北朝鮮核実験〈朝鮮中央通信の報道全文〉
2009年5月25日12時18分
25日午前の朝鮮中央通信の報道は次の通り
われわれの科学者、技術者たちの要求に従って、共和国の自衛的核抑止力をあらゆる面から強化するため
の措置の一環として、主体98年(2009年)5月25日、2回目の地下核実験を成功裏に実施した。
今回の核実験は、爆発力と操縦技術において新たな高い段階で安全に実施し、実験の結果、
核兵器の威力をさらに高め、核技術を絶え間なく発展させることのできる科学技術上の問題を円滑に
解決することになった。今回の核実験の成功は、「強盛大国」の大門を開くための新しい革命的大高揚の
炎を激しく燃え上がらせ、150日戦闘に一丸となって立ち上がった、わが軍隊と人民を大きく鼓舞している。
核実験は、先軍(注:軍事優先)の威力で国と民族の自主権と社会主義を守り、
朝鮮半島と周辺地域の平和と安全を保障するうえで寄与するであろう。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250148.html
「核軍縮に逆行」広島・長崎怒り 自衛隊、放射能の調査
2009年5月25日12時27分
北朝鮮が25日、地下核実験を成功させたと発表した。国際的に核廃絶への機運が高まる中、
4月のミサイル発射に次ぐ強行に、広島や長崎からは「核軍縮の流れに逆行する。とうてい容認できない」
と怒りの声が上がった。
防衛省では防衛政策局の担当者らが情報収集に追われた。
幹部の一人は「確認作業を急いでいる」と話した。
前回の核実験の際は、自衛隊は航空機を飛ばし、放射性物質の調査を行ったが、
幹部は「関係省庁との連絡をとった上で対応することになる」と語った。
原水禁日本国民会議の議長で、長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会議長の川野浩一さんは
「内容が詳細にわからない」としたうえで、「オバマ米大統領の登場で、核廃絶に向け、世界が動き
始めている時期に、核実験をやっても孤立感を増すだけで、決してプラスになることはない。
北朝鮮には、核を廃棄して、保有しないという意思表明を求めたい」と話した。
拉致被害者家族連絡会の増元照明事務局長(53)は「すべて北のペースでやられている」と悔しがった。
拉致問題が行き詰まるなかでの実験強行。「やるという兆候はあったのだから、やるならば全面制裁する
と表明するなど、何とか日本のペースで止められなかったのか。
やられてしまった以上、日本は容認できないという強い姿勢を示してほしい」と話す。
http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY200905250163.html
北朝鮮「地下核実験に成功」 朝鮮人民軍の動きはなし
2009年5月25日13時23分
【ソウル=牧野愛博】北朝鮮は25日午前、「自衛的核抑止力を強化するための措置の一環として、
25日に地下核実験を成功裏に実施した」と発表した。朝鮮中央通信が伝えた。北朝鮮による核実験は、
06年10月9日に北東部の咸鏡北道(ハムギョンブクト)吉州郡(キルジュグン)豊渓里(プンゲリ)
の地下で実施して以来。韓国政府は25日午前に緊急の国家安全保障会議を招集し、対応に乗り出した。
北朝鮮の2回目の核実験実施により、朝鮮半島の緊張がさらに高まるのは必至。
経済的に困窮し、最高指導者の金正日(キム・ジョンイル)総書記の健康不安を抱える北朝鮮は、
オバマ米政権との直接対話を求めてきた。4月5日には長距離弾道ミサイルを発射したが、
国際社会での孤立感は強まる一方で、核実験という最も強硬な対応に踏み切った。
北朝鮮は今回の核実験について「新たな高い段階で安全に実施した」と説明。
「今回の核実験の成功は、我が軍隊と人民を大きく鼓舞する。国と民族の自主権と社会主義を守り、
朝鮮半島と周辺地域の平和と安全保障に貢献することになる」と主張した。
同通信は核実験の規模については触れていない。韓国気象庁によれば、25日午前9時54分ごろ、
豊渓里を含む北朝鮮咸鏡北道吉州(ハムギョンブクトキルジュ)郡でマグニチュード(M)4.5程度
の地震を感知したという。前回核実験ではM3.58程度を観測していた。
韓国政府関係者によれば、北朝鮮は前回、爆発規模をTNT火薬換算で4キロトン(長崎原爆は
約20キロトン)と意図的に小さくしようとしたが、十分な爆発は起きず、結果は1キロトン未満の
規模に終わったという。北朝鮮メディアは前回も実験直後に「成功裏に実施した」と発表した。
韓国政府によれば、北朝鮮は06年当時、豊渓里の実験場内の東西に核実験用の地下トンネルを
各1本準備していた。今回の実験は、残る1本を使って実施された可能性がある。同政府は、米韓両国
の人工衛星などは、前日までに核実験の準備と判断できる特別な動きを確認していなかったとしている。
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一方、韓国大統領府の李東官(イ・ドングァン)報道官は25日午前、
「韓米情報当局は北が核実験をした可能性があるとみて状況を分析中だ。詳細な内容と我が政府の立場
について、事実を確認次第発表する」と語った。同日中にも、核実験かどうかを確認できる見通しという。
韓国外交通商省も同日午後、緊急対策会議を開く。
韓国軍は警戒態勢を強化しているが、同日昼現在、北朝鮮の朝鮮人民軍に特別な動きは見られない
としている。
6者協議を通じて08年6月に申告した北朝鮮の核計画によると、同国は兵器用のプルトニウムを
計38キロ生産。このうち、26キロを核兵器化した。北朝鮮の技術水準では核兵器1個に4〜8キロ
のプルトニウムが必要とされる。
北朝鮮の外務省報道官は4月14日、国連安全保障理事会が弾道ミサイルの発射を非難する議長声明
を全会一致で採択したことを受け、核問題をめぐる6者協議の脱退とともに「自衛的核抑止力の強化」
を進めると宣言した。
さらに安保理の制裁委員会が北朝鮮の3団体を資産凍結の対象に指定すると、外務省報道官は
同月29日に「安保理が即時謝罪しなければ、核実験や大陸間弾道ミサイルの発射実験を含む追加的な
自衛措置をとる」との声明を出し、一連の動きの中で初めて核実験の実施に言及していた。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250143.html
日本政府、官邸に対策室 関係閣僚会議へ
2009年5月25日12時44分
日本政府も25日午前、通常とは異なる地震波を確認。政府関係者は「(北朝鮮の)地下核実験では
ないか」との見方を示した。外務省幹部も記者団に「気象庁が揺れのようなものを観測したようだ」、
自民党幹部は「気象庁が自然のものではない揺れを観測した。北朝鮮の示威行為だろう」と語った。
これを受けて、政府は同日午前11時45分、首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置した。
政府高官は「確認が取れれば連絡会議を開く」と述べ、関係閣僚会議を開催し対応を協議する考えを示した。
自民党内からは「国会で非難決議をすべきだ」(幹部)といった意見が出始めている。
http://www.asahi.com/politics/update/0525/TKY200905250138.html
「米朝協議求めるメッセージだ」静岡県立大・平岩教授
2009年5月25日12時49分
平岩俊司・静岡県立大教授(現代朝鮮論)の話
北朝鮮の2度目の核実験は、オバマ米政権に対して6者協議ではなく、
米朝二国間協議によって核問題を解決しようという強いメッセージだ。
また核技術を向上させ、小型化を進めるためにも新たな実験が必要だったとみられる。
核の能力が向上すれば、それによって米国との交渉力も強まるからだ。
だが、北朝鮮の思惑通り米国が二国間交渉にすぐに応じるかは即断できない。
中国が米国と北朝鮮の間に入ってどう動くかがカギになる。
北朝鮮は、韓国の李明博政権への非難を強めているが、
今回の核実験は南北関係に決定的に悪い影響を及ぼすことになるだろう。
http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY200905250181.html
北朝鮮06年の核実験、成功か失敗か不明のまま
2009年5月25日12時52分
北朝鮮の外務省報道官は4月14日、国連安全保障理事会が弾道ミサイルの発射を非難する議長声明を
全会一致で採択したことを受け、核問題をめぐる6者協議の脱退とともに「自衛的核抑止力の強化」
を進めると宣言した。
さらに、安保理が北朝鮮の3団体を資産凍結の対象に指定すると、同月29日に外務省報道官が
「安保理が即時謝罪しなければ、核実験や大陸間弾道ミサイルの発射実験を含む追加的な自衛措置をとる」
との声明を出し、一連の動きの中で初めて核実験の実施に言及していた。
北朝鮮は国際社会の反対を押し切る形で06年10月9日午前、初の地下核実験に踏み切った。
北朝鮮メディアは同日中に「成功裏に実施した」と発表したが、爆発の規模が極めて小さかったため、
専門家の間でも、失敗に終わったのか、小型化に成功したのか議論が分かれている。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250186.html
金総書記、故盧氏の遺族に弔電 「深い哀悼の意」
2009年5月25日13時0分
【ソウル=牧野愛博】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は25日、
死去した盧武鉉(ノ・ムヒョン)前韓国大統領の遺族にあてて「盧武鉉前大統領が不慮の事故で死去
したとのニュースに接し、権良淑(クォン・ヤンスク)女史(夫人)と遺族に深い哀悼の意を表する」
とした弔電を送った。朝鮮中央通信が伝えた。金総書記は肩書を用いず、個人の資格で送った。
金総書記と盧前大統領は07年10月、平壌で開かれた第2回南北首脳会談で
「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」に署名した。
金総書記は、01年3月に韓国・現代グループの鄭周永氏が死去した際、
「国防委員長」の肩書で遺族らに弔電を送ったほか、弔問団をソウルにある鄭氏の自宅に派遣した。
韓国政府によれば、25日朝現在、北朝鮮から弔電や弔問団派遣に関する連絡はないという。
北朝鮮は08年3月以来、韓国との政府間対話を原則的に拒否する方針を維持している。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250083.html
拉致家族会「罰が必要」、在日朝鮮人も疑問の声 核実験
2009年5月25日13時3分
北朝鮮の核実験に対し、拉致被害者の家族らは怒りを隠さず、在日朝鮮人からも疑問の声が上がった。
拉致被害者家族連絡会の飯塚繁雄代表(70)は
「北朝鮮は周りの要請を無視して勝手なことばかりやっている。それなりの罰が必要だ」と憤る。
「拉致問題も含めてすべて北の思うがままにされてしまう。日本も強く出ないと、先に進まない」
家族会の増元照明事務局長(53)は
「兆候はあったのだから、実験をすれば全面制裁すると表明するなど、何とか日本のペースで
止められなかったのか。日本は容認できないという強い姿勢を示してほしい」と話す。
かつて在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に所属していた作家の
金賛汀(キム・チャンジョン)さん(72)は「え、またか」と驚いた。
「また同じようなことをやり出した。瀬戸際外交なんて今の社会に通じるのか」
周囲には北朝鮮に帰国した肉親を持つ人が多い。「祖国が国際社会でますます孤立し経済制裁を
受けることで、肉親が苦しむのに耐えられないと思う仲間は多い」と心配する。
http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY200905250188.html
厳しい対応迫られる中国 「明確な安保理決議違反」の声
2009年5月25日13時9分
【北京=坂尻顕吾】中国の新華社通信は25日、平壌発の報道で、朝鮮中央通信が地下核実験の実施を
公表したと伝えた。北朝鮮の核問題をめぐり、これまで「冷静で抑制された行動」を関係各国に求め、
北朝鮮だけを名指しで批判することは避けてきた中国だが、今後は厳しい対応を迫られそうだ。
北朝鮮の核問題に詳しい政府系シンクタンクの関係者は朝日新聞に対し、
「北朝鮮が自ら核実験実施を公表したとなれば、明確な国連安保理決議違反となる。
(中国側として)対応をいろいろ検討していくことになる」と語った。
中国は北朝鮮による4月のミサイル発射の際、発射されたものが「ミサイルなのか人工衛星なのか
断定できない」との姿勢をとり、北朝鮮の主張もくんできた。北朝鮮核問題をめぐる6者協議の議長国
として、北朝鮮を刺激すれば協議の枠組みを壊しかねないと判断したためだ。
今後、中国は北朝鮮に特使を派遣するなど、様々な形で働きかけを強めることになりそうだ。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250191.html
新潟・秋田県、情報収集や放射線観測急ぐ 北朝鮮核実験
2009年5月25日13時12分
日本海沿岸の各自治体も、情報を集めたり、放射線観測データを確認したりなどの緊急の対応に追われた。
新潟県は25日正午、情報連絡室を設置し、情報収集を始めた。
県によると、正午現在、東京電力柏崎刈羽原子力発電所(同県柏崎市・刈羽村)周辺に設置した
放射線監視施設の数値に異常は出ていないという。
秋田県も25日午前11時45分、県の危機管理計画に基づいて危機管理連絡室を庁内に設けた。
約20人の職員はテレビのニュースで核実験を知った。事実関係の情報収集を進める。
http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY200905250192.html
「想像以上に早い」 辺真一・コリア・リポート編集長
2009年5月25日13時15分
辺真一(ピョン・ジンイル)コリア・リポート編集長の話
ミサイル発射に対する国連安保理議長声明への反発から、いずれ核実験に踏み切ると思っていたが、
想像以上にタイミングが早い。クリントン国務長官の訪朝など、北朝鮮の要望に米国が応じる気配を
見せぬことから、核保有国として米との交渉に持ち込むとの戦略的決断をしたと考えられる。
北朝鮮は6者協議の枠組みを完全に崩壊させ、米との直接交渉、それがかなわなければ
米中ロとの核保有国による4カ国協議の枠組みをつくり、日韓外しを狙っている可能性がある。
米中ロが簡単に乗るとは思えないが、このまま事態を放置するわけにもいかず、当面、
米中ロも6者協議の枠組みに固執することは難しくなるのではないか。
http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY200905250194.html
北朝鮮核実験、日本政府「寝耳に水」 安保理会合へ協議
2009年5月25日13時16分
【ニューヨーク=松下佳世】06年の北朝鮮の核実験は、事前に予告したうえでの実施だったが、
今回はまさに「寝耳に水」(日本政府筋)だった。米国では25日が祝日に当たるため、
安保理会合が早急に開けるかどうか、今月の議長国のロシアなどを中心に協議が進む見通しだ。
4月のミサイル発射で、日本は米国などと非難決議採択を目指したが、
事前に国際機関に通知したうえでの「人工衛星」名目の打ち上げだったことなどから中ロが反発。
最終的に発射を非難する議長声明の採択にとどまった。だが、今回核実験実施が確認されれば、
前回の核実験の際に採択された06年10月の制裁決議の明確な違反となることから、
日本としては追加制裁も視野に、安保理の強い対応を呼びかけるものとみられる。
北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐっては、これまでに二つの決議が採択されたほか、
今年4月の議長声明を含め、複数の声明が採択されている。
http://www.asahi.com/politics/update/0525/TKY200905250189.html
米政府も核実験を確認 安保理での制裁検討か
2009年5月25日13時19分
【ワシントン=村山祐介】米国務省筋は24日深夜(日本時間25日午後)、
「北朝鮮による核実験について複数の報告を受けている」と述べ、核実験の事実を確認した。
また、「複数の同盟国と対応を協議している」とも語り、
国連安全保障理事会を通じた制裁を探る考えとみられる。
北朝鮮の核実験についてはこれまで、複数の米政府高官が「止める手だては少ない」とする一方、
実施した場合には「相応の結果があるだろう」と警告してきた。米政府は北朝鮮が4月に弾道ミサイルを
発射した後には、日本などとともに国連安保理で発射を非難する議長声明の採択を主導した。
米CNNテレビは24日午後11時(日本時間25日正午)ごろから、
北朝鮮が2度目の核実験に踏み切った可能性があると速報した。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250172.html
自衛隊幹部「核実験、今日とは…」 調査飛行を検討
2009年5月25日13時25分
「自然地震ではない可能性のある地震が北朝鮮で発生した模様だ」
25日午前10時10分、気象庁が首相官邸に緊急連絡を入れた。震源の場所が06年に核実験が
あった場所に近いことや、観測された地震の波形から自然地震ではないと推察されると伝えた。
防衛省など各省庁は、情報収集に追われた。
「北朝鮮が核実験の準備を進めていることが分かっていたが、今日とは…」「寝耳に水だ」。
自衛隊幹部からは一様に驚きの声が上がった。
防衛省の担当幹部は急きょ首相官邸へ向かい、省内では緊急会議が開かれた。
4月に弾道ミサイルを発射した後、北朝鮮が核実験の準備を進めていることは防衛省も把握していた。
自衛隊は前回06年の核実験の際、航空機で放射性物質の調査を行った。
今回も日本海や東シナ海で大気中の放射性物質を集める調査飛行を検討している。
米軍も、大気中の微粒子を集められる観測機WC135を沖縄・嘉手納基地に展開済みだという。
別の自衛隊幹部は「指示があればすぐ対応できるよう準備を進める」と話した。
海上保安庁は21日と23日に日本海を航行する船舶に航行警報を出していた。
北朝鮮が二つの沿岸海域に航行禁止措置をとったとする船舶放送を受信したというものだった。
北朝鮮が航行禁止としたのは、北朝鮮北東部の金策(キムチェク)沿岸約130キロの海域と、
東部の元山(ウォンサン)沿岸約130キロの海域。北朝鮮が航行禁止とした目的や、
今回の核実験との関係については「不明」だという。
日本、新たな制裁要求へ 官房長官「断固たる対応」
2009年5月25日13時28分
日本政府は北朝鮮による2回目の核実験を、北東アジアの平和と安定を脅かす極めて深刻な事態と
受け止めている。25日中にも国連安全保障理事会の緊急会合の開催を要請し、
新たな制裁決議の採択などを求める方針だ。北朝鮮の核技術は日本の脅威に直結するため、
米国とも連携しつつ、地震波などのデータを慎重に分析する。
麻生首相は河村官房長官に「安保理できちんとした対応をとるように」と指示。
河村氏は国会内で記者団に「明確な国連安保理決議違反であり、断じて容認できない。
断固たる対応をとる」と述べた。政府は首相官邸に対策室を設置し、情報収集・分析にあたっている。
北朝鮮が強硬姿勢をエスカレートさせていたことから、核実験は日本政府にとってある程度予期された
行動だった。しかし、北朝鮮は米高官との直接対話を探るかのような動きも見せており、
今回のタイミングは日本政府内の大方の予想より早かった。
北朝鮮が当面、米国を含む国際社会と対話する意思がないことを明らかにしたと言える。
外務省幹部は、米国の祝日「メモリアルデー(5月25日)」に合わせて北朝鮮が核実験を行った
可能性があるとの見方を示した。
日本政府は、ブッシュ米前政権末期に暗礁に乗り上げたままの6者協議の再開は当面困難との
受け止めだ。拉致問題を含む日朝間の懸案を動かす対話のチャンネルも事実上閉ざされたまま。
日本政府は、米国、韓国と情報交換や政策のすり合わせなどの連携を強めつつ、
6者協議参加国で北朝鮮への影響力のある中国とロシアに働きかけて、
北朝鮮を対話のテーブルに引き戻すよう努める考えだ。
http://www.asahi.com/politics/update/0525/TKY200905250197.html
「なぜこの時期に」「絶対に許せぬ」被爆者ら怒りの声
2009年5月25日13時29分
北朝鮮が地下核実験を発表した25日、関係省庁は対応に追われた。
オバマ米大統領の演説で国際的に核廃絶への機運が高まる中、4月のミサイル発射に次ぐ強行。
国内の被爆者や核問題に取り組む人々は「なぜ、この時期に」と怒りの声を上げた。
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)事務局次長の木戸季市さんは
「冷や水を浴びせられたような心境だ」と憤った。今月中旬に米国で開かれた核不拡散条約再検討会議
準備委員会に出席し、被爆体験を語ったばかりだった。「『核兵器のない世界を目指す』という
オバマ大統領の演説もあり、核軍縮の流れを肌で感じて喜んでいた。
核実験は世界の流れに逆行しており、絶対に許してはならない」と話した。
「長崎の証言の会」の森口貢事務局長も準備委に参加し、核廃絶に向けた胎動を実感したばかりだった。
それだけに、「核廃絶への道が閉ざされたような気がする。核実験実施は理解に苦しむし、とても許せない」
と言った。
ピースボート共同代表の川崎哲さんは正午ごろまで、外務省で「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」
(ICNND)の共同議長を務める川口順子元外相と、北東アジアの核軍縮について意見交換をしていた。
北朝鮮の核実験を聞いたのはその直後だった。
川崎さんは「予想されていたことが起こったという感じだ。
北朝鮮をこれ以上エスカレートさせないために、米国が北朝鮮とハイレベルな対話をする必要がある。
より早くしっかりした世界の核軍縮を進める制度をつくるべきだ」と言った。
16歳のときに被爆した広島県被団協事務局長の吉岡幸雄事務局長(79)は「極めて許し難い行為だ」
と非難した。北朝鮮は、オバマ大統領の演説直前にも「人工衛星」を発射した前科がある、と指摘。
「国際世論が核軍縮に向かっている時期に、なぜという思いだ。
核廃絶を望む国際世論で根気よく北朝鮮を包囲し、核を手放させるしかない」と言った。
【北核実験】金正日政権の体制固めが狙いか 韓国専門家
2009.5.25 13:14
【ソウル=水沼啓子】北朝鮮が25日、2006年10月に続き、2回目の核実験を実施したことを
受け、韓国ではテレビ各局が緊急ニュースを流すなど慌ただしい動きをみせた。また、李明博大統領は
この日午前、青瓦台で安全保障関連の緊急閣議を招集、午後には国家安全保障会議を開く。
北朝鮮は4月末に核実験の可能性を示唆しており、警告通りに実施した形だが、
韓国の専門家らは実験の狙いについて、金正日政権が体制固めに利用しようとしているとみている。
北朝鮮は4月29日、国連安全保障理事会の議長声明と制裁措置に関連し、安保理の謝罪がなければ、
核実験や大陸間弾道ミサイル発射実験などを含む「追加的な自衛的措置を講じざるを得なくなる」
と警告していた。
5月に入ってから、北朝鮮が1回目の核実験を行った咸鏡北道豊渓里で、
新たな核実験の準備とみられる動きを見せ、関係当局が注視しているところだった。
豊渓里で車両や人の動きが活発になっているのが持続的に把握されていた。
北朝鮮は4月5日、国際社会の制止を押し切って、「人工衛星打ち上げロケット」として長距離弾道
ミサイル発射を強行したばかりだ。さらに、今回の核実験は追加的な核実験をしないように求めた
国連安保理の制裁決議を無視した行動で、北朝鮮に対する国際社会の圧力が強まるのは確実だ。
韓国外交安保研究院の尹徳敏教授は「今回の実験は核兵器の開発を着実に進めていることを示すもので、
核兵器を完成させるための手順の一つに過ぎない。外交カードとして利用するというより、核兵器を
保有していることを示して政権の求心力を高め、それによって体制を固めようとしている」と指摘した。
また、韓国国防研究院の白承周氏は「核実験は体制維持のために実施したとみられる。
米国など諸外国から核保有国として認めてもらうのが狙いだ」とみている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251316014-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251316014-n2.htm
【北核実験】「制裁措置強化を」…拉致被害者家族ら
2009.5.25 13:35
北朝鮮が2回目の核実験を実施したと発表したことを受け、
拉致被害者の家族や関係者からは25日、憤りや制裁措置の強化を求める声が上がった。
田口八重子さんの兄の飯塚繁雄・拉致被害者家族会代表は「国際社会からこれだけ警告を受けて
いながら、無視して、自分たちの勝手な言い分で実施した。(核実験を)黙って見ていれば、
認めることになる。制裁措置を実施しなければ、拉致も北朝鮮の思うままになってしまう」
と怒りを隠せない様子。
「何の前触れもなく核実験を実施したのは、内部の統制が取れず、混乱している証拠」
と指摘するのは特定失踪(しっそう)者問題調査会の荒木和博代表。
「本来は米国との交渉で使うカードなのに、(金正日総書記が)リーダーシップを取っていくため
強硬策を取ることしかできなかったんだと思う。これでは米国も近づきようがない」と分析した。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251336015-n1.htm
【北核実験】露、「慎重に確認を」
2009.5.25 14:05
【モスクワ=佐藤貴生】北朝鮮の核実験実施の情報を受け、
ロシア外務省当局者は25日午前7時40分(日本時間午後零時40分)ごろ、
「情報について慎重に確認、分析作業を行っている」と述べた。インタファクス通信が伝えた。
当局者は、さまざまな手法により確認を進め、「最終結果や評価はその後で明らかにする」
との姿勢を示した。
インタファクスによると、ロシア極東ユジノサハリンスクの地震観測所では現地時間の
同日午前11時54分(日本時間午前9時54分)、マグニチュード(M)4・7の揺れを観測。
北緯41・3度、東経129度の北朝鮮国内で、深さ約10キロの地点が震源だとしている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251408017-n1.htm
【北核実験】「安保理で緊急協議を」日韓外相が一致
2009.5.25 14:13
アジア欧州会議(ASEM)外相会合出席のためベトナム訪問中の中曽根弘文外相は
25日午前(日本時間同)、韓国の柳明桓外交通商相とハノイ市内のホテルで会談し、
北朝鮮の核実験実施を受け、国連安全保障理事会で緊急に対応を協議する必要があるとの認識で一致した。
会談後、中曽根氏は記者団に対し「核実験は安保理決議違反だ。強く非難し抗議する」と述べた。
会談では、北朝鮮政策に関する日米韓3カ国の連携堅持を確認、北朝鮮が離脱を表明した6カ国協議の
今後の進め方について意見交換したとみられる。北朝鮮を早期に協議復帰させる道筋を協議した
もようだが、今回の核実験実施で正常化はさらに困難になった。
このほかアフガニスタン支援やソマリア沖の海賊対策での日韓連携の実績を踏まえ、
今後の国際舞台での協力の在り方も議論したとみられる。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090525/plc0905251414017-n1.htm
【北核実験】「言語同断」「許せない」…国会からも怒りの声噴出
2009.5.25 14:34
北朝鮮が核実験を実施した25日、東京・永田町の国会では議員から「言語道断」「許せない」
といった怒りの声が相次いだ。
核実験実施の一報を受け、北朝鮮による複数の拉致事件の舞台となった新潟県選出の
筒井信隆衆院議員(民主)は「言語道断。本当に許せない国だ」とぶちまけた。その上で、
「外交交渉で追いつめられると、核実験やミサイル実験を行って譲歩を引き出すのが北朝鮮のやり方。
今回の2度目の核実験で、アメリカや日本のこれまでの外交戦略が破綻(はたん)した」と話した。
また、比例北信越ブロック選出の鷲尾英一郎衆院議員(民主)は「これまでの対北朝鮮外交を見直す
とともに、核問題の陰に隠れないよう、拉致問題を多国間協議の中でより打ち出していく必要がある」
と強調。「国会としても厳しい対策をとる方向で議論をしていきたいが、
何よりも関係各国による一枚岩での経済制裁を実施することが重要だ」と話した。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090525/kor0905251437019-n1.htm
北朝鮮核実験の威力…前回の数倍以上、技術高度化との見方
北朝鮮の核実験については、日本の気象庁や米地質調査所などが、
地震の規模を表すマグニチュード(M)で5・3から4・5の震動を観測している。
Mの値は0・2違うとエネルギーの大きさは2倍になるため、
現在わかっている数値から推定される爆発の威力には、かなりばらつきがある。
九州大地震火山観測研究センター(長崎県島原市)の松島健准教授(地球物理学)は、
九州を中心に設置された171か所の地震計のデータを解析し、
「2006年10月の核実験に比べて、エネルギーの規模は10〜15倍に達している可能性がある」とみる。
また、八木勇治・筑波大准教授(地震学)は、
「米地質調査所の観測では、前回の核実験時のM4・2から、今回は4・7に大きくなっている。
爆発の規模は約5倍になった。インドやパキスタンの核実験とほぼ同規模で、技術的にも前回と比べ、
高度になった」とみている。
国内の専門家の多くは、今回、TNT火薬に換算して数キロ・トンの威力を持った爆発があった
可能性があるとみる。
一方で、阿部勝征・東大名誉教授(地震学)は、「地震の規模は実験場所の岩盤が固い方が
大きい値が観測される。今回の方が威力が大きいとは限らない」と慎重な見方を示している。
核兵器(原子爆弾)には、濃縮ウランを使用するものと、プルトニウムを使用するものがあるが、
これまでの経緯から見て、北朝鮮は寧辺の原子炉で使用した核燃料棒から抽出したプルトニウムで
爆弾を製造した可能性が高いと見られている。
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プルトニウム爆弾をつくる場合、高い製造技術を必要とするため、核実験を行い、それを確認していく
必要がある。前回は、米国や韓国などの分析で様々な威力の推定がなされたが、情報を総合すると、
核兵器の爆発(臨界)としては不十分な1キロ・トン程度の小さなものだったとの見方があり、
一種の不完全燃焼のような状態だったと考えられる。
今回、これを数倍上回る威力があったとすれば、広島型原爆よりは規模は小さいが、
核兵器としては十分な爆発を起こしていた可能性がある。
ただ、これだけの条件を持つ核兵器を作るには、精密な爆縮を起こす加工技術が必要で、
前回が不完全に終わった北朝鮮が、2回目にして、これだけの技術を確立できたかどうかは不明だ。
(2009年5月25日14時00分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090525-OYT1T00583.htm
北朝鮮「地下核実験に成功」 06年10月以来2度目
2009年5月25日13時36分
【ソウル=牧野愛博】北朝鮮は25日午前、「自衛的核抑止力を強化するための措置の一環として、
25日に地下核実験を成功裏に実施した」と発表した。朝鮮中央通信が伝えた。北朝鮮による核実験は、
06年10月9日に北東部の咸鏡北道(ハムギョンブクト)吉州郡(キルジュグン)豊渓里(プンゲリ)
の地下で実施して以来。韓国政府は25日午前に緊急の国家安全保障会議を招集し、対応に乗り出した。
北朝鮮の2回目の核実験実施により、朝鮮半島の緊張がさらに高まるのは必至。
経済的に困窮し、最高指導者の金正日(キム・ジョンイル)総書記の健康不安を抱える北朝鮮は、
オバマ米政権との直接対話を求めてきた。4月5日には長距離弾道ミサイルを発射したが、
国際社会での孤立感は強まる一方で、核実験という最も強硬な対応に踏み切った。
北朝鮮は今回の核実験について「新たな高い段階で安全に実施した」と説明。
「今回の核実験の成功は、我が軍隊と人民を大きく鼓舞する。国と民族の自主権と社会主義を守り、
朝鮮半島と周辺地域の平和と安全保障に貢献することになる」と主張した。
ラヂオプレスによれば、北朝鮮の国内向けメディアの朝鮮中央放送も25日、
正午の定時ニュースの第3項目で「地下核実験に成功した」と報じた。
朝鮮中央通信は核実験の規模については触れていない。韓国気象庁によれば、25日午前9時54分
ごろ、豊渓里を含む北朝鮮咸鏡北道吉州郡でマグニチュード(M)4.5程度の地震を感知したという。
前回核実験ではM3.58程度を観測していた。
韓国政府関係者によれば、北朝鮮は前回、爆発規模をTNT火薬換算で4キロトン(長崎原爆は
約20キロトン)と意図的に小さくしようとしたが、十分な爆発は起きず、結果は1キロトン未満の
規模に終わったという。北朝鮮メディアは前回も実験直後に「成功裏に実施した」と発表した。
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韓国政府によれば、北朝鮮は06年当時、豊渓里の実験場内の東西に核実験用の地下トンネルを
各1本準備していた。今回の実験は、残る1本を使って実施された可能性がある。
同政府は、米韓両国の人工衛星などは、前日までに核実験の準備と判断できる特別な動きを確認して
いなかったとしている。
一方、韓国大統領府の李東官(イ・ドングァン)報道官は25日午前、
「韓米情報当局は北が核実験をした可能性があるとみて状況を分析中だ。
詳細な内容と我が政府の立場について、事実を確認し次第発表する」と語った。同日中にも、
核実験かどうかを確認できる見通しという。韓国外交通商省も同日午後、緊急対策会議を開く。
韓国軍は警戒態勢を強化しているが、同日昼現在、北朝鮮の朝鮮人民軍に特別な動きは見られないとしている。
6者協議を通じて08年6月に申告した北朝鮮の核計画によると、
同国は兵器用のプルトニウムを計38キロ生産。このうち、26キロを核兵器化した。
北朝鮮の技術水準では核兵器1個に4〜8キロのプルトニウムが必要とされる。
北朝鮮の外務省報道官は4月14日、国連安全保障理事会が弾道ミサイルの発射を非難する議長声明を
全会一致で採択したことを受け、核問題をめぐる6者協議からの脱退とともに「自衛的核抑止力の強化」
を進めると宣言した。
さらに安保理の制裁委員会が北朝鮮の3団体を資産凍結の対象に指定すると、
外務省報道官は同月29日に「安保理が即時謝罪しなければ、核実験や大陸間弾道ミサイルの発射実験を
含む追加的な自衛措置をとる」との声明を出し、一連の動きの中で初めて核実験の実施に言及していた。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250143.html
進まぬ米との会話にいらだち 止まらぬ強硬姿勢
2009年5月25日13時55分
【ソウル=箱田哲也】北朝鮮は25日、3年ぶりとなる地下核実験を実施したと発表した。
06年に強行した初の核実験は結果として、かつてないほど冷え込んでいたブッシュ前米政権との
関係を改善させる決定的な契機となった。今回の実験も、北朝鮮との対話を重視する姿勢を示しつつ、
本格的には始動していないオバマ米政権を動かす狙いがあるのは間違いないが、
北朝鮮が危険なカードを繰り出す間隔は確実に狭まっている。
オバマ政権の発足後、日韓との協調を重視する米の態度にいらだつ北朝鮮は、
次々に強硬姿勢をみせてきた。4月29日には国連安全保障理事会の決定した措置を受けて、
ついに外務省報道官が「核実験を含む追加措置をとる」との声明を出した。
声明を受け、韓国政府当局者らは、北朝鮮が2度目の核実験に踏み切る可能性は高まったとしつつも、
一方で「核カード」は簡単には手放さないとみていた。
わざと衛星などに見える形で核実験場周辺での作業を始め、緊張を高めるだけ高めた末、
それでも米との有利な協議が期待できないと判断した場合に強行するのでは、との見方だ。
北朝鮮が拘束している2人の米記者の裁判が6月4日に開かれることになっており、
これも米朝対話の何らかの契機になりうるとの観測も出ていた。
4月の長距離弾道ミサイル発射に続く、2度目の地下核実験の実施は、
北朝鮮が対米交渉の早期再開にかけた決意の裏返しともいえる。北朝鮮が故・金日成主席の
生誕100年にあたって経済再建を目指す、2012年の「強盛大国」づくりまで残された時間は
多くない。さらに、昨夏以来浮上した金正日総書記の健康問題もある。
自国の安全保障に直結する米国との関係改善が不可欠、という従来の考えに変わりはないとみられるが、
北朝鮮をとりまく厳しい現状は、その選択肢を一層かたくなな手段に追い込んでいる。
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250199.html
「プルトニウム26キロ兵器化」〈北朝鮮の核能力〉
2009年5月25日13時55分
北朝鮮は80年代から寧辺にあるプルトニウム型核施設(5千キロワット黒鉛減速炉)の稼働を
進めるなど、核開発を進めてきた。一時、米朝枠組み合意(94年)に基づいて核開発を凍結したが、
その後再開。6者協議で核放棄の道筋を話し合う一方、06年10月には初の核実験を実施した。
08年6月に6者協議の議長国である中国に申告した核計画のなかで、
北朝鮮がこれまでに兵器用プルトニウム26キロを核兵器化したほか、核実験で2キロを消費したとした。
使用済み燃料棒にも8キロが残るとしており、4月25日には「再処理開始」を宣言した。
北朝鮮の技術水準では核兵器1個に4〜8キロのプルトニウムが必要とされる。
このほか北朝鮮の核施設としては、建設中とされる寧辺の5万キロワット黒鉛減速炉や
泰川の20万キロワット黒鉛減速炉もあるが、いずれも建設凍結から10年以上たち、
再利用は難しいとみられている。
また、ウラン型核開発計画については、パキスタンから遠心分離器の原材料や設計図を輸入済みと
されるが、その開発の実態について不明な点が多い。4月末、軽水炉発電に使う核燃料生産の
技術開発開始も宣言したが、同発電には低濃縮ウランを使うため、
韓国政府は「ウラン型核開発の公式宣言」(関係者)とみて、警戒を強めていた。(古谷浩一)
http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200905250201.html
午後の日本株は上昇、北朝鮮核実験の影響は限定的−鉄鋼株が高い
5月25日(ブルームバーグ):午後の東京株式相場は上昇。
北朝鮮の国営通信は25日、同日早くに核実験を実施したと発表した。
これを受け、午前に176円高まであった日経平均株価は午後の取引開始直後に51円高まで
上げ幅を縮小したが、その後は再び戻り歩調で、影響は限定的となっている。
業績回復期待から、新日本製鉄など鉄鋼株が上昇。JTなど食料品株、第一三共など医薬品株
といったディフェンシブ銘柄も買われている。金相場など商品相場の上昇傾向を受け、
住友金属鉱山など非鉄金属株も高い。三菱地所など不動産株の上げも目立つ。
東海東京証券の鈴木誠一マーケトアナリストによると、
「直近の相場は仮需で売り込まれて、仮儒の買い戻しで戻してきた。現物で買った人がいないため、
売り手は不在だ。市場参加者は減少しており、売りも出ない状況」という。
午後1時42分現在の日経平均株価は前日比125円46銭(1.4%)高の9351円27銭。
TOPIXは同8.84ポイント(1%)高の884.72。東証業種別33指数は28業種が上昇、5業種が下落。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は25日、核実験を同日実施したと発表し、
この地下核実験は「成功した」と報じた。同国が初めて核実験を行ったのは2006年。
日本政府は同日午前、北朝鮮の核実験情報を受けて、首相官邸と外務省に対策室を設置した。
北朝鮮の核実験が伝わると、午前はプラス圏で推移する場面もあった韓国総合株価指数が
一時6.3%安と急落、韓国ウオンは対ドルで一時1.9%安まで下げ、
シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)ナスダック100指数先物も基準価格比で
一時19.50ポイント安まであった。ただ、いずれもその後は落ち着いた動きとなっている。
更新日時 : 2009/05/25 13:58 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=ai.bTZ_xq2yE&refer=jp_asia
北朝鮮が核実験実施、為替への影響は一時的の公算−市場関係者の見方
5月25日(ブルームバーグ):25日の東京外国為替市場では北朝鮮による核実験実施の報道を受け、
逃避通貨とされるドルや円を買う動きが強まる場面が見られたが、一時的な影響にとどまった。
北朝鮮の核実験のニュースが伝わったのは日本時間午前11時半すぎ。
外国為替市場では地政学リスクの高まりを嫌気して韓国ウォンが急落したほか、
投資リスクを回避する目的でユーロなど外貨を売ってドルや円を買い戻す動きが活発化した。
ユーロ・ドルは前週末に約4カ月半ぶりに1ユーロ=1.4000ドル台を回復していたが、
報道後には1.39ドル台後半までユーロ売りが進行。
朝方に1ユーロ=133円台に乗せていたユーロ・円も一時、132 円ちょうど付近まで値を下げた。
もっとも、その後はドル買い・円買いも一服。市場では
「米英が休みのなか、反応が増幅された面が大きく、そこまで反応していいかははなはだ疑問」
(資産管理サービス信託銀行資金為替部の野村祥宏調査役との指摘が聞かれる。
ステート・ストリート銀行の富田公彦金融市場部長は、
「実験の中身や国連の動きなどを見極めるまでは先走るわけにはいかない」とした上で、
「今の段階ではまだ何とも言い難いが、市場としてはむしろ景気の方が大事で、
こうしたイベント的な材料は一時的な要因にとどまる可能性の方が高い」と指摘。
今後は経済制裁といった話も出てくると予想されるが、北朝鮮はすでに経済的孤立を強めているため、
「世界経済に与える影響は限定的ということであれば、相場への影響は落ち着いてみるべき」と語る。
北朝鮮は25日、国営の朝鮮中央通信(KCNA)を通じて、核実験を同日実施し、
「成功した」と発表した。国連安全保障理事会が北朝鮮の4月のミサイル発射を非難する声明を
採択した後、同国は同月、謝罪がなければ核実験を行う可能性があると警告していた。
韓国金融市場が一時急落、北朝鮮の核実験報道で
2009年 05月 25日 13:54 JST
[ソウル 25日 ロイター] 北朝鮮が25日に核実験を実施したと報じられたことを受け、
韓国金融市場では株価とウォン相場が一時急落した。ソウル株式市場の総合株価指数は
0326GMT(日本時間午後零時26分)現在、2.22%安で推移。一時6%超下げた。
ウォンの対ドル相場も1%安の1ウォン=1259.9ウォンを付けた。
朝鮮中央通信(KCNA)によると、北朝鮮は25日の核実験が成功したと発表した。
これにより、北朝鮮の孤立化が一段と進むとみられている。
アナリストは今回の北朝鮮の核実験について、韓国の金融市場と経済に与える
地政学的リスクが高まると予想しているが、韓国の金融市場に与える影響の規模は、
今後国際的な反応がどの程度になるかによって決まるとみている。
Hana Daetoo Securitiesの市場アナリストは「北朝鮮の核実験報道で韓国金融市場はパニックとなった。
市場はすでに3月以来の急伸を受け、売られやすい状態にあった」と述べた。
韓国金融監督委員会(FSC)は、北朝鮮の核実験実施を受け、金融市場の状況について協議するため、
緊急会合を開くことを明らかにした。
北朝鮮の核実験は2006年に続き2回目。
ソウル株式市場の総合株価指数は3月初旬から40%超上昇しているほか、ウォン相場も先週末までに
25%超高となっていたため、投資家の間では既に利食い売りに対する警戒感も出ていた。
前出のアナリスト「政界がこの核実験にどう対応するかによって相場の正確な方向性は決まるが、
下落は比較的短命に終わるとみている」と述べた。
北朝鮮:核実験を実施、「成功」と発表−国営朝鮮中央通信(4)
5月25日(ブルームバーグ):北朝鮮は25日、国営の朝鮮中央通信(KCNA)を通じて、
核実験を同日実施し、「成功した」と発表した。国連安全保障理事会が北朝鮮の4月のミサイル発射を
非難する声明を採択した後、同国は同月、謝罪がなければ核実験を行う可能性があると警告していた。
KCNAは声明で、「今回の核実験は、爆発力と技術において新たに高い水準で安全に行われた」
と表明した。金正日総書記体制で2回目の核実験となる。最初の核実験は2006年だった。
韓国の李明博大統領は、対応策を練るため安全保障担当官らと会議を開いた。日本政府も、
首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設けた。ホワイトハウスの報道官はコメントを控えた。
北朝鮮は4月、国連がミサイル発射を非難する議長声明を採択したのを受け、
国連検査官を国外退去させ、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議から脱退。
今回の核実験で、北朝鮮に核廃棄を促す努力はさらに打撃を受けることとなった。
米地質調査所(USGS)はウェブサイトで、北朝鮮北東部で同日午前9時54分、
マグニチュード(M)4.7の地震を感知したと発表した。
地震が観測されたのは平壌の北東約375キロの地点で、震源の深さは10キロ。
USGSの担当官は、同調査所の地震学者はエネルギー発生の原因を特定できなかったと述べた。
更新日時 : 2009/05/25 14:44 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=aNqmpjacQryM&refer=jp_asia
北朝鮮の核実験、米専門家は「政治色強い」と
(CNN) 25日に2度目の核実験実施を発表した北朝鮮について、米マサチューセッツ工科大学で
国際安全保障問題を研究しているジム・ウォルシュ氏はCNNに対して「予想より早い」とコメント
するとともに、核実験によって浮上する問題は軍事色より政治色が強いと指摘した。
ウォルシュ氏は、国際社会との関係が冷え込んでいる北朝鮮が政権移行を予定し、
さらに核実験を実施していることの問題について
「軍事行動が行われる可能性がなく、情勢不安と政治的結果のみを招くことだ」と述べた。
同氏はまた、今回の核実験に憂慮を表明する一方、北朝鮮が実際に使用できる核兵器を生産するのは
「明日や来年」ではないと明言した。北朝鮮は昨年6月、核兵器約7個分にあたる40キロ前後の
濃縮ウランを生産したことを認めたが、同氏は北朝鮮が米国や中国、ロシアのように長距離ミサイル
に搭載可能な核兵器を生産するまでには、依然「何年もかかる」と予想している。
2009.05.25 Web posted at: 15:12 JST Updated - CNN
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200905250010.html 次スレ
日本マスコミによる半島ニュース64刷
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/korea/1243231472/l50