1 :
名無しさん@ピンキー:
前スレで投下が始まったので保守しようと思ったら
512k超えだったので新スレ立てました。
前スレ ◆O8ZJ72Luss さん
続きをこちらでよろしくお願いします。
↓前スレからコピー↓
810 名前: ◆O8ZJ72Luss [] 投稿日:2007/07/26(木) 23:41:20 ID:j6BoGHvf
歳の離れた彼とは付き合って1年経った。
彼が「そろそろしない?」と声をかけてきた。
セックスの誘いだということは解る。
彼のことは大好きだし、断る理由は無かった。
「よろしく、おねがいします」
私は頭を下げた。
「……なんか、その…」
「黙ってて」
とんとん拍子で進んでいく。
彼は行為に夢中のようで私の目すら見てくれない。
私の服を脱がせる。その行為は乱雑とも丁寧ともつかない。
彼は優しく私の脇腹に手を這わせる。
行為を望んだのは私ではないけれど、やっぱり気持ちいいのだなぁと思う。
初めての経験だけれど知識は他の女の子と変わらない。
頭で理解しているから少しだけ余裕もある。
「…っ……ん、幸人さん…」
名前を呼べば相手は喜ぶんだろうなぁ、そうぼんやり頭で考える。
でも相手は相も変わらず行為に夢中。
そっと私のブラのホックを外すと胸に優しく触れた。
「……っ、あ…」
811 名前: ◆O8ZJ72Luss [] 投稿日:2007/07/26(木) 23:42:59 ID:j6BoGHvf
揉まれながら、深い深いキスをされる。
よく解らないまま行為はどんどん進んでいってショーツの中に細くて長い相手の指が滑り込んできた。
驚いて声を上げたけれど、割れ目を指がなぞる度にそれは甘い喘ぎ声に変わった。
この手際の良さからして、きっと彼は慣れてるんだろう。私みたいな子供を相手にするのは初めてだろうけれど。
指の滑りが良くなってきている。ああ、きっと私、濡らしているんだ。
割れ目の間に指が入り込んできて、初めて水音がした。
入り口に人差し指の腹を当てられて、背筋がぞくっとした。
そのまま指に力がこもり、中に入ってくる。
「っひ! う…痛い…です」
「そう」
私の言葉なんか気にも留めず指はどんどん私の中に進入してくる。
もともとなかなかサドっ気があった彼のことだ。今の私を見て喜んでいるんだろう。
第二間接あたりが入ってきたところで指は動きを止めた。
「痛い…痛い……」
「力抜いて」
抜こうとしてもどうすればいいのか、力の抜き方が今に限って思い出せない。
身体が思い出してくれない。
彼は溜息をつくと指をくるくると中で円を描く様に回す。
時々中の壁に指先が当たる。そのたびに私は声を上げる。
「あっ、…う、んんっ…」
「気持ち良い?」
私は正直に首を横に振った。彼は微笑んでまた「そう」と言った。
↓前スレよりコピー↓
812 名前: ◆O8ZJ72Luss [] 投稿日:2007/07/26(木) 23:43:46 ID:j6BoGHvf
指がまた進入を始める。細くて長い指が、ゆっくりと動く。
内側を擦りあげられる。水音が一層大きくなる。
「ゆきひとさんっ! …そこ、駄目だよぉ…」
一点を集中的に擦られる。
そこだけ他の場所とは違う。少しだけ、敏感なような、言い表すことができない。
あぁ、そうだ。こういうの知ってる。ここを良くされ続けると「イク」んだ。
「莉柚」
「うう、んっ、あ、あっ、ああああ」
最終的にその声を聞いた時点で足がぴんとなって全身に変な感覚が走った。
荒い息を整えようと深呼吸する。なんだか、一気にとても疲れた。
「気持ちよかった?」
今度は首を縦に振る。かれはまた変わらず微笑んで「そう」と言った。
すると彼はベルトを外し始めた。
思わず目を逸らす。はっきり見てしまうと、入ってくる恐怖も痛みも増してしまいそうだから。
「ねぇ、入れるよ? いいね?」
「……やっぱりちょっと、待ってくれますか」
「嫌だよ。ほら、力抜いて」
最初から答えがそうなら訊いた意味なんか無いじゃないか、なんて反論する間も無く先端部分が宛がわれる。
息を呑んで目をぎゅっと瞑った。
813 名前: ◆O8ZJ72Luss [] 投稿日:2007/07/26(木) 23:44:28 ID:j6BoGHvf
ゆっくり入ってくる彼。痛くて悲鳴を上げた。
「ちょっと、あ、止まって…痛い、痛いよぉっ」
「力抜いて、大丈夫だから」
あやすように頬にキスを落とされる。
目蓋や唇にも、触れるだけの優しいキス。
「やだやだやだっ、もう抜い…抜いて…っ抜いてください…っ!」
「大丈夫だから」
そう宥めるように言われると、なぜか自分がものすごく我儘を言っているような気がしてならなかった。
ぐっと口を噤み、やっと力を抜くことができた。
「良い子だね…莉柚」
頭を撫でられ、今度は深いキスをされる。
「んんっ……う…」
全部入ったのだろう。キスしたまま彼の腰は動き始めた。
痛みが下腹部を走る。
彼の胸板を力無く叩くが、彼にはそんなの効いてない。
やっと唇が離れると、頬を優しくなでられる。
「あっ、やっ……い、痛っ…ゆきひとさんっ…」
「可愛いよ、莉柚」
痛がるところを見て可愛いという彼はやっぱりそういう人で。
彼の性癖なのだからしょうがない。これよりも酷い人はいっぱい居るだろうけれど、私はきっとこれで限界だろう。
「……っ、ひ…う、くぅん」
前埋まっちゃったんですね。
つづきは・・(;´Д`)ハァハァ私も早く抜かせてください
ところで莉柚って何と読むのでしょうか
何のパロなのか書いてくれるとうれしい。
そういえばパロなのか・・・
このスレはオリジナルが多い気がするけど
もしかして自分が元ネタ知らないだけなのか…?
なんにせよ、◆O8ZJ72Lussさんの続きに期待
キスしたまま挿入=身長差(;´Д`)ハァハァ
職人は!!職人はまだか!!?(;´Д`)ハァハァハァハァ
遅ればせながら
>>1乙
自分も◆O8ZJ72Lussさんの続きに期待
すみません、今のいままで前スレ813でストップしたままだと思ってました
アハハハハハ(ry
>>1乙です。
保守ついでに。
前スレが今見られないのですごく曖昧なんですが、最初の方の雑談で
作品投下待ち以外に好みのシチュについて語り合うとかよその作品を
紹介するとか語るとか、そういう話題ってここでやっていいの?という
流れがあったと記憶しています。
結局曖昧なまま流れたようなんですけど、そういう話題はここでも
いいもんなんでしょうか?
ワカンナイ(´・∀・`)
14 :
377:2007/08/04(土) 23:19:08 ID:rfOnL4QB
さらっと続編思い付いたので投下します。
「あ、晴さんと萩さん、こんにちは。帰って来てたんですね」
…相変わらず、俺と萩の区別が付いていないようである。
普通、区別が付かないのは一卵性の俺と早の筈なのに、こいつ―――俺らのおかん
の妹の娘である、市川愛美は、小さい頃からいつも早の事だけ、見分けが付いていた。
曰く、『だって、早さんが一番かっこいいもん』だそうである。
「らっしゃい愛美ちゃん。僕達も今帰ったばっかりなんだ。髪伸びた?ちょっと大人っぽ
くなったね」
爽やかに笑いながら、愛美の肩を抱きやがる晴。ていうか、愛美ももう微妙な年頃なん
だから、そういうの止めた方がいいと思うんだけどな。
「そ、そうかな?」
お。前だったら微セクハラに気付かんと、ベタベタ触らせてた癖に、やんわり拒絶しや
がる。すぐに晴から離れて、適当に距離を取る。
「さっき母さんとすれ違ってさ。千早は茶の間で寝てるって。僕らもゲーム返して、すぐ
帰るし。ね、千萩」
そう言って、暫く借りていたゲーム機を愛美に見せる。
「あ。あー…だから早さん、新しいのじゃなくてロ○トの剣振り回してたんだ」
「あらら。じゃあもっと早く返せば良かったね。悪い事した」
うんうんと頷く。なんとなく、俺もやりたくなって来た。帰りに借りて行こうと思う。
そんな事を考えながら、久々の我が家に帰って来た。
…俺こと、工藤千萩と、千晴と千早は三つ子である。上から俺・早・晴だけど。精神年
齢的には逆だと思っている。何せ、この3人の中で童貞は俺だけだし。それは別に関係無
いんだけども。なんつーか、俺が一番馬鹿でガキだと思うし。
面倒な事に、3人そろって幼小中高大と一緒の学校で、進学と共に3人でとある一軒家
を借りて家を出るという計画を立てていた。
家から大学まで、大した距離は無いけど、その一軒家は大学まで更に近く、俺が好きな
ペットショップや晴の好きな風俗街、早の好きなゲーム屋まであって、正に理想だった。
が、問題が出た。
高校の時から3人揃ってその家を狙っていたんだけど、管理人の変なおっさんに話を付
けて、中を見せて貰った時だった。
早の奴が真っ青な顔をして、顔を引き攣らせた。同時に俺と晴の首根っこを掴んで即、
家を出た。そして一言。
『俺は嫌だ!!ここに住んだら40秒で死ぬ!!』
…早は、物凄く霊感が強かった。多分どっか、ちゃんとした所で修行したら素手で霊と
格闘出来るだろう、くらい。おっさんはにやにやしながら俺達を見て。
『あ、バレた?でも安心して。俺の父ちゃん、霊感無い奴には無関心だから。君はダメだ
けど、そっちの子とそっちの子は全然大丈夫』
―――などと、のたまいやがった。で。
「あ、早さん可愛い顔してる」
3人揃って、茶の間に。ナルホド、早は俺と同じであろう可愛い寝顔で寝ている。
俺と同じく不健康が売りの割には、俺と同じで趣味の為なら全力を尽くす。この分じゃ、
完徹だな。確か、今日辺り数年ぶりにライターが復活したゲームが出るとか興奮してたな。
フラゲしたと見た。
「早さん、起きて起きてー。萩さんと晴さんが来たよ」
ゆさゆさと、愛美は早を揺り起こしている。
なんというか、どさくさ紛れに触れる事自体が嬉しい、みたいな顔しよって。恋する乙
女はマジ可愛い。超胸キュン。甘酸っぱ。
「いいよ愛美ちゃん。早、満足しながら疲れた顔してるから、当分起きないよ」
「そう?でも離れて住んでるし、早さんも晴さんと萩さんに会いたいと思うよ?」
…お嬢さん、俺らほぼ毎日顔付き合わせてるんですけど。
そこら辺がイマイチよくわかっていないのか、首を傾げる。まあいいや。
本当にすぐ帰るし、愛美にもそれを伝える。愛美だって、早に会いに来たんだから、俺
らは邪魔だと思うし。
「じゃ。早く両思いになれるといいな」
愛美の頭を撫でながら、俺達は早の部屋に向かう。真っ赤っかになった愛美の顔が可愛
い。えっ、えっ?と、バレてないつもりだったのだろうか、後ろで戸惑った声を上げてい
る。晴も笑いを堪えているようだ。
廊下に出て数歩歩く。声を潜めて笑いながら、晴は。
「あは、悪いよ千萩。愛美ちゃんバレてないと思ってたんだから、合わせてあげないと」
確かに、その通り。だが。
「いいじゃん。どうせ早は愛美みたいなガキは趣味じゃねーだろ?今だって女いんじゃん。
愛美と全然違うタイプだろ?」
「んー?確か、それだったら半年以上前に別れたよ。性の不一致で」
さらりと言い放ちやがる晴。危うく吹き出しそうになった。ていうか、別れたんか。そ
ういう話は俺としても生産性無いから、しないし興味も無いしな。
しかし、あいつは一人と長く付き合うタイプで、それこそ好きな女は大事にすんのに、
なんで別れたのやら。あ、性の不一致か。そりゃ仕方ねぇ。俺には縁の無い話題だけど。
でも、いいなあ。あいつ、俺がいいなって思う奴からいっつも告られてんだもんなあ。
例外は愛美だけど。俺も、愛美は可愛いとは思うけど、ガキ過ぎるし、どうしても恋愛対
象には見れない。早もそうだと思う。
「んー、でもさ、チャンスなんじゃね?今なら、ガンガン押しちまえば落ちるかもよ」
戯れに、そう言ってみる。話しながら歩いていたので、すぐに早の部屋に着く。
晴はドアノブを回し、少し苦い顔で。
「いやー、どんなに押しても無理じゃない?愛美ちゃんは可愛いよ?確かに。そりゃ同い
年とかだったら毎晩のオカズとかになりそうだけど、僕らから見れば、愛美ちゃんは幼な
過ぎるよ。千早はどう見てもロリコンじゃあないだろうし」
と、無理!の太鼓判を押した。中々辛辣だ。まあ、確かに愛美が裸で俺に迫って来ても、
勃起するより先に痛々しさとか罪悪感を先に感じてしまうだろう、というのは想像に難く
ない。
愛美の恋は『初恋は実らない』の見本なのかもしれない。
「ま、その内愛美ちゃんも自分に合ったイイヒト見付けるでしょ」
その言葉を最後に、晴は愛美の話題から興味を無くして、ゲーム機の入った紙袋を机の
上に置く。そこらの紙とペンで『ありがと。また来襲ね』と、地味に嫌な誤字をわざと残
して行く。俺も『剣○神借りる』と、下に書く。
ゲーム専用の棚を空けると、すぐに目当てのモノは見付かる。晴も、何か面白いものは
無いかと、物色している。
「あー、久々に僕もDSしたいな」
「え?持ってんだろ?」
「ううん、ディスクシステム」
…たまに、晴と話をしていると疲れる時がある。早と一緒にいる時は、お互いが根っ子
の所が似過ぎているのか、1人でいるような気分になる。勿論1人じゃないし、寂しさと
いうものは全く感じない。寧ろ、心地いい。
対してこいつは、一応三つ子だってのに俺と早と、全然違う。ていうか、こいつはどっ
かおかしいと思う時が多々ある。早と違って、女はとっかえひっかえだし、その割には男
女問わずダチも多い。が、こいつは俺や早と一緒にいる時が多いし、いたがる。
正直俺も、こいつが嫌いじゃない。そんなん俺らは考えた事も無いけど、俺と早が一卵
性で、こいつだけ別のタマゴで生まれたから、何か疎外感を感じているらしい。
俺らから見れば、晴の方が勉強も運動も出来るし人付き合いも上手いし、運もいい。な
のに晴は堂々と俺達すらよくわからない『何か』が羨ましいとか言う。正直マジでわから
ねーんだけど。まあいいや。こいつの頭はどこかおかしいもんなあ。
「お、これか?んじゃ、紙袋に入れてこっか」
容易く目当ての物を手に取り、机の上に置いた紙袋から借りた物を取り出し、今度はそ
れに両方入れる。
「…思ったより長居したな。そろっと行くか」
うん、と、晴も頷いたその時だった。
「あ―――ちょっと、隠れよ」
「へ?な、なん―――」
そんな必要、全く以って無いのに、晴の奴は俺の腕を取り、クローゼットに隠れた。同
時に、戸も開く。
「…ふーん。萩と晴、来てたんか。悪い事した」
「でも、2人ともすぐに帰るって行ってたよ。ほら、やっぱりもういない」
置き抜けで、微妙な顔をした早と、恋する乙女全開の愛美。おうおう、微笑ましいこっ
て。ま、お前の恋は一生実らないがな!!
…と、少々意地悪い事を考えてみる。だって、無理だし。俺は絶対愛美を彼女には出来
ねー。そう思っていたんだが…動いて喋る実物を眼にした愛美は、さっきよりもちょっと
可愛く見える。後、早もなんか、やたら穏やかな顔してやがる。ちょっと前まで、どんな
に愛美が好き好きビーム放射しようが完全スルーだった癖に。しかも、絶対に気付いてい
なかった。
晴も、はてな、と首を傾げている。
「…早さんって、やっぱ鈍いのね」
少しおかしそうに、愛美は言う。うん。こいつは本気で鈍いと思う。そして俺も。てい
うか、今告白?いいシーン?俺はちょっとわくわくして来る。レッツ玉砕。
「んだよ、あいつらみたいな事言って…あいつらか?」
なんか、普通に早は愛美にくっついて、頭を撫でている。おかしそうに笑っている。な
んか、見た事あんま無い表情。
「ううん。近いけど。私が早さんの事好きなの、結局周りにはバレてたんだなーって。早
さんは気付かなかったみたいだけど」
―――!?
俺が叫びそうになって、咄嗟に晴が俺の口を塞ぐ。が、晴も眼を見開いて、物凄く驚い
た顔をしている。こいつのこんな顔見んの、ひっさびさかもしれね。ていうか、それより
も。それよりもおい。
…お、俺の眼が、脳がおかしくなっていないのならば、今、愛美は、早にチューしやが
った。俺、した事ねーのに。俺より4つ下の、つい今しがたまでガキだガキだと言ってい
た、愛美が、早に、チューを。
「えへへー。早さん。早さん」
嬉しそうに早にしがみついて、早の胸に顔を埋めている。対して早は。
「ばーか。なんだこの甘えたさんは。お前は白い猫か」
これまた、見た事無いような顔して、愛美を抱き締めている。頭にチューもしやがった。
「ばかじゃないもん。早さんの方が酷いもん」
顔を上げて、それこそ本当に幸せみたいに笑う。その笑顔はなんていうか、本当に俺で
もちょっとだけ、ドッキリしてしまった。
俺は晴の手を退けて、今はもう確認するまでもなく『恋人同士』の2人を凝視する。
ていうか、いつの間に。俺らがあんな事言って、玉砕が当然と思われていた愛美は既に
早をゲットしていたのである。これはもう、やられたとしか言いようが無い。でかした愛
美。そして何考えてんだ早。
「酷ぇって…このヤロ、襲うぞ」
ぐりぐりと、愛美に梅干をかます。痛い痛いといいながら、愛美は喜んでいる。マゾか。
ていうか、襲うって。お前本当に何考えてんだ。
…なんか。違う。あいつ違う。昨日までいつもの早だったのに、今、違う。全然わかん
ね。いや、あいつと俺はいくら一卵性の双子だからって、違う人間だってのはちゃんとわ
かってる。でも、なんか―――なんか。
ちら、と横を見る。晴の奴はもういつもと同じだ。楽しそうに行方を見守っている。
こいつはなんか、今はわかる。この状況が滅茶苦茶楽しくて、上手く行けば、自分とほ
ぼ同じ顔の男が幼さを残した、けど、やっぱり年頃で可愛い女の子を抱くなんて異常事態を期待している。そんな顔をしてやがる。
「…エッチ」
やっと梅干から開放されて、それからようやっと早の言葉を意識したのか、複雑な顔を
しながら床に座る。機嫌を取るように早も隣に座る。なんか、心臓ドキバグ言ってる。チ
ューしたって、ガキはガキなんだ。まさか、俺らの中で一番常識的な早が、いくらなんで
も愛美に―――
…よっしゃあああああああああああああ!!とばかりに、ガッツポーズを取る晴。俺は
今ほど、こいつにツッコミを入れたいと思った時は無いかもしれない。
「ばーか。お前、わかってなかったのか?」
そう言って、早は愛美の胸に手を置く。愛美は一瞬で耳まで真っ赤になりながら、俯く。
「う…し、知って…た、けど」
それこそ、蚊の鳴くような声で、呟く。まさか、まさかまさか、もう、いくらなんでも
お手付きって事無いよな?
すぐにその手をどけて、座ったまま愛美を抱き寄せる。ちょうど、愛美を手と足で囲う
ような格好。デコ辺りにチューして、耳元で、なんか呟いた。
少し間を置いて、愛美は頷く。
俺は何て言ったのか聞こえなくて首を傾げていると、晴がそっと『今日は5センチって
言った』と、耳打ちした。ますます意味がわからねぇ。
「……」
愛美は顔を上げる。その顔は、絶対に俺らには見せないような顔。なんか期待している
ようにも、笑っているようにも、泣きそうにも見える。俺でも、ドキドキする。なんか、
俺が愛美を抱いているみたいだ。
「…あんまり、胸は触っちゃダメだよ」
ちょっと待て、それは死刑宣告にも等しくないか?俺が呆れながら溜息をついていると、
晴は声を出さずに笑っていた。
「いいけど。お前が今嫌だって言う事なんかしねえよ」
…さ、爽やかだ。爽やかに言い切りやがった。俺なら無理だ。だって俺、おっぱい好き
だし。おかん以外の実物見た事も触った事もねーけど、おっぱいが好きだ。おっぱいが大
好きです!だから、好きな子にそんなん言われたら俺、どうしていいかわかんねえ!!
「…だから、早さん大好き」
男の俺から見たら、早はあまりにも格好良過ぎる。でもって、言われた当事者である女
の子の愛美は、少し震えた声で、これでもかってくらい可愛い顔で、言いやがった。
「じゃあ、あの、そんな風に言ってくれるなら、あの、あの、ちょっとなら…いいよ」
おっほ。もしかして、これ作戦か。作戦なのか。あんまりにスマートだ。俺が尊敬の眼
差しで早を見ていると、当の早は笑って。
「いいんだよ。お前が嫌だって今言った事は今日しない。もう決めたから」
…そう、男で血繋がってて同じ顔でも、惚れそうな事を言ってくれた。
『…俺、今ならあいつに抱かれてもいいかもしんね』
晴に耳打ちする。だけど、晴はなんか、悪魔のようににんまりと笑って。
『愛美ちゃんも千萩も可愛いね』
と、耳打ちして来た。意味は全くわからん。いや、愛美が可愛いってのはもう認めるけ
どよ。まあ、今はそんな事どうでもいい。この行く末だ。
「お前、髪の毛触り心地いいな」
…なんか、さっきまでのエロムードはどこへやら、急にまったりし始めた。が、愛美は
髪を手で梳かれて気持ちが良さそうだ。愛美も早の髪に触れて。
「そうかな?普通…だと思うけど。早さんもちょっとごわごわしてるけど、気持ちいい」
なんとなく、俺は自分の髪を触ってみる。確かにちょいごわごわ。晴も同様の事をして
いる。眼が合う。なんかすげー照れ臭い。にへっ、と晴は笑うが、多分照れ隠しだろう。
「そっか」
早もなんだか照れ臭そうに呟いて、愛美をぎゅっ、と力強く抱き締める。愛美も一瞬驚
いたようだったが、既に覚悟はしているのか、抱き締め返した。
愛美は物凄く、早が好きだ。初恋だの憧れだの考えた事は何度もある。その通りだろう。
でも、それ以上に早が好きなんだ。対して早も、きっと愛美と同じか、きっとそれ以上に
愛美の事を好きなんだろう。見てりゃ顔でわかる。
そういう相手に巡り会えるって、どんなに幸せな事なんだろうって思う。
でも、本当にいつの間に?
男女関係は本当に真面目で、真面目になればなる程に考えている事が駄々漏れになる早
だ。きっと、1人でいる時に色々考えていたんだろう。
そういえば、前の女と別れた事も俺は知らなかった。前なら、殆ど知ってたのに。
俺が好きになる女から、必ず好かれていたのに。やっぱ、別居してから―――てか、別居て。
「―――あ」
が、そんなどうでもいい思考は、聞こえて来た愛美の色っぽい声にぶった切られる。キ
タキタキタキタキタァ―――!!と、あっという間に臨戦態勢に。
「ん…やぁ、早さん、そんなとこ…」
見れば、あの野郎今度は愛美の耳に…なんだ、その、チューって言っていいのか?でも
なんか、愛美がビクビクしてるって事は、口の中で舐め回してんのか?
「く、くすぐったい…やだ、早さ…」
愛美が逃げられないように抱き締め、少し硬くなった声を唇で塞ぐ。一々大げさに反応
する愛美をからかうように、すぐ顔は離れる。早はじっと愛美の眼を見て、笑う。あんま
りに穏やかで、今、何をしていたかも忘れそうな顔。そして、もっかいチューする。
「―――ふぁや―――」
すぐまた離れると愛美も思っていたのか喋ろうとしたが、それは違った。早が舌を出し
て、離れかけた唇をまた追う。初めてじゃあないんだろう。愛美は少し驚きながらもそれ
を受け入れ。早の首に腕を回す。
…なんか、本当にドラマとかよく見た事無いけど、ドラマみてぇ。木曜10時…いや、
愛美がちょい幼いから、金曜9時くらいだろうか。雰囲気だけで思ってっけど。べろべろ
チューしやがって。さっきも思ったが、俺まだした事ねーっつのに。
ちら、と晴を見る。奴は食い入るように見てる。ていうか、今電話とかメールとか来た
ら、きっと俺らは殺される。早か愛美かはわからんが。携帯をこっそり出して電源を切る。
俺を見て、晴もはっ、とした顔をして、急いで同じように切る。ごっそり付いた奇妙なス
トラップの音で気付かれないか、そっちがヒヤヒヤもんだった。
「はぁ…」
ようやく、唇が離れた。愛美はぽーっとなって、力が抜けているようだ。早が支えてや
んなきゃ、今にも倒れ込みそう。そんな愛美を抱いて、さっきみたいにまた耳を攻めやが
る。今度もまたびく、と震えるけど、もう抵抗する気も無いようだ。
「ん…やだ…や…意地悪」
ほほほほ、そんな事言いながら声が嫌がってねぇじゃねえか。ふっへへ。背中や太腿を
撫で擦って、もうお前その手付きは行った事ねーけど、キャバクラでねーちゃん触るシャ
ッチョさんみたいじゃねーか。イヒヒ。でも、確かに約束通り胸は触ってねえな。紳士め。
「―――っ」
…前言撤回。紳士はそんな所に手は突っ込―――む、か?紳士でも、いざとなれば。
「あ、や、それ、またいっぱい上がってる…?」
ハードル?と、晴は声に出さずに言う。なんか晴は朧気にわかって来たみたいだが、俺
はさっぱり全くわかんね。それよりも、こっちだ。愛美のパンツの中に入った手だ。
「さあ?」
エロっ!早の顔、エロっっ!!俺、未だかつてあんな顔した早を見た事ねぇ!!ていう
か、ちっと見えにくいけど、女の子のパンツって可愛いのな。そんな中に手を突っ込むっ
て、お前は本当に犯罪者だな。色んな意味で。
「…やだよ…怖い。は、早さん?…やめて」
震える声。おおお、俺なら、この時点でもう無理。だって、怖いもん俺だって。それに
早、愛美が嫌だつった事はしないんだよな!?
な!と、晴の方を見る。が、晴は本気で笑いを堪えて、震えてやがる。え!?どういう
事ですか!?なんで!?
「だ、だって、やだって言ったら、しないって―――」
「だから、『今』やだって言ったら、って言ったろ?さっきこうするなって言ってたら、し
なかったけどよ」
…うわっほう。詐欺師だ。こいつ詐欺師だ。晴は最初からわかっていたのか、うんうん
と頷いている。視線はパンツってか、手だ。
愛美は真っ赤な顔で『やられた』って表情をしてる。正に今、2つの意味でそうなろう
としている訳だが。
「それに、死ぬほど嫌がってもないみたいだけど」
「…あ、や―――」
声の質が、また変わる。手が動く。愛美の手が、早の腕を握る。
怖さがピークに達したのか、愛美の眼に涙が浮かぶ。早はそれを舐め取って、何度もチ
ューする。それでもパンツから手ぇ抜かないのは最早天晴れだけどよ。
「ふ…む、むー…」
チューしたまんま、ゆっくりした動きでパンツの中のアレだ、なんて言えばいい。こう、
またぐらをもそもそしてる。うっわ、自分で考えて、あまりにもエロくなくてがっかりす
る。なんだまたぐらて。
愛美はもう、どうしていいかすらわからないみたいに、じっとしている。
そんな愛美の頭を撫でて、唇を離す。2人の口の間に糸が出来て、なんか超エロイ。
「じゃ、中に指は絶対入れないけど。そんでも駄目?」
殆ど力の抜けた愛美に、なんつー交渉持ち掛けやがる。そもそもパンツに手を突っ込ん
でる事自体が大変な事だってのに。更にその中にまで手突っ込むつもりだったと申すか。
『…喰い付いてるねー』
『うっせ、お前こそ。顔が生き生きしてんぞ』
非童貞の余裕か、交渉自体にあまり興味は無いのか、もう結果はわかっているのか。晴
はこっちにちょっかい出して来る。正直超うざってぇ。だって俺、こっちに夢中。
「…だ、だ、う―――」
お。どうやら愛美は断りたいみたいだけど、どっかでちょっとだけ期待してるのか?ど
うにも歯切れが悪い。俺は首を傾げる。愛美はずっと、あー、とか、うー、とか唸って。
「っ―――やぁ…」
と、愛美が返事を渋っている内に、早はやっちまう事に決めたらしく、デコチューをし
て、なんか本格的にお触りし始めた。
「やぁ…やだやだ…早さん、エッチ…そこ、やぁ」
「ばーか。エロい事してんだよ。お前こそエロ声出てんぞ」
少しだけ、湿った音がした。あー、これが、俗に言う濡れて来たって奴ですか。俺はも
う、なんか、本当に愛美以上におかしくなって来そうで。
『…下半身生き生きして来たね』
なんか、晴が言ってるけど、言葉が頭に入って来ねえ。眼の前の、本当に異常事態。だ
って、だって、俺の顔した、わかってっけど、でも、俺が、愛美を―――ちっちゃくて、
そりゃ子供だけど、女の子で、ずっとちっちゃい頃から知ってる女の子が―――
『王道的展開だったら、僕が千萩のハイパーって程でもない兵器を慰めてあげるんだけど
ねぇ。如何せん僕は男にそういうサービスするくらいなら舌噛み切って死ぬからね』
…だから、何言ってるかわかんないのに、なんか言うなよ。ていうか、本気で、俺も、
あの子、メチャクチャにしてぇ。
―――けど。
「っ、早、さん…早さん―――」
早に縋り付いて、早の名前を呼ぶ声。
…それは、なんか一瞬で冷めた。ああ、そうだよなあ。あの子は俺じゃなくて、最初か
ら早が好きな子で、あー、AV見て、好みの子だったら俺だってやりたいって思うし、そ
れと同じなんだな、って事に気付く。という事は、やっぱ愛美は俺の好みだったんだ。
好きとか、いいなっ、て思う以前の問題。
俺は愛美の事は親戚の可愛い女の子って意味で好きだけど、恋愛感情はやっぱり持てな
い。でも、裸で迫って来られたら、やっぱ勃起すんなぁ、という事だけは思った。
なんとなーく、下半身も冷めて来たような気がした。
『お、イッちゃうみたいだよ。かぁわいい顔してる』
うっしっし、と、下品に笑う晴。アホだこいつ。いや、今の今までおっ勃たせてた俺が
思う事じゃねーけど。いや、でも、やっぱもっかい行けそうだ俺も。
「―――っ…!」
手で口を押さえて、喘ぎ声をなんとか我慢しようとしている愛美。それがまたそそるそ
そる。ていうか、女の子ってどこをどうすりゃああなるんだろ。俺があちこち触っても、
きっとどうにもならんと思うんだが。
「ほれ、愛美我慢すんなー」
意地悪く、耳元で囁く。同時に、また水音。中に入ってない(そうだが)のに、あんな
音出んのかいな。女体の神秘。
小刻みに震えて、さっきのチューした後みたいに涎が開いた口から流れる。もう口を押
さえる余裕も無いのか、可愛い声で喘いでいる。AVとかより弱々しくて、実際はこんな
もんだろう、と思うより、ずっと色っぽくて、はっきりした声で。
「早さ―――や、なに、やだ―――あ、あ、や、早さん…!!」
…そんな風に。
最後まで、早の名前を呼んで、早の身体に倒れ込んだ。
「…ばか」
「おうっ!」
身体が興奮したせいだけではないであろう、真っ赤な顔で、愛美は悪態を付く。自分が
その言葉通りだと理解した上で、爽やかに返事をする早。
ティッシュで指を拭って、ぐったりした愛美の乱れたおべべを整えてやる。
「結局…今日、何センチだったの?」
「ん?5センチ。ただし、第二ハードルのぉぶっ!」
おおっと!愛美のアイアンクロー!早の顔面を掴む!!ていうか、言っている意味が未
だわかんねー!!
「早さんのエッチ!何が5センチなのっ!!」
…まあ、さっきから、早に言葉の裏を悉くかかれて、おかんむりだって事もあったのだ
ろう。愛美は少し言葉を荒げて、早をぽかぽか叩いている。
「はっはー!ばーか!第二ハードルつったじゃねーかよ!ばーか!!」
今まで、さんざエロ行為をしていたにも関わらず、一気に爽やかラブコメカップルに戻
りやがった。晴は相変わらずにこにこ笑ってるし。楽しそうだ事。
「ばか。早さんのばか」
「うっせー。お前がバカだろ…ってか、ねむ」
くあああ、と、大欠伸。そういや、こいつ徹エロゲだっけ。ナルホド、一晩掛けて抜い
たからこそ、今の愛美相手でも余裕こいてられたってか。
が、そんな事愛美は露知らず。余計に火に油を注ぐ言動じゃないの?と思ったが。
「…眠いの?そういえば、お昼寝してたよね。もしかして、私邪魔だった?」
所詮は徹エロゲなのに、それを知らない愛美は、すぐに早の体調を気遣う。こいつ、絶
対騙されやすいタイプだ。俺がちょっとヤな感じで笑っていると。
『なんとなく。なーんとなくだけど、浮気は一発でバレそうな気がするけどね』
呟く晴。でもなんとなくわかる。が、人の頭の中読むな。エスパーかお前。
「ん、別に―――邪魔なんかじゃない」
…そう言う割には、とろとろ船を漕ぎ出す。ていうか、お前普通に酷くね?彼女横に置
いといて眠いって。
「そう?じゃあ早さん、お昼寝しなよ。私も一緒にするから」
が、愛美もさる者。寧ろ嬉しそうにそんな提案をする。すいません。俺だったら無理で
す。好きな子隣で寝てて何もしないなんて事、無理です。きっと無理です。
「そ。丁度いいか。ほれ、こっち来い」
ぼんやりした顔で、早はベッドに向かう。愛美もそれに続く。
あんまりにもあっさりと、おやすみなさーい。と、2人でお昼寝をしてしまう。
…恋人同士って奥が深ぇなあ、と思うと同時に、俺には彼女が一生出来ないのではない
か、と思った。
2人共寝付きが良かったのか、すぐに熟睡してしまった。コレ幸いとばかりに俺と晴は
逃げ出し、実家を出る。既に夕日が差し、涼しくなって来ていた。
「はああ…イイもの見たああ…最初は脅かすつもりだったのに、こっちがびっくりしたよ」
…本気で言っている所が恐ろしい。が、俺も楽しんでたのだから何も言えない。
「しっかし、もう愛美が早をゲットしてたとはなあ…色んな意味で超ショック」
「まあねー…僕もショック…」
と、何故か落胆したような顔の晴。なんか、俺と意味合いが違うような…
「どした?」
しょんぼりとした顔。いつもの晴じゃあ、ない。思わず、声を掛けてみる。と。
「…だってさ、僕、愛美ちゃんの事好きだったんだもん」
そう。
晴は力のない声で、でもはっきりと言った。
その表情は、ほんの少しだけ寂しそうで、でも、口元だけ笑っていた。
「…晴」
「ん?」
俺の呼び掛けに、元気無さそうに応える晴。なんていうか。
「いや、お前ってさ、なんで意味も無い、誰も得しない、しかも面倒な嘘付くん?」
俺が呆れながら指摘する。晴はすぐさまにへら、と笑って。
「なんでわかったの?」
「なんでわからないと思った?」
ボケに対して、突っ込んでやる。晴は、あれ?という顔をして。
「…おかしいな。絶対わからないと思ったのに」
と、本気で不思議そうにいいやがった。
「お前、本当にわからなかったらどうするつもりだった。俺の心に変なもん投石すんな」
「いや、別に投石したってどうも思わないでしょ?どっち道もう愛美ちゃんは千早だけの
愛美ちゃんなんだからさぁ」
だから、こいつはどっかおかしい…そんな訳無いだろ。ぺしん、と晴を叩いて。
「アホか。胃潰瘍起こすに決まってんだろ」
ばーか、と、尻を蹴りながら言う。いたいー、と、笑いながら袋を振り回して前を歩く。
紙袋、ちょっと剣が突き破って来てるぞ、おい。
「…しっかし、あいつ霊感ある癖に、なんで俺らに気付かないんだよ」
お陰でイイ思いさせて貰いましたが。晴は意外そうに振り向いて。
「え?死んだ生き物と、生きてる生き物って違うモノだからでしょ?僕は生きてるモノの
気配なんかはよくわかるけど、死んだモノは全然わかんないし。千早はその逆でしょ」
…事も無げに言ってくれますが。全く以ってよくわかりません。それより、どっちも鈍
い俺はどうしたらいいんですか。ていうか、だからさっき、早と愛美が来るのをいち早く
察したって事ですか。
「よくわかんねぇよ…」
「あは…僕も。千萩も千早もちょっとわかんなくなった。ついでに、愛美ちゃんも」
笑いながら言うから、こいつは底知れねー。
「そっか?逆に俺はなんとなくわかって来たけどな…お前も早も愛美も」
「そうなの?」
「ん…ああ。わかってたけど早と俺は全然違う人間なんだなーってのと…後はなんとなく」
…曖昧にも程があるが、そうとしか言えないんだから仕方が無い。でも、なんとなく。
「ふーん…そうなんだ」
そう言って、また俺の隣で歩き出す。少し、真面目な顔。すぐに、また笑顔。
「…ね、千萩」
「ん?」
「今日泊まろっか。実家」
満面の笑顔で、爆弾発言。たった今、出て来たばっかじゃねぇかよ。だが、そんな事は
お構い無しに、俺の腕を掴んで元来た道を戻る。
「はぁ!?意味わかんねー!!」
「あはは、僕もよくわかんない。でも、愛美ちゃん追い出そう。今日は3人でいたい気分
なのー」
そう言って、物凄い力と速度で戻る。幸せカップルぶち壊す気か!?ていうか!!
「お前、いっつもそう言ってんじゃねえかあああああああああああ!?」
結局、走っている途中で買い物帰りのおかんと遭遇し、2人揃って荷物持ちをさせられ
る事となった。
ていうか、米の袋と特売のティッシュと醤油一升とでかい瓶詰めを一気に買わないで欲
しかった。
後、俺と晴が帰る頃には、早は愛美の父ちゃん母ちゃんと(勿論愛美も一緒に)一緒に
焼肉を食いに行っていた。ボーリングまでして帰って来て、すぐ寝た。
…晴は、奇声を発しながら寝てる早の隣でロ○トの剣を振り回していた。
俺は、それをただ見ていた。なんとなく、家を出る前と立場が全員入れ替わってるなー、
と思った。ちょっと、面白かった。
終
31 :
377:2007/08/04(土) 23:57:06 ID:rfOnL4QB
こんな感じです。
3つ子だろうなあ、というのは前回のを書いている途中で思いました。
GJ!!
前から思っていたけど、377氏は何かがおかしいと思うw三つ子だろうなてww
萩は萌えキャラだと思う。
相変わらずの神技…GJです。
萩もカワユスだけど、晴のエロが読みたくなりますた。
GJ!最近来たばっかで前の話とか知らんけどマジGJ!!
>>35 >>1の縮刷版で前の話よめますよ
んで、377さんGJ!
早さんが好きだ…
主役プルももちろんだが。萩に萌えた。ハァハァ
ロ○トの剣第二段キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
377さん節絶好調。
すごくおもしろかった。
萌えポイント突きまくり。
萩かわいいよ萩。
萩の初めて話とかすごくおもしろそう。
三つ子設定なんて私なら思いつかない。神。
GJ!!です。三つ子…www
>>34さんにドウイ!
萩カワイイ…でも自分も、晴のも読んでみたいです
読んだ直後は萩に萌、後からじわじわ晴がかわいい…と思えてきました
新スレいま気づいた
1さん乙
そして377さんGJ
萩も晴も好きだー
毎日本当にあちーね。
43 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 23:11:30 ID:jherWyma
暑あげ
皆、どこに行ったのかのう…。
ここブログ紹介所?
初期の頃はお勧め小説サイトの紹介も兼ねてたスレだからね。
45のスレは見てないけどブログ形式の小説サイトなのかな。
そうか。とん
最初は本屋で売ってる小説とかについても語り合っていたな
職人さんカモーン!!age
職人さんを待ちつつ雑談
商業でもよければ、
新潮社「花宵道中」宮木あや子著 をオススメしてみる
R−18文学賞受賞作を含む短編集
吉原遊女 エロイというより切ないっす
保守
えへ
質問。
ここって男女ラブラブしか投下しちゃ駄目なん?
陵辱とか輪姦なのに前戯はみっちりとか、
クンニしまくりとか、
そういう意味の女の子向けなSSは駄目?
あとファンタジーとか書いていい?
触手とか。
好みが分かれそうなものでも、注意書きがあれば問題ないよ派
過去にも陵辱ものはあったけど
ハードなものには反発が大きかったかな。
>前戯はみっちりとか、クンニしまくりとか、
だからといって、作品中の女が感じてる=女向け
になるわけでもないからw
心配なら過去の作品を読んで空気を掴んだらどうかな。
どっちにしても注意書きは必要。
陵辱輪姦ありなら、できれば感想にも対象SSのタイトル入れて欲しいと思ってる。
本編はスルーできても、内容の特定の部分やアンカーを示して感想つける人がいるから
嫌な内容でも完全スルー不可能で、気分悪くさせられる。
そこまで強いるのはどうかとw
そこまでは我侭だと思うなぁ。
凌辱ものっていっても、多少Mっ気のある男性経験有りな女性が〜、ていうのと
うら若い何も知らないおじょーさんがいきなり拉致監禁強姦ていうのとじゃ
また受け止め方も違ってくるなあ。自分の場合。
だから注意書きはお願いしたい。
あんまりレイプから始まる恋ってのは肌に合わないんだけど、
以前読んだ小説は、ハードな強姦シーンもあったけどヒロインが芯の強い子で
ラストシーンに感動して涙したこともあったし、こればかりはケースバイケースだ。
ところで私は絶倫でテクニシャンでSっ気ありなタイプもいいけど
ヘタレな男というのも結構好きですw
最近読んだやつで、女性があまりにスペック高くて怖気づいて最初は上手く
いたせなかったが、その後熱心に研究しその道を極め女性の愛を獲得して
エンドだったのが意外性あって面白かった。
他スレのシリーズもので病弱貧弱な男にふらっといってしまった美少女が
でてきたけどあれも萌えた。
年下がどうのヘタレがどうのってのもいいけど
普段Sっ気持ちの男が恋人に犯されて戸惑うようなのをリクしたいw
あと
>>60に一票入れる。自分もそういうの苦手だし
投下されたこと自体なかったことにしたいのが本音
確かに作品中の女性が感じてればいいってもんじゃないよね
読み手によっていろんな受けとめ方があるし…
注意書きは必須
和姦が一番。
「レイプから始まる恋愛」ものって最近多いっぽいけど、何が良いのかさっぱりわからん。
赤の他人に犯される所妄想する趣味もないしねー
67 :
377:2007/09/29(土) 18:45:34 ID:lMcITbtg
そんな訳で、今までの流れを受けて投下します。
テーマは陵辱ですが嫌いな方でもご安心いただける内容を
目指しました。
後、横溝正史は全体的にエロいと思います。
「つまりアレでしょ?陵辱って嫌な事しながら無理矢理エッチするって事でしょ?だから
さ、僕がミカンちゃんを陵辱するっていうのは、すじこを強引に食べさせながら寝起きに
無理にやっちゃうという事かい?」
…知ってました。
わかってたし、理解もしていた。だけどやっぱり痛感する。
「バカだろ、アンタ」
言うのも辛いわ。馬鹿馬鹿し過ぎて。
「ほらさ、僕はミカンちゃんが大好きだけど、そういう性?の探求者でもあるからさ。エ
ロスクエストっすよ。だからさ、今から鮮魚センター行ってすじこ買って来るからさ。ち
ょっとお昼寝しててよ」
…妙に興奮しながら、財布を捜そうとする。本気かこの馬鹿。
「…別にさ、それって私がバナナさんの買って来た新作ゲームを勝手に始めつつ今読んで
る小説の犯人バラしながらケツを掘る、でもいいんじゃないですか?あ、犯人は実は角田
の生き別れの弟だった大田ですよ。凶器はプラスドライバーです」
ぴた、と、バナナさんの動きが止まる。中腰で止まって、しんどくないのかな。
犯人云々は物凄いマナー違反だと思うけど、この間夜中にトイレで白い仮面被ってセー
ラー服着て驚かしてくれたから、これであいこだ。
「ぶぱきゅるはおわーーーっ!?」
なんか、きっと自分でもよくわからないであろう奇声をあげるバナナさん。あ、これが
陵辱って奴か。この後バナナさんはレイプ眼になって壊れてしまうのかしら。
「さて、一緒に鮮魚センター行きましょう。私、今日は鰯のマリネ作ります。この間テレ
ビでやっていて、実際作ったらすっごく美味しかったんですよー」
私も鞄を持って笑い掛ける。一応、恋人であるバナナさんとお買い物。今日は久し振り
にお泊りだから、色々してあげたい。陵辱は勘弁だけど。
バナナさん、と言うが、それが本名ではない。本名…の中にバナナが入ってるからそう
呼ばれているだけだ。狙った訳では無いだろう。相葉七生さんは、こんなんでも私の3つ
上。ワガママで基本馬鹿でとても馬鹿な人だ。なんでこんなんと付き合う羽目になったの
やら。いや、別にいいんだけどさ。バナナさんが私じゃなきゃやだって咽び泣くから折れ
てやったんだけど。
因みに私もどこぞの新聞のマンガの子みたいに本名がミカンな訳ではない。バナナさん
と同じく名前が速水カンナ、というだけだ。昔からのあだ名である。
「ほらほら、バナナさん鮮魚センター行きましょう。レタスも買わなきゃ。確かお酢…」
「うわあああああああああああああっ!!ミカンちゃんなんか、陵辱してやるー!!」
本気で泣きながら、私の事を押し倒す。
「布団も敷かないでここでしてやる!」
「いや、それってただ堪え性が無いだけでしょ?」
陵辱とは何か違うような気がして言ってみる。と、バナナさんは一瞬言葉に詰まり、で
もすぐに気を取り直して。
「じゃあ、その上服脱がさないでやってやる!」
「それはただの着衣プレイじゃないすか?」
「っ、じゃあ、こうやってこうやって―――ほーら、身動き出来ないでしょ?」
なんか苦し紛れにそこらのコードで私の手首を縛る。あ、これACアダプタだ。細っ。
「いやー…ソフトSMでしょこれ?そんな趣味もあったんですか?」
口ごたえ、というよりは本当に疑問に思ったので、突っ込む。だって、やっぱりちょっ
と陵辱とはズレてる気がするんだもん…
「じゃあやっちゃうよ!そんでカメラとかムービー撮って…」
「だから、それは所謂ハメ撮りでしょ?」
「じゃあ、叩いて悪口言ってやる!」
「余裕でDVじゃん!」
「やだ!なんで僕が大好きな女の子をドメスティックバイオレスらなきゃいけないんだ
よ!何を考えてんのさ!!」
…激昂する。いや、自分で言って自分で否定してますよこのバカ。
肩で息をして、困ったような顔をして、そして、一言。
「…陵辱って、どうすればいいの?」
「知りません」
緩く縛られていたので、自分で解く。私に乗っかったまま、元気なさ気に溜息をつく。
「第一、陵辱なんて…なんでそんな事したがるんですか」
「いや…だって、なんか、こう…こう」
相変わらず、説明どころか日本語にさえなっていない。どうせなんかそういう本でも見たんだろうな。
「…はいはい、もういいですから、鮮魚センター行きましょう。自分に合わない事や理解
も出来ていない事をするなんて、時間の無駄です」
頭を撫でて、未だ私にのしかかって説明しようと頑張っているバナナさんをどかそうと
する。けど。
「あー…の、あのさ、陵辱はもういいや。あの、でもさあ」
なんだかかしこまって顔を近付けて来る。なんだろう?
「ミカンちゃん、あの、その―――今日、鮮魚センターやめよ。後でお寿司食べに行こう。
奢るから。だから、あの、ベッドルームに」
「なんでベッドルーム言うんですか、わざわざ」
そんなの聞いた事無い。妙に腹が立つ。でもお寿司もいいなあ、と思ったので了承する。
それに、私だってずっと、好きな人の下にいたんだから。
「ぬおおーーーーーーっっ!!」
…物っ凄い気合を込めて、私をお姫さま抱っこする。いや、そんな気遣いいらんし。こ
ういうのスマートにやってくれなきゃ、迷惑なだけなんだけど。逆に気ぃ使うし。
よたよたと寝室に向かって、私をベッドに寝かせる。ぜーはー荒い息をついて、腕ぷる
ぷる震えさして、どや、とばかりに笑う。うん、死ぬほどかっこ悪い。
「バナナさん、もう体力全消費してません?」
「だ、大丈夫だと思いたい!」
そう言って、倒れ込むように私を押し倒す。暫く自分も倒れたまま、息を整える。よう
やく元気を取り戻したのか。
「やりましょう!」
と、これまた大きい声で言った。
鮮魚センター行けば良かった、とちょっと思った。
「バナナさん、陵辱向いてないですよね」
「そうかな…もうどうでもいいや…」
確実に向いてない。する前に、お互い裸になってまず最初に何分か抱き締めるのが好き
な人に向いているとは到底思えない。何度かお互いにそのまま寝ちゃって朝になった事も。
ある意味、すげぇ性欲処理の方法だと思う。今日はそうならないみたいだけど。
「性格診断とかしたら、バナナさんってロマンチストになると思うよ」
「いや、実際やったら『あなたはふつうです』って言われたよ」
「…それって、性格診断って言えるの?」
質問の答えは無しに、バナナさんは私にキスして来た。電気も消してあるのに微妙に明
るい中でエッチするのって、そういえば初めてかもしれない。なんだか物凄く恥ずかしい。
バナナさんの身体が全部見えるのも照れ臭いし、私もバナナさんに全部見えられている
のも、考えただけで体温が上がる。
「ミカンちゃんが今考えてる事、わかった」
…そりゃ、わかるだろうなあ、と思った。
「ちょっと眠くなっちゃったでしょ。でも今日はダメー。寝かさないよ」
全然違った。いや、ちょっと前なら正解だけど。
バナナさんはニマニマしながらもっかいキスして、唇を付けたまま、下がっていく。
身体中にキスされて、それが全部見えて、私は恥ずかしくてぎゅっと眼を瞑ってしまう。
でも、唇が徐々に下に行くに連れて、次はどこに触れられるのか予想してしまう分、まだ
眼は開いていた方がいいのかもしれない、とも思えた。
「―――っ!」
来る、と思ったのに、急にそこだけ指で触れられた。だからびっくりしたような声も出
てしまう。でも、びっくりしたのはそれだけじゃない。
「あー、ミカンちゃんもうすっげぇ濡れてる。ほら、指楽々入っちゃう」
凄く楽しそうな声で笑う。指も、本当に簡単に受け入れてしまう。嘘、なんで?
「や…やだやだ、ちょ、バナナさん、待って待って」
ベッドの上で、バナナさんから逃げようとする。けど、すぐ壁にぶつかってしまう。て
いうかこれ、初めての時と似たような状況かもしれない。
「バナナさん―――っ」
そんな状況だから、あっという間に追い詰められる。壁に背を着けて座っていたような
状態で、簡単に太腿掴まれて、大開脚させられる。
「しないけどさ、生ってダメ?」
「…いいって言ったらするんですか?」
「しないよ。超怖い」
色んな意味でか。判断に困るような事言って。
「万が一の事があって、ミカンちゃん悲しませたくないしね」
取って付けたような事を言いながら、うわ、こんなはっきり見るの初めて…バナナさん、
中には入れないように擦り付けて来る。凄く熱い…
「…陵辱ってーと…やっぱ生なのかな…後先考えないでやっちまえ精神…?」
「まだその話っすか!?さっきもういいって言ってたのに…」
ていうか、陵辱って単語、今までどんだけ出たんだろう。いい加減、それがなんだか別
の意味を持つ新手の一発ギャグに思えて来る。ベッド脇に手を伸ばして、近藤さんを取り
出す。そういえば、ちゃんと着けてる所もよく見た事が無い。じー、と見ている私に気付
いたのか。
「やだミカンちゃん恥ずかしい、僕の事陵辱しないでよ」
「…いや、これはただの視姦プレイじゃ」
もう、笑い声になってしまう。なんだこれ。もう単語出るだけで面白い。バナナさんも
わかって言ってるだろ。
手際良く装着して、にんまり笑う。座ったまま、少しだけ腰を浮かされて、そのまま私
の中に入って来る。体勢が体勢だけに、少しきつい。
「ん…んー…」
少し身を反らす。壁に頭が当たる。自然と涙が出て来て、少し苦しいような気がした。
「ミカンちゃん…ミカンちゃん」
私は壁に肩を預け、バナナさんは私の中をゆっくりと行き来する。
本当に、知らない間にそんなに濡れていたのか、動く度に音が耳に響く。上を向いて声
にならない声を吐き出していたけど、不意に下を向きたくなった。けど、すぐ後悔した。
「あ、や―――や、だ」
私と、バナナさんが繋がってるとこ、丸見えだった。
結構な速度で、バナナさんのが出入りして、音が結構大きくて、なんか、凄くぬらぬら
してて、それを見た瞬間、勝手に奥まで入ったのをぎゅう、と、締め付けて、それが凄く
気持ち良くて―――
「あ、あ、あああ…」
小刻みに声が出る。バナナさんが、私が締め付けてしまうのに合わせて、動く。どうし
よう、見たくないのに眼が釘付けになる。だって、最初、痛くて、入った後も奥の辺りが
しっくり来なくて、暫く痛くて、その後も、痛くなくなるまで我慢する時が多かったのに、
それなのに。
「っ、ば、バナナさんも、見ないで…やだ、やぁ…」
「ん…やだ。だって、僕、これ見るの好き。大好きな子と、僕、ちゃんと繋がって…って、
はぁ。わかるし、すげ、イイ眺めだし」
言葉が途切れ途切れになりつつ、そんなとんでもない事を言う。
「っ、れに、ミカンちゃんも…コレ、見たらさ、僕の、ぎゅってきつく締めてくれんじゃ
ん?だから、もっと見ろよ」
薄ら笑いを浮かべて、言う。少しだけ、背中がぞくっとなった。
「…っ、ばかっ…」
それが、いいだなんて一瞬でも思ったのが恥ずかしくて、私はこれ以上見ないでいいよ
うに、見られないでいいように、バナナさんにもたれ掛かる。
「―――わっ!?」
それは意外だったのか、バナナさんはバランスを崩してしまう。そのまま身体を倒して、
今度は私がバナナさんを押し倒してしまうような恰好になってしまった。
「あ、っ―――っ」
ぷちゃっ、て音がした。同時に、今まで入っていたものが抜けてしまう。私は無意識に
腰を浮かせて、先端をまた入り口にあててしまう。ヌルヌルになったそこは、簡単に受け
入れてしまう。けど、そのまま止まってしまった。
「おっ…ミカンちゃん、入れて。そのまま」
「ちょっ…やぁ…やだ、手、やめて」
お尻と、入り口近くのお肉を掴んで、上に押し上げるみたいに力を入れる。あそこが広
がったような感覚を覚えて、大して力も入れずに、するりとバナナさんのものを受け入れ
てしまう。
「んっ…んー…う…っ、あっ?」
「はいはーい。よく出来ました」
少し身体を起こして、ぺしぺし、とお尻を叩く。かと思えば、そのままお尻を撫で回す。
なんか、遊ばれてるような気分になってしまう。
「ほれ、ミカンちゃん動いてー」
それなのに、何故か従わなければいけないような気がしてしまい、腰を浮かせる。さっ
きのバナナさんみたいに、自分で動いて行き来させる。音が、また耳に響く。時折バナナ
さんも動いて、その度に背中に電気が走ったみたいになる。
我を忘れたみたいに腰を動かして、私は快感を貪ろうとする。バナナさんも同じみたい
で、少しだけ乱暴に私を抱いた。
自分勝手に、自分が気持ちよくなるように自分から動いていたせいか、限界はすぐにや
って来た。一瞬だけ、本当に自分が何をしているかもわからなくなって、そのまま押し寄
せて来た快楽に身を任せる。自分じゃないみたいな声が出て、身体中の力が抜けて、私は
半ば気を失うようにバナナさんの上に崩れ落ちた。
「あああああ、えがったぁあああ…」
…オッサン丸出しだ…
なんか、全ての余韻をぶち壊してくれるような感想を漏らすバナナさん。私は何故か無
性に甘えたくなって、布団の中でベタベタしている。抱っこしてもらって、嬉しがってい
る自分がいて、なんだか気恥ずかしい。
でも、不意にとある事を思い出して、にっこにこ笑ってるバナナさんの顔を見た。
「…バナナさん、あの…」
「ん?」
その笑顔を見ると、さっきのが少しだけ嘘みたいに思えて来る。
「さっき、あの、途中、ちょっとだけ陵辱っぽかった…」
なんだか、言ってる事も、やってる事も邪悪なお兄さんみたいだった。そいで、私もそ
れが、あんまり嫌じゃなかったような気がした。
「ウソ!マジで?やったあ!」
…なんか知らないけど、喜ぶバナナさん。なんで?
「なんで喜ぶんですか?」
「…さあ」
改めて言われると我に返ってしまうのか、バナナさんも困ったような顔になった。私も
似たようなものだろう。そして、同時にあくびをする。
「ちょっと、寝ようか。起きたらお寿司ね。お寿司超楽しみ」
「…はい」
頷いて、眼を閉じる。
妙に疲れてしまったけど、なんだかとても満たされた気分で、私とバナナさんは一寝入
りする事にした。日の高い内にする昼寝は、なんだかとても贅沢な気分だった。
「…あれ?ミカンちゃんなんでその皿取るの?嫌いじゃなかったっけ?」
不思議そうな顔をしているバナナさん。私は自分の取った皿を見て。
「あ、すじこは嫌いですけど、イクラは好きなんです。バナナさんこそ、何でさっきから
デザートばっか食べてるんですか?」
バナナさんの前にはゼリーとかアイスとかムースのお皿がたくさん。
「いや、別に…食べたいなーって…」
「そうですか」
「うん。安心して。後で茶碗蒸しとか唐揚げとか食べるから」
「…寿司食って下さい」
「うん。食べる…あ、なにこれ…マグロの竜田揚げ!?食べる!!」
「あ、私も食べたいです!」
終
76 :
377:2007/09/29(土) 19:09:41 ID:sbWPLg8e
こんな感じです。
皆が楽しく読める触手モノってどうすれば書けるんでしょうかね。
うはw
想像してた凌辱モノとはだいぶ違った。これは良いですね。
377氏はすごいです。
377さんは本当にバカだと思うよw
もちろんほめ言葉ですよ。
触手って時点で駄目な人も多いと思うよ。私だけど。
ワロタwww超GJ!w
触手もの、自分は特にNGでもないから377氏が書くんなら楽しみにしてるー
陵辱じゃなければ読めるかも。でも愛ある触手か〜
呪いで下半身がタコやイカになってしまったイケメンとの切ないハートフルコメディとか?
これは凌辱モノじゃなくて、凌辱「ネタ」ですね。
愛とおバカに満ち溢れていてGJでした!
377氏GJ
果物カップルのおバカ度が愛おしいwwwww
>>80 上半身イケメンで下半身イカと言われてアーミンを思い出す件
バカGJwww
なにこのバナナwww
個人的に触手大好きだけど(時々彼氏でそういう妄想するぐらい)
本気で嫌いな人、いるんだろうな
以前は触手?なんじゃそりゃあだったけど
触手スレの和姦ものにこういうのもありかw
と思ってしまった自分がいる。
>>80 ああ、それいっすね。
他スレで下半身蛇の男と云々な話があって、
当初はものっそ嫌がってたヒロインが相手を
認めたらそんな体でも愛しく感じてて、
やっぱり好きになったらそういうもんだよなと。
85 :
377:2007/09/30(日) 18:36:52 ID:zSDYhtyf
みんな楽しい触手はどう考えても無理でした。
自分で話題を出しておいて触手モノでなく触手ネタに走ります。
すいません。
「…イチゴちゃん、君を呼んだのは他でも無い。僕に触手を付けてくれ」
「ふーん…オレに頼むってぇ事ぁ、それ相応の覚悟があるって事か。いい度胸だなバナナ、
悪いが他を当たれ。そんな技術ねぇ」
「そんなの関係ねぇ!僕は、イチゴちゃんと触手について語り合いたいんだ!」
「…そっか。そりゃ確かに関係ねぇな。じゃ行くけどよ、触手付けてどうしたい?」
「僕、大好きな子がいるんだ。あ、そこで僕らをゴミを見るような眼で見てる子ね。ミカ
ンちゃんっていうの。その子の穴という穴に突っ込みたいんだ!」
「ほう…なるほどな。が、そりゃ鼻とか眼とか耳とかも込みか?」
「ばっか!性的な穴だけだよ!ミカンちゃん死んじゃうじゃん!でも、おれのちんこくら
いの太さの触手もいいけど、指くらい細いのもオプションで欲しい!後、イボイボとかは
いらない。つるん、としてる方がいい!」
「へぇ、お前意外にスタンダード好みだな。オレもだけど。でもどうせならさ、各種欲し
いと思わねぇ?十本だったら十種類各ひとつずつ、みたいな」
「えー?そう?邪魔になんない?でもわかる。僕も全部欲しい。でも、つい2個ずつ欲し
くなるんだよね。保存用と使う用で。多分いらないんだけどねー」
「あーわかるわかる。絶対ぇタンスの肥しになんのにな。でもさ、たまにすげー人気出て、
ヤフオクとかでべらぼうな値段になってたりすんのな。出さねーけど」
「そうそう、で、すぐ安くなんのね。あ、安くなるっていえばさ、こないだプレミア付い
てたゲームがダウン販売で600円だったの。昔友達に借りパクされたから買うのもシャ
クだったんだけどぉ、でも新しいゲーム機必要だったから余計高くついた」
「マジでー?馬鹿だろお前。そうそう、ゲーム機で思い出したけどよ、オレの友達マニア
でさ。DS持ってんのにライトも買ったんだぜ。意味あんのかっつったら誇らしげにゲー
ムボーイとゲームボーイカラーとアドバンスとそのSPとミクロとかもう色々持ってると
か言ってんのマジ救えねー。その癖、ロリっ娘ゲットしてんだぜ。あいつ2人で犯そうぜ!」
「え?ロリっ娘じゃなくてそいつ?やだやだ、僕男はパス。だったらさ、この子2人で犯
そうよ。イチゴちゃんなら9万で涙を飲むよ。一回二輪挿しってしてみたかったんだ」
「マジマジ?えー、ミカンちゃん?悪くねーなー。触手無ぇけど代わりに色々似たような
もん持って来る。タコとか。よし、ちょっと鮮魚センターと銀行行って来る」
「あ、僕も。すじこ買う。後、イクラも。ちょっと行って来るね」
…そう言って、2人は出掛けてしまった。
とりあえず、身の危険を感じたので帰る事にした。後、本気で言っているんだろうか。
本気、なんだろうか。どうしよう。とりあえず、窓から逃げようかな。
ていうか、記念すべき誕生日にアブノーマルな世界へようこそ、は嫌過ぎる。
「じゃーん!ほらほらミカンちゃん、欲しがってたお財布、新品で見付けたの!誕生日お
めでとう!…って、アレ?」
「どーもー!さすらいのケーキ職人イチゴさん特製の巨大アップルパイっすよ!好きなだ
け食べてくださ…ん?」
『バナナさんなんか大嫌い ゲーオタの方を輪姦しに行け バカ』
机の上の書置きを見て、双方青褪める。
「ちょ、ウソ、ミカンちゃん僕が他の男にミカンちゃんを抱かせるような男だとでも!?」
「っ、ヤダヤダヤダ、あいつになんかしたら、上か下かロリっ娘のどれかに殺されるわ!
特に下とロリっ娘!」
あわあわしながら、イマイチずれた事を言う。
手が震えて来たのか、お互い手に持っていたものを机の上に置き。
「とりあえず、追いかけよう!」
「どこ行くかわかんのか!?多分家だろうけど!」
「ううん、きっと鮮魚センターだよ!!」
そう言って、2人はまた外へ出る。そして。
「…やっぱバカだ…」
押入れから顔を出して、私は机の上のお財布が入った包みと巨大アップルパイを見て、
頬が緩んでしまったのだった。
あと、ちょっとだけホッとした。
終
88 :
377:2007/09/30(日) 18:46:02 ID:zSDYhtyf
こんな感じです。
なんか、ずっと俺のターン!なんで職人さんプリーズです。
鮮魚センター吹いたwwwwwwwwww
鮮魚センターを口から吹いてる
>>89を想像してワロタ
そして377氏大好きだ!
鮮魚センターが要所要所に出てくるのが何か好きだw
GJ!
377氏!
あなたが書くならなんでも読めそうだ!!
次作超期待!
兎に角GJ!
377さん、いつもながらすげぇぇぇぇw
鮮魚センター夢に出てきそうw
GJ!
>>92-93 既に好評なんだから
その誉め方はかえって気持ち悪い
下手したらアンチが沸くぞ
ほどほどに
>>94 ごめん、今日投下に気づいたんだ。
スマン自重する。
ロリっ娘ゲットしたゲーオタって、ロ○トの剣ふりまわしてたあいつかw
期待!
ほっしゅっしゅ