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名無しさん@ピンキー :
2008/10/26(日) 07:14:34 ID:i5tdVJa0
新スレありがとうございます。
1乙
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前スレでリクのあった先生と女子高生で、純愛もの書いてみました。
「先生、これ、どうぞ」 私はバッグから取り出したチョコを差し出す。 「ありがとう、牧野」 先生は私のチョコを手に取った。 良かった、受け取ってもらえた。安堵と喜びが胸に広がる。 うちの学校は比較的自由な校風だけれども、気合い入れてあまり高いチョコを渡そうとすると、先生は受け取ってくれない。そんな話を先輩たちから聞いていた。 だからデパートで買った安物のチョコ。目立つようにと真っ赤なリボンをかけるのが、精一杯の私の勇気だった。 私、牧野芽依は、テニス部の顧問で数学教師の、藤原照人に恋している。 教師と生徒、叶う見込みのない片想いだ。 イケメンではないし地味な人だけど、やさしくて誠実な人柄に心惹かれている。 「先生、私らもあげるー」 「義理だけどね」 他のテニス部の子も、先生にチョコを渡している。 「ありがとう、嬉しいよ」やっぱり他の子のも受け取っちゃうんだ。分かりきっていることたけれど、私だけ特別扱いじゃない。 まあ、誰にでも優しくて親切なのが先生の良いところなんだけど…。 私のチョコも、あの義理チョコの中に埋もれてしまうのか…。やっぱり手作りにすれば良かった。 先生からみれば、私なんてただの生徒の一人でしかないんだ。そう思いしらされただけの、17才のバレンタインだった。
4月、私は三年生になった。 クラス分けの張り出された掲示板を見て驚いた、先生のクラスだった。 これからは毎日ホームルームで先生に会える、文化祭や体育祭なんかのイベントも一緒だ。 それに担任のクラスで部活も同じなら、少しは特別な目で見てもらえるかもしれない。 そんな期待に、胸が躍る。 「それじゃ、進路指導の個別面談の日程表を貼り出しておくから、都合の悪い人は後で先生にいってください」 早速先生と二人きりで個別面談。嬉しいけど、なんだか少し緊張してしまう。 「牧野は進学か。うん、志望校の合格ラインはクリアしているし大丈夫だな。成績も上がってきているし、今から頑張ればもう一ランク上の大学も狙えるぞ」 「卒業した先輩達の話だと、この大学は設備も充実していて、かなり良い大学らしんですよ。ここなら家から通えるし」 「そうか、情報収集もちゃんとやってるんだな。大学選びもちゃんと考えているようだし、特に問題ないな。このまま成績を落とさないよう気を付けるように。 よし、終り。時間余ったな」 先生は笑いながら私を見つめる。 「牧野、最近機嫌良いな。何か良いことでもあったのか?」 「えっ、はい、ちょっとだけ、良いことありました」 先生と二人きり、何気ない会話でも、先生と話せるならすごく楽しい。 「そうか、良かったな。 二年の頃は、何だか元気が無かったから心配してたんだ。でも元気が出たのなら安心したよ」 先生、私のこと心配してくれてたんだ。何だか少し嬉しい。 「牧野は真面目で責任感も強いからな、お前悩みは人に相談しないで一人で抱え込むタイプなんじゃないのか? 考えが煮詰まった時は、誰かに相談すると、意外にあっけなく解決したりするもんだ。それに、話すだけで楽になることもあるしな」 先生、ちゃんと私のこと見てくれてるんだ、ちょっと感動。それにすごく優しい。 「まあ、進路のことでも部活のことでも、困ったことがあったら気軽に相談してくれ」 「はい、悩みが出来たら先生に相談しますね」 ウソを付いてしまった。私の悩みは、先生にだけは相談出来ない悩みだ。 相談出来るなら、悩んだりしないのに。
「先輩まだ帰らないんですか?」 「うん、個別面談で遅れたから、少しランニングしてから帰る」 「そうですか、じゃあお先に失礼します」 人影もまばらになったグラウンドを、私は一人で走った。 先生にあんな優しい言葉をかけてもらえるなんて、すごく嬉しい。でも、優しくされると、その分切なくなる。 先生を身近に感じれば感じるほど、教師と生徒との距離が、私の心を締め付ける。 体を動かせば少しは気が紛れるかと走ってみたけど、心のもやもやは少しも晴れない。 誰もいないテニスコートで、ぼんやりと星の輝き出した空を眺めていた。 「何黄昏れてるんだ?」 不意に話しかけられて我に返る。 「先生」 「個別面談やっと終ってな。一応顔出してみたんだが、牧野一人か?」 「はい、みんなはさっき上がりました。私は遅れた分走ってから帰ろうと思って」 先生は私の隣で空を見上げている。今日は、なんだかとても幸運な日かもしれない。 「なあ牧野、やっぱりお前何か悩んでいるんじゃないか?」 先生は空を見上げたままいった。 「ええ、まあ、ちょっとだけ。でも、そんな大した悩みじゃないですから」 またウソを付いてる、本当は真剣に悩んでいるのに。 「そうか、なら良いんだ。しかし辛い時には何でも言ってくれていいぞ。進路のことでも恋愛でも、何でも相談に乗るからな。 …もっとも、三十過ぎても結婚できない男に恋愛のアドバイスされても、何の参考にもならないよな」 先生は冗談ぽく笑う。 やっぱり教師として心配しているだけで、私の気持ちなんて、これっぽっちも気づいていないんだ。 「先生は何で結婚しないんですか?」 思い切って、ちょっと大胆な質問をしてみる。 「痛いことを平気で聞くな。考えた人はいたけど、まあ縁が無かったのかな」 「彼女いるんですか?」 「いやいや、考えた人も『いた』って話だよ。昔そう思った人もいたって話」 なんか、安心したような、がっかりしたような。 恋人いないのは安心したけど、昔ってことは私じゃないんだ。 分かってはいたけど、少しショックだった。
あの日から、悶々とした日々が続いている。4月、季節は春なのに、私の心は冬のままだ。 部活の時間、後輩達が雑誌を見ながら騒いでいる。テニス誌に載った、プロテニスプレイヤーの金田美和子選手の記事を見ながら、先生を指差している。 「ほらあ、藤原のリストバンド、金田選手と同じだよ」 「あの先生金田選手のファンなの?」 「同じリストバンドとかキモっ」 先生、金田選手のファンだったのか。今までそんな話聞いたことなかった。 「いいなぁ、私もこのリストバンド欲しい」 「どこで買ったんだろ?」 「本人に聞いてみる?」 後輩達がぞろぞろ移動するのに紛れて、私も話を聞きに行く。 「先生〜、そのリストバンドどこで買ったんですかぁ?」 「これか? これは大学の時に買ったんだ」 「大学って、そんな昔の何年使ってるだよ。新しいの買いなよ」 「これは大学の仲間で揃えたやつで、思い出がいっぱい詰まってるんだ。大切な物なんだよ」 先生が大学時代から使ってるってことは、8年以上使っているのか。よっぽど大切な思い出があるんだろうな。 「お前達、何んでそんなこと聞くんだ?」 「そのリストバンド、金田選手が使ってるのとそっくりだから。ほら」 後輩の一人が雑誌を見せる。近くで見比べてみると、ホントにそっくりだ。 「あっ! もしかして先生、金田選手と同じ大学なんですか?」 「え、ああ…。 大学の後輩なんだ」 辺りが、わっ、とざわめく。 「ホントですか? スゴイじゃないですか? もしかして、サインとか貰えます?」 「ムリだよサインなんて、もう何年も会ってないんだから」 「ええー、つまんない。頼むだけ頼んでみてくださいよー」 「ダメダメ! 向こうも忙しいんだから。ほら、さっさと練習始めろ」 先生はパンパンと手を叩きながら、後輩達を追い立てる。
その日の練習も、いつもと同じように終わった。 帰り支度を終え、制服に着替えた私の目に、一人コートの整備をしながら、時折溜め息を着いている先生の姿が映った。 「何黄昏れてるんですか先生、コートの整備なんか部員にやらせればいいのに」 「牧野か。いいんだ、初心を忘れないようにやってるんだから」 「なおさらズルいですよ、私にも手伝わせてください」 もう日も暮れかけた校庭には人影もまばらで、テニスコートには私と先生しか残っていない。 「先生が結婚を考えていた人って、金田選手だったんですね」 「な… 何で分かった?」 「金田選手の試合があれば、みんなその話題で盛り上がってたじゃないですか。なのに今まで隠していた理由なんて、だいたい想像できます。」 「さすが、鋭いな牧野は」 そんなことはない、確信なんてなかった。ただ浮かび上がった疑念を消したかっただけなのに、何故かこういう時の勘ほど当たってしまう。 「何で、別れちゃたんですか?」 よせば良いのに、聞いてしまった。 昔の彼女の話なんか聞かされても、落ち込むだけだと分かっているのに。二人きりの沈黙に堪え切れず、聞いてしまった。 「うちの母親が寝たきりになったんだ。前から病弱だったんだけど、遂に起き上がれないようになってな」 先生のお母さん、寝たきりなんだ…。 「寝たきりの看護なんて嫌だっていわれたんですか?」 「違う違う! 逆だよ、テニスは辞めてお袋の面倒見るって言い出したんだ…。 だから別れた」 むきに成って否定する先生の顔が、私にはとても痛い。嫌いになって別れたわけじゃないんだ。 「なら、何で別れちゃったんですか。相手も納得してるなら、何の問題もないじゃないですか」 「彼女は長年の夢が叶って、やっとプロになったんだ。それをお袋のために棒に振るなんて、承知できるわけないだろ」 「そんな、だってテニスより先生を選んだんじゃないですか。なのに何で別れちゃうんですか、そんなのおかしいですよ」 「プロに成りたくても成れない人間はいくらでもいるよ。せっかく才能があるのなら、それを活かすべきだ。 彼女にはその才能がある、そんなことで夢を諦めてほしくなかったんだ」 「でも二人とも好きだったんでしょ? それなのに…」 あれ? 私変なこと言ってる。これじゃ金田選手の応援してるみたいじゃない。 私、何言ってるんだろう…。 「先生の気持ちはどうなるんですか。先生はそれで良かったんですか?」 「俺なんてどうでもいいんだ、彼女が夢を叶えてくれるならそれでいい。 それに高校教師の安月給より、彼女は何十倍も賞金稼いでいるんだ。これで良かったんだよ」 「お金なんて関係ありませんよ、大切なのは気持ちでしょ? 自分を犠牲にして、先生は本当にそれで良いんですか?」 「世の中いろいろあるんだよ。あちらを立てればこちらが立たず、すべて上手く方がむしろ少ないよ。 良かったんだよ、あれで。後悔はしてない」 あれで良かった、そう言っているのに、うつむいた先生の顔はとても寂しそうだ。 そんな先生を見ていると、何か熱いものが込み上げて来る。 「ダメですよ、そんなの。本気で好きなら放しちゃダメ、先生は自分の幸せを考えなきゃ」 興奮して、なんかとんでもないこと言ってる。いつもの私なら、先生に意見するなんてとても考えられない、どうかしてる。 それでも先生は、そんな私に、優しく微笑みかけてくれた。 「牧野は強いな。そんな風に自分の気持ちを素直にぶつけられるのは、正直羨ましいよ。 大人になるとズルくなってな、妥協して諦めて、大成功でも大失敗でもないそこそこの結果で満足して。いつの間にか、情熱も無くなってしまう。 そんな風に熱くなれるのは、ホントに羨ましいよ。 ありがとう牧野、心配してくれて」 ああ、先生はやっぱり優しい、逆に私がフォローされてる。自分が辛いなのに、なんでこんなに優しいんだろう。 「先生は優し過ぎます。そんな風に他人を気遣ってばかりじゃ損しちゃいますよ」 「俺は優しいんじゃないよ。ただ彼女の夢を奪ってしまうのが恐かっただけ、ただの臆病者だよ」 「そんな言い方、止めてください。先生は優しいですよ、優しくて温かくて、私の憧れです。 私…、先生のことが好きです」 私は先生の胸に飛び込んだ。 自分でも驚くほど大胆な行動、ただ夢中だった。 恋愛に慣れていないから、どうすればいいか分からなかった。 子供だと思われたくない、女として見て欲しい、ただただ、そんな想いが駆け巡り。気がつけば、先生の胸中にいた。
先生は、そんな私をそっと抱きしめてくれた。 やっぱり先生は優しい。こんな私を、何も言わずに受け止めてくれる。 「ここじゃ人に見られる、部室に入ろう」 そういって、先生は私の肩を抱いて部室に入る。 「先生、好き、前からずっと好きだったの、いつも先生のことばかり考えて、先生のことを想うと胸が苦しくて、嬉しくて、切なくて、先生のことが好き、ずっとそばにいたい、先生のこと知りたい、愛されたい… 」 抑え込んでいた想いが、堰を切ったように溢れ出す。留め処なく溢れる想いを、ただ一方的にしゃべり続ける。 拒絶されるのが恐い、返事を聞くのが恐いから、だから絶え間無く一方的にしゃべりつづける。 文章になんてならない、目茶苦茶な言葉なんだろう。それでも返事を聞くのが恐いから、ただ夢中でしゃべり続けた。 「先生、私を抱いて。お願い、先生に愛されたいの」 それが偽りの無い私の本心。でも、それだからこそ、拒絶されるのが恐い。 「お願い私を抱いて」 返事を聞くのが恐いから、私は唇で先生の唇を塞ぐ。 何も答えられないように、情熱的なキスで先生の返事を奪う。 そんな私を、先生は優しく抱きしめる。 重ね合った唇が、官能的な快楽を私に返してくる。 ただ押し付けるだけの私のキスとは違う、柔らかく唇を使った、甘く、とろけるような大人のキス。その快楽に私は、身も心も奪われてしまう。 「牧野… 後悔しないね?」 間近に迫る顔、先生の瞳が見つめている。 「はい」 とだけ、私は短く答える。 先生は、もう一度私に熱い口づけを交わした。そして頬に、首筋に、先生は官能的なキスを繰り返す。
先生が部室のカギを閉める。鍵は顧問の先生が管理しているから、内側から鍵をかければ外からは開けられない。 先生は振り返り、私をそっと抱き寄せ、もう一度キスをする。 先生の右手が、私の胸に触れる。手の平で撫で回しながら、制服の上着の下に滑り込ませ、ブラウスの上から私の胸を揉む。 左手は、スカート越しに腰をまさぐっている。 いやらしい手つき。先生が男として私を求めている。それが嬉しい。 先生の手が上着にかかる。私は逆らわず、袖から腕を引き抜いて、脱いだ上着を皺にならないよう、自分のロッカーのハンガーにかける。 そうしている間にも、先生は後ろから抱き着き、背中越しに手をまわして、私の胸を揉む。 その手は襟元のリボンを緩め、ブラウスのボタンを、一つ、また一つと、順番に上から下に外して行く。 そして一番下のボタンまで外すと、スカートのファスナーを下ろした。 留め具も外されたスカートが、脚を伝ってスルリと床に落ちる。そしてブラウスも、肩からゆっくりと脱がされる。 私は脱いだ制服をたたんでロッカーにしまおうと、足元のスカートを拾い上げた。しかし先生は私の肩を抱き寄せ、肩、腕、背中、腰と、私の身体を優しく撫でる。 衣服越しでなく、直接肌を撫でられると、それだけで感じてしまう。優しく繊細な手つきで、先生の手の平が私の肌の上を滑る。 肩や背中を撫でられているだけなのに、体がぞくぞくして、堪えられず身をよじってしまう。 緩んだ指先から、制服のスカートはハラリと落ちる。私は、先生に身体を委ねた。
日は沈み、明かりを消した部室の中は静かで薄暗い。 生徒は日没前に部活を終え帰宅するように、というのが学校の方針だから、もう生徒はほとんど残っていないだろう。 鍵もかけられた密室といっても、やっぱり部室というのは、なんだか落ち着かない。 下着姿というのが心細く、スタイルにもあまり自信はないから、見られるのが恥ずかしい。 さっきはあんなに大胆だったのに、受け身になると恥ずかしさが込み上げてくる。 先生も服を脱ぎ始める。トランクス一枚を残して上半身は裸、マッチョと言うほどではないけど、引き締まった体に男を感じずにいられない。 そんな先生の手がブラに触れる。男らしい手で乳房を揉まれると、私が女だという事実を再確認させられる。 これからセックスするんだ、という実感が涌いてくる。 「牧野…」 私の名前を囁き、先生は背中に手を回す。ブラの締め付けがスッと軽くなる。 そのまま先生は、私の胸からブラを剥がし取る。 裸を見られるのは恥ずかしい、恥ずかしさで体温が上がるのが自分でも分かる、しかし。 「牧野、綺麗だよ」 と、先生のその一言で、恥ずかしさは喜びに変わった。それまで感じていた不安も急に薄れていく。 先生の手が私の胸を弄ぶ。手の平全体で乳房を揉んだり、指先で乳首をいじったり、でもそれが気持ちいい。 「ああ、先生」 快感にうっとりと感じ入る。敏感な乳首は、刺激されて固くなり、更に感じ安くなっていく。ピンと立った乳首を、先生は指先で摘んでクリクリ弄ぶ。 「先生、気持ちいい」 「乳首感じるのか? ならもっと気持ち良くしてあげるよ、横になって」 先生にうながされ横になる。あいにく部室には布団なんて無いから、固い床の上に仰向けに横になる。 ひんやり冷たい床の上は、決して寝心地は良くなかったけど、直ぐにそんなことは忘れてしまった。 先生は私の上になり、私の胸に口を吸い付ける。一生懸命に乳首を吸いながら、唇で舐めたり、舌の先で転がしたり、私の胸を優しく愛撫する。 チュッパ、チュッパ、と音を立てながら、おっぱいに夢中になってしゃぶり付いいている。 左右の手でおっぱいを揉みながら、両方の乳首に交互に、繰り返ししゃぶり付いてくる。 「ああん」 あまりに激しく求められ、思わず声が漏れてしまう。先生はそれに答えるように激しく吸い付き、繰り返し何度も乳首をくわえて吸い上げる。 そして乳房全体を揉みながら、乳首の先を舌の先でレロレロとくすぐるように舐め回す。 「あん、んっ、 ああん」 私が感じて喘ぐほど、先生は強く求める。 我ながらスケベだ、甘い声で男を誘って、気持ち良くなろうとしている。きっと女の本能なんだろう、セックスの本能。私はそんな自分を拒まず受け入れる。 たぶん先生のリードが上手いのだろう。始めは戸惑ったけれど、先生に身体を預けているうちにその戸惑いも消えている。すべて先生に任せておけばいい、そんな安心感さえ今はある。 私は次第にセックスにのめり込んでいく。
「先生、下もいじって」 言ってから恥ずかしくなった。さすがに言葉にするのは恥ずかしい。 先生の手はアソコに伸び、下着の上から指先でなぞる。 それから下着の中に手を入れ、入口の辺りを指でいじる。指先で撫でたり押し広げたりしながら、少しずつ内側に指が入ってくる。 最初は指だけを動かしていたのがだんだん激しくなり、腕ごと動かしてアソコを責めてくる。 だんだん気持ち良くなってきたところで、先生は邪魔な下着に手をかける。脱がそうとするけど、なかなか脱がせないでいるので、私も腰を浮かせ脱がし易くする。 既にエッチなスイッチが入ってしまった私には、この少しの時間がじれったい。早くさっきみたいにいじってほしい、そんな気持ちで待ち切れない。 しかし先生は私から最後の一枚を脱がせると、自分も最後の一枚、トランクスを脱いだ。 先生のアレは、既に突っ張っている。正に肉棒という感じで、グロテスクだと思いながらも、不思議と目が釘付けになってしまう。 興奮し、欲情したそれを見れば、先生も待ち切れないんだと分かる。 「力を抜いて、楽にして」 先生は優しく太ももを撫でる。私はいわれた通りに股の力を抜いて、先生にうながされるままに脚を開いた。 アソコを見られるのは恥ずかしいけど、先生の欲情したアレを見せられて、なんだかこっちも欲情してくる。 もちろん不安はある、しかしそれ以上に期待している。本当に我ながらスケベだ、初めてなのに先生のを欲しがっている。 「牧野、行くぞ」 先生が私の中に入って来る。肉棒が入口を押し広げながら、私の中に入って来る。 「あうっ」 思わず声が漏れる。目一杯広げられ、裂けてしまいそう。肉棒は見た目よりもずっと太く感じる。 「痛いか?牧野」 「平気です、続けてください」 先生の言葉に、思わず平気と答えてしまう。本当は痛い、でも嫌ではなかった。 先生は更に奥まで入ってくる。そして上に覆い被さり、苦痛に耐える私の身体を抱きしめ、唇を重ねる。 下半身を挿入したままのディープキス、愛されることの幸せを、私は強く噛み締める。 痛みを伴う感覚はとても鮮烈だ。愛する人に抱かれている喜びが胸を満たす。憧れていた先生と、一つに繋がっている喜びに、私の胸を満たされる。 「牧野、動くよ」 先生はそう囁くと、静かに腰を振り始めた。 先生のペニスが私の中を掻き混ぜる、そんな生々しい感覚が駆け巡る。 これがセックス、初めての経験、初めての感覚。 先生の熱い男のシンボルが、私の中で動いている。私は今、女に成る。 初めての私には、まだ気持ち良さは分からない。それでも私はセックスの悦びを、女の悦びを、愛されることの悦びを、確かに感じている。 「あっ、あっ、あっ、あっ、」 いつの間にか出ていた声が、腰のリズムに合わせて揺れる。先生の息遣いも早く、熱を帯びてくる。 始めはゆっくりだった腰の動きが、だんだんペースを上げて激しくなってくる。 普段の穏やかな先生からは想像も着かない、腰だけが別の生き物のように、絶え間無く動き続ける。 こんなに激しく求められている、そのことが嬉しい。私もそんな先生を求めている。 私と先生は裸で抱き合い、精器を擦り合わせて、お互いを激しく求め合う。 腰の動きは更に加速して行く。強く強く私を求めて来る。でも私には限界だ、初めての私には刺激が強過ぎる。これ以上は壊れてしまいそう。 「ああああああ」 悲鳴に近い声を上げた時、私の中から先生の感覚が抜けて行く。 そして次の瞬間、おへその下の辺りに温かい何かが、ポタッ、ポタッ、と垂れた。 何となく分かる、精液だ。先生は私のお腹の上に射精している。 「先生、イッたの?」 「うん。牧野、イッたよ」良かった、先生ちゃんと感じてくれたんだ。ちゃんとイッてくれたのが、女として嬉しかった。
やっぱり先生は優しい。 がむしゃらにセックスしていると思ったけど、外に出してくれた。ちゃんと気を遣ってくれたんだ。 それから先生は、私に優しいキスをする。 とろけるような甘いキス、最後にチュッと軽いキスをする。 先生は私を愛してくれた、すごく幸せな気分だ。 キスを終えた先生の顔が、私の顔のすぐそばで囁く。 「牧野、一年だけ待ってくれないか。一年たって君が卒業したら、正式に交際しよう。 君の両親や学校に認めてもらうには、それしかないんだ。だから一年だけ、卒業するまで待ってくれ」 やっぱり、先生は大人だ。 後先考えずに抱き着いたりする、私とは違う。ちゃんと先のことまで考えてくれてるんだ。 誠実な先生らしい。そして、それが嬉しい。 「はい、待ちます。卒業まで。 でもいいんですか、勢いで生徒とそんな約束して?」 なんだか照れくさかったから、私はちょっとイジワルに切り返す。 「そういう情熱も、時には必要さ。 確かに生徒に恋しちゃマズイんだけどな。せっかく本気で愛せると思うヒトに巡り逢えたんだ、今度は君を諦めたくない。 だから卒業までは、我慢してくれ。みんなに認めてもらうには、それが一番なんだ。」 やっぱり先生は大人だな。 理性的で、しかし私のわがままを受け入れてくれた。 私は、この優しくて誠実な男性を本気で好きになってしまった。 一年か、 長いな。 先生と違って、私はまだまだ子供なんだ。一年なんて、長すぎる。 卒業するまで、ただの先生と生徒でいなければならないの? 本当はいつもそばにいて、甘えていたいのに。本当はその腕で抱きしめてほしいのに…… 今はまだ4月中旬、卒業まで、まだ10ヶ月半。季節は春なのに、本当の春はまだまだ遠い… それでも、終わらぬ冬は無いだろう。この恋は、決して希望の無い恋じゃない。 私の春はまだ遠い。でも、彼なら信じられる、彼だから信じられる。 いつか訪れる春が来るその日まで、私は彼のことを『先生』と呼ぼう。
リアルタイム遭遇しました。 初々しくっていいなぁ…GJっす!!
女の子のひたむきさがいいなぁ… 新スレ早々いいお話でGJ!
18 :
名無しさん@ピンキー :2008/10/26(日) 23:28:42 ID:0JSV9Xz+
定期的に覗いていてよかった〜 新スレ乙&投下乙です。 女の子視点にドキドキしました。GJ!
19 :
名無しさん@ピンキー :2008/10/27(月) 02:02:26 ID:M1ZWqqDR
黒澤くんあげ。 さっき来て全部読んだが、すごく萌えた。 神すぐる!!
投下乙です。 女の子が真っ直ぐで可愛くて良かったです!
GJかぁいいなーかぁいいなー こんなの・・・・・こんなのってないよ!
構想だけあって、ずっと書けないネタの下書きだけ投下(再利用はご自由に) 鬼というか吸血鬼の生け贄として館に連れてこられたヒロイン。 館の主人は優しい。優しすぎてヒロインが不安になるぐらい優しい。 強引なのはキスだけ。夜は壊れ物に触れるようにヒロインに触れる鬼。 決してヒロインの血を吸おうとしない鬼。 毎夜ベッドに忍び込むくせに、自分のことを抱こうとしない鬼に 処女の血が美味しいから本当の意味で抱いてくれないのかとヒロインが泣きながら告白すると ヒロインが人間界に帰りたくなったら帰すつもりで吸血しなかった、という鬼。 お前はまだ若い、もっと美しくなるお前の未来を奪いたくない、 日差しの中で笑っているお前が好きなんだ、という鬼。 貴方と永久の時間を生きる覚悟は出来ています、
23 :
A-K ◆pQ0puWyYi. :2008/10/30(木) 22:01:02 ID:ZZEevumu
test
『人狼狩り』 私の彼は、ちょっと有り得ないくらい優しい。 呼べばいつでも来てくれるし、何でも言うこと聞いてくれるし、何でも買ってくれるし、 私の誕生日とホワイトデーとクリスマスにはどこか連れていってくれるし、 とにかくいつでも何かしら私に気を遣ってくれている。本当にいい彼氏だ。 そんな中、ものすごく贅沢な悩みだが、最近何だか物足りない、と思うようになっていた。 彼は何でもしてくれるが、私は彼氏が欲しいのであって、何でも言うこと聞いてくれる執事さんが 欲しい訳ではない。もっと彼氏と付き合っているという実感が欲しかった。 「ねえ」 「ん?」 「何で早良さんは、私のために色々してくれるの?」 彼は……早良さんは、意外なことを聞いたといった顔で、私の方を向いた。 「何でって、僕は君の彼氏だろ。彼氏は彼女のために色々するもんだ」 当たり前じゃないか、と言わんばかりの調子で、そんな頼もしいことを言い放ってくれる。 「大丈夫? 無理してない?」 「大丈夫大丈夫。心配ない」 私はとりあえず安心したが、胸の中のモヤモヤ感は解決してくれなかった。 早良さんは完全に善意で私に何かしてくれている訳だが、それが彼氏彼女の関係かというと、 何か違うような気がする。具体的に何がどうということははっきり言えないのだが。 「何か私にできることある?」 「ん? そうだな、特に何も思いつかないな」 「本当に?」 「本当に。強いて言えば、そうだな、近いうちに葉山さんの手作りの何かお菓子が食べたいかな。 何かお茶と一緒だと嬉しい」 「それだけ?」 「本当本当。それだけ」 「……むう」 そして私はまた途方に暮れる。
週末、私たちはデートし、私の部屋でお菓子を食べ、お茶を飲み、馬鹿話をした、 夕食は二人で作った。彼がいると力仕事は大抵やってくれるので、何というか、有難い。 「いやあ、葉山さんの作る料理は実に美味しいなあ」 そんなことを言って、早良さんはボルシチをぺろりと平らげた。 「早良さん、今晩は泊まっていくでしょ?」 「ああ、もちろん」 早良さんはフランスパンにチーズを乗せてかじると、デパートで買った白ワインの栓を抜いた。 夕食後、私たちはDVDを見たり、本を読んだり、パソコンをしたりして過ごした。 彼がかばんから何か難しそうな文庫本を取り出して、線を引いて読んでいる。 私はパソコンでチャットしたり、犬や猫の動画を見たり、日記を書いたりしていた。 しばらくそんなことをして飽きてきたので、私はごろりと横になると、早良さんに絡みついた。 「どうした?」 早良さんが私の頭をさりさりと撫でる。 「ね、チューして」 「チューかい?」 早良さんも横になり、私の顔を両手でつかむと、ふわり、とキスをした。 「チューだけかい?」 「えへへ、もっと」 「よしきた」 早良さんは私をお姫様抱っこすると、ベッドの上に運んだ。
早良さんが私の服を脱がす。私も早良さんの服を脱がす。 何度も唇を重ね、吸う。彼はキス魔で、これが始めの挨拶のようなものだ。 彼の唇と舌が、私の頬を伝い、耳の中に入り込み、うなじから肩にかけて通り過ぎていく。 「んー……」 早良さんが私をベッドに柔らかく押し倒すと、乳首を音を立てて吸う。むずむずとした感覚が、背筋を貫く。 彼の手が私の太股をまさぐると、その感じがさらに強くなる。 彼の人差し指が、私の割れ目にそれとなく触れる。くりくりとこねくり回されていくうちに、 自分でも分かるほどの湿り気と熱を帯びてくる。その彼の人差し指が、今度は私の小さな突起を押さえ込む。 「ふううっ……」 急所をくりくりと刺激され、息の根を止められたような悲鳴が出てくる。 彼が両乳首を強く吸って離すと、股間に顔をうずめてきた。彼の舌が、私の割れ目の奥に、深く侵入してくる。 私は腰をくねらせ、背を弓なりに反らせて身悶えしていた。 やがて彼は私の割れ目から舌を引き抜くと、さっきまで私の小さな突起をいじめていた人差し指をしゃぶると、 割れ目の奥に滑り込ませた。 「んんっ!」 彼が私の横に座ると、神妙な表情で私の中で指をかき回し始めた。右回し、左回し、8の字。 私の中の敏感なところを、緩急を付けて色んな角度からぐりぐりと押し広げていく。 「早良さん、私もう……」 「そう? じゃあ、行くか」 彼がポケットからコンドームを取り出すと、彼自身のものにぴったりとかぶせた。 そのまま、私の両足をがっちりとつかむと、ゆっくりと身を沈めてきた。 「あああ……っ」 彼が小刻みに動く。しばらくして、奥深くに押し込み、ぎゅっと抱き締めてくる。 両手は私の両手をつかみ、両足は私の両足を抱え込んでいる。私と唇を交わしながら、中で8の字に動く。 そんなことを繰り返しているうちに、私は一度目の絶頂を迎えつつあった。 「いく……いっちゃう!」 私は彼の手をぎゅっと握り締めた。彼は私の手を握り返すと、一層動きを激しくした。 追い風を受けるように、私は登り詰めていった。 やがて、脳の奥に何かアツいものが膨らんで弾け散った。全身を刺すような快楽が貫き、 それが次第に脱力感へと変わっていく。 「うー……」 「……大丈夫?」 彼は私のいった顔をしげしげと見つめると、飲みかけのティーカップに手を伸ばした。 「ちょ、ちょっと、一休み……」 「OK」 「ふぃー……」 ぐったりしている私に、早良さんは口移しで紅茶を飲ませてくれた。そのまま横にぴったりと張り付いて、 頭をなでなでしてくれた。 彼のものはまだたくましい。彼が一回いくまでに、私は三回から五回はいっている計算になる。 我ながらだらしないと思うが、彼は気にしない。私がいく度に一休みして、呼吸が回復したら再開する。 ということを繰り返している。悠々たるものだ。焦らない。 「……ふう」 「落ち着いた?」 「うん。じゃあ、その、また、お願いします」 「よしきた」 私はあぐらをかいている彼の上に乗っかると、腰を沈めた。再戦開始だ。
結局、この日は六回いった。 私はくたくたになりながら、彼の横に横たわって腕を絡ませてた。 (……これで本当にいいのかなあ) 最近、そんな悩みが胸の中にある。 彼は私が安心していけるように気を遣ってくれている。いわば彼の奉仕を受けている形だ。 それはもちろん有難いのだが、私が彼のために何かしてあげられているかというと、これが何もない。 (早良さんは本当に気持ちいいのかな?) そんな根本的な疑いさえ出てくる。早良さんは気持ちよくいけているんだろうか。私のことばかり気を遣って、 自分の気持ちいいようには動いてないんじゃないか。それでいっても大して気持ちよくないのではないだろうか。 そんな申し訳ない気持ちが湧いてくる。 (どうすれば早良さんは気持ちよくなってくれるんだろう?) それが私の、目下の懸念だった。
彼の家にはエロ本がない。 一方私は、彼に内緒でエロ本を持っていた。性教育という立派な目的がある。のだ。 (男の人はどういうのが興奮するんだろう? どういうのが気持ちいいのかな?) そういう目的で色々調べていた。 そして分かったことは、男の人の趣味は千差万別であり、これという絶対的な答えはないということだった。 (訊くか。本人に) しかしこれも難しかった。 「ねえ、早良さん」 「ん?」 「早良さんって何フェチ?」 「んー、考えたこともないな」 「好きなコスプレは?」 「特にないなあ。どれでもそれなりに好き、としか答えようがないな」 早良さんが困惑している、私はやはり変なことを訊いているのか。 「俺の性癖なんか探って、どうしようとしてるんだ?」 「えーと、早良さんにもっと気持ちよくなってもらおうと思って」 「俺は十分満足しているが」 そういう答えが返ってくる。本心なのか、リップサービスなのか。よく分からない。 「それは、やっぱり、満足してないと思うよ」 悠仁に相談したら、そういう返事になった。 「やっぱり、そう思う?」 「そうだよ。彼氏の人はサービスしてくれているだけで、そんなの本当のえっちじゃないじゃん」 「うううー、やっぱりそうかー……」 こうはっきり指摘されると凹む。 「私、どうすればいいんだろう」 「そりゃ、誘惑してみるとか」 「どうすれば誘惑したことになるんだろ」 「うーん……」 こんなこと人に訊くもんじゃないような気もするが、私にとっては切実な悩みだった。 「じゃあ、襲ってもらうってのはどう?」 「え?」 不穏なことを耳にしたような気がする。 「もちろん合意の上でよ。私のこと好きにして、って言えば、男は相当グラッとくるんじゃないかな」 「そ、そういうもんかなあ?」 「とにかく彼氏の人にケダモノになってもらうのよ。そういう役でやってるうちに、 彼氏の人の中の隠されたケダモノが解放されて、ってこともあるかもよ」 何か話がえらいことになってきた。 「そ、そうすれば、本当に早良さんは満足するの?」 「何よ。怖いの?」 「そりゃ……」 でも、愛する彼のためなら、ここは一肌脱ぐべきだろうか。 「……頑張る」 「よし。偉い!」 「うー……」 とんでもないことになってしまった。
夏が過ぎ、秋も終わりに近づき、早良さんの誕生日がやってきた。 二人でフランス料理店に行き、映画を観て、彼の部屋に泊まった。 「……さて!」 彼のベッドの前で、私は改まって彼の方を向いた。 「今日はプレゼントがあります!」 「ほう」 早良さんも神妙な面持ちで私を見る。 私は躊躇しながら、思い切って服を一枚ずつ脱いでいった。 「……何?」 私の服の下には、長い長いリボンが結んであった。 「プレゼントは、私です!」 「……ほお。これはこれは」 早良さんが若干目を白黒させながら、私に近づく。 「早良さん、いつもえっちの時は、私の子と大事にしてくれているよね」 「そりゃまあ、そうだが」 「だから今夜は、私のこと、早良さんの好きなようにして下さい!」 「……マジで?」 「はいっ!」 早良さんはしばらく考え込んだような顔をしていたが、やがて私の肩にぽんと手を置いた。 (うわっ……) 目をぎゅっとつぶる。しかしなかなか次のアクションがない。 「あの……早良さん?」 目をおそるおそる開けると、早良さんは難しい顔のまま私を見つめていた。 彼のもう片方の手が私の空いた肩に触れる。 「ひゃうっ!?」 「ほら、無理してる」 早良さんが苦笑していた。 「もう一度訊くぞ。本当にいいのか? 無理してんじゃないか?」 「それは……その」 駄目だ。ここで屈していては。 「たまには、ケダモノになった早良さんが、見たい、です」 「……ほおお。マジか」 早良さんが静かに仰天していた。確かに仰天するだけのことを言っている。その自覚があった。 「君、言ってる意味分かってるのか? そんなこと言われたら、その……手加減できんぞ?」 どくん、と心臓が鳴った。 何というか、自分を追い詰めるフラグを、自分で立てた感触があった。 「私の子と、好きにして、いいですよ」 早良さんの両手から私の両肩に、ぐっ、と力がこもる。 「……知らんぞ、どうなっても」 「……はいっ!」 早良さんの両手が私の両肩から離れると、私の背中をがっちりと抱き締めた。 痛いくらい、激しかった。
何度も何度も唇を重ね、吸う。いつもに比べて、貪られている、という感じがあった。 激しく吸われ、舌でかき回されている。 私は舌で応じることもできずに、ただなすがままになっていた。頭の中が、とろん、となっていた。 いつもは、してもらう、という感じだったが、今は、されている、という感じが強かった。 彼が耳たぶを攻める。珍しいことに、軽く噛んできた。 「んっ!」 「痛い?」 「ん……いいです」 実家のセントバーナード犬のことを思い出していた。あの子も人に甘える時に、たまに噛んできた。 決して痛くないように、しかし力を込めて。今の早良さんも、それに似ていた。 首筋や乳首を甘噛みされていくうちに、いつもと違う興奮に気がついた。むき出しの男性性に直接晒されている感触。 生の感覚。いつもが丁寧に作られた懐石料理なら、これは肉汁たっぷりのステーキといった感じだろうか。 そんな馬鹿なことを考えているうちに、私の下半身に手がかかっていた。 「ひゃうっ!?」 また悲鳴を上げた。下の唇をかじかじとやられている。痛いとも気持ちいいともつかない鋭い何かが、 私の下半身を強張らせる。 「何だ、もうぐちょぐちょじゃないか。意外だな。強いのも感じるんだ」 「いやあんっ、そんなこと言わないで下さいよっ」 「ははは。可愛いよ、葉山さん」 昭かに楽しんでいる声で、早良さんがそう言った。
火照った私の体を前に、早良さんが黙々とコンドームをつける。 「じゃあ、入れるよ」 「うん」 ずん、と全身に響く重い衝撃があったような気がした。いつもより若干抵抗があるような感じがある。 「動くよ」 言うなり早良さんは、いつもとは違い、初めから速く動き始めた。 「うっ……」 痛くはないが、息苦しい。心臓がもう一つ増えたような感じだ。もう一つの心臓が、全速力で走った後のように、 重く激しく、一定のリズムで動いている。 早良さんが、奥に食らいつくように深く打ち込んでくる。その度に手足が痺れた。 神経を直接いじられているような気分だった。 ふと、早良さんと目が合った。いつもと目の光が違う。ぎらぎらと、何かに酔っているような目だった。 (ああ、そうか) 私も一緒に、熱気に飲まれてしまえばいい。 二人してケダモノになって貪り合えば、もっともっと楽しいに違いない。 「早良さん」 「ん?」 「私が上になっていい?」 「ふーん。珍しいな」 早良さんは私を抱き上げると、騎乗位の姿勢をとった。 「じゃあ、葉山さんの頑張りっぷりを見せてもらおうかな」 「うん」 騎乗位は姿勢を保つのにややコツが要るのであまりやらないが、今日は何かそんな気分だった。 背を伸ばして、入りやすい姿勢をとった。早良さんが昔教えてくれたが、前後にこすりつけるようにして 動くのがいいという。それをちょっと試してみることにした。 「んっ……」 自分のペースをつかむのに多少時間がかかったが、次第に慣れてきた。カチカチの早良さんのものを軸に、 自分が気持ちいいように腰を揺らす。 「ああ……」 早良さんの顔を見下ろす。苦しいような気持ちいいような複雑な表情だった。 さっきの私もこんな顔をしていたんだろうか。何だか、早良さんのことが、可愛く思えてきた。 多少乱暴にぎしぎしと動く。早良さんが低い声で呻く。まるで、早良さんを犯しているような気分だった。 邪悪な興奮が私の胸を満たしていく。私も、ケダモノになっていた。 何度か私の方が登り詰めそうになったが、ぐっとこらえた。思えば、早良さんが私がいった後に小休止を入れるのも、 こうして私がじっくり楽しめるようにしてくれているんだな、と今さらながら気づいた。 じっくりと、貪る。
「葉山さん、僕もうそろそろ、危ない」 早良さんがそんな情けない声を上げる。 「ん?」 私はわざと焦らすように、そう問いかけた。 「バックでしていい?」 「バック? 珍しいですね」 「思い切りいきたい」 早良さんが本音を吐いている。私は大分満足していた。そろそろ早良さんのやりたいようにやらせてあげよう。 「いいですよ。思い切り犯して下さい」 「……葉山さん、エロいぞ」 「えー? えっちのときはエロい方がいいでしょ」 「まあ、そりゃそうだ」 葉山さんが私を四つん這いにさせる。私は思い立って、ぐい、とお尻の肉を左右に拡げた。 「葉山さん、完全にスイッチ入っちゃってるね」 「そうですか?」 「ああ。猛烈にエロい」 早良さんが私の中に入ってきた、中でびくんびくんしていて、そろそろいきたいのだということが伝わってきた。 「じゃあ、いくよ」 「うん」 早良さんの動きは、私の予想をはるかに超えて激しかった。最早いくこと以外何も考えていない動きだった。 私はその動きを噛み締めていた。粘膜を巻き込んで、脳の奥まで貫かれているような、そんな感触だった。 身も心もがりがりと削られていく。 (私も、そろそろ、かな) 騎乗位でさんざん好きなように動いて、テンションがいつもとは比べ物にならないほど上がっている。 あともう一押しだ。 あと少し。もうすぐ。 「……ううっ!」 早良さんが、ぎゅう、と奥深くまで貫いてきた。彼の手が私の腰をつかんで、ぶるる、と震えた。 私の中で、生温かいものが放たれた感じが、コンドームを隔てて伝わってきた。 私はシーツを握り締めた。私も、もう、いっていい。 「ふうっ……!」 ベッドに崩れ落ちた。全身の力を一気に抜く。すさまじい痺れと倦怠感が体中を駆け巡る。 心臓の音が、やけに重く聞こえた。 早良さんが、私の手をぎゅっと握った。私も、彼の手をぎゅっと握り返した。
「……で」 早良さんが私の横で、頭を撫でてくれながらそう訊いてきた。 「どうだった?」 「どうって?」 「ケダモノモードは楽しかったかい?」 「うん」 「いつものとどっちが好き? どっちも好き?」 「うん。どっちも好き」 「なるほど」 早良さんは何か考え込んでいるようだった。 「じゃあ、たまにケダモノモードでやってみるのもいいかもな」 「え? うん。早良さんのやりたい時にやればいいと思いますよ」 「ははは、まあ、いつもはいつものようにやる方がいいな。たまにね、たまに」 早良さんが私の頭をくしゃくしゃと撫でる。 私はほっとしていた。何となく、早良さんえの理解が深まったような気がした。いつもは見せない彼の中の むき出しの男性性に触れた。私も私の中の女性性を解放した。いつもより深いところでつながったという実感があった。 本当の彼氏彼女になれた。 「まあ、いい誕生日プレゼントだったよ。有難う」 「本当? よかった」 早良さんがほっぺにキスしてくれた。私は早良さんの胸元に頭を押し付けて、ごろごろと甘えた。
それから早良さんは、いつものように優しかった。 そして私は夢見ている。いつか、また、彼の中の荒ぶる野性を解き放つことを。 二人して、ケダモノのように貪り合う日を。 (今度からは、私の方から、もっと色々してあげよう) そうしたら彼は喜ぶだろうか。それともまた困惑するのだろうか。 その日を迎えるのが、今から楽しみだった。
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やらかした。
>>26 「悠仁」って誰だー! 「友人」に直して読んでください。
すごい!GJです!! すごく萌えました(*´д`*)
こころのちんこで射精した!ぐっじょぶ!!
40 :
名無しさん@ピンキー :2008/10/31(金) 20:15:49 ID:05Cx3Xh3
これは美味しいです……!! 短めの文章がかえってエロすぎる! ゴチになりましたー(*´∀`*)
41 :
名無しさん@ピンキー :2008/10/31(金) 22:14:03 ID:lnA1V371
GJでした!敬語で名前にさん付けて呼ぶのいいわー
女性向けエロにもこういういい作品があるからつい覗きに来てしまう ふぅ…エロくて和めて良かったよ
萌えた〜! GJ!!
お互い相手をとても大事に想っている気持ちが伝わってきて すごく気持ちよく読めました。ありがとう!
ゆうじん、男友達?と思ったw すごくよかった!GJGJ!!
保守がてら、あんまえろくなくてごめんなさい。
47 :
ひとこと :2008/11/09(日) 12:22:56 ID:iOT73GI5
寝る前に少し勉強しておこうと机に向かって、気がつけばだいぶ時間が経っていた。 一度伸びをして、大きな窓から外をみると暗い夜空に満月が浮かんでいる。 休日の明日は晴れそうだ。 まだ使い慣れない自分の部屋を見渡す。 前の家から持ってきた荷物は少なく、用意してあった家具や小物はどれもシンプルで上品なものに統一されている。 こんな立派な部屋頂けません。と最初は断ったのだけど 「ここじゃなかったら俺と同じ部屋な。」と言われればもう使わせてもらう他ない。 私は最近この広い屋敷の一人息子の婚約者としてお世話になることになったばかりだ。 いつの時代だよ。少女漫画かよ。と思う人も多いかもしれませんが、 まぁ、事情があるのです。色々と。 決して作者がそれしか思いつかなかったとか、あまり深く考えていないとかそういう訳ではございません。 あれ? 私いま変な独り言を言った気がします。 疲れてるのかしら・・・と溜息をついたとき、 コンコンとノックの音がした。 「入るぞ。」 返事をする前に部屋へ入ってきたのは お風呂あがりらしく、まだ髪が少し濡れたままの私の婚約者。 「それじゃノックの意味は無いと何度も言っているでしょう? 着替え中だったらどうするんですか。」 「そのタイミングを狙ってはいるんだが。」 ニヤリと笑いながら当たり前のように私のベッドに座る。 「まだ勉強するのか。」 「もう少しで区切りがいいんです。 来週からあなたと同じ学校に通うわけですから予習はしておいたほうが良いと思いまして。」 「お前の頭だったらしなくても問題ないだろう。」 「私はあなたのような天才肌とは違います。」 「俺を褒めるなんて珍しいな。よし、もっと褒めろ。」 邪魔するなら出て行ってください。と言ってやろうと、眼鏡をはずして振り返る。 彼と目が合った。 その瞬間息が止まる。 微笑んで、ゆっくりと両腕を広げる彼。 「おいで。」 その一言だけで、私はどうしようもできなくなるのです。 散らかった机も飲みかけの紅茶もそのままに。 何もかも包み込んでくれる。とろけさせてくれるような。 そんな幸せを知ってしまったのだから。
48 :
ひとこと 2 :2008/11/09(日) 12:24:33 ID:iOT73GI5
爽やかな石鹸の香りをいっぱいに感じながら子供のようにしがみつき彼の胸に頬を寄せる。 温かい両腕はしっかりと私を捕まえていてくれる。 「明日買い物でも行くか?」 「え?」 「お前だって足りないものとかあるだろう?服とか。」 「先週あなたのお父様が・・・。」 クローゼットに入りきらない箱や袋が山積みになっている。 「化粧道具は?」 「一昨日あなたのお母様に・・・」 二人して視線を向ければ、さまざまな化粧品が鏡の前いっぱいに並んでいる。 「・・・すごいな。 よほどお前を気に入っているらしい。」 仕事で家を空けることの多い彼の両親を思い浮かべる。 二人とも驚くくらいにパワフルでいつも笑顔だ。とても明るくて、そして・・・優しい。 頬を撫でる彼の手をとり、指を絡める。 力強く握り返してくれる。 「・・・正直、少し・・・不安です・・・」 「ん?」 「こんなに良くしてもらって。 私はちゃんとお返しが出来るでしょうか? あなたのご両親が自慢できるような娘に・・・」 なれるでしょうか。という言葉は続かなかった。 続けられなかった。 優しく唇を塞がれたから。 ゆっくりと顔が離れ、息もかかるくらいの距離で彼は囁く。 「お前はここの娘になるんじゃない。 妻になるんだ。俺のな。」 柔らかく髪を撫でられて、なんだか心がかるくなる。 「親父とお袋には俺から上手く言っておく。 あの二人の相手は疲れるだろう。」 彼の端正な顔を見つめる。 いつもまっすぐに人を見つめる瞳は優しい色をしている。 「ううん、いいの。 たまにしか会えないお二人と過ごすのはとても楽しいんです。 だからそんな楽しい時間を私から奪わないで。 ね?・・・お願い。」 めったに彼に頼み事をしない私の願いは叶えられるだろう。 少し納得しないような彼が可愛くてつい笑ってしまった。
49 :
ひとこと 3 :2008/11/09(日) 12:25:54 ID:iOT73GI5
なんだか複雑そうな表情をしていた彼がふと、真剣な顔をして聞く。 「・・・うちに来て、寂しくはないか?」 「いいえ、全く。 皆さんよく声を掛けてくださいますし それに・・・」 「・・・それに?」 「こうして、あなたもそばにいてくれる。」 彼の胸に擦り寄りたくて首を動かそうとすると、くぃ、と上を向かされる。 先ほどとは違う、熱く情熱的な口付け。息も出来なくなるくらいの。 体中に彼の手が触れ、彼のことしか考えられなくなる。 触れ合う素肌が気持ちいい。 彼も同じように感じていてくれるだろうか? 二人の体温が上がり、息が荒くなる。 いったん身を離した彼が再び覆いかぶさってくる。 腰を抱かれて額に彼の唇を感じた瞬間、体を裂くような痛みが走る。 「いっ!・・・」 あまりの痛さに顔がゆがむ。 脂汗が滲んで深呼吸しろといわれても返事すらできない。 「おい、つらいか?」 何とか目を開けても涙で霞んで彼の顔さえちゃんと見えない。 「も・・・やめてぇ・・・」 お願いしたのに全然痛みが引く気配がない。 むしろひどくなった気がする・・・ 今にも泣き出してしまいそうなほどだ。 私のような女を受け入れてくれた彼になんとか答えたいのだけど、もう限界。 彼にどうしても駄目だったら言え。といわれている一言を口にする。 この場面でこの台詞を言うのは何度目だろう・・・ でもやっぱり今夜も無理です。もう、無理です。ごめんなさい・・・ 「あなたなんか・・・だいきらいです・・・」
50 :
ひとこと 4 :2008/11/09(日) 12:30:38 ID:iOT73GI5
ギシリと彼が止まる。 力のはいらない腕でなんとか彼を離そうとすると そのまま床にずるずる落ちていってしまう。 あまり自分にも余裕はないけれどベッドの下の彼に手を伸ばそうとすると制される。 「い、いい・・・大丈夫だ・・・ 戻ってくるからちょっと待ってろ・・・」 いつもこの流れになってしまったあと彼はしばらく出て行ってしまう。 でも必ず戻ってきてくれるので、それまではなんとか起きていようと涙をぬぐう。 なにも考えられないままふかふかの枕に顔を埋め火照った体を冷ましていたが 汗が冷えたらさすがに肌寒くて近くに投げてあった服を引き寄せる。 彼のシャツだ。 背の高い人だけあってかなり大きい。 でもこれ一枚でだいぶ温かい。下はもう面倒くさいのでいいや。 しばらくすると彼が部屋に戻ってきた。 上半身裸で寒そうなので早く来てください。と布団を捲る。 「あ、あぁ・・・」 返事をした彼はくるりと体の向きを変え、何度か壁に頭を打ち付けてからベッドに入ってくる。 一緒にいるとたまにこのような行動をする。 聞いてみても、なんでもない。きにするな。と絶対に答えてくれないので黙っていることにする。 腕枕をされ、肩まで布団をかけてくれる彼を見ているとさすがに申し訳なってきた。 「あの・・・さっきはごめんなさい・・・」 「気にするな。 前回よりは進んだ。」 自分ではよくわからなかったけど、そうだったのかしら・・・ 「あの・・・次はちゃんと我慢しますから。」 「我慢なんてしなくていい。 つらかったらちゃんと言え。」 頭を撫でられて、急に眠気が襲ってくる。 なんだかそうしたくなったので彼にひっつく。 うとうとしていると声がした。 「俺のこと・・・好きか?」 あの一言を使った日には必ずきかれる。 愛しています。と言いたかったけどもう頭が働かない。 「・・・ん・・・すき・・・だいすき・・・」 「俺も、愛してる・・・」 眠りに落ちる前にぎゅぅと抱きしめられた気がした。
おしまいです。 読みづらかったらすみませんー
うほっ、これは可愛い 特に「彼」がw GJでした〜!
可愛らしい作品だ。デキる彼とメガネ娘の事情が気になる〜 二人を取り巻く状況(何故学生で婚約? 政略or彼が見初めて?)とか 各登場人物に肉付けをした感じで次の話を読みたいです、GJ!
新婚スレに「週末のパズル」の続編来てるよ〜!
週末のパズルから読み直そうと思って保管庫行ったら 既に続編も載っててちょっとびっくりしたw
仕事速い〜! 管理人さんいつも有難うございます
「週末〜」の作者です。 思いついて書いたはいいがスレチかと思い別スレに投下した作品でしたが、まさか 保管(しかもこんなに速く)して頂けるとは思いませんでした。ご迷惑おかけしたかもしれませんが…ありがとうございます。
保守がてら、またえろくなくてごめんなさい・・・
59 :
びっくりした :2008/11/16(日) 01:37:11 ID:g02YWFcU
「桐嶋さんって彼氏とかいるの?」 「え?」 新しい学校にも慣れてきた頃、まるで子犬のようなキラキラした瞳で聞かれた。 昼休みの学食。 小柄で元気な女の子が興味津々でこちらを見ている。 彼女が困っているときに手を貸してからよく声をかけてもらうようになった。 幼い頃姉からもっと笑えーと脇をくすぐられるのが日課だったくらい愛想のない自分とは正反対に笑顔の似合う女の子だ。 カレーを頬張る姿もなんだか可愛らしい。 「彼氏・・・ですか?」 「うん。」 なんと言えばいいのだろう?彼氏はいないけれど婚約者ならいる。 でもその人とも一昨日から喧嘩中だ。 といっても私が一方的に避けているだけなのだけど。 本当に信じられないことをされた。 思い出すだけで頭が混乱する。 だって・・・あんな・・・あんなこと・・・ 頭に浮かんだ光景を消そうと頭を振ると目の前の女の子が慌てて喋る。 「あっごめんね?いきなり何って感じだよね!? あたし喋りすぎ?うるさい?うざい?」 「すみません、ちょっと別のこと思い出してしまって。 彼氏は・・・いないですね。 あと私口下手なのでたくさん喋ってもらえると嬉しいです。」 良かったーと照れたように笑う彼女。 「でも意外だーびっくりするくらい綺麗な人だからそーゆー人いるかなってぇー・・・ あ、会長こんにちはー!」 彼女が頬を染めながら誰かにあいさつした。 あいさつの仕方も元気で明るいのね、と一瞬ほのぼのした気持ちになったけど、気づく。 ん?会長って生徒会長・・・ 「こんにちは」 すぐ横で一番会いたくない人の声がした。 恐る恐る首を動かすと自分の婚約者が見慣れない爽やかな笑顔で立っていた。 「桐嶋さん探してたんだ。」 わざわざ一昨日から。と付け加えて話す彼。まずい。 「会長もしかして告白ですかー?」 「いや、ちょっと用事があって・・・」 彼と目が合う。 「落し物が桐嶋さんの物かもしれないんだ。 今すぐ確認してくれるかな?」 顔は笑顔だけど目が笑っていない。 いつまでも逃げ回ってるわけにもいかない。覚悟を決めなければ。
「やっと捕まえたぞ。美夜子。」 人気のない教室に入るといきなり後ろから抱きしめられた。 「学校では馴れ馴れしくしないでください。」 「家であれだけ避けらたらこうするしかないだろう。」 なんとか彼を引き剥がしたが、今度は壁に追い詰められる。 「この前のことそんなに怒っているのか?」 「当たり前です!」 「舐めただけなのに。」 思い出してしまって顔が熱くなる。 なにも言えないでいると顔を覗き込まれた。 「俺のことが嫌いになったか?」 そんなことはない。と首を横に振る。 「痛かった?」 ・・・首を横に振る。 「痛くはありませんでしたけど・・・ へ、変な感じがしてっ・・・びっくりしてしまったんです・・・」 もう一度、今度は優しく抱きしめられる。 「そうだよな。驚かせてしまってすまん。」 頭を撫でられれば力が抜けてしまう。 「変な感じってどんな?」 だからつい聞かれたことに素直に答えてしまった。 「なんだか・・・わけわかんなくなって力が抜けちゃうような・・・ 頭が真っ白になってどっか行っちゃいそうな・・・ あなたも全然やめてくれないし・・・」 自分がどんな状態になってしまったかがちゃんと伝わったか心配で顔を上げる。 「!!?」 「ほー。そうかそうか。それは素晴らしいことだな。」 彼の顔がこれ以上ないくらいニヤついていた。 「あの?ちゃんとわかってくれましたか?」 「わかったから心配するな。」 だからもうしないで・・・ そう言おうとしたら予鈴が鳴ってしまった。 「ほら、美夜子。 早くしないと授業が始まってしまうぞ。」 彼が上機嫌で廊下を歩く。 今夜は彼の部屋に来るように言われたけれど、彼はわかったと言っていたし、大丈夫・・・なはず・・・
おしまいです。 読みづらかったらごめんなさいー 皆さんの作品楽しみにしております。
続きだ! 彼可愛いな〜w 今夜に期待
じわじわニヤニヤしちゃうシリーズだなあw GJっす!
GJ!! 何だこの萌え設定は(*´д`*)
GJ 数年前に未完のまま完全停止してるが Pure Innocenceってのが女性向け鴨試練 気になる奴は検索してみ。確か著者が葵さん
66 :
名無しさん@ピンキー :2008/11/20(木) 21:36:13 ID:8ekQv8qR
GJ!愛されてるなぁw 新しい友達が彼のことを好きっぽくていたたまれない‥切ない片思いの予感(´・ω・`) それと、さっきなんとなく過去ログ読み返したら黒澤くん熱が再発した 作者さん、続きはもう書かないのかな? 密かに期待してます
>>61 飄々としていてマイぺースな彼氏がいいね〜
私もこういうじわじわニヤニヤ系大好きです。
前スレ最後の方の話題にでていたヘタレ系も好きだ。
あと虚弱系あるいは中性系な男の子とぷくぷく健康優良児な女の子とか……
時々他スレでツボヒットなssを発見するのでこの板の定期的なチェックが
やめられない……。
またまた保守がてら失礼します。
69 :
君の笑顔 :2008/11/21(金) 19:41:14 ID:FDuzlklh
・綺麗すぎて近寄れない ・美人だけど冷たそう ・常に落ち着いていて隙がない ・蔑んだ目で見られて罵られたい 他諸々 多少おかしな点はあるがこれらが他人から見た彼女の印象。 目の前で真剣に鏡を見つめている女の印象。 確かに彼女は綺麗だ。 いつも背筋は伸びていて涼しげな顔立ちは見る者に緊張感を与える。 道を歩けば誰もが振り向く。 彼女の魅力は外見じゃない。 と言いたいところだが俺も一目惚れしたようなものだからな・・・ 今日はせっかく部屋に呼んだのにずっと鏡と向き合っている。 面白くなくて頬を引っ張ると睨まれた。・・・面白い。 「ほーいひろーはん」 「なんだ?」 「はらひれふらはい」 「離してください。か?」 こくりと頷いたので離してやる。 「珍しく鏡なんて見つめて、何かあったのか?」 少し考え込んでしまったので彼女の髪を三つ編して遊ぶ。 しばらく待って言わなかったら押し倒してしまおうと思ったところで彼女が口を開いた。 「今日は人生で初めてお・・・お友達が出来ました」 お友達。という言葉に少し照れているらしい。 「あぁ、あの昼に一緒にいた?」 「えぇ。それで部活見学に連れて行ってもらったんですけど・・・ 初めて話す人も何人もいました」 「男か?」 「いえ、違いますが・・・こわいと・・・」 「あ?」 「恐そうな人だと思ってたと言われました。 なので笑顔の練習をしようかと・・・」 「お前はたまに変なことをやりだすな」 「あなたは学校であれだけ爽やかな青年風にしているのですからすごいですね 家ではこんな・・・なんでもありません」 「今失礼なことを言おうとしたな?まぁいい。付き合ってやる」 今夜は彼女に色々したかったが、一緒に過ごす時間は何をしていても楽しい。たとえ他人から見たらくだらない内容でも。
ベッドの上で向き合って座る。 「まずは表情だけでも作ってみろ」 「はい」 よし。と意気込んで、ギギギ・・・と音がしそうな程・・・ 「い、いい!わかったからもういいっ!」 「はぁ、難しい・・・」 「あーなんだっけなー 俺もあんまテレビ見ないしな。 確か・・・そうだ、俺イケメン!」 「・・・そうですね」 「ちょっと待て。これは俺へのダメージが・・・ かなり恥ずかしいな・・・」 甘いものを食べさせたり色々試している内にだいぶ時間がたった。 隣で目を擦る彼女。眠くなると仕草が子供っぽくなる。 部屋に戻ると言い出すだろうか? まだ・・・まだ離れたくはない。 「そういえば、これはどうだ?」 服越しにわき腹をくすぐる。 「あの・・・ちょっと・・・」 困ったような顔をして身をよじる彼女。 「これは昔から苦手で・・・ひゃぁぁ」 抵抗する両手を捕まえて密着する。 「くすぐったい?」 耳元で囁いて軽く息を吹きかける。 「んっ耳はやめっ・・・」 軽く甘噛みをすると彼女が震えた。 「くふぐっはい?」 「あっ・・・う・・・くぅぅ・・・」 触れ合うのは好きなのにこういう感覚にはまだ慣れないらしい。 ずりずりと後ろに下がろうとするので体重をかける。 「ちょ・・・はなしっ・・・ってきゃぁ!!」 「おっと」
ベッドから落ちそうになった彼女を支え、そのまま二人して仰向けに寝転ぶ。 「すまんな。調子に乗りすぎた」 「いえ、ご協力ありがとうございました。」 息を整えてから彼女が呟く。 「私・・・才能ないんでしょうか?」 「なんの?」 「だから・・・笑う・・・」 「笑う才能ってなんだよ」 思わずこちらが笑ってしまった。 頬を摺り寄せてくる彼女。 よしよしと頭を撫でてやるとじっと目を閉じる。 甘えベタで人に頼ろうとしない彼女のこんな姿を見れるのは自分だけだ。 そう思うと不思議な気持ちになる。 ずっとこの安心した顔を見ていたいような。 困らせて、泣かせてしまいたくなるような。 「おい、美夜子」 「なんですか?総一郎さん」 「そりゃもっと笑ってくれたら嬉しいが・・・ 俺はお前がどんな仏頂面だって愛してるからな」 ゆっくりと身を起こした彼女に思わず見とれる。 満面の笑みとまではいかないが、とても優しくて柔らかい笑顔。 「はい。私も愛しています・・・」 可愛い、すごく可愛い。好きだ。大好きだ。愛してる。 「あの、総一郎さんなぜ服を脱ぐんですか?」 「野暮なことを聞くな」 「ちょっとこっち来ないでください!」 「俺のこと愛してるんだろう?」 「この状態でその台詞は最低な・・・ひっ・・・あっ・・・んむぅ・・・」 結局この日も痛がるので断念したが、彼女が一緒にいてくれる。それだけで満足できた気がした。 決してその際の彼女の一言に傷ついてなんかいない。・・・傷ついてなんか。
おしまいです。 次こそはどえろであひあひな内容にしたい! みやこにずっこずっこにそーにゅーしたい!! ・・・お邪魔しました。
うほほほ、GJでしたw >次こそは そーいちろーさんの心の叫びだなw
甘いな〜GJ!!
保管庫の管理人様へ いつもお世話になっております。 素早いお仕事ぷりお疲れ様です。 先日保管庫にうかがった際に気付いたことがあり、管理人様にお願いしたいことが。 収録作品のタイトルなんですが、「はじめての彼(仮)」の(仮)部分が 抜けてしまっているようです。 前スレのログを保存していないため、カッコ部分が全角か半角かは不明なのですが、 どなたかフォローをよろしくお願いします。 作品中にも仮だからと念を入れる部分があり、作者様も拘ってつけられていると思われます。 是非とも訂正をよろしくお願いします。
>>69 Gj!!
総一郎さんいいなぁ〜続き楽しみにしてます
77 :
名無しさん@ピンキー :2008/11/24(月) 00:24:58 ID:rQa8NOF2
黒澤くんに会いたいなぁ・・・
黒澤くんと繭たんを楽しみに待ってるよ!
>>65 ググって読んできた。ヒロインの心理描写がうまくて
読み応えあった。このスレ好きの人ならお薦めかも。
更新止まってるのが残念。
投下を待つ間の暇潰し雑談でも。 皆は普段どんなスレにいる? 私は最近オリジナル系のスレを色々回っているんだけど、 秀逸な恋愛小説にあたることが多くて、BBSPINKはさすがだなと感心する。 夕べはたまたま行ったスレのログに読み物として非常に面白い話があって、 幸せな気分で眠りについた。 近未来SFなんだけどね。非常に良かった。 ここは、商業ベースじゃないからか、抜き目的じゃない作品もあるし、エロなしもあるし。 恋愛ハウツーのあざとさがなくてホント面白い。 小ネタなんかも面白いし好き。 もちろん玉石混淆なんだけど、そういうのも含めて、色々巡るのが楽しい。
お姫さま・主従(男女とも)・新婚……かな。 ここへの投下後、スレ違いの展開になった続編を書く為に 個人サイトを作った人もいるのでチェックが欠かせない。
お姫様 主従 愛レイプ ヒミツの花園 かな ヒミツの花園は、ドラマも含めてマジお勧めします。
ああ、私も同じだw>お姫さま、主従 あと女兵士とかも。 蛇姫さまにはリアルタイムでwktkしたものだった。 (ああいうファムファタル系って意外とありそうでないんで) メイドさんも主従に通じるものがあって、なかなかマイツボヒット率高い。 倉庫のシチュ系の部屋の保管庫はありがたい。あそこは宝の山だ。
お姫様や主従読んだことがないわ。 今度読んでみる。 私は、ツンデレ、ヤンデレ、純愛、幼馴染みとか。 洗濯機スレとかのネタものも好き。
お姫様、主従、女兵士、年の差、愛レイプ、新婚、純愛、猫耳少女、悪魔と天使、人外×人間 が定期巡回スレかな。一部趣味が混ざってるがw 男装少女は保管庫にいい作品があるよ。ナサの人のとか土曜日の〜とか
愛レイプ、依存 気になって主従スレと悪魔と天使スレを見てみた ツボな作品があって萌えたwありがとう
上の面々も上げているが、自分はファンタジー好きってのもあって 姫、女兵士が良作多くて好きだ。 アリューシアとグルドフのシリーズはオススメ。 読んでない人いたら読んでほしいな。
幼馴染み・気が強い・おんなのこ・腹黒・仮面ライダー・戦隊・ビッチ・愛レイプ・ぬらり・ダブアー・ドラクエ・ハガレン あれ?シチュ系よりパロの方が多いぞ でも、この板にはまるきっかけは幼馴染み
総一郎と美夜子で長いので 前編 みたいな感じで・・・ 読みづらいしエロなし部分なので申し訳ないです
91 :
雨の夢 :2008/11/26(水) 22:30:21 ID:Mv+GasMF
総一郎さんのいない4日目の朝。 曇り。 彼は現在、連休を利用した部活の合宿で家を空けている。 毎年かなりの山奥に行くらしく電話も出来ないらしい。 溜息をつく、自分に対しての。 離れ離れになる前日は愛を確かめ合うものだと聞いた。 こんな日まで彼に我慢させるのは申し訳ない。 だから絶対に「あなたなんか嫌いです」なんて言わないと決めていた。 なのに、なのに なぜあんなことを言ってしまったんだろう…… ──こわい! 自分も驚いた、彼もショックを受けているようだった。 傷つけてしまっただろうか…… 彼が私のような無愛想な女のどこを気に入ったのかはわからないが婚約者として家に置いてくれている。 こちらが遠慮するくらいに甘やかそうとしてくれる。 一緒にいてくれる。 優しく抱きしめてくれる。 私は幸せだ。とても恵まれている。 だけど正直嫌われたらそれまでだとも思っている。 そうなったら出て行こうとも決めている。 あの温かい両腕に抱かれることが二度となくても。 彼には本当に好きな人と一緒になって欲しい、素敵な人もたくさんいるはず。 泣き叫んで縋りついたって人の心は動かない事だってある。 ……私、落ち込んでる? あーだこーだ考えたって仕方がない! アルバイトの前に図書館で勉強でもしよう。 ピシャリと頬を叩いて気合を入れた。
5日目。 総一郎さんが帰ってくる日。 天気予報の通り朝は雨。 家政婦さんもお休みなので家のことをする。 今日はなんの予定もない。 キッチンとお風呂の掃除、洗濯は終わった。 自分の部屋の掃除も…普段から散らかしているわけでもないのですぐに終わってしまった。 この家は広すぎるので一人で掃除しても絶対に終わらない。 自分の使った範囲だけした。 勉強でもしようと机に向かうが、何故か集中出来ない。 雨の中出かける気にもならない。 雨音だけが響く。 こういう時に自分には何の趣味も無いと気付く。 あっても読書くらいか。 手元にあった本をパラパラと捲る。もう内容は全て覚えてしまった。 「お茶でも飲もう……」 時計を見るとちょうどお昼。 彼が帰ってくるまではまだ時間がある。 「……嫌われてたらどうしよう」 そうだったら出ていこうと決めているはずなのに、なんだか胸の辺りがざわざわする。 落ち着かない。 皆こういう気持ちになったりするのだろうか? 誰かに相談したりするのだろうか? でも誰に? 「そうだ、姉さん!」 姉さんは私と違って人の気持ちのよくわかる人だ。 きっとこんなわけのわからない気持ち吹き飛ばしてくれる! あ… せっかくの連休だしお義兄さんと出かけているか……温泉に行きたいとか言っていたし。 受話器に伸ばしかけた手を止める。 昨年結婚したばかりの姉の邪魔はしたくはない。 祖父母が亡くなってからずっと私の面倒を見てくれた姉。 今度は自分の幸せのことだけを考えて欲しい。
この広い屋敷を探検しようとも思ったがやはり人様の家なのでそんな失礼なことは出来ない。 大体こんな赤の他人を一人家に残して無用心だ。ここの家の人は皆おおらかすぎではないだろうか? 長い廊下… この家ってこんなに静かだったっけ…… 午後には止むらしい雨の音だけがやけに大きく聞こえる。 気がつけば彼の部屋の前に立っていた。 いつでも好きな時に来いとは言われているけど、本人のいない時に入るのは初めてだ。 もちろん彼はいない。 ベッドに上がる。 冷たいシーツの感触しかしない。 頬を寄せても彼の匂いはしない。 「……ッ…」 また胸がざわざわする。 落ち着かない。落ち着かない。落ち着かない。 なんなんだろうか、この気持ちは。 なんていうんだろう… なんて……
夢 夢だ 幼い頃から見る、彼と出会ってからは見ることのなかった夢 私は今眠ってしまっている 外は雨 窓際で泣いている女が一人 ずっと、ずっと、泣いている女が一人 記憶はないけれど私の母だろうか? 一度だけ、いつも泣いているような人だったと聞いた ……泣いてたってどうしようもないのに 子供の私はいつもただ見ていることしか出来ないから今回もまたそうだろう しばらく立ち尽くしていると気づく 総一郎さんが帰ってくるから起きなきゃ そう思うと初めて足が動いた 近づいて声を掛ける あの 俯いていてまだ顔は見えない わたしだいじなようがあるんです ゆっくりと顔を上げる だからおきなければいけないんです 息が止まるかと思った この人は私だ 泣いていたのは私 ずっとずっと泣いていたのは私──‥… 気がつけば駅に向かって走っていた。 私何やっているんだろう。 家で待っていればいいのに。 大人しく待っていればちゃんと帰ってきてくれるのに。 それでも足が止まらない。 自分でも気持ちが抑えきれない。 会いたい……会いたい。 今すぐ会いたい! 総一郎さんに会いたい!!
雨上がりで人も疎らな駅。 「買い物にでも行ったか?」 家に電話したのに美夜子は出なかった。 いいかげん携帯くらい持って欲しい。 早く帰ろう、と重い荷物を抱えなおす。 「そういちろうさ…へぶっ」 彼女に呼ばれた気がした。 へぶ? 振り返ると水溜りに一人の女が転んでいる。 美夜子だ。 「おい!美夜子!大丈夫か!?」 「ごべんなざいー…」 なんとか顔を上げる彼女に手を貸す。 「怪我はないか? 家で待っていてくれても良かったの…に……」 つい固まってしまった。 彼女の目から涙。 ぽろぽろと零れる大粒の涙。 「うぐっ…私、早く会いたくて……総一郎さんに会いたくてぇ……」 頭も服も転んでびしょ濡れ。子供みたいに泣いている。 こんな彼女は初めてだ。彼女の泣き顔なんて初めてだ。 「美夜子」 胸に愛しい気持ちが広がる。 「俺も、お前に早く会いたかったよ」 手を繋いで歩く。 「帰ったらすぐ風呂入れよ」 「…ぐすっ…はい」 「まだ泣いてるのか?」 「っ…なんだか涙が止まらなくて…ごめんなさい……」 「ははっかわいーかわいー。お、見てみろ美夜子」 澄んだ空気。 二人で見る雨上がりの虹はとても綺麗だった。
とりあえずここまでです。 ちゃんとエロします。 ここさえ乗り切ればあとは総一郎が好き勝手にやってくれるはず・・・ お邪魔しましたー
ドジっ子美夜タソかわいいな 後編、総さんガバス!w
後半楽しみに、正座待機
後半はまだか
>81 マリオキャラで, 愛あるレイプ, 擬物化 マリオキャラスレはエロでない投稿のほうが住人の支持を得たり、奥が深い
>>88 まとめて読んできた!!
ツボすぎて萌えたよ〜おしえてくれてありがとう(*´д`*)
私のツボ作品は メイドスレ保管庫の小雪シリーズと 夫婦スレ保管庫の大正政略結婚もの、大樹と穂波シリーズ 年の差スレ保管庫の総一郎と茜シリーズだな おんなのこがかわいいのが好きだ
遅くなりましたが総一郎と美夜子 雨の夢の後編です わけるほど長くなーいw このグズ!のろま!
長い長い口付け。 うっとりしていると軽く唇を噛まれる。 「あの、お願いが……」 「何?」 「さっさと挿入してください」 「……他に言い方はないのか」 彼の部屋のベッドの上。 ほとんど下着一枚の状態にされながらしがみつく。 離れるのがいやだ。 「他の表現を知らないもので、でも早くして」 「そんなに求められて嬉しいが、いきなりなんて無理だ」 「あなたが?」 「ばか、お前がだよ」 「ひぁっ」 胸の先端を摘まれる。 そのまま離してくれないまま話が進む。 「毎回痛い思いをしているのはお前だろう」 「うっ…んんっ!それはっそうですけど」 摘んだままのそこに彼が唇を寄せる。 ゆっくりと舐め上げられて吸われる。 「くっうぅぅ」 「だからこうして慣らさないとダメだろ。な?」 そのまま舌を這わせようとする彼の頭を掴んで止める。 「……おい」 「慣らさなくてもいいですから」 「いやだね。 久しぶりのお前をじっくり可愛がりたい」 くすぐったいのとか、変な感じがするのはまだついていけない。 ぴったり寄り添っていたい。抱きしめあっていたい。この人で満たされたい。 今日の胸がざわざわした感じ。 あれを思い出すと不安な気持ちになる。 これはきっと彼と繋がることが出来れば忘れてしまうに違いない。 だから早く忘れさせて欲しい。 この感じを上手く表現できない自分がもどかしい。 「あの、私……」 思ったままを口に出してみればいいのか? 「はやく総一郎さんでいっぱいになりたいの」
あれ? 彼が手で自分の顔を覆ってしまった。 失敗した?嫌な気分にさせた? 不安になり手を伸ばすと、指を絡めて握られた。 「……俺はお前が好きなんだよ」 知っている。 「痛い思いをさせたくない。傷つけたくない」 目が合う。 めずらしく困ったような。 「あんまり可愛いことを言わないでくれ……」 にゅち… 思わず腰が引けてしまう、でも逃げられない。 くちっ… 彼の首に腕を回し荒い息を繰り返す。 下着を下ろされて彼の指を感じる。 入り口をしばらく撫でられるとすごい、お、音が。 「まだ…っ…するの?これ」 「まだする。痛い?」 「いたくはっないですけど……ひあぁっ!」 一番敏感なところに指が触れた。 「それだめですっ……ッ!」 ぬるぬるを塗りつけられる。 体が震えてしまう。 なんとか耐えていると彼が見つめてくる。 「そんなにだめ?ここ」 こくこくと頷くのにやめてくれない。 指の腹でぐちぐちと執拗に撫でられて熱くなってくる。 「…ッ……」 「本当は舐めたいけど」 強めに指を押し付けられ、そのままゆっくりと動かされる。 「……くっぅぅ……」 「お前がダメだって言うから我慢してるんだぞ」 丁寧にいじられてしまって目の前がちかちかする。 「……ふっ…あっ……」 「俺の目、見て」 「あッ…あぁぁっ……んん──ッ!!」
どれだけ爪立ててもいいから。 そう言われ、彼の腕を必死に掴む。 裂けそうな痛みに脂汗。 深呼吸をしようとするが、上手くできない。 「ふっはっ…はいったぁ?」 「もう少しだ。がんばれ美夜子」 「がんばりまふっ!」 噛んでしまったけどそんなこと気にしていられない。 背に手を回し、しがみつく。 痛いしつらいし泣きそうだけど、一人じゃない。 この人と、総一郎さんといっしょだ。 「も、いっきにどうぞっ!」 「美夜子、愛してるよ」 唇を塞がれ、彼がぐい、とさらに。 ぎっ!ぎゃー…… 世の女性たちはすごい。 痛みに耐えている最中そんなことが頭に浮かんだ。 「はぁっ…はぁっ……」 「頑張ってくれてありがとうな」 涙を拭われる。 自分の中に感じる彼の存在。 やっと、やっとこうなれた。 「わたし……しあわせです……」 「俺も幸せだ」 いっぱいだ。心も体も総一郎さんでいっぱい。 いい気持ち。なんて、なんていい気持ちなんだろう。
しばらく抱きしめあったり、軽いキスを繰り返す。 「少しは楽になったか?」 「もうだいぶ……」 ちゃんと入ればこの行為は成功のはず。 もう離れてしまうのだろうか? でもその前にこの満たされた気持ちを少しでも伝えたい。 ちゃんと伝えよう。 彼の手を自分の頬に寄せる。 「総一郎さん」 「ん?」 いつも自信満々で意地悪で、腹の立つときもあるけれど。 甘く優しく撫でてくれる彼の手に唇を寄せる。 「あなたが好き、大好き……」 ちゃんと伝わった、かな? 彼が顔を首元に埋めたから少しくすぐったい。 「みや……」 熱っぽい声で名前を呼ばれた。 彼の瞳が揺らいでいる。 腰をしっかりと抱えられて撫でられる。 「すまん。すぐ終わらせるからちょっと我慢してくれ」 「え?え?そういちろうさん!?」 突然動かされて甘いような痺れで混乱する。 そこから先はよく覚えていない。 なんかぐちゅぐちゅいってる あついあついあつい へんになっちゃう へんにっ そういちろうさん そういちろうさん たすけて あっ あっ うあぁっ もうっ やだっ やだっ やだぁ きつく抱きしめられわけのわからない感覚の中意識を失った。
外は真っ暗。もう夜中だろうか。 「私いつの間にパジャマを?」 ちゃんと自分のものを着ているし、汗でべたついた感じもしない。 寝起きの頭で考える、さっきまでの出来事は夢だった? でも隣には彼が眠っているし体がだるい。 不思議に思っていると彼が寝返りをうつ。 「あ…」 背中や腕にひっかいたような傷。 間違いなく自分がつけた、夢ではない証拠。 そっと触れる。 そうか、私は総一郎さんに抱かれたんだ。 安らかな、満たされたような気持ちなんだけ…ど…… ん? なんだか心臓がバクバクしてきたっ あれ?あれ? 顔がものすごく熱いっ 彼と一緒に居ると楽しい、触れ合うと安心する。愛してる。と今までは! また何か別の…べべべ別の何かが! 頭がくらくらする。ドキドキしてドキドキする!ってわーっ!? なにこれ?なんなのこれ!? 彼の顔がまともに見れなくなって枕におもいっきり顔を埋める。 落ち着こう!深呼吸、しんこきゅ… 「ん…みやこぉ……」 彼が寝ぼけて抱きついてくる。うわわっお願い今はくっつかないでぇ! 総一郎さんといると新しい感情、今まで気づけなかった自分に出会うことがある。 彼だけに抱く甘くとろけるような安心感、安堵感。 会えなくて寂しいという気持ち。 会えてとても嬉しいという気持ち。 そしてこれは?これはなに? 「とっとりあえず寝ようっ!そうしよう!!」 彼の腕を引き剥がし、朝になれば笑顔でおはようを言えると信じてぎゅっと瞼を閉じた。
雨の夢おしまいです。 性交が成功・・・なんてね、ハハ 寒くなってまいりました、皆さん風邪などにはお気をつけてー 女兵士、主従、新婚、年の差とか好きです。げへへ
>>110 おっと職人さん降臨に気付かなかったGJ!!
どうかこのまま終わらずに…この先の2人も読みたいです。
ちなみに自分は姫スレのオーギュスト&マリー、男装スレの土曜日の…シリーズが大好きです
>110 GJ、GJ!! ぜひぜひこの先の2人も書いてください。 いちゃ甘好きだから新婚、年の差スレ常駐だったんだが、ここ見て姫スレにも触手をのばしてみた。 エレノール&アラン、姫スレ8にのってた「いぬのおひめさま」でノックアウト。 がっぷり幸せですわー。
やっぱいちゃ甘系が好きな傾向が強いみたいなんだね。 触手とか羞恥とかクリ系よりも、やっぱ人対人が好まれるのかな。 私がこの板に居つくきっかけになったのは逸話や童話スレの沼神御殿、 姫&男装少女スレのイヴァン&ナタリー、シスタースレの灰色の塔。 地の文だけでもがっつり読ませる。
>>110 gj 急かしてゴメンよ。これからも美夜子たんをいっぱいいっぱいしあわせにしてやっておくれ
クリスレも読んでるよ。 マリクリさんとか面白かったし。 今は改変コピペが好き。
肝心のレスを忘れていた。書き手さん申し訳ない。 無事結ばれてよかった。GJ!! 甘い雰囲気が良かった!投下お疲れ様でした。 どんどん開花していく様も読みたいな。 楽しみに待っています。
スレが「イイわ」で停滞してる〜!! 全職人さんに申しあげる。 「お願い……感じるお話がもっと欲しいのぉおおっっ!!」
冬はあまり好きではないけど クリスマスにサンタさん、ひめはじめ、バレンタインでチョコプレイ・・・ 肌寒いこの季節には夢がいっぱい詰まってますな!
男の嫉妬って萌えるよね
(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン
123 :
名無しさん@ピンキー :2008/12/10(水) 21:52:49 ID:pnq4t20i
嫉妬心から犯すように愛されるプレイや、嫉妬心から泣きそうになりながら甘えられて愛を捧げてくるプレイなどの内容が含まれる話なんて読んだらもう ほんと子宮締め付けられます
触手も愛レイプもスレあるぞ しかし触手は男か数字向けでないか
片思いor両思いで 誤解→嫉妬→暴走 コンボが激しく萌える。
>125 黒澤君ですねわかります
黒澤くん、続きを脳内妄想するも、全然進行しない…
>125 愛レイプスレの内容そのもの
繭たんにあいたい
>>127 ただでさえ自己完結しちゃうタイプなのに、
繭サイドみたいに唆す人が青山君以外いなかったってのも問題だな
結局黒澤くんの背後関係自体は明らかになってないから、
このままヤンデレ化されると永遠に謎になりそうで困る
ヤンデレか。 眼鏡くんで男前、お金持ち。ヤンデレで彼女にぞっこん。 男性向け萌え要素を女性向け転換されていて、そこら辺が上手いのかな。
黒澤くん待ちの中、繭タン不足解消には至りませんが勢いによって投下 自分も書きながら待っております。
さっきから、あたしの周りにはやたらと男が集まっている。若いのからそうでないの、髪の茶色い のや薄いの、いい男やらそうでないのまで色々あってまあよりどりみどりですこと! 人生で一度はモテてモテて仕方ない時期があるというが、まさに今があたしにとってそうなんだろーか? だったらあんまし嬉しくないんだが。 だってその理由は実に単純。 男の数に反して女の子が少ないから。 でもってあたしがどう見ても一番若いから。 何よりもこの人たちみんなに共通する理由、それは。 ――お嫁さんが欲しいから! 皆さん必死なんですなぁ……。でなきゃあたしがこんなにモテるわきゃないっての。 ふられた事も無ければふった事もございません。 とりあえず、 「あの、実苗(みなえ)さん僕とお話してくださいっ」 なんて差し出された手をじっと眺めてはその顔を見る気にもなれず(失礼極まりない、ゴメンナサイ) とりあえず肩に掛かる髪を払っていた手を誰かにぐい!と掴まれた。 「へっ!?」 何!?と言う間もなく椅子から引っ張られるように立ち上がる(立たされる?)と、もの凄い力と 速さで部屋の外へ連れ出された。 「何してんだおまえはーっ!?」 でかい声。 「アナタと同じこと」 負けずに言い返す。 「はっ?……あほかっ!お前はまだ18だろうが!!」 「そうよ。何か問題でも?」 バッグの中から折り畳まれた紙を出して目の前に広げて突きつける。 『参加資格:18歳以上の独身男女ならどなたでも』 それを見て相手は肩を落として「はあ〜」と呆れたように、大げさに溜め息をついた。 「何考えてんだ……。お前、これが何だかわかってんのか?まだ高校生だろうが!!就職も決まったばっか なんだろ?第一ここは俺みたいに焦ってる奴がだな」 「……焦っちゃ悪い?」 「はい?」 「あたしが焦っちゃ悪いっての!?」 突き出した紙を思いっきり丸めて投げつけた。 「おい?」 「誰のせいだと思ってんのよ!?――大ちゃんが悪いんじゃない!!」 扉の陰から何事かとこっそり数人が覗いている。 目の前の大ちゃんがばつが悪そうに突っ立ってても、腹立たしいのと恥ずかしいのとで涙が止まらなかった。
* * * 「お見合いパーティー!?なんでっ!」 畑の真ん中でかかしの手入れをしている奴の前で、あたしは強い風に必死でスカートを抑えながら 詰め寄っていた。 「何でって……そりゃ結婚相手探すためだよ」 「まだ23じゃん!!」 「都会じゃそうかもしんないけどな、ここらじゃこういう機会でもなきゃ、相手確保できないだろ? 数少ないチャンスなんだから」 「だからって……」 『大ちゃん』こと大地(だいち)はあたし『ミナ』こと実苗の5歳上の幼なじみの兄ちゃんだ。この 春県外の農科大学を卒業して帰郷し、農家の跡を継いだ。出て行く若者が多い中、過疎化の進む地方町 には非常に稀で貴重な存在である。そして親孝行だとも思う。 がしかし! 「そんなに結婚したいの?」 「今からぼちぼち探さなきゃ、農家の嫁なんかそうそう見つかんないだろ?ただでさえ田舎なんだから。 早く婆ちゃん安心さしてやんねえとなー」 確かに、嫁不足は深刻だ。ひ孫の顔を見せてやりたい気持ちもわかる。わかるけどさぁ……。 「やだ」 「ミナ?」 「嫌だ!やめてよ……やめようよそんなの。変だよ、お嫁さんが欲しいから恋愛するの?好きだから 結婚するんじゃないの?」 「出会わなきゃ好きにだってなれないだろー?」 「だ、大ちゃんって割と男前なんだし、そのうち好きになってくれる人だって」 「どこにいんだよ?なかなか見つかんないよー、そんなうまい話なんてそうそうないって。いたら 会ってみたいね」 わかんないかなぁ、とか、ミナはまだガキンチョだからとか小声でぶつぶつ呟いてるけど、聞こえて ますから。あたしの地獄耳を舐めるんじゃねえ! 「……いたらどうする?」 「何が」 「大ちゃんが好きってコがもしいたら行かない?」 「相手による」 「……じゃあご覧下さい」 はあ?とジーンズの汚れをパンパンと叩きながらキョロキョロして、それからゆっくりとあたしを 凝視したまま固まった。 「……えっ。へえぇぇっ!?」 セーラー服が埃にまみれてめくれ上がりそうになるのも忘れて、あたしは目の前で半笑いに引きつった アホで鈍感な年上男をずっと涙目で睨み続けた。
* * * 「……冗談だと思ってたんだよ」 3日前の事を思い出しながら彼はハンドルを握っていた。 「あんな事冗談で言うわけないじゃん、バカ!あたしが今までその手のギャグでふざけたりした事あった? ねえっ!!」 「ない。だからびっくりしたんじゃん」 このオトコ、それに対して 『ママゴトでもしたいのか?はいはいまた暇な時にな。兄ちゃんは忙しいんだよー』 あたしにとっては一大決心だったのに!! 「う、生まれてはじ、初めて告ったのに……最低っ」 「ごめん」 「……それって返事なの?」 一生ぶんの勇気を使い果たした気持ちでいたのに、もう本当に泣くしかないあたし。 「いや、そのごめんじゃなく……まあいいや」 じゃあ何?と聞きかけて思いとどまった。今更だけど、ハッキリとその口からあたしに対する答えを 耳にするのが怖いと思ってしまったから。 拒絶されたら、もうこれまでのように軽口叩いていられなくなる。それどころか、物陰から星○子 よろしくまた性懲りもなく行くであろう集いででも見つけた嫁とやらを恨めしそうに眺めねばならない。 ……あ、何だか本っ当に取り返しのつかない事をしてしまった気が。 もう今すぐこやつの頭をぶん殴って記憶を消してしまいたい。もしくは畑の隅でも奥深く穴掘って あの瞬間を埋めてしまいたい。 ……勢いだけで突っ走った若さに反省。 「で、俺の事好き?」 「ひゃいっ!?」 唐突に何を言い出すか。今水飲んでたら確実に噴いてる。 「言ったよな?」 「……う」 渇きかけた涙を拭う振りしながら頷いた。顔見るのが怖かったから、そうしてごまかすしかなかった。 「じゃあいいよな」 何が?と聞く前にハンドルがいきなり切られ、ぽかんとしてるうちに車がヒラッヒラのノレンを潜って 薄暗い駐車場に止められた。 「どうする?」 「どうって……」 ここって、あの、その、えっ!? 「俺とそういうコトできるのか、って事」
つまりその、毎度お馴染みラブホとかいう……。 そういう所でやる事は一つ。 「意味、わかるよな?」 「うん」 「俺の事が好きって事は付き合う気がある、付き合ったらそんなコトやあんなコトするって事だぞ?」 「……嫌だって言うとどうなんの?」 恐る恐る窺うと、彼はちょっと困ったような顔をして目を逸らした。 「……また他の相手探すかなぁ……えっ?おいっ!?」 聞くなりあたしは思いっ切り車のドアを開けて駐車場を走り抜けた。 扉をくぐるとケバケバしい装飾の部屋がバーッと並んだパネルが目に入った。 戸惑ってる暇はない。ええいっ!と思い切って適当にボタンを押そうと手を伸ばしたその時――、 ガッ!と腕を掴まれてそれを阻止された。 「わかった、俺が悪かった!だからやめろ、ミナ、な?」 「なっ、なんで止めんの!?……やんないの?」 「いや、やりたいけど」 んじゃなんで止めるのかと思いながら、真っ赤っかで困ったような戸惑ったような顔を見上げる。 「ごめん。俺、ミナの事試したんだ。正直そこまで想ってくれてるなんて思わなかった。だから泣くな。 もうよくわかったからさ」 「……冗談じゃないもん。嘘じゃないもん」 「うん、わかった。だからとりあえずうち帰ろうぜ?な?」 武骨な指先でまだうっすら残る涙を拭われて、その温もりに今度はちょっと違う意味で泣きたくなった。 「じゃ、信じてくれる?」 「うん」 「他の相手とか言わない?やんない?」 「うん、言わないし、やりたいとか思ってない」 でも、いいよ、って思い切って言ったのに。 「いや、ヤる気はあるが金がない」 「はぁ!?」 まさかそれが本音かよ……。 あたしの冷たい視線に気付いたのか、肩をすくめて手を引きながら車へと戻っていった。
「腹減ってない?」 「あ、そう言えば」 何事も無かったかのように車はコンビニに向かう。 「何か買ってってうちで食うか、奢るから。……スミマセンね貧乏で」 「いーえ、お気になさらずに」 そう言えば昼食込みだったんだ。 『痴話喧嘩ならよそでやって下さい!』 ってつまみ出されたんだよなー。 確かあのパーティーって女の子は無料だけど、男の人は会費がいったはず……。 って、もしうまい事いってその後でどっか……なんてなったらどうするつもりだったんだろ? ……考え過ぎか。ていうか想像したくもないわ!多分なーんも考えてなかったんだろうな。 惚れた弱みを差し引いても、大ちゃんは結構かっこいい部類に入るんではないかと思う。なのに あんまり色っぽい話を聞かないのはやはり何かが足りないのだろう。ツメが甘いのだろうか。 「うわっ、しまった!間違って冷た〜いコーヒーを買ってしまったあぁ〜orz」 「えっ!?中で買えばいいのに何で自販機で買うの」 「あ、そうか!温かいのが欲しかったのに……」 わかった。バカだからだ、多分。 * * * 大ちゃんの部屋は離れにある。姉2人の3姉弟の末っ子で跡取りともなればこその待遇だろうか。 逆にまだ小学生の弟と妹のいる長女のあたしから見れば、何かと我慢の多い身なので羨ましい限り。 互いにそういう環境のせいだからか、あたし達は仲が良かった。甘えられるお兄ちゃんが欲しかった あたしは遊んでくれる大ちゃんが大好きだったし、末っ子で下が欲しかった大ちゃんはそんなあたしを 弟達を含めて面倒見てくれた。 だが、彼が高校受験の頃には忙しさもあり、またうちの両親が年頃の男の子とベタベタするのを 快く思わなくなったために、ここに入り込んだりする事は無くなってしまった。 だから、本当に久しぶりにこの部屋に入った事になる。母屋からも表通りからも少し離れて建って いるこの場所では、少々の事があっても多分外には漏れないと思う。 そんな空間であたし達は黙々とごはんを食べていた。大ちゃんが温め直した缶コーヒーを飲み干す と、あたしも同時に食べ終わったので互いにする事がなくなり、何となく手持ち無沙汰で気まずい 空気が流れた。
「なあ、その服」 「あ、これ姉ちゃんに貰った」 「あーやっぱり、どっかで見たと思ったわ」 大ちゃんのお姉ちゃん達はよく小さい頃からあたしにおさがりをくれた。その名残で、今でも時々 着なくなったのをくれる事があるのだ。 今日のワンピもそう。淡い水色で清楚な感じが気に入ってる。 「似合わない?」 「ううん。馬子にも衣……いでっ!?」 ムカついたからゴミの入った袋を投げてやったら、空き缶が当たったらしい。ざまーみろ! 「冗談だよ!可愛い、可愛いって」 「無理しなくていい!ばかっ!!大ちゃんだってスーツなんか着てたクセに」 「いや、まじで冗談」 普段着に着替えてゴロゴロしてた体を起こしてあたしの側に這ってくる。 「可愛い。ミナが子供に見えない」 「……本当?」 「ああ。ちゃんと大人に見える」 手があたしの頬に触れて、それから背中に回ってあっという間に躰が腕の中に包み込まれてしまった。 「大ちゃん……?」 「ちゃんと女に見える」 低く耳元で響く声に、いつものようにちゃらけた様子は全く無く。 「俺の……女になるか?」 心臓の音が、全て伝わってしまうのではと思うほどに高鳴った気がした。 耳元に熱い息が掛かり低い声がゆっくりと響く。 「もう兄ちゃんやめようと思う。やめたい」 きゅうっと背中の指に力がこもり、さっきより強く体が押し付けられたような気がした。もう既に あたし達には距離なんかないというのに。 「お前にとってただの男でありたい。……最初で、最後の」 すっとくっつけ合っていた頬が離れて、思わず目を閉じた。鼻と鼻が軽くぶつかる感触がして、唇 に柔らかな甘い濡れた温もりが重なる。 はじめてのくちづけは、缶コーヒーの味がした。 「ミナ」 唇が離れるともう一度抱き締められ、彼があたしの背中を覗き込むように確認しながらファスナー を下ろし、ブラのホックを探って外すとそのまま勢いよく押し倒される。 背中が床に付くと同時にまた唇は塞がれ、お腹まで一気に引き下ろされた服から露わになった胸に 手のひらが覆い被さる。 声をあげる間もなくいきなり押し込まれた舌、下着の上から強い力で揉まれた胸の刺激に背中を 反らして悶えた。
「だ……いちゃ……あぁっ……」 散々暴れてようやく抜かれた舌は、唾液で濡れたあたしの唇をそのままに耳たぶを噛み、首筋に 吸い付いたまま鎖骨へ這わされていく。 その間に持ち上げられたブラの下に潜り込んだ手が直接胸を掴み、強い力で揉みしだかれていた。 「いやぁっ……」 その勢いにびっくりして思わずあげた声に反応したのか、一瞬彼が顔を上げて目が合ってしまった。 だが、すぐにそれは剥き出しにされた胸の上におりて、乗っかっていた手のひらのかわりにそこに 埋められていく。 荒々しい息遣いだけが耳に届いて、そこにはもう応えてくれる『おにいちゃん』は存在してはいなかった。 「大ちゃん、大、ちゃ……っ」 まるで貪るように夢中で胸に吸い付くその髪をあたしも夢中になってかき抱きながら、必死にそれに 流されないよう堪えようとする。 「怖いよ……大ちゃん……」 震える声でやっとの思いで絞り出した声に彼の動きが止まった。 「ミナ」 あたしの上に跨ったままで顔を近づけてきて、キスされるのかと思わず目を瞑った。 だがそうはされずに体を覆うように被さり、耳元でぼそりと呟いた。 「嫌か?」 きゅっとその背に腕を回してしがみつく。汗と微かな埃っぽいトレーナーの匂いに、初めて直に 感じる男の体。 「俺とこういうことすんの、怖いか?」 ついさっきラブホで見せた威勢の良さはどこへやら、あたしはただ黙ってしがみつくしかできなく なってた。 「嫌いか?」 首をふる。 「……好き?」 頷く。 ぎゅーっと肩に乗せてきた手に力をこめて、軽くちゅっとキスを落としてくる。 「俺の事怖いって言ったよな?」 心なしか少しだけ寂しそうな顔をした気がした。 「だって、違うひとみたいなんだもん。いきなり、だったから……」 「そうなのか?」 また頷く。 「そりゃ恥ずかしいし、なんか、やっぱり怖いけど」 「それでも」 少しだけ体を起こしてあたしを見下ろしてきた顔は、いつものふざけたバカ男の面影はどこに置いて きたのか、獲物を狙う獣のような目つきに変わる。 「俺はお前を逃がしたくない」
体を起こして着ている物を脱ぎ捨てる。服の下から現れた締まった体を寝転がりながら眺めて、 この前それを見たのは一体いつの事だっただろうかと思い起こしていた。 確かあたしが中学ん時プール連れて行って貰った時だっけ?歳が離れてるから、姉ちゃん達としか お風呂に入ったりした事はなかった。 気が付くと体を起こされ手を引かれ、ベッドまで導かれる。 その間に逃げようとすればできたかもしれなかったのに、足元に落とされた水色の布地が目に入った 時には胸を覆うものも取られて、退くに退けない状態になってしまっていた。 「ちょっと待っ……やっ!?」 残る1枚をパンストごと引き下ろされ慌ててしゃがみ込んだ。あまりの恥ずかしさに目眩がしそうで 思わず目を瞑り、躰を丸めて俯く。 恥ずかしくて両腕は肩をぎゅっと抱いたままでしかいられなかったので、そのまま足首からあっさりと 下着は引き抜かれ、どうにも出来ないままに抱き上げられてベッドに寝かされてしまった。 どこにそんな力があるんだろうと不思議に思いながら、のし掛かってくる見慣れた男の顔を眺めて ため息をつく。 「……ん」 再び近づいてきた唇がそれを全て受け止めて、あたしは何も言うことができなくなった。 頬を挟んできた両の手のひらは、触れるだけのキスが徐々に舌を滑り込ませ激しい絡みに変わって いくとあたしの髪をくしゃくしゃにして首筋や鎖骨を撫で回しながら胸へと下りていった。 「やだ、大ちゃ……んっ!」 何か言おうとすればすぐに唇を塞がれ黙らされ、更に強く胸を揉みしだかれる。もう今やあたし達の 耳には互いの息遣いしか聞き取れるものがないようだった。 どう反応したらいいのかわからなくて、ただ胸に触れてくる手の熱や唇の感触にいちいちビクビク しながら次の手に怯えていた。 「……あっ」 指先で胸の先に尖ってきたものをぐりぐりと押し付けられ、勝手に声が出た。思わず見下ろすと、 あたしを見上げるように顔を向けてきた彼と目が合った。 「いやぁ……、あっ!」 慌てて顔を逸らしてみたもののその刺激からは逃れることができなくて、それどころか余計に追いかけて くる指の力に意志とは関係なくくぐもった声が漏れてしまう。
「あっ……あぁ」 嫌だ。 「いや、いや、いやあっ」 違う、嫌なわけじゃない。 「だぁいちゃ……っ」 だけど何かが足りない。 「……やめ」 何かがまだわからない。 「お願い、やめてぇっ……!」 ぽろぽろと零れて枕を濡らす涙を優しい指が拭ってくれる。 「そんなに嫌か?」 泣いてる顔をみられたくないと今更ながら思い、身を捩って枕に顔を埋めた。 「やっぱりだめか?嫌いか、俺の事……嫌んなったか?」 消え入りそうな声で呟くと、あたしの背後に回る形でベッドに横になり、大きく息をついている。 「……ごめん」 途端に悲しくなった。謝られていきなり側にある体がとんでもなく離れた場所まで飛ばされたような 気持ちになり、思い切って振り返ると裸の胸にしがみつき頬を寄せた。 「違うの」 そうじゃない。 「嫌いなんかじゃないよ」 望んでなかったわけじゃない。 「でも……嫌なんだろ?」 顔はあげられないまま小さい子供がイヤイヤをするように首を横に振る。 「だってわかんないんだもん」 何かが欠けているような気がして、不安だった。 「なんでこんな事するの……」 なぜ求められているのに、こんなにもそれを信じきる事が怖いのだろうか。 「あたしは、大ちゃんが離れていくのが嫌。あたしも離れるのは嫌だ。だから逃げない。逃げないよ……」 背中に腕がまわってしっかりと抱き寄せられた。 「あたしの事、大ちゃんはどう思うの?」 髪を撫でられる。 「好きなのに」 濡れた瞼に唇が落ちる。 「ずっとずっと大ちゃんしか見て来なかったのにっ……」 背中を丸めてただ泣き続けるあたしの頭に乗せた手でよしよしとする、その仕草に小さい頃の微かな 記憶が蘇る。 叱られたり、誰かと喧嘩したり、悲しいことがあったりして泣いているあたしの頭を黙って泣き 止むまで撫でて側にいてくれた。 『俺はいつもミナの味方だからな』 『ずっと一緒だから』 そう言ってくれるのが嬉しかった。
大ちゃんは、どんなに大人になってしまってもずっと大ちゃんのまんまだったから。 だけどさっきまでの大ちゃんは、今まで見た事のない男の人の顔をしてたから、それに驚き、戸惑って 怯んでしまった。 「ごめんな、怖がらせて泣かせちまったね、ミナの事」 「いいよ……もう大丈夫」 「俺の事嫌わないでいてくれんの?」 「うん」 「ありがとう」 そっと見上げると、大好きな『だいちゃん』の穏やかな顔がそこにあった。 「驚いたけど嬉しかった、本当は。ミナが俺の事好きだって言ってくれたの。でも冗談かもしれないって あんまり期待しないようにしてた。今までの事考えたら、急にそんなふうに思えるわけないしって。 ……だけど、ずっとモヤモヤしてて、そのまんまの気持ちでいた時に会場でお前の事見つけて、 誰かに盗られんのは嫌だと思ったよ。冗談じゃねえって。ミナは俺んだって」 一気にばーっとまくし立てると、ぎゅっときつく抱き締めてきた。痛い位に背中の指に力がこもってる。 「言うから。今から一番大事な事、言うから」 「なぁに?」 「ん……」 だけどあーとか、うーとか唸ったり、咳払いをしつつなかなか核心には触れてこなかった。何故か 言葉を飲み込んでしまっているようで歯切れが悪く、段々不安になってきた。 なんで何も言ってくれないんだろう。 あたしはこの人にとって今どういう存在になっているんだろう。 その言葉を聞くまでは怖い。 あたしだって自惚れてしまってはそれを打ち消して胸を乱すのだ。何度も、何度も。 「……だ」 「え?」 聞こえないよ、って言おうとして顔をあげたら胸の中にぎゅっと押さえ込まれた。 「ぶっ!なにすっ」 「見るんじゃねえッ」 「なんでー?」 「絶対変な顔してるから」 それっきり暫くの間何も言わずただ黙って抱き締めあっていた。 どうすればいいのだろう?突然始まった情事は中途半端にやりかけのまま放り出されてしまったが、 やり出しっぺが動き出さないのではどうにもできやしない。あたしは黙ってそれに従うしかなかった。 だが、その沈黙もまた突然に破られる。 「ミナ」 「なあに?」
大きく息を吸い込んで吐くと耳元に唇を寄せて、ゆっくりと確実にその一言は贈られた。 「お前が、好きだ」 頭の中で、パズルの最後のピースがぱちんと嵌った音がした。 「……」 「ミナ?」 「……えない」 「んあ?」 「アーアー聞こえなーい(∩゜Д゜)」 「はあぁ!?」 「もう一回言って」 「嘘だろー!?」 ほんとは嬉しくて堪らないくせに、恥ずかしくてふざけて茶化してごまかした。 「お願い……」 「……好き」 「もっと」 「好きだよ」 「もう一回だけ」 「好きだ。ミナが好きだよ……」 「その一言が欲しかったの」 ほんとはただ甘えてみたかっただけ。 「大ちゃん……好き」 あたしから思い切ってキスをした。 そこからはどちらも夢中で抱き合った。 さっきよりもずっと貪欲に彼はあたしの躰に触れてくる。無言のまま胸に顔を埋めて揉みしだき、 荒々しい息遣いでそこに吸い付いてくる。 散々弄ばれて堅く主張する先端を舌で更に転がされ吸い尽くされると、目を閉じて行為に没頭する 彼の少しゴワつく硬い髪をかきむしりながら声をあげてそれに応えるが、そうこう しているうちにまた新たな感覚が表れてきてそれに気持ちが持って行かれてしまう。 「……ぅあ……ん」 頭を抱え込むようにしながら下半身のよくわからない疼きに堪えて脚をくねらせていると、乳首を くわえた唇はそのままに、反らせた背中から入り込んだ右手がお尻を撫でながら腿をなぞり、一番 触られたくなかった筈の場所へ廻っていった。 くちゅ…… 「いやあっ……!」 思っていたよりハッキリと聞こえてしまった水音に、恥ずかしさで頭がいっぱいになる。 うっかり声を出してしまうのにも堪えられなくなって唇を噛んで我慢するが、自分で触るのも躊躇われる 場所をぬるぬると滑る彼の指の感触に、恥ずかしさで余計に嬌声をあげ羞恥に追い込まれてしまう。
「大ちゃん……っ……!」 前後するように動く指が何かに触れた途端、その部分に痺れるような衝撃が走った。 「やあっ!?あっ……!やぁんっ」 「ここか?」 ぐい、と指を押し当て擦り付けるようにそれを弄られると、ビクンと膝が跳ねてしまう。 「逃げるな……ダメだろ」 曲げた膝をぐっと押し上げられ、思い切り開かされた状態でのし掛かられ身動きが取れなくなる、 そんな状態で胸に唇の愛撫を受けながら一番敏感に感じる箇所をくにくにと転がされて、その度に 背中が反らされ勝手に躰が跳ねてしまう。 「ひぁっ……やぁ、ああん、ああ……っ!!」 ビクビクするあたしを押さえつけるように、のし掛かった彼の体重が少しずつ強く感じられるように なってきた。 「動いちゃだめだろ?ミナ……」 仕方ないなぁというふうに胸から顔を上げ、首筋に吸い付きながら水音を立ててそこばかりを責め立てる。 「どこが気持ちいいか言ってみな?」 耳元で熱い息を吐きながらぼそぼそと囁きかける声にぞくぞくした。 「いやぁ、そんなの……」 「気持ちよくなりたいだろ?ミナの感じるとこ見たいんだよ……」 「だって、へんになっ……やぁんっ!」 強く擦りあげられて躰が跳ね上がり、思わずしがみついた。 「だめぇ、それだめ!やさ、やさ……しく、し……」 「んんっ」 今度はじらす様にそっと優しく、ゆっくりゆっくり撫でてくれる。 「ああ……だいちゃ、あ……」 「いやらしい声だな……?可愛い。ミナ、いいよ、お前すげぇ可愛いよ」 ぴちゃぴちゃと擦りあげる動きに合わせて濡れた音が響き渡る。 「ほら、わかるか?全部お前の……。嬉しい。俺がこんなにできて、嬉しいよ、ミナ……」 「あ……んっ、やだ、はずか……し……よ」 「いいよ、もっと見せろ。たまんないよ、俺」 熱い息を吐きながら呼びかけてくる彼にドキドキして、どんどん躰が敏感さを増してゆく気がする。 「やあ……変だよ、あたし、おかしくな……」 「いいよ」 また指の力が強くなった。
「んやぁっ……あ……んっ、だめ!いや、いや、いやあっ!!」 さっきよりすごく気持ちいい。腰が勝手に浮いて、自分から押し付けるように動いてく。意思とは 関係なく快感を貪欲に求めに行くなんて、無理と思っても躰が言うことを聞かない。 「うわ……あ……あ……やああぁっ!!」 お腹の奥から喉元まで一気にズンと熱を帯びた衝撃が走り、背筋を伝って鎮火していく。 「ちょ、まっ、なんかだめ!本当にだめっ!!」 ぴんと伸びた躰がまだ与え続けられる強すぎる快感に耐えられなくなって、そこに伸びている彼の 腕を必死で掴んで止めた。 「えっ?だめなのか」 「う……なんか、感じすぎて……」 「そっか。……な、今、イッた?」 「かなぁ?」 息も絶え絶えに頷く。彼が体を離すとふっと力が抜けてぐたっとシーツの上に転がった。 「いいなぁ。なんかお前可愛かったんだなぁ」 唇を合わせてまた胸をいじってくる。 「ん、もうっ」 「ごめん」 あんまりそんなにしないで欲しい。やっと落ち着き始めた頭がまたぶっ飛んでしまうじゃないか。 「な、俺も」 これからまだ行われることがあったのを思い出して、未知の行為に一瞬体が強張った。 「俺もする」 床にあったコンビニ袋からそれらしき物を取り出すと背中を向けて下着を脱ぎ始めた。 あーついに全部見ちゃったし、見られちゃったよ。 昔テレビでぱっと濡れ場が映ると、『なんで大人って平気であんな恥ずかしい事出来るんだろー』 と思ったりしたものだった。それを今あたしは行っている。それも、その頃には思いも付かなかったひとと。 大好きだったけど、まさかこんな事になるなんて。互いをこんなふうに晒し合う仲になるなんて――。 「何?」 振り向いて覆い被さってくる相手は、物思うあたしの顔にどことなく不安げな目をして問いかける。 「やなの?」 「ううん」 首をちょっと起こして少々グロテスクに伸びるモノを眺めて、また枕に頭を沈める。 「さっき買ったやつ?」 「なんでわかる!?」 会計する時やたらあたしを外へ追い立て、レジにカゴを置いたままダッシュで棚を往復してたのは 見なかった事にしておきました。 「バレバレ」
くそっ、と口惜しげに尖らせた唇を重ねられて沈んでくる躰を受け止めながら、怖じ気付きそうな 気持ちを悟られないように背中に腕をまわして抱きつく。 『こわい』 不安な顔を見られたくなくてキスをし視界を閉じた。 ちょっとずつちょっとずつ、引っ掛かることもありながら彼の一部が痛みを伴って主張しあたしの 躰の中に侵入してくる。 「い……たぁい」 「はっ……はあ、はっ……」 あたしが痛みに耐えつつも気になって彼の姿に目をやると、苦しげに表情を歪めながら肩で息をする。 「ミナ、痛いか」 「うん……けど、大丈夫。我慢できそう」 「そうか?ごめん俺、キツイわ……すげー緊張してる」 「大ちゃん……」 そりゃ痛いけど、怖くなかったわけじゃないけど、本当に想像したよりは耐えられそうだと思った。 今のところは、だけど。 「欲しいよ。ミナが欲しい、はやく……っ」 またぐっと深く突かれると、さすがに裂くような痛みは一瞬襲ってきて、飲み込もうとした声は 喉の奥から漏れてしまう。 「大ちゃん、大ちゃん……」 「もう入ったから。全部お前の中」 嬉しい。とりあえず第一関門を突破した気持ちと、あたしの躰が彼を繋ぎ止めて一つになれた事実が 嵐の中の穏やかな安心感を生んでいる。 「ああっ!?」 ずるーっと入った筈のモノが抜かれ、また同じように入ってくると、さすがに擦れ合う度に濡れてる とは言えかなり痛い。 「力抜いてるか?」 「うー……」 また抜いて、入れる。その繰り返し。一体どうなってるのかと好奇心から首をもたげてみると、意識 していたよりはるかに大きく広がった脚の付け根にぴったりと乗っかるように彼の腰が押しつけられていた。
あたしがそれを目にしたのを見てわざとゆっくり出し入れして見せる。 「や……」 「ちゃんと入ってるよ。中に……ほら」 何て格好してたんだと恥ずかしさで目を覆うと、 「だめ」 とその手を掴んではねのけられる。 「顔見ときたいんだ」 膝を押してぐっと曲げさせられ更に恥ずかしい格好になり、思い切り開いた脚を押さえると腰の動き が激しくなった。 「ああんっ!やだぁ」 「もう……そんな声出すなよ!イキたくなっちゃうだろ」 「だって、や……っ」 「ミナ、んっ」 「だいちゃ……」 痛いもんは痛い。だけどそれにどっからかきゅうっと締め付けられるような疼きが生まれ出てきて ぶつけられるごつごつとした硬い感触のする彼の腰を必死で掴んだ。 「大ちゃん、大ちゃんっ……!」 意識がもってかれる。一点に集中する刺激に感覚のすべてが流されていく。 「んっ、ミ……ナ」 「やあぁんっ」 膝を掴んでいた片手が離れ胸を掴む。 「あ……だめっ」 最初とはうって変わって滅茶苦茶に突かれ、痛みと共に痺れる歓びに悶えながらぐちゃぐちゃに躰 を捩った。 もう狂っていてもかまわなかった。 「大ちゃん……大好きぃ」 「ミナぁ……」 ぶるっと肩を震わせて唇を噛んで、あたしの胸を掴んだ手のひらに一瞬だけ軽く痛みを走らせて、 くたーっと脱力した躰をあたしの上に落としてきた。 「んあー……ヨかったぁー」 「ほんと?」 「うん……」 んーっと唇を尖らせて顔を寄せてきたので、同じようにしてやったらそのまま軽くぶつけ合って ふふん、て笑った。 寝転がったまま見上げたベッドに起き上がる体は、さっきよりもずっと大きく見えてきて、何だか しがみつきたい衝動に駆られて、重い体を引きずって起きようとした ら。 「うわぁ、溜まってたんだなー」 「何が?」 ほれ、と後処理途中のブツを見せられた。いや、いらんし。 「もったいないなー……これ子供何人作れるんだろー」 「はい?」 「再利用できないかね?畑にまくとか」 「引くわ!!」 やっぱりバカだ。 さっさと毛布を引っ張り上げて独り占めしてやった。
* * * 「付き合うだけなら、別に今までと何ら変わらない気がしたんだ」 一緒に毛布にくるまりながら(優しいあたしは鼻をたれて頼む大人に仕方なくそれを許可してあげた)、 さっさとこうなってしまったに至る言い訳を聞いていた。 「俺達の場合もう充分すぎる位下地は出来上がってると思うし。だからそこから変えるにはそうした ほうがいいって思ったんだ。早過ぎるなんて事も俺とミナの関係だったら無いだろうし」 ふうん、と一言だけ返して彼の胸に背中をくっつけた格好で寝転がる。 「ミナ聞いてる?」 「聞いてます」 ごそごそ。 「怒ってんの?」 「別に……」 もみもみ。 「じゃあこっち向けよー」 「……」 がしっ! 「何っ?何なのさっきからこの手はっ!なんで乳もんでんのっ!!」 「いでででで!!いーじゃんか。あー気持ちい〜」 さっき奴から借りて着たパーカーを捲り上げられて、ノーブラの胸を背後から揉まれまくって いるあたし。ちっとは遠慮せんかいっ!! 「だって意外ときょぬーじゃないか?いやぁ嬉しい。花子よりいい乳してるわ」 「は?誰花子って……」 答える前に思い出してまた思いっ切り手の甲をつねってやった。 「あたしは牛じゃないっ!!」 「俺尻に敷かれそ」 「やかましい」 逃げるように母屋へ飲み物を取りに行き、 「夕飯食べて行けってさ」 と戻ってきた。 「え?あたし……」 「言っといたから、付き合う事も。ミナなら問題あるまい」 ちゃんと前向きに考えて行動してくれる、そんな真っ直ぐな所があたしはやっぱり好きだと思った。 「ちょっと畑におかずを取りに行ってくっから」 「何畑?」 「ミナの両脚」 「……」 実直だけどおバカな大ちゃんは察しのいいあたしにつねられたほっぺをさすりながら、大根採りに 行きましたとさ。
* * * すっかり暗くなった夜道を送って貰いながら、大ちゃんは手を引いてくれた。 子供の頃と変わったのは、互いの指を絡め合った恋人繋ぎに込められた溢れてくるそれぞれの気持ち。 「ありがとな」 「何が?」 「俺のこと、好きになってくれてさー」 「うん」 「好きだっていってくれてさぁ……大事なもん、みんなくれて」 「……いいよ、あたしがしたかったんだから」 突然そんな事言い出すから、俯いてた顔を上げるタイミングを逃して足元ばかり見て歩いた。 「たった一言なのに、俺なかなか言えなかった。凄く重くて、声にするのが切なくて……。それを お前が勇気を出して言ってくれたのが本当に嬉しかった。なのになかなか言い返せなくて…… ごめんな。俺ミナのこと好きだよ。ずっと、ずっと大事にするから」 「大ちゃん……」 暗くて良かった、と言った。多分耳まで真っ赤なんだろう。正直なくせに照れ屋で恥ずかしがり。 だから顔を覗かなくても、どんな表情してるかなんてよくわかるよ。 「ミナんちのおじさんに挨拶しとかないと」 「え?まだ……」 「だってどうせなら両家公認になりたいじゃん。そしたら堂々と付き合えるだろ?俺達」 「大ちゃん……」 「さて覚悟しとくか!大事な娘いただきにいくんだから」 もう、いちいち嬉しくなること言ってくれるんだ。 「柿泥棒が今や処女泥棒に……いでっ!!」 「一緒にするなー!!」 ……思いっ切り足踏んでやった。うちの父親にげんこつかまされてしまえ! 「お前も覚悟しとけよ」 「何をよ?」 「絶対離しやしないからな」 「……ばか」 だけどおバカなあなたが、あたしは大好きだ。 「終わり」
GJ!!!! ロマンスすぎないとこがリアルでいいかも
好きだけど怖い、って気持ちわかるなー 再利用とかワロタ GJ!
152 :
名無しさん@ピンキー :2008/12/18(木) 00:17:09 ID:Z74wI2jO
GJ!!!久々の投下でwktkしながら読ませていただきました 今夜は幸せを抱えつつ少しムラムラしながら眠りにつきそうです… ミナちゃん農家の嫁になるのかw
GJ!! 萌え有り、エロ有り、笑い有りですごく面白かったー! ちょっと抜けてて己の欲望に素直で優しい大ちゃんがへたれ可愛くて好きだw
遅れましたがGJ!週末の話も好きだったので、同じ作者様にまた投下して頂いて嬉しいです
155 :
名無しさん@ピンキー :2008/12/26(金) 02:20:59 ID:Erj1Qcy7
クリスマスオワタ
今頃皆正月ネタを書いているのかもね
157 :
名無しさん@ピンキー :2008/12/31(水) 15:53:44 ID:7q/dvXJS
圧縮回避あげ!よかった〜ヾ(´^ω^)ノ
158 :
名無しさん@ピンキー :2009/01/03(土) 16:05:18 ID:dFB8OqLF
( ^ω^)
明けましておめでとう
160 :
名無しさん@ピンキー :2009/01/10(土) 04:45:14 ID:UJca3efZ
( ^ω^)
今頃はバレンタインネタを(ry
どんど焼きネタを……(ry
成人式で久しぶりに会った同級生ネタを(ry
164 :
名無しさん@ピンキー :2009/01/16(金) 16:55:12 ID:xwN/1vsZ
好きなの… このスレ
上の方で紹介されてるの全部読んできた 良作の紹介ごちです 一次創作中心住人さんが多いのかなここ 二次創作でおすすめのSSはありますか?
二次はその原作知ってないと状況がわからないものが多いから紹介は難しいんでは まあ私もここの住人さんに教えてもらえるなら教えてほしいが
167 :
名無しさん@ピンキー :2009/01/21(水) 13:54:57 ID:S3qlqP11
最初からいないし全部読んでないからよくわかんないけど ここってオリジナルのみだと思ってた
そういう意味じゃないと思う
『あやしいバイト』まとめサイトで一気読みしてきた。 結衣と川島さんモエス
新婚スレに真夏の雪解けの続編きてるよー
あやしいバイト教えてくれてありがとう ニヤニヤが止まらなかった
あやしいバイト読んできた…! 何この名作w川島さん萌えw
はじめまして。 いろいろなスレを見ている間に、自分でも妄想とまらず筆をしたためてみました。 エロがあまりがっつりではないので、このスレ向きかなと思いこちらをお借りします。
175 :
OK 1/7 :2009/01/31(土) 18:30:38 ID:HDOfQU8A
「あのさ、最近寺山のヤツ、サークルに来てないじゃん」 バイトの休憩時間に、先輩から電話が掛かってきた。 同じサークルであたしと同級生の男の姿を最近見ないから心配してるみたい。でも寺山君とはあんまり仲良くないし……ていうかほとんど話したことない。なんか目つ き悪くておっかないし無愛想だし、友達の結花ちゃんから変な噂聞いてるしではっきり言って嫌いなタイプ。 ここんとこサークルに来てなくてホッとしてたぐらいなのに……、それがどうかしたのかな。 「ミュウのバイト先って梅の山の駅の近くだよな。アイツのこと見に行ってくれない?」 はぁ?なんであたしが!? びっくりして声を出さないでいると、先輩が続けた。 「アイツのアパートも梅の山にあるんだよ。電話も繋がんないし死んでるかもしれないじゃん。心配だろ!?」 だったら自分で行けばいいのに……と思ったけど、あたしが反論するよりも早く、先輩は「じゃ、よろしく」と言って電話を切った。 ……ほんっとーに嫌で嫌でしょうがないけど、進級できたのも先輩のお陰だし、そんな先輩の頼みをすっぽかせるほどずうずうしくなかった。 でも、見てすぐ帰ってくればいいんだもんね。うん。 ……でもやっぱりできるなら行きたくない! *** 寺山君ちに向かう途中、結花ちゃんから言われたことを思い出して、さらに気分が重くなった。 『寺山ってさ、この前飲み会で全然飲めない子に、それ知ってて無理やり焼酎飲ませて、結局その子気分悪くなって倒れたらしいよ』 『アイツ、私が学校の階段から落ちたとき、近くに居たのに助けもしないで友達とケタケタ笑ってたんだよ』 『サークルの買出しに一緒に行こうって約束して、平気で私のこと2時間も待たせたんだよ。そんで、謝りもしないの』 ……などなど。細かいけどどれも人間性を疑うものばかり。 あたしにとってもアイツはすっごい印象悪くて、それまで友達と楽しそうに話してたのに、あたしが来たら急に話をやめちゃったりとか、すれ違ったとき挨拶しようと したら目をそらされたり。……多分嫌われてるんだよね。絶対、そうとしか思えない。 行ったところで絶対イヤな顔されるんだろうな、と思ったらちょっと意地悪したくなった。
176 :
OK 2/7 :2009/01/31(土) 18:31:11 ID:HDOfQU8A
あたしのバイト先は洋菓子屋なんだけど、見習い君が作った失敗作、売りには出せないから「持って帰っていいよ」っていつも言われてるんだ。 その中で、きょう寺山君ちに手土産としてもって行くことにしたのはエクレア。見た目はOKなんだけど、中身がすごーくすごーく甘いの。もう砂糖の味しかしないっ てくらい甘い。お菓子が大好きなあたしでも、一口食べただけで「もういいや」って思っちゃった代物。(どうやって間違えたんだろう?)きっと寺山君なんてもともと 甘いもの好きじゃないだろうし、これは少し食べただけでも拷問に近いぞー、と少しわくわくしながら4つほど箱に詰めた。 ……まぁ、食べないで捨てられる可能性のほうが高いんだろうけどさ。 『ピンポーン』 メールで教えられた住所にあった、古びたアパートの一室のチャイムを押す。 居なけりゃ居ないで会わなくて済むし、居たらあの嫌がらせができるぞーと思うとドキドキする。 しばらくしても何の反応もないので、もう一回押してみる。これで出なかったら帰ろうっと。 『ピンポーン』 すると、部屋の奥からゆっくりとした足音があって、それからドアが開いた。 「こ……、こんにちは」 久々にみた寺山君の顔は、あたしの記憶にあるよりもやつれているようだった。でも相変わらずでかくてガタイがいい。怒鳴られたりしたら絶対怖い。 及び腰になって一歩後ずさったあたしを見て、寺山君は宇宙人にでも会ったかのように驚いた表情をした。 「三浦……か?」 「う、うん」 自然と声が上擦る。あ、あたし相当びびってる。でも負けないんだから! 「あ、あのね、最近サークルこないから、畑山先輩が心配して、様子見て来いって言われて」 「あ、そーか……。すまん、ちょっと実家でゴタゴタしてて……。携帯もつながんないようなとこだからさ。……迷惑かけちまったな」 「そっか。でも元気そうで良かった。早く先輩に連絡してあげてね」 「……わかった。三浦もわざわざ来てもらって悪かったな。本当にごめん」 素直な言い方になんだか違和感がする。この人、こんな人だったっけ? 「あ、大丈夫、あたしバイト先がこの辺なんだ! ついでだから、つ・い・で!」 寺山君が俯く。あたしもつられて下を向くと、右手に持ってた紙袋が目に入った。 「あの、これ、お見舞い! バイト先でもらったから、良かったら食べて!」 「え、俺がこれ貰っていいのか?」 「うん、食べてみて! 絶対おいしいから!」 「ありがとう三浦。……嬉しいよ」 差し出された袋を受け取ると、寺山君がくしゃっと笑った。 (ドキン……) あ、あれ、あたしおかしい。なに今の「ドキン」って。違う、絶対そんなはずない! 「三浦、あのさ……」 『送っていくよ』とか言われそうな雰囲気だったので、あたしは大急ぎで大声をだした。ヤバイ、あたしこのままここにいたらきっと変なことになっちゃう。 「あー、もう遅いし帰んないと!それじゃ、また、学校でね!」 そう言うと振り返らずに駅の方へと早足で歩き出した。
177 :
OK 3/7 :2009/01/31(土) 18:31:54 ID:HDOfQU8A
(なんなの、あれ!) 見たことないような笑顔。「嬉しい」って言われてこっちのほうが嬉しかった。 (でも騙されちゃダメ、アイツは嫌なやつなんだから……) そう言い聞かせても寺山君の顔を思い出すだけで心臓が早鐘を打つ。 ダメだダメだ……と心の中で何回もリピートしながら歩いていると、いつの間にか駅前に着いていた。 改札をくぐろうとして、ポケットの中に手をいれたとき、気がついた。 「ウソ……」 財布が、ない。定期もお財布の中に入ってるからこのままじゃ帰れない。 途端に頭の中がパニックになる。慌ててカバンの中も探したけど、やっぱりない。 「どうしよう……」 最後にお財布に触れたのっていつだっけ、と必死で思い出す。そうこうしてるうちに、最低最悪の可能性に気がついた。 寺山君にあげた、袋の中だ。 *** ものすごく気まずい思いで、もう一度寺山君の家のチャイムを押す。 今度は一回で寺山君が出てきた。 「三浦……、またどうしたんだ?」 「あのね、さっき渡したやつの中にお財布入ってなかった?」 息を切らしてそう伝えると、寺山君は呆れたように言った。 「なんだ、そんなことなら電話してくれれば確かめたのに」 だって番号知らなかったんだもん。 ちょっと待っててね、と言い残すと、みしみし音を立てながら部屋の奥の方に消えていった。 しばらくして帰ってくる。 「ごめん、やっぱ見当たらなかったんだけど……」 「ええっ、ウソ!」 思わずあたしは叫んだ。 「ちょっと、確かめてもいい?」 「え、確かめるって?」 「袋の中、あたしが直接みるから、ちょっと家に上げてもらってもいい?」 寺山君は困ったような顔をして考え込んだ。ごめん、疑ってるわけじゃなくって、もしかしたら見落としてるかもしれないでしょ? 涙目になって頼み込むと、とうとう寺山君も観念したみたい。 「……散らかってるけど、気にしないで」
178 :
OK 4/7 :2009/01/31(土) 18:32:28 ID:HDOfQU8A
大きな背中の後について部屋に上がりこむ。 簡素な台所を過ぎると、古い感じの和室に通された。 「あっ……!」 テーブルの横に紙袋が転がってる。 真っ先に拾い上げて覗き込むけど、あたしの期待はすぐに絶望に変わった。 紙袋の中身はすっからかん。何もなし。逆さにしたって何も出てこない。 「なんで……?」 泣きそうになりながらそう言ったあたしの隣に、いつのまにか寺山君が座ってた。 「三浦、落ち着いて。カバンの中もちゃんとよく探したか?」 「うん……」 「もう一度探してみて。それでもなかったらとりあえず警察いこう。帰りの交通費は俺が貸すから」 低い声でそういわれて、トートバックの中を取り出してテーブルの上に並べていく。 教科書、ペンケース、ポーチときて、お弁当入れを持ったとき気がついた。 なんか、いつもより重い。 もしかして……とおそるおそる中身をのぞきこむと、あったよ、モノグラムの財布! 「あぁ……、よかった!」 そういえば邪魔になるからって言ってこれの中にいれたんだっけ! もう、昼間のこともすっかり忘れてただなんて、あたし本当にバカだ。 でもあって本当によかった……けど、あたしはすぐには喜べなかった。 (寺山君怒ってないかなぁ……) 財布パクッたと疑われた上に、家にどすどす上がりこまれたんじゃ、あんまり……いや、全然いい気分はしないよね……。 恐る恐る横を伺うと、寺山君はもともとあんまり大きくない目を更に細くした。 「ホントにあってよかったな。俺も安心したよ」
179 :
OK 5/7 :2009/01/31(土) 18:33:37 ID:HDOfQU8A
あ、まただ。また心臓がへんな音した。今日のあたし、絶対へん。警察はいいけど病院いかないと。 慌てて目を逸らすと、エクレアの入ってた箱がテーブルに置いてあった。 ちらっと覗き込んで、あたしは「えっ!」とすっとんきょうな声を上げた。 「寺山君、これ、全部食べたの!?」 「ああ、うん。腹へってたし……、ちょうどよかったよ」 それはよかった……ってよくない! 「すっごい甘くなかった? 大丈夫? 胃とか気持ち悪くない?」 「言われてみれば甘かったかも知れないな。でもうまかった。ホントありがとな」 そう言って不器用に笑ったから、また胸がちくっとした。 「うまかった」ってそんなはずないのに……。やっぱり気を遣って言ってくれてるのかな。でももしかしたら味覚異常って線も捨て切れないし……。よくわからない。今まで避けて来たのが悔しい。 財布も見つかったし早く帰った方がいいのに、足が張り付いたみたいに動かない。寺山君のことをもっと知りたい。 寺山君の目を正面から見つめる。おっかない顔だけど、笑えば優しいんだ。 「どうした、三浦」 寺山君も帰れって言わない。だから居ていいんだ。もしかして言えないだけかもしれないけど。変なところで大胆なあたしは、そこにつけこむことにした。 「安心したらのど渇いちゃった。お茶一杯、もらっていい?」 *** あつあつの日本茶がテーブルに置かれる。ちびちびとすすりながら、あたしは切り出した。 「あのね、寺山君。聞きたいことがあるんだけど」 うん、と斜め向かいの寺山君が首を傾げる。 「なんで、学校こなかったの?」 そもそも寺山君がちゃんと来てればあたしもここは来なかったわけで……。これぐらい聞いてもいいよね、と思って振ったんだけど、途端に気まずそうに目を逸らされた。 「……言えないんだったら無理には聞かないけど」 ホントは気になる。でもここは我慢。
180 :
OK 6/7 :2009/01/31(土) 18:34:13 ID:HDOfQU8A
何秒か黙り込んでから、寺山君は口を開いた。 「……ばーちゃんが危篤で」 「えっ……」 思ってもいなかった打ち明け話に、あたしは言葉を失った。 「家族でかわりばんこで病院に行ったりしたけどやっぱりダメで……、昨日、初七日済ませて、こっちに帰ってきた」 何も返すことができずに黙り込んだあたしに、寺山君は苦笑いをしながら続けた。 「でもまぁ、もともと弱ってたし、覚悟はしてたからそんなにショックじゃなかったかな」 ダメだ。 ダメだダメだ。 もう、胸がつぶれそうに痛いもん。 この人、絶対にいい人だ。なんであたしあんな意地悪なんかしちゃったんだろう。 ホントはすごいショックだったはず。だってあたし、見ちゃったんだもん。 棚の上の写真立て、二つ並べてあるのの片方は去年行ったサークル旅行の写真であたしも写ってるの、もう片方はちょっと幼い感じの寺山君がのどかな風景のなかでおばあちゃんと一緒に仲よさそうに笑いながら佇んでるの。 そんな大好きだったおばあちゃんが亡くなって、こんながらんとした何もない部屋に帰ってきて、いい加減なあたしでもわかるくらい頬がこけて…… 「てらやまぁ……」 気がつくとあたしは、膝立ちになって寺山君の頭を胸にぎゅっと抱きしめていた。
181 :
OK 7/7 :2009/01/31(土) 18:35:55 ID:HDOfQU8A
……とすんません、7まで行く予定だったのですが時間切れでした。 スレ汚し申し訳ないです。
なんだ続いてくれよ 気になるジャマイカ
つ、続きプリーズ><
まさかの寸止めw 寺山くん読みたすぎる!wktkしながら続き待っております
まさかのすんどめw 続き待ってるよー
反応いただけて嬉しいです。 それでは寺山くんのお話、続きはじまります。
「……三浦、あのー……」 あたしの腕の中で硬直してしまった寺山君が尋ねてきた。普段感情をあまり表に出さない彼が珍しいくらいに動揺してる、そんな声。 「も、もうちょっとだから、じっとしてて」 言いながら寺山君の短い髪を梳いた。指にあたる硬い感触が、くせになりそうなほど気持ちいい。 「うっ」と返す言葉を詰まらせた寺山君は、素直にあたしの言葉通りおとなしくなった。 寺山君の肩が呼吸をするたびに上下してる。胸の間に感じる体温が、熱い。 「……でも、一つ質問していいか?」 「なに?」 「一体……、何やってるんだ?」 あたしは少し体を離して、寺山君の顔をこちらに上げさせた。熊みたいな印象のくせに、近くで見ると意外にいい顔な気がしてドキドキする。 「寺山君が早く元気になりますようにっておまじない」 くだらないし本当に効くかもわからない。でも寺山君は絶対バカにしたりしない。あたしにはわかる。 ちょこっと笑いながらそう言うと、寺山君は短くため息をついてから、またその頭をあたしに預けてきた。今度は腕をあたしの背中に回しながら。 「…ごめん。お前、優しいな」 『優しい』という言葉に胸が痛んだ。それはあたしじゃない、あなたの方だ。 ヤバい……。あたし、なんだかいろいろこらえきれなくなりそう。たすけて、神様。
抱き合う格好をしながら、後ろにあった大きなクッションを引き寄せて、そこに背中から倒れこんだ。 寺山君の上半身がダイレクトに圧し掛かってくる。さっきよりもお互いがくっついている感じがして、心臓が全力疾走のあとみたいに大きな音を立てはじめた。 はぁ……はぁ……と細かく息を切らしているあたしに、寺山君も気づいたよう。すこし顔を上げて心配そうな声で聞いてきた。 「どうした? どっか辛い?」 「ううん……。ただちょっとドキドキしてるの」 ホントはちょっとじゃなくて、すごく。心臓のとこにいる寺山君には聞こえてるんじゃないかな。 わからない?と聞くと、寺山君は顔を横に傾けて、あたしの左のほうの胸に耳をつけるような素振りをした。 「胸が大きくてわからないよ」 「えっ、そう? 普通じゃないかな?」 確かに小さい方じゃないけど……、巨乳よばわりされたことは一度もないよ!? 寺山君はまた胸の間に顔を埋めると、左右にイヤイヤをするように首を振った。 「普通ってよくわからないけど……、俺はこのくらいが好き」 ……だからヤバいって。なにその「好き」って。しかもさっきの仕草も可愛いすぎだったんですけど。ちくしょう、寺山のくせしてあたしを萌え殺す気か。 それならこうしてやれ!と寺山君の頭をぎゅーっと胸に押し付けた。 「くるしい……、息できない……!」 最後の方は結構本気でもがいているようだったので、ぱっと手を離す。 息をととのえると、寺山君が言った。 「今ちょっとばーちゃんの姿が見えた」 あはは、天国からのお迎えか。早いぞ、寺山。 あたしがヘラヘラ笑っていると、それを見て寺山君も笑った。苦笑いでも愛想笑いでもない笑顔に、心臓じゃないもっと下の……おヘソの下らへんがきゅっとなる感じがした。 それと同時に、あたしのおっぱいが好きなら、顔を埋めてるだけじゃなくてもっと……例えば手で感触を確かめたくなったりしないのかな、と心のどこかで思った。ていうか、実はあたし自身がそれを望んでいるんだってことに気がつくのに0.1秒もかからなかった。 (どうしよう……) 『相手はあの寺山だぞー。気をしっかり持てー』という声と『何て言ったらムニムニしてくれるかなー』という声が頭の中で戦う。今のところ、後者の方が優勢。ああ、あたし、もしかして欲求不満なのかなぁ……。 そうこうしてるうちに、背中にあった寺山君の手がゆっくり引き抜かれていった。やだ、もう終わりかな。 『帰れ』という言葉を覚悟して息を止めるけど、寺山君の体はいつまでたってもあたしの上からどかない。 そのかわり、右の肋から脇の下にかけてを左手でゆっくりと撫でられた。まるであたしの反応を伺ってるみたい。 ……わかる、君が何をしたいのかわかるぞ、あたしには。 手が脇の下に来たとき、その手を少し中央にずらして、寺山君の手のひら全体があたしの胸の上に乗っかった。別に嫌じゃなかったから何も言わない。あたしは息を潜めて次に起こることを期待した。 寺山君の大きな手がおずおずと動きはじめる。その手の動きが拙くて、あまりの愛おしさに動くたび全身がビリビリした。なんで? あたし、自分で自分がわからない。
最初は胸全体を柔かくほぐすように、次は根元からこねるように揉まれた。やわやわとした優しい刺激に、頭の中がだんだんボーっとなる。 時々ぎゅっと強い力で握られる。その波がいつくるか読めないから、その度にあたしは体がびくっと反応してしまう。 「ごめん、やっぱ痛い?」 何回目かに握られたときに聞かれた。体を捩ってるから、嫌がってるように見えたみたい。 「ううん、なんでもない……」 そう言うと寺山君は体の向きを変えて、今度はあたしの左の胸に右手を乗せた。大きく円を描くように手のひらを動かされると、心の中までぐちゃぐちゃにかき乱されるみたい。体中が一緒に動いてる、そんな感じ。 「んっ……」 思わず漏れたえっちな声に、自分でもびっくり。まだ服の上から……なのに、こんなことってあるんだね。 それにこっちの方が利き手だからか、寺山君の動きも細かい気がする。脇の方から細かい振動を加えられたり、下の方から持ち上げられていきなり手を離されたり。さっきの右への攻撃(?)に比べて、なんか動きがいたずらっぽくてくすぐったい。 しばらくそうやってされるがままになってたけど、あたしは気づいてしまった。 まだ寺山君が、だいぶ遠慮してることを。
「あ、そうだ。帰りの時間って……」 ふと寺山君が呟いた。 寺山君はきっと次のステップに進もうかどうかで迷ってる。きっとこれにあたしが「もうそろそろ帰ろうかな」って言えばここで終わりなんだ。でも…… 「え、今何時だっけ」 あたしはちらっと腕時計をみるふりをした。フリだけでホントは見てない。 「うん、まだ平気。だから……」 ごくっと唾を飲む音が聞こえてきた。あたしの左の胸に置きっぱなしだった寺山君の右手が、ふっと離れた。 「もっと……」 熱にでも浮かされたみたいに声が途切れた。それを聞いた寺山君は、あやまたずに指先であたしの胸の頂上を弾いた。 「あッ!」 さっきまで寺山君が決して触ってこなかったあたしの敏感なとこ。そこは初めての刺激を受けるずっと前から育ってたみたい。 カリカリと爪の先で引っかかれた。ブラの内側とそこが擦れて、痛いくらいの快感が走った。 「ああっ……、て、てらやまくん……っ!」 「うん?」 泣きそうな声でそう言ったから、寺山君は手を止めてしまった。そうじゃなくて…… 「あの……、もっと……」 もっと触って、もっと感じさせてほしいの、寺山君に。
本日の投下分は以上です。 またもや寸止めですみません。
GJ!全裸で待ってます
GJ!!寺山くん萌えるなぁ
三浦の素直な心の内も好きだw
>>192 全裸待機は寒かろう
つ[靴下]
GJ! >192 つ「ネクタイ」
GJ!続きが非常に気になる!
>>194 ここはおな感スレだからこっちの方がいい気がする
>>192 つ[リボン]
GJ!だけど冒頭の結花の話の真相が気になる私
>>195 ではネクタイは手首か足首で。私はこれをプレゼントします
つ[ヒゲメガネ]
自分的には つ[靴下][眼鏡]
>>192 つ[猫耳カチューシャ]
GJありがとうございます。
それでは続きを投下させていただきます。
*** チッ…チッ…という時計の針が刻む音以外は、微かな衣擦れの音と、たまにあたしの口から漏れ出るいやらしい吐息しか聞こえない。 寺山君の体は相変わらずあたしの上にあって、手は心臓の近くの膨らみの柔らかさを確かめ続けてる。ふにふにと弄るように、たまに力を込めて。 触られるのが気持ちよくてつい抵抗もせずにこんな状況になってしまったけど……、あたしは一体どうしたいんだろう、とふわふわした頼りない頭で考えた。 寺山君とその、え……っちしたいのかな、とか、それともこのまま服は脱がないで終わりにしたいのかな、とか。でもやっぱりこのまま終わりじゃちょっと物足りないな、と感じてる自分に気づいてそれに少し引いた。 (あたし、こんなにHだったっけ……?) 今までの彼氏に求められたときは、特にイヤじゃなかったから拒んだりもしなかったけど、でも別に自分の方からすすんでやりたいとか、それっぽいことをしたいとは一度も思わなかった。 それなのにこんな……彼氏でもない人とどうして……と戸惑っていると鎖骨の下にある頭がゆっくりと動いた。 「みう……、あのさ」 ぼーっとして返事をしないでいると、胸のてっぺんを押しつぶされるようにつつかれて、あたしは「んっ!」と声を上げた。 「な、なに?」 慌てて下を向くと、顔を上げていた寺山君と目が合う。 「俺も、他のみんなみたいに『ミュウ』って呼んでいい?」 あたしの下の名前は「優乃」で「みうら・ゆうの」で略して「ミュウ」。響きがかわいくて自分でもお気に入りのあだ名。でもあだ名なんてみんな勝手に呼んでるし、わざわざそんな風に断んなくてもいいのに……。 「もちろん」と頷くと、寺山君は照笑いをして、あたしの体をぎゅっと抱きしめた。 「ミュウ……、ミュウ」 寺山君の深く沈みこむような声でそう囁かれると、頭の中が溶けてしまいそう。あたしは残り少ない理性を必死でかき集めた。 茶化すように笑って「なーに?」なんて頭を撫でながら尋ねると、寺山君はその鼻の先をあたしの胸にこするみたいにして押し付けた。 「ミュウってなんだかいい匂いする」 なんでもないようでいてドキッとする発言。恥ずかしさもあって、あたしは寺山君の髪をわしわしと逆立てて答えた。 「うーん、ケーキ屋さんでバイトしてるからかな?」 多分言いたいのはそういうことじゃないんだろうけど……。トンチンカンなことを言ったあたしに、寺山君はフッと優しく笑った。 「なんか、うまそうだな」 何でもない風にそう言う。朴念仁のくせに意味深なこと言っちゃって……。そう思うとあたしの中でイケナイ気持ちがむくむくと頭をもたげて、口からついこんな言葉を発してしまった。 「……味見してみる?」
とたんに寺山君がオドロキの表情をしてこちらを見上げる。信じられない、ありえないことを聞いた、そんな目つき。 「あ……」 あ、あたし何変なこと言ってるんだろう!? 「ごめん、なんでもない!」 慌てて否定するけどもう遅い。顔に全身の血がカーッとあつまるのが分った。 バカバカバカ!! 寺山君超引いてる!! やっぱりそんなつもりで言ったんじゃなかったんだ!! 一人でその気になって恥ずかしい!! もう寺山君の顔見らんないよ……と目の前を手で隠したとき、その手首をそっと握られて、耳元で低く囁かれた。 「うん、する。させて」 「え……」 (なにを……?) 恐る恐る手を外して声のほうを向くと、あたしと同じくらい真っ赤なんだろうなって顔がそこにあって…… 「俺も舐めたい。ミュウの味」 あたしはさらに、耳まで熱くなるのがわかった。
すこし居住まいを正して座る。シャツのボタンに手を掛けたら「俺がやる」と寺山君に止められてしまった。 不器用な手つきで黙々とボタンを外していく。その手がたまに肌に触れるだけでも全身が波立つのに、これからちゃんと触られたりしたらどうなってしまうのか、自分で自分がちょっと怖い。 下まで外し終わるとシャツを引き抜かれた。すぐにキャミソールの下に手を入れられ、背中にあるブラのホックを外される。 そのままブラごとキャミをたくし上げられそうになったので、「ちょ、ちょっと待って」と止めた。 「なに?」 納得できないみたいに寺山君が言った。 「あ、あのね、ちょっとおなかが出てるから、見られるのが恥ずかしいの」 そう言ってあたしはキャミとブラの肩ひもを右側だけ抜いた。ますます意味が分らない、といった感じで寺山君が顔をしかめる。 まぁ、そうだよね。だってあたしやせてる方だし。もちろんウソ。 「それならそれでいいよ」 言いながら抱きすくめられた。そのままゆっくりと、また後ろの方に押し倒される。 体をクッションに預けきると、少し体を離して、寺山君が左の肩ひもに手をかけた。 「……いい?」 うん、と頷く。キャミとブラが少しずつ下げられて、胸の先のぷっくりとした部分が露わになった。 それに触れようとして伸ばされた手は、なぜか空中でとまった。早く来て、もうそこは君を待っているよ。 それでもなかなかその手は降りてこない。あたしは不安になって思わず尋ねた。 「がっかりした……?」 もしかしてもっと大人っぽい胸のほうが好みだったかな……。大きさはまぁまぁでも、なんか乳首とか子供みたいで変だよね……。 聞かれた寺山君はブンブンと頭を振った。 「想像以上。ただそのあ……味見とどっちが先がいいかなって」 口ごもりながら否定する。その顔がどんどんゆでダコみたいになっていって、とってもかわいい。 ほらやっぱりね。こっちのほうが寺山君の顔がよく見える。 「好きにしていいよ……」
本日はここまでです。 展開遅くて申し訳ない。
GJ! ミュウたん誘い方エロかわw 女の子が読むのもいいけどむしろ男子が読んだら大変なことになりそうだw
GJ!ミュウの誘い受けスキルにとても萌える。
test
『仔猫と遊ぶ』 私の彼氏は、一言でいって、子供だ。 年下だからというのもあるのかも知れないが、言動がおよそ受験を控えた高校生のものではない。 「ねーねー、アマネ、次はいつ逢えるの?」 情事の後、彼がいつものようにそう訊いてきた。 「さあ。私に予定を訊かないでって言ってるでしょ、ボウイチ」 「そう? じゃ、また何か逢いたい時にメールしてよ。いつでも来るからさ」 ぱあっと満面の笑みでそんなことを言う。 「いつでもって、受験生なんだから、学校ちゃんと行きなさい。家にも帰りなさい」 「えー? だって、つまんないんだもん」 真顔でそう言い放つ。駄目だこいつ。早く何とかしないと。 「それより何か食べよう。何かある?」 「卵ならあるわよ」 「じゃあ何か作るよ」 「任せたわ」 坊一が学生服を着ると、食器棚と冷蔵庫を漁る。 「あとビール持ってきて」 「うん。僕も飲んでいい?」 「駄目。あんた学生なんだから」 「でも美味しいじゃない」 「美味しいから飲むとか、子供かあんたは?」 「うん」 臆面もない。確かに子供だった。 「だ、か、ら、そういう子供の飲むもんじゃないの、お酒は」 「ええっ? ケチだなあ、雨音は」 「ケチだから言ってるんじゃありません! いいから!」 「はあーい」 坊一は残念そうに呟くと、ビール缶と麦茶の入ったコップを持ってきた。 「はい、ビール」 「ありがと。じゃ、料理お願いね」 「うん」 坊一はビール缶とコップをカチンと合わせると、麦茶を飲みながら向こうに去っていった。 私は散らばった服を拾い集めると、洗濯かごの中に入れ、タンスから着替えを物色した。 しばらくすると、キッチンから何かを炒める音がした。
今日のご飯は、ケチャップをつけたほかほかのオムレツと、ホウレンソウとシメジとベーコンの炒め物だった。 「うーん、いつもながら雨音のために作るオムレツは美味しいなあ」 坊一はいつものことながら実に嬉しそうに食事を平らげる。 「うん、まあ、いい主夫になれると思うわよ」 「そう? それはよかった。おかわりするね」 坊一はいつもご飯をおかわりする。見ているだけで食欲をそそられるから不思議なものだ。 「最近、学校行ってるの?」 「雨音が行けって言ってるから、ちゃんと行ってるよー」 「そう? またゲーセンで遊んでたりしてない?」 「ゲーセンには帰りに行ってるよー」 「帰りにでも行っちゃ駄目でしょ」 「何で?」 「何でって、あんた受験生でしょ。勉強はどうしてるの」 「してるよー。それでストレス溜まるから抜いてるよ。戦略的にやってるよー」 どうも胡散臭いが、こいつは基本的に嘘をつく能力が壊滅的に欠けている。多分本当に勉強しているのだろう。 「成績は?」 「大学に入るくらいならどうとでもなるよー」 「大学は入るだけじゃ駄目なの。いい大学に入っていい会社に勤めなきゃ駄目よ」 「まあ、僕も食えるだけ稼ぎたいけどさ」 「じゃあ、いい成績目指さなきゃね」 「はあーい」 何か姉が弟に進路の相談に乗ってやっているような気分になってきた。
「じゃ、帰るよ」 「じゃあね」 坊一が夕暮れの中去っていく。 私は坊一の私生活をあまりよく知らない。親元から離れてアパート住まいなのは知っているが、私といない時は何をしているのか、正直闇の中だ。 携帯電話で呼び出せばいつでも、それこそ授業中の時間帯でもやってくるということは、不良なのだろう。 髪も脱色してシルバーにしているし、肌も焼いているし、ファッションに染まってないギャル男って感じだ。出会ったのもゲーセンだった。 (そもそもあいつ、本当に学校に行ってるのかしら?) まずそこからが問題だが、考えると怖いのでやめておいた。 怖いと言えば、彼の倫理観が正直一番怖い。 「なぜ学校に行かなければならないのか」「なぜ酒を飲んではならないのか」など、基本的な道徳基準が欠如している。 彼の倫理観は基本的に好きか嫌いか、食えるか食えないか、というコードで設計されているらしく、世間で言うようないい悪いがなかった。 なぜ学校に行かなければならないのか? いい大学、いい会社、いい給料、いい食事。 なぜ酒を飲んではならないのか? 健康な体であれば、いつまで経っても食事がおいしい。 万事この調子で説得しなければ通じない。これで本当に社会人になれるのか、猛烈に不安だった。
そんなある日、坊一が唐突に馬鹿げたことを言い出した。 「ねえ、僕、女の子に告白されちゃったんだけど、どうすればいい?」 私は茫然として彼の顔を見ていたのだと思う。彼は本当に「どうすればいいのかな?」という顔をしていた。悪びれた様子はかけらもない。 「ど、どどど、どういうことよっ!?」 「んーとね、三人の女の子がやってきて、僕のファンだって言うの」 「ちょっと待ちなさい。その子達、何者なの?」 「同じ学校の後輩。僕がゲーセンでシューティングやってるときに後ろで見てるね」 「ほ、ほほお、そうなのお。それで?」 「うん、どうすればいいのか分からなかったから、彼女たちの言う通り、返事は後でいいですってことにした」 「ふ、ふううん」 どうやら切羽詰まったことではないらしいと分かって、内心ほっとした。が、それを表に出すほど私も甘くない。 「どうすればいいか分からないって、何で?」 「いや、雨音はどう思うのかな、って思って」 「断りなさいよ! あんたアホでしょ! アホなの?」 「うん、よく言われる」 このアホ。 「言ってごらんなさい。私がどう思うって思った?」 「え、日本語の意味が分かんない」 「私がどんな顔すると思った?」 「うーん、それがよく分からなくて。まさか喜ぶ訳ないし」 「誰が喜ぶかアホ! そこまで分かってるなら断れ!」 その女達も、このアホの一体どこに惹かれてアタックしたというのか。アホだから組みしやすいとでも思ったのか? 「ちょっと訊くけど、あんた今他に女いないよね」 「いないよ」 「本当?」 「本当」 「本当の本当に本当?」 「本当だってば」 「よろしい。ちょっとそこ座りなさい!」 「……説教?」 坊一がくるりと後ろを向いた。逃げようとしている。 「いいから! そもそも女心ってのは……」 「僕、女心よく分からない」 「それを今から教えてやるって言ってるのよ!」 「わー……」 うんざりした顔の坊一を前に、私はスーパー説教タイムに突入した。
「……だからね、私とか普通の人間は、恋人と一対一の付き合いを求める訳よ。一対一でなくなると辛いし悲しいし怒るの。分かった?」 「まあ、分かった。雨音が苦しんだり泣いたり怒ったりすると僕も嫌だ」 「そういうこと。あー、面倒くさい子ね」 ハイパー説教タイムが終了した。 「安心して。そういうことなら、僕は雨音の一対一の彼氏だよ」 坊一の優しげな笑みに、私も心を許してしまいそうになる。 こうやって他の女もたぶらかされているのだろうか。 「あんた、どうして他の女と付き合ったりしないの?」 「ん?」 坊一がやや呆れたような声を出した。しまった。つい不安に駆られて余計なこと訊いたか。 「さっき雨音の話した女心ってやつだと、前付き合っていた相手の話をするのはムカつくんじゃないの?」 「まあそうね」 「だから言わない。雨音が怒ると嫌だから」 「……」 こいつ。今、何の作為もなく、ごく自然に私をあしらいやがった。 「ムカつく」 「え、何が」 「ムーカーつーくー!」 私は坊一を押し倒すと、唇を無理やり重ねた。 「……ぷはっ。どうしたんだ一体」 「何よ大人ぶっちゃって! 私の方が大人なんだからね!」 「え、そりゃそうだけど何か?」 「もー、分かってない!」 私にも説明できない。要は私の言いなりにならないと気に食わないとかそういうことなのだが、口にすると子供じみて聞こえるような気がする。 そのまま私は坊一をぎゅっと抱き締めると、もう一度唇を深く深く吸った。
私は服を脱ぐと、坊一の服にも手をかけた。坊一は何か神妙な顔になって、黙って私に脱がされるがままになっている。 やがて、くっきりとした胸板がむき出しになった。 私は坊一の乳首を強く吸った。少しして、かりり、と噛んだ。うん、と坊一が間抜けな声を上げている。 坊一の薄く腹筋の張った腹に手を添える。撫でまわし、へそをいじくる。坊一がびくんと体を反らせる。 ズボンを脱がせてトランクスを下ろす。既に屹立したものが目の前にそそり返っている。 私は軽く匂いを嗅いだ。透明な液体の先走った、いやらしい匂いがする。 左手で彼のものを支えると、口でくわえた。そのまま右手で自分の秘所を押さえた。まだ濡れていないが、むずむずする。 彼のものを吸いながら、自分の秘所をまさぐる。少しずつだが、汗ばんできているようだった。 「ああ……」 坊一が甘いうめき声を上げる。 「んふ、なーに、女の子みたいな声上げるじゃない」 「……今日の雨音、何か変……」 「そーお?」 彼のものがギンギンに張り詰める。私はローションを取ると、彼の胸と腹と股間に塗りたくった。 「冷たっ!」 「我慢なさい」 自分にも塗りたくると、彼の上にのしかかった。そのままぬるぬると体を密着させて前後に動く。 彼のものが破裂しそうに膨らんで、二人の腹の上でごりごりと悲鳴を上げる。 私は彼の開いた唇の上に、自分の唾を垂らした。坊一が陶然とした表情で私の唾を飲み込む。 「雨音、僕もう、入れたいよ」 「ん? はっきり言ってごらんなさい」 「僕、雨音のあそこに、僕のおちんちん、入れたい」 「もっとちゃんとした言い方があるんじゃないかしら?」 坊一は一瞬困惑したような顔をしたが、そのまま懇願する目になって、言った。 「雨音のあそこに、僕のおちんちんを、入れさせて、下さい」 「……うふふ。よく言えたわね」 私は彼のもの上に座り直すと、ずん、と腰を下ろした。
お腹の中に太くて硬いてたくましいものがねじ入れられるのが分かる。 「あっ……うん……いいわ」 下腹部の熱を持て余しながら、私は腰を深くゆっくりとえぐった。肉襞がこすられているのが分かる。 坊一が小刻みに動く。快楽を貪るのに熱心な動きだ。だが単調な動きだ。 「もっと、深く」 「あ、うん、そうだね」 腰の動きにリズムが生じる。周期的に深く打ち込む動きが加わる。 「あんまり好きに動くと、早くいっちゃってつまんないわよ。もっともたせなさい」 「うん、分かった」 腰の動きがゆるやかになる。 毎回こう念を押しておかないと、こいつは若さに任せて勝手に動いて勝手にいってしまいかねない。 しばらく彼にまたがり、自分の気持ちいいようにクリトリスを彼の腹にこすりつけた。 やがて体が温まったところで、軽く腰を浮かせた。 「動くわよ」 彼の腹の上に手を置くと、こちらから攻めに入った。深く腰を打ち込んだ後、彼のものの表面をえぐるように前後にこすりつける。 「ぐっ……」 坊一が苦しそうにうめく。何となく嗜虐的な気持ちになって、彼の鳩尾に爪を当て、すっと軽くへそまでひっかいてみた。 彼の体にびりびりとした痙攣が走る。 「うふふ、可愛い。もっと苛めてあげようかしら?」 両手の爪を立てて、彼の胸から腹を行ったり来たりさせる。乳首を弾くと、彼の腰がぶるると震えた。 「雨音ー、僕で遊ぶのはやめなよー」 坊一がそんな抗議の声を上げる。 彼の腹にはひっかいた爪痕がうっすらと残っている。何かの印をつけたように見えなくもない。 「そうね。そろそろ動いていいわよ」 「……そう? それじゃ」 今までの私の腰の動きとは別のベクトルに力がこもる。前後ではなく、浅く深く、上下に。私の襞を、奥の少し手前までかき回している。 体が温まってくると、彼の力強い単調さが、逆に気持ちいい。激しさに心身を押しやられていくような感じがある。 しばらく無言で身を委ねていると、彼の動きが大きくなってきた。 「そろそろいっちゃう?」 「うん。僕、いきそう」 「我慢なさい。一杯我慢してからいくと、すごく気持ちいいわよ」 「……難しい注文だな」 彼の足が快楽に耐えかねて、ぴんと伸びて浮き上がってくるのが分かる。 「どうしても我慢できなくなったら言いなさい。いかせてあげるから」 「うん……」 彼の足が小さく震える。いきたいのを我慢しているのだろう。 彼のものが小刻みに私の襞をかく。と思うと、荒々しく貫いてくる。最早動きに一貫性がない。彼にも制御できないのだろう。 「雨音、雨音……」 「坊一、気持ちいい?」 「僕、もう、限界だ」 「そう。よく我慢したわね」 私はすっと背筋を伸ばすと、太股を閉ざし、ぎゅっと締め上げると、大きく上下に揺さぶった。 「……っ!」 私の奥で生暖かいものが震えながら爆発していくのが分かった。一度、二度、大きく膨らみながら、果てていく。
終わった後の彼の顔に、うっすらと涙の筋が浮かんでいた。 「どうしたの?」 「……ううん、どうしたんだろ。何でもないよ」 彼はぐったりと横になると、半目で天井を見上げた。 「気持ちよかった?」 「うん」 坊一を快楽でよがらせるのが、他ならぬ私の悦びだ。 もっと仕込めば、坊一が私を気持ちよくしようとしてくれるかも知れないが、今のところまだそういう段階ではない。 「うふふ、坊一」 「なあに?」 私の大事な宝物。私の大事なおもちゃ。私の大事な子猫ちゃん。 「他の女には渡さないからね」 「……」 「……?」 坊一はしばらく考え込んでいたが、やがて得心がいったような顔になった。 「そうか。まだ疑っていたのか」 「えっ?」 「安心しなよ。僕は雨音のものだ」 「そ、そう?」 「雨音に独占されていると、心が落ち着く。僕は必要とされているんだな、って」 「うん、私にとって坊一は必要よ」 「そういう気持ちは、今のところ他の女の子からはもらっていない。だから、僕は雨音だけでいい。他の娘は要らない」 「……」 「さっき言い損ねていたけど、要はそういうことだよ」 そうか。 私は坊一を独り占めにしたいと思っているけど、坊一はそれに愛でもって応えてくれているということか。 「雨音は僕のことを必要としている?」 「うん、している」 「雨音は僕のことを信頼している?」 「……信頼するよう、努力はしてみるわ」 「僕は雨音のものだ。その事実に疑いはない?」 「……」 「まだそこまで信じきれない?」 坊一が私を見ている。何の感情もない静かな瞳。胸が、詰まった。 「そこまで信じてくれるようになったら、僕は本当に雨音のものになるんだろう。そういうことなんだと思う」 「……ふーん。坊一なりに、色々考えているのね」 「そりゃそうさ。僕は好き放題生きているけど、きっとそれだけじゃこの先暗いんだろう」 自嘲気味に笑う。私の知らない笑いだった。 「僕が僕や雨音のことを信じて疑わないように、雨音に僕のことを信じさせることができたら、その時僕はもう少し普通の人間に近づけるんだろう」 「……」 こいつ、実は案外自分のことが分かっているのではないか。少し、見直した。 「大丈夫。万が一、雨音が僕のことを全然信じてなくても、僕は絶対に雨音のことを信じてるから」 「うんうん……って、それじゃ駄目でしょ!?」 「ええっ、何で!?」 「私に坊一のことを信じさせるとか、さっきまでの話は何なのよ!」 私は軽く途方に暮れた。やはり、こいつが頼れる大人になるのは、まだまだ先の話のようだった。 まあ、もうしばらく、待つことにしようか。 私は坊一の頬にキスをした。坊一は訳の分からないような顔で、それでもくすぐったそうに笑った。
∧∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (,,゚Д゚)< 坊一の名前は熱血人情SF韓国漫画家のBoichiから取ったぞ ⊂ ⊃\ モーニング短編集『HOTEL』は傑作なのでオススメだぞゴルァ 〜| | \_____ ,, し`J だそうです。
GJ! 坊一天然だなw
216 :
くろやま :2009/02/09(月) 03:55:35 ID:Np3eHiVl
A−Kさま、お疲れ様です。 HOTEL、気になります。 それでは、スレお借りします。
あたしがそう言うと、寺山君はぎこちなくうつむいた。 「あ……、そうか……うん。わかった、ありがとうな」 なんだかあたしに負けず劣らずヘンテコな返答だと思うけど、いまのあたしからは寺山君のつむじと鼻先しか見えなくて、どんな顔をしてるかは全然わからない。 一回大きく息を吸う音が聞こえて、寺山君の頭が動いた。 「んっ……」 まずは首筋に一回。 次に鎖骨から胸元にかけて、軽く触れるようなキスをされた。 気持ちいいとか、感じてるかとかはまだわからない。ただ、全身の神経がそこに集まっちゃったみたいに、寺山君の動きひとつひとつを覚えて刻みこんでる。忘れられない、忘れたくない、そうさせるのはどっち……? 目をつぶってそんなことを考えていると、突然胸の先端をぺろっと舐められた。 「ひゃっ……!」 いきなりやって来たそれに、思わず声が出た。体をのけぞらせていると、もう片方の胸も同じように舌で濡らされた。 「あ……っ!」 おっぱいの先が唾で冷たくなる。ぴん、ともう起ってるから、それだけでもびくびくしちゃう。すぐにいじってほしいの。はやく。 足をもじもじとすり合わせていると、いよいよ胸のてっぺんに刺激がやって来た。 右の乳首をすこし深めにくわえられ、強めに吸われる。 (―――っ!! んんっ!) おとずれたあまりの快感に声すら出せない。いいよ、寺山君、すごく……! 「……っ、はぁ……っ」 止めていた息をゆっくり取り戻すと、もう一度、今度はさっきより軽めに吸われた。 「あぁ……ん……」 おかしくなっちゃったみたいな声が口から漏れ出る。やだ、あたし、こんな声どこから出してるんだろう? 「平気?」 寺山君が心配そうに聞く。平気じゃないけど、やめてほしくない。あたしは口に手の甲を当てながら、少しだけ頷いた。 そしたらお留守になってた左の方にも、包み込むように手が重ねられた。あたしの血管が浮き出るほど白い胸に、密着した寺山君の焼けた手の色。違いすぎて、見てるだけで変な気分。 そのまま見ていると、ごそ、と寺山君の背中が丸まった。それからまた右の胸の先を口に含まれ、そこをごくごく弱めに吸い出した。 (あ……)
目を閉じて気持ちよさそうにおっぱいを吸ってる姿。まるで赤ちゃんに戻っちゃったみたい。 (かわいい……。かわいいよ、この人) おかしいのは分ってる。でも、普段はゴツくておっかない寺山君が、今はどうしようもなくかわいくてしかたないよ。 一度そう思い始めたら、何もかもがいとおしく感じた。まっすぐ伸びたまつ毛ですら大事なもののように感じる。 お母さんみたく名前を呼んであげようと思ったとき、ふとあたしは気がついた。 「ね、あのさ」 寺山君が顔を上げる。なんかトロンとした目つき。寝起きみたい。 「下の名前なんていうんだっけ」 そんなことも知らなかった自分にびっくり。ごめんね、失礼なヤツで。それでも寺山君は気を悪くした風でもなく、あっさりと答えた。 「俺? 誠一だけど」 そういえばそんな名前だったね。あたしは寺山君の頭のうしろの髪を梳きながら微笑んだ。 「せいいち……、せいちゃん」 すると寺山君……せいちゃんの顔は一瞬で真っ赤になった。そんな反応もいちいちかわいい!! 「せーいちゃーん!」 ふざけた声で名前を呼んで、強引にその顔を胸へ抱き寄せる。 「ばか、やめろって!」 首を振って嫌がるけど、やめないもん。せいちゃん、せいちゃん。素敵な響き。 「せいちゃん……、ミュウのおっぱい、どう? 好き?」 頭を撫でながら尋ねると、せいちゃんは意外そうに眉を顰めた。 「え、いまさら嫌いとかなくない?」 恥ずかしいのはわかってるけど、そんなにぶっきらぼうに答えることないでしょ。ムッとすると、せいちゃんは耳元に顔を近づけて囁いた。 「最高」 (さいこう……って、一番ってこと? 誰のよりも好きって、そういうこと?) その言葉だけで体中が熱くなる。なんでか涙がでそうだったから鼻をすすって耐えると、せいちゃんに「ミュウは?」と聞かれた。 潤んだ目で見ると、間近にあるせいちゃんの顔はホントにカッコよく見えた。 「うん……。あたしも……」 せいちゃん、に、されるのが……、せいちゃん、と、が、 「すき……」
今回は以上です。
濡れ場は思った以上に書くのが大変ですね。筆が遅くて申し訳ないです。
>>203 男性の方の感想も気になりますね。「こんな男いねーよ」と思われていないと良いのですが。
>>219 男の子の挙動は特に違和感ないですが、女の子がいきなり母性本能に目覚めるのが、
ちょっと唐突のような気もしますね。男の子に同情したからというのならまあ分かりますが。
GJです 私はBOYS BE的(少年漫画)な青少年の夢!!なH展開だと思いましたが面白いです 続き待ってます〜
女が単純過ぎってのは違うと思うな 迷惑かけた相手が実はいい人だったら、とりあえず切なくなるし そこで許してもらえたなら懐きたくもなる。とりあえず自分はそうだ まぁ、それ単体なら恋とは違う心理だけど、スピッツも歌ってるでそ ♪思い込みのー恋にーおちたー♪とw このシチュなら益々しょうがない 問題はむしろ、経験アリな子がよその男子に好奇心を持てるかどうかの方じゃないかと 未経験な耳年増タイプでも楽しめそうなシチュだしw
書き手として、こういう流れの感想が続くのが羨ましいな ミュウとせいちゃんをwktkしながら待ってます
貴重なご意見ありがとうございます。
キャラの心理などについては、物語が終わってから後書きとして補足させていただこうと思います。
>>222 自分もスピッツ大好きです。
♪猫になりーたいーいー 君の腕のなーかー♪
片方の胸の先をちゅうちゅうと吸われ、もう片方を指先でいじられる。つつかれたり、くるくる回されたり、軽く捻られたり。 もうどれくらいの時間そうしていたのかわかんない。ものすごく長かった気もするし、あっという間だった気もする。 頭を撫でられながら、あたしの腕の中にいるせいちゃん。安らかに目を伏せている表情を見ると、いやらしいというよりしあわせで満ち足りたような気分でいっぱいになる。 でもこんな気持ち、一度手放したらもう二度と帰ってこない気がして、そう思うとなおさら止めたくなかった。 突然、あたしから口を離してせいちゃんが呟いた。 「俺なんか、ホントに申し訳ない」 『申し訳ない』という言葉にどきっとする。何か悪いことでもしてるのかな、と思い「何が?」と恐る恐る尋ねる。 するとせいちゃんはずるずるとその身を下の方へと移動させた。彼の頭は今あたしのお腹の上。 「ばーちゃん亡くなったばっかりだってのに、俺だけこんないい思いして……」 ものすごく罪悪感を持ってるみたいに弱々しい口調。なんで? なんでそんなこと言うの? 「それは違うよ、せいちゃん!」 叱られてびくっと顔を上げる。その顔を両手で包み込んで、ぐっと自分の方へ引き寄せた。 「おばあちゃんはせいちゃんのことを大事にしてくれたんでしょ? いい思い出たくさんくれたでしょ? だったら自分が死んだ後も、せいちゃんの幸せをなによりも祈ってるはずだよ。……ずっと悲しんでほしいなんて、きっと思ってないよ!」 『いい思い』を今してるとしたら、それはきっとせいちゃんがこれまでしてきたいいことのお陰だ。別に悪いことなんてしてないんだから、誰にも遠慮する必要ないはずなのに。 それでもせいちゃんはまだ浮かない顔をしてる。ああ、この人、本当におばあちゃん思いなんだ。 あたしはため息をつきながら笑って、せいちゃんのおでこにこつんと自分のを当てさせた。 「でも、あたしがおばあちゃんだったら、今頃怒ってるかもな」 「……え? なんで?」 「『せーいちー! そんな女と一緒にいちゃあかんー! バカがうつるぞー!』って」 くすっと笑ってそう言うと、せいちゃんはちょっと戸惑った目をしてから破顔した。それからあたしの髪にその指を絡ませて、ぐしゃぐしゃと頭を撫でた。 「そっか……。ミュウは本当にやさしいな」 せいちゃんの言葉に背中までしびれそうなくらい胸が痛くなった。違う、そうじゃない。
反射的に手を振り解いて身をひねる。横向きになって手で顔を隠すと、せいちゃんの驚いたような声が聞こえた。 「どうした?」 「あたし、やさしくなんか、ない!」 きっとせいちゃん困った顔してる。少し高いトーンで「そんなことないと思うけど……」って聞こえたから、あたしは首を大きく振って否定した。 「あたし、すっごい嫌なヤツだもん!ほ、ホントはすごく意地悪だし、いい加減だし……。……だから、あたしのことやさしいだなんて言わないで。言っちゃだめ!」 あなたにそう言われたら、あたしまた調子に乗っちゃう。それで意地悪したことも忘れて、また自己中で勝手な人間になっちゃうんだ。 涙をこらえながらそう言うと、せいちゃんはあたしの耳に顔を近づけてきた。 「……それじゃ、『可愛い』は?」 「……それも無しー!」 なに!? なにこの人、おかしくない!? 何で『優しい』の代わりが『可愛い』になるの!? 天然? それともわざとなの? ここでそのセリフ言うのは反則でしょ! 嬉しいんだか恥ずかしいんだかで体中が火照っててくる。おなかの下の方がきゅーんとして、足の間なんかじめっとしてあふれ出しそうなくらい。 ますます顔を見られたくなくなってクッションにうつ伏せして顔をうずめると、首の下に腕を差し込まれ、肩をつかまれてぐっと向きを変えられた。 「なんで?」 そろそろと手を離すと……、うわ、せいちゃんのどアップ。息遣いが聞こえてエッチだよー……。 「なんでって……」 うまく言えずに言葉を濁していると、せいちゃんの顔がさらに近くなってきて、あたしの口は彼の唇でふさがれてしまった。 感触を味わうこともできないくらいどきどきしてる。頭の中がパニックになって、唇から伝わる体温で体中が溶けちゃいそう。 「あぅ……ふ」 やっと唇を離すと、せいちゃんは真剣そのものな目つきで言った。 「可愛いよ、ミュウは本当に可愛いよ。なにもかも」 (うっ……わぁ!) 本当に? それってお世辞じゃないよね? うれしい。うれしくって死にそうなくらい、幸せ。 よく知らない先輩とか同級生にいきなり告白されたり、一人で道を歩いてると必ずと言っていいほどナンパもされるから、たぶんきっと、あたしの『小さな顔に大きい瞳』という外見は相当人気があるんだと思う。 だから『かわいい』って今まで数え切れないほど言われてきたし、言われても特に何も感じることはなかった。友達にも「ミュウって案外冷静なところあるよねー」って言われるくらい。 でも、今回はちがう。ダメ、とてもじゃないけど冷静でなんていられない。今まで言われてきた中で一番うれしい「かわいい」だよ……。 「せいちゃん……、せいちゃん……っ」 顔をもう一度ぎゅっと引き寄せた。唇を重ねると、せいちゃんの舌があたしの口の中に入ってきて、あたしのと絡み合った。 「もっと可愛い声聞かせて」 短いけど濃厚なキスの後そう言うと、せいちゃんの手はソロソロと剥き出しになってる胸元に降りていった。 膨らみをしっかりと掴まれて大きくまわすように動かされる。先っぽの固くなったところは指の股にはさまれて、指が動くたびに快感が走る。 「ふ……、いい……」 さっきも同じようなことをしたのに、気持ちよさが違う。ぜんぜん違う。 からだ全部が敏感になっちゃってるみたい。なにをされても甲高い声しか出てこない。 「あっ……!」
手が離れると、今度は唇で啄ばまれそのまま吸い上げられる。たまに歯があたったりして、胸の先から感じる刺激に、おなかの奥が疼いてさらにそれが全身に広がる感じ。 「あっ……、あっ……、ああ……んっ!」 声がひときわ高くなる。それでもせいちゃんは吸い付くのをやめない。あたまの先からつま先までどんどん痺れて、何かがはじけるのを待っている。 (え、もしかして……) 膨らみ続ける大きな何か。それがはじけたらどうなるのか、知ってるような、まだ怖いような。でも頭がよく回らない。やめないで、せいちゃん、続けて、お願い。 「はぁ……んんっ……!」 動物みたいなそんな声を漏らしたとき、あたしの頭の中は真っ白になって、腰から下にかけてがびくびくと引きつりだした。 「大丈夫か、ミュウ」 しばらく体が痙攣して動けなかったあたしに、せいちゃんがお水を汲んできてくれた。ほっぺたに押し付けられたコップが冷たい。 「あ……、うん、ごめん。へへ……、イッちゃった」 上半身を起こしてコップを受け取る。笑ってごまかしてるけど、ホントは顔から火が出そうに恥ずかしい。 だって、イくのとかって……、その、十分にえっちな気分になってるってことでしょ? なんかサカってるみたいで、せいちゃん引いたりしてないかな……。 せいちゃんはそんなあたしを抱きかかえるように、後ろにぴったりくっついて座った。 「感じやすいんだな、ここ」 ちょんちょん、と赤く充血してる胸の先を触った。正直そこは神経がむき出しになってるみたいに過敏になってるから、それだでも声が出ちゃいそうになるんだけど……。水を飲んでるからこぼさないよう、必死でそれを飲み込んだ。 「うっ……、あ、うん……。でもおっぱいでイッったのなんてはじめてだよ」 「え?」
今回投稿分は以上です。次は来週の予定です。 読んでいただきありがとうございました。
男だけど普通に面白い。
スレお借りします。最終回です。
>>229 励ましありがとうございます。
あたしの首元に顔をこすり付けていたせいちゃんの動きがとまった。……なんだろう? よく聞こえなかったのかな? 「あたし、自分のここが弱いなんて知らなかったよ。……いつもはもっと全然よくなんないもん。最後までしても何も感じなかったりするし」 恥ずかしいけどはっきりそう言った。でも本当のことだもん。 前の彼氏もその前の彼氏も……、なんかヤるだけやって自分だけ気持ちよくなって終わりみたいな感じで、こんなに最高の気分にさせてくれたり、とろけそうなほど感じさせてくれたりはしなかったよ。せいちゃん、ありがとう。 でも、聞こえてるはずなのに、せいちゃんは何も返事をしない。 少しの間沈黙が流れる。どうしたの、と尋ねようとしたとき、両方の胸をわし掴みにされ、そこに強い痛みが走った。 「やっ……!」 びっくりしてせいちゃんの方を振り返ると、幸せな気分だったあたしとはうらはらに、なにを考えているのかわからないような剣呑な目がそこにあった。 もう一度力まかせに握られる。今度はさらに強い力で耐えられないような激痛だったから、あたしはたまらず声を上げた。 「い、痛いって!」 すると背中をどん、と押された。 とっさに前のほうに手を突く。コップがあたしの手から離れて、中の水が畳の上にびしゃっとこぼれた。 「なにするの!?」と聞くまもなく、せいちゃんが後ろから覆いかぶさってきた。 両手首を乱暴につかまれ遠くのほうへ延ばされる。あたしの体は支えをなくして畳の上に突っ伏した。 「ちょ、離してよ!」 そう言ってもせいちゃんは無言のまま、指はますます手首に食い込んでくる。骨がぎしぎしいいそうなくらい、強く。足もがっつり固められて身動きがとれない。 力じゃどうしたって勝てない―――それが分かったとたん、あたしの背筋が冷たくなった。 怖い、せいちゃんが怖い。 この人が本気だしたらあたしなんか簡単に壊れちゃう。 それでも体をばたつかせて振りはらおうとする。けど、抵抗むなしくあたしの体はひっくり返されて、片手で両腕を押さえつけられた状態で仰向けにされた。 左手で右の胸を揉みしだかれながら、強引に唇を重ねられた。 舌がねっとりと入ってきてあたしの口の中じゅうを侵していく。ただ荒いなだけで優しさのかけらもないその動きに、あたしはたまらず顔を背けた。 「今は他の男の事なんか考えないで」 耳元で低く囁く。どうもせいちゃんが怒ってる原因は、さっきあたしが他の男の子と比べるような発言をしたからみたい。 でも、なんで? なんでそれでせいちゃんが怒るの? 「ごめ……ひゃあああっ!」 理由はともかく謝ろうとした瞬間、右の乳首を思いっきりつねられ、あたしは奇妙な声を発してしまった。 痛い、けど気持ちいい。こんなに乱暴に扱われてるのに、あそこがぐしょぐしょになるくらい感じてる。 やだ、こんなあたし恥ずかしい……。自分がものすごく淫らな生き物に思えて、涙を堪えてぐっと目をつぶった。 「俺はずっとそうだから」 せいちゃんの声が聞こえる。『ずっと』? 『そう』ってなに? 聞きたかったけど片手で両方の乳首をこりこりし続けられて、聞こうとしても変な声しか出てこない。 そうこうしてるうちに、左の胸にぬめっとした感触がして、先のほうをじゅぷじゅぷと音を立てながら吸われ出した。 さっきの子供みたいな吸い付きかたとは全然違う、ケダモノじみた猛々しい愛撫。聞こえる水音がさらにあたしの心を煽って、乳首は痛いほどいきり立ってる。舌でころがされたりするともうもげちゃいそう。
「あ……っ、あぁ……んっ!」 あたしに抵抗する気が失せたのを知るや、せいちゃんはあたしの手首を押さえていた右手をはずして、あたしの左の太ももを撫でまわし始めた。 一回イッちゃってるからそれだけでもぷるぷるしそうなくらい反応しちゃう。それなのに…… (あっ……、そこはだめ!) どんどんと手が足の付け根に近くなる。太ももの間にぎゅっと力を入れてこれ以上上にこさせないようにしようとしたけど、足の間にできた隙間に人差し指と中指を入れられて、ショーツの上から敏感な核を擦られた。 「やぁ……っ、はぁあ…んっ!」 指の動きにすぐ反応して、膨らんでいくそれ。強めに押さえつけられたりすると、おかしくなっちゃいそうなくらい変な気持ち。 (あれ、なんだこれ?) 右手に冷たい感触がしてそっちのほうを向くと、倒れたコップがそこに転がってた。 あれ、何でこんなところに水がこぼれてるんだっけ? ていうか、そもそもあたし何でこんなことしてるんだっけ? 考えてみようとするけれど、両方の乳首を口と指でねちねちと弄られて、下の方からも途切れることなく刺激が送られてくるから、そっちのほうまで意識が回らない。おなかの奥が熱くなって、何かが近づいてくる。 (え、また……?) 「い……っやああ!」 そう叫んだ瞬間、体中に電気が走ったみたいな感覚が通り抜けて、あたしは意識を手放した。 *** ガタン、と何かが閉まるような音に気づいて目をさます。見慣れない和室の光景が目に入って、あたしは違和感を覚えた。 (ここ、どこ……?) あ、そうだ寺山君の部屋だ。お見舞いに来て、お土産渡して、お財布忘れたと思ってあがりこんで……。その後なにかあったはずなのに、どこかピントの合わないカメラを覗き込んでるみたいにはっきりしない。服もちゃんと着てる。ちょっと変な感じがするけど……。 ふらつきながらゆっくり体を起こすと、寺山君がちょうど台所から部屋に入ってきたところだった。 「おぅ、起きたか」 うん、とあくびをかみ殺しがら答える。すると寺山君は壁の時計に目をやって言った。 「終電、でるぞ」 のろのろと畳の上におきっぱなしだった上着をひきよせて袖を通す。……あしたも学校だし帰らなきゃ。 「ちょっと待ってて、駅まで送るから」 そう言って寺山君はケータイとお財布をテーブルにおいて、お手洗いの方へ向かった。
駅まで向かう途中、寺山君の大きな背中を見ながら、あたしは彼になにから最初に聞けばいいのかであたまがごっちゃになっていた。 でもそうやって平然としてるところを見ると……、やっぱり自信がなくなってくる。 「あの……」 恐る恐る話しかけると、彼は歩くスピードを遅くしてこっちを振り返った。 「なに?」 「あのね、今度の飲み会再来週の土曜日みたいなんだけど、来れる?」 「……ちょっと分からないな。無理だったら畑山先輩に連絡する」 淡々とそう言う。『分からない』の言葉に少なからずがっかりした。 「そういえば、この前の飲み会、寺山君の隣にいた子、具合悪くなっちゃったんだって?」 結花ちゃんが言ってたこと。寺山君はあたしが思ってたような人じゃないって信じたいけど、それでも本当のことが知りたい。 「あー、それって長野のこと? あいつ、ホントどうしようもないヤツだよなー」 苦笑いしながらそう言った。え、長野? それって結花ちゃん本人のこと? ぽかんとしてるあたしに、寺山君が続けた。 「あいつ、酒弱いくせに焼酎とかガンガン頼んでてさ。せっかくなのに余らせてもったいないから、少し分けてもらおうと思って俺が飲んだら『てらやまー、あたしの酒勝手に飲むなー!』って怒り出して、一気とかしだして。 で、結局その場にへたっちゃって、帰れなくなりそうだったから駅まで負ぶってったよ」 え、なにそれ。結花ちゃん、寺山君とおんぶしてもらうくらい仲がいいなんて聞いたことない。 「そういえば、結花ちゃんと一緒にサークルの買出しとかしてたよね……」 平静を装ってそう尋ねると、寺山君はまた困ったように笑った。 「そんなこともあったな。あんときのアイツのワガママにはさすがに参ったなぁ」 「……何があったの?」 「家出る前に突然『キャラメルカスタードプリンが食べたい』って電話がかかってきて、どこに売ってるか知らないって言ったら、『住所教えるから買って来い』って言われてさ。 めっちゃ遠かったけど『どんなに遅くなっても構わない』って言うから買ってったら『思ってたのと違う』って。それなら最初から俺に頼むなって話だよな」 そう言って笑ってる寺山君を見て、あたしはあたしの思い違いを知った。 結花ちゃんは見た目なんかモデルさん並にかわいい子なんだけど、ちょっと変わってる……っていうか、相当クセのある子で、わりと平気でウソをついたりとか、自分を正当化したりするようなところがある気がする。 だからあの子の言葉をうのみにしちゃいけなかったんだけど……、あたし、すっかり騙されてた。 まだもう一個『階段から落ちたとき笑われた』の真実は聞いてないけど、たぶんあんまり高いとこじゃなかったとか、助けに行こうと思ったら他の人にすでに助けられたとか、そんな感じじゃないかな。 でも何で結花ちゃんが寺山君のことをそうやって悪く言うのかが分からない。おんぶするくらい仲いいはずなのに。 「寺山君、結花ちゃんとなんかあった?」 すると寺山君はすぐに顔を引きつらせた。 「あ、ああ……、まぁ、前に、ちょっとね」 「ちょっと?」 すっごく気になる。あたしが食い下がると、寺山君はくすっと笑って流した。 「……俺が言うことじゃないからさ。忘れてよ」 その言い方であたしには大体の見当がついた。 きっと結花ちゃんは、寺山君のことがすごく……だったんだと思う。でも、寺山君はそれにこたえられなくて、で、プライドの高い結花ちゃんはそれが許せなかったんだ。 わかる、あたしには結花ちゃんの気持ちが。仲良くなればなるほど、そうならずにはいられない人だもん。 あたしの少し先を行く寺山君の背中が角を曲がった。あたしもすぐに追いつくとそこは、見慣れた駅前の風景だった。
二人順番に改札をくぐる。寺山君は定期を持ってないみたいで、わざわざ入場券を買ってついてきてくれた。 それなのに、人もまばらなプラットフォームに並んで立つと、寺山君はあたしから2・3歩離れた距離にいて、何も言わずに遠くの方を眺めてるだけ。 あたしは電光掲示板を見る。残された時間はもう何分もないみたい。 どうしよう、まだ聞きたいことが残ってるのに。早くしなきゃ電車が来ちゃう。 思い切って聞こうとしたとき、あたしの声は『もうすぐ2番線に電車が参ります』というアナウンスにかき消された。 アナウンスが終わると、やっと寺山君があたしを見た。 「じゃ、また学校でな」 「明日は来れる?」 聞きたいのはそんなことじゃない。なのに、こんなことしか言えない。 「どうかな……、行けたら行く」 行けたらじゃなくて、来てほしい。あたしに会いに来てほしい。 だって――― よそよそしくしてるけど、今日あったこと、夢じゃなかったって気づいてるよ。畳にあたしがこぼした水のシミができてたから。 子供みたいなところも、優しいところも、荒っぽいところも……。思い出すだけでドキドキしちゃう。きっと一生忘れられない。 それなのに、なんで何もなかったみたいにふるまってるの? あたしのこと嫌いじゃないでしょ? 知ってるよ。
電車の音がだんだん近くなる。何か言わなきゃと思うのに、胸のところでつっかえて何も出てこない。 「あの……っ」 緊張してるみたいな上ずった声。寺山君の方を見ると、心なしか少し赤くなってる気がした。 「今日は来てくれてありがとう。それで……、これからもミュウって呼んで構わないかな」 控えめなお願いをされた。だけどそれだけで、今日のことがなかったことにされてるんじゃないと判ってあたしは嬉しかった。 でも、ホントにそれだけでいいの? ごめんね、あたし、見ちゃったんだ。 あなたがお手洗いに行ってる間に。おばあちゃんの写真と並べられたサークルの写真、思わず懐かしくて手に取ったの。 そしたらよく見たら二枚重ねてあって……、悪いかな、と思ったけど裏に隠された写真をこっそり覗いちゃった。 びっくりした……。あたしとあなたが二人で仲よさそうに笑い合ってる写真がそこにあったから。 たぶん、あれって入学したての頃だよね。あなたのことを誤解するずっと前。あたし、『ずっとそう』の意味がやっとわかったよ 電車が目の前に滑り込んでくる。轟音がして、風が髪を巻き上げた。 風がおさまって扉が開く。あたしは『OK』のサインの代わりに、彼を見上げて不器用に笑った。 「せいちゃん、大好き」 (おわり)
『恋人におっぱい吸われると幸せな気持ちになる』と言う女性の気持ちをテーマに書きました。 なので、本番行為を期待してた方、非常に申し訳ございません。 ミュウは「とにかく男の子にとって可愛いと思われるような女の子を書こう」と思って書いたので、少しでもそう感じていただけたら嬉しい限りです。
GJです! ミュウの可愛さ伝わってきました
GJです!すごく楽しみに待っていたので、終わってしまうのがさみしいです。
239 :
名無しさん@ピンキー :2009/02/18(水) 03:14:15 ID:by8fWoKf
ほしゅ
>236 指でいじってる描写のがかなり多いけど それもエロかったのでおkです ゴチでした
黒澤君と繭たんの人もう来ないかな?(´・ω・`) いつまでも待ってるぜ
同じく待ってる
同じく! 黒澤君&繭ちゃんカプ大好きなのです!
保守がてら投下します。 ---------------------------------------------------------------------- 彼女とケンカした。 理由はどんなことだったか覚えてない。 多分、すれ違った女子高生を「どこの学校だろう」と見てたらその目つきがヤラシかったとか 電話に出るのが遅いとか、メールの返信がない、とか。 いずれにせよそんな大したことじゃないのは確かだ。 また、こじれるのが面倒で「俺が悪かった」と早めに謝ったところ、その態度がさらに気に食わなかったらしく 「あたしのことバカにしてるんでしょ!」と逆切れをかまされてしまった。……どうしろって言うんだよ。 最初は「もうあんな女知るか」と思っていたものの、一日、二日とたつにつれ寂しく感じるようになり 今日に至っては思い出すことと言えばひざの上に乗っかってきて甘える彼女のかわいい姿ばかり。 「明日あたりもう一回電話してみるか……」などと考えながら夜遅くバイトから帰ってきた。 部屋の電気をつけた瞬間、ひっくり返るくらい驚いた。 彼女が俺の布団の中で、すやすやと寝息を繰り返していた。 よっぽど疲れているのか、俺が物音を立てても起きる気配がない。
起きていると生意気なことを言って俺を苛立たせるが、寝顔はすっぴんでもめちゃめちゃかわいい。 よく「天使のような」とかって寝顔を例えたりするけど、まさしくそんな感じ。 くるんとカールした長い睫毛、滑らかな肌に形のいい唇、低いけど筋の通った鼻なんかが卵型の顔の中に上手く配置されてる。 それなのにあの化粧の濃さはいかがなものか……とは常々思うのだが、そこらへんは彼女のポリシーのようなので黙っておこう。 少し肩のあたりが布団から出ていたので直してやろう、と思ったとき彼女が黒いTシャツを着ているのに気がついた。 しかも首や袖がやたらぶかぶか。明らかにサイズが大きい。 (もしや……) ゆっくりと布団の中を覗き込む。俺の悪い予感は的中してしまった。 彼女が着ていたのは俺がつい昨日購入したばかりのTシャツで、値段もかなり張る。一日のバイト代ぐらい平気で吹っ飛ぶ。 やられた……。「そんなことぐらいで怒るな」と思う向きもあるだろうけど、貧乏学生の自分にはかなり堪える仕打ちだ。 彼女にかかっていた布団を全て剥ぎ取る。 上は男物のTシャツ、下はパンツしか身に着けておらず、これはどう考えても誘っているとしか思えない。 気がつくと殊勝な思いはどこへやら、彼女への復讐という名の悪戯心がむくむくと大きくなっていた。 彼女の横に寝転がり、仰向けになった彼女のTシャツを下からそっとまくっていく。 ボリュームのある真っ白なおっぱいの上に、ツンと上向きになった薄い色の乳首がお目見えした。 つんつん、と下乳をつっつく。……なにも反応しないな、よし! 胸全体を手のひらで包んで指を動かしてみる。マシュマロのような柔らかい感触が、たまらなく心地よい。
もう一度動かしてみる。ふにゅふにゅ。 (ああ、マジでいい……) 柔らかいながらも、しっかりと指を押し戻してくる弾力のあるおっぱい。なんでこんなに触り心地のいいものがこの世にあるんだろう? 揉んでいるだけで一日の疲れなどどこかへ消えうせて行きそうだ。どんなドリンク剤より効くね、これは。 と、同時に別のところも元気になり始めて…… このままじゃ終わりにできない俺は、彼女のぷにゅぷにゅした柔らかな乳首を指先でくりくりと摘んだ。 びくっ。 彼女の体が小さく跳ねる。もう一度、くりっと びくびくっ。 この反応が生理的なものなのかなんなのかわからないが、とりあえず止めろとは言われてないので続けさせて頂く。 パンツを慎重にそろーっと下ろしていく。汚したらなんか怒られそうだし。……と、すでに少し湿ってるけど。 片足ずつ外すと、脚をゆっくり押し広げた。露わになった秘所の、入り口に指を合わせる。 すっと動かす。 「ぁ……」 ……おや、いま何か聞こえたかな。今度はさらに奥へ指を入れて、静かにくちゅ……とかき回す。 「………ん」 彼女が首を横に振った。その後指を二本に増やして出し入れさせてみるけど、何も言わないからさっきのはたぶん寝言だな。
ぐちゅ……ぐちゅぐちゅ……。 いじくっていると愛液がどんどん溢れ出てきてどうしようもない。 このままだだとシーツが汚れそうなので、滴り落ちる場所へと舌を這わせた。 じゅるじゅる音を立てて甘い汁を吸うが、それでもまだ溢れかえってくる。これならどうだ、と吸うのと同時に突起を押さえつけた。 「……っ」 一瞬合わせ目の奥がヒクッとした。 一旦口を離してそこを見る。しっとりと濡れて光っているそれは、何かを待っているかのようにぴくぴくと動いていた。 (了解、今すぐ行く。) ガチャガチャとベルトを外し、ジーンズとトランクスを一気にずり下ろしてナニを取り出す。……と、一応アレもつけて、と。 彼女の片足を立たせると、静かに、しかし一気に奥へと突き進んだ。 「―― あ…」 はいはい寝言寝言。いつまでも起きない方が悪いんだからね。 彼女はいつの間にかシーツを握りしめていた。腰を動かしながら、その手をそっと開いて自分の手と握らせた。 ギュッと彼女の中がきつくなる。その締め付け感に、酸欠状態になったときのように頭がクラクラした。 俺は一呼吸置いてから、ずぷずぷと律動的な動きで彼女の奥を攻め続けた。 ……はぁ……はぁ……ぁ…。 半開きになった彼女の口からは荒い呼吸が吐き出されている。一応声を出さないようにしてるところだけは徹底してるようだ。 腰の動きを早くする。すると、固く閉じられた彼女の目尻から、涙が一筋こぼれた。
(あっ……) かわいい、と思ったが最後、体の芯を息も止まるような快感が貫いた。……どうやらイってしまったようだ。 ずる……とまだ波打ってるモノを彼女の中から取り出し、穿いていたものを上げて彼女の枕元に座る。 ――それでもまだシラを切りたいのか、俺が近づくと寝返りを打つフリをして背を向けてしまった。 Tシャツはまだたくし上げられたまま――その格好にさせておくのもかわいそうなので、シャツをちゃんと戻し、パンツも穿かせてあげた。 シャツのことで怒ってたし、その前もなんかケンカしてたけど、そんなのもうどうだっていい。 だってこんなに気持ちよかったし、かわいい姿も見れたしね。 「――愛してるよ」 そう耳元で呟くと、その場でうとうとと眠り込んでしまった。 夜中、人の気配を感じて目を覚ました。どうも彼女がごそごそと動いているようだ。 何をされるのかと思って寝たフリをつづけていたら、彼女が自分の使っていた布団を俺にかけていた。 頬に暖かい感触が通った。その後、蚊の鳴くような小さな声が聞こえた。 「――こっちだって愛してるよバカ野郎」 あああああ!!ごめん!俺、この勝負負けだ! 寝たフリなんてしてられるかー!毛布に包まって寝ようとしてた彼女を後ろから強く抱きしめる。 「きゃっ!」
やっべ、その声も超かわいい!すみませんもう「あんな女」とか二度と思いません!てーか思えねぇ! 反射的に俺を振り払おうとした彼女の腕を押さえつけ、世界一の柔らかなおっぱいをまさぐりつつ尋ねた。 「もう一回していい?」 ---------------------------------------(Fin)------------------------- おそまつさまでした。
乙。描写がきれいな文だな。ごちそうさまでした。 絶対最初から狸寝入りしていると思ってたよw
GJ! なんかこの二人いいな、彼女カワイイし 二回目は仲直り直後だし存分に絡んでするんだろーなぁw
擬物化スレで不覚にも萌えてしまった
スレお借りします。「OK」の続編です。 エロまで至るのに長くなりそうなので、まだるっこしいのが好きではない方はスルー推奨です。 タイトルは「激しい雨」です。
桜の花が咲き誇り、むせ返るほどに気温の上がったある春の日、彼――寺山誠一は途方に暮れていた。 彼はつい昨日入学式を終えたばかりの大学一年生である。高校を卒業後しばらく働きに出て、学費を貯めつつ勉強してやっとこさ憧れの大学に入ったが、入学式が済んで気が抜けたのかもしれない。昨晩からひどい発熱を伴う感冒に悩まされていた。 初日のオリエンテーションはなんとか気力で乗り越えたものの、昼を過ぎたあたりから熱とのどの痛みがぶり返してきた。このままでは家にたどり着けるかさえ危うい。 とりあえず解熱剤で何とかしよう、と薬と一緒に水分を服用するため自動販売機を探し出したのが3分前。 チャリン――チャリンと硬貨を投入口へ入れていくが、その途中で熱のために覚束ない指が滑って硬貨を一枚落としてしまった。 (あっ!) ころころと硬貨は自動販売機の下へと転がっていく。仕方ない、と諦めて財布を覗くが、運悪く落としてしまったのは100円玉で、財布の硬貨を全部合わせても足りそうになかった。 また、最近どたばたしていたため銀行に行くのを忘れていて、紙幣の持ち合わせもないという有様だ。 地面に這い蹲って硬貨のありかを確かめるが、そこは暗く何も見えない。 困った……。誰かに頼むべきか、そう思ったが上京したての彼には頼るべき友達など周りにいない。しかも今日は体がだるかったおかげで新しい知り合いを作ることもできなかった。 やはり自分でどうにかするしかない、ともう一度自動販売機の下を覗き込んだ時、後ろから高く儚げな声が聞こえてきた。 「あの……、何かお困りですか?」 自分に話しかけているものだと思わず、そのまま地面に頬を沿わせていると、とんとん、と背中を叩かれる。驚いて振り向くと、小柄な少女が春の風に乱れる髪を抑えながら立っていた。 髪は茶色いが荒んだ印象はしない。ひらひら揺れるミニスカートから伸びた足は驚くほど細く、目が大きく整った顔立ちはどこか高級な猫を思わせる風貌だった。 「あ……、水、買いたいんだけど……、金、落として」 そう言った自分の声はのどの腫れのせいで掠れ、やたらと聞きづらいものだった。すると女の子は100円玉を差し出して言った。 「これで足りますか?」 突然の申し出に驚いた。しかし理由もないのに見知らぬ人から貰うわけにはいかない。首を振って断ると、女の子は自分の手のひらに硬貨を持って握らせた。 「あたしもそこで拾ったんで。どうぞ、使ってください」 そう言ってにっこり笑う。いきなり体を触られてしどろもどろになっていると、遠くから男の声がした。 「ミュウー、まだかー? 行くぞー!」 女の子が焦ったように振り向く。そのまま彼が引き止めるまもなく、そちらの方に手を振りながら駆け出していってしまった。 後姿を見送る。彼女は背が高く今風の服を着た男と並ぶと、仲良く談笑しながら別の棟へと歩いていった。 残された彼は、彼女から押し付けられた硬貨で水を買い、それと共に白い錠剤を一気に流し込んだ。しばらくすると徐々に体が軽くなってきたのが自分でもわかる。おそらく彼女としては何気なく行った好意なのだろうが、こちらとしては非常にありがたかった。 ミュウ……、ミュウか。本当に猫みだいだな。そんな事を考えながら、彼はこの都会で自分はきっとやって行ける、そう漠然と思った。
ガタン、ゴトンと電車が揺れる。夜の窓に映し出される自分の姿を、あたしは不思議な気持ちで眺めていた。 息も止まりそうなくらい大切な人ができた――しかも、つい昨日までは考えもしなかった相手と。嬉しい反面、幸せすぎてどうしていいかわからないの。体も心もそれを受け止めきれてない感じ。 初めて人を好きになったときと同じくらい、もしかしたらそれ以上にどきどきしてるかも……。 (やだなー、あたし小学生みたい……) でも小学生じゃこんなことしないよね、とせいちゃんとしたことを思い出して一人で赤くなる。顔を抑えて首を振ってジタバタしてると、ポケットの中のケータイがぶるぶる震えた。 メールが来たみたい。差出人は知らないアドレスからだったけど、そのまま本文を確かめる。 『Sub:(指定なし) TEXT:今日は本当にありがとう。ミュウが来てくれて嬉しかった。お世辞抜きで元気でた。 遅くまで引き止めてごめん。危ないから寄り道しないで帰るように。』 名前もなにも書いてないけど、言ってることから察するに間違いない、これはせいちゃんからだ! 優しいくせにぶっきらぼうな文章がせいちゃんらしい。嬉しくってこのまま座席の上で転げまわりたいほど。(しないけど) 早速返信をしようとして、ふと指を止めた。一応とれが初めてのメールになるんだしだし、今の気持ちを素直に伝えて、それでも押し付けがましくならないようにしなきゃ……。 あたしは目を閉じて深呼吸すると、いつもの3倍ぐらい時間をかけて、よく考えながらメールを返した。 『Sub:大丈夫だよ!(*^ー゚)b TEXT:こっちが勝手に押しかけたんだから、謝んなくていーよー((・ω・*≡*・ω・)) またおうちにあそびに行かせてね☆ 遅くなっても、終電の時間にあわせて駅からうちの前までバスが出てるから心配しなくていいよ! それよりもどうやってメアド知ったの? もしかしてせいちゃんってエスパー!?Σヽ(゚Д゚○)ノ』 しばらくすると、返信がかえってきた。 『Sub:re:大丈夫だよ!(*^ー゚)b TEXT:そっか。バスがあるのか。それ聞いて安心した。 アドレスはサークルの名簿に載ってたから、知ってる。エスパーじゃないよ(笑)』
理由を知ってなーんだ、と思った。でもいちいち名簿にあったアドレス記録してるなんて、おっきな体してるくせに几帳面なんだなぁ……。 『Sub:そっかー(っ・з・)っ TEXT:エスパーじゃないのかー。がっかり ('・c_・`;) でもあたし、名簿なんてどこいっちゃったかわかんないよ。 ていうか、それ見ておくってきたのなんてせいちゃんが初めてだよ!(>△<)』 こんな内容のメールを送ったところでちょうど電池が切れた。と同時に、いつのまにかうちの駅に着いてたみたい。扉が開いてたから、あわてて駆け降りる。 家につくとさっそく充電器につないで、その間にお風呂に入った。湯気の中にある自分のカラダも、せいちゃんに好かれてるんだと思うと大切にしなきゃって気がして、いつもより念入りにすみずみまで洗った。 (今度遊びに行くときは……、きっと……) えっちなことを考えてる自分に恥ずかしくなって水の勢いを強くした。シャンプーとボディソープが渦になって一緒に流れていく。あっ、トリートメントもしなきゃ! 髪がごわごわになっちゃう! そんな風にあれやこれやしてやっとお風呂から上がると、まだケータイの充電は終わってなかったけど、電源を入れて新着メールをチェックした。 全部で4通。結花ちゃんとバイトの友達からと…・・・、せいちゃんからは2通来てた。 『Sub:re:そっかー(っ・з・)っ TEXT:ミュウは結構そそっかしいっぽいところがあるからな。いらないプリントとかと一緒に名簿も捨てちゃったんだろ。 それに書いてあったアドレス、”-(ハイフン)”か”_(アンダーバー)”か分からないとこがあったぞ。 だから誰も送ってこなかったんだろう。俺も一回エラーで返ってきた。』 上から目線っぽい言い方にちょっとムッとなった。でもそんな風に軽口言えるぐらい仲良くなったんだと思うと、バカにされていたとしてもなんだか嬉しい。(もしかしてあたしってM?) ニヤニヤしながらもう一通を開く。ああ、キモいなー、あたし。 2通目は、1通目からだいたい1時間後に来てた。 『Sub:ごめん TEXT:もしかして怒った? ごめん、バカにするつもりじゃなかったんだけど。 今日は本当にありがとう。多分明日は学校に行く。 遅いからもう寝るよ。おやすみ。ほんとにごめん』
読んですぐにあたしは焦った。短いメールの中に何回も「ごめん」って出てくる。どうしよう、返信しなかったのはそんな理由じゃないのに。 誤解を解きたくてすぐにメールしたくなったけど、最後に「もう寝る」ってあるから起こしちゃうかもなって思うとできなかった。 (ま、いーや、明日どーせ会えるだろうし!) あたしは髪の毛をよく乾かし、たっぷり化粧水をつけてからお布団に入ると、明日はお気に入りのワンピースを着て学校に行こう、そんなことを考えながら眠りについた。 *** 次の日、午前の授業で結花ちゃんと一緒になった。 そのまま結花ちゃんに誘われて学食でお昼を食べた。あたしは持ってきたお弁当を広げて、結花ちゃんは向かいに座ってずるずるととろろそばをすすっている。 (せいちゃん、ちゃんと学校きてるかなー) 学部が違うから授業で一緒になることはほとんどない。たまに同じ棟で講義受けてたりするみたいだけど、今までは顔見て逃げてたから、いまどこにいるかなんて想像もつかない。 食べ終わったらメールしてみようかなーと考えていると、学食の入り口あたりに、リュックサックを背負った大きな男の子がいるのが見えた。 (あ、せいちゃん!) お箸をおいてばたばたとそっちのほうに向かって手を振る。はやく気がつけー。 しばらく振ってるとせいちゃんもこっちに気づいたみたいでようやく右手を顔の高さまで挙げた。でもちらに2・3歩近づいてきたとき口元を引きつらせて、急に向きを変えてしまった。 (え、なに……?) 「どうしたの、ミュウ」 どんぶりから顔を上げて、結花ちゃんがそう聞いてきた。あたしがいきなり呆然としだしたから、気になったみたい。 「ううん、なんでも……」 「誰に手振ってたの?」 そう言ってくるっと後ろを振り返った。ちょうどそのとき、列に並んでたせいちゃんは前の人の死角になっててここからは見えなかった。 「あ、ごめん、人違いだったみたい。気にしないで」 苦笑いしながらそう言うと、結花ちゃんは「ふーん」と言ってまたそばをすすりだした。 結局せいちゃんは別のところで食べたみたいで、お昼休みにあたしのところに来て話すようなこともなかった。
*** 放課後、サークルの部室に向かう。足取りはずるずると重い。 (なによ、あの態度……) お昼にせいちゃんに会ったときのこと。まるであたしの方みて逃げ出したみたいに見えた。でも、最初はこっちみて手を振ろうとしてたし……。だけどそれも、ちょっと近づいて手を振ってるのがあたしだって気づいてやめたとも受け取れるような感じだった。 もしかして好かれてると思ったのは自意識過剰な思い込みで、ホントは違ったのかな……。おっぱい触らせてくれる子だったら誰でもよくて、それ以上付きまとわれたらウザいとか思ってるのかも……。 隠してあった写真も、アレは自分の写りがよかったから飾ってあっただけで、あたしのことなんてどうでもよかったのかもしれないし。 数時間前までの幸せ気分はどこへやら、いまは暗い気持ちしか持てなかった。 でも直接何か言われたわけじゃないし、と気を取り直して扉を押す。……誰かいるかなぁ。 「おう、ミュウか。今日は早いな」 中にいたのは畑山先輩だった。昨日、あたしをせいちゃんの家に行かせた張本人。愛のキューピッド……と言いたいところだけど、いまのところはまだなんとも言えない。 先輩は黒いピカピカの一眼レフを持ってニヤニヤとしていた。 「どうしたんですか、それ」 「おー、ちょっと聞いてくれよ。これ、苦労してやっと手に入れたんだよ。いやー、清水の舞台から飛び降りるとはこのことだね! オレ、ヨドバシの店内で心臓発作で死かと思ったもん」 そんな調子でそのカメラがいかに優れているか、どれくらい欲しかったかなどを矢継ぎ早に話し出す。 ハイテンションに早口で喋る先輩は、一緒にいるとちょっと……いや、けっこう疲れる方なんだけど、こういうときはいてくれてよかったな、と心から思う。 今度あたしも撮ってくださいね、なんて言ってると、後ろのドアが開いた。 「あ、ミュウ。ちょうどよかったー」 入ってきたのは結花ちゃんだった。ケータイを片手にあたしのほうへ近づいてくると、ドアを開けっ放しにしたまま隣にすとんと座った。 それを見て畑山先輩は奥の方へ消えていった。多分パソコンを使いたいんだと思う。 「なに? 結花ちゃん」 「あのさ、明後日ってなんか予定ある?」 マスカラをばっちり塗った強いまなざしで見られる。その目力に、ついついあたしも正直に答えてしまった。 「え、無いけど……」 すると、結花ちゃん小さくガッツポーズをした。 「よし! じゃ、その日、合コンだから。7時に駅前に集合ね」 「えっ!?」
「よかったー、急に決まったから人数足りなくてお流れになるところだったよー」 「ちょ、ちょっと待って!」 さっそくケータイでメールを打ち出した結花ちゃんを、慌てて引き止める。 「あたし、その日は行けないかも……」 途端に結花ちゃんが意外そうに顔を顰める。美人なだけにこういう表情されるとすっごく怖い。 「えー、なんで? この前の人たちとだよ。ミュウも気に入ってた人いたじゃん。あの確か……川崎さんだっけ?」 「うん、でも……」 そんなこと言ったのすっかり忘れてた。……けど、結花ちゃんがすっごい楽しみにしてるのは分った。こんなにノリノリなのにドタキャンさせるのはちょっと可哀相かも。 でもやっぱり、このことがバレたらせいちゃんがイヤな思いするかもしれない。そしたら、その方が辛い。ずーっと辛い。 「それともミュウ、最近彼氏できたとか?」 鋭い発言にぎくっとする。 せいちゃんとはまだ「彼氏」と言っていいか微妙な関係だし、結花ちゃんとはいろいろあったっぽいから、あんまり昨日のことには触れたくない。 「そういうわけじゃ、ないんだけど……」 「だったらいいっしょー。今回こそがんばっていい男捕まえようよー!」 「う、うーん」 そう言ってガクガクと体を揺らされた。と、そのとき―― 「長野」 聞き覚えのある声。恐る恐る後ろを振り返ると、ブスっとした目つきの悪い大男がいつのまにかあたしたちのすぐ近くに立っていた。 それがせいちゃん――寺山君だと解ると、結花ちゃんの顔が一瞬で歪んだ。 「立ち聞きすんなよ」 (やだ、さっきの聞かれた!?) 心臓がバクバクと言い出す。どうしよう、ものすごく気まずいよ……! せいちゃんは結花ちゃんの言ったことを無視するみたいに流して、無表情のまま聞いてきた。 「畑山先輩は」 「あっち」 結花ちゃんが本棚の奥を指差す。せいちゃんは結花ちゃんにお礼も言わず、そっちの方へのそのそと歩いていった。 しばらくして先輩とせいちゃんが一緒に出てきた。けど、あたしは顔が上げられない。 「やぁやぁこれは美女諸君おそろいで」 「さっきもいましたよ、先輩」 先輩に対しても容赦なく結花ちゃんがツッコむ。でも先輩は、大して気分を悪くした風でもなく飄々と返した。 「おや、そうだったかな。ところで長野君、ミュウ君、明後日わが畑山邸でほっかほかの鍋を囲みながら、地酒を振舞うイベントがあるのだが、参加する意思はあるかね?」 その問いかけに、結花ちゃんは速効で返した。 「先輩、あたしとミュウはその日合コンなんで行けません」 ちょっと待って、あたし、まだ行くとは全然言ってないよ! あたしが口をパクパクさせてる間にも、話はどんどん進んでいく。 「なにー、合コンだと!? つまり君は、釣りたてのアジよりも、ワインとチーズを片手に伊達男と一緒に歓談してる方がいいと言うのかね!?」 「当たり前です」 鍋がいかに素晴らしいものかを語る先輩と、それにズバズバと反論する結花ちゃん。そんな二人を横目で見ながらせいちゃんが呟いた。 「合コンか。楽しそうだな」 ……ああ、もう。最悪だ。 (続く)
ミュウ&寺山くんキタ! 続き待ってます
ミュウとせいちゃんの続編がこんなに早く登場なんてうれしいです!続き待ってま〜す。
エスパー関係のやり取りがバカップルぽくてイイ! と思いきや友達と寺山君が険悪で逆にフイタ 判りやすいwwww
GJ!
(やっぱり、着てないか) ビル清掃のアルバイトをたったいま終えて、鞄に入れっぱなしだった携帯電話の着信を確認する。だが、メールも着信も届いていない。ため息をつきながら携帯電話をポケットにしまった。 怒らせてしまったかもしれないあのメール以来、ミュウからの連絡はぷっつりと途絶えてしまった。 ずっと憧れていた女の子が自分の家にやってきて、しかも傷心の自分を体を使って慰めてくれた。まさに夢のような出来事は、時間がたつにつれて本当に夢だったような気さえしてくる。 あの日、別れ際に彼女は何か言っていたようだが、声が小さく、駅の雑音にまぎれてよく聞こえなかった。次の日偶然食堂で見かけたので聞いて確かめようと思ったけれど、彼女の近くに天敵とも言える長野結花が座っていたためそれは諦めた。 ――長野はしょっちゅう自分に絡んでくるくせに、「部室以外で話しかけてきたら殺す」などと無茶苦茶なことを言う。(実際、講義棟ですれ違ったとき「おはよう」とあいさつしたら、指輪をはめたままグーで殴られた。しばらく跡が残るほど強烈だった。) しかし、相変わらず恋人探しを続けているところを見ると、やはりミュウは自分とのことは無かったことにしたいと思っているのかもしれない。長野ほどではないにしろ、ミュウにも気まぐれなところが相当ある。 もう一度、彼女の気持ちを確かめたい。自分には時間が無い。メールじゃ埒が明かない。そう思った彼は、ミュウに直接聞く決心をした。 まず、名簿にあった電話番号にかけてみる。しかし短い呼び出し音の後、出たのはミュウではなく内藤という壮年の女性だった。ミュウとの関係を尋ねてみたが、「そんな人間は知らない」と言われてしまった。……おそらく、ミュウはここも書き間違えたのだろう。 次に、共通の知り合いである畑山にかけて電話番号を聞こうとした……、が、畑山は相当酔っ払っているらしく話にならない。挙句の果てに、今から宅飲みに参加しないかと誘いをかけて来た。面倒なので忙しいフリをして電話を切った。 畑山の他にミュウの番号を知ってそうな奴は……、と、登録されたメモリを探す。「な」の行に来た時、確実な人物の名前を見たが、彼女に聞くのはものすごく気が引ける。しかし他の人物は、親しさの度合いから言って番号を尋ねるのは微妙だった。 (仕方ない。これ以上どうなっても知るもんか――!) 覚悟を決めて、彼は長野結花へ電話をかけた。 「あ、寺やん? なに、どうしたの?」 結花女王様は、ほろ酔い気分なのか上機嫌で電話に出た。とりあえずは怒られなさそうなので安心した。 「あの、ミュウにちょっと聞きたいことがあるんだけど、電話番号教えてもらえないか?」 「なに、ミュウに話あんの? うーん……、ちょっと待って。いま、寺やんどこいんの?」 学校に程近い繁華街の名前を告げる。今日の仕事場はそこだったので、今は駅に向かって自転車を押しながら電話をしている。 すると長野は「ふーん」と相槌を打った。 「だったらミュウもたぶんその辺にいるよ。駅で待ってたら来ると思うよ」 「え?」 「さっきまで一緒に飲んでたんだけど、先帰っちゃったからさ。それとも電話のほうがやっぱいい?」 どうも長野は友達の電話番号を他の人物に漏らすことに抵抗があるようだ。エキセントリックなくせに、こういうところだけ妙にきっちりしている。 「あ、いい。直接ならそれのほうが。サンキュ、ありがとな」 「べつにいいよー。その代わり今度焼肉ね」 適当に笑ってごまかしながら電話を切る。駅まで猛スピードで漕ぎ出して、コンビニの前のスペースに駐輪した。 ミュウを探しながら駅前を歩いていると、ドーナツ屋に見覚えのある女の子の後姿を発見した。 (いた!) ついに見つけた。あれはミュウに間違いない。 急いで入り口に回る。ガラス戸を押して中に入り、店員に「いらっしゃいませー」と声をかけられたところで足が止まった。 ミュウは、一人ではなかった。
*** はぁ、とため息がこぼれる。『幸せが逃げる』と言われても止められそうにないみたい。 今日は結局結花ちゃんに押し切られて合コンに来てしまった。結花ちゃんは楽しそうにしてたからいいけど……、あたしはせいちゃんがなにしてるのか、そればっかりが気になって全然男の人たちの話に集中できなかった。 「暇なときにでもメールしてみよう」と思ってるんだけど、いざ送るとなると何から切り出したらいいのか分からなくて、時間ばかりが過ぎて行ってしまう。 「なんか悩み事でもあるの?」 あたしの前に座ってる男の人が聞いてきた。今日合コンで一緒になった川崎さん。二次会へは行かずに帰るとあたしが言ったら、「駅まで送る」と付いてきてくれた。 一次会ではデザートを食べそびれたと言ったら、ドーナツをおごってあげる、と言われて今ここに二人でいる。 「僕の記憶ではミュウはもっと元気な女の子なんだけど」 困った顔をしながら川崎さんが言った。川崎さんとは前の合コンでも一緒になってるから、今日あたしが暗い顔ばっかりしてるのが気になるみたい。 「……あ、そうですか? ……すみません」 あたしが謝ると、ますます川崎さんはまゆ毛を八の字にして苦笑いした。 キレイな色のシャツを着ておしゃれな柄のネクタイをした川崎さんは、たぶんあたしよりも5つぐらい上。背は大きくないけど(あたしよりは大きいけど)、話し上手で爽やかな笑顔で、きっと小さい頃からモテたんだろうな、そんなタイプ。 せいちゃんとは全然違うな、そんなことを考えてたら、テーブルの上におきっぱなしだった手の上に川崎さんの手が重ねられた。 「僕だったら彼女にそんな顔絶対させないんだけどな」 「え……?」 あわてて手を引こうとする前にぎゅっと強く握られた。これじゃ動かせない。 「だからさ、ミュウ、僕と付き合わない?」 困る、困るよ、そんなこと言われても。だってあたし――― 謝ろうとしたあたしの言葉を、川崎さんが先に遮った。 「今すぐじゃなくていいから、次会うときにでも返事聞かせて」 顔を真っ赤にして黙り込んでしまったあたしを、促すように川崎さんが席を立った。 「もう遅いからさ、今日は帰ろうか」 呆然としたまま川崎さんの後ろに付いていく。駅の改札をくぐって一人になったとき、ようやくあたしは気が付いた。 ――チョコリング、食べそこねちゃったな。 (続く)
ワクテカか止まらない 続きお待ちしております
続き楽しみにしてます
ミュウ呑気だなぁw 続き楽しみだ
*** 合コンの日から二週間が経った。 (今日も来てない……) 部室の扉を開けてがっくりと肩を落とした。あの日から何度、こう感じたかわからない。 この二週間、せいちゃんとは一度も会っていない。 レポート提出なんかで忙しかったのもあるんだろうけど……、それでもサークルの日には必ず部室に顔を出してみても、せいちゃんは来てないみたいだった。 なにやってるのか気になって夜も眠れそうになかったから、サークル活動のある前の日に一度「明日来られる?」ってメールしてみたんだけど、結局返事はこなかった。 (せいちゃん……) 会いたいよう。会って頭なでなでしたり、優しくチューしたり、ぎゅってきつく抱きしめたり、……いちゃいちゃしたり、もう一回でいいからしたいよう……。 それとは逆に川崎さんからは2・3日に一度はメールが来る。内容は当たりさわりの無いことだったけど、せいちゃんに会えなくて寂しいあたしの持ちをいい感じで紛らわしてくれた。 川崎さんのことは断るつもりだったけど、こんな感じのことが長く続くと、正直揺れてしまうかも……。 机につっぷしてやり過ごそうとしていると、後ろの扉がガチャ、と開いた。 「どーしたのミュウ!? 泣いてるの?」 慌てて顔を上げると、結花ちゃんが心配そうにあたしの顔を覗き込んでいた。 「な、なんでもないよ? ただ寝てただけ」 笑ってごまかすと、結花ちゃんはほっと息を吐いて、あたしの横に座って来た。 「それよりもさ、ミュウ。また合コンのお誘いだよ」 「はい?」 「この前は結局なんもなかったもんねー。次こそ出会いモノにしようね!」 確かこの前の合コンでは二人ぐらい結花ちゃんのこと好きっぽい男のひとがいたはずだけど……。またワガママいって引かせたか、高望みして振っちゃったかのどっちかかなぁ……。 結花ちゃんの幸せを見届けてあげたいけど(友達だし)、ここはきっぱり言っておかないとやっぱマズいよね。 あたしは一回深呼吸をして、結花ちゃんの目をじっと見た。 「ごめんね、結花ちゃん。あたし、もう一緒に合コンに行けないよ」 「え……、なんで?」 それまで笑ってた結花ちゃんの顔が急にこわばる。 「あたし、好きな人がいるの。今はまだくわしくは言えないけど」 最初からこう言えばよかった。彼氏じゃなくったって、好きなことには変わりないんだから。 「だから、その人の気持ちを確かめるまで、もうちょっと待って」 「……誰なの、その人って」
……やっぱそう来るよね。何も言えずに黙っていると、結花ちゃんはぐっと顔を寄せてきた。 「あたしの知ってる人?」 「えっと、それは……」 口ごもっていると、どたどたと遠くから足音がして、バン!とドアが開いた。 「おやおや、二人して深刻な顔しちゃって。もしかしてワタシ、お邪魔だったかな?」 「畑山先輩!」 よかった、いい所に来てくれた! 結花ちゃんは不満げな顔をしてるけど、あたしにとっては大助かり。座ったまま先輩の方を見上げると、先輩はからっぽのダンボールを抱えていた。 「邪魔じゃないですよー。待ってました」 「そんなこと言って。どうせオレの悪口でも言ってたんでしょー」 先輩はずかずかと中に入ってくると、ふんふーん♪と鼻歌を歌いながら戸棚にあった本とか荷物を詰めていく。……なにしてるんだろう? 「先輩、引越しですか?」 「いんやー? ただ、頼まれたからさ」 「え? でもそのマグカップとかって寺山のモンですよね?」 と、結花ちゃん。さすがよく見てるんだねー……、じゃなくて 「寺山君、どうかしたんですか?」 なんだかとっても嫌な予感がして、不安で声が裏返った。 「あー、あいつね。サークル辞めるって連絡来たから。学校ももう来ないって」 「えっ!?」 結花ちゃんが大声をあげる。 「どういうことですか!? 何があったんですか?」 結花ちゃんは先輩に詰め寄るけど、あたしは何もいえない。声が出てこない。 「うーん、詳しいことは知らんが、家庭の事情らしい。惜しい人物を亡くしたよな。働きモンだったのに……」 「でも、アイツ学校大好きだったじゃないですか!? よっぽどの事が無い限りやめないでしょ!?」 「だからよっぽどのことなんだろう。……まぁ、こんどこっち来ることがあったらお別れ会でも開こうか」 あらかた荷物を詰め終えた先輩は、「郵便局に行くから」と言って部室を出て行った。先輩に付いて結花ちゃんも行ってしまった。 ひとり残されたあたしは、がらんとした本棚を見ながら呆然と立ち尽くすことしかできなかった。 (寺山君が――、もう来ない……?)
*** 「雨、また降ってきましたね」 あたしのバイト先である洋菓子屋「シトロン」は、小さいお店ながら結構な人気店で、休みの日ともなれば外に行列ができるほど。 ……だけど、駅からちょっと離れてる立地のせいか、今日みたいに平日で天気が悪い日なんかは急にがくんと売り上げが落ちてしまう。 同じ売り子の先輩と喋っていると、オーナーでパティシエの辰巳さんが厨房から出てきて、済まなそうな顔で申し出てきた。 「ミュウちゃん、あのさ、暇してるなら、ちょっと頼まれてくれない?」 従業員の中で一番年下のあたしはお遣いを頼まれることが多いし、すすんで行くようにしてる。だけどこんな雨の日に外に出るのはやっぱりちょっと乗り気じゃない。 すこしだけ眉を寄せたあたしに、辰巳さんはにやっと笑った。 「もちろんタダでとは言わないぞ。今日は好きなケーキ持って帰っていいから」 今日はそんな気分じゃないんだけどなぁ……とは思ったけど、仕方ないので用件を聞いて外にでる準備をした。 お遣い先の郵便局から出ると、雨はさっきよりだいぶ強く振っていた。まるであたしの心みたい。 せいちゃんが学校を辞めてしまうと聞いてから数日たった。もちろん彼からの音沙汰は何も無い。 捨てちゃったかと思った名簿をがんばって探し当てて、そこに乗ってた番号に電話も何回かしてみたけど、全然出ないし。 メールもこの前みたいに返事がこないかもしれないと思うと、怖くて何も送れなくなっちゃう。 ていうか、学校やめちゃうってのになにも連絡がこないこの状態が、せいちゃんの答えなのかなぁ……。 そんなことを考えてるとポケットの中のケータイが震えた。開けてみると川崎さんからのメールが着ていた。 『Sub:やっと TEXT:納期が終わったよ〜。毎日午前様で辛かった・・・。 ようやくゆっくりする時間が取れそうです。あさっての夜にでも、一緒に「サフランロード」でご飯食べませんか?』 あさっての夜は今のところ何も用事ナシ。誘われてるレストランはちょっと高いけどおいしくてあたしも大好きなお店だった。 だけど川崎さんに会うとなると告白の返事をしなきゃいけないってことで……。せいちゃんとこれ以上どうにもならないなら、彼と付き合うのもアリなのかなぁ……。 (あーっ、もうやめたやめた!) そうだよ、せいちゃんなんて無口でおっかないし、人の気持ちないがしろにするし、優しかったのもあの一日だけで、全然いい人なんかじゃないじゃん! もともと感じ悪いと思ってたぐらいだし! 誰がどこからみたって川崎さんのほうがいいよ! 良かったよふっちゃわなくて。あの日のあたし、ものすごくGJだよ! 「分かりました。楽しみです」という内容のメールを送ると、横断歩道のところまで歩き出した。
赤信号の手前で止まる。雨のせいで車はひどく渋滞していた。 その合間を、一台の自転車が軽快にすり抜けてきた。雨の日なのに大変だなーと思ってると、だんだん近づいてきて、通りの向こう側で一旦停止した。 (あっ、せいちゃん!) びしょ濡れの姿に目が釘付けになってしまう。信号が青に変わっても動けない。ドキドキする。意味もなく泣きたくなってくる。 歩行者用の信号が赤になって、せいちゃんはペダルに足をかけ直した。車がのろのろと進みだすと、せいちゃんの自転車は飛沫を立てながら走り出した。 (せいちゃん! あたしに気づいて!) 心の中で何度もそう叫んだけど、自転車はあたしのすぐ横を走り抜けると、すぐに背中は小さく遠くなった。 やっぱだめだ、あたし。こんなんじゃあきらめられない。 ちょっと見ただけでこんなに心がかき乱されるなんて、他の人じゃ絶対ないもん。 とりあえずどんな些細なことでもいいから、せいちゃんからの言葉がほしい。それだけであたし、しあわせになれる気がする。 『Sub:さっき TEXT:自転車こいでるとこ見たよ。びしょ濡れだったね。風邪ひかないようにね!』 こんな内容のメールを送ろうとしたとき表示されたアドレスで、あたしはあることに気が付いた。 (もしかして、これって……!?) あたしは偶然に驚くと同時に、メールは送らず急遽作戦変更することにした。 ……うまくいって、お願い! *** ばさばさと水を切りながら傘をたたむ。バイトが終わってからだから、すっかり遅くなっちゃった。 一回息を大きく吸って、チャイムを強く押した。気持ちを落ち着けるように、そのまま深く呼吸をする。 扉が開いて中の人と目が合った。 「あ……」 驚きのあまり何もいえなくなってしまった彼に、あたしは持っていた箱を顔の高さまで上げてはにかんだ。 「お誕生日おめでとう、寺山君」 (つづく)
投下乙です! 続き楽しみに待ってますね
は、早く続きプリーズ><
続きキテタ━━━(゚∀゚)━━━!! しかもすごくいいところで終わってるw 続きが気になる……楽しみに待ってます。乙です
「あ……」 「こ、これ、うちのお店のケーキ。一緒に、お祝いしようと思って」 そう言うとせいちゃんは困ったようにうつむいてしまった。あたしは焦って言い訳をする。 「あー、あの、もちろん迷惑なら無理にとは言わないよ! いきなり来られてもアレだろうし、あたしもお店であまりのケーキが多く出ちゃったか……」 最後まで言い終わる前に、ひょいっと箱を持っていかれた。 「ありがとう。上がっていきなよ」 せいちゃんはあたしをドアの中に招き入れると、すぐに背中を向けて部屋の中に入っていってしまった。 恐る恐る靴を脱いで、おうちの中に入る。 「お、おじゃまします」 なんだか様子が変だけど、……本当にいいのかな。 3週間ぶりぐらいに来た寺山邸は、この前来たときよりもさらに物が少なくて殺風景なような気がした。 ふと台所の流しを覗くと、お茶碗と中くらいのお皿と、黒いお箸が転がってた。多分さっき晩御飯を食べ終わったばっかりみたいな感じ。 誕生日なのに……、こんなところに一人ぼっちでご飯だなんて寂しすぎる。もっと早く気づいてればよかった。 お部屋で雨の音を聞きながらぼーっと座ってると、台所にいるせいちゃんが声をかけて来た。 「あのさ、今日が俺の誕生日だってどうやって知ったんだ?」 「あ、あのね、メールアドレスに今日の日付入ってたから。きっとそうかなって」 ケータイのアドレス、『terayamayonnaise(てらやマヨネーズ)』なんてふざけた文字列のあとに四桁の数字が入ってて、きっと自分の誕生日なんだろうなって思ったから。 すると彼は苦笑いしながらマグカップを二つ運んできた。 「そうか。……誕生日気づいてほしいのアピールしてるみたいで、なんかカッコ悪いな」 「えー、そんなことないよ。みんなやってるし」 「あたしもパソコンのアドレスには誕生日入ってるよ」と言ったら、ふっと笑ってあたしの斜め向かいに座った。 ケーキの箱を開いて、せいちゃんが聞いてきた。 「1・2・3・4……、4つあるけど、どれ食べたい?」 「そっちが先に選んでいいよー。主役なんだから」 せいちゃんがどんなケーキ好きかわかんなかったし、四つ全部違うのを持ってきたんだけど 「俺はどれでも構わないから。いいよ。ミュウが先に好きなの選びなよ」 ……実は自分の食べたいのばっかり持ってきたの、もしかしてバレてるのかな。 「んじゃ、これとこれ」 あたしがイチゴのタルトとザッハトルテを選んだので、せいちゃんのはショートケーキとフロマージュってことで落ち着いた。 ケーキがお皿の上に並べられる。いただきます、と二人で手をあわせて食べ始めた。
せいちゃんはゆっくりと味わうようにフロマージュを食べてる。けど、もともと表情があんまり無い人だから、何を考えてるのか良くわかんない。 「おいしい?」 「ああ。なんか上品な味するな。あんまり甘くなくてスゲェ美味い」 ……やっぱり普通の味覚してる。この前のエクレアの件はホント悪いことしちゃったなぁ……。 お褒めに預かったフロマージュをじぃっと見てると、せいちゃんがフォークを運ぶ手を止めた。 「……食べる?」 あ、あたしそんなにものほしそうにしてたかな? でもいまさら取りつくろっても仕方ないよね。 「うん」 素直にうなづくと、せいちゃんはケーキのはしっこを取り分けて、フォークにさしたままあたしの顔の前に差し出した。 うわ、もしかしてこれって…… 「はい、あーん」 優しい声でそう言われたら、なんだかちゃんとした恋人同士みたいでドキドキしちゃうよ……。あたしはばれないように平気なフリをして口をあけた。 ケーキが口の中に運ばれる。もぐもぐとほっぺたを動かして、ごくんと飲み込む。うん、相変わらず辰巳さんの腕はサイコーだ。 「じゃ、今度はあたしの番ね」 「あーん」と言って食べ途中のザッハトルテの欠片をせいちゃんの口に入れる。雛鳥にエサをやる親鳥の気分だよ。 照れ隠しにニコっと笑ってせいちゃんをみると、彼は恥ずかしそうに笑いながらうつむいてしまった。なんだ、かわいいヤツめ。 抱きしめたかった。ものすごく。 でもここ最近無視されてたことが心に引っかかって、あたしは結局思いとどまった。 不思議……っていうか納得できない。こんなに好きなのに、こんなに一緒にいて幸せなのに、どうしてこの人はあたしのものじゃないんだろう――? *** ケーキを食べ終わってコーヒーをすすっているとき、あたしはふと思い出した。 「そういえば、ハッピーバースデーって歌ってなかったね」 「えっ、別にいいよ」 ……なんでそんなにいやそうなのよ。ふんだ、わざと歌ってやる。 「ハッピバースデーディーアてらやまくん〜……。そういえばいくつになったの?」 「23」 「えっ!?」
驚いた声をだすと、せいちゃんは少し怪訝そうに振り向いた。 「……高校出てから、ちょっと働いてたから……」 「へ、へー……、そうだったんだ……」 あたしたちは大学の2年生だから、ストレートで入ったあたしなんかはまだ19で、せいちゃんは浪人してたとしても21か22だと思ってた。 でも言われてみれば他の同級生よりだいぶおじさ……じゃなくて落ち着いてるし、なんか冷めてるっぽい雰囲気があるなーって気はしてたかも。 「なんですぐ大学受験しなかったの?」 「まだ高校生のころは何がしたいかわかんなくて……、あと単純に大学行く金が無かったってのが大きいな」 理由を聞いてぐっと言葉に詰まってしまった。『お金がない』って切実すぎる。このアパートもお世辞にもいい家とは言えないし、やっぱりせいちゃんは苦学生さんだったんだ。でも…… 「畑山先輩から聞いたんだけど、学校やめちゃうって……」 するとせいちゃんは決まり悪そうに顔を背けて、呟いた。 「……この前実家に帰ったんだけど、ばーちゃん死んでから、どうもとーちゃんも調子良くなくって。いまは休学扱いにしてもらってるけど、多分来期からは行かないと思う」 そう聞いたとたん、何かに撃たれたみたいに体が硬直した。 あたし、先輩から聞いたときはまだどっかで期待してた。先輩の思い違いかもしれないって。せいちゃんが学校辞めるわけ無いって。 でも彼の口からはっきり断言されると……、ショックで気持ち悪くなりそう。どうしていいかわかんない。 「妹たちはまだ小さいし、……しょうがないよな」 さばさばしてそう言うせいちゃんの様子が、あたしは悔しくて仕方ない。なにそれ、しょうがないって。 「せいちゃんはそれでいいの?」 上ずりながらそう言うと、せいちゃんははっと顔を上げた。 「がんばってお金ためて入った学校なんでしょ? 辞めちゃってほんとにいいの?」 いっぱいやりたいこととか、思い描いてた将来とか希望とかあったんでしょ? いい友達だってたくさん出来たんでしょ? それを全部残したまま、帰っちゃってホントに後悔しないの? ごろごろと何かが近づいてくるような音が聞こえる。言いたいことはいろいろあったけど、それだけしか聞けずに唇をかみしめていると、せいちゃんは深くため息をついて苦く笑った。 「……とーちゃんとかーちゃんのことは見捨てられないからな」 ワガママを言わないせいちゃんの性格がとっても恨めしくなった。なんで、なんでそんなに聞き分けがいいの? あたし、理解できない。 「ミュウのことも、本当にいい思い出になった。絶対忘れないから」 そっとあたしの手の上に手が重ねられた。でもその手をあたしはバシッと振り払った。 「『思い出』なんかじゃイヤだ」 もうやだ、あたし、がまんできない。 「あたしの気持ち知ってて、どうしてそんなこと言うの?」 ぎっとせいちゃんのほうをにらむと、彼は困ったように眉を寄せた。 「ミュウの気持ち……? でも新しい彼氏いるだろ?」 「いないよ、そんなの!」 誰のこと言ってるんだかわかんないけど、おかしくない? なんでこの人自分の重要性が全然わかってないの? 「この前別れ際に言ったこと、覚えてないの!?」 泣きそうになりながらそう叫ぶと、せいちゃんは明らかに動揺して視線を迷わせた。 「あ、ごめん……。声が小さくて聞こえてなかった」 はぁ??? なにそれ! 最低! 大切なこと言ったのに、あたしのこと何週間も無視して、あげくの果てに「聞こえてなかった」ってバカにしすぎじゃないの!? こんな男……、こんな野郎、なんで好きとか思っちゃったんだろう……。もうやだ。勝手に実家にでもなんでも帰っちゃえばいいんだ! 「あたし、もう帰る。元気でね」 顔も見ずにカバンを引っつかんで立ち上がった。と、そのとき――
(ドーン!! バキバキバキッ!!) 「きゃーっ!」 体が揺れるような激しい音と一緒に、部屋の外に鋭い光が走った。雷、いつのまに近づいてたんだろう? やだ、こわい、こわいよ! 頭を抱えてしゃがんでいると、すぐ横で声がした。 「雷、怖い?」 「あ、当たり前だよ! だってどこに落ちるかわかんないし、落ちたら死んじゃうんだよ!?」 「落ちないだろ。ここのアパート2階建てだし」 「で、でも、ああぁっ!!」 (バァーン!!) もう一度外が明るくなって、何かが破裂するような巨大な音がした。 体の震えが止まらない。お願い、はやく助けて――!!! 部屋の明かりが消えると同時に、ふと背中に暖かいものを感じた。 (せいちゃん――!) おびえるあたしの背中を撫でてくれていた。必死でその身を探し当てて、胸に抱きつく。 「大丈夫、すぐ通り過ぎるよ」 肩から腕にかけてをさすりながらせいちゃんが言った。低くて穏やかな声は、聞いてるだけで落ち着くよう。 「う、うん」 「雷の確率って、飛行機が落ちるよりずっと低いから。だからまず撃たれないって」 頭ではわかってても、実際ごろごろという音を聞くとビビらずにはいられないよ。 また稲妻が光ったので、ぎゅっと腕を引き寄せた。 「ひゃっ!」 「ミュウ、大丈夫」 そう言うせいちゃんの声が優しくて、このまま死ねるなら雷に撃たれてもいいかなってちょっとだけ思った。 ちょっとだけ。ホントにちょっとだけだよ――。 「ミュウ、ミュウ……」 「あ、電気ついた」 雷の音が遠くなり始めたとき、部屋が唐突に明るくなった。停電が終わったみたい。 でもあたしはうつむいたまま恥ずかしくて動けない。あんなに怒って部屋をでていくつもりだったのに、今はこうしてひざの上に抱かれてるだなんて―― 「でもまだ雨すごいな」 耳を澄まさなくてもゴウゴウという激しい雨の音が聞こえる。ときどき窓がミシミシ言ってるのも、風が強く吹いてるからかもしれない。 「……雨が小降りになるまで、もうちょっといていい?」 ほら、帰るまでにびしょ濡れになっちゃうかもしれないし……ってホントの理由はちがうけど。 「いっそのこと、泊まっていく?」 「え、いいの……?」 思いがけない申し出にびっくりして顔を見上げた。するとせいちゃんは「いいよ」と言ってあたしのことを膝から下ろした。 家族に連絡するためケータイを取り出したとき、「その代わり」とせいちゃんが付け加えた。そのかわり、何? 「俺はミュウの裸が見たい」 驚きすぎて思考が停止した。せいちゃん、正気? ――なに天気予報でも読むみたいな口調で変なこと言ってるの? 落としちゃったケータイを拾おうとしたとき、せいちゃんはそのままの調子で続けた。 「ミュウとセックスしたいと思ってる」 遠くで低く雷の音が聞こえた。きっとこれが最後の落雷かもね―― あたしは立ち上がると、引きだしになってる棚の前で足を止めた。 「タオルどこ? シャワー浴びたい」 あたしがそう言うと、後ろにいるせいちゃんは少し焦ったみたいだった。 「え、シャワーって……。遅くなってもいいのか?」 うん、と頷く。するとせいちゃんは押入れをがたがたと開けだした。 あたしの足元にバスタオルが置かれる。しゃがみこんだせいちゃんの背中を見ながらあたしは呟いた。 「いいよ、今日はもう帰んない」 はだかを見られるのも、……アレ、するのも 「優しくしてくれるんなら、いいよ」 (続く)
おおうまたもやイイところで>< GJっす
まさかの寸止めorz ワクテカしながら待ってます!
GJ
*** ザーザーと水の流れる音がお風呂場から聞こえてくる。あたしは上と下の下着だけつけた状態で、彼が出てくるのを布団をあたまからすっぽりかぶって待っていた。 せいちゃんと結ばれるのは嬉しいけれど、今日が終わってしまえばもう会えなくなる――そう思うとずっと出てきてほしくないような、でもやっぱり早く触ってほしいような。……ああっ、もう何がなんだかわかんないよっ!! 水音が止んで、しばらくして襖が閉まる音がした。「ゴホッ」という低い咳払いの声が近くから聞こえて、あたしのドキドキは最高潮に達した。 「ミュウ。……入るよ」 うわっ、いよいよきたっ! 布団がゆっくりとめくられて、せいちゃんが忍び込んでくる。 (かっこいいなぁ……) 彼はトランクスだけ身に着けていて、裸の上半身は(予想通りなんだけど)がっちりしててとっても頼りになりそうな感じ。特に発達した腕の筋肉の感じなんか、見ててほれぼれしそうなほど。 「せいちゃん……」 お布団の中で向き合って名前を呼ぶと、せいちゃんは暗がりのなかでやわらかく笑った。周りの音がほとんど聞こえない分、お互いの息がものすごく近く感じてなんだかいやらしい。 「なに?」 「ううん……」 「緊張してる?」 「うん、ちょっと……」 そう言うと、せいちゃんはあたしの手を取って、すこしかがんで手の甲にちゅっと口づけをした。 (う、うわー!) なにこれ! まるでお姫様みたい! こんなの初めてされたよ! こういうの平気でやっちゃうあたり、せいちゃんってもしかして慣れてるのかな? すっかり興奮して舞い上がっていると、いつのまにか首の後ろに腕を回されておでこにもキスをされた。 そのまま唇が耳の後ろ、顎、首と降りていく。せいちゃんの唇が触ったところから、体中が熱くなっていく……。 鎖骨から肩・胸元にかけてキスをしていたとき、ふと動きをとめてせいちゃんが呟いた。 「ミュウの下着、かわいいね」 言われてまたドキッとした。いま着けてるのはピンク地にクリーム色のレースがたくさん付いた上下おそろいの下着で、安かったけど自分の中でも相当お気に入りだったりして。でもなんだかやる気まんまんでここまで来たみたいで、ちょっと恥ずかしいかも……。 「あ、あの、偶然だよ。わざわざ選んで着てきたわけじゃないからね!」 「うん、知ってる」 可愛げなくそう言ったあたしをせいちゃんはさらっと流して、体へのキスをまた始めた。 あばら、腰、おへその周りまで行ったところで体をひっくり返された。 「ひ……っ」 背中にキスされて思わず声がでちゃった。ここへのキスって、顔が見えない分、なんだかえっちさ加減が倍増な気がする。 あたしの反応を楽しむみたいに、背中へのキスを続けるせいちゃん。時々半乾きの髪が当たって、冷たい感触にびくびくする。 そのうちに手のひらでも背中を撫でられて、真ん中辺りに手が来たとき、ブラのホックを外された。
「あぁん……」 ふにふにと優しく揉まれるだけで勝手に声が出ちゃう。先っぽをつままれたりなんかすると、気持ちよすぎて、もう……。 「せいちゃぁ…ん」 「なに?」 人差し指で固くなった乳首を弾きながらせいちゃんが答えた。ゆっくりと、たまに激しくなる動きにあたしはわからなくなる。 「なんで、こんなに気持ちいいの?」 「え?」 「あ、あたし、あれから自分でも……た、試したりしてみたけど、ぜんぜん……。こんなに、せいちゃんにやってもらったときみたいに、良くなかったし……、何が、違うのか、ぜんぜん……」 あたし、自分でもものすごく恥ずかしいこと言ってるって思った。でも、せいちゃんと会えなかった間、あの時のことを思い出すとどうしても我慢できなくって……。 だけど、おんなじように触ってるはずなのに、自分でやるよりせいちゃんの手でやってもらったほうがいいの。ずっと……何倍も。 おっぱいをいじっていた手が止まった。とたんにあたしは言ったことを後悔した。 「ご、ごめん! 引いたよね!」 自分でするなんてスケベすぎるって思ったかな。なんだかんだで男の子ってウブな子の方が好きだもんね……。 「ミュウ」 肩を強い力で引かれて振り向く。せいちゃんはあたしを真正面から抱きしめると、顔を近づけてキスをしてきた。 舌の先端を撫ぜあう、ディープなんだけど優しいキス。熱くなってきて顔を布団から出すと、せいちゃんの顔も赤いみたいだった。 「俺にしてみりゃ、すごい嬉しいんだけど」 ……男の子ってよくわかんない。そういうもんなのかなぁ……。 「そうなの?」 「うん。だって好きな子が自分のしたこと思い出してしてるって、こんなに幸せなことないだろ」 ……いま「好きな子」って言った!? 聞き間違いじゃないよね?? 突然のことに何も言えずにいると、せいちゃんはその間にまた布団の中にもぐってしまった。 「あっ!」 するするとショーツが押し下げられる。腿の間をつたう感触に、あたしは思わず身をよじった。 「だ、だめ!」 とっさにあそこを隠す。だって、そこは…… 「手、どけて」 布団の中から声がする。どかせないよ! どかしたらあたしの足の間にいるせいちゃんには、丸見えになっちゃうもん! 「やぁっ! まだだめ……っ!」 あたしが聞き分けなく抵抗すると、せいちゃんはガバッと布団を全部剥いだ。 「……っ」 体は熱くなってるから寒くはないんだけど、豆電球の下とはいえ素っ裸を見られるのはすごく恥ずかしい。 足元のあたりにせいちゃんは座ってる。そんなにジロジロみないで……。あたしは片手で口元をかくして顔を背けた。 「ミュウはすごいな」 「へ……?」 「前からずっと可愛いと思ってたけど、服脱いだらもっと素敵だった」 あたしの右ひざを立たせて、膝こぞうからすね・つま先にかけてキスをしていく。そんなところ愛撫されたことないから、くすぐったくてゾクゾクしてしまう。 「どういうこと……?」 「足もお尻もくびれも……、こんなに綺麗な子見たことないよ」 さすがにそれは言いすぎじゃない? ……って思ったけど、そう言うせいちゃんの顔が優しくてあたしは困ってしまった。 ゆっくりと足の間にあった手を外した。せいちゃんが息を飲む音が聞こえた。 「あっ……」 (続く)
>>285 リアルでそのリアクションとってしまったwww
そりゃないぜ………
GJ!続きが楽しみです
しかし文章読む前に
>>285 を見たおかげで色んなモノが半減してしまったw
自分はリアルで「ええーっ」って声が出たww なんという生殺し…… 続き楽しみにしてます。GJ
細切れ申し訳ない。あと、GJいつもありがとうございます。
あと前回コピペミスった……。
>>283 >>284 の間に次の一文があるもんだと思ってください。
「そのまま体を後ろから密着してきて、ブラを肩から外して脱がされる。なにもつけてないおっぱいは、すぐに両方ともせいちゃんの手で隠された。」
ドドドと雨が強く地面を叩きつけている。一旦おさまった雨はまた激しくなってきたみたい。 「……変じゃない?」 思わずあたしは聞いてしまった。せいちゃんが何も言わないし何もしないから。 「何が」 「あんまり生えてないの」 あたしのあそこは……、なんというか毛がほとんど生えてなくて、前からだと筋が見えちゃうくらい薄い。温泉とか行くと周りの女の人とくらべて落ち込んじゃうし、元彼にもそれを何度かからかわれたこともあった。 乳首のときもそうだったけど、あたし、なんでこんな変なとこだけ子供っぽいんだろう……? 耐えられなくてまた隠そうとしたとき、せいちゃんが答えた。 「別に。気にならない」 膝の内側にキスされて、どんどん唇が狭いほうにと登ってくる。ももの付け根の内側あたりまで来たとき強く吸われて、あたしは思わずのけぞった。 「あっ……」 今なんかあそこのあたりがじゅわってなった。そのまませいちゃんがぺろぺろと合わせ目に近いところを舐めだしたので、あたしは慌てた。 「や、やだ、そんなとこ舐めないで」 足を閉じようとして、手で強引に押し広げられた。せいちゃんは一旦顔を離してあたしに聞いてきた。 「……今まで、されたことないの?」 「な、ないよっ!」 ほんとは前の前の彼氏に一回舐められそうになったことあったけど……、なんか気持ち悪くて嫌がったらすぐに向こうも止めちゃった。それで前の彼氏はH自体があんまり好きじゃないみたいだったから、こういうことは絶対しなかった。 「なんで? 嫌?」 「うん。だって、そこ汚いとこだよ!?」 ちょろっと自分でも見たことあるけど……、なんかグロくて口をつけるとかありえないよ! するとせいちゃんはふぅっと息を吐いた。あ、諦めてくれたみたい。 ……と思ったら 「ひゃぁぁっ!」 あそこの入り口にぬめっとした快感が走った。なにこれ……。手でいじられるときとは全然違う! 「はぁ……ぁんっ!」 もう一回同じところをせいちゃんの舌が通り過ぎていく。恥ずかしさよりも結局気持ちよさが勝っちゃって、あたしは閉じようとしていた足の力をゆるめた。 「これでも、やっぱりやめてほしい?」 ……いじわる! 唇を噛みしめながら首を横に振ると、入り口の上のほうの……たぶん出っぱってるんだろうなって部分に吸い付かれた。 「……っぁあ!」
体をのけぞらせて快感に耐える。だめ……、あたしこのままじゃ、またすぐイッちゃう……! くちゅくちゅと何かを吸うような音がする。はぁはぁと途切れがちに息をしていると、口がやっと離れた。 暗いんだけど口元になんかトロっとしたのが付いてるがわかる。それって……あたしから出た愛液だよね。なんかもう、恥ずかしくて見てられないよぅ……。 「はい」と言って枕元にあったティッシュを差し出した。せいちゃんはそれで口を拭うと、すぐに丸めて部屋の隅に投げ捨てた。 「次はちょっと、触らせてもらうよ」 そう言って入り口にせいちゃんの指が押し入ってくる。 すでに十分濡れていたあたしのあそこは、せいちゃんの指をぬるっと飲み込んでしまった。 「うわ……」 驚いたように呟いた。ああ、あたしの体どれだけスケベなんだ。 せいちゃんは根元まで入れると、ゆっくりと中を掻き回しはじめた。 「あぁ……ふっ……」 雨の音に混じって、ぐちゅぐちゅと粘っこい音が聞こえる。あたしの中を動くせいちゃんの指が、蜜と擦れて立ててる音だと思うといやらしくて仕方ない。 「声、だしていいよ」 口に両手を当てて声をかみ殺してるあたしに、せいちゃんがそそのかす様に言う。 「で、でも、お隣さんとかに、聞こえちゃう」 「こんな雨なら聞こえないだろ」 雨はずっと強く降ってて、ときどきせいちゃんの声も聞こえないほど。 いつのまにか口を押さえてた手が外れて、せいちゃんの片手と繋がれてた。なんか、こんなことでも嬉しい気がしちゃうのって、あたしって単純? なにもかもを押し流してしまうような強い雨にあわせて、せいちゃんの動きも激しくなった。 「あッ……、いい……、ああん……っ」 奥の気持ちいいポイントを付かれて、子供みたいに甲高い声が出ちゃう。 頭がボーっとしてくる。ふわふわと舞い上がるみたいな気分。 「ふ……、うぅ……ん」 このまま上がり続けるとどうなるんだろう? ……と思っていると、ふいに手の動きが止まった。
「ミュウ、あの……いいかな」 口ごもりながら聞いてくる。そろそろせいちゃんも限界……なのかな。 改めて聞かれたのが気まずくて顔も見ないまま頷くと、せいちゃんは後ろを向いてトランクスを脱いだ。 がさごそという音が聞こえる。多分、ゴム、つけてるんだよね。 ひょい、とあたしの上にとび乗ってくる。手で脚を広げられて、その間にせいちゃんは固くなったアレの先っぽを押し込んできた。 「や……っ、おっきい……」 あたしが思わず呟くと、せいちゃんはすぐに固まった。 「あ……、ごめん」 あたしが「いや」って言ったからせいちゃんは不安になっちゃったみたい。せいちゃんは体が大きい分、比例してアレも……、なんだかずいぶん大きい気がする。全部は入りきってないはずなのに、あそこがきつくてもう……すごく苦しくて辛い。 でもアレが大きいって言われてヘコむ人って珍しいんじゃない? あたしは引きかけた彼の腰に腕を回した。 「……と、大丈夫か?」 このまま続けても、と聞いてくる。 「うん、大丈夫……」 「ホントに? 無理しなくても……」 そう言ってあたしの頬を指の背で撫でた。その手をとって顔の近くでぎゅっと握り締める。 「ううん、平気だよ。せいちゃんのなら我慢できる」 あたしが言うと、せいちゃんは顔を真っ赤にしてあたしの上半身に倒れこんできた。 ぎゅっと頭を抱え込んで抱きしめられる。せいちゃんの体はとってもあったかくて、素肌同士でくっついてるとすごく気持ちいい。 「そんなこと言われたら、それだけでもうイっちゃいそうなんだけど」 ……そんなこと言われたら、あたしの方こそすぐイッちゃいそうなんですけど。かわいい。あたしより30cmぐらいでかいクセに、かわいくて、死ぬ。 チュッ、チュッと2回ぐらい軽いキスをしてから、せいちゃんは体をまた少し離した。 ゆっくりと太いモノがあたしの中を突き進んでくる。壊れちゃいそうなくらい奥まで入ったとき、やっと動きが止まった。 「ミュウ……。すげー……いい」 (続く)
おおー、「おっきい」で踏みとどまる思いやりのある男の子はいいものです。
295 :
名無しさん@ピンキー :2009/03/20(金) 00:08:38 ID:NFW3bDPI
GJ!
296 :
名無しさん@ピンキー :2009/03/20(金) 21:01:07 ID:nEshDJL4
いいよいいよー。続きを待ってます。
test
警備員の仕事が終わると、スラムに帰る。 寄り道などせずに、ひたすらまっすぐ家に向かう。 傍らには身の丈の半分ほどある車輪つき装甲トランク。黒いコートを翻す。安全靴の音が路地裏に響き渡る。 そうして、切り立った坂を下りたところに、鳥の巣のようなアパートがある。 階段を上ると、少し緊張して、いつも通り決まったやり方でノックする。 「ただいま、クリスティーナ」 返事がない。ややあって、がちゃがちゃと鍵を回す音がした。 ドアが開くと、少女が立っていた。月の光を浴びて病的に白く透き通るような肌。今にも傾いて折れてしまいそうな細い体。 おどおどした瞳が僕を見つめる。 「おかえりなさい、クルト」 「何か変な人は来なかった? 怪しい影とかは?」 「ううん、いつも通り」 「そうか、それはよかった」 僕は一息つくと、部屋の中に入った。 ごつん、と頭をドアの天井にぶつけた。これで何度目だ。 「借りられてよかったのにこう言うのも何だが、小さいなあ、このアパート」 「クルトが大きすぎるのよ」 「まあ、そうだけど、それにしてもなあ……」 文句を言いながら、周囲を見渡して、ドアを閉めた。誰が見ているか分からない。
"i hate tha sun"
クリスティーナは以前勤めていた邸の富豪の養女だった。 初めての職場で右も左も分からずに色んな人にドヤされていた中、たまたま彼女を警護することがあった。 別荘からわざわざリムジンで運ばれてきた彼女を、僕は富豪の前まで連れていった。 彼女はまだあどけなく、そしてこの世のものとは思えないほど美しかったが、傍目に見ても極度の緊張の中にあった。 その理由は当時の僕には分からなかった。養父が苦手である程度のことだと思っていた。 その夜、先輩たちが呼び込んだ一室で、僕はとんでもないものを見ることになった。富豪が彼女を犯していたのだ。 鞭で彼女の背中を打ち、尻を腫れあがるまで叩き、見るからに彼女の体にふさわしくない凶悪な玩具を秘所にねじ込み、その小さな口に自分のものを咥えさせていた。 彼女はどうやら息ができないようで、富豪のものを吐き出すと、苦しそうにせき込んでいた。その度に富豪は彼女の背中を傷つけた。 僕は怒りで目もくらまんばかりになっていたが、そんな僕に先輩たちは言った。俺たちにも役得がある、と。 彼女が富豪のものを噛んでしまったらしい。富豪は激昂して、彼女を地べたに叩きつけると、「お前ら輪姦せ」と喚いた。 僕は従えなかった。「こんなことは人間のすることじゃない」と吐き捨てたように思う。富豪はますます激昂して、僕を鞭で打った。 先輩たちは僕を押さえつけると、ズボンを下ろした。怒り狂っていた僕の下半身は、呪わしいことに固く怒張していた。 富豪は自分の養女に向かって、「自分で入れろ」と言い放った。反応しない彼女を、富豪はつかんで僕の方に放り投げた。 茫然としている僕を尻目に、彼女は暗い目をして、僕のものを自らの秘所にねじ込んだ。 そこから先のことは思い出したくないし、正直あまりよく覚えていない。やがて僕は達し、彼女の中を汚した。 僕は下半身を丸出しにしたまま連れ去られていった。富豪のやや溜飲を下げたような残忍な笑みだけははっきりと覚えている。
そうしたことが何度か続いた。僕はやがて自分の意志で彼女を抱きながら、彼女を救ってやりたいと思うようになっていった。 僕は邸で一番背が高く、腕力にも自信があった。そしてここの警備員の武装は基本的に特殊警棒で、火器の類はなかった。 抱いている時に、一度だけ、彼女に確認した。「僕は君を逃がす。君はそれでいいか」と。 彼女は何も言わず、僕にしがみついた。僕はそれを承諾のサインと受け取った。 僕は女の子一人入れる大きさのトランクと大量の発煙筒を用意すると、邸のあちこちに煙を放った。 慌てた富豪と彼女を誘導し、人気のない部屋に連れ込み、富豪を一発殴って昏倒させると、彼女をトランクの中に押し込んだ。 煙だらけで混乱している邸を抜けだすと、そのまま駅に向かい、一番近くの大都市に向かった。そして二度と帰らなかった。
持っている金でアパートを借りると、部屋の中でようやく彼女を解放した。 「さて、これからどうする?」 彼女は息苦しそうに深呼吸すると、こちらをぼんやりとした目で見つめた。 「私、どうなったの?」 「あのデブ親父から解放した。このまま警察に行けば、保護されると思うよ。本当の親のところにも帰れるかも知れない」 「……私、帰りたくない」 「何で?」 「パパとママも私をいじめていたもの。そして私を売ったの」 「……それは惨いな。じゃあ、どうする?」 「……あなたが決めて」 彼女は無言で裸のまま僕に抱きついてきた。僕は何も言えず、彼女の頭を撫でた。 そういうことなら仕方ない。僕が彼女を守ってあげよう。どこまでのことができるか分からないが。そう、決意した。
その後、邸からの追手は特に来なかった。 僕は警察に相談し、孤児院を探した。いざとなれば、僕が奴らに袋叩きにされても、彼女だけは無事に逃さねばならない。 警察は事情を呑み込むと、原則孤児院の方が望ましいと言いながらも、僕と彼女の同居を認めてくれた。 僕が人さらいだということは、言わなかったので不問に付された。 僕は新しく警備員の仕事を見つけ、その金で二人で生活した。 彼女は日の光を嫌った。ずっと部屋の中にこもり、買い物は僕と一緒に夜行くことが多かった。 僕は買い物して部屋に戻ると、簡単な料理を作り、体を鍛えたり、携帯電話で撮った写真を彼女に見せたりして過ごした。 「ほら、猫の写真だよ。にゃーん。可愛いね」 「……うん」 彼女は内向的だった。自分で何か物事を決めることがひどく苦手なようだった。言葉かずも少なく、ぼーっとしていることが多かった。 窓から射す月光に照らされて全裸でベッドに横たわる彼女は、人と言うより、何か意志を持たない精巧な人形に見えた。 (そりゃ、あんなひどいいじめられ方をしていれば、そうなるか) 僕は彼女を日の下に出そうとしたり、言葉を引き出そうとしたり、いろいろした。だが、基本的にその試みは全部失敗し続けた。
いつしか、僕は再び彼女を抱くようになっていた。 年の差とか、彼女の心の傷とか、いろんなことが頭をよぎったが、押し流されていた。 彼女の触れば壊れてしまうような脆い美しさに、頭をやられてしまっていた。 月光を浴びて、彼女が僕の前に裸体をさらけ出す。 「いいよ、クリス。綺麗だ」 「やだ、クルト、恥ずかしい……」 「ポーズ変えてみようか。そこに横に座って、足を組んで、膝に手を組んで、こっちを見る」 「うん」 彼女は自分では動かないが、僕のいうことはよく聞く。これも養父に仕込まれたのかと思うと嫌な気分になったが、そういうことは言っても始まらない。 「よーし、いいぞ。モデルさんそのまま動かないで、よっ……と」 シャッターを下ろす。美しい芸術が一つまた完成した。 その後も彼女は僕の要求に従い、その美しい姿を次々とさらした。 「よし、今日はこんなもんでいいだろう」 僕は携帯電話を閉じると、彼女を後ろからふわりと抱きすくめた。 「あっ……」 「背中見せて」 「えっ? あっ! いやっ!」 彼女は急に身を固くして、僕の体を押しのけようとする。でも、体の大きさが全然違うので、びくともしない。 僕は彼女の肩に手を置くと、ぐい、と背中をのぞいた。養父につけられた傷跡が、生々しく残っていた。 美しい体に隠された醜い傷跡は、それでも僕にとっては退廃的に美しかった。 「やだっ、恥ずかしい!」 「恥ずかしがらなくてもいいんだよ。ほら」 僕は傷跡に唇を這わせた。彼女の抵抗が急激に力弱くなっていく。 「あ……ひっ……!」 傷跡を伝う舌の感覚に彼女が震える。 「こ……こんな傷痕、汚くない?」 「汚くない汚くない。大丈夫だよ」 「ほ……本当?」 「本当本当本当。ほら」 そう呟くと、僕は傷跡を吸った。 「あっ……!」 彼女が一際大きく身を震わせると、がくりと膝を折った。
ぐったりした彼女を、ユニットバスにお姫様抱っこで運んだ。 「ローション、そろそろ残り少なくなってきたな」 ローションをお湯に混ぜると、彼女の秘所に塗り込んだ。 「じゃあ、入れるよ」 「……うん」 僕は浴槽の角に座ると、彼女を僕の上に座らせた。彼女は僕の手を握ると、ぎゅっと目を閉じた。 僕の凶暴なものを、小さな体にねじ込んでいく。彼女のその姿が、痛々しくも美しかった。 彼女は無口だが、抱かれている時は比較的よく声を上げる。その仕草が可愛くて、僕はよく携帯電話で写真を撮った。 「……あっ、あっ、あっ」 「そうだ。そのまま動いてみてごらん」 彼女が軽い体を上下させる。狭く熱い感覚が、僕を締め付ける。 身長差で、抱きかかえると丁度彼女の顔と僕の顔が同じ高さになる。赤い顔で何かに耐えているような彼女の口元に口づけると、舌を入れた。 「むぐ……うーん……」 耳たぶをぱくりと咥えると、舌を突っ込んだ。彼女の声に甘さが混じる。耳が弱いのだ。 「はああ……ん……」 彼女が身をよじらせる。腰の動きに粘りが生じる。 僕は無心になって彼女の入口をかき回した。彼女と僕の動きが少しずつ同期していく。噛み合っていく。 「あ……あ……あ……だめっ」 「ん?」 「このままだと、私、いっちゃう」 「いいじゃない。いけば」 「でも、私、その、あの」 「……ははあん」 言いたいことが分かった。何度か経験がある。 「いいんだよ。だからユニットバスでやってるんじゃないか」 「で、でも、でもお……ひいっ!?」 彼女の体が、急激にびくびくと痙攣する。 「あっ、あっ、あーっ……!」 不意に、俺の下半身に、生温かいものが広がっていった。
「あーっ……」 彼女が泣き顔になって、身をぐったりを後ろに傾ける。 「おしっこ……ごめんなさい……」 消え入りそうな声で彼女が呟く。僕はそんな彼女を優しく抱きかかえた。 「シャワーで洗い流せばいいさ。それより、まだ大丈夫か?」 「……知らないっ」 目をそらせて赤くなって呟く彼女が、可愛い、と思った。 「よし。じゃあ、僕の方も」 いっそう動きを激しくする。彼女の中はぐにゃりと弛緩していたが、さっきより激しく熱を帯びていた。 「……じゃあ、いくよ、いいね」 「んっ……!」 彼女をぎゅっと抱き締める。骨の音がきしむような感覚がある。彼女の悲鳴が聞こえる。 僕は何かの機械のように、奥に打ち付けるように、一気に僕の熱情を放った。 「んあああああっ……!」 苦痛とも快楽ともつかない声を上げて、彼女ががっくりと崩れ落ちた。
僕らはシャワーを浴びた。彼女の秘所を、念入りに洗い流す。 「大丈夫、クリス? 温かい? 熱くない? 冷たくない?」 「うん、丁度いい」 彼女がぼんやりした顔で僕を見る。僕は汗ばんだ彼女の体を丹念にふくと、自分も着替えた。 そのまま彼女をベッドの上まで再びお姫様抱っこした。 「じゃ、寝ようか」 「うん」 僕は彼女を寝かせると、彼女の横顔を見つめた。彼女はとろんとした目になっていたが、やがてすうっと眠りに入った。 「……可愛いなあ」 僕は携帯電話でその横顔を撮ると、冷蔵庫からビールを取り出した。 ふと、自分のやっていることを顧みることがある。 僕は僕の心のままに、彼女が好きだし、綺麗だし、もっとよく知りたいから、半ば力ずくで彼女を従わせて体を重ねている。 そういう体の重ね方が、こういう生き方が本当にいいことなのか、よく分からない。多分まずいことをしているのだと思う。 翻って彼女はどうか。彼女が何もしたくない、何のやる気もないことは知っている。僕の言われるままに動く方が楽なのだろう。 それが彼女にとっていいことかは分からない。彼女を弱いままにしておく悪い弱さだと思う。 だからといって、彼女に今すぐ自分の意志で何かしろと言っても、それは無理な注文だ。世の中には出来ることと出来ないことがある。 そして、僕はそんな抵抗しない彼女につけこんで、自分の欲望を吐き出している。 それでいいのか? 本当に? 俺は彼女とこんな生活をするべきではないのか? 彼女と別れて孤児院に入れた方がいいのではないか? 僕はそうしたくない。彼女とずるずるといつまでもこういう爛れた生活を続けていたい。 どうする? 月光に照らされる彼女を見る。全裸で横たわる彼女は、人形のように美しく、僕の思考を停止させる。 やっぱり、僕はそんな彼女を失いたくない。彼女は僕のものだ。これは理屈抜きの感情だった。 「いつか……」 いつか。何らかの結論を出さねばならない時が来る。 その時まで、一緒にいよう。それでいいこととしよう。 僕はそっと彼女に口づけをした。彼女は何も知らずに、どこまでも深く、昏々と眠り続けていた。
題名を最初に書くつもりがうっかりしていたので、二回目に書きました。 "i hate tha sun"が題名です。よろしく。
自分の掲示板とか冗談だろ
>>293 GJ、続き楽しみにしてます
>>310 あ、掲示板って何かまずかったでしょうか。それは済みません。
黒澤君と繭たんに会いたいな…
>>311 掲示板作るのは勝手だけど
2chでは馴れ合いとか過剰な自己主張はあまり好まれない
なんか誘い受けっぽい感じもするし、宣伝みたいのは控えたほうが賢明かも
余計なお世話かも知れんが
作品は面白かっただけに
あー。そうだった。匿名掲示板で宣伝は嫌う人が多いんだった。 つい、掲示板作った以上は、利用する可能性のある関係者に あまねく周知しなければならないものだ、と思い込んでいました。 匿名掲示板との距離感がつかめてなかったですね。済みません。
2ちゃんでは不味かったかもしれないね。 でも作品は面白くて本当に好きだよ。これからも頑張って欲しい。
才能があるのは分かったから、自分のブログで一人でやってくれない? 前から思っていたけど、2chの空気に向いてませんよ。
そうか? 私はすき みんな宣伝に厳しいね
319 :
313 :2009/03/22(日) 16:12:41 ID:q845FJAu
>>315 言葉足らずだったかもしれないので補足
自分はA-Kさんの作品どれもおもしろいし好きだよ
字面だけなので、きつい書き方に見えたんならスマソ
そういう人もいるかもよってことで
まず、面白いとか好きとか言ってくださってありがとうございます。 もっといいものを皆さんに提供するために、精進したいと思っています。 今後、自分のサイトはサイト、2chは2chで意識を切り分けることにします。 もう少し2chの(このスレならこのスレの)空気を読むことに努めてみます。
自分はスレの流れ変えてくれてありがたかった。サンクス。 「黒澤君と繭たんキボンヌ」「ミュウとせいちゃんキボンヌ」 こんな書き込みばかりだったから新規ネタを投下しづらい空気だった。 バレンタイン・ホワイトデー・卒業式・入学式とイベントがある季節だし。。。 もちろん過去に投下してくれた作家さんに悪意があるわけじゃないし これからも続きも新作もどんどん投下して欲しい。 ただ、待ってる人はすこしだけ考えて欲しい。。。
別に待ち人の期待に答えなくても,静かに新作を待ってる住人はいると思うよ。 だからって叩かれるわけではないし,待ってたってそっちの作者も困るだろう。 「誰かが流れを変えてくれる」ではなくて,「自分が流れを変えよう」でも全然問題ないんじゃね?
>>321 いやいや、新規ネタはガンガン投下すればいいんですよ?
私もそれを待ち望むし、ガンガン投下するものです。
そうしてスレが活気づけばいい。
あっ! 今気づいた!
>>302 で「……あなたが決めて」と言いながら「無言で」というのはおかしい!
まとめサイトの方、載せる時は「無言で」は削除しておいてくださると助かります。
>>298 うまいとは思うけど、この話あんまり「おんなのこでも感じる」とは言い難いなぁ。
おお、IDがDQNだ。そんなこと言う自分がDQNだって?そりゃそーか。
327 :
名無しさん@ピンキー :2009/03/23(月) 10:44:00 ID:FtKozTXa
視点が男だから、感情移入はしにくいかな。 どちらかというと、優しいケダモノとお人形っていうキャラの組み合わせ、カプの関係性に萌える感じ。
>>395 私も思った。
面白いと思うんだけど、女の子向けというよりは男性向きな気がする。
私はむしろミュウみたいな スイーツ真っ盛りのほうが感情移入しにくいわ 感情移入しやすいかしにくいかなんて個人の好みだろ それは批評ではない
不穏な流れだな
人の好みは十人十色ってことですや。 物語を楽しみたい派 感情移入して浸りたい派 どっちもOK派 <自分はコレだがw 書き手の皆さんガンガレ
ごめんなさいごめんなさい色んな意味でごめんなさい!!
いいんだよ 春なんだから
>>329 そーゆーことを言うと、書き手は凹むよ。
>>334 そんなのしょうがないよ、万人に受けるものは書けないんだから。
書き手だって、喜んでくれる人もいればそうでない人もいるのは
重々わかってるでしょ。
春だな
どんな作品でもありがたく楽しんでる人間もここにいるから職人さんカモン!
338 :
名無しさん@ピンキー :2009/03/25(水) 20:49:48 ID:R2H5ccRs
要望とか書いていいのかな? おんなのこ向けの百合とかあったら読みたいなと思います。 書ける人プリーズ!
>>339 おお、これは確かにこのスレ向け。いいものをありがとうございます。
>>339 私も読んできた
なんか忘れていた感覚を思い出して楽しかったw
そして彼女を苗字プラスさん付けで呼ぶシチュに激しく萌えることに気付いたw
343 :
まきな :2009/03/29(日) 00:33:35 ID:vcX/3iBZ
最近、旅行したいと思っています。
おススメの場所とかって、ありますか?
出会いもなくて、独りぼっちのオンナなんですが、だれか一緒にいったりする友達が欲しいです。
寂しいなあ・・・
良かったら、お願いします。
http://depoo.mivard.com/
久し振り
>>342 このスレ内はさすがに当時リアルで読ませてもらっていますだwでもありがとう
さん付けはまだ馴れ合ってないカップルのドキドキ感がいいね
同じ理由で初めてセックスするシチュも好きだ
ずっと、ミュウとせいちゃんの続きを待ってます。 二人ともまだえっち中だから、ちゃんと逝かせてあげてほしいです。 毎日チェックしてます。 作者様、よろしくお願いします。
自分もミュウとせいちゃん待ち。 ふたりがいちゃいちゃしてるとこ、文章で見たい。
百合も投下していいんですか?
>>348 個人的には歓迎
「おんなのこでも感じる」というスレ主旨から外れなければ
わかった
351 :
くろやま :2009/04/03(金) 02:30:10 ID:9rCuwvRP
>>346-347 ミュウとせいちゃんの作者です。
ちょっと最近忙しくなってしまったので、自サイトに引っ込んでます。
続きも少しだけですがそちらにUPしてありますので、もしまだ興味がおありでしたら縮刷版のリンクよりお越し
下さい……。
(遅くなってすみません)
>>348 百合歓迎。超歓迎。
女の人の文章はしっとりしてていいね
>>346 催促レスはよく見掛けるけど、なんかこの書き方は見てて不愉快
「りーなちゃーん!新しい学校どうだった?」 「べ、べつにまだ今日は入学式だったから何も…」 「イケメンとかいたかなー?」 「うーん……よく見てなかったけどカッコいい人は何人かいたかも…」 「あー、りなちゃん浮気しようとしてるでしょー。オレ、悲しいなー」 「そんなつもりで言ったんじゃありません!何よ、自分で言っておきながら…」 「でも、オレ他の女の子かわいいとか思わないもん。ひどいなー、りなちゃん」 「えっ…、それは…」 「おわびにおっぱい触らせてくれたらいいよ」 「……! 結局それが目当てですか!」 「触らせてくれないなら、オレ、帰る」 「しょうがないな……あぁ…んっ!」 「もう感じちゃってるの?」 「だ、誰も……感じてなんか……あっ、そこは触っていいって言ってない!」 「えー、でもこんな短いスカートはいてきちゃってさ」 「んッ…」 「こんなエッチなパンツはいちゃって」 「あっ…」 「オレに犯してほしいんでしょ」 「うっ……!」 「あー、もうすごいドロドロ。ね、りなちゃん、次にどうしてほしいか言ってごらん」 「やっ……」 「じゃないとこのまま終わりにするよー」 「……れて」 「あれ、聞こえないなー」 「……挿れて」 あまり入学式と関係なくなってスマン。
>>355 いいよねそれ。その作者さんのもう一つのやつもいいよ
もう久しく見てないけど、何処かのスレで書いてたりしないかなぁ
>>356 もう一つって研修医×看護師?
あれも良いよね。
>>355 読んできた。
エロ的には大変結構だが、現実的に考えると
「好きだって言ってんでしょ!」と告ってるそばから
くわえさせるような下品な男は願い下げだぜw
しかもあのカップル、職場の隠れHで燃えすぎて、
普通の恋人同士になって彼氏の部屋にお泊りHとかじゃ
もうあんまり燃えなくなってるんじゃないだろうかwww
自分も萌えなかったけど医者萌えの人にはたまらんかもしれんね
前スレの『ほんきの嘘』の半年後です(前回夏なので季節外れ) 男視点のみで3回に分けます ※今回分凌辱色強いかなと思いますので、心理的にですが痛々しいの苦手な方はごめんなさい
「もう信じられない。ケンのバカ!」 吐き捨てるように言って奈緒は泣きながら帰ってった。俺の手を振り払って。 それが最後のデートだった。 * * * 一度も目を合わせてくれない。 ずっと下を向いて本読んでるか、窓の外ばっか見てる。こっちの方なんか絶対見てくれない。 「森山、昨日あれ買えた?進み具合教えてー」 隣のクラスからやって来た山田が後ろのドアから呼んできたんで、席を立って廊下へ出た。 「あれ?……奈緒ちゃんはいいのか?」 「ん、今日は学食付き合うわ」 さっさと奴を促して先を急ぐ俺に驚きながら、慌てて追ってくる。無理もないか。普段なら弁当広げて ぺちゃくちゃやってる時間だし……奈緒と。 暖房が逃げる!と開放厳禁のドアを閉めるふりしてこっそり振り向いたら、奈緒は溜め息をつきながら 食べるでも開けるでもなく、菓子パンの袋をぐしゃぐしゃといじって頬杖ついてた。 「中身出そうだな……」 癖で変な心配してしまう。突っ込んでくれる奴が今は遠くに感じるのに。 「な、お前ら喧嘩でもしたのか?」 「……喧嘩のほうがまだいいわ」 「は?」 ゲーム誌片手にうどん啜りながら、顎外しそうな勢いでちっちぇえ目見開いてやがる。 「なんだ?早く仲直りしろよー。奈緒ちゃんいい娘じゃん。俺みたいなゲーオタだって、引かないで 普通に遊んでくれるしさ」 こいつも常にゲーム片手に飯食ってるからなー。奴にとって話の解る奈緒の様な相手は、数少ない 会話の出来る女の子なんだよな。 「ん、後でちゃんと……」 「あ、森山君?」 思いがけず掛けられた声に振り向くと、彼女が立っていた。 「昨日は本当にありがと。……あ、これ、あの後作った物なんだけど、よかったら。大した物じゃないけど」 小さなクッキーらしき物が入った透明な包みを手渡された。 「……ありがと。別にいいのに」 じゃあねと友達の元へ歩いていく彼女の姿にあんぐりと口を開けて、 「まさかお前別れたりしてないよな?だって今の……永井さんじゃん!?」
「うん……」 山田が驚くのも無理はないだろうと思う。ずっと前、俺は彼女に告った。そんで、フられた。そっからは 彼女とはクラスも違うし、何の接点も無かったのだ。 「奈緒ちゃんが見たら怒るぞ〜?」 軽い気持ちで言ったんだろうが、その言葉は今の俺にはシャレにならないもんだった。 「うるせえよ」 「……恐っ!!て、何マジんなってんの?」 「やる」 手にしていたクッキーを奴の前に置いて席を立った。 「いいのかよ?……冗談だってば。奈緒ちゃんとこか?」 「まあな」 仲直りしろよ〜という声を背中に学食を出ると、出入り口横の自販機の側でさっき俺にくれた包みと 同じものを貰って喜んでる野郎がいっぱいいた。 「ま、そんなこったろうな……」 たくさんのお菓子を配りながら、他クラスの女子達が盛り上がってるのを横目に教室へ急いだ。 「奈緒、どうしたの?」 「あ、うん別に……この本がさ〜」 教室へ戻ると、赤い目をこすりながら会話してる奈緒と広野さんがいた。 本読みながら泣いたのか。……こんな時まで活字中毒なのな。正直、ちょっとイラってきた。 「奈緒、ちょっと」 ずかずかと割り込んで強引にそばに寄ると、広野さんは慌てて 「あ、じゃ、あとで……ね?」 と場所を空けてくれた。 悪かったかな、と思いながらも余り周りに気を使う余裕が今の俺には無かった。 「……何?ふみちゃんに悪いじゃん」 「ごめん」 やっぱり目、合わしてくんないか。言い方にも何となくトゲがあった。 「今日一緒に帰れる?」 「……今日は図書室行きたいから」 やっぱり、すんなりとはいかなかったか。でも諦めなかった。 「じゃ、付き合うから。話したいんだよ」 奈緒は黙ってた。 ちゃんと返事が聞けないまま、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
放課後HRの挨拶が終わると、速攻荷物を持って奈緒の席まで走った。有無を言わせず手を引いて 教室を出ると 「離してよ。……逃げないからさ」 と溜め息混じりに言われ、仕方無く手を離すと後ろについて歩いた。 そのまま図書室で本を返すのに付き合ったが、入って出るまでずっと無言のままだった。 少しハネた髪を肩の上でくるくると指で巻いている奈緒の癖を眺めながら、昨日の事を思い出していた。 * * * しまった。寝過ごした!早く行かなきゃ奈緒にマジで愛想尽かされる……。 待ち合わせ場所に行くまでにいつものゲーム屋に寄り道して、予約していた新作をゲットしてから 向かうのが俺たちのいつものデートのパターンだった。普段からそうだったが、今日は寝坊した上に 寄り道してったのでかなり奈緒を待たせてしまっている。 でも大抵は向こうも諦めていて、何だかんだ言っても少しくらいの遅刻は許してくれるから、多分 今日も何とか許してくれる……ハズ? ただ、最高でも30分遅れた記録を、今日は更に30分更新してしまった。 「やべっ!マジやべえよ……」 せっかく直した寝癖も汗と風でまたぐちゃぐちゃだったが、そんなの気にしてる前に早く行かにゃー!! と携帯も忘れて来た自分の間抜けさを呪った。 その時、横断歩道の向こう側に永井さんを見つけた。 別にそれ位ならどうこうという事は無かった。信号が変わるのを待って渡りきった所でそのまますれ違って おしまい……だったはずが、側まで来て足を止めてしまった。 見れば足下に撒き散らかされた荷物。自転車はよく見るとタイヤがパンクしていた。 動くに動けないまま困っていた彼女をそのままにしていくわけにもいかず、迷った挙げ句思い切って 声をかけた。 結局、近くの自転車屋を探して修理してもらい、彼女と別れて奈緒との待ち合わせ場所に着いた時は ぐずついていた空模様は既に崩れ、冬の冷たい雨模様を晒していた。 その中で、奈緒はずっと待っていてくれたのだ。傘こそさしていたものの、歯をカチカチ言わせて 冷たい体を庇うように抱きながら、 『もう、疲れちゃった……』 と赤くなった手を震えさせて俺を涙目で睨んだ。
* * * 無言のまま先を歩く奈緒に付いて廊下を歩く。 何度か声をかけようとしては、目の前の小さな背中に拒絶されるのが恐くて言葉を呑み込んだ。 「ねえ」 「えっ」 「何なの?」 足を止め振り向くと、まるで感情のこもらない抑揚の無い声で斜めに俺を見上げてくる。 「話、したいんでしょ?」 「あ、うん」 そのつもりだった筈でいたのに、何を言うつもりだったのか、何を話したかったのかいっぺんに わからなくなった。 「しないなら帰る」 一刻も早く逃れたい、と言わんばかりの態度が無性に気に障った俺は、カチンときて思わず肩を 掴んで強引に奈緒を引き寄せた。 「きゃっ!……ちょっと!?」 「……悪かったよ。つうかさ、謝ったじゃん!俺が悪かったって。今度は絶対あんな目……」 「ないよ」 胸に納めていた体が今度は離れようとして逆に力を返してくる。 「奈……」 「今度なんてもうないから」 見下ろした目は虚ろで、機械的に俺の姿を映しているに過ぎないと思えるほど冷たく曇って見えた。 「何だよそれ」 もうないから、って、それって。 「そういうことだから」 「おい奈」 「疲れちゃったんだよね、あたし」 呆然として力の抜けた俺はぐい、と胸を押されあっという間に捕まえた筈の奈緒の体を逃がしてしまった。 「もう疲れちゃった……」 鞄をぎゅっと抱きかかえて逃げようとするのに気づいて、一瞬惚けていた頭が慌ててそうはさせじと働き さっきよりも強く肩を掴んで今度は後ろから抱きかかえるようにして動きを封じた。 「ちょっと!離してよっ!!」 「待てよ、奈」 「嫌だっ……て」 「じゃあ逃げんなよ。話し、聞けって」 「あたしにはもうないの!!」 人気の無い廊下でもみ合ってる俺達に、曲がり角の向こうから誰かがやってくる気配がした。 話し声がする。 ふと見上げたドアのプレートを見て、奈緒を抱きかかえたままとっさに手をかけた。 「誰か来るから離し……きゃああっ!?」 もがく奈緒の体を軽々とその中へ引きずり込む。 『視聴覚準備室』 鍵は掛かっていなかった。
声が通り過ぎるのを待って、固くなっている奈緒の体を抱え込んだ胸の中から解放した。 「……何なのよ。何なの!?」 「ごめん。けど、話聞いてくんないから」 「だからあたしには無いっていってるじゃん」 またぎゅうっと鞄を抱えて目を逸らして背を向けられる。 「……どうしたら許してくれんの?」 正直またか、って気になった。 何回かに一度はこうやってへそを曲げられる。大体はその日のうちに謝れば許して貰えるけど、時々は 次の日まで膨れられる事もあった。 ただ今回はさすがにちょっと長くかかっちゃっただけだ。きっとわかってくれる、と思ってた。 「許すも許さないもないよ。もういいよ」 ほら、やっぱり。 ほっと息をついて、もういっぺんちゃんと謝ろう、そう思って口を開きかけた。 「もうどうでもいい。ケンの事なんか忘れた。だから好きにしたらいいじゃん、これからはさ」 静かに冷めた目に射すくめられて、俺の声は音になる前に虚しく喉の奥で消えた。 「もういいんだってば」 ぷいっと顔を背けてドアに手を掛ける。その手を掴もうとした俺の手をばっと振り払われる。 「疲れちゃったって言ってるじゃん……」 予想外の力に少しばかりヒリヒリと痛む手をさすりながら、 「なんで」 と尋ねた。納得がいかない。 そりゃ悪いの俺だけど、もう半年付き合ってきたんだから。はいそうですかって引き下がるわけにはいかない。 「ケンは、あたしの何?」 「彼氏」 「あたしは?」 「彼女じゃん」 「じゃあ、それって何?」 「何って……」 「一緒にお弁当食べて、話して、帰ったりメールしたりする事?そんなの友達だって出来るよね?でも 手繋いだり、抱きしめたり、キスしたり……それって好きじゃなきゃ変だよね?あたしは、少なくとも無理」 「んなの当たり前だろー?何ゆってんの今更」 キスどころか、全部やっちゃってるじゃん俺達。
「……大事にしてくれない」 「は?」 「ケンはあたしの事なんか全然大事にしてくんない!何も聞いてくれない。何も見てくれない。何も ……わかってない」 伏せて逸らしたままの目からじわじわと滲み出す涙。 「あたしもケンが良くわかんなくなった。だから疲れた!ケンなんかと付き合ったりしなきゃ良かった」 その瞬間、俺の胸の中でズンと記憶の底から呼び起こされた苦い出来事が蘇る。 「……奈緒、俺の事、後悔してるの?」 「えっ?」 俺と付き合う前にずっと好きだった奴。 『好きだったら結果どうあれそんな筈ないのに』 奈緒はそれを黒歴史だと言った。 告白して、キスされて、胸触られて逃げ出した。 そう、この部屋で、だ。 「俺もそれと同じなのかよ……!?」 「ケ……っ!!」 好きでいてくれたんじゃなかったのか? だから全部許してくれたんじゃなかったのか? キスも、抱きしめた事も――全部、全部。 「ちょっと!やだ、な、やめ……っ!!」 鞄が足下に落ちて中身がばらけた。 その側にあった奈緒の体を俺は――開けさせまいとしてドアに自分の体ごと後ろから押し当て、そのまま ズルズルと膝から崩れ落ちていった。 「嫌!離して……っ」 「やだね」 俺はあんなのとは違う。 「お願い。ケンてば」 奈緒がただ好きなだけだ。 「嫌だ。行かせない」 首筋に強引に食い付いてスカートを弄る。 「お願いだから……っ」 必死にばたつかせた手のひらは、ドアをなぞり滑り落ちてはまたつるつると掴み損ねた表面をなぞる。 「や……あっ」 柔らかいお尻の感触を確かめると、一気にパンツを引きずり下ろした。 逃がしたくない。俺だって逃げてるわけじゃない。 離したくないだけなんだ。 「な……おっ」 「あ……っ。いや……」 耳たぶを噛むとびくんと肩が跳ねた。そのまま荒く息を吐きながら脚の間に差し込んだ指を直接奥へ這わせる。 少し強引と思いながらも絡みつく柔らかい毛の感触を掻き分けて辿り着いた先には、俺の良く知る 奈緒の弱点があった。 「うあっ……や、いやあっ!」 予想通り、つんと抓るだけで甲高い声が響いた。
「いやああ……っ」 ぴったりとくっつけた体は簡単に奈緒の自由を奪った。片手で服の上から胸を探って揉みながら、 もう片方の手で深い裂け目をなぞる。 「……っ、ん、や、だ……やめて」 「ん……」 振りながらいやいやと逃れようとする首筋に唇を当てながらふっ、と息を吹きかけると 「ひゃあっ」 と小さな声を出しながらびくんと震える。 「気持ち、いいんだ?」 くっと押し込んだ指が濡れて滑るのがわかって、わざと大げさに動かしてみると静かな部屋にその 音が響いた。 ひたすらそれに堪えて声を漏らせず苦しそうにぱくぱくと開く奈緒の唇を、胸から離した手で塞いだ。 「んんっ!?」 「声、聞こえちゃうじゃん」 奈緒の肩に顎を乗せ、ぎゅっと瞑った目からさっきとは別の涙が零れるのを横目で眺めながら、 時々くっと跳ねる柔らかいお尻の感触をズボン越に感じて息を荒くしていった。 「んんっ、んっ、んーっ」 我慢しても出るのか、苦しそうにあげるくぐもった声に息が熱くて、あてた俺の手のひらが奈緒の 唾液に濡らされていく。 「我慢してよ。じゃないと、誰か来たらバレるよ?」 「んー……んやっ」 必死に力を振り絞って首を振ろうともがかれる。 その時。 『――それでさあ……』 ぱたぱたという2、3人の足音と話し声がこっちに近づいて来るのがわかった。 それに気付いた瞬間ビクッと震え涙の浮かんだ目を見開く。 言いたいことはわかってた。 でも俺は、向けられたその視線の訴えを――やんわりと却下した。 「やめないよ」 そう言って一層指の悪戯を強めて、同時に濡れた唇から抑えていた手を離した。 「……っひうっ!?」 離した手は無理やり上着をこじ上げねじ込みブラウス越しに胸を探り、柔らかい体を這い回る。 足音はすぐそこまで来ていた。
うっかり声をあげないように我慢して、必死に唇を噛んで震えている奈緒の躰をこれでもかと攻めまくる。 太ももまで伝う雫に説得力なぞあるわけもなく。 速く大きくなる足音と話し声に比例して高ぶる俺の歪んだ気持ちと、怯える奈緒の緊張感。 確実に感じる場所をわざと捉えてじっくり擦りあげると、苦しげに呻きを飲み込んで膝をブルブルと 震えさせた。 「……っや、めて……」 小声で囁くように呟いた。流れる涙を拭う事も出来ず、広げた手のひらで精一杯に感づかれまいと 押さえた一枚のドアに体の重みを預けて堪えながら。 「ばれちゃう……」 「……」 さすがにヤバいか、とチクリと疼いた罪悪感にその体を解放しようとしたその時だった。 『でね、聞いてる?――ユリ』 その名を耳にした瞬間、奈緒の表情が一瞬にして固まった。 そしてまた、俺を拒絶しようとするさっきの冷めた目の色を取り戻していった。 「……やっぱりやめんのやめる」 驚愕した顔を無視することにして、より一層激しく隠れたところに潜らせた指をめちゃくちゃに動かした。 「――ッ!!」 背中を反らして俺にもたれ掛かりながら、それでも声を殺して堪えている。 その重みを受け止めながら耳元で 「ばれたって別にいい」 と言い捨てて行為を続けた。 足音がドアの向こうに差し掛かる。 「……っ」 歯を食いしばる。 笑い声が響き渡る廊下。 その中で静かな部屋には荒い息遣いと濡れた音だけが耳障りな程よく届く。 首筋を舐めると竦み上がる。 聞こえてくる『永井ユリ』の話し声。 眉をひそめる奈緒の横顔とそれを眺める俺。 やがて、遠ざかっていく笑い声を聞きながらずるりと伸びた音を立てて 「……酷い……」 小さく呻きながら。 「や……あ……っ!」 細く哀しげな声を漏らしては、喉をならして俺のほうへ倒れ込む。 震えの止まらない奈緒の膝を濡れた指でさすりながら、俺自身の心とは反比例に冷めて萎えていくさまを 焦りに似た苛立ちで泣き出したくなる気持ちで感じていた。 「続く」
GJ
わっふるわっふる
ケンと奈緒のお話好きだったから続編うれしい!! 何やら波乱含みの展開……すっごい続きが気になる〜GJ!!
374 :
きみのて :2009/04/11(土) 00:05:04 ID:85FB8XoF
※今回分エロ無しなのですいません
しばらくの間ただだらんと俺の胸に倒れ込んでいた体を起こすと、奈緒はのろのろと膝まで下りた パンツを引き上げ、スカートからはみ出たシャツの裾を押し込んで立ち上がった。 「帰る……」 放り出してあった鞄を拾い上げたのを見て、慌てて俺も立ち上がるとその手を取ろうとして振り払われた。 バサッと音を立て、その勢いで鞄がまた吹っ飛び、中身がばらけた。 「あー……」 何とも間抜けな声が無意識に口からこぼれて、ぎくしゃくした動きではあったが自分なりに急いで それを拾おうと手を伸ばした。 「構わないで!」 驚く程鋭い声で叫ぶと、奈緒は俺に触れさせまいとでもするかのように床に飛びついて、びたんと 音を立てて転がった。 「いっ……た」 「おい?大丈夫か!?」 支えて着いた手のひらが痛むのか、しゃがみ込んで両手を眺める奈緒に触れようとして、ふいに怖くなって だまってそばに座った。 無言のまま鞄を整えて立ち上がった奈緒を見上げて眺めながら、ただ一言 「ごめん」 そう言うしかなかった。 「……なんであんなことしたの?」 静かな怒りを含んだ声で見下ろしながら問いただす声にも 「ごめん」 と繰り返すしかなす術がなかった。 怖かった。何をどう取り繕っても、もう許しては貰えないと解った。 「……なんで」 ふっと肩を落とすとため息を吐きながら呟いた。 「なんでユリちゃんなの」 何が、と声に出す前にばっさりと奈緒自身がそれを斬った。 「やっぱりあんたがわかんないや。優しくないよね……あたしには」 好きだから、離れていかないで欲しかった。 見放されるのが怖かった。 振り払われた手を握れなくなるのが辛かった。 行かないで欲しかった。 「友達でいたら良かった。そしたら、こんな風に泣く事なんかなかったのにね」 ――なのに、結局俺は更に奈緒を傷付けただけだったと、彼女が立ち去った後に床に残された折れた表紙の 本を取り上げて、崩れた。
* * * 翌日からはもう、完全に他人になってしまった。 挨拶すら出来なくなって、代わりに友達どころかクラスメートすら名乗れない程、俺達には深い溝が 出来てしまったような気がした。 元々広野さん以外友達と呼べる子のいない奴だ。 社交的な彼女と違って群れるのが苦手な奈緒は、休み時間になると1人本読んでるか、遠い目でどっか ぼうっと外をながめているだけだった。 そんでそんな俺は奈緒があの日落としていった本を持ったまま返し倦ねて、教室を後に山田とつるんで ばかりいた。 逃げたかったんだ。 そうこうしてるうちに明日からは冬休みだ。 俺達が別れたのは誰が聞くとも話すでもなくいつの間にか広まって、そんですぐに忘れられた。 そんなもんだ。だいたい自分達のクリスマスの過ごし方が一番の関心事の時期に、別れたカップル の噂なんてどうでもいいし、なんたって何より縁起が悪い。 去年はお互いに友達同士として『寂しいねー』なんて慰め合って過ごしたもんだ。 今年はちゃんと恋人同士で迎えるはずだった。 なのに悩んで悩んで決めるはずだったプレゼントは結局用意される事はなく、何の予定も組めなかった。 本当に独り身になっちゃったんだなあ……。 体育館の冷たい床の上に並びながら振り向けば、きゃあきゃあ声を上げて笑う女子の群れの中、1人 居心地悪そうに立ち尽くす奈緒の姿があった。 寝起き悪いからな……。 今朝遅刻しかけてきたからか、何となく機嫌が悪そうな気がした。むすっとした無愛想な顔も、ただ 俺には手の届かない事実に辛くなった。 マイクの前に教頭が立って皆が視線を移したのに習って、俺もやっとそこから目を逸らした。 その時だった。 ガタン! 鈍い音と同時に悲鳴が上がり、一斉に視線がそっちに注がれた。 ざわざわと動く足元に倒れ込んだ塊が目に飛び込んでくる。 体が勝手に動いた。
『ここんとこ、何かよく眠れてなかったみたいだったから』 広野さんの言葉の通りなんだろう。奈緒の目元にくっきり浮かんだクマと蒼白い顔がそれを物語る。 倒れた奈緒を見て何も考えずに側まで駆け寄った。 『触んな!!』 近づく教師の手さえ振り払って、広野さんの手を借りて力の抜けて重くなった体を抱いて保健室まで走った。 今頃まだ校長の長ったらしい話は続いてるんだろーか。 どっちにしろこんな状態じゃもたなかったかもしんないな。 すぐ赤くなるほっぺが今は真っ白な寝顔をしてベッドに横たわる。 それをぼうっと眺めながら、騒ぎの中離れた列の向こう側でちらりと皆と同じ様に他人ごとの顔で 事の様子を窺う永井さんの姿を思い出した。 まさか自分が多少なりとも他クラスのカップルの別れ話に絡んでいるとは考えもつかないだろう。 勿論これは俺達の話で、俺の責任で、彼女には何の問題も無いんだけれど。 知らないうちに自分が誰かを傷つけてるのかもしれないとしたら、それを知ったらどう償ったらいいんだろう。 奈緒の不揃いな三つ編みの束を眺めながらそんなことを考える。 また寝癖、直せなかったんだろうなぁ。 『編んだらごまかしがきく』とか何とか。不器用だから上手くブロー出来ないーとか。 それでも付き合いだしてからは何となく気を遣い始めたのか、跳ねやすい髪を気にしながら肩に流してた。 そんな髪をくるくるいじりながら気にする癖が可愛かった。 結んだ毛先に触れるような位置に、奈緒の手が枕に乗せられている。 一目見て解るくらいその手は荒れてカサカサだった。 『本ってねー、意外と手に優しくないんだよー』 バイト先も本屋で読むのも好きで、元々荒れやすい手は紙で擦れて小さな切り傷がしょっちゅう出来てる。 好きなのに優しくできない。 それでも痛々しく触れてくれた手を、俺はもう握ってやることが出来ないんだ。
もう、寒さに赤くなるぷくぷくしたほっぺにも、跳ねやすい猫っ毛の髪にも、かさかさにひび割れかけた 傷みやすいその手にも、気軽に触れちゃいけないんだよな、ほんとは。 さっきは夢中で、誰にも触らせたくない一心でここまで抱いて運んで来たけど、そんな権利なんか とっくのとうに無かったんだ。 俺にはそんな資格なんかもうありはしない。 奈緒を抱きしめることはもう叶わないんだ。 ……ああ、俺達本当に終わっちゃったんだなぁ。 手を伸ばせば簡単に届く所に大事なものがあるっていうのに、なんでそれを掴み取る事が叶わないんだろう。 なんでこうなっちゃったんだろう。 好きってだけで、ずっとやっていけるもんだと思っていた。それだけで許されると勘違いして、傷つけて、 待たせ続けて、振り回してくたびれさせた。 ごめんなさい。 どうしたら、ちゃんとそれを形にすることが叶うんだろう。 先生がやってきたので後を任せて教室に戻った。 けど、奈緒はHRが終わり皆の姿が教室からほとんど居なくなってもまだ戻ってこなかった。 呼びに来た山田と玄関に向かう途中で、俺は思わぬ光景と感情に足を止めることになる。 保健室の前で話をしている2人の男女。 女の方は言うまでもなく奈緒で、男はというと、 「志真……?」 他クラスの奴だ。 もう平気、なんてちらほら聞こえてくる事から、多分倒れたのを見ていて心配して声を掛けたんだろう。 わざわざ待っていたんではなく偶然だろうが、それでもそうやってごく自然に挨拶できる事が異常に 羨ましくなって、同時に連れを巻き込んでつい曲がり角に身を潜めてしまった俺が惨めに思えた。 『なんでユリちゃんなの』 あの時の奈緒の言葉が今の自分の気持ちと全く同じものであった事に気づく。 奈緒が前に好きだった男。 俺より先にキスした相手。 今は何の感情も持たないのは十分解ってる。解ってはいても、何も出来ずにじりじりとそれを指を くわえて眺めているのは実際、惨めだ。 そんで、悔しかった。
* * * クリスマスは山田んちで男2人ゲーム大会で過ごした。ムサい事この上無い。 冬休みはずっと新聞配達のバイトから帰ると二度寝→ゲーム→たまに宿題(出すやつもいるんだこれが)。 見かねた親からはどっか行けと半ばうざがられた。 たまに部屋に奈緒が遊びに来てもやる事は変わらなかったはずだ。 ゲームしながら膝に奈緒を抱いて、本の虫になっているその頭に顎を乗っけて、時々、がつんとやられたりして。 飽きたらゴロゴロして、抱き合って、キスして、時々そのままやっちゃったり。 ――なんだ、今と大して変わらん。マジで結構快適なんでないの? だったら何でこんなに物足りないんだろう。 コントローラーを握りつつ枕を抱いてみる。何かしっくりこない。丸めた毛布。違う。いっそ布団 ……でけえ、邪魔だ! それにぬくくない。固い。重てえし、何かクセえ。あ、俺の匂いか。 ……奈緒はどんな匂いだったんだっけ? そんなことを考えていてはたと気がついた。 いつも奈緒はどんな顔していたんだろう? 静かに自分の世界に籠もっていたような気がする。それは俺の邪魔しないためだったり、多分暇を 埋めるためだったり。 俺達は互いに一緒にいてもそれぞれのカテゴリーを大切にしていたから、そこには入り込まずに線を 引いて背を向けあっていた。 身体だけは確かにそこに在るのに、存在は空気みたいに当たり前のように気にも止めずにいた。 それでいいと思ってた。それは居心地は悪くなかったから多分そんなに間違ってははなかったかも しれないけど、大切にできなければ意味がなかった。 互いを想う心はどっかに放り出したまま掴み損ねて放り投げて、知らん顔して、それがそのまま 跳ね返ってきてぶつかった。その痛みは今自分が感じているものが答えなんだろう。 奈緒と何をしたとかどこに行ったとかはみんな覚えてるのに、どんな表情をしてたのか、何を話したか 思い出す事が出来ない。 ちゃんと見てるようで見てなんかいなかった。聞いてなんかいなかった。 きっと俺の中だけで全て解ったつもりでいたんだ。 泣きたい。この苦しみは――罰だ。
朝刊を配り終えた足でそのまま奈緒の住む団地へ向かう。 まだ暗い寒空の下、きっちりとカーテンの閉まった窓を見上げて、あれ以来鳴らない携帯を眺めて ただ開いて閉じて、また窓を見上げて。 毎日こんな事やってこの時間だからいいけど、昼間だったら誰かに見られて絶対怪しい奴扱いだよな。 っていうか俺、まるでストーカーじゃん。 けどさあ、会いたいんだよなぁ。 ちゃんと会いたい。会って謝りたい。許して貰いたい。顔が見たい。 手、繋ぎたい。髪、触りたい。声聞きたい。好きだって言いたい。 もう一度、やり直したい。 その時、ふわっとカーテンが揺れた気がした。見間違いだと思いながら眠気の残る目を擦って、開かない 窓を眺めて俯いた。 「帰ろ……」 んで寝ちまおう。と、ポケットに戻そうとした携帯がいきなり震えだした。 あわわと取り落としそうになって慌てて開いたディスプレイを見て、寒さにかじかんだ手の辛さも 忘れて着信を押した。 “深田奈緒子” 待ちに待った名前に期待と不安の混じる気持ちで声を絞り出す。 「……もしもし」 『……おはよう』 静かに返される声に、喉の奥から震えながら押し出されるようにまた返す。 「おはよう」 布団に潜りながら、漏れないように声を潜めてるんだろうか。小さくてくぐもった声を聞き逃したく なくてじっと携帯を耳に当てた。 「……何でわかったの?」 『ん?』 「俺がストーキングしてる事」 『ははっ……バーカ』 力無く笑う。無理してんなー……多分。 『……見てたよ』 「へ?」 『知ってたよ。そうやって帰りに足止めていくの。ケンより先に……あたしが待ってた』 窓をもう一度見上げた。 カーテンの隙間から白い指が覗いているのがわかった。 「な……」 思わず呼びかけようと声を張り上げかけた途端にふっとそれは消えて、揺れるカーテンだけが残った 窓にがくっと肩を落として唇を噛んだ。
「会いたいよ。奈緒、会いたい。会って謝りたい。このまま終わってはいさよならじゃ嫌だ」 『……それは』 「ごめん。俺なんも考えてなくて、自分勝手で、でも、奈緒の事大事にするって言ったから……それ、 絶対ちゃんと実行するから、だから……」 会いたいんだ、そう繰り返して窓を見上げながら話した。 間があって、ため息が聞こえた。 その後ふっと静かに笑いながら 『ずるいなあ。ケンはやっぱりずるい』 と呟いた。 「えっ?」 『そうやって、いっつも自分で答え出して、突っ走ってあたしの事置いてくの。あたしもそういう とこあるから嫌って程突き刺さるんだよね。絶対、自分の考え曲げないの。んで、変に諦め悪いんだ……』 段々と声が聞き取りにくくなってきて、ズズズとノイズのような音が紛れた。それで初めて奈緒が 泣いているのかもしれない事に気づいた。 『あたしだってこのままケンと嫌な終わり方するのは辛い。けど、側にいても今こうして離れて電話 しててもあんまり実は変わりは無いんじゃないかなって思うんだ』 「そんなこ」 『関係に縛られてると欲が出ちゃうんだね、人間ってさ。好きだから一緒にいたくて、一緒にいたら 見ていたくなって、ずっと見てたら見てて欲しくて、話聞いて欲しくて……きりがないんだよね』 「……」 ピッピッと耳元で電池の切れる音がする。 『ずっと友達でいたら良かった、いたかったって思ってた……それが出来ないのも辛いけど』 「奈緒……」 『……嫌いになれないのって、辛いんだね……』 一度好きになってしまったら、もうそれを振り切って無かった事にするのは予想以上に苦しくて。 塗り替えた筈の奈緒の過ぎた恋の傷を増やしただけに過ぎなくて。 切れてしまった携帯の電池と同じくして 友情という最後の望みも、 ――ぷっつりと切れた。 「続く」
>>381 切ないなぁ…作者さんは人物の心の痛みの描写が上手いと
いつも感心してるんだけど、今回の二人のすれ違いは悲しすぎる!
仲直りができる事を祈りつつGJ!
続きwktk!
* * * 大晦日がきた。 初詣には一緒に行くはずだった。 元旦の朝分厚い3日分の朝刊を配ったら、三が日休みになる。だから、バイトが終わった足で行く つもりでいた。 そんな予定も叶わなくなって、俺の冬休みは奈緒と知り合う前の平日と何ら変わりない淡々とした 生活が続いた。 「お疲れ様」 配達を終えてくたくたになった体に店で温かい飲み物を貰って流し込むと、『お年玉』と称した 小遣いを渡された。 ありがとうございますとぽち袋をジャンパーのポケットに入れようとして、ぶるんといきなり震えだした 携帯に驚いた。 「おおぅ!」 落っことしそうになってアワアワやってるうちに切れてしまった携帯を開いて着信を確認して、今度は 別の意味で声をあげそうになった。 『深田奈緒子』 何度掛けても通じなくなって、いっそ削除しようとして出来ずに履歴に並んでいたその名前に萎んで いた期待感がまたくすぶりかけて、思わず胸をかきむしりそうになる。 「すんません、急ぐんで!」 慌てて店を出ようとする俺に後ろから 「おい、雨降ってんぞ!」 と声が掛かって、外を見るとぽつぽつとガラスが濡れ始めていた。 「まーじー!?」 傘ねえよー。ていうか正月早々雨かい!ついてねー……。 はーとため息をついてみたものの止むのを待つ気なんかさらさら無い俺は覚悟を決めて飛び出そうとして 「待てい!」 とおっさんのごつい手にそれを阻まれた。 「なんすか社長、急ぐんスよ俺」 「だって風邪ひくぞ、もうちょい休んでけって。それとも何か、彼女からの呼び出しか?んん?」 ニヤニヤしながら聞かれた“彼女”という言葉に返事に詰まった。 “友達”でももうないんなら奈緒は俺にとってどういう位置になるんだろう。答えに詰まっていると 「なんだ片想いか?」 と斬られてしまった。 片想い。 そうか。俺、それに戻っちゃったのか……。 「図星かー?ま、なら頑張って来いや」 そう言って握らせてくれた傘を持って俺はチャリを飛ばした。 後から散々他の従業員にどうだったかと絡まれまくった事を考えると、上手く流す余裕もこの時の 俺には無かったらしい。
真っ先に奈緒んちの前へチャリを走らせて、カーテンの閉まったままの窓を見上げて電話を掛けた。 『……もしもし?』 「奈緒?……」 1回コールしただけで声が聞こえた。ずっと待っててくれたんだ。やめろ、と思いながらも期待感が 膨らんでしまって心臓が異様にドキドキするのがわかる。 「あの、電話くれてたよな?バイト中だったから。……出て来れないかな」 ここまで来たら、顔も見ないで帰るのはさすがに辛い。だから……。 「会いたいよ」 ひたすらに窓を見上げて呟く。 「会いたいんだよ……奈緒」 電話の向こうで黙ったまま時間は過ぎてゆく。だめか、と肩を落としかけて降りていたチャリに跨った。 『あの、今どこにいる?』 「どこって……そっから見えんだろうが」 『はぁ?……いないけどぉ』 「ちょ、お前家にいんじゃねえの?なら」 『いや、出てんだけど』 「はあぁ!?」 どーこーだー!?マジかよっ! 間抜けにも俺はジュリエットのいないバルコニーに愛を囁くロミオだったわけかい! 奈緒が聞いたら『良く言い過ぎ。別に駆け落ちしないし、死にたくないし』とか突っ込まれたな多分。 つうか携帯持ってなきゃ危ない奴だよな。現代で良かった。 「行くから。今どこ?すぐ行くから」 『……だって雨』 「そっちこそこんな時何やってんだ。教えてよ、どこ!」 傘さして携帯を肩に挟みながらチャリを漕ぎ始める。あ゛ー乗りにくい。 『朝ご飯……』 「あ?」 『朝ご飯冷めちゃった』 朝ご飯、あさごはん……?ああ!! 「わかった!今行くから。すぐ行くからっ!!」 今度こそ待たすもんかとこのくそ寒い雨の中、傘なんかいつ役に立つのかと思うくらいすっ飛ばして 顔が濡れて視界が歪む程酷い有り様で奈緒の元へ急いだ。 あさごはんの公園。 時々、バイト帰りにそこで待ち合わせては、コンビニのパンや缶コーヒーでちょっとしたデート。 藤棚の屋根の下のベンチでいつも足をぶらぶらさせて待っていてくれた。 いつも、いつでも。 そして今も奈緒はそこにいた。
チャリを入り口に停めてゆっくり歩いていくと、奈緒は袋を抱えて両手を擦りながらこっちを見る。 「遅くなって……ごめん」 「ううん。勝手な事してあたしのほ」 「いいんだ!」 目の前にいる。あれだけ会いたくてたまらなかった奈緒が。 「いいんだ……」 だからいいんだ。 荒れた手で引っ掛けてすぐ毛玉だらけになる手袋は、真冬の寒さには役に立たないと愚痴っていたのを 思い出しながら、小刻みに震える手を眺めた。 「寒い……?」 つい差し出した手を途中でやり場に困って、引っ込みがつかなくなってしまったことに気づいて舌打ちした。 奈緒はそれを怒ってるのだと取ったのか、 「ごめん……」 と呟いて俯いてしまった。 「あ、ちが、えっと」 思わず慌てて奈緒の手を取ってしゃがみこんだ。 「ごめ、何かその……寒そうだから。手、暖めていい?」 「……もう遅いっつの」 呆れたように半笑いで見返してくる濡れた目を見返しながら、多分負けずに冷え切ってるハズの俺の 両手で冷え切った缶を握るその手を包んだ。 また拒絶されるのが怖かったんだ。 「……悔しいなぁ」 奈緒は涙を浮かべながら震える声で呟く。 「会わなきゃ大丈夫だと思ったんだけどな」 「何が」 はーと息を吹きかけて両手を擦りながら顔を見上げた。手袋越しでも奈緒の手を握る事が出来たのが 嬉しかった。こんな時なのに。 「もしかしたら前みたいに友達としての気持ちに戻る事出来ると思ったんだよ。でも無理だった。ケンは そうなるには大きすぎたんだよ。でもそれがつらい」 「……忘れたい?」 「わかんない。でもわかったのはね、あたしが我が儘だったって事。あたしだけ見て欲しくて、それが 出来ないのわかってるからへんに我慢して、でもケンが思い通りにならないのが苛々して」 「……」 「あの時もね、あたしがこんな思いしてんのに、何で他の女の子の事助けたりすんのって、面白く なかったんだ。あれは仕方がなかったって本当はわかってたのに、それでも許せなかった。よりによって ユリちゃんだったから、悔しくて、ずっと待ってたあたしって何バカ?惨めじゃんって」
そう言いながら涙は溢れ始めて、泣きじゃくりながら話す奈緒の姿にいたたまれなくなった。 許されるなら思い切り抱き締めたいと思ったけど、その勇気が出せずにいた。 「自分が嫌いなの。ケンを責めて、ユリちゃんを恨んで、好きになればなる程可愛くなくなる。なんで、 なのに何でケンなんか好きになっちゃったんだろうって、わけわかんない事が悔しくなって、だから 忘れようと思ったの。でも、出来ないの。嫌いになろうとしたら苦しくて、ケンより先に自分が嫌になる……」 「俺は、好きだよ」 抱き締める勇気はまだ持てなくて、それでも何とか触れていたくて強く両手を握った。 「俺はまだ好きだよ。ううん、前よりもっと奈緒が好きだ。だから……」 自分を責めるのはやめて。 嫌われるのは俺ひとりで充分だ。 奈緒にも――俺自身にも。 そうされるのは、とてもつらい事なんだけれど。 * * * 幸いにも手をふりほどかれる事はなかったから、それを良いことに雨上がりの朝の道を歩いて俺んちに帰る。 親戚の家へ昨夜から出掛けている親に感謝。体の冷えた奈緒を風呂に入れる用意をする。 「いいよ別に……」 「風邪引くから。俺も入るし」 「でぇっ!?」 「あ、違う!別だっつーの!!」 脱いだコートを掛けようとしてその冷たさにびびった。 「奈緒……あのさ、ちょっとだけ。ちょっとだけ、触っていい?」 暫く黙った後こくんと頷いたのを見てほっとした。マジで告白の百倍勇気使ったかもしんない。 怖々触れた指の先に冷えて真っ赤なほっぺの感触がする。触るとかさかさした。唇も乾いて、 手袋を外した指はやっぱり荒れていた。 「……こんななるまで待たせてごめん」 「だから今日はあたしが勝手に」 「けど嬉しかったから。マジ嬉しかった」 いつもいつも当たり前にそこにいて、当然のように待たせて、甘えて、ぞんざいに扱いすぎたと今は思う。 「奈緒は我が儘なんかじゃないよ」 風呂の沸いた合図がして、そこでやっと手を離した。
風呂上がりに奈緒が買ってきた朝飯を食べて、何となく正月特番なんかを観てた。 ただこうやって並んで床に座っているだけの事が、すごく意味のある事のように思えてくるのは大袈裟だろうか。 ぶかぶかの俺のトレーナー。そこから伸びる靴下を履いただけの脚。 膝を抱えたその躰ごと抱き締めて転がりたいと悶々としていると、肩に頭を乗せようと横倒しに くっついてきた。 「……寂しくない」 「ん?」 「久しぶりだから、かな。なんか優しいよね?」 「そっ……かなぁ?」 「うん。今日のケンは優しい」 俺ってそんなに冷たかったのかと正直凹んだ。 「ほんとは寂しかった。だからあたしも自分の世界に逃げ込んで同じになろうとした。でもケンが側に いない世界はやがて多分慣れるけど、そしたらそこから出られなくなる……」 うさぎみたいに寂しくて死んじゃうのは嫌だ。もっと強くなる。だからきらいにならないで。 泣きながら震える手で俺の袖口を摘んだ。 「ならないよ」 それは丸ごと俺の心そのものだから。 だから許して。 「奈緒。抱き締めていい?抱き締めたい」 「うん」 ぎゅうと力一杯包み込む。ずっとこうしたかった。 「抱きたい……」 奈緒が欲しかった。 こくこくと泣きながら頷く奈緒を抱っこしてベッドに置いた。 そういえばこんな風にしたこと無いかもしんない。いつも別々に脱いで自分で入った。 だから今日は奈緒が脱ごうとするのを止めてそのまま押し倒す。 服の裾から手を差し込んで探る。結構おっぱいおっきーんだよな……。 ブラを引っ張ってくい、と手を入れてみると指がちっちゃくて固いもんに触れた。 「やんっ……」 つつ、とそれをつつき転がすと目をぎゅっと瞑って枕から首をあげる。 触りながら唇同士をくっつけ合って、カサカサした感触に舌を這わせて唇を湿らせては時々それを 奈緒の口に押し込んでみる。
ふう、と声を時々漏らしつつ指先でツンツン乳首を摘む度にお腹がぴくんと跳ねてなんか可愛い。 「よっと」 服から手を抜いて奈緒の体を抱き起こした。バンザイさせて服を脱がして靴下も脱がせると、かかとの カサカサにちょっと引っかかる。すぐ靴下に穴を開けてしまうそれを何となく撫でたりした。 俺もパンツ一丁になると奈緒の後ろに回って、膝に乗っける形で座ったまま後ろから胸を触った。 「ちょっと」 「くっつきたいから」 背中に自分の胸をぴったりとひっつけて奈緒のおっぱいを揉んで、耳たぶをそーっと噛んでみる。 「いや……。んっ、あっ」 下から掬うと重くて柔らかい。気持ちよくしてあげるのが気持ちいい。 「は、ぁんっ……」 震える声、奈緒の髪に混じった俺のシャンプーの匂い。石鹸の匂いのする肌。温まってさっきより つるんと感じる赤らんだほっぺ、俺の腕にのっかる細いとは言えないかもしれない二の腕。 気持ちよくて好きだって思えるのが気持ちいい。 指の腹で柔らかい胸の先を転がしながら片手を奈緒のパンツに入れてみた。 「……あっ」 膝を立ててもぞもぞする。 「触りにくいよー……触らして」 「ん……やあっ……ああっ!」 さわさわっと薄めの毛を掻き分けて割れたとこに指を入れるとちゅ、と濡れて滑る音がする。 「――あー……」 充分に指を濡らせてからあれをつんっと転がしてやる。 「うぁ……ん……あ」 さっきは嫌だって言ったくせに、俺の指に押し当てるように腰が浮いて動いてる。それに。 「脚、開いてるよ?奈緒」 「やっ、だって……」 「気持ちいいんだ?」 「ん……やぁ」 「だって凄い濡れてるもん。パンツ脱がしていい?」 「うん……」 前に回ってパンツを脱がす。片足だけ抜いたところで我慢出来なくなってきた。 「……ごめん。挿れても、い?」 「いいよ。……でもその前にキスして」 軽いけど長いキスを何回も何回もした。ほっぺ、おでこ、首筋……。 ――我が儘言ってごめんね。 そんなこと言う唇にも。
「えっ無いかも!?……おお、あった。セーフ!」 「おいっ」 最後の1個を慎重に着けて脚を開かせる。 「いや、だって買う必要なかったし……」 「いらないんだ?」 「いや、いる!」 「使いたい?」 「使い……たくないがまぁしゃーないよなぁ」 「はぁ?」 意味わかってるんだろーか。まあ当分必要なのは確実だからまたコンビニでいらん買いもんしなきゃならんな。 脚の間に入ってあてがうと、きゅっと目を瞑って俺の肩を掴んだ。 「何、緊張?」 「へ?べ、別にー!?」 「ふーん」 くいっと先っぽで入り口を塞ぐようにつつきながら上の固いのを指で擦ってみる。 「あっ……やあんっ!や、やぁ、ん、やあぁ」 つるんと跳ねて俺のが滑る。濡れてひくひくする裂け目に挟まれた指をくいくいと上下させると、 それに合わせて奈緒の声が裏返る。 「あーだめ。挿れさして」 指を離すとそのままその手を添えて奈緒の中へ押し込んだ。 「くぅ……」 久しぶりだからか、奈緒の眉毛が歪んだ。 「痛かった?」 「あ……ちょっと」 でも大丈夫、と俺の首に腕を回してくる。 「わりぃ……」 俺も暫くぶりなもんで我慢が利かない。 ずぶずぶと濡れ滑る粘膜が纏わりついて締め上げる。 「なーおー。絞めんなよー」 「ちょっ!?知らな……やあぁんっ!!」 足首を掴んだ片足を伸ばして押し上げる。もう片方の腕で体を支えて深く腰を突いた。 「あ……やぁ……はあ、あ、あ、やぁ!? 」 動く度に気持ちいいのが強くなってきて、段々自然と速く擦りあげていってしまう。我慢出来ねー。 「あ、あ、ケン、や、だめ、だめ、いや……やあぁっ!!」 真っ赤な顔して、口開きっぱなし……。何か今までで一番やらしーんですけど。けどかわいー。 「や、やだ、いく、イクかも、イキそう!あぁー……!?」 「えっちょ……うわ」 だめだ。 中イキ初めてなんだよー。 ツられて俺も、震えて揺れるおっぱいを見下ろしながらゴムの中にめちゃくちゃ一杯出した。 「うう……」 すっげ気持ちいい。 やっぱ新しいの買っときゃよかったかなぁ……。
* * * 好きなものはみんな大事にしてるつもりでいた。 だけど全部を同じにする事も、どれかを選ぶなんて事も出来なくて、そのために何かを置いてって しまう事になる。 「あたしにも自分の世界があるように、ケンにもあたしの入り込めない場所があるのはわかってるんだ。 だからそこは守って貰ってもいいの。けど……」 「けど?」 「そこから時々は顔を出してあたしの方も気にして欲しい。背中を向けてても、そこにいなくても、 あたしの存在を忘れないで欲しい。心だけは側に置いてって欲しい……」 一緒にいても寂しいのは、心がちゃんと向いていないから。 「うん……。俺奈緒の事大事にするってゆったもんな。それ、ちゃんと守れなくてこんな思いする羽目に なって、すげー後悔してる。だからもっとしっかりするから。二度と奈緒に捨てられたくねーもん」 「ほんとにぃ〜?いつまで持つかねぇ」 むにーと口を両端から伸ばされ喋らせて貰えず無抵抗の俺涙目。 いいえいいんです。これ位屁でもないです女王様。 「誰が女王様やねん!!」 などとイチャこいてる(?)と電話が鳴った。山田だ。 『おう、喜べ。兄貴拝み倒して秘蔵のエロゲ借りてやったぞ!これでちったぁ元気出せ、な?』 「はぁ……?あ、いや、あの」 「ここにあったんだ?ケンこれ返して貰うね。あー表紙折れてるじゃん」 『!?』 あの日忘れていった本を机に放り出してあったのを見つけて取り 「さぶっ!」 とまた布団に潜ってくる。 『……ゆうべはおたのしみでしたね???』 「あはは」 『ちくしょおおお!やっぱり××タンは俺の嫁!!』 「えっ?おい、ちょ、待て!それは!!」 『うるせー。リア充は死(ry』 ……切れた。 くそー惜しい事を! そう思いながら肩を震わす奈緒を見てふと気づく。 「……それってさ、どっか泣けんの?」 「え?いや笑ってんだけど。泣くとこ無いよ。笑い死ぬけど」 半笑いの奈緒に渡されたDSを置いて本を取り上げ抱きしめる。 「ん……やんないの?」 「うん。リアルエロゲのがいい。俺愛されてるよなぁ……」 「はあっ?」 うさぎのような赤いあの日の奈緒の目を俺は忘れない、そう思った。 「終」
一番乗りGJ! 奈緒かわいいよ奈緒
わーGJです!! 切ない
ハッピーエンドで良かった!正直読むの怖かった! 一度すれ違っちゃうと、どんどん流れて行ってしまうものなのかな イメージしてるよりずっと速く…二人共ギリギリ気付けて良かったね イチャついてるとこがまた可愛かった GJ
保守
396 :
名無しさん@ピンキー :2009/04/20(月) 23:50:54 ID:tb1AFN3K
黒澤くん、もう読めないのかなぁ
奴隷っぽくなったせいで伏線回収がムズくなったなありゃ 黒澤君が理性(つかプライド)を取り戻すしか解決策無いんじゃないかね まゆサイドは真面目な協力者がいないし、本人はアレだし… 動物的勘とやらも無力になっちゃってるし
愛すべきバカの繭たんかむばーーーっく
( ゚ω゚ ) <保守です!
以前一度投下した者ですが(縮刷版の題未定 / 80-473ってやつです)、 『耳年増+年上処女』という電波を受信したので投下させてもらいます。 申し訳ないことに、前後編です。 続きはなるべく早く投下出来るように頑張ります。
この状況はどうしたらいいんだろう。 やっぱり、やっぱりそういうことなんだろうか。 彼氏の部屋に初お泊りってことは覚悟するべきなんだろうか。 ――小松蛍子、26歳にして人生の局面を迎える。 なんて、かっこつけてどうする! 気が付いたら、26歳だったのだ。 中学も高校も大学も共学、普通に部活したりサークル入ったり。女友達はもちろん、男友達も それなりにいる。今だって付き合いのいるやつもいる。 就職だってなんとか出来た。少ない同期の仲はわりといい。月に一度は飲みに行く。 おしゃれだって好きだし、まぁ化粧品に関してはオタクレベルでハマってるかもだけど。 顔だって普通だと思う。自分で可愛いとは思わないけど、悪いとは思ったことはない。 とにかく普通。何度も言うけど、普通に生きてきただけなんです。 そうなんだ。気が付いたら26歳だったというだけなんだ。 なのに、なぜ一度も彼氏がいないのか! 理由がわかっていたら苦労しない。もうね、この年で一度もいたことないとか、誰も思わないん ですよ。皆、彼氏いる前提で話してくる。その度、私はどう対応していいのかわからなくなる。 これが大学生の頃なら、ウブで可愛いんでしょうよ。いや、今時高校生でもどうなんだろう……。 長く続いてる女友達一人は、私に彼氏いたことないのを知ってるけど、別に取り立てて何か言っ てくる訳でもない。ありがたい。「紹介しようか?」とも言ってくれるけど、それで知り合う相手はと ことんだめだった。恋愛にならなかった。友達が増えるだけだった。26年で培われた、恋愛フラグ スルースキルが発揮された瞬間だった。そんなスキルいらない。 もはや、「彼氏? うーん、今は恋愛いいかなーって感じ(笑) 仕事楽しいしさぁ」と、一通り経 験してきましたよ、なキャラ付けがなされている。一通りも何も、まだゼロ通りですけどね。まぁ、 そのキャラ付けのおかげで、話しすぎてボロを出すということはなかったし、助かっていたんだ。 だけど本音言うと、彼氏ほしいです。 高校の頃、3ヶ月に集中して男の子に告白された時期があった。 でも残念なことに、「よく知らない子と付き合うのはちょっと」とか「試しに付き合う、なんてやだ」 とか、無駄な潔癖さで断ってしまったんだ。ああ、勿体無い。あれが最初で最後のモテ期だっ たんだと思う。私に、あと2回モテ期が来るとは思えない。 ところが、そんな私にうっかり彼氏が出来てしまった。 新居陽介。3つ下の、大学時代のサークルの後輩。 在学中、陽介は1年生だったし、あんまり話したことはなかった。小規模サークルのせいか、 1年生の顔と名前は全員把握してた。でもそれだけだ。4年生ともなれば、サークルはほぼ引 退みたいなものだったし。 だから、半年前のOBと現役生が一緒に集まった飲み会はびっくりした。大学生になりたての、 どこか幼い1年生の印象しかなかったから、垢抜けて男の人らしくなった陽介にびっくりした。 気が付いたら飲み会の席が隣で、携帯のアドレスを交換していた。 まぁ、それから色々ありまして。 二人きりで出かけるということはなかったけれど、サークル仲間と共にちょいちょい遊ぶように なりまして。陽介の告白で、付き合うことになった訳です。最後のチャンスだと思ったんです。 これを逃したら、もう一生彼氏は出来ないと思ったね。ええ、必死ですよ。それに、話すように なってわかったんだけど、陽介とは結構気が合う。話してて楽しい。おまけに顔もわりと好み だったし、付き合わない理由はなかった。ちょっと打算的なところがあるのは仕方がない。
付き合って、2週間とちょっと。 楽しいです。ええ、ええ、楽しいです。初めての彼氏ということで内心相当浮かれているんだけど、 それが伝わらないようにするのが大変なくらい。いや、一緒にいて楽しいってことはちゃんと伝えて いるんだけど。でも、3つも上の(一応)先輩が年甲斐もなく浮かれてるって思われたら、ちょっと嫌 だ。別に先輩ぶりたい訳でもないし、オトナの女なんて装える訳もない。だけど、年相応の経験積 んできてないというのは、やっぱりコンプレックスだ。 男の人が嫌いなのでも怖いのでもなく、普通に恋して告白したこともあったのに、一度も彼氏が出 来ないなんて。 自分はどこか欠陥があるんじゃないか、そうとしか思えなかった。 「けーこさーん、次入ってください」 突然声がして、ちょっとびっくりした。陽介がタオルで髪を拭きながら出てきた。部屋着みたいな ゆるい格好は初めて見るから新鮮だ。私服は結構かっちりしてるから。 「とりあえず寝巻き、これ着てください」 「……ありがと」 「すみません、遅くまで連れ回して」 「こっちこそごめんね。突然家にお邪魔して」 「全然。蛍子さんが家にいるの、すげえ嬉しい」 そう言って、笑う陽介にときめく自分がいる。どうしよう、思ったより私はこいつが好きなのかもしれない。 コンビニで買ったお泊りセットとポーチ、寝巻きを持って立ち上がる。お泊りセット、なんて自分が 買うことになるとは思わなかったなぁ。 「あ、タオル好きなの使ってくださいね」 「うん、ありがと」 湯船に浸かるのは久々で、ほっとした。陽介の家のお風呂はセパレートだった。私はユニットバ スが嫌じゃないので、今の家はユニットバスだ。なんだか湯船が広く感じる。次、引っ越すとした らセパレートでもいいなぁ。 そんな事を考えていたら、突然現実を思い出した。 そうだ、お風呂を出たら、もしかしたらもしかしたら、しちゃうかもしれないんだ。 一気に体温が上がって、くらくらする。だめだ、ここでのぼせてはいけない。 そもそも、私が陽介の家にいるのは、終電を逃してしまったからだ。一緒にデート(自分がデート という単語を使う日が来るとは思わなかった)していて、ご飯のあと何となく離れたくなくて、お茶 していたら終電を逃してしまっていた。乗り換えの関係で、普通よりかなり終電が早かったのを 忘れていた。陽介の家のある方面の電車はまだ終電じゃなかったので、こうして泊まらせて もらうことになった訳だ。 そう、今日泊まるのはたまたまなんだ。 こっちは何にも用意していない! それは向こうもきっとわかってる! ……たとえ何もないと わかっていても、デートの際には下着に凝ってましたけどね。気分の問題で。 ああ、でもどうなんだろ。付き合って2週間でしちゃうものなのかな。普通なのかな。わかんない。 いや、いつかはするんだろうと思ってましたけど。 だいたい、付き合うことになったその日にキスされたからなぁ。あの日は家に帰っても眠れな かった。軽く、唇に触れただけなのに。しょうがないじゃないか、正真正銘ファーストキスだった んだから!
どうなんだろ、いわゆる陽介は手が早い人なのかな。……慣れてるのかな。そりゃ私よりは 慣れてるだろうけど。ああ、なんか残念な女でごめんなさい。年上女のテクなんて持ち合わせ てない。単なる耳年増なんです、ごめんなさい。ミーナとかアンアンの『みんなのSEX事情』み たいな記事を、どきどきしながら読んでました。ちなみに「初体験は何歳?」っていうアンケート 結果に落ち込んだのも事実です。 いっそ、エッチなことに興味のない淡白な人間だったらよかったのに。したこともないのに(した ことがないからこそ?)、その手の知識ばっかり増えていった。一人ですることも覚えてしまった。 いつか、誰かに触ってもらえるのかななんて考えながら、何度もイッた。気持ちよかったけど、 心にぽっかり穴があいたように、さみしくてさみしくて仕方なかった。 あ、やばい。髪の毛を洗い終わって、体を洗いながら考えていたら、気分が落ちてきた。いかんいかん。 今日、しちゃうのかな。 タクシーで帰ればよかったかな。結構距離あるけど、帰れない距離じゃないし。 でも、陽介といたかったんだ。 一緒にいられるのなら、してもいいかな。 だけど、初めてだってわかっちゃうだろうな。 重いって思われないかな。 別に陽介のこと、いい加減なやつだとは思わないし、むしろ私には勿体無いくらい良い子だと思う。 だから余計に嫌われたくないんだ。 「お風呂の栓、抜いてないんだけどいい?」 「大丈夫です。明日洗濯に使うんで」 お風呂から出ると、陽介は冷たい水を用意してくれた。 家に初めて来て思ったけど、陽介ってちゃんと家事するんだなぁ。突然お邪魔したのに、部屋は 物こそ多いけど綺麗にしてたし。脱衣所だって、洗濯物溜まってなかった。これは見習わないと。 すっかり喉が渇いたので、ごくごく水を飲んでいると、陽介がじっと見つめているのに気が付いた。 「何?」 「……すっぴんですか?」 「あ、うん……」 いつもの癖で、お風呂で化粧を落としてしまってから気付いた。でも、(一般的な意味でも性的な 意味でも)寝るのに化粧したままっていうのもなぁと思って、眉だけ軽く描いたんだ。 「結構感じ変わりますね、可愛い」 ……そんな顔で、「可愛い」なんて言ってくれるな。どうしよう、頬が熱い。 「普段は綺麗って感じだけど、今はなんだか幼くて可愛い。年上の人に可愛いって、失礼かもだけど」 「いや、えっと……うん…嬉しくてにやけるから、あんまり言わないで」 「じゃあ、いっぱい言う」 にこにこしながら言う陽介。こいつ、わかってんのかな。今、私がどれだけ緊張してるか。いや、わ かられても困るけど。 借りた寝巻きはやっぱり大きくて、自分でもベタだなぁと思ったけど、上着がワンピースみたいに なっていた。だからといって上だけ着た状態で出る訳にはいかないので(それはさすがに狙いすぎ だろう)、きちんと下も穿いた。結局下着も上下着けた。そういう雰囲気じゃないのにノーブラってい うのは、いかにも期待してましたよーって感じで嫌だったからだ。
「髪、乾かしましょうか」 「へっ?」 「俺、得意なんです。姉貴にやらされてたから」 「お姉さんいるんだ」 「2つ離れてるんですけどね。今は普通に仲いいけど、基本的に下僕扱いだったし」 言いながら、タオルで水気をとってくれる。お姉さんより年上か、私。地味にへこむ。 ドライヤーのあったかい風を感じた。やっぱり距離が近くなると、どきどきする。あと、なんだろ。 頭とか髪を触られてるのって、なんだか変な感じがする。意識しすぎかな。 「綺麗にまっすぐなんですね、髪」 「だからパーマもかかりにくいし、コテで巻いてもすぐ取れるんだ」 「確かにパーマの蛍子さん見たことなかったかも。見てみたいなぁ」 「もう諦めちゃったよ」 「まぁ、蛍子さんなら何したって可愛いんだろうけど」 そういうこと、さらりと言わないでほしい。 答えに困って、もうだまることにした。触れる陽介の指が気持ちいい。時々、耳や首に指が触れると ぞくぞくしてしまう。……なんだか思っていた以上に、私は期待してるらしい。だめだめ、単なるスキンシップ、 彼氏彼女にありがちないちゃいちゃだと考えよう。意識しちゃだめだ。 ぐるぐる考えていたら、ふと、前の彼女にもしたのかな。そんなことが頭によぎって、嫌になった。 はい、終わりました、という陽介の声で、考え事はやめることにした。ありがとう、って振り返ろうとしたら。 「ひゃ、わ……っ」 突然うなじにキスされて、変な声が出る。色気のかけらもない。 「あ、すみません、つい」 そのままぎゅっと抱きすくめられた。熱い。一気に体温が上がる。 「ついって……」 「好きな人が近くにいて、しかも風呂上がりで俺の服着てたら、そりゃキスしたくなりますよ」 甘い。陽介の言葉は全部甘い。陽介は、自分の思っていることははっきり口に出すタイプだと思って たけど、こういうのは困る。夢なんじゃないかって思う。恋人になったら、こんなに甘いこと言われる のって普通なんだろうか。わかんない。普通なんてわかんない。 「俺ね、浮かれてるんです」 う、わ。耳元で囁かないでほしい。どきどきするし、ぞくぞくする。全身の血が逆流する感じ。 陽介の体温を改めて意識してしまって、訳わかんなくなる。 腕から解放されたかと思うと、陽介と向き合うようにされた。あ、なんか真面目な顔。 「キスしていいですか」 そんなこと聞かれるのは初めてだった。いつもいきなりだったのに。おかげで、いつまでたっても慣れ なかった。別に嫌じゃないし、ただ心の準備が出来なかっただけだけど。 でも、今こうして聞かれると、やっぱりだめだ。余計に緊張してしまう。うなずくのが精一杯だ。 肩に手を置かれて、陽介の顔が近づく。見ていられなくて、目を閉じた。
「…ん……」 触れるだけなのに、なんでこんなに気持ちいいんだろう。陽介だからなんだろうか。ああ、でも私、 陽介のキス好きだなぁ。心臓はどきどきしっぱなしだし、なんだか気恥ずかしいけど、すごく安心する。 頭撫でてくれるから、余計にそうなのかも。 舌で唇をつつかれて、少し口を開くと陽介の舌が入ってきた。 うわ、どうしよう。 何度かしているけど、やっぱり慣れない。どこに手を置いていいのかわからなくて、陽介のTシャツをつかんだ。 「ふ、……んぅ…っ」 陽介でいっぱいになる感じ。すごくやらしいことしてるみたいで、声が漏れてしまう。 唇が離れてしまうのが、残念に思えた。 ……なんだか頭がぼうっとしている。うまく呼吸出来なかったせいだろうか。 見上げると、陽介が首に触れてきた。 「陽介……?」 腰を引き寄せられて、耳や首筋に唇が触れる。今までだって、唇以外にもいろんなところを キスされてきたけど、そうじゃない。 なんか違う。 えっと、つまりはそういうことで。 そういうキスをされてる訳で。 勘違いじゃないよね? 私の妄想でもないよね? 「……触ってもいいですか」 どこを、なんて聞ける訳もなく。私はうなずくことしか出来なかった。 陽介の手が、上着の上から胸に触れる。 わ。 うわわわ。 男の人に胸を触られるなんて初めてだ。昔はよく、女友達とふざけて触ったり揉まれたりしてたけど。 そんなのとは全然違う。服も着てるし、ブラだってしてるのに、触れられたそこが熱い。 残念ながら大きいとは言えない私の胸は、陽介の手のひらにすっかり収まっている。触れる だけじゃなくて、そっと揉みしだかれる。揉みがいのない胸で申し訳ないなぁ……。 すごい、やらしい。 心臓の音がうるさい。 状況に酔ってんのかな。 鎖骨の辺りに唇を感じて、少し身構えてしまった。ついに、そういうことになっちゃうんだと思って。 ひとつずつ、ボタンを外される。み、見られてしまう……。そんなの健康診断でしかないし! だって 処女だし! いや、そういうことじゃなくて。ブラ着けてるのに、見られるのが恥ずかしいって、そんな。 そんな今更照れる年齢か。この年で照れるのか。 「わ」 胸をはだけさせられて、陽介の最初の一言がそれだったから、私の胸が一体何の粗相をした のかと不安になった。
「な、なに……?」 「ちょっと想像以上で」 「想像って……何想像してんの」 「蛍子さんのいろんなとこ。でもやっぱり本物には敵わないな。胸も下着も全部、可愛い」 ……こいつは。結構、その、なんていうかエロい人のなのか。いや、私も一人でしてるんだから、 人のこと言えないけど。 ベッドに行きましょうか、と言われて一気に体が強張った。 ああ、やっぱりそうですよね。 そういうことですよね。 さっきのいつもみたいな会話のせいで忘れかけていたけど、途端に意識してしまう。 ベッドに、そっと横たえられて、陽介を見上げた。このシチュエーション、なんていうか、それっぽい。 いや、それっぽいって今まさにするんですけど。自分が、男の人を下から見上げるなんて変な感じだ。 緊張してるの、伝わってないかな。 だって陽介は、あんまりいつもと変わらない。なんか、余裕がある感じ。先輩ぶりたい訳じゃないけど、 やっぱりなんだか悔しい。こいつも、初めての時は緊張したのかな。してほしいな。 おでこにキスされて、胸の辺りが楽になったと思ったら、ブラのホックが外されていた。横になると 一気に胸が流れるから、元々残念な大きさの胸はさらに残念になった。 ブラが押し上げられて、胸があらわになる。 どうしよう。 どうしよう。 肌が、ざわざわする。 なんでだろう、なんでこんなに恥ずかしいんだろう。触られてもいないのに、見られるだけでこんなに 恥ずかしいなんて。あ、今更だけど電気……明るいままだし……。 陽介の喉が鳴ったような気がした。 恥ずかしくて、どこを見ていいのかわからなくて、とりあえず目を伏せたら自分の胸に行き当たった。 やばい。……乳首立ってるし。 陽介の手が、直に胸に触れる。 さっきより少し強めに揉みしだかれ、親指で乳首を弄られる。途端、甘い痺れが体中に伝わる。 うそ、胸ってこんなに気持ちよかったっけ。 吐息が荒くなる。興奮してるんだ、私。 「…ぁ……っ」 陽介に、口に乳首を含まれた。そのまま舌で転がされて、さっきとは比べものにならない気持ち よさが体を駆け抜ける。思わず声が出そうになって、必死で堪えた。 乳首だけじゃなくて、胸のいろんなところに吸い付かれる。 つむっていた目を開くと、陽介が見えた。 途端、訳がわからなくなった。 こんな表情の陽介、知らない。 ちゃんと男の人なのに、年下っていうせいかどこか少年っぽいのが陽介だと思ってた。陽介の 笑顔は安心できて、好きだった。いろんなこと、一緒に笑えたらいいなぁって思ったから、付き合 おうと思った。 でも今は違う人みたいに思った。 別に乱暴にされてる訳じゃない。触られるのが嫌なのでもない。 だけど、怖くなった。 さっきまでは、してもいいかなって思ってたのに、今は怖い。出来るとは思えない。 なんで? 自分はこんなにいっぱいいっぱいなのに、陽介は余裕だから? 置いてかれた気持ちになるから?
わかんない。 初めてだって知られるのが嫌だから? それとも、それが怖いから? だって、きっと経験者のふりなんて出来ない。 重いって思われたら、やだ。 それはプライド? それとも陽介が好きだから? 好きだから嫌われたくない? わかんない。 わかんないよ。 腰に手が当たったかと思うと、ズボンを引き下ろされた。普段、ミニなんて履かないタイプだから、 足を見られるのだって慣れてない。全部引き抜かれて、下着だけになってしまった。 やだ。 恥ずかしさと怖さで、余計に混乱してしまっていた。 「や……」 訳わかんない 怖い。 見ないで。 こわい。 私の全部、見ないで。 「…や、めて……やだぁ、やめて…っ」 【続く】
GGGGGGGGGGGJ!!! 蛍子さんの自己ツッコみが面白い!!サクサクよんじゃいました。 『Baby Baby』ってタイトルもかわいいですね! すげーツボに入りました!つづきツルッパゲになりながら待ってます!
蛍子さんかわいいなあ 読んでて可愛いカップルっぷりににやにやした GJ!
ノーブラノーパン姿で 続き待ってます♪
GJ! ドキドキしながら読みました 続きが待ち遠し過ぎる
GJ!
久しぶりに来たら良作ktkr! 蛍子さんかわいいよ蛍子さん 26にして初のHに困惑し、困惑する自分にさらに困惑して 一人スパイラルに陥っている感じが愛おしくて可愛い!! 続きを楽しみにしています
おっぱい総合スレの「私の魅力!?」はこのスレ的にどうだろうか
あれ面白いよな
全てが男性向けだなとしか思わなかった
そのスレなら「飴。」がおな感っぽいと思った
見つからん…なぜだ!?
パイズリで女が感じると夢を持ってる連中のスレだからかなぁw 同じ奉仕でもまだフェラの方が感じるのに
>>420 私はパイズリ出来るほどの乳は持ち合わせてないんだけど
自分が責めてる時に相手が感じてるの見るとゾクゾクするから
パイズリ出来るほどの乳があれば、気持ちよくなるかもw
リアルの自分語りはいらないよ。気持ち悪い。
たしかに。 コレならあぶないバイトの友人の話のがよっぽど好みだったな。
あやしいバイトとは別?
作者さんのHPに、派生した友人の話がリンクしてあるよ 行為としてはパイズリばかりなのに、心理描写はきちんと女性向けでいいよね やっぱり女性は精神面重視になってくるなぁ
そっちも良いけど、胸無い方の友人話が好きなんだw
あ、「あやしい」バイト だった………… 全ての方へゴメンナサイ…
黒澤君萌えの人にはたまらんかもね 女の子の心理が巧みでドキドキしますた
黒澤君の続き読みてー
それよりも蛍子さんの続きを…
それもいいけど美夜子と総一郎の続きを…
いやいやいや続きは全部待ってるけど新規の投下も…
あやしいバイトの友人の話よんできたよ まじでここ向きだね。もえ〜
あやしいバイトの作者はおなかん的にとても美味しいけど、 おとこのこが感じるがっつりエロエロも書くからびっくりだ。 あの作者の性別が非常に気になるw
女だろ
ゲスパーやめれ そういう話題は荒れるもと 大体他スレに投下された作品で、HPもあるのにここで話ひっぱるなよ というわけでおとなしく職人さんカモーンщ(゚Д゚щ)
×というわけでおとなしく職人さんカモーンщ(゚Д゚щ) ○というわけでおとなしく職人さんカモーンщ(゚Д゚щ)しておく
438 :
名無しさん@ピンキー :2009/05/14(木) 04:17:47 ID:i4HF2LUi
来て見て触って
おすすめ作品だよっつーことじゃないのん?
あ、ただのファンですw すみません あと商業ベースで男女エロメインのティアラ文庫ってレーベルが 出るみたいなんで、このスレ住人はぜひ
ファンが「晒し」って言うかね
第三者が勝手に晒すのは 作者さんに迷惑になる可能性があるよ
>>444 晒すという言葉はどうかと思うけど、ここはもともと紹介も兼ねてるスレだよ。
そもそもWEBに公開されてるものなら紹介なんて勝手されるもんでしょ。
パス制だったら話は別だけどね。
そのサイトも個人サイトじゃないしね ついに終わったのかー
蛍子さん…待ってます
わたくしも…
>>439 読んできたよ。
設定こそファンタジーだけど、書いていることは男女の普遍的な恋愛を
丁寧に描いていて、とても面白かった。
特に離ればなれの頃の切なさが良かったよ。
あと、下らない喧嘩が原因でギクシャクする場面とかあるあると、思った。
繋がりスレの29はこのスレ向きかね
>>450 読んできた!
自分的に凄い良かった
甘甘なのは苦手なはずだったんだが何かがひらけた気がする
自分も何か紹介したいけど思い浮かばん
クリトリススレの798とかは?
メイドスレの詩野さん好きだなあ。 想う人には別の人が〜なシチュが切ない。 あとすみれさんも好きだ。 秀一郎さんみたいなタイプは世話好きにはたまらないかも。 新スレたったばかりなので、どっちも倉庫でドゾー。
黒澤君てなんだろうと思って●あるからスレッド1から掘って読んできた。 やっと8スレ目でたどり着いた。 いい! 続き読みたい! でも今すぐだと目がどうかなりそう。
黒澤君の話も、縮刷版に載っていますか? 探してみても見当たらない…。
単発の「はじめての彼(仮)」ってやつだよ 「過去スレ/他の保管庫」ってとこで全体のログを保存してくれてるみたいだよ 当時の書き込みを見たい方はそこへ。 まとめの管理人さんは結構ちょこちょこずっと更新しててすごいですね。 TOP画像が季節やイベントごとに変わったり、まとめられた小説も 内容にあわせた背景になってたりとかなり凝ってる。 利用させていただいてます〜ありがとうございます。
すごいなって自分も思ってた 管理人さんありがとう
ありがとうございます。
タイトルの後ろに「香子&イチ」「黒澤君」と書いてくれている管理人さんの気遣いに驚愕
自分からも感謝の言葉を…ありがとうございます。
腹黒女スレの、めいこと高坂くん萌え
人外なんだけど触手スレの宿し姫メヒィルシリーズの 心優しい姫と自分の命に代えても姫を守ろうとする騎士が切なくていい 三女とスライムが好きだ
ありゃお勧め本やお勧めされたサイトのまとめって無くなっちゃったんだ。 前、ここで紹介されててツボだったのがあったんだけど PC変えて思い出せなくなったんだよね。残念
ビッチスレの川上と山下に萌え。 川上カワイイよ川上
やっぱり常駐スレ被ってるなー
いろんなスレからの報告はありがたい。
依存スレの「ネトゲ風世界依存娘」、未読の人にはお勧めしておきたい。 といってもまだ完結してないんだけど。初出は前スレからなので保管庫からどうぞ。
久しぶりにまとめの377氏作品を読んだ。テンポが良くて。 とんとご無沙汰だが、お元気だろうか。
>>471 見てみたらまだ読んでなかったのがあった
特にさくらと大輔シリーズいいね
面白くて新しい萌えだったw
主従スレ保管庫の秘密が良かった 如月に切なく萌えたよ
ドキンちゃんとバイキンマン、凄く良かったよ〜
477 :
いいね :2009/06/03(水) 22:00:17 ID:6jrJp1AK
もっとこい
>>465 だけど復帰してて驚いた。
結局探していたサイトは去年閉鎖してたけど
他に新たな発見もあった。
管理人さん本当にありがとう。
バイキンマンがドキンちゃんの幸せを願うのに、食パンマンを迫害する意味がわからなかった でも萌えたw ネトゲ廃人も読んできたけど面白かった いつも思うけどSS職人さんてすごいな
>>475 同意
あれ途中で終わってるんだよね
続きが見たかった
おんなのこでも感じる、か…… 書きたいけど難しいな
今度出たティアラ文庫の本、手にした人いる?
今書こうかと思ってる話は男目線で書くと心理描写が細やかになりそうなものなんだけど 心のちんちnしかないからエロ描写をどうすべか… 女目線で書くといきなりエロに入りそう (女主人公がドーンと脱いで「私を抱け!」とか言っちゃいそうなキャラなんだw) そして最初この話考えてた時春だったから、今そのままの設定で書くと季節感がゼロ そこらへんはなんとかできるかもだが
>>482 あまりエロくなかったよ
フランス書院だから期待したんだけど、子供向け
お勧めできないかな
>>483 おな感だからこころの○でもいいんじゃね?
自分的には「私を抱け!」てのも面白そうだとは思うけどな。
いっちょいってみったらどうだい?
前にエロパロで見たバイキンマンとドキンちゃんも良かったなあ。 バイキンマンの想いが切なかった。 前にと言えば、マクロススレのファーストネタで早瀬美沙ものとかも良かったなあ。
487 :
名無しさん@ピンキー :2009/06/18(木) 01:49:39 ID:9kB3Lxbe
こう、いい文章だと長くても自然にすらすら読めて入り込める 書き手さんてすごいなぁ 個人的には武士とかそういう時代ものが好きだけど、なかなかない でも、色々探すうちにこれもいいなーあれもいいなーと趣向が広がっている 食わず嫌いはよくないねwww
わかるわかる でも最近は雑食すぎて困るぐらいだw 自家発電もしてみるけど、自分のじゃ萌えられない ああ〜誰か書いてくれないかなー
時代物自分も好きだ ヨーロッパ舞台じゃなくて日本の時代物のスレあった気がしたんだけど こないだの圧縮でなくなっちゃったのかな? オススメあったら教えて欲しい
車引きと優しいお嬢とか 武士と武士の上司の妻(あるいは娘)とか 好きだ。大好きだ。 でも黒澤くんもビッチも腹黒もそれはそれで好きだ
丁稚といとさん。ぶっちゃけ春琴抄萌え。 春琴襲撃犯とか子供の父親のこととか、現代になっても論文が発表されるなんてすごい。
ゆうきまさみスレの後藤×熊耳、おすすめ。
今メイドすみれを読み終わった ・・・いい。とてもいい。うん。 メイドもいいね!とか思ったwwどこまで広がるんだ私の趣向w 長くても良い文章は読めるなぁww
久しぶりに保管庫見たんだけど… なんか「スレッドで紹介された小説」がすごく充実してきてるようなw
そうそう! ここ雑談で紹介されたのきちんと反映されてるよね 良作ねむってるね〜
幼馴染みスレで話題に上がってた『You is me』読んでみた。 萌えたw
愚痴。 なんで自分の好きなキーワードで検索したら ホモが出て来るんだよ 途中まで読んじゃったじゃないか
新婚スレの『鉄仮面と子猫』が凄く面白かった オススメです
もう500か
>>499 アレはほんとにイイよね!!!!!
めちゃくちゃ萌える
保管庫充実し過ぎだろ本当にありがとうございます 紹介されてた女兵士スレの『アリューシアとグルドフ』に萌えた… アリューシアかわいいよアリューシア
ウチの保管庫は世界に誇れます!
おお!!心の友よ!!! …早く続きをみたい作品が一杯だw
蛍子さんマダー?
言ってることは矛盾していると思うが エロがなくてもいいくらい素晴らしい作品ぞろいだ、と思う
お金だして続きが読めるならだすもの
黒澤くん続編になら迷わず払うよ
あ、もちろん蛍子さんにも全裸で払う!
511 :
名無しさん@ピンキー :2009/07/09(木) 00:41:14 ID:fhzisOsQ
私も黒澤くん&繭タンにならお金払う!
保管庫からだけど土曜日の情事にも出したい
すみれさんの続編があれば買う
黒澤くんかわいい
516 :
名無しさん@ピンキー :2009/07/10(金) 01:33:37 ID:K5qLWmen
>>513 すみれさんの番外編なら出てるよ!
津田さんメインだけど。
メイドスレからまとめサイト飛んで是非読んでみて下さい
ごめんなさい…orz 上げてしまいました…
あれは良かったね 津田さんみたいな性欲なさそうなタイプの話は良い
そんならうちは、佳乃子に来月のおこづかい全部!
幼馴染みスレの『Scarlet Stitch』が超絶オヌヌメです! エロまでは長いけど、イトくんとひーこの心の距離の変化に胸がキュンとなります! 最終話で泣いた長編はこれが初めてです。 エロくないスレに番外編の『Valentine For Veiled Farewell』、『Muffled snow, Merry sky』、『ever after April』の3編があるので、そちらも時間がある方は是非読んでみて欲しいです。
イイヨイイヨーこの流れ ネット小説界じゃ有名だろうが アルファポリス大賞から書籍化した「月の砂丘にふたり」おすすめ
保管庫のスレッドで紹介された小説の中で見れないのがいくつかある… 携帯からだから見れないのかなぁ?
524 :
p2030-ipbfp3303osakakita.osaka.ocn.ne.jp :2009/07/13(月) 09:21:47 ID:MdQnTDaR
『Scarlet Stitch』ボクも大好き! でも番外編は知らなかった… ドコに行けば読めるのカナ? おな感保管庫にゼヒ、入れてホシ!!
管理人さんに甘えるのはやめようよ…
保管庫があるのに無断転載はどうかって話も某所で出てる訳だしな
>>524 幼馴染みスレ等から飛べる某有名保管庫のノンジャンルの部屋を探していただければ、【エロくない作品はこのスレに】の作品が保管されているので、そちらから番外編を見れます。
私はおな感保管庫に入れて欲しいという意図で『Scarlet Stitch』を紹介したのではないので、皆さんの言う通り、
>>524 さんはおな感保管庫の管理人様に催促するような発言は控えた方がよろしいかと…><
できる限り、自分で楽しめる方法を探してみましょう。
524はどうしてホスト出してるの… ふしあなさんでもしたのか?
529 :
名無しさん@ピンキー :2009/07/13(月) 19:40:46 ID:MdQnTDaR
524です。ゴメンなさい、そしてありがとう。
みんな可愛いね
うん。知ってる。
>>464 姫スレ住人でもあるので、ものっそ萌えました。
シキッドとモーリス、どちらもタイプは違うけど自分の守るお姫様命なところが素敵。
神話になぞらえるならもう一人の姫様は〜そもそもあの魔女さんたちは〜
未完なのが惜しまれます。
姫スレでもファンタジースレでもどこでもいいから続き読みたい。
触手スレって意外と和姦モノも多くて、新たな地平が開けそうw
最近投下ないね
ほ
夏ですね
536 :
名無しさん@ピンキー :2009/07/19(日) 12:00:47 ID:8ikSjmG0
524です。 おな感保管庫の管理人様、 無礼を許していただき、ありがとうございました。
みんな文章うまいよなぁ とあるサイトで、センスはいいんだけどいかんせん表現が・・・ やたら難しい言い回しとか なんだその体位、みたいのがあって、入り込めない。 かといって、自分で書いてみたら二行で挫折する。エロくない。 すごいなー表現者ってほんとすごい
>537 >やたら難しい言い回しとか >なんだその体位、みたいのがあって、 もしかして自分のサイトの事!? と思った方挙手。ノ
539 :
0/17 :2009/07/21(火) 14:14:08 ID:wWV/da6R
保守がてら17スレ借ります。
540 :
1/17 :2009/07/21(火) 14:15:43 ID:wWV/da6R
ホントにいいってば、仕事も忙しいし、もう合コンとかそういう年じゃないし、と何度も断ったのに どうしてこんなことになったのだろう。 女だけの暑気払いするから仕事終わったらおいで〜というメールに乗って金曜だし、ま、いっか となじみの居酒屋に行ったら、待ってたよーと笑う女友達二人と、見知らぬ男が三人座ってた。 騙された、と分かった瞬間背中を向けて帰りたくなったけど、男三人のうちの一人がめちゃくちゃ 好みだったから足を止めた。我ながら現金だ。 おっ、っていうか三人ともけっこうよくない?相変わらずなぎさ、いい仕事するね。 「はい、真由、杉原さんの前座って。あ、ビールでいいよね、すいませーん、生一つ!」 合コン番長なぎさはメンバー集めのクオリティといい、盛り上げスキルといい、ホントに素人に しとくには惜しい人材だ。 真由、久しぶり、と控えめに微笑む詩織は隣の席のサラリーマンたちがさっきからチラ見してく るくらいのビジュアル担当。 じゃあ私は、というとなんの役にも立ってないなと謙遜じゃなく思う。 強いて言えば引き立て役?と考えかけて、止めた。やめよう。美人じゃないわ、ひがみっぽいわ じゃ、救いようのない感じだ。 まあ、こうなってしまった以上、楽しもう。ほんの一時だけ飲んで多分もう二度と会うことはない人 たちだけど、どうせ帰ったって録画してあるドラマを缶チューハイ片手に観るくらいだ。 運よく結構好みの人の前に座れたことだし? 私は威勢のいい居酒屋のお姉さんが持って来てくれた生を片手に、真由です、と自己紹介した。
541 :
2/17 :2009/07/21(火) 14:17:18 ID:wWV/da6R
幹事役の横山さんは、なぎさの好みだな。一番年上っぽい青山さんは体育会系っぽいからきっと 詩織を狙うね。 ジョッキを合わせながらさりげなく男性陣を吟味していたら、向かいに座った杉原さんと目が合って、 ちょっとどきっとした。 わわ、この人、ほんっとに私の好みど真ん中かも。 私って昔っから、こういう真面目そうで、優しそうな目元の人に弱いんだよなー。 うーん。でも・・・あれ?この人・・・なんか知ってるような気が。 もしかしてどこかで会ったこと、ありませんか、と彼に訊こうかと思ったけど、やめた。 だって下手なナンパみたいでカッコ悪いし。 だけどやっぱり見た事がある気がして、それがどこだったか思い出そうとした私は、ついつい彼 ばかりを見つめてしまった。 目ざとく気がついたなぎさが、メニューを見せるフリをして小声で「杉原さん、好み?でも、気をつ けて。ああ見えて結構タラシみたいよ?」とささやく。 これだから長年の友達はやだよ。大学入ってからだから、ええと、げっ、もう8年? まあお互いイロイロ、うん、いろっいろ知ってるもんね・・・・。 そんなんじゃないってば、なんか私杉原さんにどこかで会った気がしてさ、と説明した私の言葉 に、なぎさが驚いたように目を見開いた。 相変わらずなぎさ、目、大きいな。でもちょっと、マスカラ塗りすぎじゃない? や、じゃなくて、いつも冷静ななぎさがうろたえるトコ、久しぶりに見た気がするよ。 「・・・気のせいじゃない?杉原さん、名古屋から転勤してきたばっかりだってさっき言ってたし。 好みだからってガード緩めちゃダメだよ〜?」 杉原さんに視線を送りながら、大きな声で釘を差すなぎさを、やめてよと慌てて止める。 だいたいなぎさは過保護すぎる、といつも思う。君は私のお父さんか、ってくらい。 大学時代私の彼がふたまたかけてあっちを選んだ時も、私より怒り狂ってたしな。 え、何、真由ちゃん杉原が好みなのー、ショック、とふざける青山さんに、違いますってば、と 引かれない程度に真顔で否定する。 杉原さんがそのやりとりをどんな表情で聞いてるのか、怖くて見れなかった。 ああもう、なぎさのバカ。 別にもう会わない人だし、よく思われたいなんてたいして思ってないけどさ、好みですー、みたい に擦り寄ってるなんて思われたくはない。 女26で彼いない歴4年ってまあイタイっちゃイタイ人かもしれないけど、焦ってるなんて思われる のだけはカンベンだ。
542 :
3/17 :2009/07/21(火) 14:18:27 ID:wWV/da6R
騙された感じで参加した合コンだったけど、終わってみればすごく、楽しかった。 笑顔が優しい杉原さんはすごく話上手で、飼い犬の話から高校時代のバカ話、今の上司のカツラ 疑惑にいたるまで腹筋が痛くなるくらい笑わせてくれた。 横山さんは、全員が楽しめるようにうまく場を仕切れる人だったし、斜め前に座った青山さんは聞き 上手突っ込み上手で、時間が経つのを忘れるくらい私たちは盛り上がった。 だからいつもはどんなに勧められても飲んで三杯までにしておくお酒も、今日はすいすいと杯を 重ねてしまった。 立とうとして、自分が酔ってるのに気がついたけど無理に姿勢をしゃきんとしてレジに向かうため に、自分の靴を探した。・・・・あれ? 「どうしたの、真由?」 立ち止まる私に気がついた詩織に、靴がないの、と正直に答える。 ふとレジの方を見ると男性側の幹事の横山さんがカードで支払っている。 ・・・・ややこしい事を言って、他の人の足を止めるのは申し訳ないかも。 私は詩織に五千円札を渡すと、これで払ってきてくれる?と頼んだ。 「ゆっくり探すから、他の人には言わないで。終電近いし、迷惑かけたくないから」 私は両隣の座敷の人たちの靴をさりげなく見ながら、店を出て行く男性陣に軽く手を振った。 詩織が戻ってきて、おつりを手渡してくれる。 「見つかった?」 心配そうに私の目を見る詩織になぎさは、と聞くと、横山さんにお持ち帰られ〜と苦笑した。 ふむ。私の予想はビンゴだったわけだ。まあ、それはともかく。 困ったなあ。誰か間違えて履いてっちゃったのかな。 終電が近づくにつれ焦ったけど、私より家が遠い詩織を道連れにしても意味はない。 私は店のトイレに行くための黒いサンダルを見下ろしながらため息をついた。 「・・・私、店の人にこのサンダルでも借りて帰るよ。詩織、もう帰って。終電逃しちゃう」 ホントに大丈夫?、と気遣わしげにしてくれる詩織に無理に笑って手を振る。 詩織が何か言いたそうな顔をしていたような気もするけど、とりあえず探さねば。 店員さんに訳を話すと手の空いている人総出で探してくれけど、私のお気に入りの靴は とうとう見つからなかった。 こんなので申し訳ないのですが、と貸してもらえた黒い健康サンダルを履いて、私は店を出た。 うう、スーツにこの健康サンダルで家まで帰るのか・・・いったい何のバツゲームだ。 そう思いながら駅へと向かう道にあるコンビニから出てきた人の姿に私は硬直した。 「す、杉原さん・・・」
543 :
4/17 :2009/07/21(火) 14:19:40 ID:wWV/da6R
目が合ってなかったらぜひ隠れたかったけど、コンビニの袋を提げた彼は、生憎もうばっちりと 私を見つけてたし、おまけに視線は足元の健康サンダルに釘付けになっていた。 「・・・・え。どうしたんですか、それ」 驚く杉原さんに、私は仕方なく正直に事の次第を話した。 杉原さんはちらと腕時計に目を落とすと、タクシー乗りましょう、と私をタクシー乗り場へと促した。 「確か、杉並の方でしたよね?僕、吉祥寺だし途中で降ろしますよ。二人で乗れば割安だし」 願ってもない申し出にすぐ頷きたくなったけど、私は理性でいいえとんでもない、と断った。 中央線はぎりぎり動いてる時間だし、私はともかくこの人にはなんのメリットもない。 そう告げた私に、彼はまたあの柔らかな笑顔を向けた。 「や、結構飲みすぎちゃって電車乗って帰るのかったるいな、って思ってたんですよ。 それに、なんか慌しい解散で、真由さんにちゃんとさよなら言えなくて残念だな、って思ってたし」 それでもまだ迷っていた私の手を取って、行きましょう、と歩き出した杉原さんの手はひんやり としていた。誰かと手を繋ぐのも四年ぶりだ、と気がついて、ちょっと胸が熱くなった。 よく知らない人とタクシーに乗るなんて軽率だったかな、と緊張していたのは初めの15分くらいで、 飲みすぎてしまった私はどうやらすっかり寝込んでしまったみたいだ。 何度か眠りが浅くなった時、杉原さんの肩を借りて眠ってる事に気がついたけど、そのままもう一度 ぎゅっと目を閉じて眠りに落ちた。 だって、人の身体って温かいんだなあ、と思いながら車の揺れに身を任せるのは気持ちが良かった し、彼がつないでくれた手がとても、優しく思えたから。
544 :
5/17 :2009/07/21(火) 14:20:48 ID:wWV/da6R
車が停まった時、寝ぼけ眼だった私は、そこが見知らぬ場所だったことで一気に目が覚めた。 え!?どこ、ここ! 1万980円です、という運転手さんに杉原さんが財布を取り出して支払いを済ませているのを呆然と 見つめながら、彼に訊く。 「あ、あの、ここ・・・」 混乱しながら彼を見た私に、とりあえず降りて?と彼は微笑んだ。 え、でも、ここ私の家じゃないし、ここでタクシー降りちゃったら私どうやって帰ったらいいのという疑問 がぐるぐると頭を駆け巡ったけど、ありがとうございました、という運転手さんの声に追い出されるよう に私は車から出た。 ここって、もしかしなくても・・・。 目の前にそびえたつ高級なマンションを、僕のうち、と言いながら彼は私の背中を押してエントランス へと向かった。ええええ。何それ。 「え、あれ、あの、私・・・そんなつもりじゃ」 にこり、と笑った彼の目元はなぜかもうそんなに優しそうにも、誠実そうにも見えなかった。 私の頭の中で警告アラームが鳴り始める。 「うん、そうだよね。杉並で一応声かけたんだけどさ、起きなかったから。 寝顔も可愛かったし、まあいいかなと思って僕もそんなに強くは起こさなかったんだけど」 まあよくないよ!起こそうよそこは。うん、起こして欲しかったよぜひ!! 「とにかく、こんなとこで立ち話もなんだし、おいで」 手首を掴んで私を促そうとする彼の手を、私はぱっと振り払い、彼をにらみつけた。 ・・・・・こんなの、ヤダ。 確かに好みだよ?お勤め先もしっかりしてるし、話も面白いし、飲み会のほんの短い時間一緒にいた だけだけど、すごく人に気を遣える人だって分かったよ? もう26だし、処女でもないし、そんなにカワイコぶるつもりもないけどさ。
545 :
6/17 :2009/07/21(火) 14:22:10 ID:wWV/da6R
「私・・・・始発までファミレスででも時間つぶします。駅、どっちですか?」 すっかり醒めた頭で私は彼にそう告げた。 せっかく楽しい合コンだったのに。普段はしないメール交換も杉原さんとして、もしかして結構仲良く なれたりなんかして、とちょっと期待してたのに。 こんなお手軽に抱けると思われたなんてちょっと屈辱かも。 タクシーの中で眠っちゃったし、なりゆきで彼に手を握られてその手を外さなかった私も、悪いんだ けど、さ。 杉原さんは、そっか、とつぶやいた後私に一歩近づくと、少し身をかがめ、がばりと私を抱き上げた。 「え、えええーーー!?」 これってねえお姫様だっこ?私、身長160あるよ?杉原さん背、高いけど細いし、抱き上げたまま 歩けるって結構怪力?っていや、驚くのはそこじゃないよ、私! 「な、な、なにするんですかっ!?下ろしてください!」 ぎゃあぎゃあわめく私に、近所迷惑だから静かにして、と杉原さんはにっこりと笑いかけながらどん どんとマンション内部へと歩いて行った。 「ちょっと、ホントに、あっ、サンダル落ちた!それ、居酒屋さんに借りたヤツで・・・!」 ばたばたと暴れたせいで落ちたサンダルを一階に残したままエレベーターはぐんぐんと上へと昇っ ていった。 私はあせりながらも必死に頭の中で逃げる算段を整えた。 いくらなんでも私を抱き上げたまま鍵は開けられないはず。下ろした時が、逃げ出すチャーンス! と思ったのに、声紋照合で鍵が開くなんて、どんなハイテクマンションなんだーーー!
546 :
7/17 :2009/07/21(火) 14:23:13 ID:wWV/da6R
マンションの中は、外観を裏切らない豪華さだった。 うわー生活感皆無!なにこのスイートルーム的なインテリア!ただのリーマンが住むトコじゃないよ これ、っていやそんな観察してる場合じゃなかったんだった! 「わ、私、帰ります。あの、ホント、自分が迂闊だったのは分かってるんだけど、ええと、OKって思わ せちゃったなら誤解なんで、あの」 杉原さんは、私をすとんと床に下ろすと、何飲む?とさらりと私の問いを無視した。 ・・・・人の話は聞こうよ。っていうか、この人飲み会の時とキャラ違わない? その場から動かない私に、ぴくりと片眉を上げた彼は軽くと笑うと私の髪を梳いて耳元にそっと 唇を寄せた。 「ベッドより、ココでしたい?」 何言ってるの、と言い返そうとした唇は、彼の唇でふさがれた。 追いつめられるように身体を押されて、気がつけば壁と彼の間に挟まれていた。 左手を玄関脇の壁について身体で私を押さえつけ、右手は私の後頭部を支えるように私の顔を上 に向けている。 突然のことにびっくりしすぎた私は、目さえつぶれなかった。 近くで見上げる彼の閉じた瞳に伏せるまつげが、くやしいくらい長い。 「・・・やっ、やだ、んっ・・!」 両手で彼の胸を押し返そうとしたけど、華奢に見えた彼の身体はびくともしない。 彼は私の抵抗など春風のようにかわし、何度か顔の角度を変え、必死に歯を食いしばっていた私の 口内に舌を滑りこませた。 キスに上手い下手があるなんて、今までよく分からなかったけど。 必死に逃れようとする舌を絡め取られながら、私の身体から抵抗する力が抜け始めるくらい、彼は 上手かった。 だめだ・・・・この人のキス、蕩ける。
547 :
8/17 :2009/07/21(火) 14:24:19 ID:wWV/da6R
私が暴れなくなったのを潮に、彼は唇を離すと私の頬やまぶたの上に、軽いキスを幾つも落とした。 そのキスが柔らかくて、まるでとても愛しい人に捧げられてるキスみたいな気がして、私はちょっとぼう っとした。・・・そういうのって、反則じゃない? 咎めるように見上げた私の視線を捕らえた彼の瞳が甘く細められる。 休憩は終わりとばかりに、彼の手が私のぴたりとしたキャミの中にもぐる。 少し汗ばんでる肌の上を、大きな手が動くたびに、私はびくりと身をすくませた。 背中のホックを器用に外した彼は、キャミごとブラをめくりあげ、私の胸をさらす。 玄関内部の灯りがオレンジ色なせいか、自分の肌がやけに白く、扇情的に見える。 胸の先端を口に含み、転がす彼の整った顔を見下ろすうち、彼の耳にピアスの穴を見つけた。 なんか、すごく意外。堅い仕事なのに、っていうか、もしかして勤務先とかも全部嘘? ぐるぐるといろんな事を考えていた私の事を見透かすように、彼が視線を上げる。 「・・・・・他の事考えられるなんて、余裕あるね。覚悟して、何も考えられなくしてあげるよ」 言葉通りに、彼の指先が私の乳首を痛い、と気持ちイイ、のちょうど間くらいの強さでつまむ。 声を殺すのに必死な私をあざ笑うように、彼の手の平が私の乳房全体を揉み解し、もう赤くそまった 先に歯を立てる。 「あ・・・や、んっ・・!」 こらえきれずに漏らした声に、彼が低く囁く。 「初めて聞いたときから可愛い声だと思ってたけど、予想通り」 彼の舌に、というより、指先に、というより。 その言葉と彼の視線の色気に自分の中心が熱くなるのが分かった。 この人、やばい。私なんかが敵う相手じゃ、ない。 近づいて来た彼の唇を、目を閉じて受け入れたのと同時に、彼の手の平が私のスカートの中に 忍び込んできた。 もどかしげにストッキングを下げ、内ももの辺りを動く彼の手に思わず腰が動きそうになる。 口の中を犯されながら、彼の指がそこに触れてくれるのを祈るような気持ちで、待つ。 つい、とショーツの布越しに彼の指がソコをなで上げた。 「んっ・・・!」 待ちかねた刺激は、じらすようにするりと離れ、また足の方に逃げていく。 やだ、どうして、そう思いながら息継ぎするように唇を離す。 「・・・・・もう、とろとろ。どうする?着替えないのに、すごいよ、ここ」
548 :
9/17 :2009/07/21(火) 14:26:21 ID:wWV/da6R
彼のイジワルな声に、私の羞恥心が振り切れる。 実況なんかされなくても、どうなってるかなんて、分かってる。 そんなことより、イジワルしないで。 恥ずかしくてうつむいた私の顎についと指をかけて彼が顔を上げさせる。 「顔、隠さないで。・・・・見せて。どんな顔でイクのか」 やだ、という暇もなく、ショーツのヘリから指が差し込まれた。 ぬるり、と彼の指を飲み込んだそこから、いやらしい水音が静かな室内に響く。 「あ・・くっ・・・いや、あ、そこ・・・・だめっ」 人差し指と中指が中を、親指が膨らんでいるだろう芽を擦りあげる。 ぎり、と肌にくいこむショーツが痛くて、思わず顔をしかめた。 だから、彼がやっぱ、ここじゃやりにくいな、と私を抱えて寝室を開け、中途半端に私に 絡み付いていた服たちを剥がしてくれた時にはむしろほっとした。 本当に一人で住んでるの?と問いたくなるようなキングサイズのベッドには、皺一つない シーツがぴしりとかかっている。 ほのかな明かりの下で、彼がネクタイをゆるめ、一枚ずつ脱いでいく姿から目をそらし、 私はシーツの間へと身体を滑り込ませた。 全てを脱ぎ捨てた彼が、私の隣に身体を横たえて、ぎゅうっとその腕の中に私を閉じ込 めた。 彼はもともと体温が高いのだろうか、ぴたりと寄せられた肌が燃えるように、熱い。 私の膝を割るように入れられた彼の太ももがぐい、と上に向かって突き上げ、私の中心 を捕らえた。 「真由ちゃんの身体、冷たくて気持ちいい・・・・中は熱いのに、なんでだろ、ね」 甘えるような仕草で首を傾げる彼が、私の上唇をついばむように何度も味わう。
549 :
10/17 :2009/07/21(火) 14:27:15 ID:wWV/da6R
そのまま頬に、耳朶に、首筋に。 鎖骨を舐めたあと、両胸を通って、おへその辺りに。 焦らすように反らされたその舌は、太ももの内側を通って膝に軽くキスして、止まる。 身体を起こした彼が、私の片膝を立てたまま、観察するように私のそこを指で開く。 やだ、恥ずかしい。そう思えば思うほど、潤むのが分かった。 「・・・・どうする?後悔するなら、やめるけど」 優しげな言葉とは裏腹に、くるりと円を描くように芽の周りを何周かしたあと、彼の指が つぷりと私の中へと挿入され、中を探検するように抜き差しされる。 「・・・やっ・・・そんなこと、訊かないでっ・・・」 いやいやと首を振る私のそこをさんざん弄んだあと、ベッドサイドの引き出しを開け、小 さな袋を取り出す。 用意いいな、っていうか、いつもは誰と、と考えそうになってやめた。 不毛なことを考えても仕方ない。会ったばかりでいきなりなんて誉められるコトでもない けど、どっちにしろ、もう止まらない。・・・・彼も、私も。
550 :
11/17 :2009/07/21(火) 14:29:03 ID:wWV/da6R
「うっわ、キツ・・・」 彼のかすれた低い声が、私の耳元でくっ、と漏れたあと、そう言った。 そっか、四年ぶりだもんなあ。処女膜、再生してたりして。 何かひっかかる場所でもあるのか、するりと入らないそれを、角度を変えて彼が埋め込んでいく。 「・・・真由ちゃん、そんな、締め付けないで。ただでさえ、我慢しすぎてすぐイキそうなんだから」 締めてなんていない、と答えたかったけど、あいにく私もそんなに余裕、なかった。 細身に見えたのに、脱いだら結構鍛えられてる彼の裸体を見上げながら、彼を受け入れるために 腰を動かす。 「ちょ・・・まっ・・・ふう、全部入った。・・・気持ちイイ、真由ちゃんってさ、名器とか言われちゃう人?」 いたずらっぽく笑ったその顔と、少し乱れた髪が、ふいに私の中の記憶と結びついた。 「杉原さん・・・下の名前・・・・拓海・・・でしたっけ?」 フルネームを心の中でつなげた私は、彼とつながったまま、息を飲んだ。 杉原拓海と言えば、もしかして大学時代マンモス大学にも関わらず、知らない人がいなかった・・・。 「もしかして、鬼畜たっくんーーー!?」
551 :
12/17 :2009/07/21(火) 14:29:57 ID:wWV/da6R
せいかーい、と笑った彼の表情はむしろさばさばとしていた。 「真由ちゃん、全然気がつかないし、口説くにはまあ好都合だったんだけどちょっと寂しかったんだよ? 大学時代、何回か声かけたのに全然無視だったし、俺むちゃ圏外?ってさ。 あー、でも良かった。『誠実な杉原くん』なんて、俺の柄じゃないしさ。 ずっとそういうキャラで行かなきゃいけないのかちょっと悩んでたトコ。ってことで」 言いたいことだけ告げた彼は、私の腰に手をかけると、ずん、と深く突き上げた。 え、いや、ちょっと待った。さっき違う大学出身だって言ってなかったっけ? なんで同じ大学だってことわざわざ隠したの、と混乱する私をかきまぜるように、彼は深く、何度も 差し入れてくる。 抜き差しされる場所から生まれる水音と、彼の呼吸と、私の嬌声がエアコンの効いた室内の温度を 少しずつ上げていく。 「あ、あ、いやっ・・・あっ・・・」 逃げる私の身体に打ちつけながら、彼の指が私の敏感な芽をつぶすようにいじる。 「いやっ、そこ、ダメっ・・・やだ、触らないでっ・・・!」 私のリクエストに応えるように、指を離した彼が角度を変えるために、彼が私の膝を肩へと抱え上げ、 より深く、早く突き上げていく。 私の身体の下に両腕を入れた彼が、ぴたりと身体を重ねたまま、速度を上げる。 真由、と耳元で囁くかすれた声が私の快感を煽っていく。 「・・・最短記録更新、って感じだけど、一回イカせて?も、ダメ」 赦しを請われなくても、私ももう、限界だった。 さすが鬼畜たっくん・・・・と思いながら、私は快感の波にさらわれながら、意識を手放した。
552 :
13/17 :2009/07/21(火) 14:31:18 ID:wWV/da6R
初めての朝っていうのは誰とでもなんだか気恥ずかしいモノだけど、翌朝の私の後悔といったら なかった。 ハタチやそこらのコならともかく、いい年して、しかも、共通の知り合いがたっくさんいる遊び人と。 そう考えると、背筋が寒くなると同時に疑問が湧いた。 顔が広くて物覚えがいいなぎさは、本当に「たっくん」の素性を知らなかったのだろうか。 『鬼畜たっくん』の噂をそういう話に疎い私に耳タコなくらい吹き込んだのは、他でもないなぎさなのに。 確かに昔は金色に近い茶色の髪で、ちゃらちゃらした服にピアスっていういかにも、な格好だった 彼が、昨日はどうみても真面目なリーマンに変身してた訳だけど。 私は隣で気持ち良さそうに眠る彼の横顔を見下ろしながら、はたと我に返った。 ・・・・・彼が起きる前に帰ろう。 彼が起きた後、何を話していいんだか分からない。彼にとっちゃ勢いで寝たことくらい、山ほど 持ってるポケットティッシュが一個増えたくらいの出来事かもしれないけど、私にとってはこういう のって初めての経験な訳で。 そんな考えを吹き飛ばすように、玄関の方から物音と気配が伝わってきた。 ええっ、もしかして、一緒に住んでる人がいるの!?それとも、土曜だから彼女が遊びに来ちゃ ったとか!? 青ざめる私は、慌ててベッドから下りると散らばっていた自分の服をひっつかんで、隣の部屋へ と逃げ込んだ。 入るなり自動で電気がついたそこは贅沢すぎるバスルームで、ガラス張りのシャワールームが 独立している。 そういえば鬼畜たっくんはお金持ちだって聞いたことあるなー、と今更思い出してもどうにもなら ない噂を思い出しながら、私は必死に破れたパンスト以外の服を身につけた。 ドアの向こうからは、鬼畜たっくんをなじるような声・・・・信じられない、とか、バカ、という叫び声 が聞こえてくる。 修羅場!?修羅場なの!?うっわー、ここから出たくないーーー! でも逃げ出したくても窓もないこのバスルーム。せめて息を潜めて彼女が帰るまで・・と篭城を 覚悟した私をあざ笑うように、ドアがノックされた。 「真由、いるんでしょ?出ておいで」 えええええっ!?私の名前、知ってる?っていうかこの声・・・・なぎさ!?
553 :
14/17 :2009/07/21(火) 14:32:20 ID:wWV/da6R
ドアを開けた途端、なぎさは私をがばりと抱きしめ、真由ごめん、許してーー、と何度も謝り続けた。 へ?なんで、といぶかしく思う私になぎさは自分と『鬼畜たっくん』のややこしい関係を説明してくれ たのだった。 その関係を一言で説明すると、離婚した父と母別々に引き取られた兄妹、という事なんだけど、偶然 大学で再会したら、優しかった一つ上の自慢の兄は稀代のおんなたらしになっていた、と。 「で、入学当初から真由の事気に入っちゃって、隙あらば真由に近づこうとするこのバカを遠ざけつつ、 どれだけこのバカが人でなしかっていう布教をしてたでしょ。 そのうち真由に彼氏出来てしばらくほっとしてたのに、別れた途端また食指伸ばそうとして、大変だっ たんだから。ま、就職して名古屋行ってくれた時は、ホントせいせいしたんだけど」 ちっ、と舌打ちせんばかりに毒づくなぎさは綺麗な顔を歪めてお兄さんである『たっくん』を睨みつける。 「昨日の合コンも、ホントはコイツじゃなくて違う人が来るはずだったのに、横山くんがこのバカに真由 が来ること言っちゃって・・・・」 はい?話が見えない私に、ああ、横山くんって同じ大学でしょ、このバカのサークルの後輩で真由狙い なの、知ってたの、となんでもないことのようにつけたす。 「居酒屋にこのバカがいた時には卒倒しそうになったけど、俺は名古屋で生まれ変わった、絶対真剣 につきあうからって真顔で誓ったコイツを信じた私がバカだった。 ちゃんと電車乗るまで見届けるつもりだったのに、横山くんと会うの久しぶりだったから、つい・・・」 むむ?それは横山さんとなぎさはつきあってるってことなのかな?・・・ま、まあいいけど、今度つっこま なきゃ。 『たっくん』が大人しく青山さんと駅に向かったし、店内で振り返った時に私と詩織が話してたので、二人 で帰るものだとなぎさは安心してたらしい。 今朝、お疲れメールを詩織に送ったら真由の靴見つかったかなあ、と聞き捨てならない文言を見つけ、 私の携帯を鳴らしても出なかったからぴんときたらしい。 「って訳だから!もう、ホントごめん!野良犬にでも噛まれたと思って忘れて! このバカの事は私が、絶対に徹底的に痛めつけとくから」
554 :
15/17 :2009/07/21(火) 14:33:27 ID:wWV/da6R
涙目で私の手を握り締めるなぎさは、なんだか途轍もない誤解をしてる気がする。つまり、私が彼に 無理矢理されちゃったんじゃないの、というような。 「え、あの、違うよ。その・・・ええと、そういうことはあったけど、合意・・・っていうか、ええと。 もともとね、私の靴がなくなっちゃって、どうやって帰ろうかなって困ってたらたまたま杉原さんがコン ビニから出てきて、タクシーで・・・」 しどろもどろになりながら説明する私の言葉を遮って、なぎさは『た・ま・た・まぁ〜?』と語尾を上げて すごんだ。ど、どうしたのなぎさ。 なぎさはきっ、と振り向いてそ知らぬ顔でタバコをふかしている兄へとかみつく。 「・・・・あんたが隠したんでしょ?真由の靴!」 ・・・・えっ? あっけにとられる私に、杉原さんが軽くウインクして笑う。 え、え、ええええっ!? なぎさは「真由、帰るよ」、と捨て台詞のように言うと、私の手を引いて玄関へと向かう。 廊下に落ちていたコンビニの袋には、確かに私のお気に入りの靴が雑誌で隠されるように入っていた。 呆然としながら靴を履く私の背中から、真由ちゃん、と声がかけられた。 恐る恐る振り向くと、バスローブだけ身につけた杉原さんがタバコを片手にバイバイ、と手を振っていた。 「・・・・・・またね。今俺が何言っても信じられないだろうし。 今度、なぎさがいないとこで、ゆっくり話そ?」 今度、という言葉に私はどう反応していいのか分からなくて黙っていると、腕を組んで杉原さんを睨み つけていたなぎさが、二度と会うわけないでしょ、バカ、と毒づいたあと、ね?と私に同意を求めた。 私と杉原さんの視線が一瞬絡み合ったあと、私はそっと外した。 同じコとは二度寝ないんだよ、と昔なぎさは言ってた。 真面目そうなコは面倒だから敬遠する、とも。 ちょっとカッコイイからってどうしてみんなひっかかるんだろう、って私は女の子たちにも呆れてたけど、 私も晴れてその一員ってことか。・・・・はあ。
555 :
16/17 :2009/07/21(火) 15:24:28 ID:wWV/da6R
ため息をついた私に、杉原さんは真由ちゃん、と呼んで顔を上げさせた。 昨夜つながりながら聞いた『たっくん』の声とも、昨日の『誠実な杉原さん』とも違う、声。 聞き分けられるほど彼の事を知っている自信なんて、ちっともないけど。 彼は私の肩を抱いて耳元へ唇を寄せ、低い声でささやいた。 私はその意味をかみしめた後、でもこんな言葉、きっと誰にでも言ってるんだろうな、とぼんやり思った。 なぎさは真由に触らないで、と言うやいなや、私の手を引いてくるりと身体をドアの方へと反転させた。 私は振り向こうかと一瞬迷ったけど、気持ちを振り切るようにそのままドアの外へ出た。 がちゃり、と背中で閉まったドアの音に押されるように、なぎさのあとをもつれる足で追う。 ・・・・・・俺、本気だよ。 彼の言葉が、私の心の中でぐるぐると螺旋を描いて、落ちていく。 昨日までは話したことさえ、なかった人なのに。 エントランスにぽつりと落ちていた黒いサンダルの片割れを拾って、私は立ち止まる。 ・・・・・もう片方、取りに行かなくちゃ。 「・・・・・真由?どうしたの?」 振り返ったなぎさが、いぶかしげに私の手の中のサンダルを眺める。 「私、忘れ物してきちゃった・・・・なぎさ、私、」 もう一度彼の部屋に行こうとする私を、なぎさの冷たい声が止める。 「アイツ、ホントろくでなしだよ?手段選ばないヤツだって、身をもって知ったでしょ? 真由みたいな真面目なコに似合う男じゃないって。それに・・・・」 言葉を続けるなぎさに、私はふるふると首を振る。 「いいの。それでも」
私を呼ぶなぎさの声を背中に聞きながら、エレベーターへと向かった。 昨日までの私は、仕事が忙しいとか、別に一人でも寂しくないし、とか、いろんな理由をつけて 恋愛から逃げてた。 だって、怖かった。 優しくて、誠実で、この人と結婚するんだと疑いもせずに三年もつきあってたのに、あっさり他の 人を選んだ、前の彼。 もう誰かに心を預けるなんて、誰かを信じるなんて、怖くて出来なかった。 いつか失うものなら、最初から手になんか入れない方がいい、そう思ってた。でも。 エレベーターが彼の部屋の階に止まる。 一つ深呼吸をして、彼のインターフォンを鳴らす。 「・・・・真由」 彼の驚いたような声とともに、ドアのロックが外れた音がした。 この先にあるのがどんな恋か、分からないけど。 私は玄関で待っていた彼の両腕の中に、飛び込んだ。 くしゃり、と彼が嬉しそうに笑う。 うん、やっぱり、今の顔は『たっくん』でも、『杉原さん』でもない、と私は信じたい。 恋をしよう、なんて思ってなかったけど、堕ちちゃったんだから、仕方ない。 私はお気に入りの靴を脱ぐと、彼のひんやりとした手を取って、リビングに向かった。 恋なんて、行方が分からないから、楽しいのかもしれないし、ね? 終わり
うんうん、恋はするんじゃなく堕ちるものだw GJ!!
GJ!!!! たっくんが心は一途に思い続けてたんならニヤニヤが止まらないなw 重荷だろうけど、続編を期待せずにはいれないなぁ… なぎさ目線の続編とかもいいなぁ……
GJ! モテモテ金髪イケメンのくせして何気に不器用なたっくんかわええw
GJです! 鬼畜たっくんが実はずっと真由を想い続けてるのがいいな。真由が振り向いてくれてよかった!
「保守がてら」どころか名作だ!!gjすぎるだろ! ぜひぜひ続編や秘話が読みたいところです。 鬼畜たっくんの胸の内とか気になるw とろこで管理人さんの仕事の早さにも感服だ。
うんうん。もっとじっくり2人の話を読みたいよ。 続編、楽しみに正座待機してます。
GJ!本当保守どころじゃないw 真由ちゃんも肝心な部分が抜けててかわいい
なんて高レベルの保守w
久々に来たら…GJGJ! 萌えた ほんと続編読みたい
「見たことのある人(仮)」を書いた者です。 >>557→565の皆様、GJありがとうございました。 それと管理人様、いつもお世話になっております。 たくさんの板に散らばる名作たちをお陰で楽しませていただいてます。 調子に乗ってもう21スレお借りします。 長いので2〜3回に別れての投下となるかと。
567 :
1/21 :2009/07/27(月) 16:43:54 ID:J0qpPtlG
よりにもよって、どうしてこの人を好きになってしまったのだろう。 詩織は、ななめ前に座る係長の顔をちらりと見たあと、うつむいた。 どの課にも一人はファンがいる、というのも頷けるくらい端正な顔立ちなのに、 不思議と人懐っこい印象を与えるのは、少し垂れ目なせいだろうか。 違うフロアで働いていた頃から、詩織も他の女の子達同様、素敵な人だなと 彼に憧れていた。 エレベーターなどで偶然一緒になった時は、それだけで一日を幸せな気持ち で過ごせたものだ。 だから、一年前の異動で、入社以来ずっと憧れの人だったその人の部下に なれた時、詩織は自分の幸運を天に感謝したものだ・・・でも。 好きな人に毎日会える、というのは確かにラッキーな事なのかもしれない。 ましてやこんなそばに座っていられて、仕事の事とはいえ話すことも、たまには 課の飲み会に一緒に行くことだってできるのだから。 でもそれは彼女もちじゃなければ、の話だ。 友達のなぎさは、妻子もちじゃないんだから、好きなら奪っちゃえ、なんて言うけど。 そんなこと、絶対出来ない、と詩織は思う。 係長が社内の、しかも直属の部下と恋をするほど迂闊な人じゃないことくらい、一 緒に働いている詩織が一番良く知っている。 それに。 詩織は大学時代の友達・・・真由の泣き顔を思い出す。 長くつきあっている真由がいることを知っていたくせに、同じサークルだという強み を生かして、その彼を奪った新しい彼女。 若かったとは言え、なぎさも詩織も当の真由以上に二人を陰でなじったものだ。 誰かを不幸せにしてまで、自分が幸せになりたいとは思えない。 だからいい加減、彼を諦めなきゃいけないのは分かってるんだけど。
568 :
2/21 :2009/07/27(月) 16:45:18 ID:J0qpPtlG
「沢田さん、忙しいとこ悪いんだけど、これいいかな」 そろそろお昼に出ようかな、と机の上を片付けだした詩織の上から、低い声がした。 顔を上げなくても、声の主が誰だか分かる。 詩織は跳ね上がりそうになる心を抑えて、出来るだけ落ち着いた声で応えた。 「あ・・・はい、何時までに仕上げればいいですか?」 係長は、んー、と少し首を傾げたあと、ごめん、二時までに出来るかな、と言いに くそうに言った。 ぱらぱらと資料をめくると、お昼をゆっくり食べてからでは厳しいが、今からすぐか かれば仕上げられそうだ。 「はい、大丈夫です」 早速取り掛かろうとパソコンに向かう詩織に、係長が慌てて声をかける。 「え、お昼食べてからでいいよ。一時間あれば、沢田さんなら・・・」 詩織は彼の声を遮るように、やってから食べます、と微笑んだ。 「私、焦るとダメな方なんです。終わってからチェックもしたいですし。 気にしないでください、今日は金曜だし、ちょっとやっちゃいます」 まだ何か言いたそうな顔をしていた係長は、人が少なくなった室内を見回したあと、 声を潜めた。 「あー・・・じゃあ、いつも沢田さんには面倒なことばっかりお願いしてるし、今度 食事でも奢るよ」 大好きな人の誘いに、詩織の胸がどきりとしたあと、するどく痛んだ。 係長は、優しい。 飲み会で男性慣れしていない詩織がからかわれているとさりげなく話を反らして くれたり、無理に飲ませようとする部長との間に座ってくれたり。 それがたとえ残酷な優しさでも、嬉しい自分が詩織は情けなかった。 「いいえ、仕事ですから。ホント、気にしないで下さい」 にっこりと笑顔を作った詩織に、係長は少し困ったように微笑んだ。 なぎさならきっと、チャンスなのにバカね、って言うんだろうな。
569 :
3/21 :2009/07/27(月) 16:47:26 ID:J0qpPtlG
一時過ぎに仕上がった資料を係長の机の上に置き、詩織は遅めの昼食に出ることにした。 仕事をしていた為とは言え、昼休み以外の時間にあまり席を空けるのも気が引ける。 詩織は、自社ビルから歩いて数分のドトールで軽く済ませることにした。 アイスカフェオレをテーブルに載せ、鞄の中から携帯を取り出す。 入社して浅い女の子たちは就業中でもしきりにメルチェをしているが、詩織にその度胸はない。 まあ、そんなにメールも来ないしね、と思いながら詩織は携帯を開いた。 一通だけ届いていたメールはなぎさからで、今日の合コンの待ち合わせ場所を知らせて来ている。 真由には女だけってことになってるからね、と念を押すなぎさの気合に詩織は苦笑した。 長い間彼がいない真由と詩織の事を、なぎさはまるでお母さんのように心配してくれている。 いつまでも失恋だの報われぬ恋だのを引きずっててもしょうがないでしょ、となぎさは会うたびに 叱ってくれもする。 でもね、と詩織は思う。 一人は確かに寂しいよ? でも、好きでもない人とつきあうより、片思いでも、係長のことを想ってる方が幸せなんだけどな。 ・・・・そんなの、ダメかな。
570 :
4/21 :2009/07/27(月) 16:48:38 ID:J0qpPtlG
働き出して四年目、っていうのは微妙な年齢だな、と詩織は思う。 彼氏がいる子の中にはちらほらと結婚して会社をやめていくコも、いる。 逆にすごく仕事が出来て、チーフを任せられてるコたちも。 自分がそのどちらにも属さないことに、詩織はため息をついた。 自分のとりえは真面目な事だけだと、思う。 だから、他のコが嫌がる雑用も手間がかかる面倒な書類も、笑顔で引き受けることにしていた。 『断れない沢田さん』と、他の女子社員から揶揄されているのは知っている。 でも、特になんの才能もないのだもの。 せめて、出来ることを頑張るしかないじゃない。 そう思いながらも自分が断れないのは仕事だけじゃないかも、と苦笑する。 合コンって、苦手なんだけどな。 詩織は意味もなくぱたぱたと携帯を開け閉めしながらまた一つ、ため息をつく。 26で、彼氏もいなくて、仕事もたいして出来なくて。 でも、そんな自分を心配してくれる友達がいるだけでもありがたいことだよね、と自分を励ましながら、 目の前のホットドッグを一口かじった。
571 :
5/21 :2009/07/27(月) 16:50:17 ID:J0qpPtlG
職場に戻ると、同期の桜井が詩織の席に座って係長と話していた。 「あ、沢田さん戻ってきた。じゃ、係長それよろしくお願いします」 立ち上がる桜井に詩織が軽く視線で挨拶をすると、彼は沢田さん今日暇?、と明るい声で尋ねた。 中高一貫の女子校出身の詩織は、男性と話すのがあまり得意ではないが、桜井には誰の懐にでも すっと入り込んでしまう親しみやすさがある。 飲み会が苦手な詩織をいつも強引に同期の親睦会は強制、と引っ張って行くのも彼だ。 今日は金曜。また飲みの誘いだろう。 「ごめんなさい、今日はちょっと」 軽く首を横に振った詩織に、桜井はなんだよ沢田さんデート?とからかう。 詩織は周りの人間が仕事をしながらもさりげなく耳を澄ませているのを感じた。 「ち、違うってば、大学時代の友達と・・・」 頬を赤らめながら否定する詩織に、なあんだ良かった、と桜井が肩をすくめた。 え?と不審な顔をする詩織に、じゃ、明日空けといて、と桜井は、すれ違いざま、ぽんと彼女の肩を叩いた。 部屋を出て行く桜井の背中が消えた途端、係長が彼女を呼んだ。 「・・・・そういう話は、就業時間中にしないように」 いつもは優しくて穏やかな係長の声に棘が含まれていた気がして、詩織の心は沈んだ。 はい、と小さな声で答えた詩織は涙が零れないようにぱちぱちと何度もまばたきをしながら、目の前の書類 に集中しようと唇をかみしめた。
572 :
6/21 :2009/07/27(月) 16:52:39 ID:J0qpPtlG
よく考えてみれば、明日は土曜なのに。 仕事を終え、帰ろうとした詩織は桜井の誘いの言葉を思い出してそうつぶやいた。 桜井くん、きっと明日も平日だと思ってたんだ。メールしとこう。 就業時間中は携帯を取り出さない詩織だが、もう六時を過ぎているし、部屋に今いるのは自分だけだ。 詩織は一度立ち上がった席に座りなおし、明日は土曜日だから飲み会は来週ってことでいいの?、と桜井に送信した。 返事を待たずに帰ろうとした詩織を、携帯の着信音が引き止める。 詩織は鞄を机の上におくと、受話器を耳に当ててはい、と答えた。 「桜井でっす、お疲れ。や、明日だって。映画でも行こうよ、ってこと」 突然の言葉に戸惑う詩織の耳に、重ねて桜井が言う。 「あー、沢田さんニブいし、はっきり言わないと分かんないか。 デートの誘いのつもりなんだけど。明日、なんか用事ある?」 デート?桜井くんと? 頭の中が混乱しながら、詩織は断りの言葉を捜す。 同期入社して四年間、桜井は詩織にとって初めての男の友達だった。 二人きりではないが、同期として何度も飲みにも行ったし、仕事の事でたまに相談に乗ってもらってもいる。 逆に最近まで桜井がつきあっていた彼女とのあれこれを聞かされたりも、していた。 だからまさか、桜井が自分に対してそういう気持ちを持っているとは思っていなかったのだ。 「用事・・・とかはないけど、私、多分今日遅くなるし・・・・」 しどろもどろに言葉を捜す詩織は、課の入り口のドアが開き、係長が部屋に入ってくるのを視界に捕らえた。 え、もう帰ったと思ってたのに。 「じゃあ何時でもいいからさ、明日、起きたら電話してよ。 待ち合わせとかはその時相談すればいいし。・・・・じゃね」 詩織の返事も待たずに切れた携帯を片手に呆然としていると、いつの間にか近くに係長が立っていた。
573 :
7/21 :2009/07/27(月) 16:53:50 ID:J0qpPtlG
「・・・・・桜井?」 そう問いかける係長の目が怒っているような気がして、詩織は身体をすくませた。 今日はよく係長に怒られる日だな、と詩織は悲しくなる。 詩織の作った書類に不備があっても、係長は怒ったり不機嫌になったりはしない。 それどころか、自分の指示があいまいだった、などとかばってくれるくらいだ。 その優しい係長が、怒っている。 詩織は仕事場ですいません、と早口で言うと慌てて携帯を鞄にしまおうとした。 その手首を、係長がつかむ。 ・・・・・え? 「・・・・・・行くの?」 弾かれたように顔を上げると、係長の瞳が真剣な光を帯びて詩織を見下ろしていた。 二人の視線が交わり、沈黙が間に落ちた。 係長は詩織の手首を離し、その両手がそっと詩織の頬を包む。 何?何、これ・・・・? その時、沈黙を破るように廊下から人の気配がした。 がやがやと営業から帰って来た男性社員二人が、お疲れ様でーす、と言いながら部屋へと入ってくる。 詩織は椅子にかけてあったジャケットを掴むと、係長の脇を失礼します、と通り抜けた。 あれー、沢田さん今帰りー?と訊いてくる男性社員に、お疲れ様でした、と無理に笑顔を作ってなんとか応える。 でも、係長の顔だけは・・・・・どうしても見れなかった。
574 :
8/21 :2009/07/27(月) 16:55:16 ID:J0qpPtlG
係長とその彼女を街で見かけたのは、丁度一年前の今頃だった。 その日も金曜日で、詩織たちは同期の飲み会の二次会の店を探しながら歩いていた。 昼間のうだるような熱気がまだ残る夏の夜、一際目を引く、背の高い係長は誰かと携帯で話しているようだった。 隣に立つ彼女は、道行く人に配られていたのだろう、うちわで係長を扇いであげていた。 どう見ても親密なその様子に、詩織と同期の女の子たちはショックー、と言いながらいつもよりハイペースで飲んでいたものだ。 自分の気持ちが憧れだ、と思っていた詩織は、その光景を見たことで、皮肉にもそれが恋心だったと思い知らされたことにも ショックを受けていた。 そして、その彼女が自分とはまるで正反対の雰囲気を持つ人だ、ということにも。 詩織に自覚はないのだが、初めて詩織を見た人にとって彼女はどこか近寄りがたい雰囲気を持つ人、なのだそうだ。 そう言われて鏡を見れば、確かに自分の顔はどこかきついな、と思う。 ツンと澄ましている、だの、お高くとまってる、だの陰口を言われたことも一度や二度ではない。 多分、人に嫌われる何かを自分が持っているのだろう、と思うと悲しくなったが、生まれ持った顔を変えることはできない。 せめて笑顔でいよう、と詩織はなるべく心がけてはいるのだが・・・。 係長と一緒にいた人は、柔らかな雰囲気を持つ、可愛らしい人だった。 男の人なら、誰でも守ってあげたくなるような、どこかあどけない女性。 翌日、同期の一人が果敢にも係長に真偽を問いただしに行ったらしい。 大学時代からの彼女だってあっさり認められちゃった、と次の飲み会で彼女は嘆いていた。 同級生だってさ、そろそろ結婚するんじゃないの、と。 そんなふうに、詩織の恋は気がつくと同時に、あっさりと望みを失ったのだった。 いっそのこと、彼女と早く結婚してしまって欲しかった。 そうすれば諦められるのに。 諦めざるを、えないのに。
575 :
9/21 :2009/07/27(月) 17:30:19 ID:J0qpPtlG
待ち合わせ場所の居酒屋になぎさの姿はなく、代わりにいたその兄の姿に詩織は驚きのあまり言葉を失った。 遊び人と呼ばれていた大学時代とは全く違う堅いスーツ姿に、自然なこげ茶色の髪。 爽やかそうなその姿は学生時代と雰囲気こそ違うが、どこか色気のあるオーラは隠しきれてはいなかった。 「鬼畜た・・・じゃなくて、杉原先輩・・?」 口ごもる詩織に、ばれちゃったか、と杉原は肩をすくめた。 「詩織ちゃんにこんなにすぐバレちゃうようじゃ、変装失敗かな。 でもさ、一応気づくまで真由ちゃんには内緒、でいいかな?」 人差し指を唇に当てながらウインクする杉原の笑顔に、詩織はどきりとした。 わあ・・さすがたらしのたっくん、相変わらずだなあ・・・・。 詩織と同年代の同窓生で、『鬼畜たっくん』『たらしのたっくん』を知らない人はいないだろう。 マンモス大学の巨大サークルをまとめていた人で、男女問わずに人気があって。 特に女子からの人気は絶大で、一度でいいからたっくんに抱かれたい、と公然と宣言してる女の子もいたくらいだ。 実際に彼を良く知る人たちは、案外真面目で律儀な人だと言っていたっけ、と詩織は彼の噂を思い返していた。 彼女は作らない主義だ、だの自分からは口説いたことはない、だのいろんな噂が飛び交ってたけど、どこまで本当 の事だったのか。 真由に何度かちょっかいを出してはなぎさを激怒させていたけれど、詩織は杉原が案外真剣に真由を想っているん じゃないかな、と思っていた。 キャンパス内で視線を感じて振り向くと、杉原が真由を見つめていた事もあったし、真由が彼と別れた後、一人でいる 詩織に「真由ちゃん、元気になった?」とそっと問いかけてきたこともあった。 どこかつかみどころがない人だから、恋愛経験の少ない詩織に杉原の心を読む自信なんて、ないのだけれど・・・。 問いかけてきた杉原の瞳に滲んでいたのは、真由への心配と、恋心だった、と詩織は思うのだ。
576 :
10/21 :2009/07/27(月) 17:31:19 ID:J0qpPtlG
どこか抜けている真由は、やっぱり杉原の正体には気がつかなかったようだ。 真由が到着する前にあったなぎさと杉原のひと悶着を思い出し、詩織は苦笑した。 なぎさにとっては詩織も真由も、頼りない妹みたいなものなのだろう。 なぎさみたいに生きられたらいいのに、と詩織は思う。 なぎさならきっと、彼女がいるのにどうして、と係長の手を跳ね除けただろう。 その前に、好きです、ときちんと伝えて、ちゃんと失恋できただろう。 私は意気地なしだ。 係長に好きになってほしいなんて、とても言えない。だって。 私が、私を嫌いだもの。 どこかぼんやりとしたまま、詩織は飲み会の終了を迎えた。 「たっくん」の話は面白くて、青山の受け答えも楽しくて、一瞬だけ今日の悲しい出来事を忘れさせてくれた。 帰ろうとした真由が、靴がないと青くなっているのを見て、詩織はまさか、と杉原の方を見た。 口の端を上げて微笑む彼の姿にやっぱり、と思ったが、詩織は口をつぐむことにした。 いつもガードが固い真由が杉原にメアドを教えていたし、杉原はなぎさが言う程ヒドイ人間ではない、と詩織は信じていた。 少なくとも、妹の親友をもてあそんだり、悲しませたりするような人ではないと。
577 :
11/21 :2009/07/27(月) 17:32:07 ID:J0qpPtlG
靴を探す真由を残して駅に着くと、青山が丁度改札を通るところだった。 目があった詩織は、さようならの意味をこめて軽く会釈した。 先に行くだろうと思ったのに、改札を抜けた場所に青山が立っていたのには少し怯んだが、そういえば最寄の駅が同じだ と飲み会で話していたのを思い出し、彼の一緒に帰りましょうという言葉に頷いた。 「・・・・・何か、気がかりな事でもあるんですか?」 電車の入り口の手すりに捕まっている詩織に、青山は気遣いを含んだ声で尋ねた。 そんなに疲れた顔をしているんだろうか、と恥ずかしくなった詩織は、いえ、と小さな声で答えた。 背の高い青山は、がっしりとした体格で大学時代にラグビーをしていた、と話していた。 良く日に焼けたその顔には、確かにラガーシャツが似合いそうだ、と詩織は思いながら言葉を紡いだ。 「杉原さんと・・・大学時代、親しかったんですか?」 言葉を選びながら訊いた詩織に、ああ、真由さんが心配なんですか、と青山が笑った。 大丈夫ですよ、と青山の屈託なく笑う白い歯が眩しい。 「杉原は、誤解されやすいですけど、男気があるやつです。 なぎささんだって、本当の彼をよく分かってるはずです。 二人の仲を反対してるのは・・・・いや、これは俺が言うべき事じゃないな。 とにかく、俺が知る限り杉原が自分から口説こうとしてたのは、真由さんだけですよ。 詳しくは知らないですけど、真由さんのこと、なぎささんと再会する前から知ってたみたいだし」 青山の意外な言葉に、詩織は眉を寄せた。・・・え?それっていったい。
578 :
12/21 :2009/07/27(月) 17:33:04 ID:J0qpPtlG
どういうことなんですか、と訊こうとした時、電車が二人の降りる駅へと到着した。 この電車が急行の最後なせいか、ホームにいる人影はまばらだ。 「ええと、詩織さん、どうやって家まで帰ります? タクシーなら一緒に並びますし、歩いて帰るなら家まで・・・・」 階段を上がりながら改札へ向かう青山の言葉に答えようとした詩織の前に、ここにいるはずのない人の姿が現れた。 彼は自分とは反対方向に住んでいるはずだ。こんな時間に、なぜここに。 青山と並んで歩く姿を見た彼が、足早にこちらへと近づいてくる。 詩織は状況を把握できないまま、とまどうように彼と青山の間で視線を彷徨わせた。 「沢田さん」 まるで青山の存在を無視するように詩織に話しかける彼に、青山は誰ですか、と訊いた。 「あの・・・・私の上司、で」 どうしてここにいるのかは詩織にも説明できない。 君こそ沢田さんとは?と問う彼に、青山はどう答えようか迷っているようだった。 「友達、ですよ。偶然下車駅が一緒なので、送ってきました。 えーと、詩織さん、じゃあ俺、遠慮した方がいいのかな」 詩織が答える前に、彼が悪いけど、と暗に行けと命じた。 いつも穏やかな彼がこんな剣呑な雰囲気をまとっているところを、詩織は初めて見た。 今日の係長は、何から何まで、変だ。
579 :
13/21 :2009/07/27(月) 17:33:53 ID:J0qpPtlG
遅いから送ってく、という係長の背中について詩織は歩き出した。 どうしてここに、とか、何か用ですか、とか訊きたいことはいっぱいあったけれど、どれもうまく言葉に出来なかった。 彼の背中は明らかに怒っていたし、その理由が詩織には一つも思いつかなかったからだ。 ここでいいです、と大通り沿いのコンビニ前で言った詩織に彼ははじめて振り向き、彼女の顔をじっと見つめた。 コンビニの前にある、虫よけの機械がばちばちと鳴っている。 黙ったまま見つめあう二人の脇を、手をつないだカップルが不思議そうに眺めながら、通り過ぎていく。 沈黙の重さに、とうとう詩織は耐えられなくなった。 「あの・・・どうして係長、怒ってらっしゃるんですか?」 係長の顔がさっと赤く歪んだのに、詩織は驚いた。 詩織の問いには答えず、ぐいと彼女の腕を掴むと、今来た道を駅に向かって戻っていく。 「か、係長?あの、私の家、そっちじゃ・・・!」 彼は一瞬足を止め、沢田さん自宅だろ、と不機嫌そうな声で答えた。 はい、と消えそうな声で答える詩織に、彼は真顔で言った。 今日は帰さないから、と。
580 :
14/21 :2009/07/27(月) 18:32:15 ID:J0qpPtlG
どうしてこんなことに。 強引に連れてこられた駅裏のホテルの一室で、詩織は係長に組み敷かれていた。 部屋に入るなり、ベッドに押し倒され、むさぼるように口付けを奪われた。 どうして、ちゃんと彼女がいるのに、なぜ? 彼の熱い手が、彼女の服を乱暴にたくしあげ、すべらかな肌の上をもどかしげにさまよう。 性急に進められるその行為に、詩織の頭の中が冷えていく。 私、係長のこと、なんにも分かってなかった。 優しくて、誠実で、真面目で・・・・そんな人だと勝手に思ってた。 私の事、女性としては見てくれていなくても、きっと部下としてはそれなりに大事に思ってくれていると信じてたのに。 彼女にはなれなくても、せめて部下として役に立ちたかった。 いい部下としてそばにいたかった。 ・・・・ただそれだけで、良かったのに。 詩織の目尻から、涙がとめどもなく溢れ、シーツを濡らしていく。 「・・・っく」 しゃくりあげる声に、彼の手が止まった。 胸元から目を上げた彼が、詩織の泣き顔に顔をこわばらせる。 「・・・・・・・・ごめん」 我に返った彼は、慌ててまくりあがった詩織の服を直し、彼女をぎゅっと抱きしめた。 「ごめん、急ぎすぎた・・・俺、我慢できなくて・・・」 耳元で聞こえる、愛しい人の声に詩織の哀しみがあふれる。 「どうして・・ですか?彼女がいるのに、どうしてこんなこと・・・・」 詩織の言葉に、彼がえっ、と驚きの声をあげた。 腕の中の詩織の顔を覗き込むように姿勢を変え、彼女?と彼は問い返した。 頷いた詩織は、以前、同期会で見かけたことをぽつりぽつりと話した。 ああ、と納得した様子の彼は、半年ほど前に別れたよ、と苦しそうな表情で告げた。
正座で4円
582 :
15/21 :2009/07/27(月) 18:33:27 ID:J0qpPtlG
「長くつきあってた彼女だったから悩んだけど・・・・。 日に日に、自分が彼女じゃない人に惹かれてるのをごまかせなくなった。 彼女にそろそろ結婚したい、と言われた時、自分は同じ気持ちじゃないとはっきり分かったんだ。 君が、好きだ。 君が僕の部下になってからずっと・・・・君の事を、想ってた」 ・・・・・・・嘘。 詩織は両手を自分の口元に当てて、言葉がもれるのをぐっと止めた。 「わ、私のせい・・・で?」 好きな人から想われていた、という喜びより先に、彼女の悲しみに胸が痛んだ。 あの優しそうな、可愛らしい人が私のせいで。 そう思うとたまらなかった。 自分では外に出していないつもりだったけれど、きっと係長を好きだと想う気持ちは彼に伝わって しまっていたのだろう。 そのせいで、彼の気持ちが近くにいる自分に移ってしまったのだろうか。 長い間、彼女はきっと結婚するつもりで彼とつきあっていたのに・・・・。 彼女の年齢は30を超えているはずだ・・・・・・係長の同級生なのだから。 自分が彼女の立場だったら、と考えると心が凍えた。 彼女の心を読もうとするように、係長の整った顔が歪んだ。 「君は俺を、どう思ってるの? こんなところについてきたのは、俺を好きだから? それとも、『断れない沢田さん』が流されただけ?」
583 :
16/21 :2009/07/27(月) 18:34:38 ID:J0qpPtlG
私も好きです、と伝えてしまいたかった。・・・・・・でも。 言葉にならないまま、涙があふれる。 自分の知らないところで、彼女を泣かせていた。 でも胸の奥に、彼に愛されていたと喜んでいる自分が居る。 いつから私はこんなに浅ましい人間になってしまったのだろう。 彼の低い声が、他に好きな男がいるの、と苦しげに問いかける。 詩織はそんな風にだけは誤解されたくなくて、小さく首を振る。 「私、ずっと係長に憧れてて・・・でも、彼女が居るって聞いて、あきらめなきゃって・・・」 その言葉を聞いた彼が、少し表情を和らげて彼女の言葉の続きを待つ。 詩織は、彼から顔を隠すように彼の胸へと顔をうずめた。 彼の気持ちを受け入れていいのだろうか。 私だけ、幸せになってもいいのだろうか。 係長の手が、優しく詩織の背中をさする。 「沢・・・・詩織」 柔らかい声が、詩織の耳元へと落ちる。 好きだ、という言葉と共に、熱いキスが詩織の身体中へと想いを刻み始めた。 首筋が、熱い。 彼の舌が自分の上を這っているのだと気がついて、詩織はぎゅっと強く目をつぶった。 一度元に戻された服が、彼の口付けと共に、また開かれてゆく。 先ほどの荒々しい行為とはまるで違う、優しい指とキスが、詩織の心を解いていく。 彼は枕元の灯りを低く落とすと、自分と彼女を隔てている布を一枚ずつ・・・詩織のスカートやストッキング までもするりと脱がしてしまう。 詩織は羞恥と戦いながら、彼が自らの服を脱ぎ捨て、彼女のそばに戻ってくるのを待っていた。
584 :
17/21 :2009/07/27(月) 18:35:24 ID:J0qpPtlG
胸元を隠すように両手を前で組む詩織の手を、彼の手がそっと外す。 彼の身体が彼女の上にかぶさり、ぴったりと重なった二つの身体は体温を分け合った。 「・・・君が他の男たちと話すたび、胸が焼けそうに苦しかった。 笑顔を見るたびに、嬉しくて・・・でも自分だけのものじゃないことが、もどかしかった。 君の視線を感じるたびに、もしかして君も、と思えるのに、会おうと誘えば断るし・・・」 頬と頬が触れ合ったままの彼の告白だから、詩織には彼の表情が見えなかった。 だから、その切なそうな顔を見ていれば出てこない答えが彼女の口をついて出た。 「嘘です、そんな・・・・私、男の人なんて桜井くんくらいしか話す人・・・・」 今一番口にしてはいけない名前が、係長の治まっていた嫉妬心に火をつけた。 彼は身体を少し起こして肘をつくと、空いた指先で彼女の髪を弄びながら、鋭い視線で彼女を射抜く。 「・・・・・桜井といい、さっきの男といい・・。 君はガードが緩すぎるよ。分かってるの? 営業の男たちがなんで用もないのにうちの課の島の周りをうろちょろしてるのか。 社内の男たちがメールで送ればいい書類を、どうしてわざわざ持ってくるのか」 きょとん、とする詩織に、係長はため息を落とす。 月曜は、覚悟しといて。 詩織には意味の分からない言葉で、会話は打ち切られたようだった。 代わりに、彼の指が、舌が情熱を彼女に伝え始める。 自分の身体に与えられる刺激の一つ一つを、詩織は信じられない思いで見下ろしていた。
585 :
18/21 :2009/07/27(月) 18:36:02 ID:J0qpPtlG
彼のさらさらとした黒髪の隙間から、伏せた目が見える。 少し薄めの唇から、ちらりと見える舌先が、自分の胸の先端を弾く。 それが彼の口の中に含まれた途端、詩織は自分の身体の中に電流が走ったように感じた。 「・・・・・あっ」 思わず漏れてしまった自分の声が恥ずかしくて、詩織は自分の手の甲をぎゅっと唇に当てた。 男の人の手にしては繊細な指が、彼女の両方の乳房を優しく、ゆっくりと揉み解してゆく。 その度に自分の身体の奥がじんと痺れる気がして、詩織は無意識にぎゅっと太ももに力を入れた。 彼はそんな彼女の両方のひざをたやすく開くと、自分の身体をそこへと割り込ませた。 「え・・・あ、やだ・・・!」 シャワーを浴びていないその場所に彼が頭を近づけようとしたので、彼女は慌てて身体をよじって逃げた。 「・・・・なんで?」 いたずらっ子のように瞳を輝かせる係長に、詩織は真っ赤な顔で首を振りながら、ぴたりと膝を閉じてしまう。 「恥ずかしい・・です、シャワーも浴びてないし、私そんなこと・・・・」 されたことないの?と楽しそうに言葉を引き取った彼に詩織は、係長!と声を荒げた。 彼は係長はやめてよ、と苦笑いしながら彼女の脚の間に身体を戻し、恥ずかしそうな顔で固まっている詩織 の唇に軽くキスしたあと、微笑んだ。 「だいたいさ、君は僕の下の名前、知ってるの?」 上司の名前くらい知ってます、とすねる詩織に彼は、ふっと微笑んだあと、じゃあ呼んで、とねだるような甘い 声で囁く。 「誠司・・・・さん」 よくできました、という答えと共に、彼の愛撫が再び始まった。
586 :
19/21 :2009/07/27(月) 18:36:44 ID:J0qpPtlG
それだけはいや、と腰を浮かす彼女を逃がさないようにがっちりと捕まえたまま、彼の舌がその割れ目を丁寧 に舐め上げる。 胸への愛撫だけで十分に潤っていただろう、その場所から淫らな水音がして詩織はいっそのこと気を失って しまいたいほど恥ずかしかった。 柔らかく全体を、舌先を固くして芽を弾くように、そして中へと何度も出し入れされるうちに、詩織の羞恥心は 快感にねじ伏せられていく。 仕事中、綺麗だと思わず見とれてしまっていた、係長の長い指。 その指が今、自分の中にあるのだ。 「あ・・・・んっ・・・!」 自分が昇り詰めようとしているのが分かる。 そんな彼女の表情をちらりと伺った彼が、手の動きを早める。 長い指が、彼女の内側で狙った場所を何度も突き上げる。 彼女さえ知らなかった、彼女が一番弱い場所を。 「いやあっ!」 はしたないほどの声と共に、彼女は絶頂を迎えた。 身体を起こし、その表情を満足そうに見下ろした彼が、ぺろりと自分の上唇を舐めるのを、詩織はぼんやりと 見上げた。 準備を整えた彼が、ゆっくりと彼女の中へと入ってきた。 彼女の奥へと納まったまま、もう一度ぴったりと身体を重ねる。 お互いの背中に両腕を回したまま、二人は唇を重ねた。 角度を変え、お互いの舌を探り、絡み合う。 「詩織・・・・・」 唇を離した彼が、詩織の瞳を覗き込む。 もう何もいらない、と詩織は思った。 彼の腕の中に、自分がいるなんて。 彼に、愛されていたなんて。
587 :
20/21 :2009/07/27(月) 18:37:20 ID:J0qpPtlG
浅く、深く。早く、ゆっくりと。 回すように、そして突くように。 何度も何度も高みに昇らされては、焦らすように止められて。 しがみつく彼女の耳元に、「愛してる」、と「詩織」、というささやきを捧げながら。 彼は彼女の身体に自分を刻み込むように、きつく抱きしめたまま放った。 震えるような快感と、彼女を手に入れた喜びにゆっくりと浸りながら。 翌朝、目を覚ました詩織は、目の前にいる上司の寝顔に驚いて息が止まりそうになった。 ゆ、夢じゃなかったんだ・・・・。 身体に残るかすかな疲労感も、胸元に花のように散っている彼の所有の印も、昨夜の出来事を恥ずかしさと 共に思い出させる。 詩織はベッドの下に落ちていた自分の下着を拾うと、彼を起こさないようにシーツの中でそっと身につけた。 自分の携帯にメール着信を知らせる音を聞いた彼女は、無断外泊してしまったことに気がついて、青くなった。 いくら26とはいえ未婚であり、父親も母親も男女関係に寛容とは間違ってもいえない堅物だ。 慌てて鞄を開け、メールを確認しようとする詩織を、目覚めた誠司が後ろから抱きしめる。 「あ、お、おはようございま・・・す」 少しだけ振り向きながらも恥ずかしくて視線を合わせられない詩織の顔を、誠司は無理に上げ、唇を奪う。
「メール、誰から?」 激しいキスに息を乱された詩織は、多分母だと思います、と言いながら何件も届いているメールを順番に 開いていく。 「・・・・・あ、なぎさ・・・。そういえば、真由、ちゃんと帰れたのかな・・・・」 独り言を言いながらメールを打ち返す詩織の携帯を見下ろしていた誠司が、画面を見ているのに気が ついたが、別に隠す内容でもない。 だが誠司は、詩織、と名を呼んで送信し終えた彼女の意識を自分に向けさせた。 なんですか、と視線で応える詩織に、誠司は不機嫌さを隠さない声で問いただす。 「昨日はもしかしなくても合コン・・・だった訳だよな、その文面から察するに」 ええ、結構楽しかったです、私ともう一人のコがずっとフリーで、このメールをくれたなぎさはずっと心配して くれてて・・・・と笑いながら話す詩織の頬を、誠司はぎゅっとつねって黙らせる。 「昨日のが生涯最後の合コンだ。楽しくて良かったな」 ・・・・ええと。 きゃあ、と叫ぶ詩織を無視して、誠司は彼女を押し倒し、跡を残しかねないキスを所かまわず落とし始める。 「あの、私、親と桜井くんにメールしないと・・・!」 またもや禁断のフレーズを口にしてしまった詩織がそのあとどんな目にあったのかはご想像の通り。 月曜日、詩織を狙う男性社員全員が、がっくりと肩を落とすことになったのも、ね。 終わり
GJ〜!!! 萌えたー萌えたよー。 鬼畜たっくんのこともちょっとわかったし。 青山君、いい人なのにもったいない。 えぇもん読ませてもらいました。 なぎささん話もあるのかな〜と期待。 そして管理人さん、仕事早っw 管理人さんもGJ!
係長やきもち焼きすぎ萌えたwGJ
おーGJ!萌えた
強引係長ナイスw 詩織タソの心のひだが細やかでいいな〜 作者さんも管理人さんもGJっす!! タイトルもぴったりでしたw
GJGJGJ! 3人それぞれの恋模様が楽しい。 次はなぎさかな? 投下お待ちしてます。
描写が丁寧で綺麗 GJ
GJです〜! 大人の係長がこんなにヤキモチ焼きなんて可愛い過ぎ!詩織も美人なだけじゃなくて、性格がすごいいい子で可愛い。 青山さんが言ってるなぎさがたっくんと真由の仲を反対してる理由がめちゃくちゃ気になります…
実はなぎさは再会したときに兄と気づかず…みないな事があったんじゃないかと邪推してみる。 ヤだな!!!w
色々想像するのは楽しいが、書き手さんの構想のさまたげになったら申し訳ない。 あまり展開予想はしない方がいいかな?
そうだね
600
今更ながらGJ なぎさ編に期待せざるを得ない
595です、ごめんなさい! 楽しみにしてるってつもりでいろいろ書いちゃったけど、596さんの呼び水みたいになっちゃいましたよね。 書き手さん、596さん、イヤな気分になった方々へホントにごめんなさい!
とりあえず
>>602 がすごくいい子だってことはわかった
新作、苦いの行きます。
キャップが変わっちゃった。変だな。まあいいや。
『永遠の愛を諦めて』 処女を捨てた時のことは、正直ほとんど覚えていない。 こんなこと言うと何か怖い人から叱られそうだが、その程度の男だったということだ。 今ではその男の顔すら覚えていない。多分街中で会って声をかけられても思い出せないだろう。 しばらくのうちは痛かったような感じはある。そう言えば男のスキルは大したことなかったはずだ。
今の男の子と知りあったのは、とあるグループデートの時だった。 チャラチャラした男たちの中で、一人何か純朴そうなオーラを放っていた。 私は正直あまり期待していなかったのだが、話が面白かった。 彼の故郷の話から始まって、猫の写真を見せてもらったり、仏像の写真を見せてもらったり、何か面白おかしい馬鹿写真を見せてもらったりした。 彼の読んでいる小説の話も聞いたと思う。剣術がどうの、妖術がこうの、徳川がああだ、柳生がこうだ、そんな話をしていたと思う。 彼の読んでいる漫画の話も聞いた。グルメ漫画の話をしていた。あの料理が食いたいんだよねとか、あの酒って高いんだよねとか、そんな話をしていた。 話を聞いていて、好きなことを好きなようにしている男だな、と思った。行動にのびのびとしたものがあった。何かおぼっちゃまといった感じだった。 結果的に彼の話を一番長く聞いていたのが私ということになった。 「何か、今日はお世話になりました。楽しかったです」 「えー? いいっていいって」 「よろしければ電話番号とメアドを教えてください」 「え? うん、いいよ」 その夜、彼からメールが来た。私が可愛いと言った、彼の実家の猫の写真が添付されていた。 それからしばらく音沙汰がなく、また一ヶ月後して、彼から『皆で何か飲みませんか』と誘いがあった。 しばらくそういうことが続いて、やがて私と彼はCDを貸したり、DVDを借りたり、彼の部屋にお邪魔したりするようになっていた。
そう言えば彼の部屋にお邪魔した時に、あまりにも本が多いので驚いたことがある。机の上、ベッドの横、本棚からはみ出してダンボール箱数箱分。 「何この本の山」 「資料」 「資料?」 「将来小説を書きたいんで、色々集めてるんですよ」 「へえー。いつか読ませてもらっていい?」 「それはダメ。まだお見せできるほどのものはないです」 冷えた麦茶と源氏パイをいただきながら、私は彼の言っていた色んな作家の小説や漫画を読んで時を過ごした。 彼はパソコンを立ち上げると、何かエレクトロニカっぽい曲を流したり、私にキツネ動画やトラ動画を見せたりした。 「ああー、ホワイトタイガーをモフモフしたいのう。とか思いませんか?」 「食われるよっ!」 そんな馬鹿な会話をしては笑い合っていた。
彼との時間は楽しいものだった。あっという間に何の動きもなく半年が過ぎた。 その間、あの作家の新刊が出たり、あのアーティストの新曲が出たり、彼と一緒に一緒に映画を見たりした。 映画は恋愛映画が多かった。「恋愛小説を書くいい勉強になります」とのことだった。 「いやー、よかったね」 「そうですね。DVDが出たら買いますね」 私たちはイタリアンレストランで食事をしながら会話を楽しんだ。 「それにしても、病気で死んで、残していく相手に何をしてあげられるかってのは、難しい問題ですね」 「そうだね。普通は病気で死ぬ相手に何をしてあげられるかってところだけど、そこもまた一つの問題だよね」 「やっぱり、思い出を一個一個作っていって、何か写真に撮るなり記念を残すなりして、それをかみしめる、といった感じですか」 「まあね。いい思い出は人を幸せにするよ」 「俺にはそういう思い出がないな。まーこれから作っていきゃいいという説もありますが」 「そうよ。これから作っていきゃいいじゃない」 「はは、そうですね」 彼はワインをゆっくりと吸い込みながら、ふと遠い目をした。 「そういや、東雲さんは……」 「ん?」 「……今幸せですか」 含みのある表現だった。 「まあ幸せかな。どうして?」 「いや、俺なんかと一緒で、楽しいですか」 「俺なんかって言い方はよくないな。楽しいよ」 「どう楽しい?」 「どうって……一緒に映画を見たり音楽を聴いたり小説や漫画を読んだり。楽しいよ」 「……ふむ。それでいいのか。なるほど」 難しそうな顔をしていた。 「どうしてそんなこと訊くの?」 「俺はこういうのに慣れていないんで、これでいいのかよう分からんのですよ。一個一個確かめながらやんないと不安で」 「まー、そんな気にすることないんじゃない? 今のところは満足してるよ。安心していいよ」 「そうですか。それならいいんです」 彼がまた優しい目になった。にっこりと笑った。 「そうそう。隆くんは笑った方が好きだよ」 お世辞ではなく、本心からそう思った。
私が昔の彼氏に会ったのは、それからしばらくしてのことだった。 「よう、霧子」 「えっ?」 最初は誰だか分からなかった。 「俺だよ俺。何だ、忘れたのかよ」 「……ああ」 確かにこいつとは何度かデートして楽しんだ覚えもある。だが、昔のことだ。 「今一人? 暇だったら俺とお茶しない?」 「え? でも……」 「いいじゃんいいじゃん。せっかく会ったんだし」 彼に勧められるがまま喫茶店に連れていかれてしまった。 「今、どうしてる?」 「どうって……特に何も」 「俺はバイト見つかったよ」 「ふーん。そりゃよかったじゃない。新しい彼女とかも見つかったの?」 「それがまだなんだよ」 彼は未練ありげに私の方を見た。 「私とよりを戻そうってったって無駄よ。もう昔のことなんだから」 「厳しいなあ、霧子は」 「それに、新しい彼氏も出来たんだから」 「マジ?」 「マジよ。ちょっと遅かったわね」 「ちぇー。ま、今日は俺におごらせてよ」 「そんなこと言ったって無駄よ」 「まあまあ。これは俺の気持ちということで」 「あら、そう?」 少し気が緩んだ。少しくらいお茶をおごってもらうのも悪くないような気がした。 プルルルル 「……ん?」 携帯電話が鳴っている。見ると隆からだった。
『こんばんは。今どうしてます?』 私は焦った。まさか昔の彼氏とお茶を飲んでいるとは言えないではないか。 『今電車の中です。また後でね(はぁと)』 そう打つと携帯電話を急いでたたんだ。 「誰から?」 「今の彼氏よっ!」 「どんな奴? そいつ」 「どんな奴って……そうねえ、オタクっぽい子」 「えー? オタクと付き合ってるの?」 「そうよ。悪い?」 「悪いとは言わないけど、変わったなあ」 この男は体ががっしりしていていかにも男性的な奴だった。隆はぽっこりと腹が出ていて、熊のようだった。 「男は外見じゃないのよ。付き合って楽しいから付き合ってるのよ」 「ええー? 俺の時もそんなこと言ってなかった?」 「言ってたっけ? 忘れた」 そう言えばこいつどんな奴だっけ。都合の悪いことは簡単に忘れるものだ。 「私、もう行くね。じゃ」 「あっ、ちょ、おまっ!」 私は聞かずに出て行った。そのまま振り返らなかった。 歩きながら隆にメールを送った。 『今OKよ。何?』 『大事な話があります。今週の土曜、いつもの場所で会えますか』 『いいよ。待ってるね(はぁと)』 メールを送ると、一息ついた。我ながら危ないことをしているという自覚があった。 今度からは、誰かに誘われても、はっきりと断るべきなのだろう。 (それにしても、大事な話って、何だろう?) 何となく引っかかった。危険な感覚があった。
土曜日の彼は、いつもと変わらないように見えた。 「やあ、お待ちしていました」 「ごめーん、早く来るつもりだったんだけど」 一時間前に来たのにこれだ。よほどのことらしい。 「まー、ゆっくり話しましょうか。何から話せばいいですかね」 「……うん」 彼は明るく笑っていた。何だ? 「一個確認したいんですけど」 「なあに?」 「俺は東雲さんのことが好きです。東雲さんはどうですか」 ぎょっとした。いきなりそこからか。 「え、えーと?」 「俺は今まで東雲さんと付き合ってきて楽しかった。東雲さんはどうですか? これからも付き合ってて楽しいですか?」 それは付き合ってみないと何とも言えないというか。 「多分楽しいんじゃないかな」 「では、俺の気持ちを受け入れてくれるということでよろしいんですか?」 ちょっと気が急ぎすぎのような気もするが、まあ半年待たせたということを考えれば、これもまあ仕方ないか。 「うん、そうね」 「それはよかった」 あまりよくもなさそうに彼はそう言った。 「では、少々お待ちください」 彼は携帯電話を取り出した。 「何? どうしたの?」 「……もしもし」 彼は険しい顔になっていた。一目見て殺気立っていると気づいた。 「俺だ。例の件だが、答えが出た。正式にお断りする」 「……?」 「君の気持ちに応えられなくてすまない」 「隆くん?」 「俺のことは忘れてくれ。じゃあ、幸せにな」 胸が曇った。何の話だ? これはまるで別れ話ではないか。 「……お待たせしました。一個、仁義を果たしました」 彼は苦い顔で笑っていた。目が濁っていた。 「今の電話、何?」 「おいおい話します。そうですね、何か飲みましょう」 彼は私を一瞬見ると、すたすたと歩き出した。私は慌ててその後を追った。
喫茶店で彼は一冊の冊子を取りだすと、私の前に出した。 「これ何?」 「俺の書いた小説です。そんなことはどうでもいいんですけどね」 彼は深くため息をついた。 「昔話をしましょう」 「うん」 大事な話らしいことは感覚で分かった。 「昔、俺は小説を冊子にして売りました」 「うんうん」 「数年来の読者が何人かつきました」 「へえ、すごいじゃない」 「すごくはないです。何年も続けていればそういうことは当然ある。それで」 「それで?」 「ファンの一人に、付き合ってくださいと言われた」 「……」 ちょっと待った。 「俺はまず事実関係を確認しなければならなかった」 「事実関係って?」 「もし俺と東雲さんが付き合っているのなら、これは何としても断らねばならない。逆に」 「逆に……」 「東雲さんが俺と付き合っているという自覚がないのなら、俺の勘違いだ。それを盾に断るのは大変身勝手なこととなる」 「……」 「その事実関係を確認しなければならなかった。幸い俺と東雲さんは付き合っていた。それで」 「それで、お断りの電話を入れたってことね」 「断らなければ二股かけていることになっちゃいますからね」 「分かんない。どうしてあの場で断ったの?」 「隠し事はしたくなかったんですよ。清算したことをはっきりさせておく必要があった」 「でもさ、そんなことして大丈夫なの? その子もう読みに来ないんじゃないの?」 「俺は小説や読者より東雲さんを取った。そうご理解ください」 「そんな……」 隆が自分の小説にどれだけの情熱を注いでいたかは何となくしか分からない。だが、決していい加減なものではなかったはずだ。
「人の恋心を踏みにじるのって、初めてですけど、苦いものですね」 「何と言うか……ごめん」 「東雲さんの謝ることじゃないでしょう。俺こそ謝んなきゃいけない」 「何で?」 「本当は、東雲さんがもっと関係を進展させる気配が見えた時に、初めて動くつもりだった。だけど、状況がそれを許さなかった」 「待ってくれていた、ってこと?」 「そう思ってくれれば嬉しい」 それは嬉しい。嬉しいが。 「……私も、隆くんがもっと関係を進めるまで待つつもりだった」 「そうですか。俺はそんなことしたら東雲さんが逃げると思っていた」 「そんな!」 そこまで私は信用がなかったか。それはショックだ。 「うちの猫は、野良だったんですよ」 「え?」 「最初はうちの軒下に住んでいてね。可愛いから世話をしようと思ったけど、最初の頃は上手くいかなかった」 隆の手が中空を撫でていた。何かを思い出すかのような表情だった。 「しばらく距離を詰めて、ゆっくり信頼関係を作っていった。最終的に俺の手からエサを食うようになった」 「例の猫?」 「そうです。でも、ある日いなくなってしまった。それきり帰ってこない」 「……それは初めて聞いた」 「どんなに大事に思っていても、どんなに慎重に関係を進めていっても、逃げられるんだな、と思って。何が悪かったんだろ」 「それは知らないけど、私は逃げないよ。ここにいる」 「そうですか。では信じます」 隆は私の手を取った。冷たい手だった。魂の凍えが伝わってくるようだった。 そのまま、お互い、ぎゅっと手を握りあった。
私たちはそのまま無言で彼の部屋に向かった。 彼の部屋の中で、私は彼に手を絡ませて、激しく口づけをした。 彼は私を抱きとめると、無言で吸い返した。 そのまま、ベッドに倒れこんだ。 「ん……」 無性に悲しかった。 彼が私への恋心のために葛藤していたこと。 私への恋心のために、人の恋心を、自分の青春を踏みにじったこと。 私はそれに見合う女だろうか? 私は彼をどれだけ愛しているというのか? (彼のことだけ愛してあげられればいいのに) 今まで愛してきた男たちの存在が、それを許さない。私は彼以外の男を愛してきたのだ。それはとても悲しいことではないだろうか。 「隆くん……」 「うん。どうした?」 「私、隆くんのことが、一番好きだよ」 「そうですか。それなら嬉しい」 彼がぎゅっと抱きすくめてきた。痛いくらいだった。力の加減ができないようだった。 「……おっと。すみません」 彼は腕の力をゆるめると、私の服をゆっくりと脱がせていった。 ぱさり、と音がする。 お互い一糸まとわぬ姿になり、そのまま絡みあった。 「あー……抱き合っているだけで心が落ち着く」 「そう?」 「俺相当精神的に参ってるな」 彼は私の唇を、何度もついばむように吸った。情熱的というか、可愛いキスだった。 「隆くん」 「何?」 「こういうのはどう?」 私は彼の唇に舌を突っ込んで、かき回した。 「んむ……」 彼は眼を白黒させていたが、やがて舌をかき回すことで返した。 「……ぷは。初めてのキスがこれか」 「あら、そうだったの?」 「いやいや、貴重な経験をさせてもらっています」 彼がまた、ちゅっ、と可愛いキスをした。
彼の手が私の体をなぞる。 何と言うか、猫を撫でるような、優しく細やかなタッチだった。 (大事に扱われている) その感じが伝わってきて、決して悪い気分ではなかった。 「どこが弱いですか?」 「乳首が弱いかな」 「乳首ね。了解」 彼の指が私の両乳首をつまむ。執拗に、愛でるように、くりくりと動かす。 「んっ……」 腰が動く。くすぐったいような、甘いような、微妙な感覚だった。 (我慢した方がもっと気持ちよく……っ!) 下半身に快楽が蓄積していくような感じがあった。 腰ががくがくと震える。蓄積した快楽がむずがゆく暴れている。 彼が乳首をまさぐるのをやめた。すっとへそを指の腹でひっかいた。 「ひっ……!」 軽くいきかけたが、ぐっとこらえた。 彼が私のパンツに手をかける。そのままゆっくりと下ろす。 「やん、恥ずかしい……」 私は秘所を両手で押さえた。彼は真面目そうな柴犬のような顔で見ると、その両手に口づけをした。そのまま、足を抱えて太ももに舌を這わせた。 「はうっ……!」 下半身にもやもやとした感覚が広がる。何か、秘所が、じわり、と汗ばんでくるようだった。 (入れてほしい) そう思うものの、なかなか切り出せない。我慢比べだった。 「あっ?」 彼の愛撫が少し止まったかと思うと、私の指をくわえていた。そのままちゅぱちゅぱとしゃぶる。 これは今までにない感覚だった。何か固いものがほぐれていくような感じだった。 「やっ、あっ、ああー……」 手が外れる。彼がちゅぽんと唇を外すと、そのまま秘所にかぶせてきた。
彼の唇と舌が秘所を優しく愛撫する。両手は太ももを押さえながら、ゆっくりと回すように撫でさする。 「ううー……」 下半身に鈍いものが溜まっていく。これを内側からかき回したら、どんな感じだろう。 「隆くん、お願い、来てえ……」 彼は一瞬こっちを見たが、鼻で笑うような顔を浮かべて、中指を秘所にぬるりと差し込んだ。 「え、ちょっと、指じゃない……」 「もうちょっと待って。もっと濡れた方がいい」 彼の指が私の肉壁をこする。上の壁をすりすりと削り、たまにくいっと指を折り曲げる。 (なかなかうまいじゃない。というか、指使いが、あっ……) 細かく痙攣するような指が、私の中で微妙な快楽をもたらしていた。 中が、空気を含んで、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立て始めた。 彼の指が私の壁をぐるぐると回転する。 「……なるほど、そういう構造になっているのか」 彼は何かを思い立ったのか、指を横に8の字にして描き始めた。私の壁が満遍なく刺激される。 「あっ、あっ、あー……」 入れてほしい。入れてほしい。入れてほしい。 指なんかじゃない、力強いものが欲しい。 「お願い、指でいきたくないよう、入れてよう……」 「……そうですか。では」 彼の指が抜かれる。代わりに、ずんとしたものが、ゆっくりと私の中に侵入してきた。 「あっ……!」 全身に震えが走った。下半身の中の何かが浮き上がるような感じがあった。
彼の腰がリズミカルに動く。 たまに、ぎゅっと抱きしめながら奥深くに打ち込んでくる。 (愛されてる) 愛している人に貫かれているのって、やはり、この上ない幸せだと思える。 彼が腰をふりふりと動かす。8の字が無理なので、Uの字を描いて、中をかき回しているのが分かった。 何となく波が寄せては返すような感じがあり、そのリズムに心を持って行かれた。 「あ、あ、あ、ああ、あー……」 何かこみあげてくるものがある。もう限界だった。彼の両手をぎゅっと握りながら、軽く果てた。 「……一休みしますか」 「え? あ、うん」 彼なりの思いやりなのかも知れない言葉に、一瞬驚いた。 彼は腰を落とすと、とても緩慢に彼のものを抜いた。肉壁がねっとりと絡みついているのが分かる。いつの間にかつけられていたゴムが、私の目に映った。 彼がそのまま頭や頬や首筋を撫でた。全身に広がった熱がじわりと温度を下げていく。大きく深呼吸を繰り返すと、また体がしゃきんとした。 「えへへー」 彼のものをつかむ。まだまだ元気だった。 「では、第二ラウンド、行きますか」 「うんっ」 私は彼の上に座ると、ゆっくりと腰を下ろした。奥深くに彼のものが到達する。 「っあー……」 腰を前後に振る。私は最早自分の快楽を求めることに躊躇しなかった。 彼は私の腰に手を添えると、ぎゅっと抱きかかえていた。 座位の体勢は、何か、彼を犯しているような背徳的な気分があった。激しく腰をゆすった。 「またいく、またいく、またいくっ」 「俺も、そろそろ、い、いくっ」 「……っ!」 彼をがっちりと抱き返した。もう一度頂点があった。全身を串刺しにされるような快楽が走り、私は前に崩れ落ちた。 消えゆく脳の脈動の奥で、彼が鈍く液体を放っているのが分かった。
彼は私と抱き合いながら、だらしなく横になった。 「ねえ」 「ん?」 「隆くん、本当に初めてだったの?」 「そりゃそうですが」 「それにしてはその……よかった」 「そいつは光栄です。至らぬところも多いかと思いますが」 「うん、それはこれから先長いんだし、ゆっくり身につけていけばいいよ」 「了解です」 彼は何か眠たそうな顔になっていた。 「一個訊いていいですか」 「なあに?」 「俺が一番好きだって話」 「うん。それが?」 「今までの彼氏の中で、今までのことを全部ひっくるめて、今は俺を選んでくれているということですか?」 「……今までの彼氏の話はよそうよ」 「すみません。気にしているもんで」 「そうね。色んな男を渡り歩いてきたけど、今は今までのことを全部ひっくるめてあなたが一番好きです」 「なるほど。了解です」 彼は鈍い顔で微笑むと、そのまま目を閉じた。 私もつられて、目を閉じた。
(さてと……俺は一体これからどうするべきかな……) 俺は彼女が寝ているのを確認すると、ふと起き上った。 自分でも冷たい目をしているのが分かる。 (彼女は俺を今選んでいる。では、今「以外」は?) 彼女はかつて俺以外を愛していた。これからも俺以外を愛さない保証は全くない。そうすれば俺は捨てられる。今どんなに愛されていようが全く無駄だ。俺以外を愛するなと言うことはできるが、それが守られる保証はどこにある? (捨てられないように努力すればいいだけの話だ) だが。どんなに大事に思っていても、どんなに慎重に関係を進めていっても、いずれは全く原因不明の理由で逃げられる。 (要は、彼女のことを俺が信じてやることだ。そうすれば少なくとも俺は不安から解消される) だが。どんなに信じていても、裏切られる時は来る。俺が長い友人を裏切ったように。 (究極的には、いつ捨てられても悔いのない覚悟を背負いながら恋をする、ということか) 我ながら何と言うことを考えているのか。結ばれた夜にこんな気持ち悪いことを考えている彼氏がどこにいるというのか。 こんな思考を彼女に知られてはならない。秘密を一個抱えることになるが、やむを得ない。 (何にせよ、思い出を一個一個作っていこう。記録を残していこう。それが捨てられた後も輝く。捨てられない間も輝く) 俺の中で、残忍な決意が芽生えていた。 永遠の愛を諦めて、限られた時間を大事に幸せに生きる。それしか出来ることはないではないか。 (そして、俺が彼女を捨てなければ、それでいい) 俺は人を裏切った。人を裏切った男に愛を捧げられてもそんなもん信用できっこないが、それでも証明のために捧げ続けるしかない。 (捨てられることはあっても、捨てることは許さない) いつか破局する恋の歌のように、それでも俺は、俺たちは恋していく。
私が目覚めた時、彼はマグカップで何か水を飲んでいた。 「おはようございます」 彼の眼の下に隈が出来ていた。眠れていなかったのか。そうなると寝ていた私は間抜けだということになる。 「起きてたの?」 「色々考え事をしていまして」 彼が寝ている私の横に座った。 「あー、何もかもこれからだな」 「ん? そうよ。私たち、これから築き上げていけばいいのよ」 「まあ、そういうことですね。では、信じます」 「やあねえ。信頼関係も、これから積み上げていけばいいのよ。何もかもこれからよ」 「正にその通りだ。改めて、よろしく。池田隆です」 「うふふ。東雲霧子です」 「あ」 「ん?」 「朝日だ」 彼がカーテンを開けた。うっすらと朝焼けが東の空に浮かんでいた。私たちの、新しい門出だった。
GJ一番乗り!
面白かった。 苦いって言葉通りで、色々考えさせられた。 彼の二面性と本人も薄々気付いている彼女の気移りがまた哀しい。 読後後を引く感じがまたいい。
うん。よかった。 考えすぎじゃねーの?と言われたらそれまでだが 考えることだよなー。 しみじみと共感したよ。GJ!
乙です。 私はなんとなく会話の言葉に(特に男性)違和感というか、不自然さを感じて入り込めなかった(涙)でも、ストーリーはよいと思うよ。 次回作を期待します。
久々に覗いたら良作がたくさん! 職人さま方GJです。 ところで、依存スレの「無題」に萌えますた。 京介と小萩がせつねぇ…。
GJです 是非また書いて下さいね
>>588 GJ!どのキャラも面白い。桜井にすら萌えたwありがとう
GJ、乙です 楽しく読ませて貰った
職人様たちの新作ラッシュありがたいね。 面白く読ませていただいてます。 あと、私はおなかん的にはちょっと筋違いだけど、 悪の女をつかまえてスレの保管庫にある、龍牙とザーラシリーズが面白かった。 特撮好きには特にお勧め。
631 :
630 :2009/08/02(日) 23:27:00 ID:3as8mROs
スレの名前は悪の女とHで、保管庫の名前が悪の女をつかまえてでした。 紛らわしくてスマソ
632 :
名無しさん@ピンキー :2009/08/03(月) 16:14:09 ID:q7fut10v
メイドスレに小雪やすみれの作者さんの新作「メイド・莉子」有り。現在2話まで。
>>621 女の子の苗字が「東雲」で、締めくくりのセリフが「朝日だ」
っていうのに物凄く胸にこみ上げるものを感じた。
エロスが丁寧で安心する。GJGJGJ!
ちなみにここって、既にサイトなんかで発表してる作品でも
URL貼付しての誘導はアリ?
おま○こ!
秘密の果実
>>634 >>1 もともと、ここって、ネット上のおな感小説を紹介するとこ
ということで、よろしく〜
638 :
634 :2009/08/04(火) 08:01:48 ID:gWGC13P0
乙
ここで何度か話題に出てるけど。 保管庫のあやしいバイトの世界がスゴいことになっててかなり萌えるw ごめん、どこかで叫びたかっただけなんだ…
萌えるよね〜。 もうちょっと突き抜けちゃってもいいな。
真由美がいいよ。 早く初夜を読みたい。
ホントホント! どのカップルも好きだけど、真由美と祐太郎が一番萌える。賢くて不器用で素直な2人がかわいい。
男がSだといいのか…
Sだからと言うより不器用さがいいんだよね。 あと、このカップルだけ本番に至っていないから、お預け感が。
関係ない職人さんまで侮辱されている この現状をどう思う? 71 :名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 11:08:22 ID:SKYlez3b なぜ定期的に昔の思い出話になるんだろう お前らが良かった話なんかどうでもいいんだけど しかも毎回同じSSしか話題に出てこないし、だからどんどん過疎ってくんじゃないの? そのネタ大事に抱えて保管庫にこもってればいいのに 72 :名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 11:19:15 ID:HwHBgMwb お預け感wwwwwwww 不器用だのなんだの言葉は飾ってても要は本番ヤれないでもたもたしてるってことだろうが。 それのどこが感じるんだよ。 つかそもそも別スレの作品で個人サイトに引っ込んでんだからだらだらこのスレで話す必要も ないだろ。何度言われりゃ覚えるんだよ。同じ事繰り返してんじゃねーよ、信者乙。 うぜえ。チラシの裏にでも書いてろ。 73 :名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 11:19:58 ID:HwHBgMwb ついで。 作者はエロ書くのやめたほうがいいよ。 本番がないのが褒められてるって要は「エロ書くの下手」って言われてるって事だから。
>>646 > 関係ない職人さんまで侮辱されているこの現状をどう思う?
いろいろ思うことはあるんだけど…作品や作風の感じ方は人それぞれだから…気にしないようにしよう!
それにしても人気の職人さんはやっかまれたり大変だね〜
通報しますか
>>647 見れないんだけど・・・・
どういうことが書いてあるの?
>>646 ってどこのスレ?
愚痴を書くスレ?ウオッチしてるスレ?
そのスレでそれを書くのは正しいわけ?
そして、なんでそんなレスをここで気にしなきゃいけないの?
何か言いたいならここに書くべきでしょ。
人の作品を褒めるレスが6レス続いただけでこんなのって可笑しい。
定期的に昔の思い出話になるのは、女子という生き物だからだろうし、
(男みたいに抜ければいい、そこで終了っていう構造じゃない)、
同じSSしか話題に出ないってこともない。
書いた物に色んな意見が出るのは当然のこと。
それを馬鹿みたいに騒ぎ立てる人間が一番過疎の原因になってる。
>>647 読んだけど意味が分からない
個人のHPに勝手にエロパロのSSが載ってるって話で
このスレは守れていますかってどういうこと?
どう考えても保管庫のことでしょ
×守れていますか ○許可を得ていますか
他のスレからも勝手に拾って収蔵しているだろう スレ住人と作者には許可を取ったのか?
どう考えても許可はいると思うけど 「守れていますか」といっているのが後出し感がするのはなぜでしょうね
無断転載が本当なら問題ですね 自治スレに報告しておきましょうか?
自治スレに報告というのも違和感はあるのです 自治のほうが後じゃないのっていうのと 縮刷版が問題ならいくらでも直接コンタクト取れるでしょっていう
658 :
裏方 :2009/08/06(木) 23:59:31 ID:l0jiVHmS
縮刷版管理人です。 遅きに失しましたが、保管庫リンクできずに残った4作品分のキャッシュ撤去しました。 これらは全てスレッドリンクに変更してあります。 ご迷惑おかけしました m(__)m
まとめなんてほとんど無断転載じゃん テンプレにここに書いたSSは保管庫に収録されますのでご了承ください なんて書いてあるスレなんてある?
匿名掲示板にもルールと言うものがある 以後気をつけて下さい
無関係のスレから無断で持って来て良いわけないでしょう みっともなく言い訳するのは止めなさい 潔く謝罪した裏方さんを見習いなさい
通報もされてないし、大事にならずに済んだんだからさ 自分達を正当化するのは止めろよ 明らかに無断転載したほうに非がある
というか立ち位置がおかしすぎるでしょ 以後気をつけてくださいとか 言い訳するのは止めなさいとか言う物言いは PTAか職務質問かっていう感じがしてそこはかとなくおかしい それはそれとして非があったのは間違いないと思いますけどね 言い方ってものがあるでしょう
>>659 テンプレに明記されてなくても、
>>1 あたりに保管庫URLが貼ってあれば想像はつくよ。
保管されたくない人は、その旨断ってから投下する人もいる。
私は書き手だが、もし自分のSSがスレ保管庫以外に転載されていたら違和感を持つ。
転載先に抗議して「私のSSを取り下げよ!」とまでは言わないかもしれないけれど。
>>660 がちょっと書いているが、匿名掲示板だからって何してもいいわけじゃない。
例えば
>>634 みたいなことはやめた方がいいと思う。
個人サイトの直リンなんかもっての他。
リンクするとしたら、せいぜいナントカ同盟やらサーチやらまでじゃない?
それはそうとして裏方さん乙。仕事が早い。
蒸し返してすまないが
>>646 >>436 でも
>大体他スレに投下された作品で、HPもあるのにここで話ひっぱるなよ
って言われてるんだぜ……
ネタがないのはわかるけど、回顧と雑談ばっかりになってしまうのもいかがなものか
666 :
名無しさん@ピンキー :2009/08/07(金) 00:26:12 ID:pTojllwu
お前ら全員、エロパロ板のマナーを一から勉強し直して来いwww おんなのこだからって許されませんwwwww
自治スレだの通報だの 脅迫じみたこと言えてるつもりになって鼻高々らしい連中いるけど この程度のことで通報しても何の意味もないよ こんな問題自治スレに持ってったところで「んなこと自分達のスレ内で何とかしろ」で 門前払い終了だっての しかももう裏方さんちゃんと撤去した後だしね 注意すればそれで終わる話を大事にしようしようとして 裏方さんがちゃんと動いた後もグチグチ 自分を正当化しようとしてるのはどっちだろうね 匿名掲示板にもルールというものがある 以後気をつけて下さい
言い訳とか意味わかんない 自分がやったわけでもないのに何を謝るんだよ 明文化されてもいない事を空気読んで守れとか管理人に要求しすぎ 何か問題があるならメールでもすればよかったじゃん ここで吊し上げてなんの意味があるんだよ いつも世話になってたくせにこんな時だけ偉そうに
669 :
名無しさん@ピンキー :2009/08/07(金) 00:35:06 ID:4AN8II/m
面白いから晒しage
皆さん落ち着いて 言い方ってものがあるでしょう おんなのこなんですから
女の多いスレは自治厨気取り発生率高いからうぜえな
久々に盛り上がってると思ったら,小競り合いか。
ここかw 管理人叩きに反論されたからってIDストーカーまでする自治厨乙
今話題の腐女子ってここの人達のこと?
女の逆ギレは怖いな ルール違反の指摘をされたくらいでヒステリック起こす
677 :
裏方 :2009/08/07(金) 07:38:09 ID:d6iAcB+3
管理人さん大人だなぁ それに比べて…
女の粘着は怖いな 保管庫管理人が既に行動・謝罪してもなおルール違反だったとわめき散らす
なに他人事みたいに言ってんの? 自浄作用のない糞スレだな 管理人さん一人に責任押し付けんなカス スレ全体の問題だろうが
なんでまとめや管理人さんが悪いことになっているのかわからない。
このスレは
>>1 を読む限り、「なんかいい小説ない?」って
スタートしたスレなんじゃないの? ネット上にある
「おんなのこでも感じる」小説を教えあいこしましょう、みたいな
趣旨だったんじゃないの? あれがいいよ、こっちもよかったよ、って
言っている中で投下する人が出てきてここまで続いてるんだと思ってた。
最初からスレにいる人ならともかく、最近ここにたどり着きました、って人間には
縮刷版はとてもありがたい。ただの「投下作品まとめ」ではなく
紹介された作品も読めたから。
他スレに投下された作品までそこで読める、というのが問題なんだろうけど、
管理人さんはよかれとおもってやってくれていたことでしょう。
スレッドに投下された作品をいちいちHTMLにするなんて面倒な作業
そうでなきゃやれない。
善意だからいい、とは言わない。
管理人さんだってすばやく修正して謝罪まで出ている。
それで充分じゃないの。それ以上何がいるの。
むしろ、スレッドに投下されたわけでもない、他のサイト、他のスレッドの作品を
縮刷版のリンクから行けるから、読めるから、という理由でここで感想を
言い合うことの方が不思議。
いい、と思ったのなら投下されたスレッドに行ってそう言えばいいし、
サイトがあるなら直接サイトに行って感想を言えばいい。
「お薦めします」と「あれよかったねー」「ねー」は別物だと思う。
「自分がやったわけでもないのに何を謝るの?」だの 「何か問題があるならメールでもすればよかったじゃん」だの 自分は無関係wみたいな顔してる馬鹿がいるけど、最低だね 裏方さんは住人の希望を汲んでやってくれてただけじゃん ワガママ言い続けて甘えてた住人こそ反省すべきなのに、 今さら責任転嫁すんなや
糞とかカスとか言われたら、内容は正論でもスルーしてしまうとこだった。 悪意ではないにしろ、スレ全体で管理人さんに安易に頼ったり、あるいは転載と言われた行動を結果的に煽ったりしてしまったかもしれないと私は反省してる。 無知だった、申し訳ない!これからは自分で地道によい作品に巡りあえるように努めるよ。
管理人さん相手に、上から目線のレス多いよね 既に謝罪してるんだから〜とかさ 勘違いもいいとこだわ どんだけ偉いご身分なんですか?w >今回の件はこちらの住人の方に責任はなく、 >ただただ縮刷版における私の過ち・不手際が全てですので こう書いてくれてるけど、全くそんなことないですから
無断掲載された職人諸氏に謝罪する住人は皆無か 何よりも先に謝罪するのが筋だろうに
空気を変えたいので投下します。
687 :
神SS :2009/08/07(金) 17:48:41 ID:P53bVy9j
押忍!俺は国防に身を捧げた角刈りの六尺狂いの野郎ッス!短髪角刈りや短髪スポ ーツ刈りの似合う、男臭ェ短髪自慢の角刈り兄貴の、もっこり盛り上がったデ ッケェ前袋に顔をこすりつけたり、ハグハグ言いながら、前袋を舐め回し、最 後には前袋の横からギンギンになったズル剥けのチンポコ引っ張り出して、チ ンポコをズボッと頬張りたいッス!褌締めたゴッツイ体格の角刈り兄貴のチン ポコや毛だらけのキンタマ袋をジュボジュボしゃぶり上げ舐め回し、吸い頬張 ってみたいッス!お互いの六尺のもっこりをズリズリ擦りつけあって、ゴロン ゴロンの肉棒の幹の感触を感じ合い、男っぽい角刈りやスポーツ刈り頭をじっ くり手のひらで撫で回しつつ、興奮が高まったところで、そんな褌角刈り兄貴 のチンポコを、チン毛のもじゃもじゃ生い茂った根元まで、一気にズッポシと 口に頬張って、鼻からしか息ができないほど、角刈り兄貴のチンポコをしゃぶ り吸ってみたッス!いつもいつも、角刈りの文太兄貴の任侠映画をみながら、 短髪の褌角刈り兄貴を尺八したり、前袋をいじくりまわすこと想像してゼンズ リこきまくっているッス!俺にチンポコ吸わせてくれる、尺八されるのが大好 きな角刈り自慢の兄貴、是非メール欲しいッス!男っぽい短髪角刈りの横顔と 盛り上がった六尺の前袋を俺にみせつけて欲しいッス!そして、「角刈り野郎を 尺八してェんだろ!好き放題太いの咥えていいんだぜ!前袋の横からキンタマ 袋ごとごっそり全部引きずり出して吸いしゃぶれよ!角刈りの似合う兄ィしゃ ぶりをやっていんだぜ!」なんていやらしいこと言いながら、俺に吸わせて欲し いッス!角刈り自慢、スポーツ刈り自慢のヒゲを伸ばしていない短髪六尺自衛官 兄貴、俺にメール下さい!!失礼しました!押忍!
688 :
神SS :2009/08/07(金) 17:49:03 ID:P53bVy9j
押忍!大学時代は体育会所属!興味本位で半年前に発展場で5MEOを初体験。 二十歳そこそこのマッチョな若造に「ケツあげろや」とブチ殴られ、ケツ上げ させられて浣腸され、よがりまくった後、ブリブリブリと便所で糞垂らして、 「情けない奴」と笑われながらチェックを受けた。恥ずかしかったがまらは ビンビンだった。いよいよ5MEOだ。じきに体が熱くなった。いつも俺はタチだが 5MEOやりたくて受け志願だから興奮しまくり!気持ちよくなった頃に正座させ られウッス連呼でセンズリしながら顔中痰や唾吐きかけられた。「ウッスウッ スウッスウッス」「もったいないだろが!一滴もこぼすな」「ウッスウッスウ ッス」ビンタくらいながらかかった唾を舐めさせられた。十分に若造のでかく なった18センチもあるまらを尺八させられた。「うぐっ」「もういいだろう、 種つけるぜ」床の上でよつん這いになってケツ高く掲げて、若造にアヌス曝し て、「おらっ」とでかいケツを蹴り上げられ、「ウッス!ちんぽ欲しいっす」 と泣かされてやっとまらを入れてもらえた。「気持ちいいならケツふれよ」と 命令されて夢中で振ったが、やがて薬の効き目で体が自由にならなくなり腰抱 えられながら掘られまくった。「もっともっと」と泣きつきながら、久しぶり に受けをやった。「ほら!孕めや!」「ウッス」怒号にも似た口調で若造に掘 られまくった。やがて若造と同時に発射したが、その時あまりの快感にでかい 声で「あああ」と叫び、若造にキスされて口をふさがれた。そのあとは、ベッ ドに戻り、若造に寄り添いながらマッチョな胸板に甘える俺がいた。体育会野 郎が完全に女にされた夜だった。「捨てないで」と寄り添った。それからアヌ ス疼いてたまんねえ!今じゃ発展場でケツワレでケツ振る淫乱幹部自衛官っす! 俺にメール下さい!!失礼しました!押忍!
689 :
神SS :2009/08/07(金) 17:49:56 ID:P53bVy9j
さっき、川原でやった六尺兄貴凄かったです!ガチムチの色黒兄貴がオッス連呼で 張型ケツにぶちこまれ腰振ってました。俺もくわえさせられて浣腸食らい無様に 排便さらしました。バリカン出されたときは一瞬引いたけど、兄貴の「いやなら 止めていいんだぜ!」の一言で覚悟決め、生まれて初めて丸刈りになりました。そ の後、脇・チンゲも刈られてビンビンのマラ、思いっきりしごかれ派手にガチムチ 兄貴の顔に飛ばしました。スッゲー男らしく気持ちよかったです。また行くとき カキコして下さい!帰ってから丸刈りの頭見て、また感じまくってます! さっき、前川原でやった六尺兄貴凄かったです!ガチムチの色黒教官がオッス連呼で 89ケツにぶちこまれ腰振ってました。俺もくわえさせられて浣腸食らい無様に 排便さらしました。バリカン出されたときは一瞬引いたけど、教官の「いやなら 止めていいんだぜ!」の一言で覚悟決め、生まれて初めて丸刈りになりました。そ の後、脇・チンゲも刈られてビンビンのマラ、思いっきりしごかれ派手にガチムチ 教官の顔に飛ばしました。スッゲー男らしく気持ちよかったです。また行くとき カキコして下さい!帰ってから営内で丸刈りの頭見て、また感じまくってます!
690 :
神SS :2009/08/07(金) 17:51:19 ID:P53bVy9j
今日、朝方目を覚ますとかっこかわいい感じの男前が気付いたら俺の横に寝てて、マラ触ったら 見た目と違いガチガチのすげえごついフトデカマラ。身体もわざとらしくない自然に鍛えた感じ のガッチリで、マジイケてる。 そしたら向こうも、俺に乳首責めしてきて、もうマラはビンビンでケツマンコはひくついて、即 生掘りされてえっと思い、聞いてみるとうんとうなずいてくれたんで速攻ケツマンにオイル塗っ て生デカマラあてがったら、すげえ重量感。 トロマンの俺でも、根元まで入れるのに時間かかった位、めちゃデケエ生マラ。向こうも、何も 聞かず遠慮なく生でズブズブぶちこんできてくれて、生膣が慣れてひくついてきたのが、わか ると遠慮なく生膣ぶっかきまわしながら、ガンガン掘ってきた。掘り方もいやらしく穴をこねく りまわし感じるところにしっかり当たりまくりで、俺は嬉しくて哭き叫ぶだけで、マジやばいく らい気持ちいい。 相手も、すげっトロトロやん、めちゃ絞まるし名器やなって、俺の生膣気に入ってくれたらしく 、うれしくなって、生膣締めまくり。キスしまくって、乳首責めされながら掘られまくられて、 すげえマン汁でグチョグチョになってきたとき、相手がいきそって言ってきたんで、いいよイッ ちゃってって、言ったら当たり前のように、俺の生膣に種付けしてくれてもう最高! 生膣の中で、生デカマラビクビクいって、大量に種出しまくってくれてるのがわかり、もうたま んねえよ。 種汁しっかり吸収したいから、すぐ抜かずに膣ヒダに擦り付けるように、生デカマラしばらく動かしてもらい、 萎えてきて抜けた時も、ボッカリケツマン口開けてるにもかかわらず種汁こぼさ ずにすんだ。 すげえ穴だな。久しぶり、掘ったけどマジよかったよって、言ってもらい処理穴野郎としては最 高の誉め言葉。 ほんといい形のデカマラだった。
以上です。空気は変わりましたか?。
酒井法子さんの話でもする?
まとめ↓↓↓ @ 高相の職質の現場で覚醒剤簡易検査で茶色くなった途端、大げさに叫び泣き崩れる演技 (いかにも精神的ショックを受けたように印象付け、その後の失踪の理由作り) (これに連動した相澤社長の記者会見で、マスコミの同情を買い視聴者の心情操作) A 渋谷警察への任意同行に頑として警察車両に同乗しない (いくら任意聴取でも、夫の取調べと平行して聴取されたら、簡易検査を要請され終了) (尿検査も「侮辱だ!」と言って激怒する演技で断固拒否) B 青山の自宅には絶対に立寄らず、自宅の証拠隠滅はあえてしない (高相が逮捕された渋谷警察から近い自宅に立寄ると、すでに署員に張られている可能性がある) (あくまで自分の体からクスリが抜けるまで逃げる、どうせ罪になるなら危険運転致死罪回避と同じ発想) (起訴されても、自宅の微量のクスリと服用器具は、高相が置いていったものだと主張する予定) C 逃走には自分所有の自家用車は2台とも絶対に使わない (自家用車を使うとNシステムで足がつく、当然自宅に立寄らない理由でもある) D 逃走用に数10万円の現金を引き出して確保 (逃走中にカード決済で購入すると足がつく) E ドンキで大量の安価な下着を買い込み確保 (逃走中の下着は当然使い捨て、コインランドリで洗濯したりクリーニング店に出すと足がつく) F 携帯電話は当然電源切断、あえて身延南部付近で少しだけ電源をつける (電源つけっぱなしだと、GPSや中継アンテナ局から足取りをリアルタイムに完全に把握される) (自分のなつかしい実家付近や、近くの青木ヶ原樹海など、最悪のケースを臭わせて公開捜査を牽制) (当然いまはもう身延付近とはかけ離れた場所に逃走中) G 電話発信には公衆電話を短時間利用 (公衆電話の短時間会話は逆探知されにくい) H 電話では、義母にも、息子を預けている知人にも、自分の居場所を聞かれても言わない (たとえ家族や信頼している親友であれ、言えばどこからか足がつく)
替え歌↓↓↓ 黒いうさぎ/酒井法子 ♪あとどれくらい この身隠せば ♪体の薬 抜けるのかしら ♪なにげなく子供を 知人に預けて ただ静かに ♪逃げれるだけでいい 他にはなんにもいらない ♪黒いうさぎ ずっと待ってる 独りきりで震えながら ♪クスリ切れて 死んでしまうわ 早く覚せい剤欲しい ♪あとどれくらい 逃亡すれば ♪警察の手から逃れるかしら ♪おろしたての金と 買いたての服 用意したけど ♪事件の重さを 報道で初めて知ったわ ♪黒いうさぎ 泣いているのよ そう 子供を捨てたことを ♪たとえ ずっと恨まれてでも 永遠に逃げ切りたいわ ♪黒いうさぎ 彼方へ消える 未来照らす 光は消え ♪薬の花に金をばらまき 快楽へと Ah… ♪黒いうさぎ 祈りつづける 警察にいるあなたに今 ♪今の私 救えるものは きっと偽証だけだから
おまけ↓↓↓ ★☆★☆★☆★☆どうでもいいニュース☆★☆★☆★☆★ 森田健作「法子、本当に心配している。まずは連絡ください。頼む」 千葉県の森田健作知事は6日の記者会見後、「仲間全員が心配している」と話し、連絡を寄せてほしいと訴えた。森田と酒井は同じサンミュージック所属。 森田によると、事務所から酒井容疑者が行方不明になっていることを知り、酒井の携帯電話にかけたが、つながらなかったという。 酒井について「僕の作った映画にも出てくれたし、事務所の代表のような人」と森田。 「法子、本当にみんなが心配している。だれでもいいからまずは連絡ください。頼む」 と強く訴えた。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
空気も変わったことだし仲良くしましょう。
新情報↓↓↓ 覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕状を取られた酒井法子容疑者は清純派で売り出し、 「のりピー語」などで不思議系アイドルの先駆けとなった。 だが、表向きのイメージとは裏腹に激しいダンスミュージックを愛し、薬物常習者が集まる 「薬箱」と呼ばれるクラブでも10年ほど前から数々の奇行が目撃されていた。 「野外イベントで酩酊(めいてい)状態だった」との証言もある。 「サンバイザーに大きなサングラス、ダサいジャンパーを着てニヤニヤしながら踊っている女が いたので近づいたら、のりピーだった」と語るのはダンスミュージック愛好家の男性。 男性は2000年ごろ、都内で行われたゴアテクノというダンスミュージックのパーティーに参加した。 「周囲はジャンキー(薬物常習者)ばかり。こんなマイナーなイベントに、のりピーのような 大物がいるので驚いた」と振り返る。 また、別の目撃者は「2004年に岐阜の山中で行われたイベントで見かけた。フラフラするぐらいの 酩酊状態で何か大声で叫んでいた。護衛のような中年男性が数人、 取り巻いていた。このイベントは、出演者が薬物所持で逮捕されるようなほど乱れたものだった」という。 都内のクラブに詳しい音楽ライターは「歌舞伎町や渋谷、、六本木の通称『薬箱』と呼ばれる ジャンキーの集まるクラブでは、VIPルームで酒井容疑者を見たという目撃情報が多数ある」と語る。 酒井容疑者を知る飲食店経営者も「彼女はテクノ系の電子音楽『サイケトランス』の 愛好者だった」と言い、音楽愛好家の中では有名な存在だったようだ。 また、ある芸能関係者は「10年ほど前、六本木のクラブで異様にハイな状態になり、 衣服を脱ぎ捨てて踊り狂っているのを見た。『ブリブリにキメてるな』と仲間と話したのを覚えている」と話す。 こうした酒井容疑者の実態を知る音楽愛好家らは、酒井容疑者が失踪したとの一報を聞いて、 「解毒(薬物反応を除去すること)のため逃げ回っているな」と語り合っていたという。
参考資料↓↓↓ 【酒井法子逮捕状】最近薬物で逮捕された主な芸能関係者 2009.8.7 11:57 ■最近薬物で逮捕された主な芸能関係者 逮捕年月 薬物 名前 平成19年 11月 覚醒剤 高橋祐也(歌手、三田佳子さんの次男) 11月 覚醒剤 桂銀淑(歌手) 20年 2月 覚醒剤 岡村靖幸(歌手・作曲家) 10月 覚醒剤、大麻 加勢大周(元俳優) 11月 覚醒剤 ジョン・健・ヌッツォ(テノール歌手) 21年 1月 覚醒剤 小向美奈子(元タレント) 2月 大麻 鈴木茂(元はっぴいえんど) 4月 大麻 中村俊太(俳優、中村雅俊さんの長男) 8月 MDMA 押尾学(俳優)
43 名前: 名無しチェケラッチョ♪ 投稿日: 2007/02/25(日) 09:19:55 ID: ???
のりぴー
めちゃくちゃ薬大好きじゃん
エクリプスん時にトルコいたよ
あんた芸能人なのに
大丈夫?って感じ
これ売れるかねぇ
53 名前: 名無しチェケラッチョ♪ 投稿日: 2007/02/26(月) 21:03:03 ID: 8y+q+LBw
>>43 のりぴーだいぶやばい所にも出没するよね、俺は旦那と一緒に目撃
54 名前: 名無しチェケラッチョ♪ 投稿日: 2007/02/26(月) 21:08:56 ID: ???
お父さんは一緒じゃないの?
55 名前: 名無しチェケラッチョ♪ 投稿日: 2007/02/26(月) 22:30:24 ID: ???
さかいノリピは
旦那とよくきてるよ
取り巻きね
柄悪いッス
ヘロヘロノリピと
テレビで見るノリピのギャップが……
ありゃ過剰摂取だわ
9 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/18(土) 14:35
シンナーやってたって本当?
10 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/18(土) 15:25
シンナーどころの騒ぎじゃないでしょ。そんな生易しくない。
20 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/20(月) 04:00
>>19 のりピーといえば「元ヤン、シンナー」
(親が893は彼女の責任ではないのでナシとして)なので、
「ひとつ屋根の下」「星の金貨」は嘘臭くて見られなかった。
32 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/20(月) 20:25
だいたい、工藤静香と大親友っていうあたりからして、元ヤン・・・・・・・・
清純な女が工藤静かと親友になるはずがない・・・・・・
37 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/22(水) 01:04
地元で女、蹴ったり叩いたり
悪さを相当して
デビューして
ま○もすらっぴー。うれぴー。
○りぴー音頭。○りぴー語。ぶりぶりっ子
。。。。。
芸○会って恐い。
42 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/22(水) 06:18
ってか、元ヤンとかいうレベルじゃないじゃん!
親父がモノホンのや○ザで、今のかあちゃんって4人目かなんかだよね。
でもその親父って5年位前に東名でベンツでタイビングして死んじゃったんだよ。
スンゲー、怖い女!
ある意味、和田アキ男より怖いかもね
47 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/24(金) 02:23
>>42-43 事故直後の映像を見たよ。
潰れた車の中でのりピーの曲が流れてた、って(コワイ…)。
たぶんもう10年近く経ってる。
54 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/24(金) 04:24
>>47 タクシーじゃなくてトラック運転手だったよ。 >酒井父
確か高速でスピード出し過ぎての事故じゃなかったかな。
酒井が常々「お父さんは35歳(30代半ば)」と言っていたのに
亡くなった父親は40代半ばだった。
トラック運転手の父が義理の父で、893の実父が別にいるとの噂だった。
68 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 01/09/23 04:59
福岡でも有名な話なんだけど・・・。
>元ヤンキー、シンナー常用
69 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 01/09/23 19:56
中学の時、オヤジさんが若い衆を連れて、体育祭の応援に来ていた。
当時の母親はお水でしたが、とても綺麗な方でした。
酒井はクラスメイトからもかつあげしてました。
酒井 法子 ○● ○○ 11 4 9 3 総運27○ 努力家で才能あり結果を残すが、強すぎる自尊心のため協調性に難。 人運13◎ 頭脳明晰で活動的なリーダータイプ。才能を発揮できる。 外運14× 実力が認められないことも多いが、反骨心があれば成功も。病災急死傾向。 伏運25◎ トラブルを乗り越える運気の強さがあります。 地運12△ 努力、学芸、不遇運。 天運15○ 先祖に守られ、幸福な人生を送れます。 陰陽 ○ 良い配列です。 高相 法子 ●○ ○○ 10 9 9 3 総運31△ 頭良く先見の明あり。意志も強く人の上に立つ存在。孤独運。晩婚傾向。 人運18○ 抜群の積極性で成功をつかむ。面倒見が良く協調性もあり、自立心に富む。 外運13○ 明るく、華やかで楽しい人生に。大勢の活気ある環境で個性が生きます。 伏運30× 悪い運数です。 地運12△ 努力、学芸、不遇運。 天運19△ 悲観的家柄。不運に見舞われやすい。 陰陽 □ 悪くはない配列です。
警視庁組織犯罪対策5課は7日、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで 女優酒井法子容疑者(38)=本名・高相法子=の逮捕状を取った。 酒井容疑者は夫の自称プロサーファー高相祐一容疑者(41)が同容疑で 逮捕された3日未明から所在が分からず、警視庁が行方を追っている。 発見次第、逮捕する方針。 警視庁は7日までに、酒井容疑者の東京都港区の自宅を家宅捜索し、 微量の覚せい剤を押収した。高相容疑者の供述なども踏まえ、 酒井容疑者の逮捕状取得に踏み切った。 警視庁によると、高相容疑者は3日未明、東京都渋谷区の歩道を 歩いていたところを警察官に職務質問され、微量の覚せい剤が入った きんちゃく袋を下着の内側に隠していたため現行犯逮捕された。 警視庁によると、酒井容疑者は職務質問の直後、電話で呼び出され、知人男性と車で現れた。 高相容疑者の持っていた袋について「下半身の薬だから見せられない」と警察官に説明したが、 袋の中身が覚せい剤と分かり逮捕されると、泣き崩れたという。 酒井容疑者も渋谷署へ任意同行を求められたが拒否。自身の尿検査についても 「絶対に嫌です」と拒んだ。その後、酒井容疑者は知人男性と車で立ち去り、 長男(10)とともに行方不明となった。高相容疑者の母親が赤坂署に捜索願を出した。 酒井容疑者は1986年にデビュー。「のりピー」の愛称で親しまれ、 最高裁が裁判員制度の広報用に作成した映画「審理」でも、主演として裁判員に選ばれる主婦役を演じていた。
史上最高に性格が悪いアイドルは? スレより 191 名前: 昔の名無しで出ています 投稿日: 02/07/31 01:10 ID:czQ/qfz. 第1位 渡辺満里奈(キザで生意気で人の悪口ばかり言うところ。) 第2位 酒井法子(同期から嫌われまくりの裏表有り女。玉の輿女。) 第3位 田村英里子(陰で評判がかなりり悪い。何様のつもり?)
まとめ↓↓↓ @ 高相の職質の現場で覚醒剤簡易検査で茶色くなった途端、大げさに叫び泣き崩れる演技 (いかにも精神的ショックを受けたように印象付け、その後の失踪の理由作り) (これに連動した相澤社長の記者会見で、マスコミの同情を買い視聴者の心情操作) A 渋谷警察への任意同行に頑として警察車両に同乗しない (いくら任意聴取でも、夫の取調べと平行して聴取されたら、簡易検査を要請され終了) (尿検査も「侮辱だ!」と言って激怒する演技で断固拒否) B 青山の自宅には絶対に立寄らず、自宅の証拠隠滅はあえてしない (高相が逮捕された渋谷警察から近い自宅に立寄ると、すでに署員に張られている可能性がある) (あくまで自分の体からクスリが抜けるまで逃げる、どうせ罪になるなら危険運転致死罪回避と同じ発想) (起訴されても、自宅の微量のクスリと服用器具は、高相が置いていったものだと主張する予定) C 逃走には自分所有の自家用車は2台とも絶対に使わない (自家用車を使うとNシステムで足がつく、当然自宅に立寄らない理由でもある) D 逃走用に数10万円の現金を引き出して確保 (逃走中にカード決済で購入すると足がつく) E ドンキで大量の安価な下着を買い込み確保 (逃走中の下着は当然使い捨て、コインランドリで洗濯したりクリーニング店に出すと足がつく) F 携帯電話は当然電源切断、あえて身延南部付近で少しだけ電源をつける (電源つけっぱなしだと、GPSや中継アンテナ局から足取りをリアルタイムに完全に把握される) (自分のなつかしい実家付近や、近くの青木ヶ原樹海など、最悪のケースを臭わせて公開捜査を牽制) (当然いまはもう身延付近とはかけ離れた場所に逃走中) G 電話発信には公衆電話を短時間利用 (公衆電話の短時間会話は逆探知されにくい) H 電話では、義母にも、息子を預けている知人にも、自分の居場所を聞かれても言わない (たとえ家族や信頼している親友であれ、言えばどこからか足がつく)
替え歌↓↓↓ 黒いうさぎ/酒井法子 ♪あとどれくらい この身隠せば ♪体の薬 抜けるのかしら ♪なにげなく子供を 知人に預けて ただ静かに ♪逃げれるだけでいい 他にはなんにもいらない ♪黒いうさぎ ずっと待ってる 独りきりで震えながら ♪クスリ切れて 死んでしまうわ 早く覚せい剤欲しい ♪あとどれくらい 逃亡すれば ♪警察の手から逃れるかしら ♪おろしたての金と 買いたての服 用意したけど ♪事件の重さを 報道で初めて知ったわ ♪黒いうさぎ 泣いているのよ そう 子供を捨てたことを ♪たとえ ずっと恨まれてでも 永遠に逃げ切りたいわ ♪黒いうさぎ 彼方へ消える 未来照らす 光は消え ♪薬の花に金をばらまき 快楽へと Ah… ♪黒いうさぎ 祈りつづける 警察にいるあなたに今 ♪今の私 救えるものは きっと偽証だけだから
おまけ↓↓↓ ★☆★☆★☆★☆どうでもいいニュース☆★☆★☆★☆★ 森田健作「法子、本当に心配している。まずは連絡ください。頼む」 千葉県の森田健作知事は6日の記者会見後、「仲間全員が心配している」と話し、連絡を寄せてほしいと訴えた。森田と酒井は同じサンミュージック所属。 森田によると、事務所から酒井容疑者が行方不明になっていることを知り、酒井の携帯電話にかけたが、つながらなかったという。 酒井について「僕の作った映画にも出てくれたし、事務所の代表のような人」と森田。 「法子、本当にみんなが心配している。だれでもいいからまずは連絡ください。頼む」 と強く訴えた。
新情報↓↓↓ 覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕状を取られた酒井法子容疑者は清純派で売り出し、 「のりピー語」などで不思議系アイドルの先駆けとなった。 だが、表向きのイメージとは裏腹に激しいダンスミュージックを愛し、薬物常習者が集まる 「薬箱」と呼ばれるクラブでも10年ほど前から数々の奇行が目撃されていた。 「野外イベントで酩酊(めいてい)状態だった」との証言もある。 「サンバイザーに大きなサングラス、ダサいジャンパーを着てニヤニヤしながら踊っている女が いたので近づいたら、のりピーだった」と語るのはダンスミュージック愛好家の男性。 男性は2000年ごろ、都内で行われたゴアテクノというダンスミュージックのパーティーに参加した。 「周囲はジャンキー(薬物常習者)ばかり。こんなマイナーなイベントに、のりピーのような 大物がいるので驚いた」と振り返る。 また、別の目撃者は「2004年に岐阜の山中で行われたイベントで見かけた。フラフラするぐらいの 酩酊状態で何か大声で叫んでいた。護衛のような中年男性が数人、 取り巻いていた。このイベントは、出演者が薬物所持で逮捕されるようなほど乱れたものだった」という。 都内のクラブに詳しい音楽ライターは「歌舞伎町や渋谷、、六本木の通称『薬箱』と呼ばれる ジャンキーの集まるクラブでは、VIPルームで酒井容疑者を見たという目撃情報が多数ある」と語る。 酒井容疑者を知る飲食店経営者も「彼女はテクノ系の電子音楽『サイケトランス』の 愛好者だった」と言い、音楽愛好家の中では有名な存在だったようだ。 また、ある芸能関係者は「10年ほど前、六本木のクラブで異様にハイな状態になり、 衣服を脱ぎ捨てて踊り狂っているのを見た。『ブリブリにキメてるな』と仲間と話したのを覚えている」と話す。 こうした酒井容疑者の実態を知る音楽愛好家らは、酒井容疑者が失踪したとの一報を聞いて、 「解毒(薬物反応を除去すること)のため逃げ回っているな」と語り合っていたという。
参考資料↓↓↓ 【酒井法子逮捕状】最近薬物で逮捕された主な芸能関係者 2009.8.7 11:57 ■最近薬物で逮捕された主な芸能関係者 逮捕年月 薬物 名前 平成19年 11月 覚醒剤 高橋祐也(歌手、三田佳子さんの次男) 11月 覚醒剤 桂銀淑(歌手) 20年 2月 覚醒剤 岡村靖幸(歌手・作曲家) 10月 覚醒剤、大麻 加勢大周(元俳優) 11月 覚醒剤 ジョン・健・ヌッツォ(テノール歌手) 21年 1月 覚醒剤 小向美奈子(元タレント) 2月 大麻 鈴木茂(元はっぴいえんど) 4月 大麻 中村俊太(俳優、中村雅俊さんの長男) 8月 MDMA 押尾学(俳優)
43 名前: 名無しチェケラッチョ♪ 投稿日: 2007/02/25(日) 09:19:55 ID: ???
のりぴー
めちゃくちゃ薬大好きじゃん
エクリプスん時にトルコいたよ
あんた芸能人なのに
大丈夫?って感じ
これ売れるかねぇ
53 名前: 名無しチェケラッチョ♪ 投稿日: 2007/02/26(月) 21:03:03 ID: 8y+q+LBw
>>43 のりぴーだいぶやばい所にも出没するよね、俺は旦那と一緒に目撃
54 名前: 名無しチェケラッチョ♪ 投稿日: 2007/02/26(月) 21:08:56 ID: ???
お父さんは一緒じゃないの?
55 名前: 名無しチェケラッチョ♪ 投稿日: 2007/02/26(月) 22:30:24 ID: ???
さかいノリピは
旦那とよくきてるよ
取り巻きね
柄悪いッス
ヘロヘロノリピと
テレビで見るノリピのギャップが……
ありゃ過剰摂取だわ
9 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/18(土) 14:35
シンナーやってたって本当?
10 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/18(土) 15:25
シンナーどころの騒ぎじゃないでしょ。そんな生易しくない。
20 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/20(月) 04:00
>>19 のりピーといえば「元ヤン、シンナー」
(親が893は彼女の責任ではないのでナシとして)なので、
「ひとつ屋根の下」「星の金貨」は嘘臭くて見られなかった。
32 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/20(月) 20:25
だいたい、工藤静香と大親友っていうあたりからして、元ヤン・・・・・・・・
清純な女が工藤静かと親友になるはずがない・・・・・・
37 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/22(水) 01:04
地元で女、蹴ったり叩いたり
悪さを相当して
デビューして
ま○もすらっぴー。うれぴー。
○りぴー音頭。○りぴー語。ぶりぶりっ子
。。。。。
芸○会って恐い。
42 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/22(水) 06:18
ってか、元ヤンとかいうレベルじゃないじゃん!
親父がモノホンのや○ザで、今のかあちゃんって4人目かなんかだよね。
でもその親父って5年位前に東名でベンツでタイビングして死んじゃったんだよ。
スンゲー、怖い女!
ある意味、和田アキ男より怖いかもね
47 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/24(金) 02:23
>>42-43 事故直後の映像を見たよ。
潰れた車の中でのりピーの曲が流れてた、って(コワイ…)。
たぶんもう10年近く経ってる。
54 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2001/08/24(金) 04:24
>>47 タクシーじゃなくてトラック運転手だったよ。 >酒井父
確か高速でスピード出し過ぎての事故じゃなかったかな。
酒井が常々「お父さんは35歳(30代半ば)」と言っていたのに
亡くなった父親は40代半ばだった。
トラック運転手の父が義理の父で、893の実父が別にいるとの噂だった。
68 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 01/09/23 04:59
福岡でも有名な話なんだけど・・・。
>元ヤンキー、シンナー常用
69 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 01/09/23 19:56
中学の時、オヤジさんが若い衆を連れて、体育祭の応援に来ていた。
当時の母親はお水でしたが、とても綺麗な方でした。
酒井はクラスメイトからもかつあげしてました。
酒井 法子 ○● ○○ 11 4 9 3 総運27○ 努力家で才能あり結果を残すが、強すぎる自尊心のため協調性に難。 人運13◎ 頭脳明晰で活動的なリーダータイプ。才能を発揮できる。 外運14× 実力が認められないことも多いが、反骨心があれば成功も。病災急死傾向。 伏運25◎ トラブルを乗り越える運気の強さがあります。 地運12△ 努力、学芸、不遇運。 天運15○ 先祖に守られ、幸福な人生を送れます。 陰陽 ○ 良い配列です。 高相 法子 ●○ ○○ 10 9 9 3 総運31△ 頭良く先見の明あり。意志も強く人の上に立つ存在。孤独運。晩婚傾向。 人運18○ 抜群の積極性で成功をつかむ。面倒見が良く協調性もあり、自立心に富む。 外運13○ 明るく、華やかで楽しい人生に。大勢の活気ある環境で個性が生きます。 伏運30× 悪い運数です。 地運12△ 努力、学芸、不遇運。 天運19△ 悲観的家柄。不運に見舞われやすい。 陰陽 □ 悪くはない配列です。
警視庁組織犯罪対策5課は7日、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで 女優酒井法子容疑者(38)=本名・高相法子=の逮捕状を取った。 酒井容疑者は夫の自称プロサーファー高相祐一容疑者(41)が同容疑で 逮捕された3日未明から所在が分からず、警視庁が行方を追っている。 発見次第、逮捕する方針。 警視庁は7日までに、酒井容疑者の東京都港区の自宅を家宅捜索し、 微量の覚せい剤を押収した。高相容疑者の供述なども踏まえ、 酒井容疑者の逮捕状取得に踏み切った。 警視庁によると、高相容疑者は3日未明、東京都渋谷区の歩道を 歩いていたところを警察官に職務質問され、微量の覚せい剤が入った きんちゃく袋を下着の内側に隠していたため現行犯逮捕された。 警視庁によると、酒井容疑者は職務質問の直後、電話で呼び出され、知人男性と車で現れた。 高相容疑者の持っていた袋について「下半身の薬だから見せられない」と警察官に説明したが、 袋の中身が覚せい剤と分かり逮捕されると、泣き崩れたという。 酒井容疑者も渋谷署へ任意同行を求められたが拒否。自身の尿検査についても 「絶対に嫌です」と拒んだ。その後、酒井容疑者は知人男性と車で立ち去り、 長男(10)とともに行方不明となった。高相容疑者の母親が赤坂署に捜索願を出した。 酒井容疑者は1986年にデビュー。「のりピー」の愛称で親しまれ、 最高裁が裁判員制度の広報用に作成した映画「審理」でも、主演として裁判員に選ばれる主婦役を演じていた。
史上最高に性格が悪いアイドルは? スレより 191 名前: 昔の名無しで出ています 投稿日: 02/07/31 01:10 ID:czQ/qfz. 第1位 渡辺満里奈(キザで生意気で人の悪口ばかり言うところ。) 第2位 酒井法子(同期から嫌われまくりの裏表有り女。玉の輿女。) 第3位 田村英里子(陰で評判がかなりり悪い。何様のつもり?)
押忍!俺は国防に身を捧げた角刈りの六尺狂いの野郎ッス!短髪角刈りや短髪スポ ーツ刈りの似合う、男臭ェ短髪自慢の角刈り兄貴の、もっこり盛り上がったデ ッケェ前袋に顔をこすりつけたり、ハグハグ言いながら、前袋を舐め回し、最 後には前袋の横からギンギンになったズル剥けのチンポコ引っ張り出して、チ ンポコをズボッと頬張りたいッス!褌締めたゴッツイ体格の角刈り兄貴のチン ポコや毛だらけのキンタマ袋をジュボジュボしゃぶり上げ舐め回し、吸い頬張 ってみたいッス!お互いの六尺のもっこりをズリズリ擦りつけあって、ゴロン ゴロンの肉棒の幹の感触を感じ合い、男っぽい角刈りやスポーツ刈り頭をじっ くり手のひらで撫で回しつつ、興奮が高まったところで、そんな褌角刈り兄貴 のチンポコを、チン毛のもじゃもじゃ生い茂った根元まで、一気にズッポシと 口に頬張って、鼻からしか息ができないほど、角刈り兄貴のチンポコをしゃぶ り吸ってみたッス!いつもいつも、角刈りの文太兄貴の任侠映画をみながら、 短髪の褌角刈り兄貴を尺八したり、前袋をいじくりまわすこと想像してゼンズ リこきまくっているッス!俺にチンポコ吸わせてくれる、尺八されるのが大好 きな角刈り自慢の兄貴、是非メール欲しいッス!男っぽい短髪角刈りの横顔と 盛り上がった六尺の前袋を俺にみせつけて欲しいッス!そして、「角刈り野郎を 尺八してェんだろ!好き放題太いの咥えていいんだぜ!前袋の横からキンタマ 袋ごとごっそり全部引きずり出して吸いしゃぶれよ!角刈りの似合う兄ィしゃ ぶりをやっていんだぜ!」なんていやらしいこと言いながら、俺に吸わせて欲し いッス!角刈り自慢、スポーツ刈り自慢のヒゲを伸ばしていない短髪六尺自衛官 兄貴、俺にメール下さい!!失礼しました!押忍! 押忍!大学時代は体育会所属!興味本位で半年前に発展場で5MEOを初体験。 二十歳そこそこのマッチョな若造に「ケツあげろや」とブチ殴られ、ケツ上げ させられて浣腸され、よがりまくった後、ブリブリブリと便所で糞垂らして、 「情けない奴」と笑われながらチェックを受けた。恥ずかしかったがまらは ビンビンだった。いよいよ5MEOだ。じきに体が熱くなった。いつも俺はタチだが 5MEOやりたくて受け志願だから興奮しまくり!気持ちよくなった頃に正座させ られウッス連呼でセンズリしながら顔中痰や唾吐きかけられた。「ウッスウッ スウッスウッス」「もったいないだろが!一滴もこぼすな」「ウッスウッスウ ッス」ビンタくらいながらかかった唾を舐めさせられた。十分に若造のでかく なった18センチもあるまらを尺八させられた。「うぐっ」「もういいだろう、 種つけるぜ」床の上でよつん這いになってケツ高く掲げて、若造にアヌス曝し て、「おらっ」とでかいケツを蹴り上げられ、「ウッス!ちんぽ欲しいっす」 と泣かされてやっとまらを入れてもらえた。「気持ちいいならケツふれよ」と 命令されて夢中で振ったが、やがて薬の効き目で体が自由にならなくなり腰抱 えられながら掘られまくった。「もっともっと」と泣きつきながら、久しぶり に受けをやった。「ほら!孕めや!」「ウッス」怒号にも似た口調で若造に掘 られまくった。やがて若造と同時に発射したが、その時あまりの快感にでかい 声で「あああ」と叫び、若造にキスされて口をふさがれた。そのあとは、ベッ ドに戻り、若造に寄り添いながらマッチョな胸板に甘える俺がいた。体育会野 郎が完全に女にされた夜だった。「捨てないで」と寄り添った。それからアヌ ス疼いてたまんねえ!今じゃ発展場でケツワレでケツ振る淫乱幹部自衛官っす! 俺にメール下さい!!失礼しました!押忍!
さっき、川原でやった六尺兄貴凄かったです!ガチムチの色黒兄貴がオッス連呼で 張型ケツにぶちこまれ腰振ってました。俺もくわえさせられて浣腸食らい無様に 排便さらしました。バリカン出されたときは一瞬引いたけど、兄貴の「いやなら 止めていいんだぜ!」の一言で覚悟決め、生まれて初めて丸刈りになりました。そ の後、脇・チンゲも刈られてビンビンのマラ、思いっきりしごかれ派手にガチムチ 兄貴の顔に飛ばしました。スッゲー男らしく気持ちよかったです。また行くとき カキコして下さい!帰ってから丸刈りの頭見て、また感じまくってます! さっき、前川原でやった六尺兄貴凄かったです!ガチムチの色黒教官がオッス連呼で 89ケツにぶちこまれ腰振ってました。俺もくわえさせられて浣腸食らい無様に 排便さらしました。バリカン出されたときは一瞬引いたけど、教官の「いやなら 止めていいんだぜ!」の一言で覚悟決め、生まれて初めて丸刈りになりました。そ の後、脇・チンゲも刈られてビンビンのマラ、思いっきりしごかれ派手にガチムチ 教官の顔に飛ばしました。スッゲー男らしく気持ちよかったです。また行くとき カキコして下さい!帰ってから営内で丸刈りの頭見て、また感じまくってます! 今日、朝方目を覚ますとかっこかわいい感じの男前が気付いたら俺の横に寝てて、マラ触ったら 見た目と違いガチガチのすげえごついフトデカマラ。身体もわざとらしくない自然に鍛えた感じ のガッチリで、マジイケてる。 そしたら向こうも、俺に乳首責めしてきて、もうマラはビンビンでケツマンコはひくついて、即 生掘りされてえっと思い、聞いてみるとうんとうなずいてくれたんで速攻ケツマンにオイル塗っ て生デカマラあてがったら、すげえ重量感。 トロマンの俺でも、根元まで入れるのに時間かかった位、めちゃデケエ生マラ。向こうも、何も 聞かず遠慮なく生でズブズブぶちこんできてくれて、生膣が慣れてひくついてきたのが、わか ると遠慮なく生膣ぶっかきまわしながら、ガンガン掘ってきた。掘り方もいやらしく穴をこねく りまわし感じるところにしっかり当たりまくりで、俺は嬉しくて哭き叫ぶだけで、マジやばいく らい気持ちいい。 相手も、すげっトロトロやん、めちゃ絞まるし名器やなって、俺の生膣気に入ってくれたらしく 、うれしくなって、生膣締めまくり。キスしまくって、乳首責めされながら掘られまくられて、 すげえマン汁でグチョグチョになってきたとき、相手がいきそって言ってきたんで、いいよイッ ちゃってって、言ったら当たり前のように、俺の生膣に種付けしてくれてもう最高! 生膣の中で、生デカマラビクビクいって、大量に種出しまくってくれてるのがわかり、もうたま んねえよ。 種汁しっかり吸収したいから、すぐ抜かずに膣ヒダに擦り付けるように、生デカマラしばらく動かしてもらい、 萎えてきて抜けた時も、ボッカリケツマン口開けてるにもかかわらず種汁こぼさ ずにすんだ。 すげえ穴だな。久しぶり、掘ったけどマジよかったよって、言ってもらい処理穴野郎としては最 高の誉め言葉。 ほんといい形のデカマラだった。
新情報↓↓↓ 覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕状を取られた酒井法子容疑者は清純派で売り出し、 「のりピー語」などで不思議系アイドルの先駆けとなった。 だが、表向きのイメージとは裏腹に激しいダンスミュージックを愛し、薬物常習者が集まる 「薬箱」と呼ばれるクラブでも10年ほど前から数々の奇行が目撃されていた。 「野外イベントで酩酊(めいてい)状態だった」との証言もある。 「サンバイザーに大きなサングラス、ダサいジャンパーを着てニヤニヤしながら踊っている女が いたので近づいたら、のりピーだった」と語るのはダンスミュージック愛好家の男性。 男性は2000年ごろ、都内で行われたゴアテクノというダンスミュージックのパーティーに参加した。 「周囲はジャンキー(薬物常習者)ばかり。こんなマイナーなイベントに、のりピーのような 大物がいるので驚いた」と振り返る。 また、別の目撃者は「2004年に岐阜の山中で行われたイベントで見かけた。フラフラするぐらいの 酩酊状態で何か大声で叫んでいた。護衛のような中年男性が数人、 取り巻いていた。このイベントは、出演者が薬物所持で逮捕されるようなほど乱れたものだった」という。 都内のクラブに詳しい音楽ライターは「歌舞伎町や渋谷、、六本木の通称『薬箱』と呼ばれる ジャンキーの集まるクラブでは、VIPルームで酒井容疑者を見たという目撃情報が多数ある」と語る。 酒井容疑者を知る飲食店経営者も「彼女はテクノ系の電子音楽『サイケトランス』の 愛好者だった」と言い、音楽愛好家の中では有名な存在だったようだ。 また、ある芸能関係者は「10年ほど前、六本木のクラブで異様にハイな状態になり、 衣服を脱ぎ捨てて踊り狂っているのを見た。『ブリブリにキメてるな』と仲間と話したのを覚えている」と話す。 こうした酒井容疑者の実態を知る音楽愛好家らは、酒井容疑者が失踪したとの一報を聞いて、 「解毒(薬物反応を除去すること)のため逃げ回っているな」と語り合っていたという。
まとめ↓↓↓ @ 高相の職質の現場で覚醒剤簡易検査で茶色くなった途端、大げさに叫び泣き崩れる演技 (いかにも精神的ショックを受けたように印象付け、その後の失踪の理由作り) (これに連動した相澤社長の記者会見で、マスコミの同情を買い視聴者の心情操作) A 渋谷警察への任意同行に頑として警察車両に同乗しない (いくら任意聴取でも、夫の取調べと平行して聴取されたら、簡易検査を要請され終了) (尿検査も「侮辱だ!」と言って激怒する演技で断固拒否) B 青山の自宅には絶対に立寄らず、自宅の証拠隠滅はあえてしない (高相が逮捕された渋谷警察から近い自宅に立寄ると、すでに署員に張られている可能性がある) (あくまで自分の体からクスリが抜けるまで逃げる、どうせ罪になるなら危険運転致死罪回避と同じ発想) (起訴されても、自宅の微量のクスリと服用器具は、高相が置いていったものだと主張する予定) C 逃走には自分所有の自家用車は2台とも絶対に使わない (自家用車を使うとNシステムで足がつく、当然自宅に立寄らない理由でもある) D 逃走用に数10万円の現金を引き出して確保 (逃走中にカード決済で購入すると足がつく) E ドンキで大量の安価な下着を買い込み確保 (逃走中の下着は当然使い捨て、コインランドリで洗濯したりクリーニング店に出すと足がつく) F 携帯電話は当然電源切断、あえて身延南部付近で少しだけ電源をつける (電源つけっぱなしだと、GPSや中継アンテナ局から足取りをリアルタイムに完全に把握される) (自分のなつかしい実家付近や、近くの青木ヶ原樹海など、最悪のケースを臭わせて公開捜査を牽制) (当然いまはもう身延付近とはかけ離れた場所に逃走中) G 電話発信には公衆電話を短時間利用 (公衆電話の短時間会話は逆探知されにくい) H 電話では、義母にも、息子を預けている知人にも、自分の居場所を聞かれても言わない (たとえ家族や信頼している親友であれ、言えばどこからか足がつく)
酒井 法子 ○● ○○ 11 4 9 3 総運27○ 努力家で才能あり結果を残すが、強すぎる自尊心のため協調性に難。 人運13◎ 頭脳明晰で活動的なリーダータイプ。才能を発揮できる。 外運14× 実力が認められないことも多いが、反骨心があれば成功も。病災急死傾向。 伏運25◎ トラブルを乗り越える運気の強さがあります。 地運12△ 努力、学芸、不遇運。 天運15○ 先祖に守られ、幸福な人生を送れます。 陰陽 ○ 良い配列です。 高相 法子 ●○ ○○ 10 9 9 3 総運31△ 頭良く先見の明あり。意志も強く人の上に立つ存在。孤独運。晩婚傾向。 人運18○ 抜群の積極性で成功をつかむ。面倒見が良く協調性もあり、自立心に富む。 外運13○ 明るく、華やかで楽しい人生に。大勢の活気ある環境で個性が生きます。 伏運30× 悪い運数です。 地運12△ 努力、学芸、不遇運。 天運19△ 悲観的家柄。不運に見舞われやすい。 陰陽 □ 悪くはない配列です。
警視庁組織犯罪対策5課は7日、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで 女優酒井法子容疑者(38)=本名・高相法子=の逮捕状を取った。 酒井容疑者は夫の自称プロサーファー高相祐一容疑者(41)が同容疑で 逮捕された3日未明から所在が分からず、警視庁が行方を追っている。 発見次第、逮捕する方針。 警視庁は7日までに、酒井容疑者の東京都港区の自宅を家宅捜索し、 微量の覚せい剤を押収した。高相容疑者の供述なども踏まえ、 酒井容疑者の逮捕状取得に踏み切った。 警視庁によると、高相容疑者は3日未明、東京都渋谷区の歩道を 歩いていたところを警察官に職務質問され、微量の覚せい剤が入った きんちゃく袋を下着の内側に隠していたため現行犯逮捕された。 警視庁によると、酒井容疑者は職務質問の直後、電話で呼び出され、知人男性と車で現れた。 高相容疑者の持っていた袋について「下半身の薬だから見せられない」と警察官に説明したが、 袋の中身が覚せい剤と分かり逮捕されると、泣き崩れたという。 酒井容疑者も渋谷署へ任意同行を求められたが拒否。自身の尿検査についても 「絶対に嫌です」と拒んだ。その後、酒井容疑者は知人男性と車で立ち去り、 長男(10)とともに行方不明となった。高相容疑者の母親が赤坂署に捜索願を出した。 酒井容疑者は1986年にデビュー。「のりピー」の愛称で親しまれ、 最高裁が裁判員制度の広報用に作成した映画「審理」でも、主演として裁判員に選ばれる主婦役を演じていた。
替え歌↓↓↓ 黒いうさぎ/酒井法子 ♪あとどれくらい この身隠せば ♪体の薬 抜けるのかしら ♪なにげなく子供を 知人に預けて ただ静かに ♪逃げれるだけでいい 他にはなんにもいらない ♪黒いうさぎ ずっと待ってる 独りきりで震えながら ♪クスリ切れて 死んでしまうわ 早く覚せい剤欲しい ♪あとどれくらい 逃亡すれば ♪警察の手から逃れるかしら ♪おろしたての金と 買いたての服 用意したけど ♪事件の重さを 報道で初めて知ったわ ♪黒いうさぎ 泣いているのよ そう 子供を捨てたことを ♪たとえ ずっと恨まれてでも 永遠に逃げ切りたいわ ♪黒いうさぎ 彼方へ消える 未来照らす 光は消え ♪薬の花に金をばらまき 快楽へと Ah… ♪黒いうさぎ 祈りつづける 警察にいるあなたに今 ♪今の私 救えるものは きっと偽証だけだから
参考資料↓↓↓ 【酒井法子逮捕状】最近薬物で逮捕された主な芸能関係者 2009.8.7 11:57 ■最近薬物で逮捕された主な芸能関係者 逮捕年月 薬物 名前 平成19年 11月 覚醒剤 高橋祐也(歌手、三田佳子さんの次男) 11月 覚醒剤 桂銀淑(歌手) 20年 2月 覚醒剤 岡村靖幸(歌手・作曲家) 10月 覚醒剤、大麻 加勢大周(元俳優) 11月 覚醒剤 ジョン・健・ヌッツォ(テノール歌手) 21年 1月 覚醒剤 小向美奈子(元タレント) 2月 大麻 鈴木茂(元はっぴいえんど) 4月 大麻 中村俊太(俳優、中村雅俊さんの長男) 8月 MDMA 押尾学(俳優)
おまけ↓↓↓ ★☆★☆★☆★☆どうでもいいニュース☆★☆★☆★☆★ 森田健作「法子、本当に心配している。まずは連絡ください。頼む」 千葉県の森田健作知事は6日の記者会見後、「仲間全員が心配している」と話し、連絡を寄せてほしいと訴えた。森田と酒井は同じサンミュージック所属。 森田によると、事務所から酒井容疑者が行方不明になっていることを知り、酒井の携帯電話にかけたが、つながらなかったという。 酒井について「僕の作った映画にも出てくれたし、事務所の代表のような人」と森田。 「法子、本当にみんなが心配している。だれでもいいからまずは連絡ください。頼む」 と強く訴えた。
面白かった?
史上最高に性格が悪いアイドルは? スレより 191 名前: 昔の名無しで出ています 投稿日: 02/07/31 01:10 ID:czQ/qfz. 第1位 渡辺満里奈(キザで生意気で人の悪口ばかり言うところ。) 第2位 酒井法子(同期から嫌われまくりの裏表有り女。玉の輿女。) 第3位 田村英里子(陰で評判がかなりり悪い。何様のつもり?)
参考資料↓↓↓ 【酒井法子逮捕状】最近薬物で逮捕された主な芸能関係者 2009.8.7 11:57 ■最近薬物で逮捕された主な芸能関係者 逮捕年月 薬物 名前 平成19年 11月 覚醒剤 高橋祐也(歌手、三田佳子さんの次男) 11月 覚醒剤 桂銀淑(歌手) 20年 2月 覚醒剤 岡村靖幸(歌手・作曲家) 10月 覚醒剤、大麻 加勢大周(元俳優) 11月 覚醒剤 ジョン・健・ヌッツォ(テノール歌手) 21年 1月 覚醒剤 小向美奈子(元タレント) 2月 大麻 鈴木茂(元はっぴいえんど) 4月 大麻 中村俊太(俳優、中村雅俊さんの長男) 8月 MDMA 押尾学(俳優)