1 :
参加するカモさん:
2 :
参加するカモさん:2008/06/03(火) 18:22:31 ID:kVnjdpkd
前スレから使ってくれな
3 :
参加するカモさん:2008/06/03(火) 19:18:34 ID:DDw6B+33
4 :
参加するカモさん:2008/06/03(火) 20:24:28 ID:BIXk3/pw
OP投票は日曜0時から24時まで
それまではOP募集期間
といったところです
5 :
参加するカモさん:2008/06/03(火) 23:58:51 ID:4VUMMICv
すまん、ちょっと毒っぽい事を言ってみる。
パロロワ毒吐きは交流雑談の色合いが強いし、下手に此処の毒吐いて悪印象ばらまくのもアレだから。
主観だけど、書き手さん方って、どっちかっていうと新人書き手さんのが多い印象。パロロワ暦で言えば短め?
そういう、他のロワの事情や経験の薄い、無い人が、開幕前議論をするのって大変だろうなあ……
しかも、駄読み専だらけのジャンプ系で。
読み手さん方、あまり気負い過ぎないでね。リラックス、リラックス。
ダメ元で良いから。完璧なんかを目指したら、逆に揚げ足取られちゃうよ。
兎に角、書き手さんが好きなようにSS書けるのが第一なんですよう。
投票・ルール議論で力尽きちゃったりしてもつまらないっすよ。
6 :
参加するカモさん:2008/06/04(水) 00:22:39 ID:w45RbQzd
>>5 そういうことを言うと、必ず自分はどうなんだ的な意見が跳ね返ってくると思う。
7 :
参加するカモさん:2008/06/04(水) 01:26:06 ID:Mt2tFK0+
そうか?
まぁ、とりあえず
>>2を見ろって感じではあるけどな。
8 :
参加するカモさん:2008/06/04(水) 01:40:23 ID:w45RbQzd
具体的に言わないと、直しようがなくないか?
書き手の経験がどーこー言うんだったら、もっとまとめて指摘してやれよ。
前回のスレだと、きっちりとした指摘があったけどさ。
9 :
参加するカモさん:2008/06/04(水) 08:23:03 ID:1hqqFqsO
お前も充分必死だが。
今議論があってるんだからしたらばで発言してよ。
ザ・誤爆
11 :
呼び込み:2008/06/04(水) 13:31:19 ID:h/ecnQYP
OPまだ間に合うよ〜
OPは土曜日の23:59が締め切りでおk?
参加資格のない作品で書いてもおk?
締め切りはそれでおk、
後者はやめておいたほうが無難かと…
まあ大体わかるけどどうして?
現候補も落選作入ってるけど
募集するならその旨の説明しなくていいのか?
落ちた作品を今からわざわざ入れることができるわけで…
でもこれはあくまで一意見ね
何か面倒なことになりそうだよね
主催は決まってないの?
書いてみようかな。
どこに投下すればいい?
ありがとう。
いくつか書いてみるよ。
いくつもは書かなくていいから、一つに力入れて書いてほしいな
とにかく、期待してるので頑張ってください
前スレ埋まった
OPって必要最低限の説明がされてれば短くてもいいのかな?
長いの書くのは苦手なんだわ
>>23 いいと思うよ。OPなんだからあまり長すぎず、さくっと読める程度でいいんじゃない。
自分的には長かろうと短かろうと、書いてくれるだけで感謝。
人の好みによると思う。
既に投下された三作は一つ中ぐらい、一つ長め、一つ短め、と三種類揃ってる。
マロンに立ててるやつはバカ?
あれ? 書き手少ないとか言ってたやつの発言って全く外れてね?
ほんとだ・・・・・・どうせ人来ないだろうが
31 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:28:28 ID:LqrrwOzq
書けたんで投下してみます。
32 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:29:22 ID:LqrrwOzq
漆黒の空間に、ゆっくりと光が生まれた。
ひとつ、ふたつ、みっつ。
部屋の中に浮遊しているキャンドルに、順番に火が灯されていく。
誰がやっている訳でもない。自然に、順番に、魔法でも使っているかのように部屋は光に包まれる。
灯りが生まれるたびに、部屋の全貌が明らかにされていく。
部屋の大きさは、未だに計り知れない。どれだけキャンドルが灯されようとも、その端を確認することは叶わない。
その代わりに、キャンドルと同じように浮遊しているおもちゃが見えた。
くまの、うさぎの、少女の、少年の、ねこの、様々な種類の人形が所々に浮かんでいる。
弥海砂は、呆然とそのファンシーな光景を見つめていた。
目が覚めたら、ここにいた。
海砂がどうしてここにいるのか、その疑問の答えは出ていない。
しかし、海砂にはこれっぽっちも不安や恐れはなかった。拉致監禁なら一度経験があるし、それに――ライトがいる。
海砂は整った容姿をした青年に寄り添いながら、思案顔の青年を余所にただただ幻想的な光景を眺める。
デートみたいだ、と海砂が緊張感のかけらもない事を考えていると、老人のような声とともに部屋の中心に人のようなものが現れる。
人のようなもの――と言ったが、他に表現が見当たらなかったのだ。
巨大な口に、巨大な耳。体の大きさもさることながら、その頭に乗った大きなシルクハットは見たものに多大な印象を残すだろう。
「みなさん、ごきげんよウ♪」
その巨体の隣には、普通の人間に見える黒い肌の少女がビデオカメラのようなものを構えながら立っている。
周りがざわめく。だが、海砂はとても冷静だった。
「早速ですが、みなさんには――殺し合いをして頂きまス♪」
巨体は、とんでもない事を突然言い放った。
怒り、驚き、一番初めにどんな反応が返ってくるか。巨体と少女は笑みを浮かべながら、待っていると一人の少女が素っ頓狂な大声を上げた。
「ええっー!?海砂、そんなことできない!――ライト、どうしよう!」
33 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:30:27 ID:LqrrwOzq
竜崎に褒められたこともあるお得意の過剰演技を交えながら、海砂はやや大げさに驚いた。
ついでに隣にいるライトに抱きつくことも忘れない。
少女のカメラが海砂の方を向いたので、海砂はカメラ目線にピースをして笑顔を浮かべた。
(掴みはバッチリ)
海砂は、この異常な事態を「どっきり」だとすぐに判断することが出来た。
普通では有り得ない過剰な演出、それにインパクト抜群な着ぐるみの司会と殺し合いなどという物騒な言葉。
傍らの少女のカメラも海砂の考えを確信に変えた。
海砂は、人気急上昇中のモデルである。最近では、TVにCMに引っ張りだこだ。
海砂が純粋な一般人ではない。それが、大きな勘違いの原因だった。
場違いすぎるほどの海砂の様子に、張り詰めていた部屋中の空気が緩む。
「アララ…♪」
「どうするぅ、千年公?」
「仕方がありませン。ロード、やってしまいなさイ♪」
はーい、と片手を挙げたロードと呼ばれた少女はぐるりと会場中を見回した。
もはや数分前に漂っていた緊迫感は霧散していて、ロードに向けられている視線もなんとなく生ぬるい。
「恋人?」
ロードが指差したのは、やはり弥海砂と夜神月だった。
ロードの持っているデジタルカメラに嬉しそうに頷く女と嫌悪感のような表情を浮かべている男が映る。
「決めーたぁ」
「え、何を?」
「お姉さん、早く離れた方がいいよぉ?」
34 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:31:00 ID:LqrrwOzq
ロードがライトを指差した後、カウントダウンを開始する。
5、4、3、2、1…………――ぼんっ!
まるでビックリ箱が開いたような、どこか緊張感に欠ける音が海砂の真横から響く。
首輪が爆発した。
海砂は爆風で吹き飛ばされる。
夜神月――青年の首は体と切り離され、床へと落ちた。
海砂は、そこでやっと自身の首にいつの間にか嵌められていたものの存在を認識する。
冗談のような一瞬が過ぎ去った後、部屋は再び恐怖の中に引き込まれた。
「ルールはとっても簡単ですヨ♪最後に生き残った一人が優勝でス♪」
千年公と呼ばれていた男――千年伯爵は、嬉しそうに声を張り上げる。
「詳しいルールは後で配るデイパックに入っている、ティキぽんが書いてくれた説明書を見て下さいネ♪」
他にも便利なアイテムや武器が入っている事や、地図や食料等の基本支給品について軽く説明をした後
千年伯爵は巨大な口を更に広げながら、上機嫌に告げる。
「優勝した人には、我輩が何でも願いを叶えてあげまス♪」
「金でも飴100年分でも、――死者を蘇らせてあげてもいいよぉ」
いつのまにか千年伯爵の隣まで戻ってきていた少女は、声と共に指を鳴らす。
すると、参加者達は床に吸い込まれるようにどこかへと消えていく。
「素敵な『悲劇』を我輩に見せてくださイ♪」
「次の放送で会おうねぇ」
【夜神月@DEATH NOTE 死亡】
35 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:32:24 ID:LqrrwOzq
たくさんいた参加者の中で、一人だけ部屋に残されていた弥海砂は未だにショックから抜け出すことが出来ないで居た。
爆風で体を打ったが、そんなことはどうでもいい。
(ライト、嘘だよね。ライト、ライト、ライト、ライト、)
男の死体を抱きかかえつつ、海砂は名前を呟くことしかできない。
そんな様子の海砂に、千年伯爵達は嬉々と言葉をかける。
「夜神月を蘇らしてあげましょうカ――?」
「え……?」
ライトを殺したのは、この二人に他ならない。死神の目を持っている海砂は二人の名前を正確に捉える。
デスノートがあればすぐに殺してやれるのに。
だが、海砂の思考は千年伯爵の言葉によって吹っ飛んだ。
「始まる前から殺すなんて、僕もフェアじゃなかったよぅ。特例として蘇らせてあげる」
「ほんとうに……?」
ライトを殺された怒りなど今の海砂からは消えていた。それよりもライトだ。
ライトが生き返るならなんでもいい。
「分かりましタ♪では、心を込めて彼の名前を呼んでくださイ♪
そうすれば魂をあの世から呼び戻すことができル♪」
魔導式ボディを取り出しながら、伯爵は海砂に囁いた。
「ライト!ライト、ライト、ライト――!」
37 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:34:17 ID:LqrrwOzq
「……ミサ」
「ライト!?」
声が聞こえた。愛しいあの人の声。
姿は妙な骸骨になってしまったが、海砂の愛の前では見た目など関係ない。
涙で視界が見えないのを無視しながら、海砂はライトに抱きつこうと――
「え」
視界が真っ赤に染まった。
体に力が入らなくて、海砂はそのまま床に倒れる。
体から血が溢れていた。丁度海砂倒れた先にはライトの首が転がっていて、海砂は呆然と原型が少ししか残っていないそれに問いかける。
なんで、と。
薄れていく視界には、両手を死神の鎌のようなものに変化させている骸骨が映った。
鎌を見て連想するのは死神。二人を結んでくれたキューピット。なのに、どうして――?
【弥海砂@DEATH NOTE 死亡】
38 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:35:20 ID:LqrrwOzq
「ハッピーバースデイトゥユー♪ハッピーバースデイトゥユー♪」
「ハッピーバースデイディア……♪――ライト」
「ハッピーバースデイトゥユー♪」
【夜神月@DEATH NOTE 生存確認?】
【夜神月@DEATH NOTE】
状態:AKUMAレベル1、見た目は弥海砂
装備:不明
道具:基本支給品一式(不明支給品1〜3個)
基本行動方針:伯爵様に言われたとおりに人を殺しまくる。
「備考」
[AKUMAについて]
詳しくはWIKI参照。
簡単に言うと人を殺すために作られた生物兵器。
夜神月の攻撃手段は今のところ両手を変形させて死神の鎌のようなものを確認(他にもあるかもしれませんが詳細は不明)
原作では触れただけで人を消滅させるウイルスを含んだミサイルを撃てますが、このロワではさすがに禁止。
レベル1なので知能が著しく低いです。多少の人を騙す演技力と殺人衝動しかありません。
人を殺してレベル2に進化して知能が発達すれば夜神月の人格が出てくるかも……?
イノセンスにしか破壊できないとなっていますが制限対象なので誰でも壊せます。一般人よりは頑丈ですが、ちゃんと死にます。
39 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:40:16 ID:LqrrwOzq
投下してみました。
ライトを思い切ってジョーカー化。マーダー不足になりそうなので。
参加者に認識されたミサの皮をかぶったAKUMAのライト。
知能が低いうちはただの無差別マーダーですが、もし生き残っていって知能が回復していけば元は夜神月なので……?
という含みをもたせてみました。次で死んでも一向に構いませんがw
主催が千年伯爵なのでそれを際立たせるためにも。お粗末さまでした。
投下乙です
最初ミサが見せしめかと思って
え?ライト? と思ったら逆転
初っ端からいいカオスです
千年伯爵の主催やジョーカー化はいい
ただ連載中ということで主催者の能力が明らかになってないから
対主催戦にもちこめないという欠点がある
まぁハナっからそういうことを前提としていないから別に問題はないかもしれんけどね
42 :
オープニング。:2008/06/04(水) 23:56:52 ID:LqrrwOzq
あ、書き忘れ。
千年伯爵の目的は『「悲劇」を撮る』というか死ぬ映像を参加者の知り合いに見せてAKUMA増産、みたいなイメージで書きました。
カメラの説明を書こうと思ったんですが、入れる場所がなかったw
対主催戦は……ある程度悲劇が起きれば逃げるなら逃がしてくれそうだw
よっしゃ俺もOP書いたから投下する!
首筋に寒気が走ったかと思うと、俺はいつものように、うんざりとするいつもの場所へ飛ばされる事となる。
体が少しずつ消えていく。グロテスクな移動の仕方だが、苦痛は全く感じない。
慣れてしまえばどうという事はないんだ。
視界が開け、いつもの部屋が見えた。真中に黒い球体の置かれた、どこにでもあるような部屋。
俺達の人生を大きく変えた部屋。
「あれ?」
俺は部屋を見るなり、違和感を感じた。いつもとは違う奇妙な空気。
どうしてこんなにいるんだよ……
ざっと数えて50人かそこら。大人数が狭い部屋で窮屈そうに体を捻じらせている。
……妙に変な人間が多い。コスプレなのだろうか?
あんだよ……オタクがどっかで大量死したのか……?
その時、玄野に電流走る。頭によぎった、忘れたい思い出。
泉の手によって行われた新宿大虐殺である。
まさか、また泉が……? いや、奴にはもうそんな事する意味なんてない。
だったら……泉みたいな奴が他に……?
「まーはっはっはっはっはっはっはっ」
突如、部屋にくぐもった声が響いた。玄野は勿論、部屋にいる全ての人間がある一点を凝視した。
ガンツに呼ばれた人間には決して出る事の出来ないベランダに、コスプレをした巨漢が立っていた。
まるで漫画に出てくる小悪党のような雰囲気である。
「お前達はこのワポル様に呼ばれた訳だが……」
窓の向こうでワポルという男は大儀そうに話しながら、ナイフに刺さった肉を食べた。
生肉……? 牛肉……? とにかく大きくて丸い肉だった。
「お前達にしてもらいたい事がある……まあゲームだなゲーム……あーん」
肉に食いつき噛みちぎる。二、三回口を動かすと、また肉を口の中に入れる。
あっという間に肉は無くなってしまった。なんて食欲だ……
「優勝者には褒美をやろう……何でも一つだけ願い事を叶えてやる。本当だぞ?」
ワポルは肉の無くなったナイフを残念そうに見つめた。
頭が、追いつかない。明らかに今までとは違う。あんな存在は今までいなかった。
これもガンツの仕業なのか?
「ワポルとかいうヤツ!!」
ワポルの話を遮るように、一人のコスプレ男が叫んだ。玄野の知る不良共よりも遥かに屈強な体つきである。
「これはいったい何のつもりだ!私にはしなくてはならない事がある!
こんなところで油を売っている場合ではない!」
「まーはっはっはっはっはっ! カバじゃな〜い! そういきり立ったところで同じ事だダイアー。お前には何も解決できんよ」
ワポルはダイアーという男を意気揚揚に蔑み、下品な笑い声を上げた。
「我々に何をさせるつもりだ!」
ダイアーが質問する。その一言にワポルは目の色を変える。
ますますにやついた表情になり、ダイアーを含め、部屋にいる全ての人間を冷酷な瞳でせせら笑った。
「さっさと言え!」
「ダイアー、殺し合いだ。 ここにいる俺様以外の人間で、最後の一人になるまで殺し合って貰う。
さっきも言ったように最後の一人、優勝者には願いを一つだけ叶えてやらん事もない」
支援
ワポルはそう言い、肉のついていない裸のナイフを噛み、食した。
バリバリという金属を噛み砕く怪音が窓越しに聞こえてくる。
ワポルの異常な行動とその言葉によって、部屋にいる全ての人間は大きく揺さぶられた。
呆然とする者、辺りを睨みつける者、恐怖する者。衝撃を受けたのは玄野とて例外ではない。
今までのガンツとは明らかに違う……仲間通しでの殺し合い……
はあ!意味分かんねえし!何なんだよあのワポルって奴……!
「そんな悪行、このダイアーが許すとでも思っているのか!」
「まーはっはっはっはっこのカバが! お前に許す許さんの権限なんぞ最初からない。王様だぞ俺は、あーん」
ナイフの柄の部分まで口に放り込む。人間の出来る業じゃない。
こいつは星人なのか……?
「お前らの足元にデイパックが転がっているだろ? その中に入ってる武器で殺し合ってくれたら、俺様としてはなかなか嬉しいな。
……そうそう、今までに何回かこの部屋に来た事のある連中がいるだろう? 今回はガンツスーツとかもそのデイパックの中に入れてある。
ま、どのデイパックに入っているかは知らんがな。いつものように着れると思ってたか?
まーはっはっはっはっはっはっはっカッバじゃなぁ〜〜〜い!!」
憎たらしい声が部屋に響く。ダイアーを見ると、彼は顔を真っ赤にさせて怒り狂っていた。
「我々が貴様の思惑通り殺し合いをするとでも思っているのか!?」
その言葉を聞き、ワポルは思い出したかのように笑みをピタリと止めた。
「そうだ忘れてた。お前らの中にはもう気づいている奴もいるだろ?首を見てみろ」
俺は驚愕する。首輪が巻かれていた。いつの間にか、知らないうちに。
ふざけんな……なんだよこれ……あのやろぉ
玄野と同じように部屋にいる者は動揺し始める。
「その首輪の中には爆弾が仕込まれているのだ。24時間誰も死ななかった場合は勝手に爆発するから注意するんだな。
あと、6時間毎の定期放送で、禁止エリアという奴が発表される。その禁止エリアに入った奴はもれなく首輪が爆発する。
ま、気をつけるんだな……んー、ちと小腹が……」
玄野の脳裏にワポルの言葉が反復する。爆発、首輪が爆発。逃れられない殺し合い。
ふざけんなよ!ちくしょうあの豚野郎……!!一人しか生き残れないってマジかよ!?
「いっ!?」
玄野を含めた何人かが驚きの声を上げる。
部屋にコンクリートが破壊される音が響いた。ワポルがベランダの壁を噛み砕いたのだ。
「おお、この家はなかなかウマい」
そして美味しそうに顎を運動させて、コンクリートを食した。
星人だ……あいつ間違いなく人間じゃない。
「怪物めッ!」
ダイアーが身を乗り出し、窓の正面に立つ。
「このダイアーがワポルを地獄の淵に沈めてやる!」
ワポルはそんなダイアーをどうでもよさそうに見つめ、ポケットから取り出したボタンを押した。
それと同時に、ダイアーの首輪が電子音を発し始める。
「こ、これは!?」
「まーはっはっはっはっはっ! ダイアー、お前はドラム王国、国王ワポル様に偉そうな口をきいた刑で死刑とする!
首輪の実験もかねてな。まーはっはっはっはっはっ」
ダイアーの近くにいる人間はワポルの言葉でダイアーの首輪が爆発すると気づき、雪崩のように彼の傍から逃げだす。
「ぬううう……だが爆発する前に貴様を倒せばいいだけの事!こんな窓ガラス一枚、このダイアーにとって何の意味もない!
くらえい稲妻十字空烈刃!!」
ダイアーが股を開いた姿勢で、ワポルに向かって飛んでいく。
あ、やばい……
「まーはっはっはっはっはっはっ!カバじゃなぁい!!さっさと死ねダイアー!」
ダイアーの技が窓ガラスを割ろうとした瞬間、ダイアーの体は窓ガラスによって弾かれた。
部屋自体には決して触れられない。玄野は知っていた。
「こ、これは……!?」
次の瞬間、ダイアーの首輪が爆発した。部屋に轟音、そして様々な人間の悲鳴が響く。
「王様の命令は絶対だ!頑張って殺し合え」
ワポルのふざけた台詞を聞きながら、俺は、否、俺達は一斉にいつものような方法で舞台へと飛んだ。
これも、ガンツの仕業なのか……それとも……
【ダイアー@ジョジョの奇妙な冒険 死亡確認】
────バトルロワイアル開幕────
投下終了です
こんな事言ってはあれだけど、ガンツなら何でも後付け出来そうだし、使わない手はないかなと
投下乙
どの主催も魅力的でいいなw
選び放題だw
乙です
うわあ迷うなぁ
嬉しい悲鳴w
ダイアーさんここでもか…
ワポルもいい悪役ぶりです
まさかのワポル主催w
まぁでもこれなら太刀打ちできそうだけどね
すいません。どうしても気になるので
>>48のダイアーのセリフ
「このダイアーがワポルを地獄の淵に沈めてやる!」
を
「このダイアーが貴様を地獄の淵に沈めてやる!」
に変更させて下さい。なんか文脈的におかしい感じだからね
あと一応トリ出しとく。
投下乙
ガンツってのはよく知らないんだけど、なかなか便利そうだな
性格的にはピッタリなのに、能力のないキャラを無理無く主催に出来るし
誰か放送案について利点欠点まとめてくれw選べない。
マンキンのGS主催で書こうかと思ったが、無理があった…
テストスレに投下来てるよ
誤爆!
すみません
>>56 放送案・・・?今までのOPでいいんだよね
・千年伯爵主催
利点:ロワ開催の理由がはっきりしている
欠点:能力がはっきりしてないので対主催が勝てない可能性がある
・ワポル主催
利点:対主催が対抗できる、首輪も能力で改造したものと推測でき
考察しやすい
欠点:彼一人だけでは味気ないので黒幕がでる必要がある
俺の見た限りではこんな感じ
あと、千年伯爵は原作内でも行動理念とか攻撃手段とかが未だ隠されてるしこれ以降明らかになる可能性も高いから、
下手に参加させると、途中で原作と矛盾してオリキャラ化するしかなくなることがあるんだよね。
ガンガンロワに学ぼう!
キャラの制限は緩めでいいのかな
マンキンキャラは持ち霊とセットで出していいの?もちろん死者蘇生や広範囲攻撃禁止、偵察とか参加者の側からは離れられないとか制限は入れるつもりだけど
霊いないとただの幽霊見える少年少女w
霊はいいんじゃない?
参戦作品見てるとナシじゃ瞬殺だろwセットみたいなもんだし。
あとシャーマンとしての能力も制限した方がいいと思う
ロワで死んだキャラとの交信はなしとか
スタンドみたいな扱いでいいんじゃね
本人と別の存在だし、
>>62は裏を返せば強化されるってことだからアウトじゃないか?
ガンツキャラもスーツとか無ければ同じ一般人だし、これもロワ召還時とかに無しにするだろうしさ。
ロワには外れアイテムなんてのもあるし、基本的にはそれと同じ扱いになるだろうけど支給品として出せば良い。
>>61にある、偵察とか参加者の側から離れられないってのを使って、
参加者とは一定の距離から離れられなくするとして、難しいのは乗り換えだよね。
・所持している参加者が死んだらどうするか?
1.その場で浮遊霊
2.開放されて好きに動き回る
3.他殺の場合
a.加害者に移動
b.被害者のアイテムorバッグを漁った人に移動
c.目視できる範囲に来た他参加者に強制移動
・見える人と遭遇したらどうするか?
1.無条件で移動可
2.他のアイテムと同じように
a.見える人と所持者との交渉次第で移動可
b.霊に触れて引っ手繰らなければなければならない
c.a+b
>>63 戦闘能力系は制限しても、情報収集系は別に制限しないんじゃないかな。
死んだキャラから情報を得るとか、原作通りに憑依してもらって能力を得るとかダメ?
けっこう面白いと思うけどなぁ
適当な戦闘シーン
葉『ゴムゴムのーピストルー!のびないけど』
その辺は書きようだろう
支給品にしても見えない奴がいたり、あんまり役に立たないだろうからなぁ。
揉めたくないから先に決めといてもらいたい。
持ち霊無し版と有り版の2つのプロットは用意できてるけどさw
>>65で書いた通り支給品には外れアイテムなんてのもあるし、
役に立たないってのは別に気にしないでもいいと思うんだけどなぁ。
>>68さんは書き手さんみたいだし、ローゼンネタが終わったらしたらばで聞いてみてくださいな
もしくは、ローゼンネタの途中に終わったら、これもよろしくみたいな感じで提示だけしとくとか
役に立たないだけならいいんだけど持て余しそうなのが問題
キャラが持て余すってのは、書き手にとって有利になる可能性も出てくる。
ええっとOP募集はまだ受け付けてますよね?
19時ぐらいまでには投下できると思うので、よろしくお願いします。
ヽ(´∀`)ノわーい
>>72 どうやらOPの期限は土曜いっぱいのようです。
何が出るのか楽しみですw
>>70 持て余すというのは、
>>71の言うキャラが?
それとも書き手が?
75 :
オープニング:2008/06/05(木) 19:06:13 ID:Itj+M1ip
不思議な感覚。頭と身体が別々になったような浮遊感。
実際に頭は宙に浮いていて、首、肩、胸と上から順にあとを追ってきた。
足首が到着するのを待ってから、俺は膝からくず折れた。
なんともいえない不快さ。FAXよろしくどこからか転送されてきたとでもいうのか。
デスノートの存在を知ってからは大抵のことに驚かなくなったが、さすがにこれには参った。
身体がバラバラになり、分子レベルで他所に飛ばされる。考えただけで吐き気がした。
吐き気の一因。首筋を撫でる。金属の冷たい輪っかが巻かれていた。
ここのところ運動不足だったからだろうか、首輪は皮膚に少しだけ食い込んでいる。圧迫感。息苦しい。
一体なんなんだ――理由はわからない。
酔っていたわけでもないし、おかしな性癖を持ち合わせているつもりもない。ならばこれは夢なのだろうか。
顔を上げ、辺りを見回す。どこかの部屋。マンションの一室。妻と娘が待つ家よりずっと広かった。
室内は無機質な感じがして生活感がまったくない。一際目を惹くのは、中央に据えられた巨大な黒い球体だった。
子供の背丈ほどはあるだろうか。調べると球体は割れていて、中には裸の男性が座って寝ていた。
「おい、起きてくれ」
肩を揺する。起きない。更に揺する。やはり起きない。しまいには軽く引っ張たいてみるが、それでも起きる様子はなかった。
とりあえず諦めて、窓に視線を転じた。見慣れたような、全然知らないような、変徹のない都会の夜景。
窓を開けてみる。いや、正しくは開けようとするか。掛かっている鍵に手をやるが、どういうわけか触ることができなかった。
自分の手を見つめる。異常はない。握りしめたり反対の手でこねくり回すがなんともなかった。
もう一度鍵に手をやる。だが結果は同じだ。目の前にあるはずの鍵の感触が指に伝わることはなかった。
呆然。ドアに駆け寄るがこれも一緒。出られない。ここから出られない。
76 :
オープニング:2008/06/05(木) 19:07:02 ID:Itj+M1ip
「誰か、誰か聞こえないか!」
叫びながら壁中を叩きまくる。しかしこれも同じ。触れない。しばらく叫び続けたが返事が戻ってくることもなかった。
バラバラに転送された身体。きつめの首輪。謎の球体と眠り続ける男。隔絶された部屋。わけがわからず頭を掻き乱した。
竜崎や月君ならこんなときどうするのか。少なくとも取り乱したりはしない。落ち着かなければ。
「きゃあ!」
誰かの声。振り返る。数分前の俺と同じ。誰かが送信されてきた。
少女。奇抜な格好。流行りのコスプレというやつか。
身体のパーツ全てが送られてから、彼女は俺と同じように膝をつき、そして不安げに周囲に視線を走らせた。
隙のない動き。だがこいつは何も知らない。俺と同じ。刑事の感だった。
「大丈夫か」
「ここ、どこ?」
「わからない」
少女の声は以外にもはっきりしていた。
動揺はしているが、自分を見失ったりはしていないようだ。真っ直ぐに俺を見つめてくる。
「私、どうやってここへ?」
「飛んできたんだ、頭の先から順番にな」
「飛んできた?」
「ああ、そうだよ。空中にFAXから吐き出されるみたいにな。――くそ、自分でいってても信じられない」
少女はなにをいわれてるかわからないといった風な表情を作っている。
そりゃそうだ。これで状況を飲み込める方がどうかしている。
77 :
オープニング:2008/06/05(木) 19:08:16 ID:Itj+M1ip
「私は巻町操。貴方は誰? どうしてここにいるの? あの大きな球はなに? 首に巻いてあるのは?」
矢継ぎ早やの質問。俺より堂々としている。俺はといえば今の状況にかなりビビっていた。
「警察庁の者だ。君と同じく飛ばされてきたらしい。残念ながら俺もなにも知らないんだ」
胸元から警察手帳を引っ張り出す。きょとんとした顔。年端もいかないあどけなさの残る顔。娘の顔とダブる。
「まあいいわ。なんだか釈然としないけど、こんなところに長居しても仕方ないし、私は帰る。遅くなると、翁がうるさいから」
操はこの部屋唯一の出入り口へ向かった。無駄なことだった。
ここからは出れない。わかっていたがいわなかった。どうせ操もすぐに気付くはずだ。
そのうちに次の奴が飛ばされてきて、その次、その次と人数は増えていった。
一時間も過ぎた頃には理由もわからず飛ばされてきた奴らで部屋の中はひしめいていた。
帰りたい。ここはどこだ。みな口々に同じセリフを吐いている。
ビビっているのは俺だけじゃない。つまらない安堵を噛みしめる。
人いきれに操を捜す――いない。
見知った顔を捜す――これもわからない。
小さな不安。微かな恐怖。大丈夫だ、落ち着け。
『 あたーらしーいーあーさがきたー♪ きーぼーおのーあーさーだー♪ 』
突然の音楽。場違いなリズム。音源は黒い球体らしかった。
周りがざわつく。動揺が動揺を生む。ひとしきりして音楽が鳴りやんだ。ざわつきはやまない。
注視。全員の目が球体に集まる。黒光りする球体には緑色の文字が浮かんでいた。
『てめえらは選ばれました。選ばれた命をどう使おうが私の勝手だす』
おかしな日本語。意味がわからない。これからなにがはじまるというのか。
78 :
オープニング:2008/06/05(木) 19:10:02 ID:Itj+M1ip
『というわけで、てめえ達は今から殺し合いをしてくだちい』
鳩尾にボーリングの球でも投げつけられたかのようにずしりと利いた。
殺し合い。なにかの冗談なのか。それとも……。
鼓動が早鐘を打つ。額に汗が滲み出る。喉がカラカラに渇いていた。
馬鹿げていると笑い飛ばしたかった。誰かの悪戯に決まっていると。
だが本当は予感している。これが悪戯などでないことを。
悪戯で人が転送されることなどありはしない。部屋に隔離され一歩も外に出られないなんてこともありはしない。
夢であって欲しい。だが俺には殺し合いをしてもらうという言葉がひどく現実味を帯びて聞こえていた。
球体の文字がまた変わっている。
『 武器はなにを使ってもいいどす。
禁止えリアに入ると首輪が爆発します。
放送は六時間毎です。
誰も死なないと、てめえ達は全員死にもす 』
簡潔な文。なんとなく事態が飲み込める。
要するにゲーム。命を賭けたゲーム。――ふざけてやがる。
「ふざけんな!」
自分がいったのかと思った。だが違う。人混みをかき分ける小さな身体。操だった。
「なんなのよ、勝手なことばっかいって。なに、これは。つまらない冗談はやめて」
操が蹴る。黒い球体を蹴る。よせ、やめるのはお前だ。悪い予感がする。
身体が動いていた。前に出て、操を抱き止めた。
支援
80 :
オープニング:2008/06/05(木) 19:11:05 ID:Itj+M1ip
「離して! こんな変な球、ぶっ壊してやるんだから」
「よせ、不用意に動くんじゃない」
横目で球体の中を覗き見る。男が起きた様子も、球に変化があるようにも見られなかった。
ざわり。鎌首をもたげる苛立ち。なにがどうなっているのか説明しろ。
操を胸に抱いたまま、眠る男を蹴り飛ばしていた。
「どうなってやがる! 起きてちゃんと説明しろ!」
もう一度蹴った。強く。手加減はしない。
こんなことをしている暇はない。捜査本部に戻る。キラを捕まえなければ。
成果の出ない捜査を続けなければいけない焦りが、苛立ちを加速させる。
三度蹴った。同時に聞こえる小さな電子音。ごく近くから聞こえていた。俺の首からだった。
黒い球体を見る。文字が変わるところだった。
『では、頑張ってくだちい』
衝撃。一瞬のこと。なにが起きたかわからない。
操と目が合う。操が回っている。――いや違う。回っているのは俺の方だ。
俺が見える。俺の身体――首がついていなかった。
操が俺に近づく。頬に暖かな手の感触。娘とダブる。この子が死なずによかった。
来たときと同じように、操は消えていった。
目を閉じる。寒い。痛みを感じることはなかった。
最後に思う。キラ、一体お前は誰だったんだと――。
【DEATH NOTE@相沢周市 死亡確認】
書いてみました。久々なのでちょっと不安。
採用の可否に関わらず感想をいただけると幸いです。
ではエントリーお願いします。
うわあああああGJっす。
一つだけ言うなら段落のはじめのスペースくらい。
やっぱりガンツは便利w
>>3のOP候補1を破棄します。
理由はダイの大冒険が落選したためと、予想外にOPがたくさん集まったためです。
>>81 投下お疲れ様です。
相沢死亡ですか、ガンツってかなり便利なキャラなのだなぁと実感させられました。
内容は面白かったと思います。操の今後に期待が持てるOPですよ
乙です
キャラ選択の渋さにセンスを感じた
黒幕はわからないままなのも自由度が高いですね
ただ「武器は何を使ってもいいです」というのは
支給品ではないのですか?
>>83さんも乙でした
>>82 前からスペースは空けずに書いていたので、これが自分のスタイルとでもいいましょうか。
>>83 どうもです。
勿体ないとは思いますが、混乱を招かないための判断は潔いです。
面白かったので次は本編で存分に腕を振るってください。
楽しみにしています。
>>84 いえ、もちろん支給品です。
書き忘れましたが、転送される際にデイパックなどが配布されます。
支給品はその中、またはその近くにという形になると思います。
へたしたらリンゴが入った袋が支給されるかもしれんもんなw
これも武器かよとw
>>81 癖の強い文章だな
しかも相沢目線かよ
なんつーかさ・・・
かなりツボったw
長期戦になれば食料として役立つw
投票を急いだのが1週間前
なのに有耶無耶のままだったローゼン問題で未だ停滞
だんどりはほんと大切だよなあ
っていうか、細かい事に拘りすぎなんだよ。
LSなんかメロが出てネタになってるし、漫画はゼロ魔が出ても開始されたし……
92 :
参加するカモさん:2008/06/06(金) 00:24:59 ID:YZGYxmlE
ローゼン賛成派はだんだんトーンダウンしてきたな
なんか投票でトップだったしか言わなくなってきた
反対派みたいに誰か理詰めで説得しないのかな?
これだとどっちが正論なのか一目瞭然になってしまうが
書き手投票なんかやらせたら、反対派のDOあたりが反対に投票してさっさと決着付くだけだろうな。
今のところ、ローゼン問題に鳥付きで発言しているのは彼だけなので、多数決でも反対になってるわけ。
ただ、俺が一番言いたいのは、ローゼンを出しても別にいいけど、やるならさっさと結論つけて欲しい。
まあローゼンキャラが出ても全員ズガンすれば済むことだしな
ローゼンめんどくさいからもう二人参加っていうことにしない?
ジュンと真紅だけ参加。
理由はジャンプに移籍されてから登場してるから。
前の漫画のキャラで書いてもOK
ってことで。
正直ジュンなんか俺は書きたくないが、これで揉めなくてよくないか?
ローゼン出したい人とジャンプという趣旨にこだわりたい人の意向が混ざっていて。
蒼い子や銀様やツンデレが出したい?
これはジャンプに移籍されてから登場すらしてないんだ諦めろ。
どうよ。
>>95名案かも知れんね
ところで、したらばでの一番の正論はどーでもいーからさっさと決めろ派だな
ここで新しい意見出してもまた揉めるだけの気がするがな
おとなしく投票することにしようよ
投票結果はどれになると思う?
1.ローゼンメイデンは完全に出さない
2.ローゼンメイデンはYJ連載分のみ
3.ローゼンメイデンは完全に出す
4.
>>95
そういう予想をすると、先入観与えることになりそうだ
別にどれになっても構わないんだけど、一応公平にやるべきだとは思うから
投票日はいつにするんだ?
したらばで聞いてこい
多分まだ決まってない
ところでキャラは投票するの?それともキャラは書き手が好き勝手に出すの?
あとキャラは一作品の上限と下限を設けるのか?
最終的な合計キャラは何人?
と正直これから決めたい事かなり多くないか?
OP投票は流石に早すぎる気がする。
落選した有力キャラを見せしめとかする要素残しておきたい
何故今になってそんなこと言い出すんだよ
明日締め切りで明後日投票の直前に言うことじゃないだろ
ローゼン出てもジュンと真紅以外ズガンするつもりだけど
その辺は文句ないよな
ある
やるならジュンと真紅もやって遺恨を断て
真紅はネジ巻き直前から、
ジュンはヤンジャン1話から出せばいいよ。
ローゼンに票入れたヤツが悪いんだし。
まあ、事前に話し合わなかったのがなによりの問題だろうな
俺は萌えキャラと燃えキャラの絡みが書きたかったから、ローゼンに投票したんだけどな…
>>104 文句ないけどそんな事わざわざ言うなよ
やるならやるで勝手にやれ。宣言なんかしたら余計に溝が深まるだけだろ
なんかトリ晒しにくいなあ
トリつきで投票したら遺恨が残りそうな気が・・・
さらさないで読み専として投票すればいいだけ
あのDOって人が仕切ってるけど、あの人自体は信頼出来る人なの?
一応ググったらヒットしたし実績はあるようだけど、人となりまでは分からんからさ
因みに煽ってるわけじゃないからね
>>110 別に良いとおもう。
あの人が居ないと誰も仕切れないじゃない。
良い悪いじゃなくて、ちゃんとした人なのかなって
投げ出されたりしたら嫌だからどんな人なのか気になって
トリップまで出してるんだから信頼してもいいんじゃない?
どんな人っていうのははっきり言えないけどトリップ晒してまで仕切ってくれてるんだから
途中で投げ出したりする気はまったくないと思うよ。
そうだね、安心した
地図作製した人に質問です。
マスで区切る前の画像はお持ちでないでしょうか?
ちょい確認、OP書いてるって人いるの?
あと今のところのOP候補って5作でいいんだよね?
それとOPにトリついてないのがあるけど、どうすんの?
>>116 なんと素早い、驚きです。ありがとうございます。
>>116さんや漫画ロワの方々のご協力により、暫定的にですが、以下のようなものを作成しました。
ttp://jlcbr.hp.infoseek.co.jp/map.html (注) これは廻狂四郎が参戦する事を保障するわけではありません。あくまで、テストケースとして作成したものとなります。
>>117 確かに、今のところ5作品ですね。また、トリップが付いていなくとも、投票対象になるのは問題ないと思われます。
恐らく、ローゼン投票の件を話されていると思いますが、そちらも今回はトリップ付のみを優先したいと考えております。
>>119 sugeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
gj!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
おれの名はバベンスキー。いわゆる天才犬だ。
隣にいるのは相棒の廻狂四郎。いわゆる馬鹿だ。
特技はマ……あ、ごめん。これって少年向けのネタじゃなかったな。じゃぁ、剣術にしとこう。
「って、お前は何書いとんじゃ!!」
「いやぁ、何もやることなくてね」
「だからって、んな事書いてんじゃないよ全く……」
突然、おれたちの体を妙な閃光が包んだのは、数分前。
何が起こったのか、天才犬のおれにもわからねぇが、おれ達は突然、薄ら明かりのある部屋に閉じ込められたんだ。
狂四郎と2人で、部屋を見回してみたけど、どこにも出口がねぇ。
天井についてる換気扇が唯一の脱出口にも見えるが、狂四郎曰く鉄格子が外せないので無理らしい。
やれやれ、困ったもんだぜ。
「……な、なぁ……ば、バベンスキー……何アレ?」
「え? 何言って……、って何だよアレ??」
「しらねぇよ、俺も!!」
狂四郎の指差したところに、突然光球が現れる。光球は徐々に形を変え、人型へと変形する。
ただの光だったそれは、徐々に色が付き変形し、気が付けば人間へと変貌していた。
「な、なんなんだ……」
狂四郎が驚くのも無理はねぇ、アレは博士が発明したタイムマシンの移動そのものだ。
何で、マシンじゃなくて人間が同じように移動するのか、俺にもわかんねぇけど、とにかく同じなんだ。
どうやら、俺たちも同じ方法でこの部屋に連れ込まれたらしいな。けど、一体何が起こるってんだ?
俺と狂四郎が驚いている間も、次々と光の束が産まれては人間が部屋に運び込まれていく。
全員、反応は似たようなものだ。って……ちょっとまて、あの娘は……
「おい見ろ狂四郎!! あそこ」
「あ、あれは……」
突然担ぎ込まれた密室の中。
突然現れまくった光の人間。
その中に、たった一人。狂四郎が求めて止まない人間がたった一人。
「し……志乃……」
狂四郎が固まる。
無理もねぇ。北海道を目指して、何ヶ月も追い求めた妻が目の前に突然現れたんだ。
なんて言ったらいいのか、こいつもわかっちゃいねぇ。全くよぉ……
「おい、狂四郎……おい、おいったら……」
固まるだけの狂四郎。
数十メートル先、俺たちの存在に気づかず、ただキョロキョロと辺りを見渡す志乃。
「行けよ、狂四郎!! 何固まってんだ!!!」
「あ……あぁ…………」
狂四郎が志乃に向けてゆっくりと歩き始める。
これが現実か、はたまた夢か。コイツにも区別が付いちゃいねぇ。
そんな瞬間だった。
「全員、その場を動くな」
突然、銃を構えた一人の男が部屋の端から叫ぶ。
銃口を向け、俺たちに動くなと圧力をかけてくる。
(っち……狂四郎相手に銃を使って脅しって……命がいくらあっても足りねぇぞ……
志乃ちゃんの前だから自重すると思うけど、殺されたって責任もたねぇからな)
狂四郎が隣にいる限り、殺される可能性なんて全く考えちゃいないが、殺す可能性は十分注意しないとな。
夫婦が初めて会う場面が血の池地獄で、旦那が殺人鬼なんて志乃ちゃんのショックは計りしれねぇ。
(自重しろよ狂四郎、ただ志乃ちゃんを守るだけじゃ駄目なんだからな)
「とりあえず、動くな……言う通りにしよう」
殺してその場を収める事なら容易い。だけど今は不味い。
俺たちは男の言葉に耳を傾ける事にした。
「よろしい、一人もその場を動かなければ説明はすぐに終わる。
まずは自己紹介からはじめよう。私はジェネラル、ユニオン・テオーペのジェネラルだ。
今日、君たちを集めたのは殺し合いをしてもらうためだよ。フフフフ……」
な、何を馬鹿な事を言ってるんだアイツ。
俺たちを集めるタイムマシン的な技術を持ちながら、それを殺し合いに使うだと?
この場が狂四郎にとってどんな意味を持ってるのか、知ってて言ってるのか?
妻と初めて会ったんだぞ。実世界では見る事も出来なかった女と初めて……その場で殺しあえってのかよ。
「もちろん、突然の事で君たちは何のことか理解してないと思う」
「当たり前だ」
「ほう、君は天才犬バベンスキーじゃないか」
「俺の名前を知ってるとは光栄だね……だが、突然殺しあえって言われて素直に殺しあう奴がいるわけねぇだろ」
「本当に? 例えば、幼年期に差別を受け、特別な殺人訓練を積んだキリングマシーンでも?」
コイツ、俺だけじゃなく、狂四郎の素性まで知ってやがる。
「当たり前だ!! 誰がお前の言う通りにするか」
犬の体でも、噛み付く事ぐらい出来るさ。
狂四郎の手を借りるまでもねぇ。俺がこいつを噛み殺してやる。
「犬コロの分際で、わたしに逆らうつもりか!」
「馬鹿が、犬の戦闘力は人間より高ぇんだよ!!」
小回りのきく体。圧倒的な咬合力。左手しか使えない人間なんて犬の敵じゃねぇ。
俺がこいつを押さえ込めば、狂四郎が動く理由はない。狂四郎は志乃の前で人殺しをしなくてすむ。
だから頼む。倒れろ、俺の力で倒れろ。
「思ったよりやるようだな、しかしそこまでだ……」
突然、俺の頭に冷たいモノが当てられた……
コイツ、右手がないんじゃねぇ……右手が銃になってんだ。
(引くな、引き金を引くな……引いたら俺じゃなくて、お前が……)
バツン……小さな銃声が、俺の耳に届く。
左下の床に、ほんのり黒い跡が付いている。
銃弾が外れた……外したのはもちろん…………
もちろん、狂四郎だ。
「人の相棒に手を出してんじゃねぇよ」
ま、不味い……
「君が相手をしてくれるのかね、君のようなコンチノ(豚野郎)が……」
挑発するな。相手との力量差もわかんねぇのかよ。
「コンチノ……って僕の事?」
やべ……狂四郎の奴、怒りにかられて殺人モードに入りかけてやがる。
「あんただって、犬を銃殺しようとしただろ?」
抑えろ狂四郎、ここにいるのは俺たちだけじゃないんだぞ!!
「国家反逆病患者がわたしに逆らう気か!!」
だからもう挑発するな。これ以上、狂四郎を怒らせると生きて帰れないぞ。
男が向けた銃口に、狂四郎は走りつめる。
銃が乱射されるが、狂四郎には一発も当たらない。
当たり前だ。
力の差が、子猫とライオン以上に開いている。
銃一本で埋められるものじゃねぇ……
(銃なんか捨てて、今すぐ謝れ。そして逃げろ。それがお互いのためだ。気づいてくれ2人とも)
不幸中の幸いに、志乃ちゃんはこの騒ぎから離れたところにいる。
何人かの男たちが行方を見守りつつも、女たちを騒ぎの中心から離したからだ。
だから、志乃ちゃんはここにいる男が狂四郎だと、旦那だと気づいてねぇだろう。
だが、それも時間の問題だ。いずれ気づく、こんな密室で戦ってたら、その男が誰かぐらい志乃ちゃんだって、いずれ気づく。
俺の心配をよそに、ジェネラルの銃弾は狂四郎のそばを空しく飛んでいくだけ。
その逆に、面白いほど狂四郎のパンチが、キックが、ジェネラルの体に浴びせられていく。
「やめろ、狂四郎!! もうそれ以上する必要はねぇ」
呆然とする俺が止めに入ったとき、既にジェネラルは弾を撃ちつくし、ぼろ雑巾のように倒れていた。
(だから、言わんこっちゃない……)
戦闘の結果は、当然の予想通り。だが、問題はここからだ。
殴りすぎて昔の殺人マシーンに戻りかけてる狂四郎を、どう押さえ込むか。
止まらねーかも知れねぇ……でも、志乃ちゃんの前で殺しだけはやめとけ。頼むぞ狂四郎。
狂四郎の瞳に狂気が宿る。
親がつけた名前の通りと言えば皮肉だが、この男の本質は正に『狂』。
俺の言葉を聴いて、一瞬だけ腕を止めてはいるが、それでも敵は虫の息。
狂四郎が一発殴っただけで、決着が付いてしまう……ジェネラルの死でだ。
(このまま危険がないようなら、狂四郎も殺しはしないと思うが……)
そんな時だ。突然、目の前の壁に、もう一人別の男の姿が映し出されたんだ。
「流石だ、流石私の選んだ強者たちだよ。ジェネラルでは全く歯が立たなかったようだね……」
何が"たち"だ。たった一人の男にやられたんだぞ。
もしも、ジェネラルが狂四郎一人で勝てない相手で、集団で立ち向かっていたら志乃ちゃんにも見せられただろうか?
そんな、ありもしないifの話をほんの少し妄想している間も、ディスプレイ上の男は話を続けていく。
「私はユニオン・テオーペの長老(メイヨール)、ありていに言えば、ジェネラルの上司だ」
流石の狂四郎もディスプレイ越しに人は殺せない。
「君たちに殺し合いをしてもらうため、ジェネラルを差し向けたのだが……全く役に立たない男だよ」
相手が悪すぎただけだが、役立たずだというのには同感だ。
「しかしだ。君たちに殺しあってもらう事に変更はない」
おい、コイツも挑発するつもりか。頼むぞ、これ以上刺激しないでくれよ。
「そこでだ、君たちに自分の首を見てもらいたい」
え? 首?
メイヨールの言葉で初めて俺は自分の首に首錠が嵌められている事に気づく。
狂四郎も、そして周りの全員も同じように、今はじめて気づいたようだ。
通常のタイプの首錠と違う点は、ワイヤー製でなく全てが金属の太いパイプで出来ているという事か。
「その首輪は、君たちを束縛するために付けさせてもらった。同時に参加者の証でもあるから良く覚えておくといい。
これからジェネラルが、君たちに首輪の力を見せ付けてくれるよ」
「メ……メイ……ヨール」
上司からの意味ありげな命令を受けて、ジェネラルがその体を重々しく持ち上げてくる。
だがもう無理だ。首錠に何があるか知らねぇが、狂四郎にジェネラルは勝てねぇ。
無駄な殺しをさせるなよ、頼むから……頼むから、お願いだから……
「そうだ……メイヨールに……言われ…………るまでもない、わたしにはまだ……首輪の力がある」
首輪。首錠とは明らかに構造の違うこれが、狂四郎の命を奪うとは考えにくい。
首錠なら、一瞬で絞まって首を切り落とすが、ワイヤーじゃなくてパイプで出来ている首輪には不可能だ。
(お願いだから、もう逃げ…………って、まさか………………)
「がぁ、ぐぁ……」
ジェネラルが何かをつぶやいた瞬間、狂四郎がその場に蹲る。
苦しそうに胸を抱えながら、その場から一歩も動かない。
「これが首輪の力の一つだ。どんな屈強な男も、一瞬でただの木偶と化す」
う、嘘だろ? 狂四郎が何も出来ないで倒れるなんてありえねぇだろ!!
「はぁ……はぁ…………こ、これが……我々…………」
肩で息をしながら、弾のきれた右手で狂四郎を殴るジェネラル。
「我々…………ユニオン……テオー…………」
「何がユニオン・テオーペだ!! 首輪で押さえつけなきゃ何もできねぇ癖にいきがってんじゃねぇ!!」
やっぱり、コイツは俺が殺す。最初からそうしてりゃ良かったんだ。
そうすれば、何も問題なかった。
「バ……バベ…………貴様ごと…………き」
喋る事すら満足に出来ない男と、家庭犬の対決。
狂四郎の戦闘力からすれば、ミジンコにも等しい俺たちだが、ここで決着をつけてやる。
「勇敢な犬だな君は……」
ディスプレイ越しに全てを見ている男、メイヨール。
「ジェネラルごとき殺してくれても構わんが。ついでだ、君を使って、首輪の最後の能力を見せるとしよう」
遠慮なく殺してやるよ。アンタの部下をな。
「君たちはもう、我々の開催するゲームから逃れる事は出来ない。我々の言う通り、殺しあう他はないのだよ。
見たまえ、我々に逆らった勇敢な犬の最期だよ」
え……最期って…………
突然、俺の首輪から無機質な電子音が響き渡る。
「これが首輪の能力……爆破だ…………」
無機質な電子音。
無表情なメイヨールの声。
そんな中、俺の脳に最期に届いたのは、鼓膜が破れるような空気の衝撃だった……
◆ ◇ ◆
太い首錠に、自分の力を押さえ込まれる。
生まれて初めての感覚に、狂四郎は戸惑った。
自分から見れば子猫ほどの力しか持たないジェネラルに、殴られる屈辱。
その屈辱を食らってなお、体は満足に動かない。
(ち、ちくしょう……)
バベンスキーが、小さな体を振り絞ってジェネラルに食いついている。
(バ、バベ…………、お前、そんなキャラじゃねぇだろ)
並の人間ならともかく、右手を銃に改造するような奴がまともとは思えない。
通常の大人なら、犬一頭でも十分勝てるだろうが、コイツは通常の大人じゃない。
怪我をして、銃弾を失っても、多分バベンスキー一頭ぐらい何とか倒せる。
(動け、動け……動けえぇええええ!!!)
体に命令を下し、何とか立ち上がろうとするが、どうしても起き上がれない。
「君たちはもう、我々の開催するゲームから逃れる事は出来ない。我々の言う通り、殺しあう他はないのだよ。
見たまえ、我々に逆らった勇敢な犬の最期だよ」
最期にはさせない。
バベンスキーは狂四郎にとって最良のパートナーだ。
志乃と連れ添っても、こいつとだけは別れない。
そう、狂四郎は誓っているのだ。
「これが首輪の能力……爆破だ…………」
メイヨールがつぶやいた瞬間、バベンスキーに付けられた首輪が怪しい光と共に爆発する。
そして、胴体から"ソレ"が切り離された……
(う、うそだろ……)
"ソレ"はゆっくりと地面に落下していく。
(ありえねぇって……)
胴体からは間欠泉のような血が噴出す。
(お前が死ぬわけねぇって!!)
コロリと地面に落ちる"ソレ"は……まさしく、バベンスキーの頭蓋だった。
「これが首輪の力だよ。さて、ゲームの詳細についてだが……」
メイヨールが何か言っているが耳に入らない。
コイツら、突然俺たちを捕まえて、突然殺しあえって、ふざけてんのかよ。
「うぁあああああ!!」
殺す。バベンスキーの敵だ。こいつらは絶対に殺す。
首輪に制限されていた肉体に鞭を打ち、何とか這い上がらせる。
標的はジェネラル。目に見えるコイツだけでも殺す。
ガンッ──
「…………時間ごとに放送が……、ん?
おや、制限されているというのに、起き上がれるのか。予想外の力だよ君は……」
首輪にかけられた制限により、肉体の1/10も力が出てない感じだ。
だが、相手も手負い。それだけ力が出れば十分。
ふらつく足で何とか体を支えながら、それでも狂四郎はパンチを繰り出す。
支えで精一杯なので、蹴りは出せない。投げ技も、体がよろめくので不可能。
使える技と言えば、パンチや関節技ぐらいか。
ジェネラルも右手の銃器を振るいながら、反撃してくる。
だが、コイツの右手には間接がろくに付いてない。
自由に曲がりきらない右手なんて、弱点以外の何物でもない。
何とかジェネラルの腕を絡め取り、そのまま立ち間接を極める。
「ハハハッ、実に素晴らしいな君は。どうせ要らぬ男だ。そのまま殺してくれ」
言われなくてもそうする。
間接を極めた左手をそのまま折る。
そして、流れるように首絞めに繋げる。
両腕の利かないこの男に、外す術はない。
「……ヒュッ…………ヒュゥ……」
首に込める力を強めるほどに、ジェネラルの呼気が弱くなる。
皮肉にも狂四郎の力を制限したために、僅かに呼吸できる程度の締めを食らっている。
外す事も出来ない、だが、いずれは死ぬ。それが明白に分かりながら、ジェネラルは朦朧とする瞳でメイヨールを見つめるだけだった。
(殺す、殺す、殺す)
既に狂四郎の頭にあるものは、その一点のみ。
どこかで見ているはずの、志乃のことも頭には上らない。
「見ていたまえ、これがこのゲームの素晴らしさだ。力ある者が、弱者を屠る。
弱肉強食の自然の掟だよ。皆にも是非、楽しんでもらいたい」
首にかかる力はどんどん強まっていき、ジェネラルは既にピクリとも動けない。
(殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す)
「…………や……」
何処からともなく、か細い声が狂四郎の耳に届く。
「……や…………めろ」
何者かが、狂四郎の行為を諌めようとしている。
微かに残った理性で、それを聞きつつも、体は止めようと動かない。
聞き覚えのある、その声に耳を傾けながらも、バベンスキーの敵をとるまで止まるつもりはない。
「狂……四郎、やめるんだ」
そんなときだった、不意にバベンスキーの死体が動いたように見えた。
それはハッキリとして、しかし狂四郎だけが感じた幻覚。
「狂四郎、そんな奴殺しても、何にもならねぇ……やめろ……」
今度も聞こえた、バベンスキーの声。
「志乃ちゃんの前だろ、殺しだけはやめろ」
(バベンスキー……)
死んだはずの相棒の声。
幻聴だと分かっていても、狂四郎の手は止まった。
「そうだ、それでいい……お前が殺人鬼だって分かったら志乃ちゃんが悲しむだろ。
殺さなくてもいい、お前は志乃ちゃんと2人で……」
「バベンスキー!!」
犬の死体は黙して語らず。
聞こえる声は幻聴だと分かりきっている。だが、それでも相棒の声だ。
「突然どうしたのかね? あと少し力を込めるだけで、ジェネラルは死ぬというのに」
「聞き入れる必要なんかねぇ。志乃ちゃんと2人で安全な場所に行けよ、それでいいだろ?」
「で、でも……アイツ…………」
「どうして殺さない。君にはその資格があるというのに……」
「聞くな、お前は逃げるだけでいいんだ。人を殺すための人生なんて、もう必要ねぇ」
「で、でも……あいつ等はお前を殺した!!」
「俺は犬だろーーが!!」
「でも、……でもよぉ…………」
「興ざめだな……、君ならジェネラルを殺せると思っていたのだが」
ディスプレイ上の男は詰まらなさそうに、見つめている。
「もうよい、さっさとゲームを始めるとするか」
男が合図を出すと、突然密室内に妙なガスが流れ出す。
耐性を持った狂四郎さえも眠らせるガス。それがあたりに充満した頃、狂四郎の意識は既にそこになかった。
◆ ◇ ◆
狂四郎……なんだか俺、突然死んでしまったみたいだな。
まぁなんだ。
犬の人生……いや、犬生は短いモノだって最初から分かってたから特に気にしちゃいねぇよ。
それよりもな、お前が殺人を抑えられた事が、俺にとっては嬉しいんだぜ?
あぁ、それと。
妙な事件に巻き込まれたけどな、俺の予想じゃ、ここは『あの日本』とは別の世界だ。
おっかない首輪さえ無ければ、志乃ちゃんと2人で暮らす事も悪くないと思うぜ。
俺はよぉ、今回は死んじまったけど。
もし生まれ変われるんなら、2人の子供になってみたいって思ってるんだ。
だからさ、期待してるよ狂四郎。
志乃ちゃんと2人で、逃げ出せよ。殺し合いなんかするなよ、絶対にな……
んじゃ、俺はこれでサヨナラだぜ。
また、会おうな。
薄れ行く意識の中。
狂四郎はバベンスキーの最期の言葉を聞いた気がした。
【バベンスキー@狂四郎2030 死亡確認】
・バトルロワイアルが開催されました。
・主催はユニオン・テオーぺ@シティハンターです。
突然ですが、OP案(1)の再掲です。
よろしくお願いいたします。
奮ってご参加
かる〜くネガキャン? な発言するよ……
やっぱまだローゼンをジャンプに捩じ込むのは無理があるよな。まだ連載2話だぜ?
ローゼン出したいならアニとかニコとか他に候補沢山あるのにさ。
これじゃあ出れる場所なら全てに捩じ込むのか?と言われかねない。
若しくは、ジャンロワ住人はどれだけ節操無いんだ、最早ジャンプへの拘りすら無いのか、とか。
「ジャンロワ」がしたいなら、外しといても何の問題も無い。
「俺の好きなキャラでロワ≒キャプロワ」をしたいなら、他所でやってね。
そう思われるなら投票どうぞー
ネガキャンって思うなら言うなよ
ローゼン出すのが嫌なら黙って投票してろ
うん、投票いけ
ケラケラケラ♪
ローゼン出したい奴涙目な流れだけどなww
ケラケラケラ♪(笑)
煽りは置いといて、しかしあれだけ賛成してた奴が多かった割りに票を稼げてないってのはおかしな話だ
何だったんだあの賛成者の多さは
>>148 まだ半日しかたってないわけだし何とも。
みんなどうでもよくなったのかな
誤爆スレとか見たら、もう見切り付けたって人も結構いるみたいだし
しかし、始まる前から書き手がいる事分かってるロワでここまでネガティブになれる根拠ってどこにあるのよ……
過去だろ
ネガティブになってもしょうがない
成功させたいならとにかくポジティブで行くしかない
>>155 そうやって無根拠に反省無く楽観的に行った結果頓挫した前例をお忘れか?
ジャンプレーベル、特にWJの懐古厨の中に、救い様の無い戦力害住人が多数居るのは明白。
そこで何の対策もせずにへらへら楽観的に行動しても、上手く行く筈が無い。
同じ失敗を馬鹿みたいに繰り返してちゃあ前進なんてないよ。
だからポジティブに、失敗を反省したり対策を考えたりして前進しようと、
「もうダメだから諦めよう」とか「3回も失敗してるのに成功するわけない」とか言っててもしょうがないと、
そう言ってるんじゃん
>>157 根拠無く「成功する」って言うのも、根拠なく「失敗する」って言うのも、
両方ナンセンス、っていうことだったなら同意。
うーん、さんざん前スレとかで「駄目だこいつら、まるで成長していない……」な部分を周囲に晒しすぎたからなあ
チャットから書き手さんが光臨するまでの、あの動きはマイナス過ぎた
マロンに立てた挙句ageまくったからあそこの過去のジャンロワタイプの読み手も集まっちゃったろうしねぇ……
>>160 誤解しているだろうが、DOはチャット常連書き手じゃないぞ。
むしろ、2nd由来(大元は別だが)の書き手といっていい。
最初からDOやSzはいるつもりで話をしていた。案の定、2人ともいた。
162 :
転載:2008/06/09(月) 00:24:45 ID:UAU6Rnp5
集計結果です。
【オープニング】
オープニングSS4 視点:玄野計 主催:ワポル(ガンツ使用)
6票
オープニングSS5 視点:相沢周市 主催:ガンツ
4票
オープニングSS1 視点:廻狂四郎 主催:メイヨール
3票
オープニングSS3 視点:視点弥海砂 主催:千年伯爵
2票
【ローゼンメイデン】
ローゼンメイデンを完全に出さない 12票
ローゼンメイデンを完全に出す 6票
----
以上により、
・オープニングSS4 視点:玄野計 主催:ワポル(ガンツ使用)
・ローゼンメイデンは完全に出さない
に決定いたしました。
乙でした
次はキャラ投票?
ローゼン厨ざまあwwwwwズガンする手間が省けたぜwwwww
一応ここが本スレだろ?
大丈夫かよ、書き込み一切ナシって
開始前なんだからモチベーション保つのに雑談でもいいからしてくれよ
マロンから移ってこっちに一本化したじゃん
前スレ埋め切ってなかったっけか?
また建ったのです
毒吐きっぽく使われてる
テスト
なんか熱が冷めた
あとは頑張ってくれ
俺は離脱する
鯖オチ
ついてねー
鵺野鳴介 23
ゆきめ 22
緋村剣心 22
海馬瀬人 21
結城梨斗 20
サンジ 20
武藤遊戯 19
ララ・サタリン・デビルーク 19
坂田銀時 19
モンキー・D・ルフィ 19
L 19
西連寺春菜 18
夜神月 18
沖田総悟 15
土方十四朗 15
ロロノア・ゾロ 13
夜神総一郎 13
空条承太郎 13
太公望 13
玉藻京介 13
志々雄真実 12
獏良了 12 or マリク・イシュタール 12
相楽左之助 11
雷電 11
吉良吉影 10
江田島平八 9
王大人 9
聞仲 9
蘇妲己 9
広瀬康一 8 or 東方丈助 8 or DIO 8
和泉紫音 8
加藤勝 7
風大左衛門 4 or 小島多恵 4
【GANTZ】
加藤勝 8
和泉紫音 7
玄野計 7
小島多恵 5
風大左衛門 4
岸本恵 4
【魁!!男塾】
雷電 11
剣桃太郎 10
江田島平八 10
王大人 9
大豪院邪鬼 6
【DEATH NOTE】
L 18
とりあえず、投票スレの発表とこちらの手元の集計で上位に相違があるもの。
GANTZと男塾は再集計してほしいかな。
あれ?何か大分違うみたいですね
どこでそんなに間違えたのかな
とりあえず数えなおしてみます
やっぱり
>>178の方が正しいみたいです
間違えてすいません
ここ全然書き込みないな
一応ここが本スレってことになると思うんだけど
http://jlcbr.hp.infoseek.co.jp/map.html 地図システムが出来ました。暫くしたら、本編が始まると思いますが、
その前に皆さんに、このシステムを使って欲しいと思います。機能としては
・ キャラ追加/削除
・ 禁止エリア追加/削除
・ 施設追加/削除
・ キャラクターの位置・スタンス・生死変更
などがあります。
色々弄ってみてください。今のうちにシステムにあるバグを見つけてしまいたいと思っているのです。
本編が始まると、こちらに時間をかけられませんので、どうかご了承のほどよろしくお願いいたします。
675 名前: マロン名無しさん [sage] 投稿日: 2008/06/17(火) 13:53:54 ID:???
したらばだけどさ、ID変わる設定にしてくれないかな
書き込み数が増えると、段々書き込みにくくなってくる
今も、色々言いたいことはあるのに、なかなか書き込みにくいし
678 名前: マロン名無しさん [sage] 投稿日: 2008/06/17(火) 15:47:06 ID:???
数はどうでも関係ないけど、書き込みにくいのは確かだな
気軽に思い付いたことは書けない、迂濶なことは言えない、ってのはある
もちろんそれがメリットと言えばそうで、だからこそ荒れないんだろうが
しかしもうちょっと楽にやれたらいいと思うから、IDが変わるならそれに越したことはないかな
679 名前: マロン名無しさん [sage] 投稿日: 2008/06/17(火) 15:55:30 ID:???
ちょっとした発言も全部残っちゃうわけだし
そりゃ出来る限り発言には気を使うけど、それでも「ちょっと待って!やっぱ今の取り消し!」ってなることもあるよ
>>659みたいに、ずっと前のレスを拾ってくる奴もいるし、オチオチ意見も出来ない
せめて日替わりくらいにしてくれないかな
というわけで、したらばでID変わるようにして貰えないでしょうか?
>>182 お疲れ様です。適当につつかせてもらいましたが簡単な説明があれば誰でも触れるようになるかと
あと施設等に関しては地図の見た目で判断して構わないのでしょうか?
>>182 これって、キャラ追加する時は顔画像ないといけないんだな
どっから拾って来たらいいんだろう
>>185 スキャナ持ってればそれで取り込む
最悪携帯で取った写真でもいいじゃないか
原作の本持ってない奴はしらね
187 :
参加するカモさん:2008/06/17(火) 23:29:50 ID:sbuBntty
>>183に少し毒っぽいことを吐いてみる。
現在、マロンのスレの民度は最悪。
そこの住人が「○○にして欲しい」なんていう要望を聞く必要は無い。
それどころか、要望を聞いてしまっては、民度最悪な連中をわざわざ招き入れる事になる。
なので、無視するのが正解。
本当に要求したいなら、したらばで言うのが正論だよ。
ID変わる事を悪用して荒らし紛いの事する奴がでると思う。
あのスレの民度を見ていると、あながち杞憂とも言えない。
そうか
まあしょうがないかな
今地図見てみたらみかんが増えてて吹いたw
いいよ、いいよみかん
1つ1つ画像が違うのがまたw
参戦決定してる中で首輪解除できそうなのがララしかいないんだが、大丈夫なのかこれ……。
決定外だとウソップぐらいしか思い付かん。
首輪解除に必ずしも特殊な技術がいるとは限らないし、
そもそも脱出エンドにする必要もない
そんな心配は無用だね
ガンツのことだから、ミッションクリアのボスとして
ワポル星人が設定されてるかも分からんしなw
今見たらサンジが消えてますね。
とりあえず、みかんも三人はいらないと思うので、地図の使い方を覚えるついでに消しておいてください。
いや、別に増やしても良いですよ?
せっかくだから、参加決まってるキャラは追加しておこうかな
コミック持ってないのもあるから全部は無理だけど
画像って携帯で取った後はどうすれば良いんだぜ?
PCに送ればいいんじゃないの?
319 名前: ◆DO.TxVZRzg 投稿日: 2008/06/18(水) 22:47:18 ID:6dWa.5GE0
予約開始に関しては、特に意見がないので6/20 0:00からとします。
1 名前: ◆DO.TxVZRzg 投稿日: 2008/06/18(水) 21:18:01 ID:z3r/0D2Y0
予約状況をまとめているスレッドです。
よかったら予約にも使ってください。
予約はここでしてもいいってこと?
「使いたければ使ってください」って言ってるから、予約スレ使わなくてもいいってことだよね?
この「使わなくてもいい」ってのが、「予約スレ以外で予約をしてもいい」って意味なのか「予約をしなくてもいい」って意味なのか、
どっちなのかなって思ったんだよ
使わなくても良いって意味じゃね?
予約するなら素直に予約スレ使おうぜ。
こっちと予約スレで被っても面倒じゃん。
それに予約をIDが変わらないしたらば限定にすれば、
後々予約荒らしが出た時も判別出来るしさ。
あそこは予約状況をまとめるスレなんだから、こっちで予約したって構わないよ
規制とかこっちが投下中とかで予約しにくいときに使っていいよってことでしょう
それに予約をIDが変わらないしたらば限定にすれば、
後々予約荒らしが出た時も判別出来るしさ。
そだね。
というか予約するときトリつけてていいの?
予約はどっちでも
但し鳥は必須
予約ラッシュが予想されるときには、予約スレ使った方がいいだろうな
一度予約荒らしを目の当たりにしないと、したらばの重要性は分からないだろうなぁ。
したらばのみにして、荒らしを排除できるようにした方が良いと思うけどなぁ。
>>199 ありがとう。
PC苦手なんで正直よくわからんが、試行錯誤してみる。
>>208 むしろ鳥を付けないと予約期限の延長やらSSの修正の時に困ると思う。
213 :
暫定まとめ:2008/06/19(木) 20:15:02 ID:BcztIFz+
参加確定キャラ一覧
【GANTZ】和泉紫音/加藤勝/玄野計
【銀魂】沖田総悟/坂田銀時/土方十四朗
【魁!男塾】江田島平八/剣桃太郎/雷電
【地獄先生ぬ〜べ〜】玉藻京介/鵺野鳴介/ゆきめ
【ジョジョの奇妙な冒険】空条承太郎/吉良吉影
【DEATH NOTE】エル・ローライト/夜神月
【To LOVEる】西連寺春菜/結城梨斗/ララ・サタリン・デビルーク
【封神演義】蘇妲己/太公望/聞仲
【遊戯王】海馬瀬人/武藤遊戯
【るろうに剣心】相楽左之助/緋村剣心/志々雄真実
【ワンピース】サンジ/モンキー・D・ルフィ/ロロノア・ゾロ
その他参戦可能作品一覧
【TOUGH】【ドラゴンボール】【狂四郎2030】【冒険王ビィト】
【北斗の拳】【魔人探偵脳噛ネウロ】【D.Gray-man】
【HUNTER×HUNTER】【LIAR GAME】【NARUTO】【アイシールド21】
【ジャングルの王者ターちゃん】【テニスの王子様】
【家庭教師ヒットマンREBOEN!】【天上天下】【シティーハンター】
【シャーマンキング】【銃夢】
【OPで判明している事項】
・バトルロワイアルはワポルにとってゲーム。
・優勝者には何でも一つだけ願い事を叶える。(ワポル談)
・ルールは最後の一人まで殺しあう事。
・支給品はデイパックの中
・参加者には首輪が付けられている。
・放送は六時間ごと。
・ワポルは何でも食べられる(原作通りだが、知らない人間にとっては怪物同然)
・首輪に爆弾が付けられている。
・ダイアーが見せしめ。
【OPで推測できる事項】
・人数は50人程
215 :
参加するカモさん:2008/06/19(木) 20:35:16 ID:ZPXfHvuA
参加確定キャラは絶対出ないと駄目なの?
もし誰も書かないのが出ちゃったら?
カットじゃね?
通ってる以上、誰か書くだろうとは思うけどな
本当にどうしても誰も書かないって言うなら、言い方は悪いけど、そのときは間引いちゃっていいんじゃないか?
218 :
参加するカモさん:2008/06/19(木) 20:57:54 ID:ZPXfHvuA
も一個質問
書き手枠は
>>213以外からは認められない?
それは無理だろうな
思ったほど予約入らないな
まあまだこれからか?
う〜ん、忙しくて土日のみしか見ないって人が居るのかもな。
これまでの投票はそういうのが考慮されてか土日も入ってたからな。
ところで、まとめサイトってあったっけ?
ない
何か、早くも書き手枠埋まりそうだな…
やっぱ60人の方がよかったんじゃ…
50〜60の範囲で流動的に行くんじゃね?
つーか、よく考えたら20もあるんだからまだまだ埋まらないべ
予約だけでも、書き手枠は12人入ってるな
いや、既に半分埋まってるよ
書き手枠キャラって
>>213の作品の中から好きに出していいのか?
ホントだ、もう結構埋まってるな。
ちょっと前の認識だったわ、スマン。
>>229 1作品につき6人までなら良いっぽい。
志々雄とゾロ、真夜とじっちゃんとルフィ、弥子とサンジが楽しみだな。
あと、悟空がどの設定で出てくるかも楽しみ。
こういう話をするのは問題ないよね?
予約って何日間だっけ?
期限なら三日のようです。
一応土方を予約してる人に言っとくが土方は朗じゃなくて郎な。
なんか書き手枠足りなさそう
もっと上限増やしてもよくね?
参加枠増やしても、そのぶん人多くのが死ぬんだぜ
つか早く全員確定しないとお約束の名簿確認SSが書けないな
死ぬのは別に構わんでしょ
それが目的のロワなんだし
つか名簿は白紙なんだが
携帯じゃ予約出来なかった。
というか予約するキャラは自分以外に作品から出なそうだな…
そんな事態になったら早々にズガンしてくれ
携帯で書き込めなかったのか?
フルブラウザモードに切り替えてみたら俺はできたよ。
有難う。試してみる。
早速予約キャラ被って涙目ww
まさか第二候補まで被るとは…
クロロとバクラは盗賊コンビだな
出したいキャラと同作品のキャラがいない、って場合が怖くて予約に踏み切れない……
もう少し待ってみようかな
>>242 あんまりマイナーなキャラ引っ張ってこなければ大丈夫だと思うよ
主人公クラスだったら誰も文句言わないでしょ
マイナーキャラはマイナーキャラで、出番が少ないから把握しやすいとか、
書き手が付かなかった場合のズガンがやりやすいとか無い?
最初から書き手付かなかったときのこと考えるのもどうかと思うな
どうかと思うって、具体的にどう思ってるの?
>>245 実際にその傾向が見られるんだから想定はしとくべき
流れ止めて議論するとかは御免だしな
備えあれば憂いなし
レーベルからのみ書き手枠を増やしてもいいんじゃないだろうか
WJ以外に限定する必要性が分からないです。
提案するからには説明と一緒にお願いします。
あと、レーベルだとWJも入ると思います。
いまのところWJ以外で確定および予約のあるキャラは何人ですか?
私には分かりませんが、したらばの予約スレで数えれば分かりますよ。
提案する前に調べてなかったんですね……
4人です
確定3人
予約1人
このままいくとWJで埋まってしまう可能性があります
したらばで書く前に一度伺ってみようと思いまして
>>251 たぶん皮肉られたんだろ
つか俺も、バランスを考えてWJ以外の書き手枠を増やすのに賛成
このままではせっかくレーベルでやる意味がなくなる
>>252-253 レーベルでやっているからといって、書き手のつかない作品に枠を与えてどうするのか教えてくれ。
WJばかりだとしても、それは書き手の意思なんだし、読み手が自論を押し付けることはできない。
書き手なら、他の書き手が出そうとは思わないというだけなので、自分で出してくれ。
>>254 いやだから、出したくても枠がほとんど残ってないんだよ
そうやって煽ってかかるのやめてくれないか?
>>255 全部埋まってないなら残りの枠から出せばいいだけじゃん。
>>256 残り8枠かな? 全部WJ以外で出しても圧倒的に少ないよ
>>255 出したくてもって、既に予約ラッシュは落ち着いてるじゃないか。
書き手ならまだ余ってる枠を使って出せば良いだけのことだ。
それと、これで煽ってるとか勘弁してくれ。
>>257 バランスを取って何になるのか教えてくれ。
書き手枠で選ばれなかったということは、書き手が選ばなかったということだろう。
それなのに無理矢理WJ以外枠なんてものを作って何になるんだ。
>>259 これはレーベルロワだよ?WJ+αでやってるんじゃない
それと何度も言うようだけど、選ぶ以前に枠が足りてないっての
WJ好きの人がいるのも理解出来るが、YJとかが好きな人にも平等な権利が欲しい
あとさ、煽ってるんじゃないならもう少し柔らかに語り合おうな?
何でそんなにトゲトゲしてるんだよ
>>259 ならバランスを崩して何になるのかを教えてくれ
>>260 レーベルロワだろうと、書き手人気が無いものをねじ込む理由にはならない。
そしてまだ余っているというのに、枠が足りてないってはどういうことなんだ?
別にWJ好きだからという理由で言っていないし、YJが好きだからねじ込むとか止めてくれ。
煽ってるつもりは無いが、ハッキリ強く言っているつもりはある。
理由は、お前が自分の好みだけで無理矢理ねじ込もうとしているように見えるからだ。
それと、1つ良いことを教えてやる。
>煽ってるんじゃないならもう少し柔らかに語り合おうな?
こういうことは、上から目線で言ったら台無しだぞ。
まともに話し合いも出来ないのかよ…
もうちょっと意義のある話し合い出来る人はいないかなあ
>>261 そもそも、作品掲載誌のバランスを取る必要性を感じていないんだよ。
>>263 そうやって煽ってかかるのやめてくれないか?
そしてまだ余っているというのに、枠が足りてないってはどういうことなんだ?
バランスを取って何になるのか教えてくれ。
書き手枠で選ばれなかったということは、書き手が選ばなかったということだろう。
それなのに無理矢理WJ以外枠なんてものを作って何になるんだ。
>>264 誰が?お前が?
それはお前の好みの問題では?
>>262と若干矛盾があるようだが?
個人の主観ではなく全体を見ろ
>>265 訂正
まともに話し合いも出来ないのかよ…→まともに話し合いもさせてくれないのかよ…
>>266 レーベルロワだろうと、書き手人気が無いものをねじ込む理由にはならない。
だから、作品掲載誌のバランスを取る必要性を感じていない
これ以外でも良いから、何か矛盾していたら教えてくれ。
>>267 話し合いというのなら、こちらの質問にも答えろよ。
お前は言いたいことを言うだけで、こっちの質問は全部スルーじゃねぇかw
>>268 それもお前の好みや主観だろ?w
「俺がこう思うからこうすべきだ!」って主張されてもなw
>>270 書くのは書き手なんだから、書き手が選ばないものを読み手がごり押しするとか有り得ないだろ。
WJ+αと言ったって所詮書き手の多くが出したいのはしたらばを見ればわかるでしょうがWJ作品がほとんど。
貴方が他の掲載誌から出したいなら書き手枠をどうこう言う前に早く予約しにいったほうが良いのでは?
少数派のためにルールが動くというのは他の書き手に迷惑。
うーん、争いを起こすつもりはなかったのですよ
必要ならやってもらってもいいんじゃないか
くらいのつもりで提案したのですが
週末からしか来れない方もいるでしょうし
したらばで議論してるわけじゃないので、全く意味は無いですが。
参加作品にWJが多いんだから他の掲載誌の作品のキャラが少なくなるのはある程度はしょうがないんじゃないかな
>>274 ここである程度意見を伺ってからと思ったのですよ
真っ向対立かぁ…
>>275 ぶっちゃけWJ半分、残りを他で分け合うくらいと予想してました
提案もしてました
>>235さんのいわれるように雑誌は限らず書き手枠全体を増やすのでもいいかもですね
では投下します。
金髪の青年。孫悟空は森の中を歩いている。
だが、悟空はいつもにしては珍しく考え事をしていた。
「どういうことだ?オラ確かにセルと一緒に界王様のところに瞬間移動してそれから……死んじまったはず……だよな。
なのにどうして頭に輪っかついてねーんだ?………………まあいっか。とりあえず悟飯やピッコロがいるか探し……んっ!?」
しばし考えるが結論が出そうにないと悟り、考え事をさっさと終わらせて、仲間の下に戻ろうと『気』を探した時だった。
そこで初めて気が付いた。
遠くの『気』を探知できない事に。そして探知出来る『気』は周囲に一つしかない事にも。
「どういう事だ?さっきの奴の仕業か…………まあまずは行ってみるか」
悟空は瞬間移動で感じられた『気』の元へと向かった。
▽ ▽ ▽
西連寺春菜は怯えている。
先ほどの首輪の爆発。
わけがわからなかった。
殺し合い、あの場には自分の目に映った限りでは結城梨斗もララもいた。
密かに片思いをしている男や友達と殺し合いをするなど出来るはずも無い。
だが、見ず知らずの者も大勢いた。
その見ず知らずの、西連寺春菜にとってその他大勢はこの殺し合いの場においては脅威以外の何物でもないのだ。
そして、自分という存在は襲ってくる他人から見れば、無力な一人の少女に過ぎない事も分かっていた。
ただ次の瞬間に襲ってくるかもしれない未知の恐怖に対し、支給された機関拳銃を自衛の為に持ちながら、震えること。
それ以外の行動を取る余裕は今の西連寺春菜には存在しなかった。
「どうしよう。私……どうしたら……………結城君。助けて」
見えない恐怖の中でただその一言を呟いた。
その時だった。
不意に目の前に見知らぬ男が現れたのは。
「んっ。お前か?変わった服着てるな。ところでここがどこか………」
「きゃああああぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
目の前に現れた男。
普通に草むらからならまだしも、本当に幽霊のように闇夜に突然現れた存在に、ただ春菜は恐怖した。
叫びそして、咄嗟に後ろに飛びながら機関銃を向けて――――
「あっ、別にオラ何かしにき……」
「いやあああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
――――反射的に引き金を引いた。
狙いなどろくにつけていなかったが、幸か不幸か至近距離で撃ったために銃弾のほとんどが悟空を捉えていた。
激しい銃撃音が森の中に響き渡った。
「はあ、はあ、はあ」
フルオートで全弾を撃ちつくし棒立ちをしていたが、すぐに腰が抜けてへたり込む。
そして、人を殺めたことによる衝撃が春菜に襲い掛かる。
硝煙で視認は出来ないが、煙が晴れたら血まみれの遺体がそこにあるのは容易に想像できた。
「わっ、わたし…………」
両手を見ながら呆然と呟く。人を殺した事実が、一拍遅れてから、春菜を責め立てていた。
パニックに陥っていても根が優しい春菜にとって、人殺しの十字架は背負いきれない重荷だったのだ。
「どっ、どうしよう、わっ、わたし………取り返しが……でも撃ってなかったら………だけど……」
次々と考えが浮かんでは消え、脳細胞が正常に機能してくれない。
しかし、状況は春菜を落ち着かしてはくれなかった。
「おう、いきなりなにすんだ。流石に驚いたぞ」
「えっ!?」
その声に思わず振り向くと、そこには先ほどと同じように悟空が立っていた。
「しかしおめーいきなり撃ってくんだもんな。そういやブルマも出会い頭に撃ってきたっけ。女ってこえーな」
悟空は両手を開け、受け止めた銃弾を床に落とすと、少し表情を緩ませながら話しかける。
「あっ、ああ、おっ、お化け………?」
「オラはお化けじゃねーよ。それにオラ何もしねーって。女には手を出すなってガキん頃にじいちゃんに散々言われてたからな」
しかし依然として警戒を解かない春菜に悟空は歩みを止めて話しかける。
「…………本当」
「ああ、オラ嘘はつかねーよ。それよりさ。おめーここがどこかしらねーか?オラ見覚えが全く無いんだ」
「………私も…………ありません」
「そうか。わりいことしたな。じゃあ」
「あっ、待って!」
「んっ?」
会話を切り上げてその場を去ろうとする悟空に今度は春菜から話しかけた。
「あの………さっきは…………すみません」
「いや、オラ気にしてねーから」
「あっ、あと、………それと」
「なんだ?」
「私も一緒に…………お願いします。やっぱり一人じゃその……怖くて」
「なんだそんなことか。別にオラは構わねーけど」
「あっ、ありがとうございます」
思わぬ快諾に春菜は深々と頭を下げて礼を言う。
「私は西連寺春菜といいます。あなたは」
「オラか。オラは孫悟空だ」
「悟空さんですか。これからよろしくお願いします」
「ああ、行こうぜ。ハルナ
「はいっ!」
悟空の後を追って春菜も走り出す。
が、急に春菜は歩みを止める。
落ち着いて歩き出してようやく、自身の現状に気付いてしまったのだ。
「ん?どうした?」
「えっ、そっ、その………」
悟空もおかしな様子に気付き振り返るが、春菜の返事は要領を得なかった。
「なんかあったのか?」
「そっ、その………ちょっとここで待っていてください。すぐに戻ります!」
「あっ」
そのまま春菜は悟空の静止も振り切り木の陰へと走り出した。
悟空は追おうとしたが、そこで昔のある出来事を思い出した。
『あんた鈍感ねっ!レディがこう言った時はおしっこに決まってるでしょうがっ!』
遥か昔のブルマと始めて出会った時の記憶だ。
「そんなことあったな。アブねー。また怒られるとこだったぜ」
悟空は追いかけるのを止めて、春菜を待つことを決めた。
一方草むら。
悟空の予想は半分当っていた。
春菜は辺りに誰もいないことを確認してから、スカートを捲り上げた。
ただ、半分は違っていたのだ。
「ううっ、私…………やっちゃったよ」
既にスカートの中は『事後』だった。
不意に現れた悟空への驚き、恐怖、そして銃を撃ったショック等が度重なり、失敗という結果を誘発してしまっていた。
春菜はしばし迷ったが、濡れたショーツで歩き続けるのは嫌だと思い、脱ぐとティッシュでふき取ってデイバッグに放り込む。
そして若干スースーするが、スカートが捲れないように注意しながら悟空の元へと歩き出す。
すると戻ってきた春菜を見つけて、悟空は手を振りながら呼びかけた。
「おーハルナ無事か。恐竜に襲われたりしなかったか。よかったよかった」
「………はい」
ちっともよくない。
強くそう思ったがそれは心に押し止めて春菜は悟空と共に歩き出した。
悟空と春菜。
何だか微妙にかみ合わない二人の旅は始まったばかり。
これからどんな困難が二人を待ち受けるのか。
物語はまだ始まったばかり。
【A-2 森 /一日目 深夜】
【西連寺春菜@To LOVEる】
【装備】:ミネベア 9mm機関拳銃@GANTZ(0/25)
【所持品】:支給品一式 ミネベア 9mm機関拳銃の予備マガジン×5@GANTZ 未確認支給品0〜2 濡れたパンツ
【状態】:健康 パンツを穿いてない
【思考・行動】
1:悟空さんと一緒に行動する
2:結城君とララちゃんに会いたい
3:パンツがほしい
4:人は殺したくない
【孫悟空@ドラゴンボール】
【装備】:無し
【所持品】:支給品一式 未確認支給品1〜3
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ハルナと一緒に行動する
2:他に誰がいるか調べたい
3:強い奴が居たら戦いたい
4:ところでオラ、どうして死んでないんだ?
[備考]
悟空の登場時期は35巻セルと界王星に瞬間移動をした直後、自爆に巻き込まれる直前からの登場です。
気を察知出来るのは半径300メートルまで制限されています。
そのため瞬間移動も最高で半径300メートルまでに制限されています。
その他制限は後続書き手に任せます。
投下完了です。
支援してくださった方々に強く感謝します
投下乙です
で、内容についてなんですが…
流石にこの時期の悟空はマズイんじゃないでしょうか
至近距離から不意に機関銃で撃たれても受け止められるのでは、一般人には手を出す余地もないですし
乙です
一発目で悟空キター!
動かしにくい一般人少女と最強ヒーローを組み合わせるところが巧みです
DB初期を思わせる部分もあってほくそ笑んでしまいました。
>>288 確かに制限は課題になりそうですが
かなり初期でも、機関銃で撃たれても「痛てて」くらいでしたからね…
さすがにセル編の悟空はまずいと思いますぜ
どうあがいても殺せないし、奴が戦闘したらもうえらい事になる
…確かにマップ世界ごと吹っ飛びそうな気も。
あまり若いときでも世間知らず過ぎて春奈が余計かわいそうになる気もするし…
(でもそれはそれで見たい気もするし…)
そこはどうするにしろ書いた方にお任せします
この話のキモはキャラの組み合わせと思いますんで
悟空が若い時期でも変わらないと思いますので
>>277-287 投下乙です。
スラスラと読めました。
コメディ調というのか、初期のDBの悟空とブルマのような食い違いが面白かったです。
悟空の性格も完璧に把握なさってますね。(To LOVEるは読んでいないので、西連寺春菜は分からないです)
悟空のブルマも出会い頭、ブルマに鈍感と怒られたというのにはニヤニヤさせられましたw
しかし、他の方も仰られている通りセル戦後の悟空は強すぎるとおもうので、したらばで制限について話し合って頂けないでしょうか。
>>289さんが初期の悟空でも強いと仰られているのですが、私の知識だとセル戦後の悟空に勝てるキャラは見当たりませんが、
初期の悟空なら良い勝負になるか勝てそうなキャラは居る気がします。(バトル系なら何とかなるのでは無いでしょうか)
Lv氏、投下乙です
悟空、さすがのデリカシーなさ加減
春菜がんばれ
制限に関しては、制限を強めればいいとは思いますが
初期の悟空でも問題ないと思います
さて、読みやすく、キャラもよく掴んでいた氏の後でものすごく不安なのですが
投下させていただきます
「なんなの、これ…」
深い森の中で、高校の制服に身を包み、黄色の髪に
赤い歯のようなぎざぎざの入った髪留めをした(自称)平凡な女子高生
桂木弥子はあまりの事態にそう呟いた
桂木弥子は探偵である。ただし、表向き、のつく。
彼女が出会った存在、それは脳噛ネウロと名乗る、魔界の住人だった。
彼が弥子のいる人間の世界に来た理由、それは『謎』
詳しくは省略するが、そのためには探偵という職業は1番いいらしい。
しかし、ネウロ自身は魔界の住人ゆえ、目立つことはできないらしい。
そこで、彼が表向きの探偵として選んだのが、桂木弥子で、彼は助手として共にいて、
解決した事件は弥子の手柄となる
そんな感じのことを、脅迫九割、興味一割でやってきた彼女だったが……
「冗談じゃないよ……こんなの、謎とか、事件とかってレベルじゃない」
そうつぶやくと、彼女はあの部屋の事を思い出す
黒い球。ベランダで美味しそうな美味しそうな肉を……ナイフごと食べた男
確かに恐怖はしたが、今まで奇妙奇天烈な人間(薬で上半身だけ筋肉モリモリになったシェフ、
自分の肉体を自在に変化できる『怪盗』など)を見てきた彼女にとっては
ああ、またああいう人たちかぁ、と思っていた
だが、そんな少し呑気な気持ちもあのダイアーという男の死により吹っ飛んだ
彼の命を奪った首輪、それは弥子の首にもしっかり付いているのだから
彼の死の前にはべたべた触っていたそれに、もう触れることも恐ろしい。
ちょっとしたことで爆発するんじゃないか、という不安が弥子を支配する
『殺し合いをしてもらう』
漫画とかの探偵などなら、こういうときは正義感に燃え、義憤に駆られていきり立つところなのだろう
だが、先の通り、桂木弥子は表向きの探偵、傀儡の探偵である
正義感がないわけではない。彼女もあの男への怒りはある
だが、それ以上に、恐怖がある。恐れがある
彼女は所詮は普通の女子高生。どうしても、恐怖が怒りに勝る
体が震える。どうしようもない
なまじ彼女は知っている。
自分のエゴ、欲望に駆られる人間がどれほど恐ろしいか
人が一線を越えたとき、どれほど容赦がなくなるか
人が一線を越えたとき、どれほど恐ろしいことができるか
彼女はそれを知っているから……怖い
それが、自分に直に襲い掛かるのが、この状況なのだから
なぜ自分は怖がっているのだろう
そう、今までもそうだった。
やめよう、と思ったこともあった
じゃあ、なぜ自分は続けていたのだろう
『人間は進化する』
あ、そうか
ネウロが、ネウロが言ったからだ
そう、いつもあいつがいた
犯人を指差す時、いつもネウロが後ろにいた
犯人が襲い掛かったとき、守ったのはネウロだった
ドSだったけど、彼がずっと傍にいた
1日10DVされたけど、彼がいた
でも、ここにはいない
あの説明の時、弥子は注意深く辺りを見回していなかった
あまりのことに呆然としていたから
(少しの間、ベランダの男の肉に眼がいって夢中だったことは
とりあえず今は無視しておく)
ネウロが、いるかどうかわからない。いや
いない可能性のほうが、高い
いたとしても……ここにはいない
笑顔で自分を苛めてくる、でも頼りにはなるネウロは……ここに、いない
「ネウロ……笹塚さん……吾代さん…」
頼りになりそうな知り合いの名前を呟く
呼んだら、誰か来てくれないか、なんていう淡く儚く無駄な希望と共に
ガサッ
果たして、願いは叶った
ただし、それは半分
「!!」
弥子は茂みの揺れた音に顔を上げた
そして、落ち葉や枝を踏む音がする
誰かが近づいてくる
彼女の願い、『誰か知り合いが助けに来てくれないか』
そんな希望
それは半分叶う
だが、ここでは知り合いが来ない方の確率の方が大きいということは
さすがの弥子にも理解ができた
どうしよう
どうしよう
どうしよう!
デイパックを抱え握り締める
危害のない人?
危害のある人?
殺そうと、している人?
逃げろ
頭が、本能が告げる。
ああ、だけど!
彼女は後悔した
地面にヘタレこんで落ち込んでいたことに後悔した
立っていれば、まだ間に合ったのに
すぐに走ることができたのに
けれど、心の隅で誰かが囁く
もしかしたら、無害な人かも
だったら逃げたら駄目だ。むしろ頼りたい
けれど、足は歩み寄ろうとしない
しえn
良心が、恐怖が、せめぎあった
彼女は結局中途半端だったのだ
全てに恐怖して希望を捨てたわけでも、何もかもを信用しているわけでもなかった
そんな中途半端が、彼女の足を完全に止めて
茂みから出てきた、黒服の男との、接触を可能とした
**********
「なるほど、カツラギ・ヤコ、ね。ヤコちゃん、でいいかい?」
「え。あ、はい…」
「それとも……さっきのお嬢さん(マドモワゼル)の方がいい?」
「い、いいです!」
弥子はそう言ってぶんぶん首を振り、目の前の男――サンジ、と名乗った男に拒否の意志を示した
黒いスーツに、金髪。華奢な体に……
(変な眉毛…)
さすがに、他人のその辺りのセンスに突っ込むほど
彼女は野暮ではないので、その言葉は心に封印しておいた
支援!
彼が茂みから出て、弥子を視界に入れた瞬間の行動は、弥子の恐怖を一気に吹き飛ばすものだった
『おお、可憐なお嬢さん(マドモワゼル)
こんな月の綺麗な夜、それでいて俺達にとって悪夢のようなこの状況
けれど、俺は今このときだけこの場所、この状況に感謝する!
なぜなら!あなたに会えたからだ!
この事実だけは!俺にとっての幸福だ!
ああ、麗しい!!』
ちなみに、このセリフの間に彼は一気に弥子に肉薄、抱きしめ、顔を近づける、までの動作を行っている
ついでに、目がハートになって、回りに『メロメロリーン』という擬音が浮かんでいたのは……弥子の幻覚ということにしておこう
その後、弥子が落ち着いたのを認めたサンジが自己紹介をし、弥子がそれに返したところだ
既に抱いた体は離している
神いわゆるシェン
「あ、あの、サンジ、さん?」
「おーっと、ヤコちゃん。気軽に『サンジ』もしくは『サンジくん』で構わないさ」
「え……い、いいです、サンジさんで」
「そうかい?……で、何かな?」
「サンジさんは……やる気じゃない、んですよね?」
弥子は、どうしても聞いておきたかった
確かに、彼が生き残る気なら、自分などすぐに殺されている
けれど、確かめずにはいられなかった。本当か、と。はっきりと
自分のそんな懐疑心に、内心嫌になる
「ああ。あんなクソ王の言われたとおり、こんなクソゲームできるかってんだ
それに……俺は、女はなぐらねえ」
「え?」
その時、サンジの雰囲気が変わったことに弥子は気付いた
「あそこに、何人かの女性がいたことはしっかり確認した
生き残るってことは、あの人たちを見捨てる、いや、あの人たちを殺して生き残るってことだろ?
クソ冗談じゃねえ!」
サンジの突然の大声に、弥子がびくっと震えた
怖かったから?いや、今度はそうじゃない
彼が、本当に憤っていたから、その想いが、弥子の体を震わせた
「冗談じゃねえ。
俺は……守るぜ。女性を。
見捨てねえ。見殺しになんかしねえ
絶対だ」
彼は本気だった。
それがなんとなく、わかった。
けれど、逆に不安が芽生えた
だから、聞いた
聞いてしまった
「じゃあ、私に声をかけたのは……私が、女だったから?」
私が、男だったら…
そんな思いがもたげる
まさか彼は、他の男を全員殺すなんて、言い出すんじゃ…
よく犯人のものすごいこじつけ論、曲解論を聞いている彼女にそれは容易に想像ができた
声が、自然と震えていた
そして、彼は笑った
それは、頼りになる笑いだった
「……君が、震えてたからさ」
「え?」
「君が、誰か傍にいる人が必要に見えたからさ
何か支えがないと、君が倒れてしまいそうに見えたから
倒れて、壊れてしまいそうで……俺は、それが我慢できなかった
確かに君が女だったから、っていうのは否定しない
けれど、君が男でも、俺は声をかけた
本当だ……信じてくれ」
ああ、見抜かれてた
この人は、見抜いてたんだ
私の、心を。
しっかりと
支えが必要、だって
支えを求めてる、って
誰かに傍にいて欲しい、って
「……傍に、いてくれるん、ですか?」
「愚問だな
俺は、その為にここにいる」
彼の言葉が、とても温かく感じた
恐怖が、今度こそ和らぐのを感じた
ぐぎゅるるるるるるるる
(だからって、これはないでしょ……)
今のシーンの途中でこの音である
自分の安心した胃袋の遠慮ない悲鳴
空気を読まない自分の胃があまりにも恨めしい
自分の胃に絶望した弥子は現在OTZの状態である
そんな彼女に、サンジが遠慮しがちに話す
「あ、あー……まあ、せっかくだ。
もう少し落ち着いた所に移動しよう、できれば建物の中だ
そこで、美味しい飯でも食べて、これからのことを決めよう」
「美味しい飯……あればいいけどなぁ」
落ち込みながらもそこには反応する弥子、なぜなら彼女は
「安心してくれ
俺は、レストランでコックをしていたこともあってね。
船でも料理担当だ。材料さえあれば、上手い料理を保障……
のわああっ!や、ヤコちゃん!?突然起き上がってなぜしがみついてくる!?
いや、それは俺にとって嬉しいが……おおおおおおお!?
よ、よだれ!ヤコちゃんよだれ!!
目が、目が遠いところを見てるぞ!おい!お、おわああああああああ!!」
華奢な体つきでいながら、食欲旺盛なのだ
******************
「ごめんなさい……空腹と、コックっていう言葉への条件反射で意識がどこかへ…」
「いやいいさ。……女性のよだれだったら、大歓迎だ」
「それはそれで、嬉しくないです…」
弥子を後ろに、サンジが歩く
どこか建物を求めて
同時に彼は思考する
(できればレストラン、民家でもいいが……
とにかく、このクソゲームをなんとかしねえとな
女性は守る。これは第一だ
そして、女性には人殺しなんてさせたくねえ。
やる気だったら、なんとか説得したいところだ。
考えたくはねえが、無理だったら……ヤコちゃんを危険な目に合わせるわけにはいかねえ
逃げて、別の手を考えるしかねえな
やる気な野朗は蹴り飛ばす、これは絶対事項だ
やる気がない奴は……まあ、そいつ次第だな。気に入らない奴だったら、自分で何とかしてもらう
ルフィとマリモがあの部屋にいたのは見えた、間違いねえ
となると……まさか、ナミさんやロビンちゃんまでいやしねえだろうな…
クソ!それこそ冗談じゃねえぞ!いたとしたらぜってえ見つける!
ルフィとマリモは別にいいだろ。その辺の奴相手なら楽勝だろうしな)
そう考え、彼は自分のことに専念することにする
背後の、期待に満ちた目をした彼女を見る
(いい目をしてくれる。どんな美味しいものが食べられるんだろう、って目だ
あの子はいいお客様だ
あんな目をされると……俺達は、すごい物を作ってやる、って気になっちまう。
腕の振るいがいがある客だ
きっと、心のそこから食事が好きなんだろう。
……会えてよかった、本当そう思うぜ)
そして彼は思考に移る
辺りへの警戒をしつつも、どんなレシピにしようかと
料理人は思いをめぐらせる
大食い女子高生探偵と女好き海賊料理人
2人が行く先にあるのは
天国のような祝宴か
地獄のような晩餐か
その『味』は、未だ舌の上に乗らず――
【C-5 北西・森 /一日目 深夜】
【桂木弥子@魔人探偵脳噛ネウロ】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 未確認支給品1〜3(未確認)
【状態】:健康 空腹
【思考・行動】
1:お腹すいた…
2:サンジさんと行動
3:死にたくない、でも誰かを殺すのなんて…
※参加時期については後続の書き手に任せます
ただし、XIを知っているので、3巻以降であることは確かです
【サンジ@ONE PIECE】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 未確認支給品1〜3(確認済み)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:カレー、とかが手ごろかな?
2:施設を捜して、そこで休息。弥子に料理を作る
3:ヤコちゃんを守る
4:女性が襲ってきたらできるだけ説得する。男には容赦しない
5:やる気がない男の場合、印象で判断する
6:ナミさんやロビンちゃんはいねえだろうな…
7:ルフィにマリモ? 大丈夫だろ
※参加時期については後続の書き手に任せます
ただし、ワポルを知っているので、ドラム王国に訪れた以降です
投下終了です。支援してくださった方々、ありがとうございます
初手としてはかなり長ったらしくなってしまいました
ロワは初書きで、かなり下手なところもあると思います
よろしければ、気付いた方は問題点や指摘点を挙げてくださるとうれしいです
投下乙!
サンジが凄い男前だ……ただカレーを作るのは駄目ェェェ!
弥子の思考も一般人らしくてGJでした!
>>293-313 投下乙です。
スラスラ読めましたし、Lv氏と同じくキャラ把握も完璧ではないでしょうか、お見事!
これまたコメディ調(実は大好物です)で面白かった上に投下に遭遇させてもらっちゃったので、
wktkしながらリロード連打でお預け食らった弥子の100分の1くらいの状態でした。
そして言われてみればサンジのダーツや言動はネウロの犯人みたいですよねw
弥子に食事させるとなると早くも支給品の食料が無くなりそうですねw
ところで、
>>296は『ネウロが、ネウロが言ったからだ』で合ってますか?
読解力に自信が無いので言いづらいのですが、これって『居たからだ』の間違いかなぁなんて思ってしまいまして。
>>315 ああ、あれはその前の『人間は進化する』の言葉を、ネウロが言った、という意味だったのですが
ネウロは全巻持ってるのに何故か3巻だけ行方不明でうろ覚えのセリフだったので
印象に残らなかったんだと思います
後そこの辺りの掘り下げも足りなかったみたいですね
やっぱり、シーン元はちゃんと見た方がいいですね
乙です
これもまた『組み合わせの妙』ですね
サンジの男性と女性に対する方針の違いに今更ながら吹いたw
>>315 あぁ〜すみません、そういう意味でしたか。
そういう意味かなぁとも思ったのですが、違ってたら多少なりとも役立てて
合っていたら自分が恥をかくだけなので聞いちゃいました。
勘違いしたのは私だけなので気になさらないでください。
いえいえ。自分でもあそこはもう少し描写が必要だったかな、と思ったので
ありがたいです
投下乙です。
>>277 まさか、孫悟空が出てくるとはww 春奈と組むのも意外ですしね。面白かったですよ。
今後の展開を考えるとちょっと心配になるところも出てきますが、やり方次第でしょうか……
>>294 サンジかっこよすぎだろ。女性は絶対に殴らないだろうし、近くにいる女の子も安心。
……それにしても最近カレーが流行ですね。
>>277 細かい事ですが業務連絡です。トリップが漏れてます。
IDが変わらないうちに、ここに別トリップで書き込むか、したらばに別トリップ&同一IPで書き込んでください。
wj以外の枠がどうこうとか言ってるけど、書き手枠の時点でWJ以外は
【LIAR GAME】
【TOUGH】
【銃夢】
【天上天下】
【冒険王ビィト】
くらいだよね
正直この辺にあんまり出張られても困る
いや通ったものに対して困るといわれても
出したきゃ書けばいいだけだからなあ
登場話なんだし、書く前に埋まるとか言い訳してないでサクッと書き上げればいいのに。
あ【狂四郎2030】がぬけてるよ
◆LvJKJWC6oYです。
酉バレしたので、以降からこの酉に変更します。
うーん……変えてくださったのは嬉しいのですが、少し調べただけで分かるのでは意味がないと思います。
とりあえず、したらばの方に、新しいトリップで書き込んでおいて下さい。
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/11413/ これは騙り防止の意味を持っていますので、ばれないように注意してくださいね。
もしも、あなたのトリップを使って私がSSの破棄宣言をしてしまえば、せっかく書いたものが消されてしまう事になりますので、本当にご注意ください。
ところで、前から気になってたんだけど、地図にある「モアイアーム」とか「モアイボディ」とか「虎の穴」とかって、あれ何なの?
テストで追加しただけなんだったらもう消した方がいいと思うんだけど
そんな簡単にわかるんだ…
でももうID変わっちゃってるな
どうするの?
したらばならDoさんにはわかるだろう
したらばの管理人さんには、分かるけど……
結城梨斗、瀬田宗次郎、猿飛あやめ投下します。
アレ?何かしらコレ。空が真っ赤だわ。
アレ?真っ赤なのは私じゃないの。
アレ?何で私こんなことになったんだっけ。
アレ?ちょっと待って、私……。
◇ ◇ ◇
長い夢のような出来事から暫く経って結城梨斗が目を覚ますと、自然の匂いがツンと鼻腔を突いた。
ぼやけた視界を一回転。起抜けであるためか微かに脳が眩んだがそこはグッと堪えた。
段々と明瞭になっていく世界の中を支配し尽くしたのは黒く今にも覆いかぶさってきそうな何かの数々とその隙間から漏れる光。
覚えの無い場所は梨斗に恐怖心だけを与えていく。
「何だよ、わけわかんねぇよ……。どこだよここ……。って、うおわっ!」
恐れから無意味に後退りをすると何かに躓いて背中で地面に乱暴なキスをした。
じんわりと広がる痛みにイテテ、と低く唸りながら梨斗は自分が転んだ原因に目を向けるとそこにあったのは黒いバックだった。
そこでようやく梨斗は自分が置かれている現状を思い出す。
通学途中に転倒しそうになった瞬間、驚いて瞬いたら見知らぬ部屋に景色が差し替えられていたこと。
そこでカバのようなブタのような、化け物のような人物に殺し合いをしろと言われたこと。
理不尽な物言いに逆らったダイアーという男が目の前で殺されてしまったこと。
「ってことは……ここは本当に…」
いや、ちょっと待て。
いくら何でもそれは無いよな。
確かにオレの周りでは現実味の無いことばかりが起きてきた。
だけど殺し合いだなんてそんなことあるはず―――――。
これが夢であるという証明のために試しに自分の首を一周している首輪に触れてみた。
すると確かにひやりという金属独特の感触が伝わってきた。
夢ではない、全て紛れもない現実。首輪を摘む指の腹がそう言っている。
受け入れたくないその事実を突きつけられた梨斗の足はガクガクと震え始めた。
冗談じゃない。
オレは何の変哲もないただの男子高校生なんだぞ。
なのに、なのに……どうしてオレが!!
早く家に帰りたい、皆のところに戻りたい!
…ん、待てよ――――――皆に?
「皆……そういえば皆は…もしかして一緒に連れてこられてたりなんて」
たった一人の妹である美柑、オレのことを好きだと言ってくれたララ、ずっと想いを寄せてきた春菜ちゃん、学校の奴ら。
「……まさか…………、まさか…な」
嫌な予感はするがここは敢えて信じないでおこう。
ここに居るのは自分だけ、他の知ってる奴らは今頃朝の学校で退屈な授業を受けている。
あの部屋に集められた中に居たのは俺と知らない連中だけ。
―――――だがもしも違ったとしたら?
唯一無二である妹が、いつの間にか大事な存在になっていたララが、傷ついた時にそっと手を伸ばしてくれた春菜ちゃんが。
―――――もしもここに居たら?
「アイツは……最後の一人になるまで殺し合えって言っていたな」
となると皆を助け出すことはできない、ということか?
美柑を守り抜けばララと春菜ちゃんを失い、ララを守り抜けば春菜ちゃんと美柑を失い、春菜ちゃんを守り抜けば美柑とララを失ってしまう。
……オレは一体どうすれば良いんだ。
「…………きっと…きっと何か方法がある!それに皆がここに居るかすらわからないんだから……だから…とにかく誰かと協力してこのゲームから脱出しよう」
自分に強く言い聞かせると梨斗は足元に落ちていた黒いバックを拾い上げた。
そういえばこの中には食料や地図が入っているんだったか。
取りあえず地図を見て今後の行き先を決めよう。
梨斗がチャックを開こうとバックの口に手を伸ばしたその時、草木がぶつかり合う音を立てた。
◇ ◇ ◇
強ければ生き、弱ければ死す。
それは遠い夢の中。ある人が告げた。
その人は僕を助けてくれた人。
あの時、――――――この言葉のおかげで、僕は永遠だったはずの闇から抜け出すことができたんだ。
所詮この世は弱肉強食。強ければ生き、弱ければ死ぬ
瀬田宗次郎は勿論殺し合いに積極的に参加しようと考えていた。
何故ならあの人≠ェ教えてくれた言葉が自分にとってのこの世の全てだから。
強いから生きる、生きるから強い。弱いから死ぬ、死ぬから弱い。それが世界。
守りたいから戦うという生温い意志よりは何とも信憑性のある言葉。
ずっと縋りついてきたその言葉が、嘘なはずがない。
このゲームとて例外ではないはずだ。強者のみが最後の一人となる。
自分が死んでも生き残っても、ただ強かったのか弱かったのかそれだけのこと。
あの変な男が何者なのか、ここがどこなのか、どういう仕組みで自分がここに動かされたのか。
宗次郎にとってはそんなことどうだって良かった。
「武器は……クナイかぁ。ちょっと使いにくそうだけど慣れたら平気かな?」
主催者に与えらた武器を額の高さまで持ち上げあらゆる角度から観察しながら湿った土を踏みしめる。
空の方向へと伸びた木々たちにその能天気な様子を眺められながら宗次郎は月明かりのみを頼りにジャングルの葉を掻き分けて歩いていった。
◇ ◇ ◇
眼鏡、忍者、見事なまでに華麗なスタイルと色っぽい泣き黒子。
もう一点頭に猫耳でも生えていればそれはもう秋葉をうろつく男性方に歩く萌要素と称されていただろう彼女の名前は猿飛あやめ。
完全に気配を絶ったあやめは器用に木の枝の上に立ち、自分の存在に気付いていない少年の様子を窺っていた。
あやめは銀時のストーカーをしていた最中何がどうなったのかそもそも彼女の存在は正しいのか、とにかく何故か知らない部屋に居た。
愛する人の姿を探そうと一歩動いたところでワポルという男の声がして―――――。
殺し合いだの何だのと理不尽な事を言われ、気付けばジャングルの中で眠っていた。
そして付近から『うおわッ』と少年の声がして目覚め、現在に至る。
もしも観察対象がゲームに乗るようであれば即座に抹殺、そうでないようならば協力して主催者を倒す。
いくら銀時を愛しているとは言えど彼女は始末屋である。
やはり悪は許せないのだ。
今はメス豚モードになっている時ではないことくらい彼女も理解していた。
ただ、無論銀時がこのゲームに参加させられていないかは気になっている。
それでもきっと自分が悪を始末することによって直接的ではないが彼を守ることに繋がるだろう。
『アイツは…最後の一人になるまで殺し合えって言っていたな』
――――――ということは。
あやめは息を殺して自身に与えられた支給品、仕込み傘を梨斗の頭部に合わせる。
支援
『…………きっと…きっと何か方法がある!それに皆がここに居るかすらわからないんだから……だから…とにかく誰かと協力してこのゲームから脱出しよう』
しかし少年の中でどんな葛藤が行われたのか、結果はあやめの予想とは違ったものだった。
一応傘を構えたままあやめはもう少し少年の様子を見ていようと続けて気配を消していた。
とそこに、自分の下からもう一人少年が現れる。
その少年の意思はわからない、わからないのだが。
あやめの持つ傘の銃口は自然に新たな客人の方へと移動した。
きっと本能がこう言っているのだ。
彼は危険だ、と。
◇ ◇ ◇
支援る
「…………!」
通常であれば聞き逃すであろう僅かな草木のざわめきに梨斗は身を固まらせた。
動け、逃げろ、脳が赤信号を出しているにも拘らず身体がちっとも反応を示してくれない。
早鐘を打つ心臓が、限界に達そうとしていたとき。
「…………あれ?」
「……あ、えっと…」
姿を現すなり素っ頓狂な声を上げたのは自分とあまり歳が変わらないであろう少年。
視線が交わればその少年の表情に笑みが構成されていった。
実に感じの良い少年である。この人ならきっとこの馬鹿げたゲームの進行を阻止する仲間になってくれるかもしれない。
着ている衣服に大幅な相違は感じられるがきっとそういう趣味を持っているだけなのだろう。
勝手に納得すると梨斗はその少年との距離を詰めていった。
少年が脇に垂らした右手に握られている凶器に気付かずに。
「あのさ、オレは結城梨斗って言うんだけど君の名前は……」
「丁度良いや」
梨斗が何歩目かの前進を図ろうとしたと同時にただ笑顔だった少年、宗次郎も動きを見せた。
動いたのは表情でも足でもなく、クナイを握った右腕。
「………ッッッッ!」
鋭いクナイの先端が梨斗の面、顎から目元に掛けて赤い線を走らせる。
シュッというシンプルな音の後に宗次郎の頬に梨斗の鮮血が模様を描いた。
「ひっ…………!」
予測しなかった事態にドサリと重たい音を立てて腰を抜かした梨斗の身体は尻から地面に落ちた。
絶叫して恐怖を発散されることもできないぐらい、梨斗の全身は怯えに支配されていた。
宗次郎はその様子をあの日≠フ自分と重ねる。
「所詮この世は弱肉強食」
縁側に隠れる小さな少年とその少年に迫るいやらしい顔付きをした男。
「強ければ生き、」
とうとう男が小さな少年に追いついてきた。少年の顔が恐怖一色に染まる。
「弱ければ―――――――」
そして、
うわあぁああああああああああああああああああああああああぁぁぁああぁああぁ!=@
「死ぬ」
最後に残ったのはただ一人、
「そういえば名前聞かれてたんだっけ。僕の名前は瀬田宗次郎=B…………名乗ったからってこれから宜しくすることもないんですけどね」
「ぁ、あ…………ぃ…………ひ…ぃ……ッ」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
いや、そんなに上手く感情を表現することさえ今の梨斗には不可能だった。
脳が真っ白になって真っ黒になって、状況処理ができない。
「じゃあ、そちらにもやる気が無いようですから、死んでもらいます」
宗次郎が躊躇いもなく腕を振り上げた。
その時。
ドドドドドドドドドド!
「わ!!」
「………………!」
宗次郎の足元に数々の光がほとばしり、やがてその一つが彼の右足を貫いた。
腰を抜かしたまま立ち上がることもままならない梨斗の脳内は、連続的な銃声を現実で耳にしてしまったことから尚更フリーズする。
木の上にて、銃口から躍り上がる煙に息を吹きかけた何者かは素早く地上に降り、梨斗の身体を抱きかかえると真っ先に走り出した。
宗次郎はそれを追おうと力強く右足を踏み出すが骨が軋むような痛みに反射的に身体を引っ込めた。
そして罰が悪そうに頬を掻きながら何者≠ゥが潜んでいたと思われる木の枝を仰ぐ。
「いててて………。誰かがあそこに居るなんて、ちっとも気付かなかったなぁ」
せっかく良い練習台になると思ったのに。
「これじゃあ縮地は使えそうにない、かな?」
血が止め処なく溢れる足首を見下ろし、呑気に呟いた。
放置を決め込もうとも思ったがこのままでは己の得意とする技が使えそうにない。
さて、どうしたものか。
「………こういうときは手当てをしなくちゃいけないんだっけ」
【E-6 南東・ジャングル / 一日目 深夜】
【瀬田宗次郎@るろうに剣心】
【装備】:クナイ@るろうに剣心
【所持品】:支給品一式 クナイ×19@るろうに剣心 他支給品0〜2(未確認)
【状態】:右足負傷
【思考・行動】
1:いてて。手当てしなきゃ。
2:弱肉強食の言葉に従い弱い者を殺す。
※ 参戦時期は対剣心再戦前です。
怪我に関してですがあくまでも縮地が使えるかわからない≠ニいうだけで実際にどのくらい行動が制限されるのかは後続書き手に任せます。
◇ ◇ ◇
「ぅ………ぁ…」
「私はさっちゃん、貴方を殺すつもりはないわ。一応貴方が怖がらないように頭をぶち抜くとかはしなかったんだけど…それでも相当キてるみたいね」
「………………ぁ、あ…」
「もしも私の言ってることが理解できてるなら、………あの人がついてきていないかどうか、後ろ確認してくれない?あの人がタフだったら…多分かなりヤバイと思うから」
梨斗の身体を軽々抱き上げあやめはジャングルの出口を目指していた。
今だ先ほどの出来事が把握できていない梨斗にとっては、それすらも理解できていないのだが。
「………」
暫しの無言が続いた後、梨斗はようやく身に起こったこと全てを飲み込んだ。
悪意の無い笑みを浮かべていた少年。
ほんの疑念も抱かず易々と他人に近付いていった自分。
笑顔を消すことなく刃物で傷つけてきた少年。
腰を抜かして震えていた自分。
何故、そうなった?
他人を簡単に信じ込んでしまったからではないのか?
「……な……くれ…」
「何?」
「離してくれ!」
「ちょっ………!あ」
あやめの胸を両手で力いっぱい押し梨斗は彼女の腕の中から逃げだそうとする。
自分が助けた相手がこんなことをするなど想定していなかったためあやめは呆気なくバランスを崩した。
体勢を整えようと右手を地面に突けば必然的に梨斗は解放され、その隙にバックから一つの支給品を取り出しあやめに向かって構えた。
咄嗟にあやめも腰を落とし反撃のタイミングを待つ。
「う、うおおおおおおおおおおおお!」
「…………」
びよーん。
「おおおおお、おおお、お、……」
ぼよん。
左の親指に引っ掛け右手で精一杯伸ばした支給品、ワゴムを思い切り弾くと見事失敗。
弾力のある小さな音を発したあとでワゴムは足元の方へと消えていった。
「…………貴方、色々と大丈夫?」
「う………わああああああああああああああああああああ!」
「あ、ちょっと待ちなさい!」
梨斗は完全に混乱していた。
実際に相手を仕留めることはできていないが僅かながらも敵意を見せてしまった。
もしかしたらこの女に殺されるかもしれない。いや、元々この人だって助けた振りをして殺すつもりだったのかも。
何にしろこんな状態じゃ何もできない!逃げるが勝ちだ!
あやめは慌てて去りいく背中に腕を伸ばすが掴んだのは空気だけ。
こうなったら手荒なマネにはなるがこの傘で気絶させて落ち着いたときにでも自分の意思を話そう。
そう考えたあやめは早速梨斗の背を追い始めた。
ヤベェヤベェヤベェヤベェヤベェ!追いかけてきた!
梨斗には振り返る余裕も勿論一本道に飛び出している枝たちが身体に刻んでいく傷の痛みを気にする余裕も無くひたすら走り続けた。
「ハァッ……ハァッ………ハァッ……」
「待ちなさいっつってんだろコノヤロー」
「ひぃッ…!」
耳元で声がした、まさかと梨斗が顔を横に向けるとそこには先刻の女が。
自分がただの一般人だからだろうか、自分と違って素性の知れない相手は息切れすらもしていない。
「取りあえず面倒だから暫く眠っててもらうわ」
「え?」
「おやすみなさい」
「い、いやだ!」
「ふん、そんな攻撃が私に効くと………あ゛」
勢い良くかざされた傘の下、梨斗は先ほどと違って無意識の内にあやめを突き飛ばそうと両手を突き出した。
しかしそんな攻撃を二度もあやめが喰らうはずもなかった、なかったはずなのだ。
それでも彼女が短い声を上げたのはきっと梨斗の攻撃のせいでなく、ポロリと落とした眼鏡のせい。
ガ ツ ン !
「え……ちょっと…待てって…」
右手に転げたあやめの頭がそこに構えていた岩に衝突したのだ。
もしかしたら今ので彼女がポックリと……なんてことを信じたくなかった梨斗は恐る恐る横たわったまま動く気配の無いあやめに近付いていった。
「おい、冗談だろ?……頼むよ、起きてくれよ…」
返事は無い、ただの屍のようだ。
したらばで提案する前に、議案の再確認をここでしてみる。
とりあえず、悟空のSSでの問題点
・悟空が強過ぎる
登場時点で地球を破壊し、空を自由に飛び、瞬間移動もこなす。
バランスブレイカーというレベルの問題では無い。
・悟空が死なない
マシンガンで撃っても死なないレベルっていうのは尋常じゃない。
不意打ちですら死なないのであれば、これ以降ロワ内で悟空が死ぬ可能性は限りなく低い。
・制限が難しい
パンチ一発でビルを砕き、一般人が即死どころか爆散するようなレベル。
これはクロスオーバーでは異常な強さだが、それでも悟空にとっては弱すぎる。
そこまで強力な制限を誰が課したのか? どうやって?
制限の一言で済ませるにしては、超サイヤ人の悟空は強すぎる。
以上を踏まえた上で、件のSSに必要な修正案を挙げる
・悟空の参加時期の変更。議論が長引くのが問題だが、少なくとも少年期内でないと無理では?
・悟空がマシンガンに撃たれる描写を削除。
・悟空といえども、ロワ内ではマシンガンでも死ぬ、という住人内での再確認。
あと、非常に蛇足だが、したらば管理人さんには、有名な荒らしのIPは前もってチェックしといて欲しいかな。一応。
CとかGとか。荒らしのせいで荒れるのは徒労だから。
っと、タイミング最悪だなゴメンorz
◆p9mRQVG.OA 氏申し訳ない。感想書くからちょっと待ってくれー
「……マジ、かよ………」
最悪だ。
誰かと協力してゲームを脱出しようと思っていたはずなのに。
なのに何でオレ人を殺してんだよ。
美柑に、ララに、春菜ちゃんに、皆に……これからどう接していけば良いんだよ。
それにこの人だって…この人だって本当は………!
「ん………」
「……!」
序々に冷静さを取り戻してきた梨斗が耳にしたのはあやめの唇から漏れた声だった。
「大丈夫?こ、これ、眼鏡…。ごめん、さっきはごめんなさい!オレ、ちょっと動揺してて、それで……!」
浅く亀裂の入った眼鏡を差し出し一気に言葉を捲くし立てる梨斗はやはり冷静になどなっていないのかもしれない。
それでも先刻までの困惑の色は見えなくなっていた。
騒がしい梨斗の声にあやめのぼやけた脳は段々と覚醒していく。
「……………」
「あ、頭痛かった?痛かった、よな、そりゃ……だって血…」
上体を起こしながら無表情で血をダラダラと流すあやめのその様を顔面蒼白になりながら眺める梨斗。
一人で騒ぐ彼を無視して、ただ自分の中に生まれたのであろう疑問をあやめは呟いた。
「ここはどこ、私は誰?何も思い出せない」
え゛?
「ねぇ、貴方、私は誰なの?貴方も誰なの?何で私は血を流しているの?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、話がよく…」
「どういうこと?まさか貴方顔に似合わずそんなプレイを?……責任取ってくれるんでしょうね!」
「いや、だから……」
「この状況、しっかり説明なさい」
まさか、まさかまさかこれって。
――――記憶喪失!?
◇ ◇ ◇
「……まったく現実味の無い話ね」
「オレだって夢だと思いたいよ」
取りあえず梨斗はあのジャングルを抜けてからこのゲームに関してわかっていることを一からあやめに説明した。
優勝者はこの殺し合いゲームに生き残った最後の一名のみ、その優勝者には特別に主催者が願いを叶えてやるというシステム。
主催者に逆らった一人が殺されてしまったこと、六時間毎に行われる放送のこと、参加者には武器が支給されているということ。
あやめは納得いかないと言いた気ではあるがこのバックの中に入った支給品や地図、首輪、梨斗の表情などからそれが事実であることを悟っていた。
「…それで、貴方に聞いておきたいことが三点あるんだけど」
「ん?」
「まず貴方はこの殺し合いに乗るの?」
「いや、オレは殺しとかそういうのは…。できることなら皆で脱出したい」
「それなら安心だわ。それから二点目、私と貴方はさっき逢ったばかりってことで良いのかしら。それとも元々知り合いだったの?」
「あぁ、それならさっき……」
――――いや、待て。
これはもしかしたら、ここに居るかもしれないオレの仲間を守るチャンスかもしれない。
さっきのこの人の身体能力はオレのような一般人を上回っていた。
となると……!
いやいやいや、でもヒトの記憶喪失を利用して自分たちの身の安全を確保するなんて…。
「…う……うん。オレたちは同じ世界の仲間だった」
ちょっと待てよオレ!
この人はオレの命の恩人なんだぞ!
「そう。でも私と貴方の装束、明らかに何かが違う気がするんだけど」
ど、どどどどうする!何て言おう!
正直にさっき出逢ったばかりの赤の他人ですと白状…!
「そ、それは君がオレたちの護衛係だから!」
でも、オレには守りたい人たちが居る……。
「護衛……?」
「そう、護衛……オレとオレの仲間の…」
もしもララや春菜ちゃんや他の皆が居るのなら、オレは皆を……。
「そうだったの。じゃあ私は貴方たちを守れば良いってわけね」
「あ、あぁ……」
良いのかよ、これで…。
アイツらを守りたいのは…オレじゃないのかよ。
情けねェよこんなの……。
「それともう一つ。私の名前、教えてくれない?」
「な、名前?」
「ええ、覚えてないの」
「え、えー…」
ほら下手な嘘吐くからこういう答えようの無い質問されるんだ。
「………?」
いきなり黙り込んで、不審に思われてるだろうな。
しかしどうすんだよ。何て答えれば良いんだ?
……そういえば、せっちゃんだかさっちゃんそんなこと言ってた気がする。
意識があるかないかの危険な状態の時に名乗られたような。
「ねぇ、聞いてる?」
「あ、えっと瀬田宗次郎……」
あぁそう、確かそんなこと誰かが…。
ん?宗次郎?
あれ、それってこの人のことだったか?
「せたそうじろう……?本当に私、そんな貧相な名前だったの?」
「…………あ、いや…あ、の」
これ以上は苦しいだろ、いい加減。
それにやっぱり嘘を吐いて騙してまで皆を守るなんてことしたくない。
オレが守りたいものはオレの手で守ってみせる。
「………あのさ、」
「せっちゃん!そうよ、せっちゃんよ!」
必要以上に言葉を発っそうとしなかったはずのあやめが突如声を張り上げる。
自分で行われていた葛藤もその声に掻き消された。
支援
もう一発支援
遥かなる支援!
「何が?」
「私、せっちゃんと呼ばれていた記憶があるわ」
「………ごめん、それは単なるオレのう」
「それで貴方はロボ。そうなんでしょう」
「いや、オレ正真正銘人間だし!一体何のネタだよ、わかんねぇよ、わからない振りとかじゃなくてさ。つーか本当に記憶喪失!?」
わけのわからない言いがかりに思わずツッコミを入れる梨斗はあやめに真実を明かすタイミングを奪われていく。
「私宗次郎なんてヘボくれた名前で呼ばれるのは嫌なの。多分記憶を失う前も名前に相当なコンプレックスを持っていたと思うわ」
「そ、そうなんだ……」
「だから、せっちゃんって呼んでください」
「何で苗字から取るんだ?じゃなくて――――――――あの、だから…」
「あ、あと一つ言っておきたいことがあって、私、貴方たちを守らなくちゃいけないみたいだけど、」
人の話は無視、自分の言いたいことばかりをつらつらと並べていくあやめに段々と苛立ちを感じながら梨斗は耳を傾けた。
「……戦い方も忘れちゃった」
支援!
【E-6 南東・民家付近 / 一日目 深夜】
【結城梨斗@to loveる】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 ワゴム×19@ONE PIECE 他支給品0〜2(未確認)
【状態】:精神的疲労(極小/回復中)、顎から目元までに掛けての切り傷
【思考・行動】
1:エッー!
2:正直に話したいけどタイミングが…。
3:もしも知り合いが居るとしたら皆を守りたい。
4:ゲームからの脱出。
【猿飛あやめ@銀魂】
【装備】:仕込み傘@銀魂
【所持品】:支給品一式 他支給品0〜2(未確認)
【状態】:健康、記憶喪失
【思考・行動】
1:戦い方がわからないけどとにかく梨斗やその仲間を守る。
2:ゲームからの脱出。
※梨斗の言うことを完璧に信用しています。
投下終了。
無駄に長くて申し訳ないです、まとめるのが苦手でして…。
文章がおかしいのは初心者なので大目に見てくださると嬉しいです。
それから猿飛あやめの戦闘能力(気配を完璧に〜や素早さ)に関してですが原作8巻と20巻を参考にしました。
もしもそれだけでは、というかたはアニメの31話や91話辺りを確認したほうがわかりやすいかもしれません。動きもありますし。
支援してくださった方々有難うございました。
(IDが変わっているのは慌ててFOMAカードを替えたからですのでお気になさらず)
すみません、タイトルは銀魂のサブタイトルより。
【どうでもいいことに限ってなかなか忘れない】
です。
投下乙
だが懸念すべきことはさっちゃんの記憶喪失なんだよね
記憶喪失することでオリキャラ化する恐れがあるんじゃねえのかという懸念があるんだ
とは言ってもギャルゲロワ2ndでも実際に記憶喪失になった人がいるし
銀魂のエピソードでもよくあることだし
そもそも人格改変なんて以前のジャンプロワでもありだったんだから
別に問題ないんじゃないかという考えに行きついた
投下乙です
梨斗なにやってんだ……優秀な対主催を弱体化させてどうする!
記憶喪失でも名前にこだわりを見せるさっちゃんにふきましたw
宋次郎もいいマーダーになりそうでwktk
投下乙
普通に面白かったですよ?読みやすかったし
しかし初っ端からカオスな展開で吹いたw
記憶喪失は記憶喪失でも、さっちゃんなら特に問題ないと思うんだ
なんというかキャラ的に。いや、うまく説明できないけど…
なかなかしなねーなー
あまり作品知らないのでひとつだけ
輪ゴムかよ!w
↑あ、もちろんいい意味で。
GJ
なんという良作品。おもしろかった。
銀魂キャラの描写がうまいなあ。リトまで銀魂ワールドにひきこまれてるw
銀魂キャラは殺伐としたパロロワ内の清涼剤だよな。
さっちゃんいいね。
良作ばかりで気が引けるが……。
短いですが、ここらで殺伐とさせていただきます。
誰かに見られている。唐突に思った。
恐怖に身がすくむ。腰が抜け、その場にへたり込んだ。
息を殺し、眼球だけを動かす。
眼に映るのは黒と木々のシルエットだけ。
もちろんただの気のせい。近くに人のいる気配はない。
神経が過敏になっているだけだ。そう自分にいい聞かせた。――効果は薄い。
心臓は胸膜を突き破るのではと不安になるほど激しい拍動を繰り返している。
一緒に『転送』されてきたデイパックを抱き、心細さを埋めようとする。――無駄だった。
『お前たちには殺し合いをしてもらう』
あのカバの被り物をした男の言葉が耳から離れない。
――殺し合い。
――殺す。
――人を殺す。
また脈が跳ね上がる。髪の根がぎゅっと締まった。
「何故私が……」とは思わない。世の不条理は人一倍痛感しているつもりだった。
ツイていないときはどん底まで一気に転げ落ちる。そんな人間を何人と見てきた。
今回はそれが自分に回ってきただけ。意外と冷静に考えることができた。
でも駄目だ。恐怖までは拭いきれない。
デイパックをきつく抱きしめるが、どうにもならない。
首輪の吹き飛んだ男の姿が瞼の裏に焼きついていた。
吹き出る鮮血。痙攣を起こす身体。飛んでいく生首が自分の顔になる。
腹のそこからせり上がってくるものがあって、堪えきれず吐いた。
涙が頬を伝う。一体これからどうなってしまうのか。
救いのない絶望。やり場のない怒り。
――いやだ。
――死にたくない。
――死にたくない。
首に巻かれた金属の輪っかが妙に重たかった。
「秋山さん……」
不安が口をついて出る。無論、応えてくれる者はいない。
頼りになる秋山はどうしているのか。考えずにはいられなかった。
いつもそばにいて助けてくれた。だが彼はそこにいない。
孤独を感じる。不安に押し潰されそうになる。どうにかなってしまいそうだった。
震える手。デイパックをあける。懐中電灯。形でそれと知れた。スイッチを入れる。
暖かみのない作り物の光が手元を照らした。それでも灯りが点くと、少しだけ勇気が湧いた。
仄かな希望。――だが行く末は見えない。
よろよろと立ち上がる。いつまでもこうしてるわけにはいられない。早く安全な場所を探さなくては。
秋山はどうしているのか。やはり考えずにはいられなかった。
「秋山さん、助けて」
口の中で小さく呟く。ほとんど声になっていなかった。
孤独。不安。恐怖。怒り。絶望。
負の感情がない交ぜになっていく。気が狂いそうだった。
それでも懐中電灯を手に、前に歩き出すしかなかった。
【E-6 森 /一日目 深夜】
【神崎直@LIAR GAME】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 懐中電灯 未確認支給品1〜3
【状態】:健康 精神的に不安定
【思考・行動】
1:死にたくない
2:安全な場所に移動
3:誰かに助けてもらいたい
終わりです。
女っ気が少ないのでライアーゲームからナオを引っ張り出してみました。
短めですいません。
どろどろしてるなー
これぞバトルロワイアルだわな
直は精神的に弱い部分があるから、今後誰と出会うかで変わってきそう
直が出てきたなら秋山も登場して欲しかったりするね
やべぇ……短いけど、これぞバトルロワイアルだ
これまでの参加者と違い現実からの参加者、
しかも普通の女性ということで原作に近い雰囲気ですね。
>>383 カカカカーと笑い、料理は勝負と嘯く人ですね。
乙です。
漫画を読んでいなかったのであまりわからないのですが直の感情がひしひしと伝わってきます。
ただ一つ、確かE-6は既出済みでジャングルになっているようです。
しかもマーダー居るじゃねーかw
>>386 そのようですね。
では、
>>381を 【F-5 ジャングル・南 /一日目 深夜】 と修正させてください。
あと先程読んだらさっちゃんの人も方角ミスしてるかな?
何か指摘ばかりでごめんorz
>>388 瀬田が南東だとジャングル抜けてますね。
申し訳ないです。
それでは瀬田宗次郎(
>>347)を【E-6 南・ジャングル / 一日目 深夜】と修正させていただきます。
書く側にとって、読む側からの指摘は助かります。
もしもまた何かありましたらご指摘お願いします。
予約していたクロロとバクラのSSを投下します。
月の明るい静かな夜だった。クロロ・ルシルフルは三角屋根を赤く塗った、相応に立派な家の門口に立っていた。
道は車二台が楽に行き違えるほど広い。それが家々に沿って真直ぐ続くので、計画的に作られた街だなと感心しながら、
先ほどの部屋から持って来たバッグの点検を始めた。中身はいくらかの食料と水、地図、コンパス、それにバタフライナイフである。
さしあたって必要なものは揃っている。殺し合いを円滑に行う為の手回しだろうと思った。ナイフはポケットにしまった。
クロロは極めて冷静だった。今の状況は不可解であったが、それだけに好奇心を刺激されて、次のようなことを考えた。
オレがあの部屋に転送されて来た時にはもう首輪があった。部屋にいたのはざっと五十人、それだけの人数を強制的に呼び寄せ、なおかつ致命傷に十分な爆弾を仕掛ける……何か超常的な力が働いたと考えるべきか。
不自然に置いてあった黒い球体、恐らくはあれが関係している。
ここまで考えてクロロは微笑を閃かせた。
神秘の道具か、欲しいな。オレにとっては千載一遇の好機、必ず手に入れる。
そこへ足音が近づいて来た。クロロはポケットに手を入れたまま、音のする方に向いた。歩いて来たのは少年である。
しかし普通の少年でないことは明らかだった。態度が堂々としている、不遜なくらいである。
長く伸ばした髪の下で美しく整った顔に少年らしからぬ冷酷さを浮かべている。悪党の顔である。
クロロは何となく、この少年に親近感を覚えた。そこで手をポケットから出して素手であることを示しつつ、こう言った。
「協力しないか。この状況で一人で行動するのはお互い不便だろう。お前が優勝を目指していなければの話だが」
「バクラだ。俺様の名前はな」
「オレはクロロ。で、バクラ、どうするつもりだ」
バクラは少し考え込む様子で、
「確かに仲間が一人いるだけで行動の幅は格段に広がるが、あいにくオレ様は雑魚と組むつもりはないんでな」
随分と上から見た物言いだったので、クロロは少し笑った。
「言いたいことを言う奴だな。試して見るか」
「へっ、面白れえ。ついて来な」
支援
支援?
支援
バクラは横を過ぎて家の門を入ってどんどん進んでいく。ついて来ることを少しも疑わない足取りである。
二人は三角屋根の家に入った。そして窓から月の光が差し込む机に座った。
「さあ、始めようか。闇のゲームを」
バクラが不敵に笑うと周りが闇に包まれ、外界とは切り離された薄暗い空間が出来上がった。
これにはクロロも驚いた。
「安心しな、何も取って食おうってわけじゃねえ。だが、もう逃げることは出来ないぜ」
そう言ってサディスティックな笑い声をあげる。
「ゲームと言ったな、何をするんだ」
「貴様がお望みの『協力』ゲームだ。バッグにコンパスが入ってるはずだ、そいつを出しな」
「これで何をする」
「あわてんじゃねーよ。ルールを説明してやる。プレイヤーは裏切りと協力の二つを選択できる。
お互いに協力の場合は両方に十点、協力と裏切りだった場合は裏切りを選択したプレイヤーに十五点、
そして、お互いに裏切りだった場合は双方零点。コンパスの表が協力、裏が裏切りとする。勝負は一度きりだ。
もちろん、相手プレイヤーの選択を知ることは出来ない。オレ様の合図で同時にコンパスを見せ合う。わかったか」
「ああ」と言ってクロロは口を閉ざした。裏切りを選ぶべきだと言うことは知れ切っている。
協力を選べば引き分けか敗北、裏切りを選べば引き分けか勝利。それは相手にもわかっているはずである。
いぶかしんでバクラを伺ったが、不遜な笑みを貼り付けた表情からは何も読み取れない。
「じっくり考えな、その選択にてめえの命がかかってるんだからよぉ」
クロロにある考えが閃いた。
オレはバカだな。奴はオレを試すつもりだ。何を試す?
戦闘力や思考力も大事だが一番確かめておきたいのは信用できるかどうか。
このゲームはオレたちの置かれた状況を暗示するものと考えていいだろう。
選択肢に無意味な点数がついていることもそれを裏付ける。
オレと奴が互いに裏切った場合、これは最悪。ただの遭遇戦と変わらない。オレが裏切った場合は奴を簡単に始末して、物資を得られる。
だが、総合的に見れば協力し合ったほうが得。裏切りほど目立った利益はないが、行動の幅が広がり、事を有利に進められる。
ゆえにお互いに十点づつ、合計二十点なのだろう。問われているのは目先の事にとらわれず、協力を選択できるかどうか。
「さあて、時間だぜ」
バクラの合図でコンパスが机に置かれた。二つとも表だった。
「協力するかしないか、返答を聞こうか」
「ふん、今は消さずに置いてやるぜ、骨の髄まで利用しつくすためにな。だがオレ様の邪魔をするようなら」
と言いさしてサディスティックな笑いを浮かべる。クロロは彼の笑みにはきっとサディスティックな要素が含まれることに気づいた。
「死がまってるぜ」
闇が晴れ二人は元の窓辺に戻った。
クロロは内心ほくそ笑んだ。この男には元より何も求めていなかった。信用が置けなくとも構わなかった。
裏切られた時、確実に殺せる自信があるから。更に言うなら、誰が襲ってきても返り討ちにする自信があるから。
彼に協力を申し入れたのは気まぐれだった。奇妙な親近感、同類には分かる盗賊の匂い、滲み出る強欲さ、狡猾さ、冷酷さ、そういったものが気まぐれを起こさせた。
だが思った以上に頭が切れる。これなら利用する価値もある。
月明かりの照らす机に向かい合って、お互いのことを話した。やはりバクラは盗賊のようなことをしているらしい。
クロロは少しは名のある盗賊団の頭だという事を話した。
それから、以前から付き纏われていた戦闘狂とあわや戦いになろうという所でここに飛ばされてきたので、その意味では幸運だと言うような笑い話をした。
「へっ、殺し合いのさなかに飛ばされたってのに随分余裕じゃねえか」
「オレにとっては昼下がりのコーヒーブレイクとなんら変わらない平穏なものだ。興味があるのは部屋に置いてあった球だけだ。それを頂く。ついでに持ち主の命もな」
「殺し合いは眼中にないってわけか、気に入ったぜ。オレ様も一人だけ生き残るってわけにはいかないんでな。それにあのカバにはオレ様に屈辱的な首輪をつけた罰を与えなきゃならない」
例の笑みが浮かぶ。
「さあて、互いの目的がはっきりした所で支給品のお披露目と行こうか」
「いいだろう」
クロロはポケットからナイフを取り出した。柄の部分が刃を覆うように出来ている。
「オレはこれだけだ」
「ちっ、しけてやがる。出し惜しみはしてないだろうな」
「それじゃ協力の意味がないだろ。オレはそれほど馬鹿じゃない」
バクラはもう一度舌打をして、何やら取り出した。銃のような物と液体の入ったビンが二つ。クロロは髑髏のラベルが張ってある方を手にとって、
「あからさまだな。毒か」
「おそらくな。片方は解毒薬だろう。それよりこっちの銃だ、こいつは強力だぜえ」
バグラは銃を余っていた椅子に向けて引き金を引いた。くぐもった音が響いた。数秒間をおいて椅子が砕け散った。
「驚いたな」と覚えず声に出た。クロロは銃を受け取って丹念に回して調べた。
「妙な形だ。引き金が二つあるな」
「上の引き金で照準を固定できるぜ」
「なるほど。この画面であわせるわけか」
クロロは壁に向けて上の引き金を引いた。銃のモニタに壁が写ったまま静止する。次にでたらめな方向に向けて銃を撃った。さっきと同じようにして壁が崩れた。
「興味深いな。これはお前が持っていろ」
銃をバクラに返す。
「初めからそのつもりよ」
「バクラ、オレは気が変わったよ。支給品も頂く、一つ残らずな」
「好きにしな。オレ様も用が済んだらこんな銃は必要なくなる。貴様にくれてやるぜ、ほかの支給品もな。その代わりと言っちゃ何だが、ある目的のために生かしておきたい奴がいる」
「いいだろう。そいつの名前は」
「武藤遊戯だ」
「わかった」と言った。その後これからの方針を話し合って、とりあえずは情報収集することが先決だと言う事にまとまった。二人は家を出た。歩きながらクロロは後ろに纏め上げていた髪を下ろした。そうすると自身が温和な好青年に見える事を自覚していたからである。
「友好的に近づくためにはある程度見た目が重要だ。お前はとりあえず笑うな」
「オレ様を見くびるんじゃねーよ。猿芝居はあまり好きじゃないが、しかたねえ」
クロロは自分の目を信じられなかった。バクラはほとんど別人になったと言って良い。歩き方が優雅である。
先ほどまで邪悪な表情の浮かんでいた顔には、優しい美貌がある。周囲を威圧していた態度はひどく穏やかになってしまった。
そして目が違う。クロロはかねがね、目の色を変えることが出来なくては一流の役者とは言えないという持論を持っていたが、この男は一流であった。
冷酷に光っていた瞳は、今では優しく善良であった。クロロはこの変貌に驚いて思わず足を止めた。
「さあ行こうか、クロロくん」
バクラは微笑んだ。
「そうだな、とりあえず南に行こう」
クロロはコンパスと地図を持って、先に立って進んだ。心優しい美少年と頼れる青年の一行、傍からはそう見えるだろう。
二人は時折笑みを交わしながら街を進んだ。
【B-5 北東・街 / 一日目 深夜】
【クロロ・ルシルフル@HUNTER×HUNTER】
【装備】:バタフライナイフ
【所持品】:支給品一式
【状態】:健康
【思考・行動】
1:情報収集
2:支給品を集める
3:武藤遊戯を探す
4:黒い球を奪う
【獏良了@遊戯王】
【装備】:Xガン@GANTZ
【所持品】:支給品一式 毒薬 解毒薬
【状態】:健康
【思考・行動】
1:情報収集
2:生き残る
3:武藤遊戯を探す
4:邪魔者は消す
投下終了です。
慣れてないので改行がおかしくなってしまいました。読みづらいと思います。申し訳ありません。
投下乙です
こういう殺伐とした雰囲気はいいですね
マーダーコンビというのも面白そうだし、続きが楽しみです
それで、こんなギリギリになって言うのも申し訳ないのですが、
間に合いそうにないので土方、丈助、瀬那の予約を破棄したいと思います
最初から3日間もキャラを独占した挙句こんな結果になってしまってすいませんでした
ギリギリというか期限切れてましたね
本当にすいません
投下乙
マーダーコンビ、そしてステルスはいい
あと細かいとこなんだけどでバクラは宿主のフリをしているってことでおk?
ただ裏人格が引っ込んだだけとかではなく
>>403 >あと細かいとこなんだけどでバクラは宿主のフリをしているってことでおk?
>ただ裏人格が引っ込んだだけとかではなく
そうです。
投下GJ
良いマーダー盗賊コンビだw戦力もそこそこだしw
見た目さわやか美男子コンビで吹いたww
そして毎度のことながら宿主涙目すぎるww
いつかきっと表に出てこれるさ……!
あと、状況表に闇バクラと書いた方が良さそうですね。
投下乙です。
ステルスマーダーコンビというのは珍しくて、先行きが楽しみです。
二人の緊張感有るやり取りも面白かったです。
投下します。
連投すまん。
それと千年リングも装備欄に加えた方が良いのでは?
描写がないからつけてないのかな?
建ち並ぶ民家とは裏腹に全く人の気配が存在しない、人によっては不気味とも言える静けさに包まれた住宅街。
しかしそんな周囲の異様さを気にした様子も無く、緑色のツナギを着たスキンヘッドの巨漢がガードレールに座り込む。
男の名は伊集院隼人、裏の世界では海坊主やファルコンなどと呼ばれている。
海坊主は表向きは喫茶店の経営者だが、かつては傭兵であり現在も裏の世界では現役のスイーパーだ。
何人もの命でその手を汚し、それを仕事として割り切って生きてきた。
悪人と言われても否定は出来まい。
しかし汚れ仕事だからこそ、通すべき筋が有る。
少なくとも海坊主はそう考える。
仕事として正式に依頼するのでなく、爆弾を仕込んだ首輪で脅し殺し合いを強いる。
(フン! こんなもんで脅せばおれが、はい分かりましたと殺して回るとでも思ったのか?)
これはプロのスイーパーに対する、侮辱に他ならない。
この殺し合いを主催する者、ワポルはプロのスイーパーの誇りを汚した。
ならばプロの流儀に拠る報いを受けて貰う。
殺し合いには乗らずに生還した上で、ワポルを殺す。
海坊主の己自身に課す任務は定まった。
海坊主は湧き上がる怒りに突き動かされる様に、自分の持つデイパックを、乱暴に開ける。
中に入っているという武器を、確認する必要が有る。
支給したのがワポルだというのは引っ掛かったが、細かい事を気にしていられない。
今の状況では、支給武器が大事な生命線なのだ。
そして開ける時とは対照的に、慎重にデイパックの中を改める。
海坊主は視力が無い為、デイパックの中を改めるのも手探りになる。
接触が即命取りになるような物は入っていないだろうが、慎重になるに越した事は無い。
(刀……にしちゃ、妙な造りになってやがる…………)
デイパックの中に入っていたのは日本刀。
ただ刃が通常と違い、反りに対して内側になっている。
他に入っていた物は紙片や食料等、武器にはなりそうに無い物ばかりだった。
(…………何時までもここでじっとしてても始まらねえ。これだけで行動するしかねーな)
日本刀以外の荷物を仕舞って、海坊主は歩き始める。
当座の目的は、殺し合いに乗っていない人物との接触。
その人物から自分の支給品の詳細等のミクロな情報から、現在地や主催者等の殺し合いに関するマクロな情報まで
生存及び殺し合いからの脱出に必要な情報を交換し、可能ならば協力体勢を取る。
(理想を言えば、こいつを外す方法に繋がりそうな奴がいいんだがな…………)
海坊主は自分の首元を擦り、首輪の感触を確かめる。
殺し合いから脱出するには、首輪の解除が不可欠。
だが少なくとも工具も首輪の構造の知識も無しに、外せる代物では無さそうだ。
工学に明るい者ならば、解析が可能かもしれない。
「リトーっ!! どこー!?」
それまで海坊主に拠るもの以外の物音が無かった住宅街に、若い女性の声が木霊する。
視力が無い代わりに発達した聴覚が、即座に声の主の位置を把握する。
(近いな。しかし殺し合いの真っ只中ででかい声を上げるとは、何考えてやがる!?)
殺し合いの参加者以外が居るとは思えないが、殺し合いの当事者なら大声を上げて人を呼び寄せる危険性は分かる筈だ。
それが出来るのはよほど考えが足りない者か、あるいはよほどの自信家か。
(…………取り合えず、どんな奴か確かめに行くか……)
「リトーっ! 春菜ーっ!! 出てきてよー!」
建物の陰から、声の主の様子を窺う。
10代後半と思しき女性が、周囲を警戒する様子も無く呼び掛けながら歩いている。
奇妙な事に、どれ程耳を澄ましても衣擦れの音がしない。
(服着てねー訳、無いよな……。そんな事より問題は接触するか否か、だ)
周囲に余人の気配は無い。
歩行音から察して、武器は持っていない。
武器も無い小娘1人、いざとなれば力付くでどうとでもなる。
海坊主は接触を試みる事にした。
極力気配を消して近付き、建物の陰から女の腕を掴まえた。
「リトと春菜、どこいったのかな…………あっ!!」
建物の陰に引き込み、後ろから女の首に手を回す。
「動くな! 声も上げるんじゃねえぞ。こっちの指示に従えば危害は加え…………おまえ、本当に裸じゃねえか!!」
女の服の感触が無い事に、海坊主が顔を真っ赤にして驚く。
「やっ…………はなしてよっ!!」
女は海坊主の手を強引に引き剥がし、身体ごと振り回す。
振り回されている当の海坊主は、自分の状況が把握出来ていない。
自分より遥かに体格で劣る少女に腕力で振り回されるなど、海坊主の常識では考えられない事態からだ。
しかし女――――ララ・サタリン・デビルークは、正に地球人である海坊主の常識外の存在
デビルーク星の人間であった。
振り回す勢いのまま地面に叩きつけられる。
全身に走る衝撃を最後に、海坊主は意識を失った。
◇ ◇ ◇
「うーん、ちょっとやりすぎちゃったかな? 地球人のパワーに合わせるのって、難しいんだよねー」
倒れ気絶している海坊主を見下ろして、ララは珍しく僅かに困惑の色を浮かべそう呟いた。
殺し合いが始まって、ララが思った事は訳が分からないという事だった。
地球の文化では珍しくないのかも知れないが、デビルーク星に生まれ育ったララには
何の意味があって殺し合いなどしなければならないのか、まるで理解が出来ない。
行動方針を定めかねたララは、最初に集められた場に居た知人の結城梨斗と西連寺春菜を捜す事にした。
地球人の2人ならば殺し合いについて、何か知っているかもしれない。
ペケが居ないので着る服も無いが、近くにはほとんど人が居ない様だし
もし襲われたとしても、地球人相手ならば遅れをとる事も無いだろう。
そう判断し呼び掛けて回っていたら、予想外の奇襲を受け
咄嗟に相手を投げ付けてしまい、現在の状況に到った。
「この人も、私を殺そうとはしてなかったみたいだし…………どうしよっかなー?」
地に倒れた傭兵、そして未知の殺し合いを前にララの困惑は深まっていった。
【B-6 北西・街 / 一日目 深夜】
【伊集院隼人@CITY HUNTER】
【装備】:逆刃刀・真打
【所持品】:支給品一式 未確認支給品0〜2
【状態】:健康 気絶中
【思考・行動】
1.気絶中に付き思考停止
【ララ・サタリン・デビルーク@To LOVEる】
【装備】:無し
【所持品】:支給品一式 未確認支給品1〜3
【状態】:健康 全裸
【思考・行動】
1.この人をどうしよっかなー?
2.結城梨斗、西連寺春菜と合流
投下完了です。
良作の中、短めで申し訳ないです。
遅れて申し訳ありませんが、私も投下します。
支援
「嘘でしょ、こんなのありえませんわ」
先ほど見た光景が頭から外れない天条院沙姫。
宇宙人のような(ようなではなく本物なのだが)冗談とは何度遭遇しても、人死にには出会ったことがない。
何でも食べる男なんて、変身する女の子に比べれば可愛いものだ。
けれど……アレは……
「と、とにかく、屋敷に帰らなければいけませんわ……」
現状、ハッキリしているのは殺人があった事、周囲に殺人犯がいる事、ここが自分の知らない場所である事。
これらを踏まえると沙姫のやるべき事は自分の家に帰り、警察にワポルの凶行を訴える事だ。
そのために、まずはここがどこか知る必要がある。
いつもと同じように地面から生えている電柱には、『病院ワポル、この先500m』の文字があった。
空を見上げれば、文字通り満天の星空。黒い夜の帳もなんのその、星々が自分たちの明かりをこれでもかと見せ付けて、色が付いて見えるぐらいだ。
「日本に、こんなに星が見えるところがありましたっけ?」
少し疑問を感じるところもあるが、まずは病院。
そこに行けば誰かいるだろうし、何よりもまず、『アレ』を何とかしなければならない。その意味でも最適だ。
後ろから追いかけてくる人に注意を払いつつ、天条院沙姫は駆け足で病院へと駆け込んだ。
自動ドアをくぐり、広々とした受付へと入る。
横長のソファが整然と並べられ、趣味は良いが安っぽい観賞植物と共に沙姫を向かいいれる。
待合室は、百人ほどの人数が集まれるほどの広さで、病院の規模を推し量る事が出来る。
しかし、それなりの大病院でありながら夜は誰もいないようだ。
「誰かおりませんこと?」
入院患者がいれば夜も病院は開いている。急患対応が必要なら、受付に人がいる。
しかし誰もいない。それどころか、明かりすら付いていない。
壁際に備え付けられたアクアリウムの薄明かりだけが周囲を照らすといった状況だ。
誰もいないことは明白だが、それにしては自動ドアが動いていた。
大病院で、夜に締まっていると言うのも奇妙だが、締まっているのに自動ドアが開くのはもっと変だ。
病院におかしな人が入ってきたらどうするつもりだろう。
「誰かいませか?」
再度大声を上げるが、誰も出てこない。
仕方なしに、端に置いてある公衆電話を取り、赤いボタンを押して警察へと繋げる。
ツーー……ツーー……という音、話中。
「全く……ってか、警察が話中ってなんですか!!!」
全くもう、これじゃ『アレ』をどうしようもないじゃない。
『アレ』のためにはともかく、医者と警察が……いや、警察は出来れば遠慮したいところだが、
なんにしても医者は必須だ。にも拘らず、誰もいない。
「だったら、屋敷に帰るまでですわ」
かけ慣れた自宅の電話番号を押しつつ、今度こそという思いで受話器からの音を聴く。
だが、やはりツーー……ツーー……という音、話中。
「屋敷も話中ですか! 全くもう……って、この時間に話してるわけないでしょ!! いい加減になさい」
真夜中に、警察と自宅が話中という異常事態。これはどう考えても、電話が故障している。
「どうしたら良いんですの……」
途方にくれる沙姫に、どこからか声がかけられた。
「姉ちゃん、そんな大声出したら目立つぜ」
小学生ぐらいの小さな子供が、病院の階段に座っている。
「貴方……この病院の患者さん?」
「いんや、俺もゲームの参加者」
「ゲームって……」
「首輪」
少年に言われて、自分の首を再度確認する。
そこにはダイアーに付けられていた物と同じ首輪が確かに存在した。
「全く、見つけたのが俺だったからよかったようなものの……」
「一体、何が起こってますの?」
「俺に聞かれても知らねぇよ、殺しあえってんだろ……悪趣味な妖怪だぜ」
少年から返ってきたのは、当然過ぎる答えだった。
ただ一点、妖怪と言う言葉が気になるが、同じ被害者である以上、彼も事情を全く知らないのが普通。
「貴方も知らないんですの……」
「まぁな、でも心当たりがありそうな人なら知ってるぜ」
「へぇ、誰なんですの?」
「……ぬ…………、あいや、俺だよ俺」
「貴方が?」
「あぁ、こう見えても俺は"妖怪退治"の経験もあるんだ」
分かりやすい嘘だと沙姫は思う。要するに、この子は『男の子』なのだ。
ワポルを格好よく倒したいのだろう。だから、妖怪退治の経験があるなどとトンでもない嘘をついている。
ワポルが妖怪と言うのには別に反論しない。
世の中には金色の闇のような訳の分からない生き物だっているのだから、何でも食べるワポルが妖怪と言われても納得できる。
しかし、目の前の少年がその妖怪を退治できるとは到底思えない。
(参りましたわね……こんな子供を放って置く訳にもいきませんし……『アレ』も何とかしないと……)
─・─・─・─
あんな事が起こった直後だ、大抵の事で立野広は驚かない。
殺し合いをしろと言われた程度では、あの事件には到底及ばない。
だから彼はきわめて冷静だった。
「とにかく、響子たちを探さないとな」
彼女がいるかどうかは分からないし、出来ればいて欲しくない。
小学生の女の子が妖怪主催の殺し合いに巻き込まれたら助からない。昔はともかく今は……
「センチになってたってしょうがねぇ……やるべき事をやらねぇと」
まずは落ち着いて武器の確認。
妖怪ワポルはゲームプレイのための武器をくれると言っていた。
だとしたら、自分にもそれなりの武器があるはずだ。かつての"オロチ戦"のように。
そう信じながら、デイパックの中を弄ると一個のカプセルと説明書が入っていた。
「何々……『何でも斬れるなでしこの剣』か……これが……剣?」
消しゴム大のカプセルは、どう見ても刃物ではない。
ためしにゴシゴシと病院の床を擦ってみるが、全く斬れない。
「妖力が必要なのかな? だとしたら、俺には使えないよ」
そう思って他の武器を探してみるが、どれもカプセルと説明書だった。
このゲームは妖怪主催のものだけあって、どうやら全てに妖力が必要らしい。
何よりもまず、やるべき事は妖力の確保。あるいは、それに代わる力の確保。
「こんな時、先生なら……って、駄目だ駄目だ、先生はもう…… 「誰かいませか?」
え? 病院のロビーから、女性の声が聞こえてくる。
階段を下りると、そこには若い女の人が一人、電話機と格闘している。
でも多分、あの電話機は繋がらない。
案の定、どこへもかからず、女性は諦めてしまったらしい。
「姉ちゃん、そんな大声出したら目立つぜ」
全くもう、今すぐ響子を探さなきゃならないってのに。
─・─・─・─
「これは妖怪ワポルが仕掛けた事件なんだよ!!」
「な、なんですってーーー!!」
全く信じてない。
さっき会った女性はサイナン高校クイーン、天条院沙姫。
とても綺麗な人で、話すたびに背景にキラキラした光が見えるような人。
「マジだって、本当に妖怪の事件なんだよ」
「だから信じてますわ」
「いいや、その顔は信じてない」
「私の美しい顔に何か文句でもあるんですの」
「そうじゃなくて、姉ちゃん信じてねぇだろ」
ともかくも、今すぐ響子たちを探さなきゃならねぇ。
あれ? でも居ないことの証明ってどうやるんだ?
万一見つかっちまったら、響子も危険な事件に巻き込まれてるって事だし。
でも、いくら探しても見つからないと言って響子がいない証拠にはならない。
つーことはさ、事件に巻き込まれた全員を探さなきゃいけないじゃん。で……全員って何人?
「とにかく、姉ちゃんはここに隠れといてくれ。俺はやんなきゃならない事が……」
「高校生の私に、小学生を放って置けというんですの?」
「高校生っつっても、霊能力も使えないんじゃ駄目だって」
「貴方は使えますの?」
「い、いや……とにかく、俺が何とかするから病院の目立たない部屋に隠れといてよ」
「だから貴方は霊能力を使えますの?」
「え、えと……」
使えるわきゃねぇだろ、ぬ〜べ〜じゃあるまいし。
「出来ないんでしたら、貴方を放っておく事など出来ませんわ」
「いや、だから道具があれば……」
「その道具はどこにありますの?」
「い、今ここにはちょっと……」
「つまり、使えないのね」
困った、この姉ちゃんは俺を戦わせるつもりが全くない。
「沙姫姉ちゃん、頼むから信じてくれよ。俺にはちゃんとした霊能力があるんだって」(もちろん嘘だけど)
「信じてますわ、要するに道具がないと霊能力が使えないにも拘らず、
大切な道具をなくしてしまった零能力小学生なんでしょ?」
「レイの字が違ぇっつーの!!」
「同じ事ですわ!! って、いけません。貴方のせいで大事な用を忘れていましたわ」
「どうしたよ? 姉ちゃん」
「どうでもいいから、貴方はここで待ってなさい」
「だから、どうしたんだよ」
そういうと、沙姫姉ちゃんは俯いて考え込んでしまう。
俺は病院の外に出てないんで、状況が掴みきれてないが、姉ちゃんは何か別の事を知ってるみたいだ。
それが一体なんなのか、説明してくれないとわからねぇ。
「いい。信じられないかも知れないけど、病院の外には和服を着た木乃伊がうろついてますわ」
「それぐらい見慣れてるって」
「冗談じゃなくて本当ですのよ」
「だから、俺も本当だって……」
「……ふぅ、仕方ありませんわ。とにかく、その木乃伊に襲われた殿方を先ほど分かりにくい所に隠してきたのですわ」
「どうして連れて来なかったんだよ」
「仕方ないじゃありませんか、私には男性一人抱える事も出来ませんし、携帯もなぜか無くなってますし。
とにかく、適当な包帯でも持って来ないとあの方が……」
「……分かったよ。んで、その兄ちゃんはどこにいるんだ?」
「……貴方は私の話を聞いてませんでしたの! ここで待ってなさいと……」
─・─・─・─
結局、あれから一悶着あったけど、怪我人救出が最優先ということで、
私は不本意ながら自称霊能力小学生の立野広と共にあの男のところに行くことにしました。
本音を言えば、こんな泥臭い事はララにでも任せてしまいたい所なんです。
でも、私は彩南高校のクイーン。下々のものとは違うという所を見せなければなりません。
十数分前。私が民家にいた時。生まれてはじめて、戦闘を目撃いたしました。
ララと闇との闘いのような、遊び感覚のそれではなく文字通り生死をかけた戦闘。
私が助かったのは、民家の窓から闘いを覗いていたからであって、もしも現場にいたら、命が無かったかもしれません。
尤も、お2人とも殿方でしたから、私の美貌を知ると手出しできなくなるでしょうけどね。
それはともかく、その闘いは一方的なものでした。
片方だけが武器を持ち、もう片方は武器を持ってない。
両方とも剣士を自称していましたけど、鞭を振るう剣士と素手の剣士。
何と言うか結果は見え透いてましたね。結局、闘いが終わり、鞭を持っていたほうが自分の勝利を確信して去った。
その後、死んだかと思われた素手の剣士が実は生きていた……って話なんですけど……
あれから二十分も経ってないんですから、まだあの木乃伊剣士は近くにいるはずなのよね。
で・す・か・ら
小学生は引っ込んでろと言ったのに……この子ったら全く言う事を聞かないんだから。
大方、自分たちが大事に巻き込まれた事を理解できず、ゲーム感覚で楽しんでいたいんでしょう。
ドラゴ●クエストの勇者になったみたいに、ヒーローとして活躍したいって思ってるに決まってますわ。
だから、この子は全く恐怖心という物が無い。
私なんか、美しすぎて顔に出ませんけど……とても……
あぁ、美貌がこんなにも厄介なものだったなんて、これも生まれてはじめて知った事ですわね。
殿方から言い寄られる程度でしかないと思ってましたけど、何をやっても美顔にしかならないんですもの。恐怖が表に出ないわ。
「姉ちゃん、なんか変な事考えてねぇか?」
「別に、そんな事ありませんわ」
「綺麗な顔してるのに、にやけてたらキモいぜ?」
この糞餓鬼……。まぁ、今はこの子を相手にしている場合じゃありません事よ。
「こちらですわ、この家の中に彼を隠してるのよ」
民家の中にあるフローリングの一室。
そこに一人の青年、ロロノア・ゾロは眠っていた。
病院に向かう前、応急処置としてその場にあったカーテンを巻いておいた。無論それだけでは足りない。
本来的にいえば、きちんとした止血処理と消毒処理、そして輸血が必要であろう。
けれど、一介の高校生である天条院沙姫には適当な布を巻く事が精一杯だったのである。
「広、台所から水を持ってきて頂戴…………貴方……」
「誰だお前……」
広と2人で入ったはずの民家。
ゾロ以外、誰もいないはずのそこに、気が付けばもう一人。
「はじめまして……かな? そこの女は俺が来る事を知ってたみたいだがな」
「……貴方は…………先ほどの妖怪木乃伊(ミイラ)」
(な、何だよコイツ……本物のミイラじゃねぇか……)
「突然で悪いんだが、お前たちはこの遊戯をどう思う?」
「殺し合い……の事ですか?」
「そうさ」
沙姫は目配せをしながら、広に自分の後ろに隠れるようにと指示を出す。
広は首を振って、それを拒絶する。
「殺し合いなんて言われても、私には何のことかサッパリ……」
「そうかい……」
言うが早いか、ミイラ男の右手から一筋の光が伸びる。
それは蛇のように曲がりくねり、背後から広の腕を直撃した。
(ぐぁ……)
「殺し合いってのはな、お嬢さん。自然の摂理なんだよ」
「人間の摂理ではありませんわ」
な、なんなんだよ一体。
どうして、『今』俺が妖怪に襲われなきゃならねぇんだよ。
「人間も自然の一部さ」
「そんな野生の摂理なんて彩南高のクイーンには関係ありませんことよ」
姉ちゃんが手招きをして、俺を後ろに隠そうとする。
駄目だって、アイツは俺や姉ちゃんに勝てる妖怪じゃねぇよ。
それぐらい姉ちゃんだって分かるだろ。
「クイーンとは洒落た肩書きじゃねぇか」
「洒落てるのは肩書きだけじゃありませんわ」
口じゃ言い争ってるように見えても、姉ちゃんだって震えてる。
あれ……でも、一歩前に出たぞ。
って、俺の前に出てるじゃねぇか……この人、小学生の俺を守ろうってのかよ……
対峙する沙姫と木乃伊男。
沙姫が震えていることぐらい、小学生の広にだって分かってる。
口では強がっていても、体にはそれがハッキリと出ている。
それが面白いのか、木乃伊男はクスクスと包帯の上からでも分かる笑みを浮かべている。
広の片腕は、痛みが増し、そこからポタポタと血がたれているのが分かる。
それでも、沙姫は動こうとしない。動けないのではなく、多分、動かない。
「せっかく招待されたんだ、国取りも忘れて一介の剣士として、この余興を楽しみたいんだが……」
「国取りなんて、10歳の子供みたいな事言いますのね」
「来て見れば歯ごたえの無い連中ばかり……」
「だったら、女子供ぐらい見過ごしたらどうですか?」
「クックックッ、強がるじゃねぇか……震えてるぜ?」
後ろにいる俺にもわかる。
沙姫姉ちゃんが震えていることぐらい。
「まぁ、最初の獲物としては役不足もいいとこなんだが……」
木乃伊男が、右手の持つ鞭をクィと動かす。
その瞬間、鞭は生き物のように跳ね起きて、背後から沙姫姉ちゃんに襲い掛かったんだ。
「とりあえず、死んどきな!」
「やめろ!!」
俺は、気が付けば体が動いていた。怪我したはずの右腕で、もう一度敵の攻撃を受け止めていた。
んも〜シシオ!!
「木乃伊男…………それ以上……やると俺が退治してやるぞ……」
「志々雄真実だ」
「南無大慈大悲……ぬ〜べ〜の霊よ俺に力を!!」
「広、下がってなさい」
沙姫の周りには、今も薄刃の太刀が舞っている。
「南無大慈大悲……」
「救苦救難だ、坊主」
「わかってら、木乃伊野郎!!」
クスクス哂いながら、薄刃の太刀は広へと標的を変えていく。
「俺にはぬ〜べ〜のような力も無い、鬼の手だって無い。妖力も無い」
「なら諦めな。所詮この世は弱肉強食、強ければ生き、弱ければ死ぬ」
襲い掛かる太刀に、広はなす術も無い。
沙姫も志々雄に襲い掛かるが、志々雄は涼しい顔でよけるだけだ。
「でも……でもよ…………、もう、ぬ〜べ〜は居ないんだ。俺たち5年3組が強くならねぇと、成仏できねえんだ」
「全滅して未練を断ってやれよ。手伝うぜ」
志々雄に襲い掛かっていた沙姫が剥がされる。
「ぬ〜べ〜のところに行きな、坊主」
軟らかい刃が、正確に広の心臓へと向かってくる。
「広、避けなさい」
沙姫の言葉が聞こえてくるが、無理だ。早すぎて動けない……
(南無大慈大悲……ぬ〜べ〜、頼む。俺に力をくれ!!)
広が目をつぶった瞬間、刃が肉を裂く音が聞こえた。
「よぉ、ヒロシつったか? 闘いの最中に目を瞑ってんじゃねぇぞ」
痛みは無い。恐る恐る広が目を開けると、そこではゾロが薄刃を素手で掴んでいた。
「全く……やかましくて眠れやしねぇ……」
「お前はさっきの負け犬じゃねぇか……」
「ハッッ!!」
掴み取った薄刃を無造作に引っ張り上げるゾロ。
拳から血飛沫が舞うと同時に、志々雄の体が宙に飛び上がる。
飛び上がり、志々雄の体を蹴り上げた。
「さっきは、武器も持ってねぇのに、散々やってくれたなぁ。木乃伊野郎」
蹴り飛ばされ、数メートル弾かれた所から、何事も無かったかのように立ち上がる志々雄。
「武器がねぇのも、言い訳だろが、糞剣士」
「言い訳するつもりはねぇんだ……一度負けたのは認めてやるよ。だからよ……」
「だから?」
「再戦しようぜ!!」
何言ってんだこいつ?
一度負けた相手に、素手のまま再戦って……
「お馬鹿、貴方は勝てなかったでしょ!」
「いやぁ、寝てる間に怪我が治ったみたいなんでな」
「治ってませんわ!!」
沙姫姉ちゃんの言うとおりだろ。
包帯を巻いたぐらいで、どうして怪我が治ったなんて言えるんだよ。
「それに……考えたんだが、お前ぐらいの剣士相手に素手で勝てないようじゃ、俺の先が思いやられる」
「クックックッ……フハハハハハッッ!!」
「どうした、おじけたのかよ?」
「……ふざけるな!! さっきまで瀕死だった奴が!!」
志々雄が哂うのも無理ねぇ……頭おかしいだろ、この男。
志々雄への恐怖心を忘れるほど、俺はこのゾロに驚かされた。
「別にふざけちゃいないさ、世界一の剣豪になるためには、このぐらいは軽くやれねぇと駄目だ」
でも、俺はその時、ゾロの瞳に本気の覚悟を感じたんだ。
死んだぬ〜べ〜が俺たちを守るときに見せてくれた、覚悟と同じものを。
【D-3 何処かの民家/一日目 深夜】
【天条院沙姫@ToLOVEる】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、不明支給品本人未確認
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ゾロと志々雄の闘いで死者を出さない。
2:警察に連絡する、救急車を呼ぶ。
3:立野広を守る。
4:屋敷に帰る。
【立野広@地獄先生ぬ〜べ〜】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、なでしこの剣@ジャングルの王者たーちゃんinホイポイカプセル@ドラゴンボール、不明支給品2個本人確認済み
【状態】:右手に裂傷
【思考・行動】
1:ゾロと志々雄の闘いで死者を出さない。
2:稲葉響子や5年3組の皆を探す。
3:天条院沙姫を守る。
※28巻#239と#240の間から参戦。ぬ〜べ〜死亡時です。
【志々雄真実@るろうに剣心】
【装備】:薄刃の太刀@るろうに剣心
【所持品】:支給品一式、不明支給品2個本人確認済み
【状態】:健康
【思考・行動】
1:目の前の三人を殺す。
2:一介の剣士として殺し合いを楽しむ。
【ロロノア・ゾロ@ワンピース】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、不明支給品3個本人確認済み(刀剣類はありません)
【状態】:重傷(程度は次の書き手さんに任せます)
【思考・行動】
1:木乃伊男を倒す。
2:仲間を探す。
【なでしこの剣@ジャングルの王者たーちゃん】
アペデマス曰く、何でも斬れる剣。実際には斬れないものもあったので、恐らくは当時存在するほとんどの物が斬れる剣という意味だと思われる。
諸刃の剣であり、全長3m近く、幅は30cm近くありそうな概観。重すぎて現代の剣士には扱えないといわれている。
本当に、遅れて申し訳ありませんでした。
皆さんの投下が凄く嬉しくて……なんと言ったらいいか分からないぐらいです。とにかく、嬉しすぎます。
今後とも、頑張って行きたいと思っておりますので、皆さん一緒に行きましょう。
投下乙
まぁ最初くらいはこれで止めても問題ないかなあ
ヒロシとさき、そして剣豪ゾロ
対するは四国4人殺しで名高いマコトシシオ!
どちらも生き残ってほしいです
>>395 来たーーーバクラだ!! なんというか、遊戯王のキャラはいい奴が多すぎてバクラの事すっかり忘れてたんですよね。
孔雀舞とか、インセクター羽賀とか、社長とか……
それだけにバクラが来てくれたのが嬉しすぎる。なんつーか、どっちも邪悪ですよねぇ……
おまけにコイツラまともな殺し合いなんてしそうに無い。逆に怖いよ
>>408 いやいや、ララ……ペケがないからって裸ですか。
いくらなんでも、これやちょっと……アリでしょwww
予想以上に早くSSが増えてきたので、まとめサイトを作りました。
http://www6.atwiki.jp/jlcbr/ あと、したらばの方もIDを日替わりに変えました。これを機会に、今まで書き込みにくかった方もご利用ください。
スレ立てなども(連続スレ立て制限はありますが)、基本的に自由に出来るようになっています。
ララは別にペケつけても大丈夫な気がするんだけどねえ
武器になるなら没収されるけど、あれでどうやって殺す?
撲殺ですかw
事務連絡です。
mapにバグがあるらしいことが分かりました。
さっちゃんの画像を追加した方だと思うのですが、一度上手くいかなかった事があると思います。
多分、リトも追加しようとしたのかな? もしもその方がいらっしゃいましたら、その時の事を教えていただけると幸いです。
今のうちなら直すのも、大した手間ではないと思いますので、ご協力をお願いいたします。
マップというのは、もちろんこれの事です。
ttp://jlcbr.hp.infoseek.co.jp/map.html
>>442に追加連絡です。
現在、マップに皆さんが上げてくださった画像は全部保存しております。
ですので、一度このマップを壊してみてください。
アレをしたら動かなくなった、コレをしたら動かなくなった、という情報を皆さんで集めてみてください。
後々になって出てこられると、その方が困るので、本当にお願いいたします。
多分、うまくやれば地図が壊れます。一回やってみてください。
そして、出来ればその時の状況も教えてくださると助かります。
真夜中で不安ですが、真夜、亀仙人、ルフィのSSを投下いたします。
「さて…どうしたもんかの」
真夜中に長い髪を靡かせているのは一人の女性。
その若さにそぐわぬジジイ口調の着物美人が、髪を撫でて考え込んでいた。
その流れるような髪色は銀。
悩ましい膨らみが押し上げる肌蹴た胸元は艶やかに月明かりに照らされ、整った顔立ちも色香が溢れんばかりだ。
まさに月下美人と言えるだろう。
統道学園三年、柔剣部部長。
棗真夜は思案していた。
(まさかタチの悪い"ドッキリ"ではあるまい…)
馬鹿な、と頭を振って下らない考えを振り払う。
ただの趣味の悪い冗談で、首から上を吹き飛ばされてたまるものか。
はっきりと見た、アレは真実。
この地獄のような遊戯も、また真実。
『殺し合いをしてもらう』…?ふざけているがやはり真実だ。
首にはまる、冷たい感触がその証拠。
あの獣のかぶりものをした男が、異能の者であることも把握できた。
刀剣類を食す人間など、常識では測れないことばかりだ。
「好戦的な輩に出会わぬことを望むばかりじゃな…」
歩き出しながら、取りあえずは支給品を確認することにする。
むろん、こんな下らない遊戯に付き合う気はさらさら無い。
しかし、自分以外全てが闘いを始める可能性もけして否定できないのだ。
そのため、自衛の手段があるに越したことはない。
体術の心得もあるが、やはり自分に合った獲物がいい。
特に日本刀のような武器を求めて、支給品の入った袋に手を突っ込んだ。
妹の亜夜や、部の宗一郎達は来ては居ないか、等と考えながら。
が、その思考は中断される。
>>391 クロロかっけーーー、1stだと理不尽な暴力に屈したが、今回は頑張ってくれる事を祈るぜ
>>408 海坊主の可哀想さ加減に笑えてくる……つか、ララ裸かよ
>>415 ゾロはまだ戦闘前って感じだね、これからどうなるのか。一応武器もあるしなぁ
「……!!」
中断は背後より出でた気配によるものだった。
振り向きざまに中に入っていた棒状の物を取り出す。
長めのそれは、紅色をしていた。
棍だろうか?
油断なく両手で構えなおした。
ここまで接近を許したのは、単に真夜が思案中だったからではない。
それ相応の使い手が現れた、ということだ。
好戦的な輩ではないか、と緊張が走る。
暗闇の中、相手の姿が目視できる距離になるまで近づいた。
「……」
「はろー」
気の抜けた挨拶を投げかけられた。
現れたのは老人だった。
「ご老人、そこで止まってくれ」
「ほいほい」
夜の闇に眼が慣れ、相手の姿の仔細が見えてきた。
ド派手なアロハシャツに身を包み、背中には何か背負っているように見えた。
表情は豊かな白髭と、今時の若者から見れば古風な大きめなサングラスに遮られ、窺い知れない。
両手を顔の横に上げているのは、おどけているようにも見える。
「……乗っていないのなら、こちらに荷物を投げてもらおうか」
「……ええのぉ」
「は?」
「ええのーーーーーーーーっ!!!」
むっちんむっちん。
ぷりんぷりん。
ド外れたピチピチギャルを目の前にして、獣の箍は外れていた。
老人の赤ら顔が一瞬で接近する。
その思いもがけない速度に真夜は不意を突かれた。
一瞬で回りこまれ、気づいた瞬間には太股に縋り付かれ頬擦りをされていた。
「なっ!?」
「ええのー、ピチピチじゃのぉぉぉーーー!」
「こ、このっ」
振り払おうとするが、この老人、存外力が強く離れない。
ならば、と手の棍で振り払うと、脚にかかった重みが瞬時に消失する。
「な…!?」
「プリプリじゃのぉぉぉーー!!!」
「ぬおっ!?」
尻を撫でられていた。
はしたない声が出てしまうが、当然の反応ではある。
得体の知れない老人にセクハラを受ければ無理も無いだろう。
だが真夜とて、ただの女子高生ではないのである。
こうも容易く背後を取られるとは、この老人は只者ではないのではと考える。
油断なく、振り返り身構えたものの、そこに姿は無い。
そして背後から、声がかかった。
「お嬢さん」
「…?」
振り向けば、先程までとは打って変わって真剣な表情だ。
落ち着かない様子はどこへやら、水を打ったように静かだ。
こちらに飛び込んでくる様子も無い。
「あんたに、頼みがあるのじゃよ」
「……何が、目的じゃ?」
「その…あの…」
「?」
「ちょっとだけ…ぱ…ぱぱ…『ぱふぱふ』させてもらえんかの…?」
赤ら顔に棍が叩きつけられた。
「……つまり、こういう事かの?『わしの身体を見ていてもたってもいられんようになった』」
「すまんのー」
「たわけ…そもそもなんじゃ、『ぱふぱふ』とは」
語感から淫猥な予感を感じ取って防衛本能が反応したが、具体的な行為は不明だ。
もっとも、あの伸びきった鼻の下を考えれば良い返答は期待できなかったが。
「むふふふふ…こう…おっぱいとおっぱいの間にカオをはさんで…」
「むんっ」
やっぱりそれなりに卑猥な行動であって、実行に移そうとした老人の額を棍でどつく。
無礼な行動ではあろうがこちらも相応のことをやられた、余すとこなくやられたのだ。
これ以上されてはたまったものではない。
「ほんのご挨拶じゃよー…お嬢さん、名前はなんじゃい?」
「はぁ……まぁ、戦意が無いのならヨシとするか…棗 真夜じゃ」
「マヤちゃんか、よろしくのう…わしの名は『武天老師』じゃよー」
目の前の老人の名乗った名称に、真夜は少々呆気に取られた。
この老人、老師と呼ばれるほど徳の高い人物なのかと疑問が湧いて出たのだ。
だが、よくよく思い直してみればあの動きは常人の成す技では無い。
やはり、只者では無かったのだろうか。
「…でも皆には『亀仙人』で通っとるよ。亀ちゃんとでも呼んでちょ」
「…老師、そろそろ本題に移らせてもらうぞ」
「んもー、つれない娘っコじゃのう…あだだ」
さり気なく尻に伸びる手は、やはり常人の成す技では無かった。
でも、やっぱりただのスケベじじいかもしれない。
ともかく、右も左も解らぬ者同士としてひとまず同行することとなった。
身の危険は少なからず感じているが。
さげ
「よいかの?わかってはいると思うが我々には情報が必要と思うんじゃ」
「うむ」
「ここは人の集まる場へ行って、他の参加者からの情報を得るのはどうかと思うのじゃが、どう思う?」
「うむ」
「聞いておるのか?」
「うむ」
「…年齢はいくつじゃ?」
「うむ」
「うりゃっ」
視線がどうも胸に固定されていたようなので再び棍でどついた。
余裕なのだろうか、それともボケているのだろうか。
真夜は不安になった。
「とほほ…もう少し老人をいたわってほしいわい…」
「安心せい老師…十分盛っとるよ…………あ。そうか」
真夜は頭を掻きながら、一人物陰へと歩き出した。
亀仙人がその後をついていこうとするも、手で制される。
「少々、待ってていただきたい」
「む?」
「野暮用じゃ。詮索無用」
そう言い残し、真夜は物陰の方へ駆けていった。
「オシッコかの…」
その場に残された亀仙人は、真夜が聞いていたらどつかれるであろう事を呟いた。
だが、それだけでは収まらないのが亀仙人という人物だ。
「むふふふ…」
以前、天才発明家ブルマの発明品を利用してトイレを覗こうとしたほどの筋金入りスケベなのだ。
前例に漏れず、こっそり真夜の後についていった。
「そーっと、そーっと…」
「何がそーっとじゃ」
音を立てないように近づいた亀仙人の背後から声をかけたのは、銀の長髪に着物を着込んだ『少女』であった。
さげ
「のう、マヤちゃん」
「なんじゃ」
二人は今、地図で確認した一番近い町の方角である西に向け、歩みを進めている。
亀仙人はどこか沈んだ様子であった。
「もとの、ピチピチギャルに戻らんか?」
「こっちの方がいろいろと都合がいいんじゃ」
大して真夜は、どこかニンマリとした顔で亀仙人の後についている。
先程隠れたのは、用足しなどではない。
『身体操術』と言う技法で彼女のもう一つの姿である幼女形態に変形したのだ。
『気』の発散が抑えられる上、老人と子どもというこのコンビならば相手にそう警戒を与えるわけでも無いと踏んだからだ。
そして何より重要なのは、亀仙人は幼女は守備範囲外だということだ。
真夜は執拗なセクハラから開放されたというわけである。
亀仙人のほうも、多少は驚いたらしい。
彼は口からガムを吐き出す恐竜や満月を見ると人間になる狼といった、常識外れの生物を知っていた。
だが、変身する美女などこの世にランチさんくらいしかいないと思っていたらしく、その衝撃は大きかったようだ。
おまけに眼の保養が出来なくなってしょんぼりしている。
「あんまりじゃ…老いぼれの楽しみを奪わんといて…ゴホ、ゴホ」
「クヨクヨするな老師、きびきび歩くんじゃ」
とぼとぼ歩く亀仙人の背の甲羅を、後ろから『如意棒』でつつく。
亀仙人にこれを見せたところ、彼の弟子の持ち物だと言うのだ。
真夜はそれならば、と彼にこれを預けようとしたが、亀仙人は断った。
『紳士は女性から武器を取り上げるような真似はしない』らしい。
それに彼は生粋の武術家、その身一つで戦えるからとのことだった。
これには素直に感謝の意を表し、真夜もありがたく如意棒を持たせてもらうことにした。
何でも自由自在に伸縮する武器だそうで、これは様々な用途に活用できそうである。
支援
今日は休むので ◆qlSvzgMuwU 氏の作品への感想はまた今度
代理投下させていただきます
そのまま数分歩いたところで、そういえば自分らの支給品を把握していないことに気がついた。
先程は咄嗟に取り出した如意棒しか確認していなかったし、亀仙人は出会ったときに何も所持していなかった。
彼には何が支給されたのかを聞こうとしたときだ。
前を歩いていた亀仙人が、歩みを唐突に止めた。
「む、どうしたんじゃ老師」
「耳をすませるんじゃ、マヤ。何か、聞こえんか……」
亀仙人の表情が、引き締まる。
真夜も耳を済ませてみれば、なるほど確かになにやら聞こえる。
なにやらくぐもった声が断続的に叫び声を上げているようだった。
「ふぎ!…うう、ふんぎぎぎぎぎ!」
「…ほら、聞こえるじゃろう?」
二人が声のする方角に警戒しつつ向かうと、そこにはなんとも奇妙な光景が広がっていた。
声の主は、わら帽子の少年だ。
顔を歪めて、声を上げている。
問題なのはその『状況』であった。
岩山の麓には、大きな岩がいくつも転がり、積重なっている。
その中でもひときわ重そうな大岩二つの間に、その少年はみっちりと挟まっているのだ。
よく見ればその身体がぐにゃりと変形しているようにも見える。
一体全体どうやったらその状況に行き当たるのか、真夜と亀仙人は呆然とした。
「あっ!おーい!うおーい!」
「こちらに気づいたか」
「…助けた方がいいかの?」
苦しそうにくねくねともがいている様は確かに気の毒だ。
二人は、麦わらの少年を引っ張り出すことにした。
15 名前: ◆qlSvzgMuwU[sage] 投稿日:2008/06/23(月) 03:17:52 ID:sld.Oq2E0
「上からはまったようじゃな…一体どうしたんじゃ、おぬし」
「いやー助かった!おれ気づいたら岩山の上にいて、建物が見えたからそっちの方へ行こうと飛び降りたんだ」
「それでこの隙間にはまり込んだというわけか…破天荒な奴じゃ」
大きめの岩の上によじ登り、亀仙人は少年に向かって手を伸ばす。
しかし、隙間は思いのほか深く、あとわずかで届かない。
中に入って岩をどかそうにも、中心の少年はぎっちりと挟み込まれていて自由が取れないほど狭いためそれも無理そうだった。
亀仙人は、真夜から如意棒を受け取り、隙間の少年に差し伸べる。
「おい小僧、この棒につかまるんじゃ」
「お、ありがとうじいさん!頼む、ひっぱってくれー!」
「挟まれてるというに元気じゃの…」
亀仙人が棒を引っ張ると、その先端を少年の手が握っている。
すかさず真夜がその腕を掴み、亀仙人も如意棒を置いて彼の手を握った。
そして、腰を入れて引っ張る。
「……なんじゃこれは」
「引っ張れども腕しか見えん…おぬし、どれだけ腕が長いんじゃ」
「あ、悪ィ!おれゴムだから」
462 :
代理:2008/06/23(月) 10:18:12 ID:HX9g4dos
説明になっていない、と頭を抱える真夜。
自分以上に変形する人間を初めて見て、困惑気味であった。
確かに目の前でびよんびよん変形する腕を見れば、それはゴムとしか形容しようがない。
だが今はそんなことよりも、引っ張っても引っ張っても伸びるだけということが問題だった。
「ダメだー!ぜんぜん抜けねー!」
「だらしなく伸びるな!!伸びるばかりじゃぞ!」
「ふんぬっ!ぬおおっ!」
亀仙人がぎっくり腰寸前まで腰を反らして引っ張るも、やはり腕がびよんびよんと伸びるだけであった。
いっこうに抜ける気配は無い。
「なーんか伸びるだけで抜ける気がしねえよ」
「おぬし、やる気あるのかっ!!」
「ぬおおおおおーーーーっ!」
亀仙人が顔を真っ赤にしつつ思い切り腕を引っ張ると、岩の隙間からずず、と音が聞こえた。
次の瞬間、ロケットのように少年が飛んでいく。
「ぬけたーーーーーっ!!」
そして夜空に叫んだ少年は、まっさかさまに大地へと堕ち、突き刺さった。
463 :
代理:2008/06/23(月) 10:24:22 ID:HX9g4dos
16 名前: ◆qlSvzgMuwU[sage] 投稿日:2008/06/23(月) 03:18:55 ID:sld.Oq2E0
「いやーー助かった!!おれはルフィ!よろしくな!」
頭から突き刺さったために泥まみれの少年は高らかに笑った。
苦労して引っ張り出したとたん、大笑いしながら感謝の言葉を述べる少年に、いささか真夜は疲れた様子である。
「わしは武天老師、またの名は亀仙人じゃよー」
「…棗 真夜じゃ」
まあ、この態度ではゲームに乗っているとは考えづらい。
ひとまず名乗り、、情報交換といくことにした。
「いやーホント助かった!命の恩人だお前ら!ありがとう」
「ほっほっほ、大したことはしとらんよ」
「老師、汗を拭いたほうがよいぞ……さて小僧。お前には聞きたいことが山ほどあるな」
「ん?なんだ?」
きょとんとした目の前の少年に、最初から思っていた疑念をぶつける。
「なんでゴムなんじゃ」
「おれは小さい頃ゴムゴムの実を食った…ゴム人間だ!」
「…さっぱりわからん」
その後、要領を得ない会話の中からかろうじて得た情報は、彼が海賊であること。
『ゴムゴムの実』とは悪魔の実という果実の一種で、食すと特殊能力が使えるらしい。
その代償として一生泳げなくなるそうで、彼も礼によってカナヅチだとか。
しかし、思わぬ情報を彼は口にする。
「あの『邪魔口』またおれらの邪魔しに来たのかな…しつこいなーあいつ」
「…?それは誰のことなんじゃ」
「あいつだ、あのカバ男!おれ、あいつ知ってんだ!」
「まことか!?」
464 :
代理:2008/06/23(月) 10:25:51 ID:HX9g4dos
思わぬ情報を得た真夜、亀仙人。
一体このルフィという少年、どれほどの情報を持っているのか。
目の前のこの少年はバトル・ロワイアルを揺るがすほどの力を、持っているのかもだろうか。
【F-5 岩山の麓/一日目 深夜】
【棗真夜@天上天下】
【装備】:如意棒@DRAGON BALL
【所持品】:支給品一式、不明支給品本人未確認0〜2?
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ルフィから情報を得る。
2:人の集まる所へ行く。
3:妹や仲間が来ていないか気になる。
【武天老師(亀仙人)@DRAGON BALL】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、不明支給品本人未確認
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ルフィから情報を得る。
2:ひとまず真夜と行動を共にする。
【モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、不明支給品本人未確認
【状態】:健康
【思考・行動】
1:目の前の二人と話をする。
2:仲間を探す。
465 :
代理:2008/06/23(月) 10:27:53 ID:HX9g4dos
代理投下させていただきました
途中、改行の都合でレスを分けさせていただきました
ご了承ください
皆さん乙です。
>>400 いえ、見やすかったですよ。
なかなか釣り合っているコンビですね、今後の動きにwktkします。
>>412 殺し合いという殺伐とした雰囲気の中、裸のララ…w
良いですねw
女が苦手な伊集院
にとっての天敵w
>>437 これはいきなり来ましたね。
これからどうなるのか、気になります。
にしても武器無しのフルボッコはかわいそうw
>>444 亀仙人w
情報を知って今後この三人がどう動くのか楽しみです。
これは嬉しい投下ラッシュ。皆さんGJです!
>>400 邪悪なステルスコンビ、穏やかな笑顔とのギャップが激しくていいですw
>>412 裸で登場ですか。服を探さずにリトや春菜を探すところがさすがだララw
そして海坊主はとんだ災難ww
>>437 沙姫かっこいい
広がんばれ!
ゾロ登場したとたんに重傷かよw 原作での怪我の多さを思い出してちょっと吹きました。
続きが楽しみなバトルです
>>440 いつも乙です!本当に頭が下がります……
>>444 老師はなんというか、もうww
代理の方も乙です
wikiはもう編集していいのかな?
修正が必要なSSもあるからまだ早い?
ええんちゃう
書き手枠って結構埋まってるよな……
後どれくらい残ってる?
50を上限にするなら後いくつも残ってないね
しかし個人的には50の上限ではなく60ぐらいに上げて欲しいな
投票枠と同数くらいは取っていいんじゃないかなってね
予想通り対主催の戦力が圧倒的になりそうなんだよねぇ。
志々雄クラスのマーダーがもうちょいほしい所。
マーダー参戦はプロットあるんだけど、制限関連で問題が残りそうで躊躇ってる
亀仙人はどうしようもねぇwww ってか、コイツ本名武天老師なんだよな……
免許証に書いてるのがキモ。徳で老師を名乗ってるんじゃなくて、本名なんだぞw
むしろ読み手枠から5人減らして、読み手+書き手枠で計50人とか?
>>476ごめん間違い。
読み手枠から5人減らして、書き手枠を5人増やす
マーダーなら生粋のマーダー吉良吉影がいるじゃないか
現在
書き手枠は、現在投下されたのが11枠、予約が3枠で合計14枠埋まってる
投票枠は、投下が7枠、予約が2枠で、予約可能なのは21枠
FI氏の、土方、セナ、丈助は期限切れと判断していいのかな?
死なないなぁ
今の予約ってどうなってる?
もう予約破棄が来てたのか、thx
yF8njgdyiA:結城美柑、鵺野鳴介:予約22日、21:56:57
hW6N.Nhap2:ブルック、麻倉葉、坂田銀時:予約23日、17:37:51
ってところだな
仮投下スレってないのかな?
正直これどうよ?続きが書きづらくないか?っていうSSが出来たんだけどどうしよう。
暴投なんで誰も続き書きたくない、書けないだったら破棄も視野にいれてるんだが
クオリティもたいしたことないしな
立てりゃいい
みなさん、感想ありがとうございます。そして書き手の方お疲れさまです。たくさん作品が投下されてうれしい限りです。早速読みます。
>>405 >あと、状況表に闇バクラと書いた方が良さそうですね。
>>407 >それと千年リングも装備欄に加えた方が良いのでは?
そうですね。指摘ありがとうございます。大分抜かりがありました。
>>399の状態表を以下の通り訂正します。
【B-5 北東・街 / 一日目 深夜】
【クロロ・ルシルフル@HUNTER×HUNTER】
【装備】:バタフライナイフ
【所持品】:支給品一式
【状態】:健康
【思考・行動】
1:情報収集
2:支給品を集める
3:武藤遊戯を探す
4:黒い球を奪う
【獏良了@遊戯王】
【装備】:Xガン@GANTZ、千年リング@遊戯王
【所持品】:支給品一式、毒薬、解毒薬
【状態】:健康、闇バクラ
【思考・行動】
1:情報収集
2:生き残る
3:武藤遊戯を探す
4:邪魔者は消す
>>480 何となく殺しづらい雰囲気があるんじゃないかな
投票で決まったキャラを殺して別のキャラを出すってのはちょっと抵抗あるし、
かといって殺すためだけにキャラ出すのもまた微妙だし
枠が埋まって全キャラ出れば、死者も出るようになるんじゃないかな
正直に言えば、この前の騒ぎを見るに、投票枠をズガンするのも怖いし
かといってズガンで残り6枠の書き手枠を潰すのもどうかと、っていうところ
この前の騒ぎってなんだっけ?
>>465 代理投稿してくれてありがとうございます…
今後、規制の無いように支援がある時間帯に投下しようと思います。
そういえばタイトルを入れるのを忘れていましたね。
『"谷間"』でお願いします
>>488 それはあるかも。
投票で決まったキャラ殺して別キャラはしにくいけど、わざわざ死に役で枠潰すのもって。
ある意味一話殺しが難しいルールかも。
まぁ一話で殺す必要もないけどね。
二話以降で頑張ればいいよ。
タフとか北斗が出てこないのが以外だ
戦闘狂ばっかでマーダー候補がわんさかなはずなんだけど
そいつらは出なくていいよ
特に北斗
制限が難しいから?
でも資格はあるんだから出ても変じゃないよ
サウザー辺りなら『格』も備えてて、いいと思うけどね。
>>496 >>495も出たら変とは言ってないんじゃないか?
>>497 北斗は読んだこと無いんだけど、個人的には「汚物は消毒だー」の人が良いw
ガンツの武器詰め合わせの当たり支給品をくれてやって上のセリフと共に大暴れさせたいw
二週目いきたい
>>498 そんな小さな言い回しにいちいち突っ込まれてもな…
どうしても気になるなら二行目の「変じゃない」を「問題ない」でも「おかしくない」でも
好きなように脳内変換しといてくれ
それとどうせなら、出なくていいなんて理由も明確でない
個人の主観丸出しの発言に対して突っ込んでくれよ
>>500 そういうお前こそただの小言にマジレスしなくても・・・。
それもそうか
北斗は漫画ロワに出てるからってことだったんじゃないの?
それ言ったら銀魂とジョジョもだけど
>>501 マジレスされるような小言を言う方がどうかと思うが
いやそれはマジレスする方が悪いだろ
そうか?そもそも投票結果に難癖つけるようなことを言うのが元凶だろ
投票結果に難癖付けて得する事なんて一つもない
別にマジレスされるほうからすればマジレスされても構わないんだ、ただマジレスするほうが疲れるし時間の無駄じゃね?と思うわけよ俺は
まぁ俺が言うのもなんなんだけどな
ところでさ
コミック持ってる人、もっと地図にキャラの追加してくれないかな
ワンピ、銀魂、遊戯王、DB、ハンタ、デスノは持ってるから追加したけど、他は持ってないんだ
ララとか掃除朗とかリトとかあるにはあるんだけどもスキャナがない
てか今更だけど全部
>>508がやってたの?
お疲れさますぎ
失礼します。
唐突ですが話が完成したので投下しようと思います。
予約なしで、すいません。
512 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:47:27 ID:ij5OB5nZ
ルン・エルシ・ジュエリアは城のある一室に置かれた、ベッドの上に腰掛けていた。
淡い色彩の髪を手で弄んでぼんやりと思考する。
暗い室内の中には怪しげな薬品や書物が所狭しと置かれている。
けれど、不思議と嫌な感じはしない。どこか人を落ち着かせる雰囲気に満ちていた。
さすがに髑髏をあしらった調度品は趣味がいいとは思えなかったが。
……地球に来てどれだけの月日が過ぎただろう?
メモルゼ星の王族である自分が何だって辺境の地球になどに来ることになったのか。
最初はレンの身勝手な行動に腹を立ていたものの、好きな人も出来た。
ララがいることを除けばそれほど悪くない日々が続いている。
アイドルとして活躍をしたり、ちゃんと地球に馴染んできていると思った矢先にこの仕打ち。
後悔、とまではいかないもののそれに近い感情が一瞬、湧き起こる。
(おまけにララもいたし、リトくんまで……)
まさか、よりによって自分が犯罪に巻き込まれることになるなんて思ってもみなかった。
(……いくら辺境だからって、あんなヤツが王様?)
ドラム王国、国王ワポルなんて名は今まで一度も聞いた覚えがない。
少なくとも、自分の星と交流を持っているような国でないことだけは確かだ。
そんな知らない田舎者が叶えられる願いなど、合法、非合法な手段を含めて大したものだとは到底思えない。
そもそも叶える気があること自体、疑わしい。
(……まぁ、ちょっとだけなら期待をしないこともなかったけど)
しかし、それも殺し合いをしろと言い出される直前までのこと。
――誰があんな死体を見せられて、同じことを出来ると思えるのか。
513 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:48:09 ID:ij5OB5nZ
室内に転送されてきてから、ルンは未だに一歩たりとも動くことが出来ないでいる。
ディバックは足下に置かれたまま、中身を確認することもしない。
まるで、それは得体の知れない生き物の内部を探るような、悪趣味な行為に思えてならなかったから。
(……嫌)
嫌悪感が先に立ち、意味としてまとまりをもたないとりとめのない思考が続く。
動かねばとは思うものの、どう動けばいいのか、何をすればいいかが分からない。
自分が何もしなければ何も起こることもないのではないか。そんな下らないことまで考えてしまう始末だった。
(私、会いたいのかな? ……リトくん)
出会えたところで彼が助けてくれるとでもいうのだろうか。
彼はスーパーヒーローでも何でもない。平凡な地球人だ。
会えて嬉しいだろうか? 殺し合いが今まさに起こるような場所で、本当に彼と出会えて嬉しいだろうか?
(もっと、素敵な場所だったらいいのに……)
それはロマンチックな想像。
けれど現実は非情で、そんな乙女心を理解してくれないようである。
「はぁ……」
遂に溜め息をつくとルンは、そのままベットに横になってしまった。
もう好きにして、とでも言わんばかりのまな板の鯉状態である。
もし、マーダーがこんな美味しい状況を見て襲いかからなかったら、それはマーダー失格と言っていいだろう。
――勿論、異論があることは認めます。
(……どうしたものかな?)
514 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:48:54 ID:ij5OB5nZ
こつん、と足でディバックを蹴ってみる。
結局、嫌でも中身を見なければ今後の対策の取りようがないのかもしれない。
あの男の言いなりに行動するのは不愉快だったが、自衛のためにも武器は必要なのだろう。
(……でも、なるべく使いたくないのよね)
他の人間もどうかそう思ってくれていることを祈りたいものだ。
そんなこんなでも、とりあえずはディバックを調べる覚悟を決めた、その時。
ざくっ、ざくっ。……部屋の外から何か物音が聞こえてきた。
その音は段々とこちらに向かっているように大きくなってきている。
「……っ!」
予想外の展開に驚き、ルンは目を見開く。
……本来ならこの程度のことは予想して然るべきなのだが、こんな最悪の展開をルンは予想したくはなかった。
一転して、緊張に身を包まれる。
ジッパーを開いて武器を取り出せば、物音を立て相手に気付かれてしまう可能性がある。
気付かれるかもしれない危険を冒してまで、そうする必要があるのだろうか?
まだ、この部屋に誰かがいることは分かっていないはず。そのまま通り過ぎてくれることも考えられる。
しかし、もし部屋に入ってこられた場合、武器を構える暇はない。
(……ええっと、鍵! 鍵よ。鍵を掛ければいいんだ!)
即座に立ち上がると走ってドアの鍵を回す。これで時間が稼げる。
……音が止まった。痛いような沈黙が走る。
「……誰かいるのかー?」
515 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:49:19 ID:ij5OB5nZ
悲鳴を上げなかった自分を褒めたかった。
呼吸を必死で整える。足音がこちらに向かってくる。
滑り込むようにしてディバックの元に近付き、必死で手繰り寄せて抱え込む。
ディバックの堅い感触が肌に伝わる。
これを開ければ、自分は人を殺してしまうかもしれない。
人一倍、悪巧みをすることも多いルンだったが、その為にどこまでなら許されるかといったことも、人一倍考えていたりもする。
――それは、どれほど取り返しがつかないことなのだろう。
「っ……こ、来ないでよ! 私、一人になりたいの!」
勇気を振り絞り、何とかそれだけを告げる。
こちらの意思を告げた後は、相手の出方を窺うしかない。
「……あー、そっか。そうだよな。……いや、悪かった。
じゃあ、オレは離れてるけど。……気をつけてくれよ」
……そして再びざくっ、ざくっ……という音が。
「……へ? いや、ちょっと……」
ルンは思わず愕然として言葉を失ってしまう。
自分は安全だから信用してここを開けてくれないか、とかそういう言葉を内心では期待していたのだ。
信用する、信用しないかは、こちらに完全な権限があるものとして、せめてそういった言葉が欲しかった。
が、相手はあっさりと説得することもなくルンを見捨ててしまう。
(な、なんなの。それは……そういうのってありなわけ?)
……ふつふつと怒りが込み上げてくる。
助かったとだけ思えばいいのだろうけれど、安堵すれば他のことを考える余裕も生まれてきてしまう。
せめて小声で後ろから一言でも文句を言ってやらねば気が済まない。
扉に手を掛けて鍵を回すと、ほんの僅かだけ身体を外に覗かせて
「この人でなし!」
と、あまりと言えばあまりな罵声を浴びせようとした。
516 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:49:54 ID:ij5OB5nZ
「何かあったか?」
……が、こちらを向く鋭い視線にいきなりぶつかって、その試みは頓挫してしまう。
視線の主は若い。背の高い黒髪の少年で腰に刀のようなものを差している。
それほど離れていない壁に寄りかかるようにして、こちらをじっと見詰めていた。
「……えっと、何もないです」
さすがに面と向かってまで文句を言える度胸はない。
ルンはそのまま扉を閉じて中に戻ろうとして、……疑問に感じる。
明らかに相手は最初からこちらを向いていた。つまり扉が開くことを待っていたことになるのではないだろうか。
……だとしたら何の目的で?
はっ、と気付く。……これは罠。
相手は人が離れたことに安心して周囲を確認しようとするであろう、自分を待ち構えて始末しようと潜んでいたのだ。
気付かずに、おめおめと誘い出されてしまうとは、何たる不覚。
……が、急いで扉を閉じる前に、意外なことに相手はそんなルンの考えを頓着しないような表情で弁明してきた。
「あ、いや。悪かったな。……いるの、わかっちまったか?
行こうと思ってたんだけど、やっぱ少し心配でさ……ハハハ」
見付かったことでばつを悪そうにしながらも、悪意の欠片も抱いてないような様子で笑って、そう言ってくる。
……どうやら相手は危害を加えるつもりはなく、こちらを案じて扉の近くで待機しようとしていてくれたらしい。
ルンはそれを聞いて暫しの間、黙考した後、扉に身を半分以上隠しながら相手に部屋の中に入るよう手招きする。
……これを利用しない手があるだろうか。いや、ない。(反語)
(なんてチョロイの……。やはりこれも日頃の行いの成果ね)
心の底で薄い笑みを浮かべながら、ルンは自分の護衛を手に入れることが出来た喜びに打ち震えた。
――ところで唐突だが、ルンはメモルゼ星人である。
男と女、記憶と感覚を共有する二つの性の身体と人格を持ち、特定の条件でお互いが入れ替わる。
本来の入れ替わる条件はまた別なのだが、地球の磁場などの関係でくしゃみで性別が入れ替わる体質となってしまっていた。
517 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:50:50 ID:ij5OB5nZ
扉を開けた途端、廊下の空気が室内に入り込んでくる。何だか妙に冷え込んでいるような気がしてならない。
ルンがもしも廊下に出ていればその理由に気付けたかもしれない。
実のところ城の中には何故か雪が積もっていたのである。
そんなことは露知らず、おかげで鼻が無性にむずむずとすることになる。
……くしゃみがした、い。
「へ……は、は、くしゅん」
突如、現れた煙と共に少女のルンは少年のレンの姿へと変わった。
ちなみに、入れ替わりはあくまで肉体と精神だけのものであって、身につけているものはまた別である。
「わ、わ、わー!」
というわけで、彩南高校女子制服を着込んでいたルンの格好を、そのままレンは引き継ぐことになった。
一見したところは、華奢な美少年なので少女と見間違えられたとしても不思議はない。
そんな少女のような容姿と変身体質から、好きな幼馴染みのララに意識されることもなく、玩具のような扱いを強いられてきた。
そのため、強いコンプレックスを持つことになり、人一倍強く、男らしさを求めるようにして生きることになる。
……だから、見知らぬ誰かであってもこんな姿は見られたくない。
そんなわけで、折角、開きかけた扉は鼻先で再び閉じられてしまうことになったのであった。
こういうのもある意味、一種の詐欺と呼べるのかもしれない。
……山本武は再び扉の前で立たされるはめになった。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
518 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:51:33 ID:ij5OB5nZ
レン・エルシ・ジュエリアは焦っていた。
一刻も早く、ララ・サタリン・デビルークと再会して守らなければならないというのに、この状況。
……いつもながらルンの行動には苦しめられる。
メモルゼ星ではそれなりにお互いの領分を侵さずやってこれたが、地球に来てからは上手くいかないことが多い。
ルンがララに対するよい感情を抱いていないことも困るし、よりにもよって結城なんかに恋心を抱いているのも最悪だ。
……けれど、今はそんなことを考えている状況でない。何とかルンと協力し合わなければ。
自分たちは二人で一人、お互いに反目する行動をとっていては何も出来ないのだから。
癪に触るが万一にも結城と合流した場合は、行動を共にすることも考えなければならないかもしれない。
……はっきり言って嫌だけど。
服装などに拘っている場合でないことも明白。
だが、長年に渡って身に付いた習性はなかなか自分ではどうしようもないものでもある。
せめて身を隠すものでもないか、と服を探す。そんな情けない行動に出てしまう有様だ。
……本来なら今頃は、颯爽とララを救い出すために動いているはずだというのに。
現実は非情で、そんなヒロイズムを理解してくれないらしい。
と、そんな考えを抱いていると、そんな思考を切り裂くような衝撃と共に何者かが、部屋の中に侵入する。
どん、と扉が蹴り破られていた。
……よく考えると鍵を閉め忘れていた。
とりあえず、明かりをつけていなかったことだけが幸いである。
月の僅かな光だけではよく見えていないことを是非とも祈りたい。
……っと、それより大事なことがあることに気付いて、慌ててレンは乱入者に呼び掛けた。
相手が危険な存在だった場合、命に関わる。
呼び掛けた程度でどうにかなるとも思えないが、そうするより他に今は手がない。
「な、なんだっていうんだ。君は」
「……あー、そういうことなのな」
「へ?」
「いや、いきなり入って悪かったな。何かあったかと思ってよ」
「あ、いや。何でもない。大丈夫だ。……その、すまない」
「ハハハ。……そっか」
519 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:52:01 ID:ij5OB5nZ
どうにも調子が狂う。
この姿を見ても何の不信も抱いている様子はなく、あまりにも自然な対応だったからだ。
むしろ、恥ずかしがっている自分がおかしいのではないかと一瞬、思ってしまった。
何かを勝手に理解しているような態度も不気味である。
とりあえず、ディバックで股間の辺りを隠しながら、この男は何者でどう対応するかを考えてみる。
……性別が入れ替わっていることを見ても、驚かないということはひょっとしてメモルゼ星人を知っているということか?
自分の通う学校の人間ならそれも不思議ではない。だが、それよりも考えられる理由がある。
彼が自分と同じようにどこかの宇宙人だということだ。
その事を考えた瞬間、電流が走ったかのように衝撃的なあることに思い至ってしまう。
もしも、あの部屋に集められた人間が全て宇宙人だった場合、とんでもないことになるかもしれない可能性に気付いた。
……それは以下のような内容のものである。
ここには沢山の宇宙人が集められている。
↓
ララは銀河を統べるデビルーク星の美しき王女である。
↓
デビルーク王の怒りによって滅んだ星がある。
↓
お互いに殺し合いをしろと命じられる。←今、ここ。
↓
ララが殺されたらデビルーク王は怒る。
↓
とりあえず地球は滅亡決定。
↓
自分の母星、メモルゼ星も含めて数多の星が危ないかも。
↓
対抗するため宇宙戦争勃発か。
↓
最悪の未来へ
520 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 20:52:49 ID:ij5OB5nZ
……もし、自分の考えが間違っていないとすれば、それは恐ろしいことだ。
そうなれば、沢山の人々が犠牲になる。愛しいララの命が、そんな理由で弄ばれるなんてこと決して許されることではない。
……止めなければ。
主催者の思惑が戦争を引き起こすことなら、ララが決して生かして帰されることがないことは自明の理である。
(……ララちゃん。ボクは頑張る!!
君の命を犠牲になんてさせない。絶対に助けてみせるよ!!
……男だから!)
ぐっ、と血が滲み出す程に拳を握り締めてレンは愛しい人の無事を祈ると共に、改めて決意を強めたのだった。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
山本武は、何か緊急の事態が起こったのだと思う。
突然、煙が出て来て目の前で扉が閉じられたら誰でも何かがあったことぐらいのことは推測出来るだろう。
ひょっとすると何か毒ガスのようなものを撒かれたのではないか。
そんな想像もする。
安全を考えるなら離れるべきだったが、あえて息を止め、気合いを込めて扉を蹴破る。
……扉を開くと、少女は消え、そこには女装した少年がいた。
階段を登ろうとしたら、いつの間にか降りていた。
たとえとして適切なものかは分からないが、もしもこういう状況に遭遇したら多くの人は、そんな感覚を味わうのではないだろうか。
――勿論、異論があることは認めます。
ともあれ、山本も奇妙なことが起こっていることは分かった。
支援
>>508 悟空とトラブルキャラは違うけどね
支援
規制かな?
規制だったらしたらばの方に投下するといいよ
すいません。どうも規制に巻き込まれたみたいで。
したらばで最初、予約しようと思ってたんですが
どうもネットカフェだからか、書き込み出来ないようで
ご迷惑をおかけします。
525 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 21:11:33 ID:ij5OB5nZ
体格まで変わっているのだからカツラを被っていたという理由では、説明が付けられないことは確かだ。
隠れたか、隠されたか、そうして、少女の代わりに予め少女と同じ格好をしていた少年が現れる。
しかし、それでも時間的な無理が多い気がする。
そもそもどういう事態を想定してそんな格好をする必要があるのかわからない。
では、宇宙人? まさか、そんなこと思い付くはずもない。
だから山本は、この状況を説明出来うる以前に起こったある現象に着目した。
――それは幻術。
並盛中学校であったボンゴレリング争奪戦で、霧の守護者クローク髑髏が六道骸へと幻術で一瞬にして変貌を遂げた一件だ。
正直言って、どういう原理で幻術を起こしているかも分からないので、そういうものなのな。と曖昧にしか理解出来ていないが。
他の仲間もあまり深く考えようとも思っていないようなので、それでいいかとも思っている。
確か、あの時は服装まで変わっていた。
しかしそれも、クローク髑髏より少年?の幻術の方が未熟だという理由があるとすれば分からなくもない。
未熟な狐や狸が人に化けても尻尾を隠せないとか、そういう理由。
それとも唐突に押し入ったことが幻術を失敗させたのかもしれない。
まあ、何でそんな幻術を使う必要があるのかは正直、疑問だが。
あるいは、もしかすると幻術が解けてしまったのかもしれない。
男よりも女の姿の方が守ってもらえやすいことは確かだ。
526 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 21:12:36 ID:ij5OB5nZ
まあ、色々考えたところで、結局のところ山本は「面白ぇー」で、全部水に流すように収めてしまうところがある。
だから、あんまり深く考えるつもりも、そもそもなかったりする。
……そんなわけで、ほとんど理解出来ていないと言った方がいいが、山本は山本なりにレンのことを理解したのだった。
……10年後の自分と入れ替わるバズーカ、幻術、匣のようなものの存在を知ってしまえば大抵のことには耐性が出来てしまう。
それ以前からあまり何事が起きても動じることの少なかった山本にとってもそれは同じかもしれない。
……だが、それでも殺し合いをしろという展開は衝撃だった。
……首の吹き飛んだ男の姿も含めて。
城の近くに転送された時、山本は怒りのために一歩も動けなかった。
唇を強く噛み締める。何故、自分は動けなかったのか、と思う。
何かの遊びでないことはあの悲鳴の連鎖を聞けば分かった。
けれど、その時、動き出すのではもう遅い。間に合わない。
爆発を恐れて逃げる人波に押されて近付くことすら出来なかった。
……そうして結局、ダイアーという男を見捨ててしまった。
思わず、ディバックを叩き付けたい気分になったが、もう一度拾い上げなければならないはめになるなら屈辱は増すばかりだ。
同じ確認するなら早い方がいい。
調べてみると、自分の使えそうな刀が一本だけ出て来た。
新井赤空作、最終型殺人奇剣。「無限刃」
527 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 21:13:26 ID:ij5OB5nZ
……ぞくりと気が遠くなるような血の沸騰するような感覚に襲われる。
解説書に目を通すと、そこにはおぞましい内容が載っていた。
……出来ればこれにはなるべく頼らずにおきたい。
雨の守護者である自分にとって、火を巻き起こすことの出来るこの剣は決して相性がいいものとはいえないだろう。
時雨蒼燕流の伝承者に伝わる本来の刀、時雨金時が手に入るといいのだが。
しかし、この場にあるとは限らないし、伝承者以外には扱えないものを、誰かに支給することも考えにくい。
……やはり、今はこれを持って行くしかないようだ。
……見上げれば美しい城がある。
あいつは自分を王だと言っていた。王と言えば城に住むものであることは言うまでもない。
……山本は城に向かった。何となく自分でも単純な結論だと思う。
……だが、どうやらあては外れてしまったようだ。
城の表には雪の欠片もなかったのに中は不思議と雪が積もっている。
大半の部屋はそのせいか凍り付いていて開けることが出来ない。
無限刃を使えば溶かすことも出来るかもしれないが、なるべくなら使いたくはなかった。
武器庫というものもあったが、頑丈な扉に強固な錠が掛かっていてどうにも鍵がないと開けられそうにない。
廊下に続く雪の道を踏みしめながら一人、思う。
あの部屋はこの城の外装、内装から比べても明らかに違う。
……では、どこに、どうすれば、あの部屋に辿り着くことが出来るのだろうか。
そもそもが、どうやってあの部屋に連れてこられたがわからない。
(ん。……と、いや。ここがまた別の時代だったとしたら)
528 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 21:14:11 ID:ij5OB5nZ
ふっ、とそんなことを思い付く。
ひょっとすると、また10年バズーカかそれに類するもので、どこか別の時代に飛ばされてしまっているのかもしれないのではないか。
……そんなことを考えていた矢先に先程の騒動だ。
兎にも角にも、やっと人に出会えた。何とか話も出来そうな相手だったことも幸いだ。
やれば出来ないこともないが、そもそも自分は頭を使うのは苦手な方。
一人より二人の方が知恵も出てくるだろうし、何か思いも寄らない解決の糸口が見付かるかも知れない。
そこで、山本はおかしく思われるかもしれないが、疑問を解消するべく思い切って聞いてみることにした。
「……そういや。あのさ、今って何年か分かるか?」
「……君はいったいどこの星系の宇宙人、なんだ?」
そんな風にして、山本とレンはほぼ同時に疑問を投げかけ合うことになる。
現実は非情である上に、どうやらSFだったりもするらしい。
――絡み合う複雑な事情をよそに、時は刻み続ける。
529 :
1/2の扉:2008/06/24(火) 21:15:03 ID:ij5OB5nZ
【Dー4 ドラム城・Dr.くれはの病室 /一日目 深夜】
【レン・エルシ・ジュエリア@To LOVEる】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 支給品1〜3(未確認)
【状態】:健康、彩南高校女子制服姿。
【思考・行動】
1:目の前の宇宙人?と情報交換。
2:絶対にララを守り抜く。
3:ララをゲームから救出する。
4:……どうにかして服を手に入れたい。
5:このゲームは戦争を引き起こすのが、狙い?
【ルン・エルシ・ジュエリア@To LOVEる】
【思考・行動】
1:???
【山本武@家庭教師ヒットマンREBOEN!】
【装備】:無限刃@るろうに剣心
【所持品】:支給品一式 支給品0〜2(確認済み・刀剣類はない様子)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:目の前の幻術使い?と情報交換。
2:ゲームに乗って人を殺す気はない。
3:無限刃を使うか、迷っている。
4:時雨金時があれば。
5:主催者の打破。
6:ひょっとして、また違う時代なのかな?
以上で投下終了です。
予約は強制ではないそうだったので、そうしてしまいましたが
問題あったら、ごめんなさい。
支援ありがとうございました。
投下乙!
ついにリボーンからキャラが出たか!山本の思考がそれらしいw
レン&ルンは結構危ないのか……?下手したら奉仕マーダーになりそうだ
投下乙
とらぶるは知らないけど、レンってキャラは面白そうだな
てか城はドラム城なのかw
死なないなぁ
投下GJw
なんという組み合わせw
読みやすくてよかったです。ルンの出番も楽しみ
というか二重人格キャラ多いなw
>>533 投票で選ばれたキャラは殺しにくいんだよ…
わざわざ書き手枠潰してズガンキャラも書きたくないし
いやいや、この殺しにくい雰囲気は良くないよ!
人が死なない→参加者が減らないからSSの回転が鈍る→ストーリー全体の進展が遅くなる
ジャンプ2ndも全然人死ななくて減速してたし……
っていうか、元々死亡前提の殺し合い企画なのに、投票したキャラが死んだぐらいで暴れる馬鹿なんて居ないよ(っていう前提だよ)。
これで特定キャラ死んで暴れる奴は、最初から企画の趣旨理解しないで投票してたってことになるし。
人気があるって言うより「殺してくれ!」って票を沢山獲得した、って認識しても良いんじゃ無いだろうか。
つうことでどんどん死んでくれて良いんだぜ!?
そこまで言うなら手本を示してくれたらいいと思います
それでは自分も投下します。
あー……俺ぁ何してたんだったっけ。
………
……あ、そうだ。コミック版ヒョウタンゴミマダラのなく頃にの馬刺し編の発売日だから買いに行こうとしてたんだったな。
ついでに熱宮ハルフェンリートの憂鬱な使い魔一巻もDVDレンタルしようとレンタルショップに寄ったんだ。
で、どうなったんだっけ。……入店してからの店内の記憶がねぇぞ。
そんで今現在はなんかタテよりヨコのが長そうなナマモノに殺し合いしろとか言われて……気付いたらこんな街中にいたわけだ。
成る程、納得したぜ。つまり俺はこれからこの戦場を潜り抜けなきゃならないわけで……
「って納得出切るかァァァァァァァ!!! 展開唐突過ぎるんだよ何コレ!? 正直言わなくてもわけわかんねーよ!
アレか、アレなのか! 最近グロアニメばかり見てるからんなタチの悪すぎる悪夢見ちまってんのか!?
やっぱり俺は俺らしくエロ一直線で気移りはすべきでなかったってことか!
エロの神様すいまっせェェェェェン!! 許してかしまさァァァァん!!」
思わず余りに長いノリツッコミをかましてしまった。くそ、こういうのは新八の十八番のはずだろうが。
しかもあんな大声を出したっつーのにビルがくそ丁寧に反響を返してくれるのみだ。
静寂に勝る大音量なし……ちくしょう、折角丁寧にツッコんでやった甲斐がねーじゃねーかァァ!
「……なんか一気に疲れたな」
とりあえずどっかに隠れるか。出来ればこんなクソみてぇな現実を認めるのは御免被りたかったが現実逃避しまくってあの世行きってのは笑えなさすぎる。
ギャグにもなりゃしねーよ。漫画終わっちゃうよ。空知前触れナシで仕事失っちまいますよ? 主人公死亡で。
あれ? ってかあのノリツッコミよく考えたらやばくね?
そういえば現実に追いつくために気にしてなかったけど辺りは真っ暗。俺は確か昼に出かけたはずだ。
いやそれはまあいい。問題は別にあるんだ。
まず洞爺湖の木刀がない。つまり今の銀さん手ぶらってわけ。
次にあのカバルドンが配ったっつーデイパックには一連の荷物があったわけなんだが、地図とか食料とかサバイバルグッズの方はまだいい。まあこりゃ全員共通なんだろな。問題はあのヒポポタスが言ってた武器なんだが。
サスペンス劇場ご用達な臭いのする血のついたでけぇハサミ、大仰な模様のスノボ、あとりんご。
アホかァァァァァ!! ハサミとスノボとりんごでお侍さんが戦えるかァァァァ!!
つーかハサミって何!? 極悪斬血真拳とか使えないんですけど!! スノボって!! 撲殺雪上の天使にでもなれってことですかァァ!!
んでりんごォォ! どう見ても食料だろこれ! 凍らせれば釘が打てますってかァァァァ!! それとも白雪姫に……
「……白雪姫……待てよ、こいつ毒が入ってんのか?」
正直毒を使って戦うなんざ俺の趣味じゃねぇ。だが……場合によっては使えないこともないかもしんない。
……ん? 包み紙になんか書いてあるぞ。
『注:このりんごに毒は入ってません。ただのりんごです』
「ホントにただの食料かィィィィィィィィィィ!!」
うおっ、しまった。また思わず大声でツッコミを……
「おーい、アンタ……」
うわバレた! だークソ新八ィィ! てめぇがいねーからこういうことになるんだぞ! 銀さん一人にツッコミを任せるんじゃありません!
――その時銀時に電流走る!
空知はきっと魔法ファンタジーもの描いて乗り切れるよきっと、支援
「ヨホホホホ、これは今晩はお侍殿! 私はとある海賊団の音楽家兼戦闘員を務めさせてもらっておりますブルックと申します! あ、殺し合おうとは微塵も思ってませんからご勘弁を!
やぁそれにしてもその服装、私が最近闘った強者とそっくりで私思わず目を疑ってしまいました! 私目ないんですけどもー!!」
あっ! さまよってたがいこつがとびだしてきた!
「ほぎゃああああああああ!!!」
ぎんときはびびってしまった!
「ブルック、人と話すときはオイラが先にって言ってただろー?」
ガイコツに追いつくようにノースリーブのガキんちょが現れ、ちょっと平静を取り戻す銀さんであった。この時はだが!
「これは失礼! 私としたことが自分で言ったことを忘れてました!」
ガキんちょにガイコツがフレンドリーに話しかける。どうやらこの二人(?)は同行してるみたいだ。
少しだが、場の雰囲気が和やかになる。それに少しつられかけた銀さんだったが……
――その時銀時に電流走る!(再)
『葉殿、この御人は……』
「うわ、阿弥陀丸まで」
ガキんちょの隣に人面の張り付いた青白い炎っぽいのが現れた。
言ってしまえば人魂って奴だ。
支援
「夜は墓場で運動会もげゃアアアアアアアアア!!!」
おおっと ぎんときのトラウマがよみがえった!
「あの人、霊が見えるんか……おーい、どこ行くんだよ?」
ぎんときは にげだした!!
うまく にげきれるか!?(てんのこえ)
【F-3 街中 /一日目 深夜】
【坂田銀時@銀魂】
【状態】:健康
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、噛み切り美容師のハサミ@魔人探偵脳噛ネウロ、
ホロホロのスノボ@シャーマンキング、りんご@DEATH NOTE
【思考・行動】
1:何この心霊現象ラッシュぅぅぅぅぅ!?
2:まともな武器が欲しい
3:新八と神楽探すか……なんかマヨラーとかいた気がするけど気のせいだな
4:他にツッコミ役いねーのか!
※幽霊温泉編以降からの参戦です。
【ブルック@ONE PIEC】
【状態】:健康
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、不明支給品x1〜3
【思考・行動】
1:侍(銀時)を追う?
2:人と接触する時は葉さんが先に。
のつもりだったんですがうっかりしてました!
3:麦わら海賊団のメンバーを探す
4:ワポルを倒して殺し合いから脱出する
※スリラーバーグ出航後からの参戦です。
【麻倉葉@シャーマンキング】
【状態】:健康
【装備】:阿弥陀丸
【所持品】:支給品一式、不明支給品x1〜3
【思考・行動】
1:侍(銀時)を追う?
2:人と接触する時は自分が先に接触してブルックを紹介する
3:ワポルを倒して殺し合いから脱出する
※阿弥陀丸とセットで参戦しているよです。
投下終了です。短めですいません。ノリも変だ。
阿弥陀丸はセットってことになってましたよね
投下乙
銀さんのちらほらあるパロディに笑ったw
シャーマンとガイコツコンビもなかなかいいな
投下乙
そういや銀さんお化け嫌いだったな……確か土方もw
ブルックは最初にあったのが葉でよかったな
後個人的意見だけど、阿弥陀丸にも状態表ってあったほうがいいんじゃないか?
投下乙です。
面白かったです、まんま銀魂ですねw
それにしても、ブルックが葉より先に出てしまったのは完全に彼のボーンヘッドですね。
思考の3でさっちゃんがスルーされているのは、彼がSで彼女はMだからですね、分かります。
>阿弥陀丸はセットってことになってましたよね
……なってましたっけ?
したらばでは話題にもなってなかったような。
でも、別に良いんじゃないでしょうか、分かりません!
>>547 >阿弥陀丸の状態表
賛成の反対の反対なのだ
面白かったですGJ
銀魂書くのが上手い人多くて嬉しいw吹いたw
銀さんは侍同士阿弥陀丸と気は愛想なんだけどなぁw
テンポの良い文章で良かった乙
面白かったぜ。
このノリは好きだ
>>535 しかし、どうせいつかは死ぬんだし、焦って一話殺しに拘る必要ない気もする
一巡してから死亡ラッシュになればそれはそれでいいんだし。
それではこれを付けたします
【阿弥陀丸@シャーマンキング】
【思考・行動】
1:侍(銀時)を追う?
2:ワポルを倒して殺し合いから脱出する
死ぬ死なないより、週刊ばかりという方が…
ジャンプレーベルなのに週刊が全体の八割九割を占めるって…
お前まだ居たの?
自分もまだおる
最初にもっと考えなきゃいかんかったがもう手遅れだ
わかってるならいちいち呟かなくても。
どうにかならんものか
どうにかなってほしいのならしたらばへどうぞ。
まぁ所詮書き手の書きたいキャラを書くだけでしょうが。
迷惑はないだろ
考えなきゃならない問題に目を瞑るなよ
いや書きたいものを選ぶのは書き手だろ?
読み手が要望を言ったら気をつかわなきゃいけなくなる、迷惑。
途中参加でどういう経緯でカテゴリをレーベルにしたのか和姦ね
WJの需要が多いようなのに何故レーベルに枠を広げたんだ?
それとレーベルにしたんなら何故各雑誌の上限を設けなかったんだ?
雷電解説頼む
お前らしたらばでやれよ
最初はジャンプのみじゃなくてジャンプ、サンデー、マガジン合同とか色々案が出ていた。
で自分がヤンジャン勢書きたくて集英社ロワはどうだろうか?と案
議論の結果、少女漫画も含まれてしまうからジャンプレーベルのほうがいいかもと結論
投票の結果、自分みたいに週刊以外の作品を書きたい人はあまりいなくて週刊以外は落選しまくり
自分は涙目になりながらROM専へ。
今回書き込みしたのは
>>552が自分だと思われない為
各雑誌の上限を設けなかったのは此処まで差が出ると誰もが思わなかったから
わりと順調だから、なんとかして揉め事起こそうと必死なヤツがいるだけみたいだな。
主張したい事があるならしたらば行けよ。
というかロム専になったならおとなしくしとけよ
以前にそういう内容の書き込みをしたのでなければ、下から2行目を書き込む必要は無いよな。
下から2行目を理由に書き込む必要は無いよな。だった
>投票の結果、自分みたいに週刊以外の作品を書きたい人はあまりいなくて週刊以外は落選しまくり
自分は涙目になりながらROM専へ。
なぜ?
僅かでも他の雑誌作品の枠があるならさっさと予約しときゃよかったじゃん。
それもせずに今頃ぶつくさ言われても。
>各雑誌の上限を設けなかったのは此処まで差が出ると誰もが思わなかったから
それはそれを予測してなかった自分たちが悪い。
WJが多いならWJだけで統一しちゃった方が良かったかもな
他のレーベルに中途半端な枠を分けるよりWJの枠を増やした方が効果的だったように思う
もしくは上限を決めてなかったにしろ、書き手がきちんと空気を読んで偏りの無いように出すべきだった
まあ需要を考えるにWJだけに絞った方が見栄えも良かった
俺は今くらいのバランスでちょうどいいと思うけどな
WJがメインで、他のジャンプレーベルからもいくつか人気作を出す感じで
とりあえずさ、無理に枠を用意して害にしかならないんじゃ本末転倒だよな。
>>569 予約しなかったのは、そいつの書きたい作品が通らなかったんじゃね。
作品が通らなかったら予約できねーべ?
>>570 変に空気を読んで誰も書きたがらない作品が通っても意味無いんじゃね。
書き手が書きやすい、書いて面白いキャラを出すのも、空気が読めてるんじゃね?
もちろんマーダーやら対主催のバランスなんかは多少なりとも考慮してるだろうしさ。
レーベルを考慮するってのは違うと思うわ、ロワの展開には関係無いもんよ。
>>571 これも投票の結果だもんな。
それにWJ作品以外に負けたWJ作品を出しても微妙だよな。
>>572 いや、作品自体が通らなかったんじゃ尚更言っても仕方が無いと思うべ?
今からどうこうできる問題じゃないし。
というわけで作者さんは下手に気を使わなくてけっこうですからね。
貴方がたの作品楽しみにしてますから。
>>573 いんや、そったらことねぇさぁ。
レーベルロワだから、WJ以外に枠よこせーって騒いで枠さ増えれば計画通りだべ。
後半は同意、今
>>573がいいこと言ったとか言っちゃいそうならくらい同意。
したらばに書き込もうよ
何度か提案した
すいません、未だ帰宅できずSS投下に間に合いそうもありません。
申し訳ありませんが、帰宅後すぐに投下いたしますので、それまで待っていただけないでしょうか。
駄目なら、他の方に譲りたいと思っております。何卒よろしくお願いいたします。
そのくらいだったら別に構わないと思いますよ
投下楽しみにしてます
そろそろちゃんと殺してくれるよね? だったらいいよ
>>577 待ってます
ところで、春奈と悟空のSS書いた人はどうしたんだろう
確か修正するって言ってたよね?
wiki編集しようと思ったんだけど、修正待ちの物載せるわけにもいかないよね
とりあえず、飛ばして編集しとけばいいのかな?
>>580 編集作業乙です。ただいま、工事中に付き、たまにおかしなメッセージが出ますが、無視してください。
書き手枠って残りいくつ?
投票枠で選ばれたキャラがほとんど出てきてすらいないのに、どんどん枠が消えてく現状が物凄いプレッシャー
せめて土日までは残っていてくれ……
既に投下されたのが15枠、予約済みが3枠
当初どおり20枠の場合……もう2枠しか残ってない
今から投下します。
支援
はひー、たたた、大変です!
さ、先程私、三浦ハルは見てしまったんです、生まれて初めて。
何をかって?それは……言えません。やっと落ち着いたというのに、また吐き気が襲ってきちゃいますから。
そしてその初体験を奪った…ワポルさんという方は何とハルたちにこう言ったんです。
殺し合いをしろ、と。
即答させてもらいますが無理です。
ハルにはそんなデンジャラスなことできません。できるわけがないです。
でも、だったらこれからどうすれば良いのでしょう。
ハルはただの乙女です、必殺技とか持ってないです。
確かに新体操はやってますから単純な運動はできるほうだと思いますが…。
戦場で女子高生の運動神経が役に立つのでしょうか?
「助けてください、ツナさ〜ん……」
そうは言ってもハルのヒーローのツナさんがここに居るとは限りません。
あの部屋にはザッと50人は居たしワポルさんの突拍子のない話にびっくりして体さえ動かなかったので、ハルはツナさんを探すことはできませんでした。
どなたか頼れるかたは居ないのでしょうか。
ツナさん、山本さん、ビアンキさん、京子ちゃん、花ちゃん…ええい、この際獄寺さんでも構いませんから。
だから……。
…だけど、やっぱり居ないほうが良いかもしれません。
みんなみんな私の大切な人です。
一人でも居なくなったらハルはとても悲しいから。
「…うん、一人でも頑張らなくちゃ!」
胸の前で拳をぎゅっと握り締めてハルは立ち上がった。
まずは敵に襲われたときの身の安全のために自分の持ち物を確認することにした。
「えっとデイパックの中身は……眼鏡と、はひー!かか、刀…しかも本物です!」
くじ引きをするようにデイパックの中に手を突っ込んで引っ張り出したのはどこにでもあるような眼鏡と
菊一文字則宗という日本刀だった。かなり重みがあるのでこれが玩具でないか否かは定か。
蒼褪めながらハルはその二つを鞄の中に片付けると次にデイパックの隣に堂々と存在するリボンのかけられた箱に視線を移した。
リボンの結び目のところに挟まっているカードには、『これはてめえの支給品てす。てめえの自由に使っテくだちい』と書いてある。
「こ、こんなに大きな武器って……」
いったい中身は何なのだろう。
開くのは正直怖いがハルはゆっくりと慎重に包みを開いていった。
「これは…!」
中に入っていたものを見るとハルの表情に笑顔が宿る。
「もしかしたらハル、帰れるかもしれません!!!」
* * *
オイオイオイオイオイィィィィ!ちょーーーーっと待てェェェェェ!なぁぁぁんじゃありゃああ!
土方十四郎は三度目の異常事態に心の中で叫喚する。
ちなみに一度目は自室にてマヨ丼を食べようとしたところで見知らぬ部屋に連れてこられていたとき。
二度目は自分に支給されたものが無数の鼻くそとポテトチップスのコンソメ味とおにゃのこのパンティだったことを知ったときである。
今驚いている原因と問われれば十四郎は恐れのあまりに口を閉ざしてしまうだろう。
いやいやいや別に怖がってないから!何勘違いしてんだよ殺すぞ!
ただ有り得ないだろってことに驚いただけで怖がってるとかビビってるとかそんなんじゃないから!
何か幽霊みたいな白い着物着た女がガキの足凍らせてるところに驚いてるだけだから!
足元を凍らせてるところ!だ、ここが重要だ!幽霊みたいな白い着物着た女が、は別に気にしてねーから!
オイ、今笑いやがったな?斬るぞテメェェェェェェ!
恐怖をごまかしたいのか過剰に攻撃的に独白する十四郎の体は金縛りにでもあったかのように動かない。
その女のあまりの恐ろしさに。
そんな時、巨大な男が立ち上がったのに気が付いた。
男は少年と、少年を助けようとした少年の頭部を掴みあげる。
いくら幽霊が怖くとも、男にはやらねばならないことがある。
それを十四郎は知っていたから。
「チィッ!」
* * *
「どういうことだよ、ガンツ……」
玄野計は初めての事態に頭を抱えていた。
しえん
彼はガンツからの呼び出しを受けるのは初めてではない。
そのため予告無しの転送にも何も驚くことはなくただ『またか』と感じただけだった。
だが部屋についたらその異変にはすぐに気付いた。
人の多さが異常なのだ。それからそこに集められた人間たちそれぞれの違い。
その後に出たガンツからの指令。
これだけ居るからどんなに強い星人を倒さなければいけないのかと考えれば『殺し合いをしろ』。
さすがにこの言葉には計も驚き、真っ先にあちこちを見渡して小島多恵が居ないかを確認する。
しかしあまりの人の多さに彼女一人が見つかるわけもなく。
「……くそっ」
考えても考えてもわかんねぇ…!ガンツは一体何がしたいんだ!?
多恵ちゃんは…多恵ちゃんは無事なのか!?他のみんなもこっちに来てたりしないよな!?
守りきる自信など無かった。
それでも何とかせねばという思いが計を動かした。
「オイ、起きてくれ!話し合いたいことがある!誰か!」
実に勇気の要る行動だが計は簡単に大声を出して周りを囲むようにして眠る人々の体を揺さぶっていった。
ヘンテコリンな帽子にヘンテコリンな格好をした男は起きない。
ギザギザの鼻に魚のような見た目をしたやつも…起きない。
そして振り返って最後の一人を起こそうとすると……その人はもう体を起こしていた。
「……!」
「ん…………?」
支援
その人、その女の人の格好を見て俺は体と……不可抗力でもう一つの俺を強張らせた。
真っ白い肌に華奢な手足を強調させるようなミニの浴衣
肌蹴た部分から見える胸の谷間と、綺麗に整った顔立ちに。
俺は女の人と目が合うとたじたじになりながらも必死に話し始めた。
「俺は玄野計!そ、そっちは?」
「ゆきめよ」
「ゆ、ゆきめさんか。で、でさ、俺ゆきめさんに協力してほしいんだ!」
緊張しすぎだろ、俺。多恵ちゃんごめん!
「………貴方は雪女の伝説を知ってる?」
は?何だいきなり、雪女ぁ?雪女って、あの雪女のことだよな。
………それにしても何か急に寒くなってきた気がする。
気のせい、だよな?
「雪女っていうのはね、人間を氷付けにする悪い妖怪なのよ」
* * *
殺し合い。
これこそまさに生死を賭けた決闘。
ガンツに命じられた指令を果たすために俺は起きてからずっと歩き続けていた。
支援
しえん
「………ん?」
歩き続けてしばらくすると一つ向こうの通りから知り合いの声が聞こえてくる。
和泉紫音は足を止めてその声の主を一瞬にして判断した。
「玄野……か」
胸が弾む。気分が高まる。頬がほころぶ。全身が疼く。
今にもはちきれそうな殺人衝動。
紫音は口角を吊り上げ、右手に獣の手のような形をした鋭い武器を握り締め、再び歩き出した。
* * *
「雪女っていうのはね、人間を氷付けにする悪い妖怪なのよ」
そう、それが私。
滅びたゆきめの体に新たに吹き込まれた命。
それが、私。
ゆきめが計に背中を向けて立ち上がると計も操られているかのように同じ動作をする。
「出逢ったらそれが最期」
「ゆ!……ゆきめさん!?」
後ろに体を向けるとゆきめはゆっくりと計のほうへと近付いた。
計は思わず後退するが途中でなぜか動けなくなり違和感がある自分の足元を見おろすと
いつの間にか踵の辺りまで凍っていた。
「…な、何だこれ!?」
「もう一度自己紹介してあげる。私の名前はゆきめ。……雪女のゆきめ」
「ゆき……おん………」
「そう。残念だけど貴方はここで終わり」
ゆきめが自分より少し上に位置する頬に手を添える。
計はとてつもない冷気と何が起こるかわからないすぐそこに見える未来に身を震わせた。
それが非常に愉快に感じられたゆきめはクスクスと嘲笑いながらゆっくりと計の唇と自分のそれとの距離を詰めた。
有り得ねぇ、ちょっと待てよ!星人じゃなくて妖怪だって!?
ますます何が起こってるんだよチクショウ!
俺はこんなところで終わりたくない!まだ、まだやらなきゃいけないことがある!
そうだろう、なぁ多恵ちゃん。多恵ちゃん、多恵ちゃん、多恵ちゃん…。
視界いっぱいをゆきめの顔が支配したとき、目を瞑った計の瞼の裏に焼きついたのは多恵の笑顔。
(多恵ちゃん、ごめん)
「……まぁ待て、ゆきめとやら」
「誰!?」
とうとうゆきめと計の唇が重なり合うという瞬間、今まで眠っていたはずの男が計とゆきめの傍に立っていた。
それに気が付かなかったゆきめは咄嗟にその男の方に顔をやった。
「わしの名は太公望。言っておくが人間ではないので氷付けにはするな」
「何を言っているの?ここに居るやつらはみんな私が凍らせて山につれて帰るわ」
「それはかしこくないのう。おぬし一人だけでわしら何十人を相手するなど、時間と気力の無駄じゃ」
「………どういう意味?」
そんなことより、まず俺をどうにかしろって!
計が訴えるように振り返ると不適な笑みを浮かべた太公望と目が合う。
それから太公望はゆっくりとゆきめの横へと移動していく。
ゆきめの視線も自然に太公望を追う。
まるで何かの合図のようだった。
いやそれは本当に合図だったのだ。
太公望から計への、逃げろという合図。
「わしらで手を組まんか?」
「手を組む?」
「そう、わしもこのゲームに乗ろうと思っておる。何せまだ死にたくないからのう。
そこで、まずは二手に別れこのゲームに乗っていない者から順に殺していくのだ」
「…………なるほどね、それなら手間が省ける。でも…」
本当に貴方は信用できるのかしら、と続けるつもりだった言葉は途絶えた。
正面の方向にあった隔たりである計が消えていたからだ。
慌ててゆきめは左右を見渡すが計の姿はどこにも無かった。
舌打ちしてゆきめは太公望が居た方向に視線を戻す。ここでゆきめは彼が信じれる人物であるかどうかを理解した。
「あいつ…!」
「探しているのはコイツらか?」
今出逢ったばかりのやつなんかに心を揺るがせたことを後悔するゆきめ。
すると今度は背後から声がかかる。
苛立たしい出来事が起こったばかりのためゆきめはあからさまに不機嫌そうな顔で声の方を見た。
しえん
ゆきめはこの時期のが来たか支援
「離せーーーーー!」
「離すのじゃーーーーーーーーー!」
先程自分の近くで眠っていた男と、その男に軽々と片手で持ち上げられている自分を騙した男と凍らせようとした男。
訝しげに眉を顰めたあとでゆきめは口を開いた。
「どういうつもり?」
「そう怖い顔をするなよ。俺はアーロン、見たとおり下等な人間どもとは違う魚人だ。
コイツではないがな、俺はお前と手を組みたいと思っているんだよ」
「………」
「騙しじゃないぜ?コイツのように嘘は吐いたりなんてしない。
それに俺は強い。本当は今すぐにでもお前を殺せるくらいの力を持ってる。
だがな、俺はお前のような賢いやつが好きなんだ」
「…信じられないわね」
「シャハハハハ、そうか。それじゃあ取りあえずお前を騙したコイツらから殺してみせようか?」
途端アーロンは計と太公望の頭を掴む手に込めた力を強めた。
猛烈な握力が二人の頭部を襲う。
「う!うぎぃぃぃぃぃ!」
「うううううううう、あああああ!」
「止めろぉぉぉぉぉぉ!」
ゆきめは唾を飲んでその様子を見守る。
アーロンはシャーッハッハッハと高らかに笑いながら一層握力を強めようと
手先を強張らせると一人の男が近くの物陰から飛び出してきた。
何も問題は無いと言った風に男からの攻撃を待つ余裕のアーロンだが
背後を襲った衝撃によって思わず二人を解放してしまった。
「はひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」
* * *
はひーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
ハルは今とってもスリリングなことになっています!
まるでジェットコースターに乗っているみたいです。
せっかく家に帰れると思ったのに、上手くコントロールできません!
誰か助けてくださいぃぃっ!!!
大きなプレゼントの包みに入っていたのはパトカーだった。
しかも運の良いことに鍵も付いていた。
無免許ではあるがこの際仕方が無い、殺し合いから脱出するにはこれしかないのだ。
そう、ハルにとっての最大の武器とはこのパトカー。
…ではなく、車なんかでゲームを脱出できるという単純でお気楽な頭だった。
車は指示も待たずに右へ左へと突き進む。
やがて真っ直ぐの一本道に出たと思いきや綺麗な町並みの中に集っている人々。
たたた、大変です!あんなところに人が!
ブレーキ!ブレーキしなきゃ!ブレーキってどうすれば良いんだっけ?
これかな?あれ、これはクラクション!
これかな?はひー、何か窓が開いちゃいました!
早くしなきゃ!早く!早く早く早く早く早くはや……!
ドサァッ!
あっブレーキは踏むものでしたと気付いたときにはもう遅かった。
「はひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」
暴走パトカー支援
ハルは一生懸命ハンドルを切るが既に手遅れだった。
叫びを木霊させながら人を一人引いてしまったという現実にあまりのショックに気絶してしまう。
最終的にパトカーはアーロンの体ごと喫茶店の壁に衝突して止まった。
「…………」
無事だったその他四名が唖然とする中、十四郎は我に返ってパトカーに近付き開いた窓から中に手を突っ込んで鍵を開ける。
「オイ、テメェら早く乗れ!アイツが起きてこねェ内にとっとと逃げるぞ!」
十四郎はハルの体を助手席に運んだ後すぐさま運転席に飛び乗る。
せかされた計と太公望は今にも離れていきそうな意識を引き戻しながらそそくさと車の中へと逃げ込んだ。
扉が閉まる音を聞いた直前で十四郎は乱雑なテクニックでUターンしその場から逃亡した。
【D-4 街の中 / 一日目 深夜】
【三浦ハル@家庭教師ヒットマンREBOEN!】
【装備】:真選組パトカー@銀魂(ボッコボコになっています)
【所持品】:支給品一式 菊一文字則宗@るろうに剣心 新八の眼鏡@銀魂
【状態】:健康 気絶
【思考・行動】
1:―――――(気絶中)
魚人撥ね支援
しえん
何で眼鏡支援
しえん
【土方十四郎@銀魂】
【装備】: 無し
【所持品】:支給品一式 ビニール袋に入ったMr.5の鼻くそ×6@ONE PIECE、ポテトチップス@DEATH NOTE、ブルマのパンツ@DRAGON BALL
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ひとまず避難する。
【玄野計@GANTZ】
【装備】:無し
【所持品】:支給品一式 未確認(0〜3)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ひとまず避難する。
2:みんなでこのゲームから脱出する。
※参戦時期はゆびわ星人編前です。
【太公望@封神演義】
【装備】:無し
【所持品】:支給品一式 未確認(0〜3)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ひとまず避難する。
【※】パトカーは既にボロボロの状態なのでどのくらいもつかわかりません。
* * *
「………下等動物どもめが…」
この俺をコケにしやがって……。
殺してやる。今すぐに殺してやる!!
体の上に積まれた瓦礫を一払いするとアーロンはゆっくりと上体を起こした。
ガラガラガラという派手な音がして土煙が沸く。
その煙を掻き分け通りの方へと出るとまだ一人、そこには居た。
「………さっきの話なんだけど」
「何だ、まだ居たのか」
「貴方の言っていたこと……のませてほしいの」
ゆきめは感じていた。
先程の攻撃だけでもどうやら妖力はいつもの数倍も消費されているということに。
これでは身が持たない。
そう考えたゆきめはアーロンの提案に乗ることにした。
「……ッハッハ…シャーッハッハッハッハ!やっぱりお前は違う、さすが俺の見込んだ女だ!
そして貴様も『賢い人間』なのだろう!そこから見ていることに、この俺が気付いていないとでもおもったか?」
馴れ馴れしくゆきめの頭に手を乗せるアーロンが高笑いをしながら物陰をじっと見つめた。
最初はそこに潜んでいた者も出てくるのに時間を掛けたがバレているのでは仕方が無いと姿を現した。
アーロンたちの前に立った紫音は、冷や汗を垂らしながらも笑っていた。
【D-4 街の中 / 一日目 深夜】
和泉は見ていた支援
【アーロン@ONE PIECE】
【装備】:無し
【所持品】:支給品一式 未確認(0〜3)
【状態】:健康 全身に軽いかすり傷
【思考・行動】
1:ゲームに乗る賢いやつらとは協力(利用)する。
2:甘ったるいことを考えている下等動物は殺す。
※参戦時期は九巻辺り。ルフィ戦前。
【ゆきめ@地獄先生ぬ〜べ〜】
【装備】:無し
【所持品】:支給品一式 未確認(0〜3)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:アーロンの案に乗る。
2:他の参加者を殺す。
※参戦時期は110話以降、ゆきめ復活直後。
【和泉紫音@GANTZ】
【装備】:首さすまた@地獄先生ぬ〜べ〜
【所持品】:支給品一式 未確認(0〜3)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:アーロンの案に乗る?
2:ガンツからの指令に従う。
※参戦時期はゆびわ星人編前です。
終わりました。
猿さんされたのでしたらばに行ったのですがなぜかエラーになってしまうので時間かかりました、迷惑かけてすみません。
支援有難うございました。
投下乙です。
はなくそ噴いたww
そしてマーダーがこうも一気に結託したのは予想外。
逃げた面々ともども、次が気になりますね。
乙です。
ゆきめの参戦時期がGJですな。
マーダーが結託するというのもいいですね。これから起こる大惨事にwktkしております。
しかし、こういう『ゲームに乗る』というオーソドックスなマーダーを見て
初めてクロロとバクラはマーダーではなく対主催なんだと理解しました。
そうかあれがあちらこちらで噂のマーダー対主催という奴か・・・。
投下乙!
対主催、マーダー共に結託
マーダーは、身体能力に優れたアーロンに、遠距離、支援攻撃向きのゆきめ、
そして戦闘慣れと冷酷さに定評のある和泉(未定)とかなり強力ですなぁ
けれど、太公望も、主催のガンツの情報を持つ玄野を仲間にできたし
こっちのグループも幸先はいいか
え? ハルと土方? ……がんば
ところで、早めに言った方がいい事だと思うので知らせておく
書き手枠
【To LOVEる】 天条院沙姫 / レン(ルン)・エルシ・ジュエリア
【ONE PIECE】 ブルック / アーロン
【ドラゴンボール】 孫悟空 / 無天老師
【家庭教師ヒットマンREBOEN!】 山本武 / 三浦ハル
【地獄先生ぬ〜べ〜】 立野広
【遊戯王】 獏良了
【るろうに剣心】 瀬田宗次郎
【銀魂】 猿飛あやめ
【HUNTER×HUNTER】 クロロ・ルシルフル
【天上天下】 棗真夜
【魔人探偵脳噛ネウロ】 桂木弥子
【シティーハンター】 伊集院隼人
【LIAR GAME】 神埼直
【シャーマンキング】 麻倉葉
これで18人で、今予約中の結城美柑を入れると、19人
当初どおり20枠だとすると、あと1人しか残っていない
枠補強をするかどうかはまだ決まってないみたいだが、これから予約
する人はそこにとりあえず注意してくれ
決まってたのは「50くらい」ってことだったから、51、2人くらいはいいんじゃないかな
ようするに、書き手枠で予約できるのはあと一人だけってことで
あと、予約しやすいように投票枠の未予約・未投下のキャラも晒しておく
【銀魂】沖田総悟
【魁!男塾】江田島平八/剣桃太郎/雷電
【地獄先生ぬ〜べ〜】玉藻京介
【ジョジョの奇妙な冒険】空条承太郎/吉良吉影
【DEATH NOTE】エル・ローライト
【封神演義】蘇妲己/聞仲
【遊戯王】海馬瀬人/武藤遊戯
【るろうに剣心】相楽左之助/緋村剣心
こりゃやっぱり書き手枠少なかったんじゃないか
正直言うと、出したかったキャラはいる
でももう充分じゃないかな
書き手枠20人は意外と多かったよ
まあ増やすって言うなら反対はしないけど
秋山ってのを出したいな
リボーンなんか、脇役が出てるのに主人公出てないぜ……
しかも出てる二人、あんまり原作での絡みがないからあんまりおいしくない
そういうの言い出したらキリない気がするな
えーと、枠について話してるのは書き手さんという認識で良いのかな?
良かったらというか出来ればしたらばで話し合った方が良いと思いますよ。
正式なことはそっちで決まるようですから。
>>620 確かに20人は少ないってことはない
ただ、投票枠もらってるとらぶるとワンピースからですでに4人(予約含めると5人)
ほかにもるろ剣とかぬ〜べ〜とか遊戯王とかもある
結局、投票枠もらえてない作品からは10人程度しか出せないことになるわけで
投票枠がない作品が18もあるんだから、少しはそっちに枠が行くようにしないと存在意義が…
しかも、投票枠のキャラのうち半数程度はまだ登場してないのに書き手枠はほぼ埋まってる
結果論だけど、こんなに早く埋まるなら、投票枠と同数程度は必要じゃないかと思う
てか、小島多恵@GANTZで最後の枠が消えたのか…
早いもの勝ち+書き手の意思=AorB
A.読み手の場合
いい加減に諦めるか書き手になれ
B.書き手の場合
自分が予約して出せ、足りないなら「周りを納得させられるロジックを形成し、【したらば】で披露しろ」
>>625 参考までに書き手枠が埋まる早さと枠の数の相関関係について聞かせて欲しいな
みんな「自分の好きなキャラ出したいからさっさと書き手枠埋めてやるぜ!」って急ぎ過ぎた気がする
せっかく作品投票は通ったのに、キャラが一人とか出てないとかもったいないなぁ
全作品が出るわけじゃないって、最初から言われてたじゃん
それに、急ぎすぎって程枠埋まるの速くなかったよ
早すぎるってのは単純な時間って意味じゃないと思う
もっと全体が出きるのを見定める余裕を持っても良かったかもしれないということだろう
そしてその意味なら同意
俺を含め、書き手は少し焦りすぎたかもしれない
急がないと枠が埋まると思って、とりあえず出しとこうという考えがあったのは反省してる
もっと先を見る広い視野を持つべきだったorz
そろそろしたらば行こうか
問題議論用スレッドと登場作品カテゴリ議論スレッドのどっち?
前者はSSの内容についてだから後者か。
書き手さんはトリ出したほうがいいね
登場作品カテゴリ議論スレッドは、開始前の議論用スレで、
開始後の議論は全部問題議論用スレッドで扱うもんだと思ってたけど違うの?
問題議論用でもう始まってますね
ERROR!!
HTTP_REFERERを送らないホストからの投稿は禁止されています。
携帯からしたらばに書き込もうとしたら、↑がでて弾かれちゃった…
地図編集ですが、画像は暫定的なもので構いません。
真っ黒いだけとか、亀仙人とか、私は全部持ってるので後で変えられます。
なので編集よろしくお願いします
よっしゃ任しとけ
編集してみたけど、真ん中の街に人が集まってる感じだ
一か所に大勢集まるとキャラが重なっちゃうな
>>637 それはあんまり心配ないかと。
土方たちは真ん中から離れていっているようだし
まぁどうにでもなるとおもう
あと編集乙
>>635 スキャナ無いんだけどどうしたらいい?
画像だけは何人か分カヴァーできるんだけど
よし、じゃんけんで
>>642が勝ったら書き手枠を3つ増やすということで
長期間放置してごめんなさい。
ようやく私用が一段落ついたので、修正版を投下します。
黒髪の青年。孫悟空は森の中を歩いている。
だが、悟空はいつもにしては珍しく考え事をしていた。
「どういうことだ?オラ確かに昨日は家で寝てたはず………だよな。どうしてこんなとこにいんだ?変だな…………
まあいっか。悩んでてもしょうがねーし、早く家に帰らねーとチチが心配しちまうしな。んーと、チチの気は……んっ?」
しばし考えるが結論が出そうにないと悟り、考え事をさっさと終わらせて、家族の元に戻ろうとチチの『気』を探した時だった。
そこで初めて気が付いた。
遠くの『気』を探知できない事に。そして探知出来る『気』は周囲に一つしかない事にも。
「どういう事だ?さっきの奴の仕業か…………まあまずは行ってみるか」
悟空は全速力で感じられた『気』の元へと走り出した。
▽ ▽ ▽
西連寺春菜は怯えている。
先ほどの首輪の爆発。
わけがわからなかった。
殺し合い、あの場には自分の目に映った限りでは結城梨斗もララもいた。
密かに片思いをしている男や友達と殺し合いをするなど出来るはずも無い。
だが、見ず知らずの者も大勢いた。
その見ず知らずの、西連寺春菜にとってその他大勢はこの殺し合いの場においては脅威以外の何物でもないのだ。
そして、自分という存在は襲ってくる他人から見れば、無力な一人の少女に過ぎない事も分かっていた。
ただ次の瞬間に襲ってくるかもしれない未知の恐怖に対し、支給された機関拳銃を自衛の為に持ちながら、震えること。
それ以外の行動を取る余裕は今の西連寺春菜には存在しなかった。
「どうしよう。私……どうしたら……………結城君。助けて」
見えない恐怖の中でただその一言を呟いた。
その時だった。
不意に目の前に見知らぬ男が現れたのは。
「んっ。お前か?変わった服着てるな。ところでここがどこか………」
「きゃああああぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
目の前に突如として現れた男。
普通に草むらからならまだしも、本当に幽霊のように闇夜に突然現れた存在に、ただ春菜は恐怖した。
無論、実際には悟空は普通に足で駆けつけただけなのだが、その常人離れした速さの為に春菜の目には突然現れたように
しか見えなかった。そしてあまりの恐怖に思わず大声で叫びそして、咄嗟に後ろに飛びながら機関銃を向けて――――
「あっ、別にオラ何かしにき……」
「いやあああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
――――反射的に引き金を引いた。
狙いなどろくにつけていなかったが、幸か不幸か至近距離で撃ったために銃弾のほとんどが悟空を捉えていた。
激しい銃撃音が森の中に響き渡った。
「はあ、はあ、はあ」
フルオートで全弾を撃ちつくし棒立ちをしていたが、すぐに腰が抜けてへたり込む。
そして、人を殺めたことによる衝撃が春菜に襲い掛かる。
硝煙で視認は出来ないが、煙が晴れたら血まみれの遺体がそこにあるのは容易に想像できた。
「わっ、わたし…………」
両手を見ながら呆然と呟く。人を殺した事実が、一拍遅れてから、春菜を責め立てていた。
パニックに陥っていても根が優しい春菜にとって、人殺しの十字架は背負いきれない重荷だったのだ。
「どっ、どうしよう、わっ、わたし………取り返しが……でも撃ってなかったら………だけど……」
次々と考えが浮かんでは消え、脳細胞が正常に機能してくれない。
しかし、状況は春菜を落ち着かしてはくれなかった。
「おう、いきなりなにすんだ。流石に驚いたぞ」
「えっ!?」
その声に思わず振り向くと、そこには先ほどと同じように悟空が立っていた。
「しかしおめーいきなり撃ってくんだもんな。そういやブルマも出会い頭に撃ってきたっけ。女ってこえーな」
悟空は両手を開け、受け止めた銃弾を床に落とすと、少し表情を緩ませながら話しかける。
「あっ、ああ、おっ、お化け………?」
「オラはお化けじゃねーよ。それにオラ何もしねーって。女には優しくしろってガキん頃にじいちゃんに散々言われてたからな」
しかし依然として警戒を解かない春菜に悟空は歩みを止めて話しかける。
「…………本当」
「ああ、オラ嘘はつかねーよ。それよりさ。おめーここがどこかしらねーか?オラ見覚えが全く無いんだ」
「………私も…………ありません」
「そうか。わりいことしたな。じゃあ」
「あっ、待って!」
「んっ?」
会話を切り上げてその場を去ろうとする悟空に今度は春菜から話しかけた。
「あの………さっきは…………すみません」
「いや、オラ気にしてねーから」
「あっ、あと、………それと」
「なんだ?」
「私も一緒に…………お願いします。やっぱり一人じゃその……怖くて」
「なんだそんなことか。別にオラは構わねーけど」
「あっ、ありがとうございます」
思わぬ快諾に春菜は深々と頭を下げて礼を言う。
「私は西連寺春菜といいます。あなたは」
「オラか。オラは孫悟空だ」
「悟空さんですか。これからよろしくお願いします」
「ああ、行こうぜ。ハルナ
「はいっ!」
悟空の後を追って春菜も走り出す。
が、急に春菜は歩みを止める。
落ち着いて歩き出してようやく、自身の現状に気付いてしまったのだ。
「ん?どうした?」
「えっ、そっ、その………」
悟空もおかしな様子に気付き振り返るが、春菜の返事は要領を得なかった。
「なんかあったのか?」
「そっ、その………ちょっとここで待っていてください。すぐに戻ります!」
「あっ」
そのまま春菜は悟空の静止も振り切り木の陰へと走り出した。
悟空は追おうとしたが、そこで昔のある出来事を思い出した。
『あんた鈍感ねっ!レディがこう言った時はおしっこに決まってるでしょうがっ!』
遥か昔のブルマと始めて出会った時の記憶だ。
「そんなことあったな。アブねー。また怒られるとこだったぜ」
悟空は追いかけるのを止めて、春菜を待つことを決めた。
一方草むら。
悟空の予想は半分当っていた。
春菜は辺りに誰もいないことを確認してから、スカートを捲り上げた。
ただ、半分は違っていたのだ。
「ううっ、私…………やっちゃったよ」
既にスカートの中は『事後』だった。
不意に現れた悟空への驚き、恐怖、そして銃を撃ったショック等が度重なり、失敗という結果を誘発してしまっていた。
春菜はしばし迷ったが、濡れたショーツで歩き続けるのは嫌だと思い、脱ぐとティッシュでふき取ってデイバッグに放り込む。
そして若干スースーするが、スカートが捲れないように注意しながら悟空の元へと歩き出す。
すると戻ってきた春菜を見つけて、悟空は手を振りながら呼びかけた。
「おーハルナ無事か。恐竜に襲われたりしなかったか。よかったよかった」
「………はい」
ちっともよくない。
強くそう思ったがそれは心に押し止めて春菜は悟空と共に歩き出した。
悟空と春菜。
何だか微妙にかみ合わない二人の旅は始まったばかり。
これからどんな困難が二人を待ち受けるのか。
物語はまだ始まったばかり。
【A-2 森 /一日目 深夜】
【西連寺春菜@To LOVEる】
【装備】:ミネベア 9mm機関拳銃@GANTZ(0/25)
【所持品】:支給品一式 ミネベア 9mm機関拳銃の予備マガジン×5@GANTZ 未確認支給品0〜2 濡れたパンツ
【状態】:健康 パンツを穿いてない
【思考・行動】
1:悟空さんと一緒に行動する
2:結城君とララちゃんに会いたい
3:パンツがほしい
4:人は殺したくない
【孫悟空@ドラゴンボール】
【装備】:無し
【所持品】:支給品一式 未確認支給品1〜3
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ハルナと一緒に行動する
2:他に誰がいるか調べたい
3:強い奴が居たら戦いたい
4:女には優しくしないとな
[備考]
悟空の登場時期はマジュニア戦終了後から、ラディッツ襲来直前までの間です。
気を察知出来るのは半径300メートルまで制限されています。
その他制限は後続書き手に任せます。
投下完了です。
長期間放置してしまい申し訳ありませんでした。
悟空&春菜のSSですが、本人の申告によりキャプテンの作品と判明いたしました。
そのため、書き手枠に空きが一つ増え、春菜が未登場状態となります。
IDがさっきと違うのはなぜでしょうか
>>650 いやちゃんと説明してよ
どういう事なんだ?
管理人氏の手を煩わせるまでもないので、私自ら説明します。
私が予約後にしばらくして後、アク禁処分がなされました。
ですので、管理人氏に対しメールで参加の許可を申請しました。
事の真相はそれだけです。
出来れば参加したかったのですが、私の身元が公になってしまった以上、
作品の破棄+今後の書き手としての参加の辞意を表明します。
お騒がせしてしまった事はお詫びします。
>>653 クズ
>>650 これからは大事な事はきちんと経緯を説明して欲しい
いきなり決定事項を突きつけられてもこっちには何が何だかさっぱりなもんで
>>653 あれだけやってまだコッソリ参加しようとできるお前の根性がすげえよ
なぜそこまで失禁ネタにこだわるんだw
2chパロロワ辞典の「キャプテン」の項目を参照
いやまだ何かよく分かんないんだけど
もう少し分かりやすく説明してよ
要するにたちの悪い荒らし
ああ、何となく分かった
いやでも、キャプテンってだけで作品破棄にするのはちょっと行き過ぎじゃない?
少なくとも今回の話自体には問題ないんだし
今後は参加禁止にするとしても、今回は通しでいいんじゃないの?
シュガー!シュガー!
>>661 キャプテンは知ってるよ
俺が分からないって言ったのは今回の経緯に関して
>>662 自分もそう思った。
でも多分俺と君はキャプテンって人の被害にあってないからこんなことが言えるだけだとおもう。
アニロワ3もこの人のせいで今は廃れちゃってるし学生ロワでもたしか問題おこしてた。
だから今後何らかの問題を起こす可能性があるから言ってるんじゃない?
>>662 正気?毒と分かってて後で死ぬようなことになってもそれを飲む気?
飲まなければならない理由も無いのに敢えて毒を煽るなんてドMでもやんないよ
だから今後参加禁止にするのには反対してないじゃん
668 :
参加するカモさん:2008/06/26(木) 20:15:48 ID:+9/6N71r
>>661 キャプテンってことが分かったからこのSSは無しで、こういう経緯
話し合うのなら、キャプテンが来れないらしいしたらばでしようか。
>>658-659 ありがとう、読んでみる。
670 :
667:2008/06/26(木) 20:17:21 ID:+9/6N71r
すまん、ageてしまった
671 :
668:2008/06/26(木) 20:20:48 ID:+9/6N71r
668だった……半年ROMっとく
自分も今回だけはいいんじゃないか、という意見
もちろん今後は絶対禁止で。
ただ本人が破棄って言っちゃってるからな…
貴重な書き手枠を使っているから破棄の方が良いな。
本人も破棄って言ってるしさ。
正直、キャプテンってだけで破棄にするのはどうかと思うがな
まあ本人が破棄っつってる以上、周りが何言ってもしょうがないけど
ところでさ
毒吐きスレってやっぱりあった方がいいのかな
他ならともかくここは際限がなくなる、調子に乗って突撃してくる輩が出てくる等が予想される>毒
ない方が各人に自制を促す意味で好ましいと思うが、さて…
俺はあった方がいいと思うな
毒吐きのメリットってのは、荒れそうな話題を全部「毒吐き行け」で片づけられることだし
あの、
もし万が一採用してくださるなら、破棄は取り下げます。
あくまでも、皆さんの意見に従うつもりです。
採用しても良いのなら、その方がとても嬉しいです。
っと、予約スレ見たら既に予約されてた。
やはり破棄ですね。はい。
以後は酉は捨てて読み専で参加します。
一応乙といっておくわ
なんという図々しさ……馬鹿は死ななきゃ直らないのか?
すいませんけど
スレを見てるんだったら、私の質問にも答えて貰えないでしょうか
それと、したらばの方でも議論をしているので、参加してもらえると有り難いのですが
言い訳にしか聞こえないと思いますが……諸々の事情でSSを投下できなくなってしまいました。
一日遅れで申し訳ありませんが、ぬーべー+蜜柑を破棄させてください
残念ですが、事情があるんなら仕方ないと思いますよ
また余裕があれば今度書いてくださいね
>>675 俺はあった方がいいと思う
正直、ジャンロワ系で毒吐きなしはきついと思う。1stや2nd見る限り
毒吐き立てるとしたらどこだろう
ここのしたらばだとID出ちゃうんだよな
毒吐きはID出ない方がいいだろうし、やっぱ毒吐き掲示板かな
あそこは勝手に立てていいんだっけ?
要望スレで管理人さんに頼めば立ててくれるぜ
じゃあ頼む?どうする?
不安ですが投下します。
西連寺 春菜が目を覚ましたのは美しい桜の木の真下だった。
淡い月明かりに照らされた薄紅色の花達は、それらを見上げる春菜にとってとても幻想的なものに思えた。
空に浮かび上がる花々。
春菜が先ほどまで普通に過ごしていた場所は、桜などもう咲いていない。
だから夢だと思った。思いたかった。
だが、体の震えは止まらなかった。夜風が冷たく春菜の体に現実を押し付ける。
ショートヘアーの黒髪を揺らしながら、春菜は心を落ち着かせようと父親の言葉を思い出した。
『常に前向きでいろ。そして……悩むくらいなら行動しなさい』
春菜はそれを心に刻もうと務めるが、やはり体の震えは止まらない。
人が死んだ。殺し合えと言われた。
首に手を当てると、確かに硬質な感触が伝わってくる。
ある程度の非日常はララが来てから慣れているつもりだった。だが、今回は命が懸かっているのだ。
普通の女子高生でしかない春菜は、すぐに現状に立ち向かえるほど強くない。
初めて真近で見る人の死に心が竦んでいた。
「結城君……」
愛しい人の名前を呟く。
最初に集められた会場にはたくさんの人がいた。
咄嗟のことだったので梨斗とララしか他の参加者を確認できなかったが、確かにこの会場のどこかに二人はいるはずなのだ。
会いたい。探しに行きたい。でも、足が竦んだまま動けない――その時だった。
支援
「結城君……」
愛しい人の名前を呟く。
最初に集められた会場にはたくさんの人がいた。
咄嗟のことだったので梨斗とララしか他の参加者を確認できなかったが、確かにこの会場のどこかに二人はいるはずなのだ。
会いたい。探しに行きたい。でも、足が竦んだまま動けない――その時だった。
「やあ」
一人の少年が声を掛けてきたのは。
「桜が綺麗だなと思って来て見たんだけど、一人かい?」
「あ、……はい」
中性的な声色をした少年は、見た目とは裏腹な落ち着きを持っていた。
歳は春菜と同い年……いや、年下だろうか。
春菜と同じような日本人特有の長い黒髪を揺らしながら、少年は穏やかに微笑を浮かべた。
「桜の木の下には死体が埋まっているという話は聞いたことがあるかい?」
「え?」
「どうしてこんな噂が広まっているかは分からないけれど、それほど昔の人は桜に神秘性のようなものを見出していたんだろうね。
――なのに人は自然を破壊し、己の欲望のまま生きている。人は業が深すぎる」
少年の声のトーンが変わる。
それと同時に春菜の体が異変に襲われた。一瞬だけ、体がマグマの中に放り込まれたような感覚に陥る。
そして次に感じるのは、ララが来てから慣れてしまったあの感覚。
「あ……」
驚いてろくに声も出せなかった。
春菜の体には制服の燃えカスだけが残るのみで、その豊満な体は何に遮られることもなく外気に晒された。
「やはりこの程度か」
少年は春菜の様子に顔色を変えることなく何事かを呟くと、そのまま春菜へと覆い被さる。
同時に冷たい銃口が春菜の額に押し付けられた。
「え」
「怖がることはないよ。お前の魂は我が糧になって永久に生き続ける」
春菜には少年の言葉が半分も理解できなかった。自分より年下の少年が銃を突きつけていること。
所々感じる体の痛み。確実に近づいてくる死の足音。
これが走馬灯なのだろうか。様々な光景が脳裏へと蘇ってきた。楽しかった日々、両親のこと、友達のこと、あと……
――ゆうき、
「好きなのかい?その男のこと」
思考を読まれたかのようなタイミングで声を掛けられ、春菜は驚愕に目を見開いて少年を見た。
「……?宇宙人?へぇ、面白いね。――何か言い残すことは?」
少年の指が引き金に触れる。
――結城君。
「たすけ――」
一発の銃声が響いて、少女の命も深い闇の中へと消えた。
【西連寺 春菜@ToLOVEる 死亡】
「喰っていいぞ、スピリット・オブ・ファイア」
春菜だったものを見下ろしながら、ハオは傍らに控えていた己の持霊へと声をかけた。
現れた赤い精霊は、酷く頼りなかった。大きさは赤ん坊ぐらいだろうか。
この精霊の名前はスピリット・オブ・ファイア。パッチ族に伝わる五大精霊の一つである。
ハオは銃で人を殺すということはあまりやったことがない。人間はそれはもう何百何千という単位で殺してきたが。
普段はスピリット・オブ・ファイアの力で丸焼きか串刺しか、それか手下に殺させる。
ハオ自身が人間の作った兵器で人を殺めるというのはとても珍しいことだ。
そうしなければならなかった理由は一つ。
この会場に突如送り込まれて、ハオが気がついたときには持霊のスピリット・オブ・ファイヤが素霊状態になっていたのだ。
素霊とは人間で言う赤ん坊のような状態のことである。生まれたばかりの精霊。
よって力も弱く、春菜を焼き殺そうとした時も服を燃やすことしかできなかった。
力のある魂を喰らえば、以前の力が多少は取り戻せるだろうが春菜の魂程度では足りないようだ。
脱出するのしても、優勝を目指すにしても、スピリット・オブ・ファイアの力が戻らないことにはどうにもならない。
ハオ自体は多少の陰陽術の心得があるにしても、体は10代前半の子供に過ぎないのだ。
「慣れないことはするものじゃないね」
あまり使い慣れていない銃をすぐに取り出せるような場所に仕舞いながら、ハオは春菜から視た『リト』と『ララ』について思い返す。特に『ララ』
宇宙人とは俄かに信じられない話ではある。未知なる物にハオは微かに警戒を抱き始めた。
ハオには『霊視』という力があった。相手の心を見透かしてしまう異能。
『ララ』達の情報を得たのはその力の恩恵である。
この能力によりハオは人間を信じられなくなった。
そして人間をすべて滅ぼしシャーマンだけの王国を作るという暴挙に出たわけだが、この場では非常に有能な能力だった。
何もハオ自ら手を下さなければならない訳ではない。ただ人が死ぬそのタイミングに居さえすれば。
肉体という拠り代を失った魂は数分程度でこの世を離れてしまうのだ。
ハオは死というものをそれほど恐れては居ない。転生を二回も繰り返し、死も同程度体験している。
ただ、もうすぐで念願のグレート・スピリッツという全知全霊の精霊が手に入るところだったのだ。ここで死んだら、また五百年の月日を待たなければならない。できれば死にたくはない。
主催の打倒を目指す人間に紛れるか、殺し合いに乗った人間を利用して魂を集めるべきか。
先ほどの春菜のような無防備な人間相手だったら、直接手を下してもいい。
未来王たる自分をこんな遊戯に招待したお返しは、スピリット・オブ・ファイアが万全になってから考えよう。
「桜の木の下には死体、ね」
ハオは春菜を一瞥した後、宛もなく歩き始めた。
【E−5桜付近】
【麻倉ハオ@シャーマンキング】
【装備】:S&W M36 (残り弾数4/5)
【所持品】:支給品一式×2、不明支給品0〜2個、春菜の不明支給品0〜3個。
【状態】:健康
【思考・行動】
1:魂をS.O.F に喰わせて成長させる。別に自分で殺さなくても構わない。
2:対主催チームに潜り込むか、マーダーを利用したい。
【スピリット・オブ・ファイアについて】
ハオの持ち霊。素霊状態では弱い炎しか出せないようです。
力や格のある魂を喰うと、成長します。
成長すると乗って空を飛べたり、指で串刺しにしたり、人間を溶かすことができます。
(どの程度の魂を食べれば、力を取り戻せるのかは次の書き手任せです)
投下終了です。
ハオですが、霊視が強力そうなので持霊を制限しました。
もし長く生き残ることがあれば虐殺マーダーになれそうですが、今はただのステルスです。
ハオ自体は弱いので殺そうと思えば殺せる程度に描いたつもりですが初投下で制限うんぬんがよく分からなかったので指摘があったら教えてください。
ハオきたか。
対主催チームが多い中、ステルスには期待が持てます。是非とも掻き回してもらいたいところ。
S・O・Fに原作での圧倒的な力は無いのに、何故かすっごく強そうに見えるw
投下GJでした!
投下乙です
とうとう最初の死者が出たか…
制限に関しては、シャーマンキングを知らないのでよく分かりませんが、多分大丈夫だと思います
霊視はやっかいだな…これは言葉責めに期待せざる得ないw乙
スッピーはなんで服だけ燃やすんだww
乙です
食ったら食っただけ強くなるってのは面白いですねー
ステルスから脱却した時がまた楽しみです。
制限については正直よく分かりません!
でも制服を一瞬で燃やしてほぼ全裸にできる火力なら、顔面を狙えばイチコロな気はします。
それにしてもリトの反応が楽しみだw
とういかまだ倒し方も判明してない上、強すぎなキャラ出すのはちょっとやばくないかなあ?
う〜ん4様も普通に倒れたけどさあ。何かプリンセスハオがよぎって仕方ないのよさ
そんな古より伝わる呪われた槍がなければ倒せないってわけじゃあるまいし
マンキンも全ジャンル最強系でも中間から下の方だろうし
参加作品内でもDB勢とガチでやったらフルボッコだろうし
原作で倒し方が出てないなんてことは気にする必要無いんじゃない?
今はS.O.Fも弱っちいけど、全員食って主催も食ってハオによる皆殺しエンドで
完結系ってダジャレで蜜柑を出しても良いしさ
まぁアレだったらやっかいそうになる前にズガンすればいいしな
正直生身の強さは期待できないキャラだしw
殺す気満々で近付けば霊視でバレバレだけどw遠距離射撃とかで…
書き手枠がオーバーしてないか?
一つ枠が空いて悟空が消え、んでもってハオが滑り込んだ
これで上限だよな?
その後に予約が入った鳴門は21人目になるのかな?
結局枠を増やすなら無問題だけど、増やさない結論なら無効なのかな?
蘇妲己、L、沖田総悟の投下を開始します。
目の下のクマ、緩いカーブを描いた背中、折りたたまれた膝。
だらしのない格好をした男、Lは赤子の如く立てた親指を口に咥えてこのゲームに関して考えていた。
このゲームのルールは簡単。
単純に自分以外の人間を殺し最後まで生き延びれば良い。
それだけならば皆でこの状況を打破する策をじっくり考えれば済むかもしれない。
しかし24時間人が死ななければ首輪に組み込まれているという爆弾が爆破してしまう。
おまけにワポルという男は優勝者には特別に願いを叶える≠ニいう賞品を与えると言う。
それはただこのゲームを順調に進行させるための虚言では?
そう考えられない人間たちが居たとすれば恐らく、少なくとも一人は犠牲が出てしまうだろう。
多ければきっと数えられないほど犠牲者が出る。
無論自分とて例外ではない。
ならば早めに何とかせねばならない。
沢山の犠牲が出ぬ内にこのゲームを中止させなければ。
だがどうやって?
探偵というものは起こった事件を頭脳を使って解決するだけであって、武器を使って悪者を退治するヒーローとはまた違う。
自分一人ではどうにもならないのだ。
ならば協力できる仲間を見つける。
あの部屋では夜神月の姿も見掛けた。
信用できるできないはまた別として、一先ず彼と合流しこのゲームを破る方法を共に考えよう。
………側に居るなら彼を監視することもできるし、一石二鳥だ。
それからもう一つ引っ掛かるのは今服の下から着ているこのスーツ。
このスーツには丁寧なことに説明書が付いていた。
足が純一(笑)
このスーシはテメー似外の人間かきても効果はあらまそん
石○純一はまた置いておくとして。
効果、ということはこのスーツには何らかの力が宿っていると考えられる。
もしかすると今後、役に立つかもしれない。
あれこれ思案を練って一つの結論に辿りついた後Lは重たい腰を持ち上げた。
「………?」
すると向こうに綺麗な女が立っている。
そこから流れ込む甘い香りも手伝ってかLはその女の美に見惚れた。
◇ ◇ ◇
「あはん、わらわったらついてるわぁん」
艶かしい顔付きが自身に支給された品を見て和らいだ。
慣れた手つきでそれを肩に掛ければ子供のようにその場で何度も飛び跳ねる。
着地するごとにふわりふわりと肩で揺れるのは女の持つ色香を一層膨らませるような羽衣。
「やっぱり妲己ちゃんにはこれよねぇん」
蘇妲己と、己の愛用する宝貝 傾世元禳。
これによって完成させた誘惑の術はかなり強力なものであり殆どの者たちを意のままに操ることができる。
他に使える武器が無い、その上自分から堂々と戦うということは滅多にない妲己にとっては必要不可欠な存在だった。
先ずは己の身を護るために誰かにこの術を掛け利用しよう。
それが最初に立てた妲己の計画だった。
「貴方もそう思うでしょおん?」
深夜と言えども真夏のような暑さに輝く汗を振り払うように髪を掻き上げ色香を発揮する。
その仕草は男への追い討ちとも言えた。
風に乗って飛んでくる甘い香りはいとも簡単に男の全てを支配した。
話を振られた男は自分の癖である親指をしゃぶることを止め妲己を真っ直ぐと見つめる。
いくら抵抗しても交わる視線を外すことができない。解れてしまった糸のように。
それは目だけではなく―――――心も何故か離れない。
◇ ◇ ◇
爪を剥いで。
目ン玉くり抜いて。
皮膚を一枚一枚削いで。
手足をもいで。
頭かち割って。
沖田総悟の脳内ではワポルという男を拷問するというグロテスクな映像が流れていた。
悲鳴を上げるワポルを見下ろし刀の抜き戻しを繰り返しながら最後の始末を待つ自分。
何というサディストであろうか、彼の人間性を天国の姉が知ればきっと二度目の死を迎えてしまうだろう。
勿論原因はショック死だ。
「土方と一緒に死ねば良いのになァあいつ」
妄想の中の総悟は愉しんでいる、けれど現実に立っている総悟はかなり苛立っていた。
当然のことだ。彼は他人を弄ぶのは趣味であるが弄ばれるのは趣味ではない。
一刻も早く自分を貶めたあの忌々しいカバ男をボッコボコにしたい。
それも首輪が邪魔なためそう簡単にはいくまい。
この不利な状況が益々彼の怒りを沸騰させていた。
しかし本当に皆が皆こんな馬鹿げたお遊びに参加するようなやつなのだろうか?
自分と同じ考えを持つ者も居るのでは?
そう考えると一人二人、思い浮かぶ顔がある。
一つは部屋の中で見掛けた坂田銀時。
もう一つは――――――――――――――――。
とにかくまずは旦那から。
んでもって途中で逢っちまったなら仕方ねェ。
へっぴり腰の土方鼻くそヤローも仲間にしてやるかねィ。
「ん?」
宛ても決めずにこの砂だらけの街を抜けようと前進している総悟の前に一人の影が現れた。
「うふん、こんばんわぁん」
絶世の美女とも言えよう女がそこに、纏った羽衣を靡かせて。
「わらわは蘇妲己。妲己って呼んでちょうだいん?」
男の理性を煽るように身体をくねらせて。
「貴方もお名前教えてくれないかしらん」
指の先で遊ばせた髪の毛の香を漂わす。
◇ ◇ ◇
ふふふ、可愛い子だわん。
わらわを見た瞬間に目つきが鋭くなった、すっごく警戒されているのねぇん、わらわ…か・な・し・いぃ〜〜ん。
でもその警戒心もすぐに忠誠心に変わるわよん。
「ねぇん貴方、お名前教えてくれないかしらん?」
最高級の笑みを貼りつけた面を総悟に向ける。
恐らく総悟もL同様、一秒もせぬ内に舌を出して妲己に寄ってくるのだろう。
「………何か臭い」
―――――――――――― !?
「何かものっそ臭うぜィアンタ。風呂入ったほうが良いんじゃねーかィ?」
…あらん?おかしいわねん……。この子普通の人間でしょおん?
何でわらわの術が効かないのぉん?
「貴方、面白い子ねぇん」
「アンタもなかなか面白いと思いやすぜ、頭が」
「…………そおん」
うぅ〜ん勿体ない。
この子、すごく興味あるんだけど……こんな状況だから仕方がないわん。
わらわの言うことを聞かない子なんて、いらなぁい。
「じゃ、俺ァアンタの相手してる暇は無ェんで」
「そうねぇん、残念だけどサ・ヨ・ウ・ナ・ラん」
「!!」
――――刃と刃がぶつかり合う音が空虚に響く!
「……これがテメェの本性かィ?」
「やだわぁん、そんなに怖い顔しないでん。わらわはただの女の子なんだからぁん」
「嘘つけこのメス豚が」
まるで蝶のように踊る妲己の利き手に握られたナイフを総悟は必死に回避する。
総悟も妲己の銀色の刃を真横に見送っては休む間も無く刀を振るう。
それでも妲己の表情から余裕の色が消えない。
「ほんっとうに残念だわん。貴方みたいな子を消さなくちゃいけないなんてん」
「消えるのはッ、テメェーだ!」
「………」
総悟が素早く膝を屈折させ腰を落とすと妲己の懐に潜り込み刀を走らせた。
その攻撃も妲己にとっては何てことない。
僅かな戦闘の中でも総悟はそう判断することができた。
「きゃぁんッ、殺されちゃうッ!誰か助けてぇん!」
なのに予想とは違い、妲己は驚きからなのかナイフを落とし頭を押さえる。
あまりの豹変ぶりに総悟が動揺すると、妲己が一瞬だけ歪な笑みを浮かべたのが見えた。
「―――――――――!!」
後ろだ!
「……チッ」
背後から感じ取った殺気を察知した総悟は妲己に向けていた刃先をぐるりと後ろへ回した。
刃が交わる音が再びその場に反響する。
総悟によって弾かれた新たに現れた刀身には目元にクマをつくった男が反射していた。
「セコいことしやがる」
「セコい?わらわは何もしてないのに」
「この確信犯が!」
向けられた刃を臆することなく総悟は突き進みLの身体を弾き飛ばす。
真っ向からの攻撃を腹部に受けたLは右手に並んだ酒場の壁へと背中から突進していった。
それを見届けた総悟は即座に妲己の方へと方向転換する。
「死ねェェェェエ!」
「うふん」
「――――――……」
一ミリ。
「………どうしたのん?」
あと、一ミリ。
「あはん、かわいそうに」
あと、一ミリだというのに。
「痛くないでしょう?」
何故進まない。
何故届かない。
「あ゛…………がッ…!」
―――総悟が地面に倒れこむと、妲己は血塗れになったLと目を合わせた。
腹部に添えた両手に握られた刀の刃も持ち主同様、真っ赤に染まっていた。
妲己がLに微笑みを送ると、それを受け取った本人は奇妙な笑みを返してみせて。
「いやん、Lちゃんったらん。わらわは危険だからあそこの影に隠れててって言ったはずよん?なのに身を投げてまで助けにきてくれるなんて…わらわ、感激」
わざとらしくLの額を小突き妲己は無邪気に笑う。
「……それにしても今のはこの首輪のせいかしらん?それとも直接羽衣に何らかの制限をかけられているとか…」
「何の話ですか?」
「貴方は気にしなくて良いのよぉん、Lちゃん。さて、取りあえずこの暑苦しい場所から離れましょうかぁん。」
「はい」
――――――待てやコラ。俺ァまだ戦れる!戦えるんでィ!
何勝手に立ち去ろうとしてんだよこのアマ。
何で動かねェんだ、この身体は。あんな奴らにびびってんのかィ?
ふざけんな、ふざけんな、ふざけんなふざけんなふざけんなふざけんな!
こんなんでどうする!姉上に合わせる顔が無ェじゃねーか!
土方クソにも笑われちまうぜィ?良いのかよ、良くねェだろうが!
「――――――――――――ぉ」
「あらやだ、何かしらん」
「………下がっていてください」
「うオオオォォォオオォォオオォォオオォォオオオオオオオォ!」
徐々に小さくなっていく妲己の背中に、深い傷を負っても尚総悟は斬りかかっていった。
強い決意を込めた瞳で無防備な背に狙いをつける。
ズ ブ リ
それでも、全身全霊を込めて振るった最期の一撃も彼女には届くことはなく。
虚ろな瞳には自分の左胸を刀で貫いたLの面が映った。
「ま、Lちゃんってばひどぉい」
「彼は貴方のことを狙っていましたから」
「あはん、ありがとう。それじゃあさっさと行きましょう」
足先をエリア出口に向ける際、虫の呼吸であるというのに今だ鋭い眼差しを向けてくる総悟を妲己は一瞥してクスリと笑った。
総悟は遠ざかっていく背中を瞼が落ちるまで睨み続けた。
――――――――――― チク、ショウ。
【C-1 砂漠の街 / 一日目 深夜】
【蘇妲己@封神演義】
【装備】: 傾世元禳 ナイフ@家庭教師ヒットマンREBORN!
【所持品】:支給品一式 ベルフェゴールのナイフ×9@家庭教師ヒットマンREBORN、不明支給品0〜1個
【状態】:健康
【思考・行動】
1:涼しいところに行きたい。
2:傾世元禳に何らかの制限が掛けられている?
3:他者を利用し身の安全を買う。
※ 誘惑の術の制限について。
誘惑の術が使えるのは8時間に一回。
意思の強い者は抵抗することも可能です。
【L@DEATH NOTE】
【装備】: GANTZスーツ@GANTZ、和道一文字@ONE PIECE
【所持品】:支給品一式 不明支給品0〜1個
【状態】:健康 洗脳
【思考・行動】
1:妲己を守る。
※ GANTZスーツの制限について。
全体的に効果は減っていますが、どのくらい制限されているかは後の書き手に任せます。
【沖田総悟@銀魂 死亡】
※ 沖田総悟の武器・デイパックは放置されたままです。
投下終了。
今回のLに関してですが誘惑の術によってかなりキャラが変わっています。
要望があれば修正します。
それと
>>712では酉ミスしてしまって申し訳ありませんでした。
乙、沖田死んだか
しかしLのキャラが気になるなあ
下手するとこれ完全にオリキャラ化だよな
Lらしさとか一切無くなってるし・・・
修正可能なら修正希望します
まずは乙です
妲己はやっぱりマーダーか
マーダー少ないから頑張って欲しい
が、オリキャラしそうなのは確かに気になる
これじゃLじゃないし、これなら別にLがじゃなくて他のキャラでも構わないよね
初めからLのキャラを壊さないで欲しいな
あと妲己の支給品が自分のってのも都合良くて気になるかな
乙!
タイトルから嫌な予感はしていたが
そうかL操られたかー……妲己本領発揮し過ぎw
制限の8時間に1回ってのは8時間経ったらLの洗脳が解けて
洗脳し直さなきゃならないってことかな?
それとも一旦かかった奴は別に
8時間経ってまた新しく術をかけれる対象が増えていく?
ちなみに俺はLに関してはこれでいいと思いますよ。
思考と口調さえしっかりしてれば操られてたってLはLだし。
妲己を守るためにその知恵をフルに生かすこいつも見たいしw
投下乙です
タイトルを見た瞬間ハンバーグを期待してしまったが
流石にそこまでは行かなかったかww
いいぞもっとやってくれ妲己
俺はLはこのままで言いかと思う
洗脳されててもLらしさは表現可能じゃないかな
悪の参謀になるLというのもそれはそれで
乙。
誘惑の術最強w
あと俺もハンバーグ想像したww
Lはこれで良いと思う。
頭がキレる二人が組む、これからの展開が楽しみ。
だから俺は修正はしなくても良いと思うのだが、作者に任せるよ。
武器が本人に当たったってのも特に何も。
乙です。
Lがマーダー側ってのは面白いですねw
洗脳と言っても妲己に忠誠を誓って絶対服従し、
優先順位の一番目に持ってくる程度にすれば、
オリキャラ化はしないんじゃないでしょうか。
GJ
展開が凄くおもしろかった。
妲己が策士すぎますね!これは期待できる。
沖田乙。相手が悪すぎた……。
Lについては自分も問題ないと思います。
ただ妲己を守るのを優先するだけでLのふてぶてしさは変わらないと思いますし。
良作GJでした。
投下乙です。
Lはこう来たか……ううむ、ちょっとこっちは空回りしそうだなぁ
理由は本文を見てみてください
というわけで、加藤勝、夜神月、投下します
が、死んでみれば……またも、同じ展開だった
同じリビング。同じ黒い玉。同じく集まった人々……
全ては、死んでも死んでも続く永遠のゲームだったのか?
(あれ……いや、違う)
失敗しました。↓ここから読んでください
なぜか、と聞かれても彼は答える事ができない。ただひたすらに急ぎたかった。ただ歩き続けるのは苦痛だったから
これは、GANTZによる新しいゲームだ。加藤勝はこう断定した
最も彼も、まだ3回しかGANTZによるゲームを経験した事はない。電車に轢かれ死に、マンションの一室にいた
黒い玉、GANTZ。謎の銃。謎のスーツ。そして、謎のせいじん
GANTZにより、標的として『せいじん』を設定され、部屋から転移。その『せいじん』を倒す、もしくは捕獲して送還すればゲームクリア、当面の危機は脱する
そう、危機だ。その『せいじん』はこちらを殺すつもりで来る、しかも強い。スーツや銃を装備しなければ、まず勝てない
実際、3回目のゲーム…自分達は、全滅した
巨大な敵、溶解液を放つ敵、レーザーを放つ敵
どんどん仲間は減った。幼馴染の玄野も重傷
残ったのは、加藤だけだった。それでも、敵はあと1体いた
苦しい戦いだった。だが、彼は辛くもその敵を倒した。自分の命という代償と共に
これで、玄野がまだ死んでいなければ、彼は部屋に転移されて怪我も治る、それが加藤の希望だった。それが加藤の賭けだった
が、死んでみれば……またも、同じ展開だった
同じリビング。同じ黒い玉。同じく集まった人々……
全ては、死んでも死んでも続く永遠のゲームだったのか?
(あれ……いや、違う)
3回のゲーム。どれとも違う事があった
あの『せいじん』にしか見えない男。自分達のゲームの時、リビングにあんな男は現れなかった。説明などしなかった
今首にある、この首輪。これもなかった。むしろ必要がないのだ。なぜなら、ゲームの時、彼らの脳に爆弾が仕込んであって、家に帰ろうと決められたエリアを出たものの頭は吹っ飛ぶ仕組みだった。つまり、あのダイアーという男を御するなら脳の爆弾で充分のはずなのだ
(……じゃあ……俺達の脳に、爆弾はないのか?)
首輪をつけるということは、その必要が出たという事だ。つまり、脳の爆弾がなくなった、ということになる
(一体、何が起こってるんだ?GANTZに……そもそも、俺達の時とクリア目標が違いすぎる!
生き残れ、だなんて。なぜ突然)
「ぐああああああ!!」
「!?」
思考の途中で、悲鳴が聞こえた。
加藤はそちらに足の方向を変えた。一瞬、危険という信号が頭をよぎった。だが、苦痛を伴っているように聞こえた悲鳴、その発した主がどんな目にあっているか、そう考えると、助けようという意志が危険という信号を、手元の日本刀を握り締める事で押さえつけた
加藤はやがて人影をみつけた。
立ってはいない。地面に座っている。左腕を右手を抑えていて、そこから何かが滴り落ちて……
「うっ、ぐっ…」
それが血だということは、小学生にさえわかることだった
「だ、大丈夫か!?」
申し訳ないです、
>>719の妲己の台詞を訂正させてください。
×「痛くないでしょう?」
○「痛いでしょう?」
それから、Lについてはもう少し皆さんの意見を聞きたいと思います。
感想有難う御座いました。
**********
「L?」
「そう、L。それが彼の名……いや、彼にはもう一つ名前があるんだ
……キラ。悪人を断罪する大量殺人者。それが彼のもう一つの名前だ」
加藤は目の前の青年、夜神月と名乗った彼にそう言われた。
月の傷はそれほどひどいものではなかった。左の上腕に入った切り傷。だが彼が言うには動かせないほどではないらしく、
傷口の消毒などをしておけば大丈夫だろう、とのことだ。
支給されたデイパックにはその類のものはなかったため、破った加藤のワイシャツで左腕を縛って簡単に止血、
水で傷口を洗った程度で、あとで救急品を捜そうという事になり、話はその傷をつけた人物に関する件に移った
月が言うには、その人物は彼の知り合いで、エルというらしい。エルは、転移して戸惑っていた月に突然ナイフで切りかかってきたらしく、
月はそれをなんとか避けたが、軽くナイフで左腕を切られた。彼は恐怖と誰でもいいから助けてくれ、という狙いと共に、悲鳴を上げたらしい。
幸い、加藤の走ってくる音で、エルは逃げたらしい。よほど慌てていたのか、その場には血のついたナイフがそのまま残されていた
そして、そのエルについて詳しく聞いて、今に至る
リロしてなかったorz作者さん申し訳ないです。
支援
「キラは、自分の正義の下に次々と人を殺していった。犯罪者だけじゃない。自分にとって邪魔だった捜査関係者たち……僕の、父さんも…!」
そう言って月は悔しそうな顔をして、拳を握り締めた。かみ締めた口からは歯をきしる音が。瞑った目からは涙が流れていた。加藤はそれだけで、彼のキラに対する憎しみと悔しさを知り、そのキラに怒りを覚えた
「僕は父の敵を取ろうと、捜査に協力した。その時に、世界一の探偵として捜査の指揮を取っていたのが……エルだった」
「え? で、でも、さっきの話じゃ」
「そう。あいつは……自分で起こした事件を、自分で捜査してまんまと犯人の範囲から逃れたんだ」
「なっ!?」
加藤は驚いた。探偵が、犯人。そんなのはミステリーの禁じ手みたいなものだ。そんなことが…
「でも、自分で起こした事件を解決しようとしたって無理なんだから、自分の無能なところが出るだけなんじゃないか?」
「いや、彼は上手く捜査を操って、ギリギリのところでキラを逃がしているように見せたんだ。時には他人も利用してね。情報操作や心理操作は、あいつの得意技なんだ」
「……でも、なんで夜上さんはそんなことを知ってるんだ?」
確かに妙だった。それではまるで、ミステリーの全てを把握する作者のようだ。だが、彼は登場人物のはず
そう聞くと、月は自嘲気味に
「僕はそこまでたどり着いたんだ。だが、もう少しのところで……奴に口を封じられた。死んだんだ。そう、確かに……ところが、気がついてみればこんなところさ。もしかしたら、ここは奴の新しい殺人場なのかもしれない…」
そう言って考え込む月を尻目に、加藤は戦慄を覚えた
月もやはり死者だった。しかも、初だ。自分のように、2回目の存在ではない。
ただ、彼にはどうも腑に落ちない点があった
「あの……俺、キラなんていう大量殺人者、聞いたことないんですけど」
「……なんだって?」
月が怪訝そうな顔で加藤を見た。そこには本当に当然のことを知らない、無知に対する視線があった
「かなりニュースでも報道されているはずなんだけど…変だな」
変だな、と言われても加藤には思い当たるものはない。キラ、などという大量犯罪者は。そうなると、月の言うことにはどうも信憑性がなくなる…
「あ…」
「どうしたんだい?」
加藤に思い当たる事があった
あのリビング。自分達は確かほぼ全滅。だが、あそこには50人近くは人がいた。だが3回とも、せいぜい10人程度がいいところだった。となると…
あの人数は、何回かで蓄積しているのではないだろうか。月は初めてだ。だが、あの中にその前からの人物が残っていたとしたら
つまり、自分の死んだ時から、今までかなりの時間が経っている。そう考えると、キラのことは説明がつく。キラの事件は、加藤がおこりんぼ星人たちに殺されてから、その後に起こったとしたら
正直曲解だとはわかっている。だが、加藤には月の言っていることが嘘には思えなかった。父を殺されたという月の涙、それが全て彼の妄想だと、切り捨てるのは……悲しかった。だから、そう思った
「い、いや……あの、どこか移動しませんか?ここは危ないと思うし」
だが、すぐに月に言うのは気が引けた。もっと落ち着いた場所で話したい。なにせ、あなたは本当に死んだ、なんて言ったらどうなるか…
「そうだね…まだエルが近くにいるかもしれない。移動しようか」
そう言って、月が立ち上がろうとする
「あ、いえ。俺が先頭行きますよ。夜神さんは怪我してますし、武器もさっきのナイフくらいだし」
「けれど、高校生の君にそんな事させられないよ。僕は大学生、君より年上だ」
「そんなこと関係ないですよ、俺の方が…体格いいし」
「……そう、だね。わかった、君に甘えさせてもらう。ありがとう」
そう言って、月は微笑みと共に頭を下げた。加藤はそれに照れて顔が真っ赤になった
「不安な事があるんだ」
「え?」
歩き出して少しで、後ろを歩く月がそう呟いた
「エルが去り際に言っていた。『キラはあなたに差し上げますよ』と」
「?どういう、意味ですか?」
「これは僕の推測だが……これは、キラの汚名を僕に被せるという意味かもしれない」
「え!?」
「僕がエルがキラという大量殺人者であるということを言いふらせば、奴が追い詰められるのは目に見えてる。誰にだって信用されなくなる。
だから、奴は先手を打って、僕がキラだとこの会場にいる人間達に流布するつもりなんだ。奴は探偵だ。探偵であり犯罪者だ。巧に人間を誘導し、
信じ込ませる術には長けてる!もし、もし奴が僕をキラだなんて言っていたら、僕は…!僕は孤立する!孤立して、何者かに殺害される時を待つ、
哀れな獲物になるだけだ!」
どんどん月の声が大きくなっていた、錯乱し始めている。加藤は振り向くと、頭を抑えて震えている月の腕を握った
「!? 加藤、くん?」
「大丈夫です!たとえ、奴があなたをキラだって言って回っても、たとえそれで騙された奴が出てきても!俺は、俺だけはあんたを信じる!だから、安心してください!」
「加藤くん……済まない、取り乱してしまって…」
月は落ち着いたらしい
「とりあえず、先を急ごう。それで、エルに接触する前に、この殺し合いに反抗している人間と接触してグループを作るんだ。そうすれば、エルにも、生き残ろうとする犯罪者にも、主催者にも対抗できる」
「そうですね、行きましょう!」
加藤は皆を救いたい
今までの星人を倒すのすら辛かった、なのに、殺しあえだなんて絶対にできない。彼は、主催、GANTZへの反抗を決めた。自分や月のように、主催に対抗しようという人物と結託する事を
(計ちゃん……生きている、よな?)
自分は間に合ったのだろうか、それだけが気がかりだった
彼は気付いていない。
反抗する人間を集めて、主催者へ反抗する。彼におぼろげにありつつもはっきりしていなかった方針が、なぜ明確に彼に刻み込まれたのか
それが、月ととの会話によって形成されたという、自覚はなかった
*************
計 画 通 り !
全ては自分の思うように進んでいる。全ては彼、夜神月のシナリオのままに
彼は加藤を先に見つけていた。体力のありそうな体躯、まっすぐ前を見ているその表情。ある程度の打算を持って、彼は賭けを実行した
それがあの悲鳴だ。案の定、加藤は彼のふんだとおりの人間像だった。お人よし、善人。これが悪意のある人物だったら、
ポケットに仕込んでいた手榴弾(彼に支給された5つのうちの一つ。これについては加藤には『4つ』支給されたと説明している)を放つつもりだった
ナイフ、正確にはスペツナズナイフ。これは元々月に支給されたものだ。当然彼は襲われてなどいない。傷は自分でつけた。エルだって見ていない……いや、見てはいる。あの説明の時に
(まさか、確実に殺したお前をあそこで発見できるとはな。最初は驚いたが…あの程度の低そうな男や、攻撃を跳ね返した見えない壁、この首輪……死神の世界があるくらいだ。
なにか、現代の科学ではない、何かの力があるんだろう。死者が蘇っても驚きはしないさ)
だが、不都合は生じる。半分くらいしか見渡せなかったとはいえ、見知った顔はほとんどいなかった。となれば、自分の善人面で善人に取り入り、その中に入り込むことは簡単だ
エルさえいなければ。彼が自分の情報をばらまくことはまずい。それに、個人的には彼にはもう一度引導を渡してやるのも悪くはない。その方法が、先のことだ
(エル、先手は僕が取ったぞ。加藤を先達に、もっと反抗者のグループを広げる。そうすれば、お前の悪評はどんどん広がる。お前がこれを読んで自分もグループを作るかもしれないが…
お前ではたかが知れてるよ。お前は推理力はあっても、協調性はない)
さて、月は反抗者のグループを自ら作ろうとしている。だが、彼は内心はそんな気はさらさらない。
自分達をいつのまにか拉致し、一瞬で場所を移動させるような技術や力、そんな者に反抗するのはリスクが高すぎる。
では、なぜ彼はグループを作るのか
(理由は2つ。一つは、強力な殺戮者−仮にマーダーと呼ぼう―に対抗する為だ。
あのダイアーという男、かなりの武道の身のこなしだった。見渡した中でも、そんな筋肉隆々とした男はいたし、見るからに殺気立っているのもいた
マーダーは強者だろう。いや、強者だからこそ、自信を持ってマーダーになる。自分が殺されるなどありえない、と。僕1人じゃ正直勝てるとは思えない。だから集団を作る。
そいつらとマーダーをぶつける。反抗者にも何人か強者はいるだろうし、弱者でも何人か集めて、戦略を作ればどうとでもできる。弱らせるのでも構わない。
そうすれば、僕でも仕留めるチャンスは大幅に増える
マーダーが消え、反抗者のグループが残ったとしも。その時には僕はかなりの信頼を得ているはずだ。そこで、1番心の弱そうな奴をたきつける、揺さぶる。
ほんの少しの疑心暗鬼で、グループはあっという間に崩壊するさ。マーダーとの戦いで疲弊していればなおさらだ。疲弊した精神に揺さぶりは1番効く。これで僕は優勝だ
複数のグループが残った場合は、互いをぶつける。これも同じ要領だ。)
それが月のプラン。反抗者のグループでマーダーを殲滅、その後グループを崩壊させ自分が優勝
(もっとも、ただ優勝する気はない。それがグループを作るもう一つの理由だ。あの程度の低そうな男の裏に、真の黒幕がいるはずだ。これだけの技術力を作る頭脳を持つ黒幕が
参加者の中にはそれを知る奴もいるかもしれない。情報は多いほどいい。情報は人の数が多いほどおおい。グループを作れば、伝聞でも情報は手に入る。
支給品の中にも黒幕相手に使えるものがあるかもしれない。グループの中心になれば支給品の把握だって容易だ
開催中に真の黒幕と接触を取る。そこで交渉をする。そして、優勝の後……
奴の力を僕が手に入れる
新世界の神である、この僕が!
DEATH NOTE以上の力。そうだ、この力で今度は僕が主催をしよう。犯罪者連中に戦い合わせ、優勝者をこの僕が断罪する!生き残った罪を断罪する!犯罪者達はふさわしい結末を迎える!
ははっ、ははっ、ははっ
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははっ!)
神は笑う
ただ笑う。全てを作ろう、積み木の城を作ろう、兵隊を作って戦おう
そして、それを最後に自分でぶち壊そうと、高らかに、そして哀れに
自分のライバルの今の姿も知らないで
【A-1 砂漠 1日目 深夜】
【加藤勝@GANTZ】
【装備】:雪走@ONE PIECE
【所持品】:支給品一式 不明支給品0〜2(本人確認済み)
【状態】:健康 エルへの怒り
【思考・行動】
1:GANTZに反抗し、ゲームを脱出する
2:月と一緒に、反抗者を探し仲間にする
3:月を信じる
4:襲撃者はできれば殺したくない
5:どこか安全な施設を捜す
※参戦時期は、おこりんぼ星人戦で死亡直後です
【夜上月@DEATH NOTE】
【装備】:スペツナズナイフ@現実 手榴弾@現実
【所持品】:支給品一式 手榴弾×4 不明支給品0〜1
【状態】:健康 左肩に浅い切り傷
【思考・行動】
1:優勝して、主催の力を手に入れる
2:反抗者グループを作りマーダーを打倒、その後グループを壊滅させる
3:L=キラ、という悪評を広める
4:加藤は利用するだけ利用する
※参戦時期は第1部終了直後です
投下終了です
Lへの対抗策が完全に空回りです(汗)
とりあえずそのまま投下しましたが……修正の必要ありですかね?
支援もありがとうございました
乙!
月・・・お前は外道すぎる!
そして加藤は疑うことを知らないからな・・・・・
良いコンビ!
修正は要らないかと。
寧ろこのデスノの原作的な展開においしさを感じます。
gjでした
乙ー
一瞬Lがあれだからきれいな月がくるかと思ったけど
なんとも月が月らしくて逆に哀れw
デスノートがなくてもこいつ輝けるんだなあ。
あと加藤はやっぱりこういうポジションかw
>Lの人
GJです。Lがマーダー側とは面白いw
女狐こえー…これは会いたくないw
Lはこれで良いと思いますが最終判断はお任せしますGJ
>月の人
GJです。恐ろしいステルス…これは期待できる。
月も騙すの上手いな。
作戦については大丈夫だと思いますよ。
Lは思考力が奪われたわけではないですし
良い疑心暗鬼の種でしたGJ
乙でした。
腹黒い月とその正反対の加藤。
今後の二人の展開、そして月の策はゲーム終了まで計画通りに行き続けるのか気になるところですね。
皆さんの意見(本スレ、毒吐き場)を読んで修正に関して考えました。(長引かせると◆3O9aOK8Fbw様にも迷惑が掛かりそうなので)
私が考えていたのは八時間経ってもLの洗脳は解けずにまた一人妲己の下僕が増えるというもの。
ですが皆さんの意見や月、加藤SSを読む限り八時間毎に洗脳が解ける…ということにしたほうが良いかなと思いました。
そちらのほうが月の計画も機能するし、Lのどんでん返し的展開も望め他にも様々に話を展開することができるでしょうし。
それから、疑問があがっていたので。
Lが洗脳されるというようにしたのは頭脳が優れていたから。
あとは身体能力をスーツで高めればほぼ完璧、彼こそ妲己に相応しい下僕になれるかな?と思いました。
それに洗脳されたといっても思考能力が鈍るというわけではありません。
彼ならばその頭脳を生かし自力で妲己の洗脳から逃れられるという可能性も考えられるため、色々な方向に話が進められるかなと考えLが一番適していると私は判断しました。
(この展開は後続書き手さん次第ですが)
最後に妲己の支給品に関してですがこれに関しての修正は考えていません。
では、長々と失礼しました。
◆3O9aOK8Fbw様、投下中に酉付きでレスなんて紛らわしいマネして申し訳ありませんでした。
>>754 ゴチャゴチャなってて日本語じゃない部分も多いのですがとりあえず一つだけ。
×(この展開は後続書き手さん次第ですが)
○(今後の展開は後続書き手さん次第ですが)
SS然り説明然り、私はもうちょっと落ち着けとorz
乙です。了解です。
まあ洗脳の扱い、制限については次の書き手次第ですね。
>>700 今気づいたのですが、時間表記がないですね
多分一日目の深夜だろうけど、勝手に直すのもどうかと思うので、そこだけ修正してもらえますか
色々と冒険したのでしたらばに仮投下しました
見て下さい
投下乙です
ですが…海馬マーダー化は流石に強引じゃないでしょうか
と思ったけど、参加時期が王国編以前か
確かに初期の海馬なら色々やりかねないけど…いやでもどうだろう
DEATH-T辺りならまごうことなき腐れ外道なのでありだと思う
台詞回しは王国編以降の印象が強いですが些細な問題かと
>>754 目の前で殺人が起きて何もしなかったのに
頭脳が優れているLなら洗脳から逃れられる可能性があるって何か矛盾してない?
洗脳されてるんだから、洗脳から逃れるって発想自体浮かばないんじゃない?
第三者から干渉されない限り、一度洗脳されたら詰みだと思うよ、特殊能力なしのキャラは
妲己は馬鹿じゃないし、Lに対抗策を練らせる時間を与えるようなへましないだろうし
驚異的な精神力とか超能力とかで打ち破ることはあるだろうけど、洗脳されてから自分で逃れる手段は基本的に無いと思う
>>760 でもあれは黒歴史みたいなもんだからな…
こんな無理矢理マーダー化させるくらいだったら、後でマーダー枠追加した方がいいと思うんだけど
>>763 俺はあれでいいとおもうけどなぁ。
もし王国編以後からでマーダーになる理由をつけるなら
「会社のため、残された弟のためにどんな手を使っても生き残る」
みたいなのでもいいとおもうし。
俺は海馬にはぜひマーダー路線をいってほしいと思ってる。
多恵ちゃんの良いと思うけど制限ってどうなるんだ?
海馬マーダー化はいいけど、口調はあきらかに王国編後だな
栄光のロードとかは王国前には言ってなかったし
だから口調を変えるか、王国編後なら
>>764みたいな理由づけが欲しいところだ
有りだと思う。
口調もまぁ同一人物な訳で、素質は前からあるだろうしいいんでない?
何より対主催の社長は見飽きたから面白いと思う。
改心の余地なしなキャラじゃないから一度で二粒楽しめそうだし。
駄目とか言ってる奴はちゃんと修正案を提示した方が説得力あるよ。
どうでもいいことなんだけど
傾世元禳の洗脳って
解けた後洗脳されてたときの出来事はしっかりと憶えてるんだっけ?
使用者の意志一つのはず
聞仲が一時期相殺してたとき王様は忘れた様子はなかったけど
洗脳が解けて「俺は何をしてたんだっけ」って人もいる
まあ妲己とLは面白いキャラだけど洗脳というのはロワで嫌われる要素のおかげで
適当に死亡だろうな
>>761-762 言葉が足りず申し訳ありませんでした。というより、後続書き手のネタ潰しになりそうなのであまり言いたくないのですが…。
原作で、聞仲が皇帝に妲己に関して呼びかけたところ僅かに反応したことがありました。
Lの場合誰かに呼びかけられた後適当にあしらうではなく、洗脳を解くという目的を前提としての追究ではなくとも引っかかったその内容を自分の中で深く追究
しLなら自然にそこから徐々に時間を掛けて……というのも可能かな、とただ単に私が思っただけです。
別にこれが可能でも不可能でも八時間すれば術は解けるのですからそこから原作にて月がキラであることの証明しようとしたように妲己の本性を暴こうと策を練るというLらしい展開も築こうとすれば築けるでしょう。
しかし展開は後続書き手さんが作り出すものですから私たちが言い合っても仕方がない気もします。
なので無理矢理ですがこういう考えの人も居るんだな程度にとっておいてください。
>>769 3行目のような人も、そのうちハッキリしてくるんじゃなかったっけ?
L「ついに見つけたぞ……お前がキラだ!」
吉良「そうだが?」
社長とたえちゃん仮投下した者だけど、本投下しておk?
社長の口調に関しては出来るだけ王国以前っぽく直したつもり
ウリィ…待ってましたー
アニロワやギャルゲロワのレナとニコロワのレナや
LSロワのイリヤとアニロワ2のイリヤみたいに
ニコロワの社長と大きくかけ離れるのを期待してるwww
では投下します
あの筋肉質の男の突進をもってしても、あの薄いガラスは割れなかった。
それどころか弾かれたようにも見える。そして、この首輪。
いつの間にかこんな処に飛ばされたというこの状況。全く持って非ィ科学的だ。
海馬は落ち着いて辺りを見渡し、周りに誰もいない事を確認、おもむろにデイパックへと手を伸ばす。
デイパックから支給品を全て取り出し、武器はないかと確認する。
自分を参加させたワポルの愚かさを思い、海馬は一人にやつく。
ククク……滑稽だよワポル。残念だが貴様の紙細工のような自信はすぐに打ち破られる事となる。
地上最強のデュエリストであるこの俺を敵に回した事が、貴様の運の尽きだ。
「ふぅん。こんなものか……まあ足りないモノは他の参加者から奪えばいいだけの事」
中に入っていた物で武器になりそうなモノは、拳銃と、何やら黒っぽいスーツ。スーツに関しては、説明書が用意されていた。
【スーシのせつ明だす
これお着たら強くなれまス。頑じょうにもなれます。
今回はロワ仕様としてダレでも着れるようにしてありマス】
簡単に言うと、身体能力、そして耐久力を格段にパワーアップさせる事が出来るスーツらしい。
非科学的だと思いつつも、とりあえず海馬はスーツを着てみる事にした。
幸いここは家屋が集まる集落。着替える場所などいくらでもある。
海馬は適当に選んだ家のドアを開け、土足で中に侵入する。
家の中は夜の闇も相まって、何も見えない。何者かが潜んでいるかもしれない。慎重に慎重を重ね、海馬は歩く。
扉を閉め、安全を確認し、海馬はデイパックからスーツを取り出す。
暗くて分かり難いが、明かりをつける訳にはいかない。そんな事をしては取るに足らない雑魚どもが集まってしまう。
「ふぅん……」
とりあえずスーツを着てみた。このままではなんとなくカッコ悪いので、上から元々着ていた服を着る。
体には特にこれと言って変化はない。身体能力パワーアップというのは嘘か?
ま……試してみるまで分からんか……
「…………」
家の壁に向けて拳を構える。自分がしようとしている行動を思い、海馬は自嘲気味に笑う。
俺はワポルなんぞには決して従わん。だが、俺以外の軟弱な馬の骨どもと手を取り合って奴に反抗、というのもあり得ない。
俺は俺一人の力でこのデスゲームを攻略してみせる。クク……下らん友情ごっこがいかに愚かか教えてやる。
ゲームに勝つ手段は、選んではならんのだ……
「滅びのバァァーーーーーストストリィィィィィムッッ!!」
海馬は叫び声と共に、拳を放つ。豪快な音と共に拳は壁を突き破り、巨大な穴を開ける。
海馬はしばし呆然としていたが、スーツの効力を理解し、顔を愉悦に歪める。
「………ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」
そして高笑い。ワポルは完全に自分を嘗めているようだ。
視界の端で何かが蠢いた。海馬はさっと首を振り、壁に空いた穴から闇を注意深く見通す。
一人の女が机の下に隠れていた。恐怖に震えながら海馬を凝視している。
海馬は少女を見下しながら無言で壁の穴を通り少女に歩み寄る。
少女、小島多恵は恐怖に震えていた。
いきなり殺し合いと言うわけのわからないゲームに巻き込まれ、気づけばどこなのか分からない民家の中。
極め付きに、壁を簡単に破壊し、やたらと叫びまくる長身の男。どう見ても危ない人物にしか見えない。
歯がかみ合わず、カチカチと不快な音を出す。男が近づいてくる。怖い……怖いけど動けない……。
デイパックに入っていたのは、気味の悪い仮面と、自分では到底扱えそうもない巨大な武器。
これでどうやって戦えというのだろうか。
「ケイちゃん……ケイちゃん……」
頭を押さえて机の下にひっこむ。最愛の人の名前を呟かずにはいられない。
ひょっとしたら何か役に立つかも、そんな藁にも縋るような思いで仮面を意味もなく抱きしめ、小島は涙を流す。
「ククク……どうやら俺には追い風が吹いているらしい」
相変わらず見下したまま、海馬は冷たい口調で言う。
小島は相変わらず震えていたが、海馬がすぐに襲ってこないのを見て、少しだけほっとする。
「ケイちゃんと呟いていたな。そいつもこのゲームに参加しているのか?」
質問してきた。この殺し合いに乗っているなら、その問は無意味なはずだ。
小島はまた少しだけ平静を取り戻す。しかし、未だに声が出ない。まだまだ怖い。
しばらく、二人とも沈黙。
「……別にそいつを殺そうなどと思っているわけじゃない。俺は情報が欲しいだけだ。
貴様もあの薄汚いワポルという男が憎いのなら、俺に協力するがいい」
「…………ケイちゃん……」
小島が漸く口を開いた。海馬は薄く冷笑する。
一度声を出せば、あとは雪崩のように次々と言葉が出てきた。次々と次々と。
海馬は沈黙したままなのでなんとなく気まずかったが、小島はそれでも構わず話し続けた。
玄野計……彼氏について刻々と語り続ける。
「それだけか」
一通り話尽くした後、海馬は冷たく言い放つ。なんとなく不機嫌そうに見える。
「海馬さん……私、あの部屋で玄野君を見たような気がするんです。
あ、あのよければ……」
「一緒に探してくれとでも?」
小島の顔はぱっと明るくなる。お願いします、と海馬に言う。
だが……
「──だが断る。ふん、下らない。友情、愛、そんなもの犬のクソにも匹敵する愚かな考えだ。
小島、貴様はゲーム攻略のための切欠に過ぎん。何故俺が貴様の彼氏を助けなければならない」
矢継ぎ早に海馬は言い放ち、小島に拳銃を突きつける。小島の顔は再び真っ青になった。
薄く笑いながら海馬は話を続ける。
「今のままでは貴様は何の役にも立たない。だが、死ねば……貴様が死ねば、貴様の首輪と支給品は俺に受け継がれ
────ゲーム攻略へ一歩近づく事が出来る。お前のちっぽけな命は俺の糧となる!
ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッ!!」
「…………きゃああああああああ!」
小島は無我夢中で海馬に体当たりを食らわし、机から飛び出る。
海馬は冷静に、小島の背中に銃口を向け、引き金を引いた。
────パンッ!
破裂音と共に、銃弾が小島を貫いた。べしゃりと床に倒れ、周りを赤く染めていく。
海馬が小島のデイパックを拾い上げ、カツカツと近づいてくる。
「ケイちゃ……ケイ……ちゃん……」
しばらく玄野の名前を呟いていた小島だったが、その声は次第次第に小さくなっていく。
「ククク……いつまでもケイちゃんとやらの助けを乞い続けるがいい」
支援
女の声が聞こえなくなった。死んだか……
ここは民家だ。ならば包丁があってもおかしくはない。
海馬は台所を漁る。しかし、予想に反し、包丁は見つからない。
ワポルは武器になるようなモノを置いていないのだろうか。
壁をいとも簡単に破壊出来たガンツスーツなら、小島の首をねじ切り、首輪を回収できるはずだ。
しかしそんな事をしては派手に返り血を浴びてしまう。まだまだ海馬には情報が足りない。
情報を得るためには他の参加者と嫌でも接触しなければならないだろう。返り血を浴びていては……確実に情報交換どころではない。
結局民家には、刃物は一本も置いていなかった。海馬は気を取り直し小島のデイパックに手を伸ばす。
何か都合のいい支給品が入っていればいいが……
海馬の期待は外れ、首を切るのに役立つ道具は入っていなかった。海馬は悔しそうに歯軋りする。
刃物だけではない、何か返り血を浴びないようにする工夫が必要だ。
仕方ない。とりあえずあの女の死体はここに置いといて、後で首輪を頂きに来るか。
刃物を探すがてら、他の参加者の様子でも確認するとしよう……。
海馬は民家から出て、歩きだす。目的はワポル打倒。しかし手段は選ばない。
彼が突き進むロードははたして栄光へと続いているのだろうか────
【A‐1 / 一日目 深夜】
【海馬瀬人@遊戯王】
【装備】:ベレッタ(残弾数6/7)@現実 GANTZスーツ(ロワ仕様)@GANTZ
【所持品】:支給品一式×2 手榴弾×4 RPG@現実 不明支給品0〜2
【状態】:健康
【思考・行動】
1:刃物を手に入れ、小島の死体から首輪を手に入れる。そして首輪分析
2:ワポル打倒を目指す。ただし手段は選ばない。友情ごっこなんぞに興味はない
※参戦時期はおそらく王国編以前だと思います
※小島多恵から色々と話を聞きました
【GANTZスーツ(ロワ仕様)】
着れば身体能力、耐久力が大幅にパワーアップします。
ロワ補正で、誰にでも着れるようになっています
海馬が消えた。ドアが開く音がしたからおそらく外へ出て行ったのだろう。
小島はまだぎりぎり、瀕死だがぎりぎり生きていた。
おそらく銃弾は急所から少し外れたのだろう。しかし、結果は変わらない。
小島はどちらにせよ、もうすぐ死ぬ。
ふと、今までずっと抱えていた仮面に視線を移す。
突き詰めればただなんとなく、その程度の理由だ。小島はただなんとなく、仮面を顔へと持って行く。
もはや意識は薄れ、生と死の狭間を彷徨っている。小島の生存本能が、『こいつ』は味方だと言っている。
これを着ければ助かると言っている。本能に従い、ふるふると手を動かす。
小島を仮面を装着した。手についていた血液に反応し、仮面から骨針が飛び出る。
痛みは感じなかった。むしろ清々しい幸福感のようなもの、そんな感情が小島の胸を満たした。
「ウリィ……けいちゃん……」
【A‐1 民家/ 一日目 深夜】
【小島多恵@GANTZ】
【装備】:
【所持品】:石仮面@ジョジョの奇妙な冒険
【状態】:吸血鬼、瀕死、血液をかなり失っています
【思考・行動】
1:???????
投下終了。タイトルは思いつかなかったので適当に決めた
海馬の口調あんまり変わってない……違和感とかある人は遠慮なくどうぞ
投下乙です
さすが海馬様、何でも「滅びのバァァーーーーーストストリィィィィィムッッ!!」ですねwwww
それにしても、ガンツスーツにベレッタ、手榴弾、RPGなんて大当たりですね。
では違和感というか、気になった所を
返り血が嫌なだけなら、デイパックを被せれば解決すると思います。
ずっと石仮面を持っていたならさすがに気付くと思います。
抱えているなら動きや体勢が不自然でしょうし、服の中に隠すほどでは無かったみたいなので。
そして妙なスーツが多大な強化をしてくれたことからして、
一見ガラクタのようでもチェックするでしょうし、見逃すことはないんじゃないでしょうか。
それと能力が分からないスーツには説明書があるのに、同じく能力が分からない石仮面に無いのは変じゃないでしょうか。
>>772 いいねw
出来れば仮投下の時に言って欲しかったです
ちなみにRPGはたえちゃんのです。海馬の支給品ではないです
それと手榴弾は没プロットのなごり。ウィキ編集で消しときます
どうしようか……どう修正すればいいか思いつかない
言い訳みたいな修正ならいくつか思いつくんですが
投下乙
海馬らしいというかなんというか…ww
>>787 GANTZはいい加減だから……ってのはなしにしても、
「吸血鬼になれる仮面」なんて書いたら装着する人いなそうだからないんじゃん?
吸血鬼化がどういうものかよく分からんがロワの活性化になりそうだしその辺の意図で。
>>788 普通にディパック被せて多恵ちゃんぶっ殺しでは駄目でしょうか。
もしくは、説明文を読んで緊急時に備えて服の中に隠しておいたとか。
体が細いのに腹だけ出てたら目立つから無理がありますかね。
大当たりなことは大歓迎だったので、手榴弾がなくなってしまうのは残念です。
>>789 スーシの説明みたいに、吸血鬼化することでの能力説明と、
瀕死の重傷とかどうしようも無い時に使うと良いよ!みたいな説明文をつければ使うんじゃん?
投下乙
説明書は付いてたけど読んでる途中で襲撃に合いたえの下敷きに、海馬はパックの中だけ見て立ち去ったとか
投下乙。
多恵が石仮面とは、驚かされましたよw
海馬マーダーは原作通りですね。これはこれで味があるよ。
確かにデイパックを被せれば解決するけど、それを海馬が100%やるわけじゃないよ。
気付かない、気付いてもやらないって可能性は充分にある。
海馬は拳銃を突きつけられたときも、叩き落さずに何故か撃鉄にカードを挟んで生き延びた男だからw
色々と修正案提案してくれて有難うございます
一応出来ましたが、修正はここに投下すればいいんですか?
>>792 気付かなかったならまだしも、気付いてやらない理由は無いと思うけどな。
最後のはネタ半分で根拠じゃないだろうしさw
ねじ切るまで考えちゃってる人間なら、被せるのを思いつけば実行するだろう。
>>794 乙です、スゲー早いですね。
ここで良いんじゃないでしょうか。
デイパックに入っていたのは、気味の悪い仮面と、自分では到底扱えそうもない巨大な武器。
これでどうやって戦えというのだろうか。仮面には一応よく分からない説明が附属されていたが、いまいち理解できない。
【やばい時に使うといいよ】使うって……どういう……?
「ケイちゃん……ケイちゃん……」
頭を押さえて机の下にひっこむ。最愛の人の名前を呟かずにはいられない。
何か役に立つかも、そんな藁にも縋るような思いで仮面を意味もなく抱きしめ、小島は涙を流す。
「ククク……どうやら俺には追い風が吹いているらしい」
男が近付いてきた。咄嗟に仮面を彼の視界の外へ隠す。相変わらず見下したまま、彼は冷たい口調で言う。
小島は相変わらず震えていたが、海馬がすぐに襲ってこないのを見て、少しだけほっとする。
「ケイちゃんと呟いていたな。そいつもこのゲームに参加しているのか?」
質問してきた。この殺し合いに乗っているなら、その問は無意味なはずだ。
小島はまた少しだけ平静を取り戻す。しかし、未だに声が出ない。まだまだ怖い。
しばらく、二人とも沈黙。
「……別にそいつを殺そうなどと思っているわけじゃない。俺は情報が欲しいだけだ。
貴様もあの薄汚いワポルという男が憎いのなら、俺に協力するがいい」
「…………ケイちゃん……」
小島が漸く口を開いた。海馬は薄く冷笑する。
一度声を出せば、あとは雪崩のように次々と言葉が出てきた。次々と次々と。
海馬は沈黙したままなのでなんとなく気まずかったが、小島はそれでも構わず話し続けた。
玄野計……彼氏について刻々と語り続ける。
「それだけか」
一通り話尽くした後、海馬は冷たく言い放つ。なんとなく不機嫌そうに見える。
女の声が聞こえなくなった。死んだか……
ここは民家だ。ならば包丁があってもおかしくはない。
海馬は台所を漁る。しかし、予想に反し、包丁は見つからない。
ワポルは武器になるようなモノを置いていないのだろうか。
壁をいとも簡単に破壊出来たガンツスーツなら、小島の首をねじ切り、首輪を回収できるはずだ。
しかしそんな事をしては派手に返り血を浴びてしまう。まだまだ海馬には情報が足りない。
情報を得るためには他の参加者と嫌でも接触しなければならないだろう。返り血を浴びていては……確実に情報交換どころではない。
デイパックを小島の顔に被せればいいかもしれないが、些か不安が残る。
デイパックの生地はそれほど厚くはないし、顔や首を完全に隠しきれるほどの大きさもあるとは言い難い。
何とかなるかもしれないが、危険を冒すには少しリスクが高い。出来れば別の方法を用いたいものだ。
結局民家には、刃物は一本も置いていなかった。海馬は気を取り直し小島のデイパックに手を伸ばす。
何か都合のいい支給品が入っていればいいが……
海馬の期待は外れ、首を切るのに役立つ道具は入っていなかった。海馬は悔しそうに歯軋りする。
刃物だけではない、何か返り血を浴びないようにする工夫が必要だ。
仕方ない。とりあえずあの女の死体はここに置いといて、後で首輪を頂きに来るか。
刃物を探すがてら、他の参加者の様子でも確認するとしよう……。
海馬は民家から出て、歩きだす。目的はワポル打倒。しかし手段は選ばない。
彼が突き進むロードははたして栄光へと続いているのだろうか────
【A‐1 / 一日目 深夜】
【海馬瀬人@遊戯王】
【装備】:ベレッタ(残弾数6/7)@現実 GANTZスーツ(ロワ仕様)@GANTZ
【所持品】:支給品一式×2 手榴弾×4 RPG@現実 不明支給品0〜2
【状態】:健康
【思考・行動】
1:返り血を浴びないように小島の死体から首輪を手に入れる。そして首輪分析
2:ワポル打倒を目指す。ただし手段は選ばない。友情ごっこなんぞに興味はない
※参戦時期はおそらく王国編以前だと思います
※小島多恵から色々と話を聞きました
海馬が消えた。ドアが開く音がしたからおそらく外へ出て行ったのだろう。
小島はまだぎりぎり、瀕死だがぎりぎり生きていた。
おそらく銃弾は急所から少し外れたのだろう。しかし、結果は変わらない。
小島はどちらにせよ、もうすぐ死ぬ。
ふと、今までずっと抱えていた仮面を取り出す。海馬に見つからなかったのは僥倖と言わざるを得ない。
突き詰めればただなんとなく、その程度の理由だ。小島はただなんとなく、仮面を顔へと持って行く。
もはや意識は薄れ、生と死の狭間を彷徨っている。小島の生存本能が、『こいつ』は味方だと言っている。
これを着ければ助かると言っている。本能に従い、ふるふると手を動かす。
小島を仮面を装着した。手についていた血液に反応し、仮面から骨針が飛び出る。
痛みは感じなかった。むしろ清々しい幸福感のようなもの、そんな感情が小島の胸を満たした。
「ウリィ……けいちゃん……」
【A‐1 民家/ 一日目 深夜】
【小島多恵@GANTZ】
【装備】:
【所持品】:石仮面@ジョジョの奇妙な冒険
【状態】:吸血鬼、瀕死、血液をかなり失っています
【思考・行動】
1:???????
どうでしょうか……
不安だ
乙。
>>792 ん?
俺が言いたかったのはたえが説明書を読んでいるときに壁が破壊され、なんやかんやあった後たえが銃でうたれ倒れたときに丁度たえの体の下に説明書が入り込んだってことだ
もう修正されたから関係ないが
修正乙です。
石仮面は、顔につける→血がつく→骨針が出るではなく
血がつく→骨針が出るなので、手に付いているなら既に飛び出している。
ディパックで足りないなら服を脱がせて被せれば足りるのではないでしょうか。
と思ったのですが、他に気になる方がいないようでしたらスルーしてください。
>>801 それはそれで都合良すぎるんじゃないかw
何か読んでいたのは分かってしまうだろうし、
分からなくても持ちながら逃げようとしたら同じだし、
隠す動作も分かるだろうし、机の下に置いておいたら体の下にはこないだろうし。
もう修正されたから関係ないみたいだけどさ。
修正乙です。いまさら感想ですが・・・
た・・・た・・・多恵つぁぁぁーん。・゜・(/Д`)・゜・。
海馬は頭のネジがふっとび多恵ちゃんは化け物と化す。
マジで何が起きるかわかんねぇな・・・
GJGJ
こういう感じの話、俺は好きだw
社長や吸血鬼にも期待できるw
続きが楽しみになる作品だ
短いですが、今から投下します
トリ間違えました、こっちです
(全く…なぜ私がこんな目に合わなくてはいけないんだ)
森の中を歩きながら、私は溜息をついた。
新たに身につけた「バイツァ・ダスト」の能力は、まさに無敵だった。
私のことを探ろうとした岸辺露伴を吹き飛ばし、他の奴らを始末するのも時間の問題だっただろう。
これでやっと私の平凡な毎日が戻ってくる、そう思うと年甲斐もなく心が浮かれたりもした。
だというのに、何なんだ今のこの状況は。
あのワポルとかいう男は、なぜ私をこんなくだらないゲームなどに巻き込むのだ。
ああ全くイライラする。
どうしてこう次から次へとトラブルが起きるんだ。
私はただ平凡に暮らしたいだけなのに…
「…ちゃん、吉良のおっちゃん」
突然聞こえてきた声にハッとして顔を上げる。
どうやら考えに没頭しすぎていたらしい。
いつの間にか前を歩いていた小僧が私の顔を覗き込むようにして立っていた。
「何か難しい顔してたけど、どうしたんだってばよ」
「いや…何でもないよ。ちょっと考え事をしていてだけだ」
そう言って笑顔を作ってみせる。
すると小僧も同じように笑顔になり、
「もしかして怖いのか?大丈夫だって、おっちゃんは俺が守ってやるからよ!」
そう言って、再び前を歩きだした。
この小僧の名はうずまきナルト。
ゲーム開始直後に出会ってから行動を共にしている。
見た目はただのアホそうな子供だが、どうやらナルトもスタンド能力(本人は忍術だと言っているが)が使えるらしい。
別に能力を隠すつもりなどはないらしく、ちょっと頼むと「影分身の術」や「変化の術」を見せてくれた。
頭の方はあまり良くないようだ。
最初はすぐに殺そうと思った。
アホとは言え、分身や変身の能力はなかなか厄介だ。
殺せるときに殺しておいた方がいい。
そしてキラークイーンを出そうとして…ふと思いとどまった。
こいつは利用出来るかもしれない、そう考えたのだ。
2人で一緒に行動していれば、それだけで他人から怪しまれることは少なくなるだろうし、集団にも潜り込みやすくなる。
そうやって内部から崩壊させていけば、ただ闇雲に殺すよりも安全で確実だ。
それに、強力な敵に出会った時に盾としても使える。
いざとなれば爆弾に変えて敵の所へ放り込んでもいい。
とにかく使い道はいくらでもある。
そうやって少しずつ数を減らしていき、優勝したら丈助達の抹殺を願う。
それで今度こそ私の平凡な日常は帰ってくるのだ。
ナルトのヘラヘラとしまりのない顔を見ながら、私は内心ほくそ笑んだ。
【B−2 森の中/一日目 深夜】
【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 不明支給品1〜3個(本人確認済み)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ナルトや他の人間を利用してゲームを生き残る。
※参加時期はバイツァ・ダストを身につけた直後です。
※承太郎が参加していることには気づいていません。
【うずまきナルト@NARUTO】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 不明支給品1〜3個(本人確認済み)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ゲームには乗らない
2:吉良と行動する
※参加時期は2部に入ってからです。
投下終了です
時間かかった割に短くてすいません
投下乙です
特に問題はないと思います
マーダーが全体の10%くらいだな
なんか書こうかと思ったんだけど基本ルールがwikiにもスレにも載ってない
テンプレ化されてない?
吉良らしさ抜群だね、ナルトが利用されて死んでいくのも悪くないし、逆に主人公ぶりを見せ付けるのもいい
バイツァ・ダストって制限に引っかかるかね
条件満たすのは難しいけど、発動すると無敵に近いしロワ的に時間が戻るのはタブーな気がする
シアーハートアタックも対処可能なキャラがほとんど見当たらないかな
GJ
なんて吉良らしいw
ナルトをボロ雑巾のように使い倒してくれることを期待。
吉良の力はステルス向きだからなぁ…
吉良の能力制限についてだけど今決めることじゃなくね?
次の書き手次第だろ。
というか展開次第。
いきなりそんなこと話始めるんじゃなくて、まずは感想書こうぜ!
ナルトも厄介なやろうと組み合わされたもんだな。
NARUTOキャラにはコイツほどの策士なんていねぇぞ
>>814 それは俺も気になった
予約期限も、投下後の予約制限も、あとは基本支給品の詳細とか
他ロワではきちんと説明があるのがまるでないから、書くのも戸惑う
書き手枠形式も、予約を見て見様見真似だったし
昔のwikiにはあったかもしれないけど、今のにはないから
準備段階から進めていてルールを把握している人は是非収録して欲しい
新参意見ですいませんが
と、遅レスでしたね
普通ルールって1番最初に整備するもんじゃないのか
どんだけ内輪だけでやるつもりだよ
吉良はあんまり策士でもないだろww
煽り耐性ないし
ルール決めたがる奴って格付け厨と同じで実際の企画進行には役に立たないよね
ルール厨死ね
別に決める必要はないよ
ただ今決まってることをまとめてテンプレにするだけで
いまさらですが投下乙です
吉良はナルトをただの道具として利用していくつもりか。
けどそいつは下手に扱うと
大変な目に遭うから気をつけたほうがいいぞぉww
例示した他ロワと違うのは名簿くらい?
予約期間とか書き手枠なんていう外部的なルールもあるけど、その辺もまとめた方がいいのかな。
投下乙です
吉良がナルトのバカっぷり振り回されるか、それともちゃんと手綱を握っていられるかが楽しみです。
そして女性キャラに遭遇した時もw
ところで、吉良はナルトに本名を教えてしまっているようですが、
川尻浩作として生活している状況からロワに出されたなら、川尻浩作
名簿が無い、もしくは第一放送後に浮かび上がる形式だと思うので、
>>818 ×コイツほど
○
すいません、途中で書き込んでいました。
川尻浩作として生活している状況からロワに出されたなら、川尻浩作と名乗るのでは無いでしょうか。
名簿が無い、もしくは第一放送後に浮かび上がる形式だと思うので、本名がバレているわけではないですしね。
>>829 それもそうですね
では、
>>808の15行目
「…ちゃん、吉良のおっちゃん」
を
「…ちゃん、川尻のおっちゃん」
あと、状態表を
【B−2 森の中/一日目 深夜】
【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 不明支給品1〜3個(本人確認済み)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ナルトや他の人間を利用してゲームを生き残る。
※参加時期はバイツァ・ダストを身につけた直後です。
※承太郎が参加していることには気づいていません。
※ナルトには川尻浩作と名乗っています
【うずまきナルト@NARUTO】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 不明支給品1〜3個(本人確認済み)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:ゲームには乗らない
2:川尻浩作(吉良)と行動する
※参加時期は2部に入ってからです。
に直します
あ、あとタイトルを忘れてました
「殺人鬼と忍者」
でお願いします
修正乙です。
修正乙です。
そこは一言で言えば奇妙な場所だった。
今いる場所からあたりを見回してみれば、自分の元いた国においては見慣れないものだらけ。
すぐ側には何のためにそびえたっているのかわからない建造物。
それがたとえ己の威信を見せ付けることが目的だとしても、この赤と白のどこか物寂しい印象を与える無機質な代物では、とてもその役目を果たしているとは思えない。
それに、ここから少し離れたところにまさしく権威の象徴らしき女性の姿を模した巨像が見える。今が夜なこともあって細部まではわからないが、どこぞの女帝だろうか。
ならばこの赤白の建造物は権威を表すものではなく、何かしらの役割を担ったものと考えるべきなのだろうが……
いずれにせよ、今はどうでもいいことなのかもしれない。
左目に仮面を身につけた男――聞仲はとめどない思考から頭を切り替えようとかぶりを振った。
その昔、中国大陸に殷という王朝があった。
何百年という栄華を誇ったそれは、途中幾度かの滅亡の危機を乗り越えながらも次第に疲弊していき、王朝誕生から数えて三十人目の王である紂王の代においては既にかつての煌びやかな様相は消え去っていた。
さらに紂王は魔性の女、妲己という狐の妖怪仙人によって骨抜きにされ、民草に対して暴虐の限りを尽くすようになってしまい、それによって失墜した殷の権威はさらに底へと向かい、もはや滅亡まであとわずかというところまできていた。
だが、そんな殷を実に300年もの長きに渡って支え続けてきた一人の忠臣が存在する。
元はただの人間でありながら肉体が壊死してしまうほどの修行を重ねた結果仙道となり、圧倒的な力を手にした男。
それこそが彼、聞仲だった。
(今は何よりも、殷に戻らねば……)
状況は正確に把握できないながらも、聞仲は明確にそれだけを思った。
突然こんなところへ転移させられた経緯からして、今いるこの場所は世界のどこでもない、空間宝具によって作り出された亜空間だろう。
自分を含め大勢の参加者たちはこの場に閉じ込められたのだ。
あの男……ワポルといったか……は何かしらの力、恐らく空間宝具を有しているのかもしれない。
だがその可能性は低いだろうと聞仲は推測する。
あれだけの数の人間を一度に集め、さらにこれだけの広さをもった空間宝具を自在に操るなど、並大抵の実力じゃそうはいかない。
スーパー宝具を操れるまでとはいかずともそれに準ずる力がなければとても不可能だ。
見たところ、奴にそれだけの力があるようには見えなかった。
あれは明らかに、権力を傘にきただけの俗物だ。王と名乗るのもおこがましい。出来ることならあの場で粛清してやりたかったほどに。
それにダイアーとかいう使い手が破れたのも、どう見てもワポル自身の力とは言いがたい。
ならば考えられることは一つ。ワポルの後ろに黒幕が存在する。
それも三大仙人か、もしくはそれらと同等の力を持った者が。
ただ……ワポルは自身を王だと自称していた。
それが事実上傀儡であろうがそうでなかろうが、どちらにせよ確かに言えるのは、奴は誰かの下につくのを最も嫌う性質だろうということだ。
ワポルの後ろに誰かがいるとなれば、それは奴を操っているのではなく同盟を結んでいるか、または逆に奴の下にいるものと見ていい。
その黒幕はまず間違いなく、あのような凡愚の輩とは比べ物にならないほどの力を持っていることだろう。
……だが、それならばワポルなど捨て置いて、自分自身でこの馬鹿げた殺し合いを開けばいいのだ。
にも関わらず、それは決して表に出てこない。
ということはワポルと組むことで何かしらのメリットがあるのだと考えられる。
表にはワポルを立たせておいて自身は裏で何かしらの別の目的があるか、はたまた表に出てこられない理由でもあるか……
そこまで考えた時、聞仲の頭にふとあの女狐の姿が思い浮かんだ。
(まさか、妲己か?)
奴ならば、たしかに有り得る。
殺し合いなどという悪趣味な催しを開いて自分をこの場に隔離し、そしてここの管理はワポルに任せてその隙に殷で我が主君、紂王を誑かして滅亡へと誘う。
なおかつ本人は元の世界でこの殺戮の経過を高みの見物。いかにもあの女の考えそうなことだ。
それに妲己なら、この空間を作れる宝具を扱うに見合う力も持っている。
空間宝具というのは最近になって金鰲島で作られたようだが、妲己がそこを離れて長いとはいえ仮に未だ繋がりがあるのならばそれを手に入れることは容易いだろう。
ならばなおのこと、殷に戻らなければ紂王が危ない。
「禁鞭さえあれば、すぐにでも脱出してみせるというものを……」
聞仲は悔しげに歯噛みした。
この場所に飛ばされてきてすぐに荷物は確認している。
残念ながら、自分に支給された荷物に愛用の宝具は入っていなかった。
あれならば、このような空間など一瞬にして粉砕できる。
だが妲己が主催しているとなると、むざむざ自分の不利になるようなものは支給しないだろう。実に、口惜しい。
(仮に本当にこれがあの女の企みならば、きっとあの男――太公望もこの場に来ているのだろう)
人の気配がないか常に気を張り巡らしながらゆっくりと歩を進めつつ、聞仲は一人の男の顔を思い浮かべた。
現在殷を倒そうと戦争を仕掛けている国、周の軍師で妲己とはまた違った意味でどうにも食えない男――そして、自分の最大の敵。
もしもいるのならば、優先的に倒すか……それとも一時的にここから脱出するまで共闘という手もあるかもしれない。
奴がここにいるという確証はないが、妲己の趣味からして自分だけではなく太公望、さらには他の道士も招き入れているに違いない。
それに何よりも、太公望がこの空間に召喚されているという証拠に……
――瞬間、肌がちりついた。
「ッ!?」
戦から政治に時間を割くようになってから随分と日が長いが、まだ己の勘は鈍っていなかったらしい。
脳より先に体が反応し、目で見ようとした時には既に動作の初動を終えていた。
右足で力強く大地を蹴り、一瞬前までいたその場所から大きく離れる。
直後、そこに何か……風の塊のようなものが上空から降ってきた。
それは奇襲に失敗したことを悟ると、着地したと同時、重力の影響を受けていないかのごとく全身がバネでできているかのように素早い動きでこちらに肉薄してきた。
そこに至ってようやく聞仲は、己が何者かに襲撃されたのだということを理解した。
有り得ない。聞仲はそれの対処よりもまず先にそう思った。
自分はしっかりと気を張り巡らせていたはずだ。たとえそれが上からだろうが……恐らく例の赤白の鉄塔から飛び降りたのだろう……接近していたのなら自分にわからないはずがない。
だが直前まで気づかなかったという事実は今こうして目の前にある。
それは己が弱くなったか、またはそれほどまでにこの男が強いということを意味しているのだろうが、いずれにしてもあまりありがたい話ではない。
現在が深夜であることもあって敵の姿がよく見えないが、その手に持っている得物だけは確認できた。この暗闇の中で、白刃だけが月明かりで煌めいている。
あれはたしか、仙人界で似たようなものを見た覚えがある。剣と同じような形状だが、殺傷力が格段に優れている武器……そう、カタナというものだ。
目にも止まらぬとはまさにこのこと。確実に急所を狙って二撃、三撃を繰り出してくる。
辛うじてかわしてはいるものの、それも長くは保たない。
「ぐっ」
苦戦を強いられている自分に内心驚く。この男、桁外れに迅い。
仙道というものはこれでも普通の人間よりは徒手空拳においても強いのだが、この襲撃者はそれをさらに凌駕している。
恐らくは天然道士なのだろう。仙人になれる素質を持ちながらも人間界で育ったため、生まれながらにして並外れた身体能力をもった生物。
かつての友であった男も天然道士で、人間とは思えないほどの力と頑丈さを併せ持っていた。この襲撃者の場合、それが速さに特化したのだろう。
しかもこの男は決して身体能力にかまけているのではない。確実に闇に乗じた動き方というものを知っている。
長い殷の歴史の中で暗殺者というものを見る機会も数多くあったし、雇ったことも一度や二度ではない。しかしこの男の腕前は、それらの比ではない。
禁鞭を持った普段の自分ならともかく、宝具なしではまともに勝負しても勝ち目はない。
そう……宝具なしでは。
「!?」
相手も何か尋常ならざるものを察知したのか、互いの距離が紙一枚分のところまできていたものを即座に切り替え、聞仲から離れようとした。
その決断力は大したものだが、逆にそれが仇となる。
先まで詰め寄ってきていた分の前にかかる勢いと、そこから後ろに跳ぼうとする勢いが中和され、ほんの一瞬だが相手の動きが止まる。
つまり……完全に無防備となった。そこを見逃す聞仲ではない。
「はぁっ!」
最初の襲撃をかわして距離をとった時に荷物から取り出していた『それ』を高く掲げると、掛け声と共に全力で振り下ろす。
俗に言う教鞭によく似た『それ』は先端の部分で真空を生み出すと、さらには刃の形に作り変えた。
聞仲の取り出した『それ』――彼が、太公望がこの世界にいると思うその最大の根拠である、本来は太公望の持ち物である宝具、打神鞭。
自分に支給された武器はこれ一つだけだったが、中距離戦ならばこれほど適したものもないだろう。
どうやらこれは使い手の実力によって多少威力が左右されるらしい。
太公望が扱っていた時よりも遥かに巨大で、かつ鋭い風の刃となって地面をえぐり……いや切り裂きながら相手に牙を剥いた。
奴は避けようにも今は動けない。受け止めようものならその体は左右に真っ二つだ。どちらに転んだとしても死は免れないだろう。聞仲は冷静にそう判断した。
――だが。
「!?」
奴の姿が消えた……そのような錯覚を覚えた。
男の体を切り刻むはずだったその刃はむなしくそのまま直進していき、その先にある木々の枝を切り落とすに留まった。
そこで初めて気づく。敵は、後ろに下がろうとして動きを止めたわけではないということを。
「上か!」
見上げると、満月を背にして男が刀を振り上げていた。
綺麗な月と男のシルエットが相まって、怖いほどに絵になっている。
そんなことを考える暇はないのだが、それでも一瞬だけでもそう思わざるを得ないほどに。
……だが空中にいるのならば、こちらにとっても好都合だ。
聞仲は不敵に笑うと再び打神鞭で風の刃を作り上げ、上空の男目掛けて解き放った。
上に跳んだのが運の尽きだ。翼を持った妖怪ならばいざ知らず、ただの人間に空中で自在に動けることができるはずもない。
今度こそ逃げ場はなく、風の刃は無慈悲に彼の体を胴体から二つに切り裂いた。
――そうなるはずだった。
「オオオオオッ!」
その時、男が初めて叫んだ。まだどこか、少年のような幼さの残った声。
すると次の瞬間、聞仲は信じられない光景を目にする。
その男は迫ってくる風と水平に自身の刀を構えると一気に振り抜き、鉄をも切り裂く風の刃を……逆に、真っ二つに切り裂いた。左右に分かれた風の残骸はあっけなく霧散してしまう。
これには聞仲も目を見開いて唖然とするしかなかった。
「龍槌閃!」
「!」
そのまま重力に身を任せ、男が刀を振り下ろしてくる。
よけることもかなわず、聞仲は咄嗟に手に持った唯一の武器である打神鞭で相手の攻撃を受け止めようとした。
深夜の空に金属同士がかち合う音が鳴り響く。
この小柄な体のどこにこんな力があるのかと思うほどに、男の攻撃は重かった。
まともに受け止めてはいくら宝具といえど折れてしまう。
聞仲はなんとか相手の攻撃を受け流すと、追撃がくることを見越して再び離れようとする。
打神鞭は接近戦でも戦えないことはないが、技術面で相手の方に分がある。ここは距離をとったほうが得策だろう。
その時、聞仲は自身の眼に何故か男の背中が映ったことに疑問を持った。
どういう状況であっても、さっきの一連の動作から男がこちらに背を向けるような真似をする意図が掴めない。
――それが回転して遠心力をつけることで必殺の一撃を放とうとしている動作だと気づいた時には、既に遅かった。
というより、気づくだけの時間を要してしまったことがまずかった。何も考えずに離脱していればよかったものを。
「しまっ……」
「龍巻閃!」
凄まじい勢いで刀が右方向から飛んでくる。この軌道は確実に首狙いだ。
防御しようと脳が必死で四肢へと命令を伝えているが、身体が反応しきれない。
(紂王様――)
仙道となってから初めて本格的に死を意識した時、聞仲はただ残された殷と王のことを想った。
◆
「ハァッ……ハァッ……」
月明かりの照る中、彼は線路に沿って全力で走っていた。まるでそうすることで何かから逃げているかのように。
左の頬にはまだついてから間もないと思われる十字傷。それは彼の業を表しているようにハッキリと刻印されている。
脇目もふらずにただ前だけを見て走りながら、彼――緋村剣心は奥歯を噛みしめた。
その表情は苦渋に満ちている。殺し合いを強要されていることに対する理不尽な想いと、何より自分自身への悔恨によって。
「俺は、馬鹿だ……なんで――」
こんなところでこんなことをしている場合ではないのだ、と自分に言い聞かせるように強く思う。
何故このような状況に陥ってしまったのかはわからないが、とにかく早く帰らなければならないのだ。
今は一人でも多く幕府の要人を斬って早く戦争を終わらせること。
それだけが、これまで多くの人たちを殺してきた自分のけじめであり、贖罪なのだ。
あのワポルとか言う男は言っていた。ここで最後の一人になるまで殺し合えと。
その言葉には当然怒りを覚えるが、それでもこうなってしまったからにはここがどこかは知らないが、元の場所に戻るにはこの場にいる全ての人間を斬り殺すことが一番の近道だ。
なのに――『殺せなかった』
刀が相手の首に届く寸前、躊躇してしまった。
カマイタチを飛ばしてくるなど相当の使い手ではあったものの、それでもこの男はきっと幕府とは何の関係もない一般人だ。
そう考えた瞬間、身体がまるで金縛りにあったかのように止まってしまったのだ。
「次は……次は、殺す」
次は、たとえ相手が女子供であろうとも……殺してみせる。殺さなければ、ならない。
そうでなければ、より多くの人たちが血を流すことになる。それだけは避けなければ。
自分に言い聞かせるように心中で何度も確認するが、肝心の足は先ほどの男を殺すために反転をしてくれず、ひたすら当てもなく前進を続けていた。
そんな自身の矛盾に気づいているのかいないのか、幕末最強と謳われた人斬りはただ走る。
「巴……俺は刀を持つ時間がもう少しだけ延びたらしいよ」
走りながら、彼はかつて自分自身が斬り殺した最愛の妻に語りかけた。
「俺は、君を殺したこの手で……また罪のない人を斬ることになるかもしれないんだ。
だけど今は、そうすることが最善だと思う。だから許してくれとは言わない――ただ、済まない」
巴の幻は、決して笑ってはくれなかった。
【F−2 線路沿いの道/一日目 深夜】
【緋村剣心@るろうに剣心】
【装備】:黒刀・秋水@ONE PIECE
【所持品】:支給品一式 不明支給品1〜2個(本人確認済み)
【状態】:精神疲労大
【思考・行動】
1:全参加者を殺して日本に戻り、幕府と薩長の戦争を終わらせる
2:さっきの男のような使い手に注意する
3:(誰も殺したくない)
【備考】
巴を殺した少し後の人斬り抜刀斎だった時代から来ています
◆
「私はたしかにあの時、死んでいた」
男が去った後の鉄塔前で、聞仲は立ち尽くしたまま思考に耽っていた。
先ほどの襲撃者はまたとない絶好の機会をその手にしながら突然攻撃を中断し、走り去ってしまった。
あの動きからして人を殺した経験がないとはとても思えない。あれは相当実戦慣れしている。
確実に自分を仕留めようとしていたはずだ。それなのに、何故退く?
仮に人を殺す意思がないのなら、最初から襲ってこなければいいだけの話だ。
聞仲には男――剣心が自分を殺さなかった理由がどうしても理解することができなかった。
「それにしても情けないな。禁鞭がなければこの程度か」
思わず自嘲する。
仙人になる前の頃は、武器などに頼らずにもっと己自身の力で戦っていた気がする。
良くも悪くも時が経ちすぎたということか。もう一度あの男と戦ったとしても、勝てるかどうか怪しいものだ。
だが、まだ生きている。今はそれだけで十分だ。
先の戦闘で危うく命を失うところだったが、皮肉にもそのおかげで殷、そして紂王への忠誠心を再確認することができた。
やはり自分は、何を差し置いても殷に戻らなければならない。
自分が戻らなければ、殷が滅ぼされることになってしまう。我が子ともいってもいい殷が。
それだけは、なんとしてでも阻止してみせる。たとえそれが、妲己の思惑に乗ることになろうとも。
あの女はあれでも一応定められたルール内で最大限にゲームを楽しむタイプだ。
参加者を全て殺せば、このふざけた空間から脱け出すことは可能だろう。
「いいだろう、妲己。今は貴様に付き合ってやる。だが、ここから出た後は容赦しないぞ」
今は手持ちの武器はこの打神鞭のみだが、他の参加者はさらに強力なものを持っているかもしれない。
それ次第ではさっきの男と戦っても勝てる可能性はいくらでもある。
ある意味今回の戦いは収穫だった。現時点での己の弱さというものを自覚できたからだ。
なにしろ殺し合いという空間だ。あれ以上の使い手がゴロゴロしている可能性だって十分にある。
きっと生身としての自分はそこまで強くないだろう。
強力な武器が手に入るまでは……いや、手に入ったあとでも退くべきところでは退かなければ、とても生き抜くことはできない。
「礼を言うぞ、十字傷の男」
最後、立ち去る直前に月明かりに照らされた彼の横顔……頬に十字傷を負った少年の姿を思い出しながら、聞仲は心底彼に感謝した。
【F−1 鉄塔前/一日目 深夜】
【聞仲@封神演義】
【装備】:打神鞭@封神演義
【所持品】:支給品一式(不明支給品なし)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:どんな手を使ってでも優勝して殷に戻り、妲己を滅ぼす
2:最終的に優勝すればいいので極力無理はしない
3:もっと強力な武器(期待はしていないができれば禁鞭)が欲しい
4:太公望がいたら優先的に殺す
5:十字傷の男(剣心)といった強力な参加者に注意を払う
【備考】
この舞台を空間宝具でできた亜空間だと思っています
裏の主催者が妲己であると思っています
投下終了しました
くはー投下乙です、とても面白かったです!
寝る前にちょろっと覗いてみようかと思ったら新作が投下されていて迷いつつも読んでしまったのですが、
正直に言わせてもらうと読まなければ良かったです、完全に目が冴えてしまって眠れそうにありませんw
タイトルを読んだ時は、あれ?深夜じゃないの?なんて思ったのですが、そういう意味だったんですね。
それにしても
>>834にある聞仲の紹介文は秀逸ですね、長すぎず短すぎない文で彼がどういう男なのかを説明できていると思います。
戦闘描写にも引き込まれて、ガーッと読まされてしまいました。
考えてしまったが故に避ける時間が無くなってしまったというのは凄い発想ですね。
しかし1つだけ修正して欲しいことがあります、パオペエは宝「具」ではなく宝「貝」です。
投下GJ
まさかの剣心がマーダーか。
バトルや心理描写やらが上手くて面白かった!
剣心マーダー化的な意味でも期待を良い意味で裏切ってくれて良かった。
まあマーダーといっても根底に無意識な殺したくない…があるのは笑ったw
悩みマーダーになりそうだw
ダッキとの因縁も楽しみ。目的があると強くなれるなぁ。
改めてGJでした
GJ!
この剣心は国崎になるかセイバーになるか、はたまた対主催に目覚めるか……
聞仲はこれは面白い勘違いフラグ。
自分の世界を基準に考えるとそうなるわなー是非ともダッキと遭遇させてやりたいw
重ね重ねGJでした!
皆様感想ありがとうございます。
>>847 何か違和感あると思ったらそれか……wiki編集時に直しときます。
指摘感謝。
gj過ぎる!!
剣心が格好良いし、予想外のマーダー。ぶっちゃけ面白すぎだろ。
こいつがどーなっていくかが楽しみでしょうがないわ
マーダーになっても格好いい剣心…
ていうか魅せ方が上手いなぁ、参考になる
何気に剣士がたくさんいるので対決に期待
ダッキをそう繋げたかー…
誤解フラグの要素も散りばめていて良い登場話でしたGJ
何故かしたらばに書き込めない
キャプテンの巻き添え?
>>853 今、出先なので詳しく確認できませんが、とりあえず応急処置を致しますので20時10分をすぎたあたりでもう一度書き込みをお願いいたします。
今晩あたり詳しく調べてみたいと思いますが、場合によっては貴方のIPが必要になるかも知れませんのでご了承ください。
wikiは、色々とやりたいことがあるので週末まで工事中です。
時々、見え方が変になるかもしれませんが、本文閲覧には問題ないと思います。
あらかじめご了承ください。
湖が上空で煌々と輝いた月を、その水面に映し出している。
昔の人はこれを見て、いつもは決して手の届かないところにある月が地上に降りてきたとして喜んだという。
実際にはその逸話が真であるかどうかは現代人には知る由もないが、それでも今この瞬間、この光景を見ている人がいるなら誰もがそれを信じてもいい心地になるだろう。
……しっかりとその湖面の月を見ていれば、の話だが。
「ッだらあ!」
左之助の、風流という言葉とは程遠い気合と共に放たれたその拳はしかし目標に当たることなく、むなしく空を切った。
攻撃が外れたのはこれが初めてではない。というより、この勝負を始めてからというものただの一度もまともに当たったためしがない。
湖がすぐ側にあるためか、湿った空気が漂う草葉。
相楽左之助はそこでかれこれもう十分ほど拳を振り回し続けていた。
自慢の悪一文字が書かれた上着は邪魔なデイパックと一緒にとうの昔に地面に脱ぎ捨てられており、左之助の鍛えられた上半身は現在、冷たい外気に触れている。
だがその身体は汗だくで、本人は寒いどころかむしろ相当な暑さを感じているだろうことが一見してすぐにうかがえる。
「てめえ、本気でやりやがれ! さっきから避けてばっかじゃねえか!」
いいかげんに苛立ちの頂点にきていた彼は、肩で息をしながら目の前の男に向かって怒鳴りつけた。
そう、この男……たしか最初に対峙した時に剣桃太郎だとか名乗っていた……は、一切向こうからは反撃してこないのだ。
ただ不敵な笑みを浮かべつつ左之助の拳を避け続けるだけ。それがまた、彼の頭に血をのぼらせる。
「フフフ……悪いな。あんたがあんまり隙だらけなもんで、呆気にとられてつい攻撃するのも忘れちまってた」
「ンだとコラア!」
瞬間煮沸器のごとく左之助の耳から蒸気が吹き出る。
桃からすればむしろそれが狙いで挑発しているのだが、今の左之助にはそれを考えるだけの余裕がない。
ただただ頭の中を支配するのは、桃に対する膨れ上がらんばかりの怒りだけ。
むかつく。
出会ってまだそんなに経っていないが、とにかくこの剣桃太郎はむかつく。
その余裕綽綽といった態度も、人を見下したような(偏見だが)笑い方も、未だ支給品の入った袋を左手に背負ったまま戦っているのも、全部むかついて仕方がない。
この男は警察の制服に似たようなものを着崩した格好をしていて、そして頭には日の丸の印が入ったハチマキをまいているのだが、そのハチマキもどことなく自分と被っているようでさらにむかつく。
むかついてむかついて、じっとしていると身体が内側から爆発してしまいそうになるから、左之助はやはり馬鹿の一つ覚えのようになんとか一発喰らわせようと桃に突進してゆく。
「いいかげん避けんじゃねえ!」
苛立ちのあまり思わず無茶なことを叫ぶ。
だが当然そんな要求が聞き入られるはずもなく、もう何度目になるかわからないがあっさりとかわされる。
それで終わってなるかと桃を捕まえるためにどさくさに紛れて向こうの抱えているデイパックの紐に手を伸ばしてみたりもしたが、予測済みだったらしくその手を払いのけられ、再び距離を開けられた。
これでまた仕切りなおし。悔しさと怒りともどかしさで、噛み締めた奥歯が割れそうだ。
……するとその時、桃は苦笑しながら両手を軽く挙げてきた。
「おいおい落ち着けよ左之助さんよ。あんたはなにも、あのカバ親父が言ってたような殺し合いに乗ったわけじゃねえんだろう? だったらここで俺たちが戦う理由なんてないじゃねえか」
普段の左之助なら、桃のこの言葉を聞いて思い留まったことだろう。
だが、頭に血がのぼってる今の状態ではそれも通じない。鋭い目つきで桃を睨み付けると、激しい剣幕で叫ぶ。
「うるせえ、俺は喧嘩屋だ! 戦う理由がいちいち必要ってんならそれだけで十分だ! 喧嘩屋が喧嘩して何が悪い!」
「だがその調子じゃ何回やったって同じだぜ? 今のあんたじゃ俺を倒すどころか、一発すら当てられねえ」
「だからその態度がむかつくってんだよ!」
理性も何もなく、ただ感情に任せて言葉が口から出てくる。
本当に、最近むかつくことだらけで血管がぶち切れそうだ。
何をしても苛立ちは募るばかり。憂さを晴らすために自分からふっかけた喧嘩ですらこのザマだ。
どいつもこいつも癇に障る。この剣桃太郎も、斉藤の狐野郎も……そして、あいつも。
「なんでもいいからぶっ飛ばさなきゃ、俺の気が済まねえんだよ!」
話は終わりだと言わんばかりに再び桃に向かって駆けてゆく。
今度こそ当ててみせる。また避けようとするなら、当たるまで乱打し続けるまでだ。
そう心に決めて、左之助は右拳を高く振り上げた。
……だが、桃は今度は避けようとしなかった。
ただ短く息をつくと初めて自身のデイパックを地面に下ろし――静かに呟く。
「仕方ねえな……」
本当に小さなものだったにも関わらず、何故かその言葉はしっかりと左之助の耳に届いた。
あるいは幻聴だったのかもしれない。だがそんなことは今の左之助にとってはどちらでも構わず、ただその拳を桃の顔面にぶち込もうと全体重を前に出した左足に移動させ――
――そして次の瞬間腹に衝撃が走り、左之助は桃の呟きどころか自分の身体の内側から何かが軋む音を聞いた。
「――ぁ?」
まるで地球の重力が地面にではなく自分自身に向かってかかっているかのような錯覚に陥る。
桃に向かって駆けていったはずなのに、何故かその姿がどんどん遠く小さくなっていく。
おかしい。奴に向かっているのなら、むしろ大きく見えてくるはずなのに。
――突発的なことが起きた時、大概の場合理解というものは後からついてくるものだ。
要するに自分はこの男に一撃をくれてやるつもりが、逆に腹を殴られて後ろに吹き飛んでいってるのだと気づいた時には、左之助は背中から地面に墜落していた。
きゅ、急に投下されるとびっくりするじゃない支援////
支援
「がッ……!?」
さっき殴られた時の前からのものに続いて背中から襲い掛かってきた第二の衝撃に、思わず左之助は声をあげた。
むき出しの背中が地面と擦れ、なおも止まらない。
このままではまずいと咄嗟に両手を開き、その指の全てを地面に楔のごとく打ち立てると、それらはガリガリと地面を削ってゆき、結果不自然な計十本の線が出来上がる。
左の小指の爪が剥がれ落ちそうになったものの、そうすることで勢いは弱まり、あとほんの少しで湖に落ちてしまいそうなところでようやくその身体は止まってくれた。
「――ガハッ! ゲホッ、ゴホッ……」
仰向けに倒れたまま、左之助は咳き込んだ。
殴られたのはみぞおちのあたりか。それならば、咳き込むことができただけまだマシだろう。下手したら血を吐いているところだ。
身体の動ける箇所を探ろうととりあえずその場で首だけを動かすと、夜空でたくさんの星々と共に、自身がそれらの長であると主張しているかのように輝いている月が湖の水面に映っている姿が目に入った。
誰もが風流を感じるであろうその地上まで落ちてきた月を見て、左之助はただ『無様だな』と思っただけだった。
落ちてしまった時点で、それはもはや本来の月としての輝きを失っている。お前は、こんなところじゃなくてあの高い空にい続けるべきだろう。
(……?)
と、その時ふと指先に何か妙なものが引っかかっていることに気づく。
これは――
◆
「悪いが全力で打ち込ませてもらったぜ。あんたには生半可な攻撃は通用しそうにないからな」
桃はそう言って左之助から背を向けると、下ろしていたデイパックを再び肩に背負って歩き出した。
勝負はついた。しばらくは立ち上がることもままならないはずだ。
落ち着いて話を聞いてくれさえいれば、この左之助という男もあのワポルと戦うための力強い仲間となれたのかもしれない。
だが、今の彼には何を言っても無駄だろう。そう判断したから攻撃した。
何があったのかは知らないが、彼には黒い感情が渦巻いている。最初に向こうから声をかけられた時から気づいていた。
だがそのためかあまりに本能に任せた攻撃しかしてこないため、恐らく彼は本来の半分ほどしか実力を出せていなかっただろう。
これ以上は時間の無駄だ。少しの間眠ってもらって、自分はまた他に仲間を探したほうがいい。
「待てよ」
「!」
掠れた声が後ろから飛んできて、桃は驚いたように振り向いた。
――たしかに桃の放った一撃はとんでもない威力だった。例えるならば大砲の弾を至近距離から撃たれたような。
常人ならあまりの威力に嘔吐すら忘れて一瞬で気を失うか、酷ければ吐血、最悪死んでしまうことだろう。
……だが左之助にとっては、実に慣れた感覚だ。
「……ッらぁっ!」
「おっ!?」
勢いをつけて立ち上がった左之助の姿に、桃は驚き……というよりは感嘆の声をあげる。
正直いって、今の一発で決まりだと思っていたのだが。
「こりゃ驚いたぜ……まさか今のをもらって立ち上がってくるとはよ」
それでもやはり桃はその不敵な笑みを絶やすことはなかった。
だがそれは余裕の表れというよりもむしろ、左之助が思った以上に歯ごたえのある相手だと認めたことからの、いわば好敵手を称える意味合いが強い。
左之助はというとさすがに先の桃からの一撃を全く効いていないとはいかず、殴られたみぞおちを手で抑えつつも、その内から沸いてくる闘志は消えていない。
「へっ、生憎だが耐久力には自身があんのよ……それに、てめえの攻撃なんざどこぞの破壊僧に比べりゃなんてこたぁねえ」
「フフフ、言うね。だが、もう俺は戦うつもりはないぜ。今は喧嘩なんかで体力を使うよりも大事なことがある。あんたにもそれはわかってんだろう?」
「知らねえな。もしそうだとしても、とにかく全てはてめえの面に一発入れてからだ!」
完全な回復は待たなかった。ただ、今動けるだけの体力があればそれで十分。
これが最後と決め、再び大地を蹴って走り出す。
相変わらず直線的な動きだ、と桃は思った。
まるで弾丸だ。一度筒から放たれたら、なにがあろうと真っ直ぐに向かっていく。
故にその軌道を読みやすく、避けるのは容易い。
何故今までろくに攻撃をしてこなかったかといえば、桃としてもあまりこの戦闘で無意味な体力は使いたくないのだ。
男塾一号生筆頭として、この殺し合いという馬鹿げた舞台を見過ごすつもりは毛頭ない。どうしても戦わねばならない時ならば、迷わず全力で立ち向かうだろう。
だが、間違ってもそれは今ではない。
この左之助という男は野獣のような猛々しさはあるものの決して殺戮者ではなく、だからこそ自分の戦うべき相手は他にいる。
ならば可能な限り無意味な戦闘は避けるべきだ。それは自分にとっても、またこの男にとっても。
だからこそ、桃は例に漏れず突進してきた左之助を闘牛士にでもなった気分でひらりとかわすために上体を右にずらそうとする。
「――!?」
だがその時、桃は右腕に違和感を覚えると、急にそこから何かに引っ張られ、逸らそうとしていた上体を逆にガクンと前につんのめらせた。その先には左之助の顔がある。
息がかかりそうなほど近くに迫った左之助はニヤリと笑うと、ずっと桃に言ってやりたかった一言を口に出した。
視線を誘導すると、そこには先ほどまで地面に脱ぎ捨てられていた左之助の、左手から伸びた悪一文字と書かれた上着が自身の右腕を絡みとっていた。
それも、感触からしてこの上着は明らかに水で濡れている。それ故にこんなものでも腕を取ることができたのだろうが……
(俺が後ろ向いている間に、そこの湖で濡らしたってわけか……!)
頭に血がのぼっていると思いきや、とんだ誤算だ。この男はこれを狙っていたのか。
咄嗟の事で腕をほどくことができない。故に、動けない。避けられない。
「喰らえ剣ィ!」
故に――左之助の拳が飛んでくる。
正真正銘、相手を一発で仕留めようとする全力の一撃が。
幾多の戦いを乗り越えてきた桃の本能が、彼の頭にけたたましく警鐘を鳴らす。
これはあまりにも危険だと。喰らってしまえば、いかに桃といえどタダではすまないと。
「ちいっ……!」
先ほど戦わないと言ったが前言撤回だ。この攻撃をまともに喰らえば、仲間を集めるどころじゃなくなる。
デイパックを落とす時間もなくそれを背負ったまま、左之助を迎撃せんと桃は腰だめに構えると、まだ自由のきく左手の拳を固めた。
徒手空拳における桃の十八番として、男塾の連中から評判の必殺技を放つために。
「二重の――」
「制拳――」
二人の視線が、一瞬だけ交錯する。
そこにあるのは敵意ではなく、ただ互いを倒さんとする意地だけだった。
「極み!」
「こぶし割り!」
瞬間、左之助の右拳と桃の左拳が衝突し、その二つに挟まれた空気が行き場をなくして爆砕した。
拳銃の音にしてはやけに大きすぎる破裂音が天を突き、大気を揺らし、湖に大きな波を生む。
双方共にたった一本の突き出した腕を通って凄まじい衝撃が全身を駆け巡る。
それは互いに今まで味わってきたどんな衝撃をもはるかに超えていた。だが退くわけにいかず、ただ己の体を気合で支え続ける。
それは本人たちにとっては限りなく長かっただろうが、時間にしてみると一瞬。
左之助と桃、二人はどちらも一歩も後ろに退くことなく――そして同時に互いの拳が弾き飛ばされた。
「うおっ!?」
腕ごと後ろにかかる反動によって身体が引っ張られ、左之助は一瞬バランスを崩した。
その時、つい桃の右腕を封じていた上着を握っていた左手を離してしまう。
――結果として、これが最初で最後の勝負の決め手だった。
「せいやっ!」
「げ――」
足を精一杯に踏み込んで相手の懐に入ると、桃は自由になった右手でまたも左之助の腹を全力で突き上げた。
左之助の足が地上から離れ、身体が空中に投げ出される。
先ほどと違い、撃たれる寸前に腹筋に力を込めたためになんとかダメージは軽症で済んだが、今度は地面に落ちることなく湖に一直線だ。
支援
「んなろっ!」
落ちてなるものかと、吹き飛ばされながらも左之助は地面に生えている草を掴もうと手を伸ばした。
だが、手が届かない。あともう少しで掴めるというのに、次々と目の前でたくさんの草が通過していく。
もっとだ。もっと手を伸ばせ。あともうちょっとで届くじゃないか。あと、ほんの少し――
「うおおおおっ!」
腕の筋肉が引きちぎれるのではないかと思うほどの激痛が走り、その甲斐あってか左之助は湖に落ちる寸前、手の内に何かを掴むことができた。
(よっしゃあ!)
だが妙なことに、草を掴んでいるにも関わらず後方にかかる勢いはまったく留まるところを知らない。
たとえ根っこから抜けたのだとしても、少しくらいは抵抗があるはずなのだが。
――次の瞬間、その掴んでいたものが草ではなく……喧嘩の邪魔だからと打ち捨ててあった自分のデイパックであることに気づいて、左之助は絶望した。
◆
「……ま、しばらくそこで頭を冷やしとくんだな」
あの時思わず追撃してしまったことは反省するべきだが、見たところまだ元気はありそうだった。
放っておいてもいずれ自分からさっさと湖から這い上がってくることだろう。
それまで待ってあげてもよかったのだが、そうするとまた再戦をすることになりかねない。
左之助には悪いが、ここはおとなしく退散させてもらおう。
「左之助さん、あんたの上着はここに置いとくぜ」
支援
右腕に巻きついていた服をようやくほどいて湖近くに広げて置いた。
……なんとなくだが、堂々と『悪』の一文字が書かれているほうを表にしておいた上で。
それを終えると、桃は左之助のぶち込まれた湖から踵を返すと、そこから離れるように歩き出した。
最初は甘く見ていたものの、左之助は予想以上に強かった。
だがどうせならば、今ではなく普段の彼と戦いたかったものだ。
あの体力と根性は、冨樫に勝るとも劣らないほどだ。それに冷静さが加われば、もしかしたら自分も負けていたかもしれない。
「フフフ……それに、あの力――」
最後に左之助の放った、二重の極み。あれは桃の想像を絶する破壊力だった。
自分が繰り出した技、制拳こぶし割りとは相手の突き出したパンチに合わせて自分の拳をぶつけることにより、相手の拳を破壊する必殺のカウンターともいえるものだったのだが……
「まさか、俺のほうが逆に壊されるとはな」
痛みを感じていないかのような涼しい笑みを浮かべながら、桃は己の左手を眺めた。
恐らく骨にひびくらいは入っていることだろう、明らかに右手と比べて大きく腫れ上がっている。
いくら利き腕ではないにしても、これはこれからを戦っていくにあたって致命傷となる可能性がある。
「……ま、男塾一号生筆頭としてこのくらいで泣き言を言ってちゃあ、みんなに笑われるだろうけどな」
そう言って、みんなの顔を思い浮かべる。冨樫や虎丸、Jに松尾などといった男塾の塾生たち。
果たしてこの世界に自分以外誰が飛ばされているのか見当もつかないが、きっとそれが誰であろうとも今頃気勢を吐いていることだろう。となれば自分も負けられない。
……ただ、それでも応急処置くらいはしておくべきだろう。休憩できそうなところに行き着いたなら、少しの間手当てもかねて休もう。
そういえばここに飛ばされてすぐに左之助と出会って喧嘩していたため、まだ荷物の確認すらしていない。
手当てのできるものや、武器は入っていないだろうか。できれば日本刀があれば言うことはないのだが……
「ところで坊主、俺に何か用かい?」
道路まで十分に引き付けてから、桃はさっきから自分の後ろをついてくる影に向き直った。
それは一瞬びくっと身体を震わせたが、逃げようとするそぶりは見受けられない。
恐らく尾行していたわけではなく、単にどう声をかけようか迷っていたのだろう。
「あ、あの……僕、殺し合いには乗ってないんですけど、あなたもそうですよね?」
何の根拠があってそんなことを言ってくるのかは知らないが、その少年はおずおずとそう口を開いてきた。
見たところ中学生くらいか。
大人しそうな顔立ちだが、それにしては巨大な星を連想させる、やけに奇抜な髪型をしている。天下の男塾ですらまず見かけないほどだ。
「ああ、たしかに俺はこんなくだらないことに付き合うつもりはないぜ」
その言葉に、ようやく少年はほっとしたように顔を緩めた。
男塾の連中やさっきの左之助といった血気盛んな奴らの相手ばかりしてきたせいか、こんな気弱そうな少年を相手にするのはどこか新鮮な気分だ。
「俺は剣桃太郎だ。桃でいいぜ」
「僕、武藤遊戯です……あの、突然ですみませんが」
「ん?」
この武藤というらしい少年は無防備にこちらに近寄ってくると、両手を体の前にかざすと、なにやら三角形のような形を描いてみせた。
「千年パズルっていうものを知りませんか?」
【B-3 道路上/一日目・深夜】
【剣桃太郎@魁!男塾】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 不明支給品1〜3個
【状態】:左拳損傷
【思考・行動】
1: パズル……?
2: 主催者打倒
3: そのために仲間を集める
【武藤遊戯@遊戯王】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式 不明支給品1〜3個(本人確認済み)
【状態】:健康
【思考・行動】
1: 千年パズルを探す
2: 殺し合いには乗らない
◆
「ぶはあっ!」
たまたま上着を着ていなかったことが幸いしたのだろう、危うく溺れかけたもののやっと左之助は湖の岸までたどり着くことができた。
地上に這い上がると、ずぶ濡れの髪を犬のようにブルブルと震わせて水しぶきを飛ばし、そして桃の姿を探す。
……が、どこにもいない。自分が湖であがいている間に立ち去ったのだろう。
「……ま、いいか」
支援
腹や顔面とはいかなかったものの、一応相手に拳をぶち込むことができたのだ。とりあえずは良しとしよう。
湖の冷たい水のおかげであんなに熱かった頭もようやく冷えて、左之助は落ち着きを取り戻せてきた。
それにしても、ただ湖に飛び込むだけならまだしも荷物も巻き添えにしてしまったのは痛かった。
おかげで自分に支給されたであろう武器やら食べ物やらが全てパーだ。
武器に関しては己の拳があるからまだいいものの、食べ物は実に惜しい。
今となってはどんなものが入っているか確かめようがないが、それを想像するだけで腹が鳴る。
……だが、今更後悔しても遅い。
左之助は未練を断ち切るように右拳を軽く左の手のひらに叩きつけた。
「つっ!?」
途端、激痛が走る。
考えてみれば志々雄との戦い以来、二重の極みを使うと痛みを覚えるようになっていたんだった。
自分の右手にあまりに負担をかけすぎるため多用はするなとか何とか、恵が言っていた気がする。
それが先の桃との戦闘で、勢いとはいえ全力で打ち込んでしまった。となればこうなることも当然といえるだろう。
あの女の激怒する姿が目に見えるようだ。何か右手への負担を減らした上で戦える技でも考えなければならないのかもしれない。
まあ、いずれにしても今は疲れた。
これからのことも考えなければならないのだろうが、それは一度休んでからでも十分だろう。
気楽にそう考えて、左之助はゴロリとその場に仰向けになって寝転ぶと、敵に襲われるということも考えずに目を瞑る。
――すると、自然とある男のことが頭の中に思い浮かんだ。
自分がどうしてあんなにも苛立っていたのか、その原因ともいえる男。
桃と喧嘩して少しは落ち着いたとはいえ、やはりあいつのことを考えると機嫌が悪くなるのが自分でもわかる。
あいつは今でも、あの落人村で希望をなくしたまま緩やかな死が訪れるのを待っているのだろうか。
……いや、もう関係ない。既に喧嘩別れした後だ。
あいつが――剣心がどうなろうと、もう自分の知ったことではない。
左之助は不快な気分を切り替えようとしたが、嫌なことに限っていつまで経っても心に残る。
結局眉間にしわを寄せたまま、左之助の意識は深い眠りへと落ちていった。
【C-3 湖近くの草葉/一日目・深夜】
【相楽左之助@るろうに剣心】
【装備】:なし
【所持品】:なし
【状態】:上半身裸、右拳に痛み、疲労・中
【思考・行動】
1: とりあえず寝る
2: 色んなことは起きてから考える
【備考】
すぐ側に上着が落ちてます
人誅編で剣心と喧嘩別れした直後からきています
支援
終わりかな?
投下乙です
このメンバーをどう絡ませるのかと思ったら、いきなり喧嘩してて吹いたw
男塾は知らないけど、桃は頼りになりそうな奴だな
名前からは想像も出来なかったよ
ところで、遊戯は千年パズル没収されてるみたいだけど、確か獏良は千年リング持ってたよね?
一応統一した方がいいんじゃないかなと思うんだけど、どうかな?
投下乙
桃・・・この先の苦難が目に浮かぶようwww
乙でした!
左之助と桃なら意気投合かまったく反りが合わないのどっちかとは思っていたが有無を言わさず喧嘩とはw
パズルは湖の上でいいんだよな?遊戯ちゃんと手に入れられるかちょい不安。
バクラパズルなし遊戯でも生かそうとするんだろか。
乙
桃vs左之助。おみごとでした。
しっかしまぁ……左之助も妙な時期に召還されちゃってまぁ……
色々あれるわなぁww
投下GJ
桃ww吹いたww
氏の剣心勢の参戦時期が絶妙で良いですね!
いや初っぱなから喧嘩かいw
遊戯は早く王様が見付かればいいなぁw
千年アイテムですが統一はしなくても良いのでは?
バクラはたまたま千年リングを支給されたんだよ!って事でも平気かと
投下乙
お前らいきなりバトルかよw
にしても左之助は荒れてんなぁww
あと、この遊戯がどこまで生き延びることができるか見物だな。
俺も統一はしなくてもいいとおもう
主催者の気まぐれって事で。
乙。
左之助落ち着けw
俺も統一しなくて良いと思う。
スーシが既に統一されてないしガンツは気まぐれだからあんま気にならない。
ATMがニコのATMと同じような道を辿らないか心配なんだがwwww
ATMって何?
今気づいたけど、したらばに最後の部分が投下されてたので転載しておきます
8 名前: ◆LotxnP5wDI [sage] 投稿日: 2008/07/04(金) 00:20:20 9bA3EVRU0
最後の最後にばいばいさるさん喰らった……orz
仕方ないのでこっちに投下します
◆
湖に、一つの袋が浮かんでいる。
波がないためにそれは決して移動することなく、ただ一所に停滞し続けている。
言うまでもなく、それは左之助がなくしたはずの支給品。
その中身の多くは他の参加者と同様、地図や食料といったものだ。
ただその中で一つだけ、異彩を放っているものがある。
四角錐の形を成した、首飾りのようなもの。
古代エジプトの王の魂が封印された、伝説の秘宝……千年パズル。
本来の持ち主が再び自身を手に取ることを夢見て、ただただ湖に浮かんでいる。
そんな妙なあだ名がついてんのか
初めて聞いたよ
俺も千年アイテムは統一しなくていいと思う。
>>879 生かそうとするだろうな。
王様の器が無ければ肝心要の闇のRPGが出来ないし。
よって器も守る対象だと思う。
いきなり喧嘩かよ。どっちもらしいよなww
左之助は喧嘩商売やってる奴だから、こりゃしょうがねェな。
つかさ、2人ともロワだってのに普段と変わらなさ杉だろwww
感想ありがとうございます。励みになります。
>>886 転載感謝。
次からは投下宣言とか気をつけます。
申し訳ありません。
予約スレには書いたのですが、予約スレを見てない方がいるかもしれないのでここでも書きます。
書き手枠で
うちはサスケ@NARUTO
ワムウ@ジョジョの奇妙な冒険
を予約したいのですが書き手枠を2つ使うのは大丈夫でしょうか?
問題がありそうなら指摘してください。お願いします。
問題ないと
894 :
参加するカモさん:2008/07/05(土) 09:34:40 ID:T+UIywqx
問題ないと思います
二人予約したいならちょっと様子見た方が良いんじゃないの?
でもすぐに予約したいって人もいないみたいだし
予約ラッシュの中で二人予約するのはどうかと思うけど、このスピードなら問題ないでしょう
日曜になるまで待つとか。
それで書き手が誰も書き手枠オーバー分予約しなかったらいいと思う。
了解しました。
では予約はいったん取り下げで、できたら月曜に再予約させていただきます
>>892 問題あるかと聞かれたらルール上は無いって言うしかないな
でも心情的には問題あると思う
2/5を一人で独占するのは如何なものかとね
書き手枠一つに未登場の投票枠一つを絡めるとかにして欲しい
寧ろ「書き手枠使用は一SSにつき一人まで」って決めといても問題ない希ガス
そうだなあ、今までそういうの決めなかったから枠が足りなくなったり、
マーダーが少なかったり、女っ気が無かったりしたんだもんな
今回はそういう制限を設けてもいいかも新米
早いもん勝ちだし予約しちゃえば?
二人ともマーダーだったら構わないんでは?
てかサスケが欲しいので予約してくれw
>>902 「欲しい」の意味がわからん。書きたいなら予約無い内に自分で予約すれば良いのに。
まさか、自分で書かないのに「欲しい」とか言ってるワケないハズだからなあ。
そいつはただのバカだからほっとけ
絡んだというより正論を言ってるんじゃないのか?
いちいちそのくらいのことに反応するなってことだよ
いや無責任で他人任せでふざけた発言は注意しなければ駄目だろ
お前こそいちいち反応するのは何でだぜ?
指摘されれば
>>902もああいうことは言わなくなると思うけどな。
それにしても、俺含めて誰も今は書く時間が取れない書き手だとは思わないんだなw
後々執筆時間が出来た時に居たら嬉しいってことかもよw
>>896 まだ3日で投下できる段階じゃない人とかいるかもよ。
>>908 注意に逆切れして暴れるのを憂慮しているんだろう。
>>903も理詰めで追い詰めて止めに皮肉を入れてるから、少々キツイしな。
スマン!
>>910は途中で書き込むを押してしまった。
俺も
>>902の無責任で他人任せのふざけた発言に軽くイラっとしたから、気持ちは分かるけどな。
あーなんか荒らしてしまったようでごめん。
予約は早いもん勝ちなんだから気にするな
みたいな感じで冗談めかして後押ししたつもりなんだが空気読めてなかったな。
予約するか聞いてた書き手さんもごめんなー
ここの読み手は噛み付き癖と過度な叩き癖があるから下手な事言わないように注意
914 :
参加するカモさん:2008/07/05(土) 14:40:40 ID:O9Tyw7br
読み手が悪いように言うが果たしてそうなのか?
KYな奴が悪いんだろ
なんにしても刺々しい言葉はなるべく慎もうぜ。
俺もちょっと過敏だったかもしれん。ごめん。
賛否両論?で雲行きが怪しくなってきたので、
ワムウとサスケの話は完全に無かった事にさせていただきます。
ああん、途中投下しちゃったよママン
ちなみに、プロットとしては
ワムウ対サスケで、ワムウに及ばぬもひたすら食らいつくサスケ。
で、ワムウはそんなサスケの姿にジョセフを重ねてしまって、再戦の約束をしつつ見逃す。
残されたサスケは自分の無力さを嘆いて、兄イタチの復習も無理なのでは?と考えてしまう
そして、サスケが力が欲しい→実戦で鍛えるべきだ→マーダー化
ワムウ→もっと強者と戦いたい→マーダー
って感じでした
おおい様子見とけって何ばらしてんだよバカン
予約スレがあの状態のままだったら良い作品になってたよそれ
えええええ
月曜日まで待っててよかったのに
次の投下あったらスレ950いっちゃうかもしれんし
そろそろ次スレ見据えといたほうがいいかもね
>>918 残念です。また今度投下していただけると助かります。
で、少し関係のない話題で提案です。議論スレのほうにも同じものを書き込みますが、
2週目の予約を解禁しませんか? この状態で、江田島などに予約が入る事を待ちつつ
進めていくと、勢いが失われてしまいます。そのために、二週目を解禁して、同時進行で進めて行きたいのですが……
いやだからハオとぬーべーが入ってる時点で解禁されてんじゃねえの?
いやだからハオとぬーべーが入ってる時点で解禁されてんじゃねえの?
そもそも禁止されてな(ry
すいません、確かに禁止されていませんでした。
ハオとぬーベーの予約は、ぬーべーが一週目なので、二週目のみの予約は駄目だと思って書いたんですけど
すいません、確かに禁止されていませんでした。
ハオとぬーベーの予約は、ぬーべーが一週目なので、二週目のみの予約は駄目だと思って書いたんですけど確かに禁止されてませんね。
連投に挟まれてなんか不安だぞ
ところでマーダーのみ追加のマーダーって無差別マーダーじゃないと駄目なのか?
「雑魚は眼中に無い」という戦闘思考特化タイプや、「心理戦で言葉で人を操るぞー」と会話かき乱しタイプは
マーダーに入らない?
別にOKだろう
マーダーは種類豊富なほうが面白い
ハオ、ぬ〜べ〜投下します
鉄塔が、天に伸びている。
塔に背を預けるように座り、瞑想する男が一人。
程なくして男……鵺野冥介は目を開けると白み始めた空を見上げ、歯を噛み締める。
(広……)
童守小学校の教師である鵺野が思うのは、愛する生徒の事だった。
このゲームの始まりの場所……黒い球体の置かれた部屋で垣間見た、自分のクラスの生徒。
一瞬の出来事だったため、あちらは気付かず、声をかけることもできなかったが、確かに見た。
立野広。
リーダーシップに富み、責任感が強い、クラスの人気者だ。
(こんな……こんな事が、許されるはずがあるか! )
鵺野は地面に拳を叩きつけ、憤怒を募らせる。
当然だろう、己が命に代えても守るべき生徒が、殺し合いなど言う馬鹿げた行為に参加させられているのだ。
(浮遊霊に頼んで、広を探そうと思ったが……この場所は、奇妙だ)
霊力を研ぎ澄まし、霊を探して協力してもらおうとしていた鵺野だったが、それは徒労に終わっていた。
普段ならそこら中に溢れかえっているはずの霊が、ここには一切存在していなかったのだ。
それだけではなく、普段はいつでも交信できた、自らの左手に取って代わっている鬼の手の中にいる恩師さえ、
自分の呼びかけに応えてくれない。
(一時間ほど粘ってみたが……もう、無駄かも知れんな)
鵺野は霊を探すことを諦めて立ち上がり、ディバッグから地図を取り出した。
「ここは……恐らく、Eの6だな」
聳える塔に目を向け、現在位置を確認する。
次に、自分の生徒が向かいそうな場所を探す。
「E1〜2とF1〜2の中間に、学校のグラウンドらしき場所があるな……
いやいや、こんな状況でサッカーをするほど広は能天気じゃ」
瞬間、鵺野の脳裏に普段の広の素行がフラッシュバックする。
「……一応、候補にいれておこう」
バッグから取り出したペンでグラウンドに丸を付ける。
「他には……」
鵺野は顎に手を当て、考える。
このような状況で、人はどう行動するだろうか。
いきなり殺し合いをしろなどと言われて、はいそうですかと納得する者がそう多いとは思いがたい。
「となると……他の者と接触し、且つ危険人物からは逃げやすいように、入り組んだ町などの地形に人が集まりそうだな」
地図をざっと見回し、市街地を探す鵺野。
「西と北と南西に大きな市街地があるが、近くに民家らしき場所があるな。何か使える物があるかも知れん」
地図をディバッグにしまい、首輪に手をやる鵺野。
これと同じものが広の首にも巻かれていると思うと、鳥肌が立った。
あの子は、どうしているだろうか?
なまじ勇気があるだけに、迂闊な行動に出て身を危険に晒さなければいいが……。
この非常事態のせいか、ネガティブな思考だけが鵺野の中で加速していく。
(もしかしたら、今この瞬間にも広が危機に陥っているかも知れない……)
黒い手袋に包まれた、鬼の手を握り締める鵺野。
逸る気持ちを抑えるように、大きく深呼吸をする。
のんびりしている暇もないが、過剰な焦りは禁物だ。
(広……俺は必ず、お前を守ってみせる……! )
「小っちぇえな」
「!? 」
声に驚いて振り向く鵺野。
見ると塔の向こう側、西の方角から、中学生くらいの少年が歩いてきていた。
五芒星をあしらった服装の上に、マントを羽織っている。
「君は……?」
「人は死ぬものだ」
鵺野の質問に答えず、少年は子供とは思えない物腰で呟き、歩き続ける。
お互いの距離が数mにまで狭まったところで、少年は立ち止まった。
「それはいつ・いかなる場所・いかなる状況でも同じだよ。人はあらゆる意味で脆いからね。
この殺し合いに参加していなくても、交通事故で死ぬかもしれない。通り魔に殺されるかもしれない。
悪霊に憑り殺されるかもしれない。あるいは病気に倒れて、周りからお金を工面してもらえずに死んだりね」
「……!」
つらつらと語る少年に、鵺野は警戒を深める。
少年は構わずに、言葉を紡ぎ続ける。
「だから、そんなに動揺することはないさ、たとえ君の生徒がここで死んだとしてもね。
放っておいても潰える命……少し死ぬのが早まるだけだ」
「……そうかも知れない。だが、そうだとしても、俺は生徒を守る。俺は教師だからな」
子供とは思えない威圧感と威厳で語りかける少年に言葉を返す鵺野。
数歩下がり、冷や汗を流しながら懐に手をやる。
少年は笑顔でそれをただ見ている。
鵺野がその笑顔に感じたのは、絶対的な自信だった。
(間違いない、この少年は霊能力者だ。俺に気付かれずにここまで近寄ってくるとは……。
それどころか、この霊力……人間の物とは思えん!)
「安心しなよ、鵺野鳴介。今のところ、君を殺すつもりはない」
少年が、一歩、歩み寄った。
(―――――――― 何故、俺の名前を?)
鵺野の背筋に冷たいものが走る。それは、警戒を通り越し、恐怖の域に達していた。
「南無大慈大悲救苦救難!」
とっさに懐から数珠を取り出し、少年に向かって振りかざす。
数珠は必中の速度で少年を捕らえ、拘束する。
「へえ。面白い偶然もあるものだね」
少年は自らを捕らえた数珠を楽しそうに見つめ、軽口を叩く。
鵺野は確かな手ごたえを感じ、少年に話を聞こうとする――――しかし。
「超・占事略決 『巫門遁甲』」
ゆらり、と少年の身体が波に乗るように不思議に動き、鵺野に伸びている数珠を伝って移動する。
一瞬で鵺野の後ろに回りこんだ少年は、数珠を掴み、鵺野に足払いをかけた。
「……なっ!? 」
「これは僕のお嫁さんの持ち物でね。返してもらうよ」
数珠……『1080』を自分のディバッグに移すと、少年は鵺野に手を差し伸べる。
「さっきも言ったけど、敵意はないんだ。君も優れたシャーマンのようだしね」
「シャーマン……? 霊媒師のことか? 」
鵺野は少年の手を借りずに立ち上がり、なお警戒したまま問い掛ける。
「まあ、その表現でも間違ってはいないね。……手を出したのに、握ってくれないのはちょっと酷いんじゃないかな?」
「自分で転ばせておいて……」
「ああ、僕が出したのが左手だったからかな?」
「……」
絶句する鵺野を見ておかしそうに笑い、少年はディバッグから経文を取り出した。
無造作に鵺野にその経文を投げつける。
「1080の代わりだよ。君にはそれの方が使いやすいだろう」
「白衣観音経……これは、俺の使っていた物か?」
「これでわかっただろ? 僕に敵意がないってことがさ」
鵺野は数秒考え込み、やがて息を吐いて脱力した。
「わかったよ……しかし、敵意がないというなら君は何故俺に声をかけてきたんだ?」
「言ったろ? 君も優れたシャーマンだってさ。面白い持霊も連れてるみたいだしね」
「いや、だから何で……」
「生徒を探すんだろ? 手伝ってやるよ」
少年は踵を返し、鵺野が向かおうとしていた方角へ歩き出す。
鵺野は一瞬この会話が通じない不思議な少年に着いていくか迷ったが、ある程度の距離をとりつつ、少年に続いた。
ふと思い出したように、少年が顔だけを鵺野に向ける。
「ああ、僕の名前を教えてなかったね。僕はハオ。未来王、ハオだ。よろしく、ぬ〜べ〜先生」
◇
名を告げて再び前を向き、ハオは思考する。
(鬼……か。因果な物だね)
後ろを歩いている男の持霊(と表現するにはいささか奇妙な形態であるが)について、思い耽る。
(霊格はおそらく神クラス……よほど深いコミューンから来た存在のようだね)
直接触れられれば、より正確な情報を得られたのだろうが、
霊視によって得られた情報だけでは、具体的な力を測ることは出来なかった。
(禁人呪殺が使えれば、S.O.Fに簡単に食わせてやれたんだけどな)
対象の魂を肉体から引き剥がし、一瞬で死に至らしめる超・占事略決の技法の一つ、禁人呪殺。
どういうわけか、この術は使えなくなっていた。
今、持霊が弱った状態で本格的に交戦しても、鵺野に無傷で勝てるかどうかはわからない、とハオは判断したのだ。
(巫門遁甲は問題なく使えたけど、ほかの術も試しておいた方がいいかもしれないな)
ハオは一旦思考を切り、素霊状態まで退化したS.O.Fの属性を変える。問題なく、火の精霊は水に属性を変えた。
しかし、火の状態で、他の参加者に二つ持っていれば怪しまれるであろうディバッグを一つ処分した時は、
燃やしきるのに数分かかったことを考えると、他の属性での力もあまり期待できないだろう、とハオは思い含んだ。
(ふむ……僕の巫力自体は特に増減した感覚はないし……この首輪か、土地が作用して術を禁じているのかな?)
殺し合いをさせるなんて露悪趣味の持ち主だ、一瞬で苦痛なく死をもたらすような技は好かないのかもしれない。
そう考えると、参加者の行動を観察、あるいは監視している可能性もあるか、とハオは思い至る。
(呪禁存思あたりも使えないだろうな……ますます、下手に手傷を負うわけにはいかなくなった)
ハオは軽く溜息を付き、鵺野というシャーマン自身について思いを廻らせた。
(『憑依合体』も『オーバーソウル』も、彼の心からは単語として読み取れなかった)
鬼を内部から封じている女の事を差し引いても、鵺野がそれなりに強力な巫力を持っていることは明らかだ。
霊視によって探った過去や精神性を鑑みても、それは確認できた。
そんな鵺野がシャーマンの基礎情報を知らないことが、ハオには理解できなかった。
国が違ってもそれは共通だし、そもそも彼の出身は自分と同じ日本だ。
(まるで、別の世界から来たような……それは考えすぎかな)
ともかく、とハオは気を持ち直す。
(簡単に持霊と魂を食べられない以上……彼には、出来るだけ多く人を殺してもらわないとね)
鵺野は、人を殺すような人間ではない。現に、先ほどの小競り合いでもハオを殺そうとはしなかった。
基本的には高潔で慈悲深い性質の男だ。
だからこそ、その一線を踏み越え続ければ、心に傷が入り、シャーマンとしての力は磨耗する。
その瞬間を狙えば、容易く彼を殺害し、鬼と鵺野の魂をS.O.Fに捕食させることができるだろう。
(理想は、ここに来ているという立野広を鵺野鳴介自身の手で殺したように演出することだけど
……まあ、難しいだろうね。さっき殺した娘の死体も、何かに使えるかもしれないな)
ハオは大物の餌を見つけた喜びに、心中で邪悪な笑みを浮かべる。
(最初は、危険人物を『やむなく』殺してしまった……くらいでいいだろう。それから段々と、彼の心を壊していこう)
ハオは凶悪な計画を立てながら、それを表に出すことなく、淡々と歩き続ける。
(彼が殺した人間の魂も、彼に見つからないようなら捕食できるだろうし……一石二鳥だね)
ハオは、ほんの少しだけ、口元を歪めた。
(役に立ってもらうよ――――『先生』?)
【E−6鉄塔付近 一日目 黎明】
【鵺野鳴介@地獄先生ぬ〜べ〜】
【装備】:白衣観音経@地獄先生ぬ〜べ〜
【所持品】:支給品一式、不明支給品0〜2個(本人確認済み)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:広を保護する
2:ハオに警戒。
3:E6の民家に向かい、使えるものを探す
4:市街地を探索
【備考】
ガンツの部屋で確認した参加者は広のみです。
ゆきめ、玉藻が参加していることには気付いていません。
【麻倉ハオ@シャーマンキング】
【装備】:S&W M36 (残り弾数4/5) 、1080@シャーマンキング
【所持品】:支給品一式×2、不明支給品0〜2個、春菜の不明支給品0〜2個。
(怪しまれないよう、バッグ一つに統合済み)
【状態】:健康
【思考・行動】
1:鵺野の心を壊して弱らせた上で隙を突いて殺害し、覇鬼と鵺野の魂をS.O.Fに捕食させる
2:鵺野に殺させた人間の魂をS.O.F に喰わせて成長させる。
3:対主催チームに潜り込むか、マーダーを利用したい。
4:とりあえず鵺野の行動に付き合う
【スピリット・オブ・ファイアについて】
ハオの持ち霊。素霊状態では弱い炎しか出せないようです。
力や格のある魂を喰うと、成長します。
成長すると乗って空を飛べたり、指で串刺しにしたり、人間を溶かすことができます。
(どの程度の魂を食べれば、力を取り戻せるのかは次の書き手任せです)
以上で投下終了です。
タイトルは『鬼』でお願いします。
乙っす。
広今大変な状況に合ってるのにサッカーてひでえなww
ぬーべーはハオを警戒しているみたいだけど最終的にはどうなっちゃうんだろう…
ハオの罠にまんまと引っかからなけりゃ良いんだがな…。
とにかく続きにwktkしてます。
うわ最低だorz
>>944は見てみぬ振りお願いしますorz
>>944-945 スルーでお願いします、何度も何度もごめんなさいorz百年ROMっときます
なんつーか、極悪非道なキャラやなぁ……
つか、鵺野的には一番相性がいい相手のはずなんだろうが、それでも格で言えば覇鬼クラスなわけで相性以前の問題か。
GJだぜ
GJ
霊能力者同士とはおもしろかったw
ハオおもしろいキャラだな。ハオの言葉攻めに期待ww
投下GJ
正統派対主催とステルスが組んだか。
ハオ偉そうだなw
こいつ喰ったら偉い栄養になりそうだw
続きが気になる展開GJ
空条承太郎は月明かりの下、目を覚ました。
視界に映ったのは夜空に浮かぶ真円の月。
「ここは?」
身を起こして周囲を見回す。
彼が横たわっていたのは線路の上。その為か身を起こした時、体の節々が少し痛んだ。
すぐそばには湖があり、何故か自由の女神が中央にそびえ立っている。
彼には全く見覚えのない風景だった。
「フン、夢じゃない、というわけか」
彼が意識を失う直前にみた光景。
それはワポルという王を名乗る怪人。
彼による殺しあいの強制の言葉と、それに逆らい首輪を爆破されてしまったダイアーという男。
信じがたい光景であるが、この現状では信じるよりほかはない。
何よりも彼の首にある冷たい感触が承太郎にこれが現実であると呼びかけ続けていた。
「チッ」
そばに置いてあったデイパックを手に取ると承太郎は素早く近くにある駅の中へと駆け込んだ。
さきほどまでいたような見通しのいい所では簡単に人に見つかってしまう。
不用心にもあんな場所で眠りこけていたことを思うと背筋が寒くなるのだった。
承太郎に殺し合いに乗る意思はないが、他人はどうかわからない。
そう、彼にはワポルの言うゲームに乗る気は全くなかった。
空条承太郎はいわゆる不良のレッテルをはられている。
ケンカの相手を必要以上にブチのめしいまだ病院から出てこれない者もいる。
イバルだけで能なしなので気合を入れてやった教師はもう2度と学校へ来ない。
料金以下のマズイめしを食わせるレストランには代金を払わないなんてのはしょっちゅうだった。
だがそんな彼にもはき気のする「悪」はわかる。
「悪」とは自分自身のためだけに弱者を利用しふみつけるやつのこと。
ワポルの行っているこのゲームは法律で裁くことはできないだろう。
「だから――おれが裁く!」
決意を秘め、彼は駅の構内を進む。
考えることは山ほどあった。
ワポルのこと、これからのこと、ほかの参加者のこと。
(ワポル……なんでもかんでも噛み砕く能力、あれはスタンド能力なのか……?
少し違う気がする。おじいちゃんが話していたあのDIOとかいう奴のように人以外の何かのような……)
吸血鬼DIO。
100年前から蘇ったというジョースター家に仇なす吸血鬼。
本当に人外の生物かはともかく、ジョースター家に敵対する何者かがいることは
花京院典明という刺客に襲われたことで確信していた。
その刺客は承太郎によってDIOに植え付けられた肉の芽を取り除かれ、今は彼の家で匿われている…はずだ。
確信が持てないのはその夜眠りにつき、目が覚めたらあのワポルのいる奇妙な部屋だったからだ。
(俺は偶然このタイミングで全く別の怪物に襲われたのか。それとも奴はDIOと関係があるのか……)
もしも後者だとすれば。
(ここにいる奴らを巻き込んだのは俺、ということか)
皮膚が破けるほどに彼はきつく拳を握り込む。
もしかしたら母親のホリィも、祖父ジョセフもここへ来ているのかもしれない。
祖父のジョセフは老齢ながら体つきもよく、戦闘の場数も踏んでいることは雰囲気から察することができた。
会って数日も経たないが、承太郎はあの老人のことはあまり心配する気にはならない。(認めたくないが信頼のようなものを感じていた)
だがもしもあのおっとりして戦いなどとは無縁の母がこんな所へと投げ出されていたら。
そう思うと承太郎はいてもたってもいられなかった。
まず自分がやることは参加者の全員を把握すること。
そう思った時、承太郎は自分の持つデイパックに気がついた。
(そうだ、ワポルの奴は武器が入っているとか言っていたが……他にも何か入っているかもしれねぇ)
承太郎はデイパックを下ろすと、そのファスナーに指をかける。
その時――
「ぐ〜〜すか〜〜〜〜ぴ〜〜」
何者かの息吹――いやいびきか?――を耳にして承太郎は周囲を警戒した。
音源は思いのほか簡単に発見できた。
コンコースのベンチに横になり、よだれをたらしながらのん気に寝ている少年が一人。
紫色の道着に猿のしっぽのようなアクセサリーをつけ、強いくせ毛をもった見た目小学生くらいの子供だ。
「こんなガキも殺し合いの参加者だってのか……」
改めて承太郎はワポルに対しての怒りを募らせる。
この少年をこのままにしておくことはできない。
もし殺人者に見つかれば、一息に殺されてしまうだろう。
(ガキにこんな現実を突き付けるのは気が引けるが……眠ったこいつを抱えながら移動するわけにはいかねぇ
いざというときに対処が遅くなる)
「おい、起きな」
その少年の肩を強すぎないように揺する。
「う、う〜〜んなんだよじっちゃん……オラ眠いよ……」
「悪いがオレはおまえの爺さんじゃねぇ、とにかく目を覚ませ」
少年はしばし目を瞬かせると、承太郎を見た。
二度三度と目をこすり、瞳に光が灯る。
「あれ、おめえ誰だ?」
「オレは空条城太郎だ。おまえの爺さんでなくて悪かったがな」
「へぇ〜〜オラじっちゃん以外の人間って初めてみたぞ」
「何?」
承太郎はその答えに少し驚く。
少年は祖父以外の人間を見たことがないという。
それはよほど隔離された環境で暮らしていたことを意味している。
(そんなガキを何故ワポルはここへ連れてくる必要があった? こいつの爺さんが何か関係してるのか?)
だが今は考えても答えの出ないことだった。
気を取り直して承太郎は少年の名を訊ねることにする。
「オラか? オラは孫悟空ってんだ」
「そうか、孫悟空。おまえは今自分がどういう状況におかれているか理解しているか?」
「へ?」
きょとん、とした顔で悟空は承太郎を見つめてくる。
「なぜお前はここにいる?」
「なんでって……あれ、ここどこだ? オラ自分ちで寝てたと思ったんだけどな」
承太郎は疲労を感じて額に手をあてた。
やはり何も状況を理解していない。
あのワポルのいた部屋での出来事も夢だとでも思っているのだろう。
というか、もしかしたらあの場でもずっと眠っていたのかもしれない。
「いいか、オレたちはワポルという奴にここへ連れてこられた。
そしてオレたちに殺し合いをさせるつもりだ」
承太郎はなるべく丁寧に今わかっていることを悟空へと伝えた。
案の定悟空はワポルのことを知らなかった。やはりずっと寝ていたらしい。
「つまりそのワポルってのはわりぃ奴なんだな?」
「そうだ」
「ならオラがぶっとばしてやるさ!」
軽快に拳を振り上げ、悟空は笑う。
そんな悟空の様子を見て承太郎は顔をしかめた。
「頼もしいことだが、首輪をつけられていることを忘れるなよ
なんとかしてそれを取り除く方法を見つけるまではおとなしくしているんだ」
「え〜〜、それじゃつまんねぇよ」
「死にたいのなら勝手にすればいい」
「ちぇっ」
なんとか息巻く悟空を抑えることができて承太郎は息をついた。
(首輪……か。俺のスタンドなら爆発する前に解体できる……か?)
彼のまだ名前もないスタンドには豪快なパワーと精密な動きの二面性がある。
それは脳に突き刺さった針を、脳に些かの傷をつけることもなく抜くことができるほど正確だ。
(駄目だ、構造が解らなければどうしても解体する速度は落ちる。
また不用意に中を開けば爆発するような対策があるかもしれねぇ。
まず首輪の構造を把握しないことには手が出せねぇな)
気が滅入ることこの上ないが、誰かの死体から首輪を一つ頂戴するしかないのかもしれない。
「あ、月だ」
そんな悟空の声が承太郎を思考の淵から現実へと引き戻した。
見れば窓から見える満月が悟空を照らしていた。
「フ、月がそんなに珍しいか?」
「ああ、オラじっちゃんに満月の夜は外に出るなって言われてたからなぁ。
これで二度目……」
「悟空?」
悟空の異変を感じ取り、承太郎は悟空へと近づいた。
「おい、どうした悟空!」
承太郎の呼びかけにも悟空は答えず、ただじっと窓から夜空の満月を見つめている。
どくん どくん どくん どくん
「おい、しっかり……なっ!?」
承太郎は最後まで言うことができず、驚愕の声を漏らした。
「ぐ、ぐぅおおおおおおおおお」
なんとあの小さかった悟空の体が突如として服を破りながら巨大化をはじめ、漆黒の体毛で覆われていくのだ。
「こ、これは一体!」
見る見るうちに大きくなり、悟空の体は駅の天井を突き破った。
「く、くそ!」
落下してくる瓦礫を避け、承太郎は悟空に背を向けて走りだした。
「出ろ、そしてガードしろ!」
簡潔な命令とともに承太郎の体からは半透明の巨漢が現れる。
これが彼のスタンド。承太郎の生命エネルギーが生み出した力あるビジョンだった。
スタンドは次々と落下してくる瓦礫を弾き飛ばし、承太郎を守る。
だがそれにも限界があった。スタンドが砕いた巨大な岩盤の欠片が承太郎の足を切り裂く。
「ぐぅ!!」
痛みが走り、承太郎は転倒しそうになるがなんとか堪えて駅の外へと脱出した。
振り向けば駅の天井を突き破った悟空はなんと巨大な猿へと変身していた。
「ち、吸血鬼にゲテモノ食いの次は大猿に変身するガキか……
ジョースターの血統ってのは怪物と因縁でもあるのか?」
舌打ちして、毒づく。
なぜ悟空がああなってしまったのか。
理由はわからないが、原因については心当たりがあった。
おそらくは満月のせいだ。
『ああ、オラじっちゃんに満月の夜は外に出るなって言われてたからなぁ。
これで二度目……』
彼の祖父はそれが解っていたのだろう。
だから悟空に満月を見せない為に、そう言い聞かせた。
だが今そんなことは重要ではない。
問題なのは今の悟空に理性があるかどうかだ。
「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
大猿となった悟空は駅をがむしゃらに破壊していく。
あの様子からはどう見ても理性が感じ取れない。
「く、元に戻す方法がわからねぇ以上、ここは引くしかねぇか……」
怪我を負った足をひきずりながら、承太郎は身を翻そうとする。
その時、大猿と目があった。
「しまった!!」
「ぐるぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!」
大猿は承太郎を見つけるやいなや、その巨大な体を宙へと踊らせジャンプした。
承太郎はなんとか走り出すが、大猿が着地した時の地響きで転んでしまう。
怪我をした足ではその衝撃に踏ん張りきることができなかったのだ。
なんとか身を起こした時、承太郎が見たものは視界いっぱいに広がる大猿の足の裏だった。
迫りくるその分厚い肉天井を承太郎は咄嗟にスタンドで受け止める。
だがダンプカーの突進をも止めるそのスタンドのパワーでも上からの圧力、
しかも大猿の巨体から生まれる重量を支えるには無理があった。
――お、ふく…ろ
最後の瞬間、承太郎の脳裏に浮かんだのは優しくほほ笑む母の顔。
そして承太郎の体はその映像とともに肉厚と地面に挟まれて――破裂した。
【D-1 駅跡地/一日目/黎明】
【孫悟空@DRAGON BALL】
【装備】:なし
【所持品】:なし
【状態】:大猿 全裸
【思考・行動】
1:闘争本能のままに殺戮する
【備考】本編開始時、ブルマと出会う前から連れてこられています。
大猿時の大きさは5.6メートル程です。
※以下のどれか一つでも満たせば、悟空の大猿化は解除されます。
1:夜が明けて月が見えなくなったとき
2:月光が遮断されたとき
3:尻尾を切り落とされたとき
※孫悟空と空条承太郎のデイパックは未開封のまま駅の瓦礫に埋もれています。
【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険 死亡】
投下終了です。
大猿についてですが、悟空の登場時の戦闘力が10であると公式の資料には載っています。(銃を持った人間の2倍)
その悟空が大猿となって戦闘力が10倍となっても100であり、
既に登場している亀仙人に比べて総合的な強さでは劣るため、問題はないと判断して踏み切りました。
しかしこれはあくまで私個人の判断であるため、反応によっては破棄を視野に入れています。
それでは夜分遅く失礼しました。
いくらなんでもこれはないわ
戦闘力の数値とか見るとますますありえない
乙
俺は別に良いと思うけど・・・
制限は必要だと思うけど
この展開、構成力、文章力……俺は馬鹿にされてるのかと思った
投下乙
いきなり無自覚無差別マーダーの誕生とは意表を突かれたw
そして三人目の死者がでたか
>>960.963
どこが駄目なのかきちんと具体的に言おうぜ
破棄や修整要求じゃないなら毒スレに行った方がいい
乙。
いったい悟空をどうやってマーダーにすんだと思ったらこういうことかw
しかしまさかジョジョがこんなに早く脱落するとはな・・・
投下GJ
悟空マーダーktkr
これだけでマーダー不足が解消された気がする不思議w
DB詳しくないんでよく分からんがw期待!
既に黎明だから、あとニ〜三時間で普通の悟空に戻って、マーダーじゃなくなってしまうんだが。
その辺りはどう考えてるんだろうね。
ジョジョの代わりにカーズ様をやってくれるさ
投下乙です
内容は面白かったですし、大猿の強さも問題はないと思います
ですが、マーダー枠を使って出すにはちょっと微妙かなという感じがします
時間が経てば悟空は元に戻ってしまうわけだし、
そうなると再びマーダー化させるのはほぼ不可能です
今回キャラを追加することになったのはマーダー不足が原因なんだし、
もっとマーダーとして長期間活躍出来そうなキャラを出した方がいいんじゃないかなと思います
あと、駅を破壊してしまったのもちょっと気になりました
これから電車を使った色々な展開も考えられるのに、
それを序盤から潰してしまうのはどうかなと思います
ヒント1:破壊されたのは駅の一つであって線路じゃない
ヒント2:マーダーの賞味期限切れは強固な死亡フラグ
精々夜明けまで暴れて死んでもらおうや
スレ立て乙!まあちょうどいい時期かな。
それから議論する際には毒吐きで意見まとめた上でしたらば使ったほうが……
本スレでやられちゃ初代と同じ轍を踏むことになりかねんから
>>970 駅が全壊で線路が無傷ってこともないと思うけど
瓦礫に埋もれちゃってたりするんじゃないの?
つうかそういう細かい次元の話じゃなくネ?
どういう意味?
そもそも駅を壊した当の悟空に問題があるって事
マーダー枠として追加を用意したのに、満月の夜だけしかマーダーでいられない大猿が出ちゃ不味いだろ
きちんとした形なら良かったが(それでも悟空だから無理は出るだろうが)、期間限定のマーダーなんか必要ないんだよ
昼になったら超強い対主催になるの見え見えだしな
駅が壊れただの線路は無事だの以前の問題なんだよ
よって破棄を要請する
したらばの問題議論スレに行こうや
>>959 悟空をマーダーなんてどうやるのかと思ってたから意表をつかれました。
ところで、大猿時の大きさもその本に載っていた情報なのでしょうか?
>>959 それと、鳥バレしたんで鳥変お願いします。
すいません【IDの変わらないうちに】が抜けてました。
よろしくお願いします。
そうですか、トリップキーが簡単すぎたかもしれません。
忘れないようにと思ってのことが仇となったようです。
今回の問題点についてしたらばの方でコメントさせて頂きました。
みなさんには申し訳ないですがそちらをご覧ください。
IPがあるのでそちらでなら騙られることはないと思います。
スレを騒がせて申し訳ありませんでした。
二度目です。三度目はないと思ってください。
解りました。
今度は全く関係のないキーなのでバレることはあり得ないと思います。
申し訳ありませんでした。
真性なのか狙ってるのか
三度目です。
もうこれでいいです。
ランダムなので探しようはないでしょう。
>>986 大変失礼な物言いをして、申し訳ありませんでした。
念のために、今度のトリップも確認いたしましたが、見つかりませんでした。ご対応の程、有難うございます。
重ねて、お手数をおかけした事をお詫びいたします。
>>943 乙です。覇鬼の事知らないっぽいし、和解前からかな?
あと、これは個人的な事なんですが、鵺野はちょっと固いかな〜と。
ぬ〜べ〜で慣れ親しんでるからかなあ・・・
989 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 15:30:14 ID:XSk4JGtv
埋め
990 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 15:31:23 ID:XSk4JGtv
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991 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 15:32:25 ID:XSk4JGtv
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992 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 15:33:10 ID:XSk4JGtv
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993 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 15:33:46 ID:XSk4JGtv
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994 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 15:35:04 ID:XSk4JGtv
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995 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 15:36:03 ID:XSk4JGtv
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996 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 15:38:42 ID:XSk4JGtv
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ume
998 :
参加するカモさん:2008/07/08(火) 17:20:09 ID:og2ZT7Ri
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999
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1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。