1 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:
2chにちらばるFF・DQ関係の小説やそれらの含まれるスレを収集するスレです。
小説の情報や、新作の書き込みを歓迎しています。
また、小説にまつわる ちょっとした雑談も楽しんでゆきましょう。
ギコ猫様とシャシャリデール風紀委員王の名にかけて
マターリとスレが続きますように……。
【保管サイト】
http://www3.to/ffdqss (ブックマークは必ずこのURLに!)
他のスレでFF・DQの小説を見かけても、こちらの
スレに強制的に誘導することはしないで下さい。
常時sage進行でお願いします。sageの意味が分からない人は
書き込むとき、メール欄に半角で sage と入力しましょう。
2ゲット
>>2 過去スレ・小説の保管基準等は
>>3-5
n,
_(ニ,,)≡=−
>>1 ス レ 立 て ご 苦 労 w i `ゝ __,,,,
i' / _,,..r'''" . . .'i≡=−
こ の 谷 崎 ゆ か り が 余 裕 の / /''" . : : : '''""" ̄```'''ー、,
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2 ゲ ッ ト ズ ザ ー !! ,.r/='';::::::`::ヽ;":::::', _,,,,, /≡=−
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_,,r‐''" _ヽ、--‐ ''''""`ヽ、、, `' \ _,,,,,,,......,! ''"ー-、,,,_ ``>z; : : : : ' '''"" /
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`ヽ--、、、、..,,,_ i ヽ≡=− `'''ー'''ー---- 、、、::,;,;,;,、、、;,:.r'"≡=−
 ̄`''ー┴--、、ノ≡=−
3 :
あべし:04/07/27 15:08 ID:i4vG3a1f
3
【小説の保管基準】
1)完結していること「未完のまま作者が行方不明になったものは除く」
2)読んで辛くないこと「肉便器系、妊婦強姦系を除く」
3)FFDQ作品の中の登場人物が描かれていること
4)ネタではなく、ストーリーになっていること 「会話文のみは除く」
5)他人の作品のコピペ、改変等でないこと
*この基準に反していても、保管されているものもあります。逆もまた真なり。
わりと流動的な基準になっています。
【保管作業について】
★過去ログからhtml化してくださる保管人さんと、サイト管理担当のラトームが千一夜
サイト作成スタッフということになります。
★さらに、タイトルや作者名の間違いをご指摘くださったり、SSの情報をくださったり、
種々の意見をくださる沢山の名無しさんの善意に支えられてもいます。
★そしてもちろん、SS書きさんの熱意がなければ、存在し得ないスレ&サイトです。
沢山のハアハアや涙や笑いを与えてくださってありがとうございます!
多くのSS書きさんに、素晴らしい作品を書き続けられる環境が持続されますように……
新たに保管人に立候補される方は、以下の3つくらいは、資質が必要かもしれません。
・保管作業するスレをよく知っていること。
・htmlを多少いじったことがあること
(改行を適宜いれる程度の事ができれば大丈夫かと)
・転んでも泣かない精神をもっていること(一所懸命作業したのに掲載されない場合も
ありますので……スミマセン)
それから、サイトに書いてある保管人さん向け注意事項をよく読んでください。
規制のせいでこのスレに書けない場合等、こちらの掲示板もご利用いただけます。
千一夜よろず相談&状況報告掲示板:
http://www2.realint.com/cgi-bin/tbbs.cgi?FFDQ1001YA ★ 今は「読者」であるあなたの、SS書きデビューもお待ちしておりますぞ!
読んだり書いたり、楽しく盛上がっていきましょう!
現在までの保管本数内訳
DQ1 4本
DQ2 51本
DQ3 18本
DQ4 131本
DQ5 18本
DQ6 19本
DQ7 14本
FF4 12本
FF5 84本
FF6 19本
FF7 28本
FF8 6本
FF9 8本
FF10 42本
FFX2 1本
FF11 2本
FFT 87本
その他 6本
ちなみに550本目はギコガードさんのFF10でした。
乙です。
SS本数、一位がDQ4なのはわかるとして、二位がFFTなのか。意外だ。
乙でした。
もう550なのですね…。
>>8 ほとんどアグスレですね<FFT
>>9 やっとここまで来ました。あと450……。
お疲れさまです。
今回は比較的キリの(・∀・)イイ!数字でしたね
乙です。
千一夜も残り半分以下なのか
長かったような、短かったような
長かったような短かったようなといえば、千一夜がスタートした頃には
少なかったであろうスレごとの保管庫が増えてますね。
保管庫のあるスレの作品は保管しないことにしていますが、未だ保管していない
スレに後から保管庫が作られたりしているのはどうしようかと
思っていますが。
そういえば、即死ってレスがいくつ必要なのでしたっけ…
即死……なんだか懐かしい響きですね。
30レス=30KBだったとオモ。
でもFFDQ板に即死判定あるのか、未だに分からず。
ということで、ageてみる
18 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/28 00:39 ID:kcgk/OEC
即死回避助太刀age
新スレ乙でっす! ノシ
game鯖を見失ってますた……いつの間に引越してたんだっ!( ´Д⊂ヾ
今、書きかけてます。
こういうのを書くのは初めてなので、推敲を重ねて少しずつですが。
完成したら、ここに貼ればいいんでしょうか?
>>18 自分も見失ってましたよ。無事帰還おめ!
>>19 щ(゚Д゚щ)カモーン
でももし、そのキャラの萌えスレとかがあるような場合は、
そちらの方が喜ばれるかもしれませんですが。
恋愛絡みだったりすると、萌えスレでそういうネタは好まれない
場合もあると思うのでこちらに貼る方が安心かもしれません。
お好みでドゾー。
今さらながら
>>11 555にしたかったという野望は潰えましたw
FFDQの即死はそんな厳しいもんではない。
1日に1レスあればまず落ちないし、もう回避できたかもしれん。
乙です。新スレおめでとうございまーす♪
よかった・・・心配だったですよ。
このスレこそは、じぶんの出番がありませんように・・・
>>22 即死って板ごとで違いましたっけ?
エロパロ板に即死スレなどを日報で書いてあるスレがあって
それを見ていると結構落ちているようなのでどうなのかなと。
27 :
19:04/07/29 00:23 ID:IArZ7z8A
>>20 書いてるのはDQ4のアリーナとクリフトのベタな話なんですが、
実はFC版しかプレイしておりません。
で、PS版の彼らってどうなんだろうとセリフ集等を見てみたのですが、
キャラの性格、ちょっと変わってる気が…。
も少しクリフトはクールなイメージがあったんですが…というわけで筆が止まってしまいました。
>>25 鯖ごとだったかと。
ちょっと調べてみたが、レス数8、最終書き込み20日、2KBのスレが昨日ようやく落ちた。
よほどのレスの付きの悪い糞スレじゃなきゃ、生き残るな、この板では。
>>27 なるほど……。しかし、PS版の台詞には賛否あるようですから
「FC版のイメージです」と明記しておけば大丈夫ではないかと
思いますよ。
該当しそうなのは、「クリフトとアリーナの想いは」スレと、
「本当はクリアリが好き」スレですかね。ラブラブなら後者、
片想いだったりするようなものなら前者のスレが良いのかも
しれません。
>>28 いつのまにかそんなに落ちなくなっていたんですね。情報ありがとん。
しかし、前スレはさっさと落ちました。980越えると1日ですね。
いつのまにか更新されてますな、・・・・・1本だけ。
ところでラトームさんはまだ千一夜サイトに掲載してなくて、既にdat落ちしてしまったスレの中にあった小説はどう保管なさるのでしょうか?
いや、気になったもので。
保管作業頑張ってください。
>>30 更新遅くてすみません。ちょっといろいろありまして。
dat落ちしたものでも、申請されればサルベージもありますよ。
天使の囁きスレなんかはそれで格納しました。
一応●持ちなんですが、うまくサルベージできるときとできない
時がありますので(仕様なのか謎)必ず行けるとはいい切れませんが。
3日に1レス。これ基本。
エロパロのドラクエスレの前スレの作品がいつまでたっても載らないのですが・・・
まだhtml化されないのだろうか?
4日に1レス。これ応用。
3日に1レス。これ基本。
>ラトームさん
お忙しいでしょうから作品はいいですので
エロパロ板のDQ官能小説スレの前スレ(part7)のログを収容して欲しいです。
2ch側がhtml化しなくなったので今のままでは読めないので。
それ言い出すと切りがない気がするが。
3日に1レス。これ基本。
ラトーム氏マダー? チンチン(AAry)
そういうことは言わないの
ROMってていきなりレス。これパクリ。
勢いで書いたんで、ちょっと上げてみる。
まだ終わってない上に脳内設定バリバリですが、良ければどうぞ。
FF6でさぁ。
ナルシェの北東、格闘家ダンカンの家。
修業の合間のティータイムを過ごすダンカン。
その、静かな安らぎの一時を、
――トン、トン、トン
ドアを叩く音が打ち破る。
(また、マッシュの奴でも来たか…?)
カップを置き、ドアを開けるダンカン。そこには―
「…久しぶりだな、ダンカン」
「………バナン!」
かつてのリターナーのリーダー、バナンの姿。
「……生きていたか」
「それはお互い様だ」
テーブルをはさみ、笑いあう二人。
「この間、弟子とその友人等が来おった」
「彼らも生きていたか。魔大陸に昇ったと聞いていたから、心配していたが、そうか」
「ケフカ討伐に行くらしい。なんとも勇ましい奴らだ」
「…やはり、ケフカを止められるとすれば、彼らだけだろう」
「………白い飛行船に乗っていた」
「白い……。…まさか」
「……ダリルの、ファルコン号だそうだ」
「……あの嬢ちゃんも、死んでから随分と経つ」
「セッツァー、吹っ切れたか」
「嬢ちゃんも、奴らに使って貰えれば喜ぶだろう」
「……レオ将軍の話は聞いたか?」
「それも、弟子に。…あの若造、無念だったろうになぁ」
「……あの頃は良かった。皆で語り、理想を目指し…」
「止せ止せ、爺じゃあるまいし……、十分爺だな」
「違いない」
一仕切り笑った後、どちらが言ったか、
「…あの頃は…」
FFTの二次創作小説を掲載させてもらいます。
中編で、年齢指定なしのシリアス系です。
いろいろと事情があって、掲載は不定期になりますがどうかよろしくお願いします。
序章〜会合〜
数日前より続く嵐は一向に収まる気配がなかった。それどころか雷さえも聞こえてくる。
「まったく、このところいやな天気が続くわね」
バルマウフラは私室の天窓を見上げながらため息をついた。
彼女の頭の中にはいまだ一ヶ月前の悲劇が映し出されていた。
今までの長い生涯で唯一、彼女が愛した男性の死である。彼は異端審問にかけられ、そして火刑に処せられた。
幾度となく彼を救おうとした。だが彼は断った。信頼した友人たちに先立たれた、彼なりの罪滅ぼしだったのかもしれない。
バルマウフラはただ、彼の最期を見届けるしかなかったのだ。
ピカッッ
稲光が起こり、次いで暗闇の帳が下りると同時に雷鳴が聞こえてきた。
そして妖気が立ち込めた。
「……久しぶりのお客さんね。さっきからいったい何の用かしら」
バルマウフラは目を細めて杖を取った。するとバルマウフラの頭の中に、直接聞こえてくるような声がした。念話の類か。
(……さすがは大魔女を名乗るだけのことはあるな。それほど近づきもしないうちから見破られていたか)
「姿をお見せなさいな」
バルマウフラは声なき声に静かに対応した。だが杖を構え、油断はない。
(いや、姿を見せたいのはやまやまだがな。我が肉体はとうに滅んでいるのだ。今は一種の亡霊だな)
声なき声の持ち主は、さらに言葉を続けた。
(今宵は君に話があって来た)
「なら、さっさとおっしゃなさい。私は気が短くてよ」
(ほお、怒った大魔女殿の顔も見てみたいものだが……それはまあいい)
言葉はいったん途切れ……そしてささやくような声に変わった。
(バルマウフラよ──失われたモノを取り戻したいとは思わないか?)
「……使い古されたパターンのお誘いね。そんな誘惑に私が乗るとでも思って?」
(そう思うのも無理はない。だが、これを見ても考えは変わらないかな)
声は何ごとか呪文を唱えた。すると……バルマウフラの周囲に幾つもの光球が現れた。
それらは身構えるバルマウフラの周りを巡りながら光を収束させていき……不思議な光を帯びた石となった。
「これは……聖石! なんでこんなところに!」
大魔女は大きく目を見開き、驚きの表情を見せた。
「……一体あなたは何者……一体……私に何を……」
困惑したバルマウフラの問いかけに対し返答はすぐにはなされず、数瞬の間をおいた。
(よかろう、我が名は────
再び稲光が起こり、次いで雷鳴が聞こえてきた。
大魔女と過去の亡霊の会合──はたしてそれが何をもたらすのか。イヴァリースの大地がいかに広くとも、知る者はまだいなかった。
お盆明けには小説書く人が増えるのでしょうか、自分も……保守兼ねて
「姉さん、夜になると泣くから……」
わけもわからず泣かれて怖かった、とテリーはうそぶいた。
本当は泣き顔も綺麗だし、できればもっと泣いてほしい、としかテリーは思っていない。
そして、ミレーユは本当は、夜じゃなくても泣く。
夜は、弟と一緒にいて自然と会話が少なくなってくるから泣くことが多いだけだった。
海辺の別荘を借りて、浜からくる熱い風を感じていた午後に、いよいよ言葉が尽きたテリーは
視線を移し変え、組んでいた足をほどき、息を殺して姉と向かいあった。
ミレーユは逃げるように部屋から飛び出て近くの歩道に迷い込んだ。歩くのに小石と砂利が邪魔して
足の裏に何度も痛みがはしる。裸足で駆けているのに今気づいて、ぞっとする。
歩道の脇に咲く昼顔の花弁が、砂まじりでえげつなくて、身震いがした。
広い大きな海が望める一段高い場所に来て、額を拳でおさえつける。
階段をおりて、目がくらむように明るくて、灼熱のビーチが迫ってくるように感じる。
立ちくらんで目まいがしたから砂浜に横たわる。高熱にうなされた晩に悪夢をみたとき、汗ぐっしょりで
おぼつかない目をきょろきょろさせていた、あれが今と似ている。
指先でSOSと書いて、でもたいした訳じゃなく、追い詰められるときの無意識の刷り込みがそうさせたに
過ぎなかった。本当は死にそうなほど喉がかわいて、窒息しそうなほど息が苦しいのに。
ミレーユが胸がはちきれそうで叫びたいと思ったのは、夏の暑さのせいだけではなかった。
テリーの横顔、冷めるような瞳の色、流れる顎のライン、自分と似た手ぐせの入っていないやわらかな髪……。
繊細な絵画が生を受けて佇んでいるようで、ミレーユは弟を放っておけずに、ついに弟以上のものを
テリーに見い出すようになった。
――私たちは姉弟というだけで幸せだったのに
自分のなかに熱をもって自分自身が煮えたぎっていたから、砂浜に呼ばれて、いまここに倒れている。
なのにずっと自分にある熱を認めたくないから、泣いたり逃げたりをくり返してきた。
ミレーユはようやくすべてわかって、うっすらと涙を浮かべた。
「テリー」
とミレーユは言った。
形のいい唇が近づいてくるのをみて、ミレーユは身を固くした。
努めて冷静で、理知的で、自分から人に干渉するのを嫌っていたテリー。
今はひどく貪婪で手加減を知らなくて、禁じられた人の秘密を暴こうとその唇をつかって無理やり口をこじあけ
ようとする悪魔か、あるいは残酷な天使か。
目深にかぶっている青い帽子がテリーの表情を覆い隠した。
罪を犯そうとしていると、彼自身わかっていることかも知れない。
陽射しが強くなって、テリーの影は一層色濃くなった。
「テリー」
ミレーユはもう一度だけ言う。
『もうこれ以上の言葉はいらない』
手と手を合わせる。テリーと青い空を見比べて、どちらも底抜なしに深い憂鬱を含んでいると感じた。
しばらく、互いの心臓の音だけを聞いて、唇と唇とで糸をひいて、愛しいやわらかな髪がからみつくのを
まったく誰にも邪魔されずに続けた。時おり痙攣したように手足がしびれて小さなため息が洩れた。
やがて汗は干上がって、波の音が聞こえてきた。風にあおられて砂塵が舞い昇り、お互いを見えにくくした。
涙目になっていたのがどちらだったかは知らない。
第一章〜旧敵との再会〜
獅子戦争が終結して六年間の月日が流れた。イヴァリース王国は英雄王ディリータのもと急速に復興した。難民は村々に戻り、農地は耕され、商店は物を商い、かつての──五十年戦争以前の水準ほどにまでに盛り返したのだ。
戦乱により領主を失った領地にはゆかりある者がその任に就いたが、王都より代官が派遣されて天領となった土地もある。
また、先年のクレメンス公会議では長らく不在となっていた教皇が選出された。そして多数の異端者が異端審問にかけられ、戦争により混乱していた教会組織も再編成された。しかしこれらのグレバドス教会の動向にはディリータ王の意向が大きく動いていたという風聞がある。
イヴァリースは再び平和を取り戻したが、かようにもはやアトカーシャ王朝時代のイヴァリースとは異なり、国王がより強い権力を握る体制となっていた。そしてブランシュ伯爵、ボルミナ子爵を初め、多数の建国に功があったとされる貴族が処刑、もしくは追放されていた。
しかしそれを補って余りある功績を挙げているため、なによりも粛清に遭っているのはかつて戦争を起こした立場にいた者たちだけに留まっているため、表立ってディリータ王の治世に異議を唱える者は誰もいなかった。
しかし、ディリータ自身は満たされないものを感じていた。
彼には多数の家臣がいた。黒羊騎士団以来の部下もいれば、南天騎士団の者、さらには敵対する立場にあった北天騎士団出身の者もいる。そして出自の貴賎の別を問わず、少しでも見所があれば取り立てた。
彼らは信頼できた。部下としては。
ディリータは今、王者の孤独とでもいうべきものを味わっていたのだ。それはずっと前に覚悟を決めていたものだ。玉座という並ぶ者のない地位を得る以上、対等の友人など求めようがない。
そのようなことは分かりきっていた。だが、それでも時に疑問を感じて自己嫌悪に陥ることもあった。
こうした時、ディリータが気分転換に行うことの一つはルザリア近郊の平原に遠乗りに出ることだ。城を出て馬を走らせると、かつての過ぎ去った日々が思い起こされてくる。それはディリータにとって欠かせない精神安定剤ともなっていた。
この日もディリータは数名の近衛騎士と従者たちを連れて遠乗りに出ていた。先代の王家からの御猟場にもなっているこの一帯の平原には、ディリータの目につかないよう至る所に護衛の兵士たちが配置されていた。
ディリータたちの安全は保証されているはずだったのだ。その瞬間までは。
二名の斥候がディリータたちの前方を哨戒していた。だが彼らが丘の稜線を越えて姿が見えなくなった時、誰何の声、そして悲鳴が聞こえてきたのだ。
「どうした! 曲者なのか!?」
近衛騎士と従者の幾名かが馬を走らせて先行した。
そして──黒衣の騎士が現れた。
面つきの兜、全身鎧、たなびかせたマント、腰に帯びた剣、右手に構えられた馬上槍、そして乗馬。全てが黒一色で統一され、まさに不吉という文字が歩いている感を与えた。
「貴様、何者だ! 先にいた二人はどうした!?」
近衛騎士の問いに黒騎士はクックックと低い笑い声を立てた。
「言うまでもないな。やつらは既に地獄へ行ったぜ……お前たちもな」
ブンッ
黒騎士は槍を振るった。すると近衛騎士が首から血を噴き出して落馬した。
どよめきがディリータたち一行からわきおこる。
「……俺の命を狙う刺客か。そんなやつはもう数年ぶりだな」
ディリータ一人は落ち着き払った声だった。しかし彼の従者たちはすっかり浮き足立っていた。
「お、おのれ!」
三人の護衛が黒騎士にかかっていった。しかし、黒騎士は慌てることなく彼らを「始末」した。
最初の一人の槍を払うとそのまま穂先で喉をかききり、次の相手に素早く向けて胸板を貫いた。間近まで近づいていた三人目に対しては槍を捨てて剣を抜き、突進を交わしたところで背後から首を刎ねたのだ。
この間、一呼吸するかしないか。ディリータたちはその手並みのよさに息を呑んだ。
「なるほど……かなりの腕前だな」
ディリータは手を顎にあて、しばし考え込んだ。そんなディリータに黒騎士は剣を向けた。
「次は貴様だ、ディリータ」
「まあ待て……刺客よ、俺と一騎打ちをしないか?」
護衛たちが再びどよめいた。
「ディリータ様、それはどういうことですか!?」
「危険です、およしください!」
慌てる彼らをディリータはなだめた。
「見てのとおり、やつは並外れた技量を持っている……すまないがお前たちではかなわない。犠牲者をこれ以上出さないようにするためにはこれが一番の方策だ」
そしてディリータは黒騎士に向き直った。
「それに、自分の命を自分で守れなくして何が一国の王だ。俺はこの剣で国をうち立てたのだぞ」
さらにディリータは黒騎士に言った。
「馬から降りて戦おう。馬の差で勝ったなんて言われたくないからな」
その不敵な表情は自分の勝利を確信しているものだった。ディリータは国盗りを目指してから、いつも自分の選択に自信をもって生きてきた。それが失敗をはねのける最良の方法だったのだ。
「いいだろう」
黒騎士は応じ、馬を降りた。
「だが、その前に『掃除』をさせてもらおう」
黒騎士はその言葉と同時に馬の尻を叩き、ディリータに向かって走らせた。
ディリータは突然のことではあったが跳んで避けることで難を逃れた。しかし、その間に黒騎士は『掃除』を終えていたのだ──ディリータが背後を振り返った時には、護衛たちの最後の一人が今まさに地に伏そうとしていた。
黒騎士はほんの数瞬の間に、まだ数名残っていた護衛たち全てを斬り伏せたのだった。
「邪魔に入られてはつまらないからな」
黒騎士はほんの数瞬の間に、まだ数名残っていた護衛たち全てを斬り伏せたのだった。
「邪魔に入られてはつまらないからな」
黒騎士は再び低い声で笑った。ディリータはそれに対し剣を強く握り締め、黒騎士に向けた」
「やってくれるな……イヴァリース国王に剣を向けたことを後悔しろ!」
二人の剣士は跳んだ。目にも留まらぬ速さで剣戟が交わされた。互いに技量を極限まで高めた剣士同士である。剣が激しく撃ち交わされるたびに火花が散る。
そして二人は離れ……ディリータが剣を落とした。わき腹が服ごと切り裂かれ、赤く染まっていた。ディリータは遠乗り用に軽装できていた。その為、一撃を受けただけでかなりの深手となったのだ。
ディリータはうめき声をかすかにあげながら地面に膝をついた。黒騎士はその様子を愉快そうに見た。
「クックック。英雄王ディリータといえども血は赤いようだな」
「当然だ、人間だからな」
「人間──それには家畜も含めるのか」
「!?」
ここに至ってディリータは、黒騎士の声、そして剣技のくせに覚えがあることに気づいた。だがそれは信じがたいことであった。
「まさか……まさか……お前は──」
「そうだ、俺のことなんざとっくに忘れたかと思ってたよ」
黒騎士は兜の面を上げた。その中の顔は──
保守。
新たなる書き手の皆さん、がんばってください。
>>51-52 キター(ry
すごくイイです。それにこの姉弟好きなので。
これで終わり?
「アルガス!」
アルガス・サダルファス……かつてランベリー候メスドラーマ・エルムドアに仕えていた騎士見習いで、同じく騎士見習いだった時分のディリータと行動を共にしたこともある。
しかしその後は思想の違いから袂を分かった。そして──ディリータの妹、ティータを射殺した張本人でもある。
「アルガス……お前はジークデン砦で死んだはずだ。確かに俺がこの剣で……それなのに何故ここにいる!?」
「クックック、さあな?」
黒騎士──アルガスは唇を歪めて応えた。そして膝をつくディリータに歩み寄った。
「確実なのは唯一つ、貴様は今、イヴァリースの国王となった今、栄華の頂点を極めた今、この場で俺によって殺されることだ!!」
アルガスは剣を振り下ろした。
しかしそれはディリータが望んだ瞬間であった。ディリータは間一髪でアルガスの斬撃を避け、すかさず靴に挿していた短剣を取り出した。
「詰めを誤ったな、アルガス!」
ディリータは短剣を鎧の隙間……アルガスの胸甲の隙間に刺しいれた。それは肋骨をすり抜け、心臓にまで達した。
「グ、グハッ!」
アルガスは血の塊を吐いた。血は止まらず、滝のようにとめどなく噴き出る。
「何故再び姿を見せたのか聞きたかったが……その様子じゃ無理だな。せめて、今度は確実に止めを刺してやる」
ディリータは自分の剣を取り、立ったままのアルガスの首を刎ねようとした。しかしアルガスは急に顔を挙げ、剣を握りなおしてディリータと対峙した。
「な……まだ戦えるのか!?」
ディリータは驚愕した。この生命力は尋常でない。まるで……
「アルガス……お前はもしかして……」
「……ルカヴィになったのか、って言いたいんだろ? ……残念ながらそれは違う」
再びアルガスは血を吐いた。相変わらず胸の傷からは血が流れ出している。
しかしそれでもアルガスは立っていたのだ。
「俺は……少なくとも今のところは……単なる従僕にすぎんし、そんなに簡単な話でもない」
アルガスは剣を鞘に収め、懐から巻物を取り出した。
「どうやら遊びが過ぎたようだ……もともと俺は、現在の主からの伝言を伝えにきたんだ」
ふらつきながらも、血にまみれた手で巻物を開く。
「ディリータ、これより貴様を地獄から蘇った刺客たちが狙うことになる。貴様と、貴様の国を滅ぼすためにな!」
「アルガス、お前の主とは誰なんだ。そして刺客たちとは……?」
「クックック……それはこの先、自分の目で確かめるがいい」
アルガスはにやりと笑った。既に流血は止まっている。血を流しつくしたのか、それとも傷がふさがったのか……。
「そろそろお暇させてもらうとするか」
「待て、アルガス! まだ聞きたいことが……!」
「テレポ!」
アルガスが持っていた巻物が光ると同時に、アルガスの姿も掻き消えた。巻物にはテレポの呪文がこめられていたのだ。
後には十名に及ぶ死体と、疲れきった表情のディリータが残された。
「……一体、これから何が起ころうとしてるんだ……」
遠くから、ディリータの名前を呼ぶ近衛騎士たちの声がした。
第二章〜恐怖を斬る者〜
ディリータ王が遠乗りの最中に刺客の襲撃を受けたという事件は、世間には伏せられた。
真相を知るのはディリータ王側近の数名のみであり、他の者には断片的な情報しか与えられなかった。
しかし実際、十名もの護衛が死亡したということは隠しがたく「魔物の襲撃を受けた」という公式発表が
なされても信じがたいものがある。
もっとも、たった一人の刺客に切り伏せられたという真実はさらに信じがたいことであったが。
ディリータは直ちに間諜(スパイ)を放ち、ジークデン砦の戦い後のアルガスの動向を始め、自分に刺客
を送るあてのある者たちについて調査を行い始めた。
はたして影でどのような陰謀が練られているのか、一刻も早く知らねばならなかった。
アルガスの襲撃を受けてから三日後、ディリータは王妃オヴェリアの部屋にいた。折りしも、星の光すら
隠す厚い雲に覆われた闇夜は二人の仲を表しているようだった。
このころ、ディリータとオヴェリアの仲は既に冷え切っていた。ディリータは玉座についてしばらくの頃
にオヴェリアに刺されたことがあった。そして反射的に反撃をしてオヴェリアに傷を負わせてしまったのだ
。
幸い深手ではなかったので自ら二人分の手当てをし、周りの者に気づかれることはなかった。だが、以来
二人が心を通わせることはなかった。
一体いつ二人の歯車はかみ合わなくなってしまったのか。もはやそれを知ることもできず、知る意味もな
くなった。
今はただ、後継者を作るために事務的に肌を合わせるだけの付き合いになってしまった、とは口さがない宮廷燕どもの言うことである。
しかしそれは違う。少なくともディリータの方では歩み寄ろうと努力をしている。
顔をあわせれば声をかけ、オヴェリアの誕生日には花を欠かさない。しかしオヴェリアが心を開くことはなかった……。
だが、ディリータは報われない努力を何年も続けている。いつか思いが通ずる日を信じて。
この日ディリータは、三日前の襲撃についてオヴェリアに話していた。
オヴェリアに対し直接には顔を向けづらく、窓の外を眺める振りをしながらその実、窓に映ったオヴェリアの姿を見ていた。
「地獄から蘇った刺客たちが俺をつけねらうそうだ。もし、死者が俺を狙うというのなら……」
「あの人もあなたの前に現れるわね。さぞ懐かしい対面でしょうこと。」
オヴェリアは冷たい声で言い放った。彼女が言わんとしたのはもちろん、二人の共通の知り合いであるラムザ・ベオルブのことである。
ラムザとラムザの同行者たちは、乱心して教皇を殺害した神殿騎士団長ヴォルマルフたちとオーボンヌ修道院で戦い、双方が相打ちとなる形で全滅したと公式発表がなされた。そしてラムザの妹アルマもその戦いに巻き込まれて落命したとも。
これは教会にとって都合のよい発表であった。反逆したヴォルマルフたちは邪教徒であり、邪神に捧げるために聖石を奪って教皇を殺したとされて異端宣告がなされた。
一方のラムザたちも異端宣告が既になされている。異端者同士の内紛で殺しあったという体裁になったのだ。
ディリータはこの発表を聞いたとき、明らかに顔をしかめた。教会は彼の親友の死を侮辱したのだ。世界をルカヴィの魔の手から救った英雄を。
しかし当時のディリータはまだ教会を抑えるほどの力は持たず、また権力を握った後も今さら協会の発表を変えることはできなかった。まさか真相を公表するわけには行かず、またその物証もラムザたちとともに消滅するか、教会に隠匿されたままだった。
オーラン・デュライの執筆していたデュライ白書が全てを明らかにすると考えたが、オーランはディリータの協力を断った。オーランはディリータを許さなかったのだ。
そしてオーランは火刑台に上り、遺されたデュライ白書はどこへともなく(教会の倉庫であることは確かだが)持ち去られた。ラムザたちの名誉を回復することができなかったディリータをオヴェリアは責めた。
二人の間には沈黙が流れるのみであった。
その頃、王城の城門では異変が起こっていた。
最初にその男に気づいたのは門番の衛兵であった。歩く者のない大通りをまっすぐと歩いてくる。そして男は衛兵たちの前に立った。
鎧の上にフードつきのマントを羽織った男だ。その顔はフードに隠れて見えない。
「何者だ、顔を見せろ!」
門番たちは槍を突きつけた。
「貴様らに名乗る名などない」
男はただそれだけ応えると身をかがめ、次の瞬間には姿を消していた。
「な、どこにいった」
門番たちは慌ててあたりを見回したが、どこにも姿が見当たらない。続いて門番たちは、城壁の上で悲鳴が起こるのを聞こえた。
城壁を見上げると……人間が落ちてきた。城壁の上を守っていた兵士だ。
再び城壁を見上げるとそこにはフード姿の男がいた。
「あいつ、いつの間にあんなところに……」
「お、おい、それより警報だ、侵入者だ!」
門番たちは恐怖心と共に慌てて詰め所の仲間のところに走っていった。フード姿の男はそれを見ると、笑いを唇に浮かべながら城壁の上を走り去っていた。
向かう先からは兵士たちがやってきたが、彼にとって大した障害ではなかった。
64 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/20 19:06 ID:UW2qrDnu
ここが新スレか……。
保守のためにage。
さすがに下がりすぎてる気がする。
アグスレからやってきますた。
最近FFTの小説が増えないけど、もしかして保管人不在ですかラトームさん?
アグスレの保管人は今のところ私なので、いることはいますですよ。
Part9まで保管作業終わってるんですが、管理人のラトームさんが
ここ一月近くスレでもサイトでも音沙汰無しなので……
67 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/27 07:17 ID:wBwZW5Np
保管庫のヴィンティ最高だよ・・・・まさかマイナーなヴィンティあるとは・・感激
ドキドキして寝れず結局朝だよ・・ヴィンセントどきどき。
>>58 はい、終わりです。確かになんだか区切りの悪いところで……よく言われることですw
読んでくださってありがとうございます。
>>68 乙。
また読ませてください。楽しみにしてます
3日に1レス。これ基本。
保守とかSSとかいろいろいろいろありがとうございます。
ご心配おかけしてましてすみません。
回線etcトラブルはまってまして、修理しないと駄目なの?
とかまあ、そういう感じです。
もうしばらく音信不通状態になっていると思いますが、
鯖代は支払っているので、サイト自体は存続しているはずです。
せめて過去ログだけでもあげておこうと思っているのですが
up途中で回線が切れたりしてくださいますので、indexの更新記録が
古いままでも過去ログが追加になってるとか、そういう事もあると
思います。
私の手もとにはいつ何をしたかの記録を残しておきますので
復帰したら更新記録を直すことにしますね。
>昼寝士さん
アグスレログの件も拝見しました。いつもいろいろすみません。
ありがとうございます。
おっと、ラトームさん回線トラブルですか。大変ですね。
でも正直、ネットから足を洗ってしまったのか、とか思ってたんで安心しました。
期待して待っていますので、頑張ってください。
えー、過去ログだけはあげました。夜遅いとうまくいくのか?
千一夜、DQ官能小説、アグスレ11~13五本です。
セリススレの前スレログがふっとんだようです。
サルベージには少し時間が必要そうです。
●買ってる意味がないような気がする今日この頃。
>72
足を洗う時にはせめてデータ引き継ぎとかについて
何かアナウンスするんじゃないかと予想しますが、
何がおこるかわからないので、すみません。
>73
いつもお疲れ様です
気がついたら御盆も明けてしまいましたが…
新スレおめでとうございます。それからラトーム氏、保管作業等本当にありがとうございます。
千夜一夜サイトの方、いつも楽しませていただいてます。これからも頑張って下さい。
10-2のモンスター絡みで恐い話でも、と思います(大して恐くないですが)
2レスほどお借りします。
ベベルに伝わる古い話をしてあげようかねえ。
この街の地下に、大きなお墓があるってのは知ってるかい?
あの忌まわしい「機械戦争」以前から、つまり千年の昔から、とても大きなお墓がこの街の地下にあるって
話なんだよ。いいや、あたしはまだ見たことはないけどね。
そのお墓は、普段は封印されているんだよ。なぜって?そりゃあんた、決まってるじゃないか。出るんだよ。
ずっと昔、あたしが生まれる前だったかねえ。そのお墓が見つかったのは。
寺院で遊んでた子供が、ふとしたはずみに地下への入り口を見つけちまった。
もちろん子供は泣きながら帰ってきて、今度は大人たちがおそるおそる潜ってみたんだ。
そしたらどうだい、そこはまるで異界みたく、ものすごい数の幻光虫で満たされてたんだって。
異界でなく、聖地ザナルカンドでもない場所に、それだけの幻光虫が漂ってる。
ということは、昔の人はそこをお墓として使っていたんじゃないか、って話になった。
だからあたしはお墓って呼んでるけど、実際のところ何だったのかは分からないんだ。まあそんなことは
どうでもいいね。
その後だったかねえ。本格的に寺院がそこを調べはじめたのは。
ベベルは内海の上に建てられた都だから、お墓ひとつ作るにも場所がない。地下の大きなお墓がまだ使える
なら、そのまま使おうってのが偉い人たちの意見だったらしいよ。
でもその計画はすぐに頓挫しちまった。
その理由はだね、出ちまったからなんだよ、あれが。
そうだよ、トンベリだよ。
何だって?何でトンベリが出ちゃあいけないのかって?
そうだねえ、今の子は聞かされていないんだねえ。
あたしらは、トンベリは他のモンスターとは違った生まれ方をするって聞かされて育ったからねえ。
トンベリってモンスターに対する見方がちょっと違うんだ。
モンスターが無念を抱いたまま死んだ人間の魂から生まれるって話は聞いたことがあるだろう?
魂って言い方がおかしいなら幻光虫と言い換えようかね。ほら、召喚士様が異界送りをなさる時に出てくる
だろう。人間の身体の中にも幻光虫がいるんだよ。
無念を抱いたままの幻光虫は、やがて核になって他の幻光虫を引き寄せていく。その時、核になる幻光虫の
想いが強ければ、死人となってこの世に甦るんだ。死人になるってのはとても稀なんだけどね。
そして死人になれなかった時は、モンスターになっちまうんだよ。その時の強さも、やっぱり想いの強さに
よるんだ。
けどトンベリは想いの強さに関係なしに生まれてくる。
トンベリはね、産まれる前か産まれてすぐの胎児に宿る幻光虫を核にして生まれるんだよ。
胎児の『生きたい』って想いが、それだけ強いって証拠なのかもしれないねえ。
手に持った包丁は、自分を死に追いやった誰かに復讐するためだ、って言う人もいるんだ。不憫な話だよねえ。
とにかく、地下のお墓からはトンベリがわんさか出た。
それだけじゃない。見たこともないような大きなトンベリも出たんだ。
巨大なトンベリは、胎児をお腹の中に遺したまま死んだ妊婦の想いから生まれるっても言うけど、本当の
ところはどうなんだろうねえ。
しかもそれが、小さい方のトンベリを従えながら、何かを探すように行ったり来たりを繰り返してはうろつ
いてるんだ。自分の子供の身体を探してるのかもしれないよ。
トンベリだけでも倒すには手こずるって言うのに、大きなトンベリまで出てきたんじゃあどうしようもない。
調査に出掛けた人たちは、一人を残して全員帰ってこなかったっていうのがこの話の顛末だよ。
お墓の中で死んじゃうってのはどうにもやりきれない話だね。もしかしたら、その時調査に潜った人たちも、
モンスターになってるかもしれないよ。
……おっと、ちょっと不謹慎だったね。
ところで、あんたは今からどこへ行くんだい?
え?お墓に行くって?そうだねえ、あんたなら強そうだし、うまいこと中を調べてこれるかもしれないね。
だったらお願いよ。大きいのでも小さいのでもいいから、トンベリを見つけたら倒して異界に送ってやって
くれないかい?
機械戦争から千年も経ったんだ。あの子らだってこれ以上さまよい続けるのは、さすがに可哀想じゃないか。
あんたもそう思うだろう?
4日に1レス。これ応用。
「曲者だ! 城内に侵入者がいるぞ!」
ディリータは警報が鳴らされるのを聞いてはっとした。
「どうやら刺客とやらが来たようだ」
「あなたを殺しに、かしら」
オヴェリアはそっけない態度で応えた。
「……まったく、お前はいつもそれだ。連れ合いからそのように言われるとは、な」
ディリータは嘆息した。
そこで部屋の扉が開き、数名の衛兵たちが入ってきた。
「陛下、王妃様、ご無事ですか!?」
「ああ、今のところはな」
ディリータはオヴェリアのそっけない態度にいささか機嫌を悪くしたままであった。
しかしそんな返答にも関係なく衛兵たちは部屋に散っていった。衛兵たちの小隊長が窓際にいるディリータの側に駆け寄った。
「陛下、どうやら侵入者は城壁の上や屋根の上など、足場の悪いところを選んで移動しているようです」
「ほう、なかなかの軽業師だな」
「はい。追撃しづらく、補足しても足場が悪いためろくに戦闘を行えません。我が方は既に何名も死傷者が出ています」
ちっ、なかなか狡猾なやつだ、とディリータは舌打ちをした。
「ですから一刻も早く外に面していない部屋にお移りください。窓から侵入してくるかもしれ──」
ガシャン、と窓が割れる音が起こり、そして小隊長の言葉が途切れた。
小隊長の腹には剣が刺さっていた。
「邪魔だぞ、そこをどけ」
割れた窓からガラスの破片とともにフード姿の男が入ってきた。男は崩れ落ちた小隊長の体を蹴り飛ばした。
あまりのとっさの出来事に、ディリータを含めその場にいた者たちは硬直した。だが、
「曲者だ!」
衛兵の一人の叫び声が呪縛を解いた。堰を切ったように衛兵たちは侵入者たちに向かっていき、ある者はディリータとオヴェリアを誘導しようとした。
しかしその勇気は正当に報われなかった。侵入者が剣を振るうごとに衛兵たちは命を刈り取られていった。
一人仲間が斃れるごとに衛兵たちは恐怖心がこみ上げ、顔に表れていった。それを侵入者はうれしそうな表情で眺めた。
「いいぞその表情! 恐怖に顔を歪ませるがいい!」
あっという間に衛兵たちのほとんどが切り伏せられ、残るはディリータとオヴェリア、そして二名の衛兵だけとなった。
「残るはお前たちだけだ。さあ、死にたいやつからかかってくるがいい」
侵入者のあまりの強さに衛兵たちはすっかり士気が萎え、オヴェリアですら顔を蒼白にしていた。
ディリータはゆっくりと剣を抜き、侵入者に向けた。
「俺一人を暗殺するのが目的なのに、わざわざ城に侵入して死体の山を作るとは、罪作りなことをするものだな」
「知ったことか。オレはただ、お前を殺すよう命令されただけだ。お前がどこにいようと関係はない」
「なら、これ以上関係のない者に剣を向けるな!」
ディリータは声を荒げた。斃れた衛兵たちは彼を守るために死んでいったのだ。
「ならディリータよ、オレと一騎打ちをしろ! 邪魔者を排してな」
「いいだろう……オヴェリア、待っていろ。俺は必ず戻ってくる。お前たち、オヴェリアを頼む」
ディリータはオヴェリアと衛兵たちに声をかけた。オヴェリアは事の成り行きにただ呆然とし、衛兵たちは命の危険がわずかではあるが遠のいたことに安堵の表情を浮かべた。
「さあ、こっちなら邪魔は入らないぞ!」
ディリータは壊れた窓から屋外へと出た。そこは建物の屋根であり、いくらか傾斜がついている。そこへ侵入者もついていった。
「ほう、自ら死地へおもむくとはな。足場の悪さは承知の上か!」
「なあに勝算のない戦いはしない主義だよ、俺は」
ディリータはこの時、愛用の剣は帯びていたが鎧を全く着ていなかった。もともとオヴェリアの部屋を訪れていたのだから当然のことだ。それが身軽な行動を許し、侵入者に対していくらか有利な状況となるとふんでいた。
「ならば、いざ参る!」
侵入者は剣を構えた。一っ跳びにディリータのもとまで跳んで剣を突き出した。
「なに!」
ディリータは驚きつつもかろうじてその剣をかわした。先ほど侵入者がいた位置から自分のところまではかなりの距離があった。決して一度跳ねたぐらいで剣が届く距離ではない。
「見たかディリータ! これが俺の技だ!」
「いいぞその表情! 恐怖に顔を歪ませるがいい!」
あっという間に衛兵たちのほとんどが切り伏せられ、残るはディリータとオヴェリア、そして二名の衛兵だけとなった。
「残るはお前たちだけだ。さあ、死にたいやつからかかってくるがいい」
侵入者のあまりの強さに衛兵たちはすっかり士気が萎え、オヴェリアですら顔を蒼白にしていた。
ディリータはゆっくりと剣を抜き、侵入者に向けた。
「俺一人を暗殺するのが目的なのに、わざわざ城に侵入して死体の山を作るとは、罪作りなことをするものだな」
「知ったことか。オレはただ、お前を殺すよう命令されただけだ。お前がどこにいようと関係はない」
「なら、これ以上関係のない者に剣を向けるな!」
ディリータは声を荒げた。斃れた衛兵たちは彼を守るために死んでいったのだ。
「ならディリータよ、オレと一騎打ちをしろ! 邪魔者を排してな」
「いいだろう……オヴェリア、待っていろ。俺は必ず戻ってくる。お前たち、オヴェリアを頼む」
ディリータはオヴェリアと衛兵たちに声をかけた。オヴェリアは事の成り行きにただ呆然とし、衛兵たちは命の危険がわずかではあるが遠のいたことに安堵の表情を浮かべた。
「さあ、こっちなら邪魔は入らないぞ!」
ディリータは壊れた窓から屋外へと出た。そこは建物の屋根であり、いくらか傾斜がついている。そこへ侵入者もついていった。
「ほう、自ら死地へおもむくとはな。足場の悪さは承知の上か!」
「なあに勝算のない戦いはしない主義だよ、俺は」
ディリータはこの時、愛用の剣は帯びていたが鎧を全く着ていなかった。もともとオヴェリアの部屋を訪れていたのだから当然のことだ。それが身軽な行動を許し、侵入者に対していくらか有利な状況となるとふんでいた。
「ならば、いざ参る!」
侵入者は剣を構えた。一っ跳びにディリータのもとまで跳んで剣を突き出した。
「なに!」
ディリータは驚きつつもかろうじてその剣をかわした。先ほど侵入者がいた位置から自分のところまではかなりの距離があった。決して一度跳ねたぐらいで剣が届く距離ではない。
「見たかディリータ! これが俺の技だ!」
侵入者とディリータは剣戟を交わした。幾合となく打ち交わし、その度に鎧を着ていないディリータはかすり傷を作っていく。ディリータの攻撃は命中してもうまく鎧で受け流されて有効打とはならなかった。
「お次はこうだ!」
侵入者はディリータの斬撃を跳んで交わした。いや、滞空時間が長い。ディリータはこの戦法に心当たりがあった。
「お前、竜騎士か!」
侵入者は重力に引かれ、再び地上に戻ってきた。侵入者の体重、重力加速度を乗せた剣がディリータに迫る。
その必殺の一撃をディリータはかわしそこない、左肩から胸にかけて大きな傷を負ってしまった。ディリータは大きく血を噴き出して倒れた。
「ふっ、あっけないことだ。英雄王といえどもただの脆弱な人間だったか」
侵入者はあざ笑い、そしてオヴェリアたちに向き直った。
「王と王妃が同時に死ねば、イヴァリースは混乱に陥るな」
オヴェリアたちははっとした。
「王妃様には指一本手を触れさせないぞ」
衛兵たちは窓の外に出て、勇気を振り絞って突きかかってきた。
しかし侵入者は軽く槍をかわし、衛兵を切り捨てる。そして身を深く沈めて二人目の衛兵の懐に入り、立ち上がりざまに頸部をかききった。
オヴェリアは衛兵たちが断末魔の悲鳴を上げ、地面へと落ちていくのを見た。そして侵入者が窓に近づいてきた。
「王妃オヴェリア……あんたに恨みはないが、これがオレの使命なんだ。恨むならあんたの夫を恨んでくれ」
「待て!」
ディリータが傷口をかばいながらも立ち上がってきた。
「……まだ生きているとはな。丁度いい、そこで王妃が殺されるのを見ていろ」
「そんなことはさせない、オヴェリアに手を触れるな! 俺はまだ戦えるぞ!」
オヴェリアは目を見張った。ディリータがこのように感情をあらわにすることなど、ここ数年見たことがなかったのだ。それも、自分のために……。
「よかろう、先に片付けてくれる!」
侵入者は再び空高く跳んだ。ディリータはカウンターのタイミングを見計らった。しかし深い傷を負っているため思うように体が動かない。
「串刺しにしてくれる!」
侵入者は自らの勝利を確信した。しかし、
「マバリア!」
オヴェリアが呪文を唱えると温かい光がディリータを包み込んだ。援護魔法マバリア……再生、防御、魔法防御など様々な魔法の効果を一度に与える呪文である。そしてその効果には加速も含まれる。
ディリータは間一髪、空から迫り来る侵入者の凶刃を避けた。そしてその無防備な背中を、渾身の力を込めて斬りつけた。
「がはっ!」
侵入者は重傷を負った。もはや戦闘の続行はままなりそうにない。だが……
「それでも立ち上がってくるんだよな、お前らは」
ディリータは侵入者から間合いを取った。そして油断なく剣を構える。
「失礼だな、まるで人を化け物か何かのように……」
「大して変わりはないだろう。貴様もルカヴィになるのか?」
「違う! あのような悪魔などと一緒にするな!」
傷口から血を流しつつ侵入者は叫んだ。
「俺は理想を実現するために甦ったのだ! そしてその為には……ディリータ、国王たるお前が邪魔なのだ!」
「御託は聞き飽きた! 理想を実現したいならば、立ち上がってもう一度かかって来い! ……俺はイヴァリース国王ディリータだ、逃げも隠れもしないぞ!」
ディリータの気迫に侵入者は完全に気おされた。
「くっ、勝負はお預けだ、また来るぞ!」
「逃げるのか!」
ディリータは侵入者に駆け寄り、剣を振るった。しかし侵入者は間一髪それをよけ、はるか下の地面へと身を投げ出した。
「自害か!?」
ディリータは思わず下を見下ろした。
しかし侵入者はうまく壁面に突き出たひさしや明り取りの窓などを利用して地面に降りていったのだ。そしてそのまま城外へと続く道を駆けていった。
「……逃げられたか」
ディリータは振り返り、窓から部屋の中に戻った。そこにはオヴェリアが待っていた。オヴェリアはディリータの傷を見ると、蒼白になった。
「ひどい怪我……」
「これぐらいなんてことはないさ」
オヴェリアは傷口に手をかざし、ケアルの呪文を唱えた。ディリータの傷口は見る見るうちにふさがっていく。
「オヴェリア……」
「動かないで。じっとしていて……」
ディリータは言われたとおりにした。オヴェリアはうつむいて顔を見せない。
衛兵たちがやってくるまで、二人はそのままでいた。
ルザリア市外。
ルザリア城へ侵入し、国王夫妻を襲撃した侵入者はかろうじて脱出を果たした。任務には失敗したが、ここで待っていれば迎えが来るはずだ。ディリータに負わされた傷は深く、一向にふさがる気配がなかった。必死の応急手当も意味をなさなかった。
「どうなっちまったんだ……どんな傷でも……すぐに治ると言っていたのに……」
そのまま近くの木陰に身を潜めていると、人影が近づいていた。
「……遅いじゃないか……やっと来たのか……」
「手ひどくやられたな」
その人影はアルガスであった。その黒い鎧は闇夜に完全に溶け込んでいるように見えた。
「なんで……傷がふさがらないんだ? 俺たちは……不滅の肉体を得た……はずだ」
侵入者の声はますます弱くなっていく。だがアルガスは彼を冷たく見下ろすだけだ。
「さあな、俺も知らん。ところで──俺が受けた命令はお前を連れて行くことではない」
「?」
「それは──こいつの回収だ」
アルガスはすばやく剣を抜き、侵入者の左胸を刺した。
「うっ! アルガス、貴様……!」
「すまないがこいつは返してもらうぜ」
アルガスはうめく侵入者に構わず、その胸甲の隙間から左胸に指先を入れ、肉をまさぐり……目当てのものを取り出した──光り輝く石であった。その中には点に輝く星座の形がある。
「主は先ほど、傷つきすぎたお前はもう用済みだ、と言われた。ずっと様子を見ていたらしい」
「……!!」
「あばよ……地獄でまた会おうぜ」
アルガスは暗闇の中へと駆けていった。
それから一分と経たないうちに──別の人物が現れた。そのことに侵入者は、その人物が間近に来て……彼の体を抱きしめるまで気づかなかった。
「可哀想なイズルード……やっとまた会えたのに……」
「……姉さん?……その声は、姉さん……なのかい……?」
侵入者の声はすでにか細い。もはや聞き取れなくなる寸前であった。
彼を抱きしめる人物は腕に力を込めた。その目には涙が浮かんでいた。
「ああ……やっぱり姉さんの手は温かいや……」
姉は弟の手を握った。しかしもう弟は握り返してすらこない。
「何だか疲れちゃったよ……眠い……少しだけ……もう少しだけ眠らせてよ……」
息絶えた。弟の体は急速に冷たくなっていった。
そして弟の肉体は──掻き消えた。後に残っているのはまとっていた衣服・装備のみ。
そこに人影がやってきた。男のようだ。彼はもう一人に語りかける。
「すまないけどアルガスには追いつけなかった──もう駄目だったのか、イズルードは」
「ええ……」
「イズルードがここにいて、教会の墓が荒らされていたのはやはり……」
「でもディリータはこのことに気づいているのかしら」
「一刻も早く伝えるべきだな。イズルードの他にもまだ──」
二人の会話はなおも続いたが、折りしも降り出した雨音によりかき消されてしまった。
そろそろ保守?も兼ねて。
>>75-77 読み終わってからじわじわと染み込んでくるおばあさん(?)の語り口が(゚д゚)ウマー
関係ないけどこういう話をして脅かすばあさん、近所にいたいた。
>>朧戦記
FFTのアビリティが文中にそれとなく反映されてて楽しいです。こんなの読んだら
またやりたくなってきたFFT…。
話の展開とあわせて、ディリータ夫妻の今後も気にかかりますが。
聖剣技使うディリータをみて、かつて側にいてくれたアグリアスさんを思い出すオヴェリア
とかそんな展開があったら…などと勝手に妄想してましたスマソ。
以前ここと恋スレの過去スレッドでFF8の長編を投稿していた者です。
途中で投稿を止めた後一応完結したのですが、もう投稿できる長さじゃ
ないので一応連載していた作品のログをまとめました。
こちらです↓
http://www.geocities.jp/ane8mtrlq/ (スニフの恋人)
ご意見のある方は、ここだと他の方のご迷惑になりますので
直接私の方にいただけると有難いです。
投稿中断後、続きを待っていて下さった方。
もしそういう方がおられましたら長い間放置した事をお詫びします。
スレ汚し失礼しました。
89 :
kakikomi:04/09/17 19:23:42 ID:tdUqbTYD
aaaa
90 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/17 19:26:34 ID:eG8S7aI3
!!(((( ;゚Д゚)))ゴルァー!!((( ;゚Д゚)))ゴルァー!!)ゴルァー!!(((( ;゚Д゚)))ゴルァー!!
久々に来たらSSがイパーイ!
職人さん乙です。まったり新作もお待ちしております。
だれか
>>88を読み切った猛者はいるのか。
文盲なおいらはニ話目でバテたよ。
>88
読んできました。スゴく時間かかった。
でも、なかなか良かったよー。
保守。
3日に1レス。これ基本。
ほ
…ヴィ――――ッ・ヴィ――――ッ…
けたたましいサイレンの音と、警告を示す赤い点滅ランプが、浮遊城『ルフェイン』内部を満たしていた。
風のクリスタルの加護を受け、魔法力と科学力の粋を尽くし、天空に座する、難攻不落の城塞。
そう、空の上にあるが故に、落とされるはずもなかったこの城は今、内部から攻撃を受けているのだ。
ルフェインのオペレータールームは、さながら蜂の巣を突いたが如く、サイレンにも劣らぬ怒号が渦巻く。
「城内、南西Dブロックに高エネルギー反応!」
「何故侵入を許した!浮遊城周囲の空間に、接近するものは無かったはずだ!」
「座標23,01,45に魔道エネルギー反応の残滓(ざんし)を観測。デジョネイト(転移)してきた模様です!」
「…馬鹿な、この距離をか!」
無機質なコンピューターに囲まれたはずの部屋が、熱気ゆえか、それともシステムの故障か、妙に熱い。
だが口髭を蓄えたチーフオペレーターを始め、全員が驚愕ゆえに、汗すらも拭えなかった。
…宙に浮かんだホログラフモニターは、敵を示す赤の点が既に移動を開始している事を示していた。
呆けている訳にも行かぬ、とチーフが叫ぶ。
「周囲のガード・ロボットをありったけ導引しろ。女子供を最優先に、非戦闘員の退避。奴と接触次第、魔道レーザー一斉掃射!」
「了解!」
指示を受けたオペレーターがキーボードに指を走らせる。ブン、という電子音と共にモニターが2Dから3Dに切り替わった。
陣形を組んだロボットからの視点は、灰色の通路を映し出していた。
奥から、何か、巨大なモノが近づく。細長く、数匹の蛇のように首を揺らめかせる、影。
薄闇の中、それぞれの頭にある双眸が妙にギラついているのが見えた。ロボットのアームが、敵を照準に納める。
「あれは…!?」
「…目標のエネルギーが集束して行きます。属性『風』!」
「…構わん、撃て!!」
闇を切り裂いて、幾条もの白い光…魔道レーザーが飛んだ。だが、それが目標に到達したかを確認する前に、モニターは灰色の砂嵐だけを映していた。
「魔道レーザー、効果5%」
「ガード・ロボット、大多数沈黙…!」
「目標、止まりません!」
ザ、と砂嵐の合間に、半ば壊れかけのロボットのカメラが、ノイズにまみれた天井を映していた。
敵であるところの「蛇」…否、竜のようなそいつの頭は、まるでモニターしている事を察しているかのように、
それを覗き込むと、鋸のような歯の並んだアギトを開き…
…後は、また砂嵐。
「奴が…来たと言うのか」
チーフオペレーターは、独白のように、震える言葉を紡いだ。
「…四頭竜(ティアマット)…!」
【続くかもしんないし続かないかもしんない】
3日に1レス。これ基本。
101 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/30 23:52:25 ID:oI4NQAJP
ほしゅ
ほ
しゅっしゅっ
3日に1レス。これ基本。
ほ
106 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/07 07:13:03 ID:cP9piHYf
しゅ
ま
り
110 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/09 15:15:27 ID:P3Dr1xVj
あげ
, -^~ ̄ ` ヘ
/ 、 ヽ
| 、_ 、,。'ノ 〉 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〈 `-゚  ̄ /| | < メ ガ ン ト
L ヾ二 ̄ ン / \______
`-、  ̄ /
 ̄ ̄ ̄
。・゚・(ノД`)ナンテコッターー
なんじゃこりゃ。
アレンジ曲のスレもそうなんだけど、俺のよく覗いてたスレがことごとく落ちてる…
感想とか保守とかカキコしておけばよかったと過ぎてから後悔orz
115 :
112:04/10/10 23:44:48 ID:r7oCaxWL
しまった。A.I.さん(と21さん)のスレがかぶってる
>>114 昨日今日レスのなかったスレがほぼすべて落ちてまつ。例外もありまつが
理不尽圧縮が復活したんでせうか・・・
書いてたのに落ちちゃったYO!
新たに立てようとしたけど、立てられない・・・orz
これも荒らしのせいなの?
119 :
116:04/10/11 00:07:11 ID:BjH+Rbgf
>>117 dクス。頼んでみようかな・・・。
それとも、こっちに移籍しようか考え中。
しょうがあるめえ。レスがなかったんだから。
圧縮システム自体は変わってないぞ。
スレ数が770超えると圧縮があるから見極めて保守れば落ちない。
新スレが立つペースが上がっているか注意。
上がっているから、か。
ドラクエ新作が出ると祭りになるから、スレ保守には注意しないとね。
また圧縮らしい。なんで最近スレをたてるペースがあがってるんだろう?
124 :
>:04/10/16 17:18:17 ID:hV0w/gMh
かけない・・・。
書けました。すみません。
先日DQ3の小説を読んだのですが、終わり方が悲しいので衝動に駆られ
続きを書いてしまいました。短さゆえんの強引な部分もありますがどうかお見逃しを^^
#本編
消えたリザを追って、アレルたちは再び旅に出ることを決意していた。
ラダトーム国王ラルス一世に冒険に出る旨を伝えると、ラルス一世はラルス家の紋章がはいった
中型帆船を提供してくれた。
1本マストのヨットで、中には食料や武器といった必需品やさまざまなものが積まれていた。
アレルたちはそのヨットの名前を「ルビス号」とした――。
アレルたちはラダトームで4日ほど滞在したのち、進路を南にとった。
ラダトーム海峡を1時間弱で横断すると、白い建物が見えてきた。
その建物は、南にあった無残にも崩れさったゾーマの宮殿は、ラダトーム他さまざまな大陸から集まった有志によって、
白亜につつまれたルビスの宮殿へ変身している途中だった。
奇跡的とも言えるスピードで復興しているこの神殿はすでに完成間近で、多くの人々でにぎわっている。
「すごい神殿だなぁ・・・。」
アレルが感心して見上げていると、「早く行くだよ」とモハレに小突かれた。
10段あまりの研磨された純白の階段を上ると、中には荘厳な風景が広がっていた。
天井いっぱいに描かれた精励ルビスの神話、そして何本もの大きな柱。
柱のすべてにこまやかな彫刻が施され、壁面にはすばらしい神器がところ狭しと並べられている。
どれも純白の光をまばゆく放っており、まさにこの神殿の中は光そのもののように思えた。
「すっげぇだ・・・。」
先ほどはアレルを小突いたモハレだったが、あまりにも美しい光景にしばし4人とも陶酔してしまった。
「さぁ、行こう。」
クリスがそういって、アレルたちは奥の礼拝堂へ足を進めた。
礼拝堂はたくさんの椅子が並べられ、中央部には大きなルビスの像が飾られ、その目前に光の玉が置かれていた。
アレルたちは無言のまま歩み出ると、静かに目を閉じた。
そよ風のふく草原のようなものが脳裏へ浮かび、どこからともなく声が聞こえた。
「勇者アレルよ・・・・・あなたの行いに非常に感謝しています。本当にありがとう――。」
「ル・・・ルビス様。あの時の・・・・・」
あの時、リザがリレミトを唱えたときの事を聞こうと思ったが、その必要はなかった。
「私はあなたたちにお礼をしたいと思っています。どうか何でもおっしゃってください――」
思いがけぬルビスの言葉にしばし絶句したアレルだったが、すぐに考えが浮かんだ。
「リザに会わせてください――」
一刻も早くリザに会いたかった。その思いをアレルは素直に打ち明けた。
リザはあのあと、気持ちの整理がつかず、いっそのこと――と考えて海のほうへ歩いていた。
とそこに、ルビスの声が聞こえたのだ。
「あなたはまだ死んではなりません――。あなたを必要としている人がいるのです――。」
「えっ?」
リザは突然の声に戸惑った。
「あなたの行いは正しかった――。しかしアレルをあなたは愛していた――。」
「!?」
自分は魔物の姉妹。しかしそれゆえにアレルに対して尽くしたい一心で魔王討伐を成し遂げた。
リザはアレルを愛しているがゆえ、いっしょにいることが痛々しくなって、アレルの前から消えた。
そんな気持ちを察するように、ルビスとおぼしき声は言った。
「そして、アレルはリザ、あなたを愛していたのです―」
事実、アレルはリザがいないことを理由にこの旅に出た。この旅はリザを愛しているが故の決断といってもよい。
「アレルが・・・・私を・・・・?」
リザは考えた。そもそも私はなんで逃げ出したのだろう・・・・アレルに対してすまない気持ちがあったからでしょ・・・・?
それなのに、アレルは私を必要としているの・・・・?
「教えてください、ルビス様。わたしはどうすれば――?」
「まずあなたは、アレルに会うべきです。それが最善の選択ではないですか――?」
「・・・・・。」
「もしこのままあなたがいなくなれば――」
(確かに私はアレルを愛している・・・・。でも・・・・。)
「あなたの『血』というのは、もうとっくに消えています――」
ルビスが言った。一番心底で引っかかっていた部分が、突然はずれかかった気がした。
「ええっ!?」
「あなたがチコと戦ったとき――」
そう、リザはチコに巻き着かれたとき奇妙な感触を覚えた。
血管が破裂するような、血が逆流するような――。そしてリザの体は高温となり、チコの髪の毛を焼ききった。
「まさか・・・?」
「あなたにはもう、魔物の血は流れていません。かつては流れていたとしても、今はもう流れていないのです――」
「自分の中に潜む魔と戦い、勝ったのですから―――」
荒れ狂う海を前にして、リザは目を閉じたまま決めた。
リザは願った。もう一度アレルとともに旅をすることを――。
「私を・・・・アレルに会わせてください」
そう心の中で念じた。
そよ風が微笑んだ気がした。
とたんにあたりの空気がはじけ、彼女は亜空間を飛んだ。
真っ白の光につつまれ、永遠とも一時とも思える不思議な時間をリザは過ごしていた。
飛行は唐突に終わった。リザは一人、なにかの建物の中で立っていた。
(ここは・・・?)
純白の壁、すばらしい彫刻・・・どこかの神殿であることは間違いなかった。
リザは歩き出した。
とたんにまぶしい光が見えた気がした。午後の陽光が神殿の入り口から差し込んでいたが、それ以上に彼女の目を引いたのは、
アレルたちがリザを探しに来た姿であった・・・・。
「リ・・・リザ・・・・!?」
最初に気づいたのはアレルだった。
「アレル!」
同時に二人は歩み寄り、お互いを抱擁しあった。
「戻ってきてくれたんだね!?」
「会いたかった・・・・。」
「私も・・・。突然逃げ出したりしてごめんね・・・・」
「いいさ。いまこうしてここにいるのだから・・・。」
「私にはもう、魔物の血は流れていないって、ルビス様が言ってた。」
「そうか――。でもリザが例えなんであっても、僕は君を――」
――愛している・・・という必要はなかった。
二人はそう言うと無言で見つめあった。
「おっと、私はこう言うのは苦手なんだな・・・。」
「おらもだ。」
クリスとモハレは後ろを向いてゆっくりと出口のほうへ歩き出した。
クリスたちの背後ではリザとアレルが、そっと唇を重ねていた―――。
数日後、完成したルビス神殿で、若き勇者アレルと、乙女リザの結婚式が行われた。
結婚式は各国の国王やさまざまな民衆が集まり、一世一代の盛大な祭となった。
のちにこの日を「ロトの休日」とし、ロトの凱旋記念日からロトの休日までを「ロト祭り」とさだめ、
6年に一回、盛大な祭りが行われることとなったのである――。
「ありがとう、アレル・・・」
「ありがとう、リザ・・・・」
人々の前で愛を誓った2人は、再び旅に出ることにした。
人は旅の中で、愛、友情、そして自分や、人々の中にあるさまざまな部分――それを旅によって探求‐クエスト‐し、己が心に刻み込んでいくのである――。
おわり
下がりすぎているのでついでにageます。
ageる必要は一切ないと思いますが……。
上げたっていいじゃないですか。
乙
ええ、上げたって何の問題もありません。
乙
GJ。純愛も(・∀・)イイ!ね。
確かにあの話のラストは悲しくて切なかった。
そりゃないよ!と打ちのめされた。
二人を幸せにしてくれてありがとう。
ほ
ぼ
138 :
ラトーム ◆518LaTOOcM :04/10/20 05:43:22 ID:SAoUdJrh
雨音が耳について眠れない今日このごろ(ry。あまりに眠れなかったので、
久しぶりに1本更新できました。セリススレの長篇1本目「ひとやすみ」です。
さて、この何倍かの長さの作品が控えているので、皆様にテストして
いただきたいことがあります。
「ひとやすみ」は6ページに渡っているのですが、1ページ辺りの文字量は、
この程度であればストレスなく読めるでしょうか? ということです。
1ファイル5k程度でキリの良いところまでで納めてありますが、8k程度なら大丈夫なのかなーと
思っているのですけれども。
特にアナログな方のご意見をお待ちしています、ってことで、age.
*回線速度的には問題ないけれども、読みやすさの点ではこう思うってな事があれば、
それも教えてください。
「ひとやすみ」の改行は1行を短めにとっているので、同じ5kでも行数が多くて
長く見える、といった事もあるかもしれませんが。
それから、今までは新しく保管した作品だけにリンクしてあるページというものが
ありませんでしたが、SS全ての目次があまりに重くなりましたので、新たにそういう
ページを作ってみました。このページに新しい作品へのリンクをおいて、しばらく
溜めてからまとめて目次に移動するような形にするかもしれません。
その方が作業効率が良いのですが、それで使いにくくなるようでしたら教えてください。
あと、連作インデックスが目次の下の方にあって使いにくかったので、NEWの
ページにコピーしてみました(目次から削除してはいません)。前の更新履歴もこちらに。
そろそろ眠くなってきたので眠れそうです。文章が破たんしていたらごめんなさい。
ご意見お待ちしています。
>>125-128 よかったよ。乙。
漏れもあの二人はかわいそうだと思っていた。
>>138 乙でつ。読みやすくて(・∀・)イイ!
一行あたりの文字数が長くても、行間を空けると読みやすくなるし、
今の段階でも十分読みやすいのでいいかと思われます。
DQ3純愛小説第二弾です。小説版に若干の脚色を加えてみました。
今度は勇者と女賢者の物語です。
「とりゃぁあ!」
戦士ゴードンが、斧をゾーマの足元に振り降ろした!
「こざかしいわ!」
ゾーマがそう言ったときには、彼の波動によってゴードンは壁まで飛ばされていた。
「イヤァァァアア!!」
魔法使いセーラが、氷の呪文マヒャドを、惜しげなく放った。
しかし氷の矢はゾーマが瞬きをするととたんに消えてしまった。
状況は、アランたちを不利にしていった。
「アリサ、危ない!」
大魔王ゾーマに必殺の気合をこめて斬りかかったアランだったが、あっけなくはじき返されたときに、
賢者アリサの背後にしのびよる他の魔物を見た。そのときとっさにそう叫んだのだ。
「わかってるわ。やぁっ!」
後ろも向かずに、炎の杖を後ろ向きに突き出しただけのアリサは、気合一閃、ひときわ大きな
火球―メラミ―を魔物たちに放った。メラミは魔物に命中した。
「ギャアァ…」
>>139 あ。ややこしいことをしてしまいました。
ゴメンナサイ。もう少しわかりやすくレスするようにします。
訂正↓
>>132-135 >>125-128への感想、ありがとうございました。
どうしても衝動が抑えられずに書いてしまいました。
その2もありますので今貼っています。
>>138 乙でつ。
断末魔の叫びを聞いたアリサは、ニヤリと笑うと再びゾーマに向き直った。
「ゾーマ…覚悟しなさい……」
傷ついたアランに高位治癒呪文―ベホマ―を片手で施しながらそう言った。
「な…何を…!?」
アリサから放たれる異常な殺気、そして同じくアランからも放たれる殺気――大魔王は一瞬たじろいだ。
すでに大魔王もかなりの魔力を使っていた。次の一撃――それで勝負が決まる。お互いがそう直感していた。
互いを一瞬目で確認したアランたちは――驚くほど冷静に――ひとつの呪文を唱えた。
「ミナ……デイン…」
たちまちあたりが暗くなり、魔王の上空に厚い雷雲が立ちこめたかと思うと、そこから一筋の光がゾーマを直撃した!
「ガォォォォオオオ・・・・」
怒り狂うように咆哮するしか、大魔王に選択肢はなかった。魔王が―ゾーマだった体が、一瞬にして砕け散る……。
そして次の瞬間、あたりがぱっと光に包まれた。そのときアランは、精励ルビスのやさしい顔を見た気がした。
さらに次の瞬間には、アランたちは今崩れ落ちんとするゾーマの城を遠くに見る、小高い丘の上に立っていた。
ゾーマの城は、ごごごごご・・・・と地響きを立てて崩れ落ちた―――。
その様子をアランたちは静かに見ていた。と、
「見て!」
アリサが指差した先には、今光を放ち始めた朝日が、威風堂々と輝いているのが見えた。
アレフガルドに、ついに朝日が上ったのだ――!
「やったぁ!」
セーラがゴードンに抱きついた。慌てて受けとめたゴードンは、赤くなってセーラを抱きしめた――。
不思議と疲労は感じなかった。ただ、心地よい疲れが、アランたちを眠りの世界へいざなった――。
太陽はアランたちの真上まで来ていた。気がつくと丘の下には海が広がり、時折ザブーンという音が耳を楽しませてくれた。
荒れ狂った海はいつしか落ち着きを取り戻し、上空にはカモメが舞い、久々の太陽の下で思いきり羽を伸ばしていた。
「アラン……」
アリサは勇者アランに、そっと腕を伸ばした。
「アリサ……」
呪文の威力、強さ、快活さ・・・彼女のそんな姿に、アランは仲間意識以上のものを感じていたのかもしれない。
そしてアリサも、彼の忍耐強さ、そして力の強さ、そしてなによりも彼の性格に、まえまえから好意を抱いていた。
気づくとアランは、アリサを抱きしめ、口付けを交わしていた――。
「やっと、平和が戻ったんだよね――?」
あどけない顔つきの中に垣間見える大人びた表情、そんな目でアランは見つめられ、ちょっと赤くなった。
「もちろん――」
ふたたびアランとアリサは、互いを抱擁しあい、唇を重ねていた――。
数日後――。
「よくぞ帰ってきた!皆のものはお主の帰りを待っていたぞ!」
ラダトーム王がそう言うと、王宮のオーケストラが、コーラス隊が、高らかに彼らの凱旋を祝った。
「ありがとうございます――」
その夜アランたちは、ラダトーム国王の心づくしをたっぷりと味わった。
町の人々も、この日ばかりは王宮に迎えられ、夜も更けてくる頃、全員がお互いを支えあい、帰途についた。
翌日、翌々日ともこのような祭りが繰り返され、1週間にも及ぶ祝賀祭は、勇者ロトと賢者アリサの婚約宣言で幕を閉じた。
その後彼らはルビスの導きの元、無事祖国アリアハンへ戻ると、国王の元で愛を誓ったという。
国中の者が二人の婚約を祝い、ここでもまた、盛大な祭りが開かれたそうな。
やがてギアガの大穴のような穴が、アリアハン近くで発掘されると、上下の世界で交流を持つようになったアリアハン
ラダトーム、アレフガルド諸国が交流を持つようになり、お互いが助け合い、末永く国は存続したという。
大魔王ゾーマがもたらしたものそれのひとつに、彼らの愛と、国々の前以上の平和があるのかもしれない。
終。
久々のラトームさんの書き込みですね。毎度お疲れ様です。
「ひとやすみ」の方はまったく問題ないと思います。
一ページあたりの長さはもっと全然長くても大丈夫です。
ああいう風に話の切れ目で短かめに切ってもらっても、読みやすいのでやはり問題ないです。
ヘターレさん面白かったですよ( ´∀`)
>>142-143 んー、これってさ、あらすじか抜粋だよね?これからちゃーんと書くんだよね?
純愛小説って過程が面白いんだし、結果だけなんてことないよね?
それとも、このシチュエーションで書いて欲しいっていう依頼なのかな?
あと、sage進行って書いてあるのにどしてageちゃうの?
ルール守らないと荒らしだって思われちゃうよ?
そんじゃね♪
>>145 この先エロくなってくるのでどうしようかと思案中です。
148 :
ラトーム ◆518LaTOOcM :04/10/20 20:25:07 ID:+j6azqE1
「「ファリス萌えスレ」9&10から合計13本、
「アグリアス萌えスレ」8から連作を除く6本を保管しました。
長篇の件、ご意見ありがとうございます。もう少しご意見をお待ちしてから
まとめてレスしますね。
>>146 エロはエロパロ板のDQスレでお願いしますです。
>>184 誘導ありがとうございます。しかし、私にはエロ板へいく勇気はありませんので、
ストーリーを再構築して出直すことにします。
ということで、
>>140-143のほうの小説は無かったことにしてください。
153 :
ラトーム ◆518LaTOOcM :04/10/21 23:41:44 ID:ngJyLHWa
「ファリスレ11&12」から5本、「アグスレ9」から5本、「マリベルむかつく6」から1本保管。合計582本になりました。
昼寝士さんにいただいていた宿題が、アグスレの連作1本のみになりましたハアハア。
以下の過去ログupしました。
「セリス地下室クラブPart9」
「エッジ×リディアを応援するスレpart6」
「アグリアス様に萌えるスレ Part14 」
「本当はクリアリが好き PART3 」
「FFの恋する小説スレPart3」
「ドラクエの小説スレッドパート2」
「めぐれメタルのぼうけん」
「ドラクエのギャグ小説なんか書いてみた・・・」
>112で出ているスレでは、他に
「【本当は】この醜くも美しい物語【DQN】」 と
「逆DQV ただの五流創作小説ですよ… 」があるんですねー。見てみます。
>149
「レナちゃんに萌え萌え」と、「クルルたんのお気に入りのジョブは」は
わかりましたが、他の2つが接続できません。●でもつながらないのですが、
もし過去ログをお持ちでしたら、upしていただけるとありがたいですー。
upローダーはこちらです。
http://yotsuba.saiin.net/%7E1001ya/up/joyful.cgi?
ラトームたんモツカレー
155 :
ラトーム ◆518LaTOOcM :04/10/22 20:28:51 ID:gZYOkn79
本日の更新:
「勝手なFF小説のスレ2」から FF6を1本、FFXを2本。
「本当はクリアリが好き2」から DQ4を4本。
「FFのリディアとファリスとセリスを」から FF4&6を1本ずつ、FF5を5本、
1本は連作なので後回しにしました。
「マリベルむかつく5」は、陵辱系やらコピペやらで保管なしです。
これでやっと596本保管完了しました。
600目前ですが、諸事情により、しばし更新はゆっくりに戻ると思います。
さすがに三日で50本弱保管というペースは続けられないです……。
連作や長篇の保管をいくつか後回しにしているので、それをぼちぼちと
更新する日もあるかもしれません。
スレッド1本保管するだけで場合によっては3時間かかるので、もう少し
時間かけずにできるようにならないかと思っているのですが。
自分が住人だったスレと、そうでないスレとでは、明らかにログの読み進み
速度が違うせいもあるかと思います。
まだ40本近い過去ログが手つかずなのですが、その過去ログだけであと400本の
SSがある……って事はたぶんないでしょうから、道は遠いですね。
156 :
ラトーム ◆518LaTOOcM :04/10/22 20:30:47 ID:gZYOkn79
┬┴┬┴┤゚∀゚) 1001本揃ったら、どなたか記念SS書いてください……
┬┴┬┴┤゚∀゚) FFDQの書き手と読み手に栄光あれ!って感じの。
┬┴┬┴┤゚∀゚) それを目標にがんがろうと思います
┬┴┬┴┤)サッ
┬┴┬┴┤゚∀゚) オット、乙コールありがとん
┬┴┬┴┤)サッ
( ´∀`)ノ 乙。
1001本記念のSSが何本届くことやら。
3日に1レス。これ基本。
3日に1レス。これ基本。
いいと思いますよ。
ただ・・・「人格破壊ギャグ」はかなり危険なのでやめたほうがいいと思います。
>>161 となると,関西弁のローレシア王子――はタブーですね...
DQの3か4で面白い長編小説書いてるサイト無いかな?
>>163 DQの小説専門のサーチで探してみては?
167 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/07 05:33:19 ID:C5kZnh/a
いろいろと情報ありがとうございます。サイトに反映させるのは遅れていますが、
マカエレのブクマクに入れて、ログは拾っています。
遅れているといえば、最近の更新も全体のSS目次には反映されていません。
What'sNEWのページから徐々にコピーして行きますので、まずはNEWのページを
チェックするようにしてみてください。
現在SSの目次ページが120kありますので、それを軽くすべく、試行錯誤してみました。
http://yotsuba.saiin.net/~1001ya/alflailawalaila/indextest.html これで大丈夫なら109kとなって、11kのダイエットに成功だったのですが。
挿絵等が入っている場合にずれが出てしまうのですね。もう少し訂正が必要でした〜。
とりあえず、こんなこともしてみたよ、というご報告に貼っておきます。純粋なtxtで
11kダイエット可能ってのもすごい事だと思います、しみじみ。タグをそれぞれにつき
ひとつずつ外せないか?という挑戦だったに過ぎないのですから。
本日の更新:
「セリス地下室倶楽部4」から FF6を2本。まだまだSSのあるスレですが、取り急ぎ。
1スレ分一度に上げられない時は、途中まででもいいや、と思いました。
「ジタン×ガーネットを応援するスレ」もチェックしたのですが、こちらには保管対象が
ありませんでした。
乙でーす。
休日も御苦労様です。これでSS読んで安眠できますわ( ´∀`)
>>169 危険な方法としては、すごいカウンターのソースをクリップボードに保管しておいて、
置き換えでHTML内の二重引用符"を全部外す・・・orz
ID名を短縮する等・・・いろいろと・・・orz
FFDQに関わっていれば、オリジナルでもいいですか?
ここってエロか萌えが基本なんですかね?
まとめサイトの方を見せていただきましたが、21禁のようでしたので。
>>173 どう関わってるのかわからないので何とも。面白ければそれなりに
>>174 エロか萌えがほとんどですが別にそれ以外ダメというわけではないです
でも萌えもヌけもしないSSを読ませるには相応の筆力がいるでは
ネット落ち中です。
いろいろお答えしたい御質問が出てますが、お返事は後日になります。
すみません。
この板はエロ禁止じゃないのか?下手すりゃスレごと削除されるような。エロはエロパロ池。
3日に1レス。これ基本。
179 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/22 08:52:10 ID:rQNgVJFi
消されないんだね?
質問なんだけど、ここって保管対象のスレは決まってるの?
>>1 で誘導はなしって書いてあったけど、新出のスレがでてきてもそこのSSは対象外なのかな?
>>180 > 千一夜サイトからリンクされているスレ以外にSSが書かれているのを見つけ、
> その作品の保管を希望される場合には、千一夜スレにそのスレの名前とURL、
> レス番を書き込んでください
(
>>1保管サイト内のFAQより抜粋)
だから、スレ単位でも
>>149みたいな感じで申請すればOKなんじゃないかな?
誘導はあくまで現行スレの人に対してっていう意味だと思う。違ったらすんません。
>>181 どうもありがと。といっても今紹介したいスレがあるわけじゃないけど…。
FFの恋する小説スレは復活しないのかなぁ…
君が立ててくれれば俺は見に行くよ。
君が立ててくれれば俺は書きに行くよ。
君が立ててくれれば俺が2getしに行くよ
君が立ててくれれば俺は>185のSSを保管するよ
君が立ててくれれば俺は次スレを引き受けるよ。
君が立ててくれれば俺は保守しに行くよ。
君が立ててくれれば俺は4様しに行くよ。
>>183 お望みなら何だって立ててやるよ。
特に不都合はないし
>191
建てて頂けるとありがたいです。
あんたいい人だね
テンプレに前スレとか歴代スレ入れてくれると助かるナーなんて…
それにしても
>>184-190のつなぎっぷりに笑いました
そうだな、是非立ててくれ。
何しろ既に2ゲッター 職人 保管人 更に次スレ代行まで保証去れてるんだから。
で、立ったのか?
恋スレは次スレ立てされないまま消えてたんだね。
常駐職人も多数いたようなのに。
俺はあの雰囲気をパッと見て二度と行かなくなって久しいので、埋没した事情は知らんけども。
真面目な話、立てても良いんだが、テンプレが分からん。
じゃあ、駄目元でやってみます。
乙
エライ
>>175 燃えの方がビンビンに来る体質ですが何か
ほしゅ
保守っ……!
ざわ…ざわ…
ほ
ぼ
ま
り
も
と
い
や
保母・毬本伊夜
毬本伊夜たん萌え
今後このスレはどうすれば・・・
ここのスレって、管理用みたいになってるからあんまSSもこないし、
多忙のラトームさんがたまに作業報告するだけで後は保守だからな。
しりとりでもやるか?
過疎なSSスレと賑わってるSSスレがはっきりしてますねこの板って
ていうか、千一夜の過去スレ見てても、SSの為にたったスレなんて
ほとんどないよね、初期は。SS職人なんてそうそう増産されないだろうし
スレの量が過剰なんでないかな。
な ↓
長いよ……
よ ↓
読む側としてはSSがあるだけで幸せなんだけど、スレの量が過剰かと言われると
そうでもない気がする。色んなタイプの書き手さんや作品を読みたいから、それに
合ったスレが一つぐらい欲しいかな。作品毎っていうのももちろんだけど、タイプ毎
という感じで。
で ↓
デーモン小暮
↓
れ
レスをもらえると、作者としてはうれしいわけだけど、
このスレはあんまりSS貼られないし、貼ってもレスが帰ってこない。
それもここのスレ住人の作者が離れていく原因になっているんじゃないかな。
↓
な
なるほどね。っつか、読み手の目が肥えすぎて
ちょっとでも気に入らない要素が含まれてたら
スルーどころか叩いたりするもんなあ。
それじゃ職人さん達も書く気なくなるわな。
それならSS専用スレじゃなくても、
専用スレに投下した方が喜ばれるし。
し ↓
しかし叩くまではいかなくとも、ちょっとした批評になっただけで
凹んじゃう人多いよな。しかも大抵は自分で感想求めといて。
俺は感想を書いてと言われれば批評を書くことにしてる。そりゃ少しはほめるけど、
だって「ここがよかった」より「ここが悪かった」の方が次に繋がるじゃないか。
だからSSの巧拙とか、長すぎ短すぎとかあまり気にしないで、ここにも投下して欲しい。
い ↓
いろんな考え方が集まるからこそ面白いんだと思う。その人の持ち味を伸ばすには
誉める事が近道だろうし、逆に
>>227みたいな方が技法面なんかでのフォローに
なるんじゃないかなと思う。…偏りすぎるのは恐いかな。
書く方も読む方も気兼ねせず臨めるのが一番理想的なんだけど、このスレだけは
どうも…こう、なんていうか。気軽に書き込めない何かがある。砦っていうかそんな
雰囲気を勝手に持ってしまうのはなんだろう?
う ↓
うーん。ここって、住人がいるようでいないスレだから?
スレによってカラーがあるから、SS書き上げた後でどこに投下するか悩むような時
「このスレの住人さんなら読んでもらえるかも」
等と考えることがあるんだけど、ここの住人さんって、色のない感じがする。
反応が読めないっていうかんじ。
ところで新スレのお知らせ。
このお題でFFDQ創作小説を書いてみよう【第二章】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1103254929/l50 こっちのスレは逆にいろんな色って感じがする。面白いね。
ね↓
ネタがあっても文章力に自信のない人には良いね↑。
もし、自分のお題が採用されれば勉強につながるしね。
逆にここは「色」がない分、なんとなく思いついたSSを
気兼ねなく置ける場所ではあると思う。
叩かれない限りじゃんじゃん置いちゃっても、
と考える自分は甘いのだろうか?
か↓
か、帰って来たぞー………ってことで、お久しぶりですみません。
ネット落ちとかここに書けないとかやってました。
とりあえず質問にレスってみます(遅すぎですみません)。
>長文作品の件でご意見くださった方
問題ないということで安心しました。ありがとうございました。
>>160 > ところで,ここにギャグ貼ったらあきませんかね?
щ(゚Д゚щ)カモーン
>>173 > FFDQに関わっていれば、オリジナルでもいいですか?
書かれる事じたいには問題なんてあるわけないですが、保管されるかどうかは別です。
あんまりにも突飛だと保管されないかもです……というのでお返事になってるでしょうか。
>>174 > ここってエロか萌えが基本なんですかね?
> まとめサイトの方を見せていただきましたが、21禁のようでしたので。
エロパロ板からの保管の都合上21禁なのであって、21禁なものばかり集めているつもりはなく。
スレ単位で収集しているので、どうしてもご指摘の傾向の作品が多くなっているのだと思います。
SSを書く為に立てられたスレというのが今までは少なかったので、萌えスレとエロパロ系中心の
保管になってたのではないかと。
>>171 うぅ、危険そうなのでやめておきます… スマソ
>>177 > この板はエロ禁止じゃないのか?下手すりゃスレごと削除されるような。エロはエロパロ池。
基本的にはそういう認識で。
>>180 > 質問なんだけど、ここって保管対象のスレは決まってるの?
今までに保管していたスレは自動的に新スレになっても継続保管が基本です。ただし、あまりにも
SSが書かれなくなってしまったスレの保管はやめたりもしています。
新しく保管して欲しいSSがあるスレなどは、ご報告くだされば保管対象になります。
>>181さんの解説してくださった通りですね。ありがとん。
>>217 では、毬本伊夜たん萌えスレに……と思ったら、立派にしりとりスレになってますねw。
しりとりの内容については、興味深く拝見しました、ということで。
で↓
でもひとつだけ、書き忘れが。
もしかしたら誤解があるかもしれませんが、このスレに書けばイコール保管される、
ということではありません。保管基準からずれている作品であっても、ここに書くことには
制限ありません。保管作業の段階で、基準に照らし合わせて考える、ということです。
他のスレでもこのスレでも、その作業は同じです。
このスレに書かれていても「保管しないでね」ということであれば、保管しませんし。
改めて し ↓
昨日のこと、道でうっかりして私は人にぶつかってしまいました。
相手は金色の長髪をなびかせる綺麗な女性で、どうやらどこぞの騎士様のようです。
ぶつかった弾みに、あれは誰かへの贈り物でしょうか、ケーキが下に落ちてしまいました。
謝ろうとしたらまず鼻に一発来ました。
続いて喉に綺麗な突きが入りました。これで悲鳴をあげることもできません。
そしてとどめにヘドを吐くようなボディブロー、私はなすすべなくそのまま前に倒れこみました。
するとなんたることでしょう、倒れた先は彼女のふくよかな胸元でした。
もちろん意識してのことではありませんでしたが、掠れた声で私は言いました。
「神よ…」
しかしその柔らかい感触もほんの一瞬、次の瞬間私は宙を飛びました。
投げ飛ばされた私の上に彼女はマウントをとります。
「不埒者!」
そうして鬼のようなコンボの連続、私の顔はいつもの二倍ほどになった頃でしょうか。
「アグリアスさん!」
人の好さそうな青年が血相を変えてこちらに走って来ました。
のしかかっていた彼女は慌てて手を引くと、ぎこちない笑みを繕いました。
「や、やあラムザ。何をしてるんだこんなところで」
笑ったところで、彼の目は私の醜態と彼女の手の血に釘付けです。
こっちの方がよっぽど何をしてるのかと言う状況ですが、と思ったら果たして彼もそう尋ねました。
「じ、実はこの罰当たりな輩が…」
彼女は私への悪口とこれに至る口上をペラペラと語りだしました。
嘘です、でまかせです、と私はそれはもう声を張り上げていいたかったのですが、
先程潰された喉はヒュウヒュウと惨めな音をたてるばかりでした。
「…というわけで、このように懲らしめていたのだ」
「そうですか……でも、ここまでしなくても…」
青年は納得しかねる様子で、おまけにいつのまにか集まったのか、ちらほらと野次馬が集まり、
「そうだそうだ」「やりすぎだ!」といった声が飛びかっておりました。
どうやら命だけは助かりそうです。青年は私を介抱しにかかってくださいました。
「大丈夫ですか?アグリアスさん、手当てを……」
そういって振り向いた彼は硬直しました。いえ、その場にいた全員が息をのみました。
だあー、すいません誤爆です(;´Д`)
ラトームさん乙です。
すでにこのスレの代わりが立っちゃってるから
このスレは本当にしりとりと管理用スレッドになりそうですね。
ね
↓
>234
ねーねー、それ、続きすっごく気になるんだけど
どこのスレ?
文章のテンポがよくて読みやすいなぁ。
あ↓
>>237 アグリアス様に萌えるスレだね。
あそこは良いSSが良く出るねえ。
え ↓
どえー、りろればよかったよ……
よ ↓
よーし、パパも頑張ってSS書いちゃうぞー
ー ↓
保守してみる。
ほしゅ
ーっと、FFDQ801小説専用板のロビースレ168なんですが
あちらの保管作業基準について……
「ロビースレにて自己申請」というのが今までの保管への流れなんですが
それについて以下のように提案してみました
(少しヒートしてしまったんですが…)
>173 名前: 168 投稿日: 2004/12/22(水) 19:35
>
>この機会に読者推薦的な形もお許し頂けたらと思います。
>進行の早いスレは何スレ単位、
>遅いスレでは投下(SSが完結)されてから半年など
>そもそも名乗り上げにくいから2ちゃん派生スレに書くと思われるのですが。
>DQ8スレだけでなく他スレでも埃の被った良作品がありますし
>作者でない人間が保管して欲しいと思うのは普通です。
>
>確かに告知は焦ってしまいましたが削除申請こそ、いつでもできますし。
>自己申請したものしか保存されないのは寂しいことだと思います。
ラトームさんや保管人さん抜きには改善のしようもありませんので…
お手を煩わせるようで申し訳ないのですが意見を頂戴したく存じます。
す
↓
>>244 私は、現状を支持します。
その理由等はあちらで話すべきことだと思います。
シリトリするような気分じゃなくってスマソ。
そんな君らにメリークリスマス。
プレゼントがないやつは俺んとこへ来い。
俺もないけど心配するな。
なんだかんだで2004年も終わっちまうぞ。
年末年始、沢山のSSが読めますように。
きっと正月に貼るべくSSを書いている職人が大勢いるさ!
>>234 あと1レスなんだったら貼ってはくれまいか?
かーっ、コレだから空気読まないやつは。
御丁寧に向こうのスレまで貼ってあるんだから読みたきゃ逝けよ。
これだから職人が集まらないんだ。
だめぽ。
ラトームさんの更新まだかな。
なんだかんだで2005年が始まったぞ。
今年も沢山のSSが読めますように。
そんなわけで今年が良い年になりますように。ついでに保守。
ほ
ぼ
ほすれ
255 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/05 00:51:42 ID:cdhjCtmI
落ちないように…。
毬本保守
フリーのドラクエ小説はここに貼ったらいいですか?
それとも別な場所でもっと良いところがあればそちらに貼らせていただきますが・・・。
ここでいいですよ。
もともと千一夜ってそういうスレですし。
あとは「ドラクエの小説スレッド」もありますが、あそこは長篇がほとんどなので
短篇ならこちらの方がいいんじゃないかと
久々のSSに期待
>>258 あー、長編はあっちですか・・・・。
ですがこっちのスレッドのほうが好きなのでこちらに貼らせていただきます。
#ストーリー概要#
ゲーム、小説両方ともコソ泥として描かれている盗賊ラゴスですが、今回の話では
ラゴスがロトの剣を取りに行きます。そして最終的にはロトの末裔と合流して――。
それでは貼っていきます。
1
カーン、カーン、カーン――。
悪徳商人ギオスの館から、夜も明けきらぬルプガナの町をよびさますけたたましい警鐘が響いた。
大急ぎで館を飛び出してくるのはギオスの私兵であろうか。
「あっちだ、追え〜!」
すさまじい速度で隼のように家々を通過する3つの黒い影と、それを追う兵士たち。
久々の大騒動に、町のものはこぞって窓を空けて、兵士らと影の追跡劇を鑑賞した。
じょじょに東の空が明るくなるころ、勝負はついた。
影が桟橋まで行き着き、船に乗ったのである。
影の名は、ラゴスといった。
ィィイイイーーン――!
船はこの世のものとは思えないような音を立てて、あっという間に呆然とたち尽くす兵士らの前から消え去った。
かつて魔術師をやっていたころ、ラゴスは魔力を使用していろいろなものを作ろうと試みていた。この船もそのひとつである。
めったに見ない「祈りの指輪」を2つも使用し、秘められた魔力を最大限に引き出してそれを動力とするこの船は
現代の速度で40ノット、当時からすれば考えられない速度をもつ怪船であった。
逃げきるのに成功したラゴスは、連れに命令した。
「おい、ゴードン、帆を張ってくれ。」
「ジャックは品物を整理しておいてくれ。」
徐々に魔法力を弱めた祈りの指輪は、やがて光を失い、もとの指輪の姿に戻った。
2
ラゴス――。現在24,5にして、一度狙ったものは必ず逃さないと悪徳商人の間で恐れられ、闇の税金取りとの
名前までついた世紀の大泥棒である。その華奢な肉体からは想像もできないような力と敏捷性をもち、何事にも頭脳明晰
な彼は、ひそかにこのルプガナでは庶民のアイドルだった。
彼は武器と呼べる武器などは一切持たず、いつもあるのはヒノキの棒だけである。両端を流白銀(ミスリル)で固めて
先が広がるのを防止し、丹念に磨きあげた1m50cm位のこの棒だけで、彼は先ほど10人以上の兵士をなぎ倒してきた。
そして傍らに控えるのは体長2メートルを越しそうな巨漢ゴードンである。見るからに重そうな剣を構え、パーティでの
力仕事にも一役買っていた。
ジャックは見習いとして弟子入りしたが、ラゴスが気に入ってしまいそのまま相棒となった風変わりな少年だ。
背も一番低く、力もあまりなかったが、大人顔負けの頭脳をもってして闇商品を売りさばき、その代わりに耳よりな情報は
すべて彼が聞いてきた。ラゴスも彼を慕っていた。
3
やがて船は細い運河に入ると、再び動力を調整の利く指輪に切り替えて帆をおろし、ゆっくりと運河を上り始めた。
そして途中、階段のある川べりに船をつけると、鮮やかに中の品物を運び出し、またたく間に近くの隠れ家へと入っていった。
この間約30秒。周りを歩いていた人々も、一切彼に気づくものはいなかった。
やがて、隠れ家の錠前がおろされた。
「―――。」
ラゴスはあきれ返ってタバコに火をつけた。
「――。」
ゴードンもため息をついた。
そして無言のうちに盗品を再び包みに戻し始めた。すべて安物だったのである。
「あのクソ商人、覚えておけ――」
その晩、浮かれていたギオスの館に3人組の怪盗が押し入り、下着からシャンデリアまで根こそぎ盗みとられたという話は、
1日足らずでルプガナ全市へ広まった。
4
「おや――?」
盗品の絵の裏に入っていた一枚の紙―。これには謎かけのような文が短く記されていた。
「この宝は、世界で最高の宝を手にいれるためのたった1つの鍵である」
「うーむ―――」
絵には鳥の飛翔する紋章の入った立派な剣が描かれていた――。
第1話おわり
やや強引にまとめてしまいましたが、第3話を作っている最中なので第二話はもうちょっとまってください^^
ああ、早くお願いします・・・(;´Д`)ハァハァ
3日に1レス。これ基本。
まだ最後まで出来ていませんが第二話はアップします。
第二話 ―ロトの剣を求めて―
1
「どういうものなのだろうか――」
ラゴスはそう言うと絵を念入りに小さな紙に書き写し始めた。これを人々に見せて、情報を探ろうと言うのである。
いくらラゴスとはいえ泥棒は泥棒。世界一の宝ともなれば居ても立ってもいられない。だが気になるのは「鍵」という言葉だ。
とにかく、いまはそれは考えないでおこう――。ラゴスはそう思ってペンを進めた。カリカリとペンの音が部屋に響いた。
さまざまな準備を行い、せかせかと動き回る。
やがて日が傾き、天窓から降りてくる明かりの中、ラゴスは立ちあがって外を見た。
「行くぞ。」
ラゴスはそういうと何の前触れもなく隠れ家の戸を空けた。遅れて、武闘家姿のゴードン、釣り師姿のジャックが出てきた。
ラゴスは商人のなりをして風呂敷を背負い、町を歩いていた。
「そうですかぁ・・・。」
ラゴスは顔に疲れと落胆の表情を浮かべて、ルプガナで7軒目となる武器屋をあとにした。すでに日は暮れ、町は怪しげな
活気と酒の香りでいっぱいであった。武器屋を出るととたんにつくり顔が真顔になった。
「まったくダメだ。情報なんてあったもんじゃない。」
しかし、2,3日とするうちに、人々の出入りに激しいルプガナらしく、徐々に情報が集まり始めた。
まず、その剣は「ロトの剣」と言うこと。そしてその剣はルプガナから遥か南東の島のほこらに納められているというのだ。
更に聞きこみ、必要な情報を集め終えた一行は、海図から航路を作成し準備を整えた。
冬のルプガナから一隻の不思議な船が大海原へと飛び出した――。
2
相変わらず高速で航海を続けるこの船。名はラーミア号という。俗に言うヨットのようなもので、2,3人で軽く操縦でき、最高で10人ほどが寝泊まり出来る。
メインマストは1本で、舵はもうひとつの帆で行うが、指輪の威力は強力なので指輪の向きを変えれば簡単に方向が変わる。
今日もラゴスは、心地よく吹きつける潮風の下、読書に励んでいた。しかし、本のページが風のせいで飛ばされてしまう。困ったラゴスは指輪を止めると古来の呪文を2度3度口の中で唱えた。
すぐに帆が張られ、減速していた船がまた動き出す。速力がいくらか落ちたものの、船は快調に飛ばしつづける。
季節は梅雨の時期を控え、五月晴れの空が他の日よりいっそう青く見えた。
しかし速度を落としたのが災いした。モンスターだ。速度に付いて来れないモンスターが大勢の海では、指輪の速度で走っていればまず問題ない。
襲ってくるのはホークマンやヘルコンドルなど。どれも強敵だったが、ラゴスの呪文と棒の波状攻撃には堪えかねたらしく、最近は襲ってこなかった。
ばちちちち・・・。
イヤーな感触を覚えて足元を見ると、しびれくらげがニヤリと上を見ていた。「!・・・!?」ラゴスは驚いて足を振り払おうとしたが・・・・。思うように動かない。それもそのはず、しびれくらげの麻痺触手が見事なあざを付けていたのだから。
「こんちくしょ〜!!」
珍しく罵声をあげながらラゴスは近くにあった薬草を噛み砕くと、棒を取り上げてしびれくらげを押しつぶした!
しびれくらげはふにゃーと変な顔でラゴスを見ると、次の瞬間海へと自然に落ちて行った。
「まったく、油断も隙もあったもんじゃない。
仕方ない、速度をあげて後ろへ移るか。」
ラゴスは船室の後ろで前からの風をしのごうと思い、後ろの操舵台へ向かった。すると――。
「お頭ぁ!!」
背後でゴードンの声がした。ラゴスは反射的に振り向いた。
ゴードンが叫んだその先には、5体ほどのホークマン、そしてヘルコンドル2体、さらに大王イカと言う無敵の魔物たちがせいぞろいしてこちらをにらんでいた。
「ヤバいですよぉー」
ジャックはそう言うと船室へ銃を取りに行った。銃はなかなか手に入らない。
そこでラゴスが命中率の高いものをと考え銃身が1.5mほどある細身の銃を作り出したのだ。
1キロ先のりんごを撃ち落とすのも、視力さえあれば夢ではない精度を誇っている。
甲板ではすでにゴードンが戦闘を始めていた。しかし明らかにこっちが劣勢である。前方のホークマンに気を取られていると後ろからヘルコンドルが突進してくる。
すんでのところで攻撃をかわし、横に飛ぶと再び体勢を整えてホークマンに向かった。何しろ相手は空飛ぶ魔物だ。接近戦以外でゴードンに勝ち目はない。
なるべくひきつけて倒そうとするが、別な魔物が邪魔をして思うようにいかない。
「ここは俺に任せろ!」
ラゴスはそう言うと操舵台から棒を回転させながら甲板へ飛び降りた。そのときに近くに居たホークマンを、自慢の流白銀でぶちのめす。
さらにギラの魔法を唱えて、空を飛ぶヘルコンドル1匹を撃ち落とした。多少船のへさきが焦げてしまったが。
そしてゴードンも飛んできたヘルコンドルの左翼を斧で断ち切ると、ホークマンはバランスを失い海へと落ちて行った。海ではこの戦いを見物している魚でいっぱいで、ホークマンの遺骸はまたたくまに骨と化した。
「ゾッとするぜ。こんな海。」
ラゴスは独り言を唱えながら、頭上を通過したヘルコンドルを棒でうちのめした。
ゴードンも無数の傷を負いながらも応戦を続けている。ラゴスは幸い傷ひとつなかったが、体力は徐々に消耗されつつあった。
と、その時!
「うわっ!!!」
油断していたラゴスを、ホークマンがその足でがっちりと捕まえ、ラゴスは宙へ浮いた。下には魔物どもが口を開けて待っている。
「くそっ、くそっ!!こんにゃろ!!」
手持ちの棒でたたきのめそうとするが、背中をつかまれているのでカマキリのように後ろに手が回らない。
ホークマンは満足そうに船の上を旋回していた。
「仕方ない――。やあっ!!」
ラゴスはポケットに入れていた火薬玉を上に放り投げた。すると玉はアホづらさげて口を開けていたホークマンの口に入り、数病後、鈍い音とともに口から煙を吐き出した。
爪から開放されたラゴスはメインマストにかろうじてぶらさがると、煙を吐いているホークマンへバギの魔法を浴びせ、身軽に甲板へ降り立った・・・・はずだった。
しかしなんとそこには、大王イカが大きな口を開けて鎮座していたのである!!!
「うわっ!!」
間一髪、飛び降りかけたラゴスはマストをひんづかむと空中で静止したが、手はじりじり汗をかき、やがて滑り落ちようとする。下では、待たなくても良いと判断した大王イカが不気味な笑みを浮かべてにゅるにゅるとうごめいている。
びりっ・・・・
マストが悲しい音を立ててちぎれようとする。もう時間の問題か――!
こんなところでイカに飲み込まれて死んだら洒落にならない――。
さらに良く見ると、ゴードンが触手につかまれ身動きを取れないではないか!これでは呪文も使えない。
ちくしょう、どうすれば良い――!
びりびり――!
悲痛な音を立ててマストが裂ける。もう時間の問題か――!!
びりびりびり――!!
さらに裂ける。足を伸ばせば大王イカに届きそうだ。もうだめか――!
と、そこに――。
パーン!――!!
一発の銃声が大海原にとどろいた。
急速に大王イカの動きが鈍くなり、やがてイカは活力を失い甲板で息絶えた。ジャックの撃った銃が大王イカの目を直撃、貫通していたのだ。
ラゴスはするりとマストから降りると、ジャックのほうへ行って一言。
「ありがとう。死ぬところだった。」
これまでで一番苦労した戦闘であった。
いつの間にか午後の日差しはやや赤みを帯びた斜陽に変わっていた。
「はーい、できましたよー」
晩飯にひさびさの海鮮料理が並んだ。
「うむ、旨い!」
がつがつと、背中に包帯を巻いたラゴスがイカをむさぼっている。ついさっき殺されそうになったイカの肉なのだが…。
「こりゃうまいですぜ。お頭。」
ゴードンも焼き鳥を丸一匹むさぼっている。ラゴスがつかまれて呪文で焼き鳥にしたものを再加熱したヘルコンドルなのだが…。
ジャックはそんな二人の様子を見てにこりと笑うと、ともにナイフを握った――。
活気を得た一行は、夜遅くまで談笑が続き、食卓の火はなかなか消えなかったそうな。
航海はまだまだ、中盤を超えたあたりだ。船はゆっくりと、そして確実に、目的地へ向かっていた。
以上でございます。最終話はいましばらくお待ちくださいませ。
イイヨー、はやくはやく(;´∀`)
そういえば、此処って、FFTの場合、汎用キャラ同士でも良いのかね?
それならチョッと出来る予感。
それ以上にアグに悶え萌えてるから、もしかしたらSS書けるかも。
いいんじゃない?
ただアグリアスオンリーな話なら、アグ萌えに書いた方がいいかと。
汎用キャラなら問題ないね。まってるよ( ´∀`)ノ
3日に1レス。これ基本。
ふと気付いたのだが。
FFTのレーゼって、明確な人格設定が無いのな。
台詞も、ベイオウーフと抱き合ったときのぐらいしかないし。
もしかすると。野営中にチョコボ辺りと真っ向から膝を突き合わせて宇宙の真理について語る、電波なレーゼも有る訳だ。
あれからと言うもの、さすがのラゴスも懲りてか、再び船を指輪により進めることに決めた。船は確実に島へ近づきつつあった。
ロトの剣は、ルプガナ遥か南東のアレフガルドのイシュタル島にあるという。船はやがて潮流から外れ、アレフガルドへ
接近し始めた。
船は食料が尽きかけていた。水はかろうじてあるが、そろそろ補給しないとまずい。
ラゴスはうかつだった自分を呪いかつ、やがて見えるであろう大陸に運命を任せた。
そして進路を変えてから10日、青い空のかなたに黒い影のような大陸が見えた。
「あれがアレフガルドだ!」
ラゴスはそう言うとさらに指輪の力を全開まで上げた。船はモーターボート顔負けの速度で海原を疾走した。
マストは普段とは逆の方向に大きく風をはらみ、前方からは白波が舞い上がる。後ろには何海里も先まで潮の跡が残っている。
そしてみるみるうちに大陸は近づき、近くの海岸にあわや座礁しそうになったとき、船は大きく前のめりに減速し、アレフガルド
南北を分断するアレフガルド海峡へとゆっくり進入した。
周りは霧が濃く、かなりの浅瀬を航行しているためにときおりガリガリと船底が嫌な音を立てる。それでもラゴスの操舵の腕は
絶妙で、最小限の被害で航行できているようだ。このような霧の中ではねらいも定まらないのか、鳥族の魔物も襲ってこない。
船は静かに霧の中を進んでいる。
どのくらい時間が経ったのか分からないが、それは唐突に訪れた。
「やっと見つけましたよ!」
へさきで見張っていたジャックが、ラダトーム大聖堂とラダトーム城を発見し手を上げた。
船室で休憩を取っていたラゴスはいそいで甲板に上がった。
「よし、すぐに上陸の準備だ。われわれは行商の船団だぞ!」
「わかりやした。ボス。」
3人は変装すると上陸の準備を始めた。
やがて船は静かにラダトーム湾へと入り、その一角に船を係留した。
「やっと降りた!」
久々に吸う陸の空気、そしてふらつかない足場。ラーミア号は優秀な船だったが、それでも揺れは消せはしない。
数ヶ月ぶりに味わう揺れない陸の感触に、3人は少々感動を覚えつつも、荷物をおろし始めた。
朝の青空の下カモメが舞うこの波止場には、さまざまな国籍の船が集い、さまざまな人種、さまざまな言語が飛び交う。
雑踏の中に一歩足を踏み入れればそこは旅の街、恋の街、待ち人の街。酒場やレストランが立ち並び、あちこちで
雑談の声が聞こえる。ラゴスたちは久々の人の香りをひととおり楽しむと、水と食料を補給しに各所へ散った。
やがてゴードンが戻ってくると手には鉄の斧が、ジャックは細身のレイピアを装備していた。
「おいおい、鉄の斧を持った商人は居ないぞ――」
ラゴスはちゃっかりしてる2人の行動を見てため息混じりに笑った。
船は昼過ぎにラダトームを出港した。やがて1時間ほどでイシュタル島へ上陸できた。
船を入り江に隠して、動かないように呪文をかけると、3人はおのおのの武器を手にとって竜王の城跡へと歩を進めた。
野営と歩行を繰り返し、魔物にも襲われながらも、一行は竜王の城跡へやっと着いた。
そこは無残にも崩れ果て、柱の跡や石垣などが荒積みされていた。
しかし、ここにただならぬ殺気を感じたラゴスは神経を研ぎすましてこう言った。
「分かるか?」
「ええ!」
ジャックが剣を構えて答えた。
ぼわっ!
突然背後から火炎球が一行を襲った。反射的に左右に避けた3人には、顔に仮面をかぶった悪魔神官の姿が映った。
「フハハハハ。おろかなる人間どもめ。何がロトの剣だ。所詮は知恵の回らないコソ泥どもか。」
「ンだと?」
「ップ。そうだ。ロトの剣なんぞを手に入れてどうなる?え?良く考えてみろ。」
「馬鹿はお前だ悪魔神官!」
上気した頬がラゴスの気合を表していた。
「考える間もなく、いずれお前はここで死ぬだろうがな。その仲間といっしょに・・・・・」
「あぶないっ!伏せろ!」
ラゴスが叫んだ。
「地獄に落としてやる!」
その瞬間、悪魔神官の放ったヒャドの呪文が頭上を通過した!
3人は攻撃をかわすと3方に散った。ゴードンが斬りかかった!
「うおりやぁぁぁぁあああ!」
そして思いきり斧を降りおろした先には悪魔神官の姿があった――はずだった。
すんでのところでゴードンに気づいた悪魔神官は、身をよじるとすぐに近くに寄ってきたゴードンへ真空波バギの呪文をかけた。
「うおおぉぉぉぉ!」
ゴードンの体に無数の切り傷が走り、そこで倒れかけた。
「なにくそっ!」
ゴードンは薬草をがじりと噛むと、再び斧を構えて悪魔神官に対峙した。
#連投制限がうっとおしい・・・
「とりゃぁあああ!」
「甘いわぁ!」
悪魔神官はそう言うとすばやく邪悪な印を結び、炎の攻撃魔法ベギラマを繰り出してきた。
「うわっ!」
ゴードンがもろに呪文を受けた。
ラゴスも思わず後ずさりし、体をよじって攻撃をかわした。
ジャックがレイピアで斬りかかった。しかしそれもあっけなくかわされる。
「わははははは!踊れ、踊れ!!!死の舞をな!」
悪魔神官は更に呪文をたてつづけにとなえる。ラゴスも傷を負い、体の各所から血を出している。
ブワォッ
悪魔神官が爆発呪文イオを唱えた。3人の体が宙を舞い、城跡の柱に打ちつけられた。
もはや体中は力をなくし、立ちあがる事もできない。
爆風に骨が軋み、目がかすんだ。遠い記憶にあった恋人や母の姿が浮かんだ。
しかしその時――。誰かの声が聞こえた。
「あなたは神の運命の元で――その大きな力に育まれ、また、動かされているのです――。
今おきていることもこれは運命(さだめ)。だから――お願い、ロトの剣を取ってきて!」
確かに聞こえた。遠のく意識が急に戻ってきた。目を開けると空はまだ明るかった。
どうやら夢を見ていたのは一瞬だったらしい。悪魔神官が最後のとどめに、メラゾーマの呪文を唱えようとしているところだった。
「ふっ。これで終わりだ。愚民どもが――。」
巨大な炎球が目の前に迫り、ラゴスたちの体に急接近してくる。もう少し――もう少しでやられる!!!
起き上がれ―――!
体が動いた。傷は、消えていた。 手放していた棒を掴んだ。
ラゴスはそのまま体をずらすとはねおき、印を結んだままの悪魔神官に向けて一気につめ寄った――!
目を丸くしてこちらに気づいたときには、もう遅かった――。
夕陽に輝く流白銀の棒が、一筋の光となって邪悪な神官に突き刺さった――!!
「!?」
ラゴスも驚いた。突きのはずだった。が、その棒は悪魔神官の心臓に深々と突き刺さっていたのだ。
「!?」
悪魔神官も驚いた。起こったことが理解できなかった。しかし次の瞬間―。
「ぐぎゃああぁぁああああああっ」
断末魔の叫び声をあげて、悪魔神官が地面へ倒れた。
体は小刻みに痙攣し、おびただしい量の血に洋服は染まり、悪魔神官は静かに息を引き取った。一瞬淋しそうな顔をして――。
邪悪に染められた輝く魂が最後に、良心を取り戻したのかもしれない――。ラゴスはそう思ったが、口には出さなかった。
3人は斜陽の下、一人の悲しき命を弔った後、地下の洞窟へと急いだ。
洞窟は一本道でロトの剣の祭壇へと続いていた。
祭壇へ登った。
そこには、金色の台座の上に1振りの剣が静かに置かれていた――。
油のしたたるような光沢、繊細な彫刻――そして柄の部分には、しっかりと鳥の飛翔する紋章が描かれていた。
「間違いない。これが――これが、ロトの剣だ。」
ラゴスが手に取ってみた。構えようとした。―――しかし、剣は構えられなかった。
まるで人を拒むかのように、構えには応じてくれないのだ。
「――仕方ないか。これも『運命』か。」
ラゴスはそう言って剣を背中に背負うと、元来た道を戻った。
数ヵ月後、船はルプガナへ戻り、ラゴスは久々に故郷の地を踏んだ。
そして更に数ヵ月後。ラゴスは元の稼業に戻り、悪人どもからいろいろなものを奪っていた。
そんなある日――。
「うおおっ。英雄のおでましだ!」
街の人々が叫び、たちまち中心街に人が集まってきた。中心には2人の武装した少年と、一人の少女が居た。
傍らには、この街では有名な貿易商、ハレノフ8世とその一人娘レシルが立っていた。
「この人々は、わが娘の命を助けてくれた英雄だ。くれぐれも失礼のないようにするんだぞ――」
そう言っている瞬間に、ラゴスは走り出していた。隠れ家に舞い戻ってきた。
これを渡さなければならないのだ――。
不思議な脅迫観念に駆られて、ラゴスは奥にあったロトの剣をひっつかむと、街道の人々を押しのけて中心部へ戻った。
そこではハレノフ8世がいまだに話しを続けていた。しかしラゴスは、構わず前に進み出た。
そこには勇者の顔があった。そう、「勇者」の――。
「今はあなたをなんとお呼びしたら良いのか分かりません――。しかし、今渡すべきものは心得ております――。」
自分でも不思議だった。なぜこの少年に頭を下げたのだろうか?しかも、手には剣を持っていたのだ。
群衆の見守る中、更に場面は続いてゆく。
「?」
ローレシア王子のアレンが、不思議そうに目を向けた―――。
「!!!!!」
「こっ―――これは!!!!」
アレンの目はラゴスの手に置かれた剣に釘付けだった。
「これが――ロトの剣――!?」
「はい――まことです。」
「うそだろ――!?」
そういうとアレンはラゴスの手から剣を取り上げ、構えてみた。
剣から一筋の生命が流れ出、アレンの体に注ぎこまれたような気がした。本物だ。本物のロトの剣だ。
「わーお、アレンたらかっこいいじゃなーい。」
ムーンブルク王女のナナが、剣を持ったアレンをちゃかした。
「え・・でも」
「似合ってるぜ。」
サマルトリア第一王子コナンが言った。
「みんな――。」
「さあ早く、礼を言えよ。この剣はお前以外には持てない。いただくしかないだろ?」
コナンがアレンを小突いた。
アレンはラゴスの前に再び向き直ると、礼を言った。
「どこで見つけてきたのかは分かりませんが、ありがとうございました。」
「どんでもない。お役に立てて光栄です――。それでは私は――」
「待ってください!僕はローレシアのアレン、せめてお名前を――」
あわてて王子が叫んだ。
「名前?そういえば――ラゴスとか言ったな。」
「何!ラゴスだって?」「おいおい、ウソだろ?」「えええええーーー!」
街中がざわめき、やがてそれは兵士とともに人の波となって街中を流れ始めた。
「追えーーー!!!」「追うんだ!!!」
「何、あの人ヤバいの?」
ナナがコナンに聞いた。
「さあな。でも、本当は良い人なのかもな。」
コナンが上を向いて笑った。
たちまち大混乱となる街の大通りの中を、ラゴスは一人器用に逆走していた。
アレンと目が合った。
ラゴスは軽く笑うと、再び街の中へ消えて行った。
(ありがとう、ラゴスさん。そして聖霊ルビスよ――。)
アレンは心からラゴスと、運命の出会いを引き起こした聖霊ルビスに感謝した――。
結局、世界一の宝は見つからずじまいだった。だが、今考えてみるとそれは「平和」なのかもしれないな。
あの後アレンたちは邪悪な神官ハーゴンに立ち向かい、見事勝利したと言う。
世界一の宝。それは人々が争いなく暮らし、楽しい日々を一人一人がおくっていることではないのだろうか。
ラゴスの手記より -ラダトーム国立図書館 館長 ドランゴ-
終
※最後のほうはいくらでも長くなりそうだったのでまとめてしまいました。
仕事などの諸事情でなかなか書けなくて、最後のアップから1週間も遅れてしまいました。どうも私はまとめるという作業が苦手らしくて、
中途半端な作品になってしまったようです(--;)。期待されていた皆様、申し訳ありません。
途中で応援をくださったみなさま、どうもありがとうございました。
それではまた。
確かに、もうちょっと細分的に読みたい衝動に駆られていますw
ぶっちゃけた話、自分はいくらでも待つ覚悟でいましたよ。
もし、時間的猶予があったら、道中もよろしくお願いしますなどと言って見ますw
乙でした!
>>ホイミンの親戚
オマエの駄文、堪能しましたよ。
クソの出にもならん文章、ごくろうさん!
いたストSPやってFFキャラとDQキャラの書いてみたいとか思ったんだけどそれもアリ?
多分アリ。
充分アリ
ネタが少ないので、5分で書いたFFDQ小説、というテーマでやってくれ
ドラクエVの甘甘純愛を書こうと思っておりますが、需要はありますでしょうか?
他人が読んでも面白いものなら。
自分が読んでみて面白いと思ったらそれでいいよ。
>>293 ああ、オマエの作品な、ちょーツマンネーから、
止めていいよ。
オマエラに聞きたい。
レーゼはツンデレですか?常に甘甘ですか?
何か最近FFT色濃いなあ。
多分後者かと。あんだけ離ればなれだったんだからその反動も・・
処女だとよ
300 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/27 18:16:47 ID:l+N9alqy
>>296=288?
うっわー非道え・・・
これで今後DQ3のSS書く香具師が引いたらどうすんだ?
別にたいしたことじゃない。
そろそろ春の季節だって事さ。
久々です。
【ある日のヤンガス】
ああ…兄貴…
兄貴を想うとアッシの小さい体は熱く火照ってしょうがないのでがす。ふっ、アッシのこの密かな想いなんか、
兄貴はちっとも分かってくれないでがしょう、それは分かってるでげす。旅の終わりまで、アッシの心の中で
泣き叫ぶ狂おしいヘドロイドが、ヘドロイドが(復唱)絶対孤独の闇の中でその身をくねらせ自らの運命を呪う
んでげす。
そいつが身をひるがえしそのヘドロを飛び散らす度アッシは…
ああ、アッシはたまらなくなってわが身を持て余し、自らを慰めてしまうのでがす。
アッシは罪の意識に苛まれながらも、届くか届くまいかといったギリギリの長さの腕を自身の下腹部に忍ばせる
のでがす。ああ…隣のベッドで兄貴が寝息をたてて眠っているでがす。今一度、今一度その清楚な顔を一目。そ
して願わくばアッシが力を入れれば折れてしまいそうな、しかしがっしりとした確かなる男の力を秘めたその肌
蹴た胸に、顔をうずめる事が許されんことを。
アッシは鼻腔から丸みを帯びた暖かい物体を取り出すと自らの恥部に湿り気を与えるためにそれを次々と橋渡し
にするんでがす。兄貴の寝息とともに鼻息は鼻汁とともによだれと混ぜ合わされ、雄叫びを上げ勢い良く放尿し
足を思い切りばたつかせ肛門からはもこもこと第3の獅子が立ち現れ、カッと目を見開くとビッグバンを放つので
げす。
アッシはふと身を起こし、兄貴の何も知らない顔をもう一度覗き込んだでがす。
ふっ…この愚かな舎弟のぶざまな様を見せつけたら、軽蔑するでがしょうなぁ…。どんな顔でアッシを罵倒するか、見てみたい気もするでがす…くく…。
【プロローグ〜楽園の瞬き〜】
「悲しいなぁ。」
サザンビーク国にミーティアが嫁ぐ事は、彼女が生まれる前から決まっていたという。
ミーティアはその小さな体に全てを隠して、何も言わないけれど、ある日僕にそっとその心を解いてくれた事があったんだ。
彼女が休日に午後のミサを終えた頃、丁度僕は城の中庭の警護に当たっている時間だ。だから彼女は階段を駆け下りて中庭の散歩を始める。
僕はミーティア姫をお守りする形で、彼女の散歩に付き合う。兵士長様も黙認だ。
初めは噴水から石段の団らんの場に至るまでの短い道のりを、今は思い出せないけどけして雑多ではない内容の会話をしながら二人で歩いた。
きっとその時の僕らにはとても重要だったに違いない。団らんの場に着くと、僕は9つある腰掛けの一番城門側、彼女は場内側に座って日が暮れるまでおしゃべりをした。
その裏口に抜けた所に、王様や他の家臣たちに見つからない、ほどよい隠し場所があった。
毎日手入れされた美しい美しい花が、壇から地味ながらも懸命に咲き誇っている。ささやかな僕たちだけの楽園だ。僕らはそこに腰かけて眼下の海を見下ろしながら、…ああ、これまた思い出せない。
だけど夢中になって、目下抱え込んでいた彼女の悩み、僕の悩み、そういった今思い出してもちょっとだけ恥ずかしい話を、とことんまで語り合ったんだ。
僕はミーティアが大好きだ。僕のお腹に彼女を埋め込んでしまいたいくらいだ。
なんというか、今に至るまでその想いを打ち明けたことはないけれど、彼女はきっとそんなチープな僕の想いなんかお見通しだったに違いない。
彼女が今まで行った事もないサザンビーク国の話をしたとき、僕は顔をしかめた。今まで隠してきた言いようもなく暗い未来を、この楽園に掘じくり出してしまったような感覚だ。ミーティアはあの、おどおどしたような困った顔をして僕の顔を覗き込んだっけ。
僕らは17で、世界に対してあまりにもちっぽけだった。国の間の盟約とか調停とか外交とか、そういう大きな大人の世界とはまるで違う世界に生きているつもりだった。
きっと僕らは、どうにかしなければならない事は分かりつつも、その状況に甘んじていたんだ。
だがその比重は確実にあった。ミーティアは僕よりももっと重い、鉛のようなものを飲み込んだ女の子だった。僕よりももっと不自由で、束縛されていた。
ミーティアは僕を真摯な瞳で見つめ続けた。最初僕はどうして彼女が、僕の心をこんなに痛々しげに射抜くのか分からなかった。
まるで僕を急くように。だけど程なく、それが彼女もまた、迫り来る得体の知れないものに追い立てられているからだという事に気が付いた。
僕はその時とっても彼女がいとおしくなった。身分の違いも何も忘れて、かぶりつくように彼女の華奢な体をがっしりと受け取め、その唇に僕の唇を重ねた。
彼女が一人で背負い込んでしまった鉛の塊を、吸い取るかのように。最初彼女は僕の激しさに狼狽したみたいだが、やがて恐る恐る僕の背中に手を回した。
じっとりと汗が肌に染み渡るような夏の夕方。彼女の頬にすうっ、と流れた一筋の涙の意味は、僕にとっても同じだった。不安で、不安で、いっぱいで。
今しも兵士長か小間使いが僕たちを呼び戻しに来そうな、僕たちだけの楽園の、ほんの瞬きに過ぎない時間。だが、僕達に声をかけたのは兵士長や小間使いではなかった。
「悲しいなぁ。」
その男は僕達を目にとめるや否や、「悲しい」と断言した。はっとして僕が顔を上げると、そこには道化がいた。多分座興のために城が呼んだ芸人の一人に違いない。
男は良いものを見た、といった表情で、にやにやしたまま場内に入っていった。僕にとっては、その一言が呪いの産声だった。
僕はその道化の男がなんとも気がかりだった。ミーティアの甘く切ないキスや、僕らに迫り来る運命の歯車よりも遥かに。
ミーティアと享受した不安にのしかかるような形で、僕を駆り立てるものがあった。
夜中に当番でもないのに寝室を抜け出し、ミーティアの部屋を中心とした城内の見張りに回ったほどだ。果たして僕と彼は廊下の真ん中で出会った。
「悲しいなぁ。」
彼はまた言った。僕にとっては非常に煩わしい一言だった…いったい何が悲しいというのか…自他共にがむしゃらに回る運命の歯車がか?
だとすれば、僕らの事はほっといてくれ。
彼はまだ一介の人間だ。勝てる、と、僕の何かが確信した。僕は彼を見るや否や剣を抜き、挑みかかった。
だが彼は一介の人間ではあったが、一流の魔術士だった…僕は炎に逆巻かれ、窓から吹き飛ばされて床に叩き付けられた。
かくして運命の歯車はどこかで狂い、気がつくと僕は道化師ドルマゲスの呪いをたった一人克服した者として旅をする事になった。
今は馬の姿になってしまった、僕の大好きなミーティアと、王様の連れとなって。
だがドルマゲスに立ち向かった時の昂揚感は忘れていない。
「悲しいなぁ。」
けして運命の歯車は狂ったままではない。僕は旅に出るべきだった事に気が付いた。
自分の内に眠る、何かにめぐり合うための旅。そして大好きなミーティアを人間に戻してやるんだ。
この1年はあまりにも長すぎた。だが、これがきっと大人になるって事なんだろう。さあ!涙を振り切って!!
僕はミーティアとともに、東へと一歩を繰り出した。
END
ひさびさやね。
GJ!
最近千一夜止まってるな……。
ラトームさん頑張ってくれ、頼むよ!
ss書きの一人として提案しますが、ラトームさんたちの作業を円滑化するために
長文ssはメール送付するというのはどうでしょうか?
少しでもお役に立ちたい&upしてほしい。
漏れたちは保管してもらいたくて書いてるだけじゃないんですけど……。
投下とは別に別に送信するってことじゃないの?
思い切ってメモ帳に文とソースまで貼り付けておくったらどうでしょう。
>>309 微妙だと思う。
SS書きが必要とされのは、良いものを作ろうという努力だけで十分。
掲示板に書いてる以上少なからず「読んでもらいたい」って気持ちはあると思う。
ここへ来てる以上やっぱり「読みたい」という気持ちはあります。
でもいつもここへ来れるワケじゃないから保管サイトにいく。
ログのすべてを読む時間がないから作品単位でまとまってて読みやすいし便利。
一読者としては有志の書き手さんにも保管人さんにも感謝してます。わがまま言えないとは分かってても期待もしてしまう。
サイトが更新されて作品が増えてるとうれしいし、止まってると淋しいかな。楽なやり方があるならそうして更新してほしい本音です。
保管人さん達の労力を少しでも縮められ、円滑に保管できるのであればもっと協力したいと思っていました。
>>309さんに同意です。
>>309 同意。
保管してもらいたい作品があったら読み手が協力してもいいと思う。
敢えてキツいこと書いておくと、
たとえば明らかなヘボ作品でも、メールでまで送られたらラトームさんだって保管しないわけにはいかないでしょう。
結果、思い上がったSS作家の駄作がはびこることになりかねない。
それにメールという通信手段まで入ると、2ちゃん外のコミニュケーション(←なぜかATOKに怒られた)になるから、
保管するならその旨、保管しないならその旨のお返事を、ラトームさんに書かせることになってしまう。
それは、単純な作業よりずっと気を遣う、大変な仕事ではないでしょうか。
自分の行きつけのスレの保管人に立候補したほうが、ラトームさんにとってはよほどありがたいのでは……。
保管してもらえるからモチベーションが高まるっていうのもわかります、が、
直接送信してまで保管してもらいたいほどの作品なら、批評スレで批評してもらって推敲し直してからにしてほしい。
それが、誰かの手をわずらわせてまで保管してもらうことへの「覚悟」ってものです。
そもそも、今メールで送ってもそれがスムーズに掲載されるとは思えない。
千一夜サイトのup掲示板にはすでにhtml化されて、あとはラトームさんの
最終作業を待つばかりになった保管データが少なくとも2スレ分あるが、
それすら一ヶ月間放っておかれてる現状だから。
まだネット落ちしたままなのか、他の理由があるのか知らないが、
管理人にしかできない仕事がボトルネックになっている現状、
ラトームさんの復帰を祈るしか手はないと思う。
もし、ラトームさんが単にやる気を失ってるだけだったら、プレッシャーを
かける効果はあるかもしれないが……。
同意。
批評スレ・創作スレみたいな話題になりそうだが、つまらない作品が送られたら扱いに困りそうだよね。
保管が決まってから作者の方で直すという手段もあるけど結局保管人が再確認することになるから無駄になりそうだ。
ラトームさんについてはマイペースでイイから続けて欲しいね。
忙しいだろうから仕事を放置してても顔だけ見せてくれると安心するんだが。
12月〜2月半ばは忙しい季節だからというのもあるはず。
ラトームさんに限らずSS書き自体最近活動が少ない。
なに、冬の後には春がくるもんさ。
などとまとめてみるテスト。
なるほど、そういう意見もありますね。激しく納得いたしました。
ではラトームさん、もし人手が欲しいのであれば言ってください。…という事で、良さそうですねまずは。
いろいろあれですが、とりあえず久しぶりに更新しましたの保守。
その他の点はまた後日にさせてください、すみません。
おやすみなさい。
おお、よかった生きてた!w
保管作業は大変でしょうが、応援してますよ。お疲れ様です( ´∀`)ノ
保管作業お疲れ様です。
更新履歴を見ましたが、新しく保管されたのはアグスレ11ではなく10ですね。
このスレって連作はアリですか?
DQVの、勇者と仲間二人の視点で見た「出会い→アリアハン出発」を書いてみたいのですが。
他人の話の続きを書くんなら一言いっといた方がいいかもわからんけど
単純に君が長い話を書いてくれるなら望むところですよ。うふふ。
アグスレの宿題保管が終わりました。毎度昼寝士さんには申し訳ないです、ありがとうございますm(._.)m。
いろいろご意見ありがとうございます。ラトーム事情をつらつら書いてみます。
長文&散文的ですみません。お返事になりますかどうか。
保管で一番ネックになっているのは、実はログ読みだったりします。
前にも書いた覚えがありますが、自分がもともとの住人ではないスレを
1000発言分読むというのがこんなにHPを削るとは思いませんでした。
知っていたなら、管理人引き継ぎなんて申し出なかったのではないかとは
いい過ぎですが。でもその位の勢いです。
うまくいえませんが、2chのログには毒があるような気がします(2chの
というよりも、無記名掲示板の、と言う方がより正確でしょうか)。
一気に大量に読むと、毒気にあてられます。
精神的に余力のある時じゃないと読めないんですね(しかし、余力がある時でも
3時間かけてログから作品を取り出せば、そこで力つきてupまで至らなかったり
しますし)。
住人だったスレだと作品関連の発言以外を一気にスクロールしちゃっても
大丈夫なんですが。スレの流れを一応覚えてますんで。
住人ではない=レスの真意を見落とすかもしれない
ということを危惧してしまうので、更に時間をかけて読むことになるのですね。
どこに「あのSS、どっかのサイトで見た」などと書かれているかわからないので。
千一夜は「良い作品だと思ったんでコピペってきたぜ」ってなやつは載せませんから。
自作をhtml化してくださることもありがたいですが、保管順番に変化は
ありません(スレ単位保管ですので、そのスレが保管されるまでは保管
されません)。これは、サイトに書いてある通りです。
ですので、そのスレから1作品だけ先にいただくのであれば、スレごと
ひっくるめていただけると更に嬉しいなあ、というのが本音です。
保管作業の中で作品に手を入れていただいても一向に構いませんですし。
(自作を含めたスレの保管をしてくださった方は、そういう作品の
ブラッシュアップチャンスとしても活用されていたような)
というわけで、もっともありがたいのは、保管人として作業してくださる方が
増えることです。
折角作業してもupが遅いのでは作業しがいがないetc、保管人になる
事を希望されないのもわかるのですが。
それから、最近過去ログをうまく拾えないことが増えてまして(マカー用も
ログをhtml化するdat2htmlも今ひとつ調子が悪い)、過去ログをupして
いただけるだけでもだいぶ違います。
過去ログup協力してくださる方を募集したいくらいだったりしまして。
最近お問い合わせいただく事に「それはサイトに書いてあります」と
お返事をしたくなることが多いので、スレに書き込むorメールいただく前に
もう一度サイト(特にQ&A部分)を読み直していただけると有り難いです。
ギコガードさんの『保管は二の次、一義は書くこと、これに尽きます』という言葉を
もう一度書いておいてみたり。。
千一夜への保管は、あくまでもおまけなのでして。
たらたら書いたら、我ながら長ぇ。すみません。
なかなかこちらに書けないので、誤読のないように、説明を丁寧に書かなくちゃと
思っているんですが。それにしてももっと簡潔な方向があっていいよなあと
毎回思ってるんですけども。
>>324 簡潔にレスするなれば щ(゚Д゚щ)カモーン で。
。・゚・(ノД`)ねぎらいの言葉もないです。頑張ってください!!
忘れていたことを書き加え。
この先、作品につけるコメントを増やしてゆくと思います。
コメントについては前にいろいろ論議ありましたし、つけない方向に傾いておりました。
ですが、読み直したい作品を探す時間を短縮したいと思うようになりまして。
*他のスレの作品の保管に迷った時に類似作品を探すんですが、さすがに500本越えて
探す時間が結構かかるようになりましたので、目印みたいなものが欲しくて。
管理人の使い勝手の為に、読む人に先入観を与えるのはどうか? という点については
なるべく考慮して言葉を選ぶようにします。
実際には、コメントのつかない作品も多いと思います。
コメントの有無が、ラトームの作品への評価ではないです ← これ重要。テストに出ます!
お疲れのところすいませんが、What's NEWに間違いが・・
「その日の告白」(仮題)とびねずみさん作のリンク先が
「この年の暮れ」昼寝士さん作 になってますよ。
テストに出るのか(笑
お疲れ様です。
もうお疲れ様というしかないです。
自分に合わないスレなんていくらでもありますからね。
それを全部読むのはきついと思います。
マイペースで頑張って下さいとしかいえません。
最悪ちょっとくらい手を抜いてうわっなにをするきさm
いや無理はなさらないで下さいね。
あと、作品の質とか面白いとかつまらないとか、そういう点で語りたがる方が増えて来たのかな
と思う事がありますので、その辺りのことですが。
千一夜は「ネタは保管しない」としていますが、この「ネタ」という言葉には意味がふたつあるかと
思っています。
ひとつは、ヨシノヤ改変のような、2chでいうところの ネタ。
もうひとつは、あらすじと言い換えても良いかと思われるもの、です。
「こういうネタを思いついたんだけど、誰かSSにしてくれー」と書かれている場合もあるようなものです。
あらすじとSSの違いは、例えば「戦って勝った、終わり」だったら あらすじ ですが
「どうして戦うことになったの、主人公の気持ちの動きは? 実際の戦場の感じは?」
とかまで描くのがSSを書く楽しみであり、読む醍醐味だと思うのですよ。
でも、その描写は「どこまで描写するのかは作者の自由」「どこを(ry」「誰を(ry」
「どんな修飾語を使って(ry」と、まあ、作者によって違って来ると思うのです。
そこで自分の言葉を使って描写しようとしているなあと伝わる作品を、私は保管したいと
思っています。
(ただし、エロ系については作品の方向性の問題で保管できないものも多いのですが。
年々狭量になっていまして、申し訳ないです。でも私が管理人である以上、私が読んで辛いものを
保管しているのは矛盾だと思いますし)
以前私が面白くないものは保管したくないという主旨の発言をした時はだいぶ反対されましたし
反省もしました。ただ、それまではそんなことを思わなかったのに、どうしてそう思ったのかを
独りで突き詰めてみて、その意図が「あらすじは作品として認めたくない」という部分にあったのだと
後で気付きまして、以降、ネタ(あらすじ系)だと思ったものは迷わずに外しています。
(でも気分によるので、厳しい気分の時にはネタに分類されるであろうものも保管されていたりして、
いい加減なんですが。楽しく読めたから保管しちゃえーというノリはアリじゃないか?とも思うので)
またしても無駄に長くてすみませぬ。
要するに「質の高い作品」とか「良作」とか「駄作」とかという言葉自体
私は好まない(そういう言葉を見ると( ゚д゚)、ペッって気分になります)ので、
そういう観点で千一夜の保管がどうのこうのするということはありません、と いいたかったのと
千一夜に保管されることが一種のステータスみたいな感じになってるぽい?という
事を感じてしまうような発言を、時々見るので、どこかで書いておこうと思って
いたのです。
でもなんかずれてるような気がしてきた。もうやめよう。
>>331 まりがとん、直しました。
ねぎらってくださったおふたりさんも ありがとん。
335 :
324:05/02/08 08:52:29 ID:VGTwSp32
ラトームさん、保管作業お疲れ様です。
月並みですがくれぐれも無理なさらず頑張って下さい。
そして
>>325さんもレス有難うございました。
「出会い→アリアハン出発」×3話、早速取り掛かろうと思います。
>>334 いいたいこと良くわかるYO。
一番大事なのは、こうして日々多くのSSに恵まれてるってことなんだよね。
毎日(←欲張り)色んなSSが読めれば読者としては文句無しですから。
ラトーム氏は気に障るかもしれないけど、
千一夜に掲載されるのがステータスになる、と思われるのも
それはそれで悪くないと思いますよ。そればっかり気にするのはアレですけど、
そうやって創作意欲をそそられて、書きはじめる人が増えてくれれば
嬉しいことこの上ないですし(ものすご短楽な意見ですがね)。
要するに、まあ今さらですけど、
貴方のお仕事は 職人・読者双方のためになくてはならない存在です。
板を代表・・とまでは行かずとも固唾を飲んで見守らせていただきます。
・・だから多少無理してでも、更新作業頑張ってくらさい(゜∀゜)アヒャw
保母毬本
340 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/02/15 22:22:07 ID:vwgHObKG
844 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage New! 投稿日:05/02/15 17:43:21 ID:XcnYXXMg
フトO|Eトロト
874 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage New! 投稿日:05/02/15 19:22:18 ID:XcnYXXMg
ベホマンwwwwwっうぇwっうぇうぇwwwwwwww
?
春が近いな。
343 :
悪魔の手先:05/02/16 20:11:41 ID:BSS/6IhF
ラトーム、生きる価値ないよ。
この世に棲息しないでくれる?
と、SSと自称する駄文を収録されなかったへタレ字書きが申しております。
嵐のようにスルーしたまえ。
記載する以前に何も書いていないと思われ。
新たに保管人さん立候補がありましたので、こちらにもお知らせしておきます。
よろしくお願いします〜。嬉しいですヽ(´∀`)ノ ワーイ
【みんな】ドラクエ4キャラ萌えスレッド【大好き】 とびねずみさん
★FINAL FANTASY 壱〜壱拾&拾壱エロパロ小説スレ 昼寝士さん
それから、過去ログがうまく拾えなくなってしまいまして、ログ保管を協力してくださる方も
募集中です。●持ちなのになあ…………。
>>336 (゜∀゜)アヒャ……は ともかくw 応援ありがとん。他の皆さんも、ありがとん。
1スレ分まとめてupするのもマンドクセという気持ちになったりするので
作品1個でも更新してみたりするようにしてみようと思い始めてみますた(くどい文章スマソ)
そして、今何をしているのかをスレに報告するようにしてみるのはどーかなと。
自分の首を絞めているなと思い始めたら、報告やめますが。
現在まったり保管中>エッジリディアスレ、セリス地下室倶楽部
並行まったり流し読み中>千一夜前スレ
そーいえば、悪魔の手先って、どのシリーズに出て来た魔物でしたっけね。
もつかれー。
前に言ってる人もいたけど、
作業が進んでなくてもちょくちょく顔を見せてもらえると
こっちも生存確認できて安心しますから
ニ日に一回ぐらいは報告にきてくれるとうれしいっす。
悪魔の手先っていないんじゃ? とマジレス
ご無沙汰しておりますです>ラトーム氏
お元気そうで安心しました
事実保管人休業状態の自分ですが、一先ずFF恋小説スレのログ保管は
続けていくつもりです
とりあえず根城に置いてある分(part2-3)のアド張っておきますね
tp://www.geocities.co.jp/Playtown-Part/1039/novel2/1060778928.htm
tp://www.geocities.co.jp/Playtown-Part/1039/novel2/1073751654.htm
なにやらお疲れさま
といいつつ保母毬本伊夜
アグスレ12をすっとばして、13の一部を保管しました。12から順にやるべきところ、
作業フォルダを間違いました。12をやってから公表すべきなのでしょうが……。
あとで全部のSS目次を整理する時に、作品の順番を変更しておきます。
アグスレへの報告はそれらが終わった後にしますー。
>>348 時々顔見せられるように心掛けます……
┬┴┬┴┤∀・)ノ こんな感じで?
>>349 うおおおー ありがとん!!!
>>350 召屡途蛇無 ←めるとだのw
もつかれー、エライ!
誰かこのスレでたびたび現れる難しい漢字の意味を教えてくれまいか…
>>353 ほぼまりもんばめるとだの を 漢字にしてるだけだよ。
詳しくは前スレ。
>>353 言葉の意味もわからないや…
しかも前スレが見れないorz
そういや千一夜のサイト、他スレの過去ログが増えてないね。
などと重圧をかけてみる。
>>355 意味はないよ。多分。
保守のときに一文字だけレスするようになったのがはじまり。
そろそろ保守
ほ
あ
し
か
か?
か…か…、かみのけ!
け……けれんみ!
み…、み…、みかん!
ん…んー…ンジャメナ
367 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/03/10 17:45:56 ID:xHeKUGlo
なまこage
げえーーっ!?
千一夜の更新止まりっぱなし!?
ほ
ぼ
372 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/03/17 22:19:05 ID:SmKQAj8g
3
ま
保母秋刀魚?
ワロタ
ノシ
明日の夕飯は鮭に決定。
ほぼ秋刀魚だから、秋刀魚ではいけないのだろうと。
わけのわからぬ管理人のPCは、やっぱりわけがわからない状態になっており
買い換え検討に入っていますが、急いで買えるわけでもなくて
もうしばらくは本格的に更新できないです。
だましだまし使っている今のPC環境がいつまで保つか。
>昼寝士さん
ファイル受け取っています。あちらに書けていなくてすみません。
千一夜に関するファイルやり取り等でupろだ使っていただくのは一向に構いませんので
これからもよろしくお願いします。
モツカレーです。PCガンガレ。
4日に1レス。これ応用。
ラトームさんもそろそろ買い替えモードですか。
自分も先日MACのG4を買いましたが
コーラぶっかけてしまい40万が飛びましたよ。
更新頑張ってください。
>>379 そりゃ酷え・・・つωT`)ヾ (゚Д゚ )…イキロ
みんなのPCの健康を祈りつつほっしゅ
しがつついたち記念かきこ
ほ
385 :
孤島の姫君:2005/04/08(金) 14:40:00 ID:zHLXwjNF
戦う男の人は素敵。剣の刃より鋭い、その生命のきらめきが。
戦士たちが死んでゆく、その悲壮な姿が好き。
夕陽にじっと映し出されて、まるで闘技場の砂の上に残った影のよう。
切り裂かれた心臓から溢れる、
燃えるように赤い血は、どんなにか熱いのでしょうね。
古い歌。
孤島のデルコンダル国に、ローレシア国の王子が海を越えてやってきたとき、
王女の瞳に情熱の火が灯った。
国王が若い客人をもてなす間、王女は気づかれぬように姿を消した。
王城の地下、恐るべき獣の檻へと。
剣の牙の殺人虎は、鉄格子の間から差し出された手を舐めた。
その精悍なあごを撫で、たてがみを指で梳くと、
殺人虎は軽く喉を鳴らし、王女に身を任せた。
この猛獣は、ひとり王女にしか懐かない。そして、王女もまた。
「あの方を殺して。あの方の血を私に見せて」
西日が闘技場に差し、戦いの時は満ちた。
猛獣の檻は開かれ、王女自身が鎖を解いた。
ローレシア国の王子は剣に拠って、その儀式を静かに見ていた。
合図の声がかかり、猛獣が王子に躍りかかる。
戦士と獣の黒い影が、赤光の中に交差して走った。
猛獣の牙が空を裂き、王子の剣が鋭く突き返す。
剣は心臓を貫き、殺人虎を殺した。
国王は驚嘆し、異国の戦士を称える盛大な宴を開いた。
詩人たちは、新しい勇者の頌歌を歌い、
酒語り、思い出は、古い戦友たちの物語を語った。
やがて年かさの詩人たちが、古代の英雄の伝説を歌い始めた。
宴の輪からひとり離れて、もの思う様子の王女に王は気づいた。
座を離れ、王は娘の傍に立った。黙ったまま、しばらくそうしていた。
「また新しい虎を買ってやろう。新しい戦士を招こう」
王女は目を伏せ、首を振った。いいえ、と小さく呟いた。
いつか日は過ぎて、ローレシア国の王子は去った。
王女は海辺で、去ってゆく船を見送った。
いつまでも、遠く見ていた。
遠い昔の物語。
>>385-386 なんだか新しい視点ですね。ゾクリとしました。
王女が国を治める時代になったら、どんな国になったのでしょうか。
しばし更新止まっていますが、またしばらくとまります。
更新できてもちょっとだけ更新をちょっとだけかと。
申し訳ありません。
ほ
れ
391 :
正体:2005/04/14(木) 15:03:29 ID:GIjxgSBu
ローレシア国の王子は怪しんだ。先ほどから後をついてくる、この子犬は何物であるか。
そろそろ日も傾こうというのに、どこまでも後を慕ってくる。奇怪な、これは何物か。
ムーンブルク国の王城が邪教徒の軍勢に囲まれたとき、国王はこれまでと観念なさり、
王家に仕える魔法使いを身近に呼んだ。いまだ幼い王女の身だけが心残りであった。
参上した魔法使いが、王女のもみじのような御手を開いて『犬』という字を三つ書き、
御口にあてて飲ませたところ、たちまち姿は変じて一匹の白い子犬になった。
この魔術によって王女は兵難を逃れさせ給い、無事に落ち延びることができたものである。
これこそ精霊のご加護であるよ、と世間に噂せぬ人もなかった。古書に伝うところ。
ラーの鏡は古代の秘宝で、真実の姿を映し出す。
ローレシア国の王子はトンヌラと相談し、この秘宝を試してみることにした。
目に映るのは子犬、しかして鏡に映るのは少女の姿。王子はわが目を疑い、ぱちくりと瞬く。
瞬間、虚実は逆転し、子犬は少女の姿になった。鏡には子犬が映っている。
奇跡に王子とトンヌラは仰天し、王女は人間に戻ったことを喜んだ。
もとの姿に戻ることができるなんて、夢のよう。人間の感覚のなんと懐かしいことか。
ああ、二本の足で歩くとは、このようなものだったのだなあ。
毛皮のなくなった肌は、今となっては寒々しくも思える。へくちっ。
392 :
トンヌラリ:2005/04/14(木) 15:06:57 ID:GIjxgSBu
サマルトリア国の王子・トンヌラの名は、これは愛称なのだが、
いまでは誰も本名を覚えていない。
どことなく、とんぬりしているところが、その由来なのだとは思うが。
いつの間に、そんなことになったのだろう。
最近では父王でさえ、
「あれはトンヌラだからなあ」
などと言う。妹などは、
「兄はトンヌラですから、仕方ないのです」
といった調子だ。どうにもやり切れない。
王家の公式文書にまで、『王子トンヌラ』と記されているのを知ったときは
さすがに少々驚いた。
史官が記録を遡り、本名の記述を誤りとして、ことごとく訂正したらしい。
自分の名を確かめる方法はどこにもない。
じわじわと焦燥が込み上げてくる。
おれはおれを叫びたい。だが、いったい何と叫べばいい?
「おれは○○だ」と叫んだところで、いまさら誰が気づくだろう?
愚痴っぽくなるのは、おれじゃない。トンヌラ。結構じゃないか。
「おれはトンヌラさ」
「王子は国民に愛されていますよ。本当ですとも」
一両日暇でしたので、こう1レスに圧縮したものを20ばかり書いたのですが、
荒らさない程度にスレを見て、小出しにしてみようかと思います。
394 :
宝石屋:2005/04/15(金) 13:34:44 ID:1qUOgOps
ホビットのピエタといえば妖精の間では名の知れた宝石屋だ。
なにしろ『夢見るルビー』の夢を覗いたのはピエタの仕事だったし、
それに『星降る腕輪』の星を増やしたとも言われている。凄腕というわけだ。
そのピエタが最近また、今度は北エジプトの砂漠地帯で、
インディも真っ青な冒険をした。その話をしよう。
ラムセスの大ピラミッドの地下に広がる逆ピラミッド、そこに安置された古代の秘宝が、
ピエタが今度狙う『黄金の爪』。
広く行われている説は武器というものだが、ピエタの解釈は違う。
あれは純然たる美術品、黄金のネイルアートなんだ。つまり、宝石屋の領分だ。
愛用の七つ道具を揃えて、ピエタは墓所に忍び入った。
墓所の地下にはミイラがウロウロしていたし、蛇の穴にはコブラがウヨウヨしていた。
ところがピエタは気にもしない。なぜってピエタは天井を歩いたんだから。
他の誰にもできっこない。ピエタだからできる芸当さ。
祭壇に捧げられたお宝に手をかけたとき、巨大な神像の目が動いてピエタを睨んだ。
砂の上を亡霊が追ってくる。夜が明けるにはまだ遠い。
絶体絶命と思われたとき、とっさにピエタは鶏の鳴き真似をした。
「クワック・クワック・ドゥーユゥドゥ」
亡霊は慌てて逃げていった。いまは星だけが、静かに光を送っていた。
そして見事、ピエタは『黄金の爪』を盗み出した。また名を上げたというわけだ。
ところで、ピエタってのはおいらのことさ。
395 :
ルナティック:2005/04/15(金) 13:39:26 ID:1qUOgOps
夜半、扉を叩く音。返事を待たず、彼女は勝手に入ってきた。
窓から差す月の明かりに、浮かび上がる白い肩。非常識だ。
「なに」
「へんよ」
様子が、あなたの。指差して彼女は言った。僕を。
変なのは僕じゃない。みんなおかしい。僕は言ってやった。
「左遷されたよ」
「知ってる」
「明日から兵隊並みに徒歩行だ。山奥の村を爆破する」
「知ってるわ」
何しに来たんだ。僕は疲れている。ほっといてほしいものだ。
彼女はベッドの端に腰を下ろした。柔らかくマットが沈む。
彼女の体重をベッドが感じる。僕じゃない。
やがて小さなため息をつき、少女はそっと立ち上がった。
彼の顔は見えない。鎧くらい脱いで寝ればいいのに…。
わくわく!
うまいなあ……
ほ
400 :
屈折率:2005/04/22(金) 18:59:35 ID:QjOkY/CT
ゆるい上下の揺れだけが、自走アーマーの動きを伝えてくる。
どこまで進んでも景色は変わらない。対照物のない雪原、無地のキャンパス。
後続の二機、うしろの二人は、先ほどまで「わたし」について喋っていた。
わたしには聞こえない、分からないと思っているらしい。
必要がないので黙っていたが、わたしはその話を理解していた。
いわく、わたしは人間型戦闘マシーンであり、少女の姿は見せかけであると。
わたしは否定しなかった。その必要がない。
だが、わたしにも知覚力があり、状況を把握し、判断し、命令を遂行する能力がある。
オープン・コクピットに雪まじりの風が吹きつける。寒い。
ナルシェ山系の峰々に雪煙がかかる。こっちのひとつは、ひとつだけひどく明るい。
そこだけレンズをあてたようだ…。なのに、
わたしはこの灰色の空の下、凍った固いでこぼこ道を、向こうの灰色の空の下へ
歩いていかなければならないのか、任務だし。
(感情のない、あの目を見ろよ)
(黙ってろ。ここは戦場だ)
401 :
酸性雨:2005/04/22(金) 19:00:07 ID:QjOkY/CT
酸性雨が降る。
「ゾゾッ!」
「早いな、ブタ野郎」
「暇なんでな」
「ドブネズミも、もう来てるぜ」
「今何時だ」
「早いな、ドブネズミ」
「いま何時だよ」
「雨が強くなってきたな」
「じゃ帰るか…」
「ゾゾッ!」
谷間にかかる灰色の雲は、年中晴れることもなく、
スラムに降る酸性の雨は、毎日やむこともない。
踏んで昇るたびに、錆びた階段から濁った雫が落ちる。
今日も鉄の階段を昇る。ゾゾッ!
この街には色がない。ないこともない。最上階の曇った窓。
「おげえ。きたねえ」
「あの寝顔見てると、胸くそ悪くなってくるぜ」
「とっとと、どっか行っちまわねえかな」
酸性雨が降る。
「ゾゾッ!」
微修整
パじゃなくて「バ」でした。細かいこと、すまんせん。
カンバスなら語呂で書いてしまうんだけどなあ。
>>400 OPのうつろな感じが(・∀・)イイ! 乙です。
これって、元はなに?
FF6だね。