6カ国協議で緊密な協力を=日本の対北支援に期待−駐日韓国大使
韓国の柳明桓駐日大使は25日、都内で講演し、
「韓国と日本は北朝鮮と近く、核武装をしないという確固たる政策を取っている。
利害関係が一致する両国がより緊密に協力しなければならない」
と呼び掛けた。27日から始まる北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議で、
日本も韓国同様に柔軟姿勢を示すよう暗に求めたとみられる。
柳大使は
「日朝国交正常化は北朝鮮が国際社会の一員となるための関門。
北朝鮮は生き残るために経済協力を必要としている」
と主張。日朝国交正常化に伴う日本の経済支援に期待感を示した。
2007/09/25-19:54
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007092500966
北朝鮮が中朝国境に鉄条網設置 意図はっきりせず
2007年09月25日20時34分
中朝国境を流れる鴨緑江沿いに、北朝鮮が鉄条網の設置工事を進めている。
高さ2メートル弱で長さ数キロに及ぶ。
中国側の住民によると、2カ月ほど前に建設が始まったというが、意図ははっきりしない。
建設が進むのは中国・丹東に面した鴨緑江の北朝鮮領の島。両岸の川幅が数メートルしかなく、
中国も昨年10月の北朝鮮の核実験直後に鉄条網を設置していた。北朝鮮側にはトウモロコシ畑が
広がり、中国側は「一歩跨(また)ぎ」と呼ばれる観光地となっている。
韓国メディアは「脱北防止策」と報じるが、中朝関係に詳しい人は「密輸防止のため」。
中国側の住民は「中国側にだけさくがあるのは格好悪いから、『メンツ』で建てたと聞いた」と話した。
http://www.asahi.com/international/update/0925/TKY200709250376.html
イスラエル奇襲部隊、シリアで北朝鮮供与の核物質入手と
2007.09.25 Web posted at: 21:31 JST - CNN/AP
ロンドン――イスラエル軍が9月6日、シリア北部の砂漠にある軍戦略施設を空爆したとされる
問題で、英紙サンデー・タイムズは25日までに、イスラエル軍の奇襲部隊が6日以前、
シリア北部の秘密軍事拠点から北朝鮮が供与した核関連物質を押収した、と報じた。
イスラエル、米国の消息筋を引用している。
奇襲部隊の攻撃があった時期には触れていない。
しかし、イスラエルは米国に核関連物資の隠匿の証拠を示し、6日の空爆の承認を得たという。
米政権高官筋の情報として、米国は空爆実施前に核関連物質の証拠を求めたとしている。
核関連物質の存在が事実なら、シリアは北朝鮮の協力を得て核開発に着手したとも受け止められる。
ブッシュ政権は、北朝鮮による大量破壊兵器の拡散を「越えてはならない一線」として突き付け、
これが破られた場合、強硬措置の発動も示唆している。
6日の空爆についてシリア政府はイスラエル機が領空侵犯し、爆弾を投下したことは認めている。
ただ、施設や人間に被害はなかったと述べている。標的となった施設の詳細には一切触れていない。
一方、イスラエル政府は空爆の事実については沈黙を保っている。
空爆に関しては、欧米メディアが北朝鮮によるシリアへの核協力を背景に報じている。北朝鮮は
この事実を否定している。また、イランがレバノンのイスラム強硬派勢力ヒズボラへシリア経由で
供与した武器保管庫が空爆の狙いだったとの報道もあったが、シリア政府はこれも否定している。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200709250033.html
拉致解決なしにテロ国家解除は認めず 米下院に法案へ提出へ
米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除問題で、米下院外交委員会のロスレティネン共和党
筆頭委員は25日、北朝鮮が日本人拉致被害者を解放し、イランやシリアなどへの核・ミサイル技術
の移転中止を保証しなければ、米政府は解除に応じてはならないとする新法案を提出する。
複数の議会筋が語った。
6カ国協議が27日から北京で再開されるのを前に、米朝関係進展を急いで安易な譲歩に応じない
ようけん制する狙いがある。ヒル国務次官補ら米交渉団も一定の配慮を迫られそうだ。
法案は指定解除の条件として
(1)日本人拉致被害者の解放
(2)シリアやイランなど米国がテロ支援国家に指定する国への核・ミサイル技術の移転禁止
(3)イスラム原理主義組織ハマスや北朝鮮国内で事実上保護されている元赤軍派メンバーへの支援中止
−などを盛り込んだ。
議会筋によると、筆頭委員のほか、共和党下院議員9人が共同提案者に名前を連ねている。
法案は外交委員会に付託されるが、審議入りの可否は事実上、議事運営に大きな権限を持つ民主党の
ラントス外交委員長の手に委ねられる。(共同)
(2007/09/26 00:51)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070926/usa070926001.htm
非核化工程示せるか 27日から6者協議
2007年09月26日01時24分
北朝鮮の核問題をめぐる6者協議全体会合が27日から北京で開かれる。
北朝鮮が非核化に向けた「次の段階の措置」として行う核施設の無能力化と核計画の申告や、
その見返りを含めたロードマップ(行程表)作りが最大の焦点となる。米朝はすでに年内の
無能力化に合意しているが、具体的な手順などを詰められるかどうかはなお不透明だ。
「今回は非常に重要な会議になる。合意できなければ原点に戻る可能性もある」。
25日に北京入りした北朝鮮首席代表の金桂寛外務次官は空港で記者団にこう語った。
6者協議の全体会合が開かれるのは3月以来。「初期段階の措置」に盛り込まれた寧辺の
核施設の稼働停止・封印を北朝鮮が7月に実施したことを受け、「次の段階」の進め方を話し合う。
また、今月訪朝して原子炉や再処理施設などを見た米中ロの核専門家チームが視察結果を報告。
非核化や日朝国交正常化など五つの作業部会の進展状況も報告される。
ただ、解決すべき課題は山積している。米政府筋によると、核専門家らと北朝鮮当局者との協議
では「いくつかの点で違いが残った」。ヒル米国務次官補は無能力化を「再稼働を数年間不可能に
する措置」と説明していたが、24日には「1年以上」と語った。さらに無能力化の作業をだれが
行うか、資金を負担するかの議論はまだまったく始まっていないという。
核計画の申告の焦点は濃縮ウランによる核開発計画の扱いだ。米朝作業部会で北朝鮮は申告の
際にウラン問題を「解決」する意向を伝えたが、ライス米国務長官は23日、ニューヨークで
「北朝鮮の核計画の全容を解明することが非常に大事だ」と語り、この問題を重視する考えを
改めて示した。これに対し、金次官は25日、「今、急いで話すことではない」と語り、
今回は取り上げない可能性を示唆した。
>8
欧米メディアはイスラエルのシリア空爆をめぐって、北朝鮮がシリアに核開発協力をしていたと
報道。金次官は25日、激しく反発し、報道を否定した。米政府は6者協議を通じて北朝鮮の
非核化を目指す姿勢を変えていないが、疑惑が強まれば協議の進展にも影響を及ぼしかねない。
また、非核化措置の見返りとして北朝鮮に与える重油100万トン相当のエネルギー支援を
関係国がどう負担するかも懸案だ。韓国、中国はすでに重油支援を実施した。
ヒル氏は24日にニューヨークを出発する際、「米国は(韓中の)次だ。支援量は各国と同じ
5万トンとなる」と語り、時期は明確にしなかったものの重油支援を表明した。日本は拉致問題の
進展がなければ支援に加わらない方針だが、ロシアが米国に続けば、日本への風当たりが強まる
可能性がある。
全体会合は30日までの予定。限られた時間の中で詳細まで詰めることは相当困難と見られるが、
積み残しとなれば、「次の段階の措置」の年内完了は絶望的となりそうだ。
http://www.asahi.com/international/update/0926/TKY200709250457.html
【アジア諸国】韓国人旅行者のマナー違反にアジア諸国タジタジ[09/25]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1190734900/l50 トレビアン】韓国人旅行者のマナー違反にアジア諸国タジタジ
2007年09月25日12時00分
アジアニュース『下載共有日報』によると、韓国人観光客のマナーの悪さに対して、
アジア諸国から非難の声が出ていることがわかった。フィリピンのレストランに訪れた韓国人観光客
がミネラルウォーターのボトルを持っていたので店員が注意しようとしたものの、「水くらいは」
ということで真心で黙認していたところ、30分もしないうちにその韓国人は酔っぱらいだしたという。
どうやら、ボトルの中身はお酒だったようだ……。
タイでも問題が勃発している。タイ・プーケット県知事に対して韓国大使館から
「タイ人のツアーガイドは韓国人観光客の要求を満たすことができない。だから韓国人ガイドの雇用
を許可せよ」という内容の申し出があった。もともとツアーカイドを外国人にやらせない取り決めが
あるプーケット県では、それを無理な話として拒否。韓国人観光客は、いったいどんな要求を求める
のだろうか?
また、インドのバラナシ(聖地・ベナレス)でリキシャ業(自転車の人力車で人を運ぶ仕事)を
営んでいる老人は、「韓国人観光客は私を客席に乗せて、勝手に自分でリキシャをこぐんです。
しかも暴走リキシャ状態ですよ。クルマはたくさん走っているしバランスをとるのも難しいのに、
私の商売道具でいつ交通事故を起こされるか心配でした。お金を払っているのだからいいだろうと
いうけど……」と困惑気味に語る。
韓国人を非難するつもりは毛頭ない。日本人観光客も、海外でのマナーの悪さを指摘されることが
多々ある。旅行で気持ちが大きくなるのもわからなくもないが、
他国にいる場合は“あなた自身の行動が国の評価に繋がる”ということを忘れてはならない。
http://news.livedoor.com/article/detail/3319000/
北朝鮮は悪い体制
ライス米国務長官は24日、FOXテレビとのインタビューで「北朝鮮の政治体制の本質を
見誤っている者は誰もいない。とりわけブッシュ大統領やわたしはそうだ。北朝鮮は悪い政治体制
だと分かっている」と述べ、北朝鮮に対して厳しい認識を持っていることを強調した。
米朝対話の急速な進展で、北朝鮮との安易な妥協を懸念する声が内外から上がる中、
こうした疑念を打ち消す狙いがあるようだ。
長官は一方で、残り任期1年4カ月を切ったブッシュ政権の外交目標として、
イラクやアフガニスタンの安定化、中東和平の進展と並んで北朝鮮核問題の進展を挙げ
「朝鮮半島の均衡を変える上で無視できないチャンスだと感じている」と発言。
北朝鮮の核放棄で進展があれば「朝鮮戦争を乗り越え、北朝鮮とのより正常な関係に向けた
弾みにもなる」と述べ、任期中の局面打開に強い意欲を示した。(共同)
(2007/09/26 10:09)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070926/usa070926002.htm
12 :
マンセー名無しさん:2007/09/26(水) 13:12:39 ID:3aB2SCCf
南北首脳会談で拉致問題も 金大中氏が見解
韓国の金大中前大統領は25日、ニューヨークで講演し、来月初旬の南北首脳会談で
は「平和協定や、北朝鮮経済の再建への韓国の協力などが協議されることになるだろう」
と述べた。また質問に答える形で、日朝国交正常化問題も取り上げられ、その中で
日本人拉致問題も「話し合われると思う」と指摘した。
さらに日朝の国交正常化が実現すれば「北朝鮮は日本から100億ドル(約1兆1400
億円)相当の(補償などの)資金を獲得、各国の企業も進出するだろう」と強調、
北朝鮮の経済再建に貢献するとした。(共同)
ソース:産経新聞(共同通信)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070926/kra070926000.htm
北朝鮮核:ヒル、佐々江両氏が無力化手順などで意見交換
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議で米首席代表を務めるヒル国務次官補と
日本首席代表の佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長が26日午前、外務省で会談した。
両氏は27日からの全体会合を前に、今年2月の6カ国合意に基づき、
核廃棄に向けた第2段階措置として「核計画の完全な申告」と「既存の核施設の無能力化」に
関する具体的手順などについて意見交換する。
一方、北朝鮮が求めている米国のテロ支援国家指定解除に関し、日本側は拉致問題の全面解決を
解除条件とするよう要請しており、佐々江氏は改めてヒル氏に協力を求める。この問題で、
ライス米国務長官は米国の報道機関のインタビューで、拉致問題の全面解決を待たずに指定を解除
する可能性を示唆している。ヒル氏は26日午後、首相官邸で中山恭子首相補佐官(拉致問題担当)
とも会談の予定。【中澤雄大】
毎日新聞 2007年9月26日 11時32分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20070926k0000e030035000c.html
ヒル次官補「濃縮ウラン、黒鉛減速炉などに絞る」
6カ国協議のヒル米首席代表(国務次官補)は26日朝、産経新聞を含む少数の記者と会見、
27日から開かれる6カ国協議では濃縮ウラン計画についても完全に解明し、無能力化の対象を
(1)黒鉛減速炉
(2)再処理施設
(3)燃料棒製造工場
などの主要施設に絞って進める方針を明らかにした。
また北朝鮮が保有する核爆弾化されたプルトニウムの総量を「約50キロ」として、
「最終的に全量を国外撤去させる。それが6カ国共同声明に明記された完全廃棄ということだ」
と言明した。無能力化の定義に関連してヒル代表は「1年程度再稼働できない状態にすればよく、
この間に核廃棄のプロセスが進めば問題は解決する」と説明した。
ヒル代表は、今回の協議の主眼は先に寧辺の現地を視察した米露など専門家チームの報告をもと
に北朝鮮の核施設の無能力化の定義を詰め、あわせて核の完全申告を求めることにあると語った。
日本人拉致問題とからんで日本政府の懸念材料となっている北朝鮮の対テロ支援国指定解除問題
については、「われわれは拉致問題が重大な人道問題であることを認識しており、北朝鮮と協議
するたびに解決へ向けて前進するよう求めている。その方針は変わらない」と述べた。
米欧などの報道で伝えられる北朝鮮とシリアの核開発協力疑惑については「拡散は見過ごせない
問題だ。今回の6カ国協議で北朝鮮に説明を要求する」と語った。(高畑昭男)
(2007/09/26 11:22)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070926/usa070926006.htm
テロ支援国指定解除「拉致被害者帰国が条件」…米で法案
【ニューヨーク=五十嵐文】米下院外交委員会のイリアナ・ロスレーティネン共和党筆頭理事は
25日、北朝鮮が求めている米政府のテロ支援国指定解除について、日本人拉致被害者全員の帰国
など8項目を条件とする法案を提出した。
ライス国務長官が拉致問題の全面解決前の指定解除の可能性を示唆するなど、
米政府内では指定解除に向けた動きが出ているが、北朝鮮によるテロ支援や大量破壊兵器拡散を
懸念する議会共和党の不満が表面化した形だ。
法案は、指定解除の条件として、日本の警察庁認定の日本人拉致被害者全員の引き渡しを明記。
北朝鮮が1970年の日本赤軍による日航機「よど号」ハイジャック事件の犯人らをかくまって
いることを踏まえ、こうしたテロリストへの支援を中止することも盛り込んだ。
共和党所属の9議員が法案の共同提案者に名を連ねており、民主党にも連携を呼びかけている
という。
(2007年9月26日9時3分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070926i101.htm
北朝鮮核の無能力化、当面「主要計画」に照準…ヒル次官補
27日から北京で開かれる北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の米首席代表、
クリストファー・ヒル国務次官補は26日、都内の米大使館で一部メディアと懇談し、
北朝鮮の核施設について、早急には「すべて無能力化することは出来ない」と述べ、
当面は「主要計画」に照準を合わせて協議に臨む方針を明らかにした。
ヒル次官補は「主要計画」について、特にプルトニウム生産能力を挙げ、米中露の核専門家が
視察した寧辺のプルトニウム再処理施設(放射化学研究所)、原子炉(5000キロ・ワット
黒鉛減速炉)、燃料棒製造施設が対象になるとの認識を示した。
ただ、「無能力化」の定義に関しては、「(現時点では)辞書的な定義はない」と指摘。
「車が動けなくするには、すべての部品を取り除く必要はない。部品を簡単に再び取り付けられ
ないようにすることを議論している」と述べ、ある程度の段階を経た上で、最終的な核計画の
「放棄」に向かうべきとの方針を明らかにした。
一方、北朝鮮が核放棄に向けた措置を実施する見返りに、米国が供与を表明した5万トンの
重油支援について、「すでに用意ができている」として、10月中に北朝鮮側に到着するとの
見通しを明らかにした。
(2007年9月26日12時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070926i404.htm
2007/09/26-11:04
北の核保有を責める資格なし=米の対日原爆投下批判−ニカラグア大統領
【ニューヨーク25日時事】ニカラグアのオルテガ大統領は25日、国連総会の一般討論演説で
「米国は広島と長崎で罪のない人々の頭上に核爆弾を落とした世界唯一の国だ」と批判した上で、
北朝鮮やイランが「軍事目的の核エネルギーを求めたとしても、異議を唱える権利が(米国に)
あるのか」と語った。
冷戦時代に反米革命政権を率い、今年1月に権力の座に返り咲いたオルテガ氏は、反米強硬派と
して知られるベネズエラのチャベス大統領やキューバと良好な関係を築いている。昨年の一般演説
ではチャベス氏がブッシュ米大統領を「悪魔」と名指しして物議を醸したが、今年は日程の都合で
総会出席を取りやめたチャベス氏の「代役」をオルテガ氏が務めた格好になった。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007092600300
2007/09/26-11:26
金北朝鮮首席代表が北京入り=6カ国協議
【北京25日AFP=時事】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の北朝鮮首席代表、
金桂冠外務次官が25日、同協議に出席するため北京に到着した。
韓国の聯合ニュースによると、同次官は到着に際して、もし今回の協議で成果が生まれなければ
非核化の努力は停止すると述べた。同次官は「今回の協議で、我々がこれまでに話し合ってきた
ことで協定ができれば非核化は継続するだろう。今回の協議は非常に重要であり、もし協定ができ
なければ、事態はスタート時点に戻ってしまうだろう」と語った。
中国外務省のスポークスマンは金次官が北京入りしたことを確認するとともに、
27日から30日まで行われる協議で、参加各国が積極的な態度を取り、
問題解決のために前進が図られることを希望すると述べた。 〔AFP=時事〕
http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_int&k=20070926014437a
2007/09/26-11:03
北のテロ支援国解除はまだ決まっていない=ヒル米次官補
【成田25日AFP=時事】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の米首席代表、
ヒル国務次官補は25日、成田に到着し、北朝鮮をテロ支援国家から除外する問題について、
まだ何も決定されていないと述べた。
報道によると、ライス米国務長官は日本の拉致問題の解決を待たずに北朝鮮のテロ支援国家指定
を解除することもあり得ると示唆した。27日から開かれる6カ国協議に参加するため北京に
向かう途上、日本に立ち寄った同次官補は同問題に関して、「まだ決定は行われていない。
北朝鮮が強く望んでいることだろうが、我々は解除は非核化問題がさらに進展するかどうかに
かかっているということを明確にしている」と語った。
同次官補は日本の佐々木賢一郎首席代表と会談し、6カ国協議での意見調整を行う。
同次官補はまた、26日に北京で北朝鮮首席代表の金桂冠外務次官と会談することを明らかに
した。 〔AFP=時事〕
http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_int&k=20070926014436a
「第2の開城」建設提案か韓国報道、監視所撤収も
韓国紙、ハンギョレ新聞は27日、韓国政府が来月の北朝鮮との南北首脳会談の際、
北朝鮮南西部の海州周辺に、南北経済協力事業が進む開城工業団地に続く
「第2の南北経済特区」の建設を提案する方針を決めたと報じた。
一方、中央日報は、南北軍事境界線を中心にした非武装地帯(DMZ)内に南北が計約380カ所
設置している武装した監視所を一括して撤収することを、韓国が提案する方針だと報じた。
李在禎統一相は同日朝、両紙の報道に対し「具体化したものではない」と政府内に構想があること
を示唆しながら「会談前に協議内容を話すことは不適切だ」と述べた。(共同)
(2007/09/27 11:44)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070927/kra070927001.htm
北朝鮮、露から資材調達認める ウラン濃縮用か
韓国の聯合ニュースは27日、9月初めにジュネーブで開かれた6カ国協議の米朝作業部会で、
北朝鮮がウラン濃縮用の遠心分離機の製造に使えるアルミニウム管約150トンをロシア企業から
輸入したことを認めたと報じた。
6カ国協議に精通する複数の外交消息筋の話としている。同ニュースによると、150トンは
遠心分離機2600台以上に使う量。ただ、北朝鮮は具体的な用途やアルミニウム管が現在
どこにあるかについては明らかにしなかった。
米国は北朝鮮による核計画の申告の中で用途などについてさらに追及するとみられる。(共同)
(2007/09/27 12:39)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070927/kra070927002.htm
シリア核開発に北が協力?「6カ国協議に影響なし」と韓国外相
韓国の聯合ニュースによると、訪米中の宋旻淳韓国外交通商相は26日、
ライス米国務長官と会談後、シリアの核開発に北朝鮮が協力しているとの疑惑報道について
「6カ国協議に重要な影響を与えるような状況ではない」と語った。
宋外交通商相は疑惑の真偽について具体的コメントを避けた上で
「そのような問題があるのなら、6カ国協議で論議することもあり得る」と指摘。
「関連国の間できちんと情報は共有されている」とも語った。(共同)
(2007/09/27 14:14)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070927/kra070927003.htm
韓国代表団はアリラン観覧
【ソウル=黒田勝弘】韓国政府は27日、第2回南北首脳会談(10月2〜4日)で
平壌を訪問する韓国代表団の数を300人と発表した。内訳は盧武鉉大統領夫妻と公式随員13人の
ほか、経済界や市民団体など各界から137人、同行記者団50人、支援要員98人となっている。
外国人記者は前回(2000年)に続き今回も同行は認められなかった。
また一行が平壌滞在中、観覧すべきかどうか話題になっていた大型野外公演「アリラン」も、
北朝鮮側の希望通り観覧することになった。「アリラン公演」は北朝鮮の建国史を集団体操などで
マスゲーム化したもの。金日成・金正日独裁体制をたたえる“政治的ショー”といわれ、
韓国政府の判断が注目されていた。
韓国政府は「招かれる側として相手側の立場を尊重する必要がある。
ただ韓国への配慮として一部公演内容の修正を検討中という」としている。
(2007/09/27 17:16)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070927/kra070927004.htm
首脳会談向け先遣隊第2陣韓国、アリラン視察か
10月2日から平壌で開催される韓国と北朝鮮の南北首脳会談へ向け、現地で韓国政府代表団の
受け入れ準備を行う韓国の先遣隊第2陣が27日、ソウルから平壌へ陸路で向かった。
韓国は21日まで第1次先遣隊を送っている。
先遣隊第2陣は尹正遠統一省南北会談本部長ら34人で構成。会談日程などの最終的な調整を
北朝鮮と行う。北朝鮮は韓国に、盧武鉉大統領らがマスゲーム「アリラン」公演を鑑賞するよう
要請し韓国側は前向きの姿勢を見せており、今回先遣隊が公演を視察する可能性もある。
李在禎統一相は「客を迎える北側(北朝鮮)の立場を考慮しながら、
忍耐強く(交渉事項の)合意を得てほしい」と言って見送った。
先遣隊第2陣は平壌で2日の大統領一行の到着を待つ予定。到着時の行事の生中継を担当する
韓国メディアの代表も同行した。(共同)
(2007/09/27 18:47)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070927/kra070927005.htm
6カ国協議再開
【北京=久保田るり子】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は27日午後、
北京の釣魚台迎賓館で再開した。
全体会合で議長国中国の武大偉外務次官は、「今回の会議では次の段階の行動計画を検討し
確定することが重要だ」と述べ、続いて8、9月に開催した非核化など5つの作業部会の内容を
報告した。中国は28日に年内の無能力化と完全申告を明記した共同声明草案を各国に提示、
同日の首席代表者会合で議論する。
無能力化と申告に関し北朝鮮と各国の間には依然として差があるが、ヒル米国務次官補は
無能力化について、「ほとんどの措置について基本的に合意しているが、われわれは追加的な措置
について提案している」と楽観論を述べた。米朝はこの日午前も協議を行い
「(ウラン濃縮について)よい議論を行った」(ヒル次官補)と米朝の主導ぶりが目立っている。
日本の佐々江賢一郎・アジア大洋州局長は日朝作業部会について「拉致問題の実質的成果はなか
った」と報告。北朝鮮の金桂寛・外務次官は「北朝鮮としても日朝関係の改善に努力したい」と、
前向きとも受け止められる発言を行った。
(2007/09/27 19:44)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070927/kra070927007.htm
中国、きょう合意草案提示 6カ国協議
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は27日午後、北京の釣魚台迎賓館で再開した。
30日までの予定で核の無能力化と核計画の完全申告など「次の段階の措置」実現に向けた
行程表(ロードマップ)で合意できるかが焦点となる。
全体会合で議長国中国の武大偉外務次官は、「今回の会議では次の段階の行動計画を検討し
確定することが重要だ」と述べ、各国に協力を要請。続いて8、9月に開催した非核化や米朝、
エネルギーなど5つの作業部会の内容を報告した。
「全般的な雰囲気は実務的で異議などは出なかった」(協議筋)という。
中国は28日に行程表を含む合意案を各国に提示する予定で、年内の無能力化と核施設の
完全申告が含まれる。核無能力化の内容については28日の首席代表者会合で議論する。
また、今月中旬に訪朝し、現地を視察した米中露の専門家による調査結果も報告される。
北朝鮮側は無能力化の前提として、米国のテロ支援国家指定解除と敵国通商法による制裁解除を
求めている。
ヒル米国務次官補は27日の協議後、記者団に「10月中には外相会談を開催したい」と述べた。
(北京 久保田るり子)
(2007/09/27 21:25)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070927/kra070927009.htm
北朝鮮迎賓館の日本製テレビ、韓国製に交換へ
韓国日報は28日付の早版で、韓国と北朝鮮の南北首脳会談の際に盧武鉉大統領が平壌で宿泊する
予定の百花園迎賓館に現在据えられている日本製テレビが、会談前に韓国製のものに取り換えられる
見通しだと伝えた。
百花園迎賓館は過去、金大中前大統領や日本の小泉純一郎元首相も宿泊した最上級の招待施設と
して知られる。
同紙が伝えた韓国政府消息筋の話では、21日まで訪朝した政府の第1次先遣隊が日本のテレビが
あることを確認。これと取り換えるため、大型平面テレビを韓国のLG電子が送る用意をしていると
いう。(共同)
(2007/09/27 23:09)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070927/kra070927010.htm
韓国サマースクール:/上 文化の違い、驚きや感動 /大分
◇日本の大学生ら27人、3週間滞在
今夏、韓国のソウル市立大学校で、日本の大学生だけを対象にした「インターナショナルサマー
スクール」が初めて開かれた。日本から集まった大学生ら27人が8月6〜24日の約3週間、
授業やソウル市内外の観光を通して、韓国の言葉や文化に触れた。日本との「違い」に驚き、
感動を重ねる学生らの姿を10日間にわたって取材した。【金秀蓮】
■日本だけ対象は初
ソウル市中心部から東へ約8キロ。同大の緑あふれるキャンパスは市民にも開放され、
ジョギングや散歩、木陰で談笑する人たちでにぎわう。
日本の大学生を対象にしたサマースクールは今年初めて実現。同大が姉妹校締結している
東京学芸大、琉球大、横浜国立大、東京都立大に加え、県内から県立芸術文化短大の学生ら
27人が集まった。
「人と人との距離も近いけれど、ハトも人との距離が近いのはなぜ?」
「映画産業が活発なのはなぜ?」−−。
大阪出身の在日韓国人で、ソウル在住の金弘(キム・ヒロシ)講師(安養(アニャン)大)が
担当した「韓国文化」の授業で、次々と質問が飛び出した。
99年、結婚を機に韓国へ移住した金講師は、結婚生活を通じて感じる日韓文化の相違を語る。
「ピンクとブルーのスリッパがある。ブルーのスリッパを履く妻に
『なぜ私のスリッパを履くのか』と問うと、『近くにあるスリッパを履けばいい』と言う」。
自他との境界を嫌うのが韓国人の資質とか。
>30
横浜国立大2年、笠木智広さん(19)は「欧米に行った時は『違い』から入り『共通点』を
見つけていった。でも韓国では順番が違う。顔もスタイルも似ているし、町並みも似ているが、
車の止め方や商売の仕方など日本との相違に気付かされた」という。
でも「けんかっ早い韓国人の印象は、良い方向に変わりましたよ」とほほ笑んだ。
■韓流ブーム健在?
「韓流ブーム」で韓国文化に興味を持った参加者が大半を占める中、最前列に座り、
ひときわ熱心に授業を受ける女性がいた。例外的な一般募集を聞きつけ「今行かなければチャンス
を逃すかも」と参加した大分市ふじが丘の主婦、岡村茂子さん(58)。
「興味があるもないも、韓国について考えたことすらなかった」。数年前、NHKで放映された
「冬のソナタ」に魅了された。韓国訪問はスクールを含め6回目。ドラマを原語で観賞することを
目標に2年半前から語学を始め「なぜ韓国でイ・ビョンホンさんは人気がないの?」と韓国語で
質問するほどにまで上達した。「韓国は陽気で明るいお隣さん」。
数年間で自然と抱いた岡村さんの印象だ。
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◇ソウル市立大学校
1918年に京城公立農業学校として開校。97年に校名を改め、日本の学部に当たる七つの
「大学」で構成される総合大学。約44万平方メートルの広大な敷地に30を超える研究棟や
図書館、博物館が建ち並び、約1万1000人の学部・大学院生が在籍する。
毎日新聞 2007年9月26日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/news/20070926ddlk44040509000c.html
韓国サマースクール:/下 「安重根義士記念館」を見学、歴史認識の相違実感 /大分
■歴史認識
韓国で8月15日は、日本の植民地支配から解放された「光復節」。
「太極旗」がはためく街中は、祝日のせいか静まり返っていた。
この日、授業は休講。学生らは朝から大学のバスに乗って、朝鮮総督府初代統監、
伊藤博文を射殺した安重根の資料館「安重根義士記念館」を訪れた。
安重根記念館では、安がハルビン駅で伊藤博文を射殺するまでの活動や、刑務所でつづった論文
などを女性案内員が紹介した。小さな資料館に展示された安の写真や裁判の様子、獄中からの手紙
などの解説を受ける学生の輪は、時間がたつにつれ小さくなった。
「最後まで聞けなかった。『殺したのは事実だけれど彼はテロリストではない』と言われても
ピンと来ない」。琉球大2年、富永亜矢さん(20)は振り返る。県立芸短大1年、
本村裕美さん(18)は、韓国から見た安重根の人生を知り「学校ではほとんど学ばないこと。
いろいろ知ることができてよかった」と話す。
案内員は「正しい歴史を日本で伝えて下さい」と締めくくった。横浜国立大2年、
笠木智広さん(19)は「正しい歴史なんてないはず。でも他国の英雄を知ることで、
自分の国で教わる歴史にも疑問を持てる」。
「歴史が絡むと韓国の友人とは関係が崩れるのかな」(琉球大3年、伊芸舞子さん)。
この日訪れた記念館は、学生たちが抱いていた歴史認識の相違を実感するきっかけになった。
>32
■被害と加害
沖縄出身の琉球大2年、徳森りまさん(20)は「沖縄は被害者。だから、同じ立場で韓国を
見つめてみたかった」と参加のきっかけを話してくれた。安重根義士記念館を出たバスの中、
「同じ立場でみようとしたけれど、ナショナリズムを強く感じた。戦前の時代背景を客観的に伝えて
検証しないといけないのに」と不満を漏らす一方「沖縄で教わった被害者としての歴史。それが本当
に正しいものなのか、正しいとしても、もっと加害者を納得させられる客観的なものでなければだめ
なような気がする」と真剣な表情で語った。
広島、長崎の原爆投下を中心に第二次世界大戦について研究している横浜国立大のブライアン・
ベリーさん(26)=米カリフォルニア州出身=は「記録も証言も歴史の一部分。でも、史実より
も意見の力が増してしまうと、国家間の認識はずれていくばかりではないか」と東アジアの
歴史認識について指摘した。
■日韓交流
今年6月現在、同大が姉妹校締結している日本の大学は計8校。日本語や日本文化に興味を持ち
年間約50人のソウル市立大生が日本に留学しているが、日本から韓国への交換留学は年間数人と
圧倒的に少ない。
同大は来年度から人文大学に中国語・文化学科を新設。さらに、ソウル市内の公立大学として
初の日本語・文化学科設置も検討している。来年も日本の学生を対象としたサマースクールを実施
する予定。
スクールの実施に尽力した韓国の歴史教科書研究会のメンバーで、人文大学長の鄭在貞
(チョンヂェジョン)教授は「日本とは仲良くしなければならない。過去を忘れ去るのではなく、
共通の歴史認識を持って未来の肥やしにする。そのためには活発な日韓交流、大学生同士の交流が
必要だ」と話す。【金秀蓮】
>33
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■ソウル日記
◇「相手知る努力」に安ど
ソウル滞在中「西大門刑務所歴史館」を訪れた。20年前まで刑務所として使われた施設。
45年以前、植民地からの解放のため活動した「独立運動家」の生涯、彼らが受けた拷問の様子
などが展示されている。独立後の事実記載はなく、45年で歴史は止まっている。
「ここは学生にすすめられへんな」。勝手に思いこんでいた時、日本の学生数人が授業を抜け
出し歴史館に行った。「反日感情を生み出す施設を子供が見ていいの」「反日ありきの施設。
見るに堪えなかった」との感想に納得していると、ある女子学生が言った。
「写真も撮らず帰ってこようと思った。でも、今ここで写真を撮らないのは事実から逃げだし、
事実はなかったことになる。だから撮った」と。
目を背けたくなる物事に触れた時、積極的に「記録」することができるだろうか。
「韓国のこと嫌いになった?」と聞くと「それはない。もっと知りたいし何度も来たい」。
相手を知ろうと努力する学生と出会えてよかったと思った。(蓮)
毎日新聞 2007年9月27日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/news/20070927ddlk44040683000c.html
韓国人の言う共通の歴史認識=韓国人の歴史認識を寸分違わず日本人が受け入れ共通認識とする事。
北朝鮮の核、ヒル次官補「無能力化手順ほぼ合意」
【北京=牧野田亨】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議が27日午後、北京の釣魚台国賓館で
4日間の日程で開幕し、核施設の無能力化と核計画の完全申告を柱とする「次の段階の措置」
履行問題での合意を目指した調整作業が始まった。
本会合の開催は今年3月以来約半年ぶり。
米首席代表のクリストファー・ヒル国務次官補は会合終了後、記者団に、寧辺(ヨンビョン)の
5000キロ・ワット黒鉛減速炉など3か所の無能力化手順について「ほとんどの措置で基本的に
合意した」と述べ、議長国の中国が28日に履行手順などを盛り込んだ合意文書の草案を配布する
見通しであることを明らかにした。
このため、今回の協議では、申告の対象や北朝鮮への見返り措置の中身など、残る対立点で合意
できるかどうかが焦点となりそうだ。
ヒル次官補は「合意文書には無能力化と申告の年内履行が明記される」と明言した。
ただ、「追加的な措置」実施は来年にずれ込むとの見通しも示し、すべての措置が年内に完了する
わけではないことを明らかにした。
28日は無能力化などについて詰めの協議を行い、29日には重油など対北朝鮮エネルギー支援
問題が話し合われる見通しだ。
この日の全体会合ではまず、中国首席代表の武大偉外務次官が、「今回の協議の主な役割は
『次の段階の措置』の行動計画を論議し、確定することだ」とあいさつ。続いて、8〜9月に開か
れた非核化や米朝、日朝関係正常化など五つの作業部会の討議結果について各議長国などが報告し
た。全体会合は約1時間で終了し、同夜には武外務次官主催の夕食会が開かれた。また、全体会合
に先立ち、米朝首席代表が前日に続いて直接会談を行ったほか、日中、米韓なども2国間会合を
開いて意見のすり合わせを行った。
「次の段階」年内履行を最優先 6者協議で韓国
2007年09月27日01時06分
韓国政府当局者は北京で26日、「来年は北の核の廃棄段階に入らないといけない。
すべての核計画の申告や核施設の無能力化の議論で何カ月も時間を費やし、廃棄が遅れたら我々の
利益にならない」と述べ、申告や無能力化の厳密な内容よりも年内の履行を最優先にすべきだとの
考えを示唆した。一方、6者協議の全体会合が27日から北京で始まるのを前に、米朝の首席代表
は26日夜、食事をともにしながら会談した。
同当局者は「年内にすべて行うのが一番いい」としつつ、「どの水準の申告と無能力化なら
すべての当事者が満足するのか。(合意は)簡単ではない」と語った。
北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官と26日夜、会談したヒル米国務次官補は
「(無能力化の)主要な懸念は寧辺にある。プルトニウムが実際に作られているところだからだ。
ウラン(による核開発)計画もはっきりさせなければいけない」と述べ、原子炉など3カ所の
無能力化を優先させる考えを改めて表明。また、拉致問題はテロ支援国家指定解除の条件にはなる
か、との問いに、「条件がなにかということに踏み込みたくない」と明言を避けた。
全体会合では申告の範囲と無能力化の定義で合意できるかが大きな焦点となりそうだ。
http://www.asahi.com/international/update/0926/TKY200709260410.html
米政府、北朝鮮企業などに制裁 大量破壊兵器拡散に関与
2007年09月27日19時41分
米国務省は26日、大量破壊兵器の拡散に関与したとして北朝鮮企業1社とイラン企業2社に
対する制裁を再発動した。米政府機関との取引などが2年間禁止される。制裁を受けた北朝鮮の
企業は朝鮮鉱業開発貿易会社(KOMID)で、ミサイル拡散に関与したとして別の制裁も適用
された。
北朝鮮の核問題をめぐる6者協議直前の発動となったが、国務省のケーシー副報道官は同日の
会見で「制裁はすでに適用されている措置で、実質的な変化はない。協議直前の発動には特に
意味はない」とした。欧米メディアは北朝鮮とシリアの核開発協力を報じているが、今回の制裁は
シリアは無関係という。
韓国の聯合ニュースによると、KOMIDは弾道ミサイルや通常兵器の輸出企業。これまでにも
5回同様の制裁を受けているという。昨年7月には、イランへの拡散との関連で制裁を受けた。
http://www.asahi.com/international/update/0927/TKY200709270535.html
非核化を集中協議へ 6者協議全体会合始まる
2007年09月27日23時48分
北朝鮮の核問題をめぐる6者協議は27日、北京の釣魚台国賓館で全体会合を開いた。会合後、
米首席代表のヒル国務次官補は記者団に対し、北朝鮮の核計画の申告と核施設の無能力化を年内に
完了することを明記した共同声明の草案が28日にも各国に提示されるとの見通しを明らかにした。
北朝鮮の非核化の具体的な手順を盛り込んだ「ロードマップ(行程表)」が作成できるか注目される。
ヒル氏は「明日(28日)朝、(共同声明の)草案委員会が立ち上がると思う。文書には無能力化、
申告を年末までに行うということを明記する。これは北朝鮮を含め合意している」と語った。
「北朝鮮との間で無能力化のほとんどの手法について合意できている」とも述べた。
ヒル氏と北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官は全体会合の前、前日に続いて二国間協議
をしており、米朝間で共同声明草案に関して話し合ったとみられる。ヒル氏は米朝協議前、宿泊先
のホテルで記者団に対し、無能力化で米朝間に「大きな意見の隔たりはない」と述べつつも、
「北朝鮮はなるべく少ないもので終えたいだろう」と指摘。無能力化する手順や期間で合意する
までには、なお曲折もありうるとの見方を示唆した。
協議関係者によると、この日は五つの作業部会の進展状況について報告があった。
28日に非核化に関する集中的な協議を行う予定だ。
ロードマップには、北朝鮮への見返りも盛り込まれる見通しだが、これに絡み、中国外務省の
姜瑜副報道局長は27日、中国が北朝鮮への重油支援5万トンの輸送を完了したと語った。
外務省の佐々江賢一郎アジア大洋州局長は記者団に、全体会合の後に日朝間で「立ち話」程度
の接触があったことを明らかにした。
http://www.asahi.com/international/update/0927/TKY200709270424.html
懸念抱きつつも、総連側に日比谷公園使用認める方針 東京都
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が10月10日に日比谷公園(東京都千代田区)で開催を
予定している「在日本朝鮮中央大会」をめぐり、公園を管理している東京都が警備上の問題などに
懸念を抱きつつも、最終的に使用を認める方針を固めたことが28日、分かった。
公園使用をめぐっては3月に集会を計画した総連に対し、都は公園の使用を一度は認めながら、
警備上の問題などを理由に取り消した。総連側は、都の処分の効力停止を求める仮処分を東京地裁
に申し立て、その後、東京高裁が総連側の訴えを認めたため、集会が実施された経緯がある。
関係者によると、総連側は今月中旬、都に対して日比谷公園大音楽堂の使用承認申請書を提出。
名目は「日本当局の共和国に対する制裁措置延長に対するもの」としている。
3月の集会では数千人が参加し、会場周辺には右翼団体の街宣車などが集結。警視庁が警察官
約1500人を動員した厳戒態勢の中で集会が実施されたが、周辺では右翼団体との間で断続的
に小競り合いが起きていた。
このため、都では総連側の申請を受けて外務省や内閣府に照会するなど再度、対応を協議。
不測の事態が起きた場合、一般の公園利用者らに迷惑がかかる可能性は残ると“混乱”を危惧する
ものの、「明らかに差し迫った危険の発生は予見できず、さまざまな懸念はあるが、現段階では
施設利用を拒むことはできない」(幹部)として、会場使用を承認することにした。
(2007/09/28 13:40)
http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070928/wdi070928007.htm
日朝関係改善「工夫が必要」 佐々江外務省局長
2007年09月28日06時27分
佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長は27日、「(核問題で)6者協議が進展する中で、
日本としての大きな目標を具体的な形で進展させるためにどう工夫していくかが求められている」
と述べ、福田政権への交代を受け、日朝関係改善のための打開策を模索する考えを示唆した。
6者協議全体会合の開始前、記者団に語った。
佐々江氏は全体会合で、日朝国交正常化作業部会の報告の際、「拉致問題で具体的解決に向けた
姿勢や行動が示されなかったのは残念だ」と語り、北朝鮮に具体的行動を求めた。日本側の説明に
よると、北朝鮮首席代表の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官は「日本側とともに朝日関係改善の
ために努力したい」と応じたという。
http://www.asahi.com/politics/update/0928/TKY200709270669.html
核無能力化 米『除去部品、国外搬出を』 6カ国協議 北朝鮮は拒否、対立
2007年9月28日 夕刊
【北京=城内康伸】北朝鮮の核放棄に向けた「次の段階」措置に当たる核施設の「無能力化」を
めぐり、北朝鮮が対象施設から除去する部品について、国外への搬出を拒否していることが二十八日、
分かった。六カ国協議筋が明らかにした。
米国は施設の再稼働を防ぐために国外搬出を求めており、対立点の一つになっているという。
六カ国協議筋は「北朝鮮としては、対米カードとして再稼働の余地を残しておきたい思惑だろう」
との見方を示している。
同筋によると、北朝鮮首席代表の金桂冠(キム・ゲグァン)外務次官は、米首席代表の
ヒル国務次官補との協議で「無能力化の過程で除去した装備は、わが国で保管する」との考えを
示しているという。米朝は年内の無能力化で合意。五千キロワットの黒鉛減速炉や使用済み
核燃料棒の再処理施設、核燃料加工施設を対象とする方向で協議している。
同筋によると、金次官は米朝協議で「無能力化の問題に、多くの時間を費やす必要はない」とも
表明。これは、重油提供など見返り措置の早期確保を念頭に置いた発言とみられる。
一方、六カ国協議は二十八日午前、北京の釣魚台迎賓館で二日目の協議を開始した。関係国は、
今月中旬に訪朝した米中ロの核専門家から調査結果の報告を受けて、核施設を無能力化する方法を
めぐり、首席代表会合や二国間協議で突っ込んだ議論を行う。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2007092802052308.html
2007/09/28-13:33
南北会談で拉致提起を=福田首相、韓国大統領に要請
福田康夫首相は28日午前、韓国の盧武鉉大統領と電話で会談し、来月2日からの南北首脳会談
について「日本と北朝鮮の間には拉致の問題、核の問題もある。大統領もよく事情をお分かりなの
で、よろしくお願いしたい」と述べ、拉致問題などを取り上げるよう求めた。
また、首相が「成果を期待している」と述べたのに対し、大統領は「後日(結果を)お伝えできる
だろう」と述べ、会談内容を日本側に伝達する考えを示した。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007092800535
【韓国】コリア国際学園が大阪に来春開校、大学進学にも注力〜理事長に姜尚中氏[09/27]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1190884280/l50 コリア国際学園が大阪に来春開校 大学進学にも注力
在日韓国・朝鮮人の子供を対象にした中高一貫のインターナショナルスクール「コリア国際学園
(KIS)」が来年4月、大阪府茨木市に開校する。民族教育を中心とした既存の民族学校とは
一線を画し、「現役合格」を“看板”に大学進学にも力を入れるのが最大の特徴。韓国語を中心に
日本語、英語で授業を行い、学習指導要領にとらわれないカリキュラムを組むという。
理事長には政治学者の姜尚中・東大教授が就任する予定で、在日社会の注目を集めている。
■民族学校と一線
在日韓国・朝鮮人の子供を対象にした民族教育は、戦後1世が設立した朝鮮学校などで行われて
きたが、在籍する児童生徒数は年々減り、学校の統廃合も進行。
文部科学省によると、朝鮮学校の場合、平成15年の90校、約1万2000人から18年には
79校、約1万500人に減少。民団系も各種学校を含めて4校のみで、学齢期にある子供たちの
大半が日本の学校に通っているのが現状だ。
在日4世、5世の登場による世代交代や、国際結婚や仕事などのために来日した「ニューカマー」
と呼ばれる人たちが増えるなど、在日社会も多様化しており、時代のニーズにあった学校を求める声
が2世らの間で強まっていたという。
民族学校出身のKIS設立準備委員会メンバーは「民団系、総連系どちらの学校にしても、
どうしても国家を意識せざるを得ない。“限界”がある」。
姜さんも「在日コリアンが最も多い大阪では、民族団体などとのしがらみも強い。
そこからKISの構想が自然発生的に生まれたことの意味は大きい」と指摘し、
大阪に開校する意義を強調。「在日コリアンは国と国のはざまで苦しんできた。北か南かではなく、
国境をまたいで活躍できる『越境人』を育成したい」と話す。
>45
■在日オールスター
生徒用の制服はすでに完成し、推薦入試の受け付けもスタート。来月10日には校舎の着工式を
迎える。大阪や東京、京都などで開催した説明会やシンポジウムには延べ約700人が参加するなど
関心が高まっている。
その要因の1つが、KISの役員に名を連ねる著名人たちの存在だ。姜さんをはじめ、
作家の梁石日さんや詩人の金時鐘さんら在日の“スター”が勢ぞろいし、日本人からも
イラストレーターの黒田征太郎さんや、「ゆとり教育」の旗振り役を務めた元文部官僚で現在、
京都造形芸術大学教授の寺脇研さんらが加わる。
特別授業などではこうした人々が教壇に立つこともあるといい、大阪での説明会に参加していた
保護者は「姜さんの考えには以前から共感していたし、梁さんの作品も好き。
安心して子供を任せられる」と話す。
朝鮮学校や中華学校などと同じ「各種学校」として年内に認可申請するが、
初年度は間に合わないため、NPO法人が運営する形となる。
>46
■エリート教育?
授業は1日7時限で、土曜日も実施。夏休みや冬休みも短めで、年間の授業時間数は
日本の公立学校の約1・3倍を確保する。狙いは国内外の大学への「現役合格」だ。
特に力を入れるのが語学で、英語は6年間を通して週に12時間学習。韓国語は初心者でも対応
できるよう中学1年次に集中的に学び、卒業時には「自分の主張を語れるレベル」にまでもっていく。
受験教科の指導などでは大手進学塾との連携も図るという。
こうしたカリキュラムには「コリア版エリート養成校」と批判する声もあるが、姜さんは
「実践的な学力をつける試みであり、勝ち組のための学校にするつもりはない」と指摘。
「既存の団体などにKISに反発する動きがあるのは承知しているが、『こういう学校を
つくりたい』『ここで学びたい』という人の存在や思いまでは否定できない」と強調し、「KISの
社会的評価は、どういう学生が巣立っていくかで決まる。3年後、6年後が勝負」と話している。
(2007/09/27 12:55)
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/gakko/070927/gkk070927000.htm
船上から拉致解決訴え 韓国人家族ら
10月2日から平壌で開かれる韓国と北朝鮮の南北首脳会談を前に、韓国の拉致被害者家族が
28日、韓国北西部・仁川沖の黄海で、船上から首脳会談での拉致問題の解決を求めた。
家族11人は漁船の上から北朝鮮へ向け、家族の名を呼びながら白い花を海に投げた。
「拉致被害者の送還が南北和解と協力の第一歩だ」とシュプレヒコールを上げ、
拉致問題を置き去りにした南北対話の進展は許さないと訴えた。
韓国では約480人の拉致被害者が未帰還で、被害者家族会によると、うち9割以上が漁船で
操業中に拿捕された船員。2000年の前回首脳会談後、韓国政府は北朝鮮の元工作員ら非転向
長期囚を北朝鮮に送還したが、拉致被害者は1人も帰されず、家族らは今回会談で拉致問題を
正式議題として扱い、北朝鮮に問題解決を迫ることを韓国政府に要求している。
1972年に漁船員の夫が拉致された姜京順さん(78)は「夫が生きているのかどうかも
分からない。せめて生死確認だけでも実現させてほしい」と話した。(共同)
(2007/09/28 19:42)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070928/kra070928000.htm
BDA事件、ひっそりと幕
マカオ当局は28日、米政府による「マネーロンダリング(資金洗浄)の主要懸念先」の
指定を受けて2005年9月から管理下に置いていた銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)の
経営権を29日から、同行を傘下に持つデルタ・アジア・フィナンシャルグループ側に戻すこと
を明らかにした。
これにより北朝鮮の資金洗浄をめぐる「BDA事件」はひっそりと幕を下ろすことになった。
マカオ当局が金融機関を管理できるのは法律で2年と定められており、28日に期限を迎えた。
しかし米政府が今春発動した米金融機関とBDAとの取引禁止措置はなおも有効のため、
BDAは米ドルなどの取り扱いができない状態が続く。(共同)
(2007/09/28 20:10)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/china/070928/chn070928003.htm
核施設部品は北朝鮮内に保管 ロシア首席代表
6カ国協議のロシア首席代表ロシュコフ外務次官は29日、北京で記者団に対し、今回の合意文書
には、無能力化のため核施設から取り外した部品は元に戻されないよう監視下に置かれ、北朝鮮国内
に保管されるとの内容が盛り込まれるとの見通しを示した。タス通信などが報じた。
ロシュコフ次官は寧辺の3つの核関連施設の無能力化が計画されているとし、どのような部品を
取り外すかについては「さらに協議が行われる」と指摘。無能力化の時期については
「まだ十分な明確さがない」と述べながらも、今年中に作業を始めるのは可能との見方を示した。
また、米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除が必要と強調した。(共同)
(2007/09/29 20:10)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070929/kra070929006.htm
韓国が中国に合意案提示 6カ国協議
6カ国協議の韓国首席代表、千英宇外交通商省平和交渉本部長は28日、協議終了後の記者会見で、
議長国中国に合意文書の韓国案を提示したと述べる一方「非核化の進め方については多様な意見が
あり得る。状況は流動的で、いま何が争点になっているか話すのは適切でない」と語った。
北朝鮮に対する経済・エネルギー支援については「さほど複雑な内容ではなく、大きな対立点は
ない」と述べ、29日も引き続き、核施設無能力化や核計画申告などの問題を優先して協議する姿勢
を示した。
韓国政府当局者は「(申告・無能力化は)すべてが関連しており、すべて(の要素)について合意
するまで合意とはいえない」と語り、交渉の困難さを指摘した。
同当局者によると、米朝はこの日の協議で米国によるテロ支援国家指定解除問題に関する
「基本的立場」を表明。韓国の聯合ニュースは、北朝鮮が年内解除を合意文書に明記するよう求めて
いるのに対し、米国が国内政治などを理由に難色を示していると伝えた。(共同)
(2007/09/28 23:20)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070928/kra070928001.htm
米、北朝鮮に重油5万トン供給へ
【ワシントン=山本秀也】ブッシュ米大統領は28日、北朝鮮に対する重油5万トンの供給のため、
2500万ドル(約29億円)の支出を承認した。北京での6カ国協議で、北朝鮮の核施設無能力化
など「次の段階」に向けた行程表(ロードマップ)策定を促す誘い水として、この日のタイミングで
表明された。
米国などによる北朝鮮への重油提供は、2月の6カ国協議での合意項目に含まれる。
これまで韓国が供給したほか、中国も供給を完了したと発表した。米側では、寧辺核施設の稼働停止
など初期段階での条件を北朝鮮が履行したことを評価して、重油供給に応じたかたちだ。
(2007/09/29 09:55)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070929/kra070929001.htm
6カ国協議、無能力化めぐり協議続行
【北京=赤地真志帆】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は29日午前、北京の釣魚台迎賓館で
首席代表会合を開き、核施設を当面稼働できなくする無能力化と、核計画の完全申告の年内実施に
向け、協議を続行した。また、北朝鮮への見返り支援についても集中討議が行われる見通しで、
北朝鮮は米国によるテロ支援国家指定解除などを求めるものとみられる。
昨日の協議で、米国は国内事情などを理由にテロ支援国家指定解除に難色を示している。
協議が難航していることから各国は年内に実施可能な措置に限定して行程表(ロードマップ)を
作成することにしているが、無能力化の方法などをめぐって米国など5カ国と北朝鮮との間で
なお隔たりが残っている。
米首席代表のヒル国務次官補は29日午前、宿泊先のホテルで、無能化の定義について
「元に戻るのが難しい、12カ月程度(の稼働停止)ということで自分たちは考えている」と強調。
日本首席代表の佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長は「大局に立って一定の合意点を見いだす
努力が双方で必要だ」と述べた。
(2007/09/29 10:30)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070929/kra070929002.htm
ブローカーに金銭提供か 韓国、拉致被害者脱北で
1975年に北朝鮮に拉致され、今年5月に同国を32年ぶりに脱出した韓国人元船員、
イ・ハンソプさん(59)の脱北過程で、韓国統一省がイさんを北朝鮮から連れ出した
ブローカーに金銭を提供した可能性のあることが29日までに、関係者の話などで分かった。
脱北支援活動に絡み韓国政府による金銭の支払いが表面化した例は過去にない。統一省は
金銭提供の事実を否定しているが、AP通信は同省当局者が金銭が使われたことを認めたと報じた。
韓国の拉致被害者家族会によると、同会は5月、イさんと家族を中国に連れ出せば
2000万ウォン(260万円)を支払うと約束しブローカーを北朝鮮に送ったが、
イさんだけが同月下旬に中国へ逃れた。
直後に家族会は政府に保護を依頼。イさんは6月に中国・瀋陽の韓国総領事館に保護され、
今月11日に韓国に帰還。ところが、ブローカーは家族会に対し、中国に脱出後、統一省の職員が
接触してきて1500万ウォンを受け取り、家族会と接触しないよう指示されたと話したという。
家族会は「統一省が南北首脳会談を前に北(北朝鮮)の刺激を避けるため、われわれとブローカー
の連絡を遮断した」と指摘。統一省は金銭提供によりブローカーの取り込みを図ったとの見方を示した。
(共同)
(2007/09/29 17:28)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070929/kra070929003.htm
【6カ国協議】核停止「次の段階」中国が草案提示
【北京=有元隆志】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は29日、北京の釣魚台迎賓館で3日目の
議論を行い、議長国・中国は北朝鮮の核施設を当面稼働できないようにする無能力化など
「次の段階の措置」に関する合意文書草案を各国に提示した。協議筋によると、年内履行を目指し、
無能力化の対象を寧辺にある実験用黒鉛減速炉(5000キロワット)など3施設にすることなどが
柱となっている。
ヒル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は29日午後、記者団に「合意文書の草案に対する
われわれの意見を伝えた」と語った。中国は各国の意見を踏まえ、草案に修正を加え、第2次案を
提示した。30日午前の首席代表会合で協議する。
また、無能力化やすべての核計画の申告の見返り措置として、
重油95万トン相当の経済・エネルギー・人道支援問題が個別に協議された。
ヒル次官補は無能力化の定義について、「再稼働を困難にすること」と指摘し、具体策としては
「装置を取り外す方法」が検討されていると語った。再稼働に要する期間については「12カ月程度」
とした。米国はこれまで数年を主張していたが、短期間を求める北朝鮮に妥協する形で期間を短縮した。
これに先立ち、ブッシュ米大統領は28日、北朝鮮に対する重油5万トンの供給のため、
2500万ドル(約29億円)の支出を承認した。2月の6カ国協議での合意項目に含まれている
もので、これまで韓国や中国が供給している。無能力化の年内実現に向け、重油支援や再稼働に
要する期間短縮などブッシュ政権としては「早めにカードを切った」(協議筋)格好だ。
ただ、無能力化をめぐる北朝鮮と米国などとの隔たりはなお残っている。さらに年内にこだわる
米国に対し、日本などは年内よりも合意の完全履行を重視すべきとしており、温度差も出ている。
中国は各国の意見を集約し、30日に合意文書を採択することを目指している。
(2007/09/29 19:40)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070929/kra070929005.htm
6カ国協議で慎重発言目立つ韓国 南北首脳会談控え
【北京=久保田るり子】今回の6カ国協議では、南北首脳会談(10月2〜4日)を控える
韓国代表団からは、「北朝鮮は現段階でできることをやろうしている」
「合意文にすべてが書かれるわけではない。大事なのは核計画の申告と核施設の無能力化へ向け
勢いをつくることだ」(政府当局者)と、いつになく慎重な発言が目立った。
韓国の盧武鉉大統領にとって北朝鮮との南北首脳会談は政権終盤の最大の見せ場。
「6カ国協議と南北対話を調整して進める」と主張してきた韓国は、完全申告や無能力化で進展が
まったくない場合、これを棚上げして首脳会談で「平和と経済」だけ討議するわけにはいかない。
できれば核問題の進展を背景に首脳会談に臨みたいところだ。
青瓦台(大統領府)は28日、「会談の成果を高めるうえで適切ではない。
外交慣例にも、相手に対する礼儀にも反する」と議題の事前非公開方針を発表。
首脳会談でどこまで核問題が話し合われるかは不透明な情勢だ。
一方の北朝鮮は28日、国際情勢の研究機関「祖国統一研究院」が、「朝鮮半島の核問題は、
米国の対北敵視政策と核恐喝の結果であり、あくまで米朝で解決すべき問題。南北間で討議する
問題ではない」と南北関係と核問題の切り離しを主張、韓国に首脳会談で核問題を提起しないよう
牽制した。
韓国の専門家は、北朝鮮は南北首脳会談で「朝鮮半島の平和体制構築」をより強調することで、
核問題での米朝接近、米朝正常化交渉の環境作りを狙っている−と分析している。
(2007/09/29 20:56)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070929/usa070929008.htm
韓国が高村外相に拉致問題言及を明言 南北首脳会談
訪米中の高村正彦外相は29日、ニューヨーク市内のホテルで韓国の宋旻淳外交通商相と会談した。
宋外交通商相は10月2日から行われる南北首脳会談について「平和、経済のほか、韓国人拉致の
問題についても言及する。その際に日本人拉致問題にも言及する」と明言。高村外相は
「ぜひ拉致された人たち全員を日本に返すように言ってほしい」と述べ、韓国側に協力を要請した。
高村外相は中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)外相とも会談、ミャンマー問題で事態改善
に向け中国の影響力行使を要請した。(ニューヨーク 長戸雅子)
(2007/09/29 23:58)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070929/kra070929007.htm
【6カ国協議】核停止「次の段階」 中国提示の草案で調整
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は29日、北京の釣魚台迎賓館で3日目の議論を行い、
議長国・中国は北朝鮮の核施設を当面稼働できないようにする無能力化や核計画の完全申告など
「次の段階の措置」に関する合意文書草案を提示した。複数の協議筋によると、無能力化の
年内履行に向けて、対象を寧辺にある実験用黒鉛減速炉(5000キロワット)など3施設にする
ことが盛り込まれている。
中国は各国の意見を踏まえ、29日朝に示した草案に修正を加えた第2次草案を同日夜提示した。
最終日となる30日に首席代表会合を開いて調整を行い、採択を目指す。
無能力化の対象は、黒鉛減速炉のほか使用済み燃料棒再処理施設、核燃料製造工場。
それ以外の施設については、来年以降に継続協議となる。
草案には無能力化や核計画の完全申告の見返り措置として、
重油95万トン相当の経済・エネルギー・人道支援の実施も含まれている。
北朝鮮が強く求める米国によるテロ支援国家指定の解除は明記されていないようだ。
ヒル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は29日、無能力化の定義について、
「再稼働を困難にすること」と指摘し、具体策としては「装置を取り外す方法」が検討されている
と語った。取り外された装置は北朝鮮国内に保管される見通し。
同次官補は再稼働に要する期間について「12カ月程度」とした。米国は数年を主張していたが、
短期間にすることを求める北朝鮮に妥協する形で、期間短縮に応じた。
一方、ブッシュ米大統領は28日、北朝鮮への重油5万トン供給のため、
2500万ドル(約29億円)の支出を承認した。北朝鮮に「次の段階の措置」の年内履行を促す
ため、「早めにカードを切った」(協議筋)格好だ。
【やばいぞ日本】第3部 心棒を欠いている(4)
2007/09/30 15:19
■韓国の仮想敵に見なされた
韓国国会が昨年末に採択した国軍近代化のための「国防改革2020」。
目を引くのは、13年後の韓国を取り巻く脅威認識だ。
いわく「北朝鮮の軍事脅威は減少」「地域内の潜在的脅威が現実化している」。
潜在的脅威とは何を指しているのか。軍事専門家によると、
(1)ロシア(2)日本(3)中国である。
韓国国防省庁舎内の壁には、日韓が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)がペンキで描かれて
いる。「独島」は韓国人の国防意識や国民感情の鼓舞に一番、効果的なのだ。
日本は「仮想敵」なのである。
「日本は独島奪還を企ててくる」との脅威論は、今年8月就役した韓国初の大型揚陸艦が
「独島艦」と名付けられたように国民の潜在意識に植え付けられている。
国防改革2020は、2020年までに兵力18万人を削減して50万人とする。
世界トップ級の少子化に対応したものだ。
もう一つの目玉は620兆ウォン(約79兆円)をかけて軍備を精鋭化することだ。
それは米軍再編(トランスフォーメーション)を受けた米韓関係の変化による「自主防衛への選択」
と説明されている。特に海軍、空軍力の整備では独島守備が説得力を持つ。
今年5月、韓国は初のイージス艦「世宗大王」を進水させた。2012年までに計3隻を建造、
将来は6隻保有を計画しているが、これは日本と同等(海自は現在4隻)のイージス艦保有を
目標にしている。潜水艦16隻も日本並み(海自16隻)が目標だ。
>60
日本が次期主力戦闘機(FX)に最新鋭のステルス戦闘機「F22Aラプター」導入計画を
打ち出したことにも韓国は神経をとがらせた。「独島」の制空権に絡むからだ。
実際昨春に竹島付近海域で日本が計画していた海洋調査に対し、韓国側は一時、
日本の調査船の拿捕(だほ)、体当たりも辞せずとの強硬姿勢をみせた。
もちろん、日韓は北東アジアで価値観を共有する友好国として防衛交流を推進している。
部隊・艦艇の相互訪問、救命部隊の共同訓練なども幅広く行われている。
だが、韓国から見る世界は、目前に日本、その向こうに米国、背後に中露と「周辺4強」に
囲まれ、「韓国の防衛政策が日本を意識するのは当然」(関係筋)なのだ。
日本からすれば、韓国内に日本を潜在的脅威とみなす動きがあるのに無関心でいられない。
昨秋の北朝鮮の核実験直後、韓国のインターネットに、核実験を「民族の慶事」とたたえ
「北が核兵器をつくれば米国は勝手に戦争を起こせない。統一されれば(韓国も)核保有して強国
になる」などの書き込みが広がり、話題になった。
北朝鮮シンパか北朝鮮の宣伝工作の仕業とみられるが、
こうした発想に韓国の若い世代は「えーっ」といった大きな抵抗感はみせない。
南北融和の進む中、韓国の「安保不感症」は強まる傾向をみせている。
華やかな韓流人気や人的交流の陰となりがちな隣国のこうした潮流の変化を、
日本はどの程度正確に把握しているのだろうか。(久保田るり子)
>61
■「核付き統一」への備えはあるか
夏のなごりを残す韓国東部・江陵の海岸線。高さ1・5メートルほどの鉄条網が張り巡らされて
いる。だが途中で鉄条網は寸断され、一部は撤去されていた。
江陵といえば、11年前、北朝鮮の工作潜水艦が座礁し、26人の工作員のうち、
11人が集団自決、13人が射殺され、1人が北に逃亡、1人が逮捕された。今も展示されている
潜水艦を見にくる観光客が絶えない。その江陵の鉄条網8キロは2年後にすべてなくなる。
鉄条網は北朝鮮工作員の上陸防止用である。
1960年代から韓国全土の海、川べり約650キロに張り巡らされた。
盧武鉉政権はこれを「変化する南北の安保状況に合わなくなった」と今春から撤去を始めた。
人々の目から「北の脅威」が消えていく。
軍事境界線がある非武装地帯(DMZ)付近の民間人統制区域のなかに韓国側の「都羅山駅」
がある。北朝鮮にある南北経済共同事業「開城工業団地」につながる鉄路、道路の要衝だ。
駅前は約33万平方メートルの物流基地と出入国管理事務所が今年11月の完成を目指し、
急ピッチで建設中だ。物流基地は「メード・イン開城」の集積場となる。
京義線の鉄路は試運転(今年5月)段階だが、開城への道路は毎日、数十台のバスやトラックが北上、
数百人の韓国人が開城工団へ通勤する。最前線の緊張感はどこにも感じられない。
10月2日予定の南北首脳会談に向け、盧武鉉大統領は「(金正日総書記と)平和協定締結に
向けた交渉開始もありうる」といい、「南北経済共同体(経済圏の統合)建設の対話を始めたい」
と考えている。
この経済共同体構想に盧政権は、向こう10年の中長期支援計画では約60兆ウォン
(約7兆3000億円)の投資を見込んでいる。
こうした構想は、年末の大統領選挙で野党ハンナラ党が勝利すれば、修正されよう。
>62
しかし、今のところ、ハンナラ党候補の李明博前ソウル市長は
「北朝鮮が核廃棄すれば次期政権で経済共同体協定を締結させる」と前向きだ。
今の南北平和ムードに水を差せば、盧政権や北朝鮮に「保守野党は戦争勢力」との格好の
攻撃材料を与えることになる−と野党側は考えている。
金大中前政権から続いた親北勢力の「平和攻勢」と心理的武装解除の拡大が隣国の日常の風景となった。
問題は、将来の統一を視野に「核保有国」の北朝鮮と韓国が早期に和解し、「核付き統一」は
あるのかどうか。「北朝鮮の核放棄なしで南北が統一過程に入ることは絶対にあり得ない。
日米はじめ周辺国の理解が得られない」(高麗大南北経済研究所所長、南成旭教授)と
韓国側の専門家は一様に否定する。
だが、日本の防衛専門家の間では「核付き統一の可能性は思ったよりも高いのではないか」と
懸念する意見がある。
第一に、6カ国協議に臨むブッシュ米政権の姿勢変化によって、北朝鮮が核を完全放棄せずに
あいまいな決着に終わる恐れがにじみ出てきた。
また米国が進める在韓米軍再編は、効率的な配置と運用を掲げながら、「当事国の責任」を
重視するプロセスにほかならないとの指摘もある。
さらに朴正煕軍事政権時の韓国には「核を持ちたい」との潜在的願望があったが、
それが完全に払拭(ふっしょく)された保証はない。
ただ、これも専門家の見方にすぎない。深刻なのは、「朝鮮半島の核」を想定して、
日本の安全保障をどうするのかという政策論議が日本政府部内で繰り広げられた形跡はみられない
ことだ。現実の変化を見ようとせず、すべてを米国任せにしているためだ。
これでは韓国内の「安保不感症」と変わりはない。(久保田るり子、高畑昭男)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/87541/
北朝鮮「アルミ管輸入」認める 核開発用は否定
2007年09月30日10時28分
北朝鮮の金桂寛外務次官が今月ジュネーブで開かれた6者協議の米朝国交正常化作業部会で、
ウラン濃縮による核開発計画に関連し、ロシアから高強度のアルミニウム管を大量に輸入した事実を
認めたことがわかった。ただ、核開発目的だったことは否定したという。6者協議関係筋が明らかに
した。
高強度アルミ管はウラン濃縮に必要な遠心分離器をつくる材料。米国はこの情報を02年6月まで
に得て、同年10月、平壌での米朝協議でウラン濃縮計画を指摘し、関係が緊張した。
北朝鮮は計画の存在を一貫して否定している。
北朝鮮は非核化に向けた「次の段階の措置」として、すべての核施設の無能力化とともに核計画
の申告を実施することになっており、米国などはウラン濃縮を除いた申告は認められないとしている。
北京で開催中の6者協議で北朝鮮は同様の説明をする可能性がある。
金次官は作業部会でヒル米国務次官補らに「過去に約150トンのアルミニウム管を輸入した事実
はあるが、核開発用ではなく、他の目的のために輸入したと聞いている」と語り、管のサイズや形状
を詳しく説明したという。
米国は、北朝鮮側の説明に一定の評価をしているとみられ、6者協議関係国に
「濃縮ウラン問題を年内に進める非核化の合意の中に組み込むことができると確信した」と伝えた。
だが、関係国の中には「遠心分離器を作るのは無理だと理解できた」とする声がある一方、
「米国が持つ北朝鮮による関連資材輸入情報と比べて、150トンという量は少なすぎる」という
指摘も出ている。
http://www.asahi.com/international/update/0929/TKY200709290258.html
北朝鮮経済制裁を延長へ 町村氏「拉致で進展ない」
政府は30日、北朝鮮に対する同国籍船舶の入港全面禁止や全品目輸入禁止など、
10月中旬に期限を迎える日本独自の経済制裁を半年間延長する方針を固めた。
北朝鮮による日本人拉致や、核開発問題を進展させるには「対話」とともに引き続き「圧力」が
必要と判断した。
町村信孝官房長官は30日、都内で記者団に対し、北朝鮮との関係について
「基本的に拉致問題で何ら進展がない。制裁をやめたり、緩和する客観情勢にはない」と表明。
その上で「(拉致問題に)前進があれば条件は変わるが、今の時点ではそう(継続の方向)だ」
と強調した。
北朝鮮籍保有者の入国原則禁止、高級食材など24品目の輸出禁止、ミサイルや大量破壊兵器開発
との関係が疑われる口座の凍結を継続することについても「同じだ」と述べた。
2007/09/30 12:55 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200709/CN2007093001000226.html
南北首脳会談:韓国大統領、軍事境界線を徒歩で越境へ
【ソウル中島哲夫】10月2〜4日に行われる南北首脳会談のため陸路で平壌入りする
盧武鉉韓国大統領は、北朝鮮側に入る際、専用車を一時降りて徒歩で軍事境界線を越えることに
なった。30日、李在禎統一相が北朝鮮側との合意内容として明らかにした。
00年に初めて実現した南北首脳会談の際、当時の金大中大統領は空路で平壌入りした。
盧政権は新味を出すため陸路を希望し、8月の準備協議で合意。
さらに徒歩での軍事境界線越えを認めるよう北側に求めていた。
今回の訪朝団一行は300人に上り、長大な車列を組む。徒歩で越境するのは大統領夫妻のほか
主要閣僚、青瓦台(大統領官邸)幹部ら13人で構成する公式随行員だけという。
毎日新聞 2007年9月30日 19時16分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20071001k0000m030035000c.html
6カ国協議:共同声明見送りか 修正案基に大詰め調整
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は30日午前、議長国中国が29日夜に各国に提示した
合意文書の修正案を基に、首席代表会合などで大詰めの調整を続けた。
複数の協議筋によると、合意文書は共同声明ではなく、議長声明のような形式でまとめ、
30日中に協議を終了する方向で調整されている。
寧辺の実験用黒鉛減速炉など核施設3カ所の無能力化とすべての核計画申告について年内に着手
することを明記する以外は、無能力化の手順など細部の調整が難航、言及できる見通しのないこと
が共同声明見送りの背景にあるとみられる。
同筋によると修正案は、北朝鮮が求めている米国によるテロ支援国家指定解除には触れず、
6カ国外相会合の開催時期も明示していないという。無能力化や核計画申告に可能な範囲で着手する
ことを優先させた内容となっているもようだ。
作業部会を含む今後の協議日程についても触れられていないという。
米首席代表のヒル国務次官補は会合前の同日朝(日本時間同)、記者団に「前に進もうということ
ははっきりしている。共同声明がなければ何も進まなかった2月(の6カ国協議)とは違う」と述べ、
無能力化の手順などの合意の形にはこだわらない姿勢を示した。
日本首席代表の佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長は「次の段階の措置への流れを加速するよう
な認識に立ち、合意を達成することに意味がある」と強調した。(共同)
毎日新聞 2007年9月30日 11時45分 (最終更新時間 9月30日 12時12分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20070930k0000e030014000c.html
北朝鮮の「核無能力化」費、日本政府が一部負担を検討
【北京=小川聡】日本政府は28日、北朝鮮の核問題を巡る6か国協議で、
北朝鮮の核関連施設の無能力化と核計画の申告からなる「次の段階」について合意した場合、
無能力化のための作業費用の一部を負担する方向で検討に入った。
外務省幹部は28日、「核無能力化に向け、日本も資金負担するよう他の5か国に求められた場合、
今後の情勢を見て判断する。北朝鮮への重油支援と核無能力化への協力は話が別だ」と語り、
前向きに検討する考えを示した。
(2007年9月29日9時17分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070929it02.htm
韓国・大統合民主新党が大統領候補選、鄭元統一相が首位
【ソウル=中村勇一郎】韓国の旧与党系新政党、大統合民主新党は29日、
今年12月の韓国大統領選での党公認候補を決める党内選挙を、南部の光州市と全羅南道で実施し、
開票の結果、鄭東泳元統一相が1万841票を獲得し、首位を維持した。
鄭元統一相は、同党支持者が多く、党内選序盤の山場とされた光州と全羅南道で首位を維持した
ことで、10月15日の指名に向けて優位にたった。
(2007年9月30日0時31分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070929id22.htm
寧辺の3施設、年内に無能力化…中国が合意文書案
【北京=小川聡、吉田健一】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議は3日目の29日、
北京の釣魚台国賓館で首席代表会合や2国間会合を行い、議長国の中国が、核施設の無能力化と
核計画の完全申告を柱とする「次の段階の措置」の履行手順に関する合意文書の草案を提示、
各国から意見を聞いて、さらに修正案を提示した。
最終日の30日に取りまとめの討議を行った上で発表される見通しだが、北朝鮮と他の5か国の
対立が解消していない無能力化の期間や方法など細部は盛り込まれず、主要施設の無能力化の年内
実施など基本方針を示すだけの「大枠合意」になる可能性が高い。
韓国政府当局者によると、無能力化の対象施設としては寧辺にある5000キロ・ワット黒鉛減速炉、
放射化学研究所(使用済み燃料棒再処理施設)、燃料棒製造施設の3か所が明示されている。
だが、ロシア首席代表のアレクサンドル・ロシュコフ外務次官によれば、無能力化の具体的方法
については、核施設から主要部品を取り外して保管・監視する方向となっているものの、
部品の範囲や、部品を国外に持ち出すか、北朝鮮国内で国際管理下に置くかなどは未定。
別の協議筋によれば、無能力化の期間でも、約1年間を求めている米国などと、
すぐに再稼働できるよう期間短縮を主張する北朝鮮の間で対立が解けなかったほか、
申告の対象と期限でも合意できず、草案には詳しく触れられていない模様だ。
米国首席代表のクリストファー・ヒル国務次官補は29日夜、記者団に、文書に
「どれだけ細部が盛り込まれるかはわからない」と指摘。詳細を論議するため
「追加的な会合(6か国協議)や作業部会を行うことになるだろう」と述べた。
(2007年9月30日1時43分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070929i314.htm
6か国協議は2日間休会、各国の承認得て共同文書案採択へ
【北京=吉田健一】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の議長国・中国の武大偉外務次官は
30日午後、各国の首席代表が核施設の無能力化など「次の段階の措置」の履行手順に関する
共同文書案を本国に持ち帰り検討するため、協議を2日間休会すると発表した。
新華社通信によると、武次官は「2日後にメディア向けに共同文書を発表するよう努力する」
と述べた。
韓国の聯合ニュースによると、各首席代表は文書案を受け入れたといい、
各国政府の最終的な承認を得たうえで正式に採択される見通し。
文書案には核施設の無能力化、核計画の申告を今年末までに行うことなどが盛り込まれている。
韓国首席代表の千英宇外交通商省朝鮮半島平和外交本部長によれば、米政府が北朝鮮の
テロ支援国指定を解除する問題については、解除の期限は盛り込まれなかったという。
米首席代表のクリストファー・ヒル国務次官補は30日、核施設の無能力化措置に着手するため、
専門家チームが近く寧辺を訪れる見通しであることを明らかにした。
今回の協議は9月27日に始まり、中国が同29日に合意文書の草案を各国に提示していた。
(2007年9月30日19時44分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070930it14.htm
無資格通訳ガイドは違法 京都の観光地 業界団体など苦慮 (1/2ページ)
2007.9.29 16:24
古都・京都の祇園や東山などで、外国人観光客向けに在日外国人が無資格で観光ガイドを行う
ケースが横行していることが29日、分かった。インターネットで直接集客したり、
観光パンフレット程度の知識でガイドする外国人もおり、業界団体は「容認しがたい無法状態。
日本の歴史や文化が誤解されては国益を損なう」と危惧。是正する有効な手だてはなく、
所管する国土交通省は「まずは制度のPRが先決」としている。
全国の通訳ガイドでつくる「全日本通訳案内士連盟」が、外国人に人気のある観光地、
西陣織会館(京都市上京区)や清水寺(同市東山区)などの周辺で、これまで計8回の実態調査を
実施。その結果、在日外国人を中心とする20人以上の無資格ガイドを確認した。
通訳ガイドは通訳案内士法で国家資格が必要と定められているが、無資格ガイドは中国や韓国など
アジア系外国人が多く、大学に留学中の学生らがインターネットで直接集客し、
自ら観光客を案内する例もあるという。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/070929/trd0709291624009-n1.htm
無資格通訳ガイドは違法 京都の観光地 業界団体など苦慮 (2/2ページ)
2007.9.29 16:24
同会館で台湾からの観光客約20人を案内していた女性は実態調査に対し、無資格であることを
認めたうえ、「沖縄に留学した経験があり、日本の歴史や地理は旅行本などで勉強した」と説明。
日当1万5000円で別のグループをガイドしていた無資格の男性は資格が必要なことを知らず、
「恥ずかしい。資格を取る」と話したという。
一方、中国からのツアーを案内していた男性は「中国語圏からの観光客は多いのに、資格を持つ
ガイドは不足している。われわれが自由に仕事ができるようにするべきだ」と正当性を主張したという。
こうした状況に対し、同法を所管する国土交通省も全国の観光地で実態を調査。
京都市の清水寺周辺と金閣寺周辺で17年度に実施した調査では、ガイドをしていた13人中9人
が無資格で、18年度に京都と大阪で行った調査でも13人中6人が無資格と確認した。
同省近畿運輸局はこうした無資格の通訳ガイドは氷山の一角とみているが、
「現段階では取り締まることよりも、制度の周知に力を入れている」。通訳ガイドの資格者が実際
に活動するには都道府県での登録が必要だが、京都府は「現場を押さえないと違法かどうか分から
ないので、実態の把握が難しい」と困惑している。
一方、全日本通訳案内士連盟は「通訳ガイドはいわば『民間外交官』。
日本人の生活や価値観をよく理解していない無資格ガイドが外国人を案内するのは国益を損なう。
無資格の営業は違法であることをもっと知ってほしい」と強調している。
通訳ガイド(通訳案内士) 報酬を得て外国人観光客に対し通訳や観光案内を行う職業。
国際観光振興機構が実施する国家試験に合格した上で都道府県に登録することが必要で、
従来は免許制だったが、平成17年6月の通訳案内士法改正により18年4月から登録制に変わった。
対象となる外国語は英語、フランス語、中国語など10カ国語で、試験は外国語に日本地理、
日本歴史、一般常識の4科目の筆記試験と実務についての口述試験が行われる。
無資格での営業には50万円以下の罰金が科される。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/070929/trd0709291624009-n2.htm
北への制裁強化働きかけへ 家族会、救う会が合同会議
2007.9.30 19:11
北朝鮮による拉致被害者の家族会と支援組織「救う会」は30日、今後の活動方針を決める会議を
都内で開いた。福田内閣に対して、北朝鮮に強硬姿勢で臨み、制裁の強化を働きかけることを確認。
福田康夫首相への面会を要請した。
福田首相が北朝鮮との対話路線を模索してきたとされることから、「自らの手で(拉致問題を)
解決させたい」と発言した真意を問うとともに、さらなる経済制裁実施を求める。
また、
(1)政府が厳しい姿勢を維持するよう世論に訴える
(2)海外の拉致被害者家族と連携強化して各国政府や国連に働きかける−ことなども決定した。
家族会副代表で、田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄、飯塚繁雄さん(69)は
「福田首相は『拉致問題を解決する』とおっしゃったことについて、直に会って意気込みを
確認したい」と話した。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/070930/kor0709301911003-n1.htm
「核無能力化、年内までに」6カ国協議で暫定合意
2007.9.30 19:53
【北京=久保田るり子、赤地真志帆】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は30日、首席代表会合
を開き、中国が示した年内の核施設無能力化と核計画の完全申告を行う「次の段階措置」に関する
合意文書案で暫定合意した。各国代表が本国に案を持ち帰り、受諾が得られれば、10月3日に
共同声明として発表する。韓国の千英宇・外交通商省平和交渉本部長によると、無能力化と申告の
期限を12月31日と明記したが、米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除の期日は示されていない。
ヒル米国務次官補は、合意文書について「非常に詳細で包括的な内容だ。今年末までの行程表が
示されている」と述べた。佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長も、「日朝関係も前に進める
との基本的な方向性について各国間で了解があった」と評価した。
無能力化の対象には寧辺の実験用黒鉛減速炉など3施設が挙げられた。
協議筋によると、仮に北朝鮮が約束を破り再稼動に必要な期間が1年間とされているのを、
米国がさらに半年間延長するよう提案し、北朝鮮が検討すると答えたという。
核計画の申告については、北朝鮮は「年内に申告できないものもある」と主張した。
ヒル次官補によると、無能力化措置の準備のため、近く専門家チームが訪朝する見通しだ。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/070930/amr0709301953002-n1.htm
前途多難の無能力化 妥協の産物の合意文書 6カ国協議 (1/2ページ)
2007.9.30 21:22
【北京=有元隆志】6カ国協議は30日、核施設の無能力化と核計画の完全申告の12月31日
までの年内履行を明記した合意文書案で暫定合意に達したものの、無能力化の方法をめぐり協議が
難航した。仮に北朝鮮が再稼働させようとした場合に必要となる期間をめぐる調整は残ったが、
「年内履行」という合意づくりを優先した格好だ。無能力化を核放棄に向けた中間段階と位置づけたい
米国と、核開発再開の余地を残したい北朝鮮との思惑の違いに目をつぶった妥協の産物といえそうだ。
2009年1月までのブッシュ大統領の任期中に北朝鮮の核問題解決を目指す米国は、
今後の交渉に弾みをつけるためにも、9月の米朝関係正常化作業部会で合意した年内の無能力化実現
にこだわっていた。ヒル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が、協議終了後、文書案を
「極めて良い詳細な内容だ」と記者団に評価してみせたのも当然といえる。
ヒル次官補は「2002年に北朝鮮が核施設の再稼働に要した期間は2カ月だった。
当時は無能力化というのがなかった」と説明。核施設の凍結に止まったクリントン政権下の
米朝枠組み合意(1994年)よりも、再稼働に必要な期間が長くなることで「前に進んでいる」
と強調した。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/070930/amr0709302122003-n1.htm
前途多難の無能力化 妥協の産物の合意文書 6カ国協議 (2/2ページ)
2007.9.30 21:22
しかし、実施方法をめぐって米国は核施設から取り外した主要機器の海外運搬を主張したが、
北朝鮮は国内保管に固執した。協議筋は「海外に運び出すことは北朝鮮にとり核解体を意味し、
受け入れられないとの姿勢だった」と語る。文書案は公表されていないが、機器の北朝鮮国内での
保管が明記された場合、「早期に再稼働できることを意味し、無能力化とはいえない」(核専門家)
との指摘もある。
また、米国は再稼働を北朝鮮が決めたとしても、少しでも時間がかかるよう追加的な措置を
求めているのに対し、北朝鮮は難色を示し、調整が難航した。北朝鮮は無能力化措置の開始に
向けて専門家派遣を受け入れるというが、具体的措置の検討はこれからだ。
一方、協議筋によると、北朝鮮側がテロ支援国家の解除時期の明記を求めたのに対し米側は反対
した。北朝鮮の要求通り解除に応じた場合、日米関係が悪化するとの危惧(きぐ)があったためだ。
6カ国協議の存在意義を維持するため共同声明づくりにこだわった中国が、解除時期を明記しない
案を作ったものの、北朝鮮が最終的に文書を受け入れるかどうかはなお不透明だ。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/070930/amr0709302122003-n2.htm
脱北者:入国倍増 今年すでに21人 家族「呼び寄せ」
日本に入ってくる脱北者が今年になって急増している。国内で支援に当たる在日本大韓民国民団
(民団)の「脱北者支援民団センター」によると、例年は10人程度だが、今年は既に21人が
入国した。以前は帰還事業で北朝鮮に渡った人たちが帰国するケースがほとんどだったが、
最近は帰国した人たちが残してきた家族を呼び寄せる例が目立つ。
脱北者の入国は今後も増え続けるとみられ、同センターは支援を呼びかけている。【工藤哲】
センターによると、今年日本に来た脱北者は、2月10日に5人、4月28日に3人、
5月8日に1人、8月4日に12人。帰還事業で北朝鮮に渡った元在日朝鮮人とその家族らで、
いずれも中国・瀋陽の日本総領事館で保護された後、帰国・来日した。
最近は、帰国した元在日が残してきた家族を呼び寄せるケースが多いのが特徴だ。8月4日に来日
した12人のうち、帰還事業で渡った帰国者は女性1人だけ。残りは北朝鮮で生まれ育った人たちで、
うち9人は以前帰国した男性が残してきた、妻や娘、2人の息子夫妻と孫ら親族だった。
脱北者の入国急増について、こうした「呼び寄せ」型の増加が背景にあるとみるのが、中国国内に
潜伏する脱北者の生活支援を主な活動にしている「北朝鮮難民救援基金」の加藤博理事長だ。
加藤さんは「既に帰国した人が、残してきた親族に脱北ルートや領事館に保護を求めれば安全という
ことを携帯電話などで教えているので、効率良く日本に入って来ている」と分析する。
また、同センター事務局の金哲三さんは「小泉(純一郎)首相時代と違い、昨秋以降、日中関係が
改善したことが大きい」とみる。「保護された脱北者に中国側が日本への出国許可を与えるまで、
以前は半年近くかかっていたが、最近は2〜3カ月程度に短縮されている」と言い、出国許可までの
期間短縮に日中関係の改善があるとの見方だ。
>80
センターの支援対象者の多くが、北朝鮮で生まれ育ったため日本語や日本での生活習慣や制度を
知らない人たちになってきており、よりきめの細かい支援が必要になってきている。金さんは
「運営はすべて募金でまかなわれている。脱北者の自立のため多くの人に協力してほしい」
と話している。募金先は郵便振替口座 00150−5−546257「支援センター」。
問い合わせは03・3454・5811。
【ことば】帰還事業と脱北者
日本赤十字社と朝鮮赤十字会の共同事業で、祖国建設などを理由に1959〜84年、
在日朝鮮人と日本人配偶者ら計約9万3000人が北朝鮮に渡った。北朝鮮を脱出しする住民
(脱北者)の中には、帰還事業で渡った人やその家族もおり、90年代後半から帰国・来日する
ようになった。日本の外務省は、脱北者のうち日本国籍保持者か元在日朝鮮人について入国を
認める立場だ。これまで約170人が帰国・来日したとされる。
毎日新聞 2007年9月29日 15時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070929k0000e040071000c.html
南北首脳会談:非核論議難航も 「無能力」範囲限定で
【北京・堀山明子】6カ国協議の「第2段階措置」の履行計画が30日、暫定合意に至ったことを
受け、韓国は10月2〜4日に平壌で開かれる第2回南北首脳会談で、朝鮮半島の恒久的な平和体制
を主要議題にする構えだ。ただ、予定通り2日に合意文書が発表されても、北朝鮮核施設の無能力化
は3施設に限定される見通しで、6カ国協議の進展をテコに南北首脳会談で非核化論議の水準を高め
るという構想は難航しそうだ。
6カ国協議最終日の30日朝、履行計画の合意は先送りされるとの観測が一部で流れた。
韓国の千英宇朝鮮半島平和交渉本部長は同日朝、記者団に対し「文書合意が採択されなくても、
既に合意した内容を公開するかどうかの意見の相違に過ぎず、非核化措置の履行に影響はない」と
繰り返した。協議決裂に備え、南北首脳会談に悪影響を与えないよう、非核化措置の履行見通しを
強調したものだ。
状況が一転し暫定合意に至ると、千部長は記者会見で笑みを浮かべながら「北朝鮮もずいぶん
譲歩した」と合意の意義を力説した。盧武鉉大統領が訪朝する2日に履行計画で正式合意できれば、
6カ国協議が南北首脳会談の「冷水」になる最悪の事態は避けられる。
盧大統領は9月11日の記者会見で、南北首脳会談について
「(朝鮮戦争終結)宣言も(平和協定締結に向けた)交渉開始もありうる」と述べた。
6カ国協議の進展を前提に、北朝鮮核廃棄後の平和体制論議に焦点を移し、
南北が主導権を握る構図をアピールしたとみられる。
しかし、今回の暫定合意では、無能力化される核施設が寧辺の3施設に限定されるなど、
核廃棄後の論議に踏み込めるほどの雰囲気は醸成されなかった。暫定合意後、韓国政府当局者は
「北朝鮮が6カ国協議で約束した以上の内容を南北首脳会談で言うはずがない」と述べ、
非核化問題で金正日総書記に期待する水準を下方修正した。
毎日新聞 2007年9月30日 21時37分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20071001k0000m030080000c.html
北朝鮮への経済制裁半年延長へ
2007.9.30 12:39
政府は30日、北朝鮮に対する同国籍船舶の入港全面禁止や全品目輸入禁止など、
10月中旬に期限を迎える日本独自の経済制裁を半年間延長する方針を固めた。
北朝鮮による日本人拉致や核開発問題を進展させるには、
「対話」とともに引き続き「圧力」が必要と判断した。
町村信孝官房長官は30日、都内で記者団に対し、北朝鮮との関係について
「基本的に拉致問題で何ら進展がない。制裁をやめたり、緩和する客観情勢にはない」と表明。
その上で「(拉致問題に)前進があれば条件は変わるが、今の時点ではそう(継続の方向)だ」
と強調した。
北朝鮮籍保有者の入国原則禁止、高級食材など24品目の輸出禁止、ミサイルや大量破壊兵器開発
との関係が疑われる口座の凍結を継続することについても「同じだ」と述べた。
政府は昨年7月の北朝鮮のミサイル発射を受け、特定船舶入港禁止特別措置法を適用し、
貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の入港禁止などの制裁を発動。同10月の核実験以降、
北朝鮮籍船舶の全面入港禁止や、高級食材などの輸出も禁止する追加制裁に踏み切った。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/070930/stt0709301239002-n1.htm
韓国の不安(2007/10/1)
韓国人が自らの反中感情を声高に語り始めた。ただ、それは中国離れの前駆症状ではない。
逆に、中国の引力圏にとり込まれるのに伴う、一種の「通過儀礼」と思われる。
◆「秀吉よりひどい」
「壬辰倭乱(文禄・慶長の役)より、その後の胡乱の方がわが国にもっと大きな被害を与えた」。
最近、韓国の知識人が口々に日本人にこう語り始めた。「胡乱」とは成立前後の清王朝が、
服属を拒んだ朝鮮に攻め込んで起きた戦争のことだ。400年近い大昔の恨みがいまごろ
持ち出されるのは、このところ、韓国が「巨大化し横暴になった中国」にひれ伏さざるを得ない
事件が相次いだからだ。
7月末の駐中韓国公使の北京の病院での不審死。韓国メディアは一斉に「投薬ミスが原因」と
報じたが、中国政府は「病死」と発表。韓国政府の公式見解も結局はこれに追従した。
5月、韓国船が中国近海で中国船と衝突して沈没。韓国紙は「中国船の当局への報告が大幅に
遅れた」、「韓国の捜索活動を中国政府が拒んだ」などと、乗組員の失踪を中国側の責任と批判
した。韓国メディアの批判は「中国にモノを言えない韓国政府のふがいなさ」にも向けられた。
豊臣秀吉の「文禄・慶長の役」をわざわざ比較の対象に持ち出すのは、聞かすのが日本人である
こともあろうが、「韓国で一番の悪役である日本と比べても、もっと悪い」ことを強調するためだ。
ついに中国は韓国で、そこまで嫌われる存在となったのだ。
>84
◆「日本と縒りを戻したい」
「日本は対米一辺倒の外交をやめ、アジアとの関係を再定立せよ」。
これまた最近、学者ら韓国の知識人が日本人に向かってしばしば語る言葉だ。
あえて、とぼけてこう聞き返した日本人がいる。
「日本の影が薄くなっていた東南アジアでは、FTAなどを通じ日本は巻き返し始めた。
インドとは史上初の緊密な経済上、安全保障上の関係深化に乗り出した。
中国とは、基本的には対立が深まりそうだからこそ、些事での対立を避ける努力を始めた。
日本はアジア外交を確実に『再定立』している」。
ここまで言われると、韓国人は頭をかきながら本音を告白する。要は
「反日の盧武鉉政権の任期切れを期に日本と縒りを戻したい。でも、韓国からは言い出しにくい
から、日本が関係改善を言い出してくれないか」ということだ。韓国人が難しい顔をして「再定立」
などといった漢語を使う時、本音をそれにくるんでいることが多い。
年末の大統領選挙では、保守派が当選する可能性が高いと見られている。
そして、10年ぶりの保守回帰の波に乗り遅れまいとする学者が増える。
「再定立論」は彼らの「新理論」として流行り始めた。
>85
◆悪口雑言は心の準備
こうした動きをもってして「次期政権になれば、韓国は従来の反米反日・親北親中外交を転換
する」と見る人がいる。
だが、少なくとも韓国の「親中」に変化はないと思われる。むしろ、外交的には「親中の度合い」
が進む可能性が高い。
胡乱をあげて中国を批判する韓国人に「では、中国と距離は置くのか」と聞いても、
「そのつもりだ」と答える人はいない。逆に「今後、経済的にも政治的にも中国との関係が深まる
一方だ」と全員が答える。
一部の人はこう丁寧に説明してくれる。「韓国は千年以上、中国の華夷秩序体制の下にあった。
日清戦争で中国の支配から離れた最近の100年間、ことに関係をまったく絶っていた
朝鮮戦争以降の50年間が変則的な時期だった。何も驚くことはない。昔に戻るだけなのだ」。
明治維新までの長い間、大陸とは外交的にほぼ没交渉だったと言っていい日本人に実感は
わきにくい。だが、思い起こせば韓国は「地続きの超大国」と常に一緒に住みなしてきたのだ。
では、今後、関係を深めていく大事な国の悪口雑言を、韓国人はなぜ一斉に叫ぶのだろうか。
最近起こった事件ならともかく、400年も昔の話まで持ち出すとは不可解だ。
答を探すには、韓国の歴史とそれに培われた韓国人の精神構造を思い出すべきかもしれない。
中国の保護下にあった長い歴史で、韓国人は自尊心をしばしば傷めた。痛みを心理的に補償するには、
仲間内で隣の大国の非、ことに共通認識になっている非をならすことが最良の方法となってきたの
だろう。
中国と比べれば「はるかに寛大でやさしい米国」に対してもそうだった。ほんの20年ほど前、
米国に保護されていると自ら認識していた時期にも、韓国人は米国の悪口をしばしば語った。
>86
聞かされた外国人には「わざわざ指摘するほどのことではないのに、なぜ、憎憎しげに同盟国の
小さな非をことあげするのだろうか」と不思議に思えたものだ。でも、聞いていくうちに、
彼らの本当の憤りの対象は米国だけではなく、その非を米国に指摘できない自らの弱さや情けなさ
にあるのではないか、と思えてくるのだった。
今、始まった中国への悪口雑言。よく解きほぐしてみれば、中国の非をおおっぴらに指摘できない
韓国という国に向けられている部分が相当にあることが分る。そして、これこそは「傲慢な中国」
とともにこれから生きていかざるを得ないことを民族が共に認識するための、心の準備の一環なの
だと思われる。
>87
◆日本を盾に米中の風圧防ぐ
では、韓国人が一斉に語り始めた「日本との関係改善への希求」はどう読むべきなのだろうか。
これもよく聞いてみれば、実は「中国への恐怖心」が根にある。
数年前から、韓国は米国と中国の間で漂流し始めた。貿易も投資も、韓国の最大の経済パートナー
はすでに中国だ。それを受け、師弟の留学先としても「米国より中国」というムードが社会に
広まっている。
韓国を米国につなぎとめる錨と考えられていた軍事同盟も形骸化が始まった。2012年には
米韓連合司令部が解体される。米国や日本、豪州など「自由国家群」がテロ対策などを名目に
開始した海軍の合同演習にも、米国が主導するミサイル防衛体制にも、韓国は中国への遠慮から
参加しなかった。
かといって、韓国には完全に米国から離脱し中国の傘下に入るほど思い切った決断を下す覚悟
はない。揺れる韓国は今後、折にふれ米中両国から「立ち位置」を問われ続けるに違いない。
韓国人の不安は増すばかりだ。そこで生まれた一つの解決案が「日本が米国寄りの外交姿勢を
改め、韓国同様に中国に引寄せられれば、韓国が受ける米中両国からの風圧を減らせる」という夢だ。
伏線はすでに張られていた。3年ほど前から同国のシンポジウムでは「日本が余りに親米だから、
韓国が実際以上に反米に見え、その結果、我々は米国からいじめられるのだ。日本は米国偏重外交
を改めよ」といった主張を日本に向けて真顔で展開する韓国人が登場していた。
4か月後には韓国の政権が保守派に変わる可能性が高まり、日本でも突然政権が変わった今
「日本に対し、中国寄りに姿勢を変えるよう要求するいい機会」と韓国人は考えているのだ。
>88
◆「日本は拉致で譲歩せよ」
9月23日付の東亜日報の社説「日本に新総理登場、期待される韓日関係復元」は、
「日本を盾にすることで米中からの風圧を防ごう」という韓国人の願いを率直に語っている。
社説は日本に訴える。
「今後、東アジアが一世紀前のように列強による覇権争いの場になるのか、平和の中心になるの
かは、日本にかかっている。そうではなくても中日、米中間の競争が結局はヘゲモニー争いに膨らむ、
との憂鬱な展望も流れている。これを予め防ぐという確固たる意思を福田氏は見せねばならぬ。
その初めの試験台が韓日関係だ」。
中国の力が今後も増す以上、日本も外交により神経を使う必要が増すのは間違いない。
だが、韓国の大方の意見を代表するのであろう、この社説の「日本は米国寄り外交をやめよ」、
「日本は拉致問題で譲歩せよ」という主張に賛同する人は、日本にはさほどいないだろう。
そもそも、韓国が確固たる信念を持って米中間で戦略的外交を展開しているわけではない。
ある時は中国、ある時は米国の意向を伺って動いているにすぎない。そんな韓国の共同行動への
呼びかけは、日本にとっては「一人で漂流するのは怖いから一緒に漂流してくれ」という
「溺者の誘い」に映る。
日本は韓国の「韓日関係修復論」の本質を見透かして、表面はともかくも実態的にはおざなりな
対応に終止するだろう。その結果、日本に「錨」の役割を期待した韓国は、錨を得られぬまま海流
に乗って、ますます中国に近づく可能性が高い。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/suzuoki/20070928n5a9s000_28.html
6カ国協議:ガラスの暫定合意
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は最終日の30日、共同文書の草案に暫定合意したものの、
「本国に報告するため」いったん休会に入る異例の幕切れとなった。半年ぶりの全体会合も成果を
急ぐ中国が主導し、米国と北朝鮮が駆け引きを展開。各国とも終了後、「協議の進展」を強調した
が、北朝鮮が草案内容を不服とするなど承認・公表までには曲折もあり得る。
ガラス細工の「合意」は、先行きが見通せない6カ国協議そのものを示唆しているようだ。
【北京・笠原敏彦、西岡省二、中澤雄大】
◇テロ解除 玉虫色で先送りか
「昨夜は期待していなかったが、議長国・中国のお陰でよいものができた」。米首席代表の
ヒル国務次官補は30日午後、帰国を前に北京空港で、共同文書案を一定程度評価した。採択への
期待を口にしたが、文書案の細部には検討が必要な点があるとして慎重な姿勢も崩さなかった。
北朝鮮が要求し続けてきた米国のテロ支援国家指定解除を共同文書に盛り込むかどうか。
これが3月以来の開催となった6カ国協議全体会合での争点の一つだった。
協議筋によると、北朝鮮は「年内の『無能力化』を文書に盛り込むなら、指定解除も入れるべき
だ」と食い下がり、米国は「日本との関係で問題を起こしたくない」などの理由で拒否したという。
北朝鮮は9月初めのジュネーブでの米朝国交正常化に関する作業部会直後、
「米国がテロ支援国家の指定解除を約束した」と一方的に発表。年内の「無能力化」と
「核計画の完全な申告」と引き換えに、米国が指定解除を約束したのではないかとの観測が流れた。
共同文書案は指定解除の期限を設けずに「ジュネーブ合意」を守るという玉虫色の内容になった
可能性が高い。その場合、問題を単に先送りしただけの形になる。
北朝鮮は非核化に向けた「初期段階措置」で、共同文書にないマカオの銀行「バンコ・デルタ・
アジア(BDA)」の資金凍結解除を合意履行の前提条件にした。それだけに、「第2段階措置」
でテロ支援国家指定解除が実現しなければ、十分な非核化措置に応じないことも懸念されている。
>91
◇無能力化 方法論なお隔たり
「我々はこれまでに多くの山を乗り越え、大きな魚を釣った」。29日夜、中国の戴秉国外務次官
は6カ国首席代表を招いた夕食会で、約4年間の同協議の歩みを登山や釣果にたとえた。筆頭次官
の戴氏は過去にも協議が難局に陥ると、各代表を招き、「(協議会場の)釣魚台で魚を釣ろう」と
努力を呼びかけた経緯がある。今回も同様に、譲歩を求めるメッセージだと各国代表は受け止めた。
議長の武大偉・中国外務次官は30日、文書の暫定合意を評価したが、10月1日の中国の
国慶節(建国記念日)や同2日からの南北首脳会談を控え、協議の進展を強調したい中国が
共同文書案の取りまとめにこだわったのはまちがいない。
北朝鮮は、それを知った上で、文書案に「核施設の無能力化と核計画申告の年内実施」
を盛り込むことをひとまず了承。ただ、「核問題に関する最終判断は指導部の決裁が必要」
との理由で、文書案採択・公表を拒んだようだ。
無能力化について、核施設から主要な部品を取り外して保管・監視する方法などが議論された。
4日間の協議では「すぐに再稼働できる程度の措置」を求めた北朝鮮側と、
復元までに1年前後がかかるよう要求する米国との間で大きな隔たりがあった。
協議関係者によると、文書案の「核計画の完全申告」の中で、ウラン濃縮計画や使用済み燃料棒
から抽出されたプルトニウムなどに関する内容も盛り込まれた模様だ。
ただ、北朝鮮は既に老朽化した寧辺の核施設に対する措置は、さほど抵抗がない。
成果を急ぐ中国や米国の動きを注視し、可能な限り無能力化の骨抜きを図りながら自国のペースで
交渉を進めようとしてきたようだ。
一方で、北朝鮮には米国との関係改善の流れを継続させたいという考え方も強い。今後も
「ブッシュ政権を怒らせない範囲」(協議関係者)で、硬軟両方の姿勢を使い分けるとみられる。
>92
◇経済制裁は継続 日朝の対話手探り
対北朝鮮外交の軸足を対話路線に移す福田政権が初めて迎えた6カ国協議。日朝双方に歩み寄りの
姿勢が垣間見える無難な滑り出しとなった。ただ、日本は独自の対北朝鮮経済制裁を10月13日の
期限切れ後も継続する方針を固めており、「対話ムード」を作り出せるかどうかはまだ不透明だ。
「拉致問題で、核問題が前に進む足を引っ張るつもりは毛頭ない」。高村正彦外相は29日、
ニューヨークで行った日韓外相会談で、6カ国協議に臨む福田政権の方針をこう強調した。
直前の国連総会一般討論演説でも、日朝国交正常化交渉への強い意欲を示した。
政権の発足直後、安倍政権の圧力路線からの転換を内外に改めて印象づけた。
6カ国協議でも初日27日の全体会合で、日本は「6カ国協議が前進するなか日朝関係も前進させ
好循環を生み出したい」(佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長)と終始、融和ムードを心掛けた。
これに対し、北朝鮮も「日本側と共に関係改善のために努力したい」(金桂冠外務次官)と発言して
歩み寄った。
期間中、両代表が28日の日朝協議を含めて連日実のある会話をしたのも03年に6カ国協議が
始まって以来、極めてまれで関係改善の予兆とも見えた。日朝協議筋は今回の成果を
「具体的には見えないが、懸案解決のために互いに努力することを確認できた」と強調する。
ただ、北朝鮮の船舶入港などを禁じた日本独自の経済制裁について、町村信孝官房長官は30日、
記者団に「基本的に拉致問題に何ら進展がない。制裁をやめたり緩和する客観情勢にない」と延長を
明言。北朝鮮側の反発は必至で、6カ国協議の日本代表団の一人は「6カ国協議の最中にタイミング
が悪すぎる」とまゆをひそめた。
毎日新聞 2007年10月1日 1時09分
http://mainichi.jp/select/world/news/20071001k0000m030121000c.html
「発表できると思う」 6カ国文書案でヒル次官補
2007.10.1 11:52
北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の米首席代表ヒル国務次官補は9月30日、
今回の協議で暫定合意した文書案について「(2日後には)発表できると思う」と述べ、
最終合意に期待を表明した。北京から帰国したニューヨークの空港で、記者団に語った。
ヒル氏は、文書案には核施設無能力化の手順などが含まれ、近く技術的問題を協議するための
米国などの要員が寧辺に派遣されると説明。米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除や
ウラン濃縮計画の申告問題など「さまざまな事柄がすべて入っている」と述べたが、
詳細は明らかにしなかった。
ヒル氏は10月1日にライス国務長官に文書案の内容を報告。代表団は北京に残っているが、
自身が「いつ北京に戻るかは分からない」と語った。
2日にはニューヨークの外国人記者センターで、6カ国協議について講演する予定。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/071001/amr0710011152004-n1.htm
6か国協議・共同文書案、ヒル次官補が正式採択に自信
【ニューヨーク=宮崎健雄】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の米首席代表クリストファー・
ヒル国務次官補は30日、核施設の無能力化などを盛り込んだ「次の段階の措置」に関する
共同文書案について、「2日間あれば、いい結果が出ると思う」と述べ、正式採択への自信を示した。
10月1日午前、ライス国務長官と協議するという。
6か国協議が2日間の休会となり、国連総会でニューヨークにいる同長官に報告するため、
北京からの帰途、ニューヨーク近郊の空港で記者団に話した。
ヒル次官補は、米朝の主張が対立していた無能力化の定義についても「かなり近づいている」
とし、「まさに実行段階に入ろうとしている。無能力化はすぐだ」と話した。
(2007年10月1日10時58分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071001i102.htm
6か国協議 「無能力化」の行程表はできたのか(10月1日付・読売社説)
北朝鮮の核廃棄を目指す6か国協議が、2日間の休会に入った。各国の承認が得られ次第、
合意文書を発表するという。
今回の協議の目的は、今年2月の6か国合意に従い、「初期段階の措置」に続く「次の段階」
の行動計画を決定することにある。
議長国の中国が提示した文案をもとに暫定的な合意に達したが、なお本国との協議が必要として、
休会したという。
6か国協議は、予定された会期通りに終わらないのが常態化している。
それだけ、北朝鮮相手の交渉は、最後の最後まで予測がつかないということだ。
重要なのは、「次の段階」の履行へ、しっかりした行程表を作ることだ。解釈にあいまいな点を
残して、北朝鮮の核廃棄へ向けた道筋に、停滞や抜け道を許すことがあってはなるまい。
北朝鮮は、初期段階の措置を今夏までに実施し、核施設の運転を停止し、
国際原子力機関(IAEA)の監視下に置いている。「次の段階」で、核施設の「無能力化」と
すべての核計画の「完全な申告」を実施することになっている。
この「無能力化」と「完全な申告」の履行期限について、米国と北朝鮮は9月初めの作業部会で、
「今年末」とすることで合意していた。
それを受けての今回の協議だ。合意内容で重要なポイントは、「無能力化」の具体的な方法や、
「申告」の対象、北朝鮮への見返りの実施手順などだ。
協議関係者の話によれば、「無能力化」とは、核施設から主要部品を取り外し、
北朝鮮国内の別の場所に保管することによって、直ちには再稼働できなくさせる措置である。
どの施設を対象に、どんな部品を取り外すのか。保管作業はだれが担当し、そのための期間は
どれくらいなのか。実効ある措置は講じられたのだろうか。
>96
米国は、無能力化の期間について、当初の「数年間」から、「1年程度」へハードルを下げた。
北朝鮮は、さらに短期間とするよう主張したという。
核施設の無能力化は、核施設を二度と使えなくする「解体」ではない。
北朝鮮が再稼働させようとしても、すぐには核開発ができない状況を作り出し、
「次の段階」の先にある第3段階の交渉を進める足場を築くのが狙いだ。
第3段階は、北朝鮮の「完全な申告」をもとに保有する核兵器やプルトニウムなどを放棄させる
最も難しい交渉だ。日本の安全保障に直結する課題である。
今回の合意ができても、それが先へ進むための適切な足掛かりとなるのかどうか。
前途を楽観はできない。
(2007年10月1日1時53分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070930ig90.htm
【主張】6カ国協議 曖昧な合意では禍根残す
2007.10.1 05:13
北朝鮮の核問題などをめぐる6カ国協議が、北の核廃棄へ向けた「次の段階の措置」
(核施設の無能力化とすべての核計画の申告)に関する大枠の共同文書案で暫定合意した。
2日間の休会の後に正式採択を目指すという。
しかし、「無能力化」の定義や対象、手順が限定的かつ曖昧(あいまい)で、今後に禍根を残す
可能性が強い。期限も「年内」とされたようだが、着手か完了かも不明瞭だ。拉致問題の進展もなく、
このままでは、またも北に時間稼ぎを許す遺憾な結果に終わる。
「無能力化」の対象は、今年2月の6カ国協議の合意では「すべての既存の核施設」となって
いたが、今回は当面、寧辺にある黒鉛減速原子炉など主要3カ所だけに限定された。
無能力化(英語でディスエイブルメント)という言葉は本来、再稼働できなくするという意味だ。
それを、ヒル米首席代表は最近、「再稼働を困難にすること」と後退させていた。
無能力化の期間についても、米政府は当初の「再稼働に数年間はかかる状態」から、
最近は「1年程度」にまで短縮し、北朝鮮が主張する短期の無能力化に歩み寄った観がある。
これでは無能力化は形だけで、完全な核廃棄にはほど遠い。本質的な危険もそのままだ。
6カ国協議の基本的合意である2005年9月の共同声明に、「北朝鮮はすべての核兵器および
既存の核計画を放棄することを約束した」とあるのを忘れてはならない。
ブッシュ米政権が当初掲げていたあの「完全かつ検証可能で、後戻りできない核放棄」
(CVID)の原則はどこへ行ってしまったのか。
今回の6カ国協議の直前に、北朝鮮からのシリアへの核拡散疑惑が表面化した。
米国の対北融和政策には重大な問題があることを示したといえる。
2007/10/01-14:26
南北融和をアピールへ=平和体制構築に重点−韓国大統領、2日訪朝
【ソウル1日時事】韓国の盧武鉉大統領は2日、2000年以来2回目となる南北首脳会談のため、
北朝鮮を訪れる。韓国大統領として初めて陸路で平壌入りする盧大統領は訪朝期間を通じ、
民族融和の流れをアピールする方針だ。また、核問題をめぐる6カ国協議の暫定合意を受け、
金正日労働党総書記と朝鮮半島の平和体制構築の具体化を目指し、議論する。
盧大統領は1日の演説で、南北首脳会談について「朝鮮半島の平和定着を最優先の議題として扱う」
と言明。朝鮮戦争の休戦状態が続く現状を終結させるため、平和協定締結などに向けた交渉を早期に
本格化させたい意向だ。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007100100486
増える“呼び寄せ脱北”…一家9人、日本に同時入国
北朝鮮から脱出し、5年前から日本に定住する元在日朝鮮人男性(58)が現地に残してきた
家族9人が、今年に入り脱北に成功し、日本に入国していたことがわかった。
支援団体によると、従来は1〜3人程度で逃れてくることが多く、これほどまとまった人数の
脱北は極めて異例という。今回のように、先行して日本に戻った脱北者が家族を呼び寄せるケースは
今後も増えるとみられており、日本社会の受け入れ体制が課題になりそうだ。
この男性は東京生まれの在日朝鮮人2世で、帰還事業が続いていた1972年、弟と妹を連れて
当時、「地上の楽園」と宣伝された北朝鮮に渡った。現地で朝鮮人女性と結婚し、子供もできたが、
貧困などに苦しみ、2001年に中国へ一人で脱出。中国籍を取得してパスポートを入手した上で、
02年に日本に戻った。
今回、脱北した9人は、男性の妻(57)と息子2人と娘、それに息子の妻2人と、
1歳〜1歳半の孫3人。
今年4月下旬、男性の呼び寄せに応じて脱北し、数日後に中国・瀋陽の総領事館に保護された。
8月4日、成田空港から日本に入国し、東京都大田区で朝鮮籍として外国人登録された。
昨年6月に成立した北朝鮮人権法では、脱北者への「支援」が努力目標として明記された。
ただ、明確な支援はなく、北朝鮮生まれの脱北者の大半は日本語が話せないため、
生活保護に頼っているのが現状だ。
この元在日朝鮮人の男性は「私以外は日本語をしゃべれない。韓国では言葉は通じるだろうが、
差別は受ける。同じ民族から受ける差別ほどつらいものはない」として、家族を日本に呼び寄せた
理由を打ち明けた。9人は現在、生活保護を受けて生活しており、この男性は「我々は自分たちの
都合で日本に帰ってきた。これ以上の要求をしても理解されないと思っている」とつぶやいた。
>102
複数の脱北者支援団体によると、今年、日本への入国が確認された脱北者は、この9人を含め
少なくとも21人おり、日本に定住する脱北者は累計で150人を超えたとみられる。
これまで、単独や親子で抜け出した後、日本で得た現金を北朝鮮に残した家族や親せきに送金
することが多かったが、最近は、定住した脱北者が現地の家族を呼び寄せるケースが出始めている。
日本に定住する脱北者の約半分は北朝鮮で生まれ育った人とみられる。今回のような呼び寄せが
続くと、こうした人たちがさらに増えると予想されている。脱北者支援団体「北朝鮮帰国者の生命
と人権を守る会」の三浦小太郎代表は、「北朝鮮生まれの脱北者がこのまま増え続けた場合、
どこまで日本社会の理解を得られるのか、難しい問題となっていくだろう」と指摘。
「脱北者を政治的迫害を受けた難民と認定し、日本語教育や就職あっせんを行うといった方法も
検討する時期ではないか」と話している。
(2007年10月1日14時32分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071001i104.htm
南北首脳会談の議題、平和問題が最優先…韓国大統領
【ソウル=中村勇一郎】韓国の盧武鉉大統領は1日、韓国中部の忠清南道で開かれた韓国軍の
記念式典の演説で、2日から平壌で開かれる南北首脳会談について「朝鮮半島の平和定着を最優先
の議題とする」と述べ、金正日総書記と、朝鮮戦争(1950〜53年)の休戦状態から平和体制
への移行について協議する意向を明らかにした。
「朝鮮半島の対決構図を解消し、平和体制を構築することが最善の安保戦略だ」と述べ、
将来的には北朝鮮との平和協定締結や軍縮を進めたいとの意向を示した。
一方、北朝鮮の核問題については「6か国協議の進展で朝鮮半島を巡る情勢は以前とは違う局面
に入った」と述べるにとどまった。
(2007年10月1日14時3分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071001id01.htm
2日から南北首脳会談 韓国、北への経済支援拡大の方針 (1/2ページ)
2007.10.1 19:02
【ソウル=黒田勝弘】韓国の盧武鉉大統領は2日、金正日総書記と南北首脳会談のため2泊3日
の日程で平壌を訪れる。韓国と北朝鮮の南北首脳会談は、金大中大統領時代の2000年6月以来、
2度目だ。
この7年間、韓国は北朝鮮の核兵器・弾道ミサイル開発など軍事独裁体制強化にもかかわらず、
北朝鮮に対する支援・協力を続けてきた。盧武鉉大統領はこれまでの対北和解・融和策の流れを
受け継ぎ、今回の首脳会談ではさらなる経済支援・協力の拡大を提案する方針だ。
盧武鉉大統領自身は「朝鮮半島での平和定着を最も優先的な議題にする」(1日の「国軍の日」
記念演説から)と述べているが、北朝鮮の核問題解決では韓国の影響力は弱い。このため南北間の
平和協定や軍縮、非武装地帯の平和利用などに向けた“南北平和宣言”的なものを発表したい考えの
ようだ。
今回の韓国代表団は総数300人に上り、初めて陸路で南北軍事境界線を越えて北朝鮮に入る。
その際、盧武鉉大統領夫妻と公式随員は南北非武装地帯で車を降り、徒歩で軍事境界線を越える
ことになっている。
この場面はテレビで内外に実況中継される。盧大統領としては「南北の和解と平和」を
世界に印象付ける作戦だ。また帰路には、南北で共同開発中の開城工業団地に立ち寄り、
その様子もテレビ生中継されるという。
これに対し北朝鮮側は前回同様、平壌で市民を沿道に動員して大々的な歓迎風景を繰り広げる。
北朝鮮としては平和ムードで韓国内や国際社会の厳しい対北世論を緩和させ、
核問題の有利な“解決”や外部世界の支援獲得にもっていく狙いとみられる。
経済で苦境が続く北朝鮮は、前回の首脳会談と同じく韓国の経済的支援・協力に期待がある。
これを念頭に韓国側は首脳会談で新たな経済特区への支援・協力を提案するとの話もある。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071001/kor0710011902004-n1.htm
>105
2日から南北首脳会談 韓国、北への経済支援拡大の方針 (2/2ページ)
2007.10.1 19:02
北朝鮮側は初の首脳会談に際しては韓国から4億5000万ドルもの“裏金”まで手にしたが、
今回も韓国が主張する「南北経済共同体」構想に適当に乗っかりながら、必要なものはしっかり
いただく方針とみていい。
関心の的になっているのは、盧武鉉大統領と金正日総書記の出会いだが、まず初日の平壌での
歓迎行事などに登場するかどうか。
両者の首脳会談は2日目に予定され、前回同様、あらたな共同声明も発表される予定だ。
金総書記としては内外にその“ざっくばらんさ”を内外にアピールするため、
問題の大規模マスゲーム「アリラン公演」も一緒に観覧するのではないかとの見方もある。
2000年の初の首脳会談では、金正日総書記の登場がマスコミなどでドラマチックに伝えられ、
韓国社会でちょっとした“金正日ブーム”が起きた。独裁者イメージより「悪くないじゃないか」と
いう意外感があったが、その“鮮度”はもうない。逆に核開発や人権問題などで“国際的な問題児”の
印象が強く、好感度も低くなっている。
南北の政権がこの時期の首脳会談に合意した背景には、韓国での次期大統領選を目前に両首脳
とも「対北融和策を続ける次期政権」を切実に望んでいることがある。
これは「北に厳しい保守野党のハンナラ党に政権を渡すな」を意味する。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071001/kor0710011902004-n2.htm
金正日夫人は誰? 南北首脳会談で姿を現すか
2007.10.1 18:05
【ソウル=黒田勝弘】韓国の盧武鉉大統領は南北首脳会談のため2日から権良淑夫人と共に
平壌を訪れるが、権夫人のパートナーになる金正日総書記の夫人が誰で、果たして公式の席に
姿を現すのかどうか改めて関心が集まっている。
北朝鮮ではこれまで「金総書記夫人」が公式の場に姿を見せたことはまったくない。
今回も夫人登場には否定的な見方が強く、最高指導者の夫人の存在を含め、
北朝鮮の“閉鎖性”が改めて浮き彫りになりそうだ。
これまで各種の情報から、少なくとも女優出身の故成恵琳と舞踊家出身の故高英姫の2人が
夫人だったことは確認され、成夫人との間に金正男、高夫人との間に金正哲、金正雲をもうけて
いることが定説になっている。
しかし金総書記の“最愛の夫人”といわれ、一時は軍部内で「尊敬するオモニム(お母様)」と
して神格化されつつあった高夫人でさえ、2004年に死亡した際の葬儀がいつ、どのように
行われたかいまだに不明だ。
その後、金総書記のロシアや中国訪問などの際に同行し“美(び)貌(ぼう)の女性秘書”として
注目されている「キム・オク(金玉?)」が、夫人の役割をしているとの観測がある。
金総書記の料理人を務めた日本人の証言でもこの女性が“オギ同志”として側近に存在することが
確認されているが、現状は不明だ。
今回、この「キム・オク夫人」が現れるのかどうか。
一方、父・金日成主席の夫人で金総書記の義母にあたる金聖愛夫人(存命)は過去しばしば
公式の席に登場していたが、金正日総書記が権力を固める過程で権力中枢から遠ざけられ、
今や表に出ることはまったくない。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071001/kor0710011805002-n1.htm
拉致問題提起求め手紙 韓国の被害者家族が盧大統領に
2007.10.1 18:58
北朝鮮に拉致された韓国の被害者家族らが1日、南北首脳会談で拉致問題を取り上げ、
肉親の生死確認と韓国への帰還実現に努力してほしいと求める盧武鉉大統領あての手紙を青瓦台
(大統領官邸)に届けた。
1972年に父が拉致された南長鎬さん(43)は「父は生きていれば74歳で、あとどれほど
の時間があるかも分からない。再会できるよう助けてほしい」と書き、金正日総書記あての手紙も
政府に渡した。
朝鮮戦争中に連れ去られた8万人を超えるとみられる人々や、北朝鮮の捕虜になり未帰還の
韓国軍兵士の家族も青瓦台近くで集会を開催。「拉致や捕虜問題の解決なしに、どうして終戦や
平和体制の論議ができるのか」と被害回復を優先するよう訴えた。
父が戦争中に拉致された金智慧さん(64)は「今まで失望続きで、会談に大きな期待はして
いない。でも私たちが選んだ大統領だから最後まで見守らないと」と話した。
青瓦台付近では同日、首脳会談開催に反対する保守団体の集会も相次いで開かれた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071001/kor0710011858003-n1.htm
【主張】南北首脳会談 自己満足の支援では困る
2007.10.2 04:01
韓国と北朝鮮の南北首脳会談が2日から4日まで平壌で開かれる。金大中大統領時代の
2000年6月以来、7年ぶり2度目である。前回の空路訪問とは異なり、今回、
盧武鉉大統領は陸路で平壌に向かい、南北軍事境界線では車を降り歩いて北側に渡るという。
南北の平和と和解を内外にアピールする“演出”だ。金正日総書記も大々的な歓迎行事などで
平和ムードを演出し、韓国からの支援獲得や国際的なイメージ改善を狙っているようだ。
韓国政府によると南北の人的往来は南からの金剛山観光を中心に年間10万人に上り、南北間の
交易量は13億ドル、北朝鮮内の開城工業団地での南北共同生産は月間1500万ドルになり、
そこでは北朝鮮の労働者1万7000人が韓国式の工場で働いている。南北の和解・協力の成果と
いうわけだ。
盧武鉉大統領は今回の首脳会談で「南北平和体制の構築」とともに「南北共同繁栄のための
経済共同体」構想を話し合うという。国内総生産(GDP)の南北比で30対1という圧倒的な
経済力を背景に、経済支援・協力を通じ中長期的に北朝鮮を変化に導くという計算だ。
こうした支援・協力の拡大によって北朝鮮の韓国に対する依存度を高め、中国の北朝鮮への影響力
を相対的に弱める狙いもあるようだ。
しかし北朝鮮問題の核心はその軍事独裁体制だ。ブッシュ米大統領は先ごろ北朝鮮をあらためて
「残忍な体制」と非難している。第1回首脳会談以来、この7年間に北朝鮮の軍事独裁体制はどれ
ほど緩和されたか。韓国の支援・協力の裏で北朝鮮は核兵器や弾道ミサイルの開発に熱を上げてきた。
人権や自由も何ら改善されていない。
軍事独裁と国際的に非難されているミャンマーでは、物価高をきっかけに政府批判のデモや集会が
存在し、反政府活動家のアウン・サン・スー・チーさんには国連特使が面会し、それらの様子が
伝えられている。餓死者が出るほどの経済疲弊の北朝鮮で、なぜ現状批判の声が表に出ないのだろう。
社説:6カ国協議 核「無能力化」で妥協するな
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議が、核施設の無能力化など「第2段階措置」について暫定合意
した。合意文書をいったん本国に持ち帰り、2日間の休会後に正式な文書を発表するという。協議を
煮詰めずに休会した背景には、2日からの韓国と北朝鮮の南北首脳会談を控え、混乱や紛糾を避けた
いという思惑もあっただろう。だが、伝えられる暫定合意の内容は、とても満足できるものではない。
会議筋によれば、無能力化の対象とされたのは、寧辺にある黒鉛減速炉、使用済み核燃料再処理施設、
核燃料加工施設で、暫定合意では年内の無能力化が明記された。核計画の完全申告も年内に行われる
ことになった。今後、本国との協議で修正される可能性もないではないが、無能力化と完全申告の
年内実施がうたわれたのは前進と言っていい。
だが、三つの施設だけ無能力化しても、北朝鮮の脅威はなくならない。しかも寧辺の施設は既に
役目を終えたもので、北朝鮮にすれば痛くもかゆくもないとの見方が強い。05年の6カ国協議で
北朝鮮が約束したように、「すべての核兵器と現存する核計画」を完全に放棄しなければ、核問題
は終わらないのである。たとえ年内は3施設だけでも、最終的には関係する全施設を無能力化すべ
きだ。
「無能力化」の定義に関して米側の姿勢が弱腰に見えるのも不安材料だ。ヒル米国務次官補は
9月末の会見で、無能力化といっても、完全に破壊したり修復困難な状態にすることではないとの
認識を示した。つまり、6カ国協議のいう「無能力化」の後でも、北朝鮮がその気になれば一定の
時間をかけて修復できるということだ。
具体的には核施設の主要装備を取り外し、関係国が保管する方式などが検討されているが、要は、
中途半端な無能力化で妥協しないことである。核計画の全容報告も同様だ。高濃縮ウランによる
核開発は存在しないと北朝鮮が主張するなら、疑惑が残らないような措置を考えるべきだ。
将来に禍根を残してはならない。
>111
北朝鮮とシリアの関係も気になる。米欧のマスコミは最近、イスラエルがシリアの核関連施設を
空爆したり特殊作戦で急襲したなどと報じ、「シリアの核開発に北朝鮮が協力した」との疑惑が
浮上した。イスラエルはフセイン政権下のイラクの原子炉を空爆した経緯がある。今回の空爆報道
の背景は不明だが、シリアが核開発に手を染め、それを北朝鮮が支援していたのなら由々しき問題だ。
米下院では、北朝鮮の「テロ支援国家指定」の解除に条件をつける法案が提出された。
条件として、日本人拉致被害者の解放、イランやシリアへの核・ミサイル技術の不法移転中止、
北朝鮮国内の元赤軍派メンバーへの支援中止などを挙げている。
成立の見通しはともあれ、米議会でも指定解除への警戒感が強まっている証拠だろう。
テロ支援にしろ核問題にしろ、疑惑を持たれないよう北朝鮮自身が努力すべきである。
毎日新聞 2007年10月2日 0時11分
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20071002k0000m070172000c.html
「南北の再統一へ期待」潘事務総長、北大使と会談
2007.10.2 09:10
国連の潘基文事務総長は1日午後、南北首脳会談開催を前に、北朝鮮の朴吉淵国連大使と会談し、
「朝鮮半島の平和と安定の土台を築き、最終的には半島の再統一につながるものと確信している」
と期待を表明した。
潘氏は9月30日に韓国の盧武鉉大統領と電話で話し、同様のメッセージを伝えたことを明らか
にした。
さらに「国連事務総長として南北間の和平交渉推進のためのどのような努力も惜しまない」と
強調した。
朴大使も「会談が南北関係の促進と共栄に貢献することを強く期待している」と応じ、
潘事務総長のメッセージをできるだけ早い機会に本国に伝えると述べた。
(ニューヨーク 長戸雅子)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710020910002-n1.htm
南北首脳会談:「和解と協力」演出 盧・韓国大統領、きょう平壌入り
【ソウル中島哲夫】韓国の盧武鉉大統領は2日、北朝鮮の金正日総書記との会談のため陸路で
平壌入りする。南北首脳会談は00年、当時の金大中大統領が空路訪朝し金総書記と会って以来
7年ぶり2回目。
今回の会談は、米ブッシュ政権が北朝鮮核問題への対応を柔軟路線に変えたことを背景に実現。
南北首脳は6カ国協議進展を追い風に「平和」を強調し「和解と協力」を演出すると見られる。
経済分野での交流・協力の拡大が確実視されている。
盧大統領は2日朝、専用車で青瓦台(大統領官邸)を出発する。南北関係、軍事、経済などを
担当する閣僚ら13人の公式随行員のほか、主要財閥トップや報道陣など300人が車列を組んで
同行する。一行は南北軍事境界線を越えて同日午前中に平壌に到着。盧大統領は同日、
金永南最高人民会議常任委員長との面談や歓迎宴に臨むほか、3日は金総書記との会談や韓国側に
よる答礼宴、4日は工場視察や送別宴などにそれぞれ臨む予定。
毎日新聞 2007年10月2日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2007/10/02/20071002ddm001030005000c.html
南北首脳会談:金総書記が核廃棄に言及も 「競演」に注目
【ソウル中島哲夫】盧武鉉韓国大統領が2日に平壌入りして実現する7年ぶりの南北首脳会談は、
米国の路線変更に伴う北朝鮮核問題の新展開や12月投票の韓国大統領選に向けた動きと並行して
行われる点に特徴がある。勝負師と言われる盧大統領と政治的演出を得意とする金正日総書記の
「競演」だけに、地味な結果に終わるとは考えにくい。
日本の対北朝鮮政策と食い違うような「成果」もありうる。
■北朝鮮核問題
北朝鮮の核問題を首脳会談で論議せよとの一部世論からの声に対し、盧大統領は
「(北朝鮮と)なるべく争えという話」と反発したことがある。しかし、この問題に触れなければ
韓国世論の批判を免れまい。大統領選で野党ハンナラ党にとって好材料になる可能性もある。
また、朝鮮半島の非核化は故金日成主席の遺訓と北朝鮮は主張してきた。
金総書記が核廃棄に関連する意思を表明しても不思議ではない。
ただ、画期的と見えるような発言があったとしても、それを「核の完全廃棄という戦略的決断」
を下した証拠と受け取るのは早計だろう。
■平和、統一
北朝鮮が長年要求してきた「朝鮮戦争休戦協定を平和協定に転換する」問題こそ、
「今回の会談の核心議題」と盧大統領は述べている。だが南北朝鮮だけで平和協定を結べる状況に
ない。またブッシュ米大統領は、平和協定署名には北朝鮮の核放棄が必須と明言した。
このため今会談での平和体制構築は無理だが、両首脳が平和や統一への積極姿勢を示し
「大きな前進」をアピールすることは可能だ。韓国メディアは盧大統領が、南北間の非武装地帯
(DMZ)を「平和地帯」と宣言し、現存する南北双方の軍施設を撤去する案などを検討中だと
報じた。
また、韓国側が黄海上の境界線とみなし、99年と02年の南北交戦の背景となった北方限界線
(NLL)の見直しも論議される可能性がある。
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■経済支援
盧大統領は8月15日の演説で「南北経済共同体の建設」について金総書記と協議すると明言した。
将来の統一に備え、北朝鮮の破綻した経済を立て直し、その基盤になる大規模なインフラ整備に
韓国企業が参加する、という志向性ははっきりしている。
予想される盧大統領の提案について韓国メディアは、韓国企業が進出し、北朝鮮の開城で推進中の
工業団地と同様の経済特区を数カ所新設するプロジェクトなどを報じている。財政経済、科学技術、
農林、保健福祉の4閣僚が同行することから、極めて幅広い支援策が協議されるとの見方も出ている。
長期的なインフラ整備には日朝国交正常化に伴い日本から提供される巨額資金も不可欠と見られる
だけに、「南北経済共同体」には日本も無関心ではいられない。
■南北首脳会談の主な予定■(現地時間=日本時間と同じ)
2日9時ごろ 盧武鉉大統領が南北軍事境界線を通過
午前 盧大統領が平壌に到着
午後 盧大統領が金永南・最高人民会議常任委員長と会見
夜 北朝鮮主催の公式晩さん会
3日 南北首脳会談(時間、回数未定)
盧大統領がアリラン公演を観覧
夜 韓国主催の答礼晩さん会
4日午前 盧大統領が自動車工場などを視察
正午ごろ 北朝鮮主催の送別昼食会
午後 盧大統領が開城工業団地を視察しソウル帰着
(韓国メディアの報道より)
毎日新聞 2007年10月2日 3時00分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071002k0000m030188000c.html
北朝鮮、濃縮ウラン「説明する」、6カ国協議の合意文書で
2007.10.2 11:29
北京で行われた6カ国協議で取りまとめられた合意文書に、北朝鮮が濃縮ウラン問題を
めぐる核開発について「説明する」と明記されていることが2日、分かった。
複数の協議関係筋が明らかにした。
最大の懸案である濃縮ウランによる核開発疑惑について、北朝鮮が説明するとの立場を公式に
文書で示すのは初めて。
同筋によると、説明は「すべての核計画申告」に関連して言及されており、説明の時期は年内
となる見通し。
疑惑を追及してきた米国はじめ5カ国を納得させる内容になるかは不明。
これまで「でっち上げ」などと疑惑を否定してきた北朝鮮が立場を転換させたのは、
非核化プロセスを進めることを通じ、米朝関係改善を図ろうとする思惑を反映しているとみられる。
北朝鮮は9月初めにジュネーブで行われた米国との作業部会で、ウラン濃縮用のアルミニウム管
を第三国から調達したことを認めたことが判明している。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/071002/amr0710021129004-n1.htm
「欧米人が農作業」ジェンキンスさん証言 配偶者に拉致被害者?
2007.10.2 11:59
北朝鮮による拉致被害者、曽我ひとみさん(48)の夫、
チャールズ・ジェンキンスさん(67)が産経新聞の取材に応じ、
「北朝鮮・南浦(ナンポ)の集落で複数の欧米人が農作業していたと聞いた」と証言した。
北朝鮮の地方都市で、欧米人がこうした作業をしていることは不可解で、公安関係者は情報を
精査するとともに、外国人らがどのような経緯で入国したのか関心を寄せている。
ジェンキンスさんによると、欧米人の目撃情報は、戦争で行方不明になった米兵を捜している
米国の団体からもたらされた。ジェンキンスさんが北朝鮮で暮らしているころ、
米国にいた妹のところに、同団体から「北朝鮮で欧米人を目撃したという情報が入ったが、
その中にはジェンキンス氏がいるのではないか」と電話があった。
実際に欧米人を目撃したのは、ルーマニアから米国へ亡命した男性技術者。
「南浦のテレビ工場で、カラーテレビを生産できるよう改良するため現地へ行く途中、
車の運転手が道に迷って山間に入り込んだときに集落を見た」と伝えてきたという。
農作業をしていた欧米人が長期にわたり、北朝鮮に生活の拠点を置いていたとすれば、
ジェンキンスさんらのように、現地で結婚している可能性が高い。
ジェンキンスさんは「北朝鮮の人間が外国人と結婚することはほとんどないので、集落には
日本など世界から拉致された被害者が配偶者として生活している可能性がある」と指摘した。
また、ジェンキンスさんの妹は、この目撃情報を受けてニューヨークにある国連本部の
北朝鮮代表部を訪問。北朝鮮へ行こうとビザを申請したが、断られた。その際、代表部の「ハン」
と名乗る男から「ジェンキンス氏は北朝鮮で韓国人と結婚し、2人の娘と生活している。
北朝鮮のことを知りすぎたので、もう帰ってくることはないだろう」と言われたという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021159004-n1.htm
盧武鉉韓国大統領が訪朝 金正日総書記が出迎え
2007.10.2 12:19
7年ぶり2回目となる南北首脳会談出席のため盧武鉉大統領は2日、韓国の大統領としては
初めて軍事境界線を徒歩で越えて陸路訪朝し、午後零時(日本時間同)に北朝鮮の首都平壌に
到着した。平壌では「4・25文化会館」で、金正日総書記と金永南・最高人民会議常任委員長
などが出迎え、歓迎行事が行われた。首脳会談は3日に予定され、朝鮮半島の平和体制構築問題
や南北経済協力などを協議、共同宣言を出す。
盧武鉉大統領は出発に先立って青瓦台(大統領府)で談話を発表、「2000年の首脳会談は
新しい道を開いたが、今回は障害物を取り除き遅滞している足取りを早める」と今会談を位置づけ、
議題については「平和政策と経済発展を進めるための実質的で具体的な進展を推進する」と語った。
一方、核問題に関しては「非核化と朝鮮半島の平和体制は究極的に南北の合意だけで解決できる
問題ではないが、基本的方向を設置する南北の意志が重要だ」と述べ、核無能力化などのプロセス
は、あくまで6カ国協議が主体との考えを示した。
盧大統領は午前9時すぎ軍事境界線に到着、専用車を降りて境界線を越えた。
北朝鮮側では黄海北道のチェ・リョンヘ責任書記らが一行を出迎えた。
軍事境界線を歩いて越える様子がテレビで生放送された。
大統領府によると、2日午後は金永南最高人民会議常任委員長との会談と北朝鮮側主催の晩餐会
が予定されている。現在、3日の午前、午後に予定される首脳会談では南北の平和体制問題、
韓国側が提案している経済経済共同体、軍事信頼醸成問題などが話し合われ、3日夜には共同宣言
が発表される予定だ。
盧武鉉大統領は、初日の2日は3大革命展示館を、最終日の4日は西海岸・南浦(ナンポ)にある
韓国系資本の平和自動車など産業施設を視察し陸路でソウルに帰着する。(ソウル 久保田るり子)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021219005-n1.htm
「融和」演出 盧武鉉政権の事情熟知の北はどんな「回答」を?
2007.10.2 12:21
「禁断の壁を崩し民族の苦痛を解消する平和と繁栄の道を開く契機になることを望んでいる」−。
午前9時(日本時間同)過ぎ、南北の軍事境界線に到着した盧武鉉大統領は、北朝鮮側を背に
韓国の国民に向って、メッセージをこう述べた。
このあと、黄色のペンキで塗られた軍事境界線を権良淑夫人とともに徒歩で渡った。この模様は
随行記者団から生放送で世界に発信された。朝鮮半島の分断と対峙の象徴を、軍事統帥権者である
大統領自身が越えるという「新たな南北融和時代」を象徴する演出だった。
北朝鮮側では当局者に加えてチマチョゴリ姿の女性が出迎え、大統領夫妻に花束を贈呈。
渡された盧大統領は女性の腰に手を回してエスコート、記念写真を撮るなどの余裕もみせていた。
年末の大統領選挙まで3カ月と迫った政権終盤の盧政権にとって南北首脳会談の成果は、
この政権の歴史的評価と次期政権への影響力、盧武鉉大統領自身の政治生命がかかっている。
過去4年7カ月間、大部分が不評を買って、支持率低迷の原因となってきた内外政策のなかで、
目玉にしてきたのが南北融和路線だからだ。
盧大統領は1日の「国軍の日」でも会談の最優先課題として「朝鮮半島の平和定着」を掲げ、
平壌への出発の辞でも「平和政策」に執着した。金正日総書記はこうした盧武鉉政権側の事情を
知り尽くしており、どのような「回答」を用意しているかが焦点だ。
韓国側の考える「平和体制」とは、朝鮮戦争(1950−53年)の休戦協定を平和協定に
変換するための米国、中国、北朝鮮の協議や米朝関係正常化を視野にいれた概念だが、
韓国は休戦協定の当事国でないため、平和体制に向かう段階的な措置として、
南北が和解することを指しているとみられる。
「歴史が私の責任として任せた任務も」韓国大統領の談話要旨 2007.10.2 12:53
韓国の盧武鉉大統領が2日、ソウル出発前に発表した国民向け談話の要旨は次の通り。
一、今、朝鮮半島情勢や南北関係が、首脳会談を開くことができるほど変化したという事実が
本当に喜ばしい。
一、前回の首脳会談が南北関係の新しい道を開いたとすれば、今回はこの道にまだ置かれている
障害物を取り去り、足取りを速める、そういう会談になれば良い。
一、いろいろな議題が論議されるだろうが、何よりも平和定着と経済発展を共に導ける、
実質的で具体的な進展を成し遂げることに力を注ごうということだ。
一、非核化問題と韓半島の平和定着は、南北の合意だけで解決できる事柄ではない。
今回の会談が6カ国協議の成功を促し、朝鮮半島と北東アジアの平和に寄与するよう最善を尽くす。
一、経済協力はまだ多くの障害があるが、南北間の認識の差異に起因する障害も多い。この障害
を克服せずに本格的な経済協力が速度を出すのは難しい。認識の差異の克服に努力を集中する。
一、軍事的信頼構築と人道的問題についても、具体的な合意が成し遂げられるよう最大の努力を
するつもりだ。
一、残りの任期を考慮すれば、今回の会談で論議し、成し遂げられることに限界があるだろう。
歴史が私の責任として任せた任務もあるだろう。任された責任に最善を尽くし、戻って来る。
一、合意を成すため、説得することは説得し、妥協することは妥協したい。
多くの合意を成し遂げられなくても、相互の差異を狭め信頼をより深めれば、重要な成果だ。
一、うまくいくとの確信を持っている。大所高所から考えると、南と北が行く道に違いはない。
二日後に良い結果を持って帰れるよう声援をお願いしたい。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021253007-n1.htm
盧大統領の平壌到着声明「7000万同胞に良い知らせを伝えることができるよう」
2007.10.2 13:10
韓国の盧武鉉大統領の2日の平壌到着声明全文は次の通り。
◇
北の同胞と平壌市民の皆さん、お会いできてうれしいです。
みなさんの温かい歓迎に心の奥深くから、熱い感動を感じます。心から感謝します。
北の同胞の皆さんに南の同胞たちの温かいあいさつを伝えます。
南北は今、和解と協力の新しい道を進んでいます。皆さんおひとりおひとりを見ながら、
より大きな確信を持つことができます。われわれの考えが切実になればなるほど、
われわれの意思が確固となればなるほど、この道がさらに広く堅固になるでしょう。
何よりも重要なことは平和です。
過ぎ去った日のつらい歴史は、われわれに平和の大切さを教えてくれました。
今、南と北が力を合わせ、この地に平和と新しい歴史を定着させていかねばなりません。
平和のための仕事ならば、後回しにせず、できることから一つ一つ実践していきましょう。
真心と誠意で首脳会談に当たります。7000万の同胞に良い知らせを伝えることができるよう
最善を尽くします。
われわれは共に志を合わせ、民族の希望あふれる未来を開いていきましょう。
ありがとうございます。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021310008-n1.htm
盧大統領所感の要旨「私は大統領として禁断の線を越える」
2007.10.2 13:13
韓国の盧武鉉大統領が2日、南北軍事境界線を越える際に述べた所感の要旨は次の通り。
一、この線(南北軍事境界線)が過去半世紀の間、わが民族を分け隔てている障壁だ。
この障壁のためにわが民族は非常に多くの苦痛を受けてきた。
一、私は今回、大統領として禁断の線を越える。私が行ってくれば、
さらに多くの人々が往来するようになるだろう。そうなればこの線も次第に消えていくだろう。
一、私の今回の一歩が禁断の壁を壊し、民族の苦痛を解消し、平和と繁栄の道に進む契機と
なるよう努力する。
(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021313009-n1.htm
盧武鉉大統領が訪朝 金正日総書記が出迎え
2007.10.2 13:18
南北首脳会談出席のため、盧武鉉大統領は2日、韓国の大統領としては初めて軍事境界線を徒歩で
越えて陸路訪朝した。金正日総書記は同日正午前、平壌市内の「4・25文化会館」で盧大統領を
出迎え、儀仗(ぎじょう)兵らによる歓迎行事が行われた。金大中前大統領以来、7年ぶり2度目の
首脳会談は3日に予定されており、朝鮮半島の平和体制構築問題や南北経済協力などを協議し、
共同宣言を採択する。
金正日総書記は前回に続いて、韓国大統領の平壌到着を出迎えた。
盧大統領の歓迎会場が同日午前、平壌最大の催し会場「4・25文化会館」に変更され、正午前、
金正日総書記が姿をみせた。南北首脳は握手を交わし、儀仗兵らによる歓迎行事が行われた。
盧武鉉大統領はこの日出発に際して談話を発表、「2000年の首脳会談は新しい道を開いたが、
今回は障害物を取り除き遅滞している足取りを早める」と位置づけ、議題について
「平和政策と経済発展を進めるための実質的で具体的な進展を推進する」と語った。
核問題に関しては「非核化と朝鮮半島の平和体制は究極的に南北の合意だけで解決できる問題では
ないが、基本的方向を設置する南北の意志が重要だ」と述べ、核廃棄プロセスは6カ国協議が主体
との考えを示した。
盧大統領は2日午後、金永南最高人民会議常任委員長と会談し、金総書記との首脳会談は3日に
予定されている。会談では平和体制、経済協力など民族共同の繁栄、軍事信頼醸成を含む統一問題
などが話し合われ、こうした成果を盛り込んだ共同宣言が採択される見込みだ。韓国側は朝鮮戦争の
韓国軍捕虜や離散家族問題などの人道問題のなかで日本人拉致問題にも言及するとしている。
盧武鉉大統領は、初日の2日は3大革命展示館を、最終日の4日は西海岸・南浦(ナンポ)にある
韓国系資本の平和自動車など産業施設を視察し陸路でソウルに帰着する。(ソウル 久保田るり子)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021318010-n1.htm
“南北和解の握手“は儀礼的…金総書記、1人で淡々と出迎え
2007.10.2 13:36
盧武鉉大統領の到着を待つ歓迎式典会場「4・25文化会館」に人民服姿の金正日総書記が現れた
のは正午前。側近や警護員に付き添われるわけでもなく、1人で出迎え、淡々とした表情だった。
間もなく盧武鉉大統領が会場に到着、金永南・最高人民会議常任委員長がまず車に同乗して、
金正日総書記の近くまで徐行した。
会場で待機する数千人の市民が赤やピンクの造花を振るなか、盧武鉉大統領と金正日総書記は
握手を交わしたが、7年前の金大中前大統領との対面のときのような抱擁はなく、
“南北和解の握手“は実務的かつ儀礼的にみえた。
また、韓国代表団の撮影のテレビカメラの位置は金正日総書記の後方に据えられ、
金総書記の表情はいっさい見えなかった。
盧大統領は歓迎式典で北朝鮮市民に向け「南北和解と協力の道を確固としたものにしよう」との
メッセージを用意していたが、金正日総書記の登場でメッセージは読めずじまいとなった。
(ソウル 久保田るり子)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021336011-n1.htm
南北首脳会談:直接出迎えた金総書記、淡々とした表情
【ソウル西岡省二】北朝鮮の金正日総書記は歓迎行事会場の「4・25文化会館」前広場に姿を
見せ、00年の金大中大統領の訪朝時同様、到着した韓国の盧武鉉大統領を直接、出迎えた。
会場には赤じゅうたんが敷かれ、チマ・チョゴリを着た女性やスーツ姿の男性ら大勢の市民が
参加した。正午前、まず金総書記が到着すると、市民らは「万歳」の大合唱を繰り返した。
金総書記は、金永南・最高人民会議常任委員長と盧大統領が乗ったオープンカーの停車位置近く
まで移動。盧大統領が到着後、金総書記に向かって歩いて近づくと、金総書記は右手を差し出して
握手を求め、これに応じるように盧大統領も右手を出し、握手した。
00年の首脳会談の際にも金総書記が航空機から降りる金大統領を出迎えたが、
この際には両手を差し出して握手し、満面の笑みを浮かべていた。
だが、今回は金総書記は終始淡々とした表情で歓迎式典に臨んでいた。
朝鮮人民軍の閲兵の際には00年と同様、金総書記が故・金日成主席から引き継いだ北朝鮮を象徴
する楽曲が奏でられた。また、花束を持った市民の多くが、盧大統領よりも金総書記に向かって熱心
に「万歳」を連呼している様子がうかがえた。
毎日新聞 2007年10月2日 14時14分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071002k0000e030078000c.html
6カ国協議:暫定合意した共同文書案を承認する方針 政府
政府は2日、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議が先月30日に暫定合意した共同文書案について
承認する方針を固めた。2日中に結論を出し、議長国の中国に伝える。
町村信孝官房長官は同日午前の記者会見で、文書案について「日本として必ずしも満足できる内容
ではないが、北朝鮮の非核化に向けて着実に前進するための行動計画について、6カ国間の共通認識
が取りまとめられた」と一定の評価を示した。
また、高村正彦外相は同日の記者会見で「一歩前進であり、早期にまとまることを期待したい」
と述べた。
共同文書の内容は公表されていないが、北朝鮮の核施設の無能力化や核計画の完全申告など、
「第2段階措置」の期限を年内とすることなどが盛り込まれている。【坂口裕彦】
毎日新聞 2007年10月2日 12時02分 (最終更新時間 10月2日 12時27分)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071002k0000e010050000c.html
南北首脳会談:盧大統領がマスゲーム「アリラン」観覧へ
【ソウル中島哲夫】盧武鉉韓国大統領は訪朝中、大規模なマスゲーム公演「アリラン」を観覧する
予定だ。北朝鮮側の要請を韓国政府が受け入れた。北朝鮮の政治体制を宣伝する公演を盧大統領が
見ることには韓国保守世論の批判が強いが、青瓦台(大統領官邸)は「招かれる客として北側の立場
を尊重する必要がある」などと説明した。金正日総書記が同席するかどうかは不明だ。
世界一といわれるマスゲームをかねて自賛してきた北朝鮮は、02年に「アリラン」公演を開始。
聯合ニュースによると、当初は北朝鮮軍が韓国軍や米軍を撃破する場面も含まれていたが、
この部分は05年からテコンドーの演舞に切り替えたという。
ただ、00年にオルブライト米国務長官(当時)が訪朝した際、金総書記とともに観覧した
マスゲームに長距離弾道ミサイル「テポドン」の発射を表す場面が登場した前例もあって、
韓国政府は慎重を期したようだ。李在禎統一相は、平壌への先遣隊が「アリラン」公演を観覧した結果、
「ミサイル発射や核実験など敏感な内容はなかった」と明らかにした。
だが「危険」はまだある。7年前の南北首脳会談の際、金大中大統領(当時)は金総書記の父で
ある故・金日成主席の遺体が安置された錦〓山(クムスサン)宮殿への「参拝」を求められた。
際どく回避した経緯を、金大統領に随行した腹心の林東源氏(当時は国家情報院長)が韓国紙・
中央日報との最近のインタビューで明らかにしている。今回は金総書記より盧大統領が4歳年下という
事情もあり、同種の要求があった場合に拒否できるか不安視する声も韓国にはある。
毎日新聞 2007年10月2日 11時43分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071002k0000e030046000c.html
南北首脳会談:盧大統領が平壌到着 金正日総書記が出迎え
【ソウル西岡省ニ、堀山明子】韓国の盧武鉉大統領は2日朝、北朝鮮の金正日総書記との会談の
ためソウルを出発。韓国大統領としては初めて陸路で南北軍事境界線を越え、正午前、平壌に到着
した。平壌の4・25文化会館前の歓迎式典会場には金正日総書記が出迎えた。南北首脳会談は
00年6月、空路平壌入りした金大中大統領(当時)が金総書記と会って以来7年ぶりで2回目。
北朝鮮核廃棄に向けた6カ国協議の進展を受け、盧大統領は出発前、2泊3日の北朝鮮滞在中、
朝鮮半島の「平和定着と経済発展」を最優先で論議する方針を明らかにした。
盧大統領は出発に先立ち青瓦台(大統領官邸)で行った国民向け演説で「前回の首脳会談が南北関係
の新しい道を開いたとすれば、今回の会談はその道にいまだに積み重なる障害物を片付ける会談」
と意義付けた。その上で「平和定着と経済発展を共にもたらす、実質的で具体的な進展を遂げるよう
努力したい」「6カ国協議の成功を促進し、朝鮮半島と北東アジアの平和に寄与する会談になるよう
最善を尽くす」などと抱負を述べた。
主要閣僚や財閥トップら各界の代表、記者団など300人が同行する長大な車列は、南北を縦断する
京義線鉄道に沿った道路を北上し、南北軍事境界線の手前で停止。盧大統領は境界線まで30メートル
の地点で専用車を降り、感慨を述べた後、権良淑夫人らとともに徒歩で越境、
北朝鮮側で金総書記の側近とされる崔承哲・朝鮮労働党統一戦線部副部長らの歓迎を受けた。
盧大統領は歓迎式典に参加後、午後には北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長と会談する予定。
北朝鮮滞在中、金総書記と数回の会談を行い、朝鮮半島の平和体制構築や南北経済協力の拡大などを
盛り込んだ共同宣言の署名を目指す。
韓国と北朝鮮は今年7月初めから首脳会談に向けた接触を始め、8月8日に同月28〜30日の
日程で平壌で開催すると同時に発表した。しかし、北朝鮮側が深刻な水害を理由に10月初めに延期
するよう申し入れた。
毎日新聞 2007年10月2日 11時38分 (最終更新時間 10月2日 12時42分)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071002k0000e030044000c.html
南北首脳会談:韓国代表団は300人、特別随行に財界大物
【ソウル西岡省二】韓国代表団には盧武鉉大統領をはじめ権良淑夫人、公式随行員の政府高官
13人や政治・経済などを代表する特別随行員49人が同行した。さらに一般随行員88人
▽記者団50人▽晩さん会要員や運転手ら98人を加え、総勢約300人となった。
特別随行員は訪朝期間中、北朝鮮側と分野別に懇談会を進めるなど、首脳会談の補助的役割を果たす。
中でも注目を集めるのは、チョンモング現代自動車会長ら韓国財界を代表する4大グループ総帥やCEO。
南北経済協力の活性化に向け、今後の韓国側による対北朝鮮投資や北朝鮮側の経済開放政策などを
念頭に北朝鮮側と中心的に論議するとみられる。また、建設や鉄道、電力、繊維など多様な業種の
代表も訪朝団に参加しており、業種別の協力事業が論議される見込みだ。
一方、公式随行員では、金章洙国防相が韓国国防相として初めて訪朝。北朝鮮側の軍事当局者と
会談し、軍事分野での合意の可能性を探る。また、農林や保健福祉、科学技術など対北朝鮮支援を
担当する閣僚も含まれており、支援の具体策を協議する予定だ。
毎日新聞 2007年10月2日 10時53分 (最終更新時間 10月2日 11時07分)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071002k0000e030025000c.html
南北首脳会談:徒歩越境の盧大統領、「禁断の線」で感慨
【ソウル堀山明子】「大統領としてこの禁断の線を越えられる。私が越えれば、より多くの人が
行き来でき、いつか禁断の線も障壁もなくなるだろう」。韓国の盧武鉉大統領は2日午前9時
(日本時間同)過ぎ、南北分断の象徴的な現場である軍事境界線を徒歩で越える直前に、
こう感慨を述べた。
00年の南北共同宣言で開通に至った南北縦断道路。もともと軍事境界線の印はないが、
盧大統領の徒歩越境のために黄色い線を引き「歴史的瞬間」を演出した。盧大統領は越境を前に、
「この場に立つと胸が震える。この線が民族を半世紀も隔て、障壁となってきた」と緊張した表情で
語り、分断の線も障壁もない南北平和の時代を築こうと訴えた。
線を越えて北朝鮮の女性2人から花束を受けると急に表情がほころび、「記念撮影しましょう」
と声をかけて一緒にカメラに収まった。
盧大統領が歩いた地点は、韓国国民から尊敬されている抗日独立運動家・金九(49年暗殺)が
48年4月、南北別々の建国に反対し、平壌での統一政府樹立会議に参加するため歩いた現場だ。
金九が一時車から降り、「境界線」と書かれた標識の前で記念撮影した写真は、韓国では広く知ら
れている。
青瓦台(大統領官邸)ホームページは1日、金九の記念撮影場所と同じ地点であることを紹介した。
盧大統領は民族の英雄と自らを重ね合わせつつ、南北協調をアピールしたといえる。
毎日新聞 2007年10月2日 10時48分 (最終更新時間 10月2日 11時17分)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071002k0000e030024000c.html
北朝鮮外務次官、テロ支援国家解除「期限明示された」
【北京=牧野田亨】北朝鮮核問題をめぐる6か国協議の北朝鮮首席代表、金桂寛外務次官は2日、
同協議の各国首席代表が暫定合意した「次の段階の措置」に関する共同文書案に盛り込まれた米国
によるテロ支援国指定解除について、「(解除の)期限は明示された。そうでなければ合意できない」
と語った。
平壌への帰途、北京空港で記者団に語った。
韓国政府当局者らは、期限は明示されていないと説明していた。
(2007年10月2日13時53分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071002id04.htm
韓国大統領が陸路で北朝鮮入り、平壌で金総書記が出迎え
【ソウル=竹腰雅彦】韓国の盧武鉉大統領は、北朝鮮の金正日総書記との南北首脳会談のため
専用車でソウルを出発し、2日午前9時6分、南北を隔てる軍事境界線を徒歩で越え、
韓国大統領として初めて北朝鮮に陸路で入った。
金総書記は同日昼、平壌の歓迎式典会場「4・25文化会館」前に姿を見せ、到着した盧大統領
を直接出迎えた。南北首脳会談は、2000年6月に訪朝した金大中韓国大統領(当時)以来、
約7年4か月ぶり。
盧大統領と金総書記は2日午後、盧大統領の宿舎となる迎賓館「百花園招待所」で、
非公式の会談を行う可能性がある。歓迎式典に先立ち、盧大統領は、平壌市内の人民文化宮殿で
北朝鮮ナンバー2の金永南最高人民会議常任委員長の出迎えを受けた。
盧大統領は、金常任委員長とともにオープンカーに乗って市内をパレードし、式典会場に到着。
広場で待機していた金総書記に歩み寄り、握手を交わした。
韓国同行取材団などによると、式典は当初、開城―平壌を結ぶ高速道入り口の
「祖国統一3大憲章記念塔」前で行われる予定だったが、急きょ変更された。
盧大統領はソウル出発に先立ち、国民向けに談話を発表し、「(会談では)何よりも平和定着と
経済発展をともに実現できる、実質的で具体的な進展に力を注ぐ」と表明した。北朝鮮の核問題に
関しては、「6か国協議の成功や、朝鮮半島と北東アジアの平和に寄与する会談になるよう最善を
尽くす」と強調。さらに、「軍事的信頼構築と人道問題についても、具体的な合意が得られるよう
最大限努力をする」と訴えた。盧大統領は京畿道坡州の韓国側出入管理事務所を経て、
南北軍事境界線の約30メートル手前で下車。「大統領として、民族に多大な苦痛を与えたこの禁断
の線を越える」と訪朝意義をアピールし、権良淑夫人と並んで越境した。
韓国政府当局者などによると、2日には平壌の万寿台議事堂での金常任委員長との会談や、
北朝鮮側主催の歓迎晩さん会などが予定されている。
>134
首脳会談の議題について南北双方はこれまで、
〈1〉朝鮮半島の平和
〈2〉民族共同の繁栄
〈3〉祖国統一の新たな局面
――の三つの大枠で合意している。盧大統領は、朝鮮戦争(1950〜53年)の休戦状態を終結
させる平和体制構築、南北経済協力拡大、首脳会談定例化などを目指す方針だ。
韓国代表団は、盧大統領夫妻のほか、権五奎副首相兼財政経済相、李在禎統一相ら公式随行員と
政界代表、主要企業の経営陣ら特別随行員、取材記者団の計200人で構成され、
ほかに約100人の実務関係者が同行している。
(2007年10月2日14時2分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071002it03.htm
「私の歩みが平和の契機に」 韓国大統領、メッセージ
2007年10月02日10時57分
「私の歩みが禁断の壁を崩して、これまでの多くの苦痛を越え、平和と繁栄の道につながる契機に
なるよう努めます」。韓国の大統領として初めて軍事境界線を越える盧武鉉大統領は穏やかな笑みを
浮かべながら世界に向けて「平和のメッセージ」を発した。
ソウルから約1時間。盧大統領は軍事境界線の約30メートル手前で専用車を降り、
権良淑夫人とともに平壌につながる道をゆっくり歩き始めた。5メートル手前で韓国側に向き直り、
メッセージを発表。「行ってきます」とにこやかに手を振った。
普段は何の表示もない境界線にはこの日、黄色い線が示された。午前9時5分、きびすを返した
大統領は直前で一瞬立ち止まり、線を一度見下ろしてから、ゆっくりと一歩を踏み出した。
故金日成主席のバッジを付けた北朝鮮関係者が歩み寄り大統領と握手。
チマ・チョゴリ姿の女性から花束を手渡され、にこやかに記念写真に納まった。
http://www.asahi.com/international/update/1002/TKY200710020118.html
「障害物を片付ける会談」 盧大統領、出発声明要旨
2007年10月02日11時02分
◆盧大統領の出発声明要旨
00年の首脳会談が南北関係の新しい道を開いたとすれば、今回はその道に横たわる障害物を
片づける会談だ。平和定着と経済発展のための実質的で具体的な進展を成し遂げることに力を注ぐ。
非核化問題と朝鮮半島の平和体制は南北の合意だけで解決できないが、基本方向を決めるには
南と北の意志が何より重要だ。6者協議の成功を促すよう最善を尽くす。
経済協力では、南北の認識の差による障害が少なくない。この認識の差を克服するため努力を
集中する。軍事的な信頼構築と人道的問題でも具体的な合意が成り立つよう最大限努力する。
残り任期を考えれば、この会談で論議し、得られる成果にも限界がある。
合意のため説得するところは説得し、妥協すべきは妥協する。
相互の認識の差を狭めることができれば、それは重要な成果だ。
http://www.asahi.com/international/update/1002/TKY200710020121.html
金総書記「いつものジャンパー」で盧大統領を出迎え
2007年10月02日12時54分
北朝鮮の金正日総書記は平壌市内で開かれた歓迎式典に姿を現し、韓国の盧武鉉大統領を出迎えた。
いつものジャンパーに身を包んだ金総書記は、ゆっくりと赤いじゅうたんを踏みしめながら歩いた。
韓国政府は、歓迎式の場所が変わったと開始約30分前に発表。当初予定になかった総書記が
現れるのではないかとの見方が強まった。変更となった場所は平壌市内の「4・25文化会館」。
予定より約30分ほど遅れた午前11時55分ごろ、まず金総書記が現れ、続いてオープンカーに
金永南・最高人民会議常任委員長とともに乗り込んだ盧大統領が会場に入ると、
文化会館前に集まった大勢の北朝鮮市民に向かって手を振った。
じゅうたんの上で少し右肩を下げた姿勢で待っていた金総書記と盧大統領が握手。
盧大統領は口元にかすかな笑みを浮かべ、金総書記は比較的、無表情だった。
伝統的なチマ・チョゴリをまとった女性たちやスーツを着た男性たちが、造花とみられる花束の
飾りを振りながら「マンセー(万歳)」と繰り返し叫び歓迎した。その前を横切る際も2人の表情は
対照的だった。盧大統領が左手を上げて手を振って応える一方、金総書記は軽く拍手をするぐらい
だった。00年の南北首脳会談では、金大中大統領(当時)と同じ車に乗り込んだ金総書記だが、
今回は別々の車で式典会場を去った。
盧大統領は金総書記と会う前、オープンカーに乗って約15キロにわたり平壌市内を移動。
道の両側には、造花とみられるピンクの花束を掲げた市民らが立ち並び、「祖国統一」「歓迎」を
叫んで迎えた。
http://www.asahi.com/international/update/1002/TKY200710020207.html
韓国大統領、平壌到着 出迎えの金正日総書記と握手
2007年10月02日12時57分
韓国の盧武鉉大統領は2日、北朝鮮の金正日総書記と会談するため陸路で平壌を訪れた。
金総書記は平壌市内で開かれた歓迎式典会場に姿を見せ、盧大統領を出迎えた。韓国大統領の訪朝は
00年6月の金大中大統領(当時)以来、7年ぶり。4日まで滞在し、核問題を含む朝鮮半島の
平和体制や経済協力などについて意見交換し、「南北平和繁栄宣言」(仮称)の採択を目指す。
盧大統領は日本人拉致問題も取り上げる考えで、金総書記の対応が注目される。
大統領は正午、数万人の平壌市民が歓迎するなか、出迎えた金永南・最高人民会議常任委員長と
共に式典会場に入った。金総書記と握手を交わし、北朝鮮高官のあいさつを受けた。
式典後は金総書記とは別の車に乗り、宿舎の百花園迎賓館に向かった。
金総書記との正式な首脳会談は3日になる見通し。
大統領は午前8時前にソウルを出発し、南北縦断道路を車で北上。軍事境界線の手前で下車し、
歩いて北側に入った。
出発に先立って発表した声明では「平和定着と経済発展のための実質的で具体的な進展を成し
遂げる」と訴えた。「6者協議の成功を促し、半島と東北アジアの平和に寄与する」とも語った。
さらに平壌到着後、「南北が力を合わせ、この地に平和の新しい歴史を定着させよう」とする声明
を出した。
事前の合意では、首脳会談の議題を「半島の平和」「民族共同の繁栄」「祖国統一」の3分野に
設定。南北と米中が参加する4者協議の発足、境界線に展開する兵力の見直し、開城工業団地を発展
させた「南北経済共同体」構想などを話し合う。こうした成果を盛り込んだ共同宣言の採択を目指す。
また、韓国側は、朝鮮戦争当時の韓国軍捕虜や離散家族問題を人道問題として取り上げる中で、
日本人拉致問題にも言及するとしている。
社説2 北朝鮮になお「対話と圧力」を(10/1)
北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議は30日、核施設の無能力化などを柱とする「第2段階」の措置に
関する合意文書案の採択で暫定的に一致した。だが、無能力化の対象が3施設にとどまるなど十分な
内容とはいえない。北朝鮮の全面的な核廃棄および拉致問題の解決に向けては、なお「対話と圧力」
が欠かせない。
議長国、中国の武大偉外務次官によると、合意文書は各国首席代表が本国の承認を得るため、
2日間の休会後に発表される。
出席者の話を総合すると、文書案には北朝鮮の核施設の無能力化と、核計画の申告の期限をともに
12月末と明記し、見返りの経済・エネルギー支援も盛り込んだ。
米首席代表のヒル国務次官補は文書案は「非常に詳細で包括的なものだ。年末への完全な行程表
(ロードマップ)を示している」と成果を誇示。日本の佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長も
「非核化の流れをさらに前に進める」と評価した。
ただ、協議筋によると、無能力化の対象は寧辺(ニョンビョン)の
(1)5000キロワット実験用黒鉛減速炉
(2)核燃料を再処理する放射化学研究所
(3)核燃料加工施設――の3施設だけだ。
そもそも「無能力化」の定義もあいまいで、詰めるべき点も多い。
北朝鮮は米国によるテロ支援国家指定を年内に解除するよう要求しているが、文書案には解除の
条件や期限は明記されなかったもようだ。日本は、拉致問題の進展なしに解除しないよう米国に
働き掛けている。
>141
佐々江局長は今回の協議で、北朝鮮と拉致問題に関し「真剣に話し合っていくことについて
基本的了解があったと思う」と述べた。福田康夫首相は「対話」の必要性に言及しているが、
北朝鮮を本気で動かすには「圧力」が必要な場合もあろう。
その意味で、日本政府が30日、北朝鮮船舶の入港全面禁止や全品目輸入禁止など10月中旬で
期限が切れる北朝鮮に対する日本独自の経済制裁措置について半年間再延長する方針を固めたことは
適切な対応だ。
町村信孝官房長官が「拉致問題に何ら進展がなく、(制裁を)やめるとか緩和するとの結論を出す
客観情勢にはない」と表明したことに、北朝鮮は応えなければならない。
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20070930AS1K3000230092007.html
南北首脳会談:平和共存に核の影 翻弄される韓国
【ソウル中島哲夫】盧武鉉韓国大統領は2日朝、「歴史が私に責任として与えた役割があるだろう」
と語ってソウルを出発し、南北軍事境界線を徒歩で越えた。金正日総書記との会談で歴史を動かそう
という気負いが見える。だが、わずか1年前の昨年10月9日に核実験を強行した北朝鮮を相手に
「平和定着と経済発展」を誓い合うだけでは、国際社会の祝福は得にくいだろう。
盧大統領は7年前に史上初の南北首脳会談を実現しノーベル平和賞を受賞した金大中前大統領より、
はるかに難しい立場にある。
盧大統領が就任した03年2月、北朝鮮の高濃縮ウラン開発疑惑(02年10月発覚)は既に
核拡散防止条約(NPT)脱退を経て寧辺の原子炉再稼動にまで発展していた。
金前大統領の包容政策(太陽政策)を引き継ぎつつ「平和繁栄政策」と改称した盧政権は、
その名称が事実上忘れ去られるほど北朝鮮核問題に翻弄され続けた。
政権発足当初から水面下で推進された南北首脳会談は、やはり核問題のため実現不可能だった。
しかし、皮肉なことに昨年の核実験を経て米ブッシュ政権が劇的な政策変更に踏み切り、
一時は対北融和路線の修正やむなしとの姿勢だった盧政権は息を吹き返した。
他律的な環境変化を背景に実現する首脳会談だけに、南北の共同繁栄を目指す韓国政府と北朝鮮を
冷徹に見る国際的認識の間には食い違いもある。ソウルのホテルに設営されたプレスセンターで1日、
李在禎統一相に外国記者団から鋭い質問が飛んだ。「(南北首脳による平和宣言が検討されている
との情報があるが)それは北朝鮮の核保有容認ではないか」。
核問題が沈静化していた7年前より北朝鮮への国際的な不信感は深まった。
順風にまかせて韓国が「南北の共存共栄」ばかりを強調すれば、同列と判断される怖れがある。
盧大統領が待ち望んだ、しかし、危険を伴う旅を世界が見守っている。
毎日新聞 2007年10月2日 15時00分
http://mainichi.jp/select/world/news/20071002k0000e030082000c.html
南北首脳会談:盧大統領の出発前の演説要旨
【ソウル支局】盧武鉉大統領が2日、青瓦台を出発前に行った演説の要旨は次の通り。
少し物静かで、実用的な首脳会談にするつもりだ。前回00年の首脳会談が南北関係の新しい道を
開いたとすれば、今回はいまだに積み重なっている障害物を片付け、遅れている歩みを早める会談に
なればよい。平和定着と経済発展をともにもたらすよう、実質的で具体的な進展に力を注ぐ。
非核化問題と朝鮮半島平和体制は究極的に南北の合意だけでは解決できない。
しかし基本的な方向を定め、速度を上げるには南と北の意志が何より重要だ。
6カ国協議の成功を促し、朝鮮半島と北東アジアの平和に寄与するため最善を尽くす。
経済協力は多くの進展があったが、南北間の認識の違いに起因する障害もたくさんある。
この障害を克服しなければ、本格的な経済協力の速度を上げるのは難しい。
軍事的な信頼構築と人道的問題においても、具体的な合意ができるよう最大限努力する。
多くの議題があり、一度の出会いだけですべてを消化できるか、とても心配だ。
残った任期を考慮すれば、実現できることには限界がある。
歴史が私に責任として与えた役割がある。状況への冷静な判断を土台に最善を尽くす。
説得すべきは説得し、妥協すべきは妥協する。多くを実現できなくても、互いの認識の違いを狭め
信頼を高められれば、それも重要な成果だ。私はうまくいくと確信している。
大きな枠組みで考えれば、南と北が進む道が違うはずはないからだ。
2日後によい結果をたずさえて帰って来ることができるよう、惜しみない声援をお願いする。
毎日新聞 2007年10月2日 14時16分
http://mainichi.jp/select/world/news/20071002k0000e030079000c.html
テロ国家指定「解除の期限明示」 北朝鮮次官語る
2007年10月02日17時40分
6者協議の北朝鮮首席代表の金桂寛外務次官は2日、「次の段階の措置」の具体的内容を定めた
共同声明案の中に、米国によるテロ支援国家指定の解除の期限が「明示された」と明言した。
金次官が帰国する直前、北京の空港で語った。金次官は今回の6者協議について
「満足のいく協議だった」と述べるとともに、テロ支援国家指定解除の時期について
「明示されていなければ共同声明案にならない」と語った。
ただ、具体的な期限は明らかにしなかった。協議が休会したことについては
「米国の都合で延長されたが、いつ共同声明を発表するかはわからない」と話した。
http://www.asahi.com/international/update/1002/TKY200710020312.html
ドイツ人医師がプレスセンターに乱入 ソウル
2007年10月02日19時21分
脱北者の支援活動をしているドイツ人医師ノルベルト・フォラツェン氏が2日、
ソウル市内のホテルに設けられている南北首脳会談プレスセンターに入り込み、
「北朝鮮に人権はない。子どもたちが飢え死んでいる。人権侵害の実態を知って欲しい」と叫んだ。
会場では、数百人の記者が作業していた。フォラツェン氏の周りに数十人のカメラマンや記者が
殺到。同氏は警備員数人に力ずくで押さえつけられ、ホテル外に運び出された。プレスセンターは、
韓国政府が発行したIDカードがなければ入場できないが、警備のすきをかいくぐったらしい。
http://www.asahi.com/international/update/1002/TKY200710020486.html
南北首脳会談、韓国代表団へのサービスが向上
【ソウル=竹腰雅彦】今回の首脳会談では、7年前の前回と比べ、韓国代表団に対する北朝鮮の
「サービス」が向上している。
北朝鮮側は会談期間中、韓国代表団に携帯電話30台を貸与する。「国際電話は出来ず、
市内通話のみ可能」(政府関係者)とされ、宿舎が3か所に分散される代表団の間での連絡に
便宜を図ったようだ。
また、北朝鮮は今回、代表団に衛星受信機の持ち込みを許可し、宿舎では韓国のテレビ放送や
ケーブルテレビの韓国ニュース局がリアルタイムで見られる。盧武鉉大統領も持参した
大型液晶テレビを迎賓館「百花園招待所」に設置し、放送を視聴する予定という。
また、聯合ニュースによると、南北離散家族の映像面会のために構築した光ケーブル通信網が
期間中開通され、随行員や取材陣はこの回線によりインターネットも利用できるという。
一方、北朝鮮は訪問に合わせ、平壌市内などで厳戒態勢を敷いている模様だ。
朝鮮日報紙が消息筋の話としてこれまでに伝えたところによると、
9月15日から全国の保安要員や警察を動員し、平壌に向かう道路を事実上封鎖。
盧大統領が平壌を離れる4日まで、各地から平壌までの交通手段は列車だけにしている。
(2007年10月2日19時30分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071002id21.htm
やはり健康に問題か 3カ月ぶりに見る金総書記
2007.10.2 18:05
北朝鮮の金正日総書記は2日、南北首脳会談のため平壌に到着した盧武鉉大統領の歓迎式に
久しぶりに姿を現したが、満65歳という年齢の割には老けて見え、表情にも生気が無く、
やはり健康に問題があるように見えた。閲兵などで歩行には異常は見られなかったものの、
肉体的な衰えを印象付けた。
平壌入りした盧武鉉大統領に対する歓迎式は、当初の予定が急きょ変更され、
「4・25文化会館」前の広場で金総書記が出席して行われた。場所変更は金総書記の行動を
秘匿するためで、北朝鮮当局が金総書記の身辺の安全をいかに重視しているかを物語るものだ。
金総書記はわずかにほほ笑み盧大統領と握手し簡単なあいさつをかわした。明るい笑顔で
いきなり抱き合った7年前の金大中大統領とは異なり、事務的で冷めた感じの出迎えだった。
この後、両首脳は徒歩で儀仗隊を閲兵し壇上で儀仗隊の行進を査閲。
続いて随員など双方の要人紹介や、歓迎陣への手を振ってのあいさつなどがあった。
歓迎式は15分ほどで終わったが、テレビ中継で映し出された金総書記は顔や首筋にシワが
目立ち、頭髪もかなり薄くなっていた。老眼のせいか目もはれぼったく見えた。
閲兵では大きな異常はなかったが直線歩行に多少乱れがあった。
老けた表情に比べ腹は大きく張り出し、これまでになく肥満が目立った。
笑顔はほとんどなく、退屈そうに口をもぐもぐ動かすすなど無表情の場面が多かった。
金総書記は7月に中国の外相と会談した際、その姿が公開され「老い」や「やつれ」が指摘されて
いる。今回の事務的な感じの出迎えについてソウルでは「前回の金大中前大統領とは違い盧大統領は
自分より年下だったためではないか」といった見方も出ている。(ソウル 黒田勝弘)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021805012-n1.htm
☆★☆★2007年10月02日付
浮かんでは消え、消えては浮かぶアブクのような六か国協議の進展と成果をまともに信じている人は
どのぐらいいるのだろうか?これまでの時間と金の浪費を「費用対効果」で計算すると、
これは「経常損失」と言い換えていい
▼その協議が今回はまとまりそうな雰囲気を漂わせているが、相手をその気にさせておいてさっと
肩すかしを食わせる北朝鮮の“お家芸”がまたも発揮されないという保証はまったくない。
米国のヒル国務次官補はまさに善意のかたまりのような人物で、何度裏切られても
「ついて行きます下駄の雪」という風情
▼焦点はむろん北の核施設を「無能力化」できるかどうかにかかっているが、せっかく手中にした
核カードを北があっさりと手放すはずはなく、ご用済みの施設を封印させた程度で「はいこの通り」
と両手を開いて見せ、実はポケットの中にタネをひそませているフシがふんぷんだ
▼それは勘ぐりではなく、これまでのいきさつから見て多分そうだろうという経験的「学習効果」
というもので、何を考えているか分からないような北の金桂寛外務次官が時折見せるニヤリとした
表情から、その意図を見抜く「読心術」が外交には必要なことを素人だって理解している
▼拉致問題解決のため安倍政権は「対話より圧力」政策に転じ、その方針を堅持してきたが、
主が変わって福田政権になるとまたぞろ「対話」路線が復活してきた。
これで自主路線は「日本を孤立させる」、「取り残される」といった論調が勢いを増すだろう。
だがこの軟化は北をほくそ笑まさせるだけでなく、核施設の前に日本外交を「無能力化」させる
おそれがあることを肝に銘ずべきであろう。
東海新報社 世迷言
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/column.cgi
北朝鮮次官の発言「事実と反する」 官房長官会見詳報
2007.10.2 19:53
町村信孝官房長官は2日午後の記者会見で、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議で暫定合意された
合意文書の中で、米国によるテロ支援国家指定解除の期限が盛り込まれていると北朝鮮の金桂寛外務
次官が指摘していることについて、「事実と反する」と述べた。会見の詳細は以下の通り。(中略)
【6カ国協議】
−−6カ国協議だが、北朝鮮代表の金桂寛外務次官が合意文の案にアメリカによるテロ支援国家
の指定解除の時期が明記されたと発言しているが、事実関係と評価については
「今朝も申し上げましたとおり、本件については今日の、今日中というのかな。夕方か夜まで
には各国が意見を提出すると。それを議長国である中国が集約をして、詳細を明らかにするという
ことですが、今この時点で私がその詳細について申し上げるのは適切ではないと思うが、
このテロ支援国家指定解除について期限が明記されていると、もし金桂寛さんが言っておられる
なら、それは事実と反します」
−−午前の会見で、日本としては必ずしも満足できないとおっしゃたが、どういった点が満足でき
ないのか
「それは文書の詳細を申し上げることとイコールですから、今は申し上げません」
−−テロ支援国家の解除にあたって拉致問題が解決しないかぎり解除してほしくないとの政府の立場に
変わりはないか
「変わりありません」
(中略)
153 :
マンセー名無しさん:2007/10/02(火) 23:32:14 ID:eEKzPfx/
南北首脳会談―核放棄の言質をとれ
オープンカーに立ち上がり、平壌の目抜き通りをゆっくりパレードする盧武鉉大統領。
いつものジャンパー姿の金正日総書記が歓迎会場で待ち受ける。ふたりは握手を交わした。
韓国と北朝鮮の指導者の、7年ぶりの出会いである。
だが、分断後初めて南北首脳が会談した前回のような高揚はなく、どこか実務色も漂う。
熱狂は後ろに退き、落ち着いた対話の始まりということだろうか。
00年の時は、予告もなしに金総書記が空港に出迎え、タラップを下りる金大中大統領と
がっちり両手を取り合った。市内への移動には同じ車に乗り込み、いきなりの車中会談が始まった。
きのうは右手だけの事務的な握手だった。歓迎の式典を終えると、ふたりは別々の車で動いた。
重要なのは、首脳会談の中身だ。分断国家が和解と協力を確認し、平和と安定を目指すのは、
当事者のみならず私たち隣国にも望ましいことである。
横たわる課題は数多い。実り多い会談になるよう期待する。
大統領は陸路を使い、軍事境界線を歩いて越えた。その道路は00年の首脳会談によってできた
ものだ。「先の会談が南北関係の新しい道を開いたとすれば、今回はその道に横たわる障害物を
片づける会談だ」。ソウル出発に当たって大統領はそう語った。
7年前の会談で出した共同宣言は「民族の自主」をうたい、協力と交流の扉を大きく開いた。
確かに南北の往来は飛躍的に増え、大きな成果をあげた。
だが、宣言には、軍事的な信頼をどう積み上げ、平和を確かなものにしていくか、
という視点が欠けていた。
>155
盧大統領は「何よりも平和定着と経済発展の実質的で具体的な進展に力を入れる」と述べた。
軍事問題も避けずにきちんと話し合うべきだ。
朝鮮半島の平和は、当事者の努力だけで達成するのは難しい。
国際社会の理解と協力がどうしても必要だ。
北朝鮮の核開発の問題はすでに国際社会を広く巻き込んでいる。これを解決することなくして
平和はありえない。盧大統領には、金総書記の口から「核放棄」の言質をとってもらいたい。
それがあってこそ、南北首脳が「朝鮮半島の非核化」を語る意味がある。朝鮮戦争を正式に終了
させる平和協定を結ぶ環境も、核放棄の取り組みが進むことで生まれてくるはずだ。
6者協議は、核爆弾の製造にかかわってきた北朝鮮の3施設を「無力化」することで暫定的に
合意した。北朝鮮で絶対的な権力を持つ金総書記がこの合意を確認すれば、今後の交渉に弾みがつく。
盧大統領は日本人拉致問題の解決も説く予定だという。地域の平和と安定には、日朝の関係改善も
欠かせないからだろう。大統領のそうした姿勢を評価する。金総書記の発言に注目したい。
(-@∀@)新聞社説 2007年10月03日(水曜日)付
http://www.asahi.com/paper/editorial20071003.html
社説1 南北融和の演出より核廃棄の道筋示せ
南北首脳会談に臨むため陸路で北朝鮮入りした韓国の盧武鉉大統領は軍事境界線を歩いて渡り、
南北関係の進展をアピールした。北朝鮮の金正日総書記は予告なしに出迎え、握手を交わした。
双方とも7年ぶりの首脳会談を盛り上げようと友好ムードを演出した形だが、
肝心なのは朝鮮半島の平和体制の構築に向け、北朝鮮の全面的な核廃棄への道筋をつけることだ。
韓国大統領の訪朝は2000年6月の金大中大統領(当時)以来2回目だ。
今回は休戦状態にある朝鮮戦争の終結と平和条約締結に向け「平和宣言」の発表を目指すという。
盧大統領は4日まで滞在し、両首脳は2回以上会談する見通しだ。
韓国側は「南北経済共同体」構想も提起し、新たな工業団地開発や鉄道、港湾の再整備支援
などを提案するといわれる。盧大統領は2日朝、青瓦台(大統領府)を出発する際に
「南北の平和定着と経済発展を同時に推進できるよう注力する」との決意を表明している。
盧大統領は軍事境界線の前で「私の一歩が禁断の壁を崩し、民族の苦痛を解消する契機となる
よう努力する」とも述べた。今回の会談が文字通り朝鮮半島の安定に向けた着実な一歩となるよう
期待したい。
今回の首脳会談は当初、8月28―30日と発表されたが、北朝鮮の豪雨被害のため延期になった。
7年前の首脳会談は朝鮮半島分断から55年ぶりという歴史的な意義があったが、
今回は韓国内にも前回のような高揚感はなく、むしろ冷めた雰囲気が漂っている。
韓国では12月に大統領選を控えており、任期切れ間近の盧大統領は今回の会談で南北融和の
機運を高め与党候補の追い風にしたいとの思惑もあると指摘されている。
だが、単なる融和ムードの演出に終われば、国際社会からも批判を招こう。
>157
北朝鮮は前回の首脳会談以降、平和に動くどころかミサイル連射や核実験などで国際的に孤立
してきた。核問題を巡る6カ国協議は今回の首脳会談期間中にも核施設の無能力化などを盛り込んだ
合意文書を発表するが、それだけでは十分でない。
盧大統領は「けんかのきっかけをつくりたくない」と核問題を主要議題にすることに消極的な
ようだが、今回の会談でも北朝鮮の全面的な核廃棄への歯車を回すよう望む。
首脳会談で盧大統領は韓国人拉致問題を取り上げ、日本人拉致にも言及する方針といわれる。
今回の会談が拉致問題の早期解決にもつながるよう強く働き掛けてほしい。
日本経済新聞 2007年10月3日付
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20071002AS1K0200102102007.html
盧大統領“突然の乾杯”に緊張も 南北首脳会談 (1/2ページ)
2007.10.3 01:30
【ソウル=久保田るり子】韓国の盧武鉉大統領は2日、南北首脳会談のため徒歩で軍事境界線を
越えて北朝鮮入りし、平壌の4・25文化会館広場で出迎えた金正日総書記と握手を交わした。
首脳会談は3日の午前と午後、2回予定され、南北平和体制の構築や経済協力関係、
統一問題などを協議、共同声明の採択を予定している。
2日正午前、盧大統領は平壌の人民文化宮殿広場で金永南最高人民会議常任委員長の出迎えを
受けたあと、オープンカーで数十万人の市民が万歳を叫ぶ中、歓迎式典が行われる4・25文化会館
までパレードした。
ただ、式典会場は到着予定の1時間10分前に変更され、さらにその5分後に再変更された。
金総書記が出迎えることも直前に韓国側に知らされたという。
金総書記が姿をみせたのは盧大統領が到着する5分前だった。
盧大統領が金総書記に歩み寄って握手したが、2000年の南北首脳会談の時のように両首脳が
抱擁することはなかった。韓国共同取材団によると両首脳は「お会いできてうれしい」と述べ合った
という。
この後、盧大統領は万寿台議事堂で金永南委員長と1時間40分にわたって会談。夜は金委員長が
晩餐会を主催し、金委員長は「われわれの前には祖国統一の新しい時代を開くという崇高な課題が
残っている」とあいさつした。晩餐会の途中、盧大統領が突然、マイクを握り、
「南北間の平和には欠かせないことがある。それは金総書記が長生きし、金(永南)委員長が健康
でなければならないことだ」と述べ、出席者全員が立ち上がって乾杯に応じる“ハプニング” もあった。
場違いな雰囲気に会場は一瞬、緊張したという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710030130001-n1.htm
>159
盧大統領“突然の乾杯”に緊張も 南北首脳会談 (2/2ページ)
2007.10.3 01:30
盧大統領はこの朝、訪朝に先立って談話を発表、「2000年の首脳会談は新しい道を開いたが、
今回は障害物を取り除き遅滞している足取りを早める。平和政策と経済発展を進めるための実質的で
具体的な進展を推進する」と強調した。
核問題に関しては「非核化と朝鮮半島の平和体制は究極的に南北の合意だけで解決できる問題で
はないが、基本的方向を決める南北の意志が重要だ」と述べた。
冷戦と分断の象徴である軍事境界線を、軍を統帥する盧大統領が歩いて越えるという演出で幕を
開けた首脳会談は、3日の公式会談後にどんな共同宣言を採択できるかが焦点だ。韓国側は、
朝鮮戦争の韓国軍捕虜や離散家族などの人道問題を取り上げ、そのなかで日本人拉致問題にも
言及するという。最終日の4日は西海岸の南浦にある韓国系資本の平和自動車工場などを視察、
再び陸路でソウルに帰る。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710030130001-n2.htm
戦争、軍にちなんだ場所に囲まれる「4・25文化会館」
2007.10.2 18:37
北朝鮮の金正日総書記が盧武鉉・韓国大統領を迎えた「4・25文化会館」は平壌市中心部の
やや北方の牡丹峰区域にある。4月25日は朝鮮人民軍の創建記念日(1932年)で、
同会館はこれを記念して、75年に建てられたとされる。
会館の近くには「戦勝革命事業館」や「戦勝閣」といった建物があるほか、地名も「戦友洞」
「戦勝洞」など、祖国解放戦争(朝鮮戦争、50〜53年)にちなんだ勇ましい名前が多い。
金日成広場がある平壌の中心からは、「凱旋門」をくぐって行くことになる。
約6000人を収容する4・25文化会館では主に、党、軍関係の大規模な集会や、演劇や
音楽の公演が行われている。金正日総書記の誕生日の「慶祝報告会」のほか、最近では9月8日に
建国59周年中央報告会、7月27日には祖国解放戦争勝利(朝鮮戦争休戦協定締結)54周年を
記念した軍の音楽舞踊公演が催された。第1回南北首脳会談直後の2002年4月には、
韓国の歌手、金蓮子(キムヨンジャ)さんの公演が行われた。(名村隆寛)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071002/kor0710021837013-n1.htm
韓国大統領が北朝鮮No.2と会談、統一など討議で一致
【ソウル=竹腰雅彦】南北首脳会談のため平壌を訪れている韓国の盧武鉉大統領は2日午後、
万寿台議事堂で北朝鮮権力序列ナンバー2の金永南最高人民会議常任委員長と会談した。
韓国の青瓦台(大統領府)によると、盧大統領と金常任委員長は、平和、共同繁栄、
南北統一などに対する互いの立場を述べ合い、今回の会談で話し合うことで一致した。
平壌で記者会見した千皓宣青瓦台報道官は、「(首脳会談で)良い結果を出せるよう努力する」と述べた。
韓国政府当局者によれば、盧大統領と金総書記との首脳会談は3日の午前と午後の2回を予定。
また、盧大統領は3日夜、北朝鮮のマスゲーム公演「アリラン」を見学する。
盧大統領は2日昼に平壌到着後、書面で声明を出し、市民の歓迎に謝意を示すとともに、
「南北は現在、和解と協力の新たな道を進んでいる。何より重要なのは平和であり、
誠意を持って首脳会談に臨み、7000万人の(南北)同胞に良い結果を伝えられるよう最善を
尽くす」と表明した。
北朝鮮の朝鮮中央通信は2日、歓迎式典会場の「4・25文化会館」で金総書記が盧大統領を
出迎えたことを報じ、「南北首脳の対面は、南北関係をより高い段階に拡大、発展させ、
朝鮮半島の平和と民族共同の繁栄、祖国統一の新たな局面を切り開く上で重大な意義がある」と伝えた。
盧大統領と金常任委員長との会談には、韓国側から李在禎統一相ら、
北朝鮮側からは金鎰チョル人民武力相らが出席した。(チョルは「吉」が二つ横に並ぶ)
2日夜には金常任委員長主催の晩さん会が開かれ、金常任委員長は「我々には、関係をさらに
発展させ、祖国統一を成し遂げる聖なる課題が残っている」とあいさつ。盧大統領は
「南北は平和的に共存し、北東アジアの新たな統合の秩序作りで主導的な役割ができる」などと
語った。金総書記は晩さん会に出席しなかった。
(2007年10月3日2時22分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071002i115.htm
相次ぐ健康不安説も…金総書記、健在アピール
【ソウル=中村勇一郎】今年に入って健康不安説が相次いで報じられた金正日総書記だが、
2日の歓迎式典ではしっかりとした足取りで盧武鉉大統領夫妻を案内し、健在ぶりをアピールした。
金総書記は7年前の首脳会談と同じようなカーキ色のジャンパー姿で、式典会場の
「4・25文化会館」前に登場。以前より少しやせて白髪が増えた様子だったが、顔色も悪くなく、
足取りも軽やかだった。
金総書記をめぐっては、英紙サンデー・テレグラフが6月、体調悪化のため、続けて歩ける距離は
30ヤード(約27メートル)に過ぎず、休息用のいすを側近が持ち運んでいると報道。
韓国の北朝鮮専門インターネット新聞「デーリーNK」も9月、金総書記に認知症の初期症状が
みられるとの情報を米政府が入手し、確認作業に入っていると伝えていた。
韓国政府筋によると、金総書記には心臓病や糖尿病などの持病があるとされる。
症状の詳細は不明だが、これらが会談を通じて明らかになるかどうかも注目されている。
(2007年10月2日23時54分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071002i116.htm
テロ支援指定解除、北朝鮮側は「期限明示された」
【北京=牧野田亨】6か国協議の北朝鮮首席代表、金桂寛外務次官は2日、
北京で記者団に、今回の協議で暫定合意された「次の段階の措置」に関する共同文書案に、
米政府によるテロ支援国指定解除の期限が「明示された」と述べ、「明示されていない」とする
韓国政府などの当局者とは正反対の認識を示した。
現段階で文書案が未公表のため、北朝鮮が早期解除を狙って米国に揺さぶりをかけたとみられる。
テロ支援国指定解除に関する北朝鮮の立場は、9月のジュネーブでの米朝作業部会で「年内」の
核施設無能力化などに合意した際、見返りに米国が指定解除を受け入れたというものだ。
文書案には、寧辺の核施設3か所の「年内」無能力化のほか、北朝鮮が存在を否定していた
ウラン濃縮計画も盛り込んだとされる。
これは北朝鮮にとっては譲歩で、北朝鮮は「行動対行動」の原則を適用し、
米国も「年内」に指定を解除すべきだ、と考えている可能性もある。
(2007年10月2日22時22分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071002id22.htm
6か国協議、米が文書案承認…テロ支援国解除は明示せず
【ニューヨーク=坂元隆】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議で米首席代表をつとめる
クリストファー・ヒル国務次官補は2日、ニューヨーク市内のホテルで本紙などに対し、
米政府が、6か国協議で9月30日に暫定合意した共同文書案を承認し、
協議議長国の中国に2日伝達したと述べた。
次官補はまた、共同文書案には米政府による北朝鮮のテロ支援国指定解除の期限は明示されて
いないことを明らかにした。
ヒル次官補は北京から帰国後、ブッシュ大統領とライス国務長官に文書案を説明した結果、
文書案の承認が決まったという。次官補は、「2、3か所の文言の手直し」はあるものの、
ほぼ原案通りの内容で中国政府が間もなく発表するとの見通しを示した。
共同文書案には、北朝鮮が核施設の無能力化と核計画の申告を年内に履行することが明記される
ほか、北朝鮮の求めるテロ支援国指定解除も言及されるとみられている。
(2007年10月3日3時0分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071003i101.htm
テロ支援国家指定、解除の要件明示せず 声明案判明
2007年10月03日08時01分
9月下旬に開かれた北朝鮮の核をめぐる6者協議で議長国の中国が示した共同声明案のうち、
米国の北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除に関する文言が2日、明らかになった。
米国の指定解除は「北朝鮮側の行動に応じて履行する」との表現で、解除の時期や要件を明示して
いない。
北朝鮮側は、今回の6者協議の合意に基づいて寧辺にある3カ所の核関連施設を年内に無力化
すれば米国が解除に応じると解釈している模様で、今後、無能力化を進める過程で「見返り」を
めぐる食い違いが起きる可能性を残した書きぶりだ。
協議筋によると、共同声明案には北朝鮮が寧辺にある3カ所の核関連施設を年内に無力化する
ことが盛り込まれた。テロ支援国家指定解除については、米国が指定解除作業を始めることを確認
した2月の6者協議の合意と解除問題を協議した米朝作業部会に触れ、
「米朝作業部会のコンセンサス(了解)に基づき、北朝鮮側の行動に応じて、テロ支援国リストに
関する2月のコミットメント(合意文書)を想起し、米国側も履行する」との表現になっていると
いう。
北朝鮮代表の金桂寛外務次官は2日、「共同声明案に解除期限が明示されている」と記者団に
明言した。寧辺の年内の無力化で指定解除の条件は満たしたととらえ、年内の指定解除を米国に
求めたものだ。
しかし町村官房長官は2日の会見で「事実に反する」と否定。
別の参加国の協議筋も「期限は明示されていない」と語った。
http://www.asahi.com/politics/update/1003/TKY200710020540.html
6か国協議、日本も文書案を承認
政府は2日、北朝鮮の核問題を巡る6か国協議で9月30日に暫定合意した共同文書案について、
承認する方針を決めた。すでに6か国協議議長国の中国に伝達したと見られる。
高村外相は2日の記者会見で共同文書案について、「核計画は『完全な申告』のはずが、
完全でない申告になった。無能力化も、すべてではなく、(寧辺の)いくつか(の核関連施設)に
限られている」などの問題点を指摘した上で、「(非核化への)一歩前進であることは間違いない。
早期発効を望んでいる」と述べ、6か国協議の参加各国が早期に了承することに期待を示した。
外務省幹部も「核無能力化の対象が寧辺の核関連施設に限られるなど十分な内容とは言い難い。
しかし、6か国協議を前に進め、朝鮮半島非核化という最終目標達成のための一歩として
、反対はできない」と説明した。共同文書の内容は公表されていないが、北朝鮮の核関連施設の
無能力化や核計画の完全申告からなる「次の段階」の措置のうち、年内に実施する行程表
(ロードマップ)などが記されている。
(2007年10月3日9時8分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071003i102.htm
南北両首脳が会談 軍事的信頼構築が焦点
2007年10月3日 09時55分
【ソウル、平壌3日共同】韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日総書記が3日午前、
平壌で初めて会談した。会談場所は盧大統領の宿舎である百花園迎賓館とみられる。
大統領は朝鮮半島の平和定着を最優先議題としており、軍事的信頼構築に向けた取り組みや
経済協力拡大が焦点。核問題をめぐる6カ国協議が核計画申告や核施設無能力化の年内実施で
暫定合意したことについての金総書記の反応も注目される。
離散家族再会問題など人道分野も課題で、韓国政府は日本人拉致問題も首脳会談で取り上げる
ことを日本に伝えている。
盧大統領は2日、ソウル出発に先立つ国民向け演説で「説得することは説得し、
妥協することは妥協する」と述べ、南北関係進展に向けた合意達成への決意を表明した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007100301000090.html
〈北南首脳対面〉 日本各界 お祝いのメッセージ
◆平和へのすばらしい動き 平山郁夫 ユネスコ親善大使・前東京藝大学長
平壌での7年ぶりの南北首脳会談の実現は、すばらしい歴史的な出来事です。
朝鮮半島の和解と統一だけではなく、日朝関係の改善にも大きな契機となることでしょう。
この大きな流れがスピードアップして、東アジアの平和への動きが一段と進むように
心から祈っています。
私は長年、高句麗壁画古墳のユネスコ世界遺産登録の支援を続けて参りました。
古代に花開いた高句麗文化は、日本だけでなく東アジア、人類の宝として守っていくべきだという
強い思いがあったからです。
東アジアで平和と安定が実現し、日朝間においても文化の面で風通しが生まれ、
正常化へのステップになることを願っています。
>169
◆日本も乗り遅れるな 前田哲男 軍事ジャーナリスト
盧武鉉大統領が軍事境界線を歩いて渡る場面をニュース中継で見ながら、大変感動しました。
ここは私自身も北から、南から訪れた場所ですが、どうしても越えられなかった場所です。
半世紀以上も分断の障壁に阻まれて越えることができなかった軍事境界線が、歩けばたった一歩で
越えられる所であること、さらに、朝鮮半島の大地がつながっていることを実感させてくれました。
世界中の注目の中で、開かれている南北首脳会談が、大地をしっかり踏みしめて行われ、
大きな成果があることを願っています。
北京で開かれた6者協議に関しても、ブッシュ政権が、クリントン政権末期のペリー合意に従って、
平和的な話し合いによって解決するという原点にやっと戻ってきました。2期8年という無駄な時間が
流れ、その間朝鮮半島の平和は足踏み状態が続きましたが、米国も朝鮮半島における平和の確立なく
して、非核化のゴールはありえないことに後ればせながら気づいたのです。
しかし、6者の中で一番後れているのが肝心な日本政府ですが、政権が交代して、
やっと気にしはじめているようです。国際社会の中で、日本だけが置いてきぼりをくうだけでなく、
朝鮮半島と日本の悠久な歴史の中においても足踏み状態を続けることになるのです。日本も是非、
南北の動きに歩調をあわせて、東北アジアの平和の歩みに乗り遅れないようにすべきです。
>170
◆全身で喜び表す人々 浅野健一 同志社大学教授
待ちに待った朝鮮と韓国の2回目の首脳会談が始まった。盧大統領を歓迎する多くの朝鮮の人々の
目が輝いている。金正日総書記と大統領夫妻の姿を見て、大きくジャンプして喜びを表す人たちもいた。
大統領が初めて歩いて38度線を越えた際のスピーチは、テレビを見る世界中の人々の心に
響いたであろう。朝鮮民族に多くの苦痛を与えてきた「見えない線」が存在する主要な原因は、
日本による102年前の武力侵略とその後の人倫に反する強制占領である。
日本当局は日帝崩壊後も過去の清算を怠り、朝鮮に対する敵視政策を続けてきた。
日本のマスコミは、NHKが9月30日に行われたソウルの首脳会談反対の集会
(時代錯誤のイデオロギー集団のショー)と、会談に批判的な「街の声」だけを詳しく伝えるなど、
相も変らぬ不公平報道を続けている。国際社会が6者協議を軸に緊張緩和へと大きく進展する中、
首脳会談を機に、北南の政府と人民が統一に向けて確実に前進することを確信する。
安倍政権が自壊した後に登場した福田政権が朝鮮に対する不当な制裁を直ちに止め、東アジアの
平和と繁栄のために地域の一員として、貢献させるために一市民として努力を継続していきたい。
>171
◆アジアの平和は目前に 伊藤成彦 中央大学名誉教授
7年ぶりに南北の首脳が対面しました。8月末に予定されていた首脳会談は、水害に見舞われて
延期になりました。7年ぶりの対面を目の当たりにして、ようやく実現されたというのが強い印象
です。
盧武鉉大統領のスピーチ、大統領として初めて歩いて38度線を越えたことは、南北間の距離を、
うんと縮めたと思います。
南北の分断は、朝鮮民族が招いたことではありません。6者会談が、依然難航しているのも、
第2次世界大戦以降から続けている日米のアジア支配政策が原因であります。
7年前、金前大統領が、南北統一、東北アジアの平和の扉を開いたが、その点において今回は、
よりいっそう切実で重要な意味があると思います。
南北首脳会談で成果がでれば、6者会談も自ずと成功します。朝米関係の修復、南北の平和協定
が結ばれれば、アジアの冷戦が終わります。アジアの平和は目前です。もう最後の詰めの段階まで
きています。
南北首脳会談の合意、そして発展するであろう6者会談に日本がどう対応していくのか、
注目しています。
[朝鮮新報 2007.10.3]
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2007/05/0705j1003-00001.htm
外国人の入居拒否違法 京都地裁判決 家主に賠償命令
外国籍を理由に賃貸マンションの入居を拒否されたとして、京都市の韓国籍の女性が家主らに
約230万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、京都地裁であった。池田光宏裁判長は
「国籍を理由に賃貸借契約の締結を拒むことは、およそ許されない」と違法性を認め、
慰謝料など110万円の支払いを命じた。
外国籍を理由とした入居拒否をめぐっては、1993年に大阪地裁が「法の下の平等を定めた憲法
に反する」と違法性を認定している。しかし、日本賃貸住宅管理協会が2002年に家主を対象に
実施したアンケートでは「生活ルールなどによるトラブルの懸念や、誰がその対処するのかが分から
ない」などの不安点が挙げられ、「入居不可」としているケースもいまだ多いのが現状だ。
女性の代理人の弁護士は「国籍による差別的な行為を正面から認めた判決だ」と評価し、
女性も「この判決をきっかけに、同じような不当な差別がなくなることを望みます」と話している。
判決によると、女性は2005年1月に仲介会社を通して入居を申し込み、3月末に敷金、
礼金などを支払った。しかし、入居直前の4月8日に「外国人登録証明書」を提出したところ、
家主から契約を拒否された。
家主は「直前に韓国籍と知らされ、信頼関係を築くことが不可能と判断した。初めから知らされて
いれば問題はなかった」と主張したが、池田裁判長は契約の審査が順調に進んでいた経過に触れて
「(契約拒否の)理由は原告の国籍であることは明らか。不法行為に基づき、損害賠償の責任がある」
と結論付けた。
外国人の人権に詳しい龍谷大経済学部の田中宏教授は「民間同士の契約の場合、
従来は『契約自由の原則』に基づいた消極的な判断が多かった。近年は、外国人の入店拒否問題
などで国籍差別を不法行為と認定するケースも目立ち、裁判所の意識も変わってきたのではないか」
と分析する。
Kyoto Shimbun 2007年10月3日(水)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007100300019&genre=D1&area=K10
金総書記が素っ気ない態度をとるのはなぜか 南北首脳会談
2007.10.3 10:24
「7年前とこんなに変わった」−。
韓国メディアは盧武鉉大統領訪朝初日の金正日総書記の対応とその理由に注目している。
金総書記は前回と同じジャンパー姿で、訪朝した盧大統領を予告なしに歓迎に現れたところまでは、
7年前の金大中大統領と同格だった。
だが、そのあとは「ドラマ」が全く異なった。金大中前大統領には両手で握手し、共産主義国に
特有な抱擁を交わし「大変な、難しい、怖い道をよくいらっしゃった」などとあいさつした。
歓迎式典の後は金総書記が金大中前大統領の車両に乗り込んで約50分間の密談。
百花園迎賓館まで送り、雑談などを含め55分間の対話が実現、「共産主義者には礼儀があります」
と話した。初日に両首脳は約2時間、言葉を交わした。
これに比べ、金正日が盧大統領に語りかけたのは対面時に「お会いできてうれしい」のひと言だけ。
2人でいた時間は歓迎行事の12分間だけで、目を合わせることもほとんどなく、言葉も交わさなか
った。何より金正日総書記の表情は、満面の笑みだった7年前に比べ無表情で明らかに不機嫌だった。
韓国では「首脳会談を前に意図的に硬い表情をみせ相手に緊張を強いる心理戦術ではないか」
(中央日報)という見方や、健康に問題があるという説。また金大中前大統領が16歳年上なのに
比べ盧武鉉大統領が4歳年下のため冷静、沈着さをみせたとの説などが出ている。
首脳会談に引き続いて採択される予定の共同宣言で、金総書記の硬い表情のワケが判明することに
なる。(ソウル 久保田るり子)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710031024002-n1.htm
金総書記への贈り物はチャングム、冬ソナ
2007.10.3 12:37
韓国の盧武鉉大統領は3日、平壌での金正日総書記との首脳会談に先立ち、
金総書記に韓流ドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」(原題「大長今」)や
「冬のソナタ」のDVD、韓国慶尚南道名産のびょうぶなどをプレゼントした。
大統領夫妻は南北経済協力の象徴である開城工業団地で作られた腕時計をつけて平壌入りして
おり、韓国政府は金総書記にも同じものを贈るとしている。
韓国YTNテレビは、金総書記が最も好きな女優はチャングムを演じたイ・ヨンエさんで、
韓国政府が配慮し、イさんのサイン入りDVDを用意したと報じた。
韓国でヒット中の映画「D−WAR」も含め、150本のセットだという。
ほかに韓国の国花ムクゲ文様の茶器や皿、銘茶セットが贈られた。
2000年の前回首脳会談では金大中大統領(当時)は韓国伝統犬の珍島犬を、
金総書記は北朝鮮の名犬、豊山犬をそれぞれペアで贈った。4匹とも元気という。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710031237005-n1.htm
1回目の南北首脳会談終わる (1/2ページ)
2007.10.3 13:03
朝鮮半島の平和体制構築や共同繁栄、和解と統一に関する議題を話し合う南北首脳会談が
3日午前、始まった。韓国共同取材団によると、午前9時30分に金正日総書記が盧武鉉大統領の
宿舎である百花園迎賓館を訪れ、両首脳は握手を交わし記念撮影を行ったあと会談に入り、
午前11時半にいったん終了。午後2時半から再開する。
盧大統領は金総書記に朝鮮半島の非核化を求めるとみられるが、
具体的には6カ国協議が進展しているため抽象論に終わる可能性が高い。
経済支援では韓国が主張する南北経済共同体構想に対する金総書記の対応が注目される。
軍事的な信頼醸成措置がどの程度進むのかも協議の焦点となる。さらに韓国側は離散家族のや
拉致被害者・韓国軍捕虜問題など人道問題で日本人拉致についても取り上げるとしている。
韓国共同取材団によると2000年の金大中前大統領との首脳会談では両首脳の発言内容の多くが
公表されたが、今回は韓国政府が北朝鮮側の要求を受け入れて、取材が制限されており、対話内容が
現時点では明らかになっていない。青瓦台(大統領府)報道官の発表では、両首脳は朝の対面で
金総書記が「よく眠れましたか」と尋ねたほか、金総書記が水害で延期になったことを話題にし、
盧武鉉大統領が「車で来たが、すっかり(水害のあとが)整理されていました」などと答えたという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710031303006-n1.htm
>177
1回目の南北首脳会談終わる (2/2ページ)
2007.10.3 13:03
首脳会談の結果を受けて3日夜には「共同宣言」が採択される見込みだ。
盧大統領は首脳会談のあと市民10万人が動員される大型公演「アリラン」を観覧する。
アリランは2002年の故金日成主席の生誕90周年に作られた体制宣伝公演だけに、
韓国国内では観覧に反対論が強かったが、「芸術公演の観覧」を希望する北朝鮮の要請に
こたえる形となった。(ソウル 久保田るり子)
◇
3日午前の首脳会談でのやりとり要旨は次の通り。
▽会談前
金総書記 よくお休みになりましたか。
盧大統領 よく休みました。宿舎が大変立派です。
金総書記 この宿舎で金大中大統領(当時)もお休みになりました。
水害のため首脳会談を延期することになりました。
盧大統領 水害のため非常に心配しましたが、車に乗って来てみると、きれいに整理されていました。
金総書記 しかし路面が悪く、不便を掛けたと思います。
▽会談冒頭
金総書記 金大統領は空からいらっしゃったが、(盧武鉉)大統領は軍事境界線を越えて陸路で
いらっしゃって、大きな意味があると思います。
盧大統領 自分で(軍事境界線を)越えながら感動しました。
道路がよく整備されていて、不便はありませんでした。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710031303006-n2.htm
>>169 日本各界 お祝いのメッセージ
平山郁夫 ユネスコ親善大使・前東京藝大学長
前田哲男 軍事ジャーナリスト
浅野健一 同志社大学教授
伊藤成彦 中央大学名誉教授
北朝鮮:外務次官が国連演説で日本批判
【ワシントン和田浩明】北朝鮮の崔秀憲外務次官は2日午後(日本時間3日未明)、
ニューヨークで開催中の第62回国連総会で演説した。韓国との南北首脳会談は
「平和と共栄、統一への新段階を開くもので極めて重要だ」と指摘。また、9月の6カ国協議で
合意した北朝鮮核施設の無能力化や核計画の完全申告など「第2段階措置」の年内実施は、
「全参加国による義務の履行、特に米国と日本の北朝鮮敵視政策の撤廃にかかっている」と述べた。
崔次官は演説で厳しい日本批判を展開。
軍事力を強化して他国への先制攻撃を目指し、歴史も歪曲しているなどと発言した。
崔次官は演説後、北朝鮮国連代表部で一部外国メディアと会見。
関係者によると、拉致問題に言及して
「虚偽の問題を言い立てて、自身の過去の犯罪の清算から国際的関心をそらそうとしている」
と述べた。
毎日新聞 2007年10月3日 12時14分
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003k0000e030046000c.html
拉致問題は「架空の誘拐事件」 北朝鮮外務次官
2007年10月03日12時09分
北朝鮮の崔守憲外務次官は2日、国連総会の一般討論で演説し、日本と米国を名指しして
「敵視政策」の解除を要求した。一方、平壌での北朝鮮と韓国の南北首脳会談については、
「平和と共栄、統一に向けた新しい段階を開く上で重大な意義がある」と歓迎した。
崔外務次官は日本について、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)を「抹殺しようとする試み」
などが、両国関係の「最悪の状態」を招いたと強調。
改憲によって自衛隊を「先制攻撃を任務とする正規軍に転換しようとしている」と警戒感を示した。
崔氏は演説後、新華社通信など一部メディアの取材に応じ、拉致問題について「架空の誘拐事件
に国際社会の目を向けさせ、過去の清算をないがしろにしようとの日本の策略だ」と非難した。
http://www.asahi.com/international/update/1003/TKY200710030135.html
南北首脳会談:両首脳の横顔
◇外交面でも押し強く−−盧武鉉大統領(61)
釜山郊外の貧農の生まれ。商業高校を卒業後、独学で司法試験に合格し、32歳で弁護士に。
人権派として敏腕を振るっていた88年、野党にいた金泳三元大統領に誘われ国会議員選挙に出馬、初当選した。
02年の大統領選ではインターネットを活用して若者の支持を集めた。
就任後は強気の政治スタイルが従来型の政治家や既存メディアから反発を招くことも少なくない。
外交面でも押しの強さが目立つ。先月の米韓首脳会談後には朝鮮戦争終結への道筋確認を
記者団の前でブッシュ大統領に繰り返し求め、ブッシュ氏が不快感をにじませる一幕もあった。
北朝鮮政策は対話優先姿勢を貫いてきた。金正日総書記を相手にどんな成果を引き出せるかが
次期大統領選(12月)の行方を左右することになりそうだ。
◇語り軽妙な外交巧者−−金正日総書記(65)
金日成総合大を64年に卒業し、朝鮮労働党の活動を始めた。
80年には政治局常務委員に選出され、父である金日成主席の後継者としての地位を固めた。
核開発疑惑では「瀬戸際外交」を展開、度重なる水害や食糧危機にもかかわらず、
権力を掌握し続けている。映画製作や音楽に秀でるとされるが、素顔は長くベールに包まれてきた。
初めて肉声が大々的に伝えられたのは前回の南北首脳会談(00年)だった。
会談ではキムチ談議など軽妙な語り口で世界を驚かせ、自らのペースに相手を引き込む
外交巧者の面ものぞかせた。02年の日朝首脳会談では拉致を認め、謝罪した。
韓国メディアがたびたび健康不安を報じた。後継者には長男・正男氏、次男・正哲氏の名前が挙がっている。
毎日新聞 2007年10月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003ddm007030152000c.html
南北首脳会談:韓国の人が訪問、会談見守る−−東京の朝鮮学校
在日コリアンが多く住む東京都江東区枝川の東京朝鮮第二初級学校(宋賢進校長、児童数61人)
に2日夜、同校を支援する韓国の人たちが訪れ、南北首脳会談の様子を地元住民や児童らと一緒に
テレビで見守った。
訪れたのは、韓国の作家や市民団体、宗教関係者ら11人。教室に集まった約70人が、
韓国の放送局が中継する首脳会談の様子を食い入るように見つめた。保護者で在日2世の女性、
朴梅玉さん(44)は「南も北も同じ民族だと改めて感じた。昔は韓国の人が学校に来るなんて
考えられなかった」とうれしそう。宋校長は「南北和解の流れは止まらないと思う。
学校でも南北の距離がさらに縮まっていけばいい」と話した。
同校を巡っては「都有地を無契約で使用している」として都が同校など朝鮮学校の設置者の学校法人
・東京朝鮮学園を提訴し、学園側が1億7000万円を支払うことなどで和解した。
このことが韓国で報じられたため、市民団体などが募金活動をし、集まった7000万円をこの日、
学校側に贈った。【工藤哲】
毎日新聞 2007年10月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003ddm041030087000c.html
南北首脳会談:金総書記、7年の老いと疲れにじませ
【ソウル支局】平壌市内で2日、盧武鉉大統領の歓迎式典に姿を見せた金正日総書記は、
00年に金大中大統領(当時)を出迎えた時に比べ白髪がぐっと増え、髪も薄くなり、
顔のしわやほくろも目立つようになり、歳月の流れを感じさせた。
盧大統領が歓迎の市民に力強く手を振る横を、表情が乏しいまま歩き、ときおり小さく拍手した。
血色よくにこやかで、エネルギッシュさを感じさせた前回とは対照的。
足取りも重く、疲れた様子にも見えた。ただ、少し腹が出たほかは体形は変わっていないようだ。
毎日新聞 2007年10月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003ddm007030149000c.html
南北首脳会談:総書記出迎え、会場変更…得意の「演出」
【ソウル西岡省二】盧武鉉韓国大統領の北朝鮮訪問に際して、北朝鮮側は、歓迎行事の会場を
開催予定時刻の約1時間前から2度変更、金正日総書記の出迎えも最後まで伏せ、韓国側を翻弄
した。金総書記の警備上の要請も指摘できるが、ぎりぎりまで情報を伏せ、相手側をじらして
演出効果を高める得意の「瀬戸際戦術」とも言える。北朝鮮側は理由を一切明かしていない。
韓国側同行取材団によると、歓迎行事は当初、午前11時半に「祖国統一3大憲章記念塔」で
開かれ、金永南(キムヨンナム)最高人民会議常任委員長が出迎えるとされた。ところが、
記者団が会場に向かうため平壌のホテルの記者室を出た同10時20分には「人民文化宮殿に変更」
との連絡。その5分後には「4・25文化会館前の広場」に再変更された。
1日開かれた南北準備協議でも、北朝鮮側は行事参加者について明言せず、
「おもしろい行事になる」とだけ述べた。
毎日新聞 2007年10月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003ddm007030183000c.html
クローズアップ2007:韓国大統領訪朝 「同族」巧みに歓待
北朝鮮の金正日総書記が、またしても歓迎の大盤振る舞いをした。南北首脳会談のため、
韓国の盧武鉉大統領が訪朝した2日。激しい反政府デモがしばしば起きる民主国家、韓国の元首が、
全体主義国家でしかありえない大量動員された群衆の歓呼に迎えられるという「奇観」は、
南北関係の特殊性の象徴ともいえるだろう。政治体制の根本的な違いという大きな困難を抱えながら、
両首脳は「同じ民族同士」を共演する。
■実利と見返り
北朝鮮の心理作戦の巧妙さは、故金日成主席の時代から際立っていた。
金主席自身が労働党の権力闘争を勝ち抜く中で身に着けた人心操縦術が外交にも活用されたとみられ、
手玉に取られた外国人が少なくない。
90年代初頭、訪朝した日本の与野党国会議員団が歓迎宴で労働党幹部の「おだて」に乗せられ、
金主席の不老長寿を祈願し万歳三唱する姿を同行記者団が目撃している。
金総書記の歓待は、そんな接客術をはるかに超える。
00年には金大中大統領(当時)を空港に自ら出迎え、世界を驚かせた。
そして今回は平壌中心部でのパレード。ソウルからの車列を路上で待ち構えた権力序列2位の
金永南最高人民会議常任委員長が盧大統領をオープンカーに案内し、2人が車上に並び立って
沿道を埋めた群衆の「万歳(マンセー)」「祖国統一」「歓迎」の叫びに応えた。
その終着点には金総書記が待機し、盧大統領と儀仗兵を閲兵するなど最上級の礼節を尽くした。
7年前は金大統領を車に同乗させ迎賓館まで送った▽金大統領とは満面の笑みで両手で握手したが、
盧大統領には片手だけで握手した−−などを根拠に「年長だった金大統領と4歳年下の盧大統領とで
接する態度を変えた」という観測も流れている。だが、破格の厚遇に盧大統領が満足したことは間違いあるまい。
相手を持ち上げたら、実利を得るのが北朝鮮の鉄則だ。盧大統領は「平和定着と経済発展」を
最優先で論議すると明言しており、北朝鮮の利益獲得は既に約束されたも同然といえる。問題は
むしろ盧大統領が「平和」という見返りをどれだけ確実に得られるかだろう。【ソウル中島哲夫】
>186
◇北朝鮮、苦境打開狙う
■取り込み
盧大統領に対する歓待からは、韓国を強く引き寄せて南北関係で主導権を握り、
政治的・経済的困難から脱却を図りたいという金総書記のメッセージが読み取れる。
北朝鮮は依然として軍優先の「先軍政治」を国家の基本方針にすえ、周辺国との摩擦が続く。
マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」の資金返還問題で高まった米国との緊張関係
を背景に、昨年はミサイル発射実験(7月)や地下核実験(10月)を断行し、国際社会からの
孤立化がいっそう進んだ。
北朝鮮は現在も金総書記を頂点とした頑強な権力構造だが、最近は金総書記の健康不安説が流れて
後継者問題も浮き沈みし、慢性化する経済苦境を克服するには改革・開放政策が必要だとの指摘も
ある。先軍政治を維持しながら経済を立て直す方法を北朝鮮が模索しているのは間違いない。
北朝鮮は今後、対米関係改善の動きを加速させる一方、日朝国交正常化に向けて福田康夫政権と
「取引」を始める可能性が高い。その際、韓国が融和政策を続けることは北朝鮮の対外政策に余裕
をもたらすだけに、金総書記は首脳会談でも巧みに盧大統領の取り込みを図るとみられる。
【ソウル西岡省二】
>187
◇韓国市民らは冷静
■演出より内容
韓国メディアは、平壌での歓迎式典を両首脳の「落ち着いた対面」(聯合ニュース)などと冷静に
報道した。「謎の指導者」だった金総書記が笑顔を振りまいた00年の首脳会談と違い、
今回は演出より会談内容に関心が注がれている。
ソウル中心部のホテルに特設されたプレスセンター。00年の首脳会談では、
金総書記が金大中大統領(当時)と力強く握手した瞬間、感動のあまり涙ぐむ記者もいた。
しかし、今回は統一問題に熱心なハンギョレ新聞ですら「大統領選への政治的影響を与えないよう、
慎重に報じている」(姜泰浩南北関係専門記者)。
韓国国民の間にも冷めた感情が広がる。9月22日付の韓国紙、中央日報によると、同紙の
「国民意識調査」に対し、「統一しなければならない」と答えた人は「必ず」と「なるべく」を
合わせ58%。初の首脳会談後に行われた00年の調査では80・6%、01年は71・8%
だったのに比べ落ち込んだ。同じ韓国紙、朝鮮日報が6月に報じた世論調査では「北朝鮮が嫌い」
と答えた人が62・1%で5年前の37%から大きく増えた。
小針進・静岡県立大学教授(韓国社会論)は「南北交流が増え、韓国国民は北朝鮮の経済や
生活習慣が自分たちといかに違うかが分かってきた。韓国社会は今、『傾米(米国)離北(北朝鮮)』
の状況にある。よほどのことがない限り、今回の首脳会談を『単なるイベント』と冷めた目で
とらえる人が多いだろう」と分析する。【西脇真一、ソウル堀山明子】
>188
◇総書記、3年ぶり生中継
■健在アピール
金正日総書記の映像が生中継で流れたのは04年5月の小泉純一郎首相(当時)訪朝以来、
約3年ぶり。65歳の金総書記の健康状態をめぐっては糖尿病説のほか、米通信社が5月に
ドイツ医師団による動脈閉塞(へいそく)の切開手術を受けたと報道。韓国のインターネット
ニュースは9月、初期の痴呆症状が出ていると伝えただけに健在を世界にアピールする機会になった。
にこやかな盧大統領に比べ、笑顔が少なかった金総書記。ラヂオプレスの鈴木典幸理事は
「前回の首脳会談は北朝鮮にとっても一大イベントで、金総書記の意気込みが表情に出ていた。
今回は韓国側の依頼を北朝鮮側が受け入れて実現しただけに、金総書記は落ち着いて臨んでいる
ようだ」と分析した。【吉富裕倫】
毎日新聞 2007年10月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003ddm003030143000c.html
南北首脳会談:非核化に中国期待 「6カ国」影響注視 半島の安定、国土発展の要に
【北京・浦松丈二】中国は今回の南北首脳会談で「朝鮮半島の非核化」という目標が明確に
打ち出されることを期待している。朝鮮半島に核兵器が温存されるかどうかは、
中国にとって安全保障上の大きな懸念材料だからだ。
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議で議長国を務める中国は先月30日、北朝鮮北西部・寧辺に
ある核施設3カ所を年内に無能力化することなど核廃棄に向けた「第2段階措置」を盛り込んだ
共同文書案を各国に提示した。
南北首脳会談は6カ国協議と並行して実施され、朝鮮半島の非核化というテーマが共通している。
中国は、南北首脳会談の結果が6カ国協議で積み重ねてきた合意と食い違う事態だけは目にしたくないだろう。
韓国から北朝鮮への援助・支援はどのような性格であれ、6カ国協議の合意に基づき北朝鮮に
提供されるエネルギー支援に代わるものであってはならないと中国は考えている。
北朝鮮が韓国から支援を受けられることになれば、6カ国協議が滞る可能性があるからだ。
一方、南北首脳が会談で道筋をつけたい「朝鮮半島の緊張緩和」は中国の外交目標の一つでもある。
北朝鮮の社会が安定するか否かは、同国と国境を接する中国東北部の経済振興に直接、影響する。
それだけに、中国政府が目指す「国土の均衡発展」には隣国・北朝鮮の安定が欠かせない。
「北東アジア地域は大変動期であり、中国は朝鮮半島の平和と安定のために積極的に努力していく」
(中国の劉暁明・北朝鮮大使)。中国は朝鮮戦争の休戦協定(53年)を米軍中心の国連軍、
北朝鮮と締結した当事者であり、朝鮮半島問題で主導権を発揮したい。
韓国の盧武鉉大統領は休戦協定を平和協定に移行する問題を南北首脳会談の主議題とする考えを
示している。金大中前韓国大統領は韓国、北朝鮮、米国、中国による4者首脳会談開催への期待を表明している。
南北首脳会談が6カ国協議や平和協定問題をどう扱うかは、中国の東アジア外交にも影響を与えそうだ。
毎日新聞 2007年10月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003ddm007030148000c.html
南北首脳会談:韓国、「南北連合」へ4段階のシナリオ
盧武鉉大統領が南北首脳会談の主要議題に挙げる「平和体制構築」は、現在も休戦状態にある
朝鮮戦争を米中朝3カ国による「終戦宣言」で終わらせた後、韓国と北朝鮮主導で新たな
「平和協定」を締結、最終的には「南北連合」の推進へとつなげようというものだ。
韓国政府内では、南北首脳会談を平和体制構築に向けた「準備段階」に位置づけ、
これを弾みに平和体制構築を4段階で進めるシナリオが議論されている。
韓国の週刊誌、週刊東亜などによると、韓国国防省直属の研究機関である国防研究院は今年5月、
青瓦台(大統領官邸)主催の非公開セミナーで、平和体制構築に向けたシナリオを提出した。
シナリオでは、平和体制構築を準備、進入、転換、定着に分けた。「準備」段階では、首脳会談の
ほか、平和体制を議論するフォーラム開催や、終戦宣言実現に向けた環境づくりを挙げる。
「進入」段階では米中朝による終戦宣言への署名に進み、休戦協定に代わる平和協定立案を南北主導
で推進する。
「転換」段階に入ると、平和協定が締結され、韓国側にある国連軍司令部を解体。
代わりに平和保障機構を設置する。「定着」段階では、南北軍事協力体制を拡充しながら、
「南北連合」を推進するとの構想を描いている。
ただ、このシナリオは、あくまで北朝鮮の核廃棄が順調に進むことが前提だ。【米村耕一】
毎日新聞 2007年10月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003ddm007030150000c.html
南北首脳会談:大統領夫人、笑顔の外交 国賓宿舎で懇談会
【ソウル堀山明子】盧武鉉韓国大統領とともに平壌を訪問中の権良淑夫人は2日午後、
百花園迎賓館で朴順姫朝鮮民主女性同盟委員長ら女性指導者11人との懇談会に参加し、
夫人外交を展開した。
韓国同行取材団によると、00年6月の前回首脳会談に同行した金大中大統領(当時)の
李姫鎬夫人の訪朝時は人民文化宮殿で懇談会が開かれており、国賓の宿舎である百花園迎賓館での
開催について、北朝鮮当局者は「破格の扱いだ」と説明したという。
権夫人は「移動中、秋の収穫前の畑を見ながらソウルと平壌の違いが感じられず、本当に近いと
思った」などと感想を述べた。朴委員長は権夫人に「結婚後会えなかった方と、久しぶりに親せき
の結婚式で集まったような懐かしい感じがする」と親しみを表した。懇談会は予定時間の40分を
25分も延長し、交流を深め合った。
一部韓国メディアには、昨年「4番目の夫人」説が流れた金正日総書記の元秘書・金玉氏が
「ファーストレディー役を務める可能性もある」(中央日報)との見方も出ていたが、
実現しなかった。金総書記は公式の外交行事に夫人を参加させたことはなく、
7年前も李夫人は当時金総書記の夫人だった高英姫氏(04年死去)と会えなかった。
南北夫人交流のハードルは高そうだ。
毎日新聞 2007年10月3日 12時12分 (最終更新時間 10月3日 13時00分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003k0000e030045000c.html
南北首脳会談:「金総書記の健康に乾杯」晩餐会で盧大統領
【ソウル堀山明子】「金正日国防委員長(総書記)の健康に乾杯」。
2日夜、開かれた北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長主催の晩さん会の途中、
ほろ酔い加減になった盧武鉉韓国大統領がマイクの前に立ち、
金総書記と金常任委員長の健康を祈って乾杯の音頭をとる場面があった。
韓国同行記者団によると、晩さん会は最初、会話が弾まないまま進行したが、
ぎこちない雰囲気が一転したのは韓国の金万福国家情報院長が座ったテーブルで「一気飲み」を
始めてから。盧大統領が「私も注いで回りたいが、そうもいかないので」と改めて乾杯した。
独裁国家の最高指導者の健康を乾杯の理由にしたことに、北朝鮮側出席者も驚き、
「南(韓国)側のメディアが問題視しないだろうか」と盧大統領の立場を心配する人もいたという。
盧大統領の「演出」は3日夜の晩さん会に金総書記の出席を促す「誘い水」だった可能性が高い。
毎日新聞 2007年10月3日 11時22分 (最終更新時間 10月3日 11時26分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003k0000e030031000c.html
南北首脳会談:平和体制、経済協力を論議
【ソウル西岡省二、堀山明子】北朝鮮訪問中の盧武鉉韓国大統領は3日午前、
宿泊先の平壌市内の百花園招待所(迎賓館)で、金正日総書記との初めての首脳会談を行った。
南北首脳会談は00年6月以来2回目。両首脳は朝鮮半島の平和体制構築や南北間経済協力を
中心に議論し、共同宣言の採択を目指す。盧大統領は北朝鮮の核問題のほか、
日本の要請に基づき拉致問題も提起するとみられ、金総書記の出方に注目が集まっている。
第1回会談は2時間15分行われた。会談は午後も予定されている。
韓国側同行記者団によると、金総書記は招待所に到着後、盧大統領夫妻と握手。
会談冒頭には「金大中(前)大統領は空からいらっしゃったが、
(盧)大統領は軍事境界線を越えて陸路でいらした。大きな意味があるようです」と話すと、
盧大統領は「私も自ら越えながら感動を覚えました」と応じた。
韓国側から権五奎副首相兼財政経済相、李在禎統一相、金万福国家情報院長、
白鍾天統一外交安保政策室長、また北朝鮮側は金養建朝鮮労働党統一戦線部長がそれぞれ同席した。
盧大統領が金総書記に、朝鮮半島の非核化に向けた取り組みを繰り返し促し、最後の冷戦地帯と
して残る北方限界線(NLL)や非武装地帯(DMZ)を「平和地帯」と宣言する提案などを申し
入れたとみられる。
毎日新聞 2007年10月3日 11時42分 (最終更新時間 10月3日 12時52分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20071003k0000e030036000c.html
南北首脳会談が始まる…韓国側、拉致問題に言及か
【ソウル=竹腰雅彦】北朝鮮訪問中の盧武鉉韓国大統領は3日午前、
平壌市内の迎賓館「百花園招待所」で金正日総書記と1回目の首脳会談を行った。
会談では、朝鮮半島の平和体制、南北経済協力拡大、将来の統一問題などが幅広く話し合われた
とみられる。両首脳は3日午後に再度会談する予定で、核問題や6か国協議、韓国政府が取り上げる
とした日本人拉致問題などに対する金総書記の発言も注目される。
両首脳による会談は3日午前9時34分に始まり、同11時45分まで約2時間10分行われた。
会談の冒頭、金総書記は「(2000年6月に初訪朝した)金大中大統領は空路だったが、
盧大統領は軍事境界線を越え、陸路でいらしたので、大きな意味があるのではないか」と述べた。
盧大統領は「私が自ら境界線を越え、感動を覚えた」と述べた。また、盧大統領が2日の歓迎式典
での出迎えに謝意を示すと、金総書記は「病人でもないのに、家でごろごろしている必要はないで
しょう」と話した。
これに先立ち、金総書記が出迎えた盧大統領に対し「よく眠れましたか」と声をかけ気づかいを
示す場面も見られた。盧大統領は「大変よく眠れました。宿舎が大変すばらしい」と応じた。また、
会談場に向かう途中、館内にある海の波頭を描いた絵の前で、金総書記が「洪水で首脳会談が延期
された」と述べると、盧大統領は「被害が心配だったが、よく整理(復旧)されていた」と語った。
青瓦台関係者によると、盧大統領は3日朝、首脳会談の対策会議で、訪朝した感想について、
「他の外遊とは異なり、時差もなく、食べ物も同じ、言葉の負担もなく楽だ」と述べた。
3日は首脳会談に続き、金日成主席と金正日総書記の社会主義建設の成果を示した3大革命展示館
の視察などが予定されている。
(2007年10月3日13時56分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071003i103.htm
ヒル次官補「南北会談と6か国協議は共存可能」
【ニューヨーク=坂元隆】クリストファー・ヒル国務次官補は2日、ニューヨークで記者会見し、
平壌で開催中の南北首脳会談について、「我々(米国)は評価を下す立場にない」としたうえで、
南北対話と北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議は「互いに干渉することなく、共存が可能だ」と
述べた。
次官補はまた、韓国政府から会談に関して詳細に連絡を受けていると明らかにした。
(2007年10月3日11時49分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071003id01.htm
南北首脳が会談 盧大統領、平和定着提唱へ
2007年10月03日12時51分
平壌を訪問中の盧武鉉・韓国大統領は3日午前、宿舎の百花園迎賓館で北朝鮮の金正日総書記と
初めて会談した。南北朝鮮のトップ会談は00年の金大中前大統領の訪朝以来、2度目。
前日の初対面では、金総書記のそっけない表情が目立ったが、この日は身ぶり手ぶりを交え、
笑顔で盧大統領と歓談した。3日夜にも合意文書が出る可能性がある。
「金大中大統領は空路でいらっしゃったが、(盧)大統領は軍事境界線を越えて陸路でおいでに
なり大きな意味があるようです」(金総書記)
「私も越えてみて感動しました」(盧大統領)
韓国大統領府と代表取材団によると、金総書記は3日朝、迎賓館を訪れて盧大統領と握手し、
午前9時34分に会談が始まった。金総書記が今夏の豪雨被害について「大雨のせいで首脳会談が
延期になってしまった」と語りかけると、盧大統領は「車で来ましたが、きちんと整っていました」
と応じた。午前の会談は11時45分にいったん終わり、午後に再開する。
会談前には盧大統領が、持参した手みやげについて説明した。螺鈿を施したびょうぶや茶器のほか、
韓国ドラマ・映画のDVDソフトなど。映画や演劇好きといわれる金総書記に配慮したのか、
中には日本でも大ヒットした「宮廷女官 チャングムの誓い」や「冬のソナタ」のソフトも含まれて
いるという。
会談には韓国側から権五奎・副首相兼財政経済相や金万福国家情報院長、李在禎統一相らが、
北朝鮮側から朝鮮労働党の金養建統一戦線部長が出席した。
盧大統領は2日の平壌到着声明で「南北が力を合わせ、この地に平和の新しい歴史を定着させ
なければならない」と述べ、平和と緊張緩和の重要性を強調した。韓国政府筋などによると、
朝鮮戦争の休戦状態を平和体制に転換するための南北朝鮮と米中による4者協議を発足させる問題や、
大規模な経済協力事業を通じた「南北経済共同体」構想などを重点的に話し合う方針という。
世界一住みやすい街で、居酒屋がブーム!
いまや日本食は世界的に人気。なかでも寿司はそのヘルシーさもうけ、いまや世界各国にスシレストランがある。
世界一住みやすい街といわれるカナダのバンクーバーも日本食が人気の都市のひとつ。スシレストランも
よく見かけるが、この街では今人気があるのはなんといっても居酒屋。美味しい日本食を気軽に食べられるとあって
数年前から人気が出始め、今もなお新しい店が続々とオープンしているという。
そこで実際にバンクーバーに行ってみたところ、思った以上の居酒屋人気に驚いた。一番の繁華街である
ロブソン通りには「居酒屋」の文字がいたるところにある。その大半は和風居酒屋だが、なかには
「KOREAN IZAKAYA(韓国居酒屋)」なんて看板を掲げているところもあるほど。
(以下略)
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091191409063.html 寄生虫ってどこでも発生するな。
「不信の壁あった」 南北首脳会談
2007.10.3 18:22
【ソウル=久保田るり子】韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日総書記は3日、
午前と午後の2回の首脳会談を行った。盧大統領は随行団との昼食会で、午前の会談について
「すべての部分で認識を同じくすることはできなかった」(韓国共同取材団)と述べ、
「不信の壁」も感じたとしながらも、「未来に向けた合意」に達したことを明らかにした。
午後の会談では金総書記が盧大統領に平壌滞在の1日延長を提案する場面もあったが、
韓国側は予定通りの日程を主張、共同宣言は4日午前に発表される見通しだ。
盧武鉉大統領は3日の昼食を平壌市内の冷麺店「玉流館」でとり、随行団、韓国記者団と歓談した。
この席で午前の首脳会談について、金総書記の「平和に対する確固とした意志を確認した」と述べた。
しかし、認識が異なる部分もあったことを認め、そのうえで、
「肯定的な合意、未来に向けた合意がなければならないということで合意した」ことを明らかにした。
盧大統領はまた、会談で金総書記と論戦などはなかったと述べる一方、
「不信の壁があった」と指摘した。具体的には改革・開放に対する北朝鮮側の不信を挙げた。
こうした「不信の壁」は前日の金永南最高人民会議常任委員長との会談でも感じたという。
また、北朝鮮の核問題をめぐっては「多くの障害があった」とし、「“急がば回れ”の気持ちを持つよう
国民に伝えたい」と述べた。
一方、韓国の青瓦台(大統領府)によると、金総書記は午後の会談中に、
「きょう(3日)の日程を明日に延ばし、あさってソウルに帰ってはどうか」と滞在の1日延長を
提案した。盧大統領は即答を避け、検討した結果、延長はせずに日程を多少ずらすことを決定した。
大統領府は「金総書記の提案は会談をより充実させ、取り消しになった(視察などの)日程をすべて
こなしてはどうかという趣旨だった」としているが、韓国側は突然の提案で日程延長への対応に追われ、
会談が北朝鮮ペースに進むことを警戒した可能性もある。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710031822009-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710031822009-n2.htm
韓国側が“禁輸品”をプレゼント? 南北首脳会談代表団
2007.10.3 19:00
【ソウル=黒田勝弘】南北首脳会談で北朝鮮を訪問した韓国の盧武鉉大統領一行が、国連決議に
より対北禁輸品になっている大型の高級LCD(液晶)テレビを北朝鮮側にプレゼントしようとして
いると、問題になっている。
韓国マスコミの報道によると、韓国代表団は平壌での宿舎で使用するため計6台の
52インチLCDテレビを持ち込み、首脳会談終了後は北朝鮮側にプレゼントする予定という。
ところがこの製品は国連が昨年10月、北朝鮮の核実験に対する制裁措置として採択した
1718号決議により、北朝鮮への輸出が禁止されている“ぜいたく品”に入るというのだ。
しかし韓国政府当局者は「何をぜいたく品として禁輸にするかはそれぞれの国に任されており、
LCDテレビは米国による“禁輸ぜいたく品”には含まれているが、韓国の対北政策では関係ない」
とし、「贈呈しても問題はない」と説明している。
また韓国の一部マスコミは、韓国代表団が北朝鮮に持ち込んだ物品にはLCDテレビ以外の
禁輸品もあるのではないかと“疑惑”を提起しているが、政府当局者は「6カ国協議の進展で
北朝鮮への制裁雰囲気は緩和されており、韓国政府として“ぜいたく品禁輸”は保留の状態だ」
とし、今回のLCDテレビ問題には何ら法的問題はないとの立場だ。
ただ南北首脳会談開催などで韓国の“対北独自融和路線”に内外の関心が集まっているため、
LCDテレビ贈呈は国際的に“抜け駆け”との批判を招きかねないと懸念する声も出ている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710031900010-n1.htm
2週間以内に無能力化着手 6カ国協議合意
2007.10.3 21:21
【北京=野口東秀】中国外務省の武大偉次官は3日、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の合意文書
を発表した。文書では12月31日までに北朝鮮がすべての核計画を申告し、寧辺の3つの核施設の
無能力化を完了すると明記。さらに米国が主導し、2週間以内に北朝鮮での無能力化の作業を開始する
とした。北朝鮮が強く求めていた米国によるテロ支援国家指定の解除については、
「北朝鮮の行動に合わせて約束を履行する」としたものの、解除の時期は明示されなかった。
合意文書は「共同声明の実施のための第2段階の措置」と題され、9月30日に休会した同協議で
暫定合意された文書案を各国の承認を得て採択したもの。年内無能力化の対象は寧辺の実験用黒鉛
減速炉(5000キロワット)、使用済み核燃料棒再処理施設、核燃料棒製造工場−の3施設。
ただ、主要部品を取り外したり、一定期限使えないようにするといった無能力化の具体的な期間や
方法については一切触れていない。
さらに「すべての核計画を完全かつ正確に申告する」としたが、北朝鮮がこれまで存在を否定して
いるウラン濃縮問題については、触れられていない。北朝鮮は先の6カ国協議で、ウラン濃縮疑惑の
解明に努める姿勢を示していた。
一方、北朝鮮は核物質や技術、知識などを移転しないことを約束した。
テロ支援国家指定解除をめぐっては「米国が指定解除に向けたプロセスを開始するとの約束を想起し、
北朝鮮の行動に合わせて約束を履行する」としたが、解除時期は明示していない。北朝鮮は9月の
米朝作業部会で、北朝鮮は年内無能力化と申告を行えば、米国が指定解除を行うことで合意したと
発表しており、同様の主張を再び持ち出してくる可能性は高い。
日朝関係については、日朝平壌宣言に基づき、「不幸な歴史を清算、懸案事項を妥当に処理」し、
「迅速に国交正常化を実現するため誠実に努力する」としている。
確実な無能力化と完全検証が課題 北朝鮮核問題
2007.10.3 21:31
【ワシントン=有元隆志】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の議長国の中国が3日、
発表した合意文書は、核施設の無能力化の対象が3施設と限定されているなど不十分な点は多い。
米国や日本は兵器化されたプルトニウムの総量をこれ以上増殖させないことで、核兵器の数量が
増えないようにすることに主眼を置いている。今後は無能力化の着実な実施とともに、
核計画の申告が正確かどうかを含めて確認する検証態勢の確立が課題となる。
米国家安全保障会議(NSC)のジョンドロー報道官は3日、「合意を歓迎する」との
ブッシュ大統領の声明を発表した。米首席代表のヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は
2日の記者会見で、無能力化の対象が3施設にとどまったことについて、「北朝鮮の核計画のなかで
最も重要だ」と指摘。無能力化が実現すれば、「これ以上寧辺からプルトニウムは製造されない」と、
合意の意義を強調した。
ただ、合意では具体的な方法について、「6者すべてが受け入れ可能」としてあり、主要部品の
国内保管を強く求めてきた北朝鮮の主張を事実上、容認した格好となるなど実効性を疑問視する
向きもある。
同次官補は今後の作業では、これまで製造された核兵器に転用可能な核分裂性物質(プルトニウム
など)の量の把握、ウラン濃縮疑惑の解明にも重点をおくと説明した。核分裂性物質に関しては
「北朝鮮はどれくらい所有しているか正確に申告することを求められるだろう」と語った。
北朝鮮が申告する核計画には、ウラン濃縮やすでに製造したとみられる核なども網羅するとは明記
されていないが、ヒル次官補は9月初めのジュネーブでの米朝協議などで、北朝鮮の金桂寛外務次官
とウラン濃縮問題について議論をしてきた。
3日付の米紙ワシントン・ポストによると、北朝鮮はウラン濃縮のためにロシアから調達したと
されるアルミ管の検査を米中露3カ国の核専門家が行うことに同意した。ただ、遠心分離機を入手
したと認めるかは不透明だという。
6カ国合意文書全文
2007.10.3 21:41
【共同声明の実施のための第2段階の措置】
第6回6カ国協議第2セッションは、北京において、中国、北朝鮮、日本、韓国、ロシアおよび
米国の間で、2007年9月27日から30日まで開催された。
武大偉中国外務次官、金桂寛北朝鮮外務次官、佐々江賢一郎日本外務省アジア大洋州局長、
千英宇韓国外交通商省平和交渉本部長、ロシュコフ露外務次官、ヒル米国務次官補が、
それぞれの代表団の団長として会合に参加した。
武大偉外務次官が、会合の議長を務めた。
6カ国は、5つの作業部会による報告を聴取し、支持するとともに、2月13日の成果文書に
記された初期段階の措置の実施を確認し、作業部会の会合における共通認識に従って6カ国協議の
プロセスを前進させることで一致するとともに、平和的な方法による朝鮮半島の検証可能な非核化
を目標とする2005年9月19日の共同声明の実施のための第2段階の措置について合意した。
>210
I 朝鮮半島の非核化について
1 北朝鮮は、2005年9月の共同声明および2007年2月13日の成果文書の下で放棄
される対象となるすべての既存の核施設を無能力化することで合意した。
2007年12月31日までに寧辺の5メガワット実験炉、寧辺の再処理工場(放射化学研究所)
および寧辺の核燃料棒製造施設の無能力化は完了される。専門家グループによって推薦される具体的
な方法は、6カ国すべてが受け入れ可能であり、科学的、安全、検証可能かつ国際基準と整合的で
あるという原則に沿って、首席代表により採択される。他の5カ国の要請により、米国は、無能力化
の活動を主導し、それらの活動のための当初の費用を提供する。その第一歩として、米国は、
無能力化を準備するため今後2週間以内に訪朝する専門家グループを主導する。
2 北朝鮮は、2007年12月31日までに、2月13日の成果文書に従って、
すべての核計画の完全かつ正確な申告を行うことに合意した。
3 北朝鮮は、核物質、技術およびノウハウを移転しないとの約束を再確認した。
II 関係者の間での国交の正常化について
1 北朝鮮と米国は、2者間の関係を改善し、完全な外交関係を目指すことを引き続き約束した。
双方は、2者間の交流を増加し、相互の信頼を強化する。米国は、北朝鮮のテロ支援国家指定を
解除する作業を開始し、北朝鮮に対する対敵通商法の適用を終了する作業を進めることについての
約束を想起しつつ、米朝国交正常化のための作業部会の会合における共通認識を基礎として北朝鮮が
とる行動と並行して約束を履行する。
2 北朝鮮と日本は、平壌宣言に従って、不幸な過去を清算し懸案事項を解決することを基礎と
して早期に国交を正常化するため、誠実に努力する。北朝鮮と日本は、そのために、
両者間の精力的な協議を通じ、具体的な行動を実施していくことを約束した。
「患者でもないのに…」金総書記の真意は?
2007.10.3 23:50
【ソウル=黒田勝弘】平壌での韓国との南北首脳会談で健康問題に関心が集まっている
金正日総書記が3日、盧武鉉大統領との第1回会談の冒頭で自らのことを「患者でもないのに…」
と発言し、真意をめぐって観測が飛び交っている。
この発言は会談冒頭のあいさつの際、盧武鉉大統領が前日の平壌到着にあたっての歓迎に感謝を
表明し「金正日国防委員長にまで直接、出迎えていただき感謝している」と述べたことに対する
もので、金総書記は微笑しながら「大統領がこられるというのに、患者でもないのに家でのんびり
しているわけにはいかない」と述べた。
軽い感じの対話だったが、金総書記がわざわざ「患者でもないのに」と述べたことについて
ソウルでは、前日の歓迎式での金総書記の様子を日本や韓国のマスコミが
「健康に問題がありそうだ」と伝えたことに対する“反論”ではないかとの観測がもっぱらだ。
また盧武鉉大統領が前夜の歓迎晩餐会での乾杯の音頭で「平和も経済協力もうまくいくためには
金正日国防委員長が長生きし健康でなければならない」と述べたことも関係しているとみられている。
今回の発言は金総書記として「自分は病人ではない」と強調したものだが、
この“こだわりぶり”は逆に健康問題で外部の関心をそらそうとしているようにも受け止められており、
健康をめぐる“疑惑”はおさまりそうにない。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071003/kor0710032350015-n1.htm
見るべきか、見ざるべきか 韓国で“アリラン論争”
2007.10.4 00:28
【ソウル=黒田勝弘】平壌を訪問中の盧武鉉大統領一行は3日夕、韓国内で
「見るべきか見ざるべきか」で論争になっていた北朝鮮の歴史と体制をたたえる大規模マスゲーム
「アリラン公演」を観覧した。「アリラン公演」は当初から北朝鮮が韓国側に見せたがってきた
もので、盧武鉉政権は世論の批判に対し「北が誇る芸術作品」「体制の違いを理解し尊重すべき」
「問題の部分は修正される」(李在禎統一相)などと反論、北の要請を受け入れた。
公演は北朝鮮では「集団体操」といわれ、数万人の青年や少年少女、芸術家らが動員され、
スタンドの人文字(カードセクション)とグラウンドで一糸乱れぬ華麗な集団演技を繰り広げる。
この種の全体主義的マスゲームは今や世界で北朝鮮にしか存在しないもので、
金日成・金正日独裁体制の集団主義、国民統制、指導者崇拝を象徴する政治的イベントだ。
公演は2002年、故金日成誕生90周年を記念して制作された。北朝鮮の歴史や業績が
ドラマ風に描かれ、金日成・金正日体制の偉大さを印象付ける内容になっている。
韓国や米国を敵として描写する場面もあったが、今回は手直しされたという。
北朝鮮当局は外貨稼ぎのため外国人にも観覧させ、韓国からも親北勢力を中心にすでに
1万人近くが観覧している。政府代表団では南北閣僚会談で平壌を訪問した鄭東泳・元統一相が
唯一の例になっていた。
「アリラン公演」に対する批判、反対論としては最近、「児童虐待」という人権問題も起きている。
集団演技のための過酷で長時間の訓練や出演が、動員される児童・生徒にとっては虐待にあたると
いうわけだ。出場者たちは長時間、トイレに行けないため“膀胱炎”が多発しているとの話があるほどだ。
北朝鮮メディア、アリラン観覧を一斉に報道
2007.10.4 10:29
【ソウル=久保田るり子】北朝鮮官営メディアは4日、韓国の盧武鉉大統領が3日夜、
大型公演「アリラン」を観覧したことを未明から繰り返し報じ、金正日総書記が体制宣伝公演
「アリラン」を韓国の元首にみせることをいかに重要視していたかを示した。
韓国の通信社、聯合ニュースによると「アリラン」観覧の最初の報道は4日午前2時の朝鮮中央通信。
4日朝からは朝鮮中央放送や平壌放送が伝えている。
また3日の朝鮮労働党機関誌「労働新聞」はじめ北朝鮮の4大日刊紙は1面に南北首脳会談の記事
を写真付きで大々的に掲載した。朝鮮中央通信は、金正日総書記と盧武鉉大統領が「単独会談」の形
で初の首脳会談を行ったと報じ、「歴史的な北南(南北)共同宣言と民族精神に基づき、北南(南北)
関係をより高い段階に拡大発展させ、朝鮮半島の平和と民族共同の繁栄、祖国統一の新たな局面を
開くに当たり重大な契機となる」と評価。また、盧大統領が金総書記にプレゼントを贈り、
金総書記が感謝を伝えたことも紹介したが、贈り物の内容には触れなかった。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710041029001-n1.htm
南北共同宣言に署名へ 経済支援や統一の方策に言及か
2007.10.4 11:23
【ソウル=久保田るり子】韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日総書記は4日、首脳会談の合意
をまとめた南北の平和体制構築に向けた共同宣言に署名する。南北の軍事信頼醸成措置や
韓国による大型の経済支援、統一への方策が言及されるものとみられる。
盧武鉉大統領は3日夜の晩餐会で「金総書記の平和へ対する確固とした意志を確認した」
と述べるとともに、「(韓国が提唱している)経済共同体は平和共同体」
「経済協力が平和を固め平和に対する確信が経済協力を加速する」と経済支援の意義を強調した。
一方、首脳会談に同行している韓国の政治、経済、文化・芸術など7分野の特別随行団は3日、
北朝鮮側との懇談会を開き、「2008年北京五輪で南北単一チームを5対5で構成する」との
提案や、南北国会会談の定例化などが提議された。各分野の交流について協議を続けていく。
メディアの分野では双方がソウルと平壌に常駐特派員を置く制度の提案もあったが、
北朝鮮側が「南側には偏った反北記事が多い」と不満を表明し結論を出せなかった。
盧大統領は4日午前、南浦にある南北合弁の自動車工場、平和自動車などを視察。
ソウルへの帰路に開城工業団地に立ち寄る予定だ。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710041123002-n1.htm
盧大統領は「金正日の謎」に迫れたか?
2007.10.4 18:59
【ソウル=黒田勝弘】平壌での南北首脳会談を終え4日、ソウルに帰還した韓国の盧武鉉大統領に
とって最大の成果は “金正日情報”だろう。歓迎式から始まり2回の会談、昼食会など計5時間以上も
金正日総書記と至近距離で接触した。最近、金総書記とこれほど長時間、付き合った外国人は世界で
ほかにはいない。
朝鮮半島あるいは東アジア情勢で最大の謎は金正日総書記である。
核問題などで米国をはじめ国際社会を巻き込んでいるため、今や金総書記は「世界の謎」でもある。
彼はいま何を考えているのか。核問題をどうする気か? 日本人拉致問題の処理は?
その国際情勢認識は? 対米国、中国、日本観は? あるいは国内情勢観は?
韓国内政への関心は? 知識量や哲学、人生観は? その話術や交渉術、思考方法は?
性格や人あしらいは? そして何よりも健康状態は?
今回の首脳会談は世界が注目するこうした「謎」を解く絶好のチャンスだった。
国際貢献という意味では、発表された「平和繁栄宣言」などより、この“金正日情報”の方が
はるかに大きい。これによって盧大統領と韓国は、世界の平和と安定に大きく寄与できるのだ。
関心のマトになっている健康状態は、映像によって一定程度チェックできたが、
より詳細はいずれ明らかにされよう。
盧大統領はこうした“金正日情報”をもってブッシュ大統領や福田康夫首相とも堂々と議論できるし、
世界の指導者は盧大統領の話に耳を傾ける。盧大統領は“金正日情報”を独り占めしてはいけない。
国際社会と共有することで世界から注目され、評価される。
平壌での3日間の南北首脳会談は、北朝鮮の独裁体制と閉鎖性をあらためて国際社会に印象付けた。
国際的に注目された公式行事にもかかわらず、首脳の出迎えは極秘にされ、
歓迎式の場所も2時間前に2度も変更されている。
>220
首脳会談では金総書記は予定より30分も前に現れ、会談が始まると突然、盧大統領に滞在延長を
提案している。いずれも国際的常識では考えられないことだ。相手にお構いなく思い通りに行動して
いるのだ。
これは7年前も同じだった。文字通り史上初の歴史的首脳会談だったにもかかわらず、
北朝鮮は直前になって突然、1日延期を通報している。また、金総書記は歓迎式の後、
金大中大統領を突然自らの車に同乗させ、韓国側の警護陣をあわてさせている。
いずれも独裁者特有の行動だが、これは北朝鮮という国の不透明性と重なる。韓国も国際社会も、
この不透明性をそのままに、北朝鮮と交渉したり支援・協力したりしている。今回の宣言では前回の
ような「金総書記のソウル答礼訪問」は消え、「随時会う」となっているが、いつになれば予測可能
で正常な首脳会談になるのだろうか。
平壌での金正日総書記の予測不能ぶりは、身辺安全のための“秘密作戦”との見方がソウルでは
もっぱらだ。自分の国でもこれだから“敵地”のソウルにはまず出かけられないだろう。
盧大統領は会談後、金総書記について「簡単ではない壁があった」「疑心がある」と述懐している。
金総書記は韓国からの経済的な支援・協力はほしいが、開放は怖い(?)。
独裁状況の緩和など本当の“変化”にはまだまだ時間がかかりそうだ。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710041859008-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710041859008-n2.htm
金総書記病気説否定に躍起
2007.10.4 19:28
【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮の金正日総書記が4日、また自らの健康問題について公式の席で
「病気の報道はまったく事実無根」と強調した。
金総書記はこの日、首脳会談を終え帰国する前の盧武鉉大統領一行との昼食会で、健康問題に触れ
「自分がまるで糖尿病や心臓病にまでかかっているように報道されているが、事実はまったく違う」
と述べ、さらに「われわれは心臓病研究に少し弱いため(外国から)人を呼んで研究させ、
補っているのが誤って報道されている」と外部世界での病気説を否定した。
さらに金総書記は「自分がちょっと動くと大きく報道される。記者ではなく作家のようだ」と
語り笑いを誘った後、「それでも自分が大きく報道されるのは気分悪いことではない」と余裕たっぷり
だったという。
金総書記は先に「自分は患者ではないのに…」と述べ病気説を一応否定しているが、この日は病名
まで挙げて話題にした。昼食会では盧大統領らとワインで乾杯を繰り返すなど上機嫌だったという。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710041928009-n1.htm
南北首脳が宣言 目立つ大型経済支援
2007.10.4 21:05
【ソウル=久保田るり子】韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日総書記は4日、首脳会談の合意を
まとめた「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」に署名した。注目された核問題では6カ国協議の
合意履行に触れただけだったが、経済協力に関しては大型支援が具体的に記述され、首脳会談の宣言
としては異例の内容となった。また朝鮮戦争を終結させるために米中両国を含む当事国首脳会議開催
に向け協力することを明記した。双方は合意実行のため11月に国防相会談と首相会談を開く。
この宣言は8項目の合意を列挙。南北統一問題については「自主的解決」を強調、統一に向け法律
や制度を整備、国会など各層の対話を推進することで合意した。
軍事的緊張緩和では、黄海上の軍事境界線、北方限界線(NLL)に絡め「平和協力特別地帯」を
設置することを決めた。これに対する軍事的保障措置を協議するため11月に平壌で国防相会談を開く。
朝鮮戦争以来、韓国軍が国防の最前線で守ってきたNLLをめぐり北朝鮮に譲歩することに世論の
反対が強い。首脳会談でNLLについて協議すること自体、地元漁民約1万人が政府に反対署名を
提出しており、韓国では議論を呼ぶ可能性が高い。
盧武鉉大統領は今回の首脳会談の最優先議題に「平和体制の構築」を挙げていたが、両首脳は
3者(朝鮮戦争休戦協定の事実上の当事国である米国、中国、北朝鮮)か、4者(3者と韓国)の
首脳会議推進への協力を宣言に明記した。盧大統領は先月シドニーで開かれた米韓首脳会談でも
ブッシュ大統領に「終戦宣言」の早期実現を求めている。
これに対しブッシュ大統領は北朝鮮の核廃棄が前提と述べていた。
南北共同宣言 韓国次期政権の対北政策を強く拘束
2007.10.4 21:22
【ソウル=久保田るり子】韓国の盧武鉉大統領は今回の南北首脳会談を前に、
「次期政府に負担を与える合意はしない」と強調してきた。だが、大統領選が2カ月半後に迫ると
いうタイミングで行われた4日の共同宣言はまさに、次期政権の対北政策を巨額の経済支援で
縛るものとなった。
「支援の百貨店の観がある。統一案も北朝鮮の主張が多く反映した内容。11月に首相会談や
国防相会談を設定しているが、韓国は大統領選挙戦の真っ最中で、(対北融和政策の)与党系候補
への政治的配慮とも考えられる」と南成旭・高麗大教授は宣言を批判する。
前文にある「われわれ民族だけでの精神」「自主統一」という言葉は、
北朝鮮が外国勢力を排除する際に使う用語だ。2000年の金大中前大統領と金正日総書記の
「南北共同宣言(6・15共同宣言)」でも使われたこの言葉の再登場は、宣言の性格を象徴している。
今回の宣言の中で、両首脳は6・15共同宣言を統一問題の土台に据え、
「6月15日を記念する方法を講じていくことにした」とまで評価した。
6・15共同宣言のポイントは「南側の連合制案と北側の緩やかな連邦制案がお互い共通性が
あったと認め、今後、この方向から統一を志向していく」とした点にある。
連合制とは、金大中前大統領が提唱した3段階統一論(国家連合−連邦−統一)で、連邦制とは
故金日成主席の「高麗民主連邦共和国構想」(1民族、1国家、2体制、2地方政府)である。
今回、朝鮮戦争の当事国である南北が休戦状態終結への協力で合意したことは、
事実上の「南北終戦宣言」といえる。
>225
「休戦協定」の当事国ではない韓国が、休戦協定の当事国(米国=国連軍、中国、北朝鮮)に
よる首脳会議開催を呼びかけるというのは、韓国の過去の政権では考えられなかったことである。
休戦協定を平和協定に移行することと、米朝関係正常化を求める北朝鮮の主張に、
盧武鉉政権が同調した結果だといえる。
南北首脳会談ではしかし、平和協定の大前提と米国が位置付けている核問題については、
盧武鉉大統領は6カ国協議の合意の履行のほかに、何の成果も得られなかった。
「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」は今後、韓国内に議論を巻き起こすと予想される。
盧政権は、国内で異論が多い北方限界線(NLL)問題や、莫大な対北社会資本投資を事前に
公表しておらず、国民の反発は必至。大統領選の行方にも影響してこよう。
ただ、韓国政治史上、南北の宣言や合意は双方の都合で形骸化したケースが少なくなく、
1972年の南北共同声明、91年の南北基本合意書、非核化共同宣言、
そして2000年の南北共同宣言のうち、南北共同宣言以外は死文化している。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710042122011-n1.htm
金養建が新側近に浮上 金総書記に同席
2007.10.4 22:09
【ソウル=黒田勝弘】韓国と北朝鮮の南北首脳会談は4日、終了したが、金正日総書記の側近と
して北朝鮮側で首脳会談にただ1人同席した金養建・労働党統一戦線部長の存在が注目されている。
金養建部長は日本でもよく知られた前任の金容淳書記が2003年、病死した後、
空席だった統一戦線部長に今年3月に就任。今回、金総書記の補佐役として盧武鉉大統領との
首脳会談の席に登場した。会談の重要性からして金総書記の信頼は厚く新しい“懐刀”とみられている。
統一戦線部は主に韓国との関係を統括する党の重要機関。韓国に対する政治工作や各種会談への
対応などを担当し、韓国ではこの12月、大統領選があるため、対韓関係はきわめて重要になっている。
金養建部長は69歳。金日成大学卒でチェコ留学の経験があるエリート出身。労働党国際部など
対外関係の経験が長く、外交通といわれる。国際部長のほか外交協会副会長、朝日友好親善協会会長
などを歴任している。国会議員にあたる最高人民会議代議員も3期務め、2003年には権力中枢で
ある国防委員会参事に任命された。
これまで金総書記の訪中に同行し、プーチン・ロシア大統領との首脳会談にも同席している。
今回の南北首脳会談開催にあたっては、韓国側の金万福・国家情報院長と事前会談を重ね準備を
進めてきた。
端正な容貌(ようぼう)で見栄えもいい。物静かな学者タイプの印象だ。韓国マスコミは
「中国、日本関係の経験が豊富で朝鮮半島情勢の読みにすぐれている」との北朝鮮専門家筋の評を
伝えている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710042209012-n1.htm
南北首脳宣言の全文
2007.10.4 22:10
北朝鮮の金正日総書記と韓国の盧武鉉大統領が4日署名した「北南(南北)関係発展と平和繁栄
のための宣言」(首脳宣言)の全文は次の通り。
朝鮮民主主義人民共和国の金正日国防委員長と大韓民国の盧武鉉大統領の合意によって、
盧武鉉大統領が2007年10月2日から4日まで平壌を訪問した。
訪問期間中、歴史的な対面と会談が行われた。
対面と会談では6・15共同宣言の精神を再確認し、北南関係発展と朝鮮半島の平和、
民族共同の繁栄と統一を実現するのに伴う諸般の問題を虚心坦懐(たんかい)に協議した。
双方は、わが民族同士が意志と力を合わせれば民族繁栄の時代、自主統一の新時代を切り開く
ことができるという確信を表明しつつ、6・15共同宣言に基づいて北南関係を拡大、
発展させていくため次のように宣言する。
1 北と南は、6・15共同宣言を守り抜き、積極的に具現していく。
北と南は、わが民族同士の精神によって統一問題を自主的に解決し、民族の尊厳と利益を重視し、
すべてのことをこれに志向させていくことにした。
北と南は、6・15共同宣言を変わることなく履行していこうとする意志を反映し、
6月15日を記念する方案を講じることにした。
>228
2 北と南は、思想と制度の相違を超越し、北南関係を相互尊重と信頼の関係に確固と転換させ
ていくことにした。
北と南は、内部問題に干渉せず、北南関係の問題を和解と協力、統一に合致するように解決して
いくことにした。
北と南は、北南関係を統一志向的に発展させていくために、それぞれ法律的・制度的装置を整備
していくことにした。
北と南は、北南関係の拡大と発展のための問題を民族の念願に即して解決するために、
両側の議会など、各分野の対話と接触を積極的に進めていくことにした。
3 北と南は、軍事的敵対関係を終息させ、朝鮮半島で緊張緩和と平和を保障するために、
緊密に協力することにした。
北と南は、互いに敵対視せず、軍事的緊張を緩和し、紛争問題などを対話と協議を通じて解決する
ことにした。
北と南は、朝鮮半島でのいかなる戦争にも反対し、不可侵義務を確固と順守することにした。
北と南は、西海(黄海)での偶発的な衝突の防止のために共同漁業水域を設定し、同水域を平和の
水域にするための方案と各種の協力事業に対する軍事的な保障措置問題など、軍事的信頼構築措置を
協議するために、北側の人民武力(国防)相と南側の国防相との会談を今年の11月中に平壌で開催
することにした。
>229
4 北と南は、現停戦体制を終息させ、恒久的な平和体制を構築すべきだということについて認識
を共にし、直接かかわりのある3者、または4者の首脳が朝鮮半島地域で会って終戦を宣言する問題
を進めるために協力することにした。
北と南は、朝鮮半島の核問題の解決に向けて6カ国協議の「9・19共同声明」と「2・13合意」
が順調に履行されるよう共同で努力することにした。
5 北と南は、民族経済の均衡の取れた発展と共同の繁栄のために、経済協力事業を共利・共栄と
有無相通じる原則で積極的に活性化し、持続的に拡大、発展させていくことにした。
北と南は、経済協力のための投資を奨励し、経済インフラ建設と資源開発を積極的に推し進め、
民族内部の協力事業という特殊性に合わせて各種の優遇条件と特恵を優先的に付与することにした。
北と南は、海州地域と周辺海域を包括する「西海平和協力特別地帯」を設置し、
共同漁業区域と平和水域の設定、経済特区建設と海州港の活用、民間船舶の海州直航路の通過、
臨津江河口の共同利用などを積極的に推し進めることにした。
北と南は、開城工業地区第一段階の建設を早期に完工して、第2段階の開発に着手し、
●(=さんずいに文)山−鳳東間の鉄道貨物輸送を開始し、通行、通信、通関の問題をはじめとする
諸般の制度的保障措置を早急に完備していくことにした。
北と南は、開城−新義州鉄道と開城−平壌高速道路を共同で利用するために改・補修問題を協議、
推進することにした。
北と南は、安辺と南浦に造船協力団地を建設し、農業、保健医療、環境保護など各分野での
協力事業を進めていくことにした。
北と南は、北南経済協力事業の円滑な推進のために、現在の「北南経済協力推進委員会」を
副首相級の「北南経済協力共同委員会」に格上げすることにした。
>230
6 北と南は民族の悠久な歴史と優秀な文化を輝かすために、歴史、言語、教育、科学技術、
文化芸術、スポーツなど社会文化分野の交流と協力を発展させていくことにした。
北と南は、白頭山観光を実施し、このために白頭山−ソウル直航路を開設することにした。
北と南は、2008年北京五輪に北南応援団が西海線(京義線)列車を初めて利用して参加する
ことにした。
7 北と南は、人道的協力事業を積極的に推進していくことにした。
北と南は、離散家族と親せきの再会を拡大し、映像手紙(ビデオレター)の交換事業を進める
ことにした。
このために、金剛山面会所が完工するにつれて、双方の代表を常駐させ、離散家族と親せきの
再会を常時行うことにした。
北と南は、自然災害をはじめ災難が発生する場合、同胞愛と人道主義、相互扶助の原則に従って
積極的に協力していくことにした。
あいまいさ、危うさ抱えて動き出した第2段階
2007.10.4 23:17
北朝鮮の核問題をめぐり、寧辺の核施設3カ所の無力化やすべての核計画の申告を年内に実施する
−とした6カ国協議の合意文書が3日、発表された。期限が明示されたことへの評価もあるが、
「無能力化」の対象はわずか3つに限定され、その方法も漠然としている。さらに、米国がとくに
懸念する北朝鮮の高濃縮ウラン問題や、保有しているとみられる核、抽出済みプルトニウムなどは
直接言及されていない。「第2段階」に移る北朝鮮の核問題の解決は、長い行程の入り口を過ぎた
ばかりだ 合意文書のうち、朝鮮半島の非核化に関する項目には、
(1)寧辺の5000キロワット実験炉と使用済み核燃料棒再処理施設(放射化学研究所)、
核燃料棒製造施設の12月31日までの無能力化完了
(2)米国が率いる専門家グループが無能力化の準備のために2週間以内に訪朝
(3)すべての核計画について12月31日までに完全かつ正確に申告
(4)北朝鮮は核物質、核技術、関連の知識を移転しない−が明記されている。
「無能力化」の対象が寧辺の3施設に限定されたのは、北朝鮮の主張を米国などが
「無能力化の先行対象」として容認したためだ。米国は、今後約2カ月半の間に3施設を無能力化
させるわけだが、どのように実施されるのか。
「核施設の無能力化」という言葉は、2月の6カ国協議で採択された合意文に初期段階に続く
「第2段階の措置」として盛り込まれている。文字通り、「核施設を稼働不能の状態にする措置」
だが、軍縮交渉などで使用された前例はなく、確固とした定義はない。今回の合意文書でも
「具体的方法は6カ国が受け入れ可能で、科学的で安全かつ検証可能で、国際基準に合致した原則」
と、漠然としている。
核専門家によると、寧辺の核関連施設の場合、原子炉の制御棒の駆動装置など主要部品を
取り外したり、施設そのものを破壊し、コンクリートで封印するなどの方法が考えられる。
黒鉛型原子炉の場合、ホウ素化合物などの化学物質を直接投入すれば、稼働不能にできるという。
>233
今回の6カ国協議の合意文書では、こうした手段を明示しなかった。無能力化の準備を進めながら、
具体的な手段を固めていくことになる。
ただ、ヒル米国務次官補は「無能力化とは後戻りできないのではなく、戻るのが簡単ではないと
いうこと」としており、当初の目的であったはずの核放棄に向けた完全に後戻りできぬ状態ではなく、
「一定の時間があれば再稼働できる措置」とも解釈できる。
ここで再稼働までに必要な期間が問題となってくるが、合意文書には記されず、これも今後の作業
のなかで詰めることになる。
無能力化するために取り外した主要部品や分解した設備の扱いも、再稼働までに必要な期間と密接
に関係する。今回の協議で米側はこれら部品を海外に搬出することを提案したが、北朝鮮は、国内で
保管することを主張。このため、国内にとどめるが、他の5カ国や国際原子力機関(IAEA)が
管理する方向で、いったんは合意したとされた。しかし、最終的に文書には明記されず、
北朝鮮が今後、翻意する可能性も否定できない。
年内の無能力化は、これほどの難題であるにもかかわらず、対象は寧辺のわずか3施設で、
いずれも老朽化が進んだ古い施設だけだ。
「これ以上、寧辺からプルトニウムは製造されない」(ヒル米国務次官補)と、
米国は寧辺の3施設の“先行無能力化”の意義を強調してはいるが、3施設の無能力化は、
北朝鮮の核をめぐる問題の一部に過ぎず、しかも初歩的な問題だ。
寧辺の核施設よりも難題な高濃縮ウラン問題や、完成済みの核、抽出済みのプルトニウムなど
残りの問題は積み残されたままだ。米側は、これらは「すべての核計画」として年内に完全に申告
されることになるとしているが、これらの問題をめぐっても、寧辺の施設同様、いずれは一つずつ、
無能力化や安全な処理が必要となる時期が訪れることは必至だ。(名村隆寛)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710042317015-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071004/kor0710042317015-n2.htm
【産経抄】10月5日
たしかに動きや表情は精彩を欠いていたようだ。年齢以上の「老い」も感じさせた。
だが「サプライズ」言動で相手を揺さぶる術(すべ)だけは健在だった。
むろん、韓国の盧武鉉大統領との南北首脳会談を演じた北朝鮮の金正日総書記のことである。
▼中でも大統領を驚かせたのは突然の日程延長提案だろう。それも会談の最中、テレビカメラの
前でだった。むろん首脳会談としては前代未聞で、鳩が豆鉄砲…のような大統領の表情が
映し出された。「警護の関係もあるので、相談して」と応じるのがやっとだった。
▼しかもその後「大統領が(今)決めていいんじゃないですか」と、追い打ちをかけていた。
「そんなことも決められないのか」と言いたげで「格の違い」を示そうという狙いがありありだった。
しかしこの手の「外交術」は独裁者や一党独裁の国にとってお茶の子さいさいだ。
▼金総書記の先代の金日成主席は平成2年、訪朝した金丸信氏ら自民、社会両党の代表団を
妙香山に招いた。そこで日本側にとって「想定外」だった金丸氏とのサシの会談に持ち込む。
結局、北朝鮮側の主張を一方的に通した党同士の共同宣言となった。
▼昭和47年、北京での日中国交回復交渉で、中国側は田中角栄首相が泊まる部屋に首相の好物を
そろえ驚かせた。交渉は終始中国ペースだった。その前の日ソ国交回復交渉では、
ソ連のフルシチョフ第1書記がペーパーナイフを振り回しながら河野一郎農相を相手に演説をぶった。
▼いずれも長年の権力闘争や、権力を維持していくことから生まれた「知恵」だろう。
民主主義で選ばれる大統領や首相にはとても真似(まね)はできまい。
真似はできないが、そんな国であることはしっかり頭に刻み込んでおかねばならない。
2007.10.5 03:53
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071005/kor0710050353001-n1.htm
【主張】南北首脳宣言 軍事独裁変わらなければ
2007.10.5 04:02
韓国と北朝鮮の南北首脳会談が「平和繁栄宣言」を発表して終わった。7年ぶりの首脳会談の狙い
について韓国では「朝鮮半島の平和体制定着」や「共同繁栄に向けた経済協力拡大」がいわれた。
8項目の宣言にはそれなりの“成果”が盛り込まれている。驚くようなものはないが、今後を見守りたい。
宣言を見ると南北が比較的合意しやすい経済協力が中心になっている。西海岸に新たな経済特区
として「西海平和協力特別地帯」の建設とか、輸送網の改善、副首相級の「経済協力共同委員会」
の設置などがそうだ。金剛山観光に続き懸案だった中朝国境地帯の白頭山観光事業も、
ソウルから現地直行の空路が開設されることになった。
注目されていた「平和体制構築」では、南北で軍事衝突の危険性が最も高い西海岸沖に
「平和水域」を設けることや、恒久的平和体制に向けた朝鮮戦争(1950〜53年)の
「終戦宣言」への努力を約束している。
しかし朝鮮半島の平和体制は、言葉や紙の「宣言」でいくら強調しても実現はしない。
南北は今から15年前にも「南北基本合意書」で相互不可侵や非核化、非武装地帯の平和利用などを
約束し合っているが、何の効果もなかった。経済疲弊をよそに、核兵器や弾道ミサイル開発、
保有など軍事独裁体制を続ける北朝鮮の体制が変わらない限り、それは絵に描いたモチなのだ。
宣言にいう「軍事的信頼」は、核放棄やミサイル開発中止、軍備情報公開など、北朝鮮が具体的な
対外融和、開放姿勢に転じてこそ生まれる。しかし今回の首脳会談を通じ北朝鮮の不透明性には依然、
変化が感じられない。
盧武鉉大統領への出迎えや突然の滞在延長要請など、金正日総書記の行動は相変わらず予測不可能だ。
宣言には前回は明記されていた金総書記の「ソウル答礼訪問」が、今回は触れられていない。
いずれも北朝鮮の独裁体制と閉鎖性を象徴するものだ。
【主張】6カ国協議 問題点の多い合意内容だ
2007.10.5 04:03
北朝鮮の核問題をめぐる「第2段階の措置」を定めた6カ国協議合意文書が正式発表された。
寧辺の3施設の無能力化と核計画の完全な申告を12月31日までに完了させる内容で、
テロ支援国家の指定解除時期は明示されていない。
先月末に終わった今回の協議では、第2段階措置を履行するための詳細な行程表(ロードマップ)
の確定をめざしていた。しかし、合意の内容はとても詳細とは呼べず、多くのあいまいな要素が
残されたのは問題だ。
第1に、年内完了が明記された無能力化の対象は
(1)実験用黒鉛炉
(2)使用済み核燃料棒再処理施設
(3)核燃料棒製造工場
−の3カ所に限られている。既存の核実験用施設や、北朝鮮があいまいにしてきたウラン濃縮に関連
した施設などには言及していない。
また無能力化の定義や方法も「科学的、安全、検証可能」などの原則に沿って
「6カ国首席代表が定める」とされ、事実上先送りされてしまった。
第2に、年内に「すべての核計画の完全かつ正確な申告を行う」と明記されたものの、
すでに兵器化されたプルトニウム(約50キロ)や濃縮ウランを含む核物質、
起爆装置などが網羅されるかどうかは確実とはいえない。
米政府は3施設の無能力化によって「プルトニウムの増産をストップできる」と歓迎している。
だが、そもそも増産阻止は核廃棄への第一歩にすぎない。既存の核物質の総量や兵器化の有無に
ついても詳細に詰めた上で廃棄の道筋をつけなければ、朝鮮半島の非核化がおぼつかないのは明らかだ。
>238
北朝鮮が米国に求めるテロ支援国家指定解除について「北朝鮮の行動に合わせて約束を履行する」
との表現にとどまり、時期を明示させなかったのは日本の外交努力の結果だろう。
それでも、無能力化と核計画申告の見返りとして北朝鮮が指定解除を迫ってくるとの見方は強い。
日本にとってはきわめて要注意の段階に入った。
拉致問題について、日本政府は「現在も進行中の国家テロ」との認識に立って解決に努め、
米国にも理解と協力を求めてきた。米政府は目先のことにとらわれて、前のめりに陥ってはならない。
核と拉致で着実に前進させるために、日米外交の緊密な連携と協力がますます問われている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071005/kor0710050403003-n1.htm
おみやげはマツタケ4トン 金総書記が盧大統領に
2007.10.5 08:45
韓国青瓦台(大統領官邸)は4日、北朝鮮からこの日帰還した盧武鉉大統領が金正日総書記から
マツタケ4トンをプレゼントされたと明らかにした。北朝鮮は2000年6月の前回南北首脳会談後
の同年9月にも、マツタケ3トンを韓国側に贈っている。
青瓦台によると、盧大統領一行が平壌からの帰路、朝鮮人民軍の朴在京大将が非武装地帯(DMZ)
の手前で待っており、マツタケの箱を開けて見せながら、金総書記からの贈り物で名産地の七宝山で
とれたものだと説明したという。
北朝鮮は会談前、冷凍車を持ってくるよう韓国に求め、韓国は代表団の車列に冷凍車を加えた。
マツタケはこの車に積まれてソウルへ運ばれた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071005/kor0710050845004-n1.htm
おみやげはマツタケ4トン 金総書記が盧大統領に
2007.10.5 08:45
北朝鮮の金正日総書記は南北首脳会談で平壌を訪れていた韓国の盧武鉉大統領一行に対し、
お土産としてマツタケ4トンをプレゼントした。金総書記は2000年6月の第1回南北首脳会談
の時も3月後の「秋夕」(仲秋節)に合わせ、当時の金大中大統領にマツタケ3トンを贈っている。
北朝鮮は韓国とともにマツタケの産地で、外貨稼ぎとして日本への重要な輸出品になっていた。
しかし核問題での対北制裁措置として日本政府が北朝鮮からの輸入を全面禁止にしたため、
マツタケも日本に輸出できなくなった。北朝鮮では今年、日本の禁輸でマツタケがかなり余っている
といわれ、それが今回、韓国に回ってきたということになる。
韓国側の試算によると4トンの時価は約8億ウォン(1億円)という。
マツタケは日本で高価なため韓国でも近年、貴重品として人気がある。
南北の”マツタケ外交”の行方が関心を集めている。(ソウル=黒田勝弘)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071005/kor0710050845004-n1.htm
南北会談を日本に説明へ韓国、「日朝」言及で
2007.10.5 11:08
韓国政府は5日、平壌で開かれた北朝鮮との南北首脳会談に関し、
同日から沈允肇外交通商次官補を日本に派遣し会談内容を説明すると発表した。
盧武鉉大統領は4日に韓国に帰還した後の演説で、金正日総書記に日朝関係の改善が必要と
訴えたが金総書記は聞き置いただけだったと説明していた。しかし、日本人拉致問題を解決し
日朝国交正常化を進める重要性を強調したとみられ、沈次官補はこうした内容を日本に伝えると
みられる。
大統領は「(朝鮮半島の)平和定着と南北間経済協力拡大、北東アジアの協力秩序構築のため
には米朝、日朝間の関係改善が必要だ」と金総書記に話し、数回にわたって強調したとしている。
大統領は「この点で合意ができたとは言えず、合意することでもない」と説明している。
韓国政府は5日から尹炳世青瓦台(大統領官邸)統一外交安保首席秘書官を米国と国連への
説明に派遣するほか、来週にも中国、ロシア、欧州連合(EU)へ尹秘書官らを送る予定。
ソウル駐在の各国大使にも5日説明する。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071005/kor0710051108006-n1.htm
社説1 南北の「平和繁栄」は核廃棄が前提だ
7年ぶりの南北首脳会談は韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日総書記が「南北関係の発展と
平和繁栄のための宣言」に署名して幕を閉じた。休戦状態にある朝鮮戦争の終結と恒久的な
平和体制に向け、米国や中国も含めた四者首脳会合開催などを提起したが、朝鮮半島の
平和体制構築はあくまでも北朝鮮の全面的な核廃棄が前提であることを忘れてはならない。
盧武鉉政権はかねて、核問題よりもむしろ南北融和を優先するような対北朝鮮政策をとってきた。
8項目にわたる今回の宣言でも韓国の融和的な姿勢が目立つのは残念だ。
北朝鮮の核問題について宣言は、6カ国協議の2005年9月の共同声明や今年2月の合意が
「順調に履行されるようともに努力する」との表現で触れただけだ。
盧大統領は首脳会談でどれだけ真剣に核問題を取り上げたのだろうか。
首脳会談さなかの3日、北朝鮮の核施設の無能力化やすべての核計画の申告の年内履行などを
柱とする6カ国協議の合意文書が発表された。これを奇貨として盧大統領が核問題で金総書記に
強く迫らなかったとすれば、今回の会談は北朝鮮ペースで進んだと思われても仕方がない。
例えば、盧大統領は首脳会談で韓国人拉致問題を議題にし、日本人拉致問題にも言及する方針
だったが、宣言に拉致問題は一言もない。拉致被害は日本よりも韓国の方がずっと多いのにも
かかわらずだ。
その一方で経済協力事業に関して宣言は「積極的に活性化し、持続的に拡大、発展させていく」
と明記するなど、北朝鮮にとって極めて有利な内容になっている。
もとより南北関係が進展し、朝鮮半島に平和体制をつくることは歓迎すべきことだ。
7年前の歴史的な南北共同宣言を踏まえた今回の宣言で「軍事的敵対関係を終えて緊密に協力する」
とうたい、11月に南北国防相会談を開くことでも合意したことは一定の成果だろう。
社説:南北首脳会談 宣言を北の核廃棄に生かせ
韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日総書記は、7年ぶり、2度目の南北朝鮮首脳会談を終え
「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」に調印した。
宣言のかなめは、朝鮮戦争の終結を宣言するための当事国会議開催である。
朝鮮戦争は1953年に休戦協定が調印されたが、法的には終わっていない。朝鮮半島の安定の
ために終戦宣言が不可避だ。今回の宣言はそのための一歩だろう。だが大きな一歩と言えるだろうか。
盧大統領は間もなく退陣する。12月には大統領選挙がある。大統領の対北政策を批判する
野党候補が優勢である。次期大統領にだれがなるにせよ、朝鮮戦争に幕を引く会議に出るのが
盧大統領ではない以上、宣言の重みは減じる。
前回の南北会談では、金大中大統領(当時)と金総書記が南北共同宣言を結んだ。
金大統領はノーベル平和賞を受賞した。だが、その後、宣言のなにが実現しただろうか。
南北離散家族の訪問はあったが、人道的問題、すなわち韓国人拉致問題は解決していない。
南北の経済協力も軌道に乗ったとはいえない。金総書記のソウル訪問も実現せず、今回も韓国の
大統領が北を訪問した。平壌で首脳会談を行ったこと自体が、韓国の貫禄負けである。
朝鮮戦争の休戦協定は、米国を中心とする国連軍と中国、北朝鮮の間で結ばれた。
韓国は休戦に反対し協定に調印していない。
この結果、朝鮮戦争を終了させるには、まず休戦協定に調印した米中朝3カ国が終戦宣言を行い、
次に韓国を加えた4カ国の間で平和協定を結ぶという2段階の手続きが必要だ。言い換えれば、
4カ国の会議を開催するカギは米国と北朝鮮の手にある。
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は、今年2月の合意文書で「朝鮮半島における恒久的な
平和体制」について協議することを明記している。今回、南北がそれを再確認した。
>246
ただし、6カ国協議合意は、北の核廃棄実行が前提になっていることを忘れてはならない。
ブッシュ米大統領も「北朝鮮が核兵器計画を放棄すれば、平和協定を締結できる」と明確に条件を
付けているのである。
盧大統領が残り短い任期のなかで朝鮮戦争終結のために力を尽くすというなら、
このほど6カ国協議の共同文書で決めたとおりに、
北朝鮮が核無能力化実行とすべての核計画の完全な申告を実行するよう促すことである。
宣言には、南北縦断鉄道・京義線貨物便の開通という合意もあるが、北は消極的だろう。
金総書記は首脳会談で、開城の経済特区開発について韓国の姿勢に不満を表明したという。
経済問題でも、歯車がかみ合ったとは限らない。
金総書記は盧大統領の答礼宴にも、オルブライト元米国務長官が訪朝した時には同伴した
マスゲームにも姿を見せなかった。健康問題とも言われるが、首脳会談に北の熱気は感じられ
なかった。
毎日新聞 2007年10月5日 0時37分
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20071005k0000m070184000c.html
南北首脳会談 核廃棄なしに平和も繁栄もない(10月5日付・読売社説)
北朝鮮の金正日総書記に、どこまで核廃棄の早期実現を促せたのだろうか。
7年ぶりの南北首脳会談で、「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」が発表された。
韓国の盧武鉉大統領は訪朝前、首脳会談では、
「6か国協議の成功を促し、朝鮮半島と北東アジアの平和に寄与する」としていた。
その点で、北朝鮮の核問題にどう言及するかが注目されたが、宣言では、
6か国協議の合意の履行に「共同努力する」としたにとどまった。
おりしも、6か国合意に従って、北朝鮮が、核施設の「無能力化」や核計画の
「完全な申告」の「年内履行」へ、これからどう具体的行動をとっていくのかという時である。
盧大統領には、金総書記に直接働きかけ、核廃棄へ向けての言質を引き出す好機だった。
首脳会談では、朝鮮半島の平和、民族共同の繁栄と統一を実現する問題を話し合ったという。
だが、平和も統一も、北朝鮮の核廃棄なしには実現しない。
核を保有する北朝鮮を、日本を含む周辺国は容認できないからである。
宣言では、軍事的緊張を緩和するために南北が緊密に協力するとしている。
黄海での海軍艦船などの偶発的衝突防止や共同漁業区設定などを協議するため、
11月には、平壌で南北国防相会談を開催するとした。
7年前、当時の金大中大統領と金総書記との初の首脳会談では、共同宣言に、
緊張緩和への言及がなかった。それを考えると、前向きの動きには違いない。
韓国と北朝鮮は、これまでも緊張緩和や軍事的信頼醸成などを網羅した合意文書を
取り交わしてきた。核兵器の開発や実験、保有を禁じ、再処理施設やウラン濃縮施設を持たない
とした非核化宣言を出しもした。
>248
だが、北朝鮮は宣言を履行するどころか、核実験強行などそれを反故にする行動を重ねてきた。
合意や宣言だけで、緊張緩和ができるはずがない。
任期切れまであと5か月足らずの盧政権に、緊張緩和策を進める力も時間も残っていない。
重要な課題は、次期政権へ残されることになる。
盧政権は発足以来、北朝鮮への融和路線をとってきた。
宣言でも、韓国の対「北」経済支援策について詳述していることに何の不思議もない。
だが、6か国協議の枠組みの外で、韓国が独自に大規模支援を実施するのなら、
核問題の解決はかえって遠のく。
次期政権も見据えるべき重大なポイントである。
(2007年10月5日1時35分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20071004ig90.htm
南北首脳宣言―言葉は盛りだくさんだが
韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日総書記が、共同宣言に署名した。
「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」という名が示すように、
いろいろなアイデアや希望を盛り込んだ。どう実現させるのか、心配になるほどである。
地域の平和と安定に役立つのは間違いない。これまでの南北合意はたなざらしにされることが
少なくなかった。それだけに、今度の宣言がどう展開するか、注目していきたい。
首脳会談では、北朝鮮の核問題がどう言及されるかが注目点だった。
宣言は「6者協議の共同声明と合意が順調に履行されるよう共同で努力する」とし、
とくに新しい進展はなかった。
盧大統領は、核放棄すれば北朝鮮の利益になる、と金総書記に説いたはずだ。
そのことが宣言ではっきり書き込まれなかったことには不満が残る。
しかし、6者協議は今年2月の合意で、核放棄に向けて当面の措置を示した。
それに沿って北朝鮮は動くことを約束したともいえる。
北朝鮮は首脳宣言でこの約束を確認したことを踏まえ、確実に実行していかなければならない。
半世紀前の朝鮮戦争はまだ正式には終わっていない。
この休戦状態をどう恒久的な平和に切り替えていくか。今回、盧大統領はこの問題に熱心だった。
宣言は、南北や米国、中国を想定した戦争当事者の首脳会談を求めた。意欲は分かる。
だが、いきなり首脳会談まで持っていけるのか。
90年代に実務者の「4者会談」が開かれたものの、全く成果を上げられなかった。
朝鮮半島の平和には、周辺国の理解と協力が必要だ。
ここは回り道のようでも、核問題の解決に力を注ぐよう双方は心してもらいたい。
>250
経済協力で、金総書記は韓国の取り組みに不満そうだった。
中小企業による小規模な投資にとどまっているためだ。
それを受けてか、宣言は多くの経済協力をうたい上げた。
しかし韓国の大企業はまだまだ本格投資には及び腰だ。あまりにリスクが高すぎるからだろう。
盧大統領は「改革・開放に対する不信感と拒否感を会談で感じた」と語った。
金総書記の狙いは、自分の体制を守りつつ南から資本を引き込むことだ。
そのためには改革をと促す大統領とすれ違いに終わったのかもしれない。
会談では金総書記が唐突に滞在延長を勧めて後で撤回するなど、盧大統領が振り回される場面も
あったようだ。
だが、7年前の共同宣言は短く抽象的な表現が多かったのに比べ、今度はより具体的になるなど
成果もあった。初めて軍事面の信頼を築いていく大切さにも触れた。
初回の熱狂から脱し、実務的な会談になってきたともいえる。
両首脳は首相、国防相同士の会談開催に合意した。それらの機会を生かしながら、
首脳宣言を実行していく仕組みをつくっていってもらいたい。
(-@∀@)新聞社説 2007年10月05日(金曜日)付
http://www.asahi.com/paper/editorial20071005.html
【社説】南北共同宣言 『平和繁栄』と言うなら
南北朝鮮の冷戦状態を終結させたい−。その意気込みはよく分かる。しかし、北朝鮮の特異な体制
をはじめ、一方通行の経済支援や人の交流など、実現のために乗り越えなければならない壁は高い。
「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」。盧武鉉大統領が平壌を訪れ、金正日総書記と行った
首脳会談での合意が発表された。南北首脳による宣言は、二〇〇〇年六月の金大中大統領の訪朝時
以来のことだ。
今回の宣言には、緊張緩和と経済協力の拡大を同時に進めるための起爆剤にしたいという意図が
読み取れる。
注目されるのは朝鮮戦争終結のための関係国首脳会議の呼び掛けだ。
朝鮮戦争が休戦して半世紀余。同じ民族同士が軍事的に対峙したままは異常だ。
六カ国協議における北朝鮮の核問題の前進など環境の変化も背景にあろうが、
朝鮮半島の安定は周辺国から見ても望ましい。
問題は実現性だ。
南北朝鮮による緊張緩和はこれまでも何回か試みられた。一九九二年の「南北基本合意書」は、
和解と平和共存のための懸案を包括的に網羅した画期的なものだった。
今回の宣言は、南北間の基本的関係に変化がなかったことを裏付けている。
北朝鮮は核開発を進め、一年前には核実験まで行って、むしろ北東アジアの安定を損ねた。
それだけに今回の黄海への「平和協力特別地帯」設定は気掛かりだ。野党などは沿岸が脅威に
さらされると指摘している。安全保障にかかわる変更は周辺国への影響も大きい。慎重さが必要だ。
また、金大統領の時の「六・一五共同宣言の順守」も今回の宣言に入っている。
これに基づき、金剛山観光や開城工業団地、道路・鉄道連結などの事業が始まった。
>252
しかし、経済支援や人の交流は韓国からの一方通行のまま。
北朝鮮が独裁体制の動揺を恐れ、相互交流を避けてきたことが大きい。
平和繁栄宣言のもう一つの目玉は経済協力拡大だ。北のインフラ施設拡充、資源開発、
造船協力団地など遠大な事業が羅列された。ただ経済原理を無視した独裁体制のままで「繁栄」
を実現できるのか。「改革・開放」なしにできるのか。極めて疑問だ。
今回の首脳会談は、残り任期わずか半年の盧大統領が強く求めて実現した。融和政策の実績を
残し、次の政権に引き継ぐ思惑もちらつく。それだけに、足元を見られ、大型支援だけを求めら
れる危うさもある。
本当に「平和構築」に進むのか、北朝鮮の出方も注視したい。
東京新聞 2007年10月5日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007100502054001.html
南北首脳会談 非核化こそ平和への道(10月5日)
韓国の盧武鉉大統領が北朝鮮を訪問し、金正日総書記と会談した。
南北首脳会談は、二○○○年六月に当時の金大中大統領が同じ平壌を訪れて以来、
七年ぶり二度目となる。
韓国内では任期が残りわずかとなった盧大統領の訪朝に「いま、なぜ」と冷ややかな声が
少なくなかった。年末の大統領選で与党候補を有利に導くためではとの批判もあった。
ただ、合意した「南北関係の発展と平和繁栄のための宣言」を見る限り、
朝鮮半島の平和構築に向けて一定の成果をあげたといえるのではないか。
今回の宣言には「軍事的敵対関係」を終息させるための協議や、朝鮮戦争終結宣言に向けた
当事国会議の開催、国防相会談の開催、黄海平和協力特別地帯の設定などが盛り込まれた。
前回の首脳会談で、両国は半世紀にわたる対立と憎悪の歴史に終止符を打った。この時の
共同宣言には和解と協力、統一が盛り込まれたが、「軍縮と平和」の問題が抜け落ちていた。
今回合意した事項が確実に履行されれば、朝鮮半島の緊張緩和は一段と進むことになる。
時間はかかろうが、双方にはたゆまぬ努力を求めたい。
同じ民族同士が血を流した朝鮮戦争は一九五三年七月に休戦となったが、
国際法上はいまも戦争状態にある。
当事国会議を開くには、休戦協定に調印した米国と中国が合意しなければならない。
両国とも前向きな姿勢を見せているとはいえ、米国は核問題の解決を前提としており、
簡単に進む話ではない。
>254
その核問題が今会談のもう一つの焦点だった。
宣言文は、北朝鮮が核放棄を確約した○五年九月の六カ国協議での共同声明に言及はしているが、
「履行に努力する」との表現にとどまった。
いわば努力目標であり、これでは国際社会の期待に応えたとはいえない。
両国は九二年に核実験や核兵器の製造、配備、核再処理施設とウラン濃縮施設の保有を禁じた
南北非核化共同宣言を採択している。
同宣言への言及を期待する声も関係各国にあっただけに、残念だ。
核問題の解決はもう待ったなしだ。三日には首脳会談にあわせたように核施設の年内無能力化
などを盛った共同文書が六カ国協議で採択された。
金総書記は今度こそ、国際社会をあざむくことなく核放棄に向け、真摯に取り組んでほしい。
盧大統領は、二カ所の造船協力団地建設や南北経済協力推進委員会の設置など経済協力を
これまでに以上に拡大していくことを約束した。
国際社会には核問題の進展がないまま、二国間協力だけが突出していくのではという懸念がある。
韓国側には十分な配慮を望みたい。
北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/53292.html
半島平和へ着実な歩みを 南北首脳宣言
朝鮮半島の平和と安定が、着実に前進する契機になるかもしれない。
韓国の盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日総書記は平壌で首脳会談を行い、共同宣言を発表した。
宣言には、朝鮮戦争を終結するための関係国会議の呼び掛けが盛り込まれた。
半島での平和体制構築は、盧大統領が意欲を示していた。金総書記が賛同した格好である。
朝鮮戦争は1953年に米軍を中心とする国連軍と北朝鮮、中国が休戦協定を結び、
停戦となった。だが、あくまで停戦であり、終戦の合意ではなかった。
その状態が今日まで続いている。南北を分断する軍事境界線沿いには、双方が軍を展開し、
これまでに一触即発の事態も少なからずあった。
戦争状態が終わり、平和協定が締結できれば、軍事的緊張という南北の壁が1つ取り除かれる
ことになるし、何より国民の戦火への不安が解消される。
任期を5カ月残すだけの金大統領にとって、会議が具体化すれば大きな実績となる。
年末の大統領選で旗色の悪い与党陣営へのてこ入れにもなろう。
金総書記の側は、対北融和路線の継続という意味での韓国与党への後押しということに加え、
あらたな国際会議の枠組みができることへの期待ものぞく。
会議には当然、米国が参加する。休戦協定が平和協定に変われば、米朝の敵対関係も変化する。
最大の外交課題である米朝正常化を加速させるという思惑があるはずだ。
ただ、会議について米国や中国と事前にどの程度、詰めているのかは定かではない。
会議が設置できても、一足飛びに平和協定につながるとは思えない。
両首脳は、ともかくも南北主導で会議実現にこぎつける考えのようである。
具体化の可否は、南北の熱意が米国、中国を動かせるかどうかにかかる。
>256
両首脳は、ともかくも南北主導で会議実現にこぎつける考えのようである。
具体化の可否は、南北の熱意が米国、中国を動かせるかどうかにかかる。
宣言には、緊張の続く黄海に海上平和協力地帯を設けること、経済協力拡大、
北朝鮮観光のためのソウルからの直航路線開設、それらを具体化するための首相・国防相会談の
開催、6カ国協議での合意事項の履行努力なども明記された。
さらに、宣言末尾には、南北関係の発展のため、首脳が懸案処理のため随時話し合うことも
加えられた。
あまり大きな成果は望めないという予測もあった首脳会談だが、朝鮮半島の平和と安定に向けた
具体的取り組みで一致できたことは、歓迎したい。
残念ながら、日本人拉致問題は前進はなかった。金総書記の口から核放棄への言及がなかった点
も不満である。
分断国家が安定的関係を築くには、対話と交流による信頼醸成しかない。
南北は今後、平和協定を含め宣言の中身を着実に具体化していくことだ。
主張が通らないと、約束を反故にするような北朝鮮の態度は当然改められねばならない。
=2007/10/05付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syasetu/20071005/20071005_001.shtml
京都・宇治のウトロ地区 5億円で住民に半分売却へ
ウトロ地区は戦時中の国策会社から土地を引き継いだ日産車体が個人に売却し、
その後、西日本殖産が取得した。
同社は89年、「不法占拠だ」として住民たちに土地の明け渡しを求めて京都地裁に提訴。
住民側は歴史的経緯への配慮や、20年以上暮らしたことでの民法上の「時効取得」を訴えたが、
00年に最高裁で敗訴が確定した。
ウトロ町内会は昨年5月、土地を一括して買い取る方針を決定。
同社と交渉を重ねてきたが、住民だけでは合意するだけの資金が用意できなかった。
韓国で約6000万円の募金を集めていた同会議が交渉期限の9月から、交渉に加わった。
同会議は韓国政府にも支援を要請。同政府も前向きの姿勢を示したとして、西日本殖産は合意に応じた。
同会議のペ・ジウォンさんは「当面の立ち退きを回避し、解決への道筋を一歩前へ進めることができた。
韓国政府の支援実現へ気を抜かずに頑張りたい」と話した。
西日本殖産は「今は詳細を話せない」としている。
ttp://www.asahi.com/national/update/1006/OSK200710060107.html
「私もネット専門家」 金総書記が”仰天告白“
2007.10.5 22:44
「私もインターネット専門家だ」。韓国の聯合ニュースは5日、北朝鮮の金正日総書記が
3日の韓国の盧武鉉大統領との会談でこう発言していたと報じた。
同ニュースによると、大統領は会談で、北朝鮮の開城工業団地に進出している韓国企業のため
インターネットを使えるようにすべきだと指摘。これに対し、総書記は自分も専門家だとした上で
「工業団地だけならいいが、北(北朝鮮)の別の地域までつながると問題が多い」と述べたという。
大統領が平壌からの帰途に同団地を訪問した際、進出企業関係者らとの会合でこのエピソードを
紹介した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071005/kor0710052244011-n1.htm
「年内無能力化でテロ指定解除」と北朝鮮報道
2007.10.6 01:00
北朝鮮の朝鮮中央通信は5日、中国が3日に発表した6カ国協議の合意文書について初めて報道、
「年末までに核施設を無能力化する代わりに、米国はわが国へのテロ支援国家指定解除と
対敵国通商法の適用を終わらせる政治的措置を講じることになった」と伝えた。
合意文書には、指定解除などの期限は明示されていないが、北朝鮮首席代表の金桂寛外務次官も
2日に帰国する際、「期限は明記されている」と北京で記者団に話していた。
また、同通信は「合意文書によれば」として、無能力化の見返り措置として2月の6カ国協議で
合意した重油100万トン相当の経済、エネルギー支援についても北朝鮮を除く5カ国が行う、
と報じた。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071006/kor0710060100000-n1.htm
【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 平壌のチャングム
2007.10.6 04:11
平壌を訪問していた盧武鉉大統領一行は、現地での韓国側主催の晩餐会では韓国各地(八道)の
名物を食材にした「八道・大チャングム料理」で北朝鮮側をもてなした。文字通り“山海の珍味”で
韓国の食文化を誇示したものだったが、グルメで知られる金正日総書記は姿を見せず韓国側を残念
がらせた。明らかに太りすぎの金総書記としてはあの豪華メニューにおじけずいたか?
韓国宮廷料理の「チャングム料理」は食べていただけなかったが、テレビドラマ「チャングム」の
主役である美人女優イ・ヨンエのファンで知られる金総書記には別途、テレビドラマ「チャングム」
など彼女が出演した作品のDVDがプレゼントされた。金総書記は映画芸術論の著書まであり、
自ら直接制作にタッチしたこともあるほど映像専門家だ。個人所蔵のフィルムは数万本に上るという。
ところで「チャングム」ことイ・ヨンエが「チャングンニム(将軍様=金総書記のことで北では
そう呼ばれている)」のお気に入りということで、ソウルでは以前から彼女がひそかに平壌に招かれ
「チャングムがチャングンニムの恋人になった」という不思議なウワサがある。出来過ぎの話だが、
南北とも人気者はつらい?(黒田勝弘)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071006/kor0710060411001-n1.htm
北核無能力化で米代表団が訪朝へ
2007.10.6 09:03
【ワシントン=有元隆志】マコーマック米国務省報道官は5日の記者会見で、北朝鮮の寧辺にある
核施設を当面稼働できなくする無能力化の準備作業などを行うため、国務省のソン・キム朝鮮部長を
団長とする米代表団が9日、北朝鮮に向けて出発すると発表した。
代表団は米政府当局者や核専門家で構成され、9日にワシントンを出発し、11日に平壌入りする
予定。同報道官によると、キム部長らの代表団が訪朝した後に、実際に無能力化に向けた作業を行う
専門家チームが北朝鮮に派遣される。
3日に発表された合意文書では、12月31日までに、寧辺の実験用黒鉛減速炉、
使用済み核燃料棒再処理施設、核燃料棒製造工場の3施設を無能力化することが盛り込まれた。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071006/kor0710060903002-n1.htm
盧大統領、金総書記からのマツタケおすそ分け
2007.10.7 20:56
南北首脳会談で北朝鮮の金正日総書記が盧武鉉大統領に贈ったマツタケ4トンについて、
青瓦台(大統領官邸)報道官は7日、各界指導者や南北の軍事境界線に近い小学校などに
「おすそ分け」すると明らかにした。聯合ニュースが伝えた。
報道官によると、対象は閣僚や政財界代表、会談に随行した民間人、記者団のほか、
統一運動団体代表、離散家族の一部など3700〜3800人に上る見込み。
「なるべく多くの人に分けるために青瓦台職員や公式随行員は除いた」といい、
1箱に20本(約1キロ)ずつ詰めて、8日に発送する。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071007/kor0710072056000-n1.htm
金正日総書記 「拉致日本人これ以上いない」
2007.10.8 19:13
南北首脳会談で韓国の盧武鉉大統領が、北朝鮮による日本人拉致問題などを指す
「過去の問題を清算し日朝国交正常化を目指す」との福田康夫首相のメッセージを
金正日総書記に伝えたところ、金総書記は「拉致日本人はこれ以上いない」と述べていた。
首脳会談に同行した韓国・延世大の文正仁教授が8日、明らかにした。
この日、ソウル外信記者クラブで記者会見した文教授によると、拉致問題は解決済みとの立場を
示した金総書記に対し、盧大統領はそれ以上、拉致問題について話さなかったという。
盧大統領が続いて「日朝関係が改善すれば南北経済協力によい影響がある」と述べたところ、
金総書記はこれには同意したという。
盧大統領は南北首脳会談後の5日、福田首相と電話で会談し、日本の立場を金総書記に伝えたと
説明。金総書記は日朝関係の懸案解決に期待感を示したとされていた。また、同日に訪日し
高村正彦外相に説明した韓国外交通商省の沈允肇次官補は「(金総書記は)福田政権の出方を
見守りたいと述べた」としていた。
一方、青瓦台(大統領府)報道官は8日の定例記者会見で、金総書記の拉致に関する発言の
事実関係を聞かれ「首脳会談で扱われた議題は関連国にはお知らせするが、メディアにはすべてを
公開しない」と答えた。(ソウル 久保田るり子)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071008/kor0710081913000-n1.htm
北朝鮮核実験から1年、「瀬戸際政策」収支は黒字
2007.10.8 19:19
世界に衝撃を与えた北朝鮮の核実験から1年。「核保有国・北朝鮮」を核廃棄プロセスに誘導する
ための国際社会の対北融和外交が続いている。金正日総書記は核実験で何を手に入れたのか。
究極の瀬戸際政策の収支決算は−。
2006年10月9日に行われた核実験の収支は、明らかに黒字だ。「インド、パキスタン並みの
核保有国になることは可能だ、と踏んだ金正日総書記の戦略的決断」(北朝鮮専門家)により今後、
関係国は事実上、対北核軍縮交渉を覚悟しなければならないとの指摘さえある。
瀬戸際外交が成功した最大の理由は、米国、韓国が政権末期に入り、対北政策の成果にこだわった
点が挙げられる。
米ブッシュ政権は対北政策を対話路線に変更。今年2月の6カ国協議では、
寧辺の核施設活動停止とエネルギー支援を約束した「初期段階措置」で合意した。
北朝鮮が拡大を恐れていた金融制裁も解除され、韓国(7月)、中国(9月)から重油5万トンの
提供を受けた。米国も重油提供の予算措置をとった。
北朝鮮が最も固執する米国のテロ支援国家指定解除がどの時点で行われるかは不明だが、
無能力化や完全申告を決めた「第二段階措置合意」にも明記され、米朝協議のテーブルの上に確実に
載っている。
南北関係も2月から急速に動き、韓国は肥料支援、続いてコメ支援(合わせて約335億円相当)
を再開。水害被害への人道支援はもちろん、先の南北首脳会談では30兆〜50兆ウォン
(3兆6000億〜6兆円)とも試算される大型経済支援を盛り込んだ宣言を出した。
さらに、核実験に不快感を示し国連安保理決議の制裁に賛成した中国との関係も、
うやむやなうちに修復された。中国が、制裁決議にのっとり中朝貿易に制限を加えたのは
採択直後だけだった。今年1〜8月の中朝貿易は12億5000万ドル(約1450億円)で、
前年対比約16%増だ。
対北朝鮮制裁の半年延長を閣議決定
2007.10.9 08:56
政府は9日午前の閣議で、北朝鮮に対する同国船籍船舶の入港全面禁止や全品目の輸入禁止など、
13日に期限を迎える日本独自の経済制裁を半年間延長する方針を決定した。
延長は今年4月に続き2回目。
政府は昨年7月の北朝鮮のミサイル発射を受け、特定船舶入港禁止特別措置法に基づき
貨客船「万景峰92」の入港禁止などの制裁を発動した。さらに同10月の核実験を受けて、
船舶入港と輸入の全面禁止や高級食材の輸出禁止など追加制裁に踏み切った。
福田康夫首相は北朝鮮問題で、安倍内閣の強硬路線から「対話」重視の方針に転換するとの見方も
あったが、拉致や核開発問題の進展には引き続き「圧力」が必要と判断し、制裁措置の継続を決めた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071009/plc0710090856003-n1.htm
「拉致日本人いない」受け入れず 高村外相
2007.10.9 10:51
高村正彦外相は9日午前の閣議後記者会見で、北朝鮮の金正日総書記が
「拉致日本人はこれ以上いない」と先の南北首脳会談で発言したとされることについて、
「北朝鮮のずっと言っていることではあると思うが、われわれは受け入れられない」と述べた。
高村氏はまた、「金総書記がそういうことを言ったかどうか、私は知らない」と述べ、
政府として発言を把握していないことを明らかにした。
そのうえで「拉致した人間がもし亡くなったというのなら、それが事実であると認識するような
説明責任を果たしてもらわないと納得できない。生存している人がいるとわれわれは思っており、
そういう人は帰してもらいたい」と強調。今後の拉致問題への取り組みについては
「(韓国側の説明では)日朝関係を進展させることの重要性は金総書記も理解しているようだった
ということなので、日朝協議を通じて具体的な行動を期待したい」と述べた。
一方、町村信孝官房長官は記者会見で「そういうことがもしあるならば、
北朝鮮は日朝協議の場ではっきりそういう主張をするべきだろう。少なくとも今までのところ、
日朝協議の場でそうした発言があったとは理解していない」と語った。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071009/plc0710091051005-n1.htm
12月で10年間執行ゼロに 韓国『死刑廃止国』へ
2007年10月8日 朝刊
一九九七年末以来、死刑を執行していない韓国が十二月、国際人権団体アムネスティ・インター
ナショナル(本部ロンドン)の執行停止十年の基準で「事実上の死刑廃止国」となる。
同国の市民団体は十日、ソウル市内で日本などから来賓を招き「死刑廃止国家宣布式」を開く。
宣布式を主催するのは「韓国死刑廃止運動協議会」などで、同協議会の会長を務める
李相赫弁護士は「大韓民国は死刑のない平和愛好国になろうとしていることを宣言したい」
と話している。
同協議会によると、宣布式にはアムネスティや日本の死刑廃止運動団体のほか、
加盟国がすべて死刑を廃止している欧州連合(EU)の団体などからも代表者らが参加する予定。
韓国で死刑が最後に執行されたのは、九七年十二月三十日。
金泳三政権末期で、この日は二十三人が処刑された。
後任の金大中大統領は自ら政治犯として死刑囚になった経験があり、任期中に死刑は執行されず、
現在の盧武鉉政権も執行停止を引き継いでいる。
ただ李弁護士は「昨年十二月から今年一月にかけ、法務当局が執行を画策した」とし、
死刑制度を廃止する法案が国会で可決される見通しも立っていないという。
<メモ>事実上の死刑廃止国
アムネスティ・インターナショナルの分類で、軍法下など例外的な犯罪だけでなく、
殺人など通常犯罪にも死刑を存置しているものの、10年間執行がなく、死刑を執行しない政策や
慣例を持つ国。死刑を適用しないと国際的に公約している国も含め、今年9月現在、ロシア、ケニア、
ミャンマーなど32カ国。死刑は全面的廃止国がEU加盟国やオーストラリア、南アフリカなど
90カ国に上り、通常犯罪廃止国もブラジル、イスラエルなど11カ国。これに対し、
通常犯罪で死刑を続けているのは日本、米国、中国、北朝鮮、イラクなど64カ国にとどまる。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2007100802054752.html
外相級で交渉開始宣言も 朝鮮戦争終結で韓国
【ソウル8日共同】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の韓国首席代表、
千英宇外交通商省平和交渉本部長は8日、朝鮮戦争(1950−53年)の休戦協定に代わる
平和体制構築に向けた交渉開始を南北と米国、中国の4カ国外相が宣言することも可能だとの
考えを明らかにした。聯合ニュースが伝えた。
4日の南北首脳宣言は、朝鮮戦争の直接の当事国3−4カ国による首脳会議で終結宣言をする
ことを提唱。千氏は「6カ国外相が集まる際に4カ国外相が開始を宣言することもできる」と語り、
年内にも予想される6カ国外相会合を契機に交渉をスタートさせることへの期待感を表明した。
一方、バシュボウ駐韓米大使は8日、「終結宣言や平和体制の議論には北朝鮮による完全かつ
検証可能な核兵器・計画の廃棄が先決条件だ」と指摘した。
(初版:10月8日23時59分)
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2007100801000529_World.html
米、拉致解決に固執せず 北朝鮮の追加説明で判断
【ワシントン8日共同】米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除に当たり、
日本が拉致問題解決まで解除しないよう求めている問題で、米側が、問題が進展したかどうかを
判断する上で、横田めぐみさん=失跡当時(13)=ら北朝鮮が「死亡」したと主張している
8人に焦点を絞り、日本への追加説明など「北朝鮮の協力姿勢」の有無を重視していることが8日、
分かった。米政府の立場について説明を受けた外交筋が明らかにした。
指定解除の「条件」を6カ国協議で合意した北朝鮮の核施設無能力化と核計画申告にとどめ、
拉致問題の「解決」を解除の前提とはみなさない米政府の姿勢が明確になる一方、
日本との立場の違いが浮き彫りとなった。
北朝鮮は8人について「自殺、病死、交通事故死、中毒死、水死」したと日本政府に説明し
「1995年の大洪水で墓は流出した」などと回答。
米側はこれに対し「到底信じられない」(米政府高官)と認識している。
(初版:10月8日18時12分)
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2007100801000353_World.html
北朝鮮核実験:強行から1年…日本への影響大きく
隣国の北朝鮮による地下核実験の強行から、9日で1年がたった。被爆国・日本の核廃絶の訴えが
無視されたばかりでなく、対抗しての核武装論も飛び出すなど、核実験の衝撃が与えた影響は大きい。
今後の北朝鮮の動向の観測とともに、被爆者や専門家らに聞いた。
広島県被団協の坪井直理事長(82)は「この1年で、核武装論が出るなど世論の右傾化が進んだ。
核の闇ルートで、テロ組織も核兵器を入手するのではという不安も生んだ」と世界に及ぼした影響の
大きさを憂えた。
6カ国協議は今月、北朝鮮が核施設を無能力化することなどで合意したが、坪井さんは「前進は
事実だが、北朝鮮はしたたか。突然ひっくり返すのではとの危機感が残る」と警戒心を緩めない。
8月に国連欧州本部で核廃絶を訴えた長崎県の「高校生平和大使」の一人、県立長崎西高2年の
草野昂志郎(こうしろう)さん(17)は「自分たちの活動が無力だったのではないかと感じた。
保有国の核兵器をなくさなければ、北朝鮮に廃絶を訴えられない。
今こそ被爆国の日本がリーダーシップを発揮すべきだ」と力を込めた。
在日コリアンへの風当たりも強かった。南北統一イベント「ワンコリアフェスティバル」
実行委員長のチョン甲寿(カプス)さん(53)。「昨年秋のフェスティバルは、
準備中に嫌がらせを受けた」。核実験は、在日のあり方を考えさせたとも。「これまで日本かコリアか、
北か南かの選択を迫られてきた人が多い。問題解決が6カ国の大きな枠組みで図られたことで、
東アジアに生きる新しい在日としての自覚が生まれるのではないか」と話した。
北朝鮮の今後について、「アジアプレス」のジャーナリスト、石丸次郎さん(45)は、
解決の方向にある北朝鮮の核問題は、いずれ行き詰まるとみる。「北朝鮮は、経済が破たんして
市場主義化が拡大し、人民軍や労働党、その中の機関ごとの利益集団化が進んでいる。
金正日総書記には、号令一下で動かせる力がなくり、核放棄に反対の勢力が強く出れば、
約束がほごにされる可能性がある」と指摘する。
呉善花さん 母の葬儀で“帰国”拒否される
2007.10.9 16:54
『スカートの風』や『韓国併合への道』など日韓に関する多くの著書で知られる
韓国人女性評論家、呉善花さん=拓殖大学教授=が先ごろ、済州島在住の母の葬儀で帰国しようと
したところ、済州空港で一時、入国を拒否されるということがあった。
理由は日本での「反韓国的な活動」で韓国当局から入国禁止措置が出ているためという。
しかし呉さんは日本に帰化し日本国籍になっていたため、日本の済州総領事館に依頼し韓国当局
と交渉した結果、「人道的配慮」としてやっと“帰国”を認められた。
関係筋によると、呉さんは1日、済州空港の入管検査でいったん入国を拒否され、
日本への帰国便を指定され数時間、空港内で足止めされたという。
呉さんは済州島出身で1980年代以来、留学などで日本に滞在し著作活動を続けているが、
韓国に対する厳しい批判が多いことから韓国ではマスコミなどで終始、非難の対象になってきた。
(ソウル 黒田勝弘)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071009/kor0710091654001-n1.htm
276 :
マンセー名無しさん:2007/10/09(火) 19:02:38 ID:aRb+VdTL
北朝鮮制裁:延長を拉致家族会が評価 朝鮮総連は批判
政府が北朝鮮への制裁の半年間延長を決めたことに対し、北朝鮮による拉致被害者家族会と
支援団体・救う会は9日、「(政府は)制裁延長の理由として拉致問題で具体的な進展がないことを
挙げた。引き続き厳格な法執行を継続してほしい」と決定を評価し、追加制裁の実施を求める声明を
出した。
一方、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)は同日、東京都千代田区の中央本部で
南昇祐(ナムスンウ)副議長が記者会見し、「国際世論と時代の流れに逆行する愚かな行為だ」と
批判。「過去の清算と在日朝鮮人の地位改善をうたった日朝平壌宣言の精神に反する非人道的措置」
と指摘し、撤回を求めた。【工藤哲】
毎日新聞 2007年10月9日 19時36分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071010k0000m010062000c.html
2007年10月10日(水曜日)付 朝日新聞社説
∧_∧
(*@∀@)
_(つ 朝 φ_ ■対北朝鮮―首相は早く戦略を固めよ
|\ .\三\[=]\
| .| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ■生保の不払い―国の年金にも通じる病根
. \| 朝昼新聞 |
http://www.asahi.com/paper/editorial20071010.html -----
対北朝鮮―首相は早く戦略を固めよ
政府はきのう、北朝鮮に対する独自の制裁措置を半年間延長することを決めた。
貨客船「万景峰号」の入港禁止などの措置がこれからも続く。
この制裁は昨年7月、北朝鮮の弾道ミサイル発射に抗議して始まり、
10月の核実験を受けて内容が大幅に強化されたものだ。13日に期限切れが迫っていた。
制裁の延長について、町村官房長官は「拉致問題に具体的な進展がないことや、
核問題を含む諸般の情勢を総合的に勘案した」と語った。
拉致問題がまったく進んでいないのはその通りだ。
しかし、6者協議の合意を経て、北朝鮮は原子炉などの核関連施設の稼働を停止、封印した。
さらに年末までに主な3施設を「無能力化」することでも合意した。
施設の再稼働はない、と保証できるところまでは行っていないものの、こうした動きは前向きの
ものだ。少なくとも制裁の部分解除などを通じて、日本政府としての評価を発信できたのではないか。
約束を破れば、再び制裁を強める。事態の進展を見つつ、対応に緩急をつけてこそ相手にこちらの
意思を伝え、改善を促すシグナルにもなる。
>278
首相は自民党総裁選の際、拉致問題を「私の手で解決したい」と述べた。金総書記は先の南北首脳
会談で「福田政権の出方を見極めたい」と語ったという。その中での延長はあまりに単純すぎた。
発足早々の福田政権として、まだ北朝鮮に対する外交戦略を決めかねているのかもしれない。
だとすると、早急に対応を練る必要がある。
6者協議を軸に、北朝鮮をめぐる外交情勢は大きく動こうとしているからだ。
鍵を握る米国は、北朝鮮との直接交渉を深めている。
進展具合はよく分からないが、年内にもテロ支援国家リストから北朝鮮を外すという観測も出てきた。
無能力化の進展に応じて、北朝鮮を除く5カ国は重油95万トン相当の経済・エネルギー・
人道支援を北朝鮮に送ることになっている。すでに韓国と中国は支援を実施し、続いて米国、
ロシアが支援の計画を明確にしている。
このプロセスに日本としてどうかかわっていくか、早く態度を固めなければならない。
拉致問題が進まない限り、支援には加わらないというのが安倍前政権の方針だったが、
そんな単純な割り切りでは通用しない段階に至っている。
拉致問題の進展をもっと具体的に、細かく北朝鮮に迫り、対応を引き出すことだ。
核放棄の段階へ進めるためのエネルギー支援をそこに絡めて、米韓などとも連携して少しずつでも
地歩を固めていく。日本の独自制裁の解除も当然、取引材料になるだろう。
かつて凍りついていた「北朝鮮」外交が、米朝を軸に動き出した。この機に立ち遅れることが
あってはならない。首相は総合的な北朝鮮政策を早く固め、事態の変化に機敏に対応していくべきだ。
さすが朝日だな〜
社説:制裁継続 日朝交渉で拉致打開を図れ
政府は9日の閣議で、北朝鮮に対する経済制裁を半年間延長することを決めた。
拉致問題の解決なくして日朝国交正常化なし、というのが日本の基本的立場である。
拉致問題で具体的進展が見られない現状では、制裁継続はやむをえない。
政府は北朝鮮による昨年7月のミサイル発射と10月の核実験を受けて独自の制裁に踏み切った。
北朝鮮からの全品目の輸入禁止や北朝鮮籍船舶の全面入港禁止などが内容だ。
今年4月に半年間延長し、今回再延長した。
国連安全保障理事会の決議を受けて実施中のミサイル関連企業・個人に対する口座凍結などの
金融制裁やぜいたく品の輸出禁止も継続する。
制裁継続の理由について町村信孝官房長官は、拉致問題で進展がないことと、核問題を含む諸般
の情勢という2点を指摘した。日本の対北朝鮮制裁がそもそも、国際社会共通の懸念である核問題と、
拉致という日朝間の固有の問題に対する「圧力」という意味合いがあることを考えれば当然の指摘
だろう。
核問題については今月上旬の6カ国協議で、北朝鮮が今年12月31日までに3カ所の核施設を
無能力化することと、すべての核計画を申告することで合意している。不十分な点を残してはいるが、
6カ国協議はこの「第2段階措置」の年内履行へ向けすでに動き出している。
一方、拉致問題については具体的な動きがまったく見られない。政府認定の拉致被害者は17人
だが、このうち12人は未帰国だ。このほか、拉致の疑いが濃厚とされる特定失踪者も多数にのぼる。
金正日総書記は3年前、死亡・不明とされている拉致被害者の安否について再調査することを約束
した。だが、その後北朝鮮が提出した物証や資料、記録には信ぴょう性を疑わせるものが多々あった。
加えて、先週の南北首脳会談で金総書記が「これ以上、拉致された日本人はいない」と発言した、
と盧武鉉韓国大統領の随行員が明らかにしている。
>281
北朝鮮は制裁継続に反発するかもしれない。しかし、反発の前に北朝鮮が示さなければならない
のは、拉致問題打開へ向けた誠意ある対応である。拉致日本人はもういないという発言が本当だと
したら、北朝鮮は証拠をそろえて説明責任を果たさなければならない。
日本側も「制裁のための制裁」という姿勢であってはならない。先月の日朝作業部会で北朝鮮は
「拉致は解決済み」との表現を避けるなど、対話に向け微妙な変化を見せ始めている。
この芽を大事にして交渉促進を図るべきだ。
制裁は北朝鮮が誠意ある対応を見せるまで粛々と続けるべきだろう。
だが、制裁開始時とは北朝鮮をめぐる環境も、制裁の効果も変化している。
北朝鮮への対応で日本と他の6カ国協議参加国との距離が目立ち始めている。
日朝交渉を進めるうえで、米国や韓国との連携がますます重要になってきている。
毎日新聞 2007年10月10日 0時05分
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20071010k0000m070162000c.html
「北」核実験1年 脅威にいささかの変化もない(10月10日付・読売社説)
国際社会の警告を無視した北朝鮮の核実験強行から1年。6か国協議は長い間の停滞から抜け出し、
核廃棄へ向かう手順に関する合意事項の履行段階に入っている。
だが、北朝鮮は保有するプルトニウムや核兵器などは一切手放していない。
その数量も保管場所も明らかではない。北朝鮮の脅威はいささかも減じていないのが現実だ。
北朝鮮の核・ミサイルの脅威に直接さらされる日本は、核実験後、北朝鮮籍船の入港禁止など
独自の経済制裁を実施した。状況に変化がない以上、半年の延長を閣議決定したのは当然である。
国際社会にとって、北朝鮮に核廃棄への行動を確実にとらせることが重要だ。
だが、過度の楽観は危険である。
核実験から1年後の今、6か国協議に復帰した北朝鮮は、核施設の運転を止め、
国際原子力機関(IAEA)の監視下に置く「初期段階の措置」を終えた。
年末までには、運転停止中の原子炉、再処理施設、核燃料棒製造工場の3施設の「無能力化」と、
核計画の「完全かつ正確な申告」という「第2段階の措置」を実施する予定だ。
合意が履行されれば、核兵器の材料となるプルトニウムの生産には一応の歯止めがかかる。
高濃縮ウラン利用の秘密の核計画も含めた核開発の全容が判明すれば、それを基礎に、
核の完全廃棄に向けた交渉の開始が可能になる。
だが、北朝鮮の核実験で安全保障環境が極度に悪化した日本にとって、核の完全廃棄へ、
交渉に全力で取り組むことが極めて重要だ。
すべては北朝鮮が完全で正確な申告をするかどうかにかかる。
申告内容をきちんと検証し、北朝鮮に着実に核廃棄へのステップを踏ませなければならない。
>283
北朝鮮の核実験後、米国は、対「北」政策を転換し、それまで拒否してきた北朝鮮との直接交渉
を開始した。このままでは、核兵器や核物質が中東諸国やテロリストへ流れる危険が高まるだけ、
という判断があったからだろう。
米国は「第2段階の措置」を北朝鮮に履行させるため、見返りに重油を供給するほか、
米朝協議で、テロ支援国家リストからの削除など北朝鮮への経済制裁を解除する方針を伝えている。
拉致、核、ミサイルの包括的解決なしに北朝鮮との国交正常化や経済協力はない、
というのが日本の立場だ。
日本は北朝鮮に、拉致事件の真相究明など、問題解決の具体的行動を求めている。
そうした行動なしに、米国は、テロ支援国指定を解除すべきではない。
(2007年10月10日1時28分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20071009ig91.htm
【主張】拉致被害者 全員生存の前提で交渉を
2007.10.10 03:43
先の南北首脳会談で、北朝鮮の金正日総書記が「日本人拉致被害者はもういない」と
韓国の盧武鉉大統領に語ったと伝えられている。到底受け入れられない発言である。
北は平成14年9月の日朝首脳会談で、横田めぐみさんら10人の拉致被害者について
「8人死亡、2人不明」とする一方的な報告を出してきたが、7人の死亡診断書が同一病院で
発行されていたり、墓がほとんど水害で流されたとするなど矛盾や疑問点に満ちていた。
その後、16年5月の2回目の首脳会談で、金総書記は「白紙からの再調査」を約束した。
しかし、北が出してきた再調査結果は、日本側が指摘した疑問に答えるようなものではなく、
めぐみさんのものとする遺骨は日本側の鑑定で別人のものと判明した。
これらをうやむやにしたままでの幕引きは許されない。
めぐみさんは最初の北の報告では、「1993(平成5)年3月に自殺した」とされたが、
「95年に金総書記の息子の家庭教師をしていた」(亡命者)との情報がある。
「79年に海水浴で溺死した」とされる市川修一さんを「94年に北朝鮮の大学で見た」
(元工作員)という目撃証言もある。
現在、日本政府が認定した拉致被害者は17人に増え、12人が帰国していない。
福田内閣は、12人全員が生きているという前提で、北との交渉を目指すべきである。
北が「生きていない」と言うのなら、死因や遺骨、遺品、墓の状況など、
被害者家族や日本国民が納得できる説明が必要である。
福田内閣は9日の閣議で、13日に期限切れを迎える日本独自の対北経済制裁をさらに半年間
延長することを決めた。1年前に発動した経済制裁は、北の地下核実験に対する措置だが、
拉致問題での誠意ある対応も求めている。
拉致問題で進展が見られない以上、再延長は当然の措置である。
韓国から北朝鮮へのコメ支援、政府当局者の不正で国民へは届かず 人権監視団体
2007年10月10日 02:12 発信地:ソウル/韓国
【10月10日 AFP】米国に拠点を置く国際人権監視団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ
(Human Rights Watch)は9日、韓国政府による北朝鮮へのコメ支援が、北朝鮮政府職員の不正
や適切な監視体制の欠如から、国民に行き届いていない実態を明らかにした。
同団体はAFPに対し、コメ支援の輸送や配給担当者らがコメを流用して得た金を着服したり、
わいろに利用したりして、最も困窮している人々にはほとんど行き届いていないと説明。
また、北朝鮮国外でインタビューを受けた十数人の同国国民は、韓国政府が同国に対し大規模な
コメ支援を行っていることは知っているが、自身は配給を受けておらず、また配給を受けたという
人も知らないという。
この調査結果は、過去18か月間に北朝鮮人40人以上から受けた報告に基づくもの。
韓国政府は1990年代半ばから、北朝鮮に食糧支援を行っており、2006年7月の同国の
ミサイル実験により一時支援が中断されたが、今年6月、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の
合意に基づき同国が核施設の停止・封鎖を履行したことから再開された。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/politics/2295588/2226402
「今週NYで米朝実務者協議」 ヒル次官補
2007.10.10 07:56
【ワシントン=有元隆志】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の米首席代表を務める
ヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は9日、米国と北朝鮮の関係正常化作業部会の下に
小委員会を設置するための実務者協議を、今週ニューヨークで開催するとの見通しを示した。
ハワイでの会議に向かう際、記者団に語った。
北朝鮮の寧辺にある核施設を当面稼働できなくする無能力化を年内に履行するなど、
「次の段階の措置」について合意したのにあわせ、米朝間の協議も加速化するのがねらい。
小委員会では、テロ支援国家指定解除問題や対敵通商法適用終了問題など米朝2カ国の懸案事項や、
北朝鮮の国際金融システム復帰問題などをそれぞれ話し合う。
また、ヒル次官補は今後の6カ国協議の日程について、「決まっていない」としながらも、
11月中に初めての外相会合を開催し、その前に会合の議題調整にあたるため首席代表会合を
開きたいとの意向を示した。
3日に発表された6カ国協議の合意文書で、米朝は「2者間の関係を改善し、
完全な外交関係関係を目指す」ことを約束し、交流増加と相互信頼強化を図ることが盛り込まれた。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/071010/amr0710100756000-n1.htm
米国:「テロ指定解除は拉致進展が不可欠」 北朝鮮に明示
【ワシントン笠原敏彦】米政府が、テロ支援国家の指定解除を求める北朝鮮に対し
「指定解除には日本人拉致問題の『進展』が必要だ」と明確に言及していることが8日、わかった。
米朝交渉の現状を知る立場にある米関係筋が毎日新聞に語った。同筋はさらに、北朝鮮が6カ国協議
で合意した非核化への「第2段階措置」履行を前提に、米国は拉致問題での「進展」を見込んで年内
に指定解除に踏み切る方向にあることを明らかにした。
ブッシュ政権は「拉致」と「テロ支援国解除」の二つを結びつけることで、
最近の米朝接近で「拉致置き去り論」の出る日本に対し、一定の配慮をしたといえる。
関係筋は「米国は北朝鮮に、日本人拉致問題で進展がなければ、指定解除は『非常に、非常に困難』
と伝えている」と明かした。6カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補は米朝交渉の結果から、
年内の拉致問題での「進展」を見込んでいると指摘したが、同筋は「何をもって『進展』とするかは
最終的にはブッシュ大統領の判断になるだろう」と述べた。
一方で、米国は北朝鮮に対し、テロ支援指定解除や敵国通商法の適用除外は
「象徴的な措置であり、短期的には何の経済的利益ももたらさない」とクギを刺したという。
北朝鮮は制裁解除により世界銀行など国際金融機関からの融資を期待しているが、
その権限を握る米国が当面、実益を与えることは認めないことを明示したものだ。
関係筋は、米国がテロ支援指定解除で拉致問題の「進展」を明示したのは、対北朝鮮政策で
現実路線を取るとみられる福田康夫首相の誕生とも関係する、と説明。「拉致問題の解決を最優先
させた安倍晋三前首相の方針を100%支持すれば、米国は6カ国協議で前進できなかった。
合理的な判断が期待できる福田政権になって、米国はより拉致問題の『進展』を北朝鮮への条件に
しやすくなった」と解説した。
シリア空爆:北朝鮮支援核施設か 米紙「機密報告書記載」
【ワシントン笠原敏彦】イスラエルが9月6日行ったシリア空爆の標的をめぐり、北朝鮮が支援する
核関連施設だとの疑惑が米国でくすぶっている。真相は依然、謎だが、7日付ワシントン・ポスト紙
では著名な外交コラムニスト2人が寄稿で「攻撃で北朝鮮人犠牲者も出た」などと指摘している。
コラムニストのジム・ホーグランド氏は米政府高官の話として、米国の複数の機密報告書には
「標的がプルトニウム生産を意図したと見られる核関連施設であり、北朝鮮人犠牲者も出たと記され
ていた」と明かした。また、イスラエルは米国に攻撃前後の標的周辺の土壌のサンプルも提供したという。
もう一人のコラムニスト、デービッド・イグナティウス氏も標的は「北朝鮮からシリアに提供
された核物質だった」と説明。「米国とイスラエルはイランに対し核施設を特定して攻撃する能力が
あることを示した」と分析した。
一方、関係筋は毎日新聞に「北朝鮮では核計画に携わる科学者や企業はミサイルなどにも関与して
いる。彼らがシリアを訪問したというだけで、核開発支援を告発することには慎重であるべきだ。
証拠には十分な説得力がない」と語った。
3日に公表された6カ国協議の合意文書は「北朝鮮は核物質、技術及びノウハウを移転しないとの
約束を再確認した」と盛り込んだ。ブッシュ大統領は文書への歓迎声明の中でこの点に言及。
事態の展開次第では6カ国協議に深刻な打撃を与えかねないだけに、米政府の慎重な対応が目立つ。
毎日新聞 2007年10月9日 22時46分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071010k0000m030143000c.html
北朝鮮:「核実験は偉大な奇跡」党機関紙
【北京・西岡省二】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は9日、地下核実験実施から同日で
1年になるのを記念し、金正日総書記を称賛する「政論」(政治に関する論文)を発表した。
核実験を「5000年の民族史に末永く記録される主体95年(昨年)10月の歓喜の声」と
間接的に表現し「実に偉大な奇跡だ」とたたえた。朝鮮中央通信が伝えた。
政論では、金総書記が97年10月に総書記に就任して以来、98年のテポドン1号発射(北朝鮮は
人工衛星打ち上げと説明)や00年6月の南北首脳会談などの「未曽有の業績を築き上げた」と称賛。
その中で、核実験を念頭に「7000万同胞の頭上に、永遠に輝く平和の空、繁栄の空、希望の空を
広げてくれた」と実績を強調した。
毎日新聞 2007年10月9日 21時19分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071010k0000m030110000c.html
核実験は金総書記の「偉大な奇跡」…北朝鮮党機関紙が称賛
【ソウル=平野真一】北朝鮮の朝鮮中央通信によると、9日付の党機関紙「労働新聞」は、
8日で就任10周年を迎えた金正日総書記の業績を称賛する「政論」を掲載し、この中で、
1年前の核実験について、金総書記の「偉大な奇跡」だとたたえた。
政論は核実験について、「先軍(軍事優先)の偉大な宝剣で朝鮮を自主強国に」し、
「半万年の民族史に末永く記録される」と間接的な表現で触れた上で、「実に偉大な奇跡だ」と述べた。
政論はまた、金総書記の業績として、1998年の人工衛星「光明星1号」打ち上げ
(弾道ミサイル「テポドン1号」発射)、2000年の南北共同宣言、01年のロシア訪問、
03年の「第2の核対決」(核拡散防止条約脱退)などを列挙。
金総書記は「祖国と民族の運命を救い、人類の自主偉業遂行に未曽有の業績を築いた
偉大で老熟した世紀の大政治元老」だと称賛した。
(2007年10月9日23時22分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071009id29.htm
核実験は「偉大なる奇跡」 北朝鮮党機関誌
10月10日8時2分配信 産経新聞
核実験から1年の9日、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は核実験を「偉大なる奇跡」
とする「政論」を掲載した。韓国の通信社、聯合ニュースが伝えた。
「政論」は核実験という用語は使わなかったが、「どうして忘れられよう。7000万同胞の頭上に
永遠に澄んだ平和の空、繁栄の空、希望の空を開いた金正日将軍を仰いで声の限りに万歳の歓呼を
繰り返し放った主体95(2006年)10月の歓呼の声を」と核実験を指導した金総書記をたたえた。
また、「生き残ること。それだけでも世界を驚かせる逆境のなかで、(核実験によって)人類史で
最も強力で尊厳の高い民族、力があり偉大な国として、世紀の山頂にそびえ立ったわが祖国よ」と、
核保有により外交的に勝利したことを強調。金総書記を「偉大で老熟した世紀の大政治元老」と称賛
した。(ソウル 久保田るり子)
最終更新:10月10日8時2分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071010-00000066-san-int
韓国大統領選 与党指名争いなお混迷 野党候補独走 南北会談効果なし?
10月10日8時2分配信 産経新聞
【ソウル=黒田勝弘】韓国の大統領選(12月19日投票)は野党ハンナラ党の李明博候補(65)
の独走が続くなか、与党陣営の大統合民主新党は最終的に候補者を決定する14日の党大会を前に
しても依然、混迷を続けている。地方段階での党内予備選では鄭東泳候補がトップを占めているが、
このところ鄭候補陣営に予備選をめぐる不正疑惑も出ており、非難合戦などでまだまだ予断を
許さない状況だ。
民主新党では鄭候補のほか、孫鶴圭、李海●両候補を加え3人が正式指名を争っている。
これまでのところ各種の世論調査ではハンナラ党の李候補が50%以上の支持率をとっており、
与党陣営から誰が出ても李候補が大きく上回っている。
また最近の南北首脳会談も今のところ各候補者の支持率には影響は出ておらず、
李明博候補の独走に変化はない。
このため政界では早くも、与党陣営として旧与党の民主党候補や、経済人出身の市民運動家で
新党を結成し大統領選出馬を目指している文国現氏(柳韓キンバリー社長)らとの提携、一本化の
話が出ている。最終的に与党陣営が候補一本化に成功し、李明博候補と1対1の与野一騎打ちに
なった場合、今後の対北政策のあり方をめぐって南北首脳会談の影響が出てくる可能性はある。
与党陣営の軸になる民主新党は、14日の党大会で正式候補決定の投票を行い、
その結果は翌15日に発表される。
3人の支持率は現在(1)鄭東泳(2)孫鶴圭(3)李海●各氏の順で、地方段階の予備選を
経るなかで鄭氏の支持率が上がり、これまでトップだった孫氏を上回っている。これは鄭氏が
全羅道出身で団結力の強い同郷者の強力な支持を得ていることや、他の2人に比べ地方の党組織を
握っていることなどが背景とみられている。
>295
最新の世論調査(8日付、東亜日報)によると、ハンナラ党の李明博候補と民主新党の3人の
仮想対決では、李氏対鄭氏は60%と20%、李氏対孫氏は64%と17%、
李明博氏対李海●氏では64%と13%で、いずれも李明博候補の圧勝となっている。
鄭氏(54)はジャーナリスト出身でテレビの元ニュースキャスター。1996年から政界に転じ
国会議員を2期務めた。盧武鉉政権下で統一相や党議長などを歴任した。弁舌さわやかで中道改革派。
次期候補の中では唯一、金正日総書記と面談した経験がある。
孫氏(59)はハンナラ党から転身した人物で、国会議員、保健福祉相、京畿道知事などを歴任し
行政経験は豊富。首都圏に支持者は多いが、与党陣営の中ではハンナラ党の経歴がかなりひっかかっ
ている。
李氏(55)は盧武鉉大統領直系で、国会議員4期、教育相や首相などを経験。
左派的ながら政治家としては最も実力がある。地域的には近年、韓国政治を左右している中間地帯の
忠清道出身で注目されているが、大衆的人気はいまひとつだ。
●=王へんに讚のつくり
最終更新:10月10日8時2分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071010-00000052-san-int
【韓国】韓国電子展開幕、ソニーなど大手が競合
10月10日8時13分配信 NNA
産業資源部が主催する国内最大規模の電子展示会「韓国電子展(KES2007)」が9日、
京畿道高陽市の韓国国際展示場(KINTEX)で開幕した。 38回目を迎える今回は、25カ国・地域から
約630社が参加。日系大手では6年ぶりの参加となるソニー(本社・東京都港区)が大規模なブース
を構え、韓国市場の攻略強化をアピールした。13日まで。【韓国編集部・北村香葉子】
ソニーは会場の中央の目立つ場所に大きなブースを構えた。開幕に合わせて開いた記者会見では、
ブランド・クリエイティブセンターを統括する盛田昌夫SVP(シニア・バイス・プレジデント)が
ソニーの経営方針や韓国で展開するブランド戦略を発表した。
初めての訪韓となる盛田SVPは韓国について、情報技術(IT)先進国として「刺激と緊張感のある
マーケット」と話し、韓国市場の攻略を強化することを宣言した。ライバルとなるサムスン電子に
ついては、「液晶ディスプレー(LCD)テレビで競うライバルであるとともに、
LCDの生産で協力するパートナー」と述べた。
ソニーが韓国市場の攻略を強化する背景には、フル高画質(HD)製品市場をリードする狙いがある。
盛田SVPは同席で、ソニー・エリクソンやソニー・ピクチャーズなど系列会社のハードウエアとゲーム、
映画、音楽など多様なコンテンツを融合させたフルHD関連商品を提供する新コンセプト
「ソニー・ユナイテッド」を初めて発表した。
同社は同日、KTと家庭用ゲーム機の「プレイステーション3」をKTのテレビポータル「メガTV」
のセット・トップ・ボックスとして活用する提携を締結。ソニーのLCDテレビ「BRAVIA」と連結し、
インターネット・プロトコル・テレビ(IPTV)サービスをフルHDで楽しめるパッケージ商品の販売
を計画している。来月中に販売する予定。
展示会では、先月末に日本で発売された音楽に合わせて“歌って踊る”携帯音楽プレーヤー(MP3)
「サウンド・エンターテインメント・プレーヤー」(日本名・Rolly(ローリー)」や、
年末に日本で発売する予定の有機ELテレビが高い注目を集めた。
>297
■国内大手は携帯で対決
サムスン電子とLG電子の国内大手は、サムスンのLCDテレビの高級ブランド「ボルドー」やLGの
LCDテレビ「ブロードウェー」などフルHD製品を最前列に展示した。
サムスンは総面積約1,350平方メートルの参加企業最大のブースを設置。今年3月に業界で初めて
開発し、6月に量産を始めた1.8インチの64GB (ギガバイト)のSSD(ソリッド・ステート・
ディスク)を公開した。また、イタリアの有名ブランド「ジョルジオ・アルマーニ」と共同開発した
「アルマーニホン」やデンマークの高級家電メーカー、バング&オルフセン(B&O)と製作した
「セレナータ」、超高速・超薄型の「UFOホン」など携帯電話の新ラインアップをアピールした。
一方、LGは510万画素のカメラを搭載した携帯電話「ビューティー(Viewty)ホン」を国内で
初公開。同製品を持ったモデルによるファッションショーを開き、若い消費者を引きつけた。
来年からは、同展と半導体産業大展、情報ディスプレー展の電子関連の3大展示会が一つに統合
される予定。
最終更新:10月10日8時13分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071010-00000011-nna-int
北朝鮮女性が被爆者記録に 原水禁調査団が確認
【平壌9日共同】広島県で被爆し1960年に北朝鮮に渡った女性の証言と、同県が保管する
被爆者記録に記載されている内容が一致することが9日、訪朝している原水爆禁止日本国民会議
(原水禁)などの調査団(団長・向井高志原水禁副議長)の調べで判明した。
この女性は、平壌在住の李桂先さん(66)。調査団は「同一人物とみて間違いなく、
被爆者健康手帳の発行条件を満たしている」として、手帳発行が可能かどうか今後の対応を検討する。
在外被爆者の手帳発行には本人の来日が義務付けられているが、
高齢や体調不良で来日が困難な人もいるため、海外からも申請できるよう求める声が上がり、
与党が在外公館を通じた申請が可能かどうかなど見直しを検討している。
在朝被爆者としては、長崎で被爆した朴文淑さん(64)が92年に来日して手帳が交付された
例があるが、現在は経済制裁で北朝鮮在住者の入国が厳しく制限されており、
李さんが北朝鮮からの申請で取得できれば初のケースとなる。
2007年10月09日22時16分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20071009/20071009_046.shtml
民団が韓国語入門を定期便で 高校に入門教材 道内月2回「日韓の懸け橋に」(10/10 08:50)
あすの日韓交流の懸け橋になる子供たちを育てようと、在日韓国人組織の在日本大韓民国民団
(民団)北海道地方本部(金泰勲団長)は道内の高校を対象に韓国語の無料通信教育講座を企画
している。学校の同好会などの団体を対象に想定しており、全国の民団では初の取り組み。
近く全道の高校約三百三十校に資料を送り、希望を受け付ける。
韓国文部省傘下の教育機関、札幌韓国教育院(李秉允院長)との共同事業。民団と同教育院は
これまでも在日韓国人子弟や韓国語に関心を持つ一般市民を対象に韓国語教室を運営、
現在約五百人が学んでいる。さらに、今年五月から通学が困難な在日家庭約六十世帯で通信教育を
実施しているが、これを日本の子供たちにも広めたいと教材を無料提供することにした。
同講座はハングルの読み方、書き方から始まる入門編で期間は五カ月。
月二回、同教育院が独自に開発した八ページの教材を届ける。
音声は同教育院のホームページからダウンロードし、独学できる。
全十回で「韓国語を学ぶ基礎ができるまでになる」(李院長)のが目標。
小中学校でも希望があれば、教材を提供する。
道内では各校が独自に設定できる「学校設定科目」で韓国語を取り入れている高校が八校あるが、
多くは「韓国語を学ぶきっかけがない」(道教委)ことなどから部活動や同好会レベルでも
取り組んでいる学校はほとんどないという。
民団の金団長は「未来を担う子供たちが韓国語に触れることで日韓の懸け橋になってもらいたい」
と話すとともに、「韓国の血が流れていても、その事実を語りたがらない子供も少なくない。
部活動などで韓国語に取り組む学校が増えれば、そういう子供にも自信になる」と期待している。
民団では観光業者など企業に対しても実費で教材を提供する。
問い合わせは民団北海道地方本部(電)011・511・3381へ。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/education/54056.html
【朝鮮】民主、社民議員も参加 「制裁やめ対話と支援を」 東京で日朝問題緊急集会
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1191995735/l50 緊急集会「東北アジアの平和と日朝国交正常化―制裁をやめ対話と人道支援へ」
(主催=緊急集会実行委員会、呼びかけ=東北アジアに非核、平和の確立を!日朝国交正常化を
求める連絡会)が3日、日本教育会館(東京都千代田区)で行われ、日本市民、在日同胞300余人
が参加した。集会では、日本政府に対し、6者会談の努力に積極的に参加し、平壌宣言に立ち返って
朝・日国交正常化交渉を本格的に再開することを求める参加者らの声が相ついだ。
また、アピールが採択され、対朝鮮制裁の解除などを強く求めた。
集会では主催者を代表して清水澄子氏(朝鮮女性と連帯する会代表、平和フォーラム副代表)が
あいさつした。
つづいて、来ひんとして招かれた民主党の平岡秀夫衆議院議員と社会民主党幹事長の
又市征治参議院議員があいさつをした。社民党からは日森文尋衆議院議員も同席した。
続いて集会では、李鍾元・立教大学教授と和田春樹・東京大学名誉教授
(日朝国交正常化促進国民協会事務局長)が発言した。
「6カ国協議をめぐる状況と今後の展望」と題して発言した李教授は、今後6者会談で合意した
「次の段階」(▼核施設の不能化▼核プログラムの申告▼エネルギー支援▼テロ支援国家指定解除)
が開始されることによって、これまでの実務者レベルの協議が今年後半から来年にかけて
外相レベル会合をはじめ首脳までも連動した形の「大きな外交」となり、朝鮮半島と東北アジアの
冷戦構造を変えていく大きな枠組みを作る作業が行われるだろうとの見解を示した。
そのうえで、日朝関係においても真剣な交渉が促されており、日本は全体的な構図の中で
日朝関係をどのように位置規定するのかを定める重要な時期にさしかかっていると指摘した。
>301
「拉致問題をどう考えるべきか−6カ国協議と日朝国交交渉」と題して発言した和田氏は、
「拉致問題」について日本政府、メディア、国民は考え方を変えねばならないとしながら、
日本の対朝鮮政策や「拉致問題至上主義路線」は「非現実的なもの」だと指摘した。
そして、日朝国交正常化の早期実現を目指す中で日朝間の諸問題に誠実に取り組むべきだと
主張しながら、日朝交渉における平壌宣言の意義を再確認し
「日本は朝鮮政府と外交交渉を通じて問題を解決していくしかない」と述べた。
アピールを採択
集会では、東京朝鮮中高級学校高級部3年の朴e香さん、筒井由紀子・KOREAこどもキャンペーン
事務局長、洪祥進・朝鮮人強制連行真相調査団朝鮮人側事務局長が発言した。
最後に、東北アジアの平和と日朝国交正常化に向けたアピールが採択された。アピールは日本政府
に対し ▼朝鮮の人々への水害支援▼「制裁」措置の解除▼在日朝鮮人、団体への圧迫を中止する
こと−などを求めた。 (呉陽希記者)
ソース 朝鮮新報
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2007/01/0701j1010-00002.htm
2007/10/10-17:24
「中国の役割」軽視に反発=朝鮮半島和平で人民日報
【北京10日時事】中国共産党機関紙・人民日報(海外版)は10日、朝鮮半島の和平実現に
おいて「中国の役割を軽視してはならない」と題する論評を載せた。平壌で南北首脳が署名した
平和宣言で「3カ国または4カ国」が休戦状態終結のため協力するとうたわれ、
一部で「中国排除」の見方が出たことに反発した。
同紙は、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議で中国は「相互信頼と共通認識を積み上げ、
困難克服を促進してきた」と指摘。朝鮮半島情勢に起きている前向きの変化は関係各国の共同努力
の結果であり、なかでも中国は「他で代替できない重要で建設的な役割を発揮した」と強調した。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007101000740
北朝鮮・核問題:核実験から1年 「在日への風当たり強いまま」 /大阪
北朝鮮の核実験から9日で1年。実験直後には朝鮮高級学校の校庭に楽器がばらまかれるなど、
在日コリアン社会は厳しい逆風にさらされた。昨年10月、核実験への抗議声明を出した
「在日コリアン青年連合」(大阪市中央区)の康利行共同代表(28)は
「今こそ、真の共生社会実現に向け、草の根レベルの努力が必要」と力を込めた。
同連合は在日コリアン3、4世らで構成し、核実験2日後に発表した声明文では
「全世界の核軍縮の願いに逆行する」と主張。
一方で、制裁は戦争の危機をあおるとして「対話と交渉による平和的解決」を求めていた。
康さんは、6カ国協議の合意を評価した上で、「日本は一貫して圧力の姿勢を続けている」と
指摘。さらに「人道的支援も批判される始末で、日本政府が北朝鮮への強行姿勢を意図的に
変えない限り、在日社会への風当たりは強いままだ」と述べた。【平川哲也】
毎日新聞 2007年10月10日
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20071010ddlk27040476000c.html
大阪府が総連系歌劇団の後援中止
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下の民族芸術団体「金剛山歌劇団」(東京)が大阪市などで
今月行う公演に対し、大阪府と大阪市は10日までに、従来はしていた後援を取りやめる方針を
歌劇団側に伝えた。
府生活文化部は「昨年の北朝鮮による核実験に対し府議会が抗議の決議をするなど府民感情や日朝関係
の悪化を考慮し、後援は難しいと判断した」と説明している。歌劇団側は後援を求める申請書を提出していた。
府や朝鮮総連大阪府本部などによると、歌劇団は70年代から大阪公演を毎年開催。
府や市は92年ごろから後援を続けていたという。
今年は今月15、16日に同府東大阪市と大阪市で公演が予定されている。
朝鮮総連大阪府本部の金奉亨委員長は「非常に残念。在日朝鮮人に対する制裁になるのではないか」
と話している。
歌劇団をめぐっては、仙台市や岡山県倉敷市が市の施設の使用を一時認めず、
裁判所の決定を受けて使用を許可している。
[2007年10月10日17時22分]
http://osaka.nikkansports.com/news/f-on-tp6-20071010-268065.html
党創建記念日の平壌 核スローガンなく穏やか
2007.10.10 20:34
北朝鮮の朝鮮労働党が10日、創建62周年を迎えた。首都平壌の市民は記念日の休日を利用し、
家族連れや職場単位のグループで遊園地や映画館などに繰り出し、穏やかな祝賀の雰囲気を漂わせた。
街頭スローガンは、党の指導力や金正日総書記をたたえる内容が大半。原子力発電所の模型などを
設置している科学技術関連の施設に「核保有国」の誇りを強調する横断幕が掲げられていた以外、
核に関するものは見当たらない。
8日に開幕した第3回秋季国際商品展覧会には、企業関係者以外に数多くの市民が訪れた。
展覧会には、中国、ドイツ、スイスなど13カ国の約150企業が工作機械や服飾、医薬品などを
出品しているが、日用品や医薬品などを直接買い求める市民の姿も目立ち、人気のある展示ブース
は容易に近づけないほどの混雑ぶり。
朝鮮国際展覧社の金明哲展覧課長は「今後、分野別の展覧会も企画し、海外企業との交流を
活性化したい」と話した。
幹線道路や地下鉄駅周辺に多い軽食や飲料を扱うテント式の売店にもあちこちで長い行列ができ、
購買意欲の高まりもうかがわせた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071010/kor0710102035001-n1.htm
「開放・改革」韓国政府が自主規制 北に配慮、批判も
2007.10.10 20:52
【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮の金正日総書記が先の南北首脳会談の際、韓国で使われている
「開放・改革」という言葉に不快感を表明したことを受け、韓国政府が早速、政府文書からこの言葉
を削除したことが明らかになった。北朝鮮への過剰な配慮としてマスコミなどから批判されている。
この政府文書は、南北関係を担当する統一省の政策資料を掲載した公式ホームページ。
対北経済協力事業である「開城工業団地」に関し、これまで「北韓の官吏および勤労者たちが工団
の開発・運営の過程で自然に市場経済を学習し今後、改革・開放を推進する上での基礎になる」と
なっていた文章から「市場経済を学習」や「改革・開放を推進する」などの部分が削除され、
「…自然に今後、北韓経済を発展させうる知識や経験を習得」と修正された。
「開放・改革」という用語については、先の首脳会談で金総書記が強い拒否感を示したとして、
盧武鉉大統領は「相手の立場に立って考えるべきだ。ソウルに戻ったら今後、少なくとも政府は
そうした言葉は使わないようにするつもりだ」と語っていた。
盧大統領は「開放・改革は北が判断してやることだ」とし、韓国が押しつけてはいけないとの
考えだが、韓国の対北経済支援・協力政策の基本目標まであいまいにする「対北いいなり姿勢」
として問題になっている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071010/kor0710102052002-n1.htm
金剛山歌劇団、大阪府と大阪市が後援見送り
2007.10.10 13:54
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)大阪府本部などが主催し、毎年府内各地で公演している
「金剛山歌劇団アンサンブル」について、後援依頼を受けた大阪府と大阪市が依頼を断っていた
ことが10日、分かった。拉致問題のほか、昨年のミサイル発射や核実験により、
「府民や市民の感情が悪化している」と判断したという。
朝鮮総連大阪府本部によると、アンサンブルは若手の在日朝鮮人の舞踊家らでつくり、
昭和40年代以降、府内各地で公演、約20年間にわたり府と市が後援してきた。
今年の公演は今月15、16の両日に開催予定で、朝鮮総連府本部などでつくる実行委員会は
府と市に後援依頼をしていた。
しかし昨年、ミサイルの発射や核実験が相次ぎ、府議会は抗議を決議。
市議会でも拉致問題などから今回の後援について否定的な意見が出ており、
府、市とも今回は見送ったという。
府では「来年以降は外交上の進展があり、府民感情が進展していればそのときに判断したい」、
市でも「今後は未定だが、市民感情を含めた社会情勢の変化によって判断する」としている。
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/071010/lcl0710101354004-n1.htm
日韓交流フェスタ:朝鮮通信使の行列、市民ら120人が再現−−彦根 /滋賀
◇彦根藩との国書交換の儀式も
江戸幕府への李氏朝鮮王朝の使者「朝鮮通信使」が初来日して400年になるのを記念した
彦根市の「日韓交流フェスタin彦根」最終日の8日、当時の衣装姿の市民ら約120人が
朝鮮通信使行列を再現。総勢約200人の行列が市内を練り歩き、沿道は市民や観光客でにぎわった。
「国宝・彦根城築城400年祭」の記念事業として同祭実行委が主催した。
雨で行列参加者と行程はそれぞれ当初予定の半分に縮小され、彦根城内での行列はなかった。
午後1時に同市橋本商店街・久佐の辻を出発。県警音楽隊を先頭に、
公募や各団体関係の市民90人ら当時の衣装を着た約120人の朝鮮通信使再現行列などが続き、
赤甲冑(かっちゅう)の彦根鉄砲隊、井伊家家臣団列なども加わり、
中心市街地商店街から夢京橋キャッスルロードの宗安寺まで1キロ余を練った。
通信使の三使とされる正使、副使、従事官は駐大阪大韓民国総領事らが協力し、
宗安寺の本堂前では通信使と彦根藩が「相互に尊重し、共存共栄を」とする国書を交換する儀式も
行われた。
宗安寺では、行列に参加した韓国慶北大学音楽隊や春川市友好使節団の計30余人の
「伝統文化体験講座と日韓合同フォーラム」(彦根ロータリークラブ主催)があり、
茶の湯や甲冑の着付けなどを体験した。【松井圀夫】
毎日新聞 2007年10月10日
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20071010ddlk25040597000c.html
北朝鮮のシリア支援巡り、米政権内に亀裂…米紙報道
【ワシントン支局】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は9日、シリアが北朝鮮の支援を
受けて核開発を進めているという疑惑を巡って、チェイニー米副大統領ら強硬派が、
現在の北朝鮮対話路線に反発、ブッシュ米政権内の亀裂に発展している、と報じた。
同紙が、複数の政府高官の話として伝えたところでは、副大統領ら強硬派は、シリアが北朝鮮から
核技術の提供を受けているとの疑惑は、イスラエルからの信頼できる情報に基づいているとし、
対北朝鮮路線の見直しを求めた。北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議についても、
北朝鮮がシリアとの取引を認めるまで、北朝鮮へのエネルギー支援などの合意を破棄する選択の幅を
持つべきだ、としている。
一方、ライス国務長官らは、北朝鮮とシリアとの取引を示す情報は信用できないとして、
外交路線の変更は不要と述べた、という。
(2007年10月10日22時9分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071010id21.htm
最後の執行から10年 韓国で死刑廃止国の「宣言式」
2007年10月10日19時22分
今年末で最後の死刑執行から10年となる韓国で10日、市民団体が主催する
「死刑廃止国家宣言式」があった。自らの在任中、死刑を一度も執行しなかった金大中前大統領が
基調演説で「私も80年に死刑を宣告された。我々の人権運動史上、今日は最も意味のある日だ。
人権先進国の仲間入りを果たした」と語った。
国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは、過去10年間、死刑執行をしなかった国を
「事実上の死刑廃止国家」と分類している。韓国法務省などによれば、
金泳三政権時代の97年12月30日に23人が死刑に処されたのが最後。
宣言式には韓国の人権運動家や宗教家ら約300人が出席した。
日本から参加した安田好弘弁護士は記者会見で「日本は死刑大国になろうとしている。
韓国での死刑廃止実現は大きな希望だ」と語った。
一方、韓国法務省の当局者は「人権を重視する金大中、盧武鉉両政権が続いたから死刑執行が
なかった。来年2月に発足する新政権では、再び死刑が執行される可能性はある」と指摘した。
http://www.asahi.com/international/update/1010/TKY200710100318.html
>>311 再び死刑が執行される最初の人物が、金大中、盧武鉉だとは・・・
>>309 国と藩で国書交換かよ
朝鮮は当時よっぽどショボかったんだな
【産経抄】10月11日 2007.10.11 03:56
その発言を韓国の盧武鉉大統領が、どんな表情で受け止めたのかは、わからない。
南北首脳会談に同行して訪朝した韓国の大学教授は、両首脳のやりとりを明らかにしただけだ。
福田康夫首相のメッセージを伝えた盧大統領に対し、北朝鮮の金正日総書記は
「拉致日本人はこれ以上いない」と述べたという。
▼もとより、受け入れられるはずがない。北が伝えてきた横田めぐみさんの「死亡」の状況は
矛盾だらけ。その遺骨も真っ赤な偽物だった。今月5日、めぐみさんの43歳の誕生日を祝った
ばかりのご両親、滋さんと早紀江さんの憤りを思うと、胸が痛くなる。
▼それにしても、福田首相は、頼みがいのない人にメッセージを託したものだ。
盧大統領という人は、拉致日本人どころか、韓国人拉致被害者の帰還にもそれほど熱意がみられ
ない。首脳宣言には大型経済支援について、具体的な記述があるのに、拉致問題にはまったく
触れていなかった。
▼折も折、日韓問題についての多くの著書がある韓国人女性評論家の呉善花・拓殖大学教授が、
韓国入国を一時拒否されたと、小紙の黒田勝弘ソウル特派員がきのう伝えていた。
韓国で「親日派」の烙印を押されている呉さんは、これまでもさまざまないやがらせを受けてきた。
▼当局が、「反韓国的な活動」を理由に帰国を認めないとなると話が違う。北朝鮮並みの暴挙で
はないか。その呉さんの著書のひとつ『「反日・親北」韓国の暴走』(小学館)にこんな一節がある。
▼「国内親日派の一掃と親北統一が、韓国現政権最大の政治課題である。
その方向で南北国家連合が成立すれば、これまでになく強固な反日民族主義国家の登場となるのは
明らかだ」。盧政権が、図星をつかれたからだろうか。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071011/plc0710110356001-n1.htm
【社説】対北制裁延長 切り離せない核と拉致
北朝鮮に対する制裁措置の延長は当然だ。日本人拉致は「解決済み」というかたくなな姿勢を
とり続けているからだ。解決のため、日本政府はこれまで以上に周辺国の協力を得る努力を。
「拉致した日本人はもういない」
金正日総書記は、先の南北朝鮮の首脳会談で、日朝関係改善を求めた盧武鉉大統領にこう答えた
という。
日本政府はこれまで十七人を拉致被害者と認定し、全員帰国などの原状回復を繰り返し求めてきた。
ところが、北朝鮮は五人とその家族を返しただけで、
残りの被害者については「死亡、未入国」と誠意ある回答をしていない。
しかもその説明は間違いや矛盾が多い。総書記の言葉はとうてい容認できない。
制裁は、北朝鮮の拉致に加え、昨年十月の核実験を受けて発動され、今年四月に半年間延長された。
具体的には、「万景峰号」など北朝鮮船舶の全面入港禁止、全品目の輸入禁止、北朝鮮国籍者の
入国原則禁止が盛り込まれ実施されている。
今回、制裁の半年間延長を閣議決定したのは、「拉致問題に具体的進展がないことや核問題など
含め総合的に勘案して判断した」(町村信孝官房長官)からだ。
福田康夫首相は圧力より対話重視を表明しているが、北朝鮮の現状からすれば、当面これしかない。
金総書記が、拉致でかたくなな対応を見せたのは、「核」を材料にした瀬戸際外交で、米国や韓国
とうまくやっている、日本は「乗り遅れ」を恐れてやがて軟化するという思惑が働いたのだろう。
北朝鮮に外交常識が通じない以上拉致問題解決に妙案はない。日本はねばり強く取り組むしかない。
>315
六カ国協議の日朝作業部会などで直接対話を続けるのは当然だが、同時に周辺国の協力を得るため、
一層の努力をすべきだ。特に、米国、中国、韓国との連携が重要だ。
このところ、拉致に対する理解は進んでいる。さらに日本にとって核問題と拉致事件が密接に関連
していることを、あらゆる機会、パイプを通じて説得する必要がある。
北朝鮮がテロ支援国の汚名を返上することが、核放棄の見返りの対北支援の条件であり、
北東アジアの平和と安定に不可欠など、材料はあるはずだ。
福田首相は「私の手で拉致問題を解決したい」と言明した。国内にも「乗り遅れ論」、
日本だけの制裁は効果なしという過小評価論もあるが焦れば足元を見られるばかりだ。
圧力と対話を弾力的に活用して事に当たる必要がある。
東京新聞 2007年10月10日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007101002055229.html
「韓国領事が公務執行妨害」 脱北者拘束問題で中国反論
2007年10月11日19時16分
北朝鮮から脱出したとみられる7人が北京の韓国国際学校に駆け込みを図り拘束された問題で、
中国外務省の劉建超報道局長は11日の定例会見で「現場に駆けつけた韓国領事館員による
公務執行妨害行為があった」として不満を表明した。韓国側は中国の公安当局者が領事の腕を
引っ張るなどの「行き過ぎた行為があった」と抗議していた。
劉局長や韓国側の説明によると、7人の若い男女が駆け込みを図り、うち4人が中国当局に
拘束された。4人は今も取り調べを受けているという。
http://www.asahi.com/international/update/1011/TKY200710110387.html
米専門家グループが北朝鮮入り 「無能力化」手順を協議
2007年10月11日20時19分
米国務省のソン・キム朝鮮部長が率いる米国の専門家グループは11日、
北朝鮮の核施設を「無能力化」する作業の手順などについて話し合うため、平壌に到着した。
滞在は1週間前後とみられ、核関連施設が集中する寧辺などを訪れる。
今回の協議では、9月の6者協議の合意文書を踏まえ、無能力化の具体的な方法のほか作業に
必要な人員の規模や構成、日程などについても話し合う見通しだ。キム部長は北京空港で記者団に
「無能力化についての議論を終わらせたい」と語り、北朝鮮側との合意に意欲を示した。
合意文書は、原子炉など寧辺の核施設3カ所を年内に無能力化すると規定。
この期限について、キム部長は「(実現できると)希望している」と述べた。
http://www.asahi.com/international/update/1011/TKY200710110405.html
金正日総書記「必ず6者協議を成功させる」
2007年10月11日21時17分
韓国の盧武鉉大統領は11日、韓国記者団との懇談会を開き、北朝鮮の金正日総書記が
南北首脳会談で「核兵器を(ずっと)持つ意思はない。(朝鮮半島の非核化は、故金日成主席の)
遺訓だ」と語ったことを明らかにした。
盧大統領によると、金総書記は6者協議について「必ず成功させる。誠実に取り組んでいる。
米国の態度も肯定的に評価している。今回も米国は誠意を見せたようだ」と述べた。
また、盧大統領が「非核化すれば朝鮮戦争を終結できる」とするブッシュ米大統領の考えを伝えたところ、
「終戦宣言には私も関心がある。一度進めてみよう」と語ったという。
http://www.asahi.com/international/update/1011/TKY200710110417.html
変見自在 高山 正之 (週間新潮 10/18日号より)
「伴天連」
二昔ほど前に箕面忠魂碑裁判というのがあった。
「市が忠魂碑の慰霊祭を行ったのは憲法の禁ずる宗教活動になる」と
「その筋の市民」が訴え出て、大阪地裁の古崎判事がそうだ忠魂碑は
神社と同じだ、だから違憲だと判決した。
この慰霊祭は仏式でやったり神式でやったり、適当だった。判決通り
だったら神社でお坊さんが経を読んだことになる。
噴飯ものの判決なのだが、そのころから日本嫌いの朝日新聞は「名判決」
と大喜びした。敬虔なクリスチャンという古崎判事を持ち上げて神道を目
一杯腐したうえに「日本人は宗教にだらしない」と批判させた。キリスト教
はいいが、神道はそれだけでダメみたいな言い方だった。
実際、そういうヘンな考え方が蔓延していて、例えば切支丹の「26聖人」は
いま長崎市の公園に祀られて市と耶蘇教の団体が共同で管理している
が、別に公費だの宗教施設だので問題になったこともない。
神道はオウム並の邪教扱いだが、秀吉や家康の時代にはキリスト教こ
そ邪教と思われていた。
それで秀吉は天正15年(1587年)、ポルトガル人宣教師コエリヨらに
「日本は神の国だから布教を禁止する。寺院の破壊も禁止する。宣教
師は20日以内に国外退去せよ」という伴天連追放令を出した。
日本の教科書ではこれから信徒への弾圧が始められ踏み絵が登場し、
転ばなければみな磔にされた風に書いている。
実際はこの追放令が出た後も宣教師どもは居座ってむしろ派手に布教
活動した。前述の26聖人が処刑されたのは追放令から10年も先のことになる。
宣教師だけでなく信徒も傍若無人で、例えば高山右近は明石に封じら
れると城下の神社仏閣を片端から壊して教会にした。
続く
>>320続き
秀吉のいう「寺院打ち壊しの禁止」はそういう偏狭なキリスト教徒の
横暴を禁じたものだ。日本では弁天様も仏様も天満宮もみんな仲良
くやっていると。
ちなみに右近はその後も偏狭なキリスト教徒として生き続け、家康
の切支丹禁止令(1614年)のあとやっと日本を出てマニラを終の棲家
にしている。
秀吉らがキリスト教をそこまで嫌ったのは、彼らの狭量さの延長に
ある非人道性だった。同じ神を信じていない者は「人に非ず」で、だか
ら奴隷にしても構わない、と主張する。
追放令の発端は有馬晴信などキリシタン大名が火薬の素の硝石を
得るために、捕らえた敵軍の将兵や領地の女を海外に売っていた、
一説には女50人で硝石1樽だったというが、それを秀吉が知ったことか
らだった。
怒った彼はコエリヨを呼び、海外に売った日本人を連れ戻せと命じた
が、コエリヨは応じない。
それで伴天連追放令を出したという順になる。
この顛末は徳富蘇峰の「近世日本国民史」に詳しいが、追放令が出る
5年前に日本を出た天正遣欧少年使節の一行も欧州の地で「み目よき
日本の娘たちが秘所丸出しでつながれ、弄ばれ、売られていく」のを目
撃している。
徳川時代、日本に出入りしたオランダ人を「日本人は憎悪した」とスウェ
ーデン人植物学者ツュンベリは報告している。なぜなら「彼らが奴隷売買
をし、同じ人間を不当に扱っているからだ」と。
ツュンベリはまた日本の家族にも着目し、「朝鮮では夫人は家に閉じ込
められ奴隷状態にあるが、日本の夫人は夫と同席したり、自由に外出し
たりしていた」とも書いている。
いま日本のキリスト教信者の数は人口の1%にも満たない。邪教性が
一向に改まっていないためだろう。
続く
>>321続き
ヒンズーが天下のインドでは、それでもキリスト教徒は2%強の2000万
人ほど居る。ヒンズー教の中では夢も希望もない不可触カーストからの
改宗組が大半を占める。
韓国では布教200年で国民の30%がキリスト教徒になった。
「攻撃的性格が合っている」と産経新聞の黒田勝弘記者は分析するが、
ここも儒教の身分差別が厳しく、人間以下の常人(小作人)と奴婢が30%
もいた。
インドと同じに現実からの逃避のための改宗と見ると数字はぴったり合う。
邪教かどうかはここでは二の次なのだ
おわり
×週間新潮
○週刊新潮
でした。
日本人拉致、金総書記から言及なしと韓国統一相
【ソウル=平野真一】韓国の李在禎統一相は11日、今月3日に平壌で行われた南北首脳会談で
日朝関係正常化が議題となった際、日本人拉致問題については北朝鮮の金正日総書記から
「具体的な言及はなかった」と述べた。
ソウルでの韓国報道機関幹部との討論会で明らかにした。
盧武鉉韓国大統領の訪朝に同行した文正仁延世大教授は8日、金総書記が「日本人拉致被害者は
もういない」と発言したと述べていた。李統一相は首脳会談にすべて同席している。
李統一相によれば、盧大統領は会談で、「日朝関係正常化は朝鮮半島と北東アジアの平和にも、
6か国協議の進展にも非常に重要だ。そのため日朝関係をしっかり改善しなければならない」と強調。
これに対し金総書記は、福田政権の政策や立場を見守る考えを明らかにしたものの、
拉致問題については具体的な言及はなかったという。
(2007年10月11日20時32分 読売新聞)
ttp://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071011it13.htm
韓国大統領選で旧与党系新党予備選、孫氏が2回連続トップ
【ソウル=竹腰雅彦】韓国の旧与党系新党、大統合民主新党は11日、12月の韓国大統領選の
公認候補を選ぶ党内予備選で、携帯電話による第2回投票を行い、集計の結果、
孫鶴圭前京畿道知事が最多の2万1359票を獲得、2回連続で首位となった。
これまで全国8か所で行われた一般の予備選結果と合わせた総得票では、
鄭東泳元統一相が孫氏に約1万票差をつけトップを維持している。
同新党は幅広い国民の参加を促すためとして携帯電話による投票を初めて導入。
今回は事前登録した7万5000人を対象に行われ、投票率は約75%だった。
今後、さらに約14万人を対象にした携帯電話投票が行われ、各地の予備選結果と合わせ、
15日に公認候補が選出される。
(2007年10月11日22時24分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071011id25.htm
北朝鮮の核、無力化準備へ米チーム平壌入り
平壌発の新華社電によると、北朝鮮核問題をめぐる6か国協議の合意に基づき、寧辺の核施設の
年内無能力化に向けた準備を行う米国の専門家チームが11日、経由地の北京から空路、平壌入り
した。
一行は8人で、北朝鮮に1週間程度滞在し、北朝鮮当局者と5000キロ・ワット黒鉛減速炉
など3施設の無能力化の具体的な作業手法、手順を詰める。
専門家チームの団長を務めるソン・キム国務省朝鮮部長は11日、北京空港で記者団に対し、
協議の行方に楽観的な見通しを示したうえで、「北朝鮮側との協議を楽しみにしている」と述べた。
無能力化の作業自体は、別のチームが担当するという。(中国総局)
(2007年10月11日23時2分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071011i212.htm
金総書記「核保有意思ない」南北首脳会談で発言
【ソウル=竹腰雅彦】韓国の盧武鉉大統領は11日、韓国記者団と会談し、
北朝鮮の金正日総書記が先の南北首脳会談で、「我々は核兵器を持つ意思がない。
これは(故金日成主席の)遺訓だ。この意思は確固たるものだ」と述べたことを明らかにした。
南北首脳会談で核問題に関する金総書記の具体的な発言内容が明らかになったのは初めて。
首脳会談が行われた10月3日には、年内の核施設無能力化などの見返りに、米国が北朝鮮に
対するテロ支援国指定の解除作業を開始することなどを盛り込んだ6か国協議の共同文書が発表
されたが、金総書記は6か国協議について、「米国の態度を肯定的に評価している。
今回は米国も誠意があるようだ」と語り、協議の進展に満足感を示した。
北朝鮮側の思惑通り、協議が進んでいることを裏付けるものと言える。
(2007年10月11日23時49分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071011i217.htm
韓国大統領元側近ら2人、収賄などで逮捕
【ソウル=竹腰雅彦】韓国の聯合ニュースによると、韓国検察当局は11日、9月に更迭されて
いた卞良均青瓦台(大統領府)前政策室長と、申貞娥東国大元助教授を収賄などの疑いで逮捕した。
卞前室長は盧武鉉大統領の側近中の側近として知られた。
これまでの調べでは、卞前室長は、職権を利用して、東国大幹部に「特別な関係」にあった申氏を
採用するよう迫ったほか、申氏が勤務する美術館に寄付金を出すよう企業関係者に圧力をかけた疑い。
事件は「韓国美術界のシンデレラ」と称された申氏の学歴詐称発覚が発端で、
卞前室長は学歴詐称が問題化しないよう大学側に圧力をかけた疑惑も浮上している。
検察当局は、申氏が、卞前室長の職権を利用できる立場にあったとして収賄の共犯としている。
(2007年10月12日1時24分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071011i117.htm
北への人道支援を検討 拉致再調査を条件に 政府
2007.10.12 01:40
政府は11日、北朝鮮が日本人拉致被害者の再調査などに応じた場合、北朝鮮の水害被害に対する
人道支援に踏み切る方向で検討に入った。南北首脳会談などで北朝鮮の金正日総書記が福田政権との
交渉に前向きな姿勢を示す中で、「対話」のためのカードを確保する狙いがある。政府は北朝鮮の
核問題をめぐる6カ国協議の日朝国交正常化作業部会を早期に開催するよう求める方針だ。
水害への人道支援は、北朝鮮で水害被害が発生した8月末、安倍政権下で検討されたが、
9月上旬にモンゴル・ウランバートルで開かれた日朝作業部会で拉致問題に具体的な進展がなく、
実施を見送った経緯がある。
その後、北朝鮮との対話を重視する福田内閣が発足し、先の南北首脳会談で金総書記は
「日本は福田康夫首相に代わったので、今後の日本の政策を見守る」と発言。政府内には「拉致問題
は解決済みとしてきた北朝鮮の姿勢に微妙な変化がうかがえる」(外務省筋)との期待が高まっている。
政府は、北朝鮮の核実験に対する日本独自の制裁措置は継続する一方、人道支援を緊急措置として
行う余地を残すことで、拉致問題での北朝鮮側の譲歩を引き出したい考えだ。
政府は平成16年5月の日朝首脳会談で、人道支援として北朝鮮への25万トンの食糧支援を表明、
金総書記は安否不明の拉致被害者について再調査を行うことを約束した。しかし、北朝鮮側は再調査
で生存者はいなかったと主張。同年末には北朝鮮が拉致被害者、横田めぐみさん=拉致当時(13)=
のものとして提供した「遺骨」が偽物であることも判明し、政府は未実施分だった12・5万トンの
支援を凍結した。
今回の人道支援は、日朝首脳会談の際に合意した食糧支援とは異なり、災害援助として行い、
国連世界食糧計画(WFP)を通じて実施額などを調整する。北朝鮮側の再調査が前回同様、
「ゼロ回答」で終わる可能性もあるが、北朝鮮側の環境変化に加え、「北が再調査を約束するなら、
その中で、具体的なことを求めていける」(政府関係者)として、拉致問題を進展させる契機に
なりうるとの見方が浮上している。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071012/plc0710120140000-n1.htm
ライス長官の訪朝促す 韓国駐米大使
2007.10.12 09:08
【ワシントン=有元隆志】韓国の李泰植駐米大使は11日付の米紙ワシントン・タイムズの
インタビューで、北朝鮮の核問題をめぐる動きを加速させるために、ライス国務長官の訪朝を促した。
同大使は核問題をめぐる6カ国協議で、寧辺にある核施設を年内に無能力化するなどの合意文書
がこのほど採択されたことを受けて、「軍備管理の合意ができたとしても、それは技術的であり、
政治的な手段によって後押ししないと、不安定なものになる」と述べ、ライス長官の訪朝の必要性
を強調した。
これに対し米政府は、現時点において、ライス長官の訪朝は「検討されていない」
(ケーシー国務省副報道官)としている。
歴代国務長官では、オルブライト元国務長官が2000年10月に訪朝した。最近では、
6カ国協議の米首席代表を務めるヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)が6月に訪朝した。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071012/kor0710120908000-n1.htm
民家から朝鮮の古面 秀吉出兵時、農民持ち帰る 熊本県八代市
熊本県八代市の市立博物館「未来の森ミュージアム」は11日、
16世紀末の豊臣秀吉の朝鮮出兵(1592‐98年)に動員された農民が、朝鮮半島から
持ち帰ったとみられる仮面が同市松江町の民家で見つかったと発表した。同博物館は
「従軍した八代城主・小西行長の行動や韓国仮面史を探る上で貴重な史料」と注目している。
仮面は大きさが縦約26センチ、横21センチ、厚さ14センチ(鼻高)で日本の能面の
約1.3倍。木製で表面には黒漆が塗られ、所々に朱漆の下地が見える。右あごは虫害で欠損して
いるが、高い鼻や秀でた額など特徴的な造形を残しており、顔全体に笑いじわが走っている。
仮面があった民家には「朝鮮出兵で先祖が持ち帰った」との伝承が残っており、
18世紀後半編さんの「肥後国誌」にも「北松江村の観音堂に米を献納している農民の先祖は、
文禄・慶長の役で朝鮮から大きな面を持ち帰った」とある。
博物館によると、仮面の写真などを見た韓国仮面史研究の第一人者、高麗大の田耕旭教授
(韓国民俗学)は「朝鮮半島で作られたものに間違いない。民家の伝承も信頼できる」と話した。
仮面は朝鮮伝統の仮面劇に使われたとみられる。韓国には国宝に指定されている古い仮面が11個
あるが、制作年代は不明。田教授は「年代が証明できる仮面としては最古の可能性がある」とも
指摘したという。
=2007/10/12付 西日本新聞朝刊=2007年10月12日09時16分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kyushu/20071012/20071012_001.shtml
拉致未解決「喜べない」 地村さん一家、幸せ築くが…
2007年10月12日 朝刊
北朝鮮による拉致被害者の地村保志さん(52)富貴恵さん(52)夫妻=福井県小浜市=ら
五人が帰国して十五日で五年。拉致問題解決への外交交渉は依然、手詰まり状態だが、
地村さん夫妻は職場や地域にすっかりなじみ、三年半前に北朝鮮から夫婦のもとに戻った
子ども三人もそれぞれの道を歩み続けている。
昨年四月に小浜市の正職員になった保志さんの現在のポストは観光交流課企画主査。
夏のイベント「若狭マリンピア」では企画から運営まで一手に任された。
同市を舞台に今月一日に始まったNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の現地ロケにも
奔走した。高校時代の同級生の赤尾寿夫さん(52)は「忙しくなって充実してきたのだろう。
表情はこれまでよりずっと明るくなった」と話す。
通訳の仕事も引き続き重宝がられ、八月に姉妹都市の韓国・慶州市の一行を迎えた
合唱コンサートでは、市内の信用金庫に勤める長女恵未さん(25)と親子で通訳にあたった。
本番直前の打ち合わせでは、地村さんが小浜市の職員に向かって韓国語で、
韓国の職員には日本語で話し掛けるといったちゃめっ気で場を和ませたことも。担当職員は
「おかげでコンサートの舞台の細かいところまでしっかりと詰めることができた」と振り返る。
富貴恵さんは福井県の出先機関の嶺南振興局の嘱託職員として旅券発給業務を担当。
生来の朗らかさで窓口に訪れた人たちと接しているという。
福井大四年の長男保彦さん(24)は小浜市内の電機関連メーカーに就職が内定。
二男清志さん(19)は今年四月、大阪大に進学した。
韓国:統一相、金総書記の拉致言及否定「議論にならず」
【ソウル堀山明子】韓国の李在禎統一相は11日、先の南北首脳会談での日本人拉致問題に
関する金正日総書記の反応について「盧武鉉大統領が問題提起したが、(明確な反応はなく)
議論にならなかった」と述べた。韓国メディア主催の討論会で質問に答えた。
日本人拉致問題の対応をめぐっては、訪朝団に同行した文正仁国際安保特命大使が8日の記者
懇談会で同席者から聞いた話として、金総書記が「もうこれ以上、拉致された日本人はいない」
と語ったと明らかにし、波紋を広げていた。
李統一相は会談に同席しているが、文大使の発言と食い違いが生じている。
また、李統一相によると、盧大統領は「日本人拉致問題」という直接的な表現は使わず、
日朝関係改善を求める中で「包括的に提起した」と述べた。
毎日新聞 2007年10月11日 23時09分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071012k0000m030127000c.html
【緯度経度】シュー被告とホンダ議員の接点 米大物政治家へ疑惑の献金 (1/2ページ)
2007.10.12 21:17
米国で刑事事件での有罪判決を受けて逃亡中に大統領候補や議員候補の大物政治家たちに
合計200万ドルもの献金をしていた中国系元ビジネスマン、ノーマン・シュー(徐)被告の軌跡は、
知れば知るほど奇怪である。
献金の相手はヒラリー・クリントン上院議員をはじめ民主党候補ばかりに限られているため、
特定の政治意図を当然、感じさせる。詐欺まで働いて私財を肥やしてきた人物が巨額の資金を
単に寄付してしまうという行為は、背後の大きな資金源をも感じさせる。
こんご大統領選キャンペーンの本格化によっても、刑事事件捜査の進展によっても、
米国の国政の場でこのシュー事件がより詳しく語られることは確実である。
ナゾの数々も明らかにされることだろう。
だがこの事件のいまの黒い霧のなかでも、シュー被告の違法の疑いが濃い献金活動の軌跡が、
日本を糾弾する慰安婦決議案の推進で広く知られたマイク・ホンダ下院議員(民主党)と接点を
持ったことははっきりしている。ホンダ議員は9月下旬、シュー被告とその代理人から受け取った
献金計5000ドルを放棄することを発表したのだ。放棄した資金は日系米人の高齢者介護施設
などに寄付するという。
米国の民間の政治資金調査研究機関の「有責政治センター」(CRP)が公表した記録によると、
ホンダ議員はノーマン・シュー被告から1000ドル、ディミプル・ポー(鮑)氏から1000ドル、
ビビアン・ポー氏から1000ドル、ウィリアム・ポー氏から1000ドルをそれぞれ選挙のための
献金として受け取った。受け取りの日付はいずれも今年6月25日だった。
ポーという人たちは発着する航空機がすぐ頭上を頻繁に飛ぶサンフランシスコ空港近くの
小さな家に住む中国系家族である。家長のウィリアム氏は郵便配達員で年収は4万ドルほどだが、
一家はここ数年、その数倍もの額を民主党の多様な政治家たちに献金してきた。
一家の長男がかつてシュー被告の会社で働いた経歴があり、家族たちは同被告の代理として
献金をしてきたことが明白だった。
>336
ホンダ議員がシュー被告のからむもう一口の献金1000ドルを含めて違法性の強い計5000ドル
を受け取ったことは、同議員と中国系の個人や団体との緊密なつながりを改めて印象づけた。同議員は
慰安婦問題や南京事件で日本を一貫して糾弾する在米中国系団体の「世界抗日戦争史実維護連合会」
の幹部たちから過去8年近い連邦議員歴で、ここぞという時期にいつも献金を受けてきた。
ホンダ議員の選挙民の3割がアジア系という構図のなかでも中国系からの献金が突出していた。
その献金と引き換えの形で同議員はこれまた一貫して慰安婦決議案を連邦議会でプッシュしてきた。
同議員と中国系とのこうした緊密な資金援助の関係をシュー被告の今回の一連の献金がさらに
裏づけたということだろう。
公式の記録では、シュー被告は今年6月、ホンダ議員の誕生日パーティーを選挙区内で主催した
際に、これらの献金をしたことになっている。だが同時に6月25日というのは、
下院外交委員会で慰安婦決議案への投票が実施された日の前日だった。
ここまではシュー被告の献金と下院での慰安婦決議案の推進と、点と点とを結ぶだけの推測だと
しても、同被告の献金が慰安婦決議案の早い時期の共同提案議員たちにも届けられていた事実は
全体の構図を、もう少し鮮明にする。シュー資金は下院のトム・アレン、パトリック・ケネディ、
デービッド・ローブサック、フランク・パロン各議員ら民主党の議員連に軒並み贈られていたのだ。
各議員ともホンダ議員が今年1月末に提出した慰安婦決議案のごく早い時点での共同提案者ばかり
なのである。
各議員たちがシュー被告のような中国系勢力から献金を受けたから、慰安婦決議案の推進へと
動いたのだなどという断定はできはしない。多くはナゾに包まれたままである。
福田首相の出方を注視 北朝鮮ナンバー2が会見
2007.10.12 22:22
北朝鮮のナンバー2、金永南(キムヨンナム)最高人民会議常任委員長は12日、平壌の万寿台
議事堂で共同通信、韓国・聯合ニュースと会見、拉致問題は「既にすべて解決した問題だと申し上げる」
と原則的立場を表明する一方、「(日朝)平壌宣言に基づき関係正常化を目指そうとするわれわれの
立場に変化はない」と強調、「福田康夫首相の出方を見守りたいと思っている」と述べた。
宋日昊(ソンイルホ)朝日国交正常化交渉担当大使も11日の共同通信との会見で、
福田首相の対話重視の姿勢を肯定的に受け止める考えを示しており、日朝関係で対話路線を
打ち出している福田政権下で、北朝鮮が関係改善を模索しようとしていることをうかがわせた。
金委員長は「日本当局が不幸な過去を清算し、意味ある政治、経済、文化などの関係を本当に
樹立しようとするなら、(日朝)両国関係で提起される諸問題で解決できないものはない」と指摘、
平壌宣言に沿った関係改善を図る立場に繰り返し言及した。
金委員長はまた、米国との関係正常化の見通しについて「米国の政策は朝晩で変わる。
あくまで米国(の出方)次第だ」と話し、信頼醸成を積み重ねながら関係正常化に進む構えを示した。
南北関係については、先の第2回南北首脳会談で「率直な協議が行われた」と指摘。
さらに同会談で採択された首脳宣言を評価し、「北南関係をさらに発展させ、
祖国統一で新たな局面を切り開くため、あらゆる努力を傾注する」と述べた。
韓国:前政策室長と相手の元助教授を逮捕
【ソウル中島哲夫】盧武鉉(ノムヒョン)韓国大統領の側近だった青瓦台(大統領官邸)の
卞良均(ピョンヤンギュン)前政策室長(58)が「不適切な関係」にある女性を大学助教授に
推すなど権力を乱用した疑惑で、ソウル西部地検は11日夜、卞氏と相手の女性である
申貞娥(シンジョンア)元東国大助教授(35)の2人を収賄、業務上横領などの疑いで逮捕した。
聯合ニュースによると、卞前室長は企画予算庁長官だった05年、東国大に圧力をかけて申氏を
助教授に特別採用させたり、申氏が勤める美術館に多額の後援金を提供するよう企業幹部らに要請
した疑い。
申氏は共犯容疑のほか、米エール大で美術史学の博士学位を得たなどと学歴を詐称して重用され
たことによる業務妨害、美術館への企業後援金を流用した業務上横領も逮捕容疑となった。
毎日新聞 2007年10月12日 19時52分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071013k0000m030059000c.html
北朝鮮・拉致問題:被害者帰国5年 未帰還者、戻るまでは… 救出祈り、新たな人生
◇蓮池さん・曽我さん・地村さん、拉致被害者帰国から5年
拉致被害者5人の帰国から15日で5年を迎える。それぞれが地元で社会復帰を果たし、
子供たちと新たな人生の道を歩んでいる。そして、残る拉致被害者の一刻も早い帰国を願い続ける。
【前谷宏、磯野保、高橋隆輔】
新潟県柏崎市の蓮池薫さん(50)、祐木子さん(51)夫妻は、7月の中越沖地震で自宅が
避難勧告の対象となり、薫さんの実家で暮らす。夫妻は12日、市を通じて「未帰還者の帰国なく
しては、私たちの拉致事件も決して終わりません」などとする帰国5年のコメントを発表した。
大学の非常勤講師で朝鮮語を教え、翻訳家でもある薫さんが翻訳した韓国の本は既に10冊を
超えた。祐木子さんは市内の保育園の調理担当を続けている。
大学院の修士課程に進学した長女重代さん(25)は、教員免許の取得を目指している。
大学2年の長男克也さん(22)は、勉学に励んでいる。
◇
新潟県佐渡市の曽我ひとみさん(48)は今年4月、同市の正職員に採用され、市高齢福祉課に
所属。市内の養護老人ホームで入所者の食事の配膳や入浴の手伝いなどを担当している。
夫ジェンキンスさん(67)は、昨年から市の観光施設で臨時職員として働き、売店で菓子などを
販売する。
長女美花さん(24)は、新潟市内の専門学校で保育士、幼稚園教諭の資格試験を目指している。
次女ブリンダさん(22)は新潟市内にあるブライダル関連の専門学校を来春卒業予定で、
佐渡市内のホテルに就職が内定している。
>342
福井県小浜市観光交流課職員の地村保志さん(52)は、NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」
の撮影補助も担当。ともに暮らす地元の信用金庫職員の長女恵未さん(25)が知人に
「忙しそうにしていますよ」と話す多忙さだ。
妻の富貴恵さん(52)は市内の県の機関でパスポートの発給業務をしている。
大学4年の長男保彦さん(24)は市内の企業に就職内定。
次男清志さん(19)は、大阪外大(10月に大阪大に統合)に入り、アパートで学生生活を送る。
夫妻は12日、「拉致問題の早期解決のためできる限りの協力をしていきたい」などとする
コメントを出した。
◇「あらゆる手段講じて」 薫さんら発言控える−−透さん語る
蓮池薫さんの兄で、拉致被害者家族会の副代表の蓮池透さん(52)は、毎日新聞に今の思いなど
を語った。薫さんたちは「自分たちだけ戻ってきてしのびない」との気持ちで生活しており、
「政府に被害者救出のためにあらゆる手段を講じてほしいと望んでいる」と明かした。
薫さんらが公の場でほとんど発言しないことについて、透さんは「横田めぐみさんたちはまだ帰国
しておらず、『自分たちだけ戻ってきてしのびない』と思っている。北朝鮮を刺激しないためにも
メディアには出ず、自分たちの情報を、北朝鮮の矛盾を浮き彫りにする証拠として政府レベルの交渉
に役立ててほしい思いがある」と代弁した。
薫さんらは既に、政府や警察、関係する家族に知っている話を伝えているという。
透さんは「つらいのは(薫さんらが)『まだすべてを話していない』と世間から疑われること。
限定された地域で生活していたので、すべてを知っているわけではない」とおもんぱかった。
また、北朝鮮の話を薫さんから聞くなどしたことから、「北朝鮮の反日感情は根深い。
日本はその原因を考える必要があり、敵対心で応じるだけでは問題はこじれるばかり」と政府に
柔軟な対応を求め、「被害者家族の活動の原点は、体制崩壊を目指すことではなく、
『失われた家族を取り戻したい』との思い。それを実現するため、あらゆる手を尽くしてほしい」
と話した。【工藤哲】
>343
==============
■3家族の現況■
蓮池薫さん(50)=新潟産業大非常勤講師
妻・祐木子さん(51)=柏崎市非常勤職員
長女・重代さん(25)=上越教育大大学院生
長男・克也さん(22)=早大理工学部学生
……………………………………………………
地村保志さん(52)=小浜市観光交流課職員
妻・富貴恵さん(52)=福井県嘱託職員
長女・恵未さん(25)=小浜信用金庫職員
長男・保彦さん(24)=福井大工学部4年
次男・清志さん(19)=大阪大外国語学部1年
……………………………………………………
曽我ひとみさん(48)=養護老人ホーム職員
ジェンキンスさん(67)=観光施設臨時職員
長女・美花さん(24)=専門学校生
次女・ブリンダさん(22)=専門学校生
毎日新聞 2007年10月13日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/wadai/archive/news/2007/10/13/20071013ddm012040003000c.html
「総理もご尽力も」蓮池夫妻のコメント全文
2007.10.13 02:04
私たち夫婦が帰国して5年の歳月がたちます。小泉元総理の訪朝により2002年10月15日、
24年ぶりに祖国の地を踏んだ私たちは、その後、日本政府を信じて子どもを待つことを決断し、
日本にとどまると同時に、社会復帰の第一歩を踏み出しました。そして、その1年7カ月後に
子どもの帰国が実現し、それからは生活自立のための道を本格的に進みながら、
若いころ果たせなかった学業にも励んでまいりました。一方、子どもたちはそれぞれ日本社会への
適応期間を経て、現在、自立のための勉学を積み重ねています。
今私たちは、それぞれの希望と夢を持ち、新たな人生に向かって一歩一歩進んでいます。
これらはすべて、国民や新潟県民、柏崎市民の皆さま、政府をはじめ県、市の行政機関、
地元の教育機関そして母校、中央大学の関係者皆さまの温かいご支援、
ご声援のおかげと深く感謝しています。本当にありがとうございます。
拉致事件はいまだ解決のめどがついていないばかりか、未帰還者の方々については何ら進展がなく、
高齢になった被害者ご家族の胸中を思うにつけ、なんとも心苦しいばかりです。
未帰還者の帰国なくしては、私たちの拉致事件も決して終わりません。
私たちは、これまで同様、1日も早い未帰還者の帰国のために自分たちのできる協力をしてまいる
考えです。
拉致事件解決は、国民の皆さまによる力強い世論の支持を背景とした、政府の強力な交渉に
よらねば、現状を打破し、解決することはできません。現福田総理におかれても、
いままでの歴代の総理に劣らず、ご尽力いただけるものと確信しております。
「できる限り協力」 地村夫妻コメント全文
2007.10.13 02:03
私たち夫婦が帰国して5年、子どもたちが帰国して3年5カ月が経過し、それぞれが社会復帰、
就職就学を果たし、落ち着いた日々を過ごしております。
子供たちの近況について、長女の恵未は地元信用金庫の仕事にも慣れ、社会人として楽しく充実
した日々を送っております。また、長男の保彦は福井大学工学部の4年生、二男の清志は大阪大学
外国語学部1年生に在籍し、それぞれの目標に向けて、精いっぱい努力しております。
私は小浜市の観光交流課兼国際交流室の企画主査として、主にイベントの企画等を担当しており、
現在NHKの連続テレビ小説として放映されている「ちりとてちん」にもロケ地の観光担当職員と
して協力するなど、多忙な日々を過ごしております。
今日まで、私たち家族が大きな問題もなく順調に過ごせたことは、日本政府・福井県・小浜市を
はじめ、多くの国民の皆さまの心温まるご支援・ご協力のおかげであると深く感謝いたしております。
自立の道を歩んでいる私たち家族にとって今一番気掛かりなことは、未解決の拉致被害者の方々
の帰国が実現されていないことです。
私たち家族は、今後とも拉致問題の早期解決のため、日本政府、家族会等を通じ、
できる限りの協力をしていきたいと考えております。
今後、福田新政権のもと拉致問題が早期に解決されることを願っております。
平成19年10月12日
地村保志
地村富貴恵
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071013/kor0710130203001-n1.htm
盧大統領、対北行程表の作成を指示
【ソウル=竹腰雅彦】韓国政府は12日、先の南北首脳会談で発表された
「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」(南北首脳宣言)履行に向けた第1回対策委員会
(委員長・韓悳洙首相)を開いた。
出席した盧武鉉大統領は「基本的な対北朝鮮ロードマップ(行程表)作りが最も重要だ」と語り、
次期政権への引き継ぎを念頭に置いた今後の南北交渉と事業計画の立案を指示した。
盧大統領は特に、南北首脳会談の実質的成果である経済協力分野で、次期政権による計画履行の
土台となる南北間合意を任期中に出来るだけ実現することが必要だと強調した。
(2007年10月12日23時9分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071012id24.htm
「ヱヴァンゲリヲン」で閉幕 釜山国際映画祭
【釜山12日神屋由紀子】韓国・釜山市で開催されていた第12回釜山国際映画祭は12日夜、
閉幕式で日本のアニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」(庵野秀明総監督)を上映して
9日間の日程を終了した。アジア最大級の同映画祭が開幕・閉幕式でアニメーションを上映した
のは初めて。国際的に人気の高い作品だけに、水営ヨット競技場に設置された野外上映場は
約5000人の観客であふれた。
日本では9月に封切られた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」は今回、海外初上映。
チケットはインターネット販売で発売開始から26分50秒で完売した。上映を前に鶴巻和哉監督は
「閉幕作として上映され、作ったかいがあった。スタッフ一同感謝している」とあいさつした。
日本のアニメファンという釜山市の大学生、金鍍均(キムドギュン)さん(23)は
「この映画祭がアニメを映画として認めたのは意義深い」と上映を楽しんでいた。
同映画祭は64カ国・地域から出品された271本を上映。「HERO」主演の木村拓哉さんが
参加して話題を集めるなど、観客数は過去最多の19万8603人に上った。
=2007/10/13付 西日本新聞朝刊=2007年10月12日23時43分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/world/20071012/20071012_015.shtml
【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 嫌いだが学べ
207/10/13 05:35
最近、韓国のいくつかの新聞に日本に関する世論調査が出ていて、
たとえば「好きな国・嫌いな国」では日本が「嫌いな国」のトップになっていながら
「お手本にすべき国」でもトップという結果になっていた(9月22日付、中央日報)。
実はこうした結果は1970年代から続いている。
この30年間、韓国も大いに変わったのだが、なぜかこの「嫌いだが学べ」だけは変化がない。
「嫌い」というのは教育やマスコミ、政府の外交などが歴史をネタに繰り返し反日的な“刷り込み”を
やっているからそうだろう。しかし「学べ」の方は、韓国も経済的に発展し、スポーツや文化を含め
ずいぶん自信と余裕ができているはずだから後退してもいいはずなのに、そうなっていない。
このナゾ(?)についていろんな人に聞いてみたところ、観光をはじめ日本との往来が増え、
現実の日本を経験することで日本評価が韓国社会に広がっているためではないかという。
「歴史的反日」や「自信と余裕」にもかかわらず、現実の日本に接すると「学べ」を実感すると
いうわけだ。清潔、秩序、親切、礼儀、正確、安心そして安くなった物価…。
韓国では今、日本旅行ブームで、しかも中国旅行と違ってリピーターが増えているとか。(黒田勝弘)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/90413/
韓国にトイレの形をした家が登場
【10月11日 AFP】(10月13日一部更新)「世界トイレ協会(World Toilet Association)」は
11月11日に、同協会発足を記念して世界に唯一の「トイレの形をした住宅」を一般公開する。
この家は、世界トイレ協会の会員、沈載徳(シム・ジェドク、Sim Jae-Duck)氏が、
160万ドル(約1億9000万円)をかけて建設中の自宅。
「清潔なトイレの世界普及」という同氏が進める運動の促進を狙いとしている。
■屋内にも高機能満載のトイレが3つ
建設地は、ソウル(Seoul)から南40キロに位置する沈氏の故郷、水原(スウォン、Suwon)市内。
もともと沈氏の自宅があった場所に建てられている。広さ419平方メートルのコンクリートと
ガラス張りで、寝室2つ、客室2つなどを備えた2階建てになっている。
中にはもちろん、豪華なトイレが3つある。外観は、屋外から丸見え状態の「トイレ」だが、
屋内のトイレは中が見えないようになっている。ガラスの壁で仕切られた展示用のトイレは
建物の中央にある。あとの2つは優雅な内装や節水装置に特徴があるという。展示用のトイレには、
使用者に安らぎを感じさせる霧の噴射装置のほか、エレクトロニクスのセンサーにより入室時に
自動的にふたが開き音楽が流れ出す機能なども備えている。
家の前には小川が流れ、小さな庭園もある。ちなみに、この家の名前はHaewoojae。
「心配事を解決するための聖なる場所」という意味だ。
この家は、1日5万ドル(約590万円)の賃貸料を支払えば、沈氏の家族が引っ越すまで
貸りられるそうだ。収益金は、途上国での公衆衛生施設整備運動に用いられる。
>351
■「世界中に清潔なトイレを」という夢の実現に向け
「洗面所で生まれた赤ん坊は長生きする」。
−−この祖母の言葉を信じ、母親はわざわざ沈氏を洗面所を産んだのだという。
トイレで生まれた沈氏は現在74歳。トイレとともにその人生を歩むことを決意しているようだ。
彼が清潔なトイレの普及運動を開始したのは、水原市の市長だった1995年から2002年の間。
「トイレを清潔で美しく、文化に満ちた心休まる場所にしよう」というキャンペーンを開始した
おかげで、市民から「トイレ市長」というニックネームを奉られたという。
水原市の公衆トイレは絵画や新鮮な花々が飾られ、小さな庭などもある意匠を凝らしたものに
なった。この成果に気をよくした沈氏は、サッカーワールドカップ日韓共催大会を3年後に控えた
1999年、韓国トイレ協会(Korea Toilet association)を創設。
その後、「清潔なトイレの実現」という沈氏の夢は、世界に向けて広がっていく。
国会議員でもある彼は、世界トイレ協会の第1回世界大会に70か国から300人の代表の受け入れ
を予定している。会最終日には、自宅に、出席者を招きたいという。
トイレ型の家は、「生活の中心にトイレを置く」という新発想を提案するものだという。
この家が、世界規模での衆衛生改善の必要性を理解するきっかけになってほしいと、沈氏は願っている。
(c)AFP/Lim Chang-Won
2007年10月13日 09:30 発信地:水原/韓国
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2296197/2230504
JR九州、韓国鉄道公社に駅ビル事業のノウハウ提供
JR九州は12日、韓国鉄道公社(韓国・大田市)に駅ビル事業のノウハウを提供する方針を
明らかにした。今月から、同公社職員1人を駅ビル事業の担当部署に受け入れており、1年間、
事業運営のポイントを学んでもらう。2年目以降も継続する方針。
JR九州は、物販店や飲食店などが入った長崎駅ビルと鹿児島中央駅ビルを成功させた実績が
あり、駅ビル事業の利益などで鉄道部門の赤字を補っている。
現在、2011年春に開業する新博多駅ビルへのテナント誘致も進めている。
一方、同公社では、鉄道事業の苦戦に加え、駅ビルもほとんど開発されていない。
このため、「職員に駅ビル事業を学ばせたい」とJR九州に協力を要請した。
JR九州が受け入れたのは、同公社で不動産開発チームに在籍していた金東煥さん(38)で、
事業開発本部に配属した。金さんは「長崎や鹿児島中央の駅ビルを訪れ、韓国に成功したビジネス
モデルを持ち帰りたい」と話している。
JR九州は、同公社前身の韓国鉄道庁との間で、博多、釜山両駅の姉妹提携を結ぶなど交流を
続けており、02年1月には、協力関係構築の覚書も締結した。
JR九州は1994年10月〜06年11月に同公社から職員3人を短期研修で受け入れている。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/keizai/ke_07101301.htm
記者室閉鎖:韓国記者団反発 ロビーを「臨時記者室」に
【ソウル中島哲夫】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)政権が進めている政府機関の記者室統廃合など
「取材支援システムの先進化」政策により12日、11省庁の記者室が一斉に閉鎖された。
同意なしの強行策に韓国記者団は激しく反発し、庁舎ロビーに座り込んで記事を書くなど異常事態が
起きている。盧大統領と国内メディアの対立が背景にあるだけに、事態収拾は容易ではなさそうだ。
この問題は今年5月、盧政権が既存の記者室37カ所を3拠点の合同施設に統合する方針を決めた
のが発端。その後、記者室の廃止と新施設の設置が突貫工事で進み、「公務員との接触は特定場所
だけで許容する」などの取材規制の新方針も明らかになり、主要報道機関が強く反発した。
取材規制案は一部緩和されたものの、記者らは納得せず、記者室の「明け渡し」を拒否。
しかし、「先進化」政策の担当部署は11日、ソウル中心部と近隣都市に残っていた外交通商省、
統一省、建設交通省、国税庁など11省庁の既存記者室のインターネットと電話の接続を切断。
12日には資料など私物が残る記者室をすべて閉鎖し施錠した。
新しい合同施設が集中している外交通商省のビルでは、既に新施設での記者会見が行われた例が
あるが、主な韓国メディアは参加を拒否。12日には2階ロビーの床を「臨時記者室」にして作業
するなど抵抗した。今後も抗議行動を続ける方針という。
毎日新聞 2007年10月13日 10時54分 (最終更新時間 10月13日 11時05分)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071013k0000e030018000c.html
テロ指定解除 「日朝関係と別物」 北朝鮮、米に伝える
2007年10月13日15時48分
米政府が北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除する問題で、北朝鮮は米国が求める日朝関係の
進展を解除の条件とは位置づけていないことが12日、分かった。北朝鮮の動向に詳しい関係筋が
明らかにした。北朝鮮は「年内に解除されなければ核施設の無能力化プロセスを中断する」とも
しており、日朝関係が非核化の動きを停滞させる可能性も出てきた。
関係筋によると、北朝鮮は「日朝関係と米朝関係は全く別のもの」と位置づけ、
「相互が影響されるべきではない」と主張。「日朝関係の改善を米側が解除の条件として
こだわれば6者協議は前に進まなくなる」との立場がすでに米側に伝えられたという。
一方、日本政府は「拉致問題の解決前に指定を解除すべきではない」と米政府に働きかけている。
3日に発表された6者協議合意文書は、テロ支援国家指定解除について
「米朝国交正常化の作業部会の合意を基礎として、北朝鮮の対応と並行して約束を履行する」と
している。協議の米首席代表、ヒル国務次官補は「解除作業を進めるにあたり日朝関係の改善を
見たい、とはっきり言っている」と述べており、「作業部会の合意」に対する認識で米朝に差が
あることが浮き彫りになった形だ。
合意文書を踏まえて解除作業そのものは加速化する見通しだが、最終的に判断するブッシュ大統領
は拉致問題に同情的な立場だ。ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)の前アジア部長、
ビクター・チャ・ジョージタウン大学教授は「拉致問題の進展が全くなければ、解除は非常に困難だ」
と指摘する。
http://www.asahi.com/international/update/1013/TKY200710130152.html
領土問題テーマに小中学生が公開授業
日韓両国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)など領土権問題をテーマにした公開授業が
十三日、松江市大庭町の島根青少年館であり、島根県内の小中学生三十六人が竹島問題の経緯や
問題点を学んだ。
竹島と隠岐島のつながりを盛り込んだ副教材の作成に携わった同県隠岐の島町の布施中学校の
常角敏教頭(49)がビデオ映像を交え、かつて島の漁民にとって絶好の漁場だった竹島で、
韓国側の一方的な武力占拠が続く現状を説明した。
児童たちは「日韓が話し合って平和に島を使ってほしい」と感想。雲南市立海潮中学校三年の
新田裕樹君(15)は「領土問題が島根にあるという実感はなかったが、身近な問題だと分かった。
僕たちも解決に向けて訴えたい」と話した。
公開授業は、若い世代に領土問題への関心を高めてもらうため、北方領土返還要求運動
中四国ブロック連絡協議会などが企画。ブロック九県から行政、教育関係者ら四十人が訪れて見学した。
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=444320006
金大中氏の拉致、日本暴力団に依頼検討…韓国究明委に証言
【ソウル=中村勇一郎】1973年に金大中氏(後の韓国大統領)が東京都内のホテルから
拉致された「金大中氏拉致事件」で、拉致の実行犯とされる当時の韓国中央情報部(KCIA)
関係者らが、韓国政府の「過去事件の真相究明委員会」の調査に対し、一時は日本の暴力団に
犯行を依頼することを計画していたと証言していることが13日、韓国政府筋の話で明らかになった。
同委は2005年に調査を開始し、現場から指紋が検出された韓国大使館の金東雲・一等書記官
(当時)ら当時のKCIA関係者から数回にわたって事情聴取を実施。その結果、KCIA内部では
当初、日本の暴力団に犯行を依頼することが検討されたが、最終的には捜査当局に発覚するおそれが
あったことから、自ら実行することを決定したとの証言を得たという。
暴力団への依頼については金氏側も今年3月、「当時の駐日公使が暴力団を使って金氏を暗殺
しようと計画していたという証言がある」と明らかにしており、同委で最終調査を進めている。
同委はこれまでの調査で、事件は李厚洛・中央情報部長(当時)の指示による組織的犯行と断定、
近く報告書をまとめる方針だが、朴正熙大統領(同)からの指示については、
李氏が高齢のため確認できていないという。
(2007年10月13日21時32分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071013it13.htm
日朝非公式協議:担当者が中国・瀋陽入り 作業部会へ調整
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の日朝国交正常化作業部会開催に向けて、
日朝両国の外交当局実務者が13日、相次いで中国・瀋陽入りした。
次回の作業部会の日程や拉致問題などの議題について14日まで、非公式協議を行う見通しだ。
非公式協議は、日本側から外務省の山田重夫アジア大洋州局北東アジア課長、北朝鮮側からは
宋日昊朝日国交正常化交渉担当大使らが出席。モンゴルで行われた9月の日朝作業部会では、
拉致問題や北朝鮮側が求める植民地時代の「過去の清算」の議題は物別れに終わったが、
日朝双方が「できる限り頻繁に」対話を継続し、協議を加速することでは一致していた。
外務省幹部は「米朝協議でも核施設の年内無能力化をメドに何らかの成果を出そうという機運が
盛り上がっている。次回の日朝作業部会でも具体的成果が求められる。今回の非公式協議は、
それにはどういう準備、プロセスが必要なのかを、日朝双方ですり合わせることになる」と話す。
ただ、双方の主張の隔たりは依然大きく、交渉の難航は必至だ。【中澤雄大】
毎日新聞 2007年10月13日 22時41分
http://mainichi.jp/select/world/news/20071014k0000m010084000c.html
韓国:高麗大に日本学研究センター専用棟 在日研究拠点に
【ソウル堀山明子】韓国の高麗大学日本学研究センターの6階建ての専用棟が13日、
オープンした。「韓国社会で関心を寄せられてこなかった在日コリアンと在韓日本人を同時に考える
研究室を作りたい」との金春美所長の考えに共鳴した在日韓国人2人が設立を後押しした。
「在日コリアン・在韓日本人研究室」などが新設される。金所長は「在日コリアンと韓国に住む日本人
の法的地位改善に向けた研究と同時に、日韓の新しい人的交流拠点にしたい」と話している。
専用棟建設は高麗大100周年の05年、在日韓国人の郭裕之・京都全日空ホテル会長と
日本MKタクシーの兪奉植会長が、10億ウォン(約1億3000万円)ずつ寄付したことで、
具体化した。
12日に同センターに立ち寄った郭会長は「日本の若者にも在日コリアン3世、4世にも
センターを利用してもらいたい」と期待を寄せた。
毎日新聞 2007年10月13日 20時24分
http://mainichi.jp/select/world/news/20071014k0000m030056000c.html
【主張】被害者帰国5年 首相は拉致解決策を示せ
2007.10.14 03:32
拉致被害者の蓮池薫さんら5人が帰国してから、あす15日で5年になる。
その間、5人の家族8人が帰国した以外、拉致問題はほとんど進展していない。
「解決済み」と言い続ける北朝鮮の不誠実な対応に、改めて憤りを覚える。
福田康夫首相は先の自民党総裁選で「拉致問題を私の手で解決したい」と述べた。
だが、秋の臨時国会が始まっても、福田内閣がどんな方法で拉致問題を解決しようとしているのか、
よく伝わってこない。
今月10日の衆院予算委員会で、福田首相は「拉致問題が解決しなくては困るが、核、
ミサイル問題も解決しなくては困る。包括的解決に向けて努力するのが基本的な考え方だ」
と述べるにとどまった。国民はもっと具体的な答弁を期待していたはずだ。
帰国していない横田めぐみさんの両親ら拉致被害者家族会のメンバーは5日、首相官邸を
訪れたが、福田首相との面談は実現せず、町村信孝官房長官(拉致問題担当相)が応対した。
金正日総書記が拉致の事実を認めて謝罪した平成14年9月17日の日朝首脳会談で、
福田氏は小泉内閣の官房長官として、「拉致被害者5人生存、8人死亡」とする北の報告を
家族に伝える役割を担った。北の一方的な情報に疑問をさしはさまなかったこともあり、
福田首相に対する家族らの信頼は必ずしも厚いとはいえない。
被害者家族の信頼を取り戻すためにも、福田首相は機会をつくって家族会と会うべきである。
福田内閣は、北朝鮮が拉致被害者の再調査などに応じた場合、北朝鮮の水害被害に対する
人道支援を行う方向で検討に入ったといわれる。だが、再調査の表明だけで、拉致問題の進展と
いえるのかは疑問だ。これまでも、北は再調査を約束しながら、それを誠実に実行してこなかった。
北朝鮮が核実験場周辺で鉄条網工事 韓国で報道
2007.10.14 19:19
韓国の聯合ニュースは14日、政府消息筋の話として、北朝鮮が昨年10月に核実験を行った
咸鏡北道吉州郡の豊渓里付近の実験場周辺で、鉄条網工事を行うとともに警備の部隊を増強して
いると伝えた。米韓の外交・情報当局が北朝鮮の意図を分析中という。
同ニュースによると、豊渓里付近には複数の軍部隊が常駐しているが、許可を得ている兵士を
除き出入りが厳しく規制されているもよう。同消息筋は一連の動きについて、追加的な核開発活動
でなく、周辺の放射能汚染のために遅れていた分析用の土壌資料採取などの後処理が目的ではない
かとみている。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071014/kor0710141919001-n1.htm
韓国政府、教会に経費請求 アフガン拉致・殺害事件で
2007.10.14 19:56
アフガニスタンの旧政権タリバンによる韓国人拉致・殺害事件で、韓国政府は元人質らが
所属していたソウル郊外のキリスト教会「セムムル(泉の水)教会」に対し、関連経費の一部
約6万2000ドル(約730万円)を請求した。聯合ニュースが14日報じた。
同ニュースによると、請求されたのは元人質らが解放後に利用したホテルの宿泊料や帰国時の
航空運賃のほか、殺害された同教会牧師とボランティア計2人の遺体を韓国に移送するのに
かかった費用などの実費分。人質解放交渉にかかわる費用については請求されなかった。
韓国では事件解決後、元人質らの「自己責任」を指摘する声が強まり、政府も経費請求の方針
を明らかにしていた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071014/kor0710141957002-n1.htm
作業部会再開へ日朝が非公式協議 福田政権で初めて
2007.10.14 22:27
6カ国協議の日朝国交正常化作業部会の再開に向けた日朝両政府間の非公式協議が
13日から14日にかけ、中国で断続的に行われた。外交筋が明らかにした。
日本で福田政権が発足してから、日朝両政府の当局者が非公式ながら協議したことが判明した
のは初めて。北朝鮮は対話路線を重視する福田康夫首相の一連の発言を肯定的に受け止めており、
今回の非公式協議を通じ、福田政権の出方も探るとみられる。
北朝鮮は宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使と外務省の李炳徳研究員が、日本は外務省の
山田重夫北東アジア課長が13日に相次いで瀋陽入りしている。協議場所は瀋陽市内とみられるが、
詳細は明らかになっていない。
協議は当初、14日午前に終了するとみられていたが、午後にかけても行われた。
次回作業部会の時期と場所や、日本が最大の懸案とする拉致問題と、北朝鮮が最重視する
植民地支配の過去清算をめぐり、議論をどのように進めるかなどについて集中的に調整している
とみられる。
日朝は9月にモンゴルで開かれた前回の作業部会に先立っても、瀋陽やモンゴルで非公式協議を
行った。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071014/kor0710142233003-n1.htm
北朝鮮型原子炉を標的 イスラエルのシリア攻撃
2007.10.15 08:56
【ワシントン=有元隆志】14日付の米紙ニューヨーク・タイムズは米政府当局者らの話として、
イスラエル軍が先月6日に行ったシリアへの空爆について、北朝鮮の黒鉛減速炉をモデルにしたと
みられる建設中の原子炉が標的だったと報じた。事実とすれば、北朝鮮とシリアが弾道ミサイル
だけでなく、核開発でも協力しているとの「初の明確な証拠」といえ、
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議にも影響が出る可能性がある。
米情報機関の分析に接する権限のある複数の米政府当局者が同紙に語ったところによると、
原子炉の存在は今年に入って、偵察衛星によって発見された。
当局者らは、シリアが北朝鮮の黒鉛減速炉と同型の原子炉を建設しようとしていたのではないか
とみている。しかし、当局者らは建設がどの程度まで進んでいたのか、北朝鮮が計画にどのように
関与していたのか、北朝鮮の技術者が攻撃時に建設現場にいたのかなど、詳細については言及して
いない。
米政府内では、原子炉の完成までに時間がかかるとみられていたことから、空爆には慎重論が
あった。なかでも、ライス国務長官とゲーツ国防長官は、明確な脅威とはいえない段階で、
イスラエル軍が先制攻撃を行った場合の影響について懸念を示していた、と同紙は伝えている。
攻撃について、シリアとともに北朝鮮も強く非難している。
北朝鮮の寧辺にある黒鉛減速炉では、核兵器用のプルトニウムが製造されてきた。この施設は
このほどまとまった6カ国協議の合意で、当面稼働できなくする無能力化の対象となった。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/071015/amr0710150856002-n1.htm
外国籍研究者の登用を 平和学会、日本学術会議に要望
国に政策を提言する特別機関「日本学術会議」への外国籍研究者の登用を、
平和教育や核廃絶問題の研究者でつくる「日本平和学会」が求めている。
「多様な価値観を政策に反映させるためには学術会議の門戸開放が必要」と主張し、
11月9日から韓国で開く研究集会で「学術界の国籍差別」として議論する。
日本学術会議の会員は特別職の国家公務員として、政府から諮問を受けて答申したり、
科学技術政策について勧告する役割を担う。
日本平和学会理事の中村尚司・龍谷大名誉教授によると、3年前に同学会が米国籍の
神戸大教授を日本学術会議に推薦したが、「会員には日本国籍が必要」と受け入れられなかった。
内閣府にある日本学術会議事務局は、日本国籍に限る理由について
「政策の勧告など国家の意思形成にかかわるため」と説明する。
日本平和学会員の田中宏・龍谷大教授は「外国人住民が増えるなか、学術界の『国境』が
なくなれば多様な価値観が政策に反映され、社会全体としても多文化共生の実現につながる」
と話している。
Kyoto Shimbun 2007年10月14日(日)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007101400043&genre=G1&area=K00
未来フェスで日朝草の根交流
在日朝鮮人と県民が市民レベルで交流を深め合う恒例行事「ミレフェスティバル」が14日、
新潟市東区の新潟朝鮮初中級学校で開かれた。拉致や核問題など日本と北朝鮮が厳しい政治情勢に
ある中で、同校在校生や近隣の中学生らが民族舞踊などの演目を披露し、友情の輪を広げた。
同校と朝鮮学校を支援する新潟県民の会が主催。「ミレ」はハングルで「未来」の意味。
草の根の日朝友好を築こうと始まり、今年で10回目を迎えた。
松浜太鼓の勇壮なリズムで始まった日朝学生友好公演では、
同校中級部の在校生らが息の合った民族舞踊を繰り広げて、地元住民ら多数の来場者を魅了。
山の下中吹奏楽部も演奏でステージを盛り上げた。
このほか会場には、来年4月で開校40周年を迎える同校の歴史をたどる写真パネルや教科書が
展示された。教科書を見ていた同市江南区の公務員女性は「同じ地域に住む者として交流は大事
だと思い、初めてきましたが、予想以上ににぎやかな雰囲気で楽しめそう」と話していた。
新潟日報2007年10月14日
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=3078
鄭元統一相が優勢 大統領選で韓国各紙 与党系予備選
2007.10.15 11:47
15日付の韓国各紙は、与党系勢力で作る大統合民主新党の大統領候補を選ぶ予備選の結果、
鄭東泳元統一相が孫鶴圭前京畿道知事らを抑え優勢と伝えた。
予備選は14日に全日程を終了。結果は15日夕に正式発表される。
中央日報は、14日に実施されたソウルを含む全国8カ所の選挙区での投票で鄭氏が56%を
獲得し、2位の孫氏との差を広げたと報じた。
予備選は選挙人による全国16カ所での直接投票に加え、携帯電話を使った「モバイル投票」
と世論調査を組み合わせて結果を出す。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071015/kor0710151147000-n1.htm
2007年10月16日(火曜日)付 朝日新聞社説
∧_∧
(*@∀@)
_(つ 朝 φ_ ■少年調書流出―逮捕までするとは
|\ .\三\[=]\
| .| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ■韓国大統領選―新たな時代を開く場に
. \| 朝昼新聞 |
http://www.asahi.com/paper/editorial20071016.html 韓国大統領選―新たな時代を開く場に
韓国で5年に一度の大統領選の投票まであと2カ月である。きのう、与党系を再結集した
民主新党が鄭東泳(チョン・ドンヨン)氏(54)を立てることを選挙で決めた。
国会の勢力で肩を並べる野党のハンナラ党はすでに、李明博(イ・ミョンバク)・前ソウル市長
(65)をかついでいる。
小政党や無所属も参入をうかがい、選挙の構図はまだ変わりうるが、2大政党が争う枠はこれで
固まった。
核問題など北朝鮮をめぐる状況が大きく動き始めたなか、来月末の公示へと大統領選のムードが
高まる。韓国の動向は北東アジアの情勢にも響くだけに、この選挙に注目しないわけにはいかない。
鄭氏はニュースキャスター出身だ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領を当選させた旧民主党が割れ、
大統領派がウリ党をつくった。その党首も務めた。
だが、盧大統領の人気が低迷し、ウリ党のままでは選挙に勝てそうにない。
そんな焦りから、ウリ党と旧民主党の大半で急ごしらえしたのが民主新党だ。
>371
そういう思惑が国民に見透かされているからだろう、支持率ではハンナラ党に水をあけられている。
鄭氏は厳しい戦いを覚悟しなければなるまい。
鄭氏にせよ、李氏にせよ、次期大統領を狙うのは、外国にはなじみの薄い政治家だ。
その分、韓国に起きてきた政治の変化と世代交代を実感させる。
これまでの韓国の大統領選は、時代をそれぞれくっきりと画してきた。
独裁か、民主か。それが1960年代からの軍事政権時代には最大の争点だった。
独裁を維持しやすいように、国民の直接投票ではなく間接選挙もおこなわれた。
そんな強権政治のもと、「漢江の奇跡」と評価される高成長も遂げた。
20年前に直接選挙に変わったが、軍人出身の盧泰愚(ノ・テウ)氏が勝った。
その政権政党に、民主化運動の闘士だった金泳三(キム・ヨンサム)氏らの政党が合流した。
これがハンナラ党の源流だ。
候補者の李明博氏は財閥企業の経営者出身らしく、経済路線を鮮明にしている。
一方の民主新党は、民主化運動のもう一人のリーダーである金大中(キム・デジュン)氏の系譜
に連なる。彼は7年前に金正日(キム・ジョンイル)総書記との初の南北首脳会談を実現した。
きのう候補者に選ばれた鄭東泳氏も統一相の時、総書記と会っている。
先の盧武鉉大統領による2回目の首脳会談の成果を選挙に生かしたいところだろう。
韓国政治で金泳三、金大中の両氏に金鍾泌(キム・ジョンピル)氏を加えた「3金時代」が
長く続いた。それを終わらせたのが盧武鉉氏だった。
3金のようなカリスマに欠けても、落ち着きのある政治へ。そのことが今後もいっそう求められる。
北朝鮮に対しては、和解に重きを置く民主新党と、まず米国との同盟を考えるハンナラ党と
いう違いはあっても、かつての敵対から包容へと大きな流れが定着している。
その具体的な政策を論じ合ってもらいたい。
北の内部放送 “閉鎖した核施設は時代遅れ”と主張
自由北朝鮮放送12日に公開…“住民の動揺を阻もうとするもの”
梁貞兒記者 [2007-10-15 16:59 ]
北朝鮮政府が住民を対象にした内部放送で、“核施設を閉鎖するからといって、
核の製造技術が消えるわけではない”と主張したと自由北朝鮮放送が12日に伝えた。
自由北朝鮮放送は、北朝鮮が5日の8時から8時40分までの間に放送した第3放送(各区域ごとに、
大型の拡声器で出す有線放送)を通じてこのように伝え、 “今閉鎖する核施設は、既に世界の趨勢
に遅れた施設”と述べ、“より現代的な核製造施設を作ることができる技術的準備ができている”
と主張したと明らかにした。
同放送はまた、“我々は侵略者ではなく、祖国を守るために核が必要だっただけ”と言い、
“我々はいつでもその気になれば、瞬時に核兵器を作ることができ、世界が驚く武器を既に保有
している”と主張したという。
放送は“我々の共和国は最近、数回にわたって国際社会から十分な対価を受けて核施設を放棄する
と報道した”と述べ、 “(我々が)核施設を閉鎖するのは平和を愛するからであり、敵方の圧力が
恐ろしいからではない”とも報道した。
こうした北朝鮮の放送は、国際社会の圧力に政府が屈服したという印象を与えないための意図で
あると解釈される。
これと関連し、脱北者のパク・インス氏(仮名. 2005年入国)は“北朝鮮が国際社会に核を放棄する
と約束した事実が、人々の間に広がり始めたので、動揺を阻むために核兵器の保有を強調する
放送をしているようだ”と述べ、“現代的な武器を作ることができるという話は、自分たちの優位を
強調するためのことで、信憑性は少ない内容”と分析した。
第3放送は北朝鮮の全家庭を有線放送網で連結し、スピーカーを通じて国民に一方的にメッセージ
を伝達している内部教育用の放送だ。社内放送や大学放送を全国規模に拡大したものであるといえるだろう。
http://www.dailynk.com/japanese/read.php?cataId=nk00100&num=1282
「拉致問題は現在進行形」 めぐみさん両親が講演
2007.10.15 18:14
北朝鮮による拉致被害者帰国から丸5年になった15日、帰国を果たしていない横田めぐみさん
=拉致当時(13)の両親が、新潟市で開かれた全国地域婦人団体研究大会で講演。
「世論の後押しがないと拉致問題は解決しない。関心を持ち続けてもらいたい」と訴えた。
父、滋さん(74)は、11月15日でめぐみさんが新潟市で拉致されて30年になることに触れ、
「私たちが拉致被害者家族の(親の)中で最も若い。あまり時間がかかると亡くなる方も出てくる」
と早期解決を要望した。
母、早紀江さん(71)は「核の問題も大事だが、拉致は今も現在進行形で続いている。
たくさんの方が北朝鮮で助けを待っている」と訴えた。
講演後、会見した横田夫妻は「帰国した方とその家族は日本の生活にも慣れ、良かったと思います」
と話す一方、「この時期に新潟の海を見ると、とてもつらい思いになる」と胸中を明かした。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071015/kor0710151814002-n1.htm
大統領候補に鄭元統一相 韓国与党系
2007.10.15 21:12
【ソウル=久保田るり子】韓国の大統領選挙(12月19日投票)に向け、与党陣営の
大統合民主新党は15日、大統領候補指名大会を開き、公認候補に鄭東泳元統一相(54)を選出
した。最大野党ハンナラ党の李明博候補との事実上の一騎打ちとなる見通しで、選挙戦が本格化する。
鄭東泳候補は勝利演説のなかで、「(金大中氏の)国民政府、(盧武鉉氏の)参与政府に続いて、
統合の政府を作ろう」と3代目の進歩勢力結集を呼びかけ、「差別なき経済成長、家族の幸福時代
を目指す」と大統領選へ向けた政策を披露した。また、経営者出身の李明博候補を、
「弱肉強食の経済」などと批判、「とことん討論しよう」とテレビ討論を申し入れた。
李明博候補の支持率は50%台を維持、これまで鄭氏は10%台だっただけに、
候補決定で巻き返しが注目される。
民主新党の予備選は、鄭候補と孫鶴圭・前京畿道知事(59)、李海●=鑽の金を王に=元首相
(55)の3人の争いだった。予備選は9月15日から全国16地区で行われ、
あらかじめ登録した選挙人による直接選挙と携帯電話投票、世論調査の合計で競った。
鄭候補は9月末までに行われた8地区のうち7地区と、14日のソウル市など首都圏を含む
8地区で大勝。総得票で21万6984票を獲得し、2位の孫鶴圭候補を約5万票引き離して
勝利した。鄭氏に関しては予備選中に不正投票疑惑も取りざたされたが、04年4月の総選挙を
選対責任者として仕切ったことから地方議員に支持者が多いことも有利に働いた。
ただ、直接投票の投票率は10%台で、投票率が70%を超えたハンナラ党とは対照的だった。
民主新党は旧与党ウリ党が解体、在野勢力などを加えて8月に再結集した。ほかに与党系では
民主党から李仁済氏、経済界から文国現氏(柳韓キンバリー社長)が立候補表明しており、
与党系の候補者一本化に向けた調整が残されている。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071015/kor0710152113003-n1.htm
越書記長が16日から訪朝 党トップは50年ぶり
2007.10.15 23:10
ベトナムの最高指導者ノン・ドク・マイン共産党書記長が16日から18日まで北朝鮮を公式訪問
する。北朝鮮の金正日総書記の招待で、ベトナム外務省当局者が15日、日程を明らかにした。
ベトナム共産党トップによる北朝鮮訪問は、1957年のホー・チ・ミン労働党(後に共産党に改称)
中央委員会主席以来50年ぶりとなる。
北朝鮮は友好国だが、ベトナム政府によると両国の貿易は1996年以降ほぼ途絶えており、
ベトナム側が2000〜05年に計1万2000トンのコメ支援を行った程度。
マイン書記長と金総書記の首脳会談では経済協力や投資促進などが議題となる見通し。
昨年10月の北朝鮮による核実験後に国連安全保障理事会が採択した制裁決議について
ベトナム政府は「順守する」との立場で、日本人拉致問題についても「拉致には反対」と主張。
両国の友好国関係は形式的な側面が強くなっていた。
今月下旬には北朝鮮の金英逸首相のベトナム訪問が予定されており、
外交筋は「孤立化を避ける北朝鮮の動きが鮮明になってきている」と分析している。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071015/kor0710152310004-n1.htm
07韓国大統領選:他党との一本化目指す 民主新党・鄭候補、ハンナラ・李氏追撃へ
【ソウル中島哲夫】12月19日投票の韓国大統領選に向けた旧与党系「大統合民主新党」の
予備選は、地域別投票が9月に始まった当初からトップに立った鄭東泳元統一相(54)がリードを
広げて逃げ切り、党公認候補に決まった。野党ハンナラ党の李明博候補(65)の最強の対抗馬と
言えるが、事実上の一騎打ちという構図が固まったわけではなく、まだ流動的な要素が残っている。
「旧与党系」とは金大中前大統領と盧武鉉大統領の両政権を支えた左派系勢力を指す。
既存の政党としては、所属議員の大半が盧政権与党だった「開かれたウリ党」の出身である
大統合民主新党(国会議席142)と、元ウリ党議員の離合集散の過程で一時規模が拡大したが
元に戻った中道統合民主党(同9)の2党がある。
鄭東泳候補が李明博候補と一騎打ちの激戦に持ち込むには、民主党の予備選で勝利が事実上確定
した李仁済議員(58)や、会社社長出身で環境運動団体幹部を務める文国現氏(58)などとの
候補一本化が必要だ。
李仁済氏は97年の大統領選でハンナラ党の予備選に敗れたが離党して出馬し、保守票が割れて
金大中氏の当選を助けた経緯がある。文国現氏は14日、新党結成に向けた発起人大会を開いた。
民主新党予備選で敗れた盧大統領支持勢力が文氏と連帯する可能性も一部メディアが報じている。
候補一本化が実現したとしても支持拡大にはそれなりの時間が必要だ。高い支持率を維持する
李明博候補に対するネガティブキャンペーンも並行しつつ、全力疾走を強いられることになる。
毎日新聞 2007年10月16日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20071016ddm007030049000c.html
韓国大統領選:民主新党、鄭元統一相を公認
【ソウル堀山明子】韓国の旧与党系「大統合民主新党」は15日、党大会を開き、
12月の大統領選に向けた公認候補に鄭東泳元統一相(54)を選出した。鄭氏は受諾演説で、
金大中前大統領と盧武鉉現大統領の両政権を継承し、「第3期の民主政府を実現させる」と力説した。
3氏が出馬した民主新党の予備選は、地域別の投票や世論調査などを総合した結果、
鄭氏が43.8%の票を獲得。孫鶴圭京畿道前知事(59)は34.0%、李海チャン元首相(55)
は22.2%だった。孫、李両氏は予備選結果を受け入れ、鄭氏に協力する姿勢を示した。
韓国大統領選では、保守系野党のハンナラ党が8月、李明博前ソウル市長(65)を公認候補に
選出している。
旧与党系候補ではこのほか、旧民主党の流れをくむ中道統合民主党が16日の党大会で
李仁済議員(58)を選出する。また会社社長出身で環境運動団体幹部を務める文国現氏(58)
が市民団体を中心に支持を広げている。
毎日新聞 2007年10月15日 21時56分 (最終更新時間 10月15日 23時06分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20071016k0000m030101000c.html
鄭東泳・元韓国統一相、旧与党系新党の大統領選候補に
【ソウル=平野真一】12月の韓国大統領選に向けた旧与党系新党「大統合民主新党」の
党内予備選挙は15日、ソウル市内での党大会で最終的な投票結果が発表され、
鄭東泳元統一相(54)が、孫鶴圭前京畿道知事(59)、李海チャン元首相(55)の2人を
抑えて、公認候補に選出された。
保守系の最大野党ハンナラ党の公認候補、李明博前ソウル市長(65)との事実上の一騎打ちと
なる見込み。
ただ、世論調査では李前市長が圧倒的にリードしており、残る2か月間でどこまで追い上げられ
るかが注目される。
党大会では、14日に投票の行われたソウルなど8地域の開票結果が公表された。すでに投開票
された釜山など8地域と合わせた鄭元統一相の得票総数は21万6984票(得票率43・8%)
で、16万8799票(同34・0%)で2位の孫前知事に10ポイント近い大差をつけた。
3位は李元首相で11万128票(同22・2%)だった。鄭元統一相は指名受諾演説で
「しれつな争いで分裂も起きたが、我々が一つになれば、勝利は我々のものだ」と述べ、
大統領選での逆転勝利を誓った。
(2007年10月15日21時37分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071015it11.htm
北朝鮮技術移転原子炉が標的か シリア空爆で米紙報道
2007年10月16日00時56分
米ニューヨーク・タイムズ紙は14日、イスラエルによる先月6日のシリア空爆は、
北朝鮮の黒鉛減速炉をモデルにした原子炉の建設現場が標的だったと報じた。
機密報告を閲覧可能な米政府や外国の当局者の話で明らかになったとしている。
北朝鮮の黒鉛減速炉は寧辺地区にあり、兵器級プルトニウムの生産に使われた。
同紙によると、北朝鮮がシリアに原子炉建設技術を売却したのか、北朝鮮の技術者が空爆時に
居合わせたのかなどははっきりしない。技術移転が数年前に行われた可能性もあるという。
シリアの原子炉建設は今年に入ってから衛星写真で確認された。ただ、原子炉は完成にはほど遠く、
シリアが発電用に建設している可能性もあり、米政府内では危機がどの程度差し迫っているのかに
ついて議論が分かれていたという。
http://www.asahi.com/international/update/1016/TKY200710150342.html
ベトナム書記長が16日に訪朝 半世紀ぶり
2007年10月16日00時48分
ベトナム共産党のノン・ドク・マイン書記長が16日から18日まで北朝鮮を公式訪問し、
金正日総書記らと会談することが決まった。ベトナム政府筋が15日明らかにした。
同党トップの訪朝は前身のベトナム労働党時代の1957年以来、半世紀ぶりとなる。
訪朝は金総書記の招待で実現した。AFP通信などによると、両国は友好関係にあるが、
貿易関係はほとんどないため、経済協力などが主要議題となる見通し。
外交筋によると、北朝鮮の核問題が前進の兆しを見せる中、ベトナムにとっては北朝鮮市場の
開拓に影響力を確立する狙いがあるという。
10日に朝日新聞と単独会見したベトナムのグエン・ミン・チェット国家主席(大統領)は、
マイン書記長の訪朝時に日本の拉致問題を取り上げる考えを明らかにした。
http://www.asahi.com/international/update/1016/TKY200710150339.html
【在日】制裁解除、民族差別是正を 朝鮮総連代表ら内閣府に要請[10/16]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1192501500/l50 総連中央の高徳羽副議長兼権利福祉委員会委員長と総連東京、商工連合会、女性同盟中央、
東京朝鮮中高級学校の代表らが11日、内閣府を訪れた。日本当局の総連と在日朝鮮人に
対する弾圧を糾弾し10日に行われた在日朝鮮人中央大会に参加した各界各層の同胞、学生、
活動家らの総意による、福田康夫内閣総理大臣宛ての要請文を内閣府に提出した。
要請文は▼制裁解除、▼国交正常化の実現と在日朝鮮人の地位、生活と人権の保障、
▼総連に対する政治弾圧の中止と朝鮮学校生徒らに対する民族差別の防止などを求めている。
代表らは、「万景峰92」号の入港禁止、警察当局による不当な取り締り、朝鮮学校差別と生徒へ
の嫌がらせなどにより在日朝鮮人の権利と生活が著しく脅かされていると指摘し、一刻も早く是正し
対策を講じるよう求めた。また、総連と在日朝鮮人に対する弾圧と人権蹂躙行為に反対する日本市民
と在日同胞ら約10万人分の署名を併せて提出した。
高徳羽副議長は記者会見で「制裁で解決するものは何もない。日本政府は一日も早く制裁を解除し
朝・日国交正常化交渉に誠実に臨むべきだ」と述べた。
◆大阪、京都でも
一方、総連大阪府本部は10日、本部会館で記者会見を行い、平和と安全の流れに逆行する
日本政府の制裁措置延長について厳しく非難。高齢の同胞や朝鮮学校生徒らが祖国訪問できず
肉親との面会の道が閉ざされ苦しんでいる窮状を訴え、制裁の即時解除を求めた。
また京都では、「朝鮮に対する制裁措置延長を反対する京都学生有志の会」のメンバーら20数人
が7日、京都市中心部でデモ行進した。一行は「日本政府は朝鮮に対する制裁措置を解除せよ」など
と声を上げながら500枚のビラを配り、日朝友好と国交正常化の実現を訴えた。
[朝鮮新報 2007.10.15]
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2007/01/0701j1015-00002.htm
日本、北朝鮮に非公式協議で制裁延長の経緯を説明
中国・瀋陽で13、14日に行われた日本と北朝鮮の実務担当者による非公式協議で、
日本側が北朝鮮に対する独自制裁の延長を決定した経緯などを詳細に説明し、
「北朝鮮が拉致問題で誠意ある対応を示せば、制裁の解除や中断もあり得る」と伝えていたことが
15日、明らかになった。
複数の日朝交渉筋が明らかにした。交渉筋は「北朝鮮は日本の独自制裁延長に強く反発しており、
日本外務省から事情を直接聞き、平壌に報告した上で判断を仰ぐプロセスが必要だった」と語った。
(2007年10月16日3時3分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071016i301.htm
ウトロ住民、今月中に売買契約へ 韓国に感謝
2007年10月16日
戦時中の飛行場建設に携わった在日韓国・朝鮮人らが住む京都府宇治市のウトロ地区の住民が
地権者に立ち退きを求められた問題で、韓国政府が住民側への支援を決めたことを受け、
ウトロ町内会は16日、同地区で記者会見を開いた。金教一会長は「住民が路頭に迷う危機が
避けられた。韓国国民や支援者に感謝したい。(地権者と)今月中に売買契約を交わしたい」
と述べた。
住民側は地権者の「西日本殖産」(大阪市)から、地区の東半分(約1万500平方メートル)
を5億円で買収。費用は韓国政府が支援する予定の30億ウォン(約3億8千万円)と
韓国の支援団体の募金約5億ウォン(約6400万円)を充て、不足分はさらに募金をするという。
韓国の超党派の「ウトロを考える国会議員の会」の李光●代表は16日、朝日新聞の取材に
「韓国政府は同様の問題を抱える他の地域との公平性などを理由に腰が重かったが、居住権確保の
緊急性についてようやく一定の理解を示した」と述べた。支援金の計上が08、09年度に
各15億ウォンとされているが、「支払期限が迫っているので、来年度予算で30億ウォンになる
よう働きかけたい」と述べた。(●は「吉吉」で一文字)
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200710160048.html
韓国:拉致被害者支援の施行令決定 慰労金減額に反発も
【ソウル堀山明子】韓国政府は16日、朝鮮戦争後に北朝鮮に3年以上拉致された被害者と
その家族を救済する「戦後拉致被害者支援法」の施行令を閣議決定した。
被害者家族への慰労金は最高2772万ウォン(約350万円)で当初案より減額された。
生還した拉致被害者への定着金は、最高1億4000万ウォン(約1780万円)。
拉致被害者団体は慰労金の減額修正に反発。「拉北者家族会」の崔成竜代表は「家族が受けた
被害状況を無視しており、受け入れられない」と慰労金の受け取りを拒否する構えを見せている。
毎日新聞 2007年10月16日 20時21分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071017k0000m030091000c.html
韓流ざんまい:姦通罪は女の武器?=堀山明子
「法律は布団の中に入るな!」
ソウルの現役判事が9月上旬に起こした違憲訴訟で、こんな挑発的な文言が訴状にあり、
注目された。「姦通(かんつう)罪は『性の自己決定権』を侵害し、違憲」と提訴したのだ。
韓流ドラマが男女の泥沼話であふれているからと、韓国を「自由恋愛の国」と誤解するなかれ。
韓国刑法には姦通罪の規定があり、“不倫”は犯罪行為として2年以下の懲役となる。
憲法訴訟は90、93、01年にも起きたが、「撤廃は時期尚早」との世論を受け合憲と判断さ
れた。かつて日本にも姦通罪があったが、夫にしか提訴権がなく、47年に撤廃。これに対し韓国
は男女平等原則に沿って夫婦どちらからでも提訴できるよう、53年に改正した。このため社会的
弱者である女性を保護し、夫の浮気を防ぐ「女の武器」として女性団体からも評価されてきた。
しかし4度目の憲法判断となる今回は様子が違う。約6万人が参加したポータルサイトの
世論調査では「姦通罪の維持」に賛成49・63%、反対50・37%と拮抗している。
この変化を「不倫が増えたから」と解説する人もいるが、離婚・再婚の増加で、結婚形態が多様化
した実態が背景にありそうだ。
韓国最高検察庁の統計によると、姦通罪の親告件数は85年に1万7000件余だったが、
05年は約8700件と半減した。中央日報が最近2年間の訴訟を調べた結果、
親告したのは男性が51・8%。もはや姦通罪が「女性の武器」とは言えない時代になった。
そもそも姦通罪の親告は、離婚訴訟が条件となっているため、夫婦を「元のさや」に収める効力
はない。夫が別の女性と同居したことが原因で離婚した知人の30代女性に「姦通罪での提訴を
考えたことあった?」と尋ねたら、「どうせ別れるなら、刑事罰より慰謝料をしっかり取る方が
いいでしょ」と言われた。韓国女性の結婚観が日本並みにドライになってきている感じだ。
文化財「朝鮮王室儀軌」
返還へ 超党派で協力
共産党衆参国対委員長と懇談
「朝鮮王室儀軌還収委員会」代表団らは十五日午後、国会内で日本共産党の
穀田恵二衆院国会対策委員長、笠井亮同副委員長、井上哲士参院国対委員長と懇談しました。
還収委員会の幹事である慧門僧侶は、日本共産党が儀軌返還問題に大きな関心を持ち、
八月には緒方靖夫副委員長と笠井議員が還収委員会共同代表の金元雄議員
(韓国国会統一外交通商委員長)の招待に応じて訪韓したことに感謝を表明。
韓国国会が昨年十二月に返還を求める国会決議を可決したことに触れ、日本の国会が積極的対応を
することによって、「返還は両国の民主主義の殿堂である国会の意思となり大きな意味がある」と
要請しました。
これに対し穀田氏は、この問題で日本側が日本共産党を含め超党派的に協力していきたいと強調。
井上氏は、返還に向けて日本国内での声が高まるよう努力したいと述べました。
韓国文化財庁の蔡洙喜・国際交流課事務官は、日本の国会議員の協力で儀軌の返還が実現すれば、
政府間の公式関係だけでなく国民間の交流と友好の土台ができると強調しました。
2007年10月16日(火)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-16/2007101603_02_0.html
南北首脳宣言:「国連支持を」総会に決議案を提出へ
【ニューヨーク小倉孝保】韓国、北朝鮮両国が、先の南北首脳宣言について国連から支持を
取り付けるため総会決議案を作成、加盟国に配布したことが16日、分かった。
決議案は加盟国に南北間の対話を支持、支援することを求める内容。
両国が近く共同提出する予定だ。北朝鮮に対しては安保理制裁が継続中だが、
決議案が採択されれば国連で北朝鮮に対する対話路線が強まることも考えられる。
毎日新聞が入手した15日作成の決議案は、平壌で今月2〜4日に開催された南北首脳会談と、
その際に署名された首脳宣言について「両国の関係改善と朝鮮半島の平和・繁栄の画期的な出来事」
と評価。首脳宣言の完全履行と半島の平和・統一の基礎固めを促進する▽南北の対話と和解、
統一を支持、支援することで、北東アジア全体の安定に寄与する−−ことなどを加盟国に求めている。
決議案の付帯文書で韓国は各国大使に対し、国連総会への決議案提出の決意を伝えるとともに、
「南北対話促進のため総会で決議を採択してほしい。採択された場合、朝鮮半島の発展に寄与する」
と協力を呼びかけた。
国連総会は00年に南北首脳会談が行われた際にも同種の決議を採択した。今回も採択される
可能性は高いとみられるが、北朝鮮による昨年のミサイル発射・核実験を受け、国連安保理が同国に
対する制裁を継続中という特殊事情もある。
北朝鮮の核問題をめぐっては、6カ国協議の進展に伴い国連内で安保理制裁の継続を疑問視する
声も上がりつつある。このため、国連総会で南北首脳宣言を支持する決議案が採択された場合、
北朝鮮に対するより柔軟な対応を求める声が高まる可能性もある。
http://mainichi.jp/select/world/news/20071017k0000e030063000c.html
北朝鮮の歌劇団に「殺すぞこの野郎」
2007.10.17 15:42
日本で活動している北朝鮮の歌劇団「金剛山歌劇団」(東京都小平市)を脅したとして、
警視庁公安3課と小平署は17日、脅迫の疑いで、自称右翼団体代表、
福島達樹(たつき)容疑者(54)=東京都新宿区=を逮捕した。
調べでは、福島容疑者は9月4日から10日にかけて3回にわたり、金剛山歌劇団の
事務所に電話をかけ「今から火炎瓶を持って行く」「殺すぞこの野郎」などと脅迫した疑い。
福島容疑者は容疑を認め、「日本に北朝鮮の歌劇団があるのはおかしい」などと供述している
という。金剛山歌劇団はホームページで「朝鮮民主主義人民共和国の唯一の海外総合芸術団体」
などと紹介し、日本各地でオペラなどを公演している。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/071017/crm0710171543032-n1.htm
米国歌の演奏容認か NYフィル平壌公演で
2007.10.17 12:29
韓国紙の朝鮮日報は17日、米名門オーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニックの
平壌公演に向けた米朝関係者による協議で、北朝鮮側が米国歌の演奏を許容する姿勢を示した
と報じた。韓国政府当局者の話として伝えた。
同紙によると、ニューヨーク・フィルハーモニックは海外公演のたびに米国歌を演奏するわけ
ではないが、今回は「(米朝関係改善の流れの中で)公演が持つ象徴的な意味合い」を考慮し、
国歌の演奏を北朝鮮側に打診したという。公演は来年2月ごろの開催に向け双方の協議が進めら
れている。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/071017/amr0710171229011-n1.htm
日韓文化交流をテーマに学校コンサート 高松市
2007.10.16 03:16
朝鮮通信使400周年を記念して、民主音楽協会(東京都)が15日、高松市太田下町の
市立太田南小学校(松本育男校長・1074人)で日韓文化交流をテーマに学校コンサートを
開催した。
韓国のヒップホップダンスチーム「マキシマムクルー」のダンサー9人と日本のダンサー6人が
同校体育館のステージ場に登場。児童らは元気よく「アニョハセヨ」とあいさつ。
ダンサーらの自己紹介を兼ねた基本ダンスを見た後、基本動作を練習した。
続いて、日韓合同ダンスチームの背中や肩を床につけて回転するウインドミルや頭だけを床に
つけて回転するヘッドスピンなど高度なダンスに見入っていた。
同小6年、松本恭弘君(11)は「人間離れしたダンスを披露するダンサーはかっこよかった」
と話していた。
http://sankei.jp.msn.com/region/shikoku/kagawa/071016/kgw0710160316002-n1.htm
「いてもたってもいられない」曽我ひとみさん会見(1)
2007.10.17 15:55
北朝鮮による拉致被害者、曽我ひとみさん(48)は17日、帰国して5年が過ぎたことを受け、
佐渡市役所真野支所で記者会見した。会見でのやりとりは次の通り。
−−この5年間を振り返っての感想を
「この場をお借りして佐渡の皆様、全国の人たちに5年間いろいろ支援、温かくここまで見守って
いただいたお礼を一言述べます。私にとって待ちに待った5年前の出来事です。右も左も分からない
私に周りの人たちが温かく、叱ることもなくひとつひとつ優しく教えてくれた。
そのおかげで、今日の私があると思います。心より感謝しています。ありがとうございます」
−−近況や4月から佐渡市の養護老人ホーム「待鶴荘」で正職員として仕事を始めた感想を。
「ちょうど5年前のきょう午後、佐渡に帰ってきました。その日も役場の前で住民の方々、同級生、
先生が温かく迎えてくれました。そんな夢のような日が過ぎて、今年4月からは正職員として待鶴荘
で介護の仕事を始めました。私にとって介護というものはテレビでしか見たことのない仕事でした。
やはり、話に聞くのと現場に入って仕事をするのでは大変さが違うとつくづく感じております。
しかし仕事場の人たちは何も分からない私に、ひとつひとつ手取り足取り仕事を教えてくださって
います。仕事だけでなく、介護に携わる人の心構えも折々教えてもらいながら、今は楽しく仕事を
しています。入居者の方々にも、少しずつですが、信頼されるような介護員にこれからも努力を
してなりたいと思っています」
−−夫ジェンキンスさんの近況をお聞かせください
「(佐渡歴史伝説館で土産販売をしており)1日中立ちっぱなしの仕事なので、体力的にはつらい
ところが見えますが、日本の方々がどういう考えをもって私たち家族に接してくれているかという
ことを自分の体で毎日、体験しております。みんなが心から心配してくれて、喜んでくれて、
その温かい気持ちに毎日感謝して仕事を続けています」
>394
−−長女の美花さん、二女のブリンダさんの近況をお聞かせください
「美花は保育士をめざして専門学校で勉強を続けて今は2年生で、あと1年勉強を続けます。
学校でもいろんな保育所に実習に出ておりまして、子供との接し方とかそれ以上に日本の生活が
分からないので、実習に出ながら子供たちと一緒に社会勉強している感じです。
子供たちからもいっぱい学ぶことがあると話しています。今は楽しく勉強しています」
「ブリンダは今年3月で卒業見込みです。本人は佐渡に帰ってきたいという希望が前々からあり、
4月からホテルの方で仕事をさせてもらえるという話になっております。それに向かってもう少し
しかない学校生活を楽しみながら最後、ひとつでも多くのことを吸収して仕事に生かせるよう
頑張っております」
−−消息が分からないままの母ミヨシさんへの思いをお聞かせください
「母が私と一緒にいなくなってからというもの、日本に帰ってきてからはまた母のことをいろいろと
考える機会が多くなりました。というのは、私が佐渡で母とずっと暮らしていて、家の近くで母と
生き別れになりました。だから、今でもその場所を通るたびに母のことを思い出します。小さいころ
は私が長女だったせいもあるのか、母が出かけようとすると、後ろから母について出かけた。
今こうして5年間佐渡で生活していますが、母に関する情報が全然ありません。なにかしら佐渡で
母に関する情報が聞けるかと思い、今まで1日1日、母のことを考えながら生活してきました。
今は職場に行ったり、周りを見たりするときに、母と同年代のお母さんたちをみると、私にも母が
いたら、いまみんなと一緒に楽しく生活ができるのにと思うと本当に、いてもたってもいられない
気持ちになります。母への思いはほとんど怒られることもなく、優しい働き者の母というのが一番
の印象です」
>395
−−横田めぐみさんも30年という長期間にわたって未解決になっています。めぐみさんへの思いを
お聞かせください
「私が北朝鮮にいたときにめぐみさんと偶然にも生活を一緒にすることができました。
本当に今思うと、同じ境遇で一緒に生活できたということは私にとって、本当に励みになりました。
めぐみさんは私より6つ下ですが、日本人というその思いだけで2人は仲良く生活できたと思います。
でも今になって振り返ると、一緒にいたときに、もっともっといろんな話をしてもっともっと仲良く
できたのではと考えると、本当に心が痛みます」
−−拉致されて行方が分からない人は他にもたくさんいます。そうした方への寄せる思いをお聞かせ
ください
「まずはどんなことがあっても、自分を傷つけないで、最後まで希望を持って頑張ることが一番大切。
生きていれば、いつかは日本に戻り、家族と一緒に生活できる日が必ず来ると思う。
そのことをひとときも忘れないで、頑張っていただきたいと思います」
−−拉致被害者救出に向けてどんな行動をとっていきたいですか
「もちろん今、仕事に就いているので、いろんなところを回って集会に参加するのは難しい状況に
あります。署名活動とか近くで開かれる集会にはできるだけ参加してお話をしたいと思います」
−−拉致問題が膠着状態にあります。この事態をどのように受け止めますか
「私たちは今こうして日本で生活をしていますが、まだ帰国はできないでいる人たちのことを考えると、
本当に1日1時間がとても大切だと思います。最近ではあまり、この問題について大きく取り上げる
こともなくなりました。国民の人たちの心の中には絶対にあると思うのですが。
日本で待っている家族の方は高齢で体力も精神的にも限界に近い状態だと思う。
だから、これからは1日も早い解決を心から願っております」
「めぐみさんと話したかった」曽我ひとみさん会見(2)
2007.10.17 15:59
−−5年間で一番印象に残っていること、うれしかったことを教えてください
「この5年間いろんなことがありすぎて、頭の中で整理ができません。最初の2年間は1人で家族を
待っていたので、そのころが一番つらい時期でした。インドネシアで家族に会うことができて、
あまり時間がかからずに4人そろって日本に帰ってくることができたことが一番うれしいことです」
−−お母様の思い出とどのように向き合っていますか
「家の方も少し新しくしたものですから昔、母と一緒に過ごした空間があまりないのですが、
座敷はそのままになっているので、そこに入るとやっぱり母のことを一番思い出す。私としては
一番落ち着く場所かなと思っています。母の物もまだそのまま残っていますし、仕事が結構忙しくて
あまりそういったことをいろいろと考える時間は少ないのですが、ときどき母の着物を出してみる
こともあります」
−−報道関係者や行政、地域の皆さんに何か要望されることは
「今までもいろんな支援をいただきまして、周りからも色々な面でサポートしてもらっています。
今もそれは続いています。この場で私がこういうことというのは特にありません。今、私も仕事を
していますし、これから娘たちも学校を卒業すれば、立派な社会人として仕事に就く。
一般の人と同じ見方、扱いにしていただければ、一番ありがたいと思います」
−−母ミヨシさんへの思いは
「まずは母の元気な顔をこの目でしっかりみたいと思います。その後は同じ年の人たちが今、
いろんなことに興味をもってやっていることをさせてあげたい。ゆっくり温泉にも入れてあげたい。
やっぱり母の物というとタンスの中に眠っている着物かなと思う。母も若いときに裁縫を習っていて、
子供たちや自分の着物を縫っていた。私が小さい頃に縫ってもらった着物や浴衣がまだ残っている。
そういうものを見ると母の温かい気持ち、ああもう一度もう一度という気持ちになります」
>398
−−横田めぐみさんについての話を聞かせてください。招待所でどのような生活をしていたのですか。
めぐみさんの思い出は
「私が8月12日に拉致されて、8月18日から一緒に生活をしていました。最後の別れになるとき
まで、2、3回ほど招待所を変わり2、3カ月は私が1人でいましが、あとは一緒に生活をしていま
した。別れ際にめぐみさんからいただいた赤いかばんを、日本に持ってこれなかったのがすごく
心残りです。あとは、2人の時間はあったのですけど、周りを気にしながら話をする状況だったので、
もっとたくさんの話ができていたらなという後悔が今すごく大きいです」
−−ブリンダさんが佐渡に就職が決まって帰ってくることについてどう思っておられますか。
ご家族が帰られてからの一番の思い出は
「2人とも学校に通い始めたころから、学校が終わったら佐渡でお父さんお母さんと一緒に仕事を
したいという希望を持ってくれていたので、私としては非常にありがたいと思っています。
やっぱり子供をそばにおけるということは、すごく安心もしますし、ありがたいと思います」
「(家族が帰国後の思い出は)別にどこへ行って何をしたということではなく、家族4人が一緒に
ひとつの屋根の下で暮らせるそのことが一番うれしいし、これからもそういう風に楽しく生活
できるのが夢です」
−−日々の生活の中で楽しみにしていることはありますか
「温泉に行くのが好きです。足をゆっくりと伸ばしていられるので。あとは買い物ですかね。
店に行くと、子供みたいに青春時代に戻ってしまって、ぬいぐるみとかそういうものを見るのが
大好きです」
“ジンギスカン脱税事件”懲役1年求刑
札幌市の有名ジンギスカン店「だるま」を舞台にした脱税事件で、無資格で確定申告書を作成した
として税理士法違反の罪に問われた在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の在日本朝鮮北海道札幌
商工会幹部河栄学被告(35)の論告求刑公判が16日、札幌地裁(坂田威一郎裁判官)であり、
検察側は懲役1年を求刑した。
被告の行為が確定申告書の作成に当たるかどうかが争点だったが、検察側は論告で
「計算や調査の上、自らの判断で書類を作成した」と指摘。弁護側は最終弁論で「会員が持ち込んだ
データを機械的に入力したに過ぎない」として無罪を主張、河被告も「申告の手伝いをしただけで違
法なことはしていない」と述べ、結審した。判決は12月11日。
論告によると、河被告は2005年1月から06年3月にかけ、だるまの男性経営者(67)=
所得税法違反罪で罰金刑が確定=らに頼まれ、確定申告書六通を無資格で作成した。
[ 2007年10月16日 19:02 速報記事 ]
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20071016044.html
日本が得意先、韓国最大規模の覚せい剤ブローカー組織摘発
【ソウル=中村勇一郎】韓国のソウル中央地検は17日、中国製の覚せい剤約7キロ・グラム
(約29億円相当)を大阪に密輸していたとして、韓国人ブローカーの男ら6人を麻薬類管理に
関する法律違反などの容疑で逮捕するとともに、5人を指名手配したと明らかにした。
男らは日本を得意先とする韓国最大規模のブローカー組織とみられ、同地検で余罪を追及している。
調べによると、男らは昨年10月から今年6月にかけて、7回にわたり覚せい剤計約7キロを
中国から密輸し、大阪の山口組系暴力団に転売した疑い。韓国人ブローカーのうち1人が、
山口組系暴力団幹部と親類関係にあったことから、日本への密輸を始めたという。同地検によると、
覚せい剤は「最上級の品質」といい、一部は韓国の歌手やモデルなどにも密売されていた。
男らは当初、中国から日本へ直送しようとしたが、日本国内で中国からの積み荷に対する検査が
強化されていたため、韓国を経由し、釜山港でフェリーに積み直して大阪港に運んでいたという。
覚せい剤は少量ずつビニールに入れ、即席ご飯の底に隠していた。
同地検は今後、日本の警察庁にも捜査協力を求め、日本国内での販売ルートについても調べる方針。
(2007年10月17日20時45分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071017i213.htm
春・夏・秋・冬
北南首脳会談と宣言の発表により在日同胞社会が盛り上がりつつある中、和解と団結の雰囲気に
水を差そうとする輩が躍起になっている。民団中央もそうした勢力の一部であることが、
4日に発表された「歓迎談話」なるものではっきりした
▼ 「共同宣言の精神を踏まえ、本団は日本社会での共生を目指す立場から『核問題』と
『日本人拉致問題』の解決に向けた進展があれば、非政治的かつ人道的な分野で在日同胞社会の
和合促進に向け積極的に活動を進めて」いくというこの「歓迎宣言」、内容だけ読むと、
日本の保守勢力が発表したのではないかと思うほど、主張が一致している
▼大阪では4日以降、総連本部や各支部主催で首脳会談と宣言発表を歓迎する集いが行われているが、
民団の支団には「総連が主催する歓迎集会には参加しないように」という「指示」が下されているという
▼ 同胞たちが集まって両首脳の対面を喜び、厳しい情勢の中でも祖国の統一のためにがんばろうと
決意を新たにする場が「政治的」で「非人道的」な場なのか。民団中央の「指示」の方がむしろ
政治的ではないのか。在日同胞の歴史的経緯を当事者として知っているにもかかわらず、
「日本人拉致問題」だけを云々する感覚もまったく理解できない
▼日本の権力層に脅迫され「5.17共同声明」を「白紙化」した民団中央だけに、総連との和解は
「組織の存亡」に関わるとでも思っているのだろうか。民団中央の「歓迎宣言」からは、
朝鮮半島情勢の発展に伴う在日同胞社会発展のための青写真がまったく見えてこない。(国)
[朝鮮新報 2007.10.17]
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2007/08/0708j1017-00001.htm
被爆者手帳、海外でも申請可能に…与党PTが改正案提案へ
広島や長崎で被爆し、海外に移り住んだ「在外被爆者」について、原爆症認定基準の見直しを
検討する与党プロジェクトチーム(PT、座長・河村建夫元文部科学相)は17日、
海外でも被爆者健康手帳の申請ができるよう制度を改めることを決めた。
議員立法による被爆者援護法改正案の今国会中の提案を目指す。
同時に、特別医療助成金の上限も撤廃する方針だ。
現在、在外被爆者が被爆者健康手帳を取得するには、来日して都道府県に申請する必要があるが、
高齢の被爆者が申請のために来日するのは困難だ。
このため同法改正案では、在外公館などへの申請を認め、来日しなくて済むよう改める。
在外被爆者の特別医療助成金は、年額13万円の上限(入院時は14万2000円)があるのに
対し、国内在住の被爆者は、保険医療費の自己負担分が全額支給される。
与党PTは、この格差を是正し、支援を拡充するための予算措置を講じる考えだ。
(2007年10月17日21時54分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071017i415.htm
北朝鮮の核拡散、「6カ国」枠内で阻止 米大統領
2007.10.18 01:31
シリアに対する北朝鮮からの核関連技術などの拡散疑惑について、ブッシュ米大統領は
17日の記者会見で、「拡散問題は核兵器開発の阻止と同じく重要だ」と述べ、6カ国協議の
枠内で真相を究明し、北朝鮮に拡散防止措置を迫る考えを示した。大統領は「平壌の封じ込め」
として現状の固定化を第1段階に掲げ、続く第2段階でプルトニウム抽出や拡散活動の全面的な
停止を確証する考えを示した。大統領は核開発の停止について「過程ではなく成果が重要だ」と
強調、合意の履行がみられなければ「深刻な結果を招くことを北朝鮮は理解させられるだろう」
と警告した。(ワシントン 山本秀也)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/071018/amr0710180132002-n1.htm
北が合意履行しないなら、「結果」に直面…米大統領が警告
【ワシントン=坂元隆】ブッシュ米大統領は17日、ホワイトハウスで記者会見、
北朝鮮がシリアに対して核開発支援をしていたのではないかという疑惑に関連し、
「6か国協議の中で、(核)拡散の問題は(核)兵器の問題と同じ重みを持っている」と強調、
北朝鮮が「核計画の完全申告」などと並び「核不拡散」を約束した10月3日の協議合意を
履行しない場合、「北朝鮮は結果に直面することになる」と警告した。
ブッシュ大統領は、「交渉を続けること自体が、交渉の成果より重要だとは思わない」と述べ、
不拡散問題も含め、6か国協議を通じ、北朝鮮からあくまでも譲歩を勝ちとっていく姿勢を示した。
ただ、大統領はシリアへの核支援疑惑そのものについては一切のコメントを避けた。
(2007年10月18日1時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071017i115.htm
「核兵器も申告対象」 北朝鮮核問題で米大統領が見解
2007年10月18日01時20分
ブッシュ米大統領は17日記者会見し、北朝鮮の核問題で「北朝鮮は核拡散活動に関するすべての
申告とともに、プルトニウム、(核)兵器をどれくらい生産したのか完全な申告を行う」と述べた。
核に関する物資、技術の国外移転の詳細や核兵器が申告の対象に含まれるとの考えを示したものだ。
ブッシュ氏は「6者協議では、拡散問題は兵器の問題と同等の重みを持っている」と強調。
「北朝鮮が合意を守らなければ、代償を払うことになる」とくぎを刺した。
ただ、北朝鮮がシリアの核開発に協力していたという疑惑へのコメントは徹底して拒否した。
3日に発表された6者協議の合意文書では「すべての核計画の完全で正しい申告を年内に行う」と
されたが、具体的な中身には触れていない。北朝鮮の6者協議首席代表、金桂寛外務次官は先月の
6者協議の際に開かれた韓国との協議などで、年内に行う申告に核兵器を含めない考えを示していた。
http://www.asahi.com/international/update/1018/TKY200710170368.html
日朝国交正常化「日本が努力を」 北朝鮮副局長
2007年10月18日06時49分
北朝鮮外務省の正成日(チョン・ソンイル)・国際機構局副局長は17日、日朝関係について
「福田首相は就任後、対(北)朝鮮関係を改善する用意があるとの考えを示した」と語り、
日本との対話に積極的な姿勢を見せた。訪問先の釜山で朝日新聞の取材に応じた。
正氏は「実際に日本側が真剣に努力し、誠意を見せれば、現在の最悪の朝日関係から脱する
ことができる」とも説明。「(金正日(キム・ジョンイル)総書記も含め、日本の政策を)
見守ろうというのが我々の立場だ」と語り、日本側の譲歩を待つとの姿勢を強調した。
6者協議で合意された非核化に向けた北朝鮮側の措置と、米国による対北朝鮮のテロ支援国家
指定の解除などとの関係については「行動対行動の原則がある。各段階で同時に、
相手が納得するように行動しなければ、この段階を乗り越えることは難しい」と主張した。
北朝鮮とシリアの核開発協力をめぐる報道に関しては「あり得ない話だ」と全面否定した。
正氏は軍縮問題の専門家。東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラムのセミナー出席
のため訪韓した。
http://www.asahi.com/politics/update/1017/TKY200710170357.html
金総書記、ベトナム共産党書記長と会談
【ソウル=竹腰雅彦】18日の韓国の聯合ニュースなどによると、北朝鮮の金正日総書記は17日、
ベトナム最高指導者として50年ぶりに訪朝したノン・ドク・マイン共産党書記長と平壌で会談した。
ラヂオプレス(東京)が伝えた平壌発国営ベトナム通信によると、首脳会談では、
両国間の協議や人的往来の増加、経済、文化、科学技術分野などでの協力拡大に合意。
マイン書記長は、金総書記のベトナム訪問を要請し、金総書記はこれを受け入れた。
一方、マイン書記長は17日行った北朝鮮ナンバー2の金永南・最高人民会議常任委員長との会談で、
北朝鮮側にコメ2000トンの無償支援を行うと伝えた。
(2007年10月18日19時25分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071018id23.htm
韓国大統領の元側近、あっせん収賄容疑などで逮捕
【ソウル=竹腰雅彦】韓国の聯合ニュースによると、韓国の釜山地検は18日、
鄭允在(チョン・ユンジェ)・青瓦台(大統領府)前儀典秘書官をあっせん収賄と政治資金法違反
の疑いなどで逮捕した。
鄭前秘書官は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の元側近。調べによると、鄭前秘書官は、
知り合いの建設業者に税務調査で便宜を図った見返りに、昨年から今年にかけ計2000万ウォンを
受け取ったほか、自分の兄の会社が12億6000万ウォン相当の工事を受注できるよう依頼した
疑い。今月11日には、盧大統領の側近中の側近とされた青瓦台の卞良均(ビョン・ヤンギュン)・
前政策室長も別件の収賄容疑などで逮捕されている。
(2007年10月18日22時54分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071018i416.htm
「米は脱北者支援強化を」 脱北牧師が講演
2007.10.19 10:37
北朝鮮で生まれて米国に帰化し、北朝鮮から中国などに脱出した住民(脱北者)の救出活動に
取り組んでいるフィリップ・バック牧師(66)は18日、ワシントン市内で講演し、
脱北者を北朝鮮に送還している中国を批判する一方、より多くの脱北者を受け入れるよう米政府に
求めた。
牧師は、北朝鮮の核問題については6カ国協議という枠組みがあり、
注意が払われていると述べた上で「脱北者の問題にも、もっと目を向けるべきだ」と強調。
米政府はこれまで以上に積極的に脱北者救出に取り組むべきだと訴えた。
牧師は、脱北先の中国で妊娠した女性が北朝鮮に送還され、収容所で出産したが、
直ちに赤ちゃんが殺された事例などを紹介。
脱北者は「世界で最も貧しく絶望した人々だ」と支援を訴えた。
米国では2004年10月、北朝鮮の人権状況改善を促し、脱北者の受け入れを可能にする
北朝鮮人権法が成立。しかし、牧師によると、現在までに米国が受け入れた脱北者は30人程度に
とどまっているという。
牧師は米財団による今年の「市民の勇気賞」を受賞した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/071019/amr0710191037002-n1.htm
”中国化”が進む白頭山 朝鮮族自治州に危機感
2007.10.18 21:08
中朝国境の延辺朝鮮族自治州にある名勝・白頭山(中国名・長白山、標高2744メートル)
で“中国化”が進んでいる。韓国人に代わって中国人の観光客が増え、ハングル表記も減っている。
来年夏には自治州外の麓に空港が完成するため、朝鮮族自治州を経由する観光客は激減する見通しだ。
また朝鮮族自治州自体、朝鮮族の比率が減り、漢族の比率が増えている。
少数民族自治州としての存立さえ危うくなっている。
危機感を抱いた朝鮮族の間では「生めよ増やせよ」の出産奨励が行われていた。
“中国化”の背景には近年、韓国との間で「歴史の奪い合い」になっている高句麗問題がある。
また、将来の韓国(朝鮮)との国境紛争、領土紛争まで見据えた中国政府の政治的思惑があると
いわれている。
10月中旬の白頭山の気温は、すでに朝晩は氷点下。頂上の神秘的な湖・天池の周辺には
うっすら雪が積もっていた。観光シーズンは終了直前で、韓国からのツアーはほとんどなく、
中国人観光客でにぎわっていた。
以前は頂上を含め山には「ペクトサン(白頭山)」などハングル表記がかなり見られたが、
今や漢字の「長白山」ほぼ一色だ。頂上付近には、以前はなかった中国軍の施設もあり、
壁には「祖国利益高于一切(すべてにおいて祖国の利益を高める)」との標語が書かれていた。
韓国からの白頭山観光ルートは、これまで主に自治州の東部にある州都・延吉経由だった。
しかし、中国政府はより山に近い西部の「松江河鎮」に新空港を建設中だ。
これが完成すると、時間のかかる延吉経由は、ほとんど使われなくなりそうだ。
延吉のホテルや韓国(朝鮮)料理店でも、韓国(朝鮮)語ができない漢族の従業員が増えるなど
“中国化”が目立つ。自治州の人口220万のうち朝鮮族は今や34%に過ぎない。
30%を切った場合、自治州の資格がなくなるという。
北朝鮮水害で韓国研究院 140万トンの食糧不足憂慮
2007.10.18 12:41
韓国政府系の韓国農村経済研究院は18日、今年8月に北朝鮮を襲った豪雨水害で、
同国の穀物収穫量が平年より約36万トン減り、来年にかけて約140万トンの食糧不足が
起きると予測する論文を明らかにした。
同研究院の権泰進専任研究員がまとめた論文では、豪雨で被害を受けた耕作地は22万ヘクタール。
農業部門の被害額を2億7500万ドル(約320億円)と推定し、
国内総生産(GDP)の1.3%に当たるとしている。
この結果、来年の収穫期までに必要な穀物量520万トンに対し、
生産量は380万トンにとどまると試算している。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/071018/kor0710181241000-n1.htm
北朝鮮・核問題:拡散含め申告必要 米大統領、「対シリア」明確化要求
【ワシントン笠原敏彦】ブッシュ米大統領は17日の記者会見で、
北朝鮮によるシリアへの核開発協力疑惑に絡み、6カ国協議合意に基づき北朝鮮が年内に行う
「核開発の完全申告」の対象範囲に「核拡散行為」も含まれる、との認識を示した。
関係筋によると、米国は北朝鮮に対しシリアやイランなどへの拡散行為の有無を明確にするよう
求めている模様だ。
大統領は今月初めの6カ国協議合意に触れ「北朝鮮は(今後)拡散をやめると言っている」と
述べたが、過去の拡散行為の有無には言及しなかった。一方で「(核施設の停止・封印に次ぐ
非核化に向けた)第2段階は拡散行為とともに、プルトニウムや核爆弾の完全な申告になる。
彼らが約束を守らなければ結果(罰)を見ることになる」と警告した。
大統領発言は、北朝鮮の核拡散行為の有無にかかわらず、米国が6カ国協議での核廃棄交渉を
優先する姿勢を示したものだ。
核拡散疑惑の発端は、イスラエルによる9月6日のシリア空爆。
米議会筋によると、米国とイスラエルの情報当局者の多くは、標的は北朝鮮の関与が疑われる
核関連施設だったとみている。
米関係筋は「シリアやイランなどへの核協力の有無を明確にするよう求めている」と説明した。
毎日新聞 2007年10月19日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/asia/archive/news/2007/10/19/20071019ddm003030078000c.html
北朝鮮居住被爆者の健康手帳取得、外務次官が前向き
外務省の谷内正太郎次官は19日、広島県の朝鮮人被爆者団体幹部らと広島市内で懇談し、
北朝鮮に居住する被爆者の被爆者健康手帳取得について、「北朝鮮の核実験やミサイル実験の制裁
とは関係のない話で、人道問題として対応可能ではないか。例外として対応していきたい」と述べ、
救済に前向きな考えを伝えた。
懇談後、谷内氏は記者団に、「(北朝鮮の被爆者が)来日せずに申請するには、
被爆者援護法の改正が必要になるが、現行法のままでできる手続きを考えたい」と述べた。
(2007年10月19日21時36分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071019ia25.htm
米子市の矢倉さん、家族が誘拐で告発へ
1988年8月に鳥取県沖で行方不明となり、特定失踪者問題調査会が
「北朝鮮による拉致の疑いが濃厚」としている同県米子市出身の漁業矢倉富康さん(当時36歳)
について、家族は31日に、容疑者不詳のまま、所在国外移送目的略取誘拐容疑で米子署に告発する。
矢倉さんは88年8月2日、一人で出漁し、8日後に竹島沖で漁船だけが見つかった。
船体には船と衝突したような青い塗料が付着していた。
家族の弁護士や調査会によると、矢倉さんは85年まで米子市内の精密機械メーカーに技術者と
して勤務。共産圏だったポーランドにも出張しており、北朝鮮が拉致対象者として狙った可能性が
あるとしている。
(2007年10月19日14時29分��読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071019i305.htm