ガンダムバトルロワイヤル 第三回大会 第六章

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1リーア先生 ◆UktGzzmQ/o


      ある者は、恐怖と絶望の中に死んでいった。
      ある者は、己の魂を再確認して死んでいった。
      ある者は、呪詛の言葉を吐きつつ死んでいった。
      ある者は、大切な人を守って死んでいった。
      ある者は、死してただハロのみを遺した。

  ある者は、この殺し合いへの参加を大声で感謝しつつ、死んでいった。


      まだまだ、これからも死者はでるだろう。
   この理不尽な『プログラム』は、そういうものなのだから……。



    ガ ン ダ ム バ ト ル ロ ワ イ ヤ ル

          第三回大会、第六章。

        現在 生存 16名。 死亡 10名。


       君は死の瞬間、いったい何を想うのか。
    あるいは、君こそが……最後に立っている者なのか。

   そして、最後に立っていた者は、いったい何を想うのか。

  その答えを知る女は、髑髏を片手に全てを見守っている………




 第三回大会の新規参加者の募集は、既に打ち切りました。

 何か気になったROMの方は、お気軽に管制室までどうぞ。
 まだ構想段階ですが、第四回大会の開催も計画中です。

 ルール等の詳細は>>1-15くらいに。

前スレ
ガンダムバトルロワイヤル 第三回大会 第五章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1075739989/l50

感想・議論用スレ
ガンダムバトルロワイヤル第七管制室(間違えて『第六』となってますがそこはスルーで)
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1076855882&ls=50

基本情報・人気投票
第三回ガンダムバトルロワイヤル管制室データフォルダー
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Name/2598/batorowa3.html

ネタ・遊び・気長な議論
ガンダムバトルロワイアル緊急避難所
http://jbbs.shitaraba.com/anime/1156/
2通常の名無しさんの3倍:04/02/15 23:16 ID:5jXGyOHl
>>1
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
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3リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:17 ID:???
 @ 過去スレ @

・第一回大会 本スレ
第一章:ガンダムでバトルロワイヤルやってみよ〜
http://comic.2ch.net/shar/kako/1038/10383/1038324132.html

第二章:【生存21名】ガンダムTHEバトルロワイヤル【死亡1名】
http://comic.2ch.net/shar/kako/1039/10391/1039169588.html

第三章:【知略】ガンダムバトルロワイアル第3章【陰謀】
http://comic.2ch.net/shar/kako/1041/10410/1041070641.html

第四章:【裏切り】ガンダムバトルロワイヤルpart4【信念】
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/shar/1042612295/

終  章: ガンダムバトルロワイヤル最終戦場(諸事情によりアクシズ)
http://ime.nu/www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi/shar/1048332637/


・第二回大会 本スレ
第一章: ガンダムバトルロワイヤル第二回大会 
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1049713319/

第二章: ガンダムバトルロワイヤル第二回大会lt;二章gt;
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1053350734/

第三章: ガンダムバトルロワイヤル第二回大会第三章
http://pc4.2ch.net/test/read.cgi/x3/1055663266/

第四章: ガンダムバトルロワイヤル第二回大会第四章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1058684058/

最終章:ガンダムバトルロワイヤル第二回大会終章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1063012783/l50
4リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:17 ID:???

・第三回大会 本スレ
第一章:ガンダムバトルロワイヤル 第三回大会 第一章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1069427705/l50

第二章:ガンダムバトルロワイヤル 第三回大会 第二章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1071387802/l50

第三章:ガンダムバトルロワイヤル第三回大会 第三章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1073650712/l50

第四章:ガンダムバトルロワイヤル第三回大会 第四章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1074521682/l50

第五章:ガンダムバトルロワイヤル第三回大会 第五章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1075739989/l50


・議論、感想スレ
ガンダムバトルロワイヤル避難所
http://comic.2ch.net/shar/kako/1041/10410/1041000462.html

ガンダムバトルロワイヤル避難所part2
http://comic.2ch.net/shar/kako/1041/10418/1041856658.html

ガンダムバトルロワイヤル管制室(アクシズ)
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1043595608&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第二管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1052406249&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第三管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1058521848&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第四管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1071500120&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第五管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1074503247&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第六管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1075186692&ls=50
5リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:18 ID:???

・第三回大会 本スレ
第一章:ガンダムバトルロワイヤル 第三回大会 第一章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1069427705/l50

第二章:ガンダムバトルロワイヤル 第三回大会 第二章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1071387802/l50

第三章:ガンダムバトルロワイヤル第三回大会 第三章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1073650712/l50

第四章:ガンダムバトルロワイヤル第三回大会 第四章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1074521682/l50

第五章:ガンダムバトルロワイヤル第三回大会 第五章
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1075739989/l50


・議論、感想スレ
ガンダムバトルロワイヤル避難所
http://comic.2ch.net/shar/kako/1041/10410/1041000462.html

ガンダムバトルロワイヤル避難所part2
http://comic.2ch.net/shar/kako/1041/10418/1041856658.html

ガンダムバトルロワイヤル管制室(アクシズ)
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1043595608&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第二管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1052406249&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第三管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1058521848&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第四管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1071500120&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第五管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1074503247&ls=50

ガンダムバトルロワイヤル第六管制室
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1075186692&ls=50
6リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:21 ID:???
 @ このスレッドについて @

このスレッドでは、一人の参加者が一人の生徒を担当し、リレー形式で話を進めていきます。
(現在、すでに第三回大会の新規参加者は、受付を終了しました)

参加希望者は管制室で受けつけをし、クジ引きによって『機体』と『支給武器』を決定します。
彼らには、「宇宙世紀」という縛りの中で自由にキャラクターの設定をしてもらいます。
(ただし原則として、アニメやゲームなどに登場した人物はお断りしています)

それぞれの人がそれぞれの登場人物を受け持ち、その行動方針から行動の結果まで、全て決定します。
常識を外れた行動を防ぐために、『行動値』や『移動』などのルールが設定され、
また、千日手防止や偶然性の演出などのために、『ID判定』のルールが用意されています。

しかし、それでもゲームとしての自由度はかなり高く、それだけに参加者の厨化の危険もあります。
また逆に、読者の方が無思慮に参加者を叩いた場合、参加者がやる気をなくすこともあります。
参加者も、読者も、くれぐれも節度を持ってこのスレを楽しむようにして下さい。


 @ 行動ルール関係 @
このスレでは『行動値』というものが設定されています。
描写と共に、これを消費しつつ行動を行います。
一人の人間が行動できるのは、現実時間の一日ごとに4P分だけです。

行動値がリセットされるは、現実時間の午前0時です。
行動値が必要な行動としては、
『移動』『探索』『整備』『戦闘行動』『通信』『変形(可変MSの場合)』などが代表的です。
行動値が要求されるのは大きな行動のみで、ちょっとした動作などには必要ありません。
会話も、『通信開きっぱなし』『接触回線の使用』『生身で面と向かって』なら行動値無用です。
ただし、劇中で時たま使われる『全体通信』のみ行動値を2点消費します。注意してください。

尚、行動の描写の後には、位置、所持武器、行動方針、同盟相手等を明記して下さい。
観客の理解や、参加者間の食い違い防止の大きな助けになります。


 @ 戦闘 @
このスレの戦闘では、最も重要なルールがあります。
それは 『攻撃の結果は、攻撃側の描写を受けて防御側が決定する』 ということです。
撃破されたか、腕が吹き飛んだが、かすったか、シールドで防いだかなどは、防御側に決定権があります。

 『先行破壊』は厳禁です!

回避のしようのないゼロ距離射撃なども『先行破壊』と見なされることがあるので、注意しましょう。

戦闘時の行動については、
『ビームライフルで攻撃』『ミサイル一斉射撃』『回避』などがそれぞれ行動値1点分の行動になります。
撤退については、まず戦闘地帯からの『撤退』で行動値1点分になります。
これは同一エリア内での移動なので、隣のエリアに移動する際にはさらに行動値が必要です。

基本的に、1点の行動値の攻撃を防御・回避するのに、1点の行動値を必要とします。
ただし、防御側が描写や行動を工夫すれば、1点の行動で複数の攻撃を回避しても構いません。
あるいは、防御を省みずダメージを受けるままにすれば、行動値を使う必要はありません。
目安として、どれだけ多数に袋叩きにされても(1日4点の行動値のうち)1点くらいは他の行動に当てて構いません。

ルールとしての縛りは最低限にし、機体や乗り手の優劣は書き手の裁量に任せています。
くれぐれも節度を守っていきましょう。
7リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:22 ID:???
 @ 特殊ルール『達成値』(通称ID判定) @
『達成値』とは、そのカキコで取った行動の成功・失敗をIDで決めるルールです。

このルールは当事者双方の合意があった場合にのみ、使用します。
特に戦闘においては、延々と回避が続く千日手を防止する意味でよく使用されます。
(ただし、強制でも義務でもありません)

使う場合、メール欄を空欄にしIDを表示するようにして下さい。
出てきたIDに含まれる数字を使い、その行動の『達成値』を決定します。

『In3rKPcy』の場合、含まれている数字は『3』のみなので、『3』となります。
『Atw4g6Qg』では、数字の『4』と『6』がありますが、大きい方をとって『6』と判定します。
『oHI+CUmX』のような数字の入っていないIDは『0以下』とします。
『sp02X9NK』『a0Tf/jEj』のように大文字の『N』または『T』があれば、『9よりも上』です。
さらに、『Ttw4g6Ng』のように、『NT』の2つの大文字が揃えば『NやT一文字より上』です。
小文字の『n』『t』は、いくら入っていても無意味な存在です。無視して下さい。

 早見表
NT(二文字かつ大文字)>N or T(一文字かつ大文字)>9>8>7>6>5>4>3>2>1>0>数字なし


基本的に、両者の合意があったときのみ使用します。
戦闘時には使うのが通例ですが、義務ではありません。戦闘時以外でも使って構いません。
判定後、敗北側は『なんらかの不利な結果』を受けるようにして下さい。その程度は問いません。
IDの値の差の大きさを、損害の程度に結びつける必要もありません。

もしもその気ではなかった場合には、無視しても結構です。
しかし、ここぞという場面で判定を拒否したり、無視が多過ぎると叩かれることになります。
くれぐれも節度を守ってください。


IDの使用例:
 ウィルトの乗ったザクVは、トルヴァの乗ったドムにガドリングシールドを向けました。
 行動の書き込みと同時に彼が示したIDは『KfNasCFb』。
 一見すると数字なしの『スカ』のようですが、よく見ると『N』がありました。
 一方、トルヴァはこれを受け、書き込みの前に『IDチェック』とだけ書き、IDを出しました。
 出たのは『AJlnz1+B』。小文字の『n』はありますが、残念ながら達成値は『1』です。
 差は大きいですが、単に大小を比べるだけなので、致命傷を受ける必要はありません。
 トルヴァのドムは左腕に被弾し、左腕が地面に落ちました。

 彼はそのまま、右手に持たせたヒートサーベルで斬りかかります。
 夜の12時を過ぎ、IDが変わったウィルトは、再び『ID確認』をします。
 出たIDは『htWYGS5z』。『5』が出たので、『1』よりも上です。
 ザクVは上に跳んで、ドムの攻撃を回避。さらに、頭上から攻撃を浴びせます。
 トルヴァが次の判定で『5』以上の数字を出せなければ、ドムはさらに傷つくことでしょう。
8リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:24 ID:???
 @ 所持品 @
初期に支給されるものとして、原作通り
『ディパック』『首輪』『コッペパン2つ』『水2g入り2本』です。
さらに今回は、宇宙ステージということで『ノーマルスーツ』も支給されます。
後は、参加者が誘拐された時に持っていた『私物』を持ち込むことができます。
この私物については参加者の自由に任せますが、ある程度の節度をお願いします。


 @ マップ @
『A〜Z × 1〜24』の624マスで構成されています。詳しくは後に示します。
毎回、今何処にいるのかを明記して下さい。
禁止領域は放送の時に予告され、放送後、現実時間で48時間後に爆破のスイッチが入ります。
尚、参加者は最初から地図を所持していますが、他の参加者の場所は表示されません。


 @ 参加者の持つ情報 @
劇中の参加者は、現実世界の読者と同じ情報を持っているわけではありません。

まず、彼らは、(随時スレ内で表示されている)他の参加者の位置を知りません。
他のMSと対面した場合、相手の機体名は分かりますが、性能は分かりません。
初期支給MSと参加者の名前の組み合わせは分かりますが、途中で乗り換えた場合は分かりません。
また、他の参加者が脱落しても、それをすぐに知ることはできません。
脱落者の情報は、定期放送で耳にして初めて知ることができます。

ただし、これらは原則です。
NT能力を発揮したり、現場で乗り換えや死亡を見ていれば、この限りではありません。
特殊な支給品によって情報を得られる場合もあります。

『プレイヤーの知っている事』と『キャラクターの知っている事』の混同に、くれぐれも注意して下さい。
迷った場合は、管制室まで。


 @ 移動 @
行動値を1点使うことで、マップ上のエリアを1マス移動することができます。
移動可能な方向は上下左右だけで、斜め移動はできません。
MAや、艦船やSFSに乗ったMSは『開けた空間』なら1点の行動値で2マス移動できます。
艦船に乗っている場合、一人が艦ごと【移動】すれば、一緒に乗っている人も同時に移動します。
なお、示されているマップの『外側』は『侵入禁止区域』と同じ扱いになっています。


 @ 索敵 @
どれだけ遠くの敵を察知できるのかは、搭乗している機体ごとに異なります。
策的範囲は、通常機で周囲2マス。 艦船・狙撃型で3マス。 偵察機で4マス。となっています。

他の参加者の位置を確認し、その範囲内に入っていれば、劇中でも「発見」できます。
当然、地形ごとに見やすさは変化しますが、その点は描写で表現して下さい。
(『開けた空間』ならはっきりと相手の機種まで特定できるでしょう。
 『暗礁空域』に潜む敵は、一度存在に気づいても途中で見失うかも?)

ちなみに、通常の「通信」で通信ができる範囲も、この策敵範囲と同じ範囲です。
「見えている相手とだけ通信できる」と考えて下さい。


 @ 爆弾 @
爆弾は、機体と、参加者の首輪につけられてあります。
首輪については【バトルロワイヤル】原作の首輪と同性能……のハズです。
今回の『ティーチャー』は、前大会でこの首輪の無力化を図りましたが……。
ちなみに、支給された機体を失い、かつ別の機体を獲得できない場合も、爆破されます。
9リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:24 ID:???
 @ 放棄された参加者 @
長期に渡って書き込みがない場合、『スレへの参加の放棄』とみなします。
用事などで書き込みできないことが分かっている場合、管制室で相談して下さい。
何の宣言もなく長期間放置された場合、管理側で『この参加者は『放棄』された』と認定します。
こうして『放棄』された参加者を攻撃した場合、特例として、攻撃側が結果を書くことができます。
つまり、積極的に頑張っている参加者の『肥料』にする、ということです。

目安としては、2週間、音沙汰がなかった場合、この判断を下します。
ただし予め『参加不可能宣言』が出ていればこの限りではありません。


 @ 戦艦運用ルール @
支給武器や、色々なイベントで『戦艦』が手に入ることがあります。
その際は以下のルールに従って運用して下さい。

*戦艦にMSが着艦する際には、衝突しないようかなり注意した操縦が必要です。
 また発艦する際には、機体の起動やカタパルトの操作が必要です。
 これらのことを踏まえ、【着艦】【発艦】にはそれぞれ1点の行動値を消費して下さい。

*ブリッジ(操縦席)と格納庫はかなりの距離が離れています。
 ブリッジ・格納庫間を移動する際は、【移動】として行動値を1点消費して下さい。

*ブリッジにいる人間は、行動値を使って戦艦を【移動】させることができます。
 戦艦は、1点の行動値で『開けた空間』を2マス進むことができます。
 この場合、戦艦に乗っている全ての人間・MSが行動値を使うことなく一緒に移動します。
 ただし、ブリッジに何人いても、24時間で【艦の移動】に使える行動値は合計4点までです。
 艦を移動させた後、MSを【発艦】させて【移動】するのは自由です。

*戦艦の特典との一つとして、格納庫の存在が挙げられます。
 この格納庫にMSを収容することで、補給・修理作業が行えます。
 ただし、開始の時点では、ちょっとした補修を行うための材料と予備の推進剤はありますが、
 武器・弾薬・脱出用ランチなどは搭載されていません。

*本来、戦艦というものは、何人もの専門家が役割分担してやっと動かせる存在です。
 一人でも動かすことは不可能ではありませんが、
 操舵・武器管制・通信の各システムはブリッジの中でもそれぞれ離れた位置にあります。
 (さすがに行動値を使って移動する必要はありませんが、描写の際には注意して下さい)


 @ 要点 @
色々ややこしく書きましたが、

@ 行動は基本的に自由。
@ 参加したい場合はまず先生へ言う。
@ 戦闘の結果は『攻撃を受けている側』が決める。
@ 『両者の合意があった場合』、達成値を使用する。
@ 自分の居場所を毎回、明記しておく。
@ 侵入禁止区域にいた場合は有無を言わさず死亡。
@ 基本は原作と同様。
@ 分からない点等があれば、管制室にて先生に聞く。
@ 管制室での抗議は、冷静に、論理的に、相手に敬意を持って。

という以上の9点を守って下さい。あとは、楽しく殺しあいましょう♪
10リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:25 ID:???
 @ 会場宙域地図 @

  A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z 
01■■■■□□□□□■■■■□■■□□□■■■■■□■
02■※■□□□□□□□■■■■■□□□□□□■■■■※
03■□□□□□※□□□□■■□□□□□□□□□■■■■
04□□□▼▼□□□□□■※■□□□□□□□□□■※■■
05□□□□▼▼□□□□■■■■□□□〓〓□□□□□□■
06■□□□□□□□□■□□□□□□□□□□□■□□□□   □:開かれた空間
07※■■□□□□□□□□□□□■□□□□□□□□□□□   ■:暗礁空域
08■※※■□□□□□〓〓□□□□□■□□□※※□□□□   ※:戦場跡
09■■※■■□□□□□□□□□□□□□□※□※□□■■   〓:コロニー
10■■■■■□□□□□□□□■□□□□※※※※※□□■   ▼:小惑星基地
11■□■■■■□□■□□■□■■□□□□※※※□□■■   ≠:崩壊したコロニー
12■■■■■□□□□□□■■■■■■□□□※□□■■■
13※■■■□□□□※□■■■□■□■■□□□□□■□■   ◎:侵入禁止区域
14■■□■□□□▼□□□■※■□■□□□□□■■■■■   ×:侵入禁止予告区域
15■■■■■□□▼□□□□■■□□□□□□□■■※■■
16■□■■□□□□□□□□□□□□□□□□※□□■■■
17□□■□□□□□□□□■■■□□□□≠≠□□□□□■
18※□□□□□□□□□■■■□□□□□□□□□□□□□
19□□□□□□■□□□□■■■■□□□□□□□▼□□□
20□□□□□□□□□□□□■□□□□□□□□▼▼□□□
21□□□〓〓□□□□□※□※※□□□□□□▼▼▼□□□
22■□□□□□□□□※※※※□□□□□□▼▼▼▼▼□□
23■■□□□□□□□□※※※□■□□□□□▼▼▼□□□
24※■■□□□□□■□□※※■■■□□□□□□□□□■
11リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:27 ID:???
 @ 各地形の解説 @

□ 開けた空間
 ほとんどデブリもない、開けた宇宙空間。
 移動は極めて楽ですが、遠くからも視認されやすく、物資の獲得はほぼ望めません。
 MAや、SFS・艦船に乗っているMSは、1点の行動値で2マス分移動できます。

■ 暗礁空域
 壊れたコロニーの残骸や、岩塊を中心としたデブリ地帯です。
 移動時には慎重に動かないと、岩塊に衝突して自滅するでしょう。
 身を隠したり生活物資を探したりするにはいいですが、戦闘関係の物資はほとんどありません。

※ 戦場跡
 暗礁空域よりも密度が薄く、戦艦やMSの残骸を中心としたデブリ帯です。
 どうやらここは、昔戦闘があった跡のようです。
 無傷のものはほとんどありませんが、多少は武器や弾薬・推進剤の補給が見込めるでしょう。
 ただ、見たくもないような無惨なものを見てしまうかも知れません。

〓 コロニー
 無人となったコロニー。重力と空気は残っていますが、住民はいません。
 生活用品を中心に、さまざまな物資を獲得することができるでしょう。
 マップ上、2マス分で一つのコロニーとなります。全部で4基存在しています。
 (うち、ひとつは破損し、空気が失われています。他の3基は空気が残っています)

▼ 小惑星基地
 ルナ2やアクシズのような小惑星軍事基地です(その両者よりも小さめですが)。
 エリア内には、大中小の3つが存在しています。
 施設が整っていて、多少の武装強化も望めますが、中は入り組んでいて迷路のようです。
 戦闘するにも探索するにも、緊張を強いられることになるでしょう。

≠ 崩壊したコロニー
 壁にいくつも穴が開き、空気が全て失われてしまったコロニーです。
 大気と共に色々なものが飛び去ってしまい、また内部は冷たい真空に晒されています。 
 ですがコロニー全体の形はまだ留めており、また、港湾部の施設などには空気が残っています。
 物資の調達などの目的には、ある程度使えるでしょう。

◎侵入禁止区域
 ティーチャーにより立ち入り禁止が告げられたエリアです。
 このエリアに侵入すると、参加者の首につけられた首輪が問答無用で爆発します。
 みなさん、くれぐれも移動の際にはご注意を。

×侵入禁止予告区域
 ティーチャーにより、間もなく侵入禁止区域になることが予告されたエリアです。
 予告から現実時間で48時間経過すると、上の侵入禁止区域に変化します。
12リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/15 23:28 ID:???
 @ 最後に参加者様へ @

バトロワ参加者心得

一つ、場の空気を読む努力をする。
一つ、戦闘時、無理やり人を自分の土俵に引き込まない。
一つ、極力、相手がなにをしたいかを考える。
一つ、自分勝手な行動をしない。
一つ、決して放棄しない。
一つ、観客もいることも頭に入れておく(管制室を読まない読者の存在も忘れずに)
一つ、誤字、脱字、変換ミスには気をつける。
一つ、ID待ちはしない(みんな、案外見てますよ)。
一つ、管制室で叩かれたら、怒らず、自分を見直す。
一つ、管制室での質問・抗議・意見などは、穏かな口調で冷静に。決して煽らない。
一つ、全てにおいて節度を守る。
一つ、自分は職人だと自覚する。
一つ、『生きる』為の戦いではなく『魅せる』為の戦いをする。
一つ、死んでも泣かない。
一つ、エロスは大事、でも程々に。
一つ、先生からのプレゼントはチョコでも爆弾でも喜んで受け取ること。返品不可。
「ったくよぉ。帰ってきておじさまには挨拶もナシかい?お嬢ちゃん。」
ブリッチに上がった瞬間にそう言う。
出切る限り、明るく言っているつもりだ。愛するものを失った悲しみは胸の傷として一生消えるもんじゃない。

「やつの件は大変だったな。泣くんなら泣いても良い。一時の悲しみは涙で洗い流せ。それからまた思い出してやれば良い。」

普通ならば絶え切れない悲しみだろう。
過去の自分と彼女が重なり合って、どうしてもそう言う風な言いぐさになってしまう。
自分の【愛すべき人】を奪われたあのときも。
そして、俺が戦うべき人間であるということを教えてくれた【彼女】
いつも、笑顔で接してくれていた【娘】のことも。

(生きていれば、俺にもあの娘と同じぐらいになる娘が居たなんていえねぇなぁ。)

ぼそっと、呟いてお嬢ちゃんを抱き寄せる。
あまりにも小さい体は胸元に、簡単に収まった。

「人はいつか死に行く。それが早いか遅いかはそいつ自身の問題だ。やつは早かったそれだけのこと。
 しかし、大事なのはどう生きたかじゃあない。後悔無く愛する女の前で、死ねたやつは幸せだった。
 これ以上我慢はしなくても良い、泣きたいときに泣かねぇと後々苦しくなるだけだぞ?」

最後は、少し笑って見せた。
彼女は今まで経験したことの無いつらさだったろう、悲しかっただろうに。

だから、今は泣かせてやろう。
一言も泣き声を上げて泣けないのは悲しすぎるから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



【行動:会話(0)ブリッチへ(1)】
【位置U12】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草199本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
>>140
>>204

 理解だとか、不理解だとか。
他人の都合などいつもどうでもいいのが彼のやり方である。
突然の行動に明らかな疑心を持つ両機。ソレを見ると少しだけ肩をすくめてみせる。
空気がほんの少しだけ傾いた。そのことに調子付いてみたたけだ。
特にミリタリーバランスが崩れたわけでは無い。そのことはわかっている。

 次に向けられるのは不服と皮肉を必要までに含んだメッセージ。
向けられる銃口はそれ以上の意思の表れだろう。
勤めて冷静に話してはいるが、全てを隠せる程ではない。
別に固執するのはそちらの自由でいい。そのかわりに選択権はこちらの物だ。
都合よく事を運ばれるのが嫌いなのは誰だって了解してることだろう?
一拍の間。指がゆっくりと通信機の操作を行う。相手を軽く嘲笑するかのように。

 「…焦るなよ。 ケリをつけたいのはな…俺も同じだ。
 でもな…お前のいた戦場は…ここよりもずっと面白そうじゃないのか?
 メインデッシュを食う前に前菜で腹膨らましてどうするんだよ…。」

 最後の方は少しだけ感情がこらえきれず笑い混じりになってしまった。
馬鹿にしていると捕らわれただろうが、それはそれで構わない。
共通しているのは戦場に生きていることで得ている不恰好さのみ。
相手と馴れ合いの同盟を重ねるようなわけではないのだ。

(続き)
 さて、端を見ればカメラに入り込むサーベルを構えるジェガン。
こちらが武装を引っ込めたことを警戒しているのは結構。
先程の動きから見ればこの戦場は奴には少々荷が重い。
その意味では常に警戒を解かず、虚勢を張ることは賢い選択と言える。
互いの距離がほぼ均等。邪魔者と言う自覚は捨てておくべきだ。

 とはいえ、このままおいてけぼりでは奴も気分が悪いだろう。
そうだな、人数は多ければ多いほど祭りの盛り上がりは増す。
先程の覚悟を昇華させればより戦場を楽しめるものにしてくれることだろう。
ここで死ぬことも後で死ぬこともそう変わるものじゃない。
ついで…だ。巻き込むとしよう。

 「…お前も来るか?
 こんな寂しいところで果てるのもなんだろう…」

 誘い。
小さな戦場は入り口に過ぎないことを知っておけばいい。
一度味わえばすぐに虜になっていく巨大な戦場。

 さて、2人はどう動く?

【行動:06番と14番への通信 (-2P)】
【位置:H-05】【残り行動値:2P】
【機体状況:外装への小ダメージ+14番からの切り傷】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:より大きな戦場へ…】【同盟:無し】
16リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/16 22:50 ID:???

第六章 >15 現在

  A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■□□□■■■■■□◎
02◎◎■□□□□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04□□□▼◎□□□□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼11□06□□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□■
06■□◎□□□□□◎◎□□□□□□□□□□□■□□◎□   □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□   ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□25〓□□◎□□■□□□※※07□□□   ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□□□◎□□□□□□□※□※□□■■   〓:コロニー
10◎■■■■□□□◎□□□□□□□□□※◎◎◎※□□■   ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□※◎※□□■◎   ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■□□□◎※□■■■□■□■■□□□□□◎◎■   ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■■■◎□□□03■■■■■   ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□01□□□□■□□□◎□□□□■■※■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□□□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□08■■■□□□□≠15□□□□□■
18◎□□□□□□□□□■■◎◎□□□□□□□□□□26◎
19□◎□□□□■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□□□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※□※※□□◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□□□◎※※※※□□□□□□▼▼▼◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎※※◎■◎□□◎□▼▼▼□◎□
24※■■□□□□□■◎□※◎■■■□□□□□□□□□■

03・05・20・23は同一地点。06・10・14は同一地点。11・21は同一地点。15・19は同一地点。
03・05・20・23はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・20・23の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
17リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/16 22:51 ID:???
生徒名簿

 01番 シュウジ・アサギ         (32) 男性  ビギナ・ギナ(元・ホビー・ハイザック)
 死亡 シュヴァイザー・シュタイナー (44) 男性  ボリノーク・サマーン
 03番 イブ・シュウリン          (24) 女性  Vガンダム
 死亡 ユリ・ランブ            (16) 女性  (ゴトラタン)
 05番 ダグラス・ロックウード     (17) 男性  ジム・ライトアーマー(元・ケンプファー)
 06番 ジェイス・カーライル       (28) 男性  ジェガン
 07番 ベルク・クロフォード       (25) 男性  ペズ・バタラ
 08番 ヨーコ・クロサキ         (17) 女性  ガズR
 死亡 リオン・フライハイ        (15) 男性  ジオング
 10番 アシッド・ミニングリー      (29) 男性  ギラ・ドーガ
 11番 サーティア・クワン        (19) 女性  ジャベリン(元・ジム・ライトアーマー)
 死亡 サブナック・B・アンドラス    (17?)男性  ビグロ
 死亡 ショーン・コネリー        (52) 男性  ガンダム4号機(元・ジャベリン)
 14番 レイモンド・デリック       (31) 男性  ガンイージ
 15番 リナルド・グレイス        (22) 男性  アビゴル
 死亡 アレン・D・バディアム      (20) 男性  ハンブラビ(元・ガンダム4号機→ジャベリン→ゴトラタン)
 死亡 フィニー・ディクセン       (18) 女性  ハンブラビ
 死亡 レニウム・アートナー      (33) 男性  ジ・O
 19番 ラーズ・フィリー          (16) 女性  ヤクト・ドーガ(クェス機)
 20番 リファニア・ニールセン     (15) 女性  サイコガンダムMk-U
 21番 アーネスト・マンソン  (20代後半?)男性  ガザD(+旧ザク)
 死亡 リー・ションロン          (22) 男性  (ビギナ・ギナ)
 23番 スタンリー・M・イプキス     (33) 男性  クロスボーンガンダムX2
 死亡 ジョシュア・カミンスキー     (31) 男性  ガンダムMk-U(ティターンズカラー)
 25番 ルイ・フィルセント         (22) 女性  R・ジャジャ
 26番 シェラザード・ビンス・マクファーソン (28) 女性  キュベレイMk-U(3号機)
「準備完了。れっつごーおーけい出発しんこーやー」」

結局、マッサージ椅子に座ってねてもうた。
その後は目を覚ましたらとりあえず別の場所に行く事にしたんや。
ジャジャ馬に乗り込んでから、マップを確認。
コロニーは二つ入って二つとも人がおらんかったから
残ってる一つも没。
そうやったらあとは衛星基地やな。
兵隊さんもおるやもしれへんし。
と、いうことで衛星基地に向かって
移動を開始したのやった。

【行動 : 移動 めんどいから省略して今はF-5や (4) 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる ただいま全力で爆走中や  】
【パイロット状況 : MSの操縦ってけっこうおもろいな 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 衛星基地行ってみよか 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】
19ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/16 23:33 ID:???
前スレ>291
「もうすぐ…、もうすぐ……よ。
 ここを抜ければ、きっと皆が……。」

ここはM-17地点。
この辺り一帯は周りを岩と瓦礫に囲まれた天然の隠れ家である。
ここを通り抜けるためにはデブリにぶつからない様、
慎重に、そして確実に前に進むことである。

……既に何分経ったのだろう。
顔色は疲労の色を見せ、全身の汗腺からの
分泌液がうっすらと肌の表面を浸していた。

「……あとどのくらいなのかしら。
 少し休もうかしら……。

 皆に会う前に自分がいなくなっては元も子もない。
 多少もどかしいけど…、休んでおくのも大切ね。」

一旦MSを止め、手足をグーーっ…と伸ばして
大きく深呼吸……。
そこで気が付く…。
自分の鼻腔をくすぐる甘美な香りに。

「え…、何このにお……まさか!?」

地図を確認した。
No,08番はN-17地点にまで達していた。

「ここは…私がォ…ォn……オナ…。
 そ…その、汚らわしい行為をした…場所。」

顔が羞恥の色に染まってゆく。

(早くここから出なきゃッ…。)

そう思ったが、既に頭はボ〜ッとし、
全身から噴き出る汗の量が増えた。
……既にその吐息は熱っぽい。
20ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/16 23:34 ID:???
「……くッ、ンッ。耐えなきゃ…。
 ここで我慢しなきゃ……私は…、私は何も変わっちゃいない!!」

自分に強く言い聞かせて奮い立たせる。
しかし、そんな私に官能の誘いは容赦なく襲い掛かってくる。

「…私は、負けられないんだからぁ…。」

―――――――――――

(なかなかやるじゃない。 ではこんなのはどうかしら?)

―――――――――――
「……あッ!?」

頭の中で声が聞こえたかと思うと、
辺りの視界が変わっていた。

…どこか見覚えのある……どころか、
ここはガズRのコクピットの中だ!!

「今の…なんだったのかし……ハッ!?」

……そこには甘美な叫びをあげて、
官能の世界に浸っている私の姿があった。

「……こんな、こんな…。私…。」
(どうだい?自分を慰めているところを見る…ってのは。)
「あなたは!?」
(なんだい?連れないねえ。私はもうアンタと既に一心同体だってのに……
 そんな事より…、どうだい? 数時間前の自分を見ている…ってのは。
 結構悪いものじゃないと思うけどね。)

「そんな…これ……あの時の……。」

【行動:移動K-17→N-17(3) 淫夢(1)】
【位置:N-17:暗礁空域】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:特に問題なし】
【精神状況:攻防戦】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:みんなどこ?会いたぃょぅ】

静かね……まるで誰もいないみたい。
本当にここで救いようのない殺し合いが起こっているのかしら。

キュベレイの索敵システムは、今のところ「生きているもの」は何も捉えていない。

「すぐに好みの相手が見つかって、ドンパチなしに意気投合ってのは無理かしら……」

我ながら虫のいいことを考えているとは思う。
問答無用で命の奪い合いが始まる可能性の方が遙かに高いのは当然だろう。
最後には殺されてあげるから、それまで一緒に楽しみましょうという取引に応じてくれる相手は、果たしているのか。

「………それにしても、このコに似合わない武器よね、これ」

取りあえずキュベレイの右手に持たせている旧式のマシンガンを見ながらため息をつく。
サービスとして渡してくれたのかもしれないが、この流麗な機体に似合う装備とは言い難い。
さほど威力を期待できるわけでもないし、いっそのこと捨ててしまおうかとも思った………のだが。

「まあ、持つだけ無駄ってわけでもないわね。何かの役には立つでしょ、多分」

積極的に生き残るつもりもないが、積極的に死ぬつもりもない。
妙なのに絡まれたときに使えそうな道具は、それなりに保持しておくべきだろう。
好みの相手になら何をされても構わないが、そうでない相手に好きにされるつもりはなかった。

【行動:X19→X18に移動(−1)】
【位置:X18】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;取りあえず気持ちイイことができそうな相手を探す】
スタンリーに抱きしめられるリファニア。
その力強く、暖かい抱擁と、優しい言葉に、涙腺が緩む。
……この艦の人たち、なんて、暖かいんだろう……。
リファニアは、何とか涙をこらえた。
使命感が今のリファニアを支えているのだから、ある意味危機の連続と言えなくもなかった。
……心の底から、嬉しかったが。
「……ありがとう、スタンリーさん。
 でもね、まだ、泣けない。
 私は、これからアレンを送らなきゃならないから……。
 涙を以って、アレンを送るわけにはいかないの……。
 ……その胸は、それが終わったら、貸してもらうね、……パパ?」
そう言って、リファニアはスタンリーから離れると、アレンの遺した大切なもの――
――ギターとアンプを抱えて、ブリッジから出て行った。
もちろん、頭の上にトリィを乗せて。

向かった先は、サイコガンダム、悪魔のマシーン。
格納庫に着き、悪魔のコックピットに乗り込む。
そのまま、機体を発進させた。
「ひとのこころをあやつるものならば……
 ……たまには人に、魂の安らぎを与えてあげなさい……。」
リファニアは、サイコミュに働きかけた。
抑えるのではなく、開放させる……。
荒々しい波動に身をまかせ、感覚を外へ、外へと開放する。
「きたぁ……、きたぁ……!」
リファニアのテンションが、上昇してゆく。
そのまま、テンションが最高潮に達した時――。

「アレン、準備は、出来たよ……?
 ……思いっきり、……やっちゃってねっ!!」
リファニアは、己が内に残る、アレンの意識に語りかけた。
『……感謝するぜ、ハニー?』
アレンが、確かにそう返してきた。
リファニアは頷くと、両目を瞑って気を静め、己が全てをアレンの意識に委ねた。
……リファニアの目が、見開かれる。その瞳に、燃える様な輝きが宿った。
その輝きは、紛れも無く、アレン=D=バディアンの輝きだった。
リファニア=アレン――ここはファレンとでも云うべきか――は、全体通信の回線を開いた。
……語りきれなかった、アレンの最後のメッセージ。
それを伝えるべく、万感の想いを込め、それは始まった。

「今日はこのアレン=D=バディアンのォ!!
 トリビュゥゥゥゥゥゥトォ!ライヴにィ!来てくれやがってェ!!
 Thank's a looooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooot!!!!!!!!!!!
 …Baby?」
「ダマッテキケヤ!!オイモワカキモオトコモオンナモ!!ハクアイシュギシャモサツジンキョウモ!!ミミカッポジッテキキヤガレヤ!!!!」
絶叫するファレンとトリィ。喉の調子は最高だ。
ギターを抱え、衝動の赴くままに、弾き始めた。 
アレン=D=バディアンの、全てを込めた、曲を……。

          ♪

This ain't a song for the broken-hearted
No silent prayer for the faith-departed …
                      ♪
       ♪

……いわゆる降霊とは違う。考え、体を動かすのは、あくまでもリファニアだ。
ただアレンの意識を余す所なく感じ取り、その心の流れの赴くまま、己の体を動かすのだ。

    ♪
           ♪
It's my life
It's now over
I ain't gonna live forever
I just want to live while I'm alive
      "lt's my life"
  ♪
               ♪

リファニアのか細い指が紡ぎ出す旋律。
リファニアの小さな喉が発する歌声。
だが、それは不足を感じるどころか、圧倒的な迫力を伴って、響く。

              ♪
  ♪
This is for the ones who stood their ground
ForTommy and G-na who never backed down …
       ♪
                  ♪

それを可能とするのは、アレンの熱く燃える魂。眩しく輝ける魂。
その魂はリファニアのNT能力を借り、このバトル・フィールド全てに広がり、照らし出す。

    ♪
                ♪
Better stand tall when they're calling you out
Don't bend, don't break,baby,don't back down
  ♪
              ♪

銀河に響き渡れ、アレンの歌声。
響き渡って、決して消えない楔を打ち込め。
ひとの心に、アレンの生きた証を、刻み込め。

  ♪
            ♪
My heart is like an open highway
LikeFrankie Said
I did lt my way
I just wanna live while I'm alive
'Cause――
    ♪
             ♪

   ―――"lt's my life"―――
曲が終わると共に、アレンの意識は、霧散した。
今度こそ、本当に、別れの時。
暫しの、別れの時。
「ばい、ばい、アレン。」「アバヨ、アレン!」

――そして――

「またね。」

ひとしずくの涙が、コックピット内に舞い散った。

【行動 : 格納庫へ(-1)、発進(-1)、トリビュート・ライヴ(-2)、残0 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、テンションMAX 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : アレンの伝え切れなかった最後のメッセージを伝える、??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 】
※修正です〜。
【位置 : U-14 】
26ふくかん:04/02/17 10:59 ID:???
 深く短い薬物の眠りから、覚醒へと切り替わるわずかな一時に
夢を見た。
 何人もの人影が俺を取り巻いて踊っている。誰も彼もが肉を
そがれ、目を抉り出され、腹を裂かれていた。
 少女が、老人が、戦友が、娼婦が。裂かれた喉から風のような
唸りをもらす。いやそれは言葉だ。
 彼らは言うのだ。
 何故喰わない。
 我らと同じ定めを、なぜ彼女にたどらせないのだ。
 彼女もまた肉であろうに。
 彼女こそをおまえは喰らいたいのだろうに。
 喰いたくてたまらないのだろう。
 俺は叫ぶ。 
 違うのだ。喰らうわけにはいかないのだ。
 彼女は、彼女は。
 しかし彼らは嘲るごとくに俺を囲み回る。
 なればこそ喰え。喰って己の血肉とすればよい。
 己が死の瞬間まで、共に在れる。
 彼女はおまえになる。おまえは彼女になる。
 それが喰うということだろう。
 何よりおまえが一番飢えを感じているだろう?
 喰え。喰え。喰え。喰え。喰え。喰え。喰え。喰え。
 圧倒的な唱和の中俺は悲鳴をあげその叫びで俺は
目をようやく覚ます。
27アーネスト・マンソン:04/02/17 11:00 ID:???
 傍らのデイバッグをつかみジッパーをあけると、
水のボトルを引きずり出して一気にあおる。
 前から飢えを自覚していた。 
 彼女を喰いたい、喰らいたい。
 長らく人を喰らってきたがゆえに俺に染み付いた修正、
いやそれとも魂に染み付いた業、いやそもそも魂に潜んでいた
本能。だからこそ俺は人食いであり、そうである己を否定した
事など今を除いて人生には無かった。
 腹が減っている。魂を焦がすような飢えがある。
 今おそらくサーティアは眠っている。ナイフがある。
 突き立て存分に喰らえる。だがそれでは意味が無い。しかし
飢えが俺を追い詰める。
 必死でバッグを探る、彼女と出会う前に手に入れた肉をかじり、
それは懐かしい味わいではあるがしかし乾ききっているがゆえに
十分な満足を与えてはくれない。喰うほどに飢えは高まる。
 黙らせるためにさらに喰らいつづけ、気づけば全てを喰らいつくしていた。
 耐えられるのか、俺は。この、衝動に。
 衝動に耐えつづけ、彼女の在り様を見届けることができるのか?
 一息に水を飲み干してようやく飢えの発作がおさまり、変わりに
突き上げてくる猛烈な吐き気。
 トイレに駆け込み内臓もろとも吐き出さんばかりの勢いでなにもかもが
口から奔流のように流れ出す。
 横隔膜の痙攣がえずきとなりそれは激しい痛みすら伴った。
 口をぬぐい、それらを流し尽くす。
 やがて亡霊のように俺は立ち上がる。
 まだだ、まだ・・・・・・何も始まってないし、何も
終わってない・・・・・・
 完成された獣から、不完全な人間へと立ち戻らねば
ならぬこの苦痛、耐えて・・・・・・
 見届けなければ、見届けなければ・・・・・・
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:ナンダカアタマオモインデスケドトリツカレテマスカオレ】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
 ワイヤーホーク×1(左手に装備中)、バズハンマー×1(背部に装備中)】
【行動:水汲み(1p)食事(1p)残り2ポイント】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア・クワン】

(注;26の書き込みはアーネスト・マンソンです)
X18からW軸方向に移動しようと考えたとき、何かを感じた。

「…………………?」

一瞬だけ頬に指先で触れられたような、首筋を絹のハンカチで撫でられたような、そんな感触。
誰かに誘われたような、呼びかけられたような、そんな気がした。

「………誰もいない、けど………」

キュベレイがその場に停止する。深紅の機体を取り巻く闇に満ちているのは、静寂と沈黙だけだ。
永遠の虚空。そこに無数に浮かんでいる、でも決して手が届くことはない星々。
そこに浮かんでいるのは、この孤高の女王だけのはずなのに………何故?

「!」

また感じた。ただの錯覚か、あるいは思いこみにしか過ぎないかもしれないが、
それを「感じた」と感じてしまった。なら、それに従うしかない。

「緊張でおかしくなっちゃったのかしら、わたし」

限りなく未定に近かった予定を変更してX軸方向への軌道を維持する。
X18からX17に入り込んでしばらくしたとき、「それ」は見つかった。

「これ………………何?」

力無く漂っていた「それ」が自分を呼んでいたことを、シェラザードは無意識のうちに理解した。
理由はないし、説明も出来ないし、自分でも理解できなかったのだが、それがそうだったのだ。

キュベレイの前に浮かんでいたのは、MSのパーツらしきものだった。
形状が単純で細々した部品がついているわけでもないことから、
どうやら武器か大型の飾り角の一部………かと思う。ランス系の武器の穂先、だろうか。
破断面や灼かれた跡が新しい。最近になって「壊れた」もののように見える。塗装の青はまだ残っていた。
キュベレイの左手がそれをそっと握る。まだ温かいような、そんな気がした。

「………ひょっとして、死んじゃった人の、かな」

シェラザードは知らない。それがRX−139ハンブラビのテールランスの穂先であることを。
その機体がどのような運命をたどり、どのような所有者に操られ、どのように戦い、どのように散ったことを。
敵に突き刺さることがなかったその武器の先には誰の姿があったかということを。
シェラザードには分からない。ただ、その欠片から何かを感じるような気がすること以外には。

だから、普段なら単なるデブリにしか見えないそれを、何となく捨てる気になれなかった。
右ウイングバインダー内側のハードポイントにどうにか固定したキュベレイの右目が、
それを見守るような動きを見せた。

「あなたのことはよく知らないし、分からないけど、お疲れ様。
もう戦う必要はないんだから、今はゆっくりお休みなさい。
あたしもそのうちそっちに行くから、その時はあなたのこと、色々と教えてね、先輩」

胸の前で十字を切る代わりにウィンクでひとりぼっちの葬送式を済ませた、その時。

『今日はこのアレン=D=バディアンのォ!!
 トリビュゥゥゥゥゥゥトォ!ライヴにィ!来てくれやがってェ!!
 Thank's a looooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooot!!!!!!!!!!!
 …Baby?』

コンサートは突然始まった。
そのコンサートと拾ったランスが無縁の存在ではないことは、当然ながら分かるはずもない。
「え? 何? 何? 何なの? 何が始まったの?」

声はどう聞いても女の、それも少女の声だ。
しかしMCの名乗りは「アレン=D=バディアン」………男の名前、だったと思う。
慌ててシェラザードが生徒名簿を呼び出してみると、そこには
「アレン=D=バディアン 死亡」
と冷たく表示されていた。

「?」

予想の斜め上から飛んできた事態に困惑するシェラザードに関係なく、
少女の歌声はキュベレイの機体全体を包み込もうとしていた。


This ain't a song for the broken-hearted
No silent prayer for the faith-departed …
                          ♪

タイトルは分からない。ずいぶん懐かしいナンバーだとは思うのだが。
少女の声には不似合いに思える激しいリズムにシャウト………魂の絶叫、とかいうのだろうか。
ともかく、歌と声そのものは悪くはない。むしろいい感じだ。
自然と指がアームレストを叩いてリズムを刻み、身体が揺れてその響きに応える。


It's my life
It's now over
I ain't gonna live forever
I just want to live while I'm alive
      "lt's my life"      
                   ♪

思わず鼻歌を合わせてみる。プロの歌い方ではなかったが、心を素直に表す気持ちのイイ歌だ。
声も素敵。どんな女の子か想像してしまう。死ぬ前に是非会ってみたいと思った。
そして。


This is for the ones who stood their ground
ForTommy and G-na who never backed down …
                             ♪
その声の裏側にある想いも、何となくだが感じ取れたと、そう感じた。

「このコ、泣いてるわね」

………不思議なコ。
こんな狂った戦場で、こんなに素直に泣けるなんて。
生き残るのに必死でなければならないのに、
自分のため、誰かの耳に届けるために歌えるなんて、一体どんな女の子なの?
これが死を前にした純粋さ? それとも狂気? 血みどろの戦場には、あまりにも似合わない歌声だわ。
とても綺麗で、気持ちよくて、ずぅっと聞いていたいけど、あまりにもはかなくて悲しい歌。
恐怖と絶望で汚すには、あまりにも惜しいわ、この美しさは。

出来ることなら、美しいまま、散らせてあげたいな。


 ―――"lt's my life"―――
                   ♪

【行動:X18→X17に移動(−1) テールランスの穂先を発見(−1) 歌にびっくり(0)】
【位置:X17】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康;歌に感動】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;取りあえず気持ちイイことができそうな相手を探す】
ひどく寒い。
唇が震え、肌には鳥肌がたっている。
まるで極寒の国に来たみたいに感じる。
震えが止まらない、息苦しい。
――おかしい。
俺はノーマルスーツを着ている筈だ。

「どこかに穴でも開いたのかァ!?」

それならば納得できる。
だが………ヤバイ、穴の修復なんてどうやってやるんだろう?
そう思いながらノーマルスーツを調べた。
それらしい穴はない、計器によるとノーマルスーツ内の温度も正常。

「…………」

計器は故障したようにみえない。
実際に穴もないし、酸素は正常に供給されているみたいだ。
………?
…!
ノーマルスーツは正常、なら――

「…………」

手の震えが止まらない。
舌がひどく乾いている。
目が霞む。
耳はさっきまで聞こえていたMSの駆動音を伝えない。
鼻は何の匂いも捉えない。

「恐怖で五感全てが参ってやがる…ッ!!」

戦闘中はまだよかった。
死の恐怖があまりにも強すぎて無我夢中になれた。
全て条件反射みたいにやったことだ。
だが、止まった。
何もしてこない、何をしてくるか解らない。
どう来るか考え、それを否定し、再び考える――
それは止まる事を知らない想像。
『恐怖の螺旋』

それが俺の身体を徐々に縛り始めている。




思考も纏まらない。
息苦しい。

長い沈黙。

光るディスプレイ。

ここから逃げ出したい。

目の前にある二つの機体。

どうすればいいんだ?

恐怖の螺旋に絡め取られる自分。

落ち着け。

止まらない嫌な想像。

もうすぐ死ぬ。

美しく輝く宇宙。

違う!違う違う違う……

俺の存在。

何を考えるべきなんだ?

ポケットに入った煙草の箱。

自分を。

徐々に確実に閉じてゆく――

何を。

不条理な世界。

思う。

殺し合い。
 「…お前も来るか?
 こんな寂しいところで果てるのもなんだろう…」

通信。

――…お前も

"も"?

俺以外にも。

――来るか?

何処へ?

向こう側へ。

――寂しいところで

どこ?

漆黒の世界。

――果てるのも

果てる?

「…い…や……だ…」

狂う。

「…止め…ろ…」

苦しい。

「俺は……」

通信を返す。

「俺は一人だ……」





機体を動かす。

【行動:10番に通信(-1p)移動(-3p)】
【位置:H-5→H-6→H-7→H-8】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:ブランデー入り携帯ボトル、煙草4箱と4本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:????】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】
 薄汚れた金髪を、光に当てながら言っていた。
「何時か、二人だけで一緒に暮らそうね」
 姉貴は何時もそう言っていた。
 毎日ぼろ雑巾のようになりながら、私を守ってくれていた。
 だから、この願いだけでも叶えさせて上げたかった。

 だけれど、願いは所詮願いでしかなくて。

 其の日は、空がなんだか大きかった。
 空、っていうか、夜空。
 星が綺麗だった。
「今は居ない方が良いから、ほら、外へ出て」
「出て来い! 何処に隠れたァ!」
 隣の部屋から聞こえる大声に、ぎゅっと目を瞑って屈む。
 何時もそうだ、酒が入るとああやって暴れるんだ。
「早くしないと気づかれるわ」
「けど、姉貴……」
「大丈夫、私は大丈夫だから」
 姉の顔には殴られた跡がくっきりと残っている。
 大丈夫だ何て言葉、私の頭の中では虚しく響くだけ。

 でも、それを恐怖が上回っているから、だから。
 私は何時も姉貴を頼った。
 頼る以外の逃れ方を知らなかったし、恐怖は既に、私から力を奪っていた。

 また、奴の大声が響いた。
 私は、黙って窓から外へ出る。
 出て、屋根に登る。
 そして夜空を見上げる。

 階下から怒鳴り声が響き、続いて聞こえる、ガラスが割れる音。
 姉貴はただひたすらに耐える。ずっと黙ったまま。
 私は何も出来ない。
 夜空を見上げながら頬を濡らすだけ。

 ずっと、ずっと、ずっと。
 今までずっと之の繰り返し。
 もう奴とは血が繋がっているとさえ思えない。

「もうやだよ……」
 膝を抱えて俯いた時、階下の喧騒が突然止まった。
「姉貴……?」
 返事が無い。
「姉貴!」
 窓から中に入って、声を張り上げた。
 それでも返事は無い。

「あね……ッ!!」

 部屋に足を踏み入れた私は、もうそれ以上言葉が出なかった。
 床には血まみれの塊が、広く広く広がっている。
 壁には血飛沫、床には血の池。
 部屋は真っ暗な筈だったのに、何故か、私の目にはくっきりと浮かび上がって。

 怖い。

 思わず跡ずさる。
 その下げた足が重たいものを蹴って、私はそれを見た。
 首だ。口から下が無い首が転がっていた。
「あ、ああああああっ!」
 足を下げればその下にも生暖かい血が広がっている。
 何が起こったのか認知できない。
 私はこれからどうなるのか検討も付かない。

 私の肩に手が乗せられた。
 嫌だ、私もこうなるの?
 脱力状態で振り向かせられた先には、姉貴の顔があった。
 普段と変わらない、私に見せる、優しく微笑んだ顔。

「もう怯える事なんて無いからね」

 温かい胸が、私を抱いた。

「一緒に暮らそ。
 もう誰もサーちゃんを傷つけたりなんてしない。
 誰も傷つけさせない、誰にも、二度と」

 胸の中から姉貴の顔を見上げた。
 姉貴は泣いていたけれど、私にとっては、それはとても優しい顔。
 だって結局、私はこんな所に居るんだもの。
 だけれど、姉貴がそんな事気にすること無いのに。

「姉貴、泣かないで……」

 私は自分で、自分の事守れるよ。
 私は生きて帰るよ、姉貴の墓へももう一度行けるよ。
 だから泣かないで。御願い。
 泣かないで、笑顔を見せて……。
 手を伸ばして姉貴の頬へ手を伸ばして触れる。
 その姉貴の顔が闇に溶けて行く。

「姉貴、待っ……痛っ!?」

 気づいたら、椅子じゃなくて床の上だった。
 周りでは、放送の終わりが告げられていた。
【行動 : おはよう(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
 唄が聞こえる。
 くそっ、腹の立つ!

 死ぬんなら死ぬで、あっさり死ねよバカ!

 姉貴の夢見た時にアンタが歌ってたなんて、認めるもんか!
 くそっ、くそっ、くそっ!

「黙れライブヤロォッ!」

 涙が乾かないでしょうが……。
 バカ、リオンを殺しておいて、なんで死ぬのさ。
 あんたもリオンの命を貰ったんじゃないか。

 私が直接手に掛ける予定だったんじゃないの!

 何で鮮明に唄が聞こえるのよ、何でよ。

「アーネストォ! 居る!?
  私放送聞き逃したんだけれど!?」

 まだ唄は終わっていないけれど、振り払うようにして身体を動かす。

 私は唄なんかで、止まれないよ!
 悪かったわねライブ野郎!

 あの世でちゃんとリオンに謝ってね!


【行動 : アーネスト捜索(−1) 】
【残り : 2P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
唐突に始まった歌は、唐突に終わった。
歌い終わったのか、終わらざるを得なかったのか、終わらされたのか。
その理由は分からない。だが、宇宙に静寂が戻ったことは確かだった。

「途中で切られたって感じじゃなかったから、大丈夫だとは思うけど……」

大丈夫、などという言葉が出てくる自分はおかしいかもしれないわね。
だってあたしは彼女にとって「敵」だもの。
生き延びるために互いに命を狙い、殺すために刃を向けあう関係で当然なのよ。
例えこちらが好意を抱いても、向こうがそうであるとは限らないし、そうする義務もないのに。

「だいたい、何処のどんな相手かも分からないのに、大丈夫も何も、ね……」

いくら綺麗な声で素敵な歌を聴かせてくれても、命の危険を感じたときには、人は変わってしまう。
今夜眠ることが出来れば、明日の朝必ず目覚めることが出来ると信じている限り。
今日と変わらぬ明日を迎えることが出来ないかもしれないという恐怖は、人を変える。変えてしまう。
命は重い。それほどに重い。自分のように終焉の日を目の前に突きつけられた人間以外にとっては。

もっとも、何か理由があれば、人は喜んで命を投げ出すことが出来るかもしれない。
何か大切な存在に対する愛情、執着心、義務感、信仰心………そんなものがあれば。
進んで我が身を危険にさらすことも出来るだろう。
だが、この場所で、この戦場で、そんなものがあるのだろうか。
ただ生き延びるために最後の1人になるまで殺し合わねばならない………そんな地獄に。

「………だから分からないのよ。どうしてあのコはあんなに綺麗に歌えたのか………」

誰にとっても生命は尊くて、貴重で、愛しいものだ。
全ての基準は自分だ。自分があるから、自分の他に大切なものが存在することを感じ取ることも出来るのだ。
そうであるから、人は命にしがみつく。どんなに醜く足掻くことになろうとも。
血と泥にまみれて人目も気にせず命に固執する人間の姿は、無様で見苦しいからこそ、美しい。
汚れて初めて輝く美しさも世界には存在するのだ。血と汗と涙………あらゆる体液にまみれた美が。
その美を否定はしない。むしろ積極的に肯定する。だから自分はここにいる。
しかし、同時に、それが決して純粋な存在ではあり得ないことも知っている。

だが、あの歌は澄み切っていた。濁りの欠片もなかった。
死を覚悟した人間はあれほど全てを超越できるのだろうか。
それとも、汚れのない世界に逃避した結果、綺麗ではないあらゆる存在を拒絶してしまったのか。
少女とはあらゆる不浄を嫌う残酷な存在でもあるのだから。

シェラザードは知らない。理解できない。今の彼女の知識と常識を超えた範囲の事象は、何も。

「………あのコは、もう、誰かを殺したのかしら?」

ふと、そんなことを思った。

何はともあれ、死ぬ前に会いたいと思える存在が出来たことは間違いない。
それは彼女だけかもしれないし、他にもいるかもしれない。
彼女に会う前に死ぬかもしれない。会えたとしても殺されるかもしれない。
そして、自分が殺すかもしれない。
でも、どうせ何をやっても結果が変わらないなら、その前に色々しておきたい。

深紅のキュベレイは飛んだ。届くのかどうか分からないその先に向けて。

【行動:X17→V17に移動(−2)】
【位置:V17】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;取りあえず気持ちイイことができそうな相手を探す】
アレンのギターを手に持ち、艦橋を後にするリファニア。
僕は彼女の意図が読めないまま、キャプテンシートに腰掛けた。
ムサイの前へ出るサイコガンダム。
モニターにコクピット内のリファニアとトリィの姿が映った。
そして、彼女は口を開く。

『今日はこのアレン=D=バディアンのォ!!
 トリビュゥゥゥゥゥゥトォ!ライヴにィ!来てくれやがってェ!!
 Thank's a looooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooot!!!!!!!!!!!
 …Baby?』
『ダマッテキケヤ!!オイモワカキモオトコモオンナモ!!ハクアイシュギシャモサツジンキョウモ!!ミミカッポジッテキキヤガレヤ!!!!』

「・・・・・・アレン、さん・・・?」
マネ・・・ではない。まさしくアレン、その人の口調だ。
そのまま彼女は、中世の偉人が創った曲を口にした。
曲名は解からないが、誰もが耳にした事のあるその曲を・・・・・・。

僕は確信した。あのレーダーに映ったのは、誤報でも見間違いでもない。
アレン=D=バディアン、その人だったのだと・・・・・・。
そして、そのアレンと完全に同調するリファニア。
彼女の歌声と、彼の魂。
二つが一つに重なり、僕の心を打つ。

「これが・・・ニュータイプ・・・人の革新・・・・・・。」
僕は涙に瞳を潤ませながら、そんな事を口にしていた・・・・・・。

【行動:全体通信受信(−0)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー】
41イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/17 22:09 ID:???
その歌声は、何処までも広がっていく。

「この歌は、絶望した人々の為じゃない―――」

ダグラスの傍らに立ち、共に耳を傾ける愁林。

「この歌は、信念を曲げなかった人々の為―――」

瞳を潤ませ、心を震わせる少年に、彼女はそっと眼差しを贈った。

「命ある限り、精一杯生きよう。それが俺の生き方なのだから―――」

愁林は確信する。
この歌詞は、アレンの魂の叫び。残された自分達への、彼からの最後のメッセージなのだと。
宇宙は確かに、命一つ分寂しくなった。
けれどもあのお調子者は、それ以上のモノを、自分達の心に残してくれた。
そう、彼女は確信した。

「―――そうね。私たちも精一杯生きるわ。この命ある限り、貴方のように精一杯……」

【行動:メッセージを受け取る(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ムサイ級艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい】
【同盟:No.05・ダグラス、No.16・アレン、No.20・リファニア、No.23・スタンリー】
移動していると急に変な通信が入ってきよった。
『今日はこのアレン=D=バディアンのォ!!
 トリビュゥゥゥゥゥゥトォ!ライヴにィ!来てくれやがってェ!!
 Thank's a looooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooot!!!!!!!!!!!
 …Baby?』
「ダマッテキケヤ!!オイモワカキモオトコモオンナモ!!ハクアイシュギシャモサツジンキョウモ!!ミミカッポジッテキキヤガレヤ!!!!」
はぁ?ライブ。
なんやろ。何かのサービスかなんかやろか。
『This ain't a song for the broken-hearted
 No silent prayer for the faith-departed … 』
どこかで聞いたような歌が聞こえてきよった。
ヘタではないんやけど、決してプロやとか
そういうレベルの歌声。
それ以外に何かを感じるような歌声やな。
『This is for the ones who stood their ground
 ForTommy and G-na who never backed down …』
「〜♪」
気が付けば、鼻歌でリズムをあわせとってたわ。
『My heart is like an open highway
 LikeFrankie Said
 I did lt my way
 I just wanna live while I'm alive
 'Cause―― 』
その歌声を聞きながら、衛星基地の中に侵入していったんや。

【行動 : 衛星基地に侵入や (1) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 鼻歌歌いながら妙に上機嫌や 】
【パイロット状況 : MSの操縦ってけっこうおもろいな 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 衛星基地行ってみよか 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】

43ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/17 23:27 ID:???
>>20
「…くっ。こんなの見せて……何を!?」
(いや、何……最近アンタ頑張りすぎだと思ってね。
 個が集を乱しちゃ困るのさ。
 一度は輪に入ったくせに……。
 私たちの世話になっておいて……。)

「そんな!? 私は…別に、そんなつもりじゃ…。」

(黙れ蝙蝠女!! お前も私を買った男達と同じだよ。
 散々人を利用しておいて自分の立場が危うくなったら始末するんだろ?
 ……残念だけどもう私はその手には乗らないよ。)

「そッ!? そんなつもり……」

(……もうアンタと一緒に付いてゆくのは辞めにするよ。
 代わりに私がアンタを拾ってやるさ!!)

彼女が叫ぶと辺り一面の景色が歪んでゆく。
うろたえている私に話し掛けると、徐々に歪みが小さくなっていった。

(私がされたことそのままアンタに味合わせてあげるよ。
 覚悟しとくんだね……。)
44ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/17 23:27 ID:???
―――――――――――――

気が付くと私はある一室になぜか裸でいた。
「キャァ……なんでわたし裸なのよ?」

手でそのあまり大きくない胸を隠して
下の方は、しゃがみこむ事で難を逃れようと……したが、
誰かに呼び止められた。

「ふふふ、そんなところで隠れてないで……来なさい――
 特に悪いようにはしないから。」

私は恐る恐る声のある方向へ向かうと、
そこには一組の男女のカップルが…、
愛の営みの途中だったのか。2人とも裸だった。

そして、その男の人の顔には見覚えがある顔だった。
忘れもしない。
……彼の顔は、シュウジ=アサギ。その人だった。

「よく来たね、ヨーコ。」
シュウジさんが穏やかな表情で迎えてくれた。

「…え? なぜ…、シュウジさんが……」
「…で、君は何をしにここに来たんだい?」

…が、それもほんの数秒。
まったく彼とは思えないほど、
冷たく、人を見下している目で私を睨みつけた。

「この娘、あなたとシタいんじゃない?」

私が怯えている間に、隣の女が彼に話しかけた。
「バッ……そ、そんな事! そんな事……。」

そこに完全に否定できていない自分がいた。
この時、私は自分の内なる感情に気が付いた。

(シュウジさん…。
 私…、シュウジさんになら…。

 ……シテもいい?)
45ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/17 23:29 ID:???
そんな様子を見ていたシュウジさんは、私のその感情を見抜いていた。

「ハハハ。見てみろ。
 どうやら彼女はまんざらでもないらしい。
 いつもならすぐにでも相手をしてやるところだが

 ……でも―――」

「あン……」
彼の手が彼女の胸にすっ…と伸びると話を続けた。

「人の情事の最中にやってくるのは解せんな。
 ……そうだな。君には罰を与えよう。」

「……罰、ですか?」
「そう、罰だ。」

状況が飲み込めていない展開に、
私はただ彼の言いなりになっていた。

「そうだな……『お預け』だな。」
「お預け……ですか…?」
「そう、お預けだ。
 これから俺達のを見ていてもらうよ。」



( ゚д゚)?

「何何何何何何ィー!?
 何なんですか!?」

「何が…って、私たちが燃えられるからに決まっているじゃない♪
 ……久しぶりね、人に見られながらするってのも…。」

そして2人は肌を重ね始める。
私に見せ付けるように……挑発的に。

私はその行為から漏れる音を背中越しに聞いているだけだった。
「やってくれやがる。」
そう言って、煙草をまた一本吸う。
彼女の機体は先ほどからこの艦にはない、ライブとやらをしているのだ。

そのライブも終わりに近づいた頃。

「ダグラス君、次の目標はどうするのかな?やつの仇を討つも良し。
 俺の本来の目標へ向かわせてくれるも良し。それとも他の人間を撃破するのも選択肢としてあるのだが?」

そうダグラスに語り掛ける。
といっても俺の仇の方は、場所がつかめていないのだが・・・。

取合えずエンジンはまだ動いている、そろそろ高速航行しても良いぐらいに。

「いつまでもここに居たって仕方ねぇしなァ。」

そういって、また煙草を一吹かし。

【行動:会話(0)煙草に点火(0)】
【位置U12】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草198本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
47ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/17 23:53 ID:???
>45
背中越しに聞こえてくる2人の甘い声。
その声に混じって、ある単語が聞こえてくる。

「そ……り、ゼ……ファ……の……」

(ゼファー!?
 確かに…今ゼファーって……
 じゃあ、この女の人って……シュウジさんの言ってた…。)

【行動:淫夢(1)】
【位置:N-17:暗礁空域】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:特に問題なし】
【精神状況:攻防戦】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:みんなどこ?会いたぃょぅ】
流した涙はひとしずくだけ。
そのひとしずくには、どれだけの想いが詰まっていたのだろうか。
……限りなく純粋な、ひとしずく。

「…………。」
目を瞑り、沈黙し、死んだように動かないリファニア。
トリィが、そんなリファニアを心配そうに見守っている。
サイコミュの波動は、アレンの魂が旅立つとともに、拡散している。
今のコックピットは、まさに静寂が支配していた。

「……行こっか、トリィ?」
唐突に口を開くリファニア。
澄んだブルーの瞳が、トリィを優しく見つめていた。
「……ドコヘヤネン?」
リファニアは、"帰る"ではなく、"行く"と言った。
勿論、トリィにその微妙なニュアンスが理解できる訳ではない。
なんとなく、わかったのだ。
……リファニアは、ミョーコウに戻るつもりがないと。

もちろん、ミョーコウが嫌いな訳ではない。
自分が戻る場所は、ミョーコウ以外、有り得ないとおもう。
……でも、駄目なのだ。
リファニアが決意した戦いに、ミョーコウを巻き込む訳にはいかない。
その戦いは、おそらく絶望的な戦いなのだから。
だが、それが絶望的な戦いといえど、決して逃げるつもりはない。
せめて、その戦いがミョーコウの、そして優しい人達の未来へと繋がればいい――。
――そう、信じて。
リファニアはミョーコウから離れるように、機体の進路を向けた。

――だが。

トリィが翼を広げ、リファニアの眼前に立ち塞がる。
行かせないぞと、言わんばかりに。
もちろん、そんなことをしても、サイコを止める事などかなわない。
「トリィ……。」
だが、リファニアの気持ちを動かす事は出来たのだ。
リファニアは、考えた。
今の自分は、心身ともにギリギリだ。機体も完全ではない。
そして、もし宇宙に放り出される事になったのならば、今の状態ではトリィの命は無い。
「……うん、わかったよ、トリィ。ミョーコウへ、帰ろ?」
せめて戦いの準備が終わるまで、もう少し甘えるのも、わるくないよね――。
リファニアは、機体をミョーコウへ着艦させた。

ブリッジへ入ったリファニア。
煙草臭いと、ちょっとおもう。
イブ、ダグラス、スタンリーの顔を見るリファニア。
そして、にっこりと微笑んで――。
「イェイ!!」
――勢い良くピースサインを出した。
「……あ…れ…?」
急速に、リファニアの意識が薄らいでゆく。
そのまま倒れこむリファニア。
その顔には、ひとしごと終えた満足感が浮かんでいた。
「ユックリヤスメヤ……」
トリィが、優しい声で、そう言った。
【行動 : 帰艦(-1)、ブリッジへ(-1)、気絶(全)、残0 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、気を失う 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : ??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 】
「このまま進めばコロニー、か………」

最初に聞いた話だと、ここには「生徒達」以外には誰もいないらしいから
住人がいるとは考えない方がいいだろう。
ただ、あの「先生」達が求めているのは戦死であって餓死や事故死ではないだろうから、
こちらが飢え死にしない程度の物資の補給ぐらいは期待できるかもしれない。

このとき、シェラザードの位置から見ることが出来たはずのアビゴルとヤクト・ドーガは
ちょうどコロニーの陰に入っていた。
その2機が戦闘状態にあったならば、あるいは何らかのアクションを起こしていたならば、
放射する熱量などを感知することが出来たかもしれない。
だが、シェラザードが姿を現そうとしたとき、この2機は機体もパイロットも一時的な休眠状態にあった。
だから、キュベレイからは見えなかった。
ひょっとしたら、その右の翼に納められていたものが何らかの影響を与えていたのかもしれない。
真相は誰にも分からないが。

「なんか気配がするような気はするけれど、どうしよっかな」

コロニーに入るのは構わないが、入ったところを外から狙われたら逃げようがない。
シェラザードはそう判断して、まずは周辺空域を一巡りすることにした。
誰もいなければコロニーを目指す、誰かいたら取りあえず話しかけてみる。
そう考えてV軸をマイナス方向に進み、V16を通過してV15の暗礁宙域に入った。

思った以上に濃密なデブリを身軽にかわしながら進んでいたその時。
センサーが生きている機械の反応を捉えた。それも同時に2つ。

「…………いた!」

モビルスーツにしてはどちらも反応が大きい。大型のモビルアーマーと艦船……戦艦だろうか?
モビルアーマーはともかく戦艦がいるなんて聞いてなかったのだが、
このゲームに関してあらゆることを教えられた状態で放り込まれたわけでもないし、
これぐらいのことはあってもおかしくないだろうとは思う。
しかし戦艦を動かすにはそれなりに人手が必要なはずで、
生き残った生徒達全員を集めても15人………まさかみんなで仲良く戦艦を動かそうなどと
やっているわけでもないだろう。必要最低限の行動しかできない無人戦艦のようなものか。

問題は同じ宙域にいるあの1機?と1隻?が戦闘もせずに共存しているということだ。
艦の方はともかく、モビルアーマーにしてみれば、あの位置とあの距離なら
一撃で戦艦を沈めることが出来ても不思議ではない。
にもかかわらず戦闘が始まっていないということは、どういう状況が考えられる?

【選択肢】
1 あのモビルアーマーは戦艦の艦載機で、両者の所有者は同一人物
2 モビルアーマーと戦艦は一時的に手を結んでいる
3 所有者はそれぞれ別々だったが、片方は既に死んでいる
4 どちらも急に人道主義か博愛主義か何かに目覚めて戦うのを止めている
4は論外だ。この状況であり得るわけがない。
1と3は似たようなものだが……何となく張りつめた空気とか
そういうものは感じられないような気がするので、3も確率としては低いかな、と思う。
では1はどうだろうか。
モビルアーマーはともかく、無人戦艦は戦闘に関してはお荷物以外の何物でもないだろうから、
この状況で障害物も何もない宙域にあんなに堂々と浮いていられるものだろうか。
もしも攻撃を受けて沈んだりしたら、あの距離ではモビルアーマーも巻き込まれかねない。
仮に自分が戦艦を与えられたらどうするか。
基本的にはどこか見つかりにくいところに隠しておいて、
移動力のある根拠地、その位置をつかませない秘密の隠れ家として扱うだろう。
戦艦に自分しか乗っていない状態で襲われたら、目も当てられない。

ということは、最も可能性が高いのは2か。
するとあの場所には最低でも2人の「生徒」がいて、
取りあえずは仲良くやっているらしい、ということになる。

「………難しいわねえ」

いくらこちらが暗礁宙域にいるとはいえ、隠密性はあまり考えない飛び方をしてきたから
すでに向こうはこっちを確認していると考えた方がいいだろう。
1対1なら交渉は(機体の格差を考えなければ)まだ五分五分の立場で行えるが、
1対2かそれ以上なら完全にこちらが不利だ。
取りあえずこちらを始末して邪魔者を減らそうと考えてもおかしくはない。むしろ当然だろう。

ただ、あまり殺気というか敵を求めてギラギラしているとか、そういう感じは受けないような気もする。
気がするだけなのだが。それとも現実から目を背けたがっているだけなのだろうか。
だが、危険を冒すことをおそれてばかりいても仕方がない。どうせ結果は早いか遅いかの違いだけだ。
出来ることなら遅い方がいいのだけれど。放り込まれていきなりサヨナラでは、ちょっと。

そう考えて、シェラザードは通信を入れることにした。
相手は……モビルアーマーの方にする。
戦艦に集中しているときにモビルアーマーから襲われるより、
モビルアーマーに集中しているときに戦艦から攻撃された方が対応がしやすいと考えたからだ。
だが。

呼びかけようとしたところで、モビルアーマーは戦艦に戻ってしまった。
タイミングを外されて拍子抜けしてしまう。
妙に力のない感じを受けたが………何なのだろう。

とにかく、こうなったら戦艦に通信を入れるしかない。
ポーカーテーブルの向こう側に座る相手が変わっただけだ、と思うことにしよう。

「ねえ、そこの戦艦か何かに乗っている人!
もし、いきなりやり合うつもりがなければお話ししたいんだけど……ダメかな?」

会った途端に殺り合うなんて、単純すぎて面白くないと思ってくれるといいのだけれど。

【行動:V17→V15に移動(−2) ムサイに通信を入れる(−1)】
【位置:V15】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;取りあえず気持ちイイことができそうな相手を探す】
リファニアがライブを終えて帰ってくる。
勢い良くピースサインを出すが、すぐにその小さな体は意識を失い崩れる。

「おっと、がんばり過ぎだな。お嬢・・・・・いや、リファニア。」
その小さなからだを、ソファーに寝かせてやる。
その時、艦内に通信が入る。

「話しがしたいか・・・・?どうする?ダグラス君。
 俺が出ようか?さっきのやつみたいに見逃してくれそうに無い口調だぞ。
 それとも着艦させて話しをするかい?」

ダグラスに聞いてみる。
彼も災難だろう。この艦の艦長になってしまったために、とんだ難儀を数多く背負い込んでいるのだから。」

「取合えず、返信だけはするぞ。」
そう言って、インカムをとる。

「いきなりやり合うつもりは無い!そっちに有れば別だがな?
 取合えず、その宙域で待機して居ろ!近づいた場合は、敵と見なしてただちに撃墜する。」
少しとげがあるかもしれないが先ほどと同じように返信を返す。
しかし、相手は女性の声だ。

「レディにはやさしくせんとな。」
そう呟いて笑みを浮かべる。

【行動:会話(0)通信(1)】
【位置U12】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草198本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】

備考@ムサイの通信回線は開かれたままです。
リファニアとアレンのライブが終わった。
姉さんの優しい視線を感じながら、涙で滲んだ目ををゴシゴシと擦る。

『ダグラス君、次の目標はどうするのかな?やつの仇を討つも良し。
 俺の本来の目標へ向かわせてくれるも良し。それとも他の人間を撃破するのも選択肢としてあるのだが?
 ・・・・・・いつまでもここに居たって仕方ねぇしなァ。』

スタンリーがタバコを吹かしながら聞いてきた。

「アレンさんの仇ですか・・・、それは無意味な行動だと思います。
 少なくともあの二人が望むべき行動ではないかと。
 それに、僕は自ら戦火に飛び込むようなことは反対です。
 それよりも、あなたの言った本来の目標≠ニやらが気になるんですが・・・・・・」

話している最中にリファニアが艦橋へ戻り、笑顔ででピースを繰り出した。
その表情からは、悲しみや不安は一切消えていた。
僕も笑顔とグッドサインで彼女に応える。
そして力を使い果たしたように倒れこむリファニア。
それに素早く反応したスタンリーが、リファニアを優しく支え、ソファーに寝かせた。

「いい顔してますね、リファニアさん・・・。」

と同時に、レーダーに新たな反応が出現した。

【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー】
>>14-15
俺の問いに暫し沈黙するギラ・ドーガ。
ここまでの2回の戦いで、俺にもアシッドの素性が大体知れてきた。
おそらくアシッドは傭兵だ。
敵と判断した相手に即座に襲いかかる闘争心。常に違う戦場を求める戦闘意欲。
そしてそれを支える冷静な判断力と、操縦の腕。何としてでも生き残ろうとする
生存本能。まあついでに挙げるならば、その言葉使い。
たしかCVにもデス・ガンズとかいう傭兵部隊がいた筈だが、アシッドの言葉使い
は何となくそれを思い出させた。

国の為に戦っていた俺のような軍人と、己の為だけに戦う傭兵。
もとより戦場というものに対しての意識が違いすぎるのだろう。

(自由に戦場を求める…か)

最初に考えた事だが、俺はここで何の為に戦えばいいのだろう?
守るべき国も、守るべき人もいないこの戦場で。
勿論このプログラムでは、そんな事を言う意味がないのは分かっている。
だからこそ常に己の思うままに行動できるアシッドが、ほんの少し羨ましくなった。

《そう思うなら自由に殺せばいいじゃねえか、レイ》
(……またか。お前だろ?コロニーで夢に出てきたのは。あまりに久し振りだから
 忘れていたよ。で…今度は何の用だ)

《おいおい、俺様が何で出てきたかくらい分かってるだろ、レイ。お前もそろそろ
 自分の欲望のままに殺せばいいじゃねえかって、そう言ってるんだよ。丁度目の
 前に傷付いたMSが2機。いい獲物だろ?戦場では常に勝者のみが全てだぜ?》
(…お前はそうやってまた俺を操るつもりなのかよ)

《操るだなんて人聞きの悪い事言うなよ。俺様はよ、レイ。おめえの欲望の手助け
 をしてやってるだけだぜ?》
(…やかましい)

《あーあ、昔のおめえはもっと素直で可愛かったんだがな。思い出せよ。あの時
 欲望の赴くままにフロンティアの人間を殺したじゃねえか》
(…やかましいんだよ)

《何ならもっと昔も思い出させてやろうか?何ていったっけか、あの娘の名…》
(やかましい!お前は黙ってろ!!)

《………………………………………………》
(………………………………………………)

《……ま、いいや。今のところは引っ込んどこう。今あまり惑わしておめえに
 死なれたら困るしな。…またな、レイ》
(二度と来るな)

《ははは…。こんな面白いゲームを放っておける訳ないじゃねえか。またな…》

俺の中に響いていた声はそう言い残すと何事もなかったように消えていった。
俺に葛藤と迷いを残して。
(続く)
俺は大きな溜息をついた。
「……全く……余計な時に出て来やがって……」

その時、俺の葛藤を知らないかのように通信機が無機質な音を立てた。
『…焦るなよ。 ケリをつけたいのはな…俺も同じだ。
 でもな…お前のいた戦場は…ここよりもずっと面白そうじゃないのか?
 メインデッシュを食う前に前菜で腹膨らましてどうするんだよ…。』

なるほど…。奴にとってはこの戦闘も、この先へのプロローグみたいなものか。
ま、俺も言うべき事は言っておかなきゃな。
返答を返そうとした時、ビームサーベルを構えていたジェガンが南に向かって
飛行していった。ここには付き合っていられないと言う事か。
(…ま、それも1つの道ではあるがな)

ジェガンを見送ってから改めてギラ・ドーガに返答を返す。

「そうは言うけどな。お前の言う前菜とやらでギラ・ドーガは左腕が動かなくな
 っているようだが?そんなんじゃあメインディッシュのステーキに突き刺す
 フォークも持てやしない。マナーの出来てない客は嫌われるぜ?」

この手の例えはあまり得意ではないのだが、俺にしては上出来な方だろう。
返答を待たずに更に続ける。

「ちっと個人的な事情で殺る気がしなくなった。それにお前の話に興味がない
 訳でもないしな。ただ、俺はこれから用事があってここから離れる。一緒に
 行動するのならここで待ってもいいし、どこかで武器を捜していてもいい。
 そして単独行動をとるのならさっきのジェガンを追い掛けるのもよし、別の
 戦場を求めるのなら…マップの東側に行ってみるのが良いかもしれない」

言うだけ言ったところで俺はガンイージを西に向ける。
何だかんだ言って、俺はまだ生き残っている。
じゃあ次にする事は何か?
生き残ったからには取りあえず、コロニーでの約束を果たすのが筋だろうか?
そう。シュウジ=アサギに会いにいく事。

しかし、ここまでの一連の移動と戦闘で再び推進剤が乏しくなってきている。
まだ大丈夫だと思うが、いらない不安を払っておく為にも付近の基地で補給し
ておく事にする。

  【行動:ギラ・ドーガに通信継続(−0)、F-5に移動(−2)】
【残り行動値:2p】
【位置:H-5→G-5→F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り3本、食料22/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:推進剤の補給】
【同盟:なし】
56イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/18 18:34 ID:???
「発言の内容は大体間違えてはいないけれど、もう少し言い方に気をつけなさい」

リファニアが寝息を立て始めるのを見届け、愁林はスタンリーの背中に声を掛けた。
次いで、彼の隣に歩いていき、通信用のマイクを借り受ける。

「穏やかではない挨拶になってしまったけれど、許して貰えるかしら。
 ―――ああ、それ以上は近づかないで。
 有効射程に入ってしまったら、お互い仲良くお話なんてできないでしょう?」

モニターに映るのは、豪奢な雰囲気と妖艶な色香を纏わせた、妙齢の美女。
東洋的な美しさの愁林とは、まさに対照的な存在であった。

引き込めるか―――彼女は自問する。
精一杯生き抜いた、一人のお調子者への礼儀。
自分達が精一杯生き抜き、生き延びる為のお粗末な計画案が、彼女にはあった。
ダグラスやリファニアにはまだ多くの可能性が残されている筈。
愁林は、その可能性を守りたかった。
その為には、一人でも多くの優秀な仲間が必要だ。

引き込めなければどうするか―――改めて問うまでも無い。

守る為、戦うのみ。

【行動:メッセージを受け取る(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ムサイ級艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい】
【同盟:No.05・ダグラス、No.16・アレン、No.20・リファニア、No.23・スタンリー】
57イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/18 18:36 ID:???
>56修正
【行動:継続中の回線を使用(-0)】【残り行動値:4p】

スレ汚し申し訳ありません。
>>52
戦艦からの返答は意外なものだった。

『いきなりやり合うつもりは無い!そっちに有れば別だがな?
 取合えず、その宙域で待機して居ろ!近づいた場合は、敵と見なしてただちに撃墜する』

音声のみの返信。重ねた年齢の渋みを感じさせる中年の男の声だ。
悪くはないが、趣味でもない。少しだけ残念だったが、まあ仕方ないと思う、
さっきの歌声のような素敵なものばかりで溢れているわけではないから、この世の中は。

でも、どういうことだろう?

話に応じるわけでもなく、攻撃してくるわけでもなく、無視するわけでもない。
この男が艦長だとして、さっきのモビルアーマーとのパイロットと話し合うつもりでもあるのだろうか。
高圧的な口調の割に、戦艦そのものには動きは見られないし、迎撃機を発進させる様子もない。
確かにまだ距離はあるが、一気に詰めようと思えば出来ないこともない距離なのに。
それだけ対応の早さに自信があるのか、それとも何か問題を抱えているのか。

近づかずに待機していろ、ということは、向こうに時間を必要とする事情があるということか。
少なくとも問答無用で戦闘になるよりはマシだが、悩ましい反応でもある。
暗礁宙域から出てきて姿を見せろと言われるかもしれないとは思っていたけれど。
まあ、向こうにも向こうの事情と考えがあると言ってしまえばそれまでだが。

まあ、待てと言われれば、待つしかないわ。デートに誘ったのはこっちだし。

そこで、今度は別の通信が入った。今度は映像通信だ。

『穏やかではない挨拶になってしまったけれど、許して貰えるかしら。
 ―――ああ、それ以上は近づかないで。
 有効射程に入ってしまったら、お互い仲良くお話なんてできないでしょう?』

モニターに出た女性の美しさに思わず口笛を吹きかけ……どうにか自分を制御する。
艶やかな黒髪、透けるように白い肌、血のように赤い唇、全てがパーフェクトだ。
古き良きオリエンタル・ビューティとはまさに彼女のような存在なのだろうか。
………ただ、「ただの極上の美人」というわけでもないらしい。
黒曜石のように鋭く輝く瞳が、内に秘められた意志の強さと強靱さを感じさせた。

下手に手を出したら、火傷ぐらいでは済まなそうね。それがまたそそるけど。
「……了解、こちらも無断で射程内に入るつもりはないわ。
 それに、許すも許さないも、勝手に近づいたのはこちらだもの。
 挨拶してもらえるだけで嬉しいから、気にしないで」

彼女がさっきのモビルアーマーのパイロットなのだろうか。
だが、さっき感じたモビルアーマーの力のなさと、彼女のイメージは合いようもない。
かといって、さっきの男も、口調は高圧的なだけに力強さを感じさせた。
と言うことは、あの戦艦にはもう1人誰かいるのだろうか。

何はともあれ、向こうに話し合う気はあるらしい。取りあえずはそれで十分。

「せっかくだから自己紹介だけはさせて頂戴。
 あたしの名前はシェラザード=ビンス=マクファーソン。生徒番号だと26番になるのかしら。
 ついさっきここに放り込まれたばかりの新米なの。
 会えて嬉しい……というのも変かもしれないけれど、返事をしてくれて、ありがとう」

相手が男ならとびきりの笑顔とウインクも付けるところだが、女ならばそうもいかない。
嫌みでない程度の微笑みと警戒感を与えない程度の気安さをこめて通信を送る。

「よければもっとお話したいのだけど………あなたが、その戦艦の艦長さんなのかしら?
 実はここ、デブリとか色々多くてそちらがよく見えないのよ。
 だから、せめてそっちの開けたところまで出たいんだけど、それでもだめ?」

U15に出てもいいかどうか訊いてみた。

【行動:ムサイと通信継続(0)】
【位置:V15】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;取りあえず気持ちイイことができそうな相手を探す】
60アーネスト・マンソン:04/02/18 19:35 ID:???
 放送、か。そんなものもあったか。
 呆然としながら叫ぶ彼女をみつめる。
「もし放送があったのなら、msに記録されているはずだ。
 俺も疲れていたからねむってしまっていたよ。だから聞いていない」
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:ナンダカアタマオモインデスケドトリツカレテマスカオレ】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
 ワイヤーホーク×1(左手に装備中)、バズハンマー×1(背部に装備中)】
【行動:サーティアに返答(0p)残り4p】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア・クワン】
61イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/18 21:51 ID:???
>58-59
「いいえ、私は艦長ではないわ。艦長は―――この子よ」

そう言って愁林は、ダグラスの肩に手を置き、モニターの前に立たせた。

「そうね……構わないわ。
 でも、その分こちらも少し後退させて貰おうかしら」

その言葉と共に、ミョーコウは少しずつ後退を始める。
目指すは宙域の境界線付近。向こうの接近の後、相互に視認できるギリギリの位置だ。

「……悪く思わないで。
 貴方を疑うわけではないの。私が臆病過ぎるだけね」

艦を勝手に動かして済まない、とダグラスにそっと耳打ちする愁林。
しかしその双眸は、未だ油断無くモニターを通じて相手を見据え続けている。

「私は、イブ・シュウリン。
 先ずは宜しく御願いするわ、シェラザードさん」

【行動:通信継続中(-0)、艦操作(-1)】【残り行動値:3p】【現在位置:U-14(ムサイ級艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい】
【同盟:No.05・ダグラス、No.16・アレン、No.20・リファニア、No.23・スタンリー】
>>61
『いいえ、私は艦長ではないわ。艦長は―――この子よ』

やはり3人目がいたか………そう考えた次の瞬間。
その「艦長」が姿を現したとき、シェラザードは思わず息をのんだ。

素晴らしいわ。まさに理想よ。あたしのツキも捨てたものじゃないわ。
嗚呼、神様、いつもは信じていないけど今だけは信じてあげる。
こんな場所でこんな素敵なコに会えるなんて………生きてるってなんて素晴らしいの。

清潔感のある短い金髪。真面目さがありありと感じられる真っ直ぐな瞳。
少年と男の狭間にしか存在しないはかなげな美しさに溢れた端正な容貌。
決して子供ではなく、しかし大人にもなりきれていない、夢と現実の境界線上に位置するその姿。

たまらないわ。

女として28年間生きていた経験を生かしてどうにか内心が露骨に表に出るのは食い止めたが、
完全に制御しきったかどうかは自分でも疑わしかった。
キュベレイの目が一瞬ハートマークに変わっていたとしても不思議ではないかもしれない。

だが、その少年の美しさに酔いきったわけではない。
状況を忘れて心の中ではしゃぐシェラザードの傍らで、観察を続けるシェラザードもいる。

このコ、澄んだ目をしている。人殺しの目じゃない。

理由もなく人を殺した人間の目は濁るか歪むかするものだが、この少年の目は違う。
少なくとも、生き残るためには手段を選ばなくなった人間の目ではない。
この少年がこの状況でどうしてこんな目をしていられるのか、好奇心が刺激された。

それにしても、こんなコまでゲームに参加させるなんて、先生方もいい趣味してるわね。
『そうね……構わないわ。
 でも、その分こちらも少し後退させて貰おうかしら』

戦艦がゆっくりと後退を始めた。
だが、動かしたのは艦長の少年の判断によるものではないような感じだ。
この女性の判断で艦を動かしたように見えたのだが。
そしてこの少年もそれを当然のように受け止めている。ということは、実質的な責任者は彼女だろうか。
こちらを見るその目には警戒感が満ち溢れている。
何か妙なことをすれば許さないという無言の警告を痛いほど感じた。

『……悪く思わないで。
 貴方を疑うわけではないの。私が臆病過ぎるだけね』
『私は、イブ・シュウリン。
 先ずは宜しく御願いするわ、シェラザードさん』

「……当然の判断ね。文句を言う筋合いはないわ。
 こちらこそよろしく、イブさん。あたしのことはシェラと呼んでもらって結構よ」

イブと名乗った女性にうなずいてから、少年に視線を向け直す。

「………改めて挨拶をさせてもらうわね。はじめまして、艦長さん。
 あたしはシェラザード=ビンス=マクファーソン。ここでは26番目の生徒になるみたい。
 会うことが出来て嬉しいわ。シェラと呼んでもらえたらもっと嬉しいけど。
 それじゃ、今から出て行くから、お願いだから撃たないでね♪」

可愛い艦長に向けて最高の笑顔にウインク、それに投げキッスをまとめて連射してから、
シェラザードはゆっくりとキュベレイを前に進めた。

【行動:ムサイと通信継続(0) V15→U15に移動(−1)】
【位置:U15】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;何とかしてムサイに乗り込もうとする】

「少し、無用心過ぎるんじゃないのか?」
通信をしているイブに言う。この状況では人を信用するのはあまりにも危険過ぎるからだ。

「それと、有効射程範囲外ではないよ。少なくてもこちら側はな?」
一応俺にもプライドというものが有る。
この距離なら並みの艦隊旗艦の砲術長でもあきらめるだろう。

「一応、俺は海兵隊で砲術長をやってたんでな。」
そう言って、イブに向かって言う。

「攻撃するかしないかは艦長さん次第だが、どうするかね?」
ダグラスとイブ二人に向かって言う。俺の中ではこの二人何を考えているか判らない。
まぁ、一応信用はしているのだが・・・。

(あとな、俺の方の目標はシュウジ・アサギという男を殺すこと。)
そうダグラスに耳打ちをする。

「後は頼んだぞ。俺はお嬢ちゃんをベッドに運んでくる。」
そう言って、リファニアを担ぎ上げてブリッチを後にした。

【行動:会話(0)砲術科へ(1)】
【位置U12】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草198本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
『もし放送があったのなら、msに記録されているはずだ。
 俺も疲れていたからねむってしまっていたよ。だから聞いていない』

 あぁ、アンタも寝てたんだ……。

「あのさ、さっき、唄が……」

 言葉を吐き終えないうちから、アラームが鳴った。
 油断してたらしい。
 まだ進入可能な経路が残ってたなんて!

「侵入者!」

 言い終わるより早く駆け出す。
 迂闊だ、迂闊だ、あぁもう、もっと夢見てれたら良かったのに。
 MSに乗り込み、コントロールルームと回線を繋いで状況を把握する。
 監視カメラをフル稼働させ、相手の位置を探す。

「居た……! アーネスト、そっちにも回線繋ぐわよ!」

 アーネストへも情報を提示できる状態にし、続いて回線を放送に切り替えた。

「そこのパイロット、聞こえる?
  敵意が無ければ一旦動きを止めて欲しいんだけれど……?」

 位置はそう遠くない。
 移動すれば数分と掛からずに迎える、かな?


【行動 : 回線接続(−1) 要塞内放送(−1) 】
【残り : 0P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
スタンリーに抱きかかえられ、運ばれながら、リファニアは夢を見ていた。
十字勲章に宿っていたパパの意識。
それは、リファニアが自分の足で立ち始めた時に、彼女に干渉する事をやめ、
リファニアの心の深い部分で、ただ静かに彼女を見守っていた。
――リファニアは、そのパパの意識と対話していた。

『いいひとと、巡り合えたようだね、リファニア。』
「……うん。私にひとりの人間として生きる道を示してくれた人が、ふたり居るの。
 ひとりは、パパ。人形として生まれた私に……。
 番号ではなく、リファニア=ニールセンという名前を与えてくれたひと――。」
『…………。』
「ふたりめは、アレン=D=バディアン。
 私に、最高の幸せを与えてくれたひと――。
 ……そして、再び巡り合うべき、最愛のひと。」
『……そうか。』
「私は、限りなく大きなものを与えられたよ。
 ……与えられて、ばっかり。」
『それは違うぞ、絶対に。
 血塗られた道を歩んで来た私の魂を救ってくれたのは、リファニアだ。
 そして、アレン君も、リファニアにあれだけの事をしてもらったからこそ――。
 ――満足して、逝けたんだ。』
「そう……だね。そう……かな……?」
『そうさ。自信を持て。お前は、人の心の光を示す事ができたんだ。
 ……まさしく、ニュータイプさ。
 戦いの道具ではなく、人の革新としての、な。』
「……よく、わからないよ。でも……。
 私は、戦う力が欲しいと、今は思っている……。」
『それは、後からついてくるものさ。
 そしてお前は、充分にその力を、もっている。』
「……そう、だね。パパがその力、くれたんだもんね。」
『そして、お前の覚悟が、ね。』
「……うん。」
『これで、私も安心して逝けるというものだ。』
「……パパ……。」
『リファニア、お前はこっちに来ては駄目だよ。
 ……ここは、お前の来る所じゃない。』
「……私の行くべき場所は……決まっているよ……。」
『……そうだ。だが、まだだ。精一杯生きるんだ、リファニア。
 アレン君も、そう遺しただろう?……お前が、誰よりもわかっているはずだよ。』
「……うん。」
『さてと、それじゃあパパはちょいと逝ってくるよ。
 ……それじゃあね、リファニア。私の愛する娘。お前の幸福を、祈っているよ。』
「ありがとう、パパ。そして――。
 ――さよなら――。」

リファニアの体から抜けてゆくパパの意識。
光となって、霧散する意識。
「……さよなら……パパ……。」
眠りについているリファニアの口から、その言葉が漏れた。
スタンリーに運ばれるリファニアを見て、トリィは羽根をばたばたさせて、騒ぎ立てた。
「ナニスルツモリヤ、オッサン!!ドコツレテクンヤ、オッサン!!」
リファニアは、アレンのものだ。他の男に手を出させる訳にはいかない。

――俺のかわりに、リファニアを守ってくれ――

それが、リファニアに抱きかかえられたときに、アレンがトリィへと伝えた、最後の頼み。
――男とオスの、約束。
「マテヤ、オッサン!!オッサン!!」
トリィは相変わらず羽根をばたばたさせ、やかましく騒ぎながら、スタンリーの後をついていった。

そして、トリィは見た。
リファニアの体から、光が放出されるのを。
その光は、トリィを包み込み、メッセージを遺し、拡散していった。

――リファニアを頼むよ、トリィくん――

……これは、いよいよ責任重大になってきた。
こうなったら、オスの意地にかけても、リファニアを守り通すしかない。
トリィは、拡散する意識に向かって、敬礼を捧げた。
そして、再び。

「マテッテユートルヤン!!オッサン!!」

スタンリーの後を、追っていった。

【行動 : 睡眠中(-4)、残0 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、睡眠中 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : ??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 】
>>55
 ジェガンは何かに怯えるように姿を消した。
マント野郎も言いたい放題勝手に言ってまた姿を消した。
後に残されたのは彼のみ。随分と無駄に静かになったものだ。
漂ってくる虚無感。どうやら肩透かしを喰らったようだ。

 軽い溜息を付く彼に無機質なアラーム音のみが答えを返す。
左腕上部の損傷。駆動系が完全にイカレタのだろう。微動だにしない。
マント野郎は言っていた。『マナーの出来ていない客は嫌われる』と。
いちいちと礼儀の正しい相手だ。古い意味での"軍人"と言う言葉が浮かぶ。
軽く鼻で笑う。マナーなど無くても食事は出来ることを知らないわけじゃないだろう。
何か隠していそうな印象。それは抽象・具象どちらも当てはまることだ。

 マップを開く。『戦場を求めるなら東…』再びアイツの言葉が思い浮かぶ。
左腕の補修はしなければならない。かといって西に行ってまた出くわすのも癪だ。
…東のコロニーが妥当な場所か。マップを再度確認した上で、機体を動かし始める。

 さて…どうしたものか…

【行動:移動 (-4P)】
【位置:H-05→I-05→J-05→K-05→K-06】【残り行動値:0P】
【機体状況:外装への小ダメージ+14番からの切り傷+左腕部の損傷】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:東のコロニー(S-05)へ】【同盟:無し】
イブに促されて、モニターの前へ立った。
その瞬間、キツネ目をしたMSのパイロットの瞳がさっと輝いたように見えた。
バイザー越しのため、そう見えただけかもしれないが。

どんな人なんだろう?とモニターを凝視していると
不意に柔らかな声と息が僕の首筋を撫でる。
姉さんの耳打ち、その奇襲に思わずゾクゾクと背筋が震えてしまった。
鼓動を強める心臓。とにかく無言で了解の意を示した。

ミョーコウはU-13とU-14の境界線まで後退、
彼女は姉さんに自己紹介を済ませた後、こちらにも紹介を始めた。
僕もそれに応答する。
「えっと、僕はダグラス=ロックウード番号で言うと5番に当たります。
 このムサイ型巡洋艦ミョーコウの所有者・・・もとい艦長を務めてます。」
彼女のウインクと投げキッスに、対応に困ったような笑顔で答える。
そしてシェラザードは同じエリアまで移動を開始した。

不意にゴツい声と息が僕の首筋を撃つ。
スタンリーの耳打ち、その奇襲に思わずゾクゾクと背筋が震えてしまった。
鼓動が萎えていく心臓。とにかく無言で了解の意を示した。

さて、どうした物か。といった表情で姉さんに目線を移した。

【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー】
>>69
『えっと、僕はダグラス=ロックウード番号で言うと5番に当たります。
 このムサイ型巡洋艦ミョーコウの所有者・・・もとい艦長を務めてます。』

見た目を裏切らない可愛い声だった。
この声が「あの」時にどのように震えて、どのように喘いで、どのように啼くのか。
それを考えるだけで濡れてしまいそうになる。
モニターの中の少年艦長は、ほんの僅かだが頬を染めているように見えた。

だが。

「……ダグラス=ロックウード艦長さんね。
 そしてその艦の名前がミョーコウ……不思議な響きだけど、良い名前だわ」
 
柔らかい笑顔はそのまま。甘い口調もそのまま。最初に抱いた好意もそのまま。
だが、観察と計算は忘れない。

少年は自分の笑顔やウインクや投げキッスに顔を赤らめたわけではないらしい。
その心の揺れが表に出たのは、イブという女が彼の耳に唇を寄せて何かをささやいた直後だ。
単に吐息に耳をくすぐられたのがくすぐったかったのか、それとも他に理由があるのか。
とにかく、こちらの最初の一撃はあっさり受け止められてしまったらしい。
真っ赤になって照れてくれる様子を期待していたのだが、残念。

見た目よりも女慣れしてるのかしら、このコ。意外と手強いかも。

「艦長さん、もしよければダグラスさんとお呼びしたいんだけど、嫌かしら?」

ムサイ型軽巡洋艦。旧式艦というより骨董品という方がふさわしい存在ね。

キュベレイの右手のマシンガンをくるりと回し、銃把ではなく銃身を持って
銃口を自分に向ける形にする。一応、敵意のない意思表示にはなるはずだ。
同時に、パッシブ方式のあらゆる索敵装置を使ってその様子を伺ってみる。
眼球は極力ダグラスに向けたまま、さりげなく観測結果を確かめた。
主砲はこちらを向いていない。ミサイル発射管も閉じたままだ。
モビルスーツデッキのハッチも開いた様子はない。熱量も最初に感知したときから変化がない。
中で機体が臨戦態勢で待機しているというわけではないようだ。
交渉に専念してくれるのはこちらとしては有り難いが、向こうとしてはそれでいいのだろうか。

素人ね。あなた方。

少なくともムサイ……ミョーコウには生徒が3人いる。ダグラス、イブ、そして名前の知らない男。
いくら戦闘を望んでないことを表明しているとはいえ、見ず知らずのモビルスーツが近距離にいるのだ。
万が一に備えて誰かが直援機として外に出ていても不自然ではないし、
こちらとしてはある程度具体的に警戒されても文句も言えないのに。

さて、どうするか。花園の入り口は目の前だ。問題は門番をどうやって誘惑するか、だが。

「さっきも言ったけど、あたし、ここに放り込まれたばかりで、何が何だかよく分からないのよ。
 取りあえず適当にふらふら飛んでたのだけれど……ごめんなさい、まだ考えがまとまっていなくて。
 とにかく、あたしはあなた方と殺し合いをするなんて嫌なの。
 出来れば通信よりも直接会って色々お話ししたいんだけれど………
 ちょっと虫がよすぎるわよね。ごめんなさい、勝手なことばかり言って」

さっきよりも気弱な笑みを浮かべてみる。
言葉は決して嘘ではない以上、それに伴う表情も自然と浮かべることが出来た。

状況を把握しきってないのは本当。適当に飛んでいたのも本当。
直接会って話したいのも本当。勝手なことを言っているのを自分でも分かっているのも本当。
あなたと今は殺し合いたくないのも本当。

嘘はついていないわよ、あたし。

【行動:ムサイと通信継続(0)】
【位置:U15】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;何とかしてムサイに乗り込もうとする】
72ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/19 17:11 ID:???
(シュウジさん……だめ。
 その人は……その人は…、
 あなたを……あなたを!!)

その瞬間、私の中で―パキーン―と、何かが壊れた。

…私は何か大きな声で叫んでいた。

2人がそれに驚き、恐怖の表情を浮かべていた。

私は女に飛び掛った―――

叫ぶ女。

しかし、残念ながらそれは私には聞こえなかった。届いていなかった。
そのまま右の拳に目一杯の体重をかけて振り下ろした。

女の顔が歪む。
いい気味だった。

(アンタなんか。アンタなんか。アンタなんか。アンタなんか……―――)

殴る。殴る。殴る。
ただ何もいわずに、感情と体重だけをこめて殴る。

殴る。殴る。殴る。
もはやそれは作業になっていた。
でも私は殴った。殴り続けた。

殴る。殴る。殴る。
……そしてそのうち女は“ビクンッ”と体を痙攣させると、
そのまま動かなくなった。

「シュウジさん。これで……もう大丈夫よ。」

頬を伝っていた何かの感触を感じつつも、
彼には微笑みながら振り向いた。
73ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/19 17:12 ID:???
「………?」

彼は怯えていた。
なぜだろう?
私はただ彼を救っただけなのに。

「そっか♪」

ポン……と手を叩くと、物言わなくなった女の体を
ベッドから蹴り落とした。

「こんなのがあるから怖いのね。
 ……大丈夫よ、シュウジさん。

 これからは私がついてるから……。」

そう近づいて、両の手で彼を包み込んだ。
……真っ赤に染まったその手で。

彼は震えていた。

「……シュウジさん。
 私がついているから。
 全部私が包み込んであげるから……だから……。」

彼は叫んでいた……。
彼はとても苦しんでいた。

それを私は彼の全てを包み込むように……。
やがて私たちの肉体は溶け合い、そしてそれは一つとなった……。

【行動:撲殺(1) ……。(1)】
【位置:N-17:暗礁空域(精神体)】【残り行動値:残り2p】
【機体状況:特に問題なし】
【精神状況:攻防戦(勝利)】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:みんなどこ?会いたぃょぅ】
「さぁて、着いたぞお嬢ちゃん。」
と、寝ているリファニアに陽気に話しかける。
後ろに居る七面鳥が少しうるさいが・・・・・・・・・・・・・。

「うるさいぞ、七面鳥。お嬢ちゃんが起きちまうじゃねぇか。」
それでも羽根をばたつかせてなおもうるさい七面鳥。

担いでいたリファニアをそっと、ベッドの上に寝かせ毛布をかけてやる。
―砲術科―そこは昔自分が居た場所。
この部署は常に人が居なければ成らないので、宿直用のベッドが有る。

ここに連れて来たのには理由がある。
今接触している不明機への対応。この状況からではいつでも迎撃できる様にしておかなければならない。
しかし、この状況で彼女を一人にしておくということも出来ないからだ。

「万が一ってこともあるからな。」
そう言って、測距離に目をやる。相対距離はそう遠くない。
はっきり言って一撃で沈めようと思えば沈められる。
新しいタバコに火をつけ、使用可能な兵器の残存数を確かめる。

「ほぼ満載状態じゃねぇか。」
弾薬庫を狙われれば一撃って所。
次に主砲の装填状況は・・・OK使える。
この距離なら2発は撃てるだろう。

次に行ったのが銃器の入手
拳銃だけでは不安である。
「これくらいジョジョイのジョイっと。」

脇に有った、銃蔵にコードを打つ。元々ジオン軍人だジオンの船ならIDカードが無くても開くだろう。

「ビンゴ!」
まさに大当たりである。といっても3回目だが。

銃蔵には持ちきれないほどの銃器。
自動小銃が・・・・・13丁と、鎮圧用ショットガンが7丁あとは、
グレネードランチャー3丁に、手榴弾が13発
それに、ショットガンとグレネードランチャ―の予備の弾。

「選り取り緑ってか?」
銃蔵から引き出した銃器を全てその辺においてみる。
さすがに、巡洋艦だけあってそれなりの量が有る。
少し気になるのが、自動小銃の予備弾奏が1丁につきひとつしかない事。
まぁ、それでも全部使うわけではないから十分ではあるか。

【行動:武装チェック(1)探索@銃蔵(1)】
【位置U12】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 銃器いっぱい(床に散乱)】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
怖い。
頭が割れるように痛い。
何が?
手の震えは既に痙攣といっても差し支えないくらいになっている。
死が、戦場が―――変わってゆく俺が。
汗が湯水のように溢れ出る。
なぜ変化を恐れる?
震える手でヘルメットのバイザーを開ける。
俺が俺でなくなるのが怖いから。
開いてゆくバイザーに青ざめた顔が映った、気にせずに煙草を出す。
自分は自分なのに?
ライターで火をつけようとするが震える手が邪魔でなかなか火がつかない。
こんな状況なのに?
火をつけようと何度も何度も試みる。
人殺しを躊躇うの?
ライターに火がつく気配はない。
それとも――獣になるのが怖いの?
火がついた、同時に込み上げてくる酷い吐き気。
違う。
煙草の煙を思いっきり吸い込んで吐き気を無理矢理押し込める。
違う。
深呼吸するように慎重に息をする。
違う。
コクピットに漂う綺麗な紫煙。
落ち着け。

「いったん……戻るかァ……」

何故か自分の声が弱弱しいと感じる。
落ち着け。
侵入禁止区域を避けて通るように設定する。
落ち着け。
オートパイロット――作動。
落ち着け。
この不条理な世界を一旦拒絶する。
落ち着け。
――目を閉じた。

【行動:移動(-4p)】
【位置:H-8→H-9→I-9→J-9】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:ブランデー入り携帯ボトル、煙草4箱と4本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:????】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】
76イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/19 20:26 ID:???
>69-71
ダグラスからの視線に小さく頷き、愁林はシェラザードとの会話を再開した。

「正直者なのね、貴方」

夜の色の瞳が、キュべレイMk-2のパイロットを見据える。
シェラザードが再び口を開くまでの、一瞬の“間”を愁林は見逃さなかった。
その瞬間、値踏みされている予感は確信へと変わる。

「けれども……正直者が善人だという保証は、何処にも無いわ」

これ以上子羊を装えば、そのまま噛み殺されかねない。
やはり、この相手は油断のならない存在だったのだ。

「そういう訳だから、小心者の私の為にもう少し、貴方を見定めさせて貰えるかしら」

だが、それゆえに。
このパイロットを計画に乗せる事ができれば、リスクに見合う以上のリターンが見込めるだろう。

―――Sancte Deus―――

神の御名を胸に、彼女はシェラザードの出方を窺った。

【行動:通信継続中(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ムサイ級艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい】
【同盟:No.05・ダグラス、No.16・アレン、No.20・リファニア、No.23・スタンリー】
77アーネスト・マンソン:04/02/19 20:38 ID:???
 敵、か・・・・・・味方か。どちらでもないのか。
 交渉は彼女に任せよう。
 俺が出たら・・・・・・喰っちまいそうだ。
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:ナンダカアタマオモインデスケドトリツカレテマスカオレ】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
 ワイヤーホーク×1(左手に装備中)、バズハンマー×1(背部に装備中)】
【行動:迎撃体制;相手が何らかの攻撃行動を実施した場合、「迎撃;1p
 攻撃1p・回避・2pを実施)のこり0p】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア・クワン】
ついたんで、とりあえずジャジャ馬からおりよかと
思っておったら通信が飛び込んできよった。
「そこのパイロット、聞こえる?
  敵意が無ければ一旦動きを止めて欲しいんだけれど……?」
思わず、思ったことを口にだしてしもうた。
「よかった〜。やっと人がおったわ〜。
 え〜と、パイロットってアタシの事なん?
 そうやったら、敵ってどういう意味なん?
 アタシはなんか変な奴等に誘拐されてもうて
 なんかこんなところに連れてこられてもうて
 こんなジャジャ馬よこされて、殺し合いしてこう
 っつーて言われてな。
 どないよかと思ってコロニーとか回ってみても
 人がおらんでどないなっとるか、全然わからへん。
 ホンマ困ってどないしよかと思って
 ここに来たんやけどな。
 人がおってホンマ良かったわ。
 これでなんとなくやけど安心できるわ。
 そういえば、あんさんは軍人さんなん?
 女性やからオペレーターとかそういうのなんか?
 軍人さんって大変やろ。
 休みはなんか不規則っぽいし、
 御飯はまずいって噂やし。
 ほんま良い事あらへんって感じやな。
 女性の職場じゃあらへんよ。
 もっと福利厚生とかそういうもんを
 豪華にしてもらわへんとな。」

【行動 : 通信でマシンガントーク炸裂や (1) 残り3 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 鼻歌歌いながら妙に上機嫌や 】
【パイロット状況 : しゃべるのに夢中や 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 衛星基地ついたけどどないしよか 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】
79リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/19 21:44 ID:???
第六章 >78 現在

  A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■□□□■■■■■□◎
02◎◎■□□□□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04□□□▼◎□□□□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼11□□□□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□■
06■□◎□□□□□◎◎10□□□□□□□□□□■□□◎□   □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□   ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□〓〓□□◎□□■□□□※※07□□□   ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□06□◎□□□□□□□※□※□□■■   〓:コロニー
10◎■■■■□□□◎□□□□□□□□□※◎◎◎※□□■   ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□※◎※□□■◎   ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■□□□◎※□■■■□■□■■□□□□□◎◎■   ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■■■◎□□□03■■■■■   ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□01□□□□■□□□◎□□□26■■※■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□□□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□□■■08□□□□≠15□□□□□■
18◎□□□□□□□□□■■◎◎□□□□□□□□□□□◎
19□◎□□□□■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□□□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※□※※□□◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□□□◎※※※※□□□□□□▼▼▼◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎※※◎■◎□□◎□▼▼▼□◎□
24※■■□□□□□■◎□※◎■■■□□□□□□□□□■

03・05・20・23は同一地点。11・14・21・25は同一地点。15・19は同一地点。
03・05・20・23はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・20・23の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
>>76
『正直者なのね、貴方』
『けれども……正直者が善人だという保証は、何処にも無いわ』
『そういう訳だから、小心者の私の為にもう少し、貴方を見定めさせて貰えるかしら』

「ほめられたと受け取っておくわ。
 自分のことを善人だと言えるほど出来の良い人間じゃないけど」

苦笑混じりに返事を返す。これも本音だ。
イブの視線が鋭くなったのを感じる。こちらが観察していたのがばれたのかな、と内心で舌を出す。
まあ、何事も自分の思ったとおりにはいかないものだ。相手の方が頭は切れそうだし。

「見極めると言われても……何をすればいいのかしら。
 こっちは嘘は言ってないけど、証明のしようもないし………
 かといって、あなた方があたしを疑うのも当然よね。
 一応敵意のない証拠は見せたつもりだけど………」

逆手に持ったマシンガンを掲げてみせる。この距離なら十分に確認できるだろう。

「……これも、証拠にはならないと言われればそれまでよね」

扉を開く鍵を持っているのは向こうだ。
こちらとすれば開けてもらえるように頼み込むかどうにかするしかない。

「とりあえず、こちらの希望だけは伝えておくわ。
 出来れば、あなた方のお仲間に入れて欲しいの。
 お友達になりたい………と言える状況じゃないけどね。
 それなりに役には立つと思うわよ。一応、モビルスーツに乗って御飯を食べてきたから。
 それに、こんなことも出来るんだけど」

ファンネルを展開して操ってみせる。ただし、全機を動かしはしない。
動かすのは9機だけ、残りの3機は眠らせたままにしておく。
自分が『使える』存在であることは示す。ただし、手の内の全部は見せない。

適当なところでファンネルを格納する。

「………こんな感じ、だけどね」

一つ息をついて、ヘルメットを取る。
乱れたプラチナブロンドを軽く手櫛で直し、唇にかかった一筋の髪を小指で払う。
そのまま少し媚びも込めて満面の笑みを浮かべた。
笑顔を向ける相手はイブと、それに「艦長」のダグラスだ。

「利用価値はそれなりにあると思うけど、どう?」

【行動:ムサイと通信継続(0) ファンネルのデモンストレーション(−1)】
【位置:U15】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;何とかしてムサイに乗り込もうとする】
81シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/19 21:52 ID:???
夢を見た。
……といっても、ただの夢と言うよりは、
色々な記憶の断片が、古ぼけたテレビに次々と映し出される。
その記憶の断片には、順番も、関連性もバラバラだった。
唯一それらに共通していることは、すべてシュウジの記憶だと言うことだろうか…。

─────────────────────────────────────
「ゼファー……西風か…。」
『一体誰がこんな名前を付けたのかしらね…?』
「資料ではワルハマー・T・カインズ博士って事になってるけどな。」
『名前変えましょっか?』
「却下。俺もお前もネーミングセンスがないからな。」


『お前はなぜ連邦に志願を?故郷が消えた復讐か?』
「それもありますけど…。もういいんです。記憶もありませんし。
 結局の所…生きるためですね。」
『ハハッ。確かにそうだな。ここは寝るところもあるし、食事も食えるからな。』
「それに唯一残っていた記憶も…役に立ちますしね。」


「断ります!ジオン相手ならともかく何故連邦相手にハッキングをしなければならないのですか!」
『この世界…綺麗事だけでは生きていけないのだよ…?
 それを早く知りたまえ。シュウジ君。君のような優秀な物は少ないんだ…。
 それに、今回調べる者は兼ねてから汚職の絶えなかった者だ…。』
「クッ……。」


「人格生成のプログラミング…。と言えば聞こえはいいけど、こりゃただの子育てだな…。
 ま、封印解除と空間機動プログラム担当の俺にはあまり関係はないが…。
 手伝おうか?エルザ。」
『折角だけどお断りしとくわ。将来の役にも立つし。』
「将来の役に?」
『そう、いつか出来るかもしれないあなたと私の子どものね…。』
「エルザ…。」


「……ここはどこ…だ?俺は…?」
『シュウジ…。』
「……!あなたは…?」
『記憶がなくなってしまったのね…。……あなたの母親よ…。』
「……すいません…。思い出せない…。」
『いいのよ…。もう…あなたには全然構ってやれなかった…。
 母親失格だったから…。
 強く生きなさい…。シュウジ。強く…。』
「か、母さん!かあさぁぁぁん!」


『シュウジさん……リナルドさん……皆さん。
 ごめんなさい………。
 本当に……本当にッ……ごめんなさ…い。』
『私、待ってます…。皆と一緒だったあの場所で…
 待ってますから……』
(……これは…記憶…?いや…?)

≪続く≫
82シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/19 22:17 ID:???
─────────────────────────────────────
「……!?
 ……まだ…生きてる…な。」

まだ視力が完全に戻り来ていない目で周りを見渡す。どうやら小惑星内の廊下のようだ。
「……体…動くな?よし。」

壁を蹴り、エアロックの方へ移動し、レバーを操作してハッチを開ける。
ハッチが開ききるよりも前に、格納庫内の机の方へ向かう。
「ゼファー!通信があったか?」
〔マスター?…確かに、先ほど、全体通信がありました。ヨーコさんからです。〕
「……やっぱりな…。」
〔は?〕
「なんでもない。S-17へ向かう!隔壁解放!航路算出!ザンネック・ベース起動!」
〔了…了解!〕

急いで机の上の首輪カバーをかき集め、ディバックに詰め込む。
そして、ビギナ・ギナのコックピットへ跳ぶ。
「発進!目標、S-17!」
〔…了解、発進します。〕

≪まだ続きます≫
83シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/19 22:46 ID:???
小惑星を飛び出し、宇宙空間へ出るビギナ・ギナ。
そしてそのまま加速していく。
その途中、また全体通信が聞こえてきた。今回は男の声のようだ。

第五章>>254

「……あいつも死んだのか…。」
〔まだ…そうと決まったわけでは…。〕
「そんなことはどうでもいい、確かにこの状況であんな神経していられるのは賞賛に値する男だったが…。
 それよりもこの殺し合いに参加できてよかったとはどういう事だ?
 …俺じゃあるまいし…。」
〔適切な返答が思いつきません…。〕
「……馬鹿ばかりだ!」

そろそろ暗礁空域にさしかかる頃だ。ここで定期通信が入った。

第五章>>285

「これで2は完全に使えなくなったな……。」
〔やっぱり死んでましたね…。アレン=D=バディアンさんは…。〕
「……あぁ。」

機体は暗礁空域に侵入した。速度は落ちてはいない。前に進む速度は下がったが。
そこでまた全体通信が入った。
「流行か…?」

>>22-24
「!!?」
〔カットしますか…?〕
「このままにしておいてやれ…。このままに…。」
懐かしい曲をBGMに、ビギナギナは暗礁空域を進み続ける。
懐かしきあの場所へ還るために…。

【行動:H−14へ移動(−1)L−14へ移動(−3)】
【残り行動値:0p】
【位置:L-14】
【機体状況 :問題なし 】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)貧血気味】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6】
【行動方針:S−17へ】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ?
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
『艦長さん、もしよければダグラスさんとお呼びしたいんだけど、嫌かしら?』

「呼び方は何でも構いませんよ。昔は糞ガキ≠ネんて呼ばれてもいましたから。」
苦笑交じりの応答の中に、ほんの少し淋しさが募る。
今更ながら思う。良くも悪くもアレンはこの艦のムードメーカーだったんだな・・・・・・。

姉さんが交渉を再開した。
やり取りを見守りながら、今回の姉さんははヤケに慎重だなと思った。
リファニアさんの時は意外と簡単に共闘を承諾したのに・・・。

そして交戦意思が無い事をアピールするシェラザード。
ついでにビット?を巧みに操作し、戦闘力も誇示した。
まあ、僕にとって戦闘力はあまり気にしない。
大切なのは、交戦の意思の有無。それだけである。
実際今までもそうして来た訳であるし、この点では彼女は特に問題はないと思われた。

彼女はおもむろにヘルメットを外す。
バイザーの陰りで良く解からなかった素顔が露になった。
瞬間、目が点になった。ヘルメットの下から現れたのは絶世の美女。
姉さんと同じく大人≠ニいった印象である。
髪をサッと整える、その仕草に思わず見惚れてしまった。
続けて魅惑的な笑みを浮かべるシェラザード、
なんと表現すればいいか・・・一言で表すと、アダルティック?
思わず僕もうれし恥かしの笑みがこぼれてしまった。
刹那、姉さんの気配を感じ取り、咳払いを一つ、真顔を作り直して姉さんに向き直った。

「僕は受け入れても構わないと思いますが・・・、姉さんはどう思います?」
特に拒む理由は無い、僕はそう判断を下した。

・・・それにしても姉さんといい、シェラザードといい、主催者は何考えてんだ?

【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー】
85ラーズ ◆C5GRxBlS5o :04/02/20 03:22 ID:???
……発作が…遂にやんだ。……痛みの残影が残る頭を抑え、死にも近い痛みから
自分がきちんと生きて戻ってきた事の喜びを噛み締める。…最初は軽かったが…
途中で爆発的に痛み出したようである。
「………何とか…なった…わね…。」
【行動:発作終了(4p)】
【残り行動値:0p】
【位置:T17】  
【機体状況:異常無し】
【武装:ファンネル×6、両肩部3連装ミサイル×2、ビームサーベル・メガバズーカランチャー】
【SFS:スキウレ】
【所持品:ヤクト内(ディパック(中身は『飲料水2g入り4本』『地図』「食糧3日分」) レポート用紙1冊 )
手持ち(細長い(そしてかなり大きい)アタッシュケース(中身はライフル(残弾10)) 大型要塞の内部地図データ)】
【行動方針:報復。そして「決闘」観戦】
【同盟:なし(一時的利用目論み=シュウジ ベルク リナルド)】
86イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/20 11:19 ID:???
>80>84
「……ダグラスがそう言うのなら……でも、最後に一つだけ質問させて」

媚を含んだ笑みに少年の頬が緩むのを苦々しく思いながら、愁林は続けた。

「そうね……小さなボートで川下りをしているとするわ。
 でも、その先には既に、滝が見えているの。しかも、川幅は広く、今から川岸まで辿り着けるかは微妙なところ。
 そんな時貴方なら、どのような理由でどのような行動を選択するのかしら?」

香港の闇を謳歌した16年が、魔都の闇に息を潜めた8年が、愁林に警鐘を鳴らし続ける。
根拠は無い。
あるのは、闇の中で育まれた嗅覚が嗅ぎ取った、危険な香りだけ。
その感覚が、目の前の女を劇薬だと告げている。

だが、毒も使い様では薬になる。

心の中で小さく十字を切り、愁林はシェラザードの返答を待った。

【行動:通信継続中(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ムサイ級艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー】
>>84
今度ははっきりとした反応が返ってきた。自分の笑顔にダグラスの表情が緩むのが分かる。

そうそう、健全で健康な青少年はそうでないと。
美人のお姉さんに笑顔を向けられたら、ちゃんと赤くなって胸を高鳴らせないといけないのよ。
そうしてくれれば、こっちも嬉しくなってもっと色々してあげたくなるから。

『僕は受け入れても構わないと思いますが・・・、姉さんはどう思います?』

「姉さん」? でも、名字は違ったはず。
する、とこの2人の関係は、少なくともダグラスがイブのことを「姉さん」と呼び、
イブがそれを許容するだけの深さがあるものだということなのだろうか。
しかし、この状況でそういう関係が成立するなんて……ないことも、ないか。
一種の極限状況で出会った男と女がどうこうというのはあり得ない話ではないわけだし。
ダグラスに素直に甘えられたイブが思わず彼を受け入れた、あたりの話かと考えれば、そう無理はない。

でも、ダグラス君。少なくとも自分で艦長を名乗るならば、
他人の目の前で「保護者」に助言を求めるのはどうかと思うわよ。
あたしはその隙だらけの甘さが好きだけど。うん、大好き。

>>86
『……ダグラスがそう言うのなら……でも、最後に一つだけ質問させて』
『そうね……小さなボートで川下りをしているとするわ。
 でも、その先には既に、滝が見えているの。しかも、川幅は広く、今から川岸まで辿り着けるかは微妙なところ。
 そんな時貴方なら、どのような理由でどのような行動を選択するのかしら?』

イブの表情が少し険しくなった。
他の女に目を奪われそうになった「弟」の態度が気に入らなかったのだろうか。

「恋人」の反応としては、少し鈍いかな。でも、「お姉さん」としては、ちょっと面白い反応かも。

何はともあれ、質問された以上は答えなければならない。
自分の観察結果からすると、この2人は「まともな」人間だ。
正確に言うなら、この狂った世界の中でも、まともであり続けようとしている人間の目をしている。
ならば、この異世界で通用させるべき論理は振り回さない方が良いだろう。
言葉は慎重に選ぶ必要がありそうだ。

「難しい質問ね。状況次第でどうにも答えが変わるけど……
 でも、どんな方法であれ、生き延びるためにベストは尽くすわ。
 川岸に近づけるなら出来るだけ近づこうとするかしらね。
 いざというときはボートを捨てて泳ぐ手もあるわけだし。
 ……真冬で氷が浮いているとか、ピラニアの大群が待ちかまえているとか、
 そういうどうしようもない状況だったら、どうにもならないかもしれないけど。
 黙って滝壺に放り込まれるのを待つよりは、その前に出来ることを何でもするわよ」

一呼吸間をおく。

「……大切な人を守るためとか、その人が待ってくれているとかなら、なおさらね」

あたし、ダグラス君のことを気に入ったから。
どうせ死ぬなら、彼みたいな可愛い男の子に殺されたいの。
だから、その時まで、ダグラス君を守るためなら大抵のことはやってもいいわよ。


【行動:ムサイと通信継続(0)】
【位置:U15】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;何とかしてムサイに乗り込もうとする】
89シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/20 13:58 ID:???
「……。」
〔何をしているのですか?〕
「さっき見た夢のことを思い出している……。」
〔夢?〕
「昔の夢さ……。シュウジ=アサギという人間が2度目に死ぬ前の……。」
〔2度目に?〕
「1度目はコロニー落としの時に記憶を失った時。
 2度目は裏切られ、結果的にここに来ることになってしまった時。
 ま、1度目の方はもうどうでもいいことなんだがな……?」
〔……。〕

【行動:P−14へ移動(−4)】
【残り行動値:0p】
【位置:P-14】
【機体状況 :問題なし 】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)貧血気味】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6】
【行動方針:S−17へ】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ(前回付け忘れてますた…。)
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
90イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/20 14:25 ID:???
>87-88
顎の先に軽く手を添え、暫しの沈黙の後。

「模範解答ね」

愁林は、それだけを口にした。

「ダグラス、あとはキミが決めなさい。
 私はキミをパートナーとして信用している。
 だから、その判断にも従うつもりよ―――」

でも、と彼女は少年の耳元で囁いた。

「悪魔だって聖書を読む。この世界はそんな場所だって事、忘れないで」

顔を上げ、艦橋から格納庫へ向かうべく、愁林は歩き出す。

(嫌な女……)

理性で下した筈の結論が、感情の色に染め上げられたかのような錯覚。
扉をくぐり、通路を抜け、ゴトラタンの元へ向かう。
自分を慕い、自分に無防備な寝顔を見せ、そして自分の過ちで死んでいった一人の少女。
彼女の見せた純粋さが、今の愁林にはとても眩しく思えた。

【行動:艦内移動(-1)、機体搭乗(-1)】【残り行動値:2p】【現在位置:U-14(ミョーコウ格納庫)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー】
(・・・・・・・・・・・・・・?!)

唐突に意識が戻る。
どうやらコクピットに戻った途端、短い間だが眠ってしまっていたようだ。

それと同時に全体通信が聞こえてくる。

『シュウジさん……リナルドさん……皆さん。
 ごめんなさい………。
 本当に……本当にッ……ごめんなさ…い。』
『私、待ってます…。皆と一緒だったあの場所で…
 待ってますから……』

(嬢ちゃんか、あの様子のままだと罠、
 正気に戻ったのだとしたら本心だろうが、
 今の俺には人を心配する余裕も無い。
 どちらにしてもシュウジとリナルドは行くだろうから、
 俺が行く必要も無いな。)

続いて違う全体通信が聞こえて来る。

『俺の名はアレン=D=バディアン。知ってる野郎も知らない野郎も文句言わずに聞きやがれ。
 ……俺はこの殺し合いに参加出来て、よかった。
 仲間と、愛する女と、出会えた。
 俺は幸せだ。でも、俺は強欲でな……。まだ納得のいく結果を出せていない。
 納得のいく闘いを出来ていない。……俺はこの殺し合いに参加出来て、よかった。
 じゃあな、トリィ、ダグラス、イブ、スタンリー。俺は一足先に……逝ってるわ。
 死んだらまた会おうぜ。』

その直後、特殊情報端末の画面から24番に続いて16の番号が消えた。
(彼は、自分の歩んだ物語に満足して死んでいった。
 ・・・・・・・・・それが、人間の終わり方であり、始まりでもある。
 俺も彼のように満足した物語で終わりたいものだな。)

その後、定時放送が流れる。

(マップ、左上部に人が集まってるな、次はそこだな。)

特殊情報端末の画面を確認しその方面へ移動を開始する。

移動をしているとまたも全体通信が聞こえてくる。

>>22-24

死した彼への葬送曲(にしては、激しいが)なのだろう
その曲を聴きながら、俺は静かに黙祷を捧げた。

【行動:目が覚める(-0)移動 V-08→U-08→T-08(-3)黙祷(-1)】
【残り行動値:0】
【位置:T-08】
【機体状況:正常】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
    (左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1.5g一本 食料三日分 
     十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ? 
    15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
>>90
『模範解答ね』

……あまり、望まれていた回答ではなかったかもしれない。
だが、他に答えようもなかった。設問は、「自分1人がボートに乗っている場合」だった。
そうであるなら、そう答えるしかない。誰か別の人が絡むなら話は別だが。

『ダグラス、あとはキミが決めなさい。
 私はキミをパートナーとして信用している。
 だから、その判断にも従うつもりよ―――』

イブがダグラスの耳元で何かささやいた後、モニターから姿を消した。
単純にダグラスに全てを任せた……とは考えにくい。
これから何をするつもりなのかダグラスに耳打ちして席を外した、と判断すべきだろう。

だが、これで交渉相手はダグラスだけとなった。むしろその方がやりやすい……か。

「……ダグラスさん、その艦……ミョーコウ、だったわね。
 ミョーコウの艦長が貴方である以上、あたしを受け入れるか、受け入れないのかは
 貴方の判断にかかっているわ。
 貴方にはその権限もあるし、義務もあるのだから。
 だから、貴方があたしを受け入れてもいいというのなら、あたしをその艦に迎えて欲しいの。
 そうでないのなら……残念だけど、ここでサヨナラするしかないわね。
 無理矢理仲間にしろと言うわけにもいかないし。
 もし、貴方があたしを受け入れなかったとしても、恨みはしないわ。残念には思うけど。
 貴方やイブさんに信じてもらえなかったあたし自身が悪いのだから。
 ……でも、それでもわがままを言わせてもらえば、あたしはあなた方と戦いたくはないの。
 それだけは、分かって欲しいな。ダグラス=ロックウード艦長……」

ダグラスの艦長としての自負心と自尊心、それに義務感に賭けてみる。
彼は自分に好意的だ。それは間違いない。ただ、彼はイブの判断を気にしている。
そしてイブは自分を彼ほど信用していない。むしろ疑っているように思える。

ダグラスがイブの感覚を重視するか。
それとも「受け入れても構わない」とした自分の判断を信じるか。

シェラザードは憂いと寂しさをにじませた微笑みをダグラスに向けた。

【行動:ムサイと通信継続(0)】
【位置:U15】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;何とかしてムサイに乗り込もうとする】
>>78

『よかった〜。やっと人がおったわ〜』

 敵意は無し?
 なら……

「アナタは……」

『え〜と、パイロットってアタシの事なん?
 そうやったら、敵ってどういう意味なん?
 アタシはなんか変な奴等に誘拐されてもうて

(〜略〜)

 女性の職場じゃあらへんよ。
 もっと福利厚生とかそういうもんを
 豪華にしてもらわへんとな』
 
 ……ちょっと待った。
 状況を整理しましょう。

 まずあの機体が入ってきたので私が通信を送った。
 内容は、機体を停止させて欲しい、というだけの筈。

 そしたら、聞いた事も無い酷い訛りで畳掛けられたのよね?
 内容は解らないでもない。
 しかし関係無いんじゃないの、これ?

「よし……よし、よし、解ったわ。
 良い? とりあえず、私軍人じゃないのよ。
 アナタと同じ誘拐されて来たの。
 だから……」

 ここで全部話す気か、私は。

「オーケイ、話は沢山ありそうね。
 基地内の地図送るから、ここまで着て頂戴」

 多分敵意は無い、でしょう。
 でもこの訛りでマシンガントーク続けられたら、頭痛くなりそうだけれど。

「良いわよね、アーネスト?」


【行動 : 回線持続(−0) 地図送信(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
「それってどう言う・・・・・・」

質問より早く、イブは艦橋を出て行ってしまった。
(悪魔でも聖書を・・・?人間の裏と表、という事かな・・・・・・。
 だとすると、姉さんはシェラザードさんを危惧している!?
 いや、結論を出すにはまだ早い。
 けど、姉さんの言ったことは・・・・・・。
 ・・・・・・まあ、絶対的に危険という訳じゃないよね?)

そして、シェラザードが寂しげな口調で語りかけてくる。
その中のあたしはあなた方と戦いたくはないの≠ニいう言葉で決断を固めた。

「シェラ・・・さんで良いですか?
 我々は貴方を歓迎します。ミョーコウへようこそ!!」
優しい微笑で彼女を歓迎した。
(でも、姉さんはあんまり乗り気じゃなかったよなぁ・・・・・・。)
歓迎しつつ、複雑な思考が頭を巡る。この決断が、はたして吉と出るか、凶と出るか・・・。

格納庫のハッチを開放し、受入の態勢を整える。
今回はあえて自動着艦は促さない事にした。
彼女は既に戦意が無い事を十分に示している、
ここまできて彼女を疑うのは流石に気が引けたためだ。

【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー】
>>94
『シェラ・・・さんで良いですか?
 我々は貴方を歓迎します。ミョーコウへようこそ!!』

扉は開いた。花園への入り口が開かれた。第一関門突破成功というわけだ。
ただ、心の底から歓迎されたわけではないらしい。
ダグラスは笑顔を見せてくれたが、イブの意見をどこか引きずっている様子が見られた。

「信じてくれたことを感謝するわ。それにシェラって呼んでくれたことも。
 ありがとう、ダグラスさん。貴方に会えて本当によかった」

でも、いいわ。貴方はあたしを受け入れてくれたのだから。
何も心配する必要はなくてよ。少なくとも、あたしは貴方の敵じゃない。
だからその必要を忘れさせてあげる。
色々な方法と、色々なやり方で、何もかも気にすることが出来なくなるぐらいに。
後悔はさせないから。している余裕を与えない、と言う方が適切かしらね。

ミョーコウの格納庫が開いたのが確認できた。
……随分と混雑しているように見えるのだが、気のせいだろうか。
だが、少年の気分が変わらないうちに入り込んでおかないと。

「それじゃあ、今から着艦させてもらうわね。これからよろしくお願いします、艦長♪
 一旦通信は切るから、何かあったら呼んで頂戴」

通信を切る前に再び笑顔、ウインク、投げキッスの3連打を決める。今度は濡れた音も付けた。
さっきはヘルメットのバイザーが障害となったのかもしれない。ならば今度はどうだろう。
ヘルメットを脱いだときの笑顔に対する反応からすれば、効果は低くはないと思うのだが。

さて、花園に足を踏み入れるとしましょうか。あたしの天使が待ってるわ。
ちょっと怖い守護天使がいるらしいけど、運がよければ彼女とも仲良くできるかもね。

キュベレイはゆっくりとミョーコウに近づいていった。

【行動:通信カット(0) U14に移動(−1)】
【位置:U14】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:やりたいことをやってサヨナラ 出来ればみんなと一緒に♪】
【同盟:なし;何とかしてムサイに乗り込もうとする】
「さて、次にやる事だが・・・・・・。」
この先は少し考えなければならない。
なにせ、今起きている状況が大変なのだから。

「あのガキもまだまだ尻が青いな。この状況なら普通は…・・・・・・。」
取合えず、眠っているはずのリファニアの方をみる。

「まだ眠っててくれよ。リファニア。」
そう言って、軽く微笑んで砲術科を後にした。
着艦をすると言うような感じまでは進んだようだ。

さぁて、この先蛇が出るかそれとも何が出るのか。

そんな思案をしながら格納庫へと足を進める。
途中置いてある銃器を持っていくのも忘れない。

「準備完了っと。これだけ持てば十分だろう。」
手榴弾4発自動小銃2丁ショットガン1丁
まるでハリネズミである。

そして、着艦してくるであろうキュベレイMk−2は、どんどんこちらに近づいてくる。
そして、ゴトラタンに乗り込むイブの姿も見える。

どんどんと近づくキュベレイ
自動着艦ではない様だが・……………。

警戒は惜しまず、持っているショットガンの薬室に弾を込めた。

【行動:武装チェック(1)探索@銃蔵(1)】
【位置U12】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
97イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/20 18:05 ID:???
ハッチが開かれる。

「そう……キミはそちらを選んだのね」

近づいてくる、キュべレイMk-2の反応。

“Agnus Dei, qui tollis peccata mundi miserere nobis.”

シェラザードを、ダグラスが受け入れたという事。

“Agnus Dei, qui tollis peccata mundi miserere nobis.”

愁林自身、彼女を利用しようと思っていた。

“Agnus Dei, qui tollis peccata mundi dona nobis pacem.”

それならばどうして、心の平穏を主に祈らねばならないのか。

「―――dona nobis pacem.」

その感情は罪。悟られてはならないもの。認めてはならないもの。
故に彼女は、芽生える前にそれを刈り取った。

【行動:Agnus Dei (-0)】【残り行動値:2p】【現在位置:U-14(ミョーコウ格納庫)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー】
98イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/20 18:31 ID:???
>97修正
【武装:頭部ビームカッター、ビームトンファー×2、ビームシールド×2】
(度々申し訳ないです)
2/22(日)は書き込み不能となります。
ああ、本スレにに送信しちゃったよ。しかも書き込み途中で(泣
スレ汚しすみません。

2/22(日)は書き込み不能となります。

>>136
うーん、本当にプレッシャーだ、こりゃ
私とシェラさんの次第では本当にガクブルな展開に・・・w
モビルスーツによる「出迎え」を受けるかと思ったが、
何事もなくミョーコウに接近することが出来た。
接近しつつムサイ級特有の「人相の悪い」ブリッジを見上げながら、思わず苦笑する。

ここでいきなりあたしが牙をむき出しにしたらどうするのだろう。
格納庫の扉は開けっ放し、急所であるブリッジやエンジン部を守るモビルスーツも出ていない。
信用してくれるのは嬉しいけど、いくら何でもこれは人がよすぎるのではなくて?
でも、それだけここで他人を信用するというのが大変なことの裏返しかもしれないわね。
ここまでしないと、他の誰かから信用を得ることは出来ないのかも。

念のためヘルメットをかぶり直す。
まず大丈夫だとは思うが、格納庫の気密が怪しくなっていた場合に備えておいたほうがいいだろう。
それに、まだ気は抜けない。
あの艦長さんは自分を信用してくれた。だが、他の乗組員がそうであるとは限らない。
イブという女。名前の知らない中年?男。彼女たちがどんな態度で出てくるか。

乗組員の統制も「艦長」の仕事なんだからね、期待してるわよ。なんてね♪

「……って、一杯じゃない」

近づいてみると、ミョーコウの格納庫は思っていた以上にモビルスーツが詰め込まれていた。
白と黒のガンダムタイプが1機ずつ。エリート部隊に配属されている量産型F91とは違うようだが。
黒いのはともかく白い方は左腕の損傷が激しい。あれでは実質右手一本で戦わねばならないだろう。
あの赤いのは何だろう。見たことのないタイプだが……まさか木星連中のモビルスーツだろうか。
木星の引力に魂を引かれた連中とは正直会いたくないのだが、まあ、どうにかするしかない。
奥にあるのが、随分と旧式なGMタイプだ。これも随分と痛めつけられている。

ガンダムタイプが2機。知らないのが1機。GMタイプが1機。
これにさっき見たモビルアーマーを加えて合計5機。
自分を除いた15人中5人がこの艦にいる計算になる。

「……凄いわね……」

戦力として考えればダントツだろう。他の生徒を潰しに走っても何ら問題あるまい。
殺戮必至のこのゲームでここまで人を集められるとは、
それだけあの艦長の統率力が優れているのか、人道主義者ばかり揃ったのか、
それとも……駄目だ。分からないことが多すぎる。自分自身もかなりのイレギュラーであるのだから。

「まずは顔を合わせてから考えましょ」
相対速度を合わせて着艦。あやうくウイングバインダーが他の機体に引っかかりそうになった。
この機体そのものは華奢とすら言えるのだが、何しろ大きく張り出した翼が、何とも。

「………………そうだ」

虚空に開いた扉が閉まるのを待ちながら、途中で拾ったパーツのことを思い出した。
さほどかさばりもしないし重くもないが、何となくここに納めておいた方がいいような気がする。
何かあったときに役に立つわけでもない。

でも、妙に気になるのよね。どうしてかしら?

ハッチが閉まり、格納庫に空気が補充されるのを待ちながら、
シェラザードはキュベレイに右の翼の中からそのパーツを取り出させた。
カメラか何かで見ているだろうと考えて通信を入れる。

「ねえ、艦長、ちょっと置かせて欲しいものがあるのだけれど、かまわないかしら?」

【行動:着艦(−1) 艦内通信(−1) ハンブラビのテールランスの穂先を見せる(0)】
【位置:U14】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:ムサイ組の情報収集】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア???、No.23・スタンリー??】
シェラのキュべレイが着艦を果たす。
特に不審な行動も見られない。
まずは一安心、ほっと胸を撫で下ろした。

キュべレイを加え、遂にMS格納庫の積載率が100%になった。
これ以上の積載は出来ない事も無いが、
中央スペースを使う事になるため、出撃を大幅に困難な物にするだろう。

『ねえ、艦長、ちょっと置かせて欲しいものがあるのだけれど、かまわないかしら?』
シェラの声。
モニターを窺がうと、キュべレイのマニュピレーターが何かを掴んでいる。
爆弾・・・じゃないよね?見たところ危険物では無さそうだ。

「ええ、足元にでも置いていただければ。」

何となく見覚えのある、深いブルーの・・・なんだろうアレ。

「シェラさん。それ、何ですか?」
何となく気になったため、シェラに窺がってみた。

【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー 26番シェラザード】
>>103
『シェラさん。それ、何ですか?』

不思議そうなダグラスの声。当然だろう。
何しろ自分でもよく分からないものなのだから。

「ええと……ごめんなさいね、あたしも何となく気になって拾っただけだから、
 実はよく分からないのよ、コレが何なのか。
 拾ったのは、確か……X17あたり、だったかしら。
 モビルスーツか何かの部品だと思うんだけど。ランス系の武器の穂先か何かだと思うわ。
 最近壊れたか灼かれたみたいで、ついている傷が新しいの。だから気になったのかな?
 ……申し訳ないけど、誰か古いタイプのモビルスーツに詳しい人はいないかしら?」

我ながら説明になっていないとは思うが、どうしようもない。
取りあえずそのパーツを指先で挟むように持ち替えて、
その形がよく見えるようにはしてみた。

【行動:ハンブラビのテールランスの穂先を見せる(0)】
【位置:U14】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:ムサイ組の情報収集】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア???、No.23・スタンリー??】
「出て来い、そう簡単にはブリッチには行かせねぇからな。」
手元のショットガンを確認する。
さぁて、ブスが出るか?それとも極上のお姉さんが出るか?

コックピットに向かって銃口を隠れながら向けてひとまず待機だ。

やつが出てきたらこう言うんだ。
「動くな!」

ってな。

【行動:前回@格納庫へ(1) 今回@待機(0)】
【位置U12】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
廊下で、ゴトリと音がした。
リファニアは、たまたま目が醒めてしまっていて、その音を聴き取る事ができた。
「……何?」
ベッドから起き上がり、パジャマ姿のまま寝室の扉を恐る恐る開けるリファニア。
……廊下には、誰も居ない。

ゴトリ。

再び、音がした。
「ど、泥棒?」
音は、遠い。
それは、階下から聞こえたようだ。
廊下に出るリファニア。
リファニアは、ただ危険から逃げることよりも、まずその危険が何であるのかを確かめる。
そんな性格の持ち主だ。
階段を下りるリファニア。

ゴトリ。

音は、食堂の方から聞こえる。
廊下に飾ってある花瓶を手に取るリファニア。
そのまま静かに、食堂へ向かう。
食堂には、薄く明かりが灯っているようだ。
開いた扉の隙間から、そーっと中の様子を伺う。
――すると。

「はー、まったりまったり。」

嬉しそうにタバコを吹かす、パパの姿があった――。


「……禁煙中っていってたじゃないかぁ!!」
がばっと、ベッドから跳ね起きるリファニア。
「ナンヤ、ナニガオコッタンヤ!!」
リファニアの上で寝ていたトリィが、びっくりして飛び回る。

そこは、タバコの煙が充満した、一室だった。
「けほっ、けほっ……。人が寝てる所で、煙草吸う、フツ〜?」
床には、かなりの量の銃器が転がっている。
数々の計器やモニターも見られる。でも、ブリッジじゃない。
誰かに連れて来られたのだろうが……。
「トリィ。私確か、気を失って……。
 ……それから、どうなったの?」
「テキシュウ!!テキシュウ!!」
混乱し、走り回ったり飛び回ったり、忙しいトリィ。
リファニアは、はぁ、とため息をつくと、ベッドからおりて、モニターを操作した。
「艦外に異常はなし、と。ブリッジには、ダグラスくんひとり、かぁ。
 あとは……って、なにやってんのよぉ、スタンリーさん!?」
格納庫に映る、見慣れぬ――いや、良く知っている、機体。
あれは、キュベレイMK-II。シミュレーターでも、さんざん使った機体だ。
ファンネルの操作も、あの機体のデータでシミュレートしたっけ……。
でも、それとは別に――酷く懐かしい感じがする。
まるで、サイコガンダムMK-IIと同じような――。
「ってとりあえずそれより、あれに乗ってるのは、イブさん……じゃないよね。
 ゴトラタンが起動している。おそらく、あれにイブさんが乗っているんだよね。
 ……という事は、つまり……。」
少し考えるリファニア。確か、キュベレイなんて、参加者のリストに無かったはず――。
「あっ、そういえば!」
アレンの決闘を見届けて、ミョーコウに戻る途中、定期放送が入った。
それで知らされたのは、アレンを含む参加者の死と――。
「最後の参加者。確か、シェ、シェ……シェザールさん……?」

※違います

「……で、何でその人の機体が格納庫にあって、スタンリーさんが銃構えちゃったりなんかしてるの〜?」
考えても、状況が理解出来ない。キュベレイに、敵対行動を取るような様子は見られないし……。
「あ〜、もう!面倒臭いなぁ!直接行って、確かめてやろっと!」
本来なら、ダグラスの指示を仰ぐべきなのだが。
今は一刻も早く格納庫へ行く事で、頭が一杯。
とりあえず、ノーマルスーツは必要だ。
リファニアのノーマルスーツは、ライブの時に脱いだまま、機体に放置されている。
室内を捜してみると、いくつか収納されているノーマルスーツを発見した。
女性用のスーツを着る。少しだけ、大きい。
ちょっと動いてみる。うん、何とかなる。
リファニアは、そのまま急いで格納庫へ向かった。

格納庫に入ったリファニアが目にしたもの――。
キュベレイがその指先につまんだもの――。
青く、そして尖った形のそれは――。
「……ああ……。」
リファニアは、何も考えずに、跳んだ。
キュベレイの指先の、テールランスに向かって。
テールランスに触れる、リファニア。
「……アレン……。」
悲しみが再び、甦りそうになる。

――だが――

「…………。」
リファニアは、目を瞑り、心を落ち着けた。

……泣いてばかりのリファニアは、もう、おしまい。

目を開くリファニア。キュベレイの顔を、見る。
「…………あ……!」
唐突に、頭の中に宇宙のイメージが広がった。
そして流れ込んでくる、パイロットのイメージ。
「……このひと……も……?」
リファニアの澄んだブルーの瞳が、キュベレイを、そして中のシェラザードのイメージを、見つめていた。
【行動 : 起きる(0)、ノーマススーツ発見(-1)、格納庫へ(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、格納庫) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : ??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 】
(発見場所はともかく、最近ついた傷と灼け痕・・・?
 それとグフのような特徴的な深い青・・・武器の先端部?)

手に顎を付きながら、記憶を辿ってみる。
何となく見覚えがある気がする。しかし、どうも思い出せない。
キュべレイが見易いようにその部品を持つ。
その部品のトンガリが見えたとき、一つの結論が出た。

「・・・・・・それ、もしかしたらハンブラビの部品かもしれません。
 我々の仲間が乗っていた機体の物かも・・・・・・。」
確証は持てないがもしかしたら≠ニ脳裏に過ぎったのだ

話し掛けている最中に、別のモニターにスタンリーの姿が映った。
何故か大量の銃器を携えている。
艦内放送で恐る恐る話し掛けてみた。
「あのー、スタンリーさん。何やってるんですか?」

【行動:会話(−0)艦内放送(−1)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー 26番シェラザード】
>>108
自分でも説明のつかないものをつまんで見せたまま沈黙するキュベレイ。
間抜けだ。我ながら間が抜けている。かといって今更引っ込みもつかない。

やっちゃったかしら………あはは。

「……あ、でも、別にどうでもいいのよね。置かせてもらえればそれでいいから。
 取りあえず爆弾とかそういうのじゃないから安心して頂戴」

うわ、何を言ってるのあたし。相手を無駄に警戒させるようなことを言ってどうするのよ。
いけないわ、自分のミスでペースを崩している。自爆パターンは今は洒落じゃすまないのに。
取りあえず落ち着きましょう。息を大きく吸って……吐いて……え?

キャットウォークからノーマルスーツが飛んできた。いや、ノーマルスーツを着た人だ。

少し落ち着きなさい、あたし!

小柄な………体型から判断すると女性だ。むしろ女の子と言うべきだろうか。
少し大きめのノーマルスーツ姿で真っ直ぐこちらに飛んでくる。
顔はここからではよく見えない。作りは悪くないように感じたが。
歓迎してくれるのは有り難いが、それにしてはやたら余裕がないように見えた。

そんなにこのキュベレイが気に入ったのかしらなどと思っていると、
その少女らしき人はキュベレイそのものではなく、その手がつまんでいる謎のパーツに飛びついた。

「? ? ? ? ?」

何? 何が起こっているの? あたしが拾ってきたのは何なの?
彼女は誰? 何をしているの? この世はどうしてこれほど謎に包まれているの?

ブリッジとの回線を開いたまま、シェラザードは呆然と目の前で起きていることを見つめていた。

「……………え?」

パーツにとりついていた「彼女」がこちらを見た、その時。

「!?」

宇宙が広がった。闇と光が周囲を包んだ。
ありとあらゆる現実感が消え去り、代わりにとてつもなく広くて深い何かがそこにあった。
感覚が広がり、意識が膨張し、何もかも形を失って混ぜ合わさるような混沌が全てを覆う。

「………これは………あたし………あなた………同じ………?」

そこで意識を取り戻す。
今のがほんの一瞬だったのか、それとも1時間以上続いたのか、それすら分からない。
自然と呼吸が荒くなっていた。質量共に充実している胸が大きく上下するのを感じながら、
シェラザードは思わず「彼女」を見つめた。

……あまり胸は大きくないわね。

そんなふざけたことを考えないと、とてもではないが落ち着ける気がしなかった。
そこに、ダグラスからの通信が入った。
>>109
『・・・・・・それ、もしかしたらハンブラビの部品かもしれません。
 我々の仲間が乗っていた機体の物かも・・・・・・。』

……ああ、なるほど、図らずも遺品を持って帰ってきたことになるのかしら。

しかし、「我々の仲間が乗っていた……」ということは、
今より前はさらに人数が乗っていたのか、このミョーコウというムサイには。
……だが、このパーツについている傷は新しい。真新しいと言ってもいいだろう。
つまりダグラス達が仲間を失ったのはつい最近と言うことになる。

つい最近? この陣容で? 少なくともダグラス、イブ、男、それに「彼女」と4人いるのに、
それとあわせれば味方陣営に5人いた状況で墜とされたわけ?

確かに死ぬときは味方が何人いても死ぬだろうけど、不自然ではないだろうか。
味方と言うよりは一時的な寄り合い所帯だろうけど、だからこそ協力を惜しんではいられないはず。
そうでなければ集団が求心力を失ってしまう。人数が多ければそれだけバラバラにもなりやすい。
にもかかわらず、ダグラスの仲間は撃墜され、死んだ。これは何を意味するのか。

ますます分からなくなってきたわね、これは。

シェラザードはアレンを知らない。アレンがどのように生きて、どのように死んだかを知らない。
だから、自らの常識の範囲内で判断するしかなかった。
それが正しいかどうかも、シェラザードには分からない。

とにかく、情報を集めるしかないわ。
何しろあたしはゲームでも新米で、この艦でも一番の新米なんだから。

「……ええと、ごめんなさい、そこのあなた!
 そこにいると危ないから、離れた方がいいわよ!」

外部スピーカーで「彼女」に話しかけてみた。

【行動:通信継続(0) 困惑(0) リファニアに話しかける(0)】
【位置:U14】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      ハンブラビのテールランスの穂先
     軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:ムサイ組の情報収集】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア???、No.23・スタンリー??】
照りつける太陽。
暑い、時々吹くさわやかな風が俺の前髪を後ろへと流す。
――何かが、何かが違うとその景色に違和感を感じた。

「オイ、そこの足場をこっちに運んできてくれ!」

現場監督の声。
くそォ……給料の割に人使いが荒いぞコラ。
と心の中で悪態をついて足元にある金属の棒を持ち上げる……これが足場。
この棒を組んでゆけば足場が出来る。
背の高い建物の建設には欠かせないものだ。

「はいよォ」

足場になる棒を現場監督に差し出す。
俺が差し出したそれを現場監督はこっちも見ずに受け取る。
普通、現場監督は仕事を指示するのが仕事だ。
なのにこのオッサンは率先して働く……指示もださずに。
………何か駄目だろこれは……。

「馬鹿、何ぼ〜〜〜っとしてんだ、ほら仕事しろ!仕事!
「でも、何すればいいんですかァ?」
「…………………さ、仕事仕事」
「何すればいいんですか?」
「…………自分で考えろ!!」

駄目だろ、このオッサン。

その時、何でこんなことをやってるんだよ……と思った。
だけど、俺は知っていた。
もともとの現場監督が怪我で入院しちまったから。
このオッサンには向かないはずのこの仕事をやらされていることを。
何で断らないんだよ……と思った。
だけど、俺は知っていた。
心のどこかで思っていても実際に断れる奴はそういないから。
それが社会に出るということだから。


でも、俺だったら絶対に断った。


自分にできないことを強制されるのは嫌だから。
無駄。
無理。
無謀。

『だけど、何故できないと思う?』

俺の頭の中に疑問が生じた。

【行動:夢(-0p)移動(-4p)】
【位置:H-9→H-10→H-11→H-12→H-13】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:ブランデー入り携帯ボトル、煙草4箱と4本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:????】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】
待機していると、突然リファニアが目の前を飛んでくる。
そこを慌てて足を引っ張って引っ込める。

「馬鹿野郎、見つかっちまうじゃねぇか。」
そう軽く叱り付けて
「こいつを持ってろ。」
と、肩に掛かっていた自動小銃を1丁手渡す。

「そいつは引き金を引くだけで撃てるいざというときはそれでやつを撃て。」
彼女には少し刺激が大きすぎるかもしれない。
しかし、これが最善の策のはずだ。

危険を回避するための……・・。

そこに急な艦内放送。
「やれやれ、壁にインカムがあるんだからそっちの方にして欲しかったな。」
インカムをおもむろにとって、小声で話しかける。

幸か不幸か、艦内放送他の人間には位置は知れていない。
そう言えばここもモニターされてるのを忘れていた。

「ダグラス君、俺の位置をここ以外の何処かという事にしておいてくれ。
 あいにくと、海兵の勘だがやつは危険因子になりうる。今のうちに、身体検査だけしておかねばならん。」
そう、小声で話す。

「気づいてくれるなよ、赤いの。」
そうまた言って、銃を握る手に力を入れた。


【行動:艦内通信(1)待機(0)】
【位置U12】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
「じゃあ、お嬢ちゃん頼むぞ。」
そういって、銃を押し付けたのまでは良かった。
無重力の空間だ俺は銃をとられたと思った。そして手を離したわけだが。

「あれ?お嬢ちゃん?」
そこにあったのはひとつの鉄の棒
俺は何を勘違いしていたのだろう。彼女の足には触れかけたのだろう。
しかしその手は悲しいかな空を切らず、鉄のパイプをつかんで
己の方向へと手繰り寄せた。
銃に気を取られたあまりに、彼女をあの危険な場所へと、追いやったのだ。

「っけ、ちゃんと相手の方を見てお話する事か。」
校長先生の朝礼じゃあ在るめいし、これでは一人芝居も良いところだ。
なぜにこのような失態をしでかしたのか。

「ダグラス君も笑ってるな。これでは。」
煙草をまた取り出そうとしたとき。
「おっと、タバコを忘れてきちまった。」

【行動:待機(0)】
【位置U12】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
「じゃあ、お嬢ちゃん頼むぞ。」
そういって、銃を押し付けたのまでは良かった。
無重力の空間だ俺は銃をとられたと思った。そして手を離したわけだが。

「あれ?お嬢ちゃん?」
そこにあったのはひとつの鉄の棒
俺は何を勘違いしていたのだろう。彼女の足には触れかけたのだろう。
しかしその手は悲しいかな空を切らず、鉄のパイプをつかんで
己の方向へと手繰り寄せた。
銃に気を取られたあまりに、彼女をあの危険な場所へと、追いやったのだ。

「っけ、ちゃんと相手の方を見てお話する事か。」
校長先生の朝礼じゃあ在るめいし、これでは一人芝居も良いところだ。
なぜにこのような失態をしでかしたのか。

「ダグラス君も笑ってるな。これでは。」
煙草をまた取り出そうとしたとき。
「おっと、タバコを忘れてきちまった。」

【行動:待機(0)】
【位置U12】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
周りにあるのは、どこまでも広がってゆくかのような、宇宙だけ――。
――そこに浮かんでいるのは、私と彼女、そして数多の星々だけ――。
これが、ニュータイプ同士の共感――?

でも、何故……?
リナルド=グレイスから感じたプレッシャーも、間違い無くニュータイプのもの。
ニュータイプの定義など、よく解らないが、直感的に、彼が同類であった事はわかる。
だが、彼とは共感はしなかった。宇宙のイメージも見なかった。
でも、このひと――シェラザード=ビンス=マクファーソン?――とは、
こんなにもはっきりと、共感してしまう……。

ニュータイプとしての覚醒段階の問題というより――。

彼女は、私と、近い――?

でも、何が――?

そこで、イメージが拡散した。
再び、無骨な機械人形達が眠る格納庫に、引き戻される。
リファニアの眼前にも、一体の機械人形の姿。
その真紅の機械人形は、芸術品と言っても差し支えない美しさをもっていたが。

『……ええと、ごめんなさい、そこのあなた!
 そこにいると危ないから、離れた方がいいわよ!』
真紅の機械人形――キュベレイMK-II――から、外部スピーカーでそう告げられる。
「……あ……。」
テールランスから手を離し、キュベレイから離れるように後ろに流れてゆくリファニア。
無重力に身をまかせながら、ノーマルスーツの通信機で、キュベレイとの回線を開く。

「……私、リファニア。あなたは……シェラザード、さん?
 あなたが持っている、その青い棘――。
 私の大切な人が――。
 私の愛したアレン=D=バディアンが、最後の決闘で使った機体のかけら――。
 なんで、あなたが持っているの?
 ううん、別に、責めているんじゃないよ。
 ただ、なんとなく――。」

なんとなく、それがこの艦に戻ってきた事が、嬉しくもあり――。
――寂しくも、あった。

【行動 : シェラザードへ通信(-1)、残3 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、格納庫) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : ??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン? 】
>>116
「彼女」が機体から離れたのを確認して、キュベレイの固定作業を再開する。
取りあえずパーツは壁のウエポンラックに強引にはめ込んだ。
これで戦闘で多少振り回されても格納庫の中を飛び回るようなことはないだろう。
そういえば「彼女」がパーツに飛びついたときに、館内放送のアナウンスで何か流れたようだったが、
あの突然のイメージで内容を忘れてしまった。重要なものでないといいのだが。

「スタンプとかアンリーとか聞こえたような気がするけど………」

キュベレイ固定終了。深紅の女王にひとまず睡眠を取らせることにする。
固定後の機体チェックを行っていると、「彼女」から通信が入った。

『……私、リファニア。あなたは……シェラザード、さん?
 あなたが持っている、その青い棘――。
 私の大切な人が――。
 私の愛したアレン=D=バディアンが、最後の決闘で使った機体のかけら――。
 なんで、あなたが持っているの?
 ううん、別に、責めているんじゃないよ。
 ただ、なんとなく――。』

どこかで聞いたことのある声だ。「彼女」とは初対面のはずなのに。
いかにも少女らしい可憐で、澄んだ、鼓膜を心地よく震わせる声。

……あの全体放送で流れた歌と同じ声?

まさか、と思う。
この艦にダグラスという理想的な男の子がいただけでも幸運すぎるほどなのに、
その上あの「歌の少女」までここにいるなんて、偶然にしてもやりすぎだろう。
もちろんそうであるならば大歓迎だが、その可能性を考えると苦笑するしかないのだが。

でも。

『私の愛したアレン=D=バディアンが、最後の決闘で使った機体のかけら――。 』

アレン=D=バディアン。歌の少女がMCで告げた名前。
そして同じ声をしているように思える目の前の彼女………リファニアという名前らしいが。
ひょっとすると、ひょっとするのか、これは。

……今まで信じていなくてごめんなさいって神様に謝った方がいいのかしら。

胸の前で両手を組んで何かに感謝の祈りを捧げたくなるような気分になる。
だが、同時にそれだけではないのもまた、シェラザードという人間だった。
『私の愛したアレン=D=バディアン 』

正直言って、よくこの状況で誰かを「愛する」などと言えるものだと思う。
このゲームの中で誰かを愛したならば、究極的にはその相手と殺し合わなければならないことを
理解した上で言えるのだろうか。それとも、愛し合う2人がまとめて参加を強いられたのか。
ただ、極限状況で自分が「愛」と信じたものに縋る気持ちは理解できないでもない。
その思いが真実か単なる幻想かは、本人にも最後まで分からないものだから。

『最後の決闘で使った機体のかけら――。 』

こちらはもっと分からない。決闘とはおそらく一対一で戦う例の方式なのだろうが、
少なくてもここでやることか。することが可能なのか。それすら理解できない。
申し込む方もどうかしていると思うし、それを受ける方も、見守る方も、まともじゃないように思える。
ここは中世騎士道華やかな世界じゃない。誇りと理想に満ちた戦士達の楽園でもない。
自己の生存を賭けて問答無用で殺し合う、最も原始的な闘争の世界なのだ。
修羅の地獄と言っても過言ではないだろう。それが決闘などと……あきれてものも言えない。

あたしと同じような人間が死に場所を求めてここに来た、というならあり得るかもしれないけれど。

そんな人間が生徒達の中にやたらといるとは思えないが。要は可能性はゼロではない、という話だ。
しかし、愛する男を決闘で失ったにしては、リファニアから受ける印象は穏やかなものだ。
男が満足しきって散ったと信じているのか、哀しみのあまり感情が破壊されたのか。
後者にしては声に虚ろな響きがない。だが、それにしても穏やかに過ぎるのではないか。
こういうことに関しては、個人によってその後の反応の差が大きすぎるので判断のしようがないのだが。

何はともあれ、仲良しさんになる方向でお話しするべきね。
それにしてもさっきのあれは………何だったのかしら。

「………このパーツね、実はそれほど理由があって拾ったわけじゃないのよ。
 飛んでる途中に偶然見つけて、何だか気になったから、持っていただけなの。
 ついてる傷が真新しいものだったから、何となく興味を引かれただけかもしれないわ。
 ただ………気のせいだとは思うんだけど、呼ばれたような気もしたから、これに。
 ひょっとしたら、あたしをあなた方を会わせてくれるために導いてくれたのかもしれないわね。
 取りあえず今から出て行くから、詳しい話はまた後でしましょう、リファニアさん。
 あ、そうそう。あたしはシェラザード。シェラって呼んでくれると嬉しいから、よろしく♪」

先生方から与えられたものはそのままコクピットに残し、
他のものはスーツケースに入れて持っていくことにする。

所持品検査をされたら追い出されるかもしれないもので一杯だけど……大丈夫よね。
今更検査も何もないでしょう。沈める気ならとっくに何度も沈めることが出来たわけだし。
中に入れてもらった以上、少なくとも艦長さんには信じてもらえたと判断するべきだわ。
それに……いざというときは、遠慮なく使ってあげれば、逆に喜んでもらえるかも。
格納庫に空気が充填されたことを確認し、シェラはヘルメットを脱いだ。
ヘルメットは手に持たず、首の後ろのアタッチメントに固定したままだ。
これで何かあってもすぐに対応することが出来る。
そして、眠らせたモニターを鏡代わりに自分の容姿をチェック。

うん、大丈夫。あなたは誰よりも綺麗よ、シェラ。自信を持ちなさい。

軽く髪を整えると、シェラザードは左手にスーツケースを持って外に出た。

【行動:リファニアと話す(0)】
【位置:U14】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:ムサイ組の情報収集】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア???、No.23・スタンリー??】
「両手を頭の後ろで組んでもらおうか?」
そう言って、銃口を出てきたシェラザードにむける。
隠れていたところから抜け出し、キュベレイの機体の前に踊り出た。
そのまま少しずつ近づいていく。

「そこから降りてもらおう。下手な事をせん限りは撃たん。」

彼女がコックピットに入り込む前に近づかなければならない。
もはや、彼女は目の前にいる。

【行動:隠れていたところから出る(0)銃を向ける(0)会話?(0)】
【位置U12】【残り4P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
身体検査って、スタンリーさんは何をするつもりなんだろう・・・。
まさか、検査と称してあんな事やこんな事を!?
いやいや落ち着け、見る限り彼はそんな事をする性格ではない。
でも、もしスタンリーさんがシェラさんの色気にやられていたら・・・・・・。

一人で変な妄想を繰り広げている内に、
ハリネズミのような武装を施した彼はシェラに銃を向け、無抵抗を促した。

とにかく、シェラに、スタンリーにも余計な警戒心を植え付けたくない。
僕は彼女を同盟に受け入れた。しかし、
どうも姉さんとスタンリーはシェラを受け入れ難いらしい。
けれど、僕が許可を出したのだから、僕が何とかしなくては・・・・・・。

「ミョーコウ内に居る全ての人に通達します。
 今行っている行動を全て中止し、至急ブリッジへ上がって下さい。
 これは艦 長 命 令≠ナす。
 各員、至急ブリッジへ」。
艦長命令、この部分を強調させ、もう一度同じ文を述べた。
いや、本当はこんな事言いたくなかったんだけどね・・・・・・。

【行動:会話(−0)艦内放送(−1)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー 26番シェラザード】
>>120
外に出たところで大きく伸びをする。やはり広い空間はいい。
コクピットの雰囲気も嫌いではないが、やはりどこか気詰まりする。

好みの相手となら、全然問題ないんだけどね。むしろ狭い方が燃えるから♪

リファニアに手を振ってからブリッジに向かおうとした、その時。

『両手を頭の後ろで組んでもらおうか?』

小銃やら何やらを全身に装備したワンマン・アーミーが近づいてきた。
さすがに銃口を向けられれば平気ではいられないが、 かといって恐怖に凍るほどではない。
この場合は、むしろ呆れた。

今更銃なんか向けられても、ねえ。

艦内に入る前にモビルスーツにライフルを突きつけられるなら、納得がいく。
だが、自分にここまで入り込むことを許しておいてから、銃を突きつけることに何の意味があるのか。
殺すつもりなら間が抜けている。警戒しているつもりなら遅すぎる。あまり意味があるとは思えない。

それとも、このまま身体検査と称して色々されてしまうのかしら。
その時は艦長さん自らに調べて欲しいな。目の前のこの男は、悪いけどパス。

取りあえずスーツケースから手を離し、言われたとおりに両手を頭の後ろで組む。
そこで、男の声が最初の通信に応えてきたものと同じことに気づいた。
見た目は渋いしそう悪くはないが、趣味でも好みでもない。
さすがに乗組員全員が好みの相手というわけにはいかないらしい。

『そこから降りてもらおう。下手な事をせん限りは撃たん。』

「それはどうも。撃つときはあまり痛くしないでね」

痛いのも嫌いじゃないけど、銃弾が身体に食い込む痛みは、さすがに引くから。

そこにダグラスからの通信が入った。
>>121
『ミョーコウ内に居る全ての人に通達します。
 今行っている行動を全て中止し、至急ブリッジへ上がって下さい。
 これは艦 長 命 令≠ナす。
 各員、至急ブリッジへ』

「………ですって。乗組員としては、艦長の命令には従わないとね♪」

ダグラスに向けたものとは種類が異なるウインクをしてから、
スーツケースを手に取るとブリッジに向かうため格納庫を離れた。

【行動:スタンリーと話す(0) ブリッジへ(−1)】
【位置:U14】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:ムサイ組の情報収集】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア???、No.23・スタンリー??】
123イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/21 19:09 ID:???
ダグラスの入れた艦内放送で、眼下で繰り広げられた小さな騒動は収められた。
何食わぬ顔で、シェラザードは彼の待つ艦橋へと歩を進めていく。
間をおく事凡そ10秒。
事ここに至って漸く、愁林も艦橋へ向かうべく、ゴトラタンのハッチを開放した。

「……スタンリー、彼女は毒よ。
 でも、毒と薬は表裏一体……とにかく、彼女から目を離さないで。
 私、これでも結構貴方を信頼しているつもりよ」

擦れ違いざまに銃器を携えた男にそう言い残し、愁林の体は無重力の中を進んでいく。
やがて、“毒”の背中が見えてきた。
ホルスターに納められた拳銃の重みがやけに意識される。

「ようこそ、私たちの艦へ。あの子の厚意に感謝しなさい」

柔和な微笑みを浮かべ、愁林は彼女にそう声を掛けた。
リスクは高い。
もしかすると、毒はあっと言う間に全身を巡ってしまうかもしれない。
だが―――

どんなに分の悪い賭けでも、乗った以上は逃げる事など愁林のプライドが許さなかった。

【行動:MSから降りる(-1)、艦内移動(-1)】【残り行動値:2p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦内通路)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー】
シェラザードは言われた通り両手を頭の後ろで組む。
あきれたような顔をしているが、この女何を考えているか判らん。

艦内放送でダグラスから指示が
「ブリッチにあがれだと?全く、甘い。」
そう言い捨てて目の前の女が行くのを一時的に見送る。
そこにイブがゴトラタンのハッチから現れて一言残して去って行く。

「さてと、お嬢ちゃん先に行くぞ。」
そうリファニアに一言かけて自分も二人のあとを追う。

「ったく、勘弁してくれよな。この大変なときに。」
ぼやきながらも二人の背中を追った。

【行動:ブリッチへ(1)】
【位置U14】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
両足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:敵討】
【同盟:03、05、20】
「それとな・・・・・・」
まだ、続きを喋ろうとしとる時に
言葉を遮るように返事が返ってきよった。
「よし……よし、よし、解ったわ。
 良い? とりあえず、私軍人じゃないのよ。
 アナタと同じ誘拐されて来たの。
 だから……」
一呼吸ぐらいの間が空くんで
こっちからまた喋ろうかとおもたら
次の言葉が続いてくる。
「オーケイ、話は沢山ありそうね。
 基地内の地図送るから、ここまで着て頂戴」
その通信が送られてくるんと同時に、
地図が送られてきたんでそれを見て
印がついてるんところとそこまでたどり着く為の
道をパーっとみて覚えておく。
覚えてから、とりあえず向こうに連絡だけつけておく
「わかったわ。とりあえずそっちまで行くで。」
返事をしてからジャジャ馬から下りて
記憶の通りに道をすすんでいったんや。

【行動 : 通信でマシンガントーク炸裂や (1) 残り3 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 鼻歌歌いながら妙に上機嫌や 】
【パイロット状況 : やっと人にあえそうやー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 女の人にあいにいこかー 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】
油断していた。気が抜けていたことは否定できなかった。
ミョーコウに考えていたよりも楽に乗り込むことが出来て浮かれていた。
リファニアとの出会いに思っていた以上に動揺していた。
名前も知らない男に銃を向けられても、あっさりあしらうことが出来たと信じ切っていた。
ブリッジで待っているはずのダグラスと早く会いたくて仕方なかった。

だから。

『ようこそ、私たちの艦へ。あの子の厚意に感謝しなさい』
「!?」

イブに背後から声をかけられたときは、本気で驚いた。

「………い、いきなり後ろから声をかけないでよ。驚いたじゃないの。
 言われなくても感謝しているし、その証明だってするつもりだから。
 まあ、疑われるのはしょうがないから、最初から仲間扱いしろとは言わないけど」

一度振り返って愛想笑いをしておいて、正面に向き直ったところで内心で舌打ちする。

この女、全く気配を感じさせなかったわ。それに今までどこにいたというの。

まだ外で通信を交わしていたとき、イブが席を外したのは確認している。それなのに今は自分の背後、だ。
少なくとも、この女は自分のことを信用してはいない。さっきの顔は微笑んでいたが、目の奥が笑っていなかった。
脅威となる対象だと認識しておくべきだろう。直接銃口を向けてきたあの男よりも、この女の方がよほど怖い。

まともにやり合ったら、手強いで済む相手じゃなさそうね。

自分だったらどう動くか。艦長は受け入れることを決意したが、信用ならない相手を迎え入れるときに、
どこで相手を待ち受け、不測の事態に備えるのか。
モニター外のブリッジのどこか? それはない。万一攻撃を受けたら対処が不可能だ。
射撃指揮所? それも問題がある。戦艦の主砲でモビルスーツを狙うことは難しい。
すると、やはりあそこしかない。モビルスーツの格納庫だ。
この女は、あそこにあったモビルスーツのどれかに乗って、自分を待ち受けていたのだ。

………甘かったのは、あたしも同じ、ね。

おそらくイブは受動観測のみによる射撃態勢を整えて、自分に狙いを定めていたのだろう。
着艦するときに、自分は何の回避運動も取っていなかった。
敵意のないことを示すためには当然とはいえ、攻撃に対して無防備だったことには間違いない。
もし妙な真似をしていれば(するつもりは皆無だったが)、よくて相討ち、
下手をすれば敵対意思があると見なされた時点で撃たれておしまいだったということか。

お人好しの艦長。油断のない「副長」のお姉さん。
組織としてはある意味理想的な首脳部のあり方だわ。

大きく息をついて、驚きの余韻と慢心の残骸を吐き出したつもりになる。
相手を判断するときには、色々な意味で敬意を持って対峙するべきだろう。
少なくとも、気を抜いていたままで適切な判断が出来るとは思えない。

そう考えると、緊張の度合いは増したものの、前より覚悟が決まった気がした。

「………この艦、ミョーコウはあたしが思っていたよりずっと良い艦かもしれないわね」

だから、もう一度イブに向き直ったとき、自然と笑顔を浮かべることが出来た。
ブリッジはもう目の前だった。

【行動:色々考え直す(0) ブリッジ到着(0)】
【位置:U14(ミョーコウ・ブリッジ)】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:ムサイ組の情報収集】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア??、No.23・スタンリー??】
128シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/21 22:10 ID:???
〔マスター。S−17に到着しました。〕
「よし、コロニー外で待機しろ。」
〔……後、レーダーによると、T−17にリナルドさんとラーズさんがいます。〕
「?……回収しに…行ったんだよな?プレゼントを。たしか。
 その前は…確か今は死んだあの歌うバカが接近中だった。
 固定式ビーム砲をいくつか備えた大型の機体も接近中だった。
 そして若干損傷が酷くなったコロニー。
 死んだ者の名を借り、歌う俺の知らない女……NT・強化人間専用機に乗っている?
 そして…名簿に記されたその条件が両方とも一致する参加者は……。」
[20番 リファニア・ニールセン(15) 女性  サイコガンダムMk-U]
「これか……。知らない機体を除けば。
 そしてこれらの情報を整理すると…?」
〔16番とリナルドさんかラーズさんが戦闘、結果、16番が死亡…。
 そして…16番と何らかの関係があった20番がそのNT能力とサイコMK−Uの能力を使い、
 死者の魂を呼び出して歌った……と言うことですか?〕
「……多分正解。」
〔と、言いますか…直接聞けばいいのではないですか?〕
「……。」

【行動:S−17へ移動(−4)状況把握(−0)】
【残り行動値:0p】
【位置:S−17】
【機体状況 :問題なし 】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)貧血気味】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6】
【行動方針:待つ】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
呼ばれた……?
一見、とても曖昧な表現。
だが、リファニアにはそれがどのようなものか、よくわかった。
このひとの感性は、外に開いたもの――。
だからこそ、私も共感することが出来たのだろう。
リファニアは、シェラに強い興味を持った。
ニュータイプとして、そして、ひとりの人間として。
ここでシェラと出会った事には、必ず何らかの意味があるはずだ。
それは、リファニアの中でたった一つだけ残った、未だ答えが見いだせぬもの――

――その答えを導き出す、鍵となりそうだった。

リファニアがそんな事を考えている間に、シェラがキュベレイから降りて来た。
ヘルメットを取ったシェラの顔は、まさに絶世の美女と言うに相応しいもの。
美しいと言えば、イブもそうだが、イブの完璧に整った美しさとは少し違い、
シェラのそれは、性的な"におい"を強く感じさせるような、そんな美しさだった。
にっこりと微笑んで、こちらに手を振って来るシェラ。
リファニアは、何故か少し頬が紅潮してしまった。

その時、隠れていたスタンリーが、現れた。
――そう言えば、スタンリーだ。
格納庫に入る時も、大量の銃器を携行したその姿を、確認した。
次の瞬間、あのテールランスが目に入ってしまった為に、何も考えずに飛び出してしまったが。
スタンリーは、その銃口を誰に向けようとしていたのか。
――もちろん、シェラにだ。
スタンリーは、キュベレイから降りたシェラに、銃を突きつけた。
無意識のうちに、身体が動いた。スタンリーと、シェラの間に割って入るべく。
だが、リファニアが動いた瞬間――。

『ミョーコウ内に居る全ての人に通達します。
 今行っている行動を全て中止し、至急ブリッジへ上がって下さい。
 これは艦 長 命 令≠ナす。
 各員、至急ブリッジへ』

突然入った艦内放送。ダグラスの、まさに英断。
「凄いよ、ダグラス君……。」
思わず賞賛の声をあげる、リファニア。
――おかげで、最悪の事態は、避けられたようだ。
ブリッジに向かうシェラ。
ゴトラタンからイブが降りて、彼女を追う。
イブが、スタンリーとすれ違いざまに言った言葉。

『……スタンリー、彼女は毒よ。
 でも、毒と薬は表裏一体……とにかく、彼女から目を離さないで。』

その言葉は、リファニアの耳に、強く残った。
『さてと、お嬢ちゃん先に行くぞ。』
イブに続いて、スタンリーもブリッジに向かう。
格納庫に一人残ったリファニアは、イブの言葉の意味を、黙して考えた。
……毒と薬は表裏一体。
シェラは、私に対しても、そう言えるのかも知れない。
でも、だからと言って、リファニアは臆さない。
私自身で、毒となるか、それとも薬となるか、確かめてやる。

そう決意したリファニア。
格納庫内は、充分空気が満ちている。
この、サイズ違いのノーマルスーツは、もう要らない。
ノーマルスーツを脱いで、手近な収納に放り込んだリファニアは、格納庫を後にした。
ブリッジに向かう途中、トリィを回収する為、砲術課に寄る。
「テキシュウ!!テキシュウ!!」
いまだに走り回るトリィに少し呆れつつ、優しく抱き上げる。
そのまま、ブリッジへ向かった。

【行動 : ブリッジへ(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : シェラを知る、??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
二人の背中が見える、それと共にブリッチのドアも近くなる。
そして、二人を追い越した。

「どう言う事かな?ダグラス君説明してもらおう!」
入ったとたんに第一声。
正直周りの人間全部がよくわからなくなってきていた。
とくにダグラスとイブは………。

「さて、何か用があったからわざわざ呼んだのだろう?
 どう言った用があってここに呼んだかもう一度言うが、説明してもらおうか?」
あらかたの予想はつく。
大方俺が下手な手にで無い様にという猿知恵だろう。
しかし、この女謎が多すぎる。本当に信用できるのか?

「まぁ、取合えず一番最初にやる事は大方予想はつくんだがな。」
そう言って、煙草に火をつける。
だが、忘れてはいけない。煙草はここには無いのだ。
「いけねぇ、煙草を忘れちまった。」


【行動:会話(0)】
【位置U14】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:目の前の女の処遇の決定】
【同盟:03、05、20】
132リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/22 00:08 ID:???
『……ふぁあ〜あ。ねむ〜〜ぅ……
 あ、あれ? もうスイッチ入ってるの? マジで?
 ………………。

 失礼しました、定期放送のお時間です。
 え〜っと、資料、資料……うん、前回の放送から今まで、死者はゼロですね。
 戦闘もなかったみたいですし、そりゃ眠くもなりますねぇ。
 も〜ちょっとみなさん、頑張って下さい。

 じゃぁ……ふぁ〜あ、失礼。まだ眠いや……
 それじゃ、次回の立ち入り禁止区域を発表します。

 『D-18』 『G-05』 『H-04』 『L-23』
 『Q-01』 『S-13』 『W-09』 『Z-14』

 以上で〜す。
 じゃ、みなさん、も〜ちょっと頑張って下さい。
 先生は、もう一度寝直してきます。
 私が起きた時に、多少なりとも減ってると嬉しいですね☆
 では、また♪

 (がさごそがさごそ)

 う〜、眠い〜。あとちょっと寝てくるわね。
 私が寝てる間の監視とかは任せたかr(ブチッ!)』


(書類をガサゴソとしている音と、先生が部下に声をかけてる様子が少し放送に入る。
 その生々しい音声は、途中で唐突に断ち切られた)

【行動:定期放送(全体通信)(−2p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、今はとりあえず眠い】
133リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/22 00:09 ID:???
第六章 >131 現在

  A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■×□□■■■■■□◎
02◎◎■□□□□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04□□□▼◎□□×□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼11×□□□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□■
06■□◎□□□□□◎◎10□□□□□□□□□□■□□◎□   □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□   ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□〓〓□□◎□□■□□□07※□□□□   ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□□□◎□□□□□□□※□※×□■■   〓:コロニー
10◎■■■■□□□◎□□□□□□□□□※◎◎◎※□□■   ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□※◎※□□■◎   ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■□□□◎※06■■■□■□■■×□□□□◎◎■   ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■□■◎□□□03■■■■×   ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□▼□□□□■□□□◎□□□26■■※■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□□□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□□□■■08□□□□0115□□□□□■
18◎□□×□□□□□□■■◎◎□□□□□□□□□□□◎
19□◎□□□□■□□◎□■■■■□◎□□□□◎▼□□□
20□□□□□◎□□□□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
21◎□□〓〓◎□□◎□※□※※□□◎□◎□▼▼▼◎□□
22■□◎□□□□□◎※※※※□□□□□□▼▼▼◎▼□□
23■■□□□◎□□□◎◎×※◎■◎□□◎□▼▼▼□◎□
24※■■□□□□□■◎□※◎■■■□□□□□□□□□■

03・05・20・23は同一地点。11・14・21・25は同一地点。15・19は同一地点。
03・05・20・23はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・20・23の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
134リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/22 00:10 ID:???

ZZZZZ・・・・・・・・・。


【行動:眠る(−1p)】
【残り行動値:∞】【位置:W-22】
【行動方針:みなさんに殺し合いをしてもらう、今はとりあえず寝る】
135ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/22 01:36 ID:???
>>73
ふと目が覚めると、
そこは何にも変わらないコクピットの中だった。

「……なんだったの? 今の…。」

わからない。
ただはっきりとわかるのは
私の中からあの女性がいなくなったということだけだ…。

「……本当、…何だったのかしら?

 …いっけない!
 こんなに時間がたってる!?」

ふとディスプレイに表示された時計を覗くと、
思っていた以上に時が過ぎていた。

「急がなきゃ…。」

そう言ってMSのペダルを踏み込んだ。


―――――――――――――――――――――――――

(ククククク……アノオンナガイナクナルトハ…。
 オレニモウンガマワッテキヨウダナ……。)

―――――――――――――――――――――――――

――その時、隅でおとなしくしていた男が
ニヤついていたのに、私はまったく気が付いてなかった……。

【行動:淫夢からの目覚め(1) 移動『N-17→Q-17』】
【位置:Q-17:宇宙空間】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:特に問題なし】
【精神状況:ヨーコ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:もうすぐ皆に会える!】

『ダグラス、あとはキミが決めなさい。
 私はキミをパートナーとして信用している。
 だから、その判断にも従うつもりよ―――』

『悪魔だって聖書を読む。この世界はそんな場所だって事、忘れないで』

艦内放送を流した後、静寂が支配する艦橋。
僕は、姉さんの言葉を呟くように反芻していた。
パートナーとして信頼する
この言葉が嬉しくもあり、反面その責任の重大さが重く圧し掛かる。
ハッキリ言えば、シェラを受け入れたのは僕の独断に近い。
ならば、僕にもそれ相応の責任が生じる事になる。
彼女の身の安全の確保、周りの者との摩擦を減らす。
そして、もしも彼女が姉さんの危惧する悪魔≠ノなった時は・・・・・・。
もちろん個々個人の努力にも期待するが、
僕が問題を解決しなければいけない時も有るだろう。
そう、今のように・・・・・・。

そして皆が次々にブリッジへ上がってくる。
・・・よかった、全員が集まってくれた。

「先に艦長命令なんて生意気な事を言ったことをお詫びします。
 さ、スタンリーさんも物騒な物は置いて、ひとまず一息入れてください。」
イブ、スタンリー、シェラにはコーヒーを。
僕とリファニアにはココアを手渡した。

命令≠ネんて威圧的な言葉を用いて、皆が従ってくれるか正直不安だった。
特にスタンリー、彼とは今まで微妙な意見の食い違いが目立っている。
彼は悪人ではない。それはリファニアへの態度と、彼なりのさりげない心配りで解かる。
先ほど彼の言っていたシュウジ=アサギ≠フ事も気になるし、
そろそろ彼に焦点を当てるべきなのかもしれない。
だが、その前に他者の動向も確認する必要もある。

「さて、突然の事で戸惑った方もいたかも知れません。
 私の独断に近いですが、今回シェラザードさんが我々の同盟に加わる事になりました。
 どうか、皆で力を合わせて行きましょう。・・・・・・何か言いたいことがある方は?」

なるべく和やかな雰囲気を保つように、穏やかに言葉を紡いでゆく。
しかしその裏腹に、僕は妙な息苦しさを感じていた。

【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 ムサイ艦橋】【残り行動値:4p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る 皆の動向を知る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー 26番シェラザード】
ブリッチに皆が次々と到着する。
その後に、ダグラスがコーヒーとココアを手渡す。
取合えずはショットガンを置く。

「さて、この女の処遇だが・・・・。」
そう口を開いてコーヒーを一口口に含む。そして、イブの様子をうかがう。

「取合えず、これ以上事態がこんがらがるのは否めんな。いくら君が艦長とはいえ
       今回のこの交渉に関してはあまり賛同は出来ないな。なぁ?お嬢さん。」
イブに意見を求めてみるが返事はすぐには帰ってこないだろう。続いて口を開く。

「俺はこの女が乗るのに関して文句は言わねぇ。でもな、賛成したわけじゃあねぇぞ。
                  何かあったら、背後からでも撃つ・・……………………。」
そう言い放ってショットガンを再度手に取る。

「煙草とってこにゃあな。」

【行動:会話(0)】
【位置U14】【残り4P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:目の前の女の処遇の決定】
【同盟:03、05、20】
ブリッジに揃ったのはダグラス、イブ、リファニア、中年男、それに自分だった。
機体の数からもう1人いると思ったのだが、ダグラスは5人揃ったところで話し始めた。
どうやらミョーコウの乗組員はこれで全員らしい。
計算が合わないモビルスーツはどこかで入手した予備機なのだろうか。
ダグラスから渡されたコーヒーに「あなたを信用していること」を示すためにも進んで口を付けた。

入れ方はともかく、みんなに気を遣おうとするその心がけが嬉しくて、いいわ。

ダグラスが男に「スタンリーさん」と呼びかけた。この男の名前はスタンリーというらしい。
スタンリーは先程と変わらず自分に対する警戒心を隠そうともしていない。
イブの表情は相変わらず読めない。自分に対して素直に情を表してくれるのかどうかも怪しいが。
近くで見たリファニアは想像以上の美少女だった。
先にダグラスを見ていなければ、この少女に「決定」していたとしてもおかしくはなかったと思う。
妙に自分を興味深そうに見ているような気がするのは、気のせいだろうか。

このコも素敵。死ぬほど気持ちよくしてあげたい。でも、今はちょっと待っててね。

やはりダグラスだ。画面越しに見ていたよりも、直接目にした今の姿がずっと魅力的だった。
凛々しさと頼りなさが絶妙なバランスを維持している少年艦長が、輝いて見える。
艦長という重責を積極的に担おうとしている健気さが、たまらなかった。

あ、だめ、見てるだけじゃ我慢できないわ。やっぱり。

「ごめんなさい、その前にちょっと、いいかしら」

コーヒーとスーツケースをその場に浮かせて、ダグラスに近づく。
何事かと自分を見上げるダグラスにそっと微笑みかけながら、その前で一旦姿勢を正した。

「乗艦許可を頂けたことに感謝します、ロックウード艦長」

ぴたりと敬礼を決める。
ただ、腕を心持ち強めに振って、女の業と牝の匂いが詰まった胸を揺らすのを忘れない。

まずは「真面目に」ご挨拶。そして次は、女として挨拶するわね。

腕をおろすとさらにダグラスに近づき、左腕でその華奢な身体を抱き締める形を取る。
その頬にそのまま顔を寄せて………頬に優しく唇で触れた。
同時にその決して厚くはない胸板に豊かな胸を軽く押しつける。
自分の「女」がダグラスの身体に当たって柔らかく形を変えるその感触が、いい。

柔らかくて、美味しい♪

「これであたしはあなたのパイロット。艦長の命令には絶対服従の忠実な乗組員なの。
 だから、あなたがあたしに望むことは何でも命令していいのよ、ダグラス♪」

耳を吐息でくすぐるように、顔を寄せたまま甘くささやいた。

【行動:ダグラスに「ご挨拶」(0)】
【位置:U14(ミョーコウ・ブリッジ)】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:ムサイ組の情報収集】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア??、No.23・スタンリー??】
139シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/22 10:57 ID:???
「……さて、そろそろかな?」
〔定期放送ですか?予定どうりなら後27秒後です。
 あと、一つ重要な報告が…。〕
「ん?」
〔バッテリーがそろそろ切れそうです。〕
「……そうか…。定期放送を記録したら待機モードに入れ。」
〔了解。〕

そして、いつもと変わらない定期通信が始まった。だが…。

『……ふぁあ〜あ。ねむ〜〜ぅ……
 あ、あれ? もうスイッチ入ってるの? マジで?
 ………………。』

「……?」

『−中略−
  (がさごそがさごそ)

 う〜、眠い〜。あとちょっと寝てくるわね。
 私が寝てる間の監視とかは任せたかr(ブチッ!)』

「…………。」
〔……ちょっ!ちょっと落ち着いてください!〕
通信機を蹴飛ばそうとするシュウジと、それを制するゼファー。

「そんなに眠けりゃ永眠しやがれ!」
〔……待機モードに入ります。〕

【行動:放送受信(−0) 待機モード(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:S−17】
【機体状況 :問題なし 】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)貧血気味 ゼファー待機モード】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー(待機モード) 首輪カバー×6】
【行動方針:待つ 】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
140イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/22 11:45 ID:???
>136-138
手渡された珈琲の香りに愛する少年の優しい気遣いを感じながら、愁林はスタンリーの言葉を聞いていた。
だから、その光景は正しく不意打ちだった。

抱き寄せられる、少年の華奢な体。

―――ダメ。その感触は、私だけのモノ。

頬に寄せられる唇。

―――ダメ。その行為は、私だけに許されたモノ。

頬に触れる、艶めかしく濡れた唇。

―――ダメ。ダグラスは……。

愁林のソレよりも更に一回りは大きい双丘が、少年の胸板に潰れるのが見える。

―――ダグラスは、私だけのモノなのに!!

それら一切の動揺を押し殺し、愁林は珈琲を飲み干す。
味覚は麻痺していない。
その事実に、自らの理性が真っ当に機能している事を確認し、愁林は二人の元へ歩み寄った。

【続く】
141イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/22 11:53 ID:???
「ダグラス、珈琲、美味しかったわ。ご馳走様」

二人を引き離そうなどとは思わない。
少年は、『愁林と共に在る未来』を、叶えたい夢だと語ってくれた。
そして愁林自身も、その夢の為に仮令100年だろうと待ち続けると、彼と交わした口付けに誓いを込めた。
黒社会の人間の誓い。
それは、決して揺らぐ事の無い血の誓約なのである。

「ダグラスの判断に異論を挟む気は無いわ。
 私は、この艦のクルーを守り、皆で精一杯生き抜いて、生き延びて見せるだけ。
 そして―――それを阻もうとする奴には、一切の容赦はしない」

裏切り者には、死よりも惨たらしい生の終焉を。
自ら死を懇願するほどの、永劫の責め苦を負わせ続ける。

それが、黒社会の血の掟。
そこに生きる者の、絶対的な原理なのだから。

【行動:会話(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい、彼の貞操を信じる、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー、No.26・シェラザード(?)】
142アーネスト・マンソン:04/02/22 12:52 ID:???
>>93
「君に任せるよ」
 ひどく簡単な返事を返す。
 あたまが、痛い。
 あたまが。

 どうしたというのだろう。この痛みは。
 うずくような。さびた金棒で傷口を抉られるような。
 飢えたかと思えば、今度は痛みか・・・・・・
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:ナンダカアタマオモインデスケドトリツカレテマスカオレ】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
 ワイヤーホーク×1(左手に装備中)、バズハンマー×1(背部に装備中)】
【行動:会話:残り4ぽいんと】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア・クワン】
ブリッジに入る直前、定期放送が入る。
それを聞いたリファニア。
思わず、壁を蹴り飛ばしてしまう。
「くっそ〜、腹立つ腹立つ〜!
 やっぱ、あの女は許せないよね……。
 絶対に、あんな女には負けないんだから……。」
……胸の大きさも、勝っている事だし。
そう考えると、怒りがほんの少しだけ、収まった。

「おまたせぇぇぇ。」
妙に不機嫌そうな声と共に、ブリッジに入ったリファニア。
当然、すでにみんな集結している。
スタンリーは、あからさまにシェラを警戒している。
おそらく、イブも。
ぴりぴりとした雰囲気。
そんな雰囲気を和ませるべく―――
『先に艦長命令なんて生意気な事を言ったことをお詫びします。
 さ、スタンリーさんも物騒な物は置いて、ひとまず一息入れてください。』
―――ダグラスは、みんなに飲み物を、配った。

リファニアには、ココアが差し出された。
放送のせいで不機嫌になった気分が、一気に和んだ。
「あんがと、ダグラス君♪」
ダグラスにウィンクし、ココアを受け取る。
ウィンクといても、誘惑するような類のものではなく、
"信頼してるよっ!"というメッセージを込めた、アイコンタクト。
リファニアは、心からこの伍長艦長を信頼していた。
「わたしは、シェラさんを、受け入れるよ。
 だって、色々迷惑かけちゃってる私でさえ、ミョーコウは受け入れてくれているじゃない。
 そんな私が、ノー、なんて言えるはず、ないよ。」
ふーふー冷ましつつ、ココアを飲んだリファニアは、明るい声で、シェラの受け入れ案に賛成した。

『さて、この女の処遇だが・・・・。』
スタンリーが、口を開いた。
『取合えず、これ以上事態がこんがらがるのは否めんな。
 いくら君が艦長とはいえ今回のこの交渉に関してはあまり賛同は出来ないな。なぁ?お嬢さん。』
……気に入らなかった。
スタンリーの事は、嫌いじゃない。むしろ、彼に感じる父性は、暖かくてここちいい。
でも、ひとつ気に入らない事があるとすれば―――
『俺はこの女が乗るのに関して文句は言わねぇ。でもな、賛成したわけじゃあねぇぞ。
 何かあったら、背後からでも撃つ・・……………………。』
―――なにかを決める時、スタンリーはいつも、私を見ていない。
私に意見を求める事は、ない。
『煙草とってこにゃあな。』
そう言ってプリッジを後にするスタンリーの背中に、小声でリファニアは呟いた。
「……あんまり、子供扱い、しないでよ……。」
続いて、大声で。
「ブリッジは、禁煙だよお!」
そう、叫んだ。
リファニアが、みんなの所に振り返った時。
信じられないものをみた。
それは、ダグラスの頬にキスをする、シェラの姿。
えぇぇぇぇええええぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜っ!!!
ま、まずい、まずいよぉ!
思わずイブの方を見る。
イブは、一切取り乱す事はなく、コーヒーを飲み干していた。
『ダグラス、珈琲、美味しかったわ。ご馳走様』
リファニアの全身から、冷や汗が噴出した。
イブは平静を装っていたが、リファニアには、
それはあくまでも表向きのものに過ぎないと、わかったからだ。
『ダグラスの判断に異論を挟む気は無いわ。
 私は、この艦のクルーを守り、皆で精一杯生き抜いて、生き延びて見せるだけ。
 そして―――それを阻もうとする奴には、一切の容赦はしない』
言葉を続けるイブ。その言葉に込められた、決意。
イブの、今まで感じたことのない、一面をみた。

「わ、私!ちょっと、シャワー浴びてくる!
 だ、だれか、一緒に浴びない?」
リファニアは、そう言って、逃げるようにブリッジを後にした。
もちろん、トリィを抱えて。

……こんな時、アレンがいれば、きっと、上手く雰囲気を和ませてくれたんだろうなぁ……。
シャワー室に入ったリファニアは、恋人の顔を思い出しながら、シャワーを浴び始めた。
「リファニア、サビシイ、サビシイ?」
共にシャワーを浴びるトリィが、心配そうな声で、そう語りかけた。

【行動 : シャワー室へ(-1)、残3 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、シャワー室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : シェラを知る、??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>140-141
ダグラスの甘くてみずみずしい感触を味わっていると、お邪魔虫が近づくのを感じた。
イブだ。相変わらず柔和な表情のまま、ダグラスに話しかけている。
リファニアがシャワーを浴びると言ってブリッジを飛びだし………逃げ出した。
さすがに同じ女だけあって張りつめた空気に感づいたのか。
シャワーなら喜んで一緒に浴びてあげるのに。残念。
だが、今はこの目の前の女だ。

今回は感情が表に出たわね、お姉さん。

強固な意志に封じ込められた、だが隠しきれない「女」の業。
その宝石の輝きと炎の熱さを兼ね備えた瞳の内に、はっきりと激しい何かが渦巻いていた。
紛れもない女の目。縄張りに入り込んできた泥棒猫の存在を感じ取ったときの目だ。。
自分の今の行動がよほど気にくわなかったのだろうか。

気分は分からないでもないけど………少し余裕がないのではないかしら?

敵意と同時に僅かだが不安も感じたような気がする。
まるで完全には手に入っていない宝物を他人に奪われることを恐れるような、そんな不安を。
ダグラスはイブを「姉さん」と呼んだ。そしてイブはこの少年を「ダグラス」と呼ぶ。
そこには僅かに温度差がないだろうか。同じの親愛の情であっても、その強さに違いがあるように。

面白そうだから、もう少し試してみようかな♪

イブはダグラスだけを見て、こちらの存在を無視している。ならば。

「………そうね。せっかくこうして会うことが出来たのだから、
 そのことを無駄にはしたくはないわ」

右手をダグラスの首に回し、そのままその顔を自分の胸に押しつける。
双丘にダグラスの体温と吐息を感じながら、シェラザードは満たされたような笑みを浮かべた。

この年頃の少年は、その心と肉体の奥に必ず猛獣を住まわせている。
思っているより臆病で、繊細だけど、機会を得れば一気に暴れ出そうとする蒼い猛獣を。
その眠っている猛獣を起こしてやればいい。牡の塊である獣を。
目の前に美味しそうな餌をちらつかせて、匂いをたっぷりとかがせてあげて。
そして獣が口を開いて牙をむき出しにしたら、あとは極上の肉を食べさせてあげればいい。
たっぷりと肉汁の詰まった、この上なく甘くて美味しい女の肉を、満足しきれないほどに。
そして自分も少年を食べるのだ。心ゆくまで、あらゆる方法で、骨までしゃぶり尽くしてあげる。

「あたしもみんなで生き延びるために全力を尽くすわ。
 新入りだけどよろしくお願いします、先輩♪」

【行動:ダグラスを誘惑・イブをある意味挑発(0)】
【位置:U14(ミョーコウ・ブリッジ)】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:ムサイ組の情報収集】
【同盟:No.03・イブ??、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア??、No.23・スタンリー??】
>>143

誤)
そう言ってプリッジを後にするスタンリーの背中に、小声でリファニアは呟いた。

正)
そう言ったスタンリーに、小声でリファニアは呟いた。
『解ったわ、とりあえずそっちまで行くで』

 機体から降りた彼女を監視カメラで追うように写す。

『君に任せるよ』

 アーネストはそう言うが、何か調子おかしくない?
 気のせいかもしれないけどさ。

「あ、そうだ……。
  食べないでよ?」

 軽口のつもりで注意を促した。
 機体のコックピットから身体を出し、彼女が歩いてくるのを待つ。


【行動 : ルイが来るのを待つ(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
マップ左上部へ移動中、御なじみの全体通信が聞こえてくる。

>>133

やる気の無い定時放送、計算なのか天然なのかは分からないが
参加者の神経を逆撫でするような態度であったことには違いないだろう。
一部の人間を除いては

(ティーチャ―もお疲れのご様子だ。
 監視てのもつまらないんだろうけど、
 もう少し、厳格な態度を取ってもらいたいものだな
 参加者としては暇つぶしの玩具と思われているような態度だし
 ・・・・・・・・・・・まあ、元々そうなのかもしれないな。)

定時放送が終わると、特殊情報端末のディスプレイを確認しながら移動する。

(一番近いのは10番か・・・・・・・・) 

【行動:移動 S-08→R -08→Q-08→P-08(-4)】
【残り行動値:0】
【位置:P-08】
【機体状況:正常】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
    (左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1.5g一本 食料三日分 
     十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ? 
    15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
俺はガンイージの推進剤を補給すべく、北西のフィールドにある基地に向かった。
4年ぶりにあいつが意識の中に現れて、俺は少々気分が重かった。
はっきり言えば、俺の人生の大半はあいつによって狂わされたと言っても過言で
はないからだ。
…ただ…。あいつがいなかったら俺の人生が幸福だったかと聞かれたら、それも
また違っただろう。
普通にすごしていたあの頃。
自分の現在、そして未来に何の不安も抱いていなかったあの頃。
それが脆くも崩れ去ったあの日……。
一瞬だけ昔の事を思い出して、俺は顔をしかめた。

(今さら戻ってこない過去を振り返って、どうしようってんだよ…)

今の俺には平穏だった過去などない。そして一寸先の未来も保証されていない。
あるのは…生き延びなければならない現在だけだ。
どこかにいる他の参加者達も、俺と同じように僅かな可能性……それこそ神様が
地獄の亡者に差し伸べた一本の蜘蛛の糸に縋るような思いで足掻き、命を削って
いるのだろうか。

通信機が再び全体通信がある事を俺に知らせている。
スイッチを入れると、知らない少女らしき声が響き渡った。

『今日はこのアレン=D=バディアンのォ!!
 トリビュゥゥゥゥゥゥトォ!ライヴにィ!来てくれや』

プツッ
そこでスイッチを切った。今はこんな絶叫を聞くような気分ではない。
むしろ先生に、全体通信でクラシックでも流してほしかった。

《…今の声にはよお…2人分の意思が感じられたぜえ》
(…なんだよ…暫く出てこないと思っていたのによ。…で、何だって?)

《聞こえた声は1つだけどよ。その中に…簡単に言やあ2人分の魂が感じられた
 って事だよ。分かるか?分かってるか、おい》
(言ってる事は分かるがな。…そんな事が実際にあるのか?)

《おめえは俺様の存在を否定するつもりかあ?17年付き合ってるこの俺様を!》
(今はいつも否定してるよ。でもまあ…成る程な、そういう事もあるのか…)

余程信頼しあっていたのか……いや、信頼などではなく、愛しあっていたのかも
しれない2人…。死に別れてもこうしてお互いの魂を感じ取れる…。
俺には未来永劫無理だ。
自分自身の人生を血に染めてきた俺には…。

(続く)
これまでの定期放送はきっちりとメモリーされている。
アレン=D=バディアン、シュヴァイザー=シュタイナー、リー・ションロン、  ジョシュア・カミンスキーが死んだ事もついさっき知った。
まともに会った事はおろか、言葉も交わした事すらない人間達の死。
違う場所で出会っていたら良き友人に、良き好敵手に、良き上官、部下になって
いたかもしれない人間達の死。
その死ですらこのプログラムでは、単なる1イベントでしかない。

ただ…その中でシュヴァイザー脱落の知らせは、そのうち手合わせしてみたいと
思っていただけに少なからず落胆した。
以前同じポイントですれ違った時は、直感的に強いと感じたのだが…。
やはり強いというだけでは、このプログラムを生き抜く事は難しいのだろうか?

《何だあ?俺様が何も言わなくてもおめえ戦う気満々ってかあ?》

タイミングの良いあいつのからかいが入ったが、無視した。
俺のCV軍人としての誇りと、あいつの言う殺人願望を一緒にしないでほしい。
…そこに理性があるかないかの違いで、根本的には同じものかもしれないが、今
の俺にはあいつを否定するだけの理性がある。
それで良かった。
例え俺の中にあいつの言うような欲望が今も渦巻いていたとしても、だ。

いつのまにか基地が目の前にある。
場所的に近かったとは言え、考え事が長すぎたのだろうか?俺は苦笑した。
ここは俺が一番最初に他の参加者と出会った、まあある意味思い出の場所だ。
その時と変わらない姿で基地はまだ存在していた。
そして俺が最初に出会った参加者……サーティア=クワンもおそらく、まだこの
基地を使用しているだろう。
そう思うのは何故か。
俺がアシッドとの戦闘に入る直前、僅かの間だがレーダーにサーティアのジャベ
リンの機影が映った。
コロニーの戦闘で損傷したジャベリンで、またすぐ出撃するとは考えにくい。
ならば多少なりとも修理、補給をする為に基地に戻ると考えたからだ。
おそらく進行方向も北であったように思う。

残念ながら前回入ったゲートは進入禁止区域になっている為に、ここからの進入
は不可能だ。
まああそこは物資搬入ゲートだったから、例え進入できても用事はないが。

とりあえず俺はこのプログラムが始まってから何度目か―回数は覚えてないが―
の探索を行う事にした。
もういい加減この手の作業にも慣れてしまった。
ここで気を付けるのは、その慣れた作業からくる気の弛みを敵に突かれる事か。
これも未確認だが、アシッドと対話している最中に猛スピードで基地に向かう機
影をレーダーが捉えていた。
その機影は俺と同じポイントで姿を消している。
と言う事は、サーティアがいるという前提で考えれば、ここには最低2人以上の
参加者がいると見ておいた方がいいだろう。
油断はできない。

(続く)
暫くして岩壁の一角に何かで切り裂かれ、こじ開けられたようなゲートを発見し
た。かなり荒々しい手口だが、ガンイージが楽に通れるスペースがある。

「…こんな簡単に見つかるとは、今回はなかなかに運が良いな」

ここで補給できるとは限らないが、前の物資搬入ゲートよりかはましの筈。
ガンイージが楽に通れる大きさがあるという事は、少なくともMSが使用するゲー
トだという証拠だからだ。
勿論俺には、ここが以前アシッドがこじ開けた入口だとは全く想像していない。
早速ゲートをくぐり、先へ進む。
通路には得体の知れない残骸が転がっていたが、通るのに支障はない。
俺は小銭を握り締めた子供が駄菓子屋ヘの最後の角を曲がるような、ちょっとし
た期待を込めて奥に進む。
そしてそこにあったのは、ある程度俺の期待通りの光景だった。

そこには少々手狭ではあるが、れっきとしたMSデッキがあった。
いや、手狭に感じるのは多分何体か転がっている壊れたMSのせいで、まともなら
そこそこの広さはあるのかもしれない。
武器の類が全くないのは残念だったが、見回してみると補給や整備は出来る程度
の設備は整っているらしい。
とりあえずは最低限の目的だけは果たせそうだ。
早速デッキにガンイージを留めて、推進剤の補給を開始する。

勿論俺は、ここが以前アシッドがMSの整備をした場所だとは全く考えなかった。

順調に補給されていく推進剤。俺が昔デブリ回収で使っていたプチモビの何十倍
、いや、何百倍もの量を飲み込んでいく。
それだけに満タンになるまでにはまだ時間がかかりそうだ。
ならば、今俺のする事といえば……飯、か。

  【行動:あいつとの会話(−0)、推進剤補給(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り3本、食料22/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:推進剤の補給、食事】
【同盟:なし】
「じゃあ俺も退散〜。ダグラス君健闘を祈る。イブ嬢後は宜しく。」
銃を1丁置いて退散。
一時砲術科へ煙草を回収しに・………。

「さてと、後はリファニアか。」
取合えずシャワー室に行ったリファニアのところへ行く。
といってもシャワー室の前までだが…………・・…。(注:覗きじゃないぞ!)

「お嬢ちゃん、いるんだろう?」
シャワーの音と鳥の羽音が聞こえている。
「この先どうするんだい?あの女腹黒いもんがむんむんとする。
 このままじゃあ同盟崩壊ってことも在り得るぞ。」

―子供扱い、しないでよ……。―
少しその言葉が脳裏によぎる。

「俺はこの艦から降りるかもしれん。その時はいっしょにこんか?」
そこで言葉を一旦止めた。

【行動:会話(0)艦内移動(2)】
【位置U14】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃3丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:目の前の女の処遇の決定】
【同盟:03、05、20】
153イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/22 18:24 ID:???
>145
挑発されている事は、シェラザードの目を見れば明らかだった。
そしてそれ故に、愁林の心は急速に冷めていく。
彼女は苛烈さを内に秘めた激情家である。
だが、同時に氷の如く冴え渡る冷徹な理性の持ち主でもあるのだ。
そうでなくば、8年の間に4人の仇敵を暗殺するという真似などできよう筈も無い。

愁林は躊躇い無く人を殺せる。
それは即ち、速やかに自分を殺せるという事。

「ええ、お互い頑張りましょう。
 ダグラスの信頼を裏切るような無様だけは、晒さないようになさい」

空席に腰を下ろし、足を組む。
均整の取れた太腿から足首への一連の曲線が、組まれる事でより強調される。
涼やかな声で一言、シェラザードを牽制し、愁林は穏やかに微笑みかけた。

【行動:会話・着席(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい、彼の貞操を信じる、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー、No.26・シェラザード(?)】
寂しい、か……。
トリィにそう言われ、少し考え込むリファニア。
当然、アレンが傍に居ない事が、寂しくない訳がない。
でも……。
寂しい事は寂しいけど、それで気持ちが暗くなって、何も出来なくなってしまったら、
このプログラムに投下されて体験した、様々な出来事で得たものを、無意味なものにしてしまう。
それは、一番やってはいけない事なんだと、思う。
それに―――。
「トリィが、居るからね。」
ぎゅっと抱きしめる。
「ナンヤ、テレルヤナイカ」
翼で頭を掻く仕草をするトリィ。
顔が、にやけまくっている所が何とも締まらない。
……元々締まりようがないという話も、あるが。

『お嬢ちゃん、いるんだろう?』

唐突に、外から声をかけられた。
「わわわっ、わっ!」
「テキシュウ!!テキシュウ!!イマノワレラニハブソウガネエ!!
 コナイナッタラ、コノクチバシトアシノツメデモッテ、フンコツサイシンノカクゴデマモッテヤルデ、オジョウサン!!」
慌てるリファニア。羽をばたばたさせて飛び回るトリィ。
だが、そんな一人と一羽をよそに、スタンリーが入ってくる様子はない。

『この先どうするんだい?あの女腹黒いもんがむんむんとする。
 このままじゃあ同盟崩壊ってことも在り得るぞ。』
スタンリーは、私に意見を求めてきたのだ。
おそらく、先ほどの私の言葉を、気にして。
「あ……。」
リファニアの頭の中に、自分の言った言葉が蘇る。

……そんなに、子供扱い、しないでよ……。

スタンリーと、パパのイメージを勝手に重ねておいて……。
パパなんて言って、甘えておいて……。
一方では、こんな事を言っている。
……なんて、自分勝手……。
「ごめんね……。子供だね、私……。」
つい、口からそんな言葉が出てしまった。

『俺はこの艦から降りるかもしれん。その時はいっしょにこんか?』
スタンリーは、そう言葉を続けた。
艦から、降りる……。
アレンが死んだ事をきっかけに、決意した事。
私も、いずれそうするつもりだった。
だが、今はシェラに興味があるから、少し後になってしまうかもしれないが。
それと、先ほどブリッジで聞いたイブの言葉。
決意が秘められた、言葉。
……気になる。
もしかしたら、イブも同じ事を考えている……?
だったらまだ、艦から降りないほうが良いかも知れない。
リファニアは、考えをまとめると、先ほどのスタンリーの言葉に対し、返答した。
「スタンリーさんが、シェラさんの事信用できないの、わかるよ。
 私だって、最初からスタンリーさんの事、信用していた訳じゃないもの。
 ……今は、信用しているし、……信頼もしているけどね。
 ……シェラさんは、きっと、寂しいんだよ。
 私も、プログラムに投下された直後、寂しくて、人の居る所に行ったしね。
 ……スタンリーさんも、たぶん一緒でしょう?
 大丈夫だよ。一癖ありそうだけど、悪い人じゃないよ。」

一呼吸おいて、言葉を続ける。
「スタンリーさん、艦を降りる理由、聞かせてもらっていいかな……?」
何だろう。何かはわからないが、スタンリーには、ひどく拘っているものがあるように感じられた。
……なにか、アレンと同じような……。

【行動 : 会話(0)、残3 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、シャワー室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : シェラを知る、??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
156アーネスト・マンソン:04/02/22 19:57 ID:???
 食べないでよ?
 そういう言葉を聞きながら、俺はとにかく待つ。
 苛立ちがある。
 焦燥がある。
 獲物を目の前にしながら、主に待つよう命ぜられた猟犬の
心情、というべきだろうか。
 この衝動をいつまで押さえられるか・・・・・・
 獣ではなく、人としての自我をいつまで保ちえるか・・・・・・
 
 何かをしていないと、落ち着かない。
 俺は作業に没頭することにした。
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:ナンダカアタマオモインデスケドトリツカレテマスカオレ】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
 ワイヤーホーク×1(左手に装備中)、バズハンマー×1(背部に装備中)】
【行動:捜索、工作(−4ポイント)
    生成物・スリングクラッカー(ワイヤーにクラッカーと適当な握り手を溶接したもの。
        振り回してクラッカーを叩きつける、あるいは遠心力を利用して
        飛ばす。)×2】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア・クワン】
>>153
胸に埋まったダグラスの感触を楽しみながらイブを見ていると、
彼女がその身にまとう空気がすっと冷えていくのを感じた。
目の奥で燃えていた炎が姿を消したかと思うと、
代わりに抜き身の刃のような冷たさが現れる。突き刺さる視線が痛いほどだ。

……挑発しすぎたかしら。
露骨に煽られると熱くなる人と冷たくなる人がいるのを忘れていたわ。
でも、つまらないわね。
少しは嫉妬に顔を歪めるぐらいの可愛らしさを見せてくれたっていいじゃない。

『ええ、お互い頑張りましょう。
 ダグラスの信頼を裏切るような無様だけは、晒さないようになさい』

イブが空いているシートに腰を下ろす。組んだ足のラインは見事なものだった。
豊かな太腿からきゅっと締まった足首への流れるような曲線はまさに芸術的。
場合が場合なら姿勢を正してじっくり鑑賞したいぐらいだ。
胸の中にダグラスがいなければ、の話だが。

基本的にシェラザードは感情と本能の人間だ。
その好みと趣味の前では、節操は意味を持たない。

相手にしてもらえないなら仕方ない、か。
だったら、今はこのコに集中あるのみね♪

イブのことを意識から追い出すと、満面の笑みを浮かべてさらにダグラスの顔を胸に押しつけた。
右手でその頭を抑え、左手で腰を抱き、少年の瑞々しい肉体を身体全体で味わう。
感触がノーマルスーツ越しなのが何とも惜しい。

「頑張るに決まってるわ。だってこんな素敵な艦長さんに迎えてもらったのですもの。
 その信頼を裏切ったりしたら罰が当たるわよ。このお礼は必ずするから、期待していてね♪」

ほとんどマーキングをするように、ダグラスを力一杯抱き締める。
このとき、シェラザードは本気でダグラスに集中していた。
それは無意識のうちのイブへの対抗意識の表れだったのかもしれない。
だが、それすらも今のシェラザードにはどうでもいいことだった。

さあ、ダグラス。あたしを一杯味わいなさい。あたしの匂いで口と鼻と肺の中を満たしなさい。
怖がることはなくてよ。あたしはあなたの敵じゃない。あたしはあなたを傷つけはしない。
あたしはあなたのもの。あたしはあなたの女。あたしはあなたに全てを与えるもの。
あなたは男よ。立派な牡なのよ。それを思い出しなさい。感じ取りなさい。
そしてあたしから何もかも奪いなさい。心も、身体も、全部食べてしまいなさい。

でも、まだ怖いかもしれないわね。だから教えてあげる。あたしが怖くないことを。

一旦胸からダグラスの顔を話すと、もう一度その耳元に唇を寄せる。

「……ダグラス、あと少しでいいからこうさせて。そして聞いて頂戴」

ダグラス、あたしがあなたのことをどれだけ考えているか、聞いて。
そしてあなたが考えて。あなたにとってあたしが何なのか。
あたしがあなたにとって価値がある存在かどうか。

表情が変わる。ただの笑顔から、崇高な何かに心の内を告白するようなものへと。
「あたしはあなたが今までどれほど辛い目に遭ってきたのかは知らないわ。
 あなたがここでどれだけ苦労して、どれだけ考えて、どれだけ苦痛に耐えてきたかということも。
 だけど、あなたが頑張ってきたことは分かる。
 あなたがどれだけ歯を食いしばって、辛いことに耐えて、
 艦長としての責任を果たそうとしてきたことも分かる。
 だってあたしは少しは大人だから。あなたより少し、今まで長く生きていたから。
 だから、誰かの上に立って、誰かの生命に責任を負って、
 誰かの運命を左右するかもしれない決断をしなければならないことがどれだけ苦しいか、
 それなりには分かっているつもりよ。
 だからダグラス、あなたは立派よ。このあたしが保証するわ。
 逃げようと思えば逃げられるのに、誰かに任せようと思えば任せられたかもしれなかったのに、
 あなたは逃げようとはしなかったのね。自分で背負うことを選んだのね。
 それだけでも凄いことなのよ。胸を張って誇りに思うべきことなのだから。
 もし、今、疲れているのなら、そのことを思い出しなさい。
 あなた自身に誇りを持ちなさい。
 そしてあなたを尊敬して、あなたのことを誇りに思う人がいることを思い出して。
 あたしはあなたを尊敬しているから。
 あたしはあなたを選んだあたしを、あなたに受け入れてもらったあたし自身を誇りに思っているから。
 あたしは全力を尽くす。あなたのため、ミョーコウのため、
 シェラザード=ビンス=マクファーソンは頑張るわ。
 ダグラス、あたしはあなたの役に立ちたい。
 あなたに受け入れてもらった価値がある女だと、あたし自身に信じさせたい。
 だからあたしを使って。あたしに出来ることは何でもさせて。
 言いたくても言えないこと、したくても出来ないこと、今までいっぱいあったのでしょう。
 でも、もう大丈夫だから。我慢しなくていいから。こらえなくても、耐えなくてもいいから。
 全部、あたしが受け止めてあげる。あたしにはそれが出来るはずよ。
 だって、あたしはあなたよりも年上で、女で、ミョーコウの一員なのだから。
 艦長が乗組員に責任を負うように、乗組員も艦長に責任を負っているの。
 乗組員であるあたしを使うのはあなたの権利。あなたの義務。
 そして艦長であるあなたを気遣うのは、あたしの乗組員としての当然の務め。そうなのよ。
 ………急に色々したり、話を聞かせたりして、ごめんなさいね」

感触を惜しみながらダグラスを解放する。そしてもう一度笑顔を見せた。
ただあることを切望する、愚かで哀れな女の笑みを。
 

ダグラス、あたしは感謝しているの。この狂った世界の中で、あなたに出会えたことを。
このミョーコウにいる人はみんないい人だわ。
イブ、スタンリー、リファニア、そしてあなた。
意味も理由もなく殺し合って当然の状況なのに、みんな自分以外の誰かを心配してる。
あたしを警戒するのはその裏返し。
この集団の中で何かをたくらんでいるのなら、
あたしを露骨に警戒するより、取り込もうとするはずだもの。
利害関係のない、使い捨てるには都合のいい相手。それがみんなにとってのあたしのはずなのに。
それはね、ダグラス。あなたがそうさせているの。
艦長のあなたが、自然とみんなにそうさせているのだから。
だからあたしはここまであなたに魅せられたのかもしれないわね。
ダグラス=ロックウード。あなたはとても魅力的で素敵な男の子だわ。

だから、最後にあたしを殺すのはあなたよ。あなたであって欲しいの。
あたしに失望させないでね。お願いだから。

【行動:ダグラスをさらに誘惑?(0)】
【位置:U14(ミョーコウ・ブリッジ)】【行動値残り:4】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤2週間分】
【方針:今はひたすらダグラス♪】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア??、No.23・スタンリー???】
「話せば長くなる…。」
そう言って目を閉じた。

「そうだな・・・。生きていればお嬢ちゃんぐらいになる娘が俺にはいたんだ。
 丁度1年戦争の3年前俺の家族達を乗せたシャトルは丁度襲撃に遭った。
 その集団が何処から来て、なぜただの辺鄙な民間シャトルなんか襲っていったかはわからねぇ。
 ただ、ひとつ分かっている事。それは、娘の死体だけ出てこなかったという事だ。
 当時の連邦軍にはそんな事をする暇も無かった。
 俺は、それをジオンのせいにしてひたすら戦ったよ。
 だが、忘れもしない。ソロモン攻略戦の直前だった時だ。
 俺は哨戒飛行のため1小隊による強行偵察で出ていたのさ。
 そこで、ある人に出会ったのさ。そのシャトル襲撃事件の生存者である彼女に。
 俺はそれが連邦の仕業である事を告げられ、ジオンに来いといわれた。
 突然の誘いだぁ、しかも相手が接触回線で話をしてきている。
 まともにしゃべってられる状況じゃァねぇよ。
 言っている間に見方の機体がやられて俺一人、俺は彼女に言われるがままジオンに亡命したって訳だ。
 まぁ、そこまではよくある話で俺は彼女と同じ隊に配属されて。
 ソロモン、ア・バオア・クーの激戦、そしてデラーズ紛争まで戦いつづけた。
 彼女はシステムエンジニア兼プログラマーでな、アクシズへ逃げ延びられた時には
 コンピューターウィルスの開発をしていたよ。
 だが、幸せだった日もつかの間、彼女は死んだ……。
 上層部は事故死だとして、事態をそれ以上進展させなかった。
 しかしだ、調べてみればとんでもない事が浮かんできやがった。
 彼女が死んだのはセキュリティーの誤作動で中毒死したんだが……。
 そのメインコンピュータへ忍び込んだやつが居る。
 そして、その男がいま、この同じ空間で何処かでほくそえんでいるのさ。
 余談だが、俺のコックピットにおいてあるドリアンだってそうさ。
 あれは、ウィルスを作る行程で出来た偶然の産物なのだから……。」
そこで話しを一時とどめた。

【行動:会話(0)】
【位置U14】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:目の前の女の処遇の決定】
【同盟:03、05、20】
…………

――どのくらい眠っていたのだろうか。
何やら懐かしい曲を聴いた気がする。
定時放送もあった気がする。

彼はいつでも起きられるようにしていたつもりだったが、それでも身体は正直なもので、
しっかりとした睡眠を取ってしまっていたようだった。

レーダーを見ると、S-17にビギナ・ギナと銘打たれた光点がある。
シュウジの“用事”は済んだのだろうか。

彼はとりあえずシュウジに通信を試みた。

「どうやらお互いに生きているようだな。
 お前の用事は済んだのか?」

【行動:シュウジに通信(-1)】
【位置:T-17】
【残り行動値:3pts.】
【機体状況:MA形態・通信回線継続(シュウジ・ラーズ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
   (MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
   (以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:あるべき場所へ戻る】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
163シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/22 22:46 ID:???
「ったく……なんでレーダーが動作不良になる……?
 ゼファーが制御していたときには問題なかったのに……?
 っと……通信か。」

>>162

(なんで知ってるんだ……?寄り道してたこと。)
「何とかな、一瞬本気で死にかけたが……。
 こっちの用事は終わった。途中で呼び出されたから完璧ではないがな。
 ……そうだ。ティチャーのプレゼントは何だった?
 後一つ。ヨーコはまだここには来ていないか?レーダーが不調で解らないんだが……。」

【行動:リナルドと通信(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)貧血気味 ゼファー待機モード】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6】
【行動方針:待つ 状況のさらなる確認 レーダー修理】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
>>163
通信の内容からすると、シュウジもまたヨーコには出会っていないらしい。

(ヨーコ……、無事だといいけど)

「俺もヨーコには会っていないよ。
 俺がここに着いて割とすぐにあの通信を受けたから、
 まだここには現れていないはずだ。
 あと、プレゼントだけどな。
 そこのヤクト・ドーガの方が少し早く到着していてな。
 中身はメガ・バズーカ・ランチャーだった。
 確かに強力な兵器だが、足手まといな感も否めないぞ。
 
 ……で、ヨーコはここを目指して進んでいるはずだし、
 彼女と合流した後はどうするんだ?
 一度、補給と簡単な整備くらいは済ませた方がいいと思うけど」

警戒を怠った自分に軽く鬱になりつつ、彼はリーダーの指示を仰いだ。

【行動:通信継続(0)】
【位置:T-17】
【残り行動値:3pts.】
【機体状況:MA形態・通信回線継続(シュウジ・ラーズ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
   (MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
   (以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:あるべき場所へ戻る】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
165シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/22 23:33 ID:???
>>164

「メガ・バズーカランチャー?」
(……確か…グリプス戦争の時にエウーゴによって投入された兵器だったな……。
 そんな兵器を簡単にこちらに渡す物なのだろうか?
 下手をすればW−22地点を丸ごと消滅させることも出来るかもしれない兵器だ……。
 それに対抗できる準備が既に出来ているのか?
 どっちにしても……魅力的なプレゼントだな……。)

「……っと、合流した後だったな。
 とりあえず南下……だな。
 それと移動するのもいいがベルクをどうするかだな……。
 全体通信で呼び出すという方法もある。「前までいた場所の○フロア分下に行った場所で待つ。」
 とか、そう言う言い方で呼び出せばどうにかなるだろうしな。
 あと、ジェイスとレイモンドも呼び出してみるか……。」

【行動:リナルドと通信継続(−0)】
【残り行動値:2p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調 通信中】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)貧血気味 ゼファー待機モード】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6】
【行動方針:待つ レーダー修理】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
166ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/23 00:31 ID:???
S-17地点。コロニーに着いた。
「……ようやく、着いたのね…。」
先ずは港湾ブロックからエアロックを開けて……―――

………………。

―――コロニーの中に入ったはいいが、
レーダーには大した反応がなかった。

ふと、一抹の不安を感じた。

(…やっぱり、誰もいないよね……。
 私…、皆にあんなひどいこと……しちゃったんだもんね…。)

思わず泣きそうになった。

切ない。

「私が…もっとしっかりしていれば……」
激しく沸き立つ後悔と自責。

そこで、何か悪意のあるものを感じた。

「……何、この感覚?
 空気が……ツンツンしてる……?」

正直、ヤバイ空気だと思った。

……途端にレーダーがチラつき始め、
ついにはレーダー画面がノイズでいっぱいになった。
…思えばこのエリアに入った時からそんな兆候があった気がする……。

あまり長くここにいてはいけない。
そう思った。

【行動:移動『Q-17→S-17』(2) コロニー侵入(1) 何かを感知(0)】
【位置:s-17:コロニー上空】【残り行動値:残り1p】
【機体状況:レーダーが不調】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:皆…来てくれるかな…。】
シャワーの水を止め、黙々と、スタンリーの話を聞くリファニア。

……ああ、そうか……。
スタンリーさんも、"奪われた"人なんだ。
私も、奪われた人間……。
イブさんとダグラス君は、わからない。
シェラさんも。

アレンと、サーティアさんは、プログラムの中で、それぞれ奪い合った。
……私も、奪う側にまわりかけた。
このプログラムのなかに、どれだけの"奪われた"人がいるんだろう。
奪ってしまった人もまた、悲しい。
……なんともやるせない気持ちに、なった。

奪われて、傷ついた人を、こんなプログラムに投下する事。
そして、この狂ったプログラムで、奪い合いを強要させる事。

……許せないよ……。

リファニアの両目から、涙が溢れ出て来た。
泣いている訳じゃない。心は、全く折れていない。
ただ、憤りが強すぎて……。
あまりにも強すぎて、涙が溢れてくるのだ。
今まで流したものとは、異質の涙。
もしかしたら、それは紅に染まっていたのかも、知れない―――。

「リファニア、ドウシタ……?」
「大丈夫よ、トリィ……。」

……私はいい。むしろ、感謝したいくらい。
このプログラムに投下されたおかげで、自分の生に、意味を見いだせたのだから。
その生は、すでに完結してしまっているのかも、知れない。
……シェラと出会った事で、すこし、わからなくなったけど。

どちらにせよ、私は幸せだと思う。
アレンの生き方に触れたおかげで、何物にも代え難い、宝を得る事が、できたのだから。
……例え、今すぐこの生に終わりが来ても、思い残す事はない。

……でも。

イブさんは、ダグラス君は……。
シェラさんも、スタンリーさんも……。
……サーティアさんだって、リナルドさんだって、ラーズさんだって……。
未だ見ぬ、多くの人達だって……。
この、私の腕の中にいる、トリィだって……。
……まだ……。

「……奪わせない……。」

リファニアは、そう呟いた。その声に含まれたものは、殺意。
その殺意は、ピンポイントに、ある相手に向けられていた。
ここには居ない、ある相手に。

「スタンリーさん、話を、続けて……。
 その心の痛み、私も感じてあげる……。」

スタンリーに続きを促したリファニアの声色は、低かった。
トリィが、心配そうな顔でリファニアを見つめるが……。
……リファニアの視線は、ここではないどこかに、向けられていた。
>>165
南下の後、メンバーの招集。
だが、別行動をとっている連中にも連絡をとるとは。
いくら全体通信で具体的な場所をぼかして伝えても、あの少女には正確に現在地を把握されてしまうだろう。

「全体通信で呼びかける分には構わないが、
 その言い方だとこちらの位置を正確に把握できる第三者が出てくるな。
 生徒番号20番、リファニア=ニールセン……サイコガンダムMk-Uのパイロットだ。
 お前が来る前にあの子はここにいて、そして去った。
 彼女には向かうべき場所……つまり、同盟者がいることになる。
 去り際に敵対の意思は見せなかったが、彼女の周りの人間はそうはいかないだろう。
 アレン=D=バディアンの遺言めいた全体通信を覚えているか?
 あの時奴が口にした人間全員がここに来て、……敵になる可能性があるってことだ」

少なくともその責任の一端はリナルドにある。 全くもって気の滅入る話だ。

(ったく、格好つけて余計なことをしてくれたな。
 あの男はどこまで人の足を引っ張れば気が済むんだ……)

とことん鬱になった彼の気分を体現した溜め息と共に、シュウジに意見を伝える。

「とにかく、呼びかけについては保留にしないか?
 するならするで、細心の注意を払わなけりゃならないんだし、
 どう伝えるか考える時間も必要だろ?
 あと、メガ・バズーカ・ランチャーだが……。
 彼女、渡す気は無さそうだぞ。
 活用したいのなら、お前が自分で何とかしてくれ」

そう言った時、レーダーにガズRを表す光点が表示された。
コロニーの中に入ったようだ。

「……おい、シュウジ。
 ヨーコが到着したようだな。
 迎えに行くか」

ラーズとの回線をカットしながらそう告げると、機体を反転させてコロニー内に進入する。
S-17にさしかかると、そこにはポツンとガズRが漂っていた。

【行動:通信継続(0)、コロニー進入(-1)、T-17→S-17(-1)】
【位置:S-17コロニー内】
【残り行動値:2pts.】
【機体状況:MA形態・通信回線継続(シュウジ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
   (MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
   (以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:あるべき場所へ戻る】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
【行動 : 会話(0)、残4 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、シャワー室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : シェラを知る、??? 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
170シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/23 01:08 ID:???
>>168
(大方…我々の推測は当たっていたのか…。)
「そうだな……。こうなると直接向かうしか方法は無くなるな…。現状では。」
『……おい、シュウジ。
 ヨーコが到着したようだな。
 迎えに行くか』
「着いたのか?」
辺りを見渡す。が、姿は見えない。
「中か……?」
機体を反転させ、穴からコロニー内部へ侵入する。
(自分も作るのに荷担したとはいえ、これほど不愉快な空間はないな……。
 空気が無くて、重力がある。)

もう一度周囲を見渡すと、銀色に輝くガズRの姿を確認した。
(さて、前回みたいな事にならなければよいが……?)
ガズRに近づき、接触回線を開く。
そして、一言。

「お帰り、ヨーコ。」

【行動:リナルドと通信継続(−0)内部へ移動(−1)ヨーコと通信(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調 通信中】
【参加者状況:右足重傷(処置済み)貧血気味 ゼファー待機モード】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6】
【行動方針:レーダー修理 南へ 】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
「俺はやつを許さん。たとえこの身が滅びようともやつだけは必ず・・・・。」
不思議な思いが沸いてきた、今まで感じた事の無いとても複雑な思いが。
それは悲しみとでも言うべきなのだろうか?それとも怒りなのか?

しばらくたってまた口を開いた。
「すまない、訳のわからない話をしちまったな。
 取合えず艦を降りる理由はあの女、多分俺達の邪魔になる。
 目的をなす事が出来なければ、俺とてここにいること事態が無意味だからな。」

少し間を置く。

「もしも良かったら、いっしょに来てくれないか。
             お嬢・・・・リファニア。」

この言葉はもちろん本心だ。彼女がどう出るかは判らないが。

「おまえを死なせはせんよ。娘ょ。」
 最後の言葉は小声で聞こえたかどうかは判らないぐらいの声で言った。

【行動:会話(0)】
【位置U14】【残り4P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:03、05、20】
 アーネストが作業に没頭する。
 ルイは移動してこちらに徐々に近づいてくる。

 彼女は見ている限り悪人には見えないけれど。
 といっても私の観察眼は当てにならないのよね。

 まぁ、ともかく彼女を仲間に出来たとして。
 そうなると、問題はアーネストかしら?
 手ェ出さなきゃ良いけどさ……。

 こういう場合ってどうすりゃ良いかなぁ。
 彼は多分、私には手を出さない。
 脱出する算段とか、理論的な事抜きにしてね。
 となれば、危ないのは彼女を一人にする事か……。
 私が常時一緒に居るしかないかしら。

 っていうかだいたい……

「!?」

 今、画面の隅っこに何か走らなかった?
 ……警戒するに越した事は無いわよね。

 パネルを操作してカメラを切り替えていく。

「……レイモンド、かしら?」

 また戻ってきた?
 燃料を入れている所を見ると、補給かしら。
 ……あの時の事一旦忘れなさいな、サーティア。
 あの時と今じゃ違うってトコ、レオンに見せてあげないと駄目でしょ?

 そう、レイモンドと違うのなら、それはそれで対応を考えれば良いんだし。

「聞こえる? レイモンド……ラリック、だったかしら?」


【行動 : レイモンドに通信(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
『すまない、訳のわからない話をしちまったな。
 取合えず艦を降りる理由はあの女、多分俺達の邪魔になる。
 目的をなす事が出来なければ、俺とてここにいること事態が無意味だからな。』
……スタンリーは、どうしてもシェラを信用出来ないようだ。
そして、復讐へのスタンリーの執念は、限りなく、強い。
かつて、アレンの心に触れたリファニアには、それがよくわかってしまう。

スタンリーが、艦を、降りる……。
……少し、寂しい。
『もしも良かったら、いっしょに来てくれないか。
 お嬢・・・・リファニア。』
そう言われた時には、少しだけ、心が揺らいだ。

……でも、駄目。

「トリィ、タオル、とって。」
「オウヨ!」
羽毛を濡らしたトリィが、シャワー室から飛び出てゆく。
……スタンリーが小声で呟いた言葉は、聴き取る事が出来なかった。
トリィは、シャワー室の目の前に畳んで置いてあるタオルを咥えて、シャワー室のリファニアに渡した。
リファニアは濡れた身体を拭くと、身体にタオルを巻いて、シャワー室から出た。
「スタンリーさん、ごめんね……。」
そのままスタンリーの所に行き、彼に抱きつく。
甘えるのではなく、慰めるように。

「私は、行けない……。」

自分より遥かに大きいスタンリーを、優しく抱き締めたまま、語りだすリファニア。
「……スタンリーさんと、スタンリーさんが敵と狙う人。
 二人をこのプログラムに引き込んで、その戦いを見てほくそ笑むもの……。
 人の生命を踏みにじる、許されざるもの……。
 ……それこそが、戦うべき相手だと、私、決めたんだ……。
 たぶん、絶望的な戦いだと、おもう。
 ……勝てないと、思う。
 でも、その戦いが、この絶望的な状況を打ち砕く、楔となるなら……。
 その為になら、この生命、幾らでも捨てる事が、できるよ……。」

……本当に、それでいいのだろうか。
この生命には、まだ何か、出来ることがあるのではないか。
……その答えは、まだ、出ない。
死ぬ為の戦いをするか、生きる為の戦いをするか。
いずれにせよ、戦うべき相手は、おなじ。

「……だから、行けない……。」
 
戦うべき相手は、リーアー=ミノフスキー。
彼女もまた、"奪われたもの"であるという事など―――。
リファニアには知る由もなかった―――。
【行動 : 会話(0)、残4 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、シャワー室まえ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : シェラを知る、リーア=ミノフスキーを殺す 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
175アーネスト・マンソン:04/02/23 18:48 ID:???
 侵入者、か・・・・・・
 説得に応じるならいい。
 だが、そうでないなら・・・・・・
 容赦する必要は、ないだろう。
 ただ、設備を今後も使いつづけるつもりなら、
一撃でしとめる必要がある。
 だが・・・・・・
 ここは俺、いや「俺たち」のホームグラウンド。
 奴の位置はハンガー・・・・・・なら、まだ俺たちが有利だ。
武装庫にコンテナと、不要な武装を置いていく。
 適当な補修用の構造材、鉄板をつかむとそれを楯代わりに、
ハンガーへと向かう。
 まぁ・・・・・・おそらく戦闘にはならないだろう。
 奴が生粋の愚か者でない限り。
 あそこは・・・・・・非常に、戦うには向かない場所だ。
 爆発すれば、内部のもの全てを破壊せずにはおかない推進剤。
 そして、ただ一つの狭い出入り口、そして通路。逃亡しようと
仕様が、回避そのものが困難になる。
 そして、こちらは・・・・・・
 非常用ハッチ、折れ曲がった通路などの地形を全て把握している。
 ・・・・・・殺すのは、たやすい・・・・・・
 いっそ、殺すか?
 ・・・・・・頭の奥に、赤い閃きのような痛みがまた、走った。
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
 ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:武装保管(−1ポイント)、隠密接近(対象、レイモンド・デリック)(−1ポイント)】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
 現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア・クワン】


心の声。
『お前はできないと理由をつけて逃げてるだけだろォ?』
まるで水が流れるかのように徐々に徐々に染み出るてくる。
『本当はできるのに』
その言葉を理解してるからこそ一言一言が鋭く刺さる。
『異常な状況を受け入れるのが嫌で拒否している』
だけどそれは紛れもない本心。
『自分が死ぬのは嫌、かといって人を殺せるまで割り切れてない』
――聞きたくない。
『何もしたくない、先に進みたくない……ってかァ?』
――聞きたくない!
『ま、いいけどよォ……』

突きつけられる残酷な真実。

『結局は自分が死ぬか、誰かを殺すかの二者択一だぞ?』

「聞きたくないって言ってるだろッ!!」

【行動:夢(-0p)移動(-4p)】
【位置:J-13→J-14→J-15→H-16→H-17】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:ブランデー入り携帯ボトル、煙草4箱と4本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:????】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】
訂正します。
【位置:J-13→J-14→J-15→H-16→H-17】
            ↓
【位置:J-13→J-14→J-15→J-16→J-17】

スレ汚し、大変失礼しました。
「そうか。残念だ…………。」
そう言って、リファニアの頭を手を置く。
彼女に無理は言えない。強要は出来ない。

「出来れば、共に来てほしかった。」
そう言って言葉を詰まらせる。
頬を伝う一筋の涙、当然スタンリーは気づいていない。
そのまま擬似重力と共にリファニアの頭の上に落ちた。

「判った、俺もこの艦はまだ降りないで置くよ。
        娘を守るのは親の義務だからな。」
そう言い終わったあと、急な脱力感。
ばたりと言った音と共に自分の体が床に伏せていることがわかる。

この暖かい感覚はなんなのだろう。
遠い肉親に出会ったような、この暖かい感覚は。
自分の殺意に満ちていた心がいつのまにか和らいでいく。


薄らいでいく意識の中、過去の娘の名を無意識のうちに呼んでいた。

「リファニア・・・・・・・・・・・・・。」
それは、周りの雑音にもかき消されようかというか細い声で。

【行動:会話(0)ダウン(全)】
【位置U14】【残り0P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:通常】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:03、05、20】
飯…食事……うん、そう考えたら確かに腹が減っているような気がする。
前回の食事がシュウジ達のコロニーを出たあとだったから、無理もないか。

よし、そうと決まれば話は早い。
前回この基地に来た時は、部屋にあった監視カメラに見つかってしまったが、
今度もどこかしらの監視カメラに見られている可能性が高い。
食事は万が一の事態に対応しやすいよう、ガンイージの中で食べる事にする。
まあゲートが破壊されていたおかげでここには空気がないから、外で食べるの
はもともと無理な訳だが…。

俺は持ってきた食材を適当に食べる事にした。
食パンに缶詰めの肉を盛り、マヨネーズを適当に塗ってサンド。
本当ならレタスなどの野菜も欲しい所だが、一応サンドイッチの出来上がりだ。
……少し寂しいが……。
こんな事なら水筒を使って、飲み物をもっと工夫すれば良かったか…。

プログラムが始まった頃は、とにかく腹に入れる事を優先して味付けや組み合わ
せなんて考える余裕もなかった。
今の俺には、良くも悪くもそのくらいの余裕ができているらしい。
それだけプログラムに…いや、命のやり取りに慣れたという事だろう。

《おめえよお…》

味そのものには多少満足して食べていた俺に、またあいつが話しかけてきた。
久し振りに目覚めたせいなのだろうか、昔よりも口数が多い気がする。

(………ん?)
《おめえ、昔に比べて随分変わっちまったなあ》

そんな事か。
当たり前だろう。俺は昔のようにこいつの言うがままに殺しを続けていた頃とは
違う。あのコロニーで自然と共に過ごした4年間は、俺に昔からは考えられない
くらいの安らぎを与えてくれた。こいつの言う、俺の中の欲望に負けない程の。
そう。俺は昔とは違う。

(そりゃそうだ。この4年で精神的にも強くなったぞ、俺はな)
《いやそうじゃなくてよ。随分ごっつくなったもんだって事だよ》
(…………………………………………………………………………体格の事かよ)
《それ以外に何かあんのかあ?》

こいつからしたら、4年前も今も体格以外は変わっていないのか、俺は…。
ようするに、いずれは昔のように言いなりになると思っているのだろう。
くそっ。
(……まあ、ずっと畑仕事ばかりしてたからな。筋肉も付く)
《初めて会った頃はよお、もっとスマートで女みたいだったってのに…。
 変われば変わるもんだな、ええ?》
(そりゃ残念だったな。そう…人は変わっていくもんなんだよ)

俺はこうしている今もまだ変わっていく。生きている限り。それが人間だから。
この先も少しずつかもしれないが変わっていくのだろう。
願わくばそれが少しでも長く続いてほしい。
贅沢を言わせてもらえば、変わるのが外見だけだったというオチは嫌だ。

『聞こえる? レイモンド……ラリック、だったかしら?』

突然コクピットの中に聞き覚えのある声が響いた。
間違えようもない、サーティア=クワンの声だ。
予想通り彼女は基地内にいたらしい。
…だが彼女から声がかかってきたのは予想外だった。
以前交渉した時は、軍人という職業が嫌われたのか(?)ものの見事に決裂して
いたからだ。まあ色々事情があるんだろう。

《で、どうするんだい?ラリックくーん》
(うるせ。どうするも何も、返事しないわけにはいかんだろ)

俺は口の中のサンドイッチを飲み込んでから、通信回線を開いた。
さて、何て挨拶しようか?

「…お久し振りだなお嬢さん。レイモンド=[デ]リックだ。どうだ、元気にやっ
 ているのか?」

…我ながら芸のない挨拶だ……。

  【行動:食事(−1)、サーティアに通信回線を開く(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り3本、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:推進剤の補給、用があるならば聞く】
【同盟:なし】
自分の生きる意味を求めて

ただひたすらに暗黒の宇宙をさまよい続けていた。

【行動:移動 P-07→P-06→O-06→N-06(-4)】
【残り行動値:0】
【位置:N-06】
【機体状況:正常】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
    (左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1.5g一本 食料三日分 
     十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ? 
    15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
182イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/23 22:51 ID:???
ダグラスの耳元に唇を寄せ、艶めかしく何事かを囁き続けるシェラザード。
その姿は同性である愁林にすら―――否、同性であるからこそ。
彼女の“女”の部分を強烈に感じさせた。
今の愁林は、確かに己を殺して冷静さを保っている。
だが、その目は二人の様子に注がれたまま、決して逸らされる事は無い

否。
逸らされなかったのではない。逸らせなかったのだ。

「……」

感情は既に殺し切った。殺されたものは、表に出ることは無い。
ただ、その視線のみ。
シェラザードの濡れた唇と、そして彼女に翻弄される少年の背中に注がれたままだった。

【行動:観る(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい、彼の貞操を信じる、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー、No.26・シェラザード(?)】
『…お久し振りだなお嬢さん。レイモンド=[デ]リックだ。どうだ、元気にやっているのか?』

 名前間違ってたのね。
 ……印象に薄かったからかしら。

「悪かったわ。でも、元気にやってるかどうかは……出来れば聞かないで欲しかったけれどね」

 どう話を切り出すか。
 普通ならそれは考えるべきだし、交渉法を考えるなら、有利に進める為にもそれは考慮に入れるべき。
 けれど、さ……今はどうでも良いのよね。

「とりあえず、御免。前話をした時……一回断ったわよね。
 だけれど考え直したわ。
 大切なものを失ったり、間違いを繰り返しているうちにね。

 ……もう一回提案させてもらうわ。
 共闘の意思は無いかしら?

 目的は、ゲームから脱出する事そのものよ」


【行動 : レイモンドに通信(−0) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
184ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/23 23:14 ID:???
>>166
しかしその判断を下した時は少し遅かったようだ。
コロニーの建物と言う建物から黒いモヤが立ち上ってくるかと思いきや、
たちまちそれはカズR …いや、私に向かって猛スピードでやってきた。

一斉にカメラ越しに襲い掛かってくる黒の大群。
間違いない。これは……悪霊だ!

コロニーを破壊されたことにより悪霊と化した霊たちが
行き場を失い彷徨っていた所に、私がやってきた……。

彼らにとっては絶好の的だ。

しかし私は負けない。負けられない!
せっかくここまで戻ってきた。
もう一度皆と会うまでは……この体、失うわけにはいかないの!!

「かかってくるならかかってきなさいよ!!
 私の体……そんなに安くはないわよ!!!」

黒の大群が塊となって私に襲い掛かった。
口から…耳から……
体の穴という穴から入り込む。

圧倒的数による精神の陵辱。
私の中が……汚染…され…て…ゆ……く。

(あぁ……もう…ダメ。
 ベルクさん、リナルドさん……ごめんなさい。
 シュウジさん…。
 もう一度……せめて…もう一度……だけ…あなたに会いたかった…。)

意識が混濁してゆく。
もう何がなんだか…わからない。

――――――――――――――――――――――

(人の庭に土足でヅケヅケとあがらせるなよ。)

頭の中で声が響いた。
(…残念ね。『ヨーコ』は…もう、これで……おしまい。
 また…新しい人でも捜すことね…。)
185ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/23 23:15 ID:???
(そうはいかん。お前に今死なれちゃ困るからな。
 少し……手を貸してやろう。)

――――――――――――――――――――――

「……グ…ガ……ガアアァァァァァ!!!!!」

胸が灼けるように熱い。
そしてその熱は徐々に体の上へ上へと登ってくると、
それは喉元から口内、口外へと吐き出された。

……………。

空気に晒された黒いモヤは次第に薄れ、
ついにそれはなくなってしまった…。

「……気持ち悪い。」

何とか意識と命は繋がったが気分はサイアクだった。
何せ吐いた時とまったく同じ感覚だったから…。

『お帰り、ヨーコ。』

(…こ、この声は!?)

いつの間にか開いていた回線からは、
No,01からと示してある。

そう………No,01。それは……

「シュウジさん…。」

思わず涙が溢れ出た。
次に続く言葉が見つからない。

たとえ、皆に許されなかったとしても…シュウジさん。
彼とまた会うことができただけで……私はもうそれだけでよかった。

【行動:霊媒大戦争w(1) 接触回線(0)】
【位置:s-17:コロニー上空】【残り行動値:残り0p】
【機体状況:No.01と接触回線】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:シュウジさん……(ハァト】
『悪かったわ。でも、元気にやってるかどうかは……出来れば聞かないで欲しかったけれどね』
(そうか…たしか、リオン、だったな)

ここまでの過程でサーティアは仲間を1人失っている。
どうやらこちらも失礼な物言いになってしまったようだ。

俺が考えをまとめている間にも、彼女の言葉は続く。

『とりあえず、御免。前話をした時……一回断ったわよね。
 だけれど考え直したわ。
 大切なものを失ったり、間違いを繰り返しているうちにね。

 ……もう一回提案させてもらうわ。
 共闘の意思は無いかしら?

 目的は、ゲームから脱出する事そのものよ』

…シュウジの他に脱出を考えている人間がいるとはな。
ただ言葉通り考えているだけでは、まさしく絵に書いた餅でしかない。
こちらも聞くべき事は聞いておかなければ。

「こちらも言葉が過ぎたようだ。謝罪しよう。今、お嬢さんは脱出と言った。
 脱出…。言うのは確かに容易い。が、しかしそれは中身を伴っていなければ何の
 意味もない。…お嬢さんに具体的な案は浮かんでいるのか?」

  【行動:サーティアに通信継続(−0)】
【残り行動値:2p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り3本、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:推進剤の補給、一応話は聞く】
【同盟:なし】
187リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/24 00:02 ID:???
第六章 >186 現在

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01◎■◎■□□□□□■◎◎■□■■◎□□■■■■■□◎
02◎◎■□□□□□□□■■■■◎□□□□□□■■■■※
03■□□□□□◎□◎□□■■□□□□□◎□□□■■■■
04□□□▼◎□□◎□□■◎■□□□□□□□◎□■※■■
05□□□□▼11◎□□□■◎■■□□□◎〓□□□◎□□■
06■□◎□□□□□◎◎10□□07□□□□□□□■□□◎□   □:開かれた空間
07※■■◎◎□□□□□□□□□■□◎□□◎□◎□□□□   ■:暗礁空域
08■◎※◎□□□□□〓〓□□◎□□■□□□※※□□□□   ※:戦場跡
09■■※■■□◎□□□□◎□□□□□□□※□※◎□■■   〓:コロニー
10◎■■■■□□□◎□□□□□□□□□※◎◎◎※□□■   ▼:小惑星基地
11■□■◎■■◎◎■□□■□■■□□□□※◎※□□■◎   ≠:崩壊したコロニー
12◎■■■■◎□□□□□◎■■■◎■□□□□□□■◎■
13※■■■□□□◎※□■■■□■□■■◎□□□□◎◎■   ◎:侵入禁止区域
14■■□◎◎□□▼□□□■※■□■◎□□□03■■■■◎   ×:侵入禁止予告区域
15■◎■■■□□▼□□□□■□□□◎□□□□■■※■■
16■□■■□□□□□□◎□□□□□□□□◎※□□◎■■
17□□■□□□□◎□06□■■■□□□□0119□□□□□■
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20□□□□□◎□□□□◎□■□◎□□◎□□□▼▼□□□
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22■□◎□□□□□◎※※※※□□□□□□▼▼▼◎▼□□
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24※■■□□□□□■◎□※◎■■■□□□□□□□□□■

01・08・15は同一地点。03・05・20・23・26は同一地点。11・14・21・25は同一地点。
03・05・20・23・26はムサイ級戦艦に搭乗。03・05・20・23・26の機体はムサイに収容。
乗り手不在のゴトラタンもムサイに収容。H-14の基地内に『作業用プチモビ』。
02・04・09・12・13・16・17・18・22・24死亡。
『あんがと、ダグラス君♪』
殺伐とした雰囲気の中、リファニアが明るく振舞う。
はぁ、今は彼女の屈託の無い笑顔が一番の安らぎだ・・・・・・。

ココアを2,3口、口にした所でスタンリーが切り出した。
『さて、この女の処遇だが・・・・。』
処遇!?僕はこの言葉を耳にした時、思わず顔をしかめた。
そして彼が言葉を終えた時、僕は彼に一言差し向けようとした。
が、いきなりリファニアが大声を出す。
彼女の突然の咆哮に、あっけに取られてしまった。
呆然と彼女を見ていると、シェラが突然声を掛けてきた。

『乗艦許可を頂けたことに感謝します、ロックウード艦長』

「あっ、ハイ。」慌てて敬礼を返した。もう、何が何だか。
そのままシェラは此方に接近し、左腕を僕の腰に回してくる。
そして、間髪入れないまま頬に、胸に柔らかい感触が伝わった。
「ふえっ!?」余りにも突然の出来事に、なんとも情けない言葉が出てしまった。

『これであたしはあなたのパイロット。艦長の命令には絶対服従の忠実な乗組員なの。
 だから、あなたがあたしに望むことは何でも命令していいのよ、ダグラス♪』

シェラが耳元でささやく。
耳とうなじに吹きかかる、彼女の甘い吐息。
返す言葉が見つからない。
その間にも、戸惑いをよそに、顔は紅潮し、胸の鼓動は高ぶってゆく。
『ダグラス、珈琲、美味しかったわ。ご馳走様』
突然の姉さんの声に、ビクッと体が反応する。

<つづく>

『ダグラスの判断に異論を挟む気は無いわ。
 私は、この艦のクルーを守り、皆で精一杯生き抜いて、生き延びて見せるだけ。
 そして―――それを阻もうとする奴には、一切の容赦はしない』

――僕が望む言葉はそれじゃあない、
       姉さんはこれでいいの?この状況を認めてしまうの?――
シェラを無視するかのようなイブの言葉に、僕にいっそうの混乱と困惑、そして興奮を覚えた。
その間にも、気を不味くしたリファニアとスタンリーは次々に退出していってしまう。
姉さんの次なる言葉も、僕の期待した物とは違う物だった。

――だから違――
そう思いかけた時、不思議な感触が顔全体に覆い被さった。
もう一度、シェラの声と吐息が、僕の首を打つ。
その度に、ビク、ビクと体は反応し、顔が、いや、全身が灼熱に包まれる。
彼女の呟きはもはや言葉の意味を成さず、ただただ、興奮を煽り立てる媚薬となった。
それほどまでに混乱が、恐れが、興奮が強かったのだ。

幾許かの時が過ぎ、気が付くといつの間にかシェラの抱擁から開放されていた。
真っ赤に染まった頬、己の胸を壊さんとばかりに暴れ続ける心臓、
紅蓮の炎が体内に宿ったような灼熱の身体。
そして、かつての鮮やかなブルーの瞳は光を失い、黒く濁ったダークブルーの目。

シェラが微笑んだ。
その美しくも、悲しそうな瞳を覗き込んだ時、一瞬だけ僕の瞳が鮮やかさを取り戻す。
結局、混乱状態であった僕は、シェラの言葉を聞かなかったけど、
彼女が何を言いたかったのか、理解できたような気がした。
けれど、体の熱は相変わらず収まらず、胸の疼きも止まらない。
姉さんの視線が痛い。この場所から、一刻も逃げ出したかった。
僕は何も言わずに艦橋を抜け出し、艦長室へ逃げ込む。
体が熱い。とにかく熱い。
僕は全ての衣服を剥ぎ取り、冷水のシャワーを一心不乱に浴びだした。

【行動:艦長室へ(−0) シャワーを浴びる(−1)】
【位置:U-14 艦長室 浴室】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:軽い混乱 ???】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:???】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー 26番シェラザード】
>>188-189
結局、ダグラスは言葉を返してはくれなかった。
ダグラスが顔を真っ赤にしてブリッジを飛びだす。
声をかける暇もなく、その華奢な背中が扉の向こうに消えた。
あの調子では、本気と色気をたっぷり込めた口説き文句もどれだけ聞いてもらえたのかどうか分からない。
その前のペッティングが過剰だったかなと小さく肩をすくめる。
だが。

………ダグラス、あなたはやっぱり男の子よ。立派な牡だわ。

ダグラスの顔は耳まで真っ赤だった。
ノーマルスーツ越しに、その心臓が張り裂けそうなほど高鳴っているのを感じた。
少年の身体は燃えるように熱くなっていた。
そして、あの目だ。澄んだブルーの瞳に、確かに欲望の影が浮かび上がろうとしていた。

ダグラス、あなたはどこへ行ったのかしら。自室? 浴室? それともトイレ?
あまりもったいないことはしないでね。せっかく、あなたにはあたしがいるのだから。

獣。ケダモノ。獰猛で貪欲で常に飢えている、素敵なケダモノ。
ダグラスははっきり認識したはずだ。自分の中に制御不能な野獣が住みついていることを。
極上の獲物の存在を感じて、それが眠りから覚めたことを。
ならば、今はそれで満足するべきだろう。一度火がついたのならば、燃え上がらせることは容易い。

思わず唇の端がつり上がりそうになる。
悪魔じみた微笑みを見せないようにするため、イブに背を向けた。

イブ、あなた、あのコの欲望をちゃんと受け止めてあげていたの?
あの反応だと、多分あのコは女を知らない。まだ知恵の実を口にしていない汚れなきアダムだわ。
あの年頃の男の子にとって、あなたのような素敵な女性が目の前にいるのに、
何もさせてもらえないのは拷問と同じね。生殺しよ。
だからアダムはヘビの誘いに乗るの。絶対に。
今回はヘビがアダムに直接リンゴを勧めてあげるから。イブ、あなたは一人で楽園に残っていなさい。
仲間に入れて欲しいと頭を下げて頼むなら、考えてあげないでもないけど。

誘惑に耐えかねてイブに何か言葉をかけようした………その時。

「………あたしも一旦失礼するわ。また後でね、イブ」

予兆を感じた。だからとっさにここから離れることを決意した。
浮かせていたコーヒーとスーツケースを手に取ってブリッジを離れる。
コーヒーを持って出たのは、何か喉に流し込むものが必要だったからだ。
既に冷めかけていたが、その方が都合がいい。

「……………………」

居住ブロックを目指す。とにかく、早く1人になれる場所に行かなくてはならない。
あれが顔を覗かせる前に。自分が自分でいられなくなる前に。
自然な表情を保つのが少しずつ苦しくなる。顔の筋肉が強張り出すのを感じた。

………こんなとき、にっ………!

どうにか居住ブロックに到達。一番近くにあった部屋に飛び込む。
幸運なことに、その部屋は誰も使っていないようだった。
規格品の机、椅子、クローゼット、それにベッドがあるだけの殺風景な部屋。
身体を投げ出すように入り込むと、キーに手をたたきつけるようにして施錠する。
「… … … … … … … !」

プラチナブロンドを振り乱しながらスーツケースを開き、中から小さな薬箱を取り出す。
中に入っているのは無数のカラフルなカプセル。
今のシェラザードがシェラザードであり続けるために、必要不可欠な道具。

どうにか必要な種類と数のカプセルを取り出して口に含み、持ってきたコーヒーで一気に飲み込む。
食道を液体と固体が通過していくのを感じながら、薬箱をスーツケースに戻して乱暴に蓋を閉じた。
まともに意識を保てるうちに、出来ることは全てしておかなければならなかった。

「……早く効いてよ、お願いだから………っ!」

そのままシェラザードはベッドに倒れ込んだ。
薬は飲んだ。後はそれが効き始めるのを待つ。それ以外に出来ることは、何もない。
そしてそれはすぐに来た………自分の身体を病魔がむさぼり食う痛みが。

どうして………どうして、こうなの? どうして、あたしは、こんな目に………!

数多くの人間達を魅了してきたその美貌が激痛に歪み、
鮮やかな褐色の肌に快楽から来るものではない汗が無数の玉となって浮かぶ。
無力な赤子のように身体を丸め、シーツを力の限り握りしめながら、
シェラザードは必死に戦っていた。そして思い出していた。思い知らされていた。
自分が病魔の存在を忘れていても、病魔は自分を決して忘れないことを。
そして自分はそれに耐えるしかないことを。

痛い。痛い。痛い。痛い。
苦しい。辛い。動けない。息が出来ない。話せない。何も出来ない。
何で? どうして? どうしてあたしはこんなに苦しまなければならないの?
何であたしだけこうなの? 他の人間はこんな苦しみに耐える必要なんてないのに。
みんな笑って生きていられるのに。今日の次には必ず明日が来ると信じていられるのに。
自分がいつかは死ぬと理屈では分かっていても、普段の生活ではそんなことを考える必要がないのに。
どうしてあたしはみんなと違うの。何故あたしは自分がいつ死ぬか考えて生きていかないとならないの。

助けは来ない。来るはずがない。自分を助けることが出来る人はいないから。
だから誰も助けに来るはずはない。誰も来ない。誰も助けてはくれない。
それは嫌と言うほど分かっているのに、分かっているはずなのに、それでも助けを求めてしまう。

痛い。辛い。苦しい。誰か助けて。あたしを助けて。この痛みをどうにかして!
何でもするから、何でもしてあげるから、あたしを助けて。助けてよ、お願いだから。
嫌、嫌、嫌、嫌、痛いのは嫌。こんなに痛いのは嫌なの。苦しいのは嫌なのよ。

助けを求める悲痛な思いが誰にも届かないまま虚しく消えていくと、
やがてそれは呪詛と怨念の響きに変わっていく。
絶望と恐怖が何もかも冷たい闇の中に引きずり込もうとするが、今のシェラザードにそれを止める術はない。

あたしがこんなに苦しんでいるのに、どうして誰も助けてくれないの。
苦しむあたしを放っておくの。なんであたしだけ苦しんでいるの。
あたしがいくら苦しんでも関係ないというの。自分さえよければどうでもいいの。
酷い。酷いわ。酷すぎるわよ。自分が苦しまずに済んでいるから、だから知らないふりをするというのね。

理不尽な思考。混沌と化した想い。苦痛がシェラザードを蝕む。歪ませる。

みんな嫌いよ。みんな嫌い。大嫌い。 
あたし一人がこんなに苦しまなければならないなんて、不公平だわ。
そんなのずるい。許せない。許してたまるものですか。
だからみんな死んで。あたしと死んで。仲良く一緒に死んで頂戴。
その代わり、死ぬ前に気持ちいいことしてあげるから。
もう死んでもいいと思うくらい、いっぱい、いっぱい、気持ちいいことしてあげるから。
死ねば楽になるのよ。こんな痛みに耐えることも必要なくなるの。それってとても素敵じゃない。
生きていても辛いことばかりなんだから、一緒に死にましょう、ねえ。

生きたまま内蔵を食い荒らされるような激痛と錯乱する意識に翻弄されながら、
シェラザードはベッドで苦難に耐えていた。耐えようとしていた。
どうしても喉の奥から漏れだしてしまう悲鳴と嗚咽が、他に誰もいない薄暗い部屋に響いていた。

【行動:居住区に移動(−1) 薬を飲む(0) 痛みに耐える (−3)】
【位置:U14(ミョーコウ居住区・居室)】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:一時的に錯乱・行動不能】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:薬が効くのを待つ】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア??、No.23・スタンリー???】
193イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/24 10:27 ID:???
―――私は、間違っていなかった筈。

誰もいなくなった艦橋。殺しきれなくなった感情が、堰を切ったように愁林の中から溢れ出そうとする。

――傲慢。
シェラザードとの遣り取りを意識するあまり、肝心のダグラスの心を無視し続けていた自分。
――憤怒。
見せ付けるような彼女の仕草、そしてそれを拒絶しなかったダグラスの態度。どちらも腹立たしかった。
――暴食。
少年の信頼の上に胡坐をかき、自分のみ安寧を貪ろうとは考えはしなかっただろうか。
彼の負った重荷の事を、意識から追いやってはいなかっただろうか。
――怠惰。
少年の、真っ赤に染まりきった頬。あの年頃の少年の心を、愁林は果たして理解しようと努めてきたのだろうか。
――色欲。
ダグラスも、健康な肉体を持つ一人の男である事。
抱擁の度に、口付けの度に幾度も確認した筈のその事を、敢えて意識から追いやろうとはしていなかったか。
だから、シェラザードの持つ淫らな空気に当てられ、その手練ぶりに心を激しく乱されてしまったのではないか。
――貪欲。
先程まで眼前で繰り広げられた、痴態と呼ぶにはあまりに大人しすぎる痴態。
だが、愁林の心のざわつきは、こみ上げる衝動は、確かにその光景が生み出したものだった。
ダグラスが、欲しかった。
――嫉妬。
ダグラスに口付けて良いのは、自分だけ。その体を抱きしめて良いのは自分だけ。
その吐息を感じて良いのは自分だけ。その熱を肌に刻んで良いのは自分だけ。

ダグラスに愛されて良いのは、この世で葉愁林唯一人―――

194イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/24 10:28 ID:???
「マリア様……!」

激情のままに溢れ出さんとする禁忌。信仰に縋り、信じた聖母の御名を唱え、胸元で十字を切る。
自嘲の笑いが、艦橋に静かに響いた。

沈黙の中、時はゆっくりと流れていく。
姉として、弟にどんな言葉を掛けるべきか。今の愁林にはそれが全く判らなかった。
告げるべき言葉も見当たらない。
それでも、彼女はダグラスに会いたかった。できる事なら二人っきりで、心行くまで語らいたかった。

「ちゃんと応えて、あげないと……」

呟き、艦内放送用のマイクに向かう愁林。

「リファニアちゃん、スタンリー、少しの間艦橋を御願いするわ」

それだけを半ば一方的に告げたのち、彼女は駆け出していた。
束の間、艦橋が無人になる事など最早彼女の意識の中には無い。
ドアを潜り、艦内通路を抜け、目指す先は艦長室。
愁林の愛する男は、そこにいる筈だから―――

ドアの前に立ち、たおやかな指先で二度、ノックを繰り返した。
195イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/24 10:30 ID:???
【行動:艦内放送(-1)、艦内移動(-1)】【残り行動値:2p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦長室前)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい、彼に応える、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー、No.26・シェラザード(?)】
熱い、心が熱い。
僕の体は一体どうしてしまった?
自分では何も解からない。

シェラに抱きしめられた。
ただ、それだけなのに。
彼女にとっては、軽い挨拶代わりだったのかもしれない。
でも、彼女によって打ち込まれた・・・いや、この感覚・・・・・・芽生えた?
この不思議な感覚は、自分が生んだのか?
シェラによって、未知なる感情が芽生えた?

姉さんとの誓いの証、それの名残を確かめるべく、そっと唇をなぞってみる。
・・・・・・何も感じない。
時間にして、あの誓いからそれほど経っていない筈なのに、何も感じない。
忘れてしまった・・・?
・・・・・・違う、この気持ち・・・求めている?
あの時の抱擁で、あの時の口付けで、満足したはずだったのに・・・・・・。

・・・・・・寒い。
考えに夢中になっている間に、僕の体は冷え切っていた。
一旦、考えるのを止めよう。
シャワーを止め、タオルで体に付いた水滴を拭ってゆく。
新しい下着を身に着け、雑把に脱ぎ捨てられた艦長服を再び身にまとった。
そうだ、艦長としての責務も果たさないと・・・。
寒い、体の震えが止まらない。
これは只、単に体が冷えているから?
己の肩を握り締める。
誰かに、誰でも良いから暖めて欲しい。この冷え切った体を、心を・・・・・・。
その欲求の反面、恐怖も沸々と湧いてくる。
このままでは、姉さんとの約束を守れないのでは?
もし、あの時の誓いを破ったとしたら、僕は姉さんのパートナーとして失格だ。
一寸先に交わした約束も守れぬ男など・・・・・・。

不意にドアが「コン、コン」と音を立てる。
思考に夢中になっていた意識が、急に現実世界へ引き戻された。
ハッと首を上げ、短く「開いています」とだけ答えた。

【行動:着替え(−1) 自問(−0)】
【位置:U-14 艦長室 浴室】【残り行動値:2p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:???】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:???】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー 26番シェラザード】
『そうか。残念だ…………。
 出来れば、共に来てほしかった。』
スタンリーの涙がリファニアの頭上に落ちた事には、リファニアは気付かない。
彼女の髪は、すでにしっとりと濡れていたから。
でも、スタンリーが泣いているのだという事は、なんとなく、解ってしまった。

『判った、俺もこの艦はまだ降りないで置くよ。
 娘を守るのは親の義務だからな。』
スタンリーが、リファニアの事を度々子供扱いして来た理由が、その一言で理解できた。
彼は、失った自分の娘と、リファニアの姿を重ねていたのだ。
スタンリーに強い父性を感じ、無意識のうちにパパの姿を重ねてしまっていた、リファニア。
彼が、こちらの事を娘と思ってしまうのならば―――。
それに無意識のうちに応えてしまう感性の持ち主が、リファニアなのだ。

リファニアとスタンリーが離れた途端、スタンリーは、ばたりと倒れてしまった。
殆ど休んでいないのだから、無理はない。
『リファニア・・・・・・・・・・・・・。』
その言葉は、私に向けられたものではない。
意識を失って、床に伏せるスタンリーの上体を、何とか起こすリファニア。
身体に巻いていたタオルが乱れても、気にしない。
そのまま、スタンリーの上体を壁に寄りかからせると、
リファニアは彼の頭を両手で包み込むように、抱いた。
スタンリーの頭を優しく撫でながら、言葉を紡ぐ。

「……スタンリー・M・イプキス。
 私はもう、パパから卒業しないと、いけないから……。
 あなたとパパの姿、重ねるのはもう、止めるね。
 ……でもね。
 あなたがもし、寂しいのなら……。
 あなたは、私の事、娘だと思ってくれていいよ。
 それで、あなたの傷ついた心が、少しでも癒されるのならば、ね……。」

言葉の最後に、頬にキス。
男女としてではなく、あくまでも父娘としての、コミュニケーション。
198イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/24 16:27 ID:???
>196
ドアの向こうから聞こえてきた声は、間違いなく求めていた少年のものだった。

「ダグラス、少しお話がしたいのだけれど……入ってもいいかしら?」

ごく自然な口調で、愁林はそう尋ねた。
無論それは上辺だけ。
真っ当な男女交際の経験が皆無の彼女にとって、異性の部屋を改まって訪問するなど初めての経験なのだ。
ましてや、目の前であれ程強烈な“女”の在り方を見せ付けられた後だ。
意識するなという方が無茶だろう。
だが、そんな動揺よりも大きな不安感が、ともすれば言葉に表れてしまいそうになって―――

「ダメ……?」

大きく息を吸い、吐き。
不安を押し殺し、もう一度彼女は声を掛けた。

【行動:会話(-0)】【残り行動値:2p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦長室前)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい、彼に応える、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー、No.26・シェラザード(?)】
「お待たせ、トリィ。羽毛、拭いてあげるね。」
トリィの羽毛を拭き、自分の髪とトリィの羽毛をドライヤーで乾かし、服を着る。
それから、リファニアは再び、スタンリーを抱き起こした。
……アレンより、重い……。
でも、こんな所で寝ているのは、可哀想だよね。
どこかのベッドまで、運んであげないと。
リファニアがそう思った瞬間―――。

―――痛い。辛い。苦しい。誰か助けて。あたしを助けて―――

不意に感じた、強い感情の渦。
「………う……。」
気が遠くなる程の強い絶望感と、渇きに満ちたそれは、リファニアの精神を強く圧迫した。
膝が崩れそうになる、リファニア。
壁に手を突き、自分の身体とスタンリーを、何とか支える。

―――あたしがこんなに苦しんでいるのに、どうして誰も助けてくれないの。
苦しむあたしを放っておくの。なんであたしだけ苦しんでいるの―――

「……う……、ううっ………。」
再び、リファニアの中に流れ込んで来る、誰かの感情。
「はぁ……、はぁ……。
 ス、スタンリーさんを、運ばないと……。」
息も荒く、何とかその感情の渦に耐え、スタンリーを手近な個室へ、運ぶ。
「ご、ごめん……ね……。砲術課のベッドまでは、運べそうも、ないよ……。」
そのままスタンリーをベッドに寝かせ、毛布をかけるリファニア。

『リファニアちゃん、スタンリー、少しの間艦橋を御願いするわ』

イブの声で、艦内放送が入った。
「ブ、ブリッジに……。」
感情が流れ込んでくる苦しみに耐え、よろめきながらも部屋を後にするリファニア。
ブリッジに向かう途中、さらに強い感情の渦を感じる。

―――みんな嫌いよ。みんな嫌い。大嫌い。 
あたし一人がこんなに苦しまなければならないなんて、不公平だわ。
そんなのずるい。許せない。許してたまるものですか。
だからみんな死んで。あたしと死んで。仲良く一緒に死んで頂戴―――

「こ……れ……。シェラ……さん……?」
その強い負のメッセージそのものより……。
……こうまで苦しみぬいている、シェラの事が気になった。

リファニアは、自分でも気がつかないうちに、ある部屋の前に来てしまっていた。
扉の向こうから確かに聞こえる、悲鳴と嗚咽。
それが、実際に聞こえた声なのかは、わからない。
「シェラさん、シェラさん……!
 ……はぁ、はぁ……。
 ……どうしたの……?何が……あったの……?」
リファニアは、崩れそうになる身体を何とか支えながら……。
……シェラのいる部屋のドアを、強くノックした。
【行動 : スタンリーを運ぶ(-1)、シェラの部屋訪問(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、居住区廊下) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、受信中 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : シェラを知る、リーア=ミノフスキーを殺す 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
ドアの奥から響いてきたのは、姉さんの声だった。
話がしたい・・・・・・?
嫌だ、今は一人で居たい。
本当は姉さんに甘えたい。もう一度、姉さんの色に染まりたい。
けれど、今の僕は先ほどの口付けでは、満足できないだろう。
即ち、あの時の誓いを破りかねない。

姉さんは好きだ、言葉では言い表せないほど、とにかく大好きだ。
そして、尊敬の対象でもある。人間的にも、異性的にも・・・。
だから、姉さんに認めてもらった時は本当に嬉しく、幸せに思った。
僕はあの時の抱擁だけで十分だった。
あの時の口付けだけで、本当に満たされていた。

けれど、今は違う。
僕は肉欲を欲している。
今の僕は、姉さんと触れただけで、
もしかしたら見ただけで体が反応してしまうかもしれない。
こんな体が憎い、姉さんを今まで通りに見れなくなってしまった本能が憎い。
だから、今は会いたくない。いや、会えない。
今の僕には自然に体の疼きが収まるのを待つことしか出来ない。
・・・・・・でも、艦長として、早く艦橋に戻らないと・・・・・・。

四方から襲ってくるプレッシャー。
とにかく、今は時が過ぎて、波が遠ざかるのを待つしかない。

「ごめん・・・・・・なさい。」
辛うじて、震えた声を絞り出す。
この意味は、入室を拒んだ事に対してか?
それとも、シェラの抱擁を受け入れた事に対して?
こんな醜く変身してしまった、己に対してだろうか?
自分でも解からなかった。

震えが止まらない。
温もりを欲する体。それを許さぬ誓いと理性。
今は身を強張らせ、時間が癒してくれるのを待つのみ・・・・・・。

【行動:返答(−0)】
【位置:U-14 艦長室 浴室】【残り行動値:2p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:???】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:???】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー 26番シェラザード】
『こちらも言葉が過ぎたようだ。謝罪しよう。今、お嬢さんは脱出と言った。
 脱出…。言うのは確かに容易い。が、しかしそれは中身を伴っていなければ何の
 意味もない。…お嬢さんに具体的な案は浮かんでいるのか?』

 やっぱ、来たわね。
 私なりに考えている理論は有るんだけどね……
 でもそれって、やっぱ全員に言うべきじゃない?
 レイモンド一人じゃなくて、ね。

「無いと言えば無いし、有るといえば有るわ。
 だけど話せば確実に長くなる。
 こっち来ない?
 彼方もさ、コックピット暮らしには流石に疲れたんじゃない?」


【行動 : レイモンドに通信持続中(−0) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
203イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/24 18:51 ID:???
>201
「そう……」

返ってきた謝罪の言葉に、愁林は小さく溜息をついた。
そのままドアに背を向け―――背中を預けて寄りかかる。

「少しだけ、独り言……言わせて貰うわね」

声の響きから、ダグラスが苦しんでいる事は理解できた。
支えてやりたい。
傍に行って抱きしめてやりたい。
そんな欲求を抑えて、愁林は部屋の中に聞こえるように、ゆっくりと喋り出した。

「……私、こう見えても実は、マフィアの大ボスの娘なの。
 黒社会(ハイセーウー)―――香港の、闇を統べるマフィアの連合体。
 その盟主を王大班(ウォンダーイバーン)というのだけれど……私はその王大班の、妾腹の娘。
 尤も、お父様は抗争に敗れて殺されてしまったけどね。びっくりした?」

返事など、返ってこないと分かっている。

「馬鹿ね……独り言なのに、私ったら。
 そんな生まれだから、見栄っ張りでプライドばかり高くなってしまって……
 時々、素直に感情表現できなくなるのよ。
 さっきもそう。
 大好きなダグラスが、他の女に篭絡されそうになっていたのに、私には必死に自分を抑える事しか出来なかった。
 本当の事を言うと、あの時、あの女を殴り飛ばしてやりたかったわ。
 『私のダグラスに触るな!!』ってね。
 でも、我慢した。こちらが手を出してしまえば、何だか女として負けてしまう気がして……自分を、押し殺したわ。
 呆れるほどに見栄を張ってたのね」
204イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/24 18:52 ID:???
自嘲気味に小さく笑い、更に彼女は独白を続ける。

「だって、そうしないと嫉妬で狂いそうだったから。
 ふふっ……ダグラスが聞いていたら、笑われてしまうかもしれないわね。
 私が、抱き締められたままの彼と、抱き締めていたあの女とに……年甲斐も無く、ヤキモチなんて焼いていたなんて知られたら。
 あの子の前ではお姉さんぶっているけれど、本当はこんな見栄っ張りで、ヤキモチ焼きな女なの、私」

ドアの向こうからの返事など、期待していない。そう、言い聞かせる。

「大した子よ、あの子は。
 マフィアの大ボスの娘をここまで夢中にさせるのだから―――。
 私、最初はこのプログラムに参加させられた事を、心の底から呪っていたわ。
 でも今は違う。
 少なくともたった一つの点でだけ、私は運営側に感謝しても良いぐらいに思っているの。
 それは、私とダグラスを巡り合わせてくれた事。
 8年前に受けた心の傷を癒してくれた、心から愛せる相手と出会えた事」

暫しの間。

「初めて出会った時……あの子、ユリの為に心の底から憤ってくれた。
 とても純粋で、真っ直ぐな瞳で……声で……。
 多分、その時から私は彼に惹かれていたのだと思う。
 そして……あの時。
 過ちを犯した私を、抱き締めて受け入れてくれたあの時から。
 きっと私は、ダグラスを愛するようになっていたのね」

目を閉じる。あの時の抱擁を、少年の肌の温もりを、吐息の熱さを思い出すように愁林は目を閉じた。
205イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/24 18:52 ID:???
「私はダグラスを愛している。
 あの子は私を“姉さん”だなんて呼んでくれるけど、本当は愁林と呼んで欲しい。
 それが、私の名前だから。
 私はダグラスとの誓いを、ずっと信じる。
 私の愛する男が、誓いを破るような真似なんて絶対にしないと信じる。
 ダグラスが、嘘をつく筈ないと分かっているから。
 でも―――」

ゆっくりと目を開く。深呼吸を行い、全身の力を抜いてからその台詞を口にした。

「―――ダグラスになら、あげても良いと思っている。
 私は彼の力になりたい。二人で一緒に歩きたい。
 だから、ダグラスの“飢え”を満たす為なら、彼に抱かれても良いと思っている。
 いえ、飢えを満たす為だけなら、それはとても悲しい事ね。
 だからこの気持ちは、それだけではない。
 初めての相手がダグラスなら、私もきっと幸せになれるだろうから。
 肌を重ねれば、より深い絆でお互いを結べるようになると思うから」

壊れた玩具のように、心臓は無茶なペースでビートを刻んでいる。
全身に巡る血の量が倍になったような熱さが、体中を駆け巡っている。
それでも、心だけは―――とても静かに、言葉を紡ぐ事が出来た。

「ダグラス、私は貴方の一番でありたいと思っている。
 貴方が、私の一番であるように。
 だから……もっと、私に甘えなさい。もっと私を求めなさい。
 私が貴方に甘えるように。
 私が、ダグラスの事を求めて止まないように」
206イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/24 18:53 ID:???
【行動:独り言?(-0)】【残り行動値:2p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦長室前)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい、彼に応える、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー、No.26・シェラザード(?)】
「く、頭が・・・。」
目を覚ます。どうやらシャワー室では無いのは確かだ。

「お嬢ちゃん運んでくれたのか……。」
銃を再度手にとって。廊下に出る。
リファニアの声何かとてつもなく危険な感じがする声。

煙草にちゃっかり火をつけながら。リファニアの方へよっていく。

「どうした!?」
一応聞いてはみるが、彼女の言動でそれはわかった。

「開けるぞ。」
ドアの前のキーをたたく。
しかし、元々設定されていたジオン艦船公用コード―パターンだけだが―が
効かない。入ったときに変更したのだろう。

「さがってな。開けるぞ。」
そう言ってショットガンをコンソールに突き付ける。

銃声その後火薬のにおいとスパーク音。
目の前のドアをこじ開ける。
重い音と共にドアはゆっくりと開いた。

【行動:会話(0)目を覚ます(1)艦内移動(1)発砲(1)】
【位置U14】【残り1P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:お疲れさん?】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:03、05、20】
地図通りに進んであっさりと
指定された場所に到着したんや。
そしたら、MSから身を乗り出しとる人が一人おった。
やった。やっと、人にあえたわ。
嬉しくなって、手を振りながらそちらのほうに
向かっていったんや。

【行動 : 人にあえたー (1) 残り3 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : かんげきー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : 女の人にあいにいこかー 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】
209シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/24 22:22 ID:???
『シュウジさん…。』
接触回線特有の音声。その音声でも、彼女が泣いていることは把握できた。
「ヨーコ……?
 ……。」
工具セットを取り出し、中から適当なテープを取り出すとノーマルスーツの穴をテープを巻いて塞ぐ。
そして、コックピットハッチを開けると、外に出た。

ミシッ
「!」
コロニーの床が妙な音を立てる。この辺の床も限界に近いようだ。
だが、ノーマルスーツのスイッチを入れると、そのままガズRの方へ少しずつ歩み寄る。
「ヨーコ……。まずお前に謝らなくては……な。」
ミシッ
「……お前が去ったあの時……。追いかけることもしなかった……。
 確かに急げば追いつけた。でも……皆を見捨てられなかった。
 ッ!
 解ってくれ……。自分が集めた仲間を……殺されたくなかったんだ。」
一歩、一歩、歩くたびに音を立てる地面。さらに、右足の痛みは相当な物だ。

ミシッ
「でもわた……俺は、お前が、好きなんだ。
 ……無理に霊の力を借りてまで強くならなくてもいい、
 俺は……
 今のままの……ヨーコ=クロサキが……
 好きなんだ……。」

言い終わると同時に、ガズRの足下にたどり着いた。

【行動:ヨーコと通信(ノーマルスーツ)(−1) 危険な移動w(−1)】
【残り行動値:2p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調】
【参加者状況:右足重傷(処置済み?)貧血気味 ゼファー待機モード】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6】
【行動方針:???】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
210ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/24 23:56 ID:???
『ヨーコ……。まずお前に謝らなくては……な。』

「そんッ!?……そんな……。謝らなきゃ…いけないのは……――」

『……お前が去ったあの時……。追いかけることもしなかった……。
 確かに急げば追いつけた。でも……皆を見捨てられなかった。
 ッ!
 解ってくれ……。自分が集めた仲間を……殺されたくなかったんだ。』

彼の悲痛の叫びが……一言一句が胸に突き刺さる。
そう…、その当事者は私本人なのだから……。

(…シュウジさん。私…今ならどんな罰でも受けられますよ…。
 だから……遠慮なく、言ってください。
 もし、死ねといわれても……死ねます!!)

目を閉じて、彼の裁定を待った…。

『でもわた……俺は、お前が、好きなんだ。』
(……え!? 今……何て…――)

『……無理に霊の力を借りてまで強くならなくてもいい、
 俺は……
 今のままの……ヨーコ=クロサキが……
 好きなんだ……。』

「…………シュウジ……さん…。」

思わず涙がこぼれそうになるのを堪えながら、
MS−カズR−を起動させると、右のマニュピレータを
彼の横に寄せた。僅かに頬を染めながら……

「……さっきのセリフ…。
 本当に…そう思っているのなら……これに乗って下さい…。」

【行動:返信(1) 右手を差し出す(0)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り3p】
【機体状況:シュウジさんと回線(Nスーツ)】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:……】
永遠に続くような激痛。あらゆる光を否定する闇。すべてを歪ませる混沌の渦。
シェラザードは「いつもの」となってしまった「それ」に蹂躙されていた。
殺しきれないうめき声。硬直すると同時に痙攣する身体。不快そのものを具現化する汗。
自分ではどうすることも出来ない現実に、ひたすら蝕まれる。食い尽くされる。犯される。

だが。

「… … … … … …!」

感じた。苦痛以外の何かを。ほんのかすかにだが、痛みとは違う何かが、いた。

なに? けはい? におい? おと? かげ? ひと? だれ?

何かがいる。闇の向こうにいる。今にもかき消えてしまいそうだけど、確かにいる。
こちらを見ている? 手を差し伸べようとしている? 届くはずなどないのに?
でも、それは、いる。そこにいる。すぐそばにいる。

おんなのこ?

それが何か、誰だか見えかけた次の瞬間。

「…………………!」

「いつもの」救済が来た。痛みが波が引いていくように消えていく。薬がその効力を発揮したのだ。
ただうめくだけの女がその姿を変える。シェラザードがいつものシェラザードに戻る。
固まりきっていた筋肉が次第に艶と柔らかさを取り戻し、荒い呼吸が穏やかになっていった。

………いつまでたっても慣れないわね、これには。

苦痛の残りかすを吐き出すように深呼吸しながら、ベッドからゆっくりと身体を起こす。
クローゼットの扉を開け、その内側に張ってあった姿見に自分を映してみた。

うわ、ひどい。

髪はぼさぼさ。目は腫れぼったい。筋肉があちこち強張っていて、せっかくのいい女が台無しだ。
取りあえず顔面をマッサージする。続いて簡単なストレッチ。それだけでもかなり違う。
髪を手櫛で整えて、どうにか見られるようになった。

それにしても、かなり汗をかいたわね。

ノーマルスーツのチャックを一気に引き下ろす。
艶めかしい鎖骨から挑発的な胸の谷間、形のいい臍までがむき出しになった。
視覚効果を最重要してデザインされたとしか思えない下着にかろうじて隠された、
女の性と情念が詰まった胸の膨らみは半分以上その姿を露わにしている。
左胸の上の黒猫のタトゥーが、心臓の鼓動にあわせてその姿を変えていた。

シャワーでも浴びましょ。一度すっきりしないと。

ひとつ息をついて着替えを………と考えたその時。
派手な銃声と共に、鍵が吹き飛んだ。扉が軋みながら無理矢理開けられる。
ノックしても、ドアが開く様子はない。
仕方なく、ドアを開けようとするが、ロックされており、開ける事が出来ない。
「……くっ。シェラさん、どうしたの、ねぇっ……!?」
この扉の向こうには、苦しんでいるシェラが居る。
その声を聞いておきながら、その苦しみを感じておきながら……。
……見て見ぬ振りをする事など、リファニアには出来やしない。
ドアのロックを何とか外そうと、キーを叩くリファニア。
当然、開錠など出来るはずもない。
「リファニア、リファニア、ヨウスヘンヤ!ドウシタ、ドウシタ!」
トリィが飛んで来て、心配そうに騒ぎ立てるが、リファニアの耳には入らない。
リファニアは何とかドアを開けようと、ノックしたり、キーを叩いたりを繰り返すだけだった。

『どうした!?』

そこで、突然スタンリーが現れた。
「……えっ……!?」
思わず手を止めて、スタンリーを見るリファニア。
「オッサン、ネテタンヤナイカイ!」
思わず突っ込むトリィ。
……スタンリーは、ショットガンを手にしていた。
「……何をする気、なの……?」
スタンリーは、ドアの前まで来ると、リファニアのかわりに、キーを叩き始めた。
リファニアの知らないコードを幾つか打つスタンリー。
だが、ドアが開錠される様子は、みられない。

『さがってな。開けるぞ。』

スタンリーは、そう言うと、ショットガンを構えた。
轟音と共にショットガンが火を噴くと、ロックは無惨に破壊され、扉が開かれる。

「……スタンリーさん……!?」
スタンリーの意図が、わからない。
だが、銃を手にしたスタンリーを、シェラの居る部屋に踏み込ませる訳にはいかない。
リファニアは、後ろからしがみついて、何とかスタンリーを止めようとするが……。

【行動 : スタンリーを止めようとする(-1)、残3 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、居住区廊下) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、受信中 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : シェラを知る、リーア=ミノフスキーを殺す 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
213シェラザード=ビンス=マクファーソン ◆raRByYg.V. :04/02/25 00:09 ID:t/+vdoV0

………この艦じゃ、部屋の鍵を開けるのに銃を使うのがデフォルトなわけ?

さすがに何も出来ずに硬直していると、扉の向こうから2人の人間がその姿を現した。
くわえ煙草でショットガンを構えた中年男、スタンリー。
壁に手をついて辛そうにしている美少女、リファニア。
これは一体、何? 何が起きてどうしてこうなったのだ? 
どうしてこの2人がここにいて、取りあえずの自分の部屋の鍵を銃で吹き飛ばす必要があるのだ?

立ちつくすシェラザードの鼻腔を、何かがくすぐった。
それがスタンリーのくわえた煙草の匂いだと分かった瞬間、
混乱は何故か一気に怒りとなって収束した。

煙草は嫌いだ。本気で嫌いだ。ゴキブリと自分勝手な人間の次に嫌いだ。
煙草はキスを不味くする。あの煙は口の中と吐息を汚す。それにヤニのこびりついた歯の感触は最低だ。
だから、手近にあった最も扱いやすい武器………コーヒーの容器を手に取ると、
シェラザードは渾身の力を込めてスタンリーの顔面めがけて投げつけた。

「夜這いするなら禁煙して歯を磨いてついでに生まれ変わってから来なさいよ!」

【行動:起床(−1) ストレッチ(0) スタンリーを「攻撃」(−1)】
【位置:U14(ミョーコウ居住区・居室)】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:「寝起き」で機嫌が悪い】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:シャワーを浴びたい】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア??、No.23・スタンリー???】
214シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/25 00:11 ID:???
『……さっきのセリフ…。
 本当に…そう思っているのなら……これに乗って下さい…。』
「………?それじゃ……。」
右足を押さえつつ、差し出された右手に乗る。
「いつっ………、………これで……いいのか?」
(傷が……開いた……?)

【行動:通信継続(−0) 右手へ(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)貧血気味 ゼファー待機モード】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6】
【行動方針:???】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
215ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/25 00:58 ID:???
『いつっ………、………これで……いいのか?』

(シュウジさん…どこか悪いんだろうか?
 とても……顔色が………)
「…あ、ハイ。ちょっと…そのままで待っててください。」

マニュピレータをコクピットの目前まで持っていく。
……彼の体を気遣ってゆっくりと。

「シュウジさん……。
 こんな我が儘な女でごめんなさい…。
 ……もう一度…もう一度だけでいいから……ッ!?
 …さっきのセリフ……言って…もらえますか……。」

自分でも本当に我が儘な女だと思う。
さっきまでは死んでもいいと思ってたのに。
一度会うだけでいいと思っていたのに。

……いざ会ってみると、更なる欲求を求めてしまう。

【行動:シュウジの運搬w(0) 通信(0)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り4p】
【機体状況:シュウジさんと回線(Nスーツ)】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:……】
>>212に追加。

……不意に、意識が遠のいた。
壁に手をついて、倒れ込みそうになる身体を、何とか支えるものの……。
「はぁ……、はぁ……。」
息も荒いまま、床に座り込んでしまう。

シェラの苦しみは、もう伝わってこない。
だが、その想像を絶する苦しみの一部に触れ、そしてそれが薄らぐと共に……。
リファニアを、強い脱力感が、襲ったのだった。

リファニアは、何とか顔を上げた。
目に飛び込んで来たのは、呆然と立ちつくす、シェラの姿。
はじめは呆然としていたシェラの顔が、次第に怒りの色を帯びてゆく。

『夜這いするなら禁煙して歯を磨いてついでに生まれ変わってから来なさいよ!』
シェラの怒りの声が、耳に飛び込んできた。
>>209-210
(何だ、この感じ……。
 嫌な感じだ……)

正体不明の“嫌悪感”を感じたリナルドは、自分の心拍数が上がっていくのを感じていた。
ヨーコに会ったから?
これから計画を実行するから?
……何が正解で何が誤りなのか、彼には判断できなかった。

だが、その答えは意外な形で明らかとなった。
シュウジがハッチを開けて機体から降りる、その光景を見た時。

(やめろ)

「……!」

(それ以上、リーアに近付くな)

「な……」

(それ以上近付いたら、殺してやる)

「マヤの声……何を言ってるんだ?」

(お兄ちゃんって、ホントに鈍いわよね。
 これ全部、お兄ちゃんの深層心理よ)

「ち……違う……
 俺は……」

(私はずっとお兄ちゃんの中にいた。
 ……心の中にね。
 だからハッキリとわかる。
 お兄ちゃんは、あの男を殺したがってる)

「違うって言ってるだろ!」

(くすくすくす……
 違わないわ。
 お兄ちゃんは『リーア』に近付くシュウジを殺したい)

ドクン。

「違……ッ!?
 ぐぅッ……!」

胸が苦しい。
心拍の一つ一つが、彼の胸を痛々しく打ちつける。

≪続く≫
>>217続き

ドクン。

(『リーア』は渡さない。
 お前は殺す。 これは決定事項だ)

ドクン。

「ち、違……」

ドクン。

(ゼファーだか何だか知らないが、たかが機械に邪魔はさせない)

ドクン。

「……や、やめろ……。
 俺はそんなこと、考えてない。 思ってない!」

ドクン。

>>214
ガズRが右手を差し出す。
シュウジがそれに乗る。

ドクン

(お前の存在が、『リーア』を変えてしまった)

ドクン

「違う! あの子はリーアじゃない、ヨーコだろ!」

ドクン

(ユ・ル・サ・ナ・イ)


ド  ク  ン


一際大きい心拍。
リナルドは一瞬、意識を失ってしまった。

≪まだ続く≫
>>218続き

次に目を覚ました時、彼はアビゴルのコクピットの中にいた。
状況は変わっていない。
ガズRの掌にはシュウジが乗っている。

(何だ、何が起こったんだ?)

右手を動かす。
……動かない。

(あ、あれ? どうしちゃったんだ、俺)

『ここまで来ると、その鈍さも記念物級ね、お兄ちゃん』

聞き慣れた自分の声が自分を呼ぶ。

(マ……マヤ?)

『そう。 お兄ちゃんがどうしても自分に嘘をつきたがるから、
 あとは私がやるわね』

(何言ってるんだよ。 おい……
 ……あれ)

〔マヤは……どこだ?
 どこにもいない……?
 
 おい。
 まさか……〕

当然、答えは一つしかない。

≪まだまだ続く≫
>>219続き

(入れ替わってる……、俺とマヤが!)

通信回線は開いたまま。
今までの全ての音声会話がビギナ・ギナには筒抜けだ。
もっとも、外にいるシュウジには聴こえないのだろうが。

>>215
本能のなせる業かマヤの意思か、身体が強制的に半覚醒状態になった。
ちょうどその時、ガズRの右手がコクピット前に持っていかれる。

『シュウジ=アサギ……、コロシテヤル』

うわ言のように喋りながら、ビーム・カタールを静かに展開するマヤ。

(よせ、やめろ!)

『オマエノセイダ。 オマエガイルカラ、りーあハコッチヲムイテクレナイ』

(違うんだ!
 ヨーコはシュウジが好きで、シュウジもヨーコが好き、ただそれだけじゃないか!)

急激に開花した彼のニュータイプ能力は、シュウジとヨーコの一連の会話……というか
胸中を彼の頭の中に突き刺していた。
だから、マヤが身体を乗っ取ったのかもしれない。
彼がヨーコの中に『リーア』を見ていたから……。

〔何か無いのか? マヤから身体を取り戻す方法……!
 このままじゃ……!〕

だが、彼の意思とは裏腹に、右腕のビーム・カタールが掲げられる。
左腕のビーム・カタールはそのまま。
マヤは無人のビギナ・ギナを破壊するつもりだ。

『オマエガ、りーあヲカエテシマッタ』

(だめだ! シュウジ、逃げろッ!!)

その時、マヤが動きを止めた。
無情に振り下ろされ、ビギナ・ギナを引き裂くはずのビーム・カタールは動かない。

【行動:変形(-1)、兄妹喧嘩(0)、乗っ取られる(0)、攻撃寸止め(-1)】
【位置:S-17コロニー内】
【残り行動値:2pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
   (MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:通常・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
   (以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:あるべき場所へ戻る】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
イブの独り言。
その言葉は一つ一つ、確実に僕の耳へ吸い込まれてゆく。

香港マフィアのお嬢様・・・?
方や、地球から遠く離れたフォン・ブラウン出身のごく平凡な少年。
まるで、映画の中の世界のようだ。
8年前の傷・・・どんな事があったのか、それは解からない。
でも、姉さんが傷つくほどの事を、この僕が癒した・・・?

そう、僕も同じ。
あの時の抱擁、その時から姉さんを心から愛するようになった。
僕を殺そうとしていた。と、取り乱しながら真実を告白した姉さん。
言葉では言い表し難いけど、姉さんを包んであげたかった。

・・・僕に・・・抱かれても・・・いい・・?
その言葉に、胸の疼きが一段と強くなる。
く る し い
拍車をかける姉さんの一言。
『だから……もっと、私に甘えなさい。もっと私を求めなさい。』
く  る  し  い

求めたい、今すぐに抱きつきたい。
でも駄目、こんな本能に支配された状態で姉さんを抱いてしまったら、
まだ未熟な自分が姉さんと交わったら、絶対に悔恨を残す事になる。
己の疼きを治すためだけに抱くのは、姉さんの言った通り、とても悲しいことだ。
だから、今はまだ姉さんを抱く事は出来ない。

でも、この疼きは止まらない。
姉さんの言葉によって、既に最高潮へ達している。
だ、駄目、我慢の限界・・・・・・。

暗い艦長室の中、ベッドに腰をかけている僕。
腰を束縛している帯を外す。
「んッ・・・・・・・・はぁっッくッ!・・・・・・・・・・・・・・・・・・くぅッ!!」
自分を抑えるため、自分を慰めるための行為。
姉さんに聞こえていたら、どう思われるだろうか?
やはり獣並に思われる?
でも、この疼きを抑えるには、この方法しか・・・・・・。
「・・・・・・・ひぁッ!・・・・・・・・・ね、ェさn・・・・・・・・・・・・・・ふぁッ!?」
刹那、思考は全て麻痺し、体中が快感に襲われる。
欲望の塊から生まれた体液は、柔らかなテッシュへ吸い込まれていった。
(・・・・・・コレ、半年ぶりだったかな・・・・・・。)
独りよがりの行為。軽い脱力感と共に、自らの愚かさを噛み締めた。
・・・でも、今はこれでいい。
まだ、僕は本当の男ではないのだから・・・・・・。

【行動:???(−1)】
【位置:U-14 艦長室 浴室】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー 26番シェラザード】
222イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/25 16:21 ID:???
ドアの冷たい感触に背中を預けたまま、愁林は瞑目する。
部屋の中からは何の反応も返っては来ない。
当然だ。
愁林は誰に聞かせる為でもなく、ただ独り言を呟いていただけなのだから。
だから、彼女は知らない事にした。
気付かない事にした。

―――ベルトを外す金属音にも、微かな衣擦れの音にも。

     微かに漏れてくる、愛しい相手の切なげな吐息にも。

     徐々に昂ぶっていく、青く荒々しい気配にも。

     果てる瞬間の、押し殺したような呻き声にも。

     全てを吐き出した後の、気だるげな息遣いにも―――

何も、気付かない事にした。
気付いてしまえば、少年の心を酷く傷つけてしまうのは明白だったから。
そして何より、その行為が彼女を大切に思うがゆえのモノであると分かっていたから。

「……ありがとう。貴方のその優しさが、私は嬉しい」

だから、この言葉も独り言。
誰かに聞かせる為の言葉ではなく、誰かに届ける為の想いが勝手に口をついて出ただけの、ただの独白。

だから、浮かべた微笑も誰かに向けたものではない。
想いを届けたかった誰かへの愛しさが、自然と表情に表れてしまっただけの事。

たった、それだけの事。
223イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/25 16:22 ID:???
【行動:独り言?(-0)】【残り行動値:4p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦長室前)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスの“夢”を共に叶える、彼の支えになりたい、彼に応える、シェラザードへの警戒】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.23・スタンリー、No.26・シェラザード(?)】
リファニアが体を押さえているが、そっけない顔でドアをこじ開ける。
その直後。

『夜這いするなら禁煙して歯を磨いてついでに生まれ変わってから来なさいよ!』
罵声と共にコーヒーの入っていた容器が飛んでくる。

そんなものは気にもとめない。
かすかに残っていたコーヒーによって煙草の火が消える。
容器を払いのけて、煙草をはき捨てる。

何だろうか?薬のようなものが2つ床に転がっている。
手にとって見てみる。

「こいつは……。」
俺はそれに見覚えがある。
こう言う色とりどりのカプセルに入っているような薬は。

抗癌剤や心臓病系統の薬だ。劇薬の部類に属する。

「そうか、今楽にしてやる。」
銃口をシェラザード頭に向ける。あくまでも向けるだけだ。
突きつけはしない。

そして、一気に引き金を絞った。

【行動:会話(0)引き金を絞る(1)】
【位置U14】【残り1P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:お疲れさん?】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:03、05、20】
225通常の名無しさんの3倍:04/02/25 18:39 ID:???
シェラの怒声の後に、リファニアが目にしたもの―――。

スタンリーの顔に投げつけられる、コーヒーの容器。

吐き捨てられた、火の消えた煙草。

床に転がる、ふたつのカプセル。

そして、それを拾う、スタンリー。

シェラに向けられた、ショットガン。

そして、それを構える、スタンリー。

『そうか、今楽にしてやる。』

―――耳に飛び込んできた、スタンリーの無情なる一言。

リファニアは、よろめきながら立ち上がり―――。
ホルスターの拳銃を、手に取ると―――。

―――スタンリーの背中に向けて、それを構えた。
俺の質問に、サーティアはどのような答えを返してくるのだろうか。
こちらの考えをまとめつつ、返信に聞き入る。

『無いと言えば無いし、有るといえば有るわ。
だけど話せば確実に長くなる。
こっち来ない?
彼方もさ、コックピット暮らしには流石に疲れたんじゃない?』

…ふうむ。無いと言えば無い、有ると言えば有る…。
何故サーティアはこのような言い回しをしたのだろう。
1つ…サーティアは首輪の通信機に気付いていて、先生側に知られ過ぎるのを防ぐ
   為にわざとぼかした言い方にした。この場合すぐあとに話せば長くなると言
   っているので、ぼかした意味が全然ない。
2つ…実は何も考えていないけれど、でも仲間が沢山欲しいから取りあえずどっち
   とも取れる言い方をした。これはないではないだろうが、こんな嘘をついて
   作った仲間の結束などたかが知れている。サーティアもそのくらいは分かる
   だろう。
3つ…計画の為に仲間は欲しいが無理強いする事は出来ないから、俺がどっちとも
   取れる言い方をした。ようするに俺の自由選択だ。無いと思うのならばすぐ
   に立ち去ってほしいが、信じるのならば来てくれ…という事だろう。

その他にも可能性はあるが、まあ主たる所はこの辺でいいか。

《よっしゃ!この誘いを受けやがれ、レイ!チャンスじゃねえか!》

またもタイミング良くあいつが割り込んできた。
正直、頭が痛くなりそうだ。

《なあおい、こんなチャンス滅多にねえぞ!》
(そりゃお前にとってのチャンスだろうが!俺とお前の思考を一緒にするな!)

《何を言ってやがる!俺様はおめえの事を思ってだなあ…》
(嫌な気の使い方をするな。それに、言葉通り俺に気を使ってくれるなら…)

《くれるなら…何だってんだよ》
(本当に暫く黙ってろ)
《………………………………ちぇっ》

(続く)
……どうやら本当に黙ってくれたらしい。
とりあえず、この辺の交渉くらいはフリーハンドでやらせてほしいものだ。
俺はまた思考を再開させた。
と言っても、交渉に関してはある程度俺の中で決まっている。
あとは俺がやるかどうか。……それだけだ。
再びサーティアに通信を送る。

「ま、軍人は一度作戦が始まったら、コクピットに籠りっきりになる事もあるか
 らな。ここにいるのはさほど苦痛ではないよ。それに、このガンイージも良い
 相棒になってきた。下手なアパートよりも居心地がいいくらいだ」

これは本音だ。
パイロットはいつ如何なる時も、自分の乗機と一体でなければならない。
マントによってスラスターが邪魔されるのは仕方がないが、それでも、少しずつ
その実感が湧いてきていた。

「それはともかく、お嬢さんの話に興味があるのも確かだ。考えがあると言うの
 なら聞いてみたいが…。条件がある。まだこの段階で、俺はお嬢さんの事を無
 条件で全面的には信用できない。だから、そちらのデッキにガンイージを乗り
 入れる事を許してほしい。もし了解ならば、誘導を頼みたい」

シュウジ=アサギは、敢えて身一つで俺の前に出てきて度胸を見せた。
サーティアはどういう答え方をするのだろう?

  【行動:サーティアに通信継続(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:推進剤の補給、一応話は聞く】
【同盟:なし】
カチリと、安全装置の外れる音が鳴る。
リファニアの照準姿勢は、キレイだった。
それが出来るように、育てられたから―――。

「スタンリーさん、やめて……。」

信じられないくらい、低い声が出た。

「そんなもの、振りかざさないで……。」

私は何で、こんなもの、手にしているんだろう……。

「私に、撃たせないで……。」

銃を向けるべき相手は、スタンリーさんじゃないのに……。

「その銃を捨ててよ、パパ……。」

パパと呼んだ事には、無意識のうちに、計算が入っていたのかもしれない。
だが、その一言だけは―――。

―――かすかに声が、震えていた。
【行動 : 銃を構える(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、居住区個室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。         】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : スタンリーを止める、シェラを知る、リーア=ミノフスキーを殺す 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】

>>225は名前欄入れ忘れ)
>>224
スタンリーは全く無反応だった。
飛んでいった容器にも、大抵の男なら頭の中か下半身に熱い塊が生じさせるはずの自分の姿にも、
まるで興味を示さなかった。

こいつ、男じゃないわね。

そう判断した。自分に魅力を感じない男など、男ではなかった。
スタンリーはこの自分にとって相手をする価値がある牡ではない。
この男には価値がない。意味がない。存在する理由がない。
自分から快感を得ることが出来ない人間が、自分に快感を与えられるはずもないだろう。

毛も生えそろってない少女にしか興味がないロリコンか、ホモか、単なるインポ野郎ってことね。
そうでなければ、肌が白くない女には興味がない最低の差別主義者なのかしら。
ま、どうでもいいわ。あたしもあなたに興味はないから。お互い残念ね。

スタンリーが煙草を吐き捨てて無遠慮に中に足を踏み入れる。
何かに気づいたように床に目を向け………何かを拾い上げた。
カプセルだ。さっき取り出したときにこぼれてしまったのがあったらしい。

とにかく、女の部屋に鍵を銃で吹き飛ばして無断進入しようとしたことを咎めようと思ったとき。

『そうか、今楽にしてやる』

スタンリーがその銃を構え直し、シェラザードの頭に狙いを定め、引き金を引いた。

「!」

死んだ、と思った。避けられるわけもなかった。ショットガンでこの距離で撃たれれば、どうしようもない。
だが。

………あたし、まだ、生きてる?

響いたのは銃声ではなく、単に引き金が落ちたときの小さな金属音だけだった。
カチン、というその音が、鼓膜ではなく直接頭蓋骨の中に 直接響くような衝撃を与える。

全身に汗をかいた感触が、自分が死んでいないことを告げていた。
頭、胴体、両腕、両足、全部無傷だ。撃たれてはいない。大丈夫だ。

「……………………」

自分が何一つ傷を負っていないことを確認してから、シェラザードはゆっくりと顔を上げた。
そのままスタンリーに笑顔を向ける。ダグラスにもリファニアにも、イブにさえ見せなかった、凄絶な笑みを。

「………スタンリー、だったわね。あなた、今、あたしに何をしたか分かっているの?
 あなたはあたしに銃を向けて、引き金を引いたのよ。それが何を意味するかは、分かるわよね。
 あなたはあたしを殺したの。あたしはあなたに殺されたの。たった今、この場所でね。
 実際に弾が飛んでこようが来まいが関係ないわ。人に銃を向けて引き金を引くと言うことは、そういうことよ。
 残念だわ、あたしはあなたとも仲良くしたかったのに」

赤茶色の瞳がきゅっと狭まって、血の赤に染まる。

「あなたがあたしを信用できないのは分からないでもないわ。
 あたしだって、あなたを最初から信用はできないもの。
 でも、まさか、信用させるための努力をすることも許してもらえないとは、思わなかったわね」
備え付けのテーブルに軽く腰掛け、両腕を組んでスタンリーを見つめる。その視線は、どこまでも冷たい。

「ねえ、一つ聞いてもいいかしら。あたしがこのミョーコウに近づいていたとき、
 ダグラスやイブと話をしていたとき、あなたは一体どこにいたの?
 あたしのことがそんなに信用できないなら、そうしてそのことを最初からダグラスに言わなかったの?
 少なくとも、自分の乗っている艦に見知らぬモビルスーツが近づいてきたのなら、
 万が一に備えてモビルスーツを展開するのは常識でしょう。
 でも、あなたは出てこなかった。
 この艦のどこにいたのかは知らないけれど、あたしが近づくのを黙って見ていた。
 ………まさか射撃指揮所で、ムサイの主砲であたしを狙っていたなんて言わないでしょうね。
 戦艦の主砲でモビルスーツが追い切れるかどうかは、子供でも分かることだわ」

ふんと鼻を鳴らし、顎を上げて見下す姿勢を取る。

「いいわ。撃ちなさい。そのごつい銃で、あたしを殺しなさい。一度殺すも二度殺すも同じでしょう。
 その可愛い女の子の目の前で、あたしを血と肉の塊に変えなさい。殺しなさいよ。
 あなたになら簡単でしょう。空薬莢を排除して、弾丸を装填し直して、引き金を引くだけなんだから。
 そしてその子に見せてやりなさい。これが人を殺すことだって。あなたは人殺しだって。
 あたしの死体をその子に見せつけて、世の中と現実を教えてあげなさい」

でも、ただでは殺されなくてよ。

意識を飛ばす………少し前なら想像すらしなかったそんなことが、今は簡単に出来る。
通路、壁、機械類。無数の障壁を苦もなく通過して向かったその先には、深紅の女王がたたずんでいた。

キュベレイ、あたしの可愛いキュベレイ、目を覚ましなさい。

「……………………」

誰もいないコクピットに、灯が入った。
灰色の壁に過ぎなかった全天モニターがその機能を取り戻し、無人の空間に明かりをともす。
動くはずのない機械人形が、熱と輝きを取り戻した。

そう、いいコね。そのまま起きるのよ。いいわね。

沈黙していたモノアイが輝きだす。主の意思に呼応するように、ゆっくりと点滅する。

今はそのまま。それだけでいいわ。でも、もしあたしの心が散ってしまったら………分かるわね。

キュベレイの目が、ひときわ鮮やかに紅の輝きを放つ。

そして再び意識をスタンリーに向け直したとき、
それまで苦しそうに床に座り込んでいたリファニアが立ち上がった。
そしてそのままホルスターから銃を抜くと………スタンリーの背中に、その銃口を向けた。

『スタンリーさん、やめて……。』
『そんなもの、振りかざさないで……。』
『私に、撃たせないで……。』
『その銃を捨ててよ、パパ……。』

さらに思いも寄らない事態に、シェラザードは思わずリファニアを見つめ直した。

【行動:スタンリーと話す(0) キュベレイ遠隔起動(−1)】
【位置:U14(ミョーコウ居住区・居室)】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:事態を把握しようと試みる】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア??】
逆効果だったか?
あえて、弾が入っていない事を示して敵意が無い事を示したつもりだが・・・。

「主砲で狙っていたといったらどうだい?
 あの距離で下手な動きをすればちゃっちゃと対空レーザーと共に
 あんたは機体ごと空の藻屑となってたはずだが?」

「それにな、海兵の俺がわざわざ弾をこめるのを忘れていたとでも?」
言葉をようとした時

『いいわ。撃ちなさい。そのごつい銃で、あたしを殺しなさい。一度殺すも二度殺すも同じでしょう。
 その可愛い女の子の目の前で、あたしを血と肉の塊に変えなさい。殺しなさいよ。
 あなたになら簡単でしょう。空薬莢を排除して、弾丸を装填し直して、引き金を引くだけなんだから。
 そしてその子に見せてやりなさい。これが人を殺すことだって。あなたは人殺しだって。
 あたしの死体をその子に見せつけて、世の中と現実を教えてあげなさい』

唐突な答え。

「そうか、あんたもその痛みと付き合うのも飽きただろう。
 痛みは感じない、大脳が破壊されあんたはすぐに死ねるさ。」

構えたままショットガンの銃弾を装填しなおす。
「最後に言い残す事は?」
言ってみるだけだ。
すぐに言葉をつなげる。

「冥府へ旅立つ準備は出来たか?」

引き金に手をかける。
そして、そのまま指先を絞ろうとしたとき。

『スタンリーさん、やめて……。』
『そんなもの、振りかざさないで……。』
『私に、撃たせないで……。』
『その銃を捨ててよ、パパ……。』

リファニアの声。
彼女の声に俺は、動きを止めた。

【行動:会話(0)再装填(1)】
【位置U14】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:お疲れさん?】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:03、05、20】

備考@前回ポイント残高間違い
234シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/25 20:12 ID:???
シュウジを乗せたマニュピレーターは、少しずつ上がっていく。
彼の体を気遣ってのことなのだろう。そしてそれは、コックピットハッチの目前で停止した。

『シュウジさん……。
 こんな我が儘な女でごめんなさい…。
 ……もう一度…もう一度だけでいいから……ッ!?
 …さっきのセリフ……言って…もらえますか……。』

その言葉を聞いて、若干力無く微笑むシュウジ。
その顔には明らかに弱っていることが感じ取れるが、目だけは光を失ってはいない。
「……もう一度だけだぞ…?少し恥ずかしいんだから……な。
 ……無理に霊の力を借りてまで強くならなくてもいい、
 俺は……
 今のままの……ヨーコ=クロサキが……
 好きなんだ……。
 ……
 ……ふっ……誰かが聞いたら……引くだろうな…ロリコンだとかで。
 でも……他の者に……嘲笑する権利は……ない。
 なんと言われようと、俺は……お前を……想い続ける。それだけだ。」

そこまで言うと、掌の上に座り込む。
「こんな時に……。すまないんだけどな……病院か何か……この近くにないかな?
 ………流石に……もう……出血が……。」

少しずつ遠くなり始める意識。今、後方で何が行われているかも、彼には解らなかった。

【行動:通信継続(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ ゼファー待機モード】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー(Zzz…) 首輪カバー×6】
【行動方針:???】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
リファニアの声に、スタンリーはその動きを止める。
だが、手にしたショットガンを下ろす事はしない。

「私の銃が、あなたの胴を狙っているよ。
 もし、手にしたショットガンを捨てないのなら……。
 私は、この引き金を、引かざるを得なくなるよ……。」
先程は、一瞬だけ声が震えてしまったが……。
今度は再び、落ち着き払った低い声が、出た。

「……私は、非力だけど……。
 何も出来ないお人形さんじゃ、ないよ……。
 拳銃の撃ち方くらい、解るし……。
 ちゃんと的に当てる事だって、出来る。
 ……なんで頭を狙わないで、胴を狙うかわかる?
 動きの少ない胴は、たとえ相手が動いても、外す事が少ないから。
 あなたも軍人さんなら、もちろん知っているよね……?」

何故だろう。こんな脅し文句がスラスラと出る。
まるで、何かのスイッチが、入ったかのように。
……そして、これはただの脅しではない。

「リファニア、アカン、アカンデ!!ジブンヲミウシナッタラ、アカンデ!!」
トリィが騒ぎ立てる。
その声は、確かにリファニアの耳に届いていたが……。

……リファニアは、手にした銃を下ろさずに、言葉を続ける。

「スタンリーさん、私は、あなたの事、嫌いじゃないよ……。
 でもね……。
 私は、見過ごせないの……。
 シェラさんは、寂しいの……。怖がって、いるの……。
 ……震えて、いるの……。
 そんな人に、銃口を向けるような人なら……。
 ……私、嫌いだよ?」

【行動 : 銃を構える(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、居住区個室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み) 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : スタンリーを止める、シェラを知る、リーア=ミノフスキーを殺す 】
【相棒 : "喋る七面鳥"トリィMK-II 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、23 スタンリー・M・イプキス 
      26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
『それはともかく、お嬢さんの話に興味があるのも確かだ。考えがあると言うの
  なら聞いてみたいが…。条件がある。まだこの段階で、俺はお嬢さんの事を無
  条件で全面的には信用できない。だから、そちらのデッキにガンイージを乗り
  入れる事を許してほしい。もし了解ならば、誘導を頼みたい』
 
「機体を……?」

 機体入れて何をしたいってのよ。
 ヤル気とは思えないわよね。
 前の話、しっかり覚えてるもの。
 戦う理由が見つかったんだとしたって、策を弄するタイプじゃないだろうし。

 相棒……から離れたくない?
 それとも試されてんのかしら?

「別に構わないわよ、私はね。
  アーネストは……どっちでも良さそうよねぇ……」

 相変わらず作業に没頭している。
 いっつも思案顔してるけど喋らない奴だし、こういう行動はつまり無言のうちに
関わる気が無い事を宣言してるんでしょう。

「オーケイ、隔壁を開くわ。
  隔壁どおりに通って着て頂戴。
  直ぐに此処まで来れる筈だから」

 しっかし、MSのパネルってばマイPCに比べると凄い使い辛いわね。

「隔壁は開いたわ。
  ただ、私の作戦は……」

 視界に彼女が写る。
 どうしよ。ひとまず通信切るかな……。

「悪い、お客様が着たみたいだし、一回通信切るから。
  何か有れば呼び出して。横には居るんだし

  ……さて、と。面と向かっては始めまして」

 合う人間全員に『始めまして』か。
 私バカかしらね?
 ま、相手が気にしなきゃ言いか。


【行動 : 隔壁開放(−1) 】
【残り : 3P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
(もう、そろそろ見えてくるはずだな
 ―――――――――――――――――――居た。)

AMS-119ギラ・ドーガ ネオジオンの最終量産型MS。

(チィ・・・・・・・・嫌MSと合っちまったなー。
 もっと、画面よく見とくんだった――――――――畜生!)

ベルク=クロフォード
彼にとってそのMSは苦い思いでの残るものだった。
軍を辞めるきっかけとなった出来事。

かつて、連邦軍での初出撃でMSを一機撃破するが
そのMSこそギラ・ドーガであった。
普通の兵士なら喜びや安心感を感じるのだろうが
彼にとっては”人を殺した”と言う罪悪感しか感じられなかった。
命の殺り取りに耐えきれず軍をやめ、教会で働くことになるのは
それから半年後のことであった。

(合っちまったもんは、仕方ね―か。
 とりあえず、気を取りなおして通信回線を開くか。)

「こちら、ベルク=クロフォードだ。
 こちらに交戦の意思はない、少し話がしたいだけだ。」

【行動:移動 M-06→L-06→K-06(-3)ギラ・ドーガに通信(-1)】
【残り行動値:0】
【位置:K-06】
【機体状況:通信中】
【武装:(本体)ビームアックス、3連装ミサイルランチャー×2、(左手)ビームシールド、
    (左手) ビームライフル(E53%)(右手)ビームダガー×4本 】
【所持品:ディパック コッペパン一つ 水2g三本 水1.5g一本 食料三日分 
     十字架 聖書 特殊情報端末 チ○ルチョコ20個ほど】
【行動方針:”答え”を見つける】
【同盟:01番 シュウジ=アサギ?? 08番 ヨーコ=クロサキ? 
    15番 リナルド=グレイス?? 19番 ラーズ=フィリー?】
>>234-235
『……私は、非力だけど……。
 何も出来ないお人形さんじゃ、ないよ……。
 拳銃の撃ち方くらい、解るし……。
 ちゃんと的に当てる事だって、出来る。
 ……なんで頭を狙わないで、胴を狙うかわかる?
 動きの少ない胴は、たとえ相手が動いても、外す事が少ないから。
 あなたも軍人さんなら、もちろん知っているよね……?』

リファニアの話し方も、銃を構える姿も、そのかわいらしい姿には不似合いなほど様になっていた。
武器を持ったときの態度や姿勢は、プロと素人では全く違う。
軍人としてそれなりのキャリアを積んできたシェラザードの目には、リファニアは「プロ」として映っていた。

こんな可愛い女の子が、どうしてこれほど銃の扱いに慣れているわけ?

だが、不思議なことであってもあり得ないことではないだろう。
少なくとも、この異常な世界ならば、この程度のことはあってもおかしくはないと判断するべきだ。
事情は分からないが、リファニアは銃器の………少なくとも拳銃の扱いに関しては素人ではない。

『リファニア、アカン、アカンデ!!ジブンヲミウシナッタラ、アカンデ!!』

リファニアの陰から妙な甲高い声が聞こえた。あれは動物………鳥? 七面鳥、だろうか。
まさか、と思う。オウムや九官鳥ならともかく、七面鳥が喋るなど、ありえない。
ありえない………本当に?

もう、何が起こっても分からないわね。

スタンリーの動きは止まったが、銃を下ろそうとはしていない。
だからなのか、リファニアもその形のいい手に握った拳銃をスタンリーに向けたままだった。

『スタンリーさん、私は、あなたの事、嫌いじゃないよ……。
 でもね……。
 私は、見過ごせないの……。
 シェラさんは、寂しいの……。怖がって、いるの……。
 ……震えて、いるの……。
 そんな人に、銃口を向けるような人なら……。
 ……私、嫌いだよ?』

「…………………!」

寂しい? 怖がっている? 震えている? 何のことだ。
自分は何も寂しくはないし、別に震えてもいないし、怖いものだって…………!

リファニアを見つめ続ける目が一瞬大きく見開かれた。
怖いものはある。確かに1つだけある。でも、リファニアはどうしてそれを知っている?
自分はリファニアとそんなに話をしていない。
あのハンブラビとか言うモビルスーツのパーツに関して少し言葉を交わして、
キュベレイのコクピットから出たときに手を振って、ブリッジで顔を合わせて………それだけだ。
それだけなのに、どうして彼女は知っているのだ。自分が絶対に克服できない、あの恐怖を感じていることを。

何なの、このコ………!

ごく僅かの間だけ、ショットガンを構えるスタンリーよりもリファニアの姿の方が恐ろしいもののように見えた。
こんなに可愛らしい、はかなげな美しささえ漂わせている少女が、怖い………?
嘘をついているようには見えない。ハッタリをかましているようにも見えない。
ならば、何なのだ、これは。

………今は考えていても分からないわ。それより目の前のワンマンアーミーよ、問題なのは。

抱きかけた疑問と恐怖を意識して頭の中から追い出す。
状況は相変わらず変化はない。最大の脅威は、スタンリーが構えているショットガンだ。
ショットガンを構えたスタンリー、拳銃を構えているリファニア、そして素手の自分。
この中で圧倒的に不利なのは自分だ。銃を前にして両手が空では、どうしようもない。
唯一の武器であるナイフはスーツケースの中だ。今から取り出すというわけにもいかないだろう。

シェラザードは黙って2人の様子を見つめていた。
黙ったまま必死に考える。それ以外に、出来ることはなかった。

【行動:事態の推移を見守る(0)】
【位置:U14(ミョーコウ居住区・居室)】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:事態を把握しようと試みる】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア??】
「じゃあ、こう言う事も知ってるか?海兵が白兵のスペシャリストだってことも。」

リファニアの発言にそう答える。
「この距離じゃあ避け様が無いかもしれんが、打った瞬間にこいつの頭も・・・ドン!だぜ。」
脅し文句、銃を構えていたとしてもやはり子供は子供。良いわけは効かないか。
ショットガンを左手に持ち替え
取合えず、肩に掛かっている自動小銃の1丁を遠くへ放り投げる。
「お嬢ちゃんすまない。」
その言葉の後。
銃の引き金を引いた。
ショットガンではなく、自動小銃のだ。
放たれた銃弾は、シェラザードではなく、まっすぐにリファニアへ飛んでいく。
ねらいは、そうかまえている拳銃。この距離ならはずしゃしねぇよ。

そう思った。



【行動:会話(0)発砲(1)】
【位置U14】【残り1P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:お疲れさん?】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:03、05、20】
241ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/26 00:23 ID:???
『……もう一度だけだぞ…?少し恥ずかしいんだから……な。』

弱々しい様子ながらも、シュウジさんははにかんだ表情を見せた。

『……無理に霊の力を借りてまで強くならなくてもいい、
 俺は……
 今のままの……ヨーコ=クロサキが……
 好きなんだ……。 』

(……シュウジさん。)

思いがかなったためか。
私はかなりうっとりした顔で彼の告白をもう一度聞いていた。

(……シュウジさん。私……)

『……ふっ……誰かが聞いたら……引くだろうな…ロリコンだとかで。
 でも……他の者に……嘲笑する権利は……ない。
 なんと言われようと、俺は……お前を……想い続ける。それだけだ。』

その言葉を聴くやすぐにコクピットハッチを開き、
眼の前で座り込んでいたシュウジさんを包み込むように抱きしめた。

「……ごめんなさい。シュウジさん……謝らなきゃいけないのは―――」
『こんな時に……。すまないんだけどな……病院か何か……この近くにないかな?
 ………流石に……もう……出血が……。』

「……え?」

彼の右足からは大量の血が流れ出ていた……。
シュウジさんの弱々しかった理由が今頃になって気づく自分に腹が立った。
242ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/26 00:24 ID:???
「……シュウジさん…。
 少し…大人しくしてて下さいね…。」

バイザー越しに彼に呼びかけ、シュウジさんを背に乗せると……
「せーの!」の掛け声とともに持ち上げた。

しかしそこは成人男性とまだ少女の面影を残す女性。
男の方は足が地についたまま…。
それにフラフラして危なっかしい。
少しでも足を滑らせたら2人とも地面へと真っ逆さまだ。

それでも私は彼を担いだままコクピットの中へと向かった。
…彼がいることを背中越しに感じていたかった。

これ以上離れるとシュウジさんがどこかに行ってしまいそうで………


「……シュウジさん。
 気づいてました?
 私…、最初に助けられた時から……惹かれてたんですよ。」

【行動:シュウジさんの運搬(0) 会話(0)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り4p】
【機体状況:シュウジさんと回線(Nスーツ)】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:助けなきゃッ!】
243ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/26 01:20 ID:???
シュウジさんの返事を聞く間もなく私は異変に気がついた。

私たちが影に覆われる。
不思議に思い後ろを振り向くと……

「…リ……ナ…ルド……さん?」

驚愕の表情でそれを見つめていた。
それはその両の手のビームを展開しながらシュウジさんのザクの背後に立っていた。
……それはリナルドさんのMS。アビゴルだった

「……ねえ…。リナルドさん……
 何やっているの……?
 何をやっているのよ!!

 そんな物手にして……何をしようっていうのよ!!」

震えながらも……叫んだ。
それは恐怖ではなく…、
突然の……予期もしていなかった……いや、
予想はできたかも知れない。

彼にとって私は裏切り者…。
その裏切り者と一緒にいたシュウジさんもそう見られてもおかしくはない……。

そして何より…、これは私が彼にナイフを突きつけたあの状況と同じ…。

「……そう…、リナルドさん……。
 私を………殺しに来たんだ…。」

【行動:通信(1)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り4p】
【機体状況:シュウジさんと回線(Nスーツ) リナルドさんと回線】
【現在の状況:生身 ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:助けなきゃッ!】
244シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/26 01:55 ID:???
掌の上で力無く座り込んでいると、不意に何かに包み込まれる感覚がした。
『……ごめんなさい。シュウジさん……謝らなきゃいけないのは―――』
(ヨーコ?………血を失っているはずなのに、暖かく感じる………。)
『……え?』
ヨーコが右足の傷に気が付いたようだ。改めて見てみると、中に巻いた包帯も、ノーマルスーツに巻いたテープも殆ど役に立っていない。
外側からでも大量に出血していることは一目瞭然だ。
『……シュウジさん…。
 少し…大人しくしてて下さいね…。』
「………?ちょ!ヨーコ!?血が……。」
気が付いたときには、彼女の背中の上にいた。当然、彼はどちらかというと痩せ形なのだが、その足取りはフラフラと危うい。
そして何とかコックピットの中にたどり着いた。

「………全く、無茶をする……。
 ……ありがとう。」
コックピットの適当なところに腰掛ける。
「血で……汚れてしまうな……。」
『……シュウジさん。
 気づいてました?
 私…、最初に助けられた時から……惹かれてたんですよ。』
「え……?気が付かなかったな……あのころは、色々と大変だったから……。
 俺は……お前がいなくなったときに自分の気持ちに気が付いた。
 その前から……多分、会ったときから好きだったのかも知れないな……。」
若干苦笑しつつ話す。が、その言葉は途中で遮られた。

≪続きます≫
245シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/26 01:57 ID:???
>>243
「………リナルドッ……!?ち……!
 ……ゼファー、Pass:11-2497429!再起動!
 再起動チェックシークエンス省略!緊急起動!」
〔…………緊急起動……完了。マスター。現状は?〕
「アビゴルから逃げろ!全速上昇!ビームカタールに注意!」
〔了解!〕
指示を受け、ビームカタールに当たらないよう機体をひねりながら緊急上昇するビギナ・ギナ。

「………通信、対象、リナルド。」
〔了解。〕
「一体急にどうしたんだ………リナルド!?」

【行動:通信継続(−0)ゼファーと通信(−1)再起動(−1)緊急上昇(−1)リナルドと通信(−1)】
【残り行動値:0p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調? ゼファー管理中】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6】
【行動方針:状況打破】
【同盟:07番ベルク?? 15番リナルド??? 19番ラーズ? 08番ヨーコ
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
『じゃあ、こう言う事も知ってるか?海兵が白兵のスペシャリストだってことも。』
スタンリーが、そう返してくる。
……わかってるよ、あなたが戦争のプロだって事くらい。
私が出来る事は、せいぜい拳銃の扱いと、目潰し程度の護身術。
殺す為ではなく、あくまでも自分の身を護る為に、教えられた事。
あなたにしてみれば、オママゴトのようなものだよ……。
……だからといって、目の前で繰り広げられようとしている殺戮を、黙って見ているつもりはない……。

『この距離じゃあ避け様が無いかもしれんが、打った瞬間にこいつの頭も・・・ドン!だぜ。』
続けて、スタンリーの脅し文句。
そうまでして、シェラさんを殺したいの……?
私は、あなたが銃を下ろしてくれれば、それでいいのに……。
……何故、わかってくれないの……?

リファニアの心に、強い失望感が沸き起こった。
……スタンリーに感じた人の暖かみ。あれは嘘だったのかと思うと、やるせなかった。

だが、突然、スタンリーは肩に掛かっている自動小銃を一丁、放り捨てた。
……わかって、くれた……?
一瞬、リファニアの気が緩んだ。
だが、次の瞬間、リファニアを、強烈な危機感が襲う。

『お嬢ちゃんすまない。』

その言葉と共に、スタンリーは素早く……?
いや、とても、遅い……?
リファニアには、スタンリーが銃を持ち替える一連の動作が、とてもスローに感じられた。
スタンリーはゆっくりと振り向き、ゆっくりと、こちらに自動小銃を向ける。
リファニアの感覚は、その動きを鮮明にとらえた。
そして、リファニアは、反射的にその攻撃を左に避けつつ、応射しようとした。

……身体が、動かない。

正確には、動いている。スタンリーのスローな動作よりも、さらにゆっくりと。
極限までに研ぎ澄まされた、感覚。
だが、リファニアの身体は、全くそれに追いついていなかった。
……避けきれない。
ただ、死の瞬間がゆっくりと、限りなくゆっくりと、近づいてくる。
……そう、感じられるだけだった。

次の瞬間、リファニアが感じたもの―――。
連続する銃声と、何かが弾けるおと。
右肩に走る、鋭い痛み。
リファニアの顔にかかる、生暖かいものの感触。
そして、瞳に映ったものは、飛び散る羽毛と―――。

―――無惨に弾けた、大切な、相棒の亡骸だった。

「……ト……リィ……?」
一瞬、なにが起こったのか、理解出来なかった。
だが、すぐに激しい喪失感が、リファニアを襲う。
力無く、へたり込んでしまうリファニア。
右肩が、痛む。弾が、かすったようだ。
……トリィの身体が僅かでも逸らしてくれなければ、右腕が弾け飛んでいたかもしれない。
リファニアは、トリィの亡骸を抱きかかえ、うずくまり……。
まるで獣のような声で、泣き叫んだ。

ひたすら、泣き叫んだ。

……右手に拳銃を、手にしたまま。
【行動 : 庇われる(-1)、残3 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、居住区個室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、右肩に軽傷、全身がトリィの血にまみれている 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : ??? 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>246
リファニアの銃の構え方は見事だった。スタンリーを制止する口調は落ち着いたものだった。
だが、彼女はスタンリーを撃つことを望んでいない、そう思った。
ミョーコウのブリッジに全員が揃ったとき、
スタンリーは自分に対して警戒心と言うより敵意を露わにしていたが、
リファニアに対してはそうではなかった。彼女の存在を、スタンリーは自然に受け止めていた。
リファニアのスタンリーに対する態度もそうだ。彼女にとって、スタンリーは「味方」だったはずだった。

だから、これ以上事態がぐちゃぐちゃになるとは考えていなかった。
スタンリーが肩にかけていた銃の1丁を放り出し、ショットガンを左手に持ち替えたとき、
これで取りあえず落ち着いた、そう思った。

だが。

『お嬢ちゃんすまない。』

スタンリーは、もう1丁の自動小銃を右手で構えると、リファニアを、撃った。

「!?」

スタンリーは狂った。シェラザードはそう判断した。
この距離で、自動小銃で、「味方」であるはずの、相手を撃つ。
シェラザードにとって、それは殺意の発現以外の何物でもなかった。

それとも、これがこの世界での「まともな」判断なのかしら。

銃声に頬を叩かれながら呆然と立ちつくすシェラザード。
その瞳の中に、表情を凍り付かせたリファニアの姿が小さく映っていた。

死んだわね、このコ。

しかし、次に起こった事態は、さらにその想像を超えていた。

「!」

七面鳥が彼女を庇った。少なくとも、そう見えた。
リファニアの陰でぎゃあぎゃあわめいていた鳥が、飛び上がり、彼女を突き飛ばし、
そして、弾けた。あたりに血と肉の破片をまき散らしながら、ただの軟らかい塊になった。

あたしは………何を見ているの?

へたり込んだリファニアが信じられないようにそれを………かつては七面鳥だった物体を抱きかかえた。
血に汚れるのも全く気にせず、それを抱き締め、泣き叫んだ。
信じられないような大声で。少女のものとは思えないような叫び声で。リファニアは泣いた。

頭がくらくらする。何が起こったのか見ることは出来ても、それを処理することが追いつかない。
ブリッジでダグラスを誘惑して、イブを散々挑発して、さらにもう一押ししようとしたところで「予兆」が来て。
居住区の一室にどうにかたどり着いて、薬を飲んで、あの痛みにどうにか耐えて。
起きたらいきなり部屋の鍵が銃で吹き飛ばされて、そこにスタンリーとリファニアがいて。
スタンリーがこちらに銃を向けて、引き金を引いて、リファニアがスタンリーに銃を向けて。
スタンリーがリファニアを撃って、七面鳥がリファニアを庇って、リファニアが泣いている。

こんなときに、「ああ、神様」って、嘆くべきなのかしら。
だが、いつまでも呆然とはしていられなかった。ただ呆然としているのは嫌だった。
理由はともかく、リファニアは自分を助けようとした。自分を撃とうとしたスタンリーを止めようとした。
彼女が何を考えてそうしたのかは分からない。ただ、彼女がいなければ、スタンリーは自分を殺していた。
リファニアはシェラザードを助けた。その事実だけは、間違いない。

そして、シェラザードは、自分に利益を与えてくれた相手を無視する女ではない。
相手が自分に快感や快楽を与えてくれたのなら、自分も相手に快感と快楽を与える。
それが快楽主義者というものだ。すくなくとも、シェラザードにとっては。

リファニア、あなたが何を考えているのかは、あたしには分からない。
でも、あなたはあたしを助けてくれた。そのあたしの目の前で、あなたは泣いている。
だから、あたしもあなたに出来るだけのことはさせてもらうわ。どこまで出来るかは、分からないけど。

覚悟を決めて1つ息をつくと、リファニアに向かって歩き出す。
撃たれるならそれでもいい、そう思った。彼女がいなければ、結局は死んでいたのだから。
あえてスタンリーを無視してその脇を通り過ぎ、リファニアに近づく。

「……………………」

リファニアを見下ろす形になる。シェラザードの足下で、彼女は泣いていた。大声で泣いていた。

だから。

「……………………」

せめて胸の中で泣かせてあげようと、リファニアをそっと抱き締めた。
シェラザードの身体も、七面鳥の血にまみれた。

【行動:リファニアを抱き締める(0)】
【位置:U14(ミョーコウ居住区・居室)】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:リファニアを少しでも慰めようとする】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
ミスの修正です。

誤)【行動値残り:1】
正)【行動値残り:4】

スレ汚しをお詫びします。
『機体を……?』

サーティアは一言呟いたあと、暫し沈黙する。
そりゃそうだろう。現時点で味方でもない参加者を機体ごと招き入れるなど、場合
によっては自殺行為に等しい。
それもふまえて、サーティアがどんな決断を下すのか…。
拒否された場合は簡単だ。
また別々にお互いの道を進めば良い。
それでも俺を(表面的にでも)信じ招き入れるのなら、俺もそれなりの行動を示す
べきだろう。
まああれだ。古の諺に曰く、「人間万事塞翁が馬」だ。
俺の決断もいずれ、何らかの幸運をもたらしてくれるかもしれないしな。
思った通りに行動してみるさ。

『オーケイ、隔壁を開くわ。
隔壁どおりに通って着て頂戴。
 直ぐに此処まで来れる筈だから』

一応信用してくれたらしい。
これでまた拒否されたりしたら、さすがに少し傷付いたかもしれない。
見ると、すぐ側の隔壁が少しずつ開いていく。
…サーティアは、この基地のシステムをほぼ自分のものにしているらしい。
改めて考えると大したものだと思う。
…俺がサーティアと同じ歳の頃にしていた事と比べれば……雲泥の差だ。

『隔壁は開いたわ。
  ただ、私の作戦は……。
悪い、お客様が着たみたいだし、一回通信切るから。
      何か有れば呼び出して。横には居るんだし』

(続く)
サーティアの通信は慌ただしく切れた。
作戦は……何だと言うのだろう?
改めて言う所をみると、何かまだ条件的に足りない物でもあるのだろうか。
あと…お客様が来たとは、おそらく例の猛スピードで基地内に入っていった機体の
パイロットの事だと思う。
少なくとも基地内には俺を含めて3人の参加者がいるわけだ。

一旦ガンイージの外に出て推進剤の注入を止める。
ほぼ満タンだ。これで長時間の作戦行動にも耐えられる筈だ。

コクピットに入る前に、開ききった隔壁をジッと眺める。
俺は今まで1人で行動してきた。それは気楽ではあったが、孤独でもあった。
この隔壁の先には、仲間と呼ぶべき人間がいるのだろうか。
いや、いたとして俺は上手くやっていけるのだろうか。
何よりも…俺は、俺のままで生き抜いていけるのだろうか。

一瞬、このまま何事もなかったように基地を出てしまおうかという考えがよぎる。

仲間を得る事への期待と不安。
それにも増してある、自分の中に有るモノへの不安。
だが俺はそれを振払おうとする。

(さっき決めたろ。思う通りに行動してみると。その先の事は…今は考えなくて
 いい。今は……)

俺はヘルメットの上から頭を1発小突くと、コクピットに入りガンイージを起動
させた。調子の良い起動音が響く。
そして隔壁の向こうに向かって歩き始める。

  【行動:ガンイージ補給完了、起動(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:隣のデッキに移動する、話を聞く】
【同盟:なし】
トリィの、死。
それと共に、アレンを失った時の、哀しみが。
強い決意で、何とか誤魔化してきたそれが―――。

―――再び、蘇ってきた。

今の私には、何も……ない。
パパも。
最愛のひとも。
その人から受け継いだ、大切な相棒も。

あるのは、ただ、喪失感だけ。
自分が何で生きているのかも解らなくなるほどの、喪失感。

ただひたすら慟哭する事で、己の存在を確認する。
その行為が、今にも砕け散ってしまいそうなリファニアの魂を、かろうじて護っていた。

ふと、誰かが触れた。
びくっと、身体を震わせるリファニア。
だが、次の瞬間、リファニアを暖かいものが、包み込んだ。

ひとの、ぬくもり。

シェラだった。
リファニアの、獣のような慟哭が、一瞬止まる。
そして、再び―――。

―――リファニアは、泣き始めた。

シェラに、しがみついて。
今度は、獣のような慟哭ではなく。
少女らしい、儚げな声で。

ああ、ひとのぬくもりは、こんなにも暖かいのに。
私達は、なんで、銃を向け合っているんだろう。
……やめなきゃ、やめさせなきゃ。
コロシアイナンテ、ヤッチャイケナイ……。
だが、そう感じているリファニアのなかに―――。
もうひとつの、リファニアが、あった。
この状況を、冷たくみつめる心。
人の身体は、銃弾に対して、とても良い遮蔽物になる。
特に、散弾に対しては、その効果は折り紙付きだ。
今は、シェラの身体が、それだ。
それは、銃弾に対しての防護にもなるし―――。
そして、拳銃が、再びスタンリーを狙おうとしている事も、隠してくれる。

右腕を、かすかに動かしてみる。
肩が、痛む。
だが、動かせない程ではない。

リファニアは、顔をあげた。
スタンリーの顔を、見る。
そして、リファニアは、にっこりと微笑んだ。
誰もが安心する、いつもの笑みで。
その笑みには、一片の曇りもない。

『いいか、銃を撃つ時は、必ず二発を一セットとして考えるんだ。
 それが、昔からかわらぬ、プロのやりかただ。』

リファニアの頭に、パパの言葉が再生される。
リファニアは、にっこりと微笑んだまま、シェラの脇腹のあたりから、拳銃を覗かせて。
シェラの脇腹で、しっかりとそれを固定して。
銃口を、スタンリー・M・イプキスの鳩尾のあたりに向けて。
たてつづけに二発、銃弾を放った。

銃弾と共に放つ言葉は―――。

「死・ね♪」

―――その一言で、充分だった。

【行動 : スタンリーに発砲(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、居住区個室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、右肩に軽傷、全身がトリィの血にまみれている 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : 死・ね 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
放たれた銃弾は、間違いなくリファニアへ向かっていた。
しかし、突然七面鳥が飛び出し。

そのまま力なく沈む。

「どうやら最悪の事態なようだな。」
俺は格納庫に走り出していた。彼女はまだうずくまっている。
「潮時だな。」
煙草―この艦では最後―のものに火をつけ。そのまま走り去る。

【行動:格納庫へ(1)】
【位置U14】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:お疲れさん?】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:?】
「しかし、痛むな。まぁ、当然か・・・。」
自分の左腕を見る。そこには赤々と流れる血。

止血せんとまずいか?たしか、サバイバルキットに応急スプレーとバンドエイドぐらいはあったかはず。

格納庫へ向かう前、リファニアからの銃弾。
殺気を感じていなければ。鳩尾に入っていた。

というより、その銃声。によって気づかされたのだが・・・。

「また撃ってくるとも限らんからな。」
警戒しつつ廊下を走る。

【行動:格納庫へ(1)】
【位置U14】【残り3P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通・出血中)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:?】
>>254-256
自分の両腕に抱かれたリファニアが、一度身体を震わせた。
何もかも絞り出すような絶叫が止まり、それがいかにも少女らしいか細いすすり泣きに変わる。
理由も事情も見当もつかないが、とにかくこの七面鳥はリファニアにとって大切な存在だったらしい。
そう考えた時。

「!」

リファニアの雰囲気が変わった。感情を露わにして泣き叫ぶ少女から、違う何かに変わった。
それを証明するかのように、脇腹に固く冷たい感触が押し当てられる。

これは………拳銃!?

リファニアは自分の脇腹で拳銃を固定して、スタンリーを撃とうとしている。
しかもこの態勢では、自分の身体が盾となって、スタンリーの攻撃は極めて彼女に届きにくい。
それはまさにプロの………人として何かを捨てた存在の技だった。

このコ、あの男を殺そうとしている!

少なくとも、最初からそのつもりのはずではなかったはずだ。
リファニアがスタンリーを殺す気なら、最初にその背後を取った直後に問答無用で引き金を引いたはず。
警告も説得もする必要はない。背中から無言で1発、それで終わりだ。

撃たれたショックで錯乱した………わけではないわね。

仮にそうだとするならば、今のリファニアのやり方はあまりにも落ち着きすぎている。
感情のままの行動ではあり得ない。それは冷徹な計算に基づいた行為だ。
正直理解はできない………だが、先程からの二面性を考えれば、矛盾はないような気もする。
正確な姿勢。正しく構えられた拳銃。今にも泣き出しそうな顔。どこか悲しげな声。
可憐な少女と冷静な殺人者。さっきの慟哭と今の振る舞い、確かにそれぞれにふさわしい。

いいわ。利用されてあげる。あたしを利用して、あの男を殺しなさい。
あたしはあの男が嫌い。大嫌い。顔を見るのも嫌。出来れば今すぐ殺してやりたい。
だけど、今のあたしにはその手段がない。だから、あなたがあの男を殺してくれるなら、いいわ。
さあ、あたしとあなたで、あの無価値な男を本当に価値のない存在にしてやりましょう。

銃声と衝撃。間をおかずに2つ。だが。

「!」

スタンリーが駆け出す足音が聞こえた。銃弾は残念ながら外れたらしい。ならば。

「リファニア、あたしはあなたと気が合いそうだわ! これからもよろしくね♪」

リファニアから離れて走り出す。スタンリーを追うわけではない。目的地は、ブリッジだ。
スタンリーの目的地はおそらくあそこだろう。あの男は仲間であるリファニアに銃を向け、そして撃った。
ならばもうこのミョーコウにはいられないはず。そうなれば、行き先は1つしかない。
走りながらキュベレイの様子を感じ取る。大丈夫。ちゃんと待っている。

キュベレイ、男がそちらに向かったはずよ。妙な真似をするようなら、お願いね。
ブリッジに到着。素早く機器類を確認する。かなりの旧式だが、何とか大まかな機能は分かった。
艦内放送のスイッチを入れ、まずはダグラスとイブに呼びかける。

「艦長、イブ、スタンリーがリファニアを撃ったわ! リファニアは無事だけど、七面鳥がやられたの!
 あの男は多分格納庫に向かっているはず。妙なことになる前に、早く手を打たないと!
 あたしは今ブリッジにいるわ。気をつけて、あの男は武器を山ほど持っているわよ!」

かなり支離滅裂な内容になってしまったが、緊急事態なので仕方ないと言うことにしておく。
続いて、どこかを必死に走っているはずのスタンリーに向かって呼びかけた。

「スタンリー、よく聞きなさい。再放送はしなくてよ。
 いい、今から格納庫のハッチを開けてあげる。そのまま外に出してあげるから、おとなしく出て行きなさい!
 あなたはあたしとあのコに銃を向けた。そして撃った。何があたしを信用できない、よ。笑わせるわね!
 素直に出ていくならばよし、そうでなければ、こちらにも覚悟があるわ。
 さあ、さっさと出て行って。そしてその顔を二度と見せないで。分かったわね!」

本来なら今すぐ殺してやりたい。あの男が格納庫に入った瞬間、キュベレイで踏みつぶしてやりたい。
だが、スタンリーは銃器を山ほど持っている。他の武器や機械の扱いにも慣れていそうだ。
それを艦の中で下手に追いつめると、やけになって自爆覚悟の攻撃を仕掛けてくる可能性が高い。
あの男に傷つけられたり、殺されたりするなど、考えたくもなかった。
だから今は自分と、ダグラスと、リファニアと、イブと、そしてミョーコウの安全を第一に考えなければ。

【行動:ブリッジに移動(−1) 艦内放送(−1) ハッチ開放 (0)】
【位置:U14(ミョーコウ・ブリッジ)】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スタンリーを追い出す】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
癇に障る声での放送。ブリッチからだ。
「わざわざそんな事言ってくれ無くても出て行くんだがねぇ。」

接触回線を開く。
今はX2の機体の腹の中だ。

「よ〜し、判った。だが、出て行きたいのは山々だが。今推進剤の補給中だ。
 打ち切っても良いが漏れた推進剤に引火してドカン!ってぇこともあるしなァ。
 例えばカタパルトの摩擦熱とかでなぁ。」
言葉を続ける。
補給はパイプをつなげていただけだったので。推進剤は今入っている。

「あと、もうひとつ。砲術科に俺の射撃管制プログラムをインストールしている。
 そいつは消させてもらおうか?あいにくとわざわざ、俺特製のプログラムなんかはやる気はねぇからな。」

そう言って回線をオフにする。サバイバルキットの中にあった。応急スプレーで傷口を
バンドエイドを2枚重ねでノーマルスーツを、その上から。応急補修用のテープを張った。

「ドリアン君今回は1働きしてもらうよ?」

【行動:接触回線(0)応急処置(1)補給(1)】
【位置U14】【残り1P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通・出血中)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製) 自動小銃2丁 ショットガン1丁 手榴弾4発 散弾五発 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
『……ありがとう。貴方のその優しさが、私は嬉しい』

き、聞かれていた?
やっぱりとは思ったものの、やはり恥かしさは隠せなかった。
さっさと処理をしないと・・・。
ええっと、紙くずをゴミ箱に・・・ビニールに包んでからね。
手を洗浄して、制服に付いてないよね?
・・・・・・よし、こんなものかな。

姉さんはまだ外に居るのか?
そう思ったとき、艦内では聞きなれない『トーン』という音が、微かに感じ取れた。
最初は聞き間違いか?と動きを抑え、耳を澄まそうとしたが、どうも胸騒ぎを感じる。
そのまま部屋の外へ出ると、イブの姿。やはり、この音に気が付いたらしい。
続いて『ターン』という音が、比較的大きく響いた。
これは・・・銃声?
「姉さん、僕は艦橋へ戻ります。」
それだけを告げると、艦橋へと戻った。
艦橋の扉を開ける、少し前からシェラによる艦内放送が通路に響き始めた。
ブリッジへ入ると、放送を流すシェラの姿。
ならば、と艦内のカメラを駆使し、リファニアとスタンリーの位置の特定に掛かった。
姉さんに一番近い端末から、通信を入れた。

「ね・・・イブさん、リファニアさんはD通路、四番士官室の前、彼女を確保して下さい。
 スタンリーさんは格納庫前、通路Uを通過中。・・・今は様子を見ましょう。」

彼がシェラとリファニアを撃った?トリィが撃たれた?
信じられない。彼はそんな男だったのだろうか?
確かに少し粗暴な所はあったけれど、リファニアに銃口を向けるとは、いささか信じ難い。
でも、リファニアの手には拳銃が握られているし、現にスタンリーは逃走している。

今はシェラの言う通り、彼が大人しく艦を降りるのを待った方が良いだろう。
こちらも準備しなければ。機関を始動させ、急速離脱の準備と機銃砲座を起動させた。
「シェラさん、怪我は?」見た所、彼女に外傷は認められなかったが、
念を押して、彼女に聞いてみた。

【行動:艦橋へ(−0) 放送(−1)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る スタンリーの動向を確認】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー? 26番シェラザード】
冷たい殺意と共に放たれた、二発の銃弾。
それが放たれると同時に、スタンリーが動いた。
次の瞬間、血が舞い散ったが―――。

―――それは、スタンリーの鳩尾からではなく、左腕から散ったものだった。

スタンリーは、リファニアとシェラの脇を抜け、素早くこの部屋から立ち去ろうとした。
去り際に、煙草に火を付けるスタンリー。
その行為が、リファニアを、逆上させた。

逃がさない……。絶対に、殺してやる……。トリィと同じような、肉片にしてやる……。

少女故の残虐性が、目覚める。
リファニアは、立ち上がって、スタンリーを追いかけようとした。
……出来なかった。立ち上がる事すらも。
冷たい殺意とは裏腹に、リファニアの腰は砕けていた。
悔しさにただうち震える、リファニア。

『リファニア、あたしはあなたと気が合いそうだわ! これからもよろしくね♪』

だが、そんなシェラの声に、ハッとなった。
先程抱きしめられていた温もりが、思い出される。
僅かながらも穏やかさを取り戻す、リファニアの心。
シェラは、そのままこの部屋を後にする。
当然、スタンリーに対処する為だろう。

ひとり、残されたリファニア。
その傍らで、やかましく騒ぎ立てる七面鳥は、もういない。
ただ、幾片もの肉片となって、転がるのみ。
そして、リファニアの右手には、拳銃がいまだに握られている。
それはまるで、何かの呪縛にとり憑かれたかのように、離れなかった。

「……なんで……。」

リファニアは、左の拳を床に叩きつけた。
零れ落ちる、涙。
それは、哀しみの涙でもあり、悔しさの涙でもあり、憎しみの涙でもあり―――。

「こんな……事に……。」

―――そして、スタンリーの為に流す、最後の優しさの涙でも、あった。

シェラと、ダグラスの声で、艦内放送が流れる。
それを聞いているうちに、右肩の傷が本格的に痛み始めた。
痛みと、一度に様々なものを失った、喪失感。そして、疲労。
リファニアの意識は遠のいてゆき―――。

リファニアは、血と肉片の海に、その身を横たえた。
【行動 : 痛みと疲労の為気絶(全)、残0 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、居住区個室) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治療済み)、右肩に軽傷、全身がトリィの血にまみれている、気絶中 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : ―――私達、何処へ行くんだろう――― 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>261修正

誤)シェラと、ダグラスの声で、艦内放送が流れる。

正)シェラの声で、艦内放送が流れる。


何が出るかな何が出るかな♪
「首  吊  り」
略して!
『く       り』

264イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/26 16:29 ID:???
>258>260
背後から聞こえてきたドアの開く音に、どんな顔をしてダグラスを見るべきか悩んだ矢先。
艦内の空気が、一瞬で変わった。
次いで遠くから響いてきたのは数発の銃声。
ダグラスの言葉に頷き、愁林は表情を引き締め通路を駆け出した。

シェラザードからの艦内放送に続き、近場の端末を通じてダグラスから指示が飛ばされる。

「D-4ね。了解したわ」

指定された区画へ向かうべく、愁林は壁を蹴って疾駆する。
それは無重力だからこそ叶う芸当。
その動きはまさに、絶える事無く跳弾し続ける拳銃の弾。
タイルの継ぎ目につま先を引っ掛け、猫科の動物がそうするように全身をバネとして一気に加速する。
しなやかな腕は換気ダクトの縁にその先端たる指先を届かせ、彼女の体の勢いを殺す事無く方向転換を成功させる。
無重力になびく夜の色の髪は、さながら黒き女豹の尾の如く、宙を踊る。
観客の不在が惜しまれるほどの、それは見事な曲芸だった。

指定されたポイントに到達するも、そこには人影は見当たらなかった。
代わりに目に飛び込んできたのは、宙に浮かぶ血の雫と、そして開け放たれたままのドア。
眼前の光景に嫌な予感を覚え、左腕を壁の手すりへと伸ばして勢いを殺す。
腰のホルスターから抜いた拳銃を右手に、部屋の中を覗き込んだ愁林が目にしたものは―――
265イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/26 16:33 ID:???
「リファニアちゃん!!」

血の海にその身を横たえた少女の傍らへ駆け寄り、抱き起こしてバイタルサインを確認する。
意識は無い。だが、呼吸も脈拍も正常に機能している。
その事を確かめて微かに安堵し、愁林は室内の端末から艦橋のダグラスへと回線を繋いだ。

「こちらイブ。リファニアちゃんの身柄は確保できたわ。
 彼女、肩に怪我をしているみたい。早めに手当てをしたほうが良いのではなくて?」

少女の襟元を肌蹴させ、止血点を指で圧迫しながら、彼女は艦長からの指示を待った。

【行動:艦内移動(-1)、一見無駄っぽいけど実は合理的な移動アクション(-1)、艦橋へ通信(-1)、応急手当(-1)】
【残り行動値:0p】【現在位置:U-14(ミョーコウD-4区画)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスLOVE、シェラザードへの警戒、リファニアの手当て、事態の変化への対応】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
>>260
放送を入れた直後に、ダグラスがブリッジに入ってきた。
信じられないような表情で艦内の状況把握に努め………その端正な顔を曇らせる。
無理もないだろう。ついさっきまで、異端者は自分の方だったのだ。
それが今では、自分がこの艦を守ろうとしていて、スタンリーが危険と化している。
自分が来るまで、他の4人がどんな関係にあったのかは分からない。
たが、彼らは自分を警戒していたはず………彼らの母艦を、ささやかな安住の地を守るために。
その関係の一角がこうも容易く崩れ去ろうとしているのを、この健気な少年艦長はどう考えているのだろうか。

『シェラさん、怪我は?』

不意に、ダグラスがそう尋ねてきた。別にどこにも怪我は負っていないと答えようとしたところで、
自分がどんな格好でいたかということに気づく。

「!」

ノーマルスーツのファスナーはほとんど全開に近い。鎖骨の窪みから………かなり際どいところまで見えていた。
加えてリファニアを抱いたときに、あの七面鳥の血もべったりとくっついて、
何とも猟奇的というか、何というか。とにかく凄い格好になっていた。

ブラッディ・ビューティーとかメアリーとか言いたくなるわね。

状況が状況ならこのままがグラスを悩殺してもいいが、事態を考えるとさすがに出来ない。
自分が快楽の囚われ人であり快感の虜であることは自覚しているが、それも生きていればこそのことだ。
残念に思う気持ちは皆無ではないが、目の前に危機に備えて、そのままファスナーを上げる。

「あたしは大丈夫。何も問題ないわ………心配してくれて、ありがとう」

イブから通信が入る。リファニアを無事に確保したらしい。だが、思ったよりも負傷の度合いが重いようだ。
あの銃撃の見事さから傷は負っていないか、あるいはかすり傷かと思っていたが、どうやらそうでもないらしい。
とにかく、リファニアは動けない。イブは彼女のそばにいる。ダグラスは艦長としてブリッジを離れられない。
ならば。

「艦長、あたしは念のためにキュベレイを出すわ。何があるか、分からないから」

ブリッジをダグラスに任せて格納庫に向かい………その前に、一度ダグラスに近づく。

「………ごめんなさい、ダグラス。あたしはあなたにとって不幸を呼ぶ女だったのかもしれないわね。
 あなたがやっぱりあたしをいらないというなら、仕方ないから。あたしはあなたの指示に従うわ。
 でも、今は、あなたと、ミョーコウと、それに乗っているみんなのために、あたしに力を尽くさせて」

右手の人差し指と中指を揃えてダグラスの唇に触れると、それをそのまま自分の唇に当てる。

「幸運のおまじない………勝手にもらってしまったけど、ごめんね」

今度こそブリッジを飛びだす。目的地は当然、格納庫のキュベレイだ。
アタッチメントに固定していたヘルメットを被り直し、バイザーを下ろす。ここはもう戦場だった。

さあ、あたしの可愛いキュベレイ、待たせたわね。
格納庫に入る。キュベレイの他に起動していたモビルスーツは、黒のガンダムタイプだった。
あれがスタンリーの機体らしい。忌々しいことに、強力な印象を受けた。
純粋な性能面では、50年近く前の機体であるキュベレイより上かもしれない。
だが、だからといって怯えてはいられなかった。

シェラザードが近づくと、待ちかねていたようにコクピットハッチが開いた。
飛び込むようにして入り込み、シートに腰を下ろす。戦闘準備は既に整っていた。

【行動:ダグラスと会話(0) 格納庫に移動(−1) キュベレイに搭乗(0)】
【位置:U14(格納庫・キュベレイコクピット)】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3)】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スタンリーを追い出す・キュベレイで万一に備える】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
目を開けると狭いコクピットの中だった。
既に重苦しい空気はないように思えた。
少し寝たおかげで少しは落ち着けたようだ。
だけど起床と共に訪れる筈の爽快感はなく、ただ胸糞悪い気分だけが残る。

「殺すか殺されるか……」

たかが夢と断言することはできない。
自分が生き残るために他人を殺すか、殺人という罪から逃れるために死ぬか。
生物としての【本能】に生きるか、人としての【倫理】を守るか――
どちらにせよ、実行してしまえば後戻りはできない。

「く……覚悟が弱かったんだ…っ!!」

前は絶対に生き残りたいと重って人を殺すことを選んだ。
だけど、あの恐怖。
覚悟も何もかもが吹っ飛んだ。
再び人を殺す決意する気にはなれない。

「……っ……」

頭が痛い。
いったい俺にどうしろと言うんだ。
殺すか殺されるかの紙一重の戦いなんて俺には似合わない。
酒場で酔った退役軍人とのいざこざがエスカレートした喧嘩がせいぜいだ。
そう思ってみたところで答えは出ない。
だから、だから悩むのは嫌いだ……。

「くそォォォ!!」

懐から酒の入った携帯ボトルを出す。

今だけ、今だけは……現実逃避をさせてくれ――

【行動:酒を飲む(-0p)移動(-4p)】【残り行動値:残り0p】
【位置:J-17→K-17→L-17→M-17→N-17】
【機体状況:左腕、肘の部分から下を切断されている】【罠用:C4プラスチック爆弾】
【武装:頭部バルカンポッドシステム、ビームサーベル、三連装手投げ式グレネード】
【所持品:ブランデー入り携帯ボトル、煙草4箱と4本、ライター、ディパック、コッペパン2つ、水2g2本、ノーマルスーツ、栄養補助食品×10、銃】
【行動方針:????】【同盟:01番 シュウジ・アサギ】
「さぁ〜て、ちゃっちゃととりかかりますか。」
目の前のディスプレイにキーを叩き込んでいく。
接触回線。ブリッチと似通った方法だが少しセキュリティがきつい。

「砲術科管制プログラム起動。さっさと、射撃プログラムを消しますか。」
敢えて聞こえる様に言う。

「ドリアン君、パスワードだ簡単な数学の問題だろう?突破してくれ。」

砲術科のプロセスにアクセスした。

【行動:接触回線(0)砲術科Pにアクセス(1)】
【位置U14】【残り0P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)   自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】

備考@プログラム進入は攻撃と同等と見なし、防御側の判定にゆだねます。
たぶん、女の人が口パクパクして喋ってるんだろうけど
なんも聞こえへん。
宇宙やからあたりまえなんやけど。
そういえば、ノーマルスーツには接触回線っちゅーのが
あって、相手に触れば話が出来たはずやったな。
そう、思って相手に触れてから喋りだす。
「あー。やっと人に会えたわ。
 これで少し安心したわ。ホンマ良かった、良かった。
 ところで、あなた誰?
 名前は?名前はなんていいはるの?
 おしえてーな。
 そうや、そうや。こういうときはこっちの方から
 名乗るもんやったけな。
 アタシの名前はルイ・フィルセントや。
 これからもよろしゅーたのんます。」

【行動 : 自己紹介や (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : かんげきー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : ねーねー。名前なんつーの? 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】
 長い眠り。夢さえも見ずただ暗闇に身を委ね意識を飛ばした状態。
眉間を抑えた彼の心中は聊か不快なものだ。蓄積された疲労。
どのような場所であってもこの感覚だけはリアルに脳へと揺さぶりをかける。
逆に、戦場で眠ることが出来ることはまだ余裕がある証拠とも言えるが…。
この無駄な時間を彼自身はあまり好ましくは思っていない。
機体状態も好ましくない現状では尚更のことだ。

 この付近は危険区域が多い。
迂闊に自動操縦になどしておいてそのまま永眠などまっぴらだ。
距離的には以前と比べてまるで進んでいない。
それでも、前述の考えの成果はまだあったというべきか。
近辺に機影も無ければ、こちらの警戒網に掛かる物も無い。
風景は記憶に在る通りだ。暗闇と微かな光とそれに照らされる物言わぬモノ。
ほんの少しだけ、今存在している場所は夢なのではないかという錯覚にとらわれたが、
目の前の機械達は静かに各々の情報を伝えつづけ、その疑問をあっさりと掻き消していく。

 コロニーへはまだ距離が在る。そして、まだ眠気は続く。
不快感とストレスの板ばさみ。それに追い討ちをかけるのは1本の通信。
大きな舌打ちをすると、相手の返答など待たずに単刀直入に言い放つ

 「うるさい…邪魔だ…」

 そのまま機体を真っ直ぐコロニーへと向かわせる。
腹からの大きな溜息を付くと彼は再び眉間を抑えると、シートへと深く腰を据える。
ひとまず、この先に危険区域は存在しない。それだけを確認するとまた瞼を下ろす。
夢現の感覚。その中でかすかに思った。

 "重症だ…。"

【行動:07番への通信 (-1P) 移動 (-3P)】
【位置:K-06→L-06→M-06→N-06】【残り行動値:0P】
【機体状況:外装への小ダメージ+14番からの切り傷+左腕部の損傷】
【武装:ビームソードアックス】
【所持品:自動小銃2丁 小銃3丁 それらの弾薬】
【行動方針:機体整備、体調管理】【同盟:無し】
>>269
黒のガンダムタイプ………クロスボーンガンダムX−2とかいうらしい………は動かない。
推進剤の補給はもう終わっただろうし、ハッチも開いている以上いつでもここから出て行けるはずだ。
それがまだ動こうとしないとは、どういうことだ。

目障りだわ。見苦しい。第一、あたしの目の前にあの男がいるということ自体が、気に入らないわね。

かといって力ずくで追い出す、というわけにもいかないだろう。
ここは格納庫で、モビルスーツが大暴れしても問題がない場所ではない。
こんなところでマシンガンやサーベルなど振り回すのは自殺行為だ。
しかし、このまま黙って見ているというのも腹立たしいの。

何を未練たらしく居座っているのよ、あの男は。

ふと、あるものが目に入った。壁のウエポンラックにかけられた、武器の欠片が。
ハンブラビのテールランス。本来なら戦闘に使うことを考えはしない道具だが、今の状況ならどうか。
幸いなことに、その穂先は鋭さを保っている。打撃を与えられるだけの質量もある。
生身の人間に対するアイスピック程度の威力なら、期待できるかもしれない。
何より、爆発もしないし余計な熱も発しない。ここで使うことだけを考えるなら、悪くない武器だ。
基本的にここでやり合うつもりはない。やり合うつもりはないが。

………何があるか分からないし、ね。

自分で納めたウエポンラックからテールランスを取り出し、左手に持たせる。
ただし、今は持たせるだけで構えはしない。その切っ先もスタンリーにはまだ向けない。
マシンガンと同様、あるいはそれ以上にキュベレイには似合わない武器だが、この際贅沢は言ってられない。
マニピュレーターで殴り合いをするよりは、いくらかはマシだと思う。

確か、アレン………って言ったわね。ハンブラビのパイロットさん。
アレン、あたしはあなたを知らない。あなたが何を考えて、何をして、どんな風に死んだのかを知らないわ。
でも、リファニアはあなたを愛したと言った。ならば、あなたもリファニアを愛したのよね。
だったら、今はあたしに力を貸しなさい。
あたしがあのコとこの艦を守ってあげる。あなたの代わりに、あなたが生きた場所を守ってあげる。
だから、あなたの男の端くれなら、自分の愛した女を守ろうとする人間に少しは協力しなさい。

キュベレイの目の輝きが鋭さを増した。スタンリーに何かを突き刺そうとするように。

【行動:ハンブラビ=アレンのテールランスを装備(−1)】
【位置:U14(格納庫・キュベレイコクピット)】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3) ハンブラビのテールランス】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:スタンリーをさっさと追い出す】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
「悪いな!あいにくと可動領域まで出力が達してないんでな。」
テールランスをもったキュベレイにムサイを介して聞こえる様に
話す。

「早くそこを突破してくれよぉ。ドリアン君。」

【行動:接触回線(0)砲術科Pにアクセス継続(0)】
【位置U14】【残り0P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草197本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)   自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
274ダグラス・ロックウード ◆sa5pVA/EH6 :04/02/26 22:50 ID:Ta2S4N3q
シェラに身体の無事を聞くと、彼女は身をこちらに向ける。
故意か無意識の事か、彼女のノーマルスーツは、ファスナーが大きく開け放たれていた。
どうやら無意識の内だったらしい、彼女は今気が付いたように身なりを整えた。
彼女の姿に一瞬、目を奪われそうになったが、今はそんな場合ではない、と素早く目を逸らす。

とにかく、彼女の体には何の問題も無いらしい。
キュべレイへ向かう。と、艦橋を出るかと思った彼女は、さっと身を翻して僕に近寄り、静かに口を開いた。

彼女に言葉を返そうと、口を開こうとした所でシェラの指が僕の口を塞いだ。
その指を自分の唇に当てるシェラ。
『幸運のおまじない………勝手にもらってしまったけど、ごめんね』
その仕草に、心が少し跳ねる。嫌ではないけど・・・でも、複雑な気持ちだった。

そのまま艦橋を後にするシェラ。
その背中に僕は一言、覆い被せるように「気を付けて・・・」と告げた。
艦橋に一人残った僕、自分の役割に集中しなくては。

『こちらイブ。リファニアちゃんの身柄は確保できたわ。
 彼女、肩に怪我をしているみたい。早めに手当てをしたほうが良いのではなくて?』
姉さんの声、10秒ほどの時間を置き、姉さんに指示を飛ばした。
「彼が攻撃を加えてくる場合は、シェラさんが対応します。
 姉さんはリファニアさんの処置に集中して下さい。
 もし戦闘になり、シェラさんだけで不利と判断したら、追って出撃を指示します。
 その時は、僕がリファニアさんを。」

そこで、火器管制パネルが自動的に作動しているのに気が付いた。
「勝手に・・・まさか、スタンリーさんが!?」
そういえば、彼は砲術に長けていると言った。
何を企んでいるのかは解からないが、とにかく対処しなくては。
「ええっと!?・・・トラブルの際には・・・・・・あった!強制遮断及び再起動。」
一人でできる操鑑術の本を手にとリ、対処法を見つけ出した。
「遮断率・・10・・・23%・・・28%・・・・・・」
遮断が進んでいく中、スタンリーの操作もどんどん進んでゆく。
彼の作業の終着点は解からないが、これは時間との勝負にである。
僕は刻々とパーセンテージを伸ばしてゆく作業を、祈るように見守った。

※ID出しも兼ねています

【行動:イブへ応答(−0) スタンリーの対処(−1)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:2p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る スタンリーの動向を確認】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 23番スタンリー? 26番シェラザード】
『あー。やっと人に会えたわ。
 これで少し安心したわ。ホンマ良かった、良かった。
 ところで、あなた誰?
 名前は?名前はなんていいはるの?
 おしえてーな。
 そうや、そうや。こういうときはこっちの方から
 名乗るもんやったけな。
 アタシの名前はルイ・フィルセントや。
 これからもよろしゅーたのんます』

「此方こそ始めまして。
 私はサーティア=クワン。
 それで、あそこでMSの整備をしてるのがアーネストよ」

 ちらりとアーネストの砲を見る。
 相変わらず作業に没頭している。
 やっぱり……人と話したりするのは苦手かしら?

「私も彼方と同じでね、何かした訳じゃないんだけど……
 拉致されてきて殺しあえって言われたにょ」

 そう、突然仕事帰りにガツン、だものね。
 しっかし凄まじい訛り方。
 一体どこの方言かしら……。

「もう直ぐもう一人の客が来るわ。
 それと……」

 ヘルメットのバイザーを開く。

「ここ、空気あるわよ?」


【行動 : ルイと会話(−0) 】
【残り : 4P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト 】
276スタンリー・M・イプキス ◆ztP6P.BonU :04/02/26 22:56 ID:CS6wjz/k
ID
>>220
(くッ、お兄ちゃん。
 どこまで私の邪魔をするの!)

マヤの声がする。 彼自身の声ではない。

〔何だ? どうしてマヤは攻撃しなかったんだ?
 このチャンスを逃しては、シュウジを殺す機会はそう多くはなくなるのに。
 考えろ……。 きっとここにヒントがあるはずだ。
 マヤは何て言った?
 『私の邪魔をする』……?〕

現在リナルドの身体はマヤの制御下にある。
今までリナルドが物理的にマヤの影響を受けたことはない。
だが立場が入れ替わった今、マヤはリナルドの影響を受けている。
この差はどこから来るものなのか?

〔この差が決定打になるはずだ。
 “どうしてマヤは俺の影響を受けるのか”……。
 解き明かさなければ!
 そのためには……もう少しマヤを観察しなけりゃならない。
 でも、そんなことをしていたら……〕

手負いをシュウジを抱えたヨーコの操縦で、この化物MSの追撃を捌ききれる保証はない。

〔ヨーコはマヤに殺される。
 俺の身体に殺される……〕

>>243-245
その時、ビギナ・ギナが動き出し、二つの通信がアビゴルに入った。

『……ねえ…。リナルドさん……
 何やっているの……?
 何をやっているのよ!!
 そんな物手にして……何をしようっていうのよ!!』

『一体急にどうしたんだ………リナルド!?』

(ああもう、俺じゃないのに!
 ……あ、身体は俺か)

当然、通信を返すのはマヤ。
だが、その声はもはやうわ言のような感じでは無く、むしろ確かな意思を持って発せられる。
確かな殺意を内包して……。

≪続く≫
>>277続き

『お前だ……。
 お前の存在が、全ての因果律を狂わせる!』

〔ううう……。
 また変な誤解が広がっていく〕

どうすればいいだろう。
リナルドが考える間にも、マヤは次の行動を起こす。
振り上げたままの右腕ビーム・カタールを右方向に払うと、
バーニアを使って大きくジャンプした。

〔急降下攻撃か!
 どうすればいい……、どうすれば……。
 
 ……そうだ。
 今はこの可能性に賭けるしか……ない〕

その間にも降下を始めるアビゴル。
もう時間は無い。

(ヨーコ! 聴こえるか、俺の声が!)

ヨーコなら、今のリナルドが見えるはずだ。
見えなくとも、声さえ届けばそれでいい。

(今、〔たぶん〕訳あって俺とマヤが入れ替わってる。
 マヤの攻撃を俺が伝えるから、俺が指示する通りに動くんだ!
 それでマヤの攻撃は全てかわせる!)

まずは急降下からの斬撃。
後退すると、追撃を受ける可能性がある。

『また……余計な事を……!』

(右前方45゚、フルブーストで前進だ!)

リナルドの声は当然マヤにも聞こえている。
だが、聞こえていても動作がついていかない。
それがリナルドとマヤの差の一つ。

〔あとはヨーコが反応し、動作まで辿り着けるかどうかだな……〕

アビゴルはガズRに向けて急降下し、ビーム・カタールは振り下ろされた。

【行動:通信(-1)、叫ぶ(0)、攻撃(-1)】
【位置:S-17コロニー内】
【残り行動値:2pts.】
【機体状況:MS形態・通信回線継続(シュウジ・ヨーコ)】
【武装:(MS)ビームカタールx2、ビームカッター、頭頂部ビームキャノン、ヒートサーベル
   (MA)ビームカッター、グフシールド(半壊)】
【生徒状態:半覚醒・左首筋に軽度裂傷】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx5、食料5日分、雑誌、着替え一組、ノーマルスーツ
   (以下私物)MS状態チェック用ポータブルコンパネ、愛用眼鏡、配線修理用工具一式】
【行動方針:……(打開策検討中)】
【同盟:01番シュウジ 07番ベルク? 08番ヨーコ? 19番ラーズ??】
279スタンリー・M・イプキス ◆ztP6P.BonU :04/02/27 00:14 ID:b/VSiwQU
「ちっ、遮断か。間に合わん。」
進入したプログラムへの遮断が行われる。
だが、完全に遮断するわけではない。一時的にプログラムが退避されている場所がある。

「まぁ、予想通りなわけだがな。ドリアン君。タイマーセット、この艦の弾薬庫から
 自沈させる。再起動から2時間後だ。あと、この機体が発進したら2分後に青三号
 を上げるように割りこめ!」

ドリアンにそう指示を与える。しかし

『割り込む事は出来るが、2時間はやり過ぎではないのか?
 この場合は五分が妥当だと思われるが。それに、弾薬庫より機関部の
 メルトダウンによる方法のほうが妥当だと思われます。』

「このまま、機関部の方へ入るとさすがに気づかれる。
 まぁ、確かに弾薬庫のミサイルの誘爆を狙う方よりも
 メルトダウンを引き起こしてついでに推進剤にも引火させる方が確実だ。
 弾薬庫だと、パスワードのほかにもミサイルを撃ち尽くすとか
 対処の仕方は多いからな。一応2時間取ってあるのはお嬢ちゃんがまだ
 この艦に乗っているからだ。」

『ですが・・・いえ、了解しました。セットします。』

接触回線を介してタイマーをセットする。
遮断された状態では相手には見えていないだろう。

「まぁ、せいぜいがんばってくれたまえ。」


【行動:接触回線(0)仕掛けセット(2)】
【位置U14】【残り2P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草196本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)   自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
280ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/27 00:49 ID:???
『お前だ……。
 お前の存在が、全ての因果律を狂わせる!』

アビゴルから返信された内容だ。
そう返すと、緑色の物体が真っ直ぐ空に跳んだ。

「そう……でもね、私だって……
 ただで死んでやるわけにはいかないんだから!!

 今の私には……護るべき男性(ひと)がいるんだからぁッ!」

後ろに振り向き、その男性へとむけて微笑んだ。
――シュウジさん……ゴメンなさい――
どこか悲しそうな瞳で…見つめていた……。

背中のビームキャノンでアビゴルをロックする。
(……まさか、初めての相手が…リナルドさんなんて……)

その間にもアビゴルは物凄い速度で向かってくる。
考えているヒマはないッ!!
背中のキャノンを発射……


(ヨーコ! 聴こえるか、俺の声が!)

突然頭の中で響く声。
〔……リナルドさん?〕

(今、訳あって俺とマヤが入れ替わってる。
 マヤの攻撃を俺が伝えるから、俺が指示する通りに動くんだ!
 それでマヤの攻撃は全てかわせる!)

「……あなた達兄妹は…またそうやって私を騙そうと…ッ!!
 ……うわああああぁーーー!!!!」

頭に浮かんだもう一つの可能性を振り払うかのように咆哮する。
それと共に発射されるビームの束。
しかし、それはことごとく外れる。

そして……振り下ろされるビームカタール。
(右前方45゚、フルブーストで前進だ!) 「ダメ!よけられない!!」

リナルドさんのアドバイス。
でもそれは一足遅かった……。


(……もう、眼の前がまっくら…。
 私……死んじゃったのかな?)

恐る恐る目を開いた…。
そこに映ったのは………
281ヨーコ ◆7kXFb9ayC. :04/02/27 01:09 ID:???
(何…?
 なんだかとても眩しい……。
 ここが……天国……?)

(だから言っただろ?
 勝手に死なれちゃ困るってな。)

―――――――――――――――――

そこは天国でも地獄でもない。
現実だった。

いつの間にか左手に手にしていたビームサーベルと、
アビゴルのビームカタールの互いのビームが干渉し合って大きな火花を散らしていた。

……いや、それをやったのは私ではなく、私はそれを見ていただけ…。

右に手にしたトマホークで薙ぎにゆくものの
リナルドさんはあっさりそれをかわす。
その一瞬の隙に両の足とバーニアを巧く利用してある程度の距離を離した……。

互いに向き合うMS。
一触即発。
そんな言葉がぴったりの状況だった。

「シュウジ…といったな。
 悪いとは思うが、少しコイツの体を借りるぜ……。」

「…さて、久しぶりだな、リナルド=グレイス。
 まさかお前とまたもう一度、こんな形で会うとはな……。
 ヘンな因縁だな……。」

『男』はアビゴルへと向けて通信を行う……。
でも私は気になっていた……。
リナルドさんとこの『男』。
二人にどういう因縁があったのか…を。

【行動:キャノン(1) 外の人入れ替え(1) サーベル回避(1) 通信(0)】
【位置:s-17:コロニー内】【残り行動値:残り1p】
【機体状況:シュウジさんと回線(Nスーツ) リナルドさんと回線】
【現在の状況:生身 ノーマルスーツ】
【武装:背部ビームキャノン兼ビームサーベル×2(内臓武器)
     大型ヒートホーク(右手)】
【所持品:デイバック(コッペパン、水2g2本、修道衣、ジャム)】
【行動方針:2人の因縁?】
282シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :04/02/27 03:36 ID:???

『お前だ……。
 お前の存在が、全ての因果律を狂わせる!』
「どっちだよ!」
〔マスター!今どこにいるのですか?
 私の視覚情報と温度探知ではコックピット内にあなたの姿が確認できないのですが……。〕
「ガズRの中だ!」
〔え!?〕
その時、全天周モニターに飛び上がるアビゴルの姿が見えた。

『そう……でもね、私だって……
 ただで死んでやるわけにはいかないんだから!!

 今の私には……護るべき男性(ひと)がいるんだからぁッ!』
そう言うと、こちらをヨーコが悲しそうな目で見つめてくる。
(………殺るしか……ないのか?)
ビームカタールを振りかざし、急降下してくるアビゴル。
(……猶予は……ない。一瞬さえも。)
『……あなた達兄妹は…またそうやって私を騙そうと…ッ!!
 ……うわああああぁーーー!!!!』
「……!?」
背部より発射されるビーム。だが、それは外れた。
「ゼファー!」
〔間に合いません!ここからではガズRに当たる可能性も……。〕
「ちっ!」
一瞬死を覚悟した。が、まだ死んではいなかった。
左腕に握られたビームサーベル。それがアビゴルのビーム・カタールと干渉し、火花を散らす。

『シュウジ…といったな。
 悪いとは思うが、少しコイツの体を借りるぜ……。

 …さて、久しぶりだな、リナルド=グレイス。
 まさかお前とまたもう一度、こんな形で会うとはな……。
 ヘンな因縁だな……。』
「………今度は誰だ?
 ……因縁だが、なんだか知らないが……好きな人に守られながら、
 ただ待っているだけなど、私には出来ない。
 私も戦わせて貰うぞ……?」
 
 ゼファー。火器管制リミッター解除。
 ………だが、…いや、いい。目標、アビゴル!」
〔了解。〕
(「悪いと思うが」、と言った。と言うことは元に戻るのか……?
 と、言うかさっきまでの聞かれてたのか?
 ……それよりも……ここで使うべきか……?真のPhantomを……。)

【行動:会話(−0)】
【残り行動値:4p】
【位置:S−17】
【機体状況 :レーダー不調? ゼファー管理中 通信(シュウジ⇔ゼファー)】
【参加者状況:右足重傷(再度出血中)ヤヴァイ】
【武装:ザンネックベース(破損している可能性大 移動には問題なし) 4連装マシンキャノン(5斉射分)
    ビームライフル(残弾3)ビームサーベル×2、ビームシールド、フック付きワイヤー&ウィンチ】
【所持品:ディパック(水2g入り4本 食料三日分 ノートPC 計画書 紙とペン)
     拳銃 工具セット ゼファー 首輪カバー×6】
【行動方針:状況打破】
【同盟:07番ベルク?? 19番ラーズ? 08番ヨーコ (15番リナルド????)
 中立:06番ジェイス? 14番 レイモンド】
283アーネスト・マンソン:04/02/27 07:57 ID:???
 ひとまずは安心してよさそうだ。
 隠れていた通路を出、ガンイージにこちらの姿を見せる。
(通信、>>252)
「初めまして、だな。
 君が最悪の選択をしなかったことに感謝する。
 ・・・・・・なにしろ、推進剤タンクって言うのは巨大な爆弾
見たいなものだ、爆発すればMSぐらい簡単に吹き飛ぶ・・・・・・
 アーネスト・マンソンだ、以後よろしく頼む」
 簡単な挨拶をしておく。 
 この男、そしてあの聞き取りやすくはあるがけたたましい響きの
訛りでしゃべるあの女は、果たして「肉」ではない存在なのか。
 それとも、彼女とはことなりやはりただの「肉」なのか。
 まぁいい。
 何をするにも数が足りないのは事実なんだから。
 
 それにしても、頭が疼く。
 欲望をこらえるため生まれるストレスのためなのか。
 それとも。
 
 ・・・・・・あとで、頭痛薬かなにかを彼女から受け取る必要が
ありそうだ。
【位置:F5】
【機体状況:正常、MS形態】
【パイロット状況:疼く・・・・・・疼くんだよ。頭が】
【武装:ガザD(現在搭乗中)
 ビームサーベル×2、背部ビーム砲×2、肩部5連装ミサイルポッド×2、
 ナックルバスター、足裏部2連装メガ粒子砲×2、脚部格闘用クロー×2
 ワイヤーホーク×1、スリングクラッカー×2(武装庫に保管)、バズハンマー×1(右手に装備中)】
【行動:(通信;レイモンド・デリック)】
【コンテナ武装;ザクT;武装ザクマシンガン×1、予備の30連ドラムマガジン×1、ブービートラップ(クラッカー)×1、
 現在武装庫に保管中】
【所持品: ディパック、首輪、軍用レーション2日分、水入りボトル2本(残り3g)、ナイフ、
 絞殺具、防弾ジャケット(拳銃弾対応)、ノーマルスーツ用酸素ボンベ3本(合計9時間分)、
 拳銃(弾丸15発)+予備カートリッジ2本、アサルトライフル(弾丸16発)+予備カートリッジ2本、天然フリーズドライのお肉800グラム
 ビームライフル×10、てづくりちょこ、てぃーちゃーちょこ、GHB10回分、ガスバーナー】
【方針:俺は、見たい。見たいんだ。結末を】
【同盟:サーティア・クワン】
284イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 11:46 ID:???
>274
「分かったわ。
 私が使った応急手当用の道具一式が艦橋にある筈だから、今からそちらに向かうわね」

手元の少女の、薄い胸元を見下ろし呼吸が安定している事を再度確認してから、愁林は言葉を続けた。

「気を付けなさい、ダグラス。
 敵の攻め手が一つだけとは限らないわ。念には念を入れなさい」

通信機越しに聞こえてくる艦橋の様子から、スタンリーが何らかの工作を仕掛けた事を察し、警告を発する。
トラップは幾重にも張り巡らせるもの。
黒後家蜘蛛から彼女はそう教わっていたからだ。

リファニアの背中と膝の裏に腕を渡し、その小柄な体を抱きかかえて愁林はその部屋を後にした。
止血点を圧迫しておいた甲斐あって、出血量は目に見えて減っている。
あとは傷口の消毒を行い、ガーゼ等で圧迫しつつ保護すれば大丈夫だろう。
そう思った矢先、腕の中の少女が微かに喘いだ。

「もう少しの辛抱よ……」

―――裏切り者には、死よりも尚惨たらしい生の終焉を―――

唇を強く噛み締め、床を蹴って先を急ぐ。
やがて見えてきた艦橋のドア。
開いたそれをくぐり、愁林は部屋の中へと飛び込んだ。
285イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 11:48 ID:???
手近なシートにリファニアの体を横たえ、手当て用の道具一式を持って彼女の横に膝をつく。
アルコールで湿らせた脱脂綿で傷口の周りを大きめに拭い、血糊などの汚れを拭き取ってから消毒液での殺菌を開始する。
幸いにして銃弾は体内に留まってはいない。
それを確認し、愁林は更に医療用テープとガーゼ、包帯を取り出して作業を続行した。

数分後―――

目に見えて呼吸が穏やかになった少女の様子にホッと胸を撫で下ろし、愁林はゆっくり立ち上がった。

「これで、この子はもう大丈夫の筈よ。ダグラス、今の状況はどうなっているの?」

【行動:艦内移動(-1)、一見無駄っぽいけど実は合理的な移動アクション(-1)、艦橋へ通信(-1)、応急手当(-1)】
【残り行動値:0p】【現在位置:U-14(ミョーコウD-4区画)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスLOVE、シェラザードへの警戒、裏切り者には死すら生温い】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
286イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 11:57 ID:???
>285修正

【行動:艦内移動(-1)、幼女運搬(-1)、応急手当(-1)】
【残り行動値:1p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋)】
サーティアの言っていた通り、隣のデッキにはすぐに着いた。
最後の隔壁をくぐると、視界が一気に開ける。
そこは俺のいたデッキよりも広く、立派なデッキだった。
このくらいの広さがあれば、ゆったりと機体を停められる。

まずデッキの中で目に付いたのは、2機の機体だった。
1機は見覚えのある片腕の機体。サーティアのジャベリン。
もう1機は…横の通路から出てきた、見た所古い時代のものと思われる機体。
どうやら俺を見張っていたらしいが、あの時食事とサーティアの通信に気を取られ
て全くレーダーに気が付かなかった。
1度気を抜くと、つい周囲の警戒がおろそかになってしまう。
本当に…まだまだだな。俺の現役まで追い付くには。

と、その機体から通信が入ってきた。

『初めまして、だな。
君が最悪の選択をしなかったことに感謝する。
 ・・・・・・なにしろ、推進剤タンクって言うのは巨大な爆弾
見たいなものだ、爆発すればMSぐらい簡単に吹き飛ぶ・・・・・・
アーネスト・マンソンだ、以後よろしく頼む』

下手な動きをしたら殺る気まんまんだったって事か。
ま、確かにあの状況じゃ一撃で昇天しても文句の言えない所だ…。
しかしものは考えようだ。
とにかくこちらに来た俺の判断は、その場で殺されるという結末から回避するとい
う幸運をもたらしてくれた。
そう、俺の運もまだ捨てたもんじゃないって事だ。
折り返し、こちらも通信を送る。

「初めまして。レイモンド=デリックだ。
 あそこで撃たなかった君の配慮に感謝する。
 至らない点も多々あると思うが、長い目で見てやってくれ。
 …まあプログラムが、長い目なんて悠長な事を許してくれるか分からないが…。
 とにかく、以後宜しく頼む」
続いてサーティアにも挨拶をする為に、ジャベリンの側に移動する。
そのジャベリンの足下には2人の参加者らしき姿が見えるが、2人とも女性らしく
どちらがサーティアか分からない。
ともかく挨拶をしなければ始まらないので、ジャベリンの隣にガンイージを停めて
コクピットハッチを開けた。
2人を見ると、ヘルメットのバイザーが開いている。酸素がある証拠だ。
酸素が吸える嬉しさに若干の笑みを覚えつつ、ヘルメットを外して下に降りる。
勿論武器などは持たない。
武器を持つのは、ここに入れてくれたサーティアに対して失礼と言うものだ。

(……うーむ……サーティアはどっちだろう……?)

外見をよく知らないだけに、判断がつき難い。
……取りあえず挨拶をしてみる。
返事をして振り向いた方がサーティアだろう。

「お嬢さんとこうして面と向かって話すのは初めてだから、改めて名乗らせてもら
 おう。レイモンド=デリック。一応、元軍人だ」

軽く敬礼のポーズを取る。
サーティアは嫌うかもしれないが、俺には俺なりの礼の尽くし方がある。

  【行動:デッキに移動(−1)アーネストに通信回線開く(−1)、サーティア
に挨拶(0)】
【残り行動値:2p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:話を聞く】
【同盟:なし】
接触回線による、火器管制の干渉は阻止する事に成功した。
だが、まだ気は抜くことは許されない。

「出て行くなら、早く出て行けよ!!」
格納庫は既に開放され、出ようとすれば今すぐにでも発進できる筈。
だが、スタンリー機は動こうとしない。その態度に腹が立つ。
姉さんの助言通り、また何かミョーコウに仕掛けるつもりだろうか?
ならば、他のプログラムも一度検査した方が安全か、
と思った時、短い電子音と共に火器管制プログラムの再起動が完了した。

だが、ディスプレイに写った青い文字は、2〜3秒ほどして突然赤い文字へ変化する。
「・・・・・・ミサイル信管干渉による自爆プログラム作動、退避勧告・・・・・・?」
文字を読み上げるも、唐突の事に呆然とする事しか出来ない。
残り時間は1:59:38から、ためらう事無く時間を減らしてゆく。
急いでキャンセルを申請したが、セキュリティー・ロックのパスコードに阻まれた。
再々起動も同じく阻まれてしまう。
コードを設定したのはスタンリー、彼に違いないだろう。

そこでリファニアを担いだ姉さんが入室してきた。
僕はそれを一目確認すると、他のプログラムのチェックを始めた。
航行、レーダー管制、動力及び推進機関・・・・・・異常無し。
どうやら、他の主要なプログラムは干渉されていないらしい。
だが、このまま放って置く訳にはいかない。
今の状況で、各プログラムの一斉再起動は危険すぎると判断。
ならば、これしか方法は無い。

『これで、この子はもう大丈夫の筈よ。ダグラス、今の状況はどうなっているの?』
リファニアの処置を終えた姉さんが、現在の状況を聞いてくる。
「スタンリーさんにより、自爆プログラムが作動されました。
 残り時間は・・・1時間43分、です。
 これ以上の被害を防ぐため・・・・・・スタンリー機を敵機と認証、以後、全ての干渉を遮断します・・・。」
苦渋の決断、苦虫を噛んだような口調で答え、
それとと同時にスタンリー機の敵機認証を承諾した。

認証した途端、零距離地点に敵機反応、危険性極めて高し
の文字がレーダー管制ディスプレイに大きく表示され、けたたましい警報が響く。
解かっていると言わんばかりに警報を切った。

【行動:対処失敗(−1) イブと会話(−0)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る 自爆阻止】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
イブの腕に抱かれながら、ブリッジへ運ばれてゆくリファニア。
その右手に握られた銃は、イブに抱かれた途端にリファニアの手から離れ、
血と肉片の海に、残された。

そんなリファニアの意識の奥深く―――

ふたりのリファニアが、対峙していた。

座り込んで、すすり泣くリファニアと、冷たい目でそれを見下ろすリファニア。
魂は、あくまでもひとつ。共に、リファニア=ニールセンそのものだ。

「いつまで、泣いているの?」

「だって……。私には、もう……なにも、ないから……。」

「だから、何だっていうの?
 ただ、泣き喚いて終わりなの?
 あの決意は、何だったの……?」

「でも、私、人を……。そのこころに触れた人を、撃った……。」

「撃たれたから、撃ち返した。それだけでしょう……?
 大切なものを、奪われもした。
 踏み躙られもした。
 大切な"ひと"の命。……わたしのこころ。
 裏切られたのよ。パパを殺された時と、同じ。」

「……そうか、私は復讐しようとしたんだね……。
 あの時と違い、私の手には銃が握られていたから……。
 私、憎いって……。
 ひとの命を、護るためじゃなくて……ただ、殺してやるって、思って、撃った……。
 私は、殺し合いに、乗ってしまった……。あの女に、負けた……。」

「……だったら、もう、諦める?死にたい?楽になりたい?」

「……わからない……よ……。」
突然、暖かい光が満ちた。
その光のむこうに見えるもの。
こちらを見て、やかましく鳴いている、トリィ。
そして、そのさらに向こう側にみえる背中は―――
―――最愛のひとの、背中。

思わず、その背中に向かっていこうとする、リファニア。

トリィが、鳴いた。甲高い声で。
それは、言葉の形をとっていなかったが―――

―――マダ、クルナ―――

確かにそう、言っていた。

「……まだ、死ねない。」

「そう、まだ、死ねない。死ねるはずもない。
 アレンによって価値を見出されて、トリィによって救われた、この命。
 無駄に散らせるなんて事、出来る訳がない。」

「……そう、だよね……。」

「さあ、目覚めてよ、私。やらなきゃいけない事、いっぱいあるよ……?」

たましいの扉が、ひらく―――。

「ン……。」

目覚めた場所は、ミョーコウのブリッジ。
そこに居るのは、イブとダグラス。

上体を起こす、リファニア。
「……ッ!」
右肩が、痛んだ。
思わず、右肩に触れると、そこには包帯が、巻いてあった。

―――暖かかった。

私には、まだ、残っている。
この、ミョーコウが。
この暖かさがある限り、私はそれを、護ってみせる。

決意の、再確認。
前とすこし、違うのは。
このミョーコウと、死ぬまで共にあろう。
最後まで、この暖かさと共にあろう。
―――そう、決めた事だった。
「くっ……。」
痛みに耐えながら、何とかソファーから起き上がる。
途端に聞こえる、けたたましい警報。
それはすぐに、ダグラスによって消されたが、ただならぬ事態が起こっている事は、理解できた。

「……スタンリーさん、なの……?」
ダグラス達に近づくリファニア。その足取りはふらついていた。
ディスプレイを見て、何が起こっているか理解しようとする。
「……自爆……プログラムって……?」
驚愕の声をあげる、リファニア。

スタンリー・M・イプキス。
ここまでの事が出来る人間でありながら―――。

「…………なきゃ……。」
行かなきゃ。私が、行かなきゃ。
行って、彼の魂を、解放してあげなきゃ。
そうしないと、彼はもう、救われないだろうから……。

リファニアは、よろめきながらも、ブリッジを出ようとした。

【行動 : 自己問答(-1)、目覚める(-1)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、出血のせいでふらついている 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、魂の解放 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
293イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 17:40 ID:???
スタンリーの機体が敵機認証を受け、補給その他全ての干渉が遮断されるまでの一部始終。
それを見届け、愁林は肩に掛かった一房の黒髪を左手の指先でかき上げた。
絹糸の如く滑らかな黒髪の束は、ふわりと踊って然るべき場所へと落ち着く。

「無茶な男だとは思っていたけど……ここまで馬鹿だったとはね」

苦々しげに呟く愁林。
相手の人物像を見誤った事。
信頼に足る人物であると思ってしまった事。
自分が寄せていた信頼―――仮令それがダグラスやリファニアへのモノとは異なり、打算の割合が大きいモノであったとしても。
それを、いとも容易く裏切られた事。
そして何より。

「待ちなさい。今の貴方は無茶ができる状態ではないでしょう」

この少女の純粋な心を最悪の形で踏みにじり、裏切った事が、彼女にはどうしても許せなかった。
いや、違う。
許せないのではない。
何故なら―――許す気など毛頭無いのだから。

「あの男は、私が殺す」
294イブ・シュウリン ◆EVE/axNqpo :04/02/27 17:41 ID:???
8年前。
信じていた者たちからの裏切りによって崩壊した、16歳の少女の幸福な日常。
殺され―――
奪われ―――
騙され―――
その果てに失った、平和な未来とささやかな夢。

「懺悔の暇すら与えはしないわ」

紅蓮の憤怒と氷霜の殺意とが篭った視線をモニターの向こうの黒いMSへ叩きつけ、愁林はさっと身を翻した。

【行動:リファニアを呼び止める(-0)】【残り行動値:1p】【現在位置:U-14(ミョーコウ艦橋ドア付近)】
【特記事項:軽症(手当て済み、但し抗生物質の服用は必要)】
【機体状況:左腕Bシールド及び同前腕回路切断、同マニピュレーター損傷率71%、左肩装甲破損】
【武装:頭部バルカン×2、Bサーベル×2、Bシールド×2(左腕内蔵側使用不可)、
...    Bライフル(E残量54%)、4連装ヘビーマシンガン付きショットランサー(ヘビーマシンガン残弾48%)】
【所持品:(銀のロザリオ)、銀の腕時計、低反動拳銃(弾丸12発装填済み)】
【行動方針:ダグラスLOVE、シェラザードへの警戒、裏切り者には死すら生温い】
【同盟:No.05・ダグラス、No.20・リファニア、No.26・シェラザード(?)】
「さてと、可動域まで達した事だしさっさと出て行くか。」
カタパルトに足を乗せようかという瞬間

「ん?カタパルトが受けつけん?そうか、コードを書き換えたか。」
まぁいい、出て行く方法ならある。
そのままスラスターを強制的に吹かす。高熱の物体が格納庫に燃え滓としてばら撒かれる。

だが、X2は出て行かない。艦と機体をつないでいるのは点滴よろしくつながれた補給パイプ。
パイプの外れた反動で爆発的な前進力を得ようというのだ。

次の瞬間。バチンという音と共に機体が前に進む。
それと同じにパイロットの体はGという見えない力に押し付けられる。

そのGも収まった頃。
ムサイの方へ向いて、機体の右腕右足をまえに突き出してKの文字を作る様にかたどる。

「次の患者が待ってるんでなァ。」
誰に言うわけでもなく決め台詞を言って見せた。


【行動:発進(1)】
【位置U14】【残り1P】
【機体:足バランス多少悪】【身体状況:左上腕被弾(貫通)】
【武装:60mm頭部バルカン×2両肩部マシンキャノン×2(92%)、ビームサーベル×1、
左足部ヒートダガー×1、両腰部シザーアンカー×2、ブランドマーカー(ビームシールド
兼用)×2】
【持ち物:コッペパン1個 水2g入り2本 サバイバルキット 煙草196本 信号弾各4個ー1
自動拳銃(8発)マスク(緑色、木製)   自動小銃1丁 予備マガジン4個】
【方針:隠された翻意】
【同盟:同盟破棄】
『待ちなさい。今の貴方は無茶ができる状態ではないでしょう』

イブに、呼び止められる。
当然だろう。今のリファニアは、誰がどう見ても、戦える状態には見えない。
動かせない事はないとはいえ、右肩の傷は、確実に操縦に影響する。

―――でも―――

『あの男は、私が殺す』

恐ろしく冷たい、イブの声。
その心に渦巻く紅蓮の炎と、その心に宿る氷の刃。

わかる、わかるよ、イブさん。
……その怒り、身に染みてわかる……。

リファニアは、イブの思考を読んだ訳ではない。
人は、そこまで便利にはなれない。
だが、イブの怒りの源。
奇しくもそれは、リファニアと極めて似ていたのだ。
故に、イブの怒りと同調した。

―――私も、戦う―――

「……イブさん。
 あの海賊ガンダム、一度対峙したから、よくわかる。
 奴は、てごわいよ……。
 だから、私も戦う。
 スタンリーさんをこのまま逃がす事なんて、私も我慢出来ない。
 彼が左腕を負傷している今こそ、彼を倒す最大のチャンス……。
 確実に、倒さなきゃ、ね?
 ……私は、へいき。まだ、頑張れる。
 それに……。
 私の機体、いざとなればこの手を使わなくとも、動かせるから……。」

リファニアは、イブの黒い瞳を見つめて、そう言った。
イブの瞳に宿る"凍てついた激情"に圧倒されそうになるものの、
リファニアも負けじと、決意を込めた瞳で、イブの瞳をじっと見つめた。

【行動 : 会話(0)、残2 】
【位置 : U-14(ミョーコウ、ブリッジ) 】
【機体状況 : 表面に細かい損傷(幾つかビーム砲損傷)、スラスター損傷軽微、MA形態 】
【パイロット状況 : 頬に切り傷(治りつつある)、右肩に軽傷(治療済み)、出血のせいでふらついている 】
【武装 : 胸部3連装拡散メガビーム砲(一門破損)、リフレクタービット×10、
      腕部サイコミュ式 ビームソード×2、全身メガビーム砲×多数 】
【コンテナ入り武装 : 指揮官機用ブレードアンテナ(全体通信が行P1で可能)
            備考:コンテナはMS格納庫にあります。 】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本(1本は空)、
      ジオン女性士官の制服、父の形見のジオン十字勲章、ジオン軍制式拳銃
      ノーマルスーツ、アレンの遺したギターとアンプ 】
【方針 : リーア=ミノフスキーに負けない、ミョーコウを護る、魂の解放 】
【同盟 : 03 イブ・シュウリン、05 ダグラス=ロックウード、26 シェラザード=ビンス=マクファーソン 】
>>295
スタンリーがようやく発進した。それもとてつもなく迷惑な方法で。
しかも出て行った後に見せたあの格好は………もう、言葉にするのも嫌だった。考えるのさえ苦痛だ。
この男は本当の本気でゲス野郎だ。そう判断せざるを得ない。

あの男はあたしに銃を向けて引き金を引いた。
あたしの目の前でリファニアを撃った。あんな可愛い女の子を傷つけた。
せめて動揺してさっさと逃げ出すならともかく、未練たらしく居残っていた。
ああ、あたしは知らなかった。無知だった。甘かったわ。
世の中にゴキブリと身勝手な人間と煙草以上に嫌いで忌々しくて細胞1つ残さず消し去りたい存在がいたなんて。

「………出るわよ!」

相手が外に出た以上は、テールランスは役に立たない。
アレンの形見をウエポンラックに戻し、接触回線でムサイに発進することを伝えてから、キュベレイを虚空に躍らせる。
この距離と位置では、あのX−2に対してミョーコウは無防備に近い。
だからシェラザードはキュベレイをX−2とミョーコウの間に入れた。
深紅の女王がスタンリーの目からブリッジを隠すように立ちはだかる。

不思議なものね。最初は素人集団と馬鹿にしていたこの旧式艦を、今はこのあたしが守っている。
それも心の底から。全力で。あたしの身体を盾にしてまで。
だって、こんなところでダグラスを死なせるのは惜しいもの。あたしを殺すのは、あのコだから。
リファニアみたいな素敵で可愛い女の子とはこれから色々としてみたいし。
イブは………まあ、ダグラスの盾としてなら、いいかしら。
それに、あの手の真面目バカ女をからかうと面白くて飽きない、ということにしておくわ。

楽しいことをするには、それなりのコストもリスクも背負わないとね♪

シェラザードが笑う。その微笑みはとても複雑で、何を意味するのかは彼女自身にも分からなかった。
だが、容赦なく誇り高い紅の女王は、彼女の主の最も激しい心の部分を忠実に表現した。
一旦マシンガンから手を離す。そして、右手を勢いよく突き出すと、その中指を思い切り突き立てた。

ねえ、世界一下劣で無価値で意味のないゲス男さん。

中指をたたむと今度は親指を立て、首をかききる仕草をすると、そのまま親指を下に向ける。

どんな死に方がお望みかしら。

マシンガンを再び手にする。キュベレイは何も語らず、ただその内に秘めた激情を表していた。

【行動:接触回線でムサイに通信 (0) 発進(−1) 機体でムサイを防御する(0)】
【位置:U14(格納庫・キュベレイコクピット)】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-004-2(3) キュベレイMk-U】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル(ビームガン兼用)×2、ファンネル×12、
     105mmザクマシンガン(弾倉×3) ハンブラビのテールランス】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2
      軍用大型ナイフ 青酸カリカプセル1個入りロケット
      デンジャーな衣服・下着・道具類で一杯のスーツケース 抗ガン剤13日分】
【方針:ミョーコウを守る】
【同盟:No.03・イブ???、No.05・ダグラス?、No.20・リファニア?】
>>297
ミスの修正です。
誤)【行動値残り:1】
正)【行動値残り:3】

重ね重ね申し訳ありません………
………さらに修正です。
誤)【U14(格納庫・キュベレイコクピット)】
正)【U14】

吊ってきます………
「此方こそ始めまして。
 私はサーティア=クワン。
 それで、あそこでMSの整備をしてるのがアーネストよ
 私も彼方と同じでね、何かした訳じゃないんだけど……
 拉致されてきて殺しあえって言われたにょ
 もう直ぐもう一人の客が来るわ。
 それと……」
とまで、喋ってからノーマルスーツのバイザーを操作して
ひらきおった。
そんな事しよったら、空気が・・・・・・
「ここ、空気あるわよ?」
「へっ。そうなん?
 よかったわ。ヘルメットって妙に息苦しいんで
 あんますきやなかったんや。」
そういいながら、ヘルメットを脱ぐ。
あー、空気がホンマ美味しい。
っていっても味があるわけやないけど。
「えーと。名前が・・・・・・
 めんどいんでさーちんとあーたんぐらいで
 呼ぶのはええかな?」
そうさーちんに言っていると横からイキナリ声かけられよった。
いままで人に会った嬉しさで全然きがつかへんかったんやけどな。
「お嬢さんとこうして面と向かって話すのは初めてだから、改めて名乗らせてもら
 おう。レイモンド=デリック。一応、元軍人だ」
「うわ。軍人のおっさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!! 」


【行動 : とーきんぐたいむや (0) 残り4 】
【位置 : F-5 】
【機体状況 : 体育座りでタイヤにのっかっとる 只今お留守番の最中やー 】
【パイロット状況 : かんげきー 】
【武装 :ビームサーベル、両肩部3連装ミサイル×2、両肩部ムーバブルシールド×2
      120mmザクマシンガン+弾倉2つ
      アインラッド 武装:ビームキャノン×2、9連装ミサイルポッド】
【所持品: ディパック、首輪、コッペパン2つ、水2g入り2本
      中身のたくさん入ってる財布
      (硬貨が20枚ぐらいお札が40枚ぐらい。あとサービス券とかカードが入ってる
       それと暴漢対策に鉄板が仕込んであって
      ナイフも通さない、銃弾も効かない・・・・・・試した事はあらへんけど。)
      つっこみ用スリッパ(片方だけ) 】
【方針 : ねーねー。名前なんつーの? 】
【同盟 : まだ、友達おらへん 】
『あの男は、私が殺す』
『懺悔の暇すら与えはしないわ』
イブの冷酷無比な声。殺気と静かな怒りがひたひたと伝わってくる。

そして、リファニアも出撃の意を表した。
処置が完了したとはいえ、彼女は怪我が直った訳ではない。
その可憐な顔、治りかけとはいえ頬の傷も相まって、余計に痛々しく見えた。

彼女は引き止めるべきでは、とは思ったものの、
その決意に満ちた目から決心の固さを悟り、結局は彼女の判断に委ねる事にした。

その時、艦橋の真下、格納庫から地鳴りのような振動が伝わる。

「・・・スタンリー機の出撃を確認。シェラさんが迎撃に出るようです。
 お二人に出撃許可を出します。・・・どうか、お気をつけて。
 僕は各部のミサイルサイロへ向かい、信管の取り外し、もしくはミサイルの破棄作業を行います。」

もう一度、自爆までの時間を確認する。

「本当は安全な場所での作業が一番ですが、残り90分では余裕がありません。
 合計五箇所、こっちも時間との戦いです。お互いの無事を祈りましょう。」

少しでも心に余裕を持たせるため、笑顔で話した。

【行動:会話(−0)】
【位置:U-14 艦橋】【残り行動値:3p】
【機体状況:肩部損傷 格納中】 【身体状況:通常+α】
【武装:頭部バルカン×2(残弾90%) ビームサーベル カメラ・ガン  ザクバズーカ(残弾3)
     ビームピストル×2 ビームシールド(破損) クラブ×1 ムサイ級軽巡(損傷軽微)】
【所持品:イブのロザリオ 拳銃 家族写真 コッペパン×2 水2リットル入り×2 弁当×1 お菓子少々】
【行動方針:イブを守る 自爆阻止】
【同盟:03番イブ 20番リファニア 26番シェラザード】
『えーと。名前が・・・・・・
 めんどいんでさーちんとあーたんぐらいで
 呼ぶのはええかな?』

 は? さーちんってアナタ……
 けど反論する前に、彼が来たのよね。
 レイモンド=『レ』リックが。

『お嬢さんとこうして面と向かって話すのは初めてだから、改めて名乗らせてもら
 おう。レイモンド=デリック。一応、元軍人だ』

「始めまして、私はサー……」

「うわ。軍人のおっさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!! 」

 大きい声……(´Д`;)
 私の声は遮られて、ルイの大きな声だけが響いていた。


【行動 : 会話(−0) 】
【残り : 4P 】
【位置 : F5 】
【機体 : ジャベリン : 右腕消失 】
【身体 : 異常なし 】
【武装 : 頭部バルカン砲×2、ビームサーベル×2、ショットランサー×2
       ビームシールド MS用大型ガトリング・ガン(ドラムマガジン付き)】
【所持品: 工具箱一式、懐中電灯、頑丈な腕時計、携帯ゲーム機、小説、LD、薬品一式、血塗れのリボン】
       アッパー系の麻薬(3日分)、寝袋、マリファナ、ディパック、レーション
       レトルト沢山、毛布、着替え一式、その他】
【方針 : 優勝する 】
【同盟 : No.21/アーネスト No.25/ルイ 】b
型通りの挨拶は済ませた。
さて、どちらの女性が反応するか…。

「始めまして、私はサー……」

「うわ。軍人のおっさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!! 」

………………………………。
ほぼ同時ではあったが、顕著に反応したのは黒い目をした女性だった。
ばかに大きな声をしていて、隣の女性の言った事がよく分からなかった。
物凄く好意的な解釈をすれば、元気がいいというのだろう…。多分。
ヘルメットのせいで正確には分からないが、まだ若いようだ。
ただ…こっちの女性は、いくらなんでもサーティアと違うだろう…。

まず声が違う。
それに物腰も違う。
イメージも…俺がしたものとは…違うような気がする。
戦場で鍛えた俺の勘も明らかに違うと告げている。

しかし、しかしだ。
たまにいるじゃないか、電話で話した時のイメージと実際に会った時のイメージが
全然違う人間が。
サーティアもその類の人間かもしれない。
いや、ここは普通に隣の女性をサーティアと見るべきでは…?

…俺の思考は、戦場でもなかったような迷宮へと入り込んでいった。

  【行動:困惑しながら思考中(0)】
【残り行動値:2p】
【位置:F-5】  
【機体状況:異常無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル、ビームシールド、
胸部ニ連装マルチランチャー、ABCマント、ビームライフル(残弾6)】
【所持品:ディパック、水2g入り2本半、食料21/3日分、シャベル(小)、
蕎麦団子2個、蕎麦の種子、拳銃と自動小銃と弾倉、マジック】
【行動方針:話を聞くつもり】
【同盟:なし】
304リーア先生 ◆UktGzzmQ/o :04/02/27 23:49 ID:???
第七章、立てました。以後はこちらでどうぞ。

http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1077892615/l50
305通常の名無しさんの3倍
hoshu