葉鍵的 SS コンペスレ 3

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242 ◆qsaJNT.c
締め切りまで残り 8 時間です。
最後の追い込みがんばっていきましょう!

締め切りギリギリまたは少し越えて投稿をしそうな方は、
前もってお伝えください。それについて考慮いたします。

また、締め切りを過ぎても即、投稿期間終了というわけではありません。
締め切り間際で他の方の作品と交錯する恐れや、また最近の投稿規制の
強化によって、最悪アクセス禁止がかかる可能性があります。
焦らず、冷静に投稿してください。

243名無しさんだよもん:02/08/19 00:58 ID:lywh4dIv
1,2回「二重投稿ですか?」が出たら、一度切断するか、
大人しく少し時間を空けよう。(最低一分)
244名無しさんだよもん:02/08/19 01:08 ID:gVckIjTr
これから6レス投稿します。
タイトルは『基準座標』。綾香とセリオのドタバタ(?)系。
245基準座標1:02/08/19 01:10 ID:gVckIjTr
 「失礼します」と言って、セリオはドアを開けた。室内に一歩入ったところで立ち止ま
り、綾香の居場所を確かめるように周囲を見回す。
 アメリカンテイストの黄色いカーテンは閉じられたままで、読みかけの雑誌や小物アク
セサリーが机の上に散らばっていた。カーテン越しの朝日が、そんな部屋の中を黄色く染
め上げている。
 部屋の主はまだベッドの中で眠りについているようだった。
「綾香様、お目覚めの時間です」
 ボリュームを抑え気味に一声かけてから、セリオはカーテンを開いていく。黄色かった
部屋が次々と白色に染まる。机の上も手早く片付けると、ベッドの側に立ち、さっきより
も幾分大きめのボリュームで呼びかけた。
「そろそろ起きてください」
「うーん、あと3分……」
 まだ半分眠っている声で綾香が答える。その返事を聞きながら、セリオは机の上に朝食
を用意している。温かいコーヒー、程よく焼けたトースト、丁寧に盛り付けられたハムエ
ッグ。それらの皿が、まるで一流レストランのメニュー写真のように、一分の隙なくレイ
アウトされていく。
 3分後、セリオが朝食を用意し終えても、綾香はまだ眠っていた。
「3分が経過しましたので、強制執行を行います」
 つかつかと綾香のベッドに歩み寄るセリオ。猫のように丸まって眠ったままの綾香の体
を軽々と抱き上げると、「みゃーみゃー」と寝言を呟くのを無視するかのように、そのま
まベッド外まで移動させる。そして、おもむろに手を離した。
「!?」
 重力に任せ落下していく体を見事立て直したのは、さすが綾香というべきか。受け身の
姿勢を取って床に着地すると、一瞬後には何事もなかったかのように立ち上がった。もっ
ともセリオは、そんな綾香の様子に頓着するそぶりすら見せない。
246基準座標2:02/08/19 01:11 ID:gVckIjTr
「おはようございます、綾香様」
「あなた近頃起こし方が荒っぽいわよ」
「綾香様のお目覚めが悪いからです。私も良い方法を工夫しますが、綾香様も努力してく
ださらないと困ります」
 有無を言わせぬ事務的な口調のせいか、綾香もそれ以上は反論することなく、制服に着
替え始めた。もっとも、本気で反論する気なんて最初からなかったのかも知れないが。
 そんな二人の、いつもの朝の風景。

 *ー*ー*ー*

「いつもの味ね」
 小さなカップに注がれたコーヒーを飲み干しながら、綾香が言う。
「コンビニで売っている大量生産品でも、これほどまでに同じ味は出せないと思うわ」
「お望みでしたら、違う味も用意できますが」
「いつも同じ味だからいいのよ」
 綾香は笑いながら首を振った。
「調子のいい朝も悪い朝も、セリオの入れてくれるコーヒーはいつも同じ味。だから、そ
れを飲む私はいつも同じスタートが切れるってわけ」
 カップの縁が朝日を反射して、きらきらと陶質の輝きを見せた。
「淑女たるもの、いつも心の状態は一定に保っておかなきゃね。いつも同じ動作をしてく
れるあなたは、私にとってはうってつけなの。あなたの行動と私の対応のズレを見て、修
正できるからね。お陰で私も毎朝一定の状態を保てるってわけ」
 綾香の言葉を聞くセリオの耳カバーもまた、朝日を反射して輝いている。
「それは、基準座標のようなものですか?」
「セリオらしい言葉だけど、多分そんなところね」
 言って、綾香はまた笑った。
247基準座標3:02/08/19 01:12 ID:gVckIjTr

 *ー*ー*ー*

「綾香様、そろそろ時間ですが」
 セリオの体内時計が、綾香に時間を告げる。エクストリームの朝練に出る綾香の登校は、
セリオよりも早い。
「ん。それじゃあ、そろそろ行きますか。その前にセリオ、ちょっとこっちへ来て」
 カバンを取り上げながら、綾香がセリオを手で招く。一二歩、近づいたセリオに、
――ひゅっ。
 繰り出される綾香の神速の拳。一般人では見切ることすら難しいであろうその攻撃だっ
たが、セリオは難なく受け止めた。
「角度、スピード、完璧です」
「よし、今日も好調。また後でね」
 ガッツポーズを決めたあと、パタパタとドアを出て行く綾香。その背中を、「行ってら
っしゃいませ」と機械質な声が追いかけた。

 *ー*ー*ー*

 放課後、いつもの河原。
「藤田様は、まだいらっしゃらないようですね」
 対物センサーをフルに動員しつつ、浩之を探しているセリオ。物陰に隠れていたとして
もまず間違いなく発見できるはずの性能だ。それでも感知できないのだったら本当にまだ
来ていないのだろう。
「先にウォーミングアップでも始めましょうか。人が来ないか見ていて」
 言うが早いか、運動着に着替え始める綾香。今ではこの河原が放課後の練習場所だった。
人目につかないところにスペースを用意して、そこを更衣室がわりに使っていた。
「準備OK、そっちは?」
 ストレッチをしながら綾香がセリオに呼びかける。
「私はいつでもOKです」
「よし、じゃあそこに立って」
248基準座標4:02/08/19 01:13 ID:gVckIjTr
 河原の真ん中に立たせたセリオに向かい、一定の間隔で対峙する綾香。セリオに特段の
格闘機能が装備されているわけではないが、軽い打ち込みの受け役ぐらいは可能だった。
「始めるわよ」
 ひざを屈伸させ、リズムを取る。軽く腕を伸ばすようにして相手との距離を測りながら、
まず右へ1発。綾香の拳とセリオの防護された腕が触れ合い、パンと乾いた音を立てた。
一つステップを踏み、左へ2発。パパンと音が上がる。この繰り返し。
 パン、パパン。
 河原に小気味のいい音が響き渡る。
「ずれていたら言ってね」
「いい調子です。そのまま」
 パン、パパン。
「いつも相手させて悪いわね」
「いえ。ご命令さえあればそれが私の仕事ですから」
 パン、パパン。
「浩之が早く上達してくれればいいんだけれど」
「そうですね」
 パン、パパン。
「それにしても、浩之遅いわねっ」
「綾香様、あまり他のことは考えない方が……。拳が乱れています」
 パン、パパン。
「まさかアイツ、すっぽかすつもりじゃないでしょうねっ」
「……そこまでは保証しかねますが。こちらに集中してください。ああっ」
249基準座標5:02/08/19 01:14 ID:gVckIjTr

 *ー*ー*ー*

 結局、浩之が現れたのは20分後で、それから二人はすぐに練習に取り掛かった。セリ
オは一人草の上に腰を下ろしている。いつもの綾香らしからぬ打ち込みの乱れのせいで、
余分なエネルギーを消費してしまったようだ。オーバーヒート気味と判断したサーモメー
ターが、体中の冷却装置をフル稼働させていた。

「綾香様、あなたはずいぶん変わられました」
 仲良く練習する二人を遠目で見る。
「以前は決して打ち込みのリズムを乱されることなどなかったのに。全ては藤田様が現れ
てから……」
 まるで空気に向かって話し掛けるように一人つぶやく。
「でも、それが悪いこととは思いません」
「その証拠に、ほら藤田様と二人、あんなに楽しそう……」
 徐々に熱気が去ってゆくにつれて、冷却装置も稼働率を落としていく。
「……変わりゆくのは人の業。変わらないのは作り物の業」
 そう言っていたのは長瀬主任だったろうか。深い意味は分からないけれど、メモリーの
片隅に保存されている言葉。なんとなく思い出したその言葉を、セリオはしばらく反芻し
ていた。

 *ー*ー*ー*
250基準座標6:02/08/19 01:16 ID:gVckIjTr
「綾香様、お目覚めの時間です。そろそろ起きてください」
 新しい朝。いつもと変わらぬ風景。
「ふみゃー」
 相変わらずなかなか目を覚まさない綾香。
「綾香様!」
「あと5分……」
 相変わらず朝食を用意しながらのやりとり。
「またそんなことを仰って。藤田様が先程から階下でお待ちなのですが」
「!?」
 その言葉に弾かれたように、がばと跳ね起きる綾香。その様子を見てセリオが型どおり
の挨拶をする。
「おはようございます」
「おはよう……って、浩之が待ってるって? 私は約束した覚えないのに、なんでだろ」
「嘘です」
「え?」
「ですから、藤田様が待っていらっしゃると言うのは嘘です」
「ええー?」
 まだ事態を良く飲み込めないらしく、間の抜けた声を上げる綾香。
「毎朝綾香様がなかなか起きられないので、何か良い方法はないかと藤田様に相談したと
ころ、こう言えばすぐに飛び起きるから、とのことでしたので」
「アイツ、何を……」
 ようやく理解したらしい。照れか怒りか、綾香の顔が見る見る紅潮していく。
「セリオ、あなたは私の基準座標なのよ。突拍子もないことしないでよ」
「そう、私は基準座標です。ですから、はい」
 突きつけられた矛先を難なくかわすセリオ。差し出されたコーヒーを、綾香は一気に飲み干した。
「ん。いつもの味ね」
「はい。これでいつもと同じスタートです」
 そう言って、綾香を見つめる。その顔は笑っていた。
251名無しさんだよもん:02/08/19 01:17 ID:gVckIjTr
終わりです。何とか間に合って良かった。
252名無しさんだよもん:02/08/19 01:23 ID:VjoT7/xw
ん。
253名無しさんだよもん:02/08/19 01:33 ID:8heG+sP6
こみパのギャグSSを投下します。
11か12レス
254フィクションの会場(1):02/08/19 01:33 ID:8heG+sP6
 明日は夏こみ。由宇が神戸から出てきたので、和樹と詠美と、ついでに大志が喫茶店に
集まった。
「なんで大志が来てるんだ?」
「うむ。前のこみパの時、大庭嬢に金を借りたのでな。せっかくだから返しに来たのだ」
「あ、そうそう、貸してやったのよ。もっと早く返しなさいよ、まったくぅ」
 大志の手から五千円札を引ったくる詠美に、由宇が本気で感心したように言う。
「珍しいなぁ、詠美が人に金を貸すなんて」
「それがねぇ、この男ったら会場で財布を落としたとかで、明日から生活できないって
泣きついてきたのよ。そこでちょおお金持ちの詠美ちゃんさまが恵んでやったってわけ。
優しいでしょ」
「まあ財布を落としたというのは真っ赤な嘘で、実際は同人誌を買いすぎて金がなくなった
だけだがな。何にせよ助かった。礼を言うぞ!」
 堂々と言ってお冷やを飲む大志に、しばらく静寂が続いた後、詠美の声が店内に響いた。
「こ、こ……この嘘つきメガネぇぇぇっ!」
「ひどい奴だな、お前…」
「馬鹿者! 正直に理由を言ったら貸してもらえるわけがないだろうが!」
「開き直るなぁ! ばかぁーーっ!!」
「ふっ、青いなぁ詠美…」
 わめく詠美に、由宇が眼鏡を押し上げて話に割り込んでくる。
「何よぉパンダ。どういう意味!?」
「考えてもみい。財布の紛失と、同人誌の買いすぎ。ピンチとして話が盛り上がるのは
どっちや?」
「え、えーと……財布の方?」
「そうや! マンガ描きたるもの、どんな設定にすれば面白くなるかを常に考えなあかん。
大志はんは実生活でまでそれを実践したっちゅうこっちゃ。さすがやで…」
 しみじみと語る由宇に、詠美も人差し指を突き合わせてぽそりと言う。
「そ、そうだったんだ…」
「いや、嘘やけどな」
「〜〜〜〜!」
255フィクションの会場(2):02/08/19 01:34 ID:8heG+sP6
 解散後、和樹が詠美を家まで送ることになった。その詠美は頭から湯気を出しっぱなしで
暑苦しいことこの上ない。
「あーもうちょおちょおむかつく! あいつらぁ!」
「まあまあ、冗談のつもりだったんだろ。実害はなかったんだから許してやれよ」
「うー。何よ、善人ぶっちゃってぇ」
 恨みがましい視線が、今度は和樹の方へ向く。
「だいたいあんただって苦労してんでしょ。ええと……アレのせいで」
「アレって?」
「ほら、た何とか。あたしがお金貸してやったやつ! 分かりなさいよぉっ」
 人の名前も覚えられない上に逆ギレする詠美に、和樹は呆れ気味に回答した。
「ああ、大志だろ。…くしなぶつ大志」
「そうそう、そのくしなぶつよ。あのくしなぶつなんかとよく友達でいられるわね」
「‥‥」
「なによ、くしなぶつの話になると急に黙っちゃって。くしなぶつが何だってのよ。もしか
して怪しいかんけーなわけぇ? くしなぶつと」
「ごめん嘘。本当はくほんぶつ」
「‥‥‥‥」
 詠美はしばらく固まった後、腕をぐるぐる回して殴りかかってきた。
「いたたたた。ち、ちょっと落ち着けっ!」
「うそつきうそつきぃ! もーあんたなんて二度と信用してやらないんだからぁ!」
「悪かった、悪かったって! ああもう、変な冗談言うんじゃなかった…」
256フィクションの会場(3):02/08/19 01:34 ID:8heG+sP6
 家に帰ってからも怒りは収まらず、枕に八つ当たりしてから、気を落ち着かせようと
CDを手に取る。
 …が、そこでふと動きが止まる。
 今回の同人誌のタイトルは、安直にこのCDからそのまま頂戴したのだが…。ジャケット
の英文字列をじっと見ていると、どうもスペルを間違えたような気がする。
 何度も騙されて自信がぐらついていた詠美は、一度疑い始めると頭から離れなくなった。
 さんざん迷ったあげく、結局つかもと印刷に電話をかける。
「あ、もしもし? 詠美だけどぉ」
『あ、お姉さんですか。本は今刷ってるですよ。いっぱい注文してくれて助かるです』
「ふふん、ちょお売れっ子だもん当然よ。そ、それでね……今度の本の表紙って、タイト
ルは何て書いてある?」
『えーと、”LOVE DESTINY”ですか? かっこいいタイトルですねぇ』
「いや、その……スペル」
『スペルですか? うーんと、合ってるみたいですけど』
「そ、そう! ま、まあ、あたしが英語なんか間違うわけないんだけど念のためよ念の
ため! それじゃ邪魔したわねっ!」
 大急ぎで電話を切ると、そのままベッドに倒れ込む。
 いらない恥をかいてしまった…。でもまあ、これで一安心だし、明日に備えて早めに
寝ることにした。
257フィクションの会場(4):02/08/19 01:35 ID:8heG+sP6
 そして夏こみ当日――。
 自分のブースで、『LAVE DESTINY』と大きく書かれた同人誌を手に、わなわなと震える
詠美の姿があった。
「ごめんなさいです! 間違えて裏表紙の方を見てたです!」
 その眼前でぺこぺこと頭を下げる千紗。確かに裏表紙には正しく『LOVE DESTINY』と
書かれていたが、そんなものは既に詠美の目には入らない。
「そう、そうなのね…。あんたまでこのあたしを騙そうっていうわけね…」
「ええー!? ち、違うですよ。ほんとにただの勘違いで…」
「うるさいうるさーい! 裏切ったな! あたしの心を裏切ったな! パンダと同じに
裏切ったんだ!」
「今時エヴァパロですか? しかも使い古されたネタですよ、お姉さん」
「むっきぃぃぃぃ! あたしのこーしょーなパロにケチつけんなぁーー!」
「にゃぁぁ〜〜!」
「なんやなんや」
 騒ぎを聞きつけ、由宇と和樹もやってくる。
「来たわね嘘つきコンビ。純真なあたしを騙してそんなに楽しいっ!?」
「えらい言われようやなぁ…。そんなに言うならしゃあないわ、実はウチは嘘つきやねん!」
「それも嘘でしょ! 本当は正直者なんでしょ! あれ? ってことは嘘はついてないって
ことで、でも嘘つきだって言ってるんだから嘘なんだってことで……ふみゅぅぅぅん!?」
「あっはっは、無限ループ」
「遊んでどーする!」
258フィクションの会場(5):02/08/19 01:35 ID:8heG+sP6
 と、二人の後ろから、詠美のファンらしき女の子がおずおずと顔を出す。
「あの…。えと、大庭先生に差し入れ…」
「あ、ごめん。どうぞどうぞ」
 道をあけられ、しどろもどろの口調でクッキーを差し出す女の子だが…
「なによ、ファンなんて嘘なんでしょ! いかにもゆーこ的な顔して、裏では同人板で
『大庭詠美を叩くスレ(その54)』とか立ててるんでしょ!」
「え? えと、その、あのっ」
「叩かれてるって自覚あったのか…」
 ファンまで信じられなくなり、とうとう会場の隅で体育座りをしてぶつぶつ言い始める
詠美。
「フ…フフフ、そうよ、しょせんこの世は嘘ばかりよ…。はっ! まさかこの会場にいるのは
全員あたしを騙すためのサクラで、実は幕張あたりで本物のこみパが開かれてるんじゃ!
 そして彩は本当はあたしよりも売れてて、内心であたしをあざ笑ってるんじゃあ!?」
「重傷やなぁ…」
 顔を見合わせ途方に暮れる二人。しかしこうなったのも自分たちのせいかもしれない。
ため息をつくと、できるだけ優しく声をかけた。
「すまん詠美、ウチが悪かったわ。堪忍してや、な?」
「俺もちょっと冗談が過ぎたよ」
「ふんだっ! その謝ってるのが本気だってどうやってしょーめーすんのよぉ。嘘かも
しれないじゃないっ!」
「そこまで疑われちゃうとなぁ…」
 証明しろと言われても、心を取り出して見せるわけにもいかない。
 どうしたものかと和樹が途方に暮れた、その時……

南さんが現れた >>259
大志が現れた >>261
由宇が一歩進み出た >>263
259フィクションの会場(6):02/08/19 01:36 ID:8heG+sP6
「あらあら、一体どうしたんですか」
 ピリピリした詠美を前にしても、南のペースはいつも通りだった。
 和樹と由宇が事情を説明すると、頬に手を当てた南は一言。
「そう…。それは由宇ちゃんと和樹さんが悪いわ」
「でしょでしょ? さすが南さん、話がわかるぅ!」
 自分に都合のいい話になったとたん、詠美はころりと態度を変える。
「ええ、嘘はどんな理由があっても許されません。思いきり非難していいですよ」
「うう…そらないで牧やん」
「何言ってんのよ、全部あんたたちが悪いっ! ばーかばーか」
「ところで詠美ちゃん。そこまで言うからには、あなたは嘘をついたことなんて一度もない
のよね?」
「え……」
 穏和な物言いだが、けっこう痛い部分だった。ごにょごにょと口ごもる詠美。
「いや、その……ええと」
「あなたが一度も嘘をついたことがないのなら、嘘つきを非難するのも良いでしょう。でも、
そうでないなら、嘘をつく気持ちも理解できるなら……相手を許すこともできますね?」
「み、南さん…。あなたって人は…」
 まさにキリストのごとき南の姿に、感激の涙を流す和樹、由宇、周囲の人たち。そして
詠美も、憑き物が落ちたような顔で瞳を潤ませた。
260フィクションの会場(7):02/08/19 01:38 ID:8heG+sP6
「南さん、あたしが間違ってた。あたしっ、あたしっ…」
「詠美ちゃん…。分かってくれたんですね…」
「うんっ! 今こそ正直に告白するわ、ヘ−1xaはあたしのダミーサークルだって! 
でもまあ、誰もあたしを責められないわよね!」
 BAGOOOOOON!!
 南のジェットアッパーで吹っ飛ばされた詠美は、会場の天井を突き破ってから十秒後に
落ちてきた。
「ぎゃふん! んなっ、なっ、なんでっ」
「あなたって人は…。大手だから2スペ与えてるのに、さらにダミースペースまで取りま
すか…」
「だ、だってぇあっちのジャンルでも売りた…。ま、待ってよぉ。嘘つきを非難できるのは
嘘ついてない奴だけじゃなかったのっ!」
「あら、私は大丈夫ですよ? だって生まれてこのかた嘘をついた事なんて一度もありま
せんから…」
「嘘つけぇーーー!!」
 叫びも空しく、眼鏡を光らせ近づいてくる南。
 詠美は目で周囲に助けを求めるも、返ってくるのは『ダミー野郎は氏ね!』という視線
ばかりだった…。


ウルトラマンコスモス「大庭詠美が急にこみパに出られなくなった。彼女がいつまたみんなの
前に姿を見せる事ができるようになるのか、私にも分からない」

                                 完
261フィクションの会場(8):02/08/19 01:40 ID:8heG+sP6
「甘いぞ大庭詠美!」
 意味もなく天井からひらりと舞い降りてくる大志。
「何よ、しょあくのこんげんのくせにっ!」
「はて、吾輩は少しばかり嘘を言っただけだが?」
「そ、それが悪いんでしょっ」
「ほほう、では聞こう。お前が描いたあれは何だっ!」
 叫んだ大志が指さしたのは、山積みになった同人誌の箱である。
「何って…マンガだけど」
「そう、マンガ! しかもノンフィクションというわけでもない。つまりお前は――堂々と
嘘を公表し、しかも値段をつけて売っているではないかぁっ!!」
「そ……それはっ……!」
 たじろぐ詠美に、大志は片手を眼鏡に当て、もう片手の指をびしりと相手に突きつけた。
「そう、このこみパ会場は、嘘を繰り広げるため場所と言っても過言ではぬぁいっ!
 むしろ想像の翼をはためかせ、嘘を構築するのがマンガの真髄……。
 つまり嘘を否定することは――マンガを否定するのと同じことだ! 違うか! 違うか!
違うかぁぁぁぁっ!」
 がぁーーん
 大志の指摘に、がっくりとその場に崩れ落ちる詠美。
「どうだ大庭詠美、お前はマンガを否定するのか…?」
「で…できないあたしには! だってあたしからマンガを取ったら、ただのプリティで
可愛い女子高生だもん!」
「‥‥‥」
「でも…あたしのやってたことってよーするに嘘つきだったの? そうなの…?」
 否定はできないけど、そう言われてしまうとイメージが悪い。何が正しいのか詠美が
迷い道に入りかけたその時!
262フィクションの会場(9):02/08/19 01:41 ID:+LLjaKpE
「にゃははは〜、そうそう」
「わ、玲子ちゃん」
 呆然と事態を見ていた和樹の背中から現れたのは、ゲーキャラ姿の芳賀玲子だった。
「むしろ嘘だからいいんだって。何でも自由にできるもん。
 たとえ原作では彼女のいるキャラがホモになっていようが
 はたまた原作では面識すらない二人がカップリングされていようが
 あまつさえ雑誌で顔グラが出ただけのキャラが、性格を妄想200%で捏造されようが――
 元々が嘘の世界なんだから問題ないってことよ〜! にゃはははは」
「そっ… そうねっ!!」
 何だか吹っ切れてしまったらしい詠美は、がっしと玲子の両手を握る。
「あたし目が覚めた! これからも嘘をついてついてつきまくるわ!」
「とりあえず柊勝平は鬼畜攻めよね〜」
「大志! こいつらにマンガはリアリティも必要なんだってことを教えてやれ!」
「ま、まあ男性向けもあまり人のことは言えんしな…」
 嘘にこそ価値を見出した詠美! 彼女は一体どこへ行くのか!

                                 完
263フィクションの会場(10):02/08/19 01:41 ID:+LLjaKpE
「ったく…しゃあないやっちゃなぁ」
 由宇は肩をすくめると、そのまま詠美に近寄った。
「なあ詠美、もうその辺でええやろ」
「ふんだ、謝っても信じてやらないんだからっ」
「アホ、誰も信じてくれなんて頼んでへんわ。他人を信じる信じないはあんたの勝手。
せやけどなぁ、そんなこと言ってたら友達なくすで」
「なっ……何よっ!」
 詠美は立ち上がると、涙目で由宇に噛みついた。
「いいもん、どうせあたしなんて嫌われ者なんだから! 口ではちやほやしてる奴も、
本当はあたしのことなんて大嫌いなんだからぁっ!」
 人間不信もここまで来ると始末に負えない。しかもあながち間違いでもないのが、なお
深刻である。
 だというのに、由宇はあっさり切って捨てた。
「そら嫌われるようなことしてきたんやから、自業自得やろ」
「あうう……」
「けど……」
 と言って続いた口調は、あまりに普段のままだった。
「ウチは別に、詠美のこと嫌いやないけどな」
 ――しばしの間、詠美は目をぱちくりして……
 ようやく内容を理解すると、見る間に顔が紅潮する。なんて嘘をつくんだろう、と。
「そ、そんな嘘っ……!」
「嘘やと思う?」
「……え」
 急に届く真剣な声。前を見ると、真面目な由宇の顔に、詠美もさすがに戸惑う。いきなり
何を言い出すんだろう。
「ウチはあんたのこと、アホやと思ってるけど嫌ってるわけやない。ま、あかん所はあかんと
思てるけど、いつかは昔の詠美に戻ってくれへんかなって、そう思うと見捨てられへんのや。
信じる?」
「え、えと……」
「――信じる?」
264フィクションの会場(11):02/08/19 01:44 ID:y4RCQX2B
 逃がさないとばかりに、真っ直ぐに投げられる由宇の言葉。
 嘘か本当か、どちらか詠美は決めなくちゃならない。
 それを判断するのは言われた側なのだ。しばらく口を開閉してから、思わず愚痴が
こぼれ出る。
「ひきょーものぉ……」
 それを聞いた由宇は少し嬉しそうに微笑んで、それがなおさら、詠美には腹立たし
かった。
 本当に卑怯。
 だってそれを、本気で嘘としてしまうのは――詠美には辛すぎるから。
「わっ…分かったわよぉっ」
 結局詠美が降参するまで、大して時間はかからなかった。
「あ、あんまりいじめるのも可哀想だしぃ。そこまで言うなら信じてあげるわよっ。パ、
パンダに嫌われてないからって別にどうだってわけじゃないけどね? あたしはパンダ
なんか大っ嫌いだし」
「そ、そうやったんか…。ウチも嫌われたもんやなぁ…」
「え…。いや、あの、そんな深刻にとられても…」
「なんてな。アホ、詠美の嘘なんてバレバレやわ」
「んなっ…。う、嘘じゃないもん! 本当なんだからっ!」
「ハイハイ。ホンマに分かりやすいやっちゃなぁ」
「ばかぁーーっ!!」
 そんな二人を見ながら苦笑する和樹。もう大丈夫なようなので、ひとまずはその場を
離れた。
265フィクションの会場(12):02/08/19 01:44 ID:y4RCQX2B
 いつ来ていたのか、大志も横に並んで歩き出す。
「何だかんだで仲いいんだなぁ、あの二人」
「うむ、まるで我々のようだな」
「‥‥‥」
「何だその顔は? いやいや、みなまで言わずともよいぞ。吾輩のことを口では否定しても、
心の奥底では共感してくれていると信じているからな」
「信じるのはいいけど、かなり迷惑しているのも確かなんだが…」
「はっはっはっ、またそんな心にもない嘘を! 照れ隠しはいかんぞ同志よ」
「都合の悪いことはぜんぶ嘘かい!」
 そうこうしている間に開場時間が迫ってきたので、慌てて自分のブースに戻っていった。

                                 完
266名無しさんだよもん:02/08/19 01:46 ID:y4RCQX2B
>>254-265
『フィクションの会場』 こみパSSです。
267名無しさんだよもん:02/08/19 01:53 ID:VjoT7/xw
ん。
268名無しさんだよもん:02/08/19 03:55 ID:MiW8yGY1
ようやく出来ました

今から痕のSSを投下します。
一応ネタバレになるのかな?
題名は「嘘の上手なつきかた」 19レス
269嘘の上手なつきかた19/01:02/08/19 03:56 ID:MiW8yGY1
私、柏木楓は、耕一さんの事が嫌い。
 昔のことなんて忘れた。
 もう顔を見たくない。
 夢にも見たくない。
 なぜなら。
 耕一さんは、千鶴姉さんの事を愛してしまったから。

 朝6時に目覚まし時計が鳴る。
 腫れぼったい瞼を擦りながら、ベッドを抜けだしセーラー服に着替えた。
 部屋を出て階段を下りる。洗面所で歯を磨き、口をすすぐ。
 それを終えると、鏡を見ながらブラシを使い寝癖を直した。
 ひどい顔。
 髪を梳かしながら溜息が漏れる。
 なんて生気のない顔をしているのだろう。自分ながらに嫌気がさす。
 パタパタパタ。
 廊下から軽快なスリッパの音が聞こえてきた。
「楓お姉ちゃん、おはよう」
 妹の初音が、朝日を一身に浴びたような笑顔をしながら挨拶してきた。
「おはよう初音。耕一さんはまだ寝ている?」
「多分、まだ客間だと思うよ」
「そう」
 私は朝食を取るため、居間に向かった。念の為、耕一さんがいないことを確認してから
足を踏み入れる。まだ、朝が早いためか食卓に何も並んではいない。台所では梓姉さんが、
手慣れた手つきでフライパンを振るっている。
 私はそれを横見に見ながら食パンをトースターにかけると、牛乳をマグカップに移し電
子レンジに入れた。
「楓、今日も早く登校しなきゃいけないの?」
270嘘の上手なつきかた19/02:02/08/19 03:57 ID:MiW8yGY1
「うん。文化祭の実行委員になったから」
 朝から嘘を付くのは、やはり気分が悪い。
 数分後、こんがりトーストされたパンを口に詰め、ホットミルクで胃に流し込むと、逃
げるように居間を離れた。
 耕一さんを避けるために。
 出来れば、千鶴姉さんにも会いたくなかった。
 きっと会えば、私の心に嫉妬という名の炎が芽生え、見も心もドス黒く焦がしてしまう
ような気がしたから。
 学生鞄を握り、靴を履くと、逃げるように家の外に駆けだした。

 耕一さんが鬼の力、呪われた柏木家の宿命を克服したと知った時、私は天に心が浮かぶ
心持ちだった。もう、何も気兼ねなく耕一さんに会える。話が出来る。
ほんの一瞬の、短い、淡い、幸せな夢を、私は見た。
それが幻だという事を知っていたら、私はそんな夢を見なかった。
もし、神様がこの世の中にいるとしたら、きっとタチの悪い性格をしているのだろう。
私は、あの日何があったのか、詳しい事は知らない。ただ、耕一さんと千鶴姉さんが結ば
れた事だけは確かだった。声には出さなくても、二人から発する恋慕の情が、はっきりと
感じられた。
二人が結婚すれば、遅かれ早かれ耕一さんは鶴来屋の幹部になるだろう。千鶴姉さんもそ
れを望んでいる。そして耕一さんがこの家に住めば、何もかもが上手くいき、みんな幸せ
になれるのだ。私を除いて。
身を引くのが一番賢明な選択だと思った。
そう決心した日から、私は耕一さんの事を嫌いになった。
嫌いになれるよう、努力することにしたのだった。

夕日が辺りを照らし出す。
学校を出た私は、市立図書館に足を向けた。
図書館の閲覧所には机と椅子があり、勉強できるスペースが設けられていた。
ここで閉館時間、夜の9時まで時間を潰すのが日課になっていた。
閲覧室に入ると、二十人ほど学生が、本をめくり、ノートに筆を走らせている。
271嘘の上手なつきかた19/03:02/08/19 03:58 ID:MiW8yGY1
見知った顔が何人かいた。
目を合わせ、お互い無言で会釈をする。
みんな家に帰りたくなくて、ここに避難しているのだろうか。
そんな事を考えながら席についた。

「ただいま」
 誰に言うでもない小さな声で帰宅を告げる。
カラカラと引き戸を閉めると鍵を締め、気配を殺し台所に向かう。
冷蔵庫から私の夕食を取り出すと、急いでそれを食べた。
レンジで暖めた方が美味しく食べられるのだが、レンジが稼働した後になる『チン』の
音が邪魔だった。
本当は夕飯を外食で済ませたかった。でもきっとそれをすると千鶴姉さんに咎められる
だろうし、金銭的にもあまり余裕は無かった。
隣から、テレビの音と共に、初音や耕一さんの声が聞こえた。
楽しそうな笑い声だった。
胸が、ギュッと切なくなった。
食事後、素早く食器を洗うと、すぐにシャワーを浴び、自分の部屋に逃げ込んだ。
これが私の一日。
あと、数日。
あと、数日で耕一さんは東京に帰る。
それまでの辛抱だと、自分に言い聞かせた。

「エディフェイル…、エデフィル……」
 愛しい人が私を呼んでいる。
 愛しい人が私の姿を探している。
 私は叫んだ。
 私はここよ。ここにいるのよ。
 声が口から出なかった。
 口はパクパク動くだけだった。
「どこにいるんだ、エディフェイル…」
272嘘の上手なつきかた19/04:02/08/19 03:58 ID:MiW8yGY1
 愛しい人が遠ざかっていく。
 今度は体が動かない。
 すぐそこに、あの人がいるのに。
 私を力いっぱい叫んだ。
「私を置いていかないで!!」
 
 リーン、リーン、リーン。
 遠くで鈴虫の鳴く声が聞こえた。
 私はタオルケットの端を握りしめながら泣いていた。
 網戸が張られた開かれた窓から、夜風が心地良く運ばれ、汗でぐっしょりと濡れた体を
優しく包み込んだ。
「う……、うぅ……」
 嗚咽が喉の奥から込み上げてくる。
 悪夢を見た。
 今の私には悪夢でしかなかった。
 嫌いなのに。
 私は耕一さんの事が嫌いなのに。
 もう、あんな夢なんて二度と見たくもないのに。
 涙が止まらなかった。
 時計を見た。
 短針が2時を指していた。
 私は枕元に備えてあるヘッドホンを手に取ると、ミニコンポのスイッチを入れた。
 今夜はもう眠りたくなかった。きっと眠ればまたアノ夢をみるだろう。
 深夜ラジオを聞きながら、夜を明かすことに決めた。

 朝6時に目覚まし時計が鳴る。
 いつものように、ベッドを抜けだしセーラー服に着替えた。
 部屋を出て階段を下り、洗面所で歯を磨く。
歯磨き粉がいつもより苦かった。
 それを終えると、鏡を見ながらブラシを使い寝癖を直した。
273嘘の上手なつきかた19/05:02/08/19 03:59 ID:MiW8yGY1
 元気のない顔。
 髪を梳かしながら思った。
 台所に行き、いつものようにパンをトーストする。
 食欲が沸かない。
 冷たい牛乳で無理矢理胃に詰め込む。
 一瞬吐きそうになった、
「大丈夫、楓」
 梓姉さんが、心配そうな顔でコチラを見ていた。
 私は無言で頷くと、鞄を手に持ち学校に登校した。
 
 あまり睡眠を取っていないせいか、体の調子が悪い。
 よりによって、今日の体育授業はマラソンだった。
 フラフラになりながら走り終える。
 もし、神様がこの世の中にいるとしたら、きっとサドスティックな性格をしているに違いない。
 学校が終わり、図書館に寄り、家に帰宅する。
 夕食が喉を通らない。梓姉さんには悪いと思いつつ、半分近く残してしまった。
 シャワーを浴びると、自分のベッドに倒れるように潜り込んだ。

 さくさく。
 何の音だろう。
 さくさく。
 周りは闇に包まれていた。
 さくさく。
 私は何をしているのだろう。
 自分の手が何かしていた。しかし何をしているのか判らなかった。
「楓お姉ちゃん、どうしてそんな事をしたの?」
 初音が怯える目で私を見つめていた。
「見て判らない」
 私はそう言って自分の手元を見た。
274嘘の上手なつきかた19/06:02/08/19 04:01 ID:MiW8yGY1
 そこには、
 千鶴姉さんが、血まみれになって死んでいた。
 恨めしそうな目が虚ろに中空を彷徨っていた。
 さくさく。
 私はその死体にナイフを突き立てていた。
 千鶴姉さんを殺したのは、私だった。
 さくさく。
 刃を腹部に突き立てる度に、血しぶきが紅く私を染め上げた。
 さくさく。
 さくさく。
 腕が止まらなかった。
 機械のように、千鶴姉さんの体を刻み続ける。
 さくさくさくさくさくさくさくさくさくさくさくさくさくさくさくさくさくさく。

「いやーーーーーーーーっっ!!!」
 私は夢から醒めると同時に絶叫した。
 タオルケットを体から跳ね飛ばした。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
 呼吸がまとまらない。
 何度も何度も何度も新鮮な空気を肺に送り込む。
「お姉ちゃん、どうしたの?!」
 私の悲鳴を聞きつけたのか、初音が部屋に飛び込んできた。
「な、なんでもない。ちょっと……、怖い夢を見ただけ」
「大丈夫」
 初音が親身になって私の事を心配していた。
私は、今は無き母の顔を初音に垣間見たような気がした。
「もし、お姉ちゃんが良ければ、今夜は私が一緒に寝てあげようか」
「今夜は大丈夫。多分、もう大丈夫…」
「そう、もし何かあったら遠慮無く私を呼んでね」
 そういうと、初音は私の部屋から出ていった。
275嘘の上手なつきかた19/07:02/08/19 04:03 ID:MiW8yGY1
 扉を閉めるときに、梓姉さんの姿がチラッと見えた。多分私の悲鳴で起きたのだろう。
廊下で二人の話し声が聞こえた。
 時計を見た。
 短針が1時を指していた。
 私は枕元に備えてあるヘッドホンを手に取ると、ミニコンポのスイッチを入れた。
 もう睡眠をとる気にならなかった。
 深夜ラジオを聞きながら、私は考えた。
 どうしてあんな夢を見たのだろう。
 柏木家の男が、心に鬼を飼うように、私の心にも鬼が住んでいるのだろうか。もしその鬼が暴れたら、私はどうなるのだろう。
 別の私が、耕一さんを奪う為に、千鶴姉さんを殺そうとする。考えただけでも背筋が寒くなった。
 もし仮に、もし仮に私の鬼の力が暴走し、別の精神に乗っ取られそうになったら、私は、自分の手で己を始末することが出来るのだろうか。父や叔父さんのように。
 そうならいない為の方法はないだろうか。
色々考えてはみたが、結局耕一さんを嫌いになる事しか、私には思いつかなかった。

朝6時に目覚まし時計が鳴る。
 いつものように、ベッドから降りようとして、貧血をおこし床に倒れた。
頭痛に悩みながら、なんとかセーラー服に着替える。
 部屋を出て階段を下り、歯を磨くため洗面所に向かう。
歯磨き粉をつけ、歯ブラシ口に入れた瞬間、激しい吐き気に襲われた。
汚物が洗面所を汚す。
歯磨きを諦め、シンクを洗い流すと、鏡を見ながらブラシを使い寝癖を直した。
 疲れ果てた顔。
 髪を梳かしながら思った。
 寝不足のためか、目に隈が出来ている。
パタパタパタ。
 廊下から軽快なスリッパの音が聞こえてきた。
「楓お姉ちゃん、よく眠れた?」
276嘘の上手なつきかた19/08:02/08/19 04:04 ID:MiW8yGY1
 初音が、昨日の事を気遣い私に声をかけてきた。
「うん、なんとか眠れた」
 すぐにバレるような嘘をついた。
「そう」
 私は逃げる為に台所に向かった。
「楓、もうちょっと待ってな。もうすぐ朝食できるから」
 梓姉さんも心配しているのか、いつもより声が優しかった。
「食欲ないから……」
 私は牛乳だけ胃に流し込むと、鞄を手に持ち学校に登校した。

 頭がハッキリとしない。
 寝ているのか起きているのか判らないまま、学校の授業が終わる。
 図書館でも本のページをめくるだけで時が過ぎ去り、体をふらつかせながら帰宅した。
 食欲も無かった為、台所に足を運ぶこともなく、シャワーを浴びると自分の部屋に入った。

 新人のお笑い芸人が、軽快な音楽と共に深夜ラジオの進行を進めていく。
 私はベッドの上で膝を抱えたまま、それを聞き入っていた。
 寝るのが怖かった。
 夢を見るのが怖かった。
 あんな思いをするくらいなら、起きていた方がいい。
 私は耳を澄ませラジオの声に聞き入った。

 朝6時に目覚まし時計が鳴る。
 重い体を引きずりながらベッドを抜けだしセーラー服に着替えた。
 部屋を出て階段を下り、洗面所で歯を磨く。
 昨日の失敗を繰り返さないため、歯磨き粉はつけなかった。
 それを終えると、鏡を見ながらブラシを使い寝癖を直した。
 人形のような顔。
 表情が消えた顔が、鏡に映っていた。
277嘘の上手なつきかた19/09:02/08/19 04:05 ID:MiW8yGY1
 髪を梳かすのも、すでに苦痛に思えた。
朝食……いや、牛乳を呑む為に台所に行くと、梓姉さんが私を待っていた。
「楓、今日はちゃんとご飯を食べてもらうからね」
 見ると食卓の上には、朝食が湯気を浮かべていた。
 ご飯。豆腐とネギのお味噌汁。納豆。海苔。めざしの一夜干し。沢庵漬け。どれも美味
しそうにテーブルの上に並んでいた。
 私は昨日夕食に手をつけなかった事を後悔した。
きっと梓姉さんは私の事を心配し、朝早起きをして作ってくれたのだろう。
 だが、
 私の胃は明らかにそれらを受け入れる事を拒んでいた。とはいえ、梓姉さんの好意を無
視するわけにはいかなかった。
「梓姉さん、ありがとう」
 社交辞令的な挨拶をすると、席についた。
「いただきます」
 箸を手に取ると急いで、朝食をお腹に詰め込んだ。
味わっている暇はなかった。
数分で全て平らげると、鞄を手に持ち部屋を出た。
向かった先は、玄関の反対方向だった。
私はトイレに入ると素早く鍵をかけ、胃の中の物を全て便器の中に吐きだした。
悪いのは判っている。
梓姉さんの気持ちもありがたいと思っている。
しかし、吐き気は止まらなかった。
「はぁ、はぁ、はぁ」
 体が落ち着くまで待ち、全てを水に流す。
 貧血を押して立ち上がると、鍵を開けトイレの扉を開くと、一人の人間が私の出てくる
のを待っていた。
 梓姉さんだった。
「……っ!」
 私は声を失った。
「楓、別に食べたくなければ、無理食べなくてもいいんだよ」
278嘘の上手なつきかた19/10:02/08/19 04:06 ID:MiW8yGY1
 梓姉さん目には、不満と不審と哀れみが入り交じっていた。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい……」
 私は母親に怒られた少女のように、謝罪の言葉を繰り返した。

 私は起きているのだろうか。寝ているのだろうか。
 学校の授業の声が、お経のように聞こえてくる。
 朦朧として白濁な意識の中で時間だけがゆっくりと流れていく。
「………ぎさん。……わぎさん。柏木さん!」
「あ、はいっ!」
 名前を呼ばれ、飛びかかっていた意識が再び現世に戻る。
「君は、ちゃんと起きているのかね」
 クラスの担任である、英語の教師がいつのまにか私の横に立っていた。
「は、はい、起きています」
「では、今私が教科書で読んだ所を復唱したまえ」
「はい」
 あわてて教科書に目を移し、そこに書いてある内容を読み始めた。
「秋の夜は、はるかの彼方に、小石ばかりの、河原があって、そこに陽は、さらさらと さ
らさらと射してゐるのでありました。…………えっ…………」
 教室の中がドッと笑いで包まれる。
「柏木さん、今は何の授業ですか」
「………英語です」
「君の持っている教科書は、何の科目の教科書かね」
「現代文です……」
「帰りなさい」
「え、でも、授業は」
「いいから、今日は帰りなさい。ここ数日の君の言動はどうかしている。顔色もよくない。睡
眠が足りないんじゃないか? もう今日は帰って寝なさい」
「はい……」
 私はいそいそと荷物をまとめると、クラスメイトの視線を背に受けながら、教室を後にした。
279嘘の上手なつきかた19/11:02/08/19 04:06 ID:MiW8yGY1

 潮の香りが鼻腔を刺激する。
 私は気がつくと海の見える公園のベンチに腰を下ろしていた。
学校を追い出された私は、その後、町中をふらふらと漂流した。どこをどう歩いたのかもよ
く覚えていない。
街灯時計を見ると夜の9時を指していた。
ベンチの上で気を失っていたのだろうか。
すでに辺りは闇に落ち、陸に押し寄せる波の音が、粛々とあたりを包み込んでいた。
帰ろう。
私はベンチを後にした。
お腹が空いているはずなのに、未だに食欲がない。少なくとも固形物はお腹に入りそうにな
かった。とりあえず、栄養ドリンクでも買っていこうと、商店街に足を向けた。
すでに時間が遅いためか、多くの店が閉店している。そんな中、お土産店の明かりだけが皓々
と闇夜を照らしていた。コンビニ的な要素も兼ねている為か、日常雑貨も扱っている。私は店
に入り、適当にドリンク剤を物色した。
買う物を選び、レジに持っていこうとした時、ふと、温泉饅頭が目に付いた。
私は何故かその温泉饅頭を手に取ると、そのままレジに向かい会計をすませた。

「ただいま」
「あ、おかえり。楓お姉ちゃん」
 私は、たまたま玄関にいた初音に、買ってきた温泉饅頭を手渡した。
「どうしたの、これ」
「お土産」
「あ、ありがとう」
 私はそのままフラフラと自分の部屋に向かった。
 ボスッ
 私の体をベッドが受けとめた。
 制服を着替える気力もなく、そのまま暫くボーッとしていた。
コンコン。
扉をノックする音が聞こえた。
280嘘の上手なつきかた19/12:02/08/19 04:10 ID:MiW8yGY1
「楓お姉ちゃん、入るよ」
 初音が、お盆に湯飲み茶碗とお皿を載せ、部屋に入ってきた。
 お皿の上には、私が買ってきた温泉饅頭が幾つか乗っていた。
「いっしょに食べよ」
 屈託のない笑顔を浮かべながら、私の横に座ると湯飲み茶碗を私に手渡した。
 日本茶の良い臭いが嗅覚を刺激する。
一口お茶をすすった後、饅頭の包装紙を解き一口食べた。
甘かった。
粒餡の甘さが口いっぱいに広がった。
でも、なぜ私はこれを買ってきたのだろう。
「あのね、耕一お兄ちゃんがとても喜んでいたよ」
「耕一さんが?」
「うん。このお饅頭気に入っているみたいだから。」
 そうか。
私は5日前の出来事を思い出した。
耕一さんが鬼の力克服した次の日。まだ、千鶴姉さんとの仲を知らなかったあの日の夜。
私は居間でみんなと一緒にお茶を飲んでいた。
その時にお茶請けに出ていた饅頭を、耕一さんがいたく気にいって、一人で何個も食べ
ていた。それを見て私は耕一さんに『そんなに好きなら今度買ってきてあげましょうか』
っていうと、耕一さんはとても喜んでくれて、それで私は、今度見かけたら耕一さんの為
に買ってあげようと思って…………。
「お姉ちゃん、楓お姉ちゃん」
「え?」
「一体どうしたの」
 いつの間にか私は、大粒の涙を、ぽろぽろと頬に流していた。

 夢を見ていた。
 なぜだか私は、これが夢だということを奇妙にも自覚していた。
 愛しいあの人が出てくる夢だった。
 嗚呼、また私の名前を呼んでいる。
281嘘の上手なつきかた19/13:02/08/19 04:13 ID:MiW8yGY1
 私も愛しいあの人を呼ぶ。
 届かない声で。
 そう、いつもなら、届かない筈だった。
 奇跡が起こった。
 あの人が、私の声に反応したのだ。
 こちらに向かってくる。
 私もあの人のもとに駆けだした。
 あと、少し、あと数メートルで抱きしめてもらえる。
 そう思ったとき、私の前に一人の娘が立ちふさがった。
 それは、柏木楓。私だった。
「嫌いになるんでしょ」
私が私に言った。
「そう、この人は私と結婚するの」
 愛しいあの人の横に、千鶴姉さんが立っていた。
「さあ、行きましょう」
 手を握り、二人は私から離れていった。
「そんな」
 追いかけようとする私を、私が引き留めようとする。
「あの人のことは、あきらめなさい!」
「いや、そんなのイヤ。私は、私は、好きです、愛しています」
 力の限り私は叫んだ。
「私は耕一さんの事をいつまでも愛しています!」

 リーン、リーン、リーン。
 遠くで鈴虫の鳴く声が聞こえた。
 私はタオルケットの端を握りしめ声を出して泣いた。
 イヤ。
 もうイヤ。
 耕一さんの事を嫌いになんてなれない。
 私は、耕一さんの事が好き。
282嘘の上手なつきかた19/14:02/08/19 04:14 ID:MiW8yGY1
 この世の誰よりも愛している。
 誰かが言った、『他人に嘘をつくことはできても、自分に嘘をつくことはできない』
 あの言葉は真実だった。
ここ数日、私は自分に嘘をついてきた。
でも結局、自分を傷つけただけで、自分騙すことは出来なかった。
そして、耕一さんを好きだと認めたところで、現実が変わるわけでもなかった。
私は涙を拭くと、タオルケットを手に持ち、初音の部屋に向かった。
もう、一人でいることに、耐えられそうになかった。心身ともに壊れる寸前だった。初
音なら何も言わず一緒にいてくれる。まるで、母親の温もりを求める子供のように、私は
初音にすがりたかった。
コンコン。
 軽くノックするが返事がなかった。
 寝ているのかしら。
 私はノブを回し部屋に入った。
「初音?」
 部屋の中は無人だった。
 ベッドも皺無く整えられ、部屋の主の帰りを待っていた。
 時計を見ると、針は2時を指していた。
 まだ起きているのだろうか。
 私はいったん自分の部屋に戻りタオルケットを置くと、初音を探し始めた。
 梓姉さんの部屋は電気が消え、話声も聞こえなかった。千鶴姉さんの部屋も同様だった。
 私は階段の電気をつけると、1階に下りた。
 風呂、トイレ、居間、どこも明かりが消え、人の気配は無かった。
 外に出かけたのだろうか。
 そう思い、玄関を確かめようとした時、どこかで、話声が聞こえてきた。
 声のする方に、そろそろと足を向けると、耕一さんの泊まっている客間にたどり着いた。
「はぁ……」
 女の吐息が部屋から漏れてきた。
「もっと、激しくしてあげようか」
 耕一さんの囁く声が耳に届くと同時に、女性の喘ぎ声が聞こえてくる。
283嘘の上手なつきかた19/15:02/08/19 04:30 ID:MiW8yGY1
 私は生まれて初めて、死んでしまいたいと思った。
 部屋の中では、きっと千鶴姉さんと耕一さんが愛しあっているのだろう。
 このまま、ここにいれば辛くなるだけだと思い、部屋に戻ろうとした。
「お兄ちゃん…」
 女性の呟くような小さな声が、私の足をその場で釘付けにした。
 お兄ちゃん。
 千鶴姉さんは、決して耕一さんの事を『お兄ちゃん』と呼ばない。呼ぶとしたら『耕一
さん』だろう。梓姉さんの場合『耕一』と呼び捨てで呼ぶ。姉妹の中で、耕一のさんの事
を『お兄ちゃん』と呼ぶ者は一人しかいなかった。
 私は、事実を確認するため、息を殺し客間の前に忍びよると、ゆっくりと音をたてない
よう襖を一寸だけ開け中を覗き込んだ。
 部屋の中は薄暗く、よく見えなかった。
 徐々に目が慣れてきた時、客間の庭側に当たる障子から、今まで雲に隠れていたのか、
月光が差し込み、部屋の中を僅かではあるが、照らし出した。
 私は部屋の中の光景に、思わず息を止めた。
 初音と耕一さんが裸体でお互いの肉体を貪りあっていた。
 オシッコをするような体勢で、耕一さんが初音を抱き上げ、そそり立つ肉の棒が初音の
幼い秘部に突き立てられていた。
 耕一さんの片腕は、まだ蕾である乳首弄び、もう片方は秘部の陰核を絶え間なく刺激し
ていた。
「まだ二回目なのに、初音ちゃんはもう、こんなに感じているんだね」
「そ、そんな、ひっ! そんなに摘まないで……あっ!」
 耕一が腰を動かすたびに、初音は切ない悲鳴を上げた。
私は、その光景を凝視し続けた。
 嫉妬。
 怒り。
 妬み。
 悲しみ。
 絶望。
 言いようのない負の感情が、地獄の業火のように心を焦がし、押し潰していく。
284嘘の上手なつきかた19/16:02/08/19 04:33 ID:MiW8yGY1
この世に神様など存在しない。いるとすれば神の皮を被った悪魔に違いなかった。
 私は何故か行儀良く正座をしたまま、二人の痴態が終わるまで見続けた。
 事が終わると、初音は服を着て、私のいる反対側、庭側の廊下の障子を開け部屋から出
ていった。
 静寂が再び辺りを包んだ。
 廊下の足音が完全に消えるのを確認すると、私はスッと襖を開け部屋の中に入った。
「だ、誰?」
私は、突然の不意打ちに取り乱す耕一さんを横目で見ながら、対峙する形で再び正座した。
「か、楓ちゃん、いつからあそこにいたの?」
「先ほどから」
 私は素っ気なく答えた。
「じゃあ、初音ちゃんがここにいたのも…」
 私は黙って頷いた。
「耕一さん、私は明日この事を、千鶴姉さんに話します」
 耕一さんの顔が一瞬引きつるのが見えた。
「耕一さんは千鶴姉さんと結婚するつもりですよね。ならば、事が大きくなる前に処理し
た方が良いでしょう」
 私は淡々と涼しい顔で宣言した。
「楓ちゃん、お願いだから千鶴さんには内緒にして、この通りだから」
 耕一さんは深々と頭を下げ、私に泣きついてきたが、私は無言でそれを見ているだけだ
った。
「本当にお願いだからさ」
 私は何も答えなかった。
 かたくな私の態度に絶望した耕一さんは、何かを考え決意すると、数分後再び同じ事を
口にした。
「楓ちゃん、もう一度だけ聞くけど、本当に千鶴さんに話すつもりなのかい?」
 私は耕一さんが何を考えたのか、予想はついていた。それを承知の上で私は同じ言葉を
突き出した。
「私は明日、千鶴姉さんにこの事を話します」
285嘘の上手なつきかた19/17:02/08/19 04:34 ID:MiW8yGY1
 悪魔の契約書にサインする音を聞いたような気がした。
「では失礼します」
 そう言って立ち上がろうとした瞬間、耕一さんは私の腕を掴むと、自分の蒲団に引き込
んだ。
「なっ?!」
 耕一さんは左手で私の両手を掴み、私の頭の上に押しつけると、右手を素早くショーツ
の中に潜り込ませた。
 悲鳴を上げようとしたが、耕一さんの口が、私の唇を塞いだ。初めてのキスだった。
 下着の中に進入した耕一さんの指は、私の割れ目を探り出し、膣の入り口を見つけると、
その太い指を、無理矢理ねじり込んだ。
「う、うふぅっーーーー!」
 塞がれた口から、悲鳴が漏れ出す。
 痛い、痛いよう。
 私の処女膜が激痛と共に裂けていくのを感じた。
 ぐいぐいと指は奥へ奥へと進んでいく。
 何とか一本目が入ると、すぐに二本目の指がねじり込まれ、再び私は悶え苦しんだ。
 2本の指がすっぽり私の中に入ると、私は抵抗するのを止めた。
 それを見て取った耕一さんは、私の唇を解放した。
 二人の口から唾液の糸が引いていた。
「やさしくして……、おねがい……」
 耕一さんは私の上着を剥ぎ取ると、乳房を弄んだ。
「楓ちゃんが、悪いんだよ」
 そう言いながら膣に入れた指を引き抜くと、私のパジャマを下着ごと脱がせた。
耕一さんの太い男根が、私のアソコにあてがわれる。
「入れるよ」
 再び私の唇が、耕一さんによって塞がれる。次の瞬間、耕一さんの太い分身が、私の体
内に進入を開始した。
 私は痛さのあまり失神しかけた。
 涙が目から絶え間なく溢れていく。
 それが、痛みによる涙なのか、悔しさの涙なのか、喜びの涙なのか、私にも判らなかった。
286嘘の上手なつきかた19/18:02/08/19 04:36 ID:MiW8yGY1
 私の中に進入を果たした後も、耕一さんは腰を振り攻め続けた。
 最初は痛みしか感じられなかった私の躰も、徐々に快感を味わい始めた。
 時折、耕一さんの大きな手が私の体を優しく撫でまわしていく。まるで何かを思いだそ
うとうするように。
 どれだけ時間が経過したのだろう。
 鳥の囀りが遠くで聞こえるまで、二人は愛し合った。
 耕一さんの分身が私から抜かれ、精子が私の膣から溢れだした。
「楓ちゃん、明日も2時くらいにおいで」
 私は無言で首を縦に振った。
 
 朝7時に目覚まし時計が鳴る。
 腫れぼったい瞼を擦りながら、ベッドを抜けだしセーラー服に着替えた。
 部屋を出て階段を下り、洗面所で歯を磨き、口をすすぐ。
 それを終えると、鏡を見ながらブラシを使い寝癖を直した。
 3時間くらいしか寝ていないのに、顔に生気が戻っていた。
 我ながら現金な躰だと思った。
 パタパタパタ。
 廊下から軽快なスリッパの音が聞こえてきた。
「楓お姉ちゃん、おはよう」
 初音がいつもの笑顔で姿を現した。
「初音、昨日の夜、どこに行っていたの?」
「え、うん…ちょっと」
初音は下を向いて言葉を濁した。
「どこに行っていたの?」
「さ、散歩」
「深夜に?」
「う…ん。お月様が綺麗だったから」
 私は初音の首筋に手を伸ばした。
「初音、首にキスマークついているわよ」
287嘘の上手なつきかた19/19:02/08/19 04:38 ID:MiW8yGY1
「え、うそっ!」
 初音は驚いて、首筋を手で押さえた。
「嘘」
「え……」
「初音は、首筋にキスマークが出来るような事を、外でしてきたの?」
 私はすこし意地悪に聞くと、初音は、おろおろしながら赤面した。
「外でなんか、してない。別に家の中というわけじゃないよ…あの…その」
 言葉に詰まり、瞳に涙が溢れていた。
 私はそんな初音が愛しくなり優しく抱きしめた。
「初音は嘘が下手ね」
「楓お姉ちゃん…」
「何も言わなくてもいい。全て許してあげる」
「……ごめんなさい……」
「そのかわり、今夜、一緒に耕一さんの所にいきましょう」
 そう言うと、私は軽く初音の唇にキスをした。

(終わり)
288名無しさんだよもん:02/08/19 04:44 ID:MiW8yGY1
以上です。
今回「二重書き込みエラー」でまくりで投下に時間がかかってしまいました。

本文は1日で書き上げた為、後半はちょっと出来が荒くなってしまいました。
本当はもうちょっと、Hシーンにもう少し濃厚な奴を入れたかったですのですが、
時間切れとなり、削ってしまいました。
今度はもう少し余裕をもって執筆したいな(多分無理)。
289 ◆MAya/KAQ :02/08/19 06:50 ID:p7crcJDT
何とか間に合ったので投稿します。
長さは8レス。真琴シナリオの一部ネタバレです。
290メビウスの輪(1):02/08/19 06:52 ID:p7crcJDT
「じゃあ、そろそろ始めようか」

ものみの丘で挙げる、祐一と真琴の結婚式。
ウェディングドレスもケーキも無い。指輪もないし、神父もいない。
参列者は名雪と真琴の二人で作った雪だるまだけだ。
祐一が真琴に用意してやれたのはヴェールだけという状態だが、
彼らにとっては、それで充分だった。
何よりも大事なのは、お互いの存在なのだから。

そして二人は永遠の誓いを交わした。
「ずっと一緒だよ、真琴」
「うん……」
こうして、祐一と真琴は一緒の家族になった。
たとえその日のうちに儚くなる身体であったとしても、
もうどんな運命も、二人の絆を引き離す事はできないのだ。
291メビウスの輪(2):02/08/19 06:53 ID:p7crcJDT
天野美汐は決断した。
今ごろは、相沢さんと真琴は、最後の時を穏やかに
迎えようとしているだろう。
彼女の故郷の、ものみの丘で。
どうやら二週間で信頼関係を築いたようだし、あの場所は
他に人がいないので、誰にも邪魔はされずに済むだろう。
つまり条件は全て揃っているということだ。
それならば、私は行かなければならない。

自室から階段を降りると、美汐の母親が心配そうに声をかけた。
「美汐、あなた体は大丈夫?」
「ええ、もう問題ないわ、母さん。」
母親には、体調が悪くなって、学校を早退したと伝えてあった。
母は美汐と狐との因縁めいた出来事を知っている。
この家にも、何年か前、居候が転がり込んできた事があった。
紆余曲折を経て、せっかく増えた家族は一人減ってしまった。
それ以来、美汐は時々ふらふらと外出することがあるのだが、
母はあまりうるさくは言わない。傷心は時間が解決してくれると
思っているのだ。

「薬が切れていたので買いに行ってきます」
「もう、出歩いてもいいの?」
「心配しないで。ちょっと気分が悪くなっただけだから」
そう言い残して、美汐は家を出た。
292メビウスの輪(3):02/08/19 06:54 ID:p7crcJDT
目指す場所に向かって、しっかりとした足取りで、彼女は進んでいった。
あの丘に行くのは久しぶりだ。最後に訪れたのはそう―――美汐と狐の
別れの時だった。ちょうど、今の祐一と真琴のように。

彼女がものみの丘に辿りついた頃には、太陽が山の稜線に
差しかかりはじめていた。あたり一面は夕日で染まり、
まるでオレンジ色の絨毯を敷き詰めた様だ。

祐一と真琴の二人は寄り添うように、草原のまんなかで
座っていた。風に乗って、ちりんちりんという鈴の音が聞こえてくる。
起きているのか眠っているのかわからない状態だが、
真琴はまだかすかに息があるようだ。

「相沢さん」
「天野……?」
驚いたような、祐一の声。それも無理はあるまい。
美汐は学校で、真琴とのお別れをすませている。
ここに来るとは、一言もいっていないのだから。
293メビウスの輪(4):02/08/19 06:55 ID:p7crcJDT
「もう……真琴は最後の時を迎えようとしているのですね」
「ああ。だけど、天野、どうしてここへ?」
「実は私、嘘をついていました」
「嘘?」
「真琴には消えるしか道が残されていない、と言いましたけど」
そう言いながら、美汐はゆっくりと、祐一の後ろの方にまわった。
「真琴を助ける方法が、一つだけあるんです」
「えっ!本当か!?」
驚いて、こちらを振り返る祐一。だが、真琴を抱えているので
美汐に正対する事は出来ない。彼女は祐一に見えない側の手で
やや大ぶりの石を拾った。
「相沢さん、協力してくださいますか?」
「ああ、真琴が助かるのなら、俺は何でもするよ」
「ありがとうございます」
言い終わるが早いか、祐一の顔面に、美汐は手にした凶器を
振り下ろした。ウッと悲鳴を漏らして、祐一は地面に倒れた。

「何をするんだ……美汐……」
「相沢さん、自分でおっしゃったじゃないですか。真琴が助かるなら
何でもする、って……」
血にまみれた石をもって、妖しく微笑する。その可憐さと凄絶さの
アンバランスのせいで、とてもこの世に生ける者とは思えない。
294メビウスの輪(5):02/08/19 06:56 ID:p7crcJDT
「人間の姿になった狐の寿命を伸ばす方法……それは、その狐にとって、
もっとも大事な人の心臓を食べること」
「なんだって……」
「そうすれば、寿命の制約は無くなります。それどころか、現身のままで、
妖狐の力を取り戻す事ができるんです。例えば、変身の術とか、目くらましとかですね」
「天野、なんでそこまで知っているんだ。まさか、お前は」
「ご明察です、相沢さん」

「私が天野美汐を食べた狐ですよ」

「そんな……馬鹿な」
祐一の頭部の損傷と出血の具合から、もう動けないと判断した美汐は、
石を投げ捨て、真琴のそばに近づいた。そして、意識を失っている彼女の
額に、自らの掌を当てる。
「真琴、起きなさい。己の使命を思い出しなさい」
すると真琴はムクッと起きあがった。祐一のほうを見て、ニッと笑った。
その口には犬歯が光っていた。
「真琴……!」
真琴は夢遊病者のようにぎこちない足取りで、祐一のもとへ歩み寄ると、
鋭い牙を胸にあてがおうとする。祐一は気力を振り絞って、
なんとか跳ね除けようとした。
295メビウスの輪(6):02/08/19 06:57 ID:p7crcJDT
「駄目ですよ、抵抗しちゃ」
美汐が二言、三言、何かを呟くと、不思議な事に、祐一は体の自由を失った。
いくら頑張っても、彼の意志どおりに動いてはくれない。
これが妖狐の手妻なのだろうか。
「くそ、何するんだ……真琴、やめろっ!」
真琴はそんな声など聞こえたふうも無く、彼の体に馬乗りになって、覆い被さった。
恐慌にかられ、美汐に向かって叫ぶ。
「天野、いや、偽者の狐!お前、天野のことが大事だったんじゃないのか!?
大切な人を食らって、よくのうのうと生きていられるな!放せ、畜生!」
美汐は答えなかった。真琴が彼の胸に牙を沈めると、夕暮れの丘に、
祐一の断末魔が響き渡った。
「平気なわけ、無いじゃないですか」
悲しそうに天野は呟いた。だが祐一の耳には何も届かない。
「でも、動物は本能の命令に、決して逆らえないんですよ……」

ようやく作業を終え、真琴が立ちあがった。
先程までの瀕死の状態とは打って変わって、かくしゃくとしている。
眼の両端からは、涙があふれていた。返り血と混じって、まるで血涙のように見える。
顔だけでなく、タートルネックのセーターの、胸から腹のあたりまで、
真っ赤に染まっている。美汐はハンカチを取り出して、口の汚れと涙を拭ってやった。
「行きましょう、真琴」
「ええ、わかったわ。お母さん」
296メビウスの輪(7):02/08/19 07:00 ID:p7crcJDT
座布団の上で、落ち着かない様子の美汐が正座をしていた。
この暑い季節にも関わらず、白い長袖のブラウスを着ているが、汗は殆どかいていない。
テーブルをはさんだ向かい側には、ベッドに腰を下ろした祐一が、しかつめらしい顔で、
原稿用紙に目を走らせていた。時折、ほう、とか、ううむ、などという声が聞こえてくる。

やがて祐一が紙の束を卓上に置くと、神妙な面持ちで美汐が尋ねた。
「どうでしょうか?」
「んー、ちょっと展開が唐突だな。伏線も弱い」
「やっぱりそうですか……」
「大体、素人が『朝日ものみ』なんて大層なペンネームをつける必要はない」
「あー、酷いです、必死で考えたんですよ。『あまのみしお』をローマ字変換して、
それからアナグラムで……」
長くなりそうなので、遮った。
「わかったわかった。それにしても、作中で殺した人間に、感想を求めるのも
どうかと思うぞ」
「仕方ないじゃありませんか。他に見せる人がいないんですから」

「美汐、祐一ーっ!お茶持ってきたよ」
騒々しく扉を開けて、麦茶のグラスの載ったお盆を持った少女が、
部屋に入ってきた。
真琴だ。
297メビウスの輪(8):02/08/19 07:09 ID:p7crcJDT
真琴はあの冬の別れから1ヶ月ほどして、ひょっこり戻ってきた。
美汐は奇跡だなどと言っていたが、祐一にとっては理由などは
どうでもよかった。ただ真琴がそばいることだけが大事なのだ。
もっとも、美汐にしても、真琴が生きて戻らなければ、こんな小説などは
書く気にはなれなかっただろうが……。

「ねえ、何読んでるの?あたしにも見せて!」
「どうせお前には、漢字が多くてチンプンカンプンだから、やめとけ」
「なによぉ、せっかくお茶持ってきてあげたのに、意地悪!」
「こら、噛み付くな!」
その時、祐一の脳裏で、真琴の歯と、物語に出てきた妖狐の牙とが重なった。
軽く眩暈を覚え、胸を押さえる。不思議そうに、真琴が聞いた。
「どうしたの?」
「いや、何でも無い」

もしも、これに書かれている事が、本当だったら。
美汐も真琴も化け狐で、俺だけが人間だったとしたら。
以前から、年の割には美汐はおばさんくさいと思ってたが、もしかすると……?
埒も無い妄想だ。大体、俺も真琴も生きてるじゃないか。
そう思いながらも、美汐に尋ねた。
「なあ、この小説、作り話だよな?」
「さあ、どうでしょうね」
そう答える彼女の八重歯が、キラッと光ったような気がした。
298 ◆MAya/KAQ :02/08/19 07:10 ID:p7crcJDT
>>290-297
『メビウスの輪』でした。
連続投稿規制に引っ掛かりすぎにつき、失礼しました。
299名無しさんだよもん:02/08/19 07:36 ID:SwmEvy+C
あとで7レスぐらいのを投稿しま〜す。8時までには。
本命が一本間に合わなかったな……
せっかく思い付いたネタだから、そのうちSSスレに投稿しまっす
300 ◆qsaJNT.c :02/08/19 07:43 ID:X1o4d6a4
>299 氏の他に延長希望される方はいますか?
301 ◆NoHB1otM :02/08/19 07:54 ID:SwmEvy+C
ではSS投稿しま〜す。

テーマ:嘘
タイトル:『remained one』ToHeart

綾香シナリオのネタバレ。
14レスの予定です。さっきの予定の倍かよ!どんな計り方してたんだ
302名無しさんだよもん:02/08/19 07:55 ID:SwmEvy+C
 すうっ…、と、大きく息を吸い込んだ後、彼女は、彼の背中に声
をかけた。
「ねえねえあなた、ちょっと!」
「え?」
 振り向いた目が、驚きで大きく見開かれた。
「来栖川綾香って名前……覚えてる?」
「……! あ、綾香、ちゃん……?」
「ああ、やっぱり! ○○さんなんだ! あは」
 彼女は、彼に向けてぱたぱたと手のひらを仰ぐようにして笑った。
「違う、違う。勘違いしてるでしょ? 私は芹香。来栖川、芹香。
綾香の、一コ上の姉。似てるでしょ〜。よく間違われるのよねぇ〜」
「せ、芹…香……さん?」
「あなたのことは、妹からよく聞いたわよん。写真も見せてもらっ
たし。十歳頃、まだアメリカにいた綾香の家庭教師で、日本語と、
それにいろいろ勉強も見てもらったのよね?」
 まだ困惑気味の表情の彼に、彼女はクスッと笑った。
「六年経っても、案外変わってないのね…。写真のまんま。男前」
「本当に、綾香ちゃん……じゃないのか?」
「まあねえ、歩いててもよく間違われるわ。髪型いっしょだし、な
にしろ向こうは有名人だしね」
 笑顔で、彼女は手招きする。
「ねえねえ。こんなトコで立ち話もなんだし、せっかくだからさ、
その辺で話さない? 妹抜きで、さ」
303『remained one』 2/14:02/08/19 07:56 ID:SwmEvy+C

 カシュッと、缶ジュースのフタの開く音。
 私が引き止めたんだから私のおごり、と、彼女が彼に手渡した缶
ジュース。
 彼女も、カシュッと音を立てて、自分の分を開ける。
「あらためて。はじめまして。その節は妹がお世話になりました♪」
「あ、ああ……」
 公園のベンチに座った彼女の横に、ぼーっと所在無げに立つ彼。
 その顔はまだ戸惑い気味だったが、にっこりと、眩(まばゆ)い
ばかりの笑顔を向けてくる彼女に、ついほんの少し、表情はやわら
いだ。
 彼女の生き生きとした魅力に長く抵抗するのは、誰にだってなか
なか難しい作業なのだ。
「聞いてるわよ。勉強もできて。ルックスも良くて。映画や音楽に
も詳しくて。空手までスジがいい、スポーツマンで。近所の女の子
たちからモテモテだったんでしょう?」
「いや…そんな……」
「綾香だって、憧れてたんだから。あなたには」
「…………」
 無言で目線を逸らしながらジュースに口を付ける彼を、彼女の目
線が追う。
「何? ひょっとしてこういう風に言われるの、イヤだった?」
「ごめん。正直…ね」
「あらごめんなさい。私ったら、無神経ねえ」
 こつん、と自分の頭を叩く。
「いや、そんな。気にしなくていいよ」
「いえいえ。でもね、綾香があなたのこと憧れてたのは、ほんとよ。
ていうか、好きだったのよね。初恋の人なのよ」
「え……?」
「あら? 気付いてなかったの?」
304『remained one』 3/14:02/08/19 07:58 ID:SwmEvy+C
 彼は、ちょっと驚いた顔をした。彼女は、ゆっくりとジュースに
口を付けていた。
「い…いや……、その、好かれてるな、とは思ってたけど」
「あのね」
 ジュースを、口から離す。
「ほんとに、好きだったのよ。初めての異性としてね。だから、綾
香が、好きな人から誕生日プレゼントをもらったのも、デートした
のも、あなたが生まれて初めての相手…なのよ」
「ふうん……」
 彼は、本気で驚いているようだった。
「まあ…、当時十歳の子供だもんね。十六歳だったあなたがどうと
も思わなくても、無理ないか。私だって、いま十歳の男の子に“芹
香さん。好きです!”な〜んて言われても、どうしたもんやら、だ
しね」
「いや……そんなことないさ」
 彼は苦笑した。
「いまやあれだけの有名人の初恋の相手が僕なんて、そりゃまあ、
光栄だよ」
「あ、そう……あなたも知ってるんだ? いまの綾香のこと」
「ああ、そりゃね。総合格闘技女子高生部門チャンピオンの、天才
格闘少女──、おまけに、美人で、来栖川グループの正真正銘のお
嬢様。僕らぐらいの年頃の男だったら、少なくとも一度や二度、雑
誌かTVで見てるさ」
「……あなたみたいに、昔から綾香を知ってる人にそう言われると、
少し…微妙な気分ね」
「君も、見た感じやってそうだけど?」
「え? 格闘技?」
「ああ」
「ああ…、経験者はさすがね〜。私も空手やってるわよ? 綾香に
影響されてね」
305『remained one』 4/14:02/08/19 07:59 ID:SwmEvy+C
「そうなんだ」
「そうなの」
 にっこりと、彼女は笑う。
「綾香ほどは強くないけど、練習では一、二本取ることはあるわよ。
大会とか目立つところには出ないけどね。嫌いだから。けっこうす
ごいでしょ?」
「ああ、すごいね」
 彼も、微笑んだ。
「あなただって、あの綾香に、チャンピオンに、初めて空手を教え
た人なんでしょう? 充分すごいじゃないの」
「教えてなんてないさ」
「あら? そう聞いたわよ? 初めて型を習ったのも、空手を始め
たきっかけも、全部あなただって言ってたわ」
 彼は、自嘲的に薄く笑った。
「あ、笑うことないわよ〜。そりゃチャンピオンになったのは、そ
の後、本人が鍛練したり、いいコーチやライバルに恵まれたからか
もしれないけどさ。でも、その最初、第一歩は、まぎれもなくあな
たのおかげなのよ?」
「君はどこまで聞いてるの? 僕と、綾香の空手のこと」
「え?」
「試合をしたこととか?」
「あ……。そういうことね。ああ、うん……、全部」
 ふっと彼女の顔に、戸惑いの影が差した。
「全部か」
「うん」
「十六歳の男が、十歳の女の子に空手で、腕力で負けたこと」
「うん……」
「十歳の女の子に叩きのめされて、泣きわめいたこと」
「あ〜……、うん、でも」
 彼女は、くいっと顔を上げて彼に話し掛けた。
306『remained one』 5/14:02/08/19 08:00 ID:SwmEvy+C
「でも、いまはその後を知ってるんでしょ? 綾香は、十年に一度
の天才なんて騒ぐ人もいるような奴よ? 格闘技の才能があったの
よ。それも特級の。気にしなくていいと思うわ。子供の頃のマラド
ーナやタイガー・ウッズに負けて、いまそれを自慢にしてる人なん
て、世界中にいっぱいいると思うし。それとまあ、似たようなもん
よ。ただの十歳の女の子に負けたのとは、訳が違ったんだから」
「……そうかもしれないね」
「そうよお」
「ただ、十六歳の僕が、そう思えなかっただけさ」
 彼は、ジュースを一口飲んだ。
「空手は、あれ以来やってない」
「……。ごめんなさい、私、ちょっと、無神経だったわね」
 彼女は、ベンチにジュースの缶を置いた。
「話題を変えましょう」

「で、あなたはいま何やってるの?」
「僕?」
「ええ、そう。綾香はそんな道を進んでいるわけだけど」
 自分に水が向けられるとは、思っていなかったらしい。
「当時十六歳だったから、いま、二十二歳か。大学生?」
「……あ、ああ」
「じゃ、いま、就職活動で大変なんじゃない? 志望は? ひょっ
として、来栖川系列のどこかなの?」
「…………」
「あれ? どうしたの?」
「いや、別に……」
 彼はあからさまに視線を逸らすと、缶ジュースを飲み続けた。
「就職活動、してないの?」
 いかにも、答えにくそうな顔を、彼はしている。
307『remained one』 6/14:02/08/19 08:04 ID:peNgF5/9
「どうしたの?」
 彼女は、彼の目を覗き込んだ。好奇心と好意、そして意外なほど
の知性を感じさせる、生き生きとした彼女の瞳の輝き。
「まいったな……」
 ふうっ、と彼は溜め息をついた。
「君の目を見てると、何もかも見透かされてるみたいな気分になる。
ほんと、綾香ちゃんそのまんまだ」
「そう?」
「就職活動なんて、してないよ。そもそも、卒業だってできっこな
い。学校にも、もう何年も行ってないからね」
「…じゃあいま、何をやってるの?」
「別に。ただ一日中家にいたり、ぶらぶらしてるだけさ。何もしな
いで」
「……そう」
「気が向いたらネットしたり、ゲームしたり、CDを聞いたり……。
まあ、ね。ご立派な、ひきこもりって奴さ……」
 彼女はベンチで、ふたたび両手に持った缶に、目を落とす。

「あれからね。どうしても、僕は何をやっても駄目だって先に思っ
ちまうんだ……。日本に戻って来て、大学には入ったけど、何をし
てもどうせ失敗するんだって先に思っちゃうと…。何もしないまま
……いや、できないまま、ずるずるともう何年たったかなあ……」
「綾香の……せいなの?」
「いや、そんなことは言ってない」
 彼は、手を振って否定した。
「二十歳を過ぎた大人のやることは、本人の責任だろ。むしろ、綾
香ちゃんには感謝しなきゃいけないくらいだよ」
「……どうして?」
「なんて言えばいいのかな……。身のほどを知ったって言うのか」
308『remained one』 7/14:02/08/19 08:05 ID:peNgF5/9
 彼は、少し間を空けると、ぐいっとジュースを喉の奥に流し込ん
だ。
「あれで僕は、僕を初めて知ったのさ。うぬぼれや、思い込みを捨
てて。僕はこのていどの奴なんだって」
「そんな……」
「いや、ほんとなんだ。いま君から昔の僕の話を聞かされて、かえ
って身が縮む思いさ。身のほども知らないで、ちやほやされていい
気になって……。いまの自分の方が、結局落ち着くところに落ち着
いちまった自分なのさ、って思ってる」
「そんなこと言わなくても」
「どうせここまで言っちゃったんだ。もうちょっと喋らせてくれよ。
別にもう、綾香ちゃんを恨んだりしてるわけじゃない。ただ、あの
日、十歳の女の子に叩きのめされて、泣いてその子を罵って……、
後で、思ったんだ。あれが、俺の正体なんだってね。いま、親を困
らせること以外なにもできないような、バカで、無力な……、自分
って人間は、ハナからそのていどの器に生まれついた奴なんだって、
自分でわかっちゃったのさ」
 彼女は、いったん口を開きかけて、しかしそのまま黙ってしまっ
た。
 彼もそれきり、黙ってしまった。

 缶ジュースをみつめながら言葉を探していた彼女に、彼は、別れ
の声を掛けた。
「じゃ、そろそろいいかな。ジュース、ごちそうさま」
「待ってよ」
 彼女は、顔を上げて、もう一度彼を真剣にみつめた。
 こんな真剣に人をみつめる眼差しになど、彼は、もう何年もお目
にかかっていない。彼のような生活では、当たり前だった。何も言
い出せないうちに、彼は、視線に射すくめられてしまう。
309『remained one』 8/14:02/08/19 08:06 ID:peNgF5/9
「あのね、でも、あの空手の試合の後、泣いたのはあなただけじゃ
ないのよ」
 彼女は言葉を紡ぎ出した。
「綾香も…、泣いた…らしいわ……。家に帰って、もうわんわん泣
いたって。たぶん、あなたの三十倍ぐらい。あなたの前で泣かなか
ったのが、子供ながらに綾香らしさだったのかしらね……。おかし
いわね」
 おかしそうな顔はしたが、彼女は、笑わなかった。
「初めての失恋だったんだもの。しかも、自分に非があることはあ
きらかだった」
「綾香ちゃんに非?」
「そう。あの日、自分ってものに気が付いた……と、そう思ったの
も、あなただけじゃないのよ。綾香は、自分の無神経さがあなたを
傷付けたことを知った。それまで、勝つたび、何かに上達するたび、
誉められてばっかりだったものね。それが嬉しくて……。その時も、
あなたに誉められることしか考えられなかったのよ」
 彼は、黙って耳を傾けていた。
「アメリカじゃ、負けても勝った相手を尊敬するようなサバサバし
た子ばっかりだったしね。とにかく前向きに、頑張って、上達して
勝ってって繰り返してるうちに、自分を無神経にしてたことに気付
かなかったのよ。負けた人の気持ちなんて自分が思いもしなくなっ
てたことに」
 でもそれは……と彼が声を掛ける前に、彼女は、言った。
「でもね、結局綾香はそんな自分を変えなかった。それでね、最近、
そんな綾香をそのまんま認めてくれる奴が現れたの。綾香に、彼氏
が出来たのよ」
 喋りかけた口の動きが、止まった。
310『remained one』 9/14:02/08/19 08:07 ID:peNgF5/9
「それも綾香の個性のうちだって。例えば背が高い人はバスケやバ
レーで有利だけど、それで人間としての価値の上下が決まるわけじ
ゃない。綾香が格闘技王者だったり、何でもできる奴だったりする
のも、人間としての格の上下じゃなくて、それも単なる個性なんだ
って。なんでも頑張るのが綾香の性格だから、それで身に付いたも
のも、綾香の個性なんだって」
 彼女はベンチから熱弁を振るう。
「綾香もきっと、自分って奴に悩まされないわけじゃないのよ? 
現にあなたを傷つけたし、それはずっと心の傷として残っていたみ
たいだったわ。最近だって、そのこと、その彼氏に話していたみた
いだし。でも、そのままの綾香でいいって彼は言ってくれたそうな
の。だから、綾香は変わらないの。あなたとの事件を、胸に刻んだ
まま。そのままでも」
「……さすがだね」
「あなただってそうよ?」
「え?」
 急に自分に振られて、彼はきょとんとしてしまった。
「そうよ、あなただって。綾香は、空手で上回っても、勉強で上回
っても、だからってあなたを好きなのに変わりはなかったわ。最初
はそういうとこに憧れてたにしても、でも、そこが好きだったわけ
じゃない。あなたって人間そのものが好きだったのよ。たぶん、程
度の差こそあれ、わ…綾香だけじゃない、あなたを好きだった他の
子たちや、あなたの家族もみんなね」
 彼は、言葉を返せない。
「あなたが知らなくても、あなた以外の人達はあなたの良さを知っ
てたのよ」
「…………」
311『remained one』 10/14:02/08/19 08:12 ID:peNgF5/9
「いまのあなただって、私は、あなたが自分自身でそう自分の価値
を決め付けてしまってるだけだと思うな。あなた、プライドが高す
ぎるのよ」
「僕が? 最低の野郎だと自分で思ってるのに?」
「そこよ! プライドが高すぎるから、その一回の負けが、そこで
醜態を晒した自分が、いまだに許せないままなのよ」
 錐(きり)のように鋭い声が、空気を貫いて届いた。
「綾香だって自分の個性で人を喜ばせも、傷つけもするわ。人間生
きてれば最高の時も最低の時もあるわよ。でも、プライドが高いか
ら、初めて見た自分の醜態が、そんな自分が許せなかった。そんな
自分ならいらない、って見捨てたがるほどに」
「…………」
 彼女はすっとベンチから立ち上がると、彼に近づいた。
「あなたの問題は、最後のその薄皮一枚のプライドよ。たぶん…。
一度、それを脱いでみなさい? そして、駄目な自分のこと、それ
ばかりに捕らわれないで、自分の振幅に過ぎないんだって認めてあ
げなさいよ。そしたら、あなた、変わると思う」
 頬を、撫でた。
「冷静に鏡を見てご覧なさい? 最低なんて言ってるけど、あなた、
顔立ちはそう悪くないし、高校の時を考えれば頭だって悪くない。
運動神経だって悪くない。けっこう人間の中で平均点の上を行って
るはずよ? そう思ったら、もうちょっと自信を持ちなさいよ」
「……誉めてもらうのはありがたいけどね……、でもやっぱり、学
校も除籍寸前、親に現在進行形で迷惑をかけているひきこもりさ。
僕は」
「多少つまずいたからってねえ、いまどきその程度のつまづきをし
てる人は、他にもいくらだっているわよ。立ち直った人もね。四十
代五十代であなたよりずっと深刻に毎日過ごしてる人だってどれだ
けいるかわからないわ。人生、折り返し地点も迎えてないのに、人
生終わったみたいな寝ぼけたこと言ってんじゃないわよ!」
312『remained one』 11/14:02/08/19 08:13 ID:peNgF5/9
 ぱちん、という破裂音がして、思わず彼は目をつぶった。
 ……目を開ける。
 彼女が、目の前で両手を叩き合せた音だった。
 くすっと笑うと、彼女は、ベンチから空缶を拾い上げ、五mは先
のゴミ箱に当たり前のように投げ入れた。
「それじゃ。私行くわ。お説教なんかしてゴメン。もう会うことも
ないでしょうね」
 ぱんぱん、と服を叩いてはらう。
「じゃあ、元気出すのよ。もう人に心配なんかかけちゃ駄目よ。そ
んなことしてたら、また年下の女の子に説教くらうような羽目にな
るわよ!」
 二度三度手を振ると、彼女は、振り借りもせずに公園を後にした。
313『remained one』 12/14:02/08/19 08:14 ID:peNgF5/9

 ──────

 誰の目も届かない路地裏で、彼女は、ビルの壁に背を預けて目尻
を押さえていた。
「まいったな。泣くなんて何年ぶり? 六年ぶりか…」
 自分がそこまで動揺していることそれ自体に動揺している、そん
な様子。
 けれど、自分のそういう姿は決して晒さない。
 彼女は、そういう人間だった。
「他人を泣かすような情けない生き方晒してんじゃないわよ。馬鹿
ヤロ」
 それでも、彼女は後悔していなかった。
 今日だって今日なりに、精一杯やった。少なくとも、自分として
は。
 そうだ、携帯で浩之を呼び出そう、と彼女は思った。
 そして、何の説明もなしにヤックのバリューセットをおごらせよ
う。
 きっと浩之は、「お嬢さまが人のサイフあてにしてんじゃねーよ」
とか「お嬢さまがバリューセットなんかありがたがって食ってんじ
ゃねーよ!」とか言いながら、それでも、何も聞かずに彼女におご
ってくれるだろう。
 そんな光景がありありと想像できて、彼女は目元を手のひらで押
さえながらも、くすっと笑えた。
 そう。
 彼女にはもう、彼は必要ない。
 十歳の経験はともかく、彼女がいまの彼のことで傷ついたり、い
まの彼のことを思い出す必要は、二度とないのだ。
314『remained one』 13/14:02/08/19 08:15 ID:peNgF5/9

 ──────

 公園にひとり取り残されて、彼は彼女の残像を脳裏に反芻してい
た。
 彼女には彼に言わなかったことがあったが、彼も、彼女に言って
いなかったことがあった。
 彼女が、ちょっと失敗をしていたことをだ。
 彼も、来栖川電工のかつての部長──現在の専務の息子だ。
 グループ総帥の孫娘、来栖川姉妹のことは、彼女が思っていたよ
り、もう少しよく知っていた。
 綾香の姉の芹香は、信じられないぐらい無口で、空手なんてでき
もしない深窓のお嬢さまだってことを。
315『remained one』 14/14:02/08/19 08:17 ID:peNgF5/9
 ふぅ……と深い溜め息をついた。
 彼は、自分がいま不快じゃない気分なのを確かめていた。
 一時期確かに、彼にとって来栖川綾香は、ネガティブな感情だけ
を伴って思い出す存在だった。
 もし万が一ふたたび会ったら自分がどんな心境になるか、彼は確
信していた。
 けれど、実際は違った。
 魅力的な笑顔と、生き生きとした目。そして、一生懸命彼に向け
てきた言葉に、柔らかく温かい感情が胸の中に広がるのを、彼は感
じたのだ。
 力一杯のお説教の内容よりも、その彼女の印象に、彼は新鮮な感
動をおぼえた。
 六年間確信を持ち続けていたその時の自分の反応が、実際その事
態になってみたら、まったく違うものだった。
 そのことは、いま確信している自分の姿も、自分でそう思い込ん
でいるだけかもしれない──彼に、本当にそんな可能性を考えさせ
ることに成功していたのだ。
 彼は、残りわずかな缶ジュースに最後の口を付けた。
 彼女におごられたジュースを一気に飲み干した後、突然彼は、一
秒先から、何をどうするかは、すべて自分が選ぶことができる、その
事実に気付いていた。
316名無しさんだよもん:02/08/19 08:18 ID:peNgF5/9
>>302-315
以上です。お待たせしましたー。
317投稿終了 ◆qsaJNT.c :02/08/19 08:20 ID:X1o4d6a4
ただ今をもって、投稿期間を終了させていただきます。
参加された書き手の皆さん、どうもご苦労さまでした。

それでは、これから感想期間に入ります。
投稿された SS について感想、討論などをご自由に行ってください。
期限は 8 月 26 日の午前 8:00 までとさせていただきます。

以下が、今回投稿された作品一覧です。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/578-590n
優しき嘘の辿り着く場所(Kanon)
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/606-608n
再会の約束(あゆ・栞)
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/623-625n
ポケットを空にして(美汐)
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/628-632n
虚像の王子(七瀬)

>>7-18   君が望む永遠(ONE)
>>22    その日は4月1日、いわゆるエイプリルフールだった(はるか・冬弥)
>>32-34  家族(初音)
>>44-46  居酒屋にて(晴子)
>>68-73  決別(楓)
>>79    夢(あゆ)
>>81-101  嘘の世界(ONE)
>>119-126 優しい嘘のお礼は(晴子)
318投稿終了 ◆qsaJNT.c :02/08/19 08:21 ID:X1o4d6a4
(作品一覧続き)

>>132-137 満月の夜(舞)
>>141-151 逃げ水と(敬介・晴子)
>>153   名詞一つの嘘(舞)
>>155-156 望みと言う嘘(雫)
>>160-163 夢見る頃へ(志保)
>>168-171 嘘のつき方、教えてください(ToHeart)
>>182-188 うそつきドラマ(栞)
>>191-207 最後の頼み(AIR)
>>213-219 黒き森の魔女(メイフィア)
>>224-236 嘘つきメイドロボ(セリオ)
>>245-250 基準座標(セリオ・綾香)
>>254-265 フィクションの会場(こみパ)
>>269-287 嘘の上手なつきかた(痕)
>>290-297 メビウスの輪(Kanon)
>>302-311 remained one(綾香)

なお、今回投稿された作品一覧は
http://isweb45.infoseek.co.jp/play/sscompe/ss/5/index.html
からでも見られることができます。
319 ◆qsaJNT.c :02/08/19 08:26 ID:X1o4d6a4
× >>302-311 remained one(綾香)
>>302-315 remained one(綾香)

です。すいません、肝心なところ間違えて(;´Д`)

今回、投稿数も内容も過去最高でしたね。
感想期間に顔を出せないのがちょっとくやしいです。
ということで、◆kaNSOFOg 氏、進行の方をお願いします。
320名無しさんだよもん:02/08/19 08:42 ID:I1YO34ez
>>302-311 remained one(○香)
ていうか兄さんそれネタバレ……って言うほどでもないけど(w
321 ◆qsaJNT.c :02/08/19 09:14 ID:X1o4d6a4
>320
……
y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
322名無しさんだよもん:02/08/19 11:14 ID:23NMRN++
…あれ?…徹夜で書き上げた筈なのに…
間に合ったはずなのに…
なんで私のSSが投稿されてないの…?
……寝過ごしたキケッ―――――――ヽ(`Д´)ノ!!!!
323名無しさんだよもん:02/08/19 12:00 ID:3bjXCPIB
途中で「書いてます」とでもどこかにレス書いておけば……
あと、ギリギリ投稿可能な時間にでも目覚ましをかけておくとか。
(徹夜する自分を信用しない)
自分がかけこみ投稿やった時の知恵。
前日までに書いておけよっていう説もありますが(汗
324名無しさんだよもん:02/08/19 12:30 ID:9fbXxHXe
まあ、手遅れでしょう。
325名無しさんだよもん:02/08/19 13:55 ID:DgCWXm2Y
おおー多いっすねー
326名無しさんだよもん:02/08/19 20:50 ID:CgfF7Yfl
感想来ないねえ・・・前回は速攻で来たのに。
さすがにこの数じゃあ感想職人諸氏も辛いかな?

俺?
まだ読みおわんねえよヽ(`Д´)ノ ウワァァァァン!!!!!
327名無しさんだよもん:02/08/19 21:45 ID:CgfF7Yfl
って言うか、◆kaNSOFOg 氏は常駐してるのか?
前に話を通したときからだいぶ間が開いてるし、しばらく見なかったんだけど。
これで氏がいないのに ◆qsaJNT.c氏がいなくなると他に代役を立てないと・・・
328 ◆kaNSOFOg :02/08/19 22:03 ID:o3GoCDYf
>>319
了解しました。

>>327
ああ、ごめんなさい。常駐はしてますよ。
感想以外はこのトリップ使ってないもので。
329名無しさんだよもん:02/08/19 22:08 ID:KPDXKtzT
これって全部に感想つけなきゃいけないの?
自分の気に入った奴をピックアップして、っていうのはなし?
330名無しさんだよもん:02/08/19 22:15 ID:CgfF7Yfl
全然OK、むしろ投稿者は自分のに感想つけたくないだろうし、それだけ抜かすとどの投稿した人か
ばれちゃうからその形式しか出来ない罠。
331名無しさんだよもん:02/08/19 22:19 ID:FIYP7qDv
せっかく読ませて頂いたので、読んで思った通りの感想を書きます。
残念ながら文章なんかについては難しい事を書けませんので、御了承願います。



優しき嘘の辿り着く場所
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/578-590n

一つ一つのエピソードが丁寧に書かれていて読みやすかったです。
幼き日の祐一もこんな心情で帰っていったんじゃないかな、と思えました。

ただ、個人的にはKanon本編をトレースしているようにしか思えませんでした。
とはいえ、SSなんだから、こういうのもアリなんだとは思います。
あとは先に書いた物と矛盾してしまうのですが、丁寧な為に冗長な感じを受けました。



再会の約束
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/606-608n

本編の中でこういったやりとりがあってもおかしくないですよね。
あゆにとって救いの無い展開なのに、健気に耐える強さが感じられました。
相手に栞を選んだのも正解だった気がします。

自分にとって、強いインパクトを受けるような事はありませんでしたが、
きちんとまとまっていて良作だと思いました。
332名無しさんだよもん:02/08/19 22:21 ID:FIYP7qDv
ポケットを空にして
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/623-625n

すみません、「みしおたん」にちょっと引きました。
内容は、美汐っぽさを感じませんでしたが、こんな美汐だったら確かに萌えますね。

最後まで読んで思ったのは「え、嘘ってこれ?」です。
なんだかあまりにも軽すぎて、テーマっぽくはなかった気がします。
それから、こういう話を美汐と祐一でやる事に意味を感じませんでした。
あとはタイトルと本文があっていないような・・・。
何かのオマージュだとしたら、私の知識不足なので申し訳無いです。



虚像の王子
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/628-632n

七瀬と浩平の再会のやりとりがいいですね。
内容や書き方にしてもテーマに対して気を使っているように見えました。

ただ、SSにしてもオリジナリティみたいなのがなさすぎた気がします。
内容が全く本編と同じで、締め方も同じだったので、そう感じてしまうのかもしれません。
最後に七瀬が浩平に対して嘘をつくとか、オチに捻りが欲しかった気がします。
333名無しさんだよもん:02/08/19 22:23 ID:FIYP7qDv
君が望む永遠 >>7-18

永遠から逃れたつもりが逃れていなかった、しかも永遠は成長していた。
ありそうでなかった発想の転換のような気がします、面白いです。

ただ、永遠の世界の中のみずかが成長してるのって本末転倒なような気が。
まあ、一人の人間の存在を消せるような相手なのですから、
そのくらいは朝飯前なんでしょうね。

個人的には「お気に入りのおもちゃ」っていう響きが印象的でした。
怖い表現ですよね。



その日は4月1日、いわゆるエイプリルフールだった >>22

ツッコミどころがたくさんありすぎて、むしろ受け入れられてしまいました。
冬弥が軽すぎる気もしましたが、きれいにオチているせいか、
とりあえず、すっきり読み終えられました。

問題視される点もあるのでしょうが、なんか良いですね、こういう雰囲気。
いかにもSSっぽかったですし、ショートショートっぽい、作りとネタが、個人的にはお気に入りです。
334名無しさんだよもん:02/08/19 22:26 ID:FIYP7qDv
家族 >>32-34

全てを諦めたような初音が新鮮に感じました。
初音が自分自身に嘘をついているという事を表現したのか分かりませんが、
少なくとも自分自身を否定している姿は、痛々しく感じました。
それだけ演出というか表現が上手なのだと思います。

ただ、どう感じれば良いのか分からない作品でした。
初音のキャラが中途半端だったようにも感じました。
心の声はもう少し捻くれてても良いような・・・。



居酒屋にて >>44-46

口調とは裏腹に、無責任にしかなれず、自虐的な行動を行ってしまうあたり、
晴子がきちんと表現されているように感じました。

晴子の言葉だけで、内面を解説する言葉が無いのは正解だったと思います。
ていうか、そうじゃないとこのSSは成立しませんよね。
個人的に気になったのは、最後に晴子の名前を出す必要が無かったんじゃないかなぁ、と。
でも、さして気にする事では無いですよね。
335名無しさんだよもん:02/08/19 22:27 ID:FIYP7qDv
決別 >>68-73

痕において、なにか少し違っていればこんな展開もあったのかもしれないと思わせられました。
なんとなく楓の嫉妬心みたいなのも覗えましたが・・・。

多少淡白な印象を受けましたが、一夏の物語として完結していると思います。
耕一のリアクションも納得できないでもないし。
でも、なんというか、こう、ワンパンチ足りないような・・・。
起承転結の転がないと言うか・・・。



>>79

あゆらしい、かわいい嘘ですね。
でもちょっとずるい・・・かな?

これって、テーマを利用した面白い形式だったと思います。
でもSSとして、というか物語として完成させるなら、タイトルを「嘘」にでもした方が良かったのでは。
テーマは活かしていても、事前にテーマを知っていないとダメっていうのは、あまりにも局地戦を意識しすぎなのでは。
336名無しさんだよもん:02/08/19 22:28 ID:FIYP7qDv
嘘の世界 >>81-101

最後のビンに対する描写が心底怖いと思わされました。
それだけ上手く展開していっているという事ですよね。

日常パートから針パートへの流れるような移行や、違和感の無い日常描写、場面の転換。
とても上手に書かれていると思いました。
キャスティングというか、登場順番も良いと思います。

面白い部分、安心させる部分はそういう風に描けているし、先述の通りぞくりとする部分も完璧。
私的にはマイナス材料は一つも無く、物語としてもとても面白かったです。
ONEの世界もテーマも活かしているし、最優秀に推薦したいですね。



優しい嘘のお礼は >>119-126

う〜ん、18禁でもいいのってこれくらいかな?
逆に新鮮に感じてしまいました。

起承転結でいう転がフェラシーンだとしたら、他がちょっと弱い気が。
ていうか嘘と言うよりはただ惚れてるだけな気もしてしまいました。
まとまっているとは思いましたが・・・。
メイン(と思われる)フェラシーンは意外と濃厚でいいかも。
337名無しさんだよもん:02/08/19 22:30 ID:FIYP7qDv
満月の夜 >>132-137

月の使い方がどこまでも印象的でした。
祐一が夢と現実の区別がつかなくなっていく描写も自然でした。
穏やかすぎる最期も、祐一らしいと言えばらしいのかな?

SSとしても、物語としても上手に書けていると思いますが、テーマだけ弱かった気が。
でも、悲劇ではありますが、どことなくキレイな雰囲気も感じられたし、個人的には好きです。
少々、小さくまとまりすぎていた感もありますが、それも含めて良作と感じました。



逃げ水と >>141-151

AIRのその後を丁寧に書かれる中で、晴子や敬介の物語も語られる。
思わずじっくりと読みふけってしまいました、深いですね。

二人にとっての郁子と観鈴をうまく対極に持ってきているし、
AIRのアフターストーリーとして特に異議は見つかりませんでした。
が、テーマを意識して読んでしまうと、観鈴出生のくだりで深読みしてしまい、混乱しました。
私の読解力ではどうしても郁子さんが悪女になってしまう・・・。
この辺はもう少し時間をかけて読めば、また違った見方になるのかもしれませんね。
338名無しさんだよもん:02/08/19 22:31 ID:FIYP7qDv
名詞一つの嘘 >>153

舞シナリオ屈指の名場面を、舞視点で、というのは私は初めて目にしました。
タイトルが見事にはまっていて、一つの場面を見事に描ききっているように思います。

テーマも活かしていると思うし、作中での矛盾等は感じなかったのですが、以下の部分だけ気になりました。
> 佐祐理を傷つけた、そのことが許せないから。たとえ、それが自分自身だとしても。
自分自身だからこそ、許せない気持ちが強かったんじゃないんでしょうか。



望みと言う嘘 >>155-156

ごめんなさい、何がしたいのか分かりませんでした。
「」だけを読むにしても・・・。



夢見る頃へ >>160-163

志保が志保として描けていて、違和感なく読みきれました。
志保主導の会話も雰囲気出てるし、普通に楽しめました。

ただ、谷も山もないせいか、面白いとは思えませんでした。
逆にきちんと書かれているだけに、つまらなくもないんですよね。
コンペ作品として評価する点では嘘が全く感じられませんでした。
確かに、高校時代の志保は嘘で固めていましたが、この作中での志保はそんな事無いですから。
339名無しさんだよもん:02/08/19 22:33 ID:FIYP7qDv
嘘のつき方、教えてください >>168-171

第一印象、セリオと綾香のやりとりが面白い。
続いて第二印象、プロローグ。
セリオが上手な嘘のつき方を、浩之に教えられるような展開になった続きが読みたいなぁ。

私には見せ場とか、主人公が誰なのか、といった基本的な部分が掴み切れませんでした。
これは読解力の問題だと思いますので、もう少し読み込まないとダメなんでしょうね。
でも、志保の部分はいらなかったんじゃないかなぁ、って事だけ思いました。



うそつきドラマ >>182-188

栞らしい言い回しと、どこか捻くれてしまっている思考。
それらは栞を見事に表現していると思います。

残念なのは、私が別の場所でこういった展開を目にしてしまっていた事。
栞自体がSSではよく登場するし、病気が絡むのも日常茶飯事。
良く書けているのだとは思うけど、食傷気味な内容でした・・・。
ありきたりと言っても良いのかもしれませんが、個人的な事情の比率が高いと思います。
勝手な言い分で申し訳無いです・・・。
340名無しさんだよもん:02/08/19 22:34 ID:FIYP7qDv
最後の頼み >>191-207

そして国崎往人は永遠に旅立った・・・みたいな感じ。
AIRとONEの茜エンドが混ざったような印象を受けました。
あ、奇跡が起きるあたり、KANONも入っているかも。

キスするまでの流れや、別れの場面など、きれいにまとまっていると思います。
が、正直、「そら」から「往人」に戻ってるのは分からないです。
なんかAIRの世界観を無視してしまっているような・・・。
往人が観鈴の最期を見ずに、記憶だけ取り戻していた、とかの方が本編との矛盾は少なかった気がします。
って、これは私の主観になってしまっていますね。



黒き森の魔女 >>213-219

実はキャラが分からないので、今一つ読みきれていなかったのですが、
見事にオチてますね、してやられました。

なんとなく冗長な印象を受けてしまいましたが、物語としてはキレイに繋がっていると思います。
起承転結にもなっていると思うし、自分としてはファンタジー小説を読む感じでした。
ベタな展開の気もするけど、やっぱりオチはいいなぁ。
341名無しさんだよもん:02/08/19 22:35 ID:FIYP7qDv
嘘つきメイドロボ >>224-236

これも終わり方が好き。
セリオらしい、というよりは感情を表に出さない人が、本気になったら怖いなぁ、と思いました。

突拍子もない展開であるとは感じましたが、SSという事を考えれば純粋に面白いと思えました。
ただ、ギャグ・・・ではないっぽいし、シリアスでもなさそうだし。
どう読めば良いのかちょっと悩んでしまいました。



基準座標 >>245-250

作られた物なのに変わっていっている事に気付いていないセリオ。
綾香を使ってそういったモノを表現しているようにも感じました。

日常を描いている物だけに、これといった印象はないのですが・・・。
セリオが綾香は変わったと思ったときに、もう少し言葉が多くてもいい気がしました。
テーマもあまり反映されていない気がします。
あとは、連載向きな内容なんじゃないかなぁ、と。
342名無しさんだよもん:02/08/19 22:36 ID:FIYP7qDv
フィクションの会場 >>254-265

ツッコミ激しい千紗に爆笑しますた。
それから、分岐はちょっと評価しにくいです。
やっぱり「一つのSS」として読みたいです。

内容としては会話中心でこみパの雰囲気が出ていたと思います。
ですが、正直印象がばらけてしまい、結局は前述の千紗が一番印象深いです。
もし良かったら3つのエピソードを1つにしたような物が読みたいです。
でも、嘘をフィクションと見たてるのは上手だと思いました。



嘘の上手なつきかた >>269-287

鬼畜な耕一、淫乱なんじゃないかと思わされる楓、初音・・・。
この後に待っているのは、耕一と千鶴の一騎討ちですね。

正直、読んでいてちょっと長いかなぁ、と思いました。
楓の心中を丁寧に描かれていて、それがラストで爆発しているとは思うんですが・・・。
とはいえ、楓が千鶴を殺す夢を見るところや、梓の朝食を吐いてしまう場面など、
場面場面としては本当に良く出来ていると思いました。
343名無しさんだよもん:02/08/19 22:37 ID:FIYP7qDv
メビウスの輪 >>290-297

KANONで1、2を争う名場面を見事に転換してますね。
わりとよく見る展開の気もしますが、個人的には面白かったです。

ただ、真琴は奇跡で戻ってきたと言っているのに、化け狐説をオチに持ってくるのはどうかと。
このオチが最適かもしれないけど、それなら真琴の戻ってきた方法には触れない方が良かったんじゃないかと。
さすがに祐一も殺さなきゃダメというほど、矛盾には思いませんでしたが、
その部分だけはどうしても気になってしまいました。



remained one >>302-311

う〜ん、最後は爽やかに締めて頂きました。
ちょっと綾香がぎこちない気もしますが、それも彼女らしからぬ緊張を感じさせられました。

内容がちょっと冗長な気もしますが、なによりも○○さんは頂けないです・・・。
ここだけは適当でいいから格好をつけてほしかったかな・・・。
あと、綾香があまりに自慢げすぎないですか・・・?
普段はそうかもしれないけど、会話の相手を考えると・・・。



以上、長々と失礼致しました。
なんか、この感想も長すぎて荒らしみたいですみません・・・。
344名無しさんだよもん:02/08/19 23:52 ID:XNjK4OEA
これだけ作品があれば、感想も長くなっちゃっても仕方ないでしょ。
それよりよく頑張った。感動した! さて、俺も読むか。
345 ◆/xfl9V7I :02/08/20 00:09 ID:eTIw8yHq
書き手だけど、感想を書いてみるか。自分の作品にはダミーの感想ってことで。
嘘の使われ方をメインに。


・優しき嘘の辿り着く場所(http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/578-590n)
 結局祐一が自分自身についていた嘘とはなんなのか。もう少し説明が欲しかった。
 誰のエンディングにも辿り着かなかった場合、あゆとの別れイベントは発生しな
いのでは?
 全員等しく救われてないから、まあよし。

・再会の約束(http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/606-608n)
 シチュエーションの説明が前書きに書いてある、ってのはどうかと。
 誰も悲しませないために嘘をつくあゆ、ってのはいい感じ。
 ×「赦されない」○「許されない」 前者は罪を赦すとかで使うはず。

・ポケットを空にして(http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/623-625n)
 結局みしおたん、嘘付いてないじゃん。萌えたけど。

・虚像の王子(http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/628-632n)
 七瀬が浩平のことを「嘘だ」と思ったら、浩平は永遠の世界から帰ってこれ
なくなるんじゃないか? とか思っちゃダメですか?
 シチュエーション自体はありがちか。
346 ◆/xfl9V7I :02/08/20 00:12 ID:eTIw8yHq
・君が望む永遠(>>7-18)
 前書きの言い訳、格好悪い。
 浩平が望む嘘の世界=永遠の世界、というのは、分かりやすかった。
 長森に甘える浩平の描写がいい感じ。

・その日は4月1日、いわゆるエイプリルフールだった(>>22)
 いい意味でヘンな話。
 火浦功的というかなんというか。

・家族(>>32-34)
 初音の日常が実は嘘の言動による物だ、という発想はいい。
 やまもおちもない。物語として成立していない。本編の一部分をただなぞっただけ。
 最後の二行がとってつけただけの様に感じる。

・居酒屋にて(>>44-46)
 全てに嘘をつきながら酒を飲む晴子が実にいい感じ。
 特に最後、晴子は本当はどういう思いで酒を飲んでいたのか、というのを
考えると、やるせない思いになるのがいい。

・決別(>>68-73)
 読みづらい文章。改行を適時入れて欲しかった。
 本当は好きな耕一に対して、嘘の態度で当たる楓の描写はよかった。あえて
楓の心中を書かない形式がマッチしていた。

・夢(>>79)
 さすがにこれだけの内容から、どの部分が嘘か読め、というのは酷でしょう。
347 ◆/xfl9V7I :02/08/20 00:13 ID:eTIw8yHq
・嘘の世界(>>81-101)
 嘘の世界、というより嘘つき呼ばわりされる世界?
 全体的に面白かった。けど前出「君が望む永遠」の所為で全体の構成が読め
てしまい、あまり突出した印象は持たなかった。
 一番怖かったのは、手を赤く染めながら針の本数を数えるみさき先輩。

・優しい嘘のお礼は(>>119-126)
 後半のエロシーンが唐突。
 最後の一行が分かりませんでした。解説希望。
 前半の嘘の下りはよかった。友達であるために友達でないと嘘をつく。

・満月の夜(>>132-137)
 祐一の最後に、互いを想い嘘をつき合う二人。美しい。
 文章も巧み。
 でも起承転結がなく、単なる一シチュエーションにすぎないのが俺的にマイナス。

・逃げ水と(>>141-151)
 オリジナル設定が多いのが気になった。
 このSSで作者が語りたかったのは何だろう? わからない。
 どこらへんが『観鈴ちん三周忌追悼』?
 物語単体で見れば、面白かった。

・名詞一つの嘘(>>153)
 ストレートなテーマの使い方、嫌いじゃない。
 一レスだからこそ、この内容でもいいと思う。
348 ◆/xfl9V7I :02/08/20 00:15 ID:eTIw8yHq
・望みと言う嘘(>>155-156)
 意味不明。
 何がどう嘘なのか?

・夢見る頃へ(>>160-163)
 確かに志保は自分に嘘をついて関西へ行ったのが本編のエンディングなわけだが、
それを文中に書くだけで嘘をテーマとして使った、といえないのではないか。
 むしろ、エンディング曲の符合がメインに見える。

・嘘のつき方、教えてください(>>168-171)
 メイドロボットに嘘をつかせよう、というのはありがちネタか。
 全体的にキャラが、微妙にずれているように思える。

・うそつきドラマ(>>182-188)
 七レス目だけ、口調が変わっているのが惜しい。
 それ以外は、栞らしい話だと思う。
 ……USO800?

・最後の頼み(>>191-207)
 最後の最後まで嘘をつき通す国崎最高。
 Airのエンディング解釈としても面白かった。
 後は三点リードとかが、ちと萎え。

・黒き森の魔女(>>213-219)
 元ゲーム、遊んだことがない。でも物語自体は非常に楽しめた。その技量は見事。
 しかし神が嘘つき、という下りは余りに唐突。嘘というテーマのためにとってつけた
だけのような印象しかない。村長の演説で強調すべきだったのでは。
 あと村民の前で空間転移・水召喚を使えば、即座に第二の魔女と認定されるような。
 関係ないが、琴音の超能力をメイフィアが模写して、相手のターンエンドに
ちくちくダメージを与えるのが好きだったLFTCG。
349 ◆/xfl9V7I :02/08/20 00:17 ID:eTIw8yHq
・嘘つきメイドロボ(>>224-236)
 自分を保護するために、自分に嘘をつく、という設定は実に面白かった。
 しかし最後は蛇足。セリオが欲したのは肉欲ではないでしょう?
 それから自分視点の記憶に自分が写っていれば、自己診断にひっかかるような?

・基準座標(>>245-250)
 セリオが嘘をつく、という最後のくだりは、まったく本筋に影響しない部分で
はないか。突拍子もないことをするのであれば、嘘をつく必要はないわけだし。
 物語としては興味深い物ではあったが。

・フィクションの会場(>>254-265)
 詠美ちゃん様ワラタ。嘘で虐められるのに萌え。
 選択肢もそれぞれ違った味わいのエンドになっており、良い感じ。
 素直に面白かった。

・嘘の上手なつきかた(>>269-287)
 全然楓は上手に嘘をついてないような。
 場当たり的な展開のように見えました。特に耕一。結局エロを書きたいがために、
都合よく性格をねじ曲げられた様に思えた。
 説得力の欠如。本編の千鶴さんエンド後、なぜ耕一が初音に手を出したのか。
説明できますか?
350 ◆/xfl9V7I :02/08/20 00:18 ID:eTIw8yHq
・メビウスの輪(>>290-297)
 なかなか面白い展開だった。真琴を救う方法がない、ということが嘘だ、という
話は時々見るが、ここまで過激なのは見た事がない。
 ただ、矛盾点・違和感等が気になった。
 「でも、動物は本能の命令に、決して逆らえないんですよ……」 が本当なら、
こういう事態になる前に、真琴が自分で処理していたんじゃ?

・remained one(>>302-311)
 徹頭徹尾、偽芹香という嘘をつく綾香が、むしろ痛々しい感じが、でもよかった。
 内容上仕方ないのかもしれないが、会話文が続くのはちょっと苦痛。もう少し
地の文が多くてもよかったのでは。もしくは全体の量を絞るとか。
 引きこもりに捧げるSSとしては上出来。


以上。偉そうな口調は偽装なので失礼。
351感想:02/08/20 01:14 ID:tI+o701k
今回も俺の独断と偏見で決めた順位を。
あ、感想が長い分には全然問題ないと思うよ>>343氏。

 3位『嘘つきメイドロボ』セリオSS
最初読んだときはこなれない文体だなぁ、と思った。ていうか今でも思ってる。
全般的に説明的だし、語彙もやや不足している印象を受ける。
でもね。落ちがね。マッチしているんだ、この文体と。読み終わった時、ワラタよ。
他に秀逸だったのが、そもそもの発端であるセリオの嘘。こっちをストーリー展開に
引きずり込む設定がいいねぇ。似たようなSSを読んだ事がない。

 1位『居酒屋にて』晴子SS
読み終わった時にじわりとくる物がある。もう少し長くてもいいと思ったが、
これはこれでいいんだろう。無駄に長いのだけがSSじゃないしね。
こういう構成でここまで書けるあなたは凄い。よく考えて書かれているのでしょう。

 同着『逃げ水と』晴子SS
あー。晴子が並んだのは単なる偶然ですわ。ベクトルも違うし。
この人は本当に文章力高いね。3位がネタ賞ならこれは文章力賞だ(語呂悪ぅ)。
何となく、表面に書いてある事以外に伝えたかった事があるのではないかと思った。
卓越した文章力だから深読みもしたくなる訳で。今後目標にさせて頂きます。

惜しかったのが、『黒き森の魔女』。全然キャラが分からなくてオリジナルを
読むような感じだったんだが、これ元ゲー知ってたらかなり評価は上がったと思う。
ストーリーは途中性急すぎる嫌いもあったが、全般的に文章力も高かったし。

総評。
今回は数が圧巻だった。これもテーマ決めのお陰だろう。まぁ1人で何作品も書かれた
方が多そうなんで、参加者が増えたとは一概に言い切れないけれど。
んで、これに見合うように感想はもっと増えるべき。俺みたいに全部書かないで
手抜きでもいいだろうし、ともかくどんな感想でももらったら嬉しいのは事実だ。
352名無しさんだよもん:02/08/20 01:17 ID:rqGFCcPS
>引きこもりに捧げるSSとしては上出来。
ワラタ
353名無しさんだよもん:02/08/20 04:58 ID:lWeMHscv
前置き。
「嘘」というのは一応負の言葉だし、シリアスも別に嫌いじゃないけど、
何の救いも無いオチは何かしらの「作者のテーマ」も無いと受け取れるので評価はできず、
「嘘」という言葉が出てきても「作者のテーマ」そのものでないのは評価できず、
下記の作品にだけコメントする事にしました。(半分以下になっちゃったな・・・)
良かった順に。

『居酒屋にて』>>44-46
文句無いなあ、これは。
構成も面白いし、テーマも実は泣かせる話や・・・。
いいなあ、これ。

『フィクションの会場』>>254-265
面白い。ウルトラマンコスモスだけなら満点。あとはちょっと蛇足かな。

『嘘つきメイドロボ』>>224-236
惜しい。オチはそれでピッタリだと思うが、やはりヤるのが解決法ではないのだから、
最後「好きになることにしました」みたいなセリフにでもしとけば問題なかった。
それ以外は文句無し。あ、もちっとエチい描写が欲しかったかも。

『うそつきドラマ』>>182-188
起の「1」がこんだけ長いとバランスが悪い。承転結は見事。オチが綺麗な作品は好き。

『その日は4月1日、いわゆるエイプリルフールだった』>>22
展開速すぎと言うか、もう少しタメがあれば構成としては完璧だったろうか。
意識的にゆっくり読んでみて、ようやく面白いと思った。
354名無しさんだよもん:02/08/20 05:00 ID:lWeMHscv
『remained one』>>302-315
結局、説教はテーマじゃないんだからもっと削っても良かったような。
全体的に説明過多なのかなあ。
でも「嘘」をギミックに使ったアイディアには脱帽。

『祐一・美汐の「ポケットを空にして」』http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/623-625n
萌え。

『嘘の上手なつきかた』>>269-287
後半に重点を置くなら前半の摂食障害が生きてない。
前半に重点を置くなら後半の展開が唐突で意味不明。(でもエロい)
構成にかける時間が取れないのが問題だったんだろう。(でもエロい)

『メビウスの輪』>>290-297
着想は面白いんだけどねえ、真琴ものは復活させる事自体矛盾の解消が難しいのだと。
俺には真琴を出さずに美汐だけのホラーにするぐらいしか思いつかないけど。

『夢』>>79
「何を、されたんだ?」男として非常に率直な質問をした祐一には萌え。

『嘘のつき方、教えてください』>>168-171
面白いけどオチてないなあ。
「それだ!それが『嘘を付く』という事なんだよ、マルチ!」「はい!ありがとうございます、教官!(誤)」
みたいなオチを期待してた。

『逃げ水と』>>141-151
微妙だった。何しろ主人公がどうにもこうにも好きになれないのだから。
でも晴子さんは健気なのだな。
355名無しさんだよもん:02/08/20 11:00 ID:r3ze4tnR
>>332
「ポケットを空にして」てのは坂本真綾(美汐の声当ててる人)の歌でしょ。

それにしても、今回は作品多いし、さらに長いのも多いし。
感想途中まで書いていたけど、どうしようか悩んじゃうね…。
356名無しさんだよもん:02/08/20 11:57 ID:b7FANhNe
では印象に残ったいくつかの作品の感想をば。
気に入った作品ばかり取り上げてるので、マンセー感想オンリーですがご了承ください。

>>68-73  決別(楓)
話の内容もさることながら、美しい情景描写に酔える酔える。
闇夜の楓が一枚絵のように目に浮かぶね。
楓の内面描写がほとんどないのも話がどろどろするのを防ぐのにいい役目を果たしている。
そのせいかシリアスで救いの無いこの掌編、なぜか後味が悪くない。

>>81-101  嘘の世界(ONE)
怖いっす。ギャグとホラーは紙一重っちゅうことがよくわかる。
てっきりコミカルな話だと思って読み進めてたんだけど、徐々に不条理な世界の姿が現れてきて……ヒィィィ、みたいな。
最後、茜の因縁のつけ方なんてホント狂ってるとしか思えない(w
でも展開上絶妙な狂いっぷりなんだよね。サイコ系の良作。

>>132-137 満月の夜(舞)
荘厳な死の風景なのか、死にかけの男の見た幻想か。
どちらにも解釈のできる作品。
夢と現実の境が判然としないまま終わる構成は、良かったと思う。
死にかけの人間がちゃんと死にかけの苦痛を味わいながら、それでもがんばってしゃべる点も好印象。

>>141-151 逃げ水と(敬介・晴子)
硬派だ。おまけに美文だ。しかし本編以上に啓介がヤな奴だ(w
観鈴を晴子がはんば無理やりに引き取った、というこの話の根幹になる設定が
本編とはだいぶ違うという点が気になったが、この設定を受け入れて読むと
実に深いというかなんというか、いろいろ考えさせられる。
やや難解な気はするが、印象深い話だった。
357名無しさんだよもん:02/08/20 11:58 ID:b7FANhNe
>>182-188 うそつきドラマ(栞)
しんみりとええ話。もっともこれ、グッドエンド上の話なのかバッドエンド上の話なのかまでは明示してくれない。
が、どちらもありえると思わせつつ、読者に確信めいた希望を持たせる手法は見事。
落としどころが良かったからだと思う。

>>213-219 黒き森の魔女(メイフィア)
これ、元ネタがほとんどわからないんだけど、素直に面白かった。
場面転換が鋭くて、先へ先へと実にうまい具合に読ませる。
そして優しい結末。このエピローグはきれいだねえ。
本編も知っていればさらに楽しめたんだろう。どうやら悪役らしいこの魔女が、本編では
どういう扱いなのかがスゲー気になる。

>>224-236 嘘つきメイドロボ(セリオ)
テンポの良い作品。するすると読み進めることが出来たよ。
この話、なんといってもオチが秀逸。いったい来栖川電工はどんな調整をしたんだ(w
どこか芝居じみたセリオの妄想も、セリオらしくていい味出してる。
しかしオチがあんまりにも見事なので、ついつい続きを夢想してしまうな。
「作業終了。私は浩之さんに対し何一つ特別な感情は持っていないことを確認しました」
などと言われたりして。
358名無しさんだよもん:02/08/20 11:59 ID:b7FANhNe
>>254-265 フィクションの会場(こみパ)
いやー笑った笑った。本編並もしくはそれ以上のブッ飛んだテンションで、キャラが動く動く。
特に詠美が輝いてる。いろんな意味で。
随所にちりばめられた過激なパロや、ハイパーリンクを利用した選択肢もブッ飛び感を煽っていて
いやがおうにも盛り上がる。それでいて不自然な部分が少ないのもすごい。
まあギャグだから、というのもありますが(w

>>269-287 嘘の上手なつきかた(痕)
読み始める。「ほうほう、恋敗れて弱ってる楓の話か」
で、なんだか話がこじれてきて、どんどんベクトルがダークっぽい方向に向かっていく。
どうなるんだろー、これ解決する話なのか? ダークでまとまっちゃうのかな? とか考えてたら
あの結末。いやーびっくりしましたよ。前半と後半で展開のスピードがぜんぜん違うのも効果的
だったと思う。Hシーンを時間の都合上削ったそうですが、これはこれで良かったんじゃないかな?


総評。テーマがテーマなだけにシリアスな作品が多かった。それは全然かまわないのだけれど、
なんちうか盛り上がりがほとんどないプロローグ・エピローグみたいな作品がいくつか目に付いた。
やっぱり読者が先を読みたくなるほどの文章力とか構成力って必要だと思う。
長編ならなおさらだし、今回は数も多いしね。
別に上で取り上げた作品以外が全部そうだと言ってるわけではないので、誤解なきよう。
上のはだいぶ個人的好みが入っています。
359感想人1:02/08/20 13:34 ID:fS5sDQuJ
何というか、今回は作品多くて食傷ぎみ。
頭の部分だけを見て、「これは読みたい」と強く感じる作品ばかりじゃない
し、感想を書く人も増えているから、俺は今回さらっと流すことにしたよ。

と言うわけで、一押しは。

>>224-236 嘘つきメイドロボ(セリオ)
理屈抜きに楽しめた作品だったよ。
360名無しさんだよもん:02/08/20 23:35 ID:wtf5gI1X
今回はテーマ「嘘」ということで、投稿作もどこか素直じゃない作品、
ひねくれた作品が多かったような気がする。
いいか悪いかの問題ではないんだけれど、読んでいて余計に疲れると感じたよ。
それが食傷気味という感想にもつながっているんだろうか、と思う。
361名無しさんだよもん:02/08/20 23:44 ID:IQHTO0KJ
> 食傷気味
そんな感想出されても、じゃあ書き手にどうしろって?
362名無しさんだよもん:02/08/20 23:56 ID:LuZRUro/
>361
次はがんばって、という解釈でいいじゃないか。
363名無しさんだよもん:02/08/21 00:01 ID:0wRtiIAJ
書き手にどうしろってことじゃなくて、
単に一個人が感じたことをそのまま書いただけかと。
まあ、気楽な感想、力の抜けた感想でもOKってのが、
感想を書く人の敷居を低くするっていうこのスレの方向性にも
合致してるし、それはそれでアリでは。

359も360も、次回製作する際の参考にはなるな、と個人的には思ったし。

作家と感想人同士が互いに気を使ったりしないから、
過度のなれあいにもならない、ってのもこの企画のポイントのひとつだろうし。
配慮なんかなしの読み手の正直な気分や感想を書かれるのも、2chの良さだろうしね。
364名無しさんだよもん:02/08/21 00:12 ID:cAfclo1u
作品に対する感想ではなく、コンペ全体に対する感想みたいなものだからね>食傷気味
書き手としては困ると思うよ。作品とは違うところで評価が変わっちゃうわけだし。
色々な意味で割を食ってる作品も多いと思う。
365名無しさんだよもん:02/08/21 00:15 ID:0wRtiIAJ
それも含めてコンペってことなんだろうね。
366名無しさんだよもん:02/08/21 00:22 ID:cAfclo1u
まあつまり、食傷気味になった程度で色あせる作品を作るなってことでOK?
367名無しさんだよもん:02/08/21 00:26 ID:1i54KnxO
まぁ、そう感じたら、そう書くしかあんめぇ >感想
その捉え方も、人それぞれで(・∀・)イイ!!ということでファイナルアンサー?
368名無しさんだよもん:02/08/21 00:36 ID:PoDTurcW
食傷気味か……。
逆に言うと、これだけ個性の違う作品を、食傷する程度の視点でしか見る事が
出来なかった、ということですかね。
ま、感想人にも色々いるわけで、そう捉える人がいてもしかたがないか……。
369名無しさんだよもん:02/08/21 00:49 ID:bUbk3tHV
なんでそんなにとんがるんだ……
370360:02/08/21 00:50 ID:sa5AejAs
こらこら、煽らない >368

>360は一通りざっと読みした直後の印象っす。
流れ止まっていたので、起爆させようと言葉遣い悪く書いたのはスマソ。
作品ごとの感想はのちほどしっかり書かせていただくつもりです。

今回自分も投稿したけれど、感想人1さんの食傷気味離脱宣言に正直びっくりで。
書き手としてどう対応すればいいのかと、気になった次第で。
371名無しさんだよもん:02/08/21 01:03 ID:ueEmWdMh
>368
それは、もちろんそう思うのは自由。ただ、自分で思うだけにしておくのが無難。
これまでも、他人の感想をクサしたり反論する度に
あまり上手いやりとり(建設的なやりとり)とは思えない事態になっていただけに。
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1020/10204/1020433927.html
初代スレの235以降とか、下記参照。
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/319-

読み手が、どのSSを読んでどう感想を持つか自由なように、
書き手も、どの感想を読んでどの感想を受け止めるかスルーするかは
自由に選ぶ権利があるんだから、否定的だからって、
ひとつの感想にこだわる必要はないと思うよん(´ー`)
>>363の言う通り、書き手がどうこうするとか対応するとか別に考えなくても…

そこまで言うと、今度は自分が
>で、>>296はどれの作者だい?
てな定番煽りをくらうかもしれんぞ。
372名無しさんだよもん:02/08/21 01:05 ID:ueEmWdMh
ていうかもしかしてSSスレ常駐「面白い奴」にまた釣られたんだったりして俺…。

いや、自分もしばらく自分のSSに感想つけてもらえなくて
ショボーンとしてはいるんですよ?(w;
373名無しさんだよもん:02/08/21 01:36 ID:YR6MB8WK
>>364
書き手としてはベタなお題の時にベタな話では評価が下がって当然だと思えばいいのでは?
発想力というのも重要な基準だし。
374368 ◆/xfl9V7I :02/08/21 01:56 ID:PoDTurcW
>>371
あー、俺は>>345-350 の感想を書いたものっす。
コテハン感想人が出てくるまでの場繋ぎのつもりで、短いけど全作品に感想
書いてアップしたのに、肝心のコテハンが食傷気味なんて訳のわからん理由
で逃げ出したんで、ちょっとむかついたんです。
正直、申し訳なかった。
375名無しさんだよもん:02/08/21 03:02 ID:HX2ybWr7
まだまだレスに他人の感想に感情的になってるのが
ありありとわかる言葉だらけだぞ。その辺の事を371で書いたつもりだったんだけど。
う〜ん、冷静になれるまで、レスを書き込むのを考えるのも吉かも。
「こういう感想は書くな!」って言い出すと、感想書く人自体が減っちゃうんよ。
いい感想も悪い感想も、両方ね。
376名無しさんだよもん:02/08/21 03:10 ID:YR6MB8WK
いちいち固定ハンで書く必要あんのか?というのは思うけどね。
377名無しさんだよもん:02/08/21 07:54 ID:P+RC+Pof
作品が多いから食傷気味という表現は不適当だとは俺も思うけどな。

まぁとにかくループ終了。もうやめようぜ。
378名無しさんだよもん:02/08/21 08:12 ID:0QBeH9ND
書いた人間として言わせてもらえると、辛口の批評のほうがありがたいです。
自分の欠点を指摘してくれているわけですからね。
「食傷気味」というのも、一つの感想して、あってもいいと思います。
褒めるだけの大本営発表を聞いても仕方がない事ですし(藁
379感想人1:02/08/21 12:07 ID:XT4UaBnv
なんか荒れる原因を作って申し訳ないね。
(いつもの点数つきの)感想も途中(10本くらい)まで書いていたんだけど、
全作品を読む気力が萎えてしまい、全作品をきちっと最後までは読んでいない
ので、いつもの感想はやめたんだよ。
食傷ぎみと言ったのは、不適切だったかも知れない。テーマに沿った作品を出す
のだから、似たようなものがいくらでも出る可能性はあるんだし。
今回は何も書かない方がよかったね。反省してます。

ごめんなさい>書き手の皆さん

380名無しさんだよもん:02/08/21 17:44 ID:QXqaNQo9
仮にもコテを名乗ってるんだから自分の発言には責任を持つようにね

さて俺もそろそろ感想書き始めるか…
381名無しさんだよもん:02/08/21 21:33 ID:cAfclo1u
>>378
辛口の批評をもらえるだけ幸せだよ、と言ってみるてすと。
感想ホスィ・・・・ボロクソでもイイから・・・
382名無しさんだよもん:02/08/21 23:03 ID:NuTwONLS
感想書いてみます。最初は寸評だけだったのですが、あまりに寂しいので
私的評価を載せました。私は基本的に展開、着想、でだし、オチが面白いのが
好きで、雰囲気物、心象風景物はあまり好きではありません。
また、Kanon、Airを中心としています。Leafはマルチ、セリオのみです。

私的評価基準
S;すげー
A;良作
B;普通にいいね
C;ちょっと気になるなぁ
D;・・・・・・

優しき嘘の辿り着く場所(評価;B)
文章;B
展開;C
雰囲気;B
雰囲気は悪くないし、全部円満解決なんていう安直さがない点がいい。
でも、なぜ全てのカラクリを知っていたのか、分からない。
思い出の地をまわるという展開は凡庸。

再会の約束(評価;C)
文章;B
展開;C
雰囲気;B
こっちのが優しい嘘という感じがする。でも、印象に残る内容ではなかった。
テーマに既視感があるためか、相性の問題かは分からないが。
383名無しさんだよもん:02/08/21 23:04 ID:NuTwONLS
ポケットを空にして(評価;C)
文章;C
展開;C
雰囲気;C
タイトルとの関連が不明。また、みしおが祐一の誕生日を忘れるというそれ自体が
疑問の残る設定だと思う。

居酒屋にて(評価;B)
文章;B
展開;B
雰囲気;A
うまい。だたし最後の後輩の言葉をもう少しコンパクトにしたほうがよかった。
急にリズムが乱される感じがした。それだけで評価が下がってしまいました。

夢(評価;D)
文章;D
展開;D
雰囲気;D
読解力の問題だとは思うが、どこが嘘なのか分からなかった。
夢の内容はすべて、祐一からたいやきを引き出すための嘘、ということかな。
少し情報量が足りない印象を受けた。

優しい嘘のお礼は(評価;C)
文章;B
展開;C
雰囲気;C
後半は無くてもよかった。描写はうまいけど、そもそも必要なのかどうかが
分からない。
384名無しさんだよもん:02/08/21 23:04 ID:NuTwONLS
満月の夜(評価;S)
文章;S
展開;A
雰囲気;S
綺麗で、とても丁寧な印象。批判はとくにないです。

逃げ水と(評価;S)
文章;S
展開;S
雰囲気;S
SSではなく最早一つの作品になっているとおもう。最上級の出来。終盤にチラっと
出てくるミステリ風のところがいい味だしてると思う。文章力は凄く高いと感じた。

名詞一つの嘘(評価;B)
文章;B
展開;C
雰囲気;B
普通にSSって感じです。既に誰かがかいてそうだけど。コンパクトにまとめたところが
好印象。

嘘のつき方、教えてください(評価;A)
文章;A
展開;A
雰囲気;A
コミカルで楽しい。こういう軽い嘘もいいねぇ。文章にリズムがあると思った。
特に最初の一行。でも、設定自体は昔からある話。
385名無しさんだよもん:02/08/21 23:04 ID:NuTwONLS
うそつきドラマ(評価;B)
文章;B
展開;B
雰囲気;B
出だしが長い。一気に書いて途中で息切れしたのかな。着想は面白いんだけど。

最後の頼み(評価;B)
文章;B
展開;B
雰囲気;B
キスが分からん。一年後に都合よく奇跡が起こるのが納得いかない。跡付け設定か。

嘘つきメイドロボ(評価;A)
文章;A
展開;A
雰囲気;B
きれいにまとまっていると思う。でだしもヒキもいい。しかし、マルチと比較する
ところはなくてもいいかな。

メビウスの輪(評価;A)
文章;B
展開;A
雰囲気;B
王道故の安定感がある。みしおの創作部分をもう少し、厚く、怖くして欲しい。
そうするとメリハリがついてよかったと思う。
386名無しさんだよもん:02/08/21 23:55 ID:C/LbPrWQ
感想が出来た順に書きます。今日は五つほど。

>>7-18 『君が望む永遠』

全編マターリとしすぎていて、起伏が無さ過ぎると思う。
日常の世界を密かに侵食する、永遠の世界というラストは良いにしても、
その結末を納得させるような部分がほとんど書かれて無いのは問題だろう。
>この公園にはベンチに座る俺たち以外に人影はいない。
これぐらいしか、伏線の認定ができません。

>>22 『その日は四月一日、いわゆるエイプリル・フールだった』

なんともいいようが無い、不思議な作品。嘘のような現実に打ちひしがれる
冬弥に、はるかが贈った言葉は、本当のような嘘だったという皮肉なのか。
あるいは、嘘の殻に忍ばせた真実の気持ちなのか。荒唐無稽な展開と、
にもかかわらず一切の説明を放棄する潔さに、もうお手上げといった感じです。
この作風のままで、今度はもう少し長い作品を読んでみたいね。
387名無しさんだよもん:02/08/21 23:57 ID:C/LbPrWQ
>>32-34 『無題』

うーん…本編の内容を、視点を変えて叙述した、というだけでは
ちょっともの足りないね。もっと話を膨らまして、一見仲の良さそうで、
実は嘘まみれの柏木家が見たかった。それにしても、千鶴さんだけでなく、
初音まで貧乳の偽善者になってしまうと、あの家は伏魔殿ですn

>>68-73 『決別』

楓バッドエンドとしては非常に良く出来ている。
文章も、今回の投稿作品の中では、一、ニを争う上手さだと思う。
だけど、一つの作品として見た時に、決別の場面は盛り上がりに欠ける。
前半と後半の繋がりも悪く、ストーリーの根幹は後半だけで成り立っている感じ。
しかし、それを差し引いても、しんみりとした余韻と寂寥感の漂う佳作ではあると思う。

>>79 『夢』

これまた説明不足の困った作品。どこが嘘なのか検討した結果、
あゆの話全部が、「たい焼きをおごってくれないと、知らないおじさんに
ついってちゃうぞ」という催促のための作り話だと判断しました。
ずるいぞ、あゆ。というか、あゆは積極的に嘘をつくようなキャラじゃ
なかったはずだけど。祐一の影響か?
388名無しくん、、、好きです。。。:02/08/22 00:06 ID:McDlUOYw
先に短編だけの一口感想をUPします。辛口気味は御容赦ください。
長編群の感想はかなり長くなっているのでまた後ほど。

「再会の約束」
  http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/606-608n
 文体が浮いていると言うよりは、失礼を省みず言えば未熟かと。
 全編に漂う雰囲気はいい感じだし、話としても上手くまとまっています。
 個人的には台詞が上手いと思いましたが、メインである地の文がこなれれば総体的にも
っと良くなると思います。

「ポケットを空にして」
  http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/623-625n
 タイトルが関係ないやん、という突っ込みはさておき。本編とかけ離れすぎ、と感じた
のですが。口調は確かに美汐ですが、本編で描かれているような性格曲がった内向的無口
娘はどこへいったのですか。個人的には、ここに書かれているOLさんが別人にしか見え
なかったです。

「その日は4月1日、いわゆるエイプリルフールだった」 >>22
 シュールなはるかがいい。こういうものはネタの破壊度が命だと思いますが、最初の二
つは楽しめました。一つ目の作品メタは秀逸。葉鍵板的惨殺死体にも笑いました。エルク
ゥはちょっと強引だと感じ、最後の告白には、とってつけたような印象を受けました。個
人的読後感で言うと、竜頭蛇尾というところでしょうか。
389名無しくん、、、好きです。。。:02/08/22 00:07 ID:McDlUOYw
「家族」 >>31-34
「居酒屋にて」 >>44-46
 感想が長くなってしまったので、また後ほど。

「夢」 >>79
 えと、どこが嘘? ネタとしては面白いですが、あゆと祐一両者ともに全く嘘をついて
いないような気が。「何を、されたんだ」は絶妙。

「名詞一つの嘘」 >>153
 最初、//を見て、太刀筋の表現かあ、などと思ってしまったのは私だけ? 1レスへ
のまとめ方は上手いと思います。葛藤しているようで結論は最初から決まっているところ
が、いかにも舞らしい。シリアスと牛丼との落差はKanon本編でさんざん使われたネタな
ので目新しさはないけれど、1レスならこういうのもいいものですね。

「望みと言う嘘」 >>155-156
 葉鍵板的前衛作品? アイデアは面白い。文字列の中に本編の台詞が隠されていて、読
み手側がそれを捜索していくというのは、ちょっと珍しい読感。作品的には本編の台詞だ
けではなく、もう少し遊びを入れたほうが良かったのでは。
 個人的には面白かったですが、嘘はどこに?

 以上です。
390名無しさんだよもん:02/08/22 00:10 ID:9IgYBym1
感想書きのみなさん、どうもありがとう。
凄い励みになります。
391名無しさんだよもん:02/08/22 00:15 ID:kSHwJyWE
感想書きのみなさん、どうもありがとう。
でも、自分の作品がガンガン連続でスルーされてるのはそれなりにへこみます(w
精進せいや!(w>俺
392名無しさんだよもん:02/08/22 00:36 ID:McDlUOYw
書き手の人も、気に入ったもの、書けそうなものだけでいいから、感想書いてホスイ。
393名無しさんだよもん:02/08/22 00:37 ID:kSHwJyWE
俺はいま書いてます。
394名無しさんだよもん:02/08/22 09:28 ID:liyFMzG9
 
395感想人1:02/08/22 11:19 ID:t3woxzg1
今さらって感じだけど、感想書いた分だけ出しておきます。

『優しき嘘の辿り着く場所』――5点
一通りの事情を祐一が知ることになった理由が省かれているので、本当は
俺は知っていたんだよと祐一が語っていても、今ひとつピンとこない。
結局、一番のウソは祐一が自分自身についてるもの(名雪から離れる理由
は本当はただの逃避でしかない)だと思うけど、その辺の切なさを感じる
前に、やや自己陶酔気味な祐一に萎え。

『再会の約束』――3点
三人称で書いたのは失敗じゃないかな?
何というか、とても淡々としてて、栞やあゆの心情を語っていると言うよ
りも、何だか説明を聞いてるだけのような無機的な印象を受けたよ。
それに、逡巡せずにいつもの満面の笑みで元気に答えていた方が、あゆら
しいと思う(あくまでも個人的意見)

『ポケットを空にして』――4点
美汐が忘れるかな? と言う根本的な部分への疑問があって、あまりシチュ
としても楽しめなかった。シチュならではと言う部分が感じられず、「シチュ
です」と言うことでさらっと流してしまっている印象(悪く言えば手抜きな
感じ)を受けた。

『虚像の王子』――6点
「嘘」と言うキーワードを無理矢理入れようとした、と言う感じがしたの
だけど、全体の流れや雰囲気はいいと思う。

396感想人1:02/08/22 11:23 ID:t3woxzg1
>>7-19 『君が望む永遠』――5点
ちょっと分かりづらいんだけど、それって本当に永遠なのか? と言う疑
問を一つ浩平に投げたい気分。

>>22 『その日は4月1日、いわゆるエイプリルフールだった』――6点
はるかは「ウソ8OO」と言う薬でも飲んでいたのか? と言いたくなっ
たよ。でも、最後のウソはなかなかいい感じ。

>>32-34 『家族』――4点
演じている初音か、切り口は面白いと思ったけど、中身がないような気が
する。リネットと言う名前を出した以上、リネットの呪いと言うものを比
喩としてではなくて、きちっと書いて欲しかった。

>>44-46 『居酒屋にて』――7点
晴子の不器用さがうまく出ている感じで、悪くないね。相方を半ば無視し
ているような展開にも、晴子らしさが出ていると思う。

>>68-73 『決別』――5点
何と言うのか、文章にそれなりにこだわってるのは分かるのだけど、文の
つながりがスムーズに行ってないような印象を受けた。物語にしても、楓
が耕一に告げ、耕一が素直に従って終わりと言うだけでは何にも話になっ
てないような気がするのだけど。
嘘、と言う面では楓の言葉に隠れた想いを伺い見ることは出来るけど、そ
れだけでは、楓以外の人物の気持ちや楓自身の迷いや後悔などが何も感じ
ることが出来ないと思う。

>>79 『 夢』――3点
どれが「嘘」になっているのかはっきりとしない分、座りが悪い感じ。
397感想人1:02/08/22 11:38 ID:t3woxzg1
と言うわけで、ひとまずここまで。
今回は自分の好みに合わない作品が多いと感じてしまったので、読む気力が萎えて
しまったんだけど、コテで感想書くにはそれは許されないのかと、一つ勉強になった。
全部、読んでみるよ。
後はそれから。
398名無しさんだよもん:02/08/22 13:09 ID:tWagJOA2
今回も五つほど。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/578-590n
 『優しき嘘の辿り着く場所』

祐一が街を去る前に思い出の場所を巡っていく、というのは
面白いと思うよ。ちび舞とか、真琴の茶碗とか、それぞれのシナリオの
後日談のネタの仕込みも良い。ただ、終わりのあたりで、個人的に
躓いてしまった。祐一が何でそこまで気付いているのか謎だし
(封印された記憶だけでは限界があるし)、「優しい嘘」も何がどう
優しいのか良くわからなかった。結局のところ、祐一は過去の
しがらみから逃げ出したいだけちゃうんかと。こういう悲しくて、
寂しい話は嫌いじゃないんだけどね。あと、ラストの別れは
祐一に、列車に乗って欲しかったかな。ベタだけど(w

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/606-608n
 『再会の約束』

面倒くさがらずに出会うところから書いた方が良いと思うよ。
あと、文章から伝わる情報量が少ないように感じた。
これが原作で使用されているテキストならまだしも、一個の
作品なので、「説明のし直し」は、ある程度必要じゃないかな。
忘れかけてる人とか、プレイしてない人もいると思うので。
399名無しさんだよもん:02/08/22 13:11 ID:tWagJOA2
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/623-625n
 『ポケットを空にして』

アフターストーリーを一から構築する場合は、キャラの現在の
状況や設定を読み手にわかりやすく伝えて、ボディブローの
ようにじわじわと効かせると、山場が盛り上がると思います。
美汐がいきなり「男に都合の良い女」になってるのも、
性格の変遷をしっかり描写しないと、説得力に欠ける。

http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/628-632n
 『虚像の王子』

折原浩平の帰還を、七瀬の視点から描いた作品、といったところ
だろうか。テーマの扱いは良いと思うが、原作から逸脱していない
故に、ストーリーが安定している反面、新鮮さもあまり感じない。
良くも悪くも、平均的な出来に落ち着いていると思う。

>>155-156 『望みという嘘』

ネットにも電波が流れ、人の思いが入り込むのだろうか。
料理次第では面白くなりそうなアイディアだと思うけど、
材料のまま食卓に出されては困ってしまう。
400感想人1:02/08/22 13:36 ID:Sp/ioFQt
続き

>>81-101  嘘の世界(ONE)――8点
痛いと言うよりは、怖い。それがまだ終わらないのも、ホラー系の王道と
言う気が。
最初の部分ではまだ笑いがあったのに、同じ展開が続くことによって、恐
怖へと変わっていく部分は見事。

>>119-126 優しい嘘のお礼は(晴子)――4点
晴子の行動に「晴子らしさ」を感じられなかった。往人のことをどう思っ
ていたのか分からないけど、お礼と称してそういう行為をすることに、疑
問を感じる。

>>132-137 満月の夜(舞)――5点
結局それが夢なのか現実なのか分からない、と言うのは作者の狙ったこと
なんだろうけど。ただひたすらに綺麗な場面を書こうとしているだけ、と
言う感じがする。

>>141-151 逃げ水と(敬介・晴子)――3点
散骨は届け出が必要ってのは本人も分かってるところみたいだけど、四十
九日もすんでないのにいいのかな? と個人的には思うところ。
内容としては、敬介の過去をまどろっこしい文章で綴られたと言う感じで
面白みに欠ける。
それと、「僕は晴子をまんじりと見つめた」って部分、おかしくない?
401 ◆kaNSOFOg :02/08/22 22:00 ID:RLev06+R
現在、葉鍵的 SS コンペスレでは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回、投稿された作品の一覧 は、>>317-318 となっています。
また、まとめサイトから見ることも可能です。
http://isweb45.infoseek.co.jp/play/sscompe/ss/5/index.html

目に留まった作品だけでもいいので、よろしければ何か書き込んでください。
あなたの一言が、若木の SS 職人を大木に育てるかもしれません。
402名無しさんだよもん:02/08/23 00:33 ID:VS2DrjxF
告知するなら age といたほうがいいだよもん。
403名無しさんだよもん:02/08/23 13:17 ID:U9LY5MT/
また四つほど書きます。

>>44-46 『居酒屋にて』

これは構成の妙と言っていいだろうね。
積み立て金で飲み代を捻出してる、とわかった所では
「何て親だ!」と(もともと親の金だけどさ)思った。だが、
もしかしたら、素面で観鈴に会って、面と向かって愚痴を
言ったり、ケンカしたりしたくないという晴子の弱さと優しさ
なのかも、と考えてちょっと泣けてきた。晴子の下手な嘘の
中にも、娘への愛情が感じとれて、微笑ましい。

>>153 『名詞一つの嘘』

たった一つの嘘で、うまい具合に話が成立している。
今回のテーマにはピッタリだし、その着眼点に感心。
一レスSSとしては、成功しているんじゃないかな。
404名無しさんだよもん:02/08/23 13:19 ID:U9LY5MT/
>>160-163 『夢見る頃へ』

青春時代への郷愁あふれる、甘酸っぱい作品。
「1%変わっただけなのに、もうあの頃とは決定的に違う」
という、わかったような、わからないような言説も志保らしい。
ただ、この作品は天ぷらで言う素揚げみたいなもんで、
衣をつけようと思えば、いくらでもつけられるのに勿体無い、
という印象を受けました。

>>168-171 『嘘のつき方、教えて下さい』

ロボットと嘘というテーマも、マルチの学習物語も
正直、良くあるタイプの話だとは思うけど、軽妙かつ
テンポの良い文章で、安定した面白さを産み出している
のではないだろうか。今回の作品の中では、
もっとも読みやすかった。
405感想人1:02/08/23 14:13 ID:HCWZclrx
続き

>>153   名詞一つの嘘(舞)――4点
うーん、牛丼に対する舞の執着を思うと、それを「嘘」と言えるだけの理
由が見あたらないと言うか。そこだけシリアスに仕立て上げても、今ひと
つ入り込めない感じ。

>>155-156 望みと言う嘘(雫)――1点
試みとしては面白いかも知れないけど、意味が分からないよ。

>>160-163 夢見る頃へ(志保)――6点
雰囲気とかセリフ回しとか悪くないし、若い二人が感じるノスタルジーって
のはよく出てると思う。けど、どうにも締まりが悪いと言うか。話としては、
出来上がってないような気がする。

>>168-171 嘘のつき方、教えてください(ToHeart)――4点
マルチの質問と言うか悩みに始まる展開は悪くなく、セリオが出てくるのも
いいのだけど、これではオチがないのでは?
マルチが嘘をついてどうこうする、と言うところまで書かないと、物語とし
てはまとまらないと思う。
406感想人1:02/08/23 14:16 ID:HCWZclrx
続き
>>182-188 うそつきドラマ(栞)――10点
綺麗にまとまってる。タイトルとの合致もいいし、そのまま本編の栞EDにも
行けそうな流れもうまいと思った。香里のことで「嘘が叶ったと言う」こと
を踏まえて置いての、ラストの一文がとにかく光る。
食わず嫌いでこれを評価しなかったら、自分の馬鹿さ加減だけが残りそうな
くらいに、文句ない作品。まずは作者に感謝。それと、食わず嫌いはいかん
とたしなめてくれた諸氏に感謝。申し訳ないが、>>359は撤回。

>>191-207 最後の頼み(AIR)――4点
往人はカラスになって、その生をまっとうしたと思ってたのだけど、それに
対抗するには物語の組立が甘いように思う。わざわざ一年後に来る理由もな
いように思えるし、そら(カラス)の果たした役目は何だったのか? と言
う疑問も浮かんでしまう。

>>213-219 黒き森の魔女(メイフィア)――7点
物語の背景がよく分からないのだけど、流れとしてはいい感じだった。
良くも悪くも典型的なパターンに収まっていたのが、どこか童話や絵本を
読むような感覚にさせられた。最初の一文に合った締めを最後に持ってく
ると、もっとよかったかも。

>>224-236 嘘つきメイドロボ(セリオ)――9点
最初の部分での引き込みと、やや強引ながら有無を言わさない展開と、最
後の落ち。最後まで一気に読めた。
407感想人1:02/08/23 14:56 ID:0N5er/1a
続き

>>245-250 基準座標(セリオ・綾香)――7点
セリオが独り言をもらす場面がやや浮いている感じがしたものの、セリオと
綾香の関係に浩之が入ることによる微妙な変化とかがいい感じで書かれてい
たと思う。

>254-265 フィクションの会場(こみパ)――4点
嘘と言うテーマをふんだんに使った展開はいいけど、俺はあんまり楽しめな
かった。会話のノリがすべてという感じで、地の文がおろそかになっているよ
うに思う。

>>269-287 嘘の上手なつきかた(痕)――6点
恋する乙女は怖い。ま、この調子だと、耕一は四姉妹全部食ってるみたいな
ので、何とも言えないのだけど。
文章で気になったのは、「リーン、リーン、リーン」。作者の考えとかある
と思うけど、虫の音などは擬音で表現しない方が印象的になると思う。
408感想人1:02/08/23 14:59 ID:0N5er/1a
これで全部、と。

>>290-297 メビウスの輪(Kanon)――7点
なかなか面白い切り口だと思った。けど、最後の方、三人称で書かれている
部分の視点がどうもはっきりしないような…。

>>302-315 remained one(綾香)――4点
相手が綾香だと分かっていても、何だか延々と説教をきかされただけと言う
感想しか出てきません。過去の自分への決別とか色々な想いとか、あるのは
分かるんだけど、俺は共感出来なかったよ。

と言うわけで、>>359は撤回させて頂きたい>集計してる人
俺的優秀作品は、文句なしのこれ。
>>182-188 うそつきドラマ(栞)――10点
次点は
>>224-236 嘘つきメイドロボ(セリオ)――9点
>>81-101  嘘の世界(ONE)――8点

とにかく今回は自分の浅はかさを露呈するばかりで、それについてはいかな
る非難も甘受させてもらうとして、作者の皆さんには今後も頑張って欲しい
とだけ。
いや、ちょっと体調不良もあって、気力がなかったんだよ〜と言い訳を…。
ごめん。
409名無しさんだよもん:02/08/23 16:42 ID:U9LY5MT/
>>119-126 『優しい嘘のお礼は』

嘘のお礼という名目で、肉欲を満足させたかった、ということ
なんだろうか。何というか、「はじめにエロありき」という感じがする。
自分には、エロシーンにどうにかして突入するための、
無理矢理なロジックにしか見えなかった。

>>132-137 『満月の夜』

文章は上手いんだけど、装飾過多な上に、
話に起伏が無いせいで、二重に足踏みしてるというか、
まどろっこしい感じがした。別れのシーンがいくら美しくても
それだけで作品を成立させるのはきつい。
とりあえず、起承転結をつけることが必要だね。
あと、死に際なんだから正直になれよ、という気がするのは
自分だけだろうか。なぜ嘘をつくのか、もうちょっと論理性を
しっかりしないと、読み手に受け入れられにくいんじゃないかな。

>>213-219 『黒き森の魔女』

一昔前の硬派なファンタジー小説みたいな堅い文章で
ストーリーもワクワクさせるものがあって、面白い。
ただ、話の締め方がすっきりしてないので、琴音をクロスオーバーさせる
必然性が弱くなってしまった。現代の部分をカットするか、メイフィアと
琴音が何かしら絡む展開にした方がいいと思う。
ところで、鶴来屋が、
>世界の危機と戦う最前線基地
ていうのは、どこの設定?
410名無しさんだよもん:02/08/23 16:44 ID:U9LY5MT/
>>224-236 『嘘つきメイドロボ』

「なぜセリオが嘘をつくのか?」という謎で、上手に
話を引っ張っている。真相も、正直狐につままれた感は
あるが、全くの予想外でびっくりしたのも確か。
ラストも、日常からいきなり非日常に跳躍するあたりは
面白いと思うよ。なんだか筒井康隆っぽくて。

>>245-250 『基準座標』

セリオと綾香の仲の良さに、ほのぼのとしてしまう。
ゆったりとした日常を描いた作品なのはいいとして、
もう少し話に起承転結をつけて欲しい。テーマの扱い方も、
とってつけた感じがして、イマイチ。

>>269-287 『嘘の上手なつき方』

前半部の、楓が徐々に憔悴していくあたりで、かなりの
期待感を持ったんだけど、後半で失速してしまった感じ。
なんでエロにいくのか分からないし、耕一がハーレム状態
なのもなんだかなあ…。梓だけ蚊帳の外なのには
笑ってしまったけど。まあ、みるからに締めきりギリギリの
推敲不足な作品なので、時間があったら完全版を書いて欲しいな。
411名無しさんだよもん:02/08/23 20:48 ID:yyaH/fZx
>409
>>世界の危機と戦う最前線基地
>ていうのは、どこの設定?
多分、初ないのリーフファイトにおける鶴来屋じゃないのかな?
と、やったことない自分が言ってみるテスト。
412名無しさんだよもん:02/08/23 23:15 ID:t/7IPdsA
>409 >411
そうですね。リーフファイトでしょう。一応オフィシャルなゲーム。
ただ、結構先まで進まないとそういう状態にはならないっす。
413名無しさんだよもん:02/08/24 01:32 ID:V40wfilR
>>82-101 『嘘の世界』

特筆すべきは人物の選び方のうまさ。この手の話に
向かない澪を外し、初めに七瀬でコメディタッチに
書いておきながら、何時の間にか恐怖感が深まっていき
いかにも思いつめたら怖そうな茜で締め。同じことを四回
やっているのに、上手くマンネリ感を回避している。
まあ、文章については、改善の余地ありかな。
それにしても、ぞっとする話。夢に出たら、どうしよう…。

>>182-188 『嘘つきドラマ』

大抵のSSはやりたい事と、実際に出来あがるものに
多かれ少なかれズレが生じるものだが、この作品は
作者のやりたい事を十二分に表現していると思う。特に、
ドラマを上手に組みこんだ、ストーリーテリングには脱帽。
正直、非の打ち所が無くて、感想人泣かせ。

>>254-265 『フィクションの会場』

会話部分が多すぎるとか、展開が滅茶苦茶とか、いろいろ
ツッコミどころはあると思うけど、力で押しきった感じのする作品。
とにかく笑ってしまったので、自分としては好意的に評価したいところだね。
>つまり嘘を否定することは――マンガを否定するのと同じことだ
という大志の言葉には、うっかり感心しそうになってしまった。
台詞に勢いがあって面白い。

>>411-412
サンクス。
414名無しさんだよもん:02/08/24 02:34 ID:KoDf/pR0
>>141-151 『逃げ水と』

ちょっと難文の気はあるけど、筆は上手いし、
シリアスかつ重厚なストーリー展開で、商業出版されていても
不思議じゃないくらい。だけど、話の大部分が回想で進行していく
手法って、退屈なんだよね…。現在の舞台で、もう少し話が動かないと。
散骨に関するミステリ的な仕掛けは、結構好き。

>>191-207『最後の頼み』

晴子のキャラは上手く描けていると思う。
ストーリーも悪くないんだけど、ちと冗長気味。
もう少しテンポアップしたほうがいいかも。
テーマに扱い方については、やや苦しい感じ。

>>302-315 『remained one』

やけに説教の長い作品だけど、とりあえずは前向きだし、
ある種の爽快感はあるから、まあいいのかな。
いくら何でも綾香が正体を隠したままっていうのはどうかと。
○○君(名前くらいつけましょうw)がその指摘をしたくない、
というのをもうちょい強調すると、説得力が増して良いのでは。
415名無しさんだよもん:02/08/24 02:43 ID:KoDf/pR0
やっと終わった…。まあ、総評とかは、また後日。
とりあえず最優秀作と優秀作を。

最優秀作 『嘘の世界』
優秀作 『決別』 『逃げ水と』 『うそつきドラマ』 『黒き森の魔女』
『嘘つきメイドロボ』 『フィクションの会場』

以上です。
416名無しさんだよもん:02/08/24 12:45 ID:j+Z0/4dJ
俺は澪も見たかったなあ。>『嘘の世界』

『あのね』
『はりせんぼん飲むの』(にこにこ)

とかなんとか。
417名無しさんだよもん:02/08/24 22:55 ID:ICey+EJY
AIRが多かったのと今までのテーマと違って「嘘」をタイトル、もしくは
本文中で直接使用している人が多かったのが印象的だな

なんつーか・・・何回か読み返して「ああ、これが嘘だったんだ」と後から
気づかせてくれるような作品がなかったのがちょい残念

順位は
1:嘘の世界
2:フィクションの会場
3:黒き森の魔女

『嘘の世界』は地の分の上手さ、展開の巧みさ、原作の命題である「永遠」「盟約」
を取り入れている点を評価
『フィクションの会場』はキャラ同士の掛け合いが面白いのとネットならではの機能
を使用した分岐ENDが良い感じ
『黒き森の魔女』は・・・全体的な完成度の高さ
もし原作をプレイしていたらこれが一番だったかもしれない
逆に言えば原作を知らない奴でもこれだけ楽しめる作品を書けるって事は誇ってもいいと思うよん

な〜んか他の感想人に比べて見当違いな事を書いてる気がするけど・・・
まぁ所詮素人の戯言って事で
418名無しさんだよもん:02/08/25 00:21 ID:DDFs9saM
こういう手軽な感想でもいいっすよね? 自分的最優秀作は順不同でこの三つです。

>44-46  居酒屋にて(晴子)

観鈴の嘘と、晴子さんの嘘。せつない嘘に、せつない状況。
短いのにグッと晴子さんの感情を、浮かぶ表情を想像させてせつないSS。
いいなあ。なんか思い出しても涙腺にじわっと来るものがある。
見習いたいものです。

>182-188 うそつきドラマ(栞)

泣ける……(TДT)
文章もスムーズ。栞と香里の会話の場面が略されてるのも、
この構成ならいいですよね。ラストの一行が決まってる。
「うそつきドラマ」の設定はあくまで栞の思いだけで、
作中では何一つ非現実的なことが起きてないのもいい。
予測される未来を読者に想像させて余韻を残すのもいい。
はい。

>141-151 逃げ水と(敬介・晴子)

こちらは長い作品ですので、ちょっと後で。
419名無しさんだよもん:02/08/25 02:40 ID:zV537rje
うるせー馬鹿
420名無しさんだよもん:02/08/25 10:18 ID:6KZowaXC
>418
全然OKと思われ。

今回、AIRが多かったのが印象に残ったけれど、
すべて晴子さんものだったのはなぜだろう
421名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:29 ID:NgyMgYp/
これより感想を投下します。全16レス。長文激しく注意!!
ウザイと思われる方は、一躍>>436へ。

タイトルの辞書順に落としていきます。
飛ばされたら、申し訳ありませんが、感想がつけられなかったということです。

雰囲気、ネタ、構成重視。ストーリー、シチュは軽視気味です。
短編の感想は>>388-389に書いてありますので、そちらもあわせて。
422名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:30 ID:NgyMgYp/
「居酒屋にて」 >>44-46

 文章は間違いなく上手いと思います。最初から最後までしっかりなりきっていて、しか
も破綻していない。また、ここに描かれているようなひねくれた愛情(&相手の迷惑を考
えないところ)は、まさしく晴子さんだと思います。エピソードもよく考えられていて、
展開に全く無理が感じられないのは見事。

 でもいまいち面白くないのは、インパクトが弱いからでしょうか。短いSSですが、そ
れを差し引いても、もう少しインパクトが欲しいと感じました。晴子さん自身の存在感は
あるのですが、SSとしての存在感が薄いと言うか。

 AIR本編でさんざん語られてきたことを敢えてテーマに据えたのが、その原因かも。本
編の焼き直しと言う感じで、目新しさを感じなかったです。特に本編が圧倒的な分量で押
し切るような作りをしていただけに、このSSはその要約(と言っては言葉が悪いです
が)に過ぎないかのような印象を受けてしまいました。修学旅行のエピソードも構成的に
上手くはまっているのですが、話の独自性としてはいまいち訴えるものが少ない感じ。

 あと、「嘘」の使い方も個人的にはしっくり来なかったです。たぶん晴子さんに対する
イメージの違いだと思うのですが。私は晴子さんって子供みたいな人だと思うんですよ。
母親らしくありたい、でも傷つきたくない、と二兎を追っているんですね。その気持ちは
どちらも本心であると思うから、どちらかを嘘というふうに書かれたSSに対しては違和
感を覚えてしまうのです。

 そういうわけで、私にはいまいち感じるところの少なかったSSでした。文章や構成は
上手いのですが、この長さで長編並みの説得力を持たせるのはやはり無理なのでしょうか。
423名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:31 ID:NgyMgYp/
「嘘つきメイドロボ」 >>224-236

 面白い。強引なネタ振りながら、謎を提示して読者をひきつけ、笑いを適度に挟みつつ、
先へ先へとテンポよく進めていく流れはギャグSSとして完璧かと思います。このテンポ
に乗り切れるかどうかがこのSSの評価の分かれ目だと思いますが、私は辛うじて乗り切
りました。会話文と地の文が入り混じっているところだけ脱落しそうになりましたけど。
その他はテンポよく読めました。
 登場人物の選択も定番かもしれないけれどぴったりですね。浩之、マルチ、綾香の3人
がギャグ口調の中に、セリオだけシリアス口調なものだから、彼女の存在がよく映えます。
4者のかみ合わせ方がうまいですよ、これ。

 唯一気になったのが種明かしの部分。具体的に言うと11レス目と12レス目ですが、
ここだけシリアスに傾きすぎてはいませんか? なんとも強引なこじつけ設定を、大真面
目で語るところが他の部分から浮いているような。いや、綾香が真面目なのはいいのです
が、浩之がその説明を疑問なく受け入れているのが納得できないです。それまでギャグだ
からと納得できた強引設定は、シリアス場面ではさすがに違和感を感じますね。浩之の対
応をもう少しギャグめかしくしても良かったかと思います。
 とはいえ、これがSSの構成上欠点かと聞かれると簡単には頷けないのが辛いところ。
ここでシリアスネタを振っている分、ラストの台詞が強烈にオチているわけですからね。
ラストの強烈さを保ちつつ、シリアス部分の違和感をなくす……それがベストと思うので
すが、どうすればそうなるのか、私にはいい方法が思いつきません。
424名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:32 ID:NgyMgYp/
「嘘の上手なつきかた」 >>269-287

 タイトルと内容の関係がよく分からない、というのはさておき。
 正直、尻切れ蜻蛉かなあという印象です。本来まだ続けるべきお話なのに、途中でぶっ
た切られて終わったみたいな。この展開なら、翌日以後の複数プレイ、それを踏まえた姉
妹の和解(崩壊でもいいですが)、まで書かないとお話が終わらないかと思います。なん
とも中途半端。というか長編向きの内容かと。

 構成を見ると、全編を貫くロンド形式が美しい。毎日少しずつ変容していく朝の描写が
上手いし、ちょっと暴走気味なストーリー展開の手綱をよく締めています。こういう、構
成に気を配ったSSは個人的に大好き。

 内容に目を転じると、楓が怖いです。徐々に壊れていく、その壊し方が絶妙で説得力が
あります。好意を見せつつ非意図的に楓を壊していく梓と初音も効果的です。が、千鶴さ
んはどこに? 千鶴さんが直接の相手の内容なのですから、彼女にはもう少し出番があっ
ても良かったのではと思いました。気配すら感じられないのはマイナス。
 そのあとのHシーンは、入ったはいいが抜け出すまえに終わってしまっているので、な
んとも評価のしようがありません。個人的には千鶴さんの殺気をかぶせて緊張感を演出し
ても面白いかと思いましたが。それはこの後のお楽しみ?

 最後に一言。続きを書いて完成させてくれたらうれしいな。
425名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:33 ID:NgyMgYp/
「嘘のつき方、教えてください」 >>168-171

 軽いと言うより、まとまっていないかと。シチュを繋げただけのような印象を受けまし
た。それぞれのシチュは確かに面白いのですが、全体として構成がばらばらです。マルチ
が嘘をつけるようになるまでのサクセスストーリー……でもないし、志保をからかうSS
……でもないし、嘘がつけないマルチとつけるセリオの対比……でもなさそうだし、作者
さんがこのSSで何を描きたかったのか、物語の中核が伝わってきませんでした。

 各シチュはよく書けています。志保と浩之の絡みは相変わらずで面白いし、綾香とセバ
スも定番ながらほほえましい。ネタとしては決して悪くない、悪くないのですが……。

 どんなに面白い行動も会話も、物語全体の中でしっかりと位置付けられなければ効果半
減ですよ。冒頭で「嘘も方便」というネタが振られ、セリオがその通りの内容を口にした
ときには、これを軸にストーリーが展開するのか?と期待したのですが、その後のフォ
ローが全くありませんでしたね。なんとも食い足りない読後感でした。
426名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:33 ID:NgyMgYp/
「家族」 >>32-34

 SSというよりは詩に近い感じを受けました。細かく刻まれたリズム感は悪くないです
し、そのリズムにのってすいすいと読んでいくことができました。初音の解釈としてこう
いうのもアリとは思います。
 が、その解釈に説得力がない。このSSでの初音が本編と違う性格だということはしっ
かり伝わってくるのですが、じゃあどんな性格なのかというと、それがいまいち描写され
ていない。SSなのだから、アイデアだけではなく、そのアイデアをしっかりとした形に
仕上げなければ好評価はしづらいです。
 なによりも、初音に関する描写部分が少なすぎます。ストーリーが原作べったりなのは
まあ意図的なのでしょうが、例えば>>33のあたり、わずか3行が初音の内面描写で、それ
以外は全部本編の焼き直しです。さすがにこれはどうだろうかと思ってしまいます。
 リネットととの関係も全く説明がないですし、全体的に描写不足の一言。本編を再構成
するくらいの心積もりで、私の考える初音はこうなんだ、ということをもっと前面に押し
出して欲しかったです。いい独自解釈があっても、それを読者に伝えられなければ文字通
りお話にならないのですから。
427名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:36 ID:NgyMgYp/
「黒き森の魔女」 >>213-219

 ん? 雀鬼ってこんなストーリーだったっけ? と思ったら前半部はオリジナルなので
すね。中世ファンタジー物の世界観そのままという気もしますが、よく書きこまれている
し、読者をぐいぐい惹きつける魅力があると思います。文章は文句なし。
 メイフィアの解釈としてもなかなか興味深く読ませていただきました。

 が、「嘘」の扱い方と、クロスオーバのまとめ方が弱いように感じました。
 
 前半部の最後、「神の愛など嘘に違いないでしょう」とメイフィアがのたまうわけです
が、こんな大層な命題を前フリなしに言われても、唐突かつ不自然な感が否めません。メ
イフィアが元々神を嫌う魔女であることを差し引いても、納得しかねます。村長や村人に
も彼らなりの論理があるわけで、それを見透かした上でのメイフィアの言葉なのか、それ
とも怒りに任せただけの暴言なのか。作者さんの意図を測りかねました。

 それからクロスオーバーの扱いについてですが、こういう構成にするなら、ライラとい
う少女をもう少し丁寧に描いても良かったのではないでしょうか。今のままでは、琴音
(=ライラ)はメイフィアを泣かせるための小道具的な扱いで、せっかく作品を出張して
来たのに報われていないというか。その程度の扱いならわざわざクロスオーバーする必要
がなかったのでは、と思ってしまいます。
 ライラを小道具的に扱うのではなく、一個の人間として愛着を持たせるように描いてい
れば、メイフィアが味わった感情というか、最後の一文もより説得力をもったと思うので
すが。

 お話としては面白かったけれど、このSSに込められた感情はメイフィア内部で完結し
てしまっていて、読み手に伝えきれていない印象。そのところがちょっと残念です。
428名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:38 ID:NgyMgYp/
「決別」 >>68-73

 これは純文学的ですね。SSにしては珍しいでしょうか。全くひねらないストーリーを
情景描写で飾っただけの勝負。結末は救いのないバッドエンド。正直、どう評価すればい
いのか悩みました。
 情景描写は文句なく秀逸。すきなく丁寧に描かれているし、作者さんのオリジナリティ
を持っています。抑揚を控えた硬質な文体も、楓のイメージとよく合っていて、SSの見
た目だけで言えば完璧に近い出来かと思います。
 で、問題があるのはやはり構成面。情景描写が前面に出すぎるせいか、ストーリー上重
要な文が埋没してしまっている感があります。例えば重要な「明日にも東京に……」とい
う台詞、少し前の「耕一が寝苦しそうに……」以下を受けた文のはずですが、その後いっ
たん穏やかな寝息になったとか、また耕一の意識がぼんやりしている(なぜにここだけ耕
一視点ですか?)とか、直接に関係ない描写が挟まっていて、物語の流れがうまくつなが
ってゆきません。その結果、本来盛り上がるべきところで盛り上がり切れていないような
印象を受けました。
 それから、クライマックスにあたる「淡々と、いかなる感情も……」のくだりですが、
楓の直接心理描写を用いたことには疑問。そこまでは楓の心理をあえて直接描写しないと
いう手法で通してきた(それで余韻を作ってきた)のですから、クライマックスとは言え
直接描写は雰囲気を壊す危険性が高いです。少なくとも私は止めて欲しかったです。
 あと、全体のまとめに当たる6レス目ですが、似たような内容を繰り返す4行の中に楓
視点と第三者視点が混在していて非常に違和感がありました。中途半端な楓視点ならまだ
書かないほうがすっきりするし、後日譚的に楓視点にまとめればそれはそれで味のあるラ
ストになったでしょうに。そこまで良く書けているわけですから、最後の中途半端さは残
念。特にこういう雰囲気ものは終わり方が肝心だけに。
 とはいえ、私は楓好きなので、このSSはかなり好きです。一人黙々と食事をするとこ
ろや、事務的な口調で内心を押し隠そうとするところなど、いかにも、という感じでいい。
丁寧な口調で話せば話すほどその言葉の裏面が強調されて伝わるのは、やっぱり楓だから
でしょうか?
429名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:39 ID:NgyMgYp/
「最後の頼み」 >>191-207

 AIRの後日譚、サイドストーリーとしてよく書けていると思います。17レスという比
較的長い分量ながら、最後まで手を抜かず丁寧に仕上げているところがいい。端々に作者
さんの工夫やキャラに対する愛情がうかがえて、読んでいて非常に好印象でした。

 登場人物の描き方は本編に準拠していると思うのですが、AIRのエンディング後の話と
しては違和感があります。往人はカラスになって全ての記憶を失ったはず……だし、晴子
さんは幼稚園に勤めだして前向きな人生を歩みだしたはず……だし、ましてや1年も経っ
ていれば往人も晴子さんも本編そのままの人物像ではないはず。そのあたりの整合性につ
いて何らかのフォローが必要だったのではないかと思います。

 ストーリー的には焦点が散漫な印象を受けました。色々とエピソードを詰め込んである
のですが、そのエピソード同士のつながりが悪いというか、物語の中核が弱い感じ。場面
場面ごとの雰囲気はよく伝わってくるのですが……。
 少なくとも、クライマックスであろうキスシーンは唐突な印象をぬぐえません。その行
為にいたるまでの心理過程を上手く一本の線に描けていないからだと思います。晴子さん
は往人に対して怒ったり同情したりすがりついたりしているわけですが、それぞれの感情
がばらばらのまま上手くまとまっていない。結果、読み終えても、晴子さんが何を言いた
かったのかよくわからん、という感想を持ちました。

 力をいれて丁寧に書いていながらも、場面のつながりが悪く、読者に伝えるところの少
ないSSという印象。もったいないなあ。
430名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:40 ID:NgyMgYp/
「逃げ水と」 >>141-151

 まず最初に一言、読みづらいです。11レス1段落空行なしと言うのはさすがに辛いも
のがあります。よろしければ次回以降考慮をお願いします。

 で、内容ですが、ここまで本編から離れられると突っ込みようがない、というのが正直
な印象です。AIRSSである必然性が皆無のような気がしました。オリジナル設定が多いし、
テーマも全く本編と関係ないし。良く言えば本編のイメージを大きく膨らませた、悪く言
えば本編の登場人物の設定を借りただけのほぼオリジナル小説ですね。
 それが良いのか悪いのかは判断がつきかねるので、他の感想人さんに任せるとして。

 文章は饒舌気味ですが、個人的には好きな部類に入ります。必要なことはしっかり描写
されているし、ストーリー展開にもそつがない。敬介の一人称ながら、彼自身の描写は少
なく、晴子の描写を中心に展開されているのが新鮮です。

 じゃあ敬介は無色な存在かと言うと、それがそうでもないのが面白いところ。彼のひね
くれっぷりは健在ですね。ですが、どうせ彼の内面の描写はしないのだったら、敬介を読
み手の分身として感情移入できるくらいに、彼の色を消しても良かったのではと思います。
 このSSでの敬介は、ストーリーの進行役と言う以上に汚れ役としての立場が強すぎて、
ちょっと読感が悪いように思いました。主人公らしくない性格と言うか。読んでいていま
いち面白くないです。彼の視点でくどくど語られても、聞きたくないという先入観が入っ
てしまって……。

 長所と短所が極端なSS。ストーリーが確かで文章が上手いのに、主人公に魅力がなく、
読みづらく、本編からかけ離れた内容。でも、両者相殺したら長所が勝りますね。個人的
には好評価です。
431名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:42 ID:NgyMgYp/
「フィクションの会場」 >>254-265

 荒れ狂う台風のようだという第一印象。一体このSS中に「!」が何個書かれているこ
とか。ネタは面白かったです。というかこれだけ次々と繰り出されれば、素直に脱帽する
しかないですね。
 
 構成的には山なく落ちなくただただ勢いに任せて押しまくった感がありますが、詠美の
強烈な存在が一本筋を通してくれているおかげで、さほどの破綻は感じませんでした。
 しかし、分岐に意味はあったのか、という疑問が。途中分岐SS自体は、ネタとしては
目新しくないし、分岐した後の3話も互いに関係しあっているというわけでもなく、ただ
登場人物を入れ替えただけのように思いました。分岐技術も含めて1つのSSと考えると、
単にいろいろ書きたかったから分岐しました、という感じのするこのSSは好評価しづら
いです。
 もう少し分岐することの必然性を持って欲しかった。あるいは分岐自体もギャグとして
取り込むか。
432名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:44 ID:NgyMgYp/
「満月の夜」 >>132-137

 徹頭徹尾、文章の装飾力で押し切っていますね。夢か現実かわからない話を、多少強引
ながら最後まで読ませてしまう、その文章力は素晴らしく、読みごたえがあります。私は
こういうSSは嫌いじゃないです。
 ストーリーというかメリハリがないわけですが、情景描写を前面に押し出したSSとし
てはそれもありかと思います。またそれだけよく書けています。
 構成的には、舞の綺麗さを文章装飾で見せるかたわら、舞の虚飾性を嘘と言うテーマを
使って流しているわけですが、その両者の融合がいまいち上手くいっていないかなという
印象を受けました。見た目綺麗な舞も萌えポイント、ひねくれた嘘をつく舞も萌えポイン
トなのですが、結末では後者が忘れられた形で「舞は綺麗だ」の一言で済まされているの
が気になります。
 綺麗というのはポジティブな言葉であり、嘘と言うのはネガティブな言葉なのですから、
そのままではこの両者は融合しないと思います。少なくとも私には別物と感じられます。
祐一内部では融合しているようですので、その過程を読み手にも納得できるように描いて
欲しかった。ほんの数行のフォローでいいから。
 そうすれば舞の姿をより立体的に描くことができるだけでなく、コンペのお題にもより
適合したSSになったでしょうに。惜しい。非常に惜しい。
433名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:46 ID:NgyMgYp/
「メビウスの輪」 >>290-297

 発想が面白い。前半の創作部分もよく描けているし、それが一気にほのぼのに変わる落
差も効果的です。で、そのままほのぼので終わるかと思いきや、最後はまたホラー風味。
よく練られたプロットには感心しきりです。タイトルどおり捻れに捻れたSS。何が嘘で
何が本当か分からなくなったまま終わるのが、今回のテーマにはよく合っていると思いま
した。

 が、このSSはホラーにしてはオチが恐くない。最後の「美汐の八重歯」にいまいち恐
怖感を覚えることができませんでした。途中の展開が見事なだけに、最後がしまらないの
は残念。
 なぜ恐くなかったのか、読み返してみても自分でもその理由はよく分かりません。少な
くとも、ラストを肩透かし気味に感じたことは事実で。
 中盤の殺戮シーンは怖かったから、作者さんの力量が劣っているわけでもないし……。
一度ほのぼのを見せておいてからおもむろに落とすという構成も間違っていないし……。
強いて言うなら、真琴の歯に不審を抱いてからラストまでの文章が多すぎたのでしょうか。
祐一視点の説明が5行入っていますが、これが災いしているかも。落とすときは急転直下
が一番効果的なわけですが、このSSはそれに欠けたきらいがあるかもしれません。特に、
「埒も無い妄想だ〜」という考察なんて、ラスト間際に言うべき台詞ではなかったと思い
ます。

 いまいち要領をえない感想ですみません。個人的には、ホラーとしては?でしたが、美
汐萌えSSとしては大変面白かったです。
434名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:47 ID:NgyMgYp/
「優しい嘘のお礼は」 >>119-126

 プロットは悪くないと思います。嘘をテーマとしつつ、ストーリーの中にしっかりH
シーンを挿入できているし。作者さんのやりたかったであろうことは、しっかり伝わって
きました。このSSのように、構成にこだわりが見られるSS、私は好きです。
 が、前半と後半で印象が違いすぎます。二人の共作だと言っても納得できそうなくらい。

 まず、後半のHシーンは上手い。書き慣れていらっしゃるのか、読み慣れていらっしゃ
るのか、ほとんど破綻がありません。描写がしっかりしているし、雰囲気が満点。エロS
Sとして素晴らしい出来です。

 それに比べて前半がいまいちなのは否めませんね。晴子さんの描き方が甘いように感じ
ます。心理描写は多いのですが、十分な説明がないから説得力がないです。

 例えば、「誰にも支えてもらえない彼女の流す涙は、どれほど痛いのだろう」という文
章、晴子さんの観鈴に対する心情を良く表す文章だと思いますが、その「痛さ」が描写さ
れていないために、読み手にはいまいち実感として伝わってこないです。その後、慰めて
やりたいのに慰めてやれない、という記述に続くわけですが、これもやはり慰めてやれな
いことの明確な理由が説明されていないから、晴子さんに対して共感を持てない。
 こういう上っ面だけの文章だけでは、説得力をもたないです。まるでAIR本編から想像
してくださいと言わんばかりで、悪い意味で本編に依存しすぎです。

 特にこのSSは、本編とは雰囲気を変えてHシーンに持ち込もうとしてるのですから、
そこに至るまでの心理展開は本編からの想像では補えないわけで、それこそ作者さんがし
っかりと描写する必要があるわけです。このSSはそこの描写が甘い。
 その結果、Hシーンに持ち込む必然性がよく分からなくなって、前後半が分離している
ように感じられました。後半が素晴らしかっただけに、残念。
435名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:48 ID:NgyMgYp/
「優しき嘘の辿り着く場所」
  http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/578-590n

 暗い。暗いなあ……って前にも言ったような気が。
 Kanon本編のシナリオを一度展開して再構成したSS、と考えればいいのでしょうか。
名雪から始まって、各ヒロインを一回りして最後にまた名雪に帰ってくる構成が美しい。
それぞれのエピソードも手抜きなく描かれていていい感じです。本編のイベントを回想す
るのに、独自の場面設定をうまく利用しているのが好評価。雰囲気を壊さず、さりげなく
目新しさを演出することに成功しています。いや、私こういうSS好きですよ。唯一、栞
パートが香里と二人分けされた形で薄くなっているのが残念と言えば残念ですが。

 欠点は、「優しき嘘」がなんなのか不明、ということですね。「嘘」は分かります。が、
「優しき」が分かりません。はっきり言うと、このSSを読んで「優しさ」を感じられる
ところがないんです。むしろ私は、臆病、卑怯といった形容の方がしっくりくるのではな
いか、と思ったくらいです。優しき嘘という言葉、確かに語感はいいのですが、このSS
ではイメージ先行で中身が伴っていないように感じます。自分に対して「優しい」嘘とい
う見方もできないことはないけれど、それはうがちすぎかな。

 とにかく、優しい嘘という言葉で作者さんが何を伝えたかったのか良く分からないとこ
ろだけが残念でした。そこが今回のコンペの肝であるだけにちょっともったいない。とは
いえ、タイトルにさえ目をつぶれば、他は前述のとおり素晴らしい出来で満足度十分。適
度な改行、段落わけも読みやすいです。
436名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:49 ID:NgyMgYp/
「夢見る頃へ」 >>160-163

 歌詞はJASRAC的にまずいのではないのかな、と思ったり。詳しい人教えてください。
 それはさておき。
 これは上手い。見かけの軽さに包まれたしんみり感は、まさにToHeartのものですね。
お話自体は良くある郷愁ものですが、志保の台詞にかかると途端にToHeartぽくなるのが
不思議。それだけよく書けているということでしょう。冒頭結末に挿入された歌詞を含め、
4レス、コンパクトによくまとまっています。
 突っ込むところがないから他に感想の書きようがないです。満点を差し上げたいくらい。
 ただ、コンペ的には「嘘」の扱いがあまりにも悪すぎやしませんか? 少なくとも他の
「嘘」をテーマの中心に据えた力作に比べ、マイナス要因であることは否めないかと思い
ます。その点だけ気にかかりました。
 評価どうしよう。完成度は間違いなくグランプリ級ですが、お題を上手く扱っていない
このSSをグランプリに推すのは正直ためらわれ……。うむむ……。
437名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 11:51 ID:NgyMgYp/
 以上です。長文ご迷惑をおかけしました。誘導間違ってたし。

 今回もレベルの高いSSぞろいで、楽しく読ませていただきました。作者のみなさんあ
りがとう。辛口気味の感想になったことはお許しください。感想つけられなかった作者の
みなさん、ごめんなさい。
 グランプリ選出には難儀しました。これは!と思ったSS(「夢見る頃へ」)はお題と
の関連性が弱く、その他のSSもそれぞれ突っ込みどころありで、一つとびぬけたSSを
見つけられませんでした。そもそも私の不勉強のせいで感想外にされてしまったSSもあ
るし……。ONE系につけられないのは痛恨。
 悩んだ結果、選んだのが「嘘つきメイドロボ」です。嘘というテーマをSSの牽引力と
して上手く料理し、ギャグありシリアスありにまとめた力量を評価します。ただ、その他
のSSもほとんど差がなかったということを補足しておきます。

というわけで、

 私的最優秀 「嘘つきメイドロボ」
 私的最萌  「決別」

 以上2作の作者さんには特に個人的なお礼を。ありがとうございました。
438名無しさんだよもん:02/08/25 14:14 ID:XmbPszNA
乙〜
439名無しさんだよもん:02/08/25 14:59 ID:ADsgvfAJ
>>418です。続きを。

>141-151 逃げ水と(敬介・晴子)

「逃げ水」を追うように姉の影を追う晴子と、その晴子を、そして郁子を追う敬介。
その度に、また逃げられ……って感じでしょうか?
タイトル「逃げ水と」は、(逃げ水の如き)晴子と共に居て、って意味でしょうか。
それとも、逃げ水とそして何々…、って意味なんでしょうか。
晴子の語る出生の真実も、自分はとりあえず素直に受け取りましたが、
でもテーマ「嘘」を考えるとやはりここが嘘?
晴子の直前の台詞を見てもラストを見ても、その方がしっくりくるか……?
曼珠沙華に関する描写を何度も読み返したりもしたのですが、やはりわからず。
晴子と寝てしまう敬介には、ちょっと唐突な印象で
「おいおい」とびっくりしましたが、
ふたりの会話でその事実の意味が二転、三転していくところは面白い。
文章も、少しおかしな点もありましたが、力こもった文体ですね〜。
個人的には、今回一番の力作だと思いました。
440名無しさんだよもん:02/08/25 19:13 ID:i5O7KBrs
◆kaNSOFOg氏いますか?

そろそろ感想締切時間の警告を出した方がいいと思うのですが。
441 ◆kaNSOFOg :02/08/25 19:32 ID:xyn+kU88
感想期間は明日の朝 8:00 までとなっています。
まだの方はお早めにお願いします。
442名無しさんだよもん:02/08/25 19:34 ID:54dzJY+u
現在356KB
また中途半端だなあ。感想どしどし求む!
443マリカ:02/08/25 19:41 ID:oK3zaBNe
まぼどふアダルトサイト。。。

http://www.kogalu.com/sou/girls/index2.htm
444名無しさんだよもん:02/08/25 21:19 ID:GkHSpZb3
一応書き手なんだけど、せっかく読んだので感想を。
「感想」ということで、出来るだけ簡潔に、あえて(?)主観的に好みバリバリでいこうかと。
所詮はDQNのデムパ感想だと、藁って流してちょうだいな。
爽やかなものとか、キャライメージをきちんと扱っている(そのままがいいとは限らない)ものが好きかも。

『うそつきドラマ』
泣いた。
こんなエピソードが本編に欲しいなと思っていた部分なので、かなりツボ。今回の作品で一番好き。
>……笑うつもりが、こみ上げてきたのは咳だった。
ここのフレーズがすごくいい。
栞が回想から一気に現実に引き戻された感じがして、悲壮感が引き立っていると思う。
栞がやたら元気だったカノン本編からは、逆に遠ざかっている気はするけどw

『フィクションの会場』
ノリと勢いが凄くいい。違和感もないし、まさにコミパらしい二次創作だと思った。
これだけたくさんの人を登場させて面白くまとめると言うのは、書き手として見習いたいところでもあると思う。
最後の選択肢、賛否両論あると思うけど俺はいい試みだと思うな。

『その日は4月1日、いわゆるエイプリルフールだった』
実はWAやったことないけど、とても楽しく読めた。
一レスSSはやっぱりこういうネタ系が一番だと思う。
445名無しさんだよもん:02/08/25 21:21 ID:GkHSpZb3
『嘘つきメイドロボ』
オチとシチュエーションがいい。綾香、セリオ萌えにはたまりません。
いやそれはともかく、なんて言うか、アイディアの勝利かな。

『居酒屋にて』
しみじみとした大人の付き合いがいい感じ。
晴子の独白という形式が凄くプラスに働いていると思う。
辛そうな晴子の顔が想像できて、ちょっとぐっと来るものがあった。
ただ一つ疑問だったのが、
>……なに。晴子先輩は娘さんと違って嘘が顔に出ますね、やと?
これ。上で、
>ウチに娘がおるってこと、前に話したっけ?
と聞くような付き合いの後輩が、なぜ「娘さんと違って嘘が顔に出ますね」などと言えたのか。会った事あるの?
色々解釈できると思うし、まったくありえないとは思わない。
でもやっぱり説明不足な感はある。混乱して設定を勘違いしちゃったのかな、って取るのが一番普通だと思う。
統括期間に説明があると嬉しいかも。


友人に薦めるとしたらこの五つかな。
特に『うそつきドラマ』が際立って良かった。
446名無しさんだよもん:02/08/25 21:25 ID:GkHSpZb3
んでその逆。
これはどうなの?っていうのとか、もったいないなあっての。
なんかあんまり簡潔になって無い気がするw

『夢』
正直な話、テーマを間違えた、或いはテーマがあることを知らなかったのでは?と思った作品。
知らないおじさんが嘘をついたのかもしれないし、前の感想にあったみたく、あゆが鯛焼き欲しさに嘘をついたとも取れなくはない。
ただ、前者ではテーマにするには少し難があるし、後者では会話の雰囲気に無駄な悲壮感が漂いすぎ。
あゆが嘘をついているとは到底思えない。俺は多分前者なんだろうと解釈した。
まあなんにせよ、統括期間に説明を。
個人的には「何を、されたんだ」を受けて「なんてね、嘘だよ」とか言ってあゆがおどけるシーンで締めたりして欲しかった。
で、実はその一言が嘘だった、とか。
地の文や会話で語らず、ちょっと態度で匂わせて……って、口出ししすぎだねw

『望みと言う嘘』
解釈しようが無い気がするけど、強いて言うなら2Chに飛び交う有象無象のデムパと毒電波をかけた、と言ったところかな。
そう考えると
>晴れた日はよく届く、そうだよね
ってところがちょっと笑える。なんにせよ説明が欲しい作品その2。
447名無しさんだよもん:02/08/25 21:27 ID:GkHSpZb3
んで、もったいないなあとか、なんか悔しいなっての。

『逃げ水と』
地の文が光る作品だけど、題材がちょっとイタい。
おろした子供の影を観鈴に重ねてたのかなあとか想像できる余地があるのはいいけど、やっぱりどうでもいい男に抱かれる晴子って言うのが切なすぎ。
もうちょっとなんかこう、救いのある設定にして欲しかったと思う。
読ませてくれる文章なだけに、ちょっと残念。
後は細かいところだけど、やたら「た。」で終わる文が多かったのがちょっと違和感があった。
効果を狙ってるっぽい節があるんだけど、もしそうならうまく働いてないっぽい。っぽいばっかですまんね。

『嘘の上手なつきかた』
何度も言わなくてもわかったよ、とか言われそうだけど、タイトルが内容と合ってない気がした。
これまたバリバリ既出だけど、前半が凄くいいのに後半が無理やりな感じ。
ただみんなこれが不完全なかたちだと思ってるみたいだけど、俺は多分こういう作風の人なんだと思う。
正直このあと濃厚なHシーンが入っても、あまり没入できない気がする。
まあこの辺は純粋な好みだと思うけど。


なにか書いてみようかな、と思ったのはこんなとこ。
別にスルーした作品は駄作と思ってるわけではないので勘弁。
全作品に感想つけてる人達、あんたら凄いよ。職人だよ(笑
448名無しさんだよもん:02/08/25 21:50 ID:WOF0BHmR
>445
その部分、晴子の話で観鈴がうまく嘘をついていた、って事の対比じゃないかと。

場面として、この後輩君は先輩から「言いたい事があるなら言ってみろ」と言い詰め
られている。
正直に「嘘ですね」なんていったら殴られそうだし、だからといって変にぼかすのも
まずい。だから、先ほどの話に出てきた娘がうまく嘘をついた、ってのを引用して、
娘ほどうまく嘘をつけてない、って風にそれとなく話す、ってのは、よくあることでは
ないかと。

……まあ、観鈴を馬鹿にされた、と取った晴子がこのあと後輩をたこ殴りにしてる、
って図が思い浮かんでるんですが……さてさて、作者さんの説明が楽しみです。
449445:02/08/25 22:07 ID:GkHSpZb3
ああ、なるほど…確かに。
って、そのぐらい気付けよ俺。アホだなあ…
450名無しくん、、、好きです。。。:02/08/25 22:19 ID:W+EBd2N9
>448
私も気づきませんでした( ゚д゚)。目からうろこ……
451名無しさんだよもん:02/08/26 00:01 ID:+Uosgd5j
そう言えば、>>241氏は感想書いてくれたんだろうか?
452名無しさんだよもん:02/08/26 00:03 ID:Vdd9quy1
大丈夫。
453辛口批評:02/08/26 00:54 ID:TDcP6Wbp
今回は随分遅れたけど、今から投下。
454辛口批評:02/08/26 00:55 ID:TDcP6Wbp
今回も批評の真似事を。判断基準は以下の通り。
●文:基本的な文章力。
●構:作品内における構成力。
●描:登場人物の描写に違和感がない(不条理系は逸脱してもある程度OK)か、個性をとらえているか。
●感:読中か後、感情(感性)に訴えかけるものがあるか。●テ:深いテーマ性があるかどうか。理性に訴えかけるな何かがあるか。
●総合:総合点。
なお、『感』か『テ』は、どちらかの評価が高ければ総合でも高得点とした。

今回は感想期間になるまでスレをいっさい見ない状態で、
(というか、観る暇なんかなかった)
最後にまとめて作品を読破。評価してみる形になった。
(最後にまとめてみるパターンではなく)


○優しき嘘の辿り着く場所()
文:6 構成:6 描:6 感:6 テ:4 
総合5
 優しき嘘、ってのが何をさしているのか、理解できなかった。
 もし祐一の嘘を指しているのならば、それは彼(祐一)の
独りよがりだと思うので、『優しい』とは認めたくないな。


○再会の約束()
文:4 構成:4 描:4 感:5 テ:4 
総合:4
 評価しにくいな。下手というわけではないのだが、
ワンシーンを切り抜いてきた感じなんで、
もう少し状況の描写が欲しかったか。 
455辛口批評:02/08/26 00:56 ID:TDcP6Wbp

○ポケットを空にして()
文:4 構成:5 描:6 感:4 テ:4 
総合5
 行sage、三点リーダ、句点などが有れば『文』は+2。
 まぁ、今回の作品に限り、句点はないままでもイイかなとも思うが。
 ちなみに『嘘』は、言おうとして結局言わなかった、
言い訳のことでテーマクリアーのつもりってことでok?


○虚像の王子 ()
文:6 構成:6 描:6 感:5 テ:5 
総合5
 助詞の使い方が間違ってると思われるところや、
助詞があった方がよいと思うところが数カ所。
 話の筋はほぼEDままなので、特に評価のしようがない。


○君が望む永遠()
文:5 構成:6 描:6 感:4 テ:4 
総合5
 文章量だけで言えばそれほど多いわけではないが、確かに冗長。
 もう少し練りこんで良いと思われる。
 しかし、今回は三点リーダ使わない人が多いな……。
456辛口批評:02/08/26 00:58 ID:TDcP6Wbp
○名無しですから
文:5 構成:5 描:5 感:4 テ:4 
総合4
 作品の意図がいまいち見えなかった。
 こちらの読解力不足かもしれぬがとりあえずこの評価。
 あと、エロ本が袋に入った状態から、初音が中身を見た後までの流れが、
不自然に感じる。


○居酒屋にて
文:5 構成:6 描:6 感:4 テ:4 
総合5
 ああ、有りそうかなぁ、と思う。こんな感じの風景。
 この情景を切り取るのが目的なら、それを達してはいるのだが、
どうもそれだけでは読者的には満足行かず。
 どうせだったら観鈴が修学旅行を休んだことを掘り下げても、とも思う。

○決別
文:8 構成:7 描:7 感:7 テ:6 
 ふむ。上手いな。
 嫌われてでも、耕一を耕一として保つためにとついた、嘘。
 ゲーム本編の楓シナリオをクリアしていればそれなりに響く物があるだろう。
 淡々とした文章が、楓の引き裂かれんばかりの悲しみを伝えてくる。
 評者が楓スキーならばもう少し評価高めかも。

○夢
文:4 構成:5 描:5 感:4 テ:4 
総合4
メンテネタじゃないの?
 面白かったと言えば面白かったが、何処が嘘なのか分からないし。
457辛口批評:02/08/26 01:00 ID:TDcP6Wbp

○嘘の世界
文:7 構成:6 描:6 感:6 テ:6 
総合6
 某レクイエムの世界のようだ……w と笑ってはいけない。
 完成度は高めだと思うのだが、何か今ひとつ決定打がないと、好評価につなげにくい。


○優しい嘘のお礼は
文:6 構成:5 描:4 感:4 テ:4 
総合4
 前半の流れで行けば良かったのにと思う。
 お礼はHでなんていくらなんでも……。
 もっとも、これはお礼ではないということなのだが、えっと、
それはつまり、ただやりたかったからやったということなのかな?


○満月の夜()
文:7 構成:5 描:6 感:5 テ:4 
 舞シナリオBADエンドといったところ。
 全体的な文や段落を意識した改行など文章力はそれなりに感じられる。
 が、横書きだとやっぱり読みにくいよなぁ……。
 正しいのに、読み難いってのは、何だか悔しいね。何とかならないものか。
 筋立ては新鮮な物を感じ取れず、そこが低い評価に。

458辛口批評:02/08/26 01:00 ID:TDcP6Wbp

○逃げ水と
文:8 構成:8 描:7 感:7 テ:7
 完成度高し。
 何処を嘘と取るかで度合いが変わってくるが、いずれにせよ、
救いの無さというか、そういう部分において訴えかける部分が大きい。
 変に救いを作らなかったことに意志を感じる。 


○名詞一つの嘘
文:6 構成:8 描:6 感:6 テ:4 
総合:7
 タイトルと中身のからめ方、校正の妙。


○望みという嘘
文:─ 構成:─ 描:─ 感:─ テ:─ 
総合:1?
実験意図が読みとれず。


○夢見る頃へ
文:6 構成:6 描:6 感:5 テ:4 
総合:6
 何か良いなぁとは思うものの、傑出した点を見いだせず。
459辛口批評:02/08/26 01:02 ID:TDcP6Wbp

●……段々読み疲れてきた。途中、何日か置いて読んでいたのだが。
 なんで今回こんなに作品数が多いのだろうか。
 しかも、それほど GOOD!! って感じじゃないのばかり……。
 本職さんは夏コミや帰省、墓参りで忙しいのか?
 ここら辺りから気になった奴だけ採点寸評をつけることにする。
 作品的に悪くないなと思っても、良いな、と思わなければスルー。
 良いな、と思わなくても気になればスルーしないかも。
 まぁ、飛ばされた人は、評者の怠慢と、先行者の実力不足と、
何よりも自分自身の仕上げの遅さを恨んでくれ。
 

○嘘つきドラマ
文:6 構成:7 描:6 感:6 テ:4 
総合:6
 淡々と一人称で語られるタイプの作品か。
 今回のテーマと栞というのは相性のいい組み合わせだったかもしれない。
 が、この作品は作者自身の力で上手くまとめたなと思う。


○最後の頼み
総合:6
 文章もまぁまぁ。ネタ的にはいい感じかと。
460辛口批評:02/08/26 01:04 ID:TDcP6Wbp
○黒き森の魔女
総合:6
 どうクロスさせるのかが気になりつつ読んだ。
 エピソードのつながりは良いと思うが、数百年前の出来事を
もう少しコンパクトにできればもっと良かったんでは? と思う。

○嘘つきメイドロボ
総合:6
 前半は続き(というか原因)が気になり面白く読んだ。
 が、理由は評者的にはいまいちだったのでガックリ。
 しかしながら、オチには笑った。
 これは完全に不条理物として受け止めるべきだったのか?
 
○上手な嘘の付き方
総合:─
 今回、読むこともスルーさせてもらった。スマソ。
 文章力はそこそこ有りそうだったが、読み疲れてる人間に19レスは重すぎ。

○メビウスの輪
文:7 構成:7 描:7 感:5 テ:7 
総合:7
 清涼剤だね。程々の長さで上手くまとめられてて良い。構成もいい感じで、
最後のオチもある意味定番ともいえるが、収まりがよいのでOK

○remained one
 悪い。これも最初の数行だけ読んでスルー大決定。
もう少し惹かれるでだしだったら読んでも良いかなと思ったが。
461辛口批評:02/08/26 01:07 ID:TDcP6Wbp

●今回の一押しは、
『決別』と『逃げ水と』で、
 次点『メビウスの輪』と『嘘の世』か。

 で、投稿の直前に感想を読んでいたのだが、やっぱり、評者と近いような感情を
持った人が居た(>>359)のだな。ちょっと安心。
 面白ければ文章量が多くても、それほど問題はないんだよ。
 ただ、そうでない作品を数多く読むのはつらいということでしょ。
 ……と思ったら、反省されてしまった。うむむ。

 それから、『その日は四月一日、いわゆるエイプリル・フールだった』。
 てっきりメンテだと思ってたんで評価外だったけど、面白かった。
なんなら、こいつも一押しに入れても良い。それくらい面白かった。ウイッス。

 今回は手放しで褒めちぎりたい作品はなかったなぁ……。
(9点はどれにもつけなかったし。あえてつけるなら『その日は四月一日〜』かもなw)
 まぁなにより、こっちも今回の評は全然、辛口がどうこういうレベルじゃないしな……。
 次はこっちも精進しますわ。
462辛口批評:02/08/26 01:09 ID:TDcP6Wbp
>>461

『嘘の世』ってなんだ?
『嘘の世界』だな。

 ……はふう。
 ……しっかりしろ、俺。
 頑張れ、俺!
463名無しさんだよもん:02/08/26 05:59 ID:vsehVEma
とりあえず気になったものだけ感想を。
>>22 「その日はいわゆる4月1日、エイプリルフールだった」 ホワイトアルバム
 嘘がすべて本当になっている構成から考えて、最後の告白は意味深。
 1レス不条理SSとしては読みやすく、1レスSSのお手本としてとてもいい。
>>44-46 「居酒屋にて」 Air
 軽い晴子の一人語りに対して、最後の、後輩の一言がすごく重い。
 晴子がどんな気持ちで飲みつぶれたか察すると、実はかなりシリアスなお話。
>>132-137 「満月の夜」 Kanon
 一見現実と妄想の区別が付かないあたり、祐一の深刻さを物語っている。
 所々で出てくる嘘の会話が、本当の気持ちを書き出す非常によいエッセンス。
>>155-156 「望みという嘘」 雫
 「晴れた日はよく届く」という嘘に、電磁波通信の「ジャミング」という言葉を思い出した。
 実験としては大成功だが、他に何か訴えてくるものが欲しかった。
>>182-188 「うそつきドラマ」 Kanon
 「うそつきメアリー」というドラマを知っている読者には、きっと嘘の質の落差がおもしろいだろうと感じた。
 メアリーに対して、栞の嘘は希望の裏返しなのが泣ける。
>>213-219 「黒き森の魔女」 LeafFight97
 原作キャラクターのあるオリジナルストーリーとして、とてもいい話。メイフィアの嘘も生きている。
 他の方々はクロスオーバーものとして評価しているが、(LF97を一つの作品としてみている)私にはそのような感想は持たなかった。
>>224-236 「嘘つきメイドロボ」 To Heart
 セリオのデータが、夢を処理できるあたり長瀬研究室のすごさを感じるw。
 セリオのギャグストーリーとして、メイドロボの設定を非常にうまく使っている。
>>245-250 「基準座標」 To Heart
 綾香が主役の物語として、日常を非常によく書き出している。
 セリオが、セリオらしからぬ嘘をつくと言うことでその点が非常に萌え。

今回、圧倒的にうまい作品はそれほどなかった気がするが、それぞれの作品ごとにうまい工夫があって、もっとじっくり読み込みたかった。
464 ◆kaNSOFOg :02/08/26 08:01 ID:QY16i3HD
ただ今をもちまして、感想期間を終了させていただきます。
投稿された書き手の皆さん、感想をつけてくださった読み手の皆さん、
そして生温かく見守ってくれていた ROM の皆さん、どうもご苦労様でした。

引き続きこのスレでは、今回の運営への意見、書き手の挨拶、
次々回のテーマの決定などを行いたいと思います。

上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。

※次回のテーマは「絶体絶命」に決定しています。
※今回決めるのは次々回のテーマです。お間違いのないように。
465 ◆kaNSOFOg :02/08/26 08:01 ID:QY16i3HD
感想の中で、評価の高かった作品は以下のとおりです。

『逃げ水と』 >>351 >>384 >>418 >>461
『居酒屋にて』 >>351 >>353 >>418
『嘘の世界』 >>336 >>415 >>417
『うそつきドラマ』 >>408 >>418 >>445
『決別』 >>437 >>461
『満月の夜』 >>384
『嘘つきメイドロボ』 >>437

どうやら第五回グランプリは『逃げ水と』らしいです。おめでとうございます。
466 ◆kaNSOFOg :02/08/26 08:03 ID:QY16i3HD
またまた作品数とレス数の集計です。前回のミスをいくつか修正。

      作品数  総レス数  平均レス数
第一回   14     66      4,7
第二回   9      46      5,1
第三回   15     125      8,3
第四回   12     149 12,4
第五回   27     209      7,7
総計     77     595      7,7

統計上は7,7というところに落ち着きましたが、
短編も長編も相当数ありました。
467 ◆kaNSOFOg :02/08/26 08:05 ID:QY16i3HD
五回にわたるコンペで投稿された全77作を、原作の作品別に分類してみました。

Kanon 27 東鳩 13 ONE 8 雫 6 Air 6 WA 5 痕 4 
こみパ 2 まじアン 1 誰彼 1 うたわれ 1 クロスオーバー作品 3 

注:『楓のおもてなし』『雨三篇』『黒き森の魔女』はクロスオーバー作品として
カウントしました。いずれもleaf作品オンリーです。

鍵は41作、葉は36作でした。
キャラクターの登場回数は、男性では相沢祐一(23回)がトップ、
女性では来栖川綾香と天野美汐(いずれも8回)が最多です。
概算ですので、ミスがあったらすいません。
468 ◆kaNSOFOg :02/08/26 08:08 ID:QY16i3HD
以上です。連続投稿失礼しました。
469名無しさんだよもん:02/08/26 08:38 ID:tXTXUAcU
お疲れ様です。
470名無しさんだよもん:02/08/26 08:39 ID:DDrEMBTU
 感想人の方々、お疲れ様でした。
「優しき嘘が辿り着く場所」と「嘘のつき方、教えてください」を書いた者です。
 前回の参加作品は「真夏の夜の 冬の夢」でしたか。前回同様、今回も様々な
感想が付き、楽しませて頂きました。
 では感想への感想というか、言い訳というか、書いていきたいと思いますので、
よろしかったらお付き合い下さい。
471 ◆4W0fTthY :02/08/26 08:40 ID:DDrEMBTU
○優しき嘘が辿り着く場所
 問題点として指摘されたのは主に次の二点でしょうか。
・祐一が突然事実に気がついた様に見えて、説明がないのが納得できない。
 確かに説明不足ですね。でもこの部分を詳しく説明するわけにはいかないので
す。何しろこの「実は何も知らないフリをしているけど、本当は知った上での行
動である」というのが肝の部分でしたので。
 この物語で祐一は、あゆ達消えた四人のヒロインに起こったことをなんとなく
分かっています。でも何となくです。よくないことが起こったのではないか? 
くらいですかね。
 でも一人ぐらいなら偶然で片づけられるかもしれないですけど、四人も、です
から、負の意識にとりつかれてもおかしくないでしょう。自分はこの街から嫌わ
れているのか、とか。
 そして祐一はこの街にいること自体が負担になってきます。何しろ、街のどこ
に行ってもヒロインの何かに遭遇するのは、SSで書いた通りです。
 だから祐一は街を逃げ出すことにしました。街を逃げだし、全てを記憶の彼方
を押しやり、忘れるのです。
 過去に、あゆや、舞や、真琴のことを忘れ去ったように。(名雪の雪うさぎを
壊したのもそうか)
 すなわち祐一の行動は、Kanon本編の過去の行動を、再び取ってしまった、と
いう解釈です。
 ただ違うのは、「あの街では何もなかった」と自分で思いこむために、自分に
嘘をついた状態になっている、というところですか。極限状態にある人間が、自
分に都合のいい嘘を信じ込む、という状況だと思ってください。
 これがこのSS中で書いた最大の「嘘」になります。
 祐一が自己陶酔気味と言われましたが……まぁそうですね。自分についた嘘に
自分で酔ってる状態ですから。
472 ◆4W0fTthY :02/08/26 08:42 ID:DDrEMBTU
・タイトルの「優しき」の意味が分からない。
 救われない暗い話で、どこが優しいかわからないということですが、そうです
ね、SSの結末を見れば確かにそうでしょう。でもこの「優しき」というのは
SSの開始時点にかかってきています。
 Kanonという物語には嘘が多々登場します。しかもその嘘は人を傷つけるための
ものではなく、人を、或いは自分自身を守るための、いわば「優しい」嘘です。
(一応SS中でも、ヒロインがついた嘘などについて言及はしたつもりなのですが、
弱かったですかな……)
 それらの嘘の中の真実に気がつくことなく祐一が日々を過ごした結果が、この
SSの開始時点になっている……という感じですか。
 そういう意味でつけたタイトルです。
 そう考えてもらえると、ますます祐一の不甲斐なさが浮き彫りになると思いま
せんか?


 それから最後に一つ。
 そもそもKanonという物語、主人公が選んだ以外のヒロインは、みんなこのSS
にあったような不幸な目にあってます。
 だから今回は、幸福になったヒロインの話、ではなく、幸福になれなかった人
たちの話を書こうと思ったのです。たまにはこういう話を書いてバランスをとるの
もいいかな、と。
 普段はみんなで幸福になる、といった話を書くのが好きなんですけどね。
473 ◆euMzTKbo :02/08/26 08:43 ID:DDrEMBTU
○嘘のつきかた、教えてください。
 ごめんなさい。最初に謝ってしまいます。
 多くの方が書かれたように話が落ちてません。自覚してます。
 実はこの話は日曜日の昼から書きました。その時点で明るい話がほとんど投稿
されておらず、何か明るい話でも書こうかな、と思って、思いついたのがこれです。
 マルチに嘘のつきかたを教える、というネタから、キャラの会話ばかり思いつき
はしたものの、うまい落とし方が思いつかず、悩んでいるうちに夜になってしまっ
たので、適当に終わらせて投稿した物です。
 だったら投稿するな、と言われそうですが、まったくもってその通りです。
(もったいない、などと思ってしまったので……)
474 ◆/xfl9V7I :02/08/26 08:45 ID:DDrEMBTU
 それから >>345-350 の感想を書いたのも自分です。
 その節は色々と皆様にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

 自分が一番よかったと思ったのは
「居酒屋にて」
 です。軽妙な文章でありつつ、後に残る印象がよかったです。
 個人的には、「テーマ」の決まった「SS」のコンペですから、文章力云々と
同等、もしくはそれ以上に、テーマと元作品がうまく料理されている作品の方が
好みなもので。
 文章力だけでいえば、「黒き森の魔女」 がよかったんですが、嘘の絡め方が
弱いと感じたのは感想で書いた通りです。
475名無しさんだよもん:02/08/26 08:46 ID:DDrEMBTU
 以上、長々と失礼いたしました。

 次回も気が向いたら参加しますので、その時にはよろしくお願いします。
476名無しさんだよもん:02/08/26 11:54 ID:9q+O5Zm6
「優しい嘘のお礼は」を書いた者です。
御覧頂いた皆様、感想を下さった皆様、ありがとうございました。
SSもHシーンも初めて書いただけに、色々と勉強になりました。

読んで頂いた方によって前半と後半の評価が異なっていますが、
これからは、良い意味でムラができないようにしていきたいです。

一応最後の一行だけ解説させて頂くと、
お礼という名目で惚れかけている往人にフェラしちゃったよ、っていう意味なのですが、
これだと、観鈴と往人をだぶらせて見ているような描写が無駄ですよね・・・。

これからは精進してきます。
今回は本当にありがとうございました。
477140:02/08/26 12:28 ID:6Oj8G+yV
拙作「逃げ水と」を読んでいただきありがとうございました。
感想人の方々からいただいた感想は、逃げ水との加筆修正および、
今後の作品に役立たせていくつもりです。
今ですから言ってしまいますが、ミステリーとしてはこの作品は正直出来はいまいちでして、
ミステリーと表記しないで、こういう場に出したらどんな評価がつくかという
試みで投稿したのですが……。
思いのほか予想していなかったな意見、感想をもらって、この場のありがたさを噛み締めた思いです。
平均点ばかりもらうことになりそうだなと踏んでいたんですが、
わりに上と下に評価がばらけたのも予想外でした。

ストーリーを深読みしてくださった方々が何割かいたようですが
真相を見抜かれた方はいらっしゃらなかったようですね
ネタバラシしてしまいますと、まず晴子の語ったことは真実です。
ただし言っていないことがあります。
未読の方は次のレスを飛ばすなり、あぼ〜んしていただけるとありがたいです。
478140:02/08/26 12:29 ID:6Oj8G+yV
さて晴子が真実を言ったとすれば、観鈴は敬介の子供ということになります。
言い換えれば郁子は敬介の子供を受胎する行為をしたということですね。
つまり郁子の真似をしていた晴子は、敬介に抱かれるだけでは満足ではなく、
敬介の子供をはらむことまで真似なくてはならないのです。

晴子は敬介に抱かれた際、敬介の子を産むつもりで抱かれました。
ですが観鈴を他の人の手に任せられなかった晴子は、敬介の子供の母親ではなく、
観鈴の母親としての道を選ぶことになります。

>街灯の明かりからそれた路肩に、曼珠沙華がぼそぼそと炎に燃えるように咲いていた。
>夜目にも映えた赤い花は、誰からも忘れられたような場所にこぼれ咲いていて、
>なにかしら無情感さえ漂わせていた

この曼珠沙華とは、産まれずに死んだ晴子と敬介の子供のこと、
つまりは水子であり、産まれずに死んだ子供を悼むイメージの顕れです。
要は晴子が観鈴の骨を海に撒いたのも、水子の供養と心の整理を兼ねてのことだったのです。
まあ晴子が実際に妊娠したにしろしないにしろ、晴子の心象にはさして変化はないのですけど。

このことで変化があるのは、敬介のほうですね。
過去の敬介は晴子の真意は見抜いていませんし、話の冒頭、現在部分でも気づかずにいます。
しかし最後の晴子の告白に至って、自分の子供を宿した可能性があったことをさとってしまいます。
このこと自体は嘘ではないですが、嘘によって陽画から陰画へと転換する背景として
わずかに存在を匂わせるようにしておきました。

さらにひねた見方をすると、観鈴は郁子の子供ではなく、晴子の子供であるという見方もできますが……
そこまでは深読みする必要はないです
というよりそこまで書くと、論理がぐるぐる廻ってしまうんですね。
ややこしくなりそうなので、話の展開としては没にしました。
479140:02/08/26 12:31 ID:6Oj8G+yV
では感想に対するレスをまとめて。
まず郁子や敬介が悪役になっているという意見が目立ったのですが、
実を言ってしまいますと、ろくに予想してませんでした。
郁子は、清らかなイメージを少しだけ剥奪しよう、くらいのものだったのですが。
一番感想の中で予想外だったのは敬介が悪役になっている、という意見。
いやあワタシ、敬介のこと「原作よりいいヤツ」のつもりで書いたんですよ?(本当
これがギャップというものか……

キャラが書けてないとか、文章がたるいというのは重々自覚してます。

AIRの設定と差があるという意見も、予想していた以上に多かったですね。
トリックに破壊力がないために納得させきれてないことも影響あるんでしょうね。
ミステリーとして、違和感というのは切り離せない、重要な味付けですが、
過多になるのも考え物ですし、今後気をつけていきたいです。

救いがないというのは……自分の性質です。ごめんなさい。

わからなかったのは>400
>それと、「僕は晴子をまんじりと見つめた」って部分、おかしくない?
うーん、文章の用法のことでしょうか。
自分が考え違いしているのかと思い、後になって調べましたが、
間違った文章ではないようです。
それともストーリーの流れとして、おかしいということなのでしょうか……。


ミステリーとして面白かった、という意見は素直に嬉しかったです。
感想、ありがとうございました。
480140:02/08/26 12:34 ID:6Oj8G+yV
最後に目に留まった他の方の作品への感想を。
>81
>嘘の世界
セリフを読ませる力は今回の作品群で一番でした。
作品として面白いものにしようとする狙いが、結果に繋がっていたことも評価できました。
やむをえないことではあるのですが、そのぶん展開が読めてしまうことが
残念に感じました。
もう一味、読み手の胆を冷やすようなものがあると、なおよかったのですが。

>153
>名詞一つの嘘
シーンの切り取り方と最後の一行がよいですね。
ただいかんせん短いです。
短いから良かったという意見もありましたが、そうではなく、
一つのストーリーの見せ場として、これを持ってこれると
文句なしだと思います。

>224
>嘘つきメイドロボ
今回のメイドロボものでは、嘘の内容がひねってあったのが印象に残りました。
話の展開も面白かったですし、セリオも可愛いですね。
オチがすべり気味なのも、ご愛嬌というところでしょうか。

この三つが、ほかに書いているSSがあれば、読んでみたいと思わせた作品でした。

またなにか合いそうなネタがあれば、参加することもあると思います。
そのときは、いただいた感想が反映されるものになるよう、尽力したいですね。
ではおつきあいいただきありがとうございました。
481感想人1:02/08/26 13:07 ID:JokvDbT4
>>479
あー、ごめん。
「まんじりと」と言う言葉の意味、「じっと見つめる様」って意味があるのを
知らなかったんだ。(いま、詳しく調べた)よく使われるのが「まんじりとしない夜を過ごした」とか言う形だったから、
読んだときに何となく座りが悪い気がしたので、感想で指摘したんだよ。
482名無しさんだよもん:02/08/26 15:05 ID:dwcVFIcU
祐一・美汐の「ポケットを空にして」http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/623-625n
書きました。
ちょっと補足すると、性格に関しては真琴TRUE ENDですでに変化の兆しを見せており、
テーマに関しては、美汐がしようとした言い訳=(・A・)イクナイ!嘘と、
祐一が最後にしたフォロー=(・∀・)イイ!嘘とを対比してみました。
文章は、まあ気軽に書きたかったという事で。

いかにも形式外れてるのでスルーされるかと思ったんですけど、
読んでくださった方には感謝します。
483名無しさんだよもん:02/08/26 16:30 ID:qQ9lgPqs
>>478
晴子が堕胎したという情報が出たのは敬介と寝る以前ですし、
解説無しでそういう風に読み取るのは自分にはちょっと無理でしたね。

>>470
「雨三夜」の方でしたか。ちょっとレスが一言二言多くて物議を醸してしまうのが
玉に傷かな? 今回の場合は、発端になったのはもちろん>>359-360さんですが。

>>481
自分も「まんじりともせず夜を明かした」とか以外の使い方、知りませんでした。
484名無しさんだよもん:02/08/26 16:42 ID:oNIeeuzv
>483 「雨三編」ダトオモウ

優しき嘘も逃げ水も、それだけの裏設定を考えていたのなら、
本文中に書いておけば、絶対評価上がったと思うのに。

……というのは感想をもらった後で気付くことなんだよね……
485名無しさんだよもん:02/08/26 19:20 ID:OqMoouRN
あれ?感想期間を一日間違えてた(w
感想の続き、今からでも書いていいんすか?
最優秀は>>418に挙げ済みなんで。
486名無しさんだよもん:02/08/26 19:54 ID:T6f6K1+m
多分OKと思うけれど……
◆kaNSOFOg 氏の意見を待ったほうがいいのかな。
487 ◆kaNSOFOg :02/08/26 20:04 ID:lZ6pxBnm
今回のように作品数が多い場合は、
感想がずれこむのも仕方ないでしょう。
別に構わないと思いますよ。
488名無しさんだよもん:02/08/26 21:11 ID:jT7LFfy+
>>486-487
え?
>今回のように作品数が多い場合は、
てことは、基本的には感想期間を過ぎた作品や過去の作品に感想書くのは、
このスレ、禁止なの?
感想一斉スタートルールはともかく、
一定期間後は感想禁止・停止ルールのある投稿スレってのもなあ……。
489名無しさんだよもん:02/08/26 21:37 ID:6QIWM9WN
つか、いつまでも感想つけても大丈夫だと、キリが無くなりかねないからでしょ。
次の期間に入っても延々感想付けるのがいないとも限らないし。
490名無しさんだよもん:02/08/26 21:51 ID:0FYyUXEg
あと、なるべく感想期間中に書いてほしいという思惑もあるから……
感想期間が設定されてないと、いつでもいいやということになって
感想が減りかねないですし
よいSSにはすぐつくだろうけど、惜しいSS、まだ発展途上のSSには
レスがつきづらくなってしまうだろうから
491名無しさんだよもん:02/08/26 22:42 ID:XHd7MrB0
後から来た人が第一回や第二回の作品が気に入って
感想したりすると、スレの常連さんから
絶対禁止って止めが入るのか?そりゃなんだか違うような。

感想期間を反故にしようぜって言ってるんじゃなくて、
それ以外の期間でもSSに関するやりとりは多少はあってもいいと思うんだけど。
感想期間外だから正規期間外の感想なのは双方承知の上でならさ。
492名無しさんだよもん:02/08/26 22:58 ID:+Uosgd5j
統括期間ならそれでもいいんじゃないかな?
さすがに感想期間はその回の感想を述べた方がいいと思うし、
投稿期間はやっぱり作品関係の話は控えた方がいいと思う。

なんて話してても、今は◆qsaJNT.c氏がいないからなあ…
◆kaNSOFOg氏が決めちゃっていいのかな?
493名無しさんだよもん:02/08/26 23:39 ID:OPMoDNpG
ただのSSスレならいざしらず、“コンペ“スレだからな…
でも気に入ったSSに感想つけたい気持ちもわかるし、
スレの空気見て、メンテor雑談モード時につけるのなら問題無いと思います
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
494名無しさんだよもん:02/08/26 23:42 ID:LW/TB4xA
前スレがまだ生きてるから、そちらで書いてはいかがかと。
495 ◆kaNSOFOg :02/08/26 23:58 ID:lZ6pxBnm
感想期間を過ぎた作品や、過去の作品に感想を書く事については
別段禁止されているわけではありません。ですが、
一応、統括期間は運営方針や次々回のテーマ決めなどが本義ですので
タイミングを見計らって下さい、って事で良いですか。
496名無しさんだよもん:02/08/27 00:08 ID:fsXDF+ub
期間外だって自覚してる感想のひとつふたつに、そこまで目くじら立てんでもと思うが

>>493
その強調記号の使いっぷりじゃ、問題アリアリだと言ってるように見えるぞ

>>494
とにかく、このスレではこれ以上書くなってことか…
497470:02/08/27 00:58 ID:Z+T92zZy
>>483-484
あ、覚えていてくださった方がいて恐縮です。ええ、雨三編も書きました。
毎回、どこか変わった――ヘンとも言えますが――SSで挑戦中です。

裏設定は、裏だから裏設定でして……どうにも表に出しようがなかったり
しました。祐一視点で書いちゃっていましたので、挿入しようがなかったと
いうか……。
まぁそういう点が、まだまだ至らぬところなのでしょうね。


>今感想を書いていいのか関係
基本的に感想期間を設けてるのは、誰が書いたSSか分かってしまう事により、
客観的な感想を書けなくなるおそれがあるため……だったと思いましたが……。
>>48の下の説明とかの関係かと。

498名無しさんだよもん:02/08/27 06:40 ID:zK/EAQmM
「みんな名無しで投稿」ってのはこのスレの特色だからね
企画としての感想は感想期間で扱えばいいと思う

それを外れた一般的な感想も常時受け付けってスタンスだったと解釈してるんだが
普通に両立できるでしょう
499名無しくん、、、好きです。。。:02/08/27 09:11 ID:W9z22ik2
>>498に賛成です。
ただ、スレの空気とタイミングには十分注意すべし、と。>自分にも言い聞かせます
500名無しさんだよもん:02/08/27 09:54 ID:z8Jz0UWS
>それを外れた一般的な感想も常時受け付け
感想期間が終わった後の、ってことなら賛成。
SSへの先入観を作らないためにも、投稿されたSSにすぐ感想付けたりするのは
できればスレルールに配慮して遠慮して欲しいし。
501名無しくん、、、好きです。。。:02/08/27 10:01 ID:W9z22ik2
それから、書き手としても少しご挨拶を。また長文;

今回、飛び入り的に『うそつきドラマ』を投稿させていただきました。
たくさんの感想、どうもありがとうございました。

元来栞萌えな私は、本スレ(投稿スレ)に続々とUPされた栞SSを
読んでいるうちに自分でも書きたくなって、ついこういうものを書い
てしまいました。
栞らしいと言ってくださった方、ありがとう。最高の褒め言葉です。

出来上がってみると、全体的に淡々として、かつ見え見えな泣かせ系になって
しまいました。これはツボにはまるか、全然面白くないかの2つに1つだなあ、
と予想を踏んでの投稿でしたが……

形式面以外には批判がなかったようで、正直驚きです。内容に興味のなかった方も
ネタは認めてくださったということでいいのでしょうか。

批判の集まった形式面ですが、個人的には、状況説明+序破急の2部構成的に
まとめたつもりでした。前半スロー、後半クイック、とテンポも変えたつもりです。
……が、大失敗でしたね。前半が長いという意見はまさにその通りだと思います。
前半を退屈させずに、後半に重点を持っていく方法、また研究してみます。

最後だけ口調が変わっているのは、「急」の部分に当たることですし、テンポを
変えたかったからなのですが、何らかの違和感を感じていただければそれで成功
です。
文中に登場したメアリーというドラマは架空のものです(似たようなギャグドラマは
多数ありますが)。しおり、に語尾を合わせてめあり、としただけです(もう少し韻の
近い名前が思いつけば良かったですね)。元ネタ(らしきもの)を知りたい方は、指摘
にもありましたが、ドラえもんの7巻でも買って、ウソ800の話をご覧ください。
502名無しくん、、、好きです。。。:02/08/27 10:08 ID:W9z22ik2
感想では、あいかわらずの長文乱文を書いてしまいましたが、
どうぞご容赦ください。
投稿時にぶつかった>>177氏への感想は、ちょっとばかり気合が入っているかも
知れません……

それでは、感想人1さんの10点を自信に、私はギャルゲ板へ帰ります。
また次月。
503名無しさんだよもん:02/08/27 10:10 ID:W9z22ik2
>500さん
挟んでしまって申し訳ないです。
504名無しさんだよもん:02/08/27 11:50 ID:Eu9XGmN2
一段落ついたようですので、書き手の挨拶の駄文を
投下させていただきます。長いので、興味の無い方は
放置してください。
505名無しさんだよもん:02/08/27 11:53 ID:tDIUoTYY
『メビウスの輪』を書かせていただいたものです。

このSSの着想の元になったのは、岡嶋二人氏の『クラインの壷』です。
「現実と虚構の境界が曖昧になる恐怖」を基本的な骨格として
当事者にはどちらが表か裏かわからない、観測者には
物語のねじくれた形が見える作品、というのをイメージしました。

『クラインの壷』では虚構世界を担うのに、バーチャルマシンが使われて
いるのですが、葉鍵SSでそのような物を使うわけにはいかないので、
「小説家志望の美汐の手になる作中作」という肉付けを施しました。

レシピはともかく調理の腕については、まだまだ未熟だったようで、
皆さんが展開や着想を誉めても、文章にはあまり触れないあたり、ああやっぱり
下手なのばれてるなあ、と苦笑するばかりでした。

さて、「観測者には物語のねじくれた形が見える」というからには
読み手にはどちらの解釈も可能、もしくはその手がかりが提示されて
いなくてはならないはずなんですが、その点では成功しているとは、
とても言えません。
506名無しさんだよもん:02/08/27 11:55 ID:tDIUoTYY
特に、「創作部分が真実なら、祐一が生きているのはなぜか」
という疑問は、普通に読んだだけでは、さっぱり分からないだろうと思います。
一応、ラスト部分の祐一は、妖術で動かされた心臓の無い死人、もしくは
人形というのを考えていたんですけどね。ただ、それを自覚した時点で
祐一が正気を保つ事が出来ないので、この説をそのまま提示できませんでした。

他に考えていた解決はもう一つありました。
「実は創作部分に一部嘘があって、人になった狐は、愛するものの
生き血を大量に吸えば元気になる。祐一は真琴に血を吸われ死にかけたが、
美汐の妖術で一命を取りとめて、祐一の記憶は美汐が消した」
というものです。ラストで無意識に首筋に手をやる祐一。そこには知らぬ間に
噛み痕があった、というふうにして。

ですが、その説にしても、美汐が祐一に、危険を犯して小説を見せる理由は
ありません。書けば書くほど矛盾が増えていくので、結局、
都合の悪い事に蓋をしたままの投稿となってしまったのは心残りです。
練ってるんだか練ってないんだか、分からないプロットですね。
力不足ですいません。次回は気をつけます。

次は感想を書いていただいた方々に。
507名無しさんだよもん:02/08/27 11:57 ID:tDIUoTYY
>>343
本来はどちらの解釈も比較的容易に可能、という作品にしたかったんですが、
今のままじゃ不条理小説の出来そこないですね。

>>350 (◆/xfl9V7I氏)
>こういう事態になる前に、真琴が自分で処理していたんじゃ?
ぐはっ、完全に想定外でした。かといって理性が本能を凌駕するとなると
美汐狐も真琴も、大事な人を食べずに死んじゃいそうですし。
「真琴は妖狐レベルになって日が浅いから本能が働きませんでした」
などという釈明で納得…するわけないですね。うぐぅ…。

>>354
初期のプロットでは、ラストに真琴を出さずに曖昧にするはずだったんですが、
祐一が化け狐説を思いつくシーンは、美汐だけでは書きにくかったので、
仕方なく出しました。結局矛盾については半ば放置する形になってますね。

>>385
確かに創作部分は、今見返すと、ちょっと急いでる感はありますね。
もう少し丁寧な方が怖くなったかもしれません。
508名無しさんだよもん:02/08/27 12:00 ID:tDIUoTYY
>>408 (感想人1氏)
わーい、7点だ(w。 この前コンペで書いた作品は評価が低かったので、
何とかして合格点をもらおうと、必死の思いで書いたので、感激です。
>三人称で書かれている部分の視点がどうもはっきりしないような…。
うぐっ、『Run with the dogs』を書いた時も、同じ指摘を受けてます、自分。
悪い癖ですね。

>>433 (名無しくん、、、好きです。。。氏)
構成や創作意図に言及してくださると、何か嬉しいですね。
まあ、オチ自体は現時点では、あれ以外にやりようが無いかなと思います。
文章のディテールを改良すれば、もっと印象が変わったかもしれませんが。
文章力( ゚д゚)ホスィ・・・

>>460(辛口批評氏)
次点ですか!?ありがとうございます。次点のようなものすら、頂くのは
初めてなので、大変光栄です。次は頑張って一押しを目指します。

以上です。長文&連続投稿、失礼しました。
509名無しさんだよもん:02/08/27 21:16 ID:EtvQJ/AH
めんて
510 ◆nBfqy67Q :02/08/27 21:41 ID:X9ArS3eC
>>160-163 夢見る頃へ(志保)と
>>302-315 remained one(綾香)を今回書かせていただきました。
今回はちょっと、PS版ToHeartクリア直後、
その勢いでそのまま書いてしまったのがいかんかったかと思いました。反省。

『夢見る頃へ』(志保)はほんとにそのまんまですね。
実際、志保EMDを見た余韻でそのまま書いてしまいました。
人に楽しんでもらうにはもう一アイディアくらい挿入して面白くしないと……。
志保END、PS東鳩のENDINGでは一番好きですけど、ただひとつゲーム中の
東鳩世界の終わりを描いたENDで、若干そういう寂しさも感じたんですよね。
そんなSSです。
「嘘」はテーマではなくお題として入れてクリアしたつもりでした。
その辺どう捉えるかは書き手の自由、評者の自由ってことだったので。
志保シナリオやって一、二日で書いたもの故、キャラのセリフがそれらしい、
ToHeartらしいと言っていただいたのはとても嬉しいです。
511 ◆NoHB1otM :02/08/27 21:42 ID:X9ArS3eC

『remained one』(綾香)、ほんとに説教長い……。うう……。
会話文主体ですし、書く前はもっと短くあっさり終わると思ったんですが。
もっと練って短くする時間を持つべきでしたね。
書式を変えて30行改行にしたら、レス数までさらに増えてしまった罠。
○○君はまずいっすか。本編で顔CGまであるけっこう重要な人物なのに、
勝手に命名するのもアレかなあと思い。
でもこれも、今考えれば処理の方法はあるなぁ…。練り込み不足だ…。

綾香シナリオで唯一ひっかかる存在だった彼を、自分なりに処理してみるつもりでした。
また、エロゲヲタ世代が書いたひきこもり小説がもう世に出てる事実を知って、
おお、真面目にこういうのを一度書いてみよう、と。
公園にひとり取り残される彼、綾香シナリオで唯一置き去りにされてた彼、
世界中からひとり取り残されているみたいだという、ひきこもりの人の気分。
そして、綾香の前向き人生におけるたったひとつの心残り。そんな感じのタイトルで。
感想もけっこうスルーされてるし、説教に不快感を持って読んだ方も多いヨカーン
リアルで人に説教するのはやめとこう、俺(;゚Д゚)

綾香に関しては、このネタを思い付いたからああしたってものありますが、
自分を偽っているから言えること、偽ってなければ言わないこと、
偽ってなければ言えないこと等々をたくさん喋らせました。
また、他の誰でもない、彼だから、ふだんの綾香らしくないことも
いろいろするし言うだろうと思い……。最後の泣く姿も含めて。
もっとキャラ描写が納得いかないという声をいただくかもとびくびくしておりました。
やっぱりこの辺もスルーが多かった原因のひとつかな……。
512485:02/08/28 01:58 ID:YVG7GEkm
揉めるとは思わなかったので、こちらには総評のみで…。
向こうもたいしたことない感想ですよ。
今回はコミケで参加数は少なくなると思っていたのに、まったく逆になりましたね。
コミケが終わった後のお盆休み、夏休みをSS書きさんが使ったのかな?

それでも特にレベルが落ちたということもなく、投稿企画としてのレベルは
かなり上がったような気が個人的にはします。
力作やこれはと思う作品もあったし。
あとは、作品の本筋ラインを使ったシリアスものも多かったですね。

次回もこれだけ多作になる可能性があれば、投稿期間が終わった後じゃなく、
投稿されたものにその都度順次感想を書きとめて、
感想期間後にまとめて投稿するやり方がいいかもしれませんね。感想。
前回の辛口批評氏みたいに。
513名無しさんだよもん:02/08/28 01:58 ID:YVG7GEkm
あと、何のSSかは投稿時、直前レスには書いておいた方がいいかも。
しばらく読み勧めるまで何のSSかわからなかったり。
それに、どんなメジャータイトルでも未プレイの人はいるし。
(できれば「ネタバレ」も)

「初投稿ですが」とか
「葉鍵板に投稿したSSは早10作目ぐらいになるでしょうか」とか
そういうのもできればない方がいいね。
いちおう、作品を読む前に先入観を作らないように。
終了後、統括期間に作者からのあいさつとしてそういうこと書くのは、
もちろん全然構わないと思うんだけど。
514名無しさんだよもん:02/08/28 18:36 ID:Nkq/YB7w
読んでいただき、ありがとうございました。
『嘘つきメイドロボ』を書いた者です。

ちなみに、前回は『渚に三つのシルエット』、前々回は『雨乞いの神奈』、
さらにその前は『闇のむこうに』で参加しました。

今回は自分の一番好きなキャラであるセリオを投入しました。
これで評判が悪かったらどうしようかとも思っていましたが、
かなりの好評価をいただき、喜んでおります。

実は締め切り一週間前くらいまで、全然ネタを思いついていませんでした。
今回は参加をあきらめようと思っていたくらいです。
しかし、たまたま読んだ本で『反動形成』という心理学用語をみつけたのがヒントになって、
ようやくこの話を思いつきました。
書くのが遅いのでぎりぎりになりましたが、間に合って投稿できてよかったです。

しかし、文章にはもう少し気を配りたかったですね。
今見直しても、推敲する余地がまだまだあるようです。

その他にも自分では気づかないような意見をいろいろいただき、
感想をくれた皆様には感謝しております。

では、またお目にかかることがありましたら、ご指導よろしくお願いします。
515名無しさんだよもん:02/08/28 19:39 ID:x93en+X1
少々失礼して、ご挨拶をさせていただこうと思います。
「再会の約束」「君が望む永遠」「最後の頼み」の三本を投稿して作品の水増しをしてしまった、今回初参加の鍵系SS書きです。
複数投稿可ということでたくさん投稿したら、感想人諸氏から「食傷気味」なんて意見が出てそのたびに冷や汗をかきました。うう、胃が痛い……
「再会の約束」はなかなか新スレに移行しなかったので埋め立て目的程度の即興文。こんなに沢山作品が投稿されるならやんなきゃよかったと。
「最後の頼み」は観鈴ちんの命日を知って「何か書きたい……いやむしろ書かねば!」と勝手に発奮して、オチも考えずに無理して書いた代物。
その辺を>>385氏に指摘されたときには心臓が止まるかと。ごめんね観鈴ちん。
特に後者は内容が破綻してるのは自分でもわかってました。自分で読み返してみても、投稿するのは控えるべき出来だよなあ……と思います。
というわけで本投稿は「君が望む永遠」の一本です。一応本投稿にあたるこれも、書いてるうちに自分が何を書きたいのかわからなくなってきて……
全体的に満足が行かないまませっかく書いたので、という感じで投稿してしまったような気がします。
内容、文章ともに要努力ですね。精進しますです。
もう一度投稿することがあったらこんな馬鹿な真似はせず、一本をちゃんと満足いくまで練りこんで投稿しようと思いますです、ハイ。反省してます。

投稿時にほかの作品とぶつかってしまって、しかもその中身を読んでめっちゃ感動して二重にへこみました。思わず吊りに行ってしまいましたよ、ええw
しかも丁寧な感想までいただき恐縮です。本来の感想は『失礼を省みず言えば未熟かと。』って感じだったんでしょうかw
こちらも感想は書いたのですが、どれかは伏せます。かんにんえ。
>>176氏、栞スレの住人だったんですね。そのSS祭りの最初のほうでちまちまと書き込んだりしてました。ちょっと奇遇。

最後に、こんな駄文を読んでくださった方々、感想を付けてくださった方々に心からのお礼を。
ありがとうございました。
516名無しさんだよもん:02/08/28 19:45 ID:XF5+3IEe
そういや、次々回のテーマ出しって、今やるんだよね?

次々回は10月か……適当なネタないなぁ……
秋まっただ中ということで「スポーツ」「読書」「芸術」「食欲」あたりはどうか?

……「食欲」にしたら、みさき先輩ネタ出まくりだろうな(w
517名無しさんだよもん:02/08/28 21:30 ID:+VRHkBso
153「名詞一つの嘘」を書いた者です。 原作の切り抜きのようなこのSSを読んでいただき、ありがとうございました。

まずは、感想をいただいた方々にお礼とお返事を。
>338
舞の心理の捉え方として、「自分だからこそ許せない」というのは、私には思いつかなかった真実だと思います。
すばらしいご指摘ありがとうございます。
>347
1レスでしかできないこと、1レスだからこそ栄えること。 このような感想をいただけたこと、誇りに思います。
>384
コンパクトさに好印象と言うことでありがとうございます。 普通にありそうというのが、確かに納得です……反省します。
>389
太刀筋の表現……AAはありですか?(w 舞らしいとのお褒めの言葉ありがとうございます。
1レスならではとのご感想は、まさに狙ったとおりと言えます。
>403
テーマと着眼点……とても嬉しい評価です。原作の差し替えの分、そのあたりで評価下がるかと思っていましたので。
>405
牛丼に対する舞の執着……だからこそ、嘘としての効果は高いと思うのですが。
そのあたりを自覚している舞は、舞じゃない? かもしれません……難しいです。
>458
403さんもですが、タイトルへの評価は嬉しいです。悩んだ末に付けたタイトルでしたので、喜びもひとしおです。
>480
最後の1行、この文章はタイトル以上に悩んだので、評価されるととても嬉しいです。
短すぎるとのご指摘、もっともです……が、長いストーリーの見せ場にすると、Kanonの舞シナリオになってしまう罠w

全体的には、「さくっと読んでさくっと終わるいい作品だったが、あまり印象には残らない」という感じだったのでしょうか?
今度は、できるだけ魅せる作品を書ければと思います。 精進しますので、また次の機会もよろしくお願いいたします。

>次回のテーマ
10月……紅葉の季節ですので、「紅」というテーマはいかがでしょう?
前スレ559にあるとおり、ベタ・ベタじゃない、と交互にきていますのでベタなテーマがいいなぁ……w
518名無しさんだよもん:02/08/28 21:34 ID:5Txonzdp
前回は「月」とか「夢」っていうテーマ候補が出てましたね。
519名無しさんだよもん:02/08/29 01:47 ID:J+jHdKFD
「フィクションの会場」を書いた者です。感想どうもありがとうございました。
分岐は完全に賛否両論ですね。当初はダミーサークルオチのみでしたが、さすがに
後味が悪いかと2つ付け足したものです。
ただ付け足し部分は確かに質が悪いので、もっと面白いネタを何がなんでもひねり
出すべき、でなければいっそやらない方が良かったと反省してます。

「マンガ=嘘」の視点はコミックマスターJ『真実との遭遇』(2巻)に影響を
受けています。嘘がテーマの話としてお勧め。
520名無しさんだよもん:02/08/29 20:49 ID:xqY13s5q
「約束」「花束」「日暮れ」「お寺」「蚊」「食事」「(口)喧嘩」
「教室」「お相撲さん」「ガンダム」「あばれ牛」「巨泉」「夢」
(「花」)「鳥」「風」「月」
(「花」)「月」「雪」「星」「宙」
「踊り」「旅」「休み」「時計」「影」 「熱」「海」「水着」「ペット(動物)」
「晩夏」「初秋」「お盆」「熱海」「写真」「学園祭」「体育祭」
「(作品の)クロスオーバー」「cross over(交差、交錯)」
「ヒロイン二人」「修羅場が舞台」「ハレ」
「怪談」 「意外な絡み」「葉鍵キャラの子供時代」

と、今までに挙がったテーマはこんな感じかな。
自分としては「夢」か「月」あたりがいいな。
521名無しさんだよもん:02/08/29 21:38 ID:oNPgbMdT
よ〜しパパ、「葉鍵キャラの10年後」を推薦しちゃうぞ〜
522 ◆7BW8YJcA :02/08/29 21:53 ID:ULd/EgOq
はわー、ディスプレイがご臨終で5日ほどこれなかったよう……その間にはるかスレ落ちてるし……鬱だSNOW。

誤爆ではなく、『その日は4月1日〜』書いたものです。結局これしか書いてねーのか、俺(爆死
いや他のキャラスレとかでも書いてたねん、と言い訳しつつ……ええ、はい、次はもうちょい頑張ります。
感想くれた人、どもでした。今回はたくさん感想人の方々がいるのでまとめてお礼。ぺこり。

今回たまたま、1レスで起承転結入った楽しいの書けないかな、と思ってた時期にふと浮かんだんで、突発的に投稿しました。
SSはSSでも一部で指摘されたように、ショートショートですな。マンガで言うなら4コママンガみたいなもんですね。
ちなみに星新一氏の影響は受けているけど、オマージュと呼べるものは……多分見あたらないと思う(w
ゆっくり読んだらおもしろかったと言われたものの、本当は最後の方は、もうちょっとすっきりさせたかったり……。
どうすればいいんだ。

まぁ、でもタイトルは気に入ってます。タイトルはほとんど最後に付けるのですが(話がどう転ぶか自分でも分からないため)
本文をできる限り短くしたかったので、一行目だった部分をそのまま移植。タイトルで状況説明ほぼ完了。よし!(なにが)
おかげで本文はコンペの中で最短の部類なのに、タイトルは一番長かったり。困ったものですな。

実はひねくれ者なので、最近長編力作が多いのに反発する気分もあったことは秘密だ。
気にいらないってーのではなく、短くてもおもしろいものをっ! という気概が。ええ、気概だけは。

最後に一言だけ……メンテじゃないねん(´Д⊂)カラクチヒョウカツケテ
523名無しさんだよもん:02/08/29 23:14 ID:lI6Hc8Pj
「決別」「望みと言う嘘」を投げた者です。

いずれも読み手完全依存型の実験みたいなもので、こちらが意図した
感情的内容は0でした。見つけたい人が見つけたいものを見つける、
そのための必要最低限しか書かない、のを目指したものでした。
まぁ決別の方ではそれも寂しいので少々いじった所、やはり蛇足だった
と言う意見をいただきました。もともと伝えるものがないだけに、余計
な口だしであったようです。

賑わかしのつもりだったのですが、投稿数を水増しする結果になったよ
うで、そもそもが余計だった模様です。申し訳ありません。
初めてこのあたりに書き込んだため、改行等の作法に通じていなかった
事もお詫び申し上げておきます。

最後に、ご批評頂いた皆様ありがとうございました。
524名無しさんだよもん:02/08/30 00:12 ID:TC4bWHWg
ずーっと前に「時計」ってテーマ案もあったっけ
525名無しさんだよもん:02/08/30 01:26 ID:qtKNTs2O
題名縛り、という方法を提案してみる。
526名無しさんだよもん:02/08/30 11:37 ID:B3RBzrKp
「欲求」なんてのはどうか。
527 ◆UcYCVRIw :02/08/30 13:43 ID:JwvmMkwI
「居酒屋にて」を投稿したものです。
様々な感想をいただくことができて、うれしかったです。
一つ感想がつくたびに一喜一憂しておりました。
感想、批評をくれたみなさん、どうもありがとうございました。今後の参考にしたいと思います。
実はこれが初めて書いたSSだったものですから、SSの出来以前の文章作法のあたりで
未熟な部分を指摘されるのではないかとヒヤヒヤしておりました。
その部分ではこれといったポカはなかったようで、胸をなでおろしたしだいです。
(といっても今作はずいぶん変則的なSSですから、そのあたりを安心するのはまだ早いですね)

テーマ「嘘」と聞いてまっさきに思いついたのが晴子・観鈴の親子関係、特に過去におけるそれでした。
少々ベタだし本編の蛇足的なものしか書けないモチーフだとは思ったのですが、己の晴子萌えという
動機のみでどこまで書けるか試してみたかったのです。
528 ◆UcYCVRIw :02/08/30 13:44 ID:JwvmMkwI
あと、個人的に最後まで不安だったSS上の技法に関してレスを。

>>383
実はこの一文だけを浮き上がらせようという狙いで少々長めのセリフにしたのですが、逆効果
だったでしょうか。なるべくリズムには気をつかったつもりだったんですが……
>>334でも指摘されましたが、『晴子先輩』の『晴子』を無理につけたのはちとやりすぎだったかもしれません。

>>448
解釈はそれでドンピシャです(後輩クンの運命はご想像のままにw)
構成上、というか雰囲気重視のため極力説明的な描写を
省く必要があったとはいえ、紛らわしかったですね。
今思えば「〜顔に出ますね」ではなく「〜顔に出るようですね」のほうがよかったかな?
前者だと混乱するし、少々皮肉の色がきつい気もするし。
しかしそれだとまた長くなるし……
う〜ん、難しいものですね。精進します。

それでは最後になりましたが、◆qsaJNT.c 氏と◆kaNSOFOg氏、お疲れ様でした。
次回も楽しいコンペになりますように。
529名無しさんだよもん:02/08/30 22:08 ID:yuag/njw
530名無しさんだよもん:02/08/31 01:00 ID:aZG2gNSP
テーマ「アクセサリー」ってのはどうでしょう。
531名無しさんだよもん:02/08/31 08:33 ID:A+ZLtXZK
前スレにひっそり載ってる>>512の感想が、なんか追い出されたみたいで
ちょっと寂しそう……。
532名無しさんだよもん:02/08/31 19:38 ID:PGhi5rWc
そういや御手軽感想氏って今回はパスした?
533名無しさんだよもん:02/08/31 22:57 ID:gcernCGy
>>532
半コテ化した感想人がうぜぇって意見もあったし、名無しで書いたかもしれん。
或いは、今回の作品数に(もしくは作品の平均レベルに)やる気をそがれて、
パスしたのかもしれん。
まぁ、単に帰省やコミケ、課題(大学生ならあり得る)、その他で
時間をとれなかったのかもしれず。

ちなみに、俺は毎回感想書いてくれるつもりの人はハンドル付いてる方が嬉しいな。
というのも、前回駄目だといわれた人に、次回認められると嬉しいじゃない?
指摘された点を考慮した甲斐があったぜ、みたいな?
534名無しさんだよもん:02/09/01 01:15 ID:w4moJoMX
俺も毎回書いてくれる人はハンドル推奨に同意。
ところで統括期間はいつまで続くんだろうか。
535名無しさんだよもん:02/09/01 01:21 ID:FQ4mrE7p
次々回のテーマが決まるまで。
536名無しさんだよもん:02/09/01 01:48 ID:ibKJ6Nix
でも、その程度の、感想の識別信号のつもりの捨てハンとして付けてるだけだよって
本人や感想を受けるSS書き側が認識していても、
「葉鍵板のコテとして、責任と自覚ある行動をしろ」って
今回みたいな構えた反応する人達も必ずいるし。
一種の“スレマスターの一人”とか“有力コテ”みたいな認識で。
だからってわけでもないが、俺個人はこれからも名無しで感想書くかも。
537名無しさんだよもん:02/09/01 23:33 ID:PpJtykgf
めんて
538名無しさんだよもん:02/09/01 23:40 ID:PNQGIRAi
うわぁー、せっかくSS考えたのにもう終わってるよ(´д`;)
まぁいいやぁー。どっか他の発表の場ないですかぁ?
絶体絶命なんて考えてないシィ〜。

テーマは個人的に「メッセージ」のは?
539名無しさんだよもん:02/09/02 00:15 ID:g5evUgDs
>538
遅っ。
トレーニングルームへ逝くとよいと思われ
540jo:02/09/02 01:07 ID:KB5K8v6e
『書き手の挨拶』の締め切りは、朝の8時でよろしいでしょうか(^^;
541名無しさんだよもん:02/09/02 01:16 ID:ghd6ZBAl
>>538
葉鍵板的SS training room
http://www.hakagi.net/ss/beginner/index.cgi
http://www.hakagi.net/ss/active/index.cgi

SS投稿スレもあるけど、現在のは駄目スレなので投稿はおすすめできない。

>540
次々回のテーマが決まるまでは統括期間継続中なので、いいんじゃない?
542jo:02/09/02 04:30 ID:KB5K8v6e
すみません
『書き手の挨拶』一日延びます。
次々回のテーマがまだ決まってないとの事なので……、大丈夫かな?(^^;
543名無しさんだよもん:02/09/02 22:04 ID:Iqv3QSKG
>>541
ありがとう、ビギナーの方に書いてきたよ。
544名無しさんだよもん:02/09/03 01:02 ID:NoAzzlxE
今回『黒き森の魔女』を書いた者です。ちなみに前々回には『雨の詩』を
書いておりました。
お忙しい中感想を書いて下さった皆様ありがとうございました。
えーと……雀鬼ってそんなにマイナーなんでしょうか。知らない方々が多いので
少し残念です。
内容に関しましては脳内妄想補完100%といった感じでした。一応、ナイト
ライターのコリンの台詞などから膨らませたお話しです。
ちなみに最初に出てきた鎧騎士の名がダンベルなのはアレイの祖父という
設定での洒落です。
嘘に関する描写が弱いとの感想には返す言葉もありません。もう少し主題と
描写のバランスに気を配る必要があると痛感しております。
次回以降も参加できる限りは参加したいと考えています。今後も御指導の程
よろしくお願いいたします。
545 ◆kaNSOFOg :02/09/03 01:15 ID:q29HzpMY
今のところ、意見がばらけているようなので
もう少し様子を見てから、投稿期間を開始しようと
思っています。

>>542
まだ大丈夫ですよ。
546jo:02/09/03 05:21 ID:Fa3Xm7Iz
 「嘘の上手なつきかた」を投稿させていただきました、如風(またの名をjo)
です。厳しいご指摘から励ましの感想までいただき、感謝しています。
 今回皆さんに痛いところ見事に突かれてしまいました。
>文章が長い。
 最初は短く終わるかなと思っていましたが、作者の意図に反してどんどん長く
なってしまいました。物語りの性質上、少しずつ変わりゆく日常を重点においた
ため、短くしようがありませんでした。次回は半分くらいの長さにしたいと思い
ます。
>タイトルと文章がかみ合っていない。
 最初まったく別なタイトルを付けていましたが、投下されるSSのタイトルに
「嘘」の含まれているものが多く、急遽変更しました。やめたほうが良かったで
すね。
>前半と後半が違いすぎる
 はい、ご指摘の通り、この小説は無理途中から路線を変更しました。最初考え
ていた時は、まったく救いようのない話でした。基本的にキャラに愛着のある私
は「やっぱり最後は幸せ(?)なほうが良いかな」と思い、急遽話を変更したの
ですが、全て裏目に出てしまいました。
547jo:02/09/03 05:26 ID:Fa3Xm7Iz
 そんなわけで、小説の後半部分を全部書き直した小説をUPしました(^^;
「失恋狂騒曲」
ttp://www.diana.dti.ne.jp/~jofuu/sho01
 題名も元に戻しました。内容はですが、今回あのまま楓ちゃんに壊れていただ
きました。
 ちなみに文章量も1,5倍と大幅アップ(爆
 もし、感想書いてやってもいいぞという、お方が今したら、
葉鍵的 SS コンペスレ 2 
ttp://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1025740724/l50
に感想願います。
「やっぱりカスだわ」とか言われたらどうしよう(汗
 ちなみに、この作品、続きがあります。
 私も最近気がついたのですが(藁
 過去に出した同人誌「いつか見た夢」は事件から2年後、耕一と千鶴の結婚
式が控えているにもかかわらず、耕一の子供を妊娠、失踪してしまう楓の話な
のですが、今回の「失恋狂騒曲」と繋がってしまいました。コッチは半分マン
ガであるため、気が向いた時に全て小説に書き直してUPしたいと思います。

 最後に、私のつたない文章を読んで下さりありがとうございました。
次は、もっと短いのを、書くぞっと…。
548jo:02/09/03 05:36 ID:Fa3Xm7Iz
これだけ短い文章で誤字脱字が爆裂している……
徹夜明けのUPは危険だね(泣
549名無しさんだよもん:02/09/03 23:12 ID:1BNMx7vR
ほっしゅ。

前回の作品で感想スルーされたやつは、なぜ読まなかったのか、感想スルー
されちゃったのか、感想人に聞いてみたい気もするね(w

そろそろテーマ決めた方がいいんじゃないかなあ。
550 :02/09/03 23:30 ID:ZgNXxsa6
それじゃ「夢」あたりで。
ところで「絶体絶命」で書いてる人もういる?
自分はまだまだ先になりそうだけど。
551名無しさんだよもん:02/09/04 00:17 ID:KtX0zdNx
コミカル系やギャグ系の多そうな「絶体絶命」の後ということで、
私も「夢」に一票
552名無しさんだよもん:02/09/04 02:24 ID:J6xdpVgy
>>549
それめっちゃ聞きたいなあ……
でも聞きたくない気もするw
553名無しさんだよもん:02/09/04 04:03 ID:qzBexNCo
この中で選ぶなら「月」かなー。
554 ◆kaNSOFOg :02/09/04 20:05 ID:lj33ycoB
「夢」が良いという意見が多かったので
特に異論がなければ、次々回のテーマはこれに決定し、
明日の朝 8:00 から、テーマ「絶体絶命」の投稿を
開始したいと思います。
555名無しさんだよもん:02/09/05 07:41 ID:euRVnmYa
アレ、向こうに移動?
556 ◆kaNSOFOg :02/09/05 07:44 ID:QC5EvPJK
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi?bbs=leaf&key=1031179074
新スレを立てましたので、投稿はそちらでお願いします。

>>555
容量が少ないと投稿しづらいと思ったので立てました。
557名無しさんだよもん:02/09/05 08:51 ID:5zJ16dqT
スレッド3つは幾らなんでもヒドイと思うんですが気のせいですか。
558名無しさんだよもん:02/09/05 10:35 ID:GNyJpSyz
そういうことは、あゆとかうぐぅとかがおとかつくスレに言ってやれ。
559名無しさんだよもん:02/09/05 12:22 ID:Sve8G/ht
まぁ、2はそろそろ沈めてもいんでないかい?
埋め立てを態々するかどうかはさて置き
560名無しさんだよもん:02/09/05 23:06 ID:BSfvQtSS
埋め立てはともかく、向こうは投稿とメンテ、こっちで雑談と必要な相談とかでどう?
スレ立てるんなら、も少しだけ手早くコピペして欲しかったかな。
惜しいところで
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1031179074/11
>>2-10に入らなかった。
561名無しさんだよもん:02/09/06 03:52 ID:nomxdNQQ
っていうかあれは糞コテのせいだろ。
圧縮も厳しくなったし、ああ言うのは本気で消えてホスィ…
562名無しさんだよもん
>糞コテのせい
そういうのは折り込み済みで。
いつスレ立ててもああいうのに割り込まれる可能性はあるんだから。