1 :
宙援隊員 :
2001/08/19(日) 22:05 カール・マンハイムの「自由・権力・民主的計画(未来社)」を 国際経営学部の組織論特論の教科書に使っています。 こんなに素晴らしい本を書いたマンハイムに興味を持っている人が 大勢いらっしゃるに違いありません。是非書き込んでください。
2 :
宙援隊員 :2001/08/19(日) 22:34
別冊宝島176「社会学・入門」を見ると、橋爪大三郎氏は、“人間が生きていること、 個々人の意味世界をベースにして、人間が生きにくいような制度は変えるべきだと いう抗議の声をあげるのが社会学ではないだろうか。”と書いている。 大澤真幸氏は、“「社会秩序はいかにして可能か」は社会学の基本的な問いである!” と書いている。 ならば、もっとマンハイムを論じるべきではなかろうか?
3 :
やまがた :2001/08/20(月) 00:29
好きでーす。でも、本がどれも分厚いよね。気合いを入れてからでないと読めない。
4 :
宙援隊員 :2001/08/20(月) 05:10
>3 やまがた さん、 そうですね。分厚い上、難解です。でも、内容は現在の世の中にこそ、本質的な意味で ぴったりで新鮮です。 彼が亡くなってから54年の間に、我々が忘れてしまった、あの頃、19世紀末から 20世紀前半の、人類の本当の問題について、解決の糸口が真正面から扱われています。 名前からして「知識社会学」 私は学生用に、自由・権力・民主的計画を5分の1くらいに短縮し、版元の了解を得て 講義録としてホームページに載せました。却って解り難くしたみたいですが(藁) だからここでは、読まないで語りましょう。
5 :
宙援隊員 :2001/08/21(火) 10:34
>4 彼が亡くなってから54年の間に、我々が忘れてしまった、あの頃、19世紀末から >20世紀前半の、人類の本当の問題について、解決の糸口が真正面から扱われています。 19世紀末には産業革命とフランス革命以来の市民革命の流れが矛盾の頂点に達し、 「西欧の没落」が近い雰囲気の中で、片や労働者独裁あるいはファシズム・ナチズム によるによる全体主義による救済と、英米流の資本主義経済をベースとする自由主義体制 が拮抗する中で第一次、第二次世界大戦に突入し、さらにその後の冷戦を通じて ソ連型の共産主義が崩壊し、英米型の自由主義が大勢を制覇したように見え、 グローバルスタンダードなどと言われています。 果たして、自由主義経済制度(第一の道)が勝ち、全体の調和を重視する計画経済 制度(第二の道)が敗れたのでしょうか? そうではない、第三の道があるというのが、クリントンやブレア、さらには ヨーロッパ各国の社会民主主義の流れだと思います。 この第三の道を最初に唱え、綿密な検討を加えたのが、カール・マンハイムの 「自由・権力・民主的計画」です。 私は、この本が日本でほとんど読まれず、話題にもならないのが残念でたまりません。
6 :
宙援隊員 :2001/08/21(火) 23:08
柴田です。少し古いですが、話題を提供します。 >5 果たして、自由主義経済制度(第一の道)が勝ち、全体の調和を重視する計画経済 >制度(第二の道)が敗れたのでしょうか? >そうではない、第三の道があるというのが、クリントンやブレア、さらには >ヨーロッパ各国の社会民主主義の流れだと思います。 >当時、米国のクリントン大統領は言った。 >“政府は敵だと言う人たちと、いや政府が答えだと言う人たちの間で不毛な論争が続いてきた。 >アメリカ国民諸君!我々はそのどちらでもない第三の道(the third way)を発見したのだ。 >(1998年1月、基本政策演説)” >英国のブレア首相は言う。 >“第三の道(The Third Way)は近代化された社会民主主義を意味し、社会正義への >確約と中道左派の目標への革新については熱烈であるが、それを実現する方法論に >ついては柔軟で革新的で前向きである。” >ドイツのシュレーダー首相は言う。 >“新しい中道(The New Middle)は、先手を取ることと、労働市場の柔軟さの増大を >経験することとを望む全ての人に訴える。新しい中道は、人の部下でなく自分の主人に >なる夢を実現したい人や、リスクを喜んで受け入れようとしている人に訴える。” >当時、日本の小淵前首相は言った。 >“日本は、かつては米国の圧力で変化の必要性を感じた。今は変化への最大の圧力は >日本の国内から来ている。過去、日本の成功をもたらしたシステムやプロセスはもはや >機能しない。それは我々にとって今や重荷となっている。新しい日本の社会構造は >市場原理一本やりの米国モデルとも終身雇用に代表される従来型日本モデルとも違う >「第三の道」になるであろう。(1999年5月6日、朝日新聞)” この第三の道への道程はどうなるか、誰にもわからない、というのが、私の本音です。 皆さんはどう思いますか?
7 :
宙援隊員 :2001/08/22(水) 22:42
産業化は多くの成功を収めましたが、それと同時に、以下のように多くの深刻な問題に 直面してます。 これから毎日、皆さんと共にここで考えたい話題を一つずつ提供します。 引用の出所は以下の通りです。 (ブレア)=ブレア英国首相の意見で、1998.9.21付け朝日新聞 (21世紀懇)=小淵首相の私的「21世紀日本の構想」懇談会の論点で、1999.8.8付け朝日新聞 (ギデンス)=ギデンス著、佐和隆光訳「第三の道(日本経済新聞社)」 今日の話題は経済的な不安と社会の分裂についてです。 【経済的な不安】経済のグローバル化と知識産業への移行との結果として 多くの労働者の夢が実現困難となったばかりでなく、 他の多くの階層の生活の安定と保証とを阻害し始めている。 (ブレア)グローバル・マーケット、技術と労働の革新 (21世紀懇)世界標準で仕事のできる先駆的才能の育成と処遇、雇用形態の変化など個人と企業の関係 (ギデンス)経済を管理するシステムとしての社会主義は消滅したが(p.19)、 社会主義運動の推進力であった価値観や理想を脇に追いやるわけには ゆかない(p.17)。 【社会の分裂】家族、近所隣り、コミュニティ、市民生活の基本的な安全など社会秩序の 崩壊が、市民自治の基盤となる相互信頼と責任感とを侵食している。 (ブレア)犯罪の増加、家庭崩壊 (21世紀懇)国家が保証・強制する学習内容の再考、「力と尊厳・品位を備え、使命をもって世界にかかわり責務を果たす人材」の育成 (ギデンス)新自由主義(レーガン=サッチャー)が推進した市場原理主義と保守主義とが緊張関係に陥っている。(p.37) マンハイムは「自由・権力・民主的計画」の中で、解決の方向を論じています。
age
9 :
宙援隊員 :2001/08/24(金) 10:08
これから時々、皆さんと共にここで考えたい話題を一つずつ提供します。 引用の出所は以下の通りです。 (ブレア)=ブレア英国首相の意見で、1998.9.21付け朝日新聞 (21世紀懇)=小淵首相の私的「21世紀日本の構想」懇談会の論点で、1999.8.8付け朝日新聞 (ギデンス)=ギデンス著、佐和隆光訳「第三の道(日本経済新聞社)」 今日の話題は【政治の機能障害】と【文化の多様化と分裂】についてです。 【政治の機能障害】政治体制の中央集権化、特殊な利益を主張するロビーイストの跋扈、 および金権政治などの出現によって、一般の国民は政府を動かす力を持っていないと 感じるようになった。 (ブレア)政治への広範な嫌悪感と本質的な民主的改革への要求、貧困と疎外 (21世紀懇)非営利組織(NPO)などの公的部門への参加、行政中心から立法・ 司法活動の充実強化、社会に活力をもたらす新しい「公平」の概念確立、 個人と公の連携の確立、景観など貨幣換算できない価値も含め「富」を 再定義、水平型・開放型ネットワーク社会の構築とそれにふさわしい 安全のための制度づくり、高齢化などの不安に國はどこまでかかわるか (ギデンス)グローバリゼーション、個人主義、左派と右派、政治のあり方、 環境問題という五つのジレンマに対して伝統的な政治が対応できなくなった。(p.56) 【文化の多様化と分裂】人々のライフスタイルの多様化、在留外国人の増加による 市民間の新しい緊張の出現、政治に対する各種市民グループの主張の 多様化と相互反撥、等々の結果、人々に一体感を持たせていた共通な 信念が揺らぎ始め、我々を敵対するグループに分裂させ権力闘争から 抜けられなくさせる。 (ブレア)女性の役割の変化 (21世紀懇)民生面中心のシビリアンパワーとしての建設的な貢献が21世紀日本の役割 (ギデンス)これから重視しなければならない価値は、平等、弱者保護、自主性として の自由、責任を伴う権利、民主主義に裏付けられた権威、世界に開かれた 多元主義、哲学的保守主義等である。(p.118) マンハイムは「自由・権力・民主的計画」の中で、解決の方向を論じています。
今日の話題は【グローバルな混乱】について課題を提起します。 【グローバルな混乱】冷戦の終結によって、それまで米国の強力なリーダーシップの 影響下で維持されていた各国内のコンセンサスは弱体化し、世界の中での各国の役割は 不確実なものとなり、国際的にある種の指導性を発揮して貢献しなければならない という積極的な意欲と国内だけ心配すればいいんじゃないかという消極的な姿勢との間で 国論が分裂している。 (ブレア)国際的な行動を必要とする環境や安全保障上の多くの問題 (21世紀懇)日米同盟と共にアジア太平洋共同体を重視、国際安全保障上の 役割を含め「国益」を再定義 (ギデンス)イギリスは、アメリカとヨーロッパの創造的な相互作用の結節点と なり得る。(p.13) マンハイムは「自由・権力・民主的計画」の中で、解決の方向を論じています。
>11 見つけましたね。内緒にお願いします。
出張講義でデンパ飛ばすなって。 自分の世界に浸りたいなら自分の掲示板でやれよ。 他人とコミュニケーションとりたいなら、問題関心を整理して簡潔に提示せよ。 できないのは、整理能力の欠如なり。
>13 他人とコミュニケーションとりたいなら、問題関心を整理して簡潔に提示せよ。 >できないのは、整理能力の欠如なり。 痛いところを疲れたね。確かに当たっている。それではボツボツはじめましょう。 今始まっている21世紀はどういう世紀か?それは自由経済でもなく、計画経済でもなく、 第三の道だと思う。単なる妥協でなく、これを本気で追究すれば、本当に新しい歴史が 始まると思う。 第三の道の第一走者はクリントン。彼は政権を二期担当してある程度成功したが、 共和党に交替し、アメリカは10年程度足踏みないし後戻りするだろう。 第二走者はブレアとシュレーダー、彼らはあまりいいスタッフはなさそうだが、 政治家の勘でよくやっている。 問題は日本。舵を切るチャンスには遭遇したが、先を見る政策がないためにしばらく 迷走しそうだ。その時慌てないように、救援隊予備軍としてはいまから準備しておきたい。 準備のための勉強の材料としては、マンハイムの自由・権力・民主的計画が一番いいと思う。 他にもあったら推薦してください。 私としていいなと思う副読本は、ベラーの「善い社会(みすず書房)」と John Friedmannの「Planning in the Public Domain (Princeton University Press)」 とりあえずこんなところで。
15 :
柴田ゆうさくどの :01/08/26 16:54
なんちゅうか、すべて分析が浅くて新聞にでも書いてそうな一般論。 一般論しかいえないくせに、21世紀とは、 とか大風呂敷広げてるところが痛すぎる。 でも、いちおう助教授なんだね。てっきり高校生かと(藁
第一に・・・第二に・・・っていうレトリックの 好きな人ときどき見かけるけど、桃太郎侍みたいだって うちの先生がゆってたよ
17 :
宙援隊員 :01/08/26 20:37 ID:hu2xQlmY
>15 一般論しかいえないくせに、21世紀とは、 >とか大風呂敷広げてるところが痛すぎる。 なるほど、そういう見方もできますね。私はシステム屋の出身ですから、大きく広げておいて 徐々に絞り込むシステムズ・アプローチが癖になっています。 いろんなやり方があって面白いですね。あなたのやり方も紹介してください。気が向いたら。
18 :
宙援隊員 :01/08/28 09:46 ID:SNbuY.wY
私は21世紀の社会システムをよりよいものにしたいと思い、努力しています。 その方法論としてマンハイムの「自由・権力・民主的計画」を勉強しているのですが、 具体的なイメージとしては、ベラーの「善い社会」に近い社会を考えています。 マンハイムは、社会システムを改革する場合のツボとして、鍵鑰的位置(key position) と媒介原理(principia media)を提案しています。(このことは「変革期に於ける 人間と社会」に詳しい) 私は現在の日本と世界を見ると、鍵鑰的位置は各種の自発的な小集団活動であり、 媒介原理は各種の教育活動であると判断しております。 教育活動は常識的には学校教育であり、マンハイムもベラーも学校教育を取り上げて いますが、精神教育については、興味深いことに、二人とも、期せずして、宗教活動を 取り上げています。私も彼らと同じ方向からアプローチしています。 もう一つ、私のユニークなポイント(?)は、小集団活動と教育とを結合する媒介原理 として、この2chのようなITによる媒介に目をつけていることです。 これこそ、私がここに存在する理由であり、意味であります。
19 :
宙援隊員 :01/08/30 11:15 ID:qdSe6GyU
20 :
ぼよん :01/08/30 20:18 ID:uUebLRoE
丸山のほかの話はふんふん聞いてあげるのだが、 古層の議論は超越的なけってい論でヤダ。 恥の文化論なり岸田秀なりのほーがそういうのをやや生産的にやってる。 西洋てきにはきんだいかできないようって丸山の泣き言だからなー。 鶴見のその視点は花田の視点、 でも前近代を田中正造、さらには銭湯民主主義にもってくのは変。 っつーか無理がある。 日本の村の本質は、自立しない個人。だから、 コミュニズムに直結、 あるいは日本人のムラ的心性を生かして、 シャミンに接ぎ木するのが有効だとおもふ。 メガビの話でスマソ。 あと「私のユニークなポイント(?)」としておられる、 教育とITは、 イリッチみてえで、やっぱ電波歩威ぞおお。
21 :
うわあ :01/08/30 22:18 ID:utGlkkN.
このスレ面白い。 柴田せんせー、がんばれー。
22 :
みなさん :01/08/30 22:26 ID:utGlkkN.
70歳にしてこの熱さ、フリチンで未来を語る おじいさんを馬鹿にすると、バチが当たりますよー。 ああ、あやかりたい。あやかりたい。
23 :
20はいいこと言ってる :01/08/30 23:16 ID:j1nfc7SA
>あるいは日本人のムラ的心性を生かして、 >シャミンに接ぎ木するのが有効だとおもふ。 そうなんだよな。でも、きっとそううまくはいかないんだろう。 結局ムラの論理が勝って、共同体主義にドドっと進むわけさ。合掌。
24 :
宙援隊員 :01/08/31 06:41 ID:iGAt7OUc
>22 70歳にしてこの熱さ、フリチンで未来を語る ありがとう。豚もおだてりゃ木に登る。私は家内におだてられてフサアカシアの木に 登って剪定していたら、危うく蜂に刺されそうになりました。 若い皆さん、あまり私を刺さないで下さい。落ちたら骨が折れる!
25 :
宙援隊員 :01/08/31 06:46 ID:iGAt7OUc
>23 そうなんだよな。でも、きっとそううまくはいかないんだろう。 >結局ムラの論理が勝って、共同体主義にドドっと進むわけさ。合掌。 その通り。オリンピック新リレー競技“「第三の道」障害物競走” チャレンジングですねえ。出場希望者はお早くエントリーを!
26 :
では :01/08/31 10:01 ID:SNSQWK9w
>>25 21世紀に展開されると述べておられる、
個人主義対共同体主義の対立の諸相について、具体的に
お願いします。
27 :
宙援隊員 :01/08/31 10:13 ID:iGAt7OUc
>26 名前:では さんのご質問については、できますことなら、 >20 名前:ぼよん >23 名前:20はいいこと言ってる のご両名にご説明願いたいのですが、、
28 :
26 :01/08/31 10:20 ID:SNSQWK9w
>>27 そのぐらい自分でやらんとだめだがね、
っていつも奥さんに言われませんかあ?
29 :
宙援隊員 :01/08/31 10:34 ID:iGAt7OUc
atari
30 :
ぼよん :01/08/31 12:06 ID:R6fSWPz2
>>27 私は、21世紀に展開されると述べて
おられないからなあ…。
そろそろ代参とやらの開陳しねえと電波評価定着すっぞ。>29
私は対立が展開するとは思えない。
政治的には国家として再配分機能をどこまでもつかってのが主戦場だが、
共同体主義はマケマケでしょ。守旧派勢力だからな。
31 :
海援隊員 :01/08/31 14:04 ID:p/FUDpTQ
個人主義・共同体主義で具体的に何を指しているか明示しないと 何ともいえないと思われ。
32 :
宙援隊員 :01/08/31 14:10 ID:iGAt7OUc
>26
>>25 21世紀に展開されると述べておられる、個人主義対共同体主義の対立の諸相に
ついて、具体的にお願いします。
私の25の発言の前提は19、20、23でした。その内容を再確認した上で具体的にしてみます。
>19 個人主義vs共同体主義 とはいわゆるリバタリアンとコミュニタリアンの対立を意味している。
20世紀の自由経済vs計画経済の対立は、21世紀には個人主義vs共同体主義と衣を替えて仕切りなおされた。
>20 日本の村の本質は、自立しない個人。だから、コミュニズムに直結、
あるいは日本人のムラ的心性を生かして、シャミンに接ぎ木するのが有効だとおもふ。
>23 そうなんだよな。でも、きっとそううまくはいかないんだろう。
結局ムラの論理が勝って、共同体主義にドドっと進むわけさ。合掌。
19で言っている「20世紀の自由経済vs計画経済の対立」とは、具体的には英米の
自由資本主義諸国vs独・伊・日・ソ連の国家社会主義諸国の(冷戦、熱戦問わず)戦争
を意味していました。
これに対して「21世紀には個人主義vs共同体主義」の対立は、国の間の問題でなく、
国の中、あるいは国境を越えた主義の間、あるいは文化の間の闘争と考えています。
国の間の大きな戦争は21世紀にはありえないでしょう。あったら人類の終り。
20、23、30の議論では、「自立しない個人」「コミュニズム」「日本人のムラ的心性」
「シャミンに接ぎ木」など興味深いキーワードが使われています。
20、30のご意見は:日本人のムラ的心性を生かして、シャミンに接ぎ木が有効だが
守旧派勢力だから共同体主義はマケマケ(勝ち勝ちが誰かは不明?)
23のご意見は:結局ムラの論理が勝って、共同体主義にドドっと進む
私は定年まで共同体主義の牙城のようなある大企業で38年間働き、その後は戸数僅か150戸、
徳川時代以前から変わっていないような先祖代々の村に帰ってから5年余り生活しています。
その経験から考えると私は、底流としての対立は深刻なものがあるか、明確なものは出にくく、
したがって、容易に決着もつかないと思います。
しかし、これは日本の話で、欧米ではもう少し早く決着がつく可能性があります。
また、アジアでも、日本以外の国は、欧米とは別の形で決着がつく可能性があります。
そうなると世界は三分されるわけです。悩ましいことになるでしょうね。
皆さんからのコメントを待った上で、次に進めます。
33 :
宙援隊員 :01/08/31 14:20 ID:iGAt7OUc
34 :
ぼよよん :01/08/31 18:05 ID:R6fSWPz2
私も含む言いっぱなしれんちゅうへの応対に尊敬。 尊敬にはやや長幼の序も込み。 諸相のひとつとして、再配分の方針の彼我があると30は言った。 んで、隊員の「ろーど第三章」では、 小さなセイフなの、大きなセイフなの? 社会保障なの、公共事業なの? 所得格差を拡大するの、縮小するの?
35 :
宙援隊員 :01/08/31 21:33 ID:iGAt7OUc
>34 あまり自信のある答えはできません。逐条で考えながら答えてみます。 引用はマンハイムの「自由・権力・民主的計画」 >小さなセイフなの、大きなセイフなの? (第5章)マンハイムの大きな特徴であり、解りにくいところですが、公平のための計画でなく、 自由のための計画を重視しており、その意味でよい計画を作ることは、強力な国家権力のみが なし得る、と言っています。クリントンやブレアはある程度この方向を実践していると思います。 >社会保障なの、公共事業なの? いずれも、前項の政治形態の中での政策決定事項になると思います。基本的には共同体への権限委譲 を推進する中で決定されることになるでしょう。解りやすく言えば自助努力を強化する方向です。 >所得格差を拡大するの、縮小するの? 制度としての拡大や縮小でなく、一つは教育によって能力格差を小さくする。二つ目には 所得や権力以外の方向による動機付けを強調する方向の模索となるでしょう。ここまで行くと ウィリアム・モリスのユートピアだより(岩波文庫)を思い出しますね。 今日はこの程度です。繰り返しますが、私としては要検討事項ですし、皆さんとの討議事項です。
36 :
boyonn :01/09/01 15:01 ID:ywOQIWjI
退院の検討にヒント。 政府の小さい大きいは端的に財政規模。 共同体への権限委譲とは現実的には地方自治の自立の強化、すなわち田舎の滅亡。 能力のコントロールはは50年単位、 しかも能力の絶対差が縮小しても市場価格差は比例しない。
37 :
宙援隊員 :01/09/02 01:00 ID:6vuq7k06
>36 退院の検討にヒント。 これは?? >政府の小さい大きいは端的に財政規模。 これは同意できません。必要なのは計画能力と実施権力だから、財政規模で決まる ような実施のキャパシティではなく、優れた説得力のある計画を策定する質的能力が 必要です。繰り返すが規模ではありません。 >共同体への権限委譲とは現実的には地方自治の自立の強化、すなわち田舎の滅亡。 生産性が高く、経済的に自立し得る田園都市的な田舎を実現する可能性はあると思う。 >能力のコントロールはは50年単位、 オーダーとしては同意します。しかし、数値としてはもう少し短く、30年程度とみたい。 楽観的であることは認めるが、政策のベースとしての話。頭脳流入は織り込めるとしての値。 >しかも能力の絶対差が縮小しても市場価格差は比例しない。 同一分野で競争すればそうだが、これからはそれぞれが特徴を出すようにして、同一分野 での競争を回避することにするべきだと思う。
38 :
ぼよん :01/09/02 14:13 ID:fkrJ4D/Y
大きい小さいは選択だが、隊員が示されてる特長は選択肢として有効ではない。 つまり、説得力のない計画をつくる&質的能力の低い&実施権力の弱い政府を 目指した権力がこれまであったか?そのような政府には提言として有効。 仮に計画能力と実施権力をもった政府ができたら、じゃあ財政規模は縮小するのか拡大するのか? 地方の経済的な自立が可能となるのは、リゾート誘致か・工場誘致か・一品一村か・リゾートオフィスか? その際の原資は?市場は?これは必ずしも答えなくてもいいけど。 自助努力が失敗した・成功する見込のない地方はどうするの? 50年もおおざっぱだから隊員の30年でも可だが、 中高等職業教育の衰退・失敗をどうみるのか? そもそも貨幣・市場は、同一分野でない"違う分野"の存在を許すか? 円ドルと連動しない貨幣を造るのか? 隊員、戦線広げ過ぎかな。こっちは疑問突きつければいいんだけど。
39 :
ちんこ :01/09/02 14:27 ID:dCDBREgQ
LETSでGO!
40 :
宙援隊員 :01/09/02 20:09 ID:6vuq7k06
>38 大きい小さいは選択だが、隊員が示されてる特長は選択肢として有効ではない。 その通り。現在の選択肢としてはナンセンスです。将来の努力目標の選択です。 しかも、目標を達成できるかどうかの保証もない。 >つまり、説得力のない計画をつくる&質的能力の低い&実施権力の弱い政府を >目指した権力がこれまであったか?そのような政府には提言として有効。 ご説として聞きおきます。 >仮に計画能力と実施権力をもった政府ができたら、じゃあ財政規模は縮小するのか拡大するのか? 後段のご質問は私でなく、当該政府の決定・説明事項です。多分、バウンダリコンディションを 決めないと、いかに計画能力の高い政府と言えども返事できないでしょう。 バカバカしいからここで回答は切り上げます。悪しからず。
41 :
boyonn :01/09/03 05:16 ID:HfcpBCDA
なんでバカバカしいんだろうなあ。 バカにしてるように思える? 両翼(左/右でもキョードー/ジユウでもいいけど)が自説の一長一たんを踏まえたうえで、政策的な選択を行なって、 短所は断念しているなかで、 だいさんのみちはどのように両者をあうふへべんなり何なりをするのか。 お説はいまのところ「全てうまくいったら全てうまくいくのだ」という主張にきこえます。 ある自由主義者は例えば自助努力が失敗した地域・人はしかたないので最低限の生活補助くれてやるといい、 ある共同体主義者は例えば無能でも市場での価値がなくとも再配分してやる、公共事業ぶち込んでも喰わせるという。 ちゅうえんはどうするのよ?
42 :
宙援隊員 :01/09/03 19:34 ID:d4r7UdAE
>41 お説はいまのところ「全てうまくいったら全てうまくいくのだ」という主張にきこえます。 うまく表現してくださいました。まったくその通りです。だから、私がやらなければならないことは、 こうやったらうまくいった、という実例をいくつか作るか、そういう例をいくつか探してくることです。 おっしゃるように、ここでやってきたことは予告編みたいなものです。
43 :
宙援隊員 :01/09/04 23:00 ID:APS7EAks
>42 私がやらなければならないことは、こうやったらうまくいった、
という実例をいくつか作るか、そういう例をいくつか探してくることです。
これをボツボツ実行します。最初は後者の先例の紹介から、、、
>>6 に書いたように、
>そうではない、第三の道があるというのが、クリントンやブレア、さらには
>ヨーロッパ各国の社会民主主義の流れだと思います。
>当時、米国のクリントン大統領は言った。
>“政府は敵だと言う人たちと、いや政府が答えだと言う人たちの間で不毛な論争が続いてきた。
>アメリカ国民諸君!我々はそのどちらでもない第三の道(the third way)を発見したのだ。
>(1998年1月、基本政策演説)”
>英国のブレア首相は言う。
>“第三の道(The Third Way)は近代化された社会民主主義を意味し、社会正義への
>確約と中道左派の目標への革新については熱烈であるが、それを実現する方法論に
>ついては柔軟で革新的で前向きである。”
>ドイツのシュレーダー首相は言う。
>“新しい中道(The New Middle)は、先手を取ることと、労働市場の柔軟さの増大を
>経験することとを望む全ての人に訴える。新しい中道は、人の部下でなく自分の主人に
>なる夢を実現したい人や、リスクを喜んで受け入れようとしている人に訴える。”
クリントン、ブレア、シュレーダーはうまくやった方だと思います。
クリントンは2期の政権を全うして、現在ブッシュが一歩後退中で、8年ぐらい後戻り
しそうですが、ブレアとシュレーダーはよくがんばっています。3カ国の実例の内容は
調べれば相当なところまでわかると思いますが、私は調査のゆとりも必要もありません。
>34 所得格差を拡大するの、縮小するの?
クリントンの1期政権では、格差拡大に反対したのはロバート・B・ライシュなどの少数派
だけだったようです。その方法は福祉でなく教育でした(ザ・ワーク・オブ・ネーションズ
参照)が、ライシュの意見は通らず、2期政権では止めてしまいました。(ライシュの悪戦
苦闘については、Reich著、Locked in the Cabinet, Vintageを参照。私はまだツンドク)
ライシュはまた、エリートへの所得集中に対する対抗策として、ザ・ワーク・オブ・ネーションズ
において、エリート(ライシュはシンボリック・アナリストがエリートになるといっている)が
バランスを取った政策決定をせざるを得ないようにマーケットを改造するといっていますが、
今のところアイデア止まりです。
中途半端ですが、今日はこんなところで。
44 :
ぼよよよん :01/09/05 19:02 ID:sdDrrwkU
はい、ちゅ\。 社会全体の教育水準があがったら所得格差が縮小する理由を教えて! 日本の社会を想定して、 こうゆうふうな文教政策やったら所得格差が減少するって説明してみてよ。 つんどくはにあたらないでもいいし、 りそーろんでも文句言わないよん。
45 :
宙援隊員 :01/09/05 21:04 ID:ErV4Sqxs
>44 社会全体の教育水準があがったら所得格差が縮小する理由を教えて! 話が逆だね。そうなるように教育を改革するのです。先ずあなたが私の講義を聞くこと。 こんなところで安直にわかったような気にしてくれる甘い人を頼りにしてはだめです。 何しろ、パラダイムチェンジですから!!
46 :
宙援隊員 :01/09/06 14:46 ID:fp.BP5v.
>44 日本の社会を想定して、こうゆうふうな文教政策やったら所得格差が減少するって説明してみてよ。 それでは、このよい質問に対して説明を始めることにします。説明の途中でも構いませんから、 今まで通り、遠慮なく発言してください。易しすぎるからもっと早く進めとか、難しいから、 もっと易しくしろとか、テーマがピンボケだからこういう話題に変えろとか、、、なんでも結構です。 最初に日本における所得格差ですが、現状は世界にも稀なほど平等な社会です。しかし、クリントンの 一期政権の労働長官をやったロバート・B・ライシュも「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ (ダイヤモンド社)」でも言っているように、米国の所得格差は非常に大きく、共和党政権ではもっと 進みそうです。ライシュも言っているように、この傾向は先ずヨーロッパ、続いて日本に波及しつつ あります。 ライシュは、この格差の原因は、シンボリック・アナリシス・サービスとルーティン・プロダクション・ サービスとイン・パーソン・サービスとの間で発生していると言います。 このような簡単な想定で話を進めてよろしいでしょうか? なお、もう少しマクロな社会問題の想定は、 メッセージ6から14までに書いておきましたが、これらの想定を前提に話を進めてよろしいでしょうか? 皆さま、いかがでしょうか?
47 :
ぶよよよよん :01/09/06 15:22 ID:Rh1gkxnY
宙援隊員は、2chのレスの付け方がわかっていないな。 > 先ずあなたが私の講義を聞くこと。 何寝ぼけてんの?ここはきみの教壇じゃないの。みんなが来る掲示板なの。 一言言って引っ込む→他人の意見を聞く→また一言言う→・・・ 大論文なら掲示板でやらずに自分のWEBでPDFファイルにでもしとけ。 アメリカやヨーロッパの誰かさんの引用はもうたくさん。 日本の文教政策の弱点と改善策とを具体的に「3行」でいってみ(藁
48 :
宙援隊員 :01/09/06 18:51 ID:fp.BP5v.
>47 宙援隊員は、2chのレスの付け方がわかっていないな。 アハハ、ずいぶん守旧的な人ですね。 私は改革を試みているのですが、それに耐える人がいらっしゃらないのならば、 喜んで退散します。さようなら。
ありゃ。 47は41・44じゃないよん。守旧派だけど、 文末の半カッコなどのギミックは使わないし。 でも、耐えられない人も政策対象に含めなければならないんじゃないかな。 なにしろ、宙炎論の中心(?)はとりわけ「教育」なんだから、 いっこぐらいのちゃちゃで喜んで引っ込んでても・・・。 ま、それはいいから、 講義進めてよ。読んでるし。
>49 でも、耐えられない人も政策対象に含めなければならないんじゃないかな。 そうですね、心を入れ替えます。お脳の弱い人も、心臓の弱い人も相手にします。 所得格差は国の中でなくて、国の間に移ります。 具体的には、生産サービスは教育の低い人でもできるので、賃金水準の低い開発途上国に 移ります。米・欧・日から中国・東南アジア、南米などへ。 人的サービスは、近くに存在する必要があるので、外人労働者に依存することになります。 いずれの場合も、既開発国に残る生産や人的サービス職の賃金水準は下がります。 この二つはもう常識、現実になっています。鎖国するか、社会保障で救うか、でなければ教育 で対処するかしかないですね。アイルランドやインドは、教育の向上によって解決し始めたと 聞きますがどうでしょう。 問題は、既開発国の所得格差を教育で解決できるか、勉強の嫌い、苦手な人を知的能力アップ できるかですが、私はやり方次第でイエスだと思います。でも、ノーという人が多いような 気がします。 理論的には、私はイエスですが、そんな学生を教えることができるか、と聞かれれば、私も ノーになるかもしれません。 経済的な所得格差についてはここら辺で一時休止し、次は社会的な保障に移ります。 社会的な保障は、一部分は所得に起因する所得・資産によって解決できます。 しかし、精神的な社会保障は、それだけでは得られません。家族とコミュニティによる 保障が必要です。21世紀にはこちらが大問題になるでしょう。第三の道はこちらを重視 して取り組む姿勢です。 ここで一休みし、後は次回へ。
51 :
ぼよおうん。 :01/09/07 09:20
わかんねえぞ。 教育水準をあげる相手は「勉強嫌い、苦手な人」でいいのかね。 仮に勉強できない連中を勉強できるようにするとして、 それでいったいなんで所得格差が減少するんだよ。 それとどうやったら勉強できるよーになるのか、「やり方」を示さなきゃな。
>解決し始めたと聞きますがどうでしょう。 >やり方次第でイエスだと思います。でも、ノーという人が多いような 気がします。 >理論的には、私はイエスですが、そんな学生を教えることができるか、と聞かれれば、私も ノーになるかもしれません。 肝心なところで曖昧になるな。 >ここら辺で一時休止し、次は社会的な保障に移ります。 なんだよそれ。結論出せよ。
>52 肝心なところで曖昧になるな。 状況そのものが曖昧、複雑なんです。明快にするのは安直で間違いです。 明快にできるはずと思うのだったらその根拠を教えて下さい。一般論でなく具体論で。 >なんだよそれ。結論出せよ。 焦らない。焦らない。読者にわからせるには、読者にも考える時間を与える 必要があります。
>>53 状況の曖昧さと自分の書き方の曖昧さを混同しないでください。
議論しているのはあなたですよ。
「イエスともいえ、ノーともいえる」とはどういう意味なのか、これでは他人が読んでもわかりません。
どういう点がイエスで、どういう点がノーなのか、わからないのです。
「やり方次第」の「やり方」とは何かがわからないのです。
(私は
>>51 ではないですが、
>>51 の疑問も、結局、あなたの議論の具体性、という問題に起因していると思います)
そのまま次の話題に移るから、不満だけが募ります。
読者に考える時間を与えるといいますが、あなたの考えがまとまっていないだけなのでは?と思います。
とりあえず、「やり方」とは何を言っているのか、書いてください。
>54 読者に考える時間を与えるといいますが、あなたの考えがまとまっていないだけなのでは?と思います。
>とりあえず、「やり方」とは何を言っているのか、書いてください。
おっしゃることは大体わかったように思います。
私の基本的な姿勢との間に大きなギャップがあるようです。
私は基本的にはカール・マンハイムを信奉しており、そこから大きくはみ出す必要は、
今のところ認めておりません。
「やり方」についてですが、やり方は手段ですから、その前にどんなに人間を目指すかという
人間の理想像を明らかにしなければなりません。マンハイムは「自由・権力・民主的計画」の
中の第三部「新しい人間―新しい価値」で広い意味の人間教育を扱っており、その中の最後の
第13章は「思考、哲学、宗教および社会秩序の統合」となっています。
>>14 でお断りし、その後もしばしば引用していますが、
> 私としていいなと思う副読本は、ベラーの「善い社会(みすず書房)」と
>John Friedmannの「Planning in the Public Domain (Princeton University Press)」
ベラーは、マンハイムの第三部に対応して、ほぼ同じ論調で、第五章「教育―技術的教育と
道徳的教育」、第六章「公共教会」を書いております。
これで、教育の概念について、教育のやり方について、お互いのギャップがどこにあるか、
はっきりしたと思いますが、「所得格差の問題を解決する手段としての教育」と限定しての
教育の見方を「やり方としてノー」と言ったのです。
同じような意味で
>50 経済的な所得格差についてはここら辺で一時休止し、次は社会的な保障に移ります。
と申し上げたのは、経済の議論だけでは袋小路に嵌るから、しばらく社会の問題も議論し、
その後で経済に戻りましょう、という考え方が暗黙の背景にありました。
いずれにせよ、>54のおかげで、重大な齟齬を正す機会を与えられたことを感謝します。
私は、この調子でしか続けることはできそうにありませんので、今後も叱正を賜るよう
よろしくお願いします。
56 :
49.51boyon :01/09/07 19:21
54が意を尽くしてくれた。サンキュー。 ちゅうえん、頭下げるのは美徳だけど、 このスレだけで何回反省した?ちょっとアレだぞ。 ま、それはいいけど。 さて、55にもまったく不満。 中炎が所得格差縮小の手段として教育が有効だって述べてるから、 どうしてそうなるんだ、どうすればそうなるんだって私は聞いてるんだわ。 オオヤケ教育が目指すべき人間ぞうなんて大層な話題じゃない。 >「所得格差の問題を解決する手段としての教育」と限定しての >教育の見方を「やり方としてノー」と言ったのです。 って、教育は所得格差の縮小に貢献しないと読めかねないが、 そうじゃないんだろ? 社会のメカニズムに比べりゃ、 経済のメカニズムの説明はメイカイ・カンタンなんだから、 どのような労働力の質の変化が、所得格差の縮小に貢献するのか。 わたし、ちゅうえんみたいに、 >その根拠を教えて下さい。一般論でなく具体論で。 なんて言わないから、 具体論じゃなくとも、一般論でもいいからさ、述べてみてよ。
suman, test...
「勉強の嫌い、苦手な人を知的能力アップできるかですが、私はやり方次第でイエスだと思います。」 →たとえば「公文式」の採用 インドの貧しい子供が真面目に「公文式」を解く ↓ 読み書きそろばんの力がつく ↓ 大きくなって、海外留学 ↓ インドに技術を持ち帰って、殖産興業 ↓ インド、お金持ちになる ↓ (゜д゜)ウマ‐
さげ。
60 :
名無しプログラマ :01/09/08 22:59
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ) <
>>58 公文式の話で言えば、パターンをひたすら繰り返すことにより、テストの点数を上げる
(⊃ ⊂) | だけにすぎず、本当に知的能力がアップしているかどうかは不明。
| | | \_____________
(__)_)
クルッ
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ・∀・ )彡< 俺もやってたけどね!
⊂ つ |
人 Y \_____________
し (_)
宙援隊員、ご自分で振った話題ですよ。 数々の叱正を賜ってるのですから、登場されたほうがよろしいでしょう。
それとも怖気づいたかな?
>62 それとも怖気づいたかな? いや、そういうわけではない。あちらこちら、ここよりも手ごわいスレで武者修行中です。 遠からず、凱旋しますからしばらくお待ちを。
>61 宙援隊員、ご自分で振った話題ですよ。 数々の叱正を賜ってるのですから、登場されたほうがよろしいでしょう。 はて? 「カール・マンハイムについて」以外に話題を振った覚えはありませんが? もしも「カール・マンハイムについて」登場を避けた個所があったらご指摘ください。 誠実に対応させていただくつもりです。 それ以外の話題には、他のスレで、可能な範囲で対応しているつもりです。 >38 隊員、戦線広げ過ぎかな。こっちは疑問突きつければいいんだけど。 もしも皆さんにこういう印象を与えたとしたら、私の本意ではありませんでした。 ご理解とご協力をお願いします。
65 :
名無し2001 :01/09/11 13:50
マンハイムとベラーが好きなのはわかった。第三の道に関心があるのもわかった。 でも具体策はない。一般論だけだね。無為無策の鳩山でもそのくらいいえる。 日本でどう実践に結びつけるかをいわなくちゃ、ただのマンハイム解説者だよ。
>65 日本でどう実践に結びつけるかをいわなくちゃ、ただのマンハイム解説者だよ。 ありがとうございます。 (1)先ず、あなたのように「どう実践に結びつけるか」を言わせたがる人を増やすこと。 (2)次に、その方法を実践したがる人を増やすこと。 とりあえず、ここまで行けば大成功です。 おかげで(1)ステップは、成功しつつあると判断しています。
67 :
名無し2001 :01/09/12 02:01
あ〜 ただの負けず嫌いだったか。。。
>67 あ〜 ただの負けず嫌いだったか。。。
表現が易しすぎてご理解いただけなかったようですね。次に進めます。
元に戻りますが、>18を繰り返すことになります。
方法論としてマンハイムの「自由・権力・民主的計画」を勉強しているのですが、
具体的なイメージとしては、ベラーの「善い社会」に近い社会を考えています。
マンハイムは社会システムを改革する着手場所として、鍵鑰的位置(key position)を、
介入の方法として媒介原理(principia media)を提案しています。
(このことは「変革期に於ける人間と社会」に詳しい)
私は現在の日本と世界を見ると、鍵鑰的位置は各種の自発的な小集団活動であり、
媒介原理は各種の教育活動であると判断しております。
教育活動は常識的には学校教育であり、マンハイムもベラーも学校教育を取り上げて
いますが、精神教育については、興味深いことに、二人とも、期せずして、宗教活動を
取り上げています。私も彼らと同じ方向からアプローチしています。
どうですか?無為無策の鳩山とは少しは違いますか? 或いは、森さん当時の「教育改革国民
会議
http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/ 」との違いを感じ取っていただけますか?
69 :
名無しさん2001 :01/09/12 11:10
要するにオウム真理教ですか? 自発的な小集団活動+宗教活動(笑)。
70 :
名無しさん2001 :01/09/12 11:20
ヤマギシ会というのもあったねえ。 問題は組織・教育の中身。マンハイムやベラーの一般理論だけ持ってきても何にもならない。 ヨーロッパ・アメリカと日本との社会的文脈の差違もある。日本だと一気に押し付けがましい道徳教育の復活・天皇制に行くぞ。
>69 >70 重要な点のご指摘をありがとうございました。今後進捗状況をレポートしますので、 ぜひとも、監督の役をお願いいたします。危ない時には直ちに忠告していただけると 心強いです。
age.
age
age荒しやめろよ。
>69 要するにオウム真理教ですか? 自発的な小集団活動+宗教活動(笑)。 一見そう見えます。多くの革新的な運動の最初はこういう形を取ります。 問題は、おっしゃるように、 >70 ヤマギシ会というのもあったねえ。 問題は組織・教育の中身。マンハイムやベラーの一般理論だけ持ってきても何にもならない。 さりとて、 > 日本だと一気に押し付けがましい道徳教育の復活・天皇制に行くぞ。 こういう悩ましさがあります。 だからと言って何もしないのは自滅か、侵略を待つのみです。 世界のあらゆる国、あらゆる組織がそれを経過してきたのではないでしょうか? それが社会ダーウィニズムではないでしょうか? 遠くはマンハイムの第三の道、近くはクリントン、ブレア、シュレーダーの第三の道は そこを目指しているように見えます。私の第三の道は間違いなくそうです。 だから、多くの人に危険視されます。でも、進むも地獄、退くも地獄、とどまるも地獄 ならば、私は進む道をとります。
ちゅうえん…。 >だから、多くの人に危険視されます。でも、進むも地獄、退くも地獄、とどまるも地獄 >ならば、私は進む道をとります。 この板でのあなたの諸発言を前提にすると、こうゆう宣言は、 大言壮語の空念仏 って捉えた人もいるんじゃないかなあ。 所得格差の問題を教育で対応できるってあなたの主張への疑問 に答えてくれるとうれしいな。
>76 所得格差の問題を教育で対応できるってあなたの主張への疑問
に答えてくれるとうれしいな。
そうですか。努力してみましょう。
先ず確認しておきたいのですが、所得格差と教育について言及した最初は以下のとおりでした。
ここから出発していいですか? ここが理解されていないようで心配です。
>>43 クリントンの1期政権では、格差拡大に反対したのはロバート・B・ライシュなどの少数派
だけだったようです。その方法は福祉でなく教育でした
>>7 産業化は多くの成功を収めましたが、それと同時に、以下のように多くの深刻な問題に
直面してます。
> 今日の話題は経済的な不安と社会の分裂についてです。
>【経済的な不安】経済のグローバル化と知識産業への移行との結果として
多くの労働者の夢が実現困難となったばかりでなく、
他の多くの階層の生活の安定と保証とを阻害し始めている。
>(ブレア)グローバル・マーケット、技術と労働の革新
>(21世紀懇)世界標準で仕事のできる先駆的才能の育成と処遇、雇用形態の変化など個人と企業の関係
>(ギデンス)経済を管理するシステムとしての社会主義は消滅したが(p.19)、
社会主義運動の推進力であった価値観や理想を脇に追いやるわけには
ゆかない(p.17)。
>【社会の分裂】家族、近所隣り、コミュニティ、市民生活の基本的な安全など社会秩序の
崩壊が、市民自治の基盤となる相互信頼と責任感とを侵食している。
>(ブレア)犯罪の増加、家庭崩壊
>(21世紀懇)国家が保証・強制する学習内容の再考、「力と尊厳・品位を備え、使命をもって世界にかかわり
責務を果たす人材」の育成
>(ギデンス)新自由主義(レーガン=サッチャー)が推進した市場原理主義と保守主義とが緊張関係に陥って
いる。(p.37)
第三の道の主唱者は上記のように、グローバリズムの影の面とその結果の社会の混乱を指摘していますが、
興味深いことに、イスラム教徒も同じような問題を、西欧が「宗教を持たないからだ」として、以下のように
攻撃しています。(ハンチントン「文明の衝突(集英社版、p.322)」)
“西欧の世俗主義、無宗教、そして不道徳は、それらを生みだした西欧キリスト教よりも邪悪なものなのだ。
冷戦かに西欧は敵を「神をもたぬ共産主義」と位置づけた。冷戦後の文明の紛争では、イスラム教徒は敵を
「神をもたぬ西欧」と見ているのである。(ファティマ・メルニッシュ著「イスラムと民主主義」参照)”
同じような状況はアジアにおいても生まれています。(「文明の衝突(p.340-p.341)」
“東アジア諸国の経済が成長したために、アジアの人びとは自分たちの価値観や制度にだんだんと自信を
強め、西欧の文化より自分たちの文化のほうがレベルが高いと信じるようになった。儒教的特長が重視する
のは、権威、階級、個人の権利や利害の軽視、合意の重要さ、対決を避けること、「面子を保つこと」
そして一般に国家が社会に優先し、社会は個人に優先することなどである。アメリカ人は、自由、平等、
民主主義、個人主義などをもっとも重視する。また彼らの傾向としては、政府を信用せず、権威に抵抗し、
抑制と均衡を助長し、人権を尊重し、過去を忘れ、未来を見つめず、現在の利益の追求に全力をあげる。
紛争の根本にあるのは、社会と文化の基本的な違いである。”
このようなアメリカや西欧文明に対する根本的な嫌悪感は、この2チャンネルの発言にも、非常にしばしば
見かけるものです。
ひょっとしたら、第三の道は、単に一国の内部の矛盾の解決のみでなく、グローバルな文明間の矛盾・対立に
対しても、本質的な解決の方向を提供するかもしれません。私はこの可能性にかけたいと思います。
「第三の道」と第三世界の主張を、一緒くたにするのは粗雑。 前者は市場原理主義を、自由主義や民主主義といった基本的な価値を守りつつ、修正していく立場でしょ。 一足飛びに「宗教」や「西欧文明否定」に向かうのとは、まるで違うよ。 両者を安易に同一視して、西欧文明の所産を否定する妙な宗教を持ち出されてはたまらないな。
>79 「第三の道」と第三世界の主張を、一緒くたにするのは粗雑。 異質な内容を、やみくもにいっしょにするのは粗雑になる危険があります。 だからと言って、同質なものだけ扱うのでは精緻になるかもしれませんが、 現実離れの奇麗ごとで終る心配もあります。 粗雑にならないように複雑性を扱うのが、現実的な学問であり政治です。 >前者は市場原理主義を、自由主義や民主主義といった基本的な価値を守りつつ、修正していく立場でしょ。 >一足飛びに「宗教」や「西欧文明否定」に向かうのとは、まるで違うよ。 確かに、クリントン、ブレア、シュレーダーの現実政治は現実の多数派市民と妥協しつつの修正です。 しかし、マンハイムの「自由・権力・民主的計画」や、ベラーの「良い社会」は、明らかに宗教も 重要な要素として扱っているし、「西欧文明否定」ではありませんが、「西洋文明の超克」を 重要な要素として含んでいます。 >両者を安易に同一視して、西欧文明の所産を否定する妙な宗教を持ち出されてはたまらないな。 まったく同感です。宗教も、いや宗教こそ、脱構築が必要です。ベラーの扱い方はなかなか慎重です。 良い問題提起をありがとうございました。これらの問題を一つ一つやっていきますから よろしくお願いします。
半世紀前の議論のような気が・・・・ 政策科学とメカニズムデザインの時代なのに、道具立てが古すぎではないかい。
>81 政策科学とメカニズムデザインの時代なのに、道具立てが古すぎではないかい。 確かに古いです。どうして古くない新しいものがないのか、不思議でなりません。 先日、8月4日に、第2回「政策サマー・キャンプ2001」(場所:関西学院大学) に出席してみたのですが、これがまた、新しいのは日付だけで、内容はお粗末で古い! メカニズムデザインは、私の大学以来のライフワークで活用しています。これは多少 利用価値があります。おっしゃるように。 政策科学の利用の仕方についてヒントがありましたら、是非ご教示ください。 私も本当に悩んでいますから。
age
中えん、返事待ちだったのかな。
>ここから出発していいですか? ここが理解されていないようで心配です。
いいよ。いいから所得格差の問題を教育で対応できるってあなたの主張、
説明してちょーだい。
下記をどーやって「理解」すればいいのかわからんが、認識したし。
>
>>43 クリントンの1期政権では、格差拡大に反対したのはロバート・B・ライシュなどの少数派
>だけだったようです。その方法は福祉でなく教育でした
85 :
ここは敷居が高過ぎる :01/09/20 23:55
>
>>43 クリントンの1期政権では、格差拡大に反対したのはロバート・B・ライシュなどの少数派
>だけだったようです。その方法は福祉でなく教育でした
フードスタンプでなく自分で食えと職業教育を受けさせるという
解釈では駄目でしょうか?すんまそん素人です。^_^;
再雇用の促進のためのリカレント教育とかは、ムダとはいわんが、 所得格差の拡大を阻止できるもんじゃないでしょーね。 むしろ、労働力の流動性、資源の有効配分を高めるための仕組み。
87 :
>ぼよん さん :01/09/21 19:55
身近の失業した人でパソコンを習った人がいますが確かに 再就職の役に立つまでのレベルにはなかなかです。^_^; >労働力の流動性、資源の有効配分を高めるための 仕組み。ハローワークをなんとか発展させられないのでしょうか?
宙援age
>85,86,87
ありがとうございました。課題がはっきりしてきたので話しやすくなりました。
>84 いいよ。いいから所得格差の問題を教育で対応できるってあなたの主張、説明して
ちょーだい。下記をどーやって「理解」すればいいのかわからんが、認識したし。
>
>>43 クリントンの1期政権では、格差拡大に反対したのはロバート・B・ライシュなどの少数派
だけだったようです。その方法は福祉でなく教育でした(ザ・ワーク・オブ・ネーションズ
参照)
43 に書いたように、クリントン政権が目指したのはGNPの増加であって、その手段は高所得者の優遇
による企業・経営者の活性化でした。逆に、所得格差の是正にはあまり熱心ではありませんでした。
先ず自由経済によってパイを増やす。次に福祉計画(不自由計画経済?)によって底上げを図る、
というのが従来の基本的な考え方であって、特にアメリカには深く染み付いています。それが、
いわゆるグローバリズムによって世界に蔓延しつつあります。しかし、これ以上の経済拡大が
不可能であるという常識には、誰も口をぬぐっています。
自由を従来以上に維持しながら、計画化を平行して進めようというのがマンハイムの基本的な
発想でしたが、マンハイム自身も詰めは甘いし、私も同様なので、答えに窮していました。
マンハイムの自由・権力・民主的計画の中でこの問題を扱っているのはp.212-p.221の
第5章4節「経済統制」ですが、内容は観念論で終っています。
同じ「第三の道(日本経済新聞社)」という言葉を提唱しているギデンスは、第4章
社会投資国家(p.168-p.213)で同じ問題を扱っており、マンハイムよりはるかに具体化
しておりますが、やはり抽象的です。
問題は、ある程度自由を規制しながらも、アントレプレナーの起業家精神を維持するためには、
彼らの価値観を変えさせるしかないからです。私は、このプロセスを称して「教育」という
言葉を使いました。
この意味の教育を「自由・権力・民主的計画」は、第三部「新しい人間−新しい価値
(p.301-p.517)」で、「第三の道」は上述の場所で、私が尊敬するR・N・ベラーは、
「善い社会(みすず書房)」の第4章「教育―技術的教育と道徳的教育(p.151-p.184)」
で扱っています。
内容の重点は、富の獲得のための能力向上でなく、価値観の転換のための教育です。
今日はここまでとします。コメントを頂いた後で、次に進めます。
>クリントン政権が目指したのはGNPの増加であって 別にレーガン政権でも同じだったと思いますが。 クリントン政権の特徴は従来の新古典派的経済政策を踏襲しつつ ITベンチャーを軸とした起業家養成を目指した事位しか思いつきません。 不良部門の国外移転や国内産業(製造業)の合理化によって生じた余剰人員を より高次の産業へ移動させる事が主眼だったのでしょうが、 基軸貨幣としてのドルや国内外に植民地を抱えた米国だからこそ可能な 経済政策だったと思います。
「基軸貨幣」→「基軸通貨」でした。スミマセン…
>89 んじゃあ、気にせず進めてみよう。 「彼ら」とは誰だ。 失業者でいーのかな。いいとして、 摩擦的・構造的失業者への再教育は労働市場の流動性を高めてくれる。 教育がうまくいけば個人的には次の職に就けてシアワセ。 それと所得格差の問題のカンケーを考えると、 えーと、失職期間つまり所得なしの期間が短くなる。 くらい、かな。あ、 これは流動化による摩擦的失業者が一定率あるんであんまカンケーないか。 こゆ検討なら所得格差を定義しなきゃな。それはともかく、 どうゆう効果があるの?ちゅうえん。 実際的にはその教育がうまくいくかというモンダイもアリ。 中欧以外の先進国では企業外での職業教育はあんまりうまくいってないからなー。 つぎに、「富の獲得のための能力向上ではなく、価値観の転換のための教育」 ってゆーのはまさか、貧乏も気の持ちようでシアワセ、ってんじゃないだろうな。 ま、転換する価値観のナカミはこれから説明してくれるだろうから、 まずちゅうえんの倫理的立場として、 基本的な人間の価値観を矯正する政策を公権力が行使する のはヘーキなの? 大丈夫だとすると、新規の価値観は何が保証するの?
>92 基本的な人間の価値観を矯正する政策を公権力が行使する こんなこと誰がどこで言っているのですか? ひょっとしたら、ぼよよん さんが言いふらしていらっしゃる?? ご苦労様です。
>92 まずちゅうえんの倫理的立場として、
最重要な点を指摘して頂いてありがとうございます。宙援の倫理的立場などという
たいそうなものはありませんが、多少の雑談は社会学板の「資本主義の精神」で、
資本主義の精神におけるプロテスタンティズムの倫理に続く、ポスト資本主義の精神に
おけるポスト・プロテスタンティズムの倫理について模索を試みております。
また、カール・マンハイムにおける倫理については、「自由・権力・民主的計画(未来社)」
の最終章「思考、哲学、宗教および社会秩序の統合」を参照ください。
さらに、マンハイム以後の考え方について私が依拠しようとしているR・N・ベラーについては、
「善い社会(みすず書房)」の第6章「公共教会」を参照ください。
それから、バークレーで倫理教育をやろうとしている新学長のRobert Berdahlの所信については
http://globetrotter.berkeley.edu/people/Berdahl/berdahl-con1.html をご覧になるとよろしいかと思います。
何しろ私は無知蒙昧ですから、良さそうなご意見をつまみ食いしているだけで、倫理や権力など
とてもとても、及びもつかない無縁の存在です。
でも、一番大切なポイントを指摘していただいたことを、再度感謝します。
>90 レスが遅れて失礼しました。概ね、ご指摘の通りです。ということはクリントンはチェンジ を叫んで大統領になりましたが、議会に阻まれて妥協を重ね、やりたいことは、ほとんど 実現できませんでした。ただ、政策実現に必要なインフラは多少整備したようですが、 ブッシュに変わって元の木阿弥になりつつあるでしょうね。 その意味では、アメリカは10年くらい後退を余儀なくされました。どうして後ろ向きに 進んでいるアメリカを日本は真似するか、訳が解りません。自分で考えられないんでしょうね。
>92 新規の価値観は何が保証するの? 「善い社会」のp.7に準拠して、レスを継続します。 > 「富の獲得のための能力向上ではなく、価値観の転換のための教育」ってゆーのは > まさか、貧乏も気の持ちようでシアワセ、ってんじゃないだろうな。 という疑問はもっともです。あるいは「誰にとっての価値観なのか?」「誰の見解 においての価値観なのか?」という疑問も出るでしょう。マンハイムも私もベラーも 同じですが、これがそれだと単純に決めて人々に同調を求める価値観などは存在しません。 「価値観の転換」と私たちが言う場合、その概念の中心にあるのは、それは社会のすべての 構成員が進んで問うべき、開かれた問いだということです。言い方を替えると、共同の善とは、 共同で善を追究することなのです。 今日はここまでとします。
>>10 今日の話題は【グローバルな混乱】について課題を提起します。
>【グローバルな混乱】冷戦の終結によって、それまで米国の強力なリーダーシップの
>影響下で維持されていた各国内のコンセンサスは弱体化し、世界の中での各国の役割は
>不確実なものとなり、国際的にある種の指導性を発揮して貢献しなければならない
>という積極的な意欲と国内だけ心配すればいいんじゃないかという消極的な姿勢との間で
>国論が分裂している。
>(ブレア)国際的な行動を必要とする環境や安全保障上の多くの問題
>(21世紀懇)日米同盟と共にアジア太平洋共同体を重視、国際安全保障上の
役割を含め「国益」を再定義
>(ギデンス)イギリスは、アメリカとヨーロッパの創造的な相互作用の結節点と
なり得る。(p.13)
8月26日の上記の発言の2週間後に同時テロが起こり、新しい世界システムを目指して
世界が揺れ動いています。
現在のところ、この中で片側の主役はイスラム原理主義、もう一方の主役は第三の道の
現役のエースのブレア首相だと思います。
しかし、主役はどんどん変わり、拡散していくでしょう。私が参加している国際的な
メーリングリストの論調では、最近、これからの変化はプリゴジンのいう「自己組織化」
で進むだろうという見方に意見が集まっています。
問題は、自己組織化のプロセスの進む方向を決めるものは何か、です。この問題について
プリゴジンは何も言っていないと思いますが、どうでしょうか?
これから当分、この世界の動きを、マンハイムの考え方をベースに眺めていくこととします。
>>15 なんちゅうか、すべて分析が浅くて新聞にでも書いてそうな一般論。
なるほど、一般論ねえ。
これからも私は一般論で行きます。大いに批判も継続してください。
ただし批判は具体論で!
100 :
聞きかじり :01/10/11 21:47
100げっとぉ-----かな? ネット上で情報を仕入れることが出来て、自分が一番納得できる情報が、自分にとって 真実であると思うのだけど・・・ これって単に独り善がり?
>100 ネット上で情報を仕入れることが出来て、自分が一番納得できる情報が、自分にとって 真実であると思うのだけど・・・ >これって単に独り善がり? いや、偶然だが私の考えも同じです。客観性のある真理だと思うよ。
>98 >(ギデンズ)イギリスは、アメリカとヨーロッパの創造的な相互作用の結節点となり得る。 の続きです。 最近のブレアの的確な行動を見ていると、背後に綿密な総合戦略があり、そこには 超一流の専門家や戦略家がいるとしか思えない。 11日付けの朝日(ロンドンの村松泰雄、福田伸生)の記事 “欧・米の「懸け橋」狙う 英国「突出」の蔭に戦略” “戦後アフガン 総選挙を示唆 英首相、ラジオで” を読んでも、さすがに大英帝国の底智恵を感じる。 ギデンズ以外にも、何人かのトップクラスのブレーンがいるに違いない。 それを束ねているのがギデンズかも???
>>7 今日の話題は経済的な不安と社会の分裂についてです。
この話題についての掘り下げがまったく不十分でしたが、マンハイムの基本的な姿勢は
以下の通りです。私もこの線で議論を深めることができればいいと思います。
(第五章 四節 経済統制 の要約)
現在の世界の経済秩序の中で最も深刻な問題は、以前から引き継いだ国内と国家間に
おける貧富の差の問題に加えて、環境や資源と増大する人口に見合う経済活動との間の
アンバランスの問題である。
1930年代初めの経済恐慌と大量の失業がドイツの民主主義を破壊する上で主要な役割を
果たしたように、現在世界的に確立・普及したかに見える民主主義でさえ、これからの
深刻な経済問題に直面したときに、生き残れるかどうかは予断を許さない。つまり持続可能な
経済の発展が、自由のための計画の鍵となったのである。
104 :
ななしいさん :01/10/28 22:57
シラーの「善い社会」を要約してください。
105 :
ななしいさん :01/10/28 22:58
ベラーか(w
>104 ベラーの「善い社会」を要約してください。
ななしいさん、よくいらっしゃいました。このスレは、ほとんどマンハイムとベラーの専用です。
ベラーの要約は、折を見ていたしますが、それまでの間、あちこちにベラーについて
言及していますので、眺めてみてください。
>>18 、
>>19 、
>>33 、
>>55 、
>>68 、
>>80 、
>>89 、
>>94 、
>>96 などですが、
「このページの検索」にかけていただくのもてです。
>>98 8月26日の上記の発言の2週間後に同時テロが起こり、新しい世界システムを目指して世界が揺れ動いています。
この新しい動きを集約する方向が、以下のように、ヒューレット・パッカードの社長の二つの演説によって示された。
CARLY FIORINA, APEC CEO SUMMIT, SHANGHAI, CHINA, OCTOBER 19, 2001, "A WORLD OF CHANGE"
http://www.hp.com/hpinfo/execteam/speeches/fiorina/apec_01.htm CARLY FIORINA, MINNEAPOLIS, MINNESOTA, SEPTEMBER 26, 2001, "TECHNOLOGY, BUSINESS AND OUR WAY OF LIFE: WHAT'S NEXT"
http://www.hp.com/hpinfo/execteam/speeches/fiorina/minnesota01.htm このスレも先を急ごうと思います。
私が大学で進めているカール・マンハイムの講義も、 第7章「慣習から社会科学へ」を終わり、 第8章「民主的行動様式」へ入るところです。 正に、アフガニスタンの戦後社会体制をどう構築するか? また、ヒューレット・パッカードのフィオリーナ社長が言うように、企業トップの リーダーシップによって、企業の組織体制の脱構築をどう進めるか? がのっぴきを許さない切迫感の中でと割れています。 GEのジャック・ウェルチ前CEOが、今からちょうど20年前にGE革命を始めた 時よりも、遥かに困難で全地球的な同時文化大革命が始まりました。 今こそ、カール・マンハイムを真剣に学びましょう。
知的能力が著しく劣ってるのは書込み内容でわかるが、 年寄りなんだからせめて言葉の使い方ぐらいちゃんとしろよ。 「のっぴきを許さない」なんて日本語はねーよ。
ご心配いただきありがとうございました。 今の日本や世界の情勢を見ると、歳や能力を省みるゆとりもなくなり、焦燥感に 駆られます。至らない点はお見逃しいただき、真意を汲んでくだされば幸いです。
おお、宙援、切り返せるようになったぞ(w
>「のっぴきを許さない」なんて日本語はねーよ。 ないこたぁねーよ。 「のっぴきならない」、という言い回しが一般的だけど、 「のっぴきを許さない」「のっぴきさせない」でも 日本語として間違ってるわけでは全然ないよね。 つーわけで君は厨房決定ね。 世界の平均知能向上のためにも、早く氏ンでね。
そーだな。110、112にとっちゃあ 「馬から落馬」もあるし「食べれない」もある。 既出は、もちろん「ガイシュツ」だろう。 まあ、そういう人間が存在するのは構わない。 「と割れている」もなんとも思わない。 ただ、 「のっぴきを許さない」なんて口走る奴が偉そうに講釈たれるのは不快、 心性・品性が低劣な奴みると胸が悪くなるんだよ。 やっぱ人間ができてないからだな。
>>113 あほですね。君は本当に。
「のっぴきを許さない」という言い回しには、
「馬から落馬」のような意味の重複があるわけでもないし、
「食べれない」のような、品性があると自称する連中が揶揄する省略があるでもないし、
「ガイシュツ」のような読み違えでもないのよ。
「のっぴきを許さない」ってのはね、
あの文脈だと意外としっくりはまってる言い回しなの。
「のっぴきならない」だとチョット意味が違ってくるしね。
的外れな指摘で、悦にいるのはバカ丸出しよ。
>「のっぴきを許さない」なんて口走る奴が偉そうに講釈たれるのは不快、 >心性・品性が低劣な奴みると胸が悪くなるんだよ。 >やっぱ人間ができてないからだな。 これね、普通に読むと、 人間ができてないのは、「心性・品性が低劣な奴みると胸が悪くなる」 人だという意味になるんだけど。 それって当然君のことだよね?
あ、追記。 多分、一生人間ができない、つーか人間になれないから、 早く氏ン出ね。
まあまあ、そんなに罵りあわなくても・・・
けんかはよくないよ。
>119 けんかはよくないよ。 丁度、今勉強しているカール・マンハイムの「自由・権力・民主的計画」の第8章1節 「統合的行動の概念」では、反対の意見に対処する民主的な対応の方法と考え方を 説いている。 一読をお奨めしたいです。
122 :
名無し的拘束性 :01/11/17 09:33
でも、どうして後期マンハイムなの?
やっぱポール・ラファルグでしょ?
>122 でも、どうして後期マンハイムなの? よい質問をいただきました。自信のない返事しかできません。 (1)最初に読んだのは「変革期における人間と社会」 これは結構気に入っていました。 (2)2回目に、なんとなく題名に惹かれて読んだのがこれです。 ご指摘のように、後期も後期、死後の出版ですね。お弟子さんの編集で。 でも、彼の研究の集大成であることと、未来志向であることが気に入り、 嵌ってしまいました。 19世紀から20世紀にかけて人類がぶつかった、解決不可能に見える難問に真剣、 未来的、かつ総合的に取り組んだ書物は、その後現れていないし、これからも 現れないというのが私の判断です。 だからこれを選んだのですが、自信はありません。 念のためにマンハイム全集11巻はRoutledgeから取り寄せて本箱に積んで ありますが、恥ずかしながら積読のまま生を終るでしょう。 あとはよろしくお願いします。全集は誰に贈ろうかなあ?
125 :
名無し的拘束性 :01/11/18 14:26
>あとはよろしくお願いします。 あ、このスレも終了ですか。 マンハイムはその「民主的計画」論が全体主義的である、 と批判されたと記憶しています。 その急逝により満足のいく反論がなかった事や、 上述のように遺稿集という形で出版された ことからも分かるようにイワクつきの論文集ですね。 個人的にはユネスコの欧州局長といった立場や 第二次大戦後の荒廃した社会状況も考慮すべきだと思います。 あと、ユネスコの政治性も。 初期のイデオロギー研究については、 構造の再生産や無限弁証法的思考が興味深いですね。 アルチュセールに読ませたかった(たぶん読んでないと思う)。
126 :
ななしいさん :01/11/18 21:15
民主主義は国民に主権を与えてるように見せながら 産業資本の支配による洗脳型独裁制だ。誰も人の下で働きたく無いのに、 自らの土地がないので賃金奴隷になって働かなければならない。 来るべき共産主義は、増えすぎた人民の淘汰と、自給自足にたる 農業テクノロジー野本に再編されるだろう
>125 マンハイムはその「民主的計画」論が全体主義的である、と批判されたと記憶しています。
この批判は、私も気になるところです。マンハイムの最後の頃、1940年代としてはあそこまで
よくがんばったと思いますが、エリート主義が濃厚に残っていますね。
エリート主義に対する解毒剤としては、ロバート・B・ライシュが「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」
で多少のアイデアを出しています(日本語版p.256、p.422)が、まったく不十分です。
ハイルブローナーは「21世紀の資本主義」で「参加」というカウンターべーリング・パワーに
疑問を呈していますが、もっともなことです。
完成度の高い理論としては、John FriedmannのPlanning in the Public Domain,
Princeton Univ. Pressがいいと思います。
実践的には、マンハイムが唱える第三の道アプローチとしてクリントン、ブレア、シュレーダー
の業績がありますが、まだまだ本質には近付いていないと思います。
ボットムアップの実践の実績としては、Kumi Naidooの率いるCIVICUS International
http://www.civicus.org/main/server_navigation/skeletons/Civicus_01/framework/index2.cfm に期待していますが、まだ実績として主張できる段階ではないと思います。
その他のご指摘は、私も重視していることばかりですが、長くなったので、次回コメントする予定です。
>125 個人的にはユネスコの欧州局長といった立場や第二次大戦後の荒廃した社会状況も > 考慮すべきだと思います。あと、ユネスコの政治性も。 この部分は、全体主義の片割れのナチスは崩壊しても、ソ連が元気満々で残っている 状況の中で、ユネスコが容共、開発途上国よりだったことを指していらっしゃるので しょうか? マンハイムは、第三の道の提唱によって、個人の自由を重視する第一の道でも、 全体主義的な計画に基づく第二の道でもない、自由のための計画という第三の道 を提唱しましたが、この姿勢は確かに政治的と言えないことはありませんね。 現在では第三の道はブレア/ギデンズに取られてしまったようですが、思想的には マンハイムの方が遥かに内容が濃いと思います。
129 :
名無し的拘束性 :01/11/20 22:20
>ユネスコが容共、開発途上国よりだったことを指していらっしゃるのでしょうか? 現時点の視点からいえば、そうだともいえます。 ただ、1940年代(とりわけ大戦後)の流動的政治状況で マンハイムがどう認識し、行動したかを考えたいのです。 今でこそ、容共・第三世界寄りのユネスコですが(だから、英米両国は離脱した) 元々は大戦中の在英亡命政権文相間会議が前身で、 その意図するものはヨローッパ復興計画だった筈です。 その変容過程も考慮したいのです。 >全体主義の片割れのナチスは崩壊しても ファシズムに関しては独伊のそれだけではなく、 アメリカンファシズムもあるわけですから あれで終わりという訳ではないでしょう。 >この姿勢は確かに政治的(以下省略) いえ、マンハイムの思想は元々政治的なものです。 知識人は、政治的立場(出身階級)や政治状況に認識能力が制限されており、 その意見交流を通して初めて社会全体を見渡せる認識装置が構築されるものだ、 というのが彼の思想の根幹をなすものでしょう。 だからこそ、イデオロギー(虚偽表示・実現不可能)/ユートピア(トピア「=存在秩序」の超越) という二分法が提示されたのだ、と思います。
名無し的拘束性さん、綿密なコメントありがとうございました。 私は、先を急いでいるので、同じレベルでフォローする余裕はありません。 つまり、マンハイムは私にとって出発点としての意味しかないので、それ以上深入り するスタンスはないのです。 決してないがしろにしているわけではないことを了解してください。 名無し的拘束性さんのご研究は有意義なものと思います。どなたか、まともにレスしてくださると 嬉しいのですが、、、
>129 ファシズムに関しては独伊のそれだけではなく、アメリカンファシズムもあるわけですから > あれで終わりという訳ではないでしょう。 そうですね。彼のエリート主義はファシズムや全体主義に流される恐れを十分もっています。 私は講義に「自由・権力・民主的計画」を使う他、併行して、ゼミでは、ロバート・ライシュの 「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」を使っており、シンボリック・アナリストの蔭の面の心配を 共有しております。 自戒の念も含め、研究(警戒)課題です。
132 :
名無し的拘束性 :01/11/21 23:21
>中葉さん >私は、先を急いでいるので(中略) >決してないがしろにしているわけではないことを了解してください。 ええ、勿論です。 私の疑問は、コンテクストの中で認識が決定されるといったマンハイムの主張が それを無視する形で批判あるいは黙殺されている事(例えばアドルノ)によるものですから。 まぁ、アドルノの気持ちも分かるのですが…。 あと、ユネスコ関連で付け加えるとするのなら、彼の「教育社会学」的志向が その後のリベラルアーツ―生涯学習にどういった影響を与えたのかも気になりますね。
ピンボケのレスになるかもしれませんが、、、、
>>132 :名無し的拘束性 :私の疑問は、コンテクストの中で認識が決定されるといった
> マンハイムの主張がそれを無視する形で批判あるいは黙殺されている
これは重要なポイントですね。彼のエリート主義と存在拘束性を前提とすると、どうしても
懐疑的になります。
>>131 ゼミでは、ロバート・ライシュの「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」を使っており、
> シンボリック・アナリストの蔭の面の心配を共有しております。
この心配について、ライシュ自身はフォローしていないようです。彼は才人のような気がします。
マンハイムの衣鉢を継ぐウィーン生まれのJohn Friedmannは、
Planning in the Public Domain, Princeton Univ. Press, 1987
Retracking America, Doubleday/Anchor, 1973
の中で、特に後者で、エリートの存在拘束性を超える方法として、エリートと大衆が
コラボレートするための方法としてTransactive Planningという理論や、
Design for Guidance: A Learning Societyという構想を提案しています。
前著は、その詳細論のような位置づけです。今日はここまでとします。
>>104 >>105 :ななしいさん :ベラーの「善い社会」を要約してください。
自由・権力・民主的計画(マンハイム)の前提、或いは基本として、別スレの
「個人は社会の奴隷なのか?」
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/sociology/1005055744/ で基本的な考えを述べましたので以下にこのスレでの議論のきっかけとして再録します。
Aさん:“我々一人一人は社会の奴隷なのでしょうか?それとも社会は個人の集合体である為、
そうはいえないのでしょうか?”
これは国により時代により地域により個人の置かれた環境により、さらには個人の認識によって
様々に変化するので一概には言えないと思います。だから例えば、以下のBさんも、3さんも
正しいとも間違いとも言えないでしょう。
Bさん:“僕等は社会のヘモグロビンです。でも社会ってすごく大きな物で、
意志とかそんなものじゃないと思います。”
Cさん:“個人が社会に従わされるのではなく、従うべき社会を選ぶ権利を人々が持つ、
というのが民主制の理想。もちろんそれがうまくいくわけではなく、
様々な齟齬は生じるわけですが。”
ところが、人が社会と関係する問題を解決しようとする場合に、人と社会との関係をどう見るかが
解決方法の選択に大きな影響を与える。
私が私淑するR・N・ベラー(彼はベストセラーの「心の習慣」の著者でもあります)は
著書「善い社会(みすず書房)」(p.4)において以下のように言っています。
“近代科学や近代経済の出現によって、根本的に新しい、急速に変化するタイプの社会の到来が
明らかになって以来‥‥新たな形態の社会に生じつつある諸問題にどう対処するかをめぐって、
近年では、哲学的リベラル(いわゆるリバタリアン)と共同体主義者(コミュニタリアン)との
対立という形で議論が立てられている。そして「心の習慣」(や「善い社会」)は、しばしば共同体
主義に位置づけられている。”
>136 で紹介した社会と個人、或いはコミュニタリアンとリバタリアンとの矛盾、対立に ついて私は以下のように考える。 問題は、あれかこれかでなく、バランスと協調である。個人の成長と教育には社会化の 要素と個性化の要素とがあり、社会化は個人の上に多くの社会からの規制・拘束を加え、 逆に個性化は社会の規制に対する個人の自己主張の能力を強化している。 民主的な人格主義の新しい理想に基づく教育の努力は、学校の場合も生活の場合にも、 社会化ないし役割演技は、決して個性化、すなわち自我の解放を窒息させるほど徹底する べきではないし、他方、個性化は決して社会の混沌を引き起こすほど進めてはならない。 行き過ぎた個性化は自我の中に恐怖を呼び覚まし、行き着く先は全体の瓦解に導くから である。民主的な人格主義の教育は、このように常に、過度の慣例尊重主義と過度の 個人主義との間のバランスを維持しなければならない。
138 :
ヴェーバー3世 :01/12/02 23:15
吊しage
>>104 ベラーの「善い社会」を要約してください。
要約はできませんが、重要箇所の紹介を続けます。
(今アメリカがナンバー・ワンであると言い張ることの意味について。p.232より)
“相互依存的な世界において、ナンバー・ワンであるとは何を意味するものなのか、
ナンバー・ワンであることの道徳的目的はいったいなんであるのかを問うてみようと
するものは稀にしかいない。”
マンハイム萌え〜
マンハイムで今、私が萌えているのは「自由・権力・民主的計画」の最終章「思考、 哲学、宗教および社会秩序の統合」です。 これは正に、同時多発テロ後の世界の再構築にぴったり照準を合わせています。
「宙援隊員とはなんなのか」スレッド
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/sociology/1000609114/ で、本スレ
>>11 を紹介したところ、
当該スレ >69 :名無し :01/12/24 16:10 で以下の問題提起をいただきました。
==================================================================
中葉のwebを見たが、いくつか問題があると感じた。
それは非営利組織にまだ十分目が行き届いていないようにみえることだ。
営利企業と非営利組織は組織形態・目的・規模・財政など、全く違うだろう。
しかし、中葉の研究対象はこれまで営利企業組織に限られてきたように感じた。
日本のNPOはイギリスに比べればはるかに弱体だ。これをどう支援するのかをもっと
正面から扱ってほしい。
それと、具体的な問題に対するコミットメントがほしい。老人介護・ボランティア・
環境保全などね。
==================================================================
この問題提起は、私の最大関心事でもある、重要なポイントですから、
こちらで本格的な回答を次回から開始します。よろしくお願いします。
143へのレスを始めます。
いい所を突いてきましたね。
現実の日本の非営利組織は、まだ発展途上で、評価対象ではないというのが
私の認識です。
私は、関東にいたときはJVCやシャプラニールとは付き合いがありましたが、
あの頃のJVCは不合格、シャプラニールはまあまあと評価していました。
現在NPOサポートセンターなる名称の団体が雨後の竹の子のようにできまし
たが、役に立ちそうなところは、まだ見当たりません。
どう支援するかについて、一番信用しているのはAHI(アジア保健研修所)
http://www.jca.apc.org/ahi/AHIj.html ですが、あそこは保健に特化しており、あのやり方を汎用化し、NPO一般の
支援ができるようになるには、まだ紆余曲折があり、道遠しだと思います。
それから、世界のNPOについても、今、非常に大きな曲がり角に立っている、
というのが私の認識です。この認識は私独自というよりも、Foreign Affairsで
SalamonやMathewsが発表した論文から学んだことです。
日本語版としては
中央公論1994(?)年10月サラモン「福祉国家の衰退と非営利団体の台頭」
中央公論1997年3月号マシューズ「パワー・シフト グローバル市民社会の台頭」
をご覧ください。日本の実状は、昔は須田春海さんがよく見ていました。
今は本当のところを誰も見ていないでしょう。
私は今年の「ボランティア国際年」にちなんで、世界の状況を把握する多少の努力
をしましたが、見るべき新しい方向をきちんと見通した団体はCIVICUS
http://www.civicus.org/main/server_navigation/skeletons/Civicus_01/framework/index2.cfm だけのような気がします。
私が言いたいことは、この激動期、日本のような幼稚な時期のNPOを見てもしよう
がないし、欧米の過去の栄光にあぐらをかいている団体の猿真似をしてもしようが
ないと言う事です。
「具体的な問題に対するコミットメント」としては、もっぱら20台の無名の学生の動
きを支援しえおります。
また「老人介護・ボランティア・環境保全」など、課題がはっきりしている問題は、
私が扱うべき問題から外しています。
私が最大の、かつ唯一の対象としているのは、同時多発テロ後の社会再構築を
志向している、これからの新しい種類のNPO活動です。
「日本の製造業を語ろう」
http://natto.2ch.net/test/read.cgi/manage/1005317595/l50 のメッセージ641 をコピーした上で、コメントします。
この種の議論は向こうでは嫌われていてやりにくいので、こちらに緊急避難しました。ご了解を。
===============================
641 :>632中葉先生 :01/12/23 23:51
>このことは、原子力発電所の環境アセスメント・システムの研究をした時に、
こっぴどく痛感させられました。
ガチガチの反対意見と作らねばエネルギーが得られん究極の
両者の間に批判の起こり得ぬ判定システムを作る、、思う田に、、、
有無を言わせぬ共通の土俵を目指した
取っ組み愛の精髄をお恵み下さいませんでしょうか?m(__)m
==============================
回答はごく近いうちにアップします。
>私が最大の、かつ唯一の対象としているのは、同時多発テロ後の社会再構築を 志向している、これからの新しい種類のNPO活動です。 それには次代の知的水準の問題が大きいと想いますが 児童の自主性を重んじると称し円周率を3?と教え週休二日制等、 最近信じられない施策を聞きますが、熟とか児童保育とかでは 対応できない問題に対策するしたらどうすればよいのでしょうか?
147 :
69 :名無し :01/12/24 16:10 :01/12/28 00:00
> 私が言いたいことは、この激動期、日本のような幼稚な時期の > NPOを見てもしようがないし、欧米の過去の栄光にあぐらを > かいている団体の猿真似をしてもしようがないと言う事です。 日本は幼稚で欧米は真似できないというなら、どこからはじめるのか。 中葉がやればうまくいくという保証は何もないだろう。 具体策が大事。また、何をやるのか。 > 同時多発テロ後の社会再構築を志向している、これからの > 新しい種類のNPO活動です。 これは何?柄谷行人のNAMのようなものか?
148 :
覗き見趣味 :01/12/28 01:58
>>中葉さん 全レスのチェック終了しました。 もともと私は実務家であって、理論家では有りませんが、このスレの趣旨に そぐわないのでは?
文化社会学草稿はおもしろいですか
151 :
覗き見趣味 :01/12/28 11:41
しばらくROMします。
あややあげ
153 :
69 :名無し :01/12/24 16:10 :01/12/28 16:51
ん?まちづくりと保険活動支援か。ごく普通ですね。 テロ後の社会構築というから、何か独自な活動をしているのかと 思ったが、これからやるんだね。 まえに畑を耕しているとか書いていなかったっけ?>中葉 「新しき村」的に、自給自足のコンミューンでもはじめるのかと 思ったよ。
保険→保健
155 :
>153さん :01/12/28 20:13
普通が最も難しい、、そして多分最も強いのではと ^^;
155さんがコメントしてくださったように、「まちづくりと保健活動」という対象は
ごく普通ですが、狙いは1995年の社会開発国連サミット宣言が指向し、現在ほとんど
進んでいないフレームワーク作りを意図しており、専門的には不可能だと見られている
ものです。詳細はおいおい議論の中で明らかにしていく予定です。
この進め方は、単に普通でないものを追究するのでなく、畑を耕すような、
やれば結果が出る活動と組み合わせて実践しています。おかげさまで満6年になろうと
する現在、見違えるような変化も現れています。しかし、自給自足の村のような、空想的
なパラダイスを目指しているのではありません。もっと普通の、ありきたりの地域社会
を目指しております。
それが以下に難しく、達成した時の成果が素晴らしいものかは、進行と併行してご説明したり
討議したりしていく予定です。
難しいポイントは、「AHIの使命と役割を考える委員会」答申書
http://www.jca.apc.org/ahi/toshinh.html でも提案されて実施案が定まっていない、リソース・センター作りです。私は、所属する
大学を一種のリソース・センターに改組しようとしています。
以下に→如何に
158 :
覗き見趣味 :01/12/29 09:23
えらい難しい事をやってるんですね。 個の能力の限界と言うものを考える事はありませんか? こうした掲示板でもそうですが、個が集を制御する事は至難の技でしょう。 出来るのは単に示す事だけだと思いますが。 更に個に示された方向を集が選択するかどうかは別問題でしょう。 どんなプランでも単なる動機付け以外に、選択しなければならない必然性といま選択しよう と言う即時性を必要とし、参加・選択をするための倫理観・使命感が要ります。 それに代わるものとして、一般的には利便性や収益・成果で選択させようとするのがビジネス と言う訳ですが、いずれも結果が現れるのは認知・告知手法をどうしたかによりますし、 プランの持つ集に対する精神的飢餓感への充足をどう処理できるかによるのでは? 精神的飢餓感と達成されることがない未知の目標の喪失感・時代の変化に対する自らの 対応能力についての不安感、これらを満たすことが出来れば凄いのですが。
159 :
>覗き見趣味 さん :01/12/29 11:15
それを普通でないもので悪い技術で手っ取り早く実践したのが、 千石イエス氏であり松本千鶴男ではなかったのでしょうか? 普通に目指す道は迂遠でも一人一人の自覚の中に、、 すまそ、なんか違った事逝ってますね ^_^;
>158 えらい難しい事をやってるんですね。個の能力の限界と言うものを考える事はありませんか? 勿論、考えます。考えるというよりも、この能力の限界は考える前提条件です。 人間の文明が個の能力を超えてしまったことが、21世紀の問題群の基本前提です。 これは、当然のことながら、経営学板の「日本の製造業を語ろう」の前提条件でも あります。私は、この意味で、考えざるを得ない問題を考えるために、 この「マンハイム」のスレを立てました。 問題、そして解決の鍵は、正に、覗き見趣味 さん のおっしゃるように、以下の通りです。 > 精神的飢餓感と達成されることがない未知の目標の喪失感・時代の変化に対する > 自らの対応能力についての不安感、これらを満たすことが出来れば凄いのですが。 このことはすでに159さんが、慧眼にも喝破されているように思われます。
161 :
覗き見趣味 :01/12/29 19:13
>>普通に目指す道は迂遠でも一人一人の自覚の中に、、 これですか? 私の答えは、”狂”この一文字なんでしょうね。 狂信的・狂暴など信じることに人は惹かれます。 宗教に帰依しろと言っている訳では当然ありません。 狂わしい程に信じ、付き従うことに満足感を覚える。 そんな考え方を指し示す必要が現代に一番求められていると思います。
日本、および世界のNPOの実状についてですが、、、
>>144 日本の実状は、昔は須田春海さんがよく見ていました。今は本当のところを誰も見ていないでしょう。
日本のNPOの惨状について、中央公論新年号で西部邁さん他が小気味良い告発をしています。
>161 そんな考え方を指し示す必要が現代に一番求められていると思います。 志津夫、オサマ亡き後、誰が「現代の求め」に応じるか、どんな方法で応じるか、が 大問題ですね。
志津夫、モトイッ、智津夫
「現代の求め」に応じることができるのは松浦亜弥だけでしょう。
2001年、この板は中葉板だった(w
167 :
>中葉先生 :02/01/01 13:07
>志津夫、オサマ亡き後、誰が「現代の求め」に応じるか、 どんな方法で応じるか、が大問題ですね。 小泉さんはどうでしょうか?
>167 小泉さんはどうでしょうか?
こういう具体的な問題になると、その人に何をやらせたいかをはっきりしないと
お答えできませんね。
>>161 :覗き見趣味 さんは、
> 狂信的・狂暴など信じることに人は惹かれます。
> 宗教に帰依しろと言っている訳では当然ありません。
> 狂わしい程に信じ、付き従うことに満足感を覚える。
> そんな考え方を指し示す必要が現代に一番求められていると思います。
とおっしゃいました。それに対して私は
>>163 で、
>智津夫、オサマ亡き後、誰が「現代の求め」に応じるか、どんな方法で応じるか、が大問題ですね。
とレスポンスしました。「小泉さんはどうでしょうか?」というご質問に対しては
今のところ未知数というお答えになるでしょう。
私は今直ぐ、ということでなく、20年後ぐらいに活躍する人材の養成に着手することが
急務だと思います。
169 :
覗き見趣味 :02/01/01 17:22
えらいユッタリですね。 人材の育成にはショートカットが難しいですから、ある程度の時間が掛かる のは理解できますが、せめて半分くらいにしてほしいし、時代はその程度の 年代で世の中で活躍する人材を、容認するようになると思います。 いま急務だと考えられるのは社会的なシステムの構築の方ですが、その為には ひとまず今までのシステムを破壊出来る実行力が必要です。 小泉さんはどうかと言われれば、いまの時点では力不足としか言いようが ありません。
170 :
聞きかじり :02/01/01 20:57
笹山登生はどうよ 自分のHPではえらく気を吐いているよ 今はただの人なんだけど
171 :
>覗き見趣味さん :02/01/01 23:08
>いま急務だと考えられるのは社会的なシステムの構築の方ですが、 その為には ひとまず今までのシステムを破壊出来る実行力が必要です。 小泉さんはどうかと言われれば、いまの時点では 力不足としか言いようがありません。 どうしてそう思われるのですか?
横レスですが、、、 私も社会システムの再構築を志しているのでよく考えます。 社会システムを再構築する場合、先ず破壊して次に構築するというのは、一つの例え話し だと思います。その二つのステップで力が必要だというのも例え話しです。 その場合の力とは何か、がとても気になります。 アメリカが軍事力でテロの問題を解決しようとしていますが、社会の再構築は、 遥かに複雑怪奇だと思います。 今日の話しは、単なる感想です。 今年もよろしくお願いします。 皆様
173 :
覗き見趣味 :02/01/02 07:36
>>171 システムの再構築に当って破壊は観念上の意識でしかありません。
実際に破壊してから再構築などとやっていたのでは、機能不全に陥ります。
構造改革における重要部分は、もともと三権分立を原則に考えるべきであって
政府のトップとしての小泉くんは、与党との妥協を重ねているに過ぎません。
最後には解散権を行使すべきなのですが、多分そんな結果にはならないでしょう。
174 :
でも抜いて欲しいです :02/01/02 12:29
複雑怪奇な象に乗った御者達の中で只一人後ろを向いて座ってた 世間知らずの紙幣持ちの首を、象牙の密猟者退治で、親方が やっと前向きにしたけど身体はまだ着いていかず 象の行方を変えようと枯れ枝にしがみつき ズルズルと鞍から滑り落ちかけている、、、^_^;
>174 難しいね。詩人か哲学者か? 歯が立たない。 小泉さんの事を言っているとしたら、見事な表現と言うしかない。 それで、何を言っているの? 何を聞きたいの?
176 :
お神酒に酔ってます :02/01/03 00:29
と言うか。蛙ためには何かしなきゃならない。 群盲でも何でも!でもロゴスで言っても聞いてもしょうがない! 象の行方に対し日本人の集団的無意識は複雑怪奇と取るのか、 それとも融通無碍にして五十年前のようにまだそれに対応できうるのか! すまそ、因から果だけを求めすぎてますね、、^_^;
いや、素晴らしい感性と表現力だ。萩原朔太郎を連想します。いや、寺山修司かな? どんどん続けてください。できるところはコメントします。
178 :
木に登った (^_^;) :02/01/03 12:12
かって我々の祖先は天上天下唯一の存在としての自己と それゆえ同じく大切な存在である他者も八百万の神々として 判っていた。はるかに幾星霜林檎を食った賢人が増え ゴッドの書庫に潜り込み螺旋の秘密までも 読み解く勢いであるのに一億の神々の末裔は何故か自己を省みず 他人に考えてもらうのを快とする。 テレビに映る智津夫のヘッドギアを嗤うのはたやすい。願わくば 自分の頭に見えないヘッドギアの無い事を、、、
見えないヘッドギアを見えるようにすること。見えても狂気に陥らないようにすること。 21世紀の本質的な課題は、このように集約できそうです。
180 :
登りすぎた ^_^; :02/01/03 23:39
善良で楽天的だったが故に地獄に落とされたフェニキアの民の守護神 ヤーべは復讐神となり陽気でおおらかなギリシア神、 ちょっと気取ったファラオ神乱暴なバイキングの神々達を 皆殺しにしてしまった。時折郷愁を誘う土着神達の呼び声を 悪魔として退ける狡猾な手管は、マルクスにコーディネ−トされた イデオローグ神の悪の帝国で洗練され共産神の通力も落ちた今 通販みたいに地下通路をつたい弧里妖怪の薬篭となり 罪をあがなう責の無い民を惑わす。 人はなぜ気づかぬのだろう。千鶴雄よりも大作よりもキリストよりも はるかに価値のある貴方の内なる神に、、、
うーん、ここまで登りつめたか!(賛嘆)
>180 人はなぜ気づかぬのだろう。千鶴雄よりも大作よりもキリストよりも
>はるかに価値のある貴方の内なる神に、、、
私は、ワイだー・クエーカーの一員として「内なる光」を信じています。
また、先祖から伝えられた三河門徒として「信心正因」を信じています。
これからの、これまでと同様、問題は、内なる神同士が、お互いに相争うものでなく、
合い助け合う、ひょっとしたら同じものであることに気づくことだと思います。
この問題について私は、前に紹介したように、以下のテキストに従って発言したいと思っています。
>>94 カール・マンハイムにおける倫理については、「自由・権力・民主的計画(未来社)」
> の最終章「思考、哲学、宗教および社会秩序の統合」を参照ください。
>
>さらに、マンハイム以後の考え方について私が依拠しようとしているR・N・ベラーについては、
>「善い社会(みすず書房)」の第6章「公共教会」を参照ください。
あげ
同じ社会学板の「アメリカ同時テロは、本当に「あった」か?」スレ
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/sociology/1000355796/ の書き込み#58で以下のような問題提起がありました。私としては、あちらよりも
このスレの方が実のある議論ができそうなので、こちらにレスを書き込みます。
> 「世界の混迷」から逸脱するのに、革命的な手段があるとしたらどんなものですか?
> 革命とは古い体制を破壊することになるけど、緩やかに革命を起こすことはできないんですか?
> キリスト教では神の到来を「革命原理」って言ってます。それはほんとですか?
>183
今から55年前に、カール・マンハイムは正にこの「緩やかに革命」を目指して
「自由・権力・民主的計画(未来社)」の中で資本主義でも共産主義でもない第三の道
を提唱しました。
現在では米国民主党、英国労働党、ドイツ社民党、その他が、この第三の道
http://www.ndol.org/ndol_ka.cfm?kaid=128 による緩やかな革命を進めております。このスレ「カール・マンハイムについて」
では、これから日本の緩やかな革命をどう進めるかについて議論しております。
> キリスト教では神の到来を「革命原理」って言ってます。それはほんとですか? バルトによると、イエスの受肉による神の降臨は一回限りだそうです。 メシアニズムというのはキリスト教の中でも異端に近いのでは? まあ、それを許す記述が聖書にあるのは事実ですが、 その誤読によって禁欲的資本主義精神が発生した(のかも?) とするのが、ウェーバーだったと思います。 マンハイムも一緒ですね。
>いろいろ教えて下さい。 いえ、それほど詳しいわけではありません。 天職観念については、 「むしろこの語とそれが持つ現在の意味合いは聖書の翻訳に由来しており、 それも原文の精神ではなく、翻訳者の精神に由来していることだ」(プロ倫P95) と、指摘している部分ですね。 そしてこういったルターの誤読を認めた上でカルヴィニズムとの対比で 「あの救いの究極のあり方の根本的差異が(中略)自分を神の力の容器と感じるか あるいはその道具と感じるか、その何れかである」(同書P183) と、カルヴィニズムの独自性を聖書解釈から導き出しています。 だいたい、ルターの敬虔主義的宗教観からは どう考えても世界改変の志向は導き出せないでしょう。 であるがゆえに、農民一揆への激越な批判があったわけです。 マンハイムもこういった宗教一揆→保守主義→自由主義といった歴史プロセスを ユートピア研究で採用しています。 禁欲主義よりも、道具的存在者である人間による「対象」としての世界改変と その過程における自己陶冶(つまり、合理化)が両者の共通点ですか。 カントの影響なんでしょうか? 職人的ですね。
ありがとうございました。ウェーバーがすごい勉強家だということは大塚久雄さんの 訳者解説でも再認識しましたが、それをここまで読み込んだあなたもすごいですね。 脱帽します。 私はウェーバーが警告している政策提言の分野にうかうかと足を踏み入れているので、 客観性のない発言ばかりします。そして、マンハイムのそういう面に傾倒しています。 「ポスト資本主義の精神」の形成に寄与する倫理はどこから来るのでしょうか? 再び誰かの誤訳・誤解から来るのかもしれませんね。
190 :
タリ板のアタスレから来ました。 :02/01/21 21:24
>>183 の質問をさせていただいた者です。
【アメリカ同時テロは、本当に「あった」か?】 スレの59で、中葉さんに下のレスをいただきました。
>「緩やかな革命」=「神の到来」=「革命原理」だと思います。
>これは、ティヤール・ド・シャルダンの「オメガポイント」と同じでしょう。
ティヤール・ド・シャルダンのことをネットで少し調べましたが、かなりユニークな人みたいですね。
神の到来=「革命原理」っていうのは、キリスト教全体が言ってることじゃなくて、
この人独自の考え方なのでしょうか。
で、シャルダンは「進化は神の自己実現」として、進化の究極点(オメガポイント)にキリストを置いているそうですが、
じゃあ人間が覚醒した状態が「神の到来」なんですか?
それで、「革命原理」っていうのは、覚醒(神の到来?)による変化、つまり内面による革命ということなのでしょうか?
いい質問をいただいて、こんな言い方は失礼ですが、、、
質問も訳がわからないし、私の答えはもっとちんぷんかんぷんです。
なるべく、マンハイムから離れないように、返事します。
>190 神の到来=「革命原理」っていうのは、キリスト教全体が言ってることじゃなくて、
> この人独自の考え方なのでしょうか。
いや、私のひらめきに基づいて私が言ったことに過ぎません.
> で、シャルダンは「進化は神の自己実現」として、進化の究極点(オメガポイント)に
> キリストを置いているそうですが、じゃあ人間が覚醒した状態が「神の到来」なんですか?
人間の覚醒ではなくて、地球上にバラバラに拡散した種としての人間が、もう一度神の臨在の下に
一体となり、お互いを完全に理解し信じ合う状態になる時が、オメガポイントです。
これは集団としての人間の覚醒であり、神の到来です。(私の信じる親鸞の言う「往生安楽国」)
> それで、「革命原理」っていうのは、覚醒(神の到来?)による変化、
> つまり内面による革命ということなのでしょうか?
そう考えていいと思います。
マンハイムは「自由・権力・民主的計画」の最終の第13章「思考、哲学、宗教および
社会秩序の統合」、その講義録の最終の第12講
http://www.mega-net.org/plan3.htm で以下のように言っています。
=======================================
これから先、ダイナミックな宗教は社会秩序の中で次のような三つの重要な機能を
もっている;(1)過渡期の社会を診断すること、(2)重要な問題に注意を焦点づけること、
および(3)社会生活のいろいろなレベルで人間の行為を統合すること。
=======================================
192 :
(T_T) :02/01/22 00:35
なぜ、理解しなければならないのか?理解できないものが あるという事」を何故りかいできないのか?
革命原理を主体の内面性やその人格的陶冶と位置付けるのは啓蒙主義であり、 近代の副産物のような気がします。 近代以前には革命とは回帰的意味合いのものであり、 例えば、現実の宗教政治における抽象論に ギリシア・ローマ時代の美徳(Virtu)を対置させた マキャベリの革命思想(refolmatio)等があります。 都市国家という共同体の自治を中核とした個人の自立と国家間の連合、 絶えざる再形相化による腐敗(corrupt)の克服がポイントですか。 自称バーキアンの西部氏が主張するヴィルトゥやパブリックの起源がこれですね。
わけわからなくてすみませんでした(;;)
同時多発テロがなぜ起きたかってコツコツ考えはじめて、問題は「世界の混迷」ってとこにきて、
じゃあどうすればいいかっていう段階で、中葉さんに「第3の道」っていうヒントをいただいたのです。
でも知識がないうえに頭がグルグルして、限界も感じてきた。
>>191 >これから先、ダイナミックな宗教は社会秩序の中で次のような三つの重要な機能を
>もっている;(1)過渡期の社会を診断すること、(2)重要な問題に注意を焦点づけること、
>および(3)社会生活のいろいろなレベルで人間の行為を統合すること。
わかりやすいです。いろいろな人が言ってることを集約するとこんなかんじだ。
>>193 >革命原理を主体の内面性やその人格的陶冶と位置付けるのは啓蒙主義であり、
>近代の副産物のような気がします。
ティヤール・ド・シャルダンは60年代サブカルチャーの中心人物たちと絡んでいたようですね。
調べたソースの中にも、現代のニヒリズムを超えるための考え方(啓蒙)というような
解釈がありました。
もすこしマンハイムを勉強してみます。アフォレスで汚すと悪いのでロムに戻りますが、
わかんないことがあったら、また質問させてください。
>>195 >必要ならば「心と宗教」板にスレを立てませんか?
興味あります。ついていきます。
>197 興味あります。ついていきます。 誤解させて済みません。ついていくのは私の方のつもりでした。
>>198 俺、なんでかいつも「スレ立てすぎerror」になっちゃうんだYO(;;)×2
でも、
>>191 のレスを何回かじーっと見ててイメージわいてきました。
>人間の覚醒ではなくて、地球上にバラバラに拡散した種としての人間が、もう一度神の臨在の下に
>一体となり、お互いを完全に理解し信じ合う状態になる時が、オメガポイントです。
>これは集団としての人間の覚醒であり、神の到来です。(私の信じる親鸞の言う「往生安楽国」)
「覚醒」というとつい超越的な方向を考えちゃうけど、なんか自然の摂理に忠実な姿になるってことみたいだ。
http://www.mega-net.org/plan1.htm のほうはまだ読みはじめたばかりなのですが、社会の形態と
人間の欲求や内面ていうのは、思っていた以上にシンクロしているのだとわかってきました。
社会の過渡期に凸凹がMAXになって、それを解消するための努力のひとつが「革命」なんですね。
「緩やかな革命」っていうのは、人間全体を正常な「群れ」に導くためのものなのかな。
じつはグローバル社会を考えるときに、どうしても「弱肉強食」という言葉が浮かんでしまっていて、
それは自然界ではあたりまえだけど、人間という同じ種のなかで起きてもいいものなのかな?って悩んでたんです。
あまりにも個人主義がしみついていたので答えがわからなかった。
でも今は、多少の淘汰は仕方ないにしても、同じ「群れ」の中での「弱肉強食」はやっぱり間違いだと思います。
私より難しいことを考えていらっしゃるように見えます。それをここまで厳密に
文章化したのは並々ならぬ思考力と文章力をお持ちだと思います。
内容について簡単にコメントします。
> 社会の過渡期に凸凹がMAXになって、それを解消するための努力のひとつが
> 「革命」なんですね。
この「革命」の内容は非暴力革命であり、実体としては覚醒であると理解して
よろしいでしょうか? 私はそう思いたいのです。
昔日本だけでなく、アメリカまで行って訓練を受けた革命の方法に、「非暴力
直接行動(non violent direct action)」というのがあります。最初の
トレーニングコースで私の同級生だった人はその後、日本でもトップクラスの
トレーナーとして大活躍されています。
> でも今は、多少の淘汰は仕方ないにしても、同じ「群れ」の中での「弱肉強食」
> はやっぱり間違いだと思います。
マンハイムは、ここのところを重視していて、競争と協力の使い分けを詳しく説明
しています。
http://www.mega-net.org/plan3.htm の中の「7.6 ある種の社会的なメカニズムとその教育へのインパクト――競争と協同」
には詳しい説明があります。
>>200 革命はぜったいに非暴力であるべきだと思います。
情報化時代の革命は、銃やペンの後に、思考という武器があるのではないでしょうか。
俺たちはお互いが見えない透明人間でいながら、こうして思考を交換しあうことができます。
実体の見えずらい「覚醒」という目標に向かって、現在持てる最高の手段だと思います。
>「7.6 ある種の社会的なメカニズムとその教育へのインパクト――競争と協同」
なんか、読んでてちょっと感動だった。こんなこと考えてる友だちがいたら、俺のヒッキー治るかもしれないのに。
人間には競争心があるんだから、競争のない社会はありえない。その競争心を、相手を蹴落とすことではなく、
切磋琢磨して社会が前進していく方向にむけようってことですよね。
同一の目的を持ち不平等のないところでこそ、競争の結果は実のあるものになる。
競争をすべきところとはぶくところを考え教育していこうってことかな。
ただちょっと横道だけど、こういう社会教育の場で「愛」とか「やさしさ」とか「思いやり」っていう言葉を
重視して使うべきじゃない。今まで、この口当たりのいい誰もが反論できない言葉が、どれだけ大衆を
思考停止状態に陥れてきたかって思います。
なんでかっていうと、絶対的に正しい真理を未成熟なままの人々に与えても、意味の表層しか理解できないから
単なるシンボルとしてしかとらえない。偶像崇拝の一種みたいなかんじだ。
それじゃあただ酔っぱらって真理をもてあそんでるだけ。カルトみたいな構造になってしまいます。
それよりも、論破されることは恥ではないと教えた上で、あと結論を用意したり導いたりしないで、
思考の交換をする訓練を徹底的にやったほうがいいと思う。
もちろん最終的には「愛」や「やさしさ」や「思いやり」は、人間として一番大切なことです。
相互理解を深めたうえでじゃないと、その本質は輝いてこないということです。
ところで、革命のトレーナーってどんなんですか?
反動が暴力を用いるときに非暴力を唱えるのは反動。
そうですね。 TPOを考えることができないのは、或いは考えないのは、 反動というよりも、無知・無責任だ。 いずれにせよ、唾棄すべき所業。 唱えるのでなく、実践。 だから、非暴力直接行動。力点は「行動」。
このスレッドを見て思ったんだけど…。 誰か、「イデオロギーとユートピア」を読んでいないのか? これ以降のマンハイムの著作を読むには、この本を読んでいないと、マンハイムは理解できないと思うのだが…。 イデオロギーとユートピアの内容を前提として、話をこれまで進めてきたのだったら、スマソ。
>205 これ以降のマンハイムの著作を読むには、この本を読んでいないと、マンハイムは理解できないと思うのだが…。 私も読んでおりませんが、他にも読んでいない人は多いと思います。 どういうところからそう思われたのか解りませんが、もしも読んでいないための欠陥にお気づき になったら、是非ご指摘の上、不足の点を補っていただけるとありがたいです。
「イデオロギーとユートピア」についてどなたからもレスがつかないので、一応、 一区切りつけるために、私の立場を説明しておきます。 確かに、マンハイムを理解するために「イデオロギーとユートピア」が重要な文献であることは、 私も同感です。5年程前には、それだけでも足りず、マンハイムの全集をイギリスの Routledge & Kegan Paulまで11巻揃えて注文し、今も本箱に並んでいます。 しかし、元々、私の問題意識はマンハイムを理解することではなく、マンハイムを踏まえて、 これからの社会の再構築に取り組むことでした。再構築という言葉は「再構築の時代における人間と社会」 から来ていることは、お気付きの通りです。 そして、マンハイムの時代から50年経った現在、基本的に問題が変わっていないとしても、 実践するための指針を自分のために、また社会のために提供するには、マンハイムを正しく 理解するよりももっと重点的かつ優先的に取り組まなければならないことが多い、 というのが、私の基本的な考えであり、姿勢です。 という基本的な姿勢から、マンハイムについて、支障がない限り、 「自由・権力・民主的計画」のみを参考にし、学術書としては、 ベラーの「善い社会」と、John Friedmannの"Planning in the Public Domain"を 二次的な文献として使用する、というのが私の方針です。 これで足りないところは、その都度私自身で補ったり、皆様から補足していただきたい というのが、私の虫のいい期待です。 よろしくお願いします。
簡単に読める本は読もうぜ。なあおい。
>>208 議論の上で必要ならば、各自読んだものから得た知識を交換しませんか?
○○を読めということではなく、○○にはこうあったという内容を提示したほうが
有意義な話し合いができると思うのですが。
208、209さん、賛成です。私もそうします。
>>207 >そして、マンハイムの時代から50年経った現在、基本的に問題が変わっていないとしても、
>実践するための指針を自分のために、また社会のために提供するには、マンハイムを正しく
>理解するよりももっと重点的かつ優先的に取り組まなければならないことが多い、
中葉さん、たとえばマンハイム(みたいな?)の理論をもう少し単純化したようなものを
指針として社会の再構築にとりくんで、そこからまた枝葉を修正していくというやり方
になるのでしょうか。
197さん、いよいよ本質的なアプローチに近付いたコメントをありがとうございました。
「たとえばマンハイム(みたいな?)の理論をもう少し単純化し」しかも自由度を
より広く持たせるような「自由のためのフレームワーク(=指針)」が必要だと
思っています。しかも、このフレームワークを策定する作業自体を、多数の自由な議論
の中から作っていきたいのです。
具体的な進め方としては
>>134 で以下のように申しました。
> マンハイムの衣鉢を継ぐウィーン生まれのJohn Friedmannは、
> Planning in the Public Domain, Princeton Univ. Press, 1987
> Retracking America, Doubleday/Anchor, 1973
> の中で、特に後者で、エリートの存在拘束性を超える方法として、エリートと大衆が
> コラボレートするための方法としてTransactive Planningという理論や、
> Design for Guidance: A Learning Societyという構想を提案しています。
このガイダンスの仕組みのデザインについての私の構想は
「MEGA-NETとは」
http://www.mega-net.org/mega-net.htm にざっとした事を書いておきました。ご覧いただければ幸いです。
またあまり課でのもっと進んだ支援システムの事例としては
IBSAIL(INSTITUTE FOR BUSINESS AND SOCIAL ARCHITECTURE INTERNATIONAL, LTD.)
http://www.ibsail.com/ Zachman Institute for Framework Advancement (ZIFA)
http://www.zifa.com/ が高い完成度を持って活動しているようです。
ごめんなさい。ミスです。 誤:またあまり課でのもっと進んだ支援システムの事例としては 正:またアメリカでのもっと進んだ支援システムの事例としては
>>212-213 なんか俺、中葉さんがネットを重視してる理由がわかったような気がする。
>このフレームワークを策定する作業自体を、多数の自由な議論の中から作っていきたいのです。
>エリートの存在拘束性を超える方法として、エリートと大衆がコラボレートするための方法
自分がひねくれすぎてるのかもしれないけど、議論のいちばんのジャマってへんなプライドとか
嫉妬とか上下関係で、これさえとっぱらえばシンプルに協同できるのにって思います。
たかだか透明人間のこういう掲示板でさえ、人間って素直になれないんだよな…。
でも、少なくとも生活を左右する現実よりは自由度があるわけだから、議論の訓練をするには
格好の場所かもしれない。(ときどきむなしくなりそうだけど)
で、
http://www.mega-net.org/mega-net.htmにあったこれ 。
>それは企業組織だけでなく、利益を第一義としては追求しない学校、病院、行政、さらには
>ボランティア組織にいたるまで、好むかどうかとは無関係に変化せざるを得ない立場にたたされております。
人間は報酬がなければやる気なくすから、利益を第一義としないならそれを補うものが必要になる。
うまく協同できたうえで社会の再構築をめざすなら、社会から必要とされてるという満足感や達成感を
報酬とすることができるわけですよね。
マンハイムのいう、社会の変化とともに人間の欲求の階段が上がるっていう理論が摘要されるわけだ。
そのためにまず「相互理解」を深めて「群れ」の一員だということを自覚する。
それから自由な議論をするためには個人に責任をともなった権限を与える。自分で後始末できるのなら
「なんでもあり」でかまわないってことなんだな、と俺は思う。
197さん、レスありがとうございます。これから出勤するので、詳しい感想は後で書き込みます。
結局は政治的多元主義や中間集団理論で、 産業社会における大衆支配(ファシズム・コミュニズム・アナーキズム) の克服を目指しているような気がします。 つまり、産業社会の分業制によって齎された個人主義が 人間的諸個人を全体と部分(あるいはエリートと大衆) に区別(管理)する傾向に対して、 中間項としての社会集団配置により克服しようとする志向です。 その具体例としてNPO団体や地方自治が提示されたと思います。 ただ、中間項に職能団体をとるか地方自治体をとるかで見解の相違があったと記憶しています。 社会学的には前者の代表例としてプルードン主義(一種の組合主義ですね)があり、 後者の代表例としてはデュルケイム学派(一次集団の擁護)があったのでは? 要するに、「都市と農村の対立」といった問題が浮上してくるわけです。
>216 要するに、「都市と農村の対立」といった問題が浮上してくるわけです。 この要約に賛成です。国内(都市と農村の対立)の問題も国際(グローバリズム)の問題も、 この観点から集約できると思います。
グローバル化という名の戦争(1)
http://www.billtotten.com/japanese/ow1/00505.html の出だしは以下の通りです。
「新たな貧富の差」
新しい貧富の差は世界的に見られ、他の点では豊かな国のすべての階級を、さらには
国全体、大陸全体を、回復の見込みのない貧困と困窮に追い込んでいる。
深刻な貧富の差に関する情報は数多くあるが、情報が増えれば増えるほど、それを改善
できる立場にある人の意欲は減退し、現実には、10億人といわれる裕福な人々が世界の
貧困者人口50億人のニーズに対応するかどうかについては、その場しのぎのことを行う
以上に真剣に取り組むだろうという、信頼できる予測がなされる根拠はまったくない。
>218 このスレでは、この問題の解決を主眼として議論したいと思っています。
220 :
ななしさん :02/02/10 22:49
社会システムを再構築する場合、先ず破壊して次に構築するというのは、一つの例え話し だと思います。その二つのステップで力が必要だというのも例え話しです
おっしゃる通りです。人間は常に例え話でしか、考えることも語ることも出来ません。 そこから、古い現実が崩壊し、新しい現実が生まれるのは、ロマンですね。
222 :
>中葉先生 :02/02/17 00:14
先生が評価する日本人の師とはどんな人がいるのでしょうか? それともいないのでしょうか?
私が師事した先生には私淑している人もいらっしゃいますが、多少差しさわりがあるので、 昔の人を例に出します。 それは新渡戸稲造さんです。
224 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/02/18 10:40
>>223 武士道は読みましたよ。
しかし今となってはBUSHIDOはTHE SOUL OF JAPANではないですね。
武士道はよい部分ばかりではないですが、
世界に誇れる道徳だと思います。
例えば、親衛隊の理念に武士道を取り入れるとして、どんな部分が「良い部分」ではない と思いますか?参考に、ご教示いただけると幸いです。 新渡戸さんは終生クエーカーの一員として絶対平和主義の信仰を貫きました。
226 :
>中葉先生 :02/02/18 23:19
二宮尊徳先生は考慮の外なのでしょうか?222
考慮の内です。しかし、戦術的には当面、取り上げ難いです。 申し訳ありません。尊徳先生。損得勘定で判断してしまいました。
228 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/02/19 08:44
>>225 武士道でも義、勇、仁、礼、忠義、誠といった徳性は現代でも価値ある
ものとして考えられますが、武士道の最大の特徴である「切腹」という
ものは受け入れられません。あたりまえですが・・
切腹は武士が罪を償い、過ちを謝し、恥を免れ、友を贖い、もしくは
自己の誠実を証明する方法でありました。
まあ、生きていくほうが苦痛である場合が多いと思います。
>>227 ワロタ
>>98 >>10 今日の話題は【グローバルな混乱】について課題を提起します。
> 8月26日の上記の発言の2週間後に同時テロが起こり、新しい世界システムを目指して
> 世界が揺れ動いています。
>>108 正に、アフガニスタンの戦後社会体制をどう構築するか?
> また、ヒューレット・パッカードのフィオリーナ社長が言うように、企業トップの
> リーダーシップによって、企業の組織体制の脱構築をどう進めるか?
> がのっぴきならない切迫感の中で問われています。
議論をこの初心に戻そうと思います。
あの頃と条件がいろいろ変わっていますが、一番大きいのは世界中で議論が煮詰まっていることです。
特に大きいのは、有力な国際関係専門誌のForeign Affairs, January/February上で成熟した
議論が交わされ、その中の重要な論文が朝日の論座3月号で紹介されていることです。
これらをベースに実のある議論をしたいと思います。よろしくお願いします。
231 :
>228さん :02/02/19 23:29
切腹を受け入れられない人が武士道を論じられるのですか?
カール・マンハイムも私も(?藁)、共産主義を受け入れられないのに、共産主義を論じています。 武士道も同じではないか、と思います。
233 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/02/20 06:01
武士道の議論も一段落しました。 よって>223に戻って再出発します。 新渡戸稲造さんは国際連盟の初代事務局次長として学術交流を担当されました。 さしづめ、現在のユネスコ事務局長といったところです。 このスレのタイトルのカール・マンハイムは、戦後発足したユネスコのヨーロッパ部長に 就任することに決まった直後に急逝しました。新しい国際連合の一セクションの責任者として 新しい平和の基礎を作るチャンスを与えられて、マンハイムはどんなに張り切っていたか、 そのチャンスを活かせないままで人生を終ることをどんなに口惜しく思ったか、察するに 難くありません。間違いなくマンハイムは「自由・権力・民主的計画」に書いた内容を 実践したでしょう。 新渡戸さんからカール・マンハイムへと引き継がれた志は、確実に今も続いていると 思います。
235 :
切腹を受け入れられない人が武士道を論じられるのですか? :02/02/21 22:45
と発言したのは、武士道というのは命にかけて責任を取る逃げない。 そこを責任取って死ぬのはあほらしい。そこは抜きにしていいところ だけ取れるものなのか?共産主義は自分が貧乏なのは人が悪いから 社会が悪いからで、自分がよくなるには人を殺してでも理は己にある という造反有理や独裁が基本それ抜きに論じたり、普通の人にお前は物すごい 罪人でその罪を私が代わって十字架に漬いた人を抜きにして夜疎凶を論じれるのか と、切腹というノブレスオフビレッジ?のない武士道とは一体なんぞやと 言うことを228さんに聞きたかったのだけなので、すまそ、また酔ってます。
>235 切腹というノブレスオフビレッジ?のない武士道とは一体なんぞや 「切腹というノブレスオフビレッジ?のない武士道とは」ナンセンスです。 問題は、現代におけるエリートの責任のとり方とは何か?だと、私は思っています。
237 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/02/22 08:53
のぶれす・おぶりーじゅ おふびれっじって何だ。村の名前か。
そうそう! 切腹は村でないと成り立たない。 国会での切腹や落涙はサマにならない。 最後にサマになったのは三島由紀夫と野村秋介だろうね。 私は今、戸数150戸の村でこれを書いているが、21世紀ののぶれす・おぶりーじゅ は、日本の村に生まれるかもしれないね。 同じ由紀夫でも鳩山は腹を切らないだろう。田中真紀子さん、腹を切りたかったら 民主党へ行っちゃダメだよ。村へくるか、風の会か、盾の会へ行くんだね。
ある有名な学者が主催するメーリングリストで、「情報社会学」の定義ないし枠組みを
募集していたので、以下のように提案しておきました。
必要性については同感ですが、学問の定義や枠組み作りに貢献するエネルギーは
とてもありません。その立場からの、いい訳か、たわ言とおとりください。
私の場合は、学問的な枠組みと、実践的な枠組みが、間に合わせで良いから、
何か欲しいという切羽詰った気持ちから、以下の二つを使っています。
学問としてはカール・マンハイムの知識社会学のフレームワーク、
具体的には「自由・権力・民主的計画(池田秀男訳、未来社)」
サブとしてロバート・N・ベラー著「善い社会(中村圭志訳、みすず書房)」
実践的には「The New Progressive Declaration: A Political Philosophy for
the Information Age」
http://www.ndol.org/ndol_ci.cfm?kaid=128&subid=174&contentid=839 皆さんの問題意識とは、あまりにかけ離れていると予想しておりますので、
お役に立たないとは思います。
関係者の合意ができる枠組みができることを心から期待しております。
皆さんはこういうことを考えたことはありませんか?
>「切腹というノブレスオフビレッジ?のない武士道とは」ナンセンスです。 問題は、現代におけるエリートの責任のとり方とは何か?だと、 私は思っています。 高踏凶育を受けただけで責任を取らないエリートこそ 切腹というノブレスオフビレッジ?のない武士道では? >田中真紀子さん、腹を切りたかったら民主党へ行っちゃダメだよ。 村へくるか、風の会か、盾の会へ行くんだね。 田中真紀子は武士の家名を利用するだけの天災佐和氏では? いま必要なのは望みがたいが五十有余年慎重に牙を抜かれ続けた日本人の 原風景の僅かでもの復元とバイタリティの適応だと思います。
>241 いま必要なのは望みがたいが五十有余年慎重に牙を抜かれ続けた日本人の > 原風景の僅かでもの復元とバイタリティの適応だと思います。 快哉! 我が意を得たり! さて、次はどうしましょう。 このことをどうしたら実現できるか考え、できることから実行しましょう。
244 :
聞きかじり :02/02/28 19:39
>現代におけるエリートの責任のとり方とは何か? 状況を判断した上で結局は「腹がくくれるか」どうかだと思う。 結果に対して「自分の非を認める」ことも大事だと思うが。 今はエリートではなく、零細企業の責任者のほうが、それを実践していると思う。 「やばい」っと感じたときにすぐに軌道修正しないと、お飯食い上げだから。 >どうしたら実現できるか考え 現状に危機感を抱き「自己責任」を理解して人を集めることかなぁ。 iRNには何人かいたような気がしていただけに、閉鎖が惜しかった。
私もiRNの常連の一人でした。同志ですね。
246 :
聞きかじり :02/02/28 22:11
>私もiRNの常連の一人でした。同志ですね。 はい、だからこそ、私はここにいます。
「同時多発テロ後の社会構築」
http://news.2ch.net/test/read.cgi/news5/1014494423/ スレで以下のような話題が提供されました。第三の道は、このスレの主題ですので、ここで
受けて立ちたいと思います。
>114 関係ないかもしれんけど、国民みんなが常に政治のことを
> 考えてなきゃ逝けない制度ってのは、ちょっと病的な感じがする。
> 第三の道つっても、その担い手と目されてるブレアはアメリカべったりで、失業の増加なんかの、
> 問題山積みの内政にはロクに対処もしやがらない糞野郎とか、色々批判を浴びてるらしいよ。
> そういう実態があるのかどうかさえ良くわかっていないお題目って、
> 一昔前の政治改革やマドンナブームに通じる虚妄がある気がするんだけどな。
248 :
プロなんか :02/03/06 23:03
>114 関係ないかもしれんけど、国民みんなが常に政治のことを > 考えてなきゃ逝けない制度ってのは、ちょっと病的な感じがする。 いままでその立場にいるプロの人は責任感を持った仕事をしている のが常識と思っていたが、先人達の築いた信用を良いことに 詐欺としか思えぬ事しかしてない事がこの頃全ての社会組織に渡って 行われているとしか思えない。これは三、四十年前の教育の歪みの 結実ではないのだろうか?プロに安心して委任しておけぬ時代には 国民皆が政治のことを考えねばならないのでは?プロといっても 114さんの言うように僕らと五十歩百歩、誠実に関しては より確実に劣っているかもしれんから、
248さん、おっしゃる通りですね。 我々アマとしては、「一昔前の政治改革やマドンナブームに通じる虚妄」と言われつつも、 「誠実」を唯一の拠り所として政治のことを考えざるを得ませんね。 「第三の道」は、そういうアマのために政治参加の道を開こうとしていると思います。
>中葉 さん 批判要望板行ってる? トリップ付けないの?
いや、逝っていません。
252 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/03/07 13:06
スイスなんかうらやましいね。 昔ルソーも絶賛してたし
そうですね。そういう先進国を見習い、追い付きたいと思っています。
254 :
>親衛隊長さん :02/03/07 15:17
>スイスなんかうらやましいね。 どんな点がうらやましいのでしょうか? 永世中立政策を放棄するみたいですが なぜなんでしょうか?
255 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/03/07 19:31
スイスは直接民主制が盛んなんで、今だ民主主義が根付かない 日本なんかより納得のいく政治をしてくれるんじゃないかと まあ人口が少なくないとできないけど 永世中立政策放棄の話は中葉殿から!
>255 永世中立政策放棄の話は中葉殿から! >256 そんな大した事じゃないような。HNは、「中葉」でした。 申し訳ありません。そういう方面は勉強しておりません。
>>257 ひとり用キャップ、略してトリップ
1 名前:ひろゆき ◆NdKrQ0UM 投稿日:2001/08/09(木) 16:26 ID:OLqDn5LQ
というわけで、名前欄に#をいれて適当な文字列を入れると、
ひとりキャップが使える機能を足してみました。
ほえほえ#password って感じです。
========================================================
これは名前欄に記入された「#password」を元に「◆********」という
個人を識別出来る固有の文字列が名前欄に挿入される簡易キャップ機能です。
リモートホストや日付に関係無く、入力されたパスワードのみを元にして
識別文字列が作成されます。
世界でマンハイムの衣鉢を継いで第三の道を実践している先進国の現状を報告します。
私は現実論として、第三の道に政権政党として取り組んでいる例としては英国労働党
の着実な実践に注目しています。ブレア首相が非常に元気があり、彼が3月12日に
London School of Economicsで行った新しいステップに関する演説
The next steps for new Labour
http://www.labour.org.uk/ は立派なものです。また、これを受けたインターネットによる英国民の意識調査も
大規模なもので驚かされ、羨望を禁じ得ません。
片や、米国民主党は元気がありませんが、巻き返しの努力は積み重ねているようです。
The Third Way
http://www.ndol.org/ndol_ka.cfm?kaid=128 翻って我が日本は???
262 :
考える名無しさん :02/03/20 00:35
山形氏がHOTWIREDでNPO,NGOはフリーソフトなんかとちがって 評価の体制が危ういと言ってるが、そこんとこどうなのかな? >プロに安心して委任しておけぬ時代には >国民皆が政治のことを考えねばならないのでは? とはいえ間抜けな市民団体の類ってのも多いでしょうに 問題はこういうお馬鹿な連中が閉鎖的な組織をつくり 独善的正義を訴えたり、行為を成すことの危険性にもあるんでは
263 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/03/20 02:39
確かにそうね。
262、263さんのご指摘はもっともです。
>>18 にもご紹介したように、
カール・マンハイムもロバート・N・ベラーも教育をもっとも重視しています。
マンハイムは、広く言えば「自由・権力・民主的計画」の第三部「新しい人間―新しい
価値」のすべて、狭く言えば第10章「基礎作業としての教育」で新しい教育のあり方を
論じています。
>>11 http://www.mega-net.org/ で紹介されたホームページに収録した拙作講義録
http://www.mega-net.org/plan3.htm を参照いただければ幸いです。
同様に、私が依拠しているベラーは、その著「善い社会(みすず書房)」の第五章
「教育」において議論しています。
また、両者に共通する重要な特徴は、宗教的な精神・道徳教育を強調していることで、
このことは、このスレでも大いに議論を呼ぶところでしょう。
265 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/03/21 23:04
、 .、, ! ., '''=ト┘ .丁 ´「゙ . -)v .} ′ .! ., -ト l γ ヽ l i"´  ̄`^´ ̄`゛i | | | | | ヽ / ,へ ,へ ヽ./ !、/ 一 一 V |6| | .| ヽl /( 、, )\ ) | ヽ ヽ二フ ) / 丶 .ノ . | ー-イ .l,. ., .¨7|'(′ .‐´!゙' .^゙|¨ .-)‐ ! .′ ! .′ ┤ .--{-< .l  ̄|゙゙「 | .丁 .゙ ′
266 :
考える名無しさん :02/03/22 02:05
なんというか、民主主義とこれらの宗教的精神・道徳教育というのは 実際対立するものなんではないですか? 大体民主主義って宗教や歴史や慣習などとは無関係にこれらを取り払った 剥き出しの人間そのものを至高の、理性を持った主体として据えるもんだろ また市倉さんのドゥルーズ本で民主主義は上記のようでありながら 近代科学との関連で実は人間が対象化され量的に物として 把握されるものであるとあります んで究極的に人間の価値というのはどこに保証されるものなんですか? と、ない知識をしぼって書いてみた。すんません勉強中で。
267 :
考える名無しさん :02/03/22 02:24
268 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/03/22 20:19
>267 私が紹介した264の重点は「教育」であって、一般的な意味の「宗教的精神・道徳教育」 とは異なります。その意味では「宗教的な精神・道徳教育を強調している」という 表現は使わない方が誤解を招かなかったと思います。 山形さんの論文の紹介は、ありがとうございました。私も同じ観察をしているので、 論旨の範囲では特に申し上げることもありません。 >268 マンハイムとベラーについてのご感想は、全く同意見です。
昨日、名古屋の三省堂へ行ったら、マンハイムの「変革期における人間と社会(岩波)」 が特別覆刻版として並んでいました。 なんだか、今のご時世で、マンハイムが見直され始めたようで、嬉しかったですね。
273 :
すきやきっち@似非学者 ◆T922RdeA :02/04/06 00:18
>ネット上で情報を仕入れることが出来て、自分が一番納得できる情報が、自分にとって 真実であると思うのだけど・・・ 「納得」の場合、客観性に乏しい人の場合、自分の偏見や感情を加味してしまいます。 客観的に考える人に対してのみ正しいかと。 「論理的に正しいと結論付けられる」とすべきでしょうか? (これでも、一部の人達には通用しないでしょうが(笑))
273を読んで、あれっ、これどこに続くコメントかなあと不審に思い、過去ログを追跡してみたら以下の通りでした。
凄いですねえ。8ヶ月も続いている。ひょっとしたら、これがこのスレの最重要のテーマかもしれません。フォローしてみます。
>>15 :01/08/26 一般論しかいえないくせに、21世紀とは、とか大風呂敷広げてるところが痛すぎる。
>>99 :01/10/07 これからも私は一般論で行きます。大いに批判も継続してください。ただし批判は具体論で!
>>100 :01/10/11 ネット上で情報を仕入れることが出来て、自分が一番納得できる情報が、自分にとって真実であると思うのだけど・・・
>>101 :01/10/12 いや、偶然だが私の考えも同じです。客観性のある真理だと思うよ。
>>273 :02/04/06 「納得」の場合、客観性に乏しい人の場合、自分の偏見や感情を加味してしまいます。客観的に考える人に対してのみ正しいかと。「論理的に正しいと結論付けられる」とすべきでしょうか?
>>273 「納得」の場合、客観性に乏しい人の場合、自分の偏見や感情を加味してしまいます。客観的に考える人に対してのみ正しいかと。「論理的に正しいと結論付けられる」とすべきでしょうか?
たまたまですが、しばらく前にウェーバー著「社会科学と社会政策にかかわる認識の
『客観性』」を買い求め、本箱に積んであります。いつか読まざるを得なくなると
覚悟していたのでしょうね。
あ、私よりよく知っている人がこのスレ見ている。嬉しい。
>272:中葉 :02/03/31 10:34 > 残るのは「柔軟性を欠き、意志決定が遅い」という問題ですが、これこそ最大の > 研究課題、ブレークスルーのテーマだと思います。 > > 話が飛躍するかもしれませんが、私は、ゴールドラットの「ザ・ゴール2 > 思考プロセス(ダイヤモンド社)」に目をつけています。 これは 02/03/31 の発言ですが、その直後「みずほ銀行の事件」により 「柔軟性を欠き、意志決定が遅い」という日本経営陣の「思考プロセス」の根本問題 が露呈しました。カール・マンハイムの「知識社会学」に学ぶべきポイントだと思います。
目的合理主義の原則が貫徹されていなかったという事ですか。 昨年度は郵便局のATMが一斉に停止するといったトラブルが あったように記憶しています。 顧客の満足度、企業の利益、社内での評価 これらがうまく噛み合わないと 組織は回転しないでしょう。
私も本当のところは分かりませんが、そんなに単純なことではないと思います。
>279 目的合理主義の原則が貫徹されていなかったという事ですか。 全くそのとおりだと思います。マンハイムの提起した問題は、ますます深刻化しています。 最近入手して読み始めた、アービン・ラズロ著「マクロシフト、副題:“見えざる手” の終わりと、サステナブルワールドの始まり(NESCO)」は、この問題を包括的に 説明しています。
age
こういう引用の仕方があるかどうか解りませんが、
以下は、経営学板の「経営板のコテハンを評価するスレ」
http://money.2ch.net/test/read.cgi/manage/1019826912/ からのコピペです。この話題をしばらく議論してみようと思います。
議論のポイントは
>79 :ぱぱ :02/05/03 02:08
>経営を極めると宗教になる かな
>80 :にせアポロン :02/05/03 02:11
>経営も宗教も、組織を作る点で共通するだけ。
>82 :中葉 :02/05/03 06:29
> >80 経営も宗教も、組織を作る点で共通するだけ。
>
>いや、21世紀には、本質的に、限りなく近付く。
>これ以上の議論はここはスレ違いと思うからやめておくが。
このやり取りをここで継続したいと思います。それは同時に、このスレでの
>269 私が紹介した264の重点は「教育」であって、一般的な意味の「宗教的精神・道徳教育」
>とは異なります。その意味では「宗教的な精神・道徳教育を強調している」という
>表現は使わない方が誤解を招かなかったと思います。
につながります。
284 :
聞きかじり :02/05/03 14:26
向こうではズバッと言われていますね。 宗教と言うか、自分が感じるところを信じて経営方針を決めるところは有ります。 そのためには道徳と言うより、邪念や先入観みたいなものを取り払って、 かっこよく言えば公明正大な心で向き合っています。 客への応対にも同じようなことがいえます。 なんかいつも断片的ですが・・・
>284 向こうではズバッと言われていますね。 そうですね。どうしたらいいでしょうか? >宗教と言うか、自分が感じるところを信じて経営方針を決めるところは有ります。 >そのためには道徳と言うより、邪念や先入観みたいなものを取り払って、 >かっこよく言えば公明正大な心で向き合っています。 個人の姿勢としては、おっしゃるようなことは一般的にあると思います。 これからは、誤解を恐れずにいえば、企業を含む社会を支えるものとして、これまでの 組織宗教と似た「あるもの」が必要であり、出現するのではないか?と言いたかったのですが。
>「脱・資本主義」の観点から、新時代を切り込んでいます。
覗いてきました。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/philo/1010474633/259 の最後の言葉
>経済学を筆頭に社会科学はこけた、人文学の再構築だ。
に共感しました。このスレでも「人文学の再構築」を志していますので。
具体的には、
>>191 に書いたように、以下の内容を考えています。
マンハイムは「自由・権力・民主的計画」の最終の第13章「思考、哲学、宗教および
社会秩序の統合」、その講義録の最終の第12講
http://www.mega-net.org/plan3.htm で以下のように言っています。
=======================================
これから先、ダイナミックな宗教は社会秩序の中で次のような三つの重要な機能を
もっている;(1)過渡期の社会を診断すること、(2)重要な問題に注意を焦点づけること、
および(3)社会生活のいろいろなレベルで人間の行為を統合すること。
=======================================
288をアップしてから気がついたのですが、その中で引用した「三つの重要な機能」 は、すでにベラーがその著書「善い社会(みすず書房)」の中でほぼ完璧にカバー しております。 それをここでやりたいと思います。
>>290 > NHKスペシャルでは「変革の世紀」
http://www.nhk.or.jp/henkaku/ > でも議論を続けています。
この中でインタビューに答えているマローンMIT教授は、「21世紀の理想的組織構想」
What do we really want? A manifesto for the organizations of the 21st Century
http://ccs.mit.edu/papers/pdf/wp032manifesto21C.pdf において、以下のように問題提起しております。
企業組織は、その能力を、充分社会のために役立てているとは言えない。彼らは経済
的な不公正を増大させている。重要な環境システムの侵食を続けている。人々、特に
システムで成功している人々に対してさえ、耐えがたいストレスを増大させている。
彼らは、知識の生産と共有、および、増大する複雑な相互依存と変革への対応が優劣
を決める有利な状況の中で、ますます機能不全に陥っている。
以下、このような現状認識を前提として対応策を考えます。
朝日新聞が若手国会議員にアンケート調査を実施し、その結果を8月3日(土)同紙 朝刊のトップ記事「大国主義と一線 高度成長追わず、改革再編を指向」という 見出しで掲載しています。記事の出だしは以下の通りです。 “高度経済成長の再現を求めるのはよそう。目指す国のモデルは米国より欧州。5年 後の政界は「改革連立政権」か。地方分権と選挙制度改革が改革の鍵を握る――。” 彼らの構想は、明らかに、米国流の経済優先グローバリズムから、欧州型の人間優先 第三の道を指向しています。 言わば、このスレッドと同じ方向です。
294 :
親衛隊長 ◆NO.1HKRk :02/08/06 20:34
295 :
タリ板のちゅうぼう :02/09/22 03:31
イスラム情勢板の【同時多発テロ後の社会構築2】での問題提起なのですが、
>「民主主義」は、神の目線(super being)に立った(かのような錯覚を持った)、
>欺瞞のある思想・制度のひとつでしかないのです。だから「民主主義」は×という
>はなしではなく、様々な思想とはそのようなものでしかなく、その中で最も強固な
>錯覚をもつものが「民主主義」ではなかろうか、と思うわけです。
http://corn.2ch.net/test/read.cgi/news5/1028140725/l50 ちょっと刹那的なかんじもしますが、この意見に共感できる部分もあります。
「民主主義が神の目線に立ったかのような錯覚をもった思想」という部分は、自分たちの
スレで話してた、イスラム原理主義過激派から見た民主主義(神にのみある主権を人民に
与えた偶像崇拝)とかぶります。
日本の戦後民主主義をもたらしたマッカーサーは、欧米社会は成熟した大人であり、
日本はまだ子どものようなものなので、日本の保護者として(戦後の)民主主義を教える
…というような発言をしてます。
ここでイメージしたのが宗教です。アメリカは西欧一の宗教大国で、キリスト教抜きに解釈
できないと思うのですが、この戦後民主主義も、受け入れなければ敵、受け入れれば隣人という、
布教活動に似たかんじがします。頂点に立つのは「父」的な存在というのも似てると思います。
自分は民主主義を否定しませんが、その仕組みをもう少し理解してみたいです。
なぜなら、西欧グローバリズムの根底にある感覚のような気がするから、それを理解して、
日本の民主主義を再確認して、国際社会での立ち回り方を考えたいからです。
296 :
聞きかじり :02/09/22 06:55
>>295 「民主主義」はこっちでやればいいんて゜しょうか。
「民主主義」は「最大多数の最大幸福」を目指すために、「多数決」で全てを決めるわけですから、
一見妥当ですが、多数派の横暴につながることがあります。
例えば、今の国の財政は危機に瀕していますが、多くの国民は増税には賛成しがたいでしょう。
また、一度手にした自分の利権を消滅されるのも嫌です。
右肩上がりの経済成長を続けるうちは機能していましたが、今は麻痺状態です。
この状態を抜け出す事が今の民主主義で出来るでしょうか。
かといって、ヒトラーの出現だけは困ります。
向こうのスレにもありましたが、日本には「大正デモクラシー」がありました。
これは宗教に関係の無い、日本独自の民主主義だったと思います。
今と大きな違いは、納税額による「制限選挙」だと思います。
今でも、「申告納税」している人の投票率がどのくらいか知りたいところです。
ルカーチとマンハイムについても誰か語ってくれないかな?
297さん、 マンハイムについてならば語る準備はしています。ルカーチについては知りません が、問題を提供してくだされば語る努力はして見ます。 先ず問題提起をお願いします。
>>295 西欧グローバリズムの根底にある感覚のような気がするから、それを理解し
> て、日本の民主主義を再確認して、国際社会での立ち回り方を考えたいからです。
同感です。現代民主主義は米国の独立やフランス革命など、西欧の世界制覇と同時
進行で進んできましたから、どうしてもグローバリズムと癒着しています。
ただ、日本だけで新しい民主主義を育てるのはきつすぎますね。先ず、日本人がつ
いて来ないでしょう。
私は、カール・マンハイムが提唱した第三の道をベースに、米・英・独などの現代
「第三の道」推進派、具体的には米国民主党左派、英国労働党、ドイツ社民党と組み、
その中に日本的なものを注入しつつ、東アジア諸国とも連携を図りたいと思い、ぼつ
ぼつ体制作りに着手しています。
297さん、こういう構想にルカーチが、あまり無理なく入りそうに思うのですが?
>>296 :聞きかじり さん、
>「民主主義」は「最大多数の最大幸福」を目指すために、「多数決」で全てを決める
そうでしょうか?多数決は必ずしも絶対ではなく、一般的には便法だと思うのですが。
むしろ、少数派の非排除が民主主義の本質だと私は理解しています。
だから、
> 一見妥当ですが、多数派の横暴につながることがあります。
これは民主主義の避けられない帰結ではないと思います。
> この状態を抜け出す事が今の民主主義で出来るでしょうか。
> かといって、ヒトラーの出現だけは困ります。
米国流の自由・民主主義でもなく、ヒトラーやスターリンの全体主義的社会主義でも
ない第三の道が、
>>299 で紹介した第三の道です。
はじめまして。
>>299 >私は、カール・マンハイムが提唱した第三の道をベースに、米・英・独などの現代
>「第三の道」推進派、具体的には米国民主党左派、英国労働党、ドイツ社民党と組み、
>その中に日本的なものを注入しつつ、東アジア諸国とも連携を図りたいと思い、ぼつ
>ぼつ体制作りに着手しています。
着手って具体的に何してるの?
302 :
聞きかじり :02/09/23 08:52
>>300 おめでとうございます。
今の民主主義の検証だけに拘らず「第三の道」の模索ということで了解です。
>米国流の自由・民主主義でもなく、ヒトラーやスターリンの全体主義的社会主義でもない第三の道
もし、「第三の道」が議会の多数決と強力なリーダーシップの並存ということでしたら、
アメリカの大統領制は、体制として理想の形といえますよね。
そうではなく・・・?体制の問題ではなく・・・?議会のあり方?有権者のあり方?
日本にも民主主義、民本主義というのが有りましたよね。それと戦後の民主主義。
もう一度中葉さんの資料とか、昨夜の「男の本懐」など見てきます。
>>302 アメリカの大統領制は、体制として理想の形といえますよね。
> そうではなく・・・?体制の問題ではなく・・・?議会のあり方?有権者のあり方?
おっしゃる通り、後段の問題だと思います。アメリカ民主主義の改善の方向としては、
どこかに書いたと思いますが、民主党左派(?)の政策宣言、
The New Progressive Declaration:A Political Philosophy for the Information Age
http://www.ndol.org/ndol_ci.cfm?kaid=86&subid=194&contentid=839 があり、私は、これを高く評価しています。
ちなみに申し上げますが、共和党の政策は大企業、旧体制よりで、あまり進歩的な
民主主義指向ではないと思います。
>>301 :ズエーダさん、聞きかじりさんは「具体的な着手」仲間の有力な一人です。
>>295 > 西欧グローバリズムの根底にある感覚のような気がするから、それを理解して、
> 日本の民主主義を再確認して、国際社会での立ち回り方を考えたいからです。
>>302 > もし、「第三の道」が議会の多数決と強力なリーダーシップの並存というこ
> でしたら、アメリカの大統領制は、体制として理想の形といえますよね。
同時多発テロ後の社会構築2
http://corn.2ch.net/test/read.cgi/news5/1028140725/332 よりコピペ、
> 世界大戦、令戦、そして経済戦争、その過程で多くの理想を見失った。改めて理想
> を議論し、主張し、再認識し、社会の形を再構築する為そこへ向って努力しなけれ
> ばいけない。
理想を見失ったアメリカン・グローバリズムの弱点を見極め、そこから「日本の民
主主義を再確認して、国際社会での立ち回り方を考えたい」と思います。
理想を見失ったアメリカの弱点について「善い社会(p.232)」は以下のように言
っています。(要約)
“グローバリズムによって第三世界にもたらされる貧困が、ときに激烈な闘争を
招く。わが国の軍隊には、こうした闘争を抑え込むだけの力はない。今日でもア
メリカの軍隊は世界最強であるが、いかなる軍事力の行使にも限界があることが
明らかになりつつある。核兵器はアメリカの政治的意思を他国に押し付ける役に
は立たない。通常兵器について言えば、敵国領土内での「限定戦争」に勝利を収め
るのは極めて困難である。たとえ勝利を収めたとしても、長期的不安定要因とな
るような悪質な政治的暴力を掻きたてる。平和の達成には、非常に多くの国際的
協力が必要なのである。”(続く)
306 :
2チャンネルで超有名 :02/09/23 14:21
(続く) “アメリカは少しも衰退していないが、何がしかの独立性は失ったのである。独立 ということに強い思い入れのある文化にとって、こうした喪失は、深い不安を生み 出すものである。アメリカはもはやナンバー・ワンではないと言うことは、非愛国 的である――敗北主義者である、大国にふさわしからぬ自信喪失を涵養するもので ある――と主張するものがある。また、経済的・政治的卓越性を失った事実をよく 見据え、ナンバー・ワンたる地位をふたたび獲得すべく、新たな基本戦略を練る必 要があるという者もある。だが、相互依存的な世界において、ナンバー・ワンであ るとは何を意味するものなのか、ナンバー・ワンであることの道徳的目的はいった い何であるのかを問うてみようとする者は稀にしかいない。”(p.232) “この疑問に答えるためには、私たちは、アメリカの伝統的な道徳的理想と今日の 私たちを取り巻く新たな世界情勢との関係について、真剣に考察する必要がある。 私たちは、ただ自らの独立性を誇るかわりに、自由についての理解を深め、国際的 な依存関係にある今日の状況を受け入れる必要がある。民主主義にとって、世界を ありのままに見据える現実主義は、かえって高度な理想を必要とする。複雑で危険 な世界と関係をとり結ぶには犠牲を払わなければならないことがある。自由な市民 がこうした犠牲を払うためには、それ相応の理由を示されなければならない。だ が、往々にして、高度な理想は、その遂行のための手段によって切り崩される。こ れもまた人間的限界の一つである。理想実現の手段として許容できるものを決める には、困難な討論を要する。理想は、そうした討論を支えるほどに深く基礎づけら れ、入念に定式化されていなければならない。また、堕落が訪れるのも避けがたい であろうが、そうした堕落ののちに新たな再出発ができるだけの弾力性を備えてい なければならない。”(p.234) 長くなるので、ここで一休みします。でも、ここまで読んだだけでも、世界最強の リーダーたらんとするアメリカにとって、容易ならぬ困難が待ち受けていることは 私にも理解できるような感じがします。
308 :
聞きかじり :02/09/23 21:46
>世界最強のリーダーたらんとするアメリカにとって、容易ならぬ困難が待ち受けていることは >私にも理解できるような感じがします。 同意です。 でも、ひょっとしてもしそこまで理解できていてなお、ブッシュ=アメリカが進まねばならぬとしたら、 その要因は何でしょう。 ユダヤ=イスラエルロビー 軍需産業 石油の利権 ネットで情報を得ている小市民が、ちっちゃこい頭で考えているわけですが、もっとでかい ネット情報と頭脳で考えている「はず」のMr.Presidentとに、違いはあるはずだと思いたいのです。 でも、北朝鮮拉致疑惑に対する旧社会党の感覚のずれは、同情はしますが顕在です。 意外と小市民の感覚のほうが正しかったりするのが、ここ2ちゃんねるの面白さです。
>>307 >相互依存的な世界において、ナンバー・ワンであるとは何を意味するものなのか、
>ナンバー・ワンであることの道徳的目的はいったい何であるのか
なるほどです。これはイラク攻撃を単独でも強行しようとするアメリカの姿勢にも重なりますね。
他国の追従を許さずに強国であることにこだわるのは、「ナンバーワン」のメンツもあるでしょうし、
相互依存のバランスの中で、けっきょくはアメリカが特出していたことも関係しているでしょう。
グローバリズムの世界は相互依存的な世界だと思います。理想的にはこれが平等なら問題は
ないはずですが、現実問題として世界は平等でなく、また平等であることに、ホンネでは価値を
見いだしていないように思えます。
>>305 グローバリズムが第三国に貧困をもたらすということ
からも、アメリカを中心とする現状のグローバリズムとその基幹にある民主主義は、たんなる
支配の方便にも見えてきます。
>民主主義にとって、世界をありのままに見据える現実主義は、かえって高度な理想を必要とする。
乱暴な言い方ですが、けっきょく民主主義は、自由や平等や権利というキャッチセールスに
よって大衆を盲目的にしてしまっている部分もあるかもしれません。民主主義の社会では、現実を
ありのままに見据えなくても、それなりの市民の気分で生きていけるからです。
>>308-309 私の不十分、かつ未完成のベラー紹介を読み解いてくださってありがとうございます。
全く偶然ですが、今朝(24日)の朝日新聞11面、「テロは世界を変えたか
宗教社会学者ロバート・ベラー氏に聞く」で、彼自身の口から米国の問題点をわかり
やすく解説してくれています。
それでも、じっくり読まないと、我々日本人には、アメリカの悩み、弱点は十分理解
できないし、ましてや、彼らの弱点を我々が補い、正道に戻すことなど、たわ言で終
わるしかないと思います。
このインタビューでは、彼が「善い社会」で強調した制度論の観点はあまり明瞭には
出ていませんが、制度に並々ならぬ関心を寄せている彼の洞察が現れていると思い
ます。
幸い、日本独特の立場は、小泉さんのおかげで、アジア欧州会議でも認められたよう
です。ドイツ総選挙の結果も、新しい可能性を感じさせるものと見ていいでしょう。
私も、この場所を借りて、ベラーをもっと深く読み、彼が投げかけたアメリカ国民へ
の問題提起の回答の一部でも探り当ててみたいと覚悟を新たにしています。
私のお願いは、彼の見解を制度論に詳しい皆さんに分析していただくことです。
これだけ言わせていただけば、十分ですから、しばらく発言を控えることとします。
中葉先生が『善い社会』は、なあんだ、こんなことかとがっかりする事ばかりと書かれていたので 途中で読むのをやめていましたが(別スレ)、もう一度きちんと読んでみることにします。
312 :
コギャルとH :02/09/25 21:01
24日の朝日新聞、【テロは世界を変えたか宗教社会学者ロバート・ベラー氏に聞く】を
読みました。「若い人が『9・11は米史上最悪の事件だ』と言うのを聞くと、『君の人生では
という限定付きだろう』と言いたくなる」という言葉からはじまります。
1929年の大恐慌。ヒトラーやムッソリーニ、スターリンが権力の座にあり、日本が中国と
戦争していた1930年代。第二次大戦、真珠湾攻撃。ーでもけっきょくアメリカは勝ったという
事実について、ベラーは「我々が勝ったとそんなにはっきり言えるだろうか。戦っているうちに、
敵に似てしまったという意味で、我々も敗北してしまったのではないか」とコメントしています。
「戦争初期に、米国はドイツによる民間人への無差別爆撃を非難したが、戦争後半には、米国が
史上最も残酷な民間人への爆撃を行っていた(ドイツのドレスデンや東京空襲、原爆投下)」。
そして冷戦のあいだ、「大統領の手に権力を集中して、憲法構造の外に国家安全保障国家を作って
しまった。反共かどうかという物差しだけで、海外の民主的に選ばれた政府の転覆に手を貸し、
独裁国家を支援した」。
ここまではまだ導入部分ですが、全体に、ベラー氏によるアメリカの断罪のような印象を受けました。
なぜ戦争初期には人間的だった路線が後期には残虐で一方的な路線になってしまったのでしょうか。
ここに
>>307 「相互依存的な世界において、ナンバー・ワンであるとは何を意味するものなのか、
ナンバー・ワンであることの道徳的目的はいったい何であるのか」という疑問がかかってくると思います。
アメリカは理想よりも、強国であることへの強迫観念にとらわれているかんじがします。
314 :
295@つづき :02/09/25 23:00
強迫観念の原因は、「支配の方便」としての現行の民主主義にあるような気がします。 民主主義社会のなかで自由や平等が施行されたからといって、それは世界の価値観ではありません。 だけど、民主主義社会の大衆は、じぶんたちの自由や平等が世界の自由や平等だと信じます。 これは「神の愛」に似たようなもので、ひとたびそこに入れば大衆はそこそこの満足を手に入れて 安心し盲信し、思考停止し、その地位を死守しようとします。 つまり妄信的な民主主義はカルトに近いかたちとなり、価値観のちがう世界を「敵」としてしか とらえられなくなるので、残虐で一方的なことも自由や平和の名のもとに行えるようになるのでは ないでしょうか。 「敵に似てくる」。これはおそろしいことですが、考えてみれば身近にも一般的にありえます。 小さいところでは、いじめがループする構図、大きくなればテロや戦争がなくならない構図です。 根源にあるのは恐怖や憎しみなどの、人間が最もコントロールしにくい感情だと思います。
>>311 中葉先生が『善い社会』は、なあんだ、こんなことかとがっかりする事ばかりと書かれていた
申しわけない。そういう事を書いたとすれば、Yさんにもベラーさんにも誤ります。
295さん、適切な要約紹介の労、ありがとうございます。
>24日の朝日新聞、【テロは世界を変えたか宗教社会学者ロバート・ベラー氏に聞く】 全文をテキストでゲットしてありますが、晒しますか?
わたし的には大歓迎!
318 :
LLFace :02/09/29 05:10
>>318 >中葉氏の言われる「第三の道」「現代中国の基層自治」なるものに
>興味があるのもその為です。
>が、その内容はいまだ見えません。批判ではありません、
>是非その概要・本旨を呈示していただきたい。
LLFaceさんのご要求の中の「第三の道」についてお答えするのが、
正にこのスレッドの意図でした。しかし、それは“中葉氏の言われる「第三の道」”
ではなく、このスレを最初から見直していただければお解りになるように、
カール・マンハイムが「自由・権力・民主的計画(未来社)」の中で提唱している
第三の道についての紹介と議論を中心にしております。(途中)
(続く)
「現代中国の基層自治」についての私の見識はもっと僅かで、ごく最近かじり始めた
ばかりです。私の知識は「中国基層自治研究会」
http://www.egroups.co.jp/group/china-grassroot というパイプを通じるものが大部分ですが、これを主宰している中心人物の静岡県立
大学菱田雅晴教授や早稲田大学天児 慧教授は大変な蓄積や見識を持っていらっしゃ
います。私が貢献できるのは、「第三の道」の場合についても同様ですが、それらに
ついての“概要・本旨”ではなく、私の専門領域の実践的社会改革を応用する面に
おいてです。言うならば、私はそちらが本質論だと信じているのです。
もしもそういう考えで良いということならば、いくらでも発言しますが、現代の
世界では、まだそこまで認識が深まっていないと、私は見ています。だから、
どうしても躊躇し、腰が引けてしまいます。
だから、LLFaceが「その概要・本旨を呈示していただきたい」という要求でなく、
もっと実践的なお考えや問題点の指摘をしてくだされば、何らかの形でレスポンス
することはお約束します。
よろしくお願いします。
きかじりさん、よいサイトの紹介ありがとうございました。その中からベラーの紹介
だけ、以下のように無断コピーを取らせてもらいました。
======================================
米カリフォルニア大バークリー校名誉教授。ハーバード大博士号。日本の近代化の
成功要因を明治以前の文化的伝統に求めた 「徳川時代の宗教」で、日本思想史の
丸山真男から高い評価を受けた。その後、宗教社会学者として、米国民の神をめぐる
独特の 考え方を「米国の市民宗教」ととらえ分析した。若手学者と共著で米社会の
個人主義と公共生活との関係を探った「心の習慣」は ベストセラーになった。私的
利益だけを尊重する過剰な個人主義が米社会をむしばんでいると警告する。75歳。
======================================
この記事を読んで感じたのですが、この記者だけでなく、世界の多くの読者は、
「心の習慣」は読んでも、もっと大切な「善い社会(みすず書房)」は読んでいません。
また、同時多発テロ後の社会構築2 で論じられている「顕教・密教」論を読んでも、
http://corn.2ch.net/test/read.cgi/news5/1028140725/348-351 「徳川時代の宗教」を読んだ上での議論とは思えません。
絶対必要だとは言いませんが、私は淋しいです。
少し淋しさが慰められました。また元気を取り戻して頑張ります。
>>318 (LLFaceさん)
ニヒリズムは、自分にも他人にも社会にも脱力した状態からはじまると思います。
すべてはかかわりあっているので、いったん虚無の世界に陥ったら、そのきっかけが真剣であった
人ほど、小さな救いも根源的な救いとかんじられずに、そこから抜け出せないでしょう。
同時多発テロを例に出してスレちがいかもしれませんが、ハイジャック犯のほとんどはサウジの
有力な氏族の出身で大学教育も受けており、挫折したり鬱状態にあった人が多いらしいです。
個人の資質もあったでしょうが、欧米グロ−バリズムによってアイデンティティを見失った
イスラム社会にあったから、自殺ではなく自爆テロというかたちで現れたんだと思います。
ペシミズム(厭世主義)→ニヒリズム(虚無主義)→テロリズム(暴力主義)と、精神の荒廃は
すすんでいきます。でもその渦中では、これを荒廃ではなく「答え」のようにかんじてしまいます。
こういうことから、情緒的すぎるかもしれませんが、同時テロは混迷する世界に巣くったニヒリズム
が内面にも外面にも発露した現象だと思います。だからこれは形はどうであれニヒルな誰にでも
ありえる事件で、世界はそこまでいってしまってるんだと思います。
じゃあどこに光明を見いだすかというと、けっきょく個人と社会は密接にかかわっているという
意味で、カール・マンハイムのいう、個人から家族、隣人、地域、国、世界と草の根のように網羅
された「相互理解」です。実践を考えると「草の根」とか市民運動ぽいかんじするかもしれないけど、
いろんな意味で励みになりました。ちなみに50年もまえの人だと知ってビクーリした。
■MEGA-NET 社会づくりのためのプラットフォーム
http://www.mega-net.org/
>>327 やつらは死ねば女にかこまれると信じるやつら。 洗脳されてるよ。
しってる? ただやつらの思想はわかるよ。 けど禁欲の救いは
Harvard Business Review3月号のMIT名誉教授インタビュー記事を読んでいて、 彼の最初の研究テーマが朝鮮戦争で中国の捕虜になった米軍兵の洗脳について社会 心理学の立場で解明することであったことを知り面白かった。 彼に言わせると、「ジャック・ウェルチのGE革命」も洗脳の方法論を使っているという。 21世紀の社会は、洗練された洗脳によって作られるとも言っているようだ。 洗脳も、もっと洗脳を真剣に考える必要がありそうだ。
言われてみれば、時代によって大衆のモラルも理想も変わります。
こういうのってわりと10年20年でも変わりますよね。
てことは、大衆は社会によって洗脳されるともいえて、
>>330 「洗練された洗脳」とは洗練された社会によってされるとも言えますね。
>>331 「洗練された洗脳」とは洗練された社会によってされるとも言えますね。
全くです。
>>330 に紹介し忘れたMIT名誉教授はE・H・シェインですが、彼の
論文を全部読まないままに言うと、多分洗練された社会になる21世紀社会の最大の
教育課題は「洗練された洗脳」の研究開発と普及だろうと思います。
つまり、それに、マンハイムの第三の道の実現が係っているわけです。
念のために、マンハイムの「自由・権力・民主的計画(未来社)」の最後の第13章
「思考、哲学、宗教および社会秩序の統合」を見ると、以下のように書いてあります。
“これから先、ダイナミックな宗教は社会秩序の中で次のような三つの重要な機能
をもっている;(1)過渡期の社会を診断すること、(2)重要な問題に注意を焦点づけ
ること、および(3)社会生活のいろいろなレベルで人間の行為を統合すること。”
この最後の言葉は第三の道の講義録
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/plan3.htm の最後にも同じ文章で見ることができます。
334 :
Rackt :02/10/06 23:43
>>310 普段は経営学板にいるRacktといいます。初めまして。
機を逸してしまった遅レスかつ横レスで申し訳ないのですが、
9/24の朝日新聞の記事「テロは世界を変えたか
宗教社会学者ロバート・ベラー氏に聞く」について今一度、
制度論の立場から、分析とまでは行かないにしても、コメントをさせて頂きます。
その論点とは、
アメリカ政府の対外政策上の意思決定に影響を及ぼす規範の変化です。
例えば、
「伝統的な東部の指導者は、…(略)…『ノブレス・オブリージ』という発想が
あった。しかし、80年代以降、西部からワシントンに乗り込んできたエリートは
市場万能主義で、人のことなど構っていない」。
なんとなく昨今の日本の社会をめぐる変化にも共通するものが感じられます。
制度は行為者を規制的に、規範的に、また時には文化的−認知的に拘束しますが、
いつかは廃れて消滅します。
廃れて消滅しつつある制度があるのと同時に、新しく発展しつつある制度もあります。
そこには、制度のエコロジー(生態系)の存在があります。
市場万能主義を、発展しつつある一つの規範的制度と見なすならば、
これはどうも、我が国の問題でもあるのではないでしょうか。
問題は、一つの規範的制度にしか過ぎない市場万能主義が、
さも普遍的な原理であるかのように認識されがちであることのような気がします。
本来相対的であるはずものを、絶対的なものとして見なすと、
大抵の場合ろくな結果にならないでしょう。
市場万能主義の絶対化と、社会レベルでのモラル・ハザードといった諸規範の後退は、
直接的な関係はまだ確認できないものの、無関係ではないような気はします。
>>334 Racktさん、よくいらっしゃいました。しばらく逗留なさることをお薦めします。
> 9/24の朝日新聞の記事「テロは世界を変えたか 宗教社会学者ロバート・ベラー氏
> に聞く」について今一度、制度論の立場から、分析とまでは行かないにしても、
> コメントをさせて頂きます。
願ってもないことです。ベラーは、私が依拠している「善い社会(みすず書房)」で制度の影響を強調しています。
> その論点とは、アメリカ政府の対外政策上の意思決定に影響を及ぼす規範の変化です。
これもありがたいです。ベラーは上掲書でロックの思想の影響によるアメリカ人の規範を強く批判しております。巻末索引の「ロック」をご覧ください。
> なんとなく昨今の日本の社会をめぐる変化にも共通するものが感じられます。
訳者の中村圭志氏は、訳者あとがき(p.356)で、「本書は、現代社会という、
ばらばらに分業化され、各セクターが内閉化へ向かおうとしている社会の危うさを
論じることを主題としている。同じく高度に分業化された社会である現代日本にも、
そのまま当てはまる内容である。」と書いています。
> 制度は行為者を規制的に、規範的に、また時には文化的−認知的に拘束しますが、
> いつかは廃れて消滅します。廃れて消滅しつつある制度があるのと同時に、新し
> く発展しつつある制度もあります。そこには、制度のエコロジー(生態系)の存
> 在があります。
奇しくも中村圭志氏は、「道徳的エコロジーの制度論」と副題をつけています。
(後に続く)
(前から続く) > 市場万能主義を、発展しつつある一つの規範的制度と見なすならば、これはどう > も、我が国の問題でもあるのではないでしょうか。 まったくです。 > 問題は、一つの規範的制度にしか過ぎない市場万能主義が、さも普遍的な原理で > あるかのように認識されがちであることのような気がします。 米国の影響大だと思います。 > 本来相対的であるはずものを、絶対的なものとして見なすと、大抵の場合ろくな > 結果にならないでしょう。市場万能主義の絶対化と、社会レベルでのモラル・ハ > ザードといった諸規範の後退は直接的な関係はまだ確認できないものの、無関係 > ではないような気はします。 全く目を覆うばかりです。
>>313 24日の朝日新聞、【テロは世界を変えたか宗教社会学者ロバート・ベラー氏に聞く】を読みました。
その最後の言葉は以下の通りです。
http://ueno.cool.ne.jp/hytanike/bera.html ○沈黙続ける指導者
「奇妙なのは戦争に反対の声を上げているのは、スコウクロフト元大統領補佐官
ら共和党員だ。なぜ野党民主党はこんなに沈黙 してるのか。憶病に見られるのを
恐れているからだろう。かつての公民権運動を指導したキング牧師や、ベトナム
戦争に反対した フルブライト上院議員のように、自ら立ち上がり、反論する指導
者がいない。イラクとの戦争を国民がほんとうに歓迎するとは思 えない。だが、
それを明快に口にする指導者がいない。この真空状態が問題だ」
この最後の不満について、以下のように最近の論座に掲載されたフォリン・アフェアーズ
の論調を見ると、「明快に口にする指導者」が増え始めているように思います。
論座10月号所収
http://www3.asahi.com/opendoors/span/ronza/backnum/f200210.html ●FOREIGN AFFAIRS提携
ジョージ・W・ブッシュの世界像――単独行動主義の思想と限界 マイケル・ハーシュ
進化する総合安全保障政策と日米同盟の行方 エリック・ヘジンボサム、リチャード・J・サミュエルズ
イラクと大量破壊兵器 リチャード・バトラー
統治危機が招く中国の憂鬱な未来――世界の対中認識は間違っている ミンシン・ペイ
論座11月号所収
http://www3.asahi.com/opendoors/span/ronza/backnum/f200211.html ●FOREIGN AFFAIRS提携
新帝国主義というアメリカの野望 G・ジョン・アイケンベリー
なぜ米上院は包括的核実験禁止条約を拒絶したか テリー・L・デイベル
破綻国家の再建こそ真の対テロ戦争だ ロバート・I・ロットパーグ
破綻国家問題に対処する国際機関の設立を セバスチャン・マラビー
「対テロ戦争」というレトリックの弊害──テロを定義することの不毛 グレンビル・バイフォード
age
>>290 NHKスペシャルでは「変革の世紀」
http://www.nhk.or.jp/henkaku/ でも議論を続けています。
4月から始まったNHKスペシャルは、年末の最終回も間近となり、第5回「社会を変え
る新たな主役」10月27日21:00-21:49「総合」
http://www.nhk.or.jp/henkaku/closeup/06/ 放映に続き、以下のような議論が始まっています。
1.「NGO」・市民は世界を変えられるか?
Q1.パワーを増すNGOに対してどの様な期待を持っていますか?
Q2.問題山積の国際社会。私たち市民に何が出来ると思いますか?
2.頻発する「内部告発」は組織を変えるか?
Q1.内部告発は、組織の腐敗防止につながるでしょうか?
Q2.健全な組織の未来とはどの様なものだと思いますか?
3.知的財産権はどこまで強化されるべきでしょうか?
Q1.情報化時代の知的財産権保護のルールはどうあるべきだと思いますか?
4.ネット社会・「プライバシー」は守れるか?
Q1.ネット時代のプライバシーの流出について、どの様な懸念を持っていますか?
Q2.個人情報が次々と蓄積されるデジタル社会の未来をどの様に思いますか?
5.市民が築く社会・本当の豊かさとは何だと思いますか?
Q1.21世紀、私たちはどのような未来社会を築くべきでしょうか?
我々は世界の動向を見極めつつも、それに振り回されることなく自分の意志に基づ
いて将来の方向を誤らないようにしたいものです。
341 :
聞きかじり :02/11/07 22:56
「第三の道」まだまだ今自分がやりたいこととの関係が理解し切れていませんが、 「税金の1%をNPOに寄付する」に取り組んでみようと思います。 今まで地方政治は、「有権者」「議会」「行政」で、「じゃんけん」の関係にあったはずです。 もしくわ、「庄屋」「狐」「猟師」でも良いです。 それが、嘆かわしいことに「議員」が利権で肥える土壌ですくすくと育ってしまい、機能しなく なりました。 行政は官僚を含め、一部の市民や有識者と結託して、議員をうまくコントロールして、 高度成長期・バブルでうまいことやってきました。 バブルが崩壊し、IT革命が起き、同時多発テロが起きて、この構図が崩れました。 ここで台頭してきたのが、中途半端な立場のNPOでしょう。 行政でも議会でもない、議会でも有権者でもない、有権者でも行政でもないのです。 もし、これも「第三の道」のひとつのあり方だとすれば、ぜひとも推進すべきです。 そのためには、税金から1%を援助しても罰は当たらないと思います。 その結果、今までの組織が「中抜き」されても構わないと思っています。
>>341 もし、これも「第三の道」のひとつのあり方だとすれば、ぜひとも推進すべきです。
聞きかじりさん、賛成です。
ほぼ同じ認識だと思いますが、NHKスペシャル「変革の世紀」オピニオンボード#8
http://www.nhk.or.jp/henkaku/opinion/board_08.html で「市民が築く社会・本当の豊かさとは何か?」と問いかけています。それに対して
私は以下のように答えました。
「本当の豊かさ」と一言でいっても、その具体的な内容は人によって様々だと思い
ます。また、たとえ本当の豊かさが一つに決まったとしても、それは他人から強制
するべきものではなく、本人が自分で自主的に選択してこそ「本当の豊かさ」にな
るのだと思います。
したがって、市民が築く社会は、市民一人一人が求める豊かさを自由に追求できる
ものであり、多様な市民がお互いを尊重し、相互の相違を楽しく受けいれ、その中
で精神的にも成長できるような社会であって欲しいと思います。また、そういう社
会を築き、そのプロセスを生きることこそ、本当の豊かさではないでしょうか?
343 :
聞きかじり :02/11/16 10:47
ご賛同ありがとうございます。
「変革の世紀」でも指摘されましたが、税から助成することの矛盾、新たな利権の
発生、行政や議会を補完することの危険性と傲慢さ。
などの問題があると思いますが、わずか25%の投票率で決まる議員より、よほど
公正で直接制民主主義に近い満足感が得られると思います。
いずれにしても一気に国レベルで始めるのは無理だと思いますので、地方自治
体で始めるのが無難だと思います。
http://hytanike.vxx.jp/npojosei/ 条例案を提示しておきます。
>多様な市民がお互いを尊重し、相互の相違を楽しく受けいれ、その中で精神的
にも成長できるような社会
このような社会構築の一助となるような気がしていますし、一助となるような
仕組みを考えていければ「変革」するような予感もあります。
346 :
PURE-GOLD :02/11/17 10:54
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347 :
聞きかじり :02/11/17 10:59
>>345 NPO的発想と言うか、企業の利益一辺倒ではなく、社会に対する責任や、社員を
含めた市民への貢献度みたいなものも、企業に求められてきているでしょうね。
>>344 火曜日以外はほとんど外出不可能です。
夜でしたら出かけられますので、お泊りになられるようでしたら伺えます。
でも、この時間でしたらお帰りになられますよね。
ご都合がつけばお寄りください。出かけられませんが暇です。
聞きかじりさん、 前半についてはおっしゃる通りだと思います。ただ、当分はリップ・サービスに 終わるのではないでしょうか?資本主義はそんなに柔なものではないと思います。 後半は私信でご返事します。
349 :
タリ板のちゅうぼう :02/11/18 00:53
日本って、ほんとは何主義国家なのですか?
>>345 に続いてNHKスペシャル「変革の世紀」オピニオンボード#8
http://www.nhk.or.jp/henkaku/opinion/board_08.html に以下の意見を投稿しました。掲載されるかどうかわからないので、
ここにもアップしておきます。
市民活動と行政との連携と同様に、企業、NPOそして市民、それぞれの主体性と新
たな関係のあり方に基づいて、市民活動と企業との連携が新たなステージを迎えよ
うとしているのではないか、と事務局から話題を提供されています。
市民活動やそれを組織化したNPOは本質的にボットムアップであり、ピラミッド構
造と中央集権を基本とする行政機構のトップダウンとは調和し難い面を持っていま
す。一方、消費者へのサービスを最優先とする企業は市場との調和を生き残りのた
めの至上命令としており、「情報革命が組織を変える 〜崩れゆくピラミッド組織
〜」で放送されたように、柔軟で自律分散的な逆ピラミッド組織へと自己変革しな
がらも、コーポレート・ガバナンスの観点から組織の再統合を強化せざるを得ない
という矛盾を克服するために多くの研究や実践の成果・ノウハウを蓄積しています。
上に述べた放送番組では、このようなノウハウを持ったビジネスパーソンが、企業
を早期退職してNPOのリーダーとなって活躍している海外の事例が紹介されました
が、日本でも(私も含めて)同様の人々が現れています。次のステージは、事務局
も指摘し、このボードでも多くの事例や期待が寄せられているように、組織として
の企業と市民活動の直接的な連携であろうと考えられます。そして、このような一
段と複雑な提携関係をスムーズに遂行するためには、従来よりももっと高度に洗練
された組織構造とその運用手段が求められるに違いありません。私自身も、その分
野で実践や研究を継続してきましたが、有望な方法論として「コミュニティ・オ
ブ・プラクティス」を挙げておきたいと思います。
352 :
タリちゅう :02/11/20 02:40
ありがとうございました。下のレスも参考になりました。
>何々主義という時代が終わり、次の時代がまだ見えていない、時代の変革期に生き
>ていることは確実です。
http://corn.2ch.net/test/read.cgi/news5/1028140725/627 「日本は民主主義」っていわれて育ってきた世代なのでフと考えたらわけがわからなくなってしまった。
「変革期に生きている」という意識がないと、ノンキに思考停止してヤヴァイところでした。
NPOは変革期だからこそでてきた動きともいえ、明るい可能性をかんじるものですが、さいきんもNPOを
騙って法規制をかいくぐろうとした、テレクラまがいの悪質な団体が摘発されてました。
希望のあるNPOの分野だからこそ、ある程度の認定基準や監視システムも必要と思います。
NPOが悪用された場合、ふみにじられるのは人々の善意だからです。リーダーたちの活躍を期待してます。
353 :
タリちゅう :02/11/20 03:17
補足ですが、イギリスでは16世紀に、資産家の寄付を分配する NPOのような組織があったそうです。「変革の世紀」見てた人は 知ってると思うけど。 それが不公平ということで社会主義のようなシステムになり、 財政難で破綻して、機能できなくなったと。 身分制度と「平等」って、大衆の認識が変わるだけで、 結果論ではあんまかわらないのかなと思ったりしました。
NHKも一段落したので、話をカール・マンハイムが提唱し、現在ブレアや シュレーダーが追究している「第三の道」に戻します。 朝日新聞11月19日付け朝刊のインタビュー記事で、イラク紛争とその後の世界に ついてハンチントンは以下のように言っています。 「やがて中国が台頭する。EUも更に統一を深め、米国より大きな一つの国家として 指導力を発揮するだろう。国際社会は、米国を頂点とする一極・多極世界が10年単 位の長い時間をかけ、多極世界へと徐々に移行していく過程にある」 朝日の質問:イスラムと西欧の代表である米国の紛争が生じたとき、そのどちらに も属さない日本が果たせる役割はありますか。 「アラブ諸国は日本に対し、西欧に抱いているような悪感情を持っていない。だか ら、日本は比較的公平な立場で、仲介者の役割を果たすことができる。たとえば、 イランで改革勢力が優位に立ったとき、日本は、米国とイランの関係改善を促がす 仲介者として積極的な役割を果たせる。世界の中でより大きな役割を果たすこと は、日本のためにもなる。軍事力を強めることも必要だろう」 (次回に続けます。)
(355に続けます。)
>>78 :01/09/16 に以下のように書きました。
第三の道の主唱者は、グローバリズムの影の面とその結果の社会の混乱を指摘して
いますが、興味深いことに、イスラム教徒も同じような問題を、西欧が「宗教を持
たないからだ」として、以下のように攻撃しています。(ハンチントン「文明の衝
突(集英社版、p.322)」)
“西欧の世俗主義、無宗教、そして不道徳は、それらを生みだした西欧キリスト教
よりも邪悪なものなのだ。冷戦下に西欧は敵を「神をもたぬ共産主義」と位置づけ
た。冷戦後の文明の紛争では、イスラム教徒は敵を「神をもたぬ西欧」と見ている
のである。”
同じような状況はアジアにおいても生まれています。(「文明の衝突(p.340-p.341)」
“東アジア諸国の経済が成長したために、アジアの人びとは自分たちの価値観や制
度にだんだんと自信を強め、西欧の文化より自分たちの文化のほうがレベルが高い
と信じるようになった。儒教的特長が重視するのは、権威、階級、個人の権利や利
害の軽視、合意の重要さ、対決を避けること、「面子を保つこと」そして一般に国
家が社会に優先し、社会は個人に優先することなどである。アメリカ人は、自由、
平等、民主主義、個人主義などをもっとも重視する。また彼らの傾向としては、政
府を信用せず、権威に抵抗し、抑制と均衡を助長し、人権を尊重し、過去を忘れ、
未来を見つめず、現在の利益の追求に全力をあげる。
紛争の根本にあるのは、社会と文化の基本的な違いである。”
このようなアメリカや西欧文明に対する根本的な嫌悪感は、この2チャンネルの発
言にも、非常にしばしば見かけるものです。
ひょっとしたら、第三の道は、単に一国の内部の矛盾の解決のみでなく、グローバ
ルな文明間の矛盾・対立に対しても、本質的な解決の方向を提供するかもしれませ
ん。私はこの可能性にかけたいと思います。
最近、ある人からいただいたメール(>印)に対して以下のような感想を述べました。
> 最近は大手企業がそろいもそろってこのザマ。もう安心して買い物もできないです。
> 人間不信に陥ってしまいそうです。結局ホンダは本田宗一郎さんがいないとやっていけないんでしょうかね。いても駄目なんでしょうか。
私は駄目とも駄目でないともいえないと思います。
人間や、人間が構成した組織の現実であり、本質の一部なんだと思います。
一人の優れた人間がいると、その人が作った組織が永遠に、絶対に優れていたり、その逆だったりしたら、却っておかしいんじゃないでしょうか?
> もう何がなんだかわかんないです。
だから、経営学があったり、組織論があったり、社会学があったり、最終的には哲学や宗教があったりするのだと思います。
組織論特論で勉強したマンハイムの自由・権力・民主的計画の第13章「思考、哲学、宗教および社会秩序の統合」
同名の講義録「情報社会の組織計画論」第3部 第12講
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/plan3.htm さらに、参考書として指定した
ロバート・N・ベラー著:善い社会、みすず書房、2000
の中の第5章「教育―技術的教育と道徳的教育」を参照してください。
具体例としては、ホンダの他に日本では8月の東電・日立、米国のワールドコム、エンロンなどが記憶に新しいですね。
米国ヒューレット・パッカードのCEOカーリー・フィオリーナ氏は、
MITでの講演 "restoring faith in the American economy", MIT Sloan School of Management, 50th Anniversary Conference
Cambridge, Massachusetts, October 12, 2002,
http://www.hp.com/hpinfo/execteam/speeches/fiorina/index.html で、この問題について鋭い忠告を与えています。
358 :
聞きかじり :02/12/03 12:12
>>356 ひょっとしたら、第三の道は、単に一国の内部の矛盾の解決のみでなく、グローバ
ルな文明間の矛盾・対立に対しても、本質的な解決の方向を提供するかもしれませ
ん。
今のところ、自律分散、スローライフ、人権などのキーワードが上がっています。
別の掲示板では、公益性の判断、などという言葉も出ています。
いずれにしても自分の「分をわきまえる」ことも必要なようです。
その上で「分限者」の出現が待たれていると言ったところでしょうか。
おっしゃる通りですが、、 >その上で「分限者」の出現が待たれている 待つだけでなく、【「分限者」の出現】を触媒的に支援する「変革エージェント」 づくりに力を入れています。
論座12月号を買い、読み始めたところです。シンポジウム「9.11以後の国家と社会」、
論者は加藤典洋、橋爪大三郎、宮台真司、竹田青嗣、見田宗介。
これが非常に面白い。日本の社会学者を見直しました。以下の見田宗介の言い分が
圧巻です。
“哲学の思考としては、まず大きな進み行きのビジョンを構想する必要がある。そう
いう合意を作り出すことが今何より重要で、そのことで初めて具体的な目標が立ち、
その可能性が人々の変革への欲望を引き寄せます。そういう場面で今度は社会学者の
役割りが極めて重要になるのではないか、とまあ哲学者としては思うわけです。”
この短いシンポジウムは、この歴史的な難事業をやってのけたと思いました。
これを前提とすることによって、「同時多発テロ後の社会構築」、例えば
http://news3.2ch.net/test/read.cgi/news5/1039187085/l50 は初めて可能になるのではなかろうか?
おおげさ。
中葉さん、こんなとこにおったノネ
>圧巻です >歴史的な難事業をやってのけた あなた なにがしたいの 中葉さん。
田舎に帰って見れば書店に論壇誌もロクにおいてなかったりしてなぁ。 ツ○ヤだから当たり前かも知れないが(藁
>>363 あなた なにがしたいの 中葉さん。
いや、この掲示板に多い、社会学オタクで、ただの
加藤典洋、橋爪大三郎、宮台真司、竹田青嗣、見田宗介オッカケ・ファンに過ぎません。
(クチュン、涙)
366 :
出会い最強新機能でOPUN :02/12/08 10:32
http://Jumper.jp/dgi/ 朝までから騒ぎ!
今回HP新装OPUNしました!
断然使いやすくしています!
PC/i/j/ez/対応にしました
アンケ−ト、ランキング集など
高機能なシステムに大変身
メル友、コギャル、ブルセラ
大人の恋愛、熟女、ぽっちゃり
出会いサイトの決定版です
今後高機能続々導入します
他の掲示板で興味を引いた話題ですが、マンハイム理論の適用事例として展開できる かもしれないので、コピー&ペーストしておきます。 >「いかにして組織は構成メンバーに社会規範を凌駕するような組織規範を植えつけ > るのか、そしてそれはいかにして機能するのか」は研究する必要がありますので > 今回はこれで逝って見ましょうか。 私には、見田宗介が提起している問題と近いように思われてなりません。
>>362 中葉さん、こんなとこにおったノネ
ええ、ここ本宅なんです。コテハンが「宙援隊員」だった当時建てました。
なるへそ
12月18日の朝日新聞朝刊、夕刊に第2回大佛次郎論壇賞受賞、池内恵著「現代アラ ブの社会思想―終末論とイスラーム主義(講談社現代新書)」の興味深い記事があ ります。私は入手後、コメントがあればお伝えするつもりですが、すでにお読みの 方はいらっしゃいませんか? 私はなんとなく、我々の内なる「終末論とイスラーム主義」が気になって仕方があり ません。
>>367 >「いかにして組織は構成メンバーに社会規範を凌駕するような組織規範を植えつけ
> るのか、そしてそれはいかにして機能するのか」は研究する必要がありますので
> 今回はこれで逝って見ましょうか。
最近私が関係した/している研究テーマでは、プロジェクト管理、
EAI(Enterprise Application Integration)、BSC(Balanced Score Card)な
どのすべてで、こういう議論が核心として立ちはだかり、あえ無く敗退しています。
どうもこの問題はマンハイムが言う(例えば「人間と社会」)鍵鑰的要點(key
position)、媒介原理(principia media)に近い戦略的な課題のように思います。
上記、池内氏の提起した問題も同根の用に思われます。
俺が時々言うには、グローバリズムとグローバル・キャピタリズムは ちゃんと分けて考えるべきだってことだなぁ・・・。
ちゃんと分けて考えた結果どうなりましたか? サワリだけでも聞かせてください。
WTCが消し飛んでしまいました(涙
あのあのあのあの、グローバル・キャピタリズムって。
あの「グローバリズムとローカリズム」スレでの議論に感じた違和感の源は
その二つの間の差異だった、って考えて良いですか?
(
>>373 氏、あっちにもいらっしゃったですよね)
宮澤賢治が郷里の岩手で『春と修羅』の序文など書いていた ことを、ふと想ってみたり・・・。
単純に「景気循環論」て言っても、その背景には国際政治の ダイナミックな変動があったりするよな・・・。 米国の民主党時代のニュー・エコノミズムは「ゼロ・サム 社会」って言うような考え方がなくて、世界中から米国にカネ を吸い上げるだけで、結局、周辺諸国の経済をガタガタにして 自滅したんだったよな。ウマイ話には気を付けろってことかな?
同時多発テロ後の社会構築3 とダブルポストで恐縮ですが、、、 買って積んであるだけなので、なんとも言えませんが、 グローバリズム宣言 パクス・アメリカーナを超えて、ボワイエ他編、藤原書店 アメリカを幸福にし、世界を不幸にする、不条理な仕組み、ウォルフレン著、 ダイヤモンド社 は読む価値がありそうです。
ウォルフレンかぁ・・・、あのオランダ野郎、いつの間にか日本で 復活しやがったのか(藁
381 :
タリちゅう :02/12/26 03:41
ウォルフレン、面白いよ。俺はリア厨のころ、小林よしのりのゴー宣でみて 「人間を不幸にする日本というシステム(毎日新聞社)」買ったんだけど。 恥ずかしいキッカケだけど、中葉さんが言うから久々に読み返してみたら、 けっこう踏み込んで痛いとこついてた。以下、背表紙の要約の引用です。 ■日本人は「知るもの」と「知らざるもの」のふたつにはっきり分けられている。 普通の人々には「もっともらしいウソ」だけが与えられる。真実はエリートだけが知っている。 ■自己検閲は日本のマスコミ人の第2の天性になっている。恐怖心が彼らを支配している。 日常の会話では自分の意見をはっきり言う。しかしそれは決して紙面に出ない。 ■日本では民主主義はいまだ実現していない。それは可能性にとどまっている。日本人が 現実だと思っていることはほとんど幻想だ。幻想はただ現状維持だけにとどまっている。 ■政治家は悪玉、官僚は善玉、という図式こそ最悪だ。日本の人々は意図的にそう思わされてきた。 あなたもまだそう思っているなら今こそ目を覚ましてほしい。そして、新聞はもう人々を 惑わすのをやめなさい。
382 :
タリちゅう :02/12/26 03:47
↑ ↑ ↑ 日本にかぎらず民主主義の傾向としてあるものだと思う。 アメリカなんか、いまもっとひどいかんじする。 町中星条旗だらけ、アフガニスタンやイラクの場所も知らない アフォ連中がイケイケ!ってやってるよ。 戦争はアフォ大衆にも責任ある。
>>381-382 は正に現代の本質的な問題を指摘してくださいました。
>>1 カール・マンハイムの「自由・権力・民主的計画(未来社)」を国際経営学部の組織論特論の教科書に使っています。
とご紹介した本の講義録第3部「情報化社会における新しい人間像」
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/plan3.htm 「第7講 慣習から科学へ」は以下のような書き出しから始まっています。
====================================
これまで提案してきた制度的な改革は、人間の意識と行動との改革が伴わない
限り実現しないであろう。つまり、民主的な政治が安定するかどうかは、それに
ふさわしい民主的な教育がなされるかどうかにかかっているのである。民主主義
は、社会のいろいろな制度と教育の諸方策と人々の基礎的な価値判断との間に整
合性がない限り存続することはできない。(もっとも、このことは、民主主義以
外の主義の場合にも同様に当てはまることではあるが。)以下、これらの点につ
いて論ずる。
====================================
もっとも本質的、かつ広範な意味での教育の問題だと思います。
384 :
タリちゅう :02/12/30 03:53
>>383 (中葉さん)
>これまで提案してきた制度的な改革は、人間の意識と行動との改革が
>伴わない限り実現しないであろう。(以下の文もふくめ)
この部分は、民主主義のみならず社会主義、独裁政権、イスラム教国含めて、
「大衆」が良く生きるか悪く生きるかにかかわってくる重要な問題だと思います。
大衆は支配層とくらべて膨大な数がいるはずですから、正しい世論を形成できれば、
主義や体制にかかわらず、社会を動かす力をもってるはずです。なかでも民主主義は、
動乱や革命という手段を使わず、平和的に「大衆の力」を駆使できるはずなのに、
どうして世界はあいかわらず混迷してるのか。
古事記で、大衆のことを「青人草」と表現していたことを思い出します。
「青人草」はその時その時の体制を維持するための土壌にすぎず、個々の人格や活動は
土着のささやかな民話や伝説にはなったかもしれませんが、大局的には影響力がありません。
時代がかわって民主主義というシステムが与えられても、それは本質的に変わってないと思う。
人間には貴賎があるのでしょうか?大衆が「青人草」であるかぎりはあると思います。
じょうずな宣伝や教育で我々は自分たちを根拠もなく立派な一市民と思っていますが、
盲目的にそれに甘んじて、我々自身がカンチガイしているかぎりは、理想の社会は
訪れないでしょう。
それを是正する「もっとも本質的、かつ広範な意味での教育」とは、まずは現行の
欧米グローバリズムを分析しつくした結果生じる、意外とシンプルな「道徳文化」に
なると思います。かつてのアジアの美徳は、これからの道徳に大切なヒントを
与えると思うのですが。
>かつてのアジアの美徳は、これからの道徳に大切なヒントを与えると思うのですが。
良いポイントを指摘していただきました。全く同感、大賛成です。
「アジアの美徳」と言われると広すぎて、うかつには「その通り」とは言えませんが、
明治維新前後に日本にきた多くの欧米人がこのことに気付いたようです。
実際、第二次世界大戦後、1970年代に日本で私も協力して社会教育に携わったアメ
リカ人(ICA:The Institute of Cultural Affairs
http://www.icajapan.gol.com/indexj.html も、日本社会の犯罪の少なさと治安の良さを誉めそやし、これを世界に広めたいと
盛んに言っていました。
問題は、その背景をきちんと説明できないことと、従って当然、そのノウハウを海
外に移転できないことです。(以下続く)
(385に続く)
このスレの主題となっているマンハイムは「自由・権力・民主的計画」の中で、
(以下、講義録
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/plan1.htm 「1.4自律的な小集団の退場」から「1.10コンセンサスと宗教的な絆の崩壊」
までを参照ください。)世界歴史の一般的な趨勢からこの問題を論じています。
また、このスレでもしばしば引用しているカリフォルニア大学バークレー校名誉教
授のR・N・ベラーは「徳川時代の宗教(岩波文庫)」の中で、ウェーバーの
「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」と同じ方法論に基づいて日本人
の価値観が浄土系宗教によって形成されたことを論証しています。興味深いことに
ペーパーバックス版まえがき(1985年7月)において、“今日、アメリカは、かつ
て保持していた競争力の優位を失っている。この力はなお巨大であるが、アメリカ
は、もはや未来に役立つ模範的思想から他の国々に刺激を与えない。どこかの国
が、今日その役割を果たすとするなら、それは日本である。しかし、急速な近代化
も不可避的に伴うと思われる損耗――成功のための諸条件をいずれ否定することに
なる損耗――は、日本にありありとみられ、そのために、将来数十年間、日本が優
越さを持続すると予想することは、ほとんど難しいと思われる。(文庫版p.25)”
私は、概ねベラーに同意せざるを得ません。しかし、「ほとんど難しい」という判断
は、僅かの可能性を残しています。私は残りの僅かの人生を、この可能性に賭けて
います。
387 :
タリちゅう :02/12/31 04:58
>>386 >アメリカは、もはや未来に役立つ模範的思想から他の国々に刺激を与えない。
>どこかの国が、今日その役割を果たすとするなら、それは日本である。
>しかし、急速な近代化も不可避的に伴うと思われる損耗――成功のための諸条件を
>いずれ否定することになる損耗――は、日本にありありとみられ、そのために、
>将来数十年間、日本が優越を持続すると予想することは、ほとんど難しいと思われる。
この論法で言う「日本」とは、「価値観が浄土系宗教によって形成された日本」という前提でしょうか。
俺は、じぶんちの宗教もなんだかわかんないから、少し「浄土系宗教」というものをベンキョしないといけないな。
>>384 で言った「アジアの美徳」とは、自分自身まだうまく文章化できないのですが、イメージとしては、
他者への最初のコミュニケーションとしてまず先に与えるほほ笑み、同民族のマナー破りにたいして自分自身も
恥じらってしまう感覚。個人的な見方にすぎないかもしれませんが、他民族や他文化をわりと容易に受け入れて、
自分たちの文化と融合させ、そこから新しい技術や楽しみを見つけていく柔軟性なんかが、いまのところ
思いつきます。
さらに超個人的な感想を言うと、東南アジアの女性達の物腰は、とても美しいとかんじた。
いま、北朝鮮や韓国、中国のことばかりスポットライトがあたってますが、北朝鮮はともかく
韓国や中国の若い人は、日本のファッション雑誌やドラマのビデオ見て、いっしょけんめい
おシャレして可愛いよ。なんか自分たちの文化にも誇りもミックスしてやってるかんじなので、
日本の茶髪お姉さまたちにくらべて、イナカっぽいけど「上品」さもかんじます。
なんか今回はまとまりないレスで申し訳ありませんが、俺もこれから「アジアの美徳」を
調べてうまく文章化してみたいので、今回は思いついた印象をダラダラ書いてみました。
ヒントやインスピレーションわいた人は、ささいなことでも何かあげてくれるとうれしいな。
>>387 この論法で言う「日本」とは、「価値観が浄土系宗教によって形成された日本」という前提でしょうか。
必ずしもそうではないと思います。この原文に続く文章は以下の通りです。
“私は日本の社会を特徴づけるのに、一方では集団に対する忠誠、他方では個人と
集団の達成を強調する社会であるとした。両者が結びつくことから、強力で効果的
な集団行為は生まれる。私はごく普通の国民の生活に焦点をあてて、「徳川時代の
日本の社会構造、信条と実践」についてこうした行為のパターンの由来を位置づけ
た。”
私は、ベラーが“この論法で言う「日本」とは、”「徳川時代の日本の社会構造、
信条と実践」を言ってyいるのだと思います。
山本七平の「日本教徒(文芸春秋社)」に登場する多くの日本教徒一般が該当す
ると思います。
>>384 (タリちゅうさん)
>それを是正する「もっとも本質的、かつ広範な意味での教育」とは、まずは現行
>の欧米グローバリズムを分析しつくした結果生じる、意外とシンプルな「道徳文
>化」になると思います。かつてのアジアの美徳は、これからの道徳に大切なヒン
>トを与えると思うのですが。
カール・マンハイムは「自由・権力・民主的計画(未来社)」の13.3.2(講義録の
12.3.2
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/plan3.htm )不安定性の源
泉としての道徳の二重性」において以下のように言っております。21世紀の世界に
ぴったり当てはまるのではないでしょうか?
社会の進歩のためには、しばらくの間我々の自己中心的な地平線から離れて、
コミュニティのために何が善であるかを見ることのできる、我々の抽象的な道徳性
をもっと高めなければならない。旧式の説教者の誤りは、我々は利己的ではなくて
利他的でなければならないことを示唆しながらも、彼が我々の良心にしか訴えなか
ったことである。つまり、彼は社会構造を批判しなかったが、我々の行為は社会構
造の中で行われなければならないし、その社会構造のルールが個人に自己中心的な
ゲームを強制しているからである。だから、個人における社会的責任性を改善する
ことは、それと同時に社会的な改革を通して、我々の社会構造におけるゲームのル
ールを変更できる場合にのみ、効果を期待できるのである。
390 :
タリちゅう :03/01/08 07:44
>>389 >社会の進歩のためには、しばらくの間我々の自己中心的な地平線から離れて、
>コミュニティのために何が善であるかを見ることのできる、我々の抽象的な道徳性
>をもっと高めなければならない。
コピペで申し訳ありませんが、きょう【同時多発テロ後の社会構築】に書いたやつで、
サン・テグジュペリ「人間の土地(堀口大學訳/新潮文庫)」をなにげなく開いたら、
以前スレで話題にあがった画像を思い起こす文章があったので、以下に引用します。
(画像)
http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/image/0208/earthlights02_dmsp_big.jpg -------------------------------------------
ぼくは、アルゼンチンにおける自分の最初の夜間飛行の晩の景観を、いま目のあたりに
見る心地がする。それは、星かげのように、平原のそこここに、ともしびばかりが輝く
暗夜だった。
あのともしびの一つ一つは、見わたすかぎり一面の闇の大海原の中にも、なお人間の
心という奇跡が存在することを示していた。あの一軒では、読書したり、思索したり、
打明け話をしたり、この一軒では、空間の計測を試みたり、アンドロメダの星雲に関する
計算に没頭したりしているかもしれなかった。またかしこの家で、人は愛しているかも
しれなかった。
それぞれの糧を求めて、それらのともしびは、山野のあいだに、ぽつりぽつりと光って
いた。中には、詩人の、教師の、大工さんのともしびと思しい、いともつつましやかなのも
認められた。しかしまた他方、これらの生きた星々のあいだにまじって、閉ざされた窓々、
消えた星々、眠る人々がなんとおびただしく存在することだろう……。
努めなければならないのは、自分を完成することだ。試みなければならないのは、山野の
あいだに、ぽつりぽつりと光っているあのともしびたちと、心を通じ合うことだ。
(スレ)
http://news3.2ch.net/test/read.cgi/news5/1039187085/l50
391 :
タリちゅう :03/01/08 08:14
この作者の言葉で、もうひとつ感銘を受けたのがありました。 「精神の風が、粘土の上を吹いてこそ、はじめて人間は創られる」 ここにいたるまでの経過は難しいので省略しますが、つまりほとんどの人は 粘土人間のままで、そこから脱出するテもなかなかない。粘土人間の子どもたちは 天上のモーツァルトのような愛すべき表情をしているが、貧困や腐った環境の中で いつしかキャバレーの腐敗の中にあることを最大の喜びとするようになるだろう。 傷口をもつものは傷口を感じない。その場合、そこなわれるもの、傷つくものは 人類というでもいうような、何者かだ。 いまぼくを苦しめるのはけっして貧困ではない。貧困の中になら、要するに、人間は 懶惰の中と同じように落ち着けるものなのだ。近東人のなかには、幾代も汚垢のなかに 住んで、快としている者さえある。ぼくがいま悩んでいるのは、施米も治すことのできない ある何ものかだ。ぼくを悩ますのは、その凸でも、凹でも、醜さでもない。 言おうなら、それは、これらの人々の各自の中にある虐殺されたモーツァルトだ。 精神の風が、粘土の上を吹いてこそ、はじめて人間は創られる。
392 :
bloom :03/01/08 08:48
> ぼくがいま悩んでいるのは、施米も治すことのできないある何ものかだ。
> ぼくを悩ますのは、その凸でも、凹でも、醜さでもない。
> 言おうなら、それは、これらの人々の各自の中にある虐殺されたモーツァルトだ。
マンハイム曰く(自由・権力の最後の部分抄)
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/plan3.htm “我々が今通過している恐るべき変容の時代に、精神的指導を行わなくても乗り切
ると考えたり、世界の状況を解釈する伝統的な手段を持った宗教的指導で十分であ
ると考えたりすることは、いずれも明らかに間違っている。このような指導を行わ
なくても、多少でも適応に成功する個人や集団の事例は、数多く存在するかもしれ
ない。しかし、これらの適応が全体として長期的な方向付けと焦点とを持たなけれ
ば、そのなすことには権威と一貫性を持ち得ず、社会全体の崩壊と解体とは止まら
ず、進行を継続するであろう。その結果、人々のパーソナリティ形式はだんだんと
無意味になるので、崩壊してしまう。そこには、分裂したパーソナリティだけが残
り、一貫性のある行動は発達できない。集団的な適応のレベルでは、我々は変化に
富んだいろいろの政策を持ち得るが、全体の理解に基づく中心的な政策は持ち得な
い。”
さらに続く: “過去においては、このような場合、宗教がこれらの解釈と統合の必要機能を提供 した。今日の転換期においても、一部の人は、宗教の助力を求めようとしている。 それに応えて、我々の宗教的な指導者たちは、より深い洞察と知的理解の上に世界 観と世界政策とを打ち立てつつ、変化しつつある秩序にテンポを合わせなければな らない。我々がバランスを必要としているという観点から見ると、彼らの解釈は過 渡期の心理的平衡と安定感とを破壊するほど極端なものであってはならない。この ように、その内面的な意義は別として、これから先、ダイナミックな宗教(“悩み 相談室”)は社会秩序の中で次のような三つの重要な機能をもっている;(1)過渡 期の社会を診断すること、(2)重要な問題に注意を焦点づけること、および(3)社会 生活のいろいろなレベルで人間の行為を統合すること。”(完)
395 :
タリちゅう :03/01/16 04:18
>>393-394 なっとくできました。とくにパーソナリティの部分で、
人間って、たいがいは弱いパーソナリティしかもってなくて、
だからそういう人ほど基本的なアイデンティティーや人権に
しがみつかないと生きづらいんだなって思いました。
それを50年もまえにカール・マンハイムにいわれて、いまもっとひどくなってる。
この50年ってなんだったんでしょう。まさに経済にスポットライトがあたった、
日本にとっては「国民が一丸となった経済発展」という輝かしいキャッチコピーは
あったかもしれないけど、そのぶんモラルは相当低下しましたよね。
あんまり器用になんでもかんでもできる人はいないと思う。なんだかわからないうちに
高度成長期に乗って、郊外の一軒家に住んでブルジョア気分の人たちもいるでしょう。
だいたい、そのあたりの階級の人々のレベルが一般化して、子どもたちは子ども部屋が
あるのがあたりまえで、鍵かけちゃったりして、親もそれをどうしかっていいかわからない。
社会があやふやになったのは大衆のせいです。
>>394 「社会生活のいろいろなレベルで
人間の行為を統合すること」なんて、いちばん基本なのにいちばん無理になってるんじゃないかな
よくいるキティガイはその最下層で、モロ病巣が発現しちゃってる人。すこしでも理性や知性に
価値をかんじる人は、統合失調するまえに、まず社会のことを考えないと。
必死のアジテーションが、いくらかの効果をなすこともあれば、孤独な自殺がアジテーションになることもある。
でもどちらもドンキホーテみたいな馬鹿者ってゆう世論が多いんだから、せめてネットで生きのころう。
(^^)
>>395 :タリちゅうさん、
>それを50年もまえにカール・マンハイムにいわれて、いまもっとひどくなってる。
>この50年ってなんだったんでしょう。まさに経済にスポットライトがあたった、
>日本にとっては「国民が一丸となった経済発展」という輝かしいキャッチコピーは
>あったかもしれないけど、そのぶんモラルは相当低下しましたよね。
おっしゃる通り、戦後50年間は自由主義諸国と共産圏との間の冷たい(経済)戦争
に明け暮れ、ようやく1989−1991年に決着がつきました。現在、その間に低下した
モラルをビンラディンなどから突かれています。マンハイムも警鐘を鳴らし、私の
講義録では、
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/plan3.htm 第3部 情報化社会における新しい人間像
第7講 慣習から科学へ
第8講 民主的な行動パターン
第9講 民主的パーソナリティの形成
第10講 基礎作業としての教育
第11-1 講 労働と余暇
第11-2講 自由と規律
第12 講 思考、哲学、宗教、および社会秩序の統合
で、主に広い意味の教育の観点から言及しています。
世界共通の大問題ですね。
>マンハイムの確信によれば、民主的な社会は、いかなる市民もそれ以下に落ちることのあり得ない最低のレベルをもっている。権威主義的な精神、 >独裁者、自動機械としての市民、独断的な精神などは、純正な人間性のレベル以下に落ちている。しかし、民主主義の特徴は、そもそもの発端から、 >漠然とした目的意識を認め、考え方の多様性を良いものとして尊重することである。また、意見の違いに見られる種々の微妙な色合いの共存の中に >順応しなければならないときにも、混乱しないようなタフな精神を育てることは、正に民主主義的な教育の一部分なのである。 個人的な興味で、カール・マンハイムとは一言で言って何ぞや?と、ヤフやググルで検索してみましたが、 こちらとタリ板の社会構築スレがよくまとまり、一番解りやすいように思いました。 中葉先生のMEGAーNETももう一度初心に戻って拝見しました。 上記の引用はMEGA-NETから無断でお借りしました。お許し下さい。 50年以上前に著されたものであるのに、今尚、経営学、経営組織論、 組織特論等のテキストにも使用される実戦的な理論であると、門外漢ながら理解できました。 私の頭で完全に理解するのは不可能ですが、何とか全体のイメージだけでも把握したく、 明日以降、再度読ませていただきます。 自分の研究上での大きな間違いを発見し、赤面の至りです。 社会学が決して机上の空論でないことは、知識人であれば熟知しているはずなのですね。
>こちらとタリ板の社会構築スレがよくまとまり、一番解りやすいように思いました。 ありがとうございます。1さんがタリ板の方を主に面倒見てくださり、私は主に こちらに責任を持ち、分担してやっておりますので、そうおっしゃっていただけ るととても嬉しいです。 >中葉先生のMEGAーNETももう一度初心に戻って拝見しました。 >上記の引用はMEGA-NETから無断でお借りしました。お許し下さい。 こちらも、その用に使っていただきたくてホームページを作成しましたので、 そうおっしゃっていただくと嬉しいです。元来はマンハイムの著作ですし、日本の 版権を持っている未来社の特別の了解を得て、期限限定で公開しておりますので、 今のうちに是非活用してください。 >社会学が決して机上の空論でないことは、 >知識人であれば熟知しているはずなのですね。 しかし、社会学が実用の学であるかどうかについては意見が分かれるところだと 思います。実際、このスレでも、時々激しい意見の交換が行われています。
おい、中葉。 さっき「社会政策論」スレがたったけど、お前的に政策論はどうなのよ? お前の思考を生かすなら、そこへ行き着かざるをえないように思うが?
>>400 400GETおめでとうございます。
>しかし、社会学が実用の学であるかどうかについては意見が分かれるところだと
>思います。実際、このスレでも、時々激しい意見の交換が行われています。
なるほど。実は社会学とは?という設問に関しての答え方と、マンハイムの価値観において
頭を悩ませていたのですが、社会学を机上の空論的に捉える人間も存在するのですね。
大学の講義は、過去の学者の研究結果である理論や学説をベースにおいています。
それらを、刻々と移り変わる情勢の中で、単なる学問として終わらせるか、
実戦的実用的に応用し、または新しい研究や発展に繋げていくかは、
すべて卒業後の自分の努力如何である。
これはどんなジャンルの学問においても同じだと思います。
>>402 > さっき「社会政策論」スレがたったけど、お前的に政策論はどうなのよ?
興味深いスレ情報をありがとうございました。ブックマークしておきました。
発展を期待しています。
No.1発言は以下の通りですね。
> 戦後日本の民間大企業における賃金決定システムの構造と歴史、
> 現状について教えて下さい。
これを社会政策論と見るか、企業経営論と見るか、見解は分かれると思いますが、
私は企業経営論と見ます。従って、社会学板では扱いません。
私は政策論をもっとも広い分野を対象にして考えています。
つまり、このスレ、つまりマンハイムのように「変革期における人間と社会」を
対象としています。
具体的にはホームページ「MEGA-NET社会再構築のための eコミュニティ」
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/ を参照してください。
> お前の思考を生かすなら、そこへ行き着かざるをえないように思うが?
おっしゃる通りです。ご覧のように、そこへ行き着こうと、悪戦苦闘しています。
経営だと、どちらかといえば企業内部での運営的側面を扱うんだよね? その質問だと、賃金決定の「構造と歴史、現状」を問うているんだから、政策 になるだろ? マンハイムの言うような、存在非拘束性とあわせて考えてみればいいじゃん。
> マンハイムの言うような、存在非拘束性とあわせて考えてみればいいじゃん。 マンハイムが存在非拘束性と言っているかどうか知りませんが、一般的な話題とし ては面白いかもしれません。 例えば、春季賃上げに関するトヨタと日産の違いを非拘束性と拘束性の違いで 説明すると言ったことになるのでしょうか? 私はお聞きする側に回りますが、どなたかどうぞご発言ください。
ごめんごめん。 変換ミス。存在被拘束性が正しい。 なんだろ?マクロな政策動向を背景に賃金に関する議論をしていくことになるのかな? こちらも、中葉に聞いてみたかったんだが。 まあ、ここはマンハイムスレなんで、これに関しては政策スレでやらないとね。 ちょっと2月いっぱいは忙しいんで、ROMしちゃいます。 ちょこちょこ暇なときに覗くんで、よろしく。
409 :
タリちゅう :03/01/21 05:38
>>408 (中葉さん)
>この現実を乗り越える「何もの」かが必要です。
>米国の経済力や軍事力でも「世界の混迷」を乗り越えることは困難でしょう。
その「何ものか」を考えるとき、マンハイムはじめ過去の良心的&情熱的な人々が
唱えてきた概念が、どんなに役立つでしょう。「何ものか」はまったく新しいことではなく、
提唱されて実行がなされなかった、たんに教養や学問としてしか受け止められず放置されてきた、
じつは立派な今後の指針だと思います。
なぜそれらが軽視されたのかは、大衆の意識にかかっている。
「いま、必要でないから」ということと、高度成長期の日本にとっては、個々の精神や存在から
構築していくやり方はウザイからって放置されたんでしょう。あのころの人はミーハーだったから。
いま、不景気で世界も悪くなって、愚民化がすすみ、世界のなかでも文化間の対立が激化しつつあり、
こういう状況下での社会学とは、哲学と道徳を網羅した、わかりやすい指針になりえると思います。
人間の種としての本質は「群れ」です。「群れ」に生きる以上、個人の意識と責任は不可欠ですが、
個人主義に走りバラバラになりつつある社会において、社会学的立場から「何ものか」を模索していくのは、
俺はわりと実践的で合理的だと思う。大衆レベルでの「統合の必要性」、これぜったい重要です。
統合を目的とするのは政治学。 つまり政治学へ目を向けろ、ということか。
>>409-410 のコメントにお答えしてみます。
ここまで話が進むと、マンハイムが出した答から2歩も3歩も前進しなければなりま
せん。マンハイムが創始したといわれる「知識社会学」のブレークスルーです。
現在UCバークレー名誉教授のR.N.Bellah は「善い社会(みすず書房)」でそ
の1歩を踏み出しています。しかし、そこで留まっているように見えます。
もう1歩、つまり2歩目を歩いたのはUCロスアンジェルスの、奇しくもまた名誉教授、
John Friedmann、Planning in the Public Domain:From Knowledge to Action
(Princeton Univ.Press 1987) です。彼は、旧著Retracking America:A Theory
of Transactive Planning(Anchor Press 1973)の中で、カール・マンハイムを
計画方法論の先駆者として紹介し、私がマンハイムを知る端緒を与えてくれました。
ようやく、3歩目、現状での終着点に来ました。エティエンヌ・ウェンガー他著
「コミュニティ・オブ・プラクティス:ナレッジ社会の新たな知識形態の実践
(翔泳社 2002)がそれです。特に、最終の第十章「世界の再構築――組織を超え
たコミュニティ拡張型ナレッジ・システム/市民社会」がこれからの1歩の方向だ
と確信しています。
私の活動はこの「コミュニティ拡張型ナレッジ・システム/市民社会」を目指して
すべてを集約しております。ホームページ、メーリングリストなどのすべての名称
を「eコミュニティ」としたのは、このことを意味しております。
具体的に私のホームページのURLについては、
>>11-13 を参照してください。
最後に一言。実践の場所はEXPO2005愛・地球「市民交流プラザ&交流広場 市民
プロジェクト」
http://www.expo-people.jp/index.html に定めております。その次のターゲットは2100上海万博「市民プロジェクト」にな
るでしょう。
タリちゅうさんがおっしゃるように、人類の将来は、良くも悪くも
“大衆の意識にかかっている。”!
>>410 統合を目的とするのは政治学。 つまり政治学へ目を向けろ、ということか。
勿論、そういう見方もできるし、そういう実践的態度をとることもできます。
しかし、マンハイムや私は、教育者であって実務家ではないという立場から、学校
教育や社会教育からアプローチしています。マンハイムの原書第3部、私の講義録
第3部
http://home1.catvmics.ne.jp/~shibatay/plan3.htm とも、表題がそれぞれ「新しい人間――新しい価値」、および「情報化社会における
新しい人間像」とあるように、極めて広い意味の教育からアプローチしています。
k
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彼のいうユートピアがわからない
私は「イデオロギーとユートピア」は読んでさえいないので、「わかるか、わから ない」かさえわからない状態です。 なにか「わからない」と実用的に困ることでもあるのでしょうか?
417 :
タリちゅう :
03/03/01 03:27 もしも我々が理想的な民主主義社会を作ることができて、 そのうえで世界とかかわっていく場合に、民主主義という価値観は どの国にも錦の御旗のようにふりかざして良いものでしょうか。 たくさんある国々は、成り立ちも文化も宗教も違います。 その、こちらから見て変わった国に、異質だというだけで民主主義の鉄拳を くらわせていいのかな。さいきんのイラク情勢を見ていて、そう思います。 カール・マンハイムは民主主義に向いている社会を、民主的な方向に 啓蒙しているかんじがします。でもこれは、ナニ主義とかナニ教かんけいなく、 人間が構成する社会を潤滑に正しい方向に運営していくルールのたたき台という かんじがします。そういうところから生まれた人間的な民主主義は、他文化を 侵害しないと思うのですが。そこにまっとうな、穏やかなグローバリズムは 訪れないものでしょうか。