【FF7「興味無いね(´ _ `*」で2000目指すスレ】

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■珍しく普通の粗筋■
ttp://dat2ch04.free-city.net/030414-1037890032.html
ここの末尾のネタ(※SSにあらず)でこっそり始まって、
こっちでひっそり続いてますです…。

セフィロスが神羅屋敷に逝きますた。
ヴィンセントと宝条博士とイン・ヤンが、のんびりあやとりしてますた。
クラウドもセフィロスもザックスも───巻き込まれたヴィンセントも
魔晄炉で暴れたり復活とかした挙げ句、一緒に旅に出ちゃいました。
ミッドガルで女装とかして、ドタバタと気が付いたら竜巻の迷宮。
敵も味方も全員元気です。さて。

前話は>>202-205にありますです。
232【ウエポン大決戦!】(5) :03/05/25 21:15 ID:fvgYT+y8
  漆黒の宝珠に魔晄力を奪われ、崩れ去る竜巻の迷宮。
星を護りし巨神、ウエポンが覚醒し、クレーターを這い昇る。
無数の光条と魔晄の風が乱舞し、吹き上がって来た。
星の命が、黒魔法に傷付き、流出しているのだ。
「ゴジラだー!」
「ウエポンだっつうの!」
ルーファウスは口の端を上げ、崩壊する竜巻の迷宮を睥睨する。
「これこそ、我が父祖の伝える魔晄の中心。素晴らしいな」

 がくりと、飛空艇ハイウィンドが急降下する。
「アルテマウエポンだ!」
「第二波、来ます!」
最強の剣の名を持つ獣、アルテマ。
その口から閃光が波打ち、飛空艇へ炸裂する。
圧縮波が突風を生み出す。

 デッキに、女性達の豊かな長髪が乱れ、縺れあう。
甘美な果実の如き胸が、優しく波打つ。
「……ッ!」
体勢を崩したロングスカートから、滑らかな白い足が覗く。
エアリスは澄んだ瞳を閉じ、しなやかに背を反らす。
シュッ、と。杖が構えられ────祈りと共に、天上に天使が舞う。
大いなる福音。
その最終リミット技が飛空艇を包み、無敵状態にする。
アルテマの攻撃が弾かれ、飛行体勢が立て直った。
「よし、離脱しろ!」
轟音と共にジェットが火を吹き、推進する。
233【ウエポン大決戦!】(6):03/05/25 21:17 ID:fvgYT+y8
神羅への反逆者を処刑する都市、ジュノンに向かって。


 雨の中に。箱に入ったしぃちゃん…もとい、仔犬が鳴いている。
クラウドが石畳に剣を抱え、目前にティファが佇んでいる。
虚ろな勇者の眼。
雨滴がクラウドの四肢を伝い、金髪を皮膚に張り付かせる。
『どうしたの?』
『これは、夢なのか?皆と生きて旅をする。そう言う、幻なのか?』

「クラウ……!」
ティファの眼が見開く。目前に、医務室のライトと────
上空を見据えるバレットの姿。
「起きたか」
「バレット…皆は?」
「ああ、大丈夫だ。ルーファウスがウエポンと戦闘を始めた。
 敵とは云え、大した奴だぜ。ただ…」
バレットの沈鬱な表情に、ティファの身が竦む。嫌な予感がした。
「ただ?」
「セフィロスは、まあ分るとして…クラウドが消えた。
 何より…エアリスが見つからねえ」
「どう云う訳だか、俺は居るんだけどね」
「Σえ━━━━━━(゚Д゚;)━━━━━━?ザックスは居るの?!」

 ルーファウスがドアを開く。蒼い金剛石の瞳が、嗤う。
「さて君達。こちらに来てくれ。────処刑の時間だ」

 濁ったチャペルローズの星が、どろりと天球を覆う。
メテオの紅い眼が、地上を眺め続けているのだ。
「くっ…!」
ヴィンセントのガントレットが、手錠を切り裂いた。