強制女性化小説ない?Part37

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@ピンキー
男のキャラクターが科学や魔法やその他の方法で、意思に反して女性化されるSSを楽しむスレッドです。
SSへのコメントや、その他TS系サイトの情報、あるいは強制女性化の萌え談義で盛り上がりましょう!

【前スレ】
強制女性化小説ない?Part36
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1231691358/

強制女性化小説ない? 論議スレ  4th
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/pinknanmin/1203791609/

■暫定ローカルルール
最近マナーの良く無い発言が目立ち、荒れる原因となっているので、暫定措置としてこのスレにおいては、次のローカルルールを適用します。

※SS投下・妄想ネタ・TSF情報・ポジティブな感想・GJ以外は、全て議論スレへ。
※作者、読者ともマナーを守って進行していきましょう。
※次スレ立ては>980、若しくはスレッド容量480KBを目安に。
※容量が危ない時は、作者様は極力次スレに投稿していただきたいです。ご協力をお願いいたします。

【注意】
◇以下の事を守れない人はどんな人であっても荒らしです
◇強制女性化でも萌えは各人各様。好みが異なる人ともマターリ共生を。

【スレが荒れたときの対処】
◇荒らしは、自分の書き込みに対するスレの反応を楽しみます。
◇荒らし煽りはスルーが原則。
◇本人の意図に関わらず、荒らしに反応しているレスもその一部です。
◇荒らしに議論を仕掛けることは、スレの荒廃を招くだけです。
◇どうしても一言物申したいときは、議論スレ等でぶちまけること。
◇状況が目に余るときは、やんわりとこのテンプレを示す。
◇コピペ荒らしやブラクラなどの書き込みは削除依頼を。
◇趣向が合わないと思った書き込みはスルーすること。自分の好みに他人を従えようとすれば、スレは荒れてしまいます。
2名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 19:26:16 ID:2lIKZc2r
【現行TS関連(?)スレ】
「性転換」スレッド http://find.2ch.net/?STR=%C0%AD%C5%BE%B4%B9
「女性化」スレッド http://find.2ch.net/?STR=%BD%F7%C0%AD%B2%BD
「女体化」スレッド http://find.2ch.net/?STR=%BD%F7%C2%CE%B2%BD

【関連サイト】
八重洲メディアリサーチ http://www14.big.or.jp/~yays/
アダルトTSF支援所 http://tsadult.s7.x-beat.com/

【保管所】
強制女性化小説 投稿SS・イラスト保管庫 http://red.ribbon.to/~tseroparo2ch/
強制女性化SS保管庫 http://yellow.ribbon.to/~tseross/
強制女性化小説ない?スレ保管庫 http://library.s12.dxbeat.com/tsf/

【過去スレ】
01 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1002/10021/1002186275.html
02 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1017/10174/1017406685.html
03 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1027/10279/1027975198.html
04 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1032/10321/1032134486.html
05 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1037/10377/1037720935.html
06 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1040/10409/1040906334.html
07 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1045/10450/1045070923.html
08 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1061/10619/1061957603.html
09 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1067/10670/1067058536.html
10 ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073483120/
11 ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082118582/
12 ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1086265602/
13 ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1089199625/
14 ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1091716206/
15 ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1091754078/
16 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1102851738/
17 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1107616523/
18 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1112115915/
19 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1116141918/
20 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1122706289/
21 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1127230752/
22 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1133965211/
23 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1140014162/
24 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1148431375/
25 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1152972928/
26 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156916130/
27 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1168049296/
28 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180802896/
29 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1183825683/
30 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187803179/
31 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1193411408/
32 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1198390232/
33 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1200754233/
34 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203835499/
35 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216506062/
3名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 20:39:10 ID:XGFc5c/R
4名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 00:00:56 ID:tSEkytAL
さて・・・>>1乙、と・・・

あ、あれ・・・?体が・・・?
5名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 00:50:43 ID:GQobHagi
   Jeux interdits : 00


 光の洪水だった。
 スタジオに組まれた室内セットに、真夏を思わせるライトがたくさん輝いている。
 僕は目を細めながら、乾いた唇をなめた。
 せめてサングラスをかけさせて欲しい。
 まともに開けていたら視力が悪くなりそうだった。
「いいね、その表情。男の嗜虐心をそそるよ」
 ライトのむこう、カメラの側にいる監督から声をかけられる。
 嗜虐心ってどういう意味だったかな。
 考えても思い浮かばない。
 それに、これは作った表情じゃない。
 本音が出てるだけなんだから。

 まさか僕がバニースーツを着る日が来るなんて……。

 Hなグラビアモデルをしている姉が旅行に出かけている間、顔のそっくりな僕が、どういうわけか代役をさせられている。
 他の女優をみつけることができなかったのか、高額なギャランティーを支払いたくないのか。
 あるいは、姉の『森咲ひと美』でなけれならない理由があるかのどれかだろう。
 おっぱいと股間のライン、体型も姉とそっくりに見えるようにと、華奢な体にスタッフがとりつけた特殊メイク。
 まるで本物みたい。
 ただでさえ、普段から写真を撮られることには慣れていない。
 写真だけでなく、動画まで撮られるなんて恥ずかしい……。
 グラビアモデルでは、物怖じした態度がなによりよろこばれる。
 あらがいながら屈服しかけの顔こそ、そそるのだ。
 監督の言葉を聞き入れてはみたものの、どう表現すればいいのかわかるはずもない。
 ただ言われるポーズをしながら、カメラとスタッフの目から少しでも逃れようとしているだけなのだ。
「両手で胸をはさんでみながら、笑顔をくれるかな」
「こうですか?」
 僕は言われるまま、大きな果実を抱えるように人工乳房を両手ではさみ、笑ってみせる。
「それだと引きつってるよ。はにかむ感じで」
 作り笑顔は苦手だな。
 にしても、作り物とはいえこの胸、よくできている。
 重く垂れ下がる感覚やコスチュームに締めつけられる感じ、両手ではさみながら持ち上げる感触も、まるで本物。
 女ではないので、実際の感覚はわからないけど。
 でも、どうしてかわからないけど、どきどきしてくる。
 恥ずかしさのせい、かもしれない。
 自分の胸を強調しながら笑うと、背筋がぞくっとして、一瞬からだが震えた。
「いいよ、その表情。すてきだね」
 褒められるとうれしくなる。
 肩の力が抜けて、素直に少し笑った。
6名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 02:06:13 ID:6phRi0Qb
>>5
前スレでも改変盗作あったけど、またですか?

これかなり巧妙に改変してあるけど、アダルトTSF支援所のオセロ氏の「裏切りの疑似体験 」だよね?
7名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 05:34:35 ID:20PXntJU
いいえ、ただのオマージュです
8名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 21:40:38 ID:6phRi0Qb
ものは言い様とは言うけど、盗人猛々しいとはこの事だね
9名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 22:08:50 ID:j3sp0TwO
擁護するわけじゃないけど、5=7とは限るまいて。
10名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 23:37:19 ID:2zoLeDm8
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・) wktk
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +
11名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 18:33:20 ID:5JqhVT+H
取り敢えず[Life as dog]の続きを書いてくれる人を待ちつつ、
wtktです。

そんな>>5にはTS法の強制通知プレゼントだww

12名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 22:51:12 ID:yoW83zfO

>>5は別にいいとも思うけど
よくあるネタだし
13名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 00:19:00 ID:y0GUTk55
よくあるネタで似てる程度だったら態々指摘しないよ

パクリの人のオリジナルな部分の文章は結構上手いんだからさ、パクリらないでオリジナルで勝負
すれば良いのにって残念に思ってるわけ
14名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 22:35:24 ID:5idXiOFR
うーん、だが何処から何処までがパクリにはいるんだ?

世界観を引用するのはパクリに入るのか?
15名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 22:41:58 ID:DEL2tuC9
面白いのを書いたヤツのほうが偉い。
パクリだとか騒いでるヤツは、自分はそれより面白いのをかけるとでも言うのか?
16名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 23:04:33 ID:jMaA81l2
>>15
それはお門違いな意見だろう、
そんな事を言うなら、まずは自分から皆を唸らせる程
面白い文章を上げた上で”パクリだとか騒いで云々”とぶち上げるがいい
17名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 23:35:14 ID:NRw/dbIH
とりあえず
パクりとかは興味ないし面白ければそれでいい
批判したい人がするのは勝手だけど雰囲気悪くなるから黙ってて欲しい
18名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 00:20:38 ID:NDzc4Puq
雰囲気最悪もうこのスレ終わったな

同人誌なんかはパクリばっかなのにね


19名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 00:34:15 ID:RGRYEjcA
嫉妬で空気悪くする奴って最低だな
20名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 00:44:12 ID:xFNnL8k9
>>5
自己弁護必死だな。
21名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 01:01:45 ID:7RYUS9jV
パクリでもいいから続きを見てみたい
まずはそれからだ
22名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 02:18:19 ID:pwRYERyF
23名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 06:54:41 ID:HZMr+Pw6
今回のはどうだか知らんが、あまり露骨なパクリは良くないだろう。

面白ければいい、とかでパクリを許していたら、
パクられた書き手はどうなる。

面白ければいい、と言うのは自分勝手な主張だと思うぞ
24名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 15:20:44 ID:9aBoSAgE
このままでは俺の大好きな
朝起きたら男子生徒が女性化して色々戸惑いながらも最終的に親友と結ばれるパターンが絶滅してしまう!
25名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 18:14:46 ID:1Rh/3KB0
完結してない作品なのかと思ったら、
ちゃんと完結されてる作品だったんだね

長編として書き換えとかそういう事ならそうと冒頭にでも書いて
投稿し始めれば荒れやしなかっただろうに。
26名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 19:00:21 ID:zDtrZDcq
−−−−−−−−−キ リ ト リ−−−−−−−−−


以下パクりについての話題禁止
27名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 23:32:19 ID:JRK+uUD+
保管庫……更新……はや……く……
28名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 07:31:10 ID:b7CkdeNt
>>28なら>>26は無効
29名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 16:08:49 ID:vUtfrT2P
ワンピースはフェアリーテイルって漫画のパクリだって聞いたことがある
でもその話はこのスレと微塵も関係ないのであった
30名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 16:23:55 ID:f9TfI6R1
連載時期からいって逆だろう・・
尊敬してる漫画家が共に鳥山明のせいか
話や絵柄の方向性が似てるのが不幸なんだろうな
31名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 19:22:03 ID:W1khf6g1
橘悠は最高だった
みんなはなにが一番好き?
32名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 21:19:44 ID:V5M1IYu3
橘悠、蘇芳卓哉、マーヤ
はい、巨乳になって困るシチュが好きです
33 ◆vJEPoEPHsA :2009/07/30(木) 22:08:39 ID:d8fGWRR6
>27-28
先週既に更新しました。
規制に引っかかってて書き込めなかったです。
34名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 23:28:03 ID:8+WVxm4c
Part11に『正しいOLの作り方』が相変わらず載ってない……。
未掲載・保留扱いの『お姉ちゃん』は何故かあるけど。
35名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 00:39:29 ID:2ezvUU1k
>>33
36 ◆vJEPoEPHsA :2009/07/31(金) 01:16:30 ID:rYm6228R
お姉ちゃんについては、最初に練習だから保管はやめて的な書き込みがあって、しばらく後に書き込みおkという流れだったような気がします。
1つ1つ細かくは覚えていませんが、似たような理由だったような……
未掲載の更新を忘れていました。
今度時間を見て確認してみます。
37名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 06:45:02 ID:o2LLhzXl
あー。巨乳になって困るシチュは俺も好物だわ

後はお風呂でオナニーとか
38名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 07:21:08 ID:92F2IDiM
半田陽の続きマダー
39名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 12:40:21 ID:6ggdAsPL
ナイズル>廃コンテンツ
ナイズルで取った防具>廃装備
そんな廃装備着てるbokuも今日から廃人だ^^自慢できる^^
haijinさんはワラタなんだね;;アスカルも取れないなんて可哀想;;


どうせ頭の中こんなんなんだろ
40名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 13:35:05 ID:U2nRbiGn
>>33
すごく乙です
41名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 05:06:30 ID:OOfZkYFc
>>36
お姉ちゃんはそういう流れだったよね。
保管庫の中の人、乙であります\(^O^)/
42名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 20:35:53 ID:CosYVPo4
お姉ちゃんってなんだっけ? と思って調べた

……自分の記憶力のなさに( ゚д゚)ボゼーン
43名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 01:37:17 ID:Irmuns43
男が女になれば
お兄ちゃんからおねえちゃんになることもあるさ
44名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 15:53:08 ID:E4ysxU9e
>>39はネカマのやりすぎじゃないかな
45名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 23:33:32 ID:cHrndN8W
携帯で読めるここのまとめ保管所ってありますか?
46名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 14:52:12 ID:/vTw6K0Z
上げ
47名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 18:35:56 ID:wuNW7A8N
ところで、いわゆる『手術ネタ』で強制性転換させられる話ってあったっけ?
魔法とか事故での入れ替わりとかTS法の全身再構築ネタは結構読んでる気がするんだけど、
外科手術込みのGID系MtFは無いよね?
48名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 19:54:14 ID:G9lSviVz
「正しいOLの作り方」は手術による性転換だけど
催眠洗脳状態での手術だから自発なのか強制なのか…
49名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 00:31:04 ID:yCw86tyq
>>31,32
「上村翔」もいいと思うぞ。
50名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 02:17:16 ID:I0DZY1ZG
外科手術系は、それなりに知識がないととんちんかんな描写になってしまうから
51名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 02:22:39 ID:0b4GASTE
age
52名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 09:40:44 ID:HqeROdcu
魔法とか科学的な処置とかじゃなくて
外科手術でだんだんと女に『改造』されてくってのも萌えるんだけど
やっぱそれなりに知識がないと駄目だからな。
それで結構ハードル高いんだと思う。

強制TSの話って言っても女性化完了してから男とやるだけが多いから
その経過で萌えさせて欲しいと我が儘な読み専からのお願いw
53名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 11:46:11 ID:uDXldIkZ
手術シーンさえ入れなければ、そんなにハードル高くならないんじゃない?
手術の前の描写→目が覚めたら○○が変えられていた→それに絡むエピソード
・・・でいいような。
強制的にされるんだから、本人への手術前の詳細な説明もいらないだろうし・・・
54名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:25:52 ID:1mKsC8Ht
>>52
それ以前に、そんなシチュエーションに萌える人は稀だと思うぞ?
55名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:49:59 ID:+bSnsZdL
やたら萌えるのがここに居るぜw ノシ
自分の意思とは関係無く外科的に女性化しちゃって、それを受け入れたくないのに強制されるとかいった内面的葛藤と戦いつつ、
ふと気が付けば自分から無意識に精神的女性化が進んでしまうとかw
で、最後はどんなに頑張っても完全女性化出来ないし男にめ戻れないし……なんて、萌え死ねるw
56名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 13:44:19 ID:RM8NsyTY
>>55
俺も萌え死んだww
精神が女性化って最高だと思うんだがそういう作品があまり無いんだよな
57名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 18:40:49 ID:uDXldIkZ
>>54
自分は魔法や薬よりそっちのシチュエーションの方が萌えますよ。
魔法や薬だったら、また魔法使ったり別の薬使うとかすれば元に戻れそうだけど
手術だったら元には戻れないから、その絶望感が・・・(^ ^;)
精神的には、ほとんど女性化しなくて違和感持ってる方が、心理描写が面白そう。
58名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 18:45:12 ID:FSitS4Ya
むしろ萌えない人の方が稀じゃないか?
59名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 19:38:19 ID:RSlBixBQ
魔法系といえば。
アスカはいぶりっど、っつうTS漫画見つけた。
絵柄は好みが別れるかもだが、中々すけべい。
60「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:13:04 ID:AJXpm/Fe
「はい、深呼吸。大きく吸って〜吐いて〜〜〜」
すぅ〜……はぁぁ〜〜〜……

――ッキュ

「はぐふぅ!」
鋭い音と共に空気が絞り出されるような声が漏れる。
そして数秒の後、床の上には涙と涎に塗れた顔をだらしなく晒しながら口を半開きにさせている少女が一人。

目は開かれ体は必死に酸素を求めているが、願いかなわず。
「ちょ……お前ら自重……息、でき……」


マリアさんに促され深呼吸。
息を吐いて肺が収縮する。
コルセットの両わきに足が当てられたかと思ったその瞬間、二人がかりの力で思いっきり締められた。
いや、むしろ絞められた。
そして現状、床に手足を投げ出し口をパクパクさせている幼女の出来上がりだ。
女性とはいえ、二人がかりの背筋力……ぱねぇ……
61「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:13:31 ID:AJXpm/Fe
「う〜ん、アルちゃんにコルセットは似合いませんねぇ。やめましょうか」
ぅをい!!!
「ぐふぉい……」
口から出た言葉は言葉としての意味を持たず、濁った響きだった。
こんだけ苦しめといてそれかよ!
さっき一発勝負って言ってたじゃねぇか。
確かにこの苦痛を耐え続けろとか言われると、それはそれで勘弁願いたいが……


「こんな服はどうですか?」
見せてきたのは白とピンクのフリル。
いくらなんでもお子様趣味が過ぎるだろう。
「却下だ、却下。趣味に合わない」
「わがままですねぇ。その体型だと原色系とか似合いそうですけど……」
この体では確かにそうなのかも知れないが、中身は健康な男。
そんなものは死んでも着たくない。
死にたくもないけど。
「大人し目の黒っぽいの無いか?この際、多少のフリルとかなら妥協するから」
多少の妥協をしないとどうなるか分からないので、こちらから妥協案を示してみる。
大人し目の服ならあるいは何とか、無理にでも納得できるものがあるかも知れない。
そんな微かな希望にすがる様に聞いてみた。

「何?お前ゴスロリ趣味なの?」
「違ぇ〜よ!」
そう言えば邪魔なのがもう一人いたな。
全然喋らないから忘れるところだった。
お前は黙って空気のような存在のままでいてくれ、頼むから。
そのまま数週間1コマも登場しない存在感のないヒロインみたいになればいいのに。
メインヒロインのくせに人気投票4位とか、不憫すぎる。
62「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:14:11 ID:AJXpm/Fe
ガツンッ

いきなりスティの拳骨が左即頭部を斜め70度くらいの角度で襲った。
「独り言は聞こえないように言ったほうがいいぞ」
「……はい」

「そうです、違いますよ。背中に羽を付けてヤクルト飲むんですよね?」
「そっちも違う!」
こっちはこっちで何か別の方向に全力で勘違いしている。
もうやだ、こいつら……もしかしてわざとなのか?そうなのか?

「え〜。黒のゴスロリ・背中に羽・ヤクルトと言ったらアレでしょ?」
……他人を見下したような目で睨みつけて……
『乳酸菌取ってるぅ〜?』
マリアさんとハモった……党員かよ……


結局のところ、何度か着せ替え人形をさせられてうんざりさせられてから本日の衣装が決定した。
ローズレッドのヒラヒラ……というかモコモコというか……無駄に布が使われたドレス。
そう、ドレス。
ドレス……なんだよな、これ。
俺……男なのに……

「この服、動きにくい……」
「別にいいじゃありませんか。もう貴方は走る必要も無い生活を、これからず〜〜〜〜〜っと送るんですから」
はぅっ――
今のは胸に突き刺さったぁ……

「丁度いいじゃないか、不人気ヒロインだし」
……こいつ絶対根に持つタイプだな。
63「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:14:34 ID:AJXpm/Fe
鏡の前にちょこんと座らされ、髪を梳かれた。
映る姿はちっちゃな女の子。
体格でもそうだし、力でも敵わないだろう。
それを再認識させられる。
マリアさんがヘアアイロンを取り出し聞いてくる。
「髪はどうします?まきますか?まきませんか?」
……どうやらこの二人、読む本のベクトルが違うらしい。
「せっかくこういう服を選んだんですから、巻いておきますね」
何も言わなかったら決められてしまった。
この間1秒足らず。
きっと最初から決められていたに違いない。


少し心配していたのだが、どうやらジャラジャラとしたものを飾る気は無いようだ。
その辺は少し救い……かな?
無駄に重いものを付けなくていいということでホッとしておこう。
64「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:15:34 ID:AJXpm/Fe
カチャ――

静寂の中、僅かな音。
その瞬間、今の今まで頭があった辺りに旋風が巻き起こる。

「ちょ、おま……その勢いはねぇだろ!」
振り向いた先にはいわゆるハリセンを構えたスティの姿。
「気が緩んでるからだろ?」
「そうですよ、女の子はエレガントにぃ〜♪」
頭の上に本を乗せ、その上にティーカップを乗せ、真直ぐに歩く練習らしい。
こういうのって確か本だけじゃなかったっけ?
しかもお茶熱いし。

「待て。今、避けなかったら火傷してたぞ絶対」
「でも避けたから大丈夫だっただろ?緊張感を持ってやればいいんだよ、緊張感」
やばい。
こいつの目やばい。
別に火傷くらい大したことはないが……嫌だ。
これを何とか回避する方法は……
考えろ、考えるんだ俺。
65「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:16:33 ID:AJXpm/Fe


「せ……せっかく着た可愛い服を汚したくないなぁ〜」
顔色を窺うようにして呟く。
自分でも嫌なくらい無理やりな言い訳。単なる時間稼ぎ。
そんなことは分かっているが、いい方法が思いつかない。

スッと、音も無く頭の上から重さが消える。
マリアさんが本とカップを取り上げたようだ。
「まったくです!スティったら何考えてるんでしょうね?アルちゃん可哀相――」
何か柔らかいものに包まれたというか、これ抱き寄せられたのか?
スティの方を睨みつけながら訳の分からないことをほざいている。
……確かこれ、提案したの貴方じゃなかったでしたっけ?

ま、いっか。
「マリアさん……その、何というか……ありがと」
複雑な心境のまま、一応お礼を言う。

「そんなことより、アルちゃんアルちゃん」
「?」
「さっきの上目使い、も一回やってくれませんか?」
……神様助けてください、ここにも駄目人間がいます。
66「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:17:33 ID:AJXpm/Fe
再び謁見の間を歩く。
将軍と見てしまうと目が腐りそうな気がして、きょろきょろと辺りを見回してしまう。
思いの外集っている人数は多く、醜態を晒している自分が恥かしくなってしまう。

ふわふわした服の他にも、ストッキングとか下着とか、色々なものが肌を擦って気持ち悪い。
マリアさん曰く、慣れれば気持ちよくなるらしいのだが……こんな感覚には慣れたくない。
両手を取られながら赤絨毯の上を歩く。
まるで子供扱いだ。
「最初に引き出された時は、まさに虜囚だったけど……今度はお姫様か」
「違いますよ、アルちゃん」
「?」
「"お姫様"じゃなくて"お姫さま"」
「だからお姫様って……」
「発音が違うでしょ?読み方は同じでもそこには超えられない壁があるんですよ。"お兄ちゃん">"おにいちゃん">>(超えられない壁)>>"ニーサン"みたいな感じです」
「そういうものなのか?」
「語尾にハートマークがあれば尚可です」
悟ったよママン、こいつはまともに相手をしちゃいけない種類の人間だ。
きっと将軍に毒されたんだろう……変態って空気感染するのかも知れない。

「アレは……いわゆる青田買い?」
「将来に期待……みたいな?」
「貴卿ら、分かっていませんな。あれは希少価値の部類です」
「確かにあれはある意味ステータス、いやいや眼福眼福」
耳が腐りそうになる陰口が囁かれる中、将軍の前まで引き出される。
いや、こいつらはある意味もう既に腐りきってるんだけどな。
67「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:18:33 ID:AJXpm/Fe
将軍の所に引き出される途中お尻叩かれる。
「お嬢ちゃん。頑張って大きくなりなよ!」

パン!

「うひゃっ」
変な声をあげて転んでしまった。
床に敷かれた絨毯の上、四つん這いになってちょっとみっともない。
講堂のステージ上とかじゃなくてもこれは少し恥かしい。

と、そこで場内が妙にざわついているのを感じる。
表現すると"さわ……ざわ……"な感じ。
周囲の視線が集中する先には……捲れたスカート……

「きゃぁぁぁぁぁ!!!」

女の声って凄い。
本当に絹を裂いたようなって表現がぴったりだ。
自分の声なのに、叫びながら妙に冷静になっている自分がいた。
すぐ近くで何やら会話が聞こえる。
「失敗しましたね。こんな突発イベントがあるなら縞々にした方がポイント高かったのに」
「でも好きな輩は縞々の色とか太さに拘るからかえって無難な白で良かったのかも知れないぞ」
「なるほど、そういう考え方もできますね。スティも分かってきたじゃないですか」
こいつら……
力いっぱい睨みつけるが、それも涙を浮かべながらだと迫力が足りないらしい。
68「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:19:40 ID:AJXpm/Fe
再び将軍と対峙する。
最初に顔を合わせた時には同じくらいの体格だったのだが、今やこちらが見上げなければいけないような身長差となってしまっている。
何が何でも自分が頂点に立たなくては納得できないとかいうつもりは無いが、人間誰でもこいつにだけは……という存在がある。
最初から嫌な奴だとは思っていたが、これはもうあれだ……きっと前世で何かあったとかそういう類のものだ。
通りすがり、何となくムカつくからすれ違いざまにワンパンくれて逃げるときに落とした財布をネコババしてしまうとかそういう感じ。
「アルたん……君は敗戦国の王族だ。分かっているとは思うが、傅いてもらおうか」
くっ……こんな奴に、こんな奴にこんな奴にこんな奴にこんな奴にこんな奴に――
と、思いつつも裾を捌き頭を下げる、この間4秒。
ほら、プライドだけじゃ生きていけないし。

「いやいや、そうじゃない」
「はぁ……?」
何か間違えたか?ついさっきマリアさんに教わった通りにやれたはずだけど……
「も少し近くへ――」
訝しがりながらも近くへと寄る。

どかりと、悪趣味な椅子に座り足を組むと告げた。
「つま先を嘗めてもらおうか」
え?何こいつ?……電波?
そんなことを思いつつ思考停止したまま見ていると、徐々に頬が赤らんできた。

「ハァ……ハァ……いいよ。アルたんのその蔑んだ視線いい。もっと見て……」
……
…………
………………
そういえばこいつこういう奴だったよな。
あまりにおぞましくて脳内の情報から隔絶されていた。
69「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:20:33 ID:AJXpm/Fe
人心地がつくと、将軍はマリアさんの方へ向き直り、
「グッジョブだマリア、さすが私の期待を裏切らない」
「まぁ、ありがとうございます」
そういえば萌えがどうとか言ってたけど、それってこのことだったのかな?


スッと手が振られると、将軍の左右に参列横隊ができた。
「アルたん!一万年と二千年前から――」
『   あいしてるうううううううううううううううううううううううう
 愛してるぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜
                 愛してるうううううううううううううううう
     あいしてるううううううううううううううううう
愛してるうううううううううぅぅぅぅぅぅぅ
  ああ意思テルぅうううう
 あいしてるぅ                    あいしてるうううう〜
        あいしてるううううううううううう』
 ちょwww弾幕自重www
ちょ……
ちょ
……

ん〜……
「一万円と二千円くれたらあっいっしってっる〜♪あと八千円くれたらもぉっと愛してあげぇる〜♪」
「分かった、ちょっとたんす預金崩してくるから待っててくれ!」
やっぱこいつ馬鹿だわ……
汗だくで戻ってきた将軍に冷たく言い放ってやった。
「お前にとっての愛は、金で買うものなのか?」

何やらショックを受けたらしく、涙目で逃げ出してしそうになった将軍をマリアさんがなだめていた。
少しして、仕切り直しになった。
70「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:21:34 ID:AJXpm/Fe
「さて、この機会にアルちゃんからプレゼントがあるそうですよ」
「何、ほんとかアルたん!」
何それ、聞いてない。
アドリブとかマジ勘弁。
「はいこれ目録。読まなくていいから将軍に渡してください」
……こういうのって、そうだったっけ?
まぁいいか。
「ほらよ。何か分からんがこれやるから元気出せ、な?」
「アルたんのプレゼント、プレゼント♪」

ガサガサ――

中身に目を通した瞬間、
「――これ、ほんと?」
何が?
聞き返すよりも早くマリアさんが答えていた。
「えぇ、勿論ですよ!」

「見たまえ皆の衆!アルたんは……アルたんはツンデレだ!!!」
バッと広げられた紙には書かれていた。
『プレゼントは私よ♪』
だぁぁあ!!!
何てことしやがる、このくそアマ!
マリアさんを睨みつけた瞬間、タックルを食らった。
――いや、将軍に抱きつかれた。
体格差もあったせいか、そのままの勢いで壁際まで移動してしまった。
71「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:22:33 ID:AJXpm/Fe
「アルたん!アルたん、愛してるぅ〜」
きめぇ!超きめぇ!
「胸に顔を押し付けるな、この変態!」
「もっと言ってくれ!そしてさぁ、二人で朝まで燃え上がろう!」
これはピンチだ。
何かないか?何か――
誰かではない。
どうせここに集まった奴らは助けてはくれない。
「……朝まで?そんなに長い間、燃え尽きちゃう――」
「うっひょう!そんなこと無いさ、余裕だよ」
お姫様抱っこでお持ち帰りしようとする将軍と、必死で抵抗する幼女。
傍から見たらそんな構図。
「そう、じゃあ俺は自信ないから一人で燃えてろ」
「ぅおあぁぁぁぁあ!!!あっつい!あっつい!」
突如、床の上をゴロゴロと転げまわる将軍。
当然だ、壁に架かっていた松明を背中に押し付けてやったのだから。
さすが上等な服は燃え方が違う。高いだけのことはあるな。
これで体内脂肪も燃焼してくれたら、ちょっとはダイエットになるんじゃないかな?
あ、火も消えたけど動かなくなった。
「ごめんなさい、熱かった?燃えたいとか言うものだから私ったら……」
「いやいやいいんだよ、むしろ温いくらいさ。アルたんったらおちゃめさんなんだから♪」
うん、失敗だと思うよ。
でもまさかピクピクしている状態から一瞬で復活するとか思わないだろ?常識的に考えて。

――やべぇ、こいつマジ怖ぇ……
72「アルたん王子の敗北6」 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:23:35 ID:AJXpm/Fe
「さて、お披露目も終わったことだし」



ビクッと肩が震えた。
そう、いつかは来ると思っていたこの後に起きること。

「とりあえずシャワー浴びてきてくれ。着るのはバスローブだけでいいから」
……いや、分かる。
分かるよ、どうやって脱がせたらいいのか分からないんだろ?


でも、最低だこいつ。
73 ◆vJEPoEPHsA :2009/08/06(木) 01:25:18 ID:AJXpm/Fe
魔法系でごめん
ちなみにアルタンのまともな方の訳は終わってるっぽいです。
自分で読み返してみるとエロパロっていうか色んなのを読んでないと笑えない内容かも知れませんね。
74名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 04:27:03 ID:M0tDdehI
>>73 乙ですじゃー!
75名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 09:27:37 ID:8WtlCPdn
>>73
なんて言うかなぁ〜
葛藤系はごちそうです。
魔法系は別腹です。
ばっちこーい!

乙でした。
いろんなネタって言うかvip系歓迎というかww

腹抱えて笑ったYO!
76名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 15:36:47 ID:A0ItoZ0T

魔法は魔法でいいね
77名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 17:34:12 ID:crIS095e
>>52
山藍紫姫子って作家の「冬の星座」って本がそんなふうだったよ。
金持ちが美青年を誘拐して、下だけ手術して胸は男のまま。
ずっと半端にしておくことで精神的に余計に苦しめるのが目的。
昔の耽美JUNE作家だから、女性向けの内容だね。エロは思ったより多かった。
78名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 03:20:25 ID:RiGzjJKR
「あっ……んっ……」
とある一室のベッドの上に艶かしい声を上げる女が1人。
ピチャピチャと淫靡な水音をたててその女の秘部を舐め上げる男が1人。
両者とも、まだ大人とはいえない風貌。
だが2人はまだ踏み入れてはいけないその営みに耽る。
「…挿れるよ…」
男が女の耳元でささやくように言う。
女は黙って頭をこくんと頷かせる。
了承を得た男は自分の怒張したモノを女の秘部へとあてがい、ゆっくり静めていく。
「んあっ……ん……はぁあ!」
女はさっきよりも甘い声をあげる。
男も気持ちよさそうに時々悩ましげな声を出しながら自分のモノを出し入れする。
「あっ!あっ!あぁあ!あんっ!」
(なんで…)
頭では別のことを考えていても、女の体は正直だった。
ピストン運動にあわせて声をあげる。
膣からはちょっとした洪水のようにどんどん淫液を垂らしている。
「はぁっ!ああっ!はぁんっ!んんっ!」
(なんでこんなことに…)
ピストンの速さがゆっくりと上がっていく。
女はさらに激しく、身をよじらせる。
男ももうイキそうなのか苦しそうに、でも気持ちよさそうに顔を顰めている。
「ひんっ!あんっ!あんっ!ああっ!!」
(……でも、すごく…気持ちイイ…!!)
2人は絶頂に達しようとしていた。
「あっ!…あぁああああっ!!」
「ぐっ…!」
男は女の中に精を放出し、
女は快楽に体を支配されてピクピクと手足を痙攣させていた。

…自分が『男』だったことも忘れて。…
79名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 03:21:02 ID:RiGzjJKR
十数年前。
日本のどこかにある異端の村。
ほんの数百人にも満たない小さな村。
都市部からかなり離れた、田舎の中の田舎。
であるから、この村には名前が無い。
果たして地図に載っているのかどうかも…。

そして、この村に住む、御巫(みかなぎ)家の人々。
彼らは、まだ日本では研究中の、或いは発見すらされていないような様々な医療に関する技術、知識を持っていた。
さらに御巫家には代々伝わるしきたりがあった。
『御巫家の人間は、『女』しか産んではいけない』
なぜこんなしきたりがあるのかは分からない。
だが、少なくとも今まではこのしきたりは守られてきた。
そう、『今まで』は。

御巫家の娘とその婚約者は戸惑っていた。
娘が出産した子供が『男』だったからである。
御巫家に伝わるしきたりが破られた瞬間である。
確かにしきたりとはいえどっちの性別の子が精を宿すかは人間の手では決めることが出来ない。
仕方ない、といえばそれまで。
だが、しきたりが破られてしまったという事実には変わりない。
娘は恐れていた。
しきたりに背いて産まれてきたこの子は、果たしてどうなってしまうのか。
しきたりを守るために、殺されはしないだろうか…。
また、この村の人々は皆御巫家の不思議なしきたりを知っている。
そしてなぜかそのしきたりが破られることを極度に恐れている。
村の人々から文句が、苦情が飛び交い、混乱してしまうかもしれない。
そして、この子に手をかけてしまうのではないか、と…。

娘は母に連絡をした。
元気な子供が生まれてきたことを。
そしてその子が男の子だったことも。
「…あなたにはかわいそうだけど、しきたりを守るために…」
母の発声した言葉だった。
娘にとって、それはあまりに酷い仕打ちだった。
イヤだ。絶対にこの子を殺したくなんかない。死なせたくなんかない。
なんとか、この子を守りたい。
「私だって御巫家の一員です。まだ世の中には知られていない医学知識だって、医術だって心得ています。」
「…それで?」
「しきたりの通りにします。」
「どうやって?」
「……この子を女の子にします。」
「…」
「…だから生かしてあげてもいいですか?お願いします!」
「…………仕方ないね…」
「あ、ありがとうございます!お母さん!」

「…名前は、もう決まったのかい?…」
「……」

この子にはしっかりと生きてほしい。
男の子として産まれてきたが、女の子としてしっかりと生きてほしい。
それが、私の願い。
私の願い、叶いますように…。

「御巫 叶(かなえ)」
80名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 03:21:38 ID:RiGzjJKR
御巫家の人から男の子が生まれたことは村人達を震え上がらせた。
思ったとおり、「今すぐ殺してしまえ」などという酷い声が上がり始めた。
しかし、叶の母は一生懸命に村人全員を説得させたのだ。
「叶がある程度成長したら、女の子にしますから」と。

それから十二年後。

「おい、叶!あとで一緒に遊ぼうぜ!」
「おう!じゃああとでな!」

叶を遊びに誘う男の名前は佐藤 実(みのる)。
小学校の頃からの叶の友人であり、一番の親友である。
叶には学校で友人と呼べる者は実の1人だけしかいない。
学校に通うのは皆この村の人々の子供たち。
そして叶は村人が恐れていた、しきたりを破って産まれてきた男。
近寄ったら悪いことが起きる、と皆彼を避けるのだ。
…正確に言うと、村人全員が彼を避けるのだが。
それでもそんな叶に声をかけてくれた唯一の存在が実であった。
そのせいで実も皆からは避けられる対称になってしまったのだが、そんなことはどうでもいいらしかった。
叶にとって実はとても大切な友人になったのである。

授業が終わり、放課後、実と遊ぶ約束をすませてからダッシュで家に帰る。
「ただいまー!」
叶の家に限らずこの村の家は田舎であるせいか全て昭和時代を思わせる木造建築だ。
叶はドタドタと廊下を駆けて自分の部屋へ。
そして遊び道具を持って外へ遊びに行こうとすると、
「どこに行くんだ?」
叶に問うているのは彼の父親だった。
「空き地。遊びに行くんだよ。実と。」
率直に告げる。
すると父はこんなことを言い始める。
「お前は御巫家のしきたりをしっているな?」
(なんでこんなことをいまさら聞くんだ?)
叶は不審に思ったが、
「あぁ、『御巫家の人間は、『女』しか産んではいけない』…だっけ。それがどうしたんだよ。」
「お前は男であるべき存在じゃないんだ。もっと女の子らしくしなさい。」
「それオレに言うの何回目だよ。オレは男だ!女の子らしくなんか出来るか!」
「なんだその口の利き方は!?もっと女の子らしく…」
叶はまだ父が話を終えていないのに家を飛び出た。
「あっ!こら!待て!……はぁ…まあ、いいか…。明日になれば…」
話を途中でさえぎってしまったので最後の方で父が何を言おうとしていたのかは叶には分からなかった。
明日、何があるのだろう?
81名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 03:22:37 ID:RiGzjJKR
実とスポーツをして遊びつかれた叶は疲労の色を顔に浮かべながら家に帰った。
「ただいまー」
家に帰ると、いつも家の中に漂う母の料理のいい匂いがしない。
料理のことを思い出したら叶のお腹がグーと呻いた。
腹が減って死にそうだぁ、と居間への部屋を空けると、父と母がそこに。
「あら、おかえり。」
母は、なんだかいつもと違う雰囲気だった。
叶はちょっと不気味に思ったが、まずはこのお腹を黙らせる方が先だ。
「なぁ、飯は?」
「その前に、ちょっと注射を打ちましょうね。」
「え?なんの?」
最後の叶の質問に母は答えなかった。
ゆっくりと叶に近づく母親。
叶は言い知れぬ不安に駆られながら動けない。
母はそっと叶の腕を取り、注射器を指す。
しばらくすると、意識が遠のいていく感じがした。
打ち込まれたのは…
「ま…麻酔…?」
叶は朦朧とする意識の中ぐったりと倒れていき、母親の声を聞いて意識をとぎらせた。

「…やっと、叶は女の子になれるね」
82名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 03:25:06 ID:RiGzjJKR
まだ書きかけだけど皆の小説読んでたら無性に書き込みたくなってきたから書いてみたZE
読み直してないしちゃんと推敲してないからおかしな文&誤字&脱字&矛盾と
よく分からないことになってるかもしれないけどそしたらごめんよ。
うぅ、眠いなぁ。
ふたば☆ちゃんねるでもやるとするか
83名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 12:41:58 ID:GXr6LnQb
期待あげ
84名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 08:48:11 ID:AHmWU3Jm
ぐっじょぶ。続きに期待です。
85名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 17:05:11 ID:Ozuipbj2
gj!!!!
86名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 17:27:40 ID:PnzYcVHA
81の続きなのだー

+

「…んん…」

目を開けると、見覚えのある風景。
どうやら自室のベッドの上で眠ってたらしい。
一体どれだけ麻酔で眠っていたのだろうか。
1時間?1日?1週間?
まだ意識が朦朧としている。
「…んん……ん…?…あれ…?」
寝そべった状態でもはっきりと確認できる「それ」
服の上からでも認識できる2つの膨らみ。
さらにはさっき発言したときにも違和感が。
「あ、あ、あ……あれ、声がっ…」
叶の心を不安が襲う。
<…やっと、叶は女の子になれるね>
昨日、意識をとぎらせる直前に聞いた母のセリフを思い出す。
そして叶は恐怖におののいた。
そ…そんなバカな…。
と、いうことは…。
叶はそっと自分の股間へと手を伸ばし…
「な…ない…?」
驚愕した。
「あら、目覚めたのかしら?」
叶の母だ。
普段と同じ口調…いや、どこか嬉しさを感じられる。
「気分はどう?」
「おい、ふざけるな!これはどういうことだよ!」
「やあねぇ…。そんな口の利き方は女の子らしくないわ」
「こっちは質問してんだよ!答えろよ!」
「……よく聞きなさい」
急に声色を変えて叶へと話しかける。
「な、なんだよ…」
「あなたは男であるべき存在でないの。」
親父もそんなことを言っていたなと心の中で思った。
「もしあなたがこのまま男でいたら、しきたりを守るためにあなたは殺されてしまうの…。」
「ふ、ふざけるな!殺されてたまるか!」
まさかここで自分の生死について出てくると思わなかったので叶はうろたえた。
「そうでしょ?叶も、死にたくないでしょ?私も、あなたには生きていてほしいもの。」
「だからって!…女になれるかっつーの!オレは男として産まれてきたんだ!これからも男だ!」
「…そう。じゃあ仕方ないわね…」
そういうと叶の母はまた後ろ手に隠し持っていたらしい注射器をおもむろに取り出し、叶に近づいてくる。
「うわぁ!来るなぁ!」
叶はそういうと一目散に部屋を飛び出して、ものすごいスピードで家を出た。

「やっぱり抵抗するわよね…。でも、思ったとおりだわ。」
叶の部屋に1人取り残された叶の母はふふっと小さく笑った。
87名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 17:28:23 ID:PnzYcVHA
「…はぁっ…はぁっ…」
叶が出せる力を全て出し、息も絶え絶えになりながらも目指しているのは実の家だった。
外見だけでなく臓器や筋肉まで女の子のようにしてしまったのだろうか息がすぐあがってしまのだ。
ついこの前までは無かった2つのそれなりの大きさを持つ膨らみは走ると揺れて、走りにくいことこの上ない。
外見だけでなく臓器や筋肉まで女の子のようにしてしまったのだろうか息がすぐあがってしまのだ。
走っている途中で気がついたが、髪の毛も女の子らしく男のときとは違う艶々な黒髪に、さらりとしたロングヘアーへと変わっていた。
(ちくしょう…)
心の中で悪態をついたが事態は変わらない。
御巫家の異常に進展した医療技術などの話は叶も聞いたことがあったが、まさかここまでとは…。

やっとの思いで着いた実の家。
玄関前に立ち息を整えながらインターホンを押す。
「どちら様ですか?」
実の声だ。
「おい!オレだよ、オレ!」
「…えぇと…、どちら様ですか?…」
しまった。声までもが女性のように変えられてしまっていたということを叶は思い出す。
「…オ、オレだよ!叶!」
「…か、叶?本当か?でも声が…」
「色々あってこうなっちゃったんだ!お前の家に入れてくれ!俺の家にいたら何されるか…!」
「ほ、本当だったんだ…あ、いや、なんでもない。…わ、分かった…」
そのあとすぐ実が家の扉の鍵を開けて叶を家に迎え入れてくれた。
「と、とりあえずオレの部屋来いよ」

実の部屋は何度も入っているが、相変わらずきれいに片付けられている部屋だった。
「まあ、ベッドにでも座ってくれ」
実はそういうと彼は部屋の中に1つしかないイスに腰を下ろす。
叶はとりあえず言われたとおりベッドに腰を下ろす。
「…」
実は口を半開きにして叶の姿を食い入るように見つめている。
「な、なんだよ」
「いや、本当に…お前、叶か?信じられないよ。こんなに可愛くな…」
叶がその可愛くなったという言葉を封殺するように殺気放つ目で睨んできたので実は口を紡いだ。
「と、とにかくどうするんだよ、叶」
「しばらくここに匿ってくれ!その間に絶対に男に戻る方法を見つける!」

実はしばらく黙っていた。
が、ふいに口を開き…
「…オレは…お前に女でいてほしい…」
静にそう告げた。
88名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 17:28:56 ID:PnzYcVHA
実は知っていた。
叶が女にならないと、叶自身が殺されてしまうことを。
無二の親友を、失うかもしれないということ。

まだ叶が自室のベッドの上で寝ているとき、
実は叶の母から電話を受けていた。
「あなたが、叶と仲良くしてくれた実君ね?」
「ああ、はい。そうですけど。…叶のお母さんですか?」
「そうよ。実は、実君にお願いがあるの。」
「はい…」
そこで全て聞かされた。
しきたりを守るために、生きていてほしいから、体を女の子へと御巫家に伝わる医療技術で女の子にしてしまったこと。
でもさすがに精神、心までは女の子に出来ないこと。
だから、叶の一番の親友である実に、叶がちゃんと、完全に女の子になるよう手伝ってほしいと。

「…オレも、叶とずっと友人でいたいです!失いたくないです!だから手伝わせてください!」
「ありがとう、実君。それで、やってほしいことがあって…」
「はい!なんでもします!」
「叶が起きたらきっと助けを求めに叶は実君の家に行くと思います。なにせ家族を除けばあなたとしか叶は関わっていないのだから。」
「…はい」
「それで、叶が来たらね…」



「えええぇ!そんな!」
「精神の女性化にはこれが一番よ。お願いね。」
「ええぇ、でも…!」
「私の為に、叶の為に、そして実君自身の為に、お願い。」
「わ、分かりました…。」
「くれぐれも言動で怪しまれないようにね」
「は、はい…。」

実はベッドの上に座る美少女をじっとみつめる。
「ふざけるな!オレは男なんだンンッ!」

実は叶の母が言っていたことを思い出す。
<それで、叶が来たらね…>

実はイスから立ち上がり、ベッドの上に座る外見を美少女と変えた叶を押し倒し…

唇を重ね合わせた。

<叶とHしてほしいの…>
89名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 17:31:34 ID:PnzYcVHA
続きを書き込んでみました。ほんの少しなのですが…。
本当は昨日カキコミたかったのですが用事で…。
またまた推敲も読み直しもしておりませんが、変なところあったらごめんよ。
あぁ、性転換してキャッキャウフフしたいなあ
90名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 18:26:22 ID:5V5+qlpT
素晴らしい!
全然変なところもないし続きを楽しみにしてる
自分は性転換してキャッキャウフフよりもアンアンしたいわwwwwww
91名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 18:27:49 ID:Ozuipbj2
gjwww
自分も性転換したいな〜



レズだからだけど
92名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 23:29:31 ID:AHmWU3Jm
イイゾイイゾー
腰が抜けるくらい濃厚に致すがいいさ!
93名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 17:01:15 ID:KYWj1Arq
次を楽しみにしてる
94名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 18:40:29 ID:UdBmFH5r
88の続きなのだー

+

「…んんっ!…んんっ…ん〜っ!」
「…んっ…」
叶はいきなり実にキスをされ、手足をばたつかせて逃げようとする。
しかし今の姿の叶の力では覆いかぶさるように上乗りになっている実を退けるどころか動かすことすら出来ない。
首を振ってキスから抜け出そうにも、実は両手を叶の後頭部へと回して固定しているため首を動かすことも出来ない。
(くそっ!……!!)
舌が、入ってきた。
実の舌はまるで別の生き物のように叶の口の中を舐めわます。
叶の舌、歯、歯茎…。
叶の口内に溜まった唾液を舌で掬っては飲み込んでいき、
自分の口内に分泌された唾液を叶の口内に送りこむ。

「…んっ…んぅ…」
叶は抵抗をほとんどしなくなった。
諦めたのではない。体が反応してしまって抵抗できないのだ。
だんだんと息があがってくる。体の中に火が点されたように火照ってくる。
実は十分叶の唇を満足したあとで唇を離した。
2人の唾液がまるで互いの唇を惜しむように糸を引き厭らしく光る。
「…んはぁっ!…な、何しやがる…!」
叶の瞳が若干潤っているようだった。
頬を朱に染めて睨みつけてくるその瞳。
こんな表情もいいな、と実は思った。
もっと、快楽に悶える表情も見てみたい、とも実は思った。
「黙ってんじゃねえよ!何しやがるって聞いてひぁっ!」
実は両手でそっと叶の両胸を1回揉んだ。
そのあとで、この辺の位置かな、と衣服の上から胸の先端にあるはずの突起物を摘んだ。
「…はあぁっ!」
叶が嬌声を上げる。
(へぇ…、御巫家の技術すごいな…。見た目だけじゃなくて感度までよく作られているよ…)
実はそんなことを考えながらも乳首を弄くることを止めない。
「んんっ!…お、い…はんっ!…いい加減にしないと…ああ!」
(くそう、なんだよ、これ…)
叶は男の時にはまったく微塵も感じられなかったこの快楽に困惑と同時に浸っていく。
「いい加減にしないと、なに?叶には女でいてほしいから、オレが女にしてあげる。」
「なっ…!?ふざけるなンンっ!?」
実は再び叶の唇を自らの唇でふさいだ。
「んんっ…んんっ…んむぅ…んっ!」
さらに実は乳首を弄っていた手をすっと服の中にすべりこませて、服の上からではなく直接きゅっと摘んでみた。
「んんんんっ!!」
叶のあげる声が実を欲情させていく。
実は片手で乳首を弄りながらもう片方の手で叶の服をまくっていく。
唇を叶から離し、露になった胸を眺める。
(本当にすげえな…)
綺麗な形をした、決して小さくない2つの膨らみは実を感嘆させた。
「…はぁ…はぁ…な、なに…見てんだよ…んっ!…この変態がっ…ひぁ!」
しかし実が手を休めることはない。
乳首をきゅっと摘んでみたり、軽く弾いてみたり、捻ってみたり、口に含んだり…。
「はぁん!あ…あぁん…ぅ…ひぃっ!?」
何をするかによって反応が変わるのを実は楽しんでいた。

しばらく叶の胸を見て、触って、十分堪能した後、ゆっくりと乳首を弄っていた手を下にずらしていった。
「さて…こっちの方はどうかな?」
95名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 18:43:06 ID:UdBmFH5r
「あっ!そっちはやめひぁあ!」
実の手がすっと叶の下半身の方へと伸び、ズボンの上から秘部をまさぐる。
ズボンの上からでも分かるほど叶の秘部は濡れているらしい。
「本当に濡れているかな?」
実は両手を叶のズボンにかけて一気に脱がす。
どうやら女性物の下着を履かされたりはしていないようで、ごくごく普通のトランクスが現れる。
しかしそれも脱がしてしまうと中身はまったく男のものではなかった。
「そ、それ以上したら許さないぞ!」
叶は最後まで抵抗を試みたが、実はそんなこと関係ないとばかりに叶の下半身の縦筋をそっと指でなぞる。
「ひぁっ!…だ…だから止めろってばぁ…」
「何言ってんだ。叶のここはこんなになってるぞ?」
と言って実は指先に付着した叶の愛液を叶に見せびらかすように指先で糸を引かせる。
「そ…そんなモン見せるなよっ…」
叶は赤面してさっきのような勢いを失ってしまった。
叶にもそれはどういう液体なのかという知識を持っていたためだった。
「中はどうなっているのかなぁ?」
と言って顔を叶の女性器に近づける。
「やめろっ!見るなあっ!!」
足を閉じて隠そうとしたが、実は両手でがっしりと叶の足を固定しているため動かせなかった。
手で見られないように隠そうとしたがそれより早く実が最も敏感なところを指でつついた。
「んあぁあっ!!」
叶の嬌声が突然大きくなって実はびっくりした。
叶は突然体に電気が走るような感覚に陥り、それがとてつもなく気持ちよくてびっくりした。
「これが陰核なんだよな?クリ○リスとも言うんだっけ。ここが一番気持ちいい場所だっていうのは本当みたいだな…」
実は再び陰核を指先で摘んで軽くひねったり引っ張ったりしてみる。
「ふぁあんっ!ああぁぁん!ダ、ダメ!そこはひぃぃん!ダメぇ!あぁああん!!」
叶の膣壁からどんどん愛液があふれ出て、実の指先を淫らに濡らす。
「うわ…すご…どんどん溢れてくる…」
(本ではこんなことしてたな…)
実は愛液を指先で掬い取って陰核に擦り付けるようにして愛撫を開始した。
「あんんっ!ふぁっ!はぁっ!あぁぁ!!」
いつの間にか叶は抵抗どころか体全身に広がる痺れるような快楽を貪っていた。
足はさっきまで閉じようとしていたものがいつのまにか自分から大きく開いていた。
口の端からだらしなく涎を垂らして艶やかな髪を振り乱して快感に酔いしれる。
(な、なんだよコレ、体が言うこときかないよぉ…)
掬っても掬っても間に合わないぐらいに膣分泌液が小さな洪水のように出てくる。
(ええと、この次は…)
実は指を女性器からゆっくりと離す。
実の指先はもう叶の愛液でべっちょりと濡れて白く糸を何本も引いていた。
離した指先の変わりに実は舌を突き出して陰核へと触れた。
「ひぃぃんっ!!」
触れただけなのにこんなに感じるのか、と実は思いながら陰核に吸い付き愛液を舐め取っていく。
「うぁぁっ!ああああ!!んあっあああっはぁぁん!!」
(だ、だめだ!気持ちよすぎて、声がっ止められないよぉ!)
叶は体がだんだんと浮いていくような浮遊感を同時に感じ始めていた。
体の中がますます暑く熱を帯びていく。
実は一心不乱に愛液を舌で掬いとって飲んでは叶の一番気持ち良いところを舌で舐め上げたり舌で刺激したり舌の上で転がしたり…。
「はあああっ!やああっ!!あぁあああああああっっ!!」
叶の腰がビクッビクッと数回震えたあとで体を硬直させたかと思いきやぐたっとベッドの上に力なく倒れた。

あっけにとられながらも実は押さえ切れなくなった性欲を晴らそうとズボンのチャックを下ろし始めた。
96名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 18:43:54 ID:UdBmFH5r
自分は女じゃないし恥ずかしながらH体験も無いのでHシーンを書くのが大変でした(笑)
とりあえず陰核がどういうものなのかとか分からなかったのでwikipedia使って調べたらご丁寧に写真が出てきましたw
相変わらず推敲、読み直ししていませんがおかしなとこあったらごめんね。
97名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 23:02:50 ID:HzwQDhb0
G・Jです!(・∀・)ノ
ここまで良い感じで来てるんで、あまり細かいことは気にせずイメージ浮かんだまま
ガンガン書いちゃってくださいませ!
98名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 21:09:34 ID:CfOYUxAd
95の続きなのだー。

+

(イったあとって感度上がるんだよな?女の子って。今挿れたら本当に壊れちゃわないかな?)

実はズボンのチャックの間からガチガチに怒張した自分のモノを取り出す。
が、叶の膣壁から分泌されたぬるぬるの液体と自分の先走り汁で実のモノがぬらりと動いてしまってなかなか穴に挿れられない。
(なかなか、難しいな)
と思っていた矢先、実のモノは叶の膣口にたどりついた。
(いざというと、緊張するなぁ)
今更どうしようもないことを考えながら、実は自分の分身体を叶の中へゆっくり沈めていく。
「…うっ!…」
少し先を挿れただけだがこれでも十分気持ちがいい。
「…んぅ…」
叶も挿れられたことによる快感で意識を覚醒させた。
「…んんっ……あっ……え…?」
快感のまま喘ぎ声を上げていた叶だったが今どういうことをされているのか知って驚愕した。
「…お、おいっ!…お前何やって…くぅ…」
叶の言葉をさえぎって実はち○こをどんどん叶の中へと沈み込ませていく。
ずちゅ、ぬちゅ、ずちゅ。
卑猥な水音が響き、2人の耳に届く。
「あぁん…はぁん…くぅ…ふぁっ!」
「うっ…うぁ…」
叶はあまりの気持ちよさにもうセックス以外のことは考えられなくなっていた。
(あぁ、こんなモノが出し入れされたら…すごく気持ちいいだろうなぁ…早く、してほしい…)
その願望を成就させるためだろうか、叶は厭らしくも自ら腰を降り始めた。
「…うぁ!」
自慰とは比べものになれないほどの気持ちよさが実を襲い、声を我慢することも出来ない。
そしてさらに気持ちよくなるために実もゆっくりとピストン運動を開始する。
ぐちゅ、ずちゅ、ずちゅ、ぬちゅ。
響く水音の大きさが大きくなっていく。
叶の膣は大きく怒張した実のモノを咥えながらもトロトロと淫液をだらしなく垂らしていた。
滑らかに動く膣の中、実のピストン運動の速さも次第にあがっていく。
ぬちゅ、ぬちゅ、ぐちゅ、ずちゅ。
「んぁっ!ああぁっ!はぁん!ふぁっ!イイっ!イイよぉっ!」
腰を自ら振りもっともっとと快楽を貪ろうとするその姿はもう淫乱としか言いようが無い。
実はその驚くほどの乱れっぷりにますます欲情してしまい、彼自身も夢中で腰を振り続ける。
ずちゅ!ぐちゅ!ずちゅ!ずちゅ!
「くはぁっ!はぁぁああ!!あぁあああ!!」
「うぅっ…あぁ!くっ!」
2人とも絶頂へと向かってただひたすらに腰を振る。
「はぁぁ!ふああぁあ!!ひぃあぁぁ!!イ、イクぅぅ!!イっちゃううっあぁ!!」
「はぁっ!はぁっ!オ、オレ…もっ…うぁっ!」

「あっ!はあぁぁあああああ!!」
「うぐっ!うぁぁ!」

2人がイったのは同時だった。
実は叶の中にたくさんの精を放出し、叶はそれを奥へ奥へと飲み込んでいく。
実はおよそ自慰では体験できないような快感の波にのみこまれ、挿入した格好のまま足をプルプル震わせていた。
叶はというと体を思い切りのけぞらせてビクビクと全身を震わせて再び気絶してしまった。

部屋にはただ実の熱い吐息が静に響くだけだった。
99名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 21:10:46 ID:CfOYUxAd
「………んん………」

叶が次に目を覚ましたのは相変わらず実の部屋のベッドの上であり、実の姿は今は見えない。
まだボーっとする頭のまま状態だけを起こす。
見下ろした体にはさっきまでHをしていたなんて微塵も思わせない。
きっと実がタオルかなんかで体を拭いてくれたのだろう。
しかし、先ほどの体験は思い出すだけでまた秘部をぬらしてしまいそうだ。
(まさか、あんなに気持ちいいなんてな…)
あまりの気持ちよさに上げていた自らの嬌声を思い出して叶は1人で赤面する。
(くそぉ、なんだよ…オレは男だってのにあんな声上げて…)
快楽のままに淫らに腰を振っていた自分に腹を立てるが、そんなことは無意味なのであった。

「お?起きたのか、叶」
実がバスタオルを首にかけて戻ってきた。
どうやらのんびり風呂に浸かっていたらしい。
「なに勝手に1人で風呂浸かってんだよ!」
「え?一緒に入りたかったの?」
実が厭らしい笑みを浮かべて聞き返す。
「なっ!?違ぇよ!それよりもお前がさっきオレにしたことは絶対に許さねえ!男に戻ったら覚悟しろよ!!」
「ふ〜ん…オレが叶に『したこと』ってなに?具体的に言ってごらん?」
さっきよりも一層厭らしく聞き返す。
実の頭の中では叶は気の強い美少女的な感じで捉えているのだろう。
「だ、だから…それは…」
叶も急にしおらしくなってしまった。
(な、なにオレは女の子みたいな受け答えしてんだ!)
叶はぶんぶんと首を振って『しおらしい自分』を自分の中から追い出す。
「そ、そんなことはどうでもいい!と、とにかくお前オレにしたことは絶対に許さねえ!オレが男に戻ったら覚悟しろよ!!」
「へぇ〜、怖い怖い…。そんな格好で言われなければね。」
「え?」
叶は今頃思い出したように「あっ!」と声を上げる。
一糸纏わぬ姿だったからに他ならない。
叶は急に赤面して右手で胸を、左手で女性器を隠し、きっと実を睨みつける。
(ふ〜ん、精神の方も徐々に女性化が進んでいってるのかな)
「おお、すごく可愛らしい姿になったじゃないか」
「…う、うるせえ!可愛いなんて言われても嬉しかねえよ!さっさと服をよこせ!」
「本当は頼み方ってものがあるんだけど…まあいいや。どっちがいい?」
片手に持つのは純白のワンピース。
もう片手に持っているのは、白いブラウスと黒いジャンパースカート。

「どっちもいやだよっ!」
100名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 21:11:16 ID:CfOYUxAd
続きです。楽しみ頂ければと思います。
相変わらず推敲、読み直ししてないけどおかしなところがあったらごめんね。
おかしなところといえば、女性の服を調べるのに何分も時間を費やすことになろうとは思わなかった。
そりゃそうだ。私に女装癖など無い。
これから叶に着させる服、おかしくなければいいな。
いっそのことスク水とかメイド服にしたらてっとり早いんだろうが(笑)

あぁ、カイト君シリーズ好きだったなぁ。もう古いか。
101名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 21:21:09 ID:aY90jp3c
そうだなぁ 普通の女の子だと初めてなんて
大概は痛くて楽しむどころジャナイらしいが。
まあ、特殊医術だからきっとそうい造りじゃないって設定なんだろうな、
と解釈したり
102名無しさん@ピンキー:2009/08/12(水) 13:31:24 ID:42YoD35S
G・J!
続き読みたいのに・・・帰省しなきゃいけないのが惜しい。
帰ってきたら、また読むぞ〜!(・∀・)ノ
103名無しさん@ピンキー:2009/08/12(水) 15:45:34 ID:jcZXdi0c
>>100
カイトくんが好きな人は多いよね、最後があれだけど…
いわゆるS落ちってやつかな
104名無しさん@ピンキー:2009/08/12(水) 22:39:49 ID:t0KZjArz
なんか面白そうなのきてるな
明日チン出してじっくり見るか
105【僕オマエ】作者:2009/08/13(木) 09:53:21 ID:RU6zXh7K
 こんにちは。夏ですね。暑さで軽く死ねますね。
 ずっとプロバイダ規制を受けていて、投下したくても出来ない状態でした。
 で、規制中何をしていたかというと、ずっと書き溜めてました。

 まずは…

>ALL(私に向けて頂いたのだろう言葉達に向けて)
 「かわいそう」と思って下さる方は、感情移入して下さってる方だと思います。
 ありがとうございます。嬉しいです。感謝致しております。

 「ゲシュタルト崩壊」はWikiでの「例えば生まれてから疑う事なく受け入れてき
た周囲の環境や知識があり、ある時それらと全く違う世界を体験した場合、それま
で持っていた自我、アイデンティティーの存在意義について自らが立っていた土台
そのものが崩される思いをする現象」という記述から、相対した文字や図形などの
「形態」に対する認識においてのみならず、経験や記憶、概念そのものの認識崩壊
(飽和)にも当てはまるのではないか?などと独自解釈して使用しました。
 心理学に対して決して明るいわけではないので、間違ってたらすみません。

 坂東達は、しかるべき報いを受けるべきだと思います。私も。


 ハードエロも萌えも大好きです。今回の裏テーマは、「ジュブナイル的学園コメ
ディから陵辱系ハードエロへの移行と、そこからの着地方法」でした。
 上手く説明出来ませんが。
 万人受けしない真っ黒な展開が続く予定でしたが、出来ましたらそれでもお付き
合い願えたら嬉しいなと思っていました。「最後は幸せになる」とは、とても約束
出来ませんでしたが、不慮の事故でもない限り、完結させたいと思っていました。

 「ました」ばっかりで既に過去形となっていますが、御想像通り、投下停止の御
知らせです。このままフェードアウトもアリだと思いましたが、こんな品でも楽し
みにして下さっていた方々がいらしたので、せめて区切りは付けたいと思ったので
した。(完全な自己満足です)

 全スレ480さんも言及しておられるように、
>女性化してしまうと、後の展開は男と女のやることだから、
>長編化すればするほど、TSじゃなくなっていくと思う。
 というように、書き溜めている間、「陵辱系ハードエロ(挿入したいだけでやり
たい放題)」をずっと書いていましたら、それが楽しくてしょうがなくなってきて
そんなシーンが延々と続いてしまったので、これはもう「TSじゃないな」と。
 とはいえ、「陵辱系ハードエロ」部分をカットすると後の展開(ネタバレ&復讐
カタルシス部分)が半減するため、部分カットの中抜き投下は有り得ないなと。

 スレチを長々と続けて荒れるより、スパッと終了した方が場のためと考えます。
 作者の責任は「作品を完結させる」事も大事ですが「場が荒れそうな作品を延々
と投下しない」事も大事なのではないかな?と思っています。勝手に。

 【僕オマエ】は書き続けていますし、きっとまたどこかでお目にかかる事もある
でしょうが、ひとまずこれにてお別れです。
 TSは魅力的な題材ですし、書かなくなるわけではありません。

 今後はもっと短めで、さくっと味わえるスナックみたいな作品でお目にかかりた
いです。長い間、ありがとうございました。
106名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 11:02:05 ID:Vz4OdRMK
え?何?ようするに生殺しってこと?
続きめっちゃ気になってるからどこに続きを書くとかくらい教えてくれるんだよね?
107名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 13:06:04 ID:AXAgUpQm
投下してもらう方がこのスレのためだよな
ということでお願いします
108名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 18:31:49 ID:K4o98gna
打ち切り展開でも何でもいいから、オチをくれ!オチを!
完成してない傑作じゃあ浮ばれないぜ
109名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 21:38:36 ID:3n0VLM7M
オチ予想

坂東たちは貴重な検体をハチャメチャにしたことが政府にバレ、家畜にされて屠殺場に
薫は直人と結ばれてめでたしめでたし
110名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 21:55:52 ID:Vz4OdRMK
そういうオチでもいいからちゃんとした文章でみたいです。
111名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 23:37:00 ID:NGhykytq
次回ラストでも十二分にカタルシスは得られる程に鬱展開が続いてると思う
完結してもらいたい
112名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 00:10:35 ID:Rph2ryU6
>>105(【僕オマエ】作者氏)
まぁ……熟考に熟考を重ねたの末にその結論にたどり着いたのであれば、
それはそれで仕方ないことだと思うし、俺個人としては反対はしない。

ただ、>>106でも言われてるようにここでの投下を停止して、どこか他所で続けていくにしても、
ちゃんとその場所についてはここの読者達にも明示しておいて頂けないだろうか。
ここまでのレスの数々にもあるように、続きを切望している読者も少なくはないのだから、
そうした読者達の期待を裏切られることのなきよう、十分に配慮して頂きたいと切に願う。
113名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 00:40:20 ID:0Ypjv0f7
>>105
何その斜め上の対応?

そのうちスカッとさせてくれるだろうと憂鬱な話を辛抱していれば、何それ?

ここまでイヤな思いさせたんだから、きちんと終われよ。
出来ないなら筆を折って二度と公の活動するな。
114名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 01:04:54 ID:sYA1SncX
しょうがないんじゃないの
これ以上やっても元女って設定以外に全然TS要素ないしスレチでしょ
115名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 05:36:39 ID:B3+E2+hN
筆を折れとかばかじゃねーの。あくまでもこっちは読ませてもらってるという立場なんだから。
それなら自分が皆に賞賛されるようなものを書いて終わらせてから文句を言えばいいのにと思う。
116名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 07:46:48 ID:om50M/03
内容がスレ違いってのは理解不能だけどなぁ。
精神が女性になりきってない性転換者ってだけで俺的には充分だし。

まぁ作者がスレチだと思うならそうなんだろう。
だからといって投下しません宣言されても困るが…。
117名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 10:00:13 ID:I5cbcbDL
話が冗長になったからこその印象なんだろうけどさ。
書き始めた以上は例えどんな形でも完結して欲しいなぁ
そうでないと、本当にやってるシーンしかないAVみたいな印象だよ

キツイ事を言うようだけど終わらせられないなら物語なんか書かない方がいい
続きを待ってる人間を一方的に突き放すような仕打ちはあんまりだよ
118名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 13:11:44 ID:MBf8X5eh
作者がすれ違いだって思って、移動しようとしてるんだし、暖かく送り出してやれよ。
119名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 20:59:07 ID:Ndni36rD
( ゚д゚)、ペッ
120名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 21:27:21 ID:W8307M2F
未完作品多いよね・・・
読ませてもらってる立場だから文句を言うつもりはないけどさ。
ただ、いい所で中断してそのまま音沙汰なしは悲しすぎる。
121名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 22:51:13 ID:ZMg3CrZZ
個人的には>>100の続きが気になる
122名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 00:07:07 ID:gLN0YOwp
しらばっくれてフェードアウトすれば良いのに、そこをあえて停止を知らせにきた【僕オマエ】作者の判断に敬意。
割と好きだったのに残念だけれど、でもだからこそ、ありがとう、と言いたい。
123名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 00:30:08 ID:ZSXY8Nky
侘び入れにくるなんて、律儀だと思うぞ。
こっちは無償で楽しませてもらってる立場なのに、
ぐたぐた文句言うヴァカなんなんだ?
124名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 00:56:08 ID:80NrKyQq
(・∀・)ニヤニヤ
125名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 06:45:26 ID:6JRjS7DA
(´д`)モヤモヤ
126名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 06:49:54 ID:ZSXY8Nky
ヽ(´ー`)ノ モンモン
127名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 07:44:44 ID:HBGhWfbV
(・∀・)ニヤニヤ
128名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 20:41:49 ID:Ad+OAfq+
99の続きなのだー。

+

「そんなこと言わないでさ〜。まぁどっち着るにしろこの2つは絶対着用しなきゃね〜」
といって持ってきたのはパンティーとブラジャーだった。
「おい!もっと着れるわけ無いだろうが!ってかなんでお前が持ってんだよ!変態!ド変態!」
「ひどいなぁ…。叶のお母さんがこの前届けてくれたんだ。お前がここに来ることを見越してね。」
「なっ!ちくしょう…。オレはあいつの掌の上で踊らされていたっていうのかよ!」
「で?ブラとか着けるでしょ?ほら。」
といって実は下着を叶のそばにポイっと投げる。
「着ると思ってるのか!?このバカが!!」
「相変わらず女の子とは思えない口調だなぁ…。」
実はそういって叶の両手を後ろに回して手錠をする。
「おい、何すんだ!!」
「口調の悪い子には、お仕置きだな。」
そういって実はポケットからワイヤレスタイプのディルド型のバイブレータを取り出す。長さは、12cm程。
「そ、それをどうしようってんぐっ!」
「叶の大事なところに入るんだ。よぉく濡らしておかないとね〜。」
「んんっ!!んんんん!!!」
叶は何かを言おうと必死になるが声は全てくぐもった呻き声へと変換されてしまう。
「さぁて、これぐらいでいいや。」
そういうと実はバイブを口から引き抜いて舌の口へとゆっくりと挿入していく。
「ぷはっ!てめぇ、何すひぃあぁぁ!!」
「あれ、なんだか最初から中がぬるぬるしてる気がするんだけどなぁ?」
「ち、違うっ!そんなわけ…んっ!んはあぁぁ」
叶の膣がどんどんバイブを飲み込んでいく。
あとで引き抜けるようにバイブは2cmほど入れないでおいた。
「さて、下着と洋服、着てもらおうか?」
「あっはぁぁ…だ、誰が…んっ…着る…かよっ…くふぅっ」
「着てくれないとその手錠もはずさないし、バイブも抜かないよ?」
「ひ、卑怯だぞ…!んっ…はぁああ…」
「ふ〜ん。着ないの。じゃあ、オレは出かけてくるから。じゃあね〜」
「あ!ま、待てよっ…!このままなんて……分かった…着るよ、んんっ着るからぁっ…んはぁ」
ふふと実は小さく笑ってから手錠を外す。
「さぁ、早く。あ、バイブはそのままだよ。」
「そ、そんなんで服着れるわけないだろ…!ひぁ…はぁん」
「じゃあまた手錠しなくちゃね。」
「あぁっ…!分かったよ…着るよ…!」
叶はもうやけだと言わんばかりに純白のパンティーを手に取り、足を通していく。
全部履くとパンティーの秘部を覆い隠すところがバイブをちょこっと押し込んでくる。
「くぅ…ふぁぁん」
甘い声を出して次はブラジャーを見やる。
「つ、付け方…分からないよ…」
「なんだ、仕方ないなぁ」
実はブラを手にとってゆっくりと叶に着せていく。
「まずは肩紐通して………ほら、終わり。」
実も最初からブラの付け方を知っていたわけじゃない。
ブラが届けられたときにその付け方までご丁寧にメモにしてくれたのだった。
「な、なんでてめぇが…はふっ…ブラの、ん…、付け方知ってるんだよ…この変態が…」
実はその言葉にちょっと頭にきたのでポッケに忍ばせてたリモコンでバイブを振るわせる。
「!!…んっああっ!あはっ!はひぃ!やめれぇっ!」
弱めに振動させているのだが、叶は振動するものだとは思わなかったらしい。
押し寄せる快感の波が叶を飲み込んでいく。
(すごっ…強にしたら、どうなっちゃうんだろ?)

ちょっと興味を抱いたが、ここは我慢をしておこう。
129名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 20:42:13 ID:Ad+OAfq+
(…それにしても…)
叶の下着姿はとても可憐だった。
(可憐ていう表現でイイのかな?綺麗?可愛らしい?妖艶?)
くだらないことを考えていたが、まだ服を着せていなかった。
「じゃあもう手っ取り早いからこっちでいいよね?」
そういって実はワンピースを放る。
黙って叶は手に取り、体をくねらせ手足を震わせながらもその白いワンピースを着ていく。
はぁはぁと息をあがらせながらも着終えると実に顔を向ける。
「よく着れました〜。じゃあ立って。」
叶はもう1人じゃ立てないほどに気持ちよくなっているのか壁を支えにしながらゆっくりと立ち上がる。
(へぇ〜…。やっぱり可愛いなあ〜。)
裸と比べるとやはり違った魅力が引き立っている。表情はすごく厭らしいのだが。
(ん〜。下着が透けてるけどよく見ないと分からないからいいや。)
純白と純白の組み合わせが悪かったのだろう。確かに下着のラインやらなんやらが若干透けている。
(それはそれでそそるけどな。)
はしたなく心の中で微笑む実。

「よし、じゃあ出かけるぞ!」
「はぁ…はぁ…え…?こ、このまま…!?…はふぅ…」
にやりと笑う実。ぞっとする叶。

「ふふ、当たり前じゃないか。」
130名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 20:44:49 ID:Ad+OAfq+
「…んっ…はぁ…はぁ…」
「おいおい、そんなにくっつくなよ恥ずかしいだろ?」
実はまたもや叶を見て厭らしく笑う。
叶はもう息も絶え絶えになり、1人じゃ既に歩けないので実の腕に抱きつく形になっていたのだ。
紅潮した頬に潤んだ瞳をした叶。
彼らは今、近所の公園に向かっている途中だった。
「ね、ねぇ…んっ…もう…帰ろっ…あっ…」
通りすがる人々に怪しまれないようになるべく声を押し殺しているらしい。
「何言ってんだ。たまには気分転換に散歩もしないとね。とりあえず公園まで。」
「だからって…んぁ…」
もう既に叶の淫液が何筋か太股を伝って垂れている。
(ほんとに感じやすいんだな…まだスイッチ入れてもないのに。案外こういうシチュエーションで興奮してるのかな)
なんてことを考えていたら向こうから主婦が1人でこっちに歩いてくる。
買い物帰りなのだろう、手にはたくさんの食材が入った袋をぶら下げている。
その主婦とすれ違うときに、実はポケットの中でバイブのスイッチを入れた。
「ひぃあ!」
叶が嬌声を上げた瞬間その主婦もびっくりしてこちらを見やる。
叶もしまったと思ったのだろう、声を押し殺そうと努める。
「……」
(んっ…んぅ…)
主婦は怪しげにこっちを見ていたが自分の気のせいだと思ったらしく、そのまま平然とした顔で自分の帰路へとついていった。
「ふ〜ん。よくがんばったね。」
「う、うるせぇ…くぅ…はぁ…」
「でもほら、公園に着いたよ。」
公園とはいえ遊具はとても少なく、小さな子供たちもこの公園で遊ぶことはめったに無い。
案の定、公園には誰もいない。
「だ、だったら…あふぅ…さっさと…帰るぞ…んんっ!?」
実は片手で叶の顔を持ち上げて叶の唇にキスをした。
叶が実を押しのけようとした瞬間、実はもう片方の手でリモコン操作し、バイブを振動させた。
「んんんっ!んんっ!」
叶が全身をぷるぷると振るわせる。
実は唇を離して叶をひょいと抱き上げる。
「あっ!何すんだ!…はぁぅ…」
抱き上げられたことによってバイブの位置が微妙にずれて今までとは違う部分を刺激される。
「はぁん…あぁ…!ひぅ…!」

実は叶を抱き上げたまま公衆トイレの男子便所の個室の方へ運ぶ。
131名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 20:45:54 ID:Ad+OAfq+
入った個室の中にあるのは洋式トイレで蓋を全て閉めた状態で叶をそこに座らせる。
すかさずおそらくリモコンの他に忍ばせていた手錠で叶の両手を後ろで拘束する。
個室のドアを閉めて鍵をかける。
「な、何をする気だ…!あふぅ…」
「叶がHな汁をあそこから垂らしてオレを誘ってるみたいだから相手してあげようと思って。」
「さ、誘ってるって…ふざけるなよっ!んぁああ!」
バイブの振動の強さを中にする。
叶が足を開いているのでバイブが振動している様子がよく見える。
そしてバイブの挿入された膣から淫液がどんどん溢れ零れてトイレの蓋を汚していく。
「こんなにあそこも太股もHな汁で濡らしちゃって、本当に淫乱だなぁ。」
「ふざけるな…!誰が淫乱だっ…」
「Hな子にはお仕置きが必要だね。」
そういって実は叶の女性器に顔を近づけ、振動しているバイブと膣の結合部分を舌でくすぐるように舐め始めた。
「あひぃっ!ひぃん、や、あぁぁ!はぁ、んぁあ!」
実の愛撫が叶に甘い快感をもたらし乱れていく。
「ふあぁ!こ、こんなところで…だ、誰か来たら…くぁっ!」
「その時はその時だよ。がんばって喘ぎ声でも堪えてね。」
「く、くそっ…!ずるいぞ…んはぁ!はぁ、あぁぁ!あんっ!」
ぴちゃ、ぴちゃという水音がトイレの個室、あるいはトイレ全体に響いてさらに厭らしさを引き立てる。
舌で舐めるだけでなく淫液を飲むように吸い付いたり舌を無理やり膣の中にねじ込んだりすると、更に叶は体をのけぞらせてよがる。
「ひぁっ、あっ、ああぁ!ダメぇ、イクぅっ!!ふああぁ!」
「もうイっちゃうの?じゃあ思いっきりイっちゃいな」
実はポケットのリモコンでバイブの振動の強さを最強にした。
膣にもぐるバイブが更に激しくブブブと震え、淫液をかき出していくようだ。
「ふわぁぁぁああ!!ダ、ダメぇっ!!あぁ、あっあっ!ひぃあぁああああ!!」

体中をブルブルと震わせたあと、力なくがくっとうなだれる叶。
132名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 20:46:32 ID:Ad+OAfq+
だが実にはそれで終わりする気は少しも無い。
実はズボンのチャックを開けて自らの肉棒を取り出す。
先端は先走り汁で若干怪しく濡れ光っている。
「ほら、叶の口で奉仕しておくれよ。」
叶は荒げた息を落ち着かせていく。
だが、思考回路は全く働かないらしく何一つ言葉に出来ない。
無言でこくんと頷いて手を実の怒張したモノへと伸ばす。
実も自ら叶がしゃぶりやすい位置へと移動する。
叶はそのまま実のモノを片手で握り、口を大きく開けてほおばる。
握られただけで腰の辺りにびくっと刺激が走ったのだがさらに叶の口に包まれて快楽が実を襲う。
「うっ…あぁ…」
(やばっ、思ったより、いいな…)
初めてフェラチオされた実。
自慰のときとはまた違う、快感の波にどんどん沈んでいく。
「んっ、んっ!あむっ、んんっ」
ずちゃ、ぴちゃ、と卑猥な音が響く。
口で奉仕しながらバイブで刺激されているというシチュエーションが叶をさらに興奮させた。
(…気持ち、いいかな?)
叶は口に含んだ実の肉棒の先端の先走り汁を舌で舐めてみたり、カリの部分を舌で刺激したりしてみる。
その度に実の腰が震えるのが分かるので叶は面白がってさらに舌で彼の陰茎を愛撫する。
「か、叶…そ、そろそろ出る…!」
「んっ、んっ、あんっ」
口内の出してもいいという合図なのか、叶が舌を動かすのをやめない。
「で、出るっ…!!」
こみ上げる射精感。
叶の中にそれを思い切り放出しようとした瞬間…

バタンッ!

((トイレに、誰かが入ってきた!?))
実と叶が同時に同じことを思って同じように青ざめた。
133名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 20:51:02 ID:Ad+OAfq+
続きでした。楽しんでいただければ幸いです。
ちょっと板に書き込める雰囲気ではなかったので遅くなりました^^;
「文章が長すぎる」「改行が多すぎる」と書き込む際に文句を言われたので変なところで区切れています。
推敲も読み直しもしてないので変なところあったらごめんね。
文を書くのは勉強になります。
今回新たに検索することになった単語。
『バイブ』『パンティー』『ブラジャー 付け方』『フェラチオ 感想』
ろくなものありません(笑)
ちなみに昔フェラしてほしいあまり自分でしようとしたことがあります。
とても勉強になりました。背骨傷めるだけです。やる際はぜひ、気をつけてください(笑)
134名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 09:26:31 ID:ntq1E8/Z

( ´ー`)y━・~~~
135名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 11:17:05 ID:AupIAGL8
>>133
ごっつぁんです
136名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 11:23:07 ID:Bzag7pmH
GJ
137名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 20:55:31 ID:ZVLw2YQ5
ニヤニヤ(・∀・)
138名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 21:15:19 ID:dYV2fwY+
シャキーン(`・ω・´)
139名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 11:55:09 ID:E5x0AdpM
132の続きなのだー

+

(ま、まさか本当に誰か来るなんて…)
実は予想外の出来事にただただ固まっていた。
叶も実のモノを咥えた滑稽な格好のまま固まっていたが…
(!!)
何事も無かったかのように口内で実のモノを愛撫し始めた。
[う、うぁ…か、叶…人がいるんだぞ…音が…声が…]
誰にも聞こえないような小さな声で実は叶の耳のそばで言った。
だが叶はまるで聞こえていないかのように舌で陰茎を嘗め回す。
(なんだよ、さっきはオレを主婦の前で…)
叶はただ実にさっき主婦の前でバイブで喘がされた時のことを考えていた。
(お前も声を出して辱めを受けてしまえっ…!)
舌で実の陰茎の様々な場所を舐めて反応を楽しんでいた叶は今度は実を喘がせようと必死になっている。
舌と同時に口で陰茎を出し入れして更に刺激する。
「っ!……」
実は顔を真っ赤にして口を一文字に結んで必死に声を出すのを耐えている。
外の男は鏡の前で髪型でも直しているのだろうか、トイレに入ったきり排泄している様子がない。
(なんだよ、さっさと出て行けよっ…!くぁっ…!)
相当気持ちいいのだろうか、実の足がプルプルと震えだした。
叶はそれを見て実の陰茎をしゃぶりながら少しだけ微笑した。
(もうちょっとか?だったら…)
叶は両手を実のモノへと伸ばす。
片手は実の陰茎の根元の方へ。
もう片方は陰嚢の方へ。
根元の方を掴んだ手は時々力をこめてぎゅっと握って刺激を与えたり、しごいてみたり。
陰嚢の方へ伸ばした手は揉み解すような感じで優しく愛撫する。
140名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 11:56:16 ID:E5x0AdpM
「ぅぁっ…!……」
強烈な快感の波が、ついに実に少しながら声を上げさせた。
それが原因だったのかは定かではないが個室の外がさらにしんと静まり返った。
トイレは完全に静寂に包まれた…
ぴちゃ、ぺちゃ、ぴちゃ…。
わけではなく、淫らな水音がトイレの個室に響き始めた。
(うわっ!音がっ…!)
さすがにこれ以上はまずいと思ったのか実は両手で自分のモノをしゃぶる叶を両手で引き離そうとしたが、
叶はほんの少しだけ実のモノに歯を軽く立ててみた。
「うぐぁっ!」
痛かったのか、気持ちよかったのかは分からないが実は大きな声をあげて悶える。
個室の外ではまだ男が鏡の前にいて、個室から響く淫靡な水音、それから連想される事柄を想像し、聞き耳でも立てているのだろうか。
それとももう用を済ませて立ち去ってしまったのだろうか。
あまりの快感に、実はもうどっちであろうがどうでもよくなってきてしまった。
「叶、そろそろ…出るっ…!」
叶はこくんと小さく頷くと舌、口、両手で与えていた刺激を強くした。
ずちゅ、ずちゅ、くちゅ、ぺちゃ。
卑猥な水音が先ほどよりも大きく、トイレ内に響く。
「う、うぁぁっ!」
実が声をあげると実は叶の口内に大量の精を放った。
どぴゅっどぴゅっ。
「んっ、んぐっ!かはっ!うぁ…けほっ!」
その量の多さに叶は驚く。
口に放たれた精液は叶の喉奥に付着し叶は咽る。
だが叶はそれらをしっかりと飲み干していく。
何ともいえない匂いに若干苦い味。
実は快感の余韻でも味わっているのだろうか足を震わせている。
「ぷはっ…」
叶は実の精液と叶の唾液にまみれたち○こから口を離す。
精液を出したというのに実のモノはまだまだ硬く、怒張したままだった。
どうやら最後までやりたいらしい。
実は叶の秘部に目をやる。
あいかわらずバイブが激しく揺れてもうトイレの蓋は叶の淫液でびしょびしょだった。
(準備万端、ってか?)

実は厭らしくそう思うとバイブをゆっくりと引き抜いていく。
141名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 11:59:48 ID:E5x0AdpM
続きでした。楽しんでいただければ幸いです。
改行が多かったようでまた変なところで区切れてます;
推敲も読み直しもしてないので変なところあったらごめんね。
142名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 18:59:19 ID:HO8ECRTk
うぉぉ
ズボン下ろして待ってる(・∀・)GJ
143名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 09:15:19 ID:ur6WcYi7
風邪ひくなよ
144名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 09:20:19 ID:ttusfHPu
バイブって結構音がするもんなんだが、蓋なんかに押し当たったら
それこそかなり響く音がするぞい
145名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 16:49:15 ID:mw+OLtJj
音が殆どしないのも有るよ。
サイズも形も全然違う。

前専門店のカタログを持ってたけど
2000種類くらいは載ってた。
146TSタブレット  ◆hwUmzbpJkxyQ :2009/08/19(水) 22:13:09 ID:PiyiOxr8
前スレから書き始めた自己願望のみのSS、続きを投下します。
奇しくもおもちゃつながりになりました。それではどうぞ。
147TSタブレット  ◆DkJH31pdf1l4 :2009/08/19(水) 22:16:10 ID:PiyiOxr8
 駅前のコンビニのATMで、封筒に入っていたキャッシュカードを入れ、封筒に記されていた暗証番号を入力する。

残高金額 20,000,000円

 一瞬思考が止まった後、ゼロの数を右から数えて確認する。ゼロは7つ。つい、誰かに見られてないかと備えつきの鏡越しに後ろをチェックする。
毎週どころか、一年かかっても使いきれそうにない額だ。だが、人生を歪められた対価にしては、むしろ安過ぎるとすら感じた。当然といえば当然だが。
そう思いながら10万円を引き出し、お茶を一本買ってコンビニを後にした。

 電車に揺られて、10分くらいで目的の駅についた。まず向かったのは下着屋だった。よく考えれば、ショーツを2、3着持っているだけだった。
サイズを測ってもらうとき、メジャーが胸に擦れて…甘い刺激が一瞬広がる。そして知らされた、Dカップというサイズに驚きながら、
自分の持っているショーツに合う柄のブラジャーをいくつか買い、一つをそのまま身につけて店を出た。当然ながらはじめて身につけたブラジャーは…何というか、
そっと包んでいるような…そんな安心感を感じた。
「いや…待てって…」
 ふと、悪くないと思った自分に驚く。一瞬脱ぎ捨てようかとも思ったが、電車の中で(女性専用車両だが)乳首の透けた胸に
視線が集中するのが恥ずかしかったのを思い出し、「ブラジャーをしない」という選択肢は思いとどまる。
 そのまま別の店でTシャツとハーフパンツを買い、試着室で着たまま町を歩く。そんなに目立つのか、周囲の(特に男性の)視線が
あたしに集中しているのがわかる。中には下心が顔に浮き出たような顔で俺を見てくる奴もいる。逃げ込むように、荷物を抱えて電車に飛び乗った。

 駅を降り、改札への階段を上がろうとして、途端に尿意がこみ上げてくる。少し気持ちを落ち着かせて、俺は人生で初めて女子トイレに入った。
下着を便座に座り、体の力を抜くと…溜まっていたものが流れ始めた。少しずつ気持ちが落ち着くのを感じながら、ペーパーで軽く拭いて水を流した、その時だった。
 ぴちゃっ…
「ふぁっ!?」
 飛び散った水が当たり、不意に甘い声が出てしまう。その途端に立ち上がろうとしていた体の力は抜け、再び便座に座り込んでしまう。
あたしは少し戸惑いながら、水が散ったあたりに軽く触れてみる。
「んっ…」
 いつからだったのだろう、俺のクリトリスは勃起していた。男の性器に比べれば可愛いものだが、それでもそこはしっかりと主張していた。
弄り倒して快感に溺れたいと思いながら、さすがに思いとどまる。こんなところで喘ぎ声を聞かれたら、どんな事態になるかわかりきっている。
どうするかほんの一瞬考えた後、クリトリスを剥き出しのまま下着を穿きなおしてトイレを後にする。あたしの胸は、どうしようもないほど高鳴っていた。
148TSタブレット  ◆DkJH31pdf1l4 :2009/08/19(水) 22:19:57 ID:PiyiOxr8
「んっ…んぅ…」
 アパートまでの帰り道を歩きながら、あたしの剥き出しのクリトリスはショ
ーツと擦れあい、俺の脳に甘い快感を送り込む。それに時々ふらつきそうにな
りながら、小さな荷物が一つ増えたときの事を思い出す。
 駅を出てすぐ、あたしは駅のそばのレンタルビデオ店に行った。着くと迷う
ことなくAVコーナーに入り、ローターを二つ、そしてローションの子瓶一つを
選んでレジに置いた。その時店員が驚いていたのは、一体どんな理由だったのだろうか…
それを考えるだけで、あたしの興奮の度合いはさらに増していく。
 アパートに着くと、郵便受けにはあたしを女にした『機関』からの封筒が届
いていた。普段の俺ならすぐ開けるところだが、たたんだ布団の上にそっと置いた。
今の俺には、それ以上に優先してやりたい事がある。
 バスタオルを床に二枚並べて敷き、そこに裸になって座る。包みから取り出したローターは、
まるで今俺の股間に見えるクリトリスを、そのまま大きくしたような形をしていた。
そして、リモコンで繋がったもう片方には、一般的な形のやや小ぶりのローターが。
もう一つも同じようになっているのを確認して、長いほうのローターにローションをたらし、そのままあたしの割れ目に、ゆっくりと挿入する。
「ふぁ…ぁぁ」
 ローションが潤滑油の役目を果たしたからなのか、ローターはスムーズに俺の膣内に納まった。
ただ入れているだけでこんなに気持ちいいんだ、スイッチを入れたら…そう思うだけで、ローターのコードがのびている割れ目から、
ローションと違う液体が流れ出す。心音がはっきり聞こえるほど大きくなった胸の鼓動を深呼吸で落ち着けて、
あたしは長いほうのローターのスイッチを入れた。

ヴィィィィィィィィィィィィィィィ…

「……っ!!!」
 一瞬、頭の中で星が光った。まだ目盛りは一つ目なのに、俺の体は凄まじいほどの快感の奔流をまともに食らった。
あまりの快感に、仰向けになったまま体が硬直し、小刻みに痙攣を繰り返す。どうやら今の一瞬でイッてしまったらしい。
しかし絶頂を迎えた後の体にも、ローターは機械的に快楽を送り続ける。…機械だから当たり前か。
 あたしは体を起こすと、いったんローターのスイッチを切り、容器の中に残るローションを全部乳房に垂らした。
そのまま両手で、首筋に、おなかに、オ●ンコに…ローションを塗り広げていく。
「あ…あぁ…いい…ふぁあ…」
 狂おしいほどの快楽が、あたしの体を包んでいく。手の届く限りのところにローションを
塗り広げ終えたところで、あたしは再びローターのスイッチを、今度は一気に最大に合わせて入れた。
「…っくはぁぁぁああっ!!!」
 また一瞬でイッてしまった。でも、さっきとは違う刺激が…ローションを通して、
快感が全身に広げられたような、そんな感じだった。
「も…もぉ…いっ…こぉ…」
 もう一つのローターの、長いほうに胸に溜まったローションを塗りたくり、
ヒクついている俺のアナルに挿入する。オマ●コに甘い震えを受けながらの作業に、
口の端から涎が溢れ出す。奥まで入りきったところで、すぐさまローターのスイッチを入れる。
「ぅふぁぁ…おれ…すごく…きもちいぃ…」
 そのままよろめいて前に倒れた瞬間…小さいほうのローターが二つとも、
タオルとあたしのクリトリスに挟まれる形になる。それだけで、痺れるほどの快楽が届く。もし、今スイッチを入れたら…

149TSタブレット  ◆ywfK8kOaWxi0 :2009/08/19(水) 22:21:03 ID:PiyiOxr8
 迷いは、なかった。
「ぁはぁああっ!!!」
 体中をローションでぬるぬるにして、あたしは4個のローターで下半身に集中砲火を浴びせた。腰は痙攣するどころか、クリトリスをローターにこすり付けていく。あたしの脳からの信号は受け付けず、快楽だけを一方通行で届けてくれる。
「あ、あはぁっ☆おれ…こんなぁっ…からだじゅうローションまみれで…ああんっ☆オマ●コとアナルにぃっ☆ロー、ターいれて…お、な、に、い、してるぅぅぅっ☆」
 だんだん気持ちが昂ぶり、僅かに残ったローションを顔に浴びせ、髪もリンスをするようにローションまみれにする。
体を激しく揺さぶったからか、小さなローターにあたしのクリトリスが挟まれる形になってしまった。
「…んひゃああっ☆まらイッたぁ☆これイイッ☆もっと…おれのクリトリス、ローターれビリビリひてぇぇっ☆」
 あたしは意識がスパークするのを感じながら、この上ない幸福感を得ていた。
「…ふぁっ!あ、あ、あ、あ、あ…!!!」
 愛液を撒き散らせて、あたしは盛大にイッた。
「あひゃっ☆ふぁっ…あへぁぁぁぁぁああああああああっ☆」
 倒れたままで見る鏡に映っているのは、涙と涎とローションにまみれた、淫乱なアヘ顔を見せる俺の姿だった。
150TSタブレット  ◆5SEDn.g4N/T4 :2009/08/19(水) 22:23:40 ID:PiyiOxr8
どーも。今回は以上になります。
ちなみに作中のツインローターは一つ私物で持っています。
そしてローションも。
自分が女だったらと想像してするのもなかなか気持ちいいですよ^^
って…皆さんに説明するまでもありませんでしたね^^;;;
それでは、また。
151名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 00:05:05 ID:B5/ox+oj
乙です。
実際の女性体でもそれくらい感じられたら人生楽しいんでしょうがねえ…
子供が出てくる場所だから仕方ないと言えば仕方ないんですが
152名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 03:41:47 ID:Eu8+dlBc
一人称が「俺」になったり「あたし」になったりでバラバラなのがいかにもTS娘って感じだな。
153名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 01:00:01 ID:YqnC3Ele
このスレだったか外部サイトだったか思い出せないんだけど
親が実は異星人でその血を影響で息子が女の子になっちゃう話
学校の先生も親と同じ異星人だったとか
最初は巨乳じゃなかったのに親友の巨乳好きが影響して胸が大きくなったりとかするやつ
154名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 13:47:30 ID:8XbcRGhf
ぼくたちの選択だな
155名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 16:44:46 ID:hlzQTj0+
いろんな意味で懐かしいな
156名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 17:26:58 ID:9QR8NySo
最後にすげー泣いたな
157名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 22:25:29 ID:3CYho/Xa
俺あれ大好きだぜ。
最後まで読めなくて悔しかったけど、毎日楽しみに見てます。
158名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 22:37:11 ID:3VfIPZMQ
フレックスキッドみたいだ
159名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:02:00 ID:pnjx7bOl
さくっと投下してみるテスト。
160名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:10:42 ID:pnjx7bOl
■■【1】■■


 まあ結局、現実なんてのは、こちらの都合なんぞお構い無しに、ある日突然、変
わってしまうものなんだ。


 そう思ったのは、夏も本番を迎えようかという7月13日の月曜日の朝の事だっ
た。期末テストも終わり、あと一週間だけ我慢すれば、クソ暑苦しい担任の体育教
師(32歳)の岩みたいな可愛げの無い独身顔から開放され、待ちに待った夏休み
に入る……と思いつつ、彼は眠い眼を擦りながらいつもの通学路を歩いていた。
 梅雨明け宣言から数日、空に輝く太陽はまるで枷を外したかのように喜び勇んで
熱射を振り撒いてくれやがるし、朝だと言うのにアスファルトは既にジリジリと熱
せられて足元から熱気が這い上がって来ている。3時限目の体育の授業がプールで
なかったら、軽く暴動が起きるところだ。

 ――なんてことを、山崎篤志(あつし)が思っていると、『それ』は突然物陰か
ら現れて、いきなりこう言った。

「というわけで、日頃お世話になっているアッくんに、感謝を込めておっぱい触ら
せてあげよう」
「断る」
 間髪入れなかった。
 即答だ。
 『それ』は満面の笑顔を“ギシリ”と固まらせた後、眼を見開いて篤志を見た。
「ええっ!?」
「なんだその顔は。驚きたいのは俺の方だ」
「え!? どうして触らないの!? おかしいでしょ!?」
「いや、おかしいのはお前の頭だ」
 髪はサラサラで柔らかそうな薄茶色で、顔は卵型の輪郭に、目は大きくキラキラ
と黒目がち。
 肌の色は白くてすべすべで、ニキビとかが全く無く、凄く綺麗だ。
 つまり目の前にいるのは、掛け値無しのいわゆる「美少女」だった。
 その美少女がいきなり「おっぱい触らせてあげよう」と言うのだ。
 正気を疑わない人間はどうかしている。
「なんで? 健康な高校男子だったら、ここはイッパツ触っとくべきでしょ!?」
「女の子がイッパツとか言うなよ! 残念ながら俺は健康で常識的な高校男子なん
だよ。天下の往来で女の乳触ったら人生終わるわ。んなデンジャラスな事朝っぱら
から出来るかっ」
「僕が良いって言ってるんだから同意の上でしょ?」
「お前も一緒に終わるだけだ。――僕?」
「ん?」
 どうにも拭いきれない違和感に、目の前の少女を上から下まで眺めてみれば、彼
女は男物のシャツとズボンを身に着けていた。
 ウエストが細くてブカブカのズボンをベルトで強引に引き絞っているが、一昔前
の化石不良が身に着けていた「ボンタン」といかいう変形学生服にも見える。
 そしてここが重要なのだが、ウエストを絞り込んでいるためか、胸がとんでもな
く大きく見えた。
 巨乳どころではない。
 まさしく爆乳だ。
 男物のシャツはそれなりに大きいはずなのに、それすらも内側からブチ破らんば
かりにパンパンに張り詰めている。
 そしてそんな爆乳の持ち主など、篤志は生まれてこの方、知人に持った覚えなど
これっぽっちも無かった。
「ええと……その、まあ、後は……これが最も大事なことなんだが……」
「うん」
「お前誰だ?」

         §         §         §
161名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:12:40 ID:pnjx7bOl

「やだなぁ、だからさっきから智樹(ともき)だって言ってるじゃない」

 人目を憚(はばか)って少女の腕を引っ張り、篤志は彼女を近くの児童公園の巨
大な遊具の中に押し込めた。
 まだ早い時間だからか、公園に人影は無い。それに、近くの団地からは生い茂っ
た樹がいい具合に隠してくれている。
 巨大な滑り台である遊具の、その薄暗い中に2人してしゃがみ込み、篤志は少女
の口から幼馴染の少年の名前を聞いて、思わず苦虫を噛み潰したような顔をした。
 冗談にしてはタチが悪い。
「俺の知ってるトモは、人前でいきなり乳触らせようとするようなハレンチじゃねぇ」
「そりゃあそうだよ。男が男に胸触らせたら変態じゃない」

 ――今のお前は立派な変態だ。

 篤志はそう思ったが、今それを言うとややこしくなりそうだったので、ぐっと堪
えた。
「それにトモは眼鏡だったし、なにより男だ」
「アッくん、眼鏡フェチだっけ?」
「何の話だよ」
「アッくんが眼鏡で人を判別してたとは知らなかった」
「聞けよ! 人の話をよ!」
「えっ!? まさか男が好きとか?」
「殴られたいのか」
「もうっ、どう言ったら信じてくれるのさ?」
「信じるも信じないも……昨日の今日だろ? おかしいだろソレ。なんで女に……」
 昨日の日曜日、篤志は智樹と一緒にサッカーシューズを買いに、いきつけのスポー
ツ用品店へと出掛けている。その時の智樹は、髪は黒かったし短く刈り込んでいた
し、眼鏡をかけていたし、それに肌も健康的に焼けていた。
 篤志がそう言うと、
「なんだかわかんないけど、朝起きたら女になってた」
 そう言って智樹は“あはは”と笑う。
 昔から馬鹿だ馬鹿だとは思っていたが、言ってる事が本当なら、体が女になった
と同時に脳構造まで女になって馬鹿さ加減に研きがかかったのだろうか?
 自称フェミニストが聞いたら目を剥いて怒り狂いそうな事を考えながら、篤志は
“ゴクリ”と喉を鳴らして唾を飲み込んだ。
「じゃ、じゃあ、俺とトモしか知らない事とか、言ってみろ」
「え〜〜〜!?」
「え〜〜〜じゃない。早く!」
 もう既に遅刻確定な時間だが、出来る事なら今からすぐにでも学校に向かいたかっ
た。無遅刻無欠席の皆勤賞は既に望むべくも無いが、せめて無欠席くらいは死守し
たい気分だったのだ。
 この少女を放って自分だけさっさと登校する事も考えたが、関わってしまったも
のは仕方ない。
 それに、万が一にも学校にまで押しかけられて、みんなの前にさっきみたいに
「おっぱい触らせてあげよう」などと叫ばれた日には、今まで築き上げてきたサッ
カー部のエースのイメージが音を立てて崩れてしまうのは必至だった。
「え〜と……僕は相沢智樹。17歳。清泉高校の2年生。血液型B型。サッカー部
のフォワー」
「そんな誰でも知ってるような事はいいっつーの!」
「ん〜……じゃあ、去年の夏、アッくんと一緒に合宿に遅れかけて、タクシーで慌
ててバスを追っかけた」
「部員だったら誰でも知ってる」
「じゃあ、プレステ版のドラクエ4で、アッくんがビアンカをC組の藤崎さんの名
前から取ってリョウコって付けた」
「う」
「部屋の押入れの右上の天板を外したところの柱の影に、巨乳系のDVDを隠して
る」
「な、なんでそれを……」
162名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:14:35 ID:pnjx7bOl
「1年の時に、告白してきたBクラスの谷口さんを振ったけど、その理由が貧乳だっ
たから」
「ちょっ…おまっ……」
「まだあるよ。本棚の上から2番目の左端にある辞書は、実は中身がカラで、その
代わりに箱から出したエロゲーのCDと説明書が入ってる。しかも巨乳陵辱モノで、
キャラがなんとなく2丁目のパン屋の、巨乳の香奈さんに似てる」
「わかった! もうわかった! だからもう喋るな」
 太陽に照らされ、気温が上がり始めた遊具の中は、いつしか興奮した篤志が発す
る熱気で蒸し暑くなっていた。
 彼は、一緒に持ち込んだ部活用のサブバッグから水筒を取り出し、キャップをひ
ねってよく冷えた麦茶を一口喉に流し込む。
 信じたくは無いが、どうやら信じなくてはいけないような雰囲気だった。
 この少女が、智樹から色々聞いただけの無関係な人間だという可能性も捨てきれ
ないが、とはいえ、ならば全く無関係だという確証もまた、無かった。
「金曜の3時間目は何の授業だった?」
「化学」
「昨日は俺と、何を買いに言った?」
「シューズ。サッカーの」
「サイズは?」
「26」
「シューズと一緒に買ったものは?」
「サポーター」
「帰りにマック寄った時、俺は何飲んだ?」
「違うでしょ? 寄ったのはミスドだし、アッちゃんは何も飲んでないじゃん。飲
んだのは僕」

 ――智樹だ。

 篤志はガックリと肩を落とし、大きく息を吐いた。ここまで淀みなくスラスラと
答えられるのは、一緒に行動した人間以外有り得ない。
 篤志は再び水筒のキャップをひねって、よく冷えた麦茶を一口
「とりあえず女になったからにはエッチしたいんだけど」
「ぶうっ!!」
「うわきたなっ!」

 ……吹いた。

「今、何言った?」
「とりあえず女になったからにはエッチしたい」
「ちょっと待て」
「うん」
「待てな?」
「待ってる」
「落ち着いて」
「うん。落ち着いてる」
「……まずは男に戻る方法を探すとか、そういう方向じゃないのか?」
「原因もわからないのにジタバタしても仕方ないでしょ? それにヘタに病院とか
行って、症例サンプルにされて体中弄繰り回されるのはヤだよ。だったらせめて女
である事を積極的に楽しんだ方が良くない? 前向きじゃない? ポジティヴじゃ
ない?」
「いやいいから、わかったから顔近付けんな」
 同じ汗の匂いのはずなのに、男にとって女の汗というのはどうしてこんなに甘美
で芳醇な香りに感じてしまうのか。いや、智樹は昨日まで男だったわけで、汗とか
体臭とかまで女と一緒とか、そんな。
 篤志が混乱し、いっぱいいっぱいになって何も喋れずにいると、智樹は何を誤解
したか、大胆にも身を寄せて上目遣いに見上げてきやがりました。
「僕ってほら、自分で言うのもなんだけど、なんか可愛いでしょ? 可愛くない?
 それに体だってスゴイよ? おっぱいなんか手に余るし、白いしやーらかいし先っ
ちょピンクだし。嘗めたり吸ったりしたらチョーキモチイイと思う」
163名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:16:03 ID:pnjx7bOl
 身を乗り出し、ぐいぐいと身を寄せてくる智樹の腕の間では、いつの間にかシャ
ツの上から2番目までのボタンが外され、その少し汗ばんだむっちりとした胸の谷
間が篤志の視線を吸い寄せていた。
 そのクレバスは、とんでもなく深い。
 それだけでバストカップの大きさがわかろうものだ。
 下にタンクトップを着ているのだろうが、当然と言えば当然だが、ブラをしてい
なかった。
 ノーブラだ。
 よく見ればシャツの表面に、乳首の形がうっすらと浮き立っている。
 篤志はふらふらと伸ばしそうになった手を超人的な自制心で押し留めた。
「ちょ……ま……」
 頭がくらくらする。
 心臓がバクバクして喉がカラカラだった。

 落ち着け。

 落ち着け。

 篤志は何度も何度も自分にそう言い聞かせながら、懸命に理性を総動員していた。
 智樹はもともと女顔というか、子供っぽい顔付きだった。
 だからといってこんなのはない。
 いきなり女になって、可愛くなって、グラマーでいい匂いで、こうおっぱいがふ
にょんふにょんと……
「な、なんで俺、なんだ!?」
「好きだから」
「いや、ちょ、だ……お、俺達友達だろ?なのになんで…」
「自分でもわかんないんだけど、アッくんの事考えただけで、こう、かぁっってな
るんだよ。で、ぬるぬるすんの」
「ぬ、ぬるぬる!?」
「あそこがね、もうぬるぬる」
「あ、あそこ……って?」
「おま」
「い、言うな! 言わんでいい!!」
 見上げてくる智樹の瞳が、まるで水の膜が張ったみたいに潤んでいた。
「アッくんとエッチしたくてしたくてたまんないんだ。あ、もちろん僕は初めてだ
よ?」
「あ、当たり前だ! いや、じゃなくて、お、おかしいだろ? 友達が、一夜明け
たらそういうものの対象になったとか!」
「自分でも不思議なんだよね。僕はホモでもゲイでも性同一性障害でも無かったし、
別にアッくんとそういう関係になりたいとかって一度も思ったこと無かったのに。
それが、今こうしてるだけで、あそこがとろとろになって、ものすごいことになっ
てるんだよ」
「ものすごい……」
「見る?」
「み、見ない!」
「僕は見たんだけどね今朝。考えてみたら初めて見たあそこが自分のあそこっての
も変な感じだよね。ははは」
 はははじゃねーよ。
 篤志は心の中でそう毒づきながら、右腕に感じる“たぷたぷ”“ふにょんふにょん”
とした感触から意識を懸命に引き剥がしていた。
164名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:18:36 ID:pnjx7bOl
■■【2】■■
 朝起きて、自分が女になっている事に気付いても、智樹は不思議とパニックには
ならなかったという。
 むしろ、自分でもわからないが何だかハイな気分になり、とりあえず素っ裸になっ
て色々とチェックしてみた……らしい。
 男性器はキレイサッパリと無くなっていて、その代わりに貝みたいな肉の切れ目
が出来ているのを知り、自分で拡げたり指を入れたりしている内に体が熱くなって
きて、そしてチェックしている途中で、去年の県大会で準優勝になった時の記念写
真に写る篤志を見て、もう、どうしようもなくなったのだという。
「ど、どうしようもなくなったって……お前……」
「ギュッってしたくて、して欲しくって、キスしたくて、して欲しくて、おっぱい
揉んだり乳首とか嘗めたり吸ったりして欲しくて、アッくんのちんちん触りたいし、
なでなでしたいし、嘗めたいし、精液も飲んでみたいし、それでちんちんあそこに
入れたい、入れて欲しい、中で射精してとろとろにして欲しい、それにね、あのね、
赤ちゃん欲しい! チョー欲しい! アッくんの赤ちゃんが産みたいって、チョー
思った!」
 息も吐かずに紅潮した顔で一気にそう巻くし立てる智樹を見ていた篤志は、ふと
その様子を「あ、可愛い」と思った自分の思考回路の腐り具合いに唇を歪めた。
 早くも毒されつつあるのだろうか。
「オヤジさんとか、オフクロさんは、それ、知ってんのか?」
「それ?」
「一人息子が女になったこと」
「知ってる。一人娘もいいよねって言ってた」

 アホだ。

 息子だけでなく、相沢家は一家総アホ家族だ。
 いや、親のアホの血が純度高く智樹に凝縮したのかもしれない。
 父親は弁護士で母親は某有名薬品会社の主任研究員だったはずだ。
 ああいうエリートの知識と知能と一般常識は、大抵バランス取れていないと、篤
志は思う。
「だからね、僕とエッチしよ? ううん、して下さい! ちゅーしてぎゅっしてぬ
るぬるにずぼずぼって入れて?」
 ふんふんと鼻息も荒く豊満な胸を押し付けてくる智樹を、篤志はぐいぐいと懸命
に引き離そうとしながら途方に暮れた顔で薄暗い天井を見上げた。

 昨日の幼馴染みが今日の痴女だ。

 そこらの清純派アイドルも裸足で逃げ出すような奇跡のお嬢様風甘々ロリフェイ
スに、グラビアアイドル並みに均整の取れた、出るとこは思い切り出て引っ込むと
は思い切り引っ込んだカラダの、信じられないくらいめちゃめちゃ可愛い女が“ス
キスキ光線”をあからさまにビシバシ飛ばしてセクシャル・アプローチ(と言うに
はあまりにも下品だが)してきやがりますのに、なんだろうなこの萌えなさっぷり
は。
 体は正直だから、髪とか体とかから立ち昇るいい匂いだとか、押し付けられる胸
のやーらかさだとか、潤んで甘ったるい熱視線だとかに如実に反応して、パンツの
中では息子が愚直なほど剛直な自己主張を立派にしようとしているし、それを自覚
しても、いる。
『でもなぁ……』
 確かに、智樹の面影はあるものの、そうと言われなければ智樹の従姉妹で信じて
しまいそうなくらい、かつての智樹からはイメージが剥離しているのだ。
 抱けと言われたら、正直、抱けなくもない。
 それに篤志自身、初めてというわけでもない。
 1年の時に、もうどうしていいかわからなくてアタフタした挙句、ゴム付ける時
の刺激で出しちゃった時の童貞ではないのだ。
 サッカー部のエース・ストライカーは伊達じゃないのだ。
 抱いて欲しがる女子なんて、掃いて捨てるほどいる。
『でも……なぁ?』
 篤志は悩む。
 もう、どうしようもなく、悩む。
165名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:20:50 ID:pnjx7bOl
 なにせ、女性化した智樹は、篤志の好み直球ど真ん中ストライクなのだ。
 なのに幼馴染みで友達。
 そして元男。
 体は抱きたくても、心が抱けない。
 なんだか後ろめたい。
 抱いてしまうと、大事な何かを確実に失ってしまう気がするのだ。
 だからこそ、
『この、人生のどうしようもなさっぷりって、一体どうなんだろうな?』
 そう自問してしまう、篤志であった。
「1週間」
「へ?」
「1週間くれ。そしたら、俺も覚悟決める」
「……何の覚悟? こーんな美少女が自分からエッチしよ?って誘ってんのに、何
覚悟しようっての?」
「う……そりゃ、まあ、その、なんだ」
「こんな機会はもう一生無いかもしれないんだよ? というか無いね。無い」
「おい。それは言い過」
「こんな簡単な事も決断出来ないような男が、これから女の子相手に主導権握って
エッチに持ち込めるなんてあるわけないもん」
「断言しやがったよ」
「女の僕が言うんだから間違いない」
「昨日までは男だったじゃねーか!」
「でも今は女だよ。でも、まあ、そうだよね。急過ぎたかも。じゃあ、1週間だけ
待ってあげる。今度の日曜日に返事を聞かせて?」
「わ、わかった」
「いい? 今度の日曜だよ? 返事してくんないと、家の方に直接行くからね?」
「お……おう」
 これはいったい、何の罰だろうか。
「……アッくんは、こういう時、本当に弱いよね。ま、そこもいいとこなんだけど」
 智樹はやれやれと、さも仕方ないと言いたげに溜息を吐くと、篤志が拍子抜けし
てしまうほどあっさりと手を解いて身を引いた。

 熱気で蒸した遊具の中から這い出し、背筋を伸ばす。
 同じように伸びをした智樹の胸元から「ブチッ」という異様な音がして視線を向
ければ、パッツンパッツンに張り詰めた胸元でボタンが弾け飛んでシャツが全開に
なり、豊満なおっぱいがタンクトップからこぼれそうになっていた。
「ありゃりゃ」
 “ありゃりゃ”じぇねぇ。
 第2ボタンと第3ボタンが同時に弾け飛ぶって、いったいどんなおっぱいだ。
 目を丸くしたまま注視していた篤志に、智樹はニコニコしながら言った。
「揉む?」
「同じこと言わせんな。アホ」
 天下の往来で女の胸を揉んだら、それこそ公然猥褻罪でとっつかまる。ちょっと
だけもったいないとか思ったが、篤志はまだ前科者になるつもりはなかった。

         §         §         §

 それからは、怒涛の1日だった。
 女になった智樹は男子の制服のまま登校し、その凶悪なほど大きく突き出したパッ
ツンパッツンの胸を揺らしながら、驚いて声も出ない教師とクラスメイトの前で
「え〜〜…相沢智樹です。なんだかわかんないけど、朝起きたら女になってました」
 そう言って“あはは”と笑ったのだった。
 教師によって職員室に引っ張っていかれた智樹は、保護者に連絡を取った教師に
よって相沢智樹本人だと確認されると、同時に、病院その他のしかるべき機関への
報告等を厳重に禁止した挙句、校長に、弁護士である父親が書いた法的行使力のあ
る誓約書へサインさせたらしい。
 「らしい」というのは、それら全ては後から聞いた事で、その時の篤志はといえ
ば自習となった教室で男女問わずクラスメイトの質問攻めにあっており、とにかく
この状況から如何にして脱出を図るかという事ばかり考えていたからである。
166名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:22:35 ID:pnjx7bOl
 その後、パンツがぬるぬるに濡れたから換えてきたと大きな声で報告してくれや
がった智樹を放置してサッカー部の部室で頭を冷やしてきた篤志は、帰ってきたら
既に「僕は篤志のモノ」という不穏当な発言が物議を醸している教室へは入るに入
れず、結局、1時間目は屋上のキツい日差しを遮る給水塔の影で、温められたコン
クリーツが発する熱気にやられながら平穏を貪ったのだった。


 当然、2時間目が始まる直前に教師と共に教室へ入り、授業が終わると今度は教
師が出ると同時に脱兎の如く逃げ出した。
 3時間目は体育の授業で水泳で担任の担当教科で、つまるところサボりたくない
しサボれないと思っていたけど、こうなったらサボろうと思った。
 当然だ。
 無理だ。
 限界だ。
 篤志はそう思った。

 でもバレてた。

 さすが幼馴染みだ。サッカー部でも息のあったツートップだっただけのことはあ
る。
 いや、そんなことはいい。
 緊急事態だった。
 屋上の給水塔の影で「やれやれ」と休んでいると、長らく平穏だった高校生活を
気前良くブチ壊してくれやがった元凶が、あけっぴろげにニコニコしながらやって
きて、「暑いね」と言いながら目の前でシャツを無造作に、無防備に、ひょっとし
たら計画的に、スパッと脱いだのだった。
 逃げられなかった。
 体が固まっていた。
 違うところも固まっていた。
 当然だ。
 健康な高校男子だもの。
 シャツから出てきたのは小玉スイカほどもありそうな、圧倒的な質量で迫ってく
る乳肉だった。しかも、白いタンクトップは汗が染み込んでほんのり透け、うっす
らと乳首が透けている。
 しかもピン立ちしていやがった。
「僕もお邪魔しよ〜っと」
 呆けている篤志の顔を覗き込むようにしながら、ニコニコと満面の笑みを浮かべ
て智樹が前傾する。
 体を前に倒しているためにノーブラの乳房がタンクトップを引っ張って、圧倒的
な質量で迫っていた乳肉が暴力的なまでの質量に見えた。
「うあ……あ、う」
 馬鹿みたいだ。
 篤志は自分でもそう思った。
 でも、言葉が出ないのだ。
 目の前を、細い体にはどうにも不釣合いな『完熟乳房』が、ゆらゆらと揺れなが
ら通り過ぎる。
 気付いた時には、ほっそりとした体躯に凶悪な重量をぶら下げて、智樹は篤志の
隣にころんと横になっていた。
「ちょっと涼しいね」
 “ゆさり”と揺れた布地の下の『完熟果実』は、智樹の動きで容易くその形を変
え、心もとないほどの胸郭の上で“ゆらゆら”と、揺れ動いた。
 深い谷間に汗が浮かんで艶かしく光っていた。
 まずい。
 罠だ。
167名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:23:57 ID:pnjx7bOl
 咄嗟にそう思い起き上がろうとしたその腕を、逃がすものかとばかりに掴まれ、
胸に抱え込まれた。

 やーらかい。

 篤志の脳はそれだけしか思考を浮かばせなかった。

 ダメだ。   なんだこれ。
   やーらか過ぎる。
      こんなにデカいおっぱいした女子、この学校にはいねぇ。
 触りてぇ。    触っていいのか?
   いいよな?      いいって言ってたもんな?
 いやダメだろ。    コイツは智樹だ。

       でも女だぞ?

 それらの思考は言葉にならない混沌として、胃の腑を通り過ぎて股間に血液と共
にドクドクと集中した。
 智樹が身じろぎすると腕を挟み込んだおっぱいが“むにゅむにゅ”と形を変える。
 コリコリしたものが当たったけど、これはアレか? 乳首か? 勃起してんのか?
 篤志は知らず、ゴクリと喉を鳴らした。
「いいよ?」
 砂糖をまぶしたかのような甘ったるい声音に“ギギギ”と首を巡らせれば、智樹
が悪戯っぽい笑みを瞳に浮かべて、艶やかな唇をうっすらと開いていた。
 その唇が、言葉を紡ぐ。
 声を出さずに。
 ひそやかに。

『さわって、いいよ?』

 意気地なしと罵りたければ罵ればいい。
 篤志はその瞬間、自分でも驚くくらいの俊敏さで腕を引き抜いて身を起こし、1
メートルは飛び退り、くるりと180度身を翻して脱兎の如く駆け出していた。
 やばい。

 やばい。
 やばい。
 やばい。
 やばい。
 やばい。


 やばいッ!!


 屋上と屋内を隔てるドアを開き、階段を駆け下り、廊下を歩く人の間を一陣の風
が吹き抜けるように走り抜け、男子トイレの個室に逃げ込んだ。
 そう。
 逃げ込んだのだ。

『ギュッってしたくて、して欲しくって、キスしたくて、して欲しくて、おっぱい
揉んだり乳首とか嘗めたり吸ったりして欲しくて、アッくんのちんちん触りたいし、
なでなでしたいし、嘗めたいし、精液も飲んでみたいし、それでちんちんあそこに
入れたい、入れて欲しい、中で射精してとろとろにして欲しい、それにね、あのね、
赤ちゃん欲しい! チョー欲しい! アッくんの赤ちゃんが産みたいって、チョー
思った!』

 今朝の智樹の、凶悪に甘ったるい受胎願望のカタマリみたいな言葉が頭を揺さぶる。
 目の前に横たわった、あの極上の肉体。
 自分の事を欲して心の底から求めているとろとろにとろけた肉体。
168名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:25:04 ID:pnjx7bOl
 抱いて嘗めてしゃぶって突っ込んで欲しくて自分を求めて求めて求めて求めて潤
みきってたあの肉体。
『節操無しめ』
 洋式便座に座り込み、股間でギンギンに硬くなった分身を見下ろして、篤志は泣
きたくなっていた。
『あ〜〜〜……なげぇ1週間になりそうだなぁ……』
 迷っている自分が馬鹿らしくなるような、まさに甘露を体現したあの肉体に、篤
志はたった一日で……いや、数時間で篭絡され始めていたのだった。

■■【3】■■
 3時間目の開始のチャイムと共に教室に戻ったら、当然のように誰もいなかった。
 薄情なようだが仕方ない。
『そういえば、トモはあれからどうしたんだろうな』
 屋上に置いてきてしまったが、授業には出るんだろうか?
 そう思いながら、遅刻上等で水着とバスタオルの入ったサブバッグを持って、プ
ールに向かって渡り廊下をプラプラ歩いていると、前方から悲鳴だか嬌声だか雄叫
びだかわからないが、質量を持った音が突如押し寄せてきて篤志の耳を打った。
 何事かと、慌てて特殊教練に隣接された50メートルプールの更衣室に飛び込ん
だら、果たして、目の前にいたのは水泳パンツだけ履いた智樹だった。
 水泳パンツ“だけ”だった。
「あ、アッくん」
 無邪気な顔でニコッと笑った偽美少女は、うっすらと血管が浮いた白いおっぱい
を“ゆさゆさ”揺すりながら手を振った。
「な、なななななにやってんだトモ!!?」
「着替えたんだけど、なんかみんな逃げちゃった」
 そう言って智樹は“あはは”と笑う。
 昔から馬鹿だ馬鹿だとは思っていたが、どうやら本気で脳構造まで女になって馬
鹿さ加減に研きがかかったらしい。
 智樹言うところの「ピンク色の先っちょ」が目に焼きついて再び股間がエラいこ
とになりかけていたが、サブバッグからバスタオルを取り出して放り投げると、プ
ールに続くドアを慌てて閉めた。
 ドアの向こうに鈴なりになって智樹の格好を盗み見ていたクラスメイト達がブー
ブー言い出したが構うものか。
「アッくんどうしたの?」
「どうしたのじゃねぇ!! お前はアホか!? 水着はどうした水着は!!」
 智樹が胸元を隠している事を確かめてから振り返ると、智樹はきょとんとしてパ
ンツを指で摘んでみせた。
「着てるよ?」
「上だ馬鹿ッ!!」
「上?」
「お前が着てるのはパンツだろうが! 上を隠さないと意味ね……バスタオル取る
なバカヤロウ!!」
「アッくん面白いね。こんなの単なる脂肪のカタマリでしょ?」
「女になったらならな! 慎みを持て!」
「慎み?」
「恥じらいだ!」
「あはは。無理だよそれ。だって僕、昨日まで男だったんだよ?」

 そりゃそうだ。

 金曜の部活でも、サッカー部のロッカーではパンツ一枚で着替えたりしていたのだ。
 それを急に『女になったんだから恥じらえ』とか言っても無理に決まっている。
「と、とにかく、今日はお前……その、プールはやめとけ」
「え〜〜〜〜? 楽しみにしてたのにぃ……」
169名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:26:34 ID:pnjx7bOl
「アホかお前は。他のヤロウに見られるだろうが」
「ん?」

 しまった。

 そう思った時には遅かった。
 篤志は慌てて智樹に背中を向けたが、智樹はものすごく嬉しそうに頬をゆるめて、
「アッくん、嫉妬してくれるの?」
 と、のたまった。
 のたまいやがった。
 何を言ってやがるんだコノヤロウ。
 篤志は涙が出そうだった。
「……違う」
「え〜〜?」
「え〜〜じゃない! 早く服着ろッ!! 今日は見学にし……!?……」
 最後まで言えなかった。

 “ふにょん”と。

 むちゃくちゃやわらかい何かが。

 “むにゅう”と。

 この世の中にこんなにやわらかいものがあっていいのかとまで思ってしまいそう
な何かが。
 篤志の背中に押し付けられたのだ。
「アッくん」
 熱を帯びた、とろけそうな甘い声が耳朶を打つ。
 たまらなくやわらかいものが押し付けられた背中に、全神経が集中する。
「僕は、アッくんのモノだよ? 僕の全部は、アッくんのモノだよ? おっぱいも
あそこも、全部ぜんぶ、アッくんだけのモノ……だよ?」
 動けなかった。
 “ギシッ”と筋肉が軋みを上げいてた。
「アッくんなら、何してもいいよ? 好きなことしていいよ?」
 両手が、するすると前に回って臍のところで絡まった。
 振り解こうとすればいつでも簡単に振り解ける、微妙な力加減だった。
 これ以上強く抱き締められたら邪険にも出来た。
 ふざけんなと声を荒げて突き飛ばしも出来た。
 きっと、そう出来た。
 篤志は思う。
 けど、甘ったるいのに不安そうな、拒絶されたら何もかも終わってしまうとでも
思っているかのような、か細い声と弱々しい力加減で絡め取られては、もう篤志に
は逃れる術(すべ)は無い。
 思えばいつもそうだった。
 これは智樹の必殺技なのだ。

 小さい頃の智樹は病弱で、近所の篤志がいつも面倒を見て守っていた。
 同い年だったけど、弟みたいなものだった。
 引っ込み思案で自己主張をあまりしない智樹に代わって、篤志が何でもしてやっ
ていた。
 篤志と一緒に、町内の少年サッカーチームの入団試験を受けると言い出した時の
ことを思い出す。
 運動して疲れたりするとすぐに熱を出してしまう智樹に、篤志は試験など受けさ
せるつもりは無かった。
 だが、部屋から出て行こうとする智樹の声が、篤志の歩みを止めたのだ。
「僕は、アッくんといたい。一緒にサッカーしたい」
 ――俺だって一緒にサッカーしたいよ。でも、そんなの無理だ。
「もう、一人でいるのは嫌なんだ」
 ――一人じゃない。俺はいつだってお前と一緒にいるだろう?
「だめかな? ね、だめかな?」
170名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:28:49 ID:pnjx7bOl
 ――もしお前に何かあったら、俺は自分で自分が許せないんだよ。
 言いたかった言葉は、全て喉の奥に張り付いてこれっぽっちも出てこなかった。
 無視しようとすれば簡単に無視出来た、微妙な声の大きさだった。
 これ以上大きな声で主張されたら邪険にも出来た。
 無理なものは無理だと声を荒げて絶交も出来た。
 きっと、そう出来た。
 篤志は今でもそう思う。
 けど、主張したいのに不安そうな、拒絶されたら何もかも終わってしまうとでも
思っているかのような、か細い声と弱々しい視線で訴えられては、もう篤志には逃
れる術(すべ)は無かった。

 今回も、そうなのか。
 俺は結局、智樹を突き放せないのか。
「トモ……約束は、日曜日……だろ?」
 下半身の海綿体にどくどくどくどくと可及的速やかに集まり始めた血液を意識し
ながら、それでもようやくそれだけ口にした。
 口に、出来た。
「だから、必要以上に俺を誘惑しようとか、思うな」
「僕、そんなこと」
「してるんだよ。誘惑」
「…………」
 20秒ほど、間があった。
 その沈黙が恐ろしい。
 篤志は振り向いてみたかったが、自制心を総動員して我慢した。
「…………そっか」
 するっと手が離れ、そして離れがたい魅惑的なやわらかさが、名残惜しそうに背
中から離れていった。
「とりあえず、アッくんが僕の体にちゃんと興奮してくれてるってのはわかったよ」

 ――そうきたか。

 篤志はガックリと膝を落とし、バスタオルで胸を隠しながらニコニコとめげない
笑みを浮かべた智樹を見上げて、小さく溜息を吐いた。

■■【4】■■
 智樹が「それ」を着てきたのは、翌日のことだった。
 火曜の朝だ。
 そして相変わらず朝っぱらから暑い。
 そんな中、篤志が通りがかるのを待ち構えていたのは明らかなタイミングで、欠
伸を噛み殺しながら通学路を行く篤志の、その目の前に智樹は飛び出してきたのだ。
「じゃーーん!」
 しかも、自分で「じゃーーん!」とか言ってるし。
「昨日学校から帰ったら母さんが買ってきてくれててさ、サイズもピッタリだしさっ
そく着てきちゃった! どう!? どう!?」

 ――何が「どう?」だこんちきしょう。

 篤志は疲れ切ってげんなりとしながら、目の前の「少女」を見た。
 両手を腰に当て仁王立ちしている、幼馴染みで友達でクラスメイトで、そしてサッ
カー部のチームメンバーだった元男は、目にも鮮やかな白いセーラー服を着ていた。
 襟は紺色、スカーフはスカイブルー。
 プリーツスカートは膝丈で、健康的な白い脹脛が眩しい。
 どれもこれも新品で糊がパリッと利いててお嬢様的な清純さがバリバリ出ていた。
「……おす」
「え〜〜!? それだけ? もっと何か無いの? こう、ムラムラする〜っとか、
サイコーだぁとか、抱きたいッとか、むしろ今からホテル行こうッとか!」
「黙れヘンタイ。朝っぱらから天下の往来で公衆道徳をぶち壊すような不穏当な言
動を、節操無く思いっきりぶちまけるんじゃねぇ」
「ちぇっ……つまんないなぁ。せっかくアッくんが喜ぶと思ったのに」
171名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:30:37 ID:pnjx7bOl
「なんで俺が喜ぶんだよ」

 ――可愛いなぁチクショウ。

 しっかり喜んでいました――。
 健康な高校男子のリビドーというものは、理性をいとも簡単に侵してしまうもの
らしい。

 ――なんでこんなに可愛いんだ智樹のくせに。

 ――俺はいったいどうすればいいんだ。

 昨日一日ですっかりイロイロと毒されてしまった篤志が、そんな風にどうでもい
い事で、グチグチと心の中で葛藤しているなどとは思いもせず……いや、ひょっと
したら気付いているのかもしれないけれど、その辺を顔にはこれっぽっちも出さずに、
「ほらここ、ここ、すごいでしょ?」
 智樹は喜び勇んで身を逸らし、セーラー服の裾をちょっと上げてみせた。
 白いセーラー服の窮屈そうな胸元に押し込められた特大の双球が、パッツンパッ
ツンに張りつめた布地の上からでもわかるくらいにやわらかく形を変え、“たゆんっ”
“ゆさっっ”と魅惑的に揺れる。
 そして、前方に対して重力にも負けず張り出した、あまりにも豊かな乳肉のため
に、丈の短いセーラー服が持ち上がって白くて滑らかな腹と可愛らしい臍さえもすっ
かり見えてしまっていた。しかも、軽く腕を上げれば、裾から丸くて白くて柔らか
そうな半球――智樹の、ちょっとした動作にも“ふるっ”と揺れる下乳が、扇情的
にちらっと覗くのだ。
「ちょ……おま、ノーブラ??」
「大丈夫! ニプレス付けてきたから!」
 そう言って、無自覚で過剰な色気発散馬鹿は、セーラー服の上着をぺろんとめくっ
てみせた。白くてまあるくておもたそうでやーらかそうな、椰子の実みたいなおっ
ぱいが、明るい朝日の中でぶるんと跳ねてゆさゆさ揺れる。
 確かに、“先っちょのピンク”は肌色をした円形の絆創膏シートで隠れている。
 が、天下の往来……しかも登校途中の通学路で、誰が着エロをやれと言ったか。
 そもそも今日はTシャツやキャミソールどころか、タンクトップさえも下に着て
いないというのはどういうことだ!?
「シリコンのでも良かったんだけど、やっぱり絆創膏タイプの方が手軽だし安いし
……わっ!?」
 篤志は飛びつくようにして智樹のセーラー服を引き下げ、キョロキョロと挙動不
審に周囲を見回した。
「お、俺を誘惑するなって、い、言っただろ!?」
「必要以上に、でしょ?」
「必要以上だろ!?」
「必要最小限だよ」

 ――じゃあ、必要最大限の誘惑って、いったい……!?

「あ、今『じゃあ、必要最大限の誘惑だったらどうなるんだ』とか思ったでしょ」
「な、なんでわか……い、いや」
「わかるよぅ。伊達に十年以上も付き合ってないもん。それにサッカー部のツートッ
プで名コンビで、コンビネーション・プレイの息ピッタリコンビなんだよ? アッ
くんの考えてることなんてまるわかり」
「俺はそんなに単純じゃねぇ」
「いいよ?」
「は?」
「約束は日曜だけど」
 何をする気だ?と不思議に思う篤志の目の前で、智樹はセーラー服の裾から右手
を突っ込んで、すぐに出してみせた。
「ちょ…おまっ……なに外してんだよ!?」
 その右手には、たった今、左乳首から剥がしたばかりのニプレスがあった。
「少しなら嘗めたり吸ったりしてもいいよ?」
172名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:31:54 ID:pnjx7bOl
 篤志は、ほのかに頬を赤らめながら、ニコニコと笑みを浮かべる智樹に、

 ――頭が真っ白になりました。

「アッくん?」
「誰がンなことしたいって思ったよッ?!!!!!!」
「思わなかった?」
「思ってねぇッ!!!!」
「おっかしいなぁ……、こう、ビビビッてきたんだけどなぁ」
「勝手にどこの誰とも知らねぇような毒デンパ受信してんじゃねーよ!!」
「ちらっ?」

 ぷるん。

「『ちらっ』じゃねぇ!!! 捲るな! 見せるなっ!!」
「ちらっ? ちらっ?」

 ぷるん。ぷるん。

「トモ〜〜〜〜ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 登校途中の通学路でノーブラおっぱいを晒して乳首を見せ付け、嘗めたり吸った
りしていいよと言う幼馴染みの元男な美少女に、篤志はどう対処したらいいのか、
最早さっぱりわからなくなっていた。

■■【5】■■

 一週間が過ぎた。

 篤志が智樹に返事をする、約束の日だ。
 この一週間で、篤志は心身ともに疲れ切っていた。
 手を変え品を変えセクシャル・アプローチを仕掛けてくる智樹に、孤軍奮闘して
いる篤志の理性戦線はもはや瓦解寸前だった。
 さすが元は男だった事はある。
 どうすれば男が興奮するか、どうすれば男の視線を惹き付けるか、完全に熟知し
てやがりますよ。
 自覚か無自覚かはともかくとして、緩急取り混ぜて怒涛のイキオイで責めてくる
敵軍に、対する篤志軍は疲労困憊(こんぱい)し今にも白旗を揚げそうだった。
 いや、もう半分は揚げかけていた。

 ……というか、ちょっと「奪われて」しまいました。

         §         §         §

 例えば火曜日の事だ。

「自分で言うのもなんだけど、僕のあそこって、たぶん凄く締まりがいいと思うん
だ。サッカーしてた影響なのか括約筋のキレもいいし、骨盤小さいし、それに何よ
りピカピカの処女だし!」

 ――括約筋のキレってなんだ?

 昼休みの時間に弁当のおかずの卵焼きを箸で摘んだまま、篤志は興奮気味に身を
乗り出してくる智樹を呆然と見上げていた。
 場所は教室の後の廊下側の机。
 今までと同じように机を二つ合わせて智樹と昼食中のことだった。
「……確かに自分で言う事じゃねぇよな。俺もその意見には賛成だ。ついでに言え
ば、昼休みの教室でいきなり切り出す話題でもねぇよな」
「大事なことだよコレ」
「さよけ」
173名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:33:33 ID:pnjx7bOl
 智樹は登校してからセーラー服の胸元の三角布を(姑息にも)意図的に外してい
る。そのため、むっちりと豊満な乳房の絶妙な丸みが、篤志の眼前に脅迫的に迫っ
てきていた。魅惑的な曲線を描く乳房の輪郭のカーブは、まさしく神がこしらえた
絶妙なバランスの上に成り立っている。
 相変わらずブラもしていなければTシャツもキャミも着ていない。
 完全なノーブラだ。
 ノーブラでニプレスだ。
 だから“ゆさゆさ”と揺れるし、“むにゅむにゅ”と変形もする。
 男子は「目の保養だ」と言い、女子は完全に面白がっているから、クラスで智樹
の破廉恥な格好にツッコミ入れる人間は一人もいなかった。
 一人も、だ。

 ――このクラスの連中は一人残らず頭腐ってやがるんじゃねーのか?

 智樹の胸元へと惹き寄せられる視線を無理矢理引き剥がし、篤志はイライラと周
囲を見回した。
 知らんぷりしてやがるが、きっとクラスメイトは耳をダンボにして興味津々に意
識集中していやがるに違いない。
「やっぱり膣圧高い方が具合いいとか言うし」
「は? 具合?」
「『ミミズ千匹』とか『数の子天井』とか『三段締め』とか『俵締め』とかは、元々
の膣構造がそうなってないとダメだけど、『巾着』とか『タコツボ』とかだったら
訓練次第でどうにでもなりそうな気がするんだ。僕、調べたんだよ」
「得意げに言うような事かアホタレェッ!!!!」
 『偉いでしょ?』とでも言いたげに「えっへん」と胸を張る智樹に、篤志はワナ
ワナと震えながら怒鳴り散らした。

         §         §         §

 そして水曜日の登校中には、こうきた。

「生理ってどうしたら来るのかな? 保健のまーちゃん先生に聞いたら、体が成熟
したらって言ってたけど、これ以上どこが成熟したらいいんだと思う?」
 もう、怒鳴る気力も無かった。
 前日の夜にはこの馬鹿から写メが届き、その内容に図らずも興奮してしまってよ
く眠れなかったのだ。
 内容はこうだ。
 『初めての無駄毛処理(はあと)綺麗に剃れたでしょ?♪』
 詳しくは語らない。
 語りたくも無い。

 語ったらまた思い出してしまいそうだから。

 篤志は幼馴染みの股間に興奮してしまった自分を呪いながら朝方近くまで悶々と
していたのだった。
「……知るか。俺に聞くな」
「だって僕、アッくんの赤ちゃん欲しいもん。中で射精してもらって妊娠したいもん」
 誰かこのアホタレの口を塞いでくれ。
 そう思いながら何気なく智樹の胸元を見ると、相変わらずぱっつんぱっつんの胸
元で“ピンクの先っちょ”が今まで見たこと無いくらいに自己主張していた。
 内側から布地をブチ破りそうなイキオイで尖ってた。
 ぎゅんぎゅん勃起してた。
 篤志はギョっとして慌てて視線を前方に引き戻し、挙動不審に周囲を見回した。
 通り過ぎる生徒達のほとんどは気付いていないが、時々、稀にだが智樹の豊満な
胸にいやらしい目を向けて、次の瞬間そのいやらしさ度数が劇的に跳ね上がる男子
生徒がいた。
「トモ」
「ん?」
「その……なんだ、立ってる」
「え?」
174名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:35:44 ID:pnjx7bOl
「だから、立ってる」
「なにが?」
 きょとんとした無邪気な顔で見上げてくる幼馴染みに篤志はイライラして、思わ
ず強引に手を引き、近くの路地裏へと引き込んだ。
「立ってるっての! その、胸……」
「ああ。うん。大丈夫だよ。コレ、『付けチクビ』だもん。ほら」
「やめっ……」
 遅かった。
 全く躊躇いも無く、智樹はセーラー服の上着をぺろんとめくってみせた。
 前日の朝と全く同じだった。
 白くてまあるくておもたそうでやーらかそうな、椰子の実みたいなおっぱいが、
路地裏の影の中でぶるんと跳ねてゆさゆさ揺れる。
 確かに、“先っちょのピンク”は、赤味がやや強いシリコン製の擬似乳首で隠れ
ている。
 が、天下の往来……しかも登校途中の通学路(確かに路地裏で人通りは無いに等
しいが!)で、誰が再び着エロをやれと言ったか。
 離れたところから見たら、付けチクビかホンモノがどうかわかりゃしない。
 しかも昨日の今日で、どうしてタンクトップもTシャツもキャミソールも下に着
ていないのだ!?
「アッくん、ナマ乳首吸うのイヤって言ってたから、付けチクビなら吸ってもらえ
るのかな?って」
「そういう話じゃねぇッ!!!!」
「あれ? 違った?」
「違うわッ!!!!」
「おっかしいなぁ……、こう、ビビビッてきたんだけどなぁ」
「……お前のアンテナ、混線してんじゃねーのか?!」
「吸わないの?」

 ゆさゆさっ♪

「ゆ、揺らすなっ!!! 早く仕舞え!!」
「吸って欲しいなぁ」

 ゆっさゆっさ♪

「トモ〜〜〜〜ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 登校途中の通学路(路地裏)でノーブラおっぱいを晒して“ゆさゆさ”と揺らし
ながら、ぜひ吸って欲しいと言う幼馴染みの元男な美少女に、篤志はもう、本気で
どう対処したらいいのか、完全にさっぱりわからなくなっていた。

         §         §         §

 木曜日はもっとひどい。

 4日目ともなるとクラスの女子も慣れたもので、智樹をもう何年来も女だったか
のように当たり前に扱うようになっていた。
 こういう、女の状況に対する順応能力は、本当にモノスゴイ……と、篤志は常々
思っているのだが。
 この日の体育は、男女ともに体育館での授業だった。男子はバスケで、女子はバ
レーだ。基本、この学校は短パン推奨であり、体操服はジャージのみ学校指定で、
他は自由だ。ただしもちろん、「自由」とは言っても思春期の男女を不必要に刺激
しないように、体の線がハッキリと出るタンクトップやチューブトップ、そしてス
パッツなどは禁止されていた。
175名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:37:21 ID:pnjx7bOl
 で、あるにも関わらず、
「アッく〜〜〜ん!」
 バレーのコートで満面の笑みを浮かべながら手を振ってくる智樹は、なぜかブル
マだった。

 しかも赤。

 伝説の赤ブルマ。

 それどこのエロゲ?と真面目に問いたい気分だった。
 篤志は頑張って無視した。
 なるべく見ないようにしてバスケットコートの中でボールを追いかけ、ディフェ
ンスし、バックボードで弾かれたボールを懸命に空中でキャッチした。よほど鬼気
迫る顔をしていたのだろう。相手側のチームが戦意を喪失したのか、気が付いたら
大量点差をつけて勝っていた。
 気持ち良かった。
 何も考えずに汗をかいて走り回る快感を、このところ忘れていた気がする。
 智樹が女性化してから、サッカー部の練習も休みっぱなしだったからだ。
「はい」
 ゲーム終了を告げるホイッスルに、ぜえぜえと息も荒くコートを出た時、篤志は
差し出されたタオルを無意識に受け取っていた。
 顔から滴る汗を拭い、息を吸い込むと、不思議と甘い香りが鼻腔を満たしてくら
くらした。

 濃密な女の匂いだった。

 ぎょっとして横を見ると、いつの間にかそこに智樹がいた。
 ニコニコしている。
 体操服に赤いブルマ姿だった。
「アッくん、すっごくカッコイイ」
 目をキラキラさせて甘く見つめる眼差しに、篤志は眩暈を覚えてふらついた。
 なんてことだ。
 この四日間で、“美少女力(びしょうじょ・りょく)”がアップしてやがる。
 殺人的な可愛らしさだった。
 しかも。
『なっ……す、透け……』
 体操服が汗でうっすらと透けて、ピンクの可愛らしいレースのブラが透けていた。
 篤志の理性防御力がガガガッと削られ、ヒットポイントがギューンと減った音が
した。
 瀕死の重傷だ。
 体力ゲージはもはやレッドゾーンに突入し、あとワンパンで大地に臥す。
 そこまできていた。
 ノーブラの方がまだマシだ。いや当然ノーブラがいいというわけじゃない。
 むしろブラしててくれて嬉しいが、なぜブラなんだ!?
 思考が滅裂で、自分でも何を考えているのかわからなかった。
「アッくん?」
 顔を引き攣らせながらも胸元を注視する篤志に気付いて、智樹は頬を染めて胸元
を両手で隠した。
 それは、篤志があれだけ要請してた「女の恥じらい」が、今まさに智樹によって
「発動」された瞬間だった。
「昨日、高屋敷さんとお店に行って買ってきたんだけど……見たい?」
 今にも体操服を捲り上げそうな智樹のそばから、篤志は逃げるようにして走り出
していた。
 「山崎ィ!!まだ授業は終わってねーぞッ!!」という、体育教師の無駄に暑苦
しい声を背にしながら。

 情けなくも篤志の股間のワンパクな分身は、先走り液まで滲ませて、準備万端オ
ールオッケーなレベルまで、ギンギンに硬くなっていた。

         §         §         §
176名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:39:51 ID:pnjx7bOl

 金曜日は終業式だった。

 いっそ休もうかと思った。
 限界だった。
 土台無理な話だったのだ。
 リビドー迸る青春真っ只中の高校男子が、自分の好みドンピシャの美少女にスキ
スキ光線で全面攻撃されながらセクシャル・アプローチを繰り返されているのだ。
 甘ったるく潤んだ瞳とか、サラサラとした清潔そうで艶やかな髪だとか、歩いた
り座ったり手を振ったりするだけで揺れ動く豊満なおっぱいだとか、そんなものが
いつだって手の届くところにある。
 耐え切れるわけもなかった。
 それこそ無駄な抵抗というやつだ。
 しかも巨乳好きな自分専用の戦略兵器みたいな、あのあまりにもあんまり過ぎる
凶悪な超重量級“椰子の実”爆弾乳ときている。
 夜は悶々としてろくに眠れない。
 眠ればいやらしい夢ばかり見る。
 相手は、小さい頃から一緒に育ってきた幼馴染みで友達な、かけがえの無い相手
なのに。
 あの、サッカー部のツートップで攻撃の両翼とまで言われたパートナーのチーム
メイトなのに。

 その智樹を、篤志は抱きたくて抱きたくてたまらない。

『ちくしょう……ちくしょうぅ……』
 認めてやる。
 ああ認めてやるともさ。
 篤志は朝食のトーストをカフェ・オレで流し込みながら、半分泣きそうだった。
 篭絡されてしまった。
 攻略されてしまった。
 侵略されて侵食されて、頭も体も全部、智樹に奪われてしまった。
 いっそ童貞であったら良かったかもしれない。なまじ女を知っているから、あの
智樹の体がどれだけキモチイイのか想像出来てしまうのだ。
 だから狂おしい。
 虫歯のほとんど無い、歯並びのいい口内に舌を差し入れて、思うさまぷっくりと
したピンクの唇を貪ってみたい。
 白くて細くて滑らかな首筋から胸元の肌にかけて、たっぷりとキスマークを刻み
つけたら、どんなにキモチイイだろう。
 揉んで良し、嘗めて良し、吸って良し、しゃぶって良し、顔を挟んで良し、パイ
ズリさえも標準対応のあの特大おっぱいは、その様を想像するだけで心躍る。
 いつでもどこでも何をしても全くOK問題無し!と、智樹自身が甘く告げたその
ほっそりとした体を割り開いて、自己申告の「締りのいい」あそこに挿入したら、
後はなんの気兼ねもなく中出し射精で天国だ。

 だが。

『ギュッってしたくて、して欲しくって、キスしたくて、して欲しくて、おっぱい
揉んだり乳首とか嘗めたり吸ったりして欲しくて、アッくんのちんちん触りたいし、
なでなでしたいし、嘗めたいし、精液も飲んでみたいし、それでちんちんあそこに
入れたい、入れて欲しい、中で射精してとろとろにして欲しい、それにね、あのね、
赤ちゃん欲しい! チョー欲しい! アッくんの赤ちゃんが産みたいって、チョー
思った!』

 智樹との子供。

 それを思うと、一瞬で沸騰していた頭が冷める。
 智樹の話では、まだ生理は来ていないらしい。そもそも生理が来るのかどうかも
不確かなのだ。
 なにしろ、智樹自身が望んでいないため、まだ一度も然るべき医療機関で詳しく
調べていないからだ。
177名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:42:21 ID:pnjx7bOl
 そのため、体の外が女になったからと言って、内側まで女になったとは確定して
いないのである。
 子宮は本当にあるのか。
 卵巣はあるのか。
 そもそも、智樹が膣だと思っている空洞は、本当に膣なのだろうか。
 そしてこれが一番大事な事だと、篤志は思っているのだが、
『俺と智樹って、結婚出来るのか……!?』

 エッチする=子供をつくる=結婚する

 智樹が聞いたら「そこまで考えなくてもいいのに」とか言いそうだが、仕方ない。
 思春期の男子など、こんなものなのだ。


 ところが、相手は元男だったというのに、そんな男子高校生の純情な葛藤など何
するものぞと軽々と飛び越えてきやがる。
 通学路で篤志を待ち構えていたのは、凶悪で犯罪的で獰猛な、篤志に抱いてもら
いたくてたまらない心も体も、最初からこれっぽっちも隠そうとしない、甘ったる
い香りを振り撒いて歩く糖蜜人形みたいになった甘露のカタマリだった。
 「ちゅーして」と濡れて潤んだ瞳が訴える。
 「揉んで」「ぺろぺろして」「ちゅーちゅーして」「ぺちゃぺちゃして」と“ゆ
さり”と揺れる乳房が訴える。
 「くぱぁっ…てして」「くちゅくちゅして」「ぬるぬるして」と、スカートひら
めく太腿の狭間が訴える。
 明るい太陽の下を歩きながらも理性と仄暗い欲望がせめぎ合い、今にも気が狂い
そうになっている篤志の事なんか気付きもしない。
 一歩後から篤志の後をついて来るエロチック・モンスターは、あと2日でいよい
よ抱いてもらえるのだと思って、篤志の一挙手一投足を、甘い甘い甘いとろけるよ
うな視線で追い続け、時には媚薬が混じってるとしか思えないような湿った吐息を
「はふっ…」と放つのだ。
 時々「あっ…」とひそやかに喘いで“ぶるっ”と身を震わせるのは、期待が高じ
て「その瞬間」を想像してしまったがゆえの、微細な快楽が走り抜けたからか。
 どうも「日曜日に抱くか抱かないか答えを出す」という約束のはずが、智樹の中
ではいつの間にか「日曜日に抱いてもらえる」という話に変換されてしまっている
らしかった。きっとたぶん下着の中は大洪水だろう。とろとろでくちゅくちゅでぬ
るぬるの、ものすごい状態だろう。ブラの中であの“ピンクの先っちょ”は痛いく
らいに硬く勃起し、ブラの裏地と軽く擦れるだけで痺れるほどの快美感を与えてい
るのだろう。
 篤志限定の、専売の、専用の、超特定の、特別製の、歩くエロ・フェロモン散布
ボディと化した智樹は、自分ではそうと自覚しないままに篤志の頭と体を犯し、蹂
躙し、価値観を突き崩して、道徳も貞操も何もかもゴミクズにしてしまいつつあった。

 だから篤志は、後を振り向けなかった。

 一言も喋らずにただ前だけを向いて歩き、ズボンに突っ込んだ右手でガチガチに
硬く勃起した分身を押さえて、やや前屈みに足を動かしていた。
 怖かった。
 恐ろしかった。
 自分はどうなってしまうのか。
 それを考えると逃げ出したくなる。

 それなのに。

「ねえ、アッくん」
 その声に。
 甘ったるい、砂糖をまぶした果実の糖蜜漬けみたいなその声に、篤志はつい振り
向いてしまったのだ。
「あぅ……」
 振り向くべきではなかった。
 せめて学校に着き、周囲に見知った他人がいる場所に辿り着くまでは。
178名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:44:29 ID:pnjx7bOl
 その瞬間、圧倒的なほどの熱量、「あなたが好き」という恋の熱量が、それこそ
物理的な圧力を持って篤志の体を押し包んだ。
 動けなかった。
 自分を見つめる瞳の、熟成された“恋蜜”の熱さと甘さが、篤志をまるでメデュ
ーサに睨まれた哀れな冒険者へと変貌させていた。
「アッくん……」
 智樹が手を伸ばす。
 やめろ。
 ばか。
 俺に触るな。
 そう言おうとした篤志の喉が“ゴクリ”と鳴った。
 “ビクッ”と、屹立した分身が震えて、一層硬度を増した。
 トランクスの中で膨張した分身の先端が“ぬるぬる”と濡れているのがわかる。
 智樹の手が篤志の手を取り、軽く引いた。
「……来て」
 待て。
 どこに行くんだ。
 言いたい言葉が出てこない。
 呼吸が荒く、腹筋に力が入る。
 通学路から外れ、人目を避けるかのように路地を抜けて、智樹は篤志を、まだ工
事が始まっていない工事現場の、うず高く積まれた資材の影へと誘(いざな)って
いた。
「トモ……なにを……っ……うぅ……」
 今までの智樹からは考えられないくらい強引に、篤志は資材へと背中を押し付け
られる。
 そして智樹の右手は、ひどく大切で愛おしいものをするように、ズボンの上から
篤志の分身を撫でさすってた。
「アッくん……辛いんだよね?」

 ジ……ジジ……

 何の音だ?
 思う間もなく、ズボンのファスナーが引き下ろされていた。
「僕、もう我慢出来ない。約束があるから我慢しようって思ってたけど、ちゃんと
日曜まで我慢しようって思ってたけど、もうダメ。嘗めたいの。ぺろぺろしたいの。
アッくんの精液が飲みたい。味が知りたい。匂いを知りたい。ねえお願い。お願い。
助けて? 僕を助けて? もうダメになる。狂っちゃう。だから許して。いけない
僕を許して」
「トモ……やめ……」
 するっとファスナーの内側へ智樹の右手が入り込み、先走りの液で濡れたトラン
クスの前開きのボタンをもどかしげに、だが、器用に外した。
「いいよね?」
 じいっと見詰める智樹の瞳に、淫猥なオンナの色が浮かぶ。
 ズルくて淫らで、欲望に正直な淫婦の瞳だった。
 智樹は篤志の答えを待たず、地面に膝を付いて、神に供物を捧げる巫女のように
彼の前へ跪いた。
「あぁ……すごい……」
 智樹の熱い溜息が、トランクスから引き出された篤志の分身にかかり、そうして
ようやく篤志は自分のそれが智樹に「食べられ」ようとしている事を知った。
「これがアッくんのちんちん……すごい……思ってた通り……ううん、ずっとすご
い。熱い。ヤケドしちゃいそう……」
「う……ぅ……」
 ひんやりとした智樹の右手が屹立した分身を優しく握る。
 それだけでもう射精してしまいそうだった。
「ト……だ……で、出る」
「まだ、ダメ」
「うっ」
 根元をぎゅっと握られる。
 智樹は篤志の分身に顔を近付けると“すんすん”と匂いを嗅ぎ、すぐに今度は
“すううぅぅぅ…”と胸一杯にその匂いを吸い込んだ。
179名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:46:26 ID:pnjx7bOl
「ああ……アッくんの匂い……すごい……すごいよぅ……クラクラするぅ……」
 縮れた陰毛が生い茂る根元の部分にまで鼻を深く埋め、智樹は“もあっ”と蒸れ
た汗と尿と甘酸っぱい匂いを堪能した。
 いつ人が……工事の人が来るかもしれない場所で、アイドルも裸足で逃げ出しそ
うな美少女が、自分の分身の匂いを嗅いでうっとりしている。
 その異常性に、篤志は眩暈するほどの快感を覚えた。
「アッくん……嘗めたい……いい? 嘗めていい? 嘗めてもいい? 嘗めさせて?
 いいよね? ぺろぺろしてもいいよね? うんって言って? ぺろぺろ嘗めても
いいって言って? 頷くだけでもいいから僕を許して? 我慢出来ない僕を許して?
 嘗めたい。嘗めたいの。涎が出そうなの。ヘンになっちゃうの」
 熱に浮かされたようなうわずった智樹の声が、篤志には遠かった。
 嘗めるのか。
 そうか。
 嘗めてくれるのか。
 ただ、こくりと頷いた。
「ありがとうっ」
 弾んだ智樹の声が、どこか遠い所から聞こえた。
 もうどうでもいい。
 どうとでもしてくれ。
 だが、
「んうっ……」
 感じたのは、唾液にまみれた粘膜による軽い接触などではなかった。
 嘗めたのか?
 いや。
 違う。
 そうじゃない。
 嘗めるのではなかったのか!?
 何をしているんだ!?
「ぅあ……」
 ひどくぬるぬるしててあたたかいものが、分身全体をすっぽりと包み込んでいた。
 “くちゅくちゅ”とした粘液質の水音と共に、体の中身が分身から吸い上げられ
るような感覚。
 ねっとりとした熱いものが絡みつく感覚。
 腰が震え、背筋を“ぶるる”と快美感が走り抜ける。
「トモ……お前……」
 篤志の分身を口いっぱいに頬張っていた智樹は、ちゅるんと分身から口を離すと
悪戯っぽい瞳で篤志を見上げた。
「ごめんねアッくん。我慢出来なかったの。口いっぱいにアッくんを感じたかったの」
 そう言いながら、ツヤツヤとしたゴムみたいな質感の亀頭を、智樹は唾液をたっ
ぷりと絡ませた舌でぺちょぺちょと嘗めた。
 ピンク色の唇が、とろりとした粘液で妖しく濡れて光っている。
 それは智樹の唾液なのか、それとも……。
「ここ、汚れてる……ずっとシテなかったの? ……僕がキレイにしてあげるね」
 嬉しさを隠そうともせず、智樹の弾んだ声が吐息と共に篤志の分身を震わせた。
「トモ……やめ……」
 亀頭のカリの部分の皮を指で下に引っ張り、智樹はそこに溜まったチーズともヨ
ーグルトともとれる、白っぽくてネトネトした恥垢を、心の底から嬉しそうにうっ
とりとしながら丁寧に舌で嘗め取っていく。
「トモ、やめてくれ、いいから、そんなところまで」
「したいの。いいでしょ? ダメ? 嘗めたいの。きれいにしたいの。スゴイ匂い。
唾がいっぱい出てくるよ」
 パクッと亀頭だけ口内に咥え、舌で“ねろねろ”と亀頭の周りを嘗めたくる。
 ざらざらとした舌の表面が恥垢を削ぎ取り、唾液と混ぜられて“こくり”と嚥下
された。
「ダメだ……って、あっ……うぅ……で、出るから! もうっ……」
 篤志の、まるで怯えているかのような震えの声音に、智樹は喜びに溢れた笑みを
浮かべて大きく口を開けた。
「いいよ! 出して! 僕の口に出して!」
 巣で待ち侘びた雛鳥が、エサを持ってきた親鳥に向かってそうするように、智樹
は目を細めてはしたないほど口を開けた。
180名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:48:05 ID:pnjx7bOl
 紅い口腔内で、ピンク色の舌が淫靡にチロチロと踊る。
 その瞳は「大好きなアッくんの精液をとうとう味わえる」という悦びに満ち溢れ、
涙で潤んで輝いて見えた。
「あっ……だっ……ッ……」

 びゅるっ…

 精液というよりも精魂とでも言いたくなるほどの、プルプルとしたゼリー状のカ
タマリが“ぼととっ”と智樹の喉奥を叩いた。
「んっ……うっ……ひっ……」
 ビクッ…ビクッ…ビクッ…と篤志の腰が震え、引けてしまうのを、智樹は彼の腰
を抱いて引き寄せることで逃すまいとした。
 篤志の精液を一滴たりとも零してなるものか、とでも言うかのような、貪欲な
「本能」が成さしめた行為だった。
 “ごくり”と大きく智樹の喉が鳴る。
 たっぷりとした濃い精液が、“どろどろ”と食道を胃の腑に落ちていくのを自覚
する。
『あぁ……濃い……すごい……におい……』
 口腔内も食道も鼻腔も、全てに篤志の匂いが満ちていた。
 それが智樹に、泣きたくなるほどの幸福感と世界に誇りたくなるほどの充足感を
与えてくれる。
『アッくんが僕の口で射精してくれた!!』
 大きな声で青空に向かって叫びたいような気分だった。
 歓喜のあまりの大きさに“ぶるるっ”と体が震える。
 腰周りが熱ぼったくて、気だるさが全身を覆っていた。
 あそこは触らなくても既にどろどろになっているのがわかる。パンツにシミが出
来ているどころの話ではない。べっとりと濡れ染みて、じゅくじゅくとした湿気に
内腿を滴り落ちるのではないかと思う。
 口で受け止めただけでこれだ。
 もしあそこで受け止めたら、膣内で射精してもらったら、いったい自分はどうなっ
てしまうのだろう。
 智樹はそれを考えると“ゾクゾク”としたさざなみのような震えで腰が砕けそう
になる。
「トモ……俺は……」
 篤志は右手で目元を覆い、まさに「耽溺」としか言いようの無い表情で股間を嘗
めしゃぶる幼馴染みから顔を逸らした。
 出してしまった。
 智樹の、友人だった、男だった、幼馴染みの口に、思い切り射精してしまった。
 そして今もなお、智樹は嬉しそうに、楽しそうに、幸せそうに、白い精液が滲む
亀頭の割れ目……鈴口にすぼめた唇を付けて吸い上げたり、舌先を割り入れて嘗め
取ろうとしている。
 その顔にはもう、かつて共にボールを追いフィールドを駆けたパートナーの面影
は無かった。
181名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:50:02 ID:pnjx7bOl
たぶん次で終わり。
大量投下スマソ。

あ、まだ無題。
コンセプトは「明るいエッチ」「No鬱」「ギャグ風味」。

またお会いしましょう。
182名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 07:44:47 ID:yizW70Sn
友達が女性化して迫ってくるというのは、あまりないから新鮮だった
巨乳…いい
183名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 08:14:33 ID:AeZmVsHO
('A`)
184名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 08:29:02 ID:9M3lYaF2
GJ
TSタブレットの続き書くの延期して待ってます
185名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 13:15:52 ID:KHcLKOzP
凄く面白かった!
続き楽しみにしています。
186名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 13:28:57 ID:mwmdrz3B
いいね!
主人公女性化してほしかったな
187名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 22:51:23 ID:HCdnb8UN
>>186
百合っぷるもいいね!
しかしTSには夢がパンパンに詰まってるな
188名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 01:51:01 ID:m/83ATit
ID:pnjx7bOl

エロいし面白いですね、GJ!
こんな軽くさらっと読める文章書ける人うらやましい
189名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 09:07:47 ID:g++K6hJ3
190名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 23:20:38 ID:KoI6WIuX
ギャグ分抜いた「ゆでたまっ!」に見えた
191名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 00:00:01 ID:vnEpbEme
192名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 20:38:09 ID:582gFeAS
193名無しさん@ピンキー:2009/08/25(火) 19:31:00 ID:mxgP2d+l

・・・
194名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 22:03:06 ID:a6+ySx7W

● ● ●
195名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 01:47:09 ID:KwcNxOq9
かなり昔の多分ここの過去スレで、探してるものが
あるんだけど知ってる人いたら教えてくれ
多分ウェブ上の外国の小説だったんだが
部下の女性を見下していたら巨乳の女に性転換させられてその
元部下の秘書だか部下になって屈辱、っていうやつ

該当ログかご本尊か似ている小説があったらよろしくお願いします
196名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 06:13:12 ID:x9btg5Hn
>>195
ggrks(^^
ttp://www.google.co.jp/
197名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 08:26:44 ID:7kA7QNfv
>>2の保管庫に残ってるんじゃないか?

少なくとも俺は読んだこと無いが
198181:2009/09/03(木) 02:13:02 ID:Ctn9dg0f
こんばんは。

続き。
199名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:13:36 ID:Ctn9dg0f

         §         §         §

 なんだかもう、色々なものを「奪われてしまった」気分でいっぱいだった。
 背が高くて、可愛くて、スタイル良いのにおっぱいがスゴくでかくて、エロいけ
ど自分以外には簡単に気を許さない女。
 だけど自分には文字通り身体も心もあらん限り尽くしてくれる女。
 最高じゃないか。

 でもそいつは、ついこの間まで「男」だった女だ。

 小さい頃からの幼馴染みで、地元の少年サッカーチームでペアを組む前からの付
き合いだ。ちょっとした視線や呼吸で相手が何を考えているか、何を求めているか、
手に取るようにわかる。
 世の恋人同士でもこうは行かない。
 野球では長年連れ添ったバッテリーのキャッチャーを「女房役」などと言うが、
篤志にとっては智樹がまさしく女房役だった。
 他のチームメイトでは困難な状況でも智樹と一緒なら切り抜けられた。
 智樹は篤志の呼吸を読み、篤志が望む最高の位置にパスを通す。篤志は智樹が自
分の最も受けやすい位置にパスを通すと信じて疑わず、なんとしてもルートを確保
し、その地点を目指す。二人で入れた得点は数えきれず、また二人が演じるストラ
イカーとハードワーカーは状況によってめまぐるしく入れ替わった。そしてまた、
篤志はパワーと度胸でチームを引っ張り、智樹は緻密な計算とテクニックで篤志を
フォローした。
 それを最高のコンビと言わずなんとしよう。
 そんな関係だったのだ。

 それが「女になりました」「はいそうですか」と切り替えられるものか。

 ……なのに。

 つまるところ恋というのは、思考と記憶と快楽中枢との回路の連結に他ならない。
 「好ましい」と感じる相手に対して、過去に出会った人間と照らし合わせ、対象
が自分にとって気持良い相手かを知った時、その快楽を与えてくれる対象に執着す
るようになる。
 それが恋だ。
 智樹は恋をしている。
 それはどうも事実のようだった。
 しかも生半可の恋じゃない。
 身も心も溺れ、全てを捧げ全てを受け入れるイキオイで篤志を求めるような、そ
んな恋だった。

「アッくん?」
 ぼんやりとしていた篤志は、自分の股間の前に跪き、射精して若干しんなりとし
た分身をまだ嘗めている智樹を見下ろした。
 その光景は、凄まじくエロい。
 正直、射精したばかりの分身はひどく敏感になっているから、出来るだけ触らな
いでいてくれると助かるのだが、そんな想いすら吹き飛びそうなエロさだった。
 射精したばかりだというのに、再び下半身への血流を感じてしまう。
 智樹を見下ろしている事で、三角布を外したセーラー服の胸元が彼から奈落に落
ち込むような深いクレヴァスを形成していた。
 そこにはチラリと、スカイブルーのブラが可憐なフリルが覗いている。
『こんな、可愛い……ちくしょう……』
 何に対しての憤りなのか。
 それも自覚出来ないまま、篤志は智樹の胸元に手を伸ばした。
「……ぁ……」
 智樹が、篤志の意図を不意に理解して小さく声を上げ、頬を赤らめた。
 自分から積極的にアプローチするのは平気なのに、立場が逆転した途端、激しい
羞恥を感じてしまった。
200名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:14:30 ID:Ctn9dg0f
 篤志には、そうとしか思えない。そうしてそれが篤志の目には、たまらない可愛
らしさとして映ってしまったのだった。

 ――そうか、積極的になれば、こういう可愛らしいところをもっと見せてくれる
のか。

 言葉にすればたぶんそんな感じの想いが、篤志の胸を苦しいほどに満たした。

 やばい。

 理性の片隅で別の自分が声を上げる。

 やめろ。
 戻れなくなるぞ。

 そうも聞こえた。
「アッくん……んっ……」
 ゆっくりと篤志の手が伸び、人差し指がセーラー服の胸元に忍び込む。
 彼が“そうしやすい”ように、智樹が身を起こして精一杯胸を逸らし、彼に“捧
げ”ると、汗ばんだ左乳房とブラの間に、男の子の太くて骨ばった人差し指がする
りと、滑り込んだ。
「……ッ……」
 篤志の荒れた指先の皮膚が、ぷくっとパンケーキみたいに膨らんだ乳暈を擦る。
 指先はすぐに硬くなった“ピンクの先っちょ”に到達して“くりっ”と転がした。
「ぅんっ……」
 智樹は反射的に“きゅんっ”と首を竦め、手の中のものを“ぎゅっ”と握り締め
た。
「いだだだだだだだだっ!!!」
「あっ!ご、ごめんっ!!」
 思わず、手にしていた篤志の分身を開放し、それからすぐに再びやわらかく握り
直す。
「ちょ……おまっ……」
 智樹の中では、分身から手を離すという選択肢は無いらしい。
「だってア、アッくんが急にするから……」
 折れるかと思った。
 篤志は海綿体も無理な力が加わると「骨折」してしまうことを知っている。
 これは医学的にも呼称されていることだ。
 もう、どうでもいいことだけど。
「俺のせいかよ」
「そうだよ」
「さよけ」
 拗ねたような……いや、思い切り拗ねた感じに唇を突き出し、上目遣いに睨んで
くる智樹の目が、ひどく甘く濡れていることに篤志は気付いていた。
「……っ……んんっ……アッく……ん……」
 “ふにょふにょ”と悪魔的なやわらかさの乳房を感じながら、硬く尖った乳首を
“くりゅくりゅ”と転がすと、智樹はその感覚を余すところ無く捉えようとでもす
るかのように目を瞑り、篤志のするままに身を委ねる。

『それに体だってスゴイよ? おっぱいなんか手に余るし、白いしやーらかいし先っ
ちょピンクだし。嘗めたり吸ったりしたらチョーキモチイイと思う』

 智樹の言った通りだった。
 視覚的なヴォリューム感は、学校の女子なんかメじゃない。
 なんだこの巨大感は。
 それに肌は白いし、やーらかいし、先っちょはピンクだし。
 きっと、嘗めたり吸ったりしたら「チョーキモチイイ」のは、事実で確実で真実
なのだろう。
 うっとりととろけた顔で身を任せている智樹は、唇がうっすらと開いてまるでキ
スを請うているようで、むちゃくちゃエロい。
201名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:15:08 ID:Ctn9dg0f
 鼻腔が少し膨らんで「んふ……んふっ……」とひそやかな鼻息が聞こえているの
も、扇情的だった。
「……ぁ……」
 篤志は“ぐいっ”と強引に手の平を左のおっぱいとブラの間に深く挿し入れ、掬
い上げるようにしてたっぷりとした重量感の柔肉を引っ張り出した。
 智樹が少しだけ痛そうに眉を顰めたが、構わなかった。
 ずしりとした重みと、もったりとしたやわらかさ、それに手に吸い付くようなしっ
とりとした質感に手が震えた。
 汗ばんで“ぶりゅん”とまろび出た乳肉が、工事現場の片隅の、うず高く積まれ
た資材の影で「揉んで」「ぺろぺろして」「ちゅーちゅーして」「ぺちゃぺちゃし
て」と訴えている。
「智樹……」
 眼下の少女の顔は汗ばんで赤らみ、浅く早い呼吸を繰り返している。
 智樹は気付いている。
 篤志が、自分の乳房を「いま」「ここで」「すぐにでも」「嘗め」「しゃぶり」
「吸い付き」「味わいつくしたい」と願っていることに。
「僕はアッくんのモノだよ? アッくんの女なんだよ? アッくんがいつでもどこ
でも好きな時に好きなようにして、いいんだよ?」
 プールの更衣室で言った言葉を唇にのせ、智樹は篤志の理性をとろかしてゆく。
 左の乳房を掴んだ手に、智樹の鼓動の高鳴りや早さがダイレクトに伝わってくる。
 智樹も興奮している。
 俺を求めて体を熱くしている。
 篤志はそう思った途端、愚直なほど正直な分身が、再び硬く張り詰めて立ち上が
り、そして自分がもう“どうしようもないところ”まで来てしまったことを知った。

■■【6】■■
 日曜日の自宅のリビングで、篤志は1人、Tシャツと短パンのままソファに身を
預けながらぼんやりとテレビを見ていた。
 目の前のガラステーブルには、すっかり氷の融けてしまったアイスカフェ・オレ
のグラスが、ひどく汗をかきながら一口も飲まれないまま立ち竦んでいる。
 壁の時計を見れば、短針と長針があと少しで12時を指そうとしている。
 正午だ。
 智樹に返事をしないといけない。
 そう思いながらも、ズルズルとこんな時間まで無為に過ごしてしまった。

         §         §         §

 あの後。

 金曜日の朝の、あの後。
 工事の人達が現場にやってきた声が聞こえなかったら、間違いなく篤志はあの場
所で智樹を押し倒していただろう。
 フェラのあまりの気持ち良さに罪悪感とか背徳感とか、そういう常識的なものが
ことごとく砕かれて、手にしたおっぱいの大きさとか重さとかやーらかさとか、そ
ういうもので頭がいっぱいになって、しかもそれが自分のモノなんだと、恋する潤
んだ瞳の相手から甘い声で囁かれたら、健康で常識的な高校男子だろうとも狂って
しまうというものだ。

 ――確かに自分はおっぱいが好きだ。

 篤志は思う。
 おっぱいが好きで巨乳が好きで、見るのも触るのも大好きだ。
 今まで付き合った彼女は3人で、体の関係にまで至ったのは5人だった。残念な
がら付き合った彼女の中で体の関係にまで至ったのは1人しかおらず、他の4人は
その場限りの体の関係というやつだった。
 そこに心は無い。
202名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:16:04 ID:Ctn9dg0f
 少なからずこちらも好意を抱き付き合った彼女は、一人目からBカップ、AAカッ
プ、Cカップという、巨乳とは対極の女の子だった(Cカップは篤志の中では巨乳
カテゴリには分類されないらしい)。ところが体で繋がった女の子は、先のCカッ
プちゃん彼女の他は、Eカップ、Fカップ、Eカップ、Gカップという、堂々たる
巨乳ちゃんばかり。
 心を取れば乳が無く、乳を取れば体が無い。
 そんな感じ。
 ところがそこに、心も乳もある女が現れた。
 お互いに、ちょっとした視線や呼吸で相手が何を考えているか、何を求めている
か、手に取るようにわかる。
 本当に嫌なことやして欲しくない事は絶対にせず、いつも自分の意を汲み取って
先を行ってくれる。
 最高の女房役で、最高のパートナー。

 だが、「男」。

 元は、「男」。

 その元男の色香に絡め取られ、いつ誰が来るとも知れぬ場所で分身を嘗められ、
しゃぶられ、その可憐な唇を精で汚してしまった。
 拒否出来たはずなのに、出来なかった。
 冷静となった今では、それがひどく恥ずかしい。


 篤志は工事現場から智樹の手を引いて逃げ出した後、真っ直ぐ学校に向かってホ
ームルームギリギリに教室へと滑り込んだ。
 その間、智樹は一言も話さなかった。
 どこかふらふらとして、顔を火照らせ、うっとりとした眼差しで篤志の横顔ばか
り見ていた。
 それはもう完全な、どうしようもないほど恋に溺れたオンナの眼差しだった。
 それが智樹の可愛らしさ、可憐さ、色っぽさに拍車をかけていたことは否めない。
 四日間でアップした“美少女力(びしょうじょ・りょく)”が、朝の出来事でM
AXまで上がって限界数値を突破しやがったようだ。
 そして彼ら2人が教室に入った途端、誰もが思った。

 ――やったな。

 男子は驚きやら悔しさやらの入り混じった複雑で滑稽な表情を浮かべ、女子は驚
きや嫉妬や好奇心の入り混じった、まるで妹か手のかかる子供にするような表情を
浮べていた。つまりは男子は「上手いことやりやがってコンチクチョウ。さっそく
ヤリまくりのハメまくりかよ」であり、女子は「あ〜あ、先を越されちゃった。ま
あいいわ。ともかくもようやく引っ付いたってワケね」であった。
 ほっとけ余計なお世話だ。
 目に力を込めて睥睨したら、男子の集団から握り拳に親指立ててアニキな笑顔で
力強く頷かれた。
 だれがGJか。ブッ殺すぞてめぇら。
 当然の事ながら篤志のそのメッセージはこれっぽっちも伝わらなかったが。

         §         §         §

 短いホームルームを済ませて体育館に移動し、篤志は夏休み中の部活動を控えて
部室に顔を出した。
 意外だったのはいつも付いてこようとしていた智樹が、今回に限って先に帰って
しまった事だ。
 拍子抜けした。
 そして、ちょっとだけ残念に思った。
203名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:16:38 ID:Ctn9dg0f
 篤志の脳には、すっかり朝のフェラの気持ち良さが刻み込まれてしまっていたの
だ。思春期の高校男子の欲望と身勝手さと精神年齢の低さが、「フェラくらいなら
もう一度してもらえるかも」と小狡(ずる)い思いを抱いていたとしても、誰が責
められようか。

 そうして1人で帰宅した篤志は、夜に一通のメールを受け取った。

『日曜日の正午ね』

 それだけだ。

 それだけだったが、それの示す意味は明白だった。
 「日曜日の正午までに返事を聞かせて欲しい」
 そういう事なのだろう。
 篤志はそう思った。
 でも、まだ逡巡していた。
 躊躇っていた。

 ――智樹を抱きたい。

 それがもう、自分でも誤魔化せない本心なのだと気付いてしまったからだった。
 だからこそ逆に理性は迷走していた。

 ――俺は本当に智樹を抱いていいのか?

 篤志は、ずっとそう自問していたのだった。

         §         §         §

 結局、土曜日は智樹から一度もメールは来なかったし、電話も無ければ姿を見せ
る事もなかった。
 自分から連絡するのはなんだかシャクで、篤志は当然のようにメールも電話もせ
ず、当然のように会いに行こうなどと思わなかった。
 こうなったら意地の張り合いだ。
 負けるかチクショウ。
 そんな気分だった。
 智樹の事だから、日曜の返事が待てなくて土曜日にもやってくるに違いない――
と、心の隅で思っていた自分を見つけてしまった反動だった。
 なんて恥ずかしい。
 ただそれが余計な飢餓感を煽ってしまったのか、篤志は土曜日の一日中、気が付
けばものすごくいやらしい妄想がムクムクと頭をもたげてきてものすごく困った。

  あの時のフェラの感覚。
  智樹の嬉しそうな表情や仕草や視線。
  舌の動きや口内の湿った感じとか。
  “くちゅくちゅ”“ぴちゃぴちゃ”などの粘液質な水音。
  手に感じたおっぱいの重みとかあたたかさとかやわらかさとか。
  指先に感じた乳暈と乳首の勃起した硬さとか熱さとか。
  嘗めたい。
  吸いたい。
  舌で硬く尖った乳首を“くりくり”と弄くったら、智樹は喜ぶだろうか。
  それよりも、あのおっぱいで挟んで扱いてもらえたら最高じゃないだろうか。

  ――パイズリ。

  そう、パイズリだ。
  智樹のあのぽよぽよのおっぱいはGカップの清美よりも大きかった気がする。
  Hカップだろうか?
  それともIカップ???
  まさかそれ以上……??
204名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:17:24 ID:Ctn9dg0f
  なんてことだ。
  それは未知の領域じゃないか。
  人類に残された最後のフォロンティアは是非とも踏破せねば。
  アレを挟んだら、すっぽりと隠れてしまわないだろうか?
  というか、もしバックで突きまくったらどんだけ揺れるんだ?

 そんないやらしい想像ばっかりだ。
 朝飯食った後で、「気付いたら勃起してた」なんて体験はそうそうあるものじゃ
ない。テレビを見てても頭の中は智樹をどんな風に「犯すか」というシミュレーショ
ンで満ちていたのだ。
 それがどんどん加速した。

 11時を過ぎる頃にはもう、智樹を「抱くか抱かないか」の問題はとうに過ぎて
いた。

 今もう、幼馴染みで男だった智樹を「どんな風に抱くか」と問題が摩り替わって
いる。

 智樹に正面から覆いかぶさって、そのまま正常位で突きまくる。
 智樹に跨らせ、騎乗位で腰を前後に振りながら揺れまくるおっぱいを揉む。
 智樹に跨らせ、騎乗位で上体倒して密着したたまま腰を突き上げて中出しする。
 智樹をにうつ伏せにし、寝そべりながらバックで挿入して中出しする。
 智樹に壁へ手をつかせ、バックから突きまくりながらがっつりと腰を掴んで中出
しする。
 智樹を服を脱がせないまま立たせ、服の中に手入れておっぱい揉みながら突き上
げる。
 智樹と対面座位でキスしながらおっぱいを揉みまくり乳首を吸いながら中出しす
る。

 そんなシミュレートばかりだ。
 もしそれが智樹の作戦であったら、篤志はまんまとその策略にハマった事になる。
 それまで毎日のように過剰なセクシャル・アプローチを繰り返しておこいながら、
土曜日には全く連絡を取らないことで、逆に篤志に智樹の事しか考えられなくした
のだから。


 そんな風に、青い春と書いて青春真っ只中の思春期エロ・ボーイ妄想でぼんやり
としていたら、11時頃、母親が買い物に行くと言い出した。
 ので、適当に返事をしておいた。どうせ篤志と自分しかいないから適当に惣菜で
も買ってくるつもりなのだろう。
 父親はいつものように休日出勤で朝からいない。
 頭打ちでそれ以上は上に行けない、行く予定の無い営業部課長といえども、会社
全体の業績が芳しくなければイヤだとも言ってられないのだろう。中年営業マンの
くせに趣味ではパチンコもゴルフもやらない父親だったが、映画だけは小さい頃か
ら和洋関係無く良く連れて行ってもらったものだ。
 実は、今日も封切られたばかりのマイナーSF映画を父親と見に行く予定だった
のだが、ポッカリと空いてしまった形となる。
 高校生にもなって親と映画に行くことを篤志は別に恥ずかしいと思ったことは無
いが、小さな劇場のマニアックな単館上映作品を一緒に見てくれる友人も、まして
や恋人もいない状態では他に選択肢が無いのだから仕方ない。それに少ない小遣い
をやりくりする身としては、親の奢りというのはひどく魅力的なものなのだ。
205名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:18:38 ID:Ctn9dg0f
 TVでは、さして面白くも無いお笑いピン芸人の必死過ぎる顔が暑苦しくも右往
左往している。
 天気は上々。
 クーラーは快適。
 目の前のガラステーブルの上には、氷が完全に溶けて薄まり、飲む気を削ぐアイ
スカフェ・オレのグラス。
 時刻は11時59分。
 そろそろ智樹に電話しなくてはいけない。
 重い腰を上げ、ケータイのボタンを押そうとした、丁度そのタイミングで。

 玄関のチャイムが鳴った。

■■【7】■■

 玄関を開けたらそこに「馬鹿」がいました。

 まさしく「馬鹿」としか言いようが無い、歩く猥褻物と言うか、公衆道徳の裏切
り者と言うか、とにかく青少年健全育成条例とかを頭っからガン無視した卑猥な格
好で。
「じゃーーん!」
 しかも、自分で「じゃーーん!」とか言ってるし。
「アッくんに妊娠させてもらいに来ました!」
「うるせぇバカ!」
 即座にバタンとドアを閉じ、ロックしてチェーンかけて玄関先に座り込んだ篤志
は、そこでようやく小さく息を吐いて大きく息を吸うと、まるで閉め出されたネコ
のようにドアをカリカリとやってる、元男で幼馴染みの爆乳少女へと怒鳴り散らし
た。
「いきなりなんだお前はぁっ!!!!」
 一瞬だけ見た。
 それで全て理解した。

 ――見たこともないような、「コスプレ風変形チャイナ」だった。

 いろんなところが“ムチムチ”だった。
 そして、“ぱっつんぱっつん”だった。
 スカート丈は太股まであった。
 マイクロミニじゃない。
 それはいい。
 ミニはミニだが、それは許容しよう。
 だがなんだあのスリットは。
 腰骨どころか脇まで入っている。
 脇とウエストと腰骨のちょっと上のところ、両脇それぞれ三点しかヒモリボンで
繋がっていない。
 そのため、まるで金太郎の腹掛けか褌みたいだ。
 あの分ではTバックとかそういうレベルじゃない。
 ノーパン確定である。
 しかもパッツンパッツンでサテン地だ。
 ツヤツヤだ。
 どこのパーティ会場から抜け出してきたんだ?って感じだった。
 おまけに胸元は大きく開いて、巨大な椰子の実みたいな爆弾おっぱいが“もにゅ
ん”と盛り上がり、今にも“ぶるん”とこぼれそうだった。
 ブラをしてたら1/3カップの話ではない。
 というか、ちょっと薄赤い乳暈が見えてた気がした。
 ニプレスも無しか?

 ふざけんな。

「いきなりじゃないよぅ〜? 日曜のお昼に来るって言ったよ〜? 開けてよ〜!
 ね〜!(カリカリカリ)」
206名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:19:37 ID:Ctn9dg0f
 『日曜日の正午ね』というのは『日曜日の正午までに返事してね』じゃなくて
『日曜日の正午に行くね』って事だったのか。
 何をどうしたらそうなるんだバカタレ。
「今、ちょっと親がいないんだ。だから今日のところは「やだー!」くれ」

 ……かぶっていた。

 即答どころの話ではない。
 智樹は篤志が何を言うか最初から分かってでもいたかのようだった。
 いや、分かっていたに違いない。
 そういうタイミングだった。
 見事に「帰って」のところがかき消されていた。
「やだーじゃねぇ」
「ねぇ入れてよぉ。中に入れてぇ? ずっと奥まで中にぃ…」
「誤解されるような言い方すんな」
「やだぁ……いぢわるしないでよぉ……中に入れてよぉ……ふにゃぁん」
 何が「ふにゃぁん」だ。
 発情猫みたいな声を出すな。
「お前みたいな破廉恥なヤツを家に入れたら俺の人生が終わる気がする」
「もうっ……。いいの? 入れてくれないとこのままここで開けてくれるまで待っ
てるよ? 近所のおばさんに聞かれたらアッくんの婚約者(フィアンセ)ですって
自己紹介しちゃうよ? あれ? むしろ僕的にはその方がいいのかな? もともと
アッくん以外の人と結婚するつもり無いし、アッくん以外の人とえっちするつもり
無いし、アッくん以外の人の子供産むつもり無いし、アッくん以外の人のちんちん
嘗めてあげるつもり」
「いい加減にしろアホタレェッ!!!!」

 ガチャン! シャリンッ! バタン! ぐいっ! ズボッ! バタン!

 ロックを開錠してチェーンを外してドアを開いて智樹を引っ掴んでドアの内側に
引き込んでドアを閉める。
 その間、5秒かかってなかった。
 びっくり日本新記録だ。
「アッく」
「黙ってろ」
 ドアを閉めて覗き穴から外の様子を伺いつつ、耳をそばだてる。
 幸い、誰にも聞かれていなかったらしい。
 楽観視は出来ないが、少なくとも通行人に聞かれた様子は無かった。
 もともと閑静な住宅街であり、休日の昼はあまり人通りが無いのだ。
「ねぇアッくん」
「黙ってろって」
「アッくん……ちょっと痛い」
「は? ……う、うわわぁ!!」
 至近距離から耳元に甘く囁かれ、篤志はぎょっとなって智樹を見た。
 そして次の瞬間、自分の手が抱きかかえるようにして幼馴染みを押さえつけなが
ら、その豊満な右乳房を鷲掴みにしていることに気付いたのだった。
「強引なのも嫌いじゃないけど、今の僕って結構デリケートだから、出来ればもっ
と優しくして欲しいな」
 ニコニコとそう抜かす色気過剰なグラマー少女から篤志はサッと離れ、離れた拍
子に上がりかまちで躓いて、あっけなく玄関に“どすん”と尻餅をついた。
 上から下まで眺めた智樹の格好は、薄暗い玄関で見ると一層淫靡だった。
 健康的なお色気とかそんな生易しいものじゃない。
 過剰だ。
 過剰すぎる。
 人間離れさえしている。
 ボンッ!キュッ!ボンッ!なシルエットは、ノースリーブ(袖なし)のチャイナ
服着た「歩くエロフィギュア」って感じだ。
 いろんな部分が実って熟して“ぷるんぷるん”だった。
 しかも当然のように、どこにも下着の線らしい線がまるで無い。
「お、お前、その格好でここまで来たのか!?」
207名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:20:24 ID:Ctn9dg0f
「……?……そうだよ?」
「そうだよ?ってなぁ……」
「ちょっと暑かったかな?」
「いや、そういう問題じゃなくて」
「下着つけてなくても、この服って結構暑いんだねぇ」

 やっぱりノーブラ・ノ−パンかっ!!

 篤志はげんなりして肩を落とした。
 この馬鹿は1区画離れた、時間にして7分ほどの距離を、よりにもよってこの格
好でいろんな部分を揺らしながら歩いてきたらしい。
 しかも太陽が燦々と照る真昼間に。
 さすがにハイヒールではなかったが、ローヒールの真っ赤なエナメルパンプスを
履いているのは馬鹿としか言いようが無かった。
「俺、もう外に出られねぇ……」
「ね、ちんちん嘗めていい?」
「は!?」
 よく聞こえなかった。
 今、智樹は何と言った?
「ちんちん、嘗めていい?」

 ――聞き間違いじゃなかった!!!!

「え? ちょ……おま……」
 あっという間だった。
 “んふふ〜”と笑みを浮べながら、凶悪で犯罪的で獰猛な、歩くエロ・フェロモ
ン散布ボディのエロチック・モンスターが、肉食獣よろしく篤志ににじり寄り、覆
い被さってきた。
 上半身を倒して肘で懸命に逃げようとするが、智樹はそれを軽く凌駕するイキオ
イで四つん這いのまま這い寄ってくる。
 もう逃げ場は無かった。
 ほのかに甘い香りがする。
 唇がいつもより鮮やかだった。

 ――うわこいつ口紅つけてやがる。

 そう思った途端、立ち昇る、頭がくらくらするような匂いが香水と智樹自身の体
臭の混じったものだと知った。
 “のしっ”と、重量感たっぷりな特大おっぱいがTシャツの上から篤志の胸板に
押し付けられ、“むにゅう”“ぽにょん”と形を変える。
 肩までの明るい薄茶色した柔らかそうな髪が、サラサラと揺れ動いて、実にいい
匂いがした。
「ま、待て、な? ちょっと待て!」
「待たない」
「だっ……おっ、ま…」
「待・た・な・い」
 牙城は崩壊寸前で、前線は気力が敵前逃亡して瓦解し始めている。
 敵は女のやわらかい体と火照った熱と甘い匂いと濡れた瞳と唇とその他もろもろ。
 “美少女力(びしょうじょ・りょく)”が最大MAXを越えて限界数値を突破し
た挙句、“美女力(びじょ・りょく)”にレベルアップしていた。
 多勢に無勢。
 まさしく絶体絶命の大ピンチだった。
 絶対に逃げられねぇ。
 そう思った。
「キ・ス」
「え、ええ!?」
「キスしていい?」
「だ……ま……」
「いいよね? ちゅーしていいよね?」
208名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:21:44 ID:Ctn9dg0f
 玄関先の廊下で超絶美少女な爆乳少女に押し倒され、体の前面でその甘美な肉体
の感触を味わいながら、甘くとろけるような囁きで口付けを熱望される。
 男にとっては夢のようなシチュエーションだが、篤志にとっては地獄のようなシ
チュエーションだった。
 何しろ、肉体的にも精神的にも抱きたくて抱きたくてたまらないのに、最後の最
後で『男の意地』がそれにストップかけているのだ。

 抱くのであれば、あくまで優位性と保ちながら、自分が智樹を「抱く」のだ。

 そういう矜持がある。
 なのに、今は立場がすっかり逆転していた。

 このままでは優位性も持てず、成すがままに自分が智樹に「抱かれ」てしまう。

 それだけは避けたかった。
「アッくん……好き……好きだよ? 大好き。ちゅーしたい。アッくんの唇にちゅ
ーしたい。して? ちゅーして? いいよね? いいでしょ? ちゅーして」
 熱っぽくねだる甘ったるい艶声。
 唇と唇の間隔は3センチも無かった。
 “ふうっ”と吹きかけられる吐息は芳しく、それだけで理性が吹っ飛びそうだっ
た。畳み掛けられる甘い言葉に篭絡され、目の前の艶やかでふっくらとやーらかそ
うな唇に目が吸い寄せられる。
 ピンクのルージュが艶やかに瑞々しく濡れ光っている。
 なんとかしてこの場を逃れねば。
 篤志はそんな事ばかり考えていた。
「お、落ち着け。な? こ、こここここ……ここ、玄関だし、いつかあさ」
「んふ」
 「いつ母さんが帰ってくるか」。そこまで言えなかった。
 奪われた。
 唇を。
 “ねっとり”として“ぷっくり”として湿ってて濡れてて“くちゅくちゅ”だっ
た。
 混乱した。
 甘い。
 どうして。
 混乱している間に“ぬるっ”と舌が侵入してきた。
 “ビリッ”ときた。
 口内で舌が舌に撫でられ、嘗められ、絡め取られる。
 もういい加減硬質化していた分身が、それだけで“びくっ”と震えた。

 やばい。

 そう思って懸命に堪えたが、たぶん、ちょっと、漏れた。精が漏れてしまった。
パンツの中が先走りでぬるぬるだ。キスだけで最後まで射精してしまいそうだった。
 とんでもない攻撃だ。
 “んむっ”“あむっ”“はふっ”と、唇も舌も、吐息までも味わおうとするよう
な、智樹の動きだった。
 “はあっ”と大きく息を吐き、智樹が一旦唇を離した。
 二人の唇の間を銀糸が繋ぐ。
 ごくっと喉が鳴る。
 流し込まれた智樹の唾液を、飲んだ。
 まるでアルコールを胃の腑に落としたかのようだ。
 全身が一気に“かぁっ”と熱くなった。
209名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:22:46 ID:Ctn9dg0f
「前にアッくん、知りたがってたでしょ?」
 頭がくらくらした。
 智樹が何を言いたいのかさっぱりわからなかった。
「……な……何、を?」
「必要最大限の誘惑」

 これか。

 これがそうか。

 篤志はまるで乙女のように翻弄され、感情の高ぶりが目尻に涙を宿らせたのを知っ
た。唇を奪われ舌を嬲られ吐息を堪能されて、まるで女の子のように身を震わせて
いる。
「あっ……トモッばかおまえ」
 智樹の右手がするすると蛇のように篤志の体を滑っていき、すっかり固く屹立し
てしまった元気過ぎる分身に到達して、短パンの上から愛おしそうに撫でた。
「熱い……」
「熱いじゃねぇ!さわっさわるなっ」
 智樹に、「犯される」。
 勘弁してくれ。
 どういうことだよコレは。
「ト、トモ……ちょ……」
「アッくんが好き……好き……好き……好き好きアッくん好き好き……アッくんすぅ
きぃ……」
 語尾にピンク色のハートマークがバッチリついてきているような、そんな甘った
るい声だった。「好き」を繰り返しながら“ちゅっちゅっちゅっちゅっ”と、頬と
言わず額と言わず顎と言わず、所構わず智樹がキスの雨を降らせる。
 顎を過ぎると首筋、耳元を遊ぶ。
 “んふっ”“はふっ”“はぁん”と、熱くて甘くて“むずむず”するような、濃
密なオンナの吐息が耳に吹き掛けられた。
 そうしながら“なでなで”“やわやわ”と分身を撫でて揉むのだ。
「ちょっ……ちょっと待てっ」
「待たない」
「待て!」
「まーたーなーいー」
 くねくねと体の上でくねる豊満な熱いカラダ。
 甘ったるい匂い。
 とろとろにとろけた眼差しと声。
 布地越しに“なでなで”“すりすり”と動き回る細い指。
 これで反応するなという方が無理だった。
「まっ……待てっ!!待て待て待て待て待て待てーーーっ……あっ……」

 ――限界だった。

 どうしようもなかった。
 健康で敏感で繊細な高校生男子には、あまりにも刺激が強過ぎた。
 こればっかりは、何人女の子を関係を持とうが、どうしようもない。
 篤志の股間で“びくっびくっびくっ”と分身が跳ねる。
 パンツの中で放出された精が、下腹部にとろとろと溜まる感触がした。
210名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:23:21 ID:Ctn9dg0f
「ぅあ……」
「アッくん………………出ちゃった、の?」

 答えられなかった。

 穢された気がした。

 侵された気がした。

 心の奥の、何か大事なものを失くしてしまった気がした。
 ここが寒風吹きすさぶ日本海なら「ばっかやろー!」と涙ながらに叫んでいると
ころだ。
 実際、心は折れかけていた。
 キスされて触られただけでイッてしまうなんて、正直、篤志は自分の体が信じら
れなかった。
 他の女にされたって、一度としてそんな事なかったのに。
「大丈夫。大丈夫だよ?」
「何がだいじょう」
 再び唇が奪われ、口内が蹂躙される。
 唾液が啜られ、唾液を流し込まれる。
 歯茎も歯の裏も舌先も、たっぷりと智樹の舌が嬲っていく。
 頭の芯が“ぼうっ”として、起き上がりかけた篤志が再び“くたぁ”と床に押し
倒される。
 その間に智樹の右手が短パンとパンツの中へと魔法のように“するっ”と入り込
み、射精して半分“しんなり”とした“べとべと”に濡れる分身に躊躇いも無く触
れた。
「ぬるぬる……」
 ぼんやりとした篤志に、智樹がものすごく嬉しそうな顔で“にんまり”と笑った。
 右手を引き抜き、手にべっとりと付着した精液を“ぺろぺろ”と嘗める。
 それは、前脚に付いた獲物の血を嘗める猫科肉食獣そのものに見えた。
「きれいにしてあげる」
 「何を?」と聞く前に、両手でパンツを下ろされていた。
 短パンごとだ。
 「やめろ」と言う間も無かった。
 射精してもなお半立ちに頭をもたげている分身が、パンツの端に引っかかって
「ぶるん」と飛び出した。
「ぅはん……すごい……匂い……」
 もあっと立ち昇るすえた匂いを、まるで熟成されたチーズの香りを堪能するかの
ようにうっとりと嬉しそうに嗅ぐ美少女は、間違いなく変態だ。
 そう篤志は思った。
 智樹は工事現場でそうしたように、篤志の分身に顔を近付けるとまずは“すんす
ん”と匂いを嗅ぎ、すぐに今度は“すううぅぅぅ…”と胸一杯にその匂いを吸い込
んだ。その顔に浮かぶのは満面の笑みだ。心から幸せそうで恍惚感に溢れている。
それは、見ている者まで幸せにしそうなくらいの笑みだった。
「たまらない……おいしそう……涎が出てくるよぉ……」

 ――お、おいしそう!?

 食うのか?
 食われるのか俺は?
 篤志が思わず“ぎょっ”として目を剥いてしまうほど、篤志の声が“じゅるじゅ
る”と湿っていた。
 涎が垂れそうになるほど口の中に唾液が溢れているのは、本当のようだった。
「あぁん……もったいない……」
 “ぺちゃぺちゃ”と、分身や下腹、陰毛の茂みに垂れ落ちた精液を、智樹が嘗め
取っていく。
 それはまさに皿からこぼれた御馳走のミルクを嘗め取る猫の所作だった。
 分身をソフトクリームに見立てたかのように、根元から亀頭まで舌を大きく出し
て嘗めていく。
 生温かい湿った舌が分身に絡まり、ねっとりと唾液が塗り付けられていく。
211名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:24:40 ID:Ctn9dg0f
 下腹の茂みに付着した“ぷるぷる”とまるでゼリーみたいなカタマリの精液を、
智樹は舌で掬うようにして嘗め取る。
 そうして噛めば“ぷちぷち”と音がしそうな精液ゼリーを口内で“くちゅくちゅ”
と転がし、その味覚と触覚をたっぷりと堪能してから“ごくり”と嚥下した。
「んふっ……すっごく……濃い……」
 その表情の、なんとエロいことか。顔が紅潮し汗ばんで、目が薄い膜が張ったよ
うに潤んで揺れている。コスプレチャイナの内側から“どかん”とブチ破って飛び
出しそうな爆弾おっぱいの先端では、こりこりとした乳首が硬く勃起して篤志の剥
き出しの太腿を刺激していた。智樹の四つん這いの尻がゆらゆらと揺れているのは、
太腿を擦り合わせているからか。今の智樹のあそこは、それはもう“ものすごいこ
と”になっているに違いなかった。きっと“ぬるぬる”で“とろとろ”で“くちゅ
くちゅ”だ。
 そんな尻を玄関のドアに向けて、智樹は篤志にのしかかって彼の分身を嘗めしゃ
ぶっているのだ。
 今、もし玄関を開けて母親が帰ってきたら、全てが終わってしまう気がする。
 篤志はそう考えて、背筋を冷たい汗が伝うのを感じる。
 いや、まだ母親ならいい。
 さっき自分はドアの鍵をロックしたか? チェーンをかけたか?
 そう思いながら篤志がドアを見れば、案の定、施錠もしてなければチェーンもか
けていなかった。

 ――やばい。

 もし何かの拍子でN○Kの集金とか新聞屋とか、近所のオバサンがやってきたら
――。
「ト、トモ、わかったから! な? な? 俺の部屋に行こうぜ? な?」
 “ぺちゃぺちゃ”“ちゅるちゅる”“くぽくぽ”と、分身を一心に嘗めたり吸っ
たり咥えたりしている智樹に、篤志は理性を総動員して声を掛けた。
 それも、一度射精して少し頭のモヤが晴れたから出来た事だ。
 さっきまで、まるで出来なかった。
「やーだ」
 だが、そう言って智樹は再び「ぱくっ」と分身を咥え、口内で“ちゅくちゅく”
と舌を絡ませた。
「ちょっ――うひ」

 やばい。

 マジでやばい。

 声が出た。

 半立ちだった分身が“ムクムク”と身をもたげ、硬度を増すのがわかった。
『なんでこいつ、こんなに上手いんだ!?』
 今まで付き合って肉体関係になった女達でも、ここまで上手くはなかった。
 弱いところを的確についてくるのは、智樹が元は男だったからだろうか?
「わ、わかった!! わかったからっ!!!」
 まさしく耽溺といった風に自分の分身を愛おしそうに嘗めしゃぶる幼馴染みへ、
篤志は悲鳴じみた声を上げた。
「何がわかったの?」
 “ちゅるん”と哀れな篤志の分身を開放し、唾液やらなんやらで“ぬらぬら”
“てらてら”と濡れ光るそれを右手で“やわやわ”と揉みながら、智樹は面白そう
に微笑んだ。
 ……が、目が笑っていない。
“僕の楽しい時間を誤魔化して奪おうなんてしたら、ただじゃおかないから”
 そう言ってる気がした。
「ね。何がわかったの?」
「ぅおひ」
 なおも言いながら智樹は“にゅるにゅる”と分身を扱き始める。
「待てっつってんだ!!」
「きゃひんっ」
212名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:25:42 ID:Ctn9dg0f
 篤志は頭にきて、コスプレチャイナを主張激しく内側から押し上げるおっぱいの
先端を、親指と人差し指で“きゅむっ”と摘み、捻り上げた。
「待て。トモ。な?」
 “くにくに”と乳首を捻りながら噛んで含めるように忍耐強く言うと、智樹はよ
うやく分身から手を離した。
「んひぅ……ぅ……ぁあんっ……」
 そうして目を瞑って首を竦めながら、笑み歪めた口から艶っぽくてひどく熱い吐
息を吐き出す。

 ――いかん。逆効果だ。

 “とろん”とした瞳が「もっとして」と訴えていた。
 こうなったら仕方ない。
 いやもう本当に甚だ不本意ではあるが仕方が無い。
 篤志はそう自分を納得させ、のしかかっていた智樹を体からなかば強引に“ころ
ん”と転がして、今度は自分が上になった。
 そうして智樹の両脚を開かせて間に割って入り、前垂れのようなチャイナを“ぺ
ろん”と捲り上げる。
「いやん」
「いやん、じゃねぇ」
 案の定、智樹はノーパンだった。
『うわ……』
 思わず心の中で嘆息する。

 ――すごい状態だ。

 “ぬるぬる”で“とろとろ”で“くちゅくちゅ”で、とにかくものすごい大洪水
だった。大陰唇も小陰唇もすっかり充血して“くぱあっ”と開いていたし、キレイ
に処理された茂みも蜜を吸って下腹にしっとりと張り付いている。クリトリスが包
皮からちょこんと顔を出している時点で、どこをどう見ても『準備万端いつでもO
Kカモンベイベ』な感じだ。そんな智樹の開かれた股間から“むんっ”としたオン
ナの“性臭”が立ち昇り、篤志の頭が一瞬“くらっ”とする。それは濃密な、質量
さえ感じさせる暴力的なフェロモンのカタマリだと感じた。
 白い太腿の内側にまで幾筋も垂れ落ちた跡がある事に気付き、下を見れば、玄関
先の廊下にはポツポツとあちこちに水滴が散在していた。
「犬のヨダレみてーだな……」
「いやん」
「だから“いやん”じゃねぇ」
 その溢れかえったフェロモン洪水大災害の中心に、篤志はナマの分身をあてがっ
て“ぬるぬる”“ぬちょぬちょ”と濡れそぼった陰唇を捏ねてみせた。
「あぁんっ……あっ…あっ…あっ…あっ……あぁ〜〜〜……入れてぇ……入れてアッ
くぅん……」
 それを敏感に感じ取り、即座に智樹が“くねくね”と腰をくねらせる。
 陰唇の内側が“ぬらり”とし、その下の楚々とした慎ましいエイナス(アヌス)
までもが“きゅきゅ”とすぼまった。
 パッツンパッツンなチャイナの胸元では迫力ある超重量級の特大椰子の実爆弾おっ
ぱいが、体をくねらせた拍子に“たっぷんたっぷん”と面白いように踊り跳ねている。
 男としては、眩暈するほどのエロティックな光景だ。
 しかも“くちゃくちゃ”とした陰唇と、“こりこり”としたクリトリスが犯罪的
にキモチイイ。思わず喉が鳴り、篤志はそれを誤魔化すため、ことさらにしかめつ
らしい顔で智樹を見下ろした。
「入れて欲しいか?」
「入れて欲しいっ! 入れて欲しいよぉっ!! アッくんのちんちん欲しいっ……
中に入れて! ずぼずぼって入れて! アッくんのおっきくてかたぁいちんちん」
「や、やかましいわっ!!」
 問いに対して、はしたなく破廉恥に卑猥な言葉を大きな声で訴える智樹の口を、
篤志は慌てて塞いだ。
 こんな所で大声出されて、外にまで漏れ聞こえてしまっては、いくらなんでも全
く意味が無い。
「い、入れるのは俺の部屋で、だ。ここじゃダメだ。わかるな?」
213名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:27:07 ID:Ctn9dg0f
 その言葉に、智樹は両手で篤志の手を掴んで引き剥がし、「ふええぇ」と世にも
情けない声を上げた。
「どうしてぇ? なんでダメなのぉ? ここでしてよぅ……今すぐ……ねぇアッくぅ
ん……」

 ――うわ泣き出したよ。

 大粒の涙をポロポロとこぼしながら鼻をぐずぐずいわせ始めた幼馴染みに、篤志
は慌てて、そして自分から初めて、キスをした。
 もうどうにでもなれ。
 そんな気分だ。
 さっきまで自分の分身を嘗めしゃぶっていた口ではあったが、それももう、どう
でも良かった。
 今までフェラした後の女とキスなどした事は無い。
 自分の精液の味を初めて知った篤志だった。
「泣くな馬鹿。俺もな……その……」
 組み敷いた智樹から体を離して、篤志は廊下に胡坐をかいて腰を下ろした。股間
では、血流が集まって“ビキビキ”になった分身がものすごいイキオイで天を突い
ている。智樹は“ぽや〜ん”とした顔でのろのろと身を起こすと、篤志がしてくれ
たキスの余韻を反芻するかのように唇に指を当て、涙のいっぱいに溜まった目でぼ
んやりと篤志を見た。膝を崩してしなだれた横座りのその格好は、もうすっかりオ
ンナの仕草だった。
「……ええいちくしょう! 俺もお前ん中に入れてぇよ。お前、すげぇいい匂いす
るし、すげぇイイ体、だし。それに……」
 篤志はそこで口をつぐみ、唇を舌で湿らせてから小さく息を吐いた。
 その先を言葉にするのは勇気がいった。これを言うと、もう絶対に後戻り出来な
い。それがわかっているから、少しだけ躊躇した。
 智樹はその様子を、びっくりしたように見ている。
 そして、篤志が次に何を言うのか、口を挟まないようにじっと息を潜めて待って
いた。
「……お前をさ……その……」
 かなり長いこと逡巡していた篤志は、じっと自分を見つめている色気過剰の爆乳
超絶美少女(元男)の、涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔を見て一度吹き出すと、その
薄茶色のサラサラとした髪を“くしゃっ”と撫でて、
「……俺のオンナにして、いいか?」
 そう言った。

 智樹は破顔し、そしてすぐに夏の日差しの下で大輪を咲かせるひまわりのような
満面の笑顔でポツリと
「うれしい」
 と、それだけを呟いた。

         §         §         §

 とりあえずパンツを履き(精液がべったりでメチャクチャ気持ち悪かった!)、
智樹の履いてきたエナメルパンプスを手に持って(こんなもの玄関先に置いておい
たら帰ってきた母親とひと悶着起きるのは必至だ!)、涙と鼻水で子供みたいな顔
になった『彼女』の手を引いて、篤志は2階へと続く階段を上った。
「アッくんの部屋、いつ以来かな?」
「馬鹿。先週来ただろうが」
 そうだ。
 先週の木曜日、部活の帰りに智樹は部屋に来て本を借りていった。
「僕とアッくんは恋人同士?」
「……そうだな」
「僕はもう、アッくんのオンナなの?」
「あ……ああ、まあ、そうだ」
「僕とチューしてくれる?」
「ああ」
「僕とエッチしてくれる?」
「……ああ」
214名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:28:11 ID:Ctn9dg0f
「僕といっぱいいっぱいエッチしてくれる?」
「……まあ、うん」
「生理来たら赤ちゃん出来るまで中でぴゅっぴゅしてくれる?」
「…………お前、ちょっと黙ってろ」
「はぁい」
 にこにこと笑みを浮べながら「えへへー」と笑う智樹はめちゃめちゃ可愛い。
 可愛いが……めちゃめちゃウザい。
 いつの間にこんなに甘ったれで、こんなに女の子っぽくなったのだろう。
 たった一週間だ。
 一週間前は、普通の男だったのに。
 そりゃ確かにちょっと気は弱かったし、あまり筋肉らしい筋肉も無い、ひょろん
とした体躯ではあったけれど。
 篤志は2階の廊下の突き当たりにある自分の部屋のドアを開けながら、小さく溜
息を吐いた。
 握った手は、完全に女の子の手だった。
 ゴールを決めた後、打ち付けあったあの拳は、もうどこにも無いのだ。
 そう思うと胸の中をかすかに風が吹き抜けていくような気がする。
 そう、篤志が感傷に浸っていると、
「じゃ、しよ?」
 いつの間にか智樹がコスプレチャイナを首元まで捲り上げて立っていました。
「〜〜〜!!!〜〜〜〜〜」
 眩暈がした。
 忘れてた。

 ――こいつ、馬鹿だった。

 脇とウエストと腰骨のちょっと上のところ、両脇それぞれ三点しかヒモリボンを
全て解いて、脇まで入ったスリットいっぱいに首元まで引き上げていた。
 本当に金太郎の腹掛けだったのか!!
 そんな気分だ。
 裸足で素足で下着が一切無い、スッポンポンのネイキッド・ガール。
 丁寧に手入れされた股間の茂みとか、無駄肉のカケラも無いウエストとか、うっ
すらと血管の浮いた白い乳肉とか。
 そうだ。
 ニプレスを張った乳首とか、それを剥がした乳首とか、付けチクビを貼った乳首
とか、そういうのとはまるで違う。
 確かにプールの更衣室で見たことは見たが、あれは電灯も点けず採光窓からの明
かりだけだったし、しかも一瞬だった。
 けどここは自分の部屋で、窓は大きめのサッシ窓で太陽は燦々と明るい光を注ぎ
込んで来ている。
 その中で、前面素っ裸の智樹が立っている。
 篤志の感想は、ただ一言だ。

 ――ものすげえ。

 ナマチチの迫力は、やっぱりハンパなかった。
 とてつもない質量の“超特大豊熟(ほうじゅく)椰子の実爆弾おっぱい”が、迎
撃準備オールクリアとばかりに篤志に向かって“どかん”と突き出していた。
 やばい。
 やられる。
 しかも揺れてる。
 “ゆさゆさ”で“ゆらゆら”で“たゆん”である。
 それだけでパンツの中の我が分身も、元気が120%だ。

 ――どんだけおっぱい好きだ、俺。

 篤志は絶望したくなった。
「トモ……あのな、こういう事はその、ムードとか」
「なに女の子みたいなこと言ってるの? ムードとかそんな悠長なこと言ってられ
ないでしょ? おばさんとか帰ってこないうちに早くしようよ」
215名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:29:24 ID:Ctn9dg0f
「ちょ、ちょっと待て」
「あ、ごめん。“お義母さん”って言った方がいい? きゃっ♪」
「“きゃっ♪”じゃねぇ。人の話を聞け」
 智樹の不可思議な恥ずかしがり方に“ゆっさゆっさ”と盛大に揺れるナマチチ。
 恥ずかしがる点がズレてるぞ。
「ね」
「は?」

 ――まずった!

 そう思った時には遅かった。
 少なくとも今の智樹の前で、気を抜くべきじゃなかったのだ。
 智樹は左手で捲り上げたチャイナを押さえたままで、右手で篤志の手を取って自
分の胸へと引き寄せた。

 “ふにょん”と。

 むちゃくちゃやわらかい何かが。

 “むにゅう”と。

 この世の中にこんなにやわらかいものがあっていいのかとまで思ってしまいそう
な何かが。
 篤志の右手に押し付けられた。
「アッくん」
 熱を帯びた、とろけそうな甘い声が耳朶を打つ。
 たまらなくやわらかいものが押し付けられた右手に、全神経が集中する。
 いつかの再来だった。
 あの時は背中だった。
 でも今は、目の前で、篤志の注視するその目の前の、日の光溢れる明るい部屋の
中で、智樹の左のおっぱいが右手を捕らえていた。
 抗し難い甘美な感覚。
 掴んだのは篤志の右手だったが、捕らえたのは確実に智樹のおっぱいだった。
 「揉んで」「ぺろぺろして」「ちゅーちゅーして」「ぺちゃぺちゃして」と“む
にゅう”と歪んだ乳房が訴える。
 逃げられない。
 そう思った。
 いや、もとよりもう逃げる気など無かったけれど。
 人差し指と中指の間から、クリームを塗ったように艶やかなピンクの乳暈が“む
にゅ”と盛り上がり、充血して勃起した“ピンクの先っちょ”が“ぷるっ”とのっ
かっている。
 ずしりとした重量感。
 凶悪的なやわらかさ。
 ほんのりとあたたかくて、なんとも言えないいい匂いがする。
「はい」
 今度は左手が掴まれて、同じように今度は右のおっぱいに押し付けられた。
 両手に、甘美で、ぞくぞくするほどの充実感が。
 なんだこれ。
 ぜんぜんちがう。
 過去に関係を持った女達。
 Cカップの洋子もEカップの柚菜もFカップの亜里沙もEカップの奈津樹もGカッ
プの清美も。
 智樹のこのおっぱいに比べたらただの脂肪だ。
 やわらかいのに、しっかりと押し返してくる肌の張り。
 乳腺の発達したおっぱいだけが持つ、充実した肉密度。
「あ……ん……」
 気付いたら揉んでた。
 そんな馬鹿な。
 いつの間に。
 篤志は自動的に動いた自分の両手に、ちょっと裏切られた気がしました。
216名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:30:27 ID:Ctn9dg0f
「んっ…んっ…んっ…んっ…あっ…んっ…んっ…んっ…」
 手の平を大きく開いて“もにゅんもにゅん”と揉む。
 薄く血管が透けるほど白い肉は、少し力を込めれば指が容易く埋まるほどなのに、
その自重を見事に支えて前方に誇らしげに突出した形を見事に維持している。
 やさしく、やさしく、壊れ物を扱うかのごとき繊細さで揉みほぐしながら、時々、
痛みを感じるのでは?と思えるほどに力を込めていると、智樹の顔がやがて紅潮し、
薄く開いた瞳が潤んで“とろん”とし始めた。
 “たぷたぷ”と揺らし、“もにゅもにゅ”と揉む。
 ぷっくりと充血してパンケーキみたいに盛り上がった乳暈を親指で擦り、“こり
こり”と勃起した乳首を摘んで引っ張ったりも、する。
「あんっ」
「ごめっ……い、痛いか?」
「うん……ちょっと……でもいいよ。アッくんの好きにして?」
「あ……ああ」
 なんて笑顔だ。
 全てを許し、全てを受け入れる笑顔だった。
 受け入れたいと願う、笑顔だった。
 聖母の微笑みとは、こういうものだろうか。
『聖母?』
 たった一週間前は男だったのに!?
「アッくんの手……熱い……」
「そ、そうか?」
「うん……キモチイイ……よ……」
 おっぱいをおもちゃにする篤志の両手に、智樹の両手が重ねられる。その拍子に
コスプレチャイナがずり落ちて、ピンク色に染まり始めた特大完熟おっぱいが隠れ
た。それでも篤志の手は止まらない。布地の下で、篤志のたっぷりと重たいおっぱ
いを揉み、揺らし、そして摘んで押し潰す。
 視覚確認が遮られたためか、剥き出しのおっぱいを弄っているよりも興奮度が高
い気がして、篤志は硬く張り詰めた分身が大きく跳ねるのに気付いた。
「アッくん…………アッくぅん……」
「な、なんだ?」
「ちゅーしてぇ?……ねえ、ちゅーしてぇ?」
 “とろ〜ん”ととろけた甘ったるい瞳と声で、智樹は篤志の聴覚を揺さぶる。意
識的にやっているとしたら、とんだ『悪女』だ。
 無意識だとしたら、それはそれで問題だった。
 無意識でこうだ。これが意識して出来るようになったら、その時、どれほどの破
壊力が生まれるのか。
 乳房を揉みながら、篤志は「仕方ないな」という風に小さく肩を竦め、智樹の唇
に顔を近付けた。

 ……が、

「……おい」
「んん〜?」
「何のマネだ?」
「なにがぁ?」
「キスしてくれって言ったのはトモだろ? なのに、なんで顔を逸らす」
「だってアッくん、『仕方ないな』って顔したもん。イヤだけど仕方ないからして
やるって顔したもん。肩竦めて“ふっ”とかって鼻で笑ったもん」
「してねー」
 コイツ、心が読めるのか。
 と思いかけて、篤志は心の中で舌打ちした。
 そういえばお互いに、ちょっとした視線や呼吸で相手が何を考えているか、何を
求めているか、手に取るようにわかるのだった。
「ごめん。悪かったよ」
 素直に謝った。
 なのに智樹は、拗ねてほっぺたを膨らませたままだ。
「トモ」
 “ふにょん”とおっぱいを揉む。
217名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:31:52 ID:Ctn9dg0f
「やん」
 “もにゅんもにゅんもにゅん”と、リズミカルに揉む。
「あっ……も、もうっ……んっ…んっ…んっ…」
 あっという間に智樹の眉が下がり、目が“とろん”として篤志への視線が甘った
るくなった。
「ずるい……」
「嫌いになったか?」
「なるわけ……ぅふゃんっ……」
 “くりくり”と乳首を弄り、ふらっと体が揺れたところを支えて、唇を奪った。
「はっ……はふっ……んむぅ……」
 熱い吐息の合間に“くちゅくちゅ”と湿った水音がひそやかに響く。
「……あぁっ……はっ……あぅん……だめ…………だめ…………」
「何が?」
「もう……立ってられない……」
「そうか」
 篤志もほとんど余裕らしい余裕は無かったが、オンナの快美感に翻弄されっぱな
しの智樹よりは、まだ状況を顧みる事が出来た。
「ひあん」
 ふらつく智樹の腰を抱き、篤志はベッドに腰掛けて『彼女』を引き寄せた。
 閉じた両脚を跨いで座らせ、腰を下ろしたところでその両脚を大きく開く。
 対面座位のような……というか、対面座位そのものの格好に、智樹の頬がリンゴ
みたいに真っ赤に染まる。
「あ……これ……これぇ……」
「そうだな。ものすごい格好だ」
「やあん……」
 大きく開いた智樹の両脚の狭間は、背中に回した手で容易に触れる事が出来た。
「ひぅん」
 “べとべと”の“ぐちょぐちょ”の“どろどろ”だった。
 揃えて触れた手の指の腹には、粘度の高い蜜液がべっとりと付着する。
「なんだよ。もうこんなか?」
「だって……アッくんがおっぱいばっかりいぢめるんだもん。アッくんがそんなに
おっぱい好きだなんて知らなかった」
「よく言うぜ。お前も好きなくせに」
「……うん……好き……アッくんに触ってもらうとチョーキモチイイし、めちゃく
ちゃ“ふわふわ”する」
「ふわふわ?」
「うん。体がね、ほわほわ〜ってするの。あったかくってきもちよくってどっかに
飛んでっちゃいそう」
「そうか」
 言いながら智樹は、自分のおっぱいになかば埋もれかけた愛しい人の顔を見下ろ
した。身長の具合で、篤志の膝に跨ると、彼の顔がちょうどおっぱいの谷間に埋も
れるのだ。夢にまで見た愛しい人のそのポジションに、智樹はそれだけでもうあそ
こが“とろとろ”になりそうだった。
 実際、なってましたが。
「あっ……ぅん……ぅうんっ……ぃあぅ……」
 そんな中、篤志におっぱいを吸われたら、それはもう我慢出来るはずもなかった。
 “ちゅばっ”と音がするほど乳首を吸われ、乳暈も一緒に“ぺろぺろ”と嘗めら
れる。それだけのことで腰がうねり、痺れるような快美感が全身を走り抜けるのだ。
「ト、トモッふがふが」
「ぁあ〜〜んぅ……」
 篤志は不意に智樹に抱き締められ、その豊か過ぎるくらい豊かなおっぱいに顔を
挟まれた。
 別の意味で天国に逝きそうだ。
「ひんっ!」
「こ、殺す気かっっ!!」
 咄嗟にエイナス(アヌス)へ中指を少しくぐらせ、反射的に智樹が背中を逸らし
たことで開放された篤志は、息も絶え絶えに抗議した。
218名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 02:34:04 ID:Ctn9dg0f
眠くて限界。
おやすみなさい。

次回、ようやくえっち。
ぬるぬるでくちゅくちゅでとろとろ。

バカップル発生注意報。
219名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 03:01:18 ID:bCYiRPYm
GJGJGJ!
220名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 03:45:39 ID:dfxcTIMc
( ゚д゚ )
221名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 05:56:32 ID:r7KfkB4M
イイヨイイヨー
222名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 05:58:51 ID:ECrjGV36
GJ! このスレだけざっと読んだけど
みんなレベルたっかいなあ。
223名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 14:42:25 ID:DMAXJpJY
元男って感じが全然しないのが辛い。
224名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 20:54:03 ID:zteqz66+
このSSの場合、智樹ではなく
篤志側の葛藤が何で仔細に語られてるか
考えるとイイかもしらん。
225名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 00:39:07 ID:/Kxtu/J/
確かに
226名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 17:02:03 ID:xLVE2IXi
むしろこれだけの素材ならBLでもいけそうな
板違いだけど
227名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 18:44:04 ID:n1wgqXVS
>>217
続きマダー?
228名無しさん@ピンキー:2009/09/06(日) 10:53:23 ID:qyjqntwI
前回から二週間くらい空いてたはずだし、今回もそれくらい空くんじゃないか
229名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 00:46:20 ID:c2zhMrMo
TSものの作品書きたいんだが主人公は気の強いオレっ子か真面目で気弱な僕っ子かどっちがいいじゃろか
230名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 00:58:07 ID:FOS9RPIX
>>229
男の時は気が強いが女性化して弱々しくなるのはどう?
231名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 01:06:03 ID:7BY59UZg
俺はむしろ逆の方が…
というわけで自分で決めてくれ
232名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 03:53:16 ID:zAA4CMPr
ここエロパロだけどエロ薄くて
ギャグ多目のTSもいいのかな?
233名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 04:41:57 ID:r0sH6uYI
>>232
薄いのは構わないんじゃないか?
強制女性化が基本なんでそれさえ押さえておけば
234名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 07:49:07 ID:fkmubNvC
>>229
もちろん2作品とも歓迎

>>232
もちろんどちらとも歓迎
235名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 08:26:35 ID:r0sH6uYI
書こうと思ってる人に送る言葉は1つだ
「どんなものを書いても大丈夫、書ききりさえすれば受け入れる奴は居る。だが、何を書いても文句を言う奴も居るからそれはあきらめろ」

他人が読みたがる物を書きたいと思ったり、アイデアが無くて困った時以外は
素直に自分が書きたいと思った物を書けばいいんだ
236名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 14:15:04 ID:pTiBcDxP
ようするに気の向くままに情熱を迸らせろってこった
237名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 19:13:23 ID:ybYSm0z4
>>234
これこそがこのスレの理想的対応
238名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 19:13:45 ID:dpGbzh4u
牛の値段は性別によって大きく異なる
雄は味も悪く出産も乳牛とすることも出来ないため値段が安く
少しでも味をよくするために去勢するのが一般的である
しかしここで雄を牝に変えることが出来たのならば

またTS化するついでに牛乳量の増加・出産可能年齢を増やすため早期成長老化の軽減なども
同時に行えたなら

研究主任辺りが試験薬を家に持ち帰りそれをお子様が誤飲
めでたくTS娘の爆乳&母乳○学生が誕生するわけだ
239名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 21:31:51 ID:8qyKZJta
もっと羞恥を! さらなる精神的陵辱を!!

とか深く考えすぎると書けなくなるという罠が待ち構えてます
240名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 21:42:43 ID:/oJQazGg
おらは、きゃっきゃうふふのラブコメや、日常系ドタバタも好きなんだけどなぁ
そもそもエロパロで望んじゃいかんか・・ふぅっ
241名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 21:57:39 ID:DFxlVgqS
ドタバタ→ポロン→ボンキュッボン
242名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 01:46:35 ID:ZASXnSPP
fictionmaniaが復活してから結構たつけど何か気に入った作品はあった?

http://www.fictionmania.tv/stories/readtextstory.html?storyID=1245775358225558181
俺は↑のなんだけど、続きを待ち続けてもう2ヶ月以上生殺しだぜ

243名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 02:10:25 ID:aW0XxxDL
みんな、わかりました。書きかけのTS?小説が
あるので適当なとこで切ってうpするよ。
続きを書くかどうかはその時の感想できめます。
どこで切るか考えるので明日くらいにでも。
さわりだからエロほとんどないよ?
244名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 07:43:14 ID:3GSlrGWw
書きかけなのか…できれば完結、とまでは行かないまでもちゃんと区切りを付けてからにして欲しい。
書きかけで放置されて未完のままになってる作品がどんだけあることか…。
245名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 09:12:08 ID:AIngeWzW
>>242
翻訳してけろ
246名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 23:47:06 ID:5oefnVri
247名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 00:33:31 ID:ZHiw2Exx
>>244
アマチュアなので自分の文体がおぼろげで迷走しながらなのです。
果たしてgdgdを続けるべきか、それとも一気に終わらせるべきか。
そもそも無駄に文が長くてつまらないし才能が無いからどうでもいいのか?
4ヶ月悩みずっと筆が止まっているので出してみます。
ご意見、ご感想をお待ちしております。↓ここからです。
248勇者の資質@:2009/09/09(水) 00:37:45 ID:ZHiw2Exx
「桜井 進一。豊中高校2年です。..あ、はい。わかりましたー。」

進一はパトロール中のお巡りさんに捕まり、職務質問をされふてくされていた。

「だいたい、今日にかぎってあいつらいねーんだし、しょーがねーじゃん。」

いつもは友達と、ゲーセンに行ったり、何か食べに行ったり、近くのショッピングモール
に行ったりするのだが、彼女との約束とか、大会前の練習とか何やらで、
結局、一人っきりになってしまった。仕方なく彼は、一人ではどこへ行く気にもなれず、
適当にぶらぶらと歩いてたら、この様に職務質問をされたというわけである。
さっきは早めに帰るとは言ったものの、急にいつものスタイルを変えられるわけでもなく、
進一は「これからどうしよーかなー。」などと、ぼーっと考えながら歩いてた。

「ちょっと、そこの君。こっちにいらっしゃい。」

急に声がして、彼は立ち止まった。あたりを見回してみると、いつもは何もない建物の間に、
小さなテーブルを出して座ってる人が、こっちを見て手招きをしていた。

「えーっと、俺の事?」

彼はもう一度あたりを見回してみたが、彼以外誰も居なかった。

「そう、あなたよ。ちょっと気になったから特別にただで占ってあげるわよ。」

建物の影になっててよく見えないけど、占い師らしい。しかもただで占ってくれるとか。
「占いには興味はあるけど、ただっていう言葉は怖いからなー。」とか進一は思っていた。

「あー、えーっと。大丈夫だから!何も売りつけたりしないから!いらっしゃい!」

占い師は、さらに手をぶんぶんっと振って手招きしてる。
「なんだか必死すぎて、ちょっとひくなー。」と思いながらも、暇なので少し寄ってみる事にした。
占い師の前には、小さなテーブルと小さな椅子が用意されてて、彼はそこに座った。
テーブルには刺繍を施されたクロスが掛かっていて、さらに中央には薄めの布がしかれ、その上には
水晶玉がのっていた。その水晶玉を照らすように両脇にはロウソクがともされていた。
「なんとなく、雰囲気は合格点だな。」とか彼はのんびりと思っていた。

「それでは、さっそく貴方の未来を占ってあげましょう。Aghyt Gsewi Kbvcsi.....」

占い師は彼が座ると即座に占いを始めた。
「なんか、コンビニ占いみたいだな。」とか彼は思った。
いきなり占い始めたので、話しかけて邪魔をする訳にもいかず、すっかり暇になってしまった彼は
暇つぶしにと、占い師を観察しはじめた。
「頭から薄い布、ヴェールだっけ?かぶってるな。占い師の制服みたいなものか。表情はよくわからないけど、
うお!結構、美人じゃね?この人?で、服も同じようなデザインかな。まあ制服だからあたりまえか。」
と、その時、ちらっちらっ見てた彼の目がいきなりとまった。
「うおっ!すっげー。生爆乳だよ!生はやっぱすっげー!!」
衣装から零れ落ちんばかりの胸が、薄暗い中、ろうそくのゆらめく炎に妖しく照らされながら
その圧倒的な存在感を誇示していた。それは高校2年生の健康な男子には、ま、さ、に、凶器だった。
進一はすっかり占い師の胸に魅了されてしまったのだった。
249勇者の資質A:2009/09/09(水) 00:40:55 ID:ZHiw2Exx
「...............................」
「..............................................?」
「...............................聞いてる?」
「.........................おーい。聞いてますかー?」

占い師に頭をぽこぽこ叩かれて、彼はようやくこちらの世界へと戻ってきた。

「アナタ ハ セカイヲ スクウ ユウシャ ト ナルデショウ。」ですよね?
「うん、そうよ。よかった。聞いてるんじゃない。返事くらいしてよね。じゃ、そういう事だから、またねー」

占い師は彼の肩をぽんぽんっと叩くと、彼を立たせ、回れ右をさせた。
彼はまだぼーっとしながら、もう一度占い師に言われた事をつぶやいた。

「アナタ ハ セカイヲ スクウ ユウシャ ト ナルデショウ。」
「あなた は 世界を 救う 勇者 と なるでしょう。」
「えっ!それってどういう事?!」

ようやく言われた事に気がつき、振り返ったが、そこはいつものように何もない空間だった。
一人残された進一は「なんだったんだ、今のは。」と、つぶやくしかなかった。

家に帰り、いつもの様に食事と風呂をすませ、部屋でTVを見ながら彼は昼間の事を考えていた。

「俺が世界を救う勇者になるってどういうこと?別に俺、何にも特技とかねーし。
 ついでに彼女もって、余計なお世話じゃ、くそー、義孝のやつ!彼女の約束とかいちいち
 言ってくんなよ。彼女かぁ...そういやー、昼間のお姉さんの胸、すごかったな!
 あれ本物か?シリコンか何か?かなっ。やっぱ。でも、すごかったなー....」

進一は、この年頃にありがちな、妄想モードに入っていこうとしていた。
すると、突然、彼の座っていた床に黒い穴が開いたかと思うと、吸い込まれてしまった。

「な、なんだ?!ちょ、なんだこれぇぇぇー...!」

真っ暗な穴の中を彼は落ちていった。真っ暗なので何も見えないのだが、体は落ちていってる感じだったので
彼は落ちているらしいとは思った。それが解ったところで、どうしていいかもわからず、
落ちるがままになるしかなかった。やがて下のほうからまぶしい光が差し込んできたかと思うと、
今度はその光の穴へと落ちていった。

どさっ!!ごつっ!

「うー。いたたっ!ケツ打ったよ!ケツ!」

彼はお尻の辺りを痛そうにさすった。

「また会ったね。私たちの国、サンドクリム王国へようこそー!」

彼はまだ痛むお尻をさすりながらも、ゆっくりと目を開けた。

「どうやら、どこかの、うーんと、砂漠?あれ?今は昼なのか?
それに誰か立ってるな?誰だろ?」

彼はゆっくりと目の前に立ってる人を見上げた。
そこには、きびしい砂漠の砂風にも耐えられるようなマントを羽織った人が立っていた。
会うのは初めてなのに、なぜかどこかで...進一はそう考えながらゆっくりと眺めた。
そして、忘れようもない、巨大な存在感を示す証拠を見つけた。
250勇者の資質B:2009/09/09(水) 00:41:56 ID:ZHiw2Exx
「あれ?昼間の占い師のおねーさん?」

「ピンポーン!!正解でーす! さ、行きましょう!」

まだお尻をさすりながらぼーっと座ってる彼の手をとり、占い師のおねーさんは
彼をどこかに連れていこうとした。あまりにも突然な事に彼は驚き反射的にその手を振り払った。

「ちょ!、えーっと、ここどこで、あなただれ?」

突然すぎる事態は、彼を完全にパニック状態にしていた。口をぱくぱくさせながら、
ようやく口に出した言葉がそれであった。

「あー。やっぱり説明欲しい?長いよ?」

占い師のおねーさんは、頭をぽりぽりかきながら、面倒そうにそう言った。
彼は、こくりっ!こくりっ!と、うなずいた。

「えーっと。ここはサンドクリム王国で、私たちの国。あー。これはさっき言ったよね?
それで、私は第1魔法師団所属研究開発部隊隊長のクリシュラ=フィルローゼ。
あー。長いからクリスでいいからね。でっ、貴方はこの国を救う勇者として召還されたの。
ふぅっ。説明おわりー!さあ、いきましょうか。」

「ちょ、ちょっと、まだっ!」 

俺はとりあえず、急変する事態に必死に抵抗を試みた。

「え?何?まさか、まだこっちに来る準備とかしてなかったの?信じられない?!
何の為に私がわざわざ、あっちに行って、あんたに占い師の真似までして
教えてあげたと思ってるのよ。さっ!もう時間あんまり無いから、いくよっ。」

今度は彼の手をぎゅうっ!っと握ったままクリスは素早く呪文を唱えると
空に舞い上がった。彼は突然ものすごい勢いで飛び上がった事にただ、
必死でついていくしかなかった。しばらく飛び続けると、急にぐるっと回り込むように
聳え立つ壁のようなものが見えてきた。クリスが壁のようなところにある巨大な門の前に
彼の手をひっぱったまま進むと、そこの門番らしき兵がクリスに声をかけてきた。

「お役目ご苦労様です!クリシュラ=フィルローゼ隊長!」

四人の兵士は、クリスの両脇に立つと、びしっ!と敬礼をした。

「あー。えーっと。ありがとう。お仕事がんばってね。」
「恐縮であります!それで、一応任務ですのでお尋ねしますが、そちらの方はどなたでしょうか?」
「あー、この人ね。今度うちで雇った助手よ。うん、助手。」
「はっ!失礼しました!お通りください!」

四人の兵士はまた、びしっ!とクリスに敬礼すると、大きな門の横にある小さな扉が開いた。

「はぁ〜。まあ一応、偉くなっちゃったから仕方ないけど、毎度、疲れるわぁ〜。」

クリスはため息をつきながら、肩をこきっこきっとならした。
251勇者の資質C:2009/09/09(水) 00:43:34 ID:ZHiw2Exx
砂漠にできた巨大なオアシスに作られた国、サンドクリム王国。
その城下町が、ここ、サンドクリア。砂漠に作られた町とは思えないほど、豊かで人々は活気に
満ち溢れていた。で、もう一方の彼、進一のほうはというと、いろんな事が一度に起きすぎた様で
すっかりクリスのペースに嵌まり、ただただ、着いていくしかなく、サンドクリアの町に入ってからも
ぼーっと、いろんなものを見ながら、ぼけーっと歩く位であった。

サンドクリアの大通りをまっすぐに進み、町並みが消えたその先にひときわ大きな城が見えてきた。
サンドクリム城である。クリスと進一は、また先程と同じような門番とのやりとりをした後
城内へと入った。城内の装飾は彩に際立つ豪華さで、あまり美術やら芸術に興味のない進一でさえ、
感心するばかりであった。進一は、クリスにひっぱられるまま、どこをどう通ったのか全く解らなくなる
ほどいろんな所を通らされ、ひときわ豪華な装飾の施された扉の前に来た。
扉の前まで来ると、侍女のような人たちが『ささっ!』と現れ、外で付いた砂などを手際よく、かつ、
全身くまなくとりのぞくと、また来た時と同じように煙のように立ち去っていった。

「失礼します。クリシュラ=フィルローゼ隊長。ここから先は王族の方の許可が無ければお通しする事は
 できません。ご許可の提示をお願いいたします。」

先程から何回か通ってきた門番などとは、一目で違う兵士がクリスに話しかけてきた。
兵士というにはあまりにも程遠く、武器や、鎧はもちろんの事、冑やブーツの先まで、
とにかく一分の隙もないほど装飾された、(進一は後から聞いて知ったのだが)王族直属の親衛隊衛士だった。

「ここに。」

クリスは、さきほどまでとはまるで違う丁寧なしぐさで、厳重に封のされた許可証を衛士に差し出した。
衛士はそれを受け取ると、中をあらためて、かかとをびしっとそろえると、クリスに敬礼した。

「し、しつれいしました!国王陛下直々の任務。ご苦労様でしたっ!」
「いえ。こちらも極秘任務ゆえ、事前にお伝えする事もできず申し訳ありませんでした。
それと彼はその任務に必要な人物ですので、許可のほどをよろしくお願いします。」
「はっ!許可証にもそのように書かれておりますので、どうぞ、お通りください!」

豪華だが、頑丈そうな扉が開くとまた通路があった。さらにいくつかの部屋を抜けると、
今度は、ひときわ華やかな装飾のされた扉の前に来た。
扉の所には、先ほどからの衛士と装備は同じものの、ひときわ煌びやかな女性の衛士が立っていた。
クリスはまた、同じようなやり取りをし、その華やかな扉を通りすぎると
進一は、さきほどまでとあきらかに違う何かを感じていた。どこからともなく、いい香りがしてくるようだった。
まるで違う空気の中を進んでいくうちに、彼はようやく気がついたのである。
会う人が全て女性。どうやらここは男子禁制の領域らしく、進一に刺さるような視線があちらこちらから
飛び交い、衛士に至っては、刺し殺されるのでは...と思えるほどの鋭さであった。
彼は男子禁制の花園に紛れ込んだ、幸運の旅人などではなく、死刑執行に連れ出される死刑囚のような
心境だった。一刻も早くここから逃げ出したいが、頼れるものは、もはやクリスのこの手のみという
なさけない状況で、またしても、ただ、ただ、彼女の後を着いていくしかなかったのである。
進一にとって永遠とも呼べる針の筵(ムシロ)が続き、もはや限界が近づきつつあった時、
さらに絢爛豪華な装飾の施された、荘厳な扉の前に到着した。
扉の前には先程と同じ女性衛士が立っていたのだったが、嫌というほど浴び去られた鋭い視線はなく、
それどころか、いきなり、クリスのほうに話しかけてきた。

「クリシュラ様。任務ご苦労様でした。それで...えっと、失礼ですがそちらの方は?」
「あー。えーっと、まだ言ってなかったっけ?ごにょごにょごにょ...」

クリスはちょいちょいっと手招きすると衛士は兜をとり、クリスは彼女に内緒話しをした。

「ええええっーー!!」
「ちょ、ちょっと!声大きいってば!内緒だからっ!」
「し、失礼しました!たしかに聞いては居ましたけど、でも、それ、マジでほんとなんですか?!」

彼女はまだクリスの言った事が信じられないような顔をしていた。やがて進一のほうを見たが
彼女は顔をまだ強張らせたままであった。そして彼女はまるで、ぎぎぎぎぎっ!と音が聞こえてきそうな
ぎこちない形で、お辞儀をした。
252勇者の資質D:2009/09/09(水) 00:45:56 ID:ZHiw2Exx
「こ、これから、よ、よろしくおねがい、いたします。」

まるで、できそこないのお化け屋敷のお化けのような挨拶に、進一も同じように挨拶した。

荘厳な扉を抜けると、そこはまるで別世界の様であった。煌びやかというより、華やかで見る者の心を
一瞬で癒してしまうような華麗な調度品の数々。艶やかな色彩をはなつ花々。
そして、穏やかな陽の光を充分に取込むことのできる大きく優雅ないくつもの窓。
飾ってある花々に負けない様な刺繍のほどこされた絨毯。
まるで咲き乱れる花の如く透き通ったガラスでできたシャンデリア。
そして、すべてが純白に包まれた天蓋つきのベッド。
進一は、自分のいる世界とは余りにも遠すぎて、まるでTVを見てるようにぽかーんとしていた。
彼は、よく解らないまま、クリスが座った豪華な椅子の向かい側に腰を下ろし、ぼーっとしていた。
クリスは、また肩をぽきぽきっとならすと、コートをほうりなげ、すっかりくつろぐ体制に入った。

「あー。つっかれたー。ほんと、何回来ても慣れないわ。おかげで肩こっちゃったし。」
「お疲れ様でした、お茶をどうぞ。」
「あ、ありがとね。フローリア。」
「ご用の際は、またお呼びください。それでは、ごゆっくり。」

そう言うと彼女は、入ってきた時と同じように、さりげなく、そよ風のように出ていった。

クリスはお茶を飲みながら、進一のほうに手を出して言った。

「あ、ほら。せっかくだから、お茶でも飲んで。」
「あ、これは、どうも...」

進一はお茶をすすった。
りんごと茶葉の香りが見事に調和し、茶葉の渋みとりんごの酸味が
心地よいハーモニーを奏でる、アップルティーだった。

「って、お茶飲んでるばあいかあああああぁぁぁぁっ!!」

これまでの怒涛の異常事態コンボに、すっかり圧倒されていた進一は雄たけびとともに復活した。
目の前にあるテーブルをひっくり返し、手に持ったティーカップを投げ捨てるほどの勢いだったが、
そのあたりは、すでに無意識で判断を終えていたらしく、カップに注がれた紅茶もぎりぎりのところで
こぼさぬ器用さをみせたのだった。

「ちょっ!!、いきなり声が大きいってばっ!!この馬鹿っ!!!!」

クリスは進一よりもでかい声で吼えた。その声に先ほどの衛士が「何事ですかっ!!」と入ってこようと
したが、クリスは手で「大丈夫だから、ごめんね。」と伝え、衛士はまた持ち場へと戻っていった。

「どこですか?!ここ?で?いったい何々ですか?あんたたち?!」

進一は、さきほどよりかなり小さな声でクリスに怒鳴った。それに対し彼女は普通の声で話しはじめた。
「あー。えーっと。また説明ほしい?今度はさっきよりすっごーく長いよ?OK?」
「OK。って!いうか、あたりまえだろ!!俺をさらってどうする気だよ!う、うちには身代金なんてないぞっ!」

進一は、まだ小さな声でクリスに怒鳴っていた。

「あー。ストーップ!わかったから、ちゃんと説明してあげるから。」

クリスは、また、ぽりぽりと頭をかきながら、説明し始めた。

「ここはサンドクリム王国で、貴方は勇者の予定。まあ、ここまでは話したわよね?」
「勇者ってどういう事なんだよ。わか...」
「あー、ごめんね。後で詳しい事は解るから。とりあえずは聞いててね。」
(こくっ、こくっ)
「ここはサンドクリム城で、この部屋はクレシア=サンドクリム姫様の部屋。ここまで、いいかな?」
253勇者の資質E:2009/09/09(水) 00:46:56 ID:ZHiw2Exx
「ひ、姫の部屋?そ、そんなところに勝手に入ってきていいわけ?!」
「さてっと、ここから話す事は極秘事項で、もし他言したら命の保障はないけど、OK?」
「ちょ、スルーの上に、今度は脅しかよ!どうせ聞かなきゃいけないんだろうし、それに俺、
ここに知り合い居ないから。いいよ。OKだよ。だって、俺にも関係してくる事なんだろ?」
「せいかーい。よくできました。まんざら馬鹿でもないみたいね。いいわ、話してあげる。」

「ここ、サンドクリム王国は、魔物と戦う最前線の国の一つなの。街中は強固に守ってるから、そうは見えなかった
だろうけど、一歩町から外にでれば戦場よ。今もあちらこちらに構えた砦で、激しい戦闘が行われてるわ。
その魔物との戦いで現在もなお、我が軍のすべての士気を一手に担ってるのが、現国王の、『エルトバルクX世』
殿下なの。けど、国王は長年、魔物軍との戦いで獅子奮迅の活躍をなされた反動で、
最近、ご容態があまり芳しくなく、このまま執務をとり続けるのは遅かれ早かれ無理な話しなのよ。
王族でもやっぱり避けられないものはあるって事ね。...そこで、国王の一人娘、クレシア姫様に
お婿さんを迎え入れて、この国の将来を二人に任せようとそう思ってたの。ここまではOK?」
「へー、結構大変なんだね、この国。まあ、大体はOK。」
「そこで、君が呼ばれたのよ。おしまいっと。」

そこまで説明すると、クリスは「ふぅ。」と一息つき、お茶をすすった。

「へっ?!それだけ?うーん...という事は、俺は魔物軍のボスの魔王を倒しに行けとかそういう事?」
「ううん。違うよ。(ふりっ、ふりっ)、っていうか、そんなん無理でしょ?」
「じゃあ、魔物を打ち払う伝説の剣を引き抜いてきて欲しいとか、アイテム関連?」
「ぶっぶー!そんな便利アイテムがあったら、こっちが教えてほしいわよ。」
「うーん。じゃあ。えーっと。まさかっ!クレシア姫のお婿さんになれとかかっ!?」
「あんたの頭の中一度見てみたいわ。ありえないでしょ!?。第一、姫様病気で死んじゃったし。」
「ちがうのか..って!姫様死んでるとか、さらっと言うなよ!」
「だって、死んじゃったんだもん。」
「軽いな、ぉぃ。でもないとすると、うーん、なんだぁ?」
「だぁー!もう、じれったいなー。はーい、時間ぎれー!正解を発表しまーす!」

クリスは椅子から、がたっと立ち上がると、指を、ぱちんっと鳴らした。
どこからともなく、先端に七色に輝く宝石がはめられたロッドが現れ、
彼女はそれを構えながら、なにやら詠唱を始めた。

「時空を司る神よ、ここに時空を超え、別れし魂のあるべき姿を示したまえ。Vuai Hjbuhdr Kji Gryewq...」

そして、杖を進一へと振りかざした。ぼむっと鈍い音と煙があがったかと思うと魔法は効果を現し始めた。
進一の短髪の髪は、ぐぐぐっと伸び始め、色も段々と金色に変化していった。顔の横まで伸びた髪は肩の上
あたりでくるくるっとカールを描き、後ろの髪は肩の少し下あたりで軽いウェーブをかけて止まった。
眉毛も次第に鮮やかな色に変っていった。瞳は黒から綺麗な青へと変化していった。
肩もゆるやかなカーブを描き、ウェストは細やかにしまっていった。逆にお尻の部分はふっくら膨らみ、
全体的に美しい女性らしいフォルム描いていった。

「じゃ、あとの仕上げはよろしくー!(ちりんっ!ちりんっ)」

クリスは呼び鈴を鳴らすと、先程のフローリアをはじめとする、メイド軍団が進一を別室へと運んでいった。
クリスはゆったりと紅茶を飲み終え、うつらうつらと居眠り始め、ぐーぐーと寝だしたころ、
進一は、フローリアに連れられて戻ってきた。
クリスは寝ぼけながら起きあがると、眠気が跡形も無く吹き飛ぶほどの驚きの表情を見せた。

「しっかし!連れてきた私が言うのもなんだけど、あんた、ほんと!、姫様そっくりねっ!!
まあ、髪型とかちょこちょこっといじったけどさ、メイクしてドレスアップしたら...
うん、よしっ!!これならいけるっ!勝つる!!」

クリスは、どこかに向かってガッツポーズをとってそう叫んだ。
またしても、異常事態のオーケストラになすがままにされていた進一は、清楚なドレスをまとい、
花もはじらうような可憐なメイクをほどこされ、魅惑的でかつ清純さを失ってない紅いリップを開いた。
254勇者の資質F:2009/09/09(水) 00:48:26 ID:ZHiw2Exx
「なっ!、なんだよ!これっ?!何の劇の練習だよっ!」

今にも暴れ出しそうな勢いの進一を、周りのメイド軍団が全員で取り押さえようとした。

「まぁ。まぁ。ちょっと、落ち着きなさいな。フローリア。姫様の魔法写紙を持ってきて見せてあげてちょうだい。
 あ、あとついでに、誰か、全身鏡も持ってきてあげてね。」

そう言われると、彼女は別室へと下がり、何やら紙の様なものを持ってきて進一に見せた。
目の前には全身の映る鏡も用意された。紙に写された姫の写真?と全身鏡に映った自分?を見比べる...
そこには、どこからどう見ても、紛れも無い同一人物の姿があった。

「正解はー。貴方がクレシア姫になるでしたー!ほらっ、簡単だったでしょ?」

姫は、手にした魔法写紙を手渡すと下を向いた。肩がわなわなっと震え始めた。

「そんなん、わかるかぁぁ!ぼけぇぇぇ!!」
「姫様がそんな汚い言葉使いしちゃだめでーす!!」

そう言うと、クリスは杖を振り上げた。ばこっっという音と共に姫は頭にずきっずきっと痛みを感じ頭を押さえた。

「今後、姫様としてふさわしくない行為をする度に、罰を与えますから、そのつもりでー。あ、心配しないで。
 この魔法は人体には一切悪影響を及ぼさないので、子供のしつけとかにも許可されてる
 ものだから。まあ、許可出したのも、作ったのも、この偉大な私だけどねー。」 

クリスは「えっへん」と両手を腰にあて、胸をぷるんっと張り出した。

「いたたたたたぁぁあ!な、何しやがるんだ、このドS女!!」

姫は突然の強烈な痛みに、思わず、また怒鳴ってしまった。

「だからぁ、だめだって、いってるでしょ!!」

またしても彼女は杖を振り上げて、姫は両手を頭にかかげてその場にうずくまった。

「あんたねぇ、ほんと、姫としての自覚が足り無すぎよ!あんまり私の手を煩わせないでちょうだい!」

姫は、ズキズキと襲ってくる痛みに耐えながら、ようやく立ち上がってきた。

「クソー。クぅーッ。でっ、その、俺が姫様になるってどういう事だよ?」

溢れ出る殺意を必死で押さえながら、学習した姫はなるべく穏やかな口調でそう言った。

「あー。また説明コーナーね。面倒くさいけど、こんな事繰り返すのももっとあれだしね。いいわ。よく聞きなさいね。」

これで、何度目かの『あたまぽりぽり』をしながらクリスは説明をし始めた。

「実はね、クレシア姫様は流行り病に伏せられていて、今でも闘病してる事になってるの。
でも、姫様は結局、病に勝てずにそのまま先日、お亡くなりになられたの.......
けど、その事をもし、今、知られてしまったら、どうなると思う?」

「うーん、みんな悲しむんじゃない?」

「あんたって本当に能天気よね。まあ、間違ってはいないけどさ。そんな問題では済まないのよ。
いい?話したよね?うちの今の状況とか。思い出してみなさいよ。結局、今、一番の国民の希望って
誰だと思う?」

クリスはまっすぐと姫のほうを見つめてきた。「うーん。うーん。」と唸りながら姫はようやく答えを出した。

255勇者の資質G:2009/09/09(水) 00:49:50 ID:ZHiw2Exx
「クレシア姫様かな?」

「せいかーい。やるじゃない。でっ、その希望の星が無くなっちゃったらどうなると思う?」

「悲しむ。」

そう姫が答えると、クリスは、きっ!と睨み、杖をかざした。

「あんた、馬鹿でしょ?! だ、か、ら、ぁ!そんな問題じゃないのよ!パニックが起きるのよ!パニック!
当然、軍の士気にもかかわってくるから、また、大勢の人が死んじゃうのよ?わ、か、る、ぅ?!」

彼女は、まだ頭を押さえてる、できの悪い姫に向かって怒りを露わにしながら言った。

「最初っから、そう言えっていうの。」

半分、涙目になりながら、おちこぼれ姫はそう訴えた。

「人が親切に説明してるのに、こいつは...じゃあ、一気にいくわよ。質問は後でまとめて受け付けます、OK?!」

姫は、手でOKのサインを出した。

「だから、あんたに関わる一部の..ってそのつど教えてあげるけど、とりあえず、国王陛下と私、それと貴方専属の
護衛衛士、さっき外で会った、ケイトとかの事ね。それと、フローリアとか...他は彼女から聞いてちょうだい。
さっきの貴方専属のメイド達。後は、これから色々指導してくださる先生方...まあ、その他少々居るけど、
とりあえず必要最低限の人間以外にクレシア姫様が死んで、あんたが入れ替わったなんて、絶・対・に・!
知られちゃいけないの!ちょっと長めの病に伏せてるだけで、療養後、直ぐにでも公務に復帰してもらわないといけないの!
この件に関しては、国家の存亡に関わる最重要機密事項になってるから、他言は絶対っに無用!!絶対によっ!!
それと、と・く・に。あんたについては、もし万が一にでもボロが出て、本物の姫様じゃないなんてバレたら、
私の魔法フルコースでしわじわといたぶった後に、邪神の生贄にしてあげるから、そのつもりでねっ。」

クリスはとびっきりの笑顔でにこっと微笑んだ。だが、姫に「こいつの目は笑ってねぇ!」と思わせるには充分だった。

「では、続けまーす。たぶん、君は『なんで、そんな国をあげて馬鹿な事やるんだ?姫の代わりなんていくらでも探せば
いいんじゃね?そもそも陛下が居るならどうにでもならなくね?っていうか、何で俺なんだよ!』とか思ってますね?」

思ってる事をほぼ当てられてしまって、姫は素直に「おー!」と拍手をした。

「どもども。それが君じゃなきゃだめなのよ。王族ってそもそも何だと思う?まあ、国って言っても色々あるから解りにくい
だろうけど。すくなくとも、ここ、サンドクリム王家はね、勇者の魂が宿るものなの。勇者って言われても、まあ、解んない
でしょ。さっき質問してきたくらいだからね。勇者っていうのは正義の名の下に勇気を持ち行動できる者の事を言うのよ。
勇者っていうと、荒っぽい命がけの魔王退治ばかりイメージするかもしれないけど、現に、今の陛下も、かなりの英雄伝
を残してるけどね。って話しそれちゃったけど、つまり勇者は強大なカリスマの持ち主でもあるわけ。でっ、それを
兼任してるのがうちなわけ。だから、勇者=王家の魂を受け継ぐもの。なのよ。少なくともうちはね。
だから、王族の代わりなんてどこにも居ないのよ。」

「へー。勇者も親のなんとかなんだ...」

「まあ、つっこんでるときりがないから先行くわよ。陛下の事は....陛下に会われた時に直に聞きなさい。その代り、
今のあんたの最大の疑問点に答えてあげる。どうして、姫のかわりがあんたなのか?さっき私は王族のかわりはどこにも
居ないって言ったけど、それが居たのよ。それがあんたなの。」

そういうと、クリスは右手の人差し指で、姫を びしっ!と指した。
姫は、ぽかーんとしながら、人差し指を自分のほうに向けて、首を左に傾けた。

「そう。姫様とあんたは、時空が違うだけで、もともとは一つの魂から生まれたの。まあ、説明すると私直々の高等
魔法理論を5年ほど学んでもらわないといけないから、省略。だから、あんたはさっきの私の時空魔法くらいで
クレシア姫様と瓜二つになったのよ。元は同じなんだから時空を変換してしまえば、当たり前なんだけどね。
まあ、理屈では解ってても正直、私も初めて見て、驚いたけどね。私でさえこんなだから、事情を知ってるみんなも
多分内心はものすごい事になってると思うけどね。とは言え....」
256勇者の資質H:2009/09/09(水) 00:50:31 ID:ZHiw2Exx
「あー。えーっと。お話しの最中すみませんが、トイレに行ってきたいんですけど?」

新米姫は、紅茶を飲み、着慣れないドレスを着た為に、トイレに行きたくて仕方が無かった。

「あー。トイレね。場所は解んないと思うけど、大丈夫。トイレの時は何人かついていくから。ついて行ってきてね。」

姫は急いでトイレに向かおうとした。しかし、部屋から出るころには、幾人かのメイド達にすっかり囲まれ、部屋の外に出ると
さらに姫様専属衛士二人にがっちりガードされ、完全に囲まれてしまった。クリスの言った通り、トイレまで自動的に
運ばれて行ったのだった。トイレも部屋に負けないくらい、華やかで、なおかつトイレという名にはふさわしくないほど
ちり一つ落ちてないような清潔さで、まるで全体が輝いているようだった。完全に姫様専用に作られたらしく
部屋の仕切りとかもなく、ただ異常に広い空間の真ん中に美術品と言っても何ら間違いではない便器様が鎮座していた。
いつもの、落ち着く小便器に気軽にやれる淡い期待は完璧にかき消された。それだけならまだよかったのだったが、
姫様には常に護衛兼お世話係がついた。当然、どんな時もだった。そして一切の手を煩わせる事もなく事はてきぱきと
そしてきわめて素早く行われて行った。さすがに、一応、男子高校生をやってた手前上、かなり抵抗の意志を見せていた
のだったが、メイド達の流れるような神業の前に抵抗もむなしく姫は陥落した。
すっかり、そんな気分では無かったが、パスをする訳にもいかず、とりあえず姫は事を済ませた。
だが、姫はある事に気がついた。ふつふつと湧き上がる何かに必死に戦いながらも、姫は行きと同じ様に帰りも
丁重に部屋へと運ばれた。部屋に戻った姫は、ドレスの裾を両手でまくりながら、ずかずかと大股で歩き、そして怒鳴った。

「おいぃぃ!!ごるぁぁぁ!!てめぇぇぇっ!!俺の相棒、どこへやりやがったっ!!!!!」
「ちょっと!何?!いきなり入ってきて、その野蛮で下品な振る舞い!天罰!」

またしても天罰をくらい、姫はその場に崩れ落ちた。

「ったく!こっちまで頭痛くなってきたわよ!大体、何よ?相棒って?!あんたの相棒なんていつ着いてきてたのよ?」

今までならば、ここで完全にダウンしてしまった姫だったが、カウント7.5で立ち上がり、さらに果敢にも攻撃へと転じた。

「相棒だよ!俺の心の友!苦しい戦いを共にくぐりぬけてきたかけがえのないあいつ!」

「はぁ?何言ってるのあんた?頭打ちすぎておかしくなっちゃった?そんなはず無いんだけど?まさか魔法アレルギーとか..」

とりあえず、クリスも仮にも女性なので、最大級の憤りをしながらも、直接的な表現はかろうじてかわしてた
純情姫も、度重なるいなしに、ついに最後の防波堤が決壊した。

「<<ピー!>>だよ!<<ピー!>>!!俺の大切な<<ピー!>>どこへやりやがった!即刻返しやがれっっ!!」
「<<ピー!>>とか、姫様に何言わしてるのよっっ!!!この変態野郎!!!!!!」

ぼこっ!ぼかんっ!バリバリっ!バッシャーン!!

いつものお仕置きに加え、今回は岩石やら稲妻やらが野獣姫を直撃した。
さっきまで姫だったものは、その場に消し炭のように崩れた。

クリスは、大きく肩を上下に動かし、「はぁ!はぁ!はぁ!」と全身で息をしながら
怒りにうち震えていた。少しづつ息を整え始め、ようやく口を開いた。

「こ、今度、そんなおぞましい言葉を姫様に言わせたら、あんた殺して、私も死ぬから覚悟なさいよ!!」

クリスが湧き上がる殺意と戦ってる間、メイド達はてきぱきと仕事をこなし、姫を元通りに復元した。

「だから!ぐっ...返せよ!どこへやったんだよ?」

姫は尚も、降りしきる砲撃の中、果敢に進んだ。
257勇者の資質I:2009/09/09(水) 00:51:59 ID:ZHiw2Exx
「まだ解らないの?何で、可憐で清廉な姫様に、そんな下衆で汚いものが、あー、想像しちゃったじゃない!
がいるわけ?それとも何?ここが女ばかりだからって、まさか、あんた...みんなと楽しもうとか思ってるわけ?
そりゃ、そういう事が無いわけじゃないけど、でも...そういった事は姫様でもちゃんと相手の気持ちを
確かめなきゃだめよ。そりゃ、姫様のことを拒んだりする娘なんて、ここには居ないとは思うけど。
やっぱり、その...一応、世間的には..そういうのってあんまり...」

最初は怒ってたはずのクリスが、次第に表情が緩やかになり、段々声が小さくなっていき、
さらには下を向き始めて、顔がかぁーっと赤く染まり、もじ...もじっ...とし始めた。
その間も休みなく攻撃を続けていた姫であったが、もはや完全に攻撃可能な目標を見失い、待機モードに
移行するしかなかった。とりあえず、椅子に腰を下ろし、あらたに用意されたカモミールティーを飲みながら
彼女の帰還を待ち続けた。ゆっくりと紅茶の香りを楽しみ終える頃に、ようやく彼女は帰ってきた。

「そろそろ、話し続けていい?」
「...あ..あ、どうぞ。ごめんね。」
「それではっと、とにかく、俺としましては、とても大切なものなので、即時返還を要求するわけですよ。」

力押し作戦が失敗に終わった今、今度は相手の出方を伺いながらの心理戦に持ち込うと軍師姫は考えた。

「大切なもの?別に大切じゃないでしょ?貴方、姫様ですよ?解ってます?いらないじゃん、そんなもの。」

『MY BEST FRIEND』 を 『そんなもの』 扱いされて再び激情の嵐が襲いかかろうとしていたが、
かろうじて、回避に成功した姫は、あくまで穏やかに続けた。

「だから、こちらとしましても、今は姫様をさせていただいてますが、それはそちらの都合であって、
当方の意志ではありませんので、何卒ご理解とご協力をお願いいたします。」

どこかで聞いたような言い回しだったが、ここぞとばかりに持てる戦力の全てを投入した。
その言葉に対し、先方はなにやら「ぴぃ〜ん!」とひらめいたように、上を見ながら、右手を丸くし、
左手の上に「ぽんっ!」と置いた。

「ああっ!私とした事がすっかり忘れてたわ。な〜んか変だなーっとずっと思ってたんだけど
ごめんね。どうして、そんな事に気がつかなかったのかしら。ごめんなさいね。」

そういうとクリスは頭をぺこりっと下げた。急変した事態に多少戸惑いながらも、
姫は脳内で勝利宣言をし、ガッツポーズをとっていた。
そして、クリスは杖を振りかざすと、何やら呪文を唱え始めた。
詠唱が終わると、こんどは小さな『ぽんっ』という音がした。
「ふぅ。やれやれ...ようやく長い戦いも終わったか。お帰り、相棒。」
姫はそうこころの中でつぶやくと、一人涙し、口を開いた。

「別に、解ってくれればいいん...?ん?どちら様?」

急に誰かの声がしたので姫は、あたりをきょろきょろと見回した。「ここからは見えないところに
メイド軍団がいるのは知ってるが、まさか彼女達がおしゃべりしてるとも考えにくいし、
あとは..目の前のガサツ女...でもなかったよな?」
再び、あたりを見回しても、猫の子一匹見つける事もできなかった。
「まさか、お庭番衆か?って時代劇じゃあるまいし」そんなつっこみをしてみたが一向に
全然解らない。とにかく、なんていうか、透き通るような、それでいていつまでも心に
残るようなそんな印象の深い声だった。考えても全く答えの見つからない姫は勇気を出して
声の主を探してみようと決意した。
258勇者の資質J:2009/09/09(水) 00:52:36 ID:ZHiw2Exx
「えっと、誰か居ますかー?」
「はい、姫様。ここに居ります。何かご用でしょうか?」

なぜか、フローリアが側に来た。姫は首をかしげながら

「え?別に呼んでないけど?」
「いえ...確かに姫様に呼ばれましたので、参りました。」
「いや、呼んでないから、大丈夫だよ。」
「はい、申し訳ありませんでした。また、ご用の節には、いつでもお呼びくださいませ。」
「あぁ、ありがとう...」

そんなやり取りをしながらも、姫は益々首をかしげた。
「さっきから、なんかすごい綺麗な声で俺のモノマネする人がいるな。余興か何かか?
っていうか、俺の声ってうるさいからボリューム下げてるとかか?急に聞こえなくなったんだけど?
まさか、ドッペルベンバーとかいうのが出て、俺を食べようとかしてるんじゃないだろうな!」
姫は、急にいろんな方向に警戒を始めた。
それまでお茶を飲んで見守っていたクリスだったが、さすがに見かねて、ため息をついていった。

「はぁ。..あんたね、漫才なら他でやってくんない?フローリアも困ってたじゃない。
まだ、わかんないの?あんた。あんたがしゃべってんのよ。」

「あんた?あんたって..me?」
「ほかに誰がいるのよ?決まってんじゃん。あんたよ、あんた!」

クリスは ぴしっ! と姫に指を指した。指をされた姫は ぽかーんと した顔のまま、自分を
指して、左に首を傾げた。『こっ、こっ、こっ』と時計が時を刻み続ける中、沈黙は続いた...

「ううううううぇぇぇぇぇえ! なっ、なんですとおぉぉぉぉぉ?!」

突然、姫は新しい電池を入れたおもちゃのように動きはじめた。

「う、うるさいわね!で、でも、さすが姫様の声ね。セリフがイメージと全然合ってないけど
さっきまでの、ウザ声とは違って、あぁ...なんだか癒されるわぁ。
なんで、こんな重要な事忘れてたんだろ。でも、声までは時空魔法でぱぱっと変えられ
ないとか、考えてみたら不便よね。やっぱり、言霊っていうくらいだから時空って
感じじゃないのかなー?今後の研究課題よね...」

彼女が独り言モードに突入する一方、パニック姫は、よくわからない奇声を発していた。
やがて、はっ!っと何かに気がつくとおそるおそる震える透き通るようにまっすぐ伸びた指を動かした。

「...まさか...うそだろ...あれっ?...ない...ないぞ?」

姫は鏡を覗き込んだ、手で触ってるところに目を凝らしてみたが、やっぱり見つける事はできなかった。

「どこへやりっ!...ったん..のか?また、おまえのせい...だよな?」
「あんた、言葉変よ。まあ、全然だめだけど、ちょっとはましになったのかな?これも姫様効果ってやつ?
何でこんな大切な事忘れてたんだろ。ほんと、ドジなんだから。」

彼女は右手でぽこんっと頭を小突いた。
相次ぐ戦友の死に、姫の怒りは頂点に達しようとしていたが、姫様の威厳ある声が、
すべてを解き放つ事を許さず、聞く者誰をも癒してしまうその声は姫様自身の怒りをも癒してしまう
ような効果まであるようにも思えた。結果として、ただ、全身を小刻みに震わせながら、
それにじっと耐えるしかない姫様であった。

「あー。えっと、さきほどのご質問にお答えしますね。」

クリスは突然先程の姫が仕掛けてきた心理戦を再開した。
259勇者の資質K:2009/09/09(水) 00:53:16 ID:ZHiw2Exx
「先程、貴方様は、『当方の事情でやむを得ず姫様をしてる』と、おっしゃられましたがそれは事実認識に
誤りがあるものと、こちらは判断させていただいております。」

彼女は、いきなり聞く者の足元から頭の先まで鶏が駆け抜けていくような、作られた丁寧な口調で語った。
自らしかけた作戦に、急に相手がのってきた以上ひくわけにもいかず、姫様はまだおさまらないマグマに
蓋をし、新たに獲得した、姫様ボイスというスキルを上乗せして返した。

「私のほうは、先程申し上げた事はすべて事実として認識しております。もし、よろしければそちら様の
見解をお教えいただきたいのですが、よろしいでしょうか?」

話してる姫様自身も感じるような、わざと攻撃的な違和感を含んだそしてあくまで感情を極力抑え、
尚且つ事務的で論理的な処理に持ち込もうとするような反撃にでた。真実は我にあり!正義は必ず勝つ!
みたいな絶対的な自信も今の姫様にはあった。一つだけ誤算だったのは、姫様ボイスの癒し効果(大)の
影響で、あまりにも自然に聞こえてしまった事ぐらいであった。完全に勝利を確信したその時、
信じられない光景を目にしたのだった。クリスの口元にかすかな笑みが見えた様な気がしたのである。

「それでは、恐れ多くも述べさせていただきます。姫様は、先程、『されている』とおっしゃられましたが、
『なに』から『なに』へ『なされている』のでいらっしゃいますのでしょうか?」

なにやら、またしても不気味な雰囲気に姫様は少したじろいだ。「な、何を言ってるのか解らない。」
そんな疑問がぐるぐると回った。答えも見つからないまま、しかし、後退する事もできず、前進を試みた。

「ですから、『普通の男子高校生』でした当方が、そちらの都合で『クレシア姫様』をさせていただいてる
事実についてです。よろしいでしょうか?」

間違った事は何一つ言ってない。そう思う姫様だったが、なぜか言い様もない不安感に襲われていた。
それに対し、クリスは「にやっ。」と笑い。小声で「かかったな。あほめが...」とつぶやいた。

「おかしな事をおっしゃられては困ります。まだご病気が治られていらっしゃられないのでしょうか?
家臣と致しまして、とても心ぐるしく思います。ここには、『姫様』と『私』以外には誰もおりませぬ。」
「な...なにをおっしゃ...」

その時、姫様の目の前の景色がゆがんだ。「ま、まさか、こいつ...」
姫様は、目の前の妖艶な悪魔に失意のどん底へと叩き落されてしまったのだった。

「はーい。なかなかおもしろかったけど、おしまーい。解ったでしょ?問題なんて何もないのよ。」

彼女が完全勝利宣言を始めた時、フローリアが側にやってきた。

「お話しの途中、申し訳ありません。明日の事もございますし、そろそろ姫様のお風呂の時間が
迫ってきて参りましたので、姫様を浴場のほうまでご案内してもよろしいでしょうか?」
「あ、ごめんねー。ってもうそんな時間なんだ。あ、うん、もう全部終わったからいいよ。
好きに持ってちゃってね。」
「はい。ありがとうございます。それでは姫様、お風呂のほうへご案内させていただきます。」

フローリアは深々と頭を下げた。姫様はそれに従い、幽鬼のように立ち上がった。
トイレの時と同じように、鉄壁のスクラムが築かれ、一行は浴場のほうへと消えていった。

「ちゃんとあったまるんだぞー!」

クリスはご機嫌で、勝利者インタビューを開始した。
260勇者の資質L:2009/09/09(水) 00:55:06 ID:ZHiw2Exx
浴場、正確に言うと『姫様専用浴場』に着くと、入り口に衛士を残し、メイド軍団と残りの衛士と供に
姫様は中へと運ばれた。ここでも、メイド達の素早い動きによって、一切の手を煩わせる事もなく、
みるみる間に姫様は裸にされていった。いまだ放心状態の姫様には、もはやトイレの時に
みせたわずかな抵抗さえもする事は無かったのである。完全に裸にされてしまった頃に、
姫様はようやく復帰した。初めて今の自分の体を見て、羞恥心や、劣情よりも、恋に似た感情が
湧き上がってきた。自らの体に恋をする。流れるような優しく緩やかな曲線、
どこまでもまっすぐに伸びるような直線。全てが計算しつくされた美がそこにはあった。
湯冷めをしないように、メイドは姫様に、純白で薄い湯衣を上から丁重にかけた。

クリスは紅茶を飲みながら、報告書のようなものを作成していた。
ちょうど、作業が一区切りつくころ、姫様は就寝用ドレスに着替えて戻ってきた。
また、クリスの向かい側に座ると、テーブルの上にはすでに飲み物が用意されていた。
飲んでみると、どうやら、心地よい酸味のする果実の入ったジュースのようだった。

「どうだった?砂漠にある国にしては、お風呂、よかったでしょ?実は、私、知らないけど。」
「ああ、浴場なんていうから一人用のせまいお風呂かと思ったら、あれ、大浴場じゃねーか。」
「そりゃ、そうでしょ。だって小さかったら、メイド達の居場所とかないじゃん。」
「俺ひとりのお風呂なのに、贅沢なこって。」
「だって、お風呂って言っても、色々やる事あったんでしょ?時間もそれなりにたってるし。」
「まあな。いろんなケアとか、マッサージとか。ほんと、姫様って大変なんだなー。」
「そーよ、ひ・め・さ・ま。がんばってねっ。」
「あー、へいへい。まあ、見てるとメイドさん達のほうが大変だったけどな。」
「へー。初めて行って、そんな事思ってたんだ。ふーん。いい子。いい子。」
「こ、こら、頭なぜんな。あー。そういえばさー。一個だけ疑問な事あるんだけど?」
「ん?なぁに?知ってる事なら答えてあげるわよ。」
「うん。いやね、確かに姫様って自分で言うのもなんだけど、綺麗っていうか、完璧っていうか。」
「そりゃ、あったりまえよ!なんたって、姫様はこの国の、ううん!この世界の宝物なんだもん!」
「ああ。珍しく、お前の言う事に全面的に賛成するよ。」
「ちょ、ちょっと!あんたまさか見たとか?!」
「いや..普通、風呂に入れば自分の裸くらい見るだろ。常識的に考えて....」
「くぅぅぅぅ!!もったいない、あんたなんかにぃぃぃぃ!あたしだって見たいのに!!」
「って、おい、こら!まあそれはさておき、いやそのなんていうか、ちょっと耳いいか?」
「な、なによ?内緒な事なの?ま、ま、さ、か、あんた?!」
「何、一人で興奮してるんだよ。ちがうよばーか。いいから、ちょ耳貸せって。」

そういうと、姫様はクリスの耳に手を当てて、小さな声で話しかけた。

「なあ、姫様って『ぺったんこ』なんだな。」

ぼこっ!ぼこっ!

「姫様の美しい体のどこ見てたのよ!このエロガキ!!」

おしおきのダブルコンボをもらって、エロガキ姫様は崩れ落ちた。テーブルのふちにぷるぷる震えてる
手をかけようやく這い上がってきた。

「...だから普通見るだろ。いや姫様っていうより、何か解らないけどなんとなく違和感を感じるんだ。
何かがおかしい。大体、なんでお前はそんなに胸でかいんだよ?姫様に失礼とか思わんのかよ。」
思わぬ指摘に、クリスは一瞬言葉につまった。
「あ、あたしのはほら、体質?っていうか、や、やっぱりあんたずっとあたしの胸ばかり見てたのね。
あたしが言うのもなんだけど、ほ、ほら、胸って大きいだけじゃなくって、何言わせんのよ!
と、とにかく、あんたには、明日からしっかり姫様特訓コース受けてもらうから、もう寝なさい。
あたしも、まだこれからやらなきゃいけない事あるから、そろそろ戻るわ。おやすみー。」
クリスは急にそそくさっと帰ってしまった。何か怪しいとは思いながらも、すでに完璧なベッドメイクは
もちろんの事、いつでも就寝できるような仕事がなされていて、後は姫様がおやすみになられる
のを待つばかりになっていた。いつもの就寝時間よりまだ相当早いのだが、
「そういや、夜だったり昼だったりで、いつから寝てないのかもわかんないや。」
と思うと、急に眠くなってきたので、姫様は床へと就いた。すべてが包まれるような寝具は、
いつまでもゆうっくりとどこかへ落ちてゆくような感じで、いつの間にか姫様は緩やかに眠っていった。
261名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 00:56:24 ID:ZHiw2Exx
まだ少し書きかけはありますが、とりあえずきりのいいここで。
長文うp失礼しました。一応ちゃんと終わらせたく思います。
262名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 09:02:50 ID:Bw8dz6kf
クリスときたらトリスも出るかな?とか思った
263名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 00:39:23 ID:pyvVT0rP
まださわりだけど中々いいと思うんだよね
264名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 06:28:32 ID:egcjm7hJ
いいぞ。もっと書け。
ていうか書いてください
26524-367:2009/09/10(木) 19:50:53 ID:DPJQRjj5
前スレで外伝を予告編として投下した者です

ラストあたりをいじくってたもんで遅くなりましたが、
とりあえずさわりだけでも…


TS法

男子高校生の中から適性のある者を女性に性転換して子供を産ませる法律
それが施行されてから二十数年の時が経った

TS法は効果を発揮して少子化に歯止めをかけるとともに
その運用も洗練されてきた

次は性転換させた男子生徒にいかに
効率的に子供を産ませるかが重視されるようになった


「このクラスの今年のTS適性者を発表します」

続いて数人の男子生徒の名が読み上げられる

その中に俺、葉山達也がいた


俺の名前が読み上げられた瞬間、
目の前がブラックアウトした


俺は、これから男じゃなくなるんだ…


呼ばれるまま教壇に上がった俺は、
すぐにやってきたガタイのデカイ男たちに取り囲まれるようにして、
どこか宙に浮いた気分で他の適性者とともに連れ出されて国の施設へ連れて行かれた。


適性者はみんな青い顔でお互いの顔を見合わせていた
もうすぐ、みんな女の体に変えられる
そういう視線と自分もその中の一人だという絶望感がない交ぜになった表情だった
震えているものもいれば、どこか遠くを見ているものもいた
横を見ると、覚えのある顔があった。
「加納…」
中学以来の付き合いのある顔なじみの名前を呟いた。
そのなじんだ顔も、今日を限りで変わってしまう。
もちろん、俺もだ。
加納はポケットから取り出した何かをじっと見ていたが、
横の俺の視線に気づいてあわてて隠した。
26624-367:2009/09/10(木) 19:51:21 ID:DPJQRjj5
施設についた後、トイレに行きたがる生徒が数人いた
俺もその一人だった
恐怖が尿意を近づけたのか最後に自分の息子を見たくなったのか
最終的にほぼ全員がトイレに行った
中には個室にこもるものもいた。中で最後の男の快感を味わっていたのだろうか
俺はそんな気分になれないまま名残を惜しむように立ちションベンをした
最後の立ちションベンか…

その後、簡単な検査を受けて、俺たちは与えられた薬を飲まされた
薬だけで女になるのかそのあと外科手術的なことをするのかは教えられなかった

最後に男の体でセックスしたかったな、と妙に場違いな感想を抱いたまま
俺はその薬を飲んだ

揺れる視界の中で、昏倒する生徒達の姿が映った
26724-367:2009/09/10(木) 19:51:58 ID:DPJQRjj5
目を覚ますと、白一色の殺風景な部屋の中にいた
刹那、自分がいつもどおりの朝を迎えたような気分だった
しかし、その気分はあっという間に崩れた

ぷるん…

緩いガウン様の服を着せられた体の胸から伝わる妙な重み
「俺、女になった…のか?」
まだ半分覚醒しない意識を覚ましながら身を起こす
つい口をついて出てしまうセリフ
それが女の声で出ていることで、自分の身に起こったことを理解した

「チンチンがないけど、そんなに違和感ないもんなんだな」
そう思いながらも、つい股間に手が行く
しかし、そこには当然ながら何もついてなかった

目の前にある鏡が目に入った
目の前にはかわいらしく整った顔をした少女の顔があった

「美樹?」
目の前の顔を見て、つい一つ下の妹の名前が出た
それほどに今の俺の顔は妹そっくりだった

「美樹が、今の俺の顔をみたらどう思うだろうな…」
ふとそう思った瞬間、天井のスピーカーから女性の声が聞こえた

「皆さん新しい体でのお目覚めはいかがでしょうか?
これから今後の予定をお伝えしまうので20分後に
一階のホールに集合してください。
おトイレはそれまでに必ず済ませて置いてください」
26824-367:2009/09/10(木) 19:52:28 ID:DPJQRjj5
そういわれて、ふと軽い尿意を覚えた
さっき行ったばかりなのに…
そう思いながら部屋の隅に「トイレ」とかかれたドアを見つけてさっそく入った
思わず意識して便座に腰掛ける

下を見ると、ちょっとした大きさの乳房がガウンを押し上げているのが目に入る
その形のよい乳房の向こうに股間が見える

今までとは比べ物にならないほど薄い茂みが目に入った
ちょっと力が緩んだ途端

ちょろちょろ…

股間から何かがこぼれる感覚があった
漏らした?と思ったが、すぐにそれが小便であるのに気づく
「力の入れ方が難しい…な…」
なにもしていないつもりがつい零れてしまう感覚
これに慣れるのには時間がかかりそうだった

後に聞くところによると、それに慣れていないうちは気づかずもらしてしまうこともあるから
集合前にアナウンスでトイレに行かせたのだそうだ

終わったらトイレットペーパーを使って股間を拭く
ふう…これからずっとこうしなきゃいけないのか…

どこか暗澹とした気持ちのまま女性としてはじめてのトイレを終えた
26924-367:2009/09/10(木) 19:55:27 ID:DPJQRjj5
一気に投下しすぎると長くなり過ぎそうですし
なにより後半も少しひねりたいなとか考えてますので
今日はひとまずこの辺で
270名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 20:40:30 ID:/u+uGtRE
作品自体には文句を言うつもりはないけど
法制度としては微妙な気がするな
娘が居る家の男子は適用外で良いと思うんだが
そうすれば自然と息子を息子のままでいさせたいと娘も作る家が増えて少子化の歯止めになるだろうし

法適用の対象は男子のみ兄弟及び男子の1人っ子で良いんじゃなかろうか
スレのSS的な意義は、男を女にする事だが
法律を作ってる側の目的は少子化回避であり男を女にする事じゃない訳だし
他の方法で少子化を解消できるならそちらをとるのが妥当だろう
強制女性化するならそれこそ、生涯年金支給+子供を産む度に手当支給とか必要だろうし
女性化=奴隷化みたいなのは、社会システムとして定着させるのは無理がある
271名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 20:52:39 ID:f74f2B09
社民党の代表みたいな人が来ましたね
272名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 21:21:48 ID:jhGblMO8
>>271
最後の一行しか読んでないでしょ
273名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 21:31:35 ID:g3yWfQ3z
TS法が生まれる社会的背景か。
単なる少子化だけじゃなく「男は少なくても良い」状況が必須だよね。
男女比が偏って男が余るので多い分をTSさせるのか、あるいは一夫多妻が
制度化されて「男は女の1/4もいればOK]な社会なのか。
27424-367:2009/09/10(木) 22:11:59 ID:DPJQRjj5
あやしげな議論になる前にお断りしておきますけど
社会的背景とか何とかは過去のTS法作品及びこの作品の都合に合わせた

後 づ け

ですので深く突っ込まないでいただけると嬉しいですw
27524-367:2009/09/10(木) 22:17:13 ID:DPJQRjj5
…と、そこまで書いてから>>270さんの指摘をうまく使えそうな
後づけを思いついたので後半少しいじります
(結果はおいおい)
276名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 22:34:08 ID:hViAdR1S
>>275
いいねいいねー、期待してるよ♪
277名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 00:24:46 ID:QgMhOIRC
TS法の最たるものはエリート以外女に強制性転換+洗脳のりぼんシリーズかな
278名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 00:32:21 ID:JxX7ZcKm
hiroshiさんの性奴隷のやつもよかった
氏はもう戻ってくださらないのか………
279名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 01:39:35 ID:0+2mhNAB
一握りのエリート以外女性化で、一握りのエリートは複数の女を自分のハーレムに囲うってのは
社会構造として辻褄が合う設定だよな

で、そういう世界背景で本来エリート組に進める筈の主人公が陰謀でエリートから外れさせられ
強制女性化し、自分をそう仕向けたライバルの男のハーレムに囲われるしかないとか最高に萌えます
280名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 02:01:10 ID:ixEH4Zq4
>>239
あるね。そしてエターなることも。
おかげで使いたいセリフや展開の断片ばかり蓄積されていく。


「嫌ならさっきフェラを拒否したみたいに思いっきり噛んでいいぞ。
下の口とも言うし……もしかしたら、ちぎれるかもな」
「女になりたい、って迫るから女にした後"女"にしてやったんだ。」
「女は強姦されても感じる。暴論だと思ってたけど、アンタの場合は事実みたいね」
「自分の理屈が自分に牙をむいた、それだけで泣くのは"泣き虫な女"になったから?」
「……何が不可逆よ。勝手に薬を飲んで、勝手に女になって、性格まで……
返して! きよひこを返してよ! ねえきよひこっ!」
281名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 05:52:24 ID:hGPwV616
( ゚д゚ )
282名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 10:19:17 ID:CyolN6Es
こっちみんあww
283名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 18:34:39 ID:ixEH4Zq4
みんなこっち
284218:2009/09/13(日) 00:26:30 ID:Snh1bHIY
こんばんは。

続き。
285名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:27:03 ID:Snh1bHIY

         §         §         §

 目の前にずっしりと重たい質量が揺れ、それが迫ってくるというのは本来であれ
ば恐怖とかが伴うものだ。
 だが今の篤志には、恐怖どころか至福のようなものさえ感じている。掛け値無し
に可愛らしく、しかも自分の事をおかしくなるくらいに(少々問題が無くはないが)
愛してくれて、その上で今まで出会ったことの無いくらいのおっぱいをした美少女。
その「少女」の胸にたわわに実り熟した乳房が、もっと吸って、嘗めて、揉んで欲
しそうに、目の前で“ゆらゆら”と揺れているのだ。恐怖など感じようはずがない。
 いや、恐怖なんかを感じている余裕など、無い。
 確かにその「中身」は幼馴染みで長年のコンビで、しかもつい先週まで「男」だっ
た智樹なのだけど、この一週間の「彼」のセクシャル・アプローチによって、目の
前の美少女が智樹だという記憶はあるものの、それが実感としては希薄になりつつ
あった。自分が好きだった(性的な意味ではなく)少年が、性愛を持って接する少
女となったことの不条理が、多大な混乱を持って認識をめちゃめちゃにしてしまっ
た感も否めない。
 ただ、今は目の前にものすごく自分好みのおっぱいがある。
 今はそれでいいじゃないか。
 そんな風に思ってしまうようになった、篤志であった。
「……んっ……あっ…んっ…んっ…んっ…あっ…んっ…あんっ…んっ」
 篤志にゆったりと両方の乳房を揉まれながら、右の乳首を少し野卑に“ぺろぺろ”
と嘗められている智樹は、愛しい人の両肩に手を置いたままうっとりと目を瞑って
いた。先ほど彼には、息が出来なくなるほど彼の頭を抱き締めてしまって“怒られ
た”ばかりだから、どんなに愛しさがあふれ出して迸っても、抱き締める事が出来
ないのだ。彼が自分のおっぱいを“可愛がって”くれる事が愛しくて嬉しくて切な
くて、今すぐにも“ぎゅうう”ってしたいのに、それを許されない。それはとても
とても哀しいのだけれど、彼がおっぱいを“可愛がって”くれなくなるよりは、ずっ
といいと思った。
「気持ち良いか?」
 智樹は篤志の問いに、目を瞑ったまま“こくん”と頷いた。
「んん〜〜〜……」
 ぷっくりとふくらんだ乳暈ごと、乳首を“はむっ”と口内に吸われ、そのまま
“ちゅぱちゅぱ”と吸われたり口内で“れろれろ”と舌に遊ばれたりすると、それ
だけで智樹の頭が真っ白になる。
 篤志には常々女の子に聞いてみたい事があって、それは、えっちの最中に女の子
はよく目を瞑ってしまうけれどそれはなぜか?ということ。男からしてみれば、今
自分が抱いている女の子が自分の愛撫で乱れる姿はチョー見たいし、むしろ見ない
でいられるという人間がいたら信じられないくらいなのだが、女の子はそういうの
は無いのだろうか?
 と、この際だから篤志は智樹に聞いてみた。
「わか……んない……でも……」
 篤志の愛撫に翻弄されながらポツポツと智樹が告げたのは、五感の一つをOFF
にする事で、他の感覚が鋭敏になるからではないのか?ということ。
 そして視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚の5つの内、もっともON・OFFを容易
く行う事が出来るのは視覚であるため、それを無意識にしてしまっているのではな
いか?……と。
「こうしてると……すごいの。アッくんの……匂いとか、体温と……か、息する、
音とか、手の……あったかさとか、唇の感触……とか、舌の、感じと……か、はっ
……んっ……いっぱい……いっぱい……かんじる……の……」
「そうか」
 今、智樹の金太郎の腹掛けみたいなコスプレイチャイナは、まるで日捲りカレン
ダーのように捲り上げられて背中の方へと追いやられていた。そのため、背中はチャ
イナで隠れているというのに、智樹の体の前面は乳房も腹も股間も、すっかり篤志
の眼前に晒されている。
『ものすげー眺めだな』
 今更ながら篤志は思う。
 頬どころか胸元まできれいなピンク色に染めた智樹は、うっとりと目を瞑ったま
ま篤志の愛撫に身を委ねている。
286名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:27:39 ID:Snh1bHIY
 ほっそりとした首から胸元に視線を下げれば、立派な殺人兵器になりそうな全方
位型の超重量級特大椰子の実爆弾が篤志の両手に弄ばれ“ぐにぐに”“もにゅもにゅ”
と形を自在に変えている。充血してふくらんだ乳暈と勃起してすっかり赤味を増し
た“ピンクの先っちょ”は、篤志自身の唾液にたっぷりと濡れて“てらてら”と日
の光を弾いていた。
 贅肉の無いすっきりとした下腹が“ゆらゆら”と揺れるおっぱいの間から見え、
その先には智樹が自分で“お手入れ”して、わざわざ写メを送ってきた陰毛が、蜜
液に濡れ“ぺとり”と下腹に張り付きながら楚々としてある。
 目尻に溜まった涙が、可愛らしく広がった鼻腔が鳴らす“はふん”“んふん”と
いう甘ったるい鼻息が、大きく勃起して“こりこり”とした乳首が、“ひくひく”
と波打って時折しゃくりあげるかのように震える下腹が、自分の与えた官能の深さ
を物語っている気がした。
 その起伏に富んだ……富み過ぎた体が、陰影によって一層ドラマティックな情景
を作り出している。
 まるでプレイメイトでも抱いてるような気分だ。
 もちろん篤志にはそんな体験など一度も無かったけれど。

 ――明るい真昼間に信じられないくらい可愛らしい爆乳美少女を自分の好き勝手
に出来る奇跡。

 そう。これは奇跡なのだろう。
 相手があの智樹でなければ、こんなにも悩み、逡巡し、自分の理性を説得するの
にこれほど時間もかからなかっただろうに。
 だがもう、躊躇いは無い。
 迷わない。
 そう、篤志は思う。
「トモ……なんかお前、お漏らししたみてーになってるぞ?」
「……んぅ……?……」
 篤志の股間には、先ほどから智樹が意識してか無意識か、自分の股間を“くちゅ
くちゅ”と擦り付けている。
 まるで「これは自分のモノだ」と、マーキングでもされているかのようだ。
 そう、篤志は思った。
 智樹のあそこは、もうすっかり“くちゅくちゅ”の“とろとろ”の“ねとねと”
になっている。
 ということは……で、ある。
 篤志の短パンの股間は、智樹の“ぬるぬる”の蜜液と篤志自身の先走りの粘液と
で、外からも内からも染み広がって、ぐっしょりになっているのだった。
「ん〜〜〜……」
 智樹の唇が迫る。
 意識してか否かはわからないが“くねくね”と扇情的に腰をくねらせ、自分のあ
そこを篤志の熱く猛ったそれに擦り付けながら。
 篤志はそれを、避ける事無く受け止めた。
「はふん……」
 吐息ごと食べるようにねっとりとした唇が篤志のそれに吸い付き、すぐに舌が
“ぬるり”と忍び込んで口内を蹂躙する。
 官能が“どっ”と押し寄せて、篤志はそれに対抗するかのように智樹のたっぷり
と重たいおっぱいを“もにゅもにゅ”と揉みほぐし、人差し指と中指で挟み込んだ
乳首を“くにくに”と嬲った。
「ぅはん……ちくび……きんしぃ……」
 唇を離し、首を竦めて、智樹は“ぴくんぴくんぴくん”と体を震わせる。
「お前、乳首弱いんだな。女になってからか?」
「……だと、おも、う……わかっん、ない……ひっん……」
 確かに。
 健康優良な高校男子は普通、自分の乳首が性感帯かどうかなんて、日常で認識し
たりはしないものだ。
 ましてや智樹は自分と同じく、いわゆる「サッカー馬鹿」だったと、少なくとも
篤志は認識していたのだし。
 “てろん”“ちゅうっ”“きゅむっ”“くにっ”“くりくりっ”
「あふっ……やん……あっ……ひん……あぁ……」
 乳首を舌で嘗め、吸い、指で摘んで親指で押し潰し、指の腹で転がす。
287名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:28:32 ID:Snh1bHIY
 智樹はそれの一つ一つに敏感に反応した。
「やっぱ弱いみたいだ」
「いぢわるぅ……」
 こうしていると、篤志は自分がつくづく「おっぱい好き」なのだと自覚する。
 ものすごく頭が悪くて品性のカケラも無い言い方をすれば『おっぱい星人』だろ
うか。
「はぅん……アッくんはぁ……『おっぱい星人』代表だ……ね。いわゆる『おっぱ
い星人君主』?」
 思ってたことを甘い吐息混じりに言われ、その上、妙な付属名まで付けられて、
篤志は体が横に20度ほど傾いたのを感じた。
「なんだそれは」
「『おっぱい星人』の中で一番偉くて、一番スゴくて、一番えっち」
 何がどう偉くてスゴくいのかさっぱりわからないが、一番えっちぃというのだけ
はわかった。
「そういう自分はどうなんだ? 確か、椎名結衣が好きだったろ? 貧乳ロリの」
「……そうなんだ……よね……んっ……でも、男だった、時に、好き…ん…だった
女の子のこととか、もうほとんど……んっ……思い出せ、ないんだ、よ」
「そういうものか?」
「わかんない……でも、そうなんだから、しょうがない、よ」
「そうか」
「もうっ」
 不意に智樹が両手で篤志の肩を持ち、ベッドへと押し倒した。

ゴンッ!

「あだっ!!」
 シングルベッドは壁に寄せて置かれていて、篤志は後頭部を強打して一瞬目が眩
んだ。その隙に智樹は“いそいそ”と彼の“ぐっしょり”と濡れた短パンをパンツ
ごとずり下げ、脱がしてしまう。
「ト、トモ……お前」
「僕とえっちしてる時に他の女の子の事を考えるなんて、マナー違反でしょ?」

 そうなのか。

「だからこれはお仕置きです」
「は? ……ひあっ!!」

 お仕置き?

 何が?

 そう問う暇も無かった。
 “ぬるん”として“ちゅるん”として“じゅるる”だった。
「ト、トモ、待……」
 智樹は先走りの粘液と精液にまみれた篤志の分身を“ぬるん”と掴んで“ちゅる
ん”と扱き、そして“じゅるる”と啜るようにして口内で舌を絡めたのだ。
「待たない」
「さっき出したばっか」
「れ(で)も、もうれんきらよ(元気だよ)」
「咥えたまま喋るなーーっ!!……ひあぁ……」
 叫んで身を起こそうとしたところを口内深くに咥えられたまま“じゅるるっ”と
分身を啜られた。
「あぅひ、う、お、お、お……」
 “ビクビク”と腰が震え、頭の中が“チカチカ”する。
 AVで言うところの“バキューム・フェラ”だと気付いたのは智樹の口が離れる
時に「ちゅぼんっ!」と大きな音がしたから……だった。
 どこでこんなテクニックを習得しやがったのかコノヤロウは。
「アッくん、キモチイイ?」
「そ、そりゃ気持ちいいけどさぁ…あっ」
288名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:29:29 ID:Snh1bHIY
「んふ……ああしゅごい(すごい)……いいにおい……ぁあ〜〜…やっぱり僕、アッ
くんのちんちん大好きだよ。アッくんのちんちんなら何時間でもなめてられる……
ううん……なめたいなぁ……おいしい……はむぅ」
「ちょ、おま……んあっ」
 また口腔内深くに啜り込まれ、唇をすぼめて竿を締め付けるようにしながら、ま
るでチューチューアイスとかを絞り上げるように先端に向かって“じゅるるるるる
るっ”と吸い上げられる。
「トモッ……イッ……」
「イッちゃだめ」
「うほっ」
 智樹の性技によってアッという間にイキかけた篤志が、腰を引くようにして全身
に力を込めると、智樹は“きゅ”と分身の根元を掴んでもう片方の手で縮み上がっ
た玉袋を“もにゅん”と掴んで引っ張った。
「な、なにすんだトモッ!!」
「なにイッちゃおうとしてるの? アッくん、まだ一度も僕の中で出してないよ?」

 なにその強制中出し前提の文句。

 ポカンと篤志が智樹を見ると、智樹はうっとりとしながら“ビキビキ”に硬く屹
立した剛直な分身を、根元から先端まで“ねろろ〜〜っ”と嘗め上げた。
 それだけで敏感になった分身が、射精をせがんで“びくびく”と震える。
 それはもう、痛いほどに。
「お、おま、言ってる事とやってる事が違うだろ!?」
「いいの。この一週間、僕がどんな想いでいたか知らないくせに。アッくんのばー
かばーか」
「なんだとうぉおぉぉぅひゃ」
 起き上がろうとした篤志の分身を智樹は左手で掴み、その熱い竿を“ちろちろ”
と嘗めながら右手で玉袋を“ぷにゃぷにゃ”と揉む。
 そうしておきながら、玉袋を“ぺちゃぺちゃ”と嘗め上げ、中の睾丸を“くぽっ”
とシワシワの皮ごと口内に入れ、舌で転がすのだ。

 もう、なんというか、したい放題だ。

「せっかくだから、やりたいこと全部させてもらっちゃお」
「おま、お前、さっきはお袋が帰ってくる前に早くしようとか言っておきながら…」
「あれ? アッくんはパイズリして欲しくないの?」
「な……え?」
「パイズリ」
「…………」
「ほれほれ」
 ずっしりとした量感の特大おっぱいを両手で捧げ持つようにして、智樹は篤志の
股間で“ゆさゆさ”と揺すってみせる。
 白くて大きくてもちもちしてて、そのうえやーらかくて……。
「…………………………お願いします」
「ん。よろしい」
 篤志はたった3秒で挫けた自分の根性の無さに嘆息しながら、両肘で体をささえ
て智樹がしようとすることを余さず見守ろうと思った。
 コスプレチャイナから頭を抜き取り、篤志はようやく素っ裸になると、乳房を両
手で“持ち上げた”まま膝立ちで篤志の股間ににじり寄る。
「んしょ」
 それにしてもでかい乳だった。
 “どすんっ”って感じだった。
 太腿に感じる重みは相当なものだ。
 “のしっ”と太腿に乗せられた乳肉の“みっちり”感はものすごかったし、“もっ
ちり”としたしっとり肌も、“たぷたぷ”としたやーらかさも超一級品だった。
 推定Iカップか、それ以上。
 その光景だけで、御飯が三杯は食べられそうだ。
 そこまで考えて篤志は『んなわきゃねぇ』と心の中でひとりごちた。
「ええと、どうやるんだったかな? ちゃんと勉強したんだけどなぁ……」
289名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:30:07 ID:Snh1bHIY
 智樹は巨大乳房(メガトンおっぱい)の両側に手を当て、そそり立つ篤志の分身
を挟み込んで“むにむに”“くにくに”と捏ねる。
 が、先走り液と直前までたっぷりとまぶされた智樹の唾液が混じり合った“ぬる
ぬる”が過剰な潤滑油となっているのか、硬化した分身は“にゅるにゅる”と逃げ
て、どうにも上手くいかない。
「勉強って……なんだよそれ」
「フェラとかはバナナで練習するといいって言うじゃない? だからパイズリもバ
ナナで練習してみたんだけど、その時はちゃんと出来たんだよね」
「したのか。練習」
「したよ?」
 部屋で一人、乳房にバナナを挟んでパイズリの練習をする少女。

 ――シュールだ。

「だって、アッくんに喜んでもらいたいもん」

 うわ。

 なんだこの「健気な女」――。

 不覚にも篤志は感動して胸が熱くなるのを感じた。
 自分のためにそんな事までしてくれたのか。
 そういう想いだ。
 よく考えたらなんだかおかしいのだけれど、この時の篤志はいっぱいいっぱいで
そこまで考えがまわらなかった。
「おかしいなぁ……ボールの扱いは得意だったはずなんだけど」
「ボール?」
「これだけ大きいとボールみたいでしょ。僕のおっぱい。ほら、僕MFだったし」
「上手いこと言ったつもりか」
「だめ?」
「ダメだ」
「ちぇー」
「うっ……ちょ、なめっ……舌でチロチロするなっ!」
「アッくんのちんちんを型どったキャンディが欲しいな! そうすればほら、いつ
でもどこでもフェラの練習が出来るでしょ?」

 “ほら”じゃねぇ。

 なんだこの「馬鹿な女」――。

 篤志は思わず目頭が熱くなるのを感じた。
 さっきついイキオイで「俺の女にする」とか言ったが、早まったかなぁ……。
 そういう想いだ。
「うん。なんとなくわかった。おっぱいで挟もうとするからダメなんだよね。こう
して――」
 体を少し浮かせ、智樹は乳房の谷間を分身に押し付けるようにして“ぐいぐい”
と擦り付ける。
 ものすごい圧力……乳圧だ。
 “ずっしり”として“のしっ”として“もにゅんもにゅん”である。

 パイズリ――やはり語源は「おっぱいスリスリ」ってことだろうか。

 篤志は乳圧で下腹に押し付けられる分身を見ながら、ふとそんなことを思った。
 思ったが……正直、余裕ありませんでした。
「ちょ……まっ……」
 それはあまりにも気持ち良すぎた。
 適度な“ぬるぬる”と圧迫感と摩擦感で、さっそくだけど今にもイキそうだった。
「え〜〜? もう? やっとコツが掴めてきたのにぃ」
「もうとか言うなっ! まるで俺が早漏みたいじゃねーか!」
290名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:30:57 ID:Snh1bHIY
「もうイッパツくらい抜いとかない?」

 いきなり3回戦を所望かこのヤロウは。

「お袋帰ってきたら、そこで終わりだぞ?」
「あ、それはやだなぁ。ん。わかった」
 そう言うと、智樹はあっさり体を起こして圧殺するイキオイで分身を押し潰して
いた重量級おっぱいを離した。
「あ」
「ん?」
「い、いや」
「実は、もっとして欲しかった?」
 智樹が『全てわかってるんだゾ★』とばかりに頬染めながらニコニコ笑う。
 一瞬カッとしかけた篤志は、ここでムキになっても何にもならないと思い、小さ
く息を吐いた。
「んなわけ……い、いや、まあ、そうだ」
「大丈夫。これからいつでもどこでもアッくんが望めばすぐにしてあげるから」
 学校帰りに冗談で言っただけで、そのまま物陰に引き摺り込まれて有無を言わせ
ずパイズリ奉仕されそうな感じだ。
 「奉仕」のはずなのに強制で、しかも回避不可能なトラップみたいに感じるのは
どうしてだろう?
「ん〜〜〜!! いよいよだね! 僕ドキドキする!」
「目をキラキラさせて迫るな」
 立ち上がり、両手を篤志の両脇について智樹が“ぐっ”と顔を近付けてくる。
 上体を倒した事で巨大なおっぱいが重力に引かれて下方へと下がり、ただでさえ
迫力のおっぱいが、とんでもなくたわわに見えた。
 それが“ゆらゆら”と揺れる。
 思わず両手で掬うように持ち上げて“たぷたぷ”としたり、乳首を引っ張って
“きゅんきゅん”したくなってくる。
「ねえねえ、やっぱり正常位? 僕が上でもいいよ!? それともバックから!?
 さっきみたいに対面座位も捨てがたいよね!!」
「うるせぇバカ!」
「ええっ!? まずはシックスナイン!!??」
「黙れよもうっ!!」
 心の底から嬉しそうに、至福の表情でエロエロな事を喋る智樹を、篤志は抱き寄
せ、ベッドへと引っくり返した。
 熟してたわわな豊満椰子の実おっぱいが“ぶるん”と揺れ、その先端の赤味を増
した“先っちょ”が“ぷるっ”と震える。
「きゃあっ! 犯してもらえるぅ!」
「……そこは『犯される!』じゃないのか」
「嬉しいときはちょっと違う」
「さよけ」
 篤志は智樹の右に体を置くと、左腕で腕枕をするように『彼女』の頭を抱え、起
伏に富んだ……富み過ぎたその体を眺めるとキスをした。
 それまるで、愛し合い、睦み合う恋人同士そのものだった。
「……ん……はむ……」
 目を瞑り、頬を染めて顎を上げ、篤志を迎え入れた智樹は、リラックスしたよう
に全身の力を抜いて彼に全てを預ける。
 それは、信頼しきった、愛した男に全てを委ねた、女の姿だ。
「ふあん……ぅうん……」
 篤志の唇が頬に、額に、顎に、そして耳へとキスを降らせる。
 そうしながら彼の自由な右手が首筋を、肩を、胸元を撫で下り、そうして、仰臥
しているがゆえにわずかに体の外側へと流れた乳房を“たぷっ”と揺らした。
「んん……もっとちゅー……してぇ?」
「キス……好きか?」
「うん。好き……大好き……大好きだよぉ……」
291名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:31:58 ID:Snh1bHIY
 泣き出しそうなほど潤んで濡れた瞳で見上げ、迷子の子猫のように哀れっぽく口
付けを請う智樹に、篤志の胸が熱くなる。

 優しくして、甘やかして、泣かせたい!!

 そういう想いが、溢れ出して、今にも胸を破って噴き出してしまいそうだった。
「んふ……ふ……んっ……」
 口付けを与え、舌を差し込んで智樹の口内を蹂躙しながら、篤志は“もったり”
と重たい乳房から手を離して下腹へと進めた。
 そして、
「トモ……ものすごいぞお前。ぐちゃぐちゃのドロドロだ」
「はっ…んっ……アッくんの、アッ、アッくんの、せい、だよ?」
「俺の?」
「うん……ぅぅんっ……あっ…あっ…あっ…あぅっ…あっ…」
 耳たぶを嘗め、甘く噛み、舌で嘗めながら、篤志は指を智樹の両脚の間にある繊
細な造型に遊ばせた。

 「そこ」は、女そのものだった。

 一週間前には、ここに自分と同じ「男根」があったのだとは、どうしても信じら
れない。男の分身と解剖学的には同じ「陰核」を、包皮(鞘)の上から軽くノック
すると、それだけで智樹の腰が“びくびく”と震えた。
「女になってから、自分でシタか?」
「ん…んんっ?……」
「オナニーとか、したのか?」
「んあっ?……あ〜〜〜………あぁ〜〜〜……」
 “にゅるっにゅるっにゅるっ”と、指の腹でクリトリスから陰唇の狭間を撫でる
と、智樹は“いやいや”をするように首を振って声を上げた。
 ポロポロと涙がこぼれ、“ひくんっ”と下腹が波打つ。
 篤志の問いをまるで聞いていない……いや、聞こえていないのは明白だった。
「俺がちゃんと見てやるよ」
 篤志は身を起こすと、智樹の両脚を大きく開かせてあそこを日の光の下へとあか
らさまに晒した。
「ああいやぁ……いやぁ〜〜〜……」
「ナニいまさら恥ずかしがってんだよ」
「だって……だってダメ……ダメ……」
 太腿を抑える篤志の両手を、智樹が懸命に掴み、引き離そうとする。
 が、女の細腕では篤志の腕に勝てる筈も無かった。
「ぐっちゃぐちゃじゃねーか。トロトロの本気汁でぬるぬるだぞ?」
「ダメ……ダメだってば……ね、アッくんお願い……ね? ね?」
「俺の時はダメだって言っても強引にフェラったくせに」
「あ、謝るからぁ……ちゃんと、あや……ひゃあぁんんっ!!」

 嘗めた。

 捏ねた。

 穿った。

 篤志の舌が、智樹のあそこを征服してゆく。
 一週間前の自分は、まさか幼馴染みでチームメイトでベストコンビの男の股間に
自ら顔を寄せて、そこにあるものを嘗めしゃぶる事になるとは思いもしなかった。
 塩気や酸味などに味覚が、チーズのような芳醇な香りに嗅覚が、舌先には“にゅ
るにゅる”とした陰唇の艶かしさや尖ったクリトリスの“こりっ”とした舌触り触
覚が、そして“ぺちゃぺちゃ”と湿った粘液質な水音に混じって智樹が上げる吐息
混じりの艶声に嗅覚が、これでもかと刺激される。
 そして、それを悦んでいる自分を感じるのだ。
 その中でも、最大の刺激は視覚だった。
292名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:32:32 ID:Snh1bHIY
 淫靡に濡れ広がった陰唇は充血して赤味を強くし、大陰唇は“ぽってり”と、小
陰唇は“ぷっくり”と、異なる様相で篤志を誘っている。包皮からわずかに頭を覗
かせたクリトリスは、巣穴から外界をおっかなびっくり見やる子ネズミのようだ。
だが充血して濡れ光り、ぷくりとふくらんだその様は、まるでルビーのようだった。
 陰唇を嘗め、唇で挟み“にゅるにゅる”と滑らせ、隙間から覗く膣口を舌先でく
すぐって、クリトリスを嘗め転がした挙句に“ちゅう”と吸う。
 それだけで智樹の腰は面白いように震え、跳ね、くねる。
 喘ぎ声をほとんど出さずに、熱い吐息だけで“はっ…はっ…はっ…”とひそやか
に、しゃくりあげるようにして快楽の深さを示している智樹は、気持ち良くてたま
らないとばかりにベッドのシーツを掴んでいた。
 篤志の口の周りは、いつしか自分の唾液だか智樹の蜜液だかでべとべとになり、
それは御馳走にむしゃぶりついた犬のようだった。
 オムツを替える赤ん坊か、はたまた引っくり返されたカエルかという格好で大き
く脚を開いた智樹の、その白い太腿の間からは、波立つなめらかな腹と、大きく盛
り上がり高く高くそびえ立つ双丘、そして天に向かって反らされた白い喉と頤(お
とがい)が見える。
 女の身体を大地に見立てるのであれば、日本人離れした、なんて起伏に富み過ぎ
た大地だろうか。
 そう、篤志は思った。
「あっ! やっ! んんっ」
 口の周りにべとべとに付いた唾液や蜜液を拭うついでに、智樹の白い内腿を“か
ぷっ”と甘噛みし、“ちゅっちゅっ”とキスをする。
「キスマーク付けてやろうか」
「……ん……いいよ……付けて……アッくんの印付けて……」
「普通嫌がるもんなんじゃないのか?」
「どうし……て? 『俺のモノ』って、印……でしょ? なんで、僕が嫌がる……
の?」
 そう言って『はふっ』と熱くて甘ったるい吐息を吐く智樹は、本気で不思議がっ
ていた。
 試しに“ちゅううう”と左の内腿に吸い付くと、智樹は
「ふあああぁ〜〜〜……」
 と、身を震わせながら悦びの声を上げる。
 オマケにあそこからは新たな雫が“とろり”と滴るように後の蕾の方へと滑り落
ちていった。

         §         §         §

 散々、唇と舌と指でいぢめ続け、揺らし、嘗め、吸い、弄りまくった智樹の身体
は、全身がピンク色に紅潮し、うっすらと汗を纏って、まるでアルコールに泥酔し
たかのようだった。顔は“とろ〜ん”ととろけ、瞳は涙で“うるうる”に潤んでい
る。揉み込んだおっぱいは赤く染まり、内腿にはいくつものキスマーク、あそこは
もう滴る蜜液で洪水のようだ。
 セックスする前に、もうセックスしたような「出来上がり」っぷりだった。
「トモ……お前、ちょっと感じ過ぎじゃねぇ?」
「……んぅ…??」
 意識が朦朧としているのか、智樹は目を瞑って自分の股間に手をやった。
 目を閉じた拍子に涙が“ぽろっ”とこぼれ、篤志は自分がまるで智樹を無理矢理
強姦したような、錯覚じみた、妙な罪悪感を覚えた。
「……すごい……」
 吐息のように智樹が言う。
 “くちゅくちゅ”と智樹の股間から音がする。
 クーラーが効いているはずなのに、“もあっ”とした熱と性臭でむせ返りそうだ。
 時計を見れば、12時55分を過ぎている。
 智樹がやってきたのが12時ジャストだとして、この部屋に入った時には既に2
0分を過ぎていたから、それから考えても、少なく見積もってたっぷり10分以上
も『彼女』の身体……特におっぱいとあそこを重点的に弄りまくってた事になる。
 前戯としては十分だろう。
『俺もそろそろ限界だしな』
293名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:33:48 ID:Snh1bHIY
 玄関先で1回発射しているとはいえ、健康優良高校男子がそれごときで萎えるわ
けもない。現に今も先端から“ぬるぬる”の先走りを滴らせ、天を衝くように“ビ
キビキ”に己を誇示している。
 あそこどころか全身が“とろんとろん”の“てろんてろん”にとろけた今の智樹
なら、痛みなど感じないかもしれない。
 篤志は閉じかけた智樹の両脚を膝で折り曲げて大きく開かせ、M字になったその
起点を“くぱぁ”と開いた。
 左手で脚をまとめて持ち、右手の中指には一応、唾液をたっぷりとまぶして、そ
の中へとゆっくりと沈めていく。
「……ふあっあぁぁ〜〜〜〜……」
 “ぬるっぬるっぬるっ”と、進退を小刻みに繰り返しながら膣口を押し広げ、中
指が第二関節まで挿し込まれていった。
「アッくん……アッくんアッくん……アッくぅん……」
 身体の中に男の指の侵入を許しながら、智樹が泣き出しそうな声を上げてしゃく
りあげた。
「お前、処女膜ってあるのか?」
「しっ……知らない……知らないよぉ……」
 “ちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷ”と、たっぷりと湿った蜜口の中で、篤志の指が繊
細な襞壁や括約筋の“こりこり”した感触を確かめるように蠢く。
 そうしながら親指でクリトリスを捏ね回すのだ。
「死んじゃう……死んじゃうよぉ……」
 涙がポロポロとこぼれる。
 いやいやと首を振り、智樹がしゃくりあげるようにして訴えた。
 “ちゅるん”と指を抜けば、少し泡立って白濁した粘液が、指先に“べっとり”
とこびり付いている。
『本気で感じてるんだな』
 今更のようにそう思い、篤志は智樹の大きく開いた股間に身体を割り入れると、
自分の太腿に智樹の太腿を乗せ、“ぐいっ”と腰を進める。そうして赤黒く濡れ光
る、ゴムのような質感の先端を、智樹の股間の亀裂に当てた。
「あっ……」
 智樹が怯えたように首を竦め、胸の前で腕を交差させた。
 だが、すぐに“はっ”としたように目を開き、嬉しそうにとろけるような微笑み
を浮べた。
「……やっと、してくれるの? ちんちん入れてくれるの? 奥までちゃんと入れ
てね? 奥でどぴゅって中出ししてね? 僕のお腹、アッくんの精液でいっぱいに
してね?」
「トモ。怖いか?」
 静かに言った篤志の言葉に、智樹の口元が一瞬だけ“ぴくっ”と引き攣った。
 それはほんのわずかな動きだったが、それを篤志は見逃したりしなかった。
「なんのこと?」
「無理しなくていいぞ?」
「無理なんて」
「何年一緒にいると思ってんだ?」
「ビビッときたの?」
「……ああ、ビビッときた」
 篤志は苦笑して、挿入しないまま上体を倒し、智樹に覆いかぶさった。
 目の前数センチのところに、濡れてキラキラと光るぱっちりとした瞳があった。
「怖いのは……俺も同じだ。ここまでやっといてなんだけど、お前を抱いたら、も
う、前みたいな関係には戻れない。お前が女のままでも、もし」
「男に戻って……も?」
「ああ。戻れない」
 篤志の言葉に、智樹は“んふ”と小さく吐息を吐くと、右手を篤志の頬に寄せて
中指でその輪郭を“つう”となぞった。
294名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:34:31 ID:Snh1bHIY
「トモ?」
「わかってるよ。でもいいの。僕はアッくんとえっちしたい。アッっくんと一つに
なりたい。これは理屈じゃないの。後の事はいいの。どうなったっていい。今、こ
こにいるこの僕が、この僕の体が叫んでるの。泣いてるの。アッくんが欲しいって。
……そりゃ、男とえっちするのなんか初めてだし、そんな大きいのが僕の中に入る
とか考えたらちょっとだけビビッたけど、それよりもっともっともっと、アッくん
を感じたいって思ったのはほんとう。アッくんに抱かれたいって思ったのはほんと
う。だから怖くても怖くないの」
「なんか……すげぇな」
「なにが?」
「俺がもしお前だったら、ソッコー裸足で逃げてる」
「ひどい」
 思わず二人して“ぷふっ”と吹き出し、そのまま口付けた。
 ひとしきり互いの体温を、吐息を、味や香りを堪能した後、長い長い交歓を経て、
ようやく一息吐いて、智樹は再び言葉を紡いだ。
「たぶん僕は、アッくんに愛されるために女になったんだよ。そうじゃないとして
も、今はそうだと思ってる。一週間前の月曜日の朝、女になってた時にはもう、僕
はアッくんとえっちするのが当たり前だって思ってた。だってアッくんの事考えた
だけで、体がかぁってなって、あそこがぬるぬるになったもん。これって体がアッ
くんを迎えたいって、中に入れたいって思ったってことでしょ? 前にも言ったと
思うけど大事なことだから何度でも言うね? 僕はアッくんのモノだよ? 僕の全
部は、アッくんのモノだよ? おっぱいもあそこも、全部ぜんぶ、アッくんだけの
モノだよ? おっぱいは、アッくんに揉んだり嘗めたり吸ったりして欲しいから大
きくなったし、あそこはアッくんに嘗めたり吸ったりちんちん入れてズボズボして
たっぷりどぴゅどぴゅして欲しいからアッくんの事考えたらすぐ濡れちゃうの」
295名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:35:25 ID:e39udeZn
紫煙
296名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 00:50:28 ID:Snh1bHIY
 今晩はここまで。
 まだ挿入前ですよ……。

 頭の中ではずっと2人には声がついてませんでした。
 ところが、先日天啓のようにピッタリの声がありまして……。

山崎篤志…宮野真守(『鋼の錬金術師』の糸目放蕩王子・『ソウルイーター』の死神の息子)
相沢智樹…沢城みゆき(『化物語』の駿河モンキー・『宙のまにまに』のエロ部長)

 今回の分を見直している間、なんかずっとこの2人の声でした。

 次回こそ挿入です。
 中田氏です。
297名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 04:26:13 ID:EUGKjDFa
うまエロすぎる
次がクライマックスか
298名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 10:30:40 ID:J5DOGLou

次回も楽しみにしてる
299名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 14:22:30 ID:5EX9ozny
面白い!
300名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 16:09:51 ID:jge4yHyH
お疲れ様GJ
次回が楽しみだな
301名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 18:38:36 ID:8uYMt6+a
今更だが投下場所としちゃこっちの方が良かったんじゃね?

【女体化】TS系小説総合スレ【男体化】6話目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1214215459/
302名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 21:11:41 ID:h3OjIcCC
この文章の感じ、ひょっとして「ボクたちの選択」の推力さん?
303名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 21:54:09 ID:GlCQX0xp
>>302
なぜ態々そんなどうでもいいこと確認しようとする?
お前はこのスレが荒れるのを望んでるのか?
非強制スレがどうなったか知らない訳ではないだろう
304名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 21:56:29 ID:6+QbdOUq
最近来たの其の経緯は良く知らない・・
なんか合ったのかい?アンチ発生とか?
305名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 22:57:53 ID:szMgJIu4
おっとその話題はここでSTOPな
306名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 23:56:22 ID:IUOCw2cH
>>303
いや、あんたにとってはどうでもいいことなのかもしれないけど、
その作品がひょっとして好きなSS書きさんのものじゃないかってことは
結構気にする人、多いと思うけどな。

このスレ見始めたのも最近だし、非強制スレっていうのも見てないから
わからないけど、SS書きを特定するのって荒れる原因になるの?
307名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 00:17:32 ID:XKmDTgND
作者が自分から言い出さない限りそっとしておくのが無難
誰か分かったとしても言わない方がいい

元々マイナージャンルなのに属性が多岐にわたるから
これまで何度も些細なことで争いが起きてる
何が荒れる原因になるか分からないしな
308名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 00:29:19 ID:kYImQiFE
>>307に同意

ついでに言うと、その作者は信者も多いけど粘着アンチもすごく多い
粘着アンチが大暴れして荒れて崩壊したスレは非強制スレだけじゃないって言えば分かるかな?

自分も今後この話題については一切凍結する
309名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 00:48:25 ID:buEZkV57
まぁ同一人物かどうかなんて事は
各々で判断すれば良い事だな

■推力全開■
http://weili.sblo.jp/
310名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 00:49:54 ID:nVX6jIto
確認して好きな作家だったとして、それがもとで荒れたら
作家さん逃げるし、好きな作家さんにつらい思いさせるんだけどな

想像力が欠如してるといえる
311名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 01:21:45 ID:pIrxHFIB
自分も今後この話題については一切凍結する(キリッ
312名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 09:43:32 ID:VQ9DSy1I
まあ、鮫島と一緒で真相に迫ると消されるからな。
313名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 10:40:33 ID:d3PGlwjv
>>312
お、おい、おまえ・・・
314名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 10:51:03 ID:alaVoE6x
俺は何も見てない、何も聞いてない…
315名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 11:27:05 ID:eiKjRsZf
>>302はアホでFA
316名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 12:29:41 ID:sCmEU00g
この文章の感じ、ひょっとして「ボクたちの選択」の推力さん?ねえ
317名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 13:35:10 ID:pVCTgPTQ
>>312
その話題こそ禁止だろ!
318名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 15:14:25 ID:C0IlWZzE
>>312が見えないんだけどなんかあったの?
319名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 19:44:16 ID:MHE+sIB2
急にスレが伸びてるから続きかと思ったらまたおまいらか

ところで推力とか鮫じ……おや? 誰か来たようだ
320名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 20:00:57 ID:pcDQYYqo
(・∀・)ニヤニヤ
321名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 03:42:33 ID:eENQBk21
>>319
そして319は連れ去られ、女体化手術をされた後に、普通のセックスには飽き足らなくなった金持ちの秘密クラブに連れて行かれ、
公開処女膜貫通ショーを大勢の前で披露することになり、その後、会場にいた全員とのプレイを強いられ、
途中で性器が腫れてセックスは中断し、病院で手当を受け、人間らしい扱いを受けて涙を流すが、
看護師の女性にアナル処女をディルドーで奪われ、尻穴の悦びをたっぷりと植えつけられ、
その様子が全て記録され、退院と同時に公開羞恥ショーで再び多数との性行を強いられると

こんなとこでいいかな?
322名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 06:23:11 ID:LayVs9vM
大塚志乃の続きまだ?
323名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 22:20:59 ID:+BX3AMcB
ある程度小説を読み慣れている人から見れば、
同一の書き手かどうかなんて一目瞭然で、隠していようと殆ど意味をなさない。
まるで漫才でもしているのかと思えてしまう。
ばらして、より良い方向に行くわけはない、というのはその通りで、極力黙っていますけどね。
高確率で、いずればれます。それくらいは覚悟しておいた方がいいのではないか。
324名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 02:59:06 ID:0JLAJ13G
>>312, >>319
いまごろこの二人は全面鏡張りの地下室で目を覚まし
寝ている間に美少女に変えられた自分の身体に戸惑いつつも
好奇心に負けてつい敏感な部分に触れてしまい
強すぎる刺激に驚いてすぐ離そうとしたものの指の動きは意思に反して動き続け
腰をびくびくと震わせて声を出さないように唇をかみ締めている頃に違いない・・・
たいへんなことになってしまった
325名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 08:30:14 ID:E/cfI+90
お前ら妄想力たくましいなあ
326名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 19:10:52 ID:dC9QBkPs
しかし困ったことに、このスレ住人にその対応は、かなりの確率でご褒美な罠。
くそぅ! オレのところにも「推力!推力!推力!」とか言い続けていれば来てくれるのか!? そうなのか!!?
327名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 19:28:49 ID:us37/Yko
(・∀・)ニヤニヤ
328名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 23:23:41 ID:diEpQSsr
そんな>>326には絶対に迎えはこないよ。
闇の組織にゃまるっとお見通しってぇ寸法さぁ。

彼にはこの先ずぅっと、満たされない願いを抱いたままで居て貰おう。
そう、おとぎ話の夢見る乙女のようにね。
329名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 00:09:58 ID:aGiOPS6q
このスレは住人すら調教しだすから怖いよな。まぁ俺はそれを高みの見物して抜いてるんだけどさw


……おや、こんな時間に来客かな?
330名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 00:30:26 ID:xivL7YWS
(・∀・)ニヤニヤ
331名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 01:14:42 ID:TLk7KA+O
>>330こそがこの事件の黒幕。

……おや、誰k
332名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 07:46:38 ID:81eo4uZr
(・∀・)ニヤニヤ
333名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 14:32:21 ID:700yN7Z6
( ^^ω)ホマホマ
334名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 19:23:24 ID:R9I7qrN0
皆のお気に入りSS教えてくれ
最近心揺さぶられるようなものに巡り合えない
335名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 22:08:58 ID:dqFkN6Dr
ネメシスって復活しないの?
336名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 22:15:34 ID:UWHrUjiD
支援所は点数も付けられてるから、
見れば支持されてるのが直ぐわかるよ。
337名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 22:54:03 ID:9QUztyfx
>>334
エロパロでもノクタでも憑依祭りでも、ちゃんと探せば良SS多いよ
338名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 03:38:03 ID:WP8yMCsC
支援所たまに見れないんだけどなんで?
339名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 05:40:29 ID:/C0R/9eY
そりゃ、個人努力で維持されてるから、
たまに不具合が出たりするだろうさ。

何時なくなってもおかしくない程度に
考えておいた方がいいと思うぞ。
340名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 07:27:29 ID:MRLqE0J0
>>338
愛が足りないからだろ
341名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 14:06:56 ID:WP8yMCsC
>>339
あー…そっか、そりゃそうだよな。ありがと

>>340
なるほど愛か。
342名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 19:19:50 ID:tfzVEDvf
>>322
しいちゃんの続きが待ち遠しいよな。
343名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 20:32:23 ID:OyctEZXu
やっぱここにうpされた作品では
完結してる方が珍しいんかしら?
344名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 21:36:14 ID:QMi/EWrQ
>>343
それはこのスレに限ったことでもない
単純計算で30kbの短編=一万五千字、100kBの長編=五万字、500kBの大長編=二十五万字。
ちなみに本屋に並んでる300Pの文庫本がだいたい240kBくらいなので、
SSを書く労力というのが想像できると思う

時間が経てば以前の自分の文章に違和感を覚えることもあるし、
スレ住人にあれこれ言われて方向変えたり萎えちゃったりトラブルも多い
そうして電子の藻屑と消えてくSSは数知れず

きちんと完結できるってのは重要なステータスだと思う
345名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 22:46:54 ID:xVVgxKL9
長期放置されてるのとか>105みたく投下停止宣言したのは
作者以外でも続き書いて良さそうな気もするけどね
346名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 22:56:58 ID:hqptcUS4
別作者の引継ぎって新作よりも風当たり強くなるからよっぽどその作品好きじゃないと書く気にならないだろうね
347名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 00:21:11 ID:Wo+LUFjY
実際引き継げるだけの筆力があるなら新作を書いたほうが良いだろうな
348名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 01:03:54 ID:VxccFyQY
作者さんに続きを書かせたくなるような感想もあると思うよ。
単によかった。悪かった。だけじゃなくここのこういうところが
よかったとか。ここはこうではどうでしょう?とか
イマジネーションをくすぐる感想も原動力になると思う。
349名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 01:14:37 ID:jPTv6H32
○○はどうなった?とか今でも作品名や作者名が出る人はともかく
全く出ない作品の人は、もし続き書いてたとしても
今になって投下はしにくいかもしれない
350名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 01:16:49 ID:P67akYXx
>>348
上手くモチベーションを高める感想の出し方、褒め方ってのはあるが
えてしてKYが形だけ真似てモチベーションを崩壊させるんだこれが
よっぽどの自信がない限り、GJだけにしておいた方が良い

読んでる人がいる、気に入ってくれてる人が居る、その実感だけでも十分嬉しいから
351名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 01:49:33 ID:Yw78nZac
完結した良作 > 完結した凡作 > 完結してない良作 > 完結してない凡作
352名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 02:00:38 ID:uEKIuI1i
>351
エロに限っては、完結した凡作と完結してない良作は逆転するんじゃない?
シチュエーションがすべてだし、抜ければ良い
353名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 02:05:13 ID:Wo+LUFjY
だがしかし、完結していない作品はえてしてエロの手前で止まるものw
354名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 07:16:27 ID:mTHVzXjo
>>342
俺もしぃちゃんの続き待ってる。
35524-367:2009/09/19(土) 08:19:21 ID:5Auo7KFS
期待されてるされてないを気にせずKYに続きを投下w

いつもとバランスの変わった体と低くなった視点に違和感を感じながらホールへ集まる
そこにいたのは同じようなガウンを着た少女たちだった

予定通りの時間、一人の白衣の女性が入ってきて点呼を取り出した
20代後半くらいだろうか、理知的な顔つきの女性だった。
次々と名前を読み上げる
加納…野沢…
男の名前を呼ばれておずおずと返事を返す美少女たち
あいつがあんな姿になったのか…
名前と姿を見比べながら目の前の美少女達が
ちょっと前までのクラスメートだったことを再確認した
「葉山達也君」
俺はすっかり高くなった声で返事を返した
全員が揃ったのを確認する
「みなさん全員無事TS処置を終えることができました。
これからみなさんには女の子の体になれるためのカリキュラムが待っていますが、
まずは身体測定をさせていただきます。
これで服や下着のサイズを把握させていただきます
最初の服としばらくの分の服は国費で用意させていただきますが、
それ以降はこのサイズを元に自分で買いに行くことになりますのでしっかり覚えてください」

ホールに並べられた測定器具に並べられて順番に体のサイズを測らされる
特にバストを測られたときは胸に食い込むメジャーが
気になって仕方がなかった

「あなたが葉山達也君ね?」
順番待ちの最中、さっき点呼を取っていた白衣の女性がやってきた
「すっかり綺麗になっちゃったわね」
そういうと俺の体をまじまじと観察してきた。
無性に恥ずかしくなった俺はあわてて胸を隠す。
「あはははは。なにもあたし相手に恥ずかしがらなくてもいいじゃない」
そう笑うと去って行った。
35624-367:2009/09/19(土) 08:19:41 ID:5Auo7KFS
俺の身長や体重にスリーサイズ、カップまで測られた後、
それを書いたカードを渡される
ついさっきまでの男の体と比べて著しく身長が縮み、
体は女性的にされたことを再確認させられる

同じ思いを抱いていたらしく全員一様に
スタイルのよい女性になったことを示すカードを眺めては暗い顔をしていた
中には涙を流すものもいた。

そして、全てが終わったあと、再び集合させられる

「検査おつかれ様でした。
次は入浴です。処置で変わった体を今一度確認してください
その間にサイズに合わせて服を用意しておきますのでそれに着替えてください」

俺も含め全員が着ていたのはバスローブのようなガウンだけだった
暖房が効いているとはいえ心細いことこの上ない服装だったから着替えがあるのはありがたかった

さっきも正面にいた女性はさらに続けた
「先ほどもアナウンスいたしましたが、入浴前に皆さん今一度トイレに行っておいてください。
女性の排泄になれるまでは頻繁にトイレに行っておいて置かないと
お漏らしすることになりかねません」

そういわれて全員が思い当たるフシがあるのか苦笑いをこぼす
俺も先ほどの排尿の違和感を思い出していた

多数の個室のあるトイレでしばらく並んで再び便座に腰をかけるおしっこをする
軽く力むとちょろちょろ…とおしっこが出る
さっき出したばかりなのに、まだ慣れていないのかなと思う
35724-367:2009/09/19(土) 08:20:04 ID:5Auo7KFS
続いて連れて行かれたのは脱衣場だった

全員一人の例外もなく目の前のガウンを脱ぐのを躊躇した
俺もそうだった
脱ぐこと自体は簡単だ
しかし、その下には変わり果てた自分の体、女の自分の裸がある
それが、簡単なはずの行為を躊躇させたのだ

意を決してガウンを脱ぐ

全身が外気に晒される感覚とともに
体の形状をおぼろげに伝える

鏡の向こうには丸みを帯びた女性の裸身があった。
鏡の中の裸身の少女は妹そっくりの顔をしていて、
その下には写真でしか見たことのない女性の裸があった。


ごくり…

まじまじと自分の裸を見る勇気がないまま
意識的に周りを見回すと、そこには全裸になった少女や
ガウンを脱ごうとしている少女達ばかりだった

そして、その中の少なからぬ人たちが
俺やすでに服を脱いだクラスメートの体を興味深そうに見ていた
好奇の視線に晒されていることに気づくとともに
それを注いでいる人たちの全裸の肢体を見て
二重に恥ずかしくなってくる

全裸の女だらけで、自分も全裸
そんな男の頃はありえないような眺めにどこか罪悪感と
自分の女性の体を見られた恥ずかしさが入り混じっていたのだ
35824-367:2009/09/19(土) 08:20:42 ID:5Auo7KFS
そんな気分に襲われて目のやり場に困っていると
「葉山、随分色っぽい体になったよな」
後ろから小さめの身長の美少女に声をかけられた。
加納だった。
さっきの点呼で顔を覚えてなければ気づかないくらい
可憐な見かけの少女に変わっていた
「どれ、ちょっと触らせろよ」
その顔に似合わないくらい積極的に俺の胸に手をかけようとするのを必死で止める

むにゅ…

加納の胸に手が当たる
その胸と小さな乳輪が目に入った
視線を感じた加納があわてて胸に手をやって我に返る
自分も女の体であることを思い出したようだ

そんな小競り合いの果てに
「入浴時はなるべく互いの裸を見ない」
という不文律が成立し、入浴となった
35924-367:2009/09/19(土) 08:21:12 ID:5Auo7KFS
みんな無言のまま浴槽へ入ったり体を洗ったりしている

周りを意識的に見ないようにすると、自然と自分の体を意識せざるを得なくなる
体を洗おうと視線を落とすとそこには豊かな乳房があった
「おっぱい…」
女の高い声で言うと妙に気恥ずかしくなる

そこにあるのは昨日までは見たくても見られず、
写真や想像だけで自分の性欲をかきたてていた女体という存在
それが、今は自分のものになっている

なんか自分の体ではなく、誰か知らない女の子の裸を見ているような
恥ずかしさがつきまとっていた

自分の体がお風呂の熱さやタオルの感触に敏感になっていることを
自覚しながらそろそろと体を洗う

隣に一人の少女が伏目がちに座って体を洗おうとする
「これが俺の腕…これが今の俺の脚…」
そうつぶやくと
「うっ…ひっく…」
嗚咽を聞いてあわててそっちへ目を移す
そこにいたのは野沢というクラスメートだった
たしかレスリング部のエースだと聞いたことがあった
「俺の体が…こんなか弱い体になっちまった…」
体育の授業で体力と鍛えられた体を自慢していた思い出す
野沢にとっては自分の全てを奪われた感覚なのだろう
「返してくれよ…俺の鍛えた体を…」
野沢はそのまま体を洗うのも忘れて誰に言うとなく泣き伏していた

同じように体育会系の部活に入っていた何人かのクラスメートが
野沢同様に周囲よりも一層暗い表情を浮かべていることに気づいた。

その隣で一所懸命野沢に何か言い聞かせている少女がいた。
姿が変わってしまったので名前と顔が一致しないが、
どうやら野沢と同じクラスだったようだ。
36024-367:2009/09/19(土) 08:21:37 ID:5Auo7KFS
風呂から上がると、脱衣籠に人数分のパンティと服があった
「ブルマ?」
摘み上げた小さな服を見て呻いた
「これを穿けというのか?」
異口同音に上がる声
しかし、他に服もないようなので仕方なく服を着ることにする
なるべく裸を見ないようにしながらパンティを穿く

ブラジャーはと見回すがなかったのでそのまま上着を着る
上着は男の体操服と変わらないが、サイズの小さな体操服がぴったり合うのがどこか寂しかった

そして、目の前に摘み上げられたブルマ…
「穿けるのか?これ」
思わずそう思うほど固く、小さかった
悪戦苦闘しながら穿くと、お尻の肉がブルマに食い込んでいくのがわかる
太腿が股間近くまで外気に晒される感触
鏡を見ると、そこには妹そっくりの可愛らしい少女がこっちを見ていた
上着からちいさな突起が浮いて見える
動くとぷるぷると揺れる感触と擦れる小さな痛みが伝わってきた

丸見えの太腿を気にしながら俺は浴室を出た
自分が女装をしているような頼りなさがつきまとって離れなかった

例によって再びトイレに行かされる。
さすがにそろそろお腹に力を入れれば出るというわけにいかなかったが、
女の体でおしっこするのにどこに力を入れるかがわかってきた気がしてきた。
36124-367:2009/09/19(土) 08:22:18 ID:5Auo7KFS
それから俺たちは案内された教室へ向かった。
めいめいに机に案内される
その机の上には色とりどりのブラジャーがあった

これから俺たちは女の子の下着の着方や生活の仕方について学ぶことになるが、
目の前のブラジャーを着ることがその最初のものだったのだ
全員が今体操服を着させられている理由のひとつを痛感した瞬間だった

全員上着を脱いで言われるとおりにいろんなブラジャーを着けさせられる
回り中で大小の乳房が揺れる様が目に入るがもうみんな誰も気にしなくなっていた

ブラジャーを着けさせられたら、胸の不安定感がなくなり、
胸がきっちりサポートされた感じがした
その代わり、胸がますます強調されてしまい、自分が女になったことを
再確認させられた

一日目の講義は男と女の体の違いや生活面での違いを中心に進んだ
続いて、俺たちはトレーニングコースに移動させられた
「あなたたちは今、女性の体になっています。
体のバランスがいままでと変わっているのは実感しているでしょう。
それになれるために、ここで決められたトレーニングをしていただきます。
体になれるのが目的なので、あまり全力を出さなくても構いませんが、
今の女性の体には出来るだけなじむよう努力してください」
そう言われた俺たちは、トラックや簡単な運動器具で構成されたコースを走らされた。
体のバランスや力が今までと全然違ったものになっているのを実感させられたが、
トレーニングコースを走る内に体のバランスには徐々に慣れてきた。

むしろ、普通にしているときにはサポートしてくれていた
ブラジャーのサポートが耐え切れなくなって揺れる乳房の感触や
外気に触れる太腿が気になってしかたなかった。

ふと、周りを見ると必死の形相で運動器具に取り組んでいるものがいた。
レスリング部のエース、いや、エースだった野沢だ。
野沢は可愛らしい体に似合わないほどの運動量をこなそうと
必死で思いのままにならない女体を操っていた。

「なんとしても…あの体を…取り戻してやる…」
うわごとのように野沢は運動器具と果てしのない格闘を続けていた。

それは、やがて体が言うことを聞かなくなってへばりこむまで続いた。
36224-367:2009/09/19(土) 08:23:02 ID:5Auo7KFS
講義が終わって再びトイレに行き、
すっかりなれた女子トイレに腰を下ろすとどっと疲れが出た

トイレを出た俺を待っていたのはさっきの女性だった。
「ちょっといいかな?」
そういわれて、言われるまま屋上へ連れて行かれた。
「俺に…なにか話でもあるのですか?その…」
女の声と会話が合わないことを自覚しているが、
これはどうしようもないことだ。
「ああ、自己紹介がまだだったわね。あたしは梓。蔦上梓というの」
梓さんはそれだけいうと、俺に背後を向けた。
「葉山君はTS法で女性にされたのよね。クラスの中での適合者ってことで」
誰に言うとなくつぶやいた
「適合者…どうやって決めているか知っている?」
それからしばらくの間にいろいろな話をしてくれた
適合者が決まるまでのプロセスと、TS措置が定着するまでの努力と、失敗の歴史
そして、梓さん自身のこと…
さっきのトイレについての話もここで聞いたが、結局梓さんが
俺に何を言いたかったのかはわからなかった。
「…こうなっちゃったんだから、あなたはこれから
女性として残りの人生を生きなきゃいけなくなった。
それはあたしにもどうしようもないけど、
なにか今の体に関して辛いこと、理不尽なことがあったら
あたしのところへ来なさい。相談に乗るわ」
そういって俺に名刺を渡していった。
36324-367:2009/09/19(土) 08:23:31 ID:5Auo7KFS
その後は食事を終えると再び入浴の後、部屋に戻る
ベッドには着替えのパジャマが備え付けられていた

ベッドの上に胡坐をかくとブルマ姿の自分の姿が目に入る
視線は自然と胸のふくらみとブルマが強調する腰に移った

「女ってどんな感じなんだろう…」
ブルマの上からそっと触れてみる

!!!

胸から感じたことのない感覚が伝わる
触った感触と触られた感触両方が伝わってくる
服の上からさわってみるが、じきに物足りなくなって
ブラジャーを外してしまった

露出する胸を直接触ると胸の柔らかさと
触られた恥ずかしさがいやおうなく増してゆく

それとともに、体の奥底で火照るものを感じる
ふと鏡に目が行く

そこには妹そっくりの女の子が大きく股を開いて
自分の胸を揉んでいる姿が映っていた
「これが…今の自分…」

妹のあられもない姿を見てしまったという背徳感を感じながらも
火照った体をどうすることも出来ずに
ブルマへ手を伸ばす

ブルマで強調された股間をさわるとじゅんと濡れる感覚が伝わる
女の子って…こうなるんだ

いままで経験のなかった女体のメカニズムに触れて
新鮮な驚きを感じながらも自分の体を探求する

胸を交互にもみながら、股間を指で探る
鏡に映る妹そっくりの顔がますます淫靡さを増す

その罪悪感がますます体を火照らせてゆく

いつしか妹を犯しているような錯覚に陥りながら
自分で自分の体を慰めている

自分の体を探求しているつもりが
いつしか妹になって男を受け入れているような感覚になっていた
36424-367:2009/09/19(土) 08:24:28 ID:5Auo7KFS
「…あふ…うっ…」
漏れる喘ぎ声
まるで自分が女の子を喘がせているような感覚と、
女として感じている実感が入り混じって心をもてあそぶ

男のときのオナニーとまるで違う
快感の海におぼれていくような感覚を感じていた

指が一本濡れた股間に飲み込まれた
「痛ッ!」
そう思いつつも股間は細い指をくわえ込んでいくのを感じる
ビクビクいいながらぬめる液体を垂れ流す股間の粘膜の感覚を
指で感じながら高みへ押し出されていく

「はあっ…は…あ…」
呼吸が荒くなっていく
火照る感覚が自分の手を動かして
それがますます体を火照らせる

きずかない内に腰が浮いていき、上半身は弓なりにそっていく
快感が痛みを塗りつぶし、視界がぼやけだした頃


「え?何?えええっ?」
今まで体験したことのないほどの快感の波が襲う
大きくなる快感が大きな波のようになって自分をさらおうとしていた

「ああっ!!!あん!!やあああぁぁっ!!」
ひときわ大きな声とともに、感覚がはじける
頭の中が真っ白になる

これが…女の子の…

そう思いながら俺は絶頂に達した


女の子としてはじめての絶頂だった

ぼんやりと回復した視界には天井が映っている
そのまま首を回すと、洪水さながらの股間を晒した妹そっくりの姿が鏡に映っていた

俺は猛烈な自己嫌悪に迫られたままパジャマに着替えて眠りについた
自分の女の体から伝わる違和感でしばらく寝付けなかった
36524-367:2009/09/19(土) 08:26:38 ID:5Auo7KFS
今日はこのあたりでノシ
366名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 14:52:02 ID:rSygbiAL
GJ!次回も楽しみに待ってる
367名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 23:56:41 ID:lNdQ/R4j
どこかに携帯でも読める保管庫ありませんか?
368名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 01:48:47 ID:rRHG/RaN
>>367
保管庫は知らんけど、過去ログを携帯から読めるようにするサイトならこことか
http://mirror.k2.xrea.com/i/(要過去ログのURL)
369名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 03:33:34 ID:nPERl2sO
GJ!エロい 淡々としてて好き
でもなんで句読点つけないの?
370悪の組織reverse:2009/09/20(日) 19:08:35 ID:XPRuOJaL

「…ここは…?俺は確か下校途中だったはず…」
刈り込まれた頭をかき、制服姿の少年が目を覚ますとそこは見たこともない空間だった。
一見普通の部屋のようだがそれを着飾るようなものは全くなくひどく殺風景に見える。

「目が覚めた?清彦くん」
聞き覚えのない声が彼に語りかける。
声の主は清彦と呼ばれた少年の知らない女だった。
「あなたは…?ここはどこなんだ…?…何故俺の名前を…?」
清彦と呼ばれた少年は困惑した様子で女に尋ねた。
「あんたは悪い組織に誘拐されちゃったのよ」
「…何…だと…?え…?」
あまりに突飛な状況を清彦は受け入れられずにいる。
「信じられないって顔してるわね。誘拐ついでに色々とあなたのことを調べさせてもらったわ。
進藤清彦、年齢は18、名門の進学校の生徒で成績は学年トップクラス、スポーツ万能で皆からも慕われてるそうね…」
手に持ったリストを眺めながら女が続ける。
「おっと、こんなもんじゃあないわよ?
身長182cm、体重80kg、空手2段、…彼女以外の女性とも肉体関係あり。さすがにやる事はやってるのね。…やっぱ成績優秀、スポーツ万能のイケメンは違うねぇ」
女は制服の上からでもわかる清彦の男らしい肉体を舐めまわすように見た。
「や、やめろ!!何でそんなことまで…」
清彦の顔が怒りと恐怖に歪む。
「他にも山ほど情報はあるんだけど…これであなたが置かれている状況を理解してもらえたかしら?」
「……………」
清彦は俯き言葉を失う。
371悪の組織reverse:2009/09/20(日) 19:09:33 ID:XPRuOJaL
「…まぁ、いいわ…パニクってるところ悪いけど、早速あなたにはここでオナニーをしてもらうわ」
女の急な発言に清彦の顔は一気に紅潮し、彼は思わず声を荒げた。
「…!?…お、おまえは何をいきなり!」
「その年でオナニーしたことないなんてはずないでしょう?毎晩のように抜いてるんじゃないの?」
女が妖艶な笑みを浮かべる。
「う、うるせえ!そんなにはしてねえ!!」
清彦が慌てて否定する。
「あなたが一日何度オナニーしているかも、全部調査済みなのよ」
「―――――!!」
更に清彦の顔が赤くなる。

「まぁ、いいわ。ところであなたは男なの?」
「何をいきなり…俺は男――――」
清彦が自分の身体の異変に気付いた。
股間に違和感があるのだ。
(何…?何か股の間が…)
「男なのに、あなたのソコは妙にさみしくない?」
女が清彦の股間を指差す。
「…!?…う、うわあああああっ!!!!」
清彦がトランクスの中を確認したそのとき、彼は絶句した。
「何故…俺の…俺のが…?」
彼の股間にはペニスはなかった。
男である事に人並み以上に自尊心を持っている彼にとって、その象徴たるペニスを失った事は大きな衝撃だった。
18歳にしては少なくない数の女性と交接を重ね、征服してきた自慢のイチモツでもあった。
そして更なる衝撃が彼を襲う。
「あ…ああ…ぁ…」
股間の奥に手を進めてみると、そこには明らかに秘唇が息づいていた。
彼女や他の女の肉体で何度も弄び、挿し貫いてきたものと同じ秘唇が……
372悪の組織reverse:2009/09/20(日) 19:10:14 ID:XPRuOJaL
「うまくいったみたいね…あなたにはその女性器を使ってオナニーをしてもらうってことよ。状況は把握できた?」
「………………」
そう言われてこの状態を把握できる者などいるわけがない。
清彦はただただ呆然としていた。

「どうやらそれがお気に召さないらしいわね…元に戻る手段を教えてあげましょうか?」
「…!!な、何なんだ!?教えろ!何でもする!」
絶望していた清彦の瞳に光が戻る。
「小さくなってしまったものを、大きくなるように刺激して、男であろうとし続ければ元に戻れるのよ」
「小さくなったもの…?」
清彦には意味がわからなかった。
「あなたの立派だったペニスの成れの果てのクリトリスのことよ」
「そ、そんな…それって…」
何かを察したように清彦は自身の股間を見つめる。
「理解が速いわねぇ。つまり」
「……………」

「ちなみにそのまま放っておけばあなたの身体はどんどん女に近づいていくからあまりのんびりはしてられないわよ?」
女の非情な言葉が彼に更なる追い打ちをかける。
「…俺が…何をしたっていうんだ…?」
怒りを押し殺した声で清彦が呟く。
「さぁ、私は上の命令に従ってるだけだし。あんたほどのイケメンがもったいないとは思うけどね」
「……………」
「さて、説明も済んだことだし邪魔者は消えることにするわ。見られてるとやりにくいだろうしね」
373悪の組織reverse:2009/09/20(日) 19:20:55 ID:XPRuOJaL
「お、おい…!」
清彦が女を引き止める。
「…何?見られてる方が興奮するの?私はノーマルだから、女のオナニーを手伝う趣味はないわよ」
「ち、違う!…えっと、その、女のオナ…ニーとはどうにすれば…」
「ええ?ヤリチンのあなたの事だから、女のオナニーくらい知ってるでしょう?いつもしてたみたいにしたらいいのよ」
女はくすくすと笑う。
「自分がどうなってるか、どうしていいかわからないんだよ!」
女の性器は、自分自身から見る事は難しい。
「ああ、それはそうね。これを使いなさい。」
女は鏡を手渡した。
「それを床に置いて、ぜんぶ脱いで脚を開いてごらんなさい。」

女の指示通り、制服のズボンも下着も脱いだ。
誇らしげに存在していたはずの男性器は陰も形も無く、淡い茂みが小高い丘を覆っているだけだった。
「今の自分をちゃんと見てご覧なさい。」
意を決して、清彦は座り込んだ。鏡にうつった自分の股間には、まぎれもなく女の秘裂が刻まれていた。
「自分で開いてみなさい」
意を決して開いてみると、もどかしく柔らかな快楽が股間から伝わる…
そこには、いままで見た事もないほど美しいピンク色をした女性器がたたずんでいた。
「わかってるでしょう?上からクリトリス、尿道口、そしてヴァギナ。」
清彦は激しく興奮していた。それは女の性器を見た、男としての興奮…。
そのエネルギーは普通であればペニスを激しく屹立させているはずだが、
今やそのペニスはなく、かわりに存在する女性器を性的興奮に導くしかなかった。

「あら?クリトリスが大きくなったんじゃない?」
包皮に包まれていたクリトリスが、わずかに顔をのぞかせたのを女は見過ごさなかった。
それは清彦も感じていた。ペニスが勃起するのに比べるとあまりにも頼りない欲望の塊…
しかしその似通った存在に、彼は頼るしかなかった。

おそるおそる、クリトリスに指を這わせる。
「んくっ!」
亀頭を刺激するのに似ているが、遥かに強力な快楽がわき起こる。
しかし脳はすっかり興奮しきって、股間全体が熱をおびてきてはいたが、
男のようにはっきりとした盛り上がりがないのがもどかしかった。

「あら、濡れてはきたわね。それを指につけて、指と指の間でクリトリスをしごいてごらんなさい。」

女の指示通りに手を這わす。
「はうっ!」
ゆるゆるとではあるが、だんだんとさざ波のように快楽が押し寄せて来た。
374名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 22:15:23 ID:bmXoMICo
支援。
375名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 12:38:03 ID:L72sY5NZ
生殺し…だと……?
376名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 16:47:17 ID:BlLf4REs
生殺され
377名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 18:05:22 ID:PnCDM82r
男体化スレのやつの逆バージョンか。続きが楽しみ。
378名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 00:14:15 ID:/xVjBuHI
自分の女性器をオカズにするのかな
379名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 23:41:43 ID:Tu3OffB7
「…あっ…ふぅん…!」
体験したことのない感覚が清彦の身体に走る。
(何だ…これ…!)
驚き、戸惑いながらも彼は行為を続ける。
にゅるっ…くちゅっ…
未知の器官を愛撫するその動きはまるで腫れものを触るような手つきであった。
(何だか、くすぐったい…)
ただ、そのような手淫で与えられる刺激はいつもペニスで得られるような一気に盛り上がるものではなかった。

「大丈夫、女の子はそんなにすぐイクものじゃないからね」
清彦の心境を察したのか、女が横から口を挟む。

「いったい…どうすれば…」
「焦らずリラックスして、Hな事を想像してごらん。そのへんは男も女も似たようなもんだからさ」
「や、…やってみる…」
そう言われた清彦は、鏡に映る女性器を見て色々と想像をめぐらせる。
くちゅっ…くちゅっ…くちゅっ…
目の前で、女の子がオナニーをしている様を想像しながら股間を弄ぶ。
  清彦も健全な高校生の男子……ただし股間を除いては。
  眼前の開ききった女性器に興奮しないわけはない。
  想像力の助けを借りてようやく、ゆるゆるとあがっていく
  女の性感と、清彦の興奮が一致してきた。
380名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 23:42:16 ID:Tu3OffB7
  清彦はペニスを弄くっているつもりで、クリトリスを夢中でいじっていた。

  しかしいつもならマグマのように押し寄せてくるはずの奔流はない。
  ただひたすらに性感だけが、絶頂に向かって終わりなく上っていくかのようだった。

「…っはぁ!…ハァッ!ハァッ!」
(こんなこと…俺は男なのに…!)
  男のそれとは明らかに違う感覚に、清彦はとまどっていた。
にゅっ…くちゅっ…
まるで盛りのついた雌犬のように息を荒げ股間全体を扱くと、濡れきったそこは卑猥な摩擦音を立てる。
その音と清彦の呼吸によって静かだった部屋は淫媚な空間へと姿を変えた。

「オマン……気持ちいい…くぅっ!」
(だ…めだ…手が止まらない…!)
心の中では理性を保とうとしていても快楽の波が彼を容赦なく飲み込む。
  最初は目の前でオナニーしている女の子を視姦しているつもりだったが、
  いつしかその女の子と自分が一体になっている事に気づく余裕はなかった。
381名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 23:43:42 ID:Tu3OffB7
「…ハァッ…ハァッ…」
ぐっちゅ!ぐっちゅ!
既に清彦が女としてオナニーを始めてから10分は経つ。
顔は惚け、その行為や表情からはかつての男らしい精悍さやプライドは既に見られず、
そこには快楽を貪り続ける一匹の雌がいるだけであった。

(ふーん…案外早かったわね…元々素質はあったってことね…にしても、女の私でもあんな激しくはしないわ…)
女が呆れたように見ていると清彦が限界を迎えようとしていた。
「あっ!ああっ!何か来るっ!何かがっ!ああああっ!!!!」
ビクッ!ビクビクン!!
「ぅあああっ!!!」
清彦の身体に電流が流れ、全身が紅潮し激しく痙攣した。
  当然、射精などするはずもない。
  清彦はそれに違和感を感じるどころか、その快感の大きさと、
  絶頂後も続く幸福感に陶酔しきっていた。
382名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 23:46:15 ID:Tu3OffB7
「…ハァッ…ハァッー………」
絶頂後の幸福感に包まれたままの清彦は呼吸を整えながら天を仰ぐ。
  男ならあるはずの射精後の虚脱感はなく、ただひたすら自分の身体が
  心地いい……

愛液にまみれ、開ききった女性器がてらてらと輝く様子はあまりに卑猥だった。
「…終わった?」
恍惚とした表情の清彦に女が話しかけると彼は我に帰ったかのように女の方を振り返った。
「はぁ…はぁ…こ、これでいいのか…?」
「十分ね。誰から見ても女の子のオナニーだったわ」
「―――――!!」
清彦はは恥ずかしさに思わず顔を伏せる。
自分が女として自慰行為を行ったという事実が彼にのしかかった。
「その調子で頑張りなさい。きっと男に戻れるから、ハハッ」
女が笑いながら部屋を去る。
部屋には清彦と女の体液独特の臭いだけが残った。


  その時、女が戻ってきた言った。
  「いい忘れてたわ。クリトリスを刺激するのはいいけど、アソコに何か入れたら一気に女性化が進むからね。」

  「な、何も入れるわけないだろう!俺は男だぞ!」

  「そう、それならいいわ。一応教えとかないといけなかったからね。」
女はそう言って再び部屋を去る。

「俺はこれからどうなるんだ…?」
自身の未来がどうなるのかを考えて不安になる一方、
(…女の子のオナニーって気持ち良かったな………くそっ!俺は何を考えて…!)
清彦は女の快楽に蝕まれていく自分を激しく嫌悪した。
383名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 00:28:24 ID:JFMO+Rsb
支援。
384名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 00:30:51 ID:po70Wfj5
gj
385名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 12:00:26 ID:Lk3c+dAQ
以上、TSF研究所からの転載でお送りしました。
386名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 15:48:47 ID:gcIgyais
抜けるネット小説紹介はありがたい
387名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 18:29:06 ID:+2XI6IYA
男らしい強いキャラが強制的に女性化されればされるほど萌える

今ゲームにハマっているせいか、龍が如くの主人公 桐生とかいいな。
桐生を恨むヤクザとかに強制女性化されて風俗店で強制労働されるとか。
見た目は綺麗な女だけど、中身は男の中の男というのがいい。
喧嘩も男の時のパワーと打たれ強さがなくなり、楽々勝てていた
街のチンピラ(雑魚)にすら勝てずに苦悶するとか考えただけで抜ける
388名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 19:03:26 ID:JH/tdPVq
自分の好みを語られてもな。
それもageてまで書くようなことじゃないだろう?
389悪の組織reverse:2009/09/23(水) 22:51:46 ID:75i+wyXj
(あ………)
初めての絶頂の後、しばらくして清彦に異変が起きた。
室内を見回しながらそわそわしてどこか落ち着かない様子である。
「どうしたの?」
部屋のスピーカーから先程の女の声が聞こえる。
まさか常に監視されているのかと思いながら清彦は女に尋ねた。
「………トイレはどこにあるんだ…」

彼は尿意を催していた。
「あー、そういうこと。トイレはこっちよ」
女の誘導に従って小走りに通路を進んで行くとそこにはトイレがあった。
しかし
「…………」
390悪の組織reverse:2009/09/23(水) 22:52:21 ID:75i+wyXj
そのトイレには男子用の小便器と、和式便器が備え付けてあった。
「どっちでも好きなほうを使っていいわよ」
「……………」
今更女に見られることに抵抗する気は無かったが、彼は排泄行為を始めることができずにいる。

その様子に気付いた女が声をかけた。
「一応説明しとくわね。今のあなたのあそこは、女性そのものだから、普通に立ってしたんじゃ真下に出るわよ。脚も濡れるかもしれないし、
しゃがんでするのをおすすめするわ」

「…そ、、そんな事できるか!」
限界が近いのか清彦の顔には脂汗が浮かんでいた。

「じゃあ、がんばって立ってするか、我慢するかしかないわね」
「くうっ!」
女はおしっこを我慢する筋肉が男より少ないなんて、清彦は知るよしもない。
  「いいわ、女の立小便の仕方を教えてあげる。下にはいてるものを全部脱ぎなさい。脱がないと無理よ」
  清彦は仕方なくズボンもトランクスも脱ぎ捨てた。
「便器の前に立って足を開いて腰を落とす」
恥ずかしがりつつも彼はがに股の姿勢になる。
慣れない姿勢であるということに加え、緊張や焦燥感も相まって身体がぷるぷると震えてしまう。
「そしたら股間あたりの皮膚を手でお腹側におもいっきり寄せなさい。
そうすれば多少は尿道が前向きになるから、そのまま出せばOKよ」
「……」

女の説明が終わるのとほぼ同時に清彦は思い切って放出を始めた。
  これが男としても女としても、彼の最後の立小便になるとは知らずに。

「…んんっ!」
プシャアァァァァー
何もない股間から直接、黄金色の液体が噴出している。
(……オチンチンがないのところからオシッコが…)
今まさに彼の屈辱はピークに達し、胸の鼓動が一気に大きくなる。
(なんだこの違和感は…)
ペニスの中の管を尿が通って行く感覚とは違い、彼にとって新鮮だったがこの開放感は男女共通のようだった。

チョロチョロ…
「あっ…」
排泄行為が終わりに近づき、尿の勢いがなくなってくるとそれは股間を濡らし、脚を伝わって床に流れた。その時再び女の声が聞こえた。
「やっぱり最後までは無理だったでしょう?」
顔が見えなくても女がにやにや笑っているのがわかった。

「最後の仕上げよ。そのままパンツをはくと汚れるから、あそこをきれいに拭かないとね」
「……!」
女性からすれば至極当然の行いだが、「元」男性の清彦も知識としては知っている事だった。
その反応を見て男は少し彼をからかってみることにした。
「やり方を一応説明するわね…」

391悪の組織reverse:2009/09/23(水) 22:54:33 ID:75i+wyXj
「紙は和式の方にしかないから、和式にしゃがみなさい」
「どうしても拭かないといけないのか…」
「おしっこ臭いままでいる気?おちんちんみたいにをプルプル振ってしずくが切れるわけじゃないのよ」
さすがに不潔なままではいられない。清彦は観念した。
「しようがねえな…」
渋々和式に移動し、ゆっくりしゃがみこんだ。

  下に目をやると、ペニスを失っただけでなく、女陰が刻まれた股間否応なく目に入る。
  「紙を少し多めにとりなさい。そして、そっとあてるようにしておしっこを吸わせるのよ」
「こ、こうですか?」
「そんな感じね。いつ女の子になっても大丈夫ね」
女のその一言がよりいっそう屈辱感をかきたてる。
(くそぉ…)
その動きによって彼は女性器からわずかに快感を感じていた。
  女性器のひだというひだすべてに尿が付着しているかのようだった。
392悪の組織reverse:2009/09/23(水) 22:55:28 ID:75i+wyXj
「いいわ、あなたは女としての才能があるのかもね」
女が茶化すと清彦は顔を上に向けカメラを探したが、それは無駄な努力だった。

(女はいつもこんな大変な思いをしてるのか…)
と内心ショックを受けながらも尚、丁寧に股間の水分を拭き取る。
気付いた頃には紙はぐっしょりと濡れていた。

「そうそう、大きい方をした時は、絶対に後ろから前に拭いてはだめよ。膣に雑菌が入ると大変だからね」

  清彦はそんな事考えた事もなかった。
(くそっ!そんな事にまで気を使わないといけないのか!)

「初めては結構大変だったでしょう?。女はなかなか大変なのよ」

「まぁ、脚も汚れちまったし風呂でも入ってくるといいわ。着替えやタオルはこっちで用意しておくから気にしないで」
「風呂に…入れるのか?」
さすがに尿が流れた脚は気になる。
「ついでだから、お風呂の場所も説明しておいた方がいいだろうと思ってね」
どうやらこの組織は自分に人以下の生活を強要したりするわけではないことを理解した清彦はほっと胸を撫で下ろした。
しかし、依然として「悪の組織」に自分の身体を弄ばれているという事実に変わりはない。

(それにしても何が目的で…俺が今こんなことになっていることから人体実験の施設か何かなのかしら…)
(何にせよ、早く元の身体に戻してもらわないとな…)
(でも、そのためには…)
自分の今後に不安を抱きながら彼は女の指示に従い浴室に向かった。
393名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 01:41:04 ID:+l5KKwoS
>>387

女桐生を
真嶋の兄さんと大悟が取り合ったり

女桐生が遙から「おばさん」と呼ばれてヘコんだり

あるいはキャバ嬢ナンバーワンを目指したり

なんか楽しそうだな
394名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 15:50:59 ID:/Hmi0mzm
>>371
>「あなたが一日何度オナニーしているかも、全部調査済みなのよ」
>「―――――!!」
ごめんここで吹いたwwwwww
395名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 17:24:38 ID:KtHHOzuN
吹田www
396名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 17:59:39 ID:af2eR1xV
性器だけ女性化させられ他は男のまんまも面白いと思うけど
そんな作品ありませんか?
397名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 18:23:15 ID:4rAemDwg
801板いきゃそれっぽいのあるんじゃねぇの?
それがこのスレの嗜好じゃないことは言える
398名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 18:39:25 ID:af2eR1xV
了解
399名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 19:34:22 ID:RO61xgi8
そのネタを一枚絵で作っていた人が居た記憶がある。
線画で異様に上手かった。
400名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 23:08:48 ID:mVlZ/5oT
>>396
性器だけ男のまんまという漫画はあったけどねw
401名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 23:18:28 ID:G24IxqsR
>>400
あの漫画を見たとき、変身番長を読んで育った編集者が
「TSとはこういう絵がデフォルト」と思い込んで
あの作画にしたんじゃないかと邪推したw
402296:2009/09/26(土) 02:39:06 ID:iSZxs8FT
つづき。
403名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:39:39 ID:iSZxs8FT
 今も、とろとろにとろけた智樹のあそこが、篤志の分身を早く迎え入れたくて
“きゅんきゅん”していた。
 それを知りながら篤志は先走りを滴らせる分身の先端と、智樹の潤みきったあそ
こを“ちゅっちゅっちゅっ”とキスさせ続けている。

 非道だった。

 極悪だ。

 どうやら篤志は根っからのサディストみたいだった。
 智樹の手が『ぎゅうううぅ』と篤志の二の腕を握り、ちょっと爪を立てる。
「いっ、いつまでっ、しっ、してるっ、のっ!? のっ?」
「もういいのか?」
 智樹はポロポロと涙をこぼしながら、懸命に“こくこくこくっ”と頷いてみせた。
「俺も、もう限界でさ――入れてすぐにイッちゃったら、ゴメンな?」
 みっともないとは思うものの、言っておいた方がいいとも思った篤志がそう白状
すると、智樹は何も言わず
「――――ッ!!!――」
 口を半開きにしたまま、硬直した。
 分身の先端、つるりとした質感の亀頭が、智樹の膣口をくぐったのだ。
 指一本であればさしたる抵抗も無く入ったのだが、それが硬く太く猛った分身で
あれば話は別らしい。
「キツ……」
 こんな時だというのに、智樹のあの馬鹿な言葉が篤志の頭に浮かぶ。

『自分で言うのもなんだけど、僕のあそこって、たぶん凄く締まりがいいと思うん
だ。サッカーしてた影響なのか括約筋のキレもいいし、骨盤小さいし、それに何よ
りピカピカの処女だし!』

 処女であるとか無いとかいう以前に、そもそも膣道が狭いのだろう。
 亀頭がようやく入った時点で、智樹といえばまるで酸欠に喘ぐ池の鯉のように、
声も無く口をパクパクさせていた。
『いだーーーーーーーーーーーッ!!!』
 心の中では盛大な悲鳴を上げている智樹は、それでも必死にその声を抑えている。

 ――正直、ナメてました。

 女になってその日の内に自分でも指を入れてみたし、さっきだって篤志の指は痛
くなかった。いや、痛くなかったどころではなく、チョー気持ち良かった。そのま
ま天国に往っちゃうんじゃないかと思った。自分でするのと愛しい人にしてもらう
のとではここまで違うのかと女体の神秘に自分の事ながら驚いた。だから、ちょっ
とは痛いかなーー?とは思ったものの、むしろすぐに気持ちよくなるものだと思っ
ていたのだ。
 だってほら、えっちな漫画とかアダルトビデオとかって、大体そうじゃない?
 そんな気分だった。
 ところが、現実はどうだ。
 背中の筋肉が緊張して突っ張り、太腿も張り詰めた。“ぐぐっ”と押し込まれた
拳骨くらいありそうな(あくまで智樹の体感で、の話だ)篤志のちんちんの先端に、
体があそこを中心にして“べりべり”“ぶちぶち”と裂け分かれていっているとし
か思えないほどの痛みだった。男が女になるなんてのは『ファンタジー』でしかな
いのだから、『ファンタジー』なら『ファンタジー』らしく、ちんちんなんか“す
るっ”と入って、あっという間に何もかも分からなくなるくらい気持ち良くなるべ
きなのに。
「トモ、力抜いてくれ」
 そんな風に篤志は苦しそうな息の下から言うけれど、智樹にはそんな余裕など全
く無かった。息が止まり腹筋が引き攣り、しゃくり上げるようにしてようやく息を
した。大きく開いた太腿の起点に真っ赤に焼けた火箸を挿し込まれたような気がし
た。
 あそこから焼けていく。
 焼けて爛れて、そして裂けていく。
404名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:40:39 ID:iSZxs8FT
 そんなイメージばかりが智樹の意識を塗り潰していった。
「いだだだだ」
 そして篤志は……と言えば、激しい痛みに今にものたうち回りそうだった。
 智樹の両手が篤志の二の腕に爪を立て、勢い良く“バリリッ”と、まるでジーン
ズに飼い猫がするかのように、それはそれは盛大に爪を立て、引っ掻いたのだ。そ
のため両腕の皮膚が裂けて肉が抉れ、みるみるうちに“ぷつぷつ”と血玉が盛り上
がる。
 流血だ。
 とんでもない。
 「処女」を相手にして、破瓜(?)するより真っ先に自分が流血するとは。
「トモ、ちょっ……手、離し……」
 悲鳴じみた色の混じる声音で訴えるも、智樹はいやいやと首を振るばかりで手の
力を弛めてはくれない。
 篤志は途方に暮れて、とうとう腰を引いた。
「……どうした……の……?」
 なのにこの「お嬢様」は涙のいっぱいに溜まった瞳で不思議そうに見上げてくる
のだ。
 泣きたくなるのはこっちだった。
 篤志は嘆息して智樹から身を起こした。
 見下ろせば、亀頭まで侵入を果たしながらなぜ本懐を遂げないのだとばかりに、
分身が剛直を絵に描いたような猛々しさで天を衝いている。
 智樹の蜜液と交じり合った先走りが、玉袋まで滴って、そのままシーツに“ぽっ
……ぽっ……”とシミを作り出していた。
「無理なら、今日はも「やだー!」めと……」

 ……かぶっていた。

 即答どころの話ではない。
 智樹は篤志が何を言うか最初から分かってでもいたかのようだった。
 いや、分かっていたに違いない。
 そういうタイミングだった。
 見事に「もう、やめ」のところがかき消されていた。
「やだーじゃねぇ」
「どうしてやめるのぉ? ねぇ入れてよぉ。中に入れてぇ? ずっと奥まで中にぃ……」
 どこかで聞いたような台詞と共に、素裸の智樹が“くねくね”とその白い体をく
ねらせる。
 それと共に、いろんなところが“ぷるんぷるん”“たっぷんたっぷん”“ぷりん
ぷりん”と、揺れたり跳ねたり震えたりと、それはもう大変な事になっていた。そ
んな、HともIとも知れない巨大な椰子の実爆弾乳房(メガトンおっぱい)が細身
の体の上で揺れ動く図は、まさに壮観と言えたが、篤志は「くっ」と下唇を噛んで、
あえて目を逸らす。
 ここで甘い顔をしたら、今後智樹はつけあがる。
 なんだかわからないけれどそう思った篤志は、自分でも自覚の無いままに馬鹿っ
ぽかった。
 智樹の影響かもしれない。
 大発見だ。

 ――馬鹿は感染(うつ)るらしい。

「痛いのはわかるが、ちっとは我慢してくれないと、もうこれ以上は出来ないぞ?」
「……我慢してるよ?」
「見ろよコレ。血だらけだぜ?」
「男の勲章じゃない?」
 一週間前まで男だった女に、男に抱かれる痛みくらい覚悟くらいしておけと言う
のも酷だとは思うが、この言い草はあんまりだと篤志は思った。
「何も、今日しなきゃいけないって事は無いんだし」
「今日じゃなくちゃダメ」
「なんでだよ」
「だって夏休みだよ?」
 さも心外そうに言う智樹の台詞は、篤志の理解を超えていた。
405名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:42:20 ID:iSZxs8FT
 ……というか、ちょっと斜め上だったので“ぽかん”としてしまった。
 何が言いたいのだコイツは。
 そういう気持ちだ。
「だから?」
「夏は男も女も解放的になるでしょ? 特にアッくんは野獣だからせめて体でメロ
メロにして繋ぎとめておかないと、すぐ他の女の子のところに行っちゃいそうだも
ん」
「誰が野獣だコラ」
「夏休みの間、ずっと僕とエッチ出来たら嬉しくない?」
 智樹のその言葉に、篤志は「うっ」と言葉に詰まって自分の眼下で揺れ動く極上
の完熟おっぱいへと視線を落とした。
 しっとりもちもちだ。
 もともとおっぱいは触っているだけでキモチイイものだが、智樹のおっぱいはす
ごかった。
 なにしろ“しっとり”で“もちもち”なものだから、“しっとりもちもち”で
“ぷるんぷるん”の“たぷんたぷん”なのだ。
 世のオッパイスキーなら大金を積んでもいいと思えるくらいだろう、至高の熟れ
熟れおっぱいなのだ。
 篤志は頭の中を「おっぱい」でいっぱいにしながら“ごくり”と喉を鳴らした。

 ――想像してしまったのだ。

 夏休み。
 部活の無い日。
 この部屋で。
 智樹の部屋で。
 学校の人気の無い教室で。

 この豊満なおっぱいやあそこを好きなだけ自由にする――――。

 しっとりもちもちなおっぱいを好きなだけ揉んだり嘗めたり吸ったりしゃぶった
りしながら、たっぷりと濡れたあそこに分身を挿し込んで思うさま出しまくる――。

「想像した?」
「……ちょっとな」
 うそだ。
 めちゃめちゃ想像した。
 その証拠にアレな分身が益々アレだ。
 野獣だ。
「そのためには、ちゃんと今日から僕をしっかりアッくんで“染めて”くれないと」
「なんでそんなに急ぐんだ?」
「……うーんとね。僕は小さい頃からアッくんが毎日、日が沈んで真っ暗になるま
で公園でリフティングの練習してたのを知ってるし、レギュラーになるために丘公
園に上る神名坂を毎日ダッシュで駆け上がってたのも知ってる。体力作りの筋トレ
も誰が見てるわけでもないのにサボらずきちんとしてるし、あと、後輩にも優しい
し面倒見もいいし、不器用だけど女の子にもちゃんと真面目だし」
「お、おい」
 智樹はそこまで言うと、起き上がって篤志の体に両手を絡め、そして引き寄せる
ようにして再び彼ごと自らベッドへと身を横たえた。
「そういう記憶の存在が、女の本能みたいなものに働き掛けて『今ちゃんと捕まえ
ておかないと後悔するぞ』って囁いてるんだ」
「本能か」
「うん。本能」
「なんか……怖いな」
「あ、ひっどぉい」
「違う。俺は……お前が思ってるより、たぶん、ずっと、くだらない人間なんだよ。
だからお前にそんな風に」
 言葉は途中で、智樹の情熱的な熱い口付けで遮られた。
「トモ……」
「アッくんって、サッカーは上手いけど別にイケメンじゃないよね」
406名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:43:53 ID:iSZxs8FT
「ブッ――なんだよそれ」
 吹いた。
 篤志は女の子(元男だが)に正面から「三枚目だ」と言われたのは初めてだった
のだ。
 仮にもサッカー部のエースなのだ。
 いや、仮じゃなくて本当にそうなんだけど。
「でも、一緒にいるとすっごく幸せな気持ちになるし、ドキドキするし、エッチな
気持ちにもなる。『可愛い』って言われたらって、そう思っただけで頭がぼーっと
なるし、昨日だってアッくんのためだけに可愛い服や下着を選んで迷って、一日か
けてたりする」
 それがあのコスプレ・エロチャイナか……何だか色々と間違ってるぞ、トモ。
 篤志はそう思ったが言葉には出さずにおいた。
「それをアッくんが見て、もし褒められたらとか思うとそれだけで胸が一日中ぽか
ぽかするし、ホントに嬉しいって思う。そんな相手を、努力もしないで他の女の子
に盗られたりするのってスッゴク嫌だもん」
『努力……ね』
 中華にしてはお団子頭にしていない智樹の頭を見て、篤志は小さく息を吐(つ)
いた。
 『画龍点睛を欠く』とはこの事だ。
「お前、なんでアレしてないんだ?」
「あれ?」
「シノンだかミノンだか」
「??」
「お団子頭の事だ」
「あー……シニョン?」
「そうそれ」
「しようと思ったんだけどね。一人だと上手く出来なくて」
「それをしてたら、ひょっとしたら『可愛い』って言ってたかもな」
「うわ、本当!? 次からはちゃんとしてくるよ!」
 真面目に目を見開き、ひどく残念そうに言う智樹は、元は男だが、とても……可
愛かった。
「じゃあ、もう容赦しない」
「……うん……」
「泣いても引っ掻いても、もう止めない」
「うん…………ねえ」
「ん?」
「ちゅーして……」
 篤志は右手を分身に添えて智樹の陰唇を掻き分け、膣口あたりを“くちゅくちゅ”
と捏ねた。
「……あぁ……ちゅーしながら、入れて」
 吐息のような、震える声で甘ったるく囁かれた言葉に、脳が急速に痺れたように
なっていく。
 智樹の声は魔法のようだった。
 会話の途中で萎えかけた分身が、あっという間に元の猛々しさを取り戻して屹立
したのだ。
「辛かったら抱きつけ。でも引っ掻くのはカンベンな」
 言いながら腰を進め、智樹の狭い膣口を押し開いていく。
「ひんっ……」
 泣き出しそうな智樹の唇に口付けし、強く閉じた歯を舌でノックすると、智樹は
恐る恐るといった感じで口を開き、懸命に舌を延ばして篤志のそれに絡ませようと
した。一瞬、篤志の脳裏に「このまま舌を口内に入れたら、噛み千切られるかもし
れない」などといった恐れが浮かんだが、それもまたいいと思い、智樹のさせるに
任せた。
「んふ……ふうん……」
 ディープなキスで舌を求め、注がれる唾液を一所懸命に嚥下しながら、智樹は必
死になって篤志にしがみついていた。
 今度こそは最後までして欲しい。
 一日でも早く篤志とのエッチに慣れて、感じて、感じあえる悦びに涙したかった。
 篤志に自分を刻み、自分に篤志を刻み込みたいのだ。
407名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:45:23 ID:iSZxs8FT
 自分はもう篤志のいない世界など考えられないし、篤志にも出来ればそうなって
欲しいと思っている。だが、男だった頃の記憶が、男の性を理解させるがゆえにそ
れを強制することは出来ないと知らせても、いる。「自分だけを見て欲しい」と言
葉で尽くして約束させても、そんなものには頼れない事を智樹自身がわかってしまっ
ているのだった。
 ならば、自分を磨くしかないと、智樹は思う。
 自分を磨き、篤志の色に染まって、篤志の好みの女で居続けること。
 それでしか、篤志の中に自分という存在を刻み込む事は出来ないのではないか?
と思うのだ。
 ある日突然、女になった。
 その事実が胸に重く圧し掛からないではない。
 ある日突然女になったのなら、再びある日突然男に戻るのではないか?
 そう思うと怖くて怖くて泣きたくなるのだ。

 でも。

 ついさっき篤志に言った言葉は全て真実だった。
 篤志とえっちしたい。
 篤志と一つになりたい。
 この気持ちは理屈じゃない。その後の事は今はどうでもいい。考えない。どうなっ
たっていい。
 今、ここにいるこの自分が、この自分の体が叫んでるのだ。
 それは確かに刹那的であった。
 だがそれゆえに真実でもある。
 智樹の中の、ただひとつの真実なのだ。
「んっ……んんっ……んっんっんっんっんっんっんっん〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!」
 口付け、篤志の唇を、唾液を、吐息を味わい感じながら、智樹は再び灼熱を体の
中心に感じた。
 「彼」が入ってくる。
 それを悦びと、恐怖と、戸惑いと、恥じらいをもって。

 その瞬間、智樹は揺るぎのない、真実を識(し)った。

■■【8】■■
 激しい痛みが去り、ただ痺れるような感覚だけが下半身を覆っている中、

 わかるか?

 と、「彼」は言った。
 だから「彼女」は答えた。

「うん。アッくんのでっかいちんちんが僕の中にズッポリ入ってビクビクしてるよ!!」

「ムードもへったくれもねーなお前はっ!!!」
「え〜〜〜?」
「こういう時はさ、『嬉しい、やっと一つになれたね』とか言って涙の一つも流す
もんだろうが」
「『嬉しい、やっと一つになれたね』」
「棒読みかよ!」
 智樹の膣はキツかった。
 特に入り口の部分がキツく、今も分身を“きゅうっ”と締め付けてくるから、気
を抜くとあっという間にイッてしまいそうだった。
 ただ奥の方は狭いが入り口ほどでもないのか、なんとなくぬるま湯につけている
ような、奥へと分身が吸い込まれるような感覚だけがあった。
『こういうの、なんて言うんだっけ? トモは何て言ってた? 巾着袋? 蛸壺だっ
け?』
 それを思うと、智樹のアソコは名器なのかもしれない。
 少なくとも今までエッチした過去の女の、誰とも違う気持ち良さだった。
 根元まで押し込んだ分身は、智樹の微細な肉襞のヴェールに包まれ、蜜液がねっ
とりとまつわりついている。
408名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:46:54 ID:iSZxs8FT
 たっぷりと濡れて潤った膣内は、あたたかく、そして貪欲だった。
「ト、トモ、あんまり締めるな」
「あんっ……そんなことしてないよ?」
「だってお前……」
 智樹のあそこは“きゅ、きゅ、きゅ”と断続的に分身の根元を締め付け、“ぐに
ぐに”と蠢いているが、無意識にそうしている……というより、体が意志とは無関
係にそうなってしまうようだ。
 篤志は腰からぐずぐずに溶け崩れてしまいそうな感覚に、どうしても声が上擦っ
てしまうのを感じている。
「イッていいよ?」
「馬鹿お前……そんな」
「ほら、僕まだ生理来てないし、中で出してもまだ赤ちゃん出来ないと思うから大
丈夫」
「そうなのか?」
「出来たら嬉しいけど、アッくん、嫌でしょ?」
「……今はまだ……な」
「嬉しい……それで十分だよ」
「そうか」
「うん」
 そこからは2人ともほとんど無言だった。
 というか、喋る余裕すら無かった。
 よくエロ漫画とかエロゲーとかアダルトビデオとかだと、挿入してからも結構ベ
ラベラと喋ってた気もするが、そんなものは嘘っぱちだと篤志は思った。セックス
そのものは初めてではないし、性欲処理と割り切った関係だった相手もいたけど、
それでも挿入してから何かを喋るとか、そんな余裕あるわけがない。いっぱいいっ
ぱいだ。相手を気持ちよくさせないといけないと思ったり、早くイカないようにし
ようと思ったり、常に頭の中ではぐるぐるといろんな想いが溢れかえっていて、口
を突いて出てくるのは荒い吐息と小さな呻きだけだ。時々「気持ち良いぜ」とか
「最高だな」とか「好きだよ」とか言った事もあるが、あんなものは適当に言って
おけばいいや的な、その場限りの心の入っていないリップサービスみたいなものだっ
た。
 智樹の方はもっと切実だった。間断無く繰り返させる膣への太くて熱い灼熱棒に、
悲鳴すら上げられず必死になって歯を噛み締めていた。もっとゆっくりして欲しい
のに、篤志ときたら我を忘れたように“じゅくっじゅくっじゅくっ”とピストン運
動を繰り返してくる。もっとも、それは智樹の主観的な感覚あって実際には篤志は
今までに無いくらいゆっくりと抜き挿ししていたのだが、実際に体に杭を打ち込ま
れ激痛を与えられている智樹にはわかろうはずもなかった。
 逞しくて硬い筋肉が皮下でうねる篤志の体を抱きしめながら、智樹は頭上から降っ
てくる彼の荒い吐息と呻きを感じている。女になって背が少し低くなり、篤志と同
じくらいだった身長が口元あたりまでになったため、こうしていると口元がちょう
ど彼の肩口に当たる。
「ご、ごめん、我慢、出来ない」
 何分、何十分、何時間されていたのかわからないが、不意に頭上で彼がそう呟き、
打ち込まれる灼熱棒の速さと深さが増した時、智樹は目の前が真っ白になって不安
に押し潰されそうになり、気が付いたら彼にしがみついて彼の肩に歯を立てていた。
それは「逃がしてなるものか」と、膣奥への射精を請う受胎願望が成さしめたもの
なのか、それともただ単に一層増した痛みへのささやかなる復讐だったのか。それ
は智樹自身にもわからなかった。
 ふと、こういう時、何か言った方がいいのだろうか?と、言葉にしたらそんなよ
うな想いが智樹の脳裏をよぎった。女になってから篤志に抱いてもらうため鋭意努
力を欠かさなかった自分ではあったが、さすがに女らしい「男を誘う言葉」とか
「男が喜びそうな媚びた言葉」とかは中々習得出来なかった。知識としてはエロ漫
画とかエロゲーとか、そういう妄想系欲望充足用メディアくらいしかなかったのだ。
「ぼ、僕のあ、あそこ、アッくんの、か、かたちになるよぅ……アッくんせ、専用
になるよぅ……」
 我ながら馬鹿っぽいと思わなくも無いが、平静であればそう思った台詞も、こう
した状況で口にすればそれはそれでしっくりくるものだ。
「嬉しいだろう?」
 篤志も懸命な吐息の下からそんな言葉を返してくれるものだから、智樹の小さな
……巨大に熟れた胸も躍ろうというものだ。
409名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:48:55 ID:iSZxs8FT
「うん!嬉しい!嬉しいよっ!!」
 本当に、涙が出そうなくらい嬉しかった。
 というか、出てた。
 涙腺が壊れたんじゃないか?というくらい涙が“ぼろぼろ”とこぼれて落ちた。
 そして、
「う…」
 彼の律動が止まり、息が苦しいくらいに「ぎゅうう」と抱き締められ、熱く痺れ
たようになっている膣内で彼のちんちんが“びくびく”と脈動するのだけが確かな
感覚として刻み込まれた。智樹は彼の腰にガッチリと両脚を絡め、もっと深く、もっ
と奥へと誘うように締め付ける。それはまるで、膣内射精のまま一滴残らず吸い取っ
てやる……とでも言っているようだった。
「あぁ……すごい……ア、アッくんのちんちんが……びゅーびゅーいってる、よ!
……それに僕の、お、おまんこが……が、ゴクゴクいってる!……すごいっ……す
ごいよぅ……」
 膣内の奥深く、女になった体の深遠に、愛する人が快楽の末に激情を放ってくれ
たという事実が、ここまで身も心もとろかすものだと、智樹はその時初めて知った。
 それは、

 なんという充足感!

 なんという幸福感!!

 そしてなんという達成感!!

 これが女のロジックなのだろう。
 愛した男に愛してもられば、それだけで人生が、世界が、この世の全てが幸せで
満ちるのだ。
 充実し、幸せを実感し、男に愛されたという達成感が自信へと繋がる。
 男に愛された自分を自分で肯定するのだ。
 男だった時、世の女達がなぜにこうも毎日毎日四六時中365日いつでも「恋」
だの「愛」だの、とかく恋愛にばかり興味を引かれ、行動のほとんど全てに本能的
な愛情を求めるのか不思議だった。「男のためにやってるんじゃない、自分のため
にやってる」と言いながらも、服も化粧もヘアスタイルも全てが男に向いている。
列車広告や新聞広告には「愛され上手」とか「愛されコスメ」とか「彼に愛される
オシャレ着」とか、相手に愛されるためのノウハウが踊り、それを当然のように受
け止めている人たちがいる。
 それもこれも、この瞬間、そしてここから続く「男に愛されている自分」という
事実が与えてくれる自分への肯定感を思えば、納得も出来た。
「僕、わかった気がする……」
「何が?」
「たぶん、僕、アッくんにこうしてもらうために女になったんだよ」
「さっきも言ってなかったか?」
「うん……でも、それってまだわかってなかった。でも、わかったんだ」
「……今?」
「うん。今」
「そうか」
「ねえ、アッくん」
「なんだ?」
「僕はアッくんのモノだよ? 僕の全部は、アッくんのモノだよ? おっぱいもあ
そこも、全部ぜんぶ、アッくんだけのモノだよ?」
「うん? ああ、それもさっき」
「まだ先があるの」
「僕はアッくんのモノ。でもね、アッくんも、もう僕のモノなの。この手も、指も、
爪も、この肩も、この顎も、この脚も顔も頭も、そしてここも」
「う……」
 萎えかけた分身を“きゅきゅきゅ”と智樹のあそこが健気に締め付ける。
410名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:51:40 ID:iSZxs8FT
「ぜんぶ、ぜーんぶ、僕のモノなの」
 かつては幼馴染みで友達で、チームメイトでコンビでツートップだった男が、自
分の知らない「女の貌(かお)」を見せたその瞬間を、篤志は一生忘れないと、そ
う思った。


 ――ちょっと背筋が“ぞくぞく”した。


■■【9 エピローグ】■■
 その後、夏休みに入って篤志と智樹は「交際」を始めた。
 交際とは言っても、何かにつけていつもつるんでいた2人だったから、いつもと
の夏と何も変わらない感じではあったけれど。
 変わったのは智樹が女になって、以前より会話の内容のベクトルが変わったこと
くらい。
「豊胸手術ってあるじゃない?」
「うん?」
 この日もクーラーがよく効いた篤志の家のリビングで、テレビの前のソファに仲
良く並んで座り、智樹が近所のレンタルビデオショップで借りてきた動物モノ映画
を観ていると、急に「彼女」は言い出した。
「おっぱいを大きくする手術なんだけど」
「ああ」
 ちなみに、映画の内容とは全く関係が無い。
 画面には何年も離れ離れになっていた小熊の母子がようやく再会を果たした感動
的なシーンが映し出されている。
 たぶん、篤志には与り知れぬロジックが智樹の頭で展開されたのだろうが、それ
を知る術は篤志には無かったし、あるとも思えなかった。
 対する篤志はもう慣れたものだ。
 こういう突拍子も無い言動にいちいち反応していたら、女性化した智樹とは付き
合えないからだ。
 この数週間で、それを篤志は嫌と言うほど学んでいた。
「大きくするのが豊胸だったら、小さくするのは何て言うのかな?」
「小さくしたいのか?」
「アッくんが望むなら」
「……俺がンなこと望むわけがねーだろ」
 自他共に認めるオッパイスキーなのだから。
「だよね」
「……わかってんなら言うなよ」
「うん。で、まあ、それはそれとして、何て言うんだろう?」
「そのネタ、まだ引っ張るのか?」
「だって疑問を疑問のままにしてるとしこりが残るもん。しこりは怖いよ?」
「乳癌みたいに言うなよ」
「『豊胸』の『豊』は『ゆたか』でしょ? でも『ゆたか』の反語が『まずしい』
としても『貧』にすると『貧胸(ひんきょう)』ってちょっとアレだよね」
「アレってなんだよ。それを言うなら貧乳だろ」
「『貧乳手術』? 貧乳にしたいのか、貧乳だから豊胸したいのかわからない感じ」
「米とかは『豊作』って言うよな?」
「『豊作』かぁ……その反対は? 『凶作』? ……じゃあ『凶胸手術』……うわ
なんか禍々(まがまが)しいねっ!」
「……思ったんだけど、普通に『減胸手術』でいいんじゃね?」
「僕もそう思った」
 毎日こんな感じだった。
 ヒマさえあればサッカーの話ばっかりしていた数週間前までとはまるで変わって
いる。

 ……ちょっと馬鹿っぽくなった気がしないでもない。

 篤志はそう思う。
 思いながら、それもいいかと思い始めていた。
411名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:53:26 ID:iSZxs8FT
 元々、恋とか愛とか、そういうものは他人から見たら馬鹿っぽいものでしかない
からだ。
 ならば、自分達がそうしてはいけないという法も無いだろう。
 篤志はそうも思うのだ。
「小さくしたいって、思ったことあるのか?」
「う〜ん……たまに」
「あるのか」
「これだけ大きいと肩がすごく凝るし、揉まれるし」
「揉まれる?」
 “ぎょっ”として智樹を見ると、その視線はテレビの液晶画面を左右に揺れてい
た。
「女の子って、ホント同性相手だとまるで容赦無いよね。おっぱいなんかほとんど
毎日揉まれてたしキスだって」
「なんだ女子か……え? キス?」
「あ、うん。まるで挨拶みたいなフレンチなやつだったけど。同性だからノーカン
だよね?」
「……ああ、まあ、な」
「なに? アッくん嫉妬した?」
「いや……あー……まあ、な」
「ふふっ。大丈夫。僕はアッくんのモノだよ? 不安になんかならなくても」
 その通りだ。
 まったくもって不本意ではあるがその通りだった。
 改めて篤志は思う。

 ――俺は智樹が好きなのだ。

 今更口にするのも恥ずかしいが。
 自分だけのものにしたくて誰にも渡したくなくて身も心もいつどこででも手の届
くところになくては我慢出来ないほどに。
 もし自分以外の男に触れられたりしたらと、不安にならないわけがない。
 篤志はそんな事を思いながら、隣でニコニコと屈託無く笑うとびきりの美少女の
長い睫を見ていた。この角度で見る智樹の横顔は、篤志にとって理想的な「美少女
像」にピッタリと合致している。それは、店のお釣りの小銭の中に“ギザ十”を見
付けた時のようなひそかな喜びではあったけれど。
 智樹を引き寄せ、その“ぷるっ”とした瑞々しい唇に口付ける。
 そうしながら大きく前方へと張り出した薄いタンクトップの下に手を忍ばせてま
さぐり、もったりとした豊満な乳房に手を伸ばした。
 ゆるやかでまあるくあたたかな球面に指先が触れる。
 ノーブラだった。
 最近、智樹はしっかりとブラをして乳房の型崩れに気を使っているが、篤志と一
緒の時はノーブラと決めているようだった。
 もちろん、篤志が触りたいと思った時に、すぐ触ってもらえるように、だった。
 だから智樹は抵抗しない。
 抵抗らしい抵抗など、したことも無かった。
 いつ、どこで、何をしていても、篤志が求めれば智樹は応えてくれるのだ。
 好きな時に嘗めた。
 テレビを見ながら揉んだ。
 口が寂しくなったら乳首を吸った。
 道を歩いていて人目を盗んで嘗めたこともある。
 それでも智樹は抵抗しない。
 むしろ喜んでおっぱいを捧げてくれた。
「ん……」
 乳首はもう硬く尖っている。
 夏の間、何度も何度も何度も何度も何度も弄り、転がし、嘗め、しゃぶり、吸い、
甘く噛んだ乳首だった。
 なのに、ちっとも飽きた気がしなかった。
 それはそう、とても
「……幸せ……かもしれない」
「かも?」
412名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:55:14 ID:iSZxs8FT
「幸せ……なんだろうな」
「なんだろうな?」
「……幸せだ」
「よろしい」
 篤志と智樹は婚約している。
 何をどうやったのか知らないが、智樹の両親が法律的な問題をクリアし、智樹は
新しい戸籍と名前を手に入れたのだ。
 法的に効力を発揮して、公的機関のデータベース改変と共に文書で通達されるの
は、10月1日からとなっている。
 その時、『智樹』は『智華』となるのだ。
 そして……やがて「彼女」は「山崎智華」となる。
「するの?」
「だめか?」
「いいけど、さっきのが、まだ……やん」
 篤志は応えず、智樹の下着を“するっ”と膝まで引き下ろしてソファの上に「彼
女」を引き上げた。そうして四つん這いにさせ、適度に肉のついた魅惑的なヒップ
を開く。そこは“ぬるぬる”と濡れそぼり、ついさっき中で射精した残滓が“ぷりゅ”
と可愛い音を立てて膣口から垂れ落ちてきていた。
 手馴れた調子でトランクスを下ろし、篤志はそこに――自分の精液の溜まった智
樹の膣内に、“再び”分身を“ぬるる……”と挿し入れていった。
「ぁあ……きもち、いい……」
 愛しい人にお尻を捧げ、溜息のような熱く湿った言葉を紡いで、智樹はソファに
頬を付けたままゆっくりと瞳を閉じる。
 テレビの液晶画面には、黒地に白地でエンドロールが流れ始めていた。

 一人息子が一人娘になり、あまつさえ数週間後には婚約するに至って、智樹の両
親が発した言葉は
『孫はいつ頃?』
 だった。
 まだ生理も無い、このまま女でいつづけるかどうかもわからないのに、だ。
 ひょっとして、何もかもはこの2人が仕組んだ事なのではないか?と、「形だけ
でも」と婚約の挨拶に行った際、篤志は智樹の両親を前にして考えなくはなかった。
そこそこ名の知れたやり手弁護士の父親と、某有名薬品会社の主任研究員である母
親。あまつさえ弁護士の父親が所属する大手事務所は、母親の薬品会社のお抱え顧
問弁護団もしていなかったか?
 小さい頃から篤志のことを気に入ってて、冗談交じりに「ウチの子になっちゃえ
ば?」と言っていたが、まさか……ねぇ。
「ハメられた……?」
「何が?」
「なんでもない」
「ハメられてるの、僕の方なんだけど?」
「下品な事は言わなくてよろしい」
「はぁい」
 篤志は智樹の肉付きのいいヒップを掴み、その狭間に股間を押し付けて分身をさ
らに圧し込むと“ぐにぐに”と揺すった。
「ぁうん……ふん……ぁあん……」
 篤志の腰の動きに合わせて“くねくね”と、智樹の腰がうねる。
 体の奥深くに挿し込まれた篤志の分身が、たっぷりと濡れた膣壁に“むちゃむちゃ”
と「食べられる」。
「あぁ〜〜〜……」
 ソファの上に四つん這いになって篤志の分身を受け入れる智樹は、心から嬉しそ
うに身を震わせた。タンクトップを捲くり上げ、滑らかな白い背中を剥き出しにし
て、篤志はその背骨の一つ一つを確かめるようにして指を滑らせる。そうすると分
身を締め付ける智樹の膣口が、面白いくらいハッキリと“くにくに”脈動する。
413名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 02:57:35 ID:iSZxs8FT
 篤志は智樹の脇から右手を差し入れ、重力に引かれて垂れた重たい巨大乳房(メ
ガおっぱい)を手のひらを大きく広げて掴んだ。しっとりもっちりとした吸い付く
ような肌触りは、クーラーが効いた部屋であっても変わらない。そして、この充実
感は、例えハメられたのだとしても文句など言いようも無かった。

 ――確かに自分は幸せなのだろう。

 篤志は思う。
 可愛くて素晴らしく魅力的な体を持った、自分のことを誰よりも理解(わか)っ
てくれる、子供の頃からの一番の理解者。
 智樹が女にならなければ決して得られなかったとはいえ、それでもそれによって
最上の伴侶を手に入れたと思えば、それを不幸だと思う方がどうかしている。
「はっ……はんっ……んっ……はんっ……」
 鼻に抜けたような声が聞こえる。
 智樹の悦びにむせぶ声だ。
 篤志の腰の動きが無意識に早くなる。
 自分の太腿と智樹の尻の立てるちょっと間抜けな“ぺちっ…ぺちっ…ぺちっ…”
という肉打つ音が、やがてリズミカルな“ぱんっぱんっぱんっ”という小気味良い
ものへと変わってゆく。
「はあんっ……はっ…はっ…はっ…はうっ……うっ……んっ……」
 智樹の体が、乳房が、尻が、揺れる。
 吐息が、甘ったるい喘ぎ声が揺れる。
「アッくん! ア、アッくぅん!!」
 射精を望む声がする。
 中に出してと智樹が泣いている。
 夏休みに入ってから、ほとんど毎日のように智樹を抱き、ほとんど毎日のように
その膣内に射精している。
 子供は出来るだろうか?
 篤志はぼんやりと思う。
 もし出来たとしても、まだ高校も卒業していない自分が子供を育てられるわけも
ないことを彼は自覚している。
 だが、子供が出来たら智樹は自分で育てると言っている。
 篤志のサッカーへの情熱を消さぬよう、子供が出来ても出来なくても、結婚は篤
志のプロ入りを待つらしい。
 それだけの財力が相沢家にはある。そしてそれは相沢家のみならず山崎家……つ
まりは篤志の両親も含めた総意らしい。
 あとは篤志が高校を卒業してプロサッカー選手になる「だけ」だ。
 なれないなんてこれっぽっちも思っていない智樹が、そう思っているのだ。
『逃げられねぇよなぁ……』
 逃げようなんてこれっぽっちも思っていない篤志は、そう思ったりもする。
 全ては、7月13日の月曜日の朝にはもう、決まっていたのかもしれない。
 だから篤志は思うのだ。

 まあ結局、現実なんてのは、こちらの都合なんぞお構い無しに、ある日突然、変
わってしまうものなんだ。

 ……と。

         −おわり−

■■「彼氏彼女の情事の事情」〜俺達の初体験〜■■
414名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 03:01:13 ID:iSZxs8FT
【強制女性化】【明るいエッチ】【受胎願望】【痴女風味】
【童顔爆乳】【No鬱】【ギャグ風味】

バカップル全開&ポジティブてんこもりで御送りしました。
御満足頂けたら幸いです。

また、いずれ。
415名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 03:04:12 ID:h4orqDw2
リ、リアルタイムktkr!!
GJでした
416名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 10:47:42 ID:WWEx31mp
('A`)
417名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 17:35:32 ID:mGmQVRlx
明るくて甘々で素晴らしい作品でした
続きなり新作なり、また書くことがあったらぜひ投下して下さい
418名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 20:46:55 ID:yBzOslI0
なんだか10月1日にはスピンオフ完結編みたいなのがうpされる気がしてきた
419名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 03:29:28 ID:4rrItu1C
祝完結!!
乙でしたー、もう一回1から読み直してきまーす
420名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 17:55:57 ID:4Uj4Zel6
保管庫に保存されてないの?
421名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 23:04:24 ID:RBK/LOm8
保管庫はスレが埋まる度に更新される
422名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 23:47:40 ID:qNQUazRB
陵辱物が欲しい
423名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 09:44:59 ID:tzjnHu4M
じゃあ体の奥が燃え上がるようなネタをくれ
424名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 11:02:32 ID:2BlrKVdg
>>422
自分が陵辱されて来い
425名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 15:53:29 ID:2Wx7MH7x
その後、>>422を見た者は誰もいなかった
426名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 19:54:16 ID:D+j1CCSE
陵辱モノを満喫するには、対象が陵辱されても構わない存在・状況であることが望ましい。
元・強姦魔が強姦される、陵辱主義者が陵辱される、元・痴漢が痴漢されるetc...
特にかつての被害者により直接罰を与えられ、
かつての加害者が喘ぎ悶え苦しみ泣き叫ぶ陵辱モノが見たい。
427名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 20:52:35 ID:2Wx7MH7x
つまりカイトちゃんの続きが読みたいと
俺も読みたい
428名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 21:22:41 ID:GOIk5Vq2
俺個人としては悪人は感情移入しづらいので普通の人の方が良いな
429名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 22:02:12 ID:qWX2US1q
陵辱ものならどっちでも
430名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 00:20:17 ID:HloVxbyQ
とりあえず完結してくれれば何でも…
431名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 10:42:57 ID:M/WuMBJB
陵辱物って女性化物でなくても成立するよな。
もっと女性化するって部分を真正面から取り上げて欲しい気がするが、
それ以前に#430にマリアナ海溝より深く同意。
432名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 10:49:29 ID:B4tNI+hz
痛々しいのは勘弁
433名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 12:31:29 ID:k9f5J1OV
痛くてひぎぃ言っちゃうのも痛々しい表現かな?と思ったり
434名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 12:49:20 ID:nLemYlId
ひぎぃは該当スレでやれw
435名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 13:25:16 ID:D3y8ScrZ
【強制】女性化の時点で十分痛々しい
436名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 13:39:47 ID:mt7g2d92
誰が上手いこと(ry
437名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 17:19:35 ID:ezuquOAP
>>431
単に陵辱系の女性化物が苦手だからそういう印象を抱くんじゃないかな?

無理矢理だからこそ女性化したという自覚をより強くさせられてしまうという点で
陵辱系の女性化物というのは女性化するって部分を真正面から取り上げているジャンルの一つだと言えると思う
438名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 17:46:32 ID:TKYM64If
TSって背景みたいなものだからな。
何にでも合わせられる分、こう! と決まった形も無い
439名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 21:07:45 ID:sh/Wqqwq
諸君 私は陵辱が好きだ
440名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 22:55:45 ID:f7ZNs2q5
>>439
それはよかった。
陵辱好きの君にぴったりの仕事があるんだよ、同志。
条件を良くしても女たちは一向に色よい返事をしない。
誰かを強制的に派遣するか……と考えていたのだが、渡りに船。
男を女に変えてしまえば、労働環境も気にすることはなかったのだ。
さあ同志>>439、引き受けてくれるだろう? ……なあ、シベリアは寒いぞ。
441名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 23:18:50 ID:CngvvDY+
孕ショ!
442名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 06:27:03 ID:3QJJIF7D
投下かと思えば下らない雑談か。がっかりだ。

443名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 09:13:13 ID:hWAfMSSG
そう言うからネタの一つでもあるのかと思った
444名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 11:59:47 ID:7+awq3Se
>>442
お前さんの愚痴の方が、その「下らない雑談」より大いにレベルが下なんだが
雑談はまだ、SS書こうかなでもネタがないなって思ってスレ覗いた職人が
じゃあそれで書いてみようと思わせる可能性がいかばかかりかある

だが、貴様の愚痴がSS書こうと思って来た職人を
うわ、ムード悪、ここで書くのやめてよそへ行こうと思わせる効果しかない
ただの愚痴なら何の価値もないんだよ、むしろ雑談と比較しても何等も下
せめて、こんなネタで書いてくれないかという話位しろ

女性仮性半陰陽で男として育ってきた友人が性別再判定手術を受けて女性化する事になった。
見舞いに来た主人公が精神の入れ替えによって友人の身代わりにされて
友人の身体で性転換手術も受けさせられ、女性らしい立ち居振る舞いを強制され
元の自分とのSEX、結婚、その後妊娠とか体験させられるというのはどうだろう?
445名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 12:39:56 ID:vL/zAGuC
>>442は普段のコミュニケーションを軽視して、
そこから生まれるネタを知らないガキなんだろ。
気にすんな。
446名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 19:10:35 ID:3SbcsZeR
諸君 私は陵辱が好きだ
447名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 19:16:09 ID:LuClTU9o
>>447は陵辱がお好みのようだ、連れて行きたまえ
448名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 19:16:36 ID:A7E9xw/c
>>444
そこまで考えたなら、自分で書いてみたら? あんがいすらすら書けちゃったりするもんだよもん

>>446
同感。諸君、私は陵辱が大好きだ(以下略)
449名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 19:21:27 ID:ruX8JptV
私は陵成中学卒だ(以下略)
450名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 20:14:17 ID:PkXQ7YVi
我々はわずかに小数
女装に比べれば物の数ではない
だが諸君は一騎当千の執筆者だと私は信じている
ならば我らは諸君と私で総兵力1000と1人の強制女性化集団となる
我らを忘却の彼方へと追いやり、男の娘を崇拝する奴らを叩きのめそう
髪の毛をつかんで引きずり下ろし 眼(まなこ)をあけて思い出させよう

連中に無理やり飲み込まされた精液の匂いを思い出させてやる
連中に膣出しされて孕んでしまうかもしれないというスリルを思い出させてやる
陵辱には奴らの哲学では思いもよらないリビドーがある事を思い出させてやる
1000人の執筆者の集団で 世界を強制女性化小説で埋め尽くしてやる

目標 エロパロ板

強制女性化小説ない?スレッド 状況を開始せよ

征くぞ 諸君
451名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 20:30:52 ID:SrxwHbIz
でもこういうネタの連続も薄ら寒い。
452名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 20:45:28 ID:LuClTU9o
そしてループすれ

>>447アンカーミスな>>446
453名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 20:54:50 ID:3QJJIF7D
>>451
そうなんだよなあ。ネタならネタで選りすぐりを出すならいいが、
到底創作意欲につながらないようなクソネタを羅列し居座るバカ揃い。
いいから投下まで黙ってろクソどもがo(^-^)o
454名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 20:56:52 ID:qWm/lziS
そこまでカリカリして何かいいことあんのか?
投下ないなと思ったらそのままスレ閉じてりゃいいじゃない
スレで文句言うことが何になるんだよ
455名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 21:25:03 ID:hWAfMSSG
ただの荒らしでした→結論
456名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 23:28:05 ID:c3NJ6aWP
ここでどうのこうの文句垂れてる連中なんざ、
いっそみんなまとめて女性化されちまえばいい。
そうすれば、何もかもが総て丸く収まるだろう。
457名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 23:32:40 ID:AjLxDpE4
全員TS物したら男がいなくなるだろ。
男にドキドキしたり犯られなきゃTSする意味がないと思うが。
458名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 23:50:40 ID:hWAfMSSG
いや、攻められさえすれば……極論、自分で弄りさえすればいい。
まあ、たしかに男が一人もいないのは物足りないという感じもするかな。
459名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 00:00:02 ID:qWm/lziS
そこで百合展開とかどうかな
460名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 00:27:32 ID:zA1if4KC
TSした元男現女を陵辱したいのと
TSして男に陵辱されたいのと
スレ住人的にはどっちなんだろうね
461名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 00:42:40 ID:jyB15wxT
おれは両方ありかなー。
413氏の絶対服従少女、それがお互いの主張みたいな攻守逆転ものが好きだから
攻めた後いやらしく攻められる流れがいい。
自分の言葉で辱められ、馴れない快楽に翻弄され、男の矜持も無惨に裂かれ
赤い顔に涙を浮かべ、苦しそうに狂おしそうに熱っぽい息をはく姿を見たい。
462名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 04:52:14 ID:+g8u1hHx
後者の方はまぁある嗜好とも合致するよなw
リアルでやってみたいが物理的にも精神的にも無理なんでこういう所は胸がときめくわ…
463名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 09:17:14 ID:Gc0ArbI1
おいらはTSして男に陵辱されたいです。。
エロ画像見るとね、こんなふうにされたい!って思うわけよ。
エロ動画見るとね、こんなふうにされてみたい!って思うのよ。
責めはあんまり考えたことないなあ。
464名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 19:29:20 ID:F/canSYN
輪姦が好きだ
465名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 20:58:34 ID:+0NrpLYJ
触手が好きだ
でもTS物で触手使う話って…ダメだ全く思いつかねえ
466名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 21:07:28 ID:jDADUsMG
親友萌えこそ至高
467名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 21:42:08 ID:Mj5pxOvX
>>465
女性を襲う触手生物に男なら大丈夫だろうと接近したら女に変えられて凌辱されるってのは
結構定番なんじゃないかと思うんだが。
468名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 21:53:41 ID:5WgVUkGc
>>465
TSついでに触手が生えても良いじゃないか。
469名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 22:07:21 ID:IPnP70i4
TSの後にフタナリ化すると
なんか損した気がする
470名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 22:20:28 ID:zA1if4KC
サキュバスよろしく尻尾でいいじゃないか
471名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 23:03:50 ID:+0NrpLYJ
>>467-468
なるほどその手があったか
お前ら頭いいな
472名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 02:38:50 ID:0/IPw407
>>463
そういう妄想って深層ではモーホーなんだけど、そういう自分を認めなくないから
そんな屈折した方向になっちゃってるの?
473名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 04:56:11 ID:zqYWcTNi
>>472
>そういう妄想って深層ではモーホー
心理学的にはそうかもしれん
だがそれを指摘して何が言いたいのかね?
474名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 07:58:01 ID:z+vOmSMn
最近は投下がめっきり減ったな

TSスレに流れていってるのか?
475名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 09:17:05 ID:nVvzAUSx
強制って縛りがないからな>TS
476名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 12:12:08 ID:N2fi1SsD
あっちも見てるけど、強制のが萌えるな
477名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 12:18:42 ID:ub9DNYK2
理不尽とか不条理とか
478名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 17:27:35 ID:NoeKTLcB
中出しが好きだ
479名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 20:04:44 ID:hmOuRQ28
ぶっかけも好きだ
480名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 16:13:20 ID:hHSri3MY
孕ませ(ry
481名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 17:29:00 ID:DTXavFk7
らめぇ
482sage:2009/10/06(火) 14:54:49 ID:3/3zBW1X
>478
>中出しが好きだ

中出されが好きだ、の間違いじゃね?
483名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 15:36:46 ID:VqEpgY0S
ここ半年ぐらい、某TSアダルト掲示板が元気ないな…

みんな燃え尽きちまったのか…
484名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 16:15:16 ID:Dgnr8qVL
どこの事かは知らんがきっと忘れた頃にまた復活するさ…
485名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 18:55:41 ID:kD984BqE
>>483
盛り上がらないなら、某とか言わないでハッキリ言えよ。
そうやって隠れキリシタンみたいな事やってるから、1人消え2人消えになるんだ。
486名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 19:02:45 ID:VqEpgY0S
わかったよ
うめぇよ

アダルトTSF支援所の事だよ
487名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 20:02:06 ID:esZJ563i
鯖トラブル多すぎるからな>アダルトTSF
488名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 20:04:48 ID:kD984BqE
>>486
あそこの事か…完結しないから盛り下がるんだよな。ここもそうだが。
489名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 20:37:53 ID:r0rUJKL/
同じこと考えてる身として、気持ちはよーくわかるんだよなあ…
中々完結までいくものがないっていうのもそうだし。

あんまりにもムラムラしすぎて、話が一本できちゃいましたよ。
490名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 21:21:10 ID:yG6t/wbl
18禁の支援所より全年齢対象の個人サイトの方がエロい不思議
491名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 21:26:35 ID:pMVVNL8B
その全年齢対象のエロい個人サイトがどこなのか教えてくれ!
492名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 21:47:41 ID:V0I00qrl
テナーバカさんとことかtaikaさんとことかゆうさんとことかましろさんとことかがいい具合に妄想可
18禁も混ざってるけど
493名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 23:44:54 ID:XzXr/LTN
5年メイク。
この単語に覚えのある奴はいるかね?
494名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 23:45:49 ID:pF/dDEnd
かきすぎて書けなくなった
溜まるまで待て
495名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 09:40:32 ID:EL67iRnb
マスかきすぎて枯渇したか
496名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 10:36:32 ID:kY3hH10w
赤玉が出ると女の子にされるってばっちゃが
497名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 18:38:44 ID:oRTanO5K
むしろ願ったり叶ったり
って爺っさまが
49824-367:2009/10/07(水) 22:51:25 ID:h1WEjvgo
ちょっと間が空きましたが続きです

翌朝


朝一番でトイレに行き、顔を洗ったあと配られた服に着替える
いわゆるキャミソール系の裾の極めて短いひらひらの服だった

肩口や胸元はおろか、太腿まで丸出しで
ひらひらした布地が落ち着かない気持ちにさせる



全員集合すると、みんな同じような服装をしていた
だれもが不安そうに胸や太腿を隠そうとする

案内された机の上にはそれぞれに女の子の名前が書かれていた
それが意味するところは明らかだった
「おはようございます。昨夜はゆっくり休めましたか?
机の上の名前はこれからのあなた方の名前です。
これからはこの名前で呼ぶことになりますから
慣れていってくださいね」

俺の名前は「美穂」
妹と一字違いの名前であるのを偶然だと感じた

その日の講義は多種多様な服を着せ替え人形のように着せられた後、
女の子の物腰、歩き方。
さらに化粧の練習へと進んでいった。

「お、きれいになったじゃん、美穂」
横から顔を出すのは今朝、麻奈という名前を与えられた加納だった
「うるさいな。人のこという前に自分の化粧しろよ」
声が女の声でも、いくら授業で言われても口調が簡単に直るわけではない
教えている側もそれを承知しているのかあえて直そうとはしていないようだった

「それにしても綺麗だよな、お前…」

加納はそういって去っていった

49924-367:2009/10/07(水) 22:52:00 ID:h1WEjvgo


個室のドアをノックする音がした

ドアの前にはパジャマ姿の加納がいた

加納を部屋に通すと、加納は服を脱ぎながら驚くような提案を始めた

「あのさ、俺の体触ってもいいから、お前の体触らせてくれないか?」

「な、何を言ってるんだ?俺たち男…」
言いかけて重要なことに気づいた
「女同士だろ?お互いに一昨日までは男同士なんだからわかるだろ?
自分のじゃない女の体を見てみたくないか?」
言われて加納の胸に目が行った
その胸は俺のそれよりは小さかったが
それでも十分な大きさと形のよさを持っていた

女の体に興味が消えたわけではなかった
自分以外の女の体が気になるのも事実だった
それを見て取ったのか加納は服を脱ぎ始めた
そこにいたのは男のクラスメートではなく、小さめの体を持つ女の子だった

「わ…わかった…その代わり、お前のも触らせろよ」
目の前の裸体への気まずさを打ち消すように俺も服を脱いだ
いつ見てもなれない女物の下着を脱ぐと、目の前には全裸の加納がいた
「はじめるぞ…」
いざとなるとおずおずとした態度になった加納
俺はその胸に手をやった
小さくなった俺の手にはやや余るサイズの胸
その感触が伝わってくる
自分の胸と違う胸を触っている感覚
思わず夢中になってもんでしまう
「なん…か…変な気持ち…ん…」
加納の声もどこか艶を帯びたものに変わった
俺はそのまま大きく開いた股間に目をやる
自分のでは見ることの出来なかった女の絶景が目の前にあった
「さわっていいか?」
思わず聞いてしまった
加納は小さくうなずいた
目の前に晒される秘裂からそっと蜜が流れる
自分にもあるだけにそっと触ってみた
「ん…んっ…」
艶を帯びた声が漏れる。とても加納のそれとは思えなかった
50024-367:2009/10/07(水) 22:52:40 ID:h1WEjvgo
「…なあ、俺にも…さわらせ…ろよ」
そういわれて我に返った
俺はゆっくりと足を開いた
目の前にいるのが女の加納なのに妙に気恥ずかしくなった
加納が俺の胸を触る
「…んあ…」
他人の手で触られる感触に思わず声が漏れる
加納はむしゃぶりつくように俺の胸をもみしだいている
体中が昨日の夜のように熱を帯びてくる
「…んっ…あ…はぁ」

加納に目をやると、片方の手を自分の股間にやっている
「…なぁ…お互いに…横になって…しないか?」
ふと思いついての提案だった
お互い横になってお互いの股間が顔に行くようなシックスナインの体勢をとった

俺の視界は加納の女性器だけになった
自分の胸も体も目に入らない
横になった俺たちはお互いに目の前の女性器を刺激しあう
「ん…はぁ…あっ…」
「あ…ふぅん…やっ…」
お互いの口から漏れる声は女のそれだったが、
繰り返される刺激で浮き立った頭はそんなことまで考えさせてくれなかった
お互いの蕾をお互いの口と指で刺激しあう

加納が触ると俺が舌で舐める
俺が舐めると加納が舌を差し入れる

まるでお互いが男に戻って女を刺激するような気分で高めあっていった

「あ…ううん…きもち…いい…」
「や…ふわぁ…ん…はぁっ…」
お互いの声が徐々に高まっていく

いつ達したのかはっきり記憶にはなかった
どこまでも登りつめる感覚と、自分の股間が熱をもってとろける感覚
それにしたがって指や舌で刺激しあったのだ

とろとろの愛液を流して横たわっている二人が我に帰ったころには
夜が白みはじめていた
50124-367:2009/10/07(水) 22:53:08 ID:h1WEjvgo
3日目

最終日の今日は、全員化粧をしたうえで街に買い物に出ることになった
指導されながら化粧を施して、かわいい服装を着た俺たちは
どこから見ても女の子にしか見えなかった
俺自身も鏡に映る妹そっくりの容姿が自分のものだとは思えなかった

街での買い物は正直ドキドキの連続だった
いくら自分の姿が女の子そのものだといっても
女装しているような恥ずかしさは消えなかったし、
突き出した胸を強調するような服装は
周りから見られているような感覚がつきまとっていた

さらに、買い物をするようにいわれていたものにも原因があった
女の子として生活するための日用品を買うように言われていたのだ
服や化粧品、そして生理用品や下着

特に下着を買うために店の中に入るときは
罪悪感すら感じてしまった

戻った俺たちは簡単な報告の後制服が渡された
明日から女の子として通学するための制服だ。

その後、俺たちは自分たちの家に帰った

家族には事情は伝えられているから驚かれはしなかったが、
今までと違った体の自分が家の中で浮いてるような気がして仕方なかった
そんな気分だったので美樹が
「これからは同じ女の子なんだから何でも聞いてよ」
と妙に自信満々に言うのが妙に頼もしかった。
「これからは彼氏を探さなきゃね」
その一言さえなければ…

とりあえず荷物を直して明日の用意をしたら夜遅くになった
ふと通りがかった美樹の部屋に見覚えのある男の写真があった。
一年前ストーカーに付けねらわれていて、解決に走り回ったことがあったが、
犯人もわからないままいつの間にかいなくなったことがあった。
それが、今や彼氏を持つようになっていたのか。

彼氏…か…
これからは自分がそれを探さなければいけないんだよな…
50224-367:2009/10/07(水) 22:53:34 ID:h1WEjvgo
翌朝

「これを…着るのか…」

俺が持っているのは昨日支給された通いなれた学校の女子制服。
なまじ見覚えがあるだけに着るのは凄く恥ずかしかった。
はっきりいうと注目されている気がしてしようがないのだ。
その辺の通行人でそれなのだ。クラスメートに今の姿を見られたら…

そんなわけでいつもより随分と早い時間に家を出た
それでも登校中は見ず知らずからの視線が気になって仕方なかった。

そんな中一人の姿を見つけ出して声をかけた
「おはよう。やっぱり早めに家を出ようと?」
加納だった。同じように女子制服を着ている
身のこなしが硬くて傍目に見ると初々しいことこの上ない
問題は自分も同じ身の上だということで。

「まあね。でも、これから卒業までずっと…なんだよな」
「そう…だよな…」
お互い表情が暗くなる。
これから自分達が学校ですることされることを考えると
明るくはなれなかった。
「綾香にどんな顔して会えばいいんだろう…」
加納がひとりごちる
ちょっと前にスレンダーな女の子と二人で写っている写真を
見せられたことを思い出した。
「お前、そういえば…」
あの日、加納がじっと見ていたのは…
「そうだよ、指名されたときも、初めてこの体を見たときも
まっさきに思い出したのが綾香のことだ。
お前に見せた写真あったろ。あれを見ながらずっと考えてたんだ。
これから綾香の彼氏じゃなくなる。
綾香を女として抱くことが出来なくなる。それが辛かった。
その現実が怖くなっていたんだ。だから…」
積極的に明るく振るまってみたり、
俺と二人で女性としての快感を味わっていたりした、この3日間の加納の言動
それはすべて自分の身にかかった現実を何とか受け止めようとしたがゆえのことだったのか。
加納の俯いた顔にどこか薄暗い影がさして見えた。
この影が、消えるときは来るのだろうか…
50324-367:2009/10/07(水) 22:54:11 ID:h1WEjvgo
学校に着く

とりあえず事前に申し伝えられたとおりしばらく職員室で待機して
朝礼とともに先生とともにクラスへ向かう。
転校生のような扱いだが、いきなりクラスメートにもみくちゃにされるよりは
こっちのほうが気が楽だった。

教室を見回すと、そこには見慣れたクラスメートがいた。
友人も、そうでないクラスメートも。
これから俺は女としてあいつらの誰かの子供を産まなければいけない。
底知れない不安にかられながら自己紹介をした。
「葉山…美穂です」
まだ慣れない自分の新しい名前だった。

最初の休み時間でいきなり質問攻めに会って結局もみくちゃになった俺は、
なんとかそれを受け流して、近くの瀬川の机まで逃れてきた。
「瀬川、悪いけど、この3日間のノート貸してくれないか?」
ガリ勉というわけでもないし、こうなっちゃうと勉強どころでもない気もするが、
ずっと妙に好奇に満ちた色気ばんだ視線に晒されるのも嫌だった。
「いいけど、お前のエロ本貸してくれよ。もういらないだろ?」
そういって大笑いする。
「バカ野郎、あれは俺の秘蔵品なんだよ。それよりさっさとノートを」
そういいかけたところで瀬川は笑顔で首を振った
「残念だけど無理だ。今加納のところへいってる。あいつはあいつで大変だからな」
嫌に手回しの早いヤツだなと加納のことに感心しながら席に戻った。
とりあえずは他のヤツから借りて、後で加納から取り返すことにしよう。
俺は教室を見回して後腐れなく借りれそうな人を探した。
下手なのから借りるとあとあと「お誘い」の口実に使われかねないからだ。
さっきの質問攻めに加わっていなかったクラスメートが適当だろう。
俺は教室を見回して品定めを始めた。
50424-367:2009/10/07(水) 22:54:32 ID:h1WEjvgo
昼間の授業は午後になると落ち着いていつもと変わりない様相になっていった。
俺たちの性別を除けば、だが。



TS法で女性になった俺たちは卒業までに誰かの子供を妊娠しなければならないが、
誰でもいいというわけでもない。
そこが俺たちにとっての救いだった。
まず、生理が来るまでの一ヶ月は誰も手を出すことは出来ない。
それが経過してから、クラスメートから「お誘い」が来て、それで気に入ったら承諾するという流れだ。
断ることはできるが、妊娠しないまま一年が経過すれば全員としなければならなくなる。
しかし、その「お誘い」のシステムには二つの問題があった
ひとつはどうせしなきゃいけないならと受ける側がお誘いを選別する傾向があることと、
もうひとつはその結果としてギリギリまでお誘いを断ることから相手が偏る傾向があることだった。
いくらなんでも100`近いピザやおっさん顔の男としたいものは限られている。
それを問題にしたものがいたらしい。
これから毎日続く行事はその「不平等」を是正するためのものだった。
50524-367:2009/10/07(水) 22:55:09 ID:h1WEjvgo
放課後

「今日の日直は中野だな。後で実技室まで来るように」
それを聞いて中野の顔を見る。目が合った中野は妙な目線を俺に向けてきた。
目線を合わせられずに俺は目を伏せた。
「あと、分かっていると思うが葉山は今から実技室の隣の実技準備室に行くように」

俺たちは、授業が終わったあと校舎の一角に設けられた実技準備室へ向かった。
そこでは加納や野沢などTS適格を受けた女子生徒たちがいた。
実技室に実技準備室…それは、俺たちが円滑に子供を為すための教育を受ける為の部屋だった。
やがて、担当の教師が来た。
教師は俺たちにひどく事務的にこれからすることと部屋の割り当てを告げた。
「ま、やり方は知ってるだろう。終わったら部屋のボタンを押すように」
それが俺たちへの死刑宣告のように思えた。

俺は、告げられた部屋の前でしばらく立ち止まる。
心臓が早鐘のようになり続ける。
逃げたいけど、逃げることは許されない。
ドアの向こうには中野がいるはずだ。
これから俺たちは毎日一人ずつクラスメートを相手に奉仕してイかせなければならない。
その手段は何でもかまわない。手でやっても、いっそセックスしてもいい。
お誘いを受けられたものだけだと特定の生徒に固まることから起こった制度だが、
正直今の俺はこれを不公平と考えたやつを呪いたくて仕方がないくらいだ。
50624-367:2009/10/07(水) 22:55:51 ID:h1WEjvgo
さっさと済ませてさっさと終わろう
そう思った俺はドアを開けた。
そこには全裸の中野が手足を拘束された状態で寝かされていた。
とりあえず無理やり犯されることはないということで、そこだけは安心した。
それでも、今の俺には目の前の中野のペニスが凶悪なまでの存在感を放って見えていた。

俺は服を脱いでいく。クラスメートに裸を見られるのは恥ずかしいけど、
それで早く終わってくれたらいいかという思いがあった。
俺はできるだけ色っぽく脱ぐように考えたが、その効果はよくわからなかった。

上着とスカートを脱ぎ、ブラジャーとパンティを脱ぎ捨てる

一糸まとわぬ姿になった俺は中野のペニスへ目をやる。
男の性のなせるわざかそれが徐々に大きくなるのが見て取れる。
後は…アレを…


…さわらなきゃいけないんだよな…

ふと自分の下半身に目をやる
今の自分から消えてしまった男の器官
それが目の前で禍々しい姿を見せていた

数日前までは自分にもあって、慣れ親しんでいたはずのペニス
この数日間で、自分から消え去ったけれども、その面影は忘れていない。

それなのに、目の前のそれは、今の俺の記憶にあるそれとはまったく異質だった。

50724-367:2009/10/07(水) 22:56:37 ID:h1WEjvgo
今の自分はアレを持っていない。
その代わりにアレを受け入れる女の器官を備えていて、
目の前のペニスは自分を貫こうと隆隆になっている。


怖い


自分がこんなに頼りなく思えたのは初めてだった

恐る恐る勃起しているペニスへ指を這わせる。
男だったときのオナニーの記憶を思い出しながら手を這わせる。
中野はあからさまに不満そうな顔をするが、無視してやった。
これから俺はクラスメート全員に同じことをしなきゃいけないんだから…

一所懸命しごいてやった。これでイかせられれば今日のミッションは終わり…

…になるはずはない。俺が男だったらそうするはずだ。
中野は必死にこらえながら出さないようにしている。
出すまで終わらないのだから、粘れば粘るほど過激なことをしなければならなくなる…
その期待が透けてみえる。

これでも元男なんだから、何とか手だけで済ませてみせる…

そう意気込んだが、しごけばしごくほど意固地になっていくかのように
硬くなったペニスはそこで動きを止める。


目の前には隆々と勃起したペニス。
これを射精させるにはどうすればいいか…頭の中に浮かぶ答えを必死で打ち消すが、
それ以外どうにもならなそうだった。

やるしか…ないのか?

俺は、アレを…口で…


俺は一度深呼吸して、中野のペニスに舌を這わせた
50824-367:2009/10/07(水) 22:57:56 ID:h1WEjvgo
ちろ…ちろ…

うげえ…気持ち悪い…
そういう気持ちを必死で打ち消す。

これは自分のためなんだ。そう言い聞かせる。

徐々にむくむくと固さを増すペニスに恐怖を感じながら
舌を亀頭に這わせると、ちょっとしょっぱいものが舌についた


我慢汁だ。直感的にそう思った

もう少し、もう少し…

そう思った俺は中野のペニスを口にほおばった。
頭を前後させて中野のペニスをしゃぶる。

今、俺は中野にフェラチオしている…

俺は中野の顔を見ることが出来なかった。
クラスメートのペニスをほおばる自分の姿の情けなさに涙がうっすらと出る。

50924-367:2009/10/07(水) 22:58:17 ID:h1WEjvgo
口の中がペニスの味で埋まっていき、気持ち悪くなってくる。
でも、やらなきゃ…

自分を追い込んで中野に奉仕し続ける


そして…


ビクビクッ

不意にペニスが脈動する
それの意味するところに気づいて口を離そうとするが遅かった

口からペニスが離れた瞬間、俺の視界が白濁した液体で埋まった。
顔中に伝わる生暖かい感触
唇につたいおちるそれの味…


精液


オトコノセイエキ



俺は、泣いた


女の子の泣き声そのままのすすり泣きに自分が恥ずかしくなって
ますます涙が出てしまった。

嗚咽が止まらない。


俺は男のペニスを口に含んで女として奉仕していたのだ
その事実を再確認するとともに、とめどない涙がこぼれる。

部屋に準備されていたシャワールームに駆け込んで体を洗い落とす
顔にこびりついた精液を念入りに落とす

落としても落としても、顔に残る感触が消えない
顔を伝う水滴とともに、再び涙が流れた
51024-367:2009/10/07(水) 22:59:43 ID:h1WEjvgo
今日はこの辺りまでで…

この後のところしばらくアレなシーンないので書き足したほうが
いいかなとか思ったりしてますのでまたも間が空くかもしれませんが、
完結は出来ると思います。多分。
511名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 05:58:46 ID:+rBwra0f
おっきした
512名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 06:42:04 ID:ShjyKYel
505あたりからいきなりというか唐突だな(w
513名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 14:41:46 ID:vgSgd6Zf
悲壮感が半端ないなw
とりあえず最後のすすり泣きに萌えた
514名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 14:59:56 ID:svtmaPCJ
絶望にすすり泣くTS娘萌え
515名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 21:27:25 ID:ytCvpppE
描写がかなり丁寧やね
良いか悪いかは今後のストーリー次第だが
516名無しさん@ピンキー:2009/10/10(土) 22:22:13 ID:d+1sTetA
一昨日発売された真女神転生ストレンジジャーニーにて
物語後半アスラ王女体化発見

真女神転生1でも女神が男の悪魔にされてたけど
歴史的に他国家がその国を支配するのに
自分の国の宗教を押し付けて
今まで崇めていた神を邪神として陥れる事があるじゃん
名前が似ているので同一視されたり
それ利用して話作れそうじゃね?

ある国が戦争で負けて敵国家の宗教を押し付けられて
その国が崇めていた男神は女の邪神扱いされて
人々の信仰心を失った男神は
みるみる禍々しい女の邪神に変貌していくって感じで
517名無しさん@ピンキー:2009/10/10(土) 23:12:54 ID:fXPfAVd5
>>516
ぜひ作って下さい
518名無しさん@ピンキー:2009/10/10(土) 23:14:36 ID:2GdB83zn
天照大神は元々男だった説?
519名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 00:02:53 ID:cvo/A0ez
>>516
ネタバレすんなクズ!!
520名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 00:53:30 ID:E3FAsTSP
あと一番大事な事言うの忘れてた
今回ルイサイファー(ルシファー)が少女の姿で出てくる
ttp://megamisj.atlusnet.jp/cast/cast08.html
521名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 07:01:13 ID:+D6mckMb
堺市のチンチン電車がなくなるらしいね。
522名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 08:34:07 ID:+W4GItFy
堺市の男性全員からチンチンが無くなるだと?
523名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 08:56:02 ID:TUbDf1Os
無防備都市宣言(性的な意味でも)、というわけか。
レイパーは歓喜……しないか。入ったら自分まで強制女性化だもんな。
524名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 10:24:46 ID:CK+ELZMG
蚊に刺されまくりそうな街だな
525名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 13:37:06 ID:SMR75HVk
>>516
>>520
アトラス総合に持ってけば誰か書くんじゃね?
ネタバレだからもし本当なら最低後一月は待ってほしいけど

後重要な事を忘れてる
アスラ王はともかく閣下は全然「強制」じゃないだろ
526名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 18:10:58 ID:qx8FyLCE
>>510
GJ!
できれば加納と綾香が会って話すシーンも書いてもらえると嬉しい。
からんでくれるともっといい。
527414:2009/10/13(火) 17:22:28 ID:4LL1mIXj
 次はまったりSFとか。
 TSのための下準備(種蒔き)目的なのでエロがほぼ、無いです。
528414:2009/10/13(火) 17:23:05 ID:4LL1mIXj
■■「一年生になったら」〜セックス・リフレクション〜■■

■■【1】■■


【もし女の子になったら、何になりたいですか?】


 中学二年の進路相談のために配られた用紙の、アンケートの一番下。
 その答えに、僕はこう書いた。


【巨乳】


 思えばそれは、特選進学(特殊選抜進学学級)にいることからくる驕りが生んだ、
悪ふざけの一つだったと思う。
 でもそれは、いまだに叶えられていない。

         §         §         §

 中学三年の8月だったと思う。
 志望校の選定も終わり、僕は『宇宙生物学』を学びたくて、全国にある工科大学
のパンフレットをもらいに職員室に向かっていた。
 特別教練の1階へと降りる、採光窓から光が燦々と降り注ぐ明るい階段の踊り場。
 そこで言われたのだ。
 相手は、背が高くて胸が大きくて優しくて明るくて頭の良い、僕が『宇宙生物学』
を学びたいと思った動機の一つでもある、生物の高屋先生だった。

「あ、新藤くんは“リフレクター”に決まったわよ?」

 一瞬、何を言われたのかわからなかった。
 『フランス西海岸風舌平目のムニエル・ベトナム風味』と言われたようなものだ。
 フランス風でベトナム風味ってのは、結局どっちなの?
 そんな感じ。
 その時の僕の少ない知識でも、もともと「リフレクター」というのは本来「女の
子」がなるもので、14歳の男子中学生がなれるものじゃない。

「新藤くんは女の子よ?」

 そう言われて咄嗟に「そうですか」と言えるほどの対応力を持てるほど、その時
の僕は大人じゃなかった。
 僕、「新藤 清孝(きよたか)」は、その時れっきとした……確かに背は低くて
体も細かったけど、正真正銘のちゃんとした男の子だったからだ。
 だから、絶句した。
 “ぽかん”とした。
 本当の意味で『絶句』する事なんて、14年間生きてきた人生で、そうそうある
もんじゃない。一番最近ではルームメイトの達矢が、僕が大事に取っておいた中垣
屋(なかがきや)の「新鮮ミルクのプルふわプリン」を勝手に食べてしまった時だ
ろうか。
 ウソでしょ!?
 有り得ない!!
 つまり、それくらい意表を突かれてビックリしたのだ。
「手続きはこちらでやっておくから」
 美人というより可愛らしいと言った方が良いと評判の女教師は、にこやかに微笑
んで2階へと上がっていった。
529414:2009/10/13(火) 17:23:36 ID:4LL1mIXj
 中庭の樹木園からは、甲高い蝉の鳴き声が聞こえてきていた。

 そもそも特選進学(特殊選抜進学学級)というのは、知能・運動・特殊技能のど
れか、または全てにおいて秀でた者だけで構成された、いわばエリート・クラスの
ことだ。将来、惑星「アース」・日本特別自治区(以下:特区)の有能な執政員や
軍人となるべく、能力を伸ばす事を目的の主とし、そのため、学生としては考えう
るほとんどの特権が与えられている(なんと遠足のオヤツは3000円まで許され
ているのだ)。
 おまけに、無条件で国家選定を免除される。

 「国家選定」というのは、15歳になると惑星国家となった「アース」の中央統
制政府から与えられる様々な「国民義務」の事で、対象者はアースを構成するそれ
ぞれの国家が保持するコンピュータによってランダムという厳粛なる選定方法(な
んだそれ?)によって選ばれ、その拒否権はアース国民である以上、無いに等しい。
 だから、特選進学にいるということは、国家義務を課せられる事無く、自分達の
自由意志によって将来を決められるということであり、それは実はものすごいこと
なのだ。
 国家義務には様々なものがあり、その中には、もちろんアース統合軍においての
兵役義務もある。
 長らく多国との戦争を経験したことも無かった特区の住人の中にも、望んで軍隊
に入ろうとする人がいるけど、僕は嫌だ。
 旧暦末期、空間歪曲航法(ハイ・ジャンプ)によって特殊相対性理論をようやく
離脱した人類だけど、それでも軍隊にいる限り、場合によってはいきなり中央(汎
銀河中央議会)に派遣されて10年以上もアースに帰ってこられなくなるかもしれ
ないんだから。

 それが、無条件で免除されるのだ。

 これは、でかい。
 特区に済む15歳以下の子供が特選進学を目指す目的は、ほとんどこれ――兵役
免除――が主だと言っても過言ではない。
 だからこそ僕も、まさか国家選定に選ばれ、しかもよりによって「リフレクター」
なんてものにされてしまうなんて、思いもしなかったのだ。

         §         §         §

 「リフレクター」というのは、そんな風にイロイロある国家義務の中でも、主に
女の子……特に、思春期を迎えた女の子に与えられるかなり特殊で、名誉な仕事…
…だって言われている。また、これを一度勤めると、莫大な報酬と地球特別自治区
への恒久的永住権が与えられ、その後の人生は保障されたようなものだと言われて
いるし、厳密な適正が重視され、志望者がいても適正が無ければ勤める事は出来な
い、選ばれた者だけがなれる憧れの職業……とも言われている。
 とにかく人類にとって非常に重要な仕事である事は確かで、毎年かなりの数の志
望者がいるけれど、実際は1年間にアース全土で100人選出されるかされないか
……というくらい少ないらしい。
 それだけ、リフレクターになるために求められる適正が厳しいということであり、
その適正が、単なる知能・運動・特殊技能に依るものではないということの証拠に
もなっている。

 確かに、それだけ見れば、栄誉な事、なんだろう。
 なりたくてもなれない人が数万単位でいる中で、これ以上無いくらいの適正を見
い出されるというのは、光栄な事、なんだろうとは思う。
 でも――。
 知能的に飛び抜けて優秀だった僕が、地方の過疎化激しい港町から親元を離れて、
この遠く離れた街の学校に転入したのは中学一年の時だ。
 パパやママと離れて暮らすのは嫌だったけど、僕が転校する事で国家から莫大な
援助金が支給されるから、住宅ローンを組んだばかりのパパとママがどれくらい苦
労しているか知っている僕としては、せめてもの親孝行のつもりだったのだ。
530414:2009/10/13(火) 17:24:00 ID:4LL1mIXj
 友達と別れるのは辛かったし、生まれた土地を離れるのはもっと嫌だった。

 それでも。

 それでパパとママが、また昔みたいに笑顔になるなら。

 そんな思いまでして入った特選進学だったのに、いきなり国民義務を課せられる
だなんて話が違う。しかも、それが女の子しかなれない仕事と聞けば、混乱するの
は当たり前だと思う。
 だから、
「きっと何かの間違いだ」
 その時の僕は、どこか漠然とそんな風に思っていた。

■■【2】■■
 あれから――高屋先生に声を掛けられてから、早8ヶ月余り。
 僕は、年を越えて今……3月31日の今日、昔は「名古屋」とか言われていた第
二首都「中京(ちゅうきょう)」の、西方20キロ地点に作られた学園都市『栄華
(えいか)』にいる。

 『栄華』は、およそ640にも及ぶ研究機関や企業と、およそ3万2千人の研究
者、そして60種余りの地球外知的生命体(ヴィジター)の国家大使とその関係者
が集まる、アース有数の学術・研究・惑星間技術交易都市だ。統合紛争の戦時中に
壊滅的打撃を受けて荒野となってしまった、かつての「筑波研究学園都市」を模し
たと言われているけど、生まれる前の事を持ち出されても正直、ピンとこない。
 実質的に惑星「アース」・日本特別自治区(以下:特区)の「首都」となってい
る「中京」の中心部は、リング状に地球を取り囲む宇宙ステーションに上るための、
軌道エレベーター・シャフトの基点となっていて、様々な人種またはヴィジターの
特区活動拠点ともなっている。
 そのため、「中京」を「宙(そら)の京(みやこ)」――「宙京(ちゅうきょう)」
と記述する者も少なくない。
 第二首都があるなら第一首都もあるのかと言えば、かつて……数十年前まで「東
京」と呼ばれた特区首都地区には、直径50キロの湖が広がるばかり。その中央に、
特区全土から集められた「リフレクター」が居住する「リフレクター・センター」
がある。
 そこで僕はいよいよ「リフレクター」としての第一歩を踏み出すのだ。

 明日、僕はそこに向かう事になっていた。

         §         §         §

 『栄華』での生活は今日で半年になる。
 中学三年の8月に生物の高屋先生から国家選定に選ばれたことを知らされ、9月
にはもう『栄華』への引っ越しが決まっていた。リフレクターになるための特別プ
ログラムが組まれ、研究教育施設地区にある全寮制の公的研究機関へ放り込まれた
のは忘れもしない10月12日の事だった。

 ――あの日の事は、今でもハッキリと思い出す事が出来る。

 紅葉も鮮やかな街路樹を横目に、アース政府のロイヤル・ガード(RG)に前後
を挟まれるような形で専用列車から降りた僕は、そのまま駅のロータリーに停まっ
ていた、真っ白でやたらと高そうな車に乗せられて研究教育施設地区まで送られた。
 何でも無いように見えるけど、これは実はものすごいことで、そもそもロイヤル・
ガードというのはSP(セキュリティ・ポリス)とかSS(シークレットサービス)
より更に上、惑星国家要人警護を主とする、アースにおける最高レベルの警護官で
あり、普通だったら間違っても僕みたいな子供の警護なんかしてくれる人達じゃな
いのだ。なんといっても「ロイヤル」だ。「王の」とか「王室の」とかの「ロイヤ
ル」なのだ。なにこれ? 僕なんかした? そんな気持ちのまま白い車に同乗した
RGの顔を見たら、メタルフレームのスマートな眼鏡の向こうで、涼しい目元がにっ
こりと微笑んでくれて、またまた心底びっくりした。
 僕と一緒に車に乗ったのは、なんと女性だったのだ。
531414:2009/10/13(火) 17:24:29 ID:4LL1mIXj
 テレビとか映画とかに出てくるSPとかSSは「ダークスーツにサングラスと無
線のアコースティックチューブを着用し、表情は常に厳しいかもしくはポーカーフェ
イス」というのが定番だったけど、RGはメディアにほとんど出てこないし、その
全容は謎のままだったから、僕は明るい芥子色の綿ジャケットを着て目の前に座る、
銀髪のめちゃくちゃ綺麗な女の人がRGだなんて、とても信じられなかった。名前
は服務規程により教えてはもらえなかったけど(仮に銀髪さんと呼ぼう)、その銀
髪さんは学園までの車中で僕が退屈しないように、緊張しないように、すごく多彩
で面白い話をいっぱいしてくれた。ただ、「リフレクター」というものがいったい
どんな仕事なのか、それだけは教えてはくれなかった。

 ――そう。

 この期に及んでも尚、僕には「リフレクター」という仕事が「女の子に与えられ
るかなり特殊で、名誉な」「人類にとって非常に重要な仕事」である……という以
上のことを、何も知らされていなかったのだ。


 『栄華』の敷地に入り、研究教育施設地区のトランスポーター(地区内移動用電
動車)停車点で下ろされた僕は、そこで銀髪さんと別れた。それはとりもなおさず、
この地区内は、RGは必要が無いほどセキュリティが完璧なんだという証拠みたい
なものだった。
 その停車場で、銀髪さんは一介の中学生でしかない僕に、お辞儀するどころか落
ち葉の舞う地面に膝を折って頭を垂れ、まるで国家元首かヴィジターにでもするよ
うな礼を尽くしてくれた。びっくりした僕は逃げるようにトランスポーターへと乗
り込んだけど、振り返って見た僕の目には、見えなくなるまで舞い散る落ち葉の中、
その格好のまま跪く銀髪さんの輝くような髪がいつまでも焼き付いていた。

 事前に送られてきたメモリー・ブレスレット(メモット)に反応して、トランス
ポーターは自動アナウンスで僕に下車する停車場と建物を教えてくれた。
 「それ」は、研究教育施設地区を縦断するように流れる大きな河のすぐ横に立ち、
濃いブルーの壁面が滑らかに秋の太陽の光を反射している20階建てくらいの円筒
形のビルだった。ビルは上に行くほど少しずつ細くなってて、横に四角い別棟が併
設されている様子は、まるで昔世界中にあったっていう原子力発電所みたいだ。
 警備員らしい人は誰もいない正面玄関をおっかなびっくり通り抜け、チリ一つ落
ちていないエントランスを通り抜けて、メモットに反応した案内板に従って完璧に
制御されたエレベータに乗り込んだ僕は、そのまま1フロアが全て特別プログラム
用クラスになっている13階まで、上昇感も感じ無いままに引き上げられていった。
 エレベーターはガラス張り(有害な電磁波をシャットする特殊偏向素材らしい)
で、広大な研究教育施設地区が一通り見渡せ、他にこのビルくらい高い建物が一切
無い事がまずわかった。

 エレベーターを降り、メモットに案内されるままに教室(?)へと向かった僕は、
教室の前で一旦立ち止まり息を整えた。このドアを開けて中に入った時から、自分
の運命がいろいろ本当に変わってしまうのだと、本能的に感じたのかもしれない。
 ここには「国家選定」を迎える15歳未満14歳以上の女の子が、特区全域から
集められてくると、聞いていた。
 ただ今期は、僕以外に何人の「リフレクター候補生」が集まっているのかは、聞
かされていなかった。
 はたして。
 特別プログラムのクラスには、既に僕の他の候補生達が集まっていて、教室に入っ
てきた僕を上から下まで値踏みなんてしてくれちゃったりした。
 わかっていた事だったけど、覚悟もしていた事だったけど、僕の他に男の子は一
人もいなかった。当然と言えば当然だ。なぜなら「リフレクター」は“女の子しか
なれない”のだから。
 教室には4人の女の子がいた。
 大学みたいに階段状になった教室に、それぞれが机の横に立ってたり座ってたり
……お菓子食べてたり、机に突っ伏して寝てたりした。
 全員、揃いの服を着ていた。
532414:2009/10/13(火) 17:24:59 ID:4LL1mIXj
 たぶん制服なんだろうけど、男の僕が見てもかなり……というか、なんだかもの
すごく可愛い格好だった。肘丈スリーブの白いブラウスに短い黒いネクタイ、膝上
のスカートはプリーツが入った赤いミニで、靴下は黒のニーソックス。靴はそれに
合わせたみたいな金の留め金が可愛い黒の革のローファーだった。
 ブラウスの襟とか袖口とか胸のポケットとかには、なんだかすごく可愛いレース
があしらわれていて、こういうのなんて言うんだっけ?
 甘ロリファッション?
 こんな服を制服にするなんて、特別プログラムクラスの責任者は随分と変な趣味
をしているみたいだ。
 でも、なんかおかしかった。
 奇妙に思えた。
 女の子達は確かに女の子なんだけど、まるで「女の子を感じなかった」から。
 だって、

「お前が最後の一人か」

 ……いくらなんでも、初対面の男の子に、いきなりこれはないと思う。
 いくら僕が、背が低くて体も細くて、どう見ても小学生にしか見えないとか言わ
れてたとしても。
 そこはほら、譲っちゃいけない一線だと思う。
 ちょっとムカっときた。
「なんとか言ったらどうだ?」
 乱暴な口の利き方をするその子に何か言ってやろうと口を開きかけ……僕は、一
番背が高くて、一番髪が長くて、そのうえ一番綺麗な女の子がスタスタと段差を下
りてくるのを、ただ馬鹿みたいに、ずっと見上げていた。もしここで漫画みたいに
擬音が見える形で空中に浮かんでいたら、きっと「どいん!どいん!どいん!」と
か「ぼゆん!ぼゆん!ぼゆん!」とか、そんなふうに見えていたに違いなかった。
 なぜなら、その子が階段を下りるたびに、白いブラウスを内側から破って飛び出
してきそうなでっかいおっぱいが、上下に面白いくらい揺れてたから。
「うわ〜〜……」
 よくえっちな漫画とかアニメとかで、人の頭くらいあるおっぱいとか出てくる事
があったけど、ホンモノは初めて見た。
 というか、ホンモノなんだろうか、コレ。
「……?……なんだお前」
「ば……」
「ば?」
「ばくにゅー……」
 呆然としたまま思ったことを口に出してしまって、ハッと気付いた時には遅かっ
た。
 最後に見たのは、女の子が履いていた黒い革のローファーと真っ白くて可愛いフ
リル付きのパンツ。
 それと、首まで真っ赤に染まって最初の印象からガラッと変わり、ものすごく可
愛く見えた女の子の涙目だった。

■■【3】■■
 女の子は「ナツ」と言った。

 苗字は無くて、ただの「ナツ」だ。
 表記も漢字じゃなくてカタカナの「ナツ」。
 ここに来た時に、女の子達はそれぞれ『栄華』の外の世界と隔絶され、それと同
時に外での名前を禁じられるのだという。自分で言うのも書くのも、家族への手紙
とかでも外での名前を使うことは出来ない。もちろん、お互いに呼び合う時も新し
い名前でしか許されない。馬鹿馬鹿しいけど、それが規則だって言うんだから仕方
ない。僕達には拒否権とか自由意志とか、そういうものも禁じられてしまったみた
いだった。
 さっそく僕も「新藤 清孝(きよたか)」という名前から「セイ」となった。
533414:2009/10/13(火) 17:27:04 ID:4LL1mIXj
 小学校の時のあだ名と一緒だし、何よりなんだかおばあちゃんみたいな響きがす
る「キヨ」じゃなかったのには、ちょっとだけホッとした。

 ナツは基本的には悪い人じゃないし、優しいところもある、いわゆる「姉御肌」っ
て感じの女の子だった。可愛いというより「綺麗」。そして「カッコイイ」。歳は
僕より3歳年上の17歳。外の学校に行ってたら高校二年生ってところかな? 実
質、この「クラス」の頭(リーダー)って感じ。
 黙って立ってると「深窓の令嬢」という古い形容が良く似合って、外見がとって
も「お嬢様」っぽい。髪はストレートで艶やかな黒。「烏の濡れ羽色」って言うの
かな? 頭に天使の輪が出来そうなくらい。「お嬢様」を絵に描いて額縁に入れて
展覧会に出したら大好評で人だかりが出来そうな感じ。彼女の特徴は、背中の中く
らいまである、その長いストレートの黒髪と、遠くからでもイッパツでナツだって
わかる、ちょっと特異なその体型だった。
 Iカップ……だって。
 すごいよね。17歳でIカップ。98センチ。もうすぐ1メートルだよ? 1メ
ートルの胸って、言葉にするとこれほど馬鹿っぽくて笑っちゃう言葉も無いけど、
実際に目にするとちょっと……というかかなり圧倒されて、咄嗟に言葉が出てこな
い。身長が174センチもあるから、153センチの僕とは頭の高さが20センチ
も違ってて、近くに立つとそのでっかい山盛りのおっぱいが目の前に雄大に広がっ
て、文字通り目のやり場に困ってしまう。それでいてウエストは“きゅっ”と締まっ
てるし二の腕や太腿に余分な肉が無いから、世の中にはこういう人が本当にいるん
だなぁ……と本気で思ったりした。まるでファッションモデルみたいだ。
 自分の事を「アタシ」って言うけど、なんだか言い慣れていないように聞こえる
のは僕だけかもしれない。他の言葉遣いがまるで男の子みたいだから……かな。
 ナツは自分のおっぱいがすごく嫌いなのか、胸の事を言おうものなら初対面の時
の様に容赦無い蹴りとかパンチが飛んでくるから要注意だ。でもその時は大抵ナツ
自身、顔を真っ赤にしてるから、嫌ってると言うより恥ずかしがってると言った方
が正しいのだろうな……なんて、その時の僕は思ってた。

 ついでに他の3人を紹介すると、これが揃いも揃って綺麗な子ばっかり。
 陳腐な言い方をすれば「美少女」って言うのかな。みんな顔が小さくて顔立ちが
整ってて目が大きくて、髪なんか枝毛も無さそうで、おまけに唇がぷっくりしてて
肌もピカピカ。なのにそれぞれちゃんと個性があって区別出来るから「美少女」っ
て括りでひとまとめにするのはちょっと申し訳ない感じ。
 「リフレクター」っていうのはアレだろうか、見目麗しくないとなれない職業な
んだろうか? だとしたらコンパニオンとか、モデルとか、やっぱりそういう仕事
なんだろうか?
 その時の僕は、そんな風にぼんやりと思った。

 3人はそれぞれ「ユウ」「ミツ」「アヤ」と言った。
 最初の日にナツの横で椅子に座っていたのが「ユウ」。
 オレンジ色にブリーチした髪がショートのシャギーになってて裾野が広がり、い
かにも「元気少女!」って感じ。実際、元気が有り余ってるみたいで、時間さえあ
れば室内トレーニング場のトラックを走ってる。自分の髪が癖っ毛なのをちょっと
気にしているのが少し可愛い感じ。僕より年上なんだけどね。身長は……162セ
ンチで僕より10センチ近く高い。自分の事を「おれ」とか言うのがなんだかおか
しかった。あと、「〜だぜ!」とか言葉の端々がすごく「少年」っぽい。悪ガキ…
…というか、古い映画とかドラマの中のガキ大将? そんな感じだ。

 お菓子を食べていたのが「ミツ」。
 超々々甘党で、気が付くといっつもお菓子食べてる。なのにちっとも太らないし
ニキビも無いし糖尿病とかにもなっていない、まるで奇跡のような女の子。言えば
気前良く分けてくれるけど、一度食べたドライフルーツは歯が痛くなるくらい甘く
て参っちゃった。あんまり自分から喋る方じゃないし、自分の事を「ボク」って言
うし、髪をベリィショートにしてて、身長も僕と近い156センチ。ちょっと男の
子っぽい中世的な顔立ちで、僕と並ぶと「兄弟」みたいだって、アヤが良く言う。
女の子なのにね。

 その「アヤ」は、最初の日に一人、机に突っ伏して寝ていた女の子。
534414:2009/10/13(火) 17:28:20 ID:4LL1mIXj
 いつも“とろ〜ん”と眠そうで、せっかく綺麗な目をしてるのにパッチリ開いた
ところをほとんど見た事が無い。身長は165センチ。おっぱいがナツの次に大き
くて92センチのGカップもある(ナツのIカップを知った後だと、なんだかそれ
ほどでもないように思えるから不思議だ)。やたらのんびりとした話し方をするか
ら、ナツなんていつもイラッとしてるけど、アヤはそんなのお構いなしで、とにか
くマイペースだった。自分の事を「私(わたくし)」って言うから、肌も4人の中
で一番白いし、本当にどこかのお嬢様なのかもしれない。
 太ってるわけじゃないのに、どこか「ぽわぽわ」した感じがして、抱きつくとや
わらかくていい匂いがしそうな子だった。

 彼女達の「本当の名前」は知らない。
 それどころか規則では、『栄華』に入った女の子は外での名前を禁じられるだけ
じゃなく、家族とも逢えなくなるみたいだった。
 中学一年の時、故郷を離れて特選進学(特殊選抜進学学級)に転校して以来、両
親とはたまにヴィジ・フォンで話したりもするけど、基本的に二三度くらいしか逢
えていない。寂しくないかと問われれば確かに寂しくはあるけど、「リフレクター」
の責務を全うするまで家族とは逢えない……と聞いてもそれほどショックじゃなかっ
たのには、僕自身がショックだった。僕はそんなにも情に薄い人間だったのか、と
いう気持ちだ。それでもそれから一週間もすると、その生活が普通になってしまっ
てそれほど気にもならなくなってしまったのだから我ながら切り替えの早さには恐
れ入る。
 もっとも、その時の僕にはそれよりもっと『深刻な事態』が着々と進行していた
から、それどころじゃなかった……というのが正直な話だ。


 『栄華』の初日は、ナツ達への紹介とこれからの生活の注意点、「リフレクター」
になるためにこれから様々なカリキュラムを受ける事になる、その心構えなどのオ
リエンテーションで終わってしまった。
 不思議に思ったのは、ナツ達の誰一人として、僕が……「男」の僕がここにいる
事に、何の疑問も異も唱えなかった事だ。まるで当たり前のように受け入れ、当た
り前のように接してくれる。
 だから逆に、僕は聞けなかった。
 男の僕がここにいるのを、どうして誰も不思議に思わないのか……って。

 このビル――職員の人達は「リフレクター養成カリキュラム特別錬」とか言って
たけど、ナツ達の中では「蒼の塔」で通ってる――は、地上22階になっていて、
その20階が僕達の居住区画になっていた。部屋数は40以上もあって、僕達5人
だけが使うにはやたらと広すぎるけど、リフレクター候補生の数は年によっていく
らでも変動するらしいから、それでも少ないみたい。「リフレクター」はアース全
土でも1年間に100人選出されるかされないかってくらいだから、特区(日本特
別自治区)では40人でも多いくらいだと思うけど、過去には56人もの「リフレ
クター」がこの特区だけで選ばれた事もあるらしい。一説によると、もともと特区
に住む日本人(アジア系モンゴロイド・ヤマト民族)には「リフレクター」になる
素養があるとか無いとか。
 もっとも、その理由はわからないから、単なる噂レベルなんだけど。
 ともあれ、女の子達にはそれぞれ個室が与えられていて、驚いた事に、男の僕に
は同じ階の、しかもユウとアヤの間の部屋をあてがわれていた。
 男女同室でなかったのはホッとしたけれど、こういう場合、せめて間に数部屋挟
むとか、区画を別にするとかするだろうと思っていたのに、余程僕の事を男扱いし
ていないのか、それとも全く脅威には感じていないのか、はたまたそんな事はここ
では始めから考慮に入れるものじゃないのか、それともそれ全部なのか、ユウもア
ヤも全く気にした風も無く、結局僕はそのまま年頃の女の子に挟まれる形で眠るこ
とになった。

 ……僕はその日、夜の2時くらいまで、両隣の部屋から聞こえる物音に反応して
しまい、ちっとも眠れやしなかったのを覚えている。

         §         §         §
535414:2009/10/13(火) 17:28:46 ID:4LL1mIXj

 こうして次の日から、僕はさっそくカリキュラムに組み込まれ……

 ――そしていきなり挫折しかけてしまった。

 何しろ、生活の全てが、綺麗で個性豊かな女の子と一緒、なのだ。
 座学だけじゃない。運動も、食事も、果てはトイレもお風呂も、全て彼女達と一
緒に行わなければならず、しかもクラスに慣れるまではナツが僕の付き添いとして
つきっきり……それも四六時中行動を共にするよう、厳命されているらしく、どこ
に行っても彼女がついてくる。
 考えてもみて欲しい。
 こっちはまだ未熟とはいえ、14歳の健康な男子なのだ。
 なのに、ナツの“ものすごい体”がいろんなところを「たゆんたゆん」「ぷるん
ぷるん」「ゆっさゆっさ」と揺らしながら僕の傍にいつもある。
 サラサラの黒髪とかうなじとか、なんだかわかんないけど“いーにおい”がいつ
もいつも僕を包むんだ。
 もちろん入浴時なんか、至近距離で彼女のど迫力なおっぱいを見た時は、一気に
血流が体のある一点(理解求む。いや、もう、ホントに)に集中してしまってあや
うく貧血になりかけたし。
 しかもお風呂の時はナツだけじゃない。ユウの引き締まった健康的な体や、ミツ
のちっちゃくて可愛い体、それにアヤのGカップのおっぱいも。
 問題は、股間のアレが不随意であり随意じゃなくて自分の意志ではどうにもなら
なくて、つまりはお風呂とか着替えの時には、その、勃起、して、しまって、カッ
コ悪く前屈みのまま隠れるようにこそこそと全てを行わないといけなかったことだ。
 ナツは「気にするな」と言うし、ユウは「男の子だもんなぁ」とケラケラ笑うし、
ミツは興味深そうに逆にジロジロ見るし、アヤなんか知ってるはずなのにわざと素っ
裸のまま目の前を歩くし僕の顔を覗き込むし……。トイレだって、個室しかない女
子トイレに入るだけでも妙な勇気がいったのに、僕が入ってても(メモットによっ
て入り口の液晶に現在入ってる人間の名前が表示されるから、わからない筈は無い
のだ)彼女達は平気で入ってくるし、用を足すし……。
 ホント、毎日が天ご……じゃなくて地獄だった。

 もちろん、「上」の方へ、質問をしなかったわけじゃない。
 カリキュラムは大きく座学と運動に分けられ、座学はそれぞれの学力に合わせた
基礎学科と、ヴィジターに関する専門的な知識を学ぶ専門学科に分けられていて、
それらは全てモニターによってアース全土の有識者や科学者から直接学べるように
なっていた。だから「リフレクター・クラス」には専属の担当教官(担任教師?)
は存在しなかったけど、僕はカリキュラムの途中で『栄華』の施行・運営を担う
「施政部」へ何度も質問を投げかけたのだ。
 曰く、

『そもそもリフレクターとは何なのか? どんな仕事なのか?』

『女の子しかなれないはずのリフレクターに男の僕が選ばれたのはなぜか?』

『リフレクターになれない男の僕は、ここにいる必要があるのか?』

『どうして女の子といつも一緒にいないといけないのか?』

 等々……。
 ところが。

 答えはいつも
「施政部は回答権限を持ちません」
 の一点張り。
 自分が何になるのか、何を求められているのか、そもそもここにいていいのかい
けないのか、それすらもわからない状態で、生活の全てを綺麗で可愛くて個性豊か
でおっぱいとかお尻とか、いろいろその、もにょもにょと……まあ、ええと、つま
りは慣れない異性(しかもこちらを男だなんて全く意識していない)との共同生活
を強いられる僕は、数日もしないうちに衰弱しきっていた。
536414:2009/10/13(火) 17:29:14 ID:4LL1mIXj
 もちろん、簡単に勃起しないように予防策として、夜にマスターベーションして
適度に「抜いた」りもしたけど、いつも傍にある魅力的な女の子の体は思春期の男
の子にはまさしく目の毒で、それくらいでは勃起が収まるような兆しすらなかった
(勃起しなくなったらそれはそれで問題のような気もしたし)。
 しかもマスターベーションした事はなぜかユウとアヤにバレてて、翌日ひっそり
と「空調は完璧だけどぉ、念のため、ね?」とか言いながらアヤに『消臭スプレー』
を手渡された時は顔から火が出るかと思った。隣のユウを見たら、いつもならケラ
ケラ笑うのに、なにか眩しいものとか懐かしいものとかを見るような、妙に優しい
なまあたたかい視線で「うんうん」と頷かれた。
 いっそのこと笑われたりからかわれたした方が何倍も良かった。

 その上、これはもう明記しておくべきだろうから、嫌だけどしとく。
 ここの「制服」が、僕の「男としての自尊心」を毎日チクチクと傷付け、そして
堅牢なはずの男の自意識を少しづつ突き崩していったのも、僕が衰弱していった原
因の一つだった。
 ナツ達が着ているのは、最初の日に教室で僕が目にした可愛らしい甘ロリファッ
ションで、あろうことかこの僕も、この、男の、僕も、なんと「同じもの」を着る
ように言われたのだ。
 襟とか袖口とか胸のポケットとかに、すごく可愛いレースがあしらわれた肘丈ス
リーブの白いブラウス。胸元には艶があって手触りが気持ち良い、短い黒ネクタイ。
下はズボンじゃなくて、プリーツが入った膝上丈の赤いミニスカート。おまけに黒
のニーソックスと、金の留め金が可愛い黒の革のローファー。
 ミニスカートだよ? ニーソックスだよ?
 つまりは「女装」。
 この僕が。
 14歳の、健康な、男の、この僕が。
 カリキュラムを終えて部屋に戻る頃には、下着だけはブリーフ(僕は本当はトラ
ンクス派なんだけど)が毎日、パジャマと一緒にまるでホテルのルームサービスみ
たいにきちんとベッドの上に畳まれて届けられていたけど、これがいつ他の子みた
いな可愛いフリル付きの真っ白なパンツに変わるかと、いつも戦々恐々としていたっ
け。
 そして。

 ――これは何かの拷問だろうか? アース全土を上げての嫌がらせじゃないだろ
うか? となかば本気で考え始めた頃、「それ」が起こったのだ。

         §         §         §

 『栄華』に「入学」して二週間後。
 朝起きて、トイレに行って、いつものように便座に座って一息ついて、僕は違和
感に眉をひそめた。
 蒼の塔の「リフレクター・クラス」は基本的に女の子ばかりだから、当然、そこ
にある設備は全て女の子用に作られている。家具のサイズもトイレ(便器にはウォ
シュレットもビデも標準装備の上、汚物入れも生理用品も完備されている)も女の
子用だし、ベッドガヴァーもカーテンもやわらかい色合いで統一されている。
 違和感は、別にそれらに感じるようなものじゃなかった。

      きんたま。

 タマタマ。
 睾丸。
 精巣。

 そう、股間の男根の下にぶら下がる、精子を作る男の大事な器官。
 握ったり蹴られたりすると地獄の苦しみに悶絶する事になるアレ。

 ――それが……無かった。

537414:2009/10/13(火) 17:29:38 ID:4LL1mIXj
 玉袋(陰嚢)を触っても“ふにゃふにゃ”した触感のシワシワな“皮だけ”しか
無かった。いや、「無かった」というのは語弊があるかもしれない。なんだか、体
の奥に入ったまま下りてきていない感じだったのだ。それに、なんだか股間のアレ
――ちんちんも小さくなった気がした。元々大きくないし、まだ剥けてなかったし、
それでも自分の体の一部で、毎日見慣れた大事なモノだったから、寒くもないのに
小さくしぼんでいるのはどうにもおかしいなと思ったのだ。
 幸い、オシッコはちゃんと出るし、痛くも痒くもないから、別に病気とかじゃな
い、とも思った。
 だから、この事はナツにもユウにもミツにもアヤにも、ましてや職員の人にも相
談しなかったし、健康状態に関しては常時報告の義務がある施政部にも、報告はし
なかった。

 だけど次の日。

 ちんちんが半分の大きさになってたのに気付いた時、僕は目の前が真っ黒になっ
た。具体的に言うと、小指くらいの長さと太さしか無かった。オシッコはちゃんと
出来るし、痛くも痒くもない。でも、これは、どうみてもおかしい。病気かもしれ
ない。
 良く考えてみれば、最近全身の筋肉が落ちてきたような気がしていた。14歳の
体の小さい少年とはいえ、男なのだ。それなりに筋肉は付いていたし、骨も出来て
いた。それが最近はちょっと重い物を持とうとしても持ち上がらないし、なんだか
持久力も低下していた。
 考え始めるとおかしな事が芋づる式に脳裏に浮かんできた。
 最近、勃起したことを意識した事はあっただろうか?
 マスターベーションを最後にしたのはいつだった?
 ナツ達の体を見ても、必要以上に動揺したり興奮したり、恥ずかしくて泣きそう
になったりしなくなったは、いつからだっただろうか?
 僕はそれを、「慣れた」からだと思っていた。例えばどんなに牛肉が好きで上質
なビーフステーキが大好きでも、3日続けばさすがに飽きる。食べたくなくなるど
ころか見るのも嫌になるだろう。つまりは四六時中、爆乳から巨乳、綺麗だったり
可愛かったりした女の子達に囲まれていたから、きっとそれらに「慣れて」しまっ
てむやみやたらと勃起したりマスターベーションしたくなったり、そういうのが無
くなってきたのだと思っていたのだ。なんたってその頃には、彼女達の乳輪の大き
さとかあそこの毛の多さとか濃さとか、そういうものを思い比べても平気になって
たのだから(ちなみにナツはおっぱいに合わせて乳輪も乳首も大きいし毛も濃くて
もっさりしてる。ユウは乳輪も乳首も小さくて綺麗なピンク色で毛はちょこっとし
か生えてない。ミツはおっぱいがほとんど無くて乳輪も乳首も小さいけど、毛はナ
ツよりも濃い目。アヤはおっぱいは大きいけど乳首は小さくて、乳輪は肌との境目
がわからないくらいぼんやりとしてて、毛は控えめにちょぼちょぼっとしてる)。
 でも、違う。
 これはそんなものじゃない。
 それが本能的にわかった。
 そういえばここ『栄華』には数多くのヴィジターが居住しているのだ。
 宇宙由来の未知の細菌とか、この学園都市――ひいてはこの土地独自のウィルス
性の風土病だったりしないだろうか? そうなったらバイオ・ハザードだ。細菌汚
染だ。生物災害だ。感染拡大するような病気だったらこれでアースも終わりかもし
れない。僕は隔離されて実験されて焼却処分になったりするのだろうか? ちょっ
と待てよ? そういえばこの蒼の塔はかなり気密性の高い建物で職員は必要最小限
しかいないし外に出るだけで3つもの許可申請をクリアしないといけなくて、あれ?
これってもう既に僕らは隔離されてるってことじゃない???
 そう考え始めたらとてつもなく怖くなり、僕は部屋の外に出る事も出来なくなっ
て、その日は授業にも出ず具合が悪いからと言い訳してコールも無視して、ずっと
ベッドの上で毛布を被って震えていた。


 そしてそれが僕の、ほんとうのはじまり、だった。


■■【4】■■
 今から思えば、それは十分考えられることだった。
538414:2009/10/13(火) 17:30:09 ID:4LL1mIXj
 符号として与えられた情報は、いくつもあったのだ。
 だから今となっては、それに気付かなかった自分を僕はちょっとだけ呪ってみた
くなる。

【リフレクターは思春期を迎えた女の子だけに与えられるかなり特殊で、名誉な仕
事である】
【リフレクターは15歳以上の健康体である女の子にしかなれない仕事である】
【リフレクターは一度勤めると、莫大な報酬と地球特別自治区への恒久的永住権が
与えられ、その後の人生は保障されたようなものだ】
【リフレクターは厳密な適正が重視され、志望者がいても適正が無ければ勤める事
は出来ない憧れの職業である】
【リフレクターになるために求められる適正は非常に厳しく、またその適正は、単
なる知能・運動・特殊技能に依るものではない】
【リフレクターは毎年、かなりの数の志望者がいる】
【リフレクターは人類にとって非常に重要な仕事だが、その内容も全貌も情報は伏
せられており、ほぼ不明である】
【リフレクターは数十年前まで「東京」と呼ばれた特区首都地区の、直径50キロ
の湖の中央にある「リフレクター・センター」に居住する】
【リフレクター候補生はアース全土から選出される】
【リフレクター候補生はリフレクターになる前に『栄華』へ集められ特別なカリキュ
ラムを受ける】
【リフレクター候補生が特別カリキュラムを受ける『栄華』は、およそ640にも
及ぶ研究機関や企業と、およそ3万2千人の研究者、そして60種余りの地球外知
的生命体(ヴィジター)の国家大使とその関係者が集まる、アース有数の学術・研
究・惑星間技術交易都市である】
【リフレクター候補生には特別プログラムが組まれ、『栄華』研究教育施設地区に
ある全寮制の公的研究機関へ放り込まれて外界と完全に隔離される】
【リフレクター候補生には新たな名前が与えられ、外での名前は禁じられる】
【リフレクター候補生はリフレクターとなり、その責務を全うするまで友人や家族
とは逢う事が出来ない】
【リフレクター候補生はメモリー・ブレスレット(メモット)によって、その所在
位置や健康状態の全てをモニターされている】
【リフレクター候補生はロイヤル・ガード(RG)が警護するほどの惑星国家レベ
ルの最重要人物である】
【リフレクター候補生が学ぶ『栄華』の研究教育施設地区は、RGの警護が必要な
いくらいのセキュリティで守られている】

 これらはつまり、「リフレクター」というものが「惑星国家レベルの最重要人物」
であり、「責務を全うするまで外界との接触の一切を禁じられた状態」で、「ヴィ
ジターの関与するテクノロジーでバックアップされた特殊教育機関」で学び、一度
勤めただけで「莫大な報酬と地球特別自治区への恒久的永住権が与えられ、その後
の人生が保障される」ほどの惑星国家の動向を担うほどの仕事……と考えられない
だろうか。
 だとしたら、
「女の子しかなれないはずのリフレクターに男が選ばれたのはなぜか?」
「リフレクターになれない男は、ここにいる必要があるのか?」
「どうして女の子といつも一緒にいないといけないのか?」
 という僕の疑問には、もしかしたらそれぞれ“こんな回答”が付けられたかもし
れないのだ。

■「女の子しかなれないはずのリフレクターに男が選ばれたのはなぜか?」
 →▼回答:適性さえあれば男でも女でも関係ありません。

■「リフレクターになれない男は、ここにいる必要があるのか?」
 →▼回答:ヴィジターの技術によって、必要な状態にすることが出来ます。

■「どうして女の子といつも一緒にいないといけないのか?」
 →▼回答:先達と一緒に生活することで、その状態に早く適応する事が出来るか
らです。
539414:2009/10/13(火) 17:30:31 ID:4LL1mIXj
 「適性さえあれば男でも女でも関係ない」のはなぜか?
 「ヴィジターの技術によって、必要な状態にする」とはどういうことか?
 「先達と一緒に生活することで、その状態に早く適応する」とはどういう意味か?

 考えれば考えるほど「おそろしいかんがえ」が頭の中をぐるぐると渦巻いて吐き
そうになった。
 ベッドの上で毛布を被って1人で悶々としている僕を迎えに来たナツは、マスタ
ー・コードでドアを勝手に開けて“ズカズカ”と部屋の中まで入ってくると、たっ
た一言、こう言った。

「始まったか?」

 それで、全てわかった。
 全て事実で真実で現実なんだと、理解した。
 これは病気なんかじゃない。
 宇宙由来の未知の細菌のせいでもないし、風土病でもない。
「僕は、女の子になるの?」
 声が震えていた。
 みっともない。
 女の子の前で、その女の子より女の子っぽい声で僕はナツに問いかけ、そんな僕
にナツは何も言わず、喜怒哀楽の抜け落ちた透明な表情で、まっすぐ僕の目を見て
いた。

         §         §         §

 その数時間後、僕は広いバスルームの中で、お湯に浸かりながら彼女達の自己紹
介を改めて受けていた。

「本城夏彦(ほんじょう なつひこ)。それがアタシの本当の名前」

「光明寺雄太郎(こうみょうじ ゆうたろう)っていうんだ、おれ」

「ボクは西京光成(さいきょう みつなり)」

「ええとぉ、三木原綾人(みきはら あやと)というのが、私(わたくし)の本名
ですぅ」

 たぶん覚えられないだろうし、覚えていても使う事は禁じられているから忘れて
しまうに違いない彼ら……彼女らの本名を、僕は舌の上だけで転がしていた。
 向かって右にものすごい体を惜しげもなく晒して脚だけお湯につけていたのが、
ナツこと本城夏彦さん。その奥で健康的な体を泡だらけにしながら頭を洗っていた
のが、ユウこと光明寺雄太郎くん。僕の横で「ほへ〜〜」と緊張感のカケラも無い
リラックスしきったような長い吐息を吐いていたのが、ミツこと西京光成くん。そ
して、僕の正面で目のやり場に困るでっかいおっぱいを“ぷかり”とお湯に浮かべ
てニコニコしていたのがアヤこと三木原綾人さん。
 僕はというとその時は、変化し始めた体が恥ずかしくて、エチケット違反を承知
で、湯船の中の体をバスタオルでキッチリと隠していた。これでは男女が全く逆だ
けど、彼女達も元は男だと思うとなんだか複雑な気分だった。
 「女になりかけの僕」と「女になった彼女達」。
 そう。
 共通することは、どちらも、

 ――男から女に性転換している(最中である)ということ。

 こんな馬鹿な話があるものか。
 『栄華』に来る前の僕だったら、たぶん間違いなくそう言ってたに違いない。
 一見、傍から見たら「女の園」でも、その実、中身は全員『男』なのだから。
 そんな僕らがどうしてお風呂に入ってるか、というと……「人間、腹割って話し
合うには一緒に風呂に入るのが一番だ」というナツ&ユウの体育会系コンビ(?)
の鶴の一声による。
540414:2009/10/13(火) 17:30:58 ID:4LL1mIXj
 正直、意味が良くわからない。
「で、まあ、こうしてめでたくセイも女への道を歩き始めたわけだし、色々とぶっ
ちゃけちゃってもいいんじゃないか?」
 ナツがタオルで脇とかおっぱいの下とかを“ごしごし”と擦りながら、一同を見
回した。
 やってることはものすごくオヤジっぽい――というか、体育系なんだけど、ナツ
のその“ものすごい体”でそれをやられるとロケットみたいに“どかん”と前方に
思い切り張り出した紡錘方のおっぱいが“たぷんたぷん”“むにゅんむにゅん”
“ぼにょんぼにょん”と揺れまくって、それはもうスゴイ眺めになっていた。おま
けに湯船に腰掛けた状態で“ぱかぁ”と脚を開いてるものだから、油断すると“もっ
さり”したあそこの毛も、その中に隠れている赤い亀裂も“ずがん”と僕の目に飛
び込んできたから、ほんとに参った。早いトコその体を拭いているタオルであそこ
を隠して欲しい。
「おれ達が元々は男だったってのはセイも身をもって知ったわけだしな!」
 ユウが銭湯みたいな洗い場で頭の泡を洗い流し、ネコみたいに“ぶるるっ”と振
りお湯を飛ばしながらあっけらかんとそう言った。
「二週間、ずっと騙されてた僕の立場は無いわけ?」
「あらぁ? 騙してただなんて、人聞きが悪いわぁ。私達だって、好きで黙ってた
わけじゃないのよぉ?」
 アヤが湯船から立ち上がって「ああ〜熱いわぁ」とか言いながらナツみたいに湯
船に腰掛けた。立ち上がった時にナイヤガラの滝みたいにGカップのおっぱいから
水が“ざあっ”と滴り落ち、僕は目のやり場に困って天井を見上げた。
「ボクも、まだ完全に女になったわけじゃなかったし、たぶん説明してもわかって
もらえなかったと思うから」
「そうそう。実際自分がなってみないと、こればっかりは理解出来ないと思うぜ?
 『案ずるより産むが易し』ってヤツ?」
 ミツがなんだか申し訳無さそうに僕をちらちらと見ながら言うと、ユウが“ざば
ん”と勢い良く湯船に飛び込んで「ぷはっ」と息を吐いた。
「あらぁ? 『郷に入れば郷に従え』……じゃなかったかしらぁ?」
「どっちも違うんじゃないか?」
「じゃあナツ言ってみろよ」
「なんでだよ。そういう事をアタシに聞くな」
 右にIカップのナツの98センチおっぱい。
 左にGカップのアヤの92センチおっぱい。
 そして正面にあけっぴろげなユウの小ぶりなおっぱいと、僕の左隣にミツのぺっ
たんこなロリロリおっぱい。
 爆乳・巨乳に美乳と微乳の揃い踏みに、僕の頭はもうおっぱ……いっぱいいっぱ
いだった。
「この中で、一番最初にここに来たのは誰?」
 僕の質問に、4人がなんとなく互いを見合った。
「アタシがここに来た時には、もうアヤがいたからな」
「うぅ〜ん……順番としてはぁ、私、ナツとユウ、最後にミツ……だったかしらぁ?」
「うん」
「おれとナツは一緒って言っても1週間違いだったぜ? 俺より後に女性化が始まっ
たくせに、そんなにでっかくなりやがって」
「うるせぇ。アタシだって好きでこんな胸になったんじゃない!」
「ナツはお胸の話になるとすぐ怒るのよねぇ。私はむしろ、それくらい欲しかった
わぁ」
「イヤミか? どうせおれはCもねーよ! って揺するなチクショウ!」
「……それだけあれば十分だと思うけど……」
「ミツはまだ完全に女性化したばっかりだからそう思うんだよ! いいか? 女に
なったらやっぱオッパイだろ!?」
「なにがだよ。アタシは減らしたいくらいだ」
 お風呂の中に「彼女」達の黄色い声が反響して、僕は今更ながらここは女湯なん
だと再確認した。
 でも。
「みんな、女になったこと後悔してないの?」
 ワイワイと『女三人集まれば姦しい』を地で言ってたナツ達が、僕の一言でピタッ
と口をつぐんだ。
 4人の視線が一斉に僕へと集中する。
541414:2009/10/13(火) 17:31:22 ID:4LL1mIXj
 別に責めてるわけでも怒ってるわけでも、ましてや哀れんでいるわけでもなかっ
た。みんな、なんだか眩しいものとか懐かしいものとかを見るような、妙に優しい
視線だった。
 そしてそれは、マスターベーションがバレてた時の、あの時のユウの眼差しと、
とても良く似ていた。
「後悔しなかった……と言えば、嘘になるわねぇ……」
 額に張り付いた髪をかき上げ、アヤが「ふう」と吐息を吐きながら言った。まあ
るくってやわからそうで重たそうなおっぱいが“ゆさん”と揺れてポタポタと雫が
落ちる。
 言葉遣いも物腰も仕草も、彼女達の中では一番女の子っぽくて、なるほど一番最
初に女性化しただけのことはある……と、なんとなく僕は思った。
「おれはさ、ここに来る前は陸上の選手だったんだ。中学の時は県大会でも結構イ
イ線行ったんだぜ?」
「何だっけ? 短距離?」
 懐かしげに目を細め、遠くを見るように天井を見上げたユウに、ミツが首を傾げ
る。
「そう。100メートル。中3の夏は県大会2位だった」
「なんだ。1位じゃないじゃん」
「そういうナツだって水泳部だったんだろ? 大会とかどうだったんだよ」
「前に言っただろ?」
「忘れた。もう一回言えよ」
「やだよ」
「セイも聞きたいよな?」
 急に話を振られて、僕はあたふたと視線を巡らせ、なんとなく恥ずかしそうなナ
ツに頷いてみせた。
「……セイに振るなよ」
「ひひひ。ナツの弱点は見逃さねーよ」
「うるせぇ。……アタシはバタフライの選手だったんだ。全国大会まで行ったけど、
予選落ちした。中2の夏だったかな」
「中2?」
「なんか自分に限界感じちゃってさ。スッパリやめたんだ」
 そう言って肩を竦めると、それだけでものすごく重たそうなロケットおっぱいが
“ぼゆん”と揺れた。
「ナツもおれも、男だった自分に誇りを持ってる。だからって、女になった事を心
から後悔した事は無かったな」
「どうして?」
 ユウの言葉に、僕じゃなくてミツが尋ねた。
 見ると瞳がものすごく真剣で、とても口を挟めるような感じじゃなかった。
「リフレクターが、地球(アース)の命運も左右しかねない、惑星間国家規模のプ
ロジェクトだからさ」
「それまでの自分を全部捨てることになったのに? それまでの自分を全部否定さ
れたのに!?」
「捨てたりもしてないし、否定されたりもしてないよ」
 勢い余ってお湯から立ち上がったミツに、ナツがものすごく優しい目で言った。
ナツは、ミツに対してはよくこういう目をすることがあった。母性に溢れた、お母
さんみたいな目だ。……中身は男なんだから「父性」?……なのかもしれないけど。
 それよりも隣に凹凸の少ない、ロリっぽい白くて綺麗な裸があるってのが結構す
ごい圧迫になっていて、僕はどうにも目を下げられなくて仕方なくナツの方ばかり
見てた。
「男だったアタシは今もアタシの中に生きてるし、今のアタシがあるのは今までの
自分を全部肯定したから、だからここにあるんだ」
「……それは……詭弁でしょ」
「そうかもね。でもいいんだ。少なくともアタシはそう思ってるし、だからってミ
ツにそれを強制しようなんて思ってないから」
 諭す……と言うより、ただ自分の想いを告白したみたいなナツの優しい声音に、
ミツはそろそろとお湯に身を沈めた。
「ほんと……ナツはミツには甘いわよねぇ」
「そうだな。やっぱ弟とか思い出すのか?」
 タオルを絞ってオヤジみたいに頭の上へ乗っけたユウの言葉が、僕の中にするり
と入ってきた。
542414:2009/10/13(火) 17:31:49 ID:4LL1mIXj
 目の前の彼女達にも親や兄弟などの家族がいる。そんな当たり前の事が、今まで
頭の中からすっかり消え去っていたことが不思議だった。
「弟がいるの?」
 僕の言葉に、ナツが曖昧な笑みを浮かべた。
「いたよ。2人」
「……いた?」
「事故でね」
「あ……」
 痛みを堪えるようなナツの無理矢理な笑みに、僕の胸が“きゅうん”と引き絞ら
れたように痛んだ。
「ナツは、セイやミツにその弟を重ねるんだよ」
「言うなよそういうことは」
「いいじゃん。じゃないと誤解されるぜ? ミツん時みたいにさ」
「ほらぁ、セイが困ってるわよぉ?」
「誤解って?」
 僕が聞くと、ナツもミツも微妙な顔を見合わせて、照れたように笑った。
「ナツはさ、こう見えて世話好きで繊細なところがあるから」
「こう見えては余計だ」
「まあまあ。で、ミツがここに来た時に、今のセイみたいに世話係を買って出たん
だ。それはそれは甲斐甲斐しく世話しててさ」
 ユウはそう言って「にひひ」と笑い、ナツは憮然として腕を組み唇を突き出した。
組んだ腕で「ものすごいおっぱい」が寄せて上がってもっとものすごくなってたけ
ど、拗ねたように唇を突き出すものだから、なんだか可愛くて可笑しかった。
「それをミツがちょおっと、誤解しちゃったのよねぇ?」
「だ、だって。こんな綺麗な人がすごく丁寧に世話してくれたら、そりゃ、ちょっ
とは勘違いしちゃうよ。ねえ?」
「え? う、うん……って、ええっ?」
 お湯でのぼせたのかそれとも他の理由でか、真っ赤に火照った顔でミツが僕に向
かって聞いてきて、僕は思わず返事をしちゃったけど、つまりは、そういうこと?
 ミツが、ナツを……
「あの告白シーンは劇的だったよな!」
「もうっ!やめてよっ!」
「まあまあ。夕日が沈む屋上で、ナツの目を見詰めて真っ赤になったミツが」
「やめてってばぁ!!」
「ぶごごごっ!!」
 飛び掛ってユウをお湯に押し込み、強引にその口を塞いだミツを横目にして、な
んだか身の置き場が無いようにヘンテコな顔をしているナツを見上げた。
「アタシは最初からそんな気は無かったんだよ」
「好きじゃなかったってこと?」
「い、いや、好きは好きだよ? 素直だし、可愛いし、で、でも好きにも色々ある
だろ?」
「僕は好きだよ?」
 言葉は、僕が自分で思ってるよりずっと簡単に“するっ”と出てきて、言った自
分でびっくりしてた。
「ふえっ!?」
「あ、もちろん好きって言っても、恋とか、そういうのとは違うけど……」
「だ、だろ? そうだよな? うん、なぁ?」
 しどろもどろになるナツが、ものすごく可愛く見えて、僕はどうしてもほっぺた
がゆるんでくるのを抑えられなかった。

■■【5】■■
 風呂につかりっぱなしですっかりのぼせかけた僕とミツを考慮して、続きは休憩
室(というかリビング)でする事になり、僕らはその後、体と頭を洗い、着替えを
着て一旦自分の部屋へと戻った。正直、色んな事を一度に聞いたせいか、頭はあん
まりよく動いていなかった。
 各々、ミネラルウォーターやジュースを持ち寄り、広いリビングに集まってソファ
に身を横たえると、ようやく人心地ついたように溜息が出た。
 話を聞いても、根本的な悩みや疑問が解消されたわけじゃなかったから、すっき
りしたわけじゃなくて、どうしても周りのナツ達を順々に量るように見てしまった。
 支給されるパジャマを着ているのは、僕とミツだけだ。
543414:2009/10/13(火) 17:44:16 ID:4LL1mIXj
 ユウはTシャツと短パンだし、アヤは透けそうなくらい薄い……こういうの何て
言うんだっけ? キャミソール? を着てる。ナツに至っては、襟ぐりがやたらと
深くて上からも横からもおっぱいがはみだしてるタンクトップと、あそこの毛が薄
く透けてるレースのパンツだった。首にタオルを引っ掛けているから、まるで風呂
上りにテレビを見ているオヤジみたいだ。
 ただ、みんなブラジャーとかしていないから、乳首のふくらみとかが目立ってて
目のやり場に困った。
 お風呂であれだけ見てるから今さらなんだけど、でも、その、興奮するとかそう
いうのじゃなくて、普通に気まずい気分になるのだ。
 男同士だってちんちんを眺めあったりしないでしょ?
 つまりはそういうこと。
 ナツなんて、あんな話の後であそこの毛が透けて見えるようなパンツ履いてくる
なんて、ちょっとどうかしてると思ったくらい。
 一応女の子なんだから、羞恥心くらい持って欲しかったよ。

「おれ達がどうして女に転換(か)えられたか、それが知りたいんだよな?」
 ユウがぐびぐびとミネラルウォーターを煽ってげっぷを一つすると、ソファの上
で胡坐をかいて僕に言った。
「うん。でも、もっと根本的な話が先かな」
「……リフレクターとは、なにか」
 オレンジジュースの入ったグラスを片手に、薄いキャミのレースを弄りながらア
ヤが呟いた。
「そう。僕は、それを全く聞かされないままここに連れて来られて、そして何も知
らないまま女に変えられようとしてる」
「うぅんと……『地球(アース)の命運も左右しかねない、惑星間国家規模のプロ
ジェクト』……じゃぁ、納得出来ない?」
「……僕には、それで納得出来るって思える方がどうかしてるって思う」
「テキビシイッ!」
 ユウが“ぴしゃん!”とおでこを手の平で打った。
 可愛そうだけど無視した。
「国(アース)がやることを疑ってるわけじゃないけど、具体的に何をするかも聞
かされないまま、本人の意思を無視して強制的に女性化して、それが法治国家のや
ること?」
「リフレクターになるって時点で、男のままでは無理だって……わかってただろ?」
「何かの間違いだって、思ってたんだよ。リフレクターは女にしかなれないって聞
いてたから。まさか、男を女に出来るなんて、誰も思わないでしょ?」
 難しい顔をしたナツの言葉に、僕はすがるような目を向ける。
「……重視されるのは責務を全うする事の出来る資質……適性資格があるかどうか、
だからな。性別は無視されるんだ」
「過去にもね? 男性が選ばれた事が無かったわけじゃないのよぉ? でも女性の
方が圧倒的に適性資格者……適合者が多かったからぁ、結果的に男性の方は無視さ
れていたカタチねぇ」
「昔は男を女にする方法も技術も、そういう発想も無かったからな。人権団体とか
もうるさかったみたいだし」
 ナツ、アヤ、ユウの言葉を、僕だけじゃなくミツも神妙になって聞いていた。
 ミツにしてみれば、ひょっとしたらほんの少し前まで僕と同じ気持ちで、同じよ
うにこうして3人に問いかけていたことの再現だから……なのかもしれない。
「ヴィジターの方達が地球(アース)に居住されるようになってぇ、文化的・技術
的交流が活発化した……そうねぇ……ここ十数年のお話かしらぁ? 適性さえあれ
ば男性でもリフレクターになれるよう、肉体そのものを変化させる……させられる
ようになったのはぁ」
「そんなに前から?」
「これでも遅過ぎるって言われてるけどな!」
「ユウも、ここに来るまで女になるって聞かされてなかったんでしょ?」
「おれだけじゃねーよ。ここにいる誰一人として聞かされてねーって!」
「まあ……『リフレクターになるには女になるしかない』って言われて本気にする
ヤツも少ないだろうけど、だからといって気持ちよく『なります』って言うヤツも
いないだろうからな」
 ユウの言葉に、難しい顔を崩さないままナツが言った。
544414:2009/10/13(火) 17:45:13 ID:4LL1mIXj
ここまで。
NGワード「414」

次から女性化をじっとりねっとり出来たらいいなぁ、と。
545名無しさん@ピンキー:2009/10/13(火) 18:02:48 ID:zsaRr8PA
あなたの文いつも楽しみにしてるよ。
今回はさらに期待しておくぜ
546名無しさん@ピンキー:2009/10/13(火) 19:29:38 ID:xJWnesfX
その擬音…智樹と篤志の人か。GJ
547名無しさん@ピンキー:2009/10/13(火) 21:19:22 ID:aKvpBXQT
('A`)
548名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 02:43:36 ID:HiaTMAXU
GJ
549名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 11:01:30 ID:ss/VhtOe
Hシーンないまま女体化か……
550名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 11:29:24 ID:h74X3QsB
別になくちゃいけないって訳じゃないし、新鮮でいいんじゃないかね
551名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 11:30:03 ID:Pth1DrrF
あけ
552名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 11:56:09 ID:NX/winP5
この後だろ
553名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 22:28:19 ID:vWx1YoOV
女と間違えられる→男だと言う→強制女体化→なんだ。女じゃん→いじめ
554名無しさん@ピンキー:2009/10/15(木) 09:27:33 ID:/V7xy19r
これから女性化が進んでいく描写があるんだろうな
巨乳になる過程が楽しみっす
555名無しさん@ピンキー:2009/10/16(金) 16:10:52 ID:eeqzI4vn
ほす
556名無しさん@ピンキー:2009/10/17(土) 19:49:17 ID:MwRbEolu
新作来てる
gj
これから楽しみw
557名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 18:35:17 ID:w9Try496
BL?俺のヒミツと男子寮

ってどうなの?
やってみようかな…
558名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 23:08:15 ID:WqyZxoV7
>>557は誤爆?
559名無しさん@ピンキー:2009/10/23(金) 02:53:18 ID:awR2CnYG
保守レスかもしれんぞ
560名無しさん@ピンキー:2009/10/23(金) 11:14:33 ID:v+IlDV+j
>>558
アプリで男が女になるアプリがあるんだよ
なんかヤった奴居ないから〜と思ってね
561名無しさん@ピンキー:2009/10/23(金) 12:27:40 ID:Xbmuuc1/
そういうのは半角の朝おんスレのほうが盛り上がるかもな
562名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 15:36:29 ID:12zzsx0A
>>544の続きはまだかなあ
563名無しさん@ピンキー:2009/10/26(月) 01:40:32 ID:933xn6cd
>>560
プレイしたことがある
タイトルが「BL?〜」となっているが思いっきりBLだ
男の状態の主人公に惚れている奴がいたり男同士のキスシーンがある
564名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 05:41:20 ID:qBTLWn/B
>>563
そうなの?
ありがとう
565544:2009/10/27(火) 19:47:13 ID:sLQ17elV
ぼちぼち。
566544:2009/10/27(火) 19:47:50 ID:sLQ17elV
「ただ、詳しく聞いたらきっとセイも納得すると思う。いや、それどころか早く女
の体にならなくちゃって思うだろうな」
「ナツは……そう思ったの?」
「ああ」
「その気持ちが強過ぎて、こんな馬鹿デカイおっぱいになったんだぜ?」
「馬鹿デカイとはなんだ!!」
 首に掛けていたタオルをナツが投げ、ユウがそれをひょいっと避けて壁に当たっ
て落ちたのをなんとなく目で追っていた僕は、“ゆっさゆっさ”と揺れ動くナツの
ロケットおっぱいに“重そうだなぁ”とか“大変そうだなぁ”とか、いささか場違
いな感想を抱いていた。
「で、だ。男を女にしてまでその適性資格を優先する『リフレクター』が、いった
いどんな仕事なのか……ってことなんだけど……」
 そこまで言って、ユウはのんびりとオレンジジュースを飲んでいたアヤを見た。
「……そうねぇ。ちょっと専門的かつ長くなるけどぉ……それでもいい?」
 アヤはそのぷっくりとしたピンク色の唇を色っぽく“ちろっ”と嘗めて、「んふ」
と可愛らしく笑った。
 その仕草はどこからどう見ても生まれた時から女の子をやってるそれで、とても
元は男だったなんて、到底信じられなかった。

         §         §         §

 「イクステア」という種族がいる。

 彼等はアース(地球)のある第12島銀河(便宜上の名前で、銀河標準言語だと
地球人の声帯では発音出来ないし、文字にも出来ない。聞いても音域に幅があり過
ぎて蜂の羽音みたいにしか聞こえないから、何て言ってるのかさっぱりわからない)
の統合銀河評議会の重鎮……らしい。
 僕も、特選進学で中央統制政府設立の経緯を習った時にちらっと出てきただけだっ
たからあんまり覚えていないけど、確かイクステアは、一周期前(ビッグバン以前)
の宇宙の支配者だったとされる、半不死のグロル星人「イクストル」から派生した
亜種が起源だと言われている。
 「イクストル」と言えば、体内の原子を操り、金属をすり抜け、数光年先を感知
し、エネルギーを操り、光エネルギーだけでも生き続け、人間などより遥かに高い
知能・知性を持ちながら種族存続の本能のままに銀河間を数十億年漂っていた『緋
色の悪魔』と呼ばれる半不死の超完全生命体で、人類の深宇宙探査船ビーグル号の
乗務員との間で繰り広げられた壮絶な闘いは、数十年前に制作されたドキュメンタ
リー映画「THE VOYAGE OF THE SPACE BEAGLE(邦
題・宇宙船ビーグル号の冒険)」でも有名だ。
 あの闘いでイクストルは、ビーグル号の乗務員を自らの卵の宿主として確保しよ
うとする。あの映画で描かれるイクストルの生態は、アースでのコマユバチのそれ
に良く似ている。コマユバチ種は寄生蜂(きせいばち)であり、親蜂が他種の昆虫
の体に産卵すると、卵から孵った幼虫が寄主(きしゅ)の体内を食い荒らして成長
し、成虫になる前に寄主の体から脱出して繭を作って蛹(さなぎ)になるんだ。イ
クストルの生態が本当にあんな風だったのかは定かじゃないけど(なにせ産み付け
られた卵は全て主人公によって孵化する前に被害者の体内から取り出されてしまう
んだから)、体内に産み付ける…という所までは本当らしい。
 イクストルは、自分の寄生宿主(グール)となる種族を本能的に識別していると
か言われている。なぜなら寄生宿主になる生物は、ほとんどが知性体だって言われ
ているから。

 で、「イクステア」……なんだけど、彼等はそのイクストルから派生した亜種を
祖先に持つ、ヴィジターの中でもかなり特殊な生物らしい。
 「イクストル」がほぼ不死の完全生命体だと言われているのに対して、イクステ
アは限りなく不死に近くはあるが、とても脆弱で不完全な生命体なのだという。
567544:2009/10/27(火) 19:48:24 ID:sLQ17elV
 なぜなら、ある程度成長したイクステアの幼生体は、その成長過程において、長
い長いその寿命からすればほんの一瞬の時間ではあるけれど特殊な『育成嚢』を必
要とし、そしてそれは、主に高位知的生命体の「雌体」の「子宮」が最も適してい
るから……らしい。つまり、成長するためには一定期間、他種族(しかもかなり高
位な知性体)の女性のお腹の中で、まるで赤ん坊のように大切に保護されなければ
いけないというのだ。

 ――他種依存。

 それが、超生命体のイクステアが、限り無く不死に近い寿命と万能じみた能力を
祖先のイクストルから受け継ぎながら、「脆弱」で「不完全」で「特殊」な生物と
言われているゆえんだ。
 アース(地球)が銀河知性体連合に進出し、迎え入れられた背景には、評議会の
イクステアの力添えがかなりあったというらしいけど、それを聞けば納得だった。
 イクステアは、おそらく他のどんなヴィジターよりも切実にアースノイドを必要
としているのだ。
 だって、過去に何度も行われたっていう、いわゆる「アブダクションケース
(abduction case)」の一部は、人間がまだ連合加盟に相応しい知的生命体かどう
か審議される前に行われた、イクステアの宿主としての適合試験だった……とも言
われているんだから。

「じゃ、じゃあ僕達は……リフレクターは、そのイクステアへ『体を提供する』の
が仕事……ってこと?」
「『リフレクター(reflector)』っていうのはねぇ……そのまんま読んで字の如く、
反射物とか反射器、反射鏡、反射体……って意味。主に、肉体的にとっても脆弱な
彼等の幼生体を受け止めてぇ、体の中で強化してぇ、そして再び世界へ送り出すの
が、リフレクターのお仕事」
「もっとも、肉体的に強化して産み出すんだから、アタシはどっちかって言うと増
幅器……『ブースター(booster)』って言った方が合ってる気もするけどな」
 そう言ってソファに勢い良く身を預けたナツは、その拍子に“ぷるっ”と飛び出
した乳首を、なんでもないようにタンクトップを引っ張って仕舞い込んだ。
「奴らには、よっぽど地球人(アースノイド)の体が性に合ってたらしいな。連合
に加盟する前は、人工子宮より安価で性能の良い素体として人間の女はイクステア
のコミュニティの間で流通してたらしいし、地球人をクローン化して子宮だけを有
用化しようって動きもあったらしい」
「そんな……」
「ま、奴(やっこ)さん達の種族は、ここ数百年でゆるやかな滅亡を迎えつつあっ
たっていうらしいから、それだけ必死だったって事だろ。そん時は第12島銀河の
中でも個体数なんて200切ってたって話だぜ? それって種族的な最低維持個体
数を軽く割ってるよな。ここ(アース)じゃありえねぇよ」
 アヤもナツもユウも淡々と、何でもない事のように話していた。
 僕はといえば、ほんの少し前まで、地球人の女の子が銀河の彼方で人間以外のモ
ノ達に道具のように売買されてたなんて、にわかには信じられなくて、言葉も無かっ
た。
「だが、アブダクションも同然に地球の外に連れ出され、宇宙で育成体として“使
う”には、アースノイドは繊細過ぎたらしい。ただでさえ幼生体が子宮にいる間は
妊娠状態とそっくりの肉体的、精神的な状態になるっていうのに、なかば奴隷状態
のまま環境が激変すれば、それだけ具合も悪くなるし病気にもなる。挙句はノイロ
ーゼになって自殺者も出る始末だ。だからといって薬を使ったり精神改造したりし
ても結果は最悪。育成期間を終えないうちに今度は子宮内のイクステアが精神異常
を起こして自己破壊してしまったらしい」
 ナツが皮肉げに顔を歪め、唇の端を少し上げた。
「クローンニングしたり遺伝子を弄ったりして、肉体だけ利用しようとしたことも
あるらしいが、それも軒並み失敗したらしいぜ? そうなりゃもう八方塞がりだ。
それで評議会はアースノイドを『原種保護法』で無理矢理に隔離保護して、他のど
んな地球外知性体との混血も認めない事にしたんだ。まあ、絶滅危惧種とか特別天
然記念物扱いだな」
「え!? ヴィジターとアースノイドって子供がつくれるの!?」
 ユウの「混血」という言葉に反応して、ミツが不意に声を上げた。
「作れるわよぉ? もっとも、純粋な意味での『混血』じゃないけどぉ」
568544:2009/10/27(火) 19:49:03 ID:sLQ17elV
「どういう意味?」
「えぇとねぇ、珪素生物とはまだ無理だけどぉ、同じ炭素系生物だったらぁ、子孫
を残すのはぁ、そんなに難しい話じゃあないわよぉ? うぅ〜んと……そもそも
『子供をつくる』ってぇ、どういうことか、わかるぅ?」
 いきなり僕に振られた。
 悪戯っぽい瞳からは、思春期真っ只中の僕をちょっとからかってるのが見て取れ
たけど、僕だって伊達に2週間、この蒼の塔でカリキュラムをこなして来たわけじゃ
ない。
「『双方の遺伝形質を受け継いだ後継者をつくる』こと……かな」
「正解」
 アヤは覚えの良い生徒を見る教師のような瞳で優しく微笑んでいた。

         §         §         §

 アヤののんびりした話し方はとても長くて、聞いてる僕らもじれったくてしょう
がなかった。

 ながーい話を要約すると、こう。
 そもそも炭素系生物の場合、その生物を構成する肉体の組成は、根本的にはどれ
も似たような構造らしい。たとえば、外見的に全く違うように見えるアースノイド
や昆虫型ヴィジターの『セグネット人』も、スライム状ヴィジターの『ヘカテ人』
やムカデ状節足型ヴィジター『ロムナ人』も、不死じゃない以上……ええと、つま
り“有限の命を持つ系統樹において進化”した以上、その体の中には必ずと言って
いいくらい、次の世代に自分の形質を伝える機構を持っているんだって(この辺は
カリキュラムの『宇宙生物学』でも習ったから、理解出来た)。
 そのため、アースでは『遺伝子』と呼ばれてる『生命原質』さえ発見して、それ
を塩基配列どころか分子レベルで解析が出来れば、基本的にはどんな生物とだろう
と、遺伝因子の変換と融合及び再構成で両方の形質を受け継いだ、いわゆる『子供』
を作る事は可能……ってことらしい。
 その証拠に、宇宙広域文化圏の銀河文明種には、進化系統がまるきり違う種族の
形質を取り込んだスペシャル・ハイブリットが、僕が思うよりずっとたくさん存在
しているみたい。
 ちなみに、アースノイド(地球人)の『生命原質』はかなり特殊なうえ、島銀河
でも相当古い形質みたいで、生物起源的な『根源原質(起源因子)』をたくさん含
んでいるらしく、過去に何度も『混血』を望むヴィジターによって研究されている
みたいだけど、まだ全ての解析が済んでいないため、実際には「アースノイドとは
子供は作れない」……ということになっているらしい(実際にはとっくの昔に解析
は終わってて、ただ「子供は作れるが、遺伝子融合の結果どうなるかわからない」っ
てことらしいけど)。
 以上、説明終わり。
 長いようだけど、アヤの喋りでこの倍以上の事を聞いてた僕らの忍耐力には、む
しろ拍手が欲しいくらい。

「でもねぇ……せっかく見つけた望みうる限り最上の『宿主』……ううん『育成体』
を、むざむざ失うわけにはいかないから〜って、彼等はアースを連合に加盟させた
けどぉ、結局、扱いは『原種保護法』を適用させた、絶滅危惧種扱い……でしょ?
 『人』にはしたけど基本的な人権……この場合は『統合銀河評議会での発言権』
ね、それは与えられていないのよぉ」
 アヤは薄いキャミの下で豊満なGカップおっぱいを“ゆさり”と揺らしながら、
そんな事を口にした。
「え?……それってどういう……」
「ええと……アースの近代史で言えばぁ、植民地支配みたいなもの……かしらぁ?」
「というよりあれじゃね? アメリカでのネイティヴアメリカンとか、アフリカ系
奴隷っつーか、この特区でのアイヌっつーか」
「ひどい」
 地球人類はイクステアの奴隷……なんだ……。
 その認識が、僕の胸を“ぎゅうっ”とキツく締め付けた。
「ごく一面を見れば、ねぇ。でもぉ、仕方ないのよ? 空間歪曲航法(ハイ・ジャ
ンプ)の技術を確立してから、まだ数十年だものぉ。中央(汎銀河中央議会)から
見たら、まぁだまだよちよち歩きの赤ちゃんみたいなものだしぃ」
569544:2009/10/27(火) 19:49:48 ID:sLQ17elV
「いやー、それ以下でしょ。今もここじゃ一部のヴィジターが送り込んだ調査官と
の局地的ないざこざは絶えないし、「アース」の中央統制政府なんか政治的介入さ
れ放題だし。宇宙のお偉いさん達は、おれ達のことなんてちょっと利口な犬とか猫
くらいにしか思ってねえよ。それどころか『リフレクター』の事が無かったら、もっ
と最悪な事態になってたかもな」
 アヤとユウの言葉が、その時の僕の耳にはほとんど入っていなかった。
 明かされた事実が、あまりにも衝撃的だったから。
 だって、つまりはこういうことなのだ。

 手を加えたり持ち出したりすると価値を失う(駄目になる)ため、保護して他の
人が手を出せないようにして有効利用している子供育成用の容器(ベビー・ベッド)。

 それが『リフレクター』。
 それが『僕等がなろうとしているもの』。
 それが『アースノイドの女の子達が「名誉な仕事」だと思い、毎年ものすごい倍
率の中から適性を認められたごく少数の者だけがなる事が出来る憧れの職業』。
 でも、蓋を開けてみれば真実は残酷だった。
 所詮、アヤが言うように基本的な人権も無い、便利に使われるだけの『道具』に
過ぎないのだ。
「あ、セイが固まってわぁ」
「おーい」
「いっぺんにバラし過ぎたかな?」
「ナツが悪いんじゃね? 『安価で性能の良い素体』とか『流通してた』とかさぁ?
 しかも『地球人をクローン化して子宮だけを有効利用』とか」
「アタシのせいか!? ユウだって『クローンニングして、体だけ利用しようとし
た』とか『絶滅危惧種とか特別天然記念物扱い』とか言ってただろ!?」
「それを言うならアヤのがトドメじゃねぇ? 『絶滅危惧種扱い』とか『基本的な
人権は無い』とかさ」
 アヤとユウが言い合ってる間、喉がどうしようもなくひりついていた僕は、ユウ
に差し出されたミネラルウォーターを“ごくごく”と飲み干すと、
「み、みんな、それで平気なの!?」
 顔を引き攣らせながら4人の顔を見回した。
「何が?」
「僕達人間なんだよ!? いくらなんでも、それってひどすぎるっ!」
「あのさ、アースノイド(地球人)は、アースでは人間だけど、宇宙では『人間』
じゃないんだって。ちゃんと話聞いてたか?」
「そんな話じゃ、ないっ! そんな、道具みたいに扱われて、そんな、保護とか、
子宮を貸すとか、そんなっ……」
「話の通じる相手なら、とっくに主義主張してたろうさ。おれ達がいまさら言わな
くてもな。わかってると思うけど、アースがヴィジターと意思の疎通をなんとか可
能にしたのは、あっちが会話を望んでから、の話なんだぜ? それまでアースは
『たぶんこう言ってるんだろう』とか『こう言ってるに違いない』とか、そんな想
像と憶測でしか奴さん達の気持ちを考えられなかったんだから。それでも一方的に
詐取されたり虐殺されなかったのは、利用価値があったから、その一点に尽きるん
だ」
「でもっ……でもっ……」
 涙がぼたぼたとこぼれて止まらなかった。
 悲しくて悔しくて忌々しくて、激しい怒りとか胸の苦しみとか、そういうものが
一気に押し寄せて眩暈さえしていた。
「セイ。落ち着け」
「だっ……でもっ……」
「落ち着け」
 誰かに“ぎゅ”と抱き締められ、その胸が大きくてやわらかくていいにおいがし
て、相手がナツなんだと思った途端、僕は不思議と胸の奥の黒くて熱くてどろどろ
したものが清廉な何かに押し流されていったのを感じた。
「はぁいはいはぁーい! 難しい話はぁ、これでおしまぁーい!」
 気まずくなった空気を吹き払うように、アヤがGカップの胸をキャミ越しにゆさ
ゆさ揺らしながら言った。
「女性化の途中は、何かと情緒不安定になるもんだ。悪かったな。気遣ってやれな
くて」
570544:2009/10/27(火) 19:52:01 ID:sLQ17elV
「……まあ、おれもちょっと不真面目だったかもしんねー。ゴメンな?」
 悪びれたユウの声を聞きながら、僕はただ、頬を包むナツのおっぱいのやわらか
さに身を任せていた。

■■【6】■■
「これがイクステア」
 数分後、僕はナツの部屋で、モニターに映ったその半透明に輝く姿に食い入るよ
うにして見入っていた。

 イクストルは映画に出てきたものも、記録映像に残っているものも、どちらも真っ
赤(『緋色の悪魔』と言われるゆえんだ)な体に手足が4本ずつあるというちょっ
と不気味な姿だったけど、ナツに見せられたイクステアは赤いというより琥珀色っ
ぽくて、上半身と下半身からそれぞれ出ているものも「手足」というより「触手」
に見えた。
 細長い円筒形の頭部には、真っ黒な球……眼球が大小4つあり、それが薄い膜の
ような瞼(爬虫類とかの発達した瞬膜みたいなものかな)に覆われている。眼球は
大きいのが2つあり、その下に半分以下の小さな眼球(複眼?)があって、頭部の
前面に「ハの字」になって張り付いて見えた。
 一見して、なんだか琥珀色の水ダコみたいな感じだ。
 蛸と違うのは眼球の下に剃刀で横一文字に切り込みを入れたみたいな「口」があ
るところかな。イクステアはこの亀裂を震わせてコミュニケーションを取っている
らしい。人間が聞くと、イルカとかの海生哺乳類が出す音に良く似ているようで、
そう考えると「キュイキュイ鳴く琥珀タコ」って感じ?
 イクストルは不気味だけど、意外にもイクステアはそんなに気持ち悪いって感じ
じゃなかった。これも僕が日本人だからなのかもしれない。子供の頃から、タコな
んて普通に見慣れてるもんね。
 でも、これをお腹……子宮の中に入れるとなると話は別だ。
 いくら銀河評議会の重鎮、宇宙先鋭のテクノロジーを有する超知性体と言われて
も、胎内でこの水ダコがにゅるにゅる動くとか想像したら、それだけで卒倒する女
の子とかいそうだった。
 今までの『リフレクター』は、そういうのをどうやって克服したのかな?

「"ライナスの毛布"って知ってるか?」
 机の横のベッドに横になって天井を見上げながら、ナツは呟くようにしてその言
葉を口にした。
 Iカップのロケットみたいなおっぱいがタンクトップの脇からこぼれて赤い乳首
がはみ出ているのを、僕はモニターを見ながらチラチラと横目で盗み見ていた。
 いくら男性的な性欲が薄れて来てるからって言っても、僕はまだ半分男なんだ。
気になって仕方なかった。
 第一、ナツの部屋には彼女の甘いような甘酸っぱいような、濃密な女の子の匂い
が充満してて、気を抜くとすぐに頭が“ぼうっ”としてきた。
 ちんちんが勃起してくる気配はちっとも無かったけれど。
「ラ、ライナス? なにそれ?」
「前代史にアメリカで愛されていたギャグ漫画のキャラクターでさ、いつもお気に
入りの毛布を持ち歩いてる面白いヤツなんだ。で、そのライナスはお気に入りの毛
布に並々ならぬ愛情と執着を持ってて、それを取られると落ち着かなくなったり、
時には禁断症状が出たりするくらいなんだよ」
 ナツが寝返りをうってこちらを向く。僕の頭くらいあるその98センチおっぱい
が、“だゆん”と揺れ動いて折り重なり、まるで特大の鏡餅みたいに見えた。
 ドキドキした。
 大切な話をしているはずなのに、小指くらいになってしまったちんちんが“じん
じん”と熱くなるのを感じた。
「……それが?」
「"ライナスの毛布"っていうのは、それから派生した心理学用語でさ、子供、特に
幼児が特定の人形や玩具を肌身離さずに持ち続け、それに執着することで安心感を
得ている状態の事を言うんだ」
「精神安定剤?」
「まあ……そんなようなものだ」
571544:2009/10/27(火) 19:52:37 ID:sLQ17elV
 僕がおっぱいを盗み見ていることなんてちっとも気にしないナツは、そう言って
すらりと伸びたその太腿を、オヤジみたいに“ポリポリ”と掻いた。そして僕はと
言えば、ナツが告げ始めた事実が胸に浸透してゆくにつれて、その重要性に“ぼうっ”
としかけていた頭が急速に冷えていくのを感じていた。
「大事なのは、イクステアにとって『育成体』が"ライナスの毛布"だってことなんだ」
「……いつもそばに置いて、執着することで安心感を得ている……?」
「自分の『育成体』に精神的な安定を求めるってことさ。実際、子宮から出た後も、
イクステアは自分の『育成体』をそばに置いておきたがって、そのまま宇宙に上がっ
て秘書官兼世話係のようなポストに落ち着くことも少なくは無い。だから『リフレ
クター』もその候補生も、ここでのカリキュラムによって知性と教養を身に付けるこ
とを義務とされるんだ。もっとも、宇宙でどこまで通用するかわかったもんじゃない
けどな」
 『育成体』に執着? 秘書官兼世話係?

 『奴隷』なのに?

 『道具』なのに?

 『便利な容器』なのに?

 このアースのある第12島銀河統合銀河評議会の重鎮的種族が、惑星間公式航路
からも外れた辺境惑星のアースノイドに、並々ならぬ愛情と執着を持ってるって??
「イクステアが『リフレクター』の腹の中にいるのは、およそ1年から1年半の間
だ。アタシ達人間の通常の妊娠期間よりも遥かに長いが、イクステアの不死に近い
寿命に比べれば瞬きほどの時間だろうな。だが、その短い間にイクステアは『リフ
レクター』から驚くほど多くのものを吸収し、そして多大な恩恵をアースに与えて
くれる」
「恩恵?」
「リフレクター・センターの事は、もう聞いたか?」
「うん」
 数十年前まで「東京」と呼ばれた特区首都地区の、直径50キロの湖の中央にあ
る、広大な敷地を有する人工島。そのほぼ中央にあるセントラル・ビルの姿は、ホ
イップクリームを混ぜた時に出来る“ツノ”そっくりで、ゆるやかなカーブを描い
て先端の尖った円錐を天に向けている。高さは地上50階建て。アースの建築技術
にヴィジターの建材技術をプラスしたそれは、堅牢で真っ白で、地殻変動や地震な
どものともせず、遠くから見ると陽光を眩しく反射する“白亜の塔”だった。
「現在、そのリフレクター・センターには、35名の『リフレクター』がいる」
「そんなに?」
「その数は時期によっていくらか上下するらしいが、大抵は常時それくらいの人数
が常駐している。もちろん、服務中の、だ」
「ということは……」
「その腹ん中には、イクステアの幼生体がいるってことだ。それがどういう意味か、
わかるか?」
 ヴィジターの中でも最重要の要人であり、統合銀河評議会でも多大な影響力のあ
る重鎮の一族をその身に宿した『女』達。
 その彼女達が暮らす、外界から完全に隔離された“白亜の塔”。
 ということは、言ってみればそこは、イクステアの「託児所」……というか「産
婦人科病院」……?
「アースが未だヴィジター達の暴力的かつ理不尽な物理的搾取にあっていないのも、
評議会での発言権すら無いにも関わらず、奇跡のような数々の特権が与えられてい
るのも、全てこのアースにイクステアが『居る』からだ。彼等の幼生体に何かあれ
ば、ことは連合の問題どころか、惑星間紛争にまで発展しかねないからな。『リフ
レクター』が、地球(アース)の命運も左右しかねない、惑星間国家規模のプロジェ
クトって言った意味がわかったか?」
 僕は“ごくっ”と喉を鳴らして頷いた。
 『リフレクター』は“基本的な人権も無い、便利に使われるだけの『道具』”だっ
て、僕は思った。今も基本的に、その考えを変えるつもりはない。でもその反面、
『リフレクター』はその身をもってこのアースを護っている、いわばヴィジターに
対するアースノイドにとっての『切り札』だという事も理解したのだ。
572544:2009/10/27(火) 19:55:17 ID:sLQ17elV
 僕は、ここに来る時に出会ったロイヤル・ガード(RG)のお姉さん……銀髪さ
んの事を思い出していた。
 銀髪さんは、『リフレクター』がどういうもので、何をして、何をもたらす存在
なのかを知っていたんだ。だから僕みたいな子供の警護をしていても、まるで国家
元首かヴィジターにでもするような礼を尽くしてくれたんだな。
 僕がいずれ、このアースを護る『切り札』に、『盾』になるのだ……と、そう思
えば、礼を尽くしても尽くしきれないって、思ってくれたのかもしれない。
「怖いか?」
 不意に“ぶるるっ”と身を震わせた僕に、ナツはやわらかく微笑んで目を細めた。
「ナツは……怖くないの?」
「……怖いよ」
「やっぱり」
「違う。あ、いや、どうだろう? アタシが怖いのは、セイが聞いてることの意味
とは、ちょっと違うかもしれない」
「意味?」
「ああ。アタシはさ、この役目をきちんとこなす事が出来るかどうか。それを考え
ると震えるくらい怖いんだ。考えてみろよ。アタシのここに出来た子宮は、もとも
とココにあったものじゃない。女性化してから“出来た”ものだ。いわば紛い物…
…偽物なんだよ」
「で、でも、今までだって、男から女になって、それから『リフレクター』になっ
て、ちゃんと責務を果たした人だっているんでしょ?」
「もちろんだ」
「だったら……」
「今まで問題無かったからといって、これからも何も問題が起きないとは限らない。
アタシがその問題の第一号にならないっていう保障はどこにも無いんだ」
「そ、そりゃそうだけど……」
「知ってると思うけど、アタシ達にも生理はある。卵巣はあるし排卵もあるからな。
でも、受精は出来ない」
「受精?」
「男とセックスして膣内で射精されても、子供は出来ないってこと」
 頬をほんのりと赤らめながら、それでも言うべき事は言わなければという感じに
(なんだかこういうところは変に男らしいと思う)で、ナツはむしろ毅然とした口
調でそう言った。
「セッ……」
 不意に、脳裏にナツがどこかの誰かとベッドで絡み合ってる姿が浮かび、心臓が
鼓動を激しくした。
 そしてその激しい動悸を不思議に思った途端、ナツみたいな美人でグラマラスな
女性の裸を想像したら興奮するのは当たり前じゃないか?と思い、そしてすぐに今
度はナツが元は男だと思い出して不思議に思った自分を肯定するものの、僕自身の
女性化が進む中、まだ女性の体に興奮することも出来るのだと思って安堵したりも
した。
 正直、混乱した。だからそれを誤魔化すように、その時浮かんだ疑問をナツへそ
のままぶつけてみた。
「し……したこと、あるの?」
「ないよ! っていうか、女になったのはここに来てからだって言っただろ? こ
の蒼の塔の、どこでンなことするんだよっ!!」
「ご、ごめん。そうだよね。うん」
 ベッドから跳ね起き、特大のおっぱいを“だゆんだゆん”と揺らしながら真っ赤
な顔で全力否定するナツを、僕はなんだかひどく可愛いって、思った。
 元は男だとしても、今は完全な(?)女の子なんだと思える一瞬だった。
 そして、そんな可愛い姿を眼にして胸が高まっても、体が熱くなっても、僕のち
んちんにはちっとも力が入らない事も、改めて自覚していた。
 僕の体は、興奮する事は出来ても、もうそれがちんちんの勃起には直接繋がらな
くなってしまったのだ。
「遺伝子的に、アタシ達の卵子には受精に必須とされる塩基がいくつか欠けている
らしい。それはたぶん、女性化の際に施された人為的なものなんだろうな」
「わざと子供を作れないようにされたってこと?」
「『リフレクター』になるためだけに女性化するんだ。それ以外の目的で子宮を使
う事は想定していないし、させるつもりも無いってことだろ」
「……でも、それって……」
573544:2009/10/27(火) 19:55:48 ID:sLQ17elV
「まあ、うん。そうだな。女になったからって、普通の『女の幸せ』みたいなもの
を求められるようには、アタシ達は出来ちゃいないってことだ」
「じゃあ、ナツは……処女(ヴァージン)?」
「ぶうっ!」
 僕のその言葉に、ナツは盛大に吹き出した。
「なんだよそれ!」
「あ、その、つまりセ、セックスしてないん、でしょ?」
「当たり前だ! アタシ達の中に体験者は1人もいねーよ! 当然だろう?」
 この場合のアタシ達というのは、聞くまでもなくナツ、アヤ、ユウ、ミツのこと
なんだろうな、と僕は思った。
「第一、この蒼の塔は、別名『処女宮(しょじょきゅう)』なんて呼ばれてたりす
るんだぞ? ここで女になったヤツに、非処女は過去1人もいねーよ」
「『処女宮』?? 乙女座??」
「そっちじゃない。ハレムの『後宮』に引っ掛けて、『処女の宮』。処女しかいな
い宮殿とか、そんな意味だろうな」
「……どうせならギリシア神話のアルテミスとか、そういう処女神に引っ掛けて、
もっといい名前にすればいいのにね」
「指してる意味は変わらないだろ。それにアルテミスには多産をもたらす出産の守
護神って一面もあるし、実際、妊婦たちの守護神でもあるから、それはちょっと違
うんじゃないか? リフレクター・センターで広めたら信仰が復活するかもしれな
いけどな。いや、特区だから日本由来のものの方がいいのかな? イザナミ・イザ
ナキとか木花咲耶姫(このはなのさくやびめ)とか……鬼子母神とか」
「それ、洒落になってないよ」
「だな」
 ナツと僕は互いに顔を見合わせてひとしきり“くすくす”と笑うと、なんとなく
くすぐったいような感じに身を任せた。
 こういうの、なんだろう?
 仲の良い憧れの先輩と一緒にいるみたいな、そんな感じ?
 あったかくってむずむずして、それでいてちょっとドキドキする。
「でも、普通の……その……本当の女の子の場合は、どうなの? ここに来る前に
体験とかしてたら……」
「さあな……。既に初潮を迎えた14歳以上15歳未満の女の子から選出された適
性者のみが『リフレクター』候補としてこの『栄華』に集められる。わかってるの
はそれだけだ。処女かそうじゃないかなんて、関係無いんじゃないか? なにせ、
性別だって無視しちまうんだから」
 自嘲するようにそう言うと、ナツはタンクトップの下の、自分の体から前方へと
勢い良く飛び出している砲弾状の山盛りおっぱいを見下ろし、右手で“むにゅぅ”
持ち上げてみせた。
 ものすごく重そうだった。
「女性化したら、僕もナツやアヤみたいに爆乳になるの?」
「バクニュー言うな。恥ずかしいヤツだな。大体な、そんな事を言うとユウに怒ら
れるぞ? あれで本人、結構気にしてるんだから」
「ごめん」
「ま、いいけど。どうも、女性化する際には母方の遺伝形質が顕著に現れるようだ
な。アタシの場合は母さんが胸大きかったし、アヤは母方の祖母が若い時ものすご
いグラマーだったみたいだし」
「重い?」
「そりゃ重いさ。でも、ただそれだけだ」
「それだけ?」
「こんなのは単なる脂肪の塊に過ぎん」
「『リフレクター』になるのに、おっぱいって大きい方がいいの?」
「そんなの聞いた事無いな。イクステルは母乳なんて飲まないし。もし飲んだとし
ても乳腺の発達と乳房の大きさはあんまり関係ないし」
「ないの?」
「ないよ」
「触っていい?」
「ああ。いい……うえっ!?」
 質問のついでにいつも思ってたことが“するっ”と口をついて出た。
 なんだかここに来てから、僕は前より口を滑らせる……というか、自分に正直に
なったような気がした。
574544:2009/10/27(火) 19:57:00 ID:sLQ17elV
「あ、ううん。嫌ならいいんだけど、なんとなく男のうちに触ってみたくて……」
「彼女とか、いなかったのか?」
「うん」
「そか。あ〜……うん。まあ、その、じゃあ、いい、けど……」
 もにょもにょと口篭りながら、ナツは後ろ手にベッドの上に両手をついて、僕に
胸を突き出すようにした。
 ナツの胸板から“どかん”と張り出したおっぱいは、それはもうものすごい迫力
だった。タンクトップを前方に引っ張って、横からも下からもお肉がはみ出してる。
僕は“ゆらゆら”と揺れてるおっぱいに両手を“たふっ”と置き、そのまま“むにょ
ん”と押してみた。
「んっ……」
「あ、ごめん。痛かった?」
「い、いや、別に」
 ナツのおっぱいは、思ってたよりしっかりした質感だった。感覚的なものだけで
言えば、なんかお尻みたい。
 “ぱっつんぱっつん”に張り詰めて、でもやわらかくてあったかくて、僕は思わ
ず夢中で、無言のまま何分も“もにゅもにゅ”とナツのおっぱいを揉み立てていた。
 ちんちんが“じんじん”して、腰のあたりが“ぼんやり”と重たくなってたけど、
それでもやっぱり勃起まではしなかった。
「も、もういいか?」
「もうちょっと」
 いつしかナツの顔は赤くなり、吐息が小刻に早くなって肌がしっとりしてきてい
た。そのうえ、いつも“キッ”と凛々しい瞳が薄い膜を張ったように潤んで、目尻
がほの赤く染まってて、なんかもう、ものすごく可愛かった。
「気持いいの?」
「ちがう……」
 言葉は正直だな、って思う。
 その意味するところは違ってても、言葉の震えとか湿った感じは、ナツが気持ち
良いって思ってるとしか思えないものだったから。
「ナツ……可愛い……」
「ば、ばかっ。からかうなよ」
「だって、本当だもん」
「も、もうっ……恥ずかしいヤツだなっ!」
「今まで散々僕の前で裸になったりトイレ入ったりしてたのに?」
「……だからって、恥ずかしくないわけじゃ……ないんだ」
「そうなの?」
「ア、アタシ達の中でさ、そ、ういう……のは、やめようって話に……なったんだよ」
「そういうの?」
「こ……今度、んっ……あ、新しく入ってくるヤツの前じゃ、ひっ……必要以上に、
恥ずかし、がったり……しないように、さ、な、なんでもないように、振舞おうっ
て……んっ……セイ、なんか手付きがいやらしいぞ!?」
「……なんで?」
 僕はナツの抗議を無視して、なお一層優しく、大きくおっぱいを揉んだ。
 乳首が硬く尖ってるのを、わざと手の平で押し潰すようにして。
「んぅっ……」
「ねえ、なんで?」
「そ……そりゃ、は、早く、ん、慣れてもらうため……さ。い、いずれ女に、なる、
んだ。なのに、お、女の裸、なんかで……はぁっ……動揺してちゃ、こ、こ、この先、
やってけない……だろう?」
 ナツがもじもじと両脚をすり合わせるようにしたのを見て、僕は「おしっこがし
たいのかな?」と思った。でもすぐに、これはナツが「女の子」として興奮してる
んだと気付いて、なんだかたまらなくなってしまった。
「ねえ、ナツ」
「ん……んん?」
「おっぱい、見せて」
「なっ……やだよ」
「見せてよ」
「駄目だってば」
「見るね」
「ばっ……」
575544:2009/10/27(火) 20:00:45 ID:sLQ17elV
 僕はナツの返事を待たずに、タンクトップを捲り上げておっぱいを剥き出しにし
た。“ぶるん”というか“ぼるん”というか、とにかくこぼれ出たおっぱいの大迫
力な光景が僕の目に飛び込んで、僕はしばらく“ゆらんゆらん”と揺れ動く白いおっ
ぱいに釘付けになっていた。
「ばかっ」
 でも、ナツは抵抗らしい抵抗もせずに、“ごくっ”と喉を鳴らす僕を「仕方ない
な」とでも言いたげな目で見ていた。

■■【7】■■
 おっぱいに合わせるかのように大きいナツの乳輪や乳首を、僕は夢中になって吸っ
たり嘗めたりしていた。
 “ぴるぴる”してて“ぷっくり”してて“くにくに”で“ぷくぷく”だ。
 その僕を、ナツは困ったような、何かを懸命に我慢しているかのような目で見下
ろしている。
「……おっぱい、好きか?」
「うん。ナツのおっぱい、好き」
「そ……そうか」
 “ナツの”という部分をちょっと強調して言うと、ナツは耳たぶまで真っ赤にし
て目を瞑った。
 僕はひたすら乳首を“ちゅぱちゅぱ”と吸い、“れろれろ”と舌で転がして、
“ちゅううう”と吸い上げる。
 そのたびにナツの体が“ぴくんぴくん”とはぜるように震えるのが嬉しかった。
 ナツの匂い。
 ナツの味。
 ナツの舌触り。
 全てが“美味しい”と思った。
「ねえナツ」
 僕の唾でべとべとに濡れたナツの乳首を指で“くりくり”したり摘んだりしなが
ら見上げると、ナツは“とろん”とした目でうっとりと僕を見下ろした。
 乳首はすっかり硬くなって立ち上がり、乳輪も“ぽこん”とパンケーキみたいに
ふくらんでツブツブがハッキリしてきている。
「……うん?」
「女の子になったら、性欲とかはどうなるの? 無くなっちゃうの?」
「そんなわけ、あるか。ア、アタシ達にも性欲は……ある。普段は、薬で抑えて、
るけど、生理前は、特に高ぶって……どうしようもなくなる」
 そっか。薬で抑えているんだ……。そういえば、あのドキュメンタリー映画「T
HE VOYAGE OF THE SPACE BEAGLE(邦題・宇宙船ビ
ーグル号の冒険)」でも、乗務員は長期の宇宙航行中、乗務員内でのトラブルを避
けるために食事に混入されていたっけ。
「そういう時どうするの?」
「自分で……」
 そこまで言って、ナツは真っ赤な顔で口をつぐんだ。

 うわ可愛い。

 なんて可愛いんだろう。

 僕は単純にそう思って、ナツの股間に左手を滑り込ませてみた。
「調子にのるな」
 すぐに“ぺしん”と頭を叩かれた。
 でも、ちっとも痛くない。
 過保護な母親が出来の悪い我が子にするような、そんな甘い叱り方だった。
「ここ?」
「あっ」
 僕はナツのあそこの毛が薄く透けてるレースのパンツにもう一度手を当てて、
“くにゅ”と捏ねてみた。
 “くちゅ”と小さな水音がして、僕の右手の指先に湿った感触があった。
「濡れてるね」
「セ、セイって、こんなヤツだったのか?」
576544:2009/10/27(火) 20:01:22 ID:sLQ17elV
「さあ……僕にもよくわからない。でも、ナツのこと可愛いなって思ったら、なん
だか止まらなくなっちゃった」
「アタシが、可愛い?」
「あ、ごめん。そういう風に言われても嬉しくないよね?」
「いや、うん。その」
「キスしていい?」
「ええっ!?」
「駄目?」
「だ、駄目っ……んむむむぅっ!!」
 もちろん、無視した。
 キスしたのは初めてだったけど、夢中だった。えっちな漫画とかで描かれてたこ
とを思い出しながら、一所懸命になってナツの唇を吸った。口の中に舌を挿し入れ
たら、びっくりしたように踊ってる舌があった。僕はそれにぼくのを絡めて、“く
ちゅくちゅ”と音を立ててナツの口を味わった。
 ナツの唾……唾液は、何の味もしなかったけど、すごく良い匂いがした。舌は
“ぬるぬる”で、歯は“つるつる”で、唇は“ぷくぷく”だった。
 ものすごく気持ち良かった。
 ナツの唾液を啜って、口の中で“くちゅくちゅ”して、またナツの口に注ぎ込ん
だ。飲んで、飲ませて、最初は気乗りしない感じだったナツの唇が、そのうち“もっ
ともっと”とせがむような感じになった時、僕はようやく唇を離した。
 ナツは震えていた。
 目尻に涙が光ってた。
「だ……だめって……いった、のにぃ……」
「僕って、キス上手いの?」
「知るか、ばか」
 『ばか』だって。
 ねえナツ。
 今の、ちょっと甘ったるい『ばかぁ』って感じだったよ?
 僕はそう思ったら嬉しくなって、自分の体を支えられなくなって“くたぁ”とベッ
ドに伸びたナツに、もう一度キスをした。

         §         §         §

「それは、だめ……ほんと、たのむよ……」
「見たい」
「だめ」
「見せて」
「だめだったら」
「見るね」
「あ〜〜……」
 ナツの無駄な抵抗を無視して、僕は黒いレースのパンツを“するするする〜〜っ”
と引き下ろした。
 口ではああ言ってたけど、僕はナツがパンツを脱がせやすいようにちょっと腰を
上げたのを見逃さなかった。
「だめ……だめ……」
 うわ言のように呟いてるナツの長い足からパンツを引き抜くと、クロッチの部分
にべったりぬるぬると粘液がこびりついているのが見えた。
 すごいな。
 こんなになるんだ。
 僕はそんな感動が胸に満ちて、息苦しくさえ思えていた。
 すべすべの太股に“ちゅうっ”とキスすると、ナツの体が“ぴくん”と震えて、
胸板の上の山のようなおっぱいが“ぷるん”と揺れた。
577544:2009/10/27(火) 20:04:55 ID:sLQ17elV
 強引に両脚を開いて、閉じられないようにその間に体を入れると、目の前に雄大
な景色が広がっていた。

 すごい綺麗な顔!

 すごいおっぱい!

 すごいおなか!

 すごいあそこ!

 何もかもすごかった!

 僕はこんなにすごい女の子のからだを、こんなに間近でこんなに隅々まで、今ま
で見た事がない。
 真っ赤に染めて僕の目から逃げるように顔を背けているナツの綺麗で可愛くて女
の子らしい顔。
 視線を下げれば、捲り上げたタンクトップからこぼれ出した特大の山盛りおっぱ
いがナツの浅くて早い呼吸に合わせて“ゆらんゆらん”と揺れていた。
 僕の唾液でべとべとに濡れた乳首と乳輪は赤味が強くなって膨らんでて、ふるふ
ると震えているのはホントに可愛いかった。
 贅肉のカケラも無いすべすべしたお腹は、うっすらと紅潮してピンク色に汗ばん
でいた。
 そして、大渓谷。
 すらりとした脚の白い太股はむっちりとして、さっきキスしたところが赤くなっ
てて、そのキスマークは僕が「ナツは僕のもの」って付けた印みたいだった。
 その2本の脚の狭間、太股の付け根、ナツの体の中心が、今まで無かったくらい
のアップで、角度で、開き加減で、僕の目の前に広がっていた。
 色が濃くてもっさりとしている毛が、ぼわっと広がってタワシとかイソギンチャ
クとか、そういうものを連想させた。
 言い方がひどい?
 でも、綺麗で可愛いお嬢様顔のナツのあそこが、こんなに毛がぼーぼーしてるな
んて、たぶんナツを一目見た人は誰も想像出来ないんじゃないかな?
 今はその中心のあそこ……お、おまんこ? が、肉の亀裂のように赤い隙間をうっ
すらと開いていた。
 そこから、しわしわのびらびらがちょっとだけはみ出してる。
 これが小陰唇なんだと思ったら、クリトリスが見たくなったけど、でも今はまだ
襞に隠れて見えなかった。
 基本的に、元はちんちんとクリトリスは同じものだって聞いた事がある。
 小陰唇と大陰唇は、きんたま袋と同じものだってことも。

 すごい。

 すごいすごい。

 僕は今、ナツの体の中心の、一番恥ずかしいところをこんな近くでまじまじと見
てるんだ。
 男から女になって、こんな風に変わってしまったところを、誰よりも近くで見て
るんだ。
 そう思ったら嬉しくて嬉しくて、顔に出てたんだと思う。
「ア、アタシのそこ……おかしいのか? やっぱり、ヘンなのか!?」
 不安そうなナツと、目が合った。
 無意識に笑ってたらしかった。
「おかしくないよ? 可愛い」
「か、かわ……んなことあるか。嘘言うな」
「嘘じゃないよ」
「嘘だ」
「嘘じゃないよ」
「嘘だ!」
「だって僕、ナツのあそこだったら舐めれるもん」
578544:2009/10/27(火) 20:05:59 ID:sLQ17elV
「え!? あ、だめ!だめだめだめだめ……ぃうひんっ!!」
 もちろん、無視した。
 女の人のあそこにキスしたのは初めてだったけど、夢中だった。これもまたえっ
ちな漫画とかで描かれてたことを思い出しながら、一所懸命になってナツのあそこ
を舐めて、吸って、舌でこねた。ぬるぬるしたびらびらの間に舌を挿し入れたら、
びっくりしたように“ぱくぱく”してる穴があった。僕はそれにぼくの舌を挿し入
れて“じゅぷじゅぷ”と音を立ててナツのあそこを味わった。
 ナツの蜜……愛液は、最初はしょっぱいような酸っぱいような味だったけど、ね
とねとしてたのがさらさらになって、その内何の味もしなくなってきて、でも匂い
はチーズみたいな、発酵乳製品みたいな匂いがした。ナツの中は“ぬるぬる”で、
びらびらは“にゅるにゅる”で、毛は“もさもさ”だった。
 不思議な気持ちだった。
 普通だったらオシッコとか下り物とか出てくる場所なんだから不潔なんだろうけ
ど、お風呂の後だからってのもあったと思う。
 ナツの愛液を“じゅるるっ”って啜って、口の中で“くちゅくちゅ”して、また
ナツのあそこに塗りつけた。
 何度も何度も啜って、舐めて、襞から顔を出して尖ってきたクリトリスを舌でつ
ついて、最初は「だめ」とか「やめろ」とか言ってなんとか逃げようとしていたナ
ツの腰が、そのうち“もっともっと”とせがむように“くねくね”した感じになっ
た時、僕はようやく唇を離した。
 ナツは泣いていた。
 目尻から涙が垂れてシーツを濡らしていた。
「セイ……ひどい……ひどいよ……」
「気持ちよくなかった?」
 言いながら、充血して広がってきたナツのあそこを指で“くぱっ”と広げてみた。
 クリトリスは僕の唾液なのかナツの愛液なのかわからない粘液でべとべとに濡れ
ていた。
「あぁ……」
 すると、吐息のようなかすれた声と共に、広がったあそこから“とろっ”と白っ
ぽい愛液が垂れ落ちてきた。
「あ、もったいない」
「くぅ……」
 “ぱくん”と噛み付くようにしてナツのあそこ全体に口を被せ、口内で“れろん”
と嘗めたくって“くちゅくちゅ”と穴とその周辺の粘液を、舌をねじ込むようにし
て啜った。
「ひっ……ぃひいんっ……」
「ナツって、美味しいね」
「……ばか」
 ぽろぽろと涙をこぼしながら、揺れ動く山のようなおっぱいの向こうから僕を睨
み付けるナツは、本当に可愛かった。
 とろんとろんにとろけて、今にもベッドの上でフライパンに落としたバターみた
いになっちゃいそうな(あれ? バターになるのってトラだったっけ?)ナツのあ
そこは、嘗めても嘗めても愛液が溢れ出して、尽きる事が無いように思えた。
 ザクロみたいに赤く腫れたクリトリスは、ちろちろと舌で撫でるだけでナツを釣
り上げた魚みたいに跳ねさせるスイッチみたいで面白かったし、そうすると僕の頭
くらいもありそうな98センチのIカップが“ぶるんぶるん”と揺れ動いて、もっ
ともっと気持ち良くさせてあげたくなってきた。
 でもナツは
「も……もう、許して……許してくれぇ……」
 そんな事を泣きじゃくりながら言うものだから、僕は素直じゃないナツのあそこ
に人差し指と中指を“くにゅう”と挿し入れて掻き回したりもしてみた。
 ナツの体の中……膣の中に指を入れるという行為そのものに、なんだかものすご
い興奮を覚えた。
 一種の、代替行為なのかもしれないな……と、ちらっと思った。
 つまり、その、ちんちんを入れることの。
「あぁ〜〜〜……あ〜〜〜……」
 泣き咽ぶような、引き絞るような、苦しそうで嬉しそうで哀しそうな、後を引く
鳴き声を上げるナツのあそこが、根元まで呑み込んだ僕の指を“きゅきゅきゅ”と
締め付けた。
 処女膜は、無かった。
579544:2009/10/27(火) 20:06:47 ID:sLQ17elV
 そもそも処女膜って、膜なの? お習字の半紙みたいな薄い薄い紙みたいな膜が
張ってあるの?
 聞いてみたかったけど、ナツにはそんな余裕は無いみたいだった。
「んひっ……ひいっ………ひぃくぅ……」
「ひく? あ、イクの?」
 僕は、女の子がイクところを見るのは初めてだった。
 えっちな漫画とかだと女の子は簡単にイクのに、ナツは今まで散々おっぱいとか
あそこを弄りまわしてたのに、イッたような感じが全く無かったのだ。
 やっぱり経験が決定的に少ない僕では、ナツをイカせられないのかな?……なん
てがっかりしかけていたから、その時の僕は嬉しくて嬉しくて、もっともっとナツ
に気持ちよくなって欲しいと思ったんだ。
「こうかな?」
 ねっとりとして熱いナツのあそこの中で、僕は挿し込んだ2本の指を“ぐりっ”
と上向きに返してみた。
「ぃ……っ……!!!!!!!……」
 “ぷしっ!”と、炭酸ジュースのプルトップを引いた時みたいな音がして、僕の
手首に透明な液体が“ぽたたたっ”とかかったのを見て、僕はナツがおしっこ漏ら
しちゃったのかな?と思ったけど、尿のあの特有のアンモニア臭がちっともしなかっ
た。
 アダルトビデオとかでたまに見る「潮吹き」とかいうのだろうか?
 そんな事を思いながら、
「ここ? ここがいいの?」
 そう言って指を軽く曲げてお腹側を“くにくに”したり、“ちゅぷちゅぷ”と擦っ
たりすると、ナツはいやいやと首を振ってシーツをキツく握り締めた。
 可愛い。
 ものすごく、可愛い。
 ナツを可愛いと思うキモチが溢れて、もうどうにかなっちゃいそうだった。
 僕のちんちんにまだ勃起出来るだけの大きさと機能が残っていたら、たぶんここ
で挿入したんだろうな。
 そう思った。
「ナツ、大好き」
 だから、そう言ってナツの胎内を指で弄りまわしながら、襞の奥に引っ込んじゃっ
たクリトリスを舌で掘り起こすようにして“ちゅっ”と吸い上げた。
「ああっ!だめっ!だめっ!だめっ!だめっ!だめっ!だめっ!だめぇ!!!!」
 “びくくくっ”とナツの全身が震え、白いお腹がしゃくりあげるようにして波立っ
て、ナツは今度こそ本当に“しょわ〜〜〜”と、おしっこを漏らしてしまった。
 部屋中に充満するアンモニアの匂い。
 “びちゃびちゃびちゃびちゃ”と僕の腕にかかるおしっこの匂い。
 僕は激しい興奮に喘ぎながら、不思議とあったかい気持ちのまま、おしっこで濡
れたナツのあそこを“ぺろっ”と嘗め上げた。

 ちょっと、しょっぱかった。
580544:2009/10/27(火) 20:11:02 ID:sLQ17elV
ここまで。
NGワード:名前で「544」

男同士のはずなのにゆりんゆりん。

「もうちょっとだけつづくぞい!」
(訳:まだまだ続きます)
581名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 21:32:18 ID:c7TbmGVV
('A`)
582名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 21:58:43 ID:MU2smfGR
残り容量僅かなので、次スレ。

強制女性化小説ない?Part38
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1256648115/
583名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 22:40:35 ID:8+MeWsDf
GJ
584名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 23:51:11 ID:fMEn+qty
>男同士のはずなのにゆりんゆりん。
いちおうセイはなりかけであってまだ女じゃないからゆりじゃないんじゃね?

と思ったがGJだからどうでも良くなった
・・・ふう
585名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 00:40:31 ID:Yd3JIXFG
gj
まだまだ続くのが楽しみ
586名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 01:40:05 ID:T2+7rBvH
>>582
おつ
587名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 15:43:34 ID:7XYdlUtG
「幸せ……なんだろうな」
「なんだろうな?」
「……幸せだ」
「よろしい」
 篤志と智樹は婚約している。
 何をどうやったのか知らないが、智樹の両親が法律的な問題をクリアし、智樹は
新しい戸籍と名前を手に入れたのだ。
 法的に効力を発揮して、公的機関のデータベース改変と共に文書で通達されるの
は、10月1日からとなっている。
 その時、『智樹』は『智華』となるのだ。
 そして……やがて「彼女」は「山崎智華」となる。
「するの?」
「だめか?」
「いいけど、さっきのが、まだ……やん」
 篤志は応えず、智樹の下着を“するっ”と膝まで引き下ろしてソファの上に「彼
女」を引き上げた。そうして四つん這いにさせ、適度に肉のついた魅惑的なヒップ
を開く。そこは“ぬるぬる”と濡れそぼり、ついさっき中で射精した残滓が“ぷりゅ”
と可愛い音を立てて膣口から垂れ落ちてきていた。
 手馴れた調子でトランクスを下ろし、篤志はそこに――自分の精液の溜まった智
樹の膣内に、“再び”分身を“ぬるる……”と挿し入れていった。
「ぁあ……きもち、いい……」
 愛しい人にお尻を捧げ、溜息のような熱く湿った言葉を紡いで、智樹はソファに
頬を付けたままゆっくりと瞳を閉じる。
 テレビの液晶画面には、黒地に白地でエンドロールが流れ始めていた。

 一人息子が一人娘になり、あまつさえ数週間後には婚約するに至って、智樹の両
親が発した言葉は
『孫はいつ頃?』
 だった。
 まだ生理も無い、このまま女でいつづけるかどうかもわからないのに、だ。
 ひょっとして、何もかもはこの2人が仕組んだ事なのではないか?と、「形だけ
でも」と婚約の挨拶に行った際、篤志は智樹の両親を前にして考えなくはなかった。
そこそこ名の知れたやり手弁護士の父親と、某有名薬品会社の主任研究員である母
親。あまつさえ弁護士の父親が所属する大手事務所は、母親の薬品会社のお抱え顧
問弁護団もしていなかったか?
 小さい頃から篤志のことを気に入ってて、冗談交じりに「ウチの子になっちゃえ
ば?」と言っていたが、まさか……ねぇ。
「ハメられた……?」
「何が?」
「なんでもない」
「ハメられてるの、僕の方なんだけど?」
「下品な事は言わなくてよろしい」
「はぁい」
 篤志は智樹の肉付きのいいヒップを掴み、その狭間に股間を押し付けて分身をさ
らに圧し込むと“ぐにぐに”と揺すった。
「ぁうん……ふん……ぁあん……」
 篤志の腰の動きに合わせて“くねくね”と、智樹の腰がうねる。
 体の奥深くに挿し込まれた篤志の分身が、たっぷりと濡れた膣壁に“むちゃむちゃ”
と「食べられる」。
「あぁ〜〜〜……」
 ソファの上に四つん這いになって篤志の分身を受け入れる智樹は、心から嬉しそ
うに身を震わせた。タンクトップを捲くり上げ、滑らかな白い背中を剥き出しにし
て、篤志はその背骨の一つ一つを確かめるようにして指を滑らせる。そうすると分
身を締め付ける智樹の膣口が、面白いくらいハッキリと“くにくに”脈動する。
588名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 15:44:05 ID:7XYdlUtG
 篤志は智樹の脇から右手を差し入れ、重力に引かれて垂れた重たい巨大乳房(メ
ガおっぱい)を手のひらを大きく広げて掴んだ。しっとりもっちりとした吸い付く
ような肌触りは、クーラーが効いた部屋であっても変わらない。そして、この充実
感は、例えハメられたのだとしても文句など言いようも無かった。

 ――確かに自分は幸せなのだろう。

 篤志は思う。
 可愛くて素晴らしく魅力的な体を持った、自分のことを誰よりも理解(わか)っ
てくれる、子供の頃からの一番の理解者。
 智樹が女にならなければ決して得られなかったとはいえ、それでもそれによって
最上の伴侶を手に入れたと思えば、それを不幸だと思う方がどうかしている。
「はっ……はんっ……んっ……はんっ……」
 鼻に抜けたような声が聞こえる。
 智樹の悦びにむせぶ声だ。
 篤志の腰の動きが無意識に早くなる。
 自分の太腿と智樹の尻の立てるちょっと間抜けな“ぺちっ…ぺちっ…ぺちっ…”
という肉打つ音が、やがてリズミカルな“ぱんっぱんっぱんっ”という小気味良い
ものへと変わってゆく。
「はあんっ……はっ…はっ…はっ…はうっ……うっ……んっ……」
 智樹の体が、乳房が、尻が、揺れる。
 吐息が、甘ったるい喘ぎ声が揺れる。
「アッくん! ア、アッくぅん!!」
 射精を望む声がする。
 中に出してと智樹が泣いている。
 夏休みに入ってから、ほとんど毎日のように智樹を抱き、ほとんど毎日のように
その膣内に射精している。
 子供は出来るだろうか?
 篤志はぼんやりと思う。
 もし出来たとしても、まだ高校も卒業していない自分が子供を育てられるわけも
ないことを彼は自覚している。
 だが、子供が出来たら智樹は自分で育てると言っている。
 篤志のサッカーへの情熱を消さぬよう、子供が出来ても出来なくても、結婚は篤
志のプロ入りを待つらしい。
 それだけの財力が相沢家にはある。そしてそれは相沢家のみならず山崎家……つ
まりは篤志の両親も含めた総意らしい。
 あとは篤志が高校を卒業してプロサッカー選手になる「だけ」だ。
 なれないなんてこれっぽっちも思っていない智樹が、そう思っているのだ。
『逃げられねぇよなぁ……』
 逃げようなんてこれっぽっちも思っていない篤志は、そう思ったりもする。
 全ては、7月13日の月曜日の朝にはもう、決まっていたのかもしれない。
 だから篤志は思うのだ。

 まあ結局、現実なんてのは、こちらの都合なんぞお構い無しに、ある日突然、変
わってしまうものなんだ。

 ……と。

         −おわり−
589名無しさん@ピンキー
   Jeux interdits : 00


 光の洪水だった。
 スタジオに組まれた室内セットに、真夏を思わせるライトがたくさん輝いている。
 僕は目を細めながら、乾いた唇をなめた。
 せめてサングラスをかけさせて欲しい。
 まともに開けていたら視力が悪くなりそうだった。
「いいね、その表情。男の嗜虐心をそそるよ」
 ライトのむこう、カメラの側にいる監督から声をかけられる。
 嗜虐心ってどういう意味だったかな。
 考えても思い浮かばない。
 それに、これは作った表情じゃない。
 本音が出てるだけなんだから。

 まさか僕がバニースーツを着る日が来るなんて……。

 Hなグラビアモデルをしている姉が旅行に出かけている間、顔のそっくりな僕が、どういうわけか代役をさせられている。
 他の女優をみつけることができなかったのか、高額なギャランティーを支払いたくないのか。
 あるいは、姉の『森咲ひと美』でなけれならない理由があるかのどれかだろう。
 おっぱいと股間のライン、体型も姉とそっくりに見えるようにと、華奢な体にスタッフがとりつけた特殊メイク。
 まるで本物みたい。
 ただでさえ、普段から写真を撮られることには慣れていない。
 写真だけでなく、動画まで撮られるなんて恥ずかしい……。
 グラビアモデルでは、物怖じした態度がなによりよろこばれる。
 あらがいながら屈服しかけの顔こそ、そそるのだ。
 監督の言葉を聞き入れてはみたものの、どう表現すればいいのかわかるはずもない。
 ただ言われるポーズをしながら、カメラとスタッフの目から少しでも逃れようとしているだけなのだ。
「両手で胸をはさんでみながら、笑顔をくれるかな」
「こうですか?」
 僕は言われるまま、大きな果実を抱えるように人工乳房を両手ではさみ、笑ってみせる。
「それだと引きつってるよ。はにかむ感じで」
 作り笑顔は苦手だな。
 にしても、作り物とはいえこの胸、よくできている。
 重く垂れ下がる感覚やコスチュームに締めつけられる感じ、両手ではさみながら持ち上げる感触も、まるで本物。
 女ではないので、実際の感覚はわからないけど。
 でも、どうしてかわからないけど、どきどきしてくる。
 恥ずかしさのせい、かもしれない。
 自分の胸を強調しながら笑うと、背筋がぞくっとして、一瞬からだが震えた。
「いいよ、その表情。すてきだね」
 褒められるとうれしくなる。
 肩の力が抜けて、素直に少し笑った

強制女性化小説ない?Part38
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1256648115/