女装SS総合スレ 第2話

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1名無しさん@ピンキー
ここは既存スレに該当しない女装関連のSSを総合的に取り扱うスレです。
無理やり女装させて、嫌がったり、恥ずかしがったりするのをニヨニヨするのもよし、自分の意思で女装させ、女よりも女らしい子を目指すのもよし、全ては書き手の自由です。
女装っ子を愛でながらまったりと盛り上げていきましょう。

既存の女装関連スレ

【おむつ】幼児女装小説 3冊目【園児服】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188338286/l50

強制女装少年エネマ調教 ネオ×5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176841562/l50

↑のシチュに該当するSSはこちらのスレでお願いします。


前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50
2名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 08:17:22 ID:wtCVoHCv
>>1
乙!
&スレ即死回避カキコ
3名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 08:35:54 ID:R53NCp78
>>1に女装させてにゃんにゃんしたい

神がいて本当に良かった。
自分はスカ属性無いから、最初はエネマスレで無理にやり過ごしてきたが、
このスレと出会って幸せになった
4名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 08:53:43 ID:F+92r08v
僕先輩に女装させられたことあります
5監視彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/12(火) 09:54:01 ID:YuR7YvS/
(本文ないです)
 
これから投下するのは、前スレで投下させていただいた「偽装彼女」のキャラによる小ネ
タの続きです。
 
 
これから読まれる方↓
同級生であり真面目なイケメン優等生でもある須藤豊の秘密のドMな女装趣味を知り、「
俺」があの手この手で楽しい調教ライフを送る話です。
 
今回のあらすじ↓
「俺」にリアルな胸パッド型オモチャを着けさせられ巨乳美少女になった女装っ子。
羞じらいつつ連れて行かれたカラオケボックスの個室で、ニセ乳揉まれてフル勃起あらま
ぁどうしましょう。腹立ち紛れに「最低!」とは言うけれど。
…てな話です。
 
 
>>1さん、本当ありがとうございました&乙です!
 
 
6監視彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/12(火) 09:55:06 ID:YuR7YvS/
(1/3)
 
「…もうそこまで言われちゃうと、非常に申し上げにくいのですが」
「なんだよ……今度は何する気だ…?」
 虚勢を張る必要がないと分かったので、たゆんと乳房が揺れる度に唇を震わせながら睨
んでくる。
「いや、俺は何もしてないんだけど」
 言って、細い肩に回した右腕を曲げ、ぱよんとした擬似乳房を弾いた。
「ひぁっ!?」
 ぷるぷるるんという感触はダイレクトに自前の胸へ伝わるらしい。偽物とは思えないほ
ど派手な悲鳴があがった。
「ココさぁ、評判なんだよ」
「ひゃ、ぅ………っ何、が…?」
 もにゅもにゅと揉みながら続けると、喘ぎつつも先を促す須藤。
「フロントに丸見えなの」
「…………はあ?」
「…さりげな〜く、俺の斜め上見てみ?」
 素直に目だけを動かした奴の顔が強張る。無事防犯カメラを捉えたらしい。
「なっ…な、何考えてるんだお前!?」
 ここは「やだぁ、○○が見てるぅ」「見せつけてやろうぜフヒヒッ」という会話を楽し
みたかったのだが、優等生にはそんな応用力はなかった。○○には月でもマリア様でもご
自由に。
 位置的に奴の顔や上半身は見えるが、そこから下は俺の身体で見えない…はず。ちょっ
と暑いが、念のため上着は脱がないでおこう。
「友達の友達がココでバイトしてたみたいでさぁ、フロントのモニターから丸見えなんだ
って」
 陶酔しきってデュエット歌う夫婦とか、本番行くんじゃないかってくらい熱烈なスキン
シップ交わすカップルとか、どこまで本当かは知らないが地元では結構有名らしい。
「じょっ…冗談じゃない!俺はそんな、み…見せたりする趣味はない!」
「今さら何言ってんだよ。お前これまで俺にどんなカッコさらしてきたよ?」
 引きはがそうとしてくる奴の頬をつつき顎へと滑らせる。この仲睦まじい光景を、ちゃ
んと盗み見てもらえてるだろうか。
「ば、バレたら……ぁ…」
「んー、だから上手くやろうねってことで」
「うまくって……や、ぁ…っ!」
 逃げようとする奴のショートパンツの裾から左手を差し込む。
「この、おっぱいおっきな女の子のままで、気持ち良くなろうね?」
 
7監視彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/12(火) 09:56:02 ID:YuR7YvS/
(2/3)
 
「っ…あ……やだ、ぁ…んっ…」
 右手で細い顎を上向けさせながらショーツの縁をなぞると、目の前で紅唇を震わせ息を
ついた。中へ指を入れようとすると、慌てて膝を閉じてくる。
「だ…ダメ!こんな……こんな、とこで…」
「『こんなとこで』、ノーパンでビンビンだったくせに」
「…っ!……や、だぁ……っ」
 俺の胸を押していた両手で耳をふさぎ、いやいやと首を振る。ショートパンツから抜い
た左手で太腿を撫でながら、奴の豊満な胸のリボンを引っ張った。
 一番上で蝶結びにしていたそれがほどけると、編み上げられている胸元がほんの少し楽
になる。しかしそこが動く度に愛撫されるような刺激を与えられる彼にしてみれば、これ
は甘やかな拷問でしかない。
「……っぅ………」
 力の抜けた膝を割り、左足のロングブーツに手をかけた。
 ファスナーを引き下げると、チェックの透かし編みの薄いハイソに包まれた細いふくら
はぎが覗く。利き手は乳房を撫でているのでなかなかうまくいかないが、どうにかブーツ
から嫌味なくらい長い足を引き抜けた。
「はぁ〜い、ちょっと上げてねぇ〜」
 左足をソファに上げさせ、片足だけM字開脚。暗い室内にも白くするんとした内腿が、
付け根ぎりぎりまであらわになった。
「っ…やだ、見え……っ…」
「見えない見えない」
 擦りガラスのドアの向こう側を気にする須藤を「変に動く方が覗かれちゃうよ」と牽制
する。その間に俺の右手は奴のセーターの裾から中へと入り込んでいた。
「…っひゃ!?あ、ちょっと……ひ、ぅ…っ」
 くびれたウエストを親指でくすぐり、引き締まった腹を胸に向かって撫でてやってから
、自宅でしたようにキャミの上から右胸を掴み上げる。セーターに俺の指が浮き上がって
いて、その動きがはっきりと分かって卑猥。超エロい。
「つくづくリアル。すっげーリアルなんだけど」
「ぁ…っあ、やめろ……っ馬鹿!」
 言うに事欠いて馬鹿ときましたか。
 
8監視彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/12(火) 09:56:57 ID:YuR7YvS/
(3/3)
 
 この手触りの素晴らしさを知ってもらうため、左の内腿を撫でまわしていた手で須藤の
左手首を掴む。華奢な腕は必死に振りほどこうとするが、抱え込まれているのとキャミの
脇をつつかれるのとで力が思うように入らないようだ。
「もっかい自分で触ってみろよ、ほら」
「っいらない!や…いや…っ!」
 グレーのセーターを形良く押し上げるそこに、本人の手をぐっと押さえつけた。
「あ…ん、んっ……っく……」
 手のひらを柔らかく押し返すそこが、下の自分の胸に刺激を伝える。俺ん家でそうした
時と違い、用途を知ってしまったから余計に感じちゃうみたいだ。
「ほらほら、女の子みたいっしょ?」
「っぅ……知るかよ…っ」
 覗き込む俺から顔をそむける須藤。首痛くならないのかな。
 まあこんな下世話なセリフに、これだけ恥ずかしがってくれるから楽しいんだけど…っ
て、
「…あ、もしかして本物触ったことないとか?」
「………」
 黙ってはいるが、俺にされるがまま自らの乳房を揉む指が強張る。
「須藤くぅ〜ん?」
 も一度覗き込むと、さらにぐぐーっと反対側を向かれる。ホルターネックの紐が飾る、
きれいな首筋。
「あらららら。図星でしたかぁ〜?」
「お…お前と一緒にするな!」
「そっかそっか、清らかなカラダのままこーゆー趣味に目覚めちゃったんだ」
 意に介さず「こーゆー」ってとこで両胸を(片方は奴の手越しではあるが)揉みあげる
と、身を竦ませつつも健気に反抗してきた。
「さ、最低だ!ほんとに……ほんとに最低だっ!」
 いわれもないことでなじられるのはごめんだが、こんだけの美少女になら金払ってでも
罵られたい男が腐るほど居るだろう。
「そんな『最低』さんに感じちゃってるのは、どこのどなたですかねぇ〜?」
 レディコミかBLに出てくるような、「ちょっとキチクなカレ☆」なセリフを吐きなが
ら奴の左手を自由にしてやる。聞くのはウザいが、言うのはすげー楽しいわ、これ。新発
見。てゆーか、ちょっと鬼畜って、どう「ちょっと」なんだろうか?
「そうだよねぇ、ユカちゃん自分のおっぱいがこんだけ可愛いんだから、他の子のなんて
どうでも良いよねえ?」
「…あ、あ……ひゃ、やめ…っ!」
 いったん胸から手を離し、今度はキャミの裾から肌へと直接手を突っ込む。ソファには
したなく立てた左膝がビクリと震えた。
 
 
9監視彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/12(火) 09:59:26 ID:YuR7YvS/
(本文ないです)
 
自分の手違いで前スレにおさまらず、初っ端から続きで失礼しました。
そんなわけで他の書き&描き手さん、どうかお気になさらずお願いしますorz
 
10名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 12:14:57 ID:wtCVoHCv
レディコミとかBLに出てくる台詞を知ってる村瀬って、
きっと元カノが読んでたの覗いたりしたのでしょうが……

それともユカたんの前で「キチクなカレ☆」を演じるために
自らBL読んじゃうほど研究熱心だとすると
それはそれで萌えますな村瀬にw
11名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 15:10:06 ID:ZEui/71y
>>1さん乙カレー

須藤かわいいよ!須藤!
12名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 19:50:34 ID:kmf4LZDx
>>1のテンプレに追加希望…一応ね…

○ニューハーフ・シーメールでエロパロ(実質2)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191994224/
13名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 00:08:01 ID:ED6uzqgr
>逃げようとする奴のショートパンツの裾から左手を差し込む。
エルい、エルすぎる!
14名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 00:09:34 ID:Vwl3CrSc
>>1も中の人氏も超乙!
ところで「月が見てる」って801ネタだった気がするんだけど、前はエロゲがどうとか言ってたし村瀬って結構幅広いなw
15監視彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/13(水) 00:55:09 ID:pvBSTfXP
(1/4)
 
 室内の効きすぎな暖房と興奮とで汗ばんだ身体を撫でる。びくんと奴が身震いする度に、
俺の目の前の双丘が跳ねた。
「胸が弾ぅ〜むわぁ〜♪」
 耳元に歌いかけると「マジ死ね、氏ねじゃなくて死ね」ってまなざしを向けられる。だ
けど涙が出ちゃう、気持ち良いんだもんっ。
「……っん…ん、ぁ…だめ…ぇ…っ」
 俺の手がブラに到達すると、弱々しく肘を掴んできた。気にせず貴重な「下着に収まり
きらない乳」をブラの上からふにふにする。
「あんっ!………っ」
 谷間から直接シリコンに指をかけると、思いの外高い声があがった。慌てて両手で口を
ふさぐが、もう遅い。
「やっだ。カワイー声出しちゃって」
「っ………し、知らない……っ!」
 真っ赤になって首を横に振るが、デコルテに息を吹きかけると押さえた手の向こうから
小さな声がもれる。
 「もっといっぱい気持ち良くなろうねぇ〜」と笑いかけて、俺は真ん中のホックを外し
た。途端にぽよよんと弾む胸。柔らかいそれとキャミに挟まれてきゅうきゅうになる俺の
手。
「……っふ………ぅ…っ…」
「ほらほら、楽になったでしょ〜?」
「や……ぁ、あっ…は、はずしてっ!取って…んんっ!」
 肌とは異なるゴムだかビニールっぽさはあるが、指に吸いつくようなシリコンを両手で
揉みあげ、こねまわす。その度に、電流でも走ったかのように腕の中の身体が跳ね悶えた。
「こんなに感じてるみたいなのに…どうして?」
「……え?」
 俺が無視すると思っていたのか、ワンテンポ遅れて聞き返してくる。
「コレ、気持ち良くない?てゆーか、キモいのに演技しちゃってくれてたの?」
 ちょっと悲しそうな声で尋ね、ゆっくり大きく円を描くように揉むと、モゾモゾとソフ
ァにかけた腰をくねらせ、奴が唇を震わせた。
「ひゃ…ん、ぅ……そんなん、じゃ…っあ…」
 あちゃちゃー、やっぱり正直に来ちゃったよこの人。やっぱりこいつ、根っからのマゾ
っ娘(男)だ。
 
16監視彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/13(水) 00:56:18 ID:pvBSTfXP
(2/4)
 
「じゃあ、気持ち良いの?」
「…ん……あ、き……気持ちぃ…です……っん!」
 清く正しい女装っ子の乳房を下から手のひらで持ち上げ、手を離す。タプタプっと弾む
様子がセーターの上からもよく分かった。
「気持ち良いのに、なんで外して欲しいなんて言うのかなぁ?」
 小首傾げて顔を合わせると、羞じらうように睫毛を伏せつつ赤い唇を動かす。
「ん………で、でちゃう、から…っ……」
 羞恥に口ごもりながらも射精しそうなことを告白した奴に、俺はニッコリ笑いかけた。
「よく言えたねぇ、ユカちゃん」
 左手を出して、汗で額に貼り付いた前髪を払ってやる。そのまま優しく頭を撫でてやる
と、不穏な動きをする右手に眉をひそめつつも彼はホッとしたような顔をした。
「でもダメ。取ってあげない」
 ちょっと掬い上げてどん底へ。きれいな面はどっちも絵になるなあ。こいつは「最低」
と言ってたが、俺の気分は最高だ。
「そ……な、だって」
「だって俺、財布しか持ってきてないから、ソレ取っても隠せないもん」
 二人ともバッグなんて持ってないので、むき出しで持つにはどう考えても怪しいこれを
隠す方法がない。まあ言い訳だけども。
 しばし呆然としていた須藤だったが、賢い頭はわりかし早くに復活した。
「じゃ、じゃあなおさらだ!もう出よう、早く帰ろう!」
「いんや。ちゃんと後始末はすっから、遠慮なくイっちゃって良いよ」
 これで「はい、そうですか」とドピュドピュする恥知らずなら問題ないのだが、淫乱だ
けど人一倍恥ずかしがり屋さんな奴には余計にプレッシャーみたいだ。
「…で、できるか!……そんな…ひと、の前なんかでっ……」
「お前、どんだけ俺にイき顔見せつけちゃってんの?」
 俺のセリフに動揺しつつも、堪えるように唇を噛みしめる優等生。俺も胸が弾ぅ〜むわ
ぁ〜!
「あーあと、?せっかく防音なんだから、いっぱい可愛い声聞かせてねえ?」
「っ………」
 黙り込む優等生。胸がしぼぉ〜むわぁ〜。俺の。
「……マイク取ってきていい?」
「待っ…!…や、やめて……っぅん、ぁ…」
 
17監視彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/13(水) 00:57:19 ID:pvBSTfXP
(3/4)
 
 慌てて口を開けるが、都合よくよがり声が出るわけでもなく唇が震えるだけ。もともと
アンアン叫ぶタイプじゃないみたいだから、演技することもできないみたいだ。
「無理しなくって良いから、気持ち良いとこになったら教えなよ?…ユカちゃん?」
「!………は…はぃ……っ」
 俺の猫撫で声に身震いしつつ答える須藤。なんて失礼なんだ。
 しかし俺はどう考えても言いがかりな器の欠けにケチをつけてきた客にも頭を下げるく
らい心が広いので、気を取り直して胸責めを続けることにする。
 片手に収まりそうで収まらない乳房をムギュムギュ握ると、奴の手が服の上から控え目
に押さえてきた。
「…ぁ、あっ……そ、それっ!…それダメぇ…っ…」
「ダメ?ダメんなっちゃうくらい気持ち良いん?」
「いいっ…きもちぃ、です……あ、あ………もっと…っ!?」
 思わず口走ってしまった言葉に慌てて唇をふさごうとした奴の左手を、俺の左手が掴み
あげる。
「…俺は両手ふさがっちゃってるから、『もっと』はユカちゃんにお願いしようかな?」
「……やだ、ぁ……っ…!」
 奴の手をセーターやキャミの裾に差し入れ、手付かずだった左乳房を触らせる。
「ほら、こうしてギュッギュするのが良いんだろ?自分でもやってみろよ」
「……っは………ぁ…」
 俺が右手と一緒に包み込んだ左手も動かすと、立てられた膝が内股に寄せられた。密着
した身体からは暖房以外からくる熱や高鳴る鼓動とともに、奴の興奮が嫌というほど伝わ
ってくる。
 自分から指を動かすのを待ってから、俺は引き抜いた左手を再びショートパンツの中に
滑り込ませた。
 
18監視彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/13(水) 00:58:11 ID:pvBSTfXP
(4/4)
 
「…っひぁ、あ、あんっ!……っ」
 じっとり湿ったショーツの中に押し込められたペニスは、今にも達しそうなほど熱を持
ち、ヒクヒクと震えている。ちょっと触ったらほぼ胸だけでイけちゃいそうだ。
 テーブルからジュースと一緒に置かれたペーパーナプキンを両方取り片手で広げる。六
分の一に畳まれていたそれを四分の一にして、濡れたショーツとペニスの間に滑り込ませ
た。
 こんだけグショグショなら変わらない気もするが、一応約束は守っといてやろう…今後
言うこときかせるためにも。
「おまたせ。良いよ、イっちゃいな?」
 優しく耳に吹き込むと、それにすらビクビクしながらも奴は緩く首を振ってしまう。
「ぁ……いや、いや…」
「どうして?気持ち良いんだろ?セーエキいっぱい出しちゃえよ」
 いっぱい出されても困るが、ここはゲタを履かせとこう。
「ほら、どっちも触ってやるから」
 シリコンにめり込むほど乳房を揉む指に力をこめ、包んだ亀頭をグリグリ刺激する。自
らの左胸を包む奴の手は動きを止めてしまっていたが、右手はせわしなく上下して…すが
るように俺の右手を、セーターの上から掴んできた。
「ぃあ、あ…だめ、あ……っ!」
 胸を揉みしたがれながら下着の中、俺の手に射精する少女の顔は平常の楚々としたそれ
からは想像もつかないほど淫らでだらしなく…それでもやっぱり恥ずかしそうなところが
可愛らしかった。
 
 яяя
 

19監視彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/13(水) 00:59:23 ID:pvBSTfXP
(本文ないです)
 
>>10さん
電車で普通にNA○Aとか少女漫画読んでる高校生を見るので、平成生まれは男女関係ない
のだと思ってましたw実際はどうか知らんが
 
>>14さん
え!?自分はてっきり何か耽美な古典文学作品のセリフなんだと思ってました >月が見てる
(マリア様は少女小説のタイトルなのは知ってたのですが)
良かったうっかりリアルで言う前で!ほんとに良かった!ありがとうございますorz
 
20名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 01:09:08 ID:ED6uzqgr
GJ!
すぐイク ユカたんは、ペーパーナプキンと言わずに、
これから外出時は生理用ナプキン必須だなw
歩く時の摩擦だけでイッてしまったりな…
21名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 04:03:12 ID:KzhI2xCt
確かに月が見てるって、腐のお姉さん板では定番の様に出てくるな
村瀬は、女遊び激しい割に、知識の幅が広いのなwww

耳押さえていやいやと首振るとか、死ねるorz
「しらない!」そっぽむくとか、死ねるorz
家に本当にユカたん欲しくなって来たよ。・・・・末期だな
22名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 20:35:20 ID:iQgrfKmK
ユカたんに萌えるwwww萌えまくるwwwwwwwwwwwwwwwww

そんなユカたんの魅力を引き出す村瀬!
お前の仕事に猛烈に感動している!!!GJ!!!!
23名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 23:43:30 ID:iy+5Xktp
きっとユカたんと村瀬のような二人の事を、割れ鍋に綴じ蓋と言うのだな…
24名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 00:59:26 ID:eZhF3sNT
村瀬って勃ってんのかな?
25名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 07:10:37 ID:VQAUxuDN
そこはたってなそうだなw
26偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/14(木) 16:54:10 ID:n3fIjPXZ
(本文ないです)

「監視」途中ですが、「偽装」キャラの小ネタ投下させていただきます。

破廉多淫(バレンタイン)ということで何かネトネトしたの書きたいなあと思ったんです
が、バレンタインネタでない上にエロに至らず女装っ子に「はい、あ〜ん」させるだけに
なりましたが、もしよければ。
 
これから読む方へ↓
「俺」がドM女装趣味を持つイケメン優等生で遊ぶ話です。
前提として前スレで投下した「協定彼女」のネタを引きずってますが、
・女装っ子の服はその時に買ってもらったもの
・同日、公衆の面前で「俺」に「はい、あーん」でアイスを食べさせられた
これだけ知っとけば大丈夫そうです。
 
27会食彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/14(木) 16:55:16 ID:n3fIjPXZ
(1/4)
 
 学生街のファミレスは安くて美味い。
 奥のボックス席に向かい合わせに座り、俺がステーキののったハヤシライスを、相手は
マグロのづけ丼を注文。ほっそりした清純派美少女がデート中に頼むモノではないが、現
役男子高校生は腹が減るのだ。
 割に合わないドリンクバーはスルーし、代わりにシーザーサラダの大皿をシェアして食
べる。
 白いハイネックや真新しいえんじ色のワンピースを汚さないようにか元々お行儀が良い
のか、嫌味がない程度のテーブルマナーで須藤はドレッシングのかかったレタスを取って
いく。ベーコンもクルトンも半分こ。
 俺も腹が減っていたのでそれなりに食べながらではあったが、初めて見る奴の食事風景
を楽しんだ。大人しそうな見た目でも中身は年相応に食欲旺盛。白いドレッシングが赤い
プルプルの唇に付いて、エロいなあと思ってたら舌先で舐めてしまった。
 フォークを口に運ぶ手つきは危なげないどっかのお嬢様そのものなのに、食べる量はや
っぱり同級生の野郎だった。
 愛想のないウェイトレスも気にせずに、運ばれてきた料理をモリモリ食べる。トロ盛り
もメニューにあったので「マグロ好きなの?」と聞くと、「一番食べやすい」と短く返し
セットの味噌汁を音をたてずに啜った。シジミは美容に良さそうだ。
 俺の食べるデミソと半溶けチーズが絶妙なハヤシライスもなかなかだが、上にのった肉
が特に美味かったので丼と少し交換する。ニンニクだか玉葱だかのソースが絡まってて、
噛むと肉汁がジュワッとして、ステーキだけでも美味い。奴の食べてた飯盛も、甘すぎず
しょっぱすぎない醤油だれが染みてて飽きがこない感じ。
 もりもり平らげてデザートを注文。どうせあとで俺の部屋でレシート付き合わせて割り
勘するので、お互い食欲のおもむくままだ。
 「美味かったー」「うん」と空の皿を見送り、俺のパフェが来たあたりで色気のなさに
ようやく気付く。これじゃあ部活帰りのスポーツ少年だ。
 締めは洋風なのか、自分の注文したホットケーキを待つ須藤に声をかけた。
 
28会食彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/14(木) 16:56:19 ID:n3fIjPXZ
(2/4)
 
「来るまで食べる?ほれ、イチゴあーん」
「…要らない」
 首を振って水を含み、厨房を気にする優等生。エロい意味じゃなく落ち着きない様子は
なかなかレアな気がする。
「今焼いてんだろうから、一緒に食いながら待ちゃ良いじゃん」
「一人で勝手に食べてろよ」
 俺にはうるさそうに吐き捨てて、出てきたウェイトレスを目で追う。仏頂面の女の手元
を凝視してから期待が外れたような顔をした。残念、別のテーブルのだったみたい。
「…ホットケーキ好きなん?」
 なんとなく聞いてみただけなのにピクリと肩を震わせて、見向きもしなかった俺にゆっ
くり向き直る。気にしてないよぅ、単にちょっと見てみただけだものー、とその仕草で超
アピール。わざとらしすぎだ。
「いや、そんな…それほどでも、ないけど」
「じゃあこのパフェと交換して良い?」
「………」
「…好きなの?」
 あきらめたように首肯する女装イケメン君。別に気にするほどのことでもないと思うの
だが、ウキウキしてたのが俺にバレて悔しいみたいだ。
 そんな顔して、俺がつつかないわけがない。
「へぇ〜」
 アイスの層を終えてパイ生地にスプーンを差す。コーンフレークだと裏切られた感がある
んだけど、こっちのサクサクは食べごたえがあってかなり嬉しい。
「ユカちゃんはホットケーキが好きなんだぁ?可愛いですねえ〜」
「っ…お、お前だってそんなん食べてるじゃないか!」
 人目を気にして、押し殺した声で反論してくる。赤いヘアピンでセミロングのサイドを
留めてるから、赤らんだ目の縁がよく分かった。
「いっつもツンツンしてるのに、フワフワのケーキが好きだなんて、ユカちゃんってば面
白いなあ。今度ケーキバイキング行こっか?」
「別にケーキ全般が好きなんじゃない!ホットケーキ!」
「おまたせしました」
 素敵なタイミングで店長っぽいおっさんが、自ら宣言した少女の前に湯気のたつ皿を置
いた。ご立腹だった奴は途端に俯き、小さな声で「ありがとうございます」と言う。
 
29会食彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/14(木) 16:57:18 ID:n3fIjPXZ
(3/4)
 
「ごゆっくりどうぞ」
 その愛想の良さを店員に分けてやってくれと言いたくなるような笑顔で、おっさんは伝
票を置いて離れて行った。
「食べないの?ずっと待ってたのに」
「…うるさい」
 しばらく下を向いてたが、生クリームとストロベリーソースをパイのかけらと混ぜなが
ら見ていると、おもむろに白い手がナイフとフォークをそれぞれ掴んだ。
 二段重ねの厚いホットケーキに、バナナとイチゴが生クリームとチョコシロップに飾ら
れのっかっている。下段には何も塗られてないのか、メイプルシロップの小さなポット付
きだ。
 コテコテしたのよりシンプルなのが好きみたいで、大きな皿の中で慎重に上段をずらし、
何も付いてない生地を一口分切る。そういえば、普通のホットケーキはメニューになかっ
たかもしれない。
 きつね色に焼き上がった湯気をたてるそれを、軽く息を吹きかけてから食べる。キスす
るみたいにすぼめられた小さな唇が開かれ、ぱくりとケーキを含んだ。
 もぐもぐ、ゴクン。向かいの俺を気にして無表情を装ってはいるが、皿の上を見つめる
奴の顔は意中の相手に薔薇の花束をもらった少女のようだ。なまじ顔が良いから、無駄に
背景を描き込むことができる。
 黙々と食べ進める奴を見ながら俺はパフェを完食。水を飲んでから、上段を果物をのせ
たまま品良く切り分ける相手に再び声をかけた。
「一口もらって良い?」
「………は?」
 うわ怖い。なんか怖い。お楽しみを邪魔された奴の背景から点描や花柄トーンは消え、
社会の底辺でも見るような目で俺を射る。彼女のこんなまなざしなんて初めてっ!
「だって、ユカちゃんてばすんごい嬉しそうに食べてんだもん。下のが好きみたいだから
、俺は上のでいっから」
「……仕方ないな」
 奴が折れたのは、絶対セリフの後半部分のせいだと思う。
「あ、違う違う」
 テーブルのペーパーナプキンでフォークを拭い、ナイフとそろえて皿と共に差し出そう
としてきた奴を制止する。
「食べさせてよ」
 
30会食彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/14(木) 16:58:16 ID:n3fIjPXZ
(4/4)
 
「…はぁ?」
 いよいよ彼女、いや彼の目つきは厳しくなった。
「お前、気は確かか?そんな…は、恥ずかしい真似できるか!」
 押し殺した声で冷たいことを言うので、俺は大げさに溜め息をついてみせる。
「あーあー、ユカちゃんこないだアイス食べた時は『食べさせて』って甘えんぼさんだっ
たくせに、俺にはしてくれないんだ?覚えてる?こないだ『あーん』ってさぁ…」
「わ、わかったから!わかったから声大きい!」
 カウンター席の客に興味本位に振り返られてるのに気付き、慌てて皿を引き寄せた。先
ほど切り分けたのにたっぷりクリームとイチゴをのせてくれる。
 そろりと掬い上げ、俺の口元へ。離れているので中腰になって身を乗り出してきた。ソ
ファでなければ、裾の短いワンピの中が丸見えだったろう。
「……ほ、ほら。早く食べろよっ」
 羞恥にフォークを持つ指も、その下に添えた手も震わせながら黒髪美少女は促す。
「俺がやってあげたの覚えてる?同じみたくしてよ」
「………そ」
「……忘れたんなら再現してやるけど」
「ぁ……っあーん!ほら、あーん!」
 「そんなのできるか」と紡ぎかけた唇を震わせながら、奴は憎い相手に甘いホットケー
キを差し出した。
「はい、あー…」
 チョコシロップの染み込んだ生地に食らいつき、咀嚼する。舌でつぶせるイチゴの酸っ
ぱさがクリームの甘みとマッチしていて、なるほどたしかに美味い。ほんのちょっぴり塩
味のあるホットケーキ独特の風味が、とってもノスタルジーだ。
 差し向かう相手は、白い頬を上気させた黒髪美少女。カウンター席の横を通れば誰もが
注視してきた、そんな誰もが羨む「女の子」に恋人ごっこをさせている。
 学校ではクールな王子様の須藤豊が、女装して同級生の野郎とファミレスデートだなん
て、誰が知ってるというのだろう?
 恥ずかしさに先程までの満足感もすっかり吹っ飛んでるっぽい相手に、俺はニッコリ笑
って「ごちそうさま」と言う。
「…んじゃあ今度は、バナナんとこが食べたいなあ?」
 腹が減ってたからこの配置で座ったのだが、なかなか悪い選択じゃなかったみたいだ。
 
 (おしまい)
 
31会食彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/14(木) 16:59:51 ID:n3fIjPXZ
(本文ないです)
 
「監視」の次はちゃんとエロにしますorz羞恥プレイってことで
 
>>20さん
それは究極の女の子プレイですな(´д`*なんて外道!(褒め言葉)
ただ見てくれが悪くなっちゃいそうなのと、買う時点でもうメーター振り切れる気がしま
すねw
 
>>24さん
「可愛い子ちゃん」を責め立てているということに昂揚して勃ちはしてます(微妙な描写
しかしてないけど、おっきしたのを女装っ子に擦りつけたりもしました)
ただ「ユカたん好き好き、チュッチュしたいおwww」なノリではないです。
(そうなると「偽装彼女」でなく「ガチ彼女」になってしまうw)
つまり「ナニは勃つがフラグは立たない」って感じです。
 
32名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 17:29:15 ID:uQiVRpGb
今日も1日1ユカタン
相変わらずGJですた
33名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 17:31:26 ID:uQiVRpGb
sage忘れた…吊ってくる
34名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 18:53:58 ID:w+VY8aYb
正直、ユカたんが羨ましい。天はどれだけ与えてるんですかこの子にww
35名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 19:34:49 ID:IWunDyuM
まるでユカたんからのバレンタインのように甘いネタの投下……GJ!
36名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 00:57:14 ID:YcyBG9gr
正直本番楽しみなんだけどあるのかな?
37名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 01:55:48 ID:RywTNybp
いや無いんじゃない?今までの流れを見るに
アナザーシナリオでいいからそっちルートも書いて欲しい
38監視彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/15(金) 19:25:36 ID:YlpZeKYj
(本文ないです)
 
「監視」自体は三レスくらいで終わりますが、おまけも今投下しちゃうので八レスくらい
失礼します。
39監視彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/15(金) 19:26:04 ID:YlpZeKYj
(1/3)
 
 くってりした身体を支えてやりながら、下着の中に白濁を受け止めた紙ナプキンを滑り
込ませ汚れが広がらないようにする。
 相手はすっかり存在を忘れていたであろうカメラの位置を気にしながらブラを留めてや
り、リボンを結んだセーターを下ろしてやる頃には、ずっと上げたままだった左足を自分
でブーツに突っ込むくらいには回復していた。
「歩ける?」
「……グチュグチュする」
 ブーツのファスナーを引き上げる俺にも、その青臭さはよく分かる。せめて今が乾燥し
た冬であることを、日本と俺に感謝しろ。
「トイレ行って、そん中の捨ててよーく拭け。あと中から紙タオルかウェットティッシュ
何枚か持ってこいよ」
 カピカピの左手を示すと熱の引いてきた頬をまた染めてうなずいたが、困ったように俺
を見てきた。
「………あの」
「うん?なんか問題でも?」
「…その、この…中のって、流せるかな?」
 下着の中の紙ってことだろうか。
「女子トイレなんだから、個室ん中にゴミ箱あるだろ?それに捨てろよ」
「………」
 本来使わないところに、よりにもよって精液まみれのブツを入れることに抵抗があるの
だろうか?女子トイレに入ってる時点で、そんな倫理観捨てちまえよって言いたいが。
「あのさ、汚物入れの中身や匂いをいちいちチェックする店員なんて、そっちのがヤバい
だろ?そんなこと気にする暇があったらパンティーそれ以上グチャグチャんなる前に、さ
っさと行きなさい」
 理詰めで攻めた方が、優等生は動くみたいだということが分かった。

 яяя

 奴が言われたことをこなして戻るまでに、終了前の確認内線が入った。きれいな方の手
で受話器を取りつつ、「見た?どうだった?」と聞くか聞くまいか非常に葛藤。聞かなか
ったけど。
 こいつとカラオケボックスに入るのは二度目だったが、またしても一曲も歌わないまま
部屋を出ることとなった。
 
40監視彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/15(金) 19:27:01 ID:YlpZeKYj
(2/3)
 
 今度は人が居なかったので、巻いたマフラーを垂らした須藤の胸の辺りをやけに凝視す
る店員にすぐに会計を頼むことができた。恥ずかしいのか早く出たいのか出入り口側に立
った彼は、言われた通り俺と腕を組みつつもそっぽを向いている。
 店員が預かり金額を言ったところで自動ドアが開き、途端にガヤガヤとやかましくなっ
た。見れば俺らとタメくらいの男子高校生五人で、詰め襟のラインに見覚えがあった。学
区的には俺やこいつの出身中学にまたがってる私立高。
「知り合い居る?」
 冗談で耳打ちすると、そちら側を向いていた須藤の肩が硬直し、
「……どしたん?」
 掴んでた俺の腕の反対、店の奥側に移動し、下を向く。
「………いた」
 マジですか。
 俺にぴったりくっつく奴の本心なんざ知らない店員が、「甘えんぼの彼女」を気にしつ
つ釣りを返したところで、その高校生集団がどっとカウンターに押し寄せた。
 ぐぐいっ!
「五人っ!学割歌い放題でっ!」
 ああそっか、そうすれば時間気にしなくて良かったんだぁと思う俺は、財布を掴んだま
ま胸に奴の顔をうずめられていた。ハグですね。俺の背に両腕を回して身体を密着させる
、これはいわゆるハグってやつですね、須藤君?
「……」
 入店時の中坊ほどではないが、突然の熱愛シーンに奴のおそらく同級生含む若者たちも
、プルプル揺れる美乳に見とれてた店員も思わず注目。
 顔を見せたくないのか俺に抱きついたまま、ずーるずーると移動する美少女。されるが
まま自動ドアへと向かう俺。見えてないのにすごいなあ。
「…胸当たってんだけど」
「うるさい黙れっ」
 押し殺した声で言いながら、ぎゅううっと俺の身体に回した腕に力をこめる。体力測定
は男子の標準値だったはずなので、当然痛い。
 
41監視彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/15(金) 19:28:06 ID:YlpZeKYj
(3/3)
 
 仕方なく財布をパンツのケツに突っ込んでから相手の両肩に手を置くと、やっぱり小さ
な声がする。
「いいか?このまま出ろよ?もし離したら…ええと、ぶつ!ぶつから絶対!」
 喧嘩沙汰とは無縁そうなふにふにの拳が、俺の背で固められるのがわかった。痛そうだ
なあ、棒読み。
「あの、それじゃあどうも」
 頭ぶつけないよう後ろに手をつっぱりつつ言うと、慌てて店員は業務に戻り、歌い放題
予定の彼らも生徒手帳を提示しだした。
「…どったの?たぐっちゃん」
 ピクリと細い肩が震えたので、さりげなく彼らを見る。ドリンクメニューを持った茶髪
が、それに目を向けないスポーツ刈りに呼びかけたみたいだ。
「いや…女の子の方、なんかどっかで見たような気がしたんだけど」
 ほうほう、こいつが元同級生か。旧交を温められなくって、さぞかし残念だろう。人気
者は困るね。
「はぁ?…あんなんと知り合いだったら、俺らと映画なんか観ねーだろ」
「だよなあ、知らない子だった」
 馬鹿笑いする彼らはもう他人の女には興味をなくしたようで、あーでもないこーでもな
いとドリンクを注文しだした。
 自動ドアをくぐり、暖房恋しい往来へ。
「…お店出ました。中の奴らは見てませんが、通行人の注目の的です」
 店内とは恐らく別の意味で、須藤の肩が震えた。
「…っ悪かったな」
 カッコ良いセリフとともに、ぱっと身を翻し俺と距離を置こうとして…慣れないブーツ
のヒールに派手にコけ、その先の通行人に激突する。思わず差し出された手がその美乳に
ジャストミートするという、双方ドッキリアクシデント付きだ。
 正直腹筋切れそうなほど笑いを堪えているのだが、爆笑してる場合ではない。
 奴がぶつかった男の、巨乳美少女とのフラグをへし折らなければならないからだ。
 
 (おしまい)
 
 
42おまけ1 ◆r56se/gkEE :2008/02/15(金) 19:29:37 ID:YlpZeKYj
(1/2)
 
 風邪予防なのか何なのか、外から帰ったらとりあえずうがい手洗いというのが優等生の
習慣らしい。
 須藤の脱いだ女物のロングブーツを、どうしたら姉貴のと混ざることなく玄関で保管で
きるか悩む俺にダウンジャケットを押しつけると、彼は先に洗面所へ行ってしまった。
 あの、俺今んとこ家主なんですが。
 水音を聞きつつ、とりあえずブーツには古新聞丸めたのを突っ込んで、ダウンと俺の上
着は部屋に放っといた。後で何とかしよう。
 蛇口を閉める音がしたので使おうと奴の居る洗面所に入りかけ、半開きの扉の前で足を
止める。
 キャミを合わせたオフショルダーのセーターに、白く長い足を見せつけるようなショー
トパンツ姿の美少女…それも今は挑発的な上向きバストを持つ女装優等生が、目の前の鏡
に向かっていた。
 顔に汚れでもついたのかな?とも思ったが、服越しにもプリンとした尻を突き出すよう
にして姿見に映る自身を見つめるやつは微動だにしない。
 …見入っちゃってる?
 そりゃもう、洗面台に手をついて身を乗り出すようにしてじーっと見ていた。
 改めて模範生たる彼の倒錯したご趣味を実感しつつこっそり観察していると、奴は飽き
たのか鏡から離れた。
 もう入ろうかとも思ったが、今度は腰から映る自分の素敵バディをご鑑賞なさっている
みたい。どんだけですか?
 
43おまけ1 ◆r56se/gkEE :2008/02/15(金) 19:30:30 ID:YlpZeKYj
(2/2)
 
 もはやオチャ根性丸出しで、それでも奴に気付かれないよう注意しながら見ていると、
奴の視線が下方に動いた。鏡面に映るのと交互に見てるのは…胸、で良いのかな?
 きゅっと小さな口を引き結び、奴は白い右手をゆっくりと持ち上げた。
 そろ〜りと持ち上げられたそれは、セーターを悩ましく持ち上げる双丘へと向かう。そ
して、やっぱり慎重すぎるほどの速度で、自身の右乳房に触れた。
 ああ、焦れったいけどそれがイイ!
 下の胸板に伝わる刺激に、わずかに赤い唇がほころぶ。ぷよん、と押し返す感触の本物
っぽさは、値段と俺の折り紙付きだ。
 マジというか神妙な顔をしてしばらくぷにぷにして、何をうかがってるのか上目遣いに
鏡を見る。映るのは、もう片方の手も自身の乳房へと運ぶ黒髪美少女今ならチンコ付き。
 可愛らしい「女の子」になる自分の姿が、同級生である俺にさんざんいじめられてもイ
きまくっちゃうくらい大好きな女装っ子は、それをさらに魅力的にしてくれている美乳が
たいそうお気に召しているようだ。
「…それ、気に入った?」
 とっても前衛的な悲鳴をあげてくれた巨乳優等生(男)をどう料理してやるか考えながら、
俺は改めて技術大国に生まれたことに感謝した。

 (おしまい)

 
44おまけ2 ◆r56se/gkEE :2008/02/15(金) 19:31:33 ID:YlpZeKYj
 
 さんざん楽しんだ「プリティーメロン」を外す前に一つだけお願いがあるのだと俺に頭
を下げられ、優等生は困った顔をした。
「こ……これ以上何する気…?」
 黙って立ち上がり部屋を出て行く俺を、不安げに追う須藤。身じろぎする度に吸い付き
振動を与える擬似乳房に、慣れることなく小さく喘いだ。
「ちょっと待ってな」
 階段の踊り場に奴を残し、一階まで下りる。そして、
「……?」
 しゃがみ込んだ俺に首を傾げる巨乳っ娘(男)を見上げた。外ではずっと腕を組んでい
たので、初めて離れた低い位置から見ることになる。
「ああ、この角度だとおっぱいでユカちゃんのお顔が見えないっ!」
「馬鹿かっ!?」
 俺の意図が伝わったのか途端に機嫌が悪くなる。勘が良いのも考えものだ。
「うん、バカでいいからさ、そっからちょっと下りてきてよ」
「はあ?何言って…」
「お願いっ!」
「………もう……っ…」
 ためいきをつきつつも、ノーと言えない日本の優等生は言われた通りにしてくれた。
 たんたんたん、と細い足がステアダウンする度に、ぱゆんぱゆんぱゆんとセーターに包
まれたそこが跳ねる。
 ああ、もうちょっと我が家の天井が高かったらもう数段分楽しめたのにっ!
「っ……な…何が望みだよ…」
 乳房に揉みしだかれた胸板をかばうようにしゃがみ込み、潤んだ瞳が睨み上げてくる。
「ええと、あと二、三回上り下りしてくれる元気ない?」
「俺は昇降運動しに来たんじゃないっ!」
 女装エッチするためですよね。
 しかし、俺だって譲れないものはある。それは奴に対しての絶対的立場と、崇高にして
普遍的なる男の浪漫だ。
「おっぱいはね、皆の希望を乗せて上下だけでなく左右斜めにも揺れるんだっ☆」
「知るかっ!」
 あれほど喜んでくれたのに、彼はその場でその胸ごと服を脱ぎ捨ててしまった。
 
 (おしまい)

 
45監視彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/15(金) 19:32:43 ID:YlpZeKYj
(本文ないです)
 
「監視彼女」は以上です。
前スレのうちにまとまらず失礼しました&読んでくださりありがとうございました!
昨日投下分も含めて女装っ子が積極的だったので、次回はもっとイヤイヤンにしたいです。
 
おまけ1は前スレ>>551さんの「嬉しくって胸も心も弾む女装っ子」レスから、
おまけ2は同じく>>560さんの「下り階段で揺れる胸」レスから
ネタいただきました。打っててとても楽しかったです、どうもありがとうございました!
 
他にも前スレのレスで書いてみたいのがあったので、それも含めてまたちょろちょろ投下
させていただきます。
 
 
>>33さん
自分も同じ頃に前スレ下げ忘れてました。共に逝こうorz
 
>>36、37さん
設定的に、尻を犯す展開は考えてないです。
二人とも合体したい意味で好き合ってはいないので。
(「俺」→女装っ子を「女の子」として調教するのが好き、
女装っ子→「女の子」の自分の見た目が好き)
 
あ、でもそれなら「あっあ…そこ違うぅっ!」「あれ?ココに穴は一個しかないですよぅ
?」って路線で調教も楽しそうだと打ちながら思ったwので、
>>37さんのレスにあった穴ざー(誤変換)シナリオとか、前の凌辱ものみたく夢オチ妄想オ
チ含めて妄想さしてもらいますw
 
本番ではないけど妄想オチで女装っ子のアナニーも書いてみたいと思ってるので、その時
よろしければドゾ&妄想膨らみまくりなレスdクスでした!
 
46名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 21:07:58 ID:tP1mZJ0U
もはやGJと呼ぶのも生ぬるい!
萌えぇぇぇぇぇっ!!!! (>▽<)ノ
47名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 21:33:35 ID:rVoD45zR
>「おっぱいはね、皆の希望を乗せて上下だけでなく左右斜めにも揺れるんだっ☆」 

か…漢だ…!!
最近村瀬のアホっぷりが好ましく思えてきたw
友達になりたいwww
48名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 22:59:47 ID:ex0CpbG4
おー、おまけ1&2でリクに応えて頂きありがとうございます、GJ!!

>食べる量はやっぱり同級生の野郎だった。
スカもおっけーな漏れは出す量も(ry と想像してしまったw
って、これはスレチだな…
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176841562/l1
49偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/16(土) 11:27:58 ID:5VHjRMnM
(本文ないです)
 
これから投下するのは「偽装」キャラ女装っ子視点の小ネタです。
「俺」不在の剃毛オナニーですが、もしよろしければ。
(今回投下分に直接エロはありません)
 
前スレに投下した「偽装彼女」(土日二日間の話)内の1日目夜の設定です。
 
これから読む方へ↓
ある土曜日の午後、イケメン優等生はこっそり女装してる所を同級生に見つかり、脅され
るままにカラオケボックスやランジェリーショップでエロいことをされ写真まで撮られち
ゃいました。
日が暮れたので「じゃあまた明日呼び出すから」と言われて別れ、しょんぼり帰宅。
 
↑これだけ知っとけば平気だと思います。
 
50浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/16(土) 11:29:09 ID:5VHjRMnM
(1/4)
 
 こんな沈んだ気持ちで帰宅するなんて、自分を可愛がってくれた叔母が家を出た頃以来
だ。
 自分の部屋に行く途中リビングの電話に入っていたメッセージで、両親が今夜は帰れな
いことを知りホッとする。ふさぎ込むのにはうってつけの状況。
 自室に荷物を放り真っ直ぐ風呂場へ行く。穿いていたジーパンと下着だけ脱いで下半身
を、特に性器を洗う。帰りに着替えた多目的トイレの手洗い場でも紙やハンカチで拭いは
したが、下腹や陰毛にこびりついた不快感は取り去れなかった。
 ここをさんざんいじられた…同級生の男にされた跡を早く洗い流したかった。
 シャワーから出る水が湯に変わる頃には、汚れはもちろん気分も幾分か落ち着いてきた。
 誰もいないのでタオルを巻いただけで部屋に戻り、下着を替えジャージを穿く。部屋着
のシャツをかぶると、疲れがどっと出た。
 ベッドに突っ伏して掛け布団を握りしめる。興奮から醒めれば、後に残るのは罪悪感と
…これからどうなるのかという恐怖、そして自分はどうすれば良いのかという不安。
 こんなことになるのなら、いっそもっと遠出をするか、せめて化粧をしていけば良かっ
た。同じクラスの女子はもっと華やかなメイクをしていたから、通用するか不安で何もで
きなかったのだが…していれば、あいつに気付かれなかっただろうか?
 それなら問題なくあのスーパーで下着を買って、帰宅する。それで済んだはずだ。あん
な…恥ずかしい目に、屈辱を受ける羽目にはならなかったはず。
 スポーツバッグの中にある、家を出る時には入ってなかったモノを思い、洗ったはずの
そこが疼く。
 女性下着…直接的に言うと、ブラジャーとショーツ。彼が自分に買い与えたのだ。
 そして自分はそれを身に着け彼に良いようになぶられ触られ、目の前で達してしまった。
自分があんなことで興奮する異常者であることを、この身をもって相手に証明してしまっ
たのだ。
 
51浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/16(土) 11:30:03 ID:5VHjRMnM
(2/4)
 
「……ふ………っく…」
 悔しさに涙がにじんでくる。あいつに泣き顔を見られたことも不覚だ。一生ものの不覚
だ。
 …これまで聞き流してきた噂通り、たしかに彼は手慣れているようだった。
 何のてらいもなく自分を連れて女性の店に入ったり、自分の着ていたセーラーも含め女
物の衣服に手慣れていたり…自分を、「女の子」として対外的には扱っていた。
 そして自分の恐れる威圧や罵倒で冷たく打ちのめしたかと思えば、気味が悪いほど甘く
優しい声で自分に接した。恐怖と同じくらい、求めていた異常な被虐の快楽を与えたのだ。
 「変態」と断罪するようにささやきながら、その手は自分を焦らし高め、絶頂へと導く。
 自らを慰めながら夢見たモノを、たった数時間で彼は自分の想像の及ばない程の恥辱と
悦楽と言う形で叶えてくれたのだ。
 気付けば自分の胸をシャツの上から押さえていた。貧相な胸板で未だにヒリヒリとして
存在を主張する乳首。数時間前、彼にここをさんざん責め立てられたからだ。
 当然あるべき膨らみはないのだが、彼は自分を写真や動画の中の女性であるかのように
両手で揉みしだき、つまみ扱いた。
 本物の「女の子」みたいに……?
 女の格好をした自分が彼に甘えている、媚びを売っているところを、そして相手も自分
の胸だの尻だのを撫で回しているところを想像してみて…慌てて首を振った。考えただけ
でもゾッとする。
 自分は、異性愛者が性愛の対象として見てくれる自分自身が好きなのだ。男と知った上
で女の格好をさせ、あまつさえ同性の身体をいじってくる彼は…絶対に自分とは相容れな
い。
 それにこのままあいつの言いなりになっていたら自分が、自分の身体がおかしくなる。
初めて他人に与えられた、それまで妄想の中だけで得られるものだった愛撫に、刺激に、
まだ全身の表皮が疼くのだ。
 ほっといてくれ。一人にしてくれ。それなら誰も、自分も傷付けずにこの後ろ暗い欲望
を満たすことができるから。
 
52浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/16(土) 11:31:00 ID:5VHjRMnM
(3/4)
 
 誰にも邪魔はさせない。そのためには、なんとしてでもあいつを阻止しなくては。
 決意を固め顔を上げたちょうどその時、くぐもった音がした。
「っ!?………」
 何を驚いてるんだ。たかが…たかが携帯のバイブだ。
 短く途切れた呼び出しは、おそらくメールだろう。それでもベッドからすぐに起き上が
ることができなかった。
 帰り際に勝手に携帯をいじられた。さらに嬉しくないことに、連絡することを予告まで
されてしまったからだ。
「………」
 スパムメールであることを祈ったのは、生まれてはじめてだ。スポーツバッグの前に座
り、ポケットから黒い携帯を引っ張り出す。
 自分の手が震えているのが許せなかった。取って食われるわけでもなし、何をビビって
るんだ。
『初メェル☆ミ』
 画面に額をぶつけそうになる。女子中学生か、こいつは!
 無駄に改行の多い記号乱舞をかいくぐり、くじけず読み進めていく。
『今日は楽しかったね↑↑記念写真はコチラ♪』
 つられてスクロールし、慌てて電源ボタンを押す。表示設定をオフにして、取り込んで
しまったデータも削除。真下の『大事にしてネ☆』なんて見えなかった、読んでなんかい
ない。
 それでも一瞬目に入ってしまった画像に、言い様のない寒気と…その時の興奮がよみが
えってしまった。
 鏡の前で、紺色のプリーツスカートにピンクのブラジャーだけを身に着けた少女が写っ
ていた。しかしそれが「少女」でないことは被写体が証明しているし、自分も…これを撮
り送ってきた相手も知っている。
 膨らみのない胸を下着の上から掴まれ、黒い髪の「女の子」の格好をした自分は恥辱に
顔を歪めていた。
 しかし、その頬が上気しているのが怒りのせいだけではないことを、他ならぬ自分自身
が(命令ではあったが)めくり上げているスカートの中身が教えている。
 あるべき下着に包まれていない股間からは、いきり立った男性器が汁をこぼしてその興
奮を主張していた。
 
53浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/16(土) 11:31:57 ID:5VHjRMnM
(4/4)
 
 片手で携帯を構え、後ろから自分を抱え込むようになぶる男の顔は隠れてしまって見え
ない。高校の制服を着ているのは分かるのだが、茶髪で背の高い男なんていくらでも居る。
 脅されているんだ。
 改めて姿の見えない相手にゾッとした。直接的な単語は何一つ使うことなく、従わざる
を得ない状況に自分を追い詰めている。
 もしあいつに盾ついて、これをどうにかされてしまったら…これまで自分が築きあげて
きた信用だとか、干渉されないが攻撃も受けないという居心地の良い立場が、すべて駄目
になってしまう。
 「真面目な模範生」というレッテルは欲しくて得たものではなく、当然のことをした結
果付いてきたものにすぎないけれど。
 嘲笑や侮蔑を与えられるのは、夢想の中だけで良い。社会的には自分はあくまでも「一
男子生徒」として埋没していたい。間違っても「女装趣味の変態」だなんて不名誉な認識
をされるわけにはいかない。
 本文はまだ続いている。別れる前に言われた、明日の予定だ。
 高校の最寄り駅があるのと同じ路線の駅名と、時刻。自分とは逆方面だが、通学時間は
同じくらいだ。そういえば連絡網では自分の一つ上の行だった気がする。
「……」
 どうでも良いことに頭を使ったことすら腹立たしく、行儀が悪いと思いつつも舌打ちし
ながら最後までスクロール。
『―――あと、下の毛はツルッツルにしてきてくださいっ↑↑意味わからなかったら返信
するように』
 ……見なかったことに、できないだろうか?待ち合わせの時間と場所だけ見て、閉じて
しまったという言い訳は…
 目を閉じて考え、かぶりを振る。隙は作っちゃいけない。あくまで従順なふりをして、
すべてを終わらせなくては。
 それに、あんな男に刃物まで持たせるわけにはいかない。
 大きく嘆息してから一言返信し、再び部屋を出た。
 
 яяя
 
 
54名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 13:02:46 ID:0jUnicXK
ギャップ萌えとしては村瀬のデレを妄想せずにいられない。
本気の恋をしたことがなかった村瀬が自分の気持ちに気付く。
的な流れでラブラブメロメロトロトロの責めで拒みながらも鳴かされる須藤きゅん。

を期待しつつ目の前の腋責めにwktk
55名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 16:04:18 ID:gQu51r5m

もはや陳腐になってしまった表現ではあるが

敢えてGJといおう
56名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 17:16:40 ID:dzDoRNqB
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/589-592
前スレ埋め、ご苦労さまです。
(もう書き込めないので、こちらに書きます)

この女生徒達ならば、女装趣味が仮にバレても、
「ヒソヒソ…」
とは成らずに、
「きゃ〜〜、須藤クン、かわい〜〜〜(はぁと)」
と満場一致で認めそうだなw
57浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/17(日) 13:22:22 ID:HaiWKugk
(1/5)
 
 風呂を沸かす間に小さい洗面器を二つ持ち出し、片方に蛇口から湯を注ぐ。
 バッグから取り出した、叔母のセーラー服に付かないよう注意して持ち帰った下着のう
ちブラジャーは空の方に入れ、ショーツを湯に浸した。自分が吐き出したモノの生臭さが、
少しは和らいだ気がする。
 両方とも後で放り込む洗濯機の前に寄せて、鏡に背を向け着たばかりの部屋着を脱ぐ。
 いつもなら、あとは下着を脱いで風呂に入るだけだ。しかし今日は…いや、昨日もだっ
たけれど、
「…………」
 昨晩腕や足の毛を処理した安全剃刀を掴む。この道具の用途は一つだけだ。
 …あいつの言いなりになっているわけじゃない。相手を油断させるために、命令に従っ
ているだけだ。
 ましてや、あんな正気を疑うような内容に劣情を催すなんて…
「…っ……違う…」
 首を振り、声に出す。これは…下着の中で再び硬くなってきているモノは、昼間の恥辱
の名残だ。
 性器に刺激を与えられれば、正常な男なら誰だって勃起する。それが何に、どんな相手
によるものであっても、反射だから仕方がない。
 疼くそれに気付かないふりをして、下着を脱ぎ風呂場へ入った。
 すでに湯の満ちた浴槽からの蒸気で、中はすっかり暖かかった。
 棚に剃刀を置いてからシャワーを軽く浴び、低い椅子に腰かける。少しためらってから
ずっと俯いていた顔を上げ、曇り防止加工のされた姿見を見据えた。
 素っ裸で睨みつける自分の…男の顔があらわになる。
 入浴時に鏡を見るのは嫌だった。
 髪を伸ばし化粧をしても、外で声をかけられるような「女の子」の姿をどんなに装って
も、こうして一糸まとわぬ姿で見る自分は当然ながら男性の身体だ。セーラーを着てスカ
ートを穿けば華奢な少女に見えるそれも一皮剥けば貧相な男のものだということを、嫌で
も思い知ってしまうからだ。
 
58浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/17(日) 13:23:17 ID:HaiWKugk
(2/5)

 鏡面に映る浮かない表情が、何か思いついたようなものになる。黒い瞳が、ちらりと擦
りガラスの扉を見た。
 透けて見えるのは、二つの小さな洗面器。
 ゴクン。唾を飲み込む音が、やけに大きく聞こえたのは気のせいだ。下腹が疼くのも気
のせいだ。
 …別に、誰が見るわけでもない。自分が何をしようと勝手じゃないか。
 言い聞かせながらも震える手で扉を開け、軽い方の器をタイルの上に置いた。
 ストラップを両手でそれぞれつまみ中から取り上げ、しげしげと眺める。服の下に着け
るモノなのに、なんでこんなにレースだの刺繍だので飾っているのだろう?淡いピンクの
布地に、白や濃いピンクの刺繍糸が花模様を描いている。これを自分は昼間身に着けて、
そして…
 慌てて首を横に振り、ブラジャーを下ろした。
 鼓動が早まっている。自分が緊張していることを、興奮していることをやかましく知ら
せてくる。うるさい、そんなの分かってる。
 自分はこれが欲しかったのだ。下に穿くモノなら、多少形が違えど男も女も変わらない
。男にはないモノを包むこれは、自分にとっては性的興奮よりもむしろ憧憬を誘ってきて
いた。
 端に持ち替えて、頼りない腰にブラジャーを回す。一番短いところで慎重にホックを留
め、180度回すと先程観察した可愛らしい刺繍が目に入る。ワイヤーで腹を引っかかない
よう注意しながら、少しずつ胸へと引き上げていった。
「……ふ………」
 胸板をくすぐる裏地の柔らかな感触に、思わず声がもれる。別に構わない。こんな声は
自分しか聞いてない。こんなことをしてるのは自分しか知らない。
 長さは試着室で調節したから、ストラップにそのまま腕を通し肩にかける。
 目を閉じて深呼吸してから、おそるおそる瞼を持ち上げた。
 
59浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/17(日) 13:24:20 ID:HaiWKugk
(3/5)
 
「あ………」
 昼間見た少女が、さっきの画像の中の少女が、目の前で呆然としていた。
 湯気で少し湿り気を帯びた黒髪は細い首筋や肩に流れ、濃い睫毛の奥の黒瞳はまばたき
も忘れたかのように大きく見開かれている。赤い唇は薄く開かれ、高ぶる感情を押さえる
かのようにわなないていた。
 少女めいた自分の顔は、ぺたんこの胸を覆う薄桃色の下着によって「女の子」のものに
なっていた。鏡の下方に映るモノを除いて…
「っ………」
 つき動かされたかのように浴槽から湯を掬い、ボディソープを手に取る。たっぷりと泡
立ててから下腹に落とすという作業を黙々と続け、下半身を泡まみれにする。
 しばらくしてから鏡を見れば、なぜかブラジャーを着けたまま風呂場に来てしまった、
腰から下が泡だらけの少女の姿。
 柑橘系のボディソープの香りに頭は冴えるはずなのだが、自分の異常な行動に我に変え
るどころか、胸を締めつける下着の感触や内股を伝う泡に、覆い隠した性器が反応しかけ
るほどに敏感になってきていた。
 そうだ、これなら…
 これなら、あいつの命令に従ったって全然おかしくなんかない。「女の子」だったら、
水着を着る時にはみ出ないよう処理するって言うじゃないか。
 剃刀を手に取り、片手を添えた下腹に当てる。肌を切らないよう注意しながら、股間で
熱をもつモノの根元から上にそろりと動かす。
 チリ…チリチリ……
 陰毛が表皮ぎりぎりで切断され、泡に巻込まれていく。小さな手応えがなくなりその跡
を見れば、今まで隠れていた肌色がそこにはあった。
「………ぁ……」
 剃刀に付いたモノを泡ごと掬い、今まで見下ろす位置にあったそれを目の高さまで持ち
上げる。初めて剃ったせいか、たかが陰毛なのに感慨深く見入ってしまった。
 
60浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/17(日) 13:25:11 ID:HaiWKugk
(4/5)
 
「……馬鹿みたい」
 我に返って指を振り、シャワーで流す。水気の付いた手でまた同じようにボディソープ
を泡立て、腿や椅子に流れた分をそこに足す。
 一度壁を乗り越えてしまえば、あとは機械的に作業にとりかかれた。チリチリチリと言
うかすかな抵抗を覚える度に鏡の中の少女が、自分が「女の子」になっていくのだと、そ
んな錯覚にすら囚われる。
 性器のこちら側があらかた終わったところで確認しようと、泡を拭うように下腹を撫で
た。
「ぅひゃっ!?」
 思いの外つるんとした感触と、背筋を這い上がった甘い痺れに「女の子」らしからぬ小
さな悲鳴をあげてしまう。姿見の中で顔を真っ赤にしてしまう少女は、後ろめたい遊びを
覚えたばかりのような、罪悪感と快感の入り交じったまなざしで、うかがうように鏡面を
見上げた。
 大丈夫。剃り残しはないみたいだ。
 目の前の少女がうんうんとうなずくが、すぐにまた困ったように眉をひそめてしまう。
 ここまではできて当然…問題は性器の後ろだった。
 そこの毛を処理するには、どうしても充血してしまったそれを手にして剃刀の邪魔にな
らないようずらさなければならない。それでも、体の硬い自分はうまくその箇所を見るこ
とができるだろうか?
「……」
 鏡を見ながら椅子の位置を調節する。剃刀と性器を手にしたまま上体を引き、両足を大
きく開いた。
 半ばまで黒々とした、長じてからは誰にも見せたことのないそこが泡まみれとはいえ露
わになる。
 鏡の前で股間を広げて見せるだなんて…
「はずかしい……」
 鏡の中の少女は頬を染め、唇を噛んだ。それでも自身の男性器を持ち上げる方の手はそ
のまま、剃刀を慎重に当てていく。
 
61浴室彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/17(日) 13:26:04 ID:HaiWKugk
(5/5)
 
 失敗するわけにはいかない。こんなとこ怪我するなんておかしいし、第一処理してしま
ったここを他人に見られるなんて…考えただけでも恥ずかしくて死にそうだ。
 その「恥ずかしくて死にそう」な思いを今日たくさん味わわせた相手を思い出し、手の
中の性器がピクリと反応した。
「ぁ、ん……っく!」
 カラオケボックスの個室で、スカートを押し上げるこれをからかってきた。狭い試着室
で必死に声を殺す自分に笑いかけながら、下着越しにこれを責め立ててきた。
 嫌悪と屈辱と……それらに自分が、自分の身体が悦んでいたことに耐えがたい羞恥を覚
えた。辱められて興奮するだなんて、あいつにだけは絶対に知られるわけにはいかない。
 ましてや、「女の子」扱いされたいだなんて…
 下らない考えを振り払うように、しかし下腹よりさらに丁寧に剃っていく。ピンクのブ
ラジャーを身に着けた少女は鏡に向かって足を開き、性器や周りに生える毛を少しずつ払
っていく。
 ヌルリ、と性器を支えた指が滑るのは気のせい…いや、泡のせいだ。切らないよう注意
しなければ。
 しばらくしてから剃刀をゆすぎ棚に置き、シャワーで下半身の泡を流す。陰毛のすっか
り剃り落とされたそこを、自分の手は再び泡で覆っていった。
 目の前の少女は、泡の間から屹立した自身の性器を食い入るように見つめている。

 

62名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 14:25:57 ID:8pqANn/4
こ……これはなんというエロース
63名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 16:00:35 ID:a+NWzuTM
I・Gも○カノも化粧や洋服の描写が丁寧なので徐々に禁断の扉を開いていく高揚感があって読み応えがありますねぇhttp://imepita.jp/20080217/567590
64名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 17:11:15 ID:U8VDWr86
相変わらずハイレベルGJ!

>>63もGJ!
65【Bloomenbinder 〜花ヲ縛ル〜(前書き)】:2008/02/18(月) 00:27:04 ID:vAFPrcfw
お目汚しをば
まだ書き途中の冒頭部分、5レスです
淫魔とか出てくる非現実系の話なので好まれない方は読み飛ばしてください
66【Bloomenbinder 〜花ヲ縛ル〜(1)】:2008/02/18(月) 00:27:51 ID:vAFPrcfw
「――可愛い顔して、ずいぶんオヤジくさい趣味だね」
 耳元で囁かれて、花園仁美(はなぞの・ひとみ)は悲鳴を上げた。
「わああああああっ!?」
 いっ、いったい何っ?
 誰っ!?
「とっさにブラウザを最小化? ずいぶん覗かれ慣れてもいるみたいだ」
 振り向いたところに立っていたのは、モノトーンの塊みたいな子だった。
 にこにこと親しげな笑みを浮かべた色白の小作りな顔。
 艶やかな黒髪はツーテールにして白いレースのリボンを結んでいる。
 この季節には涼しすぎるだろう黒いキャミチュニックから伸びた白い腕。
 ボトムスは黒いショートパンツと黒いニーソックス。
 その両者に挟まれた太ももの白さが眼にまぶしい。
「なっ、なんだよっ……!?」
 叫んだ仁美は、隣のブースからの咳払いで我に返り、
「な……なんですか、ここ僕のブースですよ……」
 声を抑えていかにも弱気そうに言った。
 ここはネットカフェであった。
 見た目だけ高級そうな木目調のパーテーションで仕切られた畳一枚ほどの広さのブースの一つである。
 仁美という名前で可愛い顔立ちながら、「彼」が男であることはその服装で判断できた。
 地元の公立高校の制服である青いブレザーとグレーのスラックス姿。足元には通学鞄を置いている。
 しかし彼がこの店にいるのは学校帰りの寄り道というわけではない。
 一度は家に帰りながら、彼氏を連れて先に帰宅していた姉の真澄(ますみ)に追い出されてのことだった。
「二千円やるからゲーセンでもどこでも行って、しばらく帰って来んなッ!」
 きっとその金額は親の留守に彼氏を連れ込んだことの口止め料込みだろう。
 それにしては安すぎる気もするが姉に逆らうとあとが怖い。
 仕方なく駅前のネットカフェでパート勤めの母親が帰宅するであろう夜七時まで時間を潰すことにして。
(母親が帰るまでには真澄も彼氏を追い出している筈だ。)
 そして――見知らぬツーテールっ子の闖入を受けることになったのである。
 ずいっと、ツーテールっ子が笑顔を近づけてきて、仁美は椅子の上で仰け反った。
 歳は自分と同じくらいか。
 長い睫毛に、ぱっちりとした眼。きらきら悪戯っぽく輝く瞳は、いくらか青みを帯びている。
 これほど綺麗な子に、これほど間近に接近されるのは初めてだった。
「な……なんですか……?」
 どきどき自分の胸が高鳴るのを感じながら、仁美は同じ質問を繰り返した。
 するとツーテールっ子は、くすっと悪戯っぽく笑い、
「キミ、ホントに可愛い顔してる。眼鏡と髪型と……あと体重を六、七キロどうにかすればモテそうなのに」
「そ……そうですか……」
 ぎこちなく頷きながら、これはからかわれているのだと仁美は思った。
 自分が標的として眼をつけられた理由はわからないけど。
 きっと大人しそうに見えて、喧嘩になっても弱そうだから?
67【Bloomenbinder 〜花ヲ縛ル〜(2)】:2008/02/18(月) 00:28:44 ID:vAFPrcfw
 姉の真澄は性格の話を抜きにすれば結構な美人だった。
 小学校の高学年以来、彼氏の存在を欠かしたことがない。
 ただし同じ相手と最長で二ヶ月までしか続いている様子がないのは、やはり性格に問題があるのだろう。
 相手が愛想を尽かすのか真澄が飽きっぽいのかわからないけど。たぶん両方だけど。
 そして親戚一同やご近所の皆さんによれば、真澄と仁美は「よく似た姉弟」であるらしかった。
 似ているといっても、勝気で自己主張が激しく要するに自己中心的な真澄と。
 万事に控えめといえば聞こえはいいが常に他人の顔色を伺って生きる仁美とでは性格はまるで違う。
 ならば「似ている」とは外見を指したものであり、つまりは仁美もそれなりの容姿である筈だった。
 しかるに彼がモテたことなど十六年の人生において一度もない。
 それは彼自身がモテるための努力を一切払っていないことにも起因するのだが当人は気づいていない。
 むしろ親戚や近所の人の「似ている」発言のたびに真澄が口にする、
「仁美はあたしの劣化コピーですよ」
 なる暴言を真に受けて、自分を「モテる姉」とは似て非なる「モテない」存在と決めつけている。
 ツーテールっ子は、くすっと笑った。
「そのくせボクと波長が合うほどエッチ。キミみたいな子のところにボクは引き寄せられちゃうんだ」
 マウスを握った仁美の右手に自分の手を重ねると、抗う隙も与えず素早く操作して――
 ブラウザが最大化された。
「わあああっ!?」
 仁美は慌ててディスプレイを隠そうとした。右手は押さえられているので左手でだ。
 それは仁美がほぼ毎日巡回しているサイトだった。
『Blumenbinder(花職人)』
 と記されたタイトルの下には、一昔前の中高生の運動会風景のスナップが数点。
 そういうと聞こえはいいが、要するにブルマ姿の女の子たちの写真を集めたアングラサイトだった。
「その若さでナマのブルマなんて見る機会もないだろうに、どうしてこんな趣味に目覚めたのかなキミは?」
 くすくす笑っているツーテールっ子は、仁美の右手をしっかり押さえて離さない。
「やめろよっ!」
 仁美は左手をキーボードに伸ばし、「窓マーク」+「D」で再びブラウザを隠した。
「きみっ、いったい何なんだよっ!?」
「何ってのはボクの正体を訊いてるのそれとも目的を訊いてるの? どっちでも同じことだけど」
 ツーテールっ子は、にっこりと微笑んだ。
「ボクはインキュバスのリミィ。キミと愉しくエッチなことをしたいんだ」
「い……いんきゅばす?」
 何それ? エロマンガとかエロゲーの話?
 しかもボクっ子……?
 驚くより困惑した仁美に、ずいっとリミィは顔を近づけて来た。
「ちなみにキミも結構特殊な趣味だけど、ボクの趣味もフツウじゃないんだ。だから獲物を狩るのも一苦労」
 ミントみたいな甘い吐息が吹きかかる。
「でもキミは合格。ある程度可愛くないと似合わないものね。今回はキミの好みに合わせて……」
 ちゅっと軽く唇が重なり、ぎょっと仁美は眼を剥いた。
 えっ、うそ? キスされた!?
68【Bloomenbinder 〜花ヲ縛ル〜(3)】:2008/02/18(月) 00:30:34 ID:vAFPrcfw
 すぐに唇を離して、くすっとリミィは笑い、
「ブルマ姿で『して』あげるよ」
 キスされた事実に動揺するまま、言われたことの意味を理解する前に――
 仁美の意識は闇に呑み込まれた。


「――ねえキミ、起きてくれるかな?」
 呼びかけられて、うなだれていた頭を、のろのろと上げる。
 眼に映ったのは……鏡の中の自分?
 そうではない。誰だか知らない女の子だった。長い髪をポニーテールにしている。
 それにしては自分に――いやむしろ姉の真澄によく似ていた。
 フレームレスの軽やかな眼鏡の下の、すっきりした頬の線は自分とは違う。
 仁美が普段かけている眼鏡は地味な銀縁だし、頬はもっと肉がついている(真澄からはブタ呼ばわりだが)。
 いったい、この子は誰だろう?
 体操服姿で椅子に腰掛けている。その椅子は、どこだか知らない学校の教室の戸口に置かれている。
 前には洋服屋にあるようなキャスター付きで移動式の全身が映る鏡が置かれていて。
 仁美がまばたきすると、女の子も一緒になってまばたきして――
 ということはポニーテールの子は、やっぱり鏡に映った自分?
 ……ええっ!?
「驚かせちゃったかな。キミの身体をほんの少し、いじらせてもらったんだ」
 リミィが仁美の後ろに立ち、鏡越しに微笑みかけてきた。
 何故だか片手にどこか上のほうから伸びているロープをつかんでいるが、それ以上に気になったのは、
「……翼? あ……悪魔……?」
「悪魔じゃなくてインキュバスだよ。ちゃんと名乗ったじゃないか」
 くすくす笑うリミィの背には、蝙蝠のものに似た黒い翼が広がっていた。
「ちなみに尻尾も生えてるよ。よく知られた悪魔の姿に似てるかも知れないけど、ボクたちには角はないんだ」
 そう言って、くるりと背中を向け、キャミチュニックの裾をめくってみせる。
 なるほど、つんと上向きの形のいいお尻を包むショートパンツのウエストの上から黒い尻尾が生えていた。
 ぬめるような艶のある質感は両生類の肌みたいだが、ゆらゆら揺れている様子には愛嬌がある。
 尻尾の先端にはハート型の突起があり、そのすぐ下に白いリボンが結んであるのは可愛らしかった。
 ちなみに翼はキャミチュニックの背中が開いているおかげで露出した左右の肩甲骨の間から生えている。
 リアルすぎるにしてもコスプレと思えば、ツーテールっ子のリミィに翼や尻尾は似合わないこともない。
 くるりと前に向き直ったリミィが、にっこり微笑んだ。
「で、キミの話。いじったと言ってもオーバー気味の体重を落として、その分、髪の毛を伸ばしただけだよ」
「えっ……? 髪を伸ばすって……カツラをかぶせたとかじゃなくて?」
 困惑する仁美に、リミィはくすくす笑い、
「ちょっとした魔法だよ。ボクはインキュバスだと言ったろう? あと眉を整えて、眼鏡と服も替えたけど」
「何のために? コスプレごっこ? きみの悪魔っ子姿は似合ってるけど、僕なんか女装させても……」
「ボクの姿はコスプレでもないし悪魔でもないってば。それにキミの姿もとてもよく似合ってる。ほら」
 リミィはキャスター付きの鏡を仁美の眼の前に引き寄せた。
「こんなに可愛い眼鏡っ子、ほかにいるかな? キミの知ってる周りの子と比べて負けてる要素ある?」
69【Bloomenbinder 〜花ヲ縛ル〜(4)】:2008/02/18(月) 00:31:51 ID:vAFPrcfw
「それはそうだけ……あ、いやいや」
 思わず頷きそうになった仁美は慌てて首を振る。すると鏡の中の眼鏡っ子も一緒になって首を振った。
 ポニーテールや耳の横の後れ毛が揺れるのが愛らしい――それが自分の姿だと思わなければ。
 くすくすとリミィは笑った。
「素直になろうよ。いまのキミは可愛い、それが事実だよ。認めちゃいなよ」
「いや、だってその……」
 仁美は逃げ道を探すかのように、周囲に眼をやり、
「ここ……この学校! ここ何処の学校なの? 誰か先生とか生徒とか来ちゃわないの?」
「ここはオープンセットみたいなものだよ。現実の学校とは違うんだ。いまはキミとボクの貸切さ」
「異次元空間とか……?」
「そんなところだよ。それよりさ、可愛いキミをもっと可愛らしくするプレゼントがあるんだ」
「プレゼント……?」
 眼を丸くして訊き返す仁美に、にっこりとリミィは微笑み、
「実はもう身に着けてもらってるんだけどね。きっと気に入ってもらえる筈だよ」
 手にしていたロープを引っぱった。すると、
「……わあっ!?」
 仁美の両腕が引っぱり上げられた。
 一本のモップの柄に左右の手首を、肩幅ほどの間隔を開けてロープで縛りつけられていたのだ。
 モップにはさらに別のロープが結ばれ、戸口の上の高窓の窓枠をまたいで一端がリミィの手に握られている。
 つまりリミィがロープを引っぱれば、仁美は無理やりバンザイの格好をさせられてしまうわけだ。
 両足首も同じような状態でモップに縛りつけられていた。
 まるで凌辱系のエロゲーのようなシチュエーション。しかし、それをされているのはオトコである自分だ。
「ちょ……ちょっと待って! 何でこんな縛ったりなんか……!」
「素直に立ち上がってくれるかな? このまま力比べでもボクは負けるつもりないけど」
 くすくす笑いながら、リミィはさらにロープを引っぱる。
 仁美は抗いきれず、椅子から腰を浮かせることになり――
「……わああああっ!?」
 眼の前の鏡に映った、自分が下半身に着用させられているものを見て、悲鳴を上げた。
 ブルマだった。
 臙脂色で、サイドに白いラインが入っている。
「なっ……何だよこれえっ!?」
 仁美は声を裏返らせて叫んだ。
 太もものつけ根まで露わになった脚を、みっともなく内股にさせながら腰を引く。
 もう一度椅子に座るかその場にしゃがんでブルマを隠したかったのだ。
 だが、ぐいぐいと両腕を引っぱられ続け、仁美は完全に立ち上がるかたちになってしまった。
「ああっ……! やっ、やだよこんなの……!」
 鏡の前で晒させられたブルマ姿は無防備そのものだった。
 両脚は限界まで露出している一方、伸縮性のある生地がぴっちりと張りついた腰回りのラインも丸わかりだ。
 下着同然のデザインが女の子に忌避されて、学校体育用としては廃絶させられた経緯が理解できる。
 まして、いまそれを身に着けさせられている自分はオトコなのだ。恥ずかしいことこの上ない。
70【Bloomenbinder 〜花ヲ縛ル〜(5)】:2008/02/18(月) 00:42:44 ID:vAFPrcfw
 リミィは戸口とそのすぐ横の窓の間の柱に、手にしていたロープを結わえつけた。
 そして再び仁美の後ろに回り、肩に手を置いて鏡越しに微笑みかけてくる。
「どうだい、ナマでブルマを見るのはきっと初めてだろう? モデルも可愛らしくて、とてもよく似合ってる」
「ふざけるなよっ! 何でボクが、こんなっ……!」
「ふざけてないよ。キミは可愛いブルマが大好きで、ボクはキミに可愛い格好をさせたい。利害の一致さ」
「好きって、べつに自分が穿きたいわけじゃないっ! 男がブルマ穿いても仕方ないだろっ!」
「仕方なくないよ。確かに昔の学校でブルマは女子専用だったけど、それは似合う男の子がいなかったからさ」
 くすくす笑いながらリミィは、すべすべの頬を仁美に寄せてきた。
 ミントの吐息が鼻腔をくすぐり、仁美は心臓の鼓動が早まるのを感じる。
「もう一度よく鏡を見てご覧よ。いまのキミに似合うか似合わないか正直に答えて。さあ」
「……に……」
 ごくりと唾を呑み込み、仁美は、ぎこちなく頷く。
「……それは……、……うん……」
「うんって何? どっちを指してるの?」
 にこにこ笑顔で問い詰められ、仁美はとうとう認めてしまった。
「……似合ってるよ。いま鏡に映ってるのが女の子だと思えば……でも、僕はやっぱり……」
 男なので。それは曲げようのない事実で。
 だからブルマの前に女の子ならある筈のない、いくら縮こまっていても気になった途端に気になるそれが。
 つまり男の子のモノが、こんもり丸くふくらみを形作っているわけで――
 ところがリミィは全く違う方向に議論を展開させた。
「……やっぱり男だとしても一般に女性向けとされるファッションが可愛いと思えばそれを真似て悪いのかな」
「え……?」
「だって可愛い格好を女の子たちに独占させるなんて不公平じゃないか。違う?」
「それは……でも、やっぱり常識的には男が女の格好するって世間の目とか変に見られるというか……」
 しどろもどろになりながらも逃げ口上を探す仁美に、リミィは笑顔のまま眉だけ困ったようにハの字にして、
「あのさあ、素直になろうよ。キミいまの可愛い格好になって決してイヤな気分じゃない筈だよ。違う?」
「それは……その、だけど……」
「ボクのインキュバスとしての存在意義は、男の子に可愛い格好をさせて新しい自分に目覚めさせることだ」
 リミィは少しばかり語気を強めて言った。
「だから、いまからキミに魔法をかける。これはキミの心を素直にする特別な魔法だよ。いいね?」
「えっ……ちょっと待ってそんな魔法なんて……!」
 仁美は慌てて抗うように身をよじったが、リミィは構わず身を寄せてきて。
 ちゅっ、と、仁美の頬にキスをした。
「……え……?」
 ぽかんと口を半開きにする仁美に、くすっとリミィは微笑み、
「どうかな? これで素直になれそう?」
「……キス……だよね?」
 魔法でもなんでもなく。
 リミィは、くすくす笑い、
「魔法のキスさ。それとも、ほっぺより唇がよかった? キミが素直になるまで、いくらでもしてあげるよ」
71【Bloomenbinder 〜花ヲ縛ル〜(中書き)】:2008/02/18(月) 00:45:16 ID:vAFPrcfw
とりあえずここまでです
なんとか続きを頑張ろうかと思いたい
72名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 00:48:15 ID:ZvTe3r6w
73名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 00:57:48 ID:TddEcfHD
体操着、体操着!
続き、超楽しみにしてます
74名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 01:03:12 ID:x65io2+d
おお、新しい作者さんの登場ですな。
これまたいいですね。GJです。
75名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 07:23:36 ID:EQuqGOHu
ふざけるなよっ!なんだよこのスレぇ!?






最高です
76偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/18(月) 12:27:33 ID:TddEcfHD
(本文ないです)
 
インキュバスっちゅーことはリミィたんも…!とハァハァしつつ失礼します。
 
「浴室」途中ですが、前回の「監視」別プレイを投下させていただきます。
 
>>63さんのイラストから妄想した、女装っ子の偽装巨乳で遊ぶ話です。
下半身そっちのけでひたすら胸責めするだけですが、もしよろしければ。
 
>>63さん、美味しそうなものをありがとうございました!(´д`*
 
これから読む方へ↓
大人のオモチャな胸パッドをつけた女装同級生に色々したのですが
、まだまだします。
 
77監視彼女別プレイ ◆r56se/gkEE :2008/02/18(月) 12:28:48 ID:TddEcfHD
(1/3)
 
 せっかくの「プリティメロン」の触り心地を、十分に堪能しないわけがない。
 それ自体がもたらす刺激と、カラオケボックスでの防犯カメラに見せつけプレイですっ
かりクタクタになった須藤豊君(今なら美乳付女装バージョン)は、俺の部屋に戻ってか
らも身体を休める暇はなかった。
 俺の眼鏡(日中はコンタクトだから、裸眼の奴は首を傾げていた)をかけさせて巨乳委
員長ごっこをしてみたり、恥ずかしがる奴を腕組みさせて胸を強調してみたり、仰向けに
して俺監修の下グラビアポーズとらせて鏡で見せつけたり、とりあえず思いつくことをす
べてやってみて、いい加減俺のネタが尽きたのと、奴の喘ぎ以外の口数が極端に減ったあ
たりでお開きにした。
「あぁ〜っ、ごちそうさまでした!」
 すっかり不機嫌な奴と向かい合わせに座って、俺は相手…のセーターをエロく持ち上げ
る擬似乳房に、敬意を表して頭を下げる。
「ひ…人のこと何だと思ってるんだ!連れ回した挙句に、こ…こんなことまでして!」
「『こんなこと』って?」
「っ…………じ、自分の胸に手を当てて考えてみろっ!」
 「自分の」って名言されちゃったから、お約束のボケをかませない。
「…だって、こんなプリップリのポヨンポヨンなの見せられた日にゃあ、楽しまなきゃ損
だろ損?」
「だ、だったらそれこそ本物の女を当たれよっ!こんなんよりもっと、その……お、大き
い人居るだろっ!?」
 もじもじと組まれた白くて細い指を見ていたが、ちらりと上に視線を移動する。
「本物って…巨乳の?」
「そう!そうだよ、こんなの買ったり着せたりするより、その方がよっぽど建設的だろ?
それに…」
 「ほら、俺なんかに構ってたら彼女作れないし」とか健気に俺を慮ってるふりして、ど
うにか逃げようと一生懸命口実を挙げる奴には申し訳ないが、俺はそれ以降の発言のほと
んどを聞き流してしまっていた。
 女なら俺の微妙な視線の先に気付けただろうが、巨乳歴一日の奴は話している自分のど
こを凝視されているのか、まるで分かっちゃいない。
 
78監視彼女別プレイ ◆r56se/gkEE :2008/02/18(月) 12:29:56 ID:TddEcfHD
(2/3)
 
 本人は無意識だろうが、両手を前に、それも胸の下にやってるので、たわわな乳房がキ
ュッと強調されてちゃっている。奴が憤りにまかせて発言する度に胸筋が上下し、それに
伴ってひっついたそこもふるるんふるん。
 …あの、すんごい「どうぞ召し上がれ」状態なんですが。
 そこまで考えて、俺はまだ一つ、この美乳で楽しんでないことがあるのに気付いた。
「……ごめん」
「………え?」
 一言断ると、何の説教をしてたのか思いっきし面食らったような顔をする。知るか。
「俺の勝手な都合で、大変申し訳ないと思ってます」
「え?あ、その…うん。分かってくれたなら、良いんだ。俺も今のはちょっと言い過ぎた
し…」
 殊勝に見える俺の様子に困惑する美乳彼女(男)。ひっきりなしに胸の下で組んだ指を組
み替えて、
「その…今の俺の言葉に限っては、ごめん」
 言いづらそうに視線を横に流す須藤。ふるふるの乳房はすっかり無防備だ。
「…だから、もうちょっとだけ、失礼っ!」
「は?……っひゃあ!?」
 本日何度目かの高い悲鳴をあげる優等生に飛びつき、俺はその挑発的な双丘に誘われる
ままに顔をうずめた。
 …最高だ。
 腕を回した背は狭く胴回りも頼りなく薄いものだったが、特殊シリコンは俺の鼻っ先を
絶妙の弾力で受け止めてくれた。
 真新しい服の匂いと、石鹸の香料か爽やかな肌の匂いと…ほんのちょっぴりだが、こい
つの汗と精液の残り香。パッドとはいえ長時間身に着けているので、本物ちっくな乳房は
すっかり奴の体温でほっこりしている。
「わぁい、ユカちゃんのおっぱいに溺れちゃうぅ〜!」
「っ馬鹿かお前!?」
 谷間にギュムギュムと顔をうずめる俺を無慈悲に突き放そうとしてきたので、頬を押し
つけたまま両手で乳房を掴んだ。
「ひぁっ!ゃ…やめ……っ」
「おお、わが国では海の中に乳があり、かの国では乳の中に海がある…だったっけ?」
「詩を冒涜するなっ!あと乳じゃなくて母だ母!」
 そういや現代文の時間、こいつが教科書読んでたんだっけと思い出す。突っ込む余裕は
あると見たので、遠慮なくニセ乳を揉みしだき指で、手のひらで、そして顔で存分にその
感触を味わうことにした。
 
79監視彼女別プレイ ◆r56se/gkEE :2008/02/18(月) 12:32:22 ID:TddEcfHD
(3/3)
 
「かぁ〜わいいなあ…ユカちゃんのおっぱいは、ほんとに可愛いなあ」
「あ、あ…動かしちゃ、ぁ……っん!」
 女作れって怒ってたが、俺の指の動きや肌にかかる息によっぽど過敏に反応してくれる
イケメン優等生。個室でさんざん焦らされイきまくった後だというのに、お盛んなことだ。
「たしかに俺、巨乳好きだけどさぁ〜…こんなモロ感なの、ユカちゃんくらいじゃね?」
「っな…何言っ、て……っゃ、あっ!」
 抵抗する奴のオフショルダーセーターをずり下ろし、今度はキャミの上からこねまわしてやる。
「……だ、めだ…って、ばっ!…ぁ…んぅっ!」
「…食べちゃいたいくらい、ここもスベスベですねぇ〜…」
 両手は乳房を絶えず動かしながら、デコルテを刺繍で飾ったキャミの襟ぐりに顔を寄せ
る。うっすら桜色に上気した白い肌。
 その、薄いがほんのり温もりのあるやわっこいそこを、チュッと吸い上げた。
「うひぁっあ!?」
 ここは可愛く「きゃん!」とか言って欲しかったが、直後平均高二男子の力で俺を突き
飛ばした優等生には、そんなことに耳を貸す余裕はないみたいだ。
「なっ…なっ、何す……っ!?」
 おそるおそる彼が見下ろすのは、詩的に表現するならば雪原に咲く紅い花、ぶっちゃけ
て言うと、鎖骨の下のキスマーク。
 うわぁ、すっげイイ位置にイイ感じについちゃった。
 吸い上げた舌先はピリピリして、ぶっ飛ばされた肩は地味に痛いが、気分はアポロ月面
着陸した飛行士だか未開の地踏破した冒険家だかの気分だ。
 キャミ越しに形の良い乳房を露わにし、ちょっと前の控え目な仮面をかなぐり捨てて、
自分を汚した男を睨みつける清純派美少女。俺の手の中に射精してアンアン言ってたとは
とても思えないのだが、数時間前の事実だ。
「…ナニって、チューしましたが何か?」
「さっ…最低だ!お前絶対おかしい!」
 胸の下まで下げられたセーターを引き上げながら涙目で叫ぶ須藤。悪代官に迫られた生
娘のような反応されて、俺が反省するわけがない。
 ああ、こいつ女の子とエッチしたこともないのに、まともにチンコ触られたり初めてキ
スマークつけられたのが男なんだ。
 ……傑作だ。すべてにおいて完璧な須藤君の脳内履歴書には、俺の名前がいくつもバッ
チリ刻まれていることだろう。
 DVDデッキに表示された時刻を確認して、俺はいかに短時間で二回戦になだれ込むかを
考えた。
 
 (おしまい)
80監視別プの中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/18(月) 12:33:33 ID:TddEcfHD
(本文ないです)
 
「別プレイ」は以上です。
 
>>63さん
むはぁっ!おっぱいおっぱい!と携帯に飛びつきかけました。本当感謝です!
指組んでそっぽ向かれるなんてたまらん(´д`*と書き殴ったのですが、楽しかったです。
PCないので只今無駄な視力を駆使してるのですが、どなたか良ければ下部にどんな萌え文
が書かれていたか教えてくださいorz
ttp://imepita.jp/20080218/386620
(鉛筆ですが「監視」投下中ぐりぐりしたもの)
それでは本当にありがとうございました!
 
 
あと、前スレに自分が投下した分(「偽装」とこのトリップ)は全部保管所に格納できた
かと思います。
もし不備があればご一報ください。
 
81名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 13:08:29 ID:82xOs+gD
あああああGJ!
彼女の人も花縛の人もニヤニヤしながら読ませていただきました。
しかしおにゃのこを見たのは久々な気がするw
82名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 14:38:52 ID:x65io2+d
おおうGJ!

>>中の人
>>63のイラスト下部の萌え文?は以下の通り


(引用ここから)

影付けがやっつけですが監視彼女の衣装で描いてみました
途中アクセサリーとかネイルアートに凝っちゃう村瀬を想像してました
この二人を見てるといろいろ妄想が膨らみます
村瀬が口走ったエロワードをググってビビる須藤君とか…

(引用ここまで)

中の人の創作意欲をかき立てる一助になれば幸い
83名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 01:22:49 ID:N+Pn8AYp
ゆかたんも相変わらずGJ!
サキュバスの人もGJ!続き読みたいです。
臙脂色ブルマがマニアックでいい…
84【Bloomenbinder 〜花ヲ縛ル〜(中書き2)】:2008/02/19(火) 06:16:04 ID:Kc+eijqg
レス下さった方、どうもです

> インキュバスっちゅーことはリミィたんも…!
まだ仁美には教えちゃダメですよw

このネタ、元はフェチ板のいまは亡き「男の子ブルマ」スレに投下するつもりで練ってましたが
今回ようやくかたちになったのは
ユカたんのブルマ姿(しかもライン入り)に萌えたからなのは内緒ですw
85浴室彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/19(火) 12:52:54 ID:na7d8aC1
(>>61の続きです)
(1/3)
 
 昼間さんざんなぶられたそこを自分で触るのは、カラオケボックスの女子トイレを入れて、今日二度目だ。
 片手でその必要はなさそうだが竿を支え、もう片方の手のひらで先端を包み込む。
「…ぅ、あ……」
 露出した亀頭に泡が触れ涙がでそうになったが、もはやそのヒリヒリした感覚すら自分を駆り立てた。
「っ…いたい……」
 鏡の中から、少女が潤んだ瞳で訴えてくる。
『本当に痛いだけ?気持ち良すぎてわけわかんないだけじゃね?』
 畳みかけるように頭に響く声に、びっくりして両手を離した。あいかわらず勃起したままの、はしたない自分の性器。今までずっと欲しがっていた責め立てに、先走りを溢れさせ先をねだっている。
 欲しい…?
 そうか、自分はずっと「女の子」扱いされると同時に誰かに罵倒されることを、倒錯した欲情を抱く身体を辱められることを望んでいたのだ。だから、あんなところであんなことをされて、あんな…女好きのする男に良いようにされて達してしまったのだ。
 泡の付いたまま、片手をゆっくりと胸元にあげる。ブラジャーの上から薄い胸板を押さえると、ぷにゅりとパッドの不自然な柔らかさがその下の肌にも、指先にも伝わる。
 大きく開いたカップの隙間に手を突っ込んで、直接胸を撫でてみた。くすぐったい。
 試着室ではここから、それまで感じていた以上に快感を引き出されたのだが、何が違うのだろう?
 自分で慰める時にしていたような、単に乳首だけをいじるのではなかった。もっと…「女の子」の乳房を揉むみたいな、そんな手つきをしていた。
 相手の硬い指先の、手のひらの感触に、憎らしいほど自分は感じてしまっていた。何が違ったんだ?こうして、下からないモノを揉みあげるようにして…
「っあ…ぁ、んっ!?」
 口からこぼれた高い声に、思わず目をしばたく。なんだ、今の声?そんな、演技でもないのに「女の子」みたいな…
 
86浴室彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/19(火) 12:53:57 ID:na7d8aC1
(2/3)
 
「ぁ……あ…だ、だめ…っ!」
 ブラジャーや上半身に泡が付くのも構わず、夢中で乳房があるかのように下着を揉む。裏地に乳頭が擦れるのと…胸板をくすぐられる感触に、自分の頭と性器は貪欲に快感を見出だした。
『信じらんない。これだけで勃っちゃうなんて』
 違う…何かが違う。あいつは胸だけでは済ませてくれなかった。
「ん……ぁ、んんっ…」
 十分すぎるほどに溢れていた先走りを塗り広げ、手のひらで扱く。わざと音をたてるようにすると、胸を…ブラジャーを掴む手にも力が入った。
『イっちゃうわけ?ない乳いじくられてチンコ擦られてイっちゃうわけ?』
 ああ、そうだ。これ以上ないほどの快楽を与えながら、それに反応してしまう自分をあざ笑うのだ。お前は恥ずかしい、淫らな男性器を持つ「女の子」なのだと。
「んぁ、あ……い、いく………でちゃ、う…っ」
『出しちまえよ。命令に従っただけで興奮する変態』
 聞こえてくる声は、気のせいだ。軽薄そうな声色があいつに似てるのは、昼間に嫌と言うほど聞いたからだ。
『ほら、コレを着けたかったんだろ?着たままイっちまえよ。この変態…変態』
 …なんか違う気もする。もっと淫らな、はしたない言葉で、いやらしい手の動きで自分は責められたはずなのだが。
 それでも今まで一人きりで耽っていた妄想よりは、ずっと刺激的なものだった。
「あ…き、きたかった、の………ひゃうっ!」
 泡にぬめる指が、直接乳首を擦る。焦らすように周りを下着越しに揉んでいたことで、思った以上の刺激となった。
『俺はただツルツルにしろって言っただけなのに…我慢できなかったんだ?触っちゃったら、もう我慢できないんだ?』
「そ…な、こと……でも…ぁ、あ、あ………むり、無理……いきたい…っ!」
 いきたい、いきたい、いきたい!腹の奥から熱いモノを噴き上げたい。そしてそれについてまた辱められて、また気持ち良くなって、また…また触られる。恥ずかしいことを言われる。言って、いって、いって。もっといっぱい、もっと………!
 
87浴室彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/19(火) 12:55:02 ID:na7d8aC1
(3/3)
 
 だらしなく開けていた唇から、言葉にならない声がもれた。それでも両手は、ヒクつく身体は止まらない。
 胸と性器を泡まみれにされなぶられているのは自分なのか、少女なのか……
「!?………あ……あっ、ぁ……」
 目の前が真っ白になるような絶頂。鏡の中の少女は泡の間に覗く男性器から劣情を放った。
 …はあ、はあっ……はあ…
 荒い息遣いが自分のものであることに気付き、ようやく握りしめていた性器から、下着から手を離す。
 何をしていた…いや、何を考えていた?
「………っ!」
 むしり取るようにしてピンク色のそれを外し、すっかり湯でいっぱいになっていた洗面器に放り込み、扉の外に押しやった。
 高鳴る鼓動を隠すように乱暴にシャワーを頭からかぶり、髪を洗う。ボディソープにきしまないよう頭にタオルを巻き、身体に泡を滑らせ流す。
 触られた時のことを思い出してしまうのを誤魔化すようにゴシゴシと肌を洗い、顔を洗った。元から体毛の薄い手足は、続けて剃る必要はなさそうだ。
 熱い湯船に十秒だけつかり、すぐにシャワーで流して脱衣所へ出てしまう。達した後だというのに身体は火照ったままで、じっとしているとまた変な気持ちになりそうだからだ。
 身体を拭い、いつも通り保湿ローションを塗る。少し迷ったが、下腹にも濡れた手を滑らせた。
「……ぁ………」
 処理されたばかりのそこは、思ったよりつるんとしている。子供のような股間に似つかわしくない、手の刺激に反応を見せるほぼ大人の性器。
 命令通りにしたここを、何と言われるのだろうか?からかわれるのか馬鹿にされるのか、それとも黙って触れてくるのか…
 そろりと逆撫でした手を、慌てて離す。背筋を這い上がるこれは寒気だ。感じてなんかいない。ましてや自分の手に誰かの手を重ねるだなんて…考えてない。
 いけない、これではいけない。早く元通りの、今までの生活に戻らなくては…自分がおかしくなってしまう。
「ダメだ…」
 弱々しくつぶやく鏡の中の自分は、まだ少女の面影を残していた。

 (おしまい)

 
88浴室彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/19(火) 12:56:15 ID:na7d8aC1
(本文ないです)
 
「浴室彼女」は以上です。
投下させてくださり&読んでくださり、ありがとうございました!
 
(以下、長文失礼します)
 
>>54さん
愛は芽生えませんがプレイは「悔しいっ…でも感じちゃう」って感じでメロメロトロトロ
にしたいです。
 
>>56さん
容量ぴったり過ぎた…orzとなってたのに、わざわざありがとうございます!
女子に女装を受け入れられてしまうのも、それはそれでM的には涙目ですなw
 
>>63(82)さん
おぉおお!イラストとあわせて、ありがたく保存させてもらいます!
 
ネイルネタは妄想の段階ではあったので、いつになるか分からないけど書くのがさらに楽
しみになりました!
 
そして「エロワードぐぐる〜」ってとこで、なんか新しい萌えに目覚めそうにw
 
パイパンだのふたなりだの言ってんのを聞いて、
「そういえばネットで何度か見たかもなあ」
「…何それ?」
とは思いつつも聞くのは悔しいorその時はそれどころじゃなかったので分からないまま女
装っ子が帰宅。
 
→家のPCでググって
「自分はなんてこと言われた/言わされた/打たされたんだ…orz」
とうちひしがれる。
 
→そして復習が終わったら、今度は残った検索履歴に青くなったり赤くなったりして慌て
て消す。
 
→さらにレベルが上がると学校で、
「こないだ風邪ひいてモモカン(桃の缶詰)がさぁ〜」
「あー、あんた好きだもんねー」
という何でもない会話にも、内心
「公共の場でなんてことを!?」
とビビりまくる(高校生らしく)。
 
ってとこまで妄想してしまいましたw
重ね重ね、イラスト&レスありがとうございました。
 
>>84さん
うはぁっ、光栄です。
お陰様でえんじブルマの良さに目覚めたので、このスレに出会えて本当良かった!と思っ
てます。
仁美たんがやらしく吸われちゃう(摘まれちゃう?)のを、楽しみにしてます!
 
89名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 14:15:00 ID:VN2VI2lt
ウホッ!いいユカたん
90名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 14:36:37 ID:iicPCmST
1日1GJ!
ということで、ではないですがもう1枚描いてみました。
ちょっと遅くね?とか前描いたのと別人じゃね?とかはキニシナイ!
個人的にはこんな表情もアリだと思うのですが。。。

http://imepita.jp/20080219/520540
91名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 15:12:17 ID:VN2VI2lt
神絵師ktkr!
92監視彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/19(火) 17:01:59 ID:na7d8aC1
(本文ないです)
 
>>90さん
おぅお、またも描いていただけるとは!感謝です!
 
「俺」に下から見上げられて「わぁい、おっぱいタプタプだぁ☆」とからかわれてる図か、
自分の姿を鏡で見て「うわぁ、なんだよコレ!?」とドッキリしてる図に見えたので、
後者で書いてみました。
 
またも乳ネタですがよろしければ。
 
 
せっかくの休日だったのにニヨニヨしてたら指を昨日はペンで刺し、今日は包丁で切り落
としかけました。
つまりそんな不注意になるくらい嬉しく萌えました。
読んでくださり&描いてくださりありがとうございました!
 
93監視彼女対面式 ◆r56se/gkEE :2008/02/19(火) 17:03:03 ID:na7d8aC1
(「監視」でカラオケに出かける直前の話です)
 
(1/2)
 
 ジャージを脱ぎながらクローゼットを開け、自分の服と奴に着せる上着を見つくろう。
 扉に付いた鏡には、セーターを魅力的に押し上げるUFO(未確認ふくよか物体)に落
ち着きをなくしているイケメン優等生の姿がバッチリ映っていた。
「…あの、外寒いから別に今日出かけなくても……良いんじゃない、かな?」
 なんとか理由を付けて外してもらおうと必死な奴には悪いが、擬似乳房に胸板こねくり
まわされて上気した肌を冷ますなんて、そんなもったいないことを受け入れる気はない。
 無意識だろうがそんな可愛く小首傾げてくれたって、俺はお前と違っておねだりされる
より泣かす方が大好きな筋金入りのSなので無駄だ。
「何言ってるのーユカちゃん。せっかくそんな可愛い…」
 そこまで言ったところで肝心なことを忘れていたのに気付き、俺は半脱ぎ半着かけの状
態で慌てて廊下に出た。
「いいか?すぐ戻るから脱ぐなよ逃げるなよ?」
「…この格好で逃げられるかよ……」
 念を押す俺に対し、恥ずかしそうに自分の胸に視線を落とす須藤。さぞかし見通しが悪
いことだろう。
 狭い我が家を往復し、姉貴の部屋から長辺三十センチくらいのスタンドミラーを失敬す
る。バレたら半殺しとまではいかなくても殴られるので、あとで指紋をきちんと拭かなけ
れば。
「ほらユカちゃんおまたせ!」
「……何持ってきてんだよ」
「鏡!」
「見れば分かる」
 じゃあ聞くなよと返したいが、目の前にいるのは同級生の須藤豊ではなく恥ずかしがり
屋さんの「女の子」なのだ。
 
94監視彼女対面式 ◆r56se/gkEE :2008/02/19(火) 17:04:14 ID:na7d8aC1
(2/2)
 
「せっかくそんな可愛いカッコしたんだから自分で見たかったんだよね!気付かなくって
ごっめん!」
「何を馬鹿なことを…」
 テンション落とされてしまう前に、俺は奴の前に膝をつき、姿見を構えた。
「ささっユカどの、この角度だとなかなかの迫力でありますぞ!」
「む…ムッ○に謝れっ!」
 俺的には軍曹さんのつもりだったんだが、こいつの幼少時代はポン○ッキみたいだ。
 まあともかくも、彼は俺の掲げる鏡を見下ろしてくれた。
「………っ!」
 奴の前にひざまずいた俺は、巨乳優等生の美しいお顔の変化をつぶさに拝むことができ
る。
 つまり、「はうっ!?」となって、「これ自分!?ねえ自分!?」となって、ビクつい
た拍子に震える乳房を「うわぁ……」と凝視しちゃう過程を。
 お目々ぱっちり唇プリプリほっぺたつるりんっな美少女は、自分の胸にすっかり見入っ
ちゃっていた。
 サキさんの巨乳を大注目してた時も思ったが、免疫ないだけなのかやっぱり野郎だから
なのか知らないけど、この反応の仕方はかなり面白い。
「……お気に召しましたか?」
 鏡の中の自分の姿は気に入ったかと、暗に揶揄されたことで彼は我に返った。
「っ……で、出かけるんじゃなかったのか!?」
「あれ?さっきあんまし乗り気じゃなかったよね?」
 俺のセリフと、誤魔化すように怒鳴った拍子にたぷん、と揺れた乳房に唇を噛む。
「そ…そういうわけでは…」
「じゃあぜひとも、ご自分で見た感想でも聞こうかなあ?」
「…………」
 UFO(未確認以下略)による胸責めに耐えるか、他ならぬ自身の美乳を見せつけプレ
イさせられるか。
「…出かけたい?も少し居たい?」
「………出かけたい、です」
そういうことになった。
 
(そしてカラオケボックスへ)
 
95名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 18:31:54 ID:VN2VI2lt
うわお!
本日2本目ktkr!
9663:2008/02/19(火) 20:06:06 ID:m63G0Jqd
文字が小さくて申し訳なかったです。それから転記してくれた方に感謝。
拙い絵でしたが創作のヒントになったようで安心しました。
また新しい攻めシチュを思い付いたら書き込ませてもらいます。
97名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 22:22:43 ID:qw8uaqMk
ちくしょう・・・・GJとしか言ってあげられない自分が憎い・・・
もっと何か、良い言い方があるハズなのに・・・!



でもGJ
98名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 22:29:26 ID:N1GeBH9o
ID変わってますが90です。
これはあれですか。何か描きましたら中の人さんがSSにしてくださると思ってよいですか。
皆の者萌え萌え絵を持てぃ!

…いやホントにありがとうございますこちらこそ。
村瀬も込みで絵にしてみたくはあるのですが今一つピンと来ないのであります@軍曹さん。
99名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 23:18:11 ID:ayu2edbu
最初は名前から、こはるびよりの村瀬を想像していたw
100名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 02:38:24 ID:2qn3Z6pt
>90
GJ!表情がイイ!
101偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/20(水) 18:37:14 ID:Q5hAonEL
(本文ないです)

全然別の話も書いてみたいのですが、なんか「彼女」ネタが溜まってしまってるので連投
失礼します。

前スレで書くのが間に合わなかったもので、
前スレ>>197さんにいただいた「女装アナニー」
と、
同じく>>411さんの「着衣射精」
の言葉から妄想したものです。

描写は全くありませんが、いわゆる腸洗浄といった前準備はしてる前提で話が進むので、
そういう会話(単語)を見るのも苦手って方は今回投下分はご注意を
(次回以降はひたすらエロエロするだけなので、出てきません)

夏休みお泊まり設定&「俺」の妄想オチですが、よろしければどうぞ。
 
102肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/20(水) 18:38:19 ID:Q5hAonEL
(1/4)
 
 机の引き出しに隠してて、見つかって叱られるモノといえば、やっぱり赤点の答案とかだ。
 ガキだから捨てるに捨てられず、いっぱいになったところでタイミング良く親に引っ張り出されて責められる。
 「何ですかこれは!」「…テスト」「それは見れば分かります!」なんてやりとりを俺もいつか俺の息子だか娘だかとやるんだろうなあ、俺の遺伝子だものなあとは薄々感じてはいたが。
「…何?これは」
 まさか高校生のうちに詰問する側になるとは思わなかった。
 される側は、俺の居た部屋の持ち主。白いフワフワのキャミにデニムのミニスカを合わせた可憐な黒髪乙女。
 風呂上がりでほんのり上気した頬から、ザッと音がしそうなくらい血の気が引いてゆく。
 湯冷めしちゃわないか心配だったけど、部屋に入ってきた奴が手にしたタオルや、肩に垂れる髪はほとんど乾いているみたいなので、安心して俺は机の引き出しに隠されていた「答案」にあたるモノを指差した。
「これは、何ですか?須藤豊くん?」
 姿だけならどこから見ても美少女そのもののイケメン同級生は、その可愛らしい唇をキュッと噛みしめた。

 яяя

 両親不在の奴の家は、その品の良さを表すかのように小洒落た邸宅で、その生真面目な性格を表すかのように整然とした中身だった。
 いろんな意味でもてなしてもらった後、夜俺と入れ違いに奴が風呂に入っている間にお部屋拝見…ていうかエロ本チェック。男子生徒がダチん家行く時のたしなみだ。どうせ否定されるだろうが。
 あんなストイックなふりしてドM女装趣味を持つ彼のことだから、さぞかし刺激的なモノがあるのだろうと思ったら…俺の予想をさらに上回るブツが出てきた。
 
103肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/20(水) 18:39:33 ID:Q5hAonEL
(2/4)
 
「…な……なんで…」
「質問に答えなさい」
 本当に赤点の答案だったらまだマシだったろう。しかし彼は塾にも通ってないのに学年首席にして品行方正な優等生。その趣味以外に隠す必要のあるモノなんてないはずだったのだが、
 ポンプ式のローションボトルにコンドームの箱。
 リップや口紅のスティックサイズの、白いコードレスローター二つ。
 不自然な肌色の、グロテスクに勃起した男性器の模型。
 きわめつけは開封済みの、イチ○ク浣腸の小箱。うっかり救急箱に入れるの忘れてて〜…って言い訳は、他のブツがあるのでちょっと苦しい。
「何かなぁ、これは?…名前知らないなら、一個ずつ教えてやろうか?」
「……ど………道具、です………」
「へぇ、道具ぅ?」
「うん……」
 奴的に気まずい沈黙。シックなカーペットの上に並べられた「道具」が消えてくれないか祈るように見つめているが、消えるわけがない。
「これで、何やってたの?」
「っ……!」
 ビクリと身を震わせ、椅子に座った俺をうかがう。高さ的には見下されてるはずなのだが、なんだろうこの優位感。
「道具なんだろ?何に、使ってたの?」
「……もう、許して…っ」
 恥ずかしげに目を伏せてしまうのだが、それでは答えになってない。
「お返事できないことに使ったのかな?ユカちゃんは」
「ご…ごめんなさいっ……!」
 椅子から立ち上がると怯えたように後ずさられてしまったので、ちょっと慌てる。あれ?怒ってるとでも思われた?
「大丈夫だよ」
 楽しさがにじみ出ないように気をつけて、優しくむき出しの肩と乾きかけた髪を撫でてやる。びくついていた身体は思いの外柔らかな声音に、ほんの少し警戒を解いた。
「ユカちゃんがエッチな子なのは、よーっく知ってるから…でも、こんなの持ってるくらいエッチだなんて知らなかったなあ」
「………やだ……っい、言わないで……」
 顔を覗き込むと羞じらうように横を向かれてしまうが、両肩に手を置いて無理やり目を合わせる。
「あれで、オナニーしてたの?一人で?」
 至近距離で尋ねられ、聞こえないふりもできない。
「…ひ……ひとり、で…………してた…」
 あれらの淫具を使って自分を慰めていたのだと、どこまでも清らかな美少女の瞳が、可愛らしい唇がそう告白した。
 
104肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/20(水) 18:40:32 ID:Q5hAonEL
(3/4)
 
「……よくできました」
 頭を撫でてやると、気でも抜けたのかフラフラしたので支えてやる。
「そっかぁ。あんなの使っちゃうくらいユカちゃん、エッチしたかったんだ?」
 どこまでも、どこまでも「優しい彼氏」の顔をして、そして、
「…じゃあ、やってみな」
 「ご主人様」の声で、俺は命令した。
「ぇ……な、」
「何って、オナニーに決まってんだろ」
 「何を?」ととぼけられるまえに先回り。入手経路も知りたいところだが、それはあとでじっくり聞くとしよう。
「これ全部使って、お前がどんな風にオナニーしてんのか見せてみろ」
 奴の身体から手を離し、床のそれらを示す。
 しばらくすると、意を決したようにタオルを白い手が握りしめた。
「…わかりました……」
 もう少しだだこねるかと思ったら、素直にうなずいてくれちゃった。まあこんなモノ見つかっちゃったら言い逃れもできないしな。
 床に置かれたモノのうち青い箱を拾い上げるのを見て、俺は尋ねる。
「それで準備すんだろ?恥ずかしいなら出てるけど」
 いくら顔や見てくれが良くても、腹の中のモノまで楽しめる自信はない。そのための譲歩だったのだが、
「……もう…………したから…」
 蚊の鳴くような声で答えると、俺の真横まで来て引き出しに戻してしまう。
「……『したから』?」
「………もう、寝るだけだと思ったから……」
 一人っきりでお楽しみのご予定でしたか。準備の良いことで。
 
105肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/20(水) 18:41:36 ID:Q5hAonEL
(4/4)
 
「…へえ。じゃあ、俺が寝てる同じ家ん中で、お尻いじくるつもりだったんだ?」
「っ………」
 のぼせたように頬を赤らめてかぶりを振る。
「わざわざ客間開けてくれたのも、もしかしてそのため?」
「違っ…!」
「それにしてもさぁ…昼あんなにアンアン言ってたくせに、俺が泊まる日くらい我慢できないの?」
 奴の返答なんざお構いなしに問いかけると、その場に立ち尽くしたまま黙り込んでしまう。すぐそばにある奴の肌からは、風呂上がり独特のほんのり甘いような眠たくなるような、そんな良い匂いがした。
 こんなきれいな身体が、これから俺の見ている前でオモチャやケツまで使ってオナニーするのだ。それも、こんな好き勝手に罵られてからだというのに。
「まあいいや。早くしろよ。それこそ寝るの遅くなっちゃうし」
 並べた「道具」の前に須藤を戻し、俺は目の前に腰を下ろす。俯いた相手と視線がかち合い、慌てたように目を逸らされてしまった。
「……一個ずつ、どんな風に使うのかレクチャーしてもらおっか?」
「や…やります!今、全部やります!」
 慌ててタオルを床に落とすと、ローターに手を伸ばした俺から遠ざけるようにオモチャを全部自分の方に寄せてしまう。黒髪サラサラ瞳キラキラ唇ぷるるんな美少女がしゃがみこんで淫具を抱え込む図なんて、なかなか拝めない。
「…っ……」
 再び立ち上がった奴は、俺の方を向きながらも極力見ないように目を伏せ、デニムスカートに手をかけた。
 震える指でボタンを外し、ファスナーを下ろす。形の良いへそや引き締まった白い腹、下着の水色をチラチラ覗かせる罪なミニスカを、優等生はストンと足元に落とした。
 リボンとレースのあしらわれた可憐な白いキャミに、水色サテンのフリルショーツというしどけない格好。
 まずそんな変態行為とは対極の位置に居そうなイケメン優等生が、今ここで同級生の俺に披露してくれた姿がそれだった。
 
106肛戯彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/20(水) 18:42:49 ID:Q5hAonEL
(本文ないです)
 
>>82さん>>96さん
同じ方だと思って前回表記がむたくたでした、大変失礼しました。
改めてお二方ともありがとうございます!
 
>>98さん
ネタこねくりまわしてる時は、ほぼ黒子になってますw>>村瀬
(茶髪ピアスも、前スレの「帰宅」まで考えてなかった)
 
>>99さん
知らないのでググったんですが、こちらの村瀬君はむしろ可愛いじゃないかw
 
またもすぐ使うわけではないのですが、
女装っ子の下着の色が、女の子だからと安易にピンクばっか(今回は青ですが)なので、
もし「こんなんも良いんじゃね?」とかありましたら教えてください。
(予定では小ネタで一度黒着せるつもりです)
 
特になければまたその時の気分の色にしますので、もしご希望あればお願いします。
 
 
107名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 19:16:24 ID:6GXyHNUu
しまパン! しまパン!

ユカタンの美尻の形にそってラインを描くしまパンを!
白と紺…白と紺で!!
108名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 19:38:28 ID:EE+oXVrj
白!
でもレースとかで飾られてお洒落なの!

そしてGJ!
ユカたん自分でイチヂク処理済みでよかった……スカ系は遠慮したいんで(^^;)ゞ
109名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 19:44:56 ID:AdgZCnu+
>>中の人
相変わらずGJ!

>>下着
赤の総レースとか(何

下着絡みということで
コルセットとかで強制的にくびれ作って体型の出るドレスとか着せるのもいいかなとか思った
110名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 21:48:16 ID:A3Durn6C
ユカたんがかわいすぐる・・・
111名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 00:49:23 ID:TFH79aCy
諸君、我らが[〜彼女]の中の人は余りにGJである!何故だ!?
112名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 00:50:03 ID:Ux0Lr+B2
個人的には一人イチヂク遊びをしているユカたんは全然おっけー
きっとそっち方面でも楽しんでいるに違いないw

しまパンいいな。
白×紺、白×青色、白×水色
のどれかでw
113名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 00:53:31 ID:TFH79aCy
あ、でも勿論[Bloomenbinder]や、[Imitation-Girl]の中の人もGJですよ

連カキスマソ
114名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 03:33:25 ID:MsZpuHd3
ユカたんアナニー!ユカたんアナニー!
ありがとう中の人おおぉぉぉ!!!

下着は赤で!
濃い色下着の上にシャツかキャミを着せて、村瀬に
「ブラのラインもろ見えじゃんw」
とかいってもらえばいいと思う。
115名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 12:31:13 ID:baSMDZKN
しまパン
白×水色
116名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 12:39:37 ID:wfm2CHUX
子供用プリントパンツ+赤ランドセル
幼少ユカタンの憧れだっただろう赤いランドセルを背負うという夢を叶えたい!
117肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/21(木) 14:38:01 ID:nBoHPHj4
(1/3)
 
「……ぅ…上、は…?」
 脱いだスカートを畳むのすら黙って見られるのに耐えられないのか、キャミを引っ張る
ように両手をショーツの前に重ね尋ねてくる。常に剃毛を命じられているペニスは、萎え
た状態でもそれなりに股布をぱつんぱつんにしていた。
「どうぞ、お好きなように……でもま、今のままのがおっぱいおっきく見えるよ」
 胸の真下でギャザーが寄せてあるので、ブラに入ったパッド分のささやかな膨らみが強
調されている。股間さえ見なければ、どう見ても胸のちっちゃな女の子だ。
「…わかりました……」
 そのままの格好でカーペットに膝をつき、彼はまずローションのボトルに手を伸ばした。
 シャンプーでも出すみたいに、数回ポンプを押して透明な粘液を取る。匂いもラメもな
いスタンダードなそれを手のひらに伸ばし、指に絡めるのだが、関節の出っ張ってない白
い指がニチャニチャとローションを掬うのは、なかなかにエロい光景だ。
 それを何度か繰り返して、奴は乾いた方の手でキャミの胸元を大きく開ける。ショーツ
と同色のブラの下には、誤魔化しようもない真っ平らな胸板が覗いた。
 パッドが入ってもなお余ったカップの中へと、ベタベタの指が滑り込む。自分の手だと
いうのに、一瞬首をすくめブルリと震えてしまう。
「っ……く………」
 肌や乳頭へ塗り込めているのか、服の中で指が動く度に唇をわななかせる。膝立ちにな
っているので、ショーツの中のモノが少しずつ熱を帯びてくる過程が丸見えだ。
「っは…………ぅ…」
 両方の胸をヌルヌルにしてからまたローションを右手に取ると、今度は下半身へ伸ばす。
「……っ…」
 左手でショーツを前に引くと、早くも起き上がってきた先端が顔を覗かせた。それをな
だめるようにローションを塗りつけ、下腹にも滑らせる。
 
118肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/21(木) 14:39:02 ID:nBoHPHj4
(2/3)
 
 水色のショーツがローションとそれ以外の液体で透けてきたところで、抜いた手をタオ
ルで拭った。そして、
「スイッチ入れてやろうか?」
 白いコードレスローターを掴むのを見た俺のセリフに、黙って首を横に振った。
 二つとも手のひらに収まるサイズのそれに、両方ともローションをまぶし躊躇するかの
ようにもてあそぶ。
「もう一個別のがあるから、よっく考えてねぇ〜」
「っ……うるさい…」
 せめてもの反抗なのだろうが、そんな可愛らしい憎まれ口では腹も立たない。悔しそう
に潤んだ瞳に、ナニは勃ちそうにはなるが。
 コツコツと、小さなローターのぶつかる軽い音だけがしばらく響き、ようやく右手が持
ち上げられた。まずは、左手で大きく広げられたキャミの胸元へ。
「………っん……っ」
 ちゅるん、と奴の手からローターが一つ離れ、水色ブラの右側のカップに滑り込む。元
が平野なので、キャミの上からでもその不自然な盛り上がりは視認できた。
 もう片方は…と思うと、今度はウエストゴムに起き上がった先端を挟まれたペニスへと
手を伸ばす。
 ビチョビチョのショーツを脱ぐのかと思ったら、また前を大きく開いた。ガキみたいに
ツルスベな股間から立派な勃起ペニスが生えている様は、何度見ても異様で、たまらなく
淫猥だ。
「チンコ勃ってんのよく見えるから、コーフンするっしょ?」
 唇を噛んで俺の軽口に耐えながら、もう一つの淫具をショーツの中に落とした。
「っぅ………」
 下腹とショーツの間を滑る感触に、思わず両手を床についてしまう。肌色さえ透かして
しまうほどに湿った布地は、大小二つの膨らみをはっきりと示していた。
「へぇー…たしかに、そうやって入れちゃえば両手が開くもんねぇ」
 さっすが学年首席。こういう方面にも賢さを発揮できる応用力に、もうクラクラしちゃ
う。
 残るは奴と俺の間にある、怒張した男性器をかたどった道具のみ。
「もう使う?ゴム付けたげよっか?」
 
119肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/21(木) 14:40:00 ID:nBoHPHj4
(3/3)
 
「……まだ…いらない…」
 身を起こしながらゆるゆると首を振り、須藤はまたボトルに手を伸ばした。
「…ああ。そっちの準備が先か」
 奴が右手を念入りにぬめらせている間に、俺は場所を移動。自分の斜め後ろに回られた
ことに気付きちらりと俺を見上げたが、あきらめたようにショーツの後ろを左手で掴んだ。
 右足の付け根のゴムを掴み、グイッと引く。白く張りのある右の尻たぶが露わになり、
片方だけTバックみたいになった。
 後ろまではローションやら汁やらで染みてはいないため、形の良い尻が半端にむき出し
になった図は痴漢プレイでもしてるような背徳感がある。なんというか、無理やりヤっち
ゃうぜーみたいな。
「脱がないんだ?」
「っ…お前、がっ……そうしろって言ったんだろ…!」
 オモチャ全部使えとは言ったけど、まさかこんな欲張りコースにしてくれるとは思わな
かったので純粋に感動。夏休みの日記に書けるものなら書きたいくらいの素晴らしいナイ
トショーに、相手の憎まれ口なんかどうでも良くなってしまう。
「んー、一生懸命やってくれるユカちゃんは可愛いなぁ……片方だけ見えてるお尻も、超
キュートだよっ!」
 手放しで褒めてやってんのに、右手でショーツと尻の間にローションを塗り込む奴は何
も返してくれない。
「…そんな、コソコソ手前だけクチュクチュしてもしゃーないんじゃない?」
「わ……わかってる…!…だまってろよ……っ…」
 痺れを切らした俺にそう言いつつも、やっぱり自分でも見れないような所をさらすのに
は抵抗があるようだ。
 あんまり急かすのも悪いので、俺は相手のモチベーションを上げてやることにした。
「…あ、それとも何?せっかくだから合わせ鏡でそこをしっかり見たいとか?手伝って欲
しい?」
「っ……!」
 慌てたように両手で自分の尻を掴む須藤。ぷりんぷりんの双丘のうち、右側の生尻には
白いヌルヌルの指が食い込み、左側に添えられたそれはつやつやした水色ショーツにしわ
を作った。
 俺が凝視していることが見なくても分かるのかひどくためらいながら、奴は隠していた
そこを自ら押し拡げる。
 ついに、チンコ付き美少女の局部が露わになった。

 
120肛戯彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/21(木) 14:40:57 ID:nBoHPHj4
(本文ないです)
 
下着アイディアのみならず萌えシチュまでありがとうございます!
気が向いたらどなたか教えてくれるかなあ、くらいに書いてたので、正直ビビってしまっ
たw
冗談抜きで思いつかなかったので、本当助かりました、感謝です。
どれも萌えたので、何をいつにするかは分からんのですが、少しずつ(時間かかるけどで
きれば全部)使わせていただきたいです。
本当にありがとうございました!
 
そして前回、またしても改行忘れ申し訳ありませんでしたorz
読みづらかった方ごめんなさい。
 
さらに女装とは関係ない上に今さらなのですが、
>>27-30の「会食」で「俺」が頼んでたの、ハヤシライスじゃなくてオムライスでした。
(自分が今までハヤシと頼んでたのがオムレツ付いてたので、てっきりデミソース割合が
多いオムライス=ハヤシだと思ってました)
 
プレイ中に下着が赤から緑に変わってたりとか、そういうイリュージョンな間違いはしな
いように気をつけます。
 
121名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 17:34:59 ID:plKXUeeG
どんどん深みにハマっていくなあ
須藤も村瀬も……w

いや「妄想オチ」ということは、
そういう妄想してる村瀬がすでに
イケナイ病気ってことか(^◇^;
GJ!!
122名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 00:55:54 ID:TCrNbBIH
今日も中の人GJ!
123名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 01:22:22 ID:cl3woNE8
どこまででもGJ!
124名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 01:23:55 ID:94xxQAI7
何か楽しみすぎて2時間おきくらいに携帯で見に来ちゃうw
125名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 05:06:32 ID:oIiuHxJF
あぁ、それは末期だ・・



俺もだがなwwww
126肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/22(金) 18:13:03 ID:YmX7/YLI
(1/4)
 
「……わーお」
 天は二物を与えずっていうが、ありゃ絶対嘘だ。
 学校では女子を骨抜きに、それ以外では野郎を振り向かせる美貌に優秀な脳味噌。おま
けに育ちも良い完璧女装王子様は、桃尻の谷間まで神に祝福されて生まれたようで、濃い
肌色をした陰部は剃毛されている以上にきれいなものだった。
 もちろん洗ってるとかそういう次元の話ではなくて、張りのある皮膚が覆う薄いが適度
な弾力のある柔肉の間に、測って作りましたかお母さん?と聞きたくなるようなバランス
でキュッと形良く窪んだそこが配置されている。
 野郎の股なんざこいつのしか見たことないし見たくもないが、今までの彼女のを引き合
いに出しても、つくづく男にしとくのがもったいない尻だ。
「ユカちゃんはお尻も、お尻の穴も可愛いですねぇ〜」
「っ…やだ……みないで…」
 指を谷間に滑らせつつも俺を気にして膝を床に擦る。逃れようとしているのだろうが、
後ろから見たらケツ振って誘ってるようにしか見えない。
「『見ないで』…って、本末転倒じゃね?なんて言うんですか?」
 笑みを含んだ声で尋ねると、底意を覚ったのかギクリと奴の動きが止まる。
 ああ、なんて楽しいんだ!
「『エッチなゆうかのオナニーを見てください』だろ?」
 当然、奴は無言になる。
「…ほらほら、お手々止まっちゃってるよぅ〜?……なんて言うの?」
「………っみ、みて、ぇ……!」
 半ばやけくそで発されたセリフだが、悔しさと切なさと心淫らさが素敵にブレンドされ
てたから合格っ!
「はぁい。観察させていただきまぁ〜す」
 軽薄この上ない俺の返事に身震いしつつも、早くことを済ませようと奴の手が動く。
 マッサージでもするようにそこの周りをクニクニ揉んだかと思うと、細長い中指がショ
ーツの前を膨らませた美少女のアヌスに潜り込んだ。同じようにして人差し指も、その小
さな孔にねじ入れてしまう。
 
127肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/22(金) 18:14:45 ID:YmX7/YLI
(2/4)
 
「っう…………ん…ん…」
 慣らすためか咥え込んだ指を緩やかに前後させながら、上体を伏せてしまう優等生。朝
礼のクソ長い話もずっと背筋を伸ばして聞いてたくせに、こーゆーのには堪え性がないみ
たいだ。
 内腿をローションが伝うのにビクンとしたので、タオルを足の間に挟んでやる。まめに
手拭ってたとこ見ると、あんまし床汚したくないんだろ。
「可愛いお尻上げちゃって、やらしいなあ〜」
「ひぅっ!?…っや、やめて……っ!」
 ショーツ越しの尻たぶをつつくと高い悲鳴があがる。クチュっと湿った音を立てて、指
を咥えたそこがすぼまった。
「うん。やめるから、ちょっと一人で準備しててね」
「…は?…ぁ、あの……?」
 首を傾げ見上げてくる奴に「戻るまでにイっても、萎えてもダメだから」と釘をさして、
俺はいったん部屋を出た。

 яяя

 用を済ませて奴の部屋に戻ると、ドアの向こうから艶っぽい声がもれている。言いつけ
通りにしていたらしい彼は、今は前立腺マッサージの真っ最中みたいだ。
「…ひゃ、あ……あんっ……っ!?」
 ノックなしに開いたドアに、慌てて口をつぐむ須藤。だからもう遅いって。
 脱衣所から失敬したバスタオルを広げながら、俺はニッコリ笑ってみせる。
「…ほら、これの上だったらいくらグッチャグチャにしても良いっしょ?」
「…………はぃ…」
 案の定羞じらいつつもうなずいて、俺が敷いてやったタオルの上に乗った。カーペット
の跡が付いた膝頭を見て、早く気付けば良かったと思う。
「…いっつもそんな可愛い声あげてやってんの?」
 この、すっきりと整頓された部屋で、今みたいに衣装を整えてこいつが一人自慰に耽っ
ているところを想像してみる…なかなか楽しい眺めだ。
「ちが……っそんなこと、ない…っ…!」
 返事は期待してなかったのだが慌てたように否定され、にわかに興味が湧く。
「…へえ?じゃあ、今日だけ?どうして?」
 
128肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/22(金) 18:15:45 ID:YmX7/YLI
(3/4)
 
「それ、は………」
 言いよどんでしまったのは、指を動かしているせいだけだろうか?
「『それは』?」
「…み……見られてる、から………その、気になって……」
 自らの尻を犯しているのを見ている相手に、何を恥ずかしがっているのだろうか?黒髪
美少女のショーツを押し上げるモノはいまだに萎えることはないのに、愛らしい耳が真っ
赤になってしまっている。
「……俺に見られてて、余計感じちゃうの?」
 日に焼けてない尻をふるりとさせて、自分を啼かせることにいそしんでいた優等生は黙
り込んでしまった。
「オナニー見られて、萎えるどころかいつもよりビンカンなっちゃうなんて、本当変態じ
ゃね?お前」
「っ……ぅ………」
 下についた白い左手がギュッと握りしめられる。怒りと屈辱とですぐさま否定したくと
も、この状況では何の説得力も持てない。自分が相手の言う通りの人間であることを、女
装アナニーして勃起している自分自身が証明しているからだ。
「…でも、正直に答えたユカちゃんにはサービスしちゃおう」
 言って奴の目の前のコンドームの箱とディルドを取る。
 腰砕けになりながら自分を犯すモノの準備をするところも見てみたい気はするが、意地
悪は度をすぎないのがちょうど良い。
 テカテカした肌色のそれに袋から出したゴムを着せると、なんか笑えない半端リアルな
臨戦態勢チンコができあがった。こんなグロいのを、これからあの可愛い可愛い上向きヒ
ップがハメてしまうのかと思うと、俺がやるわけではないのにドキドキしてくる。
「……はい、どうぞ」 スタンドした状態で奴の前に差し出す。元は上に乗っかって遊ぶのを想定してるのか、
底は結構安定していた。
「ぁ…ありがとう……」
 とは言いつつも、当然笑顔なんて見せてくれない。
 
129肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/22(金) 18:16:55 ID:YmX7/YLI
(4/4)
 
 ちゅぷん、と後ろから引き抜いた指が、俺の用意してやった道具を掴んだ。
「……っぅ………」
 また奴の斜め後ろに回り、谷間にゴムをはめた亀頭が近付いていくのを観察。こともあ
ろうにスタンド部分じゃなくて縮み上がった陰嚢を模した所をわし掴みにしていた。持ち
やすいんだろうけど見てて自分のタマが痛くなる。こいつは何とも思わないのか?
 俺の疑問に答えるかのように道具を握り直すと、左手でショーツごと尻たぶを開きぐち
ょぐちょになったそこに先端を押し当てる。
「……く………っふ、んん……っ…!」
 たっぷり擦り込んだローションとコンドームに付いてたゼリーのぬめりを使って、ディ
ルドを入れようとする。手探りのせいかまだ慣れてないのか…俺が見ているせいか、焦ら
すようになぞりながらそれは少しずつねじ込まれていった。
「…はっ……ぅ……っん、ん……っ」
 小刻みに喘ぎをこぼしながら、それでも着実にそれは奴の孔に埋まっていく。カリのと
こまでは左右にひねるようにしていたが、そこを過ぎると手のひらで底を押さえつけ、一
息に突っ込んだ。
「ひぁっ!……っん、ぁ、あ…っ」
 キャミに包まれた背筋がしなり、細い顎を上向かせ悲鳴をあげる須藤。
「どしたん?いきなしイイとこに当たっちゃった?」
 笑みを含んだ声で尋ねると、ちらりと俺の顔をうかがうように振り返る。
「別に良いんだよ?オナニーなんだから気持ち良くなっちゃって…さっきのが、イイとこ
ろなの?」
「………うん…」
 優しく背中を撫でてやると、恥ずかしそうにうなずいてまた下を向いてしまった。汗で
肌に貼りついた白いキャミは、ショーツと揃いのブラの色をはっきりと透かしてしまって
いる。
「……はなして…」
 小声で訴えられ、キャミ越しにフリルをなぞっていた指をどけてやる。
「……動かすの?」
 主語を省いて聞いたのだが、奴はこっくりと首肯した。
 咥え込んだ擬似陰茎はそのままに、両手をそれぞれキャミとショーツの中に差し込む。
 ずっとそのままだったローターに、ついにスイッチが入った。

 

130名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 19:02:35 ID:5xQXwcZQ
わっふるわっふる
131名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 19:47:30 ID:IR49hteO
うわあ
ついに村瀬、ユカたんの尻穴を目撃!
この調子だとそのうち村瀬、あぶない趣味に開眼しちゃうぞ
ユカたんに本気で手を出しちゃうぞ
そしてきっとそれを拒めないユカたん……
132名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 20:09:13 ID:v43PxDiQ
ホモSSはよそでお願いしますm(__)m
133肛戯彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/22(金) 20:59:55 ID:YmX7/YLI
(本文ないです)
 
誤解を招く書き方をしてしまい申し訳ありません。
 
書く側としては「偽装」の二人の関係ではなく、
女装っ子をいかに責めるかというのに主題を置いているつもりです。
 
そのため今回はあくまでアナニーがメインなので、「俺」の自慢の息子は活躍しませんし、
今後双方共にホモになる展開(「男が好きなんじゃなくてお前が〜」的な)にもしません。
 
今投下中の「肛戯」が終わったら、次は女装に特化したネタを書きたいと思っています。
 
紛らわしい描写をしてしまい、失礼しました。
 
134名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 21:36:20 ID:7WWW3Y1g
名作だね
135名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 23:23:09 ID:cl3woNE8
GJ!
136名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 23:28:16 ID:jQjdrbS2
なんていうか、自分が風邪を引いてるせいか

ユカたんが風邪引いてるところに、村瀬が電話かけてきて
電話越しに言葉攻めして、切ったあとになかなか寝れないとか言う妄想がでてきたww

だめだな、俺終わってる
137名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 00:54:19 ID:Sk2vus7V
そんなことになったら村瀬がユカたんの火照った肌を堪能しに来るに決まってるじゃないか、視姦的な意味で。
しかし恋愛感情なんてカケラもないセフレでもないこの微妙な関係がたまらんですばい。
個人的にはこの妄想内の従順っぽいのよりいつもの多少拒絶してくれるユカたんが好きだ。
138名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 16:52:46 ID:tgo/aP5h
アナルかー進化スピード早すぎだよユカタン
人それぞれ好きずきだろうけどあんまり直接的な行為より街に連れ出されてドギマギしてる様子を観察する間接プレイの方がいいな
139偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/23(土) 17:13:33 ID:+icX0FZ2
(本文ないです)
 
これから投下するのは>>136さんのレスから妄想した「偽装」小ネタです。
 
これから読む方へ↓
女装っ子優等生が「俺」に遠隔責めされる話です。
 
140通話彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/23(土) 17:14:33 ID:+icX0FZ2
(1/4)
 
『……寝とけよ』
 それが昨日から学校休んでるクラスメイトに対する、優等生の第一声だった。
「あーあー、今週のデート中止になったからって、ユカちゃん冷た〜い」
 温くなって粘着力の弱まった冷え○タを剥がし、潜り込んだベッド脇のゴミ箱に落とす。
それと同時進行で、午前授業の後まっすぐ帰っただろう相手をなじったのだが、彼の反応
は冷たいものだった。
『期末近いんだからさっさと治せ。お大事に、以上』
「うん、もうほとんど良くなったんだけど、ユカちゃんに『看護しちゃうゾ☆』って言っ
てもらいたくって電話しました」
『……切って良い?』
 雲行きが怪しくなったので、俺は必死で自分の境遇をアピールする。
「だって今俺一人っきりなんだけど!弱ってるのにそんなこと言われちゃ、さみしくって
死んじゃうっ!肺炎んなっちゃう!」
 『それだけ滑らかに話せるならその心配はないだろ』と一蹴しつつも、病人相手に一方
的に電話を切るなんて冷たい真似はできないみたいだ。それは好都合。
「というわけで、ユカちゃんに看病してもらいたいのですが」
『断る。風邪もらいに行く気は毛頭ない』
 毎週女装エッチしには来るくせに。
「ご機嫌斜めですねぇ…もしかして一週間たまった分、もう一人でやっちゃった系?」
『っ…そんなわけ、ないだろ……!』
 今ちょっと詰まってませんでしたか?
「そっか。じゃあちょっとお着替えしてもらおうかなあ…どうせ今普段着だろ?」
『はあ!?』
「せっかくだからナースっぽく、白い下着着て欲しいなっ!あったでしょ?ブラもパンテ
ィーもオソロでリボン付いたやつっ!」
 買い揃えたそれらを思い浮かべながら言うと、しばしの沈黙。
『………ふざけるな』
 うわぁ、お顔が見えない分ハスキーボイスがとっても怖い。
 たしかに怖くはあるが、敵ではないので俺はわざとらしく溜め息をついた。
「あぁ…俺今病み上がりで手元が不如意だからさ、うっかりアドレス間違えてお前じゃな
い人にお前の大事な大事な画像送っちゃいそう」
『…っ!』
 ガタンッと、椅子から転がり落ちるような音がする。冷静沈着頭脳明晰な須藤君にある
まじき動揺っぷりだ。
 
141通話彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/23(土) 17:15:29 ID:+icX0FZ2
(2/4)
 
『……き、着るからっ!着ます!…白で、白で良いんだろ!?』
「あ、そう?そんだけ乗り気なら上にスリップも着て、鏡の前行って欲しいな。無料通話
少ないからさっさとしてね」
 言うだけ言って携帯を枕に乗せると、俺はリビングまで降りて冷え○タの新しい袋を取
ってきた。奴の性格的に俺からの応答がなければ、自分から言い出した以上命令をこなし
てくれるだろう。
 枕元に置きっぱのエ○アンを飲んでから、フィルムを剥がしてプルプルのジェルを額に
くっつける……気持ち良い。
 うっとりしながら再びベッドに寝っ転がり、掛け布団を肩まで引き上げてから悠々と携
帯を掴んだ。
「……用意できましたかぁ〜?」
『…き……きた……』
 あらら、もう屈辱たっぷりな声出しちゃって。
「鏡見える?」
『……見える…』
「んじゃあ分かるよね。何を着ましたか?上から順に答えてください」
『っ…お前が、さっき言った通りだよ……!』
「えぇ〜?だって電話だし、本当にユカちゃんがそうしてくれたか見えないから分かんな
いもん。答えてくださぁ〜い!」
『…元気じゃないか』
「ああ、熱で手元がっ」
『っし、白っ!白いの着てるっ!』
 清純派で攻めてくれてることを宣言してくれた相手に、さらに問いかける。
「白いの?白い…ナニを着てんの?」
 気分はイタ電話野郎だ。しどろもどろと、俺が流した言葉を繰り返す須藤。
『…す……スリ…プ、と………その、ブ……ジャー……』
「あとは?」
『…………した、を…』
 下着もチンコも「下」だなんて、お前はどこの処女だ。
「下を?どうしてんの?まさかパイパン気持ちいいからってスッポンポン?」
『ちがっ……ぱ…………ぱんつ、はいてる…』
 短いセリフを、上擦った声でどうにかこうにか絞り出した。
「ふぅん…その可愛い可愛いおぱんちゅは、今そっから見えてますかぁ?」
 思いっきり馬鹿にしたように尋ねると、悔しげに唇を噛むのが分かった。
『……隠れて、る………』
「そう。じゃあちょっとそのまま膝立ちになって、スリップの裾上げてってよ」
 
142通話彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/23(土) 17:16:27 ID:+icX0FZ2
(3/4)
 
 「ゆっくりね」と注文をつけたところで、もう一つ思いついたので追加。
「…俺にも分かるように、今どこまで見えてるか中継してね」
『なっ………何言って……』
「何って、たとえばパンティーのエッチなお山が見えてますとか、おへそ見えましたとか」
『…………』
 ためらう「女の子」の背中を、俺は優しく押してやることにした。
「……あー、熱で目まいが」
『ぁ…足っ!…見え、てる……その、下着、も………出た…』
 鏡の前、片手で携帯を耳に当てながらスリップを捲り上げていく少女の…それもショー
ツの前にありえない隆起のある、そんな美少女の姿を思い浮かべる。それこそ熱でもある
んじゃないかってくらい頬を赤く染めて、自分の痴態に見入ってしまっていることだろう。
「んんー、ごめんねぇ。一生懸命言ってくれてるのに、直接見てあげられなくってー」
『っ……よく、言うよ………ぅ、上まで、いった…』
「上?上って、どこまで?」
『どこまでって、その……むね、のとこ……』
 ごにょごにょと言葉を濁すが、許すわけがない。
「胸って?白ブラ見えてんの?」
『……はい…』
「つまりユカちゃんは、一人っきりで鏡に可愛いブラとパンティーを見せつけちゃってるんですか?」
『………は……ぃ……』
 自らの意思でそんな格好をしていることを、馬鹿正直に実感させられたのか、蚊のなく
ような声が返ってくる。
「…じゃあ今度は、そのままパンティー下ろしてごらん?膝まででいっから」
 当然ながら「はい分かりました」という色良い返事はもらえない。
 先程のように急かすのも悪くないが、同じ手を使うのは芸がないので趣向を変えてみる。
「そうだねぇ…ユカちゃんから可愛いお股がよっく見えるように、スリップを口で押さえ
てから、やってもらえるかな?」
「っ…わ、わかった!わかりました……っ!」
 黙っていれば恥辱が重なるだけだと察知したのか、今度は慌てて同意してきた。
 違いに無言のまま、奴の衣擦れの音だけがする。携帯を持ちながら、片手でたどたどし
くスリップやショーツを掴んでいる想像が膨らむので、これはこれで楽しい。
 
143通話彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/23(土) 17:17:27 ID:+icX0FZ2
(4/4)
 
『っふ………ぅ……っ』
 くぐもった吐息は、多分言われた通りスリップの裾を咥えているからだろう。ワンピの
時寒そうだからと着せてたのだが、思わぬ便利アイテムになった。
 すらりとした腿に絡みつき、丸まっているのだろう可愛らしいショーツの前は、はたし
て濡れているのかいないのか。
「ひ……ひやひたっ…」
 何言ってんのか分からないが、すでに泣きそうな声なので突っ込まないでやろう。
 清楚な黒髪美少女が、白い下着を自ら引き上げて、その滑らかな肌を、ブラを身に着け
た胸板や剃毛ペニスを鏡面にさらしている…なかなか絵になるじゃないか。
「……はい、口放していいよ〜」
『…っふは………ぁ…』
 息を詰めていたのかしばらく相手が呼吸を整えるのを待ってやってから、俺は口を開い
た。
「……で、どうなってる?」
『どうって……』
「可愛いスリップが、なんか変なモノで上がってませんかあ?」
『………っ!?…っそ、そんなこと……』
 あらら、黙っちゃった。
「…どうなの?なんともないのか……勃っちゃってんのか」
 ノーパンスリップ姿で鏡の中の自分と向き合う優等生は、はたして何を考えているのだ
ろう?
「………ユカ?」
『…った……たってる、たってます……!』
 震える声を耳に心地よく迎え、俺は目を閉じる。第三世代ケータイは相手のかすかな息
遣いが切羽詰まったものになってるのまで、それはもう忠実に伝えてくれていた。
 やっぱこいつ、根っからの変態だ。こんな、いくらでも誤魔化しようのある命令に従っ
てしまっただけでなく、あまつさえ勃起してしまったことすら俺に伝えているのだ。
 快哉を叫びたくなるのをどうにか堪え、俺は気のない声を作る。
「……あっそ。じゃあ俺、疲れちゃったんで失礼!電話ありがとっ」
『え!?あ、あの…ちょっと!?……』
 慌てふためく相手の声が聞こえるが、ためらうことなく電源ボタンを押し通話終了。
 はじめはあれほど嫌悪丸出しな声だったくせに、最後にはすっかり引き止めるようなも
のになっていたことに一人笑いだしてしまいそうだ。
 疼く身体を持て余しているだろう相手を想像して、俺は気分良くもう一眠りすることに
した。
 
 (おしまい)

 
144通話彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/23(土) 17:18:32 ID:+icX0FZ2
(本文ないです)
 
最初、女装っ子が風邪引く側で書いてたのですが、どう考えても悪化しそうだったので逆
にしてしまいました。
 
>>136さん、萌えレスありがとうございました。
そんでもって、どうぞお大事にしてください。
 
妄想アナニーはあと三回分くらいで、次はまたショッピングになりそうです。
 
145名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 21:12:39 ID:ak7WU/Ga
GJ!!
しかしSやね村瀬……
電話の向こうで放置プレイのユカたん哀れw
146名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 21:52:18 ID:owaLG6+q
おぉ、俺の妄想が形になっているっ!!

中の人GJ!!
風邪はだいぶ治ったぜ!

妄想アナニーの方も、ショッピングの方も楽しみにしてるよ
147名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 22:23:21 ID:GaUt1Bx0
規制解除されたか…

>>中の人
相変わらずGJ!

>>132
先走りイクナイ!
148肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/24(日) 13:40:19 ID:FywaM3Pn
(1/3)
 
「はぅっ!?……く、う……っ…」
 ヴヴヴヴ…と、その外観からは意外なほど重いモーター音が奴の服の下から響く。ブラ
とショーツの中で震えるそれは、奴の乳首やペニスを存分に愛撫してくれているのだろう。
「……っん、あ…ひ……っん、ううんっ!…」
 すぐそばで思いっきしオチられてるというのに、四つん這いになって尻を突き上げたま
ま悶える須藤。上下の下着の中という逃げ場のない状況で、ローターの与える刺激は羞恥
を上回るほどのもののようだ。
「…そんなすごい音と声出してちゃ、どっちにしろバレちゃったんじゃね?」
「っは…ぁ、あ……これ、は、つかわな……つもりだ……た、から…っ!」
 中途半端になぶられるような振動に声を震わせながらも、気丈に反論してくる。ヒクつ
く孔に挿さったディルドが、それに合わせてふりふりと揺れた。
「尻尾みたい」
 思わずクスリと笑いながら硬い擬似陰嚢をつつくと、それこそ尻尾掴まれた小動物みた
いにビクンとする。
「ひゃんっ!?…ぁ、あ、いや……やめ、てぇ…っ!」
 高い悲鳴の後に、艶っぽいトーンで懇願してくるが、これはどう考えても口語訳は「い
や、もっとして」だ。
「……どうして?ちょっと触っただけなのに」
「あ…ん、ぅ……っだめ…だから、あ…っ!
 ローションとゼリーとで女みたいにグチョグチョになった孔から引き締まった腿へと、
透明な粘液が幾筋も伝う。内腿にそれを塗り広げてやりながら、俺は尋ねた。
「だから、何がダメなの?言ってくれなきゃ分かんないんだけど」
「…っ……き、きもちよく…なっちゃう……から…っ…」
 計算も何もない、ただ過ぎた快感に身体を抑えられなくからといった、自分の淫らさを
露呈するようなセリフを気付かず吐いてしまっているのは、間違いなく目の前の美少女な
のだ。
 その、好きな女とキスもしたことのないような愛らしい唇が、淫具と尻の穴で気持ち良
くなっていると告白しているのだと意識すると、もう堪らなく興奮してきた。「いや」も
「もっと」もなく、何も考えられなくなるくらいそのおきれいな顔や身体をぐっちゃぐち
ゃにしてやりたくなる。
 ほら、もっと気持ち良いのがあるんだよとか、こんなの知らなかっただろとか、未知の
刺激に我を忘れて泣き叫ぶのを見てみたい。学校では女子たちに黄色い声をあげさせてい
る、その取り澄ました面はさぞかし淫猥に歪んでくれるのだろう。
 
149肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/24(日) 13:41:26 ID:FywaM3Pn
(2/3)
 
 恥辱に耐えて耐えて耐えて……罪悪感に苛まれながらも自ら理性を踏みにじって、普段
なら見下してるような同級生の野郎におねだりしちゃうような、後で死にたくなるなるよ
うな背徳感と…極彩色の悦楽をこのチンコ付き美少女に植えつけてやりたい。
 血沸き胸踊る(ついでに息子も喜ぶ)甘美な妄想に浸りつつも俺は両手を離し、濡れた
方の指をタオルで拭った。こいつの言う通りに…というか、今はあくまでも彼のオナニー
ショーの鑑賞タイムだ。
「……ひ、ぅ……っ……」
 案の定ちょっかいをかける指を引かれると、物欲しげに振り返る。俺と目が合って慌て
て前を向いてしまった相手に、追い討ちをかけるように声をかけた。
「ほらほら、いつまでこんなんしてんの?電池切れちゃうよ?」
 ブラとショーツの中で振動を続けるそれを指し、行為の先をせがむ。
 勃起した右乳首とペニスをなぶられながら、奴は再び自分を貫いたディルドへ手をのば
した。
「…っく、ぁ………ん、んぁっ……」
 粘液に塗れた擬似陰茎を、先っぽのあたりまでズルリと引き抜き、また押し込む。だか
らタマんとこ掴まれると見てて痛いってば。
 俺の心の悲鳴なんぞ聞こえちゃいない奴は、内壁を擦りあげるゴム越しのカリに身を震
わせている。いじらしいほど抑えた嬌声は、俺が居るからなのか元々そういうのがお好み
なのか、ちょっと判別し難い。
 四つん這いになることすら放棄したように上体を伏せ尻を上げていたが、身悶えるあま
りに下に敷いたバスタオルが寄せられ、カーペットに直にキャミの胸元が押し当てられた。
途端に激しくなる振動音。
「うわ、何?」
「っあ、あ、やだぁっ!…っん!」
 奴の胸板と、強まった刺激を求めるように床に近付きかけたが、俺の存在を思い出した
のか慌てて身を起こし、両手をついて息を整える。
「…いいの?すっごい良さそうだったけど」
 奴と同じように手をつき身を乗り出して尋ねると、耳まで真っ赤にして首を振った。
「ちっ……ちがう、から…!今のは、その……と、とにかく違うからっ!」
「………あっそ」
 何が違うのか教えてもらいたいものだが、相手のあまりにも必死な様子に、追及しない
でおいてやる。俺って優しすぎ。
 
150肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/24(日) 13:42:22 ID:FywaM3Pn
(3/3)
 
 ちょっとは感謝してもらいたいものだが、最後に恨みがましくねめつけてきた奴のセリ
フは、
「…あっち、向けよ」
 なんて可愛げのない奴だ。俺はクラスの女子ではないので、顔とカラダとエロさ以外に
こいつの魅力が分からない。
 擬似ペニスで自身を慰める優等生をしばらく眺め、ああと思い出す。
 そうだった。まだあるじゃないか。
「…っふ………?」
 さっさとこの見せ物を終わらせた方が良いことに気付いたのか、俺を気にしつつもディ
ルドを動かしていた須藤だったが、背後でクスリと笑う俺を怪訝そうにうかがってきた。
「…いや。お前、見られっと感じんだろ?……すっげぐっちょぐちょになってるの、よく
見えるから」
「っ………!」
「あーあー、手ぇ休めちゃだぁめ。ちゃんと動かしなさい」
 言われた通りにしつつも、俺と顔を合わすまいと前を向いてしまう。そんなニヤニヤし
てるのが声に出ちゃったか?
「ローションもゼリーも透明だからさぁ、もう、女みてーにツユだくんなっちゃってんの
……あぁ、ユカちゃん女の子だから、こんな風にトロトロのヌルヌルんなっちゃうのも、
おかしくはないよね?」
「ぁ……い、言わないで、ぇ……っ…」
 いかんいかん。こいつのオナニー見るはずが、これじゃあ普段とあんま変わらない言葉
責めだ。非常に、まことに楽しいことこの上ないんですが。
 自分が淫らで、どうしようもない変態だということは誰よりも知っているから、だから
こそ俺みたいな第三者に指摘されると余計にそれを自覚してしまう。そしてこいつは真性
のマゾだから、こうして言い聞かせられちゃうと、もうたまらないみたいだ。
 過剰な羞恥心と倒錯した性欲とで板挟みになった挙句の、矛盾した反応。いやだいやだ
と言いつつも身体はさらなる被虐を求めてしまうのだ。はたから見てて、面白いことこの
上ない。
 
 
151肛戯彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/24(日) 13:46:57 ID:FywaM3Pn
(本文ないです)
 
投下直後に訂正スマソです。
 
(2/3)の上の方、「死にたくなるなる」が二重「なる」になってますorzネルネルネルネカヨ…
どうぞ脳内あぼんお願いします。
 
確認してるつもりで、今まで投下したのもまとめ時誤変換に気付き申し訳ないです。気を
つけます。
 
152名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 17:36:38 ID:fcRrUMyQ
GJ!!
チョイ悪な遊び人・村瀬の語り口も上手いっすね
153名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 17:57:51 ID:qnoCLvwF
相変わらずGJ!

恥辱に悶えるユカたん萌え萌え
154肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/25(月) 17:48:05 ID:fH6IQVdu
(1/3)
 
「…ほら、お股さみしいからハメたんでしょ?ちゃんとクチュクチュしなきゃ」
「っう………っ」
 スン、と小さく鼻を鳴らして、いい加減我慢できなくなったのか優等生は荒々しく自分
の尻を犯しはじめた。うん、だからそうやってタマがっつり握られちゃうと、見ててキューっとなるんですが。
「……ひゃ、ぅ………ん、んっ……」
 お気に入りのオモチャを掴む子供のようにローションまみれの指でしっかり握りしめ、
角度を付けて淫具で自らを抉る。
 ローターだかディルドだかが良い所に当たったのか、時折ほっそりした腰を悩ましくく
ねらせるのだが、その度に白いキャミの裾が背中を這い上がり、薄く汗をまとった肌をさ
らしていった。
「…すっごい、ユカちゃんてば、こんな激しいのが好きだったんだ?」
「……ぃや………ぁ」
 無駄な否定をしかけてきたので、畳み掛けるように身を乗り出して実況中継してやるこ
とにする。
「お前があんまり激しくやっちゃってるからさぁ、ローション泡立っちゃってるよ。プク
プクしてる」
「っやだ………い、いわな…で……見ない、でぇ……っ!」
 涙まじりに懇願されたので、グロい凶器の挿さった局部をしばらくじっくり鑑賞してや
った後、俺は膝立ちになり位置を変えた。
「そっか、お尻ばっか見てちゃあ、可愛いユカちゃんに失礼だもんねぇ……可愛いお顔、
はいけ〜ん」
 俺としては何気ない行動だったのだが、床を擦る音にしゃくり上げていた奴は咥え込ん
だモノもそのまま逃げようとする。当然それは叶わなかったが。
「なんで?ほら、お顔上げて〜」
「ぁ…だ、だめっ!…き……きたない、から…っ!」
 お前がそれ言っちゃ、この世に美形はいなくなるだろなセリフをほざいてくれる。右手
はディルドを掴んでいるので左手で顔を覆おうとしたが、その前にその「汚い」顔とやら
を覗き込んでやった。
 
155肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/25(月) 17:49:02 ID:fH6IQVdu
(2/3)
 
「…ほんとだ。せっかく風呂入ったのに、お顔もグチャグチャんなっちゃって」
 相手をからかうように発したセリフ通り、おきれいな面はすっかり汗や涙と涎で濡れて
しまってはいるが、それは桜色に上気した肌をさらに演出するものでしかない。つくづく
元が良い奴って得だ。
 アヘ顔でムラムラさせてくれるなんて、こいつ本当に才能の無駄遣い。これでチンコな
けりゃあカメラの向こう側の野郎どもをいくらでも昇天させられるのに…それとも、だか
らこそ俺が独り占めできるから良かったと思うべきか?
「ぁ…あ……み、みない、で……っ!」
 可愛い自分が大好きな彼としては、自分でもどんなになってるか分からないところは見
られたくなかったのだろう。恥じ入るように目を伏せてしまった奴の頬を撫で、テラつい
た唇の間に入ってしまった髪を取ってやる。
 これだけ恥辱を与える相手になおも弱みを見せたがらない相手に、思わず溜め息がもれ
た。
「ああ、もう……すっげ、エロい顔」
 唾液でぬめるそれは、目の前の美少女のものだと思えば嫌悪感も抱かない。ましてやそ
んなはしたない格好をさらしていたことにようやく気付いて、羞じらうように俯いてしま
うような相手のなら、なおさらだ。
「すっごいグッチュグチュで、えっろくて、すげーイイ顔だよ、ユカちゃん?」
 頭の悪い褒め言葉だが、今のところ奴がすがれるのは俺の発言だけだ。
 おずおずと湿った睫毛を持ち上げる黒髪美少女に、俺は優しい声で命令した。
「…もう一度、ぐーって胸押しつけろよ」
「え?………っ!」
 ワンテンポ遅れて、ギクリと肩を震わせる。やっぱり、何が違ったんだか。
「ブルブルして気持ち良かったんだろ?チンコズポズポしながらおっぱいグリグリしたい
んだろ?」
 「可愛いユカちゃんが、一番気持ち良くなってるとこ、見せてよ」と、甘え声でせがん
でみる。平常なら「気持ち悪い声出すな」と一蹴されるが、今はどうだろう。
 俺の底意を探るようにじっと見つめてきた彼だが、ついと視線を逸らしてしまった。
「………はずかしい……っ…」
 もうほとんど思考なんてできていないだろうに、気持ち良さに傾きかけていた心を、ほ
んのちょっぴり残っていた理性が引き戻す。
 
156肛戯彼女 ◆r56se/gkEE :2008/02/25(月) 17:50:01 ID:fH6IQVdu
(3/3)
 
 同級生の目の前でアナニーして自分でローター責めしちゃって、挙句アヘ顔まで間近で
見られてしまってるというのに、それでもやっぱりわけ分かんなくなるくらい乱れるのは、
羞恥心の塊のような自分を手放して「女の子」になってしまうのには抵抗があるんだろう。
 …それなら、もっと傾けてやるだけだ。
「だって俺、ユカちゃんのエッチで恥ずかしいところがいっぱい見たいんだもの。見たい
なぁ〜、ユカちゃんがハメたままさっきみたいに可愛い声あげてくれるの……ダメ?」
 命令して嫌々従わせるのも楽しいが、調教の醍醐味は拒否したことを自らやってしまう
ほどに陥れてしまうことだ。
 そして、今みたいに前後不覚になった状態でおねだりされると、こいつはもう、それこ
そ駄目になってしまう。
「…っわ……わかり…まし、た………っ」
 ほら、やっぱり。
 可憐なキャミを中のブラが透けるくらい汗やローションでべったり貼りつけた美少女は、
俺に言われた通りの格好で射精することを宣言した。
「…お利口さんだねえ。ユカちゃんは」
 額の汗を拭ってやり、ほんのりシャンプーの匂いのする頭にキスするように鼻っ面を一
瞬押し当ててから、また奴の斜め後ろの特等席へ。
 優しく促された彼は、もう前言撤回なんてできやしない。
「……はっ………ふ…っ…」
 余ったカップからローターがこぼれ出ないように、挿さった男根を床に当てないように、
そろそろと上体を倒していく。
 さらりと垂れた黒髪に隠されていた、羞恥と高揚に淡く上気した肩や首筋が露わになっ
たあたりで、胸を押し当てたカーペット越しに床が共鳴した。
「…っぁ、あ!……ひ、ぅ………んんっ!」
 期待していた分受け取る刺激も大きかったのか、先程よりも反応が良い。無心に床に身
を擦りつけるようにして自らの乳頭を責める女装アナニーっ娘の紅唇は薄く開き、可憐な
ピンク色の舌をチロチロと覗かせていた。

 
 
157名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 17:55:55 ID:HCOz+Jbp
とことんGJ!
158名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 01:08:04 ID:+IwdBnHE
GJを超えた超GJ
159名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 14:33:42 ID:R6zm/lpA
萌えGJ!
160肛戯彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 16:29:21 ID:teZQz4O7
(1/3)
 
「気持ち良い?なんかすっごいジュプジュプ言ってるけど」
 力加減がうまくいかないのか、動きが粗雑になったディルドを咥えこんだ孔は、むしろ
それを楽しむかのように収縮していた。
「は、ぁ………っきもち……いい、です…あ……気持ちぃ……っ!」
 左手で何も入れてない左胸を、キャミの上からこねまわす須藤。利き手でもないのに、
俺が普段してやってるような卑猥な動きをたどたどしく真似ている。ない乳を下着の上か
ら揉みしだかれるのが、すっかり気に入ったようだ。
 クニクニと布を押しつぶしいじらしく喘ぐのを見て、無防備な脇の下に指の一つも突っ
込んでみたくなるが、ここはじっと我慢の子である。
「ん、ん……ぁ……っは、あ…っ」
 奴自身がとった発情期のメス猫みたいな姿勢と、ローターやデイルドの動きに身悶えて
るうちに肩紐は外れ、するんとした背中の半ばまでキャミの裾が捲れ上がっている。下着
を上下とも身に着けた状態で乱れまくっちゃってる様は、下手に全裸んなるより卑猥だ。
「…お尻やおっぱいばっかいじってるけど、お股は良いんですか〜?」
「あ、ん……へ、へいきぃ………っ、んんっ!…」
 うずくまっているので俺からは不自然に盛り上がった股布しか見えないのだが、逃げ場
のない下着の中、陰嚢や根元にグリグリあたるあの可愛らしい淫具は、こいつに凶暴な責
めを与え続けてくれてるんだろう。
 こんなとこにまでそんな形容詞が付くのかよって言いたくなるような美しいアヌスは、
挿入前の小ぢんまりした見た目からは想像もできないほど貪欲に擬似ペニスを呑み込み、
キュプキュプと締まりの良い音をたててゴム越しの感触を堪能している。
「………っひゃ、ぅ………っく、ぁ…………っん、んっ…」
 ガクガクと膝を震わせ、掠れた嬌声をあげる優等生。この状況で、俺に対して何を取り
つくろうっていうのだろう?
「ひぁ、あ、あっ…………っ!」
 「やだ」だか「だめ」だか「いく」だか、声にならなかったので判別はできなかったが、
わななく唇を動かした直後奴の身体がビクビクと痙攣した。最初っから、俺に見られてい
る前でのショーのフィナーレ。
 
161肛戯彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 16:30:35 ID:teZQz4O7
(2/3)
 
「っ………は、あ…っ……」
 糸の切れた操り人形のように細い両腕が床に落ちる。終わったというのに、下着の中で
動き続けるローターのスイッチを切ることもできないみたいだ。
 尻を突き上げたまま、全身をヒクつかせ絶頂の余韻に浸る少女のショーツの裾からはド
ロッとした粘液が流れ出す。ディルドを入れるために目一杯ショーツを食い込ませた左側
からはジワジワと染み出しているだけだが、隙間のできた右からは濃い白濁が内腿を幾筋
も伝った。
 昼間もさんざん楽しんだのに、この淫乱な「女の子」がアナニーでパンツの中に吐き出
しちゃったのは、どう見ても精子です。本当、うらやましいくらいお盛んなことで。
「…満足した?」
「……んん…」
 俺の問いかけにゆるゆるとうなずきながら、須藤は自分の尻を犯していたモノを掴む。
 しかし、
「ひぁんっ!…ぁ……なんで……?」
 本人は困ったような声をあげるが、咥え込んだ男根を半ばまで引き抜いた奴のペニスは
達したばかりだというのに再び上向いてしまっている。どう好意的に解釈してやっても、
まだ真っ最中のご様子だ。
「…満足したんじゃなかったの?」
「やだ……した、したのに………ったりなくない…たりなくなんか、ない…っ」
 恥ずかしそうに首を横に振るのだが、それに合わせて奴のペニスがまた汁をこぼしてし
まう。
 先程の「見られて余計感じちゃう」というのは、あながち嘘じゃない…というか、かな
り過少申告だったみたいだ。
「……どうにかして欲しい?」
 たっぷり間をおいて尋ねると、その間ずっと浅い所で自分を苛むモノに身悶えていた奴
がぱっと顔を上げた。が、我に返ったのか羞じらうようにまた俯いてしまう。
 貴重なショーを見せてもらった礼も兼ねて、俺は特別優しくささやきかけてやった。
「ユカちゃん、とってもお利口さんだったから、一個だけお願い聞いてあげる」
「…ぁ………」
 しゃがみ込んで乱れた髪を梳いてやると、すがるように黒い瞳が見上げてくる。
 パーツも配置も申し分ないのに、汗と涙と涎とでぐっちゃぐちゃになった、ひどい顔。
夏でも涼しげな顔でワイシャツ着こなしちゃうイケメン優等生の面影はなく、そこにある
のは欲情しきった、可愛い可愛い「女の子」の顔だった。
「ほ……ほんとう、に…?」
 
162肛戯彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 16:31:38 ID:teZQz4O7
(3/3)
 
「本当に」
 ブラとキャミのストラップを元通りかけてやりながらうなずくと、悪戦苦闘していたそ
れからゆっくりと手を離す。
 ディルドを半ばまで咥えたままで、勃起ペニスを震わせながら少女は尻を高く突き上げ
た。
「ぃ…いっぱい、いっぱいズポズポしてくださぃ……っ!」

 яяя

 そこまで妄想して、俺は肩を落とした。
「マジかよ…」
 机どころか本棚の辞書や美術全集の箱までチェックしたのだが、嫌味なくらい整然とし
た部屋には写真週刊誌すら見つからなかった。ナルならナルで自分プロデュースのオナ写
真の一枚もあって良いと思うのに、俺の探し方が悪いのか?
 ていうか、ここまで徹底してないってのもある意味不健康だ。さすが変態優等生。
 唯一クローゼットの奥に、なんかそれっぽく梱包されてた箱を見つけた時はキターッと
思ったのだが。
「…アルバム」
 表紙に十数年前の日付がで書かれたその中身は、どっからどう見ても思い出のアルバム
というやつだった。
 その中のすべての写真に、ティン○ーベルやメ○ピアノのモデルみたいな…俺はロリで
もペドでもないが、それでも犯罪級に愛らしいのが分かる幼児がニッコリ笑ってるのが写
っている。
 とりあえずパッと開いたページに可愛らしい字で「ゆうちゃん五歳」と上に書かれた、
コサージュ付きのピンクのケープ姿の幼児は非常に心が洗われるような可愛らしさだ。大
きなショートケーキに刺さったロウソクを、一生懸命ふーふーしているのもキュンとくる。
 どれも凝った洋服に身を包んでいるが、こりゃ家族の自作か?ブランドのタグとかロゴ
がさっぱり見当たらない。そして男児服も女児服もごちゃごちゃなので、これだけ見た奴
はよく似た男女の双子とでも思うんじゃなかろうか。
 ようやくコム○のプリントを確認できたのは「ゆうちゃん四歳、初めての海」の麦わら
帽子だった。水色のセーラーはセーラーでも、ちっちゃな水兵さんが太陽の下でピースサ
インを向けている。
 人には見せられないニヤニヤ顔でページをめくっていると、階段を上る足音が聞こえて
きた。
 誤魔化しようもないほどくつろいで広げている状況を取りつくろう気はまったくないの
で、俺はどの写真から奴で遊ぶかを選ぶことにした。

 (おしまい)

 
163肛戯彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 16:32:28 ID:teZQz4O7
(本文ないです)
 
「肛戯彼女」は以上です。
前スレ>>197さんと>>411さん、妄想かきたてられるレスありがとうございました!
 
書いてる方は楽しく打ってたのですが、今までのとプレイ内容が結構異なっていたので、
注意書きが甘かったことをお詫びします。今後注意します。
 
次作は今回よりも一回分を多めに投下できそうです。またお邪魔させていただきます。
 
最後まで投下させてくださり&読んでくださりありがとうございました!
 
164名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 18:03:14 ID:R6zm/lpA
お子様時代の「彼女」は親から「ゆうちゃん」と呼ばれてたですか……
可愛いなぁもうっ!!
165名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 19:00:10 ID:CKGUfzKf
「ゆーうーちゃんw」とか呼びかけるわけだな、この後の村瀬は。

照れてボフっとなるゆうちゃんw 超見てえwww
166肛戯彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 22:29:26 ID:teZQz4O7
(本文ないです)
 
これから投下するのは「肛戯彼女」の状況で>>164、165さんのレスから妄想したおまけです。
 
アナルプレイではなく、アルバムプレイでからかって遊ぶ話です。
 
167肛戯彼女・後戯 ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 22:30:21 ID:teZQz4O7
(1/3)
 
 床に座ってアルバムをめくってたら、背後の扉が開いた。クーラーの効いた部屋の中に、
廊下の生温い空気が入り込む。
「…まだ居たのか?漁ってくれても、お前の好きそうなのは何も……」
「ありましたよ?」
 俺が振り返ったあきれ声の主は、白いキャミに合わせたデニムスカートから伸びる長い
足で仁王立つ美少女…の姿をした、イケメン優等生の須藤君。
 奴の部屋ですっかりくつろぎながら、相手に見えるように発掘したアルバムを掲げて見
せた。
「…可愛いですねぇ、ゆーうーちゃんっ?」
 写真の中の天使に負けまいと、可愛く小首を傾げてやる。俺の手にあるモノと、カーペ
ットの上にそれの入ってた箱があるのを見て、奴の顔色が変わった。
「!?……な、何勝手に出してんだよお前!?」
「アルバム」
「見れば分かる!」
 キレの良い突っ込みを入れつつも動揺しまくりうろたえまくりな、学校では「クールで
孤高な王子様」な彼に、俺はアルバムを持った手を下ろしつつニッコリしてみせた。
「もう、そんな怒んないでよ。ゆ・う・ちゃあん?」
「…………っ!」
 かあああーっと、音がしないのが不思議な勢いで奴の顔が真っ赤になる。薔薇色リップ
をパクパクさせて、「あ、あ…」と声にならない吐息をもらす様は、非常に観察し甲斐が
あった。
「…しっかし、すげえなぁ〜コレ。お前の親めっちゃ子煩悩なのな」
「親じゃないっ!襟子お姉ちゃ……叔母が撮ったんだっ!」
 一枚一枚に日付とタイトル付きで丁寧にレイアウトされたアルバムを指すと、ようやく
言葉を紡ぐことができたようだ。一人っ子の彼が「お姉ちゃん」と言いかけたのは、セー
ラー服の持ち主だった叔母さんのことか?まあそうやってムキになって訂正してくれても、
俺には些末事なんですが。
「ああそうですか……うわ何だこのピンクのエプロンは!…『ゆうちゃん初めてのお料理
は』、」
「っわーわーわー!黙れ!黙れ見るな忘れろっ忘れてくれ!」
 最後が懇願になっちゃうところが奴クオリティ。
 ピンクのギンガムチェックのふりふりエプロンに、おそろいの三角巾を着けた幼児が小
さな包丁を握ってニッコリしている。こんな天使にサックリやられるならナイスボートっ
てもんだ。
 
168肛戯彼女・後戯 ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 22:31:32 ID:teZQz4O7
(2/3)
 
「…あ、ピンクばっかじゃなくってこっちのワンピはかなりシックですねぇ……四歳で、
一人で椅子に届いたんでちゅかぁ?ゆうちゃ〜ん?」
 アップライトのピアノに向かいつつもカメラを構える相手にピースサインを向けるのは、
黒サテンとパールの薔薇モチーフを胸に付けたモノトーンワンピの幼児、「ゆうちゃん四
歳」。
「あーっ!あーっ!聞こえないっ!何も聞こえてないから返せ!しまえ!」
「お手々もちっちゃくって、かぁ〜わいいなあ〜!ねえ?」
「っ…ていうか返せ!俺の部屋のだろ!」
 耳をふさいでらしくもなく喚いていた彼だったが、埒があかないと手を伸ばしてくる。
当然「はいそうですか」と渡すほどお利口さんではないので、ぐーっと身体を傾けてアル
バムを奴から遠ざけた。
「ほらほらぁ、こっちですよ、ゆうちゃあ〜ん?次はいくちゅの時のを見よっかなあ?」
 身長と体格差があるとはいえ、れっきとした高二男子の相手も負けていない。甘い思い
出を俺に蹂躙させてなるものかと、果敢に俺に掴みかかる。
 「カッコ良くって優しい須藤クン」のこんな激しいところを知ったら、クラスの女子は
鼻血噴いて昇天するんじゃなかろうか。イケメンは何があっても和姦に持ち込めるから得
だ。
「そんなに幼児が好きなら、こっから歩いて十分のところに幼稚園あるから!そこでじっ
くり見りゃ良いだろ!よこせよ!」
 必死さを差し引いたとしても、ひどい言い草だ。吠えながら俺の手の先を追って腕を伸
ばす。ぐいぐい身体を押しつけられ、人並みにか弱い俺の身体が傾いでしまうが、ここで
折れるわけにはいかない。
「俺はこっちの『ゆうちゃん』のが見たいなぁ…第一、今何時だよ?」
「うっ……と、とにかく返せっ!」
 胡座をかいた俺の肩を、膝立ちになって掴んでいた奴が体重をかけてきた。もはやアル
バムしか見えていないのか容赦ない。
 風呂上がりのしっとりした白い手が、ようやく俺の片手首を確保したが、俺はさすがに
この不安定な格好で野郎二人分の身体を支えることはできなかった。
「あ…あっ、破れるだろっ!」
「え?ちょ………ひゃあっ!?」
 奴の悲鳴とともに世界が半回転。
 美女二人なら萌え萌え泥レスにもなっただろうか、ラブコメよろしくもつれあいながら
カーペットの上に倒れ込んでしまった。
 
169肛戯彼女・後戯 ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 22:32:27 ID:teZQz4O7
(3/3)
 
「っうぅー……重っ!」
 胸が苦しいのも、床に縫いつけられたように身じろぎできないのも、相手が俺の上に乗
っかってるからである。鼻腔をつくのは奴の肌の匂い。入った風呂は同じなのに、どうし
て見てくれが良いだけで自分より良い匂いな気がするんだろうか。
 俺の顔の真横に奴のおきれいな面があるのだが、原因が原因なので騎乗位でも二人とも
勃ってないのがせめてもの幸いだった。マジ笑えないし。
「っう………ぅわっ!何だよ!?」
「人のこと押し倒しといて、そりゃないだろ」
 心底嫌そうに身を起こされたので、いつも低い位置で泣かせてる相手の顔を見上げるこ
とになった。やっだぁ新鮮。下から見ても可愛いお顔っ。
「……大胆なことするねえ、ユカちゃ…ゆうちゃん?」
「っぁ、あっ…ごめん!」
 倒れた衝撃にわけが分からないようだったが、俺に跨っていたことに気付き慌てて身体
を離す須藤。起き上がる俺の視線に、腿の付け根まで捲れあがっちゃってたスカートを慌
てて引き下げた。その羞じらいを、俺に掴みかかる前に見せて欲しかった。
 優等生のウブい反応に妙な沈黙が流れるが、アルバムはいまだ俺の手の内なので無問題。
「…こーゆーことしてくるってことは、『まだまだ寝たくないんだもんっ!』ってことで
FA?」
「ノー!断じてノーだから!」
 カーペットに可愛いお尻をぺたんと下ろしたまま、必死に主張する元天使現美少女なイ
ケメン優等生。あらあらら、初めて乗っかったのが彼女の股じゃなくて野郎だったのがそ
んなにショックだったのかな?
「よーし、これ一冊見終わるまで、今夜は寝かさないぞっ☆」
 相手の主張は一切無視というあまりに一方的な実刑判決に、ウィンクする俺を呆然と見
上げる須藤…いや、「ゆうちゃん」。
「そ〜んな嬉しそうな顔しちゃって。ますますパパ頑張っちゃうぞぉ〜!」
「……っぱ、パパって誰だよパパってぇ!?」
 いじり甲斐のあるオモチャを作ってくれたこいつの叔母さんとやらと、こんな服を着せ
ることを、そしてこんなモノに納めることを許してくれたこいつの両親に深く感謝した。
 
 (おしまい)

 
170後戯彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/26(火) 22:36:32 ID:teZQz4O7
(本文ないです)
 
以上です。
>>164さん、>>165さんのレスを読んでたら、全く考えてもいなかった話が映像で浮かんで
きました。本当です。
(というかそういうケースが多すぎるので、ここは恐ろしいスレだと思っています)
 
読んでくださり&レスくださりありがとうございました!
 
>>164さん
そんなわけ(本文)で、女装っ子の親のことはすっかり失念してました。行き当たりばった
りですw
 
171名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 22:44:42 ID:/ERQgFZS
>>160-163を読んでたら続きにリアルタイム遭遇ktkr。
中身が男の子なゆうちゃんもいいなぁやっぱり。
GJでした!
172名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:05:44 ID:vmBRGXiI
うわあああああああああ

1日2本ktkr!!!!!!!!!
173名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:15:08 ID:kCrq2rRT
初めてお料理の「ゆうちゃん」……
お兄さんにも作ってよぅ天使の手料理(;▽;)ノ
174偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/27(水) 19:43:59 ID:1odP++Y4
(本文ないです)
 
これから投下するのは「偽装」キャラのショッピングネタです。
うだうだ自分の境遇を嘆きつつも泥沼を楽しんでしまう女装っ子視点です。
 
>>63さんの「アクセサリー」という言葉から、
また、>>107、112、114さんの白紺しまパン他から妄想しました。ありがとうございます!
(レス番見落としがあったらごめんなさい)
 
ちょっと痛い思いをする描写(着けたアクセサリーが合わないのに無理をする)があるの
で、そういうのが苦手な方はご注意ください。
(その箇所の投下時にまた注意書きします)
 
これから読む方へ↓
イケメン優等生の須藤豊が、女装趣味を暴かれ色々弱み握られちゃって、同級生の村瀬に
イヤイヤ調教されちゃう話です。
普段は同級生の「俺」視点ですが、今回は女装っ子視点です。
 
175懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/27(水) 19:45:16 ID:1odP++Y4
(1/5)

 着てきたものは、一度すべて脱いでしまった方が踏ん切りがつく。
 ちょっと前に改装でもしたのだろう。駅構内だというのに、多目的トイレの中はきれい
なものだった。
 ベビーベッドを引き出しバッグを乗せる。大きめのビニール袋を出して、手始めにブレ
ザーのボタンを外した。しわにならないように、丁寧に畳んでしまう。
 つとめて何も考えないようにしながら脱いだスニーカーの上に乗り、腰のベルトを引き
抜きスラックスから足を抜く。ちょっと寒いけれど、靴下も同じように。
 ネクタイは結び癖を伸ばしながら丸めて、ワイシャツもアンダーシャツも脱いで袋にし
まった。
 振り返る鏡に映るのは、細い首筋につややかな黒髪を這わせた少女めいた顔の…下着一
枚の若い男の姿。
 無駄な脂肪も過剰な筋肉の凹凸もない体つきは、女性だったらさぞかし好まれるだろう
が、そこにあるのは生っ白い肌をした男子高校生の自分自身だ。
 自然に見えるよう整えた、形の良い眉をひそめる男に背を向ける。黒のボクサーを脱い
だ後を、真正面から見たくないからだ。
 脱いだ下着も袋に入れて、バッグの中身を出したスペースにしまう。ベッドにのせたの
は、ひとまとめにした服の入った別の袋だ。
 結んだ口をほどきつつ自身の身体を見下ろす。やや痩せ気味ではあるが均整の取れた裸
身に、一つだけこの年齢には不釣り合いな箇所が目についた。
 引き締まった下腹のさらに下…成熟した男性器の付いた股間は、子供のように毛の一本
もない。常に処理しておくよう命じられているからだ。
 溜め息をつき、袋の中に手を突っ込む。昨晩順に着替えられるよう詰めたので、目的の
ものはすぐに取り出せた。
 しかしそれは、先程脱いだものとは少し形が異なっている。
 白地に紺の細いストライプの入った、シンプルなデザインのそれらは、どう見てもブラ
ジャーとショーツ…男の着るものではない。
 しかし自分は躊躇することなくヒップハングのショーツに足を通し、身体の前でホック
を留めたブラジャーをずらしながら引き上げストラップを両肩にかけた。
 
176名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 19:46:00 ID:avahenXg
ゆうちゃんを…ゆうちゃんをありがとう!!

ガキの頃のあだ名(しかも家族からの)って、
成長してから呼ばれるとヌゲー恥かしいよなwww
177懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/27(水) 19:46:21 ID:1odP++Y4
(2/5)
 
 振り向けば、下着を身に着けた…少女には、まだ少し無理がある。
 あるべき膨らみのない胸元で健気に丸いラインを描く紺のストライプは、なんだか見て
いて申し訳なくなるし、第一ショーツの前が女性にあるまじき隆起で突っ張っている。
 しかし自分は女性の身体になりたいわけではないので、鏡の中の姿に密やかな満足感を
覚え、さらなるそれを得るために再び手を動かした。
 次に取り出したのは、柔らかな手触りの白のブラウス。合わせの両側や前面の切替えの
内側に細かく共布のフリルが施されていて、上品な可愛らしさを醸している。
 腕を通してツルツルしたボタンをはめていく。U字型の切替えは胸の一番高いあたりに
付いているので、ブラジャーに元から入ったパッドだけしかなくてもさまになる。
 ピンクと黒のチェック柄の、どこぞの制服のようなプリーツスカートを出し、これも身
に着ける。裏地がないので、ミニ丈ではふとした拍子に捲れてしまわないか心配になる。
気を付けなければ。
 慎重に片足ずつ、薄いグレーのニーソックスを穿く。前に穿いた黒いソックスは腿の半
ばまでくるものだったが、こちらはちょうど膝のすぐ上までの長さだ。
 スニーカーを履き直し、また姿見に向かう。
 白い頬をうっすら上気させた、「女の子」がそこには居た。
 セミロングの黒髪が肩にかかるフリルブラウスは、整った顔の清楚さを引き立て、ピン
クのミニスカートの下から伸びる細い両足は、ニーソックスによって年相応の色気を主張
している。
 薄い胸板もショーツだけでは隠しきれなかった性器も、可憐な布とすらりとした腿によ
って、華奢な少女の身体つきに変わった。
 扉や壁越しに聞こえていた、電車の音も喧騒も忘れ、しばし自身の姿に見入る。
 少女の服を身に着けた、男の自分。「生真面目な模範生」という周囲からの認識からは
外れるこの格好に、自分自身に欲情を抱く自分。
『可愛いね』
『最低の変態だ』
 相反するセリフは、どちらも自分の求めるものだ。
 「女の子」として愛されることと、それを断罪され虐げられること。どうしてこんな性
癖になったのか自分でも分からないけれど、この甘美な妄想に浸る間はたまらなく満ち足
りているのだ。
 もっとも、すぐに我に返るまでの短い時間ではあるが。
 
178懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/27(水) 19:47:36 ID:1odP++Y4
(3/5)
 
 陶酔の…夢の後に訪れるのは罪悪感と、これから味わうであろう屈辱に対する不安や怯
えに…あとは何があるだろう?
 この格好は今日の自分の…相手を楽しませるための衣装だ。
 着替えで乱れた髪を整え、耳にかけていた分を頬に流す。黒髪が幾筋か覆うことで、エ
ラはないがやや鋭角的な輪郭が柔らかな印象になった。
 化粧は命じられなかったが時間があるのでバッグからポーチを取り出す。軽く睫毛を持
ち上げ、乾燥や日焼け予防も兼ねて薄くフェイスパウダーをはたきリップを塗り直した。
 少女「めいた」顔は、その服装と演出によって変化していく。
 荷物をまとめ最後に姿見の前に立った頃には、どこに出してもおかしくない(はずの)「
女の子」が映っていた。

 яяя

 待ち合わせの十分前にメールが来た。いつものように一言返信し、指示通りコインロッ
カーに携帯ごと荷物を預ける。
 上着は持って行くと言われたので、少し涼しいブラウスのまま指定された駅ビル内の本
屋に入った。
 スカートの裾を気にしながらも、背筋を伸ばして歩く。いつもより少し歩幅を狭めて、
須藤豊という男の名残を消してしまう。
 ここに居るのは、真新しい服で身を飾った少女だ。店員や…予備校生だろうか、客の若
い男らが自分の顔からニーソックスに包まれた足まで見つめてくる。気付かないふりで店
外の見える雑誌の棚へ。
 男女のファッション誌がいくつも陳列されている…少し迷ってから、多分十代向けのも
のと思われる一冊を取った。もちろん、今の自分の格好にふさわしい女性誌。
 目移りするような、華やかな服が所狭しと紹介されている。
 今着ているものも含め、自分が週末に身に着けるものは相手と半額ずつ出し合うことに
しているのだが、アルバイトをしている彼とは違って自分が毎月自由になる金額は五千円。
趣味らしい趣味がないのでいくらでも切り詰められるが、それでも相手のペースに合わせ
るには限度があった。
 相談の結果、毎月の予算を定めることにしたため、失敗しないようにこうして時々情報
を集めるようにしている。
 
179懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/27(水) 19:48:36 ID:1odP++Y4
(4/5)
 
 まだ着るには早い、春物のシフォンや袖口に凝った飾りの付いた七分袖のカットソーを
眺める。薄手のロングセーターにレギンスを合わせているのも可愛らしい。
 華やいだピンクやパープル、淡いグリーンを身に着けた自分を夢想してみる。頭の中で
は自分は何の気負いもなくそれらを着こなし、羨望のまなざしを集めていた。自分のよう
な「女の子」を、自分と同じくらいの若い男が放っておくわけがない。そして…
「こーゆーの、好きなの?」
 びっくりして顔を上げると、自分のすぐ右側に若い男が立っていた。先程のメールの相
手ではない。
 二十歳くらいだろうか。黒髪を短く刈り上げて、鋲だのベルトだので着飾った細身の男
。メンズの香水と煙草の匂いが濃く混じって、むせそうになるのをどうにか堪えた。
 親しげな笑みを浮かべてくる相手に、見覚えはない。首を傾げつつも何も言えないでい
ると、男は言葉を継いだ。
「背え高いねぇ…もしかしてモデルさん?」
 慌てて首を横に振る。どうしよう、店の中で声をかけられるなんて思ってなかったし、
だからこそあいつもここを指定したのだろうに。
「なんだ、もったいない…ほら、これなんかキミのが似合いそうじゃん?」
 誌面のモデルを指差されても、なんと返すべきだろうか。
 黙ったままの自分に脈ありとでも見たのだろうか。脈どころか大迷惑なのだが、彼はい
よいよ顔を近付けてきて、自分の目をじっと見つめてくる。
「今、一人?どっかいくの?」
 今まで声をかけられた時は「すいません、俺男なんで」と苦笑すればすべてが終わった。
しかし今はそれをすれば自分が異常者だし、この姿では通用しない。
 往来だったなら、そのまま振り切れば良いのだが、来た通路をさえぎるように立たれて
はそれも叶わない。
 
180懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/27(水) 19:49:43 ID:1odP++Y4
(5/5)
 
「…あ、ケーカイされちゃってる?てゆーか友達と来てんの?それとも彼氏?」
 へらへらと笑いながら、またしても返答に窮する質問をしてくる。警戒レベルは注意報
どころか警報クラスだが、やっぱりそれも言うわけにはいかない。
 友達?いやいや、あんな画像を盾に自分にこんな格好をさせるような相手にそんな言葉
は合わない。彼氏だって?相手の申告を信じればどちらも同性愛者ではないし、あいつと
は違って自分は恋人ごっこを楽しんでなんかいない。
「……ええと…」
 気のきいた返しが浮かばない自分に、もどかしげに男は続けた。
「彼氏持ちならあきらめるからさぁ…俺ぶっちゃけナンパ初めてで、ちょーキンチョーし
ちゃってんの。外から見つけてフラフラ来ちゃって、今こうしてマトモに見てもあんまし
可愛いから、すっげいまドキドキしてる」
 立て板に水のように発されるそれが嘘なのは見え見えだが、そのセリフ自体に胸が高鳴
ってしまう。
 この男は、自分が「女の子」…それもわざわざ口説く価値のある対象として認識してし
まっている。自分が男だなんて、下着まで用意して女装するような変態だなんて、夢にも
思っていないのだろう。
 困惑しつつも静かな高揚を覚えてしまう自分の肩に、親指と中指にごついリングをはめ
た左手が伸びる。
「…そっちもキンチョーしてるの?かーわいい」
「その…あの、困ります」
 身を引くと、男の手は宙を掴む。狭い店なのに、どうしてこういう時に限って店員も、
他の客も来ないんだ。
「何が困るの?一人なんでしょ?」
「…ひ……ひと、待ってるから…」
「じゃあその子も一緒で良いからさ。それに載ってるみたいな服でも見に行かない?」
 こんだけ拒否してるんだから、空気読めよ見切りつけろよ。
 女子ならいざ知らず同性にしつこく口説かれた経験はないので、ここは「女の子」とし
て何と言えば良いのだろうかと視線を泳がせる。
「あ」
 男の後ろから見慣れた顔が覗いた。ワックスでセットした茶髪の、午前中はネクタイを
緩めたブレザー姿だった高校生。
 すぐ目の前に居る男の肩越しに、彼とは種類の異なる軽薄な笑みを浮かべた唇が、自分
に尋ねる。
「友達?」
 別に待ってはいなかったけれど、焦げ茶のファーブルゾンを手にした待ち人が立ってい
た。
 
 яяя
 
181懊悩彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/27(水) 19:53:26 ID:1odP++Y4
(本文ないです)
 
>>176さん
はさんでしまい申し訳ない。
気付いた時「は、はさんじゃらめえっ!」とか頭ん中でつぶやいてしまいさらに申し訳ないorz
 
家族からの呼び名、「俺」に仕返ししようにも既に前スレでバレてるから、逆に女装っ子
に対する羞恥プレイになりそうですねw
 
182名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 20:12:35 ID:ss7JWqLB
GJ!
ナンパ野郎と村瀬の対決が見ものだなあ
あっさり引き下がるタマとも思えないのでパンクなナンパ君が……
183名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 20:55:14 ID:avahenXg
>>181
こちらこそ作品投下の邪魔しちゃってごめんなさい

ユカタンのご両親のとこに、お小遣い値上げ交渉しに行ってくる…
184名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 22:43:45 ID:bGvo/R+7
今日も1日1GJ!
185名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 01:05:27 ID:hz5QKAwN
GJです!
186名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 03:52:48 ID:sVjNAdY2
あああああぁぁぁあぁぁぁぁあぁああ…………!
ちっくしょう羨ましいなぁコイツら!!!!
いつものようにGJですよ中の人ー!
187懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/28(木) 19:30:16 ID:2MwTc3gL
(1/5・女装なしの回想です)
 
 村瀬慎吾を同級生の名前としてでなく個人として初めて知ったのは、入学して最初の球
技の授業前だった。
 女子の担当教員が急遽出張になったので、その日だけ男女合同になったのだが、クラス
の大半がグラウンドに出ても朝指示された準備をしないので、仕方なく自分が鍵を借りて
倉庫からバレーボールの籠を出そうとしたのだった。
 倉庫特有の、砂や汗のすえた匂いをよく覚えている。重い籠を動かしていたら、シャッ
ターの段差に車輪が引っかかってしまい、それと格闘していたときだった。
『手伝おっか?』
 柔らかくかけられた声に聞き覚えがないので、誰かと振り返ると、
『あ…なんだ、須藤だったか』
 当てが外れたというか、ばつの悪そうな表情を浮かべる相手が彼だった。
『…なんだって?』
 聞き返すと誤魔化すように手を振り、苦笑する。
『いや、後ろから見て女子だと思ったから』
『……それは、残念』
 女子だったら親切にするだなんて、あきれた奴だ。しかめた顔を見せないよう背を向け
て再び段差に取りかかる。
『……暗いんだけど』
 真後ろに立たれたので足下が影になって、どちらに力をかければ一人で動かせるか分か
らない。
『あっそ』
 愛想のない自分の声に、鼻で笑う。教室や女子の前では見せてないものだった。学期始
めの自己紹介で親しみやすそうな話し方をしていたが、おそらくこっちが本性なんだろう。
『しゃーないなあ。心証悪いから手伝いますよ』
 先程までの気安さからは打って変わって大儀そうに倉庫の奥へ行き、籠を掴む。
『押すから引き上げてよ』
 言われなくても、まさかこのまま押しつぶしたりするほど人でなしじゃない。
 
188懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/28(木) 19:31:34 ID:2MwTc3gL
(2/5・途中まで回想です)
 
 男二人がかりでは楽に一つ目を外に出せたので、流れでもう一つの籠に取りかかる。
『お前、これ先生に頼まれたん?』
『内山が休みだから、今日』
 お前の仕事なのかと尋ねられ、自分と同じ中学だった男子の体育係の名前をあげる。
『あ…あーあー、うん。あいつね』
 絶対思い出せてない顔でうなずかれるが、どうでも良いことなので指摘しない。
『そう。だから』
『…も一人の体育係って、芹澤さんじゃなかったっけ?』
 女子の名前はすぐ覚えたらしい。自分は顔までは一致していないが。
『そうだったかな』
『だったかなじゃなくてさぁ…別にお前が率先してやらなくても、ほっとけば授業始めに
皆でさせられるだろ?なんだってこんな余計な苦労すんの?』
 そうやってやきもきしてて結局やるのなら、気付いた時に気付いた人が動けば良いと思
うのだが、それを言うと肩を竦められてしまった。
『…わっけ分かんね。さすが須藤君は違うね』
 苦笑混じりのセリフに、まだ嫌味の一つも言うのかと黙っていたら、双方無言のまま作
業が終わった。
 シャッターを降ろし鍵をかけ、グラウンドへ戻る相手に声をかける。
『…ありがとう』
 いかにもな社交辞令は、やっぱり小馬鹿にしたように鼻で笑われた。
 彼と連絡以外で個人的に話すのは、それっきりになるはずだった。
 セーラー服を着て初めて外出した先で、こいつに呼び止められるまでは。
 その後、思い出したくもない色々があって今に至る。

 яяя

「友達?」
 そんなわけないのは分かりきっているのに、わざわざ尋ねるのは目の前の男への牽制だ。
 真後ろから聞こえた声に男は心底驚いたような顔をして振り返る。
 ビンテージとか、よく知らないけどテレビで見るようなダメージジーンズに、重ねた無
地と柄のシャツをしっかりしたカーキのコートから覗かせている。
 そうか、こういうのが「ハズす」ってやつなのかと、どれも似たり寄ったりな私服ばか
りの自分は思わず状況を忘れて観察。
「…こいつに、なんか用?」
 
189懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/28(木) 19:32:38 ID:2MwTc3gL
(3/5)
 
 同学年の女子からの評判を除けば特に問題行動もないのだが、背の高さに加えて仏頂面
と、いかにも沸点の低そうな彼の雰囲気に初対面の男はたじろいだ。
「…なんだ、彼氏持ちなら言ってくれれば良かったのに」
 弁解しながら避けるように離れて行く。さっきまでの粘り強さが嘘のようだ。
 雑誌を開いたままだったことに気付いたところで、上着を手にしたまま男を見送った相
手がこちらを見る。
「結構しつこくされてなかった?外から見えたんだけど」
 ニヤニヤしながらガラス張りの壁を指され、揶揄されたことに頬が熱くなった。
「っ…は……早く来ないから、だろっ!」
 店内なので潜めた声で相手をなじる。困惑する様を見られていたのが、とても腹立たし
い。
「だってお前、校外実習とかで女子よりも声かけられ慣れてたっぽいから」
 それは、こんな「女の子」でなかったからだ。さっきとはわけがちがう。
「『言えば良かったのに』とか言ってたけど、何?『アタシ一人で超ヒマなんだけど』と
でも言ってたの?だったら俺、お邪魔だった?」
「っ…ちゃんと言った!言ったけど、なんか離れてくれなかったんだよ!」
「じゃあ、なんて言ったん?」
 相手の底意地の悪さに、さっきの男に対してとはまた違った苛立ちを覚える。
「……ひ……ひと…をって………」
「人ぉ?」
 いよいよ楽しげな表情を浮かべてしまう。こうなったらもう、何を言っても藪蛇だ。
「ダメじゃん。ユカちゃん可愛いんだから、ちゃんと『彼氏待ってます』って言わなくち
ゃ、ね?」
 それが言いたくないから困ってたというのに、何をしてんだと逆に責められてしまう。
 だんまりを決め込む自分に気付かないのか、広げた誌面に目をやりつつ相手は続けた。
「ユカちゃん可愛いから。そんなボンヤリしてたら連れてかれちゃって、変なことされち
ゃうよ?」
 勝手にページをめくりながら、「それとも、そうなりたいのかな?」とからかってくる。
 はた目には熱烈な惚気文句に、棚の向こう側に来た別の客がこちらを見てきた。
 
190懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/28(木) 19:33:34 ID:2MwTc3gL
(4/5)
 
 …「可愛い」。
 そんなこと、しかも人前で連呼しないで欲しい。
 人目が気になるのももちろんだが、その言葉を…自分が小さい頃から憧れていたそれを
かけられる度に、自分がどんな気持ちになるかも分かっていないくせに。
 小さい頃…叔母が家を出るまでその言葉にどっぷり使っていた自分は、長じてからも「
可愛い」と称賛されることを、「女の子」として愛されることを心の奥底で望んでいた。
 本人は何気なく言ってるのだろうが、その度に心臓を掴まれるような、胸の奥を揺さぶ
られるような、そんな異様な興奮を覚えてしまうのだ。
 持って生まれた容姿を、憧憬のまなざしで見られたいんじゃない。可愛らしいものとし
て、愛されるべきものとして扱って欲しいという思いが、それを裏切る経験によって歪み
倒錯していった。
 結果として、こうして「女の子」として扱われること、そしてそんな趣味を持った自分
をなじられることに欲情してしまう、そんな存在になってしまった。
 甘くささやかれる「可愛い」という単語は、言ってみれば隠していた自分を覚醒させて
しまうスイッチのようなものなのに、それを知らない相手はいとも簡単に連呼してくる。
「……言わない、で…」
 掠れた情けない懇願になったのは、店内だから声を抑えているからだ。こんな奴の発言
に動揺してなんかいない。
「どうして?ピンク似合ってる」
 プリーツスカートの裾をつままれ、振り払いたいが雑誌を手にしてるのでかなわない。
「……はな、して…」
 「離せ」と言いそうになるのをどうにか堪える。
「はいはい。んじゃ出るから、買わないならそれ戻せよ」
 言われなくても分かっている。片腕にかけたブルゾンを抱え直す相手に背を向け棚に雑
誌を戻す。折り曲げてしまわないように、他の段の雑誌を押さえながら元の位置に慎重に
立てた。
 
191懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/28(木) 19:34:33 ID:2MwTc3gL
(5/5)
 
「…っ…!?ちょ……」
 無防備になった背後に回った相手の指が、服越しに背中を撫でてきた。驚きというより
もくすぐったさが大きく、思わず首を竦めたら開いた手で肩を掴まれてしまう。
「…ぁ……う…」
 背中に触れる手の動きは意志を持ったものになり、今度は中に着けたブラジャーのライ
ンにそって左右になぞってくる。
「な…何して……?」
「シマシマ、丸見え〜」
「っぁ………!」
 相手のセリフに思わず見下ろす白いブラウスの胸元には、たしかに中の下着のストライ
プがうっすら透けてしまっていた。さんざん鏡を見直してたくせに、気付けなかった自分
の迂闊さが憎い。
「これじゃあさっきの奴も声かけたくもなるよねえ…わざと?わざとですかぁ?」
 後ろから腕を回して、今度はブラウスを浮かせるカップの縁をいじってきた。さわさわ
と胸板や乳頭をかすめる裏地の感触に、自分でそこを慰めたことを思い出し身体が疼く。
「ひゃ、あ……ちがっ…」
 公共の場にはきわどいスキンシップに、品出しに自分たちの向かう棚の向こう側に来た
店員の若い男とまともに目が合ってしまった。こちらをあからさまに見られて、顔から火
が出そうになる。だいたい、なんで今さら来るんだ、今さら!
「や、やめ…やめて、だめっ!」
 羞恥と愛撫とに震える唇を叱咤しつつ、身をよじって相手の腕から逃れる。小さな声で
拒否できたのはある意味奇跡だ。
 精一杯睨みつけるのだが、へらへらと軽薄な笑みを浮かべる相手に反省の色はない。
「……早く、それよこせ」
 焦げ茶の上着を指差し、どうにか毅然と言うことができた。
 
 яяя
 
192懊悩彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/02/28(木) 19:35:32 ID:2MwTc3gL
(本文ないです)

>>182さん
いぢめ理由を作りたいがためにパンク用意してたので、想定外の展開なレスを読んでてワ
クワクしてしまいました。
そしてナンパ根性なしですんませんorzキレる十代に恐れをなしたということで一つw

>>114さん
「もろ見え」使わせていただきました!赤下着は別の話に出す予定です。
レス読んでて映像が浮かび、書くのを楽しみにしてました、ありがとうございます!

193名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 19:41:19 ID:F3SDSyk+
今日もGJ!
194名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 20:08:07 ID:qUPpIPG+
ナンパ根性なしw
そしてユカたんと村瀬の初会話の回想乙!
村瀬ってば最初からやっぱり村瀬なのねw
195名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 01:57:58 ID:EiEbDbSR
透けシマGJ!
196懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/29(金) 17:06:05 ID:4Jw3zIpK
(1/5)

 電車に乗って連れて行かれたのは、以前服を買ったのと同じ駅ビル内のアクセサリーシ
ョップだった。
 飾るという商品がメインなためか、照明からして目にチカチカするような華やかさがあ
る店内のデザイン。いかにも「女の子」っぽい。
 初めて足を踏み入れる店に緊張しているのがバレたのか、腕を組んだ相手が笑うのが分
かった。慌てて下を向き、興味が薄く見えるよう振る舞う。
「なんか好みなのある?」
 そんなこと言われても、ついこの間まで叔母のセーラー服しか着ていなかった自分に、
女子高生の身に着けるものなんて分からない。それに、うっかりダサいのを選んで馬鹿に
されるのも癪だ。
 答えられず黙っていると、女性店員が自分たちに小さな籠を一つ差し出してきた。顔を
寄せ話しかけてくる相手と、それを拒まない(拒めないだけで、受け入れているわけでは
ない)自分の様子は、さぞかし仲睦まじく見えたのだろう。非常に不愉快だ。
 受け取りつつもディスプレイされた指輪だのバングルだのを眺めるだけで、手を出すこ
とはできない。磨かれたスタンドミラーには困惑顔の少女の顔と、棚の商品を物色する男
の横顔が映っていた。
 仕方なくいくつもあるネックレスやペンダントを一本ずつ見ていると、不意に身体を離
された。
「ちょっと、手ぇ貸して」
 籠を持たない自分の右腕を掴むと彼はちょっと屈み、上着とブラウスの袖を捲った手首
に花やリボンのチャームの付いたブレスレットを巻いてくる。金具を留めると、自分の手
を押し頂くように両手で持ち上げてきた。
 
197懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/29(金) 17:07:06 ID:4Jw3zIpK
(2/5)
 
「けっこう似合ってね?…お前はどう?」
 それこそ恋人に選ぶかのように角度を変えて眺め、尋ねてくる。
 無理に合わせられた相手の瞳に映るのは、アクセサリーを試着し吟味しているという、
はたから見れば紛うことなき「女の子」の自分。
「……袖に引っかかるよ…」
 ピンクゴールドのそれは確かに可愛らしくはあるが、細工部分が所々尖っていたり出っ
張っているので、今着ているブルゾンの袖口に穴を開けてしまいそうだ。それに毎月の予
算を考えると、ちらりと見えた値札は服に隠れてしまうものにしてはちょっともったいな
い。
 そう思って首を振ったのだが、相手は自分が着け慣れてないからだと思ったのか「最初
は邪魔にならないのがいっか」と笑いながら元に戻した。
「じゃあ、こっちはどう?」
 手を引かれるまま、壁一面に下げられたピアスやイヤリングの前へ。どれがどれだか…
というか、店員はこのちまちましたものをすべて把握しているのかと圧倒されてしまう。
「っひゃ!?」
 突然髪をかき上げ耳朶をつままれ、裏返った悲鳴をあげてしまった。左手の籠を取り落
としそうになるが、なんとか堪える。
 検診くらいでしかそこには触れることのない他人の体温に、ゾクリとしてしまったのを
懸命に覆い隠し尋ねた。
「な…なに?」
「ピアスとか、開けないの?」
 黙って首を横に振ると、勝手に納得したようにうなずいてくれた。
「そっかー、お家キビしいんだ」
 付き合いの悪いせいか誤解されがちだが、別に両親は厳格というほど教育熱心ではない。
リビングで中古ゲームをしていても「明日寝過ごすなよ」と一声かけるだけだし、連絡さ
えすれば帰りが遅くなったって目くじらを立てたりしない。
 でも否定せずに神妙な顔をしておく。耳に穴を開けるのが、なんとなく痛そうで怖いか
らだという情けない理由を言わなくて済んだからだ。
 
198懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/29(金) 17:08:01 ID:4Jw3zIpK
(3/5)
 
 右に二つ、左に三つ開いた相手の耳朶を見て、そんなにいっぱい付けて重くないのかと
か、開ける時痛くなかったのかとか、そもそもピアスをつける時に間違えて違う所に刺し
てしまわないのかとか、色々と興味半分不安半分な疑問が湧く。
 …まさか、馬鹿にされるのが分かってて尋ねるほど浅はかじゃない。
「…俺の耳じゃなくって、商品見たら?」
 視線に気付いたのかこっちを見てニヤニヤする。
「何?やっぱり気になるの?」
 慌てて首を振る。視界の端にセルフピアッサーが入ったからだ。あんなホチキスみたい
なので挟まれて、みっともなく泣き叫ばない自信がない。
「これなんかどう?」
 籠に入れられたのは銀色のピアス…のはずだが、イヤリングの棚から取ったものだし、
第一針がない。
「マグピだけど、良さげじゃね?」
「マグ……?」
 思わず聞き返してしまったことを、相手が笑うのを見て後悔した。
「磁石で、耳にくっつけんの。ピアスみたいっしょ?」
 ああ、また馬鹿にされた。お前と違ってこんなのに詳しくなんかないんだから、仕方な
いだろ。
 自分の反応を面白がる相手の顔を見たくなくて、そのマグピとやらに注目する。たしか
にピアスの針にあたる部分や、それを受けるキャッチにはそれぞれ直径三ミリくらいの丸
い金属がくっついている。
 こんなので落ちててしまわないのだろうかとは思ったが、それよりも飾りとしての見た
目に心を奪われた。
 小指の爪に収まるような小さいハートの右上に、ピンクのラインストーンの粒が一つず
つあしらわれている。
 当然ながらそんなデザインの装飾品は、今までの自分の生活にはないものだった。叔母
に色々着せられていた頃はまだ小学校に上がる前だったので、髪飾り以外のアクセサリー
なんてしたこともない。
 自分をより「女の子」にするのには、それはあまりに魅力的だった。
 
199懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/29(金) 17:09:03 ID:4Jw3zIpK
(4/5)
 
「…気に入ったなら、とりあえずキープしとこっか」
 しばらく凝視してしまっていたようで、顔をあげると相手は苦笑しながら籠を取りあげ
た。
 狭い店内を二人で一周したが、結局レジにはそのハートのマグピを出した。
 指輪の棚は、先客のカップルが長く迷っているみたいだったため遠慮したのだが、女物
のサイズが自分の手にあうか心配だったので構わない。
 連れが会計している時、「女の子」はどんな顔をして待っていれば良いのだろう?棚の
商品を落とさないように、財布を出す相手の隣に立っていると、腰に腕を回された。
「あーあの、こいつに今着けちゃいたいんで、そのままで良いです」
「はぁい、かしこまりました」
 値札ごとピアスの外袋を外しながら、二十半ばと思しき女性店員が自分にニッコリ笑い
かけてくる。
「彼氏さん、優しいですねぇ」
 優しいどころか脅迫してくるような男をそう認識されるのは甚だ不本意だが、そういう
設定にしなければ自分の立場が危うい。
 渋々うなずく自分の心中も知らず、「照れちゃって」と店員の前でからかってくる。う
るさい黙って金払え。735円だから、370円出してやる。
「じゃあちょっと鏡借りますね」
 自分を恫喝している姿なんて想像もできないような、柔らかな声と笑顔を店員に向ける。
きっとこの人当たりの良さで、女子に眉をひそめられるような付き合いをしてきたのだろ
う…別に自分には関係ないから、どうでも良いけれど。
 
200懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/02/29(金) 17:10:11 ID:4Jw3zIpK
(5/5)
 
 店内の鏡の前に立たされたので手を差し出すが、買った物を渡してはくれなかった。
「お前不器用だから、着ける前に落とすだろ。大人しく俺にまかせなさい」
 自分が憤慨する前にレジの店員が笑ってしまったので、何も言えなくなる。ここで強引
に主張するのも大人気ないので「そんなことない」と小さく返しつつ、ピアスとキャッチ
をパッケージから外す相手の手元を睨みつけた。
 髪を両耳にかけ耳朶に指を添えられる。温かい指先は不快ではなかったが、耳の下をく
すぐられて思わず身震いしてしまった。
「くすぐったがり」
 ささやくな。息が首に当たって、それこそくすぐったい。
 早くこの拷問を終わらせて欲しくて、両目をギュッと閉じる。右耳朶の表裏に、ヒヤリ
とした硬いそれらと、乾いた指の感触。軽く挟まれたと思ったら、右耳はそのまま次は左
の耳朶へ。
「…はあい、終わりました」
 両肩に手を置かれ、仕方なく目を開ける。鏡面には、明るすぎる照明に目をしばたたく
自分と、満足げに笑みを浮かべる相手の顔。
「ほら、似合うだろ?」
 肩を軽く押され、鏡に顔を近付けさせられる。
 見慣れたはずのそれの中に映る別の色に、胸が高鳴ったのを覚られなかっただろうか。
 真っ直ぐな黒髪の隙間から覗く白い耳たぶに、ちらりと光が反射している。ハートの銀
色と、ラインストーンのピンクが、顔を強張らせた少女をより「女の子」らしくしていた。
「…ぁ………ありがとぅ…」
 他人の居る中、あんまり自分を熱心に見つめるわけにもいかないので、視線をどうにか
逸らす。
 掠れた自分の返事に気を良くしたのか、相手はニッコリ笑って肩に腕を回してきた。
「今度は違う服で、ネックレスでも見よっか」
 店を出て歩きながら尋ねてくる。それはつまり、首元が開いた服を着るということだろ
うか。
 本屋で見た軽やかなそれらを身に着け、店内にあったようなアクセサリーで飾った自分
の姿を想像し、わけもなくドキドキする。
 頬が熱くなるのを誤魔化すように下を向いたのだが、相手は声をたてずに笑った。
 
 яяя
 

201名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 17:51:12 ID:PYoKWVgU
わっほう今日も来た来た。
村瀬はやっぱり手慣れてるなぁ。
202名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 19:34:10 ID:z3AcIw2R
村瀬の悪い男具合が良くわかるw
203名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 20:15:34 ID:6DrrOkG2
今日も1日1GJ!
なんだかいいふいんき(なぜかry)ですなあ
204名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 20:53:49 ID:svX3jIOh
村瀬って悪い奴だが
騙されちゃう女の子も多そうだなあw
205懊悩彼女注意書き ◆r56se/gkEE :2008/03/01(土) 19:43:35 ID:SApaIbkL
今回投下分は以前予告しましたイタタ描写を含みます。
殴る蹴るではなく、着けたアクセサリーがイテテテテ程度ですが、苦手な方はご注意を。
 
次回は「痛い」描写はありませんが、今回の話が前提なので苦手な方は引き続きご注意く
ださい。
 
206懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/03/01(土) 19:44:42 ID:SApaIbkL
(1/4・肉体的に痛い描写有り)
 
 オモチャのような仕組みの割に、別の店でキャスケットや毛糸の帽子をかぶらされても、
ビルの外に来ていた移動店舗のワッフルを食べる時もピアスが外れることはなかった。
 半溶けのザラメに付かないよう髪を耳にかける時、指先に触れた硬い感触に自分がそれ
を着けていることに気を取られて、焼きたてのワッフルで舌を火傷しかけた。
 相手がもらってきてくれた水を飲む時に、まさしくそれをする原因になったピアスを指
され「やっぱ可愛い」だの何だの言われ、むせそうになるのをどうにか堪える。
 垂らした髪に隠れてしまってほとんど見えないだろうに、「アクセサリーを着けている」
という事実に妙な高揚を覚えていた。千円もしない、ちっぽけな装飾品だが、自分にとっ
ては「女の子」であることを主張してくれる道具。
 ショーウィンドーに映る自分の顔が明るいものになっていたのに気付き、慌てて無表情
を装った。隣を歩く相手に、気付かれる前なら良いのだが。
 すれ違う人が自分の方を見る度に、今まで以上にどこを見られているのかが気になって
しまう。
 自分を魅力的な「女の子」として見てくれているのだろうか。そして…身に着けたこれ
も、その一部として気付いてもらえているだろうか。
 しかしその誇らしいような感触は、時間の経過とともに痛みに変わってしまった。
 今まで何もしたことがなかった耳朶を長時間挟まれ続け、気にも留めないようなそこが
ズキズキとしてきたのだ。
 ネジ式のいわゆる普通のイヤリングだったらこっそり緩めることもできたかもしれない
が、磁石なので着けるか外すかの二択しかない。
 せっかくこんなものを着けられたのだからと我慢するのだが、両耳からの針で刺すよう
な痛みは徐々にこめかみへの鈍痛に広がっていく。
 それでも恥ずかしいのと弱みを見せたくないのとで、何でもないふりを装って堪えてい
たが、腕を組んだ相手は当然ながら自分のしかめ面に気付いてしまった。
「…どうかした?」
 
207懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/03/01(土) 19:45:52 ID:SApaIbkL
(2/4・肉体的に痛い描写有り)
 
 自分がワッフルを頬張っている間、ずり落ちかけたニーソックスを直すついでに腿を撫
でるくらいしか今日はいたずらを仕掛けてこなかったので、不思議そうに尋ねてくる。
「なんでも、ない……」
 首を横に振るのも頭に響くので、ぎこちない否定になってしまった。
 案の定それ以上の追及はしなくとも相手は首を傾げたままで、その後同じやり取りを数
回交わしながら駅に向かう。
 放っておいてくれれば良いものを、電車に乗ってロッカーから預けた荷物を出す頃には
強引に肩を掴まれ目を合わされてしまった。振りほどこうにも、意識の大半がピアスに…
というか、痛みに向いているので叶わない。
 抵抗すらできずに、しかし視線は逸らせる自分に心底不思議そうに尋ねてきた。
「マジでどしたん?ほんと、疲れたんなら戻ってサ店入る?金気になるなら一杯くらいお
ごるからさ」
 うるさい。無駄に気が回るなら、いっそその才能発揮してさっさと気付け。
 いい加減くだらない意地を張っていたことを後悔していたが、今さら「初めて着けたア
クセサリーが痛くてたまらない」だなんて、それこそ恥ずかしくて言えない。
 早く、お前の家でもどこでも良いから、人目につかない場所に連れていってくれ。
 そうしたらせめて、手を洗う時や抵抗するにでも「うっかり」外れてしまったと言い訳
ができるのにと、その一心で強張る唇を動かす。
「その…早く、家に行きたい」
 なんとか平静を装ったはずの声は震えてしまっていて、当然相手は怪訝な顔をした。
「どうしたよ?なんかお前変じゃね?…連れ回されて具合悪くなったんなら送るから、今
日はもう帰るか?」
 うわべだけとは分かっているが、そんな優しいセリフをほざかれてしまったら、弱音を
吐くなんて情けない真似ができなくなるじゃないか。親切の方向性を、こいつは思いっき
り間違っている。
 何も言えず俯く自分を探るように見つめていたのか、しばらく黙ってから相手が口を開
いた。
 
208懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/03/01(土) 19:46:52 ID:SApaIbkL
(3/4・肉体的に痛い描写有り)
 
「…あ、ハート斜めんなってるよ。ほら」
 まさしく自分の全神経が集中していたそこを、無造作に指で触れられた。チクンなんて
もんじゃない、ズクリとジワリを掛け合わせて、さらにピリピリ感も足したような痛みに
全身が震えた。
「ぁつっ!…………!」
「…は?」
 こちらとしては反射だったのだが、声を上げ身を引くという過剰な反応に奴が首を傾げ
る。
「な……なんでもないっ!」
 かばうように上げた右手を慌てて下ろし、ズキズキする右耳朶から意識を逸らしつつか
ぶりを振るが、
「………もしかして、ソレが痛かったの?」
「っ!?…………」
 ギクリと肩を震わせてしまったのは、十分に返事になってしまったようだ。
 確信を持ったのか、下を向いた自分を覗き込むように身を屈め、目を合わせてくる。
「どうなの?ユカちゃん?」
 もう駄目だ。顔をそむけたくても、ニーソックスを穿いた両足はスカートの中で固まっ
ている。必死に歯を食いしばるのだが、一旦悲鳴をあげてしまったせいか今にも叫びだし
てしまいそうだ。
 相手に釣り込まれるように、震える唇が勝手に動く。
「………ぃ…いた、い……」
 最悪だ。最悪のバレ方だ。
 虚勢を張った挙句、子供のようになす術なく白状してしまうなんて。
 相手はといえば、ロッカーから出したバッグを肩にかけたまま、ぽかんと自分の発言を
受け取っている。
 きっとこいつは数秒後、大声をあげて笑い出すんだ。こうして自分の顔を見つめている
のは、痛がっている、悔しがっている今の表情を後であげつらって馬鹿にするためなんだ。
 往来で立ち尽くす、「女の子」になりきれないのにそれを望んでいる、無様な同級生の
姿はさぞかし面白い見せ物だろう。
 何を…次はどんな目に遭わされるのかと耐えきれず目を伏せてしまうと、相手の指が今
度はゆっくりと髪を梳いてきた。
「外そっか」
 思いの外穏やかな声音におそるおそる瞼を持ち上げると、目の前の顔はやっぱり笑って
いた。
 
209懊悩彼女Side-S ◆r56se/gkEE :2008/03/01(土) 19:47:57 ID:SApaIbkL
(4/4・肉体的に痛い描写有り)
 
 ただそれはいつもの小馬鹿にした笑い方ではなく…以前ファミレスで、自分が塾に行か
なくなった情けない理由を聞いた時と同じ、それまでの態度が嘘のような優しいものだっ
た。
「………は……?……」
「痛いんだろ?じゃあもう、無理すんなよ」
 耳朶にひびかないよう注意深く髪を耳にかけ、自分よりも大きな手のひらで頭を撫でて
くる。
「痛いのは外しちゃお。なっ?」
「……っ………」
 …いつも、そうだ。
 さんざん威嚇し、罵り辱めたかと思えば、こうしてみっともない姿をさらす自分を労る
ような素振りを見せる。
 自分を苛むのも、こうして「女の子」扱いするのも同じ唇で、同じ指を持つ…目の前の
男なのだ。
 されるがまま身体を引き寄せられ、右耳を相手に向けさせられる。
「早く言えば良かったのに」
 耳元でささやく声の後に、指がそこに触れてきた。
「っ……ぃ…」
 「痛い!」とうめきたくなるのを必死に我慢する。ペラペラの耳朶に食い込むように貼
りついたマグピは、キャッチを外しても落ちてくれなかった。
「気付いてあげられなくってゴメンねえ。ちょっとしたら、ちゃんと腫れ引くからねぇ〜」
 小さい子供に言い聞かせるような口調に、通行人がちらりとこちらを見るのが目に入っ
た。顔を赤らめる自分と、その両耳から外したアクセサリーをしまう奴とにほほ笑ましげ
な表情を浮かべるのを見て、情けなさに腹が立つ。
 …ああ、畜生、畜生!
 行儀の悪い呪詛を心の中で唱える。対象はもちろん、そもそもこんなことになるきっか
けを作った張本人のくせに今さら気付いた相手に。そして、この結果を予測できなかった
上に、よりにもよって最悪なタイミングでバレてしまった自分にだ。
 パッケージに納めたピアスをバッグのポケットに勝手に入れて、その憎らしい一人は自
分の手をとった。
「…じゃあ、お待ちかねの俺ん家に行きますか?ユカちゃん」
 痛みから解放されたことに、上の空のままうなずいてしまっていた。

 яяя

210名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 21:12:07 ID:D/HCU1MW
今日もGJ!

なんか村瀬がいいヤシに見えてきた(爆
ちょっとユカたんの耳治療してくる
211名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 11:30:08 ID:vL/MhxjQ
うむ村瀬いい奴だ
外面は……w

でもこないだのファミレスで
ヅケ丼とオムライス交換してるの見ると、なんだかんだいって
仲がいいんじゃないかと思えてくるユカたんと村瀬……
212名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 13:01:32 ID:0wp5A2+5
相性wがいいのは確実だしな…
ユカタンの秘密がばれなければ、結構いい友達になれたんじゃないかね。
213名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 17:33:46 ID:GmxI7nQA
でもきっかけが発生しないだろうな…

最近ずっと中の人のターンになってるけど他の書き手さんにも期待してる、と宣言しておく。
214名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 22:03:58 ID:RvoUpuJM
状況によるが紳士なんだよなぁ村瀬
215懊悩彼女Side-S(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/02(日) 22:56:34 ID:uKwur6HX
(1/6)
 
 さんざん自分を苦しめた耳朶の痛みは、それが去ったかと思えば疼くような違和感とな
った。
 奴の家の洗面所で手を洗いながら、鏡に映るそこを確認すると、目立つほどではなかっ
たが赤く腫れてしまっていた。金属アレルギーはないはずだから、あれで挟まれただけで
音をあげたことになる。
 悪あがきと分かりきってはいるが、水で湿った指で両耳をつまむ。磁石が当たっていた
ところはコリコリと硬く、しこりのようになってしまっていた。
「帰る頃には引くだろうから、安心しな、ね?」
 黙り込む自分に何を思ったのか、同じく手を洗いながら普段より優しく話しかけてくる。
「マグピじゃなくて、クリップのにすれば良かったねぇ。ごめん」
「……もう、平気だから」
 知らなかったとはいえ、こいつは一応選択肢を用意していた。拒否できたのにそれをし
なかった自分にも落ち度はある。
 それに、相手が一方的に自分を責めるからといって、自分もそうやって謝らせてて良い
気分にはなれない。
「…その、無駄になった分は払うから、気にするな」
 顔を合わせたくはないので、部屋に入る相手の左耳を見ながら言った。軟骨ぎりぎりの
位置までくすんだゴールドの輪が通っているのだが、本当に痛くないのだろうか?自分が
着けていたのと違って、何かに引っかけたら皮膚が裂けてしまいそうで、他人の物ながら
ハラハラする。
「馬鹿言うなよ、割り勘ってゴリ押ししたのはどちら様ですか?」
 家に着いてからはじめて鼻で笑われる。家主に倣ってカーペットに腰を下ろすと、床に
バッグを置きコートをベッドに放った相手が身体を寄せてきた。
「…でも、せっかくユカちゃん嬉しそうだったから、また似たようなの探そうね」
 ニヤニヤしながら頬をつつかれ、思わず睨みつけてしまう。初めて身に着けたアクセサ
リーに浮わつく心は、自分が気付くより先に見透かされていたようだ。
 
216懊悩彼女Side-S(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/02(日) 22:57:37 ID:uKwur6HX
(2/6)
 
「あとねぇユカちゃん。せっかく可愛いカッコしてるのに、あんな言葉遣いしちゃダメだ
よ〜?」
 頬から顎へと指を下ろし、着ていたブルゾンを掴まれる。自分がされるがままなのを良
いことに片腕ずつ脱がすと、同じようにベッドの上に放ってしまった。
「こーんなブラ線透け透けで、そんな生意気なこと言っちゃってたら、ナニされるか分か
んないっしょ?」
 肩を引き寄せられ傾いた自分の上体を、回した腕が受け止める。紺のストライプが透け
てしまっているだろうブラジャーにそって、相手の指が背中を撫でてきた。
「………っあ…」
 自分よりも器用に動く指が、ブラウスの上から下着のホックを外してしまう。解放感は
一瞬で、浮いたブラジャーに胸板をくすぐられるもどかしさに思わず身震いしてしまった。
「あーゆーいかにもカラダ目当てっぽい奴は、すぐコッチに来ちゃうんだよ〜?」
「……っだめ…!」
 慌てて離れようとする自分に構わずスカートの中に潜った左手が、ショーツに押し込め
たそれを掴みあげる。身に着けた服にそぐわない、「女の子」にはありえないモノ。
「…ユカちゃんみたいな可愛い子が、こんなの持ってるなんて知ったら、どうなっちゃう
んだろうね?」
「ぁ…や……やめて…っ…」
 まだ萎えたままのそれをやわやわと揉みながら、クスリと笑って相手は続ける。
「今日のデートは、楽しかったですか?ユカちゃん」
 鼻先が触れあうほど顔を寄せて、性器への刺激にゆがむ自分の表情を探ってくる。
「た、た………たのしかった…です……」
 他に、何と答えろというのだろう?
 間近で満面の笑みを向けたかと思うと、相手はさらに身を乗り出してきた。
「…っ?ぁ……」
 左側に移動した相手は、両足で自分を挟むようにして抱え込んでくる。左手を差し入れ
られたままのスカートは捲れ、ブラジャーと同柄のショーツが見えてしまった。
 
217懊悩彼女Side-S(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/02(日) 22:58:39 ID:uKwur6HX
(3/6)
 
「だよねえ?だって、お耳痛くってもガマンしてくれちゃうくらいだったものねぇ〜?」
 言いながら左肩に顎を乗せて、耳に吹き込むようにささやきかける。ピアスによる痛み
の名残とそれ以外の刺激に、相手の胸に密着した背筋がゾクリとした。同時に、左手に弄
ばれているそれも。
「あーあー…ぷっくりしちゃって……」
 熱をもったそこに吐息がかけられたと思ったら、生温いものが包み込んできた。ちゅる
ん、という湿った音。
「ひゃうっ!?」
 情けない、高い悲鳴が口をついた。耳朶を舐められて…というか、吸われている。
「っゃ…やめ」
 「やめろ」と言うべきか「やめて」と言うべきか。まだ奴のごっこ遊びは続いてるんだ
ろうか?
「……あ………っは……」
 クチュクチュと、湿った音がやけに近くに聞こえる。当たり前だ、耳を舐められている
んだから。
 時折耳殻や首筋に息がかかる。相手が息を継ぐ度に、早く早くと思ってしまう自分に戸
惑った。
 早く放して欲しいのか、早く…もっとねぶって欲しいのか。
 そこまで思って慌てて身をよじる。こんなとこで感じてなんかいない。第一、他人の耳
なんか汚いじゃないか。
 こんな変な所を舐めてくるなんて…こいつやっぱりおかしい!
 しかし抵抗しようにも性器を掴まれたまま抱きしめられているので、もぞもぞとだらし
なく身体を揺するだけに留まってしまう。
「……なに?耳たぶチュッチュされただけで腰砕け?」
「っ…ちが……っん!」
 舌先で腫れたそこをつつかれながら問われ、反論しようと開いた口に何かをねじ込まれ
た。覚えたくもないが、覚えのある感触。
「はぁい、一緒にチュッチュしてね〜…そうだよねぇ。俺ばっかじゃあユカちゃん、お口
さみしいもんねえ」
 
218懊悩彼女Side-S(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/02(日) 22:59:56 ID:uKwur6HX
(4/6)
 
「ぁ……ふ、ぅっ………んんっ」
 肩を抱いていた右手の親指が、舌をくすぐるように動く。
 違う、そういう意味じゃないと伝えたいが、ショーツの中で硬くなり始めた性器の先を
擦られ言葉にならず、仕方なく相手の指を満足させるべく舐めた。
 ここに他人と…そういう意味で触れるのは、たぶん二人目だ。
 中学卒業前の下校中に、それまでただの友人だと思っていた女子から突然キスされた。
 転勤族の親の都合で三年になってから転入してきた彼女は、小学校から同じクラスの友
人の幼馴染みだったそうで、三人でよく通学した。
 女子とあそこまで距離を縮められたのは初めてだったが、友人に似てさばさばした性格
で男っぽい彼女は、自分の薄暗い嫉妬心を刺激しなかったからだろう。
 正直、異性にキスされたという初めての経験にではなく、自分の当てが外れたことに驚
いていた。
 女子のグループに入れなかったわけでもないのに自分たちに関わってくるから、てっき
り幼馴染みの友人を好きなんだと思っていたのに。だって、自分なんかよりずっと親しげ
に話していたのに。
 ずっと前から彼女が好きなのだと、自分が間に居るおかげで彼女とまた以前のように付
き合えて感謝しているのだと、照れくさそうに話していた友人の顔がよぎり何も言えない
でいると、身を離した彼女が口を開いた。
『……ノーリアクションですか?』
『いや、驚いてるよ』
『それ驚いてる反応じゃないから!』
『…ごめん。その、冗談でなければそういう意味でも、ごめん』
 何それ、と彼女は笑った。
『あたしがこんなんだから、何とも思わない?』
『そういうわけじゃなくて…気持ちは嬉しいけど』
『…須藤、好きな子居るの?』
 好きな相手は居る。それは「女の子」として声を掛けられる自分と…鏡の中に居る、セ
ーラー服に身を包んだ自分。
 どちらも、相手の想定している答えではない。
 
219懊悩彼女Side-S(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/02(日) 23:01:00 ID:uKwur6HX
(5/6)
 
『…こういうこと、今は考えられないから』
 無難なセリフ。自分にふさわしい模範回答だ。
 言った直後に「だったらそれまで保留にして」などと返されないか危ぶんだが、彼女の
いらえはやはり彼女らしい、さっぱりとしたものだった。
『……ありがと。じゃあね』
 それっきり。卒業後また転勤で引っ越して行った彼女からは連絡はなく、形ばかりの年
賀状も去年は返ってこなかった。
 好きな相手と距離を縮め、行動で思いを伝える。ダメだったらあきらめる。彼女は自分
よりよっぽど理性的で、合理的だ。
 いくら学業に励んだって、他人に称賛され好意を寄せられたって、自分は変わっていな
い。
 初めてセーラー服を身に着けた頃、女子に嫉妬を覚えた頃…そして叔母が家を出た頃か
ら、可愛がられたい、「女の子」として愛されたいという渇望は変わらず抱き続けている。
 そして、それが原因となってこうして恥辱の限りを受けても、相手の言いなりになって
いる自分が居る。
 あの時は、好きになりたい者同士くっつけば問題ないのにと他人事のように思ったもの
だったし、今でもそう思う。
 惚れただのくっついただのと耳に入る色恋沙汰といえば、彼女は彼が好きだが彼は別の
彼女が好きだとか、そんな対象の相違ばかりで、誰かに好意を寄せること自体に変わりは
ない。
 どうして彼女は彼が好き、彼も彼女が好きとはならないんだろう。一生のうち出会える
人の数なんて限られているのに、どうしてこんなに低確率なんだろう。
 年寄り臭いと言われそうだし、こんな話題にはなったことはなかったが、つくづくそう
思うのだ。
 …だったら、こいつとはどうなんだ?
 
220懊悩彼女Side-S(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/02(日) 23:02:17 ID:uKwur6HX
(6/6)
 
 自分はこんな格好をして「女の子」になるのが好き。こいつは(彼の言うことを十割信
じるとすれば)自分を「女の子」にして、こんな風にもてあそぶのが好き。誰一人、自分
たちすら傷つかない、知られさえしなければ問題のない関係に思えなくもない。
「…っふぁ…あ……」
 ヌルリ、自分の口から親指を引き抜くと今度は人差し指と一緒に突っ込んできた。
「ユカちゃんのお口、一生懸命頬張ってて、とっても可愛いですねぇ〜」
 ……いや、やっぱり違う。
 望んでこんなことをしているのなら、その相手に優しくささやかれて怖気が走る人間が
どこの世界に居るだろう?
 所詮自分たちの根底にあるのは好意ではなく、相手の携帯の中にあるデータ…自分の弱
みで、そのうえでの利害の一致にすぎない。こいつがこの遊びに飽きるまでの、一過性の
関係。それこそごっこ遊びだ。
 どうにかしてこいつを丸め込んで、画像を完全に消して関係を絶たないといけない。
 ただ近頃は、それを本当に望んでいるのか、自分自身に疑問を抱いてしまう時がある。
 金曜の夜に、前回別れる時に指定された服をバッグに詰める時、憂鬱どころか気が高ぶ
っている自分が居るのだ。
 決して相手に会いたいわけではない。ただ、今週はどんな格好をさせられるのか、どん
な責めを受けるのか、どんな……気持ちの良いことを知ってしまうのかを、どこかで期待
している自分に気付いてしまっている。
 いけない。このままではいけないと、何度自分に言い聞かせたのだろう?そしてその声
を、自分自身を裏切る背徳感にさえ悦びを覚えてしまう自分に気付いたのも。
 こいつと別れられるのが先か、自分がおかしくなってしまうのが先か。
 自分の苦悩なんて露ほども知らない相手は、鼻歌なんか歌いながら片手でブラウスのボ
タンを外し始めた。
 ああ、また…何も、考えられなくなってしまう。
 
 (おしまい)
 
221懊悩彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/02(日) 23:03:58 ID:uKwur6HX
(本文ないです)
 
「懊悩彼女」は以上です。
アクセ&下着アイデアくださった>>63>>107>>112>>114さん、打ってて楽しかったです、
ありがとうございました!
しまパンは他にもアイデアいただいてるので、またしまエロ書きたいと思ってます。
 
他の方も読んでくださり、レスくださりありがとうございました。
 
「俺」はあくまで語り手で、あの手この手で女装っ子を攻める便利キャラ(兄とか姉とか
下着屋店長とか元カノとか)くらいの設定しか考えてなかったので、村瀬レスいただくと
「俺」が一人のキャラになるみたいで面白いです。ありがとうございます。
(同時に女装っ子も「いけ好かないツン色男」くらいにしか考えてなかったので、たん付
で呼ばれた時は心臓とまるくらいビビりましたw)
 
 
自分ばかり楽しんでしまっているのですが、他の書き&描き手さんお気になさらずお願い
しますorzホントニホントニ
 
222名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 23:54:21 ID:twfuiyCI
うおおおおぉぉGJ!!!
村瀬ってどこかの監○王○の言葉じゃないけど「S」ってサービスの頭文字って意味がよくわかる
ここまで女の子(ユカたんもえw)につくさなきゃ絶対女の子にもてないってことがよくわかる気がぁぁlwwwwwww
223名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 23:58:15 ID:vL/MhxjQ
GJ!
ほぼ毎日コンスタントに投下してるのが凄いと思う……
224名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 00:36:04 ID:UhKy/Hkj
くっ…ESの締め切りさえなければ…
この沸き起こるGJGJGJの思いを絵にしてぶつけるのに…orz
225名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 01:31:59 ID:FS3NCBRZ
中の人相変わらずGJ!

>>223も書いてるが、本当にこのペースこのレベルで投下できるというのはかなりのもんだよ。
226偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/03(月) 22:22:24 ID:3/hGcp/0
(本文ないです)
 
これから投下するのは「偽装」小ネタです。
 
>>116さんの「子供用プリントパンツ×赤ランドセル」より妄想しました。
なんちゃって小学生妹プレイですので、もしよろしければどうぞ。
 
>>116さん
「夢だったんか!?」と驚愕したあとに妄想が膨らみましたw
ナイスなネタありがとうございます!
 
 
>>224さん
お気持ちありがたくいただきます、
だから今はその分の気持ちをそっちにぶつけるんだ!と(´д`;←リアルにこんな顔して
しまったw
良い結果が出るよう女装っ子妄想ハァハァしつつ願ってます。
 
227偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/03(月) 22:23:24 ID:3/hGcp/0
(1/4)
 
 家の手伝いはするもんだと言うが、なるほどたしかに損はなかった。
 天袋が届かないからと押し入れの片付けを母親に命じられたのだが、発掘した姉貴の古
いランドセルを戦利品として部屋に持ち帰った。
 断っておくが、俺は残しておいたエクレア食ったくらいで包丁持ち出すような鬼姉に懸
想できるシスコンでもなければ、赤ランドセル萌え萌えハァハァなロリコンでもない。
 埃を払いラナ○ーでペカペカにしたそれに、用意したプレゼントを入れて蓋をする。
 後日、いつも通り俺の部屋に来た相手の前に差し出してやると、案の定ビックリしてく
れた。
「っな…な……」
 ぱっちりとした目を大きく見開き、小ぶりな唇をぱくぱくさせる美少女…それが、俺を
尋ねて来た客人だった。
 肩にサラサラストレートな黒髪のかかるクリーム色の長袖シャツに、見えそで見えない
罪な丈のデニムのサロペットスカート。姿勢良く座った足はすらりと長く、黒のレギンス
から覗くふくらはぎは適度に張りのあるスベスベ美肌だ。
 この誰もが羨む可憐な乙女の姿が、普段はクールなイケメン優等生である須藤豊君の秘
密のご趣味だということを知ってるのは、今のところ本人と俺だけである。
「驚いた?懐かしいっしょ」
 そんなに気に入ってくれるとは、用意した甲斐があったってもんだ。
 ランドセルを抱えてご満悦の俺の両肩に、そっと奴のたおやかな白い手が置かれた。
「いやだなあ、感謝のチューはまだ早いよ?中を…」
「………村瀬」
 思いの外落ち着いたトーンに、素直に奴の顔を見る。
「うん?」
「悪いことは言わない。早くそれを元の持ち主に返して、一緒に警察に行こう!」
 胸がないためちょっと幼く見えるサロペットといういでたちにもかかわらず、凛々しく
説得してくれる優等生。この生真面目さと正義感が、その可愛らしい顔で「カッコいい」
と言われちゃう主因だろう。
 
228偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/03(月) 22:24:27 ID:3/hGcp/0
(2/4)
 
 いや、でもね、
「なんで犯罪者決定なの!?」
 ノータイムで俺をロリコン窃盗犯にしてくれた相手は、きょとんとして手を離した。
「え……?盗品じゃないのか?」
「なわけないだろ!姉貴のだよ、姉貴の!」
 言ってしまうと現実に引き戻されたので、さっさと相手に押しつけてしまう。
「大丈夫なのか?その、お姉さんの勝手に持ち出して…」
「良いから、中開けてみろ」
 慎重に抱える須藤に、有無を言わせず命令した。
「………?」
 首を傾げつつも底部の金具をパチンと外して、つや出しした赤い蓋を開ける。持ち主の
名前があると萎えるので、時間割表も連絡カードも取っ払った中があらわになった。
「…開けたけど」
「中見てみ、中」
 プヨンとしたおねだりリップを怪訝そうに尖らせ、言われた通りに奴はそこに手を突っ
込み、入ってたモノをつまみ上げる。そして、
「っ…うわぁっ!?」
 悲鳴と共に床へと放り捨てたのは、白い布。レースやリボン飾りのないフワフワコット
ンで、大小三か所に付いた穴にはゴムが通されている。
 紛れもなく、女児用のパンツってやつだった。
「な、なっ…何だよこれ!」
「パンツ」
「そんなの見れば分かるっ!俺にこんなの見せて、何の嫌がらせだ!早くお姉さんに謝っ
てこい!」
 うわあ、なんか俺すんごい誤解されちゃってる?
「何言ってんだよ。小学生にはデカすぎるし、さすがにそれしちゃあ俺変態でしょ〜。安
心して、買ったやつだから」
「十分変態だし安心なんかできないっ!」
 さんざんな言われようだが俺はくじけず、ドン引く相手ににじり寄りその頬をつついて
やる。するんと滑らかな白い肌は、程良い弾力で俺の指を押し返してきた。ぷにぷに。
「そんなこと言わないでよ…これ、ユカちゃんのために用意したんだから」
「……『ため』?」
 訝しげに見上げてくる黒い瞳に向かって、俺は満面の笑みを浮かべてみせた。
「ユカちゃんに夢の赤いランドセルを背負わせてあげたくって…ジャカジャカン☆『今日
だけ小学生セット』〜!」
 
229偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/03(月) 22:25:30 ID:3/hGcp/0
(3/4)
 
 ピュアでイノセントな俺のセリフ(効果音付き)を、優秀な頭脳が時間をかけて咀嚼し
理解する。
「…っか、勝手に人の夢決めるなぁっ!俺がいつそんなこと言った!?ええ!?」
 奴の血色の良い唇をふにふにしていた俺を突き飛ばし、先程の沈黙分を取り返すかのよ
うに喚く須藤。激昂しすぎて声が裏返っちゃっている。地味に痛いです。
 しかし俺は気にせず床の子供パンツを拾い上げ、それのバックプリントを見せつけてや
った。ファンシーなクマさんと目があったのか、あからさまにオタオタして視線を逸らし
てしまう。
「照れるなよ、ユカちゃあん……ところでお前、小学校ん時何組だった?」
「え?あ、ええと…二、一、一だったかな」
 馬鹿正直に答えてくれる優等生。俺は丁寧に「ありがとう」と礼を言ってポケットから
出したマジックペンのキャップを外す。
 そしてクマさんパンツをひっくり返し、「2ねん2くみ ゆうか」とウエストの裏側に
書いてやると、彼は素敵に絶望的な顔をしてくれた。
「…そ、その……まさかとは思うんだけど…」
「うん?大丈夫、かぶらせたりなんて変な真似しないから。ただちょっと穿いてもらうか
ら、パンティー脱いでねぇ」
「十分変な真似じゃないかっ!お断りだそんなの!」
 結局言いなりになってしまうのは分かりきってるのに、それでも毎回必死に回避しよう
とするのはアレだろうか?「無理やりしてぇ!荒々しく脱がしてぇ!」ってことか?
 ちょっと悩んで、やっぱり紳士な俺は乱暴な真似はできないという結論が出た。
「…じゃあユカちゃん、好きなのを選ばせてあげよう。その一、やさしーい俺に着替えさ
せてもらう。その二、素っ裸に剥かれてランドセルしょってハイハイで家ん中一周する。
でもってその三、今までの可愛い記念写真を、俺のアドレス帳全部に一斉送信する……そ
の四、お利口さんに自分でお着替えする。さあ、どうぞ」
「そ……んな……」
 震える唇は声こそ出ないが、「どれ選んでも地獄じゃないか」と訴えている。そんなこ
とないのに、おっかしいなあ。
 
230偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/03(月) 22:26:39 ID:3/hGcp/0
(4/4)
 
「答えなかったら、一から三までのフルコースな。はい、じゅーきゅーはちなな…」
「きまっ…着ますっ!自分で着るからっ!」
 慌ててコスチュームプレイを受諾してくれた優等生は、親の仇でもあるかのように険し
い顔をして、俺の手にしたクマさんパンツとランドセルを順に指差した。
「は……はいて、それ持てば良いんだろ?」
 羞恥と屈辱にふるふるしながらも、なんてことなさげに笑みすら浮かべようとしている。
引きつるそれですら美しいイケメン王子様だが、今は黄色い悲鳴をあげてくれる女子は居
ない。
 そしてこの状況においても取り乱さない、健気な美少女の虚勢を削ぐ過程がとっても楽
しみな俺は、AVでも下剋上ものとかが大好きな筋金入りのSっ子だ。
「うん。さすがにそんなおっきな妹居たら問題あるから、今日はお出かけしないよー」
 呑気な俺の返事にほっと息をついて、奴は膝立ちになった。
 「あっち向いてろ」と言う権利のないことを知っているので、黙って中腰になりサロペ
ットの裾に手を入れる。一気に下着ごと下ろすのか、目の前の俺を気にしながらレギンス
をずり下ろしていった。
「爪、引っかけちゃわないようにねぇ〜?」
「わ…分かってる!」
 むき出しになったそこを見せないようにか、ゆっくりと白い腿が露わになっていく。そ
れにつれて、七分丈レギンスの黒い面積がだんだん少なくなるのを俺はウキウキと眺めて
いた。
「…そんなグラグラしちゃってて、上手に脱げますかぁ?」
 俺のからかいにもめげず内股になって、彼はピンクのショーツをちらちら覗かせながら
片方ずつ足を抜く。前屈みになっているので、後ろからは短い裾から可愛い桃尻が丸見え
になっていることだろう。
 デニムのサロペットスカートにノーパン素足で、イケメン優等生は俺を見据えた。

 
231名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 22:35:12 ID:ye4yc97z
なんとマニアックな村瀬w
そして「おにいちゃん」とか言わされちゃうんだろうなぁユカたんは……哀れw
232名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 22:39:52 ID:d/th0P83
村瀬、下克上スキ-か…
その内「居残りを命じられた生徒と、それを忘れていた女教師」という
イメクラプレイでもやるんだろうか…
233名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 00:51:16 ID:Ea/7muMv
>232
それなんてレベルE?
234名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 19:55:23 ID:m39fSnu6
無添くら寿司ほしゅ

ttp://imepita.jp/20080304/712890
235偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/04(火) 23:28:55 ID:nxTiQN8C
(1/5)
 
「………よこせよ…」
 下着の入ったレギンスを床に置き、クラスの女子くらい短い丈のスカートから生足覗か
せた須藤…いや、無自覚ドM女装っ子が、顔を真っ赤にして右手を出してくる。
「うん?何を?」
「何をって……」
 今さらとぼけるなと睨んでくるが、美少女の悔しげに上気した目元は「いじめてくださ
い」と言わんばかりだ。
「たしかにこれには、お名前書いてあるけどねぇ……ユカちゃんのだったら、ちゃんとお
願いしなさい」
「…っ………」
「ほらほら〜、このおぱんちゅは誰のなんですかぁ〜?」
 記名済みのクマさんパンツをつまみ、相手の目の前に振ってやる。前に下ろした両手で
スカートの裾を押さえながら、ノーパン女装優等生は恥辱に身を震わせつつもその紅唇を
動かした。
「ゆ…ゆ…か、の………っぱんつ、ください……っ」
 午前中は涼しい顔して応用問題解いてた「王子様」が、同級生に女児用パンツをおねだ
りしている。デニムのサロペットの下で、剃毛ペニスはどうなっていることだろうか。
「……よくできました」
 頼まれたものを床に落としてやると、慌てて右手で掴んで引き寄せる。一度は放り捨て
たそれを身に着けるという行為に耐えきれず俯いてしまった奴の頭を撫でながら、俺は優
しく提案してやった。
「それ穿いてランドセル背負う間、向こう見ててやろっか?」
「………いい、の…?」
 また何か変なこと言われるんじゃないかと、探るように俺を見つめてくる。長い睫毛に
縁取られた美少女の瞳には、俺の慈悲深ーい笑顔が映っていた。
「良いよぉ?…あとで言うこと聞くんならね」
 
236偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/04(火) 23:30:04 ID:nxTiQN8C
(2/5)
 
「…『言うこと』?」
「そっ…嫌なら、お手伝いしてあげるよ?それ穿くの」
 端正な面を悩ましく歪め、しばらく考えてから奴はうなずいた。
「…お願いします……」
「言うこと聞きますか?」
「き……きく、から…」
 復唱させて、それが自分の選択であることをよっく理解させてやる。
 早くも後悔してるような相手のレギンスを取ると、俺は言葉通り奴に背を向けた。
「じゃあコレは帰るまでバッグに入れとこうねぇ〜」
 レギンスで子供パンツの恥ずかしさを和らげることもできなくなった彼が息を呑むが、
気付かないふりでショーツと分け畳んでしまう。
「ユカちゃんのパンティー、なんかいっつも前んとこ濡れちゃってるねぇ…エッチだなあ」
「やだ……ぃ、わないで…っ!」
 顔を向けないままピンクのショーツをヒラヒラさせると、動揺したのか衣擦れの音が大
きくなった。ニヤニヤしながらレギンスと一緒に、奴のスポーツバッグにしまう。
 カチャカチャと、ランドセルの金具が触れ合う音の後、消え入りそうな声が俺を呼んで
きた。
「で……でき、ました…」
 はやる気持ちを抑え勿体をつけて振り返る。
 お行儀良く正座する元気もなくなったのか、ぺたりと床に小さな尻をつけた「女の子」がそこに居た。
「おお〜…」
 愛らしい目鼻立ちの顔を赤らめて俯いているが、俺から見えなくなるわけじゃない。ベ
ルトを緩めはしたが、ちょっと小さめの赤いランドセルを背負った彼の姿は、頭のてっぺ
んからパンプス用のレース靴下に覆われた爪先まですべて拝むことができた。
 洋服自体は変わってないのだが明らかに身体に合ってないランドセルと、見えてはいな
いがレギンスを脱いだ長い足の付け根に身に着けたモノによって、さっきまでは申し分な
い美少女だったはずの姿に、どことなく違和感が出ていた。
「かぁ〜わいぃ二年生でちゅねえ〜」
「……これで満足かよ」
「ううん、まだダメ」
 十歳サバ読みプレイは彼の自尊心を深く傷つけたようで、俺が首を振るとうちひしがれ
たような目で見上げてきた。
 
237偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/04(火) 23:31:13 ID:nxTiQN8C
(3/5)
 
「そんな上目遣いしちゃって〜。ちゃんとご褒美あげますからねぇ」
 言いながら奴のそばまで行って膝立ちにさせ、身体の向きを変えさせる。下着が見えそ
うで見えない、ギリギリミニ丈のスカートに覆われた尻を軽く叩くと、薄いショーツとは
また違ったフワフワ感があった。
「おぱんちゅ、前後ろ間違えなかった?」
「っ…ま、間違うわけないだろっ……」
 ガキみたいに聞いてやると、悔しいのかキュッと唇を噛みしめる。答え合わせは後で良
いか。
「ちょっとじっとしててねぇ〜」
 部屋に転がしてた袋から、大きな赤いリボンの付いたヘアゴムを取り出す。年齢フタ桁
いっちゃうとバトン部とかチアでなければ恥ずかしいような、そんなお子様用アクセサリ
ー。
 セミロングの黒髪をハーフアップにして、リボンの向きを考えながら結ぶ…おお、なか
なか悪くないじゃないか。
 床から拾った百均のスタンドミラーで見せてやると、「恥ずかしい…」と長い睫毛を伏
せてしまった。赤いリボンで上げられているので、黒髪がその横顔を隠すことはなかった
が。
 鏡を戻し、膝立ちにしたまま後ろに下がる。赤いランドセルを背負った背中に、つとめ
て穏やかに声をかけた。
「ちょっとお顔だけこっち向いて〜」
「…………」
 さすがに「はぁ〜い☆」とは言ってくれなかったが、おずおずと振り返ってくる。子供
っぽさの象徴のようなランドセルに、おっきな赤リボンを付けた黒髪美少女が俺に視線を
向けてきた。見返りポーズ。
「ぅ…く……くく……」
 震えながらうずくまる俺を、泣きそうな顔して睨みつけるコスプレ優等生。幼さをアピ
ールする小道具によって、ガーリーなサロペットスカートはいわゆるジャンパースカート
と呼んだ方が近くなっている。
 腹筋は爆笑したがっていたが、俺はどうにか口を開いた。
「……よし、じゃあ今度はそのまんまで、『お兄ちゃん』って言ってみ?」
「!…な……なんでそんなこと……っ」
 これ以上の屈辱には耐えられないと言わんばかりに反抗してくるが、
「…言うこと、聞くって言ったよね?」
「っう……」
 今さら後悔しても遅い。自分を窮地に陥れた自身を責めつつも、俺が命令を取り下げる
様子のないことにがっくり肩を落とす。
 
238偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/04(火) 23:32:19 ID:nxTiQN8C
(4/5)
 
「ほら」
 せっつく俺を潤んだ瞳が見上げ、血色も形も申し分ないおねだりリップが、羞じらいな
がらも言葉を紡ぎだした。
「………ぉ……おにい…ちゃん……っ…」
 「お兄ちゃん」。
 末っ子の俺には一生縁がないはずの呼び掛けに、胸の奥がさとうきび畑だ。
「なんか俺…新しい趣味に目覚めそうなんだけど」
「目覚めなくて良いから!一生眠ってていいからそんな趣味!」
 やけになって喚く須藤の頭をポンポン撫でてやりながらスカートに手を伸ばす。
「まあまあ、そんなこと言わずに…ちょっと拝見」
 裾をぺろりとめくれば、ゆったりしたお子様パンツが美尻を包み、クマさんプリントが
それをさらに可愛らしく演出しているのが丸見えに。
 例によって兄貴の名義で買った「いつもより刺激的に!ロリータショーツ(白プリント)」
は、たしかに俺の腹を刺激してくれた。
「く……クマちゃん可愛いですねえ…っ」
 必死に笑いを堪える俺を、潤んだ目で睨みつけてくる。
「っさ…最低だ……こんなことしてっ……何が楽しいんだよ…っ!」
 そりゃあもちろん、可愛い顔に浮かべるこの反応がです。
 服さえ着れば申し分ない美少女が、一皮剥けばイケメン優等生が、俺の責め立てに打て
ば響くようにイヤイヤアンアン返してくれちゃうのだ。サービス精神溢れる俺としては、
もっともっと可愛がってあげたくなるってものだ。
「はぁい、じゃあカバン下ろしましょうね、ゆーかーちゃん?」
 クマさんパンツを元通り隠し、ほっそりした肩に両手を置く。
 ようやく飽きてくれたのかとホッと息をついた相手の腕からランドセルのベルトを抜く
…と見せかけて、サロペットの胸元に手を回した。
「っひゃ!?」
「おやおや〜?ユカちゃんはもうブラジャー着けてるんでちゅか〜?」
 服の上からブラの下の乳首を引っかかれ、肘にランドセルを掛けたまま身悶える須藤。
「まだぜ〜んぜんおっぱいちっちゃいのに…ユカちゃんはおませさんですねぇ〜」
「ぁ……あっ、やだ、やだぁっ!」
 サロペットの脇から胸当ての下に滑り込み、今度は薄手のシャツの上からブラを揉む。
デニム越しよりも細やかになった指の動きに、ついに奴は膝を崩してしまった。
 
239偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/04(火) 23:33:19 ID:nxTiQN8C
(5/5)
 
「あらあらユカちゃん、白いおぱんちゅ見えちゃいますよぅ〜?」
「…っ!やだっ…見な…で……っていうか手ぇ離せよっ!」
 スカートめくられていたというのに、慌てて裾を引っ張って下着を隠そうとする。健気
なことで。
「おやおや、それじゃあカバン下ろせないよねぇ…ランドセルしょってたいのかなぁ〜?
気に入りましたか?赤いの」
「あ…やっ……そ、そんなしちゃ……っ…」
 片手で乳頭をつつきながらランドセルの底を叩くと、腰骨に響くのか突き上げるように
ビクビクと震え、スカートを押さえていた手から力が抜けた。
 空の赤いランドセルを奴の腕から抜いて、床に転がす。役目の割にかさばるので、また
押し入れに戻さなくては。
「イヤイヤって、ユカちゃんてばそればっかり。何がどうなるから嫌なのか、ちゃんとお
話ししてくれないと、お兄ちゃん分からないよ〜?……っと」
 足の付け根ぎりぎりまで露わになったスカートを直してやりながら、抗う力をなくした
身体を壁に押しつけた。投げ出した足の間に割り込んだので、膝を合わせるわけにもいか
なくなった須藤が困った顔をする。
 すらりとした腿の付け根にあるお子様パンツに思いをはせながら黒髪を優しく梳いてや
り、俺は高らかに宣言した。
「じゃあそんなわけで、一緒にお勉強しましょうねえ〜!」
 


240名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 00:50:21 ID:cPYP6F5b
今日もGJ!

村瀬の思うつぼなユカたん萌え(ぉ
241名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 00:52:04 ID:2PMwkBAt
こ…この悪人ドSめ…(誉め言葉)
今日もさすがであります。
242名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 19:07:50 ID:p4x8wsaX
さとうきび畑てwwwテラざわわwww

どんなお勉強をするのやら、自分の心もさとうきび畑ですよwww
243名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 22:12:20 ID:wC5ZJ7xC
ここのところ夜分遅くの投下ご苦労様です m(_ _)m
執筆スピードの速さは感服いたしますが
無理せずご自分のペースで書いていってくださいませ>中の方
244偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/05(水) 23:59:50 ID:Xh2QozWS
(1/4)
 
「…は………?」
「だから、お勉強」
 恥辱と愛撫に半泣きになった奴の顔を、袖口で拭いながら俺はニッコリしてみせる。
「ユカちゃんが『イヤイヤ』だけじゃなくって、ちゃんとお話しできるように、お兄ちゃ
んが教えてあげるからねぇー!」
「な…何馬鹿なこと言ってるんだよ、むら」
「『お兄ちゃん』」
 顔を近付けてじっと奴の目を見ると、逆らえず奴は言い直した。
「ぉ……おに、ちゃん?」
 「おに」で止めたのはわざとだろうか?まあ突っ込まないでやろう。
「はぁい、じゃあ……これは?」
 リボン付きのゴムで一房束ねた髪を持ち上げると、須藤は訳が分からず見上げてくる。
「………?」
「俺が今触ってるのは、どこですか?」
 重ねて尋ねてやると、困ったように俺の顔をうかがいながらおずおずと口を開いた。
「…か、かみ……?」
「正解!可愛いおリボン似合ってますよぉ〜…じゃあ、ここは?」
 赤いリボンから手を離し、今度は頭のてっぺんに手のひらを当てる。
「…あたま……」
「そうだねー。ユカちゃんお利口さんだから、なでなでしてあげようねぇ〜」
 撫でくり撫でくりされてる相手は、徹底したガキ扱いの屈辱にすんごい怖い顔して耐え
ている。
 同じノリで額だの頬だの鼻だのに手を下ろしていき(頬は当然可愛く「ほっぺ」と呼ば
せた)、怒りと恥辱にわななく唇に指を当てた。
「ここは?」
「く……くひ………」
 言えてない言えてない。
 再び痙攣したがる腹筋に歯を食いしばって我慢する俺に、いっそ殺してくれと言わんば
かりに熱視線を送ってくれる。今こいつにこの小学生プレイとノーパンデートごっこを選
ばせたら、どっちのがマシだと思うんだろう?
 
245偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/06(木) 00:00:53 ID:Xh2QozWS
(2/4)
 
「か、か……かわゆいお口ですねぇ〜!」
「……っもう……良いだろ?やめてくれよ…」
 こっちは必死に笑いを堪えているというのに、なんて面白くない奴なんだ。
「…そんな悪いこと言うお口には、お兄ちゃんがチャックしちゃいますよぅ〜?」
 そんな気は毛頭ない冗談だったのだが、幼い優等生は愉快に過剰反応してくれた。
「い、いやだ!お願いだからやめてくれっ!」
 リボンで括った黒髪を振り振り、魔法少女のようなことを言ってくれる。
「……じゃあ、どうして欲しいのかな?」
 「今すぐ離せ」と冷たく吐き捨てられる前に言葉を継いでしまう。
「他のとこみたくなでなでして欲しいんなら、ちゃんと言いなさい」
「っ……この………!」
 怒りにうち震えながらも、逃げ場のないことに須藤が口を開いた。
「…な……なで、て…」
「『なでなでしてください』でしょ?」
「ぅ……な、なでなでして…ください…」
 古文だろうと英文だろうとスラスラ朗読しちゃう唇が、たどたどしくおねだりしてくる。
こいつの発言中は黙って耳を傾けてる女子たちは、こんなセリフでもウットリしちゃうの
だろうか?
「……ユカちゃんのココ、ぷよぷよしてて可愛いですねぇ〜」
 お望みどおり人差し指で上唇からふにふにとなぞってやる。こんなとこ改めて触られる
ことなんてなかったんだろう、下唇の中央をぐっと押すと、ビクリと首をすくめてしまっ
た。
 唇は身体の外に出た粘膜とは言うけど、こいつの場合は数ある性感帯のうちの一つだろ
う。エロエロ優等生め。
「…はぁい、おしまい」
 頃合を見計らって離してやると、詰めていたのか浅く息をつく。間近で目が合うのが嫌
なのか伏せたままの睫毛が白い頬に影を作っていて、ランドセルの似合わない年相応の「
女の子」の顔を演出していた。
 一人っ子とはいえ利発な彼は、きっと小さい頃から頼られたり信用される立場だったん
だろう…こうした子供扱いに我慢がきかないほどに。
 身体の両側に下ろした奴の手が脱力しているのを確認し、再び胸元を掴んでやった。
 
246偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/06(木) 00:01:59 ID:mBJ4k8FU
(3/4)
 
「…っん………!」
「はーい、次はココですよ?……なんて言うのかな?」
 ようやく俺の意図に気付いたのか、さっきまでとは別の意味で頬を赤らめ見上げてくる。
「…ユカちゃん?」
 デニム越しにシャツとブラのカップを掴みあげ、軽くひねって乳首にかすめる。本人に
よる開発と俺による再開発とで、たぶん今まで付き合った「女の子」の中じゃ一番の感度
になったのではないだろうか。まあ揉んで突っ込んで楽しめなくはあるが。
「ぁ、ん………むね、です……」
 恥ずかしそうに視線を横に流してしまった須藤に「はずれー」と言いながら、脇からサ
ロペットの中へ手を突っ込んだ。
「残念、ずっと正解だったのにねぇ〜?」
「…なっ、何が違って……ひゃっ!?」
 脇腹を直に撫でられた奴が悲鳴をあげる。胸当ての中で薄いシャツを捲り上げた俺の手
は、すべすべした肌の感触を思う存分楽しむことができた。
「ひっ……や、やだ、抜いてっ!ぬ……ひゃうっ!」
 慌てて服の上から俺の手を押さえようとしてくるが、引きしまった腹をツーッとなぞっ
てやると裏返った声をあげてしまう。当然、抗う力なんて出るわけがない。
「『ヌいて』だなんて、ユカちゃんてばエッチ〜!」
 身を竦める奴に構わずサロペットの中で肩までシャツを捲り上げてしまう。露わになっ
たピンクのブラの下から指を突っ込んで、カップを余らせる平らな胸をくすぐってやった。
「こんなブラなんか着けちゃって……『ユカのエッチなおっぱい』でしょ?ほら、言って
みな」
 
247偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/06(木) 00:03:00 ID:Xh2QozWS
(4/4)
 
 手探りで乳首をつまみながら急かすと、逃れたい一心で猥語を口走りかける。
「っ……ゆか…の……………っ言えるか!そんな、んんっ!……」
 気高くあることは美徳ではあるが、現在の状況下ではこれっぽっちも役には立たない。
 両手を回しホックを外してしまうと、シャツと一緒にブラも上にたくしあげてしまう。
さんざんいじくられた乳頭に、直接デニムの粗い生地が擦れた。
「っ!……っや…ぁ……離し…」
 背を丸めて触れないようにするのだが、サロペットの中に入れた俺の手を抱え込む格好
になってしまう。
「うん?もっと触って欲しいの?」
 鎖骨や脇をつつきながら白々しく尋ねてやると、かぶりを振りつつも言葉にはしない。
きっと声出そうとしても「ひゃあんっ」とか、そんなんになっちゃうんだろう。
「…じゃあちょっとやさしくしてあげようか……エッチなユカちゃんの可愛いおっぱいを
触ってるのは、誰ですか〜?」
 薄い胸板を指圧してやりながら、人差し指の先で乳首を弾いてやる。この「小学生」は
ない乳を無理やり揉まれるのがたいそう好きなようで、喘ぎつつも先程までと違い腿を擦
り合わせていた。
「…なんて呼べって、言ったっけ?」
 優しく促し、親指で赤く色付いているだろう乳頭を押しつぶす。サロペットから白い肌
をチラチラ見せている格好に髪に付けた赤いリボンは、とても違和感があるとともに…な
んとも言えないエロさがあった。
「………おにいちゃん……」
 とてもそんな言葉の似合わない目で睨んできているが、胸を押さえていた奴の両手がい
つの間にかスカートの裾を掴んでいるのを見て許してやることにする。
「…よく言えました」
 胸当ての隙間から覗く肌に息を吹きかけ、ビクつく相手から手を離した。
「……はっ………ふ…」
 俺とは対照的に、荒い息をつきながらも捲れ上がったブラやシャツをそそくさと下ろす。
お子ちゃまごっこは終わったとでも思ってるんだろうが、そんなわけがない。
「それじゃ次は、ユカちゃんの大事なトコを聞いてみよっかあ?」
 
248偽妹彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/06(木) 00:04:30 ID:Xh2QozWS
(本文ないです)

>>232さん
なんだその具体的なプレイ内容は!>イメクラ
…すんません今度使わせてくださいw
(元ネタ見てないので違うモノになると思いますが)

>>243さん
おおお、沖津快、いやお気遣いありがとうございます。
昼とか夜とか変な時間に投下してしまってますが、単に日によって仕事時間帯がまちまち
になってるだけですのでw
(ただ自分が不規則な時間帯で投下してしまっているせいで他の書き手さんが投下しづら
いようでしたら申し訳ないです。
毎回一応リロってから送信してますので、お気になさらずお願いしますorz)

こちらの都合で急に止まったとしても、その時の上げ途中のはちゃんと終わらせます。

自分では思い付かないようなアイディアいただいてそれで妄想するのが息抜きというか、
楽しみになってます。読んでくださり、レスくださりありがとうございます。

249名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 00:42:21 ID:9m1AYh+w
今夜もGJ!ですたノシ
250名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 00:48:51 ID:mv/i3mX3
本当にGJ!


村瀬の姉いいな。弟は決して姉に勝てないんだよね。
ここで姉が帰って来たら面白い事になりそうw
とか、妄想してみる
251名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 01:35:59 ID:/TPpTXwB
村 瀬 が 神 か



いや、中の人が神様なんだろ。常孝……
252名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 02:15:52 ID:7Pa4Rw3N
GJGJ!

ふと思いつきでスマソ
ホワイトデーにユカたん、村瀬にデートに連れ出されて
本物の「女の子」相手にするみたいに思いきり優しく扱われたら
ユカたんどうするだろ
下心を疑いつつも内心悪い気はせず……みたいな

でも村瀬のほうは当然プレイの一環でしかなくて
一日の終わりにユカたん顔を赤らめ、
「いちおう礼を言っとく。きょうは……ありがと」
とか言ったところを携帯写メでパチリ
「はい、可愛いお顔が撮れましたー(笑)」
新しい脅迫材料を提供するハメに

いやホント思いつきで(汗
253名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 19:24:31 ID:Dnm1Efdz
>>248
>>232です。是非やっっちゃって下さいw
(元ネタは>>233さん参照です)

お仕事も超がんばってください
時間不規則だと大変だよね。
254名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 22:44:59 ID:CsdFfOs6
>>248
いつもながらGJ!
凄いペースだwww

しかし夜勤日勤まぜこぜだと夜勤明けって一日寝ちゃうよね
漏れもそうなんだが夜勤は明けと次の日が必ず休みなんで助かるけど
255偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/06(木) 23:24:17 ID:mBJ4k8FU
(1/4)
 
「え?……っ!?」
 無防備になったスカートの裾を掴まれて、慌てて俺の手を押さえようとするがもう遅い。
「…あらららー?」
 厚いデニムの上からは分からなかったが、白い綿パンツに覆われたそこは、直接触られ
る前に起立しちゃっていた。いかにも子供用な余裕のある布使いなので、中に何か詰め物
でもしているみたいだ。白い○塔。
「号令もないのにおっきしちゃって…コレは、なんですかぁ〜?」
「…っう……ぁ、は、離して……っ!」
 悶える奴に構わずそれをつつきながらよく見ると、純白の頂がポツンと湿った水玉にな
っている。さすが綿百パーセント、吸水性はバッチリだ。
「質問に答えなさい。コレは、なんですか?」
「……ん……いや、やだ…ぁ…っ!」
 フワフワの生地で先端を覆うように両手で包み込む。むき出しの腿をヒクつかせて耐え
てるみたいだが、腰を揺する仕草は嫌は嫌でも「いやん、もっと」属のものだと思う。
「分かんないの?ここはぁ……『ユカの、いやらしいオチンチン』でしょ?はい復唱」
「何言って…もう、許して……」
 女児用パンツでなぶられるのと俺の言葉責めのどちらに参っちゃったのかは分からない
が、ついに優等生が音をあげた。
「許すも許さないも、答え教えてあげてるのになぁ……あれ?なんか湿ってない?ココ」
「………っ…」
 俺の手に絶えずこねくりまわされて、ペニスからにじみ出た我慢汁による模様は広がっ
てきている。
「二年生にもなっておもらししちゃったり、きちんとお話しできないなんて、恥ずかしい
ですねえ〜?」
「ち…違っ……!」
「違うんだったら言ってみな。ほれほれ」
 さんざんな言われように反論したくても、そのためには舌っ足らずな恥ずかしいセリフ
を口走らなければならない。
 その可愛らしい顔が浮かべる苦悶の表情をたっぷり楽しんでから、俺は妥協案を出して
やることにした。
 
256偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/06(木) 23:25:33 ID:mBJ4k8FU
(2/4)
 
「そんな恥ずかしいなら、じゃあね〜……『お兄ちゃん、ユカ恥ずかしいのっ!』って言
えたら、おしまいにしてあげる」
「…………」
 慈愛溢れる救済措置なのに、須藤が喜ぶ気配はない。
「……ユカちゃーん?」
 そそり立ったペニスから一度手を離し、柔らかい下着越しに袋を掴んでやると、黙りこ
くっていた相手がビクリと身を反らせた。
「あっぅ………やぁ……っ!」
「ほらほら、どうすんの〜?」
 いつもなら痛いくらいの刺激も、子供パンツの厚い布は生殺しのようなレベルにしか伝
えないんだろう。緩慢な愛撫に悩ましく眉をひそめつつ、「おしまい」というエサに釣ら
れて言葉を紡ぐ。
「は、は……はずかし、い………おにぃ、ちゃん……」
 初めての妹が美少女どころかチンコ付きな奴なんて、そうそう居ないんじゃなかろうか。
さらには学校ではクールなイケメン王子様というハイスペックハイクオリティー具合。そ
んなんに涙目で「お兄ちゃん」言われた日には、間違いの一つや二つ怒っても責められな
いだろう。
「……………よくできました」
 たっぷり間を置いてから、綿パンツの膨らみから両手を離す。
 そして、
「っ!?な、何す…っおい!」
 引きしまった腹が覗くほどにサロペットを捲り上げて下着のウエストを引っ掴むと、「
女の子」らしからぬ声で怒鳴られてしまった。
「何って、パンツ下ろすの。はい、腰上げて〜」
「はぁ!?話が違うだろ!さっき『おしまい』って…」
「あー、それは質問がって意味。決まってるだろ?」
 まさかあれだけでプレイ終了にするわけがない。
「何、がっ…決まってるんだよ……っ離れろ!」
 両手で俺の肩を押さえつけてくるのだが、向かい合ってお股パカーンなこの体勢ではい
まいち締まりがない。しかも女児用パンツの中はフル勃起ドゥーイングときたもんだ。
「んも〜ユカちゃんったら、お股だけじゃなくって身体もちゃんとおっきしてください!」
 
257偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/06(木) 23:26:42 ID:mBJ4k8FU
(3/4)
 
 腰を上げてくれないので奴の右側に移り、ゴムの通ったウエストから中に手を滑り込ま
せる。薄い肉付きながらも程良くぷりんとした尻たぶをそれぞれ掴むと、途端に奴の身体
が跳ねた。
「ひゃっ!?…っあ、そこダメ……っ!」
「ダメって?どこがダメなの?」
 俺の服をギュッと掴んで堪える須藤の顔を覗き込みながら、吸いつくような桃尻を揉む。
小ぶりな乳房のような張りといい感度といい、つくづく野郎にしとくはもったいない。も
ちろん、俺と目を合わせたくなくてそっぽ向きかけて失敗している面を含めて。
 上気した目尻にはうっすら涙がにじんでいて、俺が指を動かす度に湿った睫毛を震わせ
ている。引き結んだ口元もまたしかり。みずみずしい紅唇は拒もうにも「あ」だの「んん
」だのといった嬌声しかこぼせないようだ。
 ともかく両手に当たるプリプリの感触と、至近距離で喘ぐお顔を楽しみながら、目の前
の「小学生」のクマさんパンツを膝までずり下ろすことに成功した。
「あららー。ユカちゃんのココは、やっぱりツルツルでちゅねえ〜?」
 パンツの下から現れた、お子様らしく無毛の股間をからかってやる。形の良い膝にまと
わりつく白いコットンはスラリとした身体に全然似合ってないのだが、そのちぐはぐさが
いかにもお仕着せプレイっぽくて良い感じ。
 俺の左手に引きしまった右腿を押さえつけられて、文字通り身動きがとれなくなった須
藤は、それでも床に直接触れた尻をもじもじと揺すって逃れようとした。
「ぅ……あ、なでな…で、ぇ……っ…」
 構わず滑らかな下腹を手のひらで大きく撫で、血管の浮き出た竿を掴みあげる。剃毛ペ
ニスはその愛らしい顔に似合わず、剥けた先端から我慢汁を垂らしていた。
「おっぱいはちっちゃいのに、ココは大人みたいですねぇ〜?」
「ひゃ、あ……や、やだ…やだあっ…」
 ぞんざいに扱く俺の手を払いのけたいのだろうが震える指は俺の袖にしわを作るだけで、
もはや俺にしがみついちゃっている格好だ。
 
258偽妹彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/06(木) 23:27:43 ID:mBJ4k8FU
(4/4)
 
「『やだ』じゃなくってさあ…何かして欲しいならちゃんとお話ししなさいって、ば!」
 ヒクつくペニスの先端を親指で引っかくと、満足に抗うこともできずうめいていた須藤
がついに音をあげた。
「ひぅっ!……っは…はなし、て………その、お兄ちゃん…」
 いかにも取って付けた感じだが、こんな「妹」におねだりされる機会はそうそうないの
で良しとする。
「……『離して』ねえ〜…ナニをドコから離して欲しいのかなあ?ユカちゃん?」
 焦らすように右手で亀頭をグリグリしながら尋ねると、俺の手をどんどん汚してくれる
張本人はその愛らしい顔を悩ましくしかめてみせた。
「ぁ………て…てを……」
「手って、誰の?」
「……おにい…ちゃん、の…」
 不承不承といった感じで答えるが、まだまだ甘やかすわけにはいかない。涙を溜めた黒
瞳を覗き込み、辛抱強く聞いてやる。
「ふぅん?で、お兄ちゃんの手を、ドコからどうして欲しいのかな?」
「…………そ……そこから…離して……」
「そこってナニ?さっき言えなかった『ユカの、いやらしいオチンチン』のこと?」
「っ………」
 同級生の前でサロペットから勃起チンコを丸出しにして、今さら何を恥ずかしがってい
るんだろう。まあこれで「オチンチン擦ってえ!イかせてぇえ!」なんて言われたら俺的
に萎えなんですが。あ、その方がこいつ的にはお得か。
 もう少しネチネチ可愛がってやりたい気もするが、クマさんパンツを引っかけた膝は座
っている状態なのにガクガク言っちゃってる。
「…このままじゃ、お兄ちゃんの部屋汚されちゃいそうですねぇ〜……ねえ、ユカちゃん?」
 すっかりヌルヌルになった右手のひらを見せつけると、その匂いにか眉をひそめて横を
向いてしまう。それでも俺の手や奴自身のペニスを伝って股間を汚しているモノは、この
「オナニー?なんですかそれは?」と言い出しそうな清純派美少女が垂らしたのだ。

 
259名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 00:18:19 ID:WqDTI9wY
狂おしく艶かしくGJ!


ところで、
偽妹彼女と、前の偽乳彼女が
脳内でチャンポンingされた結果、
『紺色吊りスカートの巨乳小学生ユカちゃんwith赤ランドセル』とか
『スク水小学生ユカちゃん(乳なし)』とか
『スク水中学生ユカちゃん(乳増量)』とか
末期的にアレな妄想が駆け巡ってる件
('A`)
260名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 01:42:38 ID:/ns4IoTk
今夜もGJ!

村瀬がどっかの私立小学校の女児制服とか持ち出してくるような空想をしてみよう






…鼻血噴いた(自爆
261名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 03:06:13 ID:rR6soUDO
我慢汁&染みパンGJ!!
262名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 12:25:45 ID:ooUjZXX+
むしろ自分たちが通ってる高校の制服を手に入れて来て
生々しさにユカたんも村瀬もドキドキ……

ユカ「どうしたんだよ、この制服っ? まさかおまえ学校で盗んで……!」
村瀬「そんなわけねーだろ。ネット通販でそっくりなコスプレ用の制服を見つけてエンブレムだけ付け替えたんだ。
 ブレザーを一着犠牲にしてな」
ユカ「おまえバカだろ……」
263名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 00:00:36 ID:OclZ7ROx
>>262
実は前スレにあった>高校制服

中の人のまとめサイトにあるんじゃないかな
264偽妹彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 00:37:57 ID:DSX+gs7t
(1/3)
 
「んじゃー特別大サービス!『はい』か『いいえ』で答えてね〜…もうイっちゃいそうな
の?」
「…は……はい…っ」
 拒んで今以上の責めを味わいたくないのか、ためらいながらも素直にうなずく須藤。
「…ユカちゃん、女の子なのにオチンチン気持ちいいんだ?」
「…………はい……」
「この、ベトベトんなったオチンチン擦られて、我慢できそうにないの?」
「………は…い…」
「エッチなお汁がドピュドピュ出ちゃいそうなんだ?…って、もうグチャグチャだけど」
「……………ぃ……」
「可愛いリボン付けて、女の子のランドセルしょってたのに、お兄ちゃんに触られてビン
ビンなんだ?ほうら、こんなにトロトロんなっちゃって」
「………っふ…………ぅ……」
 筋にそって我慢汁を塗り広げてやりながら尋ねていたのだが、いい加減こいつの頭が限
界っぽいのでやめにしてやる。
「…じゃあ、イってもいいけど、今下げたパンツを元通りにするまで我慢できる?『はい』
か『イエス』で答えてね。さぁどっち?」
「はぁ?それじゃ…っあ……んっ!」
 もっともな突っ込みは聞きたくないので、縮み上がったタマを無理やりぐにぐにしてや
る。俺なら発狂ものだと思うのだが、さすがMっ娘(男)は見事に快感として受け取ったみ
たいだ。
「ひゃ、ぅ……ん、んんっ!」
 楽しそうに身悶えしてくれるが、壁に賢い頭を打ちつけるのはよろしくないのでさっさ
と聞き直すことにする。
「ど・っ・ち、なんですかぁ〜?」
「……っは、はい!…わ…わかり、ました……お、おにいちゃん…っ」
 どう考えても「今にもイきそうです」な状態だが、頑張るみたいだ。自分から「お兄ち
ゃん」いうあたり、かなり切羽詰まっていると見える。
 
265偽妹彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 00:39:01 ID:DSX+gs7t
(2/3)
 
「いいお返事ですねぇ〜!お利口さんなユカちゃんは、お兄ちゃんがなでなでしてあげよ
うねえ〜?」
 足を押さえつけていた左手でそうしてやるのだが、右手でペニスを握り込まれた奴はそ
れどころではないみたいようだ。括った髪をちょいと引っ張っただけで首を竦め、潤んだ
目を強く閉じる。
「…ぁ…あ、は、はやくっ……!」
「早く?早くイきたいの?それとも…可愛いクマちゃん穿きたいんでちゅかぁ〜?」
 なりふり構えないのか勢い良く首を縦に振ってくれるのだが、あいにくと俺は右利きな
ので、左手だけで大きな「小学生」にパンツを穿かせるというミッションはなかなかスム
ーズにはいかない。
 さらに困ったことに、ご本人が俺の肩口を掴んだままなのもあって可愛いお子ちゃまパ
ンツは白い腿を遅々として進まず。つまりは焦らしプレイ真っ最中ということだ。
「あともうちょっとだから、我慢してねぇ〜?」
 輪にした指で竿を締めつけ、強めに上下させる。必死にやりすごそうとしているのか、
それに合わせて投げ出した足がキュッと緊張し、レースソックスに覆われた爪先がピンと
反ったり縮こまったりした。他人事ながら面白い光景。
「あ、あぁ………も、ダメ!おにぃ、ちゃ……っ!」
 俺の肩にすがりつき、「だめ…だめ」とうわ言のように呟きながらも健気に耐え続けて
いた優等生だったが、お預けを食らいまくった挙句のこの仕打ちには敵わなかったみたい
だ。
 その筋の人が涙流して喜ぶようなセリフを吐きながら、赤いリボン付けた「女の子」は
サロペットスカートから精液を噴き上げてイってしまった。俺の右手やデニム生地に、生
温い白濁がパタパタと付着する。
「……あ、ぁ………っ……っ!」
 白い喉と腹をヒクつかせ喘ぐ須藤だったが、解放にとろけかけた瞳が俺の顔を捉えてギ
クリと身を強張らせた。ヘラヘラしてた俺が眉間にしわ寄せてるのはなかなか怖かったよ
うで、慌てて俺の服から手を離しスカートの裾を下ろしてしまう。グチャグチャのペニス
を拭わないままだから、あとで困った顔するのが目に見えている。こいつらしくない失敗
だ。
 
266偽妹彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 00:40:15 ID:DSX+gs7t
(3/3)
 
「……我慢しなさいって、言ったよね?」
 笑いだしたいのを堪え冷たく尋ねれば、手コキによがっていた先程までとは別の意味で
赤い唇がわななく。元凶は俺だというのに、こいつの薄い胸の内は罪悪感でいっぱいなの
だろう。
「クマちゃん穿くまでって、お兄ちゃん言いませんでしたかぁ?」
 腿の半ばまで引き上げたお子様パンツを指せば、案の定怯えたように長い睫毛を伏せて
しまう。赤く染まった目尻には恥辱か快感による涙が流れ、さらしている痴態にそぐわな
いおきれいな泣き顔だった。まあそういうのを苛むことに浪漫があるのですが。
「ぅ………ぃ…いました…っ」
「誰が?」
「……おにいちゃん…が、です……」
 教え子の飲み込みの良さに気を良くした俺は、ようやくニッコリして頭を撫でてやった。
手のひらを返したような態度の変化に戸惑い唇を噛む須藤だが、しばらくよしよしとして
やればホッとしたように息をつく。
 女装した学年首席が、同級生の手で射精した挙句大人しく子供扱いされてるだなんて、
もう突っ込みどころが多すぎて笑えない。
「…エッチ汁おもらししちゃうなんて、悪い子ですねぇ…ユカちゃんは」
 汚れた手を子供パンツで拭えば羞じらうように目を逸らしてしまったので、内股をくす
ぐるように塗りつけてやる。ビクンと身をしならせながら、それでも奴は必死に言葉を紡
いだ。
「ひ、う……っご、ごめんなさい……っ…」
 デニムの裾には後始末をしなかったペニスの汚れが染み出してきている。替えの服はな
いわけではないので、膝にプリントパンツを引っかけたままの「小学生」ともう少し遊ぶ
ことにした。
「…そんな悪い子のユカちゃんは、もっといっぱいお勉強しないとですねぇ〜?」
 お子様には罰ではなく、教育でもって分からせてやらなければ。

 (おしまい)
 
267偽妹彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 00:42:11 ID:DSX+gs7t
(本文ないです)

「偽妹彼女」は以上です。読んでくださりありがとうございました。
そして>>116さん、素敵レスdクスでした!

>>259さんのレスから妄想したおまけは今日中に間に合わなかったので、後日投下させて
いただきます。
(スク水は別ので使うつもりなので、今回紺スカート使わせていただきまっす)

(以下長レス失礼します)

>>250さん
そんなことないやい!orz >弟は決して姉に勝てない
冗談はともかく、姉が帰って来たらどう考えても変態プレイに興じる野郎二人なので今回
は使えなかったのですが、いつかうまいこと女装に絡めたいですw

>>252さん
なんだその考えもつかなかったスイートなシチュは!セリフにムハムハしてしまいました。
ホワイトデーに間に合うか分からないですが、ぜひ妄想させてくださいw

>>253、254さん
なんかハードワーカーと思わせてしまったようで、お心遣いを嬉しく思いつつもそんなこ
とないので申し訳ないorz
休憩時間があるかないかの違いだけで夜はちゃんと寝てるので、むしろそちらのが大変で
す、お身体大事に。

>>262さん
高校生が真面目にバイトした約一月分の給料を犠牲にするなんて…羨ましいぞw>ブレザー
そして女子制服は>>263さんのおっしゃる通り、前スレでドキドキ感なくやらかしてしま
いました。
またいつか別のシチュ思いついたら着せたいです。
268名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 01:15:02 ID:OclZ7ROx
>>中の人

今夜も萌えをありがとう♪
269名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 07:59:19 ID:ex02RdRj
村瀬ってば手慣れてるなあ
女の子の扱いにも女装っ子ユカたんの扱いにも……w

イカされたあと、すっかり従順Mっ子奴隷化してるユカたんに萌えw
あとで我に返ったあとが大変そうだけどユカたんの心の葛藤が
270名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 16:42:31 ID:2pB9h2iV
俺はノンケのはず俺はノンケのはず俺はノンケのはず俺はノンケのはず
俺はノンケのはず俺はノンケのはず俺はノンケのはず俺はノンケのはず
271名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 16:52:14 ID:ioL6y4mf
>『はい』か『イエス』で
NWなのか!?ロリババァなのか!?www
しかしユカたんは我に返った時の反応がたまらなく萌ゆるのですよ。
272偽妹彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 17:08:27 ID:DSX+gs7t
(本文ないです)

これから投下するのは「偽妹」の>>259さんのレスから妄想した偽乳小学生ver.です。
(レス内にあった「偽乳彼女」を見て、「監視彼女」よりピッタリだ!と思いました)

乳描写が多くなってしまいましたが、もし良かったらどうぞ。

>>259さん、ナイスレスありがとうございました!

273偽妹彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 17:09:36 ID:DSX+gs7t
(1/5)
 
 もとから俺ん家に上がる時にご機嫌だったためしはないが、あからさまに顔をしかめら
れたのは初めてだ。
 整った眉をひそめ、ぷりんとした赤い唇を曲げてしまう。奴の視線の先にあるのは、高
校男子の部屋に似つかわしくない赤ランドセル。
「…まだ片付けてないのかよ」
「片付けてないんじゃなくて保管してたの!開けてみろよ」
 前回お子様パンツを掴まされた失敗からか、先週より慎重に金具を外し、
「ああっ、ひどい!」
 教室のゴミ箱の中身を捨てるがごとく、勢い良く逆さまにしてしまった。
 バサバサと落ちる紺色の服やら何やら。
「あの……前より小道具が増えてない…?」
「うん。こないだのユカちゃんがあんまり楽しそうだったから、色々準備しちゃった☆」
「しなくて良いし楽しんでもないから!」
 力一杯否定しつつランドセルやその中身と距離を置こうとする奴に、姉貴の部屋から拝
借したスタンドミラーを向ける。この期に及んでなおお行儀良く座った、美少女の全身像
が映った。
「こないだは俺だけが見て楽しんじゃったから、今日は一緒に見られるねぇ〜?」
「要らない要らないっ!」
 必死にかぶりを振りつつも逃げ出せない須藤のフリルブラウスに手をかける。下手に抵
抗して鏡で恥ずかしい格好を見せつけられるのが嫌なんだろうが、別にしてもしなくても
やる時はやるので意味ないぞ。言わないけど。
 しばらくは大人しくしていたが、俺の手が真ん中らへんまでブラウスのボタンを外し、
露わになったキャミやその下のブラのストラップごと両腕を抜かせると、俺の背にある鏡
を気にしながら不安げに見上げてきた。
「あ、あの……その、何を…?」
「今日は面白いのを用意したからねえ……ほら!」
 ランドセルから床に転がされていた、丸っこいプラケースを拾いあげる。首をかしげて
凝視していたが、それが二つあったことに気付き可愛らしい顔を強張らせた。
「!?そ…れっ、て……」
「そ!前喜んでた『プリティメロン』ですよぅ〜?せっかく買ったんだから、使わなくっ
ちゃもったいないよね!」
 にこやかに言いながら右足で相手の左膝を押さえつける。ケースから出した特殊シリコ
ンの半球を、位置と向きを確認してからブラの下に押し込んでやった。まずは左胸。
 
274偽妹彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 17:10:38 ID:DSX+gs7t
(2/5)
 
「ひゃあっ!?つめた…っ!」
 取説どおりきちんと洗って乾かして保管してたので、平べったい胸板への吸着力は落ち
てないみたいだ。俺の足をどけようとしていた手で慌てて抗ってきたが、爪先でピンクの
プリーツスカートの中ほどをぐりぐりすれば途端に大人しくなる。女用の胸責めオモチャ
とペニスへの刺激で、マゾい女装っ子は早くも俺の支配下におかれた。
「んー、お利口さんはお兄ちゃん大好きですよぅ〜?」
 右側にもプルプルの乳房を貼っつけて、用済みのブラのホックを外しキャミの下から引
き抜いてしまう。今日は白地に細い赤リボンの付いた乙女系だ。見てて楽しいのでほとん
どこんなんだけども。
 そんなわけで、今こいつが薄いブラウスの下に着けてるのは、白いレース飾りの付いた
キャミだけ。夏場の女子なんかもっと透け透けだと思うのに、ブラウスから下着が透ける
のをあんまりにも嫌がるので着せてやったものだ。
 正直脱がすのに一手間かかるから気乗りしなかったのだが、キャミの襟ぐりからブラの
上部だけが時折ちらりと覗くのになんとも言えないエロスを先日実感した。嬉しくないパ
ンチラブラチラかましてくれる女子に見習ってもらいたい。
 まあとにかく、それの胸元をぴちぴちにしちゃってるニセ乳を無造作に掴みあげると、
下の胸板を直接こねくられたかのように須藤の身体が跳ねた。
「ひぅっ…!……ひゃ、やめ…っ」
 乳頭のない乳房が俺の手を押し返す。ああ、感動的なまでにリアルなたゆんたゆん感!
 俺の手を掴んで堪える相手を焦らすように、やわやわと揉みながら聞いてみた。
「ボタン留められるかなあ?…ねえ?どう思うよ、このオッパイ」
「ぁ、あ……っや、あ…はなして、ぇっ!」
 空イきするまでもにゅもにゅしたい気もするが、ぐっと堪えてブラウスの前を合わせる。
襟元は問題ないのだが、やっぱりキャミを悩ましく押し上げる巨乳のあたりは、少し布を
引っぱらないとボタンをかけづらかった。当然ブラを着けてない乳は寄せられ、軽く押し
つぶされる。
「ぁう………っん、は……っ…」
 
275偽妹彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 17:11:43 ID:DSX+gs7t
(3/5)
 
 ボタンを一つはめる度に、俺の手首を掴んだ両手が細かく震える。目をぎゅっと閉じて
しまっているのは、俺を見たくないのか、それとも気持ち良いのか、どっちだろう。
「……じゃあ、次はこれ着てね?」
 さっきまで人形めいたお上品さで着こなしていたブラウスを、はち切れんばかりの乳房
で押し上げてしまっている美少女に、俺は再び床から拾い上げたモノを差し出した。
 瞼を持ち上げ、紺色の布を見る須藤。
「………これって…」
 今こいつが穿いてるのと同じような丈のプリーツスカートだが、ウエストにくっついた
二本のベルトといい独特のペラペラ感といい…
「カーディガンとかは高かったから、こんだけしか買えなくってさあ〜…どうよこのダサ
可愛いお受験っぽさ!?」
「知るかよ!お前本当頭おかしいって!」
 その相手にニセ乳揉まれてひゃんひゃん喘いでたくせに、ひどい言いようだ。
「……さっきみたく俺がお着替えさしたげても良いんだけど。いろいろと」
 「いろいろ」ってとこであからさまに胸を見れば、慌てて吊りスカートをひったくる。
ありがたいことだ。
「おやおやぁ?やる気満々ですねぇ〜?」
「…………っ…」
 屈辱に唇を噛みしめながら紺スカートをいったん置き、カーペットに膝立ちになる。
 着ているスカートのファスナーを下ろしホックを掴んだところで躊躇していたが、目の
前での美乳彼女によるストリップショーに俺が軽く拍手するのに、やけになって手を放し
た。
 ピンクのプリーツスカートが、白い腿を伝ってパサリと床に落ちる。着丈の短いブラウ
スなので、すべすべした下腹から下がすっかり露わになった。
「…………」
「………みないで……」
 無駄と分かっているのか、呟く声に力はない。おかげで下半身はショーツ一枚という、
しどけない姿を存分に楽しむことができた。
 愛らしく整った顔立ちに、清楚なブラウスを押し上げる豊満なバストと華奢な肩という、
上半身は申し分のない美少女。しかしたった今脱ぎ捨てられたスカートの下は「女の子」
のモノにしてはいささか…というか、明らかに異様であった。
 
276偽妹彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 17:12:49 ID:DSX+gs7t
(4/5)
 
 引きしまった腹に無駄な肉も筋肉質な凹凸もないすらりとした足。そしてその間には少
女にあるまじき位置に染みを作る膨らみがある。
 どんなに着飾っても、今みたいに本物そっくりな乳房をあてがっても隠しきれない、こ
いつが須藤豊という男であることを証明する立派な半勃ちペニスが、可憐な白ショーツに
包まれていた。
「……可愛いパンティーですねえ、ユカちゃん?」
 ブラとセットになってるショーツは、たいてい中央にちまちました飾りがあるタイプだ
が、これは足の付け根からそれぞれブラと同じ赤いリボンとレースがウエストに向かって
通り、二か所を可愛い蝶々結びで飾っている。日に焼けてない滑らかな肌に白い下着は、
中で熱くなっているモノがくっきり浮き出ているのにもかかわらず清楚なものだった。
「…は、はい………」
 恥ずかしい姿をさらす下半身を揶揄されると思っていたのか困ったように頬を赤らめ、
そそくさとスカートから足を抜く。
「……その……きる、から…」
 おずおずと切り出されたので二歩ばかり後ろに下がってやる。立ち上がった勃起美少女
はニーソに覆われた爪先を、広げた紺スカートの中に片方ずつ入れていった。
 さっきとは逆にホックをかけてからファスナーを上げ、ねじれないように伸ばしながら
ベルトを両肩にかける。こいつの腰にはゆるゆるのウエストなので紺色のサスペンダーが
頼りなのだが、本来つるぺたを想定しているこの服は、たわみ弾む乳房にはまったく無慈
悲だった。
「…ぁ………ん……ぅんっ!」
 わざとらしい咳払いで誤魔化すのだが、どう見ても不安定な布ベルトにかすめる胸を気
にしている。うまいこと隆起の頂点に通るようにしないと、顔をうずめたくなるような谷
間か脇の方に滑ってしまうんだろう。
 それでもなんとか落ち着く場所を見つけ出した奴の後ろに回り、その背にランドセルを
当てる。大人しく赤いベルトに腕を入れた須藤の真ん前には、今まで俺の身体で隠れてい
たスタンドミラー。
 悩ましい巨乳に小学生の格好といういでたちのイケメン優等生の姿を、鏡面は偽りなく
映していた。
 
277偽妹彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/08(土) 17:14:00 ID:DSX+gs7t
(5/5)
 
「……どう?」
「どうっ…て……」
 両肩に手をおいて尋ねてやれば、頬を染めて下を向いてしまう。普段は女子たちを虜に
し、週末には誰もが振り返る美貌なのに、いかにもな吊りスカートと一番ベルトが長くな
るよう調節した赤ランドセルが、鏡の中の姿にちぐはぐさを添えていた。
 ブラウスを押し上げるそれを羞じらうかのように背を丸めてるのだが、かえって服越し
しに形の良い乳房が強調されちゃっている。まったくもって困った「小学生」だ。
「良いモノあげっから、ちゃあんと前むいてねぇ〜?」
 同じく押し入れから引っぱり出してきた、俺が幼稚園の頃の制帽をのっける。偶然にも
スカートのそれに近い紺色なので、短いつばがクルンと丸まった帽子はうまいことハマっ
た。まんま幼児サイズなため、モデルの頭には見事なまでにハマってないが。
 姿見の中には、ぱっちりした瞳を潤ませた、児童プレイ中の巨乳美少女。俺のすぐそば
で細い肩を震わせているくせに下半身は大絶賛勃起中だろう須藤豊その人だ。
「どうしたの?黙っちゃって……ああ、さてはこれらを揃えた俺の行動力にウットリしち
ゃってんだろ?照れちゃ…」
「あきれて言葉も出ないんだよっ!……っあ」
 反射的に言い返してきたが、身じろぎすれば紺のサスペンダーは柔らかな斜面に留まる
ことができず、乳房を強調するかのようにサイドにずれてしまう。セリフの最後は、それ
に気付いたが胸をいじるわけにもいかないもどかしげな声音。
 ブラウスも脱がしちゃって、直接スカートやランドセルのベルトで擦ったらどうなっち
ゃうんだろうとか、良からぬ考えが頭をよぎった。
「…そんな感じの格好、なんかFFとかに居なかったっけ?おっぱいで脇に行っちゃって
んの。あれかえってエロいよな〜」
「っ…こんなんとティ○ァを一緒にするんじゃない!」
 謙虚なのか何なのか、わけの分からないポイントで怒られてしまう。
 さて、こちらのツンデレ美少女はどう攻略するべきか。

 (おしまい)
 

278名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 18:50:31 ID:ex02RdRj
ああユカたんもFFやってたのねw
吊りスカートばんざいGJ!
279【とりかへばや?(前書き)】:2008/03/08(土) 22:03:43 ID:ex02RdRj
小ネタ
全4レス投下します
エロなし、ギャグ系の少女漫画みたいなノリですが……枯れ木も山の賑わいと
280【とりかへばや?(1)】:2008/03/08(土) 22:07:44 ID:ex02RdRj
「――お願いよ香織っ、このっとおりっ!」
「我が一年五組の命運がかかってるのっ!」
 両手を合わせて頭を下げる早智子と奈津子に、
「いくら拝み倒されても無理は無理! 練習抜きでいきなり舞台に立てなんて!」
 香織は憤然として言った。
「だいたい男の役でしょ、素直に男子に頼めばいいじゃないの!」
「男といっても王子様だもんっ、普通の男子には務まらないのっ!」
 早智子が言って、奈津子も、
「少なくともクラスの男子には無理なのっ、香織のお兄さん――薫さんレベルならともかくっ!」
「ああ……」
 薫の名前が出て、香織は顔をしかめた。こんな場面で愚兄を引き合いに出されるとは。
 だが、香織の胸の内など知らない早智子と奈津子は、ここは押しの一手とまくし立ててきた。
「だから笹倉さんに王子様の役をお願いしたのにっ、何の因果か文化祭当日に『ものもらい』っ!」
「眼帯つけた王子様なんてあり得ないでしょうっ?」
「じゃあ設定変えて、人魚姫が憧れる相手を王子様じゃなくて海賊の船長にすればいいじゃない」
 香織が言い返すと、早智子と奈津子は揃って首を振り、
「それじゃアンデルセンに対する冒涜よっ!」
「海賊の衣装だっていまからじゃ用意できないわっ!」
「いまからじゃ無理なのは、わたしも一緒。台詞が少ないったってゼロじゃないし演技もしなきゃでしょ?」
 うんざりしながら香織は言う。
 高校の文化祭当日、朝のホームルーム終了後。
 香織はクラブハウスへ行こうと教室を出たところで早智子たちに呼び止められたのだった。
 チアリーダー部に所属する香織は公開演技があるからという口実でクラスの劇への参加を免れていた。
 公立であるこの高校の文化祭はオープンで、地元の小中学生も大勢、見学に来る。
 彼らを――といっても女子限定だが――来年以降の新入部員として呼び込むことが公開演技の目的の一つだ。
 部員一同には気合いが入り、今朝も七時からリハーサルを行なっていた。
 それゆえに香織はチアリーダーのユニフォーム姿である。
 そのままの格好でホームルームにも出たが、彼女の性格を知っている男子は決して冷やかしたりしなかった。
 王子様の代役を懇願されている香織は、ショートカットのよく似合うボーイッシュな少女だ。
 性格は男勝りの一語に尽きる。余計なことを言えば罵詈雑言の倍返し、下手をすれば蹴りまで飛んでこよう。
 早智子と奈津子は上目遣いにすがるように言った。
「どうしてもダメなのぉ、香織ってばぁ……」
「香織なら助けてくれると思ったのにぃ……」
「ほかのことならともかくお芝居は無理」
 きっぱりと答えて言ったところで、手にしていた携帯電話のバイブが唸りだす。
「ちょっと待って」
 香織は早智子と奈津子に断り、メールの着信を確かめた。

 FROM:愚兄
 本文:たすけて香織! いますぐ体育倉庫に来て!(>_<)
281【とりかへばや?(2)】:2008/03/08(土) 22:12:24 ID:ex02RdRj
「……アニキから呼び出しだ」
 携帯を閉じて香織は言った。いつもなら確実に無視するが、いまはこの場を抜け出す口実になる。
「行ってこなきゃ。そういうわけで王子様の代役は無理だからね、練習してる暇もないし」
「薫さんの呼び出しなら仕方ないけどぉ……」
「ほかに王子様が務まりそうなオトコマエの女の子なんてぇ……」
 顔を見合わせる早智子と奈津子に香織は呆れつつ、
「だから素直に男子に頼めばいいでしょ。それじゃね!」
 そそくさとその場をあとにした。


 文化祭の開場を目前にして、学校中が慌しい雰囲気だった。
 一般教室では各クラスの出し物の、特別教室では文化系クラブの研究発表の準備が追い込みに入っている。
 体育館では文化祭実行委員が音響や照明の最終チェック中である。
 午前中はそこでチアリーダー部の演技と吹奏楽部の演奏、演劇部の公演が順に行なわれる。
 午後は実行委員が審査するオーディションに合格した六つのバンドによるライブだ。
 季節外れのプールでさえ昔のヒット映画を真似た男子シンクロのリハーサルで大音量の音楽が流れ騒々しい。
 しかし体育倉庫だけは、隣の体育館からマイクチェックの声が聞こえてくるほかは静かなものだった。
 ほんの少し戸が開いているのは、いかにも中で何かが待ち構えている雰囲気で気味が悪い。
 その何かの正体は、わかりきっているのだが――実の兄だと。
「……はぁっ」
 ため息をついて肩を落とし、しかし気をとり直して顔を上げ、戸を開けながら呼びかけた。
「バカアニキー、来てやったわよー」
「香織ぃぃぃぃぃッ!」
 暗がりから何者かが――正体はわかりきってるけど――飛びついてきて、香織は反射的に蹴りを入れた。
「ぐぅぇぉぶぁッ!?」
 どこに決まったか意味不明の苦鳴を上げて、相手は床に転がった。
 兄の薫だった。よりにもよってメイド服姿で、妹より長いくらいの栗色の髪にヘッドドレスまで着けている。
 短めのスカートからは黒いニーソックス履きの白い脚が伸びた悩ましげなスタイル。
 しかし床にうずくまり、両手で股間を押さえて苦悶しているのは、あまりにみじめだ。
「……ぐぅぅぅッ……お母さまッ……薫を男の子に生んだことをお怨み申し上げますッ……!」
「いきなり飛びかかってくるからよ。それよりバカアニキ、その格好で教室の外を出歩くの勘弁してくれる?」
「ぼ……ボクだってこんな姿、人前に晒したくなかったッ!」
 顔を伏せたまま薫が言い返し、おや? と香織は首をかしげた。
「何よバカアニキ、学校で大っぴらにメイドさんになれるって張り切ってたんじゃなかったの?」
「ああ、出し物がメイド喫茶に決まって反発する女子を宥めるため男も体を張るという口実でな……しかしッ」
 薫が上げた顔を見て、ぎょっと香織は眼を丸くした。
 まるで宝塚の男役トップスターのような濃厚メイクだったからだ。
「クラスの女子が寄ってたかって面白半分にこのメイクッ! こんなのボクの美意識が許すわけないだろッ!」
「はあ……」
 香織は呆れて嘆息する。
282【とりかへばや?(3)】:2008/03/08(土) 22:15:37 ID:ex02RdRj
 実のところチアリーダーである香織も演技のときは濃いめの化粧をする。
 そのほうが遠目にも映えるからである。舞台役者のメイクと同じだ。
 しかし御主人様の側近くに仕えるメイドさんにはナチュラルメイクこそふさわしい。
 とはいえ、それは本物の女性が扮したメイドさんであればの話だ。
「いいじゃん、どうせ男がメイドさんになるって時点で色モノなんだから」
 香織が言ってやると、薫は泣きそうな顔で声を張り上げた。
「よくないッ! せっかくッ……夢にまで見た晴れ舞台なのにッ!」
「じゃあ自分でメイクすればよかったじゃん」
「ボクだってそうしたかったッ! でもボクが自分で化粧できることをどう説明するんだッ……いやッ!」
 強い視線を香織に向けてきて、
「いっそこの機会にカミングアウトしたってボクは困らないけどッ、そしたら香織が怒るだろうッ!」
「あ……当たり前でしょっ!」
 香織は声を裏返らせて叫んだ。そうなのである。
 よりにもよって(香織が第一志望の私立の受験当日に風邪をひいたおかげで)同じ高校に通う一歳上の兄は。
 女の子に変身するのが大好きという、とんでもない趣味を持っていたのである。
 いまのところ、その変身は家の中(しかも両親が見ていないとき)か。
 あるいは知人に見つかる恐れのない遠出をしたときだけに限られている。
 とはいえ香織の贔屓眼ならぬマイナス補正(兄の変態性癖を受け入れたくない)のかかった眼で見ても。
 薫の「女の子」ぶりは完璧であった。
 服の着こなしもメイクも立ち居振る舞いも、多少ハスキーながら声までも立派すぎるほど女の子なのだ。
 しかも可愛かった。認めるのは悔しいけど。
 だから――いつか兄が「女の子」として自信を深め、変態性癖を公言するのではないかと香織は恐れていた。
 そんなことをしたら兄妹の縁を切る。
 ついでに望み通り、あんたを男という性別から縁を切らせてやると釘を刺してはいたけれど。
「で、わたしを呼び出した理由は何? メイクをやり直せとでもいうの、アニキ自分のが上手いくせに?」
「そうッ、その通りッ!」
 すっくと立ち上がった薫が拳を握りつつ断固とした口調で言って、香織は思わずたじろいだ。
「……えっ?」
「つまりは表向き香織に頼んだことにしてボク自身でメイクをやり直すんだッ! それならいいだろッ?」
「いいも悪いも……」
 いいと言えば兄の変態性癖を容認することになる。
「ダメと言ったらどうする気?」
「せっかく学校公認でメイドさんになれる晴れの機会ッ、こんなメイクで台無しにするならッ、いっそッ!」
「いっそ……何?」
 香織が訊き返すと、薫は前屈みになって両手で股間をかばいながら、
「……いっそボクの趣味をクラス全員の前でカミングア……ぐぅぶぇっぶぉあぁッ!?」
 チアで鍛えた香織のハイキックが薫の股間を抉った。


 そして――
283【とりかへばや?(4)】:2008/03/08(土) 22:17:50 ID:ex02RdRj
 香織の見守る前で、薫は見事なまでの美少女メイドに変身した。
 最初からそのつもりだったのか自前で化粧道具を用意していたことには香織は呆れるしかなかったけど。
 眉を整え、マスカラで睫毛を伸ばし、ラメ入りのグロスを唇に引く。
 いつも完璧に変身するときの、自然に女の子らしく見えることを意図したナチュラルメイクとは少し違う。
 メイド喫茶のメイドさんというコスプレっぽさを演出した人眼を惹きつけるメイクだ。
 自分の役割を理解しているということだろう。
「これで……いいかな?」
 にっこりと薫が微笑んでみせ、香織は思わず素直に頷いた。
「う……うん」
 いくらマイナス補正がかかった眼で見ても、可愛いものは可愛いと認めるほかはない。
 変身したときの薫は言葉遣いや仕草まで徹底して変わるのだ。
「ありがとう香織ちゃん、これで薫、きょうとあしたの文化祭を満喫できるよ」
「調子に乗って男とバレないように……じゃなかった、男とバレてもいいけど例の趣味までバレないようにね」
 自分の言い間違いに香織は苦笑いする。兄が今回変身したのは「女の子」ではなく「女装っ子」だ。
 くすっと薫は笑って、
「大丈夫。いつもは学校で女の子っぽいところなんて全く見せてないもの。みんな演技としか思わない筈だよ」
「きょうとあしただけだからね。調子に乗って、あさってからも女の格好で学校に行くなんて言わないでよ」
「わかってるわかってる。それより、あのね香織ちゃん」
「え?」
「お礼に香織ちゃんにもメイクしてあげたいな。ステージで可愛らしく見えるように」
「わたしはいいよ。自分でするから」
 苦笑いする香織に、にこにこ笑顔で薫は首を振り、
「お願いだからさせてよ。ホントはずっと前からしてあげたかったけど、香織ちゃん普段はお化粧しないし」
「うーん……わかった」
 たぶん文化祭というシチュエーションで自分も浮ついているのだろう。
 そう思いながらも香織は申し出を受け入れた。兄のメイク技術で自分がどれだけ変身できるか興味もある。
 数分後――
 香織は兄から借りたコンパクトの鏡を覗き込んだ。
 きりりと眼元をシャドーで引き締めた、ショートの髪にばっちりと合うメイクだ。
「うん……なかなか悪くない、というか……いいよ、うん、かなりいい」
 素直な感想に、薫は笑顔を輝かせた。
「本当? 香織ちゃんにそう言ってもらえると嬉しいな」
「お兄ちゃん将来はスタイリスト目指したら? おネエキャラでもやっていけるし」
 普段は「バカアニキ」のところを「お兄ちゃん」とまで呼んでしまった香織に、薫は笑って首を振り、
「おネエじゃなくて完璧なガーリッシュを薫は目指してるんだけど、それより香織ちゃんにお願いがあるの」
「ん、何?」
 機嫌も治って笑顔で訊き返した香織に、にっこり微笑み薫は言った。
「あとで衣装を取替えっこしない? 香織ちゃんのメイド姿を見てみたいし、薫はチアの……ぐぶぇぉぁっ!?」
「変態にチアのユニフォームを穢されるなんて絶対にイヤ!」
 香織のハイキックが容赦なく美少女装メイドの股間を抉った。 【終わり】
284【とりかへばや?(後書き)】:2008/03/08(土) 22:19:31 ID:ex02RdRj
と、こんな感じです
285名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 22:32:19 ID:DSX+gs7t
うぉおお、生まれて始めてのリアル遭遇にうち震えてしまった!グッジョブです!!

メイド兄さんに萌え萌えニヤニヤし、そしてそれを裏切る乙女らしからぬ悲鳴に毎回噴いてしまいましたwボクっ娘暴走は良いものだ
文化祭の二日間に「とりかへばや?」でなく、どうか「とりかへばや!」にしておくれ…!orzこの通りです >香織タン
286名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 22:46:43 ID:U5ERTYKi
おお、GJ!
面白かったです!
287【とりかへばや?(補足)】:2008/03/08(土) 22:46:57 ID:ex02RdRj
>>283
スタイリストじゃなくてメイクアップアーティストだよな…… orz

>>285
どうもです m(_ _)m
でも遅筆野郎なもので続編は期待しないでスマソ……
288名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 23:24:32 ID:OclZ7ROx
おお、今宵は別の職人も降臨されてますな。
どちらもGJです。

289名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 23:33:12 ID:5U3qXlXb
くそっ、ほんの気まぐれで前スレを開いてからというもの、
ここに来るのが日課になってしまったわ!
というか女装っ子萌えに目覚めてしまったぞ!
どの職人さんもGJだ!

ところで、ここは家の事情で女として育てられた精神的にも女性な女装っ子は
スレ的におkなのか?
ここに投下されたSSを読んでいると、基本的に中身は男性的な子が多い気がするんだが。
290259:2008/03/09(日) 00:25:06 ID:M/QluYo7
>>272
なんちゅうもんを読ませてくれたんや……なんちゅうもんを……
これに比べるとウチの妄想はカスや。
(原作版)


萌え転がらせて戴きましたよ
GJでした
それも>>116さん有っての事ですが


>>284
良いですねー
ひねもすのたり氏あたりに漫画化して欲しいでし
291名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 02:09:09 ID:RlO5OITV
>>287
兄貴のすがすがしいまでのテンションがツボったっす!GJ!
なぜか某ラノベのドラマCDにおける石田彰の声で脳内再生された。
一人称が「ボク」で美形で変態ってことしか共通点がないヨ…
292名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 03:35:12 ID:Bp4upfeX
久々に着たら盛り上がってるな
つい前までは過疎スレだったのに
今から徹夜で書き手さんの作品読むぜ
293名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 04:57:44 ID:C4gU1GTc
>>190京極さん乙
294名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 08:56:48 ID:wxySFIvy
>>289
スレッドタイトル参照。
295偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/09(日) 09:53:33 ID:tuyA4LrL
(本文ないです)

これから投下するのは「偽装」キャラのイメクラネタです。
>>232さんの「居残りを命じられた生徒と、それを忘れていた女教師」から妄想させてもらいました。
>>232さん、ありがとうございました!

元ネタ読めてないのでオリジナルとは違うと思いますが、よろしければドゾー。


これから読む方へ↓
イケメン同級生の須藤豊の弱みを握った「俺」が、毎週女装プレイにいそしんでいる話で
す。

296教演彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/09(日) 09:54:40 ID:tuyA4LrL
(1/3)
 
「ええと……ちょっと、小さいんだけど…」
 そう言って須藤は黒縁眼鏡の向こう側から俺を見た。勉強ばっかしてるくせに視力が良
いだなんてつくづく反則な優等生なのだが、これはこれで眼鏡男子大好きな女子たちが鼻
血噴いて喜びそうなハマり具合。
 ただし、着ている服は午前中の男子制服ではなく、すべて通販で買ったエログッズなの
だが。
「ああ、良いの良いの。似合ってるよ」
 異様にピタッとした白ブラウスに、これまたボディコンシャスな黒いタイトスカート。
オプションとしてブラウスやスカートに浮いて見える黒ブラショーツに、今奴がかけてる
伊達眼鏡、さらには伸びる指示棒(ボールペン付き)まで付いてる出血大サービス具合。
 ベージュのストッキングも欲しいところだが、「あこがれのイメクラプレイ☆女教師編
台本付き」セットにそこまで求めるのは贅沢ってもんだろう。
 俺の褒め言葉に耳を貸さず、ブラウスに透ける黒い下着に頬を赤らめる美少女は床にぺ
たりと座り込み、妙にスリット深いミニ丈のスカートを押さえている。スラリとした腿の
形がはっきり分かるほどぴったりした布地では、萎えた状態でも股間のモノを隠せないん
だろう。
 俺の家に来るなり目の前で着替えを命じられた彼がそれに従うのは、ひとえに俺のジャ
ージのポケットに入った携帯のためだ。正確には、そん中に入ったこいつの変態女装趣味
の動かぬ証拠。
 これが俺の手からなくならない限り、秘密の遊びを暴かれた須藤豊くんは「女の子」と
して俺に服従しなければならないし、逆に言えばこれがある限り俺はこの、顔だけは最高
に可愛いイケメン優等生で存分に遊ぶことができる。
 もっとも最近は恥ずかしがりつつも女物の服に慣れてきたようで、俺個人に対してはと
もかく、この遊びを本気で嫌がってるようには思えないんだけど…あ、つか歯向かったら
もっと恥ずかしい目に遭うからか?まあ結果オーライということで。
 
297教演彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/09(日) 09:55:42 ID:tuyA4LrL
(2/3)
 
「じゃあ、今日はコレで遊ぼっか!」
「………は?」
 満面の笑みで俺が差し出した冊子…「乱れる女教師〜淫楽の課外補習・女性パート」と
表書きされたものを見て、コスプレ優等生の顔が強張る。表紙でこいつと同じ格好をして
机の上で足を組んでいる、微妙に薹が立った女優と目でも合ったのだろうか?
「な、何それ……?」
「何って、台本。これお前のな。俺はこっちの生徒編使うから」
 「乱れる女教師(以下略)」ごっこをしようという分かりやすい提案を、賢い頭が理解
するのには結構な時間が必要みたいだった。
「…………馬鹿かお前!?なんでそんな…」
 全身で拒否りつつもなぜだか頬を赤らめてるのは、女教師に何かエロい思い出でもある
のか?
 「まあまあそう言わずに」と構わず奴の前にピンク基調の台本を置き、ブルーの野郎パ
ートをパラパラめくる。
「シチュは教室エッチだから、ちょっと狭くなるけど椅子くらいは出そっかね?」
「…………」
 ガタガタと学習机から椅子を持ち出す俺を、レンズの奥から軽蔑しきった目で見つめる
須藤。ちょっとわざとらしい黒縁伊達眼鏡は、かけ慣れないモノだというのにめちゃくち
ゃ様になっていた。元が良い人は何でも合わせちゃうんですね。
「それ、生徒の名前が空欄になってるから、適宜『ああん、村瀬クンっ』て呼んでね」
「断る!こんなくだらない真似できるかっ!」
 にべもなく吐き捨てられるが、せっかく自腹切って買ったのに使わないのはもったいな
い。
「そこをなんとか!ガラスの仮面をかぶって付き合ってよ!」
「別にかぶりたくないし…」
 埒が明かないので、俺はジャージのポケットに手を突っ込んだ。そして、
 シャラーン。
「な………っ!?」
 耳慣れた撮影音に白い面が青ざめ、黒い双眸が自分に向け構えられた携帯を呆然と見つ
める。
「…撮っちゃった。ユカちゃんの女教師姿〜!」
「………っ…そんな……!」
 抜きざまにシャッター切ったから、俺に向いた画面には見事なピンボケ画像が映ってい
る。だが、そんなの知らない相手はうろたえまくって俺の手元を注視していた。
 
298教演彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/09(日) 09:56:47 ID:tuyA4LrL
(3/3)
 
「遊んでくれなきゃ、コレどうしよっかなあ〜……ねえ?須藤クン?」
「わ…分かった、分かったから!読めば良いんだろ読めば!そしたらそれ消せよ!絶対消
せよ!」
 本来ならこいつにそんな権限はないのだが、どうせ何も写ってない画像なので俺は素直
にうなずいた。
「はいはい、分かりましたよ…今度はきちんと決め顔で撮ってあげるね!」
「要らない!」
 ぴしゃりと拒絶しつつも、奴的には写ってもいない恥ずかしい画像を消去する約束にこ
ぎつけたのが嬉しいのだろう。さっさと終わらせようと受け取った台本を開いた。
「やる気満々で嬉しいなあ…んじゃあ俺座るから、ドアんとこからスタートな」
「…分かりました」
 不本意そうな奴の返事でクランクインと相なった。
 椅子に座り、机に見立てたベッドに足を乗せた俺は台本を開く。面倒臭いから導入は端
折って、いきなり生徒が襲いかかるシーンからにしよう。
 不良生徒に補習を命じたは良いが、忙しさに自分が施錠する時間になるまで忘れてた女
教師が、ようやく教室に着いたところ。部屋のドアに素足で立った須藤は俺の発言を待っ
ている。
「…んじゃ16ページからな。『待たせたからには、ちゃんと補習してくれるんだろ?先生』」
「ええと…『な、何を言っているの?もう下校時間よ』」
 ぺたぺたと裸足で椅子の横まで来る。真面目な彼らしく、やるからにはきちんと演じて
くれるようだ。もっとも、ほれぼれするほどの棒読みだったが。
「『今の今まで可愛い生徒ほっぽっといて、よく言うよ』」
「『だからそれは謝るわ…だいたい、あなたがあまりにも目に余る態度だからいけないの
よ』…って、ひどい教師だな。生徒も早く帰れば良いのに」
 エロ台本片手に憤慨してくれるが、こんなんにマトモな筋書きを求めちゃいけないと思
う。
「『ふぅん?』」
 言って立ち上がり、相手をまじまじと見る。羞じらうように台本を黒ブラ透けた胸元に
寄せてくれるので、演技にも熱が入るってもんだ。
「…『……ど、どうしたの?』」
 近くで見るとタイトスカートの両脇に、下着のラインがくっきり出ちゃっている。この
ぱつんぱつん具合は、後ろ姿を見るのが非常に楽しみ。
「『先生知ってた?俺、前からアンタのこと…』」

 
299名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 09:57:45 ID:tuyA4LrL
>>289さん
ここに確実にwktkして待ってる奴がおります!>中身も女の子

前スレみたく「彼女」以外の話も書いてみたいのですが、こちらはネタ段階でこねくりま
わしたまま進んでないorz
妄想が形になったらまた投下させてください。
300名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 11:36:10 ID:l//t7thp
何だこの祭ぶりwww
>>279も、彼女の中の人もGJすぎる
301名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 21:20:18 ID:wrId2yka
中の人、今日も萌えをありがとう(ぉ

>>289
>>1にはこう書いてある
「全ては書き手の自由です」

wktkして待ってます
302教演彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/10(月) 11:53:47 ID:7HDbUAXa
(1/3)
 
「………」
「…次、そっちだろ」
「え?……あ、カッコ遮って、『知ってるわ、私のことが疎ましいんでしょう?いつもそ
うやって…』はい次」
「カッコは言わなくていいから『それは違うなぁ…先生』」
 言って相手に急接近し手を伸ばすのだが、振り払われてしまった。その動きは台本外だ
ぞ。
「何するんだよ!?」
「ナニって、『ここで生徒、教師の顎を持ち上げる』って書いてあるんだもん」
「え?……あ、ごめん」
 台本を確認しつつちょっと顎を上向ける。本人は次の自分のセリフを追うのに夢中なの
だが、黒髪眼鏡な美少女がそんなことすると、角度的に「チューして」だ。
 細い顎に指をかけ顔を寄せれば、無理やり視線を合わせられた須藤は困ったように目を
閉じてしまう。ほんのり上気した頬を包むように撫でながら、俺は続けた。
「『…スケベなカラダしてるなあって、ずっと見てたんだよ』」
 演技とはいえ俺も本人も思い当たりまくりなので、微妙な沈黙が流れる。
「………っ『な、何を馬鹿な…私は教師よ!あなたは…』……って、本当にいつまでこん
な馬鹿なことやってんだよ!」
 耐えきれず俺から逃げる須藤。パツンとしたスカートなので、案の定後ろを向くとショ
ーツのラインがバッチリだ。極端に布面積が小さいので、服の上からだと紐だけ穿いてる
ように見える。やーらしい。
「いつまでって、最後のページまでだけど…それとも最初っからやり直したいわけ?セ・
ン・セ?」
「………っう……!」
 甘えるように尋ねれば身震いしつつも、あきらめたように俺のそばに戻る。台本通りブ
ラウスのボタンを二つだけ外しながら、唇を噛みしめる相手にささやきかけた。
「『おっと…声出しちゃ、困るのはアンタだよ?こんな人気ないとこで生徒誘惑して…』」
「や……『やめなさい…あっ!』」
 ぴちぴちのブラウスは、留めるものがなくなれば簡単に前が開いてしまう。安っぽいテ
ラテラの黒ブラを掴み揉む真似をして、やっぱりペラペラのスカートが包む小さな尻に左
手を回した。
「っ…ひゃ……ん…っ『い、いや…………そんなこと…』」
 
303教演彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/10(月) 11:54:55 ID:7HDbUAXa
(2/2)
 
「『ははっ……アンタ、本当教師にゃもったいねーよ。イイ乳してんじゃん』」
 カップの中に指を突っ込んで乳首をつねり、台本にはないけれど尻たぶをもにゅもにゅ
する。画像のためか必死にセリフを読み上げるのだが、声を詰まらせるのは演技だけだろ
うか?
「ほらほら、次お前だってば」
「ん、ぁ……あ、しゃ、しゃべれな…っ離して!」
 ぷりぷりした尻を揺すって俺の胸を押してくる。片手に台本さえなければ、それこそA
Vみたいなポーズだ。ブラの下の乳頭は、すっかしコリコリになっちゃってるし。
「『離して』って、これ遊びなのに本気で感じちゃってんの?ユカちゃんは」
「っう…うるさい…っ!」
 両手を離すとフラフラしながら後ずさり、何とかセリフを続ける。
「『あぁ…許して、村瀬君』ええと、ここで机に乗っかる?」
「ないからそこ乗っちゃって」
 台本では生徒が「荒々しく」机に押し倒して服を剥ぐのだが、それじゃあせっかくの眼
鏡が外れちゃいそうなのでパス。
 代わりに、他人のベッドということでお行儀よく浅く腰かけたコスプレ優等生の足を抱
えあげ仰向けにしてやった。
「ぅわっあ!?な、何して……!?」
「はいはい、まだ俺のターンだよ〜?…『やらしいの着けて、誘ってんのかよ?センセ』」
 白い足の付け根に覗く黒いショーツを指し、下品な笑い方をする。断っておくが、あく
まで演技だ。
 着せられたものだというのに恥じ入るように頬を染める須藤は、下着の意味がないくら
い小さなクロッチからはみ出たナニやらナニやらを必死に隠そうとする。股を開かされた
せいでスカートはずり上がり、片手には台本を持ったままなのでなんの役にも立たなかっ
たが。
「早く次のセリフ言えよ」
「え…あ……『そんなぁ……お願い、見ないで!』ほんとに見ないでくれ…っ!」
 知ったこっちゃないので左手で右膝の裏を掴みあげ、大きく開いた腿の付け根をなぞっ
てやる。
「×××に指を差し込み…って、真似だけな『……なんだ、もう濡れてるじゃねーか』」
 正直それじゃあただの痴女だと思うのだが、時間内に撮影を終わらせるには強引な展開
も致し方ないんだろう。
 
304教演彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/10(月) 11:55:57 ID:7HDbUAXa
(3/3)
 
 ちなみにこっちの「先生」のペニスは、ショーツの脇から飛び出た竿がタイトスカート
に押しつぶされてて、かなり苦しそうだ。淫乱度はどっこいどっこいってとこか。
「『どうして欲しい?せぇ〜んせっ?』」
「…ひぅっ…さ、さわ…ないで……っ!」
 ショーツに収まらないと無毛の睾丸をつつけば、台本を取り落としかけながらいやいや
をする。ここはお堅い女教師が教師の仮面をかなぐり捨てる大事なシーンだから、きちん
と演じてもらわなければ。
「…違うでしょ、次のセリフは?」
「『あ、あ………オ』………お?」
 その格好で小首を傾げられても。
「…伏せ字が分からない。何この『オ××コ』って?」
「…………」
 思わず手を離してしまった俺に、「ほら」と起き上がって台本を見せてくる。「泣き叫
びながら生徒にすがりつく」はずなのだが、これでは勃ったモノも萎えそうだ。
「一文字増やせば『女の子』もしくは『男の子』?でもどっちにしろ後に続く『してぇ〜
!』とは合わない気がするんだけど」
 至極真面目に台本とにらめっこする優等生。
 はだけたブラウスから黒ブラと色付いた乳首を覗かせ、捲れ上がったスカートもそのま
まに悩ましく眉根を寄せている。
 天然、おそろしい子…!
 答えを教えてやって恥ずかしがるのを見るのも楽しそうだが…さて、どうしたものか。
「なあ、おい……?」
 反応しない俺の袖を引っぱってきた白い手を掴み、ちょっと考える。そして、
「ひゃっ!?」
 もう一度仰向けに倒した。
「な…何するんだよいきなり!?」
「理屈じゃない、感じるんだ!」
「え?あ…何それわけ分からな……んっ!」
 慌ててページを見直す須藤の足の間に手を突っ込み、ショーツを引き下ろす。そんな一
生懸命読んだって、「生徒、教師のペニスをわし掴みながら」なんて指定はないっての。
 もう片方の手も再び黒ブラの中に突っ込みながら、俺はレンズの向こうの黒瞳にニッコ
リ笑いかけた。
「ええと、次の俺のセリフは…『補習はまだまだこれからだぜ、先生?』!」
「それじゃあジャ○プの打ち切り漫画じゃないか!」
 大丈夫。台本はまだまだ続いている。

 (でもおしまい)


305教演彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/10(月) 11:58:21 ID:7HDbUAXa
(本文ないです)

「教演彼女」は以上です。
読んでくださりありがとうございました!

そして>>232さん、妄想かき立ててくださり感謝です!楽しく打たせてもらいました。

あと今回投下の二個目、分数間違えました。すみません。

今回利用することができなかった、指示棒を使ったおまけも書きたいのですが、長くなっ
てしまい今日中に上げられそうにないので、また後日お邪魔します。

306名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 17:37:44 ID:xZcsIEUH
素敵シチュGJです!!

旧スクで「隙間からチ○チ○こんにちは」とか思いついた
思いついただけだけど(´・ω・`)
307名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 18:18:49 ID:s0PjcRGm
水着ならタックは必須スキルかも

タックしてたのが不完全で、愛撫でおっきしちゃって(ry
(*'д`)
308名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 20:04:30 ID:wJII/LQd
>>305
GJ!! おまけも待ってます!
309名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 20:29:47 ID:4ri6llVR
熱演彼女超GJ!!
天然ユカタンは可愛いなあ。

軽い気持ちで書き込んだ>>232ですが、
こちらこそ楽しませて貰いました、ありがとう!
310名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 01:06:20 ID:SOfZp8te
あの〜ここにはまとめとかは無いのですか?
311名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 14:45:16 ID:nWpbfBmc
中の人相変わらずGJ!

>>310
中の人のまとめはある
ただ、URL紹介していいかどうかは中の人次第だ
なお、それ以外の作者さんのまとめは無い

なんなら>>310が作っちまいな
前スレのログなら提供できるぞ
312名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 16:42:39 ID:uIwKmGuo
あのさぁ…
そういう馴れ合いの雑談とかがスレの過疎化の原因の一つだと思うよ
個人サイトなら普通の感覚だろうけど、匿名掲示板でそれをやると「オマエ、このスレのヌシなの?」みたいな感じがする
だから私物化とか言われちゃうんだよ
正直、◆r56se/gkEEと絡みたくないがために投下すんのやめようって気分の書き手はいると思う
はっきり言えば俺がそうだ

雑談ならコテはずしてやればいい
変な自己評価とかウザったいこと書かなきゃいい
そんなこと聞かされても、読み手からすると「だから何?」としか言えない
ネタでもなければつっこみどころもないし、どう返せばいいんだ?
読み手が置いてけぼりじゃないか
そういうことすると客が盛り下がるんだ
読み手のテンションが盛り下がるとスレが過疎化するんだよ…

主役は書き手じゃなくて読み手なんだ
意識変えてくれ、頼む
313名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 17:40:58 ID:guErryFp
>>312
嫌なら黙って他のスレに行ってくれ
お前がなに考えているのかなんてどうでもいい。
今すぐ別のスレ行け
314名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 17:45:37 ID:smV5u60b
>>312
女装サイコー

まで読んだ
315名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 17:47:49 ID:BIhItpwR
みなさんスルーでお願いします
こういう話になると無駄に議論だけ続いて投下がなくなるのは各スレで証明されてる
316名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 17:53:37 ID:smV5u60b
>>315
それが原因で過疎ったスレなんて幾つもあるからなー。結局水掛け論みたいになって決着つかんし
まあ気にせずいこうや
317名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 19:13:26 ID:kb6uNfoP
>>312
読み手側の癖にずいぶんえらそうですね^^
じゃあ貴方の作品も投下してください
318教演彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/11(火) 19:37:53 ID:qZU12vfF
(本文ないです)
 
これから投下するのは、先日の「教演彼女」のおまけです。
 
コスプレ女装っ子が指示棒使ってお勉強を教える話で、
たぶんこれだけでも話通じるかと思います。

直接エロはない(事後設定)のと、高二でその単元をやるのかは不明なのですが、もしよ
ろしければ。

319教演彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/11(火) 19:38:47 ID:qZU12vfF
(1/6)

「お疲れさまぁ〜…ユカちゃん?」
 ベトベトになった股をカーペットを汚さない程度に拭いてやって、汗で曇った伊達眼鏡
を外してやりながら声をかけると、はっと我に返った相手は俺から逃れるように身を縮め
てしまった。
 前面に細長い三角の布が付いてる程度の黒ショーツを引き上げ、揃いの黒ブラが半分飛
び出てしまっていたブラウスの前をそそくさと合わせる。汗ばんだ肌はまだほんのり桜色
で、しとやかな仕草にそぐわないことこの上ない。
 途中から台本を大幅に無視したプレイにはなったが、「乱れる女教師(以下略)」ごっこ
はなかなか刺激的だった。
 黒ショーツを膝に引っかけて「ああ…だめ、村瀬君」とたまらないセリフを吐きながら
イってくれた「先生」が俺の目から肌を隠すことに躍起になっている間に、ベッドの前に
置いていた椅子を戻すことにする。
「っ……と、と…」
 奴ほどではないとはいえ、不安定な姿勢でアレコレしてたせいで立ち上がった足がもつ
れ、机の角に椅子をぶつけてしまった。ゴチャゴチャと積ん読状態だった予備校のプリン
トが、その衝撃で数枚落ちてしまう。
「…あ……」
 俺が椅子を置き直す間に、身繕いを一応は整えたらしい須藤がそれを拾い、俺に渡して
くれた。この見た目が行動の美しさにそのまま反映されちゃってるところも、女子やら後
輩らに崇拝される一因だろう。
「さんきゅ」
「待って、そこ、足のとこにもう一枚…」
 力なく座り込んでいたのに腰を浮かせて机の下に手を伸ばす。白いうなじに汗が一筋流
れているのが目に入り、喘ぎまくった挙句のかすれ声と合わせてまだ抜いてない俺には非
常に煽情的だ。咬みつきたい。
「はい…………ん?」
 ぺたりと座り込んで拾ったプリントを俺に差し出そうとした須藤が、その内容に目と動
きを止める。
「……どしたん?」

320教演彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/11(火) 19:39:53 ID:qZU12vfF
(2/6)

 たしか予備校の小テストとかまとめプリントとか、そのあたりのものだったと思うのだ
が、何かあったのか?
 首をひねる俺の前に立ち上がる細い足は、長時間不自由な姿勢を強いたせいかひどくよ
ろよろとしていた。
「……なんだ、これは?」
 男にしては細い声が、さっきまでの熱が嘘のような冷たさと、地を這うようなすごみと
を持って発される。
 向けられたのは案の定昨日の小テスト。
 実に正解率二割という、関係代名詞穴埋め問題十五問である。ま
あ試験の度に全科目において成績上位者の筆頭におられる優等生には、マジありえない点
数だろう。
「悪かったな、初めて見る数字にビックリですかね?」
「点数なんかどうでも良い!この単元は先月終わったはずなのに、今週のテストでなんで
こんな間違いだらけなんだ!?」
 上部の日付を指差しながら詰問する女教師は、なかなかご立腹の様子である。しかしで
きないものはできやしない。
「そうはいってもさあ…わけ分かんねーんだからしゃあないだろ?第一関代ってナニがth
atになるか全然さっぱプーなんだもん。俺だってそんなんでもそれなりに考えたんですぅ
ー!」
「じゃあこの五問目、明らかにモノなのになんでwhoになってるんだよ!?」
 腰から下フラフラだろうに、毅然と答案を突きつけてくる。
「ああ、それ書いてる途中でウトウトしちゃってた。そこはアレだろ?所有格だからフー
ズだかなんだかだろ?」
「っ……だから、せっかく分かってるのになんでそれを活かさないんだって聞いてるんだ
!」
 ちょっとムッとはしたが、相手の目尻にまだ乾いてない涙の跡を見つけ溜飲を下げる。
保健体育の実技が英語に変わっただけだ、話くらい聞いてやろう。
 悄然と見えるよう黙ってじっと相手の顔を見つめる。しばらくすると奴の方が視線を逸
らした。

321教演彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/11(火) 19:40:45 ID:qZU12vfF
(3/6)

「……これ、裏使って良いか?」
 プリントの何も書かれてない面を指し尋ねてくる。
「どうぞどうぞ。お好きなように」
 他人事のような俺の態度に眉をひそめつつ、裏返した答案を机の上に置く。何か探すよ
うにキョロキョロしたと思ったら、使わないまま放置していた指示棒を手に取った。
 銀色をした伸縮式のそれは、こいつの着てる服を含めたイメクラセットの付属品である。
先っぽがボールペンになっていることに、目聡く気付いたのだろう。くるくるとキャップ
を外し、白い紙に何やら記入し始めた。
「……何してんの?」
「ちょっと座って待ってろ」
 座った方が良いのはそちらだと思うのだが、指示棒を握った手はぶれることなく美しい
直線を引き始める。直訳すると「邪魔すんじゃねえよ」か。
 戻したばかりの椅子に腰を下ろし、真横で立ったまま作業する須藤を眺める。屈み込ん
でいるので、後ろに突き出されたぷりっとした小さな尻が見放題だった。今触ったら怒ら
れそうだな。
 黒いタイトスカート越しに、ショーツの両サイドのゴム紐がねじれているのが分かる。
どうせすぐ着替えるからと、とりあえず引き上げたんだろう。
 薄い肉付きながらまさしく桃尻という呼び名がふさわしいそこは、それこそ何かの公式
があてはまりそうなシンメトリーな曲線を二つ描いている。腰部に浮き上がった下着のラ
インは、なるほど、だからTバックなんですね!と膝を打ちたくなるくっきり具合だった。
 しわだらけになってしまったブラウスからはホックの外れた黒ブラが透け透けで、うっ
とうしげにかき上げても汗で幾筋か首や額に貼りついている黒髪とあわせて、非常になま
めかしい。エロ教師万歳だ。
「……はい」
 俺が視姦していることにも気付かず書き物を終えたらしい相手が、そのプリントを向け
てくる。
 右上に教科書に載ってたのと同じような、格と先行詞の表があり、十分な余白をとった
その下に、表の問題が書き直されている。罫線も定規もないのに、えらく読みやすい。

322教演彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/11(火) 19:41:39 ID:qZU12vfF
(4/6)

「もう一度解いてみろ」
「うえっ!?マジで?」
 こいつと違って「出来なかったところは当日中に復習」だなんて習慣はないから、自分
で答え合わせしたとはいえできそうにない。むしろ前より取れない自信あるぞ。
 しかも十五問をシャッフルしてくれちゃってるので、裏透かしてカンニングもできない
ときたもんだ。早くも「はぁーーーっ!」という溜め息と軽蔑しきったようなこいつの顔
が目に浮かんでくる。
「……前より悪い点でも怒らない?」
 受け取った指示ボールペンは奴の体温でほんのり温まっている。この程度の優しさで良
いからと願いを込めて見上げてみると、
「怒るも何も、これから一緒にやるから」
 思いがけないセリフに思わず相手の顔を凝視すと、「こっち見るな」と冷たくあしらわ
れてしまった。
「よく見ろ」
 言われた通り、ご本人と同じく端正な文字の並びを眺める。
「……うん、右上がりで中心線が通っている。粒も揃っていて、とてもきれいな字だ」
「違うっ!文字じゃなくて文章を見ろっ!」
 褒めてやってるのに、なんてつれない奴だろう。
「……見てますよ」
「文頭以外でカッコの二つ前にtheがあるものを探して、丸付けろ」
 有無を言わせぬ口調に仕方なく、先程亀頭責められてアンアン啼いてた優等生のおっし
ゃるとおりにする。
「…ええと、三つ前のも入れる?ザ・オンリーパーソンって書いてんの」
「ザじゃなくてジ。それもonlyを四角く囲って丸つけろ…うん、よく見つけた」
 さりげなく褒めてくれるのは、たぶん女子に教えてあげる「須藤クン」モードの名残だ
ろう。
「じゃあその丸付けた問題にはthatを書け」「…えー………っと、はい」
「次は先行詞にallが付いてるもの、主部が人とモノや動物の組み合わせのものを丸付け
ろ」
 おお、なんか指示内容がレベルアップしたぞ。ご期待に応えられるかな。
「………そう、そうしたらそれにもthatを書き込む」
 素直に作業に取り組む。
「この問題に限ってはこれだけチェックすれば大丈夫。あとは表見ながらで良いから、好
きなように当てはめてみろ」
 こいつのおねだりリップから「ハメて」だなんて、できればさっき聞きたかったものだ。

323教演彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/11(火) 19:42:30 ID:qZU12vfF
(5/6)

「………ん……埋まった!」
「じゃあ、裏返して答え合わせしてみろ」
 「はぁい」と気のない返事をしつつ、赤ペンでなぐり書きした解答と照らし合わせてみ
た。
 ………なんということだ。
「…全問正解」
「ほら、ちゃんとできたじゃないか。だから基本は分かってるんだか…っら!?」
 こともなげに俺の感動をスルーし、また説教に戻りかける須藤の袖を引っ掴む。
「あなたが神か!?」
「先月先生が言ってただろ!?板書までしてたじゃないか!」
 ああ、書いた覚えも聞いた覚えもないので、おそらく寝てたんだろう。
 それをいうと乱れ髪もセクシーな女教師はあきれ顔で嘆息した。
「ったく……できるはずの問題ができないなんてもったいないだろ?今言ったのを右上の
表に書き込んで、見ながら朝晩一通り全文書いてみろ。今みたいに俺が言わなくてもでき
るようになる」
 そりゃあそんなに真面目に取り組めば嫌でも身に着くだろう。
 そうは思いつつも思わぬサービスをしてくれたことに感謝して、俺は魅○のように答案
用紙を掲げ持って相手を見上げた。
「わぁい、ユカちゃんの愛情が一画一画に詰まったプレゼントだあ☆うれちぃなあ〜!」
「詰まってないしお前気持ち悪い!」
 俺の○ラは女装Mっ子でツンツンみたい。
「…まあ冗談はともかく、やっぱ俺英語ダメだから無理だわ日本人だし」
「日本で英語勉強してんのはほとんどが日本人だろ…中学生みたいなこと言うなよ」
「だいたい覚える単語も似たスペル多くてさっぱりだっての。こないだもガッコの小テス
トに出てたサティスファクションにサクリ…フェイス?ファイス?まあそのへんの、よく
分かんねー」
 俺的には深刻な悩みなのだが、日々コツコツ型の優等生は理解できないのか眉をひそめ、
それでも悩める同級生に応えてくれた。
「そんなの、もう無理やり覚えるしかないだろう……それだったらたとえば『サティに満
足』とか、自分で文にすれば?」
「………は?」

324教演彼女おまけ ◆r56se/gkEE :2008/03/11(火) 19:43:28 ID:qZU12vfF
(6/6)

 何を言ってんのかと、至極真面目な顔をしたコスプレ優等生を凝視すると、きょとんと
して見返してきた。
「…だから、サティ何とかかサクリ何とかの違いだから、出だしで覚えれば良いだろ?サ
ティ知ってるよな?あれで」
「…………っ」
 駄目だ!
 悪いとは思いつつも、俺は盛大に噴き出してしまった。
「……え?あ、どうした…」
「さ、さくっ……サティだって!?そっか、そうだよねえっ!く…うくく……っ!」
 俺の声音からどうやら笑われていることに気付き、にわかに白い面を紅潮させ睨みつけ
てくる須藤。
「なっ……なんだよ、何がおかしいんだよっ!?」
 わけが分からないと言わんばかりに憤慨しているが、いつも澄ました顔した模範生の彼
が、予備校の参考書みたいな語呂合わせをしてくれちゃってることに腹筋が崩壊しそうだ。
「…ぅ……く……ふ、ぷぷ…」
「え?なんでそんな…え?…ぁ………っ!」
 悶え続ける俺の様子に自分の言動をフィードバックし、合点がいったのかいよいよ「先
生」のご機嫌は途端に急降下。
「っ…お、お前が聞いたから答えてやったんじゃないかあっ!」
 俺に射精をねだっていた時とは違う意味で瞳を潤ませ拳を振り上げる。しかし暴力沙汰
と無縁な白い手が「生徒」に下ることはないことを俺はよく知っているので、構わず無防
備になった美尻に手を伸ばし撫でさすりはじめた。さんざんお預けくらわしてくれたそこ
は、ご褒美ででもあるかのように絶妙な弾力で俺の手のひらを楽しませてくれる。
「ひゃ、う……っん!」
 ああ、やっぱり見て良し触って良し聞いて良しな素晴らしい臀部だ。
「…んじゃあさ、他のむぢゅかし〜いのも、教えてくださいよぅ〜…セ・ン・セ?」
「……っなんでいつもいつもお前はそうやって………っ!」
 クシュン、と可愛いくしゃみをした優等生を風呂場に追い立てたので、彼が帰るのは普
段よりもさらに遅くなってしまった。

 (おしまい)

325 ◆r56se/gkEE :2008/03/11(火) 19:44:18 ID:qZU12vfF
(本文ないです)

>>312さん
大変失礼しました。そして、ご指摘くださりありがとうございます。

他の方にも不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません。
以後気をつけます。
326名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 20:35:35 ID:nWpbfBmc
今日も中の人GJ!
毎日ここ見に来る甲斐があるってなもんだ。

ま、例のはキニスンナ!!
本文の後の雑談も好きなんだからどんどんやってくれ。
雑談あっての中の人だし、その雑談から中の人のモチベーションやアイデアが
どんどん引き出せてるんだから何も遠慮するこたあ無い。
327名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 20:51:33 ID:FyLfHhd5
彼女の人GJ

しかし村瀬はアレだな、描写力半端ねえよな゙w
美尻は正義だと思うんだ、ホントまじで。
328名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 21:24:15 ID:NePXYVTC
>>312
嫌いなら読まなきゃ良いのに、俺みたいにね
329名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 00:48:48 ID:KevChau0
今まで色んな良スレが>>312のようなアホなやっかみの書き込みで消えてきたよなあ。
330名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 08:10:57 ID:KJitgWcp
>>312

>そんなこと聞かされても、読み手からすると「だから何?」としか言えない
>そういうことすると客が盛り下がるんだ
>読み手のテンションが盛り下がるとスレが過疎化するんだよ…
>主役は書き手じゃなくて読み手なんだ

とか言って、さも読み手のことを慮っているふうを装っているけど、その実、

>投下すんのやめようって気分の書き手はいると思う
>はっきり言えば俺がそうだ

って、書き手として嫉妬が見え見えじゃんよ。


いいから、自分の作品を投下しろよ。
他の書き手のことなんか無視すりゃいいだけだろ。
あんたは馴れ合いをせずに孤高を守って寡黙に作品を投下すりゃいいじゃん。
読み手としちゃ、いろんな作品を読みたいんだよ。だから、バリエーションが増えるのは大歓迎だ。
それこそがスレを盛り上げる一番のやり方だろ?
過疎るのを心配してくれるのなら、ネガティブに愚痴ってなんかいないで、ポジティブな方向で盛り上げてくれよ。頼むからさ。


331名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 09:37:33 ID:HG4bnfZ7
>>312が自作自演始めましたのでスルーお願いします
332名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 16:52:34 ID:7DnkPgz1
>>310
前スレの内容がまだ読めるとこあったぞ
http://mobile.seisyun.net/cgi/read.cgi/yomibbspink/yomibbspink_eroparo_1192554623/

俺も最近来たので今はもう見れない絵とか気になる
333名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 21:12:11 ID:daWzC3DC
というかここの書き手、腐女子なんかしらんけど
男(女装)×男ってのが気に入らないんだよね。
だから、女×男(女装)ってのを書いてくれよ。頼むからさ。
334名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 21:38:03 ID:HG4bnfZ7
はい、みなさんスルーですよ
335名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:12:45 ID:K8Nk22D9
>>333
半角二次元の女装スレいけばわかるが、
意外に男でも「女装キャラは男とやるべき」という人は多い
(それで揉めてスレ分裂しちゃったぐらい)

確かに男装少女×女装少年の組み合わせは大好きだけど、ね
336名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:51:55 ID:DWcUopYe
>>333
貴方が女×女装男を書いてくれるのを期待して待っています。
337中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/12(水) 23:17:10 ID:jZqdvUW2
(本文ないです)

ファンタジー風味のを投下します。

途中まで百合っぽいかもしれませんが、女装っ子にはちゃんとチンコ付いてます。

338お嬢様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/12(水) 23:18:30 ID:jZqdvUW2
(1/6)

 森の奥の大きな館。
 夜になれば通いの使用人も居ないので、中には旦那様とお嬢様、そして庭師である父と、
その子のわたしだけになります。
 明かりのない長い廊下は昼間でも怖いわと侍女が震えていましたが、こちらに長く仕え
るわたしは迷うことなく進みます。
 膝より長いメイド服の黒いスカートも、慣れてしまえば邪魔にはなりません。むしろわ
たしにとっては…とても助かることがあります。
 薔薇の装飾が施された扉をノックすれば、鈴の転がるような声が…今夜は返ってきませ
ん。
「お嬢様、失礼しますよ」
 部屋に入れば、なぜか慌てた様子でわたしの主が駆け寄ってこられました。
 陶磁器人形のような白くなめらかな肌に腰までの長い銀色の御髪がフワフワとなびかせ
た、それはそれは美しい妖精さんです。
「ち、違うのよっ!眠っていたのではなくて、あなたがあまりにも遅いから、意地悪で黙
ってただけなのよっ!」
 菫色の瞳が眠たげなので、お可愛らしい嘘はすぐに分かりました。
「まあ、お嬢様ったら」
 小柄なお嬢様を苦もなく受け止め、わたしは思わず噴き出してしまいます。
「それでは今夜は、お一人でお休みになりますか?」
「…もう!あなたなんか嫌いよ!……嘘、好きだからまた、お話の続きを聞かせてね」
 くるくると表情を変えると、お嬢様は化粧台の前にちょこんとかけられました。
 御髪を梳く間、鏡の中でお嬢様が私と目を合わせます。
「お父上のお加減はどう?」
「おかげさまで、今年もお嬢様のお好きなピンクの薔薇をたくさん咲かせるのだと今から
張り切っておりますよ…旦那様が良いお医者様を呼んでくださいましたから」
 後半の方便がバレてしまわないよう、わたしは急いでリボンを結び「できましたよ」と
促します。父は先日仕事中に足を滑らせて骨を折ったのですが、もうすっかり部屋の中を
歩き回れるようになっているのです。
 
339お嬢様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/12(水) 23:19:57 ID:jZqdvUW2
(2/6)

「まあ、嬉しいわ!……でも、どうか無理はしないよう、ちゃんとあなたが見てさしあげ
てね」
 このお優しい言葉を父が直接聞いたならば、それこそ心臓が止まってしまうほどに感激
することでしょう。
 ベッドに横になったお嬢様に毛布をかけ、わたしは椅子に腰かけます。
 お聞かせするのは、父から聞いたわたしの故国のおとぎ話です。
 お嬢様は、王子様がお姫様を助ける話よりも果敢なお姫様の冒険譚の方がお好きなよう
で、今宵も海賊と戦いを繰り広げるシーンでは、時折菫色の瞳を金色にひらめかせながら
聞き入ってくださいました。
 わたしが「今日はここまで」と締めくくっても、しばらくうっとりと目を閉じていたお
嬢様は、そのお美しさとあいまってそれこそお人形のようです。
 わたしが黙っていると、ほうと薄紅の唇から甘い溜め息がこぼれました。
「…あなたにこうして素敵なお話をしてもらえるなんて、あたしはとても幸せだわ」
「いいえお嬢様。わたしも父も、あなたやあなたのお父様から余りあるほどの恩恵にあず
かってますわ…こんな、物語ではお返しできないほどに」
 戦乱で妻を失い、まだ幼子だったわたしを連れ逃げ出した船が難破し、見知らぬ大陸に
ほうほうの体でさまよっていた父を森で救ってくださったのが、今の旦那様です。
 旦那様は父に、この館に生涯尽くすことを条件に温かい食事と部屋を与えてくださいま
した。
 それも、わたしがこうしてお優しい方にお仕えすることまで!
「もう、あなたはいつもそればっかり!眠くなってしまうわ……ねえ、頭を撫でて」
「はい、お嬢様」
 仰せのままに、ゆるくウェーブした美しい御髪にそっと手のひらを当てます。わたしの
父ももう頭に白いものが多くなってきていますが、この艶としなやかさは生まれながらの
銀髪である証です。
 そして、少し眠たそうだけれど甘えるようにわたしを映してくださる菫色の双眸。わた
しは物心ついてから、お嬢様と旦那様以外にこのような瞳を見たことがありません。
 
340お嬢様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/12(水) 23:21:02 ID:jZqdvUW2
(3/6)

 いつもならじきにお休みになるのですが、お嬢様は少し頬を染めて小さくささやかれま
した。
「……ねえ、あなたもベッドに入ってくれる?」
 わたしの方が二つ年上で背も高いとは言え、十四になるレディーらしからぬ発言とその
内容にわたしは面食らいました。
「その…お嬢様?」
「着替えなくて良いわ。お昼寝の時間メイドがしてくれたみたいに、腕枕をして欲しいの」
 いよいよわたしは困ってしまいます。そんな、大きいとはいえお嬢様のお休みになるベ
ッドで、あまつさえそんなことをするだなんて…
「………」
「あたしが大きくなったら、あたしがあなたのお母上になるわ。だから今は、あなたに私
のお母様になって欲しいの」
 切ないおねだりに、使用人であるわたしは従うしかありません。わたしが黙ってレース
の付いた制帽を外すのを、お嬢様はニコニコとしてご覧になってます。
 フリルのついたエプロンを脱ぎ、紺のメイド服の裾を申し訳程度に払います。万が一を
考えて、白いスタンドカラーのブラウスはそのままです。
「ありがとう!ねえ、早く!」
「もう…少しだけですよ」
 嬉しそうにお嬢様が引き上げた毛布の隙間に入れば、待っていたかのようにお寝間着に
包まれた身体が飛びついてきます。覚られない程度に腰を引きながらおそるおそる細い首
と羽根枕の間に片腕を差し込み、お嬢様のおっしゃるとおりにしました。
「ああ…あなたの手って、なんてこんなに大きくて温かいのかしら!」
 うっとりとわたしの肩へ顔をすり寄せてくださりますが、密着したお嬢様のお胸とかけ
られた言葉に、わたしはドキンとしてしまいます。
「…他の方と違って、寝心地がよろしくないでしょうに」
「いいの。あたしはあなたの腕が好きよ」
 ああ、お嬢様の甘いミルクのような匂いが、わたしの顔に、首筋にかかっています。く
らくらしながらその美貌から目を逸らせば、白いネグリジェの襟ぐりから覗く、膨らみ始
めのお胸がわたしのそこに当たってたわんでいるのが視界に入ってしまい、いよいよどこ
を見ればよいのかと困ってしまいました。

341お嬢様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/12(水) 23:22:09 ID:jZqdvUW2
(4/6)

「あなたの髪って、とても好きよ」
 不意に顔を寄せられ額にキスされます。肩口で切り揃えたわたしの髪はさえない赤茶で
、夜目にもまばゆい銀髪のお嬢様に褒められるほどのものではありません。
「お日様の匂いがするわ。それからとても…美味しそうな匂い」
 それでもこうして冗談めかしてほほ笑まれるのも、この髪型を褒めてくださるのも、お
嬢様であり旦那様なのです。
 幸せに我を忘れて、ベッドの中のお嬢様を抱き寄せそうになりましたが、わたしはぐっ
と堪えて、お嬢様の頭を預かっていない方の手でそっとお手を取ります。その間もスカー
トの中では太腿をぴったりと合わせて、お寝間着越しのお嬢様のおみ足がわたしの足の付
け根に当たってしまわないよう神経を集中させています。
 この甘い拷問はどのくらい続いたのでしょうか?わたしの顔にキスの雨を降らせてくだ
さったお嬢様が、ふとあくびをされました。
 ちっちゃなピンク色の舌と…真珠でできているかのような、お可愛らしい牙を覗かせて
から、吐息混じりにお嬢様は呟かれます。
「ああ……ねえ、あたしが大きくなっても、こうして一緒に寝てくれるかしら?…」
 ほとんど夢うつつといったご様子ですが、わたしは力強くうなずきました。とろんとし
た瞳が、ちらちらと燐のような光を放っているのを、わたしの両目はしっかりと捉えてい
ます。
「もちろんですわ、お嬢様」
 「お気に召すままに」とささやけば、愛らしいお顔で満足げにほほ笑まれました。
「約束よ……」
 慣れない夜更かしもここまでが限界だったのか、天使のような笑顔のままお嬢様は眠り
に就かれたようです。
「おやすみなさいませ、お嬢様」
 わたしはお嬢様を起こさぬよう、そうろりと腕を抜きベッドから下りました。
 お嬢様の肩に毛布を掛けてさしあげてから、腿の半ばまで捲れ上がってしまったスカー
トを直します。
 手早くエプロンを付け、腰で蝶結びに。制帽をかぶれば、この部屋に入った時と見た目
だけは変わりません。
342お嬢様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/12(水) 23:23:03 ID:jZqdvUW2
(5/6)

 明かりを消し、音をたてないように部屋を出て扉を閉めます。そして、
 一目散に駆けだしました。
 はぁ…はぁ、はあ……っ!
 飛び込むのはわたしにあてがわれた侍女の控え室。当然誰もいないそこには、お嬢様の
部屋にお邪魔する前に用意しておいた、水を張った木桶があります。
 ああ、やっぱり良かったと内心ホッとしつつ、わたしの両手は紺色のメイド服の裾を掴
みました。
 はしたなくスカートを引き上げ、白い下着を下ろせば…ああ、わたしの、恥ずかしいと
ころがすっかり上を向いています。たっぷりとしたドレープを描く布の上からでは、よほ
ど注意しなくては分からなかったでしょう。
「……ふ、ぅ…っ」
 下着を抜いて裾を咥え、もつれる指を叱りながらエプロンを剥ぎ椅子にかけます。スタ
ンドカラーのブラウスの釦を全て外せば、緩んでしまった肌着の隙間から柔らかい布切れ
がこぼれ出てしまいました。
 お嬢様のお胸を受け止めていたそこがなくなれば…ピンと硬くなった胸先以外には何の
出っ張りもない身体が覗きます。
 平らな胸と淫らな男根を持つわたしは、本来ならばこのような格好でお嬢様のおそば近
くにお仕えするなんて、あってはならないのです。
 これもすべて旦那様のお取り計らい…わたしを信頼してくださって、大切なお嬢様を預
けてくださっているのです。万が一にも、間違いがあってはいけません。
 ですから先程のようなことがあっても、わたしはなんてことない顔をして、お嬢様がお
休みになるまで腕の中のたおやかな身体に、柔らかな肌に耐えねばなりません。
 湯殿で洗わせていただいたお嬢様の、御髪と同じ銀色の淡い茂みを思い、黒々としたそ
こから起き上がったわたしの…その、男根はピクンと透明な露をにじませます。
 あまり遅くなっては、この後に差し障ります。黒い革靴とレース編みの白靴下を脱ぎ捨
て、わたしはしゃがみ込んで熱く太くなったそこを握りしめました。
 ここに、もしお嬢様の白魚のようなお手が触れてしまったらどうなったことでしょう。

343お嬢様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/12(水) 23:24:04 ID:jZqdvUW2
(6/6)

 旦那様と父以外の殿方を知らないお嬢様のことだから、「あたしも大きくなったらでき
るかしら?」とでもおっしゃるのかしら?
 ああ…お嬢様ったら!
「…ふ………ふふ…っ」
 思わず笑みをもらしつつ、わたしの手は男根を握ったまま上下に動きます。いやらしい
露を塗り広げられて、クチクチと小さな、はしたない音をたててそこは、そしてわたしは
喜びました。
 羽根枕よりもずっと柔らかで、蜂蜜をたっぷり入れたミルクティーよりもずっと甘い甘
いお嬢様を思い、身体中の熱が一ヶ所に集まってゆきます。
「く……ふぁ、あぁ……っ…」
 ずっと咥えていた服の裾をきれいな方の手で掴み、両膝を立てた脇に流します。汚して
しまわないよう両手で限界の近いそこを包み、わたしは時間を気にしつつも、お嬢様の残
り香を求めて肩口に鼻先を寄せます。
 ここにさっき、お嬢様のお顔が、唇が……
「…ぁ……っあ、お嬢様ぁ……っ!」
 あっけなく弾けてしまったそこは、ビュクビュクと白く濁ったモノを吐き出します。慌
てて膝をすり寄せ手のひらで受け止めたのですが、へっぴり腰で木桶の元まで行く途中に
幾筋か足を伝ってしまいました。やはり靴下も脱いで、正解でした。
 水に浸した柔らかい布で丁寧に拭い、下着を上げるのですが…たぶん、旦那様はすべて
お見通しでしょう。
 こんな風に、わたしがはしたない真似をした夜には、どんなに誤魔化そうとしても血が
滾っているのですって。
 初めてそれを知られた日には、今までこの館に来た不埒な殿方と同じ運命をたどるのだ
と、わたしは覚悟して目をつぶり、旦那様の息が再び喉にかかるのを黙って受け入れてま
した。
 しかし、与えられたのは甘い甘い接吻。
 「淫らなお前の血は、とても旨い」と金色に輝く瞳を細め、旦那様はにっこりと笑いか
けてくださいました。
 いつか…いつかわたしも、旦那様やお嬢様のようにしていただけるのかしら?
 永遠に等しい命をいただけるのかしら?
 もしそうなったら、ずっとずっと、お二人に可愛がっていただけるのにと、おそれ多い
夢を胸に秘め、わたしは今宵も旦那様の寝室の扉に手をかけるのです。

 (おしまい)

 
344名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:37:27 ID:K8Nk22D9
>>343
GJ!!!

旦那様との情事も気になるところ
345名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:07:05 ID:kilJG1vC
何気に吸血鬼ネタだったのですね
GJ!
346名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:27:26 ID:hLyxX5Z4
今夜もGJ!
347名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 04:41:17 ID:dWtGrxwo
はじめは「小林少年が似たような話描いてたなー」とか
思いながら読んでたがついつい最後まで引き込まれてしまった。GJ!
もっとエロ描写欲しいね、続編あれば大いに期待したいところ。

昼間、窓の外にお嬢様を見ながら旦那様に背後から責められたり
既に調教・覚醒済みのメイド長に犯されたり……
348名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:46:25 ID:2YVaQdOa
吸血鬼物スキーへの挑戦と見た。

えーと、負けました。超GJ!
349お嬢様訂正と注意書き ◆r56se/gkEE :2008/03/13(木) 23:34:38 ID:gokmede4
(本文ないです)

お嬢様の部屋に入る前後でメイド服の色が変わってましたorz
黒ではなく紺色です。失礼しました。


そんでもって、フライング気味に「偽装彼女」ホワイトデーネタ投下させていただきます。
>>252さんのレスから妄想しました。ありがとうございます!

「俺」(男)と女装っ子の話ですので、苦手な方はスルーお願いします。

設定上14日タイムリーではならなくなるのと、
お触りなしのご褒美女装デートですが、もしよろしければどうぞ。

350銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/13(木) 23:36:09 ID:gokmede4
(1/4)
 
「ホワイトデーのお返しは、何が良い?」
 三月十五日の土曜日。
 いつも通り楽しく「遊んだ」俺の部屋で帰り支度をする美少女に尋ねると、不思議そう
な顔をされた。
「……は?」
 後始末も終えて同級生の須藤豊の顔で首を傾げる。コートの前を留めてないので、巻い
たマフラーからちらちらと覗くデコルテが悩ましい。グレーのオフタートルセーターの胸
はないけれど。
「ほら、あん時お前バレンタインチョコくれたろ?遅くなったけど、そのお返し」
 「あん時」とは先月のバレンタイン前の週末に、女ばっかりの売り場にこいつを放り込
んで遊んだ時のことだ。さながら戦場と化したワゴンで戦々恐々としながら、俺の指定し
た人気商品を探して来させたのである。
 殺気立った女どもに押され阻まれ、目的の棚の前を陣取った奴におそるおそる「すみま
せん」と声をかければ、それをやる相手に見せりゃあ百年の恋も醒めるだろう形相で睨ま
れていた。今まで女子からは黄色い声と憧憬のまなざししか受けてこなかったイケメン君
には、さぞかし怖かったことだろう。
 離れたとこからその様子をニヤニヤ見ていた俺の元に戻る頃には半泣き状態になってお
り、買ってきてくれたトリュフは数百円とは思えない美味さだった。もちろん往来での「
はい、あーん」までさせている。
 そのお礼を何にするか聞きたかったのだが、まさか平日にクラスの「王子様」な須藤君
に俺のような人間が話しかけるわけにはいかない。ていうか、バレたら二人ともおしまい
だし、世間的に。
「そんなこと言われても…」
 一月前の恐怖を思い出したのか、整った顔から血の気が引いている。ここで「同じ目に
遭わせてやる!」と言わないのが、お育ちのよろしい優等生の可愛いところだ。
「俺が用意できるのなら何でも良いからさぁ…服でもアクセでも遊園地でも」
 最後は冗談だったのだが、ピクリとして俺を見上げた。長い睫毛に縁取られた瞳はエロ
い身体に似合わず、どこまでも清らかである。
「………場所でも、良いのか?」
 
351銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/13(木) 23:37:13 ID:gokmede4
(2/4)
 
 まさかそこに反応されるとは思わなかったので、ちょっと返事するまでに間が開いてし
まったが、慌ててうなずいた。
「…そりゃ、まあ。本物のルーブル行きたいとか、美ら○水族館とか言われても困るけど」
「そう、なんだ……」
 何やら考え込みながら、持ってきたスポーツバッグを掴んだ手に視線を落とす。持ち手
に絡めた細長い指に、ギュッと力がこもるのが分かった。
「…何かあるんなら、言うだけ言ってみ?」
「…………ん…」
「うん?」
「映画館は…大丈夫かな?」
 おそるおそる質問された内容に、思わず噴き出してしまう。何かと思えば、ずいぶん可
愛らしいおねだりじゃないか。
「なんだよ、そんなんで良いの?何観たいん?」
 俺の声音にホッと息をつき、バッグの横に置いた通学鞄を開ける。きちんと揃った教科
書やノートの間から出したファイルの中身を、黙って待っていた俺に差し出した。
「……その、これを観に行きたい」
 五枚ばかし重なった紙の一番上には洋画のチラシが載っている。聞いたことないタイト
ルにわりかしマイナーな上映館リスト。今月までのロードショーみたいだ。
「調べたんだけど、やってる所があんまり近くになくて…その、一日使いそうなんだけど」
 プリントアウトした映画館一覧の隅っこには、チケット代やら電車賃やらを見積もった
のか筆算式がコチャコチャ書いてある。言えば良いものを、俺に感づかれないようなんと
か捻出しようとしたんだろう。
 いつもいつもこんな感じで、かたくなに割り勘にこだわるので、覚られないようにオモ
チャを用意するのに苦労させられる。
 気の確かなうちは決して弱みを見せようとしない奴が自分から何かを頼んでくるとは、
俺の「何でも」という言葉はまさしく僥倖だったんだろう。とりあえず、「今すぐ携帯壊
して縁を切ってくれ!」と言っちゃわない程度には夢中らしい。
 俺ん家から一番行きやすいのはどこだろうとしばらくシネマ一覧を眺めていたのだが、
黙ったままの俺に何を思ったか、差し出したばかりの紙束をそろりと掴む須藤。
 
352銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/13(木) 23:38:19 ID:gokmede4
(3/4)
 
「…あの、無理だったら、大丈夫だから」
 こいつの言う「無理」とは「そんなつまらないことに付き合ってらんねーよ」的な意味
なんだろうが、ここで棄却するのは男としてアウトだろう。
「いんや、大丈夫大丈夫」
 グレーのセーターに包まれた腕をやんわりと押しやり、早くも後悔しているような相手
ににっこり笑ってみせる。
「じゃあ、お返しは明日一日のデートで良いのかな?」
「え?…いや、そこまで言ってない!時間もらえればそれで!」
 慌てて首を横に振るこいつを、ギフトコーナーの店員に見せてやりたいものだ。なんで
バレンタインとホワイトデーで相場が数千円単位で変わるんだよ。
 久しぶりに一人の休日を満喫しようとしていた優等生に負けじと、小首を傾げて無邪気
っぽく聞いてみた。
「…俺と一緒だと、なんか困るわけ?」
「………お願い、します…」
 そんなわけでホワイトデーに、生まれて初めて菓子やアクセ以外のプレゼントをするこ
ととなった。

 яяя

 待ち合わせ五分前にはそこに居た相手は、ニッコリ笑顔こそ見せなかったが、いつもよ
り明るい表情をしていた。そのつもりはないようだが、人待ち顔にそわそわしていたのが
俺を見つけぱっと背筋を伸ばすさまは、まんま初デートにはしゃぐ女子中学生みたいで笑
える。
 指示通りの控え目ナチュラルメイクをしてきた顔は十分に垢抜けたもので、構内の照明
もそのサラサラストレートの黒髪に天使の輪を作っていた。くるんとカールした睫毛が縁
取る双眸は涼しげながらも愛らしく演出され、もとからの形や色付きの良さをアピールす
るようパール入りのリップを薄く引いただけの紅唇はふっくり吸い付くような程よい質感。
 俺の最寄り駅の改札に佇む場違いな美少女を通行人…主に若い男がちらちらとあからさ
まに見ているようだが、今日は気にならないみたいだ。代わりに羨望と嫉妬混じりの視線
を三割増しに感じて、俺のガラスのようにセンシティブな心が痛い。
 
353銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/13(木) 23:39:29 ID:gokmede4
(4/4)
 
「もう来てたんだ。かなり待った?」
「やっ…ちょうど、今来たばかりだから!」
 慌てたように首を横に振るのは気遣いではなく、女装と天秤にかけてそちらに傾いたほ
ど楽しみにしていることを知られたくないんだろう。俺に気付くまで両手を胸の前で重ね
て握っていたところをみると、日の当たらない構内でそこそこ冷えるくらいには待ってた
ようだ。メールすりゃ良かったのに。
 今日のコーディネートは胸に共布のリボンが付いたえんじ色のワンピに、白く引きしま
った絶対領域を際立てる黒ニーソと同色のショートブーツ。
 クリーム色のハイネックシャツを着た華奢な肩に、男物のスポーツバッグはそぐわない
が今は仕方ない。
「荷物はここに置いてくから」
 持ってきたベージュのダッフルコートを相手に着せてやりながら、持って行く物を指示
する。俺の上着だから奴の身体には少し大きく、袖からは指先だけを、丈の短いスカート
を覆ったベージュの裾からはすらりとした足を覗かせた。こっちの不釣り合い感はいわゆ
る萌え系なので無問題。
 定期入れと、万一はぐれた時のことを考えて普段は持たせてない奴の携帯をコートのポ
ケットに入れさせる。
 長くなるので化粧ポーチだけ俺のミニボストンに放り込み、着替えの入ったバッグはコ
インロッカーへ。
「こっからバス出てんだけど、それ一本で三十分くらいのとこにあるシネセゾンなんとか
ってのに着けるみたい。だから今から行って一時半からのを観て、あっちで何か食って帰
ろう」
「えっと……お願いします」
 一方的にデートコースを告げる俺にペコリと頭を下げる。お行儀の良いことで。
「そんじゃ、行こっか」
 当然のように手を差し出せば戸惑いながらも、いつも通りジャケットの肘の辺りをそろ
りと掴んできた。

 яяя
 
354名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:47:55 ID:tSDwXIDn
今夜もこれまたGJ!

「デート」の顛末がどうなるのかwktk
355252:2008/03/14(金) 01:20:52 ID:l9i+9td+
いやホントに思いつきでしたのに
素敵な映画館デートのお話になるとは恐縮です(汗

ユカたん週末のたびにMっ子奴隷として調教されてたから
映画を観に行くチャンスがなくて
やきもきしてたのでしょうね
村瀬の申し出にもすんなり乗っちゃうほど
観たかった映画ってどんなんだろう?
単館系だよな……さてさて

GJです!
356名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 03:24:00 ID:/dpuJdmL
>>349
乙!GJ!
>>とりあえず、「今すぐ携帯壊
して縁を切ってくれ!」と
吹いたww
357名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:11:58 ID:cd3WljER
( ;∀;)イイハナシダナー
358銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/14(金) 23:54:11 ID:WVOg/O6h
(1/3)

 行き先がローカルな上に始発なので、すでに停まっていたバスでも二人分の席を見つけ
られた。
 窓側を譲り、素直に俺の前を横切ろうとした奴の肩に手を置くと、案の定ビクリとして
睨み上げてくる。人前では特にスキンシップを嫌がる彼だが、その嫌がり方が余計俺を楽
しませちゃってることにはいまだに気付けてない。
 …ご期待に添えなくて申し訳ないが、今日はお触りなしだ。
「しばらく乗ってるから、上脱いどけよ」
 いたって紳士な提案に、いつものように下心を探るような視線を向けてくるが今日は気
付かないふり。「どうかした?」と心底不思議そうに尋ねれば、慌てて袖から腕を抜いた。
「あ……ありがとう…」
 疑いを抱いた自分を恥じるように頬を染めコートを受け取る。今まで俺がしたことを考
えれば致し方ないと思うのだが、こいつの倫理や道徳には反してるんだろう。
 ワンピに覆われた小さな尻を押さえながら座り、短い裾から覗く黒ニーソまでの絶対領
域を隠すようにコートを抱える。俺は何も言わずにその隣り、座席側に腰掛けた。
 走り出す市営バスの狭い座席、肩やら腰やらがわずかに触れ合うのが気になるようで、
膝をぴったりと合わせてコートを抱きしめたまま須藤は微動だにしない。
 せっかくの遠出、緊張を解いてやろうと伸ばしかけた手を脱いだジャケットに戻し、俺
は口を開いた。
「…お前アレ、原作ファンだったりするわけ?」
 昨晩こいつに借りたチラシやプリントした紙と、映画の公式サイトで見た内容を思い出
す。ハードボイルドとかクライムノベルでわりかし有名なレーベルから出た刑事物小説を、
作家のデビュー三十周年を記念して映画化した作品らしい。
「え?……あ、うん。そう………ええと、二十年くらい前に出た小説なんだけど、すごく
面白い」
 うなずいた後でそっけないセリフに気付いたのか、慌てて言葉を継ぐ。
「中学の頃図書館で初めて読んだんだけど、どうしても欲しくなって…半年くらい古本屋
探し回った」
 俺が別の中学で、あっちゃこちゃの学校の女子と合コンの真似ごとをしまくっていた時
に、そんなことされていたんですか。
 
359銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/14(金) 23:55:32 ID:WVOg/O6h
(2/3)
 
「いつでも借りられんのに、そんな良かったんだ?」
 いたって普通の質問なのだが、お互いそんな会話を交わしたことなんてなかったので俺
の底意を探るように見つめてくる。すっとぼけて怪訝な顔をしてみせれば、さっきみたい
にうろたえながら顔を赤らめた。
「う、うん………その、ジュークボックスとか、小道具はすごく時代感じるものなのに、
内容は全然古臭くないんだ。それに心理描写がすごくシンプルなのにリアルに共感できる
感じで、何度読んでも新鮮に楽しめる…の」
 他の乗客を気にして、言葉尻を改める須藤。はた目には大好きな作品を一生懸命彼氏に
伝える美少女の様子に、斜め前の座席のスーツ男子が注目している。うらやましいだろ。
「そうなんだ。じゃあ楽しみだね」
 顔を寄せニッコリしてやると、思わず身を引いた相手の後頭部が車窓にぶつかる。ゴツ
ン。
「ん…………たのしみ…」
 デートが楽しみだと言う「女の子」の頭を撫でるくらいは、お触りに入らないだろう。

 яяя

 客は大体二つのカテゴリに分けられた。
 出演する若手イケメン俳優のファンなのだろうキャアキャア騒いでる若い女たちと、そ
れに眉をひそめる原作ファンなのか年齢層高めの男女。
 後者に当たるはずの連れはというと、初めて入る(俺もだけど)映画館のホールにベタベ
タ貼られたポスターをキョロキョロ見ている。ここまで「ウキウキそわそわ」という効果
音の似合う様子もないと思うのだが、俺と目が合うと慌てて下を向いてしまうところを見
ると、奴的には自分は「なんてことない」設定なのだろう。
 何も考えずにカウンターで「高校生二人」と言うと、腕を組んだ須藤の方を見たおばさ
…ご婦人が百円安いカップル割にしてくれた。ゆうべ大急ぎでアクセスと料金だけ確認し
ていたので、危ないとこだった。
 
360銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/14(金) 23:56:58 ID:WVOg/O6h
(3/3)
 
 上映時刻まで間があったので中で飲むジュースをメロンソーダとコーラのどっちにする
か悩んでいたら、外ではめったに自己主張してこない相手が「炭酸はむせるから駄目」と
きっぱり言ってきた。そうですか、そんなに堪能したいんですか。
 仕方なくおそろいのオレンジジュースにし、スナック菓子を一カップ買う。空気を読ん
で、静かに食べられるポップコーンにしといた。
 気のない風を装い後ろの端に座ろうとする奴を真ん中の方に促せば、嬉しかったのか両
手のふさがった俺の分の座席を下ろしてくれた。いや、単にそっちにはうるさい女性軍が
居たからだったんですがね。
 いかにもチャラい年格好の俺と設定上はその彼女である美少女を見て、純粋に楽しみに
来たっぽい近くの席の奴が顔をしかめたが、黙って荷物をやり取りする俺たちの様子は怒
りを買わずに済んだみたいだ。
 もっとも、俺から返された映画のチラシと場内の時計ばかり見比べている相手が、早く
も自分の世界に入っちゃってただけなのだが。
 大昔から変わってないようなブザー音と共に照明が落ち、緞帳の奥のスクリーンが露わ
になる。
 ふと気付いて右隣に座る須藤の左腕に触れれば、それまで何もしなかったためかビクン
と大きく反応されてしまった。
「…っな、何を……?」
 声をひそめてはいるが警戒心をむき出しにした相手の袖をつまみ、左耳に口を寄せる。
「肘掛け下ろすから、ジュース入れとけよ」
「は?……あ、あぁ…」
 こうして何度も拍子抜けしたような顔をされちゃうと、変なことをしてやらないといけ
ないような気になってしまうじゃないか。
「映画、楽しみたいよね?」
「ぁ……当たり前だろ…っ」
 慌ててうなずき左腕を上げた相手にほほ笑みかけて、間の肘掛け兼ドリンクホルダーを
下ろした。
 
 яяя
 
361名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:32:18 ID:lpEDUqzW
や、優しい村瀬に思わずときめいてしまったなんてそんなことないんだからね!
映画にうきうきしてるユカたん可愛いな(´∀`*)




こないだ書かれてたお嬢さまといっしょがツボすぎて思わず描いたブツ
http://imepita.jp/20080315/039120
362名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:55:06 ID:Dc/IBMJ8
>>360
毎度のことながら……
GJですぜ!

>>361
そんなブツがツボすぎてGJ!
363名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 03:59:54 ID:OUk005TH
中の人も絵師もGJ!GJ!GJ!

しかし、やっぱ中の人の「(本文ないです)」が無いと寂しいな
どっかのアホに気兼ねするこたぁ無いのに…
364名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 13:30:42 ID:Sn/UcUtI
>>中の人
乙です。
普段と違って優しい村瀬に裏がないかと警戒しては、
村瀬にサラッと流されて恥ずかしがるユカタンが凄ぇカワユスw

>>361
絵師さんktkr!雰囲気でてます、GJ!
365名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:38:54 ID:zndeuwj0
>>361さん
お嬢様もメイドもまとめていただきたい愛らしさに、口から変な息(ゥフォオオ!的な)が
出てしまいました。

良いものを見せてくださり&シャーワセ気分にしてくださり、本当にありがとうございます!
366銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/15(土) 23:39:48 ID:zndeuwj0
(1/3・ほとんど映画描写です)
 
 うんざりするような長いCMの後にようやく始まった本編は、なかなか渋い趣味…とい
うか、通好みっぽい内容だった。つまりは俺のような一見さんには、ちょっととっつきに
くい。
 いぶし銀刑事な主人公は実力派の親父俳優で、彼が追跡中の敵役である犯罪組織の若き
カリスマが現在売り出し中らしいイケメン若手俳優だった。ネット情報によると原作では
こいつも四十がらみの親父だったらしいが、監督が「大胆起用」したそうな。
 始めのうちはそいつが出る度に黄色い悲鳴が後方から上がったが、じきに静かになって
いった。スクリーンに見入ってるか、寝てんだろ。おかげで右隣の奴はまったく気にして
いなかったが、一個空けた俺の左で、後ろが騒ぐ度に舌打ちしてたおっさんもすっかりご
機嫌で前を向いている。
 過去と現在、味方や敵方にしょっちゅう舞台が切り替わるので、あまり頭使う作品を観
ない俺にはわけが分からない。ついでに警察も犯罪組織も濃いキャラ多過ぎて覚えづらい。
 しまいにゃいぶし銀刑事の先輩とかいうジジイが出てきて、「四十年前のあの事件か…
」とか、死んだ妻の親族がなんとかとか、ややっこしいことになってきている。
 というかそれ以前に、外国人俳優はどれも同じ顔に見えてしまう俺としては誰が誰やら
がさっぱりだ。情けないがぶっちゃけ、これを観る素地ができてないってやつだろう。
 話についていけなくなったので、上映後一度も隣人が手を付けてないポップコーンを口
に運ぶ。邪魔をしないよう十分口腔で湿らせてから咀嚼するのを繰り返していたが、意識
して食べるとすぐになくなってしまった。
 ちらりと右を見れば、暗闇に浮き上がるような白い面はスクリーンの虜。美少女はただ
ひたすら中年刑事やアウトローたちの愛憎や悲哀、そしてスタントを極力減らしたという
アクションに注目している。薄い胸を飾るえんじ色のリボンが、良いシーンなのか時折う
っとりと溜め息をつく度にかすかに上下した。
 
367銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/15(土) 23:40:49 ID:zndeuwj0
(2/3)
 
 視線を落とせば、白い手が膝に乗せたコートをギュッと握り締めているのが見える。俺
が真横に居るというのに、上着に持ってかれたワンピの裾がほっそりした足の付け根あた
りまで上がっちゃってるのに気付けてないとは、かなり夢中なご様子だ。
 この、白くてキュッと引きしまった腿をツンツンしたら、どんなに楽しいだろう。
 暗い場内、それも客が周りに居る中では声も上げられず、ワンピの裾から滑り込む俺の
手の動きに必死に耐える黒髪美少女を妄想。
 リボンの下にある胸板を服の上からこねくりまわし、ショーツの隙間からペニスを掴む。
もうその頃にはこうして銀幕の世界に浸ることなんてできず、「早くイかせて」と目で訴
えてくるのだ…という、妄想。
 もはや目を閉じてしまった俺は、スピーカーから銃声を聞いてもスクリーンを見ること
はできない。ええと、一発ヌいたら今度はトイレにしけ込んでもう一ラウンドだよなあ…
 そんなわけで、俺はいつの間にか寝てしまっていた。最後の最後、主人公が白い花を誰
かの墓標に向けるシーンで目覚められたのは奇跡。場内が明るくなったら確実にバレちゃ
ってただろう。
 上着を着て荷物をまとめる。空っぽの俺の紙コップとスナックのカップに、「せっかく
買ってくれたのに、ごめん」と申し訳なさそうな相手の手から受け取った、すっかり氷の
解けたコップを重ねた。半分近く残ってるみたい。
「お前、かなりのめり込んでたみたいだったから言うに言えなかったんだよ。メシ食おメ
シ」
 からかうように笑いかければホッと息をつき、慌てて無表情を作る。「た、単にタイミ
ング掴めなくて…」などとよく分からないことをごにゃごにゃ呟くが、聞こえないふりだ。
 ゴミを始末して出ようとするとうまいこと通り道に、行きにはなかった長机がいくつか
置かれ、さっきの映画のグッズが並べられていた。後方の席に居た女達が、さっき寝た分
を取り返さんばかりに嬌声をあげている。
 俳優個人のファンではないのでそこはスルーし、モノより思い出派なのか「別にいいよ」
と首を横に振る須藤を映画自体のグッズのコーナーへと引っ張って行った。お前、親んな
ったら思い出をモノに込めてやれよ。
 
368銀幕彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/15(土) 23:41:50 ID:zndeuwj0
(3/3)
 
 若手俳優ファン以外の観客は、俺たちがゴミをこちゃこちゃやってる間にさっさと買い
物を済ませて行ったのか、係員のおっさんが暇そうにカウンターに立っていた。隣のコー
ナーと同じ、冷やかしだと思ってんだろ。
「見ろよこれ、サイン本だって」
「ぉ……わたし、のは、初版本だから。それ重版どころか出版社違う」
 ピチピチ(死語)な美少女から発されたコアなセリフに、おっさん意外そうな顔。旦那旦
那、こいつのびっくり所はこれだけじゃないんですよ、言えないけど。
 そうは言いつつもディスプレイされた銃(劇中の誰が何を持っていたか、俺にはさっぱ
りだ)の模型やら、発表当時の原作者へのインタビュー記事なんかに見入ってくれたので、
ここに連れて来たのは正解だったみたいだ。
 邪魔をしないように、しかし暇そうに見えないようパンフのサンプルをパラパラめくっ
てみる。うん、わけ分かんねーと戻せば待っていたかのように手に取ったので財布を取り
出し、袋に入った新品を渡してやると困ったように眉根を寄せてしまった。
「あの、気持ちだけで嬉しいから…」
 こいつが殊勝なセリフを吐くのは、確実に何か隠してる証拠だ。
「…もしかして、まだ割り勘とかよく分かんねー計算してんの?」
 サンプルごと机に戻そうとしていた白い手が止まる。
「っ…ち、違う、そんな意味じゃ…」
「ユカ」
 上手にかわすこともできずうろたえまくりの相手に一声かければ、人前で何を言われる
のかと怯えたように見上げてくる。「若い子って良いねえ」とニヤニヤするおっさんの誤
解を解いてしまわないよう、俺はつとめて柔らかな声を出した。
「…今日一日プレゼントするって言っただろ?だから、欲しいなら素直にもらいなさい」
「………あの、」
「どうなの?」
 「彼女」として俺に問いかけられ、「女の子」として知らない男に注目され、その見た
目にはそぐわない趣味の美少女は俯いてしまった。
 ややあって、か細い声で呟く。
「…ぁ……ありがとう、ございます…」
 支払いを済ました俺の目の前でワンピの薄い胸元に「プレゼント」を抱きかかえてくれ
たが、サンプルは返した方が良いと思うぞ。
 
 яяя
 
369名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:16:03 ID:v/kqkw86
>>366-368
GJ!
村瀬がいいなあ
ユカちゃんはもちろんだが
370名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:44:36 ID:+lh5lecr
なんか最近村瀬がすごいいい奴
俺もユカたんになって調教されたい
371名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:48:52 ID:t25m7uV9
村瀬いい奴……
でもきっと、それだけでは終わらないのだろうなw
372名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 03:45:26 ID:UcKxFmLh
おまいら騙されんな
373名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 10:02:45 ID:tYX7KI/I
GJGJGJ!!!

そしてまた泥沼に…(ぉ
374名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 10:46:59 ID:7i4Oq+y+
村瀬の計算づくではない優しさて、却って酷いなwww

ヒモにはまる女性ってこんな感じなのかな、と
ユカタンを見るたびに思うわけで。
375名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 13:14:32 ID:cW2KUI7+
そしてユカたんには是非とも泥沼にハマって頂きたいなと思う訳で……
(cv:高嶋弟)
376名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:00:44 ID:+cWtasb2
レス遅くなりましたがアクセ&赤ランネタ両方使って下さって感謝です!
毎回二人の仲睦まじさに悶えております。
新作は映画館が舞台ですが、ユカタンの金欠振りなど細かくて良いです。
財布を気遣いレディースデイを狙って誘ったら、それは不正行為だと怒り出す変な部分で生真面目なユカタンに戸惑う村瀬くんを想像しました。
ファミレスで射精出来ても鑑賞料金はちょろまかせない女装優等生萌え。
377銀幕彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 20:25:57 ID:rW8yv+0w
(1/5)
 
 初めての場所でも、ファストフードのメニューは当然ながら地元とまったく同じだった。
 照り焼きバーガーとカツサンドに山盛りポテト、物足りないのでナゲットとサラダも頼
んだら、二人掛けの小さなテーブルにはトレイが収まりきらなかった。幸い客も混んでる
というほどには居ないので二つ合体させ、対角に座る。
 照り焼きとポテトを交互に食べながら、斜め向かいのソファでもくもくと分厚いカツサ
ンドを平らげる相手を観察。はみ出さんばかりに詰め込まれたキャベツの千切りをこぼさ
ないのは、まさに神業だ。
 チュウチュウとアイスティーを啜った赤い唇がストローから離れるのを待って、話しか
けてみる。
「…さっきの、面白かった?」
「うん、すごく面白かった。配役が決まった時、原作ファンからの受けは良くなかったん
だけど、あれは当たりだったと思う。マックが銃を手放すシーンなんか、彼じゃないとあ
の画はきっと撮れなかったんじゃないかな。もちろんケビンの陰のある感じもとてもハマ
り役だったし、まさか二時間なのにあそこの食事シーンを入れてくれるとは思わなかった
…あの場面はすごく好きだったから」
「へえー…そうなんだ」
 マックって誰だ?と思いつつも笑顔でうなずく。まあ普段無口なこいつが、よりにもよ
って俺に向かって何行も話すなんてありえないので、かなり楽しめたんだろう。
「まさか今になって、あんな本格的に取り上げられるとは思ってなかったから、ネットで
制作発表を知った時はすごく驚いて……っ!」
 饒舌になっていた自分に気付いたのか、はっとしたようにソファに腰かけ直す。食べ終
わったサンドの包み紙を折りながらオロオロする彼の様子に、俺は首を傾げた。
「どしたん?」
「…あ……ええと、その…………興味ないのに、ごめん」
 言葉を探しながら返した直後「あぁあ、そうじゃなくて」という顔をする。店の床に黒
いブーツのヒールが当たり、テーブルの下でコツコツンと軽い音をたてた。
 
378銀幕彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 20:27:02 ID:rW8yv+0w
(2/5)
 
「は?なんで?今観たばっかりじゃん」
「え……あ、いや……………その、寝てた…みたいだったから…」
 すごく言いづらそうに答える須藤。気付いてたか。ていうか、気付いてたのに黙ってる
つもりだったのか。
 ポップなロゴの描かれた紙コップを置き気まずげに俯く様子に、思わず噴き出してしま
う。
「…ごめん。あんま普段あーゆーの観ないから、つい気持ち良くって寝ちゃってた。でも
今日はお前の行きたいとこって言ってたし、来て良かったと思ってるから気にすんなって」
「……『良かった』?」
 普段からは考えられないだろう俺のピュアピュアなセリフに探るような目を向けてくれ
たので、俺は満面の笑みで答えてやった。
「うん。可愛いユカちゃんが嬉しそうにしてるの見たら、それで大満足だからー」
「………っ…」
 歯の浮くような殺し文句にか、それに対して俺たちの席を向いた周りの客の視線にか、
白い頬がにわかに紅潮する。
「…へ……変なこと…言うな……っ!」
 俺から視線を外すと、恥ずかしさを紛らわすように赤い唇がまだ熱いポテトを咥えた。
 
 яяя
 
 舌を火傷した奴にいつかのように水を渡してやったり、さりげなく女子トイレに人が居
ないのを確かめてから呼びかけたりといった俺の献身が実り、店を出る時には俺にも「ご
ちそうさま」と目を見て言ってもらえた。
 そんなわけで帰りのバスでは行きほど警戒されず…むしろ、疲れたのかウトウトし始め
ちゃっている。
 こくん……こくん。
 窓にぶつかりそうになったところで肩を引き寄せてやると、座ったまま俺の腕の中に上
体を収める感じになった。客がまばらなのが残念なのかラッキーなのか。
「おねむですかぁ〜…ユカちゃん?」
 半開きになった黒い双眸はそのままぼんやりと俺の顔を映す。疲れていることに変わり
はないのか、ノリとしてはイった後俺にされるがままになってる状態に近い。
「大丈夫?」
 
379銀幕彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 20:28:09 ID:rW8yv+0w
(3/5)
 
「んぁ……っ!…な、なんでもない、ごめん」
 我に返ったのか慌てて俺から身を離し、しきりにまばたきをする。
「眠くなっちゃった?」
「そ…な、ことない。平気だから」
 膝の上から滑り落ちかけたコートを抱え直し、毅然と答える須藤。
「ちゃんと起こしてやるから、寝てれば?俺さっき寝ちゃってたし」
 最後の方は冗談めかして言うと、ぷりんとした唇が苦笑めいたものに歪みかけ…はっと
したように引き結ばれた。
「いや……起きてる、から」
 生真面目に窓の外を見て、ぶっきらぼうに返す。さっき俺に笑いかけてしまったのが悔
しいんだろう。このツンデレツン(割合にして6:1:3)め。
 とはいえ二時間以上銀幕の虜になっていた身体の方は、車内の暖房とあやすような揺れ
に耐えられなかったようで、しばらくすると今度は本格的に船を漕ぎ出す。そして、
 かくん。
 カーブに差し掛かった時、遠心力に逆らうことなく奴の身体が俺に向かって大きく傾い
だ。黙ってじっとしていると、もう意識がないのかそのまま俺の腕に寄りかかっている。
「……ねんねしててね〜…」
 ほとんど声に出さずささやきながら、奴を支えながらずるずると体勢を変えていく。背
中と尻を座席に滑らせて、背もたれに両肩をぴったり付けたまま浅く腰かけた。そうすれ
ばいやでも、
 こてん。
 俺の肩に頭を預ける格好になった。この姿勢、腰は痛いがまあ良いだろう。
 この位置からは前髪が斜めにかかる白い額や伏せられた長いまつげ、品良く通った鼻筋
を間近で見ることができる。えんじ色のリボンで飾られた小さな胸は、ゆっくりと規則的
に上下していた。外の喧騒とバスの振動音とで、安らかだろう寝息は残念ながら聞き取れ
なかったが。
 
380銀幕彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 20:29:02 ID:rW8yv+0w
(4/5)
 
 隙やら突っ込みどころの多いこいつに対しほぼ半日、素晴らしいほどの理性でもってい
たずらをしかけなかったのだ。憎い相手の真横で油断しきって寝てしまうという、優等生
の人の好さにあきれてはしまうが…こちらとしては好都合。
 首筋に当たるセミロングの黒髪から漂う、同級生の野郎とは思えないシャンプーのほの
かな香りを楽しみながら、俺はそろそろと手を動かした。行く先は膝に置いたコートの上
に乗せられた、奴の白い両手。
 うたた寝してもしっかりと押さえていたパンフを抜き、足に挟む。腿が吊りそうだが、
ここはじっと我慢の子である。
 再び奴の膝に腕を伸ばし、ピクリともうごかない手をどけて、ベージュのコートを引っ
張った。
「…ん…………んんぅ……」
 くすぐったいのか寝言なのか、俺の耳元で悩ましい声をもらすが起きる気配はない。
 俺は慎重に、実に慎重に本日のミッションに取りかかった。

 яяя

 車窓に見慣れた景色が映る頃に肩を揺すって起こしてやれば、相手の慌てようといった
らなかった。
 夢うつつに「んんー」と俺の肩口に額をすりつけかけ、ガバッと顔を上げる。俺が腹と
腰に負担のかかる格好で苦笑しているのと、自分が膝に乗せていた上着やパンフが俺の腕
の中にあるのを見て状況を理解したようだ。
「ああ、ええと、そのっ……ごめん!そんなつもりじゃ…」
 頬を染めあたふたする美少女というのもなかなか良かったが、終点が近いので身支度を
させることにした。
 完全に寝入ってしまった「女の子」と、それを起こさないよう枕に徹する彼氏という組
み合わせはなかなか受けたようで、残っていた乗客に降り際笑みを含んだまなざしを向け
られる度に、須藤は袖や丈の余るダッフルコートの中に縮こまっていた。
「……あ、あのっ!」
 駅構内に戻り、コインロッカーから荷物を出したところで、ようやく言葉を発してくる。
 
381銀幕彼女(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 20:29:56 ID:rW8yv+0w
(5/5)
 
「うん?」
「ええと、今日は、その………ぁ、ありがとう…」
 首を傾げる俺の前で、須藤はコートを脱いだ肩にスポーツバッグをかけてから、パンフ
を大切そうに両手で持ち直した。顔を怒りや屈辱以外で紅潮させて、たどたどしく述べて
くれた今日のお礼に、俺はにっこりとして応える。
「どういたしまして。こちらこそ良いモノもらっちゃって、ありがとね」
「…………は?」
 怪訝そうに俺の顔を仰いだ奴の前に、ポケットから出した携帯を開いて見せてやった。
 画面に映るのは、白い肌にサラサラな黒髪を持つ、美少女の寝顔のどアップ…むろん、
バスの中で俺の肩に頭を預ける奴自身のものだ。
 伏せられた長い睫毛が白く滑らかな頬に影を作り、薄く開いた唇は思わず画面に指を当
てたくなるような瑞々しい赤。
 そして、ぎりぎり映った胸元のリボンに引っ掛かってるのは、コートのポケットから出
した奴の定期入れにあった生徒証。携帯カメラとはいえ、大きく印字された学校名や氏名
くらいは読み取れる。
 化粧や服装でパッと見では不確かだと思うがこうして並べられれば、眠れる美少女と証
明写真の中にいるイケメン高校生とが同一人物なのが分かることだろう。
「…こ〜んな可愛いお顔をいただいちゃいましたから、大満足っ!」
「さっ……さ、最低だっ!消せ!消せよそれっ!」
 押し殺した声で責めつつ手を伸ばす奴に届かないように携帯を高く掲げるのだが、はた
目にはじゃれあってるようにしか見えないんだろう。窓口に見える駅員のおっさんがほほ
笑ましげな視線を投げかけてくる。
「ほらほら、欲しいならちゃんと写メってあげるから。明日学校なんだから早く帰んなさ
いよ〜」
「うぅ〜………っ!」
 腹立ち紛れに脱いだコートを俺に叩きつけると、さっきまでのご機嫌が嘘のように「彼
女」は背を向けてしまった。

 (おしまい)


382銀幕彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 20:30:48 ID:rW8yv+0w
(本文ないです)

「銀幕彼女」は以上です。
元ネタの>>252さん、楽しく打たせていただきました、素敵レスdクスです!

読んでくださり&レスくださりありがとうございました!

383銀幕彼女おまけ(元ネタ376さん) ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 22:33:10 ID:rW8yv+0w
(1/2)
 
「へぇ。良いね、女の子って」
 そんなセリフを言ったのは、美のつく少女のぷっくりリップだった。
「………」
「…それが、どうかしたのか?」
 自分の部屋、焼肉屋のチラシを手に言葉を失う俺を不思議そうに見つめる須藤。ビーズ
の裾飾りも愛らしいピンクのカットソーにブラックデニムのプリーツスカートを合わせた、
イケメン男子高生の秘密の週末バージョンである。
 駅前にできた焼肉のチェーン店で、キャンペーン中なのか食べ放題レディースコースが
余りにも安かった(野郎の約半額ときたもんだ)ので、昼食に誘おうとチラシを見せた返
事がそれだった。
「ええと…これ、使わないかと思って」
「どうして?それ、レディースって書いてあるのに」
 わけが分からないと学年首席に首を傾げられるが、そうするとセミロングのサラサラ黒
髪がほっそりした首筋に流れて、すんごくなまめかしい。
「だってお前、そのカッコならどう見ても使えるだろ」
 差された俺の指先をきょとんとしばらく見つめてから、ようやく合点がいったのか慌て
だした。
「なっ……何考えてるんだお前!?そんなことできるわけないだろ!」
「どうして?別に身分証要るわけじゃなし」
「そういう問題じゃなくて…とにかくその、そんな騙すような真似は良くないだろっ!ま
ったく…何言いだすんだよお前はっ!」
 「そんなんだから本鈴と一緒に教室に着くんだよ」と愛らしい唇を尖らせて説教してく
れるのだが、「まったく」はこっちのセリフだ。
 今着ている服を含めたデート代はきっちり割り勘、食事はかっちり自腹切るこいつの財
政を気遣ってやったのに、この空気の読めなさはなんなんだ!
 さすがにちょっとムッとしたので、相手のターンが終わってからゆっくり口を開く。
「……じゃあ聞くけど、先週の映画。お前あん時気付いてなかったっぽいけど、あれカッ
プル割で入ったんだよね」
「かっ……!?」
 耳を疑うかのように聞き返しかけ、白い頬がにわかに上気した。
 
384銀幕彼女おまけ(元ネタ376さん) ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 22:34:16 ID:rW8yv+0w
(2/2)
 
「だ、誰がそんなの認めたんだよ誰がっ!」
「受付のおばちゃん。カップルでもないのに腕は組まないでしょ…ついでにこないだプリ
クラ撮りに行ったゲーセン。あそこにも『カップル・女性同士以外はお断り』って書いて
あったんだけど」
 その時のこと(携帯に貼っつけられないようなポーズをさせたり、落描きコーナーのカ
ーテンに隠れてやったアレコレだったり)を思い出したのか、あからさまに顔をしかめ反
論してくる。
「そっ……それを言うんならお前が、」
「ああそうだよ。俺の命令ではあるけれど、女子トイレ入る度に、ブラやパンティー買う
度に『わたしは女の子です』って宣言してるのはユカちゃんだよね?」
「…………っ!…」
「しかもユカちゃん、女の子しか入れないトコどころか、いろんなトコでイきまくってる
よね?アレはどうなのかなぁ〜……人としてさあ?」
「ぁ……う…っ…」
 丸めたチラシに口を当ててボニョボニョ糾弾してやると、かぁっと耳まで赤くなってし
まった。ああ、楽しい。
 理性的かつ説得力のある語り口で、もめにもめた文化祭予算会議を取りまとめた図書委
員長の須藤豊君ではなく、羞恥と罪悪感に押しつぶされそうなエロエロ女装っ子の姿がそ
こにはあった。お堅い彼は「うるせー、お前のが人としてどうなんだよ」の一言もひねり
出せやしない。
 生まれてこのかた不正のふの字も知らずに生きてきたような模範生を言い負かした痛快
さに、俺は奴の反応が乏しくなったことに気付くまで時間がかかった。
「そんなんで今さら………れ?」
 エロい意味以外でいじめる趣味はないので、言い過ぎたかと顔を覗き込む。しょんぼり
俯いてしまった相手の目は前髪に隠れてしまい、そのすっきりとした鼻筋と噛みしめられ
た紅唇しか見えなかった。
「えーと………じゃあ何か食いに行こっか?もちろん焼肉じゃないとこで」
「……いらない…」
 しまった、どうしよう。
 俺と同じく午前授業から何も食べていないのに、すっかりしょげてしまった相手を連れ
出すのは至難の業だ。
 ファミレスのステーキ(ガーリックライス添え)と二段重ねのホットケーキ、俺はどち
らでご機嫌をとるべきだろうか?

 (おしまい)

385銀幕彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/16(日) 22:36:29 ID:rW8yv+0w
(本文ないです)

>>376さん
こうですか?わかりま(ry
レスいただく度に考えてもいなかったネタにニヤニヤしてしまいます。ありがとうござい
ました!
386名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:18:11 ID:M+C+tWcG
うおおおおおおおお!!!!!
おまけが最高じゃあああああああああ(何

…あ、いや、本編も非常によかったっす。特にオチが。
村瀬がいいやつで終わるはずがないと思ってたらやっぱり…(笑
387名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 03:59:07 ID:Heb9Zio9
GJ
388252:2008/03/17(月) 13:39:03 ID:ySle1u8Q
おおお!
持ち上げておいて思いきり突き落とす何と鬼畜な村瀬
学生証とセットで激写なんて……
Sや……あんたはSや!
(そんなプレイを思いつく中の人様もw)
いやまさかそこまでユカたんを苛めてくださるとはw

このあと、おうちに帰ってユカたん
村瀬を呪いつつ
隙を見せた自分を責めつつ
でも最後のオチ(写メ撮られたこと)まで含めて今日一日の出来事を思い出して
オッキしてしまっている自分自身に気づき
「最低だ……最低だ……」と泣き咽びながら
自分を慰めちゃったりなんかして(もちろん女の子の格好で)……

なんてね(汗
389後始末(エロなし元ネタ388さん) ◆r56se/gkEE :2008/03/17(月) 19:22:59 ID:/5iT9R9k
(「銀幕彼女」後設定・女装っ子視点です)

(1/4)

 リビングの留守電で、例によって両親が深夜まで帰宅できないことを確認してから洗面
所へ。
 ジャケットを脱いで手洗いとうがいを済ませ顔を上げれば、長めの黒髪を耳にかけた…
男子高生の顔。長袖Tシャツにジーパンを穿いたこの格好には、ほんの数時間前の名残で
あるカールした睫毛はそぐわない。
 洗面台に背を向け、床に置いていたスポーツバッグを開く。中から出した服を、棚に並
べたハンガーでラックに吊るす。
 えんじ色のワンピースには、今日すぐに洗わねばならないような汚れはなかった。毛混
でドレープが付いているから、必要以上に水洗いしすれば型崩れしてしまう。
 確認を終えた服をそのままに再びバッグへ手を伸ばし、出したものを今度は栓をした洗
面台の中に迷わず入れた。
 赤いギンガムチェックのブラジャーとショーツは、さっき干したワンピースと同じく自
分のものである。
 真面目な高校生であるはずの自分は、今日もこれらを身に着けて「女の子」になってい
た。そして今日も…また「やらかして」しまった。
 蛇口から湯を出して、洗剤を少し垂らす。白いトーションレースと赤のサテンリボンで
飾られた下着を、布を擦ったりワイヤーを曲げてしまわないよう慎重に押し洗いする。
 普段は別にして洗わなければならないショーツを今日は汚さずに済んだので、一気に手
洗いできた。代わりに…いや、それ以上にとんでもない真似をされてしまったが。

390後始末(エロなし元ネタ388さん) ◆r56se/gkEE :2008/03/17(月) 19:24:01 ID:/5iT9R9k
(2/4)

 ふつふつと沸き上がる感情に気付かないふりをして栓を抜く。湯を勢い良く流し泡をす
すいで、また押さえるようにして水を切る。
 まだ干すにはビショビショのそれを洗面台に入れたまま、引き出しを開けて洗濯ネット
を取り出した。普通の袋状のものと…円柱型をしたいわゆるブラジャーネット。三人家族
の我が家では、母親しか使わないはずのモノだ。
 それぞれに入れるべき方を納め、空の洗濯機へ。真新しいそれは数年前の買い換えの際、
浴室に乾燥機能が付いているからと親が洗濯乾燥機をスルーして選んだものだ。
 その時はたしかに使わないよなぁと思っていたが、今にしてみれば「後始末」の時間を
少しでも短縮してくれる機能が欲しい。
 脱水を三分だけ設定しスタートボタン。ぐるぐる回る洗濯槽を半透明の蓋越しに眺め、
無意識のうちにピリピリする舌を上顎に押しつけていたことに気付いた。
 食事の時ポテトで火傷したそれが、抑えつけていた怒りを…今日の出来事を一気に思い
出させる。
 あの時もセルフサービスの氷水をさっと取ってきて、気遣わしげに自分に差し出してく
れたのだ。「女の子」はこんなに大事にされるものなのかとぼんやり思いながら自分は礼
を述べたのだが、あれも演技だったのだと今さら気付いて、さらにイライラする。
 「プレゼント」という言葉に騙され、映画や食事を楽しんでしまった自分のおめでたさ
に腹が立った。すべて…すべて相手の手のひらの上だったのだ。
「……っ………」
 行儀悪く舌打ちしたところで洗濯機が止まる。蓋を開けて中身を手に浴室へ入った。
 ピンク色の小さな物干しを竿に掛け、まずはショーツを干す。今身に着けているボクサ
ーよりもふにゅふにゅした布地は、丁寧に付け外ししないと破れてしまいそうだ。
 二つ折りにしていたブラジャーを広げ、逆さまにする。ワイヤーの両脇、二重になった
所なら洗濯バサミの跡が残らないからだ…母親のを参考にしたが。

391後始末(エロなし元ネタ388さん) ◆r56se/gkEE :2008/03/17(月) 19:25:00 ID:/5iT9R9k
(3/4)

 余った場所にネットも干し、扉を閉め速乾ボタン。自分が余計な洗濯をすることで電気
代が高くなっていたら申し訳ない。
 響く温風の音を聞きながら洗面台に向かい、別の引き出しを開ける。手に取ったものは
高校入学時に父親がくれた洋服ブラシだ。
 干していたワンピースの胸元から、ピンで留められたリボンを取り外す。それを片手に、
毎日制服のブレザーやスラックスにそうするようにブラシを丁寧にかけていった。
 干した時は気付かなかった糸屑もきれいに除き、元通りリボンを付けて終了。あとは下
着が乾いたら風呂に入って、家族の服やタオルと一緒にハイネックとニーソックスを洗う
だけ。
 洗濯は自分の朝晩の役目だから、夜中に親が取りに来ることはないだろうけど寝る前に
回収しておく。それまでには部屋干しできる乾き具合だろう。
「よし………っ!?」
 やるべきことに落ち着いてきた心も、不意にバッグから響いた携帯のバイブで再び乱さ
れてしまった。
 床に膝を突いて確認すれば、差出人は予想通りさっきまで一緒にいた相手だった。当た
っても全然嬉しくない上に、こいつからのメールだけフォルダ分けする羽目になった自分
の迂闊さがつくづく恨めしくなる。
『お待ちかねのらぶらぶ写メですよ〜vv』
 読んでいる方が悲しくなるような文面の直後、今日を「最低」にしてくれたモノが画面
いっぱいに表示され慌てて受信メール削除。ついでにデータフォルダからも削除。
「………っくしょう、畜生!」
 思わず汚い言葉が出てくるが、その声音はとても情けなく洗面所に響いた。
 自分の顔…他ならぬ自分の寝顔に、ここまで怒りを覚えるなんて生まれて初めてだ。

392後始末(エロなし元ネタ388さん) ◆r56se/gkEE :2008/03/17(月) 19:25:57 ID:/5iT9R9k
(4/4)

 被写体の「女の子」は隣の座席に座る男の肩に頭を…というか、身体全体で寄りかかっ
ていた。無防備に薄く開けた口の下、ワンピースの胸元にはリボンに引っかけた生徒証。
そちらに写っているのも、ネクタイを閉めた「須藤豊」の顔をした自分だ。
 普段の自分と「女の子」の自分。絶対にバレるわけにはいかないその二つをつなぎ合わ
せる証拠を、あいつは今日一日をかけて手に入れた。同時に自分はあいつに逆らえなくな
る材料をまた一つ、それも自ら提供してしまったのだ。
「っぅ……」
 馬鹿だ。本当に救いようのない馬鹿だ…自分が。
 あんな奴に一瞬でも気を許してしまった自分が憎いし、優しい顔をして虎視眈々とあん
なモノを撮る機会を狙っていた相手に騙された悔しさに視界が歪む。
「………くそっ!」
 泣いたら負けだ。これ以上相手を喜ばせてなるものかと乱暴閉じた携帯を睨みつけ、そ
の奥、開いたバッグの中身に気付く。
 クリーム色のハイネックや黒いニーソックスをよけて取り出したのは、今日観に行った
映画のパンフレット。
 こんな仕打ちを受けた相手からの施しなのが癪だが、浴室にあるモノが乾くまでの間、
せめて映画の余韻に浸ろうとページを開いた。
 目に飛び込んできたのは、渋いブロンドの中年刑事のアップとアオリ文句。主人公の年
上の相棒であり、かつて国の諜報機関に身を置いていた部署のブレーン的存在だ。
『俺を信用するな…いつまで裏切らないか、保証はできん』
 いいや、ちゃんと自己申告してくれるあんたの方が、よっぽど信用できるから!
 にこにこと優しい(そう、人が変わったように優しくされた時点で気付くべきだった)
顔を見せて、あいつは自分が油断するのを今か今かと待っていたんだ。それをして人がど
んな気持ちになるかなんて考えてもいないんだろう…いや、奴のことだから分かっててや
ったんだ。余計タチが悪いじゃないか!
 ぎりぎりと奥歯を噛みしめながら原作の黒子まで忠実に再現してくれた俳優を睨みつけ、
慌てて首を振る。彼に…映画に罪はない。
 怒りをどうにか消化するためと上映中聞き覚えはあったが思い出せなかった挿入曲のタ
イトルを確かめるため、まずは後ろから読むことにした。

 (おしまい)

393名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 23:52:02 ID:g1h/rr82
>>335で突発的に書いてしまったので、一応投下する。
男装少女も居ますが、女装少年メインです。
勢いなので展開薄っぺらいがそこは勘弁してくれっ
394男女装女男:2008/03/17(月) 23:53:43 ID:g1h/rr82
(1/7)
 正直、自分に恋人なんて出来る訳がないって思ってた。
 トラウマになるくらいの幼くて可愛い顔。
 シルクのように一点の穢れのない艶やかな黒髪に、女のような高い声。
 だから、女子に弄られることはままあっても、恋愛対象になったことは無かった。
 今までは。

 足が本当に軽かった。1歩ごとに宙に浮いている感じさえする。
 さっきまで服を見繕っていたけど、結局決まらず、自分のセンスを信じて、適当
に上下を選んだのだ。
 それでも怒られる云々より、初デートに浮き足立ってしまう自分が半分恨めしい。
「はぁ……はぁ」
 足は軽やかでも、肺と心臓と血管は全然軽やかじゃないらしい。1秒に2回ペースかもしれない。なにが? 息継ぎが。
 デートの待ち合わせには後1時間位ある。
 恋愛ドラマ(妹に見せられた)では30分前でも相手が待ってることがあるので、
倍の1時間では流石に大丈夫だろう。と思ってのことだった。
「あー、よう」
「……あ」
 だと言うのに、改札口から吐き出されてきた中に、恋人が居るのはどうしたわけ
か。
「待って……はない?」
「今来たところ」
 どう見ても目の前の人は男にしか見えないけれど、正真正銘の女の子だ。
「じゃ、行こうか」
「うん」

 ※

「ばっかだなぁ、ツグは」
「ごめん……」
 喫茶店で、自分の選んだ服が適当である旨を伝えると、梓はそんなことどうでも
良いようだった。
 ショートカットの髪に鋭い目で、彼女が女性であることを示すのは、男にしては
高めの声だけだった。
 因みに高い声も、男勝りなその容姿に合っていて、変だとか、そう言った感じは
一切無い。
「謝るなよ。じゃあ、今日は服を買おうか」
「へ? ……いやいや、梓に迷惑だし、良いよそんなのっ」
「映画は来週行けばいいし。なんなら明日行こうか。それよりもお前の服に俄然興味が湧いてきた」
395男女装女男:2008/03/17(月) 23:54:42 ID:g1h/rr82
(2/7)
「だって……」
「だってもなにもないっ、行くぞっ」
 かなり強引だったので、その場で僕は頷いてしまった。……それが多分、人生最
大の汚点だろう。

 そうして、駅前のデパートにやってきた。何故か右腕を捕まれている。
 がぁあ、と上っていくエレベータ。色々と人が乗ってくるので、自然に密着態勢
になって、心臓がドクドク言っている。
 服売り場の5階で、僕たちは降りた。ぐいぐいと引っ張ってくる。それに集中し
ていたら、何故かレディースの所に居た。
「ちょ、ちょっと梓。ここレディースだよ!?」
「ツグなら大丈夫だって。着てもバレないだろ?」
「――っ!」
 喚きそうになった僕をグイって引き寄せて、梓が耳打ちしてきた。
「大丈夫だって。俺だってメンズ着てるし、着てくれないと不公平だ」
 確かに不公平かも知れない。……多分。
 無茶苦茶な気がするけど、梓がそう言ったので、僕は素直に黙っておく。
「良い子だ。選んでやるから待ってろ」
「……うん」
 男物ばっかりの梓に任せて大丈夫なのか、と思ったけど、自信満々なので頷いて
おいた。
 案の定というか。20分ほどして梓が選んだのは、酷いくらいに女の子の服だっ
た。
 ひらひらがいっぱいついている奴もあるし、ワンピースだっけ、そんな感じの服
も色々と持って来た。何故か下着まである……あれ、なんかおかしい。
「あ、居た居た。お兄ちゃんー!」
 何故か妹まで来てる。可笑しさ満点だ。僕にとってはちっとも笑えないけど。梓
が呼んだりでもしたんだろうか。
「よー、寂。ツグにちょっと教えてやってくれ。選んだのは選んだんだが、俺が入るとツグが恥ずかしがりそうだ」
「りょーかい、あず姉ちゃん。ほら、お兄ちゃん試着室行くよ」
「あーずーさーっ!!!」
「行ってらっしゃいツグ。待ってるよ」
 この2人の連携は、なんだか微妙に驚異的だ。恐ろしいまでに息が合っている。
でも、裸を見せるなら妹より、梓の方が良かったのに。

 ※
396男女装女男:2008/03/17(月) 23:55:40 ID:g1h/rr82
(3/7)
「うう」
「ツグ、合ってるよ。可愛い」
「梓の馬鹿ーっ」
 ぼかぼかと真っ先に梓の胸を叩く。梓は気にしてない様子で僕を抱きしめて、な
んだか妹と話を始めた。
「落ち着いたのを選んだんだな」
「ワンピースとかも良さそうだったんだけど、フリルつきすぎ。もうちょっと少な
いのでないと、お兄ちゃんに合わないよ」
「そっか、これからそうする」
 今の僕の服装は、苺柄(信じられない)のシャツに、チェック柄のジャンパース
カートだ。下着は恥ずかしいので省略させてください。
「はい、値札。着たままで買えるの?」
「店員が知り合いなんだよ。金さえ払ってくれりゃたいていの事は目をつぶってく
れるさ」
「んじゃ、お兄ちゃん。また明日ね」
「明日?」
「あれ。お兄ちゃん今日はお泊まりじゃないの?」
 ばっ、と梓を見上げる。ちょっとだけ梓の方が身長が高い。因みに妹は僕と同じ
くらいだ。
「言ってなかったっけ?」
「聞いてないっ!」
 大きなボストンバッグを、梓は妹から受け取った。
「さて、こんなかにはお前の服が入ってる」
「卑怯だっ!」
「こら、言葉遣い」
 ぺし、と妹に頭を叩かれる。恥ずかしいので下を向いて、必死に今の言葉を直す。
「……聞いてないわ」
「よし」
「さて、行くか」
「ううっ」
 泣きたい。ひたすら泣きたかった。妹は颯爽と家に帰っていって、僕らは周囲の
好奇の目に晒されながら、梓の家へと向かった。

 ※
397男女装女男:2008/03/17(月) 23:56:13 ID:g1h/rr82
(4/7)
「そこら辺にでも座ってくれ」
 ボストンバッグを文字通りそこら辺に投げ捨てて、梓は言ってきた。見つけた座
布団に座ろうとして――股間が気になったので、立ち上がってきちんと正座で座り
直した。
「どうしたツグ。正座なんかして」
「な、何でもないよ」
 バレたら自分の沽券に関わる。梓にも幻滅されるに違いない。視線を泳がせてい
ると、端に、今週のジャンプを見つけた。
「あ、梓、ジャンプ見せて」
「逃げるなっ」
「うわっ!?」
 身を翻す前に乗っかられたので、押し倒されるような状態になってしまった。
「あ、お前……」
 何かあったのだろうか。心当たりの場所に視線を向けると、梓の右膝が、僕のア
ソコに触れていた。
「ゃ……」
 救いを求めるように、真上の梓の顔を見る。目が潤んで、梓がぼやけ始めた。
「ごめん、なさぃ……」
「なんでだよ」
「だって……女の子の服着て興奮するなんて……」
「変態……だって?」
 正直に告白すると、梓はにっこりと笑って言った。
「……ぅん」
「じゃあ……俺はそんな変態のツグが好きだ」
「ぇ?」
「だから、変態でもなんでも、ツグが好きだ。悪いか変態好きで」
 そこまで言われて、梓が僕に気を遣ってくれている事に気がついた。
「……ぁ、ありがと……」
「いいさ、気にするな。俺だって最初に男物着たときは気が狂いそうになった」
「あのー梓?」
 なんか微妙に矛盾している事を梓が言った気がするのだが、僕はそれどころじゃ
なかった。
「どうした」
「なんで、手がアソコに伸びてるの……?」
「まあ、俺も変態だって事だ」
「ちょ……ひぁっ」
 女物の下着の上から撫でられただけなのに、とんでもない声が喉から発せられた
気がする。
「ツグ、可愛いよ」
 可愛い、なんて言われて喜んだのは多分初めてだ。女みたいな容姿にトラウマを
持ちかけだったので、そんなことを言われる度に真っ赤になって反論してた。
398男女装女男:2008/03/17(月) 23:58:00 ID:g1h/rr82
(5/7)
「あずさも」
「ん?」
「あずさも、かっこいいよ」
「馬鹿」
 僕と梓はにっこりと笑い合って、それから情事に没頭した。
 まず、とろけるように熱いキスを。
「あむ、ぺろ、くちゅ……」
 十数秒重ねて、唇を離した。梓が、手で胸の周りを撫でてくる。
「男なんだから……胸でなんか感じないだろ」
「なら、試してみるか?」
 シャツのボタンをパッパ、と外して、フロントホックのブラも難なく外されて、
膨らんでもない僕の胸があらわになる。
 梓が僕の右乳首を口に含んで、一気に吸い上げた。
「あ、ゃ……ひゃあぁっ!」
 与えられたことのない快感に、喉が勝手に声を出す。無差別な声の合間に、少し
ずつ言いたいことを挟んでいく。
「ぁ、わ、わかっ……ひゃんっ……から……ふぁあっ、もうゃめってぇぁんっ!」
 言いたいことは伝わったと思うんだけど、首を微妙に横に振られた。吸っている
だけだったのに、梓は舌でぺろぺろと乳首を舐めだした。
「あっ…まってぇっ……だめ、だめぇつ」
 嫌なことを全力で伝えたいのだけど、なんか変なイントネーションになって困る。
頭が真っ白になりそうな所で、梓が口を離した。
「そんなに喘いで、可愛いなツグは」
「あ、喘いでなんかないっ」
「嘘吐け。そんな声が喘ぎじゃなくて一体何なんだ」
 そっか、僕は喘いでるんだ。なんて他人のように理解した。梓は次に、左の乳首
を口に含んだ。
 喘ぐのは嫌なので、奥歯を噛みしめるものの、
「は、ふぁ……ぅぁ……」
 なんて、やっぱり声が漏れてしまう。上目遣いの梓の目が、とても喜んでいる気
がした。
 それで、いきなり自分のモノを、撫でられた。
「ひぁっ!?」
「反応しすぎだぞ」
「だってぇ……」
「だってはお前の悪い癖だ」
「だ……ぅぅ」
 そう言われると何も言い返せなくなってしまう。なんと言おうか考えていると、
梓は撫でる行為を繰り返し始めた。
 酷く、自分を急かす行為に思えた。
399男女装女男:2008/03/17(月) 23:58:36 ID:g1h/rr82
(6/7)
「ぁ、ぁずさぁ……」
「どうした?」
「……ぅ、ぅうん。何でもなぃ……ぁはぁ」
 梓の笑みがニヤニヤしていて、罠だと思った。そこまで罠だと分ってて、自分で
ねだったりするものか。
 でも、焦らされてヤバイ。脳が崩れそうだ。
「我慢しなくて良いのに」
「あずさが……いじわるするから……っ」
「素直に言えばいいのに」
「言えるわけ……ないっ」
 一重にプライドの問題だ。僕が折れるか、折れないか。そんな事を考えている内
にも、梓は僕を責め立ててくる。
「ほら、いつでも良いぞ?」
「い、いぅもんか……」
「『ツグの情けないオチンチンしごいてイかせて下さい』って言うだけじゃないか。
簡単だろ」
 ど、何処が簡単なんだどこがっ!? あと女なのにそんな卑猥な言葉喋るなんて
どうかしてる!
「しょうがない奴だな……」
 梓はピンクのパンティをずり下げて、痛々しい位に硬くなっているソレを、右手
でしごき始めた。
「あ、ちょ、つぁ……はっ……」
「言う気になった?」
「そ、そんなわけ……ふぁんっ」
 更に梓は口を乳首に付けて、さっきのように吸い出した。
「ぁず……ひぁあっ!」
 今度の声は一際甲高かった。未曾有の快楽が身体を犯して、気が狂ってしまいそ
うだった。
 耐えられない。イきたい。精液をだらしなく撒き散らしてもいい。とにかく狂っ
たような快楽の果てを目指したい。
「どう? ……言う気になった?」
「ぁ……つ、ツグの……」
「うんうん」
「ツグの……なさけなぃぉちんちんしごぃて……ぃかせてくださぃ……」
400男女装女男:2008/03/17(月) 23:59:12 ID:g1h/rr82
(7/7)
 自分でも聞こえないくらいの小さな声。だけど、それで良しとしたのか、
「よく言えた」
 なんて梓は言って、僕のアソコをぐちゅり、なんて卑猥な音が聞こえるくらい、
早く擦り始めた。
「はぅぁっ……だめ、だめいっちゃう、いっちゃうよぉっ!」
 白い濁りが、すぐそこまで来ているのが分る。懸命にこらえるが、そもそも堪え
なくても良いのに、と頭の隅の冷静な自分が責めてきた。
「はぁぁああっ!!!」
 ドクリ、ドクリ、とモノが脈動する気配を感じて、そこで目の前が真っ暗になっ
た。

 /

「あれ、おい。ツグ?」
 ツグが、頬を赤く染めた淫らな顔と共に、精液を放った。……俺も目算を見誤っ
た。まさか出す瞬間にツグのペニスが震えたせいで、ジャンパースカートがぐちょ
ぐちょになるなんて思いもしなかった。
 しかももっと予想外だったのは、射精した瞬間、ツグの意識がどっかに飛んで
行ってしまったことだ。
 安らかな寝顔なので、気絶じゃないと願う。あんまりに可愛い寝顔なので、本番
が出来なくても良いかな。なんて思える位だ。
 洗うために、ジャンパースカートに何か入っていないか確かめる。
 生徒手帳が入ってた。ずいぶん可愛らしい筆記で、村上 次美、と書かれている。
 この際なので中身を覗いておこう。一応開いたのは住所録。1番最初は、俺の名
前である、高島 梓。次にツグの妹の村上 寂……いや、ちょっとまて。これ1度
全部消して1個ずつずらしてある。
 無駄な努力ではあると思うのだが、それだけ俺を大切に思ってくれてるのか、と
少し感動。
「好きだよ、ツグ」
 本日4回目ほどになるセリフを呟いて、俺はツグの額にキスをした。
 ツグから好きって言われてない気がするが、生徒手帳の件でちゃらにしてやろう。
401名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 00:00:29 ID:g1h/rr82
以上。突発作品でした。
反省も後悔もしている。
GJが3つぐらいあれば続くかもしれん
402名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 00:13:32 ID:2XneaaZd
GJGJGJ!続きを待つ
403名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 00:20:13 ID:dkStMUDR
グッジョーブ!
二人とも可愛いなあ
404252:2008/03/18(火) 00:32:25 ID:ylI3dVFf
>>392
おお! ただの思いつきだったのに、また!
GJ&Thx!!

>>401
GJGJGJ!
しかしツグはこのあと妹にも頭が上がらないだろうな
405名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 00:39:10 ID:lAdk9jVj
>>401
流され女装っ子萌えだけでなく、男装っ子にまでときめかせるなんて…ハァハァ
gjgjgjgjッ!
406名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 01:47:51 ID:ebPUaPTI
おお、また新しいシリーズが!

中の人も、男女の人もGJ!
407名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 02:51:58 ID:61+Mm+8Z
>>男女装の人
おやおや、自分からおねだりだなんて。何てはしたない娘なんだろうねぇ…?
だがGJ!

>>中の人
ユカたんの可愛い寝顔……(*'д`)
ニア 殺してでも奪い取る

しかしユカたんの警戒LVが半端なく上がったと桃割れ。
もう暫くはデレモード見れないんだろなぁ……
より強い【お願い】は可能になっても、更にユカたんの好意は下がるという…(´・ω・`)

なんとか逆襲を試みるユカたん、成功するかに見えたが
村瀬に【切り札】をチラつかされて更なる恥態を晒してしまう…とか
408名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 03:27:31 ID:61+Mm+8Z
追記

でも>>383-384の拗ねたユカたんも超可愛いんだよぉぉおぉぉぅ
あ゛〜〜、お持ち帰りしてぇ
(*'A`)
409うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
410うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
411うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
412うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
413うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
414うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
415誰も来ないから初質に宣伝:2008/03/18(火) 11:30:32 ID:LGZhQyVi
3時まで ノシ
416名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 13:20:03 ID:AXgQd2ut
>>401
GJ!そして、おかわり!
417お嬢様の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/18(火) 17:19:01 ID:lAdk9jVj
(本文ないです)

これから投下するのは>>338-343の「お嬢様といっしょ」の後設定の話です。

前回いただいたレスから妄想膨らませていただきました、ありがとうございます!

エロが吸血行為メインなのと、旦那様と女装メイドなので、苦手な方はスルーお願いしま
す。

418旦那様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/18(火) 17:20:10 ID:lAdk9jVj
(1/4)

 いつもより遅くなってしまったので、はしたないとは思いつつもわたしは紺色のスカー
トをつまみ、駆け足で旦那様のお部屋へ参りました。
 っは……はあ、はぁ…っ……
 それでもお行儀の悪い子だと思われたくないので、ノックの前に上がった息を整え、額
にうっすらにじんだ汗を拭います。昼間ならどこからともなく現れる老家令の姿は、通い
の使用人が居なくなれば消えてしまいます。
「お入り」
 ごいらえに扉を開ければ、葉巻の甘い香りがしました。
「失礼いたします…旦那様」
 わたしを迎えるためにソファからお立ちくださった壮年の貴紳が、父やわたしの命の恩
人であるとともに、生涯お仕えするこの館の主でいらっしゃいます。
 旦那様もお嬢様もお姿を拝見する度に、わたしは思わずそのお美しさにぼぅっとしてし
まいます。今宵も例外なく、です。
 お皺の刻まれたお顔は穏やかで、知性に満ちた菫色の瞳はもちろん、昼間はきちっと撫
でつけておられる短い銀髪が幾筋か垂れる白い額まで、それはそれはお美しいのです。
 殿方に、それも自分よりずっと年上の方にそのような言葉はおかしいかもしれませんが、
目の前の旦那様にはとてもふさわしいとわたしは思います。
「どうした、息を弾ませて…まるで昼間の娘を見ているようだ」
 ほほ笑みながら、旦那様は大きな手のひらでわたしの頭を撫でてくださいます。
 お年は父と同じくらいにお見受けしますが、小柄な父と違って逞しくいらっしゃり、猟
の際艶の良い鹿毛に跨がられた姿を拝見する度に、わたしはうっとりと溜め息をついてし
まうのです。
「申し訳ございません、お待たせしてしまって、その…」
「構わぬ。またあれが話の続きをせがんでいたのだろう?」
 添い寝まで望まれてしまいましたとは言えず黙っていると、旦那様はそれまでおかけに
なっていたソファへ向かわれました。卓には口を切ったお酒のボトルとグラスが二つ。今
は見えない家令と交わされていらっしゃったのでしょう。

419旦那様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/18(火) 17:21:13 ID:lAdk9jVj
(2/4)

「私もお前の話を聞きたいと思うのだが、『レディーの寝室に入るなんて、お父様でも許
しませんわ』などと言うようになってしまった」
「まあ…」
 なんとお返しすれば良いのか分からず、わたしはそれだけしか申し上げられません。
「遠乗りにはついて行きたいとねだるのに…まったく、困った娘だ」
 お年に似合わず拗ねたような表情はとてもお可愛らしく、わたしは思わずクスッと笑っ
てしまいます。殿方に…旦那様にお可愛らしいだなんて、わたしはなんて無礼なのかしら。
「何を笑っている?」
 ボトルを元の棚に置かれた旦那様に手招きされるまま、わたしはそのおそばへ参ります。
 すぐ目の前に立てば、顔を上向けなければ旦那様のお顔を拝見できません。わたしの短
い髪を滑り落ちかけた制帽ごと、旦那様の手のひらが私の頭を包み、そっと身を屈められ
ました。
 唇に与えられたのは、旦那様からのくちづけ。
 お嬢様から頬や額にいただくそれとは違って、そっと唇をはみ舌を差し込まれるそれは
書庫にある小説や、たまにお嬢様のお伴として連れて行かれる歌劇場の中でしか知らなか
った、恋人同士のような接吻です。
「…ん………んぅ……っ……」
 旦那様のお顔が見えなくなるのがもったいなくて、息継ぎの際に上瞼を旦那様になぞら
れるまで、いつも私は目を開けてしまいます。銀色の睫毛を伏せられた奥の瞳は、今はど
んな色をしていらっしゃるのかしら?
 髪を梳かれ頬を撫でられる間にも、旦那様の舌が歯列をなぞり、わたしのそれを絡め取
られます。召されていたお酒の苦い味がしますが、唇を離されたわたしは二人分の唾液を
残さず飲み込みました。
 ああ…わたしも、わたしの中にも旦那様のモノを受け入れているのだと思うと、背筋を
這い上がる甘い痺れからくる陶酔よりも喜びが勝ります。
 捧げる立場にあるわたしがこんなことを望んでいるなんて、わたしの緊張を解くために
こうしてくださるご主人様はきっとご存じないでしょう。

420旦那様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/18(火) 17:23:09 ID:lAdk9jVj
(3/4)

 森の中、幼子だったわたしを連れ途方に暮れる父を憐れんで、旦那様はご自分のお住ま
いにお招きくださったそうです。
 温かいお食事とお部屋をご用意いただき、ようやく人心地つくことのできた父を、旦那
様は条件付きでお雇いになることをご提案くださいました。
 まだ赤ん坊でいらっしゃったお嬢様と並んで眠るわたしを、この館の使用人…庭師の父
とは違って侍女として仕えさせること。
 そしてわたしが長じたら、旦那様にその血を捧げること。
 取って食うわけではない、決して危害を加えはしないと聞かされても、さすがに返事を
ためらった父に旦那様はこうおっしゃったそうです。
『私は愛娘をお前の子に預けよう…これで、信用してもらえるか?』
 旦那様がお嬢様のことを、自分がわたしにそうするように深く愛していらっしゃること
を短い間に知った父は、それで首を縦に振ったそうです。
 それでもわたしが、初めて下着を濡らしてしまった朝には固い顔をしておりましたが。
 夜半に一人旦那様のお部屋を訪ね、わけの分からぬまま「約束の物を持って参りました」
と言い含められたままに申し上げた時は、旦那様は声をあげてお笑いになり、その晩は何
事もなくわたしを父の元に帰されました。
 そして翌晩、わたしにご自分やお嬢様のことをお話しくださってから、もう一度、今度
はわたしにお尋ねになったのです。
 心から…そして、この身ごと仕える気はあるのかと。
 その時のわたしの返事の結果が、この愛しい方々にお仕えする、変わることのない幸せ
な生活です。
 もっとも今のわたしにとっては、大きな声では言えない理由もありますが…
「……今宵は、どこからもらえるかな?」
 お顔を離され、ささやく旦那さまの菫色の瞳が金色を帯びてきているのに気付き、未練
がましく口を開けていたわたしは慌てて言葉を紡ぎました。
「の……のど、を…」
 そこだったら、さっきよりも旦那様がわたしの身体をすっぽりと包んでくださるからだ
なんて申し上げれば、旦那様はどうお思いになるのかしら?

421旦那様といっしょ ◆r56se/gkEE :2008/03/18(火) 17:26:34 ID:lAdk9jVj
(4/4)

 わたしのはしたない願いに、旦那様はニッコリと笑いかけられました。
「私も、お前の喉は気に入っている」
 持ち上げられた唇の端から、白い牙がちらりと覗きます。お嬢様と違って、そこはとて
も太くって、逞しくって…あら、わたしったらなんて恥ずかしいことを考えているのかし
ら!
 赤くなっているだろう顔を見られたくなくて、わたしは俯き自分の首元に指をかけまし
た。エプロンに阻まれるまで釦を外し、スタンドカラーのブラウスを開けば、旦那様にか
き上げられた髪の毛の下にある首筋が露わになっているはずです。
「…やはりお前に、この髪型はよく似合う…私に、早く食べてくれと誘っているようだ」
 「よう」ではなく、わたしとしては全力で召し上がっていただきたいのですが…他にも
金髪や美しい髪の娘は居るというのに、肩口で切り揃えた冴えない赤茶の髪を愛でてくだ
さる旦那様のお言葉に、わたしはただただ黙って目を閉じます。
 瞼の向こうが不意に暗くなり、わたしの喉に旦那様の息がかかりました。旦那様のお手
がわたしの両肩から背に回され、旦那様の広く厚いお胸とわたしの貧相な身体がぴったり
と重なります。
「……ん、ぁ…だ、旦那様……!」
 焦らすように牙でそこをなぞられ、たまらず声をあげると……ツクンと甘やかな痛みと、
そこから全身に広がる熱、そして…
「っあ………あぁ…ん、あ…っ…」
 ヂュルヂュルという湿った音とともに気が遠くなるような、旦那様の腕の中であること
を忘れてしまうような快感がわたしを襲います。
「……ん、あ…ひぁ…あ、はぁっ………」
 恥ずかしい喘ぎをもらしてしまうわたしに聞かせるように、旦那様はピチャピチャと音
をたててわたしの血を啜られます。お食事のテーブルにつかれた旦那様からは想像もでき
ないほどお行儀が悪いですが、このお美しさの前には、この気持ち良さの前には作法なん
て何の意味もなしません。
 目もくらむようなひとときの後、その舌先でわたしの傷口を塞いだ旦那様がお顔を上げ
ました。黄金にきらめく双眸には、口を半開きにしたみっともないメイド服姿の侍女が…
わたしが居ました。



422名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 18:22:17 ID:f+yz3lpv
旦那様が羨ましすぎる
423名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 21:23:54 ID:FSQlDE8d
>>421
で、ここからが「女装」メイドの本領発揮ですね
全裸で待ち……ではなく
ブラとショーツ姿でオッキして待ちます (#´Д`#)ハアハア
424名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 00:12:46 ID:MvSvynNT
今日も寝る前にすばらしい1本を有難う。


ここんとこ恒例の「学校へ行こうMAX」を見てて何となく思った。
(余談だが、来週がTGC本番の放映とのことで、非常に楽しみ)

ユカたんがテレビに出されてしまったらどんな騒ぎになるのかな…と


しかし、あの連中は今後は普段も女子制服で通学する、とかやったら
面白いんだけどな(何
425旦那様といっしょ(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/19(水) 23:20:19 ID:xbmfriPC
(1/4)

 余韻に浸ったままのわたしの肩に、旦那様のお手が置かれます。
「…娘はお前に、何をしたのだ?」
 今宵は、とからかうようにささやかれ、かあっとわたしの頬が熱くなりました。分かっ
ていることとはいえ、すべてお見通しというのはやはり恥ずかしいものです。
「その……お休みになる時、腕枕をさせていただきました…」
「それだけか?それだけでこんなに…一口で分かるほどに血が騒いでおるのか?」
「ああ、お許しください!わたし………お嬢様に抱きしめられて、わたし……!」
 思わずわたしは身を引こうとしたのですが、ぐっと力をこめられた旦那様のお手がそれ
を許しませんでした。
「良い子だ」
 お優しい声に…磨きあげたマホガニーのような艶のあるバリトンに、わたしはクラクラ
としてしまいます。
「手は、このようにか?」
 旦那様の逞しい腕がわたしの背中に回されました。
「…いいえ、あの…こ、腰に…」
 なんて恥ずかしいことを申させるのでしょう。しかしわたしは使用人。旦那様のご命令
には従わねばなりません。
 旦那様のお手がするりと滑り降り、白いエプロンの結び目に重なります。
「…どうも、落ち着きが悪いな」
「お部屋では…脱いでおりましたから」
 おずおずと進言すれば、「そうか」とうなずきながら蝶結びを解かれます。紺のメイド
服に覆われた私の腰を、旦那様の大きな手のひらがぴたりと包みました。
 ああ、お嬢様のお声やお手が小鳥や花ならば、旦那様はそれを見守る大樹です。たまわ
ず目をつぶれば、日だまりのようなぬくもりがそこからジワリと伝わるのを感じられます。
「このようにか?」
 わたしの片腕を上げさせて、旦那様がわたしの肩…というか脇のあたりに額を当てられ
ます。
 ああ…そんな、さっきのようにされてしまうと…

426旦那様といっしょ(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/19(水) 23:21:30 ID:xbmfriPC
(2/4)

「ぁ…あ、ああ、どうかおやめくださいませ!旦那様…!」
 ドキンと高鳴る鼓動と、もう一つ疼くそこを誤魔化すように声をあげると「どうしたの
だ」とお尋ねになります。そんな、答えられる訳がありません。
 先程自分で慰めたばかりの、いやらしい露を零すそこが熱くなって、下着を持ち上げて
いるだなんて…
「だ、旦那様…どうか、どうか離してくださいませ…!」
 膝を擦り合わせ、必死に腰を引こうとするわたしをご覧になり、旦那様はいよいよ楽し
そうなお顔をされます。
「だから、どうしたのだと聞いている…私にはまったく分からぬではないか」
「…ああ……お願いです、意地悪なさらないで…!」
 下着を湿らせていくそれが見た目に分からないのは、たっぷりとした紺スカートのおか
げです。厚い布地ではあるけれど、もし下着やスカートから染み出したモノが旦那様のお
召し物を汚してしまったら…!
 わたしの身体のことなどお見通しでしょうに旦那様はそうおっしゃって、わたしをお抱
きになったままソファにかけられました。バランスを崩したわたしの足を軽々と抱え上げ
ながら。
「っ!?…だ、旦那様……!」
 あろうことか旦那様のお膝に座る形になってしまい、わたしはおそれ多さに震えてしま
います。それなのに旦那様はお立ちになられていた時よりも強く強く、大きなお手でわた
しの腰を引き寄せるのです。
「気にせず私をベッドとでも思え…それとも、先もそのように固くなっていたのか?」
 なんてひどいご命令でしょう!わたしも父も、お嬢様も敬愛する旦那様に抱かれたまま
くつろげだなんて。ましてやわたしは今、まさしくのっぴきならない状況なのです。
「…今宵は、ここからももらおうか」
 わななくわたしの唇を指でなぞり、旦那様がささやかれます。わたしはといえば、旦那
様のお肩にのせてしまっていた自分の腕をどうにかお邪魔にならないよう下ろすのに精一
杯で、二度目のくちづけをお待ちする余裕などありませんでした。
「……っん!?んんぅ…っ……!?」

427旦那様といっしょ(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/19(水) 23:22:24 ID:xbmfriPC
(3/4)

 ズプリという、喉よりも生々しい音を立てて、旦那様の牙がわたしの下唇に食い込みま
す。にじんだ視界の中いっぱいになった、魔性の金色がわたしの瞳を見据え、そして…
 ヂュルリ、湿った音の度にわたしの目の前に火花が散り、先程のように啜られているそ
こから身体中に熱が、正気を保てないほどの快楽が広がっていきます。当然それはスカー
トの奥、下着の中でぐしゅぐしゅに濡れそぼる…わたしの淫らな男根にも伝わりました。
「ふ………んん、ぅ……っ」
 今わたしは、頭のてっぺんから爪先まで、旦那様を感じています。
 わたしの身体が旦那様でいっぱいになって、そして…ああ、そして…
「っふ……ぅん………んんっ!」
 唇を塞がれたまま、旦那様のお膝の上でわたしの身体が跳ねました。一度も触れないま
ま放たれた熱い迸りはすでに濡れていた下着からにじみ出し、擦り合わせていたわたしの
腿を伝ってしまいます。
 こちらへ参る直前にしたことと同じはずなのに、旦那様のお身体に、香りに包まれたま
まのせいか、それは一人の時よりもずっとずっと…気持ち良いものでした。
「…ぁ…ああ……旦那様ぁ……」
 だらしなく旦那様のお胸に身体を預けてしまっている無礼に、頭では起き上がろうとす
るのですが、ちょっとでも動いたらわたしのお尻に流れるそれが旦那様のお膝を汚してし
まいそうです。旦那様がわたしの口を再び塞がれるまで、わたしは足の間にスカートを押
し込んで拭うのに必死でした。
 ヂュ…ヂュクッ。伏せられた銀色の睫毛を震わせて、旦那様がわたしの…わたしを召し
上がります。力の抜けた両手の上から、旦那様の大きなお手が、暖かなお手がわたしの一
番恥ずかしい所に添えられました。
 あ…ああ、そんなにされてしまったら、わたし、また……!
「…やはり、この方がずっと美味い……どうした?そんな顔をして」
 わたしの血で紅くなった唇で、旦那様がお尋ねになります。金色の瞳が傷の癒えた口を
半開きにした、はしたない侍女の顔を映しました。

428旦那様といっしょ(終) ◆r56se/gkEE :2008/03/19(水) 23:23:18 ID:xbmfriPC
(4/4)

「ふあ……ぁ、もっと…もっとお吸いになって、召し上がってください……っ!」
 さすがにもう昂ぶることはなかったのですが、湿った下着の中で疼くそこからお手を離
され、つい思いのままに口走ってしまってからわたしは慌てて口をつぐみます。
 こんないやらしい者の血を、旦那様が好まれるわけがありません…ああ、わたしはなん
てことを申し上げてしまったのかしら!
 しかし旦那様は、使用人の身の程知らずな言葉にもかかわらず、わたしを抱きしめたま
まほほ笑んでくださいました。
「…これ以上そうすれば、お前がこの世には居られなくなる」
 きらめく双眸に、ゆっくりと菫色が戻ってきます。夢から醒めるように、わたしの耳が
旦那様のお声をお迎えしました。
 この行為で命を落としかけた者を蘇らせるには、一つしか方法がありません。
「ここに私の血を注げばどうなるか…お前は分かっているのだろう?」
 構いません、どうかあなた方のようにしてくださいませ!
 ずっとずっと、こうしておそばに置いて、こうして…可愛がってくださいませ!
 そう叫ぶことができたならば、どんなに楽なことでしょう。
 でも、それを望むことは使用人のわたしには…ただの人間であるわたしには許されませ
ん。
 わたしはどうにか理性を振りしぼり、言葉を継ぎました。
「ぁ…だ……旦那様の…お召しのままに…」
「良い子だ」
 今度は触れるだけの接吻。柔らかく重ねられたそれに、間近で細められた菫色の瞳に、
わたしはただただウットリとしてしまいます。
「……まだあれは、お前の物語を待っておるからな」
 わたしはお嬢様の夜伽のお相手をするのも、こうして旦那様に可愛がっていただくのも、
どちらも終えたくはないのですが…わたしがそれを望むことは、過ぎた願いです。
 ですからわたしは一夜一夜を精一杯尽くさせていただきます。
 はたしてそれが、父と同じ使用人としての忠義からなのか、わたしの淫らな欲望からく
るものなのかは…最近は分からなくなってしまいましたけれど。

 (おしまい)

 
429名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 00:41:41 ID:Gok9Q7dC
今夜もGJ!です

背徳感あふれる、なかなかいい話でした。
430名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 02:22:35 ID:h9XvW3Et
なんと淫靡で耽美な……GJ!
431偽装彼女の中の人 ◆r56se/gkEE :2008/03/20(木) 19:12:16 ID:AvSmiU4M
(本文ないです)

これから投下するのは「偽装彼女」小ネタですが、
「女装っ子は逆らえない」てのだけ知っておいていただければ問題ないと思われです。

>>424さんのレスから「テレビ番組」で妄想しました。

男女にぬるくセクハラされるのと夢オチなので、苦手な方はスルーお願いします。

432収録彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/20(木) 19:13:25 ID:AvSmiU4M
(1/3)
 
 安っぽいセットの中央に、ソファが三つ。
 それらにそれぞれ座って談笑する男女の姿を、そして時折歓声をあげる観客らの後頭部
をカメラは撮り続けていた。
 横長の眼鏡をかけた男と短髪を刈り上げた髭の男、そしてややきつめの目元が印象的な
ボブカットの女。すべて二十代半ばにして、この番組の司会者である。
「……さて、次は皆さんお待ちかねの、あのコーナーです」
 三人が立ち上がると、座席脇のスタッフによる合図通り十数人の観客が拍手する。
 舞台の袖から現れた二人連れにライトが当てられた。沸き起こる歓声。
 進み出るのは何の変哲もない、素人丸出しの若い男女だ。そろいのベージュのブレザー
を着ているところをみると、どこかの高校生なのだろう。
 今日の主役である少女の顔をアップで捉える。男に手を引かれる彼女は、一目見てそれ
と分かる美少女だった。
 上気して桜色になった色白の頬に、絹糸のようなセミロングの黒髪。形の良い目鼻と薔
薇色の唇が、作り物のように美しい輪郭の中に配置されている。襟元の赤リボンとチェッ
クのミニスカートが、彼女の可憐さを「女子高生」というブランドで強調しているようだ。
 センタープレスの取れかけた男のスラックスとは対照的に少女のボックスプリーツはし
っかりと施されていて、その強張った表情や上品なたたずまいとともに真面目そうな、清
楚な雰囲気を醸している。
 しかし司会の男女らが、観客らが歓声をあげたのはそのためだけではない。
 
433収録彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/20(木) 19:14:20 ID:AvSmiU4M
(2/3)
 
 ゲストが中央に来るのを待って、眼鏡と髭が同時に口を開く。
「『あなたの近くのオトコの娘(こ)』、ナンバー×××の『ゆうか』ちゃんでーす!」
「はじめましてぇ〜!…推薦者は某市立高のクラスメイトだそうで」
 「少女」の手を放した男に、女が話しかける。俯いたままの連れに構わず、彼は軽薄そ
うな笑みを浮かべ会釈した。
「はい!…あの、これってちゃんと後で分かんないように編集してくれるんですよね?」
「もちろん、録画だからちゃんと後でモザイクと吹き替えするから〜…って、オンで言う
ことじゃねーだろっ!」
 髭がまたもスタッフの合図による観客の笑いを取り、それが静まったところで眼鏡が続
けた。
「それにしてもマジで可愛いですねえ。どっからどうみても女の子ですよ……何か、普段
の写真とか性別を証明するものはありますか?」
 筋書き通りの質問に対し、男はにこやかにうなずいた。
「生徒証持って来させてます…なあ?」
 肩に手を置かれ、「彼女」はなぜか困ったような顔をして相手を見上げる。端に立つ女
よりも背は高いのだが、隣の同級生との対比でその仕草はそれこそ頼りない「女の子」の
ようだった。
 小道具を渋ることは台本にないので、司会者らは観客に覚られないようやんわり促した。
「そうですか…じゃあゆうかちゃん、見せてもらえますか?」
「っ………」
 眼鏡に手を差し出され思わず後退るが、肩を掴んだ男がそれを許さない。間近で初対面
の相手に顔を覗き込まれ、モデル顔負けの端正な面はいよいよ落ち着きをなくしてしまっ
た。
「…ほら、ユカ。なんて言うの?」
 「さっき教えただろ」と意味深にささやかれ、司会者三人と観客の注目の中「彼女」は
ついに口を開いた。
 
434収録彼女 ◆r56se/gkEE :2008/03/20(木) 19:15:22 ID:AvSmiU4M
(3/3)
 
「……み………みつけて…ください……っ…」
 羞じらうように伏せた長い睫毛を震わせ、絞り出す声はやや掠れてはいるが細い。女装
の似合う一般人をゲストとして招待し、その見た目と普段とのギャップを楽しむという企
画なのだが、たまにこういった上玉に当たることがある…当然その後の視聴率も、スタジ
オ観覧応募数も跳ね上がるので、番組としては大歓迎だ。
 「さあどうぞ」とでも言うように、男は連れの背を押しやり端に移動した。自分の方で
なかったことに、女が少し残念そうな顔をする。
「これはかなり確認し甲斐がありますねえ……じゃあ、失礼」
 言って眼鏡は、カメラの向きを意識しつつ「彼女」のブレザーに手を伸ばす。両手でチ
ェックのスカートの裾をギュッと握りしめているので、その華奢な腕をよけるようにして
左ポケットに指を入れた。
「ここですか?」
 観客にも分かるように動かしてみせる。腰のあたりをなぞられくすぐったいのか、「彼
女」は身をよじらせてかぶりを振った。
「じゃあ…こっち?」
 今度は女がゲストの背後に回り、後ろから右ポケットを探った。ブレザーの上からは分
からなかった、くびれた腰を強調するように手のひらを押し当てる。脇腹を撫でられ「彼
女」がヒクリと震える度に、座席から歓声があがった。
「んじゃあ俺はこっちか?」
 髭が右側からスカートのポケットに手を突っ込む。内布越しに引きしまった腿を撫でら
れたのか、それとも女の手が滑り込んだブレザーの内ポケットから左胸をまさぐったのか、
黒いニーソックスに包まれた膝がガクガクと震えた。それをアップにするカメラと、沸き
立つ観客。
「…ゆうかちゃんは、かーなーり恥ずかしがり屋さんみたいですね〜」
「……っぅ…」
 年上の男女に寄ってたかって身体を良いようにされるのを、「彼女」は唇を噛みしめて
耐えている。画面映えするその表情に観客は溜め息をつき、司会者らをうらやましげに見
つめた。
 
435名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 19:22:11 ID:AvSmiU4M
間違えてageてしまいました。申し訳ありません。
436424:2008/03/20(木) 20:29:27 ID:Gok9Q7dC
うひょ〜〜♪♪

こりゃ想像以上に面白いことになりそうですねえ。
自分なんぞの妄想をネタにしてくださって、どうもありがとうございます。


437名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 21:58:37 ID:YZusmsPa
>>434
テレビタレントどもに弄ばれるユカたん……ハアハアGJ!
438名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 00:49:40 ID:Gz4XD4uD
>>434
ユカたん萌えと言わざるを得ない。

男女装女男にもらえたGJが多かったので待望(違)の続編
長くなったので、前半である今回はエロ無し、退屈展開な上に、
ブツ切り感覚がものすごいです。
ごめんなさい。前半要らないっていうな
439男女装女男:2008/03/21(金) 00:51:08 ID:Gz4XD4uD
初めては甘ずっぱく
(1/5)
「お兄ちゃん。また梓お姉ちゃんの所に行くんでしょ?」
「うん」
 朝、起きて1階に降りると、寂が聞いてきたので素直に答えた。朝の食事をお腹
に収めて、2階の自室へ帰っていく。
 梓との待ち合わせ時間まで何しようかな、とうきうきした心で考えていたら、妹
が襲来した。
「なにさ」
「じゃじゃじゃじゃーんっ!」
 寂が手に持っているのは、梓に買ってもらった苺柄のシャツとチェック柄のジャ
ンパースカート。あと、四角い箱。空気を読むに化粧品だと推理。
「いや、いや、やめろ寂っ」
「へー……お兄ちゃんは恋人に買ってもらったのを無下にするほど酷い人なんだ。
梓お姉ちゃん泣いちゃうね」
「卑怯だぞ」
「いいよ、私梓お姉ちゃんに電話してくる。お兄ちゃんが、梓お姉ちゃんが選んだ
服を着てくれないって」
 耐えろ。耐えろ僕。ここで負けてしまったら兄として屈辱の極みだ。寂は部屋の
外に出て、ゆっくりと木製のドアを閉めて……
「わかったっ、分ったからっ!」
 にやりと嗤って部屋に戻ってくる寂に、僕は自分の敗北を確信した。

 ※

「やっぱり……お兄ちゃん……なめてる? 化粧する必要ないよ」
 妹の部屋で三面鏡の前に座ると、いきなりそんなこと言われた。
「って言われても」
 個人的にはいつも普通に身体を洗って頭を洗って顔洗っているだけなんだけど。
三面鏡に映る妹が妙に苛ただしげだ。
「むぅ……やりたい放題できそうだったのに弄ったら壊れそう……なにこの生きる
芸術作品。物理法則完全無視じゃん。日々丁寧にスキンケアしている女の子達の思
いはどうなるのっ!?」
 知りません。
「成績優秀容姿端麗スポーツ万能っ! ああっ天は何故に三才をこの人に与えたも
うたかっ」
「寂だって成績優秀だし綺麗だしスポーツできるだろ」
「私は成績全国トップクラスなのであってトップでは在りません。それに去年はミ
スコン、梓お姉ちゃんに持って行かれたし――っ」
440男女装女男:2008/03/21(金) 00:51:53 ID:Gz4XD4uD
(2/5)

「梓の外見は可愛いじゃなくて凛々しい、の方だと思うけど。異端はこの年齢にな
ると特別扱いされるから」
「む、じゃあ中身はどうなの」
「可愛いよ。もちろん世界中の誰よりも」
「だめだこいつ早く何とかしないと……」
「することが無いなら僕はもう行くよ?」
「言葉遣いっ!」
「……行ってくるわ。あと宜しくね」
「行ってらっしゃい、お姉ちゃん」
 危うく扉に頭をぶつけるところだった。
「お、ぉ、お……」
 お姉ちゃん、とまで言葉が続かない。と言うか、言いたくない。言ったら認め
ちゃうような気がする。
「どうしたのお姉ちゃん?」
 寂はニヤニヤと嗤っている。そこで、気にしちゃ駄目だと思った。
「何でもない……わ」

 ※

 定刻の1時間15分前に駅前で、僕と梓は合流した。
「考えることは一緒だな」
「うん」
 大半の店が開く15分前なので、特に何処にも行く予定がない。これなら最初か
ら梓の家にお邪魔した方が良かったかも知れない。
「やっぱり、女の子の服着ている方が栄えるよ、ツグは」
「もうっ、梓はこれだから……」
 トラウマでさえも、梓に褒められると心地よい。これが“恋”なのか、と漠然と
感じた。
 学校からは遠く離れているので、ここだと誰かに見つかる心配もない。堂々と僕
たちは表通りを歩けるのだ。このときばかりは、自分の容姿に感謝する。
 誰かに見られる度に、自分が変態がかっているのを理解するけれど、梓と一緒に
居られるのなら、どうだって良いと思えた。それほどまでに、僕は幸せだった。
「喫茶店でも行くか?」
「行きましょうか」
 途中、梓が腕を出してきた。腕を絡めて欲しいらしい。
441男女装女男:2008/03/21(金) 00:52:22 ID:Gz4XD4uD
(3/5)
「――ばか、調子乗るな」
「やっぱ駄目か」
 “男の子”になりきっている梓と違って、流石にそこまで“女の子”になりきれ
ている訳ではないので、口調はともかく、態度は無理だ。実際、口調も大分無茶し
ているから、寂辺りが尾行していたら怒られるに違いない。
 それも梓は分っているらしく、笑っただけで、別に無理矢理ということは無いみ
たい。経験者というのは実に頼りになる。

 そんなわけで喫茶店へ。先週と同じ店だった。昼食までの間食なので、注文した
のはコーヒーとトースト1枚。なのに梓はモーニングセットを注文した。
「朝食べてないの?」
「ああ」
「お昼食べられないわよ?」
「大丈夫。無理して入れる」
 無理して戻されたら大変なのはこちらです。スクランブルエッグにトーストにと、
小さなテーブルを埋めていく料理から、香ばしい匂いが立ちこめる。
「やらないからな」
「私はそんなにがめつくないわよ……」
「涎垂らしてるくせに」
「うそっ!?」
 慌てて右手で口の周りを撫でるが、液体は一滴もない。梓が腹を抱えて笑い出し
た。
「ほんっと、ツグは……あはははは」
「あーずーさーぁー」
 そこで僕の分のコーヒーとトーストが届いたので、立ち上がりそうになったのを
堪える。
「もーっ」
 鬱憤を晴すために、コーヒーにミルクと砂糖を入れるよりも先に、トーストにか
じりついた。塗られたバターとジャムの加減が絶妙で、結構おいしい。これから帰
りがけに寄ろうかな、とか考えてしまう。
 梓にとっては寄りつくこともない街なのに、こんな店を知っているなんて。
ちょっと負けた気分がする。
 コーヒーにミルクとスティックシュガー1本を注ぐ。スプーンでくるくるとかき
混ぜて、口に含む。……何というか、自分が今入れた分を、入れることを前提にし
て作られた味だと思った。その道のプロじゃないので語彙は単純だけど、素晴らし
い味だってのは確かだ。店に行列ができないのが不思議なくらい。
 先週は色んな事で梓に申し訳なかったので、この味を楽しめなかったのが悔し
かった。
442男女装女男:2008/03/21(金) 00:52:48 ID:Gz4XD4uD
(4/5)
「よく調べたね、梓」
「なにが?」
「この店」
「凄いだろ」
 と、梓は胸を張ってきた。梓ほどにもなると、無い胸は気にならないらしい。と、
最近読んだ小説の一節の逆を思った。
 コーヒーを置いて、もう1回トーストにかじりつく。なんとなしのこの時間が楽
しかった。
「あー、ちょっとツグ」
「何?」
「もう1回コーヒー飲んでみてくれ」
「良いけど、なんで携帯を取り出してる……のよ」
「いいから、いいから」
 梓に急かされて、私は携帯を警戒しながら、コーヒーを再び口に含む。やっぱり
と言うか、高い音が鳴った。店内の人々がこちらを向く。
「ほら、見てみろ、様になってるぞ」
「店の人に迷惑よ?」
 お構いなしに、今取った写真を見せてくる。迷惑そうに顔を顰めているお客さん
(+店の主人)にぺこぺこと頭を下げながら、携帯の画面を見る。なんで僕が謝ら
なくちゃならないんだろう。
「な?」
「――――」
 これが、僕? と言うお決まりの言葉も口から出なかった。えっとですね。どれ
位可愛いかと言うと、梓の次くらい。自分でもびっくりだ。
 コーヒーのカップに口付けている様は、光の加減もあって、深窓の令嬢のような
雰囲気を醸し出している。苺柄でもお嬢様っぽくなるんだな、と意外な発見。そう
言えば。
「この服って幾らくらいしたの?」
「上下と中も合わせて5万か6万くらいだったかな。レシート残ってると思うけど
……」
 高い。高すぎる。
「ユニクロ辺りので良いのに……」
「それじゃ服がツグに負けちゃうじゃないか。と、あったあった」
 梓は財布――珍しく女の子らしいデザインだ――から、レシートらしきモノを取
り出して、僕に見せてくる。
 見てみると、値段は確かに、5桁だった。消費税が4桁とか初めて見た。
443男女装女男:2008/03/21(金) 00:53:14 ID:Gz4XD4uD
(5/5)

「あ、ありがと……」
「彼氏の役目は彼女に貢ぐ事だからな」
「か、彼氏は私よ」
 梓の言い方にちょっとかちん、と来たので自分の財布からなけなしの札束を取り
出す。5000円無いと思う。
「代金なら要らないけど」
「な、ならせめてこの喫茶店の分……」
「足りないぞ?」
「うそっ!?」
 これだけあって足りないとは。慌ててメニューを見直す。商品名の右にある値段
は。
「あーずーさーぁー」
「あはは……じゃあ、ここは彼氏に貢いでもらうことにするか」
 梓が、残りの分に手をつけ始めたのを見て、僕もトーストにかじりついた。

 ※
444名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 00:54:10 ID:Gz4XD4uD
以上。
連載ものになったらやっぱりトリップとか付けた方が良いんでしょうか。
ほんと訳分らん寸止めでごめんなさいです
445名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 00:59:05 ID:PlIw9dyA
>>444
GJ。このスレ初のリアルタイム遭遇なんだぜ。
これからどういう方向に進んでくか気になる。
トリはあってもなくてもいいんじゃない?
ところで妹の名前は何て読むんだろ。どっか見逃してる?
446名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 01:02:14 ID:Gz4XD4uD
>>445
そうですか。サンクスです。
「せき」、と読みます。適当に変換しててこれいいな、と思っただけなので
特に意味はありません。
読みづらくてごめんなさい
447名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 02:10:32 ID:3YBlHcym
>>446
GJであります!
448名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 02:53:50 ID:WhxqVg/P
翻弄されるツグたん萌えハァハァグジョーブであります!
梓くん(たん?)も写メっちゃったりからかいまくってるとこみると、
内心はツグたんと同じくらいドキドキウキウキなんじゃなかろうか…と思うとヤバいニヤニヤが止まらん!
449名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 04:17:24 ID:UsmM7OJK
妹がいい感じだね
それにも増して梓が可愛い
もちろんツグたんは ハアハア ですよ
450名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 17:21:57 ID:1pgL//ck
若干、男らしい性格なのに女装してるあたりのギャップがたまらん
451収録彼女(終) ◆CpBvBAxqv. :2008/03/21(金) 20:20:41 ID:WhxqVg/P
(1/3)
 
 頃合をみて三人はぱっとゲストから離れ、観客に探し物は見つからなかったと両手を振
ってみせる。
「となると、あとは……え?あたしがやるの!?」
 発言中に眼鏡と髭の二人から肩を叩かれ、女が目を見張る。
「オレらダメ。なんかイケナイ気分になってきちゃったから」
「情けなっ!」
 あきれ声を出しつつも、女は位置的にも画(え)的にもゲストを扱いやすいポジションに
移動。五センチばかり背の高い「彼女」のブレザーに、再び手をかけた。
「それでは、ちょっと拝見」
 手際良く上着の金ボタンと、襟元にベルトで通されたリボンを外す。されている本人は
女がからかうように顔を近付ける度に目を伏せてしまっていた。
「………おぉーっ!」
 女の指がブラウスのボタンをすべて外し前を開くと、眼鏡と髭が同時に声をあげる。何
事かと首を傾げた観客も、それを隠していた女が身を引くと同じように歓声をあげた。
 白地にピンク色のサクランボのプリントがされたブラジャーが、誤魔化しようもないほ
ど真っ平らなゲストの胸に着けられていた。
 そしてサクランボのチャームと赤いリボンの付いた中央部には、ワイヤーと肌の間に挟
んだ生徒証らしき物が裏向きに覗いている。
 可憐な美少女が胸元をはだけ、ない谷間にあるモノで「女の子」ではない証明をしてい
る…倒錯した光景に司会者らは唾を飲み、今のところ「彼女」を独占している女はその興
奮のままにカップの隙間に指を這わせた。
「ぁ………っん!…」
 見えている目的物を無視して胸をくすぐられるのを、頬を染めて堪える「彼女」。形の
良い眉を寄せ紅唇をわななかせるさまは、実際に手を下していない男らや観客を、声もな
く凝視させてしまうものだった。
 
452収録彼女(終) ◆CpBvBAxqv. :2008/03/21(金) 20:21:46 ID:WhxqVg/P
(2/3)
 
「やだ、可愛い……妬けちゃう」
 実際その言葉には嘘はなかった。他の司会者や観客らの熱視線は、紅一点であるはずの
自分にではなく目の前の…女ですらないゲストに向けられているのだから。
「…っ、ひぅ………っ!」
 ラミネート加工の施されたそれを、引き上げるはずの女の長い爪がぐいと押し込む。み
ぞおちのあたりをくすぐられる感触に、「彼女」はビクリと身を竦めた。
「ゆうかちゃんは、こういう可愛いブラを他にも持ってるんですか〜?」
 ぬるくなった生徒証を抜き差ししながら問われ、恥ずかしそうに口をぱくぱくさせる「
彼女」の顔をカメラが大写しにする。
「ひ、ぁ…………っは、はぃ……ひゃうっ!」
 「どうなの?」とせかす女に爪で乳首を引っかかれ、高い悲鳴をあげる「彼女」。スタ
ジオに来てはじめて、マイクで拾わなくてもその場にいる全員に聞こえた声は、少女の姿
で女性に責められ発された情けない…艶っぽいものだった。
 女は奇妙な昂揚にニッコリ笑いながら生徒証を抜いて表に返し…黄色い悲鳴をあげる。
「…なにコレ超イケメンなんだけど!」
「見せて見せて…うわ、本当にゆうかちゃんコレなの!?」
「番組としては『あなたの近くの王子様』コーナーにも来て欲しいねぇ〜」
「皆さんにお見せできないのが超残念ですっ!」
 自分そっちのけで騒ぐ司会者に見向きもせず、突き放されたゲストは羞じらうように開
かれていたブラウスをかき合わせる。足元がおぼつかないがそれでもしゃがみこむような
無様な真似はしないのは、「彼女」のプライドなのか収録前の指示なのか。
 
453収録彼女(終) ◆CpBvBAxqv. :2008/03/21(金) 20:22:40 ID:WhxqVg/P
(3/3)
 
「…さて、自己紹介だけで楽しませてもらっちゃいましたが」
「せっかく上を写しちゃったから、下も見せてもらいたいんですけど…見たいですよね?
皆さん?」
 眼鏡や髭の問いかけに合図もなしに返された歓声が、観客の答えだった。
「なぁ〜んかノリノリなんですけど…良いですかね?」
「……は?あ、ああ…」
 眼鏡に呼びかけられ、それまで一歩離れた所で大人しくしていた男が、自分の連れをち
らりと見た。
「っ………」
 中央に立たされた「彼女」はおよそ同級生に向けるものではない、すがるようなまなざ
しで自分を連れて来た男に見つめる。いまだスカートの裾を握りしめたままの片手は、小
刻みに震えていた。
 口元に薄く笑みを浮かべたままずっと黙っていた彼は、はだけたブラウスを押さえる相
手としばし瞳を交わして…ついと逸らした。
「…良いんですかぁ?こいつどうせもうギンギンだし、すぐイっちゃいますよ?」
「……!…ぁ………」
 止める気のない連れの様子に、何か訴えようとした唇が噛みしめられる。しかしカメラ
はすでに眼鏡を写していたので、ゲストと言う名の生贄の悲愴な表情を見ることができた
のは男と一部の観客だけだった。
「それは番組的に好都合だって!……じゃあ、お許しも出たということで?」
「ヤバくなったらモザイクとかカット入れちゃうから、安心しなね」
「今度は皆さんにもよ〜く見えるように、もっと前に出てもらいましょう!」
 沸き立つ観客の大部分が、女に強引に背を押されつんのめりかけた「女の子」に向かい
身を乗り出した。
 …収録はまだ終わらない。

 яяя

「…という夢を見たので、朝礼遅れたんです」
「……バラエティ豊富で、うらやましい限りだな」
「あ、やっぱ途中から脚色なのバレた?本当はねー、生徒証入れてたのはパンt」
 なんかよく知らないけど女子制服着た妖精さんが、持ち帰らされていた俺の反省文の草
稿を上げてくれました。

 (おしまい)


454収録彼女の中の人 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/21(金) 20:23:42 ID:WhxqVg/P
(本文ないです)

「収録彼女」は以上です。
>>424さん、ありがとうございました!

なお、都合により今回投下分からこちらのトリップにさせていただきます。
書く内容は変わらないのと使うのはSS投下時のみなので、よろしくお願いします。

455名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 22:46:34 ID:PlIw9dyA
>>454
いくら夢にも程wwがwwwあwwるwwww
読者的には中の人が小ネタや妄想を一晩で形にしてくれる妖精さんやね。
GJでした。
456424:2008/03/21(金) 23:20:29 ID:USLNaz2Z
中の人、超サンクスでした!
しかし、こんな番組あったらゴールデンには放映できんな(爆

そして、つぐタンの作者さんもGJ!
457名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 01:24:44 ID:SVao46/L
GJ!
458懊悩彼女の中の人 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/23(日) 10:27:21 ID:NHBAzLfN
(本文ないです)

これから投下するのは>>175から投下した「懊悩Side-S」の後設定「俺」視点です。
デートの後にぐちゃぐちゃエロいことしてる話なので、未読でも平気だと思います。

女装っ子と同級生の「俺」で擬似女の子プレイのため、苦手な方はスルーお願いします。

459懊悩彼女Side-M ◆CpBvBAxqv. :2008/03/23(日) 10:28:35 ID:NHBAzLfN
(1/4・女装描写なし)
 
 入学式の前日登校で、教室で頬杖ついて本読んでたのが女子たちの噂の的の「須藤クン」
だった。
 もったいない!というのが俺の心の第一声。
 日焼けしてないけど不健康に見えない肌も、涼しげだけども睫毛の濃さでぱっちりして
見える目も、すっと通った鼻梁も、形の良い唇の間から覗く白い歯も、このままでも出る
とこ出れば全国区のアイドルになれそうな面だが、きっと女で化粧したらもっと映えるの
になあなんて詮方ないこと思っちゃうくらい可愛い顔をしていた。
 もっとも机の下で組まれた、俺らと同じスラックスに包まれた足が嫌味なくらい長かっ
たり、その後の噂や彼自身の振る舞いで中身まで申し分ないイケメン模範生だと知り興味
をなくしてしまっていたが。
 端正な見てくれでいきなり女子の評判になってたり、当日ノロでダウンした新入生総代
の代打で素晴らしい答辞をこなしちゃったり、帰宅部のくせに塾にも行ってないのに、中
学の頃から常に学年首席といういけ好かないスペックの彼が誰の攻撃対象にもならなかっ
たのは、ひとえにその生真面目さと突っ込みようのない人の好さのためだろう。
 女子の黄色い声に眉一つ動かさない奴の態度に陰口たたいていた奴らも、委員会だった
り行事だったりで仕事をともにした後には皆口を揃えて「良い奴だ」と言う。
 一見無口で無愛想だけれども、話してみれば気も融通も利く、なんとなく悪く言うのが
気が引けるようになってしまうタイプなのだそうだ。
 これで奴がことさら明るいとか人付き合いが良かったりすれば敵も作れただろうが、成
績と顔以外には誰に対しても自己主張しない、そして教師だろうと生徒だろうと、女子だ
ろうと男子だろうと変わらず接する奴の態度は、見事に聖人君子ってやつだった。
 
460懊悩彼女Side-M ◆CpBvBAxqv. :2008/03/23(日) 10:29:44 ID:NHBAzLfN
(2/4)
 
 悪い奴ではないけど、住む世界が違うというのが、俺たち同級生男子一同の須藤豊に対
する認識だ。お前本当に高校生かよ!ってな潔癖さは、いまいち下世話な話題を吹っかけ
る気にはなれず、結果必要がなければ関わることはなくなっていたのだ。
 そんな彼が、彼女とっかえひっかえするわ、バイトや予備校の都合で頻繁にサボりかま
すわな、内申には記されない問題生の俺の部屋でブラウスをはだけられ、スカートの中の
モノを握られている。
 衣装によって華奢なものとなった細身の身体は、俺に後ろから抱え込まれて座り込んだ
まま動けなくなっていた。
「…どーしたの、ユカちゃ〜ん?」
 小ぶりな口に突っ込んだ指を無造作に抜き差しし、すっかりベタベタになった左耳にさ
さやきかける。
「…っふぁ、ん、んぅっ……!」
 親指の先で上唇を撫で、人差し指の関節をプルプルつるんつるんの下唇に弾ませる。リ
ップの上に唾液のグロスを塗りつけられた口を歪めて、須藤は苦しげに喘いだ。
「それじゃあ、分かんないよ」
 ちゅぷん、と音をたてて指を引き抜き、相手の顔を覗き込む。熱に浮かされたような黒
瞳は宙をしばらくさまよい、ゆっくりと俺を映した。
「お耳チュッチュされて感じちゃったの?それとも指フェラ?それとも……これ?」
「っぅ………んぁ、や…やめ……」
 白地に紺のストライプの入ったショーツ越しに、ペニスの根元をキュッと締めつけてや
る。形の良い腿を寄せて必死に首を振るのだが、これでは俺の手を挟んでしまっている。
 
461懊悩彼女Side-M ◆CpBvBAxqv. :2008/03/23(日) 10:31:03 ID:NHBAzLfN
(3/4)
 
「ふぅん、これがイイのかなぁ〜?…じゃあ、触ってやんない」
 竿を掴んでいた左手を離しても、丸見えの縞パンは前面がパツンパツンに押し上げられ
たままだ。ヒップハングのウエストは下腹ぎりぎりまで肌を覗かせるが、そこにあるべき
毛はない。
「そうだよねぇ、ユカちゃん女の子なんだから、オチンチンなんか触られても嬉しくない
よねえ?」
 猫撫で声を吹き込んで、再び相手の左耳を口に含む。硬い耳殻の凹凸を舌先でなぞり、
耳ん中に涎垂らしちゃわないように一度離す。マグピに腫れた薄い耳たぶを、今度は唇で
優しくはんでやった。
「っ!……ひ………ぅ…」
 熱をもった柔らかいそこをついばむように何度も咥える。その間に、奴の唾液で濡れそ
ぼった右手をブラウスの中、ホックを外され浮いたブラの中へと滑り込ませた。
「上から見ると、ぺったんこ〜」
 言って耳の真下に息を吹きかける。ひゅ、と細い喉の奥から引きつけような音がした。
 ショーツと同じ細い紺のラインはカップに見合った小山を描くのだが、その中身は当然
ながら味気ないほどに平野。脂肪どころか筋肉までうっすら付いてるかな程度なので、ツ
ンと勃起した乳首がよく目立つ。
「…もしかして、ブラ擦れて感じちゃったりしてた?」
「ち、ちが…っひぁ、やあっ……ん!」
 慌てたようにかぶりを振りかけるが、ぬめる指をコリコリした乳頭に擦りつければそれ
すらできずにギュッと目を閉じてしまう。ぱっちりした目元をさらに愛らしく演出してい
る長い睫毛は、こないだ押しつけたポーチの中のものを使ってくれたのだということを俺
に告げ口した。
 しばらくは俺の部屋に前カノの置いてった道具や姉貴のでメイクさせてたのだが、こい
つが使うのはたいして種類が多くないのと、彼女らのお古というのがなんとなく気に食わ
ないのでドラッグストアで買い直してきたのだ。
 
462懊悩彼女Side-M ◆CpBvBAxqv. :2008/03/23(日) 10:32:31 ID:NHBAzLfN
(4/4)
 
 使い心地は悪くないというのを確かめてから準備して、片付けしたら新品が出てきたと
いう苦しい言い訳で100均のポーチに入れたそれらを押しつけたのだが、その時の反応と
いったらなかった。
 きっと今までは通りすがりに、それも気のないふりで眺めるだけだったろう「女の子」
の道具が、自分だけのものとして与えられたのだ。ほんの少し震えながらパッケージの封
を切る自分の手を見つめていた奴は、俺の目の前だというのに自分の頬が上気しているこ
とに気付けないまま、新品のパール入りリップをのせた唇で「これで満足かよ」と憎まれ
口をたたいた。
 次は一緒に見つくろいに行くかと化粧品の充実してる店を頭の中にリストアップしつつ、
両手でブラジャーの上部をつまむ。相手はといえば、せめて俺と目を合わせないようにか
そっぽを向いてしまっていた。そんなことしたって両手で押さえつけたスカートやショー
ツの下、少女にあるまじきモノがビンビンになっているのは丸分かりなのに。
「……ぁ………く…ぅんんっ!」
 露わになった白い首筋に鼻っ先を押しつけ、すべすべしたそこを舌先で撫で下ろす。肩
をビクつかせて逃げようとする奴の身体を足で挟み込み、唇でくすぐってみたり軽く咬み
ついたりしてみた。
「ん……っひ!ぁ…や、やだっ………っやめ……ひゃんっ!」
 俺が動く度にかすれた悲鳴をあげ身をよじる。皮膚の薄い所を責められて、もとからく
すぐったがりらしい彼にはたまらないようだ。
 耳のすぐ下をチロチロ舌先で舐められるのと、首筋を咥えて大きくヌルヌルされるのが
特にお好きなようなので、ご希望にお応えしてやる。
「……っく…んんっ…」
 スカートを押さえる手にギュッと力をこめ、グレーのニーソに覆われた腿を擦りあわせ
る。投げ出した足は内股になっていて、それこそ「女の子」のようだった。

 
463名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 10:49:04 ID:k3Z0ok/b
あとがき支援
464名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 20:50:16 ID:5ZcFXS05
中の人GJ!
465名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 23:00:07 ID:2JOXivbK
GJGJ!
きょうもユカたんに萌え……
466男女装女男:2008/03/24(月) 01:48:30 ID:uqXNlnni
初めては甘酸っぱく、後半を投下します。
エロ描写下手なので下手な人嫌いなひとはIDスルー推奨です。
467男女装女男:2008/03/24(月) 01:48:51 ID:uqXNlnni
 昼下がり。健全な少年少女とはほど遠く、僕は梓の家にお邪魔していた。変わっ
ているのは、先週に比べて1冊増えているジャンプだけ。
 先週と同じように正座で座布団に座る。梓はベッドに座った。親友は話さなくて
も空気が気まずくならない、と聞くけど、あれはきっと本当だと思う。だって、僕
の心臓はずっと高鳴りつづけているのだから――。
「ツグ、そんなに緊張するなよ」
「う、うんっ!」
「……」
 梓が無言でこちらへ寄ってくる。かかる圧力、プレッシャー。摺り足もかくやと
いう正座移動で逃げる。
「な、なにさ……!」
 口づけられた。だと分ったけど、予想外の一撃に何も出来なかった。目の前に、
梓の閉じた目が見える。
「……どうだ、落ち着いたか? ……あれ、おーい?」
 キスし終わったあと、梓が手を振ってくる。それが、とても遠いことのように思
えた。言葉も口に出来ず、視線は虚空を見つめている。分っているのに、分ってい
るのに身動きがとれない。
「大丈夫かー?」
 大丈夫じゃない。こんなに大変だ。放心して冷めたと思った身体の熱がぶり返す。
「う、……ぅん」
 頑張って答えると、にこにこ笑顔で梓が髪を撫でてくる。顔を直視していられな
いので視線を逸らす。これじゃ梓が言ったように僕が彼女で梓が彼氏じゃないか。
「あずさ……」
「何?」
「平然と聞くなっ!」
 こっちが精一杯声を振り絞っているのに、梓はへらへら笑ってる。完璧舐められ
てるじゃないか。
「あの……うん」
「なんだよ、はっきり言え」
「分ってるくせにっ」
「分らん」
 笑って言う事が「分らん」とか巫山戯てる……っ! こ、これは寂と同じだ僕を
虐めるための巧妙トラップだほんの少しささやかにとかどっかのトラップ名人が言
ってたけど2回目じゃないかーっ!
「言ってくれたらなんでもしてやっても良いぞ。足もぞもぞさせちゃって可愛いな
ツグは」
 ほら行為って分ってるじゃない……わざわざ足の事まで言及して、僕を虐めて何
が楽しいんだよぅ……。
468男女装女男:2008/03/24(月) 01:49:17 ID:uqXNlnni
(2/6)

「言っちゃえ言っちゃえ」
「し、したい」
「何を? 何をしたいって?」
 そこまで言わせるのかっ
「せ、せ……せせせ」
「はいはい、せ?」
「せ、性行為……」
「オレエイゴシカデキマセーンニホンゴワカリマセーン」
「せ、セックスしたいっこれでいいかっ!」
「なんだ早く言えよ」
 2連敗。2連敗の重みが肩にかかる大気圧のその上に乗っかった気がする。
 正座摺り足(命名僕)で、ベッドの近くにまで移動する。恥ずかしいアソコを見
せないようにして、ベッドに上る。
「ったく、見えても恥ずかしくないだろ」
「お……私は恥ずかしいのっ! 梓もうちょっと女の子らしくしてよそんな卑猥な
事ばっかりっ!」
「自分は全然エロくないと」
「あったりまえだ……でしょっ」
 いかん。ちょっと(普遍的な意味で)興奮すると言葉遣いが変になる。落ち着け、
落ち着け僕。
「よし、なら試してやる」
 梓 が 襲いかかってきた。
 次美 は 落ち着こうと している ため 逃げられない !
「ちょ、梓タンマっ」
「五月蠅いツグは俺を怒らせたっ」
 ベッドの上で、うつぶせの僕をひっくり返して、梓が乗っかってくる。腕は自由
だけど、足が押さえつけられて動けない。
「じゃ、ツグがどれだけ淫乱でどMなのか、教えてやる」
 残忍な笑み。僕は、先ほどの発言は間違ってないと思ったけれど、口に出したこ
とを後悔した。
「……大好きだよ、ツグ」
 軽いキスを頬にされて、梓は僕のスカートをめくり上げて、パンティをずり下げ
る。
「こんなに大きくなってるのに、自分はエロくないなんて言うんだもんな」
 ジャンパースカートをわざわざ折って、僕にソレが見えるようにして梓は言って
きた。
469男女装女男:2008/03/24(月) 01:49:38 ID:uqXNlnni
(3/6)

「ツグは胸が弱いんだよな」
「あずさっ」
 ボタンに忍び寄る手を止めようとするものの、軽く回避される。簡単に全部外さ
れた。
「へえ、パッド入れてるんだ、どんな感じする?」
 ふにふに、と、ブラジャーの上から揉んでくる梓。パッドなのに、胸に甘い快感
が襲ってきた。
「いや、待ってあず……ふぁっ」
 止められずに雪崩れてくる快感に、身をよじらせる。梓は気をよくしたみたいで
揉む速度を速くしてきた。
「な? ツグは淫乱だろ?」
「ち、ちが……ふぅぁっ」
「嘘は良くないぞ?」
「ひん……うそじゃ、ないぃ……あはぁっ」
「ツグは素直じゃないなぁ……ん」
「はむっ」
 本日3度目のキス。今までの2回とは違い、とてもとても深いキス。
「ぺろ、くちゅ、ぺちゃ、――はぁ」
 熱い吐息をかけあう。梓の頬が朱くなっているから、多分僕も朱くなっているん
だろうな、と思った。
「駄目だな、俺の方が淫乱みたいだ……次美、何とかして……」
 甘えるように僕に倒れこんでくる。……自分でも、僕が彼女なのか梓が彼女なの
かよく分らなくなってきた。
「……うん」
 シャツの中に手を入れ、胸の辺りまで手を伸ばす。ブラジャーじゃなくて、布の
感触がした。
「え、サラシ?」
「なに……悪いの?」
 どうやら、梓は興奮する(性的な意味で)と女の子らしくなるみたいだ。目も柔
らかくなって、ツグ、って呼ばないし、世界……じゃなくて梓不思議発見。違うか。
 サラシを撫でていくと、結び目があった。蝶々結びで少し可愛かった。片手でな
んとかほどいて、サラシを外していく。
「次美……はやくぅ」
「ちょっと待ってよ」
「こらっ、言葉遣い……」
 片手では殆ど無理なので、両手でする。梓はこんな状態でも、僕の事を気にする
位だった。
470男女装女男:2008/03/24(月) 01:49:57 ID:uqXNlnni
(4/6)

「終わった……わ」
 シャツからはみ出ている包帯が、ずいぶんとエロティックな感じがする。僕と梓
は揃って天井を向いている、何とも奇妙な状態だ。
 梓のシャツの中へ手を滑らせて、さっきされたように胸を揉む。
「ん……はぁ……」
 左手はそのままで、右手を梓の下半身に滑らせる。ズボンに手を入れて、あそこ
に手を伸ばす。
 ――くちゃり。
「え、……」
 既に濡れている。梓の顔を見てみると、こちらに向かってバツが悪そうに微笑ん
でいた。
「ごめんね」
「先週の僕……私みたいよ」
「むっ……」
 失言だったらしい。柔らかくなっていた目が鋭くなる。梓は僕のアレに両手を添
え、擦り始めた。
「ひ、ぁ……だめ、だめだってぇ……あぁんっ」
 梓を愛撫する事なんて、すぐに吹き飛んでしまった。1度扱かれるだけで、言葉
にすることも出来ない快感が身体中を襲う。
「つぐみ……やっぱりいんらんでどMだね」
「わたしは、ぁん……ふぁ、ちがっ……あはぁっ」
「じゃあ、どうしてこんなに言葉責めされてたりするのに、喘いでいるのかしら?
 ……ああ、手っ取り早く足で確かめて見ましょうか」
 梓は右の靴下を脱いで、素足で僕のアソコを責め始めた。さっき以上の快感が流
れて、脳を焼いていく。
「あ、それ……はぁっ……」
「やっばり感じてるじゃない」
 梓が上半身を起こして、首だけ回してこちらを見つめてくる。いつものように…
…いつもより優しく、柔らかに笑みを浮かべている。
「先週みたいに言ってみてよ。『次美のおちんちんを梓のおまんこに突っ込ませて
腰を振らせて下さい』って」
「言う……もんかぁ、っはぁっ」
 女言葉になってるせいか先週より梓が酷い気がする……っ。でも、僕は先週と同
じように、情けなく理性の箍を外されて行っている。
「じゃ、じゃあ勝負ね……私と次美どっちが早いか……ふぁ……」
「あず……さ?」
 目を疑った。自分の上で、梓が自慰をしている。両手で自らのアソコに手を伸ば
し、ぐじゅぐじゅと弄っている。
471男女装女男:2008/03/24(月) 01:50:24 ID:uqXNlnni
(5/6)

 快感でのぼせそうな頭で、梓が我慢出来ないことを知る。恋人に我慢させて、何
が男なのか。と至らない脳みそで結論づけた。
「……つ、つぐみぃのおちんちんをあず……ぁあっ……あず、さの……」
「あはは、はゃく……ひぁっ……言っちゃいなさいよぉぅ……もうひわいなこと言
ってるくせに……」
 それで、僕はどろどろに溶けてしまった。
「あずさのぅ……ぉまんこにつっこませてこしをふらせてくださいぃっ」
「はい、よくいえました」
 あずさも我慢できないらしく、ズボンと下着を膝辺りまで下げただけで、すぐに
僕のモノをアソコにあてがった。
「つぐみ……」
「あずさ……」
 互いの名前を呼び合う。どろどろに溶けた眼光で見つめ合う。そうして、あずさ
は目を閉じて、一気に腰を下ろした。
「――っ」
 ぶち、と言う音が聞こえた気がした。あずさが顔を顰めている。
「あずさっ」
 わずかに戻る理性で、僕は声を上げた。
「だい……じょ……ぅぶ」
「ぁ――――っ゛!!!」
 喘ぎが声にならなかった。1回上下にピストンされただけなのに、自分は戻りか
けた理性を、またどっかにやってしまった。
 赤色がかった愛液が結合部から漏れている。膣が僕に絡みついて、離そうとしな
い。あずさも中もゆっくりと上下運動しているだけなのに、どちらも狂いそうなほ
ど気持ちいい。
 知らず、僕は腰を跳ねさせていた。
「つぐ――――みっ!?」
「あずさ、あずさっ」
 理性がトんで、僕は半分おかしくなった。性行為は愛を確認するモノだと思って
いたのに、いつの間にか、快楽ばかりを求めている。
 ――いや、多分。これで正しいんだと思う。詭弁かも知れないけれど、リセイが
飛んだ、ホンノウの中だけでも、梓への愛が自分の中に確かに感じられるんだから。
なら、やっぱり、言葉にしないと。
472男女装女男:2008/03/24(月) 01:50:44 ID:uqXNlnni
(6/6)

「あずさっ……ぁ、んはっ……あのね、あのねっ」
「な、なに……ふぁあんっ……つぐみ……っ」
「あいしてるっ!」
「わたしも、わたしもあいしてるっ!」
「でる……っよ」
「うん、きて……っ」
 ――どく、どくっ、どくっ……どく……っ

 ※

「ごめんなさい」
 情事の後を処理して、僕はベッドに腰掛ける梓に平伏した。
「なんでだよ」
「なんでもとにかくごめんなさい申し訳ありませんでした」
「ツグ、そんなに謝るな。俺は嫌じゃなかった」
 梓が朱くなるので、僕まで朱くなった。
「でも子どもできたら」
「そんときゃ色々要るな。乳母車とかガラガラする奴とか。頑張って働けよツグ」
「……」
 余りにも梓が陽気なので、あっけに取られてしまった。
 これでは僕たちは梓の言うとおりアダルトビデオ顔負けのい……変態さんじゃな
いか。
 デートの終わりみたいに、またしようね(はあと)、なんて言えるはずもなく。
後の事は、覚えてない。
473名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:52:59 ID:uqXNlnni
以上。2話“初めては甘酸っぱく”をお届けしました。
梓のキャラクターがたちすぎて次美が薄幸な人になりかけたので
梓の男性口調には消えてもらった、と言う執筆上の裏話(死んでこい

……頑張りますorz
474名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 03:19:36 ID:LO4UM33C
男口調で頑張れGJ!
475名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 08:27:34 ID:I8Dl0kl5
おぉうお、楽しみにしてました。GJ!
ブラした女装っ子とサラシ巻いた男装っ子……新しい扉を開けられてしまったハフハフ
476懊悩彼女Side-M ◆CpBvBAxqv. :2008/03/25(火) 00:20:27 ID:1icTLKUx
(1/3)

「……こうされるの、イヤ?」
 ベタベタになった首筋から口を離し、腫れた耳たぶに息を吹きかけ尋ねる。その刺激と
ブラ紐を弾かれるのとに身を竦めながらも、必死に奴は言葉を紡いだ。
「ひゃ、ぅ……っやだ、やだぁ……っ!」
 嫌がられちゃうと余計やりたくなっちゃうタチなのだが、遊びすぎで俺の唇や舌がジン
ジンしてきたのでやめにしてやる。「分かりましたよ」と左頬を一舐めしてやれば、ブル
リと震えながらも安堵の息をついた。
 しかし、
 ぷつん…つんっ。
「…っ!?ぁ……?」
 胸元で細かく動いた俺の指に、休む間もなく息を詰めてしまう。
 柄もカップの形もシンプルなデザインのそれはストラップが付け外しできるタイプなの
で、前面のそれを両方とも取ってしまったのだ。ホックはすでにブラウスの上から外して
いたから、引っ張ればいとも簡単にブラは脱げてしまう。
「シマシマ可愛いけど、こっちのが良いかなぁ?」
 もともと「乳房を包む」という役目を果たせてなかったそれを床に落とし、はだけたブ
ラウスを合わせる。上品なパールに金色の縁取りがされた足付ボタンをすべて留めれば、
下着の柄を透かすほど薄い布地は硬くなった乳頭の場所をはっきりと教えてくれた。
「ほら、見える?…ツンってなっちゃってますねぇ〜?」
「っみ……見えない!見るな、ぁ…!」
 矛盾したセリフを吐きながら暴れる相手を黙らせるため、乾いてきた右手の指をまた口
にねじ入れた。
「ぅんっ!?………っく、ぅ……」
 滑らかな頬の内側をくすぐり、放して欲しい一心で舌を絡めてくる相手の腔内を楽しむ。
奴が口をすぼめた時を狙って引き抜けば、ちゅぽんと可愛い音がした。
「こーしたら…分かるかなぁ?」
「…!やめっ………ひぅっ!」
 俺の意図に気付き制止しようとしたが、その前に濡れた指を右乳首にぐりぐり押しつけ
る。白い布は唾液に透け、左側よりもその色付きを明らかにしてしまった。
「エッチなおっぱいですねぇ〜……っとと」
 ブラウス越しの愛撫に緊張する腿を、右足の親指で逆撫でしてみたのだが、相手が身を
竦める前にこちらが吊りそうになった。欲張りすぎちゃ駄目か。

477懊悩彼女Side-M ◆CpBvBAxqv. :2008/03/25(火) 00:21:40 ID:1icTLKUx
(2/3)

「…あのまま俺来なかったら、どうなってたんだろうね?」
「は?………っ!…」
 奴的には終わった話を蒸し返され、あからさまに動揺してしまう。
 待ち合わせ場所の本屋に俺が着いた時、こいつは見ず知らずのチャラ男(俺に言われて
ちゃあ、そいつも気の毒だが)にナンパされて立ち往生していたのだ。フリルブラウスに
ピンクのミニスカート姿でファッション誌を手にした美少女が野郎だなんて、まさか今も
夢にも思ってないだろう。
「どっかでイイことしようって言われたの?こんな風に?」
「……っべ…別に……ふく………みるって、ぁ……っ!」
 男にゃ興味ないと言い切る優等生が心外そうに返してきたが、こんなナリして喜んでる
時点で、人を馬鹿にできないと思うぞ。
 でもまあ、女の子扱いされたいだけのこいつと、きれいな顔をいじめ抜きたいだけの俺
はなかなか良い組み合わせなんじゃないだろうか。
 お互い相手の内面にゃ反発しか覚えないけれど、その利害だけは一致している。
「…そっかあ、やっぱりアレかな?……『ほらほら、ココんとこ曲がっちゃってるよぉ〜
?』とか言いながらしけ込むつもりだったんかな?」
 両手の親指で乳首を転がし、ブラウスの上から胸板を手のひらで揉みあげる。ない乳を
無理に掴まれて、痛がるどころか彼は力の抜けた手の下、抑えるもののなくなったスカー
トの前面をギンギンに押し上げているのを俺にさらしてしまった。
「…あっれぇ?もう触ってないのに…なんでそこ、まだお山んなってるのかなあ…ねぇ、
ユカちゃん?」
「ぁ……っ!あ、ち…ちがっ……!」
 わざとらしく尋ねれば、須藤はハッとして慌てて両手で押さえかぶりを振る。
「まさかナンパされたの思い出してコーフンしてる?俺にこーゆー風におっぱい揉まれて
喜んじゃってる?」
「よ…喜んでなんかない!そんな…っ」
「じゃあ、そこを落ち着かせるためにも続けよっかなぁ」
「っぁ………!」
 自分で自分の首を絞めたことに優等生はようやく気付いたが、まさか「違います、あな
たに乳首いじられて勃起しちゃったんです」なんて言えるわけがない。奴はただ耳元に吹
き込まれる俺の声が、次はどんな難題を吹っ掛けてくるのかを怯えながら待つだけだ。

478懊悩彼女Side-M ◆CpBvBAxqv. :2008/03/25(火) 00:22:39 ID:1icTLKUx
(3/3)

「今日はユカちゃんを、本物の女の子みたいにイかせてあげる」
「…は…?……ひあっ!?」
 右手を下ろし、怪訝そうに振り返りかけた相手のスカートの上から尻を掴む。高い悲鳴
とともにビクリと跳ねた身体を、横向きに倒してやった。プリーツスカートが翻り、ちら
りと覗くのは紺の縞パン。なかなか萌える光景だ。
「っう………」
「あ、そこでストップな」
 起き上がろうと四つん這いになった状態で止められ、須藤が不安げに見上げてくる。そ
の端整な面が時折浮かべるほほ笑みだったり悩ましい表情に女子らは溜め息をついていた
が、こんな顔はきっと知らないだろう。
「…何、を……っ!?」
「動いちゃダぁメ…お尻ペンペンしちゃうよ?」
 スカートを捲られてパンツ丸見せで、なすすべなく同級生の前にひざまずく「王子様」
なんて、傑作すぎだ。
「いーい格好」
 実際、後ろから見た奴の臀部はそれこそ写メってやりたいくらいに素晴らしかった。
 ほっそりした白い腿の付け根にふさわしく、薄くはあるがぷりんと上向いた二つの小ぶ
りな半球を紺ストライプが強調するように描いている。シンメトリなその曲線は、煽情的
というよりはむしろ芸術的だ……俺は低俗なので興奮しかできないけれど。
 ローライズに合わせるようなのヒップハングのショーツでは、こうして前屈みになると
谷間の上部が見えてしまっていた。張りのある尻たぶがほんの少しだけ覗くのがチラリズ
ム好きにはたまらない。
 そしてそんな美尻の下方…本来ならば何もないはずの股間を不自然に押し上げているの
は、その愛らしい顔や華奢な身体に似合わない立派な男性器なのだ。
「……まだおっきしたままなの?はっずかしーい」
 わざとらしく指摘すれば恥じ入るように俯いてしまうのだが、盛り上がったそこが萎え
る様子はない。こいつはこの屈辱的なポーズに、俺から投げ掛けられる言葉に紛れもなく
興奮していた。


479名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 00:30:04 ID:3v4B21qG
村瀬ってば相変わらず
キ・チ・クw
480名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 00:50:08 ID:3O/jKbF3
今夜も2作読めるとは恐悦至極。

どちらの作者さんもGJ!であります
481名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 08:51:20 ID:h4gO71/r
尻チラ!尻チラ!(*゚∀゚)
あぁもぅ!ユカちゃんってば可愛いなぁ!

>「今日はユカちゃんを、本物の女の子みたいにイかせてあげる」
これは……ユカたんの処女喪失フラグ
クル―――(*'д`)―――!?
482懊悩彼女Side-M(終) ◆CpBvBAxqv. :2008/03/25(火) 22:14:00 ID:1icTLKUx
(1/5)

 嫌味のないストイックさで、女子の憧憬と男子や教師からの信頼を集めていた須藤。奴
が「女の子」の格好をした自分に勃起する変態だなんて、誰が想像できるだろう?
 俺とは対極に居るような優等生が、ショーツに覆われた美尻をさらしてチンコ勃たせて
るだなんて、いまだに何かの間違いじゃないのかと思う。
 しかし実際に奴が着崩したセーラーやエロ下着で汁こぼしてる姿は、俺の携帯にしっか
り収められているし、俺に卑猥な言葉を投げかけられて喜んでるのもこいつ自身の身体だ。
「おっぱい触られてこんなカッコさせられて、それでも嬉しいんだ?…やっぱユカちゃん、
オチンチン擦って欲しい?いつもみたくエッチ汁出したい?」
「そっ……そんな、こと………?」
 反射的に首を横に振った須藤が、俺の笑みを見て訝しげな顔をする。
「いらない?じゃあ心置きなく女の子ごっこしようねぇ〜」
「っぁ、何……!?ひゃ…や、やめっ……!」
 丸見せだったショーツの両脇を掴みを引き下ろせば、生まれてこのかた一度も日焼けし
てないような白い双丘が露わになる。つくづくチンコあんのがもったいない尻だ。
 細いストライプをくしゃくしゃにしながら膝まで脱がすと、押さえるもののなくなった
ペニスが前に回した俺の手を打たんばかりにブルンッと飛び出した。使う予定ないなら短
小包茎に悩んでる男にくれてやれってくらい立派な逸物が、このほっそりした腰にぶら下
がっているのだ。ドッキリなんてもんじゃない。
「…本屋でも、スカートん中こんなにしてた?」
 股布の湿ったそれから手を離し、先程のセリフ通り竿には触れないようにぺたんこの下
腹を撫でまわす。背後からのしかかって意地悪くささやかれ、奴の細い肩がブルリと震え
た。
「してなっ……ぁ………?」
 つるんとした股間に指を滑らせ、袋の後ろで止めると拍子抜けしたような声があがる。
さすが優等生、見えないところの処理も完璧だ。

483懊悩彼女Side-M(終) ◆CpBvBAxqv. :2008/03/25(火) 22:15:03 ID:1icTLKUx
(2/5)

「…そうだよね。女の子だったらココだよねえ〜?」
 右手で会陰部をそっと指圧しながら左手でブラウス越しに引き締まった腹を、薄い胸を
くすぐる。タックやレースで手のひらがくすぐったいが、乳房があるように布地を揉み乳
頭にかすめてやった。
「ひゃ、あ………どっ、どこ触って……!…」
「どこって、ユカちゃんの………でしょ?」
 直接的な答えを返してやると、目の前の耳が真っ赤になってしまった。せっかく耳たぶ
が落ち着いてきたみたいだったのに。まあどうでも良いが。
 蟻の戸渡りというだけあって、なるほどたしかに狭い。それこそアリさんにでもなった
気分で、俺は右人差し指をそろそろと前後に動かしてみた…つくづく剃毛を命令しといて
良かったと思う。手のひらに当たるナニがチクチクしたら、かなり萎えそうだ。
「どう?アソコ触られてるご感想は?」
「っぁ、あ……?…やだ、だめ、だめ………!」
 いやいやと首を振るが構わず刺激し続ける。さっき座ってた時みたく俺の胸に密着した
狭い背は、おそらく初めてだろう奇妙な感覚に小刻みに震えていた。
 うんうん、いつだったか俺もおねーさまからフェラついでにベロベロ舐められた時は「
らめぇ」的なセリフ口走った気がするから、お前のがずっと堪え性あるんだろな。言わな
いけど。
 萎えちゃわないよう、左手で硬くなった乳首をつまんだり転がしたりしながらしばらく
丁寧になぞってみると、徐々に相手の声が切羽詰まったものになってきた。
「っは………ん、んっ……やめ、そこ…も、もうやめてっ…」
「うん?なんで?どうして?」
「…っな…なんか、なんかおかしい…っ!」
 「なんか」も何も、ダラダラ進行形で垂れ流してる我慢汁が睾丸伝って俺の手に来ちゃ
ってるんだが。
 しかし俺は何食わぬ顔して聞き返してやる。
「おかしいって、ドコが?……気持ち良くって変になっちゃいそう?」
「あ、あ………ん、だめぇ……へ、へん、に…っ!?」

484懊悩彼女Side-M(終) ◆CpBvBAxqv. :2008/03/25(火) 22:16:14 ID:1icTLKUx
(3/5)

 「なっちゃう」と唇を動かすのだが音にはならない。カチカチになったペニスの根元を
俺の指が押さえつけたからだ。
「……っ!…ん………っく…」
 最後まで回答できないまま荒く浅い息をつき、優等生は必死にかぶりを振る。両腕はも
はや肘まで床に付けてしまっていて、俺に抗う余裕なんてないみたいだ。
「指マンで感じちゃってる?気持ち良い?」
「ちがっ…ぁ……ゆ…ゆび……っ、や、やめてぇ………っ」
 またも矛盾しまくったセリフを吐かれてしまう。
 こんな、ブラウスの上からもはっきり分かるくらいコリコリの乳首にしといて、俺が「
そっか、感じないんだ」と思うとでも言うのだろうか?俺の指が動く度にプリプリの上向
きヒップはもどかしげに揺れて、ジーパンの中に押し込めた息子をギュウギュウ苛んでく
れていた。なんつーか、こいつ放り出してトイレに駆け込みたいのを堪える俺って超素敵。
「嘘つき。ユカちゃん今あそこ触られて、おっぱいクリクリされてんだよ?……エッチで
モロ感のユカちゃんが感じないわけないっしょ」
 わざと羞恥を煽るような言葉でスパートをかけてやれば、さりさりとカーペットを擦る
奴の爪がかすかな音をたてた。
「……っひぁうっ!?」
 不意にビクンッとしなやかな背が反り、サラサラの黒髪が俺の顎をかすめる。もうちょ
っとこいつの身体が柔らかかったら、とんでもない反撃くらうとこだった。
「ひ…あ……っいぁああっ!あっ、あ…!」
 黙って刺激を与え続けてやれば、何も考えられなくなったように悲鳴をこぼす須藤。普
通のオナニーより百倍気持ち良いとは聞くけれど、まさかお堅い優等生がこんなエロ声あ
げちゃうくらいとはね。つくづく一軒家なのと家族が外出中なことに感謝する。

485懊悩彼女Side-M(終) ◆CpBvBAxqv. :2008/03/25(火) 22:17:19 ID:1icTLKUx
(4/5)

 珍しく悲鳴をあげてイったら身体を支えることもできなくなったのか、くたりと床に伏
せてしまった相手から身を離す。むき出しの尻を突き出したままヒクヒクと震える身体は、
まだ絶頂の名残に酔っているか、あるいは真っ最中なんだろう。
 そんな「女の子」としてははしたない、男としては情けないことこの上ない格好を俺に
さらしたままだというのに、その白く滑らかな頬を伝う涙は透明で、焦点のぶれた黒瞳も
どこまでも清らかだ。顔だけ見れば、「荒廃した世界に嘆く天使か聖女」みたいなタイト
ルが似合いそうな感じ。
 しばらくそのおきれいな顔を覗き込んでやると、ようやく落ち着いたのか俺の顔を捕ら
えた双眸がハッと見開かれた。四つん這いになった状態から身を起こし、丸出しだった桃
尻を捲れ上がっていたスカートの裾であたふたと隠すさまは、たった今俺に股まさぐられ
てイきまくっていた変態とはとても思えない。
 膝で丸まったショーツを俺の目の前でどう穿き直せるか、ちらちら俺を気にしつつ考え
ている風の相手を前に、つくづく良い拾い物をしたと思う。
 いつものようにセックスしたらもうただの淫乱女になった彼女と喧嘩別れした日、何気
なく寄ったあのスーパーの中で見かけたセーラーに包まれた後ろ姿が、なぜだか心に引っ
かかったのだ。そしてそれは「まさか」になり、「やっぱり」を経て今に至る。
 こいつとセックスする気は毛頭ないが、きれいな顔が羞恥に歪むのを、嫌がりながらも
与えられる快楽に欲情してしまうのを楽しみたいという俺の困った性欲を満たすのに、こ
いつは申し分ない嗜好をしていた。
 自身の姿に欲情する倒錯した女装趣味と、恐怖の裏返しの被虐願望。
 誰にも明かすわけにはいかない悩みは、俺との出会いで解消するどころか、今日みたい
な「おんなのこごっこ」を繰り返すことで、どんどん深みにはまってしまうわけだ。
「…イっちゃってたねぇ、ユカちゃん」
 ニヤニヤしながら尋ねれば、答えられずそっぽを向いてしまう。それが何よりの証拠だ
っての。

486懊悩彼女Side-M(終) ◆CpBvBAxqv. :2008/03/25(火) 22:18:21 ID:1icTLKUx
(5/5)

「そんな立派なオチンチンあるのに、お股触られただけで?………っと」
 再び足の間に座らせて、ぺたらっこい胸に両手を回して抱きしめる。
 苛んでは甘やかし、優しくしては突き放す俺の態度に混乱しつつも、決して逆らわない
し媚びたりもしない。自分の弱みを握る俺を恐れてはいるけれど、奴の気高い精神はそれ
を認めたくはないんだろう。
 いわゆる「カラダは許しても心だけは」ってやつ?すっげ好みドンピシャでかえって逆
効果なんだけど、腕の中で居心地悪そうにもぞもぞしてる相手は気付いていない。
「…セーエキ出さないでイっちゃうなんて、ユカちゃん本当の女の子みたい」
 恥じ入るように俯くこいつの分厚い辞書には、ドライオーガズムなんて言葉はないのだ
ろう。「ヘンタイ」とささやくと怯えたように身震いしたが…プリーツの乱れたスカート
の前面は再び傾斜をつけはじめていた。
「さっきイったばかりなのにねぇ……やっぱりユカちゃんみたいなエッチな子は、お股コ
チョコチョってされただけじゃ足りないのかな?」
「あ……っだ、だめ…!」
 裏地がないから、焦らすように裾を持ち上げていくとザラザラ亀頭を擦るんだろう。さ
れるがままだった奴の手が俺の腕を弱々しく掴んできた。
「……コレでイきたい?ドピュッて、出したい?」
 ピンクのスカートにそぐわない勃起ペニスの付け根をなぞり、息を呑む相手に尋ねてみ
る。
「……っ……ぅ………」
 腫れの引きかけた耳たぶの下、薄い皮膚を尖らせた舌先でつついてやる。かぶりを振り
かけた優等生の、つまらないプライドを取っ払ってやる。
「ぁ…だ……だした、い……っ!」
 鈴口から、そしておそらくその目からも涙をこぼしながら、須藤はついに自分からおね
だりをしてみせた。
「ふぅん」
 またこうやって後悔の種を、俺に逆らえない理由を作ってしまう。こいつのおきれいな
顔が屈辱に歪むのを想像しただけで、腹の底が熱くなるような、そんな奇妙な昂揚を覚え
た。
 残念ながら、俺の息子はもうしばらく窮屈な思いを味わうことになりそうだ。
「…よく言えました」
 俺の腕を掴む指が離れたので、ピンクのスカートを押しのけ起き上がったそれを改めて
握り込んだ。

 (おしまい)


487名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 22:43:49 ID:JjrUrKWY
村瀬、お前の事誤解してた。

お前こそ日本男児だ…
何と言う忍耐力、尊敬するぜ!
488名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 00:48:43 ID:O9E9e3PV
今夜もGJ!ですた

ところでそろそろ次スレの季節だと思うので、テンプレらしきものを晒してみる。
修正とか追加とかあったらヨロ
489名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 00:51:13 ID:O9E9e3PV
スレタイは「女装SS総合スレ 第3話」で

(レス1)
ここは既存スレに該当しない女装関連のSSを総合的に取り扱うスレです。
無理やり女装させて、嫌がったり、恥ずかしがったりするのをニヨニヨするのもよし、自分の意思で女装させ、女よりも女らしい子を目指すのもよし、全ては書き手の自由です。
女装っ子を愛でながらまったりと盛り上げていきましょう。

前々スレ(初代)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50
前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202770289/l50
490名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 00:51:46 ID:O9E9e3PV
(レス2)
既存の女装関連スレ

【おむつ】幼児女装小説 3冊目【園児服】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188338286/l50

強制女装少年エネマ調教 ネオ×5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176841562/l50

ニューハーフ・シーメールでエロパロ(実質2)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191994224/l50

↑のシチュに該当するSSはこちらのスレでお願いします。
491名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 00:52:53 ID:O9E9e3PV
(レス3)
前々スレ(初代)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50

(第2話)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202770289/l50

「偽装彼女」(〜の中の人◆r56se/gkEE まとめサイト)
http://10.mbsp.jp/gisouK/

※過去スレとかイラストの保管庫もほしいな
492名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 00:56:20 ID:O9E9e3PV
以上。

(レス3)の過去スレ一覧はまだ不要かもしれないと思った。
スレ数が増えてきたら(レス1)は前スレのみにして、(レス3)を過去スレ一覧にするかな。
493名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 01:04:07 ID:lJUoHAZR
GJGJ!!
責めの引き出し多すぎ村瀬w
494名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 05:45:04 ID:UD1Bl+Cz
中の人GJでした。
村瀬の鬼畜デレ?がいい感じです
>>488
一応、次スレ立てるタイミングを書いておいたらよいかと
「次スレは>>980または、4XXKBになったら立てて下さい」とか

しかし、アレだね。容量落ちとは、SSスレの誉れ。
今一度、全ての職人様に「GJ!」を捧げたい。
495名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 10:34:39 ID:9Q/+sck2
>>482-486
GJ!素晴らしいです!
疑似オマ×コを愛撫されて女の子の悦びを教えこまれちゃったユカたん……
きっと『優等生な彼女』は念入りにお家での復習をしたことでしょう


>>書き手の皆さま方
今スレも多数のSS投下ありがとうございました
次スレでも宜しくお願い致しますm(^_^)m
496懊悩彼女おまけ ◆CpBvBAxqv. :2008/03/26(水) 17:58:19 ID:lOaxn71D
(1/3)

 投げ出した長い足の先っぽが遠いのに少し嫉妬を覚えるが、今のところ用があるのはそ
の付け根だ。
 めくれたスカートの下で俺に掴まれたままの、今は萎えているペニスは自身が垂れ流し
た我慢汁と精液でドロドロんなっている。この体勢になる前からフルおっき状態だったの
で、すらりとした腿までそれは流れてしまっていた。
 くてんと脱力した身体が倒れないよう支えてやりながら、床に転がしといたティッシュ
ケースに手を伸ばす。「雑然としている」と家族に酷評される部屋だが、こうして必要な
物がすぐ使えるなら十分機能的だと思う。
 数枚引き出し、膝に引っかかった下着に吸い込まれる前に精液を拭う。そのまま形の良
い足の付け根にティッシュを滑らせると、我に返ったのか腕の中に居る相手が身じろぎし
た。
「…あ……ん、待っ……」
「こぼれるから、ちょっとじっとしてろ」
「う………」
 人ん家を汚すわけにもいかず、大人しくなる須藤。それでも大股開いて俺にいじられて
るのは恥ずかしいようで、頬を染め両目をギュッと閉じてしまった。
「………は……はやくしろ、よ……」
「そしたらノーパンで帰んないといけなくなっちゃうねえ〜」
 相手を黙らせながらぐちゃぐちゃになったペニスや袋を拭いてやり、やっぱり床に転が
してたウェットティッシュ容器を取る。べとつく陰部を丁寧に清めてやりながら、つくづ
く俺ってマメだと思った。
 一方的に気持ち良くさせてやった相手の後始末をするなんて、どう考えても時間外労働
やサービス残業だが、礼状のあるなしで採用を決める会社があるように、こういうののあ
るなしで次会った時にスムーズにプレイに移行できる。女だったら風呂場連れてって、本
番行かない程度に身体を洗ってやってるだろう。

497懊悩彼女おまけ ◆CpBvBAxqv. :2008/03/26(水) 17:59:11 ID:lOaxn71D
(2/3)

 それなのに…それなのにだ。付き合う女はただのヤリマンになる上に、なぜだか別れ際
は俺がとことん悪いことになるのだ。ありえない。むしろ俺のが「騙された」と叫びたい
のに。
 別れる時だって「じゃあ別れようよ!」と言われて「うん。それじゃあ」と返しただけ
なのに、言った張本人が「何それマジわけ分かんないし!」と逆ギレ。こっちがさっぱり
ワケ分かんねーっての。
 新しいウェットティッシュで手をよく拭ってから、くしゅくしゅんなってたショーツを
するんするんした太股に滑らせ引き上げてやる。やらしい意味じゃなく尻を押して腰を浮
かせるのを手伝い、元どおり穿かせてスカートを下ろした。もどかしげに膝を擦り合わせ
ているうちにずり落ちたニーソックスまでは、俺が直さなくて良いだろう。
 また新しくウエットティッシュを引き抜き、唾液でベトベトにしてしまった相手の耳か
ら首筋、頬を丁寧に拭いてやる。「自分で」とかつまらないこと言いかけたので、うっす
ら汗ばんだうなじに息を吹きかけてやった
 …よし、俺の役目は終わった。あとは奴の帰宅予定時刻に合わせてシャワーを貸すか、
このまま足元に転がったブラを着けさせて帰すかだ。
「はいっ、お待たせしました〜」
「あ……ありがと………!」
 肩を叩いて離れれば、俺の甲斐甲斐しいアフターケアに思わず呟きかけた須藤が慌てて
首を横に振る。

498懊悩彼女おまけ ◆CpBvBAxqv. :2008/03/26(水) 18:00:13 ID:lOaxn71D
(3/3)

「どーういたしまして」
「ち、ちがっ…今のは単に……っふ、拭いてくれたから…いやでもそもそもお前がこんな
ことしなきゃ、」
「はいはい、乳首透け透けだよ〜」
 なんかもういっぱいいっぱいみたいなので、拾いあげたブラを渡してやった。不本意そ
うに顔を赤らめつつも少しほっとしたように下着を受け取る優等生を見て、つくづく感じ
たことは、
「……納得いかねー」
「は?」
「いや、こんなに優しくってナニもデカい俺を、どうして女子は分かってくれないのかね
えと」
 正確には一年の夏までに先輩や隣のクラスの女の子数人とくっついて別れてから、だけ
ど。
 俺の素朴な疑問に対して、女子から「女の敵!」な目で睨まれたことなんてないだろう
イケメン「須藤クン」はといえば、
「…………」
 「優しい男なら弱みを握ってこんな変態行為を強いたりしないだろ」とか「ナニって何
のこと?」とか色々言いたげに唇を動かし…口を閉ざしてしまった。眉根を寄せてるとこ
をみると前者は藪蛇なことに、頬がにわかに上気したとこをみると後者の指すところに気
付いたんだろう。合宿の入浴時間こいつをはじめとする班長とか委員だけは打ち合わせか
何かで、男子浴場でのアホ格付大会に参加していない。
 薄い布地に透けた乳頭を隠すように、ブラを持ったまま寄せられた白い手を見ながら考
えてると、返事を期待してなかった相手から遠慮がちに声をかけられた。
「……怒るかもしれないけど」
「まっさか。こんなに優しい男は居ないっての…さぁ、忌憚ないご意見をどうぞ」
 大袈裟に胸の前に手を当てて、普段ならこんなお近付きになれないような女装優等生の
お言葉を賜る。
「…そういうところが、悪いんだと思う……」
 俺は黙って手を伸ばし、穿かせたショーツをもう一度引きずり下ろした。

 (おしまい)

 
499名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 18:01:18 ID:lOaxn71D
(本文ないです)

「懊悩彼女」はこれで以上です。読んでくださり、レスくださりありがとうございました。

本編の縞パン穿いたお尻は>>107さんのレスから、
おまけは>>222さんの「サービス」から妄想さしてもらいました。
他縞パンレスくださった方も、ありがとうございます!

500名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 18:02:04 ID:lOaxn71D
(次スレについて)

>>488さんまとめ乙です!
>>491のトリップは、◆CpBvBAxqv.で今後は投下予定なのでこっちでお願いします。

次スレ立て目安がはっきり次第、他の方の投下前に自分のでそれをオーバーしたら立てる
つもりですが、携帯なのでうまく反映されなかったらどなたかお願いしますorz
(その時はこちらに書き込みます)

501名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 18:41:44 ID:dDuUv1/p
>>492
個人のまとめサイトをテンプレにするのはいいのかな?このスレの、じゃなくて。
中の人氏がいいならおK?

>>中の人氏
まだ読んでませんが先にGJって言っときます。
502488:2008/03/27(木) 00:43:06 ID:eE44XPMg
・中の人
今夜もGJ!でございました
オチで噴いた(w

・テンプレ案
基本的には >>489-491 で、中の人様の鳥を新しいモノに変更…っと
>>501さんの書かれてるような不安はあったけど、中の人様が問題視されていないようなので
結果おkということで(汗

・新スレ立て時期について
>>494さんの書かれてることも追加しておきましょう
で、具体的には何KBくらいが良いモノか…
投稿予定が無いなら485〜490KBくらいかな?

ところで、今の今まで気にしてなかったけど、「sage進行なんたら」とか、必要かねえ?
503テンプレ案(修正)@488:2008/03/27(木) 00:50:33 ID:eE44XPMg
スレタイは「女装SS総合スレ 第3話」で

(レス1)
ここは既存スレに該当しない女装関連のSSを総合的に取り扱うスレです。
無理やり女装させて、嫌がったり、恥ずかしがったりするのをニヨニヨするのもよし、自分の意思で女装させ、女よりも女らしい子を目指すのもよし、全ては書き手の自由です。
女装っ子を愛でながらまったりと盛り上げていきましょう。

前々スレ(初代)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50
前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202770289/l50


504テンプレ案(修正)@488:2008/03/27(木) 00:51:05 ID:eE44XPMg
(レス2)
既存の女装関連スレ

【おむつ】幼児女装小説 3冊目【園児服】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188338286/l50

強制女装少年エネマ調教 ネオ×5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176841562/l50

ニューハーフ・シーメールでエロパロ(実質2)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191994224/l50

↑のシチュに該当するSSはこちらのスレでお願いします。


505テンプレ案(修正)@488:2008/03/27(木) 00:52:02 ID:eE44XPMg
(レス3)
前々スレ(初代)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50

(第2話)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202770289/l50

「偽装彼女」(〜の中の人◆CpBvBAxqv. まとめサイト)
http://10.mbsp.jp/gisouK/

※過去スレとかイラストの保管庫もほしいな

※次スレは>>980または、485KBになったら立てて下さい
(直近に投下予定のある職人様は、投下作品の容量に応じて前倒し願います)
506488:2008/03/27(木) 00:53:31 ID:eE44XPMg
こんな感じでどうでしょうか?

他にも追加した方がいい項目とか、他スレとかあったらまだ間に合うので
ジャンジャン提案よろしくお願いします
507488:2008/03/27(木) 00:56:38 ID:eE44XPMg
あ、それと、実際にスレ立てする時は頭の「(レスX)」は削って下さい
(自分が消し忘れて立てそうな気もするが…)
508名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 01:39:18 ID:NQVh6X3e
職人さん少ないし、sageばっかり、ってのも新人さん来なくてどうかと思う。
と言いつつ俺もsageるんだが
509名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 09:52:49 ID:tT2gtOWw
まぁ職人さん2人もいるし「普通ににぎわってるスレ」だと思うけどなぁ
あまりageると変なのがやってきそうなので、sageでまったり
510偽装彼女の中の人 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:37:34 ID:4g0/aq0X
(本文ないです)

これから投下するのは「偽装」キャラでフリフリ衣装ネタです。

コルセットは使わないけど、>>109さんのレス内容とちょっと被るかもしれません。

女装っ子と「俺」のプレイなのと、胸責めが多めになると思うので、苦手な方はスルーお
願いします。


511愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:38:30 ID:4g0/aq0X
(1/4)

 ネットで見かけて衝動買いしたブツが届いたので、俺はご機嫌で客人を迎えた。
「いらっしゃい、今日もとっても可愛いよ」
 歯の浮くようなセリフに頬を染め、居心地悪そうに下を向いてしまう相手は、なるほど
たしかにその仕草にも麗句の似合う美少女だった。
 細い顎に向かってきゅっと引き締まった輪郭の中に、特注で作ったような形の良いパー
ツがバランス良く配置されている。濃い睫毛を伏せ、リップで艶めく小ぶりな紅唇を噛ん
でるところが、澄ました表情がデフォみたいな白い面を年相応に子供っぽくしていた。
 「女の子」にしては背の高い痩身が身に着けるのは、暖かくなってきたからとこないだ
買いに行った、春っぽい桃色のカットソーに黒デニムの切替えミニスカ。
 丸い襟ぐりが品良く鎖骨を覗かせて、そこや袖と同じく花びらみたいな波形に処理され
た裾には、濃いピンクやパールのビーズ飾りが施されている。スカートも足の付け根から
プリーツが始まってるので、ぷりっとした尻も襞に浮く太腿も楽しめるという素敵なデザ
インだ。
 春ということで穿き口に花柄レースのあしらわれた黒いニーソックスも、締まりの良い
絶対領域を女相手には可憐に、野郎相手にはエロっちく演出してくれている。
 可愛く装い男女問わず惹きつけるために生まれてきたようなこいつが、数時間前までの
教室ではワイシャツにネクタイ締めた男子高生だったなんて、たぶんこの近所の奴等は信
じないだろう。
 当然ながらカップ余りまくりでほとんど膨らみのない胸部は、それに抱かれることをク
ラスの大半の女子が夢見る胸板で、脂肪の薄いすらりとした足は体育祭で黄色い悲鳴を独
り占めして陸上部に舌打ちされたものだなんて、何の悪い冗談かと思う。
 しかしこいつは紛れもなく俺の同級生にして信望篤い優等生の須藤豊であり、どんな相
手にモーションかけられても涼しい顔してお断りしていたのは、こうして「女の子」の格
好をした自分が大好きだからという困った趣味を持っているからなのだ。
 弱みを握られた俺に変態と罵られて勃起できる女装奴隷は、今日の責め道具を披露され
てやっぱり興奮してくれた。

512愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:39:20 ID:4g0/aq0X
(2/4)

「………これ、を…どうしろって?」
「今から着てください」
 奴の白い肌に負けない、純白のビスチェドレス上下。黒サテンの細いリボンが胸の真ん
中と両サイドを編み上げている…サイドは裾で蝶結びだから、「編み下げ」って言うべき
か?
「き……?……いやいや、無理!厳しい!」
 ハンガーに掛けたまま差し出されたそれを慌てて押し返してきた。
「厳しいって、何が?」
「だってそれ、その……は、肌出てるから…」
 たしかに肩や胸丸見せのビスチェは下着で誤魔化しがきかないし、パニエは付いてない
がギャザーやフレアでフワッフワなスカートも、ちょっと屈んだら中身が丸見えになるよ
うな短さである。さすがなんちゃって衣装だ。
 とはいえ、以前コートの下にオープンバストのブラにハイレグショーツしか着てなかっ
たり、今現在もミニスカニーソ姿でいる相手が拒否っても説得力はない。
「てかお前の意見なんて聞いてねーよ。着ろっつってんだから着ろ」
 無茶苦茶な言い分だが、そんな俺に「言うことを聞く」とうなずいちゃったのはこいつ
自身だ。録音こそしてはいないが、屈辱に震える声で奴隷宣言してくれたことは俺も、た
ぶん本人も忘れていない。
 深い溜め息をついてからのろのろと手を伸ばした相手に別の下着も押しつけて、とりあ
えず俺は部屋を出た。

 яяя

 用意し忘れたモノを洗面所や姉貴の部屋から取って戻れば、優等生はなかなか面白い反
応を見せてくれた。
「!ぁ………ま、まだ……っ」

513愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:40:07 ID:4g0/aq0X
(3/4)

 「できるとこまでで良いから」という俺の寛大な言葉通り、床に座り込んだ下半身には
すでに白いフレアスカートを着ているのだが、ビスチェの方は後ろに五つあるホックが留
めきれずに両手で前を押さえている。俺に背を向けているので、悩ましく浮き出た肩甲骨
や唯一引っかけられた腰元のホックを間違えちゃってるのが丸見えだった。
 ブラの着脱時に俺の前に限っては「特訓」させてはいるのだが、その甲斐なく彼の身体
は硬いままだ。今日もどうやってその衣装と格闘するのかと思ったが…やっぱり無理みた
い。
「………笑えばいいだろ……っ!」
 何をいきなりシ○ジ君と思ったが、どうやら俺の口は変な形になってるみたいだ。気を
抜くと「くふっ」とおかしな息がもれる。
 持って来たモノを足元に置き、屈辱にうち震える奴の背に手を伸ばす。きちんと着るこ
とも、もちろん脱ぐこともできなくなったビスチェのホックを一度外し、上から順に留め
直してやった。
「っふ………っ…」
 乳房やウエストのくびれを強調させるために、アンダーから腰にかけてはわりかし強め
の締め付けになっている。こいつの場合腹はスカスカで問題ないのだが、ぺたんこの胸板
がちょっぴり苦しそうだった。膨らみはないけど、そこだけ一個緩めてやる。
「はい」
 前に回ってオプションで付いてきたモノを差し出すと、受け取りつつも首をひねられて
しまった。ドレスと同じ真っ白なレースと黒リボンで飾られた輪っかが大小三つ。
「…何?これ」
「何だと思う?」
 商品名はビスチェメイドだったので両手分のカフスとガーターリングなのだが、学年首
席は俺が答えを教えるまで分からなかった。

514愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/27(木) 15:41:11 ID:4g0/aq0X
(4/4)

 「嫌なら無理やり着けてやるけど」と言ったら、慌てて小さい方を両手にはめる。華奢
な手首にふりふりレースは非常にお似合いだ。
「そっちは片っぽしかないから、好きな方にはめてね〜」
「…見れば分かる」
 悔し紛れに返しながら、須藤が左膝をそろりと立てる。膝上何センチと言うより股下の
が正確っぽいミニスカの中身が見えちゃわないように必死だ。
 ガーターとはいってもストッキングを穿いてないので、素足をリングに突っ込む。光沢
のある白い布切れがすべすべしたふくらはぎを上っていく様子は、なんていうか、
「エッロい、パンティーみてぇ」
「見るなよっ!」
 今までも生着替えでしたが。悲しいかな高校生、つい似たような連想をしちゃってたみ
たい。
 ともあれ、半ばやけくそ気味にすんなりした左腿を手首と同じフリルで飾ってくれた相
手に、俺は惜しみない拍手を送った。
「似合ってるよ〜、ゆーかーちゃんっ!」
「っ………」
 そのこそばゆさと恥ずかしさで下を向く奴の頭をぽんぽん撫でてから、洗面所から持っ
てきた道具の用意をする。
 姉貴のヘアアイロンのプラグをコンセントにつないだあたりで、今度は何しやがるんだ
と俺の手元をうかがってきた。やっぱり洗面所から拝借した、ピンクのボトルと目の細か
い櫛。
「これでユカちゃんを、もっともっと可愛くしてあげるねっ♪」
「…………」
 着せるだけじゃあ飽き足らない俺の気合いの入りように、端正な顔が「げんなり」のお
手本みたいな表情を浮かべる。何が不満なのか、俺にはさっぱり分からない。



515名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 15:48:05 ID:4g0/aq0X
(次スレテンプレについて)

>>506さん乙にして訂正dです。

まとめサイトについては、前スレにURL上げた時から「使ってくれる人が使ってくれれば」
程度の認識なので、これのために1レス目と内容重複する3レス目を持て余しちゃうよう
なら、丸々省略してもらっても全然構いません。
(というか個人のまとめサイトはどういう扱いなのか分からず、前回書き込み時には全く
配慮できていませんでした、もうしわくない)

516515:2008/03/27(木) 15:52:29 ID:4g0/aq0X
最後「申し訳ない」です。大変失礼しました。
517488:2008/03/28(金) 01:00:25 ID:HS1R8AMv
今夜も超GJ!です
純白のビスチェドレスがめちゃくちゃそそりますがな(ぉ

>テンプレ案
基本的には将来スレが10個目とかになった時のことを考えて、1レス目に最初と直前の
URLを、3レス目に全部のを書こうとか思ってるんだけど、気が早いかな(爆
ついでにいうと、最初の案(自PCのローカルフォルダに保存してる)では、関連サイトが
増えた時のことも考えて、まとめサイトのURLは4レス目に書いてた。
でもまあ、まだ旧スレも関連サイトも少ないからということで、3レス目に統合したんだけど
まあ、1レス目と重複してると言われればそれは間違いないですな。

まとめサイトのURLは、特に問題がなければ書いておいた方がいいと思うけど、その辺は
実際にスレ立てされる方にお任せします。
(多分新参者とかに質問されると思うので。実際こないだ居たし)
518488:2008/03/28(金) 01:05:45 ID:HS1R8AMv
あ、忘れてたけど、「sage進行なんたら」の要不要については、今のところ

・必要 1票
・不要 1票

ということで、同数です

なお、次スレ立て時に同数だったら、スレ立て人の判断にお任せします
519名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 08:59:25 ID:R9yb7BsD
>>514
相変わらずGOD JOBだ! ネ申!
520名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 10:46:45 ID:3JRLIITF
>>518
進行多数決になるんかな?もしそうならば不要に一票
sageるつもりで失敗したことがあるから、今まで通り特に指定なしのが気が楽かもしれないです
521名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 11:07:31 ID:6bPPi2zi
>>514
>端正な顔が「げんなり」のお手本みたいな表情を浮かべる。
『変身』完了して鏡を見つめるユカたんの反応が今から楽しみです(*'ρ`)

>>テンプレの人
スイマセンが少しハシャギ杉では?
気持ちは分からなくもないですが、今から10スレ後の事を思案してもアレかと。

テンプレに関しては出来るだけシンプルにした方が良いと思います。
>>sage進行について
今の執筆陣に不満は全く無いですが、いかんせん人が少ないので衆目を集める意味でsage推進には反対です
ただpink鯖の傾向としてsage推奨な空気が濃いので、age・sageに関しては
テンプレには各人の自由意思によると明記するくらいで良いかと。
(全く触れないでいると基本的にはsage推奨と受け取られると思います)
522名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 19:53:29 ID:LCYJg/10
もともと荒らされやすいスレ、ってのは自覚しておかないと。

sage進行推奨を希望するけど、それをテンプレに書くのは反対。
age た人間にいちいち「sageろ、っつうの」って突っ込みを入れる自治厨の発生が非常にうざい。
523名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 20:17:54 ID:/N7rShBz
sageのほうがいいと思う
524名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 21:30:24 ID:dAuEfySu
とても過疎ってます
お暇な方はぜひSSを投下していってください

【おむつ】幼児女装小説 3冊目【園児服】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188338286/
525愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 00:34:59 ID:/rfc+l+R
(1/3)

「もー、そんな嬉しそうな顔しちゃって〜」
 早く終わらせてくれと全身で訴える純白のエロカワ優等生を無視して、アイロンのコー
ドの長さを測る。ちょっと考えてから俺はベッドに乗っかり、掛け布団を指差した。
「ここ座って」
「え?………は、はい」
 育ちがよろしいのか遠慮がちに端っこに腰かけるのだが、ふわふわのスカートは小さな
尻に巻き込まれずにベッドに丸く広がった。
「痛かったら言ってねえ〜」
 黙り込んでしまった相手の、服や肌と対照的な黒い髪を手櫛で整える。肩をちょっと過
ぎるくらいのストレートヘアはもつれも傷みもなく、顔を近付けるとほんのりシャンプー
の匂いがした。どこのか知らないけど、かなり控え目な残り香だ。
 乾いてはいるが毛先までするんするんという、世界が嫉妬する髪の感触をしばらく楽し
んでからヘアミストを吹きかけ櫛に持ち替える。いかにも女臭いフローラルな香料にか、
アイロンのランプがつくまでに二人とも軽くくしゃみが出た。
 ブロッキングとかよく知らないので、とりあえず丁寧に梳いた髪を端っこからカールア
イロンに挟み、ゆっくり回しながら引き抜く。コテの熱で整髪料が蒸発するジューッとい
う音に、それまで大人しくしていた須藤が控え目に俺の膝をつついてきた。
「あの…今、何して……?」
「大丈夫大丈夫…あ、見たいん?」
 後ろ手に伸ばしていた手に100均のスタンドミラーを持たせてやれば、「見たいんじゃ
なくて、たしかめるだけだから!」と断りつつもおそるおそる構える。むき出しの肩越し
に覗いてみると、くるんとカールした部分をつまんだ俺と、慌てて作ったような仏頂面の
「女の子」が映っていた。

526愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 00:36:21 ID:/rfc+l+R
(2/3)

「どうよ、可愛くね?」
「っ……ど、どうでも良いっ!返す!」
 まだ一部だけだが、初めてにしては上出来っぽい巻き髪を手にニヤニヤする俺から逃げ
るように鏡を閉じてしまう。律義に両手でベッドの上に突っ返されたが、耳がほんのり赤
らんでるので自分がどんな格好になってるのかはちゃんと見られたようだ。
 それから数分後、首のあたりでちょっと苦戦しつつも、どうにかサラサラストレートヘ
アをクルクルウェーブヘアに変身させることに成功。気分良くパチンとスイッチを切り、
俺はオプションの入ったのとは別の紙袋を開けた。
 取り出したるは、直径二センチくらいの白いポンポンが二つ付いたヘアゴム二組。二が多いな。
 学校帰りに駅ビルの雑貨屋で買ってきたそれを、耳の上でそれぞれ括る。白い肩でホワ
ホワしてる黒髪が両側に一房ずつ、ちょこんと飛び出した。セミロングとツインテールの
両方が味わえる、我ながら素晴らしいアレンジじゃなかろうか。
 仕上がりは後で楽しもうと、いそいそと残りのオプションを引っ張り出す。
 弾むようなカーリーヘアをそっと持ち上げ、カフスやリングと同じようなレースやフリ
ルたっぷりのチョーカーを細い首に巻く。さすがに身じろぎした相手に「苦しかったら言
ってね」と優しく言いながら、指二本分の余裕を持って蝶結びにする。輪を小さめにして、
黒いサテンリボンが左の鎖骨や胸に流れるようにした。
 最後にカチューシャになったヘッドドレスを、ポンポンの邪魔にならないように装着。
清楚さを際立たせるつややかな黒髪に、白レースが甘さをプラスした。
「立ってこっち向いて、ちょっと目ぇ閉じてて」
「…はい」
 言われた通り立ち上がり、ベッドの上で胡座かいた俺に振り返る。見上げる位置にある
奴の顔の横で、巻き髪がフワフワ跳ねた。それにくすぐったそうに眉をひそめて…赤い唇
を動かす。

527愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 00:37:23 ID:/rfc+l+R
(3/3)

「…閉じた」
 血の通ったアンティークドールが、六帖の俺の部屋に立っていた。
 いつでも涼やか爽やか理知的な「須藤君」の顔は、その衣装と髪型、俺ん家に来る前の
薄化粧によって思わず溜め息をつきたくなるような美少女のものになっていた。
 愛らしい面の「女の子」が身にまとうのは、挑発的なデザインだけど同時に着こなせる
モデルの限られる純白のドレス。華奢な手首やむき出しの左腿、滑らかな喉元には羽根か
花びらのような揃いの飾りをあしらって、その可憐さを引き立てている。
 何より目の前の人物を「女の子」にしているのは、その張本人の身体だった。
 元から無駄な脂肪どころか筋肉の盛り上がりも少ない身体つきなのだが、いかんせん男
なので服を脱いでしまえば腰から尻にかけては直線的な体格だ。いわゆるボンキュッキュ
がペタストーンってやつ。
 だからこそ着せる服は胸に切り替えや飾りの付いたものにしたり足を見せるような、な
るたけ身体のラインから目を逸らせるようなものを選んできたし、こいつ自身もセーラー
服を着て出かけた時はカーディガンで体型を誤魔化してたんだろう。
 しかし今は、ない胸を支えるワイヤーとほっそりしたウエストを際立たせるビスチェの
締めつけがある。
 極めつけにはふんわりと広がるレースたっぷりのスカート。これらによって相対的に柔
らかな「女の子」の身体のラインが、男であるはずの彼にできあがっていた。
 無言のままでいる俺に居心地が悪くなったのか、奴の顔がわずかに俯く。品良く曲線を
描く黒髪が揺れ、頭に付けた白いレース飾りと一緒にちらちら目を刺激した。
 髪をいじってる時に渡したのではなく、姉貴の部屋から拝借した大きめのスタンドミラ
ーを拾い、それを構えてから俺は口を開いた。
「…こっち見な」
 それこそ人形のように伏せられていた長い睫毛が躊躇するように震え、ゆっくりと持ち
上げられる。
 ぱっちりとした黒瞳が姿見に映る自身の姿を捉え、一瞬見開かれる…が、俺がニヤつい
てるのに気付いたのか、ぷいとそっぽを向いてしまった。

528488:2008/03/29(土) 00:40:04 ID:4Uy1FOLF
みなさん、貴重なご意見ありがとうございます

>>521さん
はしゃぎすぎっつうか、ある程度型式を確定させておきたいわけですよ
一度しっかりしたものを作っておけば、今後は追加だけで行けると思うので

10スレ後の話はまあ確かに鬼もあきれるような気の早さで、さすがに自分も今の進行速度が
ずっと継続するとは思っていませんが、できれば継続してほしいなということで

シンプルということですが、今の3レス方式については十分シンプルだと思っています
・1レス目がスレ概要と前スレの紹介
・2レス目が関連スレ誘導先の紹介
・3レス目が過去スレと関連サイトの紹介
という構成で考えてます

>>524さん
そういうわけで誘導は既に存在しますので、該当する作品を書こうと思う人はそっちに行くと
思いますよ

>>「sage進行〜」の要不要(523まで)
・必要  2票
・不要  3票
・その他 1票
529名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 00:44:15 ID:Jw0p6asU
うわぁリアルタイムで来た!
なんか変に興奮するな

とりあえず今回もGJです!
お人形さんみたいなユカたん可愛いだろな(´∀`)
530488:2008/03/29(土) 00:45:03 ID:4Uy1FOLF
うほっ
書き込みの間に神降臨

今夜もGJGJです!
531名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 09:07:23 ID:vfojvau+
中の人GJGJ!!

お人形さんみたいなユカたんに会いたい!
えーっと、絵師さまの降臨は?w
532愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 14:41:22 ID:/rfc+l+R
(1/3)

「っ………回りくどいこと、するなよ…」
 一生懸命作りましたーって感じの気のない声は、残念ながら本人が期待するほどの効果
はない。桜色に上気した頬を見せつける、真っ白なビスチェメイドさんを前に俺の気分は
上々だ。
「似合ってるっしょ。自分でもドキドキしちゃった?」
「!…っするわけ…」
「はいはい、こっちお〜いで」
 鏡を身体の横に置いて、手招きする。キッと睨みつけてきたが逆らえずに、しかし警戒
心丸出しにして奴が一歩近付いた。素足を動かす度に白いスカートがふわんふわんと揺れ
る。
「何を……ぅわっ!?」
 後ろのホックが留められないのが冗談のような、しなやかな腕を掴んで引っぱれば、強
張る身体はあっさりベッドに倒れ込んだ。ていうか、コケた。
「ちょっ…ぃ、痛い!やめ…っ!」
 両腕を掴んで力任せにぐいぐい引き上げれば、冷静沈着な須藤君にあるまじき悲鳴。十
センチばかし俺の方がでかいとはいえ野郎一人をスマートに抱き上げるなんて、か弱い俺
には無理だ。慣れない衣装に相手がうまく動けないおかげで十数秒の奮闘の後、どうにか
こうにか胡座をかいた俺の足の間に小さな尻を収めることに成功する。
「……ぅ………」
 肩を俺の左手に掴まれ、両膝もやっぱり俺の右手に掬われてるという崩れた横抱き状態
にされ、ドレス姿の優等生は悔しげに唇を噛みしめた。腕の痛みと憎い相手の膝の上とい
う屈辱に、黒い瞳はすでに潤んですらいる。ああ、気分良い!
「…かーわいい。ユカちゃん」
 先程よりも近く、低い位置からねめつけられるが、俺は気にせず頬をつついてやる。こ
の、触ってみると意外にふにふにした滑らかほっぺには、ニキビや肌荒れの方が避けて通
っちゃうんだろうなとか思ってたら、リボンやレースで飾られた両手が俺の手を掴んでき
た。
「なに、馬鹿なこと言って……」

533愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 14:42:19 ID:/rfc+l+R
(2/3)

「何って、可愛いなあ〜って言ってんだけど。ユカちゃん、かぁわいいなあ〜っ」
 ぐぐっと押しのけようとする相手に負けず、顔を近付けて復唱してやる。怖気でも走っ
たかのように俺の手を放した白い手は、暴れた拍子に捲れ上がったスカートの裾をギュッ
と押さえた。左腿のガーターリングが見え隠れして、丸見せよりかえってやらしい。
「…聞こえた?もっと言って欲しいですかぁ?」
「っ……お前変だ、どうかしてる!」
 馬鹿だの変だの、言うに事欠いて好き勝手呼んでくれる。しかし寛大な俺は、「自分は
変態女装っ子のくせに」と言いたいのを堪え鷹揚にうなずいてやった。
「そうだねえ〜…たしかに、俺がこんなカッコしたユカちゃんと一緒に居るなんて、みん
な知ったらビックリするんじゃね?」
 「なんなら2ショで記念写真撮ろうか?」とうそぶけば、ほんのり紅潮していた顔から
ザッと血の気が引く。「そんな」とか「卑怯だ」とかそのあたりの恨み言を口走りかける
が、賢い喉はそれを音にはせず、ふるりと唇をわななかせるだけだった。
 ニコニコとご機嫌な俺の顔をしばらく眺めてから、耐えられないと言いたげに須藤が目
を伏せる。マジで失礼な奴だな。
「…本当………わけ、分からない……こんなことして何が楽しいんだよ…っ」
 いまだ震える紅唇が掠れた声を絞り出すが、「そりゃあもう、こんな可愛い子が恥ずか
しがって俺の腕の中で縮こまっちゃってるとこがです」としか言いようがない。
 「こんなこと」…というかこんな格好をすることを、こいつの本心は拒んでいないどこ
ろかむしろ喜んでいるんだろうけど、それを俺に見透かされるのが、こうやってお膳立て
されてるのがたまらなく悔しいのだろう。言ってみればオカズを用意された上にチンコ扱
いてもらってるようなもんか?
 自分にあてはめれば最低なシチュだが、「する」立場なら話は別だ。

534愛玩彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/29(土) 14:43:15 ID:/rfc+l+R
(3/3)

「……よし、決めた」
 ちょっとの間の後うなずいた俺を、湿った睫毛の奥の双眸がこわごわと見上げてくる。
 自身の境遇を嘆く瞳にニッコリ笑いかけて、俺は今日のメニューを告げてやった。
「今日はユカちゃんの言うこと、何でも聞いてあげる」
「…は……?どういう、」
「だから、今日はユカちゃんの好きなようにしてあげるって。どうして欲しい?このまま
抱っこしたままシゴいたげる?それとも肩揉んであげよっか?」
「…あぁ………そう」
 一応メイドルックの相手を前におかしなセリフだとは思うが、向こうはまたいつもの俺
の気まぐれだと理解したのだろう。彼は心底あきれたような顔をして…渋々口を開いた。
「…できれば、その……もう帰りた」
「それとも、せっかくだからそのカッコで駅まで行く?」
「かっ、肩!肩揉んで…ください…」
 慌てて一番無難な選択をしたが、ベッドの上に置いたスタンドミラーに身体を向けられ
微妙な顔をする。身を離した俺に背中を預けたことと、真正面にフリフリ着飾った自分の
姿があることが落ち着かないようだ。
「痛かったら言ってね〜」
 鼻歌交じりに巻き髪をかき上げ、白い肩を露わにする。ギャザーたっぷりのビスチェの
後ろは、浮き上がった肩甲骨を半ばまで覗かせていた。この格好で羽根が生えても、あん
ま驚けないかもしれない。
 そんなファンタジー妄想をしながら食い込みも吹き出物もないすべすべした肌に親指を
押し当てると、鏡の中の「女の子」は困ったような、くすぐったそうな顔をしてみせた。
「…っぅ………ん」
 流れるようなラインを描く肩を手のひらで覆うようにして、ゆっくり指圧。いつも姿勢
の良い奴らしく、薄く乗った筋肉に腫れはあまりない。
 肩凝りを取るようにというよりは緊張をほぐすように、弱めに中央から外側へと揉んで
いくと、なんとも悩ましい声が前方からもれてきた。

535名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 14:49:06 ID:/rfc+l+R
携帯変換からのせいか、「このホストでは無理だ」とはねられてしまいました。投下しといて申し訳ない。

>>536-537になるたけ折衷したのを貼りますので、どなたかよろしくお願いします。
536名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 14:49:44 ID:/rfc+l+R
女装SS総合スレ 第3話

ここは既存スレに該当しない女装関連のSSを総合的に取り扱うスレです。
無理やり女装させて、嫌がったり、恥ずかしがったりするのをニヨニヨするのもよし、自分の意思で女装させ、女よりも女らしい子を目指すのもよし、全ては書き手の自由です。
女装っ子を愛でながらまったりと盛り上げていきましょう。

※次スレは>>980または、485KBになったら立てて下さい
(直近に投下予定のある方は、投下作品の容量に応じて前倒し願います)

※age・sageについては各々の判断でお願いします

前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202770289/l50

前々スレ(初代)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192554623/l50

関連スレは>>2

537名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 14:50:09 ID:/rfc+l+R
既存の女装関連スレ

【おむつ】幼児女装小説 3冊目【園児服】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188338286/l50

強制女装少年エネマ調教 ネオ×5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176841562/l50

ニューハーフ・シーメールでエロパロ(実質2)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191994224/l50

↑のシチュに該当するSSはこちらのスレでお願いします。


538名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 14:54:22 ID:/rfc+l+R
折衷といっても個人の判断ですので、不要箇所は省略お願いします。
何レスも失礼しました。
539名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 19:50:31 ID:vfojvau+
きょうも中の人GJ!
540488:2008/03/29(土) 20:45:43 ID:qZzfctbg
今日もGJGJGJ!!!


>>535
というわけで立ててきますた

第3話
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1206790906/l50
541名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 22:53:04 ID:Sq/JknTK
>>中の人氏
村瀬のSはサービスのSなんですね、わかります。
誰に?読者に決まってるじゃないですか。
今宵もGJでした。
542名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 22:54:15 ID:Sq/JknTK
>>541
あ、乙するの忘れてましたごめんなさい。乙です!
543535:2008/03/30(日) 13:55:02 ID:aAC8oWld
>>540さん
代立てありがとうございます&乙です!
544幕間彼女2 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/30(日) 13:56:10 ID:aAC8oWld
(「愛玩彼女」前設定、エロ・直接女装描写なし)

(1/3)

 昼飯のパンを食べるのにも飽きたので、俺は教室の机に伏せてうだうだしていた。
 さっきまで昨日のドラマがあーだこーだ言ってた同級生らは、部活だか委員会だかの呼
び出しでどっかに行ってるので、鞄から飛び出たイヤホンを耳に挿そうか悩む。
 昨晩ラッドの新譜落とし忘れてたのを後悔してたら、開きっ放しの扉のそばから時間差
で女子の声がなくなる。教師が居てもお構いなしな、このクラスの彼女らが静まる理由は
顔を上げなくても分かった。上げたけど。
 …王子様、さんじょーう。
 容姿端麗成績優秀にして、スポーツ万能…というほどでもないが、一年の頃は体育の度
に運動部から熱心に勧誘されていた完璧生徒の須藤豊が、彼氏持ちの女子の視線をも集め
ていた。
 午前の授業の板書が残る黒板の前を、スラックスに包まれた長い足で颯爽と歩く。イケ
メンはどこもステージにしてしまうから困りものだ。
 また何かの仕事を任されたのか、プリントの束を持つ彼はブレザーを脱いで自分の椅子
にかける。単品だとだっせえはずのベスト姿も、きちんと結ばれたネクタイや清潔感溢れ
るワイシャツのおかげか元が良いからなのか、素晴らしく決まっていた。
「小野さん」
 その「王子様」からおもむろに声をかけられて、対象である女子…とそばに居た友人は
にわかに落ち着きをなくす。
「な、なにっ?須藤クンっ?」
「図書室の清掃分担についてなんだけど、ちょっと良いかな?」
 「休み時間にごめん」とお行儀良く相手と、それまで話していた女子に向かってプリン
トを見せる。
「あ、じゃああたしの席使って良いよ!」
 奴と同じ委員である友人のためというより自分のために椅子を立とうとした女子にほほ
笑みかけてやんわり制する須藤。
「すぐ終わるから。ありがとう」

545幕間彼女2 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/30(日) 13:57:08 ID:aAC8oWld
(2/3)

 礼を言われ頬を赤らめるのと、彼女と対照的にがっかりする図書委員。あからさまな好
意に気付かず本題に入る優等生の様子に、俺の視界にいた数人の男子は嫉妬する気も起き
ないのか苦笑した。
 まあ過去に、全成分やっかみで「あいつ長座体前屈マイナスだったんだぞ」と社交ダン
ス部の男が吠えたこともあったが、その時即座に、
「うるさい!須藤クンはあんたと違ってそこに立ってるだけで絵になるんだから!」
「須藤クンなら身体硬いとこも長所に決まってるでしょ!」
 と理不尽なフルボッコに遭っていたのを目撃したせいもあるだろう。
「………それで、先生にこの割り振り見せたんだけど、やっぱり一年生だけで組ませるの
は段取り悪くなるからって。ちょっと調整が必要なんだけど…入れる曜日あるかな?」
 机の上にプリントを差し出して、相手のそばに屈む。紳士的に三十センチは離れるとい
う心遣いだが、ちょっと困り顔な奴の面に見とれる彼女なら、もっと近付いた方が喜ぶだ
ろうに。
 キャッキャウフフ気分で須藤と打ち合わせする女子委員は、友人らからの羨望と嫉妬の
まなざしを心地よく感じているようだ。数分間の会話の間、軽く握った手を口元に寄せて
お上品に笑っていたが、お前さっきまで一度もそんな笑い声あげてなかったろ。
「……じゃあ火曜日の組み合わせをずらして……って、な、何?」
 いつも落ち着いた奴が声を裏返したので、シャーペンを持った彼の長い指に見とれてい
た委員が顔を上げる。
 先程奴に席を譲ろうとした女子がいたずらっぽい笑みを浮かべて、後ろから須藤の髪を
両耳の上で束ねたのだ。
 校則が緩いとはいえ、「セットが楽だから」という理由でサラサラの黒髪を伸ばしてい
る彼の、初めて見るふざけた格好に回りの女子が小さく歓声をあげた。「やだぁ〜!」っ
て、それ嫌って声色じゃねーぞ。

546幕間彼女2 ◆CpBvBAxqv. :2008/03/30(日) 13:58:01 ID:aAC8oWld
(3/3)

「ちょっと、何やってんの!?」
 彼女的に甘い語らいの時を壊され、控え目に怒る図書委員。「あたし、卒業までの運使
い切ったかも」と言ってたほどに、奴と同じ委員になれたことを喜んでたから、無理もな
い。
「須藤クンって、何気あたしより髪長くない?てゆーか確実キレイなんだけど!やばい!」
「ちょ、ちょっと…」
 女相手に振り払うこともできず、好き勝手にはしゃぐクラスメイトに困惑顔の優等生。
 もっとも男子制服をまとった涼やかな美貌は、むりやり作られた短いツインテールにも
その価値を落とされることはない。むしろそれまでキリッとした面が恥ずかしそうに赤ら
むのに、止めるべき図書委員はポーッと見とれてしまっている。
 そんな中で須藤のとった行動は、やっぱり奴らしかった。
「くすぐったいよ……お願い」
「………っ!」
 見返り美人ならぬ見返りイケメンに間近で見つめられ、彼女の手から急に力が抜ける。
白い頬に幾筋か垂れた黒髪を元通り耳にかけてから、彼は長い足ですっくと立ち上がった。
「…じゃあ、これで先生にコピー頼んでくるから。ありがとう」
 自分も昼休みだというのにスマートに礼を言って、書き込んだばかりのプリントを手に
奴は教室を出て行った。
「……あー…行っちゃった」
 奴の閉めた扉をウットリ見つめる二人に、それまで様子をうかがってた他の女子らが駆
け寄る。須藤クンにベタベタしてズルいだの、あんたなんか対面だったじゃないだの、可
愛かったけどやっぱりカッコいい!だの、奴の入室前以上に教室がキャンキャンうるさく
なった。
 俺はといえば、起き上がって終礼後ちびちび食べようと思ってたパンをかじりだした。
 …今日、予備校の授業が始まるまでに駅ビルの雑貨屋に行かなければ。
 今週届く予定のビスチェドレスを着る、今頃職員室でクソ真面目な顔してるだろうモデ
ルに合う髪飾りを考えながら、俺は焼きそばパンの最後の一かけらを腹におさめた。

 (おしまい)

547名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 18:52:30 ID:O8f4pXPE
今日もGJGJ!

あの髪型とアクセサリにはこのような理由があったんですな
思わずニヤリとしました
548名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 20:54:21 ID:x99S7jfC
教室の描写がそれっぽくて良いね
須藤くん爽やかだなぁ
村瀬と二人きりだとエロエロなのに……w
549彼女の中の人 ◆CpBvBAxqv. :2008/04/01(火) 09:06:32 ID:p4xENzYE
(本文ないです)

かなり亀ですが>>20さんが書いてらしたナプキン小ネタです。

次スレでももう少しお世話になりますが、読んでくださり・レスくださりありがとうござ
いました(´∀`*
550討議彼女 ◆CpBvBAxqv. :2008/04/01(火) 09:08:26 ID:p4xENzYE
(女性用品ネタです)

「お前のために言ってんじゃん」
「知るかよ!絶対嫌だから!」
 珍しく怒って…まあ怒ってんのはいつものことだが、俺の部屋で声を荒げる女装優等生
須藤豊君。透け見える白キャミが憎いフリルブラウスに、きちんとアイロンかけているプ
リーツが腰から腿にかけてのラインを悩ましく演出するピンクミニスカ姿で、ぱっちりお
めめをキッと吊り上げている。
 差し向かう俺の手には洗面所から失敬し広げた薄いナプキン。生理用じゃなくって、い
わゆるパンティライナーってやつだ。
「ほら、サラサラだからお股濡らしちゃってもかぶれません!」
「近付けんな!そんなの着けられるか!」
 肌に触れる面を指でなぞりながら「なんかオムツのCMみてぇ」と思ったが、相手も同
じこと連想したのかいよいよかたくなに拒否ってくる。
 ブルマを穿かせるのも屈辱感あって良いのだが、やっぱり薄いすべすべ生地に浮き上が
る美尻を撫でまわしたいという夢には敵わず、こうして我慢汁対策を講じてみたのだが…
「せっかくユカちゃんにハードル低そうなのを選んできたのに…」
「いや、十分高いから!ていうかお前絶対どっかおかしいから!」
「でもユカちゃん、そのカッコで前みたく外でおっ勃てちゃったら、スカートまで濡れ濡
れんなっちゃうよ?」
「…っ……」
「ていうか、そんないつでもどこでもおっきしちゃってたら、誰かにバレちゃうんじゃな
いかなぁ〜?」
「っぉ…お前が何もしなければそんな必要なんて……」
「…『俺が』」
「え?」
「『俺が』、なんもしなきゃ平気だっての?」
「ああ!」
「……そう」
 自信たっぷりな相手を前に、キャッチやナンパのしつこい駅前での観察プレイを計画し
ながら俺はニッコリしてやった。
 数時間後、連れ込んだ男子トイレの個室で聞き耳たてられながらずり下ろしたショーツ
の中身は、言うまでもないだろう。

 (おしまい)


551迂闊彼女 ◆CpBvBAxqv.
(「偽装」エイプリルフール小ネタ・エロなし)

「はい、どうぞ……………ピョン…」
 学生街のファミレスに、そのふざけたセリフは地味に響いた。
 指示通り向かいに座った俺にシーフードピラフを盛ったスプーンを差し出してくれてる
のは、ウェイターも先客の野郎もわざわざ振り返って熱視線を送っている美少女。今日は
風が強いが、ピンクのカットソーは店の中でこの空間だけ華やぎ三割増にしてくれている。
 まっすぐな黒髪が白い頬にかかる、いかにも清純派で大人しそうなこいつが、「今日一
日語尾に『ピョン』付けられたら、画像一枚消去してやる」という俺の提案に乗ったイケ
メン優等生だなんて、それこそ悪い冗談みたいだ。
 自分の発言によって注目を浴びているのが分かったのか、赤い唇をキュッと噛みしめて
須藤は俺を睨んでくる。
「うん?どうしたの?ユカちゃん」
「っだ……だから、早く食べろよ………ピョン」
 幻聴ではないことが分かり、俺たちの座るボックスに一番近いカウンター席にいた学生
集団があからさまにガン見してきた。羞恥と情けなさに震える相手に対し「それは語尾で
はないだろう」と思いつつも、俺は冷める前にピラフにパクつく。
 …うん、冷凍じゃなくてちゃんと店で炒めたパラパラ感がたまらない。
 日付に気付けてない哀れな「女の子」に「ウソだピョン」と言うタイミングをどうすべ
きか悩みながら、とりあえずもう一口「はい、あーん…………ピョン」してもらうことに
した。

 (おしまい)