女装SS総合スレ 第2話

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502488:2008/03/27(木) 00:43:06 ID:eE44XPMg
・中の人
今夜もGJ!でございました
オチで噴いた(w

・テンプレ案
基本的には >>489-491 で、中の人様の鳥を新しいモノに変更…っと
>>501さんの書かれてるような不安はあったけど、中の人様が問題視されていないようなので
結果おkということで(汗

・新スレ立て時期について
>>494さんの書かれてることも追加しておきましょう
で、具体的には何KBくらいが良いモノか…
投稿予定が無いなら485〜490KBくらいかな?

ところで、今の今まで気にしてなかったけど、「sage進行なんたら」とか、必要かねえ?
503テンプレ案(修正)@488:2008/03/27(木) 00:50:33 ID:eE44XPMg
スレタイは「女装SS総合スレ 第3話」で

(レス1)
ここは既存スレに該当しない女装関連のSSを総合的に取り扱うスレです。
無理やり女装させて、嫌がったり、恥ずかしがったりするのをニヨニヨするのもよし、自分の意思で女装させ、女よりも女らしい子を目指すのもよし、全ては書き手の自由です。
女装っ子を愛でながらまったりと盛り上げていきましょう。

前々スレ(初代)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50
前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202770289/l50


504テンプレ案(修正)@488:2008/03/27(木) 00:51:05 ID:eE44XPMg
(レス2)
既存の女装関連スレ

【おむつ】幼児女装小説 3冊目【園児服】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188338286/l50

強制女装少年エネマ調教 ネオ×5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176841562/l50

ニューハーフ・シーメールでエロパロ(実質2)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191994224/l50

↑のシチュに該当するSSはこちらのスレでお願いします。


505テンプレ案(修正)@488:2008/03/27(木) 00:52:02 ID:eE44XPMg
(レス3)
前々スレ(初代)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50

(第2話)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202770289/l50

「偽装彼女」(〜の中の人◆CpBvBAxqv. まとめサイト)
http://10.mbsp.jp/gisouK/

※過去スレとかイラストの保管庫もほしいな

※次スレは>>980または、485KBになったら立てて下さい
(直近に投下予定のある職人様は、投下作品の容量に応じて前倒し願います)
506488:2008/03/27(木) 00:53:31 ID:eE44XPMg
こんな感じでどうでしょうか?

他にも追加した方がいい項目とか、他スレとかあったらまだ間に合うので
ジャンジャン提案よろしくお願いします
507488:2008/03/27(木) 00:56:38 ID:eE44XPMg
あ、それと、実際にスレ立てする時は頭の「(レスX)」は削って下さい
(自分が消し忘れて立てそうな気もするが…)
508名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 01:39:18 ID:NQVh6X3e
職人さん少ないし、sageばっかり、ってのも新人さん来なくてどうかと思う。
と言いつつ俺もsageるんだが
509名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 09:52:49 ID:tT2gtOWw
まぁ職人さん2人もいるし「普通ににぎわってるスレ」だと思うけどなぁ
あまりageると変なのがやってきそうなので、sageでまったり
510偽装彼女の中の人 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:37:34 ID:4g0/aq0X
(本文ないです)

これから投下するのは「偽装」キャラでフリフリ衣装ネタです。

コルセットは使わないけど、>>109さんのレス内容とちょっと被るかもしれません。

女装っ子と「俺」のプレイなのと、胸責めが多めになると思うので、苦手な方はスルーお
願いします。


511愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:38:30 ID:4g0/aq0X
(1/4)

 ネットで見かけて衝動買いしたブツが届いたので、俺はご機嫌で客人を迎えた。
「いらっしゃい、今日もとっても可愛いよ」
 歯の浮くようなセリフに頬を染め、居心地悪そうに下を向いてしまう相手は、なるほど
たしかにその仕草にも麗句の似合う美少女だった。
 細い顎に向かってきゅっと引き締まった輪郭の中に、特注で作ったような形の良いパー
ツがバランス良く配置されている。濃い睫毛を伏せ、リップで艶めく小ぶりな紅唇を噛ん
でるところが、澄ました表情がデフォみたいな白い面を年相応に子供っぽくしていた。
 「女の子」にしては背の高い痩身が身に着けるのは、暖かくなってきたからとこないだ
買いに行った、春っぽい桃色のカットソーに黒デニムの切替えミニスカ。
 丸い襟ぐりが品良く鎖骨を覗かせて、そこや袖と同じく花びらみたいな波形に処理され
た裾には、濃いピンクやパールのビーズ飾りが施されている。スカートも足の付け根から
プリーツが始まってるので、ぷりっとした尻も襞に浮く太腿も楽しめるという素敵なデザ
インだ。
 春ということで穿き口に花柄レースのあしらわれた黒いニーソックスも、締まりの良い
絶対領域を女相手には可憐に、野郎相手にはエロっちく演出してくれている。
 可愛く装い男女問わず惹きつけるために生まれてきたようなこいつが、数時間前までの
教室ではワイシャツにネクタイ締めた男子高生だったなんて、たぶんこの近所の奴等は信
じないだろう。
 当然ながらカップ余りまくりでほとんど膨らみのない胸部は、それに抱かれることをク
ラスの大半の女子が夢見る胸板で、脂肪の薄いすらりとした足は体育祭で黄色い悲鳴を独
り占めして陸上部に舌打ちされたものだなんて、何の悪い冗談かと思う。
 しかしこいつは紛れもなく俺の同級生にして信望篤い優等生の須藤豊であり、どんな相
手にモーションかけられても涼しい顔してお断りしていたのは、こうして「女の子」の格
好をした自分が大好きだからという困った趣味を持っているからなのだ。
 弱みを握られた俺に変態と罵られて勃起できる女装奴隷は、今日の責め道具を披露され
てやっぱり興奮してくれた。

512愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:39:20 ID:4g0/aq0X
(2/4)

「………これ、を…どうしろって?」
「今から着てください」
 奴の白い肌に負けない、純白のビスチェドレス上下。黒サテンの細いリボンが胸の真ん
中と両サイドを編み上げている…サイドは裾で蝶結びだから、「編み下げ」って言うべき
か?
「き……?……いやいや、無理!厳しい!」
 ハンガーに掛けたまま差し出されたそれを慌てて押し返してきた。
「厳しいって、何が?」
「だってそれ、その……は、肌出てるから…」
 たしかに肩や胸丸見せのビスチェは下着で誤魔化しがきかないし、パニエは付いてない
がギャザーやフレアでフワッフワなスカートも、ちょっと屈んだら中身が丸見えになるよ
うな短さである。さすがなんちゃって衣装だ。
 とはいえ、以前コートの下にオープンバストのブラにハイレグショーツしか着てなかっ
たり、今現在もミニスカニーソ姿でいる相手が拒否っても説得力はない。
「てかお前の意見なんて聞いてねーよ。着ろっつってんだから着ろ」
 無茶苦茶な言い分だが、そんな俺に「言うことを聞く」とうなずいちゃったのはこいつ
自身だ。録音こそしてはいないが、屈辱に震える声で奴隷宣言してくれたことは俺も、た
ぶん本人も忘れていない。
 深い溜め息をついてからのろのろと手を伸ばした相手に別の下着も押しつけて、とりあ
えず俺は部屋を出た。

 яяя

 用意し忘れたモノを洗面所や姉貴の部屋から取って戻れば、優等生はなかなか面白い反
応を見せてくれた。
「!ぁ………ま、まだ……っ」

513愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:40:07 ID:4g0/aq0X
(3/4)

 「できるとこまでで良いから」という俺の寛大な言葉通り、床に座り込んだ下半身には
すでに白いフレアスカートを着ているのだが、ビスチェの方は後ろに五つあるホックが留
めきれずに両手で前を押さえている。俺に背を向けているので、悩ましく浮き出た肩甲骨
や唯一引っかけられた腰元のホックを間違えちゃってるのが丸見えだった。
 ブラの着脱時に俺の前に限っては「特訓」させてはいるのだが、その甲斐なく彼の身体
は硬いままだ。今日もどうやってその衣装と格闘するのかと思ったが…やっぱり無理みた
い。
「………笑えばいいだろ……っ!」
 何をいきなりシ○ジ君と思ったが、どうやら俺の口は変な形になってるみたいだ。気を
抜くと「くふっ」とおかしな息がもれる。
 持って来たモノを足元に置き、屈辱にうち震える奴の背に手を伸ばす。きちんと着るこ
とも、もちろん脱ぐこともできなくなったビスチェのホックを一度外し、上から順に留め
直してやった。
「っふ………っ…」
 乳房やウエストのくびれを強調させるために、アンダーから腰にかけてはわりかし強め
の締め付けになっている。こいつの場合腹はスカスカで問題ないのだが、ぺたんこの胸板
がちょっぴり苦しそうだった。膨らみはないけど、そこだけ一個緩めてやる。
「はい」
 前に回ってオプションで付いてきたモノを差し出すと、受け取りつつも首をひねられて
しまった。ドレスと同じ真っ白なレースと黒リボンで飾られた輪っかが大小三つ。
「…何?これ」
「何だと思う?」
 商品名はビスチェメイドだったので両手分のカフスとガーターリングなのだが、学年首
席は俺が答えを教えるまで分からなかった。

514愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:41:11 ID:4g0/aq0X
(4/4)

 「嫌なら無理やり着けてやるけど」と言ったら、慌てて小さい方を両手にはめる。華奢
な手首にふりふりレースは非常にお似合いだ。
「そっちは片っぽしかないから、好きな方にはめてね〜」
「…見れば分かる」
 悔し紛れに返しながら、須藤が左膝をそろりと立てる。膝上何センチと言うより股下の
が正確っぽいミニスカの中身が見えちゃわないように必死だ。
 ガーターとはいってもストッキングを穿いてないので、素足をリングに突っ込む。光沢
のある白い布切れがすべすべしたふくらはぎを上っていく様子は、なんていうか、
「エッロい、パンティーみてぇ」
「見るなよっ!」
 今までも生着替えでしたが。悲しいかな高校生、つい似たような連想をしちゃってたみ
たい。
 ともあれ、半ばやけくそ気味にすんなりした左腿を手首と同じフリルで飾ってくれた相
手に、俺は惜しみない拍手を送った。
「似合ってるよ〜、ゆーかーちゃんっ!」
「っ………」
 そのこそばゆさと恥ずかしさで下を向く奴の頭をぽんぽん撫でてから、洗面所から持っ
てきた道具の用意をする。
 姉貴のヘアアイロンのプラグをコンセントにつないだあたりで、今度は何しやがるんだ
と俺の手元をうかがってきた。やっぱり洗面所から拝借した、ピンクのボトルと目の細か
い櫛。
「これでユカちゃんを、もっともっと可愛くしてあげるねっ♪」
「…………」
 着せるだけじゃあ飽き足らない俺の気合いの入りように、端正な顔が「げんなり」のお
手本みたいな表情を浮かべる。何が不満なのか、俺にはさっぱり分からない。



515名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 15:48:05 ID:4g0/aq0X
(次スレテンプレについて)

>>506さん乙にして訂正dです。

まとめサイトについては、前スレにURL上げた時から「使ってくれる人が使ってくれれば」
程度の認識なので、これのために1レス目と内容重複する3レス目を持て余しちゃうよう
なら、丸々省略してもらっても全然構いません。
(というか個人のまとめサイトはどういう扱いなのか分からず、前回書き込み時には全く
配慮できていませんでした、もうしわくない)

516515:2008/03/27(木) 15:52:29 ID:4g0/aq0X
最後「申し訳ない」です。大変失礼しました。
517488:2008/03/28(金) 01:00:25 ID:HS1R8AMv
今夜も超GJ!です
純白のビスチェドレスがめちゃくちゃそそりますがな(ぉ

>テンプレ案
基本的には将来スレが10個目とかになった時のことを考えて、1レス目に最初と直前の
URLを、3レス目に全部のを書こうとか思ってるんだけど、気が早いかな(爆
ついでにいうと、最初の案(自PCのローカルフォルダに保存してる)では、関連サイトが
増えた時のことも考えて、まとめサイトのURLは4レス目に書いてた。
でもまあ、まだ旧スレも関連サイトも少ないからということで、3レス目に統合したんだけど
まあ、1レス目と重複してると言われればそれは間違いないですな。

まとめサイトのURLは、特に問題がなければ書いておいた方がいいと思うけど、その辺は
実際にスレ立てされる方にお任せします。
(多分新参者とかに質問されると思うので。実際こないだ居たし)
518488:2008/03/28(金) 01:05:45 ID:HS1R8AMv
あ、忘れてたけど、「sage進行なんたら」の要不要については、今のところ

・必要 1票
・不要 1票

ということで、同数です

なお、次スレ立て時に同数だったら、スレ立て人の判断にお任せします
519名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 08:59:25 ID:R9yb7BsD
>>514
相変わらずGOD JOBだ! ネ申!
520名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 10:46:45 ID:3JRLIITF
>>518
進行多数決になるんかな?もしそうならば不要に一票
sageるつもりで失敗したことがあるから、今まで通り特に指定なしのが気が楽かもしれないです
521名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 11:07:31 ID:6bPPi2zi
>>514
>端正な顔が「げんなり」のお手本みたいな表情を浮かべる。
『変身』完了して鏡を見つめるユカたんの反応が今から楽しみです(*'ρ`)

>>テンプレの人
スイマセンが少しハシャギ杉では?
気持ちは分からなくもないですが、今から10スレ後の事を思案してもアレかと。

テンプレに関しては出来るだけシンプルにした方が良いと思います。
>>sage進行について
今の執筆陣に不満は全く無いですが、いかんせん人が少ないので衆目を集める意味でsage推進には反対です
ただpink鯖の傾向としてsage推奨な空気が濃いので、age・sageに関しては
テンプレには各人の自由意思によると明記するくらいで良いかと。
(全く触れないでいると基本的にはsage推奨と受け取られると思います)
522名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 19:53:29 ID:LCYJg/10
もともと荒らされやすいスレ、ってのは自覚しておかないと。

sage進行推奨を希望するけど、それをテンプレに書くのは反対。
age た人間にいちいち「sageろ、っつうの」って突っ込みを入れる自治厨の発生が非常にうざい。
523名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 20:17:54 ID:/N7rShBz
sageのほうがいいと思う
524名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 21:30:24 ID:dAuEfySu
とても過疎ってます
お暇な方はぜひSSを投下していってください

【おむつ】幼児女装小説 3冊目【園児服】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188338286/
525愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 00:34:59 ID:/rfc+l+R
(1/3)

「もー、そんな嬉しそうな顔しちゃって〜」
 早く終わらせてくれと全身で訴える純白のエロカワ優等生を無視して、アイロンのコー
ドの長さを測る。ちょっと考えてから俺はベッドに乗っかり、掛け布団を指差した。
「ここ座って」
「え?………は、はい」
 育ちがよろしいのか遠慮がちに端っこに腰かけるのだが、ふわふわのスカートは小さな
尻に巻き込まれずにベッドに丸く広がった。
「痛かったら言ってねえ〜」
 黙り込んでしまった相手の、服や肌と対照的な黒い髪を手櫛で整える。肩をちょっと過
ぎるくらいのストレートヘアはもつれも傷みもなく、顔を近付けるとほんのりシャンプー
の匂いがした。どこのか知らないけど、かなり控え目な残り香だ。
 乾いてはいるが毛先までするんするんという、世界が嫉妬する髪の感触をしばらく楽し
んでからヘアミストを吹きかけ櫛に持ち替える。いかにも女臭いフローラルな香料にか、
アイロンのランプがつくまでに二人とも軽くくしゃみが出た。
 ブロッキングとかよく知らないので、とりあえず丁寧に梳いた髪を端っこからカールア
イロンに挟み、ゆっくり回しながら引き抜く。コテの熱で整髪料が蒸発するジューッとい
う音に、それまで大人しくしていた須藤が控え目に俺の膝をつついてきた。
「あの…今、何して……?」
「大丈夫大丈夫…あ、見たいん?」
 後ろ手に伸ばしていた手に100均のスタンドミラーを持たせてやれば、「見たいんじゃ
なくて、たしかめるだけだから!」と断りつつもおそるおそる構える。むき出しの肩越し
に覗いてみると、くるんとカールした部分をつまんだ俺と、慌てて作ったような仏頂面の
「女の子」が映っていた。

526愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 00:36:21 ID:/rfc+l+R
(2/3)

「どうよ、可愛くね?」
「っ……ど、どうでも良いっ!返す!」
 まだ一部だけだが、初めてにしては上出来っぽい巻き髪を手にニヤニヤする俺から逃げ
るように鏡を閉じてしまう。律義に両手でベッドの上に突っ返されたが、耳がほんのり赤
らんでるので自分がどんな格好になってるのかはちゃんと見られたようだ。
 それから数分後、首のあたりでちょっと苦戦しつつも、どうにかサラサラストレートヘ
アをクルクルウェーブヘアに変身させることに成功。気分良くパチンとスイッチを切り、
俺はオプションの入ったのとは別の紙袋を開けた。
 取り出したるは、直径二センチくらいの白いポンポンが二つ付いたヘアゴム二組。二が多いな。
 学校帰りに駅ビルの雑貨屋で買ってきたそれを、耳の上でそれぞれ括る。白い肩でホワ
ホワしてる黒髪が両側に一房ずつ、ちょこんと飛び出した。セミロングとツインテールの
両方が味わえる、我ながら素晴らしいアレンジじゃなかろうか。
 仕上がりは後で楽しもうと、いそいそと残りのオプションを引っ張り出す。
 弾むようなカーリーヘアをそっと持ち上げ、カフスやリングと同じようなレースやフリ
ルたっぷりのチョーカーを細い首に巻く。さすがに身じろぎした相手に「苦しかったら言
ってね」と優しく言いながら、指二本分の余裕を持って蝶結びにする。輪を小さめにして、
黒いサテンリボンが左の鎖骨や胸に流れるようにした。
 最後にカチューシャになったヘッドドレスを、ポンポンの邪魔にならないように装着。
清楚さを際立たせるつややかな黒髪に、白レースが甘さをプラスした。
「立ってこっち向いて、ちょっと目ぇ閉じてて」
「…はい」
 言われた通り立ち上がり、ベッドの上で胡座かいた俺に振り返る。見上げる位置にある
奴の顔の横で、巻き髪がフワフワ跳ねた。それにくすぐったそうに眉をひそめて…赤い唇
を動かす。

527愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 00:37:23 ID:/rfc+l+R
(3/3)

「…閉じた」
 血の通ったアンティークドールが、六帖の俺の部屋に立っていた。
 いつでも涼やか爽やか理知的な「須藤君」の顔は、その衣装と髪型、俺ん家に来る前の
薄化粧によって思わず溜め息をつきたくなるような美少女のものになっていた。
 愛らしい面の「女の子」が身にまとうのは、挑発的なデザインだけど同時に着こなせる
モデルの限られる純白のドレス。華奢な手首やむき出しの左腿、滑らかな喉元には羽根か
花びらのような揃いの飾りをあしらって、その可憐さを引き立てている。
 何より目の前の人物を「女の子」にしているのは、その張本人の身体だった。
 元から無駄な脂肪どころか筋肉の盛り上がりも少ない身体つきなのだが、いかんせん男
なので服を脱いでしまえば腰から尻にかけては直線的な体格だ。いわゆるボンキュッキュ
がペタストーンってやつ。
 だからこそ着せる服は胸に切り替えや飾りの付いたものにしたり足を見せるような、な
るたけ身体のラインから目を逸らせるようなものを選んできたし、こいつ自身もセーラー
服を着て出かけた時はカーディガンで体型を誤魔化してたんだろう。
 しかし今は、ない胸を支えるワイヤーとほっそりしたウエストを際立たせるビスチェの
締めつけがある。
 極めつけにはふんわりと広がるレースたっぷりのスカート。これらによって相対的に柔
らかな「女の子」の身体のラインが、男であるはずの彼にできあがっていた。
 無言のままでいる俺に居心地が悪くなったのか、奴の顔がわずかに俯く。品良く曲線を
描く黒髪が揺れ、頭に付けた白いレース飾りと一緒にちらちら目を刺激した。
 髪をいじってる時に渡したのではなく、姉貴の部屋から拝借した大きめのスタンドミラ
ーを拾い、それを構えてから俺は口を開いた。
「…こっち見な」
 それこそ人形のように伏せられていた長い睫毛が躊躇するように震え、ゆっくりと持ち
上げられる。
 ぱっちりとした黒瞳が姿見に映る自身の姿を捉え、一瞬見開かれる…が、俺がニヤつい
てるのに気付いたのか、ぷいとそっぽを向いてしまった。

528488:2008/03/29(土) 00:40:04 ID:4Uy1FOLF
みなさん、貴重なご意見ありがとうございます

>>521さん
はしゃぎすぎっつうか、ある程度型式を確定させておきたいわけですよ
一度しっかりしたものを作っておけば、今後は追加だけで行けると思うので

10スレ後の話はまあ確かに鬼もあきれるような気の早さで、さすがに自分も今の進行速度が
ずっと継続するとは思っていませんが、できれば継続してほしいなということで

シンプルということですが、今の3レス方式については十分シンプルだと思っています
・1レス目がスレ概要と前スレの紹介
・2レス目が関連スレ誘導先の紹介
・3レス目が過去スレと関連サイトの紹介
という構成で考えてます

>>524さん
そういうわけで誘導は既に存在しますので、該当する作品を書こうと思う人はそっちに行くと
思いますよ

>>「sage進行〜」の要不要(523まで)
・必要  2票
・不要  3票
・その他 1票
529名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 00:44:15 ID:Jw0p6asU
うわぁリアルタイムで来た!
なんか変に興奮するな

とりあえず今回もGJです!
お人形さんみたいなユカたん可愛いだろな(´∀`)
530488:2008/03/29(土) 00:45:03 ID:4Uy1FOLF
うほっ
書き込みの間に神降臨

今夜もGJGJです!
531名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 09:07:23 ID:vfojvau+
中の人GJGJ!!

お人形さんみたいなユカたんに会いたい!
えーっと、絵師さまの降臨は?w
532愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 14:41:22 ID:/rfc+l+R
(1/3)

「っ………回りくどいこと、するなよ…」
 一生懸命作りましたーって感じの気のない声は、残念ながら本人が期待するほどの効果
はない。桜色に上気した頬を見せつける、真っ白なビスチェメイドさんを前に俺の気分は
上々だ。
「似合ってるっしょ。自分でもドキドキしちゃった?」
「!…っするわけ…」
「はいはい、こっちお〜いで」
 鏡を身体の横に置いて、手招きする。キッと睨みつけてきたが逆らえずに、しかし警戒
心丸出しにして奴が一歩近付いた。素足を動かす度に白いスカートがふわんふわんと揺れ
る。
「何を……ぅわっ!?」
 後ろのホックが留められないのが冗談のような、しなやかな腕を掴んで引っぱれば、強
張る身体はあっさりベッドに倒れ込んだ。ていうか、コケた。
「ちょっ…ぃ、痛い!やめ…っ!」
 両腕を掴んで力任せにぐいぐい引き上げれば、冷静沈着な須藤君にあるまじき悲鳴。十
センチばかし俺の方がでかいとはいえ野郎一人をスマートに抱き上げるなんて、か弱い俺
には無理だ。慣れない衣装に相手がうまく動けないおかげで十数秒の奮闘の後、どうにか
こうにか胡座をかいた俺の足の間に小さな尻を収めることに成功する。
「……ぅ………」
 肩を俺の左手に掴まれ、両膝もやっぱり俺の右手に掬われてるという崩れた横抱き状態
にされ、ドレス姿の優等生は悔しげに唇を噛みしめた。腕の痛みと憎い相手の膝の上とい
う屈辱に、黒い瞳はすでに潤んですらいる。ああ、気分良い!
「…かーわいい。ユカちゃん」
 先程よりも近く、低い位置からねめつけられるが、俺は気にせず頬をつついてやる。こ
の、触ってみると意外にふにふにした滑らかほっぺには、ニキビや肌荒れの方が避けて通
っちゃうんだろうなとか思ってたら、リボンやレースで飾られた両手が俺の手を掴んでき
た。
「なに、馬鹿なこと言って……」

533愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 14:42:19 ID:/rfc+l+R
(2/3)

「何って、可愛いなあ〜って言ってんだけど。ユカちゃん、かぁわいいなあ〜っ」
 ぐぐっと押しのけようとする相手に負けず、顔を近付けて復唱してやる。怖気でも走っ
たかのように俺の手を放した白い手は、暴れた拍子に捲れ上がったスカートの裾をギュッ
と押さえた。左腿のガーターリングが見え隠れして、丸見せよりかえってやらしい。
「…聞こえた?もっと言って欲しいですかぁ?」
「っ……お前変だ、どうかしてる!」
 馬鹿だの変だの、言うに事欠いて好き勝手呼んでくれる。しかし寛大な俺は、「自分は
変態女装っ子のくせに」と言いたいのを堪え鷹揚にうなずいてやった。
「そうだねえ〜…たしかに、俺がこんなカッコしたユカちゃんと一緒に居るなんて、みん
な知ったらビックリするんじゃね?」
 「なんなら2ショで記念写真撮ろうか?」とうそぶけば、ほんのり紅潮していた顔から
ザッと血の気が引く。「そんな」とか「卑怯だ」とかそのあたりの恨み言を口走りかける
が、賢い喉はそれを音にはせず、ふるりと唇をわななかせるだけだった。
 ニコニコとご機嫌な俺の顔をしばらく眺めてから、耐えられないと言いたげに須藤が目
を伏せる。マジで失礼な奴だな。
「…本当………わけ、分からない……こんなことして何が楽しいんだよ…っ」
 いまだ震える紅唇が掠れた声を絞り出すが、「そりゃあもう、こんな可愛い子が恥ずか
しがって俺の腕の中で縮こまっちゃってるとこがです」としか言いようがない。
 「こんなこと」…というかこんな格好をすることを、こいつの本心は拒んでいないどこ
ろかむしろ喜んでいるんだろうけど、それを俺に見透かされるのが、こうやってお膳立て
されてるのがたまらなく悔しいのだろう。言ってみればオカズを用意された上にチンコ扱
いてもらってるようなもんか?
 自分にあてはめれば最低なシチュだが、「する」立場なら話は別だ。

534愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 14:43:15 ID:/rfc+l+R
(3/3)

「……よし、決めた」
 ちょっとの間の後うなずいた俺を、湿った睫毛の奥の双眸がこわごわと見上げてくる。
 自身の境遇を嘆く瞳にニッコリ笑いかけて、俺は今日のメニューを告げてやった。
「今日はユカちゃんの言うこと、何でも聞いてあげる」
「…は……?どういう、」
「だから、今日はユカちゃんの好きなようにしてあげるって。どうして欲しい?このまま
抱っこしたままシゴいたげる?それとも肩揉んであげよっか?」
「…あぁ………そう」
 一応メイドルックの相手を前におかしなセリフだとは思うが、向こうはまたいつもの俺
の気まぐれだと理解したのだろう。彼は心底あきれたような顔をして…渋々口を開いた。
「…できれば、その……もう帰りた」
「それとも、せっかくだからそのカッコで駅まで行く?」
「かっ、肩!肩揉んで…ください…」
 慌てて一番無難な選択をしたが、ベッドの上に置いたスタンドミラーに身体を向けられ
微妙な顔をする。身を離した俺に背中を預けたことと、真正面にフリフリ着飾った自分の
姿があることが落ち着かないようだ。
「痛かったら言ってね〜」
 鼻歌交じりに巻き髪をかき上げ、白い肩を露わにする。ギャザーたっぷりのビスチェの
後ろは、浮き上がった肩甲骨を半ばまで覗かせていた。この格好で羽根が生えても、あん
ま驚けないかもしれない。
 そんなファンタジー妄想をしながら食い込みも吹き出物もないすべすべした肌に親指を
押し当てると、鏡の中の「女の子」は困ったような、くすぐったそうな顔をしてみせた。
「…っぅ………ん」
 流れるようなラインを描く肩を手のひらで覆うようにして、ゆっくり指圧。いつも姿勢
の良い奴らしく、薄く乗った筋肉に腫れはあまりない。
 肩凝りを取るようにというよりは緊張をほぐすように、弱めに中央から外側へと揉んで
いくと、なんとも悩ましい声が前方からもれてきた。

535名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 14:49:06 ID:/rfc+l+R
携帯変換からのせいか、「このホストでは無理だ」とはねられてしまいました。投下しといて申し訳ない。

>>536-537になるたけ折衷したのを貼りますので、どなたかよろしくお願いします。
536名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 14:49:44 ID:/rfc+l+R
女装SS総合スレ 第3話

ここは既存スレに該当しない女装関連のSSを総合的に取り扱うスレです。
無理やり女装させて、嫌がったり、恥ずかしがったりするのをニヨニヨするのもよし、自分の意思で女装させ、女よりも女らしい子を目指すのもよし、全ては書き手の自由です。
女装っ子を愛でながらまったりと盛り上げていきましょう。

※次スレは>>980または、485KBになったら立てて下さい
(直近に投下予定のある方は、投下作品の容量に応じて前倒し願います)

※age・sageについては各々の判断でお願いします

前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202770289/l50

前々スレ(初代)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50

関連スレは>>2

537名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 14:50:09 ID:/rfc+l+R
既存の女装関連スレ

【おむつ】幼児女装小説 3冊目【園児服】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188338286/l50

強制女装少年エネマ調教 ネオ×5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176841562/l50

ニューハーフ・シーメールでエロパロ(実質2)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191994224/l50

↑のシチュに該当するSSはこちらのスレでお願いします。


538名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 14:54:22 ID:/rfc+l+R
折衷といっても個人の判断ですので、不要箇所は省略お願いします。
何レスも失礼しました。
539名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 19:50:31 ID:vfojvau+
きょうも中の人GJ!
540488:2008/03/29(土) 20:45:43 ID:qZzfctbg
今日もGJGJGJ!!!


>>535
というわけで立ててきますた

第3話
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1206790906/l50
541名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 22:53:04 ID:Sq/JknTK
>>中の人氏
村瀬のSはサービスのSなんですね、わかります。
誰に?読者に決まってるじゃないですか。
今宵もGJでした。
542名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 22:54:15 ID:Sq/JknTK
>>541
あ、乙するの忘れてましたごめんなさい。乙です!
543535:2008/03/30(日) 13:55:02 ID:aAC8oWld
>>540さん
代立てありがとうございます&乙です!
544幕間彼女2 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/30(日) 13:56:10 ID:aAC8oWld
(「愛玩彼女」前設定、エロ・直接女装描写なし)

(1/3)

 昼飯のパンを食べるのにも飽きたので、俺は教室の机に伏せてうだうだしていた。
 さっきまで昨日のドラマがあーだこーだ言ってた同級生らは、部活だか委員会だかの呼
び出しでどっかに行ってるので、鞄から飛び出たイヤホンを耳に挿そうか悩む。
 昨晩ラッドの新譜落とし忘れてたのを後悔してたら、開きっ放しの扉のそばから時間差
で女子の声がなくなる。教師が居てもお構いなしな、このクラスの彼女らが静まる理由は
顔を上げなくても分かった。上げたけど。
 …王子様、さんじょーう。
 容姿端麗成績優秀にして、スポーツ万能…というほどでもないが、一年の頃は体育の度
に運動部から熱心に勧誘されていた完璧生徒の須藤豊が、彼氏持ちの女子の視線をも集め
ていた。
 午前の授業の板書が残る黒板の前を、スラックスに包まれた長い足で颯爽と歩く。イケ
メンはどこもステージにしてしまうから困りものだ。
 また何かの仕事を任されたのか、プリントの束を持つ彼はブレザーを脱いで自分の椅子
にかける。単品だとだっせえはずのベスト姿も、きちんと結ばれたネクタイや清潔感溢れ
るワイシャツのおかげか元が良いからなのか、素晴らしく決まっていた。
「小野さん」
 その「王子様」からおもむろに声をかけられて、対象である女子…とそばに居た友人は
にわかに落ち着きをなくす。
「な、なにっ?須藤クンっ?」
「図書室の清掃分担についてなんだけど、ちょっと良いかな?」
 「休み時間にごめん」とお行儀良く相手と、それまで話していた女子に向かってプリン
トを見せる。
「あ、じゃああたしの席使って良いよ!」
 奴と同じ委員である友人のためというより自分のために椅子を立とうとした女子にほほ
笑みかけてやんわり制する須藤。
「すぐ終わるから。ありがとう」

545幕間彼女2 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/30(日) 13:57:08 ID:aAC8oWld
(2/3)

 礼を言われ頬を赤らめるのと、彼女と対照的にがっかりする図書委員。あからさまな好
意に気付かず本題に入る優等生の様子に、俺の視界にいた数人の男子は嫉妬する気も起き
ないのか苦笑した。
 まあ過去に、全成分やっかみで「あいつ長座体前屈マイナスだったんだぞ」と社交ダン
ス部の男が吠えたこともあったが、その時即座に、
「うるさい!須藤クンはあんたと違ってそこに立ってるだけで絵になるんだから!」
「須藤クンなら身体硬いとこも長所に決まってるでしょ!」
 と理不尽なフルボッコに遭っていたのを目撃したせいもあるだろう。
「………それで、先生にこの割り振り見せたんだけど、やっぱり一年生だけで組ませるの
は段取り悪くなるからって。ちょっと調整が必要なんだけど…入れる曜日あるかな?」
 机の上にプリントを差し出して、相手のそばに屈む。紳士的に三十センチは離れるとい
う心遣いだが、ちょっと困り顔な奴の面に見とれる彼女なら、もっと近付いた方が喜ぶだ
ろうに。
 キャッキャウフフ気分で須藤と打ち合わせする女子委員は、友人らからの羨望と嫉妬の
まなざしを心地よく感じているようだ。数分間の会話の間、軽く握った手を口元に寄せて
お上品に笑っていたが、お前さっきまで一度もそんな笑い声あげてなかったろ。
「……じゃあ火曜日の組み合わせをずらして……って、な、何?」
 いつも落ち着いた奴が声を裏返したので、シャーペンを持った彼の長い指に見とれてい
た委員が顔を上げる。
 先程奴に席を譲ろうとした女子がいたずらっぽい笑みを浮かべて、後ろから須藤の髪を
両耳の上で束ねたのだ。
 校則が緩いとはいえ、「セットが楽だから」という理由でサラサラの黒髪を伸ばしてい
る彼の、初めて見るふざけた格好に回りの女子が小さく歓声をあげた。「やだぁ〜!」っ
て、それ嫌って声色じゃねーぞ。

546幕間彼女2 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/30(日) 13:58:01 ID:aAC8oWld
(3/3)

「ちょっと、何やってんの!?」
 彼女的に甘い語らいの時を壊され、控え目に怒る図書委員。「あたし、卒業までの運使
い切ったかも」と言ってたほどに、奴と同じ委員になれたことを喜んでたから、無理もな
い。
「須藤クンって、何気あたしより髪長くない?てゆーか確実キレイなんだけど!やばい!」
「ちょ、ちょっと…」
 女相手に振り払うこともできず、好き勝手にはしゃぐクラスメイトに困惑顔の優等生。
 もっとも男子制服をまとった涼やかな美貌は、むりやり作られた短いツインテールにも
その価値を落とされることはない。むしろそれまでキリッとした面が恥ずかしそうに赤ら
むのに、止めるべき図書委員はポーッと見とれてしまっている。
 そんな中で須藤のとった行動は、やっぱり奴らしかった。
「くすぐったいよ……お願い」
「………っ!」
 見返り美人ならぬ見返りイケメンに間近で見つめられ、彼女の手から急に力が抜ける。
白い頬に幾筋か垂れた黒髪を元通り耳にかけてから、彼は長い足ですっくと立ち上がった。
「…じゃあ、これで先生にコピー頼んでくるから。ありがとう」
 自分も昼休みだというのにスマートに礼を言って、書き込んだばかりのプリントを手に
奴は教室を出て行った。
「……あー…行っちゃった」
 奴の閉めた扉をウットリ見つめる二人に、それまで様子をうかがってた他の女子らが駆
け寄る。須藤クンにベタベタしてズルいだの、あんたなんか対面だったじゃないだの、可
愛かったけどやっぱりカッコいい!だの、奴の入室前以上に教室がキャンキャンうるさく
なった。
 俺はといえば、起き上がって終礼後ちびちび食べようと思ってたパンをかじりだした。
 …今日、予備校の授業が始まるまでに駅ビルの雑貨屋に行かなければ。
 今週届く予定のビスチェドレスを着る、今頃職員室でクソ真面目な顔してるだろうモデ
ルに合う髪飾りを考えながら、俺は焼きそばパンの最後の一かけらを腹におさめた。

 (おしまい)

547名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 18:52:30 ID:O8f4pXPE
今日もGJGJ!

あの髪型とアクセサリにはこのような理由があったんですな
思わずニヤリとしました
548名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 20:54:21 ID:x99S7jfC
教室の描写がそれっぽくて良いね
須藤くん爽やかだなぁ
村瀬と二人きりだとエロエロなのに……w
549彼女の中の人 ◆CpBvBAxqv. :2008/04/01(火) 09:06:32 ID:p4xENzYE
(本文ないです)

かなり亀ですが>>20さんが書いてらしたナプキン小ネタです。

次スレでももう少しお世話になりますが、読んでくださり・レスくださりありがとうござ
いました(´∀`*
550討議彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/04/01(火) 09:08:26 ID:p4xENzYE
(女性用品ネタです)

「お前のために言ってんじゃん」
「知るかよ!絶対嫌だから!」
 珍しく怒って…まあ怒ってんのはいつものことだが、俺の部屋で声を荒げる女装優等生
須藤豊君。透け見える白キャミが憎いフリルブラウスに、きちんとアイロンかけているプ
リーツが腰から腿にかけてのラインを悩ましく演出するピンクミニスカ姿で、ぱっちりお
めめをキッと吊り上げている。
 差し向かう俺の手には洗面所から失敬し広げた薄いナプキン。生理用じゃなくって、い
わゆるパンティライナーってやつだ。
「ほら、サラサラだからお股濡らしちゃってもかぶれません!」
「近付けんな!そんなの着けられるか!」
 肌に触れる面を指でなぞりながら「なんかオムツのCMみてぇ」と思ったが、相手も同
じこと連想したのかいよいよかたくなに拒否ってくる。
 ブルマを穿かせるのも屈辱感あって良いのだが、やっぱり薄いすべすべ生地に浮き上が
る美尻を撫でまわしたいという夢には敵わず、こうして我慢汁対策を講じてみたのだが…
「せっかくユカちゃんにハードル低そうなのを選んできたのに…」
「いや、十分高いから!ていうかお前絶対どっかおかしいから!」
「でもユカちゃん、そのカッコで前みたく外でおっ勃てちゃったら、スカートまで濡れ濡
れんなっちゃうよ?」
「…っ……」
「ていうか、そんないつでもどこでもおっきしちゃってたら、誰かにバレちゃうんじゃな
いかなぁ〜?」
「っぉ…お前が何もしなければそんな必要なんて……」
「…『俺が』」
「え?」
「『俺が』、なんもしなきゃ平気だっての?」
「ああ!」
「……そう」
 自信たっぷりな相手を前に、キャッチやナンパのしつこい駅前での観察プレイを計画し
ながら俺はニッコリしてやった。
 数時間後、連れ込んだ男子トイレの個室で聞き耳たてられながらずり下ろしたショーツ
の中身は、言うまでもないだろう。

 (おしまい)


551迂闊彼女 ◆CpBvBAxqv.
(「偽装」エイプリルフール小ネタ・エロなし)

「はい、どうぞ……………ピョン…」
 学生街のファミレスに、そのふざけたセリフは地味に響いた。
 指示通り向かいに座った俺にシーフードピラフを盛ったスプーンを差し出してくれてる
のは、ウェイターも先客の野郎もわざわざ振り返って熱視線を送っている美少女。今日は
風が強いが、ピンクのカットソーは店の中でこの空間だけ華やぎ三割増にしてくれている。
 まっすぐな黒髪が白い頬にかかる、いかにも清純派で大人しそうなこいつが、「今日一
日語尾に『ピョン』付けられたら、画像一枚消去してやる」という俺の提案に乗ったイケ
メン優等生だなんて、それこそ悪い冗談みたいだ。
 自分の発言によって注目を浴びているのが分かったのか、赤い唇をキュッと噛みしめて
須藤は俺を睨んでくる。
「うん?どうしたの?ユカちゃん」
「っだ……だから、早く食べろよ………ピョン」
 幻聴ではないことが分かり、俺たちの座るボックスに一番近いカウンター席にいた学生
集団があからさまにガン見してきた。羞恥と情けなさに震える相手に対し「それは語尾で
はないだろう」と思いつつも、俺は冷める前にピラフにパクつく。
 …うん、冷凍じゃなくてちゃんと店で炒めたパラパラ感がたまらない。
 日付に気付けてない哀れな「女の子」に「ウソだピョン」と言うタイミングをどうすべ
きか悩みながら、とりあえずもう一口「はい、あーん…………ピョン」してもらうことに
した。

 (おしまい)