1 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:
どうぞ!
2
3 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/27 23:53 ID:znj6j5HQ
b
どうも
バレット×ルーファウスでひとつ。
6 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/27 23:56 ID:M8VMem+/
過去を見つめぬ者に“成長”はない。
美辞麗句で未来を語っても
地に足がついていなければ“進歩”はない。
“魔”よ、去れッ!!
7 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/27 23:58 ID:feAhMpdx
518 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/03/27 22:51 ID:BRXbdnGX
こないだ友人に
「最近ゲームやってる?」って聞かれたから
「ああ、やってるよ」って答えたんです、そしたらさらに
「何やってるの?」って聞いてきたので
「FF10-2」って答えたんです。そしたらソイツは
「えっ!?」って驚いた顔してから「うわ〜」と軽蔑の表情になりました
俺が怒って「な・・・何だよ!」って言ったら
ソイツは苦笑いしながら「いや、別に・・・」
その日からソイツは俺に対して冷たく接するようになりました
それ以来俺はFF10-2をやってるって事を公言しない事にしました
部屋の鍵を閉めて、ヘッドホンでプレイしています
ところで、皆さんにお聞きしたいのですが
ユ・リ・パの温泉シーンはどうやったら見れるのでしょうか(*´Д`)
8 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/28 00:05 ID:tKzN3hvN
>>7 さっきからウザイよ
他にやることないのか?カワイソウイナヤツ
9 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/28 10:36 ID:QDLx4F8K
>>7 掲示板でアホみたいに出てるから、自分で調べろ
10ゲット
本当に最高になりうるカップルはエアリスとティファ。
この二人がデキちゃったら、きっと男など入りこむ余地無くなる。
て優かマジな話官スレだろ・・・。
エロ小説読みたいけど、職人さんがここでうpするとまた削除食らう罠を
おそれてエロ小説はうpできん罠。
ぼくのなまえはくらうど。
きのう、えありすちゃんのいえで、えありすちゃんといっしょにねました。
おしまい。
そのときマッシュの息は荒く乱れていた。
「オ、俺、もう我慢できない!ずっと前から好きだったんだ!」
そう言うや否や、マッシュは後ろから抱き付き、そして相手の股間に手を伸ばした。
「なにをするでござるか!マッシュ殿!!!」
以下略
15 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/28 22:40 ID:5wHFI+fW
16 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/29 07:43 ID:kCPnCphR
>>15 カイエンはマッシュを拒絶した。しかしミナに先立たれてからかなり経つカイエンの肉体は奥で疼きはじめていた。
思いがけない反応に戸惑うカイエン。
「ウゥッ・・・こ、こんなの拙者じゃない!」
以下略
>>12 >エロ小説読みたいけど、職人さんがここでうpするとまた削除食らう罠を
おそれてエロ小説はうpできん罠。
横レススマソなんすが…。(;´Д`)
他所の板にFFエロ小説専用スレ、出来てますたよー。
…と言う訳で。ココはカポー小説を偽装しつつ
小学生が読んでも大丈夫な、お笑いネタスレとなりますた。(激しく違)
その頬が豊かに脈打つ、デブモーグリの腹にパフパフした。
柔らかく滑らかな毛皮。輝く毛並みに躯を預け、包まれ、
クラウドは紅潮し、陶然と酔い痴れる。
「……………クポー。」
「モ−グリ、パ、パフパフさせてくれ…!l \ァl \ァ」
「あ、あきませんて!クラウドさん!モ−グリはワイの一部なんや!」
ケット・シーの叫びは届かず…力強い肱が、するりと
デブモーグリの豊潤な胸に触れた。
「いけませんッ…て…!」
パフッ…。
ふうわりとした、羽毛のごとき音と共に─クラウドの双眸が伏せらr
(以下略)
18 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/29 23:12 ID:YWNf6me/
>>16 「拙者ではござらん」の方がそれっぽくて(゚д゚)ウマーな気もする。。。(w
以下略せずに書き続けてホスィー…。
>>17 え? そんなのあったんですか?
エロ描写出来ない漏れには打ってつけのスレかも知れない。(w
しまった…。
激しくスマソ
なんでこんなにエロに厳しくなっちゃんたんだろう…俺の好きなFFDQ板はこんなとこじゃなかったはず…
まあ愚痴っても仕方ない…なんとかうまく利用できないものかね…
お笑いスレにするのはなんか負けるみたいで嫌だ…
ああでも読んでみたいと思う俺がいる…
以前は千夜一夜スレとかあったよな?
俺も2つほど書かせてもらったが。
22 :
YahooBB219177058008.bbtec.net:03/03/29 23:32 ID:2VDpVolD
24 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/30 00:07 ID:XvDreuZ3
FFで一番のエロカップルと言えばセシルとローザだよな
セシルとポロムで誰か書いて
>>23 あれ? 千一夜スレ復活してたんですか?
ありがd。
漏れはギャグとエロが書けないので、両方書ける人が羨ましい。
読むのは好きなんだけど、書けなくてトホホ。
試しにリクエスト書き逃げテストで
シドとシエラをキボンヌ。マターリしてて良いカップルだとは思うが、エロって思いつかないので
あえて(w
シド「うらうら!」
シエラ「あはんあはん」
書いててむなしくなって独り身の夜
>26-27
激しくワラタです!
>>20 マジレスしると、「児ポ法」「青環法」の絡み
とかと、関係があるのかも知れません…。
シド×シエラ、私もマターリで好きです!
誰か書いて−…。。。漏れは文章書く事自体無理ぽー ウワァァン(ノД`)
万年SEED候補生のサイファー。魔女が倒されてもそれは変わりません。そして一年後。
試験の最中、ふとサイファーが風神雷神に言いました。
サイファー「、、、なあお前ら、いつまで俺について来てくれるんだ?」
雷神「何言ってるもんよ!死ぬまで一緒だもんよ!」
サイファー「雷神、、、」
雷神「風神もそうだよな!」
風神「無論」
サイファー「、、、すまねえな。こんな話して。ありがとよ!じゃあ、行くか!」
雷神「おう!」
風神「(あなたと、、、一緒にいられるなら、、、)」
サイファー「ん?どうした?風神」
風神(ドキッ!)「異無!(///)、行!」
サイファー「?」
雷神「(青春だもんよー)」
そして、彼らは次の戦場へ向かって行くのでありました。
駄文長々とスマソ
>>27 おぉ、何とリクエストに応えて……って短過ぎだYO!!(w
シドシエラ(・∀・)イイ!って言う人いてくれてヨカタ……漏れにはネタがないので(´・ω・`)
エドリルは需要があれば書きます。っていうか書かせて下さい。(w
>>29 静かに見守ってる雷神タン萌え〜(w。
ところで8ってそれぞれカップル出来るけど(キスティスはキャリアウーマンかカドワキ先生として)
雷神ってどうなるんだろうな? といつも疑問に思ってるんだが…。
余計なお世話か。(w
エドリルきぼんぬ。
>>29 なんだか爽やかで幸せでつね!(・∀・)イイ!
>>30 同じくエドリルキボンヌします。
シエラの白い項を、無骨な指が掴む。
「…ぁ…っ!や…ッ」
汗ばんだ男の掌が、女の幽かな熱に気付く。
シドの舌が己の唇をなぞる。
「熱くなってやがるな。へっ、こいつはどうだ?」
「────!それは…。」
芳香を放ち、ぬるりと糸を引く薬剤の感触。
敏感な身体に塗り込まれた薬。そのあまりの刺激の強さに
細い、小さな悲鳴が絞り出される。
「…あっ!ゆ、許して…。」
「んぁ?わり。冷たかったか?」
「最近肩凝りが酷くて…。」
艇長は何も言わず──サロンシップを奥しゃんに貼りますた。おしまい。
何かもう、カポーじゃなくてギャグにもならず。鬱出汁脳。
うーむ、キスティスはいい男に見初められて過去を振り切って幸せになてホスィ、、、。
まあ、脳内補完の域を出ないでつが、、、。
>>30 そう言えば保健室でいい雰囲気だったと思うのは漏れだけか?>カドワキ
(校内放送あたりだったと思う)
>>34 書(描)きたいから書(描)く、それで(・∀・)イイ!と思うがどうよ?
エドリルって6だっけ?
エロでも非エロでも漏れは大歓迎なので、SS投下期待sageで。
>>34 dat落ちしているので一応…。
あらすじ
ケフカとの死闘からちょうど1年後。着実に復興を遂げる世界の中で
飛空艇ブラックジャックに集った仲間達は、再び瓦礫の塔跡地へと赴く。
ケフカの暴走により犠牲となった多くの者達と、塔から唯一戻らなかった
シャドウを弔うために。
それぞれ別の道を歩む仲間達の久々の再会。互いの無事を喜びあう
皆の表情は、1年前と変わらない。
しかし、ここにかつて共に旅をした全員が揃うことは叶わなかった。
つかの間の再会を終え、飛空艇に残ったセッツァーに
リルムはフィガロへ連れていって欲しいと願い出た。
彼女はその日、とても不吉な夢を見たのだという…
「フィガロ城が崩れ落ちる夢」を。
セッツァーは半ば押し切られる形でリルムの申し出を受け、二人はフィガロ城へ向かう。
広大な砂漠の中にそびえるフィガロ城。
しかし、この時フィガロ城に起きていた前代未聞の政変騒動に二人は巻き込まれる事に…。
人質となった国王救出のため、セッツァーは飛空艇を駆り、リルムは城へ乗り込もうとしていた。
飛空艇でサウスフィガロに向かったセッツァーを見送り、砂漠に一人残ったリ
ルムになす術などなかった。世界から魔法が消えてしまった今となっては、彼女
の高い魔力は何の意味もなさない。
だが、そんな事で引き下がるほど聞き分けの良い性格でないことぐらいは充分
承知している。
「……私が交渉役になってあげるわ」
自信に満ちた表情で彼女は進言する。
「し、しかし……」
先ほど飛空艇に向けて救援を求めた兵士はどうやら親衛隊の一員だったらしく、
大臣と共に犯人との交渉にあたっていたらしい。二人はリルムの言葉に困惑の色
を隠せなかった。
「大丈夫。私なら相手だって油断するでしょ? その間に内部の状況を探れるじ
ゃない。まずは情報集めないと作戦の立てようがないんじゃないの?」
「それは仰るとおりですが……しかし」
「15分。この間さえ持ちこたえればあとは仲間が来てくれる。……何とかなるわよ」
「ですが、犯人の正確な人数も分からないこの状況で、リルムさん一人では……」
行動を起こす事を躊躇う二人に、リルムは強い口調で言ってのけた。
「言っておくけど、私だって瓦礫の塔に乗り込んだうちの一人よ?」
「だからこそ。……エドガー様の大切なご友人であるリルムさんを、危険な目に
遭わせる訳には参りません」
老齢の大臣が諭すように言うが、それに黙って頷く娘ではない。
「『だからこそ』はこっちのセリフ! あなた達にとってエドガーがとても大切
な存在なのと同じように、私達にとっても大切な仲間なのよ。ピンチだって時に
黙ってられる?」
「……なるほど、口達者なお嬢さんだ」
半ば諦めの境地で兵士が呟くと、その言葉を待っていたと言わんばかりに満面
の笑顔を浮かべて言い放った。
「交渉役には打ってつけじゃない!」
こうして、リルムは占拠されたフィガロ城への潜入を果たしたのだった。
書きたいから書いてみる事にしました。(w
エドリル……17歳年の差は犯罪ですか?
そこが萌えなんだよ…って事を表現してみたかったんだ。…長くてスマソ。
漏れのリクエストはシドシエラ。そしてキスティス先生激しくキボンヌ!!
(キスティスの相手は誰なんだよと小一……略)
カドワキ…カドワキって誰だ!? FF8が手元にない・゚・(ノД`)・゚・
保健室の先生だったと思う…カドワキ
スマソ、カドワキ先生と学園長間違ってたよ…。(恥
シドイデアもキボンヌ…。
エドリルキタ━━━━ヽ(゚∀゚)人(゚∀゚)人(゚∀゚)ノ━━━━ッッ!!!!!
17歳の年齢差…全然OK。むしろそこが萌える(;´Д`)ハァハァ
続きも期待待ち
なんだこのスレ。
マイナーカプばっかじゃねーか(プッ
スイマセン俺も好きなんです
期待してます
エドリル好きだYO!! ありがd&期待さげ。
このスレってマイナーばっかなのか‥(´・ω・`)ゼンブスキダターヨ
そういえばスコキスの長編書いてた人がいたなあ、、、。
どうなったんだろ。
>>43 エドリルはそこまでマイナーではないと思われ。
結構サイトで見かけるしな。
エドリルもスコキスもそれほどマイナーではない。
真のマイナーとはクロスオーバー、もしくはサブキャラと主人公の組み合わせによってのみ達成される。
ヴィンユフィ派っていないの・・・?
静寂の中に沈むフィガロ城、王の間。
眼前に鋭く光る切っ先があてがわれ、エドガーは玉座に座したまま身動きする
事を許されなかった。それでも表情や口調に焦りの色は全く見られない。
「クーデター……そう解釈して良いのかな?」
「…………」
それに対して何も答えず、ただ剣を突き立てるばかりの兵士。兜で顔が見えな
いせいで、彼の思考をくみ取ることは出来ないが、エドガーを人質にするのだか
ら、なかなかの屈強と見える。
沈黙を嫌うように、エドガーは一人淡々と語り続けた。
「私がいうのもおかしな話だが、こんな事をしても無駄だ。国王の代わりなどい
くらでもいる。もっとも今は、完全な世襲制でもないから尚更さ」
ゆくゆくは王制そのものを廃止しようと考えていたエドガーは、手始めに王の
世襲制度を廃止したばかりだった。
「…………」
それでも男の反応はない。ならばとエドガーは冗談半分に言ってみる。
「もしかすると、私個人への恨みがおありかな?」
「…………」
長期戦の様相を呈してきたなとエドガーは内心で苦笑した。男は何を要求する
わけでもなく、ただエドガーを人質に取り城に籠城している。要求が無いと言う
事は、すなわち取引材料が無いと言う事だ。こちらから打つ手が全くなくなる。
こうなれば小細工せずに正面から尋いてみようと、試しに問うてみた。
「分からないな。君の目的は一体何だ?」
「……お前の命とこの城だ。交渉の余地はない」
予想外にすんなりと答えてくれた事に驚きながらも、どのみち交渉の余地がな
い状況は変わらなかった。
(自力脱出しかないか……)
そう決意するものの、眼前に剣を突き付けられ、さらに対抗手段を何も持たな
いこの状況ではどう考えてもエドガーが不利だ。一瞬でも相手が気を逸らしてく
れれば、椅子の裏に潜めていた護身用の手槍を取れるのだが。
打開策を求めるように視線を周囲へ巡らせたその時――彼女の声が広い室内に
響きわたった。
エドリル書ける場所提供してくれた
>>1に感謝しつつ…。
>>46 クロスオーバーって何でつか?(無知でスマソ)
7でバレットとユフィも結構丸く収まるんじゃないかと思っていたりするんだ個人的に。
ダメ? …ダメか。良いんだ気にしないでくれ…。(w
職人さまキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
エドガー端正でカコ良いです!ハァハァ/lア/lア/ヽァ/ヽァl \ァl \ァ
キスティス先生もヴィンユフィもバレユフィも読みたいっす。
シドシエラでしたら、書いてみたいのですが。
…漏れ、チュ−しか書けそうに無いです。(駄目ぽ)
あと、需要が無い悪寒がします。。。。。
>>51 何よりもまずは、己の想いに従って書くべし書くべし書くべし!
>>51 是非きぼんぬ。
漏れはチューだけでも全然OKでつ
>52
はい!逝きますっコーチ!!(誰)
抉り込むような右アッパーで!…書くのを目標に
煩悩を燃やしてみます。
>53
有り難うございます。お言葉に甘えて、近日
こっそりと短編を書かせて頂きますです。
>>50 クロスオーバーとは別のゲームを交えてということです。
例えば、FFVIIのクラウド×FFXのリュック、なんてね。
これの支持者を昔見たよ。
でもこのへんはKHとかもあるからそこまでありえなくもない。
「交渉の余地はないみたいだね。もしかしてあんた、帝国兵の生き残りか何か
じゃないの?」
「!?」
不意に聞こえて来た幼さの残る少女の声に、驚いたのはこの兵士だけではない。
むしろ動揺の度合いはエドガーの方が大きかったのかも知れない。
が、この機を逃す手はない。相手が怯んだ隙をついてエドガーは瞬時に身をかがめ
ると、足下の槍を手に取った。
そのまま流れるような動作で剣の束縛から逃れると、体勢を立て直したエドガーは
逆に槍先を相手へ向けた。
「形勢逆転、と言ったところかな?」
「…………」
槍を向けられた男は、無言のまま一歩退く。
「私にはまだやり残している事がある、易々とやられるつもりは無いんでな……
何を言いたいかは、分かるな?」
エドガーの表情から笑みは一切消え、抑揚のない声で最後通告を言い渡す。そ
の様子を目の当たりにしたリルムは、彼から放たれる圧倒的な重圧に息を呑んだ。
(名ばかりの王じゃない……ってことか)
ふだん周囲に見せている穏やかな表情は見る影もない。一年前、ケフカを倒す
ため共に戦った時でさえ、彼のこんな顔を見る事は少なかった――それはまさに
“王”としての顔であり、フィガロ城主エドガーなのだと、今更ながら改めて痛感する。
「……帝国がやろうとしていた事は決して間違ってなどいない。力による統制、
これこそ不動の秩序なのだ! お前は秩序ある国を作らんとしている様だが、
お前の様なふぬけには到底無理な話だ!!」
鋒先を向けられた男は、それでも昂然と言い放った。
「なぜそう言い切れる?」
対照的にエドガーは無表情のままで問い返す。
リルムは、そんな二人の様子を少し離れた位置から見ている事しかできなかった。
「大きな抑圧から解放された人々は、己の我が儘を追求する様になるだろう。真
に恐ろしいのは魔法でも幻獣でもない。“心”そのものだ! お前達が帝国やケフカ
を『邪神』と言うのなら、私はお前らをこう呼ぼう、『死に神』とな!!」
声を荒げて弁を振るう男の姿に、かつて狂信者と呼ばれた人々が集う塔の存在
が脳裏に甦る。彼はそこにいた人間のように力を盲信し、それに取り憑かれてるの
だろうとエドガーは考えを巡らせていた。
「……そうか。それならば仕方あるまい」
エドガーは一歩踏み出ると、槍を構え直した。
「私には守るべき国と民がある。それは力によって制圧した奴隷ではない。共に生き
支え合う掛け替えのない存在だと言う事を知っている以上、君の盲信に屈する訳には
いかないのでな」
あくまでも冷静に応じるエドガーの口調は、だが確固たる信念と自信に満ちていた。
しかし結果として、それが男の憎悪に火を付けてしまう。
「盲信だと? ……そうでないことを証明してやろう」
そう言って瞬時に身を翻すと、持っていた剣をリルムに向けて振りかざした。
「……なっ!!」
突然向けられた剣先に、リルムの思考は一瞬止まる。それでもすぐに平静を取り戻して
防御の態勢を取った直後、剣が空気を切り裂く音が耳に響いた。
――間に合わない――リルムは内心で覚悟を決め、強く瞼を閉じた。
>>51 シドシエラ…キタ━━━━━━(*´▽`)━━━━━━ !!!
是非ぜひキボンヌ! 漏れのFF7最燃えカップルですよええマジで。
熱烈に期待sageでっす!!
>>55 なるほど…。するとどんな設定になるんだろう? 現代風とかになるんだろうか?
FFTのクラウド×アグリアスなんてのも想像して萌え〜だったな、昔。。。
エドリル萌えsage
|・ω・`)誰も居ない…ネタを貼るなら今の内…。
シドシエラ持って来ますたー。
紙吹雪と、霙が、ビルの谷間に混じり合う。
勇壮な軍楽が、石英質の窓を震わせ、行進して行く。
「ったく、礼装なんざぁやってらんねえ。」
オープンカーに乗った武官の1人が、葉巻を取り出した。
「俺も貰おう。悪く無い匂いがするな。」
「ん?おお、特殊部隊の元帥さんの頼みなら、喜んで。」
帽子にゴーグルを付け、コートを肩に乗せたシドが、ライターに手を翳し
セフィロスの葉巻に火を付ける。
「…戦争は疾うに終わった。愚かしい記念式典だ。」
ゆっくりと白い息を吐きながら、シドが頷く。
「もう空軍には戻らないのか。お前も地望ある将官だろうに。」
「宇宙に行くんでぃ。
手前で命令して高みの見物だの、作戦失敗で味方を死なせる。
なんてなぁ、性に合わねぇよ。」
街灯の合間を、白金の氷が乱舞する。
吹き抜ける風が、地下スラムへと吸い込まれて行った。
柔らかな日溜まりの廊下を、少女が走る。
ぶかぶかの白衣と大き過ぎる眼鏡。其の手から書類が滑り落ちる。
風に煽られ、廊下中に書類が散った。
「んぁ?なーにやってんでぃ、お前。ほれ。」
「…あ!シドさんすいません!うちゅ、う、宇宙飛行士さん、ですよね?」
手際良く艇長が集めた書類を抱え、少女は脱兎の如く逃げて行った。
「妙に可愛らしい、ちんまいのが居んなぁ。誰だ?」
「飛び級で入った、シエラって博士ですよ。」
「は、博士?!見学かと思ったぜ!」
シエラの、艇長に触れた手が──仄かに暖まってゆく。
途轍もない時間、途方も無い予算を懸けたロケットが、発射中止となった。
「クソッタレ!」
「幾ら本社の命令でも…点検時間が短過ぎですよ、艇長。」
「んな事ァ分ってんだよ!おう!主任さんよう、シエラぁどこでぃ!」
荷物をスーツケースに押し込んだシエラが、タクシー会社に電話する。
その受話器を乱暴に切り、シドの手がシエラの手を掴む。
「痛…っ!」
「おい。村から出て行くつもりか?」
「わ、私の点検が遅過ぎて…発射中止だなんて…
とても、此処には居られまッ…!」
シエラの涙声が、シドの舌に塞がれる。
「────!」
粗暴な舌が、博士の歯列を滑り、唇をなぞる間
艇長の爪が、背筋を逆しまに嘗め上げる。
「馬鹿野郎!逃がさねぇぞ!」
艇長が吠え、唇が離れた隙に。シエラの手が、シドの頬を打った。
「………。酷いです…艇長。もう、此処には居られません…!」
シエラの足が、震えながらドアを目指す。
しかし──
再び博士は捉えられ、一気に指を銜えられた。
そして軽く吸い上げられ、甘く噛まれ、舌が絡み付く。
「………ッ!」
唾液と共に引き抜かれた、その白い指に。明るい金の指輪が煌めく。
「え…?」
「責任取りやがれ。シエラ。
俺と一緒に暮らそうって云ってんだよ!」
多分、否、間違い無く村中に響く声で、艇長は叫んだ。
シエラは小さく頷き、優しく微笑む。
…そうして村は、勇者の到着を待つ事となる。END
>58
こ、こんなんで良かったんでしょうか…スマソ。・゚・(ノД`)・゚・。
「っ!」
嗅覚を伝う鉄さびた臭いと、頬に受けた生暖かい飛沫に、リルムは眉を顰め
言葉にならない小さな声を発した。
それが血であることは間違い無いのに、不思議なことに痛みがない。
「……え?」
恐る恐る開かれた目に飛び込んできた光景に、思わず息を呑む。
「俺の腕も……まだ衰えていない様で一安心、だ……」
そう言って穏やかな笑顔を向けるエドガーの顔が、すぐ目の前にあったからだ。
「ち、ちょっと!?」
「やぁリルム。……久しぶりに会えた君が以前にも増して綺麗になっていて嬉し
いよ」
「こんな時に何言ってるのよ! それより腕……」
咄嗟にリルムを庇おうと、エドガーの伸ばした左腕を剣が襲った。傷口の辺り
は血で赤く染まっている。どう見ても軽傷ではないのに、何事もなかった様に
笑顔を浮かべ、さらに再会したリルムに彼流の挨拶までしている。
そんな姿を見ていた兵士は、挑戦的な笑みを浮かべながら呟いた。
「たいした余裕だな。だがこれを見た後でもその笑顔を保っていられるかな?」
男は剣を捨て、持っていた火薬に火を付けると、その束を二人の方へ放り投げた。
「!!」
「……リルム伏せろ!」
エドガーの叫び声とほぼ同時に、床に転がったそれは強烈な閃光を放った。
叫びながら傷を負った左手でリルムを抱え、右手を支えに横転すると、爆風から
リルムを庇うようにしてその場から離れる。
「その身のこなしは流石と言うべきかな。……こんな調子で城中に火薬を仕込ん
でおいた。そろそろ着火し始める頃だと思うがな。せいぜい最期まで悪あがきす
るんだな」
黒い煙が立ちこめる部屋のなかで、男の笑い声だけが不気味に響いていた。
「ちょっと待て……っ!」
影を頼りにリルムが男の後を追おうと立ち上がる。が、不意に腕を引っ張られ
身体を引き戻される。
「追うな」
リルムの腕を掴んだエドガーは静かに告げる。
「でも!」
「彼を追うのは、ここから無事に出た後でも遅くはないさ」
王者の貫禄――それとも年の功なのだろうか――リルムはこの時ほどエドガー
を頼もしいと感じた事はなかった。
彼の言うとおり、脱出を考える事が先決だ。
悔し紛れとも思えるほど、元気良くリルムが宣言する。
「……わかった。行こう!」
リルムの声に、エドガーはいつもの笑顔を浮かべたままで頷いたのだった。
>>64 キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━━ !!!!
シドシエラありがd! ちょっと強引な艇長がハァハァ…もとい萌えますた。
実は漏れ、シドシエラはロケット発射(7本編中のイベント)後の話だと思っていたんで、
言い意味で期待を裏切ってくれて更にヨカタ!!
よく考えたらヤシら二人は 同 棲 してたんだよな……自宅を訪れた客人に
お茶入れてるぐらいだし。(w
どうするよ…なんか7のロケット発射イベント見たくなって来た…。(データねぇよ(´・ω・`))
スマソ、だから
>>64謝らないでくれ。漏れは楽しませてもらったから…。
それと上のレスで誤字ってるケド気にしないで下さい…。(w
69 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/04/05 08:50 ID:ecq6jHvs
エロ小説…
ちょっとスマソが、FF8のカドワキ先生は女性ですよ。
ゲーム中は男だとばかり思ってて、アルティマニアで真実を知った時はショックだった・・・
さり気なく良スレ
>>67 優しいお言葉、有難うございますです。(T∀T*)うpしてから
文章の書き方が色々、無茶苦茶だった事に気が付きウボァー(゚Д゚)
やはし漏れ、お笑い書いてる方が性に合…ゲフゲフン。
嗚呼、エドリルの方の文体、格好良いです!
激しくリルムが可愛いです。続編楽しみにしています。
応援l \ァl \ァ(止めれ)
しかし、彼女の肩に支えられて立ち上がろうとエドガーの足に、新たな衝撃が
伝う。
「わっ!!」
思わぬ揺れによろめくリルムの腰を、今度は片膝をついたエドガーが支える。
「ありがと」
エドガーのお陰で横転を免れたリルムはすぐさま自分の足で立ち上がり、煙の
立ちこめる室内に目を転じた。
「思ったよりも手の込んだ細工をしてくれているらしいな……急がないと」
下から伝わってきた衝撃。それを考えると恐らくあの男は自分たちの退路を断
つために、下のフロアから破壊していく計算なのだろう。
いくら下が砂地とはいえ、この塔の上層から飛び降りたとなれば無傷では済ま
ない。
彼らに残された時間はなかった。
「脱出するぞ」
「色男、無理しないでよ」
皮肉るような口調ではあったが、リルムの視線は血の滲んだエドガーの左腕に
向けられていた。
「リルムこそ」
そう言って僅かに笑みを浮かべるとエドガーは立ち上がり、リルムを先導する
様にして前へ一足を踏み出す。
こうして二人は、地上を目指して黒煙立ちこめる城内を共に走り始めた。
>>70 女だったんですか!?
(最初に名前を尋ねてくる校医をシドだと思い込んでいた事よりもショック…)
……しばらく立ち直れそうにないかも。(´・ω・`)
駄レスしてスマソ。
エロ小説と謳われたスレで、自分のエロ無しSS投下するのもスレ違いかなとは
思うんですが…ホント スマンカッタ。(まだ書きたい場面までもうチョットあるんです…)
連投申し訳ありませんが。
>>72 こちらこそ、嬉しいお言葉ありがd。
投稿したあとで誤字脱字、文法ミス、記述不備に気付くのは毎度の事ですが(汗。
もしかしてサロンシップネタを書かれた方ですか? ああ言うノリ凄く好きなんですが、
個人的にエロとギャグは文章にするのがもの凄く難しい気が…(要修行)
>>50 バレユフィ…中々に盲点ですな(・∀・)イイ!!
問題は]のアロリュよりユフィがはしっこい事位…か?
スコセル投下していいですか? >>ALL
79 :
77:03/04/06 17:42 ID:2ib73H3j
じゃあお言葉に甘えて。
でもエチくないよ?と前置きしてみたり。
最近この板規制が厳しくなったのでエチくなったら
ピンク鯖に行きますんで。
では↓
80 :
スコセル1:03/04/06 17:44 ID:2ib73H3j
キスをする事は難しくない。
むしろ難しいのはその後どうするかだって、誰かが言っていた気がする。
それは、たぶん本当。
だって今、私はどうしていいかわからない。
戸惑いながら彼の顔を見ている。
■ ■ ■
F.H.の駅長宅前を借りて行ったコンサートは大成功だった。
混乱続きで気の休まる暇のなかったガーデンの生徒はもちろん、外部の人間との接触がまれなF.H.の住人も
ステージの設営を始め、いろんな点で惜しみなく協力してくれ生徒達と一緒に楽しんでいたようだった。
昼間、問答無用とばかりに攻撃をしかけて来たガルバディア軍をスコール達が追い払った事が無関係とは言えないようだった。
話合いによる解決に誇りを持っている駅長夫妻はそれなりに複雑な気持ちがあるようだったが自宅前をステージとして
提供する事を了承してくれた事を思えば、一応SeeDの存在に理解を示してくれたのかもしれない。
「スコール!」
ステージの奥に立つセルフィはスコールの姿を見つけるとすぐに声を上げた。
「ガーデンの若き指導者スコールの前途を祝してセルフィが贈ります!」
そしてセルフィはスコールの隣のリノアに視線を移す。
「リノアもがんばれ〜!」
スコールはセルフィの言葉に、はにかんだような仕草でこちらをちらりと見るリノアの様子を見逃さなかった。
『なんだよ……』
邪気のない、セルフィの笑顔。
それがスコールには面白くなかった。
「では!『セルフィバンド』の素敵な演奏で〜す!」
セルフィの声をきっかけにアーヴァインがタップを踏み、セルフィがギターを、ゼルがフィドルを、
キスティスがフルートを演奏した。軽快でどこか哀愁のあるアイリッシュ・ギグ。
セルフィを中心に結成されたバンドは即席とはいえなかなかの演奏を披露していた。
「ね、座ろうよ」
傍らに立っていたリノアに促され、スコールはステージのフロアの端に腰を下ろした。
81 :
スコセル2:03/04/06 17:45 ID:2ib73H3j
「話ってなんだ?」
「スコール、ガーデンの指揮をとることになったんだよね」
リノアがスコールの顔をのぞきこむ。
正直な所、スコールは他人からその問題について触れて欲しくなかった。
けれどリノアは話続ける。
どうやら皆からメッセンジャーを頼まれたらしい。
他人を頼らないことを旨とするスコールにとって協力を申し出るリノアの意見は平行線のまま、噛合わないままだった。
「ね、わたしたちの提案、どうかな? よけいなお世話かな?」
「みんなの気持ちはわかった。でも……」
スコールは何とか自分の気持ちをリノアに伝えようとした。
リノアだけでなく、心配してくれている皆に。
スコールが言葉を続けようとすると、リノアが慌てて駆け寄ってきた。
「『でも』はいらないの」
そうして言葉を遮るようにスコールの前に手を突き出した。
「あのね……」
リノアはいつになく遠慮がちに言った。
「みんなで一緒にいられるのって、今だけかもしれないでしょ?
だから、せっかく一緒になんだから、たっくさんお話ししたたほうがいいと思うんだ」
「……今だけか」
スコールはリノアの言葉に反応する。
ここまで意見が対照的なのがいっそおかしいくらいだった。
「明日いなくなるかもしれない仲間なんていらない」
スコールは一言だけ、本心を伝えた。
「なんでも悪く考えちゃうんだね」
リノアはまた笑った。たぶん考え方が違いすぎる事に同じような感想を抱いたのだろう。
「未来の保証なんて、誰にもできないよ」
リノアの顔から笑いが消えた。
「だから、い・ま、なの。みんなが、今したいことはスコールの力になりたいってこと」
そう言ってリノアはスコールの胸を叩いた。
「みんなスコールが好きなんだよ。スコールと一緒にがんばりたいんだよ」
「俺といっしょに……」
82 :
スコセル3:03/04/06 17:45 ID:2ib73H3j
スコールはリノアに勢いと言葉に呆気にとられてそうつぶやくしかできなかった。
「スコールはそのことだけ覚えといて。1人じゃどうしようもなくなった時に思い出して。
みんな待ってるから」
そこでリノアは思い出したようにまた笑った。
「保証はないけど、明日とか明後日とか、そんなにすぐにいなくなったりしないよ」
リノアはそこまで言うと、おどけたようにゆっくりとスコールの前を歩き始めた。
「スコールがしたいことって何?今とか将来とか」
唐突な質問にスコールは戸惑った。
まるで今日の昼間にその事で悩んでいたのを見透かされたような気がした。
『わからないんだよな……』
少し間をおいてスコールはしかたなく答えた。
「悪いな、そういう話ならパスだ」
ふと思いついてリノアに質問を返す。
「あんたはどうなんだ?」
「遠い未来の話は……わたしもパス。よくわからないの」
リノアは少し間をおくとスコールを見た。
「今は……。……こうしてたいな」
ステージからは相変わらず美しい旋律が聞こえていた。
コンサートはまだまだ終わりそうになかった。
83 :
スコセル4:03/04/06 17:46 ID:2ib73H3j
結局その後、スコールはリノアを置いてガーデンへ戻った。
正確には『戻ろうとした』途中、寄り道をした。
昼間立ち寄った場所にふと、行きたくなったのだ。
ガーデンと町を繋ぐ階段の手前、本来は海中での工事のために設置されたと思しい作業スペース。
F.H.の入口にあるこの施設は本来の用途としてよりこの町の有名人専用の釣り場として機能しているらしく、
町の住人は名人に敬意を表しあまり近寄らないのだと言う。
彼の小さな弟子も師匠の許可が出てからと心に決めているらしい。
そんな場所に寄りたくなったのはあの不思議な老人と交わした会話のせいかもしれなかった。
話し合いでの解決を貫いたために故郷を離れて新しい町を作ったという駅長。
そして一筋縄ではいかない技術者をまとめたという『百汽長』の異名を持つ老人。
どちらもスコールの価値観の外にいる人間だった。
物心ついた時から兵士としての英才教育を受けその事に欠片も疑問を抱いた事さえなかった。
戦場で頼れるのは自分だけ。
そう思って生きてきた。
なのになぜ、こんな風に多くの人間の命運を左右する立場に立たされる事になったのか。
わからなかった。
「魔女討伐の先頭に立つ事は君の定めなのです」
まるきり自分の運命が決まっているかのような学園長の物言い。
魔女と戦う事自体は問題ではない。それがSeeDの本当の目的なのだとしたら。
SeeDを辞めるという選択肢はスコールにはない。
辞めたとしてその後どうするか、考える事さえ面倒だった。
今回は三人だった。
三人分の命に関わる決定。
それですら、心臓に針が刺さったような痛みが常に自分に付きまとっていた。
今度はその何十倍以上の人間の命を預かる立場に立つ事になる。
指揮官となった以上、スコールはガーデンの生徒に対して責任を持たなければならない。
一刻も早く、魔女とのバトルに持ち込んで全てを片付ける。
スコールに考え付けた対策はそのたった一つだけだった。
84 :
スコセル5:03/04/06 17:48 ID:2ib73H3j
クレーンの先には釣り名人の残したパラソルが夜の闇の中、頼りなげにぽつんと残されていた。
名人の指定席に腰掛けてみる。
海面はそれでも月の明かりを受けてゆらゆらと穏やかな波紋を浮かべている。
工場塔にぶつかる波と飛沫がクレーンの下で反響してガラスのオルゴールのような不思議な音を立てていた。
幼児期の記憶は殆どないというのに、何故か懐かしい気がしてスコールは目を閉じた。
波の音。潮の匂い。
バラムには海があったからそれ自体は珍しい物ではないはずだ。
なのに何故?
何か、記憶の隅に引っかかるような異様なざわめきを感じた。
「あれ〜?もしかしてはんちょ〜?」
思考を遮ったのはどこかとぼけてさえ聞こえるセルフィの声だった。
振り向くと闇の中にセルフィの黄色いワンピースが月見草のようにあでやかに浮かんで見えた。
「セルフィ……」
驚きを悟られないようにスコールはゆっくり立ち上がる。
「どうしてここに?」
スコールの疑問にセルフィは「ん?」と首を傾げながらスコールの座っていた辺りに視線を向けている。
「アーヴァインに聞いたんだ〜。面白いおじいちゃんがいたって」
そういえばここに来た時アーヴァインも一緒だった事をスコールは思い出す。
そして今夜、彼が何やら決意を固めていた事も。
「一緒じゃないのか?」
思わず滑り出た疑問にセルフィはきょとんとした顔をしてみせる。
「なんで?」
「いや……理由はないが」
どう答えた物かと思案するスコールにおかまいなくセルフィが答える。
「あたし達が一通り演奏した後でF.H.の人もお返しに、って演奏してくれたんだ〜。
それでなんとなく集まった人みんなでダンスが始まって、たぶんアーヴァイン、まだ踊ってるんじゃないかな?」
その様子が容易に想像できたのでスコールは頭に手をやった。
『結局、誘えなかったのか……』
「やっぱり、夜はいないんだ」
どうやらセルフィは釣り名人にかなり興味があったらしく本気でがっかりしているようだった。
一方、サウスフィガロに到着したセッツァーは、ろくに事情も説明しないまま
半ば人浚いのように無理やりマッシュを飛空艇に押し込むと、再度フィガロ城へ
向けて舵を取った。
「セッツァー、一体どうしたんだよ?」
数十分前に降りたばかりの飛空艇に、どうしてまた乗らなければならないのか、
当然だがマッシュは尋ねる。
「……いいかマッシュ、よーく聞けよ」
「なんだよ」
セッツァーは出来る限り少ない言葉で、今起きている状況を伝えようとした。
「フィガロ城が占拠された。国王を人質にされているらしい」
「そうか。ケフカがいなくなっても物騒な世の中だよな……って本当か!?」
フィガロの内情を良く知るマッシュにとっては、あまりにも非現実的な話だっ
た。最初は何をふざけているのかと聞き流そうとしたが、セッツァーの冗談にし
ては趣味が悪い。
それに、彼の目を見ればそれが冗談でない事ぐらいすぐに分かる。
「一体なんだってそんな事に!?」
「それは俺らが聞きたいぐらいだ。……とりあえずリルムを残しているが……」
「リルムちゃんがなんで!?」
「それも俺が聞きたいぐらいだ……とにかく行くぞ!」
まるでマッシュから矢継ぎ早に浴びせられる質問を振り切るように、飛空艇を
急加速させるた。
――二人を乗せた飛空艇ファルコンのフィガロ城到着まで、あと5分。
あ、一応断っておきます。(タイトルから察している方もいらっしゃるかと思いますが)
実はエドリル+セッツァーな話なので、途中途中↑の様になりますが、なにとぞご容赦下さい。
>>79(スコセル)
序文が激しく(・∀・)イイ! 釣り場で再会した二人はこの後一体どう展開するんでしょう?
楽しみですsage。
そう言えば(もう8プレイの記憶に自信がないのに…)、フィッシャーマンズホライズンに到着
するのって、ガーデン攻防戦直後でしたっけ? あそこのスコール校内放送と、
文化祭準備していたのを台無しにされ、落ち込むセルフィに萌えた記憶はあるんです…。
そ、その続きと解釈して…(;´д`)ハァハァ。
…記憶違ってたらスマソ。本気で8買い直してプレイしようかと…。
もう官能系って、載せられなくなったんだね・・
ところで、8のシュウって、ここでは需要ありますか?
このスレ(・∀・)イイ!
>>87 シュウは8の最萌えキャラなので是非おながいします。
>>75 ありがとうです。ただもし、折角のスレが
阿呆なギャグの所為で削除されたら…((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
エドリル+セッツアー楽しみにしておりまつ。セッツアーガンガレ!
無理矢理「サロンシップが、その後どうなったか」書こうとすると…。
艇長はシエラタンに、もっぺん蛸口でチューしようとしますた。
村中の人々が、野次馬出歯亀猫杓子な黒山の人だかりで見物です。
やけくそで、艇長は宴会を始めますた。
二日酔で目が覚めたら、ウヲッチな人々がイパーイ窓に張り付いてますた。
クラウド「あんたの奥さんじゃないのか?」
シド 「奥さん?だったら手ぐらい繋がせろってんだ!ウワァァン」
(以下略)
>>79 スコセル美しいですvFHは景色も曲も大好きでありまつ!
>>87 おおお!かの名スレの職人様が!シュウさんは大好きですv
良スレsage
普段なかなか見られないカプの小説が読める稀少な所だ。
職人様方がんがってください!
91 :
スコセル:03/04/07 18:53 ID:8Q3TGoey
皆様感想ありがとうございます。
投稿してから読んだら未プレイの人にはさっぱりな内容なんで
しまつたーと思ったのですが…。精進します。
エドリル様
スピード感のある展開に惚れ惚れしますた。
6は未プレイなんですがそれでも面白いです。
この話はミサイル基地とマスターノーグ戦の後エル姉が船に乗って行って
ガーデンがFHにぶつかったので上陸し、セルフィたちと再会した後
校庭でへこんだセルフィをなぐさめてたら校内放送でいいんちょにされた日の夜です。
↑むりやりな説明。たぶん思っておられる所ではないかと。
サロンシップ様
いやもう、たのしかったです。
シドの江戸っ子口調最高。ちんまいの……(;´д`)ハァハァ。カワイイ…。
軍服のシドに萌えますた。
ちなみにややリアル系シエラさんイメージ画↓
http://www.gazo-ch.net/cgi-bin/bbs/18/img/1865.jpg
92 :
スコセル6:03/04/07 18:56 ID:8Q3TGoey
「夜釣りしてるんじゃないかと思ったのにな〜」
「ここの宿屋のオーナーみたいだから、町に戻ってるんじゃないか?」
慰めにもならない言葉をかけながらスコールはセルフィの様子がいつもと違うのに気付いた。
いつもに比べて幾分表情が平坦なのは薄闇の中だからとは思えなかった。
「疲れているんじゃないか?」
スコールの言葉にセルフィは驚いたように幾度か瞳を瞬かせた。
瞬時にスコールは昼間のやり取りを思い出す。
校庭のステージが壊れて落ち込んでいるセルフィを励まそうとして「意外」と言われた事をすっかり忘れていた。
自分の進歩のなさにスコールがため息をつきそうになった時、セルフィが呟いた。
「ごめんね、はんちょ」
突然の謝罪にセルフィを見ると、彼女はスコールにぺこんと頭を下げた。
「……何の事だ」
スコールの問いにセルフィは顔を上げた。
「昼間、励ましてもらったのに茶化すような事言ったから。せっかく、気を使ってくれたのに悪かったな、って」
はしばみ色の瞳に見つめられてスコールはどきりとした。
「本当は、うれしかったんだ〜」
セルフィは無邪気な笑顔を浮かべる。
「いいんだ」
スコールは首を振った。
「……帰るぞ」
スコールはセルフィにも視線で帰寮を促した。
遠くで、まだ音楽が聞こえる。
ダンスはまだ続いているのだろう。
クレーンの周囲の通路は複雑な段差と梯子が組み合わされ、いくら訓練を受けている人間でも夜間、照明なしで歩くのは困難だった。
しかもパーティーを組んで知った事だが、セルフィは軍事訓練を受けた優秀な兵士とは思えないほどよく転ぶ。
スコールは先導する形でガーデンに向かった。
「そこ、気を付け……」
クレーンの接合部の梯子を降りかけたセルフィに注意した時には遅かった。
スコールが床に足を付けるのとほぼ同時に、セルフィが降って来た。
93 :
スコセル7:03/04/07 18:57 ID:8Q3TGoey
抱きとめられたのが嘘のようなタイミングだった。
スコールは床に背中をしたたかに打ち付け、一瞬息が詰まった。
それでもどうにか上半身を起こす。
とっさにセルフィの頭だけは庇ったものの、梯子にぶつかる嫌な音を確かに聞いた。
スコールの腕の中で、セルフィは動かない。
「……おい?」
スコールがおそるおそるセルフィに触れかけた時、セルフィが顔だけを上げた。
「……滑っちゃった〜」
いつもの、ちょっとしたミスの後に見せる笑顔。
けれど今、その瞳のふちに涙が滲んでいた。
「どこか、怪我したか?」
スコールの言葉にセルフィはうつむいて無言で首を振った。
「セルフィ?」
スコールがセルフィをのぞきこもうとした時、セルフィが顔を上げた。
驚くほどの至近距離で、二人の目があった。
スコールがどきりとした瞬間、セルフィの唇がスコールに触れた。
キスの後で、気まずい沈黙が流れる。
そもそもこれをキスと呼んでいいのか?
スコールの中に疑問符が浮かぶ。
客観的に見れば落下してきた人間を受け止めた後、タイミング悪く唇が触れただけと言えなくも無い。
事故と言えば、事故だ。
けれど−。
今、スコールの腕の中にはセルフィがすっぽり収まっている。
そしてセルフィの瞳は真っ直ぐスコールを見上げたまま、微動だにしない。
94 :
スコセル8:03/04/07 18:58 ID:8Q3TGoey
「大丈夫か?」
スコールがようやく口にする事ができた言葉はずいぶんと間の抜けた物だった。
言った本人も目の前の相手と自分、どちらに対して言っているのかよくわかっていなかった。
「どうも、そうみたい」
セルフィはまるで他人事のように言う。キスした事など、なかった事のように、淡々と。
「ごめんね」
二度目の謝罪がセルフィからこぼれる。
スコールは問いかけて、止めた。
セルフィの体が震えていた。
しばらくスコールはセルフィを抱きかかえたまま、じっとしていた。
「スコール、本当はイヤなんでしょ?指揮官になるの」
不本意ながら決められてしまった事。その事についての本心をスコールは誰にも言うつもりはなかった。
セルフィの言葉はスコールの思考を止めた。
否定も肯定もできなかった。
「……アイアン・クラッドに閉じ込められてる間、いろいろ考えたんだ。
ミサイル基地に行きたいって言った事は我侭だったかもしれないけど、間違いじゃないって思った。
でも、基地の自爆装置を作動させた後で、閉じ込められて、とっさにあの中に入ったのはいいけど出られないし。
あたし一人だったら別に良かったんだよ?自分で行きたいって言った事だから。だけどキスティスとアーヴァインはそうじゃない。
基地の中で作戦を主導してたのはあたしだから、二人だけはなんとか助かって欲しいって思ったんだ。
……その時、メンバーを決めた時のスコールの顔、思い出した」
「俺の?」
「そう。……すっごく、張り詰めた顔、してた」
スコールの腕につかまっていたセルフィが、手に力を込めた。
「あたしはスコールを信頼してた。皆もそうだったと思う。だけど、あの時ああしよう、こうしようって皆で
考えたみたいに思ってたけど決定はスコールに委ねてた。リーダーだからっていう理由だけで」
「……仕方なかっただろ?実際あの時も俺はリーダーだったんだから」
半ばあきらめに近い言葉をスコールは口にする。
セルフィの言う事は間違っていないが過去の事を今更話した所でどうしようもなかった。
95 :
スコセル9:03/04/07 18:59 ID:8Q3TGoey
「違うよ」
セルフィは大きく首を振った。
「あたし達、自分をスコールの仲間だと思ってた。でも違ってた。スコールに頼ってるだけだった。
信頼しているっていう言葉で、自分達をごまかしてた。ただ、難しい決断をスコールに押し付けてただけだった」
セルフィは相変わらず真っ直ぐスコールを見上げていた。
「スコールがそんな仲間ならいらないって思っても仕方ないよね。それでもあたし達、コンサートの準備しながらいろいろ話したんだ。
どうすればスコールの負担をちょっとでも減らしてあげられるかって」
砂にしみこむ水のような言葉だった。
「本当に、本当だから。皆でスコールの事、手伝うから」
「……ありがとう」
スコールは初めて素直にそう思った。
セルフィはスコールの言葉に安心したように笑い、勢いよくスコールの腕の中から立ち上がった。
「じゃっ!あたし、先に戻るね!」
呆気に取られているスコールを残し、セルフィは駆け出した。
スコールは小さくなっていくセルフィの黄色い後姿を呆然と見送った。
『なにしてるんやろ、あたし』
自室に辿り着いた途端、セルフィは自分の膝から力が抜けて行くのを感じた。
キスを、してしまった。
それも自分から。
リノアの気持ち、知ってるのに。
収容所でリノアと一緒になった時、色んな事を話した。
「俺のそばから離れるなって、言ってくれたんだ」
無謀にもイデアに挑み、挙句魔物に襲われてもうだめだと思った時、
スコールが現れてそう言ったのだと話すリノアはとても幸せそうだった。
幼少期から戦いのための訓練を受け、自分を守るのは自分という常識の中で育ったセルフィには、
理解はできたが共感できない話だった。
好きな人に守られるという事に喜びを見出せない。
セルフィの価値観からすると好きな人に守られるより一緒に戦う方が良いと思う。
でも、リノアは良い子だ。
自分がミサイル基地へ行きたいと言った時、ガーデンの生徒ではないのに一緒になってスコールを説得してくれた。
リノアが強引に決を取ってくれなかったらスコールは基地に潜入する許可をしてくれなかったかもしれない。
ガーデンで育った人間には、自分の気持ちに正直に行動するリノアは眩しくさえ見える。
『だから、皆で応援しようねって言ったはずやのに……』
コンサートの途中、スコールがリノアを置いてガーデンの方へ戻ったのをステージから見た。
その時、セルフィは自分がどこかでほっとしているのに気付いた。
自分であれだけお膳立てしておいたくせに。
どうしてこんな事をしたのか、セルフィ自身にもわからなかった。
ステージでダンスが始まって、皆楽しそうにしているのに何故か心がもやもやとしてイヤな感じだった。
一人になりたくて、昼間アーヴァインに聞いた場所に来てみた。
たぶんおじいちゃんはいないだろうと思っていたけれど。でも。
思いがけない事にスコールが、いた。
スコセルキタ━━━━ヽ(゚∀゚)人(゚∀゚)人(゚∀゚)ノ━━━━ッッ!!!!!
某良スレから来ますた。
いや、こういう所探してたんだけど、なかなか見つからなかったんでな。
というわけで、一応始めから書きます。
↓
↓
↓
「おーっちゃん♪」
飛空挺内に割り当てられた一室。アーロンがベッドに腰かけて、愛用の太刀の手入れをしていると。
不意にベッドが小さく揺れて、聞き慣れた愛らしい声とともに心地よい重みがやんわりと肩に凭れかかってきた。胸の前で交差された細い腕と、視界の隅に映る淡い金髪。そして、鼻腔をくすぐる甘い芳香。振り向いて顔を確認するまでもない。
もっとも、伝説のガードの彼にこんな風に気安く抱き付いたりできる人間など、仲間の中にも一人しか存在しないが。
「……なんだ、リュック」
刀身から目を離さぬままそっけなく返事を返すと、後ろで不満げに鼻を鳴らす音が聞こえた。
「も〜、刀磨いてる時まで眉間にシワ寄せちゃってさぁ。そんな表情ばっかしてると、そのうちホントに顔中シワだらけになっちゃうよ?」
それでもまだ、たくましく盛り上がった筋肉質の男の肩に顎を乗せたままからかい混じりに頬を突ついてくるリュックを、隻眼で鋭く一睨みして。
「余計な世話だ。用がないなら部屋に帰れ」
アーロンは再び正面の太刀に視線を戻す。
もちろん、それですごすごと引き下がるリュックではなかった。
「用があるからこうしてるんじゃんかぁ〜……ね、かまって?」
「悪いが、俺は子供のお遊戯に付き合っている暇はない。他を当たるんだな」
これ以上ないほどの甘い猫撫で声でアーロンの耳元に囁きかけてもやはり彼は取り合わず、太刀を磨く手の動きを止めることもない。
全く相手にしてもらえない上に子供扱いまでされ、リュックは不貞腐れたようにむぅ〜、と口を尖らせた。
「いっつも子供子供ってさ!アルベドで一五歳っつったら、もう立派な大人なんだから〜!」
お酒だって飲めるんだぞっ、と言葉を続けると、ナイトテーブルに置いてあった飲みかけの徳利に腕を伸ばそうとする。
「俺から見れば十分子供だ」
アーロンはリュックの手をぱしっと払いのけると、徳利を取り上げてぐいっと煽った。後ろであ〜っ、至極残念そうな声が聞こえたが、無視して全部飲み干す。
空になった徳利をナイトテーブルに戻して再び作業に専念するアーロンに、リュックがなおも抗議の声を上げようと彼の肩を掴んで身を乗り出した瞬間。
「お――んっ……!?」
いきなりその顎を掴んで自分の方を向かせると、アーロンは薄く開かれた柔かい唇に自分のそれを押し当てて、口に含んでいた酒を流し入れた。リュックの口の端から酒が零れて顎を伝ってぽたぽたと滴り落ち、紅い衣を濡らす。
「……ん……っぅ……こくっ……」
口を塞がれているので吐き出すこともできずに、リュックは白い喉を鳴らしてアーロンの唾液が混じったそれを飲み込んだ。
「ごほっ……うぇ〜……なにコレ、メチャメチャきっつぅ〜」
喉と胃が焼けつくようにひりひりと痛み、思わず顔をしかめてけほけほっと咳き込む。
「度の強い酒だからな……どうだ、おまえの口には合わんだろう?」
アーロンは愉快そうに喉の奥でくつくつと笑いながら、涙目になってむせるリュックの様子を眺めている。
「ってゆーか……げほっ、……そゆ問題じゃなくって!」
「なんだ、酒が飲みたいんじゃなかったのか」
「だっ、誰も口移しで飲ませてなんて頼んでないよ……!」
ようやく咳が収まってきたかと思えば、今度は耳まで真っ赤になった自分の顔を両手で覆ってリュックが悲鳴に近い声で呟いた。今の口づけすっかり腰が砕けてしまったらしく、その場にへたり込んでしまっている。
「ふん……こんなことでうろたえるようでは、俺の女は務まらんぞ」
「オ、オンナって……そいじゃあ、あたしのこと認めてくれるのっ?」
思わぬアーロンの言葉に驚きつつも、目を輝かせて顔を上げると。
「俺を満足させられたらな」
いつの間にか彼がさっきまで磨いていたはずの太刀は鞘に納められ、ベッドの横にベッドの横に片付けてあった。
「へっ?……あ、あれ?もう終わったの?」
「ああ。刀より先に、お前の方を可愛がってやる……覚悟しろ」
上に羽織っていただけの着流しをかなぐり捨てながら、アーロンはニヤリと意地の悪い笑みを浮かべてそう告げる。
リュックは一瞬頭の中が真っ白になり――ベッドの軋む音ではっ、と我に返った時には、すでにアーロンの手によってシーツの上に
組み敷かれていた。
どんなに邪険にされようともめげずに通い続けてきた日頃の努力が、ここに来てようやく報われたことに喜んだのも束の間。性急す
ぎる男の行為には、さすがに思考がついていけなかった。
「ギャーッ!?ちょっ、ちょちょちょちょっとぉっ、いいよ!ああたしは後回しでいいよ!!」
「気が変わったんだ」
混乱と恐怖と焦りが入り混じった頭で、目の前に晒し出された分厚い胸を必死で押しのけようとするも、もちろん大の男の力にか弱
い少女の腕力が敵うはずもなく。
「いっ……!」
あっという間に両手を掴み取られ、頭上に無理矢理押さえ込まれる。
「やだっ、やだってばっ……ひゃぅっ」
なおも抵抗を試みようとするリュックだったが、鎖骨に唇を落とされ軽く吸い上げられただけで、呆気なく体の力が抜けて大人しくなってしまう。
アーロンは空いている手でリュックの前髪の髪留めを抜き取り、頭の天辺で後ろ髪を結わいていた髪紐を慣れた手つきで解いて、そ
れらをサイドテーブルの上に放り投げた。零れ落ちたその髪の毛を梳くように指を滑らせていきまとめて耳にかけると、露になった耳
朶をねっとりと舐め上げてやる。
「ぁっ、あ……!」
味わったことのない不思議な感覚に戸惑いを覚えつつも、リュックは自然に唇から甘い声が漏れるのを止めることができない。その
ままやわやわと耳朶を甘噛みされ、完全に無抵抗になる。
それを確認すると、アーロンはリュックの手首を拘束していた手を離して本格的な愛撫を開始した。
アーリュもキタァァァァァ!!!!
ごめん、でも↑これの続きまだ書けてません。
誰か書ける奴いたら書いてくれてもいいよ。
「……うっ……」
堪えきれずに吐き出されたリルムの小さな声に、エドガーは立ち止まって後ろ
を振り返る。
「大丈夫かい?」
男の仕掛けた爆薬が順調に作動していたお陰で、城中が黒煙に包まれはじめて
いた。視界は遮られるうえ、ろくに息も出来ない。考えていた以上に脱出は困難
を極めていた。
それでも、あの大扉を抜ければ一旦は屋内から外へ出られる。そこでひとまず
落ち着けるのだから、最終的に脱出は可能だとエドガーは考えていた。
それに煙で殆ど視界の無い中ではあったが、そこは住み慣れた城である。彼の
的確な誘導が功を奏し、二人は大扉まであと数メートルほどの所まで辿り着いた。
しかし。
「……しまった!」
エドガーは思わず声を上げ、リルムの身体を自身の方へ抱き込む様にして引き
寄せた。
「え!?」
突然の行為に、自分の身に何が起きたのか一瞬思考が追いつかなかったリルム
は、躊躇いがちな表情で頭上のエドガーを見上げた。
直後、大扉の前に大量の瓦礫が降り注ぐ。危うく難を逃れ引き返した二人だったが、
地上へ続く唯一の脱出口である大扉は完全に閉ざされてしまった。
エドガーの算段は、城の内壁と共に音を立てて崩れたのである。
(万事休すか……だが彼女だけでもなんとか……)
リルムの身と負傷した左腕を庇いながら、何とか脱出の術を探ろうとするエドガーの
耳に、ことのほか明るいリルムの声が届いた。
「……そうだ上っ! セッツァーが来るんだよ!」
その言葉は、煙の中に閉じこめられた二人にとってまさに希望だった。
職人の皆さんありがd! こんなに各シリーズのSSが一堂に会したスレは他になさそうで(゚д゚)ウマー
……自分のSS投稿分より感想の方で改行規制に引っかかった漏れ…(w
>>87 シュウって言うともしや……ニーダの隣にいた女子生徒の事でつか……(;´д`)ハァハァ
もとい、うpキボンヌです。
…少し余談ですが、漏れはエロ描写そのものより、エロに至るまでの過程が萌えなので、
現状のエロ規制に賛同する訳じゃないけど、内容のないエロは萌えない…。
流れ(物語の主題)によっては、エロも必要な時(=萌え)だってあるわけだし、
その辺を分かって欲しいと思う今日この頃。(力量あれば作品という形で反論したい…)
>>89(サロンシップ)
やはりそうでしたか! ギャグで削除依頼出される様な自体になったら、
この板だけじゃなく、それこそ2ちゃんの存在意義を根底から揺るがす大事件でしょう。(w
続きとして書かれたシドの嘆き、本当にありそうで(・∀・)イイ!
(シドからは昔カタギな職人気質を感じます。…そう言う所萌えなんですが、
凄く良く出てますよね。)出来ればまた書いて頂けると……(煩)。
>>91(スコセル)
…スマソ、未プレイだと分かりづらいのは漏れも同じくですた。……同じく精進します。
それから、感想までありがとうございます。
ミサイル基地潜入作戦後だと言う事が分かっただけでもカナーリ有り難い解説です!
スコールと、自分の(これまでの)行いに対して真っ直ぐに向き合うセルフィの姿は
作中で感じたそのままで(・∀・)イイ!、スコセル読んで思い出しますた……
故郷のガーデン壊された時とか、それでもセルフィ明るく振る舞っていたり、
周囲を気遣っていたり、健気な娘やぁ…・゚・(ノД`)・゚・
そんな二人の展開に期待sage!
>>98 自分の中にあるアーロン像と180度違っているのである意味新鮮です。
時期的にはいつ頃の話なんでしょうかね? そう言った所も読んでると気になって
きたものですから……こちらも期待sage。
(´-`).。oO(できればご自身の手での完結をキボンヌ!!)
エドリル好きでつ。今回はハラハラな展開でドキドキですた
萌えます。アリガトン
スコセル様
Σ(゚Д゚*)おおおお!イメージ画が美人さん!有難うございます〜。(涙
セルフィは明るいけど奥行きがあって、大好きでつ。
気丈なセルフィの、切ない展開が気になりますです。
音楽が聴こえるような、繊細な文体に萌えても宜しいでしょうか?
(*´Д`)ハァハァ/lア/lア/ヽァ/ヽァ
エドリル様
あ、有難うございますです。・゜゜・(>_<*)・゜゜・。
実は他所でコソーリお笑いを書いてたので、ギャグになる悪寒がします…。
ttp://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1045368333/122-143 シドシエラ続編(多分お笑い)近日書かせて頂けたら、幸せです。
エドガ−がリルムを庇うシーンに萌えました!
リルム健気であります…。ガンガってくださいませ!
アーリュ様
親父キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!l \ァl \ァ
需要ありますか?なんて聞いといて、途端に体調不良&風邪。アホだ俺。
書き出しだけ書いて、「この設定ならいけそう」とか思った途端でした。
でも一応、書き出しだけでも載せてみます
続きは、この状態が治り次第。
1
「スコールとサイファーはね、本当に凄い素質を持ってるのよ。サイファーもかなりのものなんだけど、問題ばかり起こすのがね・・。でもスコールは、ちょっと暗くて冷たいのが欠点だけど、それ以外は完璧なの。きっと、いえ絶対seedになれるわ。それも一流のね」
「またサイファーがやってくれたわ。相手は言わなくても良いわね。頭が痛い・・。これからまた、私まで説教されそう」
「スコールがね・・・」
昼食時の親友との会話。相変わらず聞かされる話は、例の問題児(有名人)二人の事についてだった。私は少し甘ったるいパンを食べながら、半分いい加減に耳を貸す。
キスティスが教師になった時から繰り返される、愚痴のような話。しかし最近は、恋の相談を聞かされているとしか思えなくなってきていた。
(で、どっちなの?)
多少のイライラを伴って、私はキスティスを見つめた。見つめたって答えるわけは無いが、しかしそれでもキスティスは、何かに気付いたように立ち上がり、
「さ、そろそろ行かないと。じゃ、また後でね」
と、自分の受け持つ教室へと去って行った。私の口からため息が一つ漏れる。
「ハーッ・・」
キスティスの話を聞く度、自分にはそんなに夢中になれる男がいないことを思い知ってしまう。
「・・・本当にそんなに良いのかぁ?」
無駄に勢いをつけて立ち上がると、私は重い足取りでその日の仕事に向かった。
昼食時に言った言葉を、私は撤回しなくてはならなくなった。スコール・レオンハートは、確かに美しい顔立ちをしていた。
今までも遠くから見かける事はあったが、近くで見ると確かにきれいな顔立ちだった。それこそ、嘘のような。
ちなみにその時は、サイファーの顔もじっくりと見ることが出来た。といっても、サイファーは過去何度も試験に落ちているため、見るどころか何度も喋ったことさえある。サイファーも決して悪い顔ではなかったが・・
しかし、スコールの顔のインパクトには叶わなかった。
私の呼吸がわずかに荒かったのは、船内の狭さのせいだけではなかった。
(こりゃ、確かにはまってもおかしくない)
「キスティス。確かにスコールかっこ良いね」
ドールでの試験後、私はちょっと興奮した声でキスティスに話しかけた。
「えっ、そんな事私言ったっけ?」
「白々しい。耳にタコが出来るほどね」
「あははっ」
私はキステイスを軽くからかいながらも、自分の中に、固い友情を壊しかねない感情が生まれているのに気付いていた。
8好きな漏れには有り難い。
>>110 体に気を付けてマターリ執筆してください。
びっくりするくらいスコールは優しかった。
パーティーを組んでからずっと、他人に必要以上関わろうとしない人だと思っていた。
けれどアイアン・クラッドから脱出した時見たスコールの顔はすごく優しかった。
あの時、初めて気付いた。
スコールも自分と同じ年の、経験の浅い兵士だっていうことに。
いつもクールで、余計な事や泣き言を言わない人だから冷静な指揮官タイプの人間だって勝手に決め付けていた。
出会ってからの事を思い出せばいくらでも、スコールが皆に気を使って行動していたのがわかる。
けれどその時には気付かなかった。わかろうともしていなかった。
さっき梯子から落ちた時だって、スコールは真っ先にセルフィの頭を庇った。
抱きとめてもらったのに気付いた時、心臓が飛び出しそうなくらいドキドキした。
背中を抱えてくれている腕の力が強くて、その腕の中はとても暖かで。
そしてすごく切なくなった。
リノアの言葉を思い出したから。
魔物に襲われていたリノアを守った時も、こんな風にしたんじゃないか、って。
当然なんだけど「俺のそばから離れるな」っていう言葉はあたしは貰えないんだな、って思ったから。
そんな事が理由で泣きそうになるなんて、初めてだった。
笑ってごまかすつもりだった。なのに。
「どこか、怪我したか?」って心配してくれたスコールの声を聞いたとたん、目の奥が熱くなった。
うつむいて、こらえて、顔を上げたらスコールの顔が本当にすぐそばにあった。
そうして、気が付いたら自分からキスしていた。
「ごめんな〜」
誰に、というわけでもなくセルフィはつぶやいた。
自分がした事なのにまるで現実じゃないみたいで、どうしていいかわからなかった。
頭の芯がすーっと白くなったみたいだった。
馬鹿みたいに、スコールの顔を見上げていた。
スコールもたぶん困ったんだと思う。
あのタイミングだと、考えようによってはキスっていうより唇がぶつかったみたいだし。
「大丈夫か?」ってあたしに言った時、スコールはどうしようって感じの顔で首を傾げてた。
もしかしたら途方に暮れてたのかもしれない。
だからあたしは、あれはキスじゃなかった事にしようと思った。
これ以上スコールを困らせたくないから。
今まであたしはスコールの「仲間」ですらなかった。頼って甘えていただけだった。
ちゃんと仲間になりたかった。
スコールに言おうと思った事、自分がすらすら話しているのが嘘みたいだった。
それでも、最後にスコールは「ありがとう」って言ってくれた。
『きっと今頃スコール、何だったんだろうって思ってるやろな』
明日どんな顔をしてスコールに会えばいいのか、セルフィにはどうしても思いつく事ができなかった。
「……ちっ。思った以上にヒドイ有様だな」
城の中央塔の上部が黒煙に包まれ、その合間から時折覗くオレンジの炎を目の
当たりにしたセッツァーが、露骨に顔をしかめて舌打ちするのも無理はない。
今目の前に広がる光景は、禍々しい以外の何でもないからだ。
「一体なんだってんだこりゃ!? ……ってセッツァーあそこ!!」
炎上する塔の最上部に、小さな人影を見出しマッシュは叫んだ。それがリルムと
フィガロ国王である兄だという事はすぐに分かった。
「セッツァー! イカリと一緒に俺を降ろしてくれ……二人を連れ戻す!!」
既にマッシュは甲板から飛空艇の船底へ降りようと手摺に掴まり、身を乗り出
していた。
「んな無茶な!」
「こんな状況で、玄関から入ったって間に合わないだろ? それとも操縦に不安
があるか?」
言うとおり、炎に包まれた塔周辺は気流が乱れている。特に厄介なのが上昇気
流だ、並の飛空艇と操縦者ならその気流には耐えられないし、何より船と人の両
方に多大な危険を課すことになる。
マッシュとしてはセッツァーの操縦能力や飛空艇ファルコンの性能を疑っている
訳ではない、むしろ彼らだからこそ言えた台詞だった。
「……ふん、俺を誰だと思ってる? やってやるさ」
この状況下でも不適に笑ってみせるセッツァーの表情は、自信に裏打ちされた
頼もしい笑みである。
「そーこなくちゃな!」
相変わらず明るい口調のマッシュに向けて、釘をさすように冷然と言い放った。
「だがチャンスは多くない。いいな?」
「一発で決めてみせるぜ!」
そう言うとすぐさま碇に飛び移る。一年前、瓦礫の塔へ降りた時と同じ様に。
そうして炎渦巻くの城の中へ、飛空艇ファルコンは迷うことなく二人のいる塔を
目指して進むのだった。
信じ難い光景を目にしたのは、炎に包まれた塔に立つリルム達の方だった。
「飛空艇……セッツァー達だ!」
喜びの声を上げるリルムだが、黒煙の間から覗くファルコンの姿は、自分たち
目がけて一直線に飛んでくる。それももの凄いスピードで。
「……セッツァーのヤツ、私らにどーしろって……」
溜息を吐いたリルムの身体が突然宙に浮く。思いがけない出来事に何がと見れ
ば、エドガーが笑いながらリルムを抱き上げている。
「本当はもう少し楽な体勢にしたかったんだが、今の私ではちょっと無理な様だ。
窮屈だろうが、少しの間これで我慢してくれるかい?」
傷を負った左腕はさすがに使えず、エドガーは右腕でリルムの腰を抱える様に
して抱き上げていた。お陰様で、普段は見上げなければならないエドガーの顔を
すぐ真横に見る事ができるのだが。
「こんなトコで何やってんだよ! おろせ、降ろせったら!!」
「……美しくなったリルムの顔を、間近で見たかったからね」
こんな非常時にこの男は一体何を考えているんだと抗議しつつ、内心ではなぜ
か恥ずかしいと言う感情の方が勝っていた――それこそ、こんな状況下で感じる
物ではないのに。
自らの動揺を悟られまいと、リルムはエドガーの腕から逃れるため全力をもって
反抗を試みる。
「……。……すまない、暴れられると……傷に響くんだ」
「ご、ごめん」
エドガーの僅かに辛そうな表情が見えて、リルムはとたんに大人しくなった。
心から申し訳なさそうな表情で謝る彼女の姿に、密かに愛らしさを感じながら、
エドガーは柔らかな微笑を向ける。
「本当に、美しい女性に成長したね」
「だからこんな時に……」
炎に包まれた城に閉じこめられた状況で吐く台詞ではない。と、冷静に突っ込
みながらも、いつもは見上げていたエドガーの顔がすぐ横にある。
こんなに近くで目が合うと、耳の辺りが熱い様に感じて、リルムは堪らずに視線を
逸らした。
「もう少し大人になったら、本気で口説かせてもらうよ」
そんなリルムの横顔に、冗談ともつかないエドガーの声が届いた。
「子どもで悪かったわね」
視線を逸らしたままで返した言葉は、リルムにとって今日二度目のセリフだった。
現在、6ブームのまっただ中にあるので……純粋にエドリル望んでる方、スマソ。
色んな方の描写出てきますです。。。
>>107-108 このスレは萌えSS(しかも他ではお目にかかれない)が多くて萌える。
ホントここ通りかかって幸せだYO!!
107さん、そう言っていただけると自分も(妄想の)突っ走り甲斐があるってもんです。
>>109(サロンシップ)
そ、その名にされるんですか……?(w
他スレの文章拝見させていただきました。松田優作風ザックスから先は大爆笑。(w
でも、漏れ◆KEY/rAMfMQさんの描写好きです。言葉というか、単語の選択が(゚д゚)ウマー
途中まではもの凄いシリアスな戦闘物なのかと思うほど。(そこからギャグに転じる
せいで、余計笑えるんでしょうかね……どちらにしても羨ましいです)
シドシエラ続編、激しく期待まちsage。
>>110(場違い小説)
もしやこれはキスティスとシュウとスコールの三角関係でつか!?(違)
こちらも展開気になりますsage……でも体調回復を優先させて下さいませ。
読み手としてはマターリ期待sageって気構えでお待ちしておりますです。
>>114-115(スコセル)
セルフィの心情描写がもの凄いスムーズに読めて(・∀・)イイ!
言葉少ななスコールのモノローグとは違って、普段明るいセルフィだけに
もの凄く切ない……そ、そこが萌えなんですが(*´Д`)
毎度感想長くてスマソ。ウザかったら遠慮なく言って下さい。
立て続けにキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
イイ!このスレめちゃイイッ!!
こんなスレを待っていた!
職人さんたちありがとう、そして頑張って。
そしてベイオウーフ×レーゼをキボン、と言ってみるテスト。
職人さん達ガンガレー
応援パピコ
『明日、どんな顔でセルフィに会えばいいんだ』
スコールはベッドの上で寝返りをうつ。
あれはキスじゃなく、事故だ。
そう自分に言い聞かせる。
たぶんセルフィも気まずかったのだと思う。
ひどく戸惑った顔をしていた。
考えてみればミサイル基地からずっとアイアン・クラッドに閉じ込められた挙句、自分達に
攻撃されてようやく脱出できたという状況で、そのまま演奏の練習と会場の手配までこなしていたのだ。
いくらセルフィがイベント好きと言っても無理のしすぎだった。
もしかしたらあの場所に来たのは一人になりたかったのかもしれない。
『だとしたら、悪い事をしたな……』
考えなければならない事は他にもいろいろあるはずなのに、柔らかい唇の感触が不意に蘇ったり、
抱きしめた時、セルフィが思ったより小柄だった事を思い出してしまう。
『何考えてるんだ、俺……』
中庭からは虫の声が響いていた。
「スコール、本当はイヤなんでしょ?指揮官になるの」
本心を言い当てられた。
自分の気持ちは自分以外には理解できないと思っていた。
他人に自分の気持ちを伝える努力などするつもりもなかった。
「もっと話して」と、リノアは言う。
「手伝うから」と、セルフィは言う。
『仲間……だからなのか?大体、仲間って何なんだ。どうして、一人でいる事ができないんだ……』
ガーデンの皆と自分の共通点はSeeDに象徴される、一流の兵士になるという目的だと思っていた。
一人で生きて行くために兵士を目指したはずだった。
『他人はそうじゃないのか?』
今まで考えてもみなかった事が次々に起こる。
「SeeDは何故と問うなかれ」
疑問とは最優先に排除されるべき物だ。
任務に関してなら、スコールはいくらでも雑念を振り払う努力をしただろう。
『こんなに個人的な理由で悩んでいる人間が、ガーデン全ての人間を統率できるのか?』
悩み続けるうちに疲労している身体はあっさりと睡魔を受け入れていた。
雨の音だ。
庭の木を滑り落ちる水滴が立てる葉掏れの音。
湿った空気が肌にひんやりとまとわる。
目に見える景色の中には誰もいない。
一人だった。
おねえちゃん、ぼく ひとりぼっちだよ。
でも がんばってるんだよ。
おねえちゃんいなくても、だいじょうぶだよ。
なんでもひとりでできるようになるよ。
雨は止まない。
「スコール委員長、スコール委員長!至急ブリッジまで来てください」
眠りを破ったのは校内放送のアナウンスだった。
『……委員長?』
自分を呼んでいる事は間違いないと思いながら、聞いた事のない肩書きにスコールは首をひねった。
「スコール委員長、ごくろうさま!」
ブリッジに入るなり、キスティスが笑顔で言う。
「委員長って?」
「なんか、肩書きがあった方がいいでしょ?私とキスティスで決めたわ」
キスティスの傍らのシュウが答えた。
「スコール委員長、スコール委員長!至急ブリッジまで来てください」
眠りを破ったのは校内放送のアナウンスだった。
『……委員長?』
自分を呼んでいる事は間違いないと思いながら、聞いた事のない肩書きにスコールは首をひねった。
「スコール委員長、ごくろうさま!」
ブリッジに入るなり、キスティスが笑顔で言う。
「委員長って?」
「なんか、肩書きがあった方がいいでしょ?私とキスティスで決めたわ」
キスティスの傍らのシュウが答えた。
「私、ガーデン内のいろいろな物資の補充とかそういう手配担当するから」
シュウはそうつけたすと続きをキスティスに譲った。
「私はカドワキ先生と手分けして、生徒たちの面倒みるわね。あなたは移動や戦闘の方針決定に専念してちょうだい」
「ああ」
昨日言われた事がこういう意味とは思わなかったので予想外に肩の荷が下り、
スコールはうなずきながらほっとした。
ガーデンが移動する上での最優先事項の二つが片付いたのだ。
「え〜と、それから」
キスティスが少し考えるように首を傾げる。
「セルフィをちょっと休ませてあげて」
突然出た思いがけない名前にスコールは心臓が跳ねた様な気がした。
「理由をあれこれ言ってたけど……」
スコールは自分の顔に血が昇って行くのを感じた。しかしそれは本人が感じ取る体の反応であって、表面上には現れない。
「本当はミサイル基地とかの疲れがドッとでちゃったんだと思うの。どう、OK?」
心配そうなキスティスの顔にスコールは安堵しながらうなずいた。
「ああ、わかった」
「鉄面皮」などと言われる事もある自分の表情の乏しさに、心から感謝した。
操縦担当者にニーダが着任した報告を受け、スコールは一度自分の部屋に戻った。
スコセルキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ゲームの裏側って感じがイイ!(・∀・)ね。
萌え
場違い小説様、お体お大事にどうぞです。スコールハアハア
エドリル様、有難うございます(泣)熱く激しく応援しますです。
スコセル様、切ない…!毎日楽しみにさせて頂いております。
サイレンがスラムを振動させる。教会に、開発途中の宇宙船が墜落したのだ。
船体が、鈍い灰白光を反射する。その、真下に。
「……内臓が破裂している」
寒さを避けて、教会に忍び込んだ老人が、巻き込まれた。
事後処理に隠密部隊が来た。屋根の大穴から、吹雪が這い寄る。
黙って、黒衣の部隊長が痛み止めを打つ。
「眠らせてやらねえと…」
幼い少年兵が、特殊部隊員の手を遮った。
「待ってくれ。
────もうすぐ、医者が来ます」
老人が、金髪の少年兵の腕を掴む。
一片、クラウドの頬に雪の結晶が落ち、静かに流れる。
老人の骨ばかりの躯。その元から、魔晄が微かに湧き、こぼれる。
広大な廃虚の上を、萌葱色の水が滑る。
「おう、リーブ部長」
「お?艇長さん、久し振りやね」
メテオで崩壊した都市、ミッドガルの再建。
避難民達にとってそれは、悲願でもある。
二人の男が、歩き乍ら瓦礫のハイウエイで語る。
「で、どうだい?」
「どうもこうも、見ての通り、ライフストリーム浸しですわ」
住人達は、元の街に戻ろうとして言葉を失った。
一夜にして、都市が、深い薮や蔦に覆われていたのだ。
「…ワイは、諦めませんで。此処が駄目なら、何処か近い場所に。
今度こそスラムの無い街を作るんや」
魔晄に満たされた水が、黄昏の内に光を放つ。
ttp://www.weartv.com/weather/saturdaysnapshot/images/sunsets/georges.jpg
夜気の中、潜水艇のハッチが開く。
「ふう。────ん?ありゃあなんだ?」
凪いだ海面を、白く大きな巻貝が滑る。
「アルゴス…ね。蛸船の揺り籠よ」
「って、タコかよ!」
太古の冒険者達を乗せ、黄金の羊と云う光冠を求めた船。
殻を脱ぎ捨て、擬態の達人となる事で、今も賑やかな蛸達。
遠い昔に、大繁栄したアンモナイトの子孫。
その証は、紙のオウムガイの半透明の揺籠にも、残されている。
「この辺りに落ちた筈なの」
「……なぁ、シエラ」
なぁに?と、朗らかに答えるシエラの首を、シドの唇が吸う。
赤褐色の結い髪を解き、逆さに梳き上げ、囁く。
「有難う、な」
シエラの腕が、柔らかくシドの頬を包み
ガターン!
とゆう音と共に、パーティメンバー全員が転がり落ちて来た。
「やっぱりこうなんのかぁ。…なんでぃ!てめぇらぁ!」
「興味ないんだが!…ウプッ。いや、手伝わせて欲しいんだ、シド」
クラウドを追い掛け、シドの鎗が月光に反射する。
喧しい程賑やかに、潜水艇が潜行してゆく。
かつてエアリスが植えた花が、魔晄の泉水に運ばれ
崩壊したミッドガルに広がり、芽吹く。
建造中の街に、老人が辿り着き、花を撫でる。
遠い昔、ロケットに押し潰された傷を抱えながら。
■ ■ ■
「セルフィ……。無理に明るく振舞ってる」
キスティスはブリッジを出て行くセルフィの背中を見送ってつぶやいた。
「サイファー、雷神、風神……。ちょっと前まで、このガーデンにいたのよね……」
キスティスの言葉はわずかに湿り気を帯びていた。
ニーダのおかげでガーデンが移動可能になった後、まず最初に行った場所はバラムだった。
ガーデンが制御不能だった時、街の手前で無理やり海へと方向転換したものの、被害が出なかったとは言い切れない。
何よりバラムは軍を保有しているものの小規模で、ガーデンが創立されて以降、学園の運営協力の代わりに
出兵依頼の優先権を獲得してそれに依存しているのが現状だ。
ガルバディアが侵攻してきた場合、自衛できない可能性が高い。
果たして、様子を見に行ったバラムはガルバディア軍に占領されていた。
なんとか潜入し、司令官と指揮官に対面してみるとそれは風神と雷神だった。
二人は魔女の騎士となったサイファーを認め、協力するのだという。
仲間だから全てを肯定し、助けるのだという。
予想していない訳ではなかったが、ひどく苦い思いが残った。
二人の主張は立場の違いをのぞけばセルフィ達がスコールに言った事と同じ事だ。
ガーデンでは戦いの理由はは善悪ではなく、それぞれの立場の違いから起こると教えられる。
だから敵と味方も良いか悪いかではなく置かれた立場による物で状況の流れでどうにもなってしまう。
それは特別な事ではない。
傭兵はクライアントに従う。憎いとか許せないとかいう自分の感情では戦わないのだ。
ガーデンを出た後で状況によっては卒業生同士が敵対する事だってある。
それは決して特殊な事ではない。感情を挟めば、死ぬのは自分なのだ。
それなのに自分はひどく動揺してしまっている。
指揮官としては褒められた事ではなかった。
だからスコールは元教官であるキスティスの言葉にどこか安心した。
揺らいでいるのは自分だけではないと。
サイ風書きたいのだが、、、。なにぶん文章能力が無いのとベンキョが忙しいのとでもうだめぽです。ウワアアアン
あと二年くらい、、、人に塗られて出直して来ます。
むしろどなたかサイ風キボ、、、ン、、、。
「どうする?セルフィのリクエストに答える?」
シュウの質問で、スコールは本題に戻った。
バラムをガルバディアから開放したのはいいが、特に進むべき場所がどこかは決まらないままだった。
補給の問題もあるので報告を兼ねてスコールがブリッジにいるとセルフィが現れたのだ。
そしてもし目的地が決まっていないならトラビアの様子を見に行ってはどうかと尋ねられた。
SeeD試験に合わせて転校するまでセルフィはトラビアガーデンの生徒だった。
気になるのは当然だろう。
魔女とガーデンの繋がりを考えればそう筋違いの行き先でもなかった。
「ああ。トラビアに向かう」
スコールはニーダに行き先を告げた。
トラビアガーデンの惨状は予想はしていたがひどい物だった。
正直に言って建物の破損状況からすると生存者がいる方が不思議なくらいだった。
ガーデンという名を冠するだけに軍事訓練を受けている人間が殆どなので変事に気付いて
それなりに対応していたのだろう。
それでも魔女やガルバディアの気配がないのが救いだった。
セルフィはガーデン中を駆け回って皆を元気づけていた。
バラムガーデンの目的としては外れだったがセルフィの様子を思えばここに来た事は無駄ではなかった。
スコール達はセルフィの気が済むまでバスケットコートで待つ事にした。
トラビアの空はうっすらと曇っていた。
晴天の方が珍しい土地なのだと習った覚えがある。
「セルフィはここで育ったのかぁ……」
アーヴァインが空を見上げてつぶやいた。
遠い目だった。
スコールの視線に気付いたアーヴァインが振り返る。
ほんの一瞬だけ、スコールの胸がうずいた。
スコールはそれが罪悪感だという事に気付かなかった。
アーヴァインが意味ありげに笑う。
「なんだ?」
居心地の悪さをごまかしてスコールは尋ねた。
「別に」
アーヴァインは腕を組んで一人でうなずいた。
「セルフィが頼りにできるような、男のよゆ〜ってやつを身に付けなくっちゃ!」
スコールは胸のうちを見透かされたような、かすかな不快感を感じた。
気配に気付いて顔を上げるとコートの向こうからセルフィが駆けてくる。
そしてその日、アーヴァインは心に閉じていた全てを、語りだした。
■ ■ ■
季節外れの雪は夜までわずかに降っては思い出したように降るのを繰り返した。
「きれいやなぁ……」
まるでアーモンドの花みたいだった。
夜になって皆が寝静まった後でセルフィは一人でバスケットコートに戻った。
トラビアガーデンはバスケットが盛んで転校前はセルフィもチームを組んで校内戦に出ていた。
バラムガーデンは飲料水の補給のためにトラビアガーデンから少し離れた場所に停泊している。
本当はバラムガーデンの生徒たちが補給の間だけでもと協力を申し出たがトラビア側は断った。
バラムガーデンの生徒が攻撃に関与しているという噂を掴んだせいもあるが彼らなりのプライドと遠慮も
あるのだろうとスコールは彼らの意見を尊重した。
せめてその間だけでも、というキスティスの勧めでセルフィはトラビアガーデンに残らせて貰った。
夜半には補給が完了する予定なのであらかじめ決めておいた時間には迎えが来る事になっている。
一人になると寒さと共にじんわりと現実が心に染み込んでくる。
ミサイルの威力を考えると人的被害は予想よりいくらかましなレベルではあった。
けれど、やはりたくさんの友人が死んだ。
それなのに涙は一滴もこぼれなかった。
とにかく、生きている皆を助けよう。
そう決めたはずだった。
「嘘ばっかり」
セルフィは自分に対してつぶやいた。
ミサイル基地から生還してバラムガーデンが無事と知った次の瞬間から気を抜くと浮かんだのはここの惨状だった。
みんなと約束したから、と自分に言い聞かせながらバンドのステージを用意した。
でも、本当は立ち止まったら泣きそうだから。
トラビアにミサイル攻撃があったなんて嘘だって誰かに言ってもらいたくなるから。
皆がバラムで戦っている間、一人になって脳裏に浮かぶのは、過去の思い出ばかりだった。
死んでしまった友達との、懐かしい日々の影がこのガーデンのあちこちに転がっていた。
皆の仇を討つために魔女と戦うって決めた。
たとえ相手がママ先生でも。あたしは今、ママ先生と戦うべき立場にいるのだから。
それがSeeDだから。
そして結果として自分の記憶をG.F.に食い破られるとしても。
優しい、暖かい思い出を失ったとしても。
それが生き残った自分のやるべき事だと思うから。
記憶は失うわけじゃない。思い出せなくなるだけだ。
だから日記を書いて、皆と話して思い出せるきっかけをたくさん作ればいい。
でも、スコールとのキスは?
セルフィの中の悪魔がささやく。
あの思い出は誰とも語れない。記録に綴る事だってできない。
だって、自分で無かった事にするって決めた事だから。
腕の中の温かさや、あの時聞いた言葉の全て、いずれ瑣末な日常の出来事と一緒に記憶の欠片になって
思い出せなくなるだろう。
セルフィの瞳から、初めて涙がこぼれた。
人でなし。
セルフィの中で、誰かの声がしたような気がした。
友達を失っても泣かなかったくせに過ちを犯した事を思い出して泣くなんて。
「ごめんな……」
殆ど消え入る寸前の声でセルフィはわびた。
「きっと、あと、ほんのちょっとの間だけやから……」
いずれ今日の雪のように消えてしまう思い出。
自分と、そしてスコールからも。
そしてセルフィは自分の心の中に耳を澄ます。
聞こえてくるのは波の音。鉄塔にぶつかってガラスの粒のように弾けて消える、オルゴールのようなあの音。
月の明るい夜の下、振り返るスコールの顔。
『セルフィ』
指揮官ではないスコールの声。
『どうしてここに?』
あの時、夜の中にあたし達二人しかいなかった。
何も望まない代わりに心の中の箱にしまっておくつもりの思い出だった。
これはきっと罰だ。
トラビアの皆が苦しんでいる時、笑っていたあたしへの、罰。
セルフィは涙をぬぐった。
腕時計のアラームが鳴った。定時だ。迎えが来る。
セルフィはもう一度コートを見回した。
雪はとっくに止んで、消えていた。
「またね」
コートのすみっこの思い出の影にセルフィは手を振る。
ガーデンの入口に、車が止まっていた。
「セルフィ、こっち」
アーヴァインが手を振っている。
「ごめん、待たせた?」
アーヴァインは首を振る。
「補給が少し早く終わりそうなんで、早めに迎えに出たんだ」
「本当に?ありがとう」
セルフィは車に乗り込む。
「疲れたんじゃない?そんな顔してる」
アーヴァインが尋ねる。セルフィは苦笑する。
もしかしたら、という淡い期待が胸にちくんと棘を刺す。
「ガーデンはどこらへんに行ったの?」
「ここから一時間弱ってとこかな?けっこうあったよ」
セルフィはトラビアの地理を思い出す。
距離的には昔野外訓練に行った湖のあたりの気がした。
「道、大丈夫?」
「ま〜かせなさい!」
アーヴァインの明るい声につられてセルフィは思わず笑った。
「あ、やっと元気になった」
アーヴァインがほっとしたように言った。
「スコールに頼まれたんだ」
意外な名前にセルフィはどきりとする。
「何を?」
「こんな状態だからさ、セルフィはきっと疲れてるだろうって。そんな状態でもスコールが相手だとセルフィは
気を使っていろいろ話したりしようとするだろうから僕が言った方がセルフィが気楽なんじゃないかって。
スコール、なかなかわかってるよね〜」
「本当だね……」
セルフィは胸が暖かくなるのを感じた。
目の奥がじんとする。
スコールは優しい。たとえあたしが特別な女の子じゃなくても。それで十分。
「ごめん、アービン、ちょっと疲れたから寝てもいい?」
「いいよ」
アーヴァインは前を向いたまま答えた。
「道がわからなくなったら起こしてね」
セルフィは腕で目を覆った。
「おやすみ、セフィ」
アーヴァインの声に安心して、セルフィは眠りについた。
End
は〜、やっと終わりました。
別スレで違うカップリングで書いてるのでご存知の方が
混乱しないように覆面かぶってましたがここも保管されてる
みたいなんで名乗っておきます。
別カプの話で行き詰ってるのと友達から少女漫画借りて
一気読みしたためコテコテの少女漫画風味が書きたくなって
思わず書いたのがこれでした。
最初短かったんですが萌えてくださる方がいたみたいなんで
こってりめに書き足ししつつ投稿しました。
感想下さった方、ありがとうございました。
後ほどまた参ります。
もつかれですた
姐様、乙華麗様でした!エンディングの余韻が至福です。
>>133 だ、ダイジョブですか?133さんの勉強は大切なので
優先して頂きたいですが…。
133さんの一番好きなサイ風は、133さんの中にしか無いでつ。
他の方のサイ風を期待sageしつつ
133さんのお話をマターリ読める迄、何年でもお待ちします。
143 :
133:03/04/10 22:32 ID:0M+RLUVV
うぐぉ割り込んでしまた。ゴメンナサイ
私=
>>29なわけなんですけどね。がんがりまつ。
スコセル、萌えますた。少女漫画風味イイ!
「……やはり若い男の方がいいかな?」
「なっ……何言ってるんだってば!」
しかしセッツァーとは全く異なる反応に、逆にリルムが狼狽える。それを面白くて
仕方ないと言った様子でエドガーは見守る。
笑顔を絶やさずに優しい瞳を向けながら、けれども真剣な口調でエドガーは告げた。
「リルム。私とマッシュを信じられるかい?」
「え?」
最初、リルムは聞かれている事の意味が分からなかった。黙って前方を見つめている
エドガーの視線を追う。その先には、迫りくる飛空艇ファルコンの姿。
さらに目を凝らして見れば、船の下に揺れる小さな影――マッシュだ。
「マッシュなら大丈夫さ。君一人ぐらい何ともないだろう」
「あ?」
そう言うと、エドガーは両腕でリルムの身体を持ち上げる。前方に見えていた
小さな影が徐々に大きくなり、やがて手を伸ばすマッシュの輪郭もはっきりと見
えてきた。
「――また会おう」
「っ!?」
異を唱える間もなく、リルムの身体はエドガーの手を離れ一瞬だけ宙に舞った。
次の瞬間、しっかりとマッシュの腕が彼女を捉えていた。
「大丈夫かい?」
「…………」
マッシュの問いにただ頷いただけで、リルムの視線は塔の上に残された男に向
けられたままだった。
「バカだよ! ……ホントにどーしよーも無いぐらいのバカだ……」
絞り出すような声でリルムは呟いた。わき起こる失意と後悔の念に、小さな体
が押し潰されそうな錯覚さえ感じるほど。
今になってようやく、塔の上での不可解な行動の意味が分かった――あれは全
て計算し尽くされた行動。初めからエドガーは、リルムを塔から脱出させるつも
りだったのだ――自分に向けられた柔らかな笑顔と、最後の言葉の持つ意味が胸
を締め付ける。
「兄貴の事なら心配ないさ」
そんな彼女の心中を察したマッシュは、笑顔で言い切った。
「……うん」
操縦士セッツァーの腕と、マッシュの事を信用していないと言うわけではない。
ただ。
「やっぱり、魔法が無くちゃ足手まといだったね」
悔しいけれど、それが現実だった。
「…………」
マッシュからの合図を確認すると、セッツァーは飛空艇を大きく左に旋回させ
て一旦その場から離れた。体勢を立て直しつつリルムを甲板へ収容すると、再び
炎の海へ船を向けた。
「リルム、中へ……」
不安定に揺さぶられる舵を取りながら、セッツァーは口にしかけた言葉を呑み
込むと、強い口調で言い放った。
「このまま突っ込むぞ! 吹っ飛ばされたくなかったらその辺に掴まってろ」
この後、しばらくはエドガー視点で話が進みます。(リルムの見せ場はもうちょい先…)
どうかご了承下さいませ。
>>121 FFTって(・∀・)イイ!キャラ多いよなー。漏れも6知る前まではFFTネタ色々
考えていたクチなもんで…。
便乗で漏れもキボンヌ。特にムスタディオとメリアドールの話を!!(少数派?)
(余談:イズルードも(・∀・)イイ!んだが、メリアドールと姉弟だったんだよな……)
他にもウィーグラフとかバルマウフラとかオーランとか……魅力的なキャラ多いし。
>>133 自分が今一番優先させる事を優先させて下さい……とはいえ、142さんの仰るとおり、
自分の中にある萌の形は自分が一番良く表現できる物だから、いつかうpキボンヌ!
……かく言う漏れも、今は研修中。(ここ来てる場合なのかと小一時間。略)
息抜きにはなると思う……うん。
>>発光
都市再建に奔走するリーブ。再び宇宙を夢見るシド。
シド以上に根性座ってるシエラ。……(・∀・)イイ! どれも漏れのツボっていうか
抱いてるイメージに合っててヨカタ!!(そして覗き見部隊も。w)
>>affection(スコセル)
ゲーム中の場面が思い返される感じで(・∀・)イイ! 実際にはそんな出来事はなかった
筈なのに、スコセル全然違和感なく、寧ろ本編と上手く合わせて読んでいけるのが良かった〜。
漏れは特に、FF8本編中でも出てきたG.F.使用による記憶障害という副作用。その回避策と
セルフィの前向きな考え方(日記の真相
>>136-137)辺りが切なくて良かった……。
乙ですた!
今読み返すとメモ帳からコピペする時に重複してるとこありますね(汗
誤植はいつも事なんですが(大汗
本当は15と16の間にバラム封鎖のエピソードが入るんですが
スコセルには関係無いのでカットした関係でちと消化不良です。
記憶喪失の話とかもきちんと書きたかったんですがすごく長くなるので。
サロンシップ様
画像付きでイメージが膨らみます。シドがすごくセクシー。(;´Д`)ハァハァ
アルゴス、親戚の家にありますた。きれいですよね。
やはり覗きがキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
>>133 いえいえ、おかげでレス1個たくさん書き込めましたので。
ぜひがんばって下さい。お待ちしてますので。
>>146 毎回読み込んだ感想ありがとうございます。
一応スコキス作家という事になっているのですが、それでもこのスコセル話は
あった事として組み入れる事ができるのではという疑問から生まれました。
今日もエドガー(・∀・)イイ!
そして感想くださったたくさんの方、ありがとうございました。
このスレの小説全てに萌える。
職人さんは神様だ
エロじゃないけど(*´Д`)イ…イイッ!
リュック×ギップルかいてください。だれか
リュック攻めかい
>>29さんの可愛くて爽やかなお話、大好きです!
…Σハッ!!もしや勉強って…!
風神「因風神是SAIFA的朋友、 他他是急切的!」(偽中国語スマソ)
雷神「ナニ云ってるか判らないもんよ…」
風神「勉強汁」
姐さま
スコールやキスティスは、無感情にサイファーと闘ってる訳では無い。
…そうですよね。何だかホッとして、でも余計悲しいでありました。
セルフィも苦しい中ガンガってたのでつね。。。( *´Д⊂ヽ エエ話ヤ…
優しいアーヴァインに、熱く激しく萌えますたです!
エドリルさま
エドガーもセッツアーもマッシュもカコ良いであります!
良い男っぷりに (*´Д`)/lァ/lァ
リルムを守ろうとしたエドガーに萌え萌えであります。
お忙しいようですが、お体にだけは負担の無いよう応援してまつ。
俺パフェさんのHPがおすすめだな
>>150 ※凡例
その日も疲れ果てたギップルは寝室のベッドにようやく辿り着くと考える間もなく眠りについた。
どれくらい眠ったのだろう。
圧迫感を感じてうっすら目を開くと、リュックがいた。
「ギップル〜♥」
「うわっ!なんだよシドの娘!何してんだお前!」
あわてて起き上がり、ベッド脇の照明に手を伸ばす。
「あ〜、何だとはヒドイ。せーっかくアタシが来てあげたのにさ〜」
そこでギップルが見たのは、肌も露な姿のリュックだった。
概してアルベドの服装は露出が多いが、リュックの今の服は薄い布で作られた、世間で言う「勝負下着」に近いものだった。
「それに『シドの娘』じやなくてリュックって呼べ〜」
ぷうっとふくれるリュックはなかなかに可愛らしいが、状況としてはかなり異常だ。
「わ…悪かった、リュック。謝るから、自分の部屋に戻ってくれ」
ギップルとしては『アニキの妹』というくらいしか意識していないリュックの突然の行動に面食らい、頭が真っ白だった。
「やだ」
リュックはぷいと横を向く。
「やだって、お前」
「ギップルがアタシの事恋人にしてくれるまで帰らないもん」
「こ・・・恋人ってどういう」
ギップルがぱくぱくと口を動かすとリュックはふん、と鼻を鳴らす。
「女の子が夜中に男の子の部屋にこーんな格好でいるんだよ? する事なんて一つじゃん」
数秒後、言葉の意味を理解したギップルは真っ赤になって絶叫した。
「モ・・・モレミニヤネオツヌレダ、ハシミッセウンガ〜!!!!」
そういう所で、ギップルは案外古風な男だった(藁
リュック×ギップルってこういうことですぜ?
つか何書いてんだアタシ(藁
ちなみに
「モ・・・モレミニヤネオツヌレダ、ハシミッセウンガ〜!!!!」
↓
「よ…嫁入り前の娘が、何言ってんだ〜!!!!」
で、ございます。
一人塔に残ったエドガーは、何とかこの炎を鎮火させる方法を考えていた。
できれば延焼は少ない方が良い。最悪でもこの城の地下機関部だけは、
なんとか火の手を免れて欲しかった。
「こんな時、魔法があれば便利なんだがな……そう言う訳にもいかないか」
ケフカと三闘神を葬り去った世界――それは自分たちが望んだ平和であり、手
にした結果――もちろん、それを後悔しているのではない。
しかし、この猛火のただ中に一人身を置いて、成す統べなく炎に包まれる城を
見ていれば、そんな希望を呟きたくなるのも仕方がない。
「虫のいい事を言うものだな、エドガーよ」
炎が迫る中、背後から聞こえてきたのは先ほどの兵士の声。それはどこか満足気な
ものを含んでいる様だった。
エドガーはさして驚いた様子もみせず、男の方を向いて尋ねた。
「なぜここへ来た? 急がないと君も崩落に巻き込まれるだろうに」
「それはお互い様だろ? ……まぁ、焼け死ぬ前に俺が殺してやるがな」
二人の立つ塔の直下で燃え盛る炎の光を映し出し、臙脂色の光をたたえた剣
を再びエドガーに向けながら、男は笑った。
抵抗の素振りは示さないが、エドガーは彼を正面から見据えたまま静かに問う。
「リルムは君を『帝国兵の生き残り』と言っていたが……本当は違うな。いや、
寧ろもっと身近な人間……そう、たとえば王族の誰かだろう?」
「…………」
ほんの少しだけ、剣を持つ男の手が震えた。
構わずにエドガーは先を続ける。
「城にこれだけ被害を及ぼし、私達の退路を断つべくうまく仕掛けられた爆薬の
事を考えれば、城の内部構造に詳しい者だろうとは……すぐに察しがつくさ」
フィガロ城稼働のシステムは門外不出の最高機密である。城の機関部分に精通
しているのは、一部の技術者か王族の関係者だけだった。
それに、王族の人間ならば反乱を起こす動機は十分にあるとも思ったからだ。
既存の体制を変えようとするとき、多かれ少なかれ必ず内部からの抵抗が起きる。
それはどんな世界でも同じだ。
「これが君の望んだ姿か? 私利私欲に走った末路がこの惨状だ」
男を責めるわけでもなく、ただエドガーは淡々と句を繋ぐ。
「私利私欲? ……それは違うな、『理想』だよ。私と君とではその形が違うだ
けだ」
「…………」
何も言わず依然として男を見据えるエドガーの胸中に、けれどやり場のない感
情がこみ上げてくる。自らの理想である『秩序のある国づくり』は安易な事では
ないと、そしてそれに反発する者も出てくる事も、全て承知しているはずだった
のに……。
それでも拭いきれない感情が、確かにあった。
「さあ武器を取れ。でないとお前はこの場で私に斬り殺される事になる」
刹那、二人の間を熱風が横切った。
「……言ったはずです。私一人殺してたところで何も変わりはしない、と。王の
代わりはいくらでもいるし、以前の帝国のような支配体制に戻りたいと願う民は
多くない。この流れは誰にも止められない」
剣を突き付けられても、エドガーは武器を取るどころか防御すらもしなかった。
焦りや恐怖心で身動きできないのではなく、逆に余裕さえ感じられる口振りだ。
「それを、あなた自身分かっていた。だからこんな方法を選んだのではないか?」
男の行動は、自らの身を危険に晒してまで王の命を狙うという最大の抵抗。
失敗した時はもちろん、たとえ成功しても自分が還る場所のない選択だった。
「……ふん。全てお見通しという訳か」
エドガーの放つ鋭い指摘は、言葉それ自体が武器となって男を追い詰めていた。
観念したと言う代わりに、男は剣を構え直すと冷淡とも思える口調で告げた。
「地獄で会おう」
「そうはいかないさ」
対照的に、エドガーは僅かな笑みを浮かべながら言葉を返す。
「そうか。では私を殺し、ここから無事に脱出するのだな!」
「どこまで行ってもお互い、平行線のままなのか……?」
諦めと嘆きを含んだ複雑な声を漏らし、エドガーは静かに槍を構えた。
火の手はもうすぐ後ろまで迫っている――残された猶予はない。それは即ち、
“迷い”が死に直結していると言う事を意味する。
「……だが忘れないで欲しい……お前も、フィガロの民であるという事を」
だが、彼には捨てきれない思いがある。どうしても、どんな状況におかれても
捨てきれない物をたくさん抱えていた。
「ギャンブルでも女でも、多くを求めすぎると自滅するもんだ」
セッツァーが以前言っていた、そんな言葉をふと思い出して苦笑する。
それまで、男の前で決して見せなかった穏やかな表情を浮かべながら、エドガー
は呟いた。
「私はフィガロを愛している。……その為に、この身が滅びると言うなら本望だ」
FF10-2やりたいよ〜。でも金と時間がねぇYO!!
>>154 ギップルって誰でつか?・゚・(ノД`)・゚・(……10-2?)
それにしても、アルベド語ってこういう所に出てくると新鮮な感じがするなぁ。
(ネタとして使えそう……いやなんとなく。w)
ところで、このスレにFF6のマニアックな(実際にはそれ程マニアックではないけれど)
アイテムネタ書いても(・∀・)イイ!って人はいませんか?
『血塗られた盾』って結構面白いシチュエーション作れないかな〜? とか妄想して
みたんですが。(これなら辛うじてエドリルでもエロ展開あり得るかな? なんて…)
血塗られた盾ですよ、血塗られた盾。
(参照)
『血塗られた盾』:これを装備した状態で255回戦闘に勝つと『英雄の盾』に変化する。
『英雄の盾』は最高の防御力を誇り、属性防御・吸収と
その名に相応しい高性能の盾。アルテマ習得も可能。但し装備車は
混乱・バーザク・死の宣告など様々なステータス異常に陥り、各能力値
も低下するという、全く使えない防具。リボン装備以外でのステータス異常回避は不可。
スマンカッタ。
乙ですた。
ハラハラする展開でどきどきでつ。
ラストのセッツァーのセリフがカコイイ!
なんか寝れなかったので続き書いてみますた。
↓
「うちのオヤジみたいな事言うな〜」
リュックはぴっ!と人差し指を立ててギップルの鼻先を突付いた。
「だいたい、ヘンだよ。なんでみんなアタシにばっかりそ〜いう事言う訳?」
「そっ……そりゃあ、お前……」
ギップルは回らない頭で必死に言葉を探す。
そうなのだ。
アルベド族は15才前後から、労働力として役に立つとみなされた時点で一人前として扱う。
迫害を受けて一族内での結束が固い事もあるが恋愛に関しては開放的で比較的早熟だ。
ギップル自身、少年期に好奇心から年上の女性と付きあった(あるいは遊ばれた?)経験がある。
しかし、自分より年下の少女、中でもリュックはちょっと特別だった。
自分の経験から、あまり年若い女の子が好奇心だけで男と付き合うのはできれば避けさせたかった。
男女間でのトラブルで負うリスクはどうしても女の子の方が高いのだ。
リュックは因習や既成概念に囚われる事のない思考の持ち主で、一族の大人達からも一目置かれていた。
シドの娘だからというより、リュック本人の資質はアルベドにとっての宝なのだ。
しかしその性格は、裏を返せば向こう見ずな上に無防備という欠点ともなる。
リュックが伸びやかな心を失わずに育つよう、周囲の人間達は常に心を砕いて守ってきた。
アルベドでも三本の指に入るといわれた美人だった母に似た容姿を持つリュックは、いろいろな意味で
同世代の少年から遠巻きに眺められている存在なのだ。
「だいたいさぁ〜、ギップルもマキナ派のリーダーなんだから、も〜ちょっと自分の身辺に気を配ったら〜?」
ギップルの考えがまとまらない内に、リュックは次の問題を提起する。
そこで初めてギップルは不自然な点に気付いた。
「お前……どうやってこの部屋に入った?」
「ん?ドアから」
「鍵がかかってただろ?」
「あ〜んなの、ちょいちょいってやったらす〜ぐ開いたよ」
ギップルは絶句する。
それなりの立場にいるために不穏な客が来る事もあるので寝室の鍵は色々工夫して現時点で不法侵入はまず無理という、
最新式の物を使っている。マキナ派のメンバーの自信作だった。
目が覚めたら美少女が夜這いに来ていたなんていう、普通の男ならラッキーとしか言えない状況なのだが
ギップルは色んな意味で頭痛がしてきた。
「シ……じゃない、リュック」
とにかく部屋に返さなければ、とギップルは説得を試みる事にした。
「な〜によう」
「頼むから、部屋に帰ってくれないか。話は明日ちゃんと聞くから」
平静を装って頼んだもののリュックは口をきゅっとへの字に結んでギップルを見た後、冷たく言った。
「イヤ」
リュックがずいっ、と体ごと前に出る。顔と顔がぶつかりそうな所まで接近した。
いつもはターバンで結い上げた髪をまとめているが、今夜のリュックは髪を下ろしている。
のしかかられたギップルの肩や腕にさらさらとリュックの髪が触れる。
「どうしてもって言うなら、キスしてくれたら帰る」
そんな事したらどういう展開になるかわかってるのか、とギップルは叫びたくなった。
「……お前、酒飲んでるのか!?」
「悪い?」
リュックからかすかにアルコールの匂いがしていた。
「考えてもみてよぅ〜。女の子が夜中に男の子の部屋にこ〜んなカッコで、あ〜んな理由で来るなんて
素面で出来るわけないじゃん。乙女心がわかんないやつぅ〜」
そのわかんないやつに迫っているのはお前だと突っ込みたい気持ちを抑えてギップルはその話題から離れようとした。
「そうか。で、どんだけ飲んだんだ?」
「いっぱい」
グラス一杯にしてはまわりが良すぎる。
「たくさん、て事か?」
ギップルの質問にリュックは首をぶんぶんと振る。
「一杯だけ。カップに一杯」
「何飲んだんだ?」
「んとね、野いちごのお酒。このあいだルチル隊長にミヘン名物ですってもらったの〜」
その答えにギップルの顔から血の気が引いた。
「おい!お前が飲んだの「貴婦人」と「騎士」どっちだ!」
「え〜?」
「色だ!ピンクと赤!どっちの色だった!」
「ん〜と、ピンク……」
ギップルは絶句した。
ミヘンの旅行公司でも扱っているが野いちご酒には2種類ある。
まず色が赤いのが「騎士」で、ミヘン街道の野いちごを使って作るワイン。
黒いちごを混ぜて作るので少し渋みがあるが、さほど度数は強くない。
そしてピンクは「貴婦人」と呼ばれ、野いちごをアルコール度数の高い酒に漬けて作る。
基本的に貴婦人は小さなリキュールグラスで供される。
なぜなら優雅な名前と甘い飲み口とは裏腹にアルコール度数がとても高いため、酒に弱い人間が
ビアカップ1杯くらいの量を一気に飲むと大抵アルコール中毒になるからだ。
ギップルが知る限りリュックは酒があまり得意でなかったはずだ。
「大丈夫なのか!?」
血相を変えたギップルの質問にリュックはきょとんとしたように首を傾げた。
「何が?」
「その……気持ち悪いとか、寒気がするとか」
「……ん〜……ちょっと……眠いかも」
リュックの目がとろん、としていかにも眠たげになっていた。
「あ……おい!」
突然、ぱたりという風にリュックが倒れた。
中毒か、とあせってリュックを抱えてみると寝息はごく安らかで熟睡しているようだった。
その一瞬はほっとしたものの、再びギップルは途方にくれた。
こんな格好のリュックを抱えてリュックの部屋に行く所を他人に見られたらどう考えてもいい逃れできない。
それに、酔いつぶれている可能性のある人間に対して絶対してはいけない事が一つある。
それは『絶対に一人にしない事』だった。
「こりゃあ、寝ずの番だな……」
ギップルは半ばぐったりしながらリュックを見た。その寝顔は子供みたいに安らかだった。
「……シドに見つかったら、殺されるな……」
また新しい頭痛の種に気付き、ギップルは再び額を押えた。
×→『絶対に一人にしない事』
○→『一人して放置する事』
かーっ、何書いてるんだよアタシ・・・。と思いつつ適当に書いてみますた。
中途半端ですがとりあえず以上。
スコールの話を書いてる途中に思いついて書いてみたのでギップルが
私の書くスコール風味に・・・。
リュックはリュックでセルフィ風味ですが。
]−2はキャラ立てるの難しいっす。
ここのスレでは大人向きは書かない事にしてるので期待した方いたら謝ります。
正直すまんかったです(藁
確かにスコールぽい。
やっぱりリュックはアーロンだな。
正宗まで持ってたし。
102の続きが読みたいよ〜
168 :
150:03/04/12 14:34 ID:nxljSzSV
どうもありがd!まさか誰かかいてくれるなんておもいませんでした・・・。本当にありがとう。
リュック×ギップルでもギップル×リュックか深くかんがえてなかったけど・・・
どっちも萌えだYO!
あんま目立たないが良スレだな
「私はフィガロを愛している。……その為に、この身が滅びると言うなら本望だ」
口が裂けても弟の前では言えない、それが“国王”の秘めたる決意だった。
***
飛空艇ファルコンの甲板に差し込む淡い月明かりの下に、二つの影が並ぶ。
「お前、もう少し肩の荷を降ろしたらどうだ?」
「……重荷を背負っているとは思っていないが」
ケフカ打倒の為の旅を続けていたある日の深夜、寝付けずにいたエドガーは夜
風に当たろうと出向いた飛空艇の甲板で偶然セッツァーと会い、話し込んでいる
うちにそんな事を言われた。
「お前はそう思っていても、周りはそう思わねぇだろ」
「そんなものか?」
「ああ。俺がそう思ってる」
「セッツァーらしいな」
飛空艇を操り自由に生きるこの男は、まるで風のようだとエドガーは感じてい
た。何者にも縛られる事なく自分の思うように振る舞う様は、砂漠の城主である
自分とは対極の存在とも思える。
少なからず、セッツァーに対して憧憬の念を抱いていたのは確かだった。
「ふん。どうせ俺には自分が感じた事しか分かんねぇよ」
「それが君の魅力じゃないか?」
「男に言われても嬉しかねぇな」
と、口振りは素っ気ないが穏やかな表情で笑っていた。
「……なぁエドガー。この戦いが終わったら……やっぱり国に戻るのか?」
「ああ」
何の躊躇いも見せずにエドガーは即答した。一点の曇りもなく強い意志を秘め
た瞳は自信と威厳に満ちあふれ、それでいて優しい色をたたえている。若いなが
らも王者に相応しい貫禄を、すでに充分備えていた。
そんな姿を見るにつけセッツァーもまた、エドガーが自分とは正反対の生き方
をする人間なのだろうと感じていたのだ。
「争いで血と涙を流す時代は終わらせなければならない。俺達がこの戦いで終止
符を打っても、それだけでは混乱が残るだけだ。私の夢は……その先にある」
秩序ある国を作ること。それが自分の夢であり、使命だとエドガーは言い切る。
国に縛られるのではない、自らそれを望み傾倒する彼の姿勢には圧倒される。
しかも今、三闘神とケフカを敵前にしているにも関わらず、エドガーはその先
をも見越している。自分には到底マネできない芸当だとセッツァーは思うのだった。
「悪かった。この前の言葉は取り消す」
「……どうして謝るんだ?」
「『勿体ない』ってな、つい言っちまったけど……悪かった」
それは以前、リルムの不意打ちサンダラにより倒れたエドガーを手当した時、
彼の表情に何か違和感を感じたセッツァーがかけた言葉だった。
「が。俺としちゃ本心だ。お前の機工の腕は並のモンじゃねぇ。飛空艇所有者
の俺が言ってるんだ間違いねぇ」
「何も謝る事はないじゃないか。……もし仮に、俺がフィガロの王位継承者では
なかったとしたら、その道を進もうと思っていた程さ」
そんな風に語るエドガーの表情から王者の風格は消え失せ、今度は一転して少
年のような印象さえ感じた。彼が“機械文明の旗手”と異名をとる理由も分かる
気がする。
「だから……あの時のセッツァーの申し出、本当は嬉しかったんだ」
照れたように顔を背けると、眼下に広がる広野を見やった。目に飛び込んでき
たのは延々と続く草原と、上空に広がる星空だけだった。
その間を通って来た風が、僅かな冷気を伴い頬の横を通り過ぎる。
(……私は……強欲なのかも知れない。けれど、どれを捨てる事もできない)
「ありがとう」
心の中で呟いた言葉は、風がどこかへ運び去って行くような気がして。
>>158の最後の一行と
>>170の最初の一行が重複していますが、スマソ。一行
付け加えたい部分があったもので……。
漏れ個人的にはエドガーとセッツァーも良いコンビだったんじゃないかな?
なんて思ったのですが……結果的にセッツァーは、エドガーとリルムの間に挟まれる位置に。(w
>>161 公式サイトに載っていたんですね! 見るとやりたくなるので暫く見ていなかったんですが、
……一番上になっていた「???」って人がチョット萌えな予感……。
・゚・(ノД`)・゚・
ありがd
ここってエロは駄目なの?
エロパロ板へ逝きなさい。但しあなたが21歳以上であればだが。
>>173 俺としてはいいと思うんだが…
官スレはけされちゃうからなあ…
なんでこんなことになっちゃったんだろ……
アー×リュの続き激しくキボンヌ!!(*´Д`)ハァハァ…
>>176 この板最近規制厳しいからあれより先はピンク鯖じゃないとまずいと思うんだが。
エドガーは再び向き直ると、いつもの穏やかな表情のままでそうとだけ言って、
何とはなしに頭上に広がる星星を仰ぎ見た。
そんな様子を見て小さく溜息を吐いた後、セッツァーはこんな事を口にする。
「お前はギャンブラーにはなれねぇな」
「え?」
三度セッツァーの方を向くが、彼の視線は手元のカードに向けられていた。
「ギャンブルでも女でも、多くを求めすぎると自滅するもんだ」
両手で器用にカードを裁きながら、ひいて見ろと言う様にエドガーの前へ差し
出す。
「セッツァー?」
「俺の戯言だ」
「……ありがとう」
言いながら、おもむろに差し出されたカードの中から一枚めくってみる。
「クラブのK……ねぇ」
出たカードを見て、セッツァーが思わず苦笑したように笑った顔が、なぜか
強く印象に残っていた。
***
「私は、強欲なのかも知れない」
あの日呑み込んだ言葉を今、炎が迫る塔の上でエドガーは口にした。
「秩序ある国をつくる事が国王としての私の使命。だがマシーナリーとしての夢
もある。……どれも捨てられない」
「身に余る欲は、破滅を招くぞ……ガストラ皇帝の様に」
言葉は違っても、言わんとしている事はセッツァーと同じだった。
「そうかも知れない。だが、だからといって簡単に捨てられる思いじゃないさ。
無論それはフィガロも同じ。……女性も夢も、追いかけている方が楽しいものさ」
まったくエドガーらしい講説だ。と、男は兜の下で呆れたように笑んだ。
そもそもエロの線引きって(特に文章だと)難しいと思うんだけどなぁ…。
削除の基準は削除人の判断だけしかないのかな?
(漏れ個人としては、描写文勉強のためにエロSS投下してくれる職人様を激しく期待)
FF10だったら、密かに萌えた旅行公司にいた男(リン?)の話をキボンヌ…。
Hシーンがあればピンク鯖行きと思ってればいいんじゃない?
>179
だから、エロパロ板行って好きなだけ読んで来ればいいと思うのだが。
それとも年齢制限に引っ掛かるのか。
今までの流れを御存知ない方もおられるようなので、官能小説スレが削除された理由について。
・「スレタイから内容がエロではないかと推測したスレは全て削除依頼」という人がいた
(この人は内容を見て依頼してるわけではないようだったので、内容がエロじゃないのも依頼してた)
・そもそもpink鯖以外でのエロ描写は削除対象というのが2ちゃんのお約束。
・ゆえに、削除依頼が出され、スレ内容を確認したた削除人さんが「これはエロですね」と感じたら削除されても仕方ない。
(ただし、削除人さんによって感じ方が違って当然なので、依頼されても生き残った事もあったんだけど、結局削除に)
官能小説スレは、このお約束を理解した上で「でも地下でこっそりやるから見のがして」というスレだった、と。
今はpink鯖にFF小説スレがあるんで、エロはそっちに書く方向の方が安全でしょう。
自分の作品のせいでスレあぼーんになったら悲しいじゃないでつか……。
具体的に「何を書いたらエロ」で「書かなければエロじゃない」ってのが、(絵と違って)
非常に曖昧だなと思ったんです。ついで、そう言う要素が話に深みを与えている作品
だってあるわけだし、乱暴な言い方ですが「ただやってる」だけの物とも違う気がする
んですが……いやね、こんな風な発言で、マターリ進行なSSスレの雰囲気を壊したくは
ないんですが、どうにも腑に落ちなかったもので。
# その「深み」を理解するのに設けられたのが“年齢制限”って事なら納得…。
>>182 丁寧な解説を頂けて幸いです。
…そうですね、181でも書かれている通り、住み分けしろって事なんですね。
事情に精通している方達にとっては激しく既出な質問だった事をお詫びします。
184 :
182:03/04/14 01:55 ID:R6NSmgUo
>>183 > 乱暴な言い方ですが「ただやってる」だけの物とも違う気がするんですが……
自分もそう思いますが、そこで区切りを持って来るのは非常に論議を呼ぶだろうから
機械的にやっていく基準がないとキツイんだろうなと、諦めてます。
> 事情に精通している方達にとっては激しく既出な質問だった事をお詫びします。
おそらくこの話題は今後も新たにこのスレを発見された方との間でループすると思い
ますから、気にされなくても…。
185 :
173:03/04/14 15:45 ID:2zM2C28Z
なんか俺のせいで話が広がってるな……スマソ。
いや、自分まだ18歳なんでエロパロには逝けません。
・・・( ´_ゝ`)
二人を取り巻く空気が熱気を帯びてきた、いよいよ炎が背後にまで迫って来ている
事をそれが告げていた。
「私達と共にフィガロを……秩序のある国にするという夢を追うのは無理なのか?」
――どんな罪人でも、彼はフィガロの民である。出来ることなら二人でここを
出たい――今尚そんな思いを抱いているエドガーの、恐らくこれが最後の問いに
なるだろう。
僅かの希望を込めた問いだった。
「言ったはずだ、目指す地点が違うと」
男はエドガーの申し出をはっきりと拒んだ。
しかし、拒みながらも自らの敗北を悟ったように剣を降ろす。
「だがこれだけは覚えておけ。過去の過ちを忘れ欲に溺れる時、人々は同じ惨劇
を繰り返すだろう。……魔法が無くなったからといって、それに替わる脅威は
いくらでも在る。何かしらの形で抑止力は必要になるのだ!」
男がそう叫んだ刹那、足下から突然火柱がわき起こり、たちまち全身が炎に包
まれた。熱風と閃光を遮るように右手で顔を庇いながら、エドガーはそれでも男
を炎の中から引きずり出そうと手を差し出した。
「そこまで言うならせいぜい足掻くがいい。そして……地獄で会おう」
「ま……っ!!」
一瞬、隙間から覗いた男の口元には笑みが浮かんでいた。差し出されたエドガー
の手を思い切り振り払うと、男は崩れ落ちる塔の一部と共に炎の海へと没した。
「…………」
ここが崩れかけた塔の上だと言う事を忘れ、エドガーはひと時の間、この男へ
――自分と同じようにフィガロを愛し、それ故に違う道を歩もうとした彼への敬意と
哀悼を込めて――祈りを捧げたのだった。
>>184 重ね重ね丁寧な返答をありがd。
なんていうか……難しいな。というのが正直な感想でつ。
ここではスレ違いになるDQ5や、FF6のディーンとカタリーナを題材にした場合、
避けては通れないんじゃないかな? とか思っていたりするもんで……
(描写を避ければ良いって事なんだろうけれど)
色んな規制のなかで物を作ってるのは、ゲーム本編の制作者達も同じなのかな?
って話逸れましたスマソ。
18禁なシーンに突入したら、エロパロ板に書いてここからリンクはる。
で、その部分は見なくても話はわかるようにする(概略書くなりして)。
っていうのはだめ?
>>189 それでいいんじゃない?
そうやってもわかるように書く工夫する事で上達する事もあるだろうし。
「兄貴ー!」
頭上彼方から降り注いだ弟の声に、エドガーは我に返る。上空を見上げ一つ頷
くと、塔の先端まで歩きはじめた――リルムを救出した時と要領は同じだ。何も
難しいことではない――と、二人は考えていた。
しかし。
「……!?」
突然、エドガーの足下が波打つように揺れ、視界が大きく歪む。
一方、上空のマッシュ達も下から吹き上げる強烈な熱風に煽られながら
辛うじて飛行を続けていたが、これでは今の体勢を保つことで精一杯だった。
塔の完全な崩落が近い――地上と上空の三人は、それを悟った。
「兄貴!!」
「セッツァー!」
マッシュとリルムの声がほぼ同時にこだまする。倒壊寸前の塔にいるエドガー
と、飛空艇の尾翼に炎が迫っていた。
「マッシュ!」
もしもの時はこの場を離脱しろ。エドガーは飛空艇の弟やセッツァーに向けて
そう伝える――万が一、自分が地上に戻れなかった時のために。
「……セッツァー」
リルムは塔に残されたエドガーと、操縦桿を握るセッツァーを交互に見やった。
今の自分には何もできない、そんな無力感に苛まれながら。
振り返らずに、セッツァーはその声に応えた。
「――そう簡単に引き下がる訳にはいかないな。俺を誰だと思ってる?」
彼らしい不適な笑みを浮かべると、リルムとマッシュに向けて言い放った。
「覚悟は良いな……突っ込むぞ!」
これが最後のチャンスだろう。塔が崩れるのが早いか、飛空艇が炎に巻き込ま
れるのが早いか……。
その前に、エドガーを助け出す。
「ファルコンよ。今一度、俺に付き合ってくれるか?」
“世界最速の男”――風の覇者セッツァーと、それぞれの思いと命を懸けた、
真剣勝負だった。
うっかり最後の二行がプロジェクトX風な事に気付いて鬱になりつつ…(w
>>189-190 了解でつ。
(そんな作品を書ける日が来たらそうします…って、チョット難しそうだ。w)
新たにこのスレに降臨される職人さんに、これをどう伝えれば良いのかと
少し不安もありますが。(タイトルだけ見るとエロ小説と銘打ってあるし…)
193 :
姐 ◆ane/8MtRLQ :03/04/16 10:55 ID:ryPK7LTi
きゃーっっっあげてしまった!!!
ごめんなさーーーーい!!
ラトーム様が、ココでのハァハァ描写に関して書かれてまつね。
ttp://yotsuba.saiin.net/~1001ya/kijun.html プ…プロジェクトX!冴え渡った、スリリングな見せ場の直後にそんな…。
モニターに吹いてしまいました。。。御免なさいです〜(汗
フィガロ兄弟もセッツァーも素敵であります!
わーい姐さまだvドンマイですー。
それとコレとは丸っきり無関係ですが…。
>>121さんのおっしゃるベイオウーフ×レーゼなら
「ハートを盗む」ベイオウーフや
「調教アビリティ使用」しるレーゼが居るのでしょうか?イネーヨ
「無茶だ!!」
叫んだのは塔にいたエドガーだった。
「兄貴! 飛び降りろ」
高度を下げ、速度を上げたせいでマッシュの掴まっていた碇が振り子のように
大きく揺れる。不安定な体勢だったが、それでも兄を受け止める自信はあった。
もっとも、自信はあっても確証は無かったが。
「しかしこのままでは……」
飛空艇が城に直撃しかねない。と口に出そうとしたが、そんな状況ではなかった。
「エドガー!」
飛空艇の甲板から身を乗り出して、リルムは声の限り叫ぶ。
「……早くしろ、時間がない!」
皆の声に後押しされるように、エドガーはマッシュの目の前で塔から飛び降りた。
次の瞬間、紅い炎の海の中に蒼いマントが翻る。
「兄貴!」
宙に舞う兄に手を差し出した直後だった。全身に叩きつけるような爆風が襲いかかる。
塔の中層部で起きた爆発が誘爆を起こし、塔全体を巻き込む大爆発となった結果だった。
刹那、二人は炎と爆風に阻まれて互いの姿を見失っていた。
「畜生! 舵が……っ!」
いくらなんでも強烈な爆風を真正面と直下からまともに浴びて、航行を維持でき
る筈がなかった。それでもセッツァーは操縦桿を離そうとはしない。
どんなにしても飛空艇は爆風に押し戻されるだけで、塔から離れる一方だった。
それは舵に掴まっていたマッシュも同じで、むしろ彼よりも碇の方がもろに風の
煽りを受け押し戻されていく。
「くっそー!」
連続して起きる爆音と、それに伴って崩れ落ちる城壁の轟音が幾重にも重なり、
轟き渡る騒音の中で、彼女の決意を秘めた声が二人の男の耳に届いた。
「私、行く!」
「あぁ?!」
凄まじい振動と叩きつける熱風の中、リルムは意を決したように手すりに足を
かけて声をあげた。
「リルム!」
「大丈夫、必ず助け出してみせる!」
自信に満ちた言葉とは裏腹に、どう考えても無策としか言い様がない。
「何言ってんだ! 無茶だ戻れ!!」
「だからって、このまま見捨てる訳にはいかないじゃんか!」
それだけ言い捨てると、リルムは飛空艇から炎の中へ身を投げ出した。
「リルムー!!」
ゆっくりと炎の海に消えていく小さな少女の姿を追おうと、舵を取り直した瞬間、
遂に飛空艇の尾翼に火の手が及んだ。
「しまっ……!」
セッツァーの発した声と同じように、飛空艇ファルコンは立ち上る黒煙の中で
失速した。
番号振り間違えましたスマソ。
>>197は「33」です…。そして、このシーンをご覧になって
「どこかで見たかも!?」と思った方、このレスのメール欄参照です。
いやぁ、あそこをフィガロ城に、あの主人公をリルムに置き換えて妄想していたのは
漏れだけ……でつね、はい。(´・ω・`)
>>193 あ、ありがとうございます……!
実は某所に投下させていただいたSSも、セッツァー萌えが前面におs(略。
し、修行してきます…。
>>195 「プロジェクトX」に笑って貰えて、本気でもの凄く嬉しいです。(こういう書き方で笑いを取るな!)
そして参考リンク、ありがとうございます。これまでの経緯把握と参考にさせて頂きます。。。
か〜え〜る〜の〜大っ合っ唱!! なメリアドールも(・∀・)イイ!(良くない)
リルムたんの運命やいかに…!?
周囲を見やればオレンジの光と紅蓮の炎だけが支配する世界、その中を自分は
ゆっくりと――熱や痛みと言った感覚はまったく無いままで――落ちている。
塔から身を投げたエドガーは思いの外冷静に、落下していく自分の状況を認識
していた。
(……どうやら、あの男とはすぐに再会できそうだな)
この時ようやく、エドガーは初めて己の“死”を意識したのだった。三闘神や
古の怪物とも鉾をまみえ、ここへ至るまでに幾多の死地を脱してきた。だがそん
な中でも今ほど痛切に“死”に近づいたと感じた事は無い。
(…………)
走馬燈――とはよく言った物である。塔から落ちる僅かな時間の中で、彼の脳
裏にはこれまで29年間の思い出と、大切な者達の顔が――次々と浮かんでは消え
ていった。
もちろん、一年前ケフカを倒す為に集った仲間達の事も。
(……シャドウ……そう言えば、今日は……)
瓦礫の塔から唯一戻らなかった、彼の命日だった事を思い出す。
まさかちょうど一年後に、自分も彼と同じ運命を歩む事になろうとは。そんな
風に考えると、なんとも皮肉な話だ。
こうして、死を目前にした者だけが知る弛んだ時間と静寂の中で。
『ダメだよ! 簡単にあきらめないで。エドガー……』
叱咤するリルムの声が、聞こえた気がした。
(……おかしいな。なぜリルムの……)
最期に語りかけるのは、てっきり弟――意識の中に一番強く残る者の姿――が、
現れるのだとばかり思っていたのに。
あるいは、それがリルムだったのだろうか?
「そうだな……もう一度生まれ変われたのなら、その時に口説くのも悪くない」
観念したように呟いた。
身体から徐々に力が抜けていく。頭を地上に向けて落下を続けるエドガーの意
識が、この世界から放たれるのはもうすぐだ。最後の最期まで、彼らしい笑顔を
浮かべながら、その時を待つかのように静かに瞼を閉じたのだった。
>>199 申し訳ないです…。そして、どうもありがとう。
本当にスマソ。
ダレモイナイ…(゚Д゚ ≡ ゚д゚)ベイオウ−フ×レ−ゼ貼るなら今の内…。
冥き迷宮の深奥へ。玲瓏たる光が広がる。
身肉を削がれ、命を奪われた者達が
クリスタルへと変貌し、炯々と輝くのだ。
「あああ!ポーキーが塵地螺鈿飾剣、掘り当てちゃった!」
「なんだってぇ!待ってろ。今ポーキーの足留めしちゃる!」
賑やかな一団は、これから最終決戦!と云う状態のラムザ達。
ふと。
「忍者の投げるレア武器が欲しいなv」
などと思ったばかりに、ディープダンジョンの住人と化しているのである。
「う、麗しいよ…レ−ゼ(;´Д`)ハァハァ 」
レ−ゼの柔らかな、亜麻色の〜長い髪を〜風が優しくt(ry
もとい。優しい黄金の髪が、踊る毎に風と戯れる。
妖艶にして優美な踊子姿。
とは言え天麩羅ナイトさん、戦闘中ハァハァしるのってどうよ。
と、天冥士も聖騎士も機工士も思ったが。
ベイオウ−フにチキンにされるのは嫌なので、とりあえず沈黙が支配する。
「う…!」
忍者の投げた銘刀正宗が、白魔導士姿の異邦人剣士の額に刺さった。
「やった!キャッチしたぞ!増やそう!!」
「だ、大丈夫か?クラウド…(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
「テンプルナイトが怯えるんじゃありません!」
調教かハートを盗まれたのか。
ベイオウ−フは、今日も若干嬉し気に。
漸く再会出来た恋人、レ−ゼの尻に敷かれている様だった。
>>200-201 Σ(゚Д゚|||)エドガ−!凄くハラハラしつつ気になります!
なんてカコ良い文章だろう…!映画のようであります。
職人様のお陰で、毎日このスレを覗くのが楽しみです。
どうか御無理はなさらず、マターリお続けくださいませ。
そしてスレ汚しゴメソ。
>>202 途中で送ってしまった…
「2ちゃん風いい回し〜」でのスレを思い出しますね(笑
すごい面白いです。
>>200 た…大変な事に。ハラハラ(・∀・;)
生活板のオカンアートスレに誤爆までしちゃった…。
もうだめぽ。
良スレハケーン。
一方、飛空艇から炎の中に身を投じたリルムは、ゆっくり宙を舞いながら汽笛
の音を聞いていた。
「魔列車……!?」
視界に入る光景はどこも黒煙が立ちこめ、その隙間をときどき地上から吹き付
けるオレンジ色の火の粉と熱風が横切るだけで、他には何も見えない。地獄絵図
とはまさにこんな物なのだろうと言うただ中で、微かではあるが耳に届く汽笛の
音に。思い当たったその名を、リルムは口にしたのだった。
『魔列車』――命尽きた人々の魂を運ぶというその列車の話を、以前マッシュ
とカイエンから聞いたことがあった。
しかし、まさか自分がその姿を垣間見る事になろうとは。
――『まったく世話の焼ける奴らだ。』
「!?」
どこからともなく響く、聞き覚えのある声。
――『またお前は、火の中に飛び込んだのか?』
「……この声……」
――『今助けてやる。だが、これが本当に最後だ。』
落下を続ける身体が、瞬間ぴたりと止まる。まるで誰かに抱き留められた様に。
「シ……」
彼の名を呼ぼうとするリルムを阻むように、その声は告げた。
――『脱出するぞ。』
2年前のサマサ。炎に包まれた家屋と重なる記憶。
「イヤだ! お願い待って!! 私だけ助かる訳にはいか……っ」
――『…………。』
リルムの声が虚しく霧散し、やがて視界から炎は一気に姿を消したのだった。
彼が告げた、最後の言葉と共に。
ざっと読み返したら誤字脱字文章不備+同じ表現の多用に気付いて…
・゚・(ノД`)・゚・ゴメンナサイ 長文駄文にお付き合い下さっている皆様、どうもありがとうございます。
>>202 ベイオウーフとレーゼ(・∀・)イイ! 漏れ個人的には
幻想的な雰囲気さえ感じさせる最初の三行から、ディープダンジョン内で(;´Д`)ハァハァしてる
ベイオウーフ。という落とし方がやっぱりツボです。(w
(「増やそう!」とか、プレイヤー視点に恐ろしくリアルで、そこが更に笑えたり…w)
この勢いで“人の持ち物を破壊する剣士メリアドール”ネタもリクエストしたい程に…!(煩)
関係ないですが、ゲストキャラもジョブチェンジ時に衣装変わっていたらそりゃ萌えt(略。
重ね重ね、お気遣い有り難うございます。いつか職人と呼ばれるに相応しい物を書ける様に
なりたいでつ、はい。
>>205 誤爆も2ちゃんの醍醐味ということでドンマイです!
寧ろ、そうまでして感想を書き込もうという姐さんの姿勢に萌えたりしますた。(違)
連投スマソですが、漏れのリクエストネタを書き逃げしてみるテスト。
・人の装備品を破壊して歩く為、「裏で武器商人と連んでるんじゃないか?」
と、疑惑の視線を一手に浴びるメリアドール。(FFT)
・そのほっかむりの下は、実はアフロヘアなんじゃないか? と、
またも疑惑の視線を浴びるメリアドール。(FFT)
・レーゼのブレス攻撃は恐いので間近で見たくない。と、密かに思うムスタディオ。(FFT)
・できればキスティスの「臭い息」も見たくない。と、密かに思うスコール。(FF8)
・ケット・シーの後ろについてるチャックを開いて、中を覗きたいと常々思っている
ハイウインド搭乗員。(FF7)
…ダメですか? …ダメですね。(カップルのネタではないという罠)
あたたかい何かに包まれているような感覚が全身を支配する。懐かしいような、
例え難いその感覚はとても心地よく、エドガーは黙ってそれに身を委ねていた。
しかし一つだけ思い当たる節がる。今は失われた魔法“アレイズ”。
三闘神と幻獣が姿を消してしまったこの世界で、それはあり得ない。
とはいえ、その感覚にとても良く似た心地だった。
『……生命を司る精霊よ、目の前で失われゆく魂に、今一度生命を与えたまえ』
神々しい声と共に光が降り注ぐ。同時にエドガーの身体に戻り始める意識――
小さな痛み、手に触れる砂の感触、風の臭い――まるでその声に導かれる様にし
て、ゆっくりと瞼を開いた。
「リ……ルム?」
「エドガー!!」
ぼんやりとした視界に映った少女の顔。はっきりと姿は見えなくても、それがリ
ルムだと何故かすぐに分かった。エドガーが彼女の名を口にすると、返って来た
のは、まだあどけなさの残る声。
僅かに掠れたその声音は、溢れんばかりの喜びを含んでエドガーの名を紡ぐ。
「……泣いて、いるのか?」
エドガーは確かめるようにリルムの頬にそっと触れた。その手の上に、あたた
かい滴がぶつかる。
「ちが……」
「すまなかった」
否定しようとしたリルムよりも、エドガーの言葉の方が早かった――こうも素直に
謝られたら、何も言えないじゃない!――リルムは心の中で悪態をついたが、
それが言葉になる事はなかった。
「要らぬ心配をかけてしまったね。……それに、レディをこんな危険な目に遭わせて
しまうなんて」
ようやく焦点を合わせた蒼い瞳はリルムの顔を真っ直ぐに見つめる。彼女の頬に
添えられた手は、あふれ出した涙を拭う様にそっと肌をなぞる。
その動作がくすぐったいという様に――それ以上に恥ずかしさから――リルムは
エドガーの手から逃れるように顔を背けると、いつもの口振りで呟いた。
「……今さら何言ってるんだよ。忘れたの? 私だってケフカとやりあった一人なんだから!」
そんな口振りとは裏腹に、どうしてもエドガーと視線を合わせることができなかった。
銃が、陽光を弾く。旋回する突風が頬を斬る。
一行が気付いた時、既に敵の手中へ落ちていたのだ。
「赤チョコボキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」
丘を埋め尽くす、もうお腹一杯になる程の赤チョコボ軍団。
敵よりも速く、オルランドゥ伯が唱える。
「…CT3、トード」
殆ど全てのチョコボが蛙に変わる。…赤チョコボを除いて。
メリアド−ルの瑞々しい唇が、空に向かい、呪文を詠う。
「かーえーるーの…♪」「蛙かよ!」
巻き込まれて、ラムザが蛙になりますた。
てか、チョコボが、味方になったばかりの
…ぶっちゃけLvが低く、か弱いメリアド−ルに突進です。
「────!」
聖光爆裂破が、閃光と共に敵を散らす。
アグリアスの手の中で、蛙ラムザが震えていた。
「大丈夫ですか?ラムザ殿」
「あ、ありがとう…アグリアスさん」
聖騎士に介抱され、ラムザの頬が紅くなる。
チョコボ達はHPがた落ちの上、チキン+ストップ+ドンムブで泣きそう。
「剛剣、エルムドアに使いたかったねー」
「…メンテナンスを付けてるから、絶対源氏シリーズは盗めない筈よ」
Σ(゚Д゚|||)最近知った事実をメリアド−ルに告げられ、青ざめるラムザ。
「メリアド−ルさんの髪型って何?七色アフロ?」
「武器商人と結託して装備品を壊してるって噂だが?」
命知らずな一行の質問に
『最強Lvになったら覚えてらっしゃい…』と心に誓うメリアド−ルでした。
>>205 スレ違いですが。姐さま、小説連載ガンガってください!
オリキャラさんカワイイデス。
誤爆私もやりますた。。。ドンマイです!
>>210 ももも萌え!エドリルシーンキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
エドガ−甦って良かったよう〜!(涙
リクエストの方が絶対面白い罠。でも書いちゃいましたです。。。
私事ですが。FFTのセーブデータが見つからずウボァー(゚Д゚)してました…。
>>212 ありがとうございます。
あのキャラ、今だかつて書いた事のないタイプなので
褒めていただいてうれしいです。
一応ゲームに出てくるキャラなんですが、背景に近い存在なので
好き放題に設定できて思いついた時ちょっとうれしかったんですよ(藁
FFTも未プレイなんですが、書き手さんのほぼ全てがラムザを書く時に
愛を注いでいるのがわかってすごいなあと思います。
しかし白さん、コメディのセンスありますね。落とし所を心得ているというか…。
>>210 エドガー…やっぱりそういうキャラでしたか。
いろんなSSのエドガーはかなりたらしっぽいのに
この作品だとたらしなのは世を忍ぶ仮の姿な感じなので???だったんですが
(つまりそれだけエドガーがカコ(・∀・)イイ!って事なんですけれど)
「本当に娘さんが好きなんだな……」とむしろ感心しますた。
萌えていただけたんですか。それは素直にうれしいです(藁)
「これは失礼。けれどリルムに……」
そんな彼女の姿を見ながら、すっかり意識を取り戻したエドガーは上半身を起
こすと、苦笑気味に出しかけた言葉を呑み込んだ。
「何?」
「いや、何でもないんだ。それより今のは……?」
話を逸らそうと左腕の方に視線を落としながら呟く。先ほど負ったはずの傷が
すっかり癒えている事を知る。
加えて、炎の中を落下していた自分が無傷で済むはずはないのに、なぜ?
冷静になった思考は、たちまち疑問の波にのまれた。
「助けてくれたの……あの人が」
「?」
リルムはそう言って、いつの間にか分厚い雲に覆われた空を見上げながら呟いた。
「シャドウ……炎の中から助けてくれたんだよ、また」
「そうか」
つられるようにエドガーも空を見上げると、この砂漠には珍しく低い雨雲が立ち
こめていた。
「ストラゴスさんが心配しているだろうな」
「ジジイは放っといても大丈夫よ」
「……なあリルム、ジジイはどうかと思うんだが……」
「だってジジイだもん。……あっ!」
そんなことをしているうちに、やがて大粒の水滴が降りてきた。凄まじい勢いで
地上に降り注ぐスコールは、塔の中で燻っていた炎を鎮めてくれるだろう。
しかし、二人にとっては水難以外の何物でもなかった。
「火の次は水かよ〜」
「ははは。水も滴るいい女。だな」
「水なんか無くてもいい女だ!」
はっきりと断言するが、嫌味ではなく素直に聞こえるところが彼女らしさだろうか。
などと一人で考えながら。
「それじゃあ、こうするといい」
そう言ってエドガーは自らの懐へリルムの身体を引き寄せると、右手で彼女の
頭を覆い、マントを傘代わりにして雨をしのいだ。
「それでも、この分だとあまり変わらないかな?」
二人ともすっかりずぶ濡れだった。いまさら雨露をしのぐ努力をしても遅いとは
分かっていても、それでもエドガーの気遣いが嬉しくて、同時に照れくさかった。
「ほんと、女には優しいんだね」
まるで照れを隠すように、リルムはいつもの様に皮肉を言ってみせる。
「女性に“も”、だよ」
言いながら、エドガーは苦笑を漏らす。
「……『俺が死んだら、世界中のレディが悲しむ』んでしょ?」
一年前、瓦礫の塔へ臨む直前に飛空艇でエドガーが口にした言葉を思いだし、
リルムはその口調を真似ながら、戯けた様子で話を続ける。
「だったら……もう、あんな無茶はしないでよね」
しかしエドガーから視線を逸らすように、まっすぐ正面を向いたままで小さく
呟いた。それがリルムにとって精一杯の照れ隠しである事は、エドガーでなくと
も見抜けたかも知れない。
一瞬、何かを躊躇うように視線が宙を彷徨したエドガーだったが、やがていつ
もの柔らかな口調と笑顔をリルムに向ける。
「……そうだな……。だけどリルムを口説き落とすまでは死ねないさ」
彼女の頭上を覆っていた右手で、その髪を何度か軽く撫でながら、冗談交じり
にエドガーは言った。
「口説き落としたって死なないでよ!」
エドガーの右手を振り払い、リルムが叫ぶようにして言い放った。
「リルム……?」
突然の手を振り払われた事に、エドガーは呆然と立ち尽くす。さらに向けられ
たリルムの顔が、涙を堪えている様な悲痛な表情だった事に動揺する。
「すまなかった。……だからもう、そんな顔をしないでくれるかい?」
言葉をかけるものの、リルムは無言のまま俯いてしまう。
城内に蟠っていた黒煙は、降り注いだ雨のお陰で勢いを失い、しばらくすると
上空に広がっていた厚い雲も風に流され、辺りはいつもの明るさを取り戻しつつあった。
けれど、リルムの表情が晴れることはないままで。
ttp://members.tripod.co.jp/tinaff6/figaro.html ↑FF6をプレイしたのは、これを見たのがそもそものキッカケでした。
このFLASH作った方、マジで凄いです。
>>211 リクエスト以上に応えてくれてありがd! 赤チョコボ…“フィナス河の悪夢”でつね!?
(違ったらスマソ。記憶が激しく曖昧。ついでに忍者軍団スペシャルバトルも悪夢だ…)
アグリアスの手の中で介抱されてるラムザの図が(・∀・)イイ!
源氏シリーズが盗めないと知ってショック受けるラムザネタに笑い、親近感をかんじますた。(w
うっかりセーブしてハマってるという悲惨なネタは、ゲーム中の人達視点で描くと面白そう
だよな…などと新たなネタをリクエストしてみたり。(w
>>213 エドガー、こういう人なんです。(w
普段、手当たり次第に女性に声かけているだけに、実際本命となると弱いんじゃないか?
という妄想の産物…。
でも、女性以上にフィガロを愛しているっていうキャラとして本編中で描かれていたので
漏れとしてはそこを魅力として描きたかったから、そんな感想を頂けて嬉しいです。
スレ削除依頼キター!(゚Д゚ ;≡ ;゚д゚)リクエストニ、オコタエスルナライマノウチ…
闇に浮かび上がる、豪奢にして堅牢たる城郭。
重厚な石壁が、全ての怨嗟を呑込む。呪わしき城に朝が訪れる。
透明な空気。明るい庭園。その中で
王妃オヴェリアの兇刃が、王の前に舞う。
「止せ!」
「皆を巻き込んで!何人の人が犠牲になったの!」(うる覚え)
覇王の拳が、華奢な王妃の手を押さえ込んだ。
ディリ−タの指が、するりと細い腋に潜り込む。
「あ…ッ!くすぐらないで…あははは!」
「やっと笑ってくれたな」
短刀が王妃の手を離れ、撩乱たる花壇に落ちる。
王妃の瞳がけぶり、痛々しく臥せった。
「笑ってる場合じゃ、無いのに…」
噴水が唸り、立続けに噴出する。古い、自動装置が作動したのだ。
広大な王城に、水の輝きが溢れる。
「私達が生き延びる為に、幾つの屍を踏んだの?」
「──それでも俺は。
お前を手に入れる為に、覇王となる道を選んだ。
王女では無い、本当のお前が欲しくて」
最低限の犠牲で済むように、皆にとって佳い邦で有るように、と王は続ける。
オヴェリアの涙が、ディリ−タの指を潤す。
王妃の瞳が指輪と共に光る。ディリ−タの腕の中で。
「分ってるわ。分ってる。私だってずっと、貴方に…
本当の貴方は、優しくて、雄々しくて」
でも。私達は殺め過ぎた。と王妃の懐から、小さな短刀が覗く。
止める間も無く。
王妃自身の手が、王妃の喉元を切り裂いた。
「……俺は、今迄…何の為に闘って来た?」
王の問いに答えは無く。水音だけが庭園を満たす。
それは、ラムザ達一行が倒れてる二人を発見し
「Σハッ!!わぁぁぁフェニックスの尾!」しるまでの間だけ。ではあったが。
そんなこんなのポーキーやらチョコボやら300時間分の、
トロの思い出も詰め込んだまま、そのポケットステーションは
洗濯物と共にうっかり入水(実話)するのであった。(ー人ー)ナムー
そして────
草笛の音が夕闇に溶け込む。若き剣士、ディリ−タの音色。
「今度こそ俺は、彼女とラブラブ目指すぞ!ラムザ!
だからお前も頑張れ!」
「うん、頑張っ…えええ?!」
もう一つの物語。
それは全ての人々の中に息づいている。
稀に、作り手すらも動かす、小さな力ともなるのだ。
念のためログゲッチュしときますた
どうしようこの不発弾(サイシヴァ)……
エドリル(と、それを取り巻く諸々の)SSを投稿させて頂いていた者です。
念のためこんな名前にしてみました。(w
削除自体は削除人さんに委ねます。[FFカップルのエロ小説が読みたい]って
スレタイは確かにルールに抵触していると言われれば、それまででしょうし。
内容は別でもタイトルが利用者に誤解を与えると言う見解なら、ごもっともです。
(元々廃スレ利用の意図で書き込んでいたので。w)
もし削除されたなら、その時は[FFマイナーカップルの小説とかが読みたい]って
タイトルでおながいします。(w
そしたら漏れも、まだHDDに残ってる分(カイエンローラ@FF6やエルミナリーブ@FF7)
を投下したりしなかったり…(迷惑極まりない)。
>>219 漏れはこういうスレが無かったから、全シリーズ・ジャンルが混在するという感じで
凄く好きだった。自分が投下したSSが駄文な事だけが心残りだが。(w
文章で遊べる小説ありのスレ、まさにそんな感じです。(w
それにしても、あの虚脱感に満ちたEDがこんなに印象変わるとは思わず、驚きです。
文章力(…って、漏れが言える程じゃないですが。泣)、素敵な物を持っていると思います。
漏れ個人的には、特に言葉の選定が好きなんですが。
(2ch語を登場させず、そのまま行けばシリアスでも充分いけると思うのです…)
>>220 それはサイファーとシヴァの省略だと受け取ってよろしいんでしょうか?
ならば是非拝見したいのですが…。(シヴァってあのシヴァですよね…?)
某ヴィンセントスレのSS、い、色っぽい…!(*´Д`)ハァハァ
…でもあの描写で「不健全」だと何を書いて良いのやら分りません、隊長。
あ、1行リレー小説スレが産まれてました。
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1051088516/l50 >>220 おお!有難うございます。・゚・(つД`)・゚・
某スレでいつもお世話になってますです。
R@no-name様のサイシヴァ、是非拝見したいです。
>>221 ドリル様のトリップ。。。常に初心なのですね。見習わねば。
そうですね。全ては削除人さん次第。
レスと違って、早くてもスレ削除は2〜3日かかる筈。
このスレタイである限り、騒ぎは又起きる悪寒がします。
おいらがシリアスで行ける!ありがとうです。ガンガります。
ドリルさんが駄文だなんてとんでもないです!
折角のドリル様のSSを、安全にうp出来るスレが欲しいです。
ちょっと試しにテンプレこさえてみますです。あくまで試しにですが。
多分だいじょうぶだろ。
ここが削除されたら、それこそもはや末期の気がする…
>>223 私も多分大丈夫とは思うのですが、もしだめだったら
このテンプレで次スレを立てていただければいいんじゃないかと思います。
仮タイトルもかわいくて(・∀・)イイ!
ただ、経験的に私が立てたスレは必ず途中でなくなってしまうので
私はスレ立て役はご遠慮させていただきます・゚・(ノД`)・゚・スマソ
万一削除された時の相談は千一夜スレをお借りするという事に
しておけばよいのではないかと思います。
せっかくここまでマターリと交換日記のようなノリで楽しく書いてたのに…(´Д⊂
そういえば、削除依頼で消されたスレって、倉庫にも残らないんじゃなかったでしたか?
これは私の誤解ですかね?
このスレが削除されたら泣きます
>221
サイファー×シヴァ(G.F)です
エチーまでの前置きが珍しく短くまとまりそうなので、今のこのスレに
投下してよいのかもう少し考えてみます
>222
某所ではども、ということで(w
テンプレご苦労様でつ
願わくばこのスレが生き延びることを願います……
>>224 >>228 熱く禿如く同意です。
ココ以上に、(゚∀。)アヒャなスレタイのエログロスレが
削除依頼が出ても保留になって生き延びてるので
大丈夫ですよね。多分。。。
>>225 ス、スレ立て迄考えて下さったですか…(ρ_T)アリガトウ 実は私も
1. 家族が、とほほスレ立てちゃいました
2. ファイヤーウォールに弾かれます
で、駄目ぽなので…「新規スレッド作成相談所」のお世話になろうかと。
本当に此処、マターリしてて良いですよね。
>>226 ラト−ム様、改善案有難うございます!
削除で消されたスレは、間違い無く全て消えますね。
仮に今回の携帯依頼者さんが
「白血病解析スレも削除依頼して、削除人様に断られた方」
でしたら。次スレも削除依頼して来そうです。
その上で削除を断られたら、当分依頼者さんも大人しい…と願いたいです。
>>229 有難うです!エロ描写無しのお色気ゆんゆん文、読みたいであります。ハァハァ
スレ削除作業は一通り片付いた後、通常1ヶ月位間が空くので
今の状態でも、SSは書けそうですが…ココ、生き延びて欲しいです。
このままだと、職人様が安心して作品をうp出来ない悪寒が。
人が居ないっぽいので時間が懸かるかもですが。明日辺り
スレ立てお願いして来ようかと思うのですが、どうでしょうか?
× ───↑ここまで
○ ───
↑ここまで
か、改行が…。(つДT)スイマセン
いや、今新スレってのは過剰反応すぎでしょう。
官能小説スレだって、私の知る限り2回は削除依頼がスルーされてますからね。
今のこのスレの状態及び官スレの過去の状況を考えると、今回もスルーだろうと
思いますよ。
ただ、削除されてから次善案だと遅いんで、今話しておいた方がいいだろうと
思いますが。
801系スレへのリンクはいらないんじゃないかと思ったけど、どうなんでしょう。
>>233 そうですね。とりあえず万が一に備えたので
まずはココが完走する迄使い切らないと、ですね。
801系リンクはマッシュ×カイエンが
スレ冒頭でギャグっぽく続きキボンヌされていたので
つい付けましたが、外しますです。
やっと来れた……色々動きがあったみたいですが、皆さん大変乙ですた。
で、ようやく一連の流れを追えたのですが、削除依頼板で削除人さんの見解が
一応出ていましたね。タイトルに難あり、とのこと。
ここは削除人さんの見解に従った方が良いのか、とも思うのですが。漏れとしては
このスレを全うさせてやりたい(+当初の廃スレ利用という意図もありますが)と、
言うのが本音。
(なので、時間が取れる状況になり次第、エドリルSS続き書き込みますです。。。)
>>白 ◆KEY/rAMfMQ
テンプレ作成作業乙ですた。
この板での文章系スレで過去に起きた事例を知らない漏れが言うとあれですが、
> 批判採点議論禁止です。
は、特に記述しておかなくても大丈夫じゃないかな〜? なんて。
それと801系スレへのリンクですが、漏れはあってもなくてもどっちでも(・∀・)イイ!と
思います。が、向こうの方の意向を汲む方がいいかな? とも。
そのかわり、
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1029940763/ とか、自板にある掘り出し物っぽいスレッドを張っておくのも(・∀・)イイ!かと思われ。
(専用スレのないキャラクター萌えなヤシの為の救済的なスレとしても利用したいな、とか)
なんかなあ…
これ以上あいつの思うようになるのもなあ…
削除依頼解除おめ! ってとこですが、新スレについての相談をまとめるのもいいかなと
思いますたので、そういう書き込みをさせていただきますです。実際に使うのは、このスレが
950に達してからでもいいかなあと。それともやっぱり早い?
>>234 801スレの件は、801板ではSS専門板を持っているので、掲載するなら
そちらの方がいいのかなと思った、という事でした。説明付属スマソ。
「男同士のカップルについては、801板でお願いします」という1行でもいいかもしれません。
>>235 > この板での文章系スレで過去に起きた事例を知らない漏れが言うとあれですが、
> > 批判採点議論禁止です。
> は、特に記述しておかなくても大丈夫じゃないかな〜? なんて。
自分もそう思いました……って、前に書き忘れてました。前に「採点つき」というサブタイトルで
たったスレでも採点されていなかったと思いましたし。
どっちかというと「カップリング相手についての批判は禁止です」の方が必要かもしれません。
>
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1029940763/ > とか、自板にある掘り出し物っぽいスレッドを張っておくのも(・∀・)イイ!かと思われ。
ガラファリの他に、ジタンガーネット、エッジリディがありますね<FFカップルスレ
>>231 追加要望です。
「SS職人様、リクエスト歓迎」の部分に加えて
「ネタ振り、突っ込み」も入れてホスィー。(完璧にお笑いを考えてますたスマソ。w)
とりあえず、これぐらいのノリで行けたらいいなと…。(スレの方向性はテンプレ
だけで決まる物ではないですが)
>>229 シヴァ…やっぱりあのシヴァなんですね!?
き、気になります。どこをどうしたらそんなシチュエーションになるのかと小一時間
悩みます。ぜ、ぜひ……うpキボンヌ……|・ω・`)シテミルテスト。
度々のレスですみません。
>>237 備えあれば憂い無し、という事で。(w
> どっちかというと「カップリング相手についての批判は禁止です」の方が必要かも
このぐらいマターリしたスレだと(人がいないだけか?w)、その心配もなくて良いんですが…。
6も7も8も、悲しいかな内部に火種を抱えているのがなんとも(´・ω・`)
関連リンクに、挙げられたジタンガーネットなんかも含んでおいたら良いですね。有名所
は探せばすぐ見つかるし、書いたらキリがないのでこの辺が妥当かと思いますが…。
情報ありがとうございます。
>>236 その意味深なレスは一体…?・゚・(ノД`)・゚・(事情に詳しくないのでスマソ)
書き込んでくれた方、読んでくれている方、皆さん本当にありがd&乙ですた。
「勝訴」!
……の紙持った8頭身AA何処だー<張ろうと探してたらしい
>238
簡単に言うと「お姉さんが教えてあ・げ・るv」系でしょうか(w;
エチ入る前までなら大丈夫か……な?>うp
ヤター削除解除キタ━━(゚∀゚)━━━ゲホゲホッ…キ、キタ━━!!!!!
>>ドリル様
掘り出し物カポースレリンク名案ですね。
1ヶ月でスレを四分の一消費してるので、
お引っ越しは3ヶ月後位でしょうか?後、質問です。
>「ネタ振り、突っ込み」も入れてホスィー。
|д゚)ノ゛……出来れば、ボケも追加キボンヌします。
>>236 アイツとは誰でしょうか?(((((((;゚Д゚)))))))
>>ラトーム様
801小説板へのリンク許可が頂けたらh抜きリンク、駄目だったら
>「男同士のカップルについては、801板でお願いします」
はどうですか?犯したいスレのような、ギャグ需要はあるかもです。
>「カップリング相手についての批判は禁止です」悲しいけど必須ですね。。。
母さん、谷底に誤爆したあのトリップ、どうしたでせうね 。゚(゚´Д`゚)゚。
>>R@no-name様
>「お姉さんが教えてあ・げ・るv」系
うp、熱いハートと期待のハアハアでお待ちしてます!
微妙に頭身が違う悪寒がしますが、AAコピペしますでつ。
┌──────┐
│ . |
│ 勝訴! |
│ . |
└∩────∩┘
| | . | |
| | ∧_∧ | |
| ( ´Д`)/
\ イ
〉 ゝ
| |
T |\ \
彡 | | 〉 〉
彡 |__| /__/
彡 彡 ∪ ∪
彡
彡 彡 彡:, , ,.,,,. ,. ., ..,., ,
~"`'`''`'`'`'`''`'`''`'`'`'`'`
謝 罪 と 賠 償 を 要 求 す る !!!
 ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
. (○)
.. ヽ|〃
'⌒⌒丶マッタク .. /⌒⌒ オロロロ
((((())) 彡彡彡ミミ . /⌒ヽ、イカンナ!!
.<丶`д´>=3 .... ( ロ∀ロ) =3 く_.| ♯ |._ゝ
V|__ |V V|__|V ... │、,│
|| || .. || ..|| . .| ゚∀゚| =3
〈_フ_フ .. 〈_フ_フ V.ルリルリV−~~
勝訴AAキタ━━━( ´∀`)゚∀゚)*゚ー゚)・ω・) ゚Д゚)´ー`)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_-)´Д`).`∀´)ノД`)・゚・。━━━!!
私もAA探してますた。白さん、ありがとん!
>>236のアイツとは、前からエロ系スレタイをめざとく削除依頼だしていた人物(私は彼の人等と呼んでました)を
指してと思われ。同一人物だという証拠はないですが(でも同一人物ぽゴニョゴニョ)
あんまりガクガクブルブルしないでマターリいきましょう……
次スレテンプレ案、まとめました(最初の部分だけ) あまり堅い感じにならないで、
このスレのいい感じをうまくテンプレにしたいなあと思ったのですが。難しい。
(自分で書きながらカップリングに文句つけるな、って感じの文章はキツイなと思って直しました)
----------------------
文章で遊べる小説スレです。
SS職人様、ネタ振り、リクエスト歓迎(ボケ、ツッコミ、イッパツネタもщ(゚Д゚щ)カモーン)
(*´Д`)ハァハァは有りですが、エロは無しでお願いします。sage推奨。
いろんなカップリングを楽しみましょう! 煽り荒しはスルーでマターリいきましょう。
疑問などお持ちになったら、これらを参考にしてみてください
…………あり? ボケは不要ですか?w
勝利おめ
これでまた、いつものスレに戻りますね…。ヒソーリ、コソーリ、マターリを信条に、また細々と
書かせて頂きますです。。。(今日は無理ぽなんですが)
>>240 シヴァ好きです。8のG.Fの中では、じゃんけん兄弟と並んで好きなんです!
是が非でもうpして下さいませんでしょうか?
ああ、漏れもシヴァに教えてもらいt(ry。
>>241 「ネタ振り、突っ込み、ボケOK」…語呂的に何かのセールですね。(w
スレの消費速度はどうなんでしょう? 投下される文章の量に大きく左右されそうですね。
>>243 次スレテンプレ案、そんな感じで良いと思います。乙ですた〜。
で、自分で言っておいてあれなんですが、カップリングスレは貼るなら全部、
なければ一切無い方が良いのかな? とも。(カップリングで色々揉める元にも
なりかねないかな? すみません、この辺がちょっと分からないです。)
一行リレー小説スレとか、「文章で遊べる」関連スレだけ貼ったとしても
結構な量になりそうだし、今の漏れには全部掘り起こすのは微妙に無理ぽなんですが。
…そこまで気にする必要はないのでしょうか?
___ ┃
/ ┏ )))) ┃ ■■
/ / ┃ ┃ | ヽヽ ┃\
/ / /┃勝 ┃ i 、、 | ヽヽ |\ ┃ \
/ / \ \┃ ┃__∧ ド ド |ヽ |\ | ┃
/ / \ ┃訴 ┃゚∀゚)
/ / ヽ┃ ┃ ⌒\
/ ┃ ┃/ /
/┗ (((┛ / アッタ━━━━━━!!!!
/ / ̄ \
― / ん、 \ \
―― (__ ( > )
⌒ヽ ’ ・`し' / /
人, ’ ’, ( ̄ /
Y⌒ヽ)⌒ヽ、 ) |
\_つ
>カプスレへのリンク
これは投稿があったレス部分を随時報告ってことでどうでしょ?
反対に、カプスレ側で創作キボンがあった場合は駐在の職人が
一肌脱ぐor保管作品の紹介ってことで
ではサイシヴァうpいきますですー
その日は酷く気が立っていた。原因は実技試験での凡ミスが七割を占めていたが、残りの三割
にこそ本当のストレス元が隠れていることを、サイファーは、薄々ながら感じていた。
自室に戻ると、コートとブーツを投げ捨てて、ベッドに容赦ないボディプレスを見舞った。
胸糞悪い。ひたすらにそれだけだ。
ベッドサイドに備え付けられている有線ラジオのスイッチを弾き、自分からの雑音が聞こえない
ように、大きくボリュームを捻った。
運悪く、ハードコアバンドの演奏は終わりを迎え、遠吠えを思わせるギターの余韻が引いていく
ところだった。
「……けっ」
サイファーは、気の利かないDJのしゃべりに気分を毛羽立たされる前にベッドを離れ、ダイニング
に向かった。
台所は狭く、電熱コンロに流しと小型冷蔵庫があるだけだが、毎朝トーストを三枚焼き、出来合い
の惣菜を温め直す分には贅沢すぎる設備だ。
冷蔵庫の扉を引き、ミネラルウォーターの小瓶を引き出す。
背後に気配を感じて振り返った。
「またお前か?」
気配は空を滑りながら、部屋へ戻っていった。
心霊の類ではない。それは、サイファーの最も側にいる存在であり、唯一のルームメイトだった
からだ。
サイファーは、ミネラルウォーターの瓶を手に、ベッドに腰を下ろした。
ラジオからは次の楽曲が流れていた。重厚なドラム、ベースの絡みが心地良い。
封を切った瓶を口に当て、一息に半分手前まで飲み干した。
すぅ、と風が過ぎていった。
「今日はどうしたんだ?」
微かに冷気をまとった存在は、音もなくサイファーの前に下りてきた。
「貴方の方こそ、随分と荒れているみたいだけど?」
そう言いながら床につま先を当てると、風に巻き上げられたスカーフさながらに空を泳いでいく。
静かに舞い降り、サイファーの横に並んだ。
青く透き通る肌の魔人。氷の女神、シヴァだ。
「どうしたの? また彼と喧嘩した?」
「……そんなんじゃねえよ」
サイファーは、瓶を傾ける合間に短く答えた。
「全部わかってるくせに、余計なこと言うな」
シヴァは日常的にジャンクションしているガーディアン・フォースだ。
使用者の心の片隅を住処として、文字通り一心同体となって行動を共にしている。サイファーの
生活の約半分は、シヴァと共有しているといっても構わないだろう。
心に住まうものに嘘はつけない。
ただ、サイファーの考えることが完全に把握されているというわけではなかった。
幻獣と人間では、思考形態や物事の捉え方が異なるために、思い違いや擦れ違いは少なくな
かった。
「お前に話すようなことじゃねえって」
「彼女のこと?」
サイファーは、何も言わなかった。
「……図星だね」
正解だ。
冷気を司る精霊でありながら、シヴァの性格はガーデンの中でも陽気な部類に入る方だった。
「リノアちゃん、ていったっけ。この間電話してくれた子」
****
何気に性格大破してる気もしないではないですがご勘弁を(倒)
>>243 おお!テンプレが読みやすくなってる!流石であります。
Σガーン ボケは、ボケは不要なんですか?( ´Д⊂ヽ
こうやって皆様で「次どうしようか?」とお話するの、楽しくて良いですね。
>>246 ありがトンですv
>>247 スレ消費速度は神の味噌汁(寒)ですね。保守とか…もしくは容りょ(ry
でも、容量で真っ赤になる迄、マターリSSで埋まったスレは、幸せです。
あ、リンクですが。次スレの頃違う「文章系カプ系スレ」も立ってるかと。
950あたりで、わいわいリンクまとめると、楽しそうです。
続編、心震わせ期待sageでお待ちしてます。リルムタン…。(´д`*)
>>248 サイシヴァと8頭身勝訴キタ━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━!!
随時報告+一肌脱ぐor保管作品の紹介、名案ですね。
ワイルドなサイファーとカコ良いシヴァさんに萌えです!
月夜に、白蘭が眠る。
真珠の粒子を纏めた花弁が、産まれたばかりの香気を振り撒く。
枝の元に。蜜の珠が連なり、蝶達を惑乱しているのだ。
蘭の鉢の向うに、ガーデンの光が広がる。
水盤のゆるやかな流れ。睡蓮に、光冠の色が映った。
「…全部、忘れた訳じゃないよ」
アーヴァインの掌が、セルフィの頬に触れる。
「優しかったな、アービン。って思ってたんだ」
夜風と共に、蘭の甘やかな匂いが肌に触れる。
「──今度、これ読んでみて下さい。冒険物、ゼルさん好きですよね?」
「お!サンキュ!」
恋人達が集う、研究用植物園の夜。その中で
「せんせい、団子虫!」
「お、お化けいたぁぁぁぁ!ウワァァン(ノД`)」
キスティス教官は、年少クラスの理科の授業中だった。
「せんせいまた目からビームしてー」
何故か覗きながら、スコールは、…臭い息だけは嫌だ…と思ったりした。
眠る花に包まれて、金属質の甲虫が休んでいる。
花園の内で、蝶が二頭寄り添う。
──虫も、恋をするのね。私は…
そう呟きながら、キスティス先生の授業は続く。
真昼の風が、新緑を騒がせる。
「…思っちゃった。私って、蜜蜂みたいって」
「蜜蜂?」
カードを切りながら、カドワキ先生が首を傾げた。
清潔な保健室に、琥珀色の紅茶が薫る。
「働いて、闘って。恋もしない」
「蜜蜂ねぇ。あれは───働き蜂同士で恋をするらしいね」
「Σ(゚Д゚|||)ええ?」
カドワキ先生それってレ…と思いながら、キスティスがカードを取る。
「女王蜂の恋の方が、寂しいよ。相手が爆死しちまうんだから」
「そう云えば、カドワキ先生の旦那さまは…」
「古い戦争の話かい?─セイム」
窓から、小さな花虻が迷い込む。
殻に包まれ、中を管と液体が満たす、昆虫の躯。
「蜂って、機械みたい」
「そうさね。でも蜜を採って来る大人の蜂が減ると、若い蜂が行くのさ。
それは、本能じゃなく、蜂自身の判断だって報告があるんだよ」
コトリと、ドアの隙間に紙片が差し込まれた。
「おや?これは…見て御覧。キスティス先生」
拙い筆で描かれた、キスティスの顔。
「きすてすせんせえへ…最後のニ文字が小さくて判らないわ」
ドアを開けると、年少クラスの子供達が待っていた。
「どうしたの?」
「せんせい…僕達と結婚して」
完璧な美しさを誇る、教官の目が、見開く。
「強くなるから」
「頭良くて綺麗で優しい、せんせいじゃなきゃやだよう!」
「……せ、せんせいが……すき…!」
キスティスは子供達の目線にしゃがみ、抱き締めた。
今はこの小さな恋人達がいればいい、と思いながら。
リクエストって、世苦寒画得た…良く考えたら
おいらが書かんでも良かったような。。。
ドリルさん皆様すいません(;´Д`)
「エードガーー!」
耳の奥にまとわりつく様な声で名を呼ばれ、エドガーは眉を顰めたくなる衝動
を抑えながら、つとめて平静を装って声の主の方を振り返る。
そこに立っていたのは満身創痍のセッツァーだった。
「やぁセッツァー、久しぶりだな。……元気そうでなによりだよ」
まるで何事もなかったようにエドガーは告げた。実際、瓦礫の塔跡地で行われ
た慰霊の集いに出席できなかった国王にしてみれば、セッツァーとは1年ぶりの
再会になるから、そんな風に言ってもなんら不自然ではなかった。
……あくまでも『何事もなければ』の話だが。
「で? これは、どういう事なんだよ」
城の中央部分のうち、上半分は見るも無惨な瓦礫と化した建物を見上げながら
問いかけている筈なのに、セッツァーの口振りに苛立ちと怒りが感じられるのは、
決してエドガーの気のせいではない。
「…………」
珍しく返答に窮しているエドガーに、視線だけで無言の圧力をかけるセッツァー。
さすがに、およそ二年の旅路を共にした間柄は伊達ではない。
この二人の間に流れる気まずい沈黙を打破してくれたのは、どこまでも明るい
弟の声だった。
「兄貴! リルム! 無事で良かったぜ!!」
全身に煤と砂埃をまとったマッシュは、四人が無事に再会できた喜びと安堵を、
全身で表現していた。
「バカ野郎! 何が『無事』なもんかっ!!」
見事な銀髪をなびかせながら勢いよく振り向いたセッツァーが、堪らずに怒鳴り
声をあげる。
「大体マッシュ! お前いっつも無茶しすぎなんだよ」
確かにあの状況下では、マッシュの下した判断はやむを得ないものだった。が、
少しはデリケートな作業を強いられる操縦者と、船の事も考えて欲しいとも思う。
「無理言って悪かったよ。でもさ、あれセッツァーだから言えたんだぜ?」
浴びせられる怒号にもめげず、相変わらず屈託のない笑みを向けながら主張す
るマッシュ。
「セッツァーだって、マッシュだからあんな無茶な飛行が出来たんだろう? あの状況
なら普通の人間は気絶してるさ」
城壁に触れる寸前の高度で飛行する飛空艇の碇に、マッシュは腕一本でぶら
下がっていた事を思い出し、エドガーは横から話に加わった。
いくら危険な旅を共にしてきた同志とは言え、この兄弟は一体どんな育ち方を
したのだろうとセッツァーは疑いたくなりながら、それでも根負けした様に笑う
のだった。
「まったく。大した奴らだぜ」
「だけど本当に大したヤツなのは、彼女だけどな!」
マッシュが視線をやるその先には、小さなリルムの後ろ姿。
「……まったく。飛空艇から炎の中に飛び込もうなんて、とんでもない女だ」
皮肉と称賛が入り交じったセッツァーの声に、いつもなら多少の反撃があっても
おかしくない筈なのに、リルムは何故か黙ったまま振り向こうとさえしなかった。
「どう……?」
声をかけようと歩み寄ろうとしたセッツァーをエドガーが制す。彼は無言のまま
首を横に振るだけだった。
「…………」
その意図を朧気ながら汲み取ったのか、わざとらしくエドガーに視線をくれると、
セッツァーは大げさに溜息を吐きながら。
「ファルコンの修復にも手を貸してもらうからな。飛び立てるようになるまでしばらく
世話になるぞ」
その台詞に些か肩を落としたエドガーだったが、その申し出を快く引き受けた
のだった。
次スレテンプレ案は、また流れを見ながらという事で、今は一旦
>>243+
>>231って
事で。スレもまだ257/1000ですから、先は長い…かも知れません。(w
そんなわけでヒソーリ、コソーリ、マターリSS投下させて頂きますた。
(『砂漠〜』は50〜60ぐらいで終了予定です。今暫くお付き合い頂ければ嬉しいです…)
>>248(サイシヴァ)
サイシヴァ、もの凄く新鮮ですた。そう言えばG.Fのジャンクションって「記憶」を
代償に成り立つ、みたいな事を本編中で言っていたような思い出があるのですが
それを考えると、そんなシヴァ姐さんの話があっても(・∀・)イイ! と素直に思います。
問題児、無く子も黙るシヴァタン…(*´Д`)。
むしろ、その先も読みたいと思うのが人情というのもですよ……そう、続きです。(w
>>251(キスティス先生話)
最後の一行が漏れの理想のキスティス先生像とピッタリ一致していて激しく 萌 え。
今回は、笑えると言うよりこの部分がツボだったので好きですた。描写文、漏れには
思いつかない言葉を持ってくるところが幻想的な雰囲気を創り出している要因なのかな?
漏れのリクエストに応えてくれてありがd! 書ける人が書く、読みたい人がリクエストする。
需要と供給の素敵な構図です。(何)
以前ここに冗談で書いたリュック×ギップル話ですが
一部、気に入って下さった方がいらしたようなので
こちらの↓スレに続き投稿してます。(664番から)
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1036296521/ ピンク鯖なので21歳未満の方は御遠慮下さいね。
>>257 続き待ってました!
前回教えてもらったフラッシュ、良かったです。
あれを見てドリルさんの作品読むと兄弟の関係が
すごく良くわかって信頼しあっているからできる事
なんだなー、と感動が深まりました。
スレを早く消費した方がよさそうなら、千一夜スレに
連載している私のニーダ話、こっちに移動しましょうか?
あれこそレスを100くらいは使うと思いますので。
千一夜スレには短編が書けたら投稿すればいいような
気もしますし。どうでしょうか?
瓦礫の撤去作業は一晩では終わらず、その夜は三人ともフィガロ城に泊まる事
になった。幸いにも爆発の被害を受けたのは王の間のある城中央の一部だけだっ
たため、城の潜航機能やフィガロの政治機関への影響は最小限に留まった。
とはいえ真相が露呈すれば一大事である。この政変騒動の全容は国王エドガー
と直接関わった王弟マッシュ、セッツァー、リルムに加えて数人の側近にだけ知ら
された。
『フィガロ国王』としての判断で、表向きはエドガーの“趣味が高じた事故”
という扱いにした為に、ひたすら釈明と謝罪の処理に奔走する姿を目にしていた
せいからか。
「……しかし。無様も良いトコだぜ」
不愉快を露わにした口調でセッツァーは呟いた。全ての事情を知る彼からすれ
ば、方々へ頭を下げる彼の姿は不自然でしかなかった。
それに、この件ではどうも歯切れの悪いエドガーの態度が腑に落ちないのだ。
用意された部屋に備え付けられた大きなベッドに身を投げだし、天井に向かっ
て溜息混じりに声を吐く。
「まーた、何か抱えてやがるな」
そうとは分かっても、直接問いつめる気にはなれなかった。国王としての彼の
判断に口を挟む資格はないし、権利もない。
ただセッツァー個人としては、国王として体裁を繕うようなエドガーの姿を見
ているのは、少なくとも気分のいい事ではないし、理解しがたい物だった。
「……俺が考えても仕方ねぇか」
諦めたように吐くと渦巻く思考から逃れるように、セッツァーにしては少し早
い眠りに就くべく目を閉じた。
>>258 嬉しいです…。漏れの拙い文章からそこまで汲み取って頂けるなんて感涙・゚・(ノД`)・゚・
あのFLASH本当に素敵ですよね。一年ほど前に開催された祭りで出された物ですが、
……そう言えば、あのトーナメントで漏れ、FF8のニーダに惚れた覚えがあります。(w
FF8の表紙を飾っている彼の勇姿(←支援物資であったんですw)は、忘れられません。
そんなニーダ話を書かれていたんですね! 拝見させていただきます!!(萌)
スレ消費の件ですが、漏れはどちらでも(・∀・)イイ!と思います。投稿される作品やレスが
増えれば自然に消費されていくだろうし、急ぐこともないかな〜? と、どこまでも楽観視
してまつ。(スマソ)
でも、このスレで色んな話が読めるのは個人的に(゚д゚)ウマーなので大歓迎!!
反面、あちらのスレの事を思うと少々複雑かも知れません。(まだ拝見していないので
何とも言えませんが)
あとは書き手である姐さんご自身の判断で良いと思います。
空を埋め尽くすガルキマセラの大群。遠く地平線からはベヒーモスの咆哮が聞こえる。
ここはエスタシティのはずれ。雷神は、ひとり立ち尽くしていた。
何故、彼が此処にひとりでいるのか。話は五時間ほど前にさかのぼる。
エスタから、月の涙による被害のため、バラムガーデンに救援要請があったのだ。
自室で昼寝をしていた雷神は、突然の呼び出しにすぐに対応した。
もともと傭兵を育てるためのガーデンである。この程度の事は日常茶飯事であるのだ。
しかし、今日はいつもと決定的に違うことがあった____________
262 :
29 :03/04/28 22:01 ID:GQeVLnzu
「一人か?」
スコール・レオンハートが雷神に問いかける。彼はガーデンの軍事面のほぼ全てを任されている、いわば総司令である。
「あの二人の邪魔をできるとでもいうもんよ?」
サイファーと風神は、雷神がプレゼントしたリゾート旅行へ行っている。とてもおめでたい事があったので、記念に雷神が給料を前借りして贈った、二人だけの旅行へ。
そう、二人は結婚が決まったのだ。
「・・・いや、何でもない。しかし・・・」
「俺の腕を見くびってもらっても困るもんよ。1対3で苦戦してたのはどこの誰だもんよ?」
「う・・・。わかった。じゃあ早速エスタに向かってくれ。ポイントはAの・・・」
というわけで、雷神はエスタにいるのである。
「月の涙」による被害は、あの世界を揺るがせた大事件から一年半経った今でも続いていた。
一体どこで増えるのか、モンスターは倒したそばから新しいのが出てくるのだ。
キスティス、ゼルといったガーデンの主力達も現地部隊としてエスタに駐屯していたが、いかんせんエスタの領土は広く、全体を守る事はほぼ不可能に近かった。
今回のようにガーデンからの派遣部隊が出るのも、そう珍しい事ではなかった。
263 :
29 :03/04/28 22:04 ID:GQeVLnzu
今回は今までになく多数のモンスターが出現していた。
雷神の任されたのはエスタシティの南ゲート。防衛網をかいくぐったモンスターが最初の標的にする場所である。
「おうおう、よくもこんなに湧いたもんだもんよ」
彼が見るところ、モンスターは総勢で五千以上。一人では荷が重いはずだった。
だが___________
雷神は、想った。
この一年半、あの二人を見守り続けてきた。
サイファーが風神の本当の気持ちを知ったのは、SEED試験の時だったようだ。
やきもきさせられる事もあった。それは同級生の恋を応援する親友の気持ちであった。
二人が離れていってしまうような気がして寂しい気持ちになる事もあった。それは父親のような感覚であった。
そして、二人はとうとう結ばれた。それは・・・とても嬉しい事だ。
幸せになるのだろう。
それを思えば、ベヒーモスやガルキマセラの一千匹や一万匹、小指でいなせる様な気分にもなるのだ。
そうだ。とっとと終わらせて帰って、びっくりお祝いパーティーの準備をしなければ。
サイファーの照れ隠しの大笑いと、風神のローキックが頭に思い浮かんで、雷神は戦場だというのに微笑を隠せなかった。
愛用の棍を振り回し、叫ぶ。
「バラムガーデンSEEDにして風紀委員、サイファーが片腕、雷神!後には退かんもんよ!
264 :
29 :03/04/28 22:10 ID:GQeVLnzu
やってしまったバイ・゚・(つД`)・゚・ カッコトジワスレタヨ、、、。
しかも文章おかしいし。。。
風神とサイファーを見守ってきた雷神の決意やらを書きたかったのにもう何が何やら。滅茶苦茶デスヨ、、、。
とりあえず豆腐の角に頭ぶつけて逝ってきます、、、。
|д゚;)コソーリ
>>255-257 >>259-260 マッシュが喜ぶシーン、場が明るくなって凄く良いです。
大人の状況判断をしつつ無茶もするセッツァーにも萌えです。
千一夜スレさん、今回凄くお世話になりましたね。
以前R@no-nameさんが仰っていた、「機種依存文字」マカーなのに
分ってないので(;´Д`)向うの方に質問しても良いのかな…?
文字パレット記号やローマ数字に注意、位しか分らないです。
>>258 ニーダ話、期待しつつお待ちしてます!
おいら、尊敬する姐様の御作品の影響を、勝手に受けまくって
御迷惑お掛けしちゃった様なので、ちょっぴり吊ってきました。。。
自主的に「推敲100回の刑」喰らってきます。|||○| ̄|_ゴメンナサイ
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1049313745/577 >>261 お、お豆腐の角ですか?そんなー( ´Д⊂ヽ
文体も設定も良いし、雷神さん渋格好良いです!ちくしょう良い男だなぁ!
(;゚Д゚)=3=3 ハァッハァッ 是非又読みたいであります。
どなたか、フォッシルルーでガルガントに振り回されまくる
ジタン×ガーネット(FF9)書いて下さらないでしょうか。
もしくは迂闊にも、ジェシーの爆弾実験に巻き込まれるビックス(FF7)
自力で書け!と言われたらアレですが…自粛継続中。
>>263 雷神が大活躍する話って初めて読んだかも…。
こうしていろんな方の作品を読むとクローズアップされるキャラや
性格が違ってて驚きます。
雷神て、こういう人だったんだ・・・
>>265 いやいや、とんでもないです。私なんてまだ駆け出しですから。
路線がいつもと違うなあ、とは思ってたんですが私の作品を
読んであの作品のヒントを掴まれたとしたらとてもうれしいです。
前回ここに書きこんだ日、ちょっとばたばたしてたので後で
ゆっくり書こうとしてたらピンク鯖の方にかかりきりになって遅くなりました。
ごめんなさい(・∀・;) ていうか吊らなくても…。
子供になつかれるっていうイメージがあまりなかったので年少クラスに好かれる
キスティスってすごく新鮮です。
つか、スコのへたれぶり(スマソ)なんか好きです。
私が初めてこの板に書いた時は8ネタは滅多にない状態だったらしいのに
最近8ネタ多いので、うれしい…。
>>259 セッツァーカコ(・∀・)イイ!
で、今更なんですがリルムってアラビアンナイトみたいな格好の
女の子でよかったでしょうか?6ってどうしてもティナを思い浮かべてしまう ・・・。
同じ頃。
瓦礫の散乱する塔の下から、はるか地平の彼方で輝く下弦の月を眺めていたの
はリルムだった。
誰もいないこの場所に立ちながら、あの時の事を振り返る。
(シャドウ……)
何も考えず、ただエドガーを助けたいと言う一心で飛び込んだ炎の海で再会し
た彼が告げた、最後の言葉。
(なんて言ってたんだろう?)
とても大切な事を言われた気がしたのに、どうしても思い出せなかった。
「リルム?」
回想に耽っていたリルムの意識を現実に呼び戻す声。背後に声の主の姿を認め、
リルムは溜息混じりに城主の名を呼んだ。
「……なんだエドガーか」
素っ気ない態度とは裏腹に肩を落とすリルムの後ろ姿に、エドガーの内心に不安が
よぎる。
「もしかして今日の……」
彼女を気遣い、エドガーが口に出そうとした言葉を阻むようにリルムは問う。
「ねえ、あの男は誰だったの? 本当は知ってるんでしょ? どうして何も言わ
ないの?! こんなヒドイ目に遭ってるってのに」
矢継ぎ早に浴びせられる質問に、さすがのエドガーの瞳に困惑の色が滲んだ。
レディファーストを一番に重んじる彼にとって女性を――共に旅をしてきた仲間
とはいえ――国の内乱に巻き込んでしまった事実は、何よりも許せない事だった。
「本当にリルムには申し訳ないと思っている。全ては私の不注意から……」
しかしそれも一瞬のことで、すぐにいつもの穏やかな笑みが本心を覆い隠す。
それでも。
「そんな堅苦しい言葉を聞きたい訳じゃない!!」
――王様面するのもいい加減にしてよ!
『ピクトマンサー』――心を描き出す絵師――と呼ばれるリルムの眼を欺くには
至らなかった。
>>265 マカー! お仲間ハッケソヽ(´∀`)ノ
macは日陰者なので(w、機種依存文字を使った場合に「これは機種依存だから
他の機種だと正確に表示されないかもしれないよ」と表示してくれるシステムが
あります。
ATOKとかだとわかりませんが、ことえりなら、えんぴつメニューの中から「文字
パレット表示」を選んで、適当に文字選択してみてください。
「選択した文字は、Mac OSでのみ利用可能です」と表示されない文字は使えます。
ローマ数字、修飾数字(○つき数字とか)、単位記号などを使わなければ、普通は
それほど気にしなくても大丈夫なはずですが。
>>姐さん
こちらのスレを急いで消費した方が良さそうな気もしますので、SSのお引っ越し、
いいかもしれません。また彼の人が削除依頼を出して、削除人さんがこのスレを読ま
なくてはならなくなってしまっては悪いですもんね。
このスレを使い続けてはダメ、と言われたわけではないですが、本当は新スレを
立てた方が彼の人対策になるはずですから……(でもそんな理由で立て直すなんて
嫌ですよねっ!)
千一夜スレ的にはどちらでも良いと思いますし。まあ、お引っ越しが決まったら
スレ住人さんにアナウンスしてあげてください程度の感じです。
レアな話がイパーイで嬉すぃ。
職人さん方がんがれぃ!
271 :
29 :03/04/29 10:20 ID:lFq0Muf+
>>265 いや、どちらかというと書きなぐりに近いものがあります。
チャント、スイコウシヨウゼ、ジブン、、、。
まあちょっと長めの話を考える余裕があまりないというのもあるのですが。。。
>>266 雷神はこの話の中ではまさに宮廷の親衛隊長と化してますです。
ゲームやっていて、おおらかでやさしい、ついでに熱血な印象を受けたので。
守るもののある人は誰よりも強い、と言いますか。何と言うか。
ああもう自分で何言ってるのかわからなk(ry
>>268 萌えていただけてうれしいです。SSというよりは駄文に近い代物ですが。。。
2レス以上消費してこういった文章を書くのも初めてだったりして、なかなか大冒険でした。
雷神に関してはもう少し気持ちを掘り下げてもよかったやうな気はしないでもないのですが、、、。
良スレ〜
■ ■ ■
午前中に手続きは済んだ。お昼からは希望の時間割を作る事と部屋の片付けに割り当てられた。
食堂で時間割を作っているとエマさんが来た。
「どう、何かわからない事ある?」
「いくつか授業内容がよくわからないのがあるんです」
「どれ」
エマさんは丁寧に説明してくれた。
「ところでご飯は食べたの?」
エマさんは私の前にコーヒーのカップしかないのを目敏く見つけた。
「パンを買いに行ったんですけど、売り切れでした」
「あらー、体壊すわよ?」
エマさんは私を連れてカウンターの隅っこに行った。
そこには誰もいない。
「すみませーん。適当に何か見繕ってくださーい」
エマさんは奥に向かって声をかける。
「おや、エマちゃん。アンタさっき日替わり食べてなかったかい?」
食堂のおばさんが手をふきふき現れた。
「新入生がパン買いそびれてお昼食べてないんです」
「あらあら。気の毒に。ちょっと待ってて」
ほどなくトレイにいろんな料理をちょっとずつ盛り合わせたセットが目の前に差し出された。
「ここのパンは人気があるからね。向こうが売り切れだったらこっちにおいで」
おばさんはにこにこ笑って言った。
「支給された食券があるでしょ?一枚渡して」
エマさんの説明のとおり、私は食券を差し出す。
「ありがとうございます。無理お願いしてすみません」
私はおばさんにお礼を言った。
おばさんはきょとんとしてから笑い出した。
「ずいぶん育ちのいいお嬢さんだねえ。
始終食いもんよこせって悪ガキに怒鳴られてるからお礼なんて言われるとこそばゆいよ」
「オリーの従妹で妹みたいな子なんです」
エマさんが説明するとおばさんはまた笑った。
「おやおや。兄ちゃんは妹を見習った方がいいんじゃない?」
おばさんは笑いながら手近にあった苺を幾つか私のお皿に載せた。
「じゃあ、これはアタシからのおまけ」
「すみません」
私が慌ててもう一度頭を下げると、エマさんとおばさんはまた笑った。
「向こうのブースが売り切れって言う時は正規のメニューが終わりました、って事なの。
だから奥のおばさんに声をかけたら半端な料理や残りの材料で作ったおまかせで良ければ何か食べさせてもらえるから」
ガーデンの料理はわりとおいしくて、エマさんはコーヒーを片手に私の時間割編成に付きあってくれた。
なんだか今日はツイている気がしてうれしかった。
小一時間で履修希望の時間割が出来た。
「ありがとうございました。早速提出してきます」
「教官控え室わかるわね?荷解きも手間取りそうだったら言ってね。1900には部屋にいると思うから」
エマさんは部屋番号を私のノートのはしっこにメモしてくれた。
授業があるというエマさんと別れ、時間割を提出して寮に戻った。
私が割り当てられた寮の部屋は二人部屋なんだけど、同室の人はいなかった。
案内してくれた先輩が言うには他のガーデンから転校してくる予定の人がいるので空けているらしい。
ここのガーデンの寮は収納スペースの関係で、入寮時に持ち込み可能な荷物の量と内容が決められている。
指定サイズのコンテナに三つまでと言うのが決まりだった。
もっとも、授業に関係ある資料や道具は後から別口で持ち込みすればいいらしいので私は最低限の身の回りの
道具だけを持ってきた。
一般学生の部屋は共有スペースにテーブルとテレビ(ビデオなんかのAV機器が一通り付属している)があって、
シャワー、トイレ、洗面スペースが付いている。
寝室はそれぞれ独立してドアが付いているので一応プライバシーが保たれている。
私は寝室に付いている小さいクローゼットに着替えを収めた。
さほど荷物の量は多くなかったので夕方には荷解きは終わった。
夕食の時にはエマさんにもお兄ちゃんもいなかったので少し寂しかった。
部屋に戻ると、先輩が私に支給される一般学生の制服を届けてくれた。
「ありがとうございます」
私はいつもの通り頭を下げた。すると先輩は困ったように笑った。
「あの……私、一年早く入学したけれどあなたと同い年で、明日から同じクラスなんです」
「そうなんですか?」
「ええ、だから敬語を使っていただかなくても普通に喋ってもらえたら……」
「わかりました……よろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ。女の子があんまりいないクラスなのでうれしいです」
「よかったら、いろいろ教えていただけませんか」
「ええ、もちろん」
そこまで言って私たちは顔を見合わせて吹き出した。
お互い敬語を止めようと言っておきながら一向に止める気配がないんだもの。
「なんだか、変。私たち」
「本当にね」
私は部屋に入ってもらってお話する事にした。
電気ポットのお湯が沸いたのでティンバーの人がよく飲む薄荷入りの香草茶を入れた。
「わあ、すごくいい香り」
先輩改め明日からのクラスメートのアリシアさんはカップの湯気の香りを嗅いで目を輝かせた。
アリシアさんはお茶好きだそうで、このお茶もすごく気に入ってくれた。
「シグネさんは何の専攻なの?」
アリシアさんは私の本棚を見て不思議そうに言った。
気持ちはわかる。およそ女の子らしくないタイトルの本が並んでるから。
「機械類全般が好きなんだけど、目標は爆発物処理資格取得かなぁ」
「すごーい。私、物理とか工科苦手なの」
アリシアさんは睫の濃い瞼をぱちぱちと動かした。
「アリシアさんは?」
「私は従軍医療士になりたいの」
「え、そっちの方がすごくない?私、怪我とか見ると貧血起こすんだもん」
アリシアさんがくすっと笑う。
「私もそうだったわ。病理解剖とかさせられてるうちに少しは慣れたけど」
「じゃあクラスは一緒でも専門授業はあんまり一緒じゃないのかな」
「そうね。あ、でも私空き時間は大抵図書館にいるから」
「本が好きなの?」
「それもあるけど、私図書委員なの。だから苦手分野でもどんな本があるかは知ってるから何かあったら聞いてね」
「それってすごく助かる〜。ありがとう」
それからしばらくアリシアさんに授業の事や行事の事をいろいろ教えてもらった。
すごく楽しくて、気が付いたら消灯時間が近くなっていた。
「大変。もう帰らないと。ごちそうさまでした」
「こっちこそいろいろ教えてくれてありがとう」
ドアから出掛けにアリシアさんが振り返った。
「私の事、よかったらアリスって呼んでね。友達は皆そう呼ぶから」
「うん、わかった。私の事もシグって呼んでくれるとうれしいな」
アリスはまた瞼をぱちぱちさせてからちょっと小首を傾げた。
「シグ?わかったわ。じゃあおやすみなさい、シグ」
「また明日ね、アリス」
ドアが閉まってまもなく点呼があった。
点呼の後、私はシャワーを浴びてベッドの上にころんと転がった。
不安もあったけど、良い事の方がいっぱいあった。
なんだか一日中誰かに助けてもらってた気がする。
おまけに早速友達まで出来てしまった。
ラッキーすぎて怖いくらいだ。
私は本棚から日記を取った。
おじいちゃんが私の13歳のお誕生日にくれた日記帳だ。
綺麗な地紋の浮いた赤い革張りの表紙で、10年使える日記帳だ。
「これを毎日付けるようにしなさい。使いきった時、きっとお前の財産になるよ」
おじいちゃんはそう言った。
時々、本当に時々、病気の時は書けなかった事もあるけれどほぼ毎日私はこの日記を開いた。
今日のページを開いてペンを取る。
この日記は1ページを10段に区切ってどの年も同じ日付は1ページに書くようになっている。
去年までの三段にはきちんと書きこんである。そして去年の今頃の日記の最初にはこう書いてある。
「スニフへ」
ティンバーからバラムへ来た日、私は列車の中で「スニフ」を見つけた。
バラムのお父さんやお母さんは良い人で、お兄ちゃんは私を可愛がってくれるけれどそれでも
本当の家族が誰もいなくなった事がつらくて、不安なまま私はあの列車に乗っていた。
「スニフ」を見た時、不思議とほっとしたのを覚えている。
同じ年くらいの男の子が一人で列車に乗ってどこか行こうとしているのを見て安心したのと、
あの綺麗な人を見る「スニフ」はとても幸せそうで、うらやましかったのだ。
バラムに来た最初の日、私はほんの冗談で日記に手紙を書いた。
「スニフへ
はじめまして。今日あなたを列車で見ました。
バラムで一緒に降りたけど、どこに行くつもりだったんですか?
旅行?それとも家に帰ろうとしていたのかな。
あの綺麗な人はあなたの恋人?それとも片思いなのかなあ。
でもとっても好きな人だという事はわかりました。
うまく行くといいですね 」
すごく、くだらなくて幼稚な手紙。
けれど「スニフ」がどんな人か想像して、恋の行方だとかを予想している限り私は幸せだった。
だからこちらの生活に慣れるまでの日記は全部「スニフ」に宛てて書いている。
バラムの生活に慣れてからはそんなに思い出す事もなかったけれど、それでも何かあった時に思い出すのは
不思議とあの日の「スニフ」の事だった。
まさか、再会するなんて。
しかもお兄ちゃんの友達で、話までするとは思わなかった。
私はちょっとだけお兄ちゃんのお節介にお礼を言いたくなった。
「お兄ちゃんありがとう」
私は男子寮の方を向いて一応お礼を言った。
そして今日の日記にはこう書いた。
「スニフへ
まさか会ってお話できるとは思いませんでした。
今日はどうもありがとうございました。
今度からはちゃんと「先輩」って呼ぶようにします。」
私は日記を閉じて照明を落としベッドに潜り込んだ。
というわけでシグネの長い入学初日は終わりです。
しかし書けば書くほどガーデンでの生活って謎が多い…。
>>268 ありがとうございます。
思っていた子で良かった…。
「…………」
「何で? なんでいっつもそうなんだよ! ……あたし達がどんだけ心配したと
思ってるんだよ……」
――なのにどうして、そんな風に笑うの?
やり場のない怒り。なぜエドガーに辛く当たっているのか、実のところリルム
自身もよく分からない。
けれど思考よりも早く溢れ出る言葉を止める術を、リルムは持ち合わせていなかった。
「セッツァーやマッシュは、あんたを助けたいから飛空艇で乗り込んで来たんだ!
その時から多少の無茶は覚悟してる! それでも……」
荒くなる口調に混じる、僅かの戸惑い。
「それでも絶対、助け出したかった! だから謝られる筋合いはないんだよ!!」
句を繋ぐうち、次第にその正体が見えてくる。
「……残される人が抱える痛みがどんだけツライか、分かってる筈でしょ……?」
多くの命を呑み込んだ大地、引き裂かれた仲間。
そして、平和と引き替えにシャドウを失ったあの日の記憶。
「もう、あんな思いはしたくないのに……」
「だから」
最後の言葉を消え入りそうな声で呟いたリルムに、咎めるようなエドガーの声が重なる。
「え?」
「だからって、君はあんな無謀な事をしたのかい?」
その口調に顔を上げたリルムが見たエドガーの表情は、今まで見たことが無い
程の険しさで。
「だ、……だって」
「セッツァーやマッシュならまだしも、リルム。君はあの時何を考えて飛び出した? それこそ命を捨てるのと同じ行為だ」
「…………」
リルムに返す言葉はなかった。
「君に先立たれて、残された者達はどう思う? ストラゴスさんやサマサの人々、
それに仲間達だって同じ事を思うだろう」
「…………」
まるでシャドウの二の舞だ。
でも。
「……じゃあエドガーは?」
途中、改行が無くて見づらい所があると思いますがご容赦下さい…。
どうしても、この一場面は1レスに収めたかったので、つい。
>>271 好みの問題ですが、漏れは先に挙げた一行の部分がちょうど良い案配で
読み手に想像させる余地があって(・∀・)イイ!と思ったんです。
自分ではそういう物が書きたいのだけれど、どうしても入れてしまう余計な言葉とかが
あるので、逆に好きなんですが…。って、余計な話ですたスマソ。
いずれにせよ、雷神に萌えた事は変わりないのですが。(w 時間があったらまた
読ませて下さい。
>>スニフの恋人
すっかり術中にハマった感がありますが、食堂のおばちゃんの描写なんか
ガーデン生徒の日常がありありと出ていて良いですね。
これを読んだ今、Disc2の校内放送で「食堂のパンを確保しろ」って選択肢を
迷わず選びそうになる漏れがいます。(w (選択肢、記憶違いだったらスマソ)
推敲全然しないまま(待て( ゚Д゚)ゴルァ)コソーリ(゚Д゚≡*゚д゚)カキコ
あ、トリップ変えましたです。
重力風が、大気の水分を凍らせる。
漆黒に金や白の斑を絡めた、浮金石の天空。
オーロラ色の、淡い緑の光が、森の深奥で沸き上がる。
魔晄の結晶が森に鏤められ、水に溶け、光る。
雪渓に、ちいさな子供が転がり落ちる。氷の薄い、凍てついた川へ向かって。
背の高い男の、長い指が大木の幹を捉え、子供の衿を掴んだ。
「───大丈夫か?」
「ニイちゃん、ありがと!」
村には不似合いな、黒の三つ揃いの男が、金髪の子供を背負う。
「…どうして…あんな所にいた?」
「星!星、木に登って見たー」
長身の男の、端正な容貌。紅の瞳が天を見上げる。
ニブルヘイムに辿り着くと、子供の母親が待っていた。
「この馬鹿!チビが夜中にウロチョロすんなって云ってっだろ!
とっととウチへぇんな!」
悪鬼羅刹も退散しそうな勢いで、小奇麗な母親が子供を家に押し込む。
「あ、あら、すいませんねぇ。ウチの豚犬がお世話になりました。
哥いさん、えらく良い男じゃありやせんか。お名前は?」
「……ヴィンセント。御子息が御無事で、何よりです。失礼」
長身の男が、神羅屋敷へ踵を返す。
母親はうっとりと頬を赤らめ、子供はジト目で母を見た。
風の中の氷が、光の柱となり、玲瓏たる氷河を照らし出す。
「…何をしている?…おまえ、名前は?」
「ペットボトルロケットー!おれ、シドってんだ」
「このままでは危険だ…貸せ」
雪に、淡い花の香りが混ざる。雪の精霊が、笑っている。
「珍しいじゃない、ヴィンセント。子守なの?」
「今日は非番だ…ルクレッツイアこそ、無理をするな」
「あかんぼうがうまれんの?」
ルクレッツイアが、幼いシドの頭を撫でる。
「そうよ、坊や。おばさんのお腹には、赤ちゃんがいるの」
「おばちゃんじゃない!」
ちいさなシドが、眉間に皺を寄せ、俯く。
「お…おねえさん、だよぅ」
「ありがとう。子供が産まれたら、遊んであげてね」
神羅屋敷に、ピアノの音が反響する。
ステンドグラスが音を弾き、吸い取り、震わせる。
ルクレッツイアが歌っている。優しく、胎内の仔を撫でながら。
中で子は指をしゃぶり、微睡む。
「…産むのか」
「このままでは、産まれた途端に死ぬ子供よ」
でも、大切な人の子。
どんなに、おぞましい細胞実験のデータが出ていても
この子が助かるのなら、私は…。
ルクレッツイアは深い緑の瞳を伏せ、言葉を呑込む。
ふと、ヴィンセントが横に立った。
ピアノは連弾へ変わる。音符の一つ一つが溶け、共鳴し、睦み合う。
曲がしなやかに、一本葛となってゆく。
「……え?」
「だから、そんな女は居なかったと云ってるだろう!帰れ!」
屋敷を神羅兵に追い返され、シドは考え込む。お八つを平らげた頃
「忍び込めば良いんじゃねーか?」と云う結論に達した。
実験動物用IDチップをポケットに入れ、窓からの潜入に成功。
余談だが、元実験動物の名は、ゴン太と云う
ハイウインド家愛玩のモルモットだった。
言い争っている声がした。
白銀の、異様に美しい赤子が叫ぶ。
「ママ…マンマァ!…ねぇ、何処!」
「ふん。もう喋るのか」
赤子の瞳孔は、猫と同じ針の形をしている。宝珠の淡い緑を宿した、眼。
「母に会いたいか?ならば会わせてやろう」
眼鏡の痩身の科学者が、赤子を抱え、地下に向かう。
「これが、お前の母だ。セフィロス。
二千年前の地層から発掘された、天からの厄災こそが!」
シドが見た者は───
紅色の渦巻き紋様を全身に描き、腹から胸迄、縦に裂けた口の女。
硝子の向うから、妖かしの光を宿した眼が、嗤う。
「…あ…!イヤ…!厭ぁ!」
「可愛いセフィロスよ。認めなさい。お前は人では無い。
人間のつもりでいる、宇宙から来た化け物だと」
若い宝条が笑っている。小さなシドの瞳に怒りが滾る。
セフィロスは宝条に爪を立て、振払う。
「…全く、何て力だ!」
宝条は赤子を突き落とし、消えた。
サンルームで。小さなセフィロスが啜り泣く。子供の泣き方では無い。
声は無く。堪える様に手を握り、背中を震わせている。
「…男が泣くなよ」
「だれ?」
「将来の宇宙飛行士様でぃ。お前、スゲーな。宇宙から来たって?」
「あんまり、よく覚えてない…」
産まれたばかりであろうに、髪は既に肩迄伸び、立ち上がり喋る赤子。
けれど表情は幼く、儚い。
「僕の事…兵器だって、みんな云う」
「な、なにいってんでぃ!おまえの母ちゃん心配してたぜ!」
セフィロスの表情が変わった。
「ママを知ってるの?!」
「ん〜あ〜…。ちょこっとだけ、な。優しくて、美人だったぜ」
「ママなら知ってるよ。お腹に居た時、優しかった!」
にこやかに、幼いセフィロスが頬を紅潮させる。
「僕、きっと軍に入れられると思う」
「えー?気の毒だなぁ」
若干僅か二歳のシドには、話がややこしかったが。
「飛行機に乗れたよな。よし、俺も行く!」
靴音と共に、大人の声がした。
「誰だい?よく此処迄入って来たねぇ」
「ガスト博士!」
「やべ!ごめん!ごめんなさい!」
手入れの良い髭を貯えた、青年博士がシドを抱き上げた。
「ガスト博士なら大丈夫。やさしいよ」
「な、なあ博士!ルクレッツイアって人、知ってる?」
博士の表情が曇った。
「彼女なら入院中だよ。赤ちゃんを産んだからね」
「ヴィンセントの兄ちゃんは?」
「任務で、遠くに行ったと聞いてるが」
「そっか」
ふと。博士はシドの、異様な眼の輝きに気付いた。
深く、内から発光する。蒼い金剛石の瞳。
「君は…。魔晄の泉で遊んだ事でも、あるのかい?」
「あすこ大好きだい!父ちゃんと母ちゃん、デートしてたって!」
「さて。どうやって此処を出るのかね?」
「……あ」
脱出迄は考えてなかったシドが、青ざめた。
「僕についておいで。裏門から出よう」
幼いセフィロスが、ガスト博士の裾を引っ張った。
「ねえ。お兄ちゃん。さっきの話、約束して。
一人ぐらい、軍に知ってる人が居て欲しい…」
「ん?ああ、分った!約束する!神羅軍に入るぜ」
湖は鏡の如く凪ぎ、水鳥が鏡面に波紋を描く。
のびやかに広がった紋様が、ヴィンセントの靴先を濡らす。
「────ま、結局神羅行っても、ろくすっぽ会わなかったがよ」
「覚えていたのか、シド…」
「餓鬼は丸ごと覚えるからな」
「お前は良く、木から落ちたり、川に飛び込んだりしていたな」
シドが煙を吹き、咽せる。
「俺ぁよ。ずっと疑問だったんでぃ。
宝条博士の眼は濃い茶色で、ルクレッツイア姉ちゃんは濃い緑。
ジェノバは眼が光ってて分らねぇ。
セフィロスの、あの淡い瞳は、誰に似たんだ?って」
煙草の煙が、滝の飛沫に吸い込まれる。
「ルクレッツイア姉ちゃんが惚れた男で、眼の色素が無ぇのは、誰だ?」
「シド…それは…。しかし、確証の無い話だな」
惚れた腫れたに確証があっかよ。シドはそう云いながら、煙草を仕舞う。
「会って来いよ。ルクレッツイアに。居ないように見えても
祠のどっかに、隠れてっから。
────もう、戦いは終わったんでぃ」
祠にヴィンセントを独り残し、潜水艇が帰って行く。
「ルクレッツイア。そうなのか?」
「ごめんなさい…産むのなら、貴方の子供が良かったの」
ヴィンセントが、ルクレッツイアの瞳に口付ける。
「…セフィロスを愛していたわ。望んで、授かった子なのよ。
そう、伝えてやりたかった…」
優しい魔晄色の風と澄んだ紅の風が、祠に吹き込む。
白銀の髪の青年が、其処に立っていた。 END
>>267-268 >>281-282 互いに深く思い遣る余り、喧嘩になる二人に激しく萌えました。
リルムちゃんに描いて貰いた…ゲフンゲフン続編期待sageです!
今後、溜め込まず(;´Д`)ハァハァする事にします。(違)
>>269 おおー!お仲間ですか!ヽ(*´▽`)ノマンセー
ことえり、10年近く使ってて、全く警告に気がつきませんでした。。。
丁寧な解説有難うございます。今度から表示見ながら使いますです。
>>270 >>273 ありがとです。おいらも職人さん目指してガンガろ…。
>>271 1からロムってて思ったですが、29さんの爽やかなお話で
スレの方向が決まったように思います。作風は人各々で、各々にハァハァですが
お話が綺麗にまとまってると感じますた。次作も期待してますです。
>>266 >>272 「スニフの恋人」キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!
まとめ乙カレー様です。お優しいお言葉有難うございます。。・゚・(⊃Д`)・゚・。
ガーデンに入学したい…(無理です)ミントティー、美味しそうです。
エマさんも 食堂の小母ちゃんもアリシアさんも、もちろんシグネタンも
キャラクターが立ってて、今後が気になりますです。
291 :
29:03/04/30 20:36 ID:sQj14kiK
>>290 方向性が決まったなんてそんな、妄想を書き連ねただけですから。
ネタだけは脳漿から湯水のように湧いてくるのですが、、、それを文章にするとなると、なかなか、、、。
あと、時間も、、、。大学入試の勉強は早めに始めないとシャレでなく氏にますからねえ(ガクブル
長編なぞ夢のまた夢です。
結婚式、、、。純白のドレスと純白のタキシード、、、。ブーケ、、、。
そして鐘の音、、、。
『スニフの恋人』の続きを読みたくて来ますた。
ホント良スレですね。
>>274-279 シグ可愛いっす。日記の中身も可愛らしい。
ガーデンの描写が丁寧で(・∀・)イイ!! 私もバラムに行きたくなってきたでつ。
後半でがんがん出てくるというシュウの登場にも期待しています。
>>284-289 ヴィンセント×ルクレツィアキタ━━━━ヽ(゚∀゚)人(゚∀゚)人(゚∀゚)ノ━━━━ッッ!!!!!
このスレ来てマジ良かったです!!
セフィロス誕生秘話がせつないけれど、とてもしみじみしますた。
そしてシド!!
とてもおいしい役どころだと思ったり。
白さんの作品、さかのぼって読んできます。
翌日、私の所属するホームルームの教室に入ると、後ろの方の席でアリスが手を振っていた。
「おはよう。シグの席、私の隣よ」
アリスが声をかけて教えてくれたので私はその席に座った。
この教室は昨日アリスが言った通り、男の子の数の方がずっと多いみたいだった。
「このクラスは将来、戦闘支援部隊への入隊を希望する人がほとんどなの」
アリスが教室にいる男の子を指して説明する。
「窓側に立ってる人は私と同じで従軍医療士希望。その隣の人は通信暗号士。向こうの三人組は兵器開発」
このクラスは15歳以上の軍事研究科の生徒が所属している。
学校の全体行事や必須科目はこの教室からホームルームのクラスメートと一緒に受講し、各自が希望した専門分野の授業は
それぞれのクラスに分かれ、内容によっては正規コースの生徒と一緒に受ける。
例えばこのコースでも格闘の初歩は必須で、私の場合は数歳年下の正規コースの子と一緒に受ける事になる。
ガーデンは単位取得の状態やコース別、そして年齢で受けられるクラスが決まっているのだ。
例えば同じ軍事研究科でももう一つクラスがあり、そちらは戦略史や国際情勢の机上学習が主だ。
お兄ちゃんが言うにはもそっちのクラスは色んな所の偉い人の娘さんが多いためこちらのクラスより女子の比率が高いのだけど
「おっそろしいところだぜ」ということらしい。
今日はホームルームの後、必須科目を1時間受講して、専門の授業のために各自別の教室に移動する。
「お昼、食堂で待ってるから」
教室を出かけた時アリスが誘ってくれたので私はお昼を楽しみに次の授業に行った。
午前の残り2コマは兵器研究の実習クラスだった。
このクラスは上級生はもちろん、正規コースの生徒でも受講していると聞いていたので、
私は少し緊張しながら教室に入った。
「だからこれじゃだめだって!」
教室に入るなり、大声がして私は思わずすくんでしまった。
落ち着いて教室の中を見ると、教室の隅のパソコンの周りに先輩らしい人達がたくさん群がっていた。
なぜか皆、制服ではなく作業服を着ている。
「でも、どうするんだよ。これ以上は無理だって」
私はどうしたものかと思いつつ、そっと皆の方へ近づいた。
「あの……」
私が声をかけると、ショートカットの女の人が振り返った。
「何?」
「私、今日から……」
「あ〜!アンタ、オリーの妹?今日からこのクラスに入る」
パソコンの脇にいた別の先輩らしき男の人が私に気付いて声をあげる。
「……はい」
なんだかよくわからないけれどお兄ちゃんのおかげで私は無駄に有名らしい。
「ごめん、このクラスはみんな朝イチからこの授業の連中ばっかりで」
「2時限目になってたなんて気付かなかったな〜」
「おい、歓迎会の用意はどうなったんだよ」
「ホントだ。ねえ、そこの冷蔵庫に白い箱ない?ケーキなんだけど」
「嘘だろ、オレそれ食っちまったよ」
「冗談よしてよ!何考えてんのよ」
先輩達は私におかまいなく盛り上がってしまい、会話に入れなかった。
「あ、ごめん。この教室席決まってないから適当な椅子に座って待ってて?」
私が初めに声をかけた先輩がにっこり笑って教室の真ん中を指差した。
私はおとなしく椅子に座った。
「ただいま〜!!」
教室のドアが勢いよく開いて、バンダナを帽子みたいにかぶった女の人が、大きな箱を抱えて教室に飛び込んで来た。
「お前、全部俺に押し付けて行くなよな〜」
大柄な男の人がそれに続いてゆっくりと教室に入ってきた。
手にはたくさんの武器ケースを抱えている。
「だって私壊れ物持ってるんだもん。あ、新入生?」
なんだか元気のいい女の人だった。
「はい。よろし……」
私が挨拶しようと立ち上がると、背中をばんばん叩かれた。
「堅苦しい挨拶はナシ!」
「で、壊れ物って?そんなもん発注した覚えないけど」
ショートカットの先輩が言う。
「朝冷蔵庫開けたら、大事な物がなくなってから再調達してきたんだってば」
バンダナの女の人は私の前に手に持っていた大きな箱を置くと蓋を開けた。
中に入っていたのは色とりどりのケーキだった。
「ごめんね〜、本当は昨日の夜、特大のオペラを買って用意しといたんだけどでっかいネズミがいるらしくってさぁ」
バンダナの先輩は私に笑顔を向けながら部屋の隅にいた男の先輩に冷たい視線を向けた。
「悪かったよ、こんな気の効いた事するなんて知らなかったんだよ」
視線を向けられた先輩は頭をかりかりかいた。
「普通、でかでかと『ようこそ!』なんて書いてあるホールケーキに無断でフォーク突立てる?」
「助かったわ、セーラ。私は今気付いた所だったのよ」
「まぁったく、せっかくの有望株でおまけに女の子なのよ。ちったあ考えなよ。
ケーキ食べちゃったんだからコーヒーくらい淹れてよね」
バンダナの先輩のセリフにケーキを食べたらしい先輩は気取ってガーデン式の敬礼をして、教室の奥のドアの向こうに消えた。
「さて」
ショートカットの先輩がにっこり笑った。
「はじめましてシグネ。私はサラよ」
「で、あたしがセーラ」
バンダナの先輩が手を上げる。
次いで、パソコンの前に座っていた先輩が立ち上がってこちらに来た。
「俺はミゲル」
「クリスティアン。長いからクリスって呼んでくれ」
こう言ったのはひょろっと背の高い先輩。
「俺はガイウス。ガイでいいよ」
私より後に来た、大柄な先輩はセーラ先輩の視線にうながされたように名乗った。
「で、今コーヒー淹れに行ったのがジョージ。ここの主なメンバーは以上」
サラ先輩が奥の部屋を指差す。
「おい〜、新入生のカップどれ使うんだよ〜」
タイミングを図ったように奥から声がした。
「流しの所に出してあったでしょ?」
サラ先輩は小走りに奥の部屋に行ってしまった。
「ここでは皆先輩後輩なしでファーストネームで呼びあうから。よろしくシグネ」
セーラ先輩はにっと笑って手を出した。
「よろしくおねがいします、先……」
さっそく「先輩」と言いそうになって私はあわてて口を押えた。
「すぐに慣れるよ」
セーラ先輩は私の手をぎゅっと握って言った。
「コーヒーはいったぞ」
奥の部屋からジョージ先輩が出てきた。
「こら、シグネが先でしょ。歓迎会なんだから」
ガイ先輩の手をぺしっとはたいて、セーラ先輩が私にきれいなピンクのカップを手渡してくれた。
「一応、あなたのマイカップはそれね。余ってる奴にかわいいのあったからそれにしたけど
別のがよければ自分で用意してね。……だから、シグネが先だっての」
セーラ先輩は再びケーキに伸びた手をぺしっと叩いた。
「遠慮してると皆の手にセーラの手形がついちゃうよ?」
サラ先輩が私の前にケーキの箱を押しやった。
皆がにこにこしているので気分が軽くなって私はケーキを一つ取った。
私の好きなお店のケーキなのでうれしくてつい顔がゆるんでしまう。
「お前ら見ろよ、シグネを。あの顔。ケーキを前に天使のような笑み。女の子っていうのはこういうもんだろ!」
クリス先輩が突然女子の先輩二人に訴えたので私はフォークを落としそうになった。
「おあいにく。ここでの食物争奪戦で鍛えられましたからね」
「そうだよ。あたし達だってここに初めて来た時は似たような事、先輩に言われてたもんね」
セーラ先輩とサラ先輩はすばやいフォークさばきでケーキをみるみる平らげて行く。
コーヒーを飲むと意外、と言っては悪いけどかなり良い味だったので驚いた。
「このコーヒー、おいしいですね」
私が言うとジョージ先輩はちょっと照れくさそうに、でも自慢そうな顔をした。
「意外だろ?こいつコーヒー淹れるのはうまいんだぜ。コーヒー担当兵としてなら今でもすぐにどっかの軍に入れるだろうな」
ミゲル先輩がからかうように言う。
コーヒーと山盛りのケーキをつついているうちに緊張はすっかりほぐれた。
そこで私は初めて大変な事に気付いた。
「あの……」
「ん、何?」
私がおそるおそる尋ねるとミゲル先輩が反応した。
「『兵器研究実習A』の授業は、この教室でやるんですよね?」
私の問いに皆は一瞬しん、と静まり返った。
次の瞬間には考え込むように、でも一斉に笑い出した。
「ああ、ごめん。授業内容あんまり知らないんだ?」
クリス先輩の言葉に私は頷く。
歓迎してもらって大好きなケーキとおいしいコーヒーを出してもらって、楽しく喋って。
すごく居心地のいい部屋だった。
でも、私は授業を受けにきたはずだった。
「このクラスはね、研究なんて名前が付いてるけど実際はガーデンの兵器開発を担当してるんだ」
クリス先輩はさらっととんでもない事を言う。
「基本的に、受講できるかどうかは選抜制で、希望したから入れるわけじゃないよ。実績がいる。
そうだね、例えば関連授業で高成績とか実際の戦場での訓練でそれなりの結果をだすとか」
そこまで聞いて私は血の気が引いた。
だってガーデンに入学したばかりの私には受講資格があるはずないから。
初日から時間割を間違うなんて、と眩暈がしそうだった。
「『ティンバー・ナショナルバンクテロの爆弾についての考察』」
ミゲル先輩が口にしたのは私が入試用に書いた論文のタイトルだった。
「実におもしろいね。爆発が激しすぎて現状ではどの形状の爆弾か特定されてない、有名な事件」
「そうよね。爆発のタイミング的に、時限式じゃないっていう説が有力だけどある種のタイマーが特定条件下では
狂う可能性だとか、爆弾の仕組みだけじゃなくてプロファイリングもからめて予想しているのがなかなかいい感じ」
サラ先輩が驚いている私を見てくっくと笑う。
「あなたの論文のコピー、私たちにも回ってきたのよ。専門分野からの視点だけじゃなくて犯人の視点から考える事の
必要性についての好例だって。ここの先生が大絶賛してたわよ」
「つまり、ここで間違いないって事」
そう言うとガイ先輩は2個目のケーキを手でつかんでかじりついた。
「講義スタイルじゃなくて、実際に設計して作るの。作業着が支給されてるから次の時限はそれ着てね」
サラ先輩の言葉に私はうなずいた。
ケーキを食べ終わって机を片付けても先生は現れない。
「先生はガーデンの専属じゃなくて通いの人だから毎回は来ないよ」
ミゲル先輩が私の疑問を先読みするように教えてくれた。
そしてまた、皆がパソコンの周りに集まる。
「この先、どうする?」
ミゲル先輩がマウスをぐりぐり動かしながらディスプレイの画像を動かす。
「電算上級クラスに頼む?」
「それか、操作をきちんと教えてもらうかだな。深夜作業の時自分でいじれないと困る」
ミゲル先輩がマウスポインタをふらふらと動かす。
「でもこれ以上細かく設定するのに後何時間かかるんだ?」
先輩はうんざり、という顔でサラ先輩を見た。
私は画面の隅の見覚えのあるツールバーに気付いて思わず言った。
「あの、これ『ウルカヌス』ですか?」
「知ってるの?」
サラ先輩が驚いたように言う。
「はい。以前通ってた学校で使ってました」
「マジで?!」
ミゲル先輩がやった!!という顔をして立ち上がる。
「このバージョン、使える?」
私は空いた椅子を勧められ、パソコンの前に座った。
以前使っていた物より一つ前のバージョンだった。
「使えます。後、あの、私これの追加機能のデータ持ってます」
今度インストールしても、と言いかけた私を遮るようにミゲル先輩とサラ先輩がまさに手を取り合う、という様子で飛び跳ねた。
「やった!!!!これで製作に戻れる!!!!!」
「早速だけど、そのモデルの修正とシュミレート、やってもらえる?」
サラ先輩が普通の設計ソフトで作ったらしい設計図を私に差し出した。
私は設計書の通りに画面の拳銃のフォルムの訂正をし、シュミレート機能の画面を開いてデータを送り、演算にかけた。
「たぶん、このスペックだと結果が出るまで1時間くらいかかると思います」
私が顔を上げるとサラ先輩は喜色満面、と言った様子で画面をのぞきこんでいた。
「助かったわ。これ、期限が迫ってたの」
いえ、と私が首を振るとセーラ先輩がはあ、とため息をついた。
「以前はこれ担当の先輩がいたんだよね。その先輩が卒業してからはここでストップしちゃっててさあ。
ミゲルとサラが二人かかってやっても、まともな結果が返ってこなかったんだよね」
『ウルカヌス』は小火器や飛翔兵器の設計ソフトだ。
このソフトは兵器開発をする人間なら大抵一度くらいは触った事がある。
設計図から、実際に使用した時の弾速や安全性、弾の軌道などかかなりの精度でシュミレートできる。
代わりに設計手順が厄介で、独自の言語で入力する必要のある項目もあるため使える人間はそう多くない。
「前の学校で、私このソフトのオペレーターだったんです」
手先がイマイチ不器用だったので、と付け足したんだけど先輩達はそこら中から設計図をかき集めるのに必死で
聞いてくれてないみたいだった。
「じゃあ、シグネはそれを主に担当してくれるかな」
クリス先輩はパソコンの傍の机に設計図の束どっさりと置いた。
「はい」
私は先輩に認められたのがうれしくて思わず口元がゆるんだ。
「あ〜、やっぱりいいな、その笑顔」
クリス先輩の言葉に、私は思わず手で口元を覆ってしまった。
「気にしないで。こいつものすごいフェミニストだから言われた方が赤面するセリフ連発するから」
セーラ先輩も設計図の束をくれた。
「たくさん頼んでごめんね。かわりに製作の方もみっちり仕込んであげるから。手先がどうでもね」
セーラ先輩は楽しそうに、にっと笑って私を見た。
「はい!」
私はうんとはりきって返事をした。
うわ、むっちゃ長い〜(汗
本当はこの部分カットしようかと思ったんですが学園生活の上で
結構大事な箇所なんでノーカットで一気に投稿しました。すみません。
>>281 いよいよ話が核心に迫った感じですね。なんかドキドキします。
食堂のパンはですね、私も気になって直前のセーブデータを使って
チェックしましたよ。「絶対に取られるな」とか言うんですよね。必死だなw
>>284 7で最も好きなキャラが揃った話キタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─!!!!!!
食堂のおばちゃんはどうしても入れたかったのでそう言ってもらうとうれしいです。
>>292 「続きが読みたい」とはうれしいお言葉・゚・(ノД`)・゚・
書いていて一番うれしいのはその言葉です。
もうちょっとでシュウ出てきますのでお待ちくださいませ。
白さんのスレ初期作のコメディは特に面白いですよ♪
302 :
29:03/05/01 21:24 ID:Lql+z+sN
>>301 やばい、、、シグたんに萌えてきたですよ。かあいいなあ、、、。
シュウの登場、楽しみにしております。
城壁に守られた家々の光が、半円形に街を包む。
人々は飲み、歌い、そして賑わう。不夜城の天蓋を星が旋回する。
「言葉使いを直す方法?」
「はい。トット先生なら、御存知かと」
大国アレクサンドリアの姫君、ダガーことガーネットは恩師に問いかけた。
「この言葉では、身元が知られてしまうと、ジタンさんが…」
「ダガー?」
太古の採掘場、フォッシル・ルーの柔らかな灯。
階段に腰を下ろし、ダガーは独り、呪文を詠唱する。
そうっと。ジタンは姫君の背後に近付き、目隠しを試みた。
「……願わくば、来れ。精霊の戯れんことを…」
「!?」
一面が眩い閃光に覆われ、ジタンをも呑込む。
幼い魔導士と謎の怪生物…もといコックさんが飛んで来た。
「…大丈夫でございますか?王女様!」
「あ、あたいは大丈夫さ。ジタン、あんたは?」
一同 ………………。>(゚д゚)ポカーン
「…お、おねえちゃん?」
「なにか壊れた蛙でも食べたアルか?」
どうやら両者の言葉が入れ替った模様です。
ずーん。と。擬音がするっぽい感じでダガーが沈み込みますた。
「僕の魔法で、何とかならないかなぁ…(;´Д`)」
「グゴォー…」
なんて云うか、乗用外骨格生物ガルガントも心配してます。
「気にすんなよ、ダガー。この方が旅には都合が善いじゃ無いか」
と言ったつもりのジタンの台詞も
「どうかお気に病まずに。随行する上では、寧ろ利に叶っております故」
とかなんとか、間違った敬語に誤変換。
「あ、あたいはただ、普通に話したかっただけなんだ。
このままじゃ、政務もまともに果たせないよ。
────國はどうなるんだい?城は。何よりも民は。」
不意に、我らが乗用外骨格生物ガルガントが、泣きそうなダガーと
あと如何にもついでっぽく、ジタンを乗せて暴走。
「追うアルよ!」
「ガルガント!王女が居るのです、止まりなさい!」
ズサー。急停止により、我らが尻尾主人公くんとお姫さまは投げ出されますた。
とっさに自らがクッションになって、姫を庇う尻尾君。
其処は、静かな場所。水滴の音が断続的に続き、流麗な彫刻が泉を彩る。
泉の内に。色とりどりに光り、点滅する水草達。
「これは…山彦草ですよ、ダガー王女。元に戻れます」
ジタンは、清浄な水の内から、藤納戸に光る水草を絡め取った。
その一葉をダガーの唇に押し当て、自らの口にも触れさせる。
「…どうですか?お姫さま」
「あ、ありがとうございます…ジタン。あ!戻ったわ!」
「味見するアルよ!」
事態は解決しますた。ダンジョン攻略は未だですが。
「ダガー女王の騎士になったら、あんな風に?…なりたいなぁ!」
そう思うと、ジタンの脈拍が、ちょっとだけ早くなったのは内緒です。
こっそり29さんの下ゲットしつつ、FF9ぺたりと貼り逃げします。。。
>>291 >>302 >そして鐘の音、、、。
も、萌え!サイファーと風神タンの幸せを願う雷タソ萌えです。
脳漿から湯水のように湧いて止まらない時ってありますね。
ネタはネタでメモして、お勉強が片付いた時に、情熱をPCにぶつけてホスイです。
って、いや…言葉で云うのは簡単なのですが。それは(以下略)
29さんのPNが気になります。長篇書ける方って凄いですよね。尊敬。
>>292 御感想、感謝致しますです。○| ̄|_ ヨロシク オネガイ シマス
物凄い高速で、雫夜さんのアーロンにうっとりして来ました。
深みのあるアーロンさんに激しく萌えです!スフィアの若き日の姿にも。
遡って…って、Σハッ!!サロンシップとかデブモーグリl \ァl \ァとか
ギャグネタしか書いてな…ウボァー(゚Д゚)
>>293-301 生うp見ちゃった…!┬┴┬┴┤(*´д├┬┴┬┴
兵器研究実習クラス、楽しそう+かなり奥が深そうで楽しみです。
シグネタンの今後の活躍期待してます!
面白いと言って頂けて至福です。有難うです。
306 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/02 18:29 ID:7qFr9Es1
良スレハケーン
どなたかガラフとレナのSS書いていただけないでしょうか?
一応あんな作品でも書き込んだ以上完結はさせますです。。。
ただ、締め方が何パターンかあってどうしようか考え中&時間無くて
今回は感想のみ書き逃げにて失礼します。
>>284-289(浮金石)
シドカコ(・∀・)イイ! 反則だと思うぐらい萌えますこのシド。(役どころが(゚д゚)ウマー)
> 「将来の宇宙飛行士様でぃ。お前、スゲーな。宇宙から来たって?」
ここにシドの男気と夢追い人な姿の片鱗をみた気がします。とんでもなくグローバルな視点を
持っているのか、それとも単なる熱血漢なのか…。
そう言えば7作中でもそんな場面ありましたよね、(ウェポン襲来直前の飛空艇内。「男なら、
いや人間なら〜」って感じのセリフ。いつもの如く記憶違いだったらスマソ)
>>293-300(スニフの恋人)
兵器研究実習Aの授業、漏れも激っしく受けたいです。(無理)
なんていうか、今回文面から伝わるこのクラスの雰囲気に萌えました。
文化祭前とか、某かのプロジェクトを立ち上げようとする時みたいな団結感、大好きなんです。
(だからDisc2が一番印象的だったりw)
チョット長かったけど、一気に読めたし未だかつて無かった様な心地よい高揚感がっ!! ありがd。
続編期待sage。
>>307 FF5プレイ中ですが、ガラフの立ち位置も(゚д゚)ウマーな感じですよね。古代図書館のミド関連の回想シーン
(ガラフの妹?娘? が出てくる)だけしか見てませんが、それでも今後、ガラフには(・∀・)イイ!ネタがありそうな予感。
ネタを振ってみてはいかがでしょうか? あまり詳しく知らないので、「こんな感じなんだYO!!」と
言う説明代わりにもなるでしょうし。。。それがキッカケで書いてくれる職人さんが現れる事を期待しつつ…。
>>308 おお!!レスありがとう。
もともと極度のファザコン気のあるレナが父を失った心の傷を
ガラフが優しく埋める・・・
こんなシチュだめですかね?
>>310 いや、SSなんて書いたことないし、自信もないっす(´・ω・`)
312 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/03 02:37 ID:15Ot5yDe
同人女臭せえスレだな
キ モ イ 馴 れ 合 い は 自 サ イ ト で や れ
晒しage
>>312 ほっといてやれよ......
変なスレあげんなっつ〜の!
うわ、こんなスレあったのか…
本当にきもいな…上げるなよ
同人女はどうしてお世辞で誉めまくったりや変な謙遜が好きなんだろう
ここの奴等見てると本気で不思議でならない
とにかく馴れ合いがしたくてたまらないのか
315 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/03 02:48 ID:8NdlIntX
昼下がり。スコールは一人、バラムガーデンの食堂でコーヒーを飲んでいる。
現在位置はトラビア・ビッケ雪原。
スコールはトラビアの澄んだ空気が好きなのだ。
窓際席で一人寛いでいると、セルフィとゼルがにぎやかにやってきた。
「あ、スコール!窓際いいなぁ。」
「よぅ!俺らも座らせてくれよ。なっ、いいだろ〜?」
指揮官としての肩書きを忘れ、久しぶりに一人を楽しんでいたスコールは少しふてくされた。
「・・・勝手にしろ。・・・ん?」
「ありがとスコール・・・わぁ〜〜!めっちゃキレイやわぁ!!!」
「す、すっげぇ!俺、初めて見たぜ!」
突然のダイヤモンドダストに3人は驚きを隠せずにいる。
空中をキラキラと輝く宝石に、しばし見入っていた。
冷気属性GFシヴァの召喚魔法にも、ダイヤモンドダストという技があるが、天然物はとても繊細で、攻撃性を全く感じさせない美しい物だった。
凍りつくほど冷たいはずなのに、むしろ温かみを感じる。
しばらくの間沈黙が続いた。
「なぁ・・・セルフィ」
以外にも、沈黙を破ったのはゼルだった。
「トラビアガーデン時代にGFジャンクションしてたんだよな?そのGFの名前、思い出したか?」
セルフィは以前も思い出そうとしたが、その記憶が頭のなかにうっすらと残っているだけだったので、
「ぜんっぜん!あたし、な〜んにも覚えてないんだよね。でも、ソイツ属性は氷だったんだよぉ〜!」
「それはそうだ」
スコールが口をはさんだ。
「GFの力の代償・・・それが俺たちの記憶だからな」
316 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/03 02:52 ID:15Ot5yDe
>>314 それが同人女の狙いなんだろ
謙遜すればそんなことないよガンバレとか言ってもらえるとか期待してんだよ
そのくせ本当に貶されたら怒るのが馴れ合い大好きキモ同人女の特徴
再度晒しage
317 :
314:03/05/03 03:03 ID:Y1a9BNkV
そうだったのか…ありがとうよくわかったよ…
でももう上げないでね…
318 :
315>>GF物語2:03/05/03 03:15 ID:8NdlIntX
「ははん、じゃあこの『物知りゼル』様が教えてやろう!セルフィがジャンクションしてたGFの名前は、『シルヴィア』って言うんだぜ、多分!」
「え〜〜?なんだかシヴァの仲間っぽい名前〜〜」
セルフィは半信半疑のようだ。
「ゼル!嘘言ってたらスロットでどっか〜ん!しちゃうからねっ」
「・・・いや、おそらく本当だ」
スコールはゼルの話に興味を持ったらしい。
海洋探査人工島のこともそうだった。少なくとも、ゼルは面白半分に知ったかぶりをする人間ではない。
「さっすが班長!ところで、雪女の話は知ってるよなぁ?」
「いいから続きを話せよ」
除々に苛立つスコール。
手にしたコーヒーの紙コップは、もう冷たくなっていた。
「これを話さないことには始まらないんだ、セルフィは分かるか?」
セルフィは椅子をガタガタさせながら、
「うん!知ってるよぉ〜、昔話だよねっ」
36 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/05/03 02:39 ID:15Ot5yDe
同人女はこの板から出て行け
129 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/05/03 02:39 ID:15Ot5yDe
同人女の巣窟晒しage
373 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/05/03 02:48 ID:15Ot5yDe
同人女age
343 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/05/03 02:54 ID:15Ot5yDe
キャラに恋って本気で言ってんの?
頭大丈夫?
845 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/05/03 03:06 ID:15Ot5yDe
同人女晒しage
110 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/05/03 03:08 ID:15Ot5yDe
同人女晒しage
342 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/05/03 03:08 ID:15Ot5yDe
同人女晒しage
171 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ 投稿日:03/05/03 03:14 ID:15Ot5yDe
同人女晒しage
320 :
315>>GF物語3:03/05/03 03:30 ID:8NdlIntX
「えっとお〜、雪女に助けてもらった旅人が、雪女のことばらしちゃうんだよね。約束したのに〜〜っ!」
「あぁ・・・俺も聞いたことあるな。最後は氷漬けにされるんだろ」
「二人とも正解。じつは雪女の話は、ある実話が元になってるんだぜ」
スコールとセルフィは一瞬背筋がぞくっとした。
まませんせいがしてくれた話で、一番恐ろしかった話を思い出してしまったからだ。
自業自得が教訓の恐ろしい昔話。
その実話とは、一体何なのだろう?
ゼルはゆっくり話し始めた。
「元は氷の女王伝説って言うんだ。・・・・・・・・・・
ノアだけがガチ
322 :
315>>GF物語4:03/05/03 03:43 ID:8NdlIntX
・・・・・・・で、その女王の名前がシヴァ。
氷の女王なのに、人間と恋に落ちちゃうんだよ。
月の涙によって破壊されたと言われる、トラビアの古代王国の王様とな。うん。
ここからは、雪女の話と同様。
シヴァは自分のことを打ち明けて、永遠の愛を誓うために約束をするんだ。
ま、結局は『絶対に誰にも言わない』とか言っときながら、酒の席で豪語するんだよ。
『俺の后は氷の女王・シヴァだ!』ってな」
「そ、それでどうなっちゃったの〜〜!!」
楽しそうに語るゼルと、焦るセルフィ。
そして、新しいコーヒーを飲みながら黙って聞くスコール。
315>>GF物語さん
8もの書いてくれたの嬉しいけど
sage進行でよろしくお願いします。
シヴァ遼太郎
つまんね
325 :
315>>GF物語5:03/05/03 04:02 ID:8NdlIntX
「その夜、国王の枕元にシヴァが現れた。
そして約束どおりに国王を氷漬けにして殺しちまったんだ。
ところが・・・数日後に、シヴァの妊娠が発覚したんだよな」
「かわいそう・・・」
「確かに、むごい結果だな・・・」
自分たちが普段何も知らずにジャンクションしているGFの過去を知り、ショックを受けるのも当然である。
スコールはGFを道具のように使っていた自分を恥じた。
「ゼル、もしかして『シルヴィア』がその赤ちゃんとかかなぁ〜?」
ゼルはうなずいて見せた。
「そうそう!そうなんだよ〜。でもこの話まだ続くんだぜ。
国王・・・シルヴィアの父親を殺したシヴァはとても後悔して、親子でGFになったらしいんだが・・・
この辺がよく分かんねぇんだ。
どうやってGFに変化したんだぁ??
まぁ、俺が考えても分かんねぇよな!」
326 :
315:03/05/03 04:08 ID:8NdlIntX
>>323 あ、そーなんですかぁ・・・?じゃあ続きはまたそのうち書くとすっかぁ!
それよりここ、女性向けだったのかよー・・・(ショックだ)知らなかった!
>326
sageは、メール欄に sage と入れてください。
女性向けとか言ってるのは煽りなのでスルーで。
長期休みになると荒れるなぁ…。
場違い小説さん、もしここ見てたら消息を教えてやって下さい。
るるる〜♪やまーなし〜♪
スレの秩序を乱すモノには天に代わってもれなく
(,,,・Д・)ぃぇぁ
****
>>249 シヴァはガラスの鈴を転がすような声で言った。
リノアと出会ってから、来月で四ヶ月になろうとしていた。
始まりは些細な出会いだったと思う。
決して、雷に打たれたかの如き衝撃的でドラマティックなスタートではなかったはずだ。
最初は気の会う友人で、それから隣り合った氷が解けて一つの水溜りになっていくように、二人
の関係は密度を増していった。
「彼女とは何処まで進んだの?」
最初のキスを渡したのは先々月だ。
電話があったのは、昨日、五回目のキスを送った夜の後だった。
「……キスと、夕食と、アクセサリーのプレゼント。それだけだ」
サイファーは、無意識に自分の前髪を掴んでいた。
「その先は……俺はまだその気にはなれそうにない」
「まだ不安なの?」
「わからねえよ」
リノアの方が、互いの関係を狭めるのに熱心だった。無頓着とも思えるほど大っぴらにモーション
をかけてくる度に、サイファーは、心臓が焼け焦げる思いをしてきた。
「どう答えてやればいいのか、俺にはまだわからねえ」
欲求だけなら煮詰めてジャムに出来るくらい有り余っていたが、それをリノアの前で見せること
だけは避けてきた。
「じゃあ……さ、私で練習してみない?」
不意に、シヴァの手が肩に触れた。
「な!?」
返答を考える間もなく、青白い彫像を思わせる肢体が、サイファーを仰向けにして跨いでいた。
不敵というべきか、無邪気とも感じられる笑みをたたえながら、サイファーの胸に手を着き顔を
見下ろしていた。
丁度、二つの膨らみが腕に挟まれ、谷間を強調する格好になっていた。
「シヴァ!?」
「大丈夫よ、サイファー」
何が大丈夫だ、と言いかけたところで、口を塞がれてしまった。
リノアとのキスより、何倍もこそばゆい感触がした。
感覚を共有しているせいだろうか。シヴァの分も同時に感じている気がした。
「私も貴方が好きなんだから」
シヴァの唇には、冷気ではなく、ほのかな微熱が含まれていた。
****
続きはピンク板に移動予定でつ〜
(おぬうど描写&一緒にお風呂くらいならここでもおけ?)
R@no-nameさんの新作キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
(・∀・)イイ!!です♪続き楽しみ♪
>328さん
私も場違いさんのファンなので消息が気に成増。
このスレにも最初見えたみたいだけど・・・
どうされてるのかなぁ
職人さん方、気にせずガンガッテ
なぜそんなことを聞いたのだろう? と思う。
確かにあの時、リルムは無謀にも飛空艇から炎の中に飛び込んだ。
“エドガーを助けるため”に。
それが無茶な行為だと、自分でも分かってた。だけど、それでも助けたかった。
“絶対に死んで欲しくなかった”から。
――じゃあ、エドガーは?
「エドガーは、あたしが死んだらどう思うんだよ? あたしは……」
そうか。
エドガーに死んで欲しくない。あの時そう思ったんだ。
仲間として、それ以上に大切な存在として。
「あたしは……エドガーがいなくなるよりは、良いと思っ……」
口にしかけた言葉が最後まで語られる事はなかった。リルムは頬に触れた温も
りと、芳しい香油の香りに気付いて目を見開いた。
「エド……?!」
「今の私に、彼を裁く権利など無いのだ」
片膝をつきリルムの肩を抱き寄せながら、エドガーは小さく呟く。
「どうし……て」
抵抗することも忘れ、リルムはエドガーに身を預けたままで問う。
「私は平和を願いながら、ケフカや帝国と同じ道を歩もうとしていた……」
それはエドガーしか知ることの無い真実。
これまで誰にも明かされる事のなかった真実を、ゆっくりと語りはじめた。
いやぁ、一人6ネタで突っ走ってるもんでスンマセン。
烏滸がましくも、下手の横好きで文章書いたりしてる身として言わせて頂けるなら、
単なる記号の羅列に過ぎない文字に、色々な物を込めるという作業は相当難しいと思います。
それから、個人的にコストパフォーマンス良いと思いますよ、このスレ。(相当端折ってマジレス)
>>309 カップリングより親子ネタの方が好きなので、漏れはそういう作品を是が非でも読みたい!
正直に言うと、17歳差のエドリルで萌える理由はそう言う面にもありますが。(w
一度メモ帳にネタを箇条書きして、整形していくと結構(・∀・)イイ!物が書けると思います。
(SSって、アイディア・見せ方の要素がそれぞれ半々だと思うんです。)
挑戦してみて損はないと思いますし、5ネタを書けない漏れとしては読んでみたいです。期待sage。
>>GF物語
8ネタでGF視点の話をはじめて見たので面白かったです。6の幻獣は“神によって作られた”
という設定が作中で出てくるのですが、8のG.Fはどういう存在だったのか? というのを掘り
下げている様な話なので興味深く拝見させていただきました。できれば続きもあると嬉しいですが…。
>>330-331 シヴァ姐さん素敵です!(w あの問題児サイファーを手懐ける(違)とはさすが氷の女王。
でもすいません、シヴァって人身大でしたけ?(なんかやたら大きいというイメージがあるの
ですが。…あれは10か?)
表現がやんわりしてる物なら、この板でもOKなのではないかと呟いてみるテスト。
(どの辺が「やんわり」なのかは分かりませんが。w)
>334
伸 縮 自 在 ですが何か<ガッ
そもそも実体ないし、決まったサイズから変更不能だったらダンジョンの
小部屋で激しく頭上注意の予感なわけで(慌)
非戦闘時はサイファーとタメはるくらいか、-10cmくらい大きさで部屋を
ふわふわしてる(ラ○タンですか……)と考えていただきたいでつ>身長
続き出せるかなーいいのかなー(;´Д`)
>>335 微妙ですね(汗
安全策を取るとしたらおぬうど辺りからピンク?とも思うのですが、
エロくないシーンをピンク鯖に書くとピンク鯖の中の人から怒られるという罠。
上の方にアーリュの結構きわどい作品があったのでそれ辺りと比べて見ては
いかがでしょうか?
>>333 6ネタは少ないと思うので今後も是非がんがっていただきたいなあと
私としては思っております。
(もちろんドリルさんが書きたいと思っているのが前提ですけれど)
>>305 はうっ。見られてましたか。
でも私もけっこう白さんやドリルさんの生うP目撃してますよw
「コックさんは見た!」タイトルの時点で禿藁でした。
>>302 白さんといい、とうとうシグネに「たん」が…。
一応萌えキャラとして書けてると思っていいんでしょうか。
(そういえば「お兄ちゃん」連発してるし…)
次作、期待してます。
午前最後の授業は、実習授業のため作業服を着ていたので、制服に着替え直したりしていたら
食堂に着くのが少し遅れてしまった。
「ごめんね、遅くなっちゃった」
私はアリスの後ろ姿を見つけて駆け寄った。
アリスは私のかけた声に気付かないようで、食堂の入口辺りをじっと見ていた。
私は不思議に思ってその視線を追うと、その先ではふわふわの金髪が揺れていた。
ゼルさんだった。
よく見ると、アリスはパンの袋を抱えている。
「……どうしたの?」
私がもう一度声をかけるとアリスはびっくりしたように振り向いた。
「シグ。お疲れ様」
アリスは一生懸命笑おうとしていたみたいだけどがっかり、という表情が拭えなかった。
「はい。ひとつあげる」
アリスは私にパンの袋を手渡した。
「え?いいの?」
私はびっくりして聞き返した。
「うん。今日はたまたま早く授業が終わったから二つ買えたの」
私はこっそりアリスがさっき見ていた方を見た。
「え?パン売り切れ?……じゃあ、チキンヌードル大盛で」
ゼルさんはパンが買えなかったみたいで、違う物を頼んだみたいだった。
もしかしたらアリスはこれ、ゼルさんにあげたかったんじゃないかな、と思ったけど何も言わない事にした。
だってそういうのは本人が話したい時に聞いてあげればいい事だと思うから。
せっかくなので私はフィッシュ&チップスのバスケットと飲み物を買ってきてアリスと分けた。
パンは取合いになるのがわかる、おいしいパンだった。
「最近、有名店のパン職人だった人が調理場に入ったらしいの」というのがアリスの聞いた話らしい。
午前の授業の感想を話したりしているうちに昼休みは終わった。
今日の午後は必須ばかりなのでずっと教室で授業を受けた。
一通りの授業が終わり、私は実習授業の方で先輩の作業を手伝う約束をしていたしアリスは図書委員の
仕事をしながらレポートの準備をするのでそこで別れ別れになった。
晩御飯は一応時間を決めておいて落ち合えたら一緒に食べるという事にしておいた。
実習の教室に作業服に着替えてから戻ると先輩たちが午前に私が修正を手伝ったデータを元に
作業にかかっていた。
「お帰りシグネ。待ってたよ〜」
このクラスでは一番手先が器用だというセーラ先輩は細い筒を磨く手を休めず私に声をかけた。
現在このクラスが手がけているのはガーデンで標準モデルとして採用している拳銃を軽量化し、
尚且つ弾の飛距離と命中精度を上げる事だった。
一番手っ取り早いのは口径を小さくする事だけどシュミレーションで上手く行っても実際それを作るとなると大問題だ。
基本的にこの教室は手作りでやっているし、出来上がった物がガーデンの審査でパスしてもあまり繊細な設計だと
量産するのにコストがかかる。
「正直、ここにいるとマーケティングの方に詳しくなれるわよ」
サラ先輩は弾の原型を作るのに取り掛かっている。実はこの先輩はSeeD資格を持っている。
ミッションを受けると新しい武器を持って行ってテストする事が多いらしい。
私は溜まった設計図を入力するのに追われた。
後4人いる男子の先輩たちは仮眠をしに寮に戻ったらしい。
「あいつら夜型なんだよね」
セーラ先輩は次の筒に取り掛かった。
私はデータを演算にかけている時間を利用して先輩にお茶を入れた。
コーヒーばっかりだと胃に悪いので部屋からアリスにも出したのと同じお茶を取ってきてそれを入れた。
「あ〜、なんか頭がすっきりする」
セーラ先輩が気持ちよさそうに伸びをする。
「これ、ティンバーのお茶でしょ?珍しいわね」
サラ先輩はさすがに色んな所に行くので詳しいみたいだった。
「肌にいいのよね、これ」
サラ先輩の一言でセーラ先輩が目を輝かせる。
「ホント?シグネ、余分持ってたら分けてくれない?ちゃんとお金払って買うから」
「友達のお母さんが作って送ってくれたお茶だから、お金はいいですよ」
「あのね、シグネ。礼儀正しいのはいいんだけどあたし、あんたと同い年だから敬語やめてくれる?」
先輩、もといセーラが困ったように言った。
「同い年?」
「そうだよ。図書委員のアリシアと同い年でしょ?あたしも」
ガーデンでは年齢毎のクラス分けじゃないのでこういうところがやっかいだった。
「以前は年齢別のクラスだったんだけどね。数年前に専門毎のクラス編成になったのよ」
サラ先輩が笑った。
「あの……サラ…は?」
どっちにしろ先輩と言うなと言われたので私はおそるおそる尋ねた。
「18歳よ。まあ、そんなに気にしなくていいから」
私がここのクラスに慣れるまで、もう少しかかりそうだった。
設計図の内容をチェックするとソフトをバージョンアップさせてからの方がよさそうなので
残りは来週にやる事にして私は食堂に向かった。
アリスとの約束の時間には少し遅かったけれど、アリスはお茶を飲んで待ってくれていた。
「お疲れ様、シグ」
アリスは私に気付いて手元の雑誌を閉じた。
「何食べるか決めた?」
アリスの質問に私は首を振る。
「クラムチャウダーの方がおすすめよ。今日のはトマト味のほうだったから」
夕食には少し早いじかんだったせいもあってさほど待たずにアリスのお勧めのメニューを買うことができた。
席に戻ってご飯を食べ終わるとアリスが雑誌りページを広げた。
「ね、シグはどっちの方がいいと思う?」
アリスの広げた雑誌には薄いピンクとラベンダー色のドレスを着たモデルがにっこり微笑んでいた。
「私だったらピンクが好きなんだけど、アリスが着るなら、こっちかな」
薄い生地を何枚か重ねたドレスの裾が柔らかくウエーブしているデザインで、アリスに似合いそうだった。
「そう思う?デザインは好きなんだけど色がちょっと私には大人っぽいかなぁって思うんだけど」
「そんな事ないよ。これ写真だし多分実物はもっと明るい感じだと思う」
アリスはうーん、と腕を組んで悩んでいる。
「パーティーにでも出るの?」
私の言葉にアリスはびっくりしたように雑誌から顔を上げた。
「教えてあげてなかった?もうすぐSeeD試験があるのよ。その後の就任パーティー」
「あ」
自分には関係ない話だと思っていたのですっかり忘れていた。
バラムガーデンは毎年春季にSeeD試験を行う。
成績によってSeeD候補生クラスに入った生徒の中でさらに事前選考を通った人だけが筆記試験を受け、
その合格者はさらに実際の戦場で行われる実地試験場に派兵されて指令達成によって初めてSeeDになれる。
そしてその試験の後は新任のSeeDのお披露目を兼ねてパーティーが催される。
SeeDが死亡したりした場合に実地試験での不合格者の中から再試験で追加合格させる事もあるけれど
その時は学園長室から認証式があるくらいだ。
ガーデン生にとって年に1回の一大イベントである事には違いない。
「私達の学年からは全員パーティー会場に入場できるのよ」
アリスはうっとりとした顔をしている。
SeeD就任パーティーはダンスパーティー形式で行われる。会場の収容人数の関係からSeeD受験可能年齢である
15歳はSeeD候補生のみ、16歳からようやく一般クラスの生徒も参加できるらしい。
「校内の男女比率の関係もあるから、女子はなるべく出席するよう言われるわよ」
アリスはそう言うと真剣にドレスの写真を見つめている。
「入学祝に服って、そういう事かぁ……」
実は今週の週末、私はバラムの家にお兄ちゃんと帰る事にしている。
お兄ちゃんがガーデン入学祝いに服を買ってやるなんていうからどういう事かと思っていたら、たぶんこれのせいなんだろう。
「シグネはどんなの着るの?」
アリスが目を輝かせる。
「ぜんぜん。だってたぶんこれから買うんだもん」
週末の予定をアリスに説明した。
「じゃあ、同じ日に私もバラムに行くからもしかしたら会うかもね」
「アリス、どうやって行くの?」
「バスよ。私車持ってないから」
「じゃあ、私と一緒に行かない?」
「でも、お兄さんの車でしょ?悪いわ」
「全然。私もアリスの服見たいし。それで家にも来ない?たぶんお母さんがケーキ死ぬほど用意してるから」
私としてはできればアリスにも一緒に来てもらいたかった。
お兄ちゃん同伴でドレス選びなんて恥ずかしすぎる。
「本当に、いいの?」
「うん」
アリスとの約束を取り付けて私はうきうきしながら週末を待った。
本日は以上です。
とうとうストック全部使ってしまった…。
次回辺りから皆さん御存知のキャラがでてくると思いますので
もうちょっとだけお待ち下さい。
「彼の本当の目的は、私の命でもこの城でもなかったんだ……。その証拠に」
言いながら視線を上げて、倒壊した塔に向ける。
そして、焼け落ちた王の間の上にある隠し部屋に、エドガーが密かに開発を
進めていた『機械』の設計図が置かれていた事を明かした。
帝国の支配。世界の崩壊。ケフカの暴走――悲劇を二度と繰り返さない為に
――そして何より、そこから立ち直る為に作ろうとした物だ。
「しかし……それが『兵器』となり得る力を秘めている。その事に彼は気付いた」
それでは力を求め、幻獣達を蹂躙し魔導を利用した揚げ句、力そのものに取り
込まれ、その傀儡となってしまった帝国やケフカの過ちを繰り返そうとしているだけだ。
だから抑止力として必要になる時が必ず来る、彼はそう主張し続けた。
「そして――」
結局彼は、最後まで自分の主張を曲げることはなかった。大量の瓦礫を残して
図面を道連れに死を選んだ。
そうすることでエドガーに託したのだ、この国と世界の未来を。
「私が間違っているのかも知れない。彼の言っていた事は決して外れてはいない。
けれど」
「……エドガー……」
こんな風に胸の内をさらけ出すエドガーの姿を、初めて見たような気がする。
普段の自信に満ちた彼からは想像も出来ないほど、実際には相当の重圧の中に立
たされていた事を知る。
国と、世界と、仲間を守るために生きている男なのだと。
「けれど私は……」
「もういいよ」
堪えきれないと言った様子で短くリルムが告げる。
「何も言わなくていいから」
言葉と同じようにゆっくりと、拙い動作でエドガーの背に腕を回しながら。
「……あたしが守ってやるよ」
宣言したのだった。
魔導が失われたこの世界で、以前のように戦う力はないけれど。
「ね?」
彼を失いたくない。その想いだけははっきりと分かったから。
抱き寄せられた身体を離して、自らの宣誓を確かめるようにエドガーの顔を見つめ直す。
「……リルム」
向けられた彼女の笑顔は、まるで砂漠のオアシスの如く透明な美しさを帯びて
いる。そんな彼女を目の当たりにしたエドガーの表情には戸惑いと躊躇い、何よ
り驚きの色をない交ぜにしてた複雑な顔で。
――こんなに動揺するエドガーを見たのも、初めてだと思った。
「言わせてくれないか?」
彼女の気遣いを退けてでも、これだけは伝えておきたいと。
黙って頷いたリルムを見て、エドガーは口を開く。
「リルムが塔から無事に脱出できたと分かった時、心の底から安心したんだ。け
ど、本当は」
目を閉じて、塔から身を投げたときの光景を思い起こしながら。
「もう二度と君に会えなくなると気付いた時、分かったんだ」
再び開かれた瞳は、目の前のリルムの姿をしっかりと捉えていた。
「俺は、リルムを失いたくない」
フィガロも夢も仲間も。
セッツァーの言うように、多くを求め過ぎているのかも知れない。
でも、こう思う気持ちは本心なのだから仕方がない。
「……迷惑かな?」
力無く笑うと、照れたように視線を外す。いつもは見せないそんな仕草を見な
がら、リルムは小さく笑みを浮かべる。
「へー、色男でも照れたりするんだ?」
揶揄するような口調は嬉しさの裏返し。
「自分でも驚いたよ。こんなに口下手だと思わなかったからね」
兄とは対照的に、女っ気の欠片もない弟に偉そうなことを言えないな、などと
苦笑しながら。
「いつかこの城へ来てくれる日を待ってるよ」
これだけを口に出すことが、今の彼には精一杯だった。
今までは、女性も夢も、追っている方が楽しいと思っていた。
だけど今は――
訪れる幸せを、静かに待ってみようと思うのだった。
砂漠の城を淡く照らし出す月光の下、二つの影が並ぶ。
肌に触れる冷たい夜気と穏やかな静寂が支配するこの場所が、やがて二人を祝
福する熱気と歓声に包まれるのは、そう遠い日の話ではなかった。
砂漠の王と風の覇者ー終ー
…………。
あ、あれ? 気が付けばリルムよりエドガー視点の方が多くなっていたよ(´・ω・`)
一つの括りとしてここで少し言い訳をさせて下さい。
この『砂漠の王と風の覇者』というお話は、そもそも「FF6のED後の世情を予想して
みる」というコンセプトの上に、個人的に書いた物だったりします。(そもそも萌えと
言うよりは、そう言う系統のスレを良く回ったり書き込みしていたもので。w)
国王エドガー29歳、彼が即位してから生まれたリルムが12歳。つまりリルムはエドガーが
「国王として生きてきた年数」と同じ年齢になります。
王位継承者として生まれた者として、兄として、個人を捨て国王という“公人”として生きる
道を選んだエドガーが、リルムだからこそ“個人”として彼女と接する事ができるんじゃないか?
そう言う面を描きたかったんです。
また、リルムの場合は……描ききれませんでしたが、本当はここを主題にしたかった……(撃沈)
修行して、出直して来ます。
この様な駄文にお付き合いいただいた方、本当に有り難うございました。そしてお疲れさまです。。
>>335 伸縮自在……って、なんか某湿布のような(w。
でもイメージは掴めました、ありがd。
(やっぱりFF10のシヴァの印象が強くて、それを持ってきてしまった様です。彼女は
大きかったので…w)
……あれ? するとアレクサンダーはあんなにごついのに等身d(略。
ピンク鯖に持って行くにも色々大変なんですね…なんとかここで書ける様に修正する
…とか?(他のレスの中に紛らわせてしまうという手があるかも知れない!w)
>>337-341(スニフの恋人)
いつも読みながら凄いなと思うのは、日常生活のありふれた場面描写って、漏れが書くと
得てして単調になりがちなのに、そう言う感覚がない(飽きさせない)ままで、すんなり話の
世界に入って行けるという所です。それだけ主人公の心理描写が自然に書かれているという
事なのでしょうか? 続きが楽しみですsage。
6ネタ…恐らく性懲りもなくまた書きに来ると思います(w。今回描ききれなかったリルム視点
で(例の如くHDDの中にある駄文を何とか加工してw)。
今度は言い訳しないでも伝わるぐらいの作品を書きたいです。
精進あるのみ、ですかね。・゚・(ノД`)・゚・
長々と失礼いたしました。
ご指導感謝しまつ>姐さま、ドリル殿
問題の部分なんですが、絵にすると間違いなく修正逝きと思われる場面
なので、ついでに加筆した状態でピンク鯖へ持っていくことにします
「壱〜壱拾&拾壱エロパロ小説スレ」にて、またおあいしませう〜>成人RomALL
深き霧の真上に。垂直に昇る雲。
薄紅の濃霧が山稜から傾れ、流れ落ちる。
その空間をはぜる、凛とした若武者達。
闇に剛剣が駆ける。
押し寄せる妖獣を両断し、更に宙を舞う。
「ソルジャーブルー!」
しなう剣と、炸裂する閃光。
すうっ、と瞳が光り、その視線が見る者を鷲掴みにする。
「ソルジャ−ブラック」
拍動する、勇壮な楽の音。
「────君も神羅軍で英雄と握手!」
♪魔晄戦記ソルジャ−ドン!おっおおおお〜神羅〜(※テーマ曲)
鯨の潮みたく金髪を引っ括り、TVの前でアイスを抱えた子供。
翌朝、幼馴染みとのおままごと中、花冠を載せたまま
彼は突如立ち上がり
「俺絶対!ソルジャーになるんだ!」と初恋の彼女に誓うのだった。
「…クラウドTV見過ぎ!(ノДT)」などと突っ込みが入っていた頃。
ソルジャー二人組は、変装覆面匿名状態で
ウオールマーケットの噂のモルポル山クラゲ拉麺に
舌鼓を打っていたのだった。
>>311 自信は私もマジ無いです。。。(TДT)
こういう話が読みたいなぁ。って言う311さんのお気持が
物語になるのでしょうね。FF5好きの職人様期待sage。
>>315 コピペを、御自分の物として発表するのは
激しく遠慮して頂きたくおながいします。
>>323 >>327 >>332 本当にお疲れさまです。m(_ _)m
>>328 私も場違い小説さんのファンです。
読み易くて明るくて色香があって大好きなのです。
御元気でいらっしゃるのでしょうか…。続編マターリ期待sage。
>>329-330 >>335 >>348 おお!R@no-nameさん降臨続編キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!
ミュージッククリップのような映像を想像しました!
カコ良いクールビューティカップルですね。
続編、何処で続いても楽しみにしておりますです。
>>333-334 ドリルさん乙華麗様ですた!
最後迄、張り詰めた緊張感が、ダレず持続なさってたのが凄いであります。
最後の最後に解き明かされた秘密に(゚д゚*)ウマー!です。
(*´Д`)ハァハァというより、両者の深い愛*がカコ良い…。
祝典を想像して萌えました!次回作もマターリお待ちしておりますです。
>>336-342 ああ(つД`)又パンが買えなかったのですね、ゼル。(w
兵器開発に神経を研ぎすます感じや、パーティ前の賑わいを
目の前で観ている感じがして、シアワセです。
サラさんの事情も気になります。
姐さんの、背景や設定の作りの丁寧さに萌えますたです。
353 :
29:03/05/06 22:10 ID:BJw0mj2d
このスレは女性向けってわけでもない様な、、、。
そもそも漏れ、野郎ですし。
あと、謙遜っていうか卑下しすぎるのもやっぱりイクナイんでしょうね。反省すべ。
今日ほど、自分の軽率さを恥じた事はない。
『よしっ! あのオヤジに教えてやろう!!』
なぜ、あんな事を口走ってしまったんだろう?
『このガウが本当の息子だってことを!!』
どうして、あそこへガウを連れていってしまったのだろう?
『待てよ……せっかくの親子の対面だ…おめかしでもさせるか』
――結局、傷ついたのはガウだったのに――。
草原の一軒家から飛空艇へ戻った四人の表情は一様に沈んでいた。ファルコン
に残っていた他の仲間達も察したのか、一人としてその件について触れる者はい
なかった。
彼らだってそれぞれつらい過去を背負い、あるいは掛け替えのない存在を失い、
それでも生きようとこの船に集っていた。
しかしそんな彼らでさえ、今のガウにかける言葉を見出せず、ただひたすらに
平静を装いながら沈黙を守るだけで精一杯だった。
それは誰一人としてガウの受けた――失ったと思っていた肉親との再会を果た
し、その直後に目の前で拒絶されるという――痛みを、受け止められる者がいな
かったから。
本来ならばそんな態度をとるべきではない。つらい時こそ支え合うのが仲間で
あった筈なのに……誰もがそう思いながら、己の非力さを実感せずにはいられな
かった。
「ウー……」
そんな中でただ一人、ウーマロだけはいつもと変わりなくガウと戯れていたの
が唯一の救いだっただろうか。
すっかり沈みきった仲間達を乗せて、飛空艇は次の目的地へ向けて飛び立った。
性懲りもなくFF6エドリル@リルム視点でリベンジ……と、思ったのですが、
今回はFF6本編中の『ガウの父親再会イベント』の余話的な物になります…。
前回のよりも短く…最後はお笑いにしてみたいと画策中(希望)。マターリ進行
ですが、やっぱりエドリルになります。(しつこいよ!)
>>350 あの神羅ならあり得そうですね…。恐らくセフィロスも広告塔として色んな所に
かり出されていたのかもしれないと思うと出張費が……(それは違)。
明るくノリのいい文章を書かれるんですが、視点の置く場所が(・∀・)イイ!ですよね。
それと、事情を知らないとはいえ正直スマンカッタ。
>>353 漏れも気をつけます。
改めて見方というか、見せ方というか、見られ方というか、
人の捉え方は様々だなと思います。文章も何もかも。
(けっきょく「答えが一つじゃないから面白い」、って事なんですけどね。w)
す、すいません。一応
>>354でこれだけ解説入れさせて下さい。
パーティーメンバーの中に「ガウ」という野生児がいます。
彼の父親は、妻を失ったショックから、生後間もないガウを獣ヶ原に捨てます。
曰く、「悪魔の子」だからだそうです。
本編中で、マッシュ(エドガーの弟)が好意から二人を引き合わせるという
イベントがあります。
んで、彼はガウを捨てた事を肯定しながら、さらにガウの目の前で
「(マッシュのような)息子を持った父親は幸せだ」と言います。
それでもガウは怒る事なく、「しあわせ」だと告げて、仲間達と共に家を後にする。
…という、もの凄い切ないイベントがあるんです。
>>345 お疲れ様でした。エドガー、五年後が楽しみですなw
続いてマッシュキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━?????
昔この板でツクールのFF風ゲームでマッシュがやたら強かったので
6は未プレイなのにマッシュは大好きだったりします。
>>350 > ♪魔晄戦記ソルジャ−ドン!おっおおおお〜神羅〜(※テーマ曲)
ぷはははははははは(T∀T;)
笑 い 死 さ せ る 気 で す か ?
結果的に週末は大変だった。私じゃなく、むしろお兄ちゃんが。
週末、お昼前にアリスと一緒にお兄ちゃんの車に乗り込んだ。
ガーデンとバラム市街は結構距離があるけれど車の運転が出来れば通学もムリじゃない。
カリキュラムのきついお兄ちゃんはともかく私まで寮に入る事になったのは私の反射神経の鈍さのせいだ。
一応車の免許は取ったものの危なくて自動車通学なんかさせられないというのがお父さんの意見だった。
家についたのはちょうどお昼だった。
ガーデンは兵士養成学校だけに私がなじめるかどうか心配していたお母さんは友達を連れて帰ると言った時に
電話の向こうで張り切っていたので嫌な予感はしていたけれど、居間に入るとテーブルがお昼ご飯より沢山の
手作りケーキで埋め尽くされていた。
お母さんのケーキはおいしいけれど、このまま10人くらいのティーパーティーを開いても大丈夫そうな量の
お菓子にアリスは目が点になっていた。
アリスは気を使って、ガーデンの食堂で売っているジャムの瓶詰めをいくつかかわいく包んで持ってきてくれた。
年少クラスの子の授業で栽培したベリー類や、バイトの学生がガーデンのそこら中にある果物を収穫したものを
食堂のおばさんが煮て作る手作りだ。
お兄ちゃんがガーデンから帰ってくる時に買っていた物で、我が家の定番だった。
「まあ。ガーデンのジャムって梨や葡萄もあるのね?オリーったらベリーのジャムしか買ってこないんだから」
お母さんはアリスの買ってきてくれたジャムに大喜びだった。
「ジャムって言えばイチゴだろ?」
困ったような顔でお兄ちゃんは抗議しているけれど、私は知っている。
お兄ちゃんはピーナツバター&ジェリー(ピーナツバターとジャムを同量ずつ塗ったパンを重ねるサンドイッチ。
ベリー以外のジャムだと当り外れあり。かなり甘い)が食べたいがためにイチゴジャムばっかり買っている事を。
「梨のジャムなんて久しぶりだわ。梨のタルトが作れるわね」
梨のタルトはお父さんの好物だ。多分今夜のデザートでカルバドスとエスプレッソがセットで出てくるに違いない。
「シグネにこんな良いお友達が出来てよかったわ」
お母さんはうきうきした様子でサンドイッチを勧める。
アリスは一見するとガーデンの生徒より市街にある女子高の生徒っていう感じだからムリもない。
お母さんは娘が欲しかったのに子供はお兄ちゃん一人しかできなかったのだ。
娘がいないお母さんが全員こうではないと思うけれど、お兄ちゃんがエマさんを紹介したらお兄ちゃんそっちのけで
エマさんにケーキを食べさせて着せ替えでも始めかねないと思う。
その時、電話が鳴った。
お母さんがキッチンの方の受話機で取った。
「彼女かな?」
アリスがこそっとつぶやいたので私も頷いてみせた。
「かもね」
「誰?」
お兄ちゃんはサンドイッチを飲み込むと聞いた。
「カータトレットさんって言ったわよ?」
一瞬紅茶を吹きそうになった。お母さんは既に好奇心満々になっている。
お兄ちゃんを含め、私達の間に変な緊張が走った。
妹、妹と言っていても実は従妹な訳だし、彼女としてはやっぱり面白くないかもしれない。
お兄ちゃんがキッチンで話す声は小さくてよく聞こえなかった。
お母さんが何か知ってるんでしょう的な顔をしているのに気付かないふりをしてサンドイッチを食べたけど
あんまり味がしなかった。
そうしている内に、お兄ちゃんが居間に戻ってきた。
「何だったの?」
私の質問にお兄ちゃんはげんなりとした様子で顔を上げた。
「昼飯食ったらすぐに買い物って言ってたけど、悪い、少し待ってくれ」
「もしかして、エマさん怒ってた?」
私が恐る恐る尋ねるとお兄ちゃんは頷いた。
「私とアリスが買い物に行くのに、運転してるだけだって言えば良かったのに」
アリスも私の言葉にこくこくと頷く。
「いや、それも言ったんだけど、余計叱られた」
「……なんて?」
「ずるいって」
「え?」
聞き違いとしか思えない言葉がお兄ちゃんの口からこぼれた。
「……自分一人だけ、女の子二人がドレス買いに行くのに付き合うなんてずるいって。
今からここに来るから一緒に行くって。……なんで私も誘ってくれなかったのって、怒ってた。すごく」
お兄ちゃんは腕を組んではーっと、大きくため息をついた。
「じゃあ、あの、お兄ちゃんが別の女の子と一緒だから怒ってるんじゃ、ないの?」
「うん。お前の言う意味では怒ってない。そういうわけで悪いがあいつも一緒だ」
お兄ちゃんはすまなそうに言った。
「私は別にいいけど。……アリスは?誘っておいてなんだけど」
私の質問にアリスはちょっと考えるような顔をした。
「カータトレット先輩でしょ?私も知り合いだからかまわないわ。いい先輩よね」
「私もエマさん好きだな。楽しみだね〜」
「うん。楽しみ」
私とアリスの様子にお兄ちゃんは複雑な顔をしていた。
それから1時間と経たない内にドアのチャイムが鳴った。
迎えに出るとオフベージュに薄藍と黒の模様の入った洒落たワンピースに上品なカーディガンを羽織った
エマさんが立っていた。
「こんにちは」
にっこりと笑った顔はやっぱり綺麗で、怒っているというのが嘘みたいだった。
「ごめんなさいね、押しかけちゃって」
「いいえ、どうぞ」
私が居間に通すとエマさんはお母さんにきちんと挨拶した。
「えーと彼女は……」
お兄ちゃんがどう紹介しようかと戸惑っていると先輩はにっこり笑った。
「同級生なんです。いつもお世話になってます。これ、授業で栽培したものですけど」
エマさんはミニブーケにまとめたブラウン系の大人っぽいバラの花をお母さんにお土産として渡した。
理系の選択授業でバイオテクノロジーの初歩として花の品種改良しているクラスがあるのだ。
エマさんもケーキ責めにしたそうなお母さんに悪かったけれど私達は市街に向かった。
アリスの欲しいドレスのブランドのお店はエマさんの行きつけだったらしく、店員さんが奥から
ウインドウにない物まで出してきてくれた。
エマさんは店員さんと一緒にすごく楽しそうに私達にドレスを見立ててくれた。
結局、アリスは本で見ていたラベンダーのドレスに白のストールを合わせる事で納得した。
私は薄い若草色で肩の所がフリルのようにひらっとしている物に決めた。
「靴はどうなさいます?」
店員さんが出してくれたパンプスを見て、私はちょっとドキッとした。
殆どの靴のヒールが5pはあるのだ。こんなのを履いたらますます背が高くなってしまう。
私の隣でもアリスが同じような顔をしている。私はなんとなく理由がわかるので黙っていた。
「このドレスなら断然これですね」
店員さんが合わせてくれた靴は確かにドレスにぴったりだけどハイヒールだった。
私とアリスの様子を見て、エマさんはおや?という感じに靴を見た。
「二人とも、ダンス得意?」
突然のエマさんのセリフに私は首を振る。基本のワルツとラテン風のステップの初歩を子供の時習ったくらいだ。
アリスも基本くらいはできてもあまり踊った事がないと言っていた。
「じゃ、この靴全部却下ね。転んじゃう」
エマさんは別の場所から殆どヒールのない靴を幾つか探してきてくれた。
「これなら、大丈夫じゃない?」
細い皮紐を編み上げたヒールの無いサンダルを私に、アリスにはかかとに通したリボンを足首に巻きつけて結ぶ
ローヒールのセパレートパンプスを持ってきてくれた。
サイズもいいし、ハイヒールほど華やかじゃないけれど悪くなかった。
「私はこれにしようっと」
エマさんは手持ちの服に合わせるのだと言って青いハイヒールを選んだ。
「オリー、ホールドしてみてくれる?」
お兄ちゃんがエマさんをワルツの姿勢でホールドする。
エマさんはわりと小柄でお兄ちゃんは長身の部類に入るからハイヒールの高さがあってちょうどいいくらいだった。
「すてき……」
アリスが口元で手を合わせて言った。
私もかっこいいなとは思ったけれどさすがにお兄ちゃん相手にアリスのように褒め言葉を口にはできなかった。
アリスの褒め言葉にエマさんは苦笑した。
「二人とも、パートナーは決まってるの?」
尋ねられて私とアリスは顔を見合わせる。当然、二人ともそんな人はいない。
「まあ、あなた達なら当日一人でいたらお誘いはかかるだろうけど」
エマさんは意味ありそうに笑うと試着していた靴を店員に渡した。
「私達はパーティー前にまず一仕事終えなくちゃね。オリー」
エマさんの視線に、お兄ちゃんが気まずそうな顔をする。
「何があるんですか?」
私の質問にはエマさんが答えた。
「筆記試験。SeeD実地試験前のね」
そういえばお兄ちゃんとエマさんはSeeD候補生だった。
お兄ちゃんは体術が専門でエマさんは剣技とクラスは違うけれど筆記試験は同時に受ける。
「帰ったら、しっかり勉強しなきゃ。来週だもんね」
お兄ちゃんは、またはーっとため息をつく。
「お前はもう大丈夫だろ?絶対受かるって」
そのセリフでエマさんの眉が上がった。
「何言ってるのよ。私は事前選考で落とされる可能性が高いのに。あなたは筆記さえクリアすれば絶対SeeDになれるのよ」
後で聞いた話によると、エマさんは体力不足という理由でSeeD候補生段階から先に進めないらしい。
お兄ちゃんはお兄ちゃんで、体力、技術に問題はないけれどペーパーテストが大の苦手で
二人ともお互いの得意分野にコンプレックスがあるみたいだった。
私とアリスのドレスを包んでもらうと、一度家に帰ってお母さんのケーキの残りを詰めた箱を受けとって私達はガーデンに戻った。
「エマ、そういえば家に来る時どうやって来たんだ?バスにしては早かったよな」
お兄ちゃんが不思議そうに聞く。
「バラムに行く人がいたから乗せてもらったのよ」
「よく家がわかったよな」
「だって乗せてくれたのニーダだもの」
心臓が、どきりと音を立てたかと思った。
「ニーダが?」
「そう。先生の所に顔を出しに行くって言ってたわ」
エマさんの言葉にお兄ちゃんがヤバイ、という感じの顔をした。
「しまった。俺も行けば良かったな。もうずっと顔出してないや」
「先生って?」
私はできるだけ何でもないように聞こえるように尋ねた。
「道場の先生。覚えてないか?俺とゼルが通っていた体技の道場があったろ?」
そういえば私が一度ティンバーに戻る少し前、時々お兄ちゃんが白い服を持ってどこかお稽古に行っていた気がする。
「ニーダって、この間俺の代わりにお前の迎えに行ってもらった奴な。あいつも同門の生徒なんだよ」
そんな事、知らなかった。
「クラスメートかと思ってた」
「クラスも一緒だけどな。あいつと友達になったの、シグがティンバーに行ってからだったもんな。
そのうちまた紹介するよ」
まさか私があの人に「スニフ」なんてあだ名をつけてた事なんて知らないであろうお兄ちゃんは呑気に言った。
「そういえばあいつも今回受験だろ?」
エマさんにお兄ちゃんが聞く。
お兄ちゃんとクラスメートなんだから考えてみれば当然の事なんだけど、それでもあの人がSeeD候補生で
ガーデンの中でも特別な部類に入る人だなんてとても信じられなかった。
穏やかで、控えめな感じで、戦場で生死をかけて戦うような人だなんて、どうしても思えなかったのだ。
「この間G.F.の正式登録済んだって言ってたわよ」
「マジで?ヤバイな、俺。置いていかれそうだ」
そう言いながらお兄ちゃんの口調にはあせりがない。
正直な所、私から見てもお兄ちゃんにはSeeDになろうという気は殆どなさそうだった。
お母さんが言うには友達に付きあってなんとなく受けたら受かってしまったというのがガーデンに入った理由らしいから
むしろSeeD候補生になれた時点で奇跡のような物なのだ。
エマさんにもそれがわかるのか、黙って苦笑いのような表情をしていた。
ガーデンに着くとお母さんのケーキの中で日持ちしない物を優先的にお兄ちゃんに引き受けてもらって4人で分け、
それぞれの部屋に戻った。
寝る前に日記を書こうと思った所でペンが止まってしまった。
この一週間は普通にあった事を書いていたのだけど、今日はどうしても「スニフ」に宛てて書きたかったのだ。
もうあの人は知らない人じゃなくてガーデンの先輩なんだから「スニフ」に宛てて書くのは良くないとは思ったけれど
結局、最後にはこう書いてしまった。
「スニフへ
私が思っていたよりずっとずっとお兄ちゃんと仲良しだったんですね。
もしかして家に来た事もあったのかな?そう思うなんだかびっくりです。
来てくれていたとしたら、お母さんの事だからガトーショコラ丸ごと1つ、
「あなたの分よ」って出したりしませんでしたか?
こんな事、冗談じゃなくて本当にやっていたらどうしよう。
私が初めて友達を連れて来た時はオレンジ・シャルロットでそれを
やっちゃったので友達が次の日食べ過ぎでお腹を壊して大変でした。 」
そこまで書いた所で、あの大きな目を瞬かせて「それは大変だったね」と言うニーダさんの顔が浮かんで来た。
最後に私はこう書いて日記を閉じた。
「パーティーで、スニフは誰と踊るのかな?」
その日の夜、整備点検を兼ねて停泊中のファルコン号甲板。
「…………」
いつも以上に仏頂面だった飛空艇の現所有者を見やりながら、なだめる様に声
をかけたのはロックだった。
「まーた、今日はいちだんと不機嫌だな」
「お前に愛想振りまいても何の得にもならんだろ?」
が、どうやら逆効果だったようだ。当てが外れたようにロックは口をとがらせ
不満を漏らす。
「何だよ。……ったく、人が色々悩んでるってーのによ」
「悩むヤツは悩めばいい。だが今お前が悩んでるのは、もともと他人がどうこう
口出しできる問題じゃないだろ」
セッツァーは簡単に言い捨てた。抗議の声をあげようと口を開きかけたロック
だったが、彼の言うことはもっともで反論しようが無い。
が、理性が納得したそばから口をついて出たのは感情に任せた言葉だった。
「……でもさ」
ロックという男は、頭で分かっていても放っておけない性分なのだと言う事は、
セッツァーも充分承知していた。しかし今回はそれが裏目に出るだろう――現に、
マッシュがそうだったのだから。
「まだ何か余計な世話を焼こうとするか?」
「そうじゃないけど」
「じゃあ黙って寝ろ」
「そーいう言い方って無いんじゃないか?」
ロックの声に明かな怒気を認めながらも、セッツァーは態度を変えようとはし
なかった。
「お前がどう思おうと勝手だがな、傷つくのはガウ自身だって事を忘れるなよ」
「…………」
怒るわけでもない、かといって諭すわけでもなく告げられたその一言に、今度
こそロックは閉口せざるを得なかった。
一応は納得するものの、二人の内心に去来するのはやはり同じ様な思いで。
(ガウの事もそうだけどよ、マッシュも何とかしてやらないと……)
(大体、弟が落ち込んでるって時にエドガーは何をしているんだ?)
残念ながらこういった場合、自分が出ていっても事態を悪化させるだけで好転
する事はないと、二人には自覚があった――からこそ、こうして悩んでいるのだ
が。
「親父か……」
ふと思い出した。
自分も父と同じ冒険家としての道を歩んだロックにとっては、身近で頼もしい
存在なのだろう。
「俺はどうでもいいがな」
天涯孤独のセッツァーにしてみれば家族の温もりなどは縁遠い物で、今更求め
ようなんて思う事はない。
「…………」
この後しばらく、二人の男は仏頂面をさげて甲板に佇んでいた。
>>358-364(スニフの恋人)
漏れが一番苦手とする描写(ファッション。w)が沢山でてきてて(゚д゚)ウマー!!
……勉強になります。
シグネの心理描写、たまらなく良いです。憧れの人を密かに思うときの
独特の雰囲気が文面から伝わって来ます。
それにしても、たらふくケーキ食べられるなんて贅沢な。(w
>>353 ヒゲ自慢、もとい卑下自慢とゆう奴ですね。
おいらも自嘲…自重しますです。。・゚・(ノД`)・゚・。ゴメン
誉められたら「え〜違うよ」じゃなく「有難う」が基本ですか?
>>354-356 >>365-367 新作キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!おお!ガウだ!l \ァl \ァ
ガウは楽しい+元気が出る+でも切ない、感じがしますです。
FF6主要男性キャラ、皆面倒見が良くて、事態が悪化しても素敵です!
じ、事情ですか?何か人様に言えない事情が私に…?(((((((;゚Д゚)))))))
ドリルさんがオイラに謝るような事は、一切思い当たりませんです…。
寧ろ私が謝罪(何)
>>357-364 スニフなニーダ萌え!シグネさんの家庭が楽しそうです。
シグネさん、何気に謙虚な天才児ですね。
ドレスも改良されたお花も憧れます。ブラウン(・∀・)イイ!!
毎日の長篇うp、乙華麗さまです。読むのが楽しみであります。
灰白の月光。その背後に、凍り拡がる藍の闇。
血から湯気が立ち昇り、殲滅したドラゴンの肉体がどろりと崩れた。
英雄は逆光を浴び、凛と立っている。
「はーい、カットー!」
「やべ!俺台詞間違えた!」
「NG集だな…クックック」
此処、黄金円盤第6スタジオでは、お昼の連続ソープオペラ
『魔晄戦記ソルジャ−ドン』の撮影が続いていた。
「ソルジャーの仕事って、色々あんだなぁ!」
「TVに出たがったのはお前位だろう、ザックス。
それとも、幼稚園慰問の仕事でも手伝うか?」
「え、遠慮するっす!」
「ひまわり組の皆さんが、待っているぞ」
「一体全体どうして、一日中上司にくっついての仕事なんだ…」
────真面目に考えるのならば、お前は将来の右腕候補。
恐らく又、未熟であっても基礎能力値の高い若者が
俺の近くに配備される筈────
「ん?何か言った?」
「明日は夜間演習だ。彼女に振られぬ様、注意して措け」
すたたたたっと、AD(22) 君が駆け寄って来た。
「次の衣装なんですが…」
A:ゴシック調の紅白小○幸子風
B:マント+パンツ付きシルバーのピチピチタイツ
C:怪奇!蜥蜴土竜蝟怪人
「……!」
英雄の額に、厭な汗が滴った。
哀れなAD(22) 君はもはや顔面蒼白だ。
「ルーファウスぼっちゃま、たっての御希望だそうで…」
「スポンサー、か。大変だねえ、セヒロス(・∀・)」
「ザックスが着るそうだ。是非着せてやれ」
Σ(゚Д゚;嫌だぁぁぁ!止めろデートで彼女に捨てられたらどうする!!
と絶叫するザックスに
「キャラクター商品になる日が…実に楽しみだ」などと
嬉し気な英雄の言葉が応え、犠牲者を衣装部屋に押し込んだ。
次回はウエポン登場させるからな!と、小さなルーファウスは
画用紙一杯に怪獣を描く。ツォン主任は画用紙に触れ
「賜りました。ではデザイン室にその絵を送りましょう」と封筒を用意。
その日。スラムの巨大モニターに
ヤケッパチで矢鱈メッタラ、大立ち回りな大童に快刀乱麻疾風怒濤する
「怪奇!トカゲもぐらハリネズミ」姿の
ソルジャーブルーこと、ザックスが大写しとなった。
その姿にも関わらず、優し気な花売り娘さんが
ソルジャーブルーにうっとりしてくれたのが、唯一の救いである。
次回、「ウエポン〜星の呼ぶ声〜」にリミットブレイク!
提供は(株)神羅魔晄ソーセージでした。(※続きません(;´Д`))
>>354 ??
あのオヤジの台詞、私は「(ガウのような)息子を持った父親は幸せ」って
意味に取ってたんだけど。
マッシュの連れて来たガウを見て、オヤジは自分の息子だって気付いたんだけど、
自分には父親だって名乗る資格がないと思ってる、
だからせめて会えて嬉しいの「幸せ」という言葉で表現…みたいに解釈してたよ。
SSの途中なのにこんなツッコミ入れてゴメン。
372 :
371:03/05/08 06:14 ID:5Wk+eWII
すまん、
>>356だった。
オノレちゃんの蛸足に絡まれて逝(ry
>>371-372 生キロ。てか横レススマソ。m(_ _)m
仰る通り物語も途中ですし、 解釈は人各々かなぁと。
371さん →ガウの父親の視点
ドリルさん →ガウの仲間の視点 っぽいですね、面白い。
ピジョンブラッドの炎が、石榴状の瑕口を開け、天空に唸る。
星を壊滅させ得る隕石、メテオが宙吊りになっているのだ。
それでも。
平然と虫が鳴き、店が開き、勇者達はLv上げ中。
ザックスの思い出に逢いに、神羅屋敷へクラウドが訪れた。
「懐かしいな…」
「昔此処で、ウチのパパが凶斬り喰らったのよね」
「Σ(゚Д゚|||)え?何それ?!」
ティファの唇から、昔話が紡ぎ出される。
───小さな頃のクラウドは、可愛かったのよ。
『お医者さんごっこしよう!゚+.(・∀・)゚+.゚』
「Hだったけど」
「((((( ̄Д ̄;)))))←※クラウド」
クラウドは、幼稚園の秘密迄バラされそうな悪寒を覚えた!
「駄目じゃん。。。何か、村で浮いてたって聞いたよ!」
ユフィの問い掛けに、長い黒髪の先端が揺れ、溜息が溢れた。
「…そもそもはウチのパパが…」
村を訪れた少女。豪奢な金髪と、華奢な躯。涼し気な容顔が愛らしい。
その娘に、村の顔役の息子は一目惚れしたのだ。
「若い頃、パパは、村のブロンド娘さんを口説いたらしいの」
艇長が、煙と共に口を挟んだ。
「んで、コスモキャニオンで勉強して、ロケット技術者になった
ストライフってぇ哥さんに、負けたんだろ?」
「そうなのか?!」
「夢の有る人って素敵ー!って事かな。アタシなら顔役にするけど」
今は失われた、緑濃きニブル山の風景。
その山道を、山チョコボで疾駆する若き技師。
「親父の事、知らなかったよ」
「あの頃は山にモンスターなんざ、居なかったからなぁ」
「…でも」
ティファは俯き、手の平で顔を覆った。
「でも死んじゃうの。ウチのママも、クラウドのパパも」
私は止めたのだが。と、ヴィンセントが前置きし、
「神羅の新薬実験のバイトをしていたからな…」と答える。
「え━━━━━━━━━━ ?!」
愕然とするケット・シー。
「それで、独り身同士って事で、パパがクラウドのお母さんに
再チャレンジしたんだけど…」
葬列から、黒衣の未亡人が離れる。
伝統衣装である、黒い頭巾付の外套を脱ぎ捨てると
するりと伸びたロングスカートと、レースに覆われた顔が露になった。
鉄杖の燭台が、神羅屋敷の内部を照らす。
「御用は何ですか?ロックハートさん」
未亡人の瞳は涙に潤い、ハンカチを外す事が出来ない。
体格の良い、男盛りのティファの父親が、小柄なクラウドの母に触れた。
父親は、未亡人の背後から肩に手を回し、厳かに告げる。
「ストライフさん。
貴女には、南に日当たりの良い果樹園が有る様だが?」
言わなきゃ良いのに。。。その一言で
クラウドママのリミットゲージが、一気に満タンになった。
ブラックフォーマル姿の未亡人が、ピンヒールから
石畳に火花を散らし、呪われた館を突進する。
「うるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」
鉄の燭台が振り下ろされ、業火が空に文字を書く。
「 凶 」
衝撃波と共に、ティファパパは屋敷の外へ吹っ飛んだ。
轟音と共に、葬列の目前へパパが落下。
勇気ある雑貨屋のオカンが、クラウドママを宥める迄
髪を黒のリボン結びにした、幼いクラウドとティファ
及び、村人全員は((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル状態だった。
────以来、両家の仲は最悪だった、と云う。
「ウチのパパ、完ッ璧に口説き文句間違えたわね!」
「でも隠れて遊んでたけどな」
クラウドの台詞に、バレットが叫ぶ。
「…そりゃあ、何処の親父も警戒するぜ!」
と、言うわけで飛空艇機関室。
甲板で交わされたセッツァーとロックの仏頂面会談の事実など知る由もなく、
エドガーは黙々とエンジンの基盤と向かい合って作業に没頭していた。
趣味と実益を兼ねたマシーナリー――技師としての腕は一級品で、飛空艇のメ
ンテナンスは彼とセッツァーが分担して引き受けていた。ブラックジャックと多
少構造の違いはあるものの、ファルコンの仕様にも慣れ、久々の点検作業も仕上
げの段階に入ろうとしていた。
「機械いじるのってそんなに楽しいか?」
以前、機関室で一人作業に没頭するエドガーにロックが尋ねた事があった。
楽しい――と言うのも確かにそうなのだが、エドガーがこういう作業に没頭する
時は、表に出さなくとも何かしらの理由があったりする。
まさに今日がその良い例だった。
弟マッシュとは約10年間離れて暮らしていたし、ケフカに蹂躙され退廃しきっ
た世界で「明るく生きろ」なんて言う方が無理なのかも知れない。だがそれでも
マッシュはいつも前向きで、笑顔を絶やす日はなかった。
だからこそエドガーは、今日のマッシュをまともに見る事ができずにいたのだ。
あれほど肩を落とした弟の姿は、これまで一度も見たことがない。父王がこの世
を去った時でさえ、あんな風に落ち込んだりはしなかったのに。
(……いや、そうじゃない)
心の中に次々とわき起こる思いを振り払うかのように、エドガーは大きく頭を
振った。
(そうじゃないんだ……)
マッシュが肩を落としている原因は言うまでもない。けれど、ああまでして彼
がガウと父親を引き合わせようとした理由は?
(…………)
そして、苦しいであろう胸の内を誰にも――兄である自分にさえ――打ち明け
る事なく、一人抱え込んでいる本当の理由は……。
(……“父親”……)
>>371 突っ込み、むしろ嬉しいのでありがd。掲示板(2ちゃん)に投稿する醍醐味です。
ご指摘通り356の解釈は漏れの主観がたっぷり含まれているんです。(w とくに
ガウの「幸せ」発言は仰るとおり。
ただ、ガウ父親のセリフを見ると、あのイベント非常に切ないと思うんです…。
----------
おやじ 「君みたいな立派な子をもった親は幸せじゃろうて。わしは今でも悪魔の子に
追われる夢を見るんじゃ。恐ろしや、恐ろしや」
マッシュ「言わせておけばこのじじい! ガウの気持ちも考えないで!ブン殴られたいか!?」
----------
細かい部分は違うかも知れませんが、恐らくこういうやり取りがあったと思います。
それを見て
「が、ガウ…・゚・(ノД`)・゚・」
と、泣いたり泣かなかったり。(w
ま、まさかこれも記憶違いだったらどうしよう………((((;゜д゜)))))
もう、遠慮なく突っ込んじゃって下さい。
>>373 さらに、漏れの文章力の無さを晒す結果になってしまった・゚・(ノД`)・゚・
あの356の文章中で
> んで、彼はガウを捨てた事を肯定しながら、
この“彼”は=ガウの父親。です。直前にマッシュの事を書いているので彼がマッシュに
かかるものと勘違いさせてしまう文章だと、書き込んでから気付きますた。(ダメじゃん)
でも、人それぞれの解釈があって面白いっていうのは考察系も同じくなので
やっぱりそこが魅力かと思います。(w
>>374-376 新薬実験のバイトかYO!!(そこで爆笑w)
それにしても7って謎が多いですよね。クラウド父の描写って本編中に無かったような
気がするんですが。(あったらスマソ)
って、母ちゃん強すぎ(w。やっぱりジェn(ry。
笑いと共に、読んでいると7キャラクター達に対する書き手の愛を感じます。(゚д゚)ウマー
ここの職人タンは人柄がいいね。
レスに好感が持てる。
少人数な中で突っ走ってるのかと安心していたんですが…スマソ、がんがります。
>>380 ネタを振ってくれたり突っ込んでくれたり、読み人もひっくるめてみんな(・∀・)イイ!と思う。
スレを作るのは住人だな〜などと思う今日この頃。
そして、そうこうしているウチに誰かがリクエストに応えてくれると言う、同シリーズ異作品
同居型でさらに自給自足(?)なこのスレ(゚д゚)ウマー。と言ってみるテスト。
それと、自己ツッコミ風でスマソですが308は娘でも妹でもなく「孫」かも知れないと気付いた…。
>>307とガラフ…申し訳ない。
バッツの故郷の村の音楽、じーんと来ますね、なんか。
――恐らくマッシュは……。
「エドガー殿」
「!?」
突然名を呼ばれ、僅かだが怯えたようにエドガーの身体が震えた。その拍子に
右手に握られていたペンチが滑り落ち、澄んだ金属音を響かせて床に転がった。
すると今度は、その音に驚き恐縮したような声が返ってくる。
「拙者、邪魔立てしたでござるか?」
「そんな事はないんだ。ちょっと手が滑って……」
声の主はカイエンだった。彼の方を振り返りその姿を確認すると、エドガーは
少し慌てた様子で落としたペンチを拾い上げながら取り繕うように告げた。
「でも、カイエンが機関室に顔を見せるなんて珍しいな。……それとも上で何か
あったのか?」
「いや、そうではござらん」
苦笑しながらカイエンは否定する。確かに機械は苦手だが、航行中によくここへ来て、
規則的に動き続ける機械類と対面する事は嫌いではなかった。
「皆もう今日は休んでいるでござる。エドガー殿もそろそろ休まれては如何かと
様子を見に参ったのでござるが」
「あ……ああ。これを設置し終わったらそうするつもりだったんだ。ありがとう。
私の事は気にせず、カイエンこそ休んだ方が良い。明日からもまた長いのだし」
いつもの柔らかな笑顔を浮かべながら告げると、外してあったプレートカバー
を手にしたエドガーは再び基盤に向かって作業をはじめた。
カイエンはいつから機関室――エドガーの背後――にいたのか、どれだけの時
間黙って作業を見守り続けていたのか、既にカイエン自身すらも分からないほど
の時が流れていた。それでも尚、彼は機関室を出ようとはしなかった。
「……エドガー殿」
先ほどよりも幾分か声量を抑えて、カイエンが問いかける。
「なんだい?」
作業を続けながら、問いかけに応じるエドガーも、もう動揺する事はなかった。
「マッシュ殿は本当に良い兄上を持ったでござるな」
「カイエン?」
そんなことを急に言われたものだから、思わず手元の作業を中断して振り返る。
「エドガー殿はエドガー殿であって、他の何者でもござらん」
そう言った彼の表情は、清々しいまでの笑顔だった。
>>377-379 >>381-383 あ、あ、あ、あ、あ、あ 。ド、ドリルさんゴメンなさいです!
おいら読解力が決壊してました。。。m(_ _|||)m
なのに温かい感想下さって、ホント有難うです。
クラウドの父ちゃんは、「小さい頃に死んだ」との台詞が有るだけ
だったような気がします。ヤター スキニ イジレル…!(・∀・)*ニヤリ
ガウもマッシュも、共通の苦悩を抱えているのでしょうか。(TДT)
整備するエドガーと、ゆったり兄弟を見守るカイエン…良いですね!
皆のパパが、カイエンみたいだったら、悩まなくて良いのに
などと思ってしまいますた。
ふとカイエン×ローザをリクエストしたくなりま(略)
>>380 380さんに、激しく好感を持ちつつ同意です。
ここは職人様方や、皆さんの雰囲気が良いので、読むのが楽しみでありまつ。
初心者のオイラも、書き込み易いです。
皆様が書き込んで下さってこそ、成り立つスレですね。
風が、乾く。荒野に張り巡らされた根。それは
星に喰いつき、ドクヲ('A`)を…毒を吐く、世界樹の触手。
その腕が窪地の古城に、うねり迫りくる。
天空の大冒険家、メサ・イプセンが発見した遺跡の城。
湖面へ、鏡写しに映る山嶺の様に、上下逆に張り付いた二つの城。
城内に、幽かな声がした。
「どうせ俺は人形の様な物。ぐげ。。。」
「ノラ…!ゲフンゲフンいや、クラウド!」
どっかで見た様な勇者と魔王が、漫才をしてました。
「イプセン?(  ̄д ̄;)」
それはさておき。
古城に、エーコの神火が振り落とされる。
浄火により、火達磨となった地獄の狗、ケルベロス。
それでも飛びかかろうとする狗に、灼熱の黒魔法が火花を散らす。
獣の心臓から、炸裂する紅の炎。
「────やった!」
「よく焼けてるアルよ!」
燻った匂いと共に、炙られた巨躯は…パーティの胃に納まった。
「ビビ殿お手柄じゃ!
のう、帽子の下はどうなっておるのじゃ?」
「Σ(゚Д゚;≡;゚д゚) え?!」
思わず、魔導士くんはとんがり帽子を押さえる。
「ガ−ランドの技術を元に、クジャが作ったらしいですな!」
「ジタンみたいな、金髪かなぁ」
(´-`).。oO(…星のカー○ィみたいだったりして)
などとジタンは思いつつも、
「取り敢えず、メサ・イプセンの書を捜そうぜ!」と、皆を促した。
大冒険家、救世主メサの書。
舞台の人気演目の一つ、「アグリアスタン(*´Д`)ハァハァ」に登場する幻の書。
演目には「でかい剣のツンツン頭」や「御山はしばれるべ」等がある。
噂では、失われた歓楽都市、ゴールデンパレスの記述が有ると云う。
「ゴールデンパレスの宝物、きっと手にしてみせるぜ!」
「頑張ろうね、ジタン」
手分けして探索中、ふと、階段下の気配にジタンが気付く。
「ん?ダガ−?」
ジタンがコトリと音を立てる。
その都度、ダガ−が怯えたり、驚くのだ。
「(´д`*) 可愛い……」
つい悪戯心で、階下に小石を落としてみる。
小石が床に落ちる。
と同時に、一つ目の妖獣、ア−リマンがダガーを襲撃した。
「…きゃぁ!」
「!」
ジタンは、吹き抜け付近の階段から、一気にホールに飛び下りる。
王女を庇い、同時にカウンターがスパークした。
ア−リマンの羽根が、腕を払う。痛みで腕が効かないと知るや
勇者は剣を尾で掴み、秘技を放つ。
「待たせてゴメン!」
ダガ−王女がジタンの胸に飛び込む。そして
「……ドルフィンブロウ!」
ホエールゾンビが突如、波飛沫と共に勇者に突撃した。
「ぎゃぁぁぁぁあ!?」
しかし攻撃の手は休まず、コンデヤ・パタのわんこが、物凄い勢いで
「アンジェロストライク!」するのであった。
⊂⌒~⊃。Д。)⊃ 勇者は倒れますた。
勢いで崩壊した壁から、メサの書がコロン。(コレを御都合主義と言います。)
王女の切ない瞳が、何かを訴える。
「ジ、ジタンの馬鹿ッ!」
「…悪戯に気がついていたんだろう」
サラマンダ−が頭を掻く。
攻撃を喰らい、ジンジン痺れる頬をさすりつつ
「ふっ、照れ屋さんめ」
何だか嬉し気な勇者君だった。
「人形の家、か」
「ジェノムは…ジタンは人形じゃ無いよ…」
おずおずと俯きがちに呟くビビ。くしゃくしゃとジタンがビビを撫でる。
三角帽子の下の、幼く愛らしい素顔が微かに笑った。
ちなみに、ようやく発見されたメサの書は
「※狸
たきたたたったたとたどたっかたにたたあたるたさたた
たたたBYたメたたサた・たたたたイたプセたンたたた」
という、かなりアレな物であった事も、追記しておこう。
ちょうど同じ頃。
「ねえねえ、マッシュのお父さんってどんな人だったの?」
停泊中の飛空艇周辺の草原で、一人夜空を眺めていたマッシュに興味津々と
いった表情を向けていたのはリルムだった。
何の前触れもなく唐突にそんな質問をされた事、加えて昼間の一件を引きずっ
ていた事もあって、答える声に戸惑いの色は隠せなかった。
「ん? ……俺達の親父は先代フィガロ国王だったけど」
「それは色男に聞いたよ。そうじゃなくて『マッシュのお父さん』ってどんな人
だったの?」
リルムが求めている答えが何なのか、マッシュにはいまいち分からなかった。
自分はエドガーの双子の弟であり、自分たちの父親は先代フィガロ王である。こ
れは紛れもない事実なのだが、そう言っても彼女は納得してくれなかった。
どうしたら良い物かと考え込むマッシュを見ていたリルムが、思いついた様に
言葉を発した。
「んーっと、あ! マッシュには『お父さん』ってどんな人に見えたの?」
「え?」
そう言われて改めて父王の記憶を辿る――国王としての公務が忙しかったせい
か、はたまたマッシュがダンカンの元へ通っていたからか――父ではなく国王と
しての威厳漂う姿ばかりが思い出される。
「……そーいえば、時々コインで遊んでくれたりもしたな」
しばらく記憶の中を徘徊して、ようやく辿り着いた幼い頃の思い出。兄弟喧嘩
の仲裁役に現れた父王の優しい笑顔が脳裏に甦る。
「優しい人だった……でも、躾には厳しかったけどな」
決して多いとは言えない父との思い出を振り返りながら答えるマッシュの横顔に、
複雑な色を見て取りながら、リルムは話の続きをねだるのだった。
>>385-387 ヤパーリビビの帽子の中身は仲間も気になってるもんだよな、漏れだけじゃないよな、うん。(納得)
それにしても9でSS書けるっていうのが凄いです、やっぱり視点を置く場所なのかな?
スタイナーの鎧の音が妙にうるさくて気に入った、って事だけは覚えてるんですが…。
それと、謝る事はないです。あの文面だとその受け取り方になっちゃいますし。(w
それよりもむしろ、ひとつ突っ込みたいところがあるんですが宜しいですか?
そのままだと、カイエンと西條秀樹が泣きます。(w
# だけどこれ、よく間違われる名前みたいです。>ローザ
またふと思った事を書き逃げ。
6はティナ・フィガロ兄弟・ガウ・リルム・カイエンと「父親」に関するイベントが多いのに、
7はエアリス(イファルナ、エルミナ)、ルクレツィア、セフィロス(ジェノバ)と、「母親」に
関する事柄をテーマにしている向きがあるんですね…。(純粋に6は女性が少ないだけ?)
…スマソ、関係ないしネタ振りにもならないかも。
というかFFって親に縁のないキャラが多いんだよね。
FF7はキャラの大半(クラ・エア・ティ・ユフィ・セフィロス等)が
片親いなかったし、
FF8に至ってはヒロインが片親で他全員孤児院出身だし。
「拙者は先王の頃よりドマに仕えておりました故……」
ケフカの卑劣な攻撃によって滅んだドマ王国最後の王。元々カイエンは彼の父
に仕える侍であった。
「陛下が王に即位される以前から存じ上げていたのでござる」
文明も文化も違うフィガロとドマをそのまま比べることは出来ない、と前置き
した上でカイエンは話を続ける。
「先王もドマの政を統べるお立場でしたから、陛下と水入らずで過ごされる時間
をもつ事がかなわず……口には出しておりませんでしたが、察するところ陛下も
淋しい思いをなさっていた様でござる」
エドガーは手元の作業を止めて、カイエンの方をじっと見つめたままで話に耳
を傾けていた。
「拙者が妻をもらい子をもうけて以来、陛下は事有る毎に拙者の家族を気遣って
くれたでござる――『妻や子にとっての、こころの故郷になる事がつとめだ』と」
ドマ城が陥落したあの日、主君の元へ駆けつけたカイエンの呼び掛けに、毒に
冒され呼吸すらままならない状態に置かれても尚、王は彼の家族の所へ急ぐよう
にと告げたのだった。
「恐らく陛下ご自身の体験から、拙者の家族の事を気遣って下さったのだろうと
思うのでござる……しかし」
あの日の悪夢が頭の中をかすめる。忘れる事はできないが、もう囚われることはなかった。
「たとえ血の繋がりがなくとも、こころの故郷である事は可能でござるよ」
エドガーへ真っ直ぐに向けられた瞳に宿る優しさと決意が、何より雄弁に物語
っている。信じた者、愛する者を守るために戦って来た男が持つ“強さ”を確か
に感じた。力や権力ではない、けれど揺るぎない“強さ”を。
「…………」
そんなカイエンの姿に、どこか懐かしい思いが重なる。魅入られたように呆然
としていたエドガーだったが、やがてそれが何であるかに気付き、苦笑にも似た
笑みを漏らす。
「……二人のドマ国王はきっと幸せだったでしょうね、こんなに頼もしい人が傍
にいてくれたのだから」
それは心の支えであり、未だに超えることの出来ない目標であった父王の姿そのものだったから。
エドリルって漏れのツボなんだけど、エドガー=ロニ=フィガロの事を
エロガー=ロリ=フィガロ
って言われているのを見てうかつにもワラタ。…一体どういうキャラなんだ。。(w
>>391 リノアって片親でしたっけ?(そう言えば母親の描写あったっけか…?)
7は本当に片親が多いですね。レッド13は勇者セト(父)が語られるも、母親って
出てこなかったし。セトイベント泣けたけど、考えると死地に赴く夫を見送ったセト
の妻も悲痛だっただろうに…。
それを考えると、10主人公は真っ当な家庭に育ってるんだなーとオモタ。。。
6シャドウ(一応父親)。7宝条。8学園長。9ガーランド。10のブラスカ・ジェクト
……父親のセリフって、心に残る物が多いなぁ。
>393
リノアの母親はラグナの元カノのジュリアで、
たしかリノアが5歳くらいの時に交通事故で死んでる。
度々長レススマソ。
>>394 ソレダ!!
宇宙船ラグナロク(?)船内で流れるEyes On Meに鳥肌立ちつつ、
その後、この板の8スレで歌詞の意味を知った後にDisc1〜2の
ラグナ編(バーで足つる〜村でジュリアのその後を知る)をやって
不覚にも泣きそうになった。(いや、もう何度も泣いてるから不覚どころじゃない。w)
歌詞と併せて聴くと非常に切なくなって、さらに墓石の前のEDを見ると……
・゚・(ノД`)・゚・
(レス継続不可)
…今度の休みに残っているデータ掘り起こして来ます。思い出させてくれてありがd。
スコールとリノアが兄弟でなくてよかったな。
白さん
>>369 > 「ひまわり組の皆さんが、待っているぞ」
英雄がッ!幼稚園に行くんですか?(((((゚д゚;)))))ガクガクブルブル
ああ、他にも笑い所が多すぎるこの話……(T∀T;)
>>376 > 貴女には、南に日当たりの良い果樹園が有る様だが?」
これって要約すると「ねーちゃん(・∀・)イイ!乳してるね」って事でいいんでしょうか。
最近読解力に自信がなくなってきました。
人形の家の冒頭部も烈しく笑いマスタ。
しかし白さん顔文字使うのうまいですね。
惜しむらくはこの面白さの一部が2ちゃんねる限定という事です。
かの名スレ「2ちゃん風いい回しでFF・DQ」のエッセンスがここに……。
ドリルさん
忠義の人情話キタ━━━ヽ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )ノ━━━!!!!
私、家族愛の話って書くの苦手なのでエドガー&マッシュのお父さん絡みの
エピソード烈しくきぼんです。
でも確かカイエンの妻子って亡くなってませんでした?
だとしたら
>>392、切ないなあ……。
「シグネってエマ先輩の事知ってるよね?」
買い物に行った週明けから、私は時間があると実習室に篭っていた。
お母さんが作ってくれたお菓子のうち日持ちする物はここに持って来て皆に食べてもらった。
セーラは私に尋ねながら、残りわずかになったクッキーを火薬用に常備してあるはずのシリカゲルの
特大缶から取り出してかじっている。
「知ってるけれど……どうしたの?」
「私、同じクラスなんだけどSeeD試験の事前選考から落ちちゃったみたい」
セーラはSeeD候補生の剣技・特殊武器使用者クラスに所属しているのだ。
「エマさんが?」
「うん。それとあたしも」
セーラはクッキーを食べ終わると指を拭きながら口をちょっと尖らせた。
「あたしはまあ、仕方ないかなとは思うんだよね。最近SeeD資格よりこっちの方に必死になってるから。
エマ先輩は気の毒だったよ。体力測定の基準が今回はいつもより厳しかったみたい」
「基準て、そんなに変わる物なの?」
私の質問にセーラはバンダナをむしりとって頭を掻きながら答えた。
「最低ラインは変わらないんだけど、その時SeeDが不足している分野を埋める感じではあるかな。
今回は作戦能力とか知識よりバトルでの戦闘力重視みたい」
SeeDは様々な能力を必要とするが、個性を重視するガーデンは全てを一定基準の成績でクリアしていれば
苦手分野があってもそれを補って余りある特技があればSeeDとして認める事もあるらしい。
「前回の基準だったら体力測定値はなんとかクリアできたはずだからショックも大きいみたいだった。
オリー先輩がすごく一生懸命慰めてたよ。それでシグがどうとかって、あんたの名前も出てたよ」
だから聞いてみたのだ、という風な様子のセーラにそれ以上質問しても仕方ないような気がしたので私は手を止めたついでに
お茶を淹れようとした。
するとちょうどジョージがやってきた。
「お。今日は早いな」
ジョージが私を見て言う。私は必須の授業が他の人より多い関係でここに顔を出す時間が比較的遅めなのだ。
「コーヒー飲む?」
先輩が先に声をかけてくれたので私はお願いする事にしてクッキーを出すために缶を開けた。
「あ、ごめん。クッキーさっき私が食べたのが最後」
セーラの言葉にジョージが即座に反応した。
「ふざけるなよ。俺、今日楽しみにして来たんだぜ?」
ジョージはお母さんがバリバリのキャリアウーマンで、すごく忙しかったためホームメイドのお菓子に
人一倍執着があるのだそうだ。もっともセーラに言わせると「食べ物になら何でもじゃないの?」らしいけれど。
それでもお母さんのクッキーは確かに美味しいし、褒められると私だってうれしい。
お母さんは高級な服やアクセサリーにはさほど興味を示さないけれど新型オーブンとか希少種の小麦粉なんかには
舌なめずりしそうな表情になるので我が家では製菓材料メーカーの最新カタログは危険物と見なされている。
「二人とも、ちょっと待っててくれる?」
私は思いついて寮の部屋に戻った。
フリーザーからワックスペーパーに包んだ生地を出し、スライスして簡易オーブンで10分ほど焼く。
教室に戻ると、まだ険悪な空気が漂っていた。
「これ、お母さんが作ったんじゃないけれど」
ジョージにお皿に載せたクッキーを差し出す。
「え?焼き立て?」
ジョージがびっくりしたようにまだ熱いクッキーを口にする。
「おいしいな、これ」
言うが早いかジョージは立て続けにクッキーを頬張る。
「ずるい。あたしも」
「お前、もう食ったんだろ」
二人が揉めながら食べたのであっという間にお皿は空になった。
「これ、シグネが作ったの?」
セーラが最後の一枚を眺めて言った。
「うん。バター多めの生地を凍らせといて食べるときに切って焼くの。簡単だよ」
このクッキーは見た目は搾り出しクッキーほど綺麗じゃないけど味は負けてない。
「お母さんはもっと凝ったの作るから、私は簡単な奴教えてもらったの」
大した道具がいらないから寮の部屋でも作れて便利だった。
セーラは首を数度振ってからクッキーを食べた。
「シグ、あんた『ウルカヌス』のオペレーターじゃなきゃ、市内のお嬢様学校の方が似合うと思うわ」
良妻賢母の養成を第一義にしているその学校はお母さんの母校だ。
「うーん、でも私はクッキーより爆弾の方に興味あるから」
私の言葉にジョージが吹き出した。
「違いない。でなきゃ、このクラスに入れる道理がないな」
ジョージが思い出したように私にコーヒーを淹れてくれた。
「そうそう。今作ってる銃のテストモデル、今月中には出来るだろ?そしたら今度はオリジナルの武器設計が
課題になるからシグネも準備しておいた方がいいぞ」
「一人が一つ作るって事?」
私の質問にジョージは首をふる。
「いや。一応全員が設計プランを上げてクラス内コンペにかけて上位作を数点試作する格好だ」
「じゃあ、あたしはシグと同じ班希望だな。ジョージとじゃ期限内は無理っぽそうだもん」
「うるせえな。俺だってお前と一緒なんてやだよ」
憎まれ口を叩きあいながらもこの二人は仲がいい。
「それって、完全オリジナルじゃないとダメなの?」
私は思うところあって尋ねてみた。
「盗作みたいな事しなきゃ、他人の作品のアレンジでもいいけど?」
ジョージがおや、という顔になる。
「もしかして、なんかいいのがある?」
セーラはセーラで興味津々だ。
「うん。使えるかどうかわからないけれど」
「「何?」」
二人が同時に私に聞いた。本当に、息が合ってると思う。
「今は秘密」
私は唇にそっと指をあてた。
「シグ。いるか?」
突然、教室の前のドアが開いた。
「お兄ちゃん?」
私は驚いて立ち上がった。
私がこの学校に来てまだ日が浅いけれど、お兄ちゃんが私に会いに来た事なんてなかった。
「ごめん、ちょっといいか?」
私はパソコンの画面をロックして隠すと廊下に出た。
「作業中なのに悪いな」
ばつの悪そうなお兄ちゃんを見て私はぴんと来た。
「もしかしてエマさんの事?」
お兄ちゃんはえ?という顔で私を見る。どうやら図星だ。
「ああ、そういえばセーラはエマと同じクラスだったな」
私は頷く。
「じゃあ、話が早い。悪いけどちょっと手伝ってくれ」
「何すればいいの?」
お兄ちゃんは首に手をあてて何か考えるようにして言った。
「エマが落ち込んでるんだ。それでつい、SeeD就任パーティーの事でお前が相談に乗って欲しそうだったから頼むって
でまかせを言っちゃったんだよ。悪いけど話合わせてくれないか」
「いいけど。相談って何の事?」
「うーん、俺も適当に言っちゃったんだけど、化粧だとかそういう事で。あいつそういうの好きだから」
私はその点についてはすごく納得できたのでうなずいた。
「わかった。何にも考えてなかったんだけどエマさんにいろいろ教えてもらえばいいんだよね?」
「そういう事」
「んーと、じゃあアリスも誘っていいかな?私よりアリスの方がそういうの好きだし」
「あの子か?そりゃいいや。人数多い方があいつ喜ぶわ。頼むな」
「ところでお兄ちゃんは通ったの?選考」
私の質問に、お兄ちゃんはめちゃくちゃ渋い顔をした。
「ああ」
お兄ちゃんにとってはどうでもいいと思っている自分が通ったのもそれなりに負担なのだと思う。
「これから来週のテストまで勉強漬だな」
「じゃあ、エマさんの事はまかせて。どれくらい役に立てるかわかんないけど」
お兄ちゃんは力なく手を振って戻って行った。
私は教室に戻ってキリのいい所まで入力を済ませると寮に戻った。
オリキャラかよ・・・
>>388 有難うございます。笑って頂けて幸せでつ。
>>ドリルさん
分りますた。お詫びに「秀樹カンゲキー!」と叫びつつ
ブラックジャック号掃除して来ます。
人来ないし、あのスレdat落ちするのかな…(´・ω・`)ショボーン
ドリルさんの書かれる登場人物は、
落ち着きがあって大人で格好いいです!王様ハァハァ
>>391 そうですね。良く云われているのが、坂口さんがどうとかこうとか(以下略)
親世代リメイク見たい方、7でも8でも10でも多そうです。
リーブとヴィンセントとルクタン活躍するFF7-0.5キボンヌ!
>>姐さん
ドレス素敵ですー!シックだl \ァl \ァ
「ねーちゃん(・∀・)イイ!乳してるね」わ、笑いが止まりません先生。
と云いますか、「資産運用は俺に任せて、実印よこせや奥さん!」みたいな
一行入れるつもりで忘れてました…。
顔文字無しのちゃんとしたSS、いつかやってみたいであります。
勉強キツそうだったり、クッキーを焼きつつ武器の話をしたり、
士官候補生で女の子らしくて、とても(・∀・)イイ!!です。
>>403 そのあたりは最初にきちんと、姐さんが説明なさってまつよー。
オリキャラは人物の説明が必要な分だけ、凄い気がしますです。
モレ カケネー。・゚・(ノД`)・゚・。
疾駆する銃身。引き金を引く、紅の狙撃手。
それは、一撃で禽獣を消し去る、最強の拳銃。
鍛え込まれた銃砲が、華奢な狙撃手の手に馴染む。
ヴィンセントの、贖罪と魂を取り込んで。
「ム−バーキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!」
「長居し過ぎて、アレが金と経験値に見えてきましたわ…(;´Д`)」
「あああああ!ヴィンセント!リボンに変化させんだから
マスタートンベリ、一撃で倒さないでよぅ。・゚・(ノД`)・゚・。」
「ああ…すまない」
最後の戦いに向け、武器を、魔晄の結晶を鍛えるメンバー達。
そこは大空洞の、異境。
湧き水が仄かな光をたたえ、緩やかに流れる。
曲線を描く象牙色の鍾乳石。
無垢な水滴が、濾過され、星の命と溶け合う所。
おぞましき最終決戦の地にあって、その場所は、何故か優しい。
「ぷっはー!やーっぱLv上げ後のビールは旨いねぇ!」
「おう!Σ(゚Д゚|||)…っておいおい!ユフィ、お前さんにゃまだ早ぇぞ!」
「へへっ。嘘だよん。ジンジャーエールさ!」
コスモキャニオンのパブ、スカーレット。
上質なカクテルと、賑やかな声。
「────どうだ?マスターマテリアは、完成したのか?」
「ああ、出来た。全員分には程遠いが、そろそろアイツに逢いに行こう。
大空洞で、独り待ってる、セフィロスに」
「……最後の戦いか」
「男二人でなに話してんの?」
不意に割り込んで来たユフィに、クラウドが振り向く。
「驚いたな…俺はそろそろ休むよ。又明日宜しく」
扉の向うに。グレートウォールもかくやと思わせる、濃厚な天満星。
ふと、バレットが口を開いた。
「昔ココで、アバランチが産声を上げた。
アバランチ創始者も、この星を見たんだろうか?」
「私は、きっと見たと思う。……星を守ろうとするこの地だからこそ
組織が産まれ、有志が集まったのだろう」
熱い風が、パブの外で唸った。
「こんな夜は。無い筈の腕が痛む」
「…幻肢痛か」
「バレット、かわいそ…(´・ω・`)」
しょんぼりとしたユフィの背中を、バレットが軽く叩く。
ファントムペイン。失われた、幻の肉体の感覚。
「だがよ、悪い事ばっかじゃねぇ。この感覚が有るからこそ、
銃が自分の手みてぇに思える。此処に手が有る、そう感じるんだ」
────私のこの體は。
何処迄が人で、何処からが人ならぬ身なのか…。
「ヴィンセント?」
ユフィに覗き込まれ、ヴィンセントが素に戻った。
「…バレットの様に思うのが、きっと良い。
私は今も────再手術の夢を見る。麻酔は、無かった」
「酷え…!」
バレットの顔色が、激昂によって濃くなる。
「あのね。ウータイは戦場だったから、大怪我した仲間は一杯いるんだ。
一番酷いのは…それは、いいや。又今度!
痛かったら摩るよ、バレット。そんなんじゃ駄目かもしれないけど」
月の無い夜に。パブのざわめきが風に乗る。
ユフィの頬は紅潮している。
瑞々しい肢体が、よろよろと倒れ込む。
「えへへ〜!ねぇねぇヴィンセント、おんぶ!」
「飲んでいたのは、ジンジャエールでは無かったようだな…」
背負わぬ迄も肩を貸し、パブの目前にある宿に運ぶ。
最早バレットは高鼾だ。
「やー!熱いの!外ぉ!」
ひゆるりら〜と云う風を背負い、ついでに大虎と化したユフィも背負って
二人はパブの外へ出た。
荒野の岩に冷やされた風。無数の風車が旋回し
コスモキャニオンの家々から、灯が零れている。
透明な小瓶を、ユフィに渡す。澄んだ水が、軽い音を立てた。
「…飲みなさい。早く酔いが醒めるだろう」
大きな黒い瞳が、背の高いヴィンセントを見上げる。
「あのね。ウータイにこんな噂があるんだ。
世界に出現する人形モンスターは、元ウータイ人捕虜だって」
「────!…それは」
「ゴメン。ヴィンセントにも、真相はわかんないよね。でもさ、
アタシの家族は、死んだ後、神羅本社に居たんだ。
何千枚もの切片になって…」
ユフィの声が詰まった。
ヴィンセントが、ユフィの肩を抱く。
「ゴメン、こんな…ゴメンね。でも、でもあれ、
アタシのお母さんなのに…!」
ユフィの小さな肩が、ヴィンセントの腕の中で嗚咽する。
「……戦いが終わったら。フェニックスを持って行こう。
甦る事を祈って」
突如、頬に軽い口付けの音がした。
「え?」
「…ありがと、ヴィンセント!
元気出たよ!
これでクラウドに続いてチュ−二人目!」
オロオロするヴィンセント(57)を置いて、
忍者娘は、足取りも軽やかに宿に向かう。
くるりと振り返り、破顔一笑。
「────ルクレッツイアさんと、幸せになれよ!」
「………………ハイ」
完敗です。
何に勝ったり負けたりしたのか、さっぱり分りませんが。
勝った筈の、忍者娘ちゃんが叫びますた。
「マスター!初恋に破れたアタシにお茶気で一杯!」
「ハイハイお茶ですね。って飲み過ぎですよ、お客さん」
蠍座の心臓、アンタレス。
軍神アレスに対抗する緋色の星。
荒野の空の元に、漆黒の髪の狙撃手が独り、残される。
「この様なあさましき身であっても
願わずには居られない…皆が、生きて帰る事を」
彼の流麗な紅い眼が、暗黒の星海を見据え、発砲する。
その標的として天に燃ゆるは────
蠍の心臓であり、龍の心臓でもある、心宿。 END
>405
面白い(・∀・)イイ!!
新鮮ですねー描写もキャラのカップリング?も。
さり気ない会話になごまされました。
ありがとです。続きでも他のでも、また期待しています。
「あ、い、いや……その……」
ここまで言っておきながら、カイエンは目の前にいる青年が一国の王である事
を思い出し、慌てて弁解の句を繋ごうとする。
「う、上手く言えないでござるが……その」
必死に言葉を探しているカイエンの姿は微笑ましいとも感じながら、同時に彼
の誠実さの裏返しなのだろう、などと考えを巡らせつつエドガーは次の言葉を待
った。
「……マッシュ殿は決して……」
「ツライわけじゃないよ」
マッシュに向けられたリルムの笑顔は、どこまでも純粋な少女のそれだった。
「頼りないけどジジイもいるし、みんなといたら楽しいし」
日々死と隣り合わせの戦場に身を置く少女が屈託のない笑顔で言うのである、
それに反論できるはずがない。
「ただ……ちょっと興味があるじゃん? お父さんが生きているなら、ね?」
「……そうだな」
父を知らないリルム。父を亡くしたマッシュ。そして、父との再会を果たした
ガウ――それぞれが全く別の思いを抱えながら、それでも今は共に歩む仲間であ
ると、掛け替えのない存在なのだと。
言いたいはずなのに。
「だーいたい! そんなでっかい図体してるクセに、くよくよ落ち込んでるなん
て似合わないよ!!」
言いながら、マッシュの背中を思い切り叩いていた。
「ははは。……そうだな!」
自分が落ち込んだところで何も始まらない。ガウを励ます立場の筈が、逆に励
まされているなんて――何よりリルムの気遣いを感じ取って、少し照れくさい気がして。
「ありがとうな、リルム」
簡単な礼を告げ、マッシュは立ち上がるとリルムの頭に手をのせながら。
「小っちゃいのに大した嬢ちゃんだ」
戦いに身を置く少女への、彼なりの敬意を言葉にしたのだった。
8やろうとしたら手元に無かった事に気付いて(´・ω・`)。
>>399-402 シグネ視点の日常描写も良いですね。情景描写が丁寧語口調なのが面白いです。
本編中では描かれていなかったSeeD試験受ける生徒の裏側…悲喜交々な風景が
なんだか(・∀・)イイ!味出してます。
やっぱり資料が手元にないと書けませんよね……漏れはファッションの描写、資料漁り
すらしないんで、頭が下がります。(そこに労力を費やせよ、と。w)
この話(こころの故郷)で、フィガロ兄弟の父王への思いを描こうと思ったのですが、
書いているうちに思わずカイエンの方へ傾いて、カイエンローラを書いたら
……果てしなく暗い話になっちまった……特に出だしが(汗。
他にもセリス編とかあって、あっちのスレに投下しようと思ったんですが、2ちゃんじゃ
需要なさそうな話なので>家族愛<このスレでヒソーリ・コソーリ・マターリと…。(弱気)
>>405-408 ユフィに対する見方を改めさせられる作品(゚д゚)ウマー!! マジで感激しますた。
KHFMのコロシアムで、数年越しの恨みをソラに晴らしてもらうべく(…板違いにつき略)。
スレの最初の方で出ていたヴィンユフィというヤツですね! 今もの凄い感激してます。
星空の描写、幻想的な中にも色んな角度から見る描写があって良いです。心宿なんて
まさかグレートウォールと一緒に来るとは……! 宇宙の広さと文章の深さ、見事です。
関係ない話かも知れませんが、その昔ルパン三世を見ている時にふと。
「ルパン三世に出てくる次元大介と、冴羽りょう(シティーハンターの。両者とも漢字失念)の
銃の腕はどっちが上なんだろう?」
という疑問を抱いたのですが、7やってても
「バレットとヴィンセントってどっちの方が腕良いんだろう?」
とか思ったり思わなかったり……と、言うわけでこのネタでキボンヌ!!
FF6ってロックとセッツァー以外は全員何らかの形で「家族」関連のイベントがあるんだよなあ。
(擬似家族、血の繋がりのない家族も含めて)
ドリルさんの次回はセリス編と信じて(迷惑?)、楽しみに待ってまつ。
ものすごくどうでも良い話だけど、セリスに関して一言だけ。
シド「セリスは、ワシにとって『娘』のような存在で…」
セリス「『おじいちゃん』って呼ばせて(ハァト)」
シド、哀れ。
>>403 その件についてはごめんなさいとしか。
一応セリフのあるキャラですが所詮ポリゴンですからね。
専用ブラウザお使いならNG登録していただければ。
ああ、140さんだったらどうしよう…。
>>404 うわ、そのまま素直に読めばよかったんだ……(-_-;)
ピンク鯖に毒されてる……。
てっきり実り良い果樹園→熟れ熟れ未亡人という暗喩かと。
なもんでクラママが切れたのは「葬式の日にヤラセロとはどういう事だ(゚Д゚)ゴルァ!!」
っていう事なんだと思ってました。
そしてユフィカワ(・∀・)イイ!
>>411 セリス編もぜひ!
無骨なカイエンが一生懸命話そうとしている所がいいですね。
マッシュがリルムに優しいのはやっぱりエドガーと双子だからなんでしょうか?
部屋に戻るとアリスの部屋に内線をかけてみた。
「はい。シグ?」
運良くアリスは部屋にいた。
事情を簡単に説明して部屋に来てもらうように頼むとアリスはすぐに来てくれた。
「先輩、落ちちゃったんだ」アリスも心配そうな顔になる。
「気晴らしの手伝いをして欲しいって事だと思うんだ。手伝ってくれる?」
「もちろん」
アリスが快諾してくれたので私は先輩の部屋の番号をプッシュした。
「はい」
先輩は部屋にいた。気のせいか、少し声が暗い。
「エマ先輩ですか?私、シグネです。お兄ちゃんがお願いしてくれた事で」
「ああ、パーティーの事ね」
とたんに声が気安い物になる。
「それでもしお願いできるなら、アリスも一緒に」
「もちろんよ。良かったら今から私の部屋に来てくれる?」
私はアリスも連れて行く事を告げて電話を切った。
「私、先輩の部屋とか行くの初めて」
アリスがちょっと緊張したように言う。
図書委員の子の所に行く事は結構あっても皆同級生らしい。
私もちょっと緊張して先輩の部屋のドアをノックした。
「どうぞ」
部屋に通してもらうと共有スペースのテーブルに鏡が出ていた。
「座って」
先輩は優雅な手つきでお茶を淹れてくれる所だった。
「同室の子、今日は野外訓練で深夜帰りか外泊だから気楽にしててね」
先輩はにっこり笑ってお茶を私達の前に置いてくれた。
「オリーの思いつきでしょ?」
先輩の突然の言葉に私はどきんとした。
どうしよう、という顔の私とアリスを見て先輩はくすくす笑う。
「いいの。それでもこうやって協力してくれるんだもん。ありがたいわ」
「すみません」
私は思わず頭を下げた。
「でも、あの、私も声をかけてもらって嬉しかったんです。先輩、お化粧上手だし……」
アリスが一生懸命に先輩に言った。
「あら、そんな反応しないで。好きな事だし、ちゃんと教えるわよ?覚えておいて損はないと思うから」
先輩は大きなお化粧ケースを机の上に載せた。
「さて、今日は基礎化粧について教えるわね」
先輩が楽しそうにケースから綺麗な壜を幾つか取り出した。
私はほっとして先輩の説明を聞いた。
「シグネ?どうしたの?」
食堂で声をかけられ振り向いた。
サラがミゲルとクリスの三人でテーブルを囲んでいた。
私は声をかけられた意味がわかるのでちょっと気恥ずかしく思いながらサラ達のいるテーブルに行った。
「お?なんか違う」
ミゲルがサラの言葉の意味に気付いたらしくまじまじと私を見た。
「お化粧してる?」
サラは女性らしく目敏かった。
私はちょっと戸惑いながら頷いた。
「……なんか、いいな」
クリスがいつもの調子で言う。
「うん、かわいいよね。口紅の色とかすごくぴったり」
「そう、ですか?」
私はどうにも恥ずかしくて思わず持っていたトレーで顔を半分隠してしまった。
「照れる事ないのに」
ちょっと離れた所に視線をやるとアリスも私と似たような事になっている。
図書委員の先輩見つかったみたいだった。
「でも、珍しいね。放課後どこか行ってたの?」
サラの言葉に私は首を振る。
「ああ、エマちゃんか。あの子そういうの上手だよね。美人だし」
クリスがうっとりと言う。
「お前、シグの前で兄貴の彼女に色目使うような事言うなよ」
ミゲルが呆れたようにクリスに言う。
「ご飯終わったの?座れば?」
サラに勧められたので私は席に着いた。
「そのトレー、いつまでそうしてるの?」
サラはおかしそうに言うけれど私は恥ずかしくて仕方なかった。
エマさんは基礎化粧と淡い口紅だけにも関わらず照れくさくて仕方のない私達を見て厳命を下した。
「今日はこのままで夕ご飯食べていらっしゃい。21時になったらクレンジングしてあげる」
化粧品を持っていない私達は当然の事ながらメイク落としを持っていない。
「化粧くらいでそんなに照れてどうするの?要は慣れよ、慣れ」
そんな力強い言葉で食堂に送り出された私とアリスは目立たないように別々にご飯を食べて急いで帰るつもりだった。
ガーデンではお化粧については特に規則がないから極端な厚化粧でもなければ問題ない。
現にサラも基本的にはいつも薄くお化粧をしている。
私にしてみればお兄ちゃんからの依頼がなければ特に興味を持つ事のない世界だったのだから
少々気恥ずかしいと思うのは仕方ないと思ってもらいたい。
それでも知っている人達のとの会話で気分がほぐれてきた。その時だった。
「おーい、ニーダ!」
突然、私の向かいに座っていたミゲルが私の背後に向かって手を振った。
私は思わず肩がビクッとなってしまった。
「どうかしたかい、ミゲル」
私の少し後ろからニーダさんの声がする。
「お前、SeeD試験の事前選考通ったらしいな。おめでとう」
「ありがとう」
優しい感じの声でニーダさんが応える。
「おかげでこれから部屋に帰ってオリーと試験勉強だよ」
ニーダさんの口からお兄ちゃんの名前が出たので私はドキドキして来た。
「オリー、エマにきつく言われてたからな」
ミゲル先輩がくっくと笑う。
「うん。俺もエマに頼まれたんだ。一緒に勉強しろって」
「『厳命された』の間違いじゃないの?ねえ、シグ」
ニーダさんが自分の事を「俺」と言ったので私はちょっと驚いた。そんな時、突然サラに話を振られて私は動揺した。
「ああ、誰かと思ったら妹さんだったんだ」
ニーダさんが笑いながら私の顔を見ようとした。
信じられない事に私は、とっさにトレーで顔を隠してしまった。
皆が爆笑する。
「え?」
ニーダさんが戸惑った声を上げる。
「だめだよ、ニーダ。シグはシャイだから」
ミゲルがげらげら笑いながら言う。
「そうそう。知らない男には顔は見せない」
クリスが茶化すように言う。
そんな事はない、と言いたかったけれどトレーで顔を隠した事が余計恥ずかしくて私は真っ赤になった顔を隠したまま
うつむくだけで何も言えなかった。
「あんた達、からかうのはそれくらいにしときなさいよ。あのねニーダ、この子今日初めてお化粧したのはいいんだけど
慣れてなくて恥ずかしいのよ。そっとしておいてあげて」
サラが簡単に事情を説明してくれた。
「なんだ。そうか」
ニーダさんが安心したように言う。私は申し訳なくて泣けそうだった。
「でもエマがお化粧指南買って出たからにはどうせ今年のパーティーでもお化粧されちゃうわよ。
だからニーダ、あんた今回の試験に受かってパーティーに出れば見れるわよ」
サラがしれっとして恐ろしい事を言う。
「そんな、わざわざお見せするようなもんじゃないですよぅっ!!」
私はようやくの事で抗議の声を上げた。
ニーダさんが笑いをかみ殺したように軽口を叩く。
「いや、見せてもらうのを楽しみに試験頑張るよ」
私はその一言でなんだか頭の中が真っ白になった。
「いつまでもトレー顔にあてさせるのも悪いから、失礼するよ。じゃあ」
背後から足音が遠ざかって行った。
「もう、行っちゃったわよ、シグ」
サラが優しい手つきで私の顔の前のトレーを取った。
「本当、恥ずかしがり屋さんねえ」
サラが優しく笑って私を見た。その目がなんとなく意味あり気で私はこそばゆい感じがした。
その後ようやくエマさんにお化粧を落としてもらって部屋に帰った時、私はもうくたくただった。
正直行って必修の基礎戦闘訓練より疲れた。
シャワーを浴びて早めにベッドに入って日記を広げたものの、何を書けばいいかわからなかった。
『見せてもらうのを楽しみに試験頑張るよ』
ニーダさんの言葉はたぶん冗談だと思う。
それでもすごくうれしかった。
でも、筆記試験に合格すればお兄ちゃんもニーダさんも実地試験のために戦場に派遣される。
先輩達が言うには実地試験での死亡者はここ数年はいないらしい。
けれど重傷者はいないわけじゃない。
それを考えると、すごく怖かった。
私は少し迷ってからペンを動かした。
「スニフへ
今日は失礼な事してごめんなさい。
事前選考合格おめでとうございます。
お兄ちゃんが筆記試験までお世話になります。
でもできれば実地試験には行って欲しいないなぁ……。」
最後誤植ですね。
×欲しいないなぁ
○欲しくないなぁ
が。
「……うっさいなー! 人がせっかく心配してやってるのに、今日という今日は
ぜったい許さないからな!! 勝負だキンニク男!」
どうやらその一言がお気に召さなかったようだ。
「お? 相変わらず口は元気だな」
サマサの村で初めて対面した時の事を、リルムはまだ根に持っているらしく、
“子ども扱い”される事がかんに障ったようだった。
この辺、女性心理に敏感なエドガーなら簡単に気付いたかも知れないが、
さらに悪いことにマッシュは、大声を張り上げて抗議するリルムをからかってしまう
ものだから、これまでの雰囲気が一気にぶち壊されてしまう。
「だてに1年間絵を描いて歩いてたワケじゃないんだからね!!」
リルムはすかさず絵筆を取り、マッシュに向かう。こういうところが若さの証
なのだろうとマッシュは羨ましく思ったりしながら。
「よし、相手になってやろう!」
彼女の挑戦を受けて立つのだった。
機関室から甲板へ出たカイエンとエドガーは、眼下で繰り広げられている予想
だにしない光景に、半ば唖然と立ち尽くしていた。
「…………」
「元気良すぎたって感じかな……ははっ……」
レテ川でも同じ様な言葉を呟いた気がする。額に手を当てながら、どう見ても
ケンカしている風にしか見えないその光景を見つめる。
一体なぜ、こんな夜更けに弟とリルムが相対しているのだろう?
「二人とも、一体どうしたでござるかーっ?」
カイエンが叫んでみるも、二人からの返答はなく。
「おいマッシュ! いい加減にしないか!!」
年端もいかぬリルムはまだしも、マッシュは大人なのだからとエドガーは諭し
てみるが、それも効果がない。
「ここは、強行手段と言うことで」
「合点でござる!」
二人は顔を見合わせて一つ頷くと、甲板から地上へ飛び降り彼らの元へ向かった。
久々の休みだーーーー! っと、張り切って勢いで馬鹿な事をしてしまった漏れを憎みつつ…。
ど、どうしよう……某所に投下したSS、冷静に考えたらスレ違いなオチになると気付い(悔。
>>412 やはりシドといえど、寄る年波には勝てないのか……?(w
ロックは父親の後を継いで冒険家業に…という話を(本編かネットか分かりませんが)
見たのですが、セッツァーには“家族”って匂いが全く感じられないです。
天涯孤独でああいう生き方(俺の命そっくりチップ発言に端を発する)は憧れます。
そして某所にあんな中途半端な物投下してスマソ。やっぱりまだまだ半端な感は否めません。
だけど漏れ、あそこ好きなんだ〜みんなの愛が伝わって来て。。。
>>414-418 初めて化粧を施す時の心理が良く出てます! シグネ萌えというより、その微妙で
繊細なところを描き出す文章に萌え萌えですが何か?(違w
というか、もうなんていうか見習いたいというか盗みたいですそのアビリティ(だから何)
いよいよ実地試験……ドキドキです。
……で、セリス編なんですが、恐る恐るファイルを開いて見たらカイエンローラよりも
話 が 暗 い んですよ。もうアフォかとバカかと。
マッシュ…やっぱり兄の固有アビリティには及びませんね>優しさ(w。以降ギャグかも…
セッツァーは他のキャラに比べても過去がわかりにくい・想像しにくいんだよね。
飛空挺絡みで無理に出したキャラだからなのか……
その頃。心地よい眠りの中に弛んでいたセリスは、けれど安息を妨げる小さな
声に名を呼ばれていた。
「……ス、……セリス!」
眠い目をこすりながら声の方へ顔を向けると、同じく寝ぼけ眼のティナが起き
あがっている姿が映る。
「……ティナ?」
「リルムがいないの」
メンバーの中で女性は三人しかいなかったため、彼女たちは同じ部屋で寝てい
たのだが、不意に目を覚ましたティナが、隣に寝ていたはずのリルムの姿がない
事に気が付いたのだった。
「一人になりたい時だってあるんじゃないかしら? 心配しなくても大丈……」
セリスはまだ完全に覚めていない意識の中で思考を巡らせ、ようやく辿り着い
た答えを口にするも、途中で自分の考えが間違っている事に気付いて言葉を切る。
――電流のように身の中を走る、その感覚が異変を告げていた。
「な、に……この気配」
「魔導……強い力だわ」
元帝国の魔導戦士・ルーンナイトという二人の研ぎ澄まされた感覚が、闇の中から
それを捉える。
「まさか……魔物!?」
つい先程まで微睡みの中にあった事が嘘のように、セリスは機敏な動きでベッド
から飛び起き、傍らにある装備一式を掴むと大股で扉の方へ向かった。
「出るわ!」
「ええ……こんな力、ただ事じゃないわ」
デスゲイズや八竜と一戦をまみえた時のような魔導の流れを、確かに感じる。
三闘神の封印を解放した結果、崩壊した世界各地で甦る古の魔物の恐ろしさを
知る二人の胸中に、言いしれぬ不安がよぎる。
ティナも手早く装備を整えると、セリスの後について扉へ向かった。
「行きましょう!」
「ええ」
胸の中に渦巻く不安を払底するかのように、彼女たちは扉を開け駆けだした。
まさかこんなにFF6にハマっているとは思わなかった…。気力が続くって凄いです、はい。
>>422 家族よりもダリル絡みで色々(゚д゚)ウマーな話がありそうなので、漏れは逆に好きなんですが、
どうでしょう?
ダリルの墓イベントを見たとき。
一番の理解者であり友人であり、何よりライバルだったダリルを失った世界で、
ギャンブラーとして生き続けたセッツァーの心情というのは一体どういう物だっただろう?
と思った。
世界最速にこだわっていた彼は、何より「ダリルと共に風を追うこと」が生き甲斐だったん
じゃないか。
ただ独りで飛ぶには広すぎる空。デスゲイズやケフカもいなくなった空に残るのは、
もの凄く虚しい様な気もする。
…なんてネタを考えたりもした。(w
セリスやティナの不安をよそに、草原での騒ぎは収まるどころか更なる拡がり
を見せていた。
「今日こそは決着をつけるぞマッシュ!」
「のぞむところだ!!」
リルムとマッシュの仲裁に入った筈のエドガーが、なぜかマッシュと対峙して
いる。
「お二人とも待つでござる!!」
カイエンの制止の叫びは、もはや兄弟の耳に届いてはいなかった。
「こらキンニク男っ! こっちの決着だってまだ着いてないんだからな!!」
火に油を注ぐようなリルムの声が宵闇に沈む草原に響き渡る。まさに三つ巴の
様相を呈してきた。
「一体なにをどうすればこんな事態に……」
嘆くカイエンをよそに、世界で一番はた迷惑な兄弟喧嘩の火蓋は切って落とさ
れたのだった。
一方甲板では、未だに仏頂面を下げた二人の男が佇んでいた。
「……なんだ!?」
沈黙を破って勢い良く反応したのはロックだった。ティナやセリスの様に魔導
の流れを感じているという訳ではないのだろうが、彼は全神経を集中させてその
正体を探ろうとする。
「こんな夜中から客人か? 珍しい事もあるもんだ」
セッツァーは口にしながら、船の下から僅かに聞こえる物音に気付いて溜息を
つく。
「ただ黙って考えていてもラチがあかん。……一汗かいてみるか?」
「そうだな!」
二人とも特に血の気が多いという方ではないのだが、考えたところで答えの出
ない問題を抱えているよりは、身体を動かしている方がマシだと言う選択だった。
御元気ですか?おさしみぶりです。
セブンスヘブンFFDQ板開店記念カキコ
…てか、何故今開店ですか?(汗
>>409 有難うございます。嬉しい…・゚・(つД`*)・゚・
続編、まだ頭の中でもややーんとして形になってません。。。
ネタが纏ったら、コソーリうpしても良いですか?
>>ドリルさん
バレットとヴィンセント…ハァハァ 親父スキーのオイラには
美味し過ぎるネタ、有難うございます!
ティナタンセリスタンキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!
カイエン素敵親父ですね…!なんで、こんな良い父親の家族が〜ウワァァン(ノД`)
って云うかリルムタン!どこに?!ハラハラしつつ楽しみです。
>>412 そして、シドじーさんに、まずい魚のお刺身を
セリスさんが毎日(以下略)ですか?(TДT)
>>姐さん
好きな人の前で、生まれて初めてのメイク姿…。ドキドキしますね。
ニーダ優しくて゚+.(・∀・)゚+.゚イイ!です!
でもやっぱ、試験で怪我人出てるのですね。( ´Д⊂ヽ
登場人物全員、応援したくなりますです。
>>376ですが、ハァハァ目的も、間違い無く有ったと思います。
大人向け、憧れがありますです。
ティファパパ「貴女の熟れた果実を、この舌で毎日味わってみたいのです」
クラウドママ「ほうかーおめ、収穫手伝ってくれるんだっぺ?
んじゃぁ、明日っから果樹園来てなぁ」(ニブル弁)
ティファパパ「(;´Д`)…ゲフン。解らない人ですな」ガバッ
クラウドママ「おめー何すんだべや!亭主の命日に接吻か!?
盗人猛々しいにも程が有るベ!
裏 超 究 武 神 覇 斬 ! 」
……………かなり色々駄目でした。ガクリ
透き通った、口当たりの良いカクテル。
甘やかで濃厚なジンに、グリーンチェリーが沈む。その名は…
蒸気と機械、魔法と魔晄の都市、ミッドガル。
酒場の賑わいの内に、硝煙の匂いが混ざる。
「ビッグス!怪我してるじゃない!どうしたの」
「いや、何でもない」
「迂闊ね…今手当てするわ」
ビッグスの逞しい腕に、手際良く包帯が巻かれる。
間近で見るジェシーの指は細く、優しい。
白く抜けるような素肌と、淡い榛色の髪が、甘い香を漂わせる。
「あ、ありがとう。もういいぜ、ジェシー」
「え?どうして?」
己の心音が、ビッグスの耳に反響する。
ふわりと、明るい声がした。
「ただいまー」
「あ、ティファ!調べ付いたわよ」
「ありがとう!どうだった?」
「任せなさい!クラウド・ストライフの経歴でしょ?」
Jrハイスクール卒業後、神羅軍入隊
××年×月 治安維持部隊配属
××年×月 ソルジャー試験に(検閲削除)
××年×月 神羅治安維持部隊元帥が(検閲削除)
××年×月 魔晄実験t(検閲削除)
××年×月 神羅施設より逃(検閲削除)
こんなぁゃιぃ経歴とは思いませんでした。(ウエッジ談)
「………………………………………………?」
「(゚д゚)ポカーン 何だ、それ?」
「って、クラウド?!」
「神羅で何かあったかよ?クラウド!」
バレットに襟元を掴まれ、めし処のラーメンを抱えたクラウドは
ふるふると首を振った。
そこで一同の意見が一致する。
「見なかった事にしよう!」
怯える(((((((;゚Д゚)))))))クラウドを横目に
ジェシーがディスプレイに向かい直す。
「あ、それとバレット!爆弾、出来たわよ」
「お、サンキュ!」
「本当はね。発電所爆発させるより、ミッドガルの電話不通にして
停電させたいのよねー」
「……恐いぞお前(;´Д`)」
「でも作戦的にはその方が良いと思う。駄目?バレット」
「ううむ…」
明るい鳶色の瞳が、ディスプレイの光に照らされる。
「出来れば、もう…。人は死なせたくないの」
カウンターで、ビッグスはネックレスを見せる。
シンプルで上質の、無垢の貴金属で出来たペンダント。
「稼ぐのに戦闘しまくった。ジェシー…受け取るかな?」
「凄いっすね!」
「カクテルグラスに乗せて出そうよ。ビッグス。
きっとジェシー、喜ぶわ」
ぽつりと、ビッグスが呟く。
「俺さ。以前、皮膚脱色したんだよ。
薬で皮膚を爛れさせて、其処に劇薬を擦り込むんだ。
成功したけど、酷い皮膚病に罹っちまって」
「バレットさんに殴られたっすよね」
「そしたらジェシーが、看病してくれた。礼がしたいんだ」
ビッグスがジンを呷り、首を振る。
「────ジェシーみたいに、白い肌になりたかった。
元に戻せないのに、馬鹿みたいだぜ」
「ううん。元のままが、一番素敵だったけど…。
あんたが元気になれば良いのよ、ビッグス」
ジェシーが其処に立っていた。
柔らかくビッグスの背中に触れ、席に就く。
「あ、あ、あ、あの〜ジェシー!これ!」
琥珀色の光を放つ、無垢の首飾りが、無骨な手で突き出された。
吹き出しながら、ジェシーが寄り掛かる。
「無理しないの。…でも、ありがとう」
二人の為にそっと席を外し、ジュークボックス型の
エレベーターに乗り込んだ、クラウド。
「俺、郷里で喧嘩ばっかりしてたんだけど。原因の1つが
しつこく『トウモロコシ頭』ってからかわれた所為なんだよ」
「ぷっ」
ウエッジが吹き出した。
皆の様子を見て、バレットがティファに頼む。
「ドライジンとマラスキーノのカクテル、全員に頼むぜ!」
「ええ、分ったわ。セブンスヘブンね!」 END
近所迷惑極まりない兄弟喧嘩の会場と化した草原には、戦闘時特有の高揚感が満ちていた。
彼らが本気である事は、肌に触れる空気から嫌と言うほど伝わってくる。
「マッシュよ、一体何が不満だというのだ!?」
どこから取り出したのか、オートボウガンを手にエドガーが叫ぶ。
「不満なんか何もないさ!」
問われたマッシュは負けじと大声で叫び返す。
「ならばどうして……」
言いかけて、エドガーは一瞬ためらった表情を浮かべて言葉を切った。
「…………」
――どうして、マッシュはなにも言わないんだ?
そんな兄の姿に、些か苛立った様子で今度はマッシュが問う。
「兄貴こそ何が言いたいんだよ!? また余計な心配してるんじゃないのか!?
大体俺だってもう子どもじゃないんだから……」
――兄貴に負担をかけさせたくないんだって。
二人とも似ているのかいないのか。互いを思うあまり口に出さない本音が行き違っていた。
「……歯痒いでござる」
そんな風に嘆くカイエンをよそに、二人はまるで幼い頃そうしたように思いっ
きり鉾をまみえるのだった。
もっとも、幼い兄弟の戯れ合いとは違い、周囲に与える桁違いな迫力と圧倒的
な迷惑度はかなりのものだと言うことを、是非とも本人達に自覚して頂きたい。
もはや傍観者となってしまったカイエンは、そう願うのみである。
しかしそんな希望をうち砕く様に、目の前で繰り広げられる口論は一層熱を帯びていた。
「『余計な心配』だと!? 城を出たきり10年以上も連絡をよこさなかったお前が
何を言うかっ!」
言葉と共に、オートボウガンから放たれた矢がマッシュを襲う。
「なっ……!?」
まさか本当に攻撃してくるとは思っていなかったマッシュは、降り注ぐ矢の洗礼を
浴びながら反撃を開始する。
「城を出る前に言っただろう!? 『師の元で拳の修行を積む』って!! 俗世間
とは隔絶された地で己と技に向かい合う、それが修行ってモンだ!」
そしてこれが成果だとばかりにマッシュは拳を繰り出した。
「爆烈拳!!」
「……甘い!」
身をかがめて拳術をかわしたエドガーは、飛び退いて距離を広げる――モンク
僧であるマッシュと一対一の戦闘になった今、近接戦では分が悪い。
その思考を読みとったようにマッシュは豪快な笑みを浮かべ、素早く次の攻撃
体勢へと移る。
「そうとも限らないぜ、……鳳凰の舞!」
軽やかだが力強いステップを刻むと、周囲に灼熱の波が押し寄せる――火属性
の拳術・鳳凰の舞――迫りくる熱波の前に、距離など意味を成さない。
「さすがはマッシュ、そうでなければな!!」
防御することは叶わないと悟ったエドガーは、左足で勢い良く地を蹴ると、ド
リルを抱えたままマッシュ目がけて炎の中を前進する。
「!!」
自らのダメージは最初から覚悟の上で、相手の攻撃の隙をついての反撃という
のはリスクを伴う分、それなりの効果があった。
さすがに双子と言うだけあって、この勝負ほぼ互角である。
こうしてお互いに手加減なしの攻撃を仕掛ける光景は、もはや正気の沙汰では
ない。
「二人とも、いい加減にするでござる!!」
遂に一歩踏み出したカイエンは、目の前の二人を止めるべく何やら呪文の詠唱
を始めた。
が、しかし。
「……まぁ、もう少し待つゾイ」
やんわりとした声で制したのは、意外にも最年長者のストラゴスである。
「ストラゴス殿!?」
「言葉で語るより、技で語る方が聞き分けが良い事もあるじゃろうて……」
モンスターの技をその身に受け、彼らと対話し続けてきた青魔導士ストラゴス
の一言は、どんな言葉よりも重みがあった。
「こんなに熱のこもった戦いは、清々しささえ感じるゾイ……のう?」
「……そ、それはそうでござるが……」
彼ら二人の身の心配をせずにはいられなかった。
FF6のコミカルな戦闘曲風にしたかったのに……描写って難しいなぁと痛感しますた。
長くなってスマソ。
>>429-431 ……その後訪れる7番街プレート崩落の事を思うと涙で画面が・゚・(ノД`)・゚・
7のアパランチメンバー。作中ではちょろっとしか描写されなかった人間模様を
色んな角度から見ている感じの作品で(・∀・)イイ!
魔晄炉爆破テロ→プレート崩落→飛空艇。と続く一連のイベントがもの凄い好きな
漏れのツボ、泣けてきます…。
それにしても、検閲は一体誰が…?(w
あのネタ、いつか持ってきてくれると期待してしまって良いのでしょうか?
>>432-433 兄弟喧嘩カコ(・∀・)イイ!!
血が滾る感じで素敵であります。 ギャラリーも楽し気。
ドリルさんは多分御存知の、或る事情により(w
あんましこのスレ、来れなくなっちゃいそうです。。。(´・ω・`) ショボーン
此処来た時は、よろしくです。良かったら又かまって下さい。
>あのネタ、いつか持ってきてくれると期待してしまって良いのでしょうか?
ドリルさんの名文で見たい気も激しくします。ハァハァ/lア/lア/ヽァ/ヽァ
バレットとヴィンセントが、真面目に銃打ちまくるネタなら
「興味無いね(´ _ `* 」の方にはあるのですが…でもアレギャグだし…。
できればこちらで書きた(ry
でも恋愛が無(ry
てかスレ違(ry
…でも最近ちょっと、SS書く時間が減る悪寒。
興味無いねネタ(※(´ _ `; )こちらで書いちゃ駄目でしょうか…。
・゚・(つД`)・゚・
轟々と沈鬱な雲が唸る。
彼方に浮かぶは、時の狭間、とてつも無い未来に誕生した空中城。
「俺式ファイナルヘブン!」
「チョコボックル━━━━━━━━!!!!」
「ジ・エーンド!」
ボス戦終了!
世界は色々あって平和になりますた。
噴水の水が煌めく、穏やかな昼下がり。
アーヴァインの大きな手が、セルフィの耳を優しくなぞる。
柔らかなセルフィの足が、パタパタと暴れる。
「ね、アービン…やっ。くすぐったいよぉ」
「セフィがキスしてくれたら止めるよー」
「もぉ…」
おずおずとセルフィが額に口付け、応えるアーヴァインが
するりと彼女の唇を嘗め…た所、
セルフィに泣きながら蹴られますた。
「Σ(゚Д゚;)」
シコール…じゃなかった、スコール・レオンハート君は
アーヴァインに先を越されました。
漣がひたひたと港を洗う。
風神はサイファーを見つめ、涙を堪える。
サイファーが呟く。
「心配かけたな…」
風神の両腕がサイファーの端正な顔を包んだ。
「…馬鹿」
「……!」
物陰からひっそり見てて聞いてた
生徒会長さんは、風紀委員さんにも先を越されました。
湯気をたてる、薫り高く柔らかな包み。
「ゼルさん、これ…」
「お!手作りパン!サンキュ!」
「食堂のパン、とはいかないんですが」
ポコは彼女とチューしてました。
ずしーん。と鬱な空気漂いまくりです。
「どうしたんだぁ?俺の優秀な息子は」
「煩いぞ。政務が忙しいんだったら帰ってくれ」
エプロン姿の大統領が、ねぇママのお八つ出来たわよお、などと云いつつ
ホットケーキを持ってきました。取り敢えず、食べます。
「…キスはしたけど…」
「ん?彼女の事か?悩める青少年」
「どうすれば、Hとかじゃなく…仲良くなれる?」
「黙って傍に居たら良いんじゃねぇの?」
「…あんたに聞いたのが間違いだった」
白熱灯の柔らかな灯。
ゆるやかに波打つ髪が、金の夕日に照らされる。
「俺な、キロス達と約束してんだ」
「何を?」
「もし俺が威張り散らして、人の意見も聞けなくなったら
又旅に出よう、って」
「……」
「やれ愛だの何だの、そう云うのはわかんね。
ただ、大切に思うならそれが好きって事だ」
「レインの事は?」
「逢いたかった。帰りたかった。
だから、子供がいるって聞いて、凄ぇ嬉しかった…
レインに会いたいよ」
遠く潮騒が聞こえる。
「…ありがとう」スコールの声が、波の音と溶け合った。
ある瞬間、入力する手の動きがぴたりと止む。
…描写文や次に繋げる言葉で悩むと、話自体の骨組みができあがっていても先へ進めませんね…。
>>435 特に規制もないし、このスレで投下しても(・∀・)イイ!……むしろ漏れは大歓迎!!
(って、自分が書いてるのも恋愛絡んでない罠。w)
「多分ご存知の、或る事情」って……本気で考えちゃったじゃんかYO!!
お忙しくなるようですが、ストレスとネタが溜まったらまたいつでも遊びに来て
発散して下さい。(注:発散の場になってるのは漏れですw)
>日常
ユフィの話といい、アパランチの話といい、今回の8親子ネタといい、
もの凄く穏やかな…というより切ない雰囲気が(・∀・)イイ! 明るさと切なさが
表裏一体になった話の見せ方が凄く好きです。
「ところでお主、ガウやウーマロを見かけておらんか?」
不意に尋かれて、カイエンは首を横に振る。
「そうか……そろそろ帰って来ても良い頃だと思うんじゃがのぅ」
昼間の一件があったせいか、ウーマロとガウが連れ立って飛空艇を離れていた
事に、誰も疑問を抱かなかった。
しかし、こんな夜更けになっても戻らない二人を、ストラゴスは気にして外へ
様子を見に来たところ、この稀に見る兄弟喧嘩と遭遇したという訳だ。
「育ち盛りの彼らのこと、恐らくまたどこかで暴れているのでござろう……」
何より気分転換なのだろうとカイエンは付け足す。もちろんそれはストラゴス
も思っていたのだが、それにしては帰りが遅すぎる。
言われてカイエンは心当たりを思い返すが、それでも辿り着く可能性は獣ヶ原
しかなかった。
「どちらにせよ、腹が空けば帰ってくるでござるよ」
なぜか、そう確信できるのだ。
年長者二人が話し込んでいるすぐ先で、闇に沈む草原の空気が一瞬にして流れ
を止めて凍りつく。
渾身の力を込めて繰り出した真空波が、エアアンカーの放つ姿無き錨を打ち砕
き、直後その強烈な余波が一気に周囲へと広がった。
耳をつんざくような不快感に思わず表情が歪む。
互いの放った攻撃は、完全に拮抗していたのだ。
「……さすがでござる」
共に戦う仲間とはいえ、彼らの強さに思わずカイエンは息を呑む。
「まったく、若いのう」
呆れているのか見惚れているのか、判断するには微妙な呟きを漏らすストラゴ
ス。
――世界が崩壊し、一度は散り散りになった仲間達が再会した。とはいえ強大
な力を秘めた魔法の源流でもある三闘神とその力を利用しているケフカに勝てる
保証などどこにもなかった――それでも、もしかしたら。
彼らを見て、そんな希望を見出したのはストラゴスだけではないはずだ。
>>ドリルさん
>「どちらにせよ、腹が空けば帰ってくるでござるよ」
モニターに吹きました。
皆がんがれ!と応援したくなりますです。でも、何処行ってるんだろう、と
気になるメンバーが何人も!ハラハラします。戦闘描写カコ良いです!
某事情、解決しました!お騒がせしました。(汗
哥さん…もとい、ドリルさんありがとうございます。m(>д<。)m
>ある瞬間、入力する手の動きがぴたりと止む。
シリアス書けないけど、ほんのちょっとだけ解りますです。
てか、私も入力して放置したネタが幾つか(w
落描き帳に至っては「ドキッ☆ゾンビだらけの死屍累々」です。
今迄普通に出来たものが、もっと良くしたいな、と
こだわった途端難しくなったり。
肩から力を抜いた途端、ふっと良い着想が出たり。不思議っす。
お言葉に甘えて、マターリ発散させて頂きます。ありがとうです。
白銀の騎士が、生贄の血を求め、佇む。
それは、呪われた場所。冷淡な瞳が、獲物に近付いた。
「我が名は、メスドラーマ=エルムドア。
さあ……かかって来い!」
ツンツン頭の風水士が突っ込んだ。
「セフィロスじゃん」とかゆってたら。
1. 風水士は、トードで蛙にされますた。
2. チキン迄使って来やがりました。
3. タコ殴り及び回復の繰り返しで
4. 経験値を稼がれてしまいますた。
屈辱です。あんまりです。しかも主人公のラムタン、遠巻きに見物です。
銀髪鬼の連れた、見目麗しき女性が云いました。
「エルムドア様、そろそろ止めを」
ふっかふかの、ちっこいHP1鶏。その羽毛に頬擦りしつつ
エルムドア侯が厳かに告げる。
「吸血して連れ帰るv」
鶏状態の風水士(クラウド)は、嫌な感じの汗を吹き出しつつ
「た、倒しちゃって良いって!」と必死です。
銀髪鬼により、血の純潔を奪われた風水士。
檻の中、宵の優美な吸血に飼育され続け
やがて、自ら、白き翼を侯の元に休めるのだった。
────…にわとり姿で。
木箱に網貼ってトタン葺いて、「にわとりさんのおうち」と云う
プレートが掛った鳥小屋。雌鳥(本物)が熱い眼差しで見つめたりしてます。
もう、クラウド泣きそうです。
多分政治では賢いんだろうけど、イマイチ鳥に詳しく無い侯は
風水士鶏の、背中やお腹を無邪気に撫でまくります。
人なら笑い転げる位で済みますが。
鳥にとってそれは「やらないか」級の、イクナイ行いです。
雌なら(;´Д`)ハァハァした挙げ句、卵を産んでしまいます。
「撫でるなら…撫でるなら耳の後ろをこちょこちょしてくれ!」
しかしコレで気持良い大人鳥は、中耳炎の疑いが。
それはさておき、クラウドの魂の叫びが届いたのか
我らがヒーローラムザタンがエルムドア侯倒して、飛んで来ました。
「クラウド!────勇気をあげよう!」
ズモモモモモモモモモモモモモモモモモモッと、白煙が沸き起こり、無事に
蛙に戻りますた。なんか、お玉杓子な尻尾付いてますけど。
ムスタディオが叫びました。
「後は、乙女のキッスだ!」
「ヨロシク」
「労働八号が志願して来たんだって」
労働八号が頬を赤らめますた。
「…異邦から来て、それは…私がやります」とアルマ。
クラウドは元の姿、元の世界に戻りました。
「ね、クラウド。キスしたことある?」
「厳密には、無い」
そうプリシラに告げるクラウドの背中は、どこか寂し気です。。。
444 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/20 01:04 ID:pPVpwOM8
余りに下がり過ぎてるのでage
うにうに><
∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
( ・∀・) ( `ー´) ( ´∀`) ( ゚ ∀゚ ) ( ^∀^)
( つ┳∪━━∪━∪━━∪━∪━∪━┳⊂ つ
| | | ┃ この糞スレは終了しました .┃ | | |
(__)_) ┻━━━━━━━━━━━━━━┻ (__)_)
マターリマターリ
↑
お前つまんね
YAHOOに帰んな
「……おい、そこの戦闘マニアと機械オタク! いい加減にしやがれ!!」
ようやく静寂を取り戻した闇夜の大地に、セッツァーの怒号が響き渡る。
「誰がオタクだ!!」
「誰がマニアだ!?」
まるで申し合わせたように兄弟が声を揃えて反論するものだから、隣のロック
は笑いを堪えきれないといった様子で口に手を当てた。
「夜中から何やってんだよ!? お前らがケガするのは構わんが、大事なファル
コンに傷つける様なマネはやめろ」
セッツァーにしてみればあくまでも、ケフカ打倒の旅を続ける事が難しくなるだろ、
という意味で言ったはずなのだが。
「なんだセッツァー」
「ファルコン狂か?」
またも図ったような兄弟の連係プレーに、ロックは思わず吹き出す。
そんな三人を目の前に、セッツァーの堪忍袋の緒は音を立ててきれたのだった。
「……てめぇら、ぶっ殺す!!」
声と共に手にしたダーツを素早く投げ放つ。傍らにいたロックは未だに笑いの
波が収まりきらぬまま攻撃を受けたせいか、思わず足元がもつれ倒れそうになる。
「何だよセッツァー! んな事ぐらいでキレるなよ、……大人げないな」
「“んな事ぐらい”とは何だ!! 大体お前はファルコンの整備だってしてない
だろう、あれがどれだけ大変な作業か……」
言い募るセッツァーを前にして、ロックは遂に声を立てて笑い、納得した様に断言
するのだった。
「ああ、やっぱりファルコンフェチだったんだな!」
――ああ、言ってしまった。
ダリルの墓でファルコンを復活させた日の事を知らないとはいえ、ロックは禁句を
口にしてしまった。とエドガーは内心で溜息をつく。
「……お前ら、今日という今日は許しちゃおかねぇ!!」
そう言ってセッツァーは秘技・銭投げを見舞うのだった。
マターリいきます。というか、この仮名称にしたのは伊達じゃありません。(w
もう“どっぷりFF6ネタ”ですみません。(未プレイの方は読んでも面白くないかも
知れない。いや、プレイした人でも面白いと言える代物じゃないけどナー…w)
とりあえずここまでの粗筋は、
父性復権→兄弟喧嘩→年長者談義→セッツァーご乱心。という話の流れです。(違)
>>441 マターリ発散。待ってました!
文章にしても絵にしても、「もっと良い物を」と思うと空回りしたり、逆に仕事中に妄想する
と良い発想浮かんだり、創作というか脳の構造は奥が深くて不思議です。(単なる怠慢か?w)
# シリアスでもギャグでも、仕事面でさえわりと当てはまってますね、こういうの。
……はい、漏れにギャグは無理ぽ(´・ω・`)。何を真面目に不真面目な事書いてるんだ
ろうと小一時間詰りたい。むしろ詰らせてくれ。(w
とりあえず「腹が空けば」というカイエンのセリフ、この物語のEDのちょっとした伏線だったり
するんです。(w さすが話術士……もとい、ネタ士白さん、めざといですね。
>>442-443 飛空艇墓場での決戦…いや、ディープダンジョンの事を考えたラムザの遠謀が素敵です。(違
それにしても、蛙から復活させるためとはいえ、アルマの申し出にラムザは異を唱えなかった
のでしょか?(もっと違)
…まさか意図的なs(ry…?
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452 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/21 15:58 ID:ISHE1YSW
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-ー−シ/ ::;/ ,、 >;::::;、 ゙i: ::ミ、
彡" :ノ゙ ::i" i! ,i゙ ,A;;::::::i,:i :, ゙i, i, : ::,,、ゝ
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-彡, ノ/ !i i゙ ",i" /|i゙ ::|,! :i:::| i ::; ;:: ::|,
-〜彡ノ/ :|:: !i゙ ゙ 彡i"!:/! ~ :リ| ,! :i ハ :i ::; ;;: ヾ,
/ 彡 :リ i!|i,, ::!ドミ!i、,_ !ノ,、::!H゙ i! i ::; :: ::; :; i; ミ、
‐彡ツ:;;! ! ::i ::i, ::!,シ┼-,ミヾ::: :::;!シツ千‐ミ] i゙i :: ;: : ::; :; !,iヾゝ
フ~ ;λ :i! ::i! :::|~ー〜゙‐゙ ::: ::::::: ゙ ー゙〜゙ | /:: ;: :i :i, ヾ,
彡彡_i!, !:; !i i゙ :::::: :::::::: :| /゙i::::i゙ ; :i ::ヾゞ、
"~ キ : i !,:|, | ::::::: :::::: ノ/,i゙/リ i゙,i,;:、ゞ
゙!゙i |゙i ::;"゛ ::;;;ii::: " !゙/:! イ;゙ ~ ゙
,-i!i:|i゙i, ~゙'t‐ ‐" :::::::::/:::| /゙!
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454 :
孫悟空 ◆yGAhoNiShI :03/05/21 17:00 ID:3zMaV4vV
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!
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、 ._ _.:;〜⌒^^⌒⌒´⌒` ̄ ̄ ....::,...⌒~^⌒ ̄ ̄`〜._:::;:..:::
⌒ ⌒ ....::::::::::.:::.::;: :::... .:::: :::. ..:: :::::::: ;::::::;:;.;:;,;,.,,; ...::⌒
:;;;:::;::;: :::;:;;:::::::..::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::::::. :; ..;::::::;::;: :::;:;;:;:::::;: :::;:;::
と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪
>>447 うい。マターリいきませう。
旦~ 旦~ 旦~ 旦~ オチャードゾー
旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ズドドドドドドドド
ヽ )ノ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~
旦~ ⌒(゚д゚)ノ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ドドドド
/. ( ヽ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ドドドドド ドドド
旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~
旦~ 旦~ 旦~ ドドドド
>>449-450 むちゃくちゃ笑いました!ファルコンフェチ…。。。
ギャグは無理?嘘をつくとリルムタンに変な顔に描かれます、きっと。
硬質で端正なシリアス部分も、賑やかなギャグ部分も楽しいです。
今回、すいませんオイラのギャグ、続きますです。
(;´Д`)一遍に終わらナカターヨ。。。↓
───かつて、轟音を鳴り渡らせ、天駆ける妖星を天狗と呼んだ。
荒野へ叩き付けて来る、冬雷。鈍色に、千切れた雲。
王の逃走したその街で。
市民達は、マフィアの武器を手に、神羅軍へ最後の戦いを挑んだ。
水路さえも塞がれ、いずれ全滅する街。
彼等は、仲間の屍骸を楯に前進し、撃たれ、又それを楯にして
じりじりと、神羅兵へ間合いを詰める。
最初に悲鳴を上げたのは、神羅兵の方だった。
ふっと。空気が止まり、風が凪ぐ。
冥く静かな衝撃波が、ざわざわと、地を揺らし。
最前線の兵士と人々に、喰らいつく。
音も、無く。
凄まじい血飛沫が噴出した。
人々は、鎌鼬に両断され、身肉が地に落ちる。
正宗が鞘に戻る。
大魔導士は、何千と言う人々を「斬って」見せた。
雷鳴は止まず、雹が激しくなってゆく。
不意に、黒衣の英雄は頭を抱え、蹲る。
駆け寄った少年兵が、覗き込む。
「大丈夫だ。クラウド」
「…でも!」
雷の狭間。その闇の中で、セフィロスが
少年兵の襟元を引き寄せ、叫ぶ。
「俺が狂気に陥ったら、その時は…お前が……私を。
その為にこそ────お前は強くあれ!」
修道院の地下書庫で。オルランドゥ伯が、禍々しき魔法陣を睨める。
書庫の空気は、冥府の底の匂いがした。
「以前、君は言っていたよね。此処が、君達の世界の未来かも知れないと」
「ラムザ?」
神殿騎士の呪文が、うなりを上げて反響する。
ラムザの世界と、クラウドの世界を繋ぐ、一冊の本。
「繋がりは、無いかも知れない。だけどもし、君達の世界が滅びたら。
今はありえない。そうだろう?」
ラムザの澄んだ眼が、異邦の客人を見る。
ノイズが、クラウドの脳を掻き回す。
「……うぁッ!」
──又頭痛がする。だけど、闘わなくては。
世話になった、この世界の人の為に ──
騎士の呪文に、クラウドの上着が切り裂かれる。
それと同時に、桜花狂咲が敵召喚士に炸裂した。
「ディリータに頼んだ事があるんだ。
この戦いが終わったら。僕達を記録上抹殺して欲しいと」
孤高の覇王、ディリータ・ハイラル。
聖騎士アグリアスが、己の腹を撫でた。凛とした面差しが、微かに笑う。
「Σ(゚Д゚;)…ええっ?!」
「オーラン。また、カードをしよう」
剣聖の養子、占星術士オーラン。彼のカードを
やがてスコールが遊技する事となる。
そうして、僅かに、確かに繋がってゆく世界。
微の間。神殿騎士のデジョンの光が、全ての者を呑込んだ。
「あわわわわ!! せっかくワシらがこつこつ貯めた金を……!!」
荒涼たる草原に降り注ぐ、大量のギルの雨。
その姿に今度こそ狼狽するのはストラゴス。
さらに追い打ちをかけたのは、天より降りたる孫の声だった。
「天空を満たす光、一条に集いて神の裁きとなれ!」
「……リルム!?」
幻獣の背に跨って上空を浮遊するリルムの姿に気付いたエドガーが叫ぶ。
リルムの唱えた魔法・サンダガから放たれた雷光が、セッツァーの投げたギル
めがけて迸る。魔法発動者の魔力の高さと相まって、威力は普段の三割増。
「シャレになんねーー!」
触れれば間違いなく感電死しそうな強烈な稲妻の勢いに、驚きながらも素早く
身を翻すロック。
「ケーツハリーでござるか!」
「……一体いつの間に!?」
カイエンとストラゴスが視線を上空にやりながら同時に叫ぶ。リルムが魔石・
ケーツハリーを装備していた事に、ようやく全員が気付いたのだ。
しかし、このままでは地上にいる六人は皆、多量のギルと共に感電死を免れな
い。どんな手段を使ってでも、この窮地を脱さなくては――彼らに明日はない。
覚悟を決めたその時だった。
「……魔封剣!」
剣を高らかと掲げ、神々しいまでのセリスの声がこだましたかと思うと、周囲
を駆けめぐっていた雷光は、瞬く間に彼女の元に吸い寄せられていく。
「セリス殿!!」
「助かったぜー」
「ありがとう!」
地上にひれ伏す男達は口々に、命の恩人セリスに礼を述べる。
「一体なにがあったの?」
冷静に聞くティナに対し、何かしらの言葉を発そうとした途端。
「……あんた達、頭冷やした方が良さそうね」
安眠を妨害されご立腹のセリス、表情は笑顔だが彼女の瞳は本気である。
「ま、待ってくれセリス……! これには深い事情が」
慌てて弁明しようとするロックの声を後目に、セリスはオペラ公演の時と同じ
透き通るような美しい声で、詩文を詠むようにその句を紡いだ。
「――『大気に潜む無尽の水、光を天に還し形なす静寂を現せ!』」
氷の攻撃魔法・ブリザガ。
感電よりは、せめて楽に……。という、仲間に対するセリスからの最後の慈悲
と言わんばかりに、凍てつく刃が彼らを襲う。
「俺たちが悪かったーー!!」
声にならない叫びを残し、地上にいた男衆六人は倒れた。
こうして詠唱の通り、草原は本当の静寂を取り戻したのである。
>>457-458 FFTから各シリーズへの密かな伏線が(・∀・)イイ!
むしろラスダンに臨むクラウドの姿が萌え……。(ってギャグなのか?!w)
その昔、ラスボス直後(飛空艇墓場)のクラウド見送りSS(クラウドとアグリアス主体)を
書いたり(挫折)していた漏れには激しく続きが気になります。
…にしても戦地に立つセフィロスさんから漂う雰囲気がなかなか切ないですね…。
そう言えばFFTのラスダンって、境界地下の書庫だったっけか?
(室内なのにジャンプ攻撃を繰り出して、天井に頭を強打している神殿騎士がいたような…)
マニアックなネタが多いが良スレの予感。
>>ドリルさん
お、面白過ぎます!なんて楽し気なのですか!(違
銭投げは困りますね・゚・(つД`)・゚・
女性陣むちゃくちゃ強いです!素敵であります!
>天井に頭を強打している神殿騎士がいたような…
アレですか?「小部屋で大形召喚獣召喚」のような。激しく笑いますた。
>>462 ありがとうです。王道ネタにも挑戦したいです。。。
ENDになってますが、もう一回続きますです。すいません(汗
其処に、アルマが居た。飛空艇の、墓場に。
吹き抜ける冷気。幽玄の風が、聖天使アルテマのお尻…
じゃなかった、銀髪を艶かしく揺らす。
「……又銀髪かよ?!」
「えっ!クラウドの所もなの?」
聖天使アルテマさん、怒ってます。なんかばしんばしん攻撃してます。
「────くしゅっ!」
「ん?どうしたのですか?クジャ」
「誰か僕らの噂をしているようだよ、ユウナレスカ」
アルティミシアが、横で紅茶を啜ってます。
某所でそんな会話が交わされましたが、それは置いといて。
聖騎士アグリアスの剣が、聖天使に斬り付ける。
「アグリアスさん、大事な身体なんだから無理しないで!」
「え─wwヘ√レvv〜(゚Д゚;)─wwヘ√レvv〜─!!!!!!!!?」
戦闘中にも関わらず、一同の眼が、アグリアスに釘付けになった。
「私達は…」
ラムザがはにかみ、耳迄紅く染める。
「言えない。言えません!手を繋いだ、なんて!」
「いやそれ大事な身体とか、ちゃうやん!」
ムスタディオ、何故か似非関西弁です。
りゅうと立った聖騎士。その、優しく応える声。
「でも。夢なのですよ。表舞台から消え、静かに好きな人々と暮らす事。
それが…その為にこそ、私は闘う」
剣が旋舞し、隠された聖石を弾き飛ばす。そして────
異邦の剣士が眼を見開く。
其処には、明るい青空が広がっていた。
「……ド…クラウド!」
「…ティファ?皆も」
ライフストリームの暖かな光が、皆の顔に映り込む。
うなりをあげる拳に、ティファは凄まじい力を込め
クラウドの両頬を──世間では往復ビンタと呼ぶ方法で──張り倒した。
レッドは肝を冷やし、顔を臥せる。
「馬鹿ッ!皆に心配かけて!」
彼女の言葉が続かず、その場に座り込む。
「…馬鹿ぁ…」
クラウドは、かなり(*´Д`)ハァハァした。
何があったのか。その南の島は崩壊している。
「なぁ皆、俺が居ない間に、何が?」
「竜巻の迷宮の後に、でっけぇウエポンてぇのが暴れてよう。
お前さんを捜して、ライフストリームの流れを追ったらココに来た。
…呼んだぜ。奴さん、メテオを」
シドの説明に、クラウドは上空を仰ぐ。
「そうか…」
澄んだ空に。血に染まるベルベットの如き星が、炎を滴らせている。
ふと、小さな音がした。
「これは?」
「軍の鑑札じゃねぇか」
クラウドの上着。裂け目から、ドッグタグが光る。
「いろいろ付いてるね。見せてよ!
って、クラスEX-S、セフィロス?!」
ユフィの絶叫。その場全体を、衝撃が支配する。
「ザ…ザックスは覚えてる。遺体は持って行けないから、鑑札を」
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` ) 沈黙。そしてざわめき。
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!皆、何だよ!ウワァァン(ノД`)」
「むう。何で又セフィロスのタグが?」
バレットが首を捻った。
魔晄に漬込まれた、神羅屋敷の数年。
古代種の叫びが、体内のジェノバの声と不協和音を醸す。
「そう言えば。なんでザックスはソルジャーになれたんだ?」
シンクロナイズドスイミングのポーズを取りつつ、ザックスが応える。
「お、今日は調子良さそうだな!
んー…俺、魔晄炉事故で魔晄浴びて以来、強くなってさぁ。
闘技場で優勝したら、タークスが来た」
少し間を置いて、更に続ける。
「んで、気が付いたら此処入ってた!うははは!」
「Σ(゚Д゚;)ソレ誘拐だって!」
魔晄の、仄かな緑の光。
ザックスの精悍な横顔は、笑っている。
「────もう出られない、じゃない。俺達が自分の手で此処から出るんだ。
娑婆に戻ったら『俺達は岩窟王だ!』って自慢しようぜ」
神羅屋敷の地下に、甦る記憶。
「この戦いに生き残ったら、お前の家族に届けておくよ…ザックス!」
クラウドは、ザックスの認識標を、堅く握った。
セーファセフィロスの翼がもぎ取られ、ついに英雄は地獄に還る。
力尽きた仲間に、クラウドは「帰ろう」と言った。
「最後迄、セフィロスは孤立無援だったな…」
「え?」
勇者の呟きに、皆が振り返る。
突如、クラウドの瞳孔が開く。彼は岩場に倒れ込んだ。
「クラウド!」
遠いトンネルを抜け、深淵へ。懐かしい歌が聴こえる。
其処に、セフィロスは居た。ずっと、恐らく最初から。
心の奥底に潜む、幻影か。体内の厄災の、象徴か。
────今迄のジェノバは全て、肉体を失いし魔王が
勇者に乗り移り、造り出した者なのか。
今更、それはどうでも良い事だ。
確かなのは今、勇者の目前で正宗を携え、微笑む魔王が
本物のセフィロスその人だと言う事だ。
黒マントの男達は、行動を共にしなかった。
結局、セフィロスの為に闘ったのは、母なるジェノバだけだった。
人ならぬ母も既に無く。魔王に只独り、共鳴せし者。
彼は、英雄だった。神に近き者として、実験室で生まれた。
人では無く、武器である存在。
その英雄が、手塩にかけて育て上げた子供。
テントの灯の元に。少年兵が呼ばれた。
「御覧、クラウド」
ナイフが、セフィロスの掌を断ち切る。
すうっと、傷口が塞がった。
「!」
「俺は、死ぬ事が無いらしい。
しかし、このままではいつか、世界を殺そうとするだろう。
だからクラウド。
お前が俺を倒すんだ」
「セヒロスさん、何言ってるんすか?(;´Д`)」
ころころと、クラウドが笑う。
「お前は有望な子だ。
ソルジャーの大剣を、軽く持ち上げる少年兵士は、他に居ない。
だから俺は、お前を部下に選んだ」
「冗談きついなー!あははっ…ありゃ?」
幼いクラウドの周りで、風の音がする。
ザックスが寝返りと共に、寝袋の先輩兵士にぶつかり、目覚める。
クラウドの頬が濡れている。
「……?!」
眼に表情は無く、少年兵は不思議そうに、頬の涙に触れる。
英雄は柔らかな仕種で、クラウドに己のタグを掛けてやる。
回想から、静かに醒めてゆく。
互いの剣が光る。
セフィロスが笑い、クラウドも又、笑った。
魔王は眼を見開き、正宗を向ける。
クラウドは此処で師に向かい、対等に剣を構える。
金の睫が伏せられ、そのまま正眼に眼差しを交わす。
────かつて、彼に命を救われた。
尊敬し、教わり、憧れた存在。
けれど今は狂気に満たされ、世界を殺そうとしている。
救う為にも、行かなくては…約束の地へ!────
クラウドの武神覇斬が発動する。
剛撃が唸り、火花を散らす。削ぎ、喰らい合う剣。
そして。
セフィロスの紅き魂が、解放される。
それは、ライフストリームに乗って、クラウドの内へと入り込む。
「…今だけだ。約束したから
今だけ少し、俺の命の中で休んで良い。
だけど。捜してやる。あんたの事、甦るまで、絶対に!」
クラウドの足が真直ぐに、仲間の元へと向かった。 END
>>464-469 以前、この板の某所で見かけた「宝条博士が実はいい人だった」SS読んだ時以来の
衝撃です。セフィロスは単なるストーカー(違)でも、マザコン(もっと違)でもなかった
んですね!(ひと思いに殴ってやって下さい。)
セフィロスもの凄く切ない。本編でそう言う風に描かれていたら(漏れが解釈を誤った
だけなのか)、間違いなく好きなラスボスになっていたYO!!・゚・(ノД`)・゚・
そしてKHFMをプレイした直後だったりする漏れには、最後の下りがなんだか嬉しい。
(KHへの伏線を意図しているのかと思えて)
それにしてもクジャとユウナレスカの会話を見て『異界放浪記』なるギャグを思いついてしまう漏れ。
・細長い刀ともの凄く太い大剣を抱えながら、互いに
「そんなものは正宗ではない」
と、言い張るセフィロスとアーロン。
・預けに行った思い出に、利息はつかないのか? となぜかガフガリオンに詰め寄るビビ。
・どうしてお前らはそんなに露出度の高い衣装なんだ? とケフカ・セフィロス・クジャに
問うエクスデス。(←実はあんまり知らないですが、ネット回ってなんとなく)
(゚Д゚)ノタダイマー
>白殿
雌鳥ナデリ>無精卵マズーをご存知とは
文鳥系HPとかだと「ナデナデしたらまた生んじゃったv」とカキコ
しようものなら物凄い勢いで問い詰められまつね
ところで今のスレタイの「エロ小説」は「エクセレント・ローマンティック小説」
の略ってことにしてよかでしょかといってみるテスト
>>ドリルさん
KHFMに続く…良いですね!
抵抗するセフィロスを 迷 わ ず お 笑 い に したい。
そんな電波ゆんゆんで、禿如くごめんなさいでした。(汗
『異界放浪記』凄く読みたいであります!
ブラスカとマターリお茶するキロスとか(互いに笑顔で恐い)
喧嘩後酒を酌み交わす、ジェクトとサラマンダーとか
良い匂いがする、キスティスとベアトリクスとルールーとか
リュックとユフィに、溜息をつくシド二人とか居そうですね。
>>R@no-nameさん
お帰りなさいです!
英雄さんみたいな羽根色の鳥を、飼ってみたいであります。
えっと、無精卵産んだ仔は居ないです。雛が孵る迄
オロオロしてた雄鳥は居ま…はわわ!リア話してどうすんだ私。
「エクセレント・ローマンティック小説」素敵です!!
R@no-nameさんの「エクセレント・ローマンティック小説」…よ、読みたい。。。
大火流る→火球→地球照 一応続いてマスです。 。。
ゴールドソーサーの真上に、真昼のペーパームーンが浮かぶ。
レース観戦の人々が、喫茶室で微睡んでいる。
「リクセン?大冒険家リクセンじゃねぇですか!」
何人もの子供を引き連れた男が、泰然自若とした老紳士に声をかける。
「おや?君は…」
喫茶室の壊れたジュークボックスに触れながら
ウェッジがジェシーに電話する。
「あ、ジェシーさん?ビッグスさん、今夜は夕飯作るそうっす!」
金髪の上にゴーグルを載せた男が、眼を輝かせる。
「俺は『空想魔学小説』読んで、飛空艇乗りになりやした!
グローリア号艇長、リクセンさんは憧れです!押忍!」
晴れ渡った空が、テラスの空気を軽くする。
「今日は、何人かの読者さんに会えて嬉しいよ。
君は、ハイウィンド艇長だね?
背中のお子さん、奥さんに似ているよ」
父親似の大雑把…否、鷹揚な質なのか、騒然としたレース場で
子供は安らかに熟睡している。
一生分の運を賭けて、チョコボレースを見つめる男。
その横を、尾羽打ち枯らした「墜落のコルネオ」が通りかかる。
「…頂きッ!」
すんなりと括れた腰。滑らかな肌。
歳の頃なら二十歳位の、若い娘がしなやかに走り去った。
「ほ、ほひ〜?!ま、マテリアが無い!」
柔らかな黒髪を切り揃えた、仕立物の背広の男。
一方の肩が下がり、銃を胸元に所持している事が分る。
濃厚な珈琲の芳香が、煙草と硝煙の香に混じり合う。
「────で、どうなんだ?ヴィンセント」
シドの子供達が、周りで転げ回っている。
「…思い切って。彼女に……
暑中見舞いを送ってみた。。。」
「そりゃ大進歩だ!」
地球に映る太陽の光が、月影を明るく照らす。
ルクレッツィアの元に、モーグリの手で一枚の葉書が届いた。
「平素は格別の御愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます…」
美しい人の、針の如き瞳孔が、丸くなる。
彼女の声は怒りでも悲しみでも無い、ナニかを堪え、震えている様だ。
ひとしきり笑い転げた後、ぽつりと呟く。
「漸く連絡して、これ?」
レース場から歓声が上がった。
『さあ、注目のタイシンオー!匿名参加と言う事ですが
はたして猛者相手に、逃げ切れますでしょうか?』
混迷の隙を縫って、タイシンオーが飛び出す。
バレットが頭を抱え込んだ。
「うおおお!俺、レッドセフィロスに賭けちまったぜ!」
「ワイ…ゲフン。僕は最初からタイシンオーです」
レッドXIIIの燃える尾が、オレンジの夕焼けに照らされる。
激しい競り合いに、白チョコボが激突し、騎手のヘルメットが弾け飛ぶ。
十才程の、愛らしい娘が叫んだ。
「父ちゃん、見て!」
赤チョコボの騎手も、己のヘルメットを外す。
風を孕んだ銀髪と、内から煌めくツインテールが、同時に露になった。
「────お花のおねぇちゃんだ!」
『ここっ、これは!大変な事になりました!!
レッドセフィロスの騎手は
セフィロス!失踪した英雄、セフィロスです!』
タイシンオーがレッドセフィロスに追い付く。
タイシンオーの騎手は、落ち着いて手綱を握り
じわりと速度を上げて行く。
間隙を縫い、ティファのチョコボも追い上げて来た。
凄まじい歓声が、会場を包み込んだ。
『きききき、来ました!タイシンオー!万馬券です!!』
この勝負により、逃げた女房に帰って来てもらった
タンゴと言う中年男は、何故かレッドXIIIに抱きつき、
リーブは些か儲かり、バレットは100ギル損をし、
シドは、奥さんの厳命により、券を買えず予想のみ当った。
タイシンオーの騎手が、海チョコボを労う。
騎手、クラウドの髪をチョコボが繕い返した。
クラウドが振り返る。
静かな────穏やかな瞳で、会場全体を見つめながら。 END
「……何も本気で攻撃しなくても……」
「ああでもしないと止めなかったんじゃない?」
ロックの問いを、素っ気なく受け流すセリス。
「あいたたた。年寄りにはもう少し優しくせい」
「大丈夫。私もセリスもアレイズを使えるから」
一見すると道理の通った事を言うティナだが、そう言う問題ではないのだと諭
してやりたい衝動に駆られつつ、治療を受けるストラゴス。
「大体リルム、どうしてマッシュとやり合っていたんだい?」
「だって……」
こちらでは仲良く(?)互いに治癒魔法を唱え合っているエドガーとリルム。
「それより腹減ったよ。大体兄貴がオートボウガンなんてぶっ放すから、余計な
体力を消耗しちまったんだ……」
この期に及んで、さり気なく自分に非はないと主張するマッシュ。
「……お? そう言えば残っていた食料があるでござるよ」
責任の所在を追及するような発言にはあえて触れず、カイエンは携帯用の道具
袋からおもむろに食料を取り出す。
「これが最後の1切れでござる」
念を押すように告げて、マッシュに手渡した。
――それは珍味・干し肉。
「おぉっ!? こりゃ有り難い!!」
マッシュは躊躇いなく、最後の一切れとなった干し肉を口に運ぼうとした。
「……?」
しかし、僅かに伝う振動を感じてその手を止める。
静寂に戻ったはずの大地が、再び唸りをあげたのはそれから間もなくのだった。
「ハラへったー! ほしにくよこせ!!」
マッシュの手に握られた干し肉めがけて、怒濤のスピードで突進してきたのは
ガウ。そして後ろからガウに続くウーマロ。
「ちょっと待て」
感電、凍結、その後はいよいよ物理攻撃かとマッシュのお門違いな心配をよそ
に、猛然たる勢いでガウは接近してくる。
「マッシュ殿、避けるでござる」
「だから待てって!」
既に避難態勢を整えているカイエンの声と、右手に干し肉をぶら下げたままの
無防備な格好で叫ぶマッシュ。二人の明暗ははっきりと分かれた。
「――『大気に満ち、木々を揺らす波動。生命の躍動を刻め! ……リレイズ!』
これで大丈夫よ!」
機転を効かせたティナがとっさに唱えたリレイズの効力がマッシュに及ぶ。
「じゃからティナ……そう言う問題ではないと思うんじゃがのう……」
ストラゴスの溜息のすぐ後ろでは、僅かの土煙をあげて人身事故が発生。
先ほどのティナの行動が功を奏しマッシュは一命を取り留め、ガウは念願の干
し肉を口に頬張りようやく落ち着きを取り戻す。
後から到着したウーマロは、どうやら空腹よりも眠気の方が勝っていたようだ。
「……まったく、とんだ厄日だぜ」
立ち上がり、コートについた埃を払いながらセッツァーが呟く。
「それじゃあ、戻るとしますか?」
続いてロックも飛空艇へ戻ろうと腰を上げた。
「そうだな。レディの夜更かしは感心できる事ではないし」
「ワシももう休むゾイ。年寄りの夜更かしも健康に悪いわ」
とりあえず周囲に散乱しているギルを収集していたストラゴス達も、船へ戻ろ
うと踵を返した。
「……ガウ」
優しいティナの声に、ガウは顔を上げて彼女を見据える。
「おかえり」
とても自然でさり気ない、けれどあたたかなその一言に。
「うー……、ガウ!」
「ほら、食ったら船に帰るぞ」
――この船と、ここに集う者達が、ガウにとってのこころの故郷なのだと気付く頃には
本当の平和が訪れているのだろう。
いつか訪れるその日の為に、今は共に戦おう。
それが、平和という家路への第一歩なのだから。
road to home−こころの故郷<終>
ここに書かれている方って、SSのタイトルって先に思いつくんでしょうか?
漏れの場合大抵はタイトルから思い浮かぶんですが、この「road to home」は
イラク戦争の従軍カメラマンのドキュメンタリーみてパクリました。(スマソ)
なんか、戦いに身を置く人達の明るさって、常に死と向き合っているからこその
ものなんだろうなー…とか思った事を書いてみたかった。(スレ違いだ)
>>471 オカエリー。それにしても“エクセレント・ローマンティック”小説はウマイ! と思ったりする漏れ。
また新しい作品書いてくれるんでつか? R@no-nameさんの優良耽美小説、待ってます!
(にしても、日本語直訳は嫌だ…)
>>473-475 海チョコボとクラウドの文面を読んでいてふと思い出した事が。FF7のポリゴンだと、
チ ョ コ ボ の 尾 と ク ラ ウ ド の 頭 が よ く 似 て る 。
元ネタはFFTのサウンドノベルでつか? (空想科学小説は挫折しましたが、ウィユベール(・∀・)スキ!)
# 異界放浪記は、舞台が異界なので死人しか出れない罠?(w でも先生、将軍、魔術師
の三人は見てみたいですね…目の保養に。(w
>>ドリルさん
乙華麗さまです!凄く楽しくて大笑いして、あったかくて
最後にじんわり泣けました。ガウ烈しく萌えです!
タイトルは一各々、ですが…。取り敢えず自分
ネタ→オチ→ギャグ→ツッコミ→ボケ→慌ててタイトル捏造。かなぁ。
他の方は勿論、ドリルさんはどうですか?
従軍カメラマンですか。マグナムとか好きです。(スレ違
ウィユベール、面白かったですね!一応クリアしますたが
まさかあそこ迄、お笑いとは思いませんでした。
例)
「…だから、ルールー!」ガバッ
「やめて!ワッカ!私急いでるの」
いつもこんな感じの、とぼけたお話が、何故FF9では謎のお城に?
顔を描くとき顔のどのパーツから描く? ってのと同じぐらい興味がある話題ですね、個人的に。(w
>>480 漏れの場合、オチ→ネタ→ボケ→ツッコミという順が多いので、
タイトルはその「オチ」(最後のセリフとか)が多かったりします。
…タイトルを最後の文章に組み込んで締めくくる書き方。という方が正しいかも。
でも、自分の好きなタイトルが思い浮かぶとやる気出ます。50%うp
ウィユベール。あのED全部制覇していないんですが、とりあえず一番最初の選択肢で
「殺る」
を選んだの漏れは逝ってヨシですね。(w 最後まで行くに連れてシリアスの度が増して
いくのも好き…久々にディープダンジョンでアグタンの最強装備を取ろうと思って開いたら、
いつのまにかウィユベールしかやってなかったとか、そんな事も屡々。
上の方で姐さんに言われた「フィガロ兄弟と父親のネタ」で書いてみてるんですが、
父親の設定がイマイチ曖昧なので難しいです…。飛空艇でのセリス博打イベントから
引っ張っていけると思ったんですが…。(あああ、いつも6ネタばっかりごめんなさい)
御無沙汰しております。
別鯖の話が終わってさてこっちを、と思ったら
所用が立て込んでしまいまして。
生きてはおりますがさてさて…・・・。がんがるぞー。
>>479 以前はまずタイトルありきで書いてましたが最近は逆です。
つーかマンドクセ('A`)って時は昔買ったCD出してきて
使えそうなタイトル使ってます。愛がねえよ洩れ。
(ピンク鯖の連載はまさにそれ)
リクエスト聞いていただけるみたいでウヒャッホーでつ。
>>482 私は大丈夫ですよ〜。
時間なくてまだちゃんと読んでないんですが
白さんの作品増えてるので楽しみです。( ´∀`)
>地震
もうちょっとで金魚さんが大海嘯を発動させるとこですた(;´Д`)
>タイトル
最近は決める前にうpしちゃうんで完全に後付ですね
今書いてるサイシヴァはちゃんねらー以前から転がしていたネタなので、
その頃つけたタイトルがあったりします
クジャガネは本家に上げる時悩んだなあ>タイトル
485 :
作者:03/05/28 19:38 ID:YUTFNaMG
最近地震多いですね。
首都圏直下地震に超ビビって仕事してます。
なんせ高い建物の中には古い建築も多い訳でして・・・。
白さんの作品、短編ものが読みやすくて纏まっていてすごく好きです。
と思ったら、瓶スレ立てた方だったんですね。
さてあのスレで放置気味のヴィンセントのSSですが、もう暫く放置プレイが
続きそうです。
てゆうかやぱスレ違いですかそうですか。
SSスレで、様々な職人様の意見が聞ける…貴重ですね。
>>姐さん
乙華麗様ですー!CDタイトルのSSはカコ良いです。
姐さんの御作品は、上質の映画のような、洒落た映像が思い浮かんで
うっとりでありまつです。アコガレ(´д`*)ホウー
>>R@no-name さん
Σ(゚Д゚;)うわぁ…金魚さん御無事ですか?
艶やかで優美なサイシヴァ、ホント綺麗です!
絶滅寸前の英雄さん、可愛い面白かったです。撫でたい…l \ァl \ァ
>>作者さん
おお!作者さまキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
作者さんの、流麗で愛の有る文章が大好きであります。
Σハッ!!瓶スレ立t…名乗って無いけどバレた…!ガクガクブルブル
アレもコレも、て、てててテンプレとリンクしか作ってません。 (スレ違
http://www.connect-wired.net/2ch-hariita/src/1054119183299.jpg 瓶スレの1さんは、お優しい感じのΣd(・∀・ )様ですね。
よそのスレを見ても、キャラ萌えスレにSS投下は
゚+.大変嬉しくて有り難い゚+.゚です。
マターリガンガってくださいませ。○| ̄|_アリガトウゴザイマス
地震が起きても、会社で嫌な上司と共に生き埋めになる事だけは勘弁して欲しい、と
切に願う今日この頃…。(国王(社長)が地中に埋まった社員を助けに来てくれる訳でもなく。泣)
規模が大きかったのでビクーリしますた。そして進路予想通りだと次は台風の悪寒…。
>>482 あっちのスレでは感想言いづらい(興味ないね、だから。w)のでここに書きますが、白さんの
作品は本当に上手くまとまってますよね。作中の描写(ウェポン覚醒)とか、単なる説明文で
なく「小説」的な書き方されてるところが漏れは凄く好きでつ。見習わねば。
そう言えば、某所では大変お世話になりますた。今更ですがありがとう。
>>483-484 他の方のタイトルつける方法ってあまり見る機会がないもんで、興味深く読んでますた。
だけどやっぱり悩みますよね…(って、え? CDタイトルから引っ張ってくるのって漏れも
良くやるんですが…特にサントラなんか良いネタ。w)愛と修行が足りないのでしょうか。(w
>>485 ヴィンセント…興味があるのでそのスレ探して拝読させていただきますです。
(いや、7のデータ掘り起こしプレイ時にたまたま宝条戦で彼を出して、そのセリフにいたく
感動した覚えがあるもんで)
友人曰く、文章や改行のクセで分かるらしい…ですね。(漏れにそのアビリティはありませんが)
>>487 ドリルさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!であります。
こちらこそお世話になりますた。気が向かれたら、いつでもマターリどうぞです。
ドリルさんの作品は、構成がしっかりしていて、序破急の動きがカコ良いです。
静動活き活きしていて、お話が深いであります 。
職 人 の 皆 様 、 サ イ ン く だ さ い !
文章と改行のクセ…人各々ありますね。
って、あれ?んじゃオイラも…? カイギョウ ミジカイ オカン
(´ _ | 誰も居ない…。。。
「興味ないね(´ _ `*」貼るなら今の内…。
(勝手にゴメンなさいです。。。汗)
■今迄の粗筋■
「クラウドってリボン、どこに装備してるの?」
「あ、分った!ツノの中だ!」
「ん?じゃあバレットは??」
「………………………。。。」
「き、き、き、興味ねぇぞ!」
バレット父ちゃん、ちょっと泣いてます。
ってネタはさておき。(;´Д`)
普通に粗筋は…興味ないねって言いながら
FF7ソルジャーさん達が、漫才しつつ旅をしてるであります。
今は皆して、ジュノンでウエポンと遊んでますです。前話は
ttp://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1045368333/242-245 にありますでつ。
軽やかな風が吹き抜けた。シエラの指が、柔らかな花弁を撫でる。
ハーブティーの優しい香が、家中を満たす。されど、彼女の表情は堅い。
「……シド」
ティファの皮膚が青ざめる。毒ガスの成分は、何か?
皮膚を糜爛させ骨を晒し、息の根を止める物なのか。それとも────
華奢な肋骨が、吐き出す事も、吸う事もままならぬ息に蠢く。
スカーレットが嘲笑を含ませ、告げた。
「苦しいの?…その成分はね」
閃光と共に、硝子の向こうのシャッターが跳ね上がる。
「ホ−ッホッホ!この神羅兵達が、涙と共に刻んだ玉葱よ!」
Σ(゜ロ゜*)…それって、神羅兵のダメージの方が大きいんじゃ?
と、ティファは内心突っ込んでみたが。
「はぅうぅうぅうぅうぅうぅ〜がんばるです〜」
「ティファタンの泣き顔見たい…(;TДT)ハァハァ」
健気なのかハァハァなのか、良く分らない兵士達。
彼等に目前で観察されるのは、何かかなり厭なので
ティファは必死で脱出を決意するのだった。
床に仕掛けられたトラップ。神経を貫く高圧電流。
長身の偉丈夫が、痙攣し倒れ込む。
レッドXIIIが、素早くホワイトウィンドを唱える。
しかし、ヴィンセントは負傷が重いのか、蹲ったままだ。
「────…先に、行け」
不意に、シドがヴィンセントの全身を、肩に担ぎ上げた。
「冗談じゃねぇ!抱えてでも連れて行くぞ!」
シドの指先に、鋭い違和感が走る。
金属質の刃が、ヴィンセントの背に乗っているのだ。
「…違う。此処は私に任せろ、と云っているのだ」
瞳に宿る業火が、熱を放つ。微かに、笑いながら。
「私は、傷を負うと強くなる。ルクレツィアが、そうしてくれた。
お前は、ケット・シーやクルー達と立てた作戦を、遂行してくれ」
「うし。分った。後で合流しようぜ!」
そう云いながら、ヴィンの頬に『たこやき』しるおっちゃんだった。
「ヴィンセントは、オイラに任せて!」
竜騎士は、飛翔と共に天井を討ち破り
ランスの剛撃が、兵士の群れを掻き分ける。
「さて…」
ふらつく足で狙撃手は立ち上がり、縺れた長髪を振り広げた。
同時に、10mは有ろうかと云う、巨大な翼が姿を表す。
「………うわぁっ!」
正確に、惑う事無く。空中からの銃弾が、敵の手足を打ち抜く。
「神羅兵も質が落ちたな。興味は、無い。が…」
艶やかな黒髪の下で。次から次へと沸き上がる兵士達を、一瞥する瞳。
深き海の底から、太古の巨神がジュノンへ迫る。
「ウエポン襲来!総員戦闘配置!」
「あわわわわ〜!サファイアウエポン、来ちゃいました〜!
若社長、どうしましょう!」
「…大丈夫だ。落ち着いて行動したまえ」
『皆が生き延びる道は?
最小限の犠牲者で、反乱者達を抑える方法は?』
今や、世界の命運を背負った若き総帥、ルーファウスが
ウエポンが来る迄の短い時間に、多くの事を考える。
「キャノン砲、発射用意!」
────待て。充分近付いていない。無駄撃ちはするな!
「発射━━━━━━━━━━━━ !!!!!」
社長の言葉が出る前に、ハイデッガーの声が響き渡った。
493 :
懸想人1:03/06/01 21:51 ID:MiogzVE9
木立の間から差し込む木漏れ日の下で、一家は平和な団らんを過ごしていた。
「パパ! みて見て!!」
嬉しそうに走り回るシュンの姿を見ながら、夫妻は顔を見合わせて微笑む。
「シュンもすっかり大きくなったでござるな」
「元気が良すぎて困るくらいですわ」
ドマ城下町に居を構えるカイエン一家。国王陛下に使える侍であったカイエン
が、こうして家族水入らずで過ごせる時間は滅多にない。妻であるミナは、夫の
勤めを理解し、留守がちだったカイエンに代わって家を守っていた。
決して楽とは言えない生活の中でも不満一つ漏らすことなく、いつも笑顔を
向けてくれるミナと、息子シュンの存在が何よりも自分の支えになっている事を、
カイエン自身よく痛感している。
「……いつも済まない」
だからこそ、感謝の言葉より弁明の句が先に出てしまうのだろうか。
「そんな風に謝られても困ります……。私達は、あなたのお陰で暮らせるんで
すから」
柔らかな日差しに、愛おしい妻の笑顔が重なる。
「パパ! 勝負だーっ!」
久しぶりに一緒にいられる父に、思いっきり甘えようとはしゃぎ回るシュンの
姿は、木立の若葉のような活気に満ちていた。
二人の姿を見やり、カイエンは強く思う。
掛け替えのない大切な家族と共に、幸せになろうと。
この国と共に、末永く――。
494 :
懸想人2:03/06/01 21:55 ID:MiogzVE9
その日、悲痛な叫び声が城のあちこちであがっていた。
「気を確かに! 一刻も早くここを出るでござる!」
救助に駆けつけたカイエンの呼び掛けに、城の兵達は皆、苦痛と無念の表情を
浮かべながら、彼の前で息を引き取っていった。
声にならない叫びと死の空気に満ちたドマ城の、それでもなんとか中層に辿り着く。
この扉の前へ至る過程で、何人もの仲間の最期を看取ってきたカイエンにとって、
最も恐れていた瞬間に立ち会わねばならない――そんな気がしていた。
扉を開け放ち、広がる光景は予想していた最悪の事態を告げる。
「……ミナ! しっかりするんだ、ミナ!」
まだ温もりのある妻の身体を何度も揺さぶり、ありったけの声でその名を呼ぶも、
彼女が返事をする事はなかった。
意識を失くしたミナの身体が、揺さぶられた拍子にすぐ横のベッドのシーツに触れる。
「シュン!!」
反動で、息子の身体がベッドから転げ落ちた――その様は、まるで無機質な機械
仕掛けのおもちゃのようで。
「あ……、あ……」
カイエンは恐る恐る、床の上に横たわる息子の身体に触れた。
まだ僅かに温もりを感じる、その身体に。
「そ、そんな…バカ…な……」
目の前に広がる惨状を受け入れられず、カイエンは喘いだ。
――幸せになると、誓ったのに……。
「ゆるさん…許さんぞ! 帝国め!!」
絶望と怒りに打ち震えながら、カイエンはサイドテーブルに転がった懐中時計
だけを手にすると、振り返ることなく部屋を後にした。
ドマ王国の――ミナとシュンの仇。
帝国を、滅ぼすために。
何人もの帝国兵の血飛沫を浴びながら、彼は無心に刀を振るっていた。
495 :
懸想人3:03/06/01 21:57 ID:MiogzVE9
あの時、彼らに出会っていなければ恐らくカイエンは修羅の道を歩んでいたに
違いない。
その後訪れた魔列車で、旅立つ妻と息子を見送った。
『あなた……幸せだったわ……ありがとう』
いつもカイエンに向けられた、柔らかな日差しの様な妻の笑顔。
『パパ! ぼく、がんばって剣のけいこしてママを守るよ!』
その隣で微笑む、若葉のような活気に満ちた息子シュンの姿。
徐々に加速しながら、愛する二人を乗せた魔列車は目の前から去ってゆく。
――拙者だけを、ここに残して。
心に満ちる光を失った事。
それが、何よりも辛かったのだ……。
自らの弱さはケフカへの憎しみに。
故国への想いを、戦うための理由にかえて。
この刃に懸けて、世界を守ると誓ったのだった。
暗くてスマソ。そしてフィガロ兄弟ネタではない小ネタで更にスマソ。
それとフィガロ兄弟家族物語を考えているさなか、某所で寄り道してスマンカッタ。。。迷惑おかけします。
で。
FF6作中ではあまり目立たないが、実は無茶苦茶泣けるイベントが多かったカイエンです。
カイエン……ヤパーリ需要ない……か。(w
(いえ、単なるストレス発散という意図で書き込んでしまってますごめんなさい)
>>490-491 作戦になってないシドの古典的な戦法(狭い路地で一対一に持ち込むという)や
常に冷静なのか寝不足なのか微妙に判別しがたいヴィンセントや(失礼)、
意地悪そうなお姐さんスカーレット、脳味噌は贅肉で出来てそうなハイデッカー(失礼すぎ)、
何より「ティファタンの泣き顔見たい」がために必死にがんがる神羅兵。。。
どのキャラクターもツボを心得た描かれ方で(?)激しく面白いです。続くんですよね?
期待sage。
ちなみに漏れの場合、改行は使っているメモ帳とかちゅの書き込みスペース幅に合わせて
いるんですが、一行が結構長いのね……(w。
497 :
作者:03/06/02 01:07 ID:a7sA+hS3
>>486 にゃ・・・にゃんこキタ━━━━ !!
ナデナデされてーんか(゚Д゚)ゴルァ━━━━ !!
にゃんこのおてて(;´Д`)ハァハァ
このスレコテハンだらけですな。
しかもカップルじゃないだろという突っ込みもないんか。
んじゃいっちょうオイラもうpしてみっか。
えーと、エクセレントロマンチック小説?フォラヨ!(゚Д゚)ノ
↓
498 :
作者:03/06/02 01:11 ID:a7sA+hS3
また瓶ネタかよ>自分
−−−−−−−−−− キリトリ −−−−−−−−−−−
星が、綺麗だった。
雲一つない、満天の星空だった。
辺りはウータイの深い森の中、今宵は新月。
月明かりさえ無い暗闇の中では、普段絶対に見ることの出来ないライフストリ
ームのオーロラのような星の帯でさえ、見る事が出来た。
その日の旅の終わりには、あまりにも贅沢な締めくくりであった。
ヴィンセントは一人、木の上で手足を伸ばし、夜空の星を一人眺めて心象に浸
っていた。
遠くで、暖かなオレンジ色の炎と、中間達の談笑が聞こえる。
そこは、ここから見るとやけに暖かなものに見えた。
一人の時間。
このささやかな時間が、好きだった。
ヴィンセントは、木にもたれかかりながら、ただ虚ろに空を見上げている。
枝や葉の合間を縫って臨む闇空は、崇高な輝きで満たされていた。
煙草でも吸いたい気分だったが、この濃密な森の空気の味はもう二度と逢えな
いような気がして、止めた。
(……不思議だ)
何億年も昔の光を、今見ている。
そこにふと、昔の自分を思い出してみる。
499 :
作者:03/06/02 01:12 ID:a7sA+hS3
…心を閉ざすようになったのは、いつからだったか。
新羅の諜報部として、あまりにも汚い仕事が多かった。
彼の正義感と精神は、それに堪えられるほど鈍感に出来てはいなかった。
もともと優しい性格だった為、任務に堪えられる残酷さを持っていなかった。
すさんでいく自分に堪えられず、彼は自我と精神の安定のため仕事と割り切る
冷酷さを覚えて、やがて自分を閉ざしていく事に慣れていった。
穏やかだった眼光は殺気を帯びて、日に日に鋭くなって、暗い光が宿るように
なった。
冷酷な仮面は、自分を防御する殻にほかならない。
(……不思議だ)
再び、声にならない呟(ツブヤ)き。
その凍りついた心さえ、この星空の下ではどうでもよくなる。
人知れず、溜め息が漏れた。
500 :
作者:03/06/02 01:22 ID:a7sA+hS3
この男、タークス時代は、さぞや女にモテただろう。
何せこの甘いマスクである。
しかし本人にその自覚があったのか、疑問であるが。
女にモテるタイプ、いや、女のほうが放っておかないタイプが、彼であると言
える。
……筈であるが。
実のところ人見知りが激しく、恋愛に関してはことさら不器用で、うまくいっ
たためしがない。
恵まれた美貌は、有効活用されていないと見える。
好きになった相手に一途すぎて、何年も平気で夢見枕に抱いて寝ている。
……なんとも報われない。
彼は普段から無口で、何を考えているのかわからない。
女に不自由しなそうで、いつも仕事に忙しそうだから、女性に興味がなさそう
に見える。だから女にとっては近寄りがたい男でもあった。
──打ち解ければ、それが単に誤解であったことがわかるのだが、それは、付
き合った女でなければわからない。
501 :
作者:03/06/02 01:26 ID:a7sA+hS3
その恋愛貧乏な男の瞳が、一筋の流星をとらえた。
願い事なんか…無い。
あるとすれば、かの女にもう一度逢いたいと願うだろうが、
それは。
(………それは、辛過ぎる)
星はこんなにも近くに見えるというのに、決して手に届きはしない……
(それを望んで、今更……)
今、夜空に輝いている星の瞬きは、遥かなる常しえの時を超えて辿り着いた、
過去のもの。
(あの星の、今の姿が知りたい…)
今見える星の輝きは、過去の偽り。
だが、目に見えるそれが現実。
何億年も昔の光が、ふいに虚しく感じた。
(彼女は……、あれで幸せだったのだろうか)
502 :
作者:03/06/02 01:29 ID:a7sA+hS3
赤い瞳が、ひときわ輝きを放つ、一つの星に見入った。
ヴィンセントは、ふと、空に手を伸ばしてみた。
勿論、届きはしない。
判っていたが、手を伸ばさずにはおれない。
(……宇宙は、聖域なのかもしれん)
その偽りに満ちた星空の聖域をふいに壊してみたくなって、ヴィンセントは乱
暴に拳銃に片手を伸ばし、握った。
腕を上げ、銃口を空に掲げ。
そこで、意味の無い事に気付く。
気付いたが、しかし。
(偽りの聖域に、死を……)
それで?
撃って、お前は何を?
引き金を引く指が戸惑い、緊張が走る。
まるで、初めて銃を手にして、撃った時のように。
その躊躇に負けまいと、力を込めて。
トリガーを引こうとした時、不意に足元から声がした。
503 :
作者:03/06/02 01:38 ID:a7sA+hS3
「ばきゅ〜ん!」
その黄色い声で、緊張の糸が切れた。
首を起こして、声のした方に視線を落としてみると、ピンク色のワンピースが
よく似合う古代種の娘が、指で作った銃先を上に向けていた。
「うふふ……。星、きれいだねー」
娘は手を後ろに組んで、ゆらゆらと揺れた。
ヴィンセントが木の上で起き上がった。
(エアリスか…)
不発の銃をしまい、再び空を見上げた。
(そうだな……今日は特に星が近い)
「何だか…降ってきそうだねー」
(……ああ。全く)
言葉として返事が全く返って来ないというのに、エアリスは気にせず話し掛け
ていた。
男は無口だが、拒絶を示している訳ではない。
彼女には判っていた。
むしろしっかりと、心では反応している事を。
そういった形で男が答えを返してくる事を、エアリスは感じ取っていた。
だから、皆が彼と馴染めないというのは一体どういう事なのか、仁愛なる古代
種は首を傾げる。
504 :
作者:03/06/02 01:40 ID:a7sA+hS3
「……ん、しょ…っと!」
エアリスは、木にしがみ付いて足をかけた。
(…おいおい、登る気か?……気をつけろよ)
「…ぅわッ!?」
心配したそばから、ズルッ!と、足を滑らせている。
「危ない、危ない」
ふう、と息を吐くと、娘は力むように唇を結んで、大股で枝に足を掛ける。
(まだ、登る気か?)
お淑(シト)やかそうに見えても、実はお転婆なエアリス。
スカートの切れ目から、柔らかな太ももが露になっている。
(……パンツ見えるぞ)
ボタンとボタンの隙間から、さらにその上まで拝見できてしまう。
仕方なしに手を伸ばしてやると、彼女は白い腕を一生懸命上に伸ばしてきた。
その手を掴んで、上に引き上げてやる。
華奢な体を受け止めて。
バランスを崩し、危うく落ちそうになって。
ふいに二人の視線が交わった。
−−−−−−−−−− キリトリ −−−−−−−−−−−
やべ。そろそろ規制が出そうなヨカーン。それじゃまた。
おやすみなさい。
お久しぶりです。
ついにスレが500突破しましたね。めでたいなっと。
白さん
作品がイパーイで感想が書き切れないのですが
「ティファタンの泣き顔見たい…(;TДT)ハァハァ」
↑この辺りが白さんワールドの真骨頂ですね。激しくワロタ
ドリルさん
シンプルながらキャラの背景がきちんと書き込まれていて未プレイでも
ちゃんとどういう人かわかります。
今となっては短文が書けなくなった私としては羨ましいくらいの
まとめぶりです。家族愛テーマの作品て今まであまり見なかったので
今後も期待しております。
作者さん
コテが殆どでリクの応酬が飛び交うという珍しいスレでつ。
再利用したスレなのでスレタイ無視されっぱなしですよ(藁
久しぶりに続き持ってまいりました。
今までの分はこちらでトゾー↓
ttp://ane2ch.hp.infoseek.co.jp/suniff/suniff-Index.html
その部屋には二人いた。
見るからに生真面目そうな男性と、はっきりした性格が顔に出た女性。
「こういうのって、職権濫用って言いません?」
キーボードをパチパチと小気味いい音で叩きながら女性が抗議の声を上げた。
「何がだ」
「だって、これ教官の仕事ですよね」
「実習だ」
「だから、それが」
「嫌ならいいぞ、シュウ」
男性は画面から目を離さずに言った。
「お前はもう俺のクラスの内容の履修は終わっているわけだし。あえてお前のためになる事といえばこれくらいだから
やらせているだけで、無理してする事はない」
シュウは、はーっとため息をついた。
この男、どこまで鈍いんだろう。
シュウはあきらめて画面上の作業に戻った。
現在彼女が向かっているのは、ガーデンの経費についての監査作業だった。
ガーデンの場合、経費の計上が独特なので事務員の作った帳簿を職員の中で経理に明るい者が数人、個別にチェックして
結果を会議にかけるシステムが取られている。
SeeD派遣において動く金額が莫大なのと、その派遣業務の性質上収賄や経費水増しで不正を働く者が出る可能性があるからだ。
シュウが手伝っているのは、座学の教官の中で一番若い、SeeD出身の教師だ。
しかし生徒の間ではガーデンで1、2を争う厳しい教官として恐れられている。
「どうした。疲れたのならもういいぞ」
その声に優しい甘さなどひと欠片も含まれていない。
シュウはふう、とため息をつくだけでキーを叩く手を止めなかった。
「私がこういう作業を途中で止めるのが嫌いだってヤマザキ先生だって御存知でしょう?」
シュウの言葉にヤマザキは答えなかった。
部屋の中はしばらくタイプ音とハードディスクの立てる音しかしなかった。
「先生」
シュウがぽつりとつぶやく。
「なんだ」
「どうして、座学の教官になったんですか?」
「ガーデンの都合だ」
答えに爪の先ほども無駄がない。
シュウはまた、何度目かわからないため息をつく。
シュウがガーデンに入学したての頃、まだSeeDだったヤマザキは年齢にそぐわない落ち着きで、指導補佐をしていた。
格闘技クラスの生徒から尊敬と畏敬に満ちた視線を下級生から浴びていたのだ。
教官になった時、およそ予想もしなかった法曹関係を中心とした座学の担当になったと聞いてひどく驚いた。
元かせ複雑な内容の単元で、加えて講師が単位取得に厳しいとくれば必然的に生徒は敬遠する。
必須の初級内容の授業はともかく、中級以上の授業は教師資格希望者、あるいは指揮官向きと判断されて半ば
強制的にカリキュラムに入れられた生徒のみが受講している。
シュウもその一人で去年上級クラスの内容を一通り履修している。
それなのに何故こうして講師控え室にいるのかと言えば、実際の裁判記録を片手に質問に来たのだった。
しかしそれは単なる口実で、ちょっとした下心がなかった訳ではない。
ところが、結果は見ての通り、実習と称した事務員の粗探しの手伝いである。
覆面をかぶった事務員はうるさい事ばかり言うので気に入らないからミスの一つも見つけてとっちめてやりたい
気持ちがないわけではないが、今は妙齢の美女の訪問に眉一つ動かさない目の前の男の方が小憎たらしい。
「……終了しましたが」
「ああ」
お礼の一つもないのか、とシュウはヤマザキの背後からこっそりべーだ、と舌を出した。
「シュウ」
「はいっ?」
気付かれた?と、どきりとしながらもそれは声に出さない。
SeeDの習性が変な所で役に立った。
「夕食は摂ったか?」
「いいえ」
「そうか。もうすぐ食堂が閉まるから、バラムまで出るか?」
「え?」
思わず耳を疑う。
「お前のお陰で、今日で片付いたからな。バイト代だ」
「いいんですか?」
「ああ。代りに、制服だとまずいから私服に着替えて来い」
「ラッキー!10分で用意します」
シュウはうきうきとした足取りで控え室を出た。
■ ■ ■
「やっぱり、これよくわかんねーわ」
オリーは問題集の隅にぐりぐりと螺旋のような物を落書きしながらつぶやく。
「ひっかけ問題多いからなあ、筆記試験」
ニーダはオリーの詰まっている問題に目を通した。
「この場合、選択はBかEじゃないか?それ以外だと損傷が増える」
「かなあ……」
オリーはノートに顔を突っ伏して嘆く。
「やっぱ無理だって、こんな問題で正答率8割以上って」
「現場では100%じゃないと死人がでるよ」
ニーダはモンスターの特性と弱点及び効果的な攻撃方法の暗記力テストのプリントをめくる。
「落ちるにしてもそこそこの結果じゃないと納得いかないってエマに言われたんだろ?」
オリーはため息をついて席を立つ。
「あいつに怒られると、怖いってわけじゃないけど、なんかヘコむんだよなぁ」
オリーは流しの脇のラックからカップを二つ取り出してコーヒーを淹れた。
「惚気か?」
ニーダが茶化す。
「ばっか。そんなんじゃねえよ」
オリーはカップを一つニーダに渡すと、自分は立ったままそれに口を付けた。
「なあ、ニーダ」
「ん?」
「お前、怖くないか?」
「戦場がかい?」
「つーより……人を傷つける事だな」
ニーダはカップをテーブルに置いてオリーを見た。
「俺たち、もう身体的には大体完成してるだろ。大人の男同士……まあ、女子もいるけど、本気で殴り合ったら、
絶対に死人が出ても不思議じゃない。……むしろ、そのために殴りあうだろ」
オリーはカップを持っていない手を開いて眺めた。
「ためらわずに殴れるか?相手は自分と何の関係もない人間なんだぜ」
「オリー。そういう考えなら、試験は受けるな」
思いがけない、冷たい声にオリーは戸惑いながらニーダを見た。
「君の考えは人間としては何も間違っていない。けれど傭兵としては失格だ」
「ニーダ」
「そう思う事は自由だ。だけど、もしこのまま戦場に出るなら、君は確実に死ぬ」
「大げさだな」
オリーは笑って誤魔化そうとした。けれどニーダはそれを無視した。
「これは冗談なんかじゃないよ、オリー。僕は友人を失いたくない」
ニーダの言葉にオリーは、はっとする。
「悪い……。とっくの昔に、俺が自分で決めた事だったのにな」
気まずい沈黙が流れた。
数分の後、ニーダが書類を手に席を立った。
「これ、教官に出してくる」
「もう、宿舎に帰ってるんじゃないのか?」
「いや、今日は監査だから遅くなっても良いって言われてるから」
その声はいつものニーダの物だったのでオリーはほっとした。
「じゃあ、俺、その間に先にシャワー使っとくわ」
「ああ」
ニーダは寮を出て本館の2階、教室のあるフロアに向かった。
夜の本館にはさすがに人は少ない。
残っているのは各種資格取得のための自習に残っている者と、自分達と同じSeeD試験の受験者だった。
目的の控え室の手前で、控え室のドアが開くのが見えた。
次いで、ご機嫌な様子のシュウが出て来た。
「シュウさん?」
ニーダの声にシュウは、え?という顔をしてこちらを見た。
「あんた、こんな時間に何してる?」
その声に狼狽が含まれている事に、幸いにもニーダは気付かなかった。
「えっと、教官に用が……?」
「こんな時間に、何考えてるんだ?」
シュウの言葉に含まれている棘に、ニーダは戸惑った。
「何だ」
声を聞きつけたのかヤマザキ先生が出てきた。
「いえ、あの……受験対策問題の解答が出来たので、提出に……」
ニーダがシュウの視線に怯えながら用紙を差し出す。
「ああ、もう出来たのか。少し待ってろ。採点してやる」
ヤマザキ先生は腕時計を見て、シュウを振り返った。
「食堂には俺が内線を回しといてやる」
「……わかりました」
シュウは落胆と怒りを必死に抑えて答えた。
「ニーダ、作業は済んだから入れ」
ニーダはシュウからほのかに漂う殺気の意味がわからず、遠慮がちに控え室に入った。
ドアが閉まった後で、シュウは廊下の植木鉢に八つ当たりしたい衝動をぐっとこらえて、食堂に向かった。
本日は以上です。
設定が設定なので石を投げられそうです。
ヤマザキ先生って誰?と思った人は学校の廊下で
魔法を使うような悪い事をしない人ですね。
一応ゲームに出てくる人なのでオリキャラじゃないです。
(もちろん名前も正式名称です)
私は若い先生だと思ってるんですが妄想でしょうか?
>>ドリルさん
ドリルさんの新作キター⊂(゚∀゚⊂⌒`つ≡(´⌒;;;≡ ズサー!!
カイエン、ホントに幸せそうだっただけに、なんとも無念ですね。
それでも闘うお父さん。切ないです。
。・゜゜・(>_<)・゜゜・。寄り道楽しみです!期待してまつ!!
>>作者さん
深く詩的で美しいです…!うっとり。続編期待してますです!
>カップルじゃないだろという突っ込みもないんか。
カップル…いつか死ぬ前に一度くらい、ギャグ以外の
エクセレントロマンチックな恋愛が描けたら…ウボァー(゚Д゚)
実は一度ピンク鯖移動を、検討しかかった事もありますが。(遠い目)
いや、無理だろう!色香が無いし…つうかギャグ入るし!!
とセルフで突っ込み入れて終わりました。⊂⌒~⊃。Д。)⊃
カップルは書けないオイラ…。。。。。
>>姐さん
ぬお!リロード忘れてましたー!ゴメンなさい!m(_ _)m
隠れた根強い人気のシュウさんとニ−ダさん、良い感じにリアルですね。
シュウさんさんの晩御飯の運命や如何に?!(違
選考が強制なのがSeeDらしくて切ない…。
感想とかはお気になさらず、マターリのびのびガンガって下さいませ。
続編期待sageです。
約2ヶ月でレス500越えたんですねー。幸せなスレかもです。
FF各作品の枠を超えて、このスレに集う方々は「FFの作品と文章をこよなく愛している」
って感じがマターリ滲み出ていて (・∀・)イイ! と思っております。このスレに立ち会えた事
がとっても幸せだと思う今日この頃。……え? 感想長いって?(毎回スマソ)
>>497-504 スレタイ無視した文ばっか投下して正直スマンカッタ....。(どうせエロは書ねーよ・゚・(ノД`)・゚・)
それはさておき、作者さんの作品、もの凄く繊細に描かれる雰囲気が(・∀・)イイ!ですね。
何億年も前に星が放った光を今見ているというヴィンセントの心境、(彼が棺桶内で眠り
続けていた時間と、恒星と自分とを隔てている距離を併せて“偽り”として見せている
ところとか)こういう雰囲気に 萌 え ま す。
>>505-511 ヤマザキ先生なんていたんでつね…(勉強不足スマソ)。それにしてもヤマザキ先生に振り
回されるシュウカワ(・∀・)イイ! 真剣なニーダカコ(・∀・)イイ!
学園の日常生活から運営の裏側まで、こういうシステム的な面を描いた作品大好きです。
なんていうか、燃えますです。(何が)
……関係ありませんが月初には耳慣れた言葉が…作品に一層のリアルさを伴っている気が…(w。
恋愛メインも好きですが、家族愛、友情なんかも大好きなのでつい……。
未プレイなのにお付き合い下さって嬉しいです。ありがd
>>512 間違ってもそこに期待してはいけません。いや、漏れも道を誤ったと思いながら書いt(略。
……白さんの作品がピンク鯖? それは 激 し く 興 味 あ り 。(w
ギャグがあっても(・∀・)イイ! むしろあった方が妖艶さが際立つかも知れません(って、エロ書け
ない漏れが言っても説得力がないという罠)
いや、前々から告白(違)している通り、白さんの書かれる言葉はもの凄く綺麗なので、それこそ
耽美に走っても違和感ないと思います。耽美ギャグ小説という新たな分野を開拓s(煩。
515 :
作者:03/06/03 20:14 ID:fICDSv/o
い、いろいろスイマセン!
前回はかなり酔っ払っていまして(リアル)>497読み返すとかなり厨房爆発です。
題名入れんの忘れてるし。
不快感を持たれた方々、そうじき、スマンかった。
取り合えず厨房板逝ってきます。
>ドリルさん
読込んだ感想、どうもです。このスレに対する愛、
受 け 取 っ た !
私もロマンエロとギャグエロ書きましたが、うpするには
勇気と捨ての覚悟が要りました。
>白さん
ギャグ大好きだー!私の突っ込みはスルーして下さい。
次回予告は、(私の中では)サザエさんのノリで読んでます。
−−−−−−−−−− キリトリ −−−−−−−−−−−
516 :
作者:03/06/03 20:18 ID:fICDSv/o
二人の距離が近すぎて、一瞬、時間は止まったのかと錯覚した。
凍る炎の紅蓮と、翡翠(ヒスイ)の双眸、赤と緑の、全く反対の色を持つ二人の光が
、同じ一直線上に交わった。
二つの生きる宝石は、まるで宿命のライバルにでも出会ったかのように緊張を
孕(ハラ)んで見つめ合った。
その二つの玉の組み合わせは神秘すぎて、まるで、魔法マテリアと召喚マテリ
アを連結させたようだ。
……その組み合わせは、ありえない訳だが。
「ご…ゴメン」
「いや……」
(ガストの、娘……か)
エアリスは、ドキリとするほど品の良い令嬢のような顔をしている。
何とか冷静さを取り戻して、ヴィンセントは目の前の娘に昔の同僚を思い
出す。
「え、エヘヘ……木登り、あまり上手くないみたい、私」
エアリスは照れ隠しに身を繕う。
「ね、またお父さんの話、しよ」
(博士……ガスト博士…、貴方の娘は、私の知る貴方によく似ている)
そう、彼女はあの忌まわしきジェノバプロジェクトの総指揮者、ガスト・ファ
レミス博士の実の娘だった。
そう、彼女はあの忌まわしきジェノバプロジェクトの総指揮者、ガスト・ファ
レミス博士の実の娘だった。
神羅がまだ魔晄エネルギーに手をつけ始めた頃だ。
その頃の神羅はまだ軍需産業がピークで、ソルジャーの派遣業務が経理上の大
黒柱になっていた。会社は魔晄の豊富な土地を探す為に、風水を使い龍脈地脈を
追って、魔晄源を探し当てている途中だった。
魔晄=ライフストリーム。万物のもととなる気。
その土地の調査隊の一人が、偶然にもジェノバなる禍々しいモノを発見したの
だ。
神羅は地質学者やら歴史考古学者やら、とにかく専門家達を一堂に集め、分析
を依頼した。それが古代種であるだろうと仮説を説いたのが、ガスト博士…彼は
この時、古代種研究の第一人者だった。
まさかこの時、ジェノバは空から来た厄災で、博士の実子に古代種の娘が生ま
れるとは、ガスト自身、夢にも思わなかっただろう。
古代種の誕生を夢見ていた彼は、とんでもない事をしでかしてくれた。
彼ら研究班がした事は、恐竜を現代に蘇らせた事となんら変わりはない。
そこに、最愛の彼女も関わっていた。
愛しい女のする事だから、認めてやりたい。が、実験には反対だ。
ヴィンセントは彼らに訴えていた。
試験管ベビーやクローニングに代表される生命の人工生産をしてはならない。
人間としての心の牽制が科学者達には働かないのか?
しかし、『生命への冒涜(ボウトク)だ』という言葉は、『進化の過程だ』と言い張
る彼ら科学者には、ついに届かなかった。
意見の違いは衝突し、坂を転げるように二人は別れ道を辿った。
彼女は、同じプロジェクトに参加していた、価値観の合う同僚と、一緒になっ
てしまった。
自分の勝手な正義思想を押し付けるのは束縛だと言い、彼女は縛られることを
望まなかった。
彼らは罪を犯そうとしている。
しかし、未来の夢に顔を嬉々として輝かせている人間を、どう制止したらいい
のか。
彼らが善しとしてしている事が、己には悪しき行為と感じている。
それは、どうすれば良いのか。
一人、頭を抱えるタークスをよそに、プロジェクトは開始された。
それでもヴィンセントは、凄然としてジェノバプロジェクトの停止を譲らなか
った。
ただ指を咥る傍観者にはなれなかった。
だが、失恋という痛手には勝てない。
加えて、彼らの実験への強い情熱に負けてしまった。
……また、昔を思い出してしまった。
「………過去の苦い記憶ほど…強靭な縄となって心を縛り付けるものは無い」
「え?Σ(゚д゚ )」
彼のポエムはいまいちよく判らない。ふいにそれが始まったた時、何と答えて
いいのか判らない。
相手は自分に何か言葉を返してほしい訳ではなさそうだが。
「えっと……そだ。ねえ、みんなの所に行こうよ」
身の置き場に困ったエアリスは、身を繕いながら、取りあえず話題を変える為
の提案をしてみた。
「ガスト博士の話をしに来たんじゃないのか?」
「……ん〜〜」
エアリスはクセのある前髪をいじりながら、あいまいな返事をする。
「やっぱお父さんの話、する」
娘は、会った事のない父親の話を聞きたがって、よく話し掛けて来ていた。
一度、ぼそっと昔の思い出話を呟いてから、父親の話を聞きたくてヴィンセン
トの周りをちょろちょろするようになっていたのだ。
それがまた、可愛くて仕方が無い。
父親の話を聞く時、娘はころころと表情を変える。
時には、クラウドさえ見た事ないような表情で、本当に嬉しそうに笑うのだ。
その笑顔を見るのが好きだった。
この無愛想な男に、よくもまあ、なついたものだ。
彼女は父親を知らないから、唯一父親の顔を知る自分に親近感を持ったのだろ
うか。
だが、それが嬉しい。
博士の、あの人の良い同僚の忘れ形見だと思うと、なにやら切なくもなるが。
彼女の好奇心の旺盛さも、研究熱心の父親譲りだろうか。
「……君を見ると昔を思い出す。エアリス…君のお父さんの事も」
「…ホント?!」
娘の顔が輝いた。
「…私、どっちに似たんだろ?」
「どっちと言われても…お母さんの方は知らない訳だし…」
「あ、そか」
てへっ、と肩をすくめる。
「だが、博士の面影がある」
ガスト・ファレミス…エアリスの実の父。
神羅屋敷の地下で目覚めた時、それが初対面だったが、もしやと思った。
が、間違えなかった。
母親の顔は判らないが、くっきりした二重、唇の形、線が細い所や、しゃべり
方などは父親そっくりだ。
「私の知る限り、父親似…だな。話し方まで似ている」
「ええ?そんなトコまで似てるんだ〜!」
エアリスは嬉しそうに両手で口を軽く覆って笑った。
娘が微笑む。
胸の中が温まって。
ほら、やっぱり嬉しい。
「とても聡明な方だったよ。ジェノバプロジェクトも、彼無しには成り立たなか
った」
結果、博士はとんでもない事態を起こしてくれた訳だが、それをわざわざ娘に
言うことはないのだ。
「博士がいてくれたら…どんなに良かったか。私の体を元に戻す手掛かりが、
あるいは博士なら、判ったかも知れない」
「……そっか…」
エアリスは憂(ウレ)いを帯びた瞳を下げ、背中の太い幹にしどけなくもたれた。
「体…元に戻るといいね」
「……どうかな」
「大丈夫、大丈夫。きっと戻るって」
「…………」
ヴィンセントは濃い睫毛を穏やかに閉じ、少しはにかんだように俯(ウツム)いた。
それは、博士の口癖だった。
実験を止めるべきだと博士に提言した時も、『大丈夫、大丈夫』と言われて、
殺気付いた自分の気負った肩の力までも抜けてしまったのを覚えている。
「やはり、親子だな…」
「だって、パパ似だもんね」
そう言って、互いに少し笑った。
珍しく、笑った。
ドリルさん
「その作品を大好きな方々が書いてる文章」激しく萌えであります。
エドリルSS、想いが深く情熱的でエクセレントロマンチックだったです!
耽美ギャグ*目指しガンガりますです。
えーとまずは、思い切って……文通場面とか書いてみま(略
作者さん
え?不快感?とんでもないです!コメントおもろい!と爆笑しますた。
読み易く、瀟洒で豪奢な作者さんの文体大好きであります。
ガスト博士とヴィンセントの関わりに、目から鱗が100枚落ちました。
読み仮名もなる程!であります。続編期待sage
■今迄の粗筋■
思い切って、自室の改装に取り組むクラウド。
その額に冷たい汗が浮かぶ。
「────!」
「おや?どうしたんだい?クラウド」
「うち…ワンルームじゃないか!」
「へ?個室が欲しいのかい?なら納屋…」
「興味ないね!。・゚・(`Д´)・゚・。ウワァァァアアァン」
オラこんな村嫌だ。思春期の少年は、ちょっぴし傷心しるのだった。
前話は
>>489-492にありますです。
ジュノンの軍港を、巨神が屠る。
「ケット・シーからの連絡聞いたか?エアポートで集合だってよ!」
もうちょっとで解剖される所だった青年が、忍者少女に声をかける。
「おろ〜? ザックス、無事だったのかい?!
このままの姿はヤバいね。そうだ!ザックスあんた
カメラマンに変装して!アタシ、レポーターやるから」
「(゚∀゚) …………へ?」
其処に我らがアバランチのリーダー、バレットが突進して来た。
そしてふかふかと高速移動するケット・シーも。
「何でこんな所に?」
「そりゃとーぜん!マテリ…おっと!それより移動移動!」
キュピーン*と目を光らせ、サファイアウエポンタンが目前に迫ってます。
攻撃に。赤銅色のジュノン基地が軋み、歪む。
その口から、空間を歪ませ凝縮されたエネルギー弾が叩き込まれる。
灼熱の光線が、処刑室の屋根を直撃した。
焼き切られ、室内へ溶け落ちる処刑室の外壁。
その中で────ティファの白い足がもがき、床を探る。
処刑椅子に拘束された腕が擦れ、腫上がるのも構わずに。
キャノン砲が巨神の顔面を吹き飛ばす。
「…取れた!」
手錠の鍵が、ティファの爪先から跳ね上がった。
リーブ都市開発部門総括。彼はオフィスに座し
己が魂の片割れであるケット・シーの映像に、胃痛心労胸焼け中だった。
処刑室を抜け出した、ティファがキャノン砲の上を駆け抜ける。
遠く。機影がかすかに音を立て、近付いている。
「…走れ。砲の先に向かって走れ!」
突如絶叫するリーブ神羅部長の姿に、驚く女子社員さんがいますた。
繚乱たる夕日影。砲口に白金の飛空艇が迫り来る。
猛然と、轟音と共に。
発砲する神羅兵士群。その足下を砲弾が抉った。
バレットの砲弾が敵の動きを止める。
「ティファ!掴まれ!」
飛空艇からのロープに触れた瞬間、突風がティファの手を剥がした。
────その手は諦めず、再び縄を掴む。
「ようこそ!俺様の飛空艇、ハイウインドへ!」
喜色満面の艇長。
「何か、いたら便利な人が消えたねー。エアリスとかセフィロスとか」
「Σ( ̄Д ̄|||)クラウドは?!」
星の胎内を循環する、ライフストリーム。
竜巻の迷宮で、その流れに呑まれたのではないか?
ライフストリームが噴出する、南の島なら、もしかして…とレッドXIIIが云う。
「オイラ…寂しい。ずっと一緒に旅してたのに。また逢いたいよ…」
「会えるさ」
ザックスのオーシャンブルーの瞳が、其処だけは確信を持って応える。
ティファの唇が、言霊を綴る。
「誰が何者でも、興味は無いの。
それよりも重要なのは、大切な人だって事」
「捜しましょう、南の島。きっとどっかにありますさかい!」
飛空艇の見習いパイロットが、悲鳴を上げる。
「((((|||´Д`)))) ………い、いくですか?!ガクガクブルブル」
一同の背中に戦慄が走った!
(-_-;(´Д`(゚ー゚*(・A・);゚д゚)゚∋゚)・ω・)
「このパイロット、大丈夫なのかよ!!」
宵闇の宙を飛空艇は進む。操縦に九分九厘の不安を残して。
■次号予告■
宇宙からやって来た、大いなる厄災。
その祖となる者が、星に降り立つ。
「オッス!オラ悟○!」
「Σ…………興味ないっす!」
古代種達が、愕然と立ちすくんだ。。。
次回「クラウドって超○○○人?」「いや寧ろチョコボ」の2本です。
画像と曲はお休みです。。。
526 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/06/04 03:26 ID:Q6qTvhbM
ほっしゅあげー!
sageでも保守できるってホント?
こんだけ書き込みあって保守る必要あんのか?それともスクリプト?
とりあえずいつもありがとうの感謝を込めてさげておこう。
>526
sageでも勿論大丈夫ですよ。
前の書き込みから1日も過ぎて無いなら、保守しなくても平気であります。
800で圧縮みたいですが。。。((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
>526
御説明感謝致します。○| ̄|_
>528
こちらこそ有難うございます!。゚(゚´Д`゚)゚。嬉しいです…。
■今迄の粗筋■
神羅医院24時。
「うちのチョコボちゃんが変なんです!」
「むぅ?これは…酒粕で酔ってますな。クァックァックァッ!」
「グェェェ…。。。(*´∋`)☆;:°」
宝条博士は、何だか毎日楽しそうです。
前話は
>>522-525になりますです。
さらりとした風が、煌めく海を吹き抜ける。深く濃密な緑の島。
其処に、クラウドは居た。
「う…ぁぁ」
「!」
虚ろな聲。何も映さない瞳。車椅子の軋む音だけが、生きていると伝える。
酷い魔晄中毒だ。と、治療所の医師が告げた。
ティファは歯を食いしばり、手を握りしめる。
全身を震わせ、嗚咽を堪えているのだ。
クラウドの手が、ゆっくりとティファに触れた。
何かをクラウドが囁く。
「事象変異機関…コスモス…ゼノ…サーガ。
今なら○○で3800円………。。。」
「クラウドの中の人も大変だね!(・◇・)」
「Σ( ̄Д ̄|||)中に人なんざ、居ねぇ!」
それはさておき。
「私、クラウドを介護したい」
そう告げて、ティファは治療所に残った。
「えー( ̄ε ̄)ティファタン居ないのー?」
「エアリスタンに会いたいよー(T_T。)」 と一部のクルーが騒いだが。
だから、捜しに行くんだろうが!とバレットに突っ込まれ凹みました。
「リーダーどうすんの?」
「あみだくじは?」
シドに押し付けました。艇長、愕然としてます。 ウボァー(゚Д゚)
■次号予告■
番長パルマーの前に、宿業のライバル、コルネオが現れた!
「満ッ努駕瑠は渡さんよ!うひょ!」
「ほ、ほ、ほひ〜!そうはさせん!!」
はらり、と。二人の白銀の髪が寂しく舞い散る。
「うっ…!」
お互いのダメージが大きい。リミットが炸裂する度に、
愛しき毛が────一本、又一本と離れて行く…!
次回「助けてリーブ部長!」「光頭の神秘」の2本です。
>>515-520(聖域の墓標サザンクロス)
もの凄いタイトルが漏れ好み……(惚。幻想的、というのとは少し違った切なさや
哀愁を帯びた雰囲気を上手く表現されていると思います。父ガストの姿を求める
エアリスの姿も(・∀・)イイ! ← 家族ネタ大好き野郎ですから、ええ。
FF7プレイ中、ガストって殆ど素通りしてましたが(スマソ)、よくよく考えてみると
こういう図もあり得ますよね。と、納得しつつ読ませていただいております。
続きも期待sage。
>>521-525(【ぐげ?って南国!】)
ザックスが生きてる!? ……生きていたら本編も結構明るくなったんだろうなぁ・
と思うと゚・(ノД`)・゚・ FF7インターナショナルを購入して、そのイベントの存在を知ったのは
初プレイから数ヶ月後ですが、ありゃ切なかった……かくかくポリゴンでも切なかった。
> そしてふかふかと高速移動するケット・シー
……も、萌え!! ふかふか高速異動してくるケット・シーって絵ヅラ的にカワ(・∀・)イイ!
というか、社内で一人絶叫するリーブ統括がもの凄く笑える……いや、燃える。(w
※寄り道作品……どっかのスレに思いっきり投下して来てしまいますた……。
興味ある方(…ナンテイナイカw)
あの文章読んでお怒りの方、ごもっともです。セッツァーごめんなさい。
苦情・ご指摘・ツッコミは当方で責任を持って受付けますので遠慮なくどうぞ!
(本気でスマンカッタ)
534 :
懸想人4:03/06/05 23:04 ID:kYXKhBND
モブリズの村で傷付いた兵士と出会った。彼はマランダ出身でドマ城攻略作戦
の最中に脱走し、傷を負ったのだという。
「ローラの望みをかなえてやりたい…。この体さえ動いたら…」
ベッドの上で横たわる彼は、無念そうに呟いた。
深い傷を負った彼に同情しながら、それでもカイエンはどこかで思っていた。
傷が癒えれば、隔たれた距離と時間を取り戻すことはいくらでも可能なのだから
――彼ら二人の前途は光に包まれている、と。
彼の口にするローラという女性に失った家族の姿を重ね、まるで罪滅ぼしとで
も言わんばかりに、動けない彼のかわりに彼女の元へ様々な物資を送り続けた。
手紙を託した鳩が小屋から飛び立つその姿に、カイエン自身が慰められていた
のかも知れない。
――この鳩が、ミナやシュンの所へ……――
あり得ない事だと知りながら、それでもこの遣り取りが心の支えとなっていた
事実に彼自身、この時はまだ気付いていなかったのだ。
あああ、危うく割り込みするところですた白氏ゴメン…。
>>531 魔晄中毒でミディールに流れ着いたクラウドとの再会シーン、ギャグ抜きでも(・∀・)イイ!
じゃないか。と思わせる文章で好きです。その絶望感というか退廃とした雰囲気が(゚д゚)ウマー
だなと。(感想がふざけた文面になってスマソ)
しかしゼノサーガはワラタ。(w
F5更新はこまめにするもんだ……本日の教訓です。(w
>>534 >彼はマランダ出身でドマ城攻略作戦の最中に脱走し、傷を負ったのだという。
これって本編にありましたっけ?よく覚えてなくてスマソ
(ドリルさんのオリジなる設定だとしてもとても納得はいきます。
地理的な問題から考えたら多分そうだと思うし)
彼とカイエンって、ちょっとタイミングずれてたら殺し合いしてたのか、と
思うと、カイエンの鳩イベントがまた一段と深いものになりますね。
これ以上泣かせるな、ヤモメ侍…゚・(ノД`)・゚・
537 :
懸想人5:03/06/07 00:00 ID:kZi+ivMi
祖国ドマを発って三つ目の街――そこは冷たい雪に閉ざされた炭鉱都市ナルシェ。
豊富な資源に支えられ、故に帝国やリターナーには属さずに自国の力のみで流転
する世界の中に立つ自治都市だ。
周囲と必要以上の交流を閉ざし、孤立するその姿はまるで今のカイエンのようで。
「何処ぞで見た顔と思いきや……ガウ殿、どきなされ!」
眼前の少女を瞥見する彼の瞳は、氷の様に冷ややかだった。
しかし、それを溶かす――憎悪という名の――熱が己の内より沸き出てくる事
に気付く。徐々に心の中を満たしていく熱に、抗える術はなかった。
「マランダ国を滅ぼした悪名高いセリス将軍……この帝国のイヌめ!」
その熱に任せて暴言を吐く。ロックやエドガーの制止を振り切り、脇に携える
刀を引き抜くと、さらに声をあげた。
「そこになおれ!」
――目の前にいる『将軍』は、年端もいかぬ小娘ではないか――そんな理性の
声も、今の彼には届かない。
「成敗してくれよう!!」
――今こそ、仇を!――
「待ってくれ!!」
その身を挺して女を庇おうと、目の前に現れる青年の叫びに、カイエンは我に返る。
カイエンを止めるべく青年は必死に経緯を説明していた。帝国を抜け出し、リターナーに
協力すると言っている。しかし、そんな事はどうでも良いのだ。
ただ。
「俺はこいつを守ると約束した。俺は一度守るといった女を、けっして見捨てたりしない!!」
「…………」
一人の人間を守るというのが、どれだけ大変な事なのか――この青年は本当に
その意味を理解して言っているのだろうか? 覚悟の上で言っているのだろうか?
ふと、そんな愚問が頭をよぎる。
538 :
懸想人6:03/06/07 00:02 ID:kZi+ivMi
「帝国は悪だ。だが、そこにいた者すべてが悪とは限らない」
フィガロ国王というこの男の主張も分からなくはない。けれど、祖国を滅ぼさ
れ、愛する家族を失った人間にとって。
既に、善悪など存在しないのだ。
それでも、彼らと共に戦いの地へ赴こうと思ったのは……。
彼らの瞳に宿る何かを見出したからなのかも知れない。
小さいが、確かにある強い意志を。
「忘れるな! お主の全てを信頼したわけではないぞ」
「良いだろう。私が敵か味方か、その目で確かめろ!」
剣を携えた金髪の少女と、刀を脇に抱えた黒髪の老侍が、道を同じくして歩む。
ケフカという同じ敵を目指して……。
「ドマの民の仇……必ずとる!」
この刃に懸けて、今は世界を――この奥に眠る氷の幻獣とやらを――守る事が
己の使命なのだと信じていた。
――この世に残された拙者が、果たさねばならない役目なのだと。
これまでの説明文ちっくな文体を変えてみようとしましたが…改行っていうか、
なんかオカシイYO!!・゚・(ノД`)・゚・ 慣れない事はするもんじゃないって事か?(w
>>536 漏れは自分のオリジナル設定って作れないんです。(妄想力がショボくてスマソ)
ローラの彼氏(?)の件も、モブリズで床に伏す彼に話しかけると、確か本人が
ご丁寧に解説していた筈……(と、言って今必死に台詞集を漁っている漏れ。w)、
そこが根拠で書いています。>文中の記述
> 彼とカイエンって、ちょっとタイミングずれてたら殺し合いしてたのか、と 思うと、
ソレダYO!! 初プレイで漏れがカイエンばっかり連れ回した理由は、モブリズでの鳩
イベントでこの背後関係に気付いて以来です。ドマ城陥落〜魔列車〜伝書鳩〜
世界崩壊〜アレクソウル戦〜正宗(?)入手の一連のイベントは、目立たないが
泣けるよな!!(なんで必死に力説してるんだろう……でも嬉しいんだ!!ありがd!)
漏れのマイ設定が作れないので、文中のセリフ(魔法詠唱も含めて)は本編中
から抜粋している物ばっかりだったりするんだ…(詠唱はFFTで。w)要修行だ…。
ドリルさん、いつも名無しの思ってる感想をそのまま書いてくれてありがd。
感想はいつも禿げしくイイんだが、
その粘着っぷりが名無したちを寄せ付けずにこのスレを同人臭くしてはいまいか。
こんなこと書くと荒れる原因にもなりかねないが、ここ最近の痛いっぷりは
>>312-314 のようなツッコミされそうな予感が禿げしくするので言わせてもらった。
>>540 職人同士でレスをつけた事が原因で名無しさんが書き込みしにくい
雰囲気になってしまったのなら書き込みした一人としてお詫びします。
しかし、特定の職人さんを名指しするのはどうかなと思います。
このスレの場合、スレタイのせいで削除依頼が出たので
早く消費しようとして感想をせっせと書き込みしていたような感も
ありますので、希望というか、要望を書かれれば皆、それなりに
対処するとは思うのですが少々書き方がきついのではないかと思います。
実際、職人がマターリと会話しているのってどうなんでしょう?
読者さん的にはまずいんですかね?
(他の板の常駐スレがコテだらけなのでそのへんよくわかりません)
職人として言わせてもらえば、内容が重複してようが
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!のAAだけでも読み手からの
リアクションがあるとうれしいのですが。
それすらも書き込みにくいっていう事なんでしょうか?だったらカナシイ…。
これ読んで不快な思いをされた方がいたらごめんなさい。&長文スマソ。
キスティス先生の鞭に巻かれて逝って来ます…。
ドリルさん
カイエンローラキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
セリスを斬ろうと逆上するカイエンと、庇う国王。
どっちも行動が大人で、余計切ないであります。ガンガってください。
>>540 横レスすみません。
ドリルさんの温かいコメントが嬉しくて、此処に投下させて頂いている
人間としてはショボーン( ´・ω・`)でありまつ。
ドリルさんの作品はめったに出会えない、良質の物語です。
丁寧ではあっても、決して粘着な方では無いっす。
コメント→作品の順にうpされるだけでも、多少は
名無しさんが書き込み易くなる。とは思うのですが…。
煽りを掘り返すのはイクナイ!(・A・)
姐さん
私も、「名無しさんが書き込みにくい空気」を作っていたならお詫び致します。
本当に驚異のスレ消費スピードですよね。
姐様や職人の皆さまに足向けて眠れません。(ー人ー)ナムー
コメントは、本当に張り合いになって嬉しいです。
マターリは心配りから生まれる訳で、いけないことなんでしょうか…。
■今迄の粗筋■
「なんでも屋だ。俺達はなんでも屋をやるんだ」
「…ふむ。興味深い。神に乗って空中遊覧。
大サービス特価、10分5万ギルで受け負おう。クックックッ」
「Σ( ̄Д ̄|||)何で?!き、興味ねぇし!」
前話は
>>530-532です。。。
イヴァリースの幻想。夢現に閃く、騎乗の叙事詩。
「ラムザ…」
「え?」
「ラムザ!うしろ後ろ−!…キョウミナイネ(´ _ `*」
一体どんな夢を見ているのか。クラウドは魘される事が多かった。
「酷い顔色じゃん!大丈夫?ティファ」
「クラウドが良くならないの……」
ティファの髪が艶を失い、唇は割れ、乾いている。
「────おう。ちょいと茶ァ煎れてくれっか?そうだ。すまねぇな」
飛空艇が空を滑る。携帯に呼ばれ、1人の人物が駆け寄って来た。
南の島に、金色の優しい冷茶が振る舞われる。
「飲めないなら、残して良いですよ?無理はなさらずに…」
「クラウドが死んじゃったら、どうしよう」
シエラの手が、ティファの手を握る。
「私、彼の傍に居たくて…旅に出たのに」
旅に出ませんが、私も同じです。とシエラが応える。
「艇長は、テストパイロットです。いつ事故があってもおかしく無い。
でも。それは誰であれ同じ事ですよね?」
「シエラさんは冒険者が家族で…辛く無いの?待てる?」
シエラは目を瞑り、首を横に振った。
「待てません。だから、艇長のロケットを整備するんです。
貴方と同じように、好きな人に無事でいて欲しいから」
「好きな人に、無事に…」
ティファの目に、力がこもった。
「きっと良くなりますよ。ティファさん。今は、そう信じましょう」
南風が吹き抜けるハンモックに、ティファが眠る。
明日の英気を養う為に。
【暴走列車、コレルへ。】に興味なく続きます。。。
■次号予告■
「ケット・シーはいつか人間になるのが夢なのニャ!」
「(;´Д`)ハァハァ/lア/lア/ヽァ/ヽァ き、興味無いね…」
次回「人間になってないやん!」「ネコのまま此処に居て」の2本です。
さて……。随分前にかなり端折ってマジレスしたつもりですが、いい機会なので漏れの“掲示板への文章投下”について、私見を書いておきます。
【作品への感想レス】
長いというご指摘はごもっともです。(w
ただ、漏れとしては中途半端に作品を読んでいる訳ではありません。書き込む
「感想」は読み手としての物ですが、書き手として他の方の作品から学ぶべき
箇所・美点なんかは吸収しようとして読んでいるつもりですから、それなりの
量になってしまうのはやむを得ないのです。この辺はご了承頂きたい所ですが。
それをわざわざ書くな、と言われる様ならば漏れは充分「書き込む自由」の範
囲内だと思います。
ついでに、感想に「既出」はありません。文章だけに留まらず、何らかの作品
を見て抱いた感想は、似通っていても二つとして同じ物はないはずですから。
加えて名無しであるか否かに拘る理由もないかと。(たまたま漏れはここで
『ドリル装備の名無し』と名乗っていますが、他スレでは名無しでも自由に
書かせてもらってますしw)
【馴れ合い】
果たしてどういう了見をもって「馴れ合い」という言葉を使われているのかは
分かりません。感じたままをレスしているだけですが、それに対して馴れ合い
と言う様であれば、漏れはそれを悪とは感じません。
もとい、感じたことをリアルタイムで返せるのが掲示板の魅力だと思っていま
すから、そこが抜ければ掲示板に書き込んでいる意味はナイと思いますが如何
でしょう?
どういう理由でそれを不快と捉えるのか、できれば明示して頂きたいなとも。
【このスレについて】
削除されるならそれは運命でしょう。(w
当初漏れは廃スレ利用の意図で書き込んでいますが、「スレを浪費」しようと
書き込んだレスは一回もありません。
上記の通り、感想はありのまま思った事を、思った時に書き込んでいますから
決してこのスレを早く1000に到達させようと思っての行為ではないのですが。
>>312-314の様なレスを書こうとなさる方は一度
>>546を参照して欲しい。という事で。
>>540 その上でどうして「痛いっぷり」なのかを教えて下さい。
…恥ずかしながら漏れとしてはどこがどう痛いのか、分からないもので。
>>541 リアクションの取りづらい環境になってしまっているのなら、考え物ですね…。
漏れは上記の通り「感想に既出はない」と思っているので、他レスでも
「禿同」とかそれなりに思ったことを文章化するんですが……漏れの基準で
考えすぎって事ですかね、この点は反省しなきゃイカンなと思います。
>>542 > コメント→作品の順にうp
…いつも逆ですね。作品→コメントですた(w。
レスアンカーあった方が、後から来た人が見やすいかな? とか勝手に思っていたんですが。
>>544 メカニックシエラタン萌え〜。
それぞれの武器、戦い方、があるって言う彼女の主張がもの凄く心にしみる良い話で
ロケット村の大ファンな漏れはカナーリ嬉しい。(村のファンなのか?)
ドリルさん、言葉足らずで不快な思いをさせてしまったみたいですね、
ごめんなさい。
>>546 スレ消費のために感想……は私に関してです。
以前の官スレに初投稿した辺りから、作品だけで
常軌を逸した量の投稿をしていたため、私の書き込みだらけ
だったので他の方への感想の投稿は最小限でした。
(一気書きしていたので心に余裕もなかったのですが)
なのでスニフを投稿して以降は感想の頻度もちょっと
減らそうかな、と思っていましたがスレタイの事も
あったのでちまちまと感想にもなっていない
思った(気が付いた)事を書かせてもらってます。
正直、毎回きちんとした感想をいただいているのに
私はそこまで読み込んだ事を書けなくて申し訳なく思っているのも事実です。
感想に関してはROMしている人の視点から書いている感じなので
御理解いただけるとありがたいかと。
(どさくさに紛れて、最近思っていた事をお詫びしてみたり)
横レス&自分語りスマソ
今スレは作者さん方が深い感想を
たくさん書いておられるので、
たかだか一介のrom専が薄っぺらい
感想を投稿するのははずかしいなあと
いうのはありますねー
とはいえ続きをめちゃくちゃ楽しみに、
毎日チェックしてるんですよー
特に不快感を抱いた訳ではないんですが、改めて読み返すと546-547の文体は少し
カタイですか!? 気をつけます…。(ここは考察・議論系スレじゃないってw)
>>548 547で「漏れの基準で考えすぎ」と反省したのはこの為なんです。気になさらないで下さい。
漏れはただ読んで感じた事をストレートに書いているだけですが、環境・都合・考えなどで
それは誰もが同じ様にできる事ではないと、書き込む前に考慮すべきだったんです。
感想を強要する事はもちろんしませんし、漏れ自身強要されるのはイヤン…。(w
なので申し訳なく思う必要はありませんし、お詫びなんて以ての外。
未プレイ作品のSSに付き合って頂けているという時点で、姐さんのお心遣いにはむしろ
こちらが感謝したいと言う本音もあり。。。(まとまりませんねスマソ)
>>549 偶然みつけた良作に出会った時、その感動を伝えるべく感想をしたためても、けっきょく表現
できるのは1/10にも満たない事に歯がゆさを感じます。伝えられないもどかしさというか。
ですが、「見たよ」の一言が作り手にはとても嬉しいものなんだなと、自分がこのスレで文章
書かせてもらって身に沁みて分かった様な気がしてるんです。
…言ってる事が何か矛盾してますね。(w
551 :
懸想人7:03/06/09 01:06 ID:5hJW87pd
引き裂かれた大地は神の産声。数えきれぬ生け贄をもって今世に甦った三つの
神は、世界中の嘆きが集まった瓦礫の奥に住まい、力に取り憑かれてしまった哀
れな傀儡と、地上で怯える人々を見下ろしていた。
あれからおよそ半年。
離ればなれになった仲間達の消息も分からぬまま、カイエンは一人絶望の中を
さまよい歩く。
「拙者……は、また。生き延びて……?」
生気を失いただ延々と続く荒涼とした大地の上を、今いる場所もこれから目指
す場所も分からぬまま、それでも歩みを止める事はできなかった。
「……あれは……」
そんな彼の前に光が射す――しかしそれは希望ではなく、裁きという名の破壊
の閃光。
「……いかん!!」
恐ろしいまでの美しさと共に、臙脂色の空を一瞬だけ明るく照らし出す光珠が
視界に広がる。やがて暫しの静寂を経て、地響きと轟音が海を越えてこの地に到
達する頃には、既に手遅れだと言う事をこの世界に生き残った誰もが知っていた。
もちろん、カイエンも。
(拙者は……進まねばならぬ……!)
何かに追い詰められている様に、ただひたすらに前へ向かって歩き始めた。
その光が到達した地点がモブリズだと言うことを、この後訪れたコーリンゲン
の村で人づてに聞いて知る事となった。
モブリズ。その名を聞いた瞬間から、彼の足はある町へ向かっていた――マラ
ンダ――故国ドマと同じく、帝国によって滅ぼされた国。
そして半年前にモブリズで出会った、傷付いた脱走兵の懸想人が暮らす町。
彼女は無事だろうか?
顔も知らぬ女性への想いが、彼の背を押していた。
姐さん
…変な書き方してごめんなさい。以前、タイトルだけでスレ削除依頼が出た時
姐さんが「このスレを潰したく無い」と仰ってくださり、嬉しかったです。
綺麗で、繊細で詳細かつリアルで前向きなSSを、一気に投下して下さって
「すごいな!続きが愉しみだー!なんてありがたい方なんだろう…!」と
禿如く思いますた。上手に言えないのですが…とても感謝してますです。
FF8のイメージが、瀟洒で温かい、良い感じの物になったです。
その後、他のスレでも大活躍なさってるのを知り、驚きました。
せめてお礼に肩が揉めたら…と思いつつも、何もできなくて申し訳ないです。
姐さんからは、お優しくて嬉しいコメントを頂けて幸せであります!
他所の話ですが、或るスレの方が
「レス飛ばしても良いから、ゆっくりついて来て」と言った事があるです。
私もそれで良いと思うです。
第一の目的は、己の情熱に従ってSS投下!であって、他の方への
レスは「オハヨ−元気?」とかでも、別に良いのでは無いかと。。。
と、読み込んだ感想が書けない、そんな自分へ言い訳してみるテスト。スイマセン
>>549 ありがとうございます。m(_ _)m
たかだか一介のrom専だなんて、とんでもないです!ヾ(>д<。)シ
たった1人の方でも、読んで下されば至福でありまつ。
2chに来なかったら、このスレに遊びに来てなかったら
オイラの話は永遠にチラシ裏の落描きのままです。(その方が良かった悪寒)
「(・∀・)ニヤニヤ見〜た〜よ〜」とでも言って頂けたら泣いて喜びます…。
ドリルさん
乙華麗さまです。カイエン切ないっす。。・゜゜・(>_<)・゜゜・。
辛いだろうけど、目的地に向かってガンがれカイエン!
■今迄の粗筋■
神羅軍士官学校。今その内に禁断の愛が花咲こうとしている。
「(*´Д`)ハァハァこれが噂のシスター・レイ…」
「大砲フェチかよ!」
「興味ないね。ハーディ・デイトナたん(←バイク)ハァハァ」
大丈夫か神羅軍。
前話は
>>543-545です。。。
神羅ビル66階。スカーレットが口紅を塗っている。
すらりとした足が、ドレスの下で組み直される。
「メテオに、ヒュ−ジマテリアをぶつける?」
「そうよ。星を救うならそのぐらいやらなきゃ」
「ヒュ−ジマテリアは魔晄炉があれば、いずれ又生成される。
リーブ。お前はクラウド達の動向を探ってくれ!」
「わ、分った…」
ケット・シーの説明にバレットが憤った。
「神羅が、魔晄炉に来るってこと?」
「でも…ヒュ−ジマテリアはいずれ、オイラ達に必要になるはずだよ」
勇者パーティ、神羅阻止決定です。
もはや、どっちが星を救うのか良く分りません。
青空の広がるワールドマップに、シドが走る。
「出た親父走り!」
「腹が出ているな…」
「て、てやんでぃ!そこのソルジャー哥さん!コレル行った事あるかい?」
「もっちろん!実家に近いし美人揃いだから、しょっちゅう出掛けた」
「案内頼むぜ。俺様コレルは初めてでぃ」
「え?(・∀・;)」
唸り、傾ぐコレル魔晄炉。その内から現れる
「汽車━━━━━━(゚Д゚;)━━━━━━ !!!!!な、何であんな物が?!」
「ふむ。巻き尺の如く、魔晄炉に仕舞ってあるんだろう…多分」
「巻き尺かよ!取り敢えず飛び移るぜ!」
くるくる回るガスダクターを躱し、ウルフラマイタ−の巨体を撃破し
イーグルガンからウオーリアバングルを盗み(重要)
神羅兵士を簀巻きにすると。……なんて言うかコレルは目前でした。
「列車加速暴走してるし!」
「ブレーキを頼む。リーダーさん」
「よっしゃ!…むう……………逆だったようでぃ」
「!!!!!」
車輪と線路が身を削りあい、火花を散らす。
轟音がコレルの大地に反響する。乾き切った大地に車両が止まった。
「いやー無事止まって良かったじゃん!は、はは…ガクガクブルブル」
「シド…もう列車の操作はするな…」
ひっくり返りながら、ヴィンセントさん、怒ってます。
「こまけぇこたぁ気にするな!(←気にしろ)次はコンドルフォートでぃ!」
ふと。子供が駆け寄り、バレットのボケットに宝珠を入れた。
「列車止めてくれてありがとう。これ、父ちゃん達から!」
コンドルフォート。魔晄炉へ巨大なコンドルが止まる場所。
住人達はコンドルの卵を護り、慈しんで来た。
その場所を、神羅軍が蹂躙する。
「神羅軍が来たぞ!」
「罠を仕掛け、入り口をアタッカーで封鎖しろ!」
── 糸冬 了 ──
「興味深い。いやにあっさり片付いたな…」
「実はこのバトル、竜巻の迷宮のど真ん中でもこっちに戻らないと
全戦闘が味わえない。って所がポイントかも( ´Д⊂ヽ」
んで。飛空艇に戻ったパーティ達が、会議室に集う。
「ヒュ−ジマテリア2個とアルテマが手に入ったよー」
「クラウドはどうしてるんでぃ?」
「そうだな。…アイツが人形でも構わん。会いに行こうぜ、シド」
「おろ〜?バレット御機嫌だね。どうしたの?」
「へっ」
バレットは、コレルの住人から渡されたマテリアを握る。
それは、長い不和の解けた証でもある。
【君はそこに居る】に興味なく続きます。。。
■次号予告■
神羅軍は、新規特殊部隊の検討を始めた。
「どこにでも潜入出来、なおかつ美しい部隊
つまり、くノ一部隊です!」
「ならイリ−ナタンに、ぶかぶかハイデッガーの制服を!」
「す、スカーレットタンにソルジャーの格好キボンヌ!」
「…ドレスマテリアって作れますか?宝条博士」
「アイドルを作って、どうしようと言うのかね…」
次回「変身アイドル部隊誕生?!」「イリ−ナが逃げた!」の二本です。
に、逃げたのかーーーーーΣ(゜Д゜)
興味ないねスレから白さんの誘導でお引越し。
これからは他のコテハンさんのSSも楽しみにして通います。ガンガレー
>>557 有難うございますです。・゚・(つД`*)・゚・ウレシイ…
なんて良い人なんだろう…。。。
此処がお引っ越しになったら、向うに又リンクしても良いですか?
宜しかったら、これからも構って下さいませ。○| ̄|_
…自分の名前を忘れました。ウボァー(゚Д゚)スイマセン
色々、ともすると誤解を招くような書き込みもしてご迷惑をおかけしましたが、
> 第一の目的は、己の情熱に従ってSS投下!
……ソレダ!!
と、言うわけでまたマターリと宜しくお願いします。
※色んな面でツッコミは遠慮なくお願いします。漏れが無意識にやってる事でも
指摘してくれる事は有り難い事なので…。
>>554-555 「イーグルガンからウオーリアバングルを盗む」事が重要だったなんて初めて知りますた。(w
時間制限イベントだと焦ってそんな余裕は無く…ひたすらレバー上げ下げするどこかの
シドは小心者?(w
そして、むしろコンドルフォートのシュミレーションバトルでは経費節減の為に一体もユニットを配置せず、
そ の ま ま 迎 撃 させてるケチ親父なシドがいたり。
……読みながら自分の初プレイ時を思いだし、+バレットの様子が涙を誘います・゚・(ノД`)・゚・
この流れで行くと、人質犬質も読めるのか…?(w
561 :
懸想人8:03/06/10 22:47 ID:WJiFHzk2
実際にマランダの地を踏んだカイエンが、初対面だったはずのローラと出会う
までにそれ程の時間は要さなかった。
無言のまま力無く空を見上げ、届くはずのない手紙をひたすら送り続ける彼女
の姿は、誰の目にも痛々しい。
ローラは初めて会う女性なのに、なぜだか良く知る人の様に近しく感じた。
(……拙者は何もしてやれないでござるか……?)
手を差し伸べてやりたい。カイエンは心の底からそう思った。
たとえそれが、届かない所にある想いだとしても。
……間違った想いの形だとしても。
彼女の姿を一目見たら、すぐにここを発とうとカイエンは決めていた。
しかしそれは偶然か、必然か。
「ござる! ござる!!」
耳慣れた声に呼ばれて振り返ると、そこに立つ懐かしい少年の姿に思わず感嘆
を漏らす。
「……ガウ殿! 無事であったか」
嬉しかった。ガウが無事だったと言う事ももちろんだが、仲間達の安否を確認
できず、てっきり自分だけがこの世界に生き残ってしまったのかと思っていたか
ら、ガウとの再会を果たせた喜びは一際大きく感じられたのだった。
けれど。
「ケフカを倒すためにつよくなる!! ござるもつよくなる!!」
真っ直ぐで純粋な少年の瞳に、今の自分では応えられないとカイエンは彼の申
し出を拒んだ。
「ござる?」
不思議そうな表情で見つめるガウの視線を背に受けながら、まるで逃げる様に
してカイエンは町を後にした。
>>562 初心者の館が引っ越してるので、URLを直してくださいー。
FFDQ初心者の館 別館
http://m-ragon.cool.ne.jp/2ch/FFDQ/yakata/ あと、アグスレを載せるのは…どうなんだろうか。確かにアグリアスのカップルSSが
多いんですが、基本的にはアグ単体萌えな人が集まっている場所なので、どうかなあと。
確かに、カップリングじゃないと言い切れないというのは的を射た表現なんですがね。
カップリングばかりを語る人が突然登場しても、冷たくあしらわれるとも思いませんが
でも微妙な気持ちでっす。
次スレたてるのは900〜950ぐらいで平気じゃないかな? と言ってみたり。
キャラ単体でたてられてるスレは漏れも控えた方がいいと思う。確かに中身はカップルネタ多いかも知れないけど、基本的に違うだろうし‥。
目立たなくてもマターリ続く良スレであってホスィーから思わず口はさんでスマソ
>564
マターリな御意見ありがとうございます。ウレシイ!(・∀・)
そうですね。単体スレは外しマスです。
引っ越しは…私も950とかにしたいのですが、如何せん容量が(w
SS一話で10KB位使うみたいなので、そろそろかなぁと。
多分、500KBで完走の筈なのですよ。
(515KB表示は、500超えると自動的に出る模様)
>563
そうでしたΣ(゚Д゚;)初心者の館別館、お引っ越しでしたねー。
御指摘有難うございます。○| ̄|_
スレ立て乙です! ……この板、レス数だけじゃなくバイト数も関係してるんでつね。。。
知りませんでした。(w
アグスレはカップリングというよりSSの宝庫という感じがしますね。萌えながらも勉強に
なるところです。
カップリングはあれなんですが、文章の可能性をとことん追及してるスレだな〜と思った
【マジかよ‥】FF都市伝説【怖〜〜】
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1051088516/ テンプレに加える加えないという訳ではなく、この板のネタスレというか、みんな発想が
面白いなと思った。(w
569 :
懸想人9:03/06/12 00:56 ID:xNwU5Phm
あれから更に半年の月日が流れた。いつしか気が付けば、人目をは憚るように
この洞窟に居着いていた。大地から緑の失われた世界を慰めるかの様に、所狭し
と並べられる造花に囲まれながら、何通目になるか分からないローラ宛ての手紙
をしたためていた。
ローラへ
これまで、うそを書き続けてきた儂を許してほしい。
もう真実から目をそらすのは終わらせなければならぬと思い
今は、筆を執っている。
モブリズのあの若者はもう、この世にいない。
拙者が代わりに手紙を書いていたのだ。すまない…。
過ぎ去ったことに縛られ、未来の時間を無駄にすることは容易い。
だが、それは何も生み出さぬ。前に進むことができぬ。
もう一度、前を見ることを思い出してほしい…。
カイエン
この手紙を書き上げてから、幾度と無く出そうと試みた。
けれど、いつも出せずにまた机の上に戻って来てしまう。
(拙者の弱さ……だろうか)
机上に置かれた手紙を見下ろすと、声には出さず苦笑を浮かべた。
送った手紙に返事が来るようになっておよそ半年が経つ。いつしか気が付けば
笑顔の失われたローラの心を慰めるかの様に、所狭しと並べられる造花に囲まれ
ながら、何通目になるか分からない彼に宛てた手紙をしたためていた。
名前も知らない誰かへ
これまで、うそを書き続けてきた私を許して下さい。
もう真実から目を逸らすのはやめようと思い、
今、こうして筆を執っています。
モブリズは裁きの光に襲われたという事を、本当は知っていました。
そして、あなたが代わりに手紙を書いていてくれた事も…。
ごめんなさい…。
過ぎ去った日々に囚われ、未来の時間を無駄にするのは簡単です。
けれど、待っているだけでは何も生まれませんし、前にも進めません。
私の事なら大丈夫です。
どうぞもう一度、あなたはご自身の道を歩んで下さい。
ローラ
この手紙を書き上げてから、何度も出そうと思っていた。
思っているだけで、実際にはずっと引き出しの中にしまわれた手紙を見ながら
ローラは複雑な笑みを浮かべた。
「それでも私、嬉しかった……」
――この手紙の主は誰かは分からない。けれどこの人は、私やモブリズにいた
彼の事を良く知っている――文面から伝わる温もりと優しさに、この人の心遣い
を感じずにはいられなかった。
「……いつか、会ってみたい」
それは彼女の中に生まれた小さな希望だった。
>>569に一行付け加えて下さい‥
> もう一度、前を見ることを思い出してほしい…。
愛するという事を、思い出して欲しい‥。
お手数をおかけします。
ドリルさん
ありがとうです。予告もせずいきなりですみません。(;´Д`)
多分立てられないと思って、確認と冗談でやってみたら(以下略)でした。
都市伝説リンクしますた!アグスレは憧れがありますです。
カイエンとローラの手紙が、良い意味で大人で切ないです。。。
そして、影の立て役者雨の日も風の日もガンがれ鳩さん!
■今迄の粗筋■
村立神羅中学校。1年桃組のクラウドは幸せだった。
「パラレルだと、戦闘とか無くていいなぁ!」
「テストがあるぞー」
「……き、興味…無い…ね」
ザックスの突っ込みにクラウド、号泣です。
前話は
>>553-556です。。。
飛空艇のデッキに、バレットが佇む。影の内の反射光が揺れ、扉が開いた。
「お、ここに居たのか、バレット」
呑むかい?と聞きながら、艇長が冷えたエールを投げた。
それは、指を滑り、突風に浮き上がり、けたたましく壁面に激突する。
「……今呑んだら爆発する、よな?」
バレットは破顔一笑。興味ねぇ!とばかりに缶を開ける。
其処をヴィンセントが覗き込んだ。
「賑やかだと思ったら…飲んでいるのか?」
「おう。俺様ァ水だがな」
「水かよ!」
「艇長が酔ってどうすんでぃ!」そう云ってシドが笑う。
ヴィンセントもどうだ?との問い掛けに
「火を貸してくれ」と応える。
濃密な煙が、硝煙の匂いと混じり合う。
「コレでクラウドが無事なら、一安心だ」
「俺はリーダーに向いて無かったんだな」
「あん?おかしな事云うない。バレット。
俺は、アバランチの大将に任せるつもりで居たぜ」
「…クラウドは。卑屈ではなく、上に立とうともしなかった。
だから。リーダーだった…」
吹き抜ける風が柔らかい。南の海に近付いているようだ。
「クラウド以外で本当に向いてんのは、都市部門総括…ゲフン
いやいや。ケット・シーだと思うぜ。
でなきゃ年嵩で人情家のヴィンセントだぁな」
「私は……激情に流される」
「そこが良い。それは俺にも分る!」
バレットに背を叩かれ、ヴィンセントが微笑む。
シドがふと、空を仰いだ。
「俺ぁよ。一つだけ後悔してることがあるんでい」
「……?」
「戸棚の饅頭を喰わずにカビさせたかぁ?」
「そうでぃ!って違うぞ!ヽ(`Д´)ノウワァァァァン」
「何時の間に饅頭を……」
ひゅうっ、と。耳元で風が唸る。
「ユフィの事だ。
俺は、ウータイに空爆してた事が有る。そいつが
年端もいかねぇウータイの嬢ちゃんに、戦闘させちまってる」
「────!」
「赦される事じゃ、ねぇ」
その時。ずるりと
「う。う、う、う。ぎぼじ?hぁるい…」
船酔いのユフィが這い出してきた。
キャ━━━━━━━━Σ( ̄◇ ̄|||)━━━━━━━━ !!!!
「な、なんか…シドつまんナイ事云いっこなしだよ…ウプッ」
「だだだ大丈夫かよ、おい!」
青ざめ、ヨレヨレのユフィが、バレットからビールをひったくった。
「あ」
一気に頬が赤らみ目が座る。
「いい?シド。アタシはウータイの事、確かに忘れないよ!
でも…後悔してるなら、反省してるなら良いよ。それなら許すよ。
アタシは自分で望んで旅してるんだから、良いのっ!」
バタン。そのままユフィがひっくり返った。
親父三匹が、大急ぎで救護室に担ぎこむ。
ユフィの頭を撫でながら。
■次号予告■
神羅軍は、しつこく新規特殊部隊の検討をしていた。
ソルジャーや兵士達は、米つきバッタの様に頭を下げまくる。
「お願いです!くノ一部隊に入って下さい!」
「えーんえーん。・゚・(ノД`)・゚・。イリ−ナタソ〜」
「いやよ!貴方達、ハァハァするじゃない!」
「…………」
つかつかとルードが駆け寄る。
手際よくイリ−ナを逃がすと、ピンクの忍者服を身に纏い
『さあ(*´Д`)ハァハァしなさい』とばかりにポーズをとるルードだった。
次回は「では俺もくノ一部隊に!」「レノキタ━!!」の2本です。
(゚Д゚≡゚Д゚)新スレ立ってる?
どっちにうpすりゃええんだヽ(`Д´)ノウワァァァァン
しかもちと荒れ気味?
あわてんな。( ゚Д゚)y-~~~~ マターリマターリ
【君はそこに居る】
オヤジ北━━━━━━(;´Д`)━━━━━━ !!!!!
なんだか最近ヴィンネタ書いていたらヴィンにはまり出してしまいますたので
奴の登場禿しく嬉しいのです。
【懸想人】
そのイベント…思い出しました。
ドリルさんのカイエン読んで、やっぱ奴ぁサムライなんだなと。
何だか思い詰めて割腹しそうなサムライに…(ノД`)ハァハァしる。
しまっつ!!名前残ってた?( 爆 発
前は
>>520です。
−−−−−−−−−− キリトリ −−−−−−−−−−−
中間達の集う遠くの焚き火で、ようやく顔が見える明るさの中、隣に座る娘
を、まるで妹のように感じていた。
「……星…綺麗だね」
「……ああ」
もし、もしも自分に娘がいたら…この位の歳になっていたかも知れない。
娘の頭を、なんとなく撫でたくなった。
栗色の髪は柔らかで、子供のようだった。
参ったな……。本当に、可愛い。
しかしその瞳の色は、愛しいあの女の瞳の色を思い出させる。
ヴィンセントはその手を娘の肩に伸ばした。
普通に、抱き寄せようとしていた。
肩に触れる寸前、それは違うような気がして。
拳を握って、止めた。
気付かれないように力を抜いて、そっ、と手を下ろし。
二人は木の上で並んで、しばらく満天の夜空を静けさと共に眺めていた。
銀粉を散りばめた空は、二人の頭上で、ゆっくりと回転していた。
それから間も無くして、娘は帰らぬ人となってしまった。
一緒に星を見たあの日、
…あの日も、静かな夜だった。
そして娘がいなくなった今日も、星座は輝く。
今も昔も変わらず、ゆっくりと回転している。
男は一人、悲しみの闇空を見上げてたたずんでいた。
力なく垂れた彼の利き手には、拳銃が握られている。
娘の笑顔が、消えてしまった。
消したのは自分だ。
あの実験を止められなかった。
だから、こんな事になってしまった。
ガストが望んだ古代種の誕生はジェノバプロジェクトの失敗に終り、彼の
愛娘は皮肉にも彼が望んだ真実の古代種で、彼の犯した最大の罪(実験の産物)
によって、殺されたのだ。
こんな事になってしまった。
自分が、あの実験を止められなかったばっかりに。
悲劇は、遠いあの日から始まっていたというのか。
ヴィンセントの記憶は、また過去へと遡(サカノボ)る。
ズバ抜けた記憶力と分析力、それは、最も優れたタークスといえよう。
が、その能力は過去の傷をほじくり、記憶の強靭な縄が彼を縛る。
もともと、人体実験の発案者は宝条だった。
卵子を取り出し、DNAを抜き取った精子にジェノバのDNA情報を乗せ
て受精させ、再び母親の胎内に戻して着床させる。
ガスト博士も、宝条の熱意だけは認ていたが、当初は首をかしげていた。
しかし許可を待たずにプロジェクトを開始した宝条に、最終的には実験を
許可したのだ。
だが、宝条のした事は違った。
腹の中の胎児に直接ジェノバ細胞を打ち込んだのだ。
そして、セフィロスが生まれた。
自分だけが、あのプロジェクトを止められたと、今でも信じている。
宝条に撃たれた時……何故あの時、撃ち返さなかった?
撃ち返すだけの余力も技も自分にはあった。
彼を殺っていれば、間違えなくルクレツィアは我が子を抱く事が出来た。
セフィロスは正しい母親を知り、彼女に育てられたハズだ。
このまま宝条がルクレツィアに赤ん坊を抱かせないなんて、ありえないと
思っていた。
そう、どこかであの宝条を信じていたのだ。
何故?
何故撃たなかった?
彼女の夫だから?
そうだ、宝条が死ねば、彼女が悲しむ。
……ダメだ。やっぱり、出来ない。
「…君は甘い。タークスとは思えない。優しい、哀れな男だよ」
意識を手放す間際、宝条の高笑いを聞いた気がした。
再び目を覚ますと、そこは闇だった。
右を見ても左を見ても、闇はどこまでも続いているようだった。
闇の中横たわっていた自分は、なぜか両手が胸の上で祈るように組まれて
いることに一瞬首をかしげる。
体を動かしてみる。かなり狭い。
(……ここは…どこだ?)
体を起こそうと膝を立てると、すぐに低い天井にぶつかった。
組んでいた手を解き、手の平を上に押し当ててみる。
身の回りに起きている異状に、不安になる。
自分の身が閉じられた空間に置かれている事を確認できたからだ。
まさか、と思い、天井を叩く。
木板を叩いたような、くもった音が跳ね返る。
何度か天井を叩くと、重い蓋が持ち上がった。
差し込んだ光は薄暗かったが、目を射るには十分だった。
棺の中だった。
宝条に体を改造された後、体の異常に目覚めた感触は覚えている。
……その後、覚えていない。
(そうか、私は死んだのか…)
暫らく放心状態が続いた。
(では、何故…今、生きているのだ?)
582 :
作者:03/06/12 21:53 ID:ma3gmZGv
疑問に応える声は、無かった。
−−−−−−−−−− キリトリ −−−−−−−−−−−
おおっと!
サイズが496KBを超えています。512KBを超えると表示できなくなるよ。
表示出てしまいましたね!
本日はこのへんで。
あと16KBって……!? 漏れはどっちに書いた方がいいんでつか!?(汗)
慣例からいくと、このスレ全うさせてから次スレ移行って方がいいのかな?
>>573-576 そのまま潜水艦イベントに話が進むのかと予想していたのですが、良い意味でそ
れを裏切ってくれて(゚д゚)ウマー!!
漏れ、ユフィに関してまるで考察を巡らす事はなかったんですが、ウータイ戦争
ってあったんですよね。ゴトーとの戦いで少し触れられる程度ですが、白さんの
作品で描かれるユフィはとても好き〜。マテリアハンター(?)は伊達じゃない
ですね。
というか、空軍パイロットとしてそれに参加していたシドの独白が…さらに(゚д゚)ウマー!!!
>>578-582 寡黙…というよりむしろ暗過ぎるほどという印象だったヴィンセント、彼の心の
葛藤が見事に表現されていてこれまた(゚д゚)ウマー!! そりゃ無口にもなりたくなる
よね…と、さらに。
「宝条の非を咎めなかったのではなく、ルクレルィアの悲しむ姿を見たくなかった。」
そんな自責と後悔の念が、神羅ビル宝条戦前のヴィンセントの台詞なんだな〜! と
本編のイベントの意味を今更ながら噛みしめております。ありがd
性懲りもなくまた長文感想書いてスマソ。。。でも、このスレのSSの影響でFF7熱が再燃しそうな悪寒…。
幸か不幸か、これまでずっと出しそびれていたローラへの手紙を読んだのは、
カイエンを追ってゾゾの山奥まで辿り着いた仲間達だった。
「……これは」
「やっぱり……あれはカイエンだったのね」
マランダで、ローラという女性から見せてもらったあの手紙が、彼の居場所を
突き止める最初の手掛かりになった。
あの日、孤島でセリスを救ってくれた一羽の鳥が、マッシュやエドガー達の所
へ導いてくれた様に、今は手紙を運ぶ鳥がカイエンの居所を教えてくれていた。
(きっと、ロックにも会える日が来るわ)
――だから諦めない、諦めるわけにはいかない――セリスは決意を新たにした
のだった。
「……心の迷い、か」
横にいたマッシュは珍しく神妙な面もちで小さな呟きを漏らす。マランダで出
会った老人の言葉を思い出していたのだ。
『以前ここを訪れた剣士…なかなかの腕前じゃった。だが心に迷いがある。迷い
がなくなったその時きっと、最強の必殺剣をあみだすじゃろう!』
マッシュの拳術の師ダンカン――彼の消息は今もって不明のままである。彼な
らきっと生きている。そう信じてはいるけれど、それでも心配なのは仕方がない。
それに……。
いくら成り行きとは言え、師の実子であり兄弟子バルガスをこの手にかけた事
への罪悪感が、全くなかった訳ではない。
(おっしょうさまの事、大丈夫だ!)
大きく頭を振って、心の内に巣くう迷いを払おうとするマッシュの姿に、この
時誰も気付いてはいなかった。
――壊滅直前の世界。
だが夜明けの光は変わらぬ
人の心も、決して変わらぬ……。
「皆……無事であったか!!」
心からの安堵と、喜びに満ちたカイエンの声。かつて故郷を滅ぼされた自分を
救い、そして共に戦った仲間達との再会。
「……でもどうして、ここが……? ま、まさか、わしの書いた手紙を読んだで
ござるか?!」
喜びの波が過ぎたあと、理性が冷静な回答をもたらす。
慌てて手紙や造花をしまうカイエンの仕草が、とても人間らしいと感じながら。
「カイエン。この造花、けっこう上手いよ」
「むむっ、おぬしらー!!」
そんな誉め言葉をもらって照れる一方、やっぱり嬉しかったりするのである。
「……ほんとでござるか?」
全員ではないものの、かつて打倒帝国の名の下に共に戦った仲間達の顔がそこ
にある。三闘神の封印解放から世界崩壊――絶望に満ちたこの世の中で、それは
小さくも確かな光明を見出したような気がした。
人の心は変わらない。迷いが完全に無くなった訳でもない。
けれど、だからこそ前を向いて一歩を踏み出せるのだ。
今こそ出立の時なのだと。
前から来る、光へ向かって……。
『心の迷い』。
それは自分の過去にあるものだ、と旅の途中に町で出会った名もない女性は言っ
ていた。恋人、家族、あるいは故郷、そんな物にあるのだと。
「拙者、一つお頼み申したいことがあるのでござるが」
この船に集う仲間達に、カイエンは願い出た。彼には三闘神とケフカのいる瓦礫の塔へ
赴く前に、訪れなければならない場所がある。
そして、決着をつけなければならない――憎悪と、過去に捕らわれた己の心と――。