と激化している。
>77
◆安保理で制裁強化を◆
とくに、北朝鮮が配備ずみのノドン・ミサイルの射程内にある日本にとって、事態は深刻さを増した。
政府が直ちに国連安全保障理事会の招集を求めたのは当然だ。
北朝鮮の暴挙には、厳しく対処していかなければならない。
今回の核実験は、最初の核実験後に安保理が全会一致で採択した決議1718への明白な違反だ。
北朝鮮は、「核実験や弾道ミサイル発射の中止」を求めた決議を、相次いで蹂躙(じゅうりん)したことになる。
北朝鮮は先月、安保理が弾道ミサイル発射を非難する議長声明を採択した直後、
「不当千万」と逆に安保理を非難した。
みずからの違反を棚に上げた詭弁(きべん)である。
さらに、安保理が北朝鮮企業3社を制裁対象にすると、「謝罪と制裁の撤回」を求め、
応じなければ「核実験と大陸間弾道ミサイル発射実験」を行うと宣言した。
その延長線上に、今回の核実験がある。核実験後、短距離ミサイルも3発発射した。
安保理が協議入りすれば、長距離弾道ミサイルも発射する、とでも脅したつもりなのだろうか。
北朝鮮が野放図に進める核ミサイル開発をどう阻止するのか。
国際社会は、冷静に判断し、緊密に連携して対処する必要がある。
安保理の選択肢には、制裁を強化する決議の採択がある。
3年前の決議1718は、その後、北朝鮮が6か国協議に復帰したことで制裁が徹底されなかった。
先の弾道ミサイル発射でごく一部の制裁が実施されたが、現状のままでよいというわけにはいくまい。
>78
日本は3年前、やはり安保理の一員として米英仏とともに制裁決議の採択を主導したように、
今回も先頭に立って、安保理で制裁強化決議の採択を目指すべきだ。
麻生首相は韓国の李明博大統領と電話で、日米韓の連携を確認、
安保理で「厳しい対応」を取るべきだとの認識でも一致した。
>79
◆中国の役割は重い◆
日本政府は独自の追加制裁も検討することにしている。
ただ、それだけでは、北朝鮮は痛痒(つうよう)を感じまい。国際的な包囲網の実効をあげることが肝要だ。
現状では、北朝鮮が経済的に依存する中国の役割が、北朝鮮に核放棄への圧力をかけるうえできわめて重い。
首相は、慎重な態度を示すと予想される中国、ロシアに積極的に働きかけるべきだ。
6か国協議は、交渉を通じて、北朝鮮の核放棄の実現を目指そうという枠組みだが、
2度目の核実験強行により、事実上、その存在意義は失われた。
北朝鮮が、6か国協議つぶしを狙っていたのは明らかだ。
事実、先月には、安保理非難とあわせ、6か国協議に「二度と絶対に参加しない」と言明した。
核放棄ではなく、核兵器保有の既成事実化が北朝鮮の本音だ。
だが、日米韓中露の5か国にとって、北朝鮮の非核化という共通の目的が失われたわけではない。
核保有の既成事実化を決して許さず、実効性ある措置をとることが5か国の喫緊の課題だ。
北朝鮮が直接対話を望むオバマ米政権の責任はきわめて大きい。
核を持つ北朝鮮との正常化はあり得ないことを肝に銘じさせ、核廃棄へ向かわせるよう、
毅然(きぜん)とした態度を貫いてもらいたい。
北朝鮮は、使用済み核燃料棒の再処理を開始した、として核兵器用プルトニウムの増産を示唆している。
拘束した米人ジャーナリスト2人の裁判開始を予告し、韓国とも開城工業団地の契約無効宣言で緊張を高めている。
>80
◆揺れる金正日後継問題◆
一連の“超強硬”姿勢は、昨年以来、健康不安が続く金正日総書記の後継体制作りと深く関係している
可能性もある。こうした中で進められる核ミサイル開発の危険性に注意しなければならない。
核を持たない日本にとって、米軍の核抑止力こそが北朝鮮に核使用を思いとどまらせる唯一の対抗手段だ。
いわゆる「核の傘」が確実に機能するよう日米同盟関係の信頼性を確保する必要がある。
ミサイル防衛(MD)システムの一層の充実も欠かせない。迎撃ミサイルの着実な配備はもちろん、
米国との情報共有や、相互運用性の向上など、システムの実効性を高めることが重要だ。
(2009年5月26日02時10分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090525-OYT1T01211.htm
【主張】北朝鮮の核再実験 断固たる制裁発動せよ 弾頭小型化に備えはあるか
2009.5.26 03:58
北朝鮮が2006年10月の核実験に続き、「地下核実験を成功させた」と発表した。
先月、国際社会の制止を振り切って強行した長距離弾道ミサイル発射に次ぐ暴挙だ。
世界の平和と安全を正面から脅かす重大な挑戦である。
東アジア地域の脅威を高め、核・大量破壊兵器拡散の危険も増大させた。
06年以来の一連の国連決議に対する明確な違反を断じて許してはならない。
日本は米韓などとともに国連安全保障理事会の緊急協議に力を結集し、
国際社会の総意をまとめて速やかに厳しい制裁を発動すべきである。
一方、北の核再実験は日本の防衛に重大な問題を突きつけた。
長距離ミサイル発射と同様に、日米同盟の抑止力が機能不全に陥っている現実をみせつけたからだ。
ミサイルと核の脅威増大への備えをどうするかこそ、国の総力をあげて取り組むべき課題である。
北は先月の「衛星打ち上げ」を名目とした長距離ミサイル発射に対する安保理議長声明を拒み、
6カ国協議離脱と核・ミサイル実験の再開を予告していた。
06年7月のミサイル発射、10月の核実験と同じ行動パターンで、
国連決議を無視した不遜(ふそん)な対決姿勢を改めないのは大きな問題である。
>82
≪米は包括政策固めよ≫
だがそれ以上に、前回の核爆発規模が1キロトン以下で「実質的に失敗」との見方があったのに対し、
今回は核弾頭小型化技術の確立を狙ったとの観測もある。弾頭を小型化してミサイル搭載が可能になれば、
脅威は飛躍的に増大し、世界的な核・ミサイル拡散の危険も高まるのは明らかだ。
とりわけ政権交代したばかりのオバマ米大統領は、4月の「核なき世界」を掲げた演説の当日に
弾道ミサイルを発射されたのに続いて、あからさまな挑戦的行動を再び突きつけられた。
核実験によって、核問題解決をめざす6カ国協議再開の期待は一層遠くなった。
こうなった背景には、米国の対北政策が迷走状態にあることと、6カ国協議のメンバーで
安保理常任理事国でもある中国、ロシア両国の非協力的な姿勢の2点が挙げられよう。
北は05年以降、核の検証や核施設無能力化の約束を果たそうとしなかった。
にもかかわらず、ブッシュ前米政権は、北の行動や経済を締めつける効果を示した
金融制裁とテロ支援国家指定の外交カードを2つとも口約束で解除してしまった。
これは重大な失敗といわざるを得ず、反省すべきだ。
6カ国協議の継続方針を掲げたオバマ政権も、包括的な対北政策はまだ固まっていない。
それなのに、クリントン国務長官が指名したボズワース担当特使は「金融制裁もテロ支援国家指定も
再発動の予定はない」と公言、北に「圧力はかけない」と教えるような言動を重ねてきたのは遺憾である。
>83
≪中露は責任を果たせ≫
中露の姿勢にも問題が多い。
北はミサイル技術や偽ドル、偽たばこなどあらゆる不当な手段で外貨獲得を図っている。
国連は安保理決議1718などを通じて制裁強化を求めてきた。
しかし、4月のミサイル発射時もそうだったように、中国とロシアは制裁の履行と強化には
一貫して消極的で、国連決議の義務を十分に果たしているようには見えない。
オバマ大統領が「明確な国際法違反」と述べたのをはじめ、日韓など各国が北を厳しく非難しているのは当然だ。
しかし、北の行動を改めさせるには、明確で断固とした制裁措置の実行が不可欠である。
米国は金融制裁とテロ支援国家指定の再発動を真剣に検討すべきであり、
中露は世界の平和と安全を担う重大な責任を自覚し、義務を果たすよう求めたい。
日本の防衛力はこれまで「専守防衛」を基本とし、攻撃能力は米軍に委ねてきた。
日本は自ら報復能力を持っていないが、
自衛力の一環として北の核・ミサイル施設に対する先制破壊などの抑止能力を整えるべきだ。
同時に、日米同盟の強化も必要である。
自衛隊と米軍の連携に不可欠な集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈の改定を急ぐとともに、
米国の「核の傘」に安全を委ねる日本のあり方に関する議論も必要かもしれない。
最低限、核抑止がどの程度機能しているかを日本政府は検証しなければならないだろう。
国連の場での制裁論議や日本独自の制裁強化もさらに検討する必要がある。
そうした外交的対応と同時に、防衛・安全保障のあり方の検討も怠ってはならない。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905260339002-n1.htm
【社説】国際社会への挑戦だ 北朝鮮がまた核実験
2009年5月26日
北朝鮮がまた核実験を行った。先のミサイル発射に続いての暴挙だ。
国際社会に挑戦するつもりか。失うものの方が大きいことを知らせるときだ。
「自衛的核抑止力を強化するため、いま一度の地下核実験を成功裏に行った」
北朝鮮は二十五日の核実験をただちに報道した。
二〇〇六年十月以来二回目になる。
先月の弾道ミサイル「テポドン2号」の発射実験に続いての軍事的な挑発だ。
朝鮮半島の緊張を高め、北東アジアの平和と安定を損なう行為は、到底容認できない。
>85
◆国連で断固たる意思を
前回、追加的な核実験をしないよう求めた国連安保理決議にも明らかに違反する。
早速、国連安保理の緊急会合が開かれる予定だが、国際社会は断固とした意思を北朝鮮に示す必要がある。
四月のプラハ演説で、オバマ米大統領は「核廃絶」への強い意欲を示し、ロシアとの戦略兵器削減交渉や、
核拡散防止条約(NPT)体制強化による核不拡散への取り組みも始まった。
今回の実験は、オバマ政権の模索に冷水をかけ、せっかくの国際的な意思を逆なでするものだ。
なぜ、いま核実験なのか。
直接の動機は、先のミサイル発射に厳しく対応した国際社会への反発だ。
国連安保理の議長による非難声明に対して、北朝鮮は二回目の核実験やミサイル試射、
核施設の再稼働などの対抗措置をとると警告、北朝鮮の核問題を扱う六カ国協議からの離脱も表明した。
その背景には、対米関係が思うように進まない焦りがある。
「わが国への敵視政策に変化がないことが明白になった」
今月に入って、北朝鮮はオバマ政権への批判を始めた。
大統領は選挙中「協調外交」を掲げ、北との対話にも積極的だった。
>86
◆米国の体制保証が悲願
ところが、就任から百日を過ぎても、直接折衝に応じない。
それだけでなく、国連安保理での対北非難の先頭に立った。
金正日総書記にとって、最大の軍事的脅威である米国による体制保証が悲願なのにである。
北朝鮮は、故金日成主席の生誕百周年である二〇一二年に「強盛大国」を実現して、
大々的に祝う計画を立てている。
軍事、思想、経済分野での大国という目標まであと三年。特に経済は破綻(はたん)寸前にあり、
国民の不満・不平もたまっている。周辺国の支援なしに立て直しは不可能だが外交的孤立は深まるばかりだ。
閉塞(へいそく)状態を打ち破る唯一のカードが「核」であり、
国際的に「核保有国」として認知されることだ。そうすれば、米国とも対等に対話できると考えている。
もうひとつ気になるのは、金総書記の健康状態だ。
先月、北朝鮮のメディアは総書記の激しくやせた姿を公表した。
狙いは不明だが、独裁体制に不可欠なカリスマ性を損なう恐れが大きい。
それを補うため、内外に強硬姿勢を誇示したいのだろう。
最近、「ポスト金正日」の情報が漏れてくる。
後継体制の確立は独裁体制維持の絶対条件だが、残された時間は長くない。
内政外交にわたるさまざまな焦りが浮き彫りになる。
しかし、核実験は結果として逆効果と北朝鮮は認識すべきだ。
>87
対米関係にしても、米国が脅しに屈する形で対話に応じるはずもない。
対北政策はむしろ厳しさを増すに違いない。
周辺国をはじめ、国際的な非難を招くのは必至だ。
国連安保理でもさらなる制裁などより厳しい措置がとられるはずだ。
日本も、国連での制裁強化など「断固たる対応」に取り組み始めた。
効果的な北朝鮮包囲網をつくるため外交努力をすべきだ。
これから各国の協議、折衝が行われるだろうが、特に米国と中国には注文がある。
米国のブッシュ前政権は、前回の核実験で急に対話路線に切り替え、
「核放棄」の担保もないまま金融制裁やテロ支援国家指定の解除を行った。
これが北朝鮮の揺さぶり戦術に勢いをつけた。
中国の責任も大きい。北朝鮮の貿易の七割以上を中国が占め、食糧やエネルギーの依存度はさらに高い。
生殺与奪を握っている。
社説1 北の核実験に安保理は厳しい制裁科せ(5/26)
北朝鮮はいったい、どこまで挑発行為を繰り返すつもりなのか。
ミサイル発射に続き、今度は2度目の核実験である。
北東アジアや世界の安全を揺るがす北朝鮮の蛮行は断じて容認できない。
国際社会は国連安全保障理事会の決議を通じて直ちに、
拘束力かつ実効性のある厳しい制裁を科すべきである。
北朝鮮は「地下核実験を成功裏に実施した」と発表した。
事実なら2006年10月に続く核実験の強行となる。
再び核実験を実施しないよう要求した06年の安保理決議1718への明確な違反である。
北朝鮮は4月には「人工衛星」を搭載したと主張し、長距離弾道ミサイル「テポドン2号」を発射した。
安保理がこれを非難する議長声明を採択したのに対し、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の
発射実験を含む「追加的な自衛的措置」を講じると反発していた。
米国のオバマ大統領は4月のプラハ演説で「核兵器のない世界」を目指すと表明したばかり。
米ロは新たな戦略兵器削減条約の締結へ交渉中だ。
日本も世界的な核軍縮に向けた国際会議を主催する意向だ。
核軍縮や核不拡散への機運が盛り上がるなか、北朝鮮の核実験は世界の潮流に逆行する危険な行為といえる。
北朝鮮はオバマ政権の注目を集め、米朝交渉につなげたいのだろう。
だが国際社会は今度こそ、挑発や威嚇行為がもはや通用しないことを北朝鮮に認識させる必要がある。
オバマ大統領は「すべての国に重大な懸念を与える問題」と北朝鮮を非難した。
日本政府は米韓などとの連携を軸に、安保理を通じた制裁決議の早期採択を目指してほしい。
>90
06年の安保理決議は、大量破壊兵器に関連する団体や個人の金融資産の凍結、
ぜいたく品の禁輸などを打ち出したが、十分な効果があったとは言い難い。
いくら厳しい文言が並んでいても、実効性の伴わない制裁決議では意味がない。
北朝鮮の暴走には中国やロシアも重い責任を負う。
中ロは4月のミサイル発射に対して「北朝鮮を過剰に刺激すべきではない」と主張、
安保理決議の採択に反対した。その結果が核実験である。06年の安保理決議の実効性が問われるのも、
実際の経済制裁に二の足を踏んできた中ロのあいまいな態度が背景にある。
北朝鮮の6カ国協議復帰を含め、対話の道を閉ざす必要はないが、
協議参加を条件に妥協的な態度を取るべきではない。
重要なのは挑発が孤立を深めるだけだと、北朝鮮に知らしめる国際社会の結束である。
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090525AS1K2500325052009.html
北朝鮮核実験:鳩山・民主代表 政府の取り組み不足批判
民主党の鳩山由紀夫代表は25日、党本部で原爆症認定集団訴訟の原告団と
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)メンバーと面会し、北朝鮮の核実験について
「党として断固抗議しないといけない。世界全体に核がなくなる日を皆さんが生きているうちに実現させたい」
と強調した。日本被団協の田中熙巳事務局長が「北東アジアの非核化」を訴えたのに対し、
鳩山氏は「日本の役割は大きいが、まだ十分果たされていない」と政府の取り組み不足を指摘した。
原告団は認定却下処分の取り消しを求める東京高裁判決を28日に控え、
全面解決と原告救済を要請するため民主党のほか、共産、社民両党などを訪問した。【佐藤丈一】
毎日新聞 2009年5月25日 22時10分(最終更新 5月26日 1時52分)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090526k0000m010132000c.html
余録:北朝鮮2度目の核実験
「奥の手」は英語で「袖に仕込んだエース」である。
マジシャンが服の袖にトリックを隠すことから、切り札を隠し持つことをそんなふうに表した。
その奥の手を見せるのは最後の決定的瞬間で、はなから奥の手を見せびらかすのは賢いプレーヤーではない
▲もっとも世の中には「奥の手」を見せびらかすことで、ゲームのルールまでも変えようという
とんでもない横車もある。自らは人工衛星打ち上げ成功と大々的に宣伝したミサイル発射に引き続く、
北朝鮮の3年ぶり2回目の核実験もそれだ
▲部分的失敗といわれた初回の核実験だけに、今回はその追加実験とも見られる。
と共にミサイル発射以降、6カ国協議撤退など強硬姿勢を示して米オバマ政権の対応を求めてきた北朝鮮だ。
この核実験も直接対話に応じようとしない米国への対話要求の「奥の手」と目されている
▲何しろ自国民の生存に必要な食糧・エネルギーを外国の支援に依存しながら、
その国際社会をミサイルや核で脅迫するこの国だ。
わざと養育者を困らせ、その関心を自分に引きつけようという子供の問題行動のようなおなじみのパターンだ
▲さすがにこれには北を援助してきた中国や韓国をふくめ各国の目も険しくなる。
初回の核実験で北への制裁措置を決議した国連安保理は緊急会合で対応を協議する。
国際社会はその総意をもって北朝鮮に改めて核の放棄を迫らねばならない
▲疲弊著しいとされる経済の困難に、金正日(キムジョンイル)総書記の健康不安で政治の先行きも
不透明さを増す国のことだ。これ見よがしに体制維持の「奥の手」は打たれたが、
もう独裁者の袖に運命を変えるエースのカードは残っていまい。
毎日新聞 2009年5月26日 0時04分
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20090526k0000m070158000c.html
クローズアップ2009:北朝鮮、2度目の核実験(その1) 米揺さぶる北朝鮮
<世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
◇狙いは直接対話 「保有国」の地位、盾に
25日に北朝鮮が実施した核実験は、地震波の分析などから成功との見方が広がっている。
日米韓をはじめとする国際社会は、一斉に北朝鮮を非難しているが、北朝鮮は今後、「核兵器保有国」
の地位を盾に、さらなる強硬な主張を展開する可能性が高い。「瀬戸際外交」をエスカレート
させてきた北朝鮮に対し、国際社会は有効な対抗手段を打ち出すことができない状態が続く。
明確な対北朝鮮戦略を示していないオバマ米政権の次の一手に注目が集まっている。
「共和国(北朝鮮)がしびれを切らせて自分からボールを投げた。これを米国がどう投げ返すかだ」。
北朝鮮政権に近い関係者は、今回の地下核実験をこう例えた。
「ボール」とは、北朝鮮側の要求を米朝で話し合うための直接対話を指す。
人工衛星打ち上げを名目に、北朝鮮が長距離弾道ミサイル発射実験に踏み切って2カ月近く。
▽寧辺(ニョンビョン)核施設の原状復旧プロセス着手
▽ 使用済み燃料棒の再処理作業開始
▽核実験や大陸間弾道ミサイル発射実験への言及
−−と北朝鮮は危機感を次々に高め、「瀬戸際外交」を進めた。
だが、米国を含む国際社会は対応を先送りした。
オバマ米政権は、09会計年度(08年10月〜09年9月)補正予算案に北朝鮮へのエネルギー支援
費用9500万ドル(約90億円)を計上していたが、北朝鮮側の強硬姿勢を名目に今月に入り見送りを
決めた。北朝鮮側には、これが「敵視政策」(北朝鮮の朝鮮労働党関係者)と映り、
態度を硬化させる一因となったという。
>94
北朝鮮は、4月のミサイル実験から5月の核実験へと危機感を高めるにあたり、
▽長距離弾道ミサイル「テポドン1号」発射(98年)から米朝共同コミュニケ(00年)
▽マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」の北朝鮮資金凍結(05年)からミサイル発射実験・核実験実施(06年)
−−にいたる二つのプロセスを念頭に置いているのは間違いない。
「国際社会が反対していることを、ことごとく強行突破し、すべて好転させてきた」(同関係者)
との自負があるからだ。
核問題を話し合う6カ国協議では、核検証をめぐって日米韓と激しく対立、特に日韓両国とは
修復の手だてが見えないほど関係が悪化している。また、ミサイル発射をめぐって議長国・中国と
緊張関係が高まり、ロシアとも、先月訪朝したラブロフ外相と金正日(キムジョンイル)総書記の
会談が実現しないなど、重苦しい空気が立ち込めている。
だが、北朝鮮側には強気の読みがある。核実験によって危機感を抱いた米国が対話のテーブルに着く。
そこで、あいまいな合意をまとめ上げるというシナリオだ。さらに、米国に核兵器の保有を認めさせ、
核兵器保有国として米国と対等な立場で平和協定・国交を結ぶことをゴールに据えている。
「6カ国協議はすでに米朝間の了解事項を承認するだけの枠組みだ。米朝対話さえ実現すれば、
各国との関係も自動的に改善させられる」(同関係者)。あくまでも標的は米国にある。
>95
◇「国防委の権威強化」国内事情も
一方、国内的な事情もある。厳しい経済状況を度外視し、兵器開発にまい進するのは、
ポスト金正日に向けた体制づくりを急いでいるためだ。
4月の最高人民会議で、国防委員会を常設機関にしたうえ、委員数を増やし、その地位を一気に高めた。
4月のミサイル発射や今回の核実験は「国防委の権威を高めるのが狙い」(同関係者)との見方が有力だ。
その狙いを北朝鮮政権に近い関係者は「将軍さま(金総書記)は後継者を明確に指名していないが、
次男正哲(ジョンチョル)氏(28)と三男正雲(ジョンウン)氏(26)を軸に選定を進めている。
特に、最近は軍を中心に正雲氏の権威を高める事業が盛んに進められている」と解説する。
国防委の権威を高める行程−−それは「正雲氏による後継体制の盤石化を図る」(同関係者)
との側面もあるようだ。【北京・西岡省二】
毎日新聞 2009年5月26日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20090526ddm003030093000c.html
クローズアップ2009:北朝鮮、2度目の核実験(その2止) 日本政府に無力感
<世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
◇独自制裁機能せず 各国と連携、国際世論作り急ぐ
日本政府は、北朝鮮が2度目の核実験などに踏み切ったことを受け、米韓などと連携し、
国連安全保障理事会での制裁決議の採択を目指す方針だ。4月の弾道ミサイル発射の際は、
中露などが決議に抵抗して、法的拘束力のない議長声明で決着したが、外務省幹部は
「さすがに中国も怒っていると聞く。制裁決議で一致できるのではないか」との見通しを示す。
ただ、国連決議を採択した場合でも、北朝鮮は、
06年の国連決議1718や今年4月の議長声明など国際社会の意思を無視し続けてきた経緯もあり、
抜本的な解決には、米朝協議で打開の糸口を見つけるしかないとの見方も強い。
河村建夫官房長官は25日の参院予算委員会で、
「日本は安保理非常任理事国であり、日米韓で連携を緊密にし、安保理決議を求めていくのは当然だ」
と強調、各国と協調して安保理での制裁論議を急ぐ考えを示した。
この方針のもと、麻生太郎首相は、韓国の李明博(イミョンバク)大統領と電話で協議したほか、
中曽根弘文外相も同日、訪問中のベトナム・ハノイで韓国の柳明桓(ユミョンファン)外交通商相と
会談し、安保理決議を目指す方針で一致した。
中曽根氏は中国の楊潔〓(ようけつち)外相とも会い、「中国の理解と支持を得たい」と述べ、
制裁決議採択に向け中国の協力を要請。さらに、中曽根氏はクリントン米国務長官とも電話で協議、
対北朝鮮包囲に向けた国際世論作りを急いだ。
>97
しかし、その一方で世界で最も厳しい北朝鮮制裁を独自で進めてきた日本政府内からは、
「あの手この手でやっても、北朝鮮は無視する」(高官)との徒労感も聞こえる。
拉致問題を巡る日朝協議も昨年8月から開かれていないほか、6カ国協議も昨年12月の会合を
最後に空転が続く。外務省の藪中三十二(みとじ)事務次官は25日の会見で
「(今までの)日本外交が機能しなかったという面が結果としてあるかもしれない」と述べ、
日本の北朝鮮戦略が機能していない現実を認めた。
北朝鮮の狙いについて、政府高官の一人は「米国に早く米朝協議の席についてほしいということだろう。
米国の気を引くためにピストルを撃ちまくって脅かしているようなものだ」と指摘した。
北朝鮮が2度目の核実験に踏み切ると分析していた藪中氏と斎木昭隆アジア大洋州局長は、
今月11日に来日した米国の北朝鮮政策担当のボスワース特別代表に、
「米朝協議の前に日韓など関係国とよく調整してほしい」と、米朝主導による問題解決にならないよう
クギを刺した。だが、北朝鮮は日本を交渉相手に位置づけていないため、
事態打開には米朝協議が頼みにならざるを得ないとの無力感が広がっている。【犬飼直幸】
毎日新聞 2009年5月26日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20090526ddm002030043000c.html
北朝鮮核実験:現場近くの羅先市で大きな揺れ感じる
【北京・西岡省二】北朝鮮が核実験を実施した北東部・咸鏡北道(ハムギョンプクド)内にあり、
吉州郡(キルジュグン)の約150キロ北東に位置する羅先(ラソン)市では、
市民が核実験による大きな揺れを感じた。
羅先市内のホテルに勤める中国人従業員は毎日新聞の電話取材に
「昼寝をしていたところ、いきなり揺れた。揺れの時間は短かった。死傷者がいるか分からないが、
周辺の建物の被害はないようで、市民は平静を保っている」と短く答えた。
咸鏡北道に隣接する中国吉林省延辺朝鮮族自治州延吉市の地元住民によると、市内の一部小学校では、
核実験直後に「地震が起きた」として、児童を校庭に避難させる措置を取った。
その後、25日の授業を中止し、児童を帰宅させたという。
市内の住宅でガラスが割れるなどの被害が出たという情報もある。
毎日新聞 2009年5月26日 2時30分(最終更新 5月26日 2時30分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526k0000m030179000c.html
北朝鮮核実験:日米首脳が電話協議…「強い決議」で一致
麻生太郎首相は26日午前、北朝鮮の地下核実験実施を受け、オバマ米大統領と電話で
約15分間協議した。両首脳は強い内容の安保理決議を迅速に採択する必要性で一致。
日米韓のみならず、北朝鮮寄りの立場をとってきた中国、ロシアとも連携していくことの重要性を確認した。
電話協議は日本側の申し出で行われた。首相は冒頭
「日本の安全への重大な脅威で、北東アジアと国際社会の平和と安定を脅かすもので断じて容認できない」
などと発言。強い安保理決議を採択し「国際社会の意思を明確にすることが不可欠だ」と語った。
大統領は「北朝鮮以外の6カ国協議のメンバーで協議しつつ、迅速に強力な決議を採択する必要がある」
と応じた。
首相は「オバマ大統領が核軍縮、核不拡散の機運を高める中での実施は極めて遺憾で容認できない」
と述べ、大統領は「核実験は重大な脅威だ」と応じた。両首脳は北朝鮮の核問題に対処するため、
6カ国協議の枠組みを維持していく必要性でも一致した。【坂口裕彦】
毎日新聞 2009年5月26日 10時04分(最終更新 5月26日 12時53分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526k0000e010006000c.html
北朝鮮核実験:爆発規模は数キロトン…米政府高官
【ワシントン草野和彦】北朝鮮の地下核実験について、米政府高官は25日、前回06年の核実験に
近い場所で地震を観測し、トリニトロトルエン(TNT)火薬換算で「数キロトン規模の人為的な爆発が
あったことを示している」と明かした。詳細の分析には数日かかるとしている。
北朝鮮は前回、4キロトン規模の核実験を行うと中国に事前通知したが、米国は実際の爆発規模を
1キロトン未満と分析。今回の実験は規模が拡大したとの見方を示したことになる。
また高官は、核実験実施の1時間足らず前に北朝鮮から国務省に実験の通知があり、
6カ国協議の日本、韓国、中国、ロシアの各政府に直ちに連絡したことも明らかにした。
オバマ大統領は先週、数回にわたり、北朝鮮の核実験の可能性について説明を受けており、
地震に関する一報が大統領に入ったのは、実験から約2時間20分後の24日午後11時15分
(北朝鮮時間25日午後0時15分)だったという。
毎日新聞 2009年5月26日 10時37分(最終更新 5月26日 11時56分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526k0000e030015000c.html
北朝鮮核実験:安保理が非難…新決議案で基本合意
【ニューヨーク小倉孝保】国連安全保障理事会は25日午後(日本時間26日早朝)、
北朝鮮の地下核実験を受けて非公式緊急会合を開き、北朝鮮の行為を安保理決議違反として非難する
とともに、新たな決議で対応することで合意した。会合終了後、安保理議長国ロシアのチュルキン大使
が合意内容など会合結果をまとめた議長談話を出した。安保理各国は26日から新たな決議内容を巡る
協議に入る予定で、日本が主導的な立場で決議案づくりを進める見通しだ。
安保理は25日午後4時過ぎから会合を開き、各国が意見表明した。
議長談話によると安保理が合意したのは、
(1)北朝鮮による今回の核実験は明確に決議1718に違反しており、安保理は強く反対し非難する
(2)安保理は北朝鮮に対し過去の決議や声明の完全履行を求める
(3)安保理はただちに安保理決議採択に向けた作業に入ることを決定した−−の3点。
会合後、米国のライス大使は、「強い決議が必要だ」と述べた。
また、フランスのラクワ次席大使は新決議の内容について「追加制裁が必要」との考えを示し、
「いくつかの国が同じ考え方を共有している」とした。
日本の高須幸雄大使は、「安保理決議違反に効果的な対応を取らなければ、安保理の威信を傷つける」
として、新決議には北朝鮮に対する効果的措置が盛り込まれるべきだとの考えを示した。
効果的措置の詳しい内容には言及しなかった。
そのうえで、同大使は「近く決議案を提示する」と述べた。
提示時期について、「かなり早いと思ってもらってもいい」とし、26日にも協議のたたき台となる
新決議案を提示する可能性を示唆した。
日本は4月に北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことを受け、北朝鮮船舶への臨検を盛り込んだ
決議案を各国に水面下で提示しており、今回も制裁強化の柱に据える考えとみられる。
ただ、臨検は偶発的な衝突を招く危険性が高いことから、中国などが慎重な姿勢を見せることは確実だ。
>102
一方、チュルキン大使は「早期に一致した対応を取ることが必要だ」とし、
決議採択を急ぐ考えを示した。外交筋によると、ロシアは週内に新決議採択を目指す意向だという。
この日の非公式会合前、安保理常任理事国5カ国と日本、韓国による会合があった。
国連の潘基文(バンギムン)事務総長は地下核実験について、
「明らかに安保理決議に違反しており極めて遺憾だ」とする声明を発表した。
◇国連安保理決議1718
06年10月の北朝鮮の核実験を受け、国連安保理が採択した制裁決議。
北朝鮮にさらなる核実験、弾道ミサイル発射を行わないよう要求したうえで、
加盟国に大量破壊兵器や関連物資の輸出禁止、大量破壊兵器計画に関与した関係者の金融資産、
資金、経済資源の凍結を義務付けた。4月の長距離弾道ミサイル発射時にも、
日本政府は安保理決議採択を求めたが、中国などが反対し拘束力のない議長声明を採択した。
毎日新聞 2009年5月26日 10時58分(最終更新 5月26日 11時25分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526k0000e030020000c.html
北朝鮮核実験:サミット議題に…G8エネ相会合議長が非難
【ローマ藤原章生】ローマで開かれた主要8カ国(G8)エネルギー相会合の議長を務めた
イタリアのスカイオーラ経済発展相は25日の閉幕共同会見で「我々は原子爆弾製造のための
北朝鮮の核実験を強く非難する」と語った。さらに、7月8日から10日まで伊中部ラクイラで
開かれる主要8カ国首脳会議(サミット)で、北朝鮮の核問題を主要議題にする考えを明らかにした。
経済発展相は「北朝鮮の核実験は、我々の平和路線とは逆行するものだ」と議長国としての見解を述べた。
会見に先立つ会合では、西村康稔・外務政務官が「G8とそれ以外の国々が原子力も含めエネルギーの
平和利用を討議している最中に北朝鮮が核実験を行ったのは、我々に対する挑戦であり、
国連安保理などの場で断固とした対応を求めていきたい」と訴えた。
毎日新聞 2009年5月26日 11時15分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526k0000e030023000c.html
韓国:PSIへ全面参加
【ソウル西脇真一】韓国外交通商省は26日、米国主導の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への
全面参加を発表した。韓国はこれまで南北関係に配慮し部分参加にとどめていたが、
北朝鮮の核実験の実施を受け「拡散阻止」の姿勢を強く打ち出す必要があると判断した。
北朝鮮は韓国のPSI全面参加を「宣戦布告になる」とけん制しており、反発は必至とみられる。
4月の北朝鮮による長距離弾道ミサイル発射を受け、韓国政府は全面参加発表の方針を固めていたが、
南北政府間協議の開催などで、タイミングを失っていた。
毎日新聞 2009年5月26日 11時39分(最終更新 5月26日 12時28分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526k0000e030038000c.html
北朝鮮核実験:「地震?」休校も 一夜明け平静…国境ルポ
【延辺朝鮮族自治州(中国吉林省)鈴木玲子】北朝鮮の核実験場のある咸鏡北道吉州郡
(ハムギョンプクドキルジュグン)の北約160キロに位置する中国吉林省延辺朝鮮族自治州。
北朝鮮による2度目の核実験から一夜明けた26日午前、市民は国境の先で起きた“異変”を知りつつ、
普段の生活に戻っていた。同自治州は北朝鮮との関係が密接で、北朝鮮の動向が地域の不安定要素に
なりかねない。住民には北朝鮮に冷静な対応を求める声も上がった。
地元メディアによると州地震局は「25日午前8時54分(中国時間)北緯41.09度、
東経129.17度の北朝鮮域内でマグニチュード4.5の地震」を計測。
州内各市で大きな揺れが起きた。一部学校では児童生徒を校舎から緊急に避難させた。
州都・延吉市の「延吉第10中学」は授業中だった。
突然、生徒の体と机が左右に揺れて「地震だ」の声が響き、
同校は直ちに地震応急マニュアルにより数分間で生徒・教員約1000人を校庭に避難させた。
延吉市よりも北朝鮮側にある同州竜井市では大きな揺れの後、各校は児童生徒を校庭に避難させ、
多くの学校で臨時休校の措置が取られた。26日には授業は再開された。
職場で揺れを感じたという竜井在住の州政府関係者の男性(49)は
「机と体が一緒に揺れ四川大地震(08年5月)が頭をよぎった。インターネットで見ていた
韓国メディアのホームページで『北朝鮮が核実験』と速報が流れたので地震でないことが分かった」
と振り返った。
「延辺と北朝鮮北東部は商取引も盛んで人の往来も多い。北朝鮮の混乱はすぐ自治州の混乱につながる」
と不安を語り、北朝鮮に危機を高めないよう注文をつけた。
毎日新聞 2009年5月26日 11時52分(最終更新 5月26日 13時15分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526k0000e030043000c.html
韓国:前大統領の弔問30万人 クッパ5万食を用意
【金海(韓国慶尚南道)で西脇真一】盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の弔問の列は
死去から4日目の26日も続き、30万人を超えた。弔問は夜通し行われ、食事も供される。
多くの客を迎えるが、整然と進んでいる印象だ。
それを支えるのは「われらの大統領」の思いを胸に会場を走り回るボランティアだった。
ソウル大人類学科の全京秀(チョン・ギョンス)教授によると、韓国では儒教の影響から、
死亡から出棺までの日数により主に「3日葬」「5日葬」「7日葬」に分かれる。
最近は3日葬が主流だが今回、29日に「国民葬」が実施されれば「7日葬」となる。
通夜が1週間続くイメージだ。
最近は病院が葬儀場を併設しており、そこで済ます場合が多いが、盧氏の遺体は自宅近くの公民館に
安置された。敷地内には多数のテントが並び、食事を取る人であふれている。「飲み食いして、みなが
一緒になるという意味がある」(全教授)。初日の23日夜は「深酒に注意」との放送が繰り返し流れた。
食事の準備をするのは地元農協の女性ボランティア約200人。25日はクッパ(韓国風雑炊)
など5万食を用意した。金順姫(キム・スンヒ)さんは「なんといっても地元が生んだ大統領だから」
といって、てきぱき指示を出していた。
また、弔問客の案内をしていた男性は「昨日から仕事を休んでボランティアに参加した。
自分が支持した大統領のためだ」と言って玉の汗をぬぐった。
毎日新聞 2009年5月26日 12時42分(最終更新 5月26日 13時12分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526k0000e030057000c.html
【北核実験】北露国境での放射能測定値には異常なし
2009.5.25 17:37
核実験の実施を発表した北朝鮮と国境を接するロシア極東沿海地方の気象観測センター当局者は
25日、ロシア・北朝鮮国境での放射能測定値は通常と同じで異常はないと明らかにした。
沿海地方に4カ所ある気象観測センターは、通常1日に2回行う放射能測定について、
今後1週間は3時間ごとの実施に頻度を上げるという。
2006年10月に北朝鮮が地下核実験を発表した際には、沿海地方では放射能の飛散を恐れる
学生らが反北朝鮮の抗議デモを行った。当時、抗議デモの舞台となった
国立ウラジオストク経済・サービス大国際関係学部のビタリー・ノビコフさん(21)は
「3年前には北朝鮮のミサイルが沿海地方沖に落下した。今回の核実験を含めて北朝鮮の一連の行動は
ロシアの安全にとっても大きな脅威だ」と北朝鮮を批判した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251738026-n1.htm
【北核実験】豪外相も強く反発「国際的義務違反」日米韓と対応協議へ
2009.5.25 18:25
オーストラリアのスミス外相は25日、議会で演説し、北朝鮮の核実験について
「実験が事実なら国際的義務違反であり、国連安保理決議に対する甚だしい違反だ」
と批判するとともに、「日本、米国、韓国と協議し、この問題を安保理で検討する」と述べた。
同国は北朝鮮と国交があり、2007年に北朝鮮で洪水被害に対する人道支援として
400万豪ドルを拠出していた。
一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国からは25日夕現在、北朝鮮の核実験について、
明確な非難声明などは出ていない。(シンガポール 宮野弘之)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251827029-n1.htm
【北核実験】北、さらに地対空短距離ミサイル2発を発射
2009.5.25 18:50
【ソウル=水沼啓子】韓国情報筋は25日、北朝鮮が核実験と射程130キロの短距離ミサイル発射を
実施したのに続いて、同日午後5時ごろ、北朝鮮北東部の咸鏡北道舞水端里(ムスダンリ)からさらに
地対空短距離ミサイル2発を発射したと明らかにした。韓国聯合ニュースが伝えた。
情報筋は「北朝鮮が舞水端里から短距離ミサイル2発を追加発射した。機種は地対空ミサイルと分析
される」と話した。短距離ミサイル2発は日本海上に打ち上げられ、1発目とほぼ同じ距離を飛んだという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251850030-n1.htm
【北核実験】韓国大統領府高官「3月から兆候」
2009.5.25 19:09
韓国大統領府高官は25日、北朝鮮が3月以降、地下核実験に向けて坑道拡張や周辺での
新築工事を進めていることを探知、監視を強めていたと語った。
また、北朝鮮が核実験実施を米国に事前通報していたとしたが、通報時期は明らかにしなかった。
聯合ニュースは北京の外交消息筋の話として、北朝鮮が中国にも事前通報していたと報じている。
韓国気象庁は25日午後、北朝鮮の核実験によるとみられる地震波の精査結果を発表。
午前9時54分43秒に「北緯41・28度、東経129・13度」の
咸鏡北道吉州郡近隣でマグニチュード(M)4・4を観測、人工的な地震だとしている。
同庁は当初、M4・5と発表していた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251911031-n1.htm
【北核実験】成果見せなかった露の説得
2009.5.25 19:55
【モスクワ=佐藤貴生】在モスクワ北朝鮮大使館当局者は25日、イタル・タス通信に対し、
核実験を行った事実を確認した上で、「米国やその同盟国が脅しをかけ続けるようなら、
新たな核実験を行う可能性がある」と述べた。対米強硬姿勢を強く印象づける狙いがうかがえるが、
2006年につぐ2度目の核実験とあってロシア国内でも批判的な意見が現れており、
ロシアが北朝鮮に対する批判を強める可能性もありそうだ。
ロシア外務省当局者は25日、北朝鮮の核実験実施を受け、
「最も重要なのはヒステリーを起こさないことだ」と述べて国際社会に冷静な対応を求める一方、
「国連安保理での協議の行方を見守る必要がある」との考えを表明した。
これに対し、上院のマルゲロフ外交委員長は、「すべての外交的努力を無駄にする行為であり、
国連や他の国際組織から相応の報いを受けるべきだ」と北朝鮮を批判した。
政治評論家のマカルキン氏は、「安保理の常任理事国5カ国はみな核拡散を支持していない」とし、
中露が対北経済制裁に同調する可能性があるとの見方を示した。
ロシアは前回の核実験のさい、対北制裁に賛成している。
ロシアのラブロフ外相は北朝鮮がミサイルを打ち上げた後の4月下旬に訪朝し、
朴宜春外相に非核化プロセスの順守などを呼びかけたとみられるが、事態打開には結びつかなかった。
ロシアは中・東欧での米国のミサイル防衛(MD)計画に加え、
アジア・太平洋地域でもMDが拡充されることに懸念を抱いているとされ、
日米にその口実を与えかねない北の核開発をこころよく思っていないふしもある。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251955033-n1.htm
【北核実験】「北指導部に焦り」小此木政夫・慶應義塾大学教授
2009.5.25 20:04
北朝鮮が核実験を行った理由は、4月のミサイル発射実験だけでは、
(1)新しい技術の獲得
(2)政権の威信高揚と国民の団結
(3)米国との高いレベルでの交渉実現
−といった目的が達成されなかったということだ。
米朝関係については、ミサイル発射実験の後も、オバマ米政権は比較的冷静だった。
北朝鮮は、ブッシュ前政権のときのように米国との直接交渉を始められなかった。
従って、目的達成のため、今後予告通り、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に踏み切る可能性もある。
核実験問題は、ミサイル発射実験のケースと同様、国連安全保障理事会に持ち込まれ、
北朝鮮への制裁決議が採択されるだろう。前回の決議と同様、北朝鮮に対話を呼びかける内容が
含まれるだろうが、前回との違いは、北朝鮮が6カ国協議開催を当面考えていないという点だ。
北朝鮮は、米国と別の形での交渉を期待している。それは、朝鮮戦争の当事国による
安全保障フォーラムのようなものだろう。現在の休戦協定を平和協定に変えることを目指している。
もう一つの違いは、北朝鮮指導部に、ある種の焦りがあることだ。
金総書記の健康問題や後継者問題を抱え、2012年に強盛大国の入り口に立つという目標も近づいている。
米国との交渉は体制の生き残りが目的だったのに、残された時間はなくなりつつある。
それが、北朝鮮に大きな冒険をさせている。今回の核実験は、かなり本格的な瀬戸際政策だ。
中国は今後も米朝の仲介者的役割を果たす試みを捨てないだろう。
G2といわれる米中が主導する交渉が進めば、日本の存在感が低下するだろう。
米国が、北朝鮮からの交渉要求にどのように応じるかが、今後の焦点だ。(談)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905252005034-n1.htm
【北核実験】中国の軸足も「圧力」へ 胡指導部に怒り「重大な挑戦」
2009.5.25 20:11
【北京=野口東秀】中国外務省は25日、「北朝鮮が国際社会の反対を無視して再び核実験を行ったことに、
断固として反対する」との声明を発表した。実験の強行は、中国がもはや北朝鮮を制御仕切れないという
事実を、国際社会に示す決定的な出来事だといえる。それだけに胡錦濤指導部の怒りは強いとみられ、
政府内には「重大な挑戦だ」(外交関係者)との受け止め方もある。
今後は国連安保理の場で、北朝鮮との関係の軸足を「圧力」へ移していくとみられる。
2006年10月に北朝鮮が初めて核実験を実施した際、胡錦濤国家主席は
「(北朝鮮は)中国の(中止)勧告を聞かなかった。国際社会の強烈な反応を知らしめる必要がある」
と憤りを隠さなかった。実験が2度目ともなると「いっそうメンツをつぶされた」(外交関係者)
といえ、そうした憤りは中国を、国際社会と歩調を合わせる方向へ向かわせるとみていい。
しかし、日本や米国など「国際社会」との間にはおのずと温度差がある。
国境を接する北朝鮮と朝鮮半島の不安定化を避けるには、
北朝鮮に対する「軍事的手段」の行使はもとより、厳しい経済制裁も許容できないというのが本音だ。
延辺大学人文社会科学院の姜龍範院長は「中国は各国の対応を踏まえつつ、ある程度強い対応をとるだろう。
動かなければ信用を失う」と指摘する。ただ、4月の長距離弾道ミサイル発射を非難した安保理議長声明
に中国が同調したことで、「北朝鮮は中国に遠慮する必要がなくなり、それが核実験の背景のひとつ」
との見方もあり、中国の役割は期待薄だ。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905252013035-n1.htm
【北核実験】北の核技術力アップか 爆発規模、前回実験より大きく
2009.5.25 20:23
【ソウル=水沼啓子】北朝鮮は25日に強行した2回目の核実験について、
「爆発力と操縦技術で、新たな高い段階で行われた」(朝鮮中央通信)と強調した。
2006年の初の核実験よりも爆発による震動が強かったことなどから、
核技術力をさらに向上させたものとみられる。
弾道ミサイルに搭載する核弾頭の開発に成功すれば、日本にとっても大きな脅威になる。
1回目の核実験の際、韓国の情報当局が感知した震度はマグニチュード(M)3・6だったが、
今回はM4・7と前回よりも強かった。核実験の際の爆発の威力が大きくなれば、
震動も大きく現れることから、前回よりも爆発規模は大きかったと推定される。
北朝鮮が3年前に実施した前回の核実験は、爆発規模が1キロトン未満と小規模だったことから、
起爆装置の欠陥などから失敗したとみられている。
今回は、前回問題となった欠陥部分を改良するなどして、核兵器の性能を向上させた可能性が高い。
韓国の通信社、聯合ニュースによると、韓国の情報当局は「1回目のときよりも、プルトニウムを
たくさん使用したとみられる。核兵器が改良されたかをどうかを詳しく分析している」と話している。
また、ロシアのインタファクス通信は、ロシア国防省当局者の話として、今回の北朝鮮の核実験の
爆発規模は10〜20キロトンと伝えている。1945年に広島と長崎に投下された原爆の爆発規模が
それぞれ15キロトン、22キロトンだが、これに匹敵する威力だったことを示している。
【北核実験】核実験に「極めて失望」韓国大統領 対北批判高まる
2009.5.25 20:36
【ソウル=水沼啓子】北朝鮮が2度目の核実験実施を発表したことを受け、韓国では25日、
李明博大統領が国家安全保障会議を緊急招集するなど慌ただしい動きが見られた。
李大統領は「極めて失望した」と語り、北朝鮮に対して厳しく対処していく方針を示しており、
南北関係の修復はさらに困難な局面を迎えている。
青瓦台(韓国大統領官邸)によると、この日午後に開かれた国家安全保障会議で、李大統領は
「どんな状況でも揺らぐことなく毅然(きぜん)と、堂々と対応し、すきのない安保態勢を維持し、
国民が不安を覚えないようにせよ」と指示した。会議後、青瓦台は「今回の核実験は朝鮮半島だけでなく、
世界の平和と安定に対する深刻な脅威で重大な挑戦だ」「決して容認できない挑発行為だ」
と非難する声明を発表した。
韓国国防省は25日午前10時半に緊急対策会議を招集。全軍に警戒態勢を強化し、
軍事境界線や黄海上の北方限界線(NLL)での北朝鮮による軍事的挑発に備えるように指示した。
韓国統一省はこの日午後、北朝鮮動向を24時間態勢で把握するための対策室を設置。
職員十数人で、北の動向を分析するとともに北に滞在する韓国人の安全対策に当たる。
また、開城工業団地以外の地域への韓国人の訪朝を認めない方針も明らかにした。
一方、盧武鉉前大統領の死後、29日まで続く服喪期間中の突然の出来事とあり、
韓国社会の中でも北朝鮮の核実験に対する批判が強まっている。
【北核実験】オバマ米政権、対抗措置を検討へ 高まる脅威認識
2009.5.25 21:07
【ワシントン=有元隆志】オバマ米大統領は25日、
北朝鮮の核実験について「国際平和と安全への脅威」と非難する緊急声明を出した。
「北朝鮮がもたらす危険は、国際社会の行動を正当化する」として、
6カ国協議の参加国や国連安保理理事国と協議し、対抗措置を検討する考えを示した。
米側の足下を見透かすように北朝鮮が長距離弾道ミサイルの発射に続き核実験を行ったことで、
オバマ政権の「対話重視路線」は早くも試練を迎えている。
2月に北朝鮮政策担当に起用されたボズワース特別代表は圧力よりも対話を優先し、
再三平壌訪問を打診したが、北朝鮮から断られてきている。
複数の米政府高官が23日付米紙ウォールストリート・ジャーナルに語ったところによると、
オバマ政権は北朝鮮が権力継承作業に着手したとの結論に達した。北朝鮮が6カ国協議からの
離脱表明など挑発的な動きを強めているのも、権力継承とも関係があるとみているという。
当面、北朝鮮の姿勢は変化しないとみて、クリントン国務長官が一切の経済支援をしないと表明する
など、米政府も対話姿勢一辺倒から軌道修正している。議会もエネルギー支援費用9500万ドル、
核施設の無能力化支援などに充てる3450万ドルの支出を見送った。
今後はまず、国連安保理での追加制裁決議の採択を目指すとみられる。
米政府当局者は「北朝鮮には、核保有国として認めるよう米国にアピールするねらいがあるのではないか」
との見方を示す。統合軍が昨年末にまとめた年次報告書で、
北朝鮮をアジアの核保有国の1つとして挙げるなど、米国の脅威認識も高まっている。
【北核実験】韓国国防相「北核施設の攻撃計画ある」
2009.5.25 22:04
韓国の李相喜国防相は25日の国会で、北朝鮮の核兵器に関連し
「北が使用できないようにするため、有事に備えて貯蔵施設の(先制)攻撃計画を持っている」と述べ、
弾道ミサイルや発射基地に加え、核兵器貯蔵が疑われる施設も攻撃対象として具体的に想定していること
を明らかにした。
李国防相は北朝鮮が同日強行した核実験の爆発規模は最大20キロトンに達する可能性があると
指摘し「(2006年の)前回より発展している」と技術的進展があったとの見方を示した。
ただ弾道ミサイルに搭載可能な小型化に成功しているかどうかは別問題とした。
また、北朝鮮が核実験に続き、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を強行する可能性が高い
とした上で「現時点で具体的な兆候はない」と語った。さらに寧辺の核施設でプルトニウム抽出のための
再処理作業は本格的には始まっていないとの見方を示した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905252206042-n1.htm
【北核実験】横田夫妻「のんびりしていいのか」毅然たる態度を
2009.5.25 22:31
長距離ミサイル発射に続き、北朝鮮は25日、2度目の核実験に踏み切った。
あの国に何度も裏切られてきた拉致被害者の家族ら。「ああ、またやった」「やっぱり」。
驚くこともなくなってしまった現実。だが、支援者の後押しもある。
「きつい制裁でないと目が覚めない」。いまこそ長年、闘ってきた家族らの言葉は重いはずだ。
横田めぐみさん=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(73)は
「拉致問題も核問題も命にかかわる。大切な命の問題がこんなことでいいのかと、世界中の国が訴えてほしい」
と悲痛な叫びを上げた。
自宅にいた早紀江さんは、マスコミからの知らせで慌ててテレビをつけた。
「ああ、またやった。相変わらずだ」
めぐみさんの父、滋さん(76)も「やっぱりやったか」と短く漏らした。
被害者を「死亡」と主張し、偽の遺骨を出してくるなど、家族は何度もだまされ、裏切られ続けてきた。
相次ぐ暴挙に、“驚き”の気持ちは年々薄れつつある。
だが、怒りは別だ。早紀江さんは「何十年もうそを突き通し、約束をほごにしてきた異常な国。
世界中の国が毅然(きぜん)とした態度でいわないとだめだ」と訴える。
昨年来、拉致問題を取り巻く環境が厳しさを増している。
北朝鮮は昨秋、約束した拉致被害者の「再調査」を棚上げし、解決の道を閉ざす。
一方、早紀江さんと会い、「(解決への)働きかけを強める」と約束した米国のブッシュ前大統領は
テロ支援国家指定を解除し、オバマ政権も対話を重視する姿勢を示している。
【北核実験】放射性物質の収集徹底 自衛隊・米軍
2009.5.25 22:42
北朝鮮による核実験実施を受け、自衛隊と米軍は放射性物質の収集を徹底する。
長距離弾道ミサイルの発射後、米軍は大気中の塵(ちり)を集める気象観測機
「WC135C」で核実験を警戒。自衛隊も情報収集を強化していたが、
「ミサイル発射から50日での核実験は予想外の早さ」(防衛省幹部)との受け止めが大勢だ。
米軍のWC135Cは25日午前、嘉手納基地を離陸し、日本海上空を飛行したとみられる。
集塵装置を取りつけた航空自衛隊のT4練習機も、同日夜から収集活動に入った。
WC135Cの嘉手納配備は、4月5日の弾道ミサイル発射の直後だった。
ミサイル発射を監視する偵察機「RC135S」からWC135Cによる核実験の警戒に重点をシフト
した形だ。「平成18年と同様、ミサイル発射後は核実験に踏み切ると分析した」(防衛省幹部)ためだ。
4月末には、北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)の核施設で、使用済み核燃料棒の再処理作業を再開した
ことが確認された。核実験施設のある豊渓里(ブンゲリ)でも車両の動きが活発化していた。
これを受け、WC135Cは最近になり、頻繁に監視飛行を実施。防衛省も海上自衛隊のEP3、
空自のYS11Eなどの電子偵察機で情報収集を強化していたが、
「18年にならえば、ミサイル発射から3カ月後の7月が要注意」(自衛隊幹部)との見方が強かった。
18年のケースは、WC135Cが日本海上空で収集したとみられる塵から米政府が実験を確認した。
日本もT4が集めた塵を文部科学省所管の日本分析センター(千葉市)で放射能量を分析しており、
今回も同様の収集・分析を行う。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905252244044-n1.htm
【北核実験】放射性物質飛来 文科省、観測強化
2009.5.25 23:01
北朝鮮の核実験を受け、文部科学省は25日、放射性物質の飛来に備えて全国で観測を強化した。
同日19時現在で異常は見られないが、銭谷真美事務次官は会見で「関係機関と連携して万全を期したい」
と話した。
文科省は以前から、各都道府県の県庁所在地で放射線量や大気中の浮遊物、地上の降下物に含まれる
放射性物質の観測を実施。今回の核実験で観測回数を1日1回に増やすなどし、放射性物質の国内への
飛来を監視する。
また、核実験では希ガスの「キセノン」が多量に放出されるため、専用の観測装置を持つ財団法人
「日本分析センター」(千葉市)に観測の強化を依頼。キセノンの観測データは数日以内に届き、
文科省と同センターが分析するという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905252302047-n1.htm
【北核実験】イラン大統領「核兵器に強く反対」北との協力も否定
2009.5.25 23:08
イランのアフマディネジャド大統領は25日の記者会見で、北朝鮮の核実験実施について
「われわれは核兵器を含めた大量破壊兵器の製造、使用に強く反対している」と述べ、
北朝鮮を含めた各国の核廃絶への取り組みが必要だと主張した。
西側諸国からは北朝鮮とイランの間にミサイル技術などをめぐる密接な軍事技術交流の存在が
指摘されているが、大統領は「(核兵器開発をめぐる)両国間の協力は存在しない」と否定した。
大統領は一方で、イランは国際原子力機関(IAEA)に協力しており、核兵器製造にも転用可能と
されるウラン濃縮を含む自国の核開発計画は「合法的な権利だ」と強調した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905252309048-n1.htm
【北核実験】さらにミサイル発射か 北が西朝鮮湾沿岸を航行禁止に
2009.5.25 23:24
北朝鮮が平壌から北西約100キロにある西朝鮮湾の沿岸部を航行禁止区域に設定していることが
25日、海上保安庁の調べで分かった。
海上保安庁によると、海保の巡視船が同日午後、北朝鮮が沿岸の船舶に向け発信していた
航行警報を受信した。航行禁止は25〜27日のいずれも午前9時〜午後5時(日本時間)で、
範囲は領海内の沿岸部。設定の理由は不明という。
北朝鮮は21日に東部の金策から約130キロ沖までを、23日には東部の元山から約130キロ沖
までを航行禁止にしたとして、海保は関係船舶に注意喚起した。
韓国政府によると、北朝鮮は25日、3発のミサイルを発射、1発は金策に近い舞水端里から、
2発は元山一帯から発射されたという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905252324049-n1.htm
ソウルの王宮で29日開催 前大統領の国民葬
2009.5.25 23:43
韓国の盧武鉉前政権で首相を務めた韓明淑氏は25日、自殺した盧前大統領の「国民葬」について、
朝鮮王朝時代のソウルの王宮である景福宮で29日午前11時(日本時間同)に行うことが固まったと発表した。
景福宮が工事中のため会場の設営に問題がないかを再確認し、26日に最終決定するという。
政府によると、韓明淑氏は韓昇洙首相とともに国民葬の共同葬儀委員長に決まり、
葬儀の会場や手順について政府側と調整を行っている。
韓国メディアによると、前大統領側は景福宮の近くにあるソウル市庁舎前の広場でも市民の見送りを
受ける機会をつくりたい意向だが、政府は混乱を懸念しており、受け入れられるかは不明だ。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905252344050-n1.htm
【北核実験】米上院外交委員長「無謀で愚か」
2009.5.26 00:28
米上院のケリー外交委員長は25日夜、北朝鮮が同日行った2回目の核実験について
「無謀で愚かな行為」と非難、「今後も強硬策を続ければ北朝鮮に困難をもたらすだけだ」
と自制を求めた。訪問先の北京市内のホテルで記者団に語った。
ケリー氏はまた、北朝鮮が再び挑発的な行動を起こさないよう
「国際社会が冷静に団結し6カ国協議や関係国間の協議を復元することが重要」と述べた。
しかし、米朝協議については「核実験のような行動に報酬を与えるようなことはするべきではなく、
現時点で直ちに協議に応じることは適当ではない」と指摘、
北朝鮮が6カ国協議再開などに向け前向きな意思表示をする必要があるとの認識を示した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905260029000-n1.htm
北はルビコン川を渡った ワシントン駐在編集特別委員 古森義久
2009.5.26 03:38
北朝鮮が発表した2回目の核兵器爆発実験は、米国を中心とする国際社会がここ15年余、
取り組んできた北朝鮮核問題が、二重三重の意味でルビコンを渡ったことを明示したといえよう。
今回の核実験は米国オバマ政権の北朝鮮政策の破綻(はたん)あるいは不在をまず印象づけた。
オバマ政権は北朝鮮の核武装を阻止するための体系的な政策はまだ提示していないが、
「圧力よりも対話」「2国間よりも多国間」の基本姿勢を示してきた。オバマ大統領自身、
北朝鮮への非難と警告の声明の最後で「同盟諸国、6カ国協議の諸国、そして国連安保理のメンバー諸国
とともに作業を続ける」と述べたことが「北風よりも太陽を」式の従来のアプローチを象徴していた。
ところが、北朝鮮の今回の行動は米側のこの種の対応が全く効果を発揮せず、むしろ北朝鮮を
さらに無謀で無法な動きへあおるというパターンをみせつけてしまった。オバマ政権の背後にある
ブッシュ前政権末期の北への一方的譲歩策も、意図した成果とは逆の結果を生んだわけだ。
この意味では米側のソフト路線の限界が露呈されたこととなる。
この路線を支える「北朝鮮は経済や外交での十分な報酬を与えれば核兵器を放棄する」という大前提も崩れ去り、
その前提への復帰の道はきわめて険しくなった。米国はこの点で引き返し不能のルビコン川を期せずして
渡らされたともいえよう。北朝鮮側にしても、この種の前提の誘いには結局は応じないという態度を
2度目の核実験断行により示すことで、ルビコンを渡ってみせたことともなる。
>139
今回の北朝鮮の核実験は、国連や6カ国協議に代表される多国間アプローチの無力さをも証してしまった。
国連は当然ながら安保理で拒否権を持つ中国やロシアが少しでも難色を示せば、北朝鮮への強固な措置は
なにも取れない。
6カ国協議も北朝鮮に対し決定的といえる影響力を持つ中国がちょっとでも渋れば、骨抜きとなる。
多国間の対処の限界がここでも明白となった。もちろん多数の諸国が一定の強固な目標の下に団結すれば、
枠組みとしての多国間アプローチも効力を発揮しうる。
だが、今回の北朝鮮の動きは、現状では多国間の団結が実現不可能だという実態を提示してしまった。
核拡散防止の国際体制への負の影響も計り知れない。国際社会が核兵器の危険や恐怖を一定の枠内に
留めるために続けてきた営々たる努力も北朝鮮の相次ぐ核兵器実験でコケにされたわけである。
2度の核爆発は北朝鮮を事実上の核兵器保有国として位置づけ、国際的な核拡散防止の秩序は
大きくほころびた。この展開をオバマ大統領が最近、唱えた核兵器廃絶のレトリックと比べると、
北朝鮮の今回の行動がいかに強力な負のインパクトを持つかがわかる。
日本にとっての意味はさらに深刻である。日本列島の方角への弾道ミサイルの連続の発射実験、
そしてその弾頭となりうる核爆弾の度重なる爆発実験を北朝鮮当局の日ごろの日本敵視の言動と
組み合わせるとき、そこに浮かぶ脅威はあまりに重大である。
まして日本には北朝鮮当局に拉致された同胞たちの救出という悲願がある。
日本としては拉致された自国民を救うため、そして自らの国家や国民の安全保障を強化するため、
いまや従来の発想や政策の根本的な再考が必要である。
そのなかには北朝鮮の核をどう抑えるかの核抑止力のあり方の再論議も当然、含まれるべきだろう。
◇
【注】シーザーが賽(さい)は投げられたと言ってルビコン川を渡り、後戻り不能の行動に出る意味に転じた。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905260339001-n1.htm
【産経抄】5月26日
2009.5.26 03:39
「『お日さまの中であたたまりなさい』/といって、ぼくらはその人をまねいてあげた/
それなのに/『おふろにはいりなさい』/とすすめると、その人は/『わたしの死にぎわが近づいた』
/というんだ」。
▼西アフリカ・ナイジェリアのヨルバ族に伝わるなぞなぞだという。
『なぞなぞの本』(福音館日曜日文庫)で見つけた。答えは「塩」だが、北朝鮮のことも思い浮かぶ。
イソップ童話「北風と太陽」にちなんだ「太陽政策」によって、韓国からのさまざまな援助は、
ちゃっかり受け取った。
▼ところが、日本と米国、中国、ロシアも加わって、ひと風呂浴びながら、
国の行く末を話し合おうと誘っても、本当は居心地がいいはずなのに、いやだ、と飛び出してしまった。
いっしょの湯につかったら、たちまち国家体制が壊れてしまう、といわんばかりに。
▼その北朝鮮がきのう、2006年10月9日に続く、地下核実験を強行した。
さらに先月に続いて、ミサイルも発射している。韓国の盧武鉉前大統領には、
金大中元大統領から引き継いだ太陽政策が、完全に破綻(はたん)したことを見届けてもらいたかった。
▼前回の核実験の直後にソウルで行われた日韓首脳会談で、核の問題を取り上げようとした当時の
安倍晋三首相に対して、むしろ靖国問題などに固執したという。日本として今こそ連携を強めたい
韓国では、前大統領の自殺が保守派と進歩派の対立に火を付け、混乱が続いている。
▼北朝鮮の魂胆は例によって、米国を交渉の場に引きずりだすことのようだ。
国際社会は今度こそ、脅しによって何ら事態が好転しないことを、この国に思い知らせなければならない。
こんななぞなぞもある。「骨と皮ばかりでいばっているもの」。答えは…。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905260339003-n1.htm
【北核実験】安保理緊急会合始まる 米が新決議案作成
2009.5.26 07:17
【ニューヨーク=松尾理也】北朝鮮の核実験実施を受け、国際社会としての対応を協議する
国連安全保障理事会の緊急会合が25日午後(日本時間26日未明)、始まった。
協議では、安保理が北朝鮮に対し、いかに強いメッセージを迅速に出せるかが焦点になる。
国連外交筋によると、米国はすでに北朝鮮に対する新たな決議案の作成を始めており、
早ければ26日中にも各国に提示される可能性もある。
日本も米国と歩調を合わせ、新決議案に向けての作業を進めているものとみられる。
日米は外相会談で新たな決議の採択をめざすべきだとの認識で一致している。また両国は、
現在安保理メンバーからは外れている韓国とも緊密に連絡を取り合っていく姿勢を明確にしている。
4月の北朝鮮によるミサイル発射の際の緊急会合では、当時欧州歴訪中だったオバマ米大統領が
強い非難を表明したものの、その後の安保理協議では、新決議採択を目指す姿勢で
一致していた日米の足並みが乱れ、最終的に効力が一段弱い議長声明での決着となった経緯がある。
今回の協議では、より強い国際社会の意志を示す決議採択に持ち込めるかどうかが問われるとともに、
これまで強い対応には消極的だった中露を含む全理事国が一致して、
どれだけ迅速にメッセージを出すことができるかも焦点となる。
外交筋によると、この日の会合では、決議採択をめぐる議論とは別に、北朝鮮への非難を明確にする
ための議長声明を即日発出すべきかどうかについても話し合われるもようだ。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905260718004-n1.htm
【北核実験】対北新決議採択で一致 国連安保理緊急会合
2009.5.26 08:10
【ニューヨーク=松尾理也】北朝鮮の核実験実施を受け、国際社会としての対応を協議する
国連安全保障理事会の緊急会合が25日午後(日本時間26日未明)、開かれた。
各理事国は、今回の核実験が明確な国連決議違反であり、新たな決議の採択が相当との基本認識で一致した。
今後、新決議採択に向けた具体的な作業に入る。
国連外交筋によると、米国はすでに北朝鮮に対する新たな決議案の作成を始めており、
早ければ26日中にも各国に提示される見通し。
日本も米国と歩調を合わせ、新決議案に向けての作業を進めているものとみられる。
一方、決議採択の作業とは別に、チュルキン議長(ロシアの国連大使)が今回の核実験に対する
安保理の態度を明確にするため会合後に談話を出し、
「核実験は明確な国連決議違反」などと北朝鮮を厳しく非難した。
談話はまた、北朝鮮に核・ミサイル開発の停止などを求めた国連決議の全面的な履行を要求。
さらに、安保理は国連憲章に定められた責務に従い、決議採択へ向けた作業を直ちに開始する、としている。
国連外交筋によると、会合では新決議採択に難色を示す意見は出なかった。
チュルキン議長も「今回の核実験は、世界の秩序に対する重大な挑戦」と、厳しい言葉で北朝鮮を批判。
これまで北朝鮮に対して厳しい態度を取ることに消極的だったロシアが、
明確に北朝鮮への非難を口にしたことは、風向きの変化を印象づけた。
4月の北朝鮮によるミサイル発射の際の対応では、当初オバマ米大統領が強い非難を表明したものの、
その後の安保理協議で、新決議採択を目指す姿勢で一致していたはずの日米の足並みが乱れ、
最終的に効力が一段弱い議長声明での決着となった経緯がある。
【北核実験】エネルギーは前回の4倍 CTBT準備委解析
2009.5.26 08:48
25日の北朝鮮の核実験で放出されたエネルギーは2006年の前回実験時よりも約4倍大きいと
みられることが包括的核実験禁止条約(CTBT)準備委員会の外交筋の話で分かった。
CTBT準備委が検出した地震データから解析した。
今回の実験で記録された地震の規模はマグニチュード(M)4.5で、前回の4.1を上回った。
マグニチュードが0.2上がるごとにエネルギーは2倍になるため、約4倍だったと試算した。
外交筋は「今回は前回と比べて、かなり大きな爆発だったといえる」と話している。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905260849006-n1.htm
【北核実験】「北朝鮮は好戦性強めている」 米軍制服組トップ
2009.5.26 09:04
【ワシントン=有元隆志】米軍制服組トップのマレン統合参謀本部議長は25日、
NBCテレビ番組などに出演し、4月の長距離弾道ミサイル実験に続き、同日核実験を行った
北朝鮮について、「好戦性を強めている。地域の安定性を損なう」と懸念を表明した。
今回の実験そのものに関しては、「北朝鮮が核実験を行うとの声明を出していたため、驚いてはいない」
と述べた。北朝鮮が主張通りに実際に核実験を行ったかについては、確認するのに数日かかるとしている。
マレン議長は「北朝鮮の脅威への対処はできると非常に自信を持っている」と述べ、米軍の核抑止力に
問題はないと強調した。米議会などからは、国防総省が2010会計年度(09年10月〜10年9月)
予算案で、ミサイル防衛(MD)予算を前年比13%削減したことに対し、北朝鮮などの弾道ミサイルの
脅威に対応するうえで適切ではないとの批判が出ている。
一方、ケリー国務省報道官はクリントン国務長官が25日、日韓両国外相と電話会談を行い、
両外相に対し「国際社会の平和と安定への脅威に対処するため、強力で結束した取り組みが
必要であると強調した」と説明した。長官は中国、ロシアの外相とも電話会談するという。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090526/amr0905260905003-n1.htm
【北核実験】「確固たる後継」へ焦り なりふり構わぬ軍備強化
2009.5.26 09:32
【ソウル=黒田勝弘】長距離ミサイル発射に次いで今度は核実験と、北朝鮮の動きがあわただしい。
それもひたすら軍備強化である。いずれも国際社会の非難はおかまいなしに「わが道を行くのみ」だ。
今回の核実験について北朝鮮は「先軍(軍事優先)の威力で国と民族の自主権と社会主義を守護」
としているが、こうしたあわただしい軍事強化の背景についてソウルでは「金正日総書記の健康不安
からくる後継体制づくりへの焦り」(政府系シンクタンク筋など)とする見方が有力だ。
「現時点の北朝鮮情勢を象徴するのは金正日総書記の激ヤセ写真」というのが、
北朝鮮専門家たちのもっぱらの見立てである。
北朝鮮はこのところ、神格化された最高指導者の、誰が見ても老けて衰えが目立つ写真をわざわざ
国民に公表している。さらに現地視察の現場で金総書記を見た人びとが「おいたわしい」といって
涙を流す話までしきりに伝えている。
これは昨年来の“重病説”を自ら認めたものだが、北朝鮮当局はそのことを逆に体制固めに利用している。
国民の忠誠心を刺激しながら「一心団結」と同時に「後継体制への準備」を求めているのだ。
北朝鮮の当面の国家目標は「2012年問題」だ。建国の父・金日成主席の誕生100年と、
2代目・金正日総書記の満70歳が重なる12年を「強盛大国の扉を開く年」として民心動員に懸命である。
あらゆるキャンペーンに「2012年強盛大国」が登場するが、時間はあと4年足らずしかない。
ところがこれに金正日総書記の健康問題が重なった。脳や心臓の疾患はいつ再発するかわからない。
そして再発は命にかかわる。金総書記としては焦らざるをえない。
【北核実験】国連安保理議長談話の全文
2009.5.26 09:39
国連安全保障理事会のチュルキン議長(ロシア)が25日、北朝鮮の核実験について、
記者団に発表した談話全文は次の通り。
1、安保理メンバー国は、北朝鮮が2009年5月25日に実施した核実験に対し、
強い反対と非難を表明。核実験は安保理決議1718(06年)の明確な違反。
1、安保理メンバー国は、北朝鮮に対して、1695(06年)、1718、
その他の関連する安保理の決議および声明の下の義務を完全に順守するよう要求。
国連全加盟国に対し、これらの決議や声明の下の義務を守るよう要請。
1、安保理メンバー国は、国連憲章下の安保理の責任に従って、
この問題に関する安保理決議の作業を直ちに始めることを決定。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090526/erp0905260941001-n1.htm
【北核実験】爆発規模は数キロトン 米高官
2009.5.26 10:46
【ワシントン=有元隆志】米政府高官は25日、北朝鮮が同日行った核実験の爆発規模について、
TNT火薬換算でおよそ数キロトンと推定していることを明らかにした。
10キロトンを上回るとの韓国やロシアの見方よりも小さい規模といえる。
今後数日かけて追加的な分析を行うとしている。実験の成功、失敗については言及しなかった。
同高官によると、北朝鮮は実験実施の1時間弱前に米政府に通告してきたものの、
具体的な時間については言及しなかったという。米政府は通告を受けて、
直ちに核問題をめぐる6カ国協議の参加国である日本、韓国、中国、ロシアに通報した。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261047009-n1.htm
【北核実験】韓国がPSI正式参加を発表 北の反発必至
2009.5.26 11:04
【ソウル=水沼啓子】韓国政府は26日、北朝鮮が25日に2度目の核実験実施を発表したことを
受け、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への正式参加を発表した。
韓国のPSI参加に対して「わが国への宣戦布告だ」と警告してきた北朝鮮の強い反発が予想される。
李明博政権下で悪化した南北関係の修復はさらに難しくなった。
韓国外交通商省の文太暎報道官は記者会見で、「韓国政府は、大量破壊兵器およびミサイル拡散が
世界平和と安保に及ぼす深刻な脅威に対処するため、2009年5月26日付でPSIの原則を承認する
ことにした」と全面的にPSIに参加することを明らかにした。
韓国政府は、北朝鮮が4月5日に長距離弾道ミサイルを打ち上げた対抗措置として、発射後直ちに
PSIへの正式参加を発表する予定だった。しかし政府内に慎重論があり、参加を見送った経緯がある。
対北融和政策を進めていた盧武鉉政権下の05年、韓国は北朝鮮の反発を避けるために正式には
参加せず、オブザーバーの資格で部分的に参加。06年10月に行われた北朝鮮の核実験実施を受け、
米国は韓国に正式参加を強く求めていた。
◇
【用語解説】拡散防止構想(PSI)
核兵器などの大量破壊兵器やミサイルの拡散を防止するための取り組みで、2003年に米国主導で
始まった。大量破壊兵器などを積んでいると疑われる船舶や航空機に関する情報を参加国間で交換しながら、
それぞれの領域内で輸送を効果的に阻止するのが狙い。
取引を阻止した事例はこれまでに30件以上に上るという。日本を含め90カ国以上が参加している。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261104010-n1.htm
【北核実験】「厳しく対応していく」 米韓首脳が電話会談
2009.5.26 12:07
【ソウル=水沼啓子】韓国の李明博大統領は26日午前、オバマ米大統領と電話会談を行い、
北朝鮮の2度目の核実験に両国が共同で厳しく対応していくことを確認した。
聯合ニュースによると、李大統領はこの中で、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への
全面参加を決定したことを報告。オバマ大統領は「PSI参加の決定を大変うれしく思い、歓迎する。
ほかのPSI参加国も歓迎するだろう。韓国の参加がとても重要だ。
国際的なリーダーシップをみせてくれたことを高く評価する」と話したという。
さらにオバマ大統領は「北朝鮮に対して国連安全保障理事会の決議が必要だ。
具体的な決議になるように努力する」「米韓同盟は堅固だ」と強調。盧武鉉前大統領の死去にも触れ、
「韓国国民に哀悼の意を伝えたい。とても悲しい事件だ」と述べたという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261209012-n1.htm
【北核実験】「敵視政策に変化なし」 北朝鮮紙、オバマ政権を非難
2009.5.26 12:39
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は26日、オバマ米政権が北朝鮮に対し
「ブッシュ前政権の無謀な軍事的圧殺政策をそのまま踏襲している」と主張、
「敵視政策に少しも変化はない」としてオバマ政権をあらためて非難する論評を掲載した。
朝鮮中央通信が伝えた。
論評は25日に行った2回目の核実験には言及しなかったが、
「われわれには核兵器より威力ある一心団結(の体制)があり、必勝不敗の軍事力がある」とし、
「米帝の先制攻撃策動に備え、万端の戦闘準備態勢を備えている」と強調した。
また労働新聞は26日、2回目の地下核実験の「成功」を伝えた25日の朝鮮中央通信の報道を1面に掲載した。
2006年10月の核実験の際は、実施を伝えた同通信の報道を3面に掲載していた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261240013-n1.htm
【北核実験】「お遊びには付き合えない」 中国紙が非難
2009.5.26 12:46
26日付の中国共産党機関紙「人民日報」傘下の中国紙「環球時報」は、北朝鮮の核実験を受け
「北朝鮮は再び危険な遊びをするな」と題する社説を掲載、核兵器は一時的な交渉の手段となるかも
しれないが、国際社会は「お遊びにずっと付き合ってはいられない」と警告した。
社説は、対話を通じて北朝鮮核問題を解決するとの国際社会の期待は「またもや打撃を受けた」
と指摘、「小国が核兵器に頼って自国の安全を維持しようとするのは現実的でなく危険だ」と非難した。
また北朝鮮に対し、核問題をめぐる6カ国協議への復帰を呼び掛けた。
同紙は中国の国際問題専門家ら20人に対するアンケート結果も掲載。国際社会の北朝鮮への厳しい
制裁を「支持すべきだ」と答えたのは10人に上り、6人が「6カ国協議は失敗した」と回答した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090526/chn0905261247001-n1.htm
【北核実験】目指すはインド?「核クラブ入り」狙う北朝鮮
2009.5.25 21:10
北朝鮮の核実験は、日米韓政府当局者などの間で「時間の問題」とみられてきた。
北朝鮮には「核保有国」としての国際的地位の確保で、インドやパキスタン並みの事実上の
「核クラブ入り」を実現し、米国を核軍縮交渉に引きずり込みたい狙いがある。
一方で北朝鮮は6カ国協議には「二度と出席せず」と宣言しており、
核廃棄を目指す多国間協議は“空中分解”の危機に直面している。
北朝鮮の核実験強行の大義名分はこういう論理だ。
国連は「平和的な衛星発射」に制裁を加え、主権国家の自主権を侵害。
6カ国協議では北朝鮮の武装解除を狙っている。故に核実験で自衛的措置を取る−。
4月のミサイル発射の国連安全保障理事会議長声明以来、米朝間は舌戦が激化。5月に北朝鮮は、
それまで控えていたオバマ米大統領批判を始め、同政権を「敵対的」と非難、核実験で全面対決に出た。
北朝鮮が強硬姿勢を貫く理由は、2006年のミサイル・核実験で米国が柔軟姿勢に転じた前例に加え、
オバマ政権でもアフガニスタン、パキスタン情勢悪化をにらみ「米国に軍事オプションがない」
との読みがある。2月に訪朝したオバマ政権のボズワース氏(現・北朝鮮担当特使)との協議で同政権の
感触を得たことが背景にある。米関係者によると、ボズワース氏は「北朝鮮に強硬策は通じない」
が持論で、北朝鮮に対話路線を伝えたという。
北朝鮮関係筋は、北朝鮮の目指す米朝関係について
「核保有国ながら、米国と原子力協定を結んだ米インド関係を目指す」と述べている。
国際社会は安保理での制裁を論議するが、「制裁は中国が国境を封鎖しない限り効力はない。
米国が核抑止の進展を求めるなら北朝鮮に譲歩せざるを得ない構造だ」(外交筋)。
【北核実験】気象庁分析、前回核実験の波形と類似
2009.5.25 21:34
気象庁は25日、北朝鮮の地下核実験に伴って観測されたとみられる地震波形を公表した。
北朝鮮が前回2006年に実施した核実験時の波形とよく似ており、
人工的な地震の可能性が高いとあらためて指摘した。
同庁は、震源から約300キロ離れた中国・牡丹江や、約930キロ離れた「精密地震観測室」(長野市)
で観測された地震波を分析。初期微動の「P波」の後に伝わる「S波」(主要動)が不明瞭(めいりょう)
な点などが過去に北朝鮮国内で発生した自然地震と違っており、前回核実験の波形と似ているという。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090525/plc0905252136035-n1.htm
【北核実験】日本政府、矢継ぎ早に対応措置
2009.5.25 23:27
北朝鮮による2回目の核実験と短距離ミサイル発射を受けて25日夕、
安全保障会議を開いた麻生太郎首相は、ただちに北朝鮮を非難する首相声明を発表。
国連安全保障理事会にも、北朝鮮への新たな決議を求めるなど矢継ぎ早に対応策を打ち出した。
首相は、北朝鮮への日本独自の追加経済制裁の方針も固めた。
声明で首相は核実験を「北東アジア、国際社会の平和と安全を著しく害する」と厳しく非難。
首相官邸で記者団に対しても「北朝鮮の核実験はNPT(核拡散防止条約)に対する重大な挑戦であり、
安保理決議に明確に違反しており、国際社会が一致して対応しなければならない重大な局面だ」と述べた。
これに先立ち、首相は韓国の李明博大統領と電話で会談し、実行力のある安保理決議を目指す方針で
一致した。米国のオバマ大統領とも電話会談する方向で調整を進めている。
浜田靖一防衛相は月末にも日米韓3カ国の防衛相会談を開く方向で調整に入った。
外務省は25日、北京の大使館ルートなどを通じ、北朝鮮に厳重抗議を行った。
また、政府は25日夜、首相官邸で、関係省庁の課長級で構成する放射能対策連絡会議を開き、
空気中の放射線濃度の監視を強化する対応措置を決めた。測定結果は当面、毎日公表する。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090525/plc0905252327037-n1.htm
【北核実験】拡大し続ける北の“対日生殺与奪権”
2009.5.25 23:29
北朝鮮が行ったとされる「核実験」は、前回(2006年10月)よりも、地震の大きさから判断して
「大きめ」という以外、事実関係は定かではない。そもそも、日米韓軍当局には
「莫大(ばくだい)な量のトリニトロトルエン(TNT)火薬を投じた擬装核実験」
との疑いを否定できないとする関係者も存在するほどだ。
いずれにしても北朝鮮の核開発レベルが「驚くべき程の進歩を遂げた」とみる軍当局者は少ない。
今回の地震のマグニチュード(M)は5・3〜4・5と、観測場所によりばらつきがある。
M値は0・2違うと、エネルギーの大きさは2倍になるからなおのことだ。
前回はM4・9〜3・58だから、エネルギー規模は4〜5倍と、今回は核兵器として十分な爆発を
起こしていた、との見方もできる。ただ、前回の爆発は “不完全燃焼”とする分析が有力なだけに、
2回目の実験でそうした進歩を遂げたかは不透明だ。
核兵器開発の歴史は「弾頭の小型化」との闘いでもあった。
広島・長崎に投下された核爆弾は爆撃機に積載できるまでに小型化された。
現在でも「核開発途上国」は、有力な核運搬手段である弾道ミサイルに搭載する
核弾頭の小型化に腐心している。成功すれば、飛翔距離が延伸しやすくなるからだ。
北朝鮮にとっては、半島有事に際し、米国の軍事介入を牽制(けんせい)するための切り札ともなる。
今年3月は軍事関係者にとり緊張の連続であった。まず、米国防情報局(DIA)が、
上院軍事委員会に提出した「脅威評価」に関する年次報告で「核弾頭と弾道ミサイルを成功裏に
一体化させられるかもしれない」と、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功した可能性に言及した。
続いて、米シンクタンク・科学国際安全保障研究所(ISIS)は、日本を射程に収める
準中距離弾道ミサイル・ノドンに搭載可能な核弾頭の製造技術を保有している可能性を指摘。
国際危機グループ(理事長・エバンス元豪外相)も、北朝鮮がノドン用核弾頭を配備したと分析している。
【北核実験】安倍元首相「北朝鮮に断固たる経済制裁を」
2009.5.25 23:41
自民党の安倍晋三元首相は25日、福岡市内で講演し、北朝鮮が2度目の核実験を実施したことに
ついて「(日本政府は)時にはリスクをとって孤立を恐れない外交をしなければならない。
北朝鮮の核保有、核武装を認めるわけにはいかない。断固たる経済制裁を行うべきだ」と述べ、
独自に制裁を強化すべきだとの考えを示した。
具体的措置として
(1)輸出入全面禁止と、これに反した外国人の再入国禁止
(2)金融制裁と不法なカネの動きの監視強化−などをあげた。
安倍氏は、対北朝鮮外交について「圧力に重点を置いた『対話と圧力』しかない」と指摘した上で
「民主党の鳩山由紀夫代表は『友愛外交』なんてことをいう。何を意味するか分からないわけで、
友愛外交が絶対に北朝鮮に通じないのは間違いない」と語った。
また、安倍氏は福岡市内で記者団に「北朝鮮のミサイルは性能を上げている。そして核実験をした。
われわれはその備えをしっかりしないといけない。ミサイル発射基地を攻撃する能力も具体的に
検討していくことは当然だ」と述べ、敵基地攻撃能力保有の議論をすべきだと強調。
核武装論については「安全保障にかかわる議論は自由であるべきだ」と指摘した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090525/stt0905252342013-n1.htm
【北核実験】国会決議原案「国連決議違反」も「独自制裁強化」もなし
2009.5.26 00:27
北朝鮮の核実験問題で、与野党が26日の衆院本会議での採択を目指している北朝鮮に抗議する
国会決議の原案が25日、分かった。全党一致での決議を実現しようとする自民党が民主党に起草を要請、
民主案に自民、共産両党が修正を加えたもので、北の核実験が国連決議違反であることを明記せず、
北に対する日本独自の制裁など断固たる措置を求めることも盛り込まれていない。
自民党内からは「これでは北になめられる。誤ったメッセージになる」(保守系議員)と反発が出て、
民主党などに再修正を求めたが合意には至っていない。
決議原案の名称は「北朝鮮核実験に強く抗議し、核兵器廃絶への取り組み強化を求める決議案」。
25日の衆院議院運営委員会の理事会で与野党が決議を目指すことで合意し調整に入った。
参院も衆院採択後に同様の決議を行う。
複数の関係者によると、原案では、北の核実験に対し、「強く抗議」し「重大な挑戦を断じて認めず、
強く抗議する」としたが、国連決議違反であるとの指摘や、「追加制裁など日本の断固たる措置」
(自民党幹部)への言及はない。また、原案の4分の3近くは総論的に日本や国際社会に
核廃絶の取り組み強化を促す内容で、今回の北朝鮮による核実験に触れない内容になっている。
4月7日に、北朝鮮の弾道ミサイル発射に抗議した国会決議が、発射を「明白な国連決議違反」とし
「わが国独自の制裁を強めるべきだ」と明記したのに比べても後退している。
この発射抗議決議には共産、社民両党が「国連決議違反」の文言を拒み、賛成していない。
自民党国対は25日夜、党内の批判を受け、民主党などに「国連決議に反して」
「北朝鮮に対する制裁を一層強める」との文言追加の再修正を提案したが調整はついていない。
決議までには曲折がありそうだ。
【北核実験】北技術者50数人がイランへ 4月のミサイル発射後
2009.5.26 01:16
北朝鮮の核・ミサイル技術者や工作員ら五十数人が、4月5日の長距離弾道ミサイル発射以降、
地下核施設があるとされているイラン中部・ナタンツを秘密裏に訪問していたことが25日、
日米外交筋の証言で分かった。
今回の地下核実験との関連が注目されるほか、これまでプルトニウム型の核開発を進めてきた北朝鮮が、
さらにイランのウラン濃縮用遠心分離技術の入手を狙っているとの見方も出ている。
同筋などによると、北朝鮮側は4月のミサイル発射の際、イラン側から軍関係者や科学者ら
10人以上を招待し、ミサイル発射技術について技術交流したとされている。
その後、今度は北朝鮮の技術者ら一行がイランに入国してナタンツに赴いたという。
両国間で、核技術について情報交換した可能性が指摘されている。
イランはこれまで北朝鮮との技術協力を否定している。一方、アフマディネジャド大統領は
昨年7月の演説で、ウラン型核兵器に不可欠なウラン濃縮用遠心分離機の5000〜6000基保有を
表明しており、ナタンツはその中心施設になるとみられる。
このため、北技術者らのナタンツ訪問には、「日本などからのプルトニウム型に必要な部品入手が
困難となり、ウラン型技術の入手に乗り出しているのではないか」(外務省筋)との観測も出ている。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090526/plc0905260117004-n1.htm
防衛大綱・自民素案「北策源地攻撃に海上発射の巡航ミサイル」
2009.5.26 01:30
年末の防衛計画大綱改定に向け、自民党国防部会がまとめた素案概要が25日分かった。
4月の北朝鮮弾道ミサイル発射を受け、海上発射型の巡航ミサイル導入など敵基地攻撃能力の保有を提言。
米国を狙った弾道ミサイルの迎撃など4類型について政府解釈を変更し、
集団的自衛権の行使を認める方向性も示した。
政府は敵基地攻撃は、敵のミサイル攻撃が確実な場合は憲法上許されるとするが、
北朝鮮まで往復可能な戦闘機や長射程巡航ミサイルがない。
素案は弾道ミサイル対処で、ミサイル防衛(MD)システムに加え「策源地攻撃が必要」と明記。
保有していない海上発射型巡航ミサイル導入を整備すべき防衛力とした。
MDでは、自前の早期警戒衛星開発やPAC3より広い空域での迎撃が可能な「THAAD」
(高高度地域防衛)システムの導入検討を提言。公海上に展開するイージス艦防護を念頭に、公海上の
自衛隊艦船・航空機への不法行動にも武器を使用して対処できるよう検討することなどを打ち出した。
素案は日米協力や国際貢献のため、
(1)公海上での米軍艦艇防護
(2)米国を狙った弾道ミサイルの迎撃
(3)駆けつけ警護
(4)他国部隊の後方支援
−の4類型について、集団的自衛権行使に向けた国民理解を深める必要性を強調。
複数国による戦闘機などの共同開発を視野に武器輸出3原則を見直し、
米国以外の企業とも共同研究・開発、生産を解禁する考えを示した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090526/stt0905260130001-n1.htm
【正論】評論家・西尾幹二 敵基地調査が必要ではないか
2009.5.26 03:41
≪戦争と背中合わせの制裁≫
東京裁判でアメリカ人のウィリアム・ローガン弁護人は、日本に対する経済的圧力が先の戦争の原因で、
戦争を引き起こしたのは日本ではなく連合国であるとの論証を行うに際し、パリ不戦条約の起案者の
一人であるケロッグ米国務長官が経済制裁、経済封鎖を戦争行為として認識していた事実を紹介した。
日米開戦をめぐる重要な論点の一つであるが、今日私は大戦を回顧したいのではない。
経済制裁、経済封鎖が戦争行為であるとしたら、日本は北朝鮮に対してすでに「宣戦布告」をしている
に等しいのではないか。北朝鮮がいきなりノドンを撃ち込んできても、かつての日本のように、
自分たちは「自衛戦争」をしているのだと言い得る根拠をすでに与えてしまっているのではないか。
勿論(もちろん)、拉致などの犯罪を向こうが先にやっているから経済制裁は当然だ、という言い分が
わが国にはある。しかし、経済制裁に手を出した以上、わが国は戦争行為に踏み切っているのであって、
経済制裁は平和的手段だなどと言っても通らないのではないか。
>169
≪北の標的なのに他人事?≫
相手がノドンで報復してきても、何も文句を言えない立場ではないか。
たしかに先に拉致をしたのが悪いに決まっている。
が、悪いに決まっていると思うのは日本人の論理であって、ロシアや中国など他の国の人々がそう思うか
どうか分からない。武器さえ使わなければ戦争行為ではない、ときめてかかっているのは、
自分たちは戦争から遠い処にいるとつねひごろ安心している今の日本人の迂闊(うかつ)さ、
ぼんやりのせいである。北朝鮮が猛々(たけだけ)しい声でアメリカだけでなく国連安保理まで
罵(ののし)っているのをアメリカや他の国は笑ってすませられるが、日本はそうはいかないのではないだろうか。
アメリカは日米両国のやっている経済制裁を戦争行為の一つと思っているに相違ない。
北朝鮮も当然そう思っている。そう思わないのは日本だけである。
この誤算がばかげた悲劇につながる可能性がある。
「ばかげた」と言ったのは世界のどの国もが同情しない惨事だからである。核の再被爆国になっても、
何で早く手を打たなかったのかと、他の国の人々は日本の怠惰を哀れむだけだからである。
拉致被害者は経済制裁の手段では取り戻せない、と分かったとき、経済制裁から武力制裁に
切り替えるのが他のあらゆる国が普通に考えることである。武力制裁に切り替えないで、
経済制裁をただ漫然とつづけることは、途轍(とてつ)もなく危ういことなのである。
『Voice』6月号で科学作家の竹内薫氏が迎撃ミサイルでの防衛不可能を説き、
「打ち上げ『前』の核ミサイルを破壊する以外に、技術的に確実な方法は存在しない」と語っている。
「独裁国家が強力な破壊力をもつ軍事技術を有した場合、それを使わなかった歴史的な事例を見つける
ことはできない」と。
よく人は、北朝鮮の核開発は対米交渉を有利にするための瀬戸際外交だと言うが、それはアメリカや
他の国が言うならいいとしても、標的にされている国が他人事(ひとごと)のように呑気(のんき)に
空とぼけていいのか。北の幹部の誤作動や気紛れやヒステリーで100万単位で核爆死するかもしれない
日本人が、そういうことを言って本当の問題から逃げることは許されない。
>170
≪2回目の核実験を強行≫
最近は核に対しては核をと口走る人が多い。しかし日本の核武装は別問題で、北を相手に核で対抗を
考える前にもっとなすべき緊急で、的を射た方法があるはずである。イスラエルがやってきたことである。
前述の「打ち上げ『前』の核ミサイルを破壊する」用意周到な方法への準備、その意志確立、
軍事技術の再確認である。私が専門筋から知り得た限りでは、わが自衛隊には空対地ミサイルの用意はないが、
戦闘爆撃機による敵基地攻撃能力は十分そなわっている。
トマホークなどの艦対地ミサイルはアメリカから供給されれば、勿論使用可能だが、
約半年の準備を要するのに対し、即戦力の戦闘爆撃機で十分に対応できるそうである。
問題は、北朝鮮の基地情報、重要ポイントの位置、強度、埋蔵物件等の調査を要する点である。
ここでアメリカの協力は不可欠だが、アメリカに任せるのではなく、敵基地調査は必要だと日本が言い出し、
動き出すことが肝腎(かんじん)である。調査をやり出すだけで国内のマスコミが大さわぎするかも
しれないばからしさを克服し、民族の生命を守る正念場に対面する時である。
小型核のノドン搭載は時間の問題である。例のPAC3を100台配置しても間に合わない時が必ず来る。
しかも案外、早く来る。25日には2回目の核実験が行われた。
アメリカや他の国は日本の出方を見守っているのであって、日本の本気だけがアメリカや中国を動かし、
外交を変える。六カ国協議は日本を守らない。
何の覚悟もなく経済制裁をだらだらつづける危険はこのうえなく大きい。(にしお かんじ)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090526/plc0905260342005-n1.htm
【北核実験】「外交の麻生」正念場 カードは払底…中露説得カギ
2009.5.26 09:24
北朝鮮の2回目の核実験強行を受け、麻生太郎首相は「地域の緊張感を極めて高める事態だ」と述べ、
北朝鮮の核放棄に向け、国際的圧力を強める考えを表明した。だが、中国とロシアは
北朝鮮への制裁決議に難色を示す可能性がある上、米朝対話を模索するオバマ米政権の出方は不透明。
日本独自の経済制裁もほぼカードは出し尽くした感もあり、追加制裁を科しても効果は限定的だといわれる。
対北朝鮮外交で主導権を握れるか。「外交の麻生」は正念場を迎える。(石橋文登、田中靖人)
「前回の核実験は安倍晋三首相(当時)が訪韓したときだったな。外相だったからよく覚えている。
とにかくこれは明確な安保理決議違反だ。きちんとした対応をとろう」
首相は25日昼、河村建夫官房長官に淡々とこう語った。
ここ数年、北朝鮮問題は「安倍−麻生ライン」で対応しており、
政府の危機管理レベルは一昔前に比べ格段に向上している。首相は確かな手応えを感じているようだ。
だが、今後の国連安保理の行方は予断を許さない。4月5日の「テポドン2号」発射では、
日米が安保理決議を求めたが、中露が難色を示し、拘束力のない議長声明に格下げとなった。
首相は4月11日、タイ・パタヤで中国の温家宝首相と直談判し「安保理決議違反」の明記を実現した
との自負があるようだが、後退した感は否めない。
今回の核実験はミサイル発射と違い、「人工衛星打ち上げ」という詭弁(きべん)は通用しない。
このため、中露両国が北朝鮮を擁護する根拠は希薄だが、中露が「核実験と断定する証拠がない」
と時間稼ぎをする可能性もある。5月の安保理議長国がロシアであることも不安要素となっている。
【北核実験】鳩山邦氏「民主党では国は守れない」
2009.5.26 09:44
鳩山邦夫総務相は26日午前の閣議後記者会見で、北朝鮮の核実験に関連し、
「(駐留米軍は)第7艦隊だけいれば日本の安全は守られるなどという夢みたいなことを言っている
野党があるが、そんなことでは国は守れないことがよく分かってきた」と述べた。
民主党の小沢一郎代表代行が代表時代の今年2月に発言した内容を引き合いに、
民主党の政権担当能力への疑問を強調した格好だ。
鳩山氏はまた、麻生太郎首相が記者会見前の閣僚懇談会で
「(北朝鮮が)どうしてこういう時期にこういう行動に突然出てきたかは極めて分かりづらい」
と話していたことを紹介。
自身は「核実験とミサイル発射を同じ日にやっており、非常に危険な状況だ」と述べた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090526/plc0905260944009-n1.htm
【北核実験】防衛相「日本への軍事的脅威」と非難
2009.5.26 10:28
浜田靖一防衛相は26日午前の記者会見で、北朝鮮の核実験について「われわれに対する挑戦であり、
容認するわけにはいかない。今後断固たる姿勢を世界の協調の中で示していくことが極めて重要だ」
と強く非難した。一方、核実験の兆候を把握していたかどうかには「突然の実験で、(施設が)地下に
潜っていることもあり、実際に予兆というものをわれわれとすれば把握する段階にはなかった」と述べた。
日本への軍事的脅威について「(弾道ミサイルなどの)運搬手段はある程度のものを持っており、
実験しながら核の精度を上げていくということになれば、脅威と考えるのは当たり前だ」と指摘した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090526/plc0905261029012-n1.htm
【北核実験】自民、非難声明を確認 山崎氏「軍事的措置含めた国連決議を」
2009.5.26 10:44
自民党は26日午前、党本部で国防、外交部会などによる北朝鮮ミサイル・核問題に関する
合同部会を開いた。出席者からは北朝鮮をへの制裁強化を求める声が相次ぎ、自民、公明両党による
非難声明を出すことを確認した。
山崎拓外交調査会長は国連安全保障理事会の新たな決議について
「真剣な措置が講ぜられなければならない。決議は軍事的な措置を含めた非常に厳しいものであるべきだ」
と主張した。そのうえで「日米韓だけで対応はできない。中露が常任理事国であることを鑑(かんが)み、
連携を十分とる必要がある」と指摘した。
国連決議には「これまで効果が上がっていない。決議を出してお茶を濁すだけでいいのか」
(土屋正忠衆院議員)との意見も出た。これに対し、外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長が
「核実験への中国、ロシアの反応は相当強い。抜け穴のない決議が採択できるよう努力する」と説明した。
対北制裁については、北朝鮮への送金報告義務額の引き下げや、対北輸出の全面禁止など強化を求める
意見が大勢を占めた。
また民主党に対して
「(鳩山由紀夫代表が掲げる)『友愛』だけでは(北朝鮮などの)『ならずもの国家』の暴走を止められない」(佐藤正久参院議員)
「自民党は、社民党と連立を組む予定の民主党との対応の違いを見せるべきだ」(稲田朋美衆院議員)
との声が出た。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090526/stt0905261045002-n1.htm
【北核実験】平和監視時計をリセット 広島・原爆資料館
2009.5.26 12:45
北朝鮮による2度目の核実験に抗議するため、広島市中区の原爆資料館は26日、
「地球平和監視時計」に表示されている「最後の核実験からの日数」を「960」から「1」に戻した。
平成13年8月の時計設置以来、リセットはこれで12回目。
北朝鮮が初めて核実験した18年10月以降、最長記録を更新中だった。
時計は、繰り返される核実験の実施をけん制しようと、平和団体が製作し寄贈。
広島への原爆投下からの経過日数「22304」(26日現在)も表示されている。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090526/trd0905261246008-n1.htm
【北核実験】与党が声明「新たな安保理決議案を」
2009.5.26 13:26
自民、公明両党は26日午前、国会内で「与党北朝鮮ミサイル・核問題対策本部」
(本部長・細田博之自民党幹事長)を開き、「政府は断固たる抗議の意思を表明するとともに、
北朝鮮が核開発および弾道ミサイル関連活動を完全に断念するよう、検証など実効ある制裁措置を
伴った新たな国連安保理決議の実現に全力を挙げるべきだ」とする声明をまとめた。
日本独自の追加制裁措置についても「早急に検討し、決定すべきだ」とした。
また、山崎拓・自民党外交調査会長ら自公政策担当者3人を米国に緊急に派遣し、国連、
米国務省などに北朝鮮に対し厳しい措置を執るよう申し入れることも決めた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090526/stt0905261327004-n1.htm
【北核実験】衆院、抗議の決議採択
2009.5.26 13:39
衆院は26日午後の本会議で、北朝鮮の核実験に抗議する決議を全会一致で採択した。
参院も27日以降、同様の決議を採択する見通しだ。
国会決議は「北朝鮮核実験実施に対する抗議決議」。
「北朝鮮は、国連決議や6カ国協議共同声明、更(さら)には日朝平壌宣言に明確に反して、
2回目の核実験を強行した」と非難。北朝鮮に対して「これまでの諸合意に従い、すべての核を放棄し、
国際社会の査察を受け入れ、朝鮮半島の非核化に取り組むよう要求」した。
そのうえで政府に「北朝鮮に対して制裁を強めるなど断固たる措置を執る」ことや
「外交努力を倍加」するよう求めた。
ただ、共産党は決議文作成の与野党協議で
「国際社会が一致して取り組まなければ制裁には実効性がない」と日本独自の制裁に疑問を表明した。
自民党の要請で民主党が起草した決議原案には、北の核実験は国連決議違反
▽日本の制裁など断固たる措置−の内容が欠落していた。
これに自民党から批判が上がり、再度調整が行われ、これらが盛り込まれた決議となった。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090526/plc0905261259019-n1.htm
金銭トラブルで知人殺害 韓国人の女に懲役30年求刑
2009.5.26 13:46
埼玉県川口市で平成20年1月、知人で韓国籍の白貞子さん=当時(62)=を殺害したなどとして、
殺人や死体遺棄などの罪に問われた韓国籍で同市の無職、朴五順被告(42)の論告求刑公判が26日、
さいたま地裁(大谷吉史裁判長)で開かれた。検察側は「朴被告が主導した計画的で残酷な犯行」として、
有期懲役刑上限の懲役30年を求刑した。判決は6月8日。
この事件では、共犯として殺人などの罪に問われた夫の金煕章被告(34)が懲役22年の判決を受け、
控訴している。朴被告は殺人罪について否認している。
検察側は「朴被告が金被告に強く働きかけ、殺害を実行させた」と指摘。
一方、弁護側は死体遺棄の幇助(ほうじょ)罪のみが成立すると主張し、執行猶予付きの判決を求めた。
起訴状によると、朴被告は金被告と共謀し20年1月10日夕、自宅で白さんの頭を電気ポットや
金属製の工具で殴り、首を押さえて殺害、遺体を茨城県坂東市に埋めたとされる。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090526/trl0905261348007-n1.htm
【北核実験】上田知事「海賊山賊の類」
2009.5.25 18:37
北朝鮮が2度目の核実験を実施したと発表したことを受け、埼玉県の上田清司知事は25日の定例会見で、
北朝鮮を「国家としての形がなく、その辺の海賊山賊の類になっているのでは」と厳しく非難した。
上田知事は午後2時からの会見で、「まだ未確認で申し上げにくい」としながらも、
「不埒(ふらち)な行為だ。非常に良くない」と述べた。
さらに、「脅して、『ある程度“エサ”を投げなくちゃいけない』と思わせる論理で、
国際社会をもてあそんでいる」として、北朝鮮を「海賊山賊の類」と表現した。
全国知事会などで行動を起こすかについては、
「基本的には政府がしっかりアクションを起こすこと。われわれはバックアップする程度」と話した。
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/090525/stm0905251838011-n1.htm
【盧前大統領自殺】国民葬は29日開催で正式決定
2009.5.26 14:41
韓国行政安全省は26日、自殺した盧武鉉前大統領の「国民葬」について、
朝鮮王朝時代のソウルの王宮である景福宮で29日午前11時(日本時間同)に行うと正式発表した。
今後、前大統領側の意向を踏まえながら、葬儀の手順について決める。
聯合ニュースによると、前大統領側は、景福宮近くにあるソウル市庁舎前の広場で、市民が見送る機会を
設けるよう要求している。遺骨は、南部の慶尚南道金海市郊外にある自宅付近に納められる予定。
また、ソウル地裁は26日、検察当局が収賄容疑などで逮捕、起訴した鄭相文元大統領府総務秘書官を、
葬儀に合わせて一時釈放することを決めた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261450017-n1.htm
北朝鮮の核実験、米・中・露が非難声明
北朝鮮が2回目の核実験実施を発表したのを受け、国連安全保障理事会は日本時間26日未明に緊急会合を開く。
日本政府は25日、「厳重に抗議し、断固として非難する」との麻生首相の声明を発表。
オバマ米大統領や中国外務省、ロシア大統領府も相次いで非難声明を出しており、今後、
国連安保理での対北朝鮮制裁論議の行方が注目される。
一方、北朝鮮は核実験後の25日午後、日本海に向けて短距離ミサイル3発を発射した。
【ニューヨーク=白川義和】高須幸雄国連大使は24日深夜(日本時間25日午後)、
国連安全保障理事会の5月の議長国ロシアに安保理緊急会合の開催を要請した。
25日午後4時(同26日午前5時)に開かれる見通し。
日米などは、新たな制裁を盛り込んだ決議か、既存の制裁を強化する決議を求める方針だが、
草案作りに一定の時間がかかる可能性もある。
今年4月の弾道ミサイル発射の際、制裁強化決議に反対した中国の態度が焦点となる。
北朝鮮が2006年10月に核実験を行った際、安保理は北朝鮮に核、ミサイル開発の放棄を求め、
幅広い制裁措置を盛り込んだ決議1718を採択。
今年4月のミサイル発射では、決議1718の履行徹底を求める議長声明を採択した。
【ワシントン=黒瀬悦成】オバマ米大統領は25日、ホワイトハウスで緊急記者会見し、
北朝鮮の行為は「無謀」で「国際社会に対する重大な脅威だ」と強く非難した。
大統領はまた、核実験は「国際法を露骨に踏みにじった」と指摘したうえで、
「米国と国際社会は、行動を起こさねばならない」と、対抗措置を取る必要性を強調した。
核実験規模最大20キロ・トン、長崎型原爆に匹敵か
【ソウル=前田泰広、モスクワ=浜砂雅一】北朝鮮の核実験の爆発規模について、
韓国の李相喜(イサンヒ)国防相は25日、国会国防委員会で、
「(TNT火薬換算で)最大20キロ・トンだった可能性がある」との見方を示した。
タス通信によると、ロシア国防省当局者も「10〜20キロ・トン」と指摘。
事実なら、最大で長崎型の原爆に匹敵する。
韓国国防省によると、核実験の場所は、北東部の咸鏡北道吉州郡の豊渓里(プンゲリ)西側坑道と
みられる。付近では3月以降、実験準備とみられる関連工事や車両の移動が活発化していた。
2006年の前回実験は、東側坑道で行われた。
聯合ニュースは、北朝鮮が中国に核実験を事前通報していたと報じた。
国連安保理での制裁などの動きに加わらないよう誘導する狙いとみられる。また、ロイター通信は、
北朝鮮が核実験の1時間足らず前に、米政府に事前通告した、との米政府当局者の話を伝えた。
タス通信によると、在モスクワ北朝鮮大使館当局者は25日、
「米国とその同盟国がわが国に『恫喝(どうかつ)政策』を続けるなら、
新たな核実験を行う可能性を排除しない」と述べ、今後も核実験を続ける考えを示唆した。
◆短距離ミサイルを日本海へ3発発射◆
韓国政府関係者によると、北朝鮮は25日午後、咸鏡北道舞水端里(ムスダンリ)と南東部の
江原道元山(ウォンサン)付近から日本海に向け、短距離ミサイル計3発を発射した。
聯合ニュースは消息筋の話として、地対空ミサイルで射程は130キロと伝えた。
核実験にあわせた発射で米韓に脅しを加えた格好だが、ミサイルの名称などは不明。
(2009年5月26日01時57分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090525-OYT1T01002.htm
金正日総書記、あらかじめ核実験場視察か
【ソウル=浅野好春】北朝鮮事情に精通した当地の消息筋は25日、
北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記が同日の核実験に先立ち、咸鏡北道(ハムギョンプクト)・
豊渓里(プンゲリ)の実験場を視察した可能性が極めて高いと明らかにした。
21日に金総書記が咸鏡南道(ハムギョンナムド)・剣徳(コムドク)地区にある鉱山などを
現地指導したのに続き、24日にも咸鏡北道・延社(ヨンサ)地区の革命戦跡地を視察したとの
動静報道が流れており、この前後に実験場を訪れたとみられるという。
同筋や北朝鮮メディアの報道によると、金総書記が訪れた日時は不明だが、朝鮮中央通信は
21日に総書記の動静報道を伝えた中で、北朝鮮最大の亜鉛生産拠点とされる「剣徳鉱業連合企業所と
マグネサイト鉱山の大興(テフン)英雄鉱山、竜陽(リョンヤン)鉱山を指導した」と紹介。
金総書記はさらに、延社地区で金日成(キムイルソン)主席が「抗日武装闘争」を展開したとされる
戦跡地を見て回ったと、24日に報じられた。いずれも、現地に総書記の義弟で側近の
張成沢(チャンソンテク)労働党行政部長らが同行した。だが、豊渓里と剣徳地区とは直線距離で
30キロ、延社地区とは80キロほどしか離れておらず、表向き鉱山などへの指導の形をとりながら、
核実験場の視察をしたと言えそうだ。
(2009年5月26日03時07分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090526-OYT1T00012.htm
「核なき世界」に挑戦、北の実験をオバマ大統領が強く非難
【ワシントン=黒瀬悦成】北朝鮮が25日に行った地下核実験は、オバマ米大統領が今年4月、
チェコのプラハでの演説で表明した「核兵器なき世界」の実現に向けた取り組みに真っ向から挑戦するものだ。
4月の弾道ミサイル発射に続く国際社会への挑発だが、オバマ政権は対話路線を維持する構えで、
北朝鮮が米国の「融和姿勢」につけ込み、核保有実現への自信を深める恐れが出てきた。
オバマ政権高官によると大統領は先週、スタッフから数回にわたり、
北朝鮮による核実験が近いとの説明を受けた。だが、ボズワース北朝鮮問題特別代表は今月上旬、
北朝鮮問題が「危機的であるとの認識はない」と述べるなど、政権の対応は切迫感に欠け、
対北朝鮮強硬派の間では「油断して出し抜かれた」との見方も浮上している。
オバマ大統領は25日、ホワイトハウスで行った緊急記者会見で、北朝鮮の行為は
「国際社会に対する重大な脅威だ」と強く非難。「米国と国際社会は、行動を起こさねばならない」
と述べており、当面は国連安全保障理事会などを通じた制裁措置の強化で北朝鮮に核放棄を迫る方針だ。
これに対し、ジョン・ボルトン元国連大使は米紙への寄稿で、オバマ政権があくまで6か国協議などの
枠組みで対話路線を維持しようとすれば、「北朝鮮は交渉次第で核放棄をせずに済むと結論づける」
と警告。その上で、核開発計画を進めるイランも「北朝鮮の戦略にならうだろう」と指摘した。
(2009年5月26日16時26分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090526-OYT1T00487.htm
北核実験、米中には30分前に事前通告…韓国情報機関明かす
【ソウル=前田泰広】韓国の情報機関、国家情報院の元世勲(ウォンセフン)院長は26日、
国会情報委員会で、北朝鮮が核実験の約30分前、米中両国に実施を通告していたと明らかにした。
中国には25日午前9時25分、実施を通告。米国には午前9時30分、
ニューヨークの外交ルートを通じて「国連安保理議長の謝罪がなければ核実験をする」と伝えたという。
核実験は9時54分ごろ行われた。
(2009年5月26日14時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090526-OYT1T00618.htm
北核実験を非難、安保理が新決議採択へ…日本は制裁案準備
【ニューヨーク=白川義和】国連安全保障理事会は25日午後(日本時間26日早朝)、
北朝鮮の核実験実施に関する緊急会合を開いた。
15すべての理事国は、核実験は北朝鮮の核、ミサイル開発停止を求めた安保理決議1718の
「明確な違反」として非難し、新たな決議の必要性で一致した。
日本は米韓などと協議したうえで追加制裁を盛り込んだ決議案を作成し、早期採択を目指す。
緊急会合後、5月の安保理議長国ロシアのチュルキン国連大使は、核実験への「強い反対と非難」
を表明する議長談話を発表した。
議長談話は、北朝鮮に過去の安保理決議、声明に基づく義務の完全順守を要求し、
「各理事国はただちにこの問題での安保理決議に関する作業を始めることを決定した」としている。
議長談話は各理事国の同意に基づいて議長が発表したもので、北朝鮮に融和的な中露を含む全理事国が
北朝鮮非難と新たな決議の必要性で一致したことになる。4月の北朝鮮による弾道ミサイル発射の際は
「決議違反」の認定をめぐって日米と中露の見解が割れていた。
非常任理事国の日本は、26日に追加制裁決議案の作成を終え、安保理常任理事国との協議に入りたい
意向だ。高須幸雄国連大使は会合後、記者団に「北朝鮮の無責任で許せない行為に対して、
きちんとした結果が下されるということを示す内容にしなければいけない」と語った。
フランスの国連次席大使も追加制裁を支持する考えを表明。ライス米国連大使は
「米国は強い決議、強い措置を求める」と語った。中露が追加制裁の内容に同意するかが焦点となる。
5月26日付 編集手帳
遊郭で遊んだ代金を踏み倒そうと、客が店の若い衆を口車に乗せる。
相手の物わかりの良さをおだて上げて語ることには、
〈言うことに角がとれてるね、お前さんは。古い角砂糖みたいな人だ〉と。
落語「付き馬」である
◆物わかりの良さも度を過ぎれば、甘くてなめられる角砂糖だろう。北朝鮮が核実験を強行した。
3年ぶり2度目だが、長距離弾道ミサイル発射の記憶も生々しく、脅威は前回の比でない
◆北朝鮮にとって言うことに角がとれてる物わかりの良い「お前さん」は、
テロ支援国家の指定を解除した米国の前ブッシュ政権であり、
国連安全保障理事会の場で事あるごとに北朝鮮擁護の色をにじませてきた中国やロシアである
◆〈さくら咲く咲く 平和の空で 野暮(やぼ)な原爆 ためすバカ…〉。
半世紀以上も前に歌われた「大当り景気ぶし」(西條八十作詞、上原げんと作曲)の一節だが、
一部の国々の事なかれ主義、物わかりの良さが現代版「ためすバカ」を増長させてきた
◆いずれ始まるだろう安保理での制裁論議にこれ以上の甘さは禁物である。
「古い角砂糖」を唐辛子の粉でまぶさねばならない。
(2009年5月26日02時10分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20090525-OYT1T01213.htm
核拡散、強まる疑念 「闇市場」にちらつく北朝鮮の影
2009年5月26日1時26分
25日に2度目の核実験に踏み切った北朝鮮は、パキスタンやイラン、シリアといった国々の核開発でも、
一定の役割を果たしてきた疑いが指摘されている。
核不拡散条約(NPT)を揺るがしてきた国際的なネットワークの中で、北朝鮮の影が常にちらついてきた。
米国などからは、核技術拡散への懸念の声が出ている。
パキスタンにとって悲願の核兵器の獲得を実現し、「核開発の父」と国民から英雄視されるのが、
アブドル・カディール・カーン博士だった。博士は中東を舞台にした「核の闇市場」を主導したとも
言われており、そこから北朝鮮とイランが核技術を入手したという指摘もある。
カーン博士は昨年、ウラン濃縮に使われる遠心分離器がパキスタンから00年に北朝鮮へ提供されたと
証言した。当時、国軍の参謀総長だったムシャラフ前大統領は否定するが、博士は、遠心分離器は
前大統領の「完全な同意」のもと、軍の監督下でパキスタン国内で北朝鮮機に運び込まれ、
輸送されたと明かした。
パキスタンは北朝鮮から同国の中距離ミサイル「ノドン」の技術提供を受け、
核実験直前の98年4月、中距離弾道ミサイル「ガウリ」の発射実験に成功した。
このため、パキスタンと北朝鮮が、互いに持つ核とミサイル技術を交換した可能性も指摘されている。
パキスタンは98年以降、核実験を行っていないが、短、中距離ミサイルや新開発の巡航ミサイル
「ラード」などによって核攻撃が十分可能な能力を持っているとされる。
核兵器が、パキスタン国内に浸透しているタリバーンなどイスラム過激派の手に落ちる可能性を懸念する
声は消えない。一方、過激派掃討作戦のためにパキスタンへ提供されている米国からの資金援助が、
核開発促進に流用されることを心配する見方もある。
>197
イランのアフマディネジャド大統領は25日の記者会見で、
「我々は核兵器の製造、拡散、使用に断固反対している」と述べ、北朝鮮との核やミサイル分野での
協力を否定した。弾道ミサイル開発でイランと北朝鮮が協力していることは、専門家の間では常識だが、
イランは同列での「脅威」扱いを嫌がる。
イランは秘密裏に続けてきた核開発の存在が02年に発覚して以来、一貫して核兵器保有への願望を
否定してきた。今年4月には、中部イスファハンに完成した原子力施設で燃料棒製造施設を報道陣に
公開し、核燃料サイクルの完結をアピール。
自国の原子力開発を「平和利用だ」として、着々とウラン濃縮活動を拡大してきた。
同じ中東で、シリアは北朝鮮とミサイル技術をめぐって協力関係にあった。
やはり核開発でも協力しているとの疑惑が浮上している。
07年9月、イスラエルがシリア東部アルキバルの「核疑惑」施設を空爆。
米国は08年4月、この施設は、兵器級プルトニウムの生産目的で北朝鮮の支援を得て秘密裏に
建設中の黒鉛減速炉だったと発表した。
国際原子力機関(IAEA)は同年11月の報告書で、施設の跡地から採取した環境サンプルから
微量のウラン粒子が検出されたことを確認。天然のものではなく、人工的に化学処理されていたと
指摘した。シリア側は、核開発とは無関係の軍事施設だったとして疑惑を否定。
イスラエルが空爆に使ったミサイルに劣化ウランが含まれていた可能性があると主張している。
ただ、見つかったウラン粒子が劣化ウランや濃縮ウランではなかったことから、
天然ウランを濃縮せずに加工した核燃料によるものだった可能性も指摘されている。
北朝鮮の寧辺には、この種の核燃料を加工する施設と黒鉛減速炉があり、ウラン粒子検出で、
北朝鮮が核燃料を提供していた、との見方も出ている。
(イスラマバード=四倉幹木、テヘラン=吉武祐、カイロ=田井中雅人)
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250438.html http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250438_01.html
米中ロ、北朝鮮核実験を非難
2009年5月26日1時35分
北朝鮮による地下核実験を受け、国連安全保障理事会はニューヨークの国連本部で25日午後4時
(日本時間26日午前5時)から緊急会合を開く。北朝鮮に対し、追加制裁を含めた厳しい対応で
一致できるかが焦点。なかでも北朝鮮の友好国とされ、今月の安保理議長国のロシアと6者協議の
議長国・中国の動向が注目されるが、米中ロは25日、相次いで北朝鮮を批判した。
国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長も同日、訪問先のデンマークのテレビ局とのインタビューで、
北朝鮮の核実験が確認されれば、「(実験禁止を定めた)安保理決議1718への明らかな違反だ」
と述べ、強い懸念を表明した。
06年10月の最初の核実験を受けて安保理が採択した制裁決議は、北朝鮮に対し、再実験の自制や
核計画の完全な放棄を求めている。「人工衛星」名目の打ち上げで決議違反か否かの判断が割れ、
最終的に議長声明にとどまった4月のミサイル発射時と異なり、今回の核実験が決議違反であることに
議論の余地はない。このため日米などは決議採択を前提に、北朝鮮への圧力強化に慎重だった中ロと
交渉を進める方針とみられる。
オバマ米大統領は25日午前、ワシントン市内で演説し、北朝鮮による核実験を
「世界の平和と安全への重大な脅威だ」とし、「北朝鮮の無謀な行動を強く非難する。明確な国際法違反だ」
と述べた。オバマ政権はこれまで直接協議も視野に「対話」路線を模索してきたが、当面、
「圧力」に軸足を移す見通しだ。
中国外務省も「北朝鮮が国際社会の反対をあまねく無視し、再び核実験を実行したことに、
中国政府は断固として反対する」との声明を発表した。声明は「北朝鮮が非核化の約束を守り、
情勢をさらに悪化させるような関連する行動を停止し、再び6者協議の軌道に戻ることを強く要求する」
と主張した。
国連事務総長が「強い遺憾」声明 北朝鮮の核実験に
2009年5月26日5時20分
【ニューヨーク=松下佳世】北朝鮮による核実験を受け、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は
25日、核実験が「明確で深刻な安保理決議違反」であるとして、「強い遺憾」を表明する声明を発表した。
声明は、今回の北朝鮮の行動が、「地域の平和と安定に悪影響を与えることを深刻に懸念している」
として、「地域の緊張を高めるさらなる行動」を自制するよう求めた。
決議の完全な順守や6者協議の早期再開も強く主張した。
また、25日午後(日本時間26日午前)から緊急会合を開く国連安全保障理事会が、
朝鮮半島の非核化と地域の安定に向けて、「一致した強いメッセージを出すと信じる」と述べた。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260002.html
「北朝鮮の写真に似た人物」 82年に不明の河嶋さん
2009年5月26日10時42分
北朝鮮による拉致問題を調べている特定失踪(しっそう)者問題調査会は25日、
「金正日総書記との記念写真の中に、82年に行方不明になった河嶋功一さんによく似た人物が写っている」
という情報が複数の筋から寄せられた、と発表した。同会は政府に確認するよう求める方針。
調査会によると、この写真は4月5日に北朝鮮が「人工衛星」と称してミサイルを発射した際、
朝鮮中央通信が配信した。金総書記とミサイルの技術者ら約40人による記念写真の最後列に、
河嶋さんとよく似た男性が写っているという。河嶋さんは23歳だった82年3月、
当時住んでいた横浜市で行方不明になった。関東学院大機械工学科を卒業した直後だった。
河嶋さんの家族らは25日、静岡市内で会見し、母の愛子さん(75)は
「写真を見ても、正直、すぐに息子とは思えない。こんなに年をとってしまうのか。
一日も早く本当のことを知りたい」と話した。妹の智津子さん(50)は
「もし兄がミサイル開発にかかわっているとしたら申し訳ないが、仕方なくやっているのだと思う」と話した。
07年には、北朝鮮で撮影された写真に、36歳だった88年に鳥取県沖で行方不明になった
矢倉富康さんに似た人物が写っていることが発覚。声紋鑑定などを進めたが、結論は出なかったという。
http://www.asahi.com/national/update/0526/TKY200905260044.html
安保理、北朝鮮を非難 「新決議採択を目指す」で合意
2009年5月26日11時10分
【ニューヨーク=松下佳世】北朝鮮による2度目の地下核実験を受け、国連安全保障理事会は
25日午後4時半(日本時間26日午前5時半)ごろから非公開の緊急会合を開いた。
各国は、今回の核実験は、前回(06年)の核実験の際に安保理が核計画の放棄などを求めて採択した
決議の「明確な違反」に当たるとして非難。新たな決議の採択を目指すことで合意した。
会合後、議長国・ロシアのチュルキン国連大使は記者団に対して、
核実験に「強い反対と非難」を表明し、直ちに新決議の協議に入るとの議長談話を読み上げた。
談話はまた、北朝鮮に対して過去の決議の完全な順守を要求、加盟国にも決議の履行を要請した。
安保理は26日から、日米など主要関係国の実務者レベルで決議案の内容の協議に入る予定。
決議案は日米を中心に、英仏や韓国などと調整の上でとりまとめる。
緊急会合に先立ち、5常任理事国と日韓の国連大使は、非公式に対応を協議した。
日米などが求める強い内容の決議をまとめるには一定の時間がかかることから、
まずは安保理として核実験を非難する立場を明確にし、決議を目指す姿勢を表明する方法を取ったようだ。
日本と米欧は、追加制裁も含めた新決議の採択を目指す方針だ。
会合後、日本の高須幸雄国連大使は「全会一致でできるだけ早く決議を採択したい」と強調した。
ただ、決議の中身については「どこまで盛り込めるか、何が効果的なのかを考えて対応したい」
と述べるにとどまった。
米国のライス国連大使は「強い措置を盛り込んだ強い決議を目指す」と語った。
フランスのラクロワ次席大使は、「決議には追加制裁が盛り込まれるべきだ」と明言。
「追加制裁が必要だと考えているのはフランスだけではない」と話した。
>203
外交筋によると、会合では、中ロも北朝鮮の決議違反を非難した。
だが、両国は新たな制裁には慎重とみられ、決議が最終的にどれだけ厳しい内容になるかが、
今後の焦点になる。
一方、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は25日、核実験が「明確で深刻な安保理決議違反」
であるとして、「強い遺憾」の意を表明する声明を発表した。安保理が朝鮮半島の非核化と
地域の安定に向けて「一致した強いメッセージを出すと信じる」と期待を示した。
◇
〈国連安保理決議と議長声明〉
国連安保理は、北朝鮮による06年7月のテポドン2など7発のミサイル発射に対し決議1695を、
同年10月の核実験実施には決議1718をいずれも全会一致で採択した。
決議1718は、国連憲章第7章に基づく法的拘束力を持つ。
一方、今年4月のミサイル発射に対しては、人工衛星かミサイルかにかかわらずミサイル関連活動の
停止を求めた過去の決議に違反したとして北朝鮮を非難する議長声明を採択した。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260003.html
北朝鮮に「強い懲罰を」 米で厳しい声続々
2009年5月26日11時17分
【ワシントン=村山祐介】北朝鮮による2度目の核実験から一夜明けた25日、
米メディアや専門家からは、北朝鮮が核実験をした際のブッシュ前政権の対応を引き合いに、
オバマ政権に安易な対話や譲歩を戒める意見が相次いだ。
ブッシュ前政権は、北朝鮮が06年10月に初めて核実験をした後に対話にかじを切り、
エネルギー支援やテロ支援国家指定の解除に踏み込んだ。
26日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は社説で、
「挑発をやめさせる見返りに大金を握らせたが、結局は約束を破られた」と指摘。
今回の核実験の狙いを「オバマ政権が慌てて北朝鮮の体制に必要以上の注意を払い、
経済・政治的な便宜を申し出てくれることだ」とし、安保理で最も強い制裁を取り付けるよう促した。
同紙によると、議員団代表として中国を訪問中の米民主党のペロシ下院議長は
「実験が事実なら安保理決議の明白な違反。重大な警告の理由になる」と述べたという。
保守系シンクタンク、ヘリテージ財団のクリングナー上級研究員も
「北朝鮮は交渉を放棄し、核兵器の入手に突き進んでいる。米日韓は安保理で(慎重な)中ロに対し、
より強い懲罰に同意するよう求めるべきだ」と主張した。
一方、北朝鮮がこの時期に核実験に踏み切った背景に、
昨夏に脳卒中を患ったとされる金正日総書記の後継者問題を指摘する声も多い。
前国家安全保障会議アジア部長のビクター・チャ氏は
「北朝鮮のような全体主義体制で内政が流動的になると、外部に攻撃的になるのが通例だ」と分析し、
北朝鮮は現体制維持への保証を期待していると指摘した。
米アジア財団米朝政策センター長のスコット・スナイダー氏は
「権力継承の過程で介入されることを恐れているのは明らか。核実験は内政的な事情が大きい」としている。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260085.html
大量破壊兵器の拡散防止、韓国も全面参加 北朝鮮は反発
2009年5月26日12時55分
【ソウル=牧野愛博】韓国政府は26日、米国が主導する「大量破壊兵器の拡散防止構想(PSI)」
への全面参加を発表した。25日の北朝鮮による核実験を受けた措置。
北朝鮮は「韓国が全面参加すれば、宣戦布告とみなし、即時断固たる対応措置をとる」と警告しており、
北朝鮮の反発は必至とみられる。
韓国政府は北朝鮮による4月の長距離弾道ミサイル発射を受けてPSI全面参加を決めていたが、
3月末から北朝鮮に抑留されている韓国企業社員の安全を考えて、公表時期を先送りしてきた。
韓国外交通商省報道官は26日、
「大量破壊兵器とミサイル拡散が世界平和と安保に与える深刻な危機に対処する」と語った。
米ブッシュ政権の主導で発足したPSIには、日米ロなど94カ国が参加。
公海上での臨検を効果的に行うための合同訓練や、
大量破壊兵器関連物資の輸送情報を収集・交換するネットワーク作りなどを行っている。
韓国は従来、南北関係の悪化を懸念し、PSI訓練への参加をオブザーバー資格にとどめるなど
してきた。今後は、自国船舶や航空機の参加などを検討する。南北朝鮮は04年、南北を直接結ぶ
航路を開設する南北海運合意書を締結した。韓国政府は26日、合意を維持する考えを表明したが、
北朝鮮側が破棄する可能性もある。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260138.html
北朝鮮核実験、国会で「抗議決議」 全会一致で採択
2009年5月26日13時40分
北朝鮮の核実験を受けて、自民、公明、民主、社民、国民新の各党は26日、
(1)国連決議などに明確に違反する
(2)日本独自の制裁措置を強化する
―― を柱とする「抗議決議」をすることで合意した。共産党は当初態度を保留したが、
最終的に賛成に転じた。与党が決議案を提出し、26日午後の衆院本会議で全会一致で採択された。
決議は「国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦であり、唯一の被爆国として決して容認できない。
最近の核廃絶の機運の高まりに逆行し、遺憾の極み」と非難。
日本政府に対し「制裁を強めるなど断固たる措置をとる」とともに
「国際社会の理解と協力を得つつ、外交努力を倍加すべきだ」と求めている。
与党は当初、「できるだけ柔らかな表現」で調整する姿勢を見せていたが、
国際社会が北朝鮮批判を強める中で「輸出入の全面禁止などさらに厳しい制裁をとるべきだ」
(安倍元首相)との声が与党内に広がった。
26日朝の自民党の部会でも「日本から北朝鮮への送金をゼロにすればいい」など、
独自の経済制裁強化を求める声が相次いだ。与党が作った対策本部も26日午前、
「我が国独自に追加的な措置も早急に決定すべきだ」との声明を発表した。
このため与党は、27日にある党首討論や、総選挙に向けて、国会決議で強い姿勢を示す方が
得策と判断。「強い意思を盛り込むべきだ」(自民党の大島理森国対委員長)と転換した。
一方、民主党は26日朝の外務防衛部門会議で北朝鮮への制裁などを協議。鳩山代表は同日の
党常任幹事会で、核実験について「民主党としても厳しい対応をしていかなければならない」と語った。
http://www.asahi.com/politics/update/0526/TKY200905260140.html
核実験非難の声明採択 ASEM外相会議で日本が提案
2009年5月26日13時58分
【ハノイ=柴田直治】ハノイで開かれているアジア欧州会議(ASEM)外相会議は26日、
北朝鮮の核実験を非難する声明を採択した。
声明は「地域の平和と安定、核不拡散の観点から北朝鮮の核実験を非難する。
実験が6者協議と国連安全保障理事会決議に違反することは明らかだ。北朝鮮がさらなる核実験を
あきらめ、安保理決議に従うよう強く促し、6者協議への即時復帰を求める」としている。
ASEM閉会時に発表される議長声明とは別の独立した声明の採択を日本政府が求め、
参加43カ国・2機関に働きかけていた。アジア側の外交筋によると、独立した声明の採択には当初、
中国などが前向きではなかったが、欧州を中心に多くの国が日本に同調。
日中韓を中心に25日夜から文言の調整を続けていた。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260159.html
対北朝鮮、日米韓が連携確認 各首脳が電話協議
2009年5月26日15時1分
北朝鮮の核実験を受け、オバマ米大統領と麻生首相、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が
26日朝、それぞれ電話で協議し、連携を確認した。
オバマ大統領と麻生首相は約15分間話し、大統領は「日米韓が連携し、強い決議が必要だ」
と述べ、国連安全保障理事会での新たな決議の採択を目指す必要性を強調。首相も同調した。
大統領は「核の傘」による抑止力で日本を守ることを表明。
「中国、ロシアとの連携が必要だ」とも述べ、北朝鮮との関係が深い中ロに協力を求める考えも示した。
河村官房長官は記者会見で、両首脳が「核実験は断じて容認できない。さらに強い安保理決議を
迅速に採択し、国際社会の意思を明確にすることが重要だということで一致した」と説明。
日本政府は麻生首相が26日中に中国の温家宝(ウェン・チアパオ)首相、
ロシアのメドベージェフ大統領とも電話協議する方向で調整している。
また韓国政府によると、李、オバマ両大統領は核実験が国連安保理決議に違反するとの認識で一致。
オバマ氏は「安保理で強力な決議が必要だ。具体的な決議をつくるために努力する」と語った。
オバマ氏は「米国の軍事力と核の傘は、韓国を十分保護できる。北朝鮮の指導者もこの点を
明確に知るべきだ」とも述べた。李氏は核実験が対話につながった06年の例を挙げ、
「似たパターンが繰り返されないよう、国際社会が緊密に協力して対応すべきだ」と主張。
オバマ氏も同意したという。(円満亮太、ソウル=牧野愛博)
http://www.asahi.com/politics/update/0526/TKY200905260072.html
中国「断固反対」 北朝鮮核実験、米ロも批判
2009年5月25日20時52分
【ワシントン=村山祐介、北京=坂尻顕吾】北朝鮮の核問題をめぐる6者協議のメンバーで、
国連安全保障理事会の常任理事国の米国、中国、ロシアはいずれも25日、2
度目の核実験に踏み切った北朝鮮を批判した。
オバマ米大統領は25日未明(日本時間同日午後)、北朝鮮による核実験を「国際法違反」とし、
「すべての国への深刻な懸念だ」と非難する声明を発表した。「国際社会が行動を取る正当な理由になる」
とも述べ、安保理を舞台として対抗措置を目指す考えを示した。
オバマ政権はこれまで直接協議も視野に「対話」路線を模索してきたが、当面、「圧力」に軸足を
移す見通しだ。安保理で中国、ロシアを含む国際社会の結束を固め、追加経済制裁などで北朝鮮への
圧力強化を目指すと見られる。
一方、中国外務省は「北朝鮮が国際社会の反対をあまねく無視し、再び核実験を実行したことに、
中国政府は断固として反対する」との声明を発表した。
声明は「北朝鮮が非核化の約束を守り、情勢をさらに悪化させるような関連する行動を停止し、
再び6者協議の軌道に戻ることを中国側は強く要求する」と主張。
さらに「北東アジア地域の平和と安定を維持することは関係国の共同利益になる」と訴えた。
ロシア外務省も北朝鮮の核実験は安保理決議違反だと非難する声明を発表。
6者協議が危機への唯一の解決法だとした。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250271.html
核実験、米中に事前通報 爆発規模は長崎原爆並みか
2009年5月25日23時10分
【ソウル=牧野愛博、ウィーン=玉川透】韓国の李相憙(イ・サンヒ)国防相は25日、
国会国防委員会での答弁で、北朝鮮による核実験の爆発規模がTNT火薬換算で
5〜20キロトン程度になるとの見方を示した。20キロトンは長崎原爆と同等の規模で、
韓国政府関係者は「初歩的な核実験としては成功した」と語った。
同政府によると、北朝鮮は実験直前に米国に通報したという。中国にも通報していたとみられる。
韓国国防省によれば、25日午前9時54分ごろ、北朝鮮咸鏡北道(ハムギョンブクト)
豊渓里(プンゲリ)の核実験場を含む同道吉州(キルジュ)郡で
マグニチュード(M)4.4の地震を感知した。前回核実験ではM3.9を観測したとしている。
核実験の監視データを集約している包括的核実験禁止条約(CTBT)機関準備委員会の
トート事務局長は25日、核実験が行われた際に放出される放射性物質について
「まだ検出されたという結果は出ていない」と述べた。
韓国政府によると、北朝鮮は06年に初めて核実験をした当時、
豊渓里の実験場内の東西に核実験用の水平型トンネルを1本ずつ準備し、前回は東側のトンネルを使った。
今回は西側のトンネルを使ったとみられるが、韓国政府は3月から、北朝鮮が西側トンネルを拡張したり、
付近に建造物を新築したりする動きをつかみ、米国に通報していた。
李国防相によれば、同政府は、北朝鮮が声明で核実験に言及した4月29日の時点で、
実験までに2〜3カ月ほどかかると分析。
後に「1〜2カ月後」と修正したが、25日に核実験を行うことまでは予想していなかったという。
韓国国防省によれば、北朝鮮は25日正午過ぎと午後5時ごろ、短距離ミサイルを計3発、
日本海へ向け発射した。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250436.html
核実験実施30分前、米中に通告
2009年5月26日11時46分
【ソウル=牧野愛博、ワシントン=村山祐介】韓国の情報機関、
国家情報院の元世勲(ウォン・セフン)院長は26日午前、北朝鮮が核実験の実施を約30分前に
米中両国に通報していた事実を明らかにした。米国務省筋も米国への事前通報を確認した。
元氏によると、北朝鮮は核実験の29分前の25日午前9時25分ごろ、中国に実施を伝達。
その約5分後に、ニューヨークの外交ルートを通じ、米国にも通報したという。
米国務省筋は25日、「(北朝鮮から)核実験を実施する旨の通知が1時間ほど前にあった」
と述べるとともに、米国側がすぐに6者協議のメンバーである日韓中ロの4カ国に伝えたことを
明らかにした。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260112.html
北朝鮮、短距離ミサイル2発を発射 日本海に向け
2009年5月26日16時28分
【ソウル=牧野愛博】北朝鮮は26日午後、東部の咸鏡南道咸興(ハムギョンナムドハムン)市付近
から日本海に向けて短距離ミサイル2発を発射した。韓国・聯合ニュースが伝えた。
射程約130キロの地対空、地対艦ミサイル各1発とみられる。
北朝鮮は例年、冬から春にかけての演習期間中に短距離ミサイルを発射してきた。
ただ、核実験を実施した25日にも日本海に向けて計3発の短距離ミサイルを発射しており、
韓国政府関係者は「演習の一環だが、政治的な効果を狙った挑発行為でもある」と語った。
北朝鮮は、中国製の地対艦短距離ミサイル「シルクワーム」やその改良型の「KN01」、
旧ソ連のミサイルを改良した「KN02」などの短距離ミサイルを保有するが、射程は最大百数十キロ程度。
韓国のほぼ全土を射程に収めるスカッドや、日本の大部分に届くノドンなどの弾道ミサイルと異なり、
相手国の領内にある目標を直接攻撃する能力は十分ではないとされる。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260224.html
天声人語
2009年5月26日(火)付
8年前、欧州の記者たちと平壌を訪れた。
監視役のすきをみて街に出ると、百貨店の陰で恋仲らしい二人が口論中である。女性は泣いていた。
国営の「演劇都市」と聞いていたので意外な人間味にほっとしたが、一瞬、これがうわさの熱演かと
身構えたものだ
▼北朝鮮が発する情報は常に怪しい。しかし昨日の公式声明「2回目の地下核実験を成功裏に実施した」
は、あいにく芝居や強がりではないらしい。06年以来の暴挙である
▼期待したほど構ってくれない米国を振り向かせるため、先月の長距離弾道ミサイルに続いて
一発かましたようだ。同時不況や新型インフルエンザで世界の結束が試されている時に、
この国らしい無分別というほかない
▼衰えが見える金正日総書記は、歴史に名を刻むすべを思案中と思われる。
やけのやんぱちの暴君ほど危ないものはなく、実際、禁断のカードを繰り出すペースが不気味に
早まってきた。引っ越せない周辺国も、拉致被害者も、空腹で祝賀に付き合わされる民衆もたまらない
▼やはり平壌でのこと、金日成主席の巨像を見学中に、引率された少年少女の隊列がやってきた。
像に一礼して花束を供え、足早に去っていく。私たちのカメラにおびえる目、
栄養不足が透ける土色の顔、薄汚れたブラウスのどれにも、うそは見えなかった
▼「今回の成功はわが軍隊と人民を大きく鼓舞する」との声明に、あの子たちの今を思った。
年頃を迎えても、恋愛どころではなかろう。
国営の「火祭り」は金王朝を鼓舞するだけで、残り全員を不幸にする。
http://www.asahi.com/paper/column20090526.html
北核実験 府内自治体も抗議声明
北朝鮮が25日、地下核実験を強行したことを受け、山田知事や門川大作京都市長を始めとする
各自治体の首長や、関係者からは非難と抗議の声が相次いだ。
核兵器廃絶平和都市宣言を行っている宇治市の久保田勇市長は、松峯茂議会議長との連名で声明を発表。
「私たちの願いを踏みにじるものであり、厳重に抗議する。今後は日朝平壌宣言を順守し、
二度と核実験を実施することなく、核兵器開発の中止を強く求める」とした。
向日市の久嶋務市長と冨田均議会議長は「唯一の被爆国の国民として、実験は断じて容認できない。
市民の生活と安全を脅かす遺憾な行為」などと批判した。
このほか舞鶴、福知山、長岡京、八幡、京田辺の各市などでも首長名などで同様の声明を出した。
非核や反戦を訴える市民団体「守ろう憲法と平和きょうとネット」の黒木順子・代表幹事(59)は
「北朝鮮の核実験は特に国情が不透明なだけに、他の国が手がける実験以上に不安だ。
国際的な軍縮の流れに挑戦しているかのようで大きな脅威に感じる。
ただし、在日朝鮮人の人たちに、怒りの矛先を向けるべきではない」と話した。
一方、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)府本部(右京区)の関係者は
「事実関係が分からず、報道されていることに対して言いようがない」と話した。
(2009年5月26日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kyoto/news/20090525-OYT8T01225.htm
北朝鮮核実験:「なぜなんだ」命壊す物で人類救えぬ 被爆者「北朝鮮に伝えねば」
北朝鮮による25日の2度目の核実験に、世界中が怒りを向けた。
オバマ米大統領が、核廃絶への道を歩み始めた直後の「希望」に対する背信行為だからだ。
広島と長崎の被爆者たちも、「誰も止められないのか」などと憤る一方、
「今こそあの時の体験を伝えなければ」と誓いを新たにした。
◇命壊す物で人類救えぬ 「オバマ演説」希望消すな
被爆後に左足を失い、証言活動をしてきた沼田鈴子さん(85)は広島市南区の老人ホームの
病床で核実験を知り、「どうしてかな。核の恐ろしさを知らないのかね。
命を壊す物を使って、人類を助けることはできないのに」と顔をゆがめた。
自ら北朝鮮へ渡り、人々に訴えたい。「今こそ、あの時の体験を伝えなければいけないという思いに
目を向けてほしい」と。だが体調が悪く、それを果たせないことが悔しい。
深くため息をついたのは、長崎平和推進協会写真資料調査部会長の深堀好敏さん(80)=長崎市。
「戦争の悲惨さも核兵器の脅威も国民には一切知らせず、独裁者が政治をゆがめ滅びへの道を進む。
犠牲になるのは国民だ」と表情を曇らせた。
韓国原爆被害者協会名誉会長の郭貴勲さん(84)も「国連安保理決議を屁(へ)とも思わない。
どうしようもない。暗たんたる気持ちだ」。核は朝鮮半島の統一の障害になるとも憂えながら、
「誰が何と言おうと、米国に届く核ミサイルを完成させるまで核開発をやめないだろう」と語った。
広島で被爆した医師、丸屋博さん(84)=広島市安佐南区=は、北朝鮮在住の被爆者に対して、
「置き去りにされてきた」との考えから、04年8月に人道支援の一環で平壌を訪れた。
出会った女性被爆者らが診療施設の建設を求めたことなどを思い、
「日朝の国交正常化交渉が進めば、支援は議題になるはずだがまた遠のいた」。
さらに「日本も核廃絶に独自のイニシアチブを発揮できていない」と、核実験の報をむなしく受け止めるしかなかった。
>217
「この時期になぜ」と、在日韓国人2世のプロ野球評論家、張本勲さん(68)はうめいた。
5歳の時に広島で被爆。オバマ米大統領の姿勢に共感しており、
「世界中の被爆者、世界中のコリアンが私と同じように落胆している。どうしてなんだ」と怒った。
核廃絶への機運の減速を懸念し、両被爆地で被爆した長崎市の山口彊さん(93)は
「我々、日本の国民がオバマ大統領をしっかり支援しないと」と話す。
そして、「僕はもう原爆に遭いたくないし、原爆で死ぬ人も見たくない。
最後は地球や人間が存続するかどうかという目で考えてほしい」と訴えた。
毎日新聞 2009年5月26日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090526ddm041030010000c.html
【社会】『核廃絶に対する暴挙』 北朝鮮核実験 被爆者団体ら、驚きと怒り
2009年5月25日 夕刊
国際社会の懸念を無視し、二十五日、地下核実験を再び強行した北朝鮮。
朝鮮中央通信は「核兵器の威力を一層高めるため」とし、実験は成功したと伝えた。
朝鮮半島の南北関係や北東アジアの平和はどうなるのか。「核保有国」への道を突き進む北朝鮮に対し、
被爆者らから「人道に反する」「許し難い」と非難の声が相次いだ。
長崎に投下された原爆で被爆した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の
山本英典事務局次長(76)は「非常に残念で腹が立つ。
世界の大勢が核廃絶に向かっているときに、どうして人の道に反することをするのか」と絶句した。
四月にオバマ米大統領が宣言した核廃絶への期待が高まっていただけに被爆者らの落胆は大きい。
「核兵器は人を殺す目的しかないものだ。北朝鮮は核拡散防止条約(NPT)に復帰して
国際協議に加わってほしい」と語った。
拉致被害者家族会の増元照明事務局長は「このような暴挙は許されず、日本政府は全面追加制裁措置を
行うべきだ」と強調。「米国が北朝鮮とけんかするのか、それとも譲歩するのかにも注視したい」と語った。
一方、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)は二十五日が結成記念日。
多くの職員が休みを取っており、「国(北朝鮮)が行ったことなので、コメントはできない」と話した。
>219
◆気象庁も地震波観測
気象庁は二十五日、北朝鮮が核実験を行ったとされる時間帯に、
同国北東部を震源とするマグニチュード(M)5・3の地震波を観測したと発表した。
観測された地震波はP波の方がS波より大きいなど、核実験の際に見られる地震波の特徴に
合致している。前回(二〇〇六年十月)の核実験の際の震源とも近く、自然の地震活動はあまり
活発ではない地域だという。
◆警察庁が対策本部
北朝鮮による核実験に関連し、警察庁は二十五日正午、池田克彦警備局長を長とする対策本部を設置した。
関連情報の収集を進めるとともに、各都道府県警に対し、北朝鮮関連施設などの警戒、警備の徹底を指示した。
◆「6カ国」で解決を
元外務省職員で外交シンクタンク代表を務める原田武夫氏の話
オバマ米政権は国内経済の立て直しが思うように進んでいない上、中東和平問題でもつまずいている。
政権への批判が高まっており、失点を補うには北朝鮮カードしか残っていない。
こうした状況を北朝鮮が好機と考えたのだろう。
今回の核実験を機に、米国が一気に核問題解決に乗り出す可能性が高い。
日本外しの動きを防ぐため、日本政府は六カ国協議の早期再開を関係各国に求めるべきだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009052502000206.html
【世界の街から】ソウル 悲劇繰り返さぬよう
2009年5月19日
「永遠に、あなたを忘れない」。
プロ野球観戦の熱気に包まれたソウルのスタジアム。大画面に登場した文字と、
ある選手の映像が観客の注目を集めた。二〇〇〇年の同じ四月十八日に起きた事故の記憶が今も続く。
九年前のこの日の試合で一塁から二塁へ走ったロッテ・ジャイアンツの林秀赫(イムスヒョク)捕手が
突然、心臓発作を起こした。呼吸と脈拍は取り戻したが、失った意識は戻らない。
救急医療の課題も指摘された。
七月に四十歳を迎える林選手。「子どもが記憶する父親の姿はビデオの映像。
子どもたちの幸せが生きる目標です」。
衣類を訪問販売する仕事をしながら意識の回復を待ち続ける妻は最近、地元紙の取材にそう語った。
記事によると、年間の入院費は約三千万ウォン(約二百四十万円)。家族には重い負担。
しかし、球界やファンの募金活動が続いている。スタジアムで流れた林選手の映像は短時間だったが、
意味は小さくないと思った。 (福田要)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/worldtown/CK2009051902000243.html
【日朝】在日朝鮮人「日本社会の過剰な反応が心配」…核実験に関し★5[05/26]
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1243326576/l50 憤り、失望…北朝鮮核実験に広がる波紋/神奈川
2009/05/25
北朝鮮が二十五日に踏み切った核実験。国際社会の制止に背を向ける“暴挙”は県内にも波紋を広げた。
孤立を深める「近くて遠い国」に憤り、あきれる被爆者や拉致被害者の家族。
失望の声は在日コリアン社会からも上がった。
■「決して許せない」
「ミサイル発射の騒ぎの直後。まさか今度は核実験とは」。
被爆者の一人、三浦市の岡地正史さん(81)は絶句した。
十七歳のころ、広島の爆心地から一・七キロの場所で被爆した。
ただれ、ふくれ上がった全身の皮膚、おびただしい死体の山。当時の記憶は、今なお鮮明なだけに、
「できることなら私が北朝鮮に行き、原爆の恐ろしさを話したいぐらいだ」と語気を強めた。
「県原爆被災者の会」の吉野俊雄副会長(76)は、オバマ米大統領が原爆投下の道義的責任について
初めて言及した演説に触れ、「長年の悲願だった、核廃絶を目指す動きが出てきた。
今回の実験は時代の動きに逆行する行為で、決して許せない」と厳しく批判した。
>222
■国際社会団結を
拉致被害者の横田めぐみさん=失跡当時十三歳=の母、早紀江さん(73)=川崎市川崎区=は
「相も変わらずやっているなと思った。平気でこういうことをやる国であり、
私たちとしては何も言いようがない」とあきれた様子で語った。
拉致問題への影響については「今までもいろいろな問題で影響を受け続けてきた」。
淡々とした口調に届かぬ思いのやるせなさがにじむ。「(今回の核実験は)地球規模の損失であり、
国家と国家の問題。国際社会が一致団結し、毅然(きぜん)とした姿勢を貫いてほしい」と、
各国の今後の対応に注文を付けた。
■関係改善願う
困惑は在日社会にも広がった。
在日朝鮮人の子どもたちが通う横浜市神奈川区の横浜朝鮮初級学校ではこの日、
運動会に向けたリハーサルが行われていた。運動会は過去二十年、近隣小学校の日本人児童を招き、
交流の場となってきた。学校関係者は「日本社会の過剰な反応が心配」と不安を口にする。
「日本にとって北朝鮮は遠い国であり続けたが、地域での交流で理解が進んできた。
子どもたちの未来のためにも、国同士の関係が良くなることを願ってきたのだが…」と声を落とした。
県警は同日夜から、同区内の朝鮮総連県本部でトラブルなどの警戒を始めた。
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryivmay0905671/
在日社会・被爆地・拉致被害者家族の間に怒り、無力感
北朝鮮が2006年10月に続き、2度目の核実験に踏み切った25日、
全国各地から強い抗議の意思とともに、大きな落胆と戸惑いの声が次々にあがった。
これで日朝関係はどうなるのか。「北の核」の脅威は、さらに強まることになるのか。
国際社会の声に耳を貸そうとせず、核開発を進める北朝鮮の姿勢に、拉致被害者の家族や在日社会、
そして被爆地の広島・長崎の人たちの間には、怒りとともに無力感が広がっている。
「あの国には、いつも怒っているが、もうくたびれました。何とかならないものでしょうか」。
正午前に川崎市の自宅で北朝鮮の核実験実施を知ったという横田早紀江さん(73)は、同日夕、
自宅前で読売新聞の取材に応じた。
北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射した当日の先月5日、早紀江さんは飯塚繁雄さん(70)ら
拉致被害者家族の仲間とともに東京・銀座の街頭に立ち、「各国が心を一つにして北朝鮮をいさめ、
早く子供たちの救出を」と訴えた。今月6日に都内で開かれた集会では
「(娘のめぐみさんら)平和の国の若者が連れて行かれ、人生を変えられてしまった。
そんなつもりで育てたのではない」と声をふり絞った。
ミサイル発射から2か月もたたないうちに実施された核実験。早紀江さんは
「あいかわらず、またやったなという感じしか持ちません。長年そういう目にあっていますから」と話し、
夫の滋さん(76)も「食糧不足で困っている中で、こんなことを行うなんて」とやりきれない表情だった。
>224
焼き肉店や韓国食品店が立ち並ぶ川崎市の「コリアンタウン」やその周辺では、不安の声が上がった。
同市川崎区の韓国食品店の店員で、韓国籍の李ヒョンスクさん(37)は
「北朝鮮が核を持っている限り、何が起こるかわからない。力を誇示するのが恐ろしい」と話した。
同区の在日大韓基督教会川崎教会で牧師をしている韓国籍の在日3世、金健(キムコン)さん(49)も
「核兵器削減に向けた国際社会の動きに逆行する行為」と厳しく非難しながら、
「街の人たちへの差別が起きないか心配」と話した。
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)は25日が「結成記念日」で休みだったことから、
東京・千代田区の朝鮮総連中央本部は門も閉じられ、ひっそりとしたまま。
在日本大韓民国民団(韓国民団)は、「人類の切実な平和への努力を破壊しようとするもので、
決して許すことはできない」などとする抗議声明を出した。
この日の夕方、広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)などは広島市中区の平和記念公園で、
北朝鮮の核実験強行に抗議する座り込みを行い、計約130人(主催者発表)が
「ヒロシマからすべての核実験に強く抗議する」などと書かれた横断幕を掲げ、無言で北朝鮮への怒り
を示した。険しい表情で座り込みに参加した被爆者の吉岡幸雄さん(79)は
「北朝鮮はこれまでも、核開発などで国際社会を裏切り続けており、本当に腹立たしい」と語った。
長崎原爆遺族会の正林克記会長(70)も「核兵器に頼る政策は誤りだと北朝鮮は早く気づいて
ほしい」と語気を強め、「核の傘ではなく、不戦の傘をつくるべき。日本政府も平和のリーダーならば、
北朝鮮を孤立させず核兵器のない世界に向かわせる方法を考えて」と要望した。
(2009年5月26日03時07分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090526-OYT1T00021.htm
北核実験 「身勝手、あきれる」 在日韓国人ら憤り
◆県警総連施設を警備
北朝鮮が「地下核実験を実施した」と25日に発表したことを受け、
県内の在日韓国人らから怒りや不安の声が上がった。
県警は、抗議活動に備えて、県内にある北朝鮮関連施設の警戒を強化するなど対応に追われた。
川崎市内に住む在日韓国・朝鮮人9559人のほぼ半数が住む川崎区。
在日2世で、浜町で焼き肉店を経営する川崎韓国商工会議所会長の田平萬さん(63)は、
「韓国やアメリカ、日本を脅かして経済支援を引きだそうとしているのでは。身勝手であきれ果てる。
犠牲となっている国民がかわいそうだ」と憤った。
韓国籍の在日2世で、桜本の韓国食品店を経営する朴春子さん(63)は、
「北朝鮮は何を考えているか分からない。戦争にならなければいいが」と表情を曇らせた。
在日朝鮮人らが通う横浜市神奈川区の神奈川朝鮮中高級学校では、25日が朝鮮総連の結成記念日
だったことから休校で生徒の姿は見られなかった。同じ敷地内にある横浜朝鮮初級学校の児童らは、
校庭で運動会の練習をしていた。指導していた男性教諭は「子供たちには普段通りの指導をしていく」
と述べた。
横浜市神奈川区の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)県本部前には、数台の警察車両が止まり、
神奈川署員らが警備にあたっていた。同本部には、関係者が無言のまま出入りしていた。
第3管区海上保安本部(横浜市)は、海上保安庁からの連絡を受け、同本部のホームページや
無線を通じて、関連情報に注意するように船舶に呼び掛ける「航行警報」を発令した。
>226
◆首長相次ぎ批判
北朝鮮の核実験について、県内の首長からも批判の声が相次いだ。
松沢知事は25日の記者会見で、「国際社会の平和と安定に重大な脅威となり、強い憤りを覚える。
県民を代表して強く抗議する」と訴え、「県の観測では(25日)午後2時現在、
すべての地点で放射線量は正常値。地下核実験なので、放射能の心配はない」と述べた。
横浜市の中田宏市長は「明らかに国際社会の信義にもとる行動。こういう隣人を持っていることは
極めて不幸だが、国際社会として厳しい対応をとる必要がある」と強く批判した。
川崎市の阿部孝夫市長は「核廃絶と恒久平和を願う世界の人々の思いを踏みにじるもので、
核兵器廃絶平和都市宣言を行っている地方自治体の首長として断固として強く抗議する」
とコメントを出した。相模原市の加山俊夫市長は「世界の平和と安定を脅かし、
核兵器の廃絶を切に願う市民の気持ちを踏みにじるもので、強い憤りを覚える」という談話を発表した。
非核宣言をしている全国の241自治体が加入する「日本非核宣言自治体協議会」の副会長を務める
藤沢市の海老根靖典市長は北朝鮮の金正日総書記と、北朝鮮の申善虎国連大使に
「核兵器開発の即時中止を強く求める」などと日本語で書いた抗議文を郵送した。
(2009年5月26日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20090526-OYT8T00110.htm
夜間学級:「青春学校」15周年 ボランティアと振り返る−−北九州・八幡西 /福岡
さまざまな事情で学校へ通えなかった人たちが日本語の読み書きや計算などを学ぶ夜間学級
「青春学校」の15周年のつどいが23日、八幡西区の穴生市民センターであり、
生徒やボランティアら約100人が15年を振り返った。
青春学校は94年5月、ボランティアスタッフの運営による自主夜間学級として開設。
貧困や戦中戦後の混乱などで教育を受けられなかった在日コリアンや日本人ら高齢者を中心に
約20人が、平日夜に穴生小と穴生市民センターで学んでいる。
つどいでは、世話人代表の稲月正・北九州市立大教授が「活動を通して私たちには何ができるのか。
回答の一つが、青春学校の歩みを記録し、みんなの記憶にしていくこと。
それがよき社会の仕組み作りにつながっていく」とあいさつした。
在日コリアンの田中礼子さん(76)は「7歳の時に日本に来たが勉強はできず、
自分の時間が持てるようになったのは60歳過ぎ。やめようと思ったことはない。来ると楽しいから」
と思いを語った。
「もっと日本語が上手になって手紙を読めるようになりたい」
「自分の名前が書けるようになってすごくうれしい」
「漢字検定に向けた勉強をするのが今の私の生きがい」。
壇上の生徒からは、これからの夢や学校への感謝の念が語られた。
柳井千代子さん(74)は「多くの人の愛情で楽しく勉強させてもらい、私たちは青春を取り戻して
いる。けれどいつまでもボランティアの皆さんに甘えていいものか。九州にも公立の夜間中学がほしい」
と願いを語った。【佐藤敬一】〔北九州版〕
毎日新聞 2009年5月24日 地方版
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20090524ddlk40040212000c.html
国民の関心は北朝鮮の核よりも前大統領の死 韓国
韓国(CNN) 韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の自殺から3日たった26日、
同国のメディアやブログの関心は、北朝鮮が前日に行った核実験よりも、
依然として前大統領に向けられている。
前大統領のために設置された焼香所には26日も何万人もの弔問者が訪れ、白い菊の花や、
事情聴取の間は取り上げられていたとされるたばこを供えた。韓国の新聞やウェブサイトでは、
今でも前大統領の死についての記事の閲覧数が最も多いという。
北朝鮮の金正日総書記からは盧前大統領の訃報を受けて弔電が送られたが、
その直後に核実験が実施されたことを疑問視する声もある。
東亜日報は「核実験は韓国とは無関係だ」とする記事を掲載。
北朝鮮は自分たちに注目を向けさせたかったのかもしれないが、核実験は米国に向けられたもの
であると同時に、盧前大統領が現政権の圧力で自殺に追い込まれたとの批判から注意をそらし、
結果的に李明博(イ・ミョンバク)大統領を助けることになるかもしれないと指摘した。
朝鮮日報は論説で前大統領の遺書を引用し、
「盧氏の突然の死は、権力の勃興がいかにむなしいか、そして憎しみと衝突をあおることがいかに
無益かを思い知らせてくれる。自らの死によって政治的混乱と社会的衝突がかきたてられることを、
盧氏は望まなかっただろう」と述べた。
検察については「理念を貫くことよりも、世論のことばかり気にしているようだ」と批判した。
大手ブログや掲示板にも、前大統領の死を嘆く投稿や、検察や政府を批判する書き込みが相次いでいる。
2009.05.26 Web posted at: 18:30 JST Updated - CNN
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200905260024.html
盧武鉉前大統領の逝去に伴う弔問記帳所設置のご案内
盧武鉉前大統領が5月23日(土曜日)ご逝去いたしました。
大韓民国政府は、遺家族と協議し、故 盧武鉉前大統領の葬儀を 5月29日(金曜日) 国民葬で行う予定です。
これに伴い、在日本大韓民国大使館は、故人への弔問記帳所を下記のとおり設ける予定です。
下記
○場所: 大韓民国大使館1階接見室 (東京都港区南麻布1-2-5)
○日時: 5月25日(月) 15:00 〜18:00
5月26日(火) 9:00〜18:00
5月27日(水) 9:00〜18:00
5月28日(木) 9:00〜18:00
○お問い合わせ:弘報官室
駐日本大韓民國大使館 弘報官室
http://www.korea.or.jp/data_view_h.asp?seq=23
【北核実験】米専門家は「確実に核兵器つくる技術ない」 米紙報道
2009.5.26 16:35
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は26日、米国の核専門家らの話として、
北朝鮮が行った2度目の核実験は技術的に十分な成果をあげておらず
「確実に核兵器をつくる技術がないことを示した」と報じた。
北朝鮮の核開発に精通する米ロスアラモス国立研究所のヘッカー元所長は同紙に対し、
今回の核爆発は2−4キロトン規模で、2006年の実験時の2−5倍だと指摘。
マサチューセッツ工科大のポストル教授は、実験では10倍から20倍の核爆発エネルギーを
予測していたはずだとして「(北朝鮮は)問題を解決できていない。実験レベルの兵器も確実には
つくれないだろう」と述べた。
一方、北朝鮮に詳しい元米情報当局者は「今回の実験が一歩前進であるのは間違いない」と語った。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261636020-n1.htm
【北核実験】追加制裁に慎重対応を示唆 中国外務省局長
2009.5.26 17:16
中国外務省の馬朝旭報道局長は26日の定例記者会見で、国連安全保障理事会で検討中の北朝鮮に
対する追加制裁に関し、「朝鮮半島の非核化推進が中国政府の一貫した立場」と述べるにとどめ、
慎重に対応を検討していることを示唆した。
北朝鮮側から核実験実施の事前通報があったかどうかについては
「関係各国と連絡を取り続けていた」と語った。通報があったことを間接的に認めたとみられる。
馬局長は北朝鮮の核実験については「断固反対する」と非難した25日の外務省声明をあらためて
強調。中国としては、引き続き6カ国協議の再開を関係国に働き掛けていく方針とみられる。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261717022-n1.htm
【北核実験】放射性物質、日本方面か ロシアの気象当局者が分析
2009.5.26 17:57
25日に核実験を行った北朝鮮に国境を接するロシア極東沿海地方の気象観測センター当局者は
26日、実験現場からの放射性物質はロシア方面ではなく、日本方面に飛んでいく可能性がある
との分析を明らかにした。ロシア通信が伝えた。
同センターは、空気中の物質の流れから判断して、核実験現場から北東に位置するロシア方面に
放射性物質が飛ぶとは予想できないとしている。
ロシア・北朝鮮国境地帯では26日昼までに放射能測定値の異常は観測されていない。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261758024-n1.htm
【北核実験】オバマ米政権、核抑止を再確認 核ドミノ防ぐねらい
2009.5.26 18:02
【ワシントン=有元隆志】オバマ米大統領は25日、北朝鮮の核実験を受け麻生太郎首相と
李明博・韓国大統領と電話会談し、日韓への核抑止力の有効性を再確認した。
北朝鮮など敵対国家との対話を掲げるオバマ大統領は、基本路線を放棄することなく、
どこまで圧力をかけるべきか明確な方針を出していない。手探り状態のなかで、まずは核実験を
引き金に北東アジアで「核ドミノ」が広がるのを未然に防ぎたいとの思惑があるとみられる。
米専門家からは北朝鮮への働きかけを強めるよう中国に圧力をかけるべきとの意見も出ている。
オバマ大統領は日韓両首脳に対し、「防衛への明確な義務を改めて表明する」と語った。
クリントン国務長官も日韓外相との電話会談で同様の言葉を述べた。
ブッシュ前政権も2006年10月の北朝鮮の第1回の核実験に際し、ライス国務長官(当時)を
直ちに日本などに派遣し、「米国には抑止をあらゆる形で履行する意思と能力がある」と伝えた。
韓国と台湾は過去に核開発の疑いがもたれたことがある。
特に台湾は中国の核に対抗するため、1970年代に核開発を進めたが、米国の圧力で中止したとされる。
日韓や台湾が核開発に着手する可能性は現時点ではないものの、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射が
北東アジアで軍拡競争を誘発する可能性はある。米政府元高官は「北朝鮮への影響力を持つ中国が
軍拡がおきるのを放置していくのかが問題だ」と指摘する。
対北強硬派として知られるボルトン元国連大使はFOXテレビの番組で、
「米国は中国に対して、北朝鮮を説得するよう圧力をかけるべきだ」と強調した。
米シンクタンク・ヘリテージ財団のブルース・クリングナー上級研究員も、
「米政府は6カ国協議の議長国である中国をおだてることはやめて、
国連安保理決議の履行を妨害している中国の行為を批判すべきだ」と主張する。
【北核実験】中谷元防衛庁長官「攻撃的ミサイル防衛を」
2009.5.26 18:21
自民党の中谷元・元防衛庁長官は26日、同党の会合で、北朝鮮の核実験を非難し
「北の核の小型化が実現すると(核を搭載した)ミサイルがわが国本土に着弾することになる。
安全保障上の現実的な脅威だ」と指摘した。
その上で「待ち受け型だけでなく、アクティブ(攻撃的な)ミサイル防衛も考えるべきだ。
(ミサイルを発射する)敵基地攻撃を検討しなければいけない」と述べた。
中谷氏は会合後、記者団に「イージス艦に巡航ミサイルを搭載して(弾道ミサイル発射を)
阻止するのは憲法の範囲内だ。座して死を待つようなことではいけない」と語った。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261824026-n1.htm
【北核実験】平壌では「核実験成功」で新聞販売所に列
2009.5.26 19:21
北朝鮮が2回目の核実験を行ってから一夜明けた26日の首都平壌は、
いつもと変わりなく平穏な朝を迎えた。新聞販売所には早朝から多くの市民が列をつくり
「核実験成功」の記事を掲載した労働党機関紙「労働新聞」などを買い求めていた。
市中心部の万寿台通りにある住宅建設現場では、朝鮮中央放送委員会の放送員が「核実験成功」
の報道内容をマイクを通じて読み上げ、労働者の作業意欲を鼓舞した。
「地下核実験成功」と赤字で大きく書かれた看板も立てられ、
建設計画を前倒しで達成するよう呼び掛けるスローガンを担当者が書き込んでいた。
作業員の柳東哲さん(35)は「(今回の核実験成功は)われわれに核保有国で暮らす
民族的な誇りと自負心をさらに強く抱かせることになった」と話した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261922027-n1.htm
【北核実験】次はICBM発射? 北の軍事緊張策続く
2009.5.26 19:27
【ソウル=黒田勝弘】4月の長距離ミサイル発射に続き核実験を強行した北朝鮮の「次の手」について、
ソウルでは大陸間弾道ミサイル発射やウラン濃縮の本格稼働、さらには韓国との軍事境界線である
西海岸沖での軍事行動などが想定されている。「2012年強盛大国」に向け何が何でも軍事強化を進め、
軍事的緊張による国内引き締めが求められているからだ。
また、北朝鮮の長距離ミサイルと核実験へのこだわりは、念願の「核ミサイル」の完成を目指した
ものであり、今後とも核実験を繰り返すことでミサイル搭載用の「小型核弾頭」開発に全力を挙げる
との見方が強い。
北朝鮮は4月29日、長距離ミサイル発射を非難する国連安保理の議長声明に反発した
外務省スポークスマン声明で「追加的な自衛的措置」として、
「核実験」「大陸間弾道ミサイル発射実験」のほか「核燃料を自体生産する技術開発」を挙げている。
この時の北朝鮮の声明は「核抑止力強化の重要性をあらためて深く実感した」とし
「自衛的核抑止力の強化だけが国の自主権を守り、民族の尊厳と威容をとどろかせていくことを可能にする」
と軍事強化路線を繰り返し強調している。
北朝鮮は今後、長距離ミサイル発射についても「人工衛星打ち上げ」などと内外にウソをいうことなく、
軍事用ミサイルとして堂々と発射するというのだ。
わざわざ「大陸間弾道ミサイル」といっているのは、途中で落ちた先の射程3000キロ級より、
米国本土まで視野に入れた、さらに長大なものを計画しているためとみられている。
核燃料についてはこれまでの原発経由のプルトニューム生産のほか、豊富なウラン資源を利用した
「ウラン濃縮」に着手し、核兵器への転用が簡単なウラン燃料確保に突き進む方針だ。
【北核実験】「安保理の謝罪なければ核実験」直前に米へ通告
2009.5.26 19:47
韓国国家情報院の元世勲院長は26日、国会情報委員会への非公開の説明で、
北朝鮮の金明吉国連公使が25日午前9時半(日本時間同)に米国に対し
「国連安全保障理事会の謝罪がなければ核実験をする」と通告していたと報告した。
同委所属議員の事務所が明らかにした。
北朝鮮は通告から間もない同9時54分に核実験を行った。
また北朝鮮は米国への通告に先立つ同9時25分、
平壌の中国大使館を通じて中国に核実験を事前通告。具体的な内容については不明という。
韓国は気象庁が人工的な地震波を探知したことを同10時18分に米国に連絡、
この際に米側が事前通告があったことを明らかにしたという。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905261948029-n1.htm
【北核実験】中国、対北強硬路線に転換も? 指導部に募るいらだち
2009.5.26 20:19
【北京=矢板明夫】26日付の中国の国際情報紙「環球時報」は、
「朝鮮は再び危険な遊びをするな」と題する社説を掲載し、核実験を行った北朝鮮を厳しく批判した。
中国共産党の機関紙「人民日報」の傘下にある同紙の社説は、今回の核実験に対する
中国指導部のいらだちが反映されており、北朝鮮との対話を重視してきた中国当局が今後、
強硬路線に転じる可能性を示唆している。
同社説では、北朝鮮のことを「核兵器で自分のほしいものを手に入れようとする小国」と呼び、
「国際社会はいつまでもお遊びに付き合っていられない」などと「友好国」に対する言葉とは思えない
表現がいくつも並べられた。その上で「このままでは巨大な代償を支払うことになるだろう」として
北朝鮮に6カ国協議への復帰を求め、復帰しなければ、中国が経済制裁に踏み切る可能性に言及した。
北朝鮮が4月にミサイル発射実験を行う前までは中国の公式メディアで北朝鮮を批判する文言を
目にすることはほぼ皆無だったが、発射後は一変した。中国外務省発行の雑誌「世界知識」などには、
核問題をめぐり北朝鮮の不誠実な態度を非難する論文が相次いで掲載され、
メディアを指導する共産党宣伝部の北朝鮮に対する姿勢に変化があったことをうかがわせる。
2006年、北朝鮮が1回目の核実験を行った際、中国は北朝鮮との国境地帯に検問所を設け、
ぜいたく品や軍需品などの輸出を禁止するなどの経済制裁を行ったが長く続かなかった。
その後、経済援助の規模はむしろ以前と比べて拡大したといわれる。経済援助を武器に北朝鮮に対する
影響力を保持し、6カ国協議を通じて朝鮮半島の核問題を解決しようというもくろみがあったためだ。
しかし、北朝鮮はミサイル発射と核実験を次々と行い、
国際社会に「対話」を強調し続けた中国のメンツはつぶれる形となった。
李明博大統領も盧前大統領国民葬に出席へ 韓国
2009.5.26 20:55
聯合ニュースは26日、韓国の李明博大統領が、
自殺した盧武鉉前大統領の「国民葬」に出席することを決めたと報じた。
大統領は当初、前大統領の遺体が安置されている慶尚南道金海市郊外の自宅付近へ弔問に訪れる
意向だった。大統領府関係者によると、地元で政権に対する批判が高まっていることや、
北朝鮮が再核実験を行い緊張が高まっていることなどから、弔問を取りやめたとしている。
葬儀は29日午前11時(日本時間同)朝鮮王朝時代のソウルの王宮である景福宮で行われる。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905262057031-n1.htm
【北核実験】マグニチュードから見た「威力」は??
2009.5.26 22:54
北朝鮮が25日に実施した核実験について、気象庁は地震の規模を示すマグニチュード(M)を
5・3と推定した。一方、米地質研究所では4・7としており、観測した地点によって“衝撃”の大きさに
ばらつきが出た。こうした数値から推測される爆発の威力についても、「長崎並み」とする見方が
出ている一方で、小規模だった可能性を指摘する専門家もいる。果たして実態は−。
気象庁地震津波監視課の関田康雄課長は25日の記者会見で、マグニチュードは0・2大きくなると
エネルギーが2倍になると説明。気象庁の観測では前回(2006年10月)の核実験時の「4・9」
から0・4増加したため「一般的な自然地震なら、今回のエネルギーは前回の4倍になる」と説明した。
米地質研究所は前回、マグニチュード4・2と推定。今回は0・5大きく、米政府高官は
強力爆薬のTNTに換算して数キロトンと推定。米ロスアラモス国立研究所のヘッカー元所長は
米紙ワシントンポスト(電子版)に2〜4キロトン規模で2006年時の2〜5倍と指摘している。
韓国やロシアでは長崎型原爆にほぼ相当する20キロトンとする見方も出ている。
前回の核実験は、核爆発としては極めて小規模の1キロトン未満とされている。
地震防災対策強化地域判定会の阿部勝征会長は「今回の威力は前回の3倍程度の2〜10キロトン
(TNT換算)だった可能性がある」と話す。一方、「実験場所の状況によって、数値は10倍にも
10分の1にもなる。マグニチュードのデータから実態を正確に推測するのは難しい」とくぎを刺した。
沢田哲生東京工業大学助教(原子力工学)も「前回の核実験は横穴の坑道跡を利用した可能性が高い
とみられているが、今回も同様の方法ならば爆薬の威力が岩盤に直接伝わっていない可能性がある。
地震規模から単純に推定すると威力は1・3キロトン程度だが、数字よりも大きい威力だったかもしれない」
と指摘する。
【北核実験】対象企業の拡大も 対北制裁強化で韓国外相
2009.5.26 23:09
韓国の柳明桓外交通商相は26日の国会で、核実験を強行した北朝鮮に対する制裁強化策について、
国連安全保障理事会決議に基づく制裁対象企業を増やすことなどが考えられると述べた。
柳氏は安保理の北朝鮮制裁委員会が4月に、北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射を受けて資産凍結の
対象企業を選定した際、「米国は12社を対象として要求したが、中国の反対で3社に減った」と指摘。
核開発にかかわる企業を制裁対象に加えるべきだとの考えを示した。
さらに、
(1)核・ミサイル開発にかかわる個人の出入国拒否
(2)ぜいたく品や軍事・民生の両用に使える物資の禁輸対象拡大−を制裁強化策として挙げた。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090526/kor0905262310034-n1.htm
証言の警護要員は現場にいなかった! 韓国前大統領自殺当時
2009.5.27 01:31
韓国の聯合ニュースは27日、盧武鉉前大統領が23日朝に自宅裏の山で登山中に飛び降り自殺した際、
目の前で目撃したと説明していた警護要員(45)が実際には現場にはいなかったと報じた。
警察当局が明らかにした。前大統領の死をめぐり、新たな疑惑を呼びそうだ。
警護要員の説明に不明確な点があり、警察当局が当日の詳しい経緯を追及。
警護要員は「ほかの登山客がやってくるのを見て、下山させて戻ってきたら前大統領がいなくなっていた」
と説明を翻したという。
MBCテレビはこれに先立ち、前大統領が登山中に両親の位牌(いはい)のある寺院に立ち寄って
いたと報道。警護要員が前大統領の指示で院長を捜している間に、前大統領を見失った疑惑があると
伝えていた。韓国メディアは警察当局の捜査がずさんだったと批判している。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905270131000-n1.htm
【北核実験】26日夜も日本海へミサイル1発を発射
2009.5.27 08:51
【ソウル=水沼啓子】韓国の通信社、聯合ニュースは27日、政府筋の話として、
北朝鮮が26日午後9時10分ごろ、東部の咸鏡南道から日本海に向けて地対艦短距離ミサイル1発を
発射したと伝えた。
聯合ニュースによると、同筋は「北朝鮮が咸鏡南道・咸興よりも南にある新上里の砲兵部隊から、
日本海に地対艦短距離ミサイル1発を発射したことが確認された。
前日はここから地対艦ミサイル2発を発射している」と語った。
同筋はさらに、「25日に短距離ミサイル3発を発射したと把握していたが、25日昼に発射した
とみられたミサイルは発射準備のみに終わり、実際には発射されなかったことが確認された」とし、
「したがって25日に2発、26日に3発が発射された」と説明した。
◇
また、27日付の韓国紙、朝鮮日報は、北朝鮮の寧辺の核再処理施設が稼働を再開したと報じた。
同紙は、政府消息筋の話として、施設から水蒸気が出ているなど、再稼働を示す動きがあるとしている。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905270853002-n1.htm
【北核実験】大使級会合で決議案を調整 安保理常任理事国と日韓
2009.5.27 09:02
【ニューヨーク=松尾理也】北朝鮮の核実験実施をめぐり、国連安全保障理事会は26日、
5常任理事国と日本、韓国の7カ国による大使級会合を開き、
北朝鮮に対する新たな決議案の内容について各国が意見を出し合うなど実質協議に入った。
各国はいったん、この日の協議結果を持ち帰って本国政府に連絡し、早期の合意をめざす。
現在、安保理議長国を務めるロシアは、任期が切れる今月末までの決着に意欲をみせているとされ、
今週中にも決議案採択に向かう可能性が強まっている。
会合後、日本の高須大使は「明確で強いメッセージが必要という点では各国は一致しており、
今日は具体的なメッセージの内容について話し合った」と進展を強調した。
決議案を求める姿勢ではすでに安保理理事国は一致しており、
焦点は新決議にどのような制裁措置が盛り込まれるかに絞られつつある。
日米が主導している決議案草案では、従来は加盟国への「要請」にとどまっていた
北朝鮮の貨物検査(臨検)の義務化などが含まれているもようだ。
今後の協議の進展には、従来厳しい措置には後ろ向きだった中露の対応がカギとなるが、
中国の張業遂大使はこの日、「現時点で交渉に障害があるとは思わない」と述べた。
また、ロシアのチュルキン大使も制裁自体の是非には言及を避けつつも、
強い内容の決議が必要との立場を繰り返し強調している。
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090527/erp0905270833002-n1.htm
【北核実験】北朝鮮への追加金融制裁を検討 米財務省
2009.5.27 09:19
【ワシントン=有元隆志】米財務省当局者は26日、ロイター通信に対し、
核実験を行った北朝鮮への追加金融制裁を検討していることを明らかにした。
同当局者は「選択肢を検討している」と述べるにとどまり、具体的な措置には言及しなかったが、
国連安保理での新たな北朝鮮制裁決議案の議論をみながら、判断する考えを示した。
財務省は2005年9月、マカオの金融機関バンコ・デルタ・アジア(BDA)を北朝鮮による
マネーロンダリング(資金洗浄)などの違法な金融活動に関与した疑いがある金融機関に指定し、
米金融機関との取引を禁止した。07年にブッシュ前政権は核問題をめぐる6カ国協議再開と、
寧辺の核施設の稼働停止・封印などの見返り措置として、
凍結されていた北朝鮮関連口座約2500万ドルの全面返還に合意した。
前政権は北朝鮮に対するテロ支援国家指定も解除したが、
財務省は在米北朝鮮資産の凍結や北朝鮮企業と米銀行との取引を禁じた金融制裁を継続している。
金融制裁の強化をめぐって、ボズワース特別代表(北朝鮮政策担当)は4月末に
拉致被害者家族会と面会した際、「制裁によって北朝鮮の行動を変えられるとは思わない」として、
制裁強化には消極的な考えを示していた。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090527/amr0905270920003-n1.htm
【北核実験】与野党、急転直下の対北国会決議修正 世論への配慮も
2009.5.26 19:47
与野党は26日、衆院本会議で北朝鮮の核実験への抗議決議を行った。
自民党や民主党などが25日夕の段階でいったん合意した決議原案は、国連決議違反を指摘する
文言すらない北朝鮮に遠慮した及び腰の内容だった。だが、26日に急転直下まとまった決議案は、
北朝鮮に対し厳しい姿勢を示すものに変わった。自民党保守系議員の反発に加え、衆院選が迫る中で、
各党が北朝鮮の核実験に対する世論の怒りに配慮せざるを得ない事情もあった。
「こんな決議ではぬるすぎる」「日本の追加制裁が書いてないじゃないか」
26日、国会内で開かれた自民党役員連絡会で、古屋圭司広報本部長や菅義偉選対副委員長らは
決議原案を批判した。原田義昭筆頭副幹事長も「国連決議違反だとも書いてない。
共産、社民両党に配慮したのかもしれないが、原理原則を曲げてはいけない。
衆院と(野党が多数の)参院の決議が違ってもいいから、きちんとした決議にしよう」と直言した。
4月の北朝鮮の弾道ミサイル発射に抗議する国会決議では「国連決議違反」の文言などに反発する
共産党が反対、社民党が棄権していた。決議原案は全会一致を重視するあまり、
国連決議違反を指摘する文言だけでなく、日本独自の制裁など断固たる措置を求める内容も盛り込まれず、
日本の原則的な姿勢を著しく損なうものになっていた。
古屋氏は前日の25日夕、自民党国会対策委員会の幹部に対し、
「こんな内容なら反対だ。党内に納得しない人は多いですよ」と伝えていた。
「これでは混乱する」
深刻な事態に気づいた自民党国対は同日午後6時過ぎになって民主党に修正を求めたが、
各党担当者は国会を後にしていたため再調整に乗り出せなかった。
【北核実験】麻生首相、新決議に向けトップ外交で北包囲網
2009.5.26 19:53
北朝鮮による核実験を受け、麻生太郎首相は26日、オバマ米大統領、オーストラリアの
ラッド首相らと相次いで電話会談し、国連安全保障理事会の新決議採択に向け、連携を確認した。
首相は25日に韓国の李明博大統領とも電話会談を行っており、中国の温家宝首相やロシアの
メドべージェフ大統領とも電話会談を行うよう調整している。首相は新決議にいかに実効力を
持たせるかを重視しており、今後もトップ外交を通じて北朝鮮包囲網を構築したい考えだ。
首相は26日午前、オバマ米大統領と約15分間電話で会談した。
首相は「核実験は日本の安全保障上重大な脅威だ。オバマ大統領が核軍縮、核不拡散の機運を高めている
中で実験が行われたことは極めて遺憾であり、強力な新決議を迅速に出すことにより北朝鮮に正しい
メッセージを伝えることが必要だ」と述べた。大統領は、「北朝鮮の核実験は重大な脅威で容認できない」
と応じ、「核の傘」を含めた米国の抑止力の提供を重ねて明言した。
また、日米韓の3カ国で緊密に連携し、早期の決議採択を中国やロシアに働きかける方針を確認した。
ラッド首相との電話会談では、麻生首相は「強力な安保理決議により、国際社会の意思を明確にする
ことが不可欠だ」と協力を要請。ラッド首相は「25日の麻生首相の声明を強く支持する。
この問題では日米韓の立場を一環して支持している」と応じた。
麻生首相は26日夜、首相官邸で記者団に「核実験は日本の安全保障上断じて容認できない。
オバマ大統領とも日米安保体制は揺るぎないことを確認した」と説明。当面は強力な新決議採択に
向けた外交努力を最優先課題とし、さらに独自の追加経済制裁を検討する考えを示した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090526/plc0905261955028-n1.htm
【北核実験】自民・山崎氏「北朝鮮船舶の臨検を」
2009.5.26 22:43
自民党の山崎拓前副総裁は26日、BSフジの番組に出演し、北朝鮮の核実験やミサイル発射について
「我慢の限界を超えた。単なる経済制裁の繰り返しではらちがあかない。
強制措置を伴う制裁をしないと、北朝鮮は今の暴走をやめないのではないか」
と述べ、国際社会が北朝鮮船舶に対する貨物検査(臨検)を行うべきとの考えを示した。
この際、山崎氏は「韓国や米国が行う臨検に日本が協力する。
協力の範囲、限度は難しく、新法を必要とするかもしれない」と述べた。
自民党内で検討すべきだとの声が上がっている敵基地攻撃論については、
「仮に防衛計画の大綱に入れたとしても、攻撃能力を持つには相当時間がかかる。
いま(北朝鮮に)核開発をやめさせないと日本やこの地域の平和と安全は保証されない」と語った。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090526/stt0905262244011-n1.htm
【産経抄】5月27日
2009.5.27 02:45
雑誌「正論」の良きライバルだった「諸君!」が40年の歴史に幕を閉じた。
哀惜日々募るが、数ある名論文の中で最もセンセーショナルな話題を呼んだのは、
清水幾太郎氏の「核の選択−日本よ国家たれ」だったのではなかろうか。
▼掲載されたのは、米ソ冷戦まっただ中の昭和55年7月号だから30年近くも昔の話である。
非武装中立を大まじめに語る「進歩的知識人」がもてはやされた時代に、
核武装論をぶちあげたのだから衝撃波はすごかった。
▼清水氏は社会学者で、終戦直後から六○年安保闘争までラジカルな「左」だった。
それが急旋回し、核武装にまで行き着いたのだから世間はビックリした。
進歩的知識人はもとより、週刊誌も彼を「変節漢だ」とたたきまくった。
▼いま読み返せば、多少アジ演説っぽいものの、自分の国は自分で守ろう、
そのためには核兵器を持つのも選択肢だというごく当たり前の論理を展開しているにすぎない。
それでも今以上に世間の「核アレルギー」が強い中、よくぞ書いてくれたものだ。
▼北朝鮮の2度にわたる核実験強行で、30年の時間を経て核武装論は市民権を得つつある。
一方、「北の行動にも一理ある」という珍説はさすがに見かけなくなったが、
したり顔で「冷静な対応を」という進歩的知識人の残党は健在だ。
▼「冷静な対応」論は、もっともらしいが、非武装中立論と同じで何の役にも立たない。
むろん、核武装のマイナス面も考えねばならないが、国会で大いに論議すべき課題だ。
選挙ではなく、日本の安全を第一に考えるのが政治家の使命である。
ちなみに、近くにいた若い記者2人に「清水幾太郎って知ってるか」と聞くと、両人ともかぶりを振った。
昭和はますます遠くなりにけり、か。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090527/plc0905270246000-n1.htm
【主張】国会抗議決議 脅威直視した論議が必要
2009.5.27 02:46
北朝鮮の核実験に抗議する国会決議が、衆院本会議で全会一致により採択された。
核実験は明確な国連決議違反で容認できないとの立場を鮮明にし、
制裁強化など断固たる措置を政府に対して求めている。
当然の対応である。これを受けて政府は、4月の長距離弾道ミサイル発射の際に見送った
対北全面輸出禁止なども実行すべきだ。
当初案は与野党合意の上で起草したものだが、国連決議違反などの文言は欠落していた。
さすがに自民党内から「誤ったメッセージになる」との声が出て、結局、
その文言は盛り込まれたものの、国権の最高機関としての信を失いかねなかった。
決議は、2006年に続く2回目の核実験が「6カ国協議の共同声明や日朝平壌宣言にも明確に反する」
と位置付け、北が二重、三重に約束を破り、日本を含む地域の平和と安定を脅かしていることを訴えた。
共産、社民両党も加わり、全会一致の決議となったことを評価したい。
政府が制裁強化について、国連に働きかけるとともに自らも独自措置を検討するのは当然だが、
国会がそれらを政府に注文するだけで責務を果たしたとはいえまい。
問題は、日本の防衛体制が北の核・ミサイルの脅威に対抗できるのかどうかである。
ミサイル防衛(MD)があっても、中距離ミサイルが多数飛来すれば防ぎきれず、
国の守りの限界を突き付けられている。
報復能力や核・ミサイル施設の先制破壊などの議論を避けているばかりでは済まない現実が、
目の前にある。
集団的自衛権行使に向けた憲法解釈の見直しや、核抑止力をどう担保するかといったテーマこそ、
国会は封じるのではなく、論じなくてはならない。
日韓露3国結ぶ貨客船 来月2ルート就航
2009.5.27 07:54
北東アジアフェリージャパン(新潟市)は27日までに、韓国北東部の江原道束草と新潟、
ロシア極東トロイツァにあるザルピノの3港を結ぶ定期貨客船を6月29日から就航させると発表した。
就航船は、大分県に船籍を置く「ジャドンパール」を当面使用し、束草−新潟−ザルピノを
1週間で1往復する予定。
環日本海では鳥取県境港市と江原道東海市、ロシア極東ウラジオストクの三港を結ぶ定期貨客船も
6月29日に就航を予定。環日本海で初の3カ国を結ぶ国際貨客船が2種類、同時期に就航することになる。
新潟ルートは平成18年に計画が発表されたが、金融危機の影響などで就航が遅れていた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090527/biz0905270759002-n1.htm
【北核実験】参院でも北朝鮮非難決議を採択
2009.5.27 10:25
参院は27日午前の本会議で、北朝鮮の核実験に抗議する決議を全会一致で採択した。
26日の衆院決議と同様に、2度の核実験を「暴挙」と非難し、
「核不拡散体制に対する重大な挑戦であり、決して容認できない」と強調している。
さらに政府に対して、北朝鮮への制裁強化などの「断固たる措置」を求めた。
参院の決議では、衆院決議も明記した「拉致問題、核、ミサイル等、北朝鮮との諸懸案を解決すべく、
積極的な外交を推進すべきだ」との記述の前に、
「国家主権ならびに基本的人権・人道にもかかわる」との表現を追加した。
今年4月に北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けた抗議決議を行ったときは、共産党が反対し、
社民党は棄権したが、今回は全党の足並みがそろった格好だ。
平成18年10月の北朝鮮の1回目の核実験の際には、衆参両院は全会一致で非難決議を採択している。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090527/stt0905271026000-n1.htm
【北核実験】「強大な国力を誇示」と強調 平壌で祝賀大会
2009.5.27 10:57
【ソウル=水沼啓子】北朝鮮の朝鮮中央通信によると、平壌で26日、
2回目の核実験の成功を祝う市民大会が開かれた。大会では朝鮮労働党の崔泰福書記が演説、
「強大な国力を誇示した」と「実験成功」の意義を強調した。
崔書記は「今回の核実験は、米帝の核先制攻撃の脅威と制裁圧力策動がさらに甚だしくなっている
状況で、共和国(北朝鮮)の最高利益を守り、国と民族の尊厳と自主権を固守するための快挙」
とも指摘した。
ラヂオプレスによると、祝賀大会を報じた北朝鮮の朝鮮中央放送は
「すべての演説者は、偉大な領袖・金日成同志の誕生100周年にあたる2012年に強盛大国の
大きな扉を開くという党の崇高な構想と意図を輝かしく実現していくことを強調した」と伝えた。
北朝鮮では2006年10月の1回目の核実験の際も、平壌をはじめ全国各地で祝賀大会が開かれた。
今年4月に長距離弾道ミサイルを発射した際も、平壌の金日成広場で「人工衛星打ち上げ成功」
を歓迎する市民大会が開かれた。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905270747001-n1.htm
北朝鮮核実験:ジュネーブ軍縮会議、北朝鮮に非難集中 「安保理決議違反」
【ジュネーブ澤田克己】北朝鮮による2回目の核実験について、26日のジュネーブ軍縮会議で、
日本や韓国、ロシアなどから非難が集中した。
日本の樽井澄夫軍縮大使は、核実験が「北東アジアの平和と安全保障を脅かす」と非難。
韓国やブラジル、アルゼンチンなどからの非難に加え、ロシアも「国連安保理決議違反だ」と断じた。
一方、中国は「対話を通じた解決」を訴えた。北朝鮮は日本と韓国を名指しして不快感を示し、
「圧力と制裁が続く限り、主権を守るため必要な措置を取る」と反論した。
毎日新聞 2009年5月27日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527ddm007030175000c.html
IAEA事務局長選:候補者5人が意見表明 北朝鮮を非難
ウィーンの国際原子力機関(IAEA)本部で26日、次期事務局長を決める出直し選挙に
立候補した日本の天野之弥(ゆきや)ウィーン国際機関代表部大使(62)ら5人が、
IAEAの将来像などについて意見表明した。天野氏は核兵器に反対する立場を強調し、
北朝鮮が25日実施した核実験に「強い遺憾の意」を表明。
他候補も核実験を非難する立場を報道陣に示した。選挙は6月中に実施される見通し。
選出には理事国の3分の2の支持が必要となる。【ウィーン】
毎日新聞 2009年5月26日 23時30分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527k0000m030115000c.html
危機の舞台裏:北朝鮮核実験/上 「若大将」三男後継の「流れ」
◇党より軍、体制固め 振り回される国際社会
「チョルムン テジャン」。日本語に訳せば「若大将」。
北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記(67)が今年に入り、それまで使ったことのない愛称を口にし始めた。
「若大将、いいぞ、いいぞ」「若大将が非常に頑張っている」「若大将に貫禄が出てきた」。
金総書記は側近たちの前で、この「若大将」という言葉を繰り返した。
ある側近は「将軍様(金総書記)は意識的に使っている」と感じたという。
北朝鮮指導部に近い関係者が解説する。
「『若大将』は将軍様が使い始めた三男の愛称だ。後継体制は『若大将』に向かって流れている」。
金総書記が三男正雲(ジョンウン)氏(26)をこう呼ぶようになって間もなく、
国外に「後継者は正雲氏」という情報が漏れ出した。
昨年8月、金総書記が脳卒中で倒れたのを受け、北朝鮮では後継体制に向けた動きが表面化し始めた。
総書記の後継者は正雲氏とその兄正哲(ジョンチョル)氏(28)、
異母兄弟の正男(ジョンナム)氏(38)の3人が有力視されている。
正哲氏は朝鮮労働党で党務を、正雲氏は国防委員会で軍務をそれぞれ担当しているとされる。
現時点では明確な後継指名はない。ただ、この関係者は「正雲氏は豪放磊落(ごうほうらいらく)な
性格で、風貌(ふうぼう)は先代(故金日成(キムイルソン)国家主席)に似ている。
正哲氏は内向的で、将軍様も『線が細すぎる』と評価を下げたようだ」と指摘する。
北朝鮮は4月の最高人民会議で国防委員会の権威を大幅に高め、「党の上に国防委員会を置いた」
と表現する専門家もいる。そこにも後継体制の流れが読み取れるという。北京の北朝鮮研究者は
「党と軍の関係が逆転した今、党より軍、つまり正哲氏より正雲氏が優勢になった」と指摘する。
>268
25日の地下核実験は、この後継体制固めとどう関係するのか。
この研究者は「4月の弾道ミサイル発射と今回の核実験は、国防委員会の権威を高め、
『正雲体制』への移行を円滑に進めるための過程の一つ」と分析する。
「核保有国」として米国と対等に交渉し大幅な譲歩を引き出す−−。
再び核実験に踏み切った北朝鮮側の思惑を、多くの外交関係者はこう解説する。
だが、実際には北朝鮮の“お家事情”に国際社会が振り回されている、という側面もあるのだ。
北朝鮮は今、国民総動員で経済再建を目指す「150日戦闘」を展開中だ。これも正雲氏主導といわれる。
この戦闘が目指すのは、金主席の生誕100年となる2012年の「強盛大国」実現だ。
核・ミサイル開発は後継体制固めと対米関係正常化の手段であり、「強盛大国」の必須条件と言える。
繰り返される「若大将」発言。それが軍幹部に浸透する。
軍は「ポスト金正日=正雲体制」を意識しながら、その盤石化を図るため強硬姿勢を見せる−−。
これがミサイル・核実験を推し進める背景にある。「軍部は成果を急いでいる」。
指導部に近い関係者のこの言葉からは、軍主導の次なる「危機演出」の可能性が浮かび上がる。【北京・西岡省二】
◇ ◇
「瀬戸際外交」の一環とされる北朝鮮の核実験を受け国際社会は対応に追われている。
新たな局面の背後に見え隠れする動きを探った。
毎日新聞 2009年5月27日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527ddm001030004000c.html http://mainichi.jp/select/world/news/20090527ddm001030004000c2.html
クローズアップ2009:北朝鮮核実験 安保理制裁、抜け穴多く
<世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
北朝鮮の核実験実施を受けて国連安全保障理事会は25日、非公式緊急会合を開き、
新たな決議で対応することに合意した。韓国政府も26日、米主導の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)
への全面参加を決定、北朝鮮包囲網が狭まった。だが、06年10月の核実験を受けた安保理の
制裁決議は、抜け穴が多く現実には機能していない面が多い。北朝鮮と関係が深い中国が、
今後の動向のカギを握る。【ニューヨーク小倉孝保、北京・西岡省二、ソウル西脇真一】
◇現状「6カ国」優先 カギ握る中国も慎重姿勢
「安保理決議違反は明確だ」。北朝鮮の核実験を受けて国連安保理が開いた25日の緊急会合。
協議後、会見場に姿を現した各国大使の口からは北朝鮮への非難が相次いだ。
先月の弾道ミサイル発射の際には、中露などが北朝鮮の立場に一定の理解を示したが、今回は、
北朝鮮を擁護する発言はなかったという。
安保理は26日から新決議の具体化を急ぐが、焦点は、06年10月の最初の核実験の際に採択した
制裁決議1718の徹底実施と、制裁強化にある。
決議1718は、核・ミサイル関連物資やぜいたく品の北朝鮮への輸出を禁じ、核・ミサイル開発に
関連する北朝鮮の企業の資産凍結などを課した。ただ、抜け穴も多く、実効性は上がっていない。
例えば、禁輸措置。国連加盟国は自国が決めた制裁品目を安保理制裁委員会に提出する義務を負うが、
提出国は08年末時点で加盟192カ国のうち73カ国と欧州連合(EU)にとどまり、6割が事実上、
無視している。
資産凍結も同様だ。安保理は先月、ミサイル発射実験で採択された非難声明が制裁徹底を求めたことを
受け、初めて資産凍結の対象企業3社を選んだ。
>270
一方、安保理は核開発を続けるイランに対し06年12月以降、段階的に制裁を強化し、現在は
▽核関連物資の供給阻止
▽核開発などに関与した関係者と関係機関の資産凍結
▽禁止物資を輸送する疑いがあるイランの船舶、航空機の臨検
−−などを課している。核実験や弾道ミサイル発射を実施した北朝鮮への措置より厳しい措置だ。
これは、06年10月の制裁決議採択後、北朝鮮の核開発問題を巡る6カ国協議が進展、
国連内に制裁よりも協議を優先する雰囲気が高まったことに加え、
同協議の議長国・中国が制裁強化に慎重な姿勢を示しているためだ。
中国は、必要以上に北朝鮮を刺激すれば、より強硬な姿勢に転じたり、体制崩壊などを招く
危険があると指摘する。25日の安保理協議では追加制裁に異議を唱えなかったものの、
26日の外務省定例会見では、馬朝旭報道局長が「朝鮮半島の非核化推進が中国政府の一貫した立場」
と述べ、国際世論を慎重に見極める姿勢を示した。
過去、北朝鮮を最も苦しめた制裁は、米国が05年9月に実施したマカオの銀行
「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」の資金凍結措置だ。
偽ドル札や資金洗浄による外貨獲得の実態があぶり出され、北朝鮮は国際金融体系からも締め出された。
さらに「武器輸出5億〜8億ドル、党幹部の個人資金調達2億〜3億ドル、麻薬・偽たばこ1億ドルと
いったブラックマネーが滞り、国家幹部の資金調達系統がまひした」(北朝鮮指導部に近い関係者)。
北朝鮮はこれに猛反発。米国は核実験から約7カ月後の07年4月に、6カ国協議の進展を図ることを
目的に凍結解除に踏み切った。
安保理が、この措置のような実効性ある制裁に踏み出せるか。厳しい調整が安保理で続くことになる。
>271
◇韓国、PSI全面参加 南北関係、悪化は必至
「韓国の参加は非常に重要だ」。26日朝の米韓首脳電話協議。李明博(イミョンバク)大統領が
PSIへの全面参加を伝えると、オバマ大統領はそう言って喜んだ。米韓同盟強化の一方、
北朝鮮が「敵視政策」の象徴として猛反発するのは必至で、韓国政府は苦しい立場に置かれている。
03年にPSIを提唱したブッシュ米大統領(当時)は、北朝鮮による1回目の核実験実施後の
06年11月、米韓首脳会談でPSIへの全面参加を求めた。だが、南北関係を重視する
盧武鉉(ノムヒョン)大統領(同)は拒否。これまで、部分参加にとどまっていた。
だが、先月、北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポドン2号」を発射したことで、韓国政府は全面参加
にカジを切る。同15日に発表を予定していたが、「故金日成(キムイルソン)主席の生誕記念日に
あたり、時期が悪すぎる」との意見が政府内に出たため、発表が延び延びとなっていた。
一方、北朝鮮は、韓国のPSI参加を「宣戦布告」と位置づける。ミサイル発射後の4月18日には、
「ソウルが軍事境界線からわずか50キロにあることを忘れてはならない」と、激しく非難した。
ただ、全面参加を発表した席で、韓国外交通商省の報道官は「南北海運合意書はそのまま適用される」
とも付け加えた。
同合意書は盧武鉉政権時代の04年に締結された。合意書の付属文書には、武器や武器部品の輸送など
10項目の禁止事項を定めるほか、違反の疑いが認められる場合は、停船・捜索を行うことも可能で、
PSIに準じた内容となっている。ただ、違反物品の押収や船舶の拿捕(だほ)は定めていない。
韓国政府は、合意書の存在を強調することにより、PSI全面参加の印象を薄め、
北朝鮮との緊張を高めることを避けようという狙いがあるとみられる。
北核実験、爆発は4キロ・トン程度…米核専門家が分析
【ワシントン=山田哲朗】北朝鮮による2度目の核実験について、
米政策研究機関「全米科学者連盟(FAS)」の核専門家、ハンス・クリステンセン氏は25日、
「観測された地震の規模から考えて、爆発規模は(TNT火薬換算で)4キロ・トン程度だった」
との見方を明らかにした。
韓国やロシアの国防当局者は最大20キロ・トンとの見方を示したが、同氏は
「実験直後は過大評価しがち。過去のデータから推測すれば、どうみても10キロ・トン以下だ」と話した。
2006年の前回実験で事前通告した規模が4キロ・トン程度だったとされることから、
同氏は「今回は失敗した前回の実験のやり直しだったのではないか」と推測。
4キロ・トンの実験が事実とすれば、「前回の問題点を解決し、大きな進歩があったことを示している」
と指摘した。
一方、26日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、米国立ロスアラモス研究所の
シグフリード・ヘッカー元所長の分析として、北朝鮮の核実験の爆発規模は2〜4キロ・トンと報じた。
同紙はまた、複数の米専門家の話として、北朝鮮が、確実な核爆弾生産技術の習熟には至っていない
との見方を伝えた。米マサチューセッツ工科大学のテッド・ポストル教授によれば、
火薬の爆発力でプルトニウムを圧縮する装置の製造に苦労しているという。
(2009年5月27日00時46分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090527-OYT1T00042.htm
北朝鮮、26日夜も日本海にミサイル発射…韓国メディア
【ソウル=前田泰広】韓国政府関係者は27日、北朝鮮が26日午後9時ごろ、
日本海に向けて短距離地対艦ミサイル1発を発射したと明らかにした。
25〜26日に発射した短距離ミサイルは計5発となった。
専門家からは、米国が核施設やミサイル発射場付近で行う偵察活動をけん制する狙いとの見方も出ている。
聯合ニュースによると、ミサイルは東部の咸鏡南道咸興(ハムフン)市付近から発射された。
北朝鮮は26日午後にも同市付近から短距離ミサイル2発を発射していた。
(2009年5月27日08時20分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090527-OYT1T00187.htm
北の核実験は「暴挙」、参院も全会一致で抗議決議採択
参院は27日午前の本会議で、北朝鮮の核実験に抗議する決議を全会一致で採択した。
26日の衆院決議同様、核実験を「暴挙」と非難し、政府に「制裁を強めるなど断固たる措置」を求めた。
参院決議では「北朝鮮との諸懸案」に掲げた拉致問題に関し、
「国家主権並びに基本的人権・人道にもかかわる極めて重大な」という文言を追加。
諸懸案解決のため、「国際社会と連携し、積極的な外交を推進すべきである」とした。
衆参両院は、北朝鮮が2006年10月に核実験を行った際も全会一致で抗議決議を採択した。
今年4月の長距離弾道ミサイル発射に対しても非難決議を採択したが、共産、社民両党は同調しなかった。
(2009年5月27日10時28分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090527-OYT1T00313.htm
国連安保理 制裁の実効性をどう高めるか(5月27日付・読売社説)
北朝鮮の核実験に対する国連安全保障理事会の新決議が実効性の高いものとなるよう、
日本は安保理の議論を積極的に主導していくべきだ。
国連安保理は緊急会合で、今回の核実験が、2006年10月の核実験後に採択した制裁決議1718
への「明確な違反」にあたるとして、新たな決議の採択に向け作業を開始することで合意した。
日本は、制裁措置を強化する内容の決議案を準備する方針だ。
決議1718は、武器および大量破壊兵器関連物資、ぜいたく品の輸出禁止や、
北朝鮮の大量破壊兵器関連企業の資産凍結を、すべての加盟国に義務づけている。
北朝鮮に出入りする船舶などの貨物検査も各国に要請している。
新決議は、資産凍結対象の拡大やぜいたく品のリスト作成、
貨物検査の「要請」を義務に格上げすることが盛り込まれるかどうかが焦点となる。
資産凍結対象団体の選定作業は07年の北朝鮮の6か国協議復帰に伴って中断し、
先月の弾道ミサイル発射を受けて再開された。しかし、制裁に慎重な中国とロシアの意向を反映し、
資産凍結の対象は3団体にとどまっている。
今回の核実験では、同じ轍(てつ)を踏んではなるまい。
新たな制裁決議は、より効果的な内容にすることが大事だ。
ただ、新決議を採択しても、北朝鮮は公然と無視し、核開発とミサイル発射実験をエスカレートさせる
可能性が高い。
金融制裁の手段を持つ米国と、エネルギー支援を含め最大の援助国である中国が、
本気で阻止しようとしない限り、北朝鮮に核開発を断念させるのは至難だろう。
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北朝鮮の核ミサイルの脅威に直接さらされているのは日本だ。
米国や中国に対して北朝鮮に圧力を加えるよう、強く働きかけていく必要がある。
中国は従来、北朝鮮への制裁強化に慎重な理由として、自らが議長国を務める6か国協議の再開が
遠のくことを挙げてきた。安保理の現議長国であるロシアも中国と同一歩調を取ってきた。
だが、6か国協議が北朝鮮に核開発の時間稼ぎに利用されたのは紛れもない現実だ。
協議の再開に応じるだけで見返りを引き出そうとするのも、北朝鮮の常套(じょうとう)手段である。
この期に及んでの対話重視の姿勢は、北朝鮮に足元をみられるだけだろう。
新たな制裁決議を、北朝鮮に対し核廃棄を迫るための重要な土台にしなければならない。
(2009年5月27日01時27分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090526-OYT1T01262.htm
5月27日付 編集手帳
着物の帯は二重(ふたえ)か三重に巻くのが普通だが、
江戸のばくち打ちは三尺(1メートルほど)の短い帯を一重(ひとえ)に巻き、体の前で結んだという
◆後ろから帯をつかまれても腹の結び目を解けば体の自由が利き、逃げられる。
捕り手に囲まれたときの用心であるらしい。
ばくち打ちを主人公にした芝居を「三尺物」と呼ぶのは帯の長さに由来すると、
作家の半藤一利さんが「其角(きかく)俳句と江戸の春」(平凡社)に書き留めている
◆米国との交渉力を高める賽(さい)の目と、孤立を深めて自滅に至る賽の目と――
核実験を再度強行した北朝鮮は、イチかバチかの丁半勝負を繰り返してきた“ばくち打ち国家”である
◆北朝鮮の理解者である中露両国が捕り手の輪に加わるかどうかはまだ明らかでないが、
ほとほと愛想が尽きかけているのは確かだろう。重病説もささやかれて胴回りのほっそりした独裁者だが、
一重のつもりが二重三重に、今度ばかりは帯の長さを測り違えているのかも知れない
◆昔の人は諫(いさ)めた。「ばくちはやめときな。場で朽ちる、って言うぜ」と。
聞く耳を持たなければ遅かれ早かれ、〈鉄火場に朽ちる〉さだめである。
(2009年5月27日01時30分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20090526-OYT1T01253.htm
北朝鮮核実験「長崎・広島の3〜4倍の威力」 韓国外相
2009年5月26日18時45分
【ソウル=牧野愛博】韓国の柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相は26日、
北朝鮮による核実験の爆発規模について「長崎、広島(原爆)よりも3〜4倍大きい威力と理解している」
と語った。国会の外交通商統一委員会で答弁した。
長崎原爆はTNT火薬換算で約20キロトン、広島原爆は約15キロトンと推定されている。
ただ、李相憙(イ・サンヒ)国防相は25日の国会答弁で、北朝鮮による核実験の爆発規模は
5〜20キロトン程度になるとの考えを示しており、見解が食い違った格好だ。
両氏とも、25日に実験場付近で感知した地震波の大きさなどを根拠にしたとみられるが、
韓国の専門家らは「現地の地形や岩盤の硬さなどによっても数値は変わる」と指摘している。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260250.html
核実験 中国、批判声明を北朝鮮に直接伝達
2009年5月26日19時1分
【北京=坂尻顕吾】中国外務省の馬朝旭報道局長は26日の定例会見で、
北朝鮮による2回目の核実験実施について「断固として反対する」とした外務省声明について、
「核実験実施後に北朝鮮側に対して直接、中国側の立場を表明した」と語った。
日時や伝達経路は明らかにしなかった。
声明は北朝鮮を名指しし、情勢を悪化させる行動を避けるよう求めている。
これまで批判を避けてきた中国も、今回ばかりは厳しい態度を取らざるを得ないとのメッセージを、
北朝鮮側へ伝えたものとみられる。
また、会見では核実験実施前に北朝鮮側から事前通知があったかどうかを問われ、
馬局長は「中国側は北朝鮮を含む関係各国と絶え間なく連絡を取り合っている」と回答。
直接の言及は避けながら、事前通知があったことを暗に認めた。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260253.html
6者協議、中国の学者20人中6人「失敗」 中国紙報道
2009年5月26日19時41分
【北京=坂尻顕吾】中国の人民日報系の国際報道紙「環球時報」は26日、
政府系シンクタンクや名門大の専門家ら20人に北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の評価を尋ねたところ、
6人が「失敗」と答えたと伝えた。回答内容の詳細は伏せているが、20人のリストは実名で掲載した。
中国では、政府系シンクタンクのほか、北京大や清華大など名門大の教授らが政府の外交政策に
かかわることが多い。中国外務省は議長国として6者協議を続ける姿勢を崩していないが、
内部で異論がくすぶっている様子がうかがえる。
同紙によるとアンケートは3問で、北朝鮮が核実験を実施した25日に一斉に行われたという。
「6者協議は失敗だったかどうか」という質問のほか、「国際社会による北朝鮮へのさらなる
厳しい制裁を中国は支持すべきかどうか」も尋ね、これは支持と不支持が10人ずつに割れた。
「北朝鮮のカード(挑発行為)はまだあるかどうか」では、13人が「まだある」と答えた。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260296.html
北朝鮮核実験 米の専門家ら「半分は失敗」
2009年5月26日22時13分
【ワシントン=村山祐介】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は26日、
北朝鮮が25日に実施した核実験は「半分は失敗」しており、
「信頼性のある核兵器をつくる技術はないことを示した」との複数の米専門家の見方を伝えた。
同紙によると、北朝鮮・寧辺の核施設を定期的に訪れているヘッカー米スタンフォード大教授
(元ロスアラモス研究所長)は、爆発の規模をTNT火薬換算で2〜4キロトンと推定。
06年の実験時の2〜5倍に相当するという。
ポストル・マサチューセッツ工科大教授は、北朝鮮はその10〜20倍の規模を想定していたと推測。
「プルトニウムを完全な球状に圧縮する装置に問題があったようだ。
技術的には実験用兵器も確実につくることはできないだろう」との見方を示した。
米ハーバード大のジェフリー・ルイス博士も
「兵器級の装置をつくろうとしたが、まだ十分にできなかったと考えるのが自然」と指摘した。
一方、北朝鮮問題に長く携わってきた元米情報当局者は「(技術が)前進していることは間違いない」とみる。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260298.html
北朝鮮、非難に反論 「安保理が我が国の主権侵害」
2009年5月26日23時24分
【ジュネーブ=前川浩之】国連欧州本部で開催中のジュネーブ軍縮会議で26日、
北朝鮮の核実験を非難する日本や韓国などの代表に、北朝鮮政府代表が反論。
「国連安保理が我が国の主権侵害をやめないので、核実験を含む追加の自衛的措置を取らざるを得なかった」
と述べた。
核実験への非難は日韓のほか、ロシアやオーストラリア、ハンガリー、ブラジルなどから相次いだ。
これに対し北朝鮮は、4月のミサイル発射を非難した国連安保理議長声明を「不公正」とし、
「安保理側に望ましい動きがないので(核実験を)実行した」と主張。
今後も「国益と主権を守るため、朝鮮半島の平和のために必要な措置を取り続ける」とした。
http://www.asahi.com/international/update/0526/TKY200905260368.html
北朝鮮、短距離ミサイル1発を発射 核実験後計5発に
2009年5月27日9時1分
【ソウル=牧野愛博】北朝鮮は26日午後9時ごろ、東部の咸鏡南道咸興(ハムギョンナムドハムン)市
の南方の地点から日本海に向けて短距離の地対艦ミサイル1発を発射した。
韓国政府関係者が明らかにした。北朝鮮は同日午後にも同市付近から短距離ミサイル2発を発射した。
同関係者によれば、西側の黄海沿岸地域でも短距離ミサイルを発射する兆候があるという。
軍事関係筋によれば、北朝鮮は核実験をした25日にも、短距離ミサイル2発を発射。
当初、同日には計3発を発射したとみられていたが、午後5時ごろに江原道元山(カンウォンドウォンサン)市
付近で発射したとみられた1発がレーダーの誤探知とわかったという。
北朝鮮が核実験後に発射した短距離ミサイルは計5発になった。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270021.html
対北朝鮮決議案、週内採択めざし協議 常任理事国と日韓
2009年5月27日10時31分
【ニューヨーク=松下佳世】北朝鮮による地下核実験をめぐり、
国連安全保障理事会の常任理事国5カ国と日本、韓国の国連大使は26日、新決議案を非公式に協議した。
追加制裁を含む強い決議を求める日米を中心に、各国が意見を出したがこの日は合意には至らず、
協議は27日以降に持ち越された。
各国は週内の決議採択を目指しているが、ライス米国連大使は「まだしばらく時間がかかる」と語った。
安保理は前日の緊急会合で北朝鮮を非難し、新決議採択を目指すことで合意した。
この日は決議案の内容について各国が口頭で意見を出し合った模様だ。
外交筋によると、日米が新決議案の要素として検討しているのは、前回の核実験が行われた06年に
採択された決議に定めた制裁の強化。中でも、前決議では加盟国の自主性に任せる表現にとどまった、
北朝鮮に出入りする貨物検査の義務化を目指しているという。
だが、貨物検査をめぐっては中国が、公海上の船舶の停止など強制的な措置を伴う臨検に反発しており、
全面的な義務化で合意できるかは不透明だ。
ライス大使は協議後、「慎重な考慮が必要な複雑な問題がある」と語った。
このほか、核・ミサイル関連物資などの禁輸品目の拡大、
資産凍結の対象となる個人・団体の追加なども選択肢に挙がっている。
高須幸雄大使は記者団に「決議の強さは、追加措置の数よりもどれだけ実効性があるかで決まる」
と語り、項目を絞って中国などとの交渉に臨む考えを示した。
安保理議長国・ロシアのチュルキン国連大使は「強い決議を支持する用意がある」と話した。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270055.html
「核実験は一大壮挙だ」 北朝鮮が成功祝う市民大会
2009年5月27日10時34分
【ソウル=牧野愛博】北朝鮮は26日、平壌体育館で地下核実験の成功を祝う市民大会を開いた。
朝鮮中央通信などが伝えた。最高人民会議の崔泰福(チェ・テボク)議長が演説し、
「今回の核実験は国と民族の尊厳と自主権を固守するための一大壮挙だ」と強調した。
日米韓3カ国の動きについて「(北朝鮮に対する)敵対視政策によって情勢が緊張している」と批判した。
金正日(キム・ジョンイル)総書記は大会に出席しなかった。
北朝鮮は25日の核実験以後も連日、オバマ米政権を批判している。
27日付の内閣機関紙「民主朝鮮」は論評で「米国が(北朝鮮を)敵対視する体質を変化させなければ、
何も変わらない」と改めて主張。同日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」も
「朝鮮半島は、米国による核と核戦争の脅威が最も大きな地域だ」とした。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270064.html
安保理決議―強固な結束あってこそ
北朝鮮の2度目の核実験を受けて、世界の目は国連安全保障理事会がどう対応するかに注がれている。
06年の初の核実験をめぐる決議は結果的に失敗に終わった。安保理の存在自体が問われかねない
深刻な事態だ。国際社会として一致した強い意思を北朝鮮に突きつけなくてはならない。
安保理の緊急会合では、新たな決議をつくることで一致した。
オバマ米大統領は麻生首相、李明博韓国大統領との電話協議で「強い決議が必要だ」と述べ、
合意づくりに向けて3カ国が協力していくことを確認した。
3年前の決議は、二つの点で画期的だった。北朝鮮に対する初の決議であり、
大量破壊兵器の開発につながる資金や物資の移動を止めるなどの制裁措置を加えたことだ。
だが残念ながら、制裁の履行は加盟国の判断に委ねられ、現実にはほとんど機能しなかった。
いきなりの制裁には北朝鮮の暴発を招きかねないというためらいがあったし、
制裁する側の結束を保つために強制色を弱める必要もあったからだろう。
実際、北朝鮮をめぐる各国の思惑にはかなりの違いがある。
北朝鮮の核保有は日米韓にとって深刻な脅威だが、中国やロシアにとっても受け入れられる現実ではない。
北朝鮮が開放的な政策への転換をとげることが好ましいというのも両国の本音に違いない。
ただし、朝鮮半島の混乱が自国に波及するような事態は避けたい。
だから、北朝鮮にあまり強い圧力をかけることには慎重だ。
こうした違いは、先月の弾道ミサイルの発射実験をめぐって、安保理決議とするか、
議長声明にとどめるか、という形でも表面化した。
だが今回、北朝鮮は核とミサイルで国際社会への脅しを強め、「核保有国」への野心を一段とあらわにした。
いまこそ各国は違いを乗り越え、核放棄を厳しく迫らなければならない。
>291
どんな制裁を盛り込むかが注目されているが、大事なのは決議の実効性であり、それを支える加盟国の結束だ。
その点で、中国の重要性を改めて指摘したい。
北朝鮮の核問題で地域の緊張がこれ以上高まるのは中国にとっても好ましくないだろうし、
核不拡散や平和に対して大国としての責任があることも自覚すべきである。
日本は決議の草案づくりに参画する。ほかにもすべきことがある。
拉致問題を含めて北朝鮮が政策を改めれば国交を正常化し、経済支援をする用意が日本にはある。
それをもっと強く訴えて国際社会の結束を促すことだ。
決議が万能薬でないことは、中東和平やイラン問題を見れば明らかだ。
だが、今ここでいかに実効性ある内容を決議に盛り込めるか、安保理としての正念場を迎えている。
2009年5月27日(水)付
http://www.asahi.com/paper/editorial20090527.html
【盧前大統領死亡】警護要員の“証言”はウソだらけ
2009.5.27 11:32
【ソウル=水沼啓子】韓国紙、朝鮮日報は27日、盧武鉉前大統領が23日早朝、
自宅裏の山から飛び降り自殺した際、目撃したと説明していた警護要員が実際には現場にいなかったと報じた。
韓国メディアは前大統領の自殺直後、関係者の話として、前大統領が登山に同行した警護要員を
押しのけるようにして投身自殺を図ったとか、前大統領と警護要員のやりとりなどを報じていたが、
こうした報道が事実でないことがわかった。
朝鮮日報によると、警察当局は「自殺した当時、一緒にいたが制止する余裕がなかった、
と(警護要員が)述べたのは事実と違っていた」と明らかにした。
この警護要員は前大統領が死亡した直後に
「前大統領と一緒にいたが、ちょっと目を離したすきに身を投げた」と話していた。
ところが警護要員は25日には、前大統領の指示で、両親の位牌(いはい)のある近くの寺院の院長を
捜しに行っている間に、前大統領を見失ったと証言を変えた。
26日夜、警察当局がさらに追及したところ、警護要員は
「(前大統領の指示で寺院から戻ったきた後)、登山客がこちらに近づいてくる姿がみえたので、
登山客のところまで走って行き、『前大統領がおられるので、ほかのところに行きなさい』と案内して
戻ってきたら、前大統領が投身していた」と話し、これまでの証言を覆したという。
朝鮮日報は、「うそをついた理由ははっきりしないが、盧前大統領の自殺を防げなかったという
自責の念のためであろうと推定される」としている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905271137003-n1.htm
【北核実験】ロシア極東でも抗議集会
2009.5.27 12:41
北朝鮮の核実験に抗議する集会が27日、北朝鮮と国境を接するロシア極東沿海地方の中心都市
ウラジオストクの国立ウラジオストク経済・サービス大で行われ、約150人の学生や教職員らが
「日本海に平和を」「核兵器はいらない」などと訴えた。
ウラジオストクから北朝鮮国境までは約100キロで、集会には「世界に平和を」などといった
プラカードが並んだ。観光学科の男子学生ビャチェスラフ・モスクビンさん(18)は
「自分たちも子どもたちも、今後も北朝鮮の隣人として生きていく。
隣人の存在を無視した危険な核実験には断固反対だ」と主張した。
同大では2006年10月に北朝鮮が核実験を行った際にも学生の抗議集会が行われた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090527/erp0905271243003-n1.htm
【北核実験】相次ぐミサイル発射 河村官房長官が強く非難
2009.5.27 12:26
河村建夫官房長官は27日午前の記者会見で、北朝鮮が核実験後も短距離ミサイルを相次いで
発射していることについて
「国連安全保障理事会に対する挑戦だ。北朝鮮は安保理に謝罪を求めているが国際世論を見誤っている。
これを正しい方向に持っていかなければならない。国際社会の団結が必要だ」と強く非難した。
使用済み核燃料棒の再処理施設を再稼働させる動きがあることについては
「具体的な情報は得ていない」とした上で、
「北朝鮮が4月29日に『大陸間弾道ミサイルの発射実験を含めた自衛的措置を講ずる』と警告を出して
以来、核実験関連の動きに重点を置いた情報収集・分析をしており、想定の中に入っている」と述べた。
米国務省のケリー報道官が北朝鮮のテロ支援国家再指定を検討する考えを示したことには
「北朝鮮の核能力を高める動きを止めるのに効果的な役割を果たすという前提があるなら、
大いに歓迎したい。われわれと考え方を共有するものなら一体となってやっていくことはあり得る」
と述べた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090527/plc0905271229005-n1.htm
【鳩山会見詳報】(1)友愛外交は「価値観の違う国同士が認めあえるようになること」(26日午後)
2009.5.26 18:58
民主党の鳩山由紀夫代表は26日午後、東京・永田町の党本部で行った定例記者会見で、
自らの唱える「友愛外交」が核実験を強行した北朝鮮に対して通じるかを問われ、
「価値観の異なる国同士がどのようにして認めあえるようになるかということ」
「敵視しあっていた独仏の間でもEUが出来上がった」と述べた。記者会見の詳報は以下の通り。
【北核実験】
「最初に一言だけ申し上げておきます。それは言うまでもなく、北朝鮮の核実験再開に関してで
あります。大変に遺憾なことが起きたわけでございますが、本日、衆院本会議場で、私どもは抗議の
決議をまとめたわけでございます。国連の安保理の決議1718に続いて、新たな決議案を今、
作る段階だとうかがっております。当然のことながら、厳しい決議を目指して頑張っていただかなきゃ
なりませんが、そのなかでは、日本がアメリカあるいは韓国といかに協力をしていくかということが
一番大きい話でありますけれども、そのなかでロシア、特に中国の対応というものが一番重要ではないか
と思っております。いかに中国あるいはロシアもそうですが、この2カ国を日米韓でリードをしながら
理解を示してまとめていくかと。まさに日本のリーダーシップも求められていくところではないかと。
そのように考えております。私からは、きょうはこの1点だけ申し上げておきます」
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/090526/lcl0905261859003-n1.htm
【鳩山会見詳報】(2)完 「友愛外交でEUできた」(26日午後)
2009.5.26 19:13
−−民主党と政府で対北朝鮮政策の大きな違いはないようだが、違いはあるか。
民主党政権になったらどのような対北政策をとるか
「拉致、ミサイル、核といった北朝鮮に対する対応に関しまして、基本的なスタンスで大きく違う
ということはありません。私ども、拉致問題も大変、重要視しておりますから、拉致問題の解決という
ものに関しても、もっと政府が力を入れてもらわなければならないと思う意味においては、
その対応の仕方に若干の違いがあろうかとは思っておりますが、
基本的な北朝鮮に対する対応の仕方が根本的に大きく違うというものではありません」
>297
−−鳩山由起夫代表は、普天間飛行場の県外移設などが盛り込まれた民主党の「沖縄ビジョン」に
ついて維持すべきだと述べているが、次期衆院選のマニフェストに盛り込むのか。
安倍晋三元首相が昨日、「友愛外交が絶対に北朝鮮に通じないのは間違いない」と発言した。
友愛外交は北朝鮮に通用するか
(前略)
「それから、安倍元総理が友愛外交を否定されたのかもしれませんが、あの方には必ずしも友愛外交、
お分かりにならないかもしれません。決して友愛外交はなまっちょろい話ではありません。
価値観の異なる国同士というものがどのようにしたら、この世界の中で、お互いにその存在というものを
認め合えるような立場になり得るかということ。これは大変重要な、大きなテーマだと私は思います」
「確かに北朝鮮のように、何を行うか分からないような国に対して、簡単に、この、いわゆる、
たぶん、北風と太陽でいえば太陽戦略みたいなものを想定しておっしゃっているのかもしれませんが、
太陽的な発想だけで北朝鮮のマントを脱がすことは難しいかもしれません。
合わせて、北風との両面作戦というものが必要なのかもしれませんが、私は、だからといって、
価値の違う国同士が、これをお互いに認め合わないような外交というものを脱却しなければならない、
大変重要な局面に来ているのではないかと。そのように考えておりまして、友愛外交をこれからも、
もっと模索をしていくすることが、私は政府にとっても必要だと思っております」
(後略)
>298
−−麻生首相は昨夜、記者団から北朝鮮の核実験を国際社会が止められなかったのはどうしてかと
聞かれ、「私の答えられる限界を超えています」と答えた。麻生氏の回答の受け止めは。
また、鳩山氏は同じ問いにどう答えるか。
「これは今日まで、日本の政府が基本的に北朝鮮問題に対して蚊帳の外に置かれてしまっている
ということに起因していると思います。結果として蚊帳の外に置かれてしまっているものだから、
自分の力ではどうしようもない、という話になるのだと理解しています」
「本当の意味で日米の信頼関係があるとすれば、事前に、日本にも情報というものが伝わって
きていたはずであるのに、情報の伝達がないというような状況で、まさに先ほど申し上げたような
蚊帳の外に置かれてしまっていると。北朝鮮としてもアメリカと、あるいは中国、この2つの大国
というものを気にするけれども、日本という国をある決して、意味で無視するような対応しか最近、
とっていないわけであります」
「これが、なぜ、このような状況になったかということを、私どもは深刻にとらえなければならない
ことだと思っております。私どもとすれば、このような状況というものを展開させていくためにもですね、
先ほどから申し上げたように、アメリカとの関係はいうまでもありません。もっと信頼関係を深める
状況をつくらなきゃならないと同時に、中国に対して、やはり北朝鮮がある意味で、北朝鮮がその意味
では、ある意味で関係が深い国として、中国の存在というものがあるわけでありますから、
中国というものをどのようにうまく協力をして、活用をして、北朝鮮の扉を開かせるかということを
考えるべきではないかと。そのような努力が極めて稚拙というか、足りないのではないかと。
そのように思っています」
北朝鮮核実験:安保理 新決議、詰めの協議に
【ニューヨーク小倉孝保】北朝鮮の核実験実施をめぐり国連安全保障理事会の常任理事国5カ国と
日本、韓国の7カ国は26日午後(日本時間27日早朝)、国連本部で大使級会合を開き、
各国が新決議の内容について意見を出し合った。追加の制裁内容とそれを徹底するための措置が
焦点になっている模様。7カ国は27日にも詰めの協議に入り、週内の新決議採択を目指す。
高須幸雄大使は会合後、「各国が強い対応をとることでは一致している」と述べた。
また、日本の立場として「新決議はこれまでの決議に追加して何らかの具体的な行動をとるもの
でなくてはならない」と述べた。
各国の意見内容は明らかになっていないが、日米などは船舶の臨検、資産凍結対象企業の拡大などを
念頭に置いているとみられる。
西側外交筋によると、日米英仏は新決議に追加制裁項目が含まれるべきだとの姿勢を示しているが、
中露は「強い決議が必要」としているものの具体的に追加制裁を求めているかどうかはっきりしないという。
各国はこの日の会合内容を本国に持ち帰り、27日に新決議案作成のための具体的交渉に入る。
安保理各国は25日、新決議を作成することで合意した。
毎日新聞 2009年5月27日 11時31分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527k0000e030044000c.html
盧氏自殺:警護官「実は現場にいなかった」…供述翻す
【ソウル大澤文護】韓国各紙は27日、盧武鉉(ノムヒョン)前大統領が投身自殺した際、
そばにいたと説明していた警護官が「現場にいなかった」と供述を翻していると一斉に報じた。
自殺をめぐる警察の捜査に盧氏支持者から批判があがる可能性もあり、波紋を呼びそうだ。
警護官はこれまで、盧氏が自殺した23日は盧氏と一緒に行動し、
がけで目を離したすきに盧氏が飛び降りたと説明していた。
しかし、警護官の行動に不明確な点があり、警察当局は25、26両日に再聴取した。
供述によると、警護官は23日早朝、がけに到着した後、盧氏から、父母の位牌(いはい)が
安置されている寺院に行くよう命じられ、約250メートル離れた寺院を訪れた。
警護官は寺院から戻り、しばらく盧氏と一緒にいたが、ほかの登山客が登ってくるのに気付き、
登山客を別の場所に案内して再びがけに戻ると、盧氏の姿が見えなかったと話しているという。
各紙は、盧氏が自殺したことに疑問を提示していないが、警護官が当初異なる供述をしていた
理由について「警護対象から離れてはいけないという原則を守らなかったから」などと推測している。
毎日新聞 2009年5月27日 11時59分(最終更新 5月27日 12時41分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527k0000e030051000c.html
北朝鮮核実験:米国務長官、露外相と電話協議
【ワシントン草野和彦】クリントン米国務長官は26日、ロシアのラブロフ外相と電話で協議し、
北朝鮮の核実験に対する迅速で団結した対応の重要性を強調した。長官は25日、日本、中国、
韓国の各外相とも電話で協議しており、国連安保理の新決議の採択に向けた動きを活発化させている。
決議内容についてケリー国務省報道官は26日、
「北朝鮮が態度を変え、6カ国協議に戻るような国際的な圧力をかけることに取り組んでいる」と語った。
毎日新聞 2009年5月27日 12時22分(最終更新 5月27日 12時28分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527k0000e030056000c.html
北朝鮮核実験:日米韓国防相が対応協議 30日に
【ワシントン及川正也】AP通信によると、米国防総省は26日、シンガポールで開催される
アジア安全保障会議に合わせて日米韓3カ国の国防・防衛相会談を30日に開き、
北朝鮮の核実験と短距離ミサイル発射を受けた対応を協議することを明らかにした。
核実験の情報分析に基づく北朝鮮の核保有能力や防衛協力について意見交換するとみられる。
モレル報道官が26日、記者団に「会議では間違いなく、北朝鮮が示した(核開発の)進展が焦点に
なる」と語った。会談にはゲーツ米国防長官、浜田靖一防衛相、李相喜・韓国国防相が出席する。
毎日新聞 2009年5月27日 12時23分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527k0000e030057000c.html
北朝鮮:再処理施設、再稼働か…韓国紙報じる
【ソウル西脇真一】韓国紙、朝鮮日報は27日、北朝鮮寧辺(ニョンビョン)の核再処理施設が
稼働を再開したと報じた。政府消息筋の話として伝えた。米国の偵察衛星が施設から水蒸気が出ている
様子をとらえるなど、本格的な再稼働を示す動きがあるという。
再処理は、使用済み核燃料棒からプルトニウムを抽出する作業。
聯合ニュースも同日、使用済み核燃料棒貯蔵施設の門の開閉が4月中旬ごろ確認されたことなどを挙げ、
「再稼働の可能性が非常に高い」と伝えた。
北朝鮮外務省報道官は4月25日、
「実験原子力発電所から取り出した燃料棒を再処理する作業が始まった」と表明していた。
毎日新聞 2009年5月27日 12時29分(最終更新 5月27日 12時55分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527k0000e030059000c.html
北朝鮮核実験:「制裁より交渉で」豪元外相が講演
核拡散防止問題に取り組んでいるエバンズ元豪外相は27日、東京都内で講演し、
北朝鮮の核実験に関連し、「ミサイルに搭載できる核兵器能力を現時点で有しているか疑わしい」と述べた。
同国の非核化には「制裁でなく、6カ国協議など交渉窓口を開いておくことが大事」と強調した。
エバンズ氏は「北朝鮮の核能力と意図を見極める必要がある」として、交渉のほか、
大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)による封じ込め▽国連安保理での非難−−の有効性を説いた。
同氏は、日豪両政府が創設した核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)の共同議長。
ICNND日本NGO・市民連絡会の招きで来日。衆参両院議員の会合で講演した。【花岡洋二】
毎日新聞 2009年5月27日 12時32分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527k0000e030062000c.html
北朝鮮:韓国PSI参加 「宣戦布告」と人民軍が非難
【ソウル西脇真一】北朝鮮の朝鮮人民軍板門店代表部は27日、
韓国が米国主導の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への全面参加を表明したことについて、
「われわれに対する宣戦布告とみなす。いかなるささいな敵対行為も即時の強力な軍事的打撃で対応する」
などとする声明を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。
声明によると、米国と韓国の李明博(イミョンバク)政権が「朝鮮半島を戦争状態に追い込んだ」
と指摘。朝鮮戦争(1950〜53年)の休戦協定にこれ以上拘束されず、
米国と韓国の軍艦船と一般船舶の航海の安全を保証できない、と表明している。
毎日新聞 2009年5月27日 13時29分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527k0000e030077000c.html
【北核実験】北、包囲網に反発「直ちに強力な軍事的打撃で対応する」
2009.5.27 14:44
北朝鮮の朝鮮人民軍板門店代表部は27日、韓国が米国主導の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への
全面参加を26日に決めたことを「宣戦布告と見なす」と非難する声明を、朝鮮中央通信を通じ発表した。
核実験実施で今後予想される国際的な圧力包囲網へのけん制とみられる。
声明は、PSIに伴う北朝鮮船舶への臨検などは「わが国への容認できない自主権侵害と見なし、
直ちに強力な軍事的打撃で対応する」と表明。さらに朝鮮戦争休戦協定について
「もはや拘束されなくなり、わが革命武力は軍事的行動に移るだろう」とした上で、
黄海の南北境界水域での船舶の安全航行や、同水域で韓国領となっている五つの島の法的地位も
「保証できなくなる」と警告した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905271445005-n1.htm
北朝鮮・寧辺の再処理施設、再稼働の可能性
【ソウル=前田泰広】北朝鮮情勢に詳しい消息筋は27日、
「北朝鮮が4月末ごろ、寧辺(ヨンビョン)の再処理施設の稼働を再開した可能性が極めて高い」と明らかにした。
実際に再開されたとすれば、核施設の無能力化をうたった6か国協議の合意が完全に崩れ、
北朝鮮の非核化作業が振り出しに戻ることになる。
消息筋は「4月末から再処理関連施設から煙が継続して観測された。
5月中旬からは付近で、化学物質を運搬する車両も発見された」と述べた。
ただ、韓国メディアによると、再処理に伴い空気中に放出される放射性物質は、確認されていないという。
北朝鮮は4月25日、再処理着手を宣言していた。北朝鮮は8000本の使用済み核燃料棒を保有しており、
すべて再処理すると核爆弾1〜2個分に相当する6〜8キロのプルトニウムが得られるとされる。
(2009年5月27日12時58分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090527-OYT1T00436.htm
北朝鮮に追加金融制裁、米が検討
【ワシントン=矢田俊彦】ロイター通信は26日、米財務省が北朝鮮の核実験を受けて、
追加金融制裁の検討に入った、と報じた。
当局者によると、北朝鮮は国際金融機関と限定的な取引を続けており、米
財務省にはこれをやめさせるための「広範な権限」があるという。
同省は2005年にマカオの銀行にある北朝鮮関連口座の資金約2500万ドル(約24億円)を
資金洗浄などの疑いで凍結し、北朝鮮に打撃を与えた。
今回は、同様の措置をより幅広く適用し、北朝鮮に流入する資金を制限する狙いと見られる。
また、ケリー国務省報道官は26日の記者会見で、ブッシュ政権が昨年行った北朝鮮のテロ支援国指定
の解除について、「見直しの対象になるべきだ」と述べ、再指定に含みを持たせた。
◆安保理決議、武器禁輸も提案◆
【ニューヨーク=白川義和】国連安全保障理事会の5常任理事国に日韓を加えた7か国は26日、
国連本部で大使級会合を開き、北朝鮮の核実験に対する新たな安保理決議採択に向けた実質的な交渉を
開始した。
外交筋によると、米国は2006年の北朝鮮の核実験を受けて採択した安保理決議1718の強化策
として、北朝鮮を出入りする船舶や飛行機、車両の貨物検査の実施徹底を新決議に盛り込むことを提案した。
武器と武器関連物資の禁輸も制裁措置として提起した。
日米韓は決議案の内容を調整中で、この日は案の提示を見送った。
7か国は米国の提案などを基に27日に改めて会合を開く方針。
北朝鮮に融和的な中国やロシアも「明確で強い内容の決議」を求めるべきだとの点では一致しているが、
貨物検査の徹底には難色を示している模様だ。
(2009年5月27日14時37分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090527-OYT1T00443.htm
【民団】在日韓国人「韓国人だと言われる事は嫌いじゃないが違和感を覚える。在日と言われることに喜びを感じた」[05/27]
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1243409584/l50 <女性コラム> 在日と言われた喜び
「私もう、あなたを外国人だなんて思えないわ」というのは韓国留学中の妹が先日、
韓国の友人に言われた言葉である。
妹の留学歴はもう8年ほどで、大方の言葉は話せる(と姉は信じている)。
GWにも韓国に遊びに行ったが、一家の期待を一身に背負い通訳兼ガイドとして走り回されていた。
そんな妹だから、友人はきっと喜ぶと思い言ってくれたのだ。
しかし、妹は思わず「えー外国人だと思っててー」と返してしまったという。
うん、なんだかわかる気がする。いや、韓国人だと言われるのが嫌なわけではない。
ずっと韓国人だと思って生きてきた。
しかし、私も数年韓国に住んでみて、そこに生まれ育った人との違いは、正直思ったよりあると感じた。
だから先の言葉には違和感を覚える。
そういえば留学中のある日、当時よく面倒をみてくれていた韓国人の先輩に
「僕は君が在日だからよくしてあげたいと思っている」と言われたことがある。真意はわからない。
でも素直に嬉しかった。韓国人でも日本人でもなく、はっきり在日と言われたことが。
小さい頃は、なぜ日本に生まれたのに日本人でないのかと悩み、
大きくなってからは言葉を覚え胸を張って、韓国人といえるようになりたいと思った。
だけど、いつの間にか私の中には在日人という芯が確立されていたのだ。
留学していなければ気がつくのにもう少し時間がかかったかもしれないが、いつかきっと出会っていた。
在日人‐、当時ようやく落ち着くところを見つけたような気がした。
李慶姫(神奈川県・歯科医師)
(2009.5.27 民団新聞)
http://www.mindan.org/shinbun/news_bk_view.php?page=1&subpage=212&corner=8
北朝鮮、寧辺で核再処理開始か 韓国政府が分析
2009年5月27日13時15分
【ソウル=牧野愛博】北朝鮮・寧辺核施設で、使用済み燃料棒の再処理作業が始まった
可能性が高いことがわかった。韓国外交消息筋が27日、明らかにした。
北朝鮮は4月25日に作業開始を宣言していた。
同筋によれば、北朝鮮外務省が4月14日に核施設の復旧を宣言した後、
兵器用プルトニウムを抽出する再処理施設の付属施設とみられる工場から、
蒸気が継続して発生していることが確認された。使用済み燃料棒貯蔵施設の門が数回にわたって
開閉されたことや再処理用の化学物質の運搬車両も確認されたという。
韓国政府は、蒸気の発生は施設の復旧が完了し、試運転を続けてきた証拠と判断。
試運転開始から約1カ月が過ぎたことから、再処理を始めた可能性が高いと分析している。
ただ、再処理の際に発生する放射性ガス「クリプトン85」は検出できず、
再処理開始の最終判断はできていないという。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270142.html
北朝鮮「軍事対応も」 韓国のPSI参加に反発
2009年5月27日13時51分
【ソウル=牧野愛博】北朝鮮の朝鮮人民軍板門店代表部は27日、
韓国が「大量破壊兵器の拡散防止構想(PSI)」への全面参加を発表したことに
「宣戦布告とみなす」と反発、敵対行為があれば軍事攻撃も辞さないとする声明を発表した。
声明は、朝鮮戦争の休戦協定について「拘束を受けない」とも主張、
黄海上の米韓船舶などの航行の安全を保証できない、とした。朝鮮中央通信が伝えた。
声明は「わが船舶などに対する取り締まり行為を含む、どんなささいな敵対行為も容認できず、
ただちに強力な軍事打撃で対応する」と主張。「わが軍隊はこれ以上、休戦協定の拘束を受けない。
朝鮮半島は戦争状態に戻り、わが革命武力は軍事行動に移ることになる」とした。
声明はさらに、黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)付近にある延坪島など
5島周辺海域での一般船舶を含むすべての艦船について「航海の安全を担保できない」とも訴えた。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270176.html
【民団】政党の如何にかかわらず地方参政権付与に賛同する立候補者を集中的に支援する! 総選挙控え各地方研修会で再確認[05/27]
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1243412306/l50 「参政権」へ猛プッシュ 各地方研修会で再確認
◆総選挙控え
9月10日で任期満了となる日本衆議院の解散・総選挙の実施を控え、
今年を地方参政権獲得のための「勝負の年」とする民団は、14日からスタートした全国各地の
地方本部幹部研修会や地方協議会を通じて、政党の如何にかかわらず地方参政権付与に賛同する
立候補者を集中的に支援するとともに、各政党に対する働きかけをさらに強化することを再確認する。
同時に早期実現へ、婦人会、青年会を中心に日本の市民団体とも協力して各種集会・セミナーを
開くなど、継続して世論喚起に力を注ぐ。
政権交代の可能性をはらんだ「政権選択選挙」とされる今度の総選挙が地方参政権の早期実現を左右
する最大のヤマ場とする民団は、2009年度前半期全国地方団長・中央傘下団体長会議(4月21日)で
「地方参政権獲得運動本部」(本部長=鄭進中央本部団長)を先頭に運動を強化することを確認している。
5月に入り、山梨、北海道、群馬、大阪、東京など各地方本部研修会を通じて、当面の運動要領を
示達し、賛同候補に対する具体的な支援策を検討、婦人会、韓商など傘下団体と協力して支援を
徹底することにした。このための地方本部研修会は継続して各地で実施される。
九州地方協議会(13日、熊本県地方本部主管)、関東地方協議会(21日、長野県地方本部主管)、
東北地方協議会(21日、宮城県地方本部主管)でも、地方参政権獲得運動本部の呂健二本部長代行や
徐元?事務局長らが「地方参政権獲得運動と総選挙対策」について報告し、
早期実現に向け総力をあげて取り組むことを確認した。
【北核実験】北朝鮮の「宣戦布告」声明文の要旨
2009.5.27 17:29
北朝鮮の朝鮮中央通信が27日伝えた朝鮮人民軍板門店代表部の声明文の要旨は次の通り。
1、韓国の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)全面参加をわれわれに対する宣戦布告とみなす。
1、われわれの船舶に対する取り締まり、検査など、いかなるささいな敵対行為も、
わが共和国の自主権への容認できない侵害とみなし、即時に強力な軍事的打撃で対応する。
1、わが軍はこれ以上、休戦協定に拘束されない。
休戦協定が拘束力を失えば、朝鮮半島は直ちに戦争状態に戻り、わが革命武力は軍事的行動に移る。
1、黄海上の米韓軍艦および一般船舶の安全航海を担保できない。
(ソウル 水沼啓子)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905271732006-n1.htm
北朝鮮核実験:米からの通告、事後 政府高官、連絡の遅れ認める
米政府が、北朝鮮から通告を受けた25日の核実験について、
同盟国である日本に事前連絡しようとしたが、間に合わずに核実験の後になったことが分かった。
日本政府高官が明らかにした。
政府高官らによると、米政府は北朝鮮から核実験前の1時間以内に通告を受けたが、
米政府から日本政府に連絡があったのは、核実験による地震波が観測された25日午前9時55分
の直後だった。
政府は公式には「米国との関係」を理由に連絡の有無を明らかにしないが、
中曽根弘文外相は26日朝の会見で「(米国から)事前連絡はなかった」と明言。
しかし、同日夕の児玉和夫外務報道官の会見で「北朝鮮から通告はなかったとの趣旨だ」と修正し、
記者団から「外相の勘違いか」と追及される混乱もあった。
毎日新聞 2009年5月27日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090527ddm003030121000c.html
【毎日新聞】「日本は北朝鮮に1兆円の賠償金を払って国交正常化を」 岸井成格・毎日新聞特別編集委員★2[05/28]
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1243496011/l50 毎日・北九州フォーラム:岸井成格・毎日新聞特別編集委員が講演 /福岡
◇「世界と日本は転換期」
小倉北区のリーガロイヤルホテル小倉で27日に開かれた「第6回毎日・北九州フォーラム」
(北九州地域懇話会、毎日新聞社主催)。演題は「混迷政治から読み解く世界と日本」で、
毎日新聞の岸井成格(しげただ)特別編集委員(64)は、
聴衆約700人を前に現在の政局や世界の動きを熱く語った。【長谷川容子、太田誠一】
東京都出身の岸井氏は熊本支局を振り出しにワシントン特派員や政治部長、論説委員長などを経て
現職。国内外の政治や外交に詳しく、各界の著名人で組織する「新しい日本をつくる国民会議」
(通称・21世紀臨調)の運営委員やテレビのコメンテーターも務めている。
岸井氏はまず、世界が注視する北朝鮮の核実験に言及。
「北朝鮮の瀬戸際外交の本質は、核とミサイル開発のための時間稼ぎ。
世界は今まで、核やミサイル開発をやめるよう要請してきたが、すでに持ったとなると次元が異なる」
と指摘。目的は国威発揚や米国との直接交渉などが考えられるが、
日本に対して「目覚めさせることを意図している」と話した。
背景として岸井氏は「日本は北朝鮮と戦後処理をしていない。国交正常化して平和条約を結ぶと、
(賠償金として)経済協力の形で、韓国に出しただけは払わなければならない。現在の額では1兆円」
と説明した上で「日本を脅し『もうミサイルを撃たないでくれ』と言われて初めて交渉が成り立つと
いう考え方。これを知らないと出方を読み切れない」と訴えた。
>320
また、岸井氏は日本や世界の今を「大きな転換期」と言い「政権交代が起きたら、政界再編という
戦後政治の大きなページがめくられる」との見方を示した。解散総選挙の時期については
「根拠はないが、解散する時には『70の法則』がある。内閣支持率と自民党支持率を足して
最低限70なければ怖くて選挙はできないというもの。それを見ていてください」と締めくくった。
講演終了後、小倉南区の中埜(の)まゆみさん(52)は「難しいテーマだと思ったが、興味深く聞けました」。
夫の雅富さん(53)は「(岸井さんのように)政治の本質をよく知っている人がなぜ国を動かさない
のかと思う」と話した。
◇街づくり2団体、サイクルツアーをPR
講演に先立ち、自転車を活用した街づくり活動をしているNPO法人タウンモービルネットワーク
北九州と、サイクルシティ北九州推進委員会が活動報告をした。2団体は、11月1日にある
サイクリングイベント「サイクルツアー北九州inメディアドーム2009」についてPRした。
同ツアーは昨年始まり、今年で2回目。コースは市街地に設定し、タイムレース形式は取らない。
約140キロのロングコースから家族で気軽に楽しめる約5〜10キロまで、4コースを用意している。
ネットワークの植木和宏理事長は、環境問題の視点から活動を続けていることを説明。
続いて推進委の有働里美代表が「風景を楽しみながら風を感じてほしい」と参加を呼び掛けた。
問い合わせは、サイクルツアー実行委093・531・2424。【木村哲人】〔北九州版〕
毎日新聞 2009年5月28日 地方版
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20090528ddlk40040386000c.html
【在日/京都】ウトロ問題:不法占拠の在日コリアンの為に韓国政府が土地購入支援金…2法人化へ 支援金管理は韓国側[05/27]
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1243387767/l50 ウトロ問題 土地購入、2法人化へ 町内会方針 支援金管理は韓国側
在日韓国・朝鮮人が多く暮らす京都府宇治市伊勢田町ウトロ地区の土地問題で、
ウトロ町内会は26日、韓国政府から出る土地購入支援金の受け入れ先として設立予定の
公益法人について、町内会と韓国政府それぞれで法人をつくる方針を決めた。
2法人化することで、支援金はウトロ住民が関与しない韓国政府側の法人が管理。
一方、町内会側の法人は民間から得た募金や寄付を基に今後まちづくりを進めることになる。
町内会が同日夜開いた住民集会で決めた。韓国政府側の正式了承を得て手続きを進める。
同地区をめぐっては国と府、市が協議会を発足させ住環境改善策の検討を続けており、
今後の行政側の出方が注目される。
同地区の土地問題は2007年10月、住民が地区の東半分(約1万500平方メートル)を
5億円で購入する契約を、地権者の不動産会社と締結。韓国政府は同年12月に、
土地購入を支援するとして30億ウオン(当時約3億8000万円)の拠出を予算決定した。
町内会は、支援金を受け入れまちづくりを進める財団法人の設立を計画。
当初、役員を住民と韓国政府関係者で構成する方向だったが協議が難航し、
4月に同政府側から法人を別に分ける案が新たに示され、検討を続けていた。
韓国政府側が独自の法人を設立することで、町内会は地権者にすでに支払った約1億3000万円と
募金などを合わせた金額で土地を買い取ることになる。さらに、世界同時不況によるウォン安の影響も
あり、町内会が独自に購入しまちづくりの構想を描ける土地は、当初の見込みより減少する可能性もある。
Kyoto Shimbun 2009年5月27日(水)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009052700045&genre=C4&area=K00
贈答文化
朝鮮半島が、南も北もめまぐるしく動いている。
韓国は盧武鉉前大統領の自殺で揺れ動き、北朝鮮は地下核実験の強行で国際社会を揺すぶっている
▼盧武鉉氏が政権に就いた二〇〇三年に、ソウルで大統領官邸の広報担当幹部に話を聞く機会があった。
失礼は承知で、元大統領逮捕などカネ絡みの事件と縁が切れない政治風土について聞くと−
▼「政権が代わるたびに前政権の不正が暴かれるが規模は徐々に小さくなっている。
不正発覚も、過去は政権末期だったが盧武鉉政権では初期に発覚した。
良い消毒効果を生むと思いますよ」。苦笑いしつつ答えてくれた
▼背景には、贈答文化とでも呼べるほど、金品のやりとりが習慣化している社会状況があるようだ。
それだけに用心せねば、との心構えは感じられたのだが…。
盧武鉉氏も、家族までは消毒が徹底できなかったのだろうか
▼その盧武鉉氏が一昨年、平和構築で花道を飾ろうと、金正日総書記と行ったのが南北首脳会談だった。
開城工業団地拡大など経済協力面の「おみやげ」は快く受領された。でも核廃棄では進展なし。
後味の悪さが残った
▼金大中、盧武鉉と二代続いた「北風より太陽」政策は、国をあげての贈答作戦のようにも見えた。
それでも核のマントを脱がなかった金正日総書記に、国際社会はどう対処できるだろう。
「お返し」が期待できない贈答作戦に効果がないことだけは確かだ。
[京都新聞 2009年05月27日掲載]
http://www.kyoto-np.co.jp/info/bongo/20090527.html
韓国・朝鮮人等元BC級戦犯者特別給付金支給法案を衆院に提出
2008/05/29
民主党は29日午前、大畠章宏内閣委員会筆頭理事、泉健太同理事、佐々木隆博衆議院議員らが、
「特定連合国裁判被拘禁者等に対する特別給付金の支給に関する法律案
(通称:韓国・朝鮮人等元BC級戦犯者特別給付金支給法案)」(下記ダウンロード参照)
を衆議院に提出した。
法案提出後、泉健太議員が会見を行い、同法案の説明および策定の経緯を述べた。
初めに泉議員は、植民地下の朝鮮半島等において動員され、日本政府によって俘虜監視員等の業務に
従事させられたため、その業務内容に基いてBC級戦犯とされたにもかかわらず、サンフランシスコ
平和条約の規定により日本国籍を喪失したため恩給・援護法等の対象とならない方々
(韓国・朝鮮人等元BC級戦犯者)について、被った被害ならびに損害の深刻さにかんがみ、
その苦痛を慰藉するため見舞金を支給するものであるとの法案趣旨を説明した。
また泉議員は、戦後補償に関する日本と韓国の対立の中で扱われる問題ではなく、旧同胞として、
ともに戦い、労苦を味わった方々が補償の枠から外れていることを重く見たことから、
早期に着手することが必要であると強く認識し、法案の策定に至ったと経緯を語った。
http://www.dpj.or.jp/news/?num=13364
対馬でニセ一万円札 韓国人観光客も捜査対象
2009.5.29 01:33
長崎県対馬市のスーパーマーケットで、偽一万円札が使われ、長崎県警対馬北署が
偽造通貨行使容疑で捜査を始めていることが分かった。同署では、偽札が使われたとみられる
時間帯に韓国人観光客が多数押し寄せていたことから、韓国人観光客も対象に捜査を進めている。
偽一万円札が使われたのは、対馬市上対馬町大浦のスーパー「タケスエ」。
対馬北署によると、店員が24日午後3時半ごろ、レジを整理していたところ、
表面をカラーコピーし、裏面を白黒コピーした偽一万円札が1枚見つかり、110番通報したという。
店員は、事情聴取に、偽一万円札を受け取ったのは午後3時ごろで、店内は安売りセールで
込み合っていたため、相手の顔は覚えていないが、客の中には、島民のほか、韓国人観光客が
100人以上いた、と説明しているという。
同署は、当時、店内にいたとみられる島民から事情を聴くと同時に、税関や入管などと協力、
韓国人観光客を追跡捜査したが、全員、すでに出国しており、手がかりは見つからなかったという。
同署は、偽札は粗末なものだが、ほかのスーパーなどでも使われる可能性があるとみて
注意を呼びかけている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090529/crm0905290131004-n1.htm
【北核実験】「安保理決議は制裁的性格」ロシア外交筋
2009.5.27 19:02
タス通信によると、ロシア外務省筋は27日、北朝鮮の核実験を受け国連安全保障理事会で
検討されている新決議は北朝鮮に対する「制裁的性格を帯びたものになる」と述べた。
安保理議長国であり、北朝鮮との伝統的友好関係から厳しい制裁には慎重だったロシアが、
新決議での制裁盛り込みを容認する姿勢を示したことで、安保理の5常任理事国に日本、
韓国を加えた7カ国が目指す週内の新制裁決議採択に弾みがつくことになりそうだ。
その一方でロシア外務省筋は「神経戦を『熱い戦争』にしてはならない。自制が必要だ」
とも述べており、ロシアは日米などが主張する北朝鮮船舶への臨検義務化などの強硬措置には
引き続き慎重な態度を取るとみられる。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905271904007-n1.htm
【北核実験】「極東に最新迎撃ミサイル配備も」ロシア専門家
2009.5.27 19:22
【モスクワ=佐藤貴生】北朝鮮の核実験を受け、モスクワのシンクタンク「世界経済国際関係研究所」
のウラジーミル・エブセーエフ主任研究員は、北東アジアの軍事的緊張が高まった場合、
ロシアが最新型の地対空迎撃ミサイルS400を極東に配備するなどの対抗策を取る可能性がある、
との見方を示した。
エブセーエフ研究員はモスクワで26日開かれた公開討論会で、北の核技術は2006年の
核実験当時に比べて「かなり進歩した」とし、核ミサイル開発も相当の段階まで進んでいる可能性が
あると分析した。その上で、「ミサイルが想定された軌道を大きく外れるといった危険性を考えると、
ロシアを含むすべての周辺国が問題を抱えることになる」と述べた。
さらに、「核実験で、日米は日本海周辺で進めているミサイル防衛(MD)をさらに強化するだろう。
その場合、ロシアも(日本海沿岸の)沿海地方にS400を配備するといった対抗策を検討する
可能性がある」と語った。S400は「ロシア版MD」の主力をなす最新型ミサイルで、
米パトリオットミサイルを上回る射程を有するとされる。
現在はモスクワとサンクトペテルブルク近郊の2カ所に配備されている。
一方、朝鮮半島情勢を専門とするゲオルギー・トロラヤ氏は席上、「北朝鮮はいまや核保有国だと
考えるべきで、問題はこれまで通りに国際安全保障システムの枠外で扱うか、何らかの形で北との
合意を目指すかだ」と述べ、現在の核拡散防止体制が岐路に立たされているとの見方を示した。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905271924008-n1.htm
【北核実験】「明らかに違反」ロシア大統領も批判
2009.5.27 20:48
【モスクワ=佐藤貴生】北朝鮮の核実験について、ロシアのメドべージェフ大統領は27日、
韓国の李明博大統領と電話会談し、「北東アジアの緊張を高める行動であり、
国連安保理決議1718に明らかに違反している」との見解で一致した。
インタファクス通信などが伝えた。ロシアの大統領が今回の問題で北を批判したのは初めて。
両首脳は新たな対北決議案作成に積極的に加わることでも一致した。
中国と並んで、北を擁護する姿勢が目立っていたロシアが、
今回の核実験を受けて厳しい態度に変化する可能性もありそうだ。
李大統領は会談で、安保理の現議長国であるロシアの役割を高く評価し、
両首脳は6カ国協議の参加国と緊密に話し合いを続けることで合意した。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090527/kor0905272050009-n1.htm
【盧前大統領自殺】警護要員が離れた数分間に投身 警察当局発表
2009.5.28 00:50
【ソウル=水沼啓子】韓国の警察当局は27日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領が23日早朝に
自殺した経過を発表した。それによると、盧氏は韓国慶尚南道金海市郊外にある自宅近くの裏山に
登った際、同行の警護要員を使いに出し、1人になったわずか数分間のうちに岩の上から飛び降りた。
韓国メディアは自殺直後、関係者の話として、盧氏が登山に同行した警護要員を押しのけるようにして
投身自殺を図ったなどと報じていたが、事実ではないことがわかった。
警察発表によると、盧氏は自殺現場となった切り立った岩に着き、警護要員に「タバコはあるか」
などと話した後、近くの寺院へ行き僧侶がいるか確認するよう指示した。警護要員が数分後に
寺院から戻ってくると盧氏の姿が見当たらず、その後岩の下に倒れている盧氏を発見したという。
警護要員は盧氏の大統領就任当時から警護を担当、2008年の退任後も引き続き警護にあたっていた。
警察当局は当初、盧氏が飛び降りたとき、警護要員が一緒にいたと説明していた。
警備要員がうその報告をしたことについて、警察当局は「要人を守れなかったという衝撃と自責感、
不安など心理的圧迫によるもの」としている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905280051000-n1.htm
【北核実験】蒸気は確認できず 寧辺核施設、衛星写真で
2009.5.28 09:53
米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS)は27日、北朝鮮・寧辺の核施設を
26日に撮影した衛星写真を公開、使用済み核燃料棒再処理施設の排気筒から蒸気などが立ち上って
いる様子は確認できないとした。北朝鮮は再処理に着手したと4月25日に表明したが、
ISISは「いつ再処理が始まるのかを知るのは困難」としている。
写真は、再処理作業に必要な蒸気を製造する施設も写し出しているが、石炭を燃やす
同施設の煙突からも煙が立ち上っている様子は確認できず、稼働中なのかは判断できない。
また実験用黒鉛減速炉の周辺には、昨年6月に爆破された冷却塔の跡が残っているが、
冷却塔再建に向けた動きは見られないとしている。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905280954002-n1.htm
【北核実験】韓国軍の監視態勢「3」から「2」へ 緊張高まる
2009.5.28 12:01
韓国の国防省報道官は28日、韓国軍が全5段階ある北朝鮮情報の監視態勢を、
現在の第3段階から第2段階へ引き上げたことを明らかにした。
同日午前7時15分(日本時間同)に引き上げた。
報道官は「米軍と緊密に協力して、(北朝鮮への)監視と軍事準備態勢を維持する」と説明。
具体的な内容については「言えない」とした。
第2段階は、北朝鮮との軍事的緊張が高まった場合に適用され、
偵察機による情報収集や分析要員を増加させるなど、北朝鮮への監視態勢が強化される。
報道官によると、最近では北朝鮮が初めて核実験を行った2006年10月、
約2週間にわたって第2段階に引き上げられたことがある。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905281202004-n1.htm
【北核実験】実験で圧力は「下策」 中国紙、また北朝鮮批判
2009.5.28 13:24
中国国営通信、新華社系の時事週刊紙「国際先駆導報」は28日の評論記事で、
「朝鮮半島情勢で最大の危機は米韓の威嚇ではなく、北朝鮮の経済状況。
核実験によって(国際社会に)圧力をかけるのは下策(まずい策略)」と北朝鮮を批判した。
中国紙では共産党機関紙、人民日報傘下の「環球時報」も26日に北朝鮮非難の社説を掲載しており、
相次ぐ批判は北朝鮮に対する中国政府のいら立ちを示している。
国際先駆導報の評論は、北朝鮮が核実験などによって各国の注意をひきつけ、
対話を再開させようと狙っているが、6カ国協議の約束違反を繰り返した結果、
他の関係国に「自信と辛抱」を失わせ、逆の結果になっていると指摘している。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905281327005-n1.htm
【北核実験】米国務副長官、週明けにも日韓中歴訪へ 北への対応協議
2009.5.28 16:50
核実験を強行した北朝鮮への今後の対応を協議するため、スタインバーグ米国務副長官が
週明けにも日本、韓国、中国を歴訪する方向で各国政府と最終調整していることが分かった。
複数の米朝関係筋が28日明らかにした。
閣僚級であるスタインバーグ副長官の訪日は就任後初めて。藪中三十二外務事務次官らと会談する。
新たな北朝鮮制裁決議案をめぐる国連安全保障理事会での協議を踏まえ、
6カ国協議参加国の連携を強化、北朝鮮に強いメッセージを送る狙いだ。ロシア訪問も検討されている。
日米韓の3カ国はこれに先立ち、30日にシンガポールで防衛相会談を開く予定。
国連安保理の協議結果を受け、6カ国協議メンバー国間の外交が活発化する見込みだ。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905281652006-n1.htm
盧前大統領国民葬で金大中元大統領の追悼の辞を政府が拒否
2009.5.28 17:09
29日に行われる盧武鉉前韓国大統領の国民葬で、遺族らの依頼を受け金大中元大統領が
追悼の辞を述べる計画だったが政府が拒否、金氏と盧氏側が李明博政権への反発を強めている。
盧氏は金氏が創設した民主党の公認候補として2002年の大統領選で当選した。
盧氏の側近で大統領報道官を務めた千皓宣氏によると、
政府は金氏が悼辞を述べることは「(政治的な)不均衡」が生じるなどとして反対した。
盧氏への同情的な雰囲気が反政府行動に転換することを懸念する李政権は、
国民の目が集中する国民葬で金氏が政権に批判的な発言をするのではないかと心配した可能性がある。
金氏は28日、ソウル駅広場に設けられた盧氏の弔問所を訪れ、
「民主主義は危機に直面している」と李政権を激しく非難した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905281709007-n1.htm
【北核実験】楊外相と会談のケリー氏「中国が制裁に同意」
2009.5.28 17:18
米上院のケリー外交委員長は28日、中国の楊ケツチ外相との会談後、北朝鮮の核実験に対する
国連制裁に関連して「北朝鮮の行動は間違っており、何らかの結果を出すことが必要だということに
楊外相は同意した」と述べ、中国側が制裁の必要性を認めたとの認識を示した。
北京市内のホテルで記者団に語った。
ケリー氏によると、楊外相は国連安全保障理事会で制裁決議案が採択されれば、
中国として制裁の実施を支持することを明らかにした。
ただ、どのような制裁が適当かについて具体的には示さなかったという。
また、ケリー氏は「中国が重要な役割を果たし、われわれを助けてくれることを望んでいる」
とも語り、中国による北朝鮮への影響力の発揮に強い期待を示した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905281719008-n1.htm
【北核実験】「北は報いを受ける」 日韓の防衛を再確認 米国務長官
2009.5.28 17:49
クリントン米国務長官は27日の記者会見で、北朝鮮の核実験やミサイル発射など一連の行動に
ついて「6カ国協議の合意を無視し、近隣国への挑発的で攻撃的な態度をとっているが、
そのような行動は報いを受ける」と警告した。
また、北朝鮮が韓国の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)全面参加に対し「宣戦布告とみなす」
との声明を出したことに関しては「米国が韓国と日本の防衛に関する責務を負い、
常にそれを果たす意思があることを強調したい」と述べた。(ワシントン 有元隆志)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905281751009-n1.htm
【北核実験】米韓連合軍が監視態勢を強化 黄海で緊張高まる
2009.5.28 19:50
【ソウル=水沼啓子】北朝鮮が2回目の核実験や短距離ミサイルの発射に加えて
韓国との軍事衝突も辞さないとする姿勢を示したことを受けて、米韓連合軍司令部は28日、
北朝鮮情報の監視態勢を上から2番目のレベル2に1段階引き上げた。
これにより偵察機による情報収集や分析要員の増員など北朝鮮を監視する態勢が強化され、
南北間の緊張が高まっている。
韓国国防省報道官によると、28日午前7時15分に引き上げた。
監視レベルは5段階で、レベル2は軍事的緊張が高まった場合に適用される。
北朝鮮が1回目の核実験を実施した2006年10月以来のことで、今回で5回目となる。
いちばん高い「1」はこれまで発令されたことがない。
報道官は「北朝鮮の挑発を抑止するため、軍事的な態勢に万全を期している。
挑発的な行為は決して容認できないことであり、断固として強力に対応する」と述べた。
この措置に先立ち、韓国国防省は25日、北朝鮮の核実験実施が明らかになった直後、
全軍に警戒態勢を強化し、軍事境界線や黄海上での北朝鮮による軍事的挑発に備えるように指示を出している。
一方、北朝鮮は27日、韓国が大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への正式参加を決めたことを
「宣戦布告と見なす」とし軍事衝突の可能性を示唆する声明を発表した。
とくに、声明では黄海上にある韓国領の延坪島など5島の法的地位や周辺海域での米韓艦船などの
安全な航海を担保できないと警告した。
北朝鮮は今年1月から、1953年に設定された黄海上の軍事境界線「北方限界線(NLL)」を
認めないという立場を強調。
北朝鮮が海岸部に配備している火砲の訓練回数が増加するなど、黄海上での緊張が高まっていた。
将軍様激ヤセに「胸が痛んだ」 韓国の脱北者再教育施設ルポ
2009.5.28 20:24
【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮からの脱北者たちに対する再教育施設である韓国政府・統一省傘下の
「ハナウォン」(ソウル近郊の安城市)で研修している脱北者たちは28日、
最近の金正日総書記の激ヤセぶりについて「将軍様が急に年をとられたのに大変、驚いた」
「いずれにしろ国のアボジ(父)だったから、やせて老けた写真を見て胸が痛んだ」などと
一様に驚きを語っていた。
また、北朝鮮の強硬策で南北緊張が高まっていることに関連し
「南北が戦争すればどちらが勝つと思うか」との質問に対しては
「みんな生活に苦労しているので一か八か戦争にでもなった方がいいといった声がある」
「戦争になれば北の兵士たちはみんな脱走するだろう」などといい「韓国が勝つ」と述べていた。
「ハナウォン」ではこの日、取材に訪れた外国記者団に対し最近、
韓国に渡ってきた脱北女性4人がインタビューに応じた。
彼女らの一部は金総書記について公式の場での“口ぐせ”だろうか「将軍様」という言い方をしていた。
「北では気心の知れた間では金総書記への不満を語ることはあるが、表向き批判がましいことはいえない」
といい、「将軍さまは人民のためによくやっているが下の幹部たちが悪い」とか、
「幹部たちは(金総書記の)現地指導ではいい話だけをするので、将軍様は本当のことを知らないのだ」
などといった声も。
「2012年強盛大国」のスローガンについては、
「これまで目標が実現したことはほとんどないので人びとは信じていない」と述べた。
「ハナウォン」の担当者は脱北女性たちの発言について
「あくまで個人的な体験や発言なので北の全体状況を物語るものではない」と注釈を付けていた。
【北核実験】「朝鮮戦争の休戦協定は有効」在韓国連軍司令部
2009.5.28 21:50
在韓国連軍司令部は28日、北朝鮮の朝鮮人民軍板門店代表部が27日の声明で、
韓国の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)全面参加を「朝鮮戦争休戦協定の否定だ」と非難したことに
ついて、報道資料を通じ「協定は北朝鮮を含むすべての署名当事国にとって現在も有効で拘束力がある」
と表明した。
同司令部は、協定が半世紀以上にわたり朝鮮半島の休戦状態の法的根拠となり
「地域の安定に大きく寄与してきた」と指摘。韓国外交通商省報道官も、
北朝鮮側の主張は「全く根拠のないものだ」と強調。
北朝鮮に対し核・ミサイル開発を中断し、問題解決に努力するよう求めた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905282151014-n1.htm
アムネスティ報告「北朝鮮は10年来で最悪の食糧不足」
2009.5.28 23:28
国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は28日発表の年次報告で、
北朝鮮について、1990年代後半から約10年間で「最悪の食糧不足」に陥ったとした上で、
「同国政府は最低限の食糧を確保せずにいる」と批判した。
世界食糧計画(WFP)などの情報を基にした報告によると、
北朝鮮は食糧生産が急激に下落したのに加え、食品の輸入も減少。
このため全国の4分の3の家庭で食糧摂取量が減った。
特にタンパク質の豊富な食品が食べられず、穀物と野菜でしのいでいる。
飢えをしのごうと野草などを食べ、胃腸に問題を起こすケースも多いという。
また、食糧不足の情報が全国に広がるのを防ぐため長距離電話が不通になっているという。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090528/kor0905282329017-n1.htm
【北核実験】北朝鮮は6カ国復帰を 米中が一致
2009.5.29 00:49
ペロシ米下院議長は28日、北京市内のホテルで記者団に対し、
27日の中国の胡錦濤国家主席、温家宝首相らとの会談で北朝鮮の核実験をめぐり意見交換し、
北朝鮮を6カ国協議に復帰させることが重要だとの認識で一致したと明らかにした。
一連の会談では、北朝鮮は核実験やミサイル発射などの行動をやめなければならないとの考えでも
一致したという。
ペロシ氏は会談で、中国の人権問題に関連し「(チベット仏教最高指導者の)ダライ・ラマ14世側
との対話を行うべきだ」と求めたと強調したが、中国側の反応は明らかにしなかった。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905290051000-n1.htm
韓国、盧武鉉前大統領を国民葬 未明から多数の市民追悼
2009.5.29 08:34
韓国の盧武鉉前大統領の国民葬が29日午前、ソウル中心部にある朝鮮王朝時代の王宮、
景福宮で行われる。李明博大統領や政府高官、各界代表、外交使節ら計3000人近くが参列。
警察が厳戒態勢を敷く中、会場周辺には未明から多数の市民が集まり、前大統領を追悼した。
韓国では不正資金疑惑の捜査中に自殺した前大統領への同情論が強く、李政権は、
米国産牛肉問題を契機に大規模な反政府集会・デモが起きた昨年のような事態の再発を警戒。
国民葬をきっかけに保革両勢力の対立激化も懸念されている。
国民葬では韓昇洙首相と、盧政権で首相を務めた韓明淑氏が追悼の辞を朗読。
午後には市民の見送りを受けながら葬列がソウル市庁舎前の広場からソウル駅まで行進する。
遺体は火葬され、夜には前大統領の故郷で自宅のある韓国南部の慶尚南道金海市郊外の集落に戻る予定。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905290835002-n1.htm
【北核実験】6カ国協議失敗と元国防米長官 「軍事作戦」に言及
2009.5.29 08:45
ペリー元米国防長官は28日、ワシントンで講演し、国際社会が北朝鮮の核再実験を防げなかった
ことについて「6カ国協議は失敗した」と述べ、同協議の枠組みに戻るべきではないと語った。
核兵器の全廃を訴えるペリー氏は、北朝鮮のさらなる核実験を食い止めるには
「意味のある強制力を伴った外交」が必要だと強調。中国の協力を得た北朝鮮指導部への
資金遮断など実効的な経済制裁に加え、軍事作戦も視野に入れる必要があると指摘した。
また真の脅威は北朝鮮による核攻撃ではなく、核兵器や核物質の拡散だと言明。
北朝鮮やイランの動きを放置すれば、同様に核開発に着手する国がほかにも出てくると警告した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090529/amr0905290846002-n1.htm
【北核実験】「中国が貝になった」日本政府「今度こそ制裁?」
2009.5.29 01:30
北朝鮮の核実験をめぐり、国際社会による制裁の成否のカギを握る中国が「沈黙」を続けている。
日本政府は、国連安全保障理事会の決議内容などで中国との協調を図るため、
麻生太郎首相と中国首脳との電話会談を申し入れているが、回答はない。
政府内には「北朝鮮をかばい続けてきた中国も、今回は困っている」(外務省幹部)との観測や、
中国が対北経済・金融制裁へとかじを切るのではないかとの期待感も出てきた。
「中国は今、貝になっている。中国要人ともなかなか会えないし、会っても中身のある話にならない。
中国側からは、どうするつもりか何も伝わってこない」
政府筋はこう明かす。中国は現在、必死に世界各国の対北朝鮮への対応方針を情報収集・分析している
ところだとの見立てだ。電話首脳会談に関しては、日本だけでなく他の国ともやっていないという。
核実験当日の25日、中曽根弘文外相がハノイで中国の楊ケツチ外相と会談した際も、
楊氏は「日本の立場に真剣に耳を傾け、引き続き日中間で協議したい」と述べるだけで
「何も言えないという印象」(日中外交筋)とされる。
中国と北朝鮮は表向き「血の友(ゆう)誼(ぎ)」と呼ばれる同盟関係にある。
4月の長距離弾道ミサイル発射の際も、中国は国連安保理決議に反対し、
法的拘束力のない議長声明での対北非難に落ち着いた。
ただ、その同盟関係は微妙で、
「中国は議長国を務める6カ国協議からの脱退を宣言され、反対していた核実験も強行されて
メンツをつぶされ、ミサイル発射時とは比べものにならないほど怒っている」(同)。
ミサイル発射のときは、北が「人工衛星」を主張したため、中国は「北朝鮮はああ言っていることだし」
とかばうことができた。だが、今回は核実験成功を祝う大会まで開催しており、正当化しようがない。
また、国際社会でともに孤立してまで北をかばうメリットもない。
【北核実験】露外相「制裁話し合う」中曽根外相と電話会談
2009.5.28 23:05
中曽根弘文外相は28日午後、ロシアのラブロフ外相と電話会談した。
北朝鮮の核実験に対する国連安全保障理事会の新たな決議に関し、ラブロフ氏は
「具体的な制裁について話し合う用意がある」と述べ、制裁盛り込みに前向きな姿勢を示した。
同時にラブロフ氏は、ロシアが5月の安保理議長国であることを踏まえ「国連安保理としては、
受け入れられない北朝鮮の行為について強く明確なメッセージを出す必要がある」と強調した。
中曽根氏は「追加制裁を含む強い内容の決議を迅速に採択し、国際社会の意思を示すべきだ」と主張。
これを受け両外相は、強力な決議の早期採択に向け、安保理の場で協力していくことで一致した。
会談は中曽根氏から呼び掛けた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090528/plc0905282306027-n1.htm
【北核実験】新決議で中国説得に期待 日英首相が電話会談
2009.5.29 00:44
麻生太郎首相は28日夜、ブラウン英首相と電話で会談し、北朝鮮の再核実験を受けた
国連安全保障理事会の新決議の早期採択に向け連携を強化する方針を確認した。
麻生首相は「北朝鮮への影響力が大きい中国の働き掛けが重要だ」として、中国説得に期待を示した。
また、地球温暖化対策に関し、京都議定書に続く国際枠組みづくりで協力することで一致。
温室効果ガス排出削減の中期目標について麻生首相は「省エネ大国として恥ずかしくない目標を出したい」
と強調した。
一方、ブラウン首相は、ミャンマー軍事政権による拘束が続く民主化運動指導者
アウン・サン・スー・チーさんの釈放に向けた日本の外交努力を要請した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090529/plc0905290045000-n1.htm
【北核実験】決議案、大筋合意までなお時間 国連安保理
2009.5.29 09:42
【ニューヨーク=松尾理也】北朝鮮による2度目の核実験実施をめぐり制裁決議の採択をめざしている
国連安全保障理事会は28日、5常任理事国(米英仏中露)と日本、韓国の7カ国による大使級会合を
開き、決議案での合意に向けて討議を行った。臨検(貨物検査)の義務化などが検討されている
制裁内容を中心に、「態度を明確にしていない国があり、しばらく時間がかかる」(高須幸雄国連大使)
状況で、最終的な決議採択は来週前半にずれ込む見通しになった。
国連外交筋によると、中露を含め、この日の会合に出席したすべての国が北朝鮮に対する制裁を
盛り込んだ新決議の必要性では一致しており、問題は具体的にどれほど強い制裁内容を盛り込むかに
移っている。
このうち、焦点の一つとなっている北朝鮮船舶の公海上での臨検をめぐっては、
「一般市民の生活に影響が出る物資の禁輸措置よりも、軍事物資に限定した制裁効果が見込める」
として支持する意見が出る一方、北朝鮮の「暴発」を懸念する中国は慎重な姿勢を取っている。
外交筋によると、中国代表部はまだ本国政府からの最終的な指示を受け取っていないもようだ。
中国の張業遂国連大使は会合後、「中国はすべての選択肢を考慮している」と短く述べた。
7カ国は29日にも大使級会合を再開し、決議案での大筋合意をめざすが、
現在のところめどは立っておらず、その他の非常任理事国への提示を経た決議採択は来週にずれ込む
との観測が有力になっている。
この日の議論のたたき台になった決議案草案では、安保理は軍事的措置について定めた
国連憲章第7章の下で行動すると述べた上で、北朝鮮の核実験を「最大限の表現で非難する」と表明。
さらに、2006年の北朝鮮の核実験を受けて安保理が採択した決議1718と同様、
北朝鮮が「拉致問題を含む人道上の懸念」に対応するよう促す表現が含まれている。
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090529/erp0905290942002-n1.htm
【北核実験】米政府、日本など4カ国に代表団派遣 包囲網構築狙う
2009.5.29 10:34
【ワシントン=有元隆志】北朝鮮の核実験を受けて、今後の対応を協議するため、国務省、
国防総省の高官らで構成する米政府の代表団が今週末から、核問題をめぐる6カ国協議参加国の日本、
韓国、中国、ロシアの4カ国を歴訪することになった。
米政府高官が28日、訪米中の自民党の山崎拓元副総裁ら与党代表団との会談で明らかにした。
代表団の詳しい構成は明らかにされていないが、スタインバーグ国務副長官、フロノイ国防次官、
ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)の高官らが参加するとみられる。
米政府は北朝鮮が2006年10月に核実験を行ったときも、ライス国務長官(当時)を
日本などに派遣した。今回も代表団を送ることで、「北朝鮮包囲網」を構築する狙いがあるとみられる。
同時に、日本と韓国に対しては、米国の核抑止力を再確認する。
与党訪米団はバーンズ国務次官、フロノイ国防次官、ソン・キム6カ国協議担当特使と会談した。
会談後、記者会見した山崎氏らの説明によると、バーンズ次官は北朝鮮の核実験について
「非常に深刻な脅威をもたらしている。国際的に強い対応が必要だ」と強調した。
そのうえで、「国連と並行して、米国としてどういう対応がとれるか検討している」と述べた。
ソン・キム特使も国連安保理での制裁決議案をめぐる議論について、
「効果のあるものでなければならない。北朝鮮の行為を変えさせる決議でないといけない」と指摘した。
同時に、「(6カ国協議の北朝鮮を除く)5カ国が連携をとる必要がある」と述べ、
4カ国歴訪の理由を説明した。
同特使は「核問題は米朝間だけで解決できない。既存の枠組みである6カ国協議を生かしていきたい」
と述べ、協議再開を目指していく考えを示した。
【北核実験】黄海から中国漁船撤収 南北衝突を警戒か
2009.5.29 10:36
韓国の聯合ニュースは29日、韓国側が黄海上の南北軍事境界線と位置付ける北方限界線(NLL)
周辺海域で不法操業していた中国漁船が、28日から撤収を始めたと報じた。韓国軍筋の話としている。
韓国が大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)全面参加を表明したのに対し、
北朝鮮軍部などが27日に「軍事的な強硬対応」を発表。中国漁船撤収は、
黄海上への北朝鮮によるミサイル発射や南北艦艇の衝突を警戒しているためとみられる。
同ニュースによると、NLL周辺で操業していた約280隻の中国漁船のうち、
半分以上が既に撤収した。北朝鮮の漁船は操業を続けている。
米韓連合軍司令部は28日朝、北朝鮮の監視態勢を5段階のうち上から2番目に引き上げている。
韓国軍の合同参謀本部議長は同日の指揮官会議で、北朝鮮が韓国軍艦艇や民間船舶に攻撃してくれば
現場で即時対応するよう指示を出した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905291036004-n1.htm
韓国、盧武鉉前大統領を国民葬 未明から多数の市民追悼
2009.5.29 11:05
【ソウル=水沼啓子】韓国の盧武鉉前大統領の国民葬が29日午前11時から、
ソウル中心部にある朝鮮王朝時代の王宮、景福宮で行われた。李明博大統領や政府高官、各界代表、
それに福田康夫前首相ら外国の弔問使節団など計3000人近くが参列。
弔問客の一部が暴徒化することなどを警戒し、警察が厳戒態勢を敷く中、
会場周辺には未明から多数の市民が集まり、前大統領を追悼した。
国民葬に先立ち、出棺式がこの日早朝、盧前大統領の故郷で自宅がある韓国南部の慶尚南道・金海市
郊外の烽下村で、遺族や数万人の弔問客らが見守る中で行われた。盧氏の遺影を先頭に陸海空軍の
儀仗(ぎじよう)隊によって、韓国の国旗に包まれた棺が霊柩(れいきゆう)車まで運ばれた。
国民葬は1時間ほどかけて執り行われ、韓昇洙首相と盧政権で首相を務めた韓明淑氏の
両共同葬儀委員長が追悼の辞を朗読。生前の功績をたたえる映像の放映や遺族や高官らの献花などが
行われ、最後に弔銃21発が発射される。
午後には市民の見送りを受けながら、葬列がソウル市庁舎前広場からソウル駅までをゆっくりと
行進する。その後、遺体はソウル近郊の京畿道・水原で火葬にされる。
火葬の後、遺骨は午後9時ごろに烽下村に戻り、盧前大統領の位(い)牌(はい)が収められている
自宅近くの寺院、浄土院に安置される。その後、自宅横の山に造成される埋葬地に葬られる予定という。
韓国では、盧前大統領が不正資金疑惑の捜査中に自殺したことから、
「捜査の行き過ぎ」と前大統領への同情論が高まると同時に、李政権への批判が強まっている。
李政権は、米牛肉輸入問題を契機に大規模な反政府集会やデモが起きた昨年のような事態が
再発することを警戒している。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905290835002-n1.htm
「盧武鉉前大統領を嘲弄!」 韓国で日本?のゲームに批判強まる
2009.5.29 11:31
【ソウル=水沼啓子】日本の動画配信サイトに投稿された盧武鉉前大統領をキャラクターとしたゲームが、
韓国でもニュースサイトやブログで紹介され、故人を嘲弄(ちょうろう)していると批判が強まっている。
29日は盧前大統領の国民葬もあり、韓国警察は弔問客らが日本大使館前などに移動して反日デモを
展開するのではないかと警戒している。
問題となっているゲームは、「さらば盧武鉉」というタイトルのロールプレーイングゲームで、
盧前大統領がゲームのキャラクターとして登場し、死後の世界を訪ねるというもの。
韓国紙・国民日報のニュースサイトは「製作された動画は、盧前大統領を劇画化して露骨にさげすんで
いる」「(動画の中で盧前大統領は)屈辱的な姿勢を一貫してみせている」と非難している。
国民日報は、動画を見た日本人の間でも「一国の大統領が逝去したのにこんなことをなぜするのか」
「故人を2度殺すこと」「こういう動画をそのまま置くサイトなども問題」と非難が強まっていると伝えている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905291134005-n1.htm
「日本全土が報復圏内」「修羅場に」と警告 北朝鮮
2009.5.29 11:35
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は29日、自民党内で敵基地攻撃能力保有論が取り上げられ、
麻生太郎首相が法的な可能性に言及していることなどを「再侵略の野心の表れ」と非難、
「日本が再侵略戦争を起こすなら、全土が報復打撃の圏内となる」と警告する論評を掲載した。
朝鮮中央通信が伝えた。
論評はまた、「日本の主要都市である東京、大阪、横浜、名古屋と京都には、
日本の人口の3分の1以上が住み、工業の基幹部分が集中している」とした上で、
「強力な反撃が行われれば、日本は修羅場になるだろう」と強調した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905291136006-n1.htm
【盧前大統領死亡】自宅がある村への弔問客100万人を突破
2009.5.29 12:19
【ソウル=水沼啓子】盧武鉉前大統領の自宅がある韓国南部の慶尚南道・金海市郊外の烽下村には、
連日多数の弔問客が訪れている。
死亡した23日から28日までの6日間で、村の焼香所を訪れた弔問客は100万人を超えた。
29日付の韓国紙、中央日報によると、現地で弔問客をもてなす牛肉スープとご飯を準備するため、
1日平均で米は80キロ、牛肉は800キロでほぼ牛1頭分が消費されたという。
このほか、1日当たりキムチ300キロ、スイカ500余個、ミネラルウオーター6万本、
もち10トンなども用意されたが足りなくなったという。
献花用の白いキクは1日平均10万本余り、計60万本余りが使われた。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905291222007-n1.htm
李明博大統領側近に懲役2年 盧武鉉前大統領関係者からわいろ
2009.5.29 12:46
ソウル地裁は29日、盧武鉉前大統領の有力後援者側からわいろを受け取ったとして、
特定経済犯罪加重処罰法違反罪に問われた李明博大統領側近の元大統領広報企画秘書官、
秋富吉被告に、懲役2年の実刑判決を言い渡した。聯合ニュースが伝えた。
秋被告は前大統領の有力後援者の会社社長、朴淵次被告=脱税罪などで起訴=側から、
税務調査を早く終わらせるよう依頼され、現金2億ウォン(約1500万円)を受け取ったとされる。
判決は、李大統領の実兄で国会議員の李相得氏も朴被告側の要請を秋被告に伝えていたと指摘した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905291248008-n1.htm
米韓合同司令部:北朝鮮の監視態勢を強化 「半島で軍事挑発可能性」
【ソウル大澤文護】米韓合同司令部は28日、北朝鮮が地下核実験に続き、
朝鮮半島で軍事的な挑発行為を実施する可能性が高いとみて、対北朝鮮情報監視態勢を5段階のうち、
上から2番目に当たる「準備態勢一層強化」に1段階引き上げた。第2段階の監視態勢に入るのは、
北朝鮮が1回目の核実験を実施した06年10月以来、2年7カ月ぶりだ。
聯合ニュースによると、第2段階では、北朝鮮の挑発行為の脅威が深刻な状態との認識から
米韓両国が対北朝鮮監視・分析活動を強化するなどの非常態勢に入る。
偵察機による情報収集、情報分析要員の増員が実施される。
米韓合同司令部が第2段階の警戒態勢に入るのは、北朝鮮による1回目の核実験のほか、
▽82年2月、北朝鮮が爆撃機を前進配置し訓練実施▽96年4月、北朝鮮が板門店に武装兵力を投入
▽99年6月、黄海で南北艦艇が戦闘−−があり、今回で5回目となる。
韓国軍合同参謀本部は「南北間の非武装地帯などでの北朝鮮による挑発の可能性を注意している」
と語った。
毎日新聞 2009年5月29日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090529ddm007030111000c.html
ロシア:北朝鮮核実験に強硬姿勢 「深刻な脅威」ととらえ
【モスクワ大木俊治】北朝鮮の核実験を巡り、ロシアの強硬姿勢が目立っている。
ロシアは戦略核軍縮条約の交渉進展を優先課題に米政権との関係改善を目指しているほか、
日本に対してもプーチン首相の訪日で見せたように関係強化に動いている。
核実験で自国の安全が脅かされるとの判断に加え、
日米との信頼関係構築に向けた機運に水を差したくないとの意向が背景にあるとみられている。
ロシアのシンクタンク「米国カナダ研究所」のクレメニュク副所長は、ロシアの北朝鮮に対する
今回の強硬対応について「ロシア極東の安全にとってより深刻な脅威ととらえていることに加え、
米国や日本に対しロシアが信頼できるパートナーだと見せたい意思もある」と分析する。
北朝鮮が、国連安保理の議長国を務めるロシアにこれまでのように日米をなだめる役割を期待した
可能性もあるが、「そうだとすれば北朝鮮は完全に見誤った。議長国の責任はきわめて重い」
と同副所長は指摘する。
4月の北朝鮮のミサイル発射でロシア外務省は「人工衛星の可能性もある」と性急な判断を避ける
姿勢を見せたが、今回の核実験ではその日のうちに「明白な国連決議違反」と非難する声明を発表。
27日には北朝鮮の駐露大使を呼んで深刻な懸念を伝えた。
週内に予定していたバサルギン地域発展相の訪朝についても延期とした。
ただ、外務省のネステレンコ報道官は28日の会見で、「決議に反対する理由はない」と述べる一方、
「制裁という言葉は使うべきではない」と慎重さも見せた。外務省の一部や専門家から
「北朝鮮を孤立させるべきではない」と強硬姿勢に自重を求める声も出ており、
最終的な立場は固まっていないとの見方もある。
北朝鮮核実験:安保理の追加制裁 ロシアが日米案を支持
【ニューヨーク小倉孝保】北朝鮮の核実験を受け、国連安全保障理事会の常任理事国5カ国と日韓は、
日米両国作成の新決議案(原案)を巡る詰めの協議に入るが、安保理議長国ロシアが同案支持を
日米に伝えていることが28日、わかった。西側外交筋が明らかにした。
ロシアはこれまで一定の理解を示してきたが、今回は西側と共同歩調をとった。
慎重姿勢を見せるのは中国だけとなり、日米の主張に近い決議案ができる可能性が強まっている。
日本と米国は両国の草案をすり合わせて決議案にし、米東部時間27日夜(日本時間28日朝)に
英国、フランス、中国、ロシア、韓国の5カ国に提示した。
同案では、▽決議1718(06年10月採択)で規定した貨物検査を義務化
▽武器禁輸の範囲を大型武器から一般武器へ拡大▽団体の資産凍結の範囲拡大と新たに個人の資産凍結
−−などが柱。貨物検査の義務化については中国が支持を鮮明にしていない。
毎日新聞 2009年5月29日 2時30分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090529k0000m030143000c.html
北朝鮮制裁:日米と中国に意見の隔たり、29日再協議へ
【ニューヨーク小倉孝保】北朝鮮の核実験を受けて追加制裁決議案作成を目指す
国連安全保障理事会の常任理事国と日韓の7カ国は28日午後(日本時間29日朝)、
大使級協議で日米作成の新決議案を基に交渉を行ったが、中国との意見の隔たりが大きく、
29日に再協議することになった。
高須幸雄大使は「明確で強いメッセージを出すことでは合意しているが、
何が実効的かということになればそれぞれの立場がある。立場を固めていない国もある」と述べ、
一部の項目について中国が態度を明確にしていないことを示唆した。
西側外交筋によると、英仏露韓の4カ国は日米作成の原案を基本的に支持しており、
交渉は日米が中国との妥協点を探っている段階。
特に北朝鮮に出入りする貨物の検査を義務化する項目で、意見が隔たっているという。
前回(06年)の核実験で採択した制裁決議1718は、貨物検査を「努力目標」としていたが、
日米はこれを義務化すべきだと主張。北朝鮮の強い反発は確実で、中国は義務化が政治的解決の障害に
なると反対し、貨物検査を巡り偶発的な武力衝突が起こることも危惧(きぐ)しているという。
中国の張業遂(ちょうぎょうすい)大使は「交渉は始まったばかりで、まだ時間がかかる」と述べた。
毎日新聞 2009年5月29日 11時07分(最終更新 5月29日 11時09分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090529k0000e030024000c.html
北朝鮮:後継者は金正雲氏 韓国雑誌が特集で断定
韓国の親北朝鮮系雑誌「民族21」6月号が金正日(キムジョンイル)総書記の後継者は三男、
正雲(ジョンウン)氏(26)と断定していることが29日、わかった。
西側で北朝鮮と最も太いパイプを持つ雑誌が、タブーであるポスト金正日特集を組むこと自体が異例で、
平壌指導部の「お墨付き」か?と関係者の注目を集めている。【鈴木琢磨】
表紙には<北の後継者金正雲 “後継指導体制”樹立始まる>の見出し。
14ページの大特集は<国内外のさまざまなルートを通じて確認した>と前置き、
<昨年末に革命2世代の核心である最高指導部が正雲氏を後継者として推戴(すいたい)、建議し、
これを金総書記が受け入れた>と伝える。
70年代初め、金総書記が金日成(キムイルソン)主席の後継に決まった時も、
革命1世代の老幹部ら最高指導部の推薦を父が同意した。
「民族21のような友好雑誌が、後継者を断定するとは……。
総連系の活動家も多く読むので、影響は大きい」。
平壌駐在の経験もある、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙「朝鮮新報」の元記者も驚く。
「民族21」は01年、前年の初の南北首脳会談を受けて創刊された。
著名な歴史学者、姜萬吉(カンマンギル)氏らが顧問で、北を包容する太陽政策を支持する人々に
読まれている。記者を平壌に派遣して現地ルポも掲載、北当局から厚遇を受けているのは明らかだ。
特集は前回の世襲時との比較など背景説明に誌面を費やし、
正雲氏の経歴は<ベールに包まれている>と記すのみ。後継者と断じた根拠は乏しい。
盧氏自殺:国民葬に韓国各界代表 福田前首相らも参列
【ソウル西脇真一】故盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の告別式が29日、ソウルの景福宮前庭で
国民葬として行われた。李明博(イミョンバク)大統領や金大中(キムデジュン)、
金泳三(キムヨンサム)両元大統領をはじめ韓国各界の代表、福田康夫前首相ら海外の弔問客など
約3000人が参列。自宅裏のがけから身を投げるという衝撃的な死を遂げた盧氏の冥福を祈った。
早朝に韓国南部・慶尚南道金海市を出発した遺体を乗せた車列は、午前11時前に会場へ到着。
前庭に面する興礼門前には大きな遺影が飾られ、参列者が黙とうをささげた。
国民葬葬儀委員会の共同委員長を務める韓昇洙(ハンスンス)首相は
「大統領の一生は、人権と民主主義、権威主義の打破に全てが捧げられた」と弔辞を述べた。
李明博大統領夫妻が献花する際、盧氏の支持者から怒号が起き、
参列者の男性の1人が叫びながら大統領に向かって行ったが、警護官らに制止された。
式の様子は市内の大型映像装置でも生中継され、大勢の市民らが見守った。
告別式の後、遺体は市庁舎前広場に運ばれ最後の祭式を行い、市民の見送りを受けた後、
ソウル駅まで移動。午後、ソウル近郊の水原でだびに付される。
韓国警察当局の発表によると、盧氏は23日早朝、警護官とともに自宅裏の山に登った。
現場のがけで、近くの寺院に「僧がいるか」と前大統領が尋ね、
警護官が確かめに行っている間に飛び降りたという。
盧氏は商業高校卒業後、独学で司法試験に合格し、人権派弁護士として活躍。
88年に国会議員に初当選し海洋水産相などを歴任後、03年2月に第16代大統領に就任した。
08年の退任後は故郷で暮らし、政治の表舞台からは遠ざかっていた。
しかし、盧氏とその家族をめぐる不正資金疑惑で今年4月、妻や長男に続き盧氏自身も
検察当局の事情聴取を受けていた。
毎日新聞 2009年5月29日 11時35分(最終更新 5月29日 12時48分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090529k0000e030037000c.html
危機の舞台裏:北朝鮮核実験/中 米オバマ政権、核拡散を警戒
◇「アルカイダに渡ることもありうる」
「北朝鮮の行動は東アジアの人々を危険にさらす」。
北朝鮮の地下核実験から約14時間後の25日午前、オバマ米大統領はホワイトハウスで声明を発表した。
「より強固で国際的な核不拡散体制」に向けた取り組みに力を入れるとも誓った。
この日の米国はメモリアルデー(戦没者追悼記念日)で祝日。
午後、大統領はバージニア州で約4時間、ゴルフを楽しんだ。
挑発行為を続ける北朝鮮に対し、余裕を見せつけるかのようだった。
現在の北朝鮮の核・ミサイル技術は、米本土への直接の脅威までには至っていない。
だが4月の「プラハ演説」で「核兵器のない世界」を掲げたオバマ大統領にとって、
北朝鮮は今、自らの理想に真っ向から挑戦する存在として立ちはだかる。
「北朝鮮の核物質が他国やならず者に渡らないようにすることが最優先だ」。
翌26日、ライス米国連大使はテレビ番組にはしご出演し、米国民に語りかけた。
協議中の国連安保理の新決議案には、核・ミサイル関連物資を輸送する疑いがある北朝鮮船舶の臨検を
盛り込むことも視野に入れていると明かした。北朝鮮には「前科」があるとみているからだ。
核開発を進めるイランを含む複数の中東諸国への弾道ミサイル売却。シリアの原子炉建設の支援。
ブレア米国家情報長官は今年3月に議会に提出した書面で、北朝鮮の拡散活動の数々を指摘した。
長官によると、北朝鮮が今後、極端な経済危機などに陥った場合は、
体制の生き残りをかけて「核兵器や核分裂性物質の移転に価値を見いだす可能性もある」という。
>379
クリントン政権下の国防次官補だったアリソン・ハーバード大教授は、さらに不気味な警告をする。
「国際社会は、北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記の意思を過小評価しがちだ。
(国際テロ組織アルカイダの)ビンラディン容疑者に核爆弾を売ることもありうる」
とAP通信の取材に語った。
今月15日まで、核拡散防止条約(NPT)再検討会議の準備委員会が開催された国連本部。
加盟190カ国とNGO(非政府組織)の人々が盛り上がったのは、NPT強化を訴えるオバマ大統領
のメッセージが披露された時だった。委員会では、ブッシュ前政権時の前回(05年)は決めることが
できなかった議題もまとまった。「北朝鮮の核実験で水を差された」。参加した外交官の一人は語る。
「NPT脱退」を宣言し、核実験を繰り返す北朝鮮。
「NPTの義務を守っている国からすれば、ばかばかしい気持ちになる」と外交官は代弁する。
さらに圧力を強めるのか、「対話路線」を貫くのか。オバマ政権は正念場を迎えつつある。
【ワシントン草野和彦】
毎日新聞 2009年5月28日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090528ddm001030014000c.html
危機の舞台裏:北朝鮮核実験/下 日本「カヤの外」を警戒
「4月に弾道ミサイルを撃って、まさかこのタイミングで核実験までするなんて、想定外だったな。
北朝鮮は分からん」。
北朝鮮が2度目の地下核実験を強行した25日、麻生太郎首相は率直な驚きを周囲に漏らした。
外務省は、北朝鮮が4月5日に弾道ミサイルを発射した後、核実験を行うことも想定。
ミサイル発射前から準備を進めていた可能性も考慮し、核実験は6〜7月と見ていた。
藪中三十二事務次官らがこうした分析を首相の耳に入れていたため、首相は冒頭の感想を漏らしたのだ。
核実験が早まった理由について、外務省幹部は「金正日総書記の健康不安もあり、
米朝協議で都合のいい結論を得ることを急ぐため、緊張を高める必要があったのではないか」
と指摘する。
米朝協議に関しては政府内で、6月に行われるとの見通しが核実験前からすでに出始めていた。
米国の北朝鮮政策担当のボスワース特別代表が拘束中の米国人記者2人の解放を交渉するため訪朝を
検討していると、日本に連絡していたためだ。
ボスワース氏は5月11日に来日し、外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長らと会談。
記者解放交渉などで「近いうちに訪朝する用意がある。ただ、この問題と(核・ミサイルなど)全体の
問題を絡めて取引するつもりはない」と理解を求めた。斎木氏は「対話はいいが、(北朝鮮に核問題で)
こういうことをやるべきだという条件を付けないと意味がない」と述べ、
日韓との事前調整抜きで米朝協議をスピードアップさせることへの懸念を伝えた。
日本は、米国がブッシュ前政権末期に北朝鮮と直接交渉を行ってテロ支援国家指定解除を行うなど、
「カヤの外」に置かれた悪夢の再現を警戒している。
日朝間には北京の大使館ルートを通じた「細い1本のパイプ」しかなく、直接交渉手段を失っている。
核実験抗議の際も、北朝鮮大使館は電話にも出ず、日本大使館員が抗議文を届けただけだった。
>381
政府・与党内で、北朝鮮が交渉相手と見る米国へ屈折した感情も生まれている。
「オバマ米政権は核廃絶をうたったが、ドカンとやられては立つ瀬がない。しっかりしてほしい」
(細田博之自民党幹事長)との声も上がっている。その一方で、日本政府が拉致問題解決を最優先課題
に挙げると、米朝交渉にも悪影響を与えるとの声も出ている。自民党幹部は26日、政府高官と面談。
この幹部は「日本が拉致と言うと米国や中国の足を引っ張る」と語り、
拉致問題を日本政府が声高に主張しないよう自制を促した。【犬飼直幸、坂口裕彦】
毎日新聞 2009年5月29日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090529ddm001030023000c.html
いら立ち強める北、次々軍事カード…核保有で対等交渉狙う
【ソウル=前田泰広】北朝鮮が核実験や寧辺(ヨンビョン)の核関連施設再稼働など、
軍事的緊張を高める行動を矢継ぎ早に見せている。
北朝鮮が経済支援などの見返りを得るためだけでなく、
核保有国としての地位確立を目指して核開発を進めているとの見方は、一層強まっている。
北朝鮮は25日、北東部の咸鏡北道豊渓里(プンゲリ)で地下核実験を強行した。
朝鮮中央通信は「爆発力と操作技術において新たな高い段階で実施された」と報じ、
2006年10月の核実験より、威力や技術を向上させたとアピールした。
また、北朝鮮は使用済み核燃料棒の再処理着手を宣言。4月末ごろから寧辺の再処理関連施設
などで蒸気が立ち上り、化学物質を運ぶ車両の動きがあることも確認された。
こうした動きについて、韓国国防研究院の白承周(ペクスンジュ)安保戦略研究センター長は
「核保有国として米国と対等に交渉したいという北朝鮮の意図が明確になった」と分析する。
今後もデータ収集のため核実験を数回繰り返す可能性があるという。
この背景には、直接対話に容易に応じないオバマ米政権に対するいらだちがある。
北朝鮮が4月5日に行った長距離弾道ミサイル発射後、オバマ米政権は厳しい姿勢を崩さなかった。
白氏は「オバマ政権が発射後に直接交渉に応じる姿勢を見せていれば、北朝鮮は核保有の意図を隠し、
核実験はすぐには行わなかっただろう」と分析。北朝鮮がオバマ政権を、
核保有の意図を明確に示さなければ交渉に応じない「手ごわい相手」と判断したと指摘する。
北朝鮮には、米国を引きずり出した「成功」体験がある。2006年10月の核実験当時も、
今回と同じように米朝対話が中断していたが、2か月後には6か国協議を再開。
当時最大の懸案だった対北朝鮮金融制裁の解除をめぐり、米朝が初めて2国間交渉を始めた。
今回もエスカレートさせれば、オバマ政権が軟化すると踏んだ可能性がある。
>384
一方で北朝鮮は、核実験直後の2日間、短距離ミサイル5発を相次いで発射。27日には、
韓国が米主導の「大量破壊兵器拡散阻止構想(PSI)」への全面参加を表明したことに関連し、
「軍事的打撃で対応する」と韓国をどう喝した。平壌では26日、核実験の「成功」を祝う市民大会を開いた。
韓国外交安保研究院の尹徳敏(ユンドクミン)安保統一研究部長は、金正日(キムジョンイル)総書記の
健康問題やいまだに不透明な後継問題に着目。「外部の危機をあおり、内部統制を強めようとする動き」
と分析している。
(2009年5月27日22時46分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090527-OYT1T00981.htm
盧前大統領の転落、目撃者はゼロ…警護官も不在でウソ証言
【ソウル=前田泰広】韓国慶尚南道地方警察庁は27日、
盧武鉉(ノムヒョン)前大統領が投身自殺したとする2回目の中間捜査結果を発表した。
ただ、盧氏が自宅裏山の岩場から転落した当時、警護官が盧氏のそばにいなかったことも判明。
盧氏の転落を目撃した人物がいなかったことになり、盧氏の死をめぐり、新たな疑惑が浮上する可能性もある。
警護官は当初、岩場で盧氏からたばこを求められるなど会話をかわした直後、盧氏が転落したと供述。
大統領府などにもこの情報が伝えられていた。ところが、同庁が警護官から当時の状況を詳しく聴取した結果、
こうした会話の後、盧氏がさらに、近くの寺院に行って僧侶がいるかどうか見てきてほしいと指示して
いたことが判明。警護官は約3分後、岩場に戻ってきたが、すでに盧氏の姿は見えなくなっていたという。
警護官は「自分が不利益を受けることに不安を感じ、ウソをついた」などと供述しているという。
(2009年5月28日01時19分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090528-OYT1T00142.htm
対北「銀行取引禁止」など5項目…安保理新決議で米提案
【ニューヨーク=白川義和】北朝鮮の核実験に対する国連安全保障理事会の新たな制裁決議案に、
米国が、北朝鮮との銀行取引禁止や融資、援助の禁止などの金融制裁を盛り込むよう提案していたことが、
27日、明らかになった。
外交筋によると、米国は26日の安保理常任理事国に日韓を加えた7か国の大使級会合で、
新決議案に加えるべき要素として、
〈1〉武器禁輸
〈2〉北朝鮮船舶などの貨物検査の義務化
〈3〉貨物検査の実施状況の報告
〈4〉北朝鮮との銀行取引禁止
〈5〉人道目的を除く融資、無償援助の禁止――の5項目を提案した。
日本政府も独自の制裁決議草案をまとめた。関係筋によると、草案は、2006年の核実験後に
採択された制裁決議1718の内容を基にしており、金融資産の凍結対象になる個人・団体を拡大。
厳格な条件を付けたうえで、北朝鮮に出入りする船舶などへの貨物検査の強化も盛り込む。
ただ、貨物検査の義務化については、海上自衛隊を運用する法的根拠の整備の必要性や
北朝鮮の「暴発」を招く懸念から米国よりも慎重な態度を取っている、とされる。
外交筋によると、フランスも27日、これらと別に「厳しい内容」の制裁を盛り込んだ草案を作成した。
日本政府は、日米韓3か国で調整した後、米国以外の常任理事国と協議に入る。
日本は来週前半の決議採択を目指すが、調整にはなお時間がかかりそうだ。
(2009年5月28日03時07分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090528-OYT1T00171.htm
「日韓防衛」は同盟国・米国の責務…クリントン長官が明言
【ワシントン=本間圭一】クリントン米国務長官は27日、韓国の「大量破壊兵器拡散阻止構想」
(PSI)への全面参加を北朝鮮が「宣戦布告とみなす」と発表した点に触れ、
「米国が韓国と日本の防衛の任務を常に持つことを強調したい」と言明し、
「我々は同盟国の責務として(日韓両国の防衛を)重視している」と述べた。
北朝鮮が核実験実施などの挑発行為を続けている点については、
「そうした行動には結果が伴う」と指摘し、国連安全保障理事会で強い制裁決議を目指す考えを示した。
米国務省でエジプトのアブルゲイト外相との共同記者会見で語った。
(2009年5月28日10時55分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090528-OYT1T00382.htm
北朝鮮の飢餓、ここ10年で最悪…アムネスティ09年報告
【ロンドン=大内佐紀】国際的な人権擁護団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)
は28日、世界の人権状況をまとめた「2009年版年次報告」を発表した。
この中で、北朝鮮はここ10年で最悪の飢餓状態にあると強い懸念を示し、数百万人の国民が飢えに
苦しんでいるにもかかわらず、北朝鮮政府は「状況を改善する政策を一切とっていない」と非難した。
中国については、「北京五輪のようなイベントを成功させる能力を持つ国が、数多くの市民の人権を
無視することは許されない」と批判した。五輪後に地方出身の労働者が北京にとどまれずに帰郷し、
「貧富の格差、都市と農村の格差に気付いたことで、社会的な不安定さが増す結果となっている」
と指摘した。
(2009年5月28日14時26分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090528-OYT1T00628.htm
北の核実験受け、日米が安保理決議草案…英仏露中韓に配布
【ニューヨーク=白川義和】日米両国は27日、北朝鮮の核実験を受け、
北朝鮮船舶の貨物検査の義務化や金融制裁などを盛り込んだ国連安全保障理事会の制裁決議草案を
まとめ、英仏露中韓の5か国に配布した。
外交筋によると、草案は2006年の核実験後に採択された制裁決議1718を強化する内容で、
米国案を基に日本やフランス、中国、ロシアなどの提案も反映させている。
7か国は草案を基に、28日に改めて大使級会合を開く方針。
草案には、米国案にある
〈1〉北朝鮮への武器全面禁輸
〈2〉貨物検査の義務化
〈3〉貨物検査の実施状況の報告
〈4〉北朝鮮との銀行取引禁止
〈5〉人道目的を除く対北朝鮮融資、無償援助の禁止――に加え、
日仏が提案した資産凍結や渡航禁止の対象となる北朝鮮の団体・個人の指定が盛り込まれている。
また、北朝鮮との対話の余地を残したい中露の意向で、北朝鮮が一定の条件を満たせば制裁を
停止する条項も検討材料として入れた。その「条件」には、核実験を再度行わないことの確約や、
6か国協議と核拡散防止条約(NPT)への復帰、
国際原子力機関(IAEA)査察官の受け入れなどが挙げられている。
(2009年5月28日14時41分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090528-OYT1T00614.htm
対北朝鮮、米が独自の対抗措置検討 船舶臨検強化など
2009年5月27日20時21分
【ワシントン=村山祐介】米国務省のケリー報道官は26日、地下核実験をした北朝鮮に対し、
国連安全保障理事会での新決議採択と並行して、米国単独の対抗措置も検討していることを明らかにした。
北朝鮮への禁輸物品を積む船舶への臨検の強化などが検討対象に挙がっているという。
ケリー氏は会見で、「北朝鮮は挑発的行動の代償を払わなければならない」と強調。
「多国間だけでなく、北朝鮮の(大量破壊兵器関連の)技術拡散を阻止するための自国の措置を含め、
あらゆる選択肢を検討している」とし、ブッシュ前政権が昨年10月に解除した
「テロ支援国家」への指定についても、「見直しの対象にしないわけにはいかない」と述べた。
国務省は現在、政策見直しの一環として、テロ対策に「非協力的な国」の選定を進めており、
今回の核実験への対抗措置として北朝鮮の指定に踏み切る可能性がある。
ケリー氏は「北朝鮮が進む道を改め、6者協議に復帰するよう国際的な圧力をかける」と強調した。
また、ライス米国連大使は同日の米テレビのインタビューで、
「安保理だけがすべてではない。我々独自でもでき、北朝鮮への禁輸物品を積んでいる可能性がある
船舶への臨検については強化する用意がある」と述べた。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270070.htm
盧前大統領弔問70万人超 飛び降り時、警護官「不在」
2009年5月27日21時29分
【ソウル=箱田哲也】韓国で23日に自殺した盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前大統領の追悼ムードが
高まっている。自治体が設置した弔問施設は27日までに全国で約100カ所にのぼり、
盧氏の故郷に支持者らが設けた弔問施設には、すでに70万人以上が足を運んだという。
ソウル中心部、徳寿宮前の弔問施設には27日、未明まで長蛇の列ができていた。
若者のほか会社員や家族連れも目立ち、多くが火をともしたろうそくと白菊を手に並んだ。
昨年、牛肉輸入問題を契機に起きた反政府ろうそく集会を意識した動きで、
政治色を帯びた捜査が盧氏を死に追い込んだとの反発を示すものだ。
政府側の対応も慎重で、29日の盧氏の国民葬では告別式の後、国民の前で行う最後の祭式を
どこで実施するか決めかねている。遺族側はソウル市庁前の大広場を希望しているが、
昨年の反政府集会の現場だっただけに、不法集会に発展することを恐れている。
一方、警察当局は27日、盧氏が山から飛び降りた際、警護官が不在だったと発表した。
警護官は当初、横にいた盧氏が瞬時に飛び降りたと説明していたが、実際には、近くの寺に
「僧がいるか」という盧氏の質問を受け、寺に確かめに行って盧氏から離れていたという。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270289.html
中朝国境、学校騒然 妊婦は放射能不安 北朝鮮核実験
2009年5月28日0時12分
【延吉(中国吉林省)=西村大輔】北朝鮮の核実験場から百数十キロしか離れていない
中国吉林省延辺朝鮮族自治州の学校では、核実験が行われた25日朝、地震のような揺れを感じた
生徒らが校庭に避難する騒ぎが起きていた。幼児を持つ母親や妊婦は、放射能の汚染を心配している。
州都・延吉の朝鮮族中学校では核実験が行われた午前8時54分(現地時間)ごろ、
多くの生徒が約3分間にわたり「ゴー」という異様な音を聞いたと口をそろえる。
2度目の震動で警報が鳴ると校内は騒然となり、2千人近い生徒が校庭に逃げた。
「四川大地震で多くの学校が倒壊したので、校舎が崩れるかと恐ろしかった」と女子生徒(14)。
産婦人科病院では、臨月を迎えた30代の女性が「こんな近くで核実験したら子供に影響があるはず。
国境地帯でとれる野菜も汚染されるかも。無責任だ」と憤った。
延吉の人口約50万のうち55%が朝鮮族。北朝鮮に親類がいる人も多い。
核実験場のほど近くに兄が住む50代の男性は
「北朝鮮に経済制裁が必要だと思うが、そうなると親類が困る」と漏らした。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270343.html
韓国厳戒、黄海境界線に艦船 PSI参加に北朝鮮反発
2009年5月28日0時12分
【ソウル=箱田哲也、牧野愛博】核実験や短距離ミサイル発射に続き、北朝鮮は27日の声明で
「軍事対応」にまで言及した。核再処理作業も始まったとみられる。声明で言及された黄海周辺では
実際、過去に大規模な交戦が起きており、韓国政府と軍は警戒を強めている。
韓国軍は27日、朝鮮半島西側の黄海上に引かれた軍事境界線といわれる北方限界線(NLL)
付近に艦船を集結させ、警戒を一層強化した。大量破壊兵器の拡散防止構想(PSI)に
韓国が全面参加を表明したことを受け、北朝鮮の軍が「軍事的打撃」にまで言及したためだ。
北朝鮮はNLLについて、国連軍が一方的に引いた線だとして、
自分たちが主張する境界線を認めるよう主張。北朝鮮軍は27日の声明で、
この境界線付近を航行する米韓の艦船や一般船舶の安全は保証できなくなると警告した。
現場周辺は99年と02年に大規模な交戦があった海域だ。いずれもワタリガニ漁が盛んになる
6月に起き、双方で多数の死傷者を出した。韓国軍関係者によると、奇襲に備えてすでに駆逐艦を
配置しており、北朝鮮側も容易に攻撃を仕掛けられない状況という。ただ、最盛期が近づくにつれ
漁船が拿捕(だほ)される恐れがあり、緊張した状態が当面は続きそうだ。
北朝鮮軍は声明で「休戦協定の拘束を受けない」とも強調。
韓国国防研究院の白承周(ペク・スンジュ)・安保戦略研究センター長は
「北は今後さらに緊張を高めるため、NLL付近に艦船を出したり、領空を侵したりする可能性が高い」と話す。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270344.html
対北朝鮮、貨物検査強化を提示へ 日米が国連決議草案
2009年5月28日3時2分
【ニューヨーク=松下佳世】北朝鮮の核実験を巡り、国連安全保障理事会の新たな制裁決議案を
検討している日米両国は、貨物検査の徹底強化や武器禁輸、海外との銀行取引の制限などを
盛り込んだ草案の最終調整に入った。27日午後(日本時間28日午前)にも、
ほかの4常任理事国と韓国に提示する見通しだ。複数の外交筋が明らかにした。
日米は早期に7カ国による大使級会合を開いて合意したい考え。
週内採択に向け、調整は大詰めを迎えている。
外交筋によると、日米が提示する草案は、前回の核実験(06年)の際に採択された
制裁決議の内容を強化・拡充する内容。目玉となるような追加制裁はない。
草案では、前回自発的な目標にとどまった貨物検査の実施について、徹底を強化する文言に改める。
日米は全面的な「義務化」を目指しているが、検査対象には陸海空すべての手段を通じて北朝鮮に
出入りする貨物が含まれており、国境を接している中国が難色を示している。
このため、中国とも協議の上、最終的な文言を詰める方針だ。
このほか、
▽前回は大型武器にとどまった武器禁輸の対象を通常兵器にも拡大する
▽特定の個人・団体による海外との銀行取引を制限するなどの金融制裁――が含まれる見通し。
加盟国には新決議採択から30日以内に報告義務を課すことによって、履行の徹底を図る方針だ。
http://www.asahi.com/international/update/0528/TKY200905270366.html
日米韓防衛相、30日に北朝鮮問題協議 声明出す見通し
2009年5月28日7時53分
【ワシントン=望月洋嗣】ゲーツ米国防長官は30日、訪問先のシンガポールで日本の浜田防衛相、
韓国の李国防相との3者会談を行い、北朝鮮の核開発問題について協議する。米国防総省高官が
朝日新聞など一部報道機関に明らかにした。会談後、3カ国共同で声明を出す見通しだ。
ゲーツ長官は、シンガポールで開かれる「アジア安全保障会議」に出席するため29日に現地入り。
オバマ政権の南西アジアへの関与や安全保障政策について説明する。
「北朝鮮問題をめぐる協議も盛んに行われる」(国防総省高官)としている。
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY200905270348.html
クリントン米長官、北朝鮮を牽制 「日韓防衛は義務」
2009年5月28日11時20分
【ワシントン=村山祐介】クリントン米国務長官は27日、大量破壊兵器の拡散防止構想(PSI)
に全面参加を表明した韓国への軍事攻撃に言及した北朝鮮に対し「米国は常に韓国と日本を防衛する
責務と意思がある。同盟の義務の一部であり、我々はそれを非常に重んじている」と述べ、
北朝鮮を強く牽制(けんせい)した。
国務省での記者会見で述べた。クリントン氏は、北朝鮮による2度目の地下核実験について
「国連安全保障理事会の決議を破ることを選び、国際社会を無視し、周辺国に挑発的で攻撃的な
態度を続けている」と非難した。
そのうえで、前回の核実験後の06年に採択した制裁決議の強化を目指す考えを強調。
「中国とロシアを含む国際社会が結束し、強い決議に向かっていることに満足している」と自信を見せた。
一方で、「北朝鮮の6者協議への復帰を願っており、非核化に向けた作業を再開することもできる」と、
対話のテーブルに戻るよう呼びかけた。
また、ホワイトハウスのギブズ大統領報道官は同日の記者会見で
「北朝鮮は武力による脅しで新たな関心を引こうとしているが、成功しないだろう」と述べた。
http://www.asahi.com/international/update/0528/TKY200905280103.html
新制裁決議の採択、来週にずれ込む可能性
2009年5月28日13時26分
【ニューヨーク=松下佳世】北朝鮮による核実験をめぐり、国連安全保障理事会の新制裁決議を
協議している5常任理事国と日韓は28日、大使級会合を開いて日米がまとめた決議草案を協議する。
北朝鮮との銀行取引の制限や貨物検査の強化、武器禁輸が柱だが、
中国は具体的な制裁内容への態度を保留しており、採択は来週にずれこむ可能性が出てきた。
外交筋によると、草案は日米のほか、強い追加制裁を求めるフランスの提案も反映した。
新たな措置には、北朝鮮の特定の個人・団体との銀行取引や北朝鮮への融資・援助の制限などの
金融制裁が含まれる。また、06年の核実験の際に採択された制裁決議で自発的な目標にとどまった
貨物検査の実施についても強化する。加盟国には新決議採択から30日以内に報告義務を課すことで
履行の徹底を図る。
このほか、前回は大型武器にとどまった武器禁輸の対象の拡大▽資産凍結対象となる個人の指定と
団体の追加▽渡航禁止の対象となる個人の指定など、前回の制裁決議を強化する内容を盛り込む。
外交筋によると、中ロは制裁を強化する基本線では合意しているものの、具体的な項目への賛否は
明確にしていない。中国は、草案を本国で検討するのに時間が必要だとしているという。
http://www.asahi.com/international/update/0528/TKY200905280165.html
米韓連合司令部、北朝鮮監視を強化
2009年5月28日13時37分
【ソウル=箱田哲也】米韓連合軍司令部は28日午前、北朝鮮に対する情報監視体制のレベルを
1段階引き上げた。航空偵察などを強化するほか、分析要員を増やす。
監視レベルは5段階で、これまでの「3」から「2」に切り替えた。
レベル2は、北朝鮮が初めて核実験を実施した06年10月以来。
一方、国連軍司令部は28日、朝鮮戦争の休戦協定は今も有効との見解を明らかにした。
北朝鮮軍は27日、韓国の大量破壊兵器の拡散防止構想(PSI)への全面参加表明を受け、
休戦協定の無効化や軍事衝突の可能性に言及していた。
http://www.asahi.com/international/update/0528/TKY200905280170.html
対北朝鮮、軍事境界の防衛強化 韓国「休戦協定は有効」
2009年5月28日19時2分
【ソウル=箱田哲也】韓国政府は28日、北朝鮮が武力行使の可能性や朝鮮戦争の休戦協定の
無効化に言及したことに強く反論するとともに軍事境界線付近などの防衛体制を強化した。
韓国では自殺した盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前大統領の国民葬が29日に予定され、
社会が不安定な時期に合わせて北朝鮮が挑発行為に出る恐れがあるとして警戒を強めている。
北朝鮮は27日、地下核実験を受けた韓国の「大量破壊兵器の拡散防止構想」(PSI)全面参加
表明に反発し、「休戦協定の拘束を受けない。法的に朝鮮半島は直ちに戦争状態に戻ることになる」
などとする声明を出した。
これに対し韓国の外交通商省報道官は、北朝鮮側の主張は「まったく根拠のない誤り」と反論。
在韓国連軍司令部も28日、休戦協定に関して「55年間にわたり休戦状態の法的根拠となり、
地域の安定に大きく寄与してきた。北朝鮮を含むすべての署名当事国にとって現在も有効で拘束力がある」
とのコメントを出した。
しかし米韓連合軍司令部は28日、北朝鮮の監視体制レベルを2番目に高い「レベル2」に引き上げた。
国防省関係者は「特別な動きがあったための変更ではない」としているが、研究者らの間では、
北朝鮮が韓国国内の北朝鮮政策をめぐる世論の分断を狙って、29日の国民葬や来月中旬に予定される
米韓首脳会談前後などに軍事的な動きを見せる可能性が指摘されている。
http://www.asahi.com/international/update/0528/TKY200905280258.html
北朝鮮核問題「6者協議で打開探る」 ゲーツ米国防長官
2009年5月29日10時49分
【米グアム島=望月洋嗣】ゲーツ米国防長官は29日、シンガポールで開かれる
「アジア安全保障会議」に向かう長官専用機内で朝日新聞など同行メディアと会見。
北朝鮮の核開発問題について米朝による2国間協議ではなく、
6者協議の枠組みで打開を図るべきだとの考えを示した。
ゲーツ長官は、ミサイル発射や核実験を強行した北朝鮮をめぐる情勢について
「北朝鮮が非常に挑発的な事態を引き起こした」とし、「北朝鮮が極めて挑発的な行為に及んだ場合
には、在韓米軍に対応能力はある」と述べたが、現時点での軍事的な対応には否定的な考えを示した。
また、事態の打開に向けて「北朝鮮以外の6者協議参加国で、北朝鮮を動かす方法を考え出す
必要がある。朝鮮半島の非核化に向けて各国がいかに協力できるかが問題だ」と語り、
6者協議や国連安保理など多国間での対応を重視する立場を示した。
さらに、中国について「北朝鮮に最も影響力がある」としたうえで、
「より効果のある国連決議の採択を急ぎ、圧力をかけてほしい」と期待を表明した。
http://www.asahi.com/international/update/0529/TKY200905290074.html
盧武鉉前大統領国民葬、3千人が別れ惜しむ ソウル
2009年5月29日11時37分
【ソウル=箱田哲也】韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前大統領の国民葬が29日朝から営まれ、
朝鮮時代の旧王宮「景福宮」前庭では李明博(イ・ミョンバク)大統領や金大中(キム・デジュン)、
金泳三(キム・ヨンサム)の両元大統領ら約3千人が参席して告別式が実施された。
韓国メディアは「建国以来、最大規模の国民葬」と伝えた。盧氏は、不正資金疑惑で検察当局の
調査を受けていたさなかに自ら命を絶ったが、国内は前大統領への哀悼ムードに包まれている。
韓国で大統領経験者の国民葬が実施されるのは06年の崔圭夏(チェ・ギュハ)氏以来、2人目。
日本からは、福田康夫前首相らが出席した。
国民葬は29日午前5時、慶尚南道・金海市の盧氏の自宅での出棺式で始まり、
遺体は車でソウルに運ばれた。葬儀委員長は韓昇洙(ハン・スンス)・現首相と、
盧政権で首相を務めた韓明淑(ハン・ミョンスク)氏が共同で務め、それぞれ弔辞を読み上げた。
弔辞では現首相が「農業や環境保護のため、最後まで努力された姿は国民に温かな感動を抱かせて
くれた」、元首相は「あなたが大統領だった時、韓国は国民が大統領だった。
軍事境界線を歩いて越え、韓(朝鮮)半島の平和を一段階高めた」と述べた。
李大統領夫妻が献花しようとした際、出席者が「謝罪しろ、殺人者」と大声を上げる場面もあった。
告別式への参席は制限されたが、警察推計で約13万人の一般市民らが前大統領に最後のお別れを
しようとソウル市庁前の広場に集まった。盧氏が好きだった黄色のリボンや横断幕があちこちに張られた。
盧氏の遺体は火葬された後、故郷の金海市烽下村に埋葬される。
http://www.asahi.com/international/update/0529/TKY200905290098.html
東方神起のパクリ?5人組アイドル「至上励合」に集まる冷たい視線―中国
2009年5月25日、中国の芸能ニュース専門サイト「粉絲網」は、
湖北省武漢市で行われたイベントに参加した現在売り出し中の5人組アイドルグループ「至上励合」
を直撃取材。彼らに関するさまざまな報道について質問した。
至上励合(トップ・コンバイン/TOPCOMBINE)は、中国で人気のオーディション番組「快楽男声」の
2007年度の出演者だった張遠(バード・チャン)、劉洲成(ケニー・リウ)、李茂(シーザー・リー)、
馬雪陽(マース・マー)の4人と韓国人のキム・ウンソンからなる5人組。
2008年に韓国の敏腕プロデューサー、キム・キボムが手がけたミニアルバム「降臨」でデビューした。
当時から5人のイメージやファッション、メンバーのキャラクター作りからステージの立ち位置まで
「韓国の人気ボーカルグループ『東方神起』にそっくり!」との声があがっていた。
これについてリーダーのバードは「他のグループと比較されるなんて、いい気持ちはしないよ。
早くみんなが僕たちのことを知ってくれるといいな。そのためにはもっと頑張らないとね」と話した。
「東方神起のマネをしてメンバー全員で共同生活を送ったが、すぐに大ゲンカして別居した」
という報道について質問すると、「メンバーの私物が多すぎたから」と説明。
だが、しつこく記者が食い下がると「イザコザはどこにでもあるよ。夫婦だってケンカするだろ。
今は仲良いよ」と結局は不仲報道を認めてしまった。(翻訳・編集/本郷)
2009-05-28 20:20:07 配信
http://www.recordchina.co.jp/group/g31783.html
憲章7章明記、軍事措置に含み=拉致問題にも言及−対北安保理決議素案
【ニューヨーク28日時事】日米両国が英仏中ロと韓国に配布した北朝鮮に対する国連安保理決議の
素案の概要が28日、判明した。国連憲章第7章の下で行動するとうたい、
将来の軍事的強制措置に含みを残した上で、北朝鮮の核実験を「最大限の表現で非難する」と表明。
北朝鮮が「拉致問題を含む人道上の懸念」に対応する重要性を強調している。
2006年の1回目の核実験後に採択された対北制裁決議は、7章41条で定められた非軍事的措置
に制裁を限定するため、「憲章7章下で行動し、41条に基づく措置を取る」としていた。
これに対し素案は「憲章7章下で行動する」とだけ述べ、制限を取り払った。
ただ、検討中の追加制裁に純軍事的な措置は含まれていない。
素案はまた、加盟各国に06年決議に基づく対北制裁の即時実施を要請。北朝鮮に対しては
「すべての核兵器および核計画の放棄」を義務付け、核実験・ミサイル発射の停止や国際原子力機関
(IAEA)による監視受け入れなどを要求した。6カ国協議への即時復帰も強く促した。
拉致問題に触れたくだりは前文に挿入されている。(2009/05/29-09:52)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052900073
北朝鮮制裁:資金洗浄対策を強化
政府は26日、北朝鮮の地下核実験を受け、日本独自の追加制裁として、
北朝鮮が関与するテロ資金やマネーロンダリング(資金洗浄)対策を強化する方向で検討に入った。
4月の北朝鮮による弾道ミサイル発射で国連安保理は北朝鮮3企業の資産凍結を決めているため、
北朝鮮のテロ資金関連などの団体・個人が判明した場合に速やかに資産凍結や没収ができる態勢を
整える狙いがある。
政府は、06年の核実験などを受けた北朝鮮のテロ資金対策で外為法に基づき北朝鮮の核や
大量破壊兵器、弾道ミサイルに関与する15団体・1個人を指定、資金移転を防止する措置などを講じてきた。
しかし、経済協力開発機構(OECD)の下部機関である「金融活動作業部会(FATF)」は
昨年10月、日本のテロ対策の法整備について、テロリストによって資金集めが行われた場合だけを
「犯罪」とし、協力者らの間接的な資金提供・収集が犯罪になるかがあいまいなど、
40項目の是正勧告を行った。
勧告は拘束力がないが、重要部分で改善されない場合、FATFから除名されることもある。
そのため、日本政府は勧告の完全実施を目指していたが、今回の核実験を受け追加制裁として
位置づけることにした。【中澤雄大】
毎日新聞 2009年5月27日 2時30分(最終更新 5月27日 2時30分)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090527k0000m010134000c.html
女子大生がネットで日韓交流 長野
2009.5.29 02:42
長野市の清泉女学院大・短大の学生たちと、姉妹校提携している韓国・漢陽女子大の学生たちが
インターネットを通じて意見交換をするなどの交流を行った。
漢陽女子大からは日語通訳科の約20人が、清泉女学院からは約10人が参加。
清泉女学院の学生が日本の最新アイドル事情を韓国側に紹介すると、
韓国側からは「韓国の芸能人で好きな人は?」「日本には先生の日はありますか?」など次々と質問。
「源氏物語についてどう思いますか?」という問いに、日本の学生は「漫画でなら読みましたが、
あれだけもてたのだから光源氏はさぞかしイケメンだったと想像します」と答え、
韓国側から大きな拍手を受けていた。
漢陽女子大の学生たちは来月24日に来日し、清泉女学院とも交流を行う。
http://sankei.jp.msn.com/region/chubu/nagano/090529/ngn0905290243000-n1.htm
韓国国民葬 11万人黙とう、すすり泣き 現大統領に激しいやじ
2009.5.29 13:35
自殺した韓国の盧武鉉前大統領の国民葬会場、景福宮近くにあるソウル市庁舎前広場では、
29日朝から、前大統領を見送ろうとする警察推計で約11万5000人の市民が集まった。
設置された巨大スクリーンに、前大統領の遺体を載せた車が会場に入る様子が映し出されると、
集まった人たちは一斉に起立して黙とう。
すすり泣く人の姿も目立った一方、李明博大統領が映ると、広場からは激しいやじが飛んだ。
広場には、立ち入りが許可された午前8時ごろから市民らが続々と集まり、
10時には前大統領のシンボルカラーだった黄色のスカーフや帽子を身につけた人々で埋め尽くされた。
会場周辺では多数の警官や警察車両が配置。
一部では、会場に向かってデモ行進しようとした市民と警官隊が衝突する場面もあった。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905291339009-n1.htm
中国漁船が黄海上から撤収 北の軍事挑発を警戒か?
2009.5.29 15:18
【ソウル=水沼啓子】韓国の通信社、聯合ニュースは29日、南北間でたびたび衝突が起きている
黄海上で操業していた中国の漁船が撤収を始め、韓国の軍当局が北朝鮮の軍事挑発を警戒していると伝えた。
聯合ニュースによると、軍の消息筋は29日、「黄海上で操業中の中国漁船が28日から撤収を
始めた」とした。黄海上の南北軍事境界線である北方限界線(NLL)付近では中国漁船約280隻が
不法操業していたが、28日から減り始めて現在残っているのは120隻ほどという。
この消息筋は、「中国漁船が1日で160隻も減ったということは、中国政府や北朝鮮が直ちに撤収
するよう要求した可能性が高い」としている。一方、北朝鮮の漁船は黄海上で操業を続けているという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905291519010-n1.htm
韓国に渦巻くおそれと自己嫌悪――フィナンシャル・タイムズ
フィナンシャル・タイムズ2009年5月29日(金)13:05(フィナンシャル・タイムズ 2009年5月27日初出)
FTアジア編集長デビッド・ピリング
5月23日の夜明け直後、韓国の農民の息子は生まれ育った村を見下ろす丘を歩いていた。
そして警護員の目が離れたすきに、彼は崖から飛び降りた。
昨年まで韓国大統領だった盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏の自殺から何時間もしないうちに、
何万人という動揺した国民はあちこちで、その場しのぎの簡単な追悼所を急ぎ設けていた。
中には線香の代わりに、遺影の前に火のついたタバコを置く弔問者もいた。
ヘビースモーカーだった盧氏が死の直前に「たばこはあるか」と尋ねたと、報道されていたからだ。
韓国は今、強い悲しみと自己不信の念に覆われている。素行よろしくない北の隣国が
核の火花を降り注いでも、韓国人の悲しみや自己不信はいっこうになくならない。
1987年の民主化宣言以来、韓国大統領に就任したのは盧氏でわずか4人目だった。そしてその盧氏の妻と
息子が、靴会社の社長から600万ドル(6億円)を不正に受け取ったと追及される中で、盧氏自身も
取り調べを受けていた。任期中には金銭授受について何も知らなかったと主張していた盧氏だったが、
元人権派の弁護士で「ミスター・クリーン」を自認し、腐敗した従来どおりの政治を変えるのは自分だと
主張してきた盧氏にとって、次々と明らかになる疑惑は耐え難いものだったようだ。
死の直前にブログに書いたとされる遺書で、前大統領は支援者に諦めるよう呼びかけている。
「民主主義や進歩、正義について語る資格を失ってしまった」と書いた盧氏はさらに
「気の毒にと思わないで。誰のせいにもしないで」と遺書に書き残している。
しかし韓国の人々は今、自分たちのせいだと自責の念にかられている。ネット普及率のきわめて高い
この国の人たちは、あちこちのブログやチャットでそれぞれに、反省と内省にあけくれている。
独裁国家だった経験から抜け出そうとまだ努力し続けている民主国家の、
見苦しくも赤裸々な二つの側面を、今回の悲劇は浮き彫りにしてしまったのだ。
>412
まずひとつは、韓国政治のこと。韓国の政治は実に活発で元気盛んで自由な活動だが、
依然として汚い世界であることには変わりはない。このことが改めて浮き彫りになってしまった。
韓国の政治家は企業に近すぎる。財閥系の企業グループが社会のあらゆる隅々に至るまで影響力を
浸透させている国にあって、政と財の近すぎる関係は見ていて決して心地よいものではない。
改善が必要だ。しかし盧氏の前任者4人のうち、2人は汚職の罪で刑務所入りしたし、
残る2人も息子たちがやはり汚職関係の罪で懲役刑となっている。
盧氏と同じように大統領経験者で左派の英雄とも言える金大中元大統領は、北朝鮮に融和の手を
さしのべるいわゆる「太陽政策」を推進。2000年にはついに南北首脳会談を実現させ、
金大中氏は北朝鮮の金正日総書記と会談。1953年の南北分断以来初めて南北の首脳が会談するという
歴史的出来事で、金大中氏はこの成果でノーベル平和賞を受賞した。しかしそれからしばらくして、
せっかくの歴史的会談が実現できたのは、5億ドルが秘密裏に支払われていたからだと発覚。
その巨額資金を北朝鮮政府へ流した経緯について関与を問われていた現代(ヒュンダイ)グループ
創始者の息子、現代峨山(アサン)社会長だった鄭夢憲 (チョン・モンホン)被告が、
初公判前に12階の窓から飛び降りている。
政治家やビジネスマンが汚職にまみれがちという一方で、韓国国民は、そうした疑惑が明るみになる
プロセスについても心を痛めている。たとえばメキシコでは、長く一党支配を続けた「制度的革命党」
(PRI)の中では、新大統領は前任者を訴追から守るという伝統があった。一方の韓国では、全く逆だ。
韓国で政権交代があると、新大統領は決まって法の番犬たちを前任者にけしかけて追及し、
そうやって自分の新たな権力基盤を確かなものにしようとしてきた。
1996 年には粛軍クーデターと光州事件による民主化運動弾圧、さらに巨額の不正蓄財疑惑を追及され、
2人の元大統領が同時に裁判にかけられる事態となった。
盧泰愚元大統領は懲役刑、全斗煥元大統領は死刑の判決を受けたが、2人とも後に特赦を受けた。
これは当時は「世紀の裁判」と呼ばれたものだが、今や韓国では年中行事のようになってしまっている。
>413
こうしたことは確かに、韓国民主主義の残念な部分だ。
盧武鉉氏の死をきっかけに、ぜひとも法制度を強化し、政治の浄化を図るべきだ。
しかし悪いことばかりではない。第一に、そもそも韓国が民主国家であるということ自体、
決して簡単なことではない、立派なことだ。独裁国家や全体主義国家が普通に存在するアジアにおいて、
韓国は20年前の民主化宣言以来、見事な経済成長を実現してきたのだ。そのおかげもあって、
「開発独裁」によってでしか経済成長は望めないなどという誤った説は、はっきり否定されることとなった。
加えて韓国は決して日本のような、約50年間も同じ政党が政権を握り続けていて動きがなく退屈なのに、
選挙はやたら頻繁にあって煩雑だという、そういう民主国家とは違う。
またタイやフィリピンのように定期的にクーデターや憲政の危機が勃発するといった政情不安定な国でもない。
選挙で選ばれた4人の大統領は全員、任期を満了した(盧武鉉氏は弾劾裁判を生き延びなくてはならなかったが、それでも)。
韓国の民主主義はさらに、いわゆるアウトサイダーの受け入れにも寛容だ。
たとえば大学進学には貧しすぎた盧武鉉氏は、正式な授業を一度も受けることなく、司法試験に合格している。
韓国の民主主義は血気盛んにもなる。国会議員たちは国会内で殴り合いもする。
一般市民も何かきっかけがあればたちまち何十万人単位で町中にあふれ出て、大規模デモを繰り広げたりする
(たとえば直近では、よりによって米国産牛肉の輸入を認めるという政府判断に抗議して、大々的なデモが行われた)。
韓国人は感情的で血気盛んだと、からかうのは簡単なことだ。
しかし権力者の言うことを大人しく唯々諾々と受け入れるのが普通とされるアジア地域において、
民主主義に対する韓国人の熱意は簡単に真似できるものではない。
韓国の民主主義はなにはともあれ、国民参加型の民主主義なのだ。
>414
その一方で韓国は確かに、独裁政治の名残や腐敗の横行にいまだ悩まされている国でもある。
そんな国の民主主義についてこうして結論するのは、脳天気すぎると言われるかもしれない。
しかしそう思うなら、北朝鮮を見てみるといい。違いは一目瞭然だ。朝鮮戦争で南北が分断したとき、
北朝鮮も韓国も、一人あたりの国民所得はアフリカ西部のガーナとほぼ同レベルだった。
それが今や韓国の一人あたり国民所得はガーナの28倍、北朝鮮と比べればさらに差は開いているかもしれない。
金正日総書記は今週、またしても「核」という名の空砲をパンと鳴らしてみせて、
おかげで韓国の危機感はさらに高まった。しかし悲しみと自責の念にかられている今この時でも、
韓国の人々は立ち止まり、じっと振り返った方がいい。
自分たちには自慢していいものがいくつかあるのだと、思い出した方がいい。(翻訳・加藤祐子)
http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20090529-01.html
「軍事力行使を検討すべき」、北朝鮮問題で米元国防長官
2009年05月29日 15:44 発信地:ワシントンD.C./米国
【5月29日 AFP】ウィリアム・ペリー(William J. Perry)米元国防長官は28日、
北朝鮮の核問題で外交的解決を実現するには、軍事力の行使も含めた強制措置を検討すべきだと主張した。
1994-96年に国防長官を務めたペリー元米国防長官は、
外交問題評議会(Council on Foreign Relations)で、今すぐに軍事力を行使せよということでは
ないと強調しつつ、「(軍事措置を)検討していれば、前回の核実験も1回目の核実験も、
阻止できたかもしれない」と述べ、少なくとも制裁措置が効果をあげない場合は、
米国は軍事力の行使も視野に入れるべきだと論じた。(c)AFP/Jim Mannion
http://www.afpbb.com/article/politics/2607026/4199249
北朝鮮の核実験、2006年の5倍の強度 米大観測所
2009年05月28日 20:15 発信地:ニューヨーク/米国
【5月28日 AFP】25日に北朝鮮が実施した核実験について、米コロンビア大学(Columbia University)
ラモントドハティ地球観測研究所(Lamont-Doherty Earth Observatory)は27日、
今回の核実験の強度は、2006年の同国初の実験の5倍だったと発表した。
中国国内1か所を含む複数の地震観測所から集めたデータから分析した結果だという。
2006年の実験の際に報告を共同で執筆した同大のW.Y.キム(Won-Young Kim)氏は、
25日の実験の爆発規模は2.2-4キロトンだったと推計した。マグニチュード4.5-4.7の地震に相当する。
2006年の実験の爆発規模は1キロトンに満たなかったという。
1キロトンはトリニトロトルエン(TNT)火薬1000トン分の爆発エネルギーにあたる。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/politics/2606680/4198198
米国務副長官ら、日韓など4カ国歴訪へ 北朝鮮問題を協議
ワシントン(CNN) シンガポールで30日に開かれるアジア安全保障会議に合わせ、
ゲーツ米国防長官に同行しているスタインバーグ国務副長官らの一行が、来週日本に続き、中国、韓国、
ロシアを歴訪し、北朝鮮の核開発問題について協議する見通しとなった。米政府高官がCNNに語った。
米国務省は28日、スタインバーグ副長官がゲーツ長官とともにシンガポールと日本を訪問することを
正式に発表した。シンガポールでは30日、日米韓による防衛相会議も予定されている。
同高官によれば、日本など4カ国の歴訪にはフロノイ国防次官、ボズワース北朝鮮問題担当特別代表、
ベーダー国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長が同行する。
北朝鮮の核実験を受け、米政府が6者協議の枠組みでの対応を重視していることを示す動きとみられる。
2009.05.29 Web posted at: 15:36 JST Updated - CNN
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200905290008.html
核テロ防止へ不拡散強化を 米元国防長官ら政策提言
【ワシントン29日共同】ペリー元米国防長官ら元米高官や有識者が、核兵器廃絶を目指す
オバマ米政権に包括的な核政策を提言する報告書を発表、ペリー氏は28日、ワシントンで講演し、
最大の脅威である「核テロ」を封じ込めるため国際的な核不拡散体制強化が不可欠だと訴えた。
報告書は北朝鮮やイランからテロ組織に核兵器・核物質が流出する危険性を指摘したほか、
核兵器削減の過程で米国による「核の傘」が弱まれば、日本などが核武装に走る可能性を懸念。
当面は米国の核抑止力を維持する必要性を指摘した。
報告書は有力シンクタンク、外交問題評議会が発行した「米国の核政策」。
同じくペリー氏を委員長とする議会超党派の戦略態勢委員会が先に発表した最終報告書とともに、
オバマ政権が来年初めに発表する核戦略の基本指針「核体制の見直し」に影響を与えそうだ。
不拡散強化の具体策として、核拡散防止条約(NPT)に基づき国際原子力機関(IAEA)が
加盟国を査察する保障措置を強化するため、核施設の監視に米情報当局の関与を提言。
2009/05/29 15:41 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052901000664.html
既存制裁強化の性格も=採択は来週初め以降に−対北国連決議
【ニューヨーク29日時事】北朝鮮に対する国連安保理の決議案交渉は、追加制裁をめぐり
各国の国内官庁も巻き込んだ調整を要し、採択は来週初めまでずれ込むことがほぼ確実だ。
日米が北朝鮮と関係の深い中国に配慮し、貨物検査の義務化などに関して表現を弱める可能性もあり、
その場合、新決議は追加制裁の発動ではなく既存制裁の強化という性格を強めることになる。
米国は3年前の対北制裁決議1718の交渉過程で「加盟各国はそれぞれの法制度に基づき、
必要なら北朝鮮に出入りする貨物の検査を含む協調的措置を講じるべきだと決定する」
との条文挿入を主張した。
米国の目的は、船舶の臨検を柱とする大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)に安保理決議という
明確な法的根拠を与える点にあった。韓国が参加を決定し、PSIに脚光が集まっている中で
進められている今回の交渉でも、米国は似た表現で義務化を求めているもようだ。
(2009/05/29-14:29)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009052900566
韓国前大統領の国民葬、数十万人が追悼
【ソウル=島谷英明】23日に死去した韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の葬儀が「国民葬」
として29日午前、ソウルで営まれた。朝鮮王朝時代の王宮「景福宮」で開いた式典には
李明博(イ・ミョンバク)大統領や政財界の代表、日本の福田康夫前首相ら国内外から約3000人が参列。
一般市民向けの「お別れ会」も開かれ、数十万人の市民が前大統領を追悼した。
午前11時からの国民葬では、葬儀委員長の韓昇洙(ハン・スンス)首相が
「人権と民主主義、権威主義の打破にすべてをなげうった人生だった」と弔辞を朗読。
共同委員長で盧政権で首相を務めた韓明淑(ハン・ミョンスク)氏は
「お守りできず申し訳ありません。こんなことがあっていいのか」と政府批判をにじませた。
李大統領夫妻が献花しようとした際、前大統領の支持者とみられる参列者10人以上が「謝罪しろ」
などと罵声を浴びせ、騒然とする場面があった。(11:41)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090529AT2M2901H29052009.html
最後の別れ、高まる同情論=盧武鉉前大統領の国民葬−韓国
【ソウル29日時事】韓国の盧武鉉前大統領の国民葬が29日、ソウルで行われた。
李明博大統領のほか、日本の福田康夫前首相ら内外から約3000人が参列した。
韓国では、不正資金疑惑を苦にして自殺した盧氏に同情論が高まっており、
会場周辺の広場や街路は最後の別れを惜しむ人々で埋め尽くされた。
盧氏の遺体はこの日朝、自宅のある韓国南部の慶尚南道金海市を出発。
その後、ソウルにある朝鮮王朝の王宮、景福宮で告別式が執り行われた。
葬儀委員長は韓昇洙首相と盧前政権の韓明淑元首相が共同で務め、遺族や各界代表らが出席した。
韓首相は弔辞で「人権と民主主義、権威主義打破のため、すべてをささげた一生だった。
国民は逆境の中でも国と国民のために成し遂げた業績を忘れないだろう」と盧氏をたたえた。
同日午後からは、景福宮に近いソウル市庁前広場で一般市民を主な対象とした葬礼の儀式が行われた。
韓国のテレビ各局は国民葬を生中継し、生前の盧氏の庶民的な様子や軍事政権下での不正を追及していた
場面などを繰り返し伝えている。
盧氏は大統領在任中、国政運営に失敗したとして国民から厳しい批判を浴び、退任後には不正資金疑惑
が表面化した。しかし、突然の死をきっかけに、一転して盧氏を再評価するムードが強まっている。
(2009/05/29-13:24)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2009052900375
自殺した韓国・盧武鉉前大統領の国民葬、ソウルで行われる 13万人の市民が集まる
23日に自殺した韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の国民葬が、ソウルで行われている。
盧前大統領の告別式は、朝鮮王朝時代の王宮で行われている。
ソウル市中心部にある会場には、盧前大統領を見送ろうと、13万人もの市民が、
29日午前11時40分現在、集まってきている。
盧前大統領のひつぎは29日午前5時すぎ、自宅のある釜山(プサン)近郊を出発し、ソウルへと向かった。
沿道では支持者たちが、盧前大統領のイメージカラーの黄色い紙を紙飛行機にして飛ばし、
その死を悼んだ。
盧前大統領は、不正資金疑惑で親族や側近が逮捕され、自身も検察の聴取を受けたのを苦にして、
自殺したとみられている。
これまでにない庶民的な大統領として、熱狂的な支持を得ていたことに加え、
突然の死は韓国全土に追悼ムードを巻き起こしている。
告別式の会場となったソウル市中心部では、厳重な警備に抗議して、
市民と警察が一時もみ合いになる場面も見られた。
盧前大統領の遺体は、告別式のあと火葬され、遺骨は自宅近くに埋葬される予定。
(05/29 13:02)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00156134.html
盧武鉉前大統領の国民葬、約3000人が哀悼の涙―中国
2009/05/29(金) 13:20
23日に投身自殺を図った盧武鉉(ノ・ムヒョン)前韓国大統領の国民葬「永訣(えいけつ)式」が
29日、ソウル市内にある朝鮮王朝の王宮、景福宮(キョンボックン)で行われた。
「永訣式」には、李明博(イ・ミョンバク)大統領をはじめ、国内外の政官関係者ら約3000人が集まり、
哀悼の意を表明した。中国新聞社が韓国メディアの報道を引用し、同日付で速報した。
ノ前大統領を納めた棺は午前5時ごろ、出棺儀式を終えて自宅のある慶尚南道金海市郊外の
峰下(ポンハ)村を出発し、午前10時50分ごろ景福宮に到着した。
「永訣式」は国民葬の形式をとり、約1時間10分の行程で執り行われた。
葬儀には李明博(イ・ミョンバク)大統領や、金大中(キム・デジュン)元大統領のほか、
国内外の政官関係者ら約3000人が参列し、哀悼の意を表明した。日本からは福田康夫元首相らも参列した。
写真はノ前大統領が2003年7月9日、中国訪問の際に訪れた、北京郊外にある万里の長城での1コマ。
(編集担当:金田知子)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0529&f=politics_0529_005.shtml
韓国で盧武鉉前大統領の国民葬、多くの市民が追悼
2009年 05月 29日 13:20 JST
[ソウル 29日 ロイター] 韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の国民葬が29日、
ソウルにある朝鮮王朝時代の王宮、景福宮で行われた。盧氏の遺体を載せた霊きゅう車は同日朝、
同国南東部の故郷を出発。沿道は最後の別れに訪れた人々で埋め尽くされ、花が投げ込まれた。
韓国警察当局によると、前大統領は23日、自宅近くの山で岩から身を投げて亡くなった。
家族あてに遺書が残されていたことも明らかになっている。
高校を卒業後、独学で弁護士になった盧氏は、2008年まで5年間にわたり大統領を務めた。
2007年には北朝鮮の金正日総書記と南北首脳会談を実現させた。
盧前大統領の突然の死を悼む声は、同氏の不正資金疑惑を追及した現政権への批判に変わり、
李明博(イ・ミョンバク)大統領への支持率低下にもつながっている。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-38285820090529
盧前大統領に最後の別れ 韓国 旧王宮で国民葬
2009年5月29日 14:24
【ソウル29日小出浩樹】自殺した盧武鉉(ノムヒョン)前韓国大統領の国民葬が29日午前、
ソウル市にある朝鮮王朝時代の王宮・景福宮で行われ、李明博(イミョンバク)大統領ら各界から
3000人近くが参列した。会場に近いソウル市庁舎前の広場周辺にも多くの国民が集まり、
前大統領を追悼した。
国民葬では共同葬儀委員長として、韓昇洙(ハンスンス)首相が
「国民とともに歩む庶民大統領になろうとした(人だった)」と、
盧政権で首相だった韓明淑(ハンミョンスク)氏が
「(あの世から北朝鮮との)南北間の葛藤(かっとう)を平和へと導いてほしい」
とそれぞれ追悼の辞を述べた。金大中(キムデジュン)、金泳三(キムヨンサム)両元大統領も参列。
日本からは福田康夫前首相が特派大使として出席した。
遺体は同日午後火葬され、夜には前大統領の故郷で自宅のある韓国南部の慶尚南道金海市郊外の集落
に戻る予定。
韓国では不正資金疑惑の捜査中に命を絶った前大統領への同情論は強く、
大規模な反政府デモなどを警戒して装甲車が会場を取り囲むなど、厳重な警備態勢が敷かれた。
>426
●支持者ら徹夜で見送る ポンハ村で出棺式
【金海(韓国南部)29日甲木正子】ソウルでの国民葬に先立ち、盧武鉉前大統領の自宅があり、
遺体が安置されていた慶尚南道金海市ポンハ村では、29日午前5時すぎから出棺式が行われた。
前夜から集まった前大統領の支持者らは明るみ始めた空の下、
「サランハムニダ(愛しています)盧武鉉!」と叫び、泣きながら冥福を祈った。
遺体を乗せた霊きゅう車がソウルへ出発すると、
前大統領のシンボルカラーだった黄色の紙飛行機を飛ばし、最後の別れをした。
=2009/05/29付 西日本新聞夕刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/98884
「盧武鉉前大統領自殺」金大中元大統領が同情「私も…」
2009/05/29(金) 14:16
韓国の金大中(キム・デジュン)元大統領は28日、ソウル駅に設置された焼香所を訪れた際、
投身自殺を図った盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領に対して、
「ノ前大統領はもう少し耐えるべきだったが、彼の受けたであろう屈辱や挫折、悲しみを思うと、
私だってそうしたかもしれない」と語り、注目を集めている。
中国新聞社が韓国メディアの報道を引用し、29日付で報じた。
キム元大統領はソウル駅に設置されたノ前大統領の焼香所に、李姫鎬(イ・ヒホ)夫人を伴って現れた。
キム元大統領は、「ノ前大統領はもう少し耐えるべきだったが、彼の受けたであろう屈辱や挫折、
悲しみを思うと、私だってそうしたかもしれない」とノ前大統領の死に同情を示した。
一方、検察については「ノ前大統領本人や夫人、ご子息、親戚らを全面的に調査しているというが、
確固たる証拠をつかんだのか」などと発言、態勢を痛烈に批判した。
また、告別式に先立ち、韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相ら告別式委員会から弔辞を読むよう
依頼されていたが、政府からの「当日は多くの大統領前任者が参列するのに、キム元大統領だけが
弔辞を読むのは不公平感があり、前例もない」との反対を受けたことも明かし、韓国国内では今後、
議論が巻き起こる可能性があるとして、注目を集めている。(編集担当:金田知子)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0529&f=politics_0529_006.shtml
韓国の盧武鉉前大統領の国民葬、市民ら涙で最後の別れ
2009年05月29日 14:52 発信地:ソウル/韓国
韓国・ソウル(Seoul)で、自殺した韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン、Roh Moo-Hyun)前大統領の
ひつぎを乗せた霊きゅう車と、最後の別れをしようと集まった群集。
韓国で29日、盧・前大統領の国民葬が行われ、泣きながら最後の別れを惜しむ市民らが
ソウル(Seoul)市内の通りにあふれた。
盧氏への同情論が高まる中、これを契機に反政府活動が活発化することを懸念する当局は、
ソウル(Seoul)市内中心部に1万5000人の機動隊員を配備した(2009年5月29日撮影)。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/politics/2607001/4201711
盧武鉉氏の国民葬、李大統領の献花に罵声 <5/29 14:45>
23日に自宅裏の岩山から飛び降りて自殺したとみられる韓国・盧武鉉前大統領の「国民葬」が
29日、ソウルで行われた。
告別式には李明博大統領をはじめ、約3000人が参列した。盧前大統領の死をめぐっては、支持者が
「(妻や親類が後援者から約6億円を不正に受け取っていたとされる疑惑をめぐる)検察の捜査によって
追い込まれた」と李政権を批判している。こうした事情に配慮し、弔辞も現職の首相と盧政権時代の
首相が読み上げたが、内容も対照的だった。
韓昇洙首相「国民は、盧前大統領が逆境と紆余曲折(うよきょくせつ)の中でも国と国民のために
残した業績を忘れません」
韓明淑元首相「世の中は『人間盧武鉉』として生きていく最後の機会さえも奪ってしまいました」
李政権としては、国が一部の費用を負担する「国民葬」とすることで感情を和らげたい考えだったが、
李大統領が献花を行う際には罵声(ばせい)が浴びせられた。
29日朝も告別式への参加を求める支持者が警察と衝突しており、今後、対立が再燃しそうだ。
http://www.ntv.co.jp/news/136517.html
韓国で盧武鉉前大統領の告別式、李明博大統領が献花
2009年05月29日 14:44更新
盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の告別式が29日午前11時、ソウルの朝鮮王宮時代に建てられた
景福宮(キョンボックン)前庭で国民葬として行われた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領を納めた棺は
午前5時ごろ自宅のある、慶尚南道金海市郊外の峰下(ポンハ)村を出発し、沿道は最後の別れに
訪れた人々で埋め尽くされ、花が投げ込まれた。午前10時50分ごろ景福宮に到着した。
故人をしのんで李明博(イ・ミョンバク)大統領夫妻、金大中(キム・デジュン)、
金泳三(キム・ヨンサム)元大統領、韓昇洙(ハン・スンス)国務総理などや夫人の
権良淑(クォン・ヤンスク)さん、盧建昊(ノ・ゴンホ)、静妍(ジョンヨン)さんをはじめとする
遺族を含め約3,000人が告別式に参列した。葬儀委員長は韓昇洙(ハン・スンス)現首相と、
盧政権で首相を務めた韓明淑(ハン・ミョンスク)氏が共同で進め、それぞれ弔辞を読み上げた。
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/090529/35325.html
盧・韓国前大統領自殺:市民ら11万人、最後のお別れ−−国民葬
【ソウル西脇真一】故盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の告別式が29日、ソウルの景福宮前庭で
国民葬として行われた。李明博(イミョンバク)大統領や金大中(キムデジュン)、
金泳三(キムヨンサム)両元大統領をはじめ韓国各界の代表、福田康夫前首相ら海外の弔問客など
約3000人が参列。がけから身を投げるという衝撃的な死を遂げた盧氏の冥福を祈った。
早朝に韓国南部・慶尚南道金海市を出発した遺体を乗せた車列は、午前11時前に会場へ到着。
前庭に面する興礼門前には大きな遺影が飾られ、参列者が黙とうをささげた。
国民葬葬儀委員会の共同委員長を務める韓昇洙(ハンスンス)首相は
「大統領の一生は、人権と民主主義、権威主義の打破にすべてがささげられた」と弔辞を述べた。
李明博大統領夫妻が献花する際、盧氏の支持者から怒号が起き、
男性が叫びながら大統領に向かって行ったが、警護官らに制止された。
式の様子は市内の大型映像装置でも生中継され、警察推計で約11万5000人の市民らが見守った。
告別式の後、遺体は市庁舎前広場に運ばれ最後の祭式を行い、市民の見送りを受けた後、
ソウル駅まで移動。午後、ソウル近郊の水原でだびに付される。
毎日新聞 2009年5月29日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20090529dde007030044000c.html
韓国、盧武鉉前大統領の告別式
2009-05-29 14:31:14
韓国の盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の国民葬の告別式が29日午前、ソウル市中心部の
景福宮(キョンボックン)で行われました。李明博(イミョンバク)大統領や金大中元大統領、
金泳三(キム・ヨンサム)元大統領、各国の外交使節、市民ら2000人あまりが参列しました。
権良淑(クォン・ヤンスク)夫人をはじめとする遺族らも参加しました。
午前11時から、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の告別式が正式に始まりました。
告別式では、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の生い立ちを紹介するビデオも流されました。
当日午前、韓国各界の民衆は景福宮やソウル広場の付近に集まり、大型スクリーンを通じて、
告別式の生中継を見ました。
火葬後、遺骨は当日夜、ふるさとの烽下(ポンハ)村に移され、その後、
私邸そばの墓地に安置される予定だということです。(翻訳:ZHL チェック:吉田)
http://japanese.cri.cn/881/2009/05/29/1s141094.htm
【盧武鉉前大統領告別式】CNNなど外信もリアルタイム報道
2009/05/29(Fri) 15:31
盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の告別式が開かれる今日、
米国のCNNをはじめ外信も時間別に状況を報道し、関心を見せている。
CNN放送はYTNの画面を利用し、盧前大統領の遺体を載せた霊柩車が故郷の村を出発し、
景福宮に向かうシーンをリアルタイムで報道し、多くの国民が哀悼している現場の雰囲気を伝えた。
また、各種のインターネットポータルや掲示板には、盧武鉉前大統領の冥福を祈願する追悼のコメント
と共に、検察と政府を批判するコメントが途切れなく寄せられていると付け加えた。
AP通信も盧武鉉前大統領を載せた霊柩車が国民との最後の別れのため、
景福宮の告別式会場に向かったとし、ポンハ村の住民と支持者が涙を流し見送ったと報道した。
http://contents.innolife.net/news/list.php?ac_id=1&ai_id=99396
ソウル市民14万人が冥福祈る 盧前大統領追悼で
【ソウル29日共同】自殺した盧武鉉前韓国大統領の冥福を祈るために、
ソウル市中心部の市庁舎前広場周辺に集まった市民は29日午後、
警察推計で約14万人(市民団体推計は約50万人)に達し、
多くが近くの景福宮で営まれた国民葬の終了後もとどまり、追悼を続けた。
政府と前大統領側が事前に「秩序維持」を呼び掛けたこともあり、市民と警察の大きな衝突は
起きていないが、夜には仕事帰りの会社員らが合流して人数がさらに膨れ上がる可能性がある。
葬列の車両は、前大統領に最後の別れを告げようとする人並みをかき分けるように、
同広場からソウル駅までゆっくり移動。遺体はソウル近郊の施設で火葬にされ、
夜には前大統領の故郷で自宅のある韓国南部の慶尚南道金海市郊外の集落に戻る予定。
大統領経験者の国民葬は崔圭夏元大統領に次ぎ2人目。
視聴率調査機関によると、テレビ主要3局を合わせたソウル地域の視聴率は38・3%で、
この時間帯にテレビを見ている人の約80%を占めるという。
2009/05/29 16:51 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052901000733.html
【国際】韓国・盧前大統領国民葬 市民16万人が追悼 政府、高まる批判に警戒感
(05/29 11:09、05/29 15:46 更新)
【ソウル29日井田哲一】自殺した韓国の盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の「国民葬」が二十九日午前、
ソウル中心部にある朝鮮王朝時代の王宮、景福宮で行われた。李明博(イミョンバク)大統領や
日本の福田康夫前首相ら、約三千人が参列した。一般国民向けの追悼式典が開かれた
ソウル市庁前広場周辺には、市民約十六万人(警察推計)が集まり、前大統領の死を悼んだ。
国民葬では、韓昇洙(ハンスンス)首相とともに共同葬儀委員長を務めた盧政権時代の首相、
韓明淑(ハンミョンスク)氏が、追悼の辞を朗読。北朝鮮との関係改善など前大統領の功績をたたえ
「大統領在任中、韓国では国民が大統領だった。
あなたはすべての国民の心の中に永遠に残る大統領になるでしょう」と故人をしのんだ。
その後、盧氏の生前の映像が流され、遺族らが献花した。李大統領が献花台に向かうと、会場から
「(前大統領は)政治的報復で殺された」「謝れ」と激しいやじが飛び、李大統領は当惑した表情をみせた。
追悼式典が開かれた市庁前広場と周辺は、前大統領のシンボルカラーだった黄色の帽子やスカーフを
身につけた市民で埋め尽くされた。
ソウルの女子大生(22)は「(前大統領の死は)うそのようで今でも実感がわかない。
やすらかにお休みください」と涙ぐんだ。
韓国国内では、不正資金疑惑の捜査中に自殺した盧氏への同情論が強く、検察や政府に対する批判が
高まっている。李政権は盧氏の葬儀をきっかけに、反政府運動が高まることを警戒している。
盧氏の遺体は火葬され同日夜、盧氏の故郷で自宅のある韓国南部の金海市に戻る。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/168215.html
緊張高まる朝鮮半島、韓国は北朝鮮の攻撃を警戒
2009年 05月 29日 17:16 JST
[延坪(韓国) 29日 ロイター] 中国の漁船が韓国と北朝鮮の黄海上の境界線を離れつつ
あるとの報道を受け、韓国当局は、挑発行為をエスカレートさせる北朝鮮が攻撃を準備している
可能性があるとの見方を示した。
韓国と北朝鮮の海軍は過去に複数回、同海域で衝突している。
韓国国防省のスポークスマンは「われわれは(中国の漁船による)一連の動きについて、
北朝鮮が攻撃に出る可能性を示す兆候かもしれないと見て注視している」と述べた。
北朝鮮による核実験の実施と韓国への軍事攻撃の警告を受け、
韓国と米国の連合軍司令部はすでに北朝鮮に対する監視レベルを引き上げている。
またニューヨークの国連本部では、日本と米国が安全保障理事会(安保理)による
対北朝鮮制裁決議の草案を主要国に提示。北朝鮮による2回目の核実験を強く非難し、
既存の対北朝鮮制裁の徹底を加盟国に促す内容となっている。
一方、朝鮮半島情勢の緊迫化はこれまでのところ、金融市場には大きな影響を与えていない。
市場関係者は、北朝鮮の好戦的な姿勢は不安材料ではあるものの、
実際に武力衝突がない限り投資意欲が大きくそがれることはないとの見方を示している。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-38292620090529
公海上で強制的貨物検査承認など 対北朝鮮決議日米草案
2009年5月29日15時1分
【ニューヨーク=松下佳世】北朝鮮の核実験を受けて国連安全保障理事会が協議している新決議で、
日米がまとめた草案に公海上での強制的な貨物検査や北朝鮮との幅広い金融取引・援助の禁止、
武器の全面禁輸などの制裁項目が盛り込まれたことが28日、分かった。
採択されれば北朝鮮の強い反発は必至。中国やロシアは慎重な姿勢を示しており、先行きは不透明だ。
外交筋によると、草案はこれまで5常任理事国と日韓が出した提案を一つにまとめたもので、
27日夜に日米が残り5カ国に配布した。制裁項目をめぐる協議は28日に始まったばかりで、
採択は来週にずれこむ公算が大きいという。
草案はまず、海上経由で北朝鮮に出入りする全貨物について、
禁輸対象物を積んでいる疑いがある場合に、「あらゆる手段を用いた」検査を許可。
全加盟国に対し公海上の船を停止させて乗り込み、禁輸対象物を押収、廃棄するよう要請している。
禁輸対象物を積んだ航空機の領空飛行禁止も盛り込んだ。
金融制裁では、加盟国に人道・非核化目的以外の北朝鮮への新たな援助を禁止。
北朝鮮の朝鮮貿易銀行など2行については、加盟国が管轄する金融機関が口座を持つことを禁じ、
北朝鮮のすべての銀行や支店との取引の自制も求めた。
また、武器禁輸も対象をすべての武器と関連物資に拡大。
制裁委員会の役割を強化し、制裁の履行状況を監視する外部専門家組織を設ける。
これらの制裁項目は、強制措置を可能にする「国連憲章第7章の下に行動する」とされ、
前回の核実験の際の決議に盛り込まれた「第41条(経済制裁)に基づく措置を取る」
との限定が外れた。軍事行動にも道を開くものだ。
>439
草案はまた、北朝鮮にすべての核兵器と核計画の完全な放棄を改めて求め、
核不拡散条約(NPT)脱退の即時撤回と早期復帰、
国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れを要求。6者協議への即時復帰も強く促している。
5常任理事国と日韓は28日午後に大使級会合を開き、同草案について協議した。
協議後、日本の高須幸雄国連大使が「中国も事態の深刻さは理解している」としたのに対し、
中国の張業遂国連大使は「まだ(制裁の)要素を協議し始めたばかり。時間がかかる」。
ロシアのチュルキン国連大使も「決議に盛り込む具体的な要素を検討するには時間がかかる」と述べた。
http://www.asahi.com/international/update/0529/TKY200905290125.html
クラスター弾 北など17カ国が生産継続 NGOが報告書
2009.5.29 18:26
多数の不発弾が紛争地での民間人被害をもたらしているクラスター(集束)弾について、
非政府組織(NGO)、地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)は29日、
北朝鮮、韓国、米国など17カ国が同弾の生産を継続していることを盛り込んだ報告書を発表した。
クラスター弾はICBLを母体とする国際NGOがノルウェーなど有志国と連携して、使用や製造、
保有を即時全面禁止する条約を昨年5月に採択。日本を含む96カ国が署名。米、中国、ロシア、
イスラエルなど主な保有・使用国が署名の意思を示していないことが課題となっている。
報告書によると、過去に同弾を開発・製造した34カ国のうち、日本、英国など14カ国が条約に署名。
将来にわたり生産しないことを確約した。非署名国の中でもアルゼンチンなど3カ国が生産を停止した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090529/plc0905291826020-n1.htm
北朝鮮核実験:オバマ代表団が日韓中露へ 31日から
【ワシントン草野和彦】北朝鮮の核実験を受け、米国務省のスタインバーグ副長官ら
オバマ政権高官の代表団が、近く日本、韓国、中国、ロシアの6カ国協議参加国を訪れ、
今後の対応を協議する。ワシントン訪問中の自民党の山崎拓前副総裁ら与党代表団が
28日に記者会見し、明らかにした。国務省によると、副長官の日本訪問は31日から来月2日。
代表団は副長官の他、フロノイ国防次官、カートライト統合参謀本部副議長らで構成。
代表団と別に、6カ国協議米首席代表のソン・キム氏も4カ国を訪問するという。
北朝鮮に対する国連安保理決議案採択に向けて一致した対応を取ることを確認する見通し。
再開のめどが立っていない6カ国協議のあり方なども議論するとみられる。
北朝鮮が米国との直接協議を求めているとみられていることについて、ソン・キム氏は
「(北朝鮮の核問題は)米朝の2国間の協議で解決できるものではない。6カ国協議を生かしていきたい」
と語ったという。
毎日新聞 2009年5月29日 19時21分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090530k0000m030033000c.html
【北核実験】国連決議あっても「認めない」と北
2009.5.29 19:43
北朝鮮の外務省報道官は29日、2回目の核実験実施に対し国連安全保障理事会が決議や決定を
出しても「認めない」と言明、制裁決議などが採択された場合は「さらなる自衛的措置が不可避となる」
と警告する談話を、朝鮮中央通信を通じ発表した。
報道官はまた、今回の核実験は「衛星打ち上げ」に対する安保理議長声明やその後の制裁に対する
「自衛的措置の一環」と強調。「事態がここ(核実験)まで進んだのは、米国と追従勢力にすべての
責任がある」と述べ、米国などを非難した。
さらに北朝鮮は核拡散防止条約(NPT)やミサイル関連技術輸出規制(MTCR)などの
国際法の規制を受けずに「国家の最高利益が侵害される場合には、
核実験やミサイル発射をいくらでも行う権利を有している」と主張した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090529/kor0905291943012-n1.htm
対北決議草案、船舶検査で「武力行使」の余地…米提案か
【ニューヨーク=白川義和】日米両国が英仏中露韓の5か国に配布した北朝鮮の核実験に対する
国連安全保障理事会の決議草案をめぐり、北朝鮮の船舶などの貨物検査の際、
「必要なあらゆる手段の行使を許可する」との表現で武力行使を容認する条項が検討されていることが
28日わかった。
中国が難色を示す可能性は高いが、米国が北朝鮮に断固とした立場を示すため、
強硬措置を提案した模様だ。
日米の草案は、また、「国連憲章7章下で行動する」と規定した。2006年の核実験後に
採択された決議1718は、「憲章7章下で行動し、41条に基づく措置を取る」としていたが、
今回の草案は非軍事的制裁に限定する41条に触れておらず、将来の軍事行動の余地を残している。
問題の条項は核、ミサイル関連物資や兵器を積んでいると疑われる場合、公海上での船舶立ち入りも含め、
「北朝鮮を出入りするすべての貨物を検査するため、必要なあらゆる手段の行使を許可し、
すべての国連加盟国がこれを行使することを求める」としている。
搭載貨物が疑わしい航空機の領空通過禁止を加盟国に義務づける条項も検討されている。
金融制裁では加盟国が自国の金融機関に対し、北朝鮮の「外国貿易銀行」と
「朝鮮大聖(デソン)銀行」との取引口座を持つことを禁止するよう義務づける条項が提起されている。
◆国連憲章7章=平和に対する脅威や侵略行為に対する安保理の行動を規定している。
同章40条で勧告など予防的暫定措置、41条で経済制裁など非軍事的措置、
42条で軍事行動を定めている。
(2009年5月29日14時46分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090529-OYT1T00574.htm
米が対北朝鮮で新方針、5か国協議体制で非核化へ圧力
【ワシントン=小川聡】米オバマ政権が、北朝鮮の核実験を受け、北朝鮮との交渉を通じた
非核化の実現は短期的には困難として、北朝鮮を除いた5か国の連携のもと、金融制裁や臨検などの
圧力を強め、北朝鮮に方針転換を迫るという新たな対処方針を固めたことが28日、
複数の日米関係筋の話でわかった。
米政府は新方針を説明、協議するため、ジェームズ・スタインバーグ国務副長官、
ミシェル・フロノイ国防次官、ジェームズ・カートライト統合参謀本部副議長らを日本、韓国、
ロシア、中国に派遣する。
日本には4か国の中で最初に訪問し、5月31日から6月2日まで滞在。
藪中三十二外務次官らと協議するほか、麻生首相、中曽根外相などとも会談する。
新方針では、長期的には6か国協議を通じた非核化という目標は変えないが、短期的には、
5か国協議体制を構築して北朝鮮に方針転換を迫る。
〈1〉金融制裁など実際に効果のある制裁の実施
〈2〉核の拡散阻止やぜいたく品の禁輸などを目的とした船舶検査の実施
〈3〉日本と韓国に対する「核の傘」を含めた防衛義務の再確認――などを柱とする。
これに関連し、山崎拓自民党外交調査会長らの与党訪米団は28日、ソン・キム6か国協議担当特使
らと会談。山崎氏らによると、キム特使は「国連決議で効果のある制裁を科さないといけない」
と述べたという。
(2009年5月29日17時05分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090529-OYT1T00589.htm
北、国連制裁なら「さらなる自衛措置」
北朝鮮が国連の動きを牽制です。北朝鮮のメディアは、国連安保理が核実験を巡り制裁決議など
行なった場合「さらなる自衛的措置が不可避になる」とする談話を発表しました。
「国連安保理がこれ以上挑発する場合、それに応じたさらなる自衛的な措置が不可避となるでしょう」
(朝鮮中央テレビ)
外務省スポークスマンの談話では、核実験について「自衛的措置の一環」と強調し、
「国連安保理は自分の罪を謝罪し、不当に作り上げた決議と決定を撤回すべき」と改めて主張しました。
そして、「これ以上挑発を仕掛けてきた場合は、さらなる自衛的措置が不可避になるだろう」
と警告し、新たに制裁決議が採択されれば、再びミサイル発射実験などを行うことを示唆しました。
国連では、新たな決議に向けて、常任理事国5か国と日本と韓国の代表が協議を行っていて、
週明けにも採択が行われる見通しとなっています。(29日18:41)
http://www.mbs.jp/news/jnn_4144956_zen.shtml 次スレ
日本マスコミによる半島ニュース65刷
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/korea/1243595258/l50
北朝鮮「さらなる自衛的措置」 国連決議に警告
【平壌29日共同】北朝鮮の外務省報道官は29日、2回目の核実験実施に対し国連安全保障理事会
が決議や決定を出しても「認めない」と言明、制裁決議などが採択された場合は
「さらなる自衛的措置が不可避となる」と警告する談話を、朝鮮中央通信を通じ発表した。
報道官はまた、今回の核実験は「衛星打ち上げ」に対する安保理議長声明やその後の制裁に対する
「自衛的措置の一環」と強調。「事態がここ(核実験)まで進んだのは、
米国と追従勢力にすべての責任がある」と述べ、米国などを非難した。
さらに北朝鮮は核拡散防止条約(NPT)やミサイル関連技術輸出規制(MTCR)などの
国際法の規制を受けずに「国家の最高利益が侵害される場合には、
核実験やミサイル発射をいくらでも行う権利を有している」と主張した。
「さらなる自衛的措置」について報道官は「安保理の敵対行為は朝鮮戦争休戦協定の破棄を意味する」
と指摘、制裁決議などが採択された場合、休戦協定破棄を表明する可能性を示唆した。
2009/05/29 19:22 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052901000996.html
春・夏・秋・冬
日本メディアは「新型インフルエンザ」という呼称を用いている。
だが、次に新型が現れたら何と名付けるのだろうか。
「豚インフルエンザ」だと豚肉業者などへの風評被害があるというが…
▼海外では「メキシコ・インフルエンザ」という呼称もあったが、
発生源をめぐる中国との応酬やメキシコ人への人権侵害が起きたことで改められた。
結局、「A/H1N1 flu」などの表現に落ち着いた
▼世界のメディアは感染源や感染拡大をめぐるニュースを連日、報じたが、すぐにワクチン製造の問題など
巨視的な対策についての報道に重点をシフトした。一方、日本では連日、トップニュースで
新しい感染者情報が報じられた。感染拡大が早かったことも一因だが、報道が過熱したことも事実だ。
日本では、一つの事件が起こるとそれに関する報道一色となり、一度方向が決まると歯止めがかからなくなる
▼神戸ではマスクを付けていない人の方がむしろ目立っていた。
マスク不足に陥ったことで、歪な形の高機能マスクやタオルを切っただけの即席マスクなど、
見慣れない光景が広がった。電車内や食堂で咳き込むと周囲の鋭い視線が集まる。
周囲に安心感を与えるためにマスクを着用しなければならない状況だ
▼近畿地方では、商店や観光施設などの売り上げ低下による経済損失が深刻だ。
こうしたパニック的な状況を伝える海外メディアは「japan flu」と表現している。
首都圏でも感染者が見つかったと報じられたが、パニックにならないか心配だ。
一日も早く「日本インフルエンザ」が収束することを願う。(天)
[朝鮮新報 2009.5.26]
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2009/08/0908j0526-00001.htm
春・夏・秋・冬
「世界の平和と安全に対する重大な脅威だ」
「北朝鮮の無謀な行動に、強い遺憾の意を表明する。北東アジアの人々を危険にさらし、国際法に明らかに違反する」−。
「核兵器のない世界」を提唱したオバマ大統領は25日、朝鮮が行った2回目の地下核実験を受けて
このように述べた。一見それらしく聞こえるが、世界最大の核保有国は言うまでもなく米国である
▼一方で、日本は案の定、政府とメディアがこぞって大騒ぎしている。
日本政府は、朝鮮の人工衛星発射の際に果たせなかった国連安保理決議の合意に向けて
躍起になっている。メディアは「孤立する北朝鮮による強硬策」というお決まりの文句で
「北朝鮮バッシング」に拍車をかけている
▼南朝鮮の李明博大統領は26日、オバマ大統領と電話会談し、
「北朝鮮には譲歩せずに断固とした対応が必要で、対話再開を急ぐべきではない」
との立場を伝えたという。その一方で、これまで難航していたPSIへの参加を決定。
対北強硬策をさらに鮮明にした
▼朝鮮外務省が4月14日の声明で、「平和的衛星まで迎撃すると言って襲い掛かる敵対勢力の
増大した軍事的脅威に対処して、われわれはやむをえず核抑止力をさらに強化せざるをえない」
と強調している
▼1953年以来、いまだに朝米が停戦状態にあることを鑑みれば、今回の核実験はあくまで
自衛的なものであり、米国や日本、南朝鮮が騒いでいるような「脅威」はない。
その前に、朝鮮に対する二重基準を改めるべきだ。
いずれにせよ、朝鮮半島を取り巻く情勢は急展開している。(国)
[朝鮮新報 2009.5.27]
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2009/08/0908j0527-00001.htm
春・夏・秋・冬
現在、衆議院法務委員会で論議されている新在留管理制度関連法案。
「在日外国人の便宜を図る」と言われているが、内容を見ると、とてもそのような代物ではない
▼敗戦後、日本は一貫して在日朝鮮人を排斥と管理の対象とみなしてきた。
最近では、日系ブラジル人や中国人など多くの外国人が日本に滞在するようになり、
彼らも管理の対象になっている。当局の政策と軌を一にして、メディアもここ数年、
「外国人による凶悪犯罪」を喧伝。外国人排斥の雰囲気を社会的にかもし出すのに一役買っている
▼今回の関連法案の一番の問題点は、在日朝鮮人の処遇において改善される点がないことだ。
そればかりか、歴史的経緯が同じであるのに、当局により便宜上分けられた「特別永住者」と
「一般永住者」に待遇の違いが生じることだ。朝鮮籍に対する差別的な処遇も相変わらず残っている
▼朝鮮の人工衛星発射を口実に、日本当局は「制裁」の延長と追加を決定した。
そのために、祖国の親せきに会えない同胞高齢者や修学旅行で不便を感じている生徒たちがいるが、
日本のメディアは伝えない。拉致関連であれほど声高に叫ぶ「人権」とは果たして何なのか
▼先日行われた在留管理制度関連法案に関するシンポジウムで、
「在日朝鮮人に対する差別が少しずつではあるがなくなっていることを、
日本社会の明るい未来を示唆するものと捉えたい」との発言もあった。
在日同胞を取り巻く情勢はいつになく厳しいが、歴史が物語るように、在日同胞の権利は、
ねばり強いたたかいを通じてしか得られない。(国)
[朝鮮新報 2009.5.29]
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2009/08/0908j0529-00001.htm