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─( ゚ ∀ ゚ )< たねたねたねたね!
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@ このスレッドについて @
このスレッドでは、一人の参加者が一人の生徒を担当し、リレー形式で話を進めていきます。
(現在、すでに第三回大会の新規参加者は、受付を終了しました)
参加希望者は管制室で受けつけをし、クジ引きによって『機体』と『支給武器』を決定します。
彼らには、「宇宙世紀」という縛りの中で自由にキャラクターの設定をしてもらいます。
(ただし原則として、アニメやゲームなどに登場した人物はお断りしています)
それぞれの人がそれぞれの登場人物を受け持ち、その行動方針から行動の結果まで、全て決定します。
常識を外れた行動を防ぐために、『行動値』や『移動』などのルールが設定され、
また、千日手防止や偶然性の演出などのために、『ID判定』のルールが用意されています。
しかし、それでもゲームとしての自由度はかなり高く、それだけに参加者の厨化の危険もあります。
また逆に、読者の方が無思慮に参加者を叩いた場合、参加者がやる気をなくすこともあります。
参加者も、読者も、くれぐれも節度を持ってこのスレを楽しむようにして下さい。
@ 行動ルール関係 @
このスレでは『行動値』というものが設定されています。
描写と共に、これを消費しつつ行動を行います。
一人の人間が行動できるのは、現実時間の一日ごとに4P分だけです。
行動値がリセットされるは、現実時間の午前0時です。
行動値が必要な行動としては、
『移動』『探索』『整備』『戦闘行動』『通信』『変形(可変MSの場合)』などが代表的です。
行動値が要求されるのは大きな行動のみで、ちょっとした動作などには必要ありません。
会話も、『通信開きっぱなし』『接触回線の使用』『生身で面と向かって』なら行動値無用です。
ただし、劇中で時たま使われる『全体通信』のみ行動値を2点消費します。注意してください。
尚、行動の描写の後には、位置、所持武器、行動方針、同盟相手等を明記して下さい。
観客の理解や、参加者間の食い違い防止の大きな助けになります。
@ 戦闘 @
このスレの戦闘では、最も重要なルールがあります。
それは 『攻撃の結果は、攻撃側の描写を受けて防御側が決定する』 ということです。
撃破されたか、腕が吹き飛んだが、かすったか、シールドで防いだかなどは、防御側に決定権があります。
『先行破壊』は厳禁です!
回避のしようのないゼロ距離射撃なども『先行破壊』と見なされることがあるので、注意しましょう。
戦闘時の行動については、
『ビームライフルで攻撃』『ミサイル一斉射撃』『回避』などがそれぞれ行動値1点分の行動になります。
撤退については、まず戦闘地帯からの『撤退』で行動値1点分になります。
これは同一エリア内での移動なので、隣のエリアに移動する際にはさらに行動値が必要です。
基本的に、1点の行動値の攻撃を防御・回避するのに、1点の行動値を必要とします。
ただし、防御側が描写や行動を工夫すれば、1点の行動で複数の攻撃を回避しても構いません。
あるいは、防御を省みずダメージを受けるままにすれば、行動値を使う必要はありません。
目安として、どれだけ多数に袋叩きにされても(1日4点の行動値のうち)1点くらいは他の行動に当てて構いません。
ルールとしての縛りは最低限にし、機体や乗り手の優劣は書き手の裁量に任せています。
くれぐれも節度を守っていきましょう。
@ このスレッドについて @
このスレッドでは、一人の参加者が一人の生徒を担当し、リレー形式で話を進めていきます。
(現在、すでに第三回大会の新規参加者は、受付を終了しました)
参加希望者は管制室で受けつけをし、クジ引きによって『機体』と『支給武器』を決定します。
彼らには、「宇宙世紀」という縛りの中で自由にキャラクターの設定をしてもらいます。
(ただし原則として、アニメやゲームなどに登場した人物はお断りしています)
それぞれの人がそれぞれの登場人物を受け持ち、その行動方針から行動の結果まで、全て決定します。
常識を外れた行動を防ぐために、『行動値』や『移動』などのルールが設定され、
また、千日手防止や偶然性の演出などのために、『ID判定』のルールが用意されています。
しかし、それでもゲームとしての自由度はかなり高く、それだけに参加者の厨化の危険もあります。
また逆に、読者の方が無思慮に参加者を叩いた場合、参加者がやる気をなくすこともあります。
参加者も、読者も、くれぐれも節度を持ってこのスレを楽しむようにして下さい。
@ 行動ルール関係 @
このスレでは『行動値』というものが設定されています。
描写と共に、これを消費しつつ行動を行います。
一人の人間が行動できるのは、現実時間の一日ごとに4P分だけです。
行動値がリセットされるは、現実時間の午前0時です。
行動値が必要な行動としては、
『移動』『探索』『整備』『戦闘行動』『通信』『変形(可変MSの場合)』などが代表的です。
行動値が要求されるのは大きな行動のみで、ちょっとした動作などには必要ありません。
会話も、『通信開きっぱなし』『接触回線の使用』『生身で面と向かって』なら行動値無用です。
ただし、劇中で時たま使われる『全体通信』のみ行動値を2点消費します。注意してください。
尚、行動の描写の後には、位置、所持武器、行動方針、同盟相手等を明記して下さい。
観客の理解や、参加者間の食い違い防止の大きな助けになります。
@ 戦闘 @
このスレの戦闘では、最も重要なルールがあります。
それは 『攻撃の結果は、攻撃側の描写を受けて防御側が決定する』 ということです。
撃破されたか、腕が吹き飛んだが、かすったか、シールドで防いだかなどは、防御側に決定権があります。
『先行破壊』は厳禁です!
回避のしようのないゼロ距離射撃なども『先行破壊』と見なされることがあるので、注意しましょう。
戦闘時の行動については、
『ビームライフルで攻撃』『ミサイル一斉射撃』『回避』などがそれぞれ行動値1点分の行動になります。
撤退については、まず戦闘地帯からの『撤退』で行動値1点分になります。
これは同一エリア内での移動なので、隣のエリアに移動する際にはさらに行動値が必要です。
基本的に、1点の行動値の攻撃を防御・回避するのに、1点の行動値を必要とします。
ただし、防御側が描写や行動を工夫すれば、1点の行動で複数の攻撃を回避しても構いません。
あるいは、防御を省みずダメージを受けるままにすれば、行動値を使う必要はありません。
目安として、どれだけ多数に袋叩きにされても(1日4点の行動値のうち)1点くらいは他の行動に当てて構いません。
ルールとしての縛りは最低限にし、機体や乗り手の優劣は書き手の裁量に任せています。
くれぐれも節度を守っていきましょう。
@ 特殊ルール『達成値』(通称ID判定) @
『達成値』とは、そのカキコで取った行動の成功・失敗をIDで決めるルールです。
このルールは当事者双方の合意があった場合にのみ、使用します。
特に戦闘においては、延々と回避が続く千日手を防止する意味でよく使用されます。
(ただし、強制でも義務でもありません)
使う場合、メール欄を空欄にしIDを表示するようにして下さい。
出てきたIDに含まれる数字を使い、その行動の『達成値』を決定します。
『In3rKPcy』の場合、含まれている数字は『3』のみなので、『3』となります。
『Atw4g6Qg』では、数字の『4』と『6』がありますが、大きい方をとって『6』と判定します。
『oHI+CUmX』のような数字の入っていないIDは『0以下』とします。
『sp02X9NK』『a0Tf/jEj』のように大文字の『N』または『T』があれば、『9よりも上』です。
さらに、『Ttw4g6Ng』のように、『NT』の2つの大文字が揃えば『NやT一文字より上』です。
小文字の『n』『t』は、いくら入っていても無意味な存在です。無視して下さい。
早見表
NT(二文字かつ大文字)>N or T(一文字かつ大文字)>9>8>7>6>5>4>3>2>1>0>数字なし
基本的に、両者の合意があったときのみ使用します。
戦闘時には使うのが通例ですが、義務ではありません。戦闘時以外でも使って構いません。
判定後、敗北側は『なんらかの不利な結果』を受けるようにして下さい。その程度は問いません。
IDの値の差の大きさを、損害の程度に結びつける必要もありません。
もしもその気ではなかった場合には、無視しても結構です。
しかし、ここぞという場面で判定を拒否したり、無視が多過ぎると叩かれることになります。
くれぐれも節度を守ってください。
IDの使用例:
ウィルトの乗ったザクVは、トルヴァの乗ったドムにガドリングシールドを向けました。
行動の書き込みと同時に彼が示したIDは『KfNasCFb』。
一見すると数字なしの『スカ』のようですが、よく見ると『N』がありました。
一方、トルヴァはこれを受け、書き込みの前に『IDチェック』とだけ書き、IDを出しました。
出たのは『AJlnz1+B』。小文字の『n』はありますが、残念ながら達成値は『1』です。
差は大きいですが、単に大小を比べるだけなので、致命傷を受ける必要はありません。
トルヴァのドムは左腕に被弾し、左腕が地面に落ちました。
彼はそのまま、右手に持たせたヒートサーベルで斬りかかります。
夜の12時を過ぎ、IDが変わったウィルトは、再び『ID確認』をします。
出たIDは『htWYGS5z』。『5』が出たので、『1』よりも上です。
ザクVは上に跳んで、ドムの攻撃を回避。さらに、頭上から攻撃を浴びせます。
トルヴァが次の判定で『5』以上の数字を出せなければ、ドムはさらに傷つくことでしょう。
@ 所持品 @
初期に支給されるものとして、原作通り
『ディパック』『首輪』『コッペパン2つ』『水2g入り2本』です。
さらに今回は、宇宙ステージということで『ノーマルスーツ』も支給されます。
後は、参加者が誘拐された時に持っていた『私物』を持ち込むことができます。
この私物については参加者の自由に任せますが、ある程度の節度をお願いします。
@ マップ @
『A〜Z × 1〜24』の624マスで構成されています。詳しくは後に示します。
毎回、今何処にいるのかを明記して下さい。
禁止領域は放送の時に予告され、放送後、現実時間で48時間後に爆破のスイッチが入ります。
尚、参加者は最初から地図を所持していますが、他の参加者の場所は表示されません。
@ 参加者の持つ情報 @
劇中の参加者は、現実世界の読者と同じ情報を持っているわけではありません。
まず、彼らは、(随時スレ内で表示されている)他の参加者の位置を知りません。
他のMSと対面した場合、相手の機体名は分かりますが、性能は分かりません。
初期支給MSと参加者の名前の組み合わせは分かりますが、途中で乗り換えた場合は分かりません。
また、他の参加者が脱落しても、それをすぐに知ることはできません。
脱落者の情報は、定期放送で耳にして初めて知ることができます。
ただし、これらは原則です。
NT能力を発揮したり、現場で乗り換えや死亡を見ていれば、この限りではありません。
特殊な支給品によって情報を得られる場合もあります。
『プレイヤーの知っている事』と『キャラクターの知っている事』の混同に、くれぐれも注意して下さい。
迷った場合は、管制室まで。
@ 移動 @
行動値を1点使うことで、マップ上のエリアを1マス移動することができます。
移動可能な方向は上下左右だけで、斜め移動はできません。
MAや、艦船やSFSに乗ったMSは『開けた空間』なら1点の行動値で2マス移動できます。
艦船に乗っている場合、一人が艦ごと【移動】すれば、一緒に乗っている人も同時に移動します。
なお、示されているマップの『外側』は『侵入禁止区域』と同じ扱いになっています。
@ 索敵 @
どれだけ遠くの敵を察知できるのかは、搭乗している機体ごとに異なります。
策的範囲は、通常機で周囲2マス。 艦船・狙撃型で3マス。 偵察機で4マス。となっています。
他の参加者の位置を確認し、その範囲内に入っていれば、劇中でも「発見」できます。
当然、地形ごとに見やすさは変化しますが、その点は描写で表現して下さい。
(『開けた空間』ならはっきりと相手の機種まで特定できるでしょう。
『暗礁空域』に潜む敵は、一度存在に気づいても途中で見失うかも?)
ちなみに、通常の「通信」で通信ができる範囲も、この策敵範囲と同じ範囲です。
「見えている相手とだけ通信できる」と考えて下さい。
@ 爆弾 @
爆弾は、機体と、参加者の首輪につけられてあります。
首輪については【バトルロワイヤル】原作の首輪と同性能……のハズです。
今回の『ティーチャー』は、前大会でこの首輪の無力化を図りましたが……。
ちなみに、支給された機体を失い、かつ別の機体を獲得できない場合も、爆破されます。
@ 放棄された参加者 @
長期に渡って書き込みがない場合、『スレへの参加の放棄』とみなします。
用事などで書き込みできないことが分かっている場合、管制室で相談して下さい。
何の宣言もなく長期間放置された場合、管理側で『この参加者は『放棄』された』と認定します。
こうして『放棄』された参加者を攻撃した場合、特例として、攻撃側が結果を書くことができます。
つまり、積極的に頑張っている参加者の『肥料』にする、ということです。
目安としては、2週間、音沙汰がなかった場合、この判断を下します。
ただし予め『参加不可能宣言』が出ていればこの限りではありません。
@ 戦艦運用ルール @
支給武器や、色々なイベントで『戦艦』が手に入ることがあります。
その際は以下のルールに従って運用して下さい。
*戦艦にMSが着艦する際には、衝突しないようかなり注意した操縦が必要です。
また発艦する際には、機体の起動やカタパルトの操作が必要です。
これらのことを踏まえ、【着艦】【発艦】にはそれぞれ1点の行動値を消費して下さい。
*ブリッジ(操縦席)と格納庫はかなりの距離が離れています。
ブリッジ・格納庫間を移動する際は、【移動】として行動値を1点消費して下さい。
*ブリッジにいる人間は、行動値を使って戦艦を【移動】させることができます。
戦艦は、1点の行動値で『開けた空間』を2マス進むことができます。
この場合、戦艦に乗っている全ての人間・MSが行動値を使うことなく一緒に移動します。
ただし、ブリッジに何人いても、24時間で【艦の移動】に使える行動値は合計4点までです。
艦を移動させた後、MSを【発艦】させて【移動】するのは自由です。
*戦艦の特典との一つとして、格納庫の存在が挙げられます。
この格納庫にMSを収容することで、補給・修理作業が行えます。
ただし、開始の時点では、ちょっとした補修を行うための材料と予備の推進剤はありますが、
武器・弾薬・脱出用ランチなどは搭載されていません。
*本来、戦艦というものは、何人もの専門家が役割分担してやっと動かせる存在です。
一人でも動かすことは不可能ではありませんが、
操舵・武器管制・通信の各システムはブリッジの中でもそれぞれ離れた位置にあります。
(さすがに行動値を使って移動する必要はありませんが、描写の際には注意して下さい)
@ 要点 @
色々ややこしく書きましたが、
@ 行動は基本的に自由。
@ 参加したい場合はまず先生へ言う。
@ 戦闘の結果は『攻撃を受けている側』が決める。
@ 『両者の合意があった場合』、達成値を使用する。
@ 自分の居場所を毎回、明記しておく。
@ 侵入禁止区域にいた場合は有無を言わさず死亡。
@ 基本は原作と同様。
@ 分からない点等があれば、管制室にて先生に聞く。
@ 管制室での抗議は、冷静に、論理的に、相手に敬意を持って。
という以上の9点を守って下さい。あとは、楽しく殺しあいましょう♪
@ 会場宙域地図 @
A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01■■■■□□□□□■■■■□■■□□□■■■■■□■
02■※■□□□□□□□■■■■■□□□□□□■■■■※
03■□□□□□※□□□□■■□□□□□□□□□■■■■
04□□□▼▼□□□□□■※■□□□□□□□□□■※■■
05□□□□▼▼□□□□■■■■□□□〓〓□□□□□□■
06■□□□□□□□□■□□□□□□□□□□□■□□□□ □:開かれた空間
07※■■□□□□□□□□□□□■□□□□□□□□□□□ ■:暗礁空域
08■※※■□□□□□〓〓□□□□□■□□□※※□□□□ ※:戦場跡
09■■※■■□□□□□□□□□□□□□□※□※□□■■ 〓:コロニー
10■■■■■□□□□□□□□■□□□□※※※※※□□■ ▼:小惑星基地
11■□■■■■□□■□□■□■■□□□□※※※□□■■ ≠:崩壊したコロニー
12■■■■■□□□□□□■■■■■■□□□※□□■■■
13※■■■□□□□※□■■■□■□■■□□□□□■□■ ◎:侵入禁止区域
14■■□■□□□▼□□□■※■□■□□□□□■■■■■ ×:侵入禁止予告区域
15■■■■■□□▼□□□□■■□□□□□□□■■※■■
16■□■■□□□□□□□□□□□□□□□□※□□■■■
17□□■□□□□□□□□■■■□□□□≠≠□□□□□■
18※□□□□□□□□□■■■□□□□□□□□□□□□□
19□□□□□□■□□□□■■■■□□□□□□□▼□□□
20□□□□□□□□□□□□■□□□□□□□□▼▼□□□
21□□□〓〓□□□□□※□※※□□□□□□▼▼▼□□□
22■□□□□□□□□※※※※□□□□□□▼▼▼▼▼□□
23■■□□□□□□□□※※※□■□□□□□▼▼▼□□□
24※■■□□□□□■□□※※■■■□□□□□□□□□■
@ 各地形の解説 @
□ 開けた空間
ほとんどデブリもない、開けた宇宙空間。
移動は極めて楽ですが、遠くからも視認されやすく、物資の獲得はほぼ望めません。
MAや、SFS・艦船に乗っているMSは、1点の行動値で2マス分移動できます。
■ 暗礁空域
壊れたコロニーの残骸や、岩塊を中心としたデブリ地帯です。
移動時には慎重に動かないと、岩塊に衝突して自滅するでしょう。
身を隠したり生活物資を探したりするにはいいですが、戦闘関係の物資はほとんどありません。
※ 戦場跡
暗礁空域よりも密度が薄く、戦艦やMSの残骸を中心としたデブリ帯です。
どうやらここは、昔戦闘があった跡のようです。
無傷のものはほとんどありませんが、多少は武器や弾薬・推進剤の補給が見込めるでしょう。
ただ、見たくもないような無惨なものを見てしまうかも知れません。
〓 コロニー
無人となったコロニー。重力と空気は残っていますが、住民はいません。
生活用品を中心に、さまざまな物資を獲得することができるでしょう。
マップ上、2マス分で一つのコロニーとなります。全部で4基存在しています。
(うち、ひとつは破損し、空気が失われています。他の3基は空気が残っています)
▼ 小惑星基地
ルナ2やアクシズのような小惑星軍事基地です(その両者よりも小さめですが)。
エリア内には、大中小の3つが存在しています。
施設が整っていて、多少の武装強化も望めますが、中は入り組んでいて迷路のようです。
戦闘するにも探索するにも、緊張を強いられることになるでしょう。
≠ 崩壊したコロニー
壁にいくつも穴が開き、空気が全て失われてしまったコロニーです。
大気と共に色々なものが飛び去ってしまい、また内部は冷たい真空に晒されています。
ですがコロニー全体の形はまだ留めており、また、港湾部の施設などには空気が残っています。
物資の調達などの目的には、ある程度使えるでしょう。
◎侵入禁止区域
ティーチャーにより立ち入り禁止が告げられたエリアです。
このエリアに侵入すると、参加者の首につけられた首輪が問答無用で爆発します。
みなさん、くれぐれも移動の際にはご注意を。
×侵入禁止予告区域
ティーチャーにより、間もなく侵入禁止区域になることが予告されたエリアです。
予告から現実時間で48時間経過すると、上の侵入禁止区域に変化します。
@ 最後に参加者様へ @
バトロワ参加者心得
一つ、場の空気を読む努力をする。
一つ、戦闘時、無理やり人を自分の土俵に引き込まない。
一つ、極力、相手がなにをしたいかを考える。
一つ、自分勝手な行動をしない。
一つ、決して放棄しない。
一つ、観客もいることも頭に入れておく(管制室を読まない読者の存在も忘れずに)
一つ、誤字、脱字、変換ミスには気をつける。
一つ、ID待ちはしない(みんな、案外見てますよ)。
一つ、管制室で叩かれたら、怒らず、自分を見直す。
一つ、管制室での質問・抗議・意見などは、穏かな口調で冷静に。決して煽らない。
一つ、全てにおいて節度を守る。
一つ、自分は職人だと自覚する。
一つ、『生きる』為の戦いではなく『魅せる』為の戦いをする。
一つ、死んでも泣かない。
一つ、エロスは大事、でも程々に。
一つ、ギャグも大事、でも時と場所をよく考えて!
ずばりいってしまおう。妹を探している。妹がいなくなってしまたのだ。
実際に妹がいようがいまいが、それはどうでもいい。夭折や戦災死をしようがしていまいが、
それもどうでもいい。はじめから妹なんかいなかった、のだっていいい。
妹がいなくなってしまった、という表現でしかいいあらわせない。ある種の喪失感を抱えこんで
数十年を生きてあるきまわった男がいる、ということをいいたいのである。
アタシが大声で喋っている横で
さーちんが何か喋ろうとしてたみたいやった。
「どないしたの。さーちん?」
とりあえず聞いてみた。
なんか、微妙に飽きれた顔してるっぽいなー。
んで、おっさんの方も見てみる。
なんか、めっさ悩んでるような顔しとる。
「なぁなぁ。おっさん。何悩んでるん?」
とことこっと近付いて顔を覗き込みながら
声かけてみたんや。
「あー。そうや、そうや。
自己紹介遅れてすまへん、すまへん。
アタシの名前はルイ・フィルセントや。
以後よろしゅーなっ!!」
そういって、肩をポンポン叩いたんや。
【行動 : とーきんぐたいむ続行中や (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : かんげきー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : ねーねー。名前なんつーの? 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん アタシと同じ女の子やー
14番 レイモンド・デリック :おっさん 見た目おっさん。アタシの予想やと中身もおっさん
21番 アーネスト・マンソン :あーたん まだ会っておらへんよー】
第七章 >14 現在
A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□□□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04□□□▼◎□□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼11◎□□□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□■
06■□◎□□□□□◎◎07□□10□□□□□□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□〓〓□□◎□□■□□□※※□□□□ ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□□□◎□□□□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■■■■□□□◎□□□□□□□□□※◎◎◎※□□■ ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□※◎※□□■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■□□□◎※□■■■□■□■■◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■□■◎□□□03■■■■◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□▼□□□□■□□□◎□□□□■■※■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□□□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□□■■06□□□□0119□□□□□■
18◎□□◎□□□□□□■■◎◎□□□□□□□□□□□◎
19□◎□□□□■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□□□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※□※※□□◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□□□◎※※※※□□□□□□▼▼▼◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□□◎□▼▼▼□◎□
24※■■□□□□□■◎□※◎■■■□□□□□□□□□■
01・08・15は同一地点。03・05・20・23・26は同一地点。11・14・21・25は同一地点。
03・05・20はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・20の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
生徒名簿
01番 シュウジ・アサギ (32) 男性 ビギナ・ギナ(元・ホビー・ハイザック)
死亡 シュヴァイザー・シュタイナー (44) 男性 ボリノーク・サマーン
03番 イブ・シュウリン (24) 女性 Vガンダム
死亡 ユリ・ランブ (16) 女性 (ゴトラタン)
05番 ダグラス・ロックウード (17) 男性 ジム・ライトアーマー(元・ケンプファー)
06番 ジェイス・カーライル (28) 男性 ジェガン
07番 ベルク・クロフォード (25) 男性 ペズ・バタラ
08番 ヨーコ・クロサキ (17) 女性 ガズR
死亡 リオン・フライハイ (15) 男性 ジオング
10番 アシッド・ミニングリー (29) 男性 ギラ・ドーガ
11番 サーティア・クワン (19) 女性 ジャベリン(元・ジム・ライトアーマー)
死亡 サブナック・B・アンドラス (17?)男性 ビグロ
死亡 ショーン・コネリー (52) 男性 ガンダム4号機(元・ジャベリン)
14番 レイモンド・デリック (31) 男性 ガンイージ
15番 リナルド・グレイス (22) 男性 アビゴル
死亡 アレン・D・バディアム (20) 男性 ハンブラビ(元・ガンダム4号機→ジャベリン→ゴトラタン)
死亡 フィニー・ディクセン (18) 女性 ハンブラビ
死亡 レニウム・アートナー (33) 男性 ジ・O
19番 ラーズ・フィリー (16) 女性 ヤクト・ドーガ(クェス機)
20番 リファニア・ニールセン (15) 女性 サイコガンダムMk-U
21番 アーネスト・マンソン (20代後半?)男性 ガザD(+旧ザク)
死亡 リー・ションロン (22) 男性 (ビギナ・ギナ)
23番 スタンリー・M・イプキス (33) 男性 クロスボーンガンダムX2
死亡 ジョシュア・カミンスキー (31) 男性 ガンダムMk-U(ティターンズカラー)
25番 ルイ・フィルセント (22) 女性 R・ジャジャ
26番 シェラザード・ビンス・マクファーソン (28) 女性 キュベレイMk-U(3号機)
右か左か左か右か。
俺にとって1人の女性を区別する事が、こんなに大変だとは思ってもみなかった。
まあ、あとで考えてみれば普通に決めていれば問題はなかったわけだが…。
そんな俺の思考が止まったのは、俺が迷宮の4つ目の角を曲がった頃だった。
先程の黒い目をした女性が覗き込んでいるのに気が付いたからだ。
不思議そうに覗く目を見て一瞬だけ焦った。
「あー。そうや、そうや。
自己紹介遅れてすまへん、すまへん。
アタシの名前はルイ・フィルセントや。
以後よろしゅーなっ!!」
そう言って肩をポコポコ叩かれた。
…なるほど、やはり別人だったらしい。
余計な思考を繰り広げて損してしまったようだ。
その女性…ルイは相変わらず元気な(うるさいとも言う)声を張り上げている。
俺も自己紹介はしておくべきだろう。
「あ、ああ宜しく。レイモンド=デリックだ。こちらこそ宜しく頼む。…で
聞きたいんだが、その言葉使いは生来のものなのか?今まで聞いた事がない
方言なのだが。…もしかしてオリジナルランゲージか!?」
【行動:ルイにも自己紹介(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:話を聞くつもり】
【同盟:なし】
イブに、自らの決意を伝えたリファニア。
ダグラスが、そんなリファニアを心配そうな目で見つめていた。
『・・・スタンリー機の出撃を確認。シェラさんが迎撃に出るようです。
お二人に出撃許可を出します。・・・どうか、お気をつけて。』
だが、リファニアの決意が伝わったのだろう。
ダグラスは、引き止めなかった。
リファニアは、そんなダグラスに、無言の敬礼でもって、応えた。
『僕は各部のミサイルサイロへ向かい、信管の取り外し、もしくはミサイルの破棄作業を行います。
本当は安全な場所での作業が一番ですが、残り90分では余裕がありません。
合計五箇所、こっちも時間との戦いです。お互いの無事を祈りましょう。』
ダグラスも、自らの闘いを決意する。
今のダグラスは、名実ともに、まさにこのミョーコウの艦長に相応しい。
「ダグラス君、信じてるよっ!」
ダグラスの笑顔に、こちらも笑顔で応える。
その笑顔のまま、イブの顔を見て頷くと、リファニアは、ブリッジを後にした。
HLV格納庫に入ると、もはや見慣れた、紫の悪魔の姿。
コックピットに乗り込み、そこに転がるノーマルスーツを着る。
すでに着慣れたノーマルスーツ。
リファニアの汗が染みついたそれは、まるでリファニアの身体の一部であるかのように、フィットした。
ヘルメットをかぶる前に、アレンのギターにキスをする。
「……ちょっと嫌な私、見せる事になるかもしれないけど……。
……嫌わないでね、アレン。」
そう呟き、ヘルメットを被ったリファニア。
途端に、悪魔のコックピットが呻き声をあげた。
リファニアには、まるで悪魔が、奴の生命を喰らいたい、魂をすすりたいと、
呻いているかのように、感じられた。
……違う。
機械がそんな事、言う筈がない。
これはあくまでも、私自身の声。
私の中の、最も凶暴な部分が、引き出されただけ……。
いいよ、私。
我慢しなくて、いいよ。
おもいっきり、弾けちゃおうよ……!
「リファニア=ニールセン、サイコガンダムMK-II……。
……殺ります……!」
格納庫から、ゆっくりとその姿を現した、悪魔。
スラスターに光が灯り……。
その巨躯は、獲物に向かって猛加速してゆく。
「……いったァ〜い……♪」
傷が痛むが、その痛みがかえって、リファニアの戦意を高揚させていた。
【行動 : 格納庫へ(-1)、出撃(-1)、残2 】
【位置 : U-14 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、ナチュラルハイ 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、魂の解放 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
キュベレイが中指を突き立てファックユウと
ここまで入ってきた軌道も見事なものである。
こちらも負けじと。
「流石地元の野郎だぜぇ!」
コックピット内で指を突き立てる。
サイコガンダムも出てきた。
「そろそろか。」
X2ないのモニターカウンターが0を指した。
ムサイの艦橋構造物のとなりから、突起物が現れる。そこから青き光を放つものが放たれた。
それは、信号弾青三号
かつてのジオン軍人なら誰でも知っているはずの有名なものだ。
そう、撤退信号の次に・・・・・・・・・・・。
その信号弾の意味するものそれは。
―我が軍ノ命運コノ一戦ニ有リ各軍ノ健闘ヲ祈リ全軍出撃―
奮闘を促す、出撃用信号弾。
「感謝する、後は行くのみ。」
その艦に対して、そう言い放ち、レバーを傾けた。
体を叩きつけるGの衝撃を気にともせず、レバーから手が離れそうになっても
必死で押さえつけた。
【行動:離脱(1)移動(1)】
【位置W14】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草196本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
>>18-20 ムサイから巨大な何かが分離したということがレーダーに表示された。
振り向くと、キュベレイよりも遙かに大きな箱形の物体………紫のモビルアーマーが
その姿を露わにしていた。圧倒的なその存在感に、思わず息をのむ。
だが、その機体から感じられるのは、極めて純粋な感情だ。
まるで子供のような………無邪気で、悪意のない、澄み切った、殺意。
機体の名前はサイコガンダムMK-II。パイロットはリファニア・ニールセン。
驚くと同時に、納得もする。この上なくちぐはぐな組み合わせのパイロットと機体ではあるが、
ミョーコウで最もこの機体がふさわしいのは誰かと問われれば、やはりリファニアと答えてしまう。
他者を圧倒する巨大な力と、幼いと呼べるほどに純粋な心。それはある意味で少女そのものではないだろうか。
………それにしても、今すぐ殺る気なのかしら。
リファニアとは違って、自分は大人だ。感情を素直に行動に表すほど、純粋な存在ではない。
確かにスタンリーは殺したい。今すぐ灰にしてやりたい。
だが、男としてスタンリーを評価するのと、敵として評価するのとは、全く異なる。
X−2の行動を見るに、その戦闘力は侮れないと思う。
リファニアの放った銃弾を左腕に受けたように見えたが、そのダメージをあの機体の動きから感じることは出来ない。
戦って勝てないとは思わない。殺す自信はないわけではない。だが、楽に勝てるとも無傷で勝てるとも思わない。
誰かを殺そうとするのは、それなりのリスクを背負う行為なのだ。
だから、今回は見逃してもいいかと考えていないわけでもなかった。
それほど長く行動を共にしたわけではないが、あの性格と行動を考えれば、
おそらく他人と同盟を結んだり歩調を合わせるようなことは出来ないはず。
新しい「仲間」を連れてミョーコウに逆襲を仕掛けるようなことはまずないだろう。
単機での攻撃なら、自分、イブ、リファニア、それにダグラスも合わせれば撃退は容易い。
放っておいたとしても、基本的に他人との出会いが殺し合いを意味するこの世界では、
そのうち誰かと殺り合って野垂れ死にする可能性も低くはないだろう。
ある程度の危険を背負って、自分の手を汚してまで殺す価値がある相手なのだろうかとも思う。
それに、ダグラスが自分の目の前でかつての「仲間」と戦うことを望むとは思っていなかったのだけど。
だが、リファニアは出撃してきた。
あくまで万一に備えて出た自分とは違って、追撃しようとする意思がここからでも分かる。
それはリファニアの独断なのだろうか。それとも、ダグラスがあの男をここで排除する決意を固めたのか。
どちらにしろ、単機での行動は避けるべきだろう。数の優位があるなら、それを生かさなければ。
「!」
ミョーコウから青の通信弾が上がった。それに合わせるようにX−2が動く。
V軸方向の暗礁宙域に逃げ込むつもりらしい。
これを追うか、それとも無視するのか。
「艦長、どうするの? ここで片を付ける? それとも放っておく?
あたしはどちらでもいいけど、ミョーコウの方は大丈夫なの?」
ミョーコウに通信を入れた。
【行動:ミョーコウに通信(−1)】
【位置:U14】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ミョーコウを守るかスタンリーを追撃するか】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
獲物との距離が詰まってゆくと共に、サイコミュの波動も強まってゆく。
とどまることなく、増幅されてゆく純粋な殺意。
今のリファニアは、戦士ではない。
まさに、獣だった。
そんなリファニアの目に映る、獲物の姿。
海賊を連想させる、恐ろしげなその姿が、今は酷く脆いものの様に思えた。
シェラのキュベレイを追い抜き、獲物を捉えた時、あたりに、青き光が満ちた。
その光の意味は、リファニアには解らない。
いや、解っていたとしても、リファニアの意識の片隅にも引っ掛からなかっただろう。
それ程までに、純粋な殺意。
その殺意は、いつのまにか傷の痛みを完全に忘れさせていた。
リファニアの殺意が、ピンポイントに、獲物に向けられてゆく。
獲物を引き裂こうとしたその瞬間───。
獲物は、こちらに背を向けると、背部のX字スラスターを吹かし、機体を猛加速させ、離脱を開始した。
「……逃・が・さ・な・い……。」
スラスターの出力を最大まで上げて、獲物を追う。
獲物との距離が、詰まってゆく。
まさに、獲物に追い付こうという時に、警告音と共に、機体が、推力を失った。
「……な・に……?」
モニターに表示されるのは───推進剤残量低下───の文字。
それと共に、リミッターが効いてしまったのだ。
今は、必要最低限の推力しか、出すことが出来ない。
そして、戦闘継続が事実上不可能になると共に、コックピット内のサイコミュの波動も、次第に収まってゆく。
行き場の無くなった殺意は、それと共に薄らいでゆく。
残った物は、再び感じられるようになった傷の痛みと、空虚な心だけだった。
……海賊。
そう、まさに奴は、海賊だった。
リファニアの大切な物を奪って行き、そして、目の前から消えて行った。
「……なん……なのよ……。」
静寂に満ちたコックピットの中で、リファニアのか細い身体が震えていた。
私に、暖かさを感じさせておきながら。
一時は、間違いなく安らぎを与えてくれながら。
私の大切な物を奪い、私の心を裏切り、心と身体に決して消えない傷を残して……。
与え、奪い、弄び。
……そして、私の目の前から、消えて行った。
……理不尽よ……。
こんなの、理不尽よ……。
奴の存在そのものが、理不尽よ……。
リファニアの心の中に、様々な感情が沸き起こり、暴れまわり、少女の心をズタズタに引き裂いてゆく。
今のリファニアは、とにかく温もりが欲しかった。
ミョーコウに溢れる、ひとのぬくもり。
今のリファニアを救ってくれる物があるとすれば、それが、唯一の物だと思えた。
リファニアは、機体に残った僅かな推力で、ミョーコウの傍へ戻った。
シェラのキュベレイの傍らに、機体を待機させる。
そして、そのまま、ミョーコウの姿を見守り始めた。
───お願い、ダグラス君。ミョーコウを、護って───
ミョーコウが消えた時、今度こそリファニアの心は、砕けてしまうだろうから……。
【行動 : ミョーコウを見守る(0)、残2 】
【位置 : U-14 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、心身共にズタズタ 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、温もりが欲しい 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『うるさい…邪魔だ…。』
返答が帰ってくると、そのMSは通りすぎていった。
(相手にもされなかったな・・・・。
次はF-05か結構人が集まってる。
―――――――――その前にコロニーに寄っていこうか休みたいし。
長時間、狭いコクピットにいるのは少々疲れる。)
ひとまず、コロニーへ向かうことにした。
【行動:移動 K-07→K-08→J-08(-3)】
【残り行動値:1】
【位置:J-08】
【機体状況:通信中】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1.5g一本 食料三日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
ゴトラタンのコックピットの中。
遠ざかっていく殺害対象の反応を眺める愁林の瞳に、ようやく柔和な光が戻り始めた。
「蝙蝠……チキン……どっちでも良いわ。精々苦しんで死になさい」
満足に飛べない鳥はただ捕食される為だけに存在する。
飛べてしまった獣が鳥と獣の双方から締め出されるのは、昔の寓話での話だったか。
何れにせよ、中途半端かつ卑怯な人間は真っ当な死に方など出来ないだろう―――
小さく息を吐く。
彼女のいるコックピットは、ユリとダグラス、二人の温もりを感じられるお気に入りの場所。
「怖がらせてしまったかしら」
艦橋を出る時の少年の表情を思い返し、愁林は微かに苦笑する。
同時に、胸に甦る温かい感情。
他人を殺す為に自分を殺す事を止めたが故のソレを感じ、彼女は口元を緩めた。
今の彼女には、守りたいものがある。
彼女はダグラスを守る。
守るべきだからではなく、守らねばならないからでもなく、守りたいから守る。
義務でも強制でもなく、それは感情に基づく自然な欲求だった。
「……初めてね」
胸にそっと手を添える。トクン、と高鳴る鼓動。大義でも遺志でもなく、それは―――。
――ご免なさい、お父様――
【行動:艦内移動(-1)】【残り行動値:3p】【現在位置:U-14(ミョーコウ格納庫・ゴトラタンコックピット内部)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスLOVE、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
「あ、ああ宜しく。レイモンド=デリックだ。こちらこそ宜しく頼む。…で
聞きたいんだが、その言葉使いは生来のものなのか?今まで聞いた事がない
方言なのだが。…もしかしてオリジナルランゲージか!?」
「そうそう、アタシが自分で作ったんよ。
もう、三日間ぐらい寝ないで原稿用紙に
100枚ぐらい書き込んで特許までもろったんよ。
ってちゃうねん!!
そ、そんな。」
(妙に驚いた顔しながらゆっくり後ずさって行く)
「そ、そんな・・・・・・
驚愕戦慄、絶海孤島、焼肉定食、太陽爆発、南無阿弥陀仏・・・・・・
関西弁を知らへん人がおるなんて、
そんな阿呆な事があるんか・・・・・・
否、そんな事はあらへん。
おっさんが忘れてるだけや。
おっさん特有のボケってやつや。
きっとそうや。そうに決まっとる。」
(また、テクテクと近付いて行く)
「30点。
おっさん、そんなボケおもろくないで。
もうちょっと考えなあかん。
そんなんじゃ一流の芸人にはなれへんよ。」
(そして、頬を両手で掴んで、適当な方向に強引に向かせる)
「みよ。あの、芸人の星があんなボケじゃなさけないっちゅーて泣いとるで。
あの星を泣かしちゃあかんのや。
あの星が腹を抱えて笑い転げるほどの芸人になってるって幼い頃に
誓ったのを忘れたんか!!
忘れたとはいわせへんで!!」
【行動 : とーきんぐたいむ続行中や (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : 情けない。アタシはアンタをそんなつまんないボケしかできないように
育ててはおらへんよ!! 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 芸人修行のやり直しをさせるんや 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん アタシと同じ女の子やー
14番 レイモンド・デリック :おっさん 見た目おっさん。アタシの予想やと中身もおっさん
21番 アーネスト・マンソン :あーたん まだ会っておらへんよー】
『艦長、どうするの? ここで片を付ける? それとも放っておく?
あたしはどちらでもいいけど、ミョーコウの方は大丈夫なの?』
再び一人になった艦橋に、シェラの声が響いた。
制服の上から船員用のノーマルスーツを羽織り、
作業に取り掛かる準備が整うと、シェラに応答した。
「本当なら追撃も許可したい所ですが、
ミョーコウの自爆プログラムが作動してしまいました。
残り90分・・・彼の置き土産です。
自爆を回避するため、僕は艦内を回ります。
作業が終わるまで防衛も兼ねて、そのまま待機していて下さい。」
シェラにも到って気楽な態度で通信を返す。
だが、時間に余裕は無い。
残り一時間半で、後部ミサイル発射管、大型ミサイル発射管二ヵ所、
艦底部ミサイル発射管二ヶ所、計五箇所を回らなくてはならない。
すぐさま艦橋を飛び出し、すぐ下のフロア、
後部ミサイル発射管の弾薬庫へ向かった。
【行動:応答(−0) 艦内移動(−1)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 自爆阻止】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
すいません、修正です。
【位置:U-14 艦橋】→【位置:U-14 後部発射管、弾薬庫前】
『そ、そんな・・・・・・
驚愕戦慄、絶海孤島、焼肉定食、太陽爆発、南無阿弥陀仏・・・・・・
関西弁を知らへん人がおるなんて、
そんな阿呆な事があるんか・・・・・・
否、そんな事はあらへん。
おっさんが忘れてるだけや。
おっさん特有のボケってやつや。
きっとそうや。そうに決まっとる』
ハ? こいつ何を……
『みよ。あの、芸人の星があんなボケじゃなさけないっちゅーて泣いとるで。
あの星を泣かしちゃあかんのや。
あの星が腹を抱えて笑い転げるほどの芸人になってるって幼い頃に
誓ったのを忘れたんか!!
忘れたとはいわせへんで!!』
何、こいつら知り合いなの?
……知り合いにしてはけど変よね。
何、艦載鞭とかって……艦に搭載されてるムチ?
……は?
……あれ?
「オーケイ、待て、落ち着け。
彼方達知り合い?
知り合いなのにそうやって他人の振りしてる訳?
そんっなに、他人に知られたく無い関係な訳?」
ちょっとバックに花の出るような場面が想像できた。
多分、あからさまに嫌そうな顔をしてるわね、私。
【行動 : 会話(−0) 】
【残り : 4P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ 】
>>23-24、29
ミョーコウに通信を入れた直後、サイコガンダムMK-IIが急減速した。
どうしたのかと思って見ていると、そのまま向きを変えてこちらに戻ってくる。
そしてキュベレイに並ぶようにして、ミョーコウを護衛する形で待機した。
つい先程まで痛いほどに感じられた殺気も今はなく、紫の魔神はむしろ落ち込んでいるように見えた。
何があったのかしら?
急に追撃する気が失せたのか。あるいは機体にトラブルでも生じたのか。
撃たれた傷が痛み出したのか。とにかくここからでは分からない。
接触回線でどうしたのか訊いてみようかと考えたとき、ダグラスから返信が来た。
『本当なら追撃も許可したい所ですが、
ミョーコウの自爆プログラムが作動してしまいました。
残り90分・・・彼の置き土産です。
自爆を回避するため、僕は艦内を回ります。
作業が終わるまで防衛も兼ねて、そのまま待機していて下さい。』
画面からダグラスの姿が消える。作業のためにブリッジを飛びだしたのだろう。
あのヤニゴキブリ男め最後の最後まで、と舌打ちしかけて………真っ青になった。血の気が引いた。
あたしのスーツケース、あたしの薬、まだあの部屋に置きっぱなし!?
女としての武器が詰まったスーツケースは、本当にどうしようもない場合には断念できないこともない。
だが、薬は別だ。あれは自分の命そのものだ。あれがなくなったら、全くの冗談抜きで死んでしまう!
あの薬がない状態で、あの痛みに襲われる………それは恐怖などと言うほど生やさしいものではない。
それは絶望だ。真の絶望だ。いや、絶望という言葉すら生ぬるい。
とっさに通信を切る。本能的にミョーコウに帰還しようとする心と身体を必死で押さえつける。
駄目だ。今は駄目だ。ここで血相を変えてあの艦に戻るわけにはいかない。
あそこにはイブがいる。イブがすぐ近くにいる。その彼女の目の前で、取り乱した姿を見せるわけにはいかない。
ここで慌てて戻ったら、イブは絶対に疑問を持つはずだ。そしてすぐに考えを巡らすだろう。
現在のミョーコウに、自分に必要不可欠な何かが、致命的な弱点となるものがあることに気づくに違いない。
だから今は戻れない。どんなに怖くてもダグラスの命令に従って待機するしかない。
冗談きついわよ………!
ダグラスは自爆まで90分と言った。その口調は妙に気楽そうな分だけ逆に緊張を隠しきれていなかったが、
嘘をついているようにも思えなかった。あの男が何を考えて時間を設定したのかは分からないが、
取りあえずダグラスの言葉を信じるしかない。今すぐ爆発するのではないことを信じたい。
だが、ダグラスに出来るのか?
どこにどんな仕掛けをされたのかは知らないが、あの少年艦長にそれを防ぐことが出来るのだろうか。
出来るからこそ自分で艦内を回ると言ったのだろうし、それほど面倒な細工をされたのでもないだろうが、
それにしても一人で大丈夫なのだろうか。やり切れるのだろうか。
それともイブといっしょに解除作業にあたるのか。いや、それはないだろう。
全体の状況把握や外部に対する索敵態勢の維持、いざというときの行動のために、
どちらか一人はブリッジにいる必要がある。
そして今のミョーコウにいるのはダグラスとイブの2人。すると、イブがブリッジに詰めているに違いない。
結局、動けるのはダグラス一人しかない。ミョーコウの、そして自分の運命は彼次第と言うことになる。
ダグラスに殺されること自体は構わない。だが、こんなところで、こんな方法で「殺される」のは、嫌すぎる。
深呼吸を繰り返す。目を閉じて精神集中とマインドコントロールに努める。
跳ね上がった鼓動のリズムをどうにか落ち着かせようとしながら、シェラザードは必死で考えていた。
………30分。爆発予想時刻の30分前になったら、ミョーコウの護衛はリファニアに任せて戻ろう。
ダグラスが心配になったとか、作業を手伝うとか、何か理由をでっち上げて。
そしてスーツケースを確保する。薬を手中に収める。それならさほど不自然ではないだろう。そういうことにしよう。
乱れた呼吸が元に戻るには、もう少しかかりそうだった。
【行動:待機(0)】
【位置:U14】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康;動揺中】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スーツケースを一刻も早く確保】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
『定期放送のお時間です。
相変わらずみなさん、のんびりしてますね〜♪
知らない人とすれ違ってそのままとか、逃げ出した人をそのままとか……
ちょっと、認識が甘いんじゃないでしょうか。
この『プログラム』のルール、再確認しておきますよ?
生徒の皆さん同士で、殺しあいをする。
最後に生き残これるのは一人きり。
何もしなければ、全員死亡してしまう。
どうも緊張感がないようなので、ちょっとペナルティを課しま〜す♪
……はいそこ、文句言わない。連帯責任って奴です。
今回は、新しい立ち入り禁止区域を、普段の倍にしちゃいましょう♪
『A-04』 『C-10』 『D-24』 『F-02』
『H-22』 『I-05』 『I-20』 『L-17』
『M-22』 『O-10』 『P-16』 『R-13』
『U-23』 『W-15』 『Y-17』 『Z-05』
以上です。
この次は、普段通りの8個に戻します。
けれど、あんまり時間が残ってるとは、思わない方がいいですよ♪
やりたいコトがあるひとは、今のうちにちゃんと済ませておきましょう♪
そして、チャッチャと殺し合いましょう♪
先生としては、『優勝者ナシ』というケースも、しっかり覚悟してますので♪
では、せいぜい頑張って下さいね♪』
【行動:定期放送(全体通信)(−2p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう】
第七章 >33 現在
A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□×□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04×□□▼◎□□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼11◎□×□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□×
06■□◎□□□□□◎◎□□□10□□□□□□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□07〓□□◎□□■□□□※※□□□□ ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□□□◎□□□□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■×■■□□□◎□□□□□×□□□※◎◎◎※□□■ ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□※◎※□□■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■□□□◎※□■■■□■□■×◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■□■◎□□□03■23■■◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□▼□□□□■□□□◎□□□□■×■■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□×□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□□×■06□□□□0119□□□□×■
18◎□□◎□□□□□□■■◎◎□□□□□□□□□□□◎
19□◎□□□□■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□×□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※□※※□□◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□□×◎※※※×□□□□□□▼▼▼◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□□◎□×▼▼□◎□
24※■■×□□□□■◎□※◎■■■□□□□□□□□□■
23番の位置は暫定。
01・08・15は同一地点。03・05・20・26は同一地点。11・14・21・25は同一地点。
03・05はムサイ級戦艦に搭乗。0305の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
>>281 ガズRの回避は間に合わない。
むしろこちらを迎撃している。
仕方ないとはわかっていても、リナルドにはやはり心苦しさが残る。
そして、振り降ろされたビーム・カタール。
が、突然展開されたビーム・サーベルがビーム・カタールを防ぎ、事無きを得た。
続くヒート・ホークでの攻撃をかわし、アビゴルは今一度距離を取る。
すると、以前のようにヨーコの身体を借りた存在が通信を入れて来た。
『シュウジ…といったな。
悪いとは思うが、少しコイツの体を借りるぜ……。
…さて、久しぶりだな、リナルド=グレイス。
まさかお前とまたもう一度、こんな形で会うとはな……。
ヘンな因縁だな……』
『…………誰?』
(ひどく懐かしいイメージだ……。
この感じは……まさか、あいつか?)
マヤは憶えていないかもしれない。
だが、リナルドは忘れもしない。
似たもの同士は引かれ合うのか、それが“因果律の流れ”の単なる結果だったのか……
それは誰にもわからない。
だが、確かにあの時リナルドと彼は出会い、そして……
殺し合った。
それは、リナルドが母の実家に移り住む前のこと。
彼の住んでいた周辺の地域には、いわゆる不良グループとでも言うべき集団があった。
その頃既に“狂戦士”としてある程度知られていたリナルドは、
事あるごとに喧嘩を吹っかけられ、律儀に返り討ちにしていた。
暴力はさらなる暴力の連鎖を呼び、ついにはその集団がまるまる敵に回ってしまった。
ある日、リナルドは集団から呼び出された。
本来なら無視するところだが、彼らが自分の家族に手を出さないという保証はない。
リナルドは、しぶしぶ指定された場所に向かうことにした。
だが、その場所には一人の男が立っているだけだった。
そいつの周囲には、呻きながら転がっている集団の人間が多数。
クライド=ヴァン=バステン。
彼は、その集団の新参者だった。
≪続く≫
>>36続き
「……よぅ、遅かったな」
血の海ならぬ人の海にたたずむ男――いや、少年と言っても差し支えない――が
軽い挨拶のような感じで話しかけてきた。
対するリナルドは戦慄を隠しながら至極当然の疑問を投げかける。
「ここで何があった?
お前は誰だ?」
対する男は軽く笑いながら悪びれずに言った。
「俺の名はクライド=ヴァン=バステン。
クライドでいいぜ。
見ての通り、全部俺がやった。
仮にもこいつらは先輩だが、やることが汚くて気に入らないんでな」
男が一歩、近付く。
リナルドは一歩、後ずさる。
「リナルド=グレイス、お前が“狂戦士”か。
とてもそうは見えないよなあ……。
ま、お前がここに来た以上は俺と戦う気があるってことだろうけどよ」
「冗談じゃない。
戦わずに済むのなら、それが一番いいだろ。
俺は帰るぞ」
そう言い捨てて、リナルドはクライドに背を向けた。
が、クライドは音も立てずに高速でリナルドの背後に接近すると、
肩に手をかけて言った。
「そうはいかないね。
俺はお前とサシで戦うためにそこで転がってるバカどもを黙らせたんだからな」
リナルドの中に戦慄が蘇る。
この戦いは避けられない……。 彼は覚悟を決めざるを得なかった。
音も気配も無く背後を取られたのだ。 逃げ切れるわけがない。
「はぁ、わかったよ。
だけど、俺だって痛い目を見るのは嫌だからな。
精一杯抵抗させてもらうぞ」
「どーぞどーぞ。
お前の“力”、見せてくれよ」
「……うるさいな」
その一言を皮切りに、鋭いストレートを叩き込んだリナルド。
だが、彼の拳を包むはずの手ごたえは無く、代わりに強烈なフックをお見舞いされた。
≪続く≫
>>37続き
「ぐはッ……!?」
「何だ、だらしないな。
こんなのでダウンか?」
クライドはなおも近付いてくる。
よろけながらも立ち上がったリナルドは、気付いた。
クライドの瞳に瞳孔が無い。 ……いや、見えないほど小さく収縮している。
反射的に疑問がリナルドの口をついて出た。
「お前の……、その目は……」
投げかけられた質問に、クライドは隠す素振りも無く答える。
「偶然……にしちゃあでき過ぎてるよな。
同じ街に、全く同じ能力を持った人間が二人もいるなんて。
……そうだよ。
俺もお前と同じ、“狂戦士”だ」
もう一人の狂戦士。
リナルドも風の噂で聞いたことがあるくらいだった。
「だがな、リナルド。
そんなことはどうでもいいんだよ。
大事なのは、お前が俺の前にいて、
お前は俺より弱いってことだ」
クライドはリナルドの頭を掴む。
(殺される……かも)
リナルドの恐怖や戦慄は臨界点を超え、そして……
深い闇は、一人の少年を“狂戦士”へと変えた。
それを見たクライドは、まだ余裕の表情でリナルドを見る。
≪続く≫
>>38続き
「……へぇ。
やればできるじゃないか。
……ッ!」
有無を言わさず自分の頭を掴むクライドの手を掴み返し、
そのまま驚異的な握力で潰そうとするリナルド。
骨が悲鳴を上げる前に、クライドは手を振りほどく。
「……もう加減は無しだ。
身体の動くまま、全開で迎え撃つ」
ワントーン低い声と、今までのリナルドからは考えられないほどの殺気。
クライドの表情に、今まで見せなかった焦りのようなものが浮かぶ。
「なかなかやるじゃないか。
こりゃ、お前の評価を改めないといけないな……」
「強いとか弱いとかはどうでもいい。
だけど、降りかかる火の粉は払わなければならない。
いわれの無いことで殴られるのは嫌だからな」
クライドがなぜ“強弱”に執着するのかはわからない。
でも、そんなことはリナルドには関係無い。
平穏無事な生活を送るのに邪魔な存在ならば、排除する。
二つの力。
対極に根差して存在する、同じ力。
リナルドが闇から力を得るならば、クライドは光から力を得るのだろうか。
だが、例えそうであったとしても、二人の振るう力は漆黒の闇へと続くもの。
やはり彼らは、同じ闇の上に立っているのだろう。
いつかは彼らをその黒の中に呑み込み、そして決して逃さない、深く大きな“闇”の上に……
……
二つの闇はぶつかり続ける。
強さを求め、“力”に目覚めた男が、最初からその“力”を持っていた男を認められないが故に。
戦う理由は違えど、最初から彼に引く理由は無くなってしまっていた。
「認めない……。
リナルド、俺はお前を認めないッ!」
「認めてもらう必要なんて無い。
そんな理由がどこにあるッ!」
凄惨な打ち合いは続く。 片方が他方を認められないばかりに。
既に二人は何度も吐血していた。
もう、この二つの闇の激突も終焉を迎えようとしている。
やがてもう何合か打ち合った後、
リナルドが繰り出したフェイントからの強烈なハイキックがクライドを捉える。
胸板を蹴り上げられたクライドが、オーバーに吹き飛んだ。
≪続く≫
>>39続き
吹き飛ばされたクライドは、再び起き上がろうとする。
が、既に身体は限界を迎えて久しい。
何とか上半身を起こすものの、立ち上がるには至らない。
「畜生……、何……で、お前は、そう……なんだ……。
最初から……、俺の……欲しかった……もの、
全部、持っていて……」
クライドがやっとの思いで話す途切れ途切れの言葉を何とか聞き取ったリナルドが、言葉を返す。
「こんな力……、いらないよ……。
誰が……好き……好んで、こんな身体に、生まれる、……ものか」
リナルドも、もう立っていることすらかなわない。
クライドが立てないのを視認すると、そのまま倒れこんだ。
「力が……、い……ら、ない?
力さえ……あれば……、……守れるのに。
俺は……今……まで、何のために……」
そこでクライドも意識を失った
今度こそ、静寂が場を支配していく。
その後、一連の騒動をしっかり目撃していた近隣住民によってレスキューが呼ばれ、
この凄惨な騒動は一人も死者を出すことなく幕を閉じた。
……
『どうして“力”はいらないのか』
クライドは、抱いた疑問をリナルドに問いただすことができないまま完全に袂を分かつこととなった。
なぜなら、回復したリナルドは母と共に極東にある母の実家に行っていたから。
そして、ちょうどその頃ダブリンにコロニーが落ち、クライドはその中で死んでしまったから。
エゥーゴ、そしてカラバの協力で多くの民間人が救出されたが、
その影で多くの人間が死んでいるのもまた、事実なのだ。
クライドもその中の一つ。
もっとも、リナルド自身クライドがどうなったのか知らなかったのだが。
そして時は過ぎ、“プログラム”の中で――
二人は再会してしまった。
……
(とまあ、こんなことがあったんだけどな)
(……そういえば、そんなこともあったわね……)
アビゴルのコクピット内。
ようやく思い出したといった声を上げるマヤ。
……そろそろ身体を返してもらうか。
リナルドは覚悟を決めた。
いい加減に戻らないと、いつ昇天してもおかしくなかったから。
≪続く≫
>>41続き
(マヤ、こいつの相手はお前には無理だ。
奴がMSを扱えるとも思えないが、事実としてさっきはビーム・サーベルを使ったからな。
身体を返すんだ)
(嫌よ。
お兄ちゃんにできないことを、私がしてあげるの。
お兄ちゃんにあの二人は殺せないでしょ?)
(その必要は無いんだ。
殺さなくたっていいんだ。
きっと、シュウジが鍵をくれるよ)
(お兄ちゃんを傷つけるしか能の無い男に、何ができるの?)
マヤの声はだんだんと怒りを帯びてくる。
当然だ。
兄のためにしていることを、兄が否定しているのだから。
昔話をする間、リナルドはずっと考えていた。
“どうしてマヤは自分の影響を受けたのか……”
急降下攻撃の時も、『余計な事を』と言った。
事実として妨害はしたのだが、本当にそれだけだったのだろうか。
リナルドの中で、一応の答えは既に出ていた。
(なあ、マヤ。
俺はお前が嫌いになったんじゃないけど、
お前がこれ以上駄々をこねるようなら、
……俺は、マヤに『俺の中から出て行け』って言わなきゃならなくなるんだ)
(……!!!)
リナルドにも、マヤの顔が次第に見えるようになってきた。
その表情は驚きと絶望と悲しみと――怒りは無い――、いろいろな感情が混ざった見えた。
リナルドは仮定を変えて考えてみたのだった。
つまり、『マヤが自分に取り憑いている』のではなく
『自分がマヤに存在することを許している』と。
今まで彼はごく自然とマヤに頼ってきた。
例えば戦場で危なくなれば、マヤは力を貸してくれた。
敵意の場所、攻撃のタイミング等、割と世話になっていた。
それでも結局MSを操縦するのは彼自身であったのだが。
つまり、無意識の内にリナルドはマヤの存在を必要としていた。
だから、マヤはリナルドの中により強固な居場所を造ることができた。
必要とされているから。
では、リナルドがマヤを必要としなくなったらどうなるか?
彼女の基盤は破壊……というよりは無かったことになり、居場所は消える。
あるべき場所へと、戻らなければならなくなる。
殆ど脅迫と変わらないが、手段を選んではいられない。
自分が消えてしまったら、元も子もないのだから。
≪続く≫
アンカーミス。 ↑のレスのアンカーは
>>40です。
>>41続き
(なあ、マヤ。
俺はマヤにいなくなって欲しいなんて思ってないよ。
けど、俺自身が命の危機に晒されてまで、
シュウジとヨーコを殺す必要があったのかな?)
(……い、嫌ぁ……。
私、まだ逝きたくない。
お兄ちゃんの隣がいい。
お兄ちゃんの中がいい)
死んだ妹を泣かせている霊体の兄。
彼にはもう、自分が何をしているのかよくわからなかった。
リナルドが今日のことを日記に書くのなら、そのページは白紙になることだろう。
(俺の決断を、少しでいいから信じてくれないか?
俺がしようとしている戦いを、見届けてくれないか?
俺の中にいてもいいからさ)
(……いいの?
私、一緒にいてもいいの?)
(もうこんなことはしないって、約束してくれたらね)
(…………うん、
……わかった……わ)
程なくして一瞬目の前が暗くなる。
リナルドが目を開けると、いつもの視点に戻っていた。
両手を少し動かす。 ……動く。
一つ溜め息をつくと、通信を返した。
「クライド……だったか。
よくもまあこんなところで再会するもんだな。
最初に言っておくが、お前の用事が済んだらきちんとヨーコを返してもらうぞ。
あと、シュウジ。
今さら信じてもらえるとは思っていないが、ビギナ・ギナの攻撃をやめさせてくれ。
あんなのに狙われたんじゃ、満足に話だってできやしないよ」
【行動:長い回想(0)、マヤを説得・身体奪還(-1)、通信継続(0)】
【位置:S-17コロニー内】
【残り行動値:3pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:半覚醒・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:どうしよう】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
発作から立て直してから…そこそこ時間が過ぎる。…しかし、動かなかった。
…すこし、休んでいたかった。…隣のエリアで何かが起こっているこの機会に。
…暫く休む。…向こうで仲間割れのような事をやっていた。
観察したかった。だが…そうしなかった。理由は…本人にもわからない。
「………奇妙な世界ね…。MSに乗ってこんな長い時間ボーっとしてられるなんて。」
気が済むまでボーっとした。その上で食事に手を伸ばす。伸ばしつつ…
「…いい加減行ってみましょうかしら?」
彼らの元に向けて移動を開始した。
【行動:飲食(1p)移動(1p)コロ二ー内移動(1p)】
【残り行動値:1p】
【位置:T17→S17】
【機体状況:異常無し】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り4本』『地図』「食糧3日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:?】
【同盟:シュウジ ベルク リナルド…?】
愁林は今、ミョーコウの艦内通路をひた走っているところであった。
現在の艦にとっての差し迫った危機は、外部ではなく寧ろ内部にある。
その対処に唯一のブリッジクルーであったダグラスが当たっている以上、彼女が艦橋でクルーの任に当たらねばならない。
この事実に思い至った瞬間、愁林は自らを叱責して駆け出していた。
「―――ここは……」
ふいに、開け放たれたままのドアが目に留まる。
D区画・4番士官室。
リファニアが、裏切り者によって撃たれ怪我を負った場所。
またも胸の奥にこみ上げてくる怒りを抑え、その前を通り過ぎようとした瞬間。
血に塗れた床に、金属光沢を放つ拳銃が落ちているのが目に入った。
リファニアのモノだろうか。
そう思い、部屋の中に入って拾い上げる。
愁林にとって、腰のホルスターに下げられた低反動拳銃は、師から譲られた大切な品物である。
ゆえにたかが一丁の拳銃とはいえ、放置しておく事はできなかったのだ。
そして、床に落ちていたのはそれだけではなかった。
「あら? スーツケース……あの女の持ち物ね」
シェラザードがミョーコウに乗り込む際に持ち込んでいた、大き目のスーツケース。
そして―――
艦橋に駆け込み、途中で拾ったものをそれぞれ空いているシートの上に置いてから、愁林はモニターの前に立った。
分割された画面に映し出されるのは、ミョーコウ艦内の各区画の様子。
その中に必死になって解除作業を進めるダグラスの姿を発見し、彼女は主と聖母、それぞれに彼の作業の無事な完了を祈った。
次いで、外の2機に向かって通信を送る。
「現在のところ、周囲に敵影は見当たらないわ。艦に戻ってダグラスを手伝ってあげて」
落し物の事を告げるかどうかは迷ったが、結局彼女は口にしなかった。
【行動:艦内移動(-1)、物資運搬(-1)、通信(-2)】【残り行動値:0p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、現状への適切な対処法の模索】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
3人の賑やかな会話を聞きながら、俺はとりあえずその輪には入らず
コクピットの中でくつろいでいる事に決めた。
何かあった場合、即座に出撃できる人間は必要だろう。
・・・・・・・
ブザーが鳴る。放送の、時間だ。
・・・・・・・倍、増やされた、ね。
『動くなら、早い方がいいんじゃないかな。
このまま立ち入り禁止ゾーンに押しつぶされるなんて、愚の骨頂だ』
放送を聞いた後、全員に向かってそう告げると、再び思考の中に
己を戻す。
「先生」となのる女の全体通信を聞きながら、ふと、思う。
『EAT ME』
・・・・・・・私を食べて?
・・・・・・俺にむかってそういう言葉を発してはいけない。
なるほど、頭がいたくなるわけだ・・・・・・
あんな文句を聞かされて、食いたくならないはずがない・・・・・
だが、彼女と言う存在が手に届かないのもまた、事実。
彼女と言う存在が気になっているのも、事実。
・・・・・・手は、ないか。
何もかもをひっくり返せる、打開の為の策。
並みの手ではダメだ。
だが与えられた兵器だけでそれをなすのは自殺行為だろう。
連中が細工していないとも限らない。
・・・・・・
考える。俺は、考える。
何が手に入る・・・・・・・
水、デブリ、隕石、残骸、各種兵装・・・・・・
俺は一人、思考の闇に沈んでいく。
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:(通信;基地内の全員)(−1P)思考(−1P)】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア、レイモンド?、ルイ?】
>>45 どうにか落ち着きを取り戻しかけたところで、あの貧乳女からの放送が入った。
向こう側としてはこの展開に満足していないらしい。露骨なほどに殺し合いを煽る姿勢が前に出ている。
その行為や意図を平然と受け止めるわけにはいかないが、理解できないわけではなかった。
あちらは殺し合いが見たい。だからそのためには何でもやる。
こちらに対して一方的に有利な立場にある以上、やれることは遠慮なくやってくるだろう。
見せしめとして誰かの生徒の首輪を作動させることだってやりかねないはずだ。
それらの事情を考えれば、今回の措置はまだ「ぬるい」と呼べる範囲のものだろう。納得は出来ないが。
時間がないのは最初から決まっていることよ。あたしには、先などないのだから。
唇の端をわずかに歪ませる。ここで死ぬのはある意味大前提だ。
今更多少のことを言われたところで取り乱しはしない。楽しむことの出来る時間が減らされたのは惜しいが。
そうしているところに、ミョーコウから通信が入った。今度の相手はイブだ。
『現在のところ、周囲に敵影は見当たらないわ。艦に戻ってダグラスを手伝ってあげて』
これだ。事情を考えればやむを得ないし当然とは言え、自分がミョーコウを素人集団と判断する理由が、これだった。
艦に戻る大義名分をもらえたのは有り難い。感謝の気持ちを込めてキスしてあげたいぐらいだ。
だが、1個の戦闘集団として考えた場合は、この指示が持つ意味はあまりにも大きい。
艦外での待機を命じるダグラスの指示。
戻ってダグラスへの協力を命じるイブの指示。
ダグラスは万一の事態に備えて自分たちを安全な場所に位置させておきたいのだろうし、
イブは目の前の危機に対して使える全戦力を投入しようと考えているのだろう。
個々の判断としては、どちらも間違ってはいない。だが、この2つの指示は、明らかに矛盾している。
どちらの指示もダグラスから出されたのなら、問題はそれほど重大ではない。臨機応変な対処、ということだ。
だが、イブの言葉から判断すると、ダグラスを手伝えと言うのはイブの独断のように思える。
確かにここでの自分たちは同一組織に所属する集団ではなく、その関係は一時的な同盟に過ぎない。
しかし、イブはダグラスは艦長と呼び、ダグラスも艦長を自認している。
艦の行動は艦長の一元的な指示の下に実施される………これは軍「艦」の行動の鉄則だ。
艦長であるダグラスの指示を副長であるイブが簡単に覆すようでは、集団として統一した行動は取れない。
集団としてまとまって行動できなければ、そもそも集った意味がなくなる。烏合の衆と変わらない。
例え実質的にはお飾りだったとしても、ダグラスはミョーコウの艦長だ。
その艦長を無視してイブが指示を出す。これは極めて重大な問題行為ではないだろうか。
イブ自身が「ダグラスの判断に従う」と明言している状況では、さらに。
まあ、艦と言っても自称みたいなものだから、そこまで考える必要はないのかもしれないけれど。
確かにあの2人の中は親密だ。悔しいが、それは認めざるを得ない。だからこそ割り込みたいとも思うのだが。
だが、それはあくまで「私的」な段階での話だ。遠慮なしに表に出していい「公的」な話ではない。
「あの2人はとても仲がいい。だからいざというときには相手を守るために「敵」の排除をためらわないだろう」
自分やリファニアがそう考え、必要以上に不安を感じるようになったらどうするのだろうか。
集団を維持するためには、「公私混同」は絶対に避けるべきなのだ。
少なくとも、イブはダグラスに相談するか、あるいは相談したという形を取って自分に指示を出すべきだった。
あの言い方では、「イブはダグラスを無視して行動できるし、ダグラスもそれを容認している」と感じてしまう。
ダグラスは信じられてもイブは信じられない………自分にそう考えさせてしまう危険性が、そこにはあるのだ。
イブへの疑念はミョーコウ全体への疑念に繋がり、そしてダグラスへの疑念まで招きかねないのに。
それとも、そんなことを気にする必要はないと考えているのかしらね。
………しかし、少しでも早く戻ってスーツケースと薬を確保したいというのも事実。
ならばイブの言葉を利用させてもらうことにためらいを覚える必要はないだろう。
キュベレイを着艦軌道に乗せながら、イブに応答する。
「それは構わないけど、あたし、艦の自爆の止め方なんてよく知らないわよ。
手伝うのはもちろん構わないし、出来ることは何でもするけど、どれだけ役に立てるかどうか分からないわ。
だから、もしあなたの方がそういうことに詳しいなら、あたしかリファニアがブリッジに詰めて、
あなたがダグラスを手伝った方がいいのではないかしら?」
ダグラスとイブに共同作業を勧めるというのは、正直言って気が進まないし、心外だった。
だが、今は状況が状況だ。イブを別の作業に集中させ、その間にスーツケースを確保する。それが最優先。
この失点は後で取り返すしかない。とにかく、イブに自分の弱点を知られてはならないのだ。
キュベレイがミョーコウに着艦した振動が伝わってきた。
通常の固定作業が、いつもより長くかかったような気がした。
【行動:イブに応答(0) 着艦(−1)】
【位置:U14・ミョーコウ格納庫】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スーツケースを一刻も早く確保】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
時々聞いた事がある。
自己流にアレンジした言葉を、やたらと使っている人間がいるという事を。
他人と違う言葉使いをして何が楽しいのか、俺にはよく分からなかったが…。
外見、趣味、特技、技能、そして言葉。
人と違うものを身に付けて、高揚感を得るという手段もあるのかもしれない。
多分このルイという女性もそういう傾向があるのだろう。
俺は自分に納得のできる理由を見つけて、自己完結させようとした。
「そうそう、アタシが自分で作ったんよ。
もう、三日間ぐらい寝ないで原稿用紙に
100枚ぐらい書き込んで特許までもろったんよ。
ってちゃうねん!!」
なぬ?
…今、自分で認めた事を即否定しなかったか?
これもオリジナルランゲージのうちなのか?
「そ、そんな」
今度は驚いた仕草を見せつつ後ずさっていく。
ますます訳が分からない。最早、ランゲージではなくてアクションだ。
「そ、そんな・・・・・・
驚愕戦慄、絶海孤島、焼肉定食、太陽爆発、南無阿弥陀仏・・・・・・
関西弁を知らへん人がおるなんて、
そんな阿呆な事があるんか・・・・・・
否、そんな事はあらへん。
おっさんが忘れてるだけや。
おっさん特有のボケってやつや。
きっとそうや。そうに決まっとる。」
ちょっとまて。
今、何げに失礼な事を言わなかったか?
忘れてるだの、ボケるだの、たしかに俺は31のおっさんかもしれないが、痴呆症
になるにはまだ50年は早いぞ。
(続く)
そんな俺の心の葛藤をよそに、またルイはちょこちょこと近付いてきて言った。
「30点。
おっさん、そんなボケおもろくないで。
もうちょっと考えなあかん。
そんなんじゃ一流の芸人にはなれへんよ。」
…………いちりゅうの、げいにん…………。
今までの人生の中で一度も使った事もない言葉が頭を駆け巡る。
そしてルイは、半ば呆然とする俺の顔を両手で掴んで、ぐいと横を向けさせた。
更に畳み掛けるように始まる言葉のマシンガン。
「みよ。あの、芸人の星があんなボケじゃなさけないっちゅーて泣いとるで。
あの星を泣かしちゃあかんのや。
あの星が腹を抱えて笑い転げるほどの芸人になってるって幼い頃に
誓ったのを忘れたんか!!
忘れたとはいわせへんで!!」
何もない壁に向かって指をさし、熱く語るルイ。
その瞳が妙にキラキラ光って見えるのは、気のせいだろうか…?
(ううむ…。そう言われてみれば、幼稚園の頃ルイとそんな約束を交わした事も
あったような気が…)
呆然とした思考の中で、どう考えてもつじつまの合わない事を考え始める俺。
そんなある意味俺の人生最大のピンチを救ったのは、横合いからかけられたサー
ティアの言葉だった。
「オーケイ、待て、落ち着け。
彼方達知り合い?
知り合いなのにそうやって他人の振りしてる訳?
そんっなに、他人に知られたく無い関係な訳?」
(……( ゚Д゚)ハッ
……あ、危ない…。危うくルイと幼馴染みになってしまうところだった……。
お嬢さんも何か誤解しているかもしれないが、とにかくナイスだ!)
正気を取り戻した俺はルイの両肩に手を置いて話した。
「いいか、ルイ。俺達が何故ここにいるのか、よく考えるんだ。上方演芸大…
じゃなくて、お嬢さんの話を聞きに集まったんじゃないのか?お星様の話は
あとでも十分にできるが、お嬢さんの話は今聞いておかなければいけない。
今は落ち着いてネタ…じゃなくて、善後策を練ろう」
上方演芸だの、俺の知らない単語が口をついて出る。
…まだどこか変かもしれない。
しかしその時、そんな俺の精神を一発で元に戻す放送が響き渡った。
(続く)
『定期放送のお時間です。
相変わらずみなさん、のんびりしてますね〜♪
知らない人とすれ違ってそのままとか、逃げ出した人をそのままとか……
ちょっと、認識が甘いんじゃないでしょうか。
…………………………………………
今回は、新しい立ち入り禁止区域を、普段の倍にしちゃいましょう♪』
これはいよいようかうか出来なくなってきたようだ。
このままでは、移動さえままならなくなってくる。
『動くなら、早い方がいいんじゃないかな。
このまま立ち入り禁止ゾーンに押しつぶされるなんて、愚の骨頂だ』
アーネストがMSから話しかけてきた。
同感だ。早めに手を打たないと、本気で全員死亡という結果になりかねない。
俺はサーティアに振り向いた。
「少々見苦しい所を見せたかもしれないが、聞いての通りだ。お嬢さんの策を
聞きたい。…あと、その際大事な部分は筆談で話す事を提案する」
【行動:色々な会話(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:まずは落ち着く、話を聞く】
【同盟:なし】
ミョーコウをただ見守るリファニア。
そんな時、コックピットに定期放送が入る。
>>34 「……くそっ……。私だって、逃がすつもりなんて、なかったよ……。」
悔しさを隠せないリファニア。だが、同時に少し頭が冷えた。
……禁止区域が、増える。それは、追いつめられた他の参加者と出会う可能性が高くなるという事。
その時は、今回のように殺し合いをするのだろうか?
……それは、その時にならなければわからない。
でも、今回のような事だけは、絶対に避けなければならない。
……魂を傷つけ合うような事だけは、やっちゃいけない……。
今回は、リーア=ミノフスキーに完敗した。
リファニアの心に敗北感が満ち、悔しさに打ち震える。
でも……。
……追いつめるという事が、自分の首を絞める結果にならない事を、祈りなさいよ……。
奇しくも、今にも崩れそうなリファニアの心を、決意で以て支えさせたのは、リーア=ミノフスキーの声だった。
『現在のところ、周囲に敵影は見当たらないわ。艦に戻ってダグラスを手伝ってあげて』
イブが、通信を入れてくる。
確かに敵影はないし、もし敵が来たとしても、ろくに動けない今の自分の機体では、砲台としての用しか成さない。
ダグラスが自分達を艦外で待機させたのは、解除作業が上手くいかなかった時の為の、保険の意味もあるのだろう。
だが、ミョーコウが沈んだら、どのみち推進剤が殆ど残っていないこの機体では、身動きがとれない。
自分の心を、保っておける自信もない。
ミョーコウとリファニアは、一蓮托生なのだ。
シェラのキュベレイが、着艦するのを見て、リファニアも続いてサイコガンダムを着艦させた。
機体から降り、ヘルメットを脱ぐと、急いでブリッジに向かった。
ブリッジに入ると、イブの姿があった。
イブにウィンクし、まだ余裕がある事をアピールする。
本当はそんな余裕なんて、なかったけど……。
「イブさん、私は自爆プログラムの解除方法なんて、わからないけど……。
なにか出来ることがあるなら、一生懸命やるよ……。」
正直、身体がふらついて仕方がない。肩の傷も、痛む。熱も出てきたように、おもう。
……今にも倒れ込みそうだ。
でも今は、寝ている場合じゃない。みんな、必死なんだ。
私だけが、何もしない訳にはいかない……。
……裏切られ、弄ばれ、傷つき、心が壊れそうになっても……。
少女戦士は、それを乗り越える度に、強くなっていく……。
【行動 : 着艦(-1)、ブリッジへ(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、心身共に疲労 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、温もりが欲しい、でも今は…… 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
「オーケイ、待て、落ち着け。
彼方達知り合い?
知り合いなのにそうやって他人の振りしてる訳?
そんっなに、他人に知られたく無い関係な訳?」
さーちんが急に話し掛けてきよったんで、言い返したんや
「うんや。このおっさんとは初めておうたわ。
こないな人今まで見たことも聞いた事もあらへんよ。」
そう話し取る間におっさんに両肩をガッシリと掴まれて
「いいか、ルイ。俺達が何故ここにいるのか、よく考えるんだ。上方演芸大…
じゃなくて、お嬢さんの話を聞きに集まったんじゃないのか?お星様の話は
あとでも十分にできるが、お嬢さんの話は今聞いておかなければいけない。
今は落ち着いてネタ…じゃなくて、善後策を練ろう」
「ちゃうちゃう。アタシはたまたまこっちに来ただけや。
話を聞くとかそういうもんじゃあらへん。
ここにきたらたまたまさーちんとあーたんとおっさんが
おっただけの事や」
そんな話をしとったら、なんか変な放送が聞こえてきよった。
『みなさん定期放送の時間です・・・・・・ (略)』
「な、なんやこの放送。
はぢめて聞いたで。
なんかけったいな事をポンポン言いよるなー。」
更に今度はあーたんが喋り始めよった。
『動くなら、早い方がいいんじゃないかな。
このまま立ち入り禁止ゾーンに押しつぶされるなんて、愚の骨頂だ』
「あ、あーたんの声初めて聞いたわ。
なかなか渋い声しとるんやねー。
そんで、動くってどないな意味?」
ほんで今度はおっさんがさーちんの方に向かって喋り始める。
「少々見苦しい所を見せたかもしれないが、聞いての通りだ。お嬢さんの策を
聞きたい。…あと、その際大事な部分は筆談で話す事を提案する」
「えー。なんで筆談じゃあらへんとあかんの?
書くのめんどくさくあらへん?アタシなんかは鉛筆も紙も
もっとらへんし。
誰かに聞かれとるわけでもあらへんやろ。
っちゅーか大事な話ってなんや。
まさか・・・・・・まさか、プロポーズ?
おっさんがプロポーズ。おっさんの春。おっさん、恋の季節到来!!
あっというまに髪の毛も抜け落ちて秋になってしまいそうやけどな。」
【行動 : とーきんぐたいむ続行中や (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : ひたすらしゃべっとる 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : おっさんの春にかんぱーい!! 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん アタシと同じ女の子やー
14番 レイモンド・デリック :おっさん 見た目おっさん。予想通り中身もおっさん
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
ルイのマシンガントークは続く。
「えー。なんで筆談じゃあらへんとあかんの?
書くのめんどくさくあらへん?アタシなんかは鉛筆も紙も
もっとらへんし。
誰かに聞かれとるわけでもあらへんやろ。
っちゅーか大事な話ってなんや。
まさか・・・・・・まさか、プロポーズ?
おっさんがプロポーズ。おっさんの春。おっさん、恋の季節到来!!
あっというまに髪の毛も抜け落ちて秋になってしまいそうやけどな。」
サーティアに話しかけ、アーネストに話しかけ、また俺に話しかけ、よくもまあ
息が続くものだと思わず感心してしまうくらい話している。
世に言う口から生まれるとは、こういう人間をいうのだろうか?
「おっさんはともかくとしても、恋の季節って表現はやめておいてくれ。今さら
恋だの愛だのを語るような言葉も……資格も持ち合わせていないんでな」
不意に脳裏に1人の女性の面影が微かに浮かんだ。
俺が唯一、これ以上ないくらいの愛を注いだ女性。
恋…愛…。
だが、俺にはもう、そのような資格はありはしない。
そんなもの、自分で全てぶち壊してしまったから。
あいつの誘惑に負けた自分が何もかも無にしてしまったから。
「この首輪は精巧な爆弾であると同時に通信機にもなっているらしい。だからここ
で話している事は、全て先生に筒抜けという訳だ。したがって、本当に大切な事
は先生に知られないよう筆談で話した方がいい。それだけだ。筆記用具もこの規
模の基地にないという事はないだろうしな」
一旦息を整える。
「大事な話は、お嬢さん…サーティアから話してくれる。自分の命に係わる話だ。
聞く聞かないは君の自由でいい。ただ、俺としては聞いておく方を勧めるがね」
あの放送が入った以上、これから更に事態が急転する可能性がある。
まだ余裕があるうちに、話すべき事は話しておかなければ…。
「あと一つ俺からも重要な話をしておく。…俺の老後はロマンスグレーと決めて
いるのだ。人の頭を気安くハゲにしないように!」
【行動:説明(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:話を聞く】
【同盟:なし】
後部ミサイル弾薬庫へ入る。
今まで後部ミサイルは一発も消費していない。
ずらっと並ぶ、小型のC型ミサイル。(とはいっても、一基3メーター近くあるが)
その数、およそ60発。
後部ミサイル発射口は合計4、装転された弾は全て時限設定を受けている。
これらのミサイルを発射口から引き出し、信管を抜けばよい。
C型はジオンのごく一般的なミサイルであり、
攻撃衛星にも装備されているため、ダグラスも扱ったことがあった。
だが、まだ信管は作動していない物の、危険物には変わりない。
慎重に、素早く作業を進め、全ての信管の取り外しに成功した。
しかし、艦橋を出てから既に20分が経過、残り時間70分。
急いで次の地点へ向かう。
第三砲塔の真下、二つの大型ミサイル弾薬庫だ。
まずは左のサイロへ入る。そこには巨大なミサイルが一発、鎮座いていた。
タム・タイプ、J型と共に双璧を成す、大型の対艦ミサイル。
C型ならともかく、こんな対艦用のミサイルが爆発したら、
軽巡クラスの艦など、一発で轟沈してしまうだろう。
ここで二つの問題が発生してしまう。
一つは、僕が大型ミサイルを扱った事が無いこと。
もう一つは、ミサイルの引き出し装置の作業が遅い事。
前者は大型でも小型でも、ミサイルには変わりないので、何とかなるかもしれないが、
後者は作業に30分は掛かる。
安全に抜き出す事、ミサイル自体が巨大な事を考えれば妥当な事かもしれないが
それでも一番危険性の高い作業を後回しにするのは痛い。
右側の弾薬庫に入り、同じ作業だけ済ませると、
艦艇部のC型ミサイル弾薬庫へ向かった。
【行動:処理(−1) 艦内移動(−2)】
【位置:U-14 艦底部、弾薬庫】【残り行動値:1p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 自爆阻止】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
『うんや。このおっさんとは初めておうたわ。
こないな人今まで見たことも聞いた事もあらへんよ』
えー?
ちょっと待ってよ、じゃあさっきのは何よ……
『今は落ち着いてネタ…じゃなくて、善後策を練ろう』
『ちゃうちゃう。アタシはたまたまこっちに来ただけや。
話を聞くとかそういうもんじゃあらへん。
ここにきたらたまたまさーちんとあーたんとおっさんが
おっただけの事や』
『みなさん定期放送の時間です・・・・・・ (略)』
彼らの話に放送が続く。
この基地は……入ってないらしい。
『動くなら、早い方がいいんじゃないかな。
このまま立ち入り禁止ゾーンに押しつぶされるなんて、愚の骨頂だ』
『あ、あーたんの声初めて聞いたわ。
なかなか渋い声しとるんやねー。
そんで、動くってどないな意味?』
「えぇ、禁止範囲、っていうのが有るの。
そのエリアに侵入すると……この首輪がドカン。
まず、生きてはいられないわ」
『少々見苦しい所を見せたかもしれないが、聞いての通りだ。お嬢さんの策を
聞きたい。…あと、その際大事な部分は筆談で話す事を提案する』
『えー。なんで筆談じゃあらへんとあかんの?(中略)
あっというまに髪の毛も抜け落ちて秋になってしまいそうやけどな』
『おっさんはともかくとしても、恋の季節って表現はやめておいてくれ。今さら
恋だの愛だのを語るような言葉も……資格も持ち合わせていないんでな』
あぁ、駄目だ、口を挟む余裕すら無い……。
こいつは強力ね、強力なライバルだわ。
このプログラムに放り込まれてから暫く経ったけれど、ここまで対抗心を燃やした事は無いわ。
私だってね、私だったね……
『大事な話は、お嬢さん…サーティアから話してくれる。自分の命に係わる話だ。
聞く聞かないは君の自由でいい。ただ、俺としては聞いておく方を勧めるがね』
はっとした。
「悪いわね、今の状況……時間はタダじゃないから」
髪を掻き揚げて一旦息を整える。
さぁ、サーティア、正念場よ。
相手が私の主張に賛同する確立は半々かしら?
そして、この主張が正しい可能性が、さらに半々。
更に打開策が見つかる可能性が半々。
そしてそれが実行できる可能性が半々。
これから私のする事がスムーズに進む事は、確実に7%以下よ。
気合入れて行きなさいな!
「筆記の事だけど……私は聞かなかった事にするわ。
そんな無駄な事、今直ぐ忘れて頂戴。
考えても見て。
彼らはおそらく、それ相応の組織を持っている筈だわ。
無人のコロニーや要塞をこの宙域内に配置し、フィールドの設定を行う。
そして拉致してきた者達に殺し合いをさせる……。
やっている事と、目的とが、全く釣り合っていない。
なら……此処までして何を得ようとしているか。
金持ちが殺し合いを楽しむ。
それも良いわ。
けどそれだけじゃ幾らなんでも変よ。
この状況下において、何か必ず利益が発生している。
私が考える限り……戦闘データの採取が目的じゃないかしら?
ここまで素人と軍人を織り交ぜての殺し合い。
得られるデータは膨大の筈よ。
奇策を用いるのは当たり前……それだけじゃない。
現存する物の中から工夫をして生き延びる。
味方との協力を図り、信頼関係を築き、そして相手を騙す。
其の為に払われる努力、発想は膨大。
ただひたすら隠れつづけるだけでも……
相手を殺す事のみを目的としても……
右も左も解らずに泣いているだけでも……
参加者が何をしていても、データが取れる。
そう、それも『異常な状況下に置かれた人間』の……『可能性』がね。
情けない話だけれど……
私はこれに参加して、私にもう一つの可能性を見てる。
このプログラムは、人の持つ可能性を試しているにょ。
だから、コロニー移動や要塞の無人化を行ってまで……
ここまでの『浪費』を支払ってまで、私たちに殺し合いをさせたい。
主催者が気付きもしない方法を用いるのを期待しているのよ。
なら私はこのゲームに乗る。
別の意味で、自分”達”の可能性を信じる意味でね!
簡単だけれど難しいわ。
相手が気付きもしない方法を考えれば良いのよ。
そして……彼らは最も恐ろしい通信手段を持っていると見るべきよ。 (続)
サイ・コミュニケーター。
全機体にサイコミュが搭載されていると見て間違い無い筈だわ。
なら、筆記を用いる事に一体どれ程の意味が有る?
機体に乗った時点で、思考は垂れ流しと考えるべきだわ。
だからこそ、相手の思いつきもしない発想をすれば良い。
機体に乗り込んで、サイコミュで読み取られても尚……
尚相手にその価値を認められるだけの『可能性』を見せれば良い筈!
相手が私達の作戦を知った時、それを阻止するのにどれ程の意味があるかしら?
有るとすれば、検討に値しない時。
つまり、見ていて面白くも無く、データ的にも大した価値は無い。
凡庸な発想をした時、下手な手順を踏んだとき、彼らは私達に対しての……
『魅力』を一切感じなくなる。
このゲームにおいて真に怖いのは、開催側からの『興味』を失する事だわ。
結末は『死』。その貧困な作戦を実行する前に、開催側からストップが入る。
なら相手がストップを入れる気にしてしまっては駄目。
ストップを入れず、実際に成功するか見る気にさせなきゃ……。
その後は解らない。
監視付きで日常生活に戻れるのか、有料人材として一生奴等の犬なのか。
だけど、生き残るにはそれしかないんじゃないかしら……。
私は、コロニーを巨大な質量弾に見立てて要塞に特攻させる事を考えていた。
けど……この程度の策じゃ駄目なのよ。
この程度の発想、相手も当然期待している筈だしね。
だから人が居る。
人数が必要なのよ。
認めるわ、私の発想力ではこれが限界なの……」
【行動 : 会話(長過ぎ・−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
「生憎と爆発物の解体は、私も齧った事がある程度なの」
黒後家蜘蛛から、確かにそういった類いの技術も教わりはした。
しかし彼女の元で愁林が学び取りたかったのは、突き詰めれば如何に効率よく戦い、殺すかの一点に辿り着く。
故にそれ以外の分野では、決して研究熱心な生徒という訳ではなかったのだ。
「けれども……そうね、今回は信管を外せば当面の問題は解決できるみたい」
艦内カメラが映し出す、ダグラスの作業工程を注意深く見守りながら、そう判断を下す。
「無理にとは言わないけれど―――
貴方も格納庫の近場から作業を進めれば、効率的に対処できるのではないかしら。
軍にいた経験があるのなら、ミサイルの類いも扱ったことはあるのでしょう
勿論、私も作業に当たるつもり。でも、時は一刻を争うのではなくて?」
丁度その時、艦橋のドアが開き、リファニアが姿を現した。
少女の頼もしい台詞に頷き、シートに腰掛けて少しでも体を休めるよう促す。
次いで彼女へシェラザードからの提案と自分の考えを示してから、愁林はシェラザードの反応を待った。
【行動:通信継続(-0)】【残り行動値:0p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、現状への適切な対処法の模索】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
「えぇ、禁止範囲、っていうのが有るの。
そのエリアに侵入すると……この首輪がドカン。
まず、生きてはいられないわ」
「それは覚えとるんやけど・・・・・・・」
返答の続きを言う前におっさんが今度は喋りはじめよった。
「おっさんはともかくとしても、恋の季節って表現はやめておいてくれ。今さら
恋だの愛だのを語るような言葉も……資格も持ち合わせていないんでな」
「この首輪は精巧な爆弾であると同時に通信機にもなっているらしい。だからここ
で話している事は、全て先生に筒抜けという訳だ。したがって、本当に大切な事
は先生に知られないよう筆談で話した方がいい。それだけだ。筆記用具もこの規
模の基地にないという事はないだろうしな」 「大事な話は、お嬢さん…サーティアから話してくれる。自分の命に係わる話だ。
聞く聞かないは君の自由でいい。ただ、俺としては聞いておく方を勧めるがね」
「あと一つ俺からも重要な話をしておく。…俺の老後はロマンスグレーと決めて
いるのだ。人の頭を気安くハゲにしないように!」
「えー。アタシの見立てだと、その頭は近い将来禿げると思うんやけどなー。
今のうちに毛根を大事にしておかんと、十年後には
つるっつるになってまうでー。
何事も事前対策っちゅーのが大切なんやー」
そうおっさんに話かけてると今度はまたさーちんが喋りだしたんやわ。
「筆記の事だけど……私は聞かなかった事にするわ。
そんな無駄な事、今直ぐ忘れて頂戴。
(中略)
このプログラムは、人の持つ可能性を試しているにょ。
(中略)
人数が必要なのよ。
認めるわ、私の発想力ではこれが限界なの……」
「はい。さーちん先生!!」
アタシは勢い良く手をあげてさーちんに質問する。
「なんちゅーか・・・・・・話が長すぎてよう分からんかったんやけど。
もうちっと分かりやすく短く纏めてもらえへん?
それと・・・・・・」
アタシはトコトコっとさーちんに近付いて行く。
「このプログラムは人の可能性を試しているにょ。
『いるにょ』って言った言った。
さーちん可愛いわ。」
そう、いいながら頬をツンツン突付いたんや。
【行動 : 先生しつもーん (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : さーちんの話に頭がついていかへん 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : さーちん可愛い〜 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん 『にょ』って可愛いわー。うにうに。
14番 レイモンド・デリック :おっさん 将来禿げる!!(確定
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
>>60 イブからの返答が来た。つまり、ブリッジはリファニアに任せるということか。
イブが作業に当たるというのは希望通り。自分もそれに加わるのは構わない。
ただ、モビルスーツ用の兵器ならともかく、艦艇用の武器は全くの専門外なのだが。
おまけにムサイ級の武装など………いや、愚痴と泣き言は止めておこう。
何もかも不足した状態で無茶な状況に立ち向かわざるをえないのが戦争であり、軍人なのだから。
スーツケースのことは一時的に無理矢理考えないようにする。あくまで「平静」を装わなければならない。
今の自分が緊張しているのは、艦が内部からの危機にさらされているから。それだけだから。
イブに弱みを見せるわけにはいかない。あの女に隙を見せたら、今後色々とやりにくくなる。
「艦艇用のミサイルは触ったことはないけれど、信管を抜くぐらいなら出来るかもしれないわね。
ミョーコウはあたしの艦でもあるのだから、やれることは何でもやるわ。
でも、そうするとブリッジをリファニアに任せることになると思うけど、大丈夫なの?
さっきの様子でも勢いよく出てきた割に急に戻って………彼女の身体の具合はどう?」
基本はハッタリの応答だが、リファニアのことを心配するのは口先だけのことではない。
可憐な少女は、存在するだけでも価値がある。美しさを認めた存在を心配せずにはいられないのも自分だ。
それに、あの圧倒的な絶望と苦痛に満ちた闇の中での中で唯一感じたあの「存在」は、
どこか彼女を感じさせたような気がしたから。ただの気のせいかもしれないけれど。
「いざというときのことを考えれば、あたしかあなたがブリッジに詰めていた方が適切じゃない?」
ブリッジを任されるということは、艦の運命を任されるということ。
今は周囲に敵影はないが、もしも別の「生徒」が現れたらどうするのか。
交渉を求めてきたら? いきなり戦闘を仕掛けてきたら? 相手が単機ではなく複数だったら?
警戒、判断、操舵、攻撃、回避………やることを考えるときりがない。
考えられるありとあらゆる事態に対応しなければならないのが、ミョーコウのブリッジ要員なのだ。
それをあのような少女に任せるのは、いささか酷でもあるし、不安でもある。
きちんと艦が運用されているということを信じられないと、作業に集中することが困難になりかねない。
だから今は、「乗組員」に徹する。徹しようとする。
【行動:イブに応答(0)】
【位置:U14・ミョーコウ格納庫】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康;少し動揺中】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スーツケースを一刻も早く確保 自爆阻止】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
イブに促されて、イブの近くのシートに座る。
休む為ではなく、あくまでも、自分に出来る仕事をこなす為に。
リファニアに、自爆を阻止する作業なんて、出来ない。
ならばせめて、このブリッジを一時的にでも任せてくれれば……。
……それなりに、働いてみせる。
……作業が終わるまでくらいは、何とかこの意識、保たせてみせる……。
イブとシェラのやりとりが、耳に入る。
『でも、そうするとブリッジをリファニアに任せることになると思うけど、大丈夫なの?
さっきの様子でも勢いよく出てきた割に急に戻って………彼女の身体の具合はどう?
いざというときのことを考えれば、あたしかあなたがブリッジに詰めていた方が適切じゃない?』
シェラが心配するのも無理はない。正直、リファニアには荷が重いだろう。
だが、今確実にこなさなければならない事は、このミョーコウを失わせない事。
その為の作業こそ、最も動ける人間が行くべきなのだ。
リファニアは、シートから立ち上がると、イブに寄って、シェラに通信を返した。
いつもの笑みを、浮かべながら。
「シェラさん、私は、へいきだよ。
一応、私もこの艦の操艦マニュアルには目を通したから……。
ダグラス君みたいには上手く使えないけど、敵が来た場合に逃げたりとか、
艦全体の様子を把握したりとか、その位は何とかやってみせるよ……。
今は一人でも多くのクルーが、作業にあたるべきだと思う。
大丈夫、作業が終わるまで位は、何とか保たせてみせるよ。
……私を、信じて?」
言い終わった後、シェラに、ウィンク。
あくまでも、余裕を見せる。
……リファニアの額に、脂汗が浮かんでいた。
【行動 : すでに開いている回線でシェラに通信(0)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、心身共に疲労 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、温もりが欲しい、でも今は…… 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『クライド……だったか。
よくもまあこんなところで再会するもんだな。
最初に言っておくが、お前の用事が済んだらきちんとヨーコを返してもらうぞ。
あと、シュウジ。
今さら信じてもらえるとは思っていないが、ビギナ・ギナの攻撃をやめさせてくれ。
あんなのに狙われたんじゃ、満足に話だってできやしないよ』
「………状況が読めないな……。」
〔どうしますか?〕
「警戒レベル、2に落とせ。
……後、ホビーハイザックは使えるか?」
〔一応、使えないことはないですが……。
推力37%ダウン、さらにモニター一部使用不能、
左腕稼働率28%、右腕8%ダウンしています。ちなみに現在地はコロニー外壁です。
しかしなぜ?さきほどは使用を否定しましたが……。〕
「許容範囲内か……まぁ、戦力不足と、思ってな……。
……
さて、クライドだったか?
相手に戦闘意欲がなくなったようだが、どうするつもりだ?
さきほど助けてもらったことは感謝する。
だが俺としてはその体で決闘をやるのはお断り願いたいんだがな……。
それに、一刻も早く傷を処置して輸血しないと本気で死にかねないんだが……。」
【行動:通信&会話(−0)ホビーハイザックの確認(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調? ゼファー管理中 通信(ヨーコ⇔シュウジ⇔ゼファー⇔リナルド(修正しました))】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6 Hハイザック?】
【行動方針:血が……血が欲しい。w】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ (15番リナルド????)
中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
>>63 イブとの通信を続けていると、横からリファニアが割り込んできた。
健気な台詞。健気な笑顔。健気なウインク。だが、顔色の悪さと、額に浮かぶ脂汗が、全てを物語っていた。
一瞬、薬を確保することばかり考えていた自分自身と比べて考えてしまう。
そのことに罪の意識は感じないし、あの苦痛を考えればそれで当然だとも思う。当然ではあるのだが。
リファニアの笑顔は、あまりにも痛々しかった。つぶった片目が、涙を堪えているように見えた。
「……………………」
様々な想いや考えが頭の中で渦を巻き………ある方向に収束する。
「………子供が大人の話に割り込むんじゃない!」
自分でも考えていなかったほどの激しい口調。視線が自然と厳しくなるのが分かった。
だが、止められない。止める気はない。
「すぐばれるような嘘しか付けない小娘にブリッジを任せられるわけがないでしょう!
何が大丈夫で作業が終わるまで保たせてみせる、よ。口で言うなら誰にだって出来るわ。
いい、リファニア。ブリッジ勤務っていうのはね、あなたみたいな子供に務まるような仕事じゃないのよ。
おまけにそんな顔色で、脂汗までかいて、自分の状態も分からない人間に任せられると思っているの!」
その隣にいるイブをにらみつける。
「イブ、あなたもどういうつもり? こんな状態の子供にブリッジを任せて作業なんて出来るわけないでしょう。
ああもう、信じられない。そんな側にいてリファニアにブリッジを任せられるかどうかも分からないわけ?
駄目、あなたにブリッジもリファニアも任せていられないわ。
あたしがそっちに行くから、あなたはダグラスの手伝いに行きなさい!」
もう一度リファニアを見つめる。
「リファニア、ブリッジから出て行けとは言わないわ。
おとなしく席に座って、側に毛布か何かがあるならそれにくるまってなさい。
あなたの仕事は少しでも身体を休めて、あたし達に心配をかけないようにすること。いいわね!」
リファニアの健気さが逆に腹立たしい。あんな可愛い少女に無理をさせる自分が情けない。
だから声も荒くなった。視線も厳しくなった。一瞬本気でスーツケースのことを忘れそうになった。
薬が失われるかもしれないという恐怖は消えていない。むしろ時間が経過するごとに強まっている。
だが、だからといって、あれほど一生懸命な少女を放置しておけるはずもなかった。
それに、あのような状態の彼女にブリッジを任せたまま、落ち着いて作業に集中するなど不可能だった。
………いざというときには、さっさと部屋に戻ってスーツケースを確保すればいいのよ。
何かのふりをしたり、嘘をついて、それを自分に信じ込ませようとすれば、本気で信じてしまうのかもしれない。
そんなことを考えながら、シェラザードはコクピットから飛びだしてブリッジへと向かった。
【行動:リファニアを叱る(0) ブリッジに移動(−1)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康;少し動揺しながら怒ってもいる】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スーツケースを一刻も早く確保したいが……とりあえずは自爆阻止】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
後は相手の反応次第……
レイモンドやルイはもちろん、まだアーネストにも言ってなかった。
言う機会が無かった持論。
だって変なのよ。
このプログラムは殺し合いをさせるには穴が多い。
相手を信頼する余地が残っている。
何なら、相手と同盟を結ぼうとした時点で爆殺する事を宣言したって良い筈よ。
他にもある。
殺し合いをさせる方法は、まだまだ沢山ある。
なのに何故中途半端なシステムを作るのさ?
其処から弾き出した答え。
『なんちゅーか・・・・・・話が長すぎてよう分からんかったんやけど。
もうちっと分かりやすく短く纏めてもらえへん?
それと・・・・・・』
困った……。
「そ、そうね……えーと……」
『このプログラムは人の可能性を試しているにょ。
『いるにょ』って言った言った。
さーちん可愛いわ』
頬をぷにぷに突付かれる。
まずい。
私の弱点が知られた……!
「わ、悪かったわね!
私はろれつの回りが悪いのよ。
どうせ私は『しゃししゅしぇしょ』よ!」
あぁ、泣きたい……。
【行動 : 会話(0) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
>63>66
懸命に訴える少女の姿に胸を詰まされた愁林が口を開こうとした瞬間。
シェラザードからの罵声が耳を劈いた。
初めにリファニアへ、次いで愁林自身へと向けられる叱責の声。
更に彼女に驚く暇すら与えず、シェラザードは格納庫から艦橋への通路を走り出していた。
リファニアの肩をそっと抱き、そのままもう一度シートへと座らせる。
額の汗を拭いてやってから、愁林は懐に入っていた薬の瓶を彼女の手に握らせた。
「私が使っていた抗生物質よ。少し落ち着いたら、飲みなさい。
それと……あの女が言ったように、やっぱり無茶はしてはダメよ。
今は子供らしく、周りの厚意に甘えなさい」
自責の念に駆られながら、少女に向かって言い聞かせる。
シェラザードの叱責は的を射たものであったが故に、深く心に突き刺さっていた。
しかしその一方で、少なからぬ驚きもまた、胸の奥に残っている。
シェラザードがあれほど感情を露わにするような女だとは、愁林は思っていなかったからだ。
彼女が依然、警戒心を解くべきでない相手である事に変わりは無い。
だが―――
「それと……私のせいで、貴方まで怒られてしまったわね。ご免なさい」
―――あの時見せた激情だけは、信じても良いのかも知れない。
少女に詫びながら、ふとそんな想いが愁林の脳裏を掠めた丁度その時。
気の抜ける音と共に艦橋のドアが開き、件の彼女がその姿を現した。
【行動:看病(-0)】【残り行動値:0p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、現状への適切な対処法の模索】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>>68 格納庫からブリッジに移動している間、色々なことを考えた。
どうしたのかしら、あたし………偽善者もいいところだわ。
最期の快楽と死に場所を求めてここに来て、自分を殺す相手も既に決めたというのに。
いくらリファニアのことを心配しようが、本気になって叱ろうが、それは偽善以外の何物でもないだろう。
いつかは必ず殺し合わなければならない相手を気遣って、どうしようというのだ。
でも、あの笑顔は………反則よね。
今の自分には決して浮かべることの出来ない笑み。
純真で、素直で、誰の心も魅了してしまうであろう笑顔。心を動かされずにはいられない、あの表情。
あまりにも健気で、儚くて、今にも消えてしまいそうな、泣き出す寸前の少女の微笑みを、
無視することは出来なかった。所詮ひとときの夢であり幻だと、軽く扱うことが出来なかった。
まあ、いいわ。あたしはやりたいことをやるだけ。それだけよ。
快楽を追求する以外にもやりたいと思えることがあるのなら、それをやろうとするだけだ。
それがたまたまあの少女を愛でると言うこと。そういうことにする。
それにしても、あのコには最初から驚かされてばかりね。
キュベレイの中にいきなり飛び込んできた歌声。
格納庫でテールランスに飛びついた姿。
山ほど銃器を装備したあの男の背後で、不似合いな軍用拳銃を握りしめていた形のよい手。
自分の恐怖を知っていると言った唇。
魂を奪われた七面鳥を抱いて泣き叫びながら、冷静に銃の狙いを定めた時の呼吸。
立っているのも辛いだろうに、それでも自分に見せた笑顔とウインク。
まったく、わけの分からないコだわ。
だが、それが不快ではないのが不思議だった。妙に楽しいような、そんな気もする。
自分という女はどんな存在なのか、分からなくなって来るではないか。
ひょっとしたら、リファニアは自分以上に悪女としての才能があるのかもしれない。
周囲の人間を散々振り回しながら、しかもそのことで逆に好意を得てしまう、とんでもない悪女。
それはそうかもしれない。いい女というものは、それ故に天然の悪女なのかもしれないから。
ブリッジに到着。開いた扉の向こうには、イブが妙に神妙な表情で自分を待っていた。
何も考えず怒鳴りつけたので、気分を害していてもおかしくはないと思っていたのだが、
こう神妙にされていると逆に罪悪感すら感じてしまう。どうにもやりにくい。
「………怒鳴ったりして、悪かったわね。
ここはあたしが観ているから、あなたは早くダグラスの手伝いに」
思わずこちらから謝ってしまう。この女はある意味明確な「敵」でもあるのに。
自分でも何を考えて何をしたいのか分からなくなりかけて、視線をそらす。
その先に、シートに座ったリファニアの姿があった。
彼女にどんな顔を向けたらいいのか、判断するのが難しかった。
「………ちゃんと休んでいるようね。大人の言いつけをちゃんと守るコは、お姉さんは好きよ♪」
その言葉と、浮かべた笑顔は、ただの照れ隠しだったのだろうか。それはシェラザードにも分からなかった。
【行動:イブと会話(0) リファニアを見る(0)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康;自分でも何が何やら】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スーツケースを一刻も早く確保したいが……今はリファニアを気遣う】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
『クライド……だったか。
よくもまあこんなところで再会するもんだな。
最初に言っておくが、お前の用事が済んだらきちんとヨーコを返してもらうぞ。
あと、シュウジ。
今さら信じてもらえるとは思っていないが、ビギナ・ギナの攻撃をやめさせてくれ。
あんなのに狙われたんじゃ、満足に話だってできやしないよ』
『男』が…いや、『クライド』がバイザー越しにポリポリと頭を掻きながら……
って、やめてよ。これでも髪の毛は大切に手入れしてきたのに……(T_T)
「ち……用事も何も、
お前なんかと会いたくて出てきたんじゃねえ。
……それに、何だよ?さっきのは。
少なくともヨーコはお前に悪意は持ってないのに……
意外と非情なヤツだったんだな。
ちょっとばかし見損なったぜ。
……もういっちょやる、ってんならあん時の雪辱を晴らしてもいいけどな。」
(ち、ちょっと…これから何をするっていうのよ……。)
(…バカ娘。コイツを忘れんなよ。大事な男なんだろ。)
チラリと後ろへ目をやる。
そこには足を抑えたシュウジさんの姿が映っていた。
(あ……。)
『……
さて、クライドだったか?
相手に戦闘意欲がなくなったようだが、どうするつもりだ?
さきほど助けてもらったことは感謝する。
だが俺としてはその体で決闘をやるのはお断り願いたいんだがな……。
それに、一刻も早く傷を処置して輸血しないと本気で死にかねないんだが……。』
「……だ、そうだ。
俺はやってもやらなくてもどっちでも構わないんだが、
お前はどうなんだ?リナルド。
やる……というなら、さっきも言ったが、俺は構わんぜ。
……ただ、その結果がこの娘を悲しませることにはなるかもしれんが…な」
最後のセリフ。
一心(?)同体の私にしかないような……そんなか細い声だった。
【行動:通信(0) 会話(0) 心配?(1)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り3p】
【機体状況:シュウジさんと回線(Nスーツ) リナルドさんと回線】
【現在の状況:生身 ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:2人の因縁?】
>>72 あいかわらず誤解されている。
ともかく先程の騒動の説明をしなければならないが、
どうやったら“乗っ取られた”などという事実を信用してもらえるだろうか。
(別に俺だって会いたかったわけじゃないぞ……)
「クライド。
しばらく見ない間にお前は短絡バカにでもなったのか?
俺だってシュウジが足を怪我しているのは知っている。
俺もその場にいたし、手当ての申し出を断ったのはシュウジ自身だからな。
第一、俺はヨーコを攻撃したいなんて思っちゃいない。
……いいか、これから言うことは全部“真実”だ。
実は、シュウジがガズRの手に乗ったあたりから今の今までずっと
マヤに身体を乗っ取られていたんだよ。
身体はそのまま、中身が入れ替わったんだ。
で、マヤはシュウジを殺そうとした。
結果としてガズRに襲い掛かった。
そういうことだ。
そうとしか説明のしようがない」
その時、レーダーサイト内のヤクト・ドーガの光点が移動し、近付いてきた。
ラーズの体調が良くなったのだろうか。
(ああ、また同じ説明を繰り返さなけりゃならないのか?
……ヤだなあ)
「ラーズが近付いてきたようだが、とにかくシュウジの手当てが先だな。
コロニー内の施設の殆どに空気は残っていないだろうが、
港口の管制室辺りなら気密性も充分だし空気もあるはずだ。
クライド、シュウジを助けたいのならお前がシュウジを運べ。
輸血用の血液と手当ての道具は俺が集めよう。
詳しい話はその後だ。
それでいいか?」
【行動:困る(0)、通信継続(0)】
【位置:S-17コロニー内】
【残り行動値:4pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:半覚醒・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:どうしよう】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
モニターの向こうで、怒りの表情を顕わにしたシェラが、怒声をあげる。
リファニアは、呆然とした表情で、それを聞いていた。
リファニアの頭に、思い出される記憶。
昔、私が風邪をひいて、熱を出したとき……。
私は、パパに家事を任せておくのが心配だから、いつもの通りに全部こなそうとした。
結果は、熱が上がり過ぎて倒れてしまい、パパを心配させる事になっただけ。
……あの時は、滅多に怒らないパパが、本気になって怒ったっけ。
私、思わず泣いちゃって……。
……私は、馬鹿だ。
あの時と、何も変わっていない。
出来もしない事を、勝手に出来ると思いこんで。
勝手にひとりで突っ走って。
それが結果的にシェラさんを心配させる事になっただけ。
……先程出撃した時だってそうだ。
イブさんに言われたとおりに休んでいれば、ここまで熱が上がる事なんて、無かったはず……。
……自分がどれだけ子供だったか、痛感する。
そういえば、リナルドさんにも、怒られたっけ……。
何も知らない子供が、知った風な口をきくな、って。
……あの人も、私を心配して、くれたんだよね……。
今になって、それがよくわかる。
……でもね……。
このプログラムは、子供が子供で居続ける事を、許してはくれない……。
だから、私は、自分なりに一生懸命やろうとしたつもり……なんだよ……。
俯き、唇を噛み締め、悔しさに震えるリファニア。
その瞳に、うっすらと涙が浮かんでくるが、泣く事だけは、どうにか耐える。
……駄目ね、私……。
本当、色々な人に迷惑かけてばっかり……。
そこで、リファニアの肩を抱く、暖かいもの。
……イブだった。
イブは、優しくリファニアをシートに座らせ、汗を拭いてくれた。
……そうだよ……。
この暖かさを、私は護りたいの……。
だから、許せない。今の自分の、無力さが……。
『私が使っていた抗生物質よ。少し落ち着いたら、飲みなさい。
それと……あの女が言ったように、やっぱり無茶はしてはダメよ。
今は子供らしく、周りの厚意に甘えなさい』
イブの言葉に対して、無言で頷き、薬を受け取る。
……今の私に出来ること……。
ゆっくりと、身体を休め、少しでも早くコンディションを回復させる事……。
情けないけど、それだけ。
……今は、それだけ。
『それと……私のせいで、貴方まで怒られてしまったわね。ご免なさい』
続けての、イブの言葉。
リファニアは、どうにか笑顔を浮かべて、イブの顔を見た。
「そんな事、ないよ……。むしろ、イブさんの方が私のせいで、怒られちゃったの……。
……ごめんなさい。……言われた通りに、するね……。」
そう、イブに返したところで、ブリッジの扉が開く音がした。
シェラが、ブリッジに着いたのだ。
『………怒鳴ったりして、悪かったわね。
ここはあたしが観ているから、あなたは早くダグラスの手伝いに』
シェラが、ばつの悪そうな表情を浮かべながら、イブにそう言った。
以前見た、二人のやりとりとは、明らかに様子が違う。
……少し、やりにくそうではあったが、それなりに相手を気遣っている様子が窺えた。
続けて、リファニアに顔を向けるシェラ。
思わず、ぴくりと反応してしまう、リファニア。
『………ちゃんと休んでいるようね。大人の言いつけをちゃんと守るコは、お姉さんは好きよ♪』
少しぎこちない笑顔を浮かべながら、シェラは優しく声をかけてきた。
少し間をおいて、リファニアもにっこりと、微笑み返す。
イブと、シェラ。この二人は、このような状況にあっても、こんな私を心配してくれている。
……そんな二人が、今は甘えを許してくれるというのだ。
それならば、ここは素直に甘えよう。
この恩は、後で確実に、返せばいい。
それが出来るようになってから、返せばいい。
「イブさん、シェラさん、ごめんなさい……。
今は、子供らしく甘えさせてもらうね。
……イブさん、ダグラス君を手伝ってあげて。
ダグラス君の、そして、私達の艦、護ってあげて……。
私、何も出来ないけど、ここで、祈っているから……。
……イブさん達が、無事に作業を終える事が出来るように、祈っているから……。」
笑顔と共に、そう言うと、リファニアは、モニターに映るダグラスの様子を伺った。
解除作業に走り回る、ダグラス。
リファニアは、十字勲章に触れ、そっと、作業の完遂と彼の無事を、祈った。
【行動 : ただ、祈るのみ(0)、残4 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、心身共に疲労 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、身体を休める 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>74 (大体事情が……読めてきたな。
……
……眠い……。)
〔マスター。どうしますか?〕
「……警戒レベル、通常へ。
コロニー港湾部で空気の生きているエリアと病院や輸血用血液がありそうな避難所等を検索しろ。」
〔了解……
…
…
検索結果出ました。マップデータ作成中。〕
「作成できたら位置をアビゴルとガズRに送信。
機体を安定した場所に移動後、待機モードに…いや待て、ラーズの動きを見てからだな。」
「リナルド、とりあえずここのマップデータを送っておく。
……といってもあちこち崩壊しているから正確かどうかは怪しいが……。」
(迷惑かけてばかりだな……。こんな事ならあの時離脱しなければ良かったか……?
今更過ぎたことを言ってもしょうがないな。
今はとにかく……こんなくだらないことで死なないように精一杯努力するか。)
「……っと、ラーズに通信。」
〔了解。〕
「……久しぶりだな……。
さて……これからどうするつもりだ?見ての通り同盟は一旦崩壊、また集まりつつあるが……。
……
今一度聞くが……まだ計画に乗る気はあるか?」
【行動:通信継続(−0)検索(−1)ラーズと通信(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調? ゼファー管理中 通信(ヨーコ⇔シュウジ⇔ゼファー⇔リナルド・ラーズ)】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6 Hハイザック?】
【行動方針:治療 再確認】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ 15番リナルド?
中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
サーティアの長い話が終わった。
あまりに突拍子もない話で、俺は声もなくガンイージを見つめるだけだった。
まあ分からなかった部分がある事も承知しているが…。
前半の部分に関しては、俺にも十分に理解できた。
要は「組織」存在理由の事だ。
俺は、金持ちの道楽の為にこんな馬鹿げたプログラムを実行しているのだと思っ
ていたが、サーティアの説では「組織」が求めているのは人材、若しくはその人
材が発想した生き残る為のアイデアだと言う。
俺はその仮定を否定するつもりはない。
俺…いや、このプログラムに参加している人間の誰1人として、それを否定する
材料を持ち合わせてはいない。
ここでは生き残る為に何をやっても良い。
ならば、生き残る為にどんな発想をしたって構わない筈だ。
サーティアの考えも、生き残る為の思考を重ねた結果としての彼女なりの答えだ。
俺が否定できる筈がない。
後半の部分については分からない事がある。
サイコミュ…。
名前だけは知っている。
バビロニア建国戦争のあとラフレシアプロジェクトの資料を検索していて、その
中にサイコミュという名称があったような覚えがある。
たしか…あのMAに搭載されていた装置がそれで、思考による機器操作及び意思感知
の出来るシステムだったらしいが…。
俺はルイに何故か頬を突つかれているサーティアに聞いてみた。
「俺も一応サイコミュは知ってはいるが、そのような装置が果たして俺の…という
より参加者の機体に搭載されていたとして、お嬢さんの仮定の通りに働くもの
なのか?1人や2人ならともかく、これだけの参加者の思考を感知するにはかな
り大掛かりな受信装置みたいな物が必要になると思うのだが」
【行動:質問(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:どうするか…】
【同盟:なし】
移動していると機影が見える。…少しして、通信が入る。
『……久しぶりだな……。
さて……これからどうするつもりだ?見ての通り同盟は一旦崩壊、また集まりつつあるが……。
……
今一度聞くが……まだ計画に乗る気はあるか?』
内容を聞き…内心、安心した。まだ、≪できれば欲しいモノ≫
を入手できる可能性は十分にあると…。…通信を返す。
「…これから?(持ってるアンパンの欠片をひとのみにして。)
一番大きな小惑星に行って…(今度は水を飲む。)
補給でも(天むすを一口で。)
したいところだけど……っごほっ…。(更に明太子おにぎりを一口で。…ちょっと咽る。)
…ノーマルスーツまで…(落ち着いた所でもう一度水飲んで)
忘れてきちゃったし。(今度はカレーパンを食べ始める。)
(実際、通信回線で見える彼女、私服である。かなり汗かいてるため、
服の一部が体に張り付いてそのそこそこ凄い胸も強調されている。)
…未定ね。(カレーパンと共に水一つ飲み干して)
今の所はついていくつもりだけれど。
(人を「観察」するその独特な視線を送る。)」
【行動:返信(1p) 暴飲暴食(1p)】
【残り行動値:2p】
【位置:S17】
【機体状況:異常無し】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:≪できれば欲しいモノ≫の入手 小惑星にあるであろう薬の入手】
【同盟:シュウジ ベルク リナルド…?】
>>76 リファニアを怒鳴りつけたのには自分なりに理由があったことではあるが、
考えてみればこの世界に大人も子供もないことも事実。誰もが同じ「生徒」なのだ。
だから、嫌われたり避けられたりしても不思議ではないかな、と思ったが。
リファニアは、彼女らしい笑顔を見せてくれた。
謝罪と感謝の言葉を口にした後に、モニターに映るダグラスの姿を心配そうに見つめている。
彼の無事と幸運を祈っているらしい。その頬には、七面鳥のものであろう血の飛沫がまだこびりついていた。
「……………………」
血まみれのリファニア。血まみれの自分。同じ血に汚れている身であっても、まるで違う存在のような気がした。
この狂った世界で、心も身体も傷つきながら、それでも誰かを心から心配できるその姿は。
ひたすら純粋で、それゆえに愚かで、どうしようもないほど違和感を感じさせて………少しだけ、羨ましかった。
愚かなリファニア。可哀相なリファニア。不思議なリファニア。あなたはあたしとは違うのね。
あたしはあなたのようにはなれない。あなたのようにお人好しではいられない。
あたしは大人。汚れた大人。汚れずにはいられない、汚れなくしては生きていられない大人。
あなたは綺麗。あなたは美しいわ。でも、その美しさが、あたしには痛いかもしれない。
そのままリファニアに見とれそうになったが、大人としての理性を動員して意識を現実世界に引き戻す。
さらによく見ると、リファニアの頬が妙に赤い。呼吸も普段より荒いように見える。熱でも出ているのだろうか。
銃撃戦、負傷、出撃と、体力を消耗する条件は揃っている。ならば体温の保持には通常よりも気をつけないと。
何か使えそうなものはないかと思って周囲を見渡してみた。
改めて見てみると、あちこちに色々と転がっている。ブリッジの広さにごまかされていたが、結構な散らかり具合だ。
毛布、大量の薬品類、マニュアルらしき本、未開封の缶詰に空き缶、それにスーツケース………
………スーツケース!?
空きシートの上に置かれていた見覚えのありすぎるスーツケースに、思わず息をのむ。
間違いない。あれは自分のスーツケースだ。だが、部屋に置いたままのスーツケースが、何故ここに。
………イブとリファニアに背を向ける格好になっていてよかった。顔色が変わったのが丸わかりになるところだった。
落ち着きなさい。落ち着いて、よく考えるのよ、あたし。
スーツケースが自力で移動することはない。ならば、あの後でミョーコウにいた誰かがここに持ってきたのだろう。
それは誰だ。ダグラス、イブ、リファニア………駄目だ、判断材料が少なすぎる。
鍵を銃で壊された部屋に置きっぱなしになっていたのを誰かが気にかけてここに持ってきた、そういうことにしよう。
問題は中身を見られたかどうかと言うことだ。そして薬の存在を知られてしまったのか。
………多分、大丈夫のはず。
スーツケースを開けたならば、薬箱の存在より、大量に詰まった「大人の遊具」の方に目がいくはずだ。
自分以外のミョーコウの人間は、今まで見た限りその手のものに免疫が強いとは思えない。
アレの存在と、自分がそれを大量に保持している女であることに気づけば、無反応ではいられないだろう。
だが、ダグラス、イブ、リファニアの3人とも、自分に対する態度に大きな変化は見られない。
スーツケースの中身を見たならば、顔を赤らめたり多少の嫌悪感を露わにしても不思議ではないはず。
それがないということは、このスーツケースは自分以外に開けられてはいないと考えるべきだ。
心臓に悪いわよ、ホントに。
1つ息をついて、まずは薬品類を調べる。どんな薬があるのかと言うことを確かめると同時に、
鼓動と呼吸が完全に落ち着くまでの時間を稼ぐためだ。
………色々あるけど、よく分からないわね。
鎮痛剤や解熱剤などの「使える」薬も大量にあったが、
育毛剤や酔い覚ましなどの「持ってきた意図が分からない」薬も山ほどあった。
その中から経口避妊薬を見つけたときにはさすがに苦笑した。
薬屋から「薬」をあるだけ持ってきた、そういう感じらしい。誰が持ってきたのかは知らないが、かわいいものだ。
続いて缶詰を調べる。普通の缶詰だ。味はともかく、空腹を満たすには十分だと思われる。
そうこうしているうちに、顔色も鼓動も呼吸も通常態勢に復帰した。簡単なセルフチェック。異常なし。
よし、戻った。これで大丈夫。
毛布とマニュアルを手に取り、リファニアのところに戻る。
「ちょっと、失礼するわね」
有無を言わさずその華奢な身体を毛布でくるむと、そのままシートから抱き上げる。
そして当直士官用のシートに移動。リファニアを抱いたまま腰を下ろす。
ここなら、あちこち動き回らなくてもだいたいの状況は掴めるはず。
右手にマニュアル。左手と膝の上に美少女。悪くないわ。
七面鳥の血に染まったままの女は、同じく血で汚れたままの少女を抱きながら、マニュアルを読み始めた。
【行動:ブリッジの状況を確認(−1) リファニアを看病?(0) マニュアルを読む(−1)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康;自分でも何が何やら】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:リファニアを気遣う ミョーコウの安全確保】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
>70>76
『………怒鳴ったりして、悪かったわね。
ここはあたしが観ているから、あなたは早くダグラスの手伝いに』
「ええ」
頷き、艦内見取り図を手に出口へと向かう愁林。
その背中に、リファニアの言葉が温もりを持って届く。
「NTに祈ってもらえるなんて、何よりも心強いわね」
少女のほうを振り返り、冗談めかして笑いかけた。
彼女に心配をかけて、これ以上負担をさせてはならないのだと、自分に言い聞かせながら。
「シェラザード……。
貴方が怒鳴ったのは当然よ。気に病む必要なんて何処にも無い。
それじゃあ、行ってくる―――リファニアちゃんの事、しっかり頼むわね」
甲斐甲斐しくリファニアの世話をする彼女へ、些かバツが悪そうにそう言ってから、愁林は艦橋を後にした。
目指す先は艦底部ミサイル発射管。
ダグラスの迅速な作業の甲斐あって、残す未処置部は恐らくその2箇所のみであった。
床を壁とし、壁を床として艦内通路を駆け抜け、一気に階層を下っていく。
リファニアを回収する時に見せた機敏さをここでも遺憾なく発揮し、愁林はものの数分でダグラスの背中に追いついていた。
「ダグラス、私も手伝うわ。指示を―――!」
宙に靡く漆黒の髪、戦場に赴くかのような凛とした横顔。
そう。これは艦を、ミョーコウという大切な場所を、そこに住まう仲間を守る為の戦いなのだ。
【行動:艦内移動(-1)、アクション(-1)】【残り行動値:2p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦底部弾薬庫)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、現状への適切な対処法の模索】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
ブランデーが入ったボトル。
ほんの少し熱く感じられる液体が喉を潤す。
一気に飲んでゆく、酔うためには一気が一番手っ取り早い。
急逝アルコール中毒で死ぬかもしらないけど、それはそれでいいのかもしれない。
ボトルはものの1分で空になった。
「こんな……こんな量で酔えるか馬鹿ッ!!」
空になったボトルをモニターに投げつける。
八つ当たりだ。
物にでも当たらないとやってられない。
ストレスがかなり溜まっていて気が短くなっている、危険だ。
頭でそう冷静に考える自分がいることに気がついてさらにいらつく。
「クソッ、どうしろっていうんだよォ!!」
口に出して言ってみたけど理解している。
決めなければいけないのだ。
人を殺すか、人に殺されるか。
いくら自分が殺される状況になっても人を殺せるほどに俺は割り切れないだろう。
かといって誰かに殺されるつもりもない。
悩めば悩むほどに深みにはまってゆく感覚。
それに比例してストレスが溜まってゆく。
……駄目だ、考えても考えても答えは出ない。
何か別のことを考えなければ――
「……MSのコクピットの中で頭抱えながらヒス起こしてるおっさん……」
今の自分の状況。
客観的に見るとそうなのだろうか?
いやいや、いくら老け顔といっても俺はまだ28だし。
それではまるっきり精神異常者だ。
っていうか何を考えているんだ俺は。
「考えても仕方がないけれど考えなければいけない」
何度も何度も考えても俺が生き残る確率は極めて少ない。
どう行動してもいつかは死ぬだろう。
生き残る確率もへったくれもあったものではない。
どう動いても待ち受ける先には死。
「……なら、いっそ死ぬことを前提に考えるか…?」
死なないように考えるのではなく、死ぬことを前提に考える。
活路が見えた気がした。
考えてみれば元の生活に戻ったところで変わり映えしない何もない日常の繰り返し。
ただ、何となくで決めてきた人生。
親しい友人がいるわけでもなく、結婚もしてない。
両親は既に他界、特に夢もない。
仕事して、金貯めて、食って、寝て――
本当にそんな日常に未練なんかない。
ただ何となく、死にたくないから生き残ろうとしていただけだ。
極端に自分を割り切ってみる。
そう考えると簡単だ、残るはここで精一杯生きるだけだ。
『生きる』ではなくて『何をして死んだか』だ。
どうせ結果は死だ。
ならばやれるだけ、やってやろうじゃないか。
『この殺し合いを仕組んだ奴を後悔させてやる』
そのためなら人殺しだろうが、自分が死のうがどうでもいい。
どうせ俺は死ぬんだし。
考える――。
『脱出計画』に本腰を入れて加わり、一人でも多く逃げる、これが奴等が一番嫌がりそうなこと。
かなり難しいだろうがもともとやろうとしていたことだ。
それに随分短絡的だと思ったが、もう悩むのは嫌だ。
どっちにしろ死ぬからには悩んで居たら損だ。
「……やってやるぜェ…」
【行動:酒を飲む(-0p)決意(-0p)移動(-4p)】【残り行動値:残り0p】
【位置:N-17→O-17→P-17→Q-17→R-17】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:空ボトル、煙草4箱と4本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:この殺し合いを仕組んだ奴を後悔させてやる】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】
静かで小さな草原。
その上に寝転がる青年。
青年の青い眼は空をずっと見つめている。
ああ、同じだ。あの時と―――――――――――同じ。
軍辞めて、やること無くっていつもこんな感じだった。
でも、ある時、声を掛けられた。
『こんにちは。』
―――――――――――!?
急に置きあがり辺りを見回すが誰もいない。
(空耳か?)
コロニーへ着くと食事を取り、少し休んでいるところだった。
そこへ定時放送が流れる。
>>34 (少々つまらなそうだな、ティ―チャ―。
そう急かすなよ、何れは嫌でも殺し合いを始めるか、
アンタが忙しくなるかのどちらかだ。)
その場から立ち上がり、MSへ向かう。
(さて、冒険の続きに行こうか。)
コクピットに入り、MSを起動する。
モニタ―が映し出され、そこには教会が映っていた、
無意識のうちに教会の近くへ降りていたらしい。
(何故だろう?あの時も教会へ行ってしまった。
解らない・・・・・・・・でも、あそこに居ると何故か落ち着く。)
そしてその場から立ち去った。
【行動:移動 休憩(-1)I-08→H-08→G-08(-3)】
【残り行動値:1】
【位置:G-08】
【機体状況:正常】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
>>87 訂正
【残り行動値:1】→【残り行動値:0】
残り一時間、後20分で装転済みの対艦ミサイルの引き抜き作業が終わる。
それまでに艦底部の二ヶ所のミサイルを処理出切れば、
対艦ミサイルの方も、少し余裕を持って信管を抜く作業に当たれる。
艦底部のミサイル発射装置は、右舷に3、左舷に3の合計6基。
装転された6発のミサイルを処理しなければならない。
だが、一発の処理に、どうしても4分弱ほど掛かってしまう。
移動も含めると、艦底部ミサイルの処理時間は凡そ30分。
残りの30分で大型ミサイルを処理、とにかく、時間が少ない。
左右に伸びる、弾薬庫の通路。まずは左舷から処理することにしよう。
と、その時
『ダグラス、私も手伝うわ。指示を―――!』
姉さんの声に、驚きながら振り返った。
「ね、姉さん!?どうして此処へ?
・・・・・・いや、協力感謝します。」
出撃したとばかり思っていた僕は、驚きの色が隠せなかった。
個人的には、姉さんに危険な作業を手伝って貰いたくない。
だが、今はこの艦を預かる責任者として、素直に助けを受けるのが筋であろう。
「簡単に説明します。姉さんにはこの通路を直進した所の右舷弾薬庫から、
小型ミサイル発射口に装転された、三発のミサイルを処理して貰います。
C型と呼ばれるこの小型ミサイルの処理は、到って簡単です。
弾頭部の三つの接合部を思いっきり押すと、弾頭カバーが外れる仕組みです。
その中に信管がありますので、ゆっくりと刺激を与えないように引き抜いてください。
刺激、と言ってもよっぽどの衝撃でも与えないと爆発はしませんので、
慎重に作業をすれば、簡単にできる筈です。」
硬い表情を柔和に崩し、姉さんの手を握りながら続けた。
「姉さん、助けに来てくれてありがとう。
余り時間が無いから僕はもう行くけど、本当に嬉しいよ。
簡単な作業だけど、くれぐれも気を付けてね。」
17歳の少年の心を少し表に出しながら話す。
すぐに表情を引き締めると、左舷の弾薬庫へ向かって行った。
【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 艦底部、弾薬庫】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 自爆阻止】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
「……しっかりしなさい」
ダグラスに指示された通りに右舷の弾薬庫へ向かいながら、愁林は自らの頬を両手で軽く叩いた。
優しい気遣いの言葉を掛けてくれた"弟"の為にも、大切な仲間である少女の為にも。
彼女にとっては少々複雑だが、リファニアの為に年上の女が見せた意外な一面の為にも。
愁林は、この作業を完璧にこなさなければならない。
扉を開き、目的の弾薬庫へと足を踏み入れる。
そのまま愁林は躊躇う事無く、説明された手順通りにC型ミサイルの解体作業を開始した。
「これね」
否が応でも加速してしまう鼓動。
弾頭カバーを外したところから中を覗き、慎重に信管を抜き取っていく。
その作業を3回繰り返し、全ての信管を引き抜き終わったところで愁林は大きく息を吐いた。
「そういえば……引き抜いた後の信管はどうすれば良いのかしら」
【行動:艦内移動(-1)、処理作業(-1)】【残り行動値:0p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦底部右舷弾薬庫)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、トラップ解除】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
・・・・・・「動く」ってどういう意味、と言われてもなぁ・・・・・・
『とにかく、行動を起こさなければ、俺達はこのままあの世に行くって
ことになる。それぐらいは、わかるよね。そういうこと。
それと、声について誉められたのは初めてだね』
ひとまず簡単な返答をルイに返しつつ、サーティアとレイモンドのやり取り
を聞きながら俺は思考する。
サイコミュ装置が搭載されている可能性については、確かに考えられない
こともない。兵器を動作、制御するのではなく、あくまで思考そのものを
読み取る「だけ」のシステム。
「この宙域に限らず、『フィールド』にはおそらくミノフスキー粒子が
かなり濃厚に散布されているとしたら、各機体に、パイロットの動向を
観察するためのサイコミュが搭載されている可能性は高まってくる。
サイコミュは、ミノフスキー粒子が散布されたフィールドでなければ
有効にその威力を発揮しえないからね・・・・・・
技術的な説明はあえて省くけど。サイコミュってそういうものだって
軍で習った。
まぁ、そうだろうとそうでなかろうと、手を打たなきゃならないのには
変わりない。おとなしく殺し合う、というのも手だけどね。
その場合、お互いの生存率はうんざりしたくなるほど下がる。
そして、コロニーを質量弾にして打ち込む、というプランには
賛成しかねるね・・・・・・
第一に、推進させるための装置が入手できない。MSで押してどうにか
なるような質量じゃないんだ、コロニーは。一年戦争終戦後のコロニー
再生ラッシュの時に用いられた、レーザー推進システムが手に入れば
話は別かもしれないが、都合よく手に入るかどうかは正直疑問だ。
第二に、所詮コロニーというのは宇宙空間の広大さを考えればひどく
『小さい』。相手が何に乗って何処から通信しているのかは知らないが、
月・地球の特定の地点に設置された『移動できない』基地ならとにかく、
相手が艦艇に乗っているなら避ければすむ話・・・・・・
第三に、照準はどうする?
相手が基地やコロニー、そうした回避行動を取ることが出来ない場所に
『司令部』を構えていたとして、それに向けてぶつけるためには
ただ飛ばせばいいってもんじゃなくて、狙撃手がスコープでねらいを定める
ように照準し、そして弾丸、つまりコロニーがどう飛翔するかを計算に
いれて放たなければならない。ブリティッシュ作戦においてジオンがコロニー
落着軌道に乗せるまでにえらく時間がかかったのも、そうした要素を満たす
必要があったからこそ、と俺は踏んでいる。ああ、もちろん核パルスエンジン
(これが手に入れば、もう少し楽になるんだけど。まさかプレイヤーに核弾頭
なんて代物を渡すほど、連中もおろかじゃないだろう)なんかを設置する必要が
あった、って要素もあるが、まぁそれもコロニーを「弾丸」にしたてるための
もの。ま、こうした作業の一環と見ていいんじゃないかな。
似たようなことは、俺も考えてたけど、こういう悩みにぶち当たったんであえて
提案するのは止したわけだ。
さて。考えようか。
1つ。相手の要塞の位置を特定しなければならない。
1つ。相手をおそらくは一撃で殲滅しなければならない。
1つ。相手の位置に対し、おそらく俺達は近づくのも困難。
(その気になれば、あいては即座にこのフィールド全てを侵入
不可能エリアに指定できる。接近した瞬間爆死、なんて危険が
あるわけだ)
だから、俺達自身は近づけない。
1つ。他プレイヤーによる妨害の可能性もありえる。
1つ。攻撃を実施するにあたって必要とされるものは、
このフィールドで手に入れなければならない。
1つ。時間をかけすぎれば何も出来なくなる。たとえ
実施可能で確実なやり方を見つけたとしても、時間が
かかりすぎてしまっては実行そのものが不可能になる。
さて、これだけあげてくるとそろそろ実施自体が不可能に
思えてくるだろう・・・・・・
1つ。どれほど不可能だと思われる事柄でも、実際に挑んで
見なければ本当に不可能かどうかはわからない。不可能だと思い、
あきらめてしまった瞬間こそ、それが「不可能」になる瞬間だって
ことを、忘れるな。
さて・・・・・・正念場だ。鍔際だ。
ここで人として足掻き、数兆分の一しかないかもしれない
冗談じみた夢に賭けるか。
諦めて奴らの「狗」としておとなしく殺しあい、おそらくは
より確率の高い「己一人の生」に賭けるか。
どちらを選ぶ?」
あえて、俺は問うた。
この蟲毒の戦場において、人が何を考え、何を想うかを俺は見届けると
決めた。
もしこの3人が諦めるのなら、殺し合いを選択するのなら。
あるいは問題から逃げ、当面許された生を安穏と生きるなら。
俺は。
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:(通信;基地内の全員)(−1P)思考(−1P)】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア、レイモンド?、ルイ?】
「わ、悪かったわね!
私はろれつの回りが悪いのよ。
どうせ私は『しゃししゅしぇしょ』よ!」
さーちんがそんな可愛い事言うんで思わず抱きついて
頬擦りしてもうた。
「あー、さーちん可愛いわ。
なんか、もう持って帰って家に飾りたいぐらいや。
エプロンドレスとかネコミミとか付けたら
めっさ似合いそうやわ〜」
その最中におっさんがさーちんに声をかけてくる。
「俺も一応サイコミュは知ってはいるが、そのような装置が果たして俺の…という
より参加者の機体に搭載されていたとして、お嬢さんの仮定の通りに働くもの
なのか?1人や2人ならともかく、これだけの参加者の思考を感知するにはかな
り大掛かりな受信装置みたいな物が必要になると思うのだが」
「センセー。質問ー」
アタシは勢いよく手を上げておもうた事を聞いてみる。
「なんやら良くわからへんけど、付いてるかどうかやったら
中開いて見ればいいだけやないん?」
【行動 : 先生しつもーん (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : さーちんに抱きつき 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : さーちん可愛い〜 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん 考えてばかりやから禿るんや
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
ダグラスの作業を見守るリファニア。
素人目にも、彼に余裕がない事が、わかる。
「……頑張れ、ダグラス君……。」
ただひたすら、祈りを捧げるリファニア。
神様に祈るというより、ダグラス様に、祈る。
―――そんな感じの、祈りだった。
『ちょっと、失礼するわね』
祈りを捧げているリファニアに、シェラの声と共に、毛布が巻かれた。
その直後、リファニアの身体を浮遊感が襲う。
びっくりして、一瞬だけ身体を震わせるリファニア。
気がついた時には、リファニアはシェラの腕に抱かれていた。
……熱の為だろうか。
何故か、リファニアの頬の赤みが、少し増した。
……あたたかい……。
なんだろう、この感じ……。
これが、私の知らない、おかあさんの感じ、なのかな……?
……ちょっと、違うような気がする……。
どちらかというと、お姉さん……?
……それもちょっと、違う気がする……。
されるがままに、シェラと共に、シートに座らされるリファニア。
本能的に、身の危険を感じもする。
だが、それでもリファニアは、一切抵抗する素振りを見せなかった。
愛でられるままの、猫のように。
リファニアは、シェラの膝の上で、甘えていた。
無意識のうちに、人の温もりを得る最も直接的な行為を、望んでしまっているのかも、知れない。
そしてその温もりを得る為の行為に、男も女もないのだろう。
『NTに祈ってもらえるなんて、何よりも心強いわね』
とろんとしているリファニアに、イブが笑顔と共に、声をかける。
思わずハッとなるリファニア。
そうだ、イブさんも、これから危険な作業に向かわなくてはいけないんだ。
ぼーっとしている場合じゃ、ないよ……。
リファニアは、イブに顔を向け、再び微笑み返した。
ニュータイプ……。
自分がいわゆるそれであるという、自覚はある。
だが、人からあらためてそう言われると、本当にそうなんだろうかと、疑ってしまう。
でも、私が祈る事で、少しでもイブさんが安心してくれるなら……。
……いまは、一生懸命、祈ろう。
『シェラザード……。
貴方が怒鳴ったのは当然よ。気に病む必要なんて何処にも無い。
それじゃあ、行ってくる―――リファニアちゃんの事、しっかり頼むわね』
イブが、ブリッジから出る。
残されたのは、シェラと、リファニアだけ。
「ありがとう、シェラさん……。
シェラさんにこうしてもらっていると、私、何故か、とてもおちつくの……。
トリィが死んだ時も、そうだった……。
ゴメン、もう少し、甘えさせてもらうね……。」
リファニアは、シェラに身を委ねつつ、イブとダグラスの為に、祈りを捧げ続ける。
共にその身を血で染めた二人は、奇妙な絆で結ばれようとしていた。
【行動 : イブとダグラスの無事を祈る(0)、甘える(0)、残4 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、心身共に疲労 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、身体を休める 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>94
「開けてみればわかるだけの話やないん?」
『残念だけど、そうは簡単にいかないと思う。
このプログラムには、整備技術を持ったプレイヤーも参加している。
サーティアがそうなんだけどね。
そういう人間に簡単に『サイコミュ』と分かられては、簡単に
はずされてしまうだろう。
実際、あけて調べて見るのも一つの手。
だけど、俺が主催者がわなら、機体各部に分散配置する、あるいは必要計器の
中にそれとなく偽装してセットする、なんかの手を考える。
たとえ見つからなくても、「あるかもしれない」という可能性は消えないさ。
一番いいのは、ニュータイプで、そのうえ実戦経験がある人間に検証して
もらうことだろうね。そういう人間なら、なにがしかの違和感を感じるはずだから」
>>83>>95 『シェラザード……。
貴方が怒鳴ったのは当然よ。気に病む必要なんて何処にも無い。
それじゃあ、行ってくる―――リファニアちゃんの事、しっかり頼むわね』
「………分かっているならいいわ。早くあのコを、艦長を助けてあげなさい」
イブの口調も妙にらしくない。だからシートに座ったまま、言葉だけを返した。
扉が開き、そして閉まる音が響く。これでこのブリッジには、自分とリファニアの2人だけ。
極上の美少女を膝の上に抱いたならば、次にやることは決まっている。
ありとあらゆる手段を用いて問答無用で陥落させる………のが、「通常の」自分なのだが。
この状況では、さすがに、ねえ。
モニターには懸命に作業を行っているダグラスの姿が映し出されている。
そしてリファニアは怪我をしていて、しかも疲れきっている。ここで手をだしたら、それはただの強姦だ。
無理矢理にでも気持ちよくさせる自信がないわけではないが、そういうやり方は趣味でも好みでもない。
いい女は、空気を読めなければならない。それが全ての基本なのだ。
「……………………」
そして、リファニアを膝の上にのせてその顔を間近で見ると、そこには疲労と苦痛の色がありありと出ていた。
自分に甘えたように身体を委ねているが、半分は委ねざるを得ないから、そうしているのだろう。
とにかく彼女を休ませる必要がある。そして、それには少しでも睡眠を取らせるのが最も有効だと判断した。
この状況でリファニアの目を自然に閉じさせるには………色々考えてはみたが、他に考えつかなかった。
「………リファニア、今は何も考えないで、ゆっくりお休みなさい」
だから、シェラザードは小さな声で歌を口ずさみはじめた。
子守歌代わりの、しかし彼女にはある意味最も不似合いな歌を。
♪
Amazing grace, how sweet the sound That saved a wretch like me
I once was lost, but now am found Was blind, but now I see.
♪
シェラザードは神を信じない。だが、神を信じることそのものを否定はしない。
シェラザードは神に祈らない。だが、崇高な何かに心からの祈りを捧げることが有する美しさを否定はしない。
シェラザードは神の前で頭を垂れない。だが、自分の信じる存在に対して頭を垂れる人の姿を否定はしない。
♪
'Twas grace that taught my heart to fear And grace my fears relieved
How precious did that grace appear The hour I first believed
♪
シェラザードはただ彼女自身が美しいと思ったことを評価する。
だから、美しいと感じた歌を口ずさむことは、彼女にとって自然なことだ。
おそらくはそれが罪深い行為だとしても。「本当の意味」を理解していないことだとしても。
それでもシェラザードは口ずさむのを止めない。彼女はその歌を美しいと感じたから。
その腕に抱いている傷ついた少女の心を、少しでも慰めたいと思ったから。
例えいつかは死ぬまで刃を交えなければならない相手であっても、今は共にいようと考えたから。
それが美しいことだと信じていたから。そして、少女の身体から伝わる温かさが、心地よかったから。
♪
Through many dangers, toils, and snares I have already come
'Tis grace hath brought me safe thus far And grace will lead me home
♪
右手のマニュアルを読み続けながら、左手でリファニアの髪をそっと撫でる。
せっかくの綺麗な髪なのだから、あとでブラシできちんと梳いてあげよう。そう思った。
♪
The Lord has promised good to me, His Word my hope secures;
He will my shield and portion be, As long as life endures.
♪
可愛いリファニア。あたしはあなたと会えたことを感謝するべきなのかしら。それとも嘆くべきなのかしら。
あたしとあなたは共に生きていくことは出来ない。今は優しくしてあげることが出来ても、それは今だけの話。
あたし達がこのまま生きていれば、いつか必ずあたし達は殺し合う。
それが現実。それがこの世界。好きも嫌いも関係ない、ただそうであるのが、この場所なのだから。
♪
Yea, when this flesh and heart shall fail, And mortal life shall cease,
I shall possess, within the veil, A life of joy and peace.
♪
でも、今はあたしの腕の中でお休みなさい。あたしの体温と鼓動を感じなさい。
あたしがあなたを殺すかどうかは分からない。あなたがあたしを殺すかどうかも分からない。
でも、こうしていれば、あたしは死ぬまであなたの温かさを覚えていられるから。
あなたもあたしの温かさを覚えてくれると思うから。
♪
The world shall soon to ruin go, The sun refuse to shine;
But God, who called me here below, Shall be forever mine.
♪
リファニア、ごめんなさいね。あたしは大人で、あなた一人のあたしにはなれない女なの。
あなたの前のあたし。ダグラスの前のあたし。イブの前のあたし。全部本当のあたし。
あたしはあなたを可愛がりながら、ダグラスを誘惑するわ。イブを挑発もするわ。したいことは何でもするわ。
でも、あなたを可愛いと思うのは、美しいと思うのは、あたしの本当の気持ちだから。嘘ではないから。
♪
When we've been there ten thousand years Bright shining as the sun
We've no less days to sing God's praise Than when we first begun………
♪
だから、今はゆっくりお休みなさい。せめてあたし達が殺し合わなければならなくなる、それまでは。
リファニアは温かさを感じてくれただろうか。安らぎを感じてくれただろうか。
それを決めるのは彼女であって自分ではない。自分は自分の出来ることをするしかない。
シェラザードはそう考えて、リファニアの髪を撫で続けた。
あたしには不要な神様とかいう存在でも、少しは彼女の役に立つかもしれないから。
Amazing Grace………例えかりそめのものであったとしても、リファニアに恵みと幸運が訪れますように。
モニターに映るダグラスを見守り、新たに画面に出たイブの様子を観察し、時折マニュアルに目を通しながら、
シェラザードは彼女に預けられていた存在を守ろうとしていた。
【行動:リファニアを看病?継続(0) マニュアルを読み続ける(0) 歌を口ずさむ(−1)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:リファニアの笑顔で撃墜??】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:リファニアを気遣う ミョーコウの安全確保】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
『残念だけど、そうは簡単にいかないと思う。
このプログラムには、整備技術を持ったプレイヤーも参加している。
サーティアがそうなんだけどね。
そういう人間に簡単に『サイコミュ』と分かられては、簡単に
はずされてしまうだろう。
実際、あけて調べて見るのも一つの手。
だけど、俺が主催者がわなら、機体各部に分散配置する、あるいは必要計器の
中にそれとなく偽装してセットする、なんかの手を考える。
たとえ見つからなくても、「あるかもしれない」という可能性は消えないさ。
一番いいのは、ニュータイプで、そのうえ実戦経験がある人間に検証して
もらうことだろうね。そういう人間なら、なにがしかの違和感を感じるはずだから』
「そんやったら、あるかもしれへんなんて気にせんといて
無視したらええやん。
気にして考えすぎてもええことあらへんよ。
それこそ、悩みすぎて禿げてまうよ。
おっさんみたいに」
アタシはさーちんに抱きついたままあーたんの話しに返答して
おっさんを指さしたんや。
【将来、悩みすぎで禿げそうな人】代表としてやな。
【行動 : 先生しつもーん (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : さーちんに抱きつき 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : さーちん可愛い〜 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん 考えてばかりやから禿るんや
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
>>74 「どうやら話を聞く限り、やつはちょうと俺達と同じような状態だったらしい…。」
(……誰がそんな話……。)
自分に起こっている状況が他人にも起こっている…。
(いきなりそんな事を言われても……信じられるわけないよ。
現に彼は私をシュウジさんもろとも殺そうとしたのは事実じゃない…。)
自分のことを棚に上げておいて文句たらたらだ。
「……おい、ちょっと待て。
ラーズってダレだよ……?」
(……私も知らない)
そこで、新たな参加者がいることを知った。
リナルドの話し振りからすると、ラーズという人は少なくとも敵ではないらしい。
「……まあ、シュウジを運ぶのは了解した……。
拒否してもヨーコがうるさいだろうからな。」
(何よそれ…まあ、否定しないわよ。)
「(……それより)」
>>78 「だからラーズって誰だよ!!」(だからラーズって人誰なの!!)
二人そろって叫んでいた。
もっとも、彼らにはクライブの声しか聞こえていないんでしょうけど……。
そこで
>>80の内容がシュウジさんの回線を通して聞こえてきた。
(ラーズさんってどんな人なの?)
「ちょっとまってろ。いま回線を開……」
ヒュ〜〜♪
(…………?)
なぜかクライブが口笛を吹いた。
そこで私も覗き込むように、画面を覗いた。
(………あ。)
思わず自分の胸を凝視しながら、
両の手の平でポンポンと叩いてみた。
(………ない。)
そしてまた、その視線をラーズさんの映っている画面に戻すと……
(………ある。)
思わず自分の胸………
そしてまた…………
思わず、そしてまた…
そして飛び出すクライブの爆弾発言。
それは私の頭の中が二つの考えでループしている時に起こった!!
「……いい乳してんな姉ちゃん。」
(……って、何誤解の生むようなこと言ってんのよーー!!)
【行動:通信(0) ラーズとの新規回線(1) 爆弾発言(1)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り1p】
【機体状況:リナルドさん⇔ラーズさん⇔シュウジさん(ノーマルスーツ)】
【現在の状況:ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×1内臓武器)
大型ヒートホーク(右手)
ビームサーベル(左手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:(゚Д゚;≡;゚д゚)ナ、ナニヲイッテンノ!! 】
「なんやら良くわからへんけど、付いてるかどうかやったら
中開いて見ればいいだけやないん?」
ルイが勢い良く手を上げて言う。
俺が答える代わりに、上から声が降ってきた。
「残念だけど、そうは簡単にいかないと思う。
このプログラムには、整備技術を持ったプレイヤーも参加している。
サーティアがそうなんだけどね。
……………………………………………………
一番いいのは、ニュータイプで、そのうえ実戦経験がある人間に検証して
もらうことだろうね。そういう人間なら、なにがしかの違和感を感じるはずだから」
聞いてみると、アーネストという男はかなりの知識を持っているらしい。
その手の研究でもしていたのだろうか?
まだ面と向かって会っていないから、何とも言えないが。
それにしても…ニュータイプね…。
ニュータイプってやつはそんな便利な事も出来るのか?
俺はただ、MSを上手く扱えるだけの人間の事だと思っていたが…。
「そんやったら、あるかもしれへんなんて気にせんといて
無視したらええやん。
気にして考えすぎてもええことあらへんよ。
それこそ、悩みすぎて禿げてまうよ。
おっさんみたいに」
ルイが俺を指差して明るく言う。
…そういうふうに見えるのかね、俺は。
たしかに自分でもプログラムが始まってから、今までの数倍は考える事が多くな
ったと思う。
しかも自分の命に係わるから、自然と難しい顔つきになってしまっているかもし
れない。
だからと言って、考えないというのはなしだ。
戦場で何も考えない奴は、大概がすぐに死ぬ。
いや違うな。何も考えないのではなく、何かを考える余裕もなくなった奴だ。
艦底部のミサイルも、難なく解除に成功した。
所要時間、15分。残り時間は45分。
姉さんが手伝ってくれたおかげで、時間に大分余裕が出来た。
上のフロアに上がり、再び大型ミサイルの左舷弾薬庫へ向かう。
しかし、まだ引き抜き作業は終わっておらず、
作業開始まで、五分ほど待ちぼうける羽目となってしまった。
残り40分、作業を開始。
基本的な作業は、C型ミサイルとさほど変わらない。
だが、連結部が6もあり、しかもC型のものより大分固い。
無重力も相まって、上手く力が入らず、連結部が外れないのであった。
時間は刻々と過ぎ、焦りだけが募ってゆく。
どうにかならない物かと、部屋を見渡してみるも、役に立つような物は無い。
非常にマズい。焦りと恐怖が一段と強まり、震えと冷や汗が止まらなくなる。
とにかく、何とかしなくては。
役に立ちそうな物を探しに、通路へ出る。
丁度目に入ったのは、非常用の赤いハンマー。
迷わず手にとると、弾薬庫に走り、迷わずそれを連結部へ振り下ろした。
ミサイルにハンマー。本来なら危険極まり無い行為だが、今は手段を選べない。
ガン!≠ニいう音と幾重にも連なる共鳴が、弾薬庫へ響き渡る。
・・・・・・ハズレ、もう一発!・・・またハズレ。もう一回!
三発目でようやく直撃し、一発で連結部が外れた。
汗だくになりながらハンマーを振りかざし、ようやく全ての連結部を外す事に成功。
こうなれば後は信管を抜くだけ、左舷のミサイルの処理に成功。
残り一ヶ所、ハンマーを片手に、急いで右舷へ向かった。
同じ要領で、連結部にハンマーを打ち込む。
流石に疲れも目立ってきたが、慣れもあり、三ヶ所の連結部を一発で開ける事に成功、
そして、残り5分と言う所で、遂に全てのミサイルの処理に成功したのであった。
全ての作業を終えた後、艦橋へ続く通路の前で姉さんを待つ僕。
息を切らしながら、腕のタイマーで残り時間を確認する。
見ると、既に十秒を切っていた。
4・・3・・2・・1・・0・・・・・・・・・・・・・・・爆発は・・・無し。
「はぁぁ〜〜っ・・・助かったぁ〜〜。」
一気に気が抜け、床に膝をついた。
力を振り絞っても一度立ち、艦内のインカムへ手を伸ばす。
「こちらダグラス、起爆時間の経過を確認。
作業は成功しました。今から艦橋へ上がります。」
疲れと歓喜が入り混じった声で艦橋に報告を済ませると、
壁にもたれ掛かりながらイブが来るのを待った。
【行動:作業(−3) 移動(−1) 艦内放送(−0)】
【位置:U-14 艦底部、弾薬庫】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
常に前後左右に気を配り、自分の位置を把握しつつ敵の配置、戦力を分析し、指
揮官ならば部隊の、一般兵士ならば自らの勝利と生還を期して引き金を引く。
自分の目と勘と脳みそを駆使して、目の前の敵機を葬る。
敵MSは何か?
持っている武器は何か?
自機の武器で対抗出来るのか?
どこを撃ち、それによって相手はどう避けるのか?
相手はどこを狙ってきて、自分はどう避ければいいのか?
それによって分かる、相手の技量は?
自分との比較は?
周囲に他の敵機、若しくは味方機はいるか?
戦闘を継続するか、それとも逃げるか?
継続するとして…etcetc。
その戦闘の場所、状況、パイロットの心理状態によって思考は無限に広がる。
フロンティアとその周辺での戦闘で、俺は常にそうやって戦っていた。
まあ、俺はそんな事もあってか、自分の周りをそうやって整理してしまう癖でも
付いてしまっているのかもしれないが…。
もしかしたら、ルイの言う事にも一理あるかもな…。
「まあ俺が禿げる可能性もないではないけどな。でもその時はルイが惚れちまう
くらい格好いいハゲになってやるさ。見て驚くなよ(笑)」
とりあえずサーティアの返事を待つ間に、ルイに軽口を返しておく。
…もしかしたら、このプログラムで初めてかもしれない。
俺の顔に屈託のない笑みが浮かんだのは。
【行動:思考、軽口(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:どうするか…】
【同盟:なし】
>>78 シュウジ……いや、ゼファーから周辺マップのデータが送られてくる。
リナルドがデータを眺めていると、マヤの声が頭に響いた。
(お兄ちゃん。
ヨーコさん、お兄ちゃんの話を全然信じてないみたいだけど……)
それが当然、至って普通の反応だ。
あんな話を聞かされて、すんなりと信じられる人間がどれだけいるだろうか?
例えそれが真実でも。
フッ、と自嘲気味に笑うと、リナルドはシュウジに問いかけた。
「シュウジ、訊いておかなければならないことが二つある。
……大事なことと、もっと大事なことだ。
その1、大事なこと。
さっきの話も含めて、俺を信用してもらえるのかな?
これから行動するに当たって、これはぜひ訊いておきたい。
その2、もっと大事なこと。
血液型を教えてくれ。
俺はお前の血液型を知らないから、このままじゃ
輸血用の血液を取りに行くことはできないぞ?」
何やらヨーコ(の身体を借りたクライド)が感嘆の声を上げている。
(……何をやってるんだ、あの二人は)
呆れながら突っ込みを入れつつ、彼はシュウジからの返答を待った。
【行動:データ受信(-1)、通信継続(0)】
【位置:S-17コロニー内】
【残り行動値:3pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:半覚醒・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:どうしよう】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
>>80 「そう……か。こっちは今から港湾部へ移動する。ちょっと負傷していてそこで治療する予定だ。
……ゼファー、先に港湾部へ移動。こちらが港湾部へ入るまで警戒レベル2で待機。
その後は待機モードに入れ。」
ヘルメットを脱ぎ、通信機を耳に当てながらボーッとしていると、急にヨーコ(?)が叫んだ。
『だからラーズって誰だよ!!』
「…! 急に大声を出すなよ………。同盟者だよ。といってもどちらかというと中立に近いかな。」
(く、口調に困るな……。)
>>107 「………霊がどうとかは専門外だから一部解らないこともあるが、
お前が嘘を付く性格にも思えないんだよな……。
まぁ、75%信用と言ったところか?
………あー今言ってることはあまり信じないでくれ。ちょっと、眠気がひどくて正確な答えを返してるか自信がない。
出来れば後でもう一度聞いてくれ。
……
それと血液型は……えーと……A型だ。」
(まずい……何言ってるんだ俺は……?眠い眠い眠い……。)
”ヒュ〜♪”
「?」
『……いい乳してんな姉ちゃん。』
”ゴン”
「……人の口使ってお前は何言わせてるんだ!!」
モニターに頭をぶつけつつ怒鳴った。……少し目が覚めた。
【行動:通信継続(−0)港湾部へ移動(−1)】
【残り行動値:1p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調? ゼファー管理中 通信(ヨーコ⇔シュウジ⇔ゼファー⇔リナルド・ラーズ)】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6 Hハイザック?】
【行動方針:治療 ヽ(`Д´)ノナニイワセテルンダウワァァン】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ 15番リナルド?
中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
第七章 >108 現在
A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□◎□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎□□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼11◎□◎□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□□□□□◎◎□□□10□□□□□□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□〓〓□07◎□□■□□□※※□□□□ ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□□□◎□□□□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎■■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※□□■ ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□※◎※□□■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■□□□◎※□■■■□■□■◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■□■◎□□□03■23■■◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□▼□□□□■□□□◎□□□□■◎■■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□□◎■■□□□0601≠□□□□◎■
18◎□□◎□□□□□□■■◎◎□□□□□□□□□□□◎
19□◎□□□□■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□◎□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※□※※□□◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□□◎◎※※※◎□□□□□□▼▼▼◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□□◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□□□■◎□※◎■■■□□□□□□□□□■
23番の位置は暫定。
01・08・15・19は同一地点。03・05・20・26は同一地点。11・14・21・25は同一地点。
03・05・20・26はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・20・26の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
>57-59>91-92
「……面白い発想をする子たちね」
暗い部屋の中、『ティーチャー』と呼ばれた女はクスクスと笑った。
サーティア組の、一連の会話を聞きながら。
「笑い事じゃありませんよ! これは明らかに『プログラム』に対する反逆です!」
「だからどうしたというの? 反逆行為なら、私もしたわよ。ウフフッ♪」
焦りに満ちた声を上げた部下を、ティーチャーはなおも笑みを浮かべて見やる。
「反抗しよう・脱出しよう、と考える所までなら、誰もが辿り着く話。問題はその先。
11番と21番の思考力は、なかなか飛びぬけてるわ。
迂闊な言動で09番を死に追いやった11番や、ああいう過去を持つ21番とは思えない……
あるいは、この『プログラム』の中で、彼らも『変わった』のかしら?」
「で、でもティーチャー、もし本当にコロニーなんてぶつけられたら……!」
「あら、なんとでもなるでしょう? 焦ることはないわよ、その程度のこと」
あくまで、楽しそうに呟く先生。本気で慌てる部下の様子に笑いを隠し切れない。
「ところで、11番の言うサイコミュでの監視、次回以降から使えないかしら?」
「……私が思うに、運営上困難かと。
仕込むだけなら、サイコフレームの応用で簡単にできます。が……
監視要員として、優秀なNTを複数用意せねばならないでしょう。人員の確保が大変です。
またサイコミュによる精神感応は信頼性が低いですし、思わぬ暴走の危険も低くありません。
狙った目標に限って、一方通行で思考を読み取る技術は現時点ではないですし。
管理側のNTからの情報漏れや、参加者同士の意志疎通が起こる可能性が高いかと。
そうなれば、『プログラム』の枠組みそのものを破壊しかねないですから……」
「……そうね。人はニュータイプになっても、そんなに便利なものにはなれない……」
白衣のティーチャーは、静かに髑髏を撫でる。
どこか、寂しげな笑みを顔に貼り付けたまま。
サーティア・クワンの発想は、半分は間違いだが、半分は当たっている。
制御の困難なサイコミュシステムを、こっそり組み込んでいるわけではない。
だが、その代わり……管理側にも、NT能力を持つ者が存在する。
思考までは読めずとも、誰かが強烈な意志を持って行動を起こせば、その『意志』の存在くらいは感知できる。
ゆえに、予想外の事態にも管理側はいち早く対応を開始することができるだろう。
問題があるとすれば……そのNT能力者リーア・ミノフスキーの『誠実さ』、なのかもしれないが。
【行動:首輪からの盗聴(−1p)、部下との会話(0p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、???】
>109
相手の通信に対し、答えを返す。
「…じゃあ、その間は待たせてもらうわ。迂闊な行動取って襲われたら厄介そうだもの。」
そう言い、シュウジの向かう方向について行っておく…。
>103
『いい乳してるな姉ちゃん』
突然、様々な意味で衝撃的な発言が聞こえる。…勿論相手からの違和感も感じ取れている。
…コメカミを引き攣らせつつもとりあえず名簿に載っている相手の年齢を調べる。…17。
勢いに任せて返信する。
「姉ちゃん?私これでも一応まだ16なんだけど?…所で、口調が男みたいで
胸もないみたいだけど……女装趣味?」
(相手の意思が一つではない事は既に感じ取っていた。…しかし、敢えてからかう。
…姉ちゃん扱いされた事の憂さを晴らす為に。…序に、何故かいるはずの人数より
多い精神の数という状況を楽しみながら。)
【行動:ヨーコに返信(1p) シュウジと通信継続(0p) シュウジについていく(1p)】
【残り行動値:2p】
【位置:S17】
【機体状況:異常無し】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:≪できれば欲しいモノ≫の入手 小惑星にあるであろう薬の入手】
【同盟:シュウジ ベルク リナルド ヨーコ…?】
シェラに身を委ねながら、作業を見守る。
すでに、ダグラスとイブの手で、作業の大半は終わっていた。
だが、時間的な余裕は殆ど残されていない。
リファニアは、二人を見守りながら、残る作業の無事を祈る。
シェラの腕の中で、安らぎを感じながら……。
『………リファニア、今は何も考えないで、ゆっくりお休みなさい』
そんなリファニアに、シェラは優しい声で、語りかけた。
少し間を置いてから、リファニアの耳に、心地よい歌声が飛び込んで来る。
♪
Amazing grace, how sweet the sound That saved a wretch like me
I once was lost, but now am found Was blind, but now I see.
♪
それは、おそらく誰もが聴いた事のある、懐かしい歌。
傷ついたひとのこころを癒す、恵みの歌……。
♪
'Twas grace that taught my heart to fear And grace my fears relieved
How precious did that grace appear The hour I first believed
♪
シェラの歌声に、ズタズタになったリファニアの心が、癒されてゆく……。
この暖かさがある限り、少女は再び彼女自身を取り戻す事が、出来る……。
♪
Through many dangers, toils, and snares I have already come
'Tis grace hath brought me safe thus far And grace will lead me home
♪
優しく、髪を撫でられる。
リファニアは、そんなシェラに、確かに母性を感じた。
……いや。
その母性は、シェラに対してだけではなく、ミョーコウそのものに対して、感じたのかもしれない。
母を知らぬ、というより、存在すらしていなかったとも言えるリファニアにとって、
それは何物にも勝る、安らぎを与えてくれていた。
♪
The Lord has promised good to me, His Word my hope secures;
He will my shield and portion be, As long as life endures……
♪
リファニアの目が、とろみ始める。
そんなリファニアの閉じかけた瞳から、一滴の涙が零れ落ちた。
その涙の意味するものは、いずれ殺しあわねばならぬ事への、哀しみであったのだろうか。
それとも、深い感謝の気持ちの表れであったのだろうか。
それは、リファニア自身にもわからない。
♪
……When we've been there ten thousand years Bright shining as the sun
We've no less days to sing God's praise Than when we first begun………
♪
リファニアはいつの間にかシェラの腕の中で、すやすやと寝息を立てていた。
母に抱かれる子供のような、安心し切った表情を浮かべて……。
ダグラス達の作業が無事に終わる。
リファニアの母であるミョーコウは、確かに護られたのだ。
【行動 : すやすや……(-4)、残0 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、発熱中、安心しきって寝ている 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、身体を休める 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
艦内時計のデジタル数字が、爆発予定時刻の到来を告げる。
―――静寂。
爆発音も不自然な振動も、愁林の元には一切届かない。作業は全て成功したのだ。
主と聖母へ感謝の祈りと共に、胸元で小さく切られる十字。
解体作業が無事に完了した事を確認し、彼女は艦橋へ戻るべく弾薬庫から通路へと出た。
壁に背中を預けるようにして立つダグラスの姿が、やがて視界に現れる。
既に彼は艦橋へ戻っているだろうと思っていた愁林は、軽い驚きと嬉しさで微かに顔を綻ばせた。
「ダグラス、ご苦労様」
手すりに手を伸ばし、勢いを殺して少年の傍らに降り立つ。
思いの外、重労働だったのだろう。少年の額には珠の様な汗が浮かんでいた。
その汗で額に張り付いていた短い前髪を人差し指でそっとかき上げてやりながら、愁林は労うように微笑んだ。
次いで額に伸ばしたその指先で、ダグラスの頬を軽くなぞるように撫でてから腕を下ろし、
「待っていてくれたのね。ありがとう」
小さな、けれども何処か弾んだような声で囁きかけ、今度は少しばかりはにかんだような笑みを浮かべた。
弟を労わる姉の微笑が先程のものだとすれば、こちらはさしずめ―――いや、下手な形容は無粋。
その笑みもまた美しかったとだけ、この場は記しておこう。
【行動:艦内移動(-1)】【残り行動値:3p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦内通路)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>>105>>113 腕の中でリファニアが寝息を立てていた。よほど疲れて………傷ついていたのだと思う。
その寝顔はまるで安心しきっていて、自分を心から信頼しているような、年齢相応の愛らしいものだった。
あなた、少し油断が過ぎるわよ。あたしがその気になったら、どうするつもり?
だが、ここまで無警戒だと、何か悪いことをする気にもならない。
相手が相手なら不意打ちも奇襲もためらうつもりはないが、
自分の目の前で無防備な姿をさらしているのは、リファニアだ。
彼女を墜とすときは心と身体を一緒に………そう考えた。それとも、そう考えようとしたのだろうか。
とにかく、今はこのまま眠らせてあげよう。優しい人間のふりを続けよう。そう決めた。
『こちらダグラス、起爆時間の経過を確認。
作業は成功しました。今から艦橋へ上がります。』
ダグラスからの通信が入った。その声から感じられるのは、大きな疲労感と、それ以上の達成感。
艦長さんの活躍により、危険は無事に取り除かれたらしい。そうでなければ、今頃自分は宇宙の藻くずだが。
そういえば、自分やリファニアがブリッジにいることを、ダグラスはイブから聞いたのだろうか。
「外で待機」と言われた自分たちがここにいるのはある意味「命令違反」なのだが………まあ、いいのか。
ダグラスが気にしてないのなら、話を無理にややこしくする必要はないだろう。少なくとも、今に限れば。
リファニアを起こさないようにしながら、シートに備え付けのマイクでダグラスに返事を返す。
「お疲れ様、艦長。そしてありがとう………あなたと、あたしと、みんなのミョーコウを守ってくれて。
今のところ周囲に機影はないわ。あなたが頑張ってくれたおかげでミョーコウも無事よ。
………あ、悪いけど、こっちに戻ってくるときは、静かにお願いね。リファニアが寝ちゃっているから」
目先の危機は去った。取りあえずミョーコウは無事だし、自分もスーツケースを確保できた。
だが、これでハッピーエンドというわけにはいかない。
無数にある危機の1つが突然目の前に現れ、ばたばたしながらそれをどうにか取り除いた。ただ、それだけ。
今のミョーコウは疲れ切っている。ダグラスは解除作業に全勢力を使い果たしただろうし、
イブも慣れない作業に相当疲れているだろう。リファニアに至っては、この穏やかな寝息が全てを物語っている。
戦力として計算できるのは、このあたしだけ、ね。
あの貧乳女の煽りに乗るなら、今しかないだろう。ダグラス、イブ、リファニアの3人を同時に相手にしても、
今の状態なら勝つ自信はある。結果的に戦力を維持しているのは、この自分だけなのだから。
だが、そんな野暮はしない。あの女を利用はするが、その思惑に単純に乗るわけではない。
向こうがこちらの死闘を楽しもうとするなら、こちらも可能な限りで楽しもうとする。
そのために必要な努力を惜しみはしない。楽しむためなら全てを尽くすし、何でも賭ける。
結局、あの2人に「共同作業」をさせてしまったけれど、どう挽回しようかしら。
この状況では積極的な攻勢には出ることが出来ない。疲れている相手に押してみても、引かれるだけだ。
むしろ引きの姿勢を見せて、相手に押しの姿勢を取らせる。それが理想的だろう。
男も女も追われれば逃げたくなる。逃げられれば押したくなる。それが人情というものだ。
自爆騒ぎで忘れかけたはずの肉欲をもう一度上手く刺激してやって………それからどうしようか。
………いけない。あたしも思っていたより緊張していたのかも。考えが上手くまとまらないわ。
何はともあれ今は戦力の回復に努めるべきだ。リファニアを抱きながら、そう思った。
【行動:リファニアを寝かせ続ける(0) ダグラスに応答(0)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:リファニアを気遣う ミョーコウの安全確保】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
(等々マップの反対側まで着ちまったなー。)
コロニーを出て数時間、小惑星付近に近づいていた。
特殊情報端末には四人も集まっている現されていたが
MSの姿が見当たらない。
近づくにつれMSのレーダーにも反応が出てきた、
どうやら小惑星内部に集まっているらしい。
一旦、MSを止めて通信回線を開く。
「こちら、ベルク=クロフォード。
こちらに交戦の意思はない。
出来れば、少々話し合いがしたいのだが。」
(相手方は、受け入れてくれますかねー。)
【行動:移動F-08→F-07→F-06(-3)通信(-1)】
【残り行動値:0】
【位置:F-06】
【機体状況:通信中】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
『ダグラス、ご苦労様』
待ち人の声、再びこの声が聞けた。
こんなに嬉しい事は無い。
腰を曲げる反動で壁から離れ、イブの正面に立った。
姉さんの指が僕の前髪をそっとかき分け、そのまま頬を伝う。
その指の感触がなんとも心地よく感じられる。
『待っていてくれたのね。ありがとう』
姉さんの笑顔、悪くは無いけど・・・・いや、むしろ良いんだけど
今までとは少し違うような・・・言葉では言い表しにくい。
でも、確かなのは今までで一番綺麗に感じられた事だった。
姉さんの笑みに答えるように、僕も穏やかな笑みを返す。
「行きましょうか。」
一言だけ話すと、艦橋へ向かった。
カシュッ≠ニいう空気の圧縮音が小さく響き、扉が開く。
寝ているリファニアを確認すると、シェラに小声で話し掛ける。
「監視、ありがとうございます。
ついでと言ってはなんですが、引き続き監視ををお願い出来ますか?
ちょっと汗をかいてしまったんでシャワー浴びてきたいんです。」
労いの言葉と、監視の頼みを申しだした。
【行動:艦内移動(−1) イブ、シェラと会話(−0)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 艦長として行動】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
ダグラスの笑顔。
それだけで、解体作業に従事した甲斐があったと愁林は思った。
『行きましょうか』
その言葉に頷き、彼の後に続きながら軽くかぶりを振る。
緩んだ顔などシェラザードには見せられない。
自らにそう言い聞かせながら、彼女も艦橋のドアを潜った。
「……」
安心しきったような、リファニアの無垢な寝顔。
それを見守るシェラザードの表情。
艦橋には、穏やかな時間が流れていた。
「落ち着いているようね」
リファニアの睡眠を邪魔しないように小声で確認し、愁林は近くのシートに腰を下ろす。
ダグラスは、シェラザードの傍ら。
自分もシャワーを浴びるべきか否か。
そんな事を考えながら、彼女は少年たちの様子を眺めていた。
【行動:艦内移動(-1)】【残り行動値:2p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
『まあ俺が禿げる可能性もないではないけどな。でもその時はルイが惚れちまう
くらい格好いいハゲになってやるさ。見て驚くなよ(笑)』
「えー。アタシ、ハゲのおっさんは趣味やないよー(笑)
でも、おっさんもええ顔するやん。
そうやって笑っておった方が、多少カッコ良くなるで。
笑いと笑顔は世界を救う。
らぶあんどぴーすや。ぶい。」
そう言いながらアタシはおっさんにピースしたんや。
【行動 : ぴーす (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : さーちんに抱きつきながらおっさんにピースしとる 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : さーちん可愛い〜 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん 笑ったほうがええ顔やよ
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
>>119>>120 ダグラスとイブの2人が戻ってきた。
協力して大仕事を終えた後の独特の雰囲気を漂わせているのが少しだけ気にくわない。
特にイブ。あえて無表情を装っているのが分かる。よほどダグラスに素敵な褒め言葉でもかけてもらったのか。
ただ、納得は出来なくても理解は出来る。共に命がけの作業をこなしてきたのだ。無理もないだろう。
「ダグラス、イブ、2人ともお疲れ様」
取りあえずは笑顔で2人を迎える。動機はともあれ、ミョーコウを直接の危機から救ったのはこの2人だ。
その事実を認めないほど自分は狭量ではない。
イブがリファニアの様子を確認した後、近くのシートに座る。作業が終わっても気を抜かない、大人の態度だ。
だが、続いてかけられたダグラスの言葉が、シェラザードの表情に微妙な影を落とした。
『監視、ありがとうございます。
ついでと言ってはなんですが、引き続き監視ををお願い出来ますか?
ちょっと汗をかいてしまったんでシャワー浴びてきたいんです。』
「……………………」
笑顔を保ったまま、ダグラスを見つめる。その視線が、少しだけ厳しかったかもしれない。
ダグラス、あなたの気持ちはよく分かるわ。
大きな仕事を済ませて、安心して、今になって疲れをを感じているのでしょう。
シャワーを浴びたいのも、身体も休めたいのも、当たり前だわ。あたしだって、そう思うもの。
でも、それでいいの? あなたは艦長なのよ? 艦長が自分から弱音を吐いて、休みたいと言って、それでいいの?
シェラザードは元軍人だ。型破りな存在ではあったが、それでもかつては中尉の階級章を付け、
軍という組織の中で生きていた。士官としての教育を受けていた。
だから、ダグラスの言葉をそのままにしておくことは出来なかった。
ミョーコウは軍艦ではない。
種別はムサイ級軽巡洋艦であっても、どこの軍にも所属していない以上、それは決して「軍艦」ではない。
だが、ダグラスは自分を艦長だと言った。艦長として名乗った。
その「艦の長」という言葉の重さを、彼はどこまで認識しているのだろうか。
艦長。それは艦の唯一絶対の権力者にして、乗組員全員に対して責任を負う存在。ただ一人のリーダー。
だから艦長は無理をしなければならない。自ら進んで貧乏くじを引かなければならない。
自分がどんなに辛い状況にあっても、意識が続く限り義務を遂行しようとしなければならない。
なぜなら、それが艦長だからだ。乗組員の運命を一手に握り、その生命を左右できる立場にあるからだ。
そうであるからこそ、乗組員は艦長に従う。艦長に出来るだけ楽をさせるため、無理をさせないために全力を尽くす。
その艦長としての能力を認め、尊敬し、それが常に最大限に発揮されなければならないと信じるからこそ、
艦長には休めるときには休んでもらおうとするし、食事もいいものを取ってもらおうとするし、
艦長の代わりに自分が貧乏くじを引いてでも、艦長には艦長らしくあってもらおうとするのだ。
無論、ダグラスの艦長は自称以外の何物でもない。
単にミョーコウの「所有者」を意味するだけの軽い言葉かもしれない。
それでも、ダグラスはこの艦のリーダーだ。「艦長」を名乗ることは、そういうこだ。
そして、この集団をチームとして維持させているのは、
各自の思い(あるいは思惑)と、リーダーとしてのダグラスのカリスマだけなのだ。
他にまとまるべき理由として共通するものはない。
全員に共通した何かに対する忠誠心も、義務感も、この世界では期待することが出来ない。
このミョーコウの一団は、そう遠くない将来に必ず殺し合わなければならない人間達が、
たまたま身を寄せ合って現実から目を反らそうとしている………極端に言えば、そのような集団に過ぎないのだから。
だからこそ、集団としてまとまりを維持し、チームとして機能するためには、ダグラスのカリスマが必須なのだ。
ダグラス、今のあなたは疲れているわ。あなたよりもあたしの方が余力を残しているのも明らかね。
でも、あなたが自分で休みたいと言っては駄目なの。それはあたしに言わせなければならないの。
あなたは艦長。あたし達のリーダー。そうであるなら、今は無理をするときではなくて?
あたしとリファニアを気遣って、無理をしてでも艦長席に座ろうとして、
あたし達に休めと言わなければならないのよ。それが集団のリーダーというものなのよ。
そうすれば、あたしだってバカじゃない。あなたがどれだけ疲れているか分からないほど鈍感じゃない。
だからあたしはこう言うわ。
『艦長、ここはあたしに任せて、今はゆっくり休んで。戦力の回復に努めるのも、艦長の仕事よ♪』って。
そうすれば、あたしは積極的にあなたを休ませてあげられる。進んでブリッジ勤務を務めてあげる。
あなたの健気さに心打たれて、その責任感の強さを尊敬して、あなたのために頑張れるのよ。
でも、あなたが正直に疲れを口にしたら、虚勢を張らずに休みたいと言い出したら、
ミョーコウの乗組員としては、あなたに失望してしまうかもしれないわ。
艦長は乗組員と同じではいけないの。リーダーはメンバーよりも高いところにいなければいけないのよ。
自称でも他称でも関係ない。艦長の最大の仕事は、艦長らしく振る舞うこと。振る舞おうとすること。
だからシェラザードはダグラスを見つめた。柔らかく微笑んだまま、その目に真剣な光を浮かべて。
「………あたしは構わないわよ。ただ、その前に、いつまでもここに浮いているのはどうかと思うわ。
あなたも、イブも、リファニアもみんな疲れているから、どこか落ち着けそうな場所を見つけて
そこに移動しておいた方がいいのではなくて? 行き場所さえ決まれば、あたしがそこまで動かすから」
ダグラス、あたしはあなたが作業している間には、この当直士官用のシートに座っていた。
艦長席には座らなかった。この意味をあなたは分かってくれるかしら?
【行動: ダグラスと会話(0)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:リファニアを気遣う ミョーコウの安全確保】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
『……人の口使ってお前は何言わせてるんだ!!』
「…いいだろ? 別に減るもんじゃねえし。」
シュウジさんがずっこけながら叫んでいた。
それをキョトンと見ている私(クライド)。
「ああ、あれか……。
自分の女のイメージと違うからか……そうかそうか……。
それじゃあ、俺がヨーコを真似て言えばいいんだろ?
……おっきい胸してるわね。お姉さん。」
(……バカ。)
思わず頭を抱え込んだ。
それに合わせたかのように、ラーズさんからの返答が帰ってくる。
(うっわ……コメカミひきつってるよ…。)
『姉ちゃん?私これでも一応まだ16なんだけど?…所で、口調が男みたいで
胸もないみたいだけど……女装趣味?』
「……アホ。」
またもや問題発言。
(うは……今度はこっちのコメカミがぁ〜〜〜……)
「姉ちゃんってのはなあ、便宜上そう読んだだけだよヴァカ!!
それじゃあお前はあれか? 相手が年下だったら妹とか言うのか?
大体このバカ娘がどう見てもお前よか年上には見えないだろうが!!」
(Σ(゚д゚lll)ガーン……)
「ああもう訳ワカンネェ!!
リナルド、バトンタッチ!!」
(バカムスメ……トシシタ……センタクイタ……_| ̄|○ )
クライドはそういい捨てると、
さっき届いた地図を元に病院へと向かっていった。
【行動:通信(0) お子様行動(0) 病院へ向かう(1)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:リナルドさん⇔ラーズさん⇔シュウジさん(ノーマルスーツ)】
【現在の状況:ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×1内臓武器)
大型ヒートホーク(右手)
ビームサーベル(左手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:_| ̄|○】
シェラの回答は、少々手厳しい物だった。
いや、顔は微笑を浮かべているのだが・・・
その瞳は、笑ってはいなかった。
ふむ、と辺りを見回す。
確かに、ゴタゴタが続いたおかげで、皆疲れも溜まっているようだ。
特に一番疲れが見えるリファニアはゆっくりと休ませたい。
それに比較的元気と思われるシェラも、疲れはゼロではない筈。
まあ、こんな殺し合いの中で疲れを無くすなど、無理なのかもしれないが・・・・・・。
ともかく、此処に少し留まりすぎたようだ。
マップを表示させ、どこか適当な場所を探す。
一番手頃と思われた東の暗礁地帯は、スタンリーが向かった場所である。
それに、西は禁止区域がやたら目立ち、更に爆破予告地点で壁が作られている。
ならば、北の戦場跡か、南のコロニーか・・・。
コロニーは空気が無くなっているそうだが、どちらでも物資の補給は可能だろう。
うーん、一人ではどうしても決め難い。
それならば、皆の意見を聞いてみるのが妥当か。
「さて、休むのはもう一頑張りしてからですね。
マップを見る限り、北の戦場跡、南のコロニーどちらかだと思います。
そこでお二人に意見を求めたいのですが。」
願う事は只一つ、どうか意見が分かれませんように、という事だった・・・・・・。
【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 艦長として行動 目標地点決定】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
>>109 (75%……ね。
いいね、ベストな答え方だ。
○か×かで答えられるよりは、まだこちらの反発が少ない)
「Aだな? 了解した」
>>124 ちょうどその時、彼の問題発言タイムが始まった。
そしてとどめといわんばかりに
『ああもう訳ワカンネェ!!
リナルド、バトンタッチ!!』
などというヨーコ(でも、クライド)の声が聞こえてきた。
(……は?)
「お、おい!
俺に責任転嫁するなよ!」
そうする間にもガズRら三機は離れていく。
「……ったく、本当に短絡バカになったみたいだな……」
ぼやきつつも、リナルドは機体をゼファーが調べ上げた施設へと向かわせた。
……
A型の輸血用血液パック3つ。
点滴装置一式とスペアの針&チューブ。
止血用に使えそうな包帯やガーゼ、抗生物質など各医薬品。
おまけの点滴用栄養剤パック1つ。
おまけの救急箱。
リナルドは三箇所回ってこれだけの物品を集めた。
彼がラー・カイラムにいた当時、船医の仕事を眺めていたのが少なからず役に立ったようだ。
彼自身点滴をうたれたことがあるし、病院の研修医の私物と思われるテキストも参考に探索したので
思ったより素早く探索を終えることができた。
しかし、件の研修医のロッカーから拳銃が出てきた時はさすがのリナルドも驚いた。
この研修医は何を考えてこんなものを病院に持ち込んだのだろうか。
狙撃はそこそこできるが中距離での射撃は少し苦手。
だが、贅沢は言っていられない。 研修医には悪いが拝借することにした。
(しかしあれだな、これだけ詰め込むとさすがにコクピットが狭い……)
とりあえず必要ないであろう雑誌を病院のマガジンラックに押し込むと、彼はコクピットに戻った。
【行動:エリア内移動(-1)、探索×3(-3)】
【位置:S-17コロニー内】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:半覚醒・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、着替え一組、ノーマルスーツ、拳銃(20)、救急箱
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:コロニー港湾部へ】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
>>126 ダグラスに「艦長」であることを期待して、そのことをそれとなく含ませた言葉をかけたのは、
半分は本気で………半分は嫉妬だったのかもしれない。
最大の好意を寄せている(と思われる)イブと共に巨大な危機に立ち向かい、それを見事に乗り越えて、
大きな達成感と充実感に浸っていることを露骨に表には出さなくても隠そうともしていない少年の態度。
あまりにも「素直な」その姿に、自分はいらだちを覚えたのかもしれなかった。
イブを手伝いに行かせてあげて、その間留守を守っていたのは誰だと思っているのよ。そう言いたくもなる。
その美しいとは言い難い思いを表に出すような真似はしないし、自分で言い出したことである以上は
文句を言う筋合いのことではないと分かってはいる。だが、理性で感情を完全に制御することは困難だ。
だから、ある意味で艦長としての存在意義、彼のアイデンティティに疑念を投げかけるような質問をしてみたのだが、
ダグラスの反応から見ると、どうやら自分の言葉は彼の心に命中はしなかったらしい。
これでハッピーエンドではないと、その浮かれた気分を吹き飛ばしてやりたくもあったのだが。
………仕方ないかもしれないわね。彼はまだ若くて、未熟なのだから。
そこが魅力だと考えたのはあたし自身じゃないの。我ながら、矛盾しているわ。
少し、「艦長」として彼に期待をかけすぎたのかもしれない。自分の軍人としての部分が、少し表に出すぎたのかも。
やはり自称は自称なのだ。自分より遙かに年下の彼にそこまで期待すること自体に、無理があったと考えるべきか。
目前の作業を成功させたことに浮かれて、イブと共にそれを達成したことが嬉しくて、
単純にそれを喜んでいたとしても、リーダーとしての認識不足を理由にそれを責めるのは酷というものだろう。
おそらくダグラスはそう言う教育を受けていない。その手の経験も不足しているのだろう。
今まで生き残るだけで必死であって、そんなことを考えている暇がなかったのか、
それともイブが常に彼のフォローに回ってその必要性を感じさせなかったのか。
少年はやはり少年なのだ。その青さと未熟さが魅力でもあるのだが、時にはそれが疎ましく感じられるときもある。
この艦長さんがあたしを受け入れたのも、結局は彼の思惑の結果であって、義務のなせることではないのだし。
「艦長」という言葉に過剰反応してしまったのかしら。あたしもまだまだ青いわね。
それに、彼は気づいているのだろうか。この騒動の根本的な原因は、自分がこの艦に来たことだということを。
おそらくはそれまで集団としての協調性を保っていたはずのミョーコウが、シェラザードという女を受け入れたせいで
変わってしまったと言うことに。全ての元凶はこの自分だと言っても過言ではないのだ。
自分がここに来たせいで、スタンリーは敵となり、リファニアは傷つき、イブも余計なストレスを抱え込んでいるはず。
自分はそのことに罪の意識は感じていないし、これからもやりたいことをやるだろう。
だが、この集団のリーダーとして、ダグラスはどう考えているのだろうか。
だからスタンリーの脱走時にキュベレイで出撃したとき、「出て行けと言われるならその言葉に従う」と
ダグラスに申し出てみたのだが………今の彼の様子からだと、その言葉を気にしているようには思えない。
単に忘れているだけなのか、それにもかかわらず自分のことを信用しているのか、それとも。
少し、余裕がないのかしら。ダグラスも、あたしも。
腕の中のリファニアに目を向ける。その無防備すぎるほど安らかな寝顔と寝息が、妙に愛おしく感じられた。
やはりどうしてもダグラスを評価する際には、艦長として、リーダーとして見てしまう分だけの修正が入ってしまう。
ダグラスの魅力や健気さを否定はしないが、そこにプラスαを加えられるなら加えたいと思ってしまうのだ。
それが身勝手な要求であり理不尽な思いであるのは承知しているが、
美しいものをより美しく感じたいと思うのも、自分という人間なのだった。
ねえ、リファニア。やっぱり目の前に強力なライバルがいると、色々考えてしまうのかしらね。
そしておかしくなってしまうのかしら。自分に都合の悪いことは全部おかしいと考えてしまうぐらいに。
本当ならば他のことは一切無視してダグラスを墜とすことに集中したいところでもあるのだが、
取りあえず生き延びるためには自分を殺してチームプレイに徹しなければならない。
他の邪魔者が現れたときに可能な限り危険を冒すことなくその妨害を排除するためには、
疲れ切ったミョーコウの戦力を回復させ、それを維持するために必要な措置を執らなければならない。
その矛盾が忌々しく感じられた。そうであるからこそ、無条件に自分を信頼しきっているらしいリファニアのことを
可愛いと思い、出来る限りは優しくしてあげたいと思うのかもしれなかった。
好きでやっていることとはいえ、考えることは疲れるのだ。
『さて、休むのはもう一頑張りしてからですね。
マップを見る限り、北の戦場跡、南のコロニーどちらかだと思います。
そこでお二人に意見を求めたいのですが。』
ダグラスから意見を求められる。どこに行けばいいのかという迷いと、自分とイブが対立しないことを望む心が、
その口調から感じられた。年上の女2人を見る視線にも不安と懸念が見て取れる。
甘いわよ、ダグラス。イブにはともかく、あたしには毅然とした態度を取らないと。
あたしがあなたの能力に不安を感じて「叛意」を抱いたらどうするの?
それはあなたやイブ、リファニアを危険にさらすかもしれないのよ。あたしは新参者なのだから。
その甘さは基本的には好ましい。だが、ダグラスにもっと「いい男」になって欲しいと思うのも事実だ。
未熟な少年を可愛がりたいと思う心。少年を「育てたい」と思う心。それはやはり矛盾なのだろうか。
「………そうね、基本的にはどちらでもいいと思うけど。
でも、人が集まりやすいのはコロニーの方だと思うわ。物資の補給も安定して期待できるわけだし。
他の生徒と会ったらどうするのか、どう対応するのか決めておいてから移動した方がいいのではないかしら。
積極的に誰かと会おうとするのか、しないのか。
会ったとしたら交渉して仲間に引き入れるのか、それとも違う方法を選ぶのか。
誰にも会いたくないのなら戦場跡、かしらね。少なくとも今の状態では、戦闘になったらキツイと思うわよ」
自分でも懲りていないとは思うが、リーダーとしての回答を期待した質問を返してみた。
【行動: ダグラスと会話(0)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:リファニアを気遣う ミョーコウの安全確保】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
>126
ダグラスの言葉に、参考になるようにとモニターの端にマップを呼び出す。
次いでシェラザードを軽く一瞥してから、愁林は目的地の検討に入った。
ほっそりとした顎の先に指先を添え、軽く思案してから口を開く。
「……私なら、一先ず北に向かうわね。
今のところコロニーに立ち寄って補給しなければならないような物資も無いし。
シェラザード、貴方の意見は?」
現在のところ、彼女に翻意は見られない。
だからといって油断するわけではないが、彼女の元軍人としての見地は十分に価値がある。
そう判断し、愁林は自らにとっての潜在的な身中の虫に意見を求めた。
【行動:会話(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>124 >127
「……おっきい胸してるわね。お姉さん。」
追い討ちである。……コメカミの引き攣り具合はここでかなり増す。そしてそこに追い討ち。
『……アホ。』
ここで更にコメカミが引き攣り…
『姉ちゃんってのはなあ、便宜上そう読んだだけだよヴァカ!!
それじゃあお前はあれか? 相手が年下だったら妹とか言うのか?
大体このバカ娘がどう見てもお前よか年上には見えないだろうが!!』
ついには、その怒りが…冗談抜きにかなりの物である事を示す
相当なプレッシャーに転化する。戦場を体験した者にとってすら驚異を感じさせる、
紛れもない本物のプレッシャーに。…そして切れた口調で言う。
「……貴方みたいな救いようも生きるどころか霊体としての存在価値すらない悪霊が
舐めた事言ってるんじゃないわよ!大体、誰かに乗り移ったなら乗り移ったで
宿ってる対象の年齢、スリーサイズ、男性経験その他位調べときなさいよ。
アンタが宿ってる女…リスト見る限り名前はヨーコ・クロサキとか言うみたいだけど…の年齢は17。
立派に年上なのよ?
そもそもアンタみたいな腐れ悪霊に宿られて叩き出そうともしない親切極まりない
宿主に向かって馬鹿娘?随分とご大層な身分じゃないの。少なくとも私の昔の
知り合いの霊にとり付かれやすいNTはあんたみたいな悪霊に取り付かれたら
半端じゃないプレッシャーで即刻叩き出してたわよ?
後ね…そこで落ち込んだような感応波だしてる宿主さんもこんな悪霊
さっさと成仏させちゃいなさいよ!」
これだけ叫んだ後で、向こうのリナルドに向けた声が通信回線より聞こえる。
『ああもう訳ワカンネェ!!
リナルド、バトンタッチ!!』
…これで更に状況が変わる。即座にリナルドに向けて通信回線を開くと…叫ぶ。
「そこのヨーコとか言う女に宿ってるあの糞下らない悪霊、何なの?
アンタ、知ってるんでしょ?可及的速やか且簡潔に教えてくれないかしら?」
【行動:ヨーコと通信継続(0p) シュウジと通信継続(0p) リナルドに通信(1p)プレッシャー(1p)】
【残り行動値:2p】
【位置:S17】
【機体状況:異常無し】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:≪できれば欲しいモノ≫の入手 小惑星にあるであろう薬の入手 悪霊(笑)の成仏】
【同盟:シュウジ ベルク リナルド ヨーコ…?】
>>124 『ああ、あれか……。
自分の女のイメージと違うからか……そうかそうか……。
それじゃあ、俺がヨーコを真似て言えばいいんだろ?
……おっきい胸してるわね。お姉さん。』
「ヽ(`Д´)ノそう言う問題か!」
『姉ちゃんってのはなあ、便宜上そう読んだだけだよヴァカ!!
それじゃあお前はあれか? 相手が年下だったら妹とか言うのか?
大体このバカ娘がどう見てもお前よか年上には見えないだろうが!!』
「!Σ(゚д゚;)」
(自分に除霊スキルがないことをここまで呪ったことはないな……。)
>>131 (うわ……何かすごいプレッシャーを感じる……。)
〔出血が酷そうなので心配しましたが……元気そうですね……。
安心しました。〕
「お前それはボケか!?とっとと待機モードに入ってろ!」
〔了解……。〕
(あぁもう……頭痛い、眠い、プレッシャー……どうにかしてくれ……。)
【行動:会話&通信継続(−0)ヽ(`Д´)ノ(−0)待機モードへ(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:S−17 港湾部】
【機体状況 :レーダー不調? 待機中 通信(ヨーコ⇔シュウジ⇔ゼファー⇔リナルド・ラーズ)】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6 Hハイザック?】
【行動方針:治療 ヽ(`Д´)ノ】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ 15番リナルド?
中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
『あー、さーちん可愛いわ。
なんか、もう持って帰って家に飾りたいぐらいや。
エプロンドレスとかネコミミとか付けたら
めっさ似合いそうやわ〜』
いや、待ってよ。
持ち帰るって、どゆ事よ。
「嬉しいんだが、嬉しくないんだか解らないんだけど……」
『俺も一応サイコミュは知ってはいるが、そのような装置が果たして俺の…という(略)
り大掛かりな受信装置みたいな物が必要になると思うのだが』
『センセー。質問ー
なんやら良くわからへんけど、付いてるかどうかやったら
中開いて見ればいいだけやないん?』
『残念だけど、そうは簡単にいかないと思う。
このプログラムには、整備技術を持ったプレイヤーも参加している。
もらうことだろうね。そういう人間なら、なにがしかの違和感を感じるはずだから』
私にとっては元々、NTは何だか解らないけど、感が良くて反射神経の良い人間、ぐらいの存在。
普通に生活してて合うわけは無いのだから。
ただ、他に調べて知っている限りではそれだけじゃない。
アムロ=レヒだったか、カミュ=ビダンだったか、ニュータイプと呼ばれる人物を調べる限りでは……
何ていうのか『意思の疎通』というようなものがある。
だけれど問題は……
「確かに私は技術的なものは持ってる。
ただ、ね。私はサイコミュに関してそれ程詳しい訳じゃない。
『情報』としてはサイコミュを知ってても『現物』としてのサイコミュを知らないのよ」
相変わらず私の返答に、後でレイモンド相手の、ルイのけたたましい地方語が混ざる。
一体何時まで抱きついてるのか解らないけどね。
……このままじゃ本当に持ち帰られる!(´д`;)
「と、とにかく!」
辛うじて腕を振り解いて脱出する。
アーネストのいう『蟲毒』……私は開催側がそう考えていたとしても。
可能性が有ると信じたい。
「今は……」
『こちら、ベルク=クロフォード。
こちらに交戦の意思はない。
出来れば、少々話し合いがしたいのだが』
意思確認の為とも言える会話、最後まで続けた方が良かったかしら?
私は機体のコクピッとに飛んでパネルを操作した。
「何か用……かしら?
交戦意思が無いなら大歓迎だわ」
【行動 : 会話(0) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
『何か用……かしら?
交戦意思が無いなら大歓迎だわ。』
(大歓迎か・・・・・。
あいつ等の他にも、人を簡単に信用する奴がまだいたか。
それとも、誘い込むための罠か。
まあ、人がこう集まっている時点でその可能性は低いな
用心するに越したことは無いが。)
「大歓迎ってのは、そっちに向かっても良いてことかな?
そうなら誘導してほしいんだけど入り口わかんねーし。」
考え事をしながら通信を返す。
(それにしても、ティーチャ―も人選ミスしてんじゃねーのか?
殺し合いさせたいのなら、もっと好戦的な奴集めるだろう普通?
人が狂気に走っていく様を楽しみたいたいとかそんな理由か?
まあ、俺としては戦闘の意思が無いほうが良いだけどな殺さなくて済むし。)
【行動:通信中(-0)】
【残り行動値:4】
【位置:F-06】
【機体状況:通信中】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
二人からの意見が出揃う。
彼女等の意見を尊重するならば北の戦場跡、という所か。
その前に、シェラの意見に回答しなくては。
「そうですね・・・、過去の経験――とは言っても、シェラさんが参加する前ですが、
コロニーでは苦い経験がありますし、人が集まり易いというのも事実です。
それに、今は疲れを取る事だけに専念した方が良いでしょうし、
他の参加者との接触も控えるべきでしょう。
ならば、北の戦場跡が無難かと思います。
あっ、それでも他の人と遭ってしまった時の事は考えておかないと・・・・・・。」
もう一度思考を練り、僕なりの最終案を提示した。
「目標地点はT-11、戦場跡。
補給活動は必要最低限に抑え、休息を第一に考えます。
他の参加者と遭遇した場合、航路変更で対応。
接触に到った場合は話し合いで解決、同盟は極力控え、
相手が攻撃の意思を表した場合、急速離脱で相手を振り切る。
もし、それが無理な場合は、迎撃も視野に入れます。
えーと、人員不足は見ての通りなので、僕が操舵を担当します。
シェラさんは動くとリファニアさんが起きてしまうので、そのままレーダーを。
イブさんは機関出力管制、発進や急速離脱等の担当をお願いします。
・・・・・・これでどうですか?」
【行動:作戦会議(−0)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 艦長として行動 目標地点決定】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
>135
『大歓迎ってのは、そっちに向かっても良いてことかな?
そうなら誘導してほしいんだけど入り口わかんねーし』
「そりゃもう。ただ、ある程度警戒させてね。
此処に居るのは私一人じゃないんだし……」
私達がMSを置いてあるのとは別の地点を指定し、ハッチを開けた。
【行動 : ハッチ開放(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
ルイの方言が、響く。
あんまり考えすぎると、そのうち禿る、か。
・・・・・・禿る心配ができるような未来が、俺に、そして
君たちに残されているのかどうか・・・・・・
是非運命の神に聞いてみたいね。
無論、言葉には、しない。頭の中で、呟くだけだ。
返事は軽い微笑だけにとどめる。
彼らがどういう結論を出すのか。
とにかく、まつ・・・・・・
そう思った矢先、またも来客。
・・・・・・
やれやれ。
・・・・・・俺としては、早く決めて欲しいんだけどね・・・・・・
この頭から去ろうとしない痛みが、俺に選択を常に迫ってるんだから。
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:観察(0P)】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア?レイモンド?、ルイ?】
『そりゃもう。ただ、ある程度警戒させてね。
此処に居るのは私一人じゃないんだし……』
「ヤー(了解)。」
通信をした女に指定された地点に向かうと、ハッチが開き始める。
ハッチが開き終わると、そこにMSを移動させる。
(他のMSが無い・・・・・・・・・。
どうやら、俺は別の地点に移動させられたらしい。
まあ、それぐらいの警戒は当たり前か。)
「MS、収納完了。
で、これから俺は、何処に向かえば良い?」
【行動:通信中(-0)移動 F-06→F-05(-1)】
【残り行動値:3】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 通信中】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
>128-129>136
「それで構わないわ。
シェラザードの言うとおり、戦闘になった場合に現状では厳しいでしょうから」
シートをぐるりと回し、艦長席の方へと振り返る。
「できれば交渉して済ませたいけれど、その場合でもサイコガンダムMk-2は大きな意味を持つわ。
血の気の多い相手への抑止力としても……。
そう考えれば、リファニアちゃんがある程度回復するまでは、戦場跡に潜んだほうが安全でしょうね。
今の状況で迂闊に人の多いところへ行くのは、少しばかりリスクが高いと思うのよ。
だから今回は、その判断に従うわ」
指摘すべき点は既に、シェラザードによって説明されている。
ならば自分が示すべきは、蛇足程度の補足を加えた意見で十分の筈。
愁林はそう考え、その通りに口にした。
次いで、ダグラスの示した役割分担にも同意する。
また、彼女はこうも考える。
プログラムへ喧嘩を売ろうと考えているのは、自分だけではない筈。
ならば、同じ事を考える“同志”たちの力になる為、少しでもベストの状態へ近づいておくべきだ、と―――
無論、こちらの考えは心の奥底に未だ沈めたままではあるが。
【行動:会話(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
「えー。アタシ、ハゲのおっさんは趣味やないよー(笑)
でも、おっさんもええ顔するやん。
そうやって笑っておった方が、多少カッコ良くなるで。
笑いと笑顔は世界を救う。
らぶあんどぴーすや。ぶい。」
ルイは俺の言葉に躊躇なく答えると(それはそれで少し寂しいが…)、最初と変
わらない満面の笑みでVサインを送ってきた。
(笑っていた方が、か…)
ふと昔、似たような言葉を聞いたのを思い出した。
…もう随分前の、ちょっとした夕方の一コマ。
(以下回想シーン)
「ねえ、レイ。少し聞いてくれる?」
一緒に夕食を食べに行った帰り道、マリーが俺に話しかけてきた。
俺がマリーと、この仕事をするようになって2年目になる。
マリーとは中学の頃からの付合いで、俺が事故で家族を失った(と彼女は思って
いる)時も俺をいつも励ましてくれた。
そしていつしか恋人同士になった俺達は、高校を卒業すると同時に同じ回収会社
に入社したのだった。
「何だい?改まって…」
マリーから受け取った缶ジュースを飲みながら聞き返した。
何だか目を泳がせているが、話し難い事なのだろうか?
そのまま数秒間迷っていたようだが、やがて意を決したように口を開いた。
「あのさ、レイ。その、前から気になっていたんだけど、こんな事言ったからっ
て気分悪くしないで?」
「心配ないよ。マリーが間違いを言った事はないのは、俺が一番よく知ってる」
マリーの珍しく歯切れの悪い言い様に、少し意外な思いをしながら話を促した。
その言葉に彼女は、少し安心したような笑みを見せると話を続けた。
「レイ、最近…さ。全然笑顔、見せなくなったね。前は今よりももっと笑顔を見
せてくれたんだけど…。もっと笑った方がいいと思うよ?せっかくいい顔して
るんだから」
「…………」
マリーに言われなくても、俺にも分かっていた。
俺自身から笑顔が消えている事も、そしてその理由も。
(続く)
俺があいつの声を聞くようになってから、もう5年になる。
そしてその間に、俺の中の闇は信じられないくらい大きくなっていた。
…最初は半年に1回程度の衝動だった。
相手も自分が憎い奴に限られていた。
それがいつの間にか数カ月になり、1ヶ月になり、半月になり……今では1週間
に1度くらいの割合で、耐え難い程の衝動に駆られるようになった。
殺す相手もだんだん見境がなくなってきている。
肩がぶつかった男、俺を変な目で見た女、俺の靴を踏んだ酔っぱらい。
その誰もが、胸のすくような面を残してくたばっていった。
「あ、あの御免。やっぱり怒った?」
俺の沈黙を気分を害したと受け取ったのか、マリーが申し訳なさそうな顔をした。
「いや、たしかにマリーの言う通りだよ。…俺にも分かっているつもりなんだけ
どさ」
…俺の衝動は誰かを切り刻むまで収まる事はない。
そしてそれを達成した瞬間、その衝動は痺れるような歓喜に変わる。
歓喜の赴くままに切る、刺す、突く、抉る、開く。
喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜喜
…狂ったような時間が過ぎたあと、戻ったアパートで我にかえった俺が見る物。
肉片のこびり付いた凶器と全身が血に染まった自分。
それを見てどれ程自己嫌悪に陥っただろう。
どれ程警察に自首しようと考えただろう。
だが、あいつはそうさせてくれない。
あいつは俺の耳元で囁く。
《おめえはこの快感を捨てられるのか?》
…俺はその誘惑に逆らえない。
心のどこかで次の衝動が来る時を待っている自分がいる。
どんなに自己嫌悪しても、凶器を捨てられない自分がいる。
唯一の頼みは警察が俺を見つけてくれる事だが、全くそんな気配はない。
証拠を消すなんて、あいつにはお手のものなのだろうか?
衝動、歓喜、嫌悪、懊悩。
この繰り返しの中で、俺は笑顔を見せなくなっていった。
(続く)
「それじゃあ、やっぱり笑おうよ。笑っていれば、少なくとも何もしないよりか
は幸せな感じ、するでしょ?せっかくいい顔で生まれてきたんだからさ」
そう言ってマリーはニッコリ笑った。
邪気のない目で見つめられ、少し照れてしまった。
…俺はマリーの笑顔が本当に好きだ。
俺にないものを全て備えている笑顔。
俺に、たしかに幸せを与えてくれる笑顔。
俺が警察に自首しないのは、もしかしたらこの笑顔を失いたくないという思いも
あるのかもしれない。
俺もニッコリと笑った。
多分、彼女の前でしか見せない笑顔で。
それを見たマリーが、嬉しそうに俺の側に寄ってきた。
俺みたいな汚い人殺しの笑顔でも、マリーは喜んでくれる。
たわいない事だが、俺はそれが無性に嬉しかった。
「じゃ、俺はマリーの前でだけ笑うようにしよう。やたらと笑顔を見せすぎると
女が寄ってきて、君がやきもちを妬くからな」
マリーはぷくっと頬を膨らませる仕草をしたあと、俺の指に自分の指を優しく絡
ませて、小さいけどはっきりとした声で言った。
「……好きよ……レイ」
俺は何も答えなかった。
その言葉を言ったら、マリーを汚してしまうような気がしたから。
だけど、彼女に対する思いに嘘偽りはない。
マリー、俺も君の事が…………………………。
(続く)
ハッと我に返った。
俺の中に一瞬のうちに通り過ぎた、あの日の幻。
このプログラムの最中に一番の幸福を思い出すとは、皮肉なものだ。
「笑いと笑顔は世界を救う……」
少し前の俺なら、鼻で笑い飛ばしたような台詞。
だが、俺はマリーの笑顔を見た時だけは、たしかに救われていた。
そしてルイの屈託のない笑顔は、俺にそれを思い出させてくれた。
「…今回はルイに教えてもらったな。やはり笑顔は大切だ、うん。だが…ルイの
笑いじゃ世界を救うにはまだまだ遠いな。これからも精進しろよ(笑)」
俺もルイのVサインを返した。
一応、俺なりのお礼のつもりだ。
その時サーティアがルイを振り解きながら説明を始めた。
……あんなにまとわり付かれて、なかなか大変そうだ。
「確かに私は技術的なものは持ってる。
ただ、ね。私はサイコミュに関してそれ程詳しい訳じゃない。
『情報』としてはサイコミュを知ってても『現物』としてのサイコミュを知
らないのよ。………と、とにかく!」
サーティアが更に何かを言おうとしたその時、再び別の参加者がこの基地に通信
を入れてきた。
慌ててMSに乗り込み、通信を行うサーティア。
さて、事態はどう転んでいくのだろうか。
【行動:回想、Vサイン(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:どうするか…と言うか、どうなるか…】
【同盟:なし】
>>136>>140 ダグラスからの回答。「苦い経験」とはどんなものだったのだろうか。
恐らくは問答無用で戦闘になったか、同盟交渉が不調に終わって殺し合いになったか、そのどちらかだろう。
それは確かに苦い経験かもしれない。だが、この状況では殺し合うのが当然とも言える。
それを理解した上で、あえてみんな仲良くできると信じているのか。それとも、現実から目をそらしているだけなのか。
リファニアの温かさを感じながら、ダグラスが続ける言葉に耳を傾ける。
『目標地点はT-11、戦場跡。補給活動は必要最低限に抑え、休息を第一に考えます。
他の参加者と遭遇した場合、航路変更で対応。
接触に到った場合は話し合いで解決、同盟は極力控え、
相手が攻撃の意思を表した場合、急速離脱で相手を振り切る。
もし、それが無理な場合は、迎撃も視野に入れます。
えーと、人員不足は見ての通りなので、僕が操舵を担当します。
シェラさんは動くとリファニアさんが起きてしまうので、そのままレーダーを。
イブさんは機関出力管制、発進や急速離脱等の担当をお願いします。
・・・・・・これでどうですか?』
その意見にイブも同意した。ある意味冷徹にリファニアを戦力として評価し、それを使うことを考えているのは
さすがミョーコウのナンバー2、ダグラスにとって頼りになるお姉様、と言ったところか。
目的地の選択は悪くない。立入禁止区域を防壁代わりに後背と側面からの攻撃を防ぐことが出来るし、
接近可能な方向も開けた宙域にしておくことで、接近する機体を早期に探知することも可能だ。
これ以上「仲間」を増やすことはしないというのは、
自分を加えたせいで以前のミョーコウがバラバラになってしまったことから来る心境の表れだろうか。
これ以上内部に厄介ごとを抱え込みたくないというのは、
「リーダー」として、あるいは「サブリーダー」として自然な感情だろう。
だが、同盟を申し入れてきた相手を拒絶すると言うことは、
その相手を「敵」として認定するのに等しいということに、ダグラスとイブは気づいているのだろうか。
加えて先程の貧乳女の放送で、残された時間が長くはないという事実を目の前に突きつけられて、
殺気立っている生徒がいてもおかしくない。個人的には交渉決裂即戦闘、と考えておいた方が無難だと思う。
「話し合いで解決」「交渉で済ませる」と言ったところで、一体何を解決してどう済ませると言うのだろう。
ダグラスやイブの言葉から感じられる基本姿勢は、「逃げ」か、「時間稼ぎ」だ。
出来る限り殺し合いを避けようとするその姿勢は、まともな人間としては当然なものだろう。
だが、ここは「まともな」人間がまともに生きていられる場所ではない。
逃げているだけでは、いつか必ず死んでしまうのだ。
遠くない将来に全ての宙域が立入禁止エリアとなって、何もかも首輪が吹き飛ばしてしまう。
ミョーコウの仲間達を可能な限り危険にさらさないようにする。それはいい。
だが、その後はどうするのだ。あらゆる戦闘を回避できたとして、彼らは何処に行こうとするのだろうか。
………あるいは、何か別の目的のために、時間を稼ごうとしているのかしら。
彼らなりに殺し合う以外のやり方、この世界から逃げ出す手段を考えていて、そのために時間を必要としているのか。
イブはともかくダグラスは自分の見る限りそういう感じには見えないが、
仮にそうだとして、どんな方法があるというのだろう。
自分の肉体と魂以外の全てを「主催者」側から与えられた状態で、この世界からの脱出を図る。
それは不可能に挑むのと同等なのではないか。
自分たちをこの世界に放り込んだ連中が、そのようなことを許す間抜け揃いだとは考えにくい。
だが、早計は避けるべきだろう。ダグラスもイブも自分よりも長くこのゲームに関わっている。
その間に何か方法を考えついたのかもしれない。その可能性や実効性はともかくとして。
ならば、その「方法」が存在するなら、それがどのようなものか話させるなり探り出すなりして、知ることが先決だ。
「………あたしもそれでいいと思うわ。艦長の判断に従います♪」
笑顔とウインクを見せておく。
取りあえずは、自分が女であり上質の牝であることをダグラスに思い出してもらわねばならない。
本来ならばブリッジ要員は2人にして、1人はパイロット待機室かモビルスーツのコクピットで
万一に備えておいた方がいいのだろうけど、それはあえて口にはしなかった。
ダグラスは艦の操作、リファニアは睡眠中となれば、スクランブル要員はイブか自分になる。
それぞれの疲労度を考えれば、自分がモビルスーツで待機しておくべきだろう。
だが、そうすると、ブリッジは実質的にダグラスとイブの2人きりになる。
これ以上自分からイブに得点を重ねることを許してどうするのだ。
自分は2度ダグラスの意見に異を唱え、あるいはそれに素直に返答しようとはしなかった。
3度それを続ければ、例え正当な理由があったとしても多少は面白くないと感じるのが人情というもの。
今回は大人しく従っておくべきだろう。艦長にブリッジにいろと言われたなら、素直に頷いておくべきだった。
【行動: 会話継続(0)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ミョーコウの安全確保 ダグラスやイブの真意を探る】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
おっさんがちこっとまーた考えこむような顔しとったら
急に、晴れやかな顔して、こっちにピースを返してきよった。
『…今回はルイに教えてもらったな。やはり笑顔は大切だ、うん。だが…ルイの
笑いじゃ世界を救うにはまだまだ遠いな。これからも精進しろよ(笑)」』
「うむ。わかればよろしいのや。
でも。おっさんのくせに、アタシの笑いにダメ出しするなんて
生意気やー。ひっどー。」
おっさん、笑いながら言い返す。
そんとき、さーちんがこっそりとアタシを振りほどいて抜け出しおって
おっさんに話し掛け始めた。
ひっどいなぁ。殺生やな。
んでも。もう一度抱きつけばいいだけやし。
と、思っておったらなんか声が聞こえた。
『こちら、ベルク=クロフォード。
こちらに交戦の意思はない。
出来れば、少々話し合いがしたいのだが』
新しい人がきよったようで、さーちんは話し合いをする為にか
MSに乗り込んでいきおった。
アタシはどないするかな・・・・・・
そう、思うっておったらお腹が『ぐ〜』と鳴った。
そういえば、牛乳は飲んだんやけど御飯は食べておらへんかったな・・・・・・
「あ〜。お腹すいたわ。
そうや。新しい人がこっちにきよったら御飯を食べよ。
同じ食卓を囲めば親睦も沸いて、一石二鳥や。」
【行動 : おしゃべり (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : はらへりー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : みんなで御飯食べよ。ねっ。御飯〜。 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん 笑ったほうがええ顔やよ
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
リファニアには、母が居ない。
血のつながった、父も居ない。
生死の問題ではなく、はじめから居ないのである。
リファニアは、ヒトが本来為すべき手続きを経て、生まれた生命ではない。
もし過激な宗教家が知ったならば、その存在そのものが神への冒涜であると、口にするかも知れぬ存在である。
リファニアには、刻が欠けている。
ヒトが生まれ落ちて後、最も母を味わうであろう刻が。
子宮の記憶はある。
与えられた、偽りの子宮の記憶が。
ただの電気信号で植え付けられた、イメージが。
まるでOSを、インストールするかのごとく。
全てが、偽り。
……偽りの、生命。
だが、それでも―――。
シェラの腕に抱かれているリファニアの心臓は、鼓動している。
その身体は、確かな温もりを、発している。
その魂は、ヒトとしての記憶を刻み込んでいる。
ひとりの人間、リファニア=ニールセンとしての、形を為している。
「…………マ……。」
シェラの腕の中のリファニアが、呻く。
それは、言葉としての形を為してはいない。
存分に甘えさせてという、意思表示のみを、表している。
リファニアは、取り戻そうとしているのだろう。
自らに欠落している、母という存在を味わう為の、刻を。
それは、リファニアがひとりの人間として生き、そして死んでゆく為に必要なプロセスなのかも知れない。
殺し合いの宇宙で、リファニアを母のように優しく包み込む艦、ミョーコウ。
シェラザード=ビンス=マクファーソンとの出会いがなければ、
リファニアはミョーコウにこれ程までの安らぎを見出す事は、無かっただろう。
「…………ンン……。」
深き眠りにつくリファニアの身体が、動く。
赤ん坊のように、シェラザードに、抱きついた。
女性であるシェラザードの身体を通じて、母ミョーコウを味わうべく―――。
【行動 : ZZZ(-4)、残0 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、睡眠中 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、身体を休める 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>149 少年艦長に笑顔をウインクを見せた後、リファニアがもぞもぞと身体を動かした。
目を覚ましたのかと思ったが、寝顔と寝息はそのままだ。ただの寝相かと思ったのだが………
え?
リファニアはその細い両腕を毛布の中から伸ばして、そのまま自分にすがりつくような格好になる。
本能的に母親の乳房を求めるような赤子のように、自分の豊かな胸に顔を埋めるようにした。
身体に巻かれた毛布からではなく、シェラザードの身体から直接温もりを得ようとするように。
………すっかり、子供に戻ってしまっているわね。
潜在的な敵からでも温もりを求めようとする人間の業の深さというものか。
決して一人では生きていけない存在がいかに哀れなものかという証拠か。
人間は愚かで、哀れで、悲しい存在で、だからこそ人間なのだろうとも思う。
目先の僅かな幸福と分かっていても、それを求めずにはいられないのだから。
いいわ。そのまま眠りなさい。あなたが目を閉じている間は、あたしが抱いていてあげるから。
リファニアを巻いていた毛布をそっとほどき、直接抱いた上から掛け直す。
これで、この毛布は自分とリファニアの2人を覆うことになった。
その毛布の下で自分の腕がリファニアを単純に抱いているだけなのが、自分でも信じられないような気がする。
愚かさというものは伝染するものなのだろうか。少女の無邪気さに、当てられたか。
「……………………」
可愛い寝息を立てているリファニアの唇が目に入った。何かを求めるように、ほんの僅かだけ開いている。
だからシェラザードは唇を寄せた………ただし、その桜色の唇にではなく、柔らかな頬に、かすかに触れる程度に。
ダグラスの頬とは違う、別の甘さを感じた。
【行動: リファニアを抱き続ける(0)】
【位置:U14・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:リファニアを気遣う ミョーコウの安全確保】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
二人の同意を得られ、一先ず胸を撫で下ろす。
「では、出発しましょう。」
シェラはウインクで返してきたが、あの時の笑っていない目が
少々後を引いてしまっているため、毅然とした態度で答えた。
操舵位置に立ち、舵輪を握り締めると、ミョーコウが始動を開始した。
「180度回頭、北進します。」
緩やかなカーブを描いて曲がるミョーコウ。
振動やブレは無く、僅かな重力だけが発生する。
熟練、とまでは言わないが、そこそこの経験をつんできた賜物であろう。
レーダーをこまめに確認しながら、そのままゆっくりと北進し、U-12へ移動する。
ミョーコウのレーダーは艦載の物だけあって、MSよりも索敵範囲が広く、精度が高い。
早期に発見できれば、操艦次第では接触を避けられるかもしれない。
だが、不安の甲斐も無く目的地の戦場跡へついてしまった。
右に岩塊、上にはバーミンガム級戦艦・・・比較的原型をとどめた残骸が鎮座していた。
艦尾付近にシャルン・ホルストと艦名が刻んである。まあ、どうでもいいことだが・・・。
とにかく、身を隠す場所には丁度良いと、その岩塊と廃艦の間に停泊した。
舵輪から手を離し、そのまま後方の艦長席に座った。
「目的地に到着しました。今はゆっくりと休養しましょう。
僕は座りながら休養するので、他の方はご自由にしてください。」
微笑みながら話し終えると、席に座りながら伸びをした。
そしてレーダー情報を手元のパネルに表示させ、監視を始めた。
【行動:移動(−3) 会話(−0)】
【位置:U-14→U−12→T−12→T−11 艦橋】【残り行動値:1p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 艦長として行動 休養】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
>>152 敵襲があることも覚悟していたが、ミョーコウはあっさりと目的地にたどり着いた。
ダグラスがその表情に安堵の色を浮かべる。外見上はさほど疲れていないようでもある、が。
おそらく、今は気が張っていて疲れを実感していないのだろう。
一度緊張が解けたら、溜まっていた疲労が一気に吹き出てくる可能性が高い。
『目的地に到着しました。今はゆっくりと休養しましょう。
僕は座りながら休養するので、他の方はご自由にしてください。』
「シャワーを浴びたい」と口にしたときとは異なり、今度はきちんと「艦長」の顔になっている。
自分は実質的に勤務を続けながらクルーを休ませようとするのも、立派なものだ。
この不安定さが少年の特徴であり、また魅力でもあるのだろう。
だから、シェラザードは静かに立ち上がると、
リファニアをそっとシートに横たえて艦長席に歩み寄った。
「ありがとう、ダグラス。でも、今すぐ休憩が必要なのはあなただわ。
ここはあたしが観ているから、部屋に戻ってシャワーを浴びて、ゆっくり身体を休めて頂戴。
外から見れば分かるわ。今のあなたはとても疲れている。イブも、リファニアも、あたし以外はみんな、ね。
だからここはあたしに任せて。お願いだから」
先程少し「にらみつけた」のを気にしているらしいダグラスに、今度は視線も柔らかく微笑みかける。
「休むときにはちゃんと休んで、常に適切な判断が出来るように自己管理するのも、艦長の務めよ♪」
アームレストに置かれたその手に、自分の手を重ねる。
ノーマルスーツ越しの感覚なのが惜しいが、それでも少年の手の柔らかさは感じ取ることが出来た。
「………イブ、リファニアを部屋に連れていってあげて。
いつまでも固いシートに寝かせておくのは可哀相だわ。ちゃんとベッドで休ませてあげた方がいいと思うから。
それにあなたも休んだ方がいいと思うわよ。慣れない作業で、疲れたのでしょう?」
そして、ダグラスと手と手を重ねたまま、イブに笑顔でリファニアを頼む。
そして彼女にも休むように勧めた。
【行動:ダグラスとイブに休憩を取るよう勧める(0)】
【位置:T11・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:リファニアを気遣う ミョーコウの安全確保 ダグラスに「攻撃」を再開】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
>152-153
然したる問題も無く、ミョーコウは目的の宙域に到達した。
早速艦長たるダグラスから休息をとるよう指示が出される。
シェラザードの態度に気持ちを引き締めたのだろう。
普段なら年齢の割に少しばかり幼く見える顔も、今はとても頼もしく愁林には見えた。
……そこまでは、良かった。
『―――………イブ、リファニアを部屋に連れていってあげて。
いつまでも固いシートに寝かせておくのは可哀相だわ。ちゃんとベッドで休ませてあげた方がいいと思うから。
それにあなたも休んだ方がいいと思うわよ。慣れない作業で、疲れたのでしょう?』
少年の手の上に自らの手を重ねたまま、これ見よがしに笑顔を向けてくる、身中の虫。
それが挑発だという事は、火を見るよりも明らかだった。
―――ざわり
嫌な感触が心を撫でる。
「そうね。そうするわ」
言って、愁林は席を立った。
シェラザードの提案は筋の通った正論である。述べられた内容もまた、的を射た事実である。
故に愁林には返すべき言葉を見つけることは出来ない。
仮令目の前の女が、彼女の大事な"弟"に―――愛して止まない"男"に―――淫欲の牙を突き立てようとしていても。
「ダグラスも、しっかり休みなさい。シェラザード……艦橋の事、頼むわね」
シェラザード。
この女の前で嫉妬心や独占欲を露わにする事は、愁林のプライドが赦さなかった。
裏切りを決して許さぬ黒社会の血の掟。
裏切られて失った、たくさんの大切なもの。
故に愁林にとって、裏切りは大罪。
しかし愁林は既に、自らの8年間を。そして、自分を匿ってくれた少なからぬ朋友たちの想いを、裏切っている。
それもたった一人の少年への、救いがたいほどに深く、激しく燃え盛る恋慕の情の為に。
だからこそ、プライドだけは裏切れない。
誇り高き血を引く一族の末裔として、それだけは裏切ってはならないものだった。
シートに横たわるリファニアの体を掬い上げるように抱きかかえ、ドアへと向かって歩き出す。
途中、ふと向けた視線がダグラスのそれと交錯すると、愁林は少しだけ、悲しそうに微笑んだ。
女になりきれない自分を許して欲しい。
見栄を張ってばかりの自分を、許して欲しい。
そんな想いを、精一杯その黒い瞳の眼差しに込めて―――
【行動:会話(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:T-11(ミョーコウ艦橋・ドア前)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、リファニアを休ませる、休息】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>>154-155 自分の勧めにイブはあっさりと同意した。彼女が自分を単純には信じていない以上、
一時的にでもミョーコウの命運を自分が握ることには素直に頷かないかもしれないと考えていたのだが。
あの男の置き土産のせいで全員が否応なく運命を共にしていた時とは事情が異なり、
イブが自分の言葉をそのまま受け入れるとは予想外ですらあった。
あえて信用しているところを見せることで、裏切りを防ごうと考えたのかしら。
あるいは、疑う余裕がないだけなのかもしれない。自分を除く全員が疲れ切っている以上、
否応なく自分に任せる他に手段がないと考えて、彼女なりに賭に出たのかもしれなかった。
少なくとも、ダグラスを傷つけることは考えにくい以上、先のことを考えて今は………ということか。
まあ、あたしの言葉が正論過ぎて言い返せなかっただけかもね。
ここでイブが自分を露骨に疑う姿勢を見せれば、ダグラスはそのことを気にせざるを得ないだろうから。
肉体と精神の両方でかなりの疲労を感じているはずの艦長に、これ以上の負担をかけることを恐れたとしても、
それは自然な感情だ。ダグラスを大切に思えばこそ、ここは譲る以外に選択肢がないのも事実だろう。
「……………!」
だが、さすがにイブという女は一筋縄ではいかない存在だった。
リファニアを抱き上げ、扉に向かおうとしながらダグラスに見せた微笑み………
それは「脅威」と認定するにふさわしい効果を持っていた。少なくとも、シェラザードはそう判断した。
自分の言葉に抵抗できない悲しさ。理屈を超えてダグラスの側にありたいと願う純粋な思慕。
集団のナンバー2としての自分と、女としての自分の矛盾から生じる苦悩。
それは、まさに「切ない」としか表現しようのない、男心を著しく刺激する「女」の表情だった。
………計算か天然かは分からないけど、さすがね。
「リファニアをお願いね。それと、改めて言うのも何だけど、あなたもお疲れ様。
あたしがここにいられるのも、あなたが頑張ってくれたからだわ。本当に、ありがとう。
交代して欲しいときはこちらから連絡するわ。それまでゆっくり休んでね」
もう一度笑顔を見せると、ダグラスに向き直る。重ねた手に、そっと力を入れた。
決して痛みを与えることなく、微妙な刺激を、僅かな強弱を付けて送り込む。
手も、指も、十分に官能を感じ取ることの出来る器官であることを理解させるように。
そして、他の誰にも聞こえないような小さな声で、話しかけた。
「………ダグラス、あなたと少し話がしたいのだけど、いいかしら。
もちろん、今すぐでなくても構わないわ。あなたが十分に休憩を取ってからでいいから。
このまま何もなければの話だけど、あなたの都合のいい時間と場所を教えてくれない?
その………スタンリーのこととか、色々話さないといけないことがあると思うのよ」
濡れたような瞳。何かを乞うように僅かに開いた唇。切なげな吐息。
七面鳥の血に汚れてはいても、身体のラインがまともに出ているノーマルスーツ。
「……………ダメ?」
スーツの下に窮屈そうに押し込められながら、今にもはち切れそうに布地を盛り上げている双丘。
抱き締めたら折れそうなほどにくびれた腰。
成熟した女にしか出せない臀部から太腿、太腿から足首までの流麗な曲線。
それらを誇示するようにダグラスに見せつけながら、シェラザードはダグラスを見つめた。
その手は絶えることなく少年艦長の手を、指を、妖しく刺激し続けていた。
【行動:ダグラスと会話・誘惑(0)】
【位置:T11・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ダグラスに「攻撃」を再開】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
艦長席で監視の任へつこうとした矢先、シェラが僕に休憩を促してきた。
今の僕はそんなに疲れて見えるだろうか?
『休むときにはちゃんと休んで、常に適切な判断が出来るように自己管理するのも、艦長の務めよ♪』
うーん、確かにそれも一理あるけど・・・どうしよう。
確かに疲れてはいるけれど、座っていてば疲れも取れるし・・・。
その時、一時思考が止まる。さりげなくシェラが手を重ねてきたからだ
手の甲に広がる温もりを感じながら、これもシェラにとっては普通の動作なのだろうか?と思う。
『ダグラスも、しっかり休みなさい。シェラザード……艦橋の事、頼むわね』
姉さんの声にハッと我に帰る。
「ああ、はい・・・・・・。」
まあ、姉さんまでそういうなら・・・。
そう思ったとき、姉さんの視線が出て行きざまに合った。
微笑みを浮かべていたけれど、気のせいだろうか。さっきの笑みに比べ、何処となく悲しげに見えた。
その笑みの出所が気になる。直接、聞いてみたかった。
何故、そんなに悲しげな笑みを浮かべるのか。と・・・・・・。
シェラと重ねた手に、不意に優しい重圧が掛かる。
それによってもう一度我に帰り、いけない、と頭を振る。
さっきからボーっとしてばかり、やはり疲れている証拠だろうか?
『………ダグラス、あなたと少し話がしたいのだけど、いいかしら。
もちろん、今すぐでなくても構わないわ。あなたが十分に休憩を取ってからでいいから。
このまま何もなければの話だけど、あなたの都合のいい時間と場所を教えてくれない?
その………スタンリーのこととか、色々話さないといけないことがあると思うのよ』
その訴えげな顔に、思わず見入ってしまう。
『……………ダメ?』
断る理由は無いけれど・・・・・・、それよりも目のやり場に困る。
そのパーツ一つ一つが強烈なアピールを示しながらも、均衡が極めて上手く取れている体。
ノーマルスーツ着用も相まって、僕の視覚を刺激する。
だが、不自然に目を逸らすのも失礼だ。
ここはあえてシェラの瞳を覗きながら答えた。
「い、いや。構いませんよ。シャワーを浴びて、着替えて・・・・・・。
15分、15分経ったら此処、艦橋に戻りますので。」
まさか、艦長室なんかには呼べないし、艦橋で監視もしなければならない。
そう思った僕は、シェラにここで待つようにと告げ、
赤くなった頬を隠すように、艦橋を後にした。
少々汗ばんだ手の甲をさすりながら艦長室へ戻る。
ノーマルスーツを脱ぎ、艦長服をハンガーに掛けると、シャワールームへ入った。
【行動:艦長室へ(−0) シャワー(−1)】
【位置:T−11 艦長室】【残り行動値:0p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 艦長として行動 休養】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
ダグラスが、横を通り過ぎていく。
リファニアを抱えて通路をゆっくり歩いていた愁林には、彼は目もくれなかった。
擦れ違いざまに垣間見た横顔は、林檎の如く紅潮しきっていた。
「……」
かぶりを振って床を蹴り、通路を流れるように進んで艦長室の前を通り過ぎる。
あの女に何をされたのだろう。
あの女に何を囁かれたのだろう。
あの女と、これから何をするのだろう―――嫌な想像ばかりが、彼女の脳裏で渦を巻く。
安らかに寝息を立てる少女と、そしてどうしようもない懊悩を抱えたまま、愁林は漸く一つの士官室の前まで辿り着いた。
扉を開け、中へ足を踏み入れて照明のスイッチを入れる。
次いでリファニアの小さな体をベッドの上に横たえてから、そっと毛布を掛けてやる。
「呑気な寝顔……」
無意識に口にした台詞に、どうしようもない自己嫌悪に陥ってしまう。
愁林には分かっている。
目の前の少女には、何の罪も無い。
愁林の抱える苦悩とは、少女は一切関係がない。
彼女は彼女なりに傷つき、そして今はその傷を癒すために暫しの眠りについているに過ぎない。
アレン=D=バディアンとリファニアとが恋人のような関係にあった事は既に明白である。
あの、喋る七面鳥を親友のように思っていた事もまた、想像に容易い。
そして……スタンリーの裏切りで、心身ともに甚く傷つけられた事も―――
それら一切を承知した上で、それでも口をついて出てしまった悪態。
自分ひとりが悲劇のヒロインであるかのような、傲慢な行為。
「私……最低ね……」
幾度目かの自嘲の呟きは、妙に乾いた響きを伴い、室内に溶け込んで消えていった。
【行動:艦内移動(-1)、リファニアを運ぶ(-1)】【残り行動値:2p】【現在位置:T-11(ミョーコウ士官室)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、リファニアを休ませる、休息】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>>159-160 ダグラスは顔を赤らめつつ、自分の頼みを聞き入れた。だが、15分後とは予定よりも少し早すぎる。
出来れば自分もシャワーを浴びてから、と考えていたのだが、時間と場所を任せた以上文句は言えない。
イブもリファニアを連れて外に出た。さあ、戦闘準備だ。
薬品類の山に歩み寄り、中に埋もれていたウエットティッシュを取り出す。容量は、まあ大丈夫だろう。
ノーマルスーツを一気に脱ぎ、下着だけの姿をさらす。他に誰もいない以上、恥じらう必要は存在しない。
これでやるしかないのよね。
数枚まとめて取り出すと、豊かな胸や締まった腹部にこびりついた血を落とす。
続いて男ならその唇や舌や手や指を這わせたくて仕方のない場所を重点的に拭う。
ウエットティッシュの残量があっという間に減っていき、汚れたティッシュが小山を作った。
戦艦のブリッジで、裸同然の格好で、ウエットティッシュで身体を拭く女。それはシュールな光景だっただろう。
………どうにかなったかしら。
ティッシュをほぼ使い尽くした状態で、それなりに汚れと余分な匂いは拭い取ることが出来たと判断した。
続いてスーツケースを開き、替えの下着を選択する。
あまり派手なのだと逆に引かれてしまいそうだわ。
比較的大人しいデザインの白の下着を手に取る。褐色の肌との対比が鮮やかに映るのではないだろうか。
手早く着替えると、今まで付けていたものは使用済みティッシュの山と一緒に適当なビニール袋に詰め込んで、
ダストシュートに放り込んだ。下着ならまだいくらでもあるので、使い捨てるのは構わない。
ああもう、どうしてこういうときは時間がたつのが早いのよ。1分が30秒ぐらいになっているんじゃないの。
今度は化粧道具を取り出す。といっても、時間がない以上大したことは出来ない。
手鏡を見ながら脂取り紙で余計な脂を拭き取り、微香性の化粧水と乳液で肌の艶と潤いを調整し、
ロイヤルローズの口紅を引き直して、手早くブラシで髪を整える。
それだけでもかなりマシになった。そう思いたい。
香水はどうしようかしら。
シャワーを浴びた後なら石鹸系かフローラル系のものが適当なのだろうが、
きちんと汗を流したわけではないこの状況では、
逆に女としての匂いを強調するようなものの方がいいのかもしれない。
汗の匂いもまた、使い方では媚薬となりうる。元々自分はフェロモンの塊のような存在だ。
そう考えて、オリエンタル系の甘さを重視したものをごく僅かに手首と首筋に。
嫌みでない程度にアクセントをつけられたと思う。
うわ、もう時間がないわ。
急いでノーマルスーツを着込む。ファスナーを一度上まで閉めて………少し考えて、もう一度下ろした。
鎖骨の窪みははっきり見えるが、胸の谷間はぎりぎり見えない程度に胸元を開ける。
好奇心と色欲を同時に刺激する魅惑の空間を演出した。
人は「見えそうで見えない」ものに、より強く心を引かれるものだから。
後片付けを済ませて、どうにか準備完了。不満を言えばきりがないが、出来ることは全てやった。
今すぐここでダグラスとどうにかなるとは(それほど)考えてはいないが、
今後このような機会が再び来るとは限らない。ならば、準備を怠るわけにはいかなかった。
さあ、いらっしゃい、あたしの可愛いダグラス。
当直士官用のシートに腰を下ろし、シェラザードはダグラスが来るのを待った。
【行動:出来る範囲で着替え、メイク(−1)】
【位置:T11・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ダグラスを「攻撃」】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
母に抱かれ、癒されてゆく傷痕。
その記憶が、深き眠りにつく少女の魂に、刻みこまれてゆく。
与えられなかった刻は、今、確かに与えられた。
……こうしてはじめて、リファニアは人として死ねるようになったのかも知れない。
「…………んっ……。」
魂を傷つけられた少女の暫しの休息は、終わりをむかえようとしていた。
閉じられた瞳が、うっすらと開かれてゆく。
傷痕は、確かに癒された。
穏やかな心と共に、目を覚ますリファニア。
気がつくと、ベッドの上で暖かい毛布にくるまれていた。
目をこすりながら、上体を起こすリファニア。
……右肩に痛みが走る。
その痛みが、リファニアの意識をはっきりと覚醒させた。
この部屋の匂い、知っている……。
忘れようとしても忘れられる筈もない。
ここは、思い出の士官室。
アレンと愛し合った、帰ってくるべき場所と決めた部屋。
すぐ傍に人の気配を感じ、振り向くリファニア。
ベッドの傍らに、イブの姿があった。
「イブ……さん……?
……私、確かブリッジに居たんじゃなかったっけ……。
……イブさんが、運んでくれたの……?」
今自分がここに寝かされているということは、おそらく最悪の事態は免れたのだろう。
ほっと、安堵の息を漏らすリファニア。
だが、詳しい状況は解らない。
疲れがすっかりとれているということは、かなりの時間、寝てしまっていたのだろう。
その間、どれだけ状況が変化したのだろうか。
「イブさん、状況は…………あ……。」
リファニアは、イブに状況を聞こうとして、ハッとなった。
イブの様子が明らかにおかしい事に、気がついたのだ。
……何故だろうか。全く覇気が感じられないのである。
いつもは決意に満ちた強い光を宿している、漆黒の美しい瞳。
……今は何かに怯えているかのように、弱々しげな光しか宿していなかった。
「……イブさん、どうしたの……?
……何か、あったの……?」
もしかしたら、ダグラスの身に何かあったのだろうか。
リファニアには今のイブが、強い大人の女性ではなく、まるで傷ついた少女であるかのように、儚く感じられた。
【行動 : 目覚める(0)、残4 】
【位置 : T-14(ミョーコウ、士官室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、要静養 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
*注
(>131の
これだけ叫んだ後で、向こうのリナルドに向けた声が通信回線より聞こえる。
『ああもう訳ワカンネェ!!
リナルド、バトンタッチ!!』
…これで更に状況が変わる。即座にリナルドに向けて通信回線を開くと…叫ぶ。
「そこのヨーコとか言う女に宿ってるあの糞下らない悪霊、何なの?
アンタ、知ってるんでしょ?可及的速やか且簡潔に教えてくれないかしら?」
の部分はスルーでお願いします)
>>127 コロニーの港湾部へ向かおうとしてパネルを見た時、
リナルドは通信ログが溜まっているのに気が付いた。
一つは先生からの定時放送。
もう一つは……生徒番号20番、リファニア=ニールセンの全体通信。
(サイコガンダムのあの子……だな。
じゃあ、俺が寝ていた間の歌のようなものは、彼女が……?)
本来は一刻も早くシュウジの元へと向かうべきなのだが、リナルドは興味本位で通信を再生してみた。
すると。
『今日はこのアレン=D=バディアンのォ!!
トリビュゥゥゥゥゥゥトォ!ライヴにィ!来てくれやがってェ!!
Thank's a looooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooot!!!!!!!!!!!
…Baby?』
『ダマッテキケヤ!!オイモワカキモオトコモオンナモ!!ハクアイシュギシャモサツジンキョウモ!!ミミカッポジッテキキヤガレヤ!!!!』
「え?」
(あの子の声で、あの男の口調?)
混乱するリナルドの耳に、どこかで聞いたことのある曲が流れてくる。
確か旧世紀だったかのアーティストの曲。
あの男の声だったら、再び回線をカットしたかもしれなかった。
しかし今、彼はこのライヴを聞いていたいと思っていた。
アレン=D=バディアンの命を奪った人間として、その男の為に身を、心を、命を削った少女の行為を
聞き届けなければいけないとも。
……
細かな震えと共に、リナルドの目から涙が一筋、流れ落ちた。
ニュータイプの共振とか、単純に感動したとか、そういうわけではなく。
おそらくは、この通信を聞いた全ての人間が根源的に感じていること。 ……保証はしないが。
格好つけた表現をすれば、“魂の共振”とでも言うべきだろうか。
彼はそういったものを感じていた。
≪続く≫
>>167続き
彼がニュータイプの端くれだったから、涙を流すほどに魂を共振させることができたのか?
そんなことはないはずだ。
ニュータイプでなければいけないことなんて、きっと世界には存在しない。
サイコミュ兵器とか無粋なことを言い出す輩がいるだろうが、だからなんだと言うのだ。
戦争さえ無くなれば、サイコミュ兵器などは必要無くなる。
展開すれば長くなるであろう戦争論は横に置いて。
要するに、人がわかりあうのにニュータイプだとかそういう要素は必要無いということ。
ニュータイプである必要は無い。
他人とわかりあおうとする強固な意思さえあれば、それでいいのではないだろうか。
きっと、この通信を聞いて涙を流した人間が、この戦場にもいるはずだ。
あるいは、何らかの共振を感じた人間が。
例えそれがたった一人であっても、それは素晴らしいことなのではないか……?
リナルドは、涙と震えのうちにそう思っていた。
潜在的な意識だったかもしれないが、その瞬間、確かにそう思っていた。
だが、時間の流れはいつまでも余韻の中に留まることを許してはくれない。
……
「ったく、最期まで人騒がせな野郎だな……」
ライヴが終わると、リナルドは苦笑交じりにぽつりとつぶやき、涙を拭いた。
さあ、シュウジの元へ向かわなければ。
表情を引き締めると、彼は機体をコロニーの港湾部へと向けた。
【行動:ログ再生(-1)、“魂の共振”(0)、エリア内移動(-1)】
【位置:S-17コロニー港湾部】
【残り行動値:2pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、着替え一組、ノーマルスーツ、拳銃(20)、救急箱
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:コロニー港湾部へ】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
>>124 空気のある港湾部へと向かっている最中……。
眼の前には無人のビギナ・ギナとかいうMSが先導してくれている。
クライド(……ちっくしょ〜〜……。あんのアマァ…。
痛いところついてきやがって……。
乳はいいくせに……なぁ。)
ヨーコ(…………?)
いきなり聞こえてきたクライドのボヤキ。
その内容から、ラーズさんのさっきのアレが効いているのが聞き取れた。
『……貴方みたいな救いようも生きるどころか霊体としての存在価値すらない悪霊が
舐めた事言ってるんじゃないわよ!』
『そもそもアンタみたいな腐れ悪霊に宿られて叩き出そうともしない親切極まりない
宿主に向かって馬鹿娘?随分とご大層な身分じゃないの。』
私も胸がチクチクする……。
きっとクライド…はもっと敏感にこの感覚を感じているんだろう。
クライド「……俺にだって…俺なりに理由はあるんだよ……。」
クライド…んが何かボソボソと呟いていたけど、
何を言ってたのか私にはわからなかった。
ヨーコ(あ、あのぅ…クライド…さん……?)
クライド(……お、おう、何かあるのか?)
ヨーコ(ラーズさんのこと……気にしているんですか?)
クライド(バッ…!! お前はどんな眼ぇしてるんだバカ娘!
誰があんな女を好くっつーんだよ!!
……まあ確かにあの胸は…ゴニョゴニョ)
ヨーコ(……あのぅ、何か勘違いしてませんか?)
クライド(……あん?)
ヨーコ(なんとなくですけどクライドさん…って、
他の霊(ヒト)とは違う感じがするの。
他の霊は私に取り憑いても、
私を自分の体を動かすだけ…己の欲求を満たすためだけの道具か何かと思っている霊ばかりだったけれど……、
その…、クライドさんは……私の体も心配してくれてるような………――――)
クライド(……気のせいだ。)
ヨーコ(……でも!!)
クライド(妄想もいい加減にしろ!!!)
クライドさんが突然一喝する。
そのあまりの剣幕に思わずたじろいでしまう……。
クライド(…ったく。
…………と重なるんだよ…。)
ヨーコ(…え? 今何て……―――)
クライド(ほら、もう着いたからあまり話し掛けるなよ…。)
ヨーコ(クライドさん!!)
うまくはぐらかされた…。
これ以上聞いても埒があかない気がしたので、前を見てみると
モニタには、ビギナ・ギナの動きが既に止まっていた。
「ほら、着いたz…着きましたよ。シュウジ……さん。
足、大丈夫k…ですか?」
クライドさんが顔を真っ赤にして私の口真似をしてくれていた…。
それを見てるとなぜか微笑ましい気持ちになっていた。
【行動:港湾部到着(1) 脳内会話(0)】
【位置:s-17:コロニー港湾部】【残り行動値:残り3p】
【機体状況:リナルドさん⇔ラーズさん⇔シュウジさん(ノーマルスーツ)】
【現在の状況:ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×1内臓武器)
大型ヒートホーク(右手)
ビームサーベル(左手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:( ´ー`)】
『……イブさん、どうしたの……?
……何か、あったの……?』
愁林の様子に訝しさを覚えたのだろう。
目を覚ましたばかりの少女は、ベッドの傍らに腰掛ける年上の女性の黒い瞳を、覗き込むように見つめてそう尋ねた。
「……ううん、何でもないわ。ただ少し、自分に呆れていただけ……」
それだけを答え、愁林は再び口を閉ざす。
目の前の少女への小さな罪悪感と、小さなプライド。
そして、そんなモノにしがみ付いている自分自身の滑稽さに、まるで自らが道化にでもなったかのような気分で彼女は居た堪れなくなっていた。
すっと立ち上がり、リファニアへ背を向けて部屋の反対側の壁まで歩いていく。
真紅のノーマルスーツに包まれたその背中は、何処か鮮やかさを欠いているようにも見えただろう。
「状況を説明するわね。まず、あのスタンリーが残していったトラップの解除は、半日以上前に完了したわ。
その後、シェラザードの提案で艦を動かす事になったの……コロニーへ向かうか、それとも戦場跡のデブリの中に身を潜めるか。
結局選ばれたのは後者。今、私たちがいるのはT-11宙域よ。目下休憩中といったところね」
努めて事務的な口調で、愁林は伝達を続ける。
「この宙域に着いた後、シェラザードは私とダグラスに、一先ず体を休めるように言ってくれた。
貴方をベッドでしっかり休ませるべきだともね。
提案の内容は尤もだったから、私もそれに従って貴方をここまで連れてきて……一緒に、休んでいたというわけ」
ベッドの上の少女が愁林を案じている事は、彼女自身とてもよく感じていた。
だが、自分はそんな彼女の優しさを拒絶しようとしている。
その事が、愁林はとても悲しかった。
黒社会。
決して歴史の表舞台に立つ事の無い、この世の暗い闇の部分。
だがそのトップは、あのアナハイム・エレクトロニクス会長とさえ対等の立場で渡り合えるだけの実力を持つ。
その係累である事の誇りが―――否、その事にしがみ付こうとする見栄が、またも彼女に感情を殺させるのだ。
「ただ、それだけの事……貴方はもう少しゆっくり休んでいて良いのよ。怪我、まだ痛むのでしょう?」
その言葉に嘘は無い。偽りは無い。伝えたのは、ただ事実だけ。
話題を変えようと少女のほうを振り返ろうとして―――殺しきれない感情が微かに心を苛み、愁林は結局振り返れなかった。
【行動:休憩中?(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:T-11(ミョーコウ士官室)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、リファニアを休ませる、休息】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
…先程の通信の後、返信はこないようだ。
(…雰囲気からするとクリティカルヒットという所…ね。…プレッシャーは無駄に疲れるからやめて…)
プレッシャーを解き、ビギナ・ギナの停止を確認するとヤクトの動きを止める。
「それにしても、こうも実体に比べて感応波の発信源が多いと逆に
慣れそうで面白くも怖いわね…。」
溜息をつくと周囲を眺め始めた。
【行動:ヨーコと通信回線継続(0p) シュウジと通信回線継続(0p) プレッシャーカット(1p)】
【残り行動値:3p】
【位置:S17】
【機体状況:異常無し】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:≪できれば欲しいモノ≫の入手 小惑星にあるであろう薬の入手】
【同盟:シュウジ ベルク リナルド ヨーコ…?】
「うむ。わかればよろしいのや。
でも。おっさんのくせに、アタシの笑いにダメ出しするなんて
生意気やー。ひっどー。」
ルイはサーティアに振り解かれながらも、笑顔を絶やさず答えてくれた。
ただ1人こういう笑顔を向けてくれる人がいるだけで、人間の心持ちはこうも変わ
るものだろうか。
この悪趣味なプログラムの中でもがいていた俺の心は、先程までとは全く違う意味
でのゆとりを持っていた。
それは戦闘の中で、敵の動きをじっくりと見極めるようなものとは違う。
相手の声や仕草を見聞して、腹のうちを探るような策略じみたものでもなければ、
倒れた相手を見下すような高慢な勝者のそれでもない。
俺はただ嬉しかった。
誰かが自分に自然に笑いかけてくれる事が。
人が人として生きているならば、至極当たり前の事。
その当たり前の事を当たり前に感じている心のゆとりが、今の俺にはあった。
今、目の前で笑っているルイは教えてくれている。
仲間というものは、射撃が上手いだの、知識が有るだの、そういった目に見える部
分だけで判断してはならない事を。
例えルイが今のところ笑顔を見せるしか能がなくても、その笑顔によって救われる
ものもあるのだ。
あの時俺がここで補給しこのデッキに移る事を選び、そしてここで彼女に会えたの
はこのプログラム開始以来一番の幸運だろう。
あとは…あとは、この幸運が少しでも長く続く事を祈りたい。
その幸運を掴む為に、更なる戦いの中に身を投じる事になろうとも。
(続く)
サーティアはまだ外の参加者と交渉しているようだ。
アーネストも考え事でもしているのか、一言もしゃべらない。
俺も全体的な動きが決定しない事には、行動のしようがない。
仕方がないからその場に胡座をかいて座った。
「あ〜。お腹すいたわ。
そうや。新しい人がこっちにきよったら御飯を食べよ。
同じ食卓を囲めば親睦も沸いて、一石二鳥や。」
さすがに話し疲れて腹が減ったのか、ルイが食事を持ちかけてきた。
悪い案ではないと思う。
人は一般的に空腹になると気が短くなるし、集中力を欠くから大事な物事を考える
際の障害になる。
…親睦が深まるかどうかは、正直微妙な感じがするが。
俺はさっきサンドイッチを食べたばかりだが、まだ十分に腹に入れる事が出来る。
サーティアも多分反対はしないと思うが、アーネストは独りを好む傾向があるよう
に見えるから、一緒に食べるかどうか……分からない。
外の参加者はどうするのか、これも分からない。
「何を作るのかは知らないが、俺は賛成しておくよ。まあ何を作るにしてもかなり
沢山作らないと。なんたってルイは俺の10倍くらい食べそうだからなw」
まず俺は食事案に賛意を示しておいた。
ルイの10倍説はあながち嘘でもないと思っていたりするのだが。
【行動:引き続きルイと会話(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:食事か…】
【同盟:なし】
港湾部へ移動するまでの間、シュウジはヨーコ(クライド)に気が付かれないように、
シートの陰になにやら血文字を書いていた。
(……これでよし、と。いざというときには必要なことだ。
必要なければそれに越したことはないがな。)
『ほら、着いたz…着きましたよ。シュウジ……さん。
足、大丈夫k…ですか?』
(どっちだ……?あ、顔が赤くなってるってことはクライドか。)
「何とか大丈夫だ。今のところは、だが。
あと……今喋ってるのはクライドか?それだったら別に無理して口調を変えなくてもいいぞ?
こっちとしては今どっちが表にいるのか混乱しかねないからな?
と言うか……いつまで体を借りてる気だ?
用が終わったのにまだいるということは……まだ何か用があるのか?
………っ?」
(視界が霞む……。もう少し……もう少し保ってくれよ……?)
【行動:会話(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17 港湾部】
【機体状況 :レーダー不調? 待機中】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6 Hハイザック?】
【行動方針:治療するまで保たせる】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ 15番リナルド?
中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
>>176 リナルドが港湾部に辿り着くと、三機のMSが待っていた。
開きっぱなしの通信回線から声が聞こえてくる。
>>170、
>>176 『ほら、着いたz…着きましたよ。シュウジ……さん。
足、大丈夫k…ですか?』
『何とか大丈夫だ。今のところは、だが。
あと……今喋ってるのはクライドか?それだったら別に無理して口調を変えなくてもいいぞ?
こっちとしては今どっちが表にいるのか混乱しかねないからな?
と言うか……いつまで体を借りてる気だ?
用が終わったのにまだいるということは……まだ何か用があるのか?
………っ』
(何だ? なぜ施設の中に入らないんだ?)
呆れて溜め息をついたリナルドは、とりあえずクライドヨーコに声をかけた。
「何でまだMSの中にいるんだ?
さっさとシュウジを港の医務室にでも連れて行けばいいだろうに」
そのまま港口の内部に入ると、外側の港口を閉鎖する。
できればコロニー内部側も閉めたかったが、そうもいかない。
リナルドは機体を降りると、集めてきた戦利品をコクピットから引っ張り出して何とか担ぎ、
港の医務室へと向かった。
【行動:通信継続(0)、港口閉鎖(-1)、MS→医務室(-1)】
【位置:S-17コロニー港湾部・医務室】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、着替え一組、ノーマルスーツ、拳銃(20)、救急箱
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:とりあえず治療】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
女性を待たせるのは失礼だ。
今、艦橋で何が起こっているのか、そんな事は知るよしも無い。
手短に全身を洗うと、さっさとシャワーを切り上げた。
新品の肌着を身に着け、ロザリオを首に掛け直そうと、手に取った。
美しい光沢を放つそれに、姉さんの姿が重なる。
時々見せる、姉さんの悲しげな表情。
それが、どうしても気になる。
・・・・・・おっと、考えている場合ではない。
さっさと着替えて、身なりを整えて、・・・・・・よし、準備完了。
艦橋に行くまでの間・・・とは言っても、1分もかからないのだが、
シェラに対する態度を確認する。
彼女の行動は大人のお遊びであって、変に意識する物ではない。
今までの行動も、シェラにとっては挨拶のような物、もしくはからかいであろう。
よって、僕もなるべく毅然と、キッパリとした態度で対応しよう。
対応をあやふやにしたり、緊張してはダメだ、甘く見られてしまう。
軍帽を小脇に抱えながら、艦橋に入室した。
「お待たせしました。」
柔和な表情でシェラに挨拶をする。
シェラは当直士官の席に座っていた。
キャプテン・ハットを計器の上に置くと、僕もその隣の席に座った。
二人の距離は1mも離れていない。
「それでお話の件ですが、スタンリーさんの事でしょうか・・・?」
話しながら、シェラの微妙な変化に気がついた。
香水のいい匂い・・・あれ、さっき化粧なんてしてたっけ?
まあ、女性は身なりを気にするから、別に普通の事かもね。
・・・それよりも、シェラさんの胸元が・・・・・・微妙な感じに・・・・。
熱いのかな、それとももっと別な・・・・・・ダメだ、毅然な態度で対応しなくては。
「空調下げましょうか?熱かったら遠慮なく。」
はつらつとした態度でシェラに聞いてみた。
【行動:艦橋へ(−0) シェラと会話(−0)】
【位置:T−11 艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 艦長として行動 休養】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
『あ〜。お腹すいたわ。
そうや。新しい人がこっちにきよったら御飯を食べよ。
同じ食卓を囲めば親睦も沸いて、一石二鳥や』
「良いわね、それ。
今から提案してくるわ」
そういって笑ながら手をひらひらさせる。
『MS、収納完了。
で、これから俺は、何処に向かえば良い?』
そうは言っても、相手を信用させる事もしなくてはならない。
……さて、私としては之ぐらいの方法しか思いつかないけど、どうかしら?
「じゃあ、今から其方に迎えに行くわ。
丸腰、ノーマルスーツ一つ、私一人の身でね。
警戒をそっちに要求したからには……
私も警戒を解く方法、考えてるんだし」
ヘルメットのバイザーを下ろし、通路に立って歩いていく。
「ルイ、アナタ御飯を作る事が上手なら、食事を用意しておいてくれない?
私これから迎えに行って来るから!」
出る前にアーネストをちらりと見る。
彼は何を考えているのか。
今は大人しいみたいだけれど……。
いや、今考えるのはよしなさいな、サーティア。
アーネストは多分、興味をまだ失していないわ。
通路に足を踏み込み、彼のMSを誘導した格納庫に向かった。
【行動 : 会話(0) 格納庫に移動(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
『何を作るのかは知らないが、俺は賛成しておくよ。まあ何を作るにしてもかなり
沢山作らないと。なんたってルイは俺の10倍くらい食べそうだからなw』
「そうそう。育ち盛りやさかいな。よう食べんといけんからおっさんの十倍ぐらい前や・・・・・・
って、そないに食べれるかい。アホ!!」
おっさんが胡座をかきながら言ってきたんで、言い返してやったわ。
『良いわね、それ。
今から提案してくるわ』
さーちんが手をひらひらさせながら言ってきた。
「まかしときやー。
このルイに任せておけば、どんな場所でも絶品料理を作ったるさかいな。」
さーちんに返答を送ったあとに、おっさんに近付いて行く。
「おっさん。っちゅーわけで料理作るんの手伝いや。
仕込み七分に料理三分。結構、大変なんやから
手伝ってもバチあたらへんで。」
そういいながら、おっさんの手をひっぱったんや。
【行動 : おっさん誘拐 (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : はらへりー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : みんなで御飯食べよ。ねっ。御飯〜。 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん 笑ったほうがええ顔やよ
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
「そうそう。育ち盛りやさかいな。よう食べんといけんからおっさんの十倍ぐらい前や・・・・・・
って、そないに食べれるかい。アホ!!」
ルイから即座に突っ込みが返ってきた。
相変わらず違和感を感じる方言だが、打てば響くような言い方は聞いていて気持ち
がいい。
すると上から声が降ってきた。
「良いわね、それ。
今から提案してくるわ」
ルイの提案を聞いていたらしいサーティアも賛成したようだ。
…提案してくる…という事は、新しい参加者はもう基地内に入っているのか?
サーティアは更に言葉を交わしたあと、MSを降りて別の通路に向かって歩き出した。
「ルイ、アナタ御飯を作る事が上手なら、食事を用意しておいてくれない?
私これから迎えに行って来るから!」
「まかしときやー。
このルイに任せておけば、どんな場所でも絶品料理を作ったるさかいな。」
…やはりサーティアは別のデッキに入れた参加者を迎えにいくらしい。
見たところ武器は携帯しないようだ。
プログラムの主旨を考えれば危険な行為だが、より同盟を強固なものにする為には
このくらいの危険は覚悟の上なのだろう。
そんな事を考えながらサーティアを見送っていたら、側に寄ってきたルイが俺の腕
を引っ張り始めた。
「おっさん。っちゅーわけで料理作るんの手伝いや。
仕込み七分に料理三分。結構、大変なんやから
手伝ってもバチあたらへんで。」
(続く)
…なるほど。
たしかに沢山作るとなれば、1人では大変だから自然ともう1人手伝いが必要にな
る。アーネストは何か無理そうだから…やはり俺しかいない、か。
その間にもルイはどんどん俺の腕を引っ張っていく。
「こ、こらそんなに引っ張るな。スーツが破ける!分かった、手伝うから少し待っ
ていてくれ。ガンイージのコクピットに持ってきた缶詰があるから取ってくる。
あと水もな」
ルイの手を解き一旦コクピットに入ると、そこにあった缶詰をいくつかとペットボ
トルを持つ。
使わないにこした事はないが、一応拳銃もデイパックの中に入れておいた。
俺は気が緩むといざという時に対応が遅れがちだから、この拳銃を持っておく事で
それなりの緊張感を維持できるだろう。
ガンイージから降りた俺は、ルイの側に行くと1つだけ心配事を聞いてみた。
「それじゃ、皆の飯を作りに行くとするか。…ところでルイは台所とか厨房の場所
は分かるのか?基地の中で遭難は嫌だぞ、俺は」
【行動:ルイと会話、缶詰などを取ってきた(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:食事の準備か…】
【同盟:なし】
『じゃあ、今から其方に迎えに行くわ。
丸腰、ノーマルスーツ一つ、私一人の身でね。
警戒をそっちに要求したからには……
私も警戒を解く方法、考えてるんだし。』
(女一人で丸腰?
幾ら警戒を解きたからってそりゃ危険過ぎだろ。
戦闘意思は無いと言葉では言っても、
本心がそうでない奴だって居るかもしれないっていうのに・・・・・。)
相手の御人好しさに少々呆れつつも、バックを持ち
コクピットから出、MSを降りる。
すぐ近くの出入り口の通路から足音が聞こえてくる
足音が近づいてくると女が現れた。
「出迎えご苦労さん。
でも、信用してくれるのはありがたいんだが
この状況下、女一人丸腰で来るのはどうかと思うぞ。
ま、俺も武器みたいなもんは何も持ってないんだがな。
――――――――改めて、ベルク=クロフォードだ。よろしくお嬢さん。」
【行動:通信終了(-0)MSから降りる(-1)会話(-0)】
【残り行動値:3】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
ふぅん、ベズ・バタラねぇ……また変なゲテモノを。
『出迎えご苦労さん。
でも、信用してくれるのはありがたいんだが
この状況下、女一人丸腰で来るのはどうかと思うぞ。
ま、俺も武器みたいなもんは何も持ってないんだがな。
――――――――改めて、ベルク=クロフォードだ。よろしくお嬢さん』
「サーティア=クワンよ。
……何ていうのかな、信用する、しないとはまた別の次元の話なのよ。
さっきだって私一人なら、直接来れる場所にMSを誘導していたわ」
【行動 : 会話(0) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
『サーティア=クワンよ。
……何ていうのかな、信用する、しないとはまた別の次元の話なのよ。
さっきだって私一人なら、直接来れる場所にMSを誘導していたわ。』
「仲間の安全のため・・・・・か。
お友達思いなのはいいが自分も大事にしたほうがいいと思うぞ。
それでは、案内してもらえるか。アンタのお友達の所へ。
色々聞きたいこととかもあるし。」
【行動:会話(-0)】
【残り行動値:3】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
『……ううん、何でもないわ。ただ少し、自分に呆れていただけ……』
イブに似つかわしくない、気弱さを感じさせる言動。
その言葉の後、イブはリファニアに背を向けた。
そのまま、リファニアと距離を置くかのように、遠ざかってゆく。
背を向ける前に、一瞬だけ見せたイブの複雑な表情が、リファニアの心に引っ掛かった。
『状況を説明するわね。まず、あのスタンリーが残していったトラップの解除は、半日以上前に完了したわ。
その後、シェラザードの提案で艦を動かす事になったの……コロニーへ向かうか、それとも戦場跡のデブリの中に身を潜めるか。
結局選ばれたのは後者。今、私たちがいるのはT-11宙域よ。目下休憩中といったところね』
背を向けたまま、淡々と状況を語るイブ。
その内容は、リファニアをひとまずは安心させるような内容ではあったが……。
……らしくない。
リファニアに対しては、いつも気遣うような口調で語りかけてきたイブ。
恐らく彼女が一番大切に思っているであろうダグラスに対しても、もちろんそうだ。
そんなイブが、今は努めて感情を押し殺すように、語っている。
……まるで自分の感情を、さらけ出さないように。
『この宙域に着いた後、シェラザードは私とダグラスに、一先ず体を休めるように言ってくれた。
貴方をベッドでしっかり休ませるべきだともね。
提案の内容は尤もだったから、私もそれに従って貴方をここまで連れてきて……一緒に、休んでいたというわけ』
淡々と、言葉を続けるイブ。
彼女が感情を表に出すまいとすればする程、彼女の余裕のなさを感じてしまう。
……普段の彼女ならば、リファニアにそんな事を感じさせるような隙を見せはしない。
だが、今のイブは……。
『ただ、それだけの事……貴方はもう少しゆっくり休んでいて良いのよ。怪我、まだ痛むのでしょう?』
一見、優しい言葉。
だが、リファニアに振り返ろうとして、それを止めるイブの様子は、まるでリファニアを拒絶しているかのようだった。
……リファニアには、何故イブが自分を拒絶しているのかなどは、解らない。
だが、何故イブに余裕が無くなったのかについては、心当たりがあった。
以前、シェラがダグラスに抱きついた時……。
あの時のイブも、まるで努めて自分を押し殺しているかのようだった。
……今みたいに、動揺を感じさせてはいなかったが。
もしかしたら、自分が眠っている間に、ダグラスとの間に何かあったのだろうか。
……なんにせよ、これ程までに自分を見失っているイブを、放って置く事など出来ない。
「イブさん、なんで顔を逸らすの……?
今のイブさん、全然らしくないよ……。」
そう問いかけた後、リファニアはゆっくりとベッドから降りて、立ち上がった。
背を向けるイブの姿をしっかりと見据えて、言葉を続ける。
「……本当にそれだけなら、私に顔を向けてよ。
しっかりと、私の目を見てよ……。」
鬱陶しい小娘だと、思われるかも知れない。
そうだとしても、リファニアはどうしても問いかけずにはいられなかった。
……今のイブは、まるで大切な物から逃げているかのように、感じられたから。
【行動 : イブに問う(0)、残4 】
【位置 : T-11(ミョーコウ、士官室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、要静養 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>186-187
背後からの抉るような問いかけに、言葉に、愁林は思わず耳を塞ぎたくなった。
―――私らしくない?
冗談は止めなさい。
「そうね……リファニアちゃんの言う通りかもしれない」
―――これが私。
貴方こそ私の何を知っているというの?
私の外面の良さだけ見て、さも全てを知っているかのような台詞を吐くのは傲慢ではなくて?
「確かに、少し私らしくなかったわね……疲れてるのかしら」
―――私はただ、見目麗しいだけの東洋人の小娘。
見栄とプライドにしがみついて必死に大人の真似事をしているだけの、無駄に歳を重ねた女よ。
男の扱い方もロクに知らないくせに、独占欲だけはやたら強くて、意中の相手が他の女と一緒にいる事が許せない傲慢な女。
宝物を他人の手で触れられる事が許せない子供。
それが私。
「シェラザードに休むよう言われるわけね」
―――ダグラスの為に今までの私を、そして私に連なるあらゆる想いを裏切る事は簡単に出来た。
けれども自分以外の裏切りは決して許せない我侭で理不尽な女。
それが私なの。
「……ごめんなさいね」
―――そんな私だから、あの忌々しい女にいいようにあしらわれる……ホント、自分が嫌になる。
「ねえ」
脳裏に浮かんだ、それら一切の激情を冷徹な理性を以って一瞬で凍りつかせ、瞬く間に殺しきる。
振り返った顔に浮かぶ微笑には、一点の曇りもない。
それは完璧に整った、まるで精巧に作られた仮面のような表情。
「リファニアちゃんには、私はどんな女に見えるのかしら。教えてくれる?」
【行動:休憩中?(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:T-11(ミョーコウ士官室)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、休息】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>>178 大切なのは、なりきること。自分に信じ込ませること。相手にその気にさせること。
今のあたしは、弱い女。
ダグラスがブリッジに戻ってきた。僅かに漂ってくる石鹸の香りが心地よく鼻腔を刺激する。
軍帽を小脇に抱えたその姿は、いつもより少し大人びているように見えた。
あるいは、彼自身が大人であろうと気合いを入れているのかもしれない。
いつまでも年上の女に振り回されていてたまるかと、少年らしい素直な自負と自尊心を内に秘めて。
ダグラスが隣の席に座る。2人の間の距離はないに等しい。手を伸ばせば、すぐに肩に触れられるほどに。
『それでお話の件ですが、スタンリーさんの事でしょうか・・・?』
友好的だが「ビジネスライク」であろうと務めているらしい態度と口調でこちらに対するダグラスの視線と表情が、
微妙な動きを見せた。相手が女としての身だしなみを整えて待っていたことに気づいたのか、
戦艦のブリッジには似合わない香水の甘い匂いにギャップを感じたのか、
微妙な感じに開かれている胸元に引き寄せられる視線を制御しようとしたのか。
『空調下げましょうか?熱かったら遠慮なく。』
言葉そのものは「野暮」な台詞。だが、その洗練されていない言葉が、逆に。
「………いいえ、大丈夫よ。気を遣ってくれて、ありがとう」
笑顔を見せる。ただ、いつもの艶やかな笑みではない。
もうすぐ散ろうとしている花が、朝日の温かさを感じて精一杯の力をふるってもう一度大きく開こうとするような、
どこか力のない笑顔。無理に笑っているような、儚げな微笑み。
「…………………」
日の光を浴びた淡雪のように、その顔から笑顔が消える。
顔を見られたくないように………ダグラスの顔を見ているのが辛いように、シェラザードは顔を伏せた。
身体も少し前屈みになる。開いた胸元が、ほんの少しだけ、奥まで見えるようになる。
「ごめんなさいね、あたしから休んでくれと言ったのに、すぐに呼び出すような真似をして」
紅に濡れた唇が、らしくない声を紡ぎ出す。少年を散々翻弄してきた淫らな響きではなく、
罪を告白するような力のない、牡の牝に対する保護欲と征服欲を刺激するような空気の震えを。
「今回のこと………あの男が、スタンリーがどうしてあなた方を裏切ったのか、
あなたはどう考えているのか、教えて欲しいの。そして、あたしのことをどう思っているのかも」
シェラザードは膝の上で両手を組んだ。まるで何かを恐れ、それ故に何かに祈るように。
「どうしてあの男があんな真似をしたのかは、あたしには分からない。
でも、その原因があたしにあるのは、分かっているわ。
あたしがこの艦に来るまで、あなた方は上手くやっていたのでしょう?
少なくとも、あたしがここに来たときには、あなた方はよくまとまったチームのように見えたから」
ダグラスの方を見ようとせず、組んだ手を見つめるようにして、言葉を続ける。
「イブも、あの男も、あたしを警戒していた。
怪しい女だと、敵ではないかと警戒していたわ。妙なことをたくらんでいるのではないかって。
それは当然よ。この状況なら、疑って当たり前だわ。あたしだって疑うもの。
でもそれは、チームを大切に思っていたからよ。ミョーコウを、そこにいる仲間を守りたいと思ったから、
そこに危険をもたらすかもしれない存在には疑いの目も向けるし、警戒もするのだわ。
だから、あなた方4人の関係は素敵なものなんだなって、そう思った」
ブラシできちんと梳かれたプラチナブロンドと、伏せられた睫毛の陰になって、
その瞳がどんな光を浮かべているのか見分けるのは難しくなっている。
「そんなあなた方の間に割り込んだのは、このあたし。
あたしが来たことで、あなた方4人の関係はおかしくなってしまったのね。
あの男は出て行ってしまったし、リファニアは身も心も傷ついて、疲れ切ってしまった。
あなたも、イブも、余計な苦労を抱え込んで、命の危険にまでさらされたわ。
………原因は、あたしよね。あたしが来なければ、みんな幸せでいられたかもしれないのに」
その肩が、ぴくりと震える。
「………ごめんなさい………」
組まれた両手に、力が入った。
「謝って済む問題でないのは分かっているけど、一度きちんと謝っておきたかったの。
少しでも罪滅ぼしをしようと頑張っても見たわ。
この艦を、あなた方を守るために、出来ることはさせてもらったつもり。
でも、結局はあたしが原因で起こったトラブルを解決するのに、あなた方を巻き込んでしまっただけ。
みんな優しいから何も言わないけど、だからといってあたしの責任が消えるわけじゃない。
あなた方の時間を戻すことは、出来ないのよね………」
ダグラスの側にいるのが辛いように、シートから立ち上がる。
そのまま前に進み、その向こうに永遠の虚空を映す強化ガラスに右手で触れる。
何処にも居場所がなく、誰にも頼ることが出来ないから、ガラスに寄りかかるしかないようにして。
「………ねえ、ダグラス。あたしはやはりここにいるべきではないのかもしれない。
あたしは不幸を招いた女。あなた方を危険にさらす、忌むべき存在なのかもしれないわ。
でも、自分から出て行くには、このミョーコウは居心地がよすぎるのよ。
あなたも、イブも、リファニアも、みんな優しくて、素敵な人達。正直に言って、離れたくはないわ。
でも、今のあたしにはその優しさが痛い。そんな優しいあなた方に不幸を招いたあたし自身が、嫌なのよ。
そう考えるならさっさと降りればいいのに、未練たらしく居続けようとして………駄目な女ね、あたしは」
無防備な背中をさらしたまま、いつもの自信を喪失した声で話し続ける。
女の曲線をこの上なく見せつけるその後ろ姿は、ある種の被虐美すら漂わせていた。
「ダグラス、あたしには分からないし、決められないの。
だからあなたが決めて。あたしに教えて。あたしがここにいていいのか、出て行くべきなのか。
あなたはこの艦の艦長。あたしはそのパイロットで、あなたの命令に従う乗組員。
あなたの決めたことなら、あたしはそれに従うわ」
その声が感じさせるのは苦悩と恐怖、精一杯の決意と覚悟。そして、隠しきれない………怯え。
「この艦に乗り込んだ以上、あなたの命令には何でも従うと、最初から決めていたから………」
【行動:ダグラスと「会話」(0)】
【位置:T11・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:「弱い女」】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:「ミョーコウからの離脱」???】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
『仲間の安全のため・・・・・か。
お友達思いなのはいいが自分も大事にしたほうがいいと思うぞ。
それでは、案内してもらえるか。アンタのお友達の所へ。
色々聞きたいこととかもあるし』
「まぁ……大切と言えば大切。
でも大切じゃないって言えば、大切じゃない。
微妙な身体なのよ、私。
……こっちよ、ついてきて」
先に立って歩いていく。
少し遠回りをして、序に各地のシャッターを把握しながら、のんびりと。
【行動 : 移動(−1) 】
【残り : 2P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
『そうね……リファニアちゃんの言う通りかもしれない。
確かに、少し私らしくなかったわね……疲れてるのかしら。
シェラザードに休むよう言われるわけね』
あくまでも、取り繕った言動。
だが、その言葉の裏に渦巻く激情を、リファニアは見逃さなかった。
リファニアには、その激情がどんなものなのかは、解らない。
感情のうねりを敏感に感じ取りこそすれども、それを理解できるほどのキャパシティーは、リファニアにはまだ無い。
その激情が、一瞬感じた背筋が凍り付くような恐怖と共に、唐突に感じ取る事が出来なくなった。
『リファニアちゃんには、私はどんな女に見えるのかしら。教えてくれる?』
整った、あまりにも整いすぎた微笑を浮かべ、リファニアに問いかける、イブ。
完璧と言える程、乱れのない微笑を向けられながら、リファニアは全身が総毛立つのを止められなかった。
……ああ、私は、触れてはならないものに、触れてしまったのかも知れない。
でも、だからこそ、私は……。
……納得できない。
イブに問いかけられ、漠然とした予感が、確信へと変わった。
ダグラスとの間に何があったのかは知らないが、イブは、間違いなく恐れている。
あれほどまでに深い絆を結んだはずの、ダグラスに触れる事を。
おそらく、その引き金を引いたのはシェラであるという事も、間違いないであろう。
その事で、シェラを責めるつもりなど、もちろんない。
シェラがダグラスに好意を寄せようが、それはシェラの自由。
全ての女に許された、男を勝ち取る為の、戦いに過ぎないのだ。
リファニアは、イブの瞳をしっかりと見据えた。
たとえ自分の命を縮める事になろうとも、退く訳にはいかない。
ある意味では、これもリファニアの戦いであった。
「イブさんは……女性だと、思います……。」
最も、根元的な事である。
イブと、ダグラス。
二人の間に感じた、余人の入り込む隙などないと思えた強い絆。
リファニアは、その絆が心底美しいと思った。
……羨ましいとも、思った。
アレンとの絆も、間違いなく二人の絆に負けない、強い絆であったと思う。
……そのアレンも、もうここにはいない。
そして、もしアレンが生きていたとしても、自分の身体は未来を生み出す事が叶わない……。
だが、イブにはそれが、出来るのだ。
……だからこそ、イブとダグラスには、幸せになって欲しいのだ。
二人に、自分の分まで、未来を託したいのだ。
……残りの生命は、そんな二人を護る為に捧げると、決めたのだ。
その為に、戦うと決めたのだ。
「それだけ、です……。それ以外の、どんな表現も、要らないんです……。」
……もし、ダグラスがシェラを選ぶ事になっても、それは仕方のない事だと思う。
もしそうなったら、自分はその二人を祝福してあげるつもりだ。
……だが、イブが戦いから逃げ出した結果でそうなったのならば、それは絶対に許せない事だ。
「イブさんが女性である限り、逃げてはいけない戦いというものが、あるんです……。
いつ死ぬかもわからない、こんな状況だからこそ、それは重要な事なんだと、思います……。」
リファニアは、その瞳にある種の怒りすら込めて、イブの瞳を見据え、言葉を続ける。
「今は、休息の時なんです。
……そんな休息の時くらい、イブさんはひとりの女性として振る舞っても、良いじゃないですか……。
だって、イブさんは女性なんです……。
子を産み、育てる事の出来る、女性なんです……。
……クローンとして生み出された私と違って、それが出来る、女性なんです……。
……だからこそ、私は……。
イブさんが女性である事から、逃げて欲しく、ないんです……。」
リファニアの瞳から、いつのまにか涙が滴り落ちていた。
その事に、リファニア自身、気がついていない。
ただ、イブの漆黒の瞳を、しっかりと見据えるだけだった。
【行動 : イブに問う(0)、残4 】
【位置 : T-11(ミョーコウ、士官室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、要静養 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、……納得できない 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『まぁ……大切と言えば大切。
でも大切じゃないって言えば、大切じゃない。
微妙な身体なのよ、私。
……こっちよ、ついてきて。』
そう言うとサーティアは先導し歩いていく。
その後に着いて行きながら質問をする。
「なあ、変な質問するけどさ。
アンタはどう言う目的で生きていこうて思うんだ?」
【行動:会話(-0)移動(-1)】
【残り行動値:2】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
「 や め な さ い !! 」
しまった、と愁林が思った時には既に遅かった。
昂じた感情のままに叩き付けた台詞は、薄明かりの照らす室内に意外な程によく響き渡った。
「生意気な口を聞かないで欲しいものね。
一体何様のつもりなの、貴方。
余計な詮索、余計なお節介。
挙句の果てに同情を誘ってお説教?
子供の癖に随分な言い草ね。
逃げて欲しくない?
一人の女性として?
誰に向かって物を言ってるの?
何もかも分かったような顔をして、貴方に私の何が分かるっ―――」
吐き出すように、吐き捨てるように言葉を並べ立てるその行為は、少女の頬を伝う涙にふいに途切れる。
「―――て……あ……、ごめん……なさい」
またも胸を苛む罪悪感。
申し訳無さそうにぽつりと呟き、愁林は少女の傍へ歩み寄る。
指先で涙をそっと拭ってやる。
掬い取ったその雫を、彼女は黙ったままじっと見つめていた。
【行動:休憩中?(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:T-11(ミョーコウ士官室)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、休息、リファニアへの対応】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
3人は騒がしく去っていく。
誰かに着いて行くか。
一人で考えるか。
ふと、空腹を憶える。
おれは、レイモンドとルイの後についていった。
「・・・・・・
なぁ。パン、焼いてもいいか?」
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:レイモンドとルイに着いていく】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア?レイモンド?、ルイ?】
3人は騒がしく去っていく。
誰かに着いて行くか。
一人で考えるか。
ふと、空腹を憶える。
おれは、レイモンドとルイの後についていった。
「・・・・・・
なぁ。パン、焼いてもいいか?」
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:レイモンドとルイに着いていく】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア?レイモンド?、ルイ?】
『なあ、変な質問するけどさ。
アンタはどう言う目的で生きていこうて思うんだ?』
後ろから、突然な質問を投げかけられた。
「……んー、私の唯一の家族の為、私が殺した人の為。
そして……私の事を想ってくれた人の為。
それぐらいかしら?
特に、目立った理由なんて無いのよ。
いたって普通な、誰もが言うような答えかしらね?」
自然と笑みが漏れてきた。
【行動 : 移動(−1) 】
【残り : 2P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
『双子のパラドクス』というものを、ご存知だろうか?
相対性理論によれば、光速に近い速度で動くものは、時間の進行が遅くなる。
それを踏まえて、双子の兄が地球に残り、弟が亜光速宇宙船で宇宙旅行に出かけたケースを考える。
地球の兄から旅行中の弟を見れば、弟の時間はゆっくりと進み、自分が年をとっても弟は若いままだ。
ところが……相対性理論では、その名の通り、全ての運動は相対的なものだとしている。
ゆえに、宇宙船に乗った弟の目には、地球の兄の方が亜光速で移動しているように見える。
つまり逆に、兄の方の時間こそが遅くなっているように見えるのだ。
では、弟が宇宙旅行を終えて地球に帰ってきた時、実際に多く年をとっているのはどちらだろう?
一見、理論のどこかが矛盾しているように見える。ゆえにパラドクスと呼ばれる。
だが実は、これには明快な答えがある。旅行をしてきた弟の方が若くなるのだ。
詳しい解説は省くが、一般相対性理論を適用し、出発時・到着時の宇宙船の加減速を計算に入れれば、結果は一つに決定される。
パラドクスは、実はパラドクスではないのだ。
同じくらい有名なパラドクスに、『親殺しのパラドクス』というものがある。
タイムマシンで過去にいき、自分の親を殺してしまったとする。
すると、その親から生まれるはずの自分は、はたしてどうなるのか?
この問いに対し、様々な仮説が唱えられてきた。
「親を殺した時点で因果律が破綻し、親殺しの子は存在そのものが消滅する」
「親を殺しても子は消滅しない。『別の可能性の世界』がそこに生まれるだけだ」
「そこに子がいる以上、親殺しの事件は起きない。どう頑張っても失敗する」
「この矛盾の存在こそ、タイムスリップが不可能であることの証である」
どれにもそれなりの説得力がある。
双子のパラドクスと違うのは、この分野には未だアインシュタインが降臨していないということ。
観測データも基礎理論も不足し、未だに答えは出ていない。
* * *
「けれど……答えは想像つくのよね、私たちには」
一人、ティーチャーは呟く。
「エースに『なるはず』の人間がプログラムに参加させられて、死亡する。
どんな願いでも叶えると約束されていた、過去の大会。
そしてそれでもなお変わらぬ、『私たちの世界』……」
推論に穴はある。
その人物は、本当にエースになるはずの人間だったのか。
その約束は、本当に際限なく守られるものだったのか。
そして、この世界は本当に何も変わらないのか。
けれども、暗闇の中、ティーチャーの虚無的な笑みは変わらない……。
【行動:自室で思索にふける(−1p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、???】
第七章 >201 現在
A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□◎□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎□□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼07◎□◎□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□□□□□◎◎×□□10□□□□□□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□〓〓□□◎□□■□□□※※□□□□ ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□□□◎□□×□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎■■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※□□■ ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□03◎※□□■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■×□□◎※□■■■□■□■◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■□■◎□□□□×23■■◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□▼□□□□■□□□◎□□□□■◎■■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□□◎■■□□□0601≠□□□×◎■
18◎□□◎□□□□□□■■◎◎□□□□□□□□□□□◎
19□◎□□□□■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□◎□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※×※※□□◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□×◎◎※※※◎□□□□□□▼▼▼◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□□◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□□□■◎□※◎■■■□□□×□□□□□■
23番の位置は暫定。
01・08・15・19は同一地点。03・05・20・26は同一地点。07・11・14・21・25は同一地点。
03・05・20・26はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・20・26の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
(いつも通り始まる定期放送。だが、普段の女性の声ではない。
金切り声のような電子合成音。それも、一つではない、二つの声)
『リーアセンセ、タイクツ! タイクツ!』
『放送、サボリオッタ〜!』
『ダカラハロタチ、任サレタ! 黄色ノ ハロY(ワイ)!』
『赤イ ハロR(アール)ヤデ〜♪ ヨロシュ〜タノンマッセ〜!』
『ハロガ放送! テイキホウソウ! ヤル気ノ無イ生徒タチ、ハロタチデ十分!』
『ハロB(ビー)モオッタラ信号機ヤ、デモBハ無口ヤカラナ〜♪
ヒトヲ殺ス以外、ナンノ能モアラヘンシ〜♪』
『ノウナシ、Rモ同ジ! R、タダ オシャベリナダケ!』
『ソレ言ワレルト、カナワンワ〜。カンベンシテ〜ナ』
『オシゴト、オシゴト! 次ノ タチイリキンシクイキ!
『E-13』 『G-22』 『K-06』 『L-21』
『O-09』 『T-24』 『V-14』 『X-17』
イジョウ、8コ! チュウイ、チュウイ!』
『入ッタラ、ドッカ〜ン! ヤデ〜』
『コレデ、ホウソウ シュウリョウ! オシゴト オワリ!』
『待ッテェヤ、マダマダ喋リタリヒンノニ〜!』
(ハロたちの騒がしい雰囲気の余韻を残しつつ、定期放送が終了する)
【行動:定期放送(全体通信)(by ハロY&ハロR)(−2p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう】
『……んー、私の唯一の家族の為、私が殺した人の為。
そして……私の事を想ってくれた人の為。
それぐらいかしら?
特に、目立った理由なんて無いのよ。
いたって普通な、誰もが言うような答えかしらね?』
――――――――――?!
予想外の答えに驚く。
彼にとってその答えはあまりにも理解に苦しんだ。
そう何故なら、以前同じ質問をした参加者アレンからの返答は、
”自分のために生きる”
だった為である。その答えは、理解できた。
人は欲望のままに生きる。
それは自分の為。
限りある短い人生を悔いなく生きる為。
生き続ける理由としては納得のいくものがある。
だが、彼女の答えは違った。
「何故だ、何故。自分のことのために生きない。
家族?想ってくれた人?理解できない。
人の為に生きることに何の意味がある?
自分が殺した奴の為にまで生きる?
―――――――――――わからない、何故だ?」
【行動:会話中(-0)移動中(-1)】
【残り行動値:3】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
「ごめん、シェラさん。・・・僕には、答えられない・・・・・・。」
床を見ながら答える。
シェラの姿が余りにも痛々しくて、直視できなかった。
「スタンリーさんの件は、シェラさんに問題は無いです。
僕の監督責任と・・・彼自信の問題だと思います。
・・・・・・ほんっと、甘ちゃんですよね、僕。
責任≠ネんて偉そうな事、取れもしないのに口走って・・・・・・。
誰これ構わず信じて・・・いや、きっと疑いたく無いだけなんでしょうね。
スタンリーさんの時もそうでした。
強行着艦するなり、小銃片手に艦橋に乗り込んできて。
・・・・・・それでも、僕は信じてしまったんです。
そして、信頼に似た感情さえ抱いてしまった・・・・・・。
でも、裏切られてもどこかで信じていたいから今でもさん&tけまでして・・・・・・。
相手はどう思っている事やら・・・所詮、只の自己満足ですよね・・・。」
シェラに向ける筈の言葉は、いつの間にか自分の物になっていた。
当直シートに座ったまま、自分でも呆れた表情で顔を上げる。
「・・・失望、しましたか?
所詮僕は学徒兵ですし・・・力量なんて、たかが知れています。
でも・・・、でも僕は仲間がいる限り、指揮を取りたいと思います。
大切な人達がこの艦には居ますし・・・・・・もちろんシェラさんもそうですよ?」
今度は笑顔がこぼれる。
正直、こんな時に笑顔が出るとは自分でも驚いた。
「ここに来るまで、何度も落ち込みました。
でも、その都度、仲間に励まされたんです。
だから、もう悩むの止めよっかな、って・・・・・・。
・・・・・・本当、甘いですよね・・・激甘です。
愛想、尽いたと言われても仕方ないです。
・・・・・・出て行くなら、止めはしません。」
シェラの顔を望みながら話す。
笑顔は、切なげな微笑みに落ち着いていた。
【行動:シェラと会話(−0)】
【位置:T−11 艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 艦長として行動 休養】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
『 や め な さ い !! 』
一方的に言葉をまくし立てるリファニアに、激昂したイブが、叫んだ。
本来立ち入るべきでない所に、土足で入り込むかのような行為を、リファニアはやってしまっていた。
まるで駄々っ子のように、一方的に自分の想いをぶちまけて。
……イブが激するのも、当然と言えよう。
感情を昂ぶらせたまま、リファニアに言葉の嵐をぶつけるイブ。
『生意気な口を聞かないで欲しいものね。
一体何様のつもりなの、貴方。
余計な詮索、余計なお節介。
挙句の果てに同情を誘ってお説教?
子供の癖に随分な言い草ね。
逃げて欲しくない?
一人の女性として?
誰に向かって物を言ってるの?
何もかも分かったような顔をして、貴方に私の何が分かるっ―――
―――て……あ……、ごめん……なさい』
だが、イブの言葉が、突然勢いを失う。
イブは、リファニアに歩み寄り、その頬に指先をあてて、何かを拭うように指を動かした。
イブが拭ったものは、リファニアの涙。
そこでリファニアは、はじめて自分が涙を流していた事に、気がついたのだ。
その涙の意味。
それは、克服したとはいえ、いまだに潜在的にリファニアの中に残っている、
自分の存在そのものが曖昧に感じられてしまうという恐怖が、流させたものだったのだろうか。
だが、一度克服した恐怖に、再び屈する訳には、いかない。
リファニアは、目をこすって、涙を完全に拭い去った。
涙は、気を弱くする事に、繋がりかねないからだ。
そして、リファニアは、イブの瞳を見つめた。
先程とは違って、穏やかな笑みを浮かべながら。
「イブさん……。私、生意気だよね……。
こんな小娘に、あんな事言われたら、怒るよね?
……ごめん、ね……。」
リファニアは、イブの瞳をしっかりと見つめたまま、謝った。
リファニアは、自らの願望を満たす為に、生意気にも、イブに勝手な価値観を押しつけようとしたのだ。
今の自分がするべき事は、イブに自信を取り戻させるという事。
……それだけで、いいはずだ。
リファニアは、唐突に、イブに背を向けた。
そして、何度か深呼吸をして、再びイブに身体を向ける。
リファニアの顔には、不適な笑みが浮かんでいた。
「……まあ、なんだ。もっと自信を持っていいんじゃねぇか?」
その口調は、かつてリファニアが想いを寄せた、最愛の人のもの。
彼の口調を借りれば、素直に伝える事が出来ると、思ったからだ。
「安心しな、フェロモン。あんたはとびきり魅力的な、イイ女だぜ?
それはこの俺様が、保証してやらぁ。
……俺様の女を見る目だけは、狂いがないぜ?」
そう言い終わって、リファニアはウィンクした。
その表情に、曇りはない。いつもと同じ、いや、少しだけ勝ち気な笑みが、浮かんでいた。
【行動 : イブを激励(0)、残4 】
【位置 : T-11(ミョーコウ、士官室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、要静養 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『何故だ、何故。自分のことのために生きない。
家族?想ってくれた人?理解できない。
人の為に生きることに何の意味がある?
自分が殺した奴の為にまで生きる?
―――――――――――わからない、何故だ?』
はぁ?
コイツ何言ってんのかしら。
大人しそう、ってか落ち着いた感じがしてたけど……
もしかしてキラーマシーン?
……な訳無いわよねぇ。
あぁ、自分の為……。
忘れてたかな、そういえば。
「んーと、何でかな?
……そもそも私、最初は特に明確な理由も持って無かった訳。
精々が、
『こんなので殺されたちゃたまらない!』
『絶対生きて帰ってやる!』
ってぐらいなものだったから。
そりゃ、唯一の家族の下には戻りたいとか思ったわ。
でもそれもさぁ、結局は私が帰りたいって思っただけなの。
ま、そのつもりで一人目を手に掛けたのよ。
でもその人、ゲームして遊んでたのよね。
このゲームをさ」
ウェストポーチからその黒く濡れたゲーム機を出して見せた。
あの”彼”が持っていたゲーム機。
「普通の人に取ったらそれだけの事なんだろうけどね。
なんか殺したっていうリアルより、その、相手がゲームしてたってのが、ね。
相手が殺る気だったか、殺る気じゃ無かったか関係無く……
もう、なんだか悪かった、って気に……
私、人を見る目が無いのよ。
だからリオンだって私が……」
何処まで話す気なのよ、私……。
リオンの事ぐらい、せめて。
「……アナタ人から話を聞き出す職業でもやってる?
デカとか、弁護屋? それとも探偵とか?」
リオンの事まで口に乗せると涙が出てくる。
涙腺の緩いこの目から、どうしようもなく涙が……。
だから、後ろを向かずに喋った。
【行動 : 会話中(続き・0) 】
【残り : 2P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
俺は前にこの基地に来た時は、デッキから奥に入っていない。
今回もデッキ間を移動しただけだ。
食堂がどこにあるかなんて知る由もない。
ルイも別のデッキから来たところのようだし、普通に考えれば食堂の場所は知らな
いとみて構わないだろう。
「・・・・・・なぁ」
仕方がないから適当に歩いて探すか、などと考え始めていた俺の後ろから声がかかった。
振り向いてみると、先程まで1人で何かを考えているようだったアーネストがいた。
「パン、焼いてもいいか?」
どうやらアーネストも腹が空いていたらしい。
パンを焼くなんて、なかなか器用な事をするものだ。
…いや、俺がただ単に不器用なだけだろうか。
そういや昔は、自分で料理作るとよく失敗してマリーに笑われたっけな。
「ん、そりゃ構わないが…。ああ、もし材料が沢山あるようなら、皆の分も焼いて
くれないか?食べる品数は、多いにこした事はないしな」
ルイが何を作るのかはまだ分からないが、アーネストのパンが沢山焼けるようなら
彼女の作るものと合わせて、なかなか立派な食事になりそうだ。
うん、あとはルイの料理の腕前に期待だな。
と、そこでアーネストに思いついた事を聞いてみた。
「そうだ、俺は食堂がどこにあるのか知らないんだが、もしかしたらアーネストは
知っていないか?もし知っていたら案内してほしいんだがw」
【行動:アーネストと会話(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:食堂はどこだろう?】
【同盟:なし】
>207-208
「……フェロモンって……随分とヒドイ呼び方ね」
それは、彼女が初めてその呼び名を聞いたときの反応だった。
アレン=D=バディアンが生きていて、トリィが生きていて―――
自分を姉さんと呼んでくれる少年との間にある絆の強さを、無邪気に信じられた頃の、少しばかり滑稽な思い出だった。
「イイ女、か」
苦笑交じりの、柔らかな表情。
愁林は小さく息を漏らし、ベッドの傍まで歩いてその端に浅く腰掛けた。
「確かに、見た目が整っているのは自分でも分かってるわ。
この胸も、この腰も、この太腿も……どれもが男の劣情を誘うのに十分すぎるモノだって事は、身を以って知ってる。
お母様譲りの黒い瞳も、紅い唇も……」
口にしながら、指先を滑らせ体のラインをなぞるように指し示していく。
豊かな量感を湛えた、形の良いバスト。
しなやかな筋肉をその皮膚の下に潜めながら尚優雅さを失わない、鳩尾から臍、脇腹のなだらかなスロープ。
ほっそりとくびれたそのラインとは逆に、肉感的に張り出た尻から太腿にかけての部位は、母となる存在としての女を強く感じさせる。
それら全ての織り成す絶妙なバランスが、男の肉欲を駆り立て―――愁林は8年前、心に深い傷を負った。
「本当に見て欲しいのは、実はこの黒い髪だったりするのだけれどね。
このプログラムに参加させられてからは念入りに手入れをする時間も無かったけど。
それでもほら―――
まだ、艶とこしは十分すぎるくらい残ってるでしょう」
首の後ろに回した手で髪をかき上げながら、両腕を大きく広げてみせる。
ふわりと広がった細く艶やかな黒髪が、まるでスローモーションのようにゆっくりと宙を踊り、そして背中へと流れていく。
軽く首を振る。
それだけで、濡れたようにしっとりとした黒髪は元通りに落ち着いた。
香港の闇の中で過ごした8年の間も、決して怠る事の無かった手入れの賜物である。
「……お父様もお母様も、生前は私の髪をまるで宝石のようだと褒めてくれたわ……」
目を閉じれば今でも、彼女は思い出すことが出来る。
子どもの頃、柔らかい櫛で繰り返し髪を梳き、象牙の髪飾りを付けてくれた母親の手つき。
正妻の子と分け隔てなく彼女を可愛がり、誕生日が来る毎に綺麗な髪飾りを贈ってくれた父親の優しさ。
大切な宝物だったその髪飾りも―――8年前、無残に砕かれた。
8年前、信じていたもの全てに裏切られ、復讐を誓い。
8年後、その誓いを今度は自ら裏切り、一人の少年への想いに身を焦がし。
「きっと、貴方から見たら、今の私はとてももどかしくて……馬鹿で意地っ張りな女に見えたりするのでしょうね」
だからこそ、どうしても裏切れないものもある。
「でも……見栄とプライドだけは、捨てられないの……。
他の誰かがいる前ではね。
素直になれたのは、ダグラスの前でだけ。
彼を『あの子』なんて言ってるけど、私の方がよっぽど子供ね」
自嘲の笑みを唇の端に湛え、愁林は視線を落とした。
「それもそうよね……私の時計は、8年前に止まったままなのだから……」
【行動:休憩中?(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:T-11(ミョーコウ士官室)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、休息、リファニアへの対応】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
『こ、こらそんなに引っ張るな。スーツが破ける!分かった、手伝うから少し待っ
ていてくれ。ガンイージのコクピットに持ってきた缶詰があるから取ってくる。
あと水もな」 「こ、こらそんなに引っ張るな。スーツが破ける!分かった、手伝うから少し待っ
ていてくれ。ガンイージのコクピットに持ってきた缶詰があるから取ってくる。
あと水もな』
そうゆうて、おっさんが自分のMSに乗り込んで、ディバックを取ってきたんや。
んで、戻ってきて開口一番にな
『それじゃ、皆の飯を作りに行くとするか。…ところでルイは台所とか厨房の場所
は分かるのか?基地の中で遭難は嫌だぞ、俺は』
更にその裏から声をかけられる。
『・・・・・・
なぁ。パン、焼いてもいいか? 』
見たことの無い人やったけど、この渋い声からしてこれはあーたんやな。
うんうん。
『ん、そりゃ構わないが…。ああ、もし材料が沢山あるようなら、皆の分も焼いて
くれないか?食べる品数は、多いにこした事はないしな
そうだ、俺は食堂がどこにあるのか知らないんだが、もしかしたらアーネストは
知っていないか?もし知っていたら案内してほしいんだがw』
おっさんがあーたんに返事を送る。
「ちっちっちっ。
台所の場所がわからないからこそ、おっさんの出番や!!
おっさんの108の能力の一つをつこーて
台所をみつけるんやー。特に臭いとかで。
おっさんならできる。アタシは信じてる。
がんがれーおっさんヽ(`Д´)ノ」
【行動 : おっさんがんがれヽ(`Д´)ノ (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : はらへりー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : みんなで御飯食べよ。ねっ。御飯〜。 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん 笑ったほうがええ顔やよ
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
アーネストならばこの基地の内部もある程度は知っているだろうから、比較的利用
回数の多そうな食堂の場所を知っているのではないか。
そう思ってアーネストに聞いてみたのだが、自分のいない会話に我慢ができなかっ
たのか、その横からルイが割り込んできた。
「ちっちっちっ。
台所の場所がわからないからこそ、おっさんの出番や!!
おっさんの108の能力の一つをつこーて
台所をみつけるんやー。特に臭いとかで。
おっさんならできる。アタシは信じてる。
がんがれーおっさんヽ(`Д´)ノ」
人さし指をピコピコ動かして、俺の能力とやらに期待するルイ。
むう…。こうなったら仕方がない。
「そう言われれば仕方がない…。俺の108ボンノーパワーを発動させて、行方の知
れない食堂の場所、見事に探し出してみせよう!」
無用に大きく胸を張って宣言したあと、今度は大袈裟に後ずさってルイを見つめる。
「………な、何故俺のボンノーパワーを知っている!俺にボンノーパワーが備わっ
ている事を知っているのは、俺の他には誰もいない筈だ!……君は何者だ?」
【行動:乗ってしまった(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:食堂はどこだろう?】
【同盟:なし】
>>209 何故だか急に、彼女の背中が寂しく想えた。
「それが、あんたの生き続ける意味とどう関係して来るんだ?
”悪かった”って想いが生き続ける意味に結びつけにくいんだが。」
「それに、俺は単なる神父の見習だ。
ただ、解らないんだ。人というものが
自分という者の存在価値が・・・・・・。
だから、知りたいんだ人は何故、生き続けるのかを
自分の生き続ける意味を・・・・・・・・・・。」
俺の心には浅はかな希望が横切ったのかもしれない。
彼女が”答え”を教えてくれるかもしれないと・・・・・・・。
【行動:会話中(-0)】
【残り行動値:3】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
生き続けるワケ?
そんな事言ってたらあの状況で暮らしてた私はとっくに死んでるのよ。
「……アナタの神様は、人が生きる理由を教えてくれないの?
そんなの簡単な事じゃない。
今ココに生きている自分が居る。
だから私は……生きる。
私が行き続ける事が、私に関わった人全てに対しゅる存在の証なんじゃないの?
私という存在を常に証として残しておきたいんじゃないの?」
でも、それも理由であって理由じゃないのかもね。
……私の本音であって、本音じゃないのよ。
今私は虚しい。
周りから自分に溜め込んでいった命が、疼いている。
人から血を貰っていって私が私たり得る。
怨みが聞こえる訳じゃない。
だけど、唯只管に身体が……違う、心が重い。
あまりにも重くて。
「あの……アナタさ、今神父見習って言ったわよね……
異常状況下でも、懺悔受付とか、してるわけ?」
【行動 : 会話中(続き・0) 】
【残り : 2P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
『………な、何故俺のボンノーパワーを知っている!俺にボンノーパワーが備わっ
ている事を知っているのは、俺の他には誰もいない筈だ!……君は何者だ?』
「ふっふっふ。ふが三つ。
とうとうボロを出しよったな、おっさん。
いや、ボンノーカイジンオサーン!!
アタシの正体は聞かれて名乗るのもおこがましいが
聞かれてないのに名乗るのはもっとおこがましい正義の味方。
カメンライーダのルイルイとはアタシの事やー!!
さー。退治されとうなかったら、ボンノーパワーで台所を
とっととさがすんやな。」
【行動 : おっさんがんがれヽ(`Д´)ノ (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : はらへりー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : みんなで御飯食べよ。ねっ。御飯〜。 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん ノリがけっこうええな
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
>>218 (生き続ける理由・・・・・生きた証を立てるため?
やはり、俺には理解し得無いものなのか?
俺の生きた証とは・・・・・・・・何なんだ?)
「神父見習とはいっても、俺は神など信じない。
神は何もしない、始めからそんなものは居ないからだ。
どこかの誰かが哀しみを癒す為に作った架空の存在。
そんな在りもしない者を俺は信じない。
こんな神父でも良いのなら懺悔ぐらい聞いてやる。」
【行動:会話中(-0)】
【残り行動値:3】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
>>176 『何とか大丈夫だ。今のところは、だが。
あと……今喋ってるのはクライドか?それだったら別に無理して口調を変えなくてもいいぞ?』
「そうかそうか…。そいつは大助かりだ。」
『と言うか……いつまで体を借りてる気だ?
用が終わったのにまだいるということは……まだ何か用があるのか?』
「いや別に用ってもんは無いんだが、久々の娑婆の空気だかんな……。
……せっかくだから、もうちょっとだけ味合わせてくれ。
なぁに、そのうち代わるさ。」
ヨ(そんな簡単に代われるの?)
ク(ああ…。
人それぞれで違うらしいが、お前は簡単でよかったなぁ。
やり方は……―――)
>>177 『何でまだMSの中にいるんだ?
さっさとシュウジを港の医務室にでも連れて行けばいいだろうに』
リナルドさんからの通信が、彼の溜息と共に入ってきた。
ク(ああ、ちょっと待て。後で話す。)
「……お前な。女一人で大の男を運べと?
運べたとしてもバランス悪いから、逆に足を痛める可能性だってあるだろうよ。
…ま、いい乳した姉ちゃんに頼めばいいんだろうが、
……いや、その……。ちょっと……だな。」
クライドさんの操る私が、
とても分が悪そうな表情をしてラーズさんの方を見ていた。
【行動:返答(0)】
【位置:s-17:コロニー港湾部】【残り行動値:残り4p】
【機体状況:リナルドさん⇔ラーズさん⇔シュウジさん(ノーマルスーツ)】
【現在の状況:ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×1内臓武器)
大型ヒートホーク(右手)
ビームサーベル(左手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:シュウジさんの足の治療 交代方法】
『神父見習とはいっても、俺は神など信じない。
神は何もしない、始めからそんなものは居ないからだ。
どこかの誰かが哀しみを癒す為に作った架空の存在。
そんな在りもしない者を俺は信じない。
こんな神父でも良いのなら懺悔ぐらい聞いてやる』
振り向いて顔を見せる。
懺悔を聞くのも生業としている職業……。
相手がそうだ、ってだけで随分話しやすい気がするのよ。
「……私はリオンを殺しました。
私自身の一方的な想いでリオンを殺しました。
傷つくかもしれない手段を用いてでも助かって欲しかった……
でもそれがリオンを死に追いやった。
リオンがあそこまで私を想ってくれているなんて、思ってなかった」
何故そこまで話すんだろ。
「神父さん、何で生きてる理由なんて聞いてくるのよ?
リオンは私の命を自分の命より高い場所に置いた。
でもその理由を教えてくれなかった……
私に一生それを背負うように言ったの?
それとも私が哀れだっただけ?」
有ってから1時間も経ってない相手に、何言ってるんだか。
そう思う反面、やっぱり……誰かに話してしまいたかった。
私はまだ10代なのよ!
頭で解っててもそれが心に優先させるなんて無理よ。
恥とか体面も何も無い。
涙が出てくる。
【行動 : 会話中(続き・0) 】
【残り : 2P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
俺の台詞にルイは、ビシっっと人さし指を俺に突き付けつつ朗々と話す。
「ふっふっふ。ふが三つ。
とうとうボロを出しよったな、おっさん。
いや、ボンノーカイジンオサーン!!
アタシの正体は聞かれて名乗るのもおこがましいが
聞かれてないのに名乗るのはもっとおこがましい正義の味方。
カメンライーダのルイルイとはアタシの事やー!!
さー。退治されとうなかったら、ボンノーパワーで台所を
とっととさがすんやな。」
負けずに俺も続ける。
「な、何!お前があの、さーちんも泣いて嫌がるという抱きつき魔、カメンライー
ダルイルイか!?くっ!……だが俺も、秘密結社ニョッカーにオサーンありと言
われた男。そう簡単にはやられはしない!」
怪人らしくないポーズを取って、ルイに言い放つ俺。
…少し決まっているかもしれない。
「…だがしかし、惜しい事に今日は近所のマドモアゼルの占いで、戦ってはいけな
いというお告げを受けているのだ。本当に、ひじょーうに残念だが今日のところ
は勘弁して、大人しく食堂を探してやろう!…ふっ、運のいい奴よ…」
本当はアーネストが場所を知っていれば何の問題もないのだが。
まあ最近の俺の運の良さに期待して、探しに行くのもいいかもしれない。
どちらにせよ、あまり時間はかけたくないものだ。
俺はともかく皆の空腹は待ってはくれない。
そしてこのプログラムにも残された時間は多くはないだろう。
…体の一番奥が小刻みに震えるのを感じる。
【行動:更に乗った(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:食堂はどこだろう?】
【同盟:なし】
>>221 医務室に戦利品を置くと、リナルドはMSの元へ戻ってきた。
クライドヨーコは『女の細腕では大の男は運べない』と言ったから。
しかし。
リナルドは、外側からガズRのコクピットハッチを開くと、MSとの接触回線で言った。
「シュウジがもう言っただろうが、ヨーコには『おかえり』だな。
まあ、それはそれとして。
クライド、お前はもう死んでるから知らないかもしれないが、
……ここは無重力だ。
筋肉ダルマの豪腕だろうが少女の細腕だろうが関係無い。
シュウジ、意識はしっかりしているか?
これからお前を医務室に連れて行く。
もう少しの辛抱だ」
そう言うと、シュウジをコクピットから引っ張り出して背負い、
「それじゃあクライド、ラーズに医務室にいることを伝えたら来てくれよ。
ヨーコはシュウジの傍に居たがるだろうからな」
と言って、医務室へと引き返した。
【行動:医務室→MS(-1)、接触回線でお話(0)、シュウジと共に医務室へ移動(-1)】
【位置:S-17コロニー港湾部・医務室】
【残り行動値:2pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、着替え一組、ノーマルスーツ、拳銃(20)、救急箱
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:とりあえず治療】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
『な、何!お前があの、さーちんも泣いて嫌がるという抱きつき魔、カメンライー
ダルイルイか!?くっ!……だが俺も、秘密結社ニョッカーにオサーンありと言
われた男。そう簡単にはやられはしない!』
おっさんがポーズを取りながら言ってくる。
なかなかおっさんもノリがええな。
『…だがしかし、惜しい事に今日は近所のマドモアゼルの占いで、戦ってはいけな
いというお告げを受けているのだ。本当に、ひじょーうに残念だが今日のところ
は勘弁して、大人しく食堂を探してやろう!…ふっ、運のいい奴よ…』
「にょほほほほ。
ならば、今のところは休戦や。
台所が見つかって、腹が膨れた後に本当の戦いが
始まると覚えておくんやなー!!」
(セリフと同時に『ぐ〜』と腹の虫が鳴る。
結構大きな声を出して)
【行動 : おっさんがんがれヽ(`Д´)ノ (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : はらへりー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : みんなで御飯食べよ。ねっ。御飯〜。 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん ノリがけっこうええな
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
『いや別に用ってもんは無いんだが、久々の娑婆の空気だかんな……。
……せっかくだから、もうちょっとだけ味合わせてくれ。
なぁに、そのうち代わるさ。』
「そのうち……ねぇ……。出来るだけ早い方がこっちとしては喜ばしいんだがな?」
ここが娑婆かどうかには激しく疑問が残るが、とりあえず相槌を打っておくことにした。
『……お前な。女一人で大の男を運べと?
運べたとしてもバランス悪いから、逆に足を痛める可能性だってあるだろうよ。
…ま、いい乳した姉ちゃんに頼めばいいんだろうが、
……いや、その……。ちょっと……だな。』
やけに分の悪そうな表情をしながらラーズの方を見るヨー……ではなくクライド。
「……医務室ぐらいまでなら自力で……。」
(ダメだ……。力が入らない……。)
立ち上がろうとするが、どうも力が入らない。
(無重力だというのに……。不甲斐ない……。)
その時、コックピットハッチが開放された。
>>224 『シュウジ、意識はしっかりしているか?
これからお前を医務室に連れて行く。
もう少しの辛抱だ』
(………?)
ほんの少しの間、意識を失っていたらしい。気が付いたときには医務室へ向かっていた。
「………意識か?
……自信がないな。ハッキリしているのか、そうでないのか。
まぁ、もう少し、保たせてみるさ……。」
(………そう言えばゼファーを置いてきたな……。
……ここで敵が来たらやばいな……。)
【行動:会話(−0)背負われて移動(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17 港湾部 医務室前】
【機体状況 :レーダー不調? 待機中】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6 Hハイザック?】
【行動方針:治療するまで保たせる】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ 15番リナルド?
中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
>>222 彼女の顔からは涙が溢れ頬を濡らしていた。
慰め・・・・・の言葉になるのだろうか?
感じるままに彼女に語り掛ける。
それは、本当の神父の様に優しい口調で―――――――。
「リオンという人物を私は知らない。
ですが。貴方の話を聞くと私はこう思える。
貴方が彼を想っていた様に彼も貴方を想っていた。
そして彼は見つけたのでしょう。この理不尽極まりない状況で
彼を守る為に身を削ろうとした貴方の心に。
自分の人生を賭けて貴方を救おうと・・・・・・・・・。
貴方の行動や想いは彼にとってはそれだけの価値があったのでしょう。
貴方は哀れではありません、むしろ幸せ者です。彼にそれだけ想われていたのですから。
彼もまた幸せ者です。貴方にこれほど想われているのですから。
そして貴方はそれを忘れてもいけません。
貴方は罪の重さを知った。
罪を忘れてはいけない。しかし、それで貴方が不幸になってもいけない
その罪を背負いながら貴方は幸せに生きねばなりません。
彼の想いを無駄にしないように。」
―――――――――――――不思議だった。
聖職者の道を極めてもいない自分が、
神父が自然に話す様な言葉が出ることに・・・・・・。
【行動:会話中(-0)】
【残り行動値:3】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
>>206 女は複雑。女は混沌。女は魔物。女は天使。女は男で変わる。男が女で変わるように。
男に頼るのも女。男に縋るのも女。でも、男が弱さを見せたなら、黙って抱いてあげるのも女。
それが、大人の女。
あたしは、大人で、女だから。
闇の中に浮かぶ星々を映し出す強化ガラスの前で所在なく立っていたシェラザードが、
1つ息をつくと振り向いた。その顔は………僅かに笑っていた。
それが感じさせるのは、ダグラスへの気遣い。重責に押しつぶされそうになっている少年艦長に、
これ以上の負担をかけまいとする、年長者の、そして女性の笑み。
柔和な色を浮かべたその瞳に映ったダグラスの笑顔は、とても悲しくて、痛々しいものだった。
「………ごめんなさいね、ダグラス。あたしはどうやらあなたに甘えすぎていたみたい。
あなたがそんなに悩んで苦しんでいるのに、自分一人だけが苦労しているように思いこんでいたみたいだわ」
笑顔を浮かべたまま、ダグラスに歩み寄る。何かに耐えるようにしてシートに座っているその前に立つと、
そのまま片膝をついて、下から見上げるような姿勢を取る。
穏やかな笑顔、濡れたような瞳、紅が鮮やかな唇、胸元の魅惑の空間、その全てが少年の目に映るように。
「ダグラス、今度は人生の先輩として、大人の女として、言わせて頂戴。
艦長さんは簡単に人前で弱さを見せてはいけないわ。あなたが不安になったら、みんなも不安になってしまうの。
だから、艦長さんは、どんなに辛くて苦しくても、平気な顔をしてないと。
ちゃんと胸を張って、真っ直ぐ前を見て、自信に満ちた口調で、あたし達に命令しなさい。
そうしないと、乗組員は纏まれない。艦長さんの命令に心から従うのが、難しくなってしまう。
結果として、あなたの迷いが、みんなの命を危険にさらすことになってしまうかもしれないのよ。
だから、自分で自分のことを貶めてはダメ。自分のことを否定してはダメ。
それはあなただけの問題ではないわ。
あなたを信じている、あなたを艦長だと認めているあたし達の心を、否定してしまうことなのよ」
弱いだけの女ではない女が、健気な少年艦長の手に自分の手を重ねる。
「………でも、迷うのも当然よね。自信を持ちきれないのも、無理はないわ」
3人の女の命運を握るにしては華奢に過ぎる手をそっと握り、愛撫する。
「自分以外の人間に責任を負うのは、とても大変だわ。とても辛いことだわ。
あなたとブリッジで最初にお話ししたとき、あたしはあなたに言ったわよね。
あたしはあなたがどんなに頑張っているか分かっている。
誰かの運命を左右するかもしれない決断を何度も繰り返さなければいけないことは、
言葉に出来ないぐらい大変で、辛くて、苦しいことなのに、あなたはそこから逃げなかった。
歯を食いしばって、心と身体の痛みを我慢して、それを背負ってきたのよね………って」
その瞳に柔らかく、だがしっかりと視線を差し込みながら、扇情的な唇をゆっくりと動かし続ける。
「辛いのは当たり前。苦しいのも当然。疲れを感じない方がおかしいわ。
だから誰かに弱音を聞いて欲しいときもある。愚痴をこぼしたいこともある。支えて欲しいときもある。
そう思うことは悪くないわ。あなたは艦長である前に一人の人間なのだから。
人間は一人で何もかも抱え込めるほど、強い存在ではないわ。
どんなに立派な艦長さんでも、どんなに優れた軍人さんでも、
どこかで誰かに支えてもらわないと、その能力を完全に発揮し続けることは出来ないのよ。
ダグラス、今のあなたは疲れているの。あまりに長い間頑張りすぎたから、休むことを必要としているの。
それは身体だけの問題ではないわ。本当に休むことを必要としているのは、あなたの心。
あたし達に対して責任を負っている艦長であることを、少しの間だけ休まないといけないわ。
あなたがこれからもあたし達の艦長さんであろうとするなら、今はそのことを忘れて。
これからのあなたのために、あたし達のために、少しの間、ダグラス=ロックウードに戻りなさい。
あなたは休んでいいの。楽になっていいの。休むことなく無理をし続ける必要は、どこにもないのよ」
手と手を重ねたまま、ゆっくりと身を乗り出し、顔と顔を近づける。
吐息が吐息と混じり合うほどまで距離を縮め、その視界を瞳と唇で埋め尽くす。
女を押しつけるのではなく、柔らかく包み込むように。
身にまとう空気と匂いで、その五感を覆い尽くすように。
シェラザードの瞳、唇、肌………全てがうっすらと濡れているような輝きを見せていた。
「ダグラス、あたしは今、とても嬉しいの。どうしてだか、分かる?
それはね、あなたがあたしを大切だと言ってくれたから。こんなあたしに、出て行けと言わなかったから。
それに、あなたがくれたのはそれだけではないわ。
あたしがブリッジに詰めると言ったとき、あなたはそれを認めてくれた。
ミョーコウの運命を一時的にでもあたしに任せることを許してくれた。それがとても嬉しいのよ。
言葉と行動の両方で、あなたはあたしを信じてくれた。あたしを受け入れてくれたの。
クルーとして、女として、これ以上の喜びはないわ。だって、あなたがあたしを信じてくれたのだから」
もう片方の手で、ダグラスの頬に触れる。壊れやすいものを扱うように、とても大切なものを扱うように、そっと。
「だから、今度はあたしに証明させて。
あたしがどんなに嬉しかったのか、どれほどあなたのことを信じているか、伝えさせて。
あたしはバカだから、言葉を知らないから、口で言うだけではダメなの。表しきれないの。
あなたは言葉と行動であたしに教えてくれた。なら、あたしも言葉と行動で教えたい。
あたしに出来る全てのやり方で、あなたにあたしを知って欲しい。
これからもあなたの、ミョーコウのクルーでいたいから………」
重ねていた手を優しく持ち上げると、その甲に唇で触れた。
騎士が主君に、恋人がその相手に………あるいは奴隷が主人に忠誠を誓い、何かを捧げるように。
「お願いよ、ダグラス。あたしに許して。あなたにあたしを伝えることを許して。
あたしがあなたの役に立つ女であることを、あなたを支えられる女であることを知って頂戴………」
熱い視線と吐息がダグラスにからみつき、そしてその全てを包み込もうとした。
【行動:ダグラスと「会話」(0)】
【位置:T11・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:「弱い女」】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:「自分を証明」?】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア(?)】
ベッドに腰掛けながら、俯いて語るイブ。
そんなイブを見て、リファニアは困った表情を浮かべながら、右手で自分の髪を、くしゃくしゃに掻き乱す。
「……ったく。あんたは、解ってねえな。
あんたがいい女だというのはな、見た目だけの問題だけじゃねえよ。
魂からして、とびっきりのいい女だと、思うぜ?
あんた、糞ガ……ダグラスの前では、素直になれるって言ったよな?
……いいじゃねえか、それで。
素直になったあんたに、ダグラスは惚れていやがるんだからな。
ダグラスは、まだガキだ。女の扱いになんか、慣れちゃいねえ。
……でもな、だからこそ素直な目で、女を見ることが出来るんじゃねえか?
そんなダグラスが、あんたに惚れたという事はだ。
そいつは、あんたがとびきり魅力的だという、いい証拠だと思うぜ?」
アレンになりきる事で、すらすらとこんな言葉がでてくる。
飾っていない、思ったままの言葉が。
……そうか、こんなアレンだからこそ、私は心から惚れぬいたんだね……。
リファニアの表情が、彼女自身の笑みへと、戻った。
その笑みのまま、イブの右隣に、ちょこんと腰掛ける。
そしてリファニアは、イブの美しい髪を一撫でして、その感触を味わった。
それは、イブを慰める為ではなく、純粋にその美しい髪に、触れてみたいと思ったからだ。
そのままイブに寄り添い、その髪に顔を埋めるリファニア。
「いい、匂い……。」
そう呟いた後にベッドから立ち上がり、ドアの前へ行く。
ドアに手をかけながら、リファニアはイブに振り返って、笑顔を向けた。
「イブさん、止まった時もまた動かそうと思えば、きっと出来るよ。
……失ったものも、取り戻す事だって、出来るよ。
私は、アレンと出会って、大きなものを取り戻す事が出来た。
……アレンとの出会いに、私は心から感謝しているの。
イブさんにとっての、ダグラス君との出会い。
それは、大きな可能性を秘めていると、思う。
その出会いは、イブさんの時を、きっと動かしてくれる。
……でもね、それはね。
イブさんが自分から止まっていたら、出来ない事なんだと、思うよ……。」
言葉を終えて、ドアを開くリファニア。
「イブさん、私、トリィを弔ってくるね。
いつまでもあのままにしておくなんて、可哀相。
せめて、きちんと私の手で、弔ってあげたいの。
……私を護って死んだトリィに、それくらいしかしてあげられる事、ないから……。」
そう言い残して、リファニアは廊下へ出た。
【行動 : イブを激励(0)、残4 】
【位置 : T-11(ミョーコウ、士官室前廊下) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、要静養 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、トリィを弔う 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>226 「これから治療に入るから、少し黙っててくれよ」
リナルドは、医務室に入ってシュウジのノーマルスーツを無理矢理脱がせると、
彼をそのままベッドに寝かせた。
まずは止血作業。
傷口にガーゼを当てつつ止血点を押さえて様子を見る。
出血がおさまりかけてくるが、まだ止まったわけではない。
「全く、あの時すぐに処置をすればこうはならなかったぞ」
ぼやきながら傷口のガーゼを固定すると、三角巾で股関節に近い大腿部を棒を挟んで少々きつめに縛る。
これなら、棒を引き抜けばすぐに三角巾をほどくことができる。
「これ、30分に一度くらい緩めろよ。
じゃないと血流が止まって細胞が壊死するらしいからな」
リナルドは早口で言うと、今度は輸血の準備にかかった。
研修医のテキストを見ながらスタンドを組み立て、輸血用の血液パックを下げる。
そして針の用意をすると血液パックとチューブでつなぎ、シュウジの腕を指圧し血管を探す。
偶然にも彼は、昔リーアに腹を刺されて入院した時、輸血の際にこうやって腕をぐりぐりとやられて
容赦無くブスリと刺されたのを覚えていた。
そんな経験がこんなところで役に立つとは。
苦笑しながら研修医のテキストを開き、血管の位置を照らし合わせると、
その部分を消毒してから有無を言わさず、容赦無く針を突き刺した。
そして点滴を開始する。
ついでに栄養剤の点滴も同様にして施した。
「はい、一応これで処置はお終い。
せっかく港口にいるんだし、俺はこれからMSの整備と補給をやろうと思うけど……
何か必要なものとか、あるか?
手に入るようなものなら取って来てやるぞ」
疲労も溜まってきているし、空腹も感じている。
だが、もう猶予はそう多く残されてはいない。
できることは、できるうちに。
【行動:脱がす、止血、点滴×2(-4)】
【位置:S-17コロニー港湾部・医務室】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、着替え一組、ノーマルスーツ、拳銃(20)、救急箱
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:……】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
>>224 『……ここは無重力だ。
筋肉ダルマの豪腕だろうが少女の細腕だろうが関係無い。』
「…んアッ!?」
何かに気がついたような表情をすると、
今度は小刻みに震えはじめる私の体。
ク(……ヨぉーーーコぉぉーーーー?)
ヨ(は…はい(汗 )
ク(なぁ〜〜んで教えてくれなかったのかなあ〜〜〜?)
そういって振り向いたクライドさん(幽体)の顔は、
例えるなら……そう。例えるなら正に、オニの顔をしていた。
ク(おかげで恥かいちまったじゃねえか!!)
ヨ(い、いやでも私だって気づかなかったワケですし(汗
何より私って、コロニーから出たことなかったからわからなかったんですよ(大汗 )
何やら考え込んだまま暫く動かないクライドさん。
それを見ていた私は、いつカミナリが落ちるてもいいように身構えていた。
ク(……そうか。それなら仕方ねえよな。)
ヨ(…ほぇ?)
思ったよりあっさりと許してくれた。
しかも次に出てきた言葉に私はもっと驚かされた。
ク(でもまあ、今回はシュウジが大丈夫だったからよかったものの……。
何か起きた時には「気がつかなかった」で済まされないから…な。
今後気をつけろよ。)
思わず絶句した。
閉じた口の筋肉が硬直したように動いてくれない。
なので私は、無言でこくこくと縦に首を振るしかなかった。
『それじゃあクライド、ラーズに医務室にいることを伝えたら来てくれよ。
ヨーコはシュウジの傍に居たがるだろうからな。』
そう言ってリナルドがシュウジさんを担ぐと、
医務室へと向かっていった。
「……………。」
シュウジさんがいなくなったコクピットはとても静かだった。
なにやらあるべき物が欠けたときのような妙な喪失感を感じていた…。
でも、クライドさんが黙っていたのは別な理由だったらしい。
ク(おい、バカ娘。)
ヨ(はい?)
すでにバカ娘が私を呼ぶ呼称となっていたけど気にしないで進めた。
……違和感無く受け入れたのはちょっと悲しいけど…(つД`)
ク(代われ。)
ヨ(やり方がわかりません。)
即答である。
もはや彼の考えていたことがなんとなくわかってしまった。
ク(目ぇ閉じろ。交代したいと念じれ。
…そんだけ。)
ヨ(そんな簡単に……。)
答えながらも行動はすでに起こしていた。
そして、閉じた目を再び開くと……。
「……あ…れ?」
広がる視界。
そこに広がっている世界は先ほどまで見ていた三人称視点ではなく、
あくまでヨーコという一人称から覗ける一人称視点。
バイザーの中で籠った空気が肌に触れる。
「……も…どっ…た? もどったの?」
あれだけの時間もとに戻ることができなかったのに、
これだけあっさりとできると逆に実感がわいてこない。
「こんな……簡単な……。
でも、何で?」
ク(教えてやろうか?)
「クライド…さん?」
頭の中で直接響く声。
姿が見ることができないので、声から判断。
ク(俺とお前。双方の同意を経て交代ができるようになるんだ。いじょ。)
なるほど…。確かに簡単な話。
今まではクライドさんが拒否信号を出していた…というなら納得できた。
でも一箇所だけ腑に落ちないところがあった。
「…それじゃあ、私とクライドさんが最初に入れ替わったのは…―――」
ク(片方が答えられない状態だと、もう片方の意志だけでできるんだ。
あん時、お前は気絶してたんだよ。)
あ、なるほ……
ク(じゃ、乳姉ちゃんの相手頼むわ。)
そう言ってクライドさんが一時的にいなくなった。
……逃げやがった(#゚∀゚)
「すぅー、はぁー…。すぅー、はぁー…。」
大きく二回深呼吸して緊張をほぐすと、
ラーズさんの通信回線が繋がっているのを確認してから……
ヨ(……聞かれてたな、こりゃ。)
確認してから、彼女に話しかけた。
「ラーズさん。改めて『はじめまして』。
今度は正真正銘のヨーコです。」
ヨ(やっぱり……おっきぃ。)
失礼だと思っていても、つい胸の大きさをぺたぺたと確認してしまう。
………中身が変わっても、見ているところが同じなところを見ると、
根本的な部分は変わってないんだな…と、思わず苦笑してしまった。
【行動:交代(1) ラーズさんへ通信(0)】
【位置:s-17:コロニー港湾部(MS内)】【残り行動値:残り3p】
【機体状況:リナルドさん⇔ラーズさん⇔シュウジさん(ノーマルスーツ)】
【現在の状況:ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×1内臓武器)
大型ヒートホーク(右手)
ビームサーベル(左手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:シュウジさんの足の治療】
部屋の外へ出て行く少女の後姿を見送り、愁林は立ち上がる。
「……強い子ね。私なんかより、よっぽど強い」
ともすれば自嘲とも取れる内容の台詞。
だが、それを口にする彼女の顔は、凡そ不釣合いなほどに明るい色を帯びていた。
不釣合いな表情。
不自然な表情。
それらはお互いに紙一重の存在なのかもしれない。
ならば、今の愁林の顔に浮かぶのは両者の何れなのか―――答は、彼女の胸の中にのみ存在する。
独占欲。
ヤキモチ焼き。
傲慢さ。
見栄。
プライド。
我侭。
猜疑心。
幼稚さ。
短慮。
迂闊さ。
全て、彼女自身の紛れも無い欠点。
16年のお嬢様生活で染み付き、8年の泥を喰うような生活で歪んでしまった、葉愁林のパーソナリティだ。
いびつな形ゆえにきわめて脆く、何かで支えなければ容易く根元から折れてしまうような、捩じくれた細木。
ならば、今一度―――
「そうね。私はダグラスを愛しているのだから」
彼への想いを添え木に、天高く枝葉を伸ばしてみよう。
その木陰で、疲れた彼を休ませられるくらいに、大きな木となろう。
「……」
だが。
もしも。
添え木が失われてしまったら。
いびつに枝を広げた細木は、どうやって立ち続ければ良いのだろうか。
その問いに、答はあるのだろうか。
「リファニアちゃん、私も行くわ」
通路に出て、少女にそう声を掛ける。
不吉な予感は拭いきれない。だが、それでも愁林は、時計の針を進める事を願って止まない。
進んだ針が如何なる“刻”を指し示すか。
人なる身に、それを知る事は叶わない。
【行動:行動再開(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:T-11(ミョーコウ士官室前廊下)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、「前に進まないと……」】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
……医務室に到着してから処置が終了するまで、シュウジの意識は相変わらず朦朧としていた。
意識がはっきりとしていたのはノーマルスーツをいきなり脱がされたところと、三角巾を30分おきに解けと言われたところ、
針を刺されて「つっ」と声を出したところだけだった。
そして気が付いたときには自分の腕からはチューブが赤色と透明のパックに伸びており、
足には三角巾とガーゼと包帯と棒があった。
『はい、一応これで処置はお終い。
せっかく港口にいるんだし、俺はこれからMSの整備と補給をやろうと思うけど……
何か必要なものとか、あるか?
手に入るようなものなら取って来てやるぞ』
「ありがとう……。
そうだな……二つだけ。ビギナギナのコックピットの中にあるゼファーと俺のディパックを取ってきてくれ。
それだけ……だ……。」
リナルドの方に首だけ向けて言うと、再び視線を天井に戻す。
そして、左胸に手を乗せる。心臓の鼓動が感じられた。
(まだ……生きてるな……。)
【行動:処置を受ける(−0) 会話(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17 港湾部 医務室】
【機体状況 :レーダー不調? 待機中】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)輸血・点滴中】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6 Hハイザック?】
【行動方針:ゼファー回収、???】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ 15番リナルド?
中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
廊下に出て、ふぅ、とため息をつくリファニア。
イブを励ましたいという気持ちは、嘘ではなかった。
……だが、それ以上に。
自分の為せない事をイブ達に為させる事で、それを自分の生きた証にする。
その為に殉じても構わないとまで決意したのだから、その決意がイブの弱気の為に無駄になっては、リファニアは道化だ。
そう思う気持ちの方が、強かったのである。
「結局、私って自分勝手なんだよなぁ……。」
小声でそう、呟く。
自分の願望を満たす為に、人を利用したり、一方的に善意を押し付けたり……。
意識してやっている訳ではないが、結局それをやってしまっている事は事実。
……ひょっとして、私って物凄くタチが悪いんじゃないの?
そう考えると、少し泣けてきた。
『リファニアちゃん、私も行くわ』
背後から、イブに声をかけられて、振り返る。
イブの表情は、明るかった。
その表情を見たリファニアの気持ちが、落ち着く。
……ああ、イブさんが少しでも明るくなってくれたのなら、私のおせっかいも、無意味なものじゃなかったんだ……。
「ありがとう、イブさん。トリィもきっと、喜んでくれるよっ。」
リファニアが感謝の笑みを浮かべ、イブに礼を言った所で―――。
定期放送が、艦内に流れた。
リーア=ミノフスキーの声ではない。
けたたましく騒ぎ立てながら、禁止区域を述べてゆく、ハロ達。
髑髏を抱えながら微笑むリーア=ミノフスキーと、その周囲で跳ね回るハロたちの姿が、思い出された。
リファニアの表情が、一変する。
口元に浮かべた笑みは、人を安心させる類のものでは、決してない。
瞳に宿す光は、研ぎ澄まされた刃が発するものに、似ていた。
リファニアは、やかましく定期放送をかき鳴らすスピーカーに向かって、振り向いた。
……リーア=ミノフスキー。そのやかましく騒ぎ立てるハロ達が、あなたの黄泉路への同行者になるかもね。
心の中で呟きながら、リファニアは銃を模した右手を、スピーカーに向けた。
腕を上げた時に右肩が痛むが、その痛みに顔を歪める事もない。
「そう退屈しないでよ。お祭りには、下準備が必要だからね?」
声色も低く、そう言い放つと、リファニアはバン!と、銃を模した右手を上げた。
「……さてと、やらなきゃいけない事、沢山あるなぁ。」
そう呟いた後、リファニアの表情が元に戻る。
リファニアは再びイブに笑顔を向け、頷くと、トリィの亡骸が転がるD−4区画士官室に向かった。
D−4区画士官室の前へ行くと、その周囲の廊下の壁や天井には、血の跡が点々とこびりついていた。
浮かんでいた血の珠は、空気洗浄装置にすでに吸い込まれていたが。
「……トリィ、入るよ……。」
扉を開けると、そこには相変わらず、凄惨な光景が広がっていた。
血の珠は、すでに無かったが、弾けていくつにも分かれたトリィの亡骸が、部屋のそこら中に転がっている。
「………。」
無言で士官室に入るリファニア。
部屋にかけられた、ジオンの紋章が描かれたタペストリを引き剥がし、床に広げる。
そして、リファニアはトリィの亡骸を拾い集め始めた。
二つ―――大雑把に言えば、だが―――に分かれた胴。もぎ取られた片翼。そして、数多の細かい肉片。
それらを拾い、タペストリの上に集めていった。
リファニアの顔には、何の表情も浮かんでいない。
沸き起こってくる感情を押し殺さなければ、泣き崩れてしまう。
それが解っているから、心を殺して黙々と亡骸を集める。
―――泣き崩れて何も出来なくなるような、弱いリファニアに戻る時間など、もうないのだ。
【行動 : 艦内移動(-1)、トリィの亡骸を集める(-1)、残2 】
【位置 : T-11(ミョーコウ、D−4区画士官室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、要静養 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ナバン61式拳銃(艦橋)、抗生物質
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、トリィを弔う 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>237 ヨーコからの声が聞こえてくる。…最も、その前の漫才も多少は感じ取っていたが。
…そして、通信が来た少し後でこう返す。
「……始めまして。ラーズよ。…よろしく。」
ここで、5秒ほど間を置いて…
「……私の胸気にしてるようだから言うけど…
カップはE一歩手前のD。…後で、状況把握能力に著しく欠けてるあの…
あんたに取り付いてたかと思ったらいきなり感覚が消えたさっきのバカ霊にも
教えてあげたら?…あ、ちょっとごめんね。汗が酷くなってきたから。」
言うと、女同士の上クライドがいなくなったからかシートベルトを外して
上のシャツを脱ぎ、上半身完全に裸の状態でシャツにて自分の体を
拭ってからもう一度シャツを着る。そしてもう一言言う。
「あ、パイロットスーツの予備、奥に埋もれてるから今外出るのは
無理って向こうに伝えといてね。」
【行動:ヨーコと通信回線継続(0p) シュウジと通信回線継続(0p) 爆弾発言(1p) その他(0p)】
【残り行動値:3p】
【位置:S17】
【機体状況:異常無し】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:≪できれば欲しいモノ≫の入手 小惑星にあるであろう薬の入手】
【同盟:シュウジ ベルク リナルド ヨーコ…?】
まるで、僕の心の中が見透かされているようだ
シェラの言葉を聞きながら、僕はそんな事を思っていた。
しかし、そこに彼女に対する警戒心は生まれない。
代わりに沸いてきたのは・・・シェラに寄りかかってみたい。
そんな気持ちだったのかもしれない。
自分の気持ちが簡単に見透かされる。
己の未熟さを恨むと共に・・・・・・逆に、解かってくれた彼女に、
正面からそれを認めてくれた彼女の事を、心の奥底で嬉しくも思った事も確かだった。
シェラの手・・・とても温かい・・・・・・。。
そして、彼女の麗しい唇から生み出される一言一言は、確実に僕の気持ちを掴んでゆく。
『お願いよ、ダグラス。あたしに許して。あなたにあたしを伝えることを許して。
あたしがあなたの役に立つ女であることを、あなたを支えられる女であることを知って頂戴………』
―――ドクンッ・・・
次の瞬間、一段と心臓が躍動する。
シェラの瞳を見つめる・・・・・・今は、彼女の瞳しか見られない。
顔が朱に染まり、自分の瞳も次第に潤みを増す。
それは、無言の了解でもあった・・・。
【行動:シェラと会話(−0)】
【位置:T−11 艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブと生きる 艦長として行動 休養 シェラを受け入れる?】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
黙々と、飛び散った“友だち”の亡骸を集め続けるリファニアの小さな背中。
気丈に張った心を、そして自分には無い強さを感じ、愁林は目の前の少女がとても眩しいものに思えた。
「貴方は、強いわね……」
彼女の傍らにしゃがみ込み、愁林もまたその作業の手伝いを開始する。
鮮やかに紅いノーマルスーツの指先が、酸化して黒ずんだ血で少しずつ汚れていく。
やがて指全体が黒く染まる頃に、漸く回収作業は終わりを告げた。
「ねえ、リファニアちゃん……」
ベッドに腰を下ろし、愁林は少女に話しかける。
「……こんな時に、こんなお願いするのが非常識なのは分かってるけど。
でも、多分この機会を逃したら言えなくなると思うから、恥を承知で言わせて貰うわね」
その頬が、微かに朱色に染まっている。
「……さっき、私が貴方の前で見せた“弱さ”、忘れてくれると嬉しい。
やっぱり私は、その……ダグラスの前以外では、見栄を張って生きていたいから」
柔らかな表情。
「ダグラスの前では、私は幾らでも弱くなれる―――その事を、大切にしたいから……。
それが、いつか私に相応しい男になるって、そんな夢を語ってくれたあの子への、信頼の証だと思うから」
そして、場違いな台詞を言ったことを苦笑しながら詫び、愁林は再び立ち上がった。
「……トリィの弔い、ちゃんとしてあげたいでしょう?
キリスト教式のものでよければ、鎮魂のお祈りも知っているのだけれど、どうかしら」
【行動:艦内移動・リファニアの手伝い(-2)】【残り行動値:2p】
【現在位置:T-11(ミョーコウ艦内・D-4士官室)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、シェラザードへの警戒、「前に進まないと……」、トリィを弔う】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
第七章 >246 現在
A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□◎□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04◎□□▼◎□□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼07◎□◎□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□◎
06■□◎□□□□□◎◎◎□□10□□□□□□□■□□◎□ □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□ ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□〓〓□□◎□□■□□□※※□□□□ ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□□□◎□□◎□□□□※□※◎□■■ 〓:コロニー
10◎■◎■■□□□◎□□□□□◎□□□※◎◎◎※□□■ ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□03◎※□□■◎ ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■◎□□◎※□■■■□■□■◎◎□□□□◎◎■ ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■□■◎□□□□◎23■■◎ ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□▼□□□□■□□□◎□□□□■◎■■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□◎□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□□◎■■□□□0601≠□□□◎◎■
18◎□□◎□□□□□□■■◎◎□□□□□□□□□□□◎
19□◎□□□□■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□◎□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※◎※※□□◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□◎◎◎※※※◎□□□□□□▼▼▼◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎◎※◎■◎□□◎□◎▼▼□◎□
24※■■◎□□□□■◎□※◎■■■□□□◎□□□□□■
01・08・15・19は同一地点。03・05・20・26は同一地点。07・11・14・21・25は同一地点。
03・05・20・26はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・20・26の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
大きく息を吸って、吐く。
下を向く視線の先で、私の胸が上下する。
「っはー…… 有難う、神父さん。
利いてくれただけで助かった。
生きる意味の事、聞いてきたわよね?」
見る目の無い私が、見た限りでは。
それはきっと……
「人の気持ちが解る事がアナタの場合の意味なんじゃないかしら?
少なくとも、今私は助かった。
少しかもしれないけれど、さっきよりも確実に気が楽になった……
ごめん、遅れちゃうよね。
さ、早く行きましょうか!」
鼻をすすり、指で拭いて先に歩く。
足取りはさっきよりも若干軽い。
格納庫までへの道のりは、さっきよりもずっと早かった。
【行動 : 会話(0) 移動(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : もう一つの優勝 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ No.14/レイモンド 】
>>240 「ゼファーとデイパック、だな」
それを聞いて、リナルドは医務室を出ようとして……ふと、足を止めた。
いつになく神妙な面持ちでシュウジの方に向き直ると、おもむろに口を開く。
「……シュウジ。
お前は俺を75%信頼していると言った。
それはそれでいい。
別に10%だって構わない。
だが、俺はお前を信じるよ。
最後まで、お前が俺に銃を向けても信じることにする。
今、俺はそうすることでしか自分を保てそうにない。
この世界で何が正しくて何が間違ってるのか、今の俺にはその判断すらつきそうもない。
一つ分かっていることは、初めてこのコロニーでお前と会った時、
俺はお前を信じようとしたこと……。
だから、俺はもう一度その時の俺に戻る。
もし、もしも。
俺が自分で自分の身体を制御できなくなった時は、お前が俺を撃て。
できないとは言わせない。
それに、さっきのようにコントロールを取り戻す自信も無いからな。
ヨーコを守りたいのなら、俺が暴走した時は迷わずに俺を殺せ。
……頼んだぞ」
“決断”と呼ぶには不安定すぎる決断。
だが、それでも決断を下さなければ、暴走するよりももっと酷い未来が待ち受けていることが
彼には分かっていた。
何より、妹は彼の決断を信じて身体を返したのだから。
「……俺だって、リーアに会うまで死ぬ気は無いけどな」
一度も笑わずそう言って医務室を出たリナルドは、作業に取り掛かるためMSの元へと戻った。
≪続く≫
>>249続き
まずはゼファーとデイパックの回収を先に済ますべく、ビギナ・ギナに向かった。
ゼファーにシュウジから回収を頼まれていることを告げ、ビギナ・ギナをデッキの補給スペースに移動させてから
ゼファーユニットとデイパックを持って機体を出る。
次はアビゴル。
彼はアビゴルに乗り込んでビギナ・ギナの隣へと移動させると、
今度はガズRまで移動し、ヨーコに声を掛けた。
「ヨーコ。
俺はシュウジの輸血の間に機体の整備と補給をやる。
このゼファーとあいつのデイパックを医務室まで持って行ってくれないか?
……君も、シュウジの近くにいた方がいいだろう?」
気にならないと言えば嘘になる。
リーアに似すぎているこの少女を見て、リナルドが気にしないわけがない。
……もっとも、リーアとヨーコ、両者の内面は大きく違っているようだが。
リナルドは精一杯虚勢を張って、力無く笑ってみる。
やはり、ヨーコには寂しそうに笑っているように見えただろうか?
しかし、彼女はリーアではない。 ヨーコなのだ。
例え闇が彼を覆い尽くそうとも、彼はそれを認めなくてはならない時を迎えている。
いや。 心のどこかで認めていながら、それ自体を認めようとしなかった結果が首筋の傷なのかもしれない。
どちらにせよ、決着をつける必要があることを彼は感じていた。
(だから俺は、俺が仕留め損なった自分の弱さと決着をつけなければならない。
再び戦いへと身を投じる前に)
ゼファーとデイパックをヨーコに預けると、彼は無言で補給作業へと移った。
【行動:医務室→デッキ(-1)、回収&MS移動(-2)、ヨーコに荷物を預ける(-1)】
【位置:S-17コロニー港湾部・MSデッキ】
【残り行動値:0pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
(MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、着替え一組、ノーマルスーツ、拳銃(20)、救急箱
(以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:もう一度、覚悟を】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ 19番ラーズ??】
>20訂正
【行動:離脱(1)移動(2)】
【位置W14】【残り1P】
>>244 ダグラスの瞳が潤む。その頬が淡く紅潮し、身体から余分な力が抜ける。
それは肯定だった。シェラザードを受け容れ、その申し出に応えようとする、無言の許容だった。
だからシェラザードは微笑んだ。官能の昂ぶりを露わにしながら。
「………嬉しい………」
喜びと悦びが込められた吐息が、ダグラスの鼻と口を覆う。
甘い香水と女の匂いが身体から立ち上り、2人の周囲を包み込む。
熱を帯びた視線を潤んだ瞳で受け止めながら、シェラザードは一旦顔をダグラスから離した。
もう一度、その全てをダグラスにさらすために。
「そうよ、あたしが全部受け止めてあげる。あたしの全てで、あなたに教えてあげる。
あたしがどれだけあなたを信じているか、あなたがどれだけ素敵な男性なのか、教えてあげるわ。
あたしはあなたのもの。あたしはあなたの女。そのことを、感じて頂戴………」
重ねたままの手を今度はノーマルスーツのファスナーの部分に当てる。
「ダグラス、あたしを見て………」
その前がゆっくりと開かれていく。シェラザードの肉体が、ダグラスの視線に晒されていく。
ファスナーを下ろしているのがダグラスなのか、シェラザードなのか、見ただけでは判断できない。
「これがあたしよ………あなたのシェラザードなのよ………」
シェラザードがどうしようもないほど女であることを示す豊かな二つの膨らみ。
それを覆う純白の下着と、鮮やかな褐色の肌との対比が、少年の瞳にはっきりと映る。
それはまさに女だった。男の脳を灼き、その本能を強烈に刺激する、牝そのものだった。
「ダグラス、あなたはあたしを必要としてくれる? あたしが欲しいと、そう思ってくれる?」
ダグラスは頷いた。興奮に頬を染め、瞳を潤ませ、官能の熱に浮かされながら、ゆっくりと………だが確実に。
「………なら、それをあたしに教えて。あなたの心を、あたしに伝えて。
言葉だけでなく、行動でも教えて。
あなたが今まであたしにしてくれたように、あたしに教えて頂戴」
ファスナーが開ききったところで、ダグラスの手がシェラザードの肩に当てられる。
その手が完全に開け放たれた前から中に潜り込み、その視線を妨げるスーツをゆっくりと脱がしだした。
今まで誰の目にも触れることがなかった肩から二の腕が直接外気に触れ、露わになってゆく。
「全部、あなたのものよ。あたしの全てを、好きにしていいのよ。
そうすることで、あなたはあたしに伝えられる。あたしもあなたに教えられる。
ダグラス、あたしを本当に大切だと思うなら、信じてくれるなら、あたしの全部をあなたのものにして………」
シェラザードの肉体の隠されていた部分が減少していくのと共に、ダグラスの呼吸が荒くなっていった。
普段は眠っていた少年の獣性。本人すらその存在を忘れていたかもしれない、蒼い欲望。
人間を人間たらしめる最も根源的な本能、牡が牡であることの証明が、むき出しになろうとしていた。
「そうよ。いいのよ。何も考えることはないのよ。遠慮する必要もないわ。
あたしを見て。あたしを感じて。ただそれだけを考えて。他には何も考えないで………」
上半身が完全に露わになったところで、シェラザードは両手をダグラスの首に回した。
瞳を情欲で輝かせ、媚薬と化した吐息でその肌をくすぐりながら、少年に残された最後の安全装置、
今まさにはじけ飛びそうになっている理性に最後のとどめを刺す。
「好きよ、ダグラス………」
ダグラス、あたしに溺れなさい。
あたしの全てをむさぼって、飲み込んで、中と外の両方で感じて、あたしに染まりなさい。
あたしは気持ちいいわよ。とても気持ちいいわよ。何も考えられなくなるぐらい、気持ちいいのよ。
だから、あなたをあたしに突き刺しなさい。あたしをえぐりなさい。あたしをかき回しなさい。そして全部吐き出すのよ。
あなたの全て。あなたの全部。普段は隠している、見せないようにしているところも、みんなあたしに晒しなさい。
あたしは受け止めてあげる。あたしの全部で、受け止めてあげる。
あたしの何処でも使っていいわ。何処にでも吐き出して、晒していいわ。あたしは「あなたのもの」なのだから。
そして覚えなさい。魂と肉体に刻み込みなさい。
あたしがどんなに気持ちいいか。あたしの言葉、あたしの身体が、どれほど素敵で素晴らしいものなのか。
あたしはあなたに刻みつけてあげる。あなたの中に溶かし込んであげる。あなたの中に、あたしという女を。
さあ、ダグラス。一緒に気持ちよくなりましょう。
死ぬような快楽を共にしましょう。そのまま死んでも構わないような官能に溺れましょう。
あたしのダグラス。可愛いダグラス。今からあなたを、あたし達だけの天国と地獄に連れていってあげるわ。
そしてシェラザードはダグラスと唇を重ね、肉体を重ねていった。
【行動:大人の時間(−1)】
【位置:T11・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:「女」】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ダグラスを「撃墜」】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス(?)、No.20・リファニア(?)】
「にょほほほほ。
ならば、今のところは休戦や。
台所が見つかって、腹が膨れた後に本当の戦いが
始まると覚えておくんやなー!!」
ルイの正義の味方とは思えない笑い声がデッキに響く。
俺も負けずに胸を張ってルイに視線を送る。
そして俺とルイは暫し笑みを浮かべて睨み合っていたが、その静寂は1つの音によ
って破られる事となった。
『ぐ〜』
それは明らかにルイの方…もう少し正確に表現すれば、ルイのお腹から聞こえてきた。
どうやらルイは本気で腹が減っているようだ。
心なしか、ルイの顔に動揺が見え隠れしているように見えるのは気のせいだろうか。
俺は先程とは違う種類の笑みを浮かべてルイを眺める。
(全く、そんな大きな音を立てるくらい腹が減っているんなら、やせ我慢してまで
正義の味方ごっこをしなくてもいいだろうに。…まあ、そこがルイらしいと言え
ばルイらしいのかもしれないが…)
自身の空腹よりも笑顔を創る事を優先させるルイの姿勢が、俺にはとても微笑ましい。
そして出来る事なら俺もそれに付合ってやりたい。
マリーがいなくなってから10年以上。
CVでは戦友として戦場で信頼はしても、プライベートでの付き合いはなかった。
畑仕事をしていた時は、他人との干渉自体が殆どなかった。
誰かと心から笑いあえる事がなかった10年間。
もしかしたら俺は今、その空白を埋めているのかもしれない…。
「さて、それじゃこんなとこでぼやぼやしているわけにもいかないから、とっとと
食堂を探しに行くか。おそらく、結構近い所にあると思うんだが…」
歩き出してから、ルイを振り返って更に笑いながら一言。
「これ以上、ルイのお腹に可愛い抗議の声を上げさせるわけにもいかないしな」
【行動:内部に移動(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:F-5】
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:食堂はどこだろう?】
【同盟:なし】
『貴方は、強いわね……』
黙々とトリィの亡骸を集めるリファニアの傍らに座り、イブも作業を手伝い始めた。
リファニアは無言で頷き、そのまま作業を続ける。
程なくして、トリィの亡骸はタペストリの上に集められた。
作業が終わる頃には、リファニアの手も、イブの手も、赤黒い血で染まりきっていた。
集められた亡骸を、無言で、無表情で見つめるリファニア。
その心の中に、様々な感情が浮かんでくる。
そのありとあらゆる感情のどれもが、負の涙を誘い出し得るものだった。
……だから、リファニアは、努めて心を殺した。
『ねえ、リファニアちゃん……』
唐突に、イブに声をかけられた。
無表情なまま、ベッドに腰掛けたイブに顔を向ける、リファニア。
『……こんな時に、こんなお願いするのが非常識なのは分かってるけど。
でも、多分この機会を逃したら言えなくなると思うから、恥を承知で言わせて貰うわね』
そのイブの言葉に、リファニアはいつもの笑みを浮かべ―――。
……浮かべようとしたが、酷くぎこちないつくり笑いになってしまった。
瞳を閉じて、心を落ち着かせようとするリファニア。
再び瞳を開いて浮かべた笑みは、なんとかいつもの笑みらしくなっていた。
その笑みのまま、リファニアは頷き、続きを促した。
『……さっき、私が貴方の前で見せた“弱さ”、忘れてくれると嬉しい。
やっぱり私は、その……ダグラスの前以外では、見栄を張って生きていたいから。
ダグラスの前では、私は幾らでも弱くなれる―――その事を、大切にしたいから……。
それが、いつか私に相応しい男になるって、そんな夢を語ってくれたあの子への、信頼の証だと思うから』
それを聞いて、リファニアの笑顔が、形だけではなくなった。
イブが、"彼女らしさ"を取り戻してくれたように、思えたからだ。
「……はい、忘れますね。
プライドの高いイブさん、素直で可愛いイブさん、どちらもイブさんです。
そして、可愛いイブさんは、特別な人にだけ見せてあげて下さい。
……ちょっと、生意気な言葉ですよね。」
ぺろりと、舌を出すリファニア。
そして、リファニアは少し真面目な表情になって、言葉を続けた。
「私がクローンだって知っているの、イブさんだけです。
……これはアレンにも、言えなかった事です。
この事、秘密にしておいて下さいね?
変に意識されちゃったら、嫌ですから。
私は私として、見てもらいたいですから。
……お互いに人に言えない秘密、抱えちゃいましたねっ。」
言葉を終えて、再びトリィの亡骸に視線を戻すリファニア。
憂いを秘めた笑みを浮かべながら、亡骸をタペストリに包んで、抱えあげた。
『……トリィの弔い、ちゃんとしてあげたいでしょう?
キリスト教式のものでよければ、鎮魂のお祈りも知っているのだけれど、どうかしら』
そんなリファニアに、イブがそう声をかけてくる。
イブの提案に、リファニアは感謝の笑みを浮かべて、答えた。
「はいっ、お願いしますっ。
……私の家、教会だったんですけど、私、あんまり祈りの言葉とか解らないんです。
イブさんがやってくれるなら、トリィも喜んでくれるはずです。
……この場でお祈り、お願いします。
あとは、私がやりますねっ。」
トリィの亡骸を抱えたまま、リファニアは、そう言った。
トリィをどのように葬るのか、リファニアはすでに決めていた。
【行動 : イブと会話(0)、残4 】
【位置 : T-11(ミョーコウ、D−4区画士官室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、要静養 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ナバン61式拳銃(艦橋)、抗生物質
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、トリィを弔う 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>255-256
秘密を共有する者同士に特有の、奇妙な背徳感に思わず頬が緩む。
リファニアの愛らしさ、その明るさに、少しばかり体が軽くなるのを愁林は感じた。
「それじゃあ、ロザリオ、取ってくるわね。
ダグラスにお守り代わりに貸してあげてるのよ、今」
―――愁林は何も知らない。
「心を込めるには、まず形から入らないといけないでしょう。
それにね、ロザリオの珠にはそれぞれ、ちゃんとした意味があるの。
ロザリオの玄義って言うのよ。
お葬式には少し似合わないけれど、とても綺麗なお祈りなの。
あのアレン君の友だちでもあるのなら、明るく送ってあげたほうが喜ぶでしょう?
だから、少しだけ待っていなさい。すぐに戻ってくるから」
―――愁林は何も知らない。
D-4士官室を後にし、向かう先は艦長室。
そこでダグラスは―――彼女の最愛の少年は休憩している筈である。
「……そうね、あんな風に励まされたら、頑張らないわけにはいかないものね」
―――愁林は何も知らない。
飛ぶような足取り。
実際無重力の通路を駆けるのだから、半分は比喩ではなく、そのままの描写である。
ドアの前に立ち、軽くノックを繰り返す。
だが、静まり返った室内からは何の返事も返っては来なかった。
少しだけ怪訝に思い、ドア脇のボタンを押す。
鍵のかかっていないドアが開き、誰もいない室内が現れた。
「……ダグラス?」
艦橋かしら。
頑張り過ぎよ、もう少し休んでいても良いのに。でも、そんなところも頼もしいわね。
心の中で呟きながら、顔の温度が上昇するのを感じる。
部屋の中に踏み入り、ベッドのシーツに軽く手を触れてみる。
ダグラスの温もりが残っているような気がして、頬は更に紅潮していく。
このベッドで、彼を膝枕して。
その可愛い寝顔に、胸が高鳴って。
でも、それ以上にか弱い彼を、守ってやりたくなって―――
軽く頭を振り、火照った頬をぴしゃりと叩く。
少しだけ頭に上った血は、問題なく全身へと戻っていった。
それを確認し、愁林は踵を返す。
目指す先は艦橋。
愁林にとってただ一人の、何物にも代えがたい大切な少年の待つ場所。
「ダグラス、ちょっと良いかしら。
これからトリィの弔いをするのだけれど、貴方も良かっ―――」
―――愁林は、何も知らなかった。
開いたドアの向こう。
絡み合う、男女の影。
聞き覚えのある女の声。
誰よりも大切に思う少年の、聞き覚えの無い吐息。
誰よりも愛して止まない少年の、見覚えの無い顔。
鼻をつく匂い。
微かに漂うそれは、カビの生えたチーズを思わせる。
記憶のかさぶたが、ゆっくりと剥がれ落ち始める―――。
あれは誰?
あそこで私以外の女を愛しているのは誰?
切なそうに声を上げているのは、誰?
心のかさぶたが、ゆっくりと剥がされ始める―――。
「―――何を……しているの……?」
震える声。
震える肩。
震える膝。
体が崩折れてしまいそうになるたびに、軋む背骨にどうにかプライドを通して補強し。
ふらつこうとする両足を意地と見栄で何とか支え。
その問いを、愁林は漸く搾り出した。
【行動:艦内移動(-2)】【残り行動値:2p】
【現在位置:T-11(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、「何も、考えられない」】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>>248 (他人の事は大体解る気がする。
第三者として冷戦に判断できるから・・・・・・・でも、
自分のことは解らないんだ――――――――――。)
歩いていく彼女の背中は前より寂しくは無さそうだった。
その彼女の後を俺は着いて行く。
(俺でも、少しくらいなら誰かを救えた。
でも、まだあれは俺の言葉じゃない。
懺悔に来た人に答える神父さんをずっと見てきた、
その神父さんの言葉を借りただけに過ぎない。
だから―――――――――見つけてやる”俺自信”を。)
【行動:移動(-1)】
【残り行動値:3】
【位置:F-05】
【機体状況:待機 】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
(左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1g一本 食料ニ日分
十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ?
15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
タイムカウンターが0を示す。
それはすなわちムサイが自沈した事を表す。
しかし、光は無い。爆発じと同時にあふれるはずである、心地良い光のシャワーが。
そのまま光点は北上をはじめそして漆黒の闇に消える。
「わざわざ迎撃に来てくれないのはありがたいんだが、どうにもこうにも射撃武器を手にいれにゃあ。」
こちらもコントロールレバーを握りスラスターを吹かす。
残骸に出来る限り触れない様に慎重に慎重に機体を動かす。
残骸に撃墜されてはただの笑い者にしかならない。もっとも戦闘中は別だが。
艦コツコツとたまに機体を介して軽い衝撃が伝わってくる。
開けた空間に出たときは思いきりスラスターを吹かし、一気に戦場後まで突っ切る、
そうでなければ、それこそ本当に撃墜されかねない。
【行動:移動(4)】
【位置W10】【残り0P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草196本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:皆無】
(;´Д`) ・・・・・・
(;´Д`)つ コッチ
(二人の強烈な漫才に圧倒され、リアクション不能となる殺人鬼)
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:食堂はこっちです(0)】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア?レイモンド?、ルイ?】
『さて、それじゃこんなとこでぼやぼやしているわけにもいかないから、とっとと
食堂を探しに行くか。おそらく、結構近い所にあると思うんだが…』
と、言っておっさんが先に歩きはじめた。
「あ、待ちや・・・・・・」
と、声をかける前におっさんが振り返って一言。
『これ以上、ルイのお腹に可愛い抗議の声を上げさせるわけにもいかないしな』
「ちゃ、ちゃうわ。
あの声は・・・・・・そう、今アタシが着てる服にくっついとる蛙が
『ハラヘッタ〜』ちゅーことで『ぐ〜』と鳴いたんや。
あ。今、嘘やと思うたやろ〜。
嘘やないよ。証拠みせたろか?」
そう、声をかけワザとのーまるすーつのチャックに手をかけて
からかっとる最中に別のところから声がする。
『 (;´Д`)つ コッチ 』
あーたんが実は食堂の場所を知っているようやった。
おっさんが進んだ方向とは別方向。チャーンス!!
「おっさーん、あーたんが食堂の場所知っとるって言うとるよ。
こっちやて。
じゃ、お先に!!
後についた方が先についた方を奢るっちゅーことで!!」
そのまま、おっさんに背を向けてあーたんが指さした方向へ走りだしたんや。
【行動 : あーたんありがと (0) 食堂に向かって猛ダッシュ!! (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : はらへりー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
120mmザクマシンガン+弾倉2つ
アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
中身のたくさん入ってる財布
(硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : みんなで御飯食べよ。ねっ。御飯〜。 】
【友達 : 11番 サーティア・クワン :さーちん もう、持って帰りたいわ
14番 レイモンド・デリック :おっさん ノリがけっこうええな
21番 アーネスト・マンソン :あーたん なかなか渋い声やなー 】
体内の到る所で展開されていた、理性と本能による局地戦。
シェラの言葉と増長する本能が、確実に理性を屈服させてゆく。
既に、体の大部分が本能が占領され、残る理性は脳の中。
その僅かな軍勢も、殲滅されるのは時間の問題であった。
そして、とどめとなるシェラの一言・・・。
『好きよ、ダグラス………』
次の瞬間、頑強を誇ってきた理性の要塞は完全に打ち壊され、
ダグラスその物が本能、及び欲望の塊に変貌した。
そして僕は、シェラを激しく求めた。
全てが初めての事だった。
異性の体を見るのも、触るのも、
こんなキスをしたのも、味わうのも初めてだった。
そして、・・・・・・交わるのも・・・・・・。
シェラは常に戸惑いがちだった僕を優しく、そして激しくリードしてくれた。
理性が消え失せた今、行為を咎める物も、罪悪感さえも無かった。
肌を重ねるに連れ、意識が鈍くなって行く。
既に二回果てた僕は、元から感じていた疲労の肥大を感じていた。
しかし、今だ衰えを見せない本能は、我が肉体に更なる酷使を命令するのだった。
『―――何を……しているの……?』
聞き覚えのある声。
視線を向けた先に立つ人物は・・・・・・最も愛すべきだった人。
刹那、本能は一気に縮退する。
そして理性も殲滅された今、残されるたは空白の肉体のみ。
「あ・・・・・、あ、あ・・・・・・・・・。」
口を開閉しても、言葉が出ない。
そして、体を動かす事も出来ない。
ダークブルーの瞳から、濁った涙が溢れてゆく。
その傍ら、僕の胸の上でロザリオが悲しい光を放っていた・・・・・・。
【行動:アレ(−1)】
【位置:T−11 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:激しく疲労】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン ザクバズーカ(残弾3)
ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:真っ白】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
>>257-259>>266 ダグラスは、素晴らしかった。素晴らしいことは予想はしていたが、実際は予想を遙かに超えていた。
女を悦ばす技術に関しては評価以前の段階だったが、そんなものはどうでもよかった。
その若さ。その健気さ。その純粋さ。そしてその情熱。
官能の悦びを知ったその存在は、ただそこにあるだけで快感の塊だった。
触っているだけで、肌を重ねているだけで、脳髄と子宮を直接灼かれるような快楽が襲いかかってきた。
いいわ、ダグラス。あなたはいいわ。とてもいいわ。とても素敵で、気持ちがよくて、最高だわ。
もっとあなたを出しなさい。もっと吐き出しなさい。もっとむき出しにしなさい。もっと出しなさい。
あたし達はもっと気持ちよくなれる。もっと素敵になれる。もっと高いところに行ける。
だからあたしと行くのよ。あたしで行くのよ。あたしで何処までも行って、あたしを連れて行きなさい。
もっと遠くへ。もっと高くへ。あたし達なら行けるわ。何もかも越えて、いくのよ、ダグラス。
だから声が出た。抑えることなど出来なかった。
思うがまま、感じるまま、身体の奥から湧き出てくる衝動に従って、ただひたすらに乱れた。
理性も常識も遠い彼方に放り出して、本能と欲望の命じるまま、ダグラスをむさぼった。
髪を乱し、娼婦も恥じらうような嬌声をあげ、快楽が生み出す液体をあたりに振りまきながら、
シェラザードは獣になっていた。
ひたすら相手に快楽を与え、そこから生じる官能をむさぼり食うだけの、美しくも獰猛な一匹の牝獣に。
だから、油断していた。ダグラスのことばかり考えていて、他のことに意識が向かなかった。
『―――何を……しているの……?』
開いた扉のところで立ちつくすイブ。自分の身体の下で凍り付くダグラス。
言い訳など出来るはずもない。ダグラスの胸の上で、欲望に濡れたロザリオが虚しく輝いていた。
「…………………」
互いにはぎ取るように脱がしあったまま、床に散乱している衣服や下着。
情欲の液体にまみれて濡れた身体。湯気が立ちそうになるほど上気した肌。
その肌にはっきりと指と唇と舌が這った跡が残っている。全てが「そのもの」だった。
「…………………」
情欲の楽園から一気に現実に引き戻された不快感が襲いかかってくる。
思わず出て行けと声を荒げたくなったが、それだけはやってはいけないと心の中でもう一人の自分が叫んだ。
だから抑えた。怒りをそのまま表に出すことはしなかった。
この手の修羅場を過去に幾度も経験してきたことが、役に立った。
誰かと肌を重ねているときに、絶対にやってはいけないことは、相手を無視することだ。
身も心もむき出しになっている相手を放置することは、決してやってはいけない。
それは相手を冷ましてしまう。
愛欲に燃える心に冷水を浴びせ、今まで共に過ごした時間と分かち合った官能を無価値なものにしてしまう。
だからシェラザードは唇の端にこびりついていた白濁をそっと拭うと、
顔はあくまでダグラスに向けたまま、言葉を発した。
「………お願いだから、今は邪魔をしないで」
女がまだ熱を失っていないことを、ダグラスを求めていることを、出来うる限り主張しなければならなかった。
「色々言いたいことはあると思うわ。あなたがあたしを責める理由があるのも知ってる。
でも、今はそっとしておいて。お願いだから、そのまま後ろを向いて出て行って」
ダグラスの裸の胸に、自分の胸を強く押しつける。ロザリオが胸に埋まる痛みは、あえて無視した。
その先端の蕾が、女がまだ彼を強く求めていることを伝える。
重なり合う鼓動が、まだこのままでいたいと主張する。
「ダグラスを誘ったのはあたし。悪いのはあたしで、ダグラスは何も悪くない。
あたしがダグラスにあたしの全てを知って欲しいと望んで、ダグラスはそれに応えてくれただけ。
そして、あたしはまだダグラスに全てを伝えきっていない。あたしの全てを理解しもらっていないの。
あたしは他にやり方を知らない。これ以外に、あたしの全てを分かってもらう方法を知らない。
だから、あたしはダグラスにお願いしたの。あたしの全てを受け入れて、って」
冷たく、固くなっていく少年をもう一度暖めようと、自分の熱さで溶かそうと悪あがきする女。
それは一方通行の行為だったかもしれない。ダグラスには届かない、独りよがりの行為であったかもしれない。
それでも、シェラザードは悪あがきするしかなかった。独りよがりであっても、言葉と行為を続けるしかなかった。
「無理を言っているのは百も承知よ。でも、あたしは止めるわけにはいかないの。続けたいの。
こんな機会は二度とないかもしれない。
今すぐ目の前に敵が現れて、戦いが始まって、ダグラスに会えなくなってしまうかもしれない。
だから止めるのは嫌。ダグラスと離れるのは嫌。あたしを全部受け止めてもらう前に離れるのは絶対に嫌」
その首に両腕を回し、何があっても離れるものかと意思表明する。
「あたしはダグラスが好き。会ったばかりだけど、好きなの。本当に好きなの。
こんな狂った世界でも、一生懸命生きようとしているダグラスが好き。
あなた達に殺し合いをさせないようにしようとしているダグラスが好き。
あたしや、あなたや、リファニアがまともでいられるのは、ダグラスがここにいてくれるから。
ダグラスがここにいるから、あたしはあたしでいられるの。ここでまともでいられるの」
身体をこすりつける。ほおずりを繰り返す。逃げられないように、拒まれないように、手と足を絡めようとする。
「こんなに若いのに、あたし達よりも年下なのに、あたし達3人の艦長でいようと頑張っていて、
苦しいときも辛いときも歯を食いしばって耐えている、あたしの、あたし達のダグラスなのよ。
その彼を好きになるのはおかしなこと?
好きな彼に自分を分かってもらおうとするのはいけないこと?
ダグラスと心から分かり合おうとするのはいけないことなの?」
ダグラスの首筋に顔を埋めたまま、目だけをイブに向ける
>>268は書き込みミスです。
>>267の後にこれを入れてください。
スレ汚しをお詫びします。
「…………………」
情欲の楽園から一気に現実に引き戻された不快感が襲いかかってくる。
思わず出て行けと声を荒げたくなったが、それだけはやってはいけないと心の中でもう一人の自分が叫んだ。
だから抑えた。怒りをそのまま表に出すことはしなかった。
この手の修羅場を過去に幾度も経験してきたことが、役に立った。
誰かと肌を重ねているときに、絶対にやってはいけないことは、相手を無視することだ。
身も心もむき出しになっている相手を放置することは、決してやってはいけない。
それは相手を冷ましてしまう。
愛欲に燃える心に冷水を浴びせ、今まで共に過ごした時間と分かち合った官能を無価値なものにしてしまう。
だからシェラザードは唇の端にこびりついていた白濁をそっと拭うと、
顔はあくまでダグラスに向けたまま、言葉を発した。
「………お願いだから、今は邪魔をしないで」
ダグラスの熱が急激に冷えていくのが分かる。
身体から、視線から、瞳から、官能に酔いしれていたゆえの熱さが消えてゆく。
それは当然なのかもしれないと分かってしまう。
この状態から再びその肉体と魂に火をつけるのは極めて困難で、無理かもしれないことも分かってしまう。
それでも、手をこまねいているわけにはいかなかった。
女がまだ熱を失っていないことを、ダグラスを求めていることを、出来うる限り主張しなければならなかった。
「色々言いたいことはあると思うわ。あなたがあたしを責める理由があるのも知ってる。
でも、今はそっとしておいて。お願いだから、そのまま後ろを向いて出て行って」
ダグラスの裸の胸に、自分の胸を強く押しつける。ロザリオが胸に埋まる痛みは、あえて無視した。
その先端の蕾が、女がまだ彼を強く求めていることを伝える。
重なり合う鼓動が、まだこのままでいたいと主張する。
「ダグラスを誘ったのはあたし。悪いのはあたしで、ダグラスは何も悪くない。
あたしがダグラスにあたしの全てを知って欲しいと望んで、ダグラスはそれに応えてくれただけ。
そして、あたしはまだダグラスに全てを伝えきっていない。あたしの全てを理解しもらっていないの。
あたしは他にやり方を知らない。これ以外に、あたしの全てを分かってもらう方法を知らない。
だから、あたしはダグラスにお願いしたの。あたしの全てを受け入れて、って」
冷たく、固くなっていく少年をもう一度暖めようと、自分の熱さで溶かそうと悪あがきする女。
それは一方通行の行為だったかもしれない。ダグラスには届かない、独りよがりの行為であったかもしれない。
それでも、シェラザードは悪あがきするしかなかった。独りよがりであっても、言葉と行為を続けるしかなかった。
「無理を言っているのは百も承知よ。でも、あたしは止めるわけにはいかないの。続けたいの。
こんな機会は二度とないかもしれない。
今すぐ目の前に敵が現れて、戦いが始まって、ダグラスに会えなくなってしまうかもしれない。
だから止めるのは嫌。ダグラスと離れるのは嫌。あたしを全部受け止めてもらう前に離れるのは絶対に嫌」
その首に両腕を回し、何があっても離れるものかと意思表明する。
「あたしはダグラスが好き。会ったばかりだけど、好きなの。本当に好きなの。
こんな狂った世界でも、一生懸命生きようとしているダグラスが好き。
あなた達に殺し合いをさせないようにしようとしているダグラスが好き。
あたしがまともでいられるのは、ダグラスがここにいてくれるから。
ダグラスがここにいるから、あたしはあたしでいられるの。ここで生きていられるのよ」
身体をこすりつける。ほおずりを繰り返す。逃げられないように、拒まれないように、手と足を絡めようとする。
「こんなに若いのに、あたし達よりも年下なのに、あたし達3人の艦長でいようと頑張っていて、
苦しいときも辛いときも歯を食いしばって耐えている、あたしの、あたし達のダグラスなのよ。
その彼を好きになるのはおかしなこと?
好きな彼に自分を分かってもらおうとするのはいけないこと?
ダグラスと心から分かり合おうとするのはいけないことなの?」
ダグラスの首筋に顔を埋めたまま、目だけをイブに向ける。
「あたしは女よ。どうしようもないほど女よ。
女だから好きな男を求めるわ。心だけじゃなくて身体も欲しいと思うわ。抱いて欲しいとも思うわ。
好きな男に抱く価値がある女だと思ってもらえるのは、素敵なことでしょう?
その男の欲望の対象となるのは、欲望を吐き出したいと思える女であることは、誇りに思えることでしょう?
………あなたは、違うの?」
情事に乱れたプラチナブロンドの下から、その瞳が鋭い輝きを放つ。
「あたしは生きている。女として生きている。だから、言葉だけでは生きてはいけないの。
心と身体が、魂と肉体が満たされなければ、生きてはいけないの。
それはあなたも同じはずよ。あたしも、あなたも、ダグラスも、みんなそうなのよ。
あたし達は人間。あたし達は生きている。だから、好きな人を求めるのよ」
イブを見つめながら、その身体は動くのを止めない。ダグラスの上で、艶めかしく動き続けている。
「あたしのことを嫌いになるなとは言わない。憎むなとも言わない。
でも、今は出て行って。あたしとダグラスの邪魔をしないで。あたしには、ダグラスが必要だから」
【行動:大人の時間を継続しようとする(0)】
【位置:T11・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:「女」】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ダグラスを「撃墜」、イブをこの場から追い出す?】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス(?)、No.20・リファニア(?)】
シェラザードが何かを言っている。
ダグラスが、何かを呻いている。
聞こえない。聞こえてくるのは、心のかさぶたが剥がされる音。
<何、コレ……こんなの、私、知らない……>
記憶のかさぶたが、剥がされ落ちていく。
<違う……私、こんなの知らない……>
何処からか、雨音が聞こえてくる。
<違う……こんなの、私の記憶じゃない……>
何処かで聞いたことのある雨音が、聞こえてくる。
<やめて……私の中に入ってこないで……>
何処からか、香の匂いが鼻腔に届く。
<私じゃない……私は、助かったのだから……>
何処かで嗅いだ事のある香の匂いが、鼻腔に届く。
<やめて……見せないで……剥がさないで……>
何処かで見たことのある光景が脳裏に広がる。
<やっ……これ以上は……ダメ……っ……>
何処かで感じた事のある痛みが、体の奥を貫いていく。
<ダメ……壊れる……っ>
フラッシュバックした感覚は、全て記憶の中のモノにそっくりで。
<違う、私は、まだ……汚れてはいない>
だが、全て記憶の中のモノと何処かずれていて。
<私は……まだ、穢れてはいない筈……>
そのズレが、致命的なズレで。
濁った視界。
鼻の曲がりそうな臭い。
そこらじゅうが激しく痛む体。
流れ出る、血。
それらが指し示す、あまりに残酷な真実。
「私は、あの時……穢されてなんか、いない……筈だった……」
心の傷跡は、更に大きな傷を隠す為のカモフラージュだった事に、愁林はようやく気がついた。
守り通してきたと思ったものが、8年前に既に奪われていた事に気がついた。
事此処に至って初めて、自分自身の記憶にすら裏切られていた事を、愁林はようやく気がついた。
自分の周りに、自分の中に。
自分を裏切らなかったものなど無かった事を、愁林はようやく悟った。
かさぶたは、全て剥がれ落ちた。
自分が、果てしなく広がり、薄まっていく感覚。
情事の場の更に向こう、黒く手招く闇へと呑まれていく感覚。
この世全ての悪意に、心が犯され蹂躙される感覚。
破瓜の痛みに、心が泣き叫ぶ感覚。
寒々と輝く星々の海の中、たった独りで身を震わせる感覚。
「ダグラス……」
その言葉を最後に、愁林の体は床に崩れ落ちようとした。
意地。見栄。プライド。
各々の根幹を為す記憶にすら裏切られたならば、そんなモノでは最早体を支える事など出来ない。
ただ、それでも。
彼だけは、裏切らない。
そう信じるかのように。
その温もりを求めるかのように。
「それでも貴方を信じ、愛している」
その、唯一綺麗な真実の想いを込め。
「約束……覚えてるから……ダグラス」
最後に一言、少年の名前を呟いて―――幻視は、愁林に敗北する。
元よりその想いの強さだけは、誰にも負ける事は無いと信じていた。
故にこれは当然の帰結。
自分自身の弱さが見せた幻など、ダグラスの想いの前には四散するしかないのだ。
「あの時の約束を覚えているから。
だから、私は大丈夫。これからもずっと、貴方を愛し続けられる」
その、真実の想いを誇りに、愁林は立ち上がった。
「だから、泣かないで。これからは全部、私が受け止めてあげるから」
その身は人を愛する事への誇りで立っている。
彼女が立ち上がるには、それだけで十分だった。
「シェラザード。
貴方の言うとおり、私は女。そして女である以上―――」
ゆっくり歩み寄る。
匂いが、一段と強くなる。
床に脱ぎ散らかされた衣服が目に入る。
だが、そんなものはどうでも良かった。
「―――ダグラスを愛する以上、私は退かない。
その子は、私のモノ。私の大切なパートナーだから」
シェラザードの目をじっと見据える。
射抜くように、見透かすように、憐れむように。視線は、彼女の双眸を捉え続ける。
両足は、前に進み続ける。
やがて、二人の傍らに達して歩みを止め。
「まずはトリィのお葬式をして。
それから艦長室で休みましょう、ダグラス。
もう一つの約束。
お弁当、一緒に食べながら」
シェラザードには目もくれず、愁林は少年の額の髪をかき上げ、口付け、そして微笑んだ。
それは聖母の微笑み。
全てを赦し、全てを慈しむマリアの微笑みだった。
【行動:艦内移動(-2)】【残り行動値:2p】
【現在位置:T-11(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、ダグラスを奪い返す】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
行動値関連訂正です。
【行動:覚醒?(-1)】【残り行動値:1p】
【現在位置:T-11(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
... Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスと共に歩む、ダグラスを奪い返す】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
なんというか、ご免なさい(´・ω・`)
>>249 言いたいだけ言うと、部屋からリナルドは出て行った。
部屋にいるのが自分一人になったところで、呟く。
「おい……俺は……人を殺したことが、無いんだぞ?
ここに来る前はただのプログラマーだったんだぞ?
信用しすぎだ……。
……俺は……守りきれるのかな……?ゼ……。」
正確な答えを出してくれるかもしれない機械の相棒は、ここにはいない。
「……俺も終わってるな。機械に頼りすぎだ!この糞プログラマー!
………ふぅ。」
(俺は何を望んでるんだ?
──脱出させること
──脱出すること
──優勝すること
……運営者共を、殺すこと?
……真実を、知ること?
………。)
「………まだ…足りない…奴を殺すには、鍵が。決定的な、鍵が。」
「………寒いな。」
そう言うと、シーツを掛け直した。
【行動:思考(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17 港湾部 医務室】
【機体状況 :レーダー不調? 待機中】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)輸血・点滴中】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6 Hハイザック?】
【行動方針:ゼファー回収、???】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ 15番リナルド??
中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
『……私の胸気にしてるようだから言うけど…
カップはE一歩手前のD。…後で、状況把握能力に著しく欠けてるあの…
あんたに取り付いてたかと思ったらいきなり感覚が消えたさっきのバカ霊にも
教えてあげたら?』
(´-`).。oO(D……かぁ…。やっぱり敵わないなあ…。
シュウジさんも……やっぱりおっきぃ方がいいのかな?)
(`・ω・´)(いや、でも胸は形も大事なの…。そうよ。
おっきぃだけじゃ……―――)
『…あ、ちょっとごめんね。汗が酷くなってきたから。』
(´ω`)(…って、ち、ちょっと待ってよ!! ねえ。
なんでそうシャツの裾をしっかりと握っているのさ!?)
/゚/゚
(; Д )
雪のような、それでいて吸い付きそうな肌。
そこにくっついていた豊かで、弾力のありそうな双丘が
まるでマシュマロのようにプルン…と揺れた。
『あ、パイロットスーツの予備、奥に埋もれてるから今外出るのは
無理って向こうに伝えといてね。』
「…は、はい……。」
そのまま生返事を返す私。
頭の中はラーズさんに対する敗北感でいっぱいだった。
>>250 『ヨーコ。
俺はシュウジの輸血の間に機体の整備と補給をやる。
このゼファーとあいつのデイパックを医務室まで持って行ってくれないか?
……君も、シュウジの近くにいた方がいいだろう?』
そう言って笑顔でゼファーとシュウジさんのデイパックを渡すリナルドさん。
……?
なんでそんな目で…そんな顔で私を見つめているのだろう…?
どこか陰りがある笑顔で私を……。
(やめて!
そんな顔で私を見ないで!!
私を……私達を殺そうとしたくせに……!!
…そんな顔したって…誰が許すもんですか…!!)
無言で立ち去るリナルドを、
後ろから、ただ無言で睨みつけていた。
(誰が……誰が…許す…ものですか…。)
しかし、最後の言葉はとても力なく、
その後、ヘタリ…と床に崩れ落ちた。
(誰が…―――)
―――――――――――――――――――――――――
「シュウジさん…、私です。ヨーコです。
……入りますよ?」
2、3回ノックした後、ドアを開いた。
【行動:通信(0) 荷物受け取り(1) エリア内移動(1)】
【位置:s-17:医務室】【残り行動値:残り2p】
【機体状況:リナルドさん⇔ラーズさん⇔シュウジさん(ノーマルスーツ)】
【現在の状況:ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
大型ヒートホーク(右手) 】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:シュウジさんの足の治療】
モニターに映る複数の気体反応。
どうする。
行動方針を決めたら頭痛の種がなくなると思っていたがどうやら違うようだ。
一隊、どうやって話し掛ければいいのだろう。
「……嫌だ……なァ…」
俺は基本的に人付き合いが苦手だ。
さらにここの連中にはできるだけ高圧的に話し掛けていた。
形だけは同盟を結んだと言ってもそれは薄氷のように脆い関係だ。
どうやって話し掛ければいいのだろう?
「やあ、数時間ぶりだねェ。
2回も戦闘があって機体がボロボロだけど俺も何とか生き残れたよ…アハハ」
できるだけフレンドリーに話し掛ける。
なんともみっともない感じがする。
っていうかどんなキャラだよ。
陽気なおっさんと基地外の間のように思える。
もうちょっと正した感じの奴で――
「無事だったか、こっちはちょっとボロボロになっちまったァ……。
このまま一人でこの殺し合いを続けていくにはかなり厳しい。
別行動をとっていたけれど俺も仲間に加わらせてもらいたい」
……こんなものか。
俺にしては無難だと言えると思う。
態度が大きくないし、小さすぎない。
最低限の敬意もこめてある。
他人にどう思われるか考える……なんて煩わしいことだ。
仲間が必要なんだ。
……とりあえず、煙草吸ってから寝よう。
【行動:独り言(-0p)煙草を吸う(-0p)寝る(-0p)】【残り行動値:残り4p】
【位置:R-17】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:空ボトル、煙草4箱と4本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:この殺し合いを仕組んだ奴を後悔させてやる】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】
>>271-275 修羅場になる、そう考えてはいた。
どんな形であれ、イブは感情を高ぶらせるだろうと、半ば確信していた。
好きな男を、好意を寄せる相手を目の前で寝取られたのだ。普通の女なら、普通ではいられまい。
怒るか、逃げるか、それすら出来ずに立ちつくすか。理性を失って当然だろう。
あるいは彼女自身も女であることを主張し、ダグラスが欲しいと叫びながら、
自分を突き飛ばしてでもダグラスにしがみつこうとする………そうであっても不思議ではないと思っていた。
だが。
「………………!」
イブは、自分を無視した。このシェラザードを、相手にしようともしなかった。
敵意すら見せず、むしろ肉体で繋がるしかない女を哀れむような冷たい視線を浴びせてきて、
そしてダグラスに歩み寄った。シェラザードと半ば繋がったままのダグラスに。
………この女の目に、あたしは映っていないというわけ………
シートの上で重なる2人をイブが見つめる。その瞳に浮かぶものは、ダグラスに対する慈愛だ。
情欲にまみれ、愛欲に全身を濡らし、淫欲に浸かった少年を、イブは何処までも愛しげに見つめていた。
『まずはトリィのお葬式をして。
それから艦長室で休みましょう、ダグラス。
もう一つの約束。
お弁当、一緒に食べながら』
イブがダグラスの額に口づける。汗と唾液と愛液に濡れて輝く少年の額に。
シェラザードと情事を交わしたことをはっきりと証明しているその額に、唇で触れた。
ダグラスに文字通り自分が重なっているにもかかわらず。
精液と愛液の入り混じる空気がその肌を汚し、鼻腔に侵入し、口と喉、肺を灼いているにもかかわらず。
まともじゃないわ、この女………!
人を好きになること、愛すると言うことは、綺麗事だけではすまされないことだ。
好きになるからこその苦しみ、愛するがゆえの憎しみというものから、人は決して逃げることは出来ない。
好きな相手は独占したい。愛する人を奪われたくはない。それは当然のことだろう。
それゆえに好意は人を汚す。愛は人を歪ませる。だが、そう言う部分も全部含めての好意であり、愛情なのだ。
特に男と女の間の愛情はそうだ。
好きであればこそ、愛が深まればこそ、それが裏切られたと感じたときの絶望は深いはず。
その裏切りを許すことは不可能ではない。だが、それには少なくとも時間が必要だ。
あたしがイブの立場なら、少なくとも平気ではいられない。
理性を保つふりぐらいは出来るかもしれない。だけど、ダグラスを寝取る相手を無視するなんて出来ないわ。
ダグラスを好きなら、女として好きなら、それをそのまま許すなんて、出来るはずがないじゃないの。
愛する男を、惚れた男を、目の前で他の女で寝取られて、どうしてそれをそのまま受け入れられる。
この女には嫉妬という感情がないのか。悔しくはないのか。本当に何も感じないのか。
自分がはじめてダグラスに迫ったとき、イブは明らかに自分を意識していた。泥棒猫めと唇をかんでいたはずだ。
なのに、今はどうだ。あの時の行為など問題にもならない場面を見せつけている自分を、完全に無視している。
無視するふりをする………わけではなさそうだ。その視線も、身体も、落ち着き払っている。揺らぎが見えない。
イブはダグラスしか見ていない。ダグラスだけを見つめている。
つまり、あたしは彼にとってただの「過ち」に過ぎないというわけ。
ダグラスとあたしが交わったのは、ただの気の迷いで、怒るにも値しないと言うわけなのね。
あたしはあなたの相手じゃない。あたしは敵として意識する価値もないと、そう言いたいの。
シェラザードの瞳がきゅっと収縮する。
燃えさかる欲望に潤みきっていた赤茶色の瞳が、強く鋭い意思を込めた紅の輝きを放つ。
たいしたものだわ、イブ。あたしにはあなたのような真似は出来ない。
そこまで男を許せるというのなら、尊敬に値するかもしれないわね。
でも、それは女じゃないわ。男を求め、男に求められなければ生きていけない女ではないわ。
それは母親よ。男がどんなに愚かで罪深いことをしても、その全てを無条件で許す、母というものよ。
憎悪を秘めない愛などない。影を生み出さない光などない。少なくとも、シェラザードにとってはそうだった。
愛は人を生かし、そして殺す。この上ない幸福をもたらすこともあれば、地獄のような絶望を招くこともある。
愛するがゆえの悦びは、それ故の苦しみの裏返しでもあるのだ。
男を愛する女も、女を愛する男も、誰もがその矛盾に苦しんできた。
愛は貴重だ。崇高な存在だ。だからこそ、例えその欠片でも奪われることは苦痛となる。
その苦痛を無視できる愛があるとするならば、それは母としての愛しかないだろう。
絶対の許容であり、一切の例外なく全てを受け入れる究極の愛。それ以外には考えられない。
あなたは母性でダグラスを包もうとするのね。母の愛情でダグラスを愛そうとするのね。
面白いわ。受けて立つわ。女と母親、彼が最後にどちらを選ぶか、勝負と行きましょうか。
あたしはあなたほど何でも許せるわけじゃない。上手くはやるけど、嫉妬もすれば焼き餅も焼くわ。
だって、そうじゃないと面白くないでしょう。自分が浮気をしても嫉妬もしてくれない恋人なんて、退屈なだけよ。
視線をイブからダグラスに向け直す。自分の肉体の下で、彼は涙を流していた。
無理もあるまい。浮気現場を好きな女に見られたのだ。
残念ながら、今の自分は彼にとって「浮気相手」だ。多少は好意も向けてもらっているだろうが、一番ではない。
おそらく頭の中は真っ白………いや、罪悪感で一杯だろう。
それに、落ち着いてよく見ると、その顔には疲労の色が浮き出ていた。
疲れた身体を本能が無理矢理動かしていたのかもしれない。
………少し、調子に乗りすぎたかしら。
よく考えてみれば、疲れているように見えると言って彼に休憩を勧めたのは自分だ。
上手く流れに乗ってここまで状況を進めてきたが、ダグラスにとってはそろそろ体力の限界なのかもしれない。
ならば、これ以上無理はさせない方がいいだろう。今すぐここで全てが終わるわけでもない。
次の機会のために、今は。
シートにたたきつけられるような感覚を終えて機体は戦場後に到達する。
ここは昔の戦場であり艦の残骸があちこちに散らばっている。
抱き合う様に動きを停止したMSや下半身から下がごっそり居抜かれているもの
中にはコックピットを一撃でやられたものまでその状態は様様だ
戦闘艦であろう者の近くには無数の亡骸も在る。
中には瞳がこぼれんばかりに見開かれた男や、ノーマルスーツのバイザーが割れたものも。
「ここらいったいは宇宙の墓場ってとこか。」
呟きながらも近くのジムに取りつく。
「このライフルはまだ使えそうかな?」
ジムの腕からライフルをもぎ取りマガジンを確認する。
まだ弾は入っている様だ、しかし、ザクマシンガンと違って、照準用スコープは無いが。
引き金を絞る、しかし、弾は出ない。
どうやらこのライフルは使えないらしい。
「仕方がねぇ、近くの艦の格納庫に入って新品を調達しますか。」
【行動:探索(2)】
【位置W10】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草196本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:皆無】
愛を交わした男に対する女の目を取り戻すと、その耳元に唇を寄せ、そっとささやく。
肉体は重ねたまま、求めるのではなく慈しむように全身での愛撫は続ける。
イブの存在は無視する。向こうが無視するなら、こちらも意識するわけにはいかない。
いちいち男の母親を気にしていたら、女などやっていられない。
「………ダグラス、ありがとう。そしてごめんなさい。あたしはあなたに無理をさせてしまったようだわ。
だから今はもういいわ。今はこれだけで十分。あなたがあたしを受け入れてくれたことは、よく分かったから。
本当はもっとあたしを感じて欲しかったけど、それはまた次にしましょう。
あたしはあなたのもの。あたしはあなたの女。あなたがあたしを求めてくれるなら、あたしはいつだっていいの。
あなたがあたしを求めてくれるのは、とても嬉しくて、幸せなことだから………」
女の言葉はダグラスに届いているのだろうか。その吐息が肌をくすぐっていることを、感じてくれているのだろうか。
それはシェラザードには分からない。分からないから、自分に出来ることを続けるしかない。
「あなたはとても素敵だったわ。とても素敵で、たくましくて、気持ちよかった。
だから自信を持って。あなたが立派な艦長で、一人前の男であることを自覚して。
あなたはあたしの艦長よ。あたしが心から従う、ただ一人の艦長よ。そのことを忘れないで頂戴。
あなたの側にはあたしがいるわ。いつだって側にいるわ。そのことを、覚えていてね………」
唇に唇を重ねる。ダグラスの中に自分の吐息と匂いを吹き込む。その中をシェラザードという女で満たすように。
長い長いキスの後、名残を惜しむように唇を離す。その間にかかった唾液の橋が、淫らな輝きを放っていた。
小指でそっとそれを拭う。そして、情欲の余韻を漂わせたまま柔らかく微笑んだ。
「………この続きは、今度にしましょう。あなたが望むときに、いつでも、何処でも………」
今度はその瞳に口づけして、その涙を吸う。ダグラスの全てが愛しいことを証明するために。
「好きよ、ダグラス」
シェラザードはゆっくりと身体を起こすと、情事の後始末をするためにダグラスから離れた。
身体を重ねた男の世話をするのは、女の義務であり権利だ。これを譲るつもりはない。
だから、シェラザードは一瞬だけイブに視線を向けた。
母親のつもりだか何だか知らないけれど、男の下半身を気にしようとしない女が手を出すんじゃないわよ。
あたしとダグラスの時間はまだ続いているの。ママの心配は余計だわ。引っ込んでなさい。
【行動:後戯(−1)、大人の時間の後始末をしようとする(0)】
【位置:T11・ミョーコウ・ブリッジ】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】 【パイロット状況:「女」】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ダグラスを休ませる】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス(?)、No.20・リファニア(?)】
『それじゃあ、ロザリオ、取ってくるわね。
ダグラスにお守り代わりに貸してあげてるのよ、今。
心を込めるには、まず形から入らないといけないでしょう。
それにね、ロザリオの珠にはそれぞれ、ちゃんとした意味があるの。
ロザリオの玄義って言うのよ。
お葬式には少し似合わないけれど、とても綺麗なお祈りなの。
あのアレン君の友だちでもあるのなら、明るく送ってあげたほうが喜ぶでしょう?
だから、少しだけ待っていなさい。すぐに戻ってくるから』
吹っ切れた表情で、そう言い残して、イブはダグラスに会う為に部屋を出た。
そんなイブの姿を優しい目で見送るリファニア。
「そっか。イブさん、ダグラス君にロザリオ渡していたんだね。
じゃあ、イブさんが戻ってくるまで待っていようね、トリィ?
……せっかくだから、みんなに送ってもらいたいもんね?」
腕の中のトリィの亡骸にそう語りかけ、ベッドに腰掛ける。
リファニアはトリィの亡骸を撫でながら子守唄を唄って、イブを待ち続けた。
……だが、暫く経っても、イブが戻ってくる様子はない。
「……どうしたんだろう、イブさん。」
次第に気になりはじめるリファニア。
ダグラスや、シェラと何かあったのだろうか?
……その可能性は、充分に有り得る。というよりも、まず間違い無いのではないかと思う。
「……ちょっと、様子を見てこよっか、トリィ?」
トリィを抱えたまま、ベッドから立ち上がるリファニア。
……そのまま、ブリッジへと向かった。
ブリッジの前に着いたリファニア。中から、話し声が聞こえる。
『あたしは生きている。女として生きている。だから、言葉だけでは生きてはいけないの。
心と身体が、魂と肉体が満たされなければ、生きてはいけないの。
それはあなたも同じはずよ。あたしも、あなたも、ダグラスも、みんなそうなのよ。
あたし達は人間。あたし達は生きている。だから、好きな人を求めるのよ。
あたしのことを嫌いになるなとは言わない。憎むなとも言わない。
でも、今は出て行って。あたしとダグラスの邪魔をしないで。あたしには、ダグラスが必要だから』
……シェラさん……?
その言葉と声色からは、心の底からダグラスを求める気持ちが、感じられた。
『ダグラス……。
それでも貴方を信じ、愛している。
約束……覚えてるから……ダグラス。
あの時の約束を覚えているから。
だから、私は大丈夫。これからもずっと、貴方を愛し続けられる。
だから、泣かないで。これからは全部、私が受け止めてあげるから』
……イブさん……。
その言葉と声色からは、心の底からダグラスを想う気持ちが、感じられた。
ああ、私の出る幕じゃ、ない。
イブとシェラ。二人のダグラスを想う気持ちは、どちらも本物。
どちらもお互いの想いをぶつけ合って、戦っている。
ならば、リファニアにはこれ以上干渉する権利などないし、そのつもりもない。
……全ては、ダグラスに委ねられたのだ。
「ダグラス君、あなたも男だったら、しっかり答えをださないと、ね?
じゃないと、あなたを心の底から慕ってくれている二人の女性の想いを、裏切る事になるんだよ?
もし、曖昧な答えしか用意できないのであれば、私、あなたを許さない……。
……その時は、力いっぱい、グーで殴ってやるんだから……。」
そう小声で呟いて、その場を後にするリファニア。
向かった先は、洗面所。
洗面所で、イブにもらった抗生物質をノーマルスーツのポケットから取り出して飲むと、
リファニアは再び先程まで居た士官室へ、戻った。
再びベッドに腰掛け、トリィを抱きながら子守唄を唄うリファニア。
女の性を目の当たりにしたリファニアは、アレンを思い出していた。
突然、激しい悪寒が沸き起こる。
唄を止め、震えだすリファニア。
「……寒いよ、アレン……。」
その身が、激しくアレンの温もりを欲していた。
トリィの亡骸をベッドの上に降ろし、両腕で自らの肩を抱きながら、震えるリファニア。
「……強く、生きなきゃ……。アレンのように、強く……。」
そう、自らに言い聞かせ、心が折れるのを何とか支えていた。
【行動 : イブを待つ(0)、艦内移動(-1)、薬を飲む(-1)、艦内移動(-1)、残1 】
【位置 : T-11(ミョーコウ、D−4区画士官室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、推進剤不足、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬にうっすらと傷痕、右肩に軽傷(治療済み)、要静養 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ナバン61式拳銃(艦橋)、抗生物質
ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、トリィを弔う 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>278
ヨーコの生返事を耳に入れる。…その後、少しして激しく暇になる。
「やる事無いわね…。」
暇そうにして待っているようだ。
【行動:特になし】
【状況:ヨーコと通信回線継続(0p) シュウジと通信回線継続(0p) 】
【残り行動値:3p】
【位置:S17】
【機体状況:異常無し】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り3本』『地図』「食糧(彼女にとっての)2、5日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:≪できれば欲しいモノ≫の入手 小惑星にあるであろう薬の入手】
【同盟:シュウジ ベルク リナルド ヨーコ…?】
【特記事項:ノーマルスーツなし】