>1
乙カレ。
あたしは運命とか信じちゃうたちだから
>>1は乙だと思うんだ。
8 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/01(木) 21:42:51 ID:BiZPMbpC
運命とシンいらね
>>8 そういうのは彗星板で言ってくれ。
後sageろ。
現時点で客観的に条件並べてったら、シンとルナが依存する必要性や
過去のやり取りから感じれる人間的相性から何から
全てに置いてシンルナ無理
ってことでシンルナ需要なし。決定。
むしろ、二度と来るな。
またこのカプから板越えが出るなんて…(つдT)
このカプの人は本当にご愁傷様だ。
>>13 彗星板のキララクスレで聞けば一番良いと思うが
無いって事は落ちたか消されたか新スレに移行したかの
どれかじゃないか?
昔もアンチカガリの電波たんが板越えして
荒らしてたりしたからね、懐かしい
厨は今も昔も変わらない
自分で探させなよ…
ちょっとシンルナやってみる。
本編のシンルナはどうしても萌えられないので、アカデミー時代の話に。
強姦というには生ぬるいけど、一応無理やりなんで耐性がない人はスルーよろ。
21 :
シンルナ 1:2005/09/02(金) 14:11:10 ID:X3gQkSxO
今日は、アカデミーの休日だ。
学生達は皆、久しぶりの休日を謳歌すべく、実家に帰る者もいれば街へ遊びに出かける者もいた。そのため、アカデミーの宿舎はほとんど人気が無い。
日々続く厳しい訓練……たまの休みに外に行かない人間は、よほどの奇特な人間だ。
ところが、そんな奇特な人間がここに2人――。
シンが一人でいると、ルナマリアがシンの部屋にやって来た。
理由を尋ねると、「退屈で仕方がなかった」そうだ。シンの部屋に来たって、特に何かあるわけでもないのだが、話し相手が欲しかったらしい。
……とは言っても、会話をするにも二人だけでは盛り上がりに欠け、交わす言葉も途絶えていた。
ルナマリアは、退屈そうにシンのベッドにうつ伏せに寝転がり、脚をパタパタさせていた。シンが構ってくれないので、彼女はすることも無くすっかり退屈していた。
「ねぇ〜シン……。なんか楽しいことない?」
ベッドに寄りかかりながら一人でマンガを読んでいるシンの背中に、先ほどからシンのベッドを占領しているルナマリアが声をかけた。
――あったら、こんな所でマンガなんて読んでないだろ……。
そう思ったシンは、紙面から目を離さずに答えた。
「無い。ルナもなんか読めば?好きなの読んでいいよ」
「私はいいや……。シンのレパートリーって、格闘マンガとかスポーツマンガとかばっかりで興味ないし……」
そう言って、ルナマリアはごろんとシンのベッドの上で寝返りを打った。なにをするでもなく、天井を見上げている。
ルナマリアは、うんざりしたように溜息を吐いた。
「はぁ……。お互い、こんな時に遊びに行く相手でもいないと、休日って言ってもすることないわねぇ……」
ルナマリアが独り身であることを嘆くように言う。
シンはともかく、ルナマリアは友達も多い方なんだし、声をかければ一緒に遊びに出掛ける相手くらいいると思うのだが。それに、彼女には最も身近なところに、妹という格好の遊び相手がいるし……。
シンは、ちらりと彼女を振り返ると尋ねた。
「メイリンは?メイリンも暇してるの?」
「ああ……あの子なら、友達と遊びに行ったわよ。私より友達多いのよねぇ……あの子」
ルナマリアのいうとおり、メイリンには友人が多い。社交的なメイリンは、男女問わず仲が良い友達が多いのだ。
元気で明るいルナマリアと、社交的なメイリン。良いコンビだと思うのだが。
「……なら、ルナも一緒に行けば良かっただろ?」
「そうなんだけどさぁ……。あの子と一緒に行くと疲れるのよね……」
――さっきは『遊びに行く相手がいない』ってぼやいてたくせに……。
そんなことを思いながら、シンはなんとなく、ベッドの上でくつろぐルナマリアの姿を観察した。
休日ということもあって、今のルナマリアは私服姿だ。Tシャツに、デニムのショートパンツという、かなり露出度の高い服を着ている。
彼女のスラリとした脚が、シンの目には眩しい。Tシャツの薄い布は、ルナマリアの胸の膨らみの形をくっきりと映している。さらに、ルナマリアは気づいていないのだが、シャツの肩口から、彼女がしている白いブラの肩紐がちらちらと見え隠れしている。
シンはちらっと盗み見て、思わず唾を飲み込んでしまった。
いつもアカデミーの制服姿しか見ていないので、普段着のルナマリアが、なんだか新鮮に見える。生憎と女の子らしい格好とは言えないが、それでも健康的な色気があって、魅力的だと思う。
しかしながら、男の部屋に一人でやって来てベッドを占領するなんて、ルナマリアはもう少し女の子としての自覚を持ったほうがいい。
同じ部屋の中に、自分と同年代の女の子と二人きり――シンだって年頃の男なんだから、つい刺激されてしまうではないか。
こういう無防備さがルナマリアらしいとは言え、男はちょっとした刺激でケダモノ化するものだ。
彼女のためにも、一言くらい言っておくべきだろう。
「ルナ、男の部屋に一人でやって来るのは、どうかと思うけど?」
「え?なんで?」
シンの言葉に、ルナマリアは思わず聞き返した。きょとんとした顔で、真っ直ぐにシンを見返してくる。「何を言っているの?」とでも言いたそうな顔だ。
――素で解んないのかよ……?
「いや……女の子が男の部屋に上がりこむなんて……」
「え?友達の部屋に上がりこむくらい、ごく普通でしょ?今までだってシンの部屋に入ったことが無かったわけじゃないし、なんで今更そんな事言うわけ?」
シンの言葉に、ルナマリアはさらっと言い返した。まったくと言って良いほど、なんとも思っていないらしい。
22 :
シンルナ 2:2005/09/02(金) 14:12:42 ID:X3gQkSxO
彼女が言うとおり、今のシンとルナマリアの関係は『友達』だ。
勉強を一緒にするときなど、彼女がシンの部屋に上がりこむこともある。もっとも、そういう時には大抵レイやメイリンも一緒なのであって、二人きりということはない。
そもそも、友達である前に男と女であるはずなのだが、彼女にはそういう意識も無いらしい。
友達には性別なんて関係ない、ということであろうか。もしかしたら、シンを異性だと意識していないのかもしれない。
こういうあっさりしたところが、ルナマリアの良いところなのかもしれないが、思春期の男としては、こんな狭い部屋に女の子と二人きりという状況は、結構緊張するものがある。
先ほどから、シンの鼻腔を甘い香りがくすぐっている。花を飾る趣味など無いシンの部屋には、普段こんな香りが漂うことはない。
匂いの元は、もちろんルナマリアだ。シャンプーか石鹸の香りなのかは判らないが、良い匂いはルナマリアの方から漂ってきていた。
――女の子って、こんなに良い匂いがするんだな……。
シンはふとそんなことを考え、なんだかドキドキした。普段、ルナマリアが身近にいすぎるため、異性であることを意識させられることが少なかったのだが、こうして二人きりになると、嫌でも意識させられる。
ルナマリアに、急に『女』を感じさせられたシンは照れくさくなり、マンガに目を戻した。
一方、ルナマリアは退屈そうに、ぽふ、とシンの枕に顔を埋めた。と、彼女は枕の下のなにやら固い物の感触に気づく。
ルナマリアは手探りで固い感触の正体を探ろうとした。その手がコツンと何かに触れる。彼女は思わず呟いた。
「?なにこれ……?」
ルナマリアの声に気づき、シンは思わず振り返った。そして、ルナマリアが枕の下を調べようとしているのを見て、慌てて声を上げる。
「うわっ!お、おい!ちょっと待て!」
シンの制止は間に合わず、ルナマリアは布団を捲ると枕の下にあたる箇所から、数冊の本を取り出した。
「!?こ、これって……」
ルナマリアは、表紙の写真を見て絶句する。
そこには、半裸の女性が挑発的なポーズでカメラを見返している写真が、でかでかと載っていた。彼女が取り出したのは、男なら人に見られたくないもの……いわゆるエロ本というヤツだ。
「あらら……へぇ〜……。シンもこういう本読むのねぇ……」
しげしげと表紙を眺めながら、ルナマリアは仄かに頬を赤らめて呟いた。
男なら、こういう本の一冊や二冊、持っていてもおかしくないのだが、正直言ってシンが持っているとは意外だった。
――あの子も、人並みにこういうのに興味あったんだ……。
シンの思わぬ一面を発見し、ルナマリアは思わず笑みを浮かべる。
一方でシンは、ルナマリアにエロ本を発見されたことで、気が遠くなりそうになっていた。
男に見つかるのならばともかく、女の子に見つけられるというのは最高に恥ずかしい。
相手が普通の女の子ならば、『変態!』と罵られること間違いないし、そうでなかったとしても、以後、変な目で見られるだろう。
(さ、最悪だ……)
顔色を失くすシンの様子を他所に、ルナマリアは中身をパラパラと捲りながら、シンをからかうように言う。
「ふ〜ん……。シンって、けっこうムッツリスケベなんだぁ……」
ルナマリアの言葉に、シンは思わず赤面した。
ルナマリアが言うとおり、シンはムッツリスケベかもしれない。たしかに、彼女の前では「女なんかに興味ない」みたいに振舞っていたりしていた。
なぜかは解らないが、ルナマリアの前で、シンは見栄を張りたがるのだ。
それは、彼女がシンよりも年上でシンを弟のように扱うために、負けず嫌いのシンが彼女に軽く見られたくないという気持ちの表れである。そのため、ルナマリアの前では妙に大人ぶったり、虚勢を張ったりしてしまっていた。
この件に関してもそれは同様で、彼女の前では異性に興味が無いように振舞っていたのだが……。
……バレてしまっては仕方が無い。この際、シンはもう開き直ることにした。
「な、なんだよ?俺も男なんだから、そういうのに興味あったっていいだろ!?」
顔を真っ赤にして言ったシンに、ルナマリアはからかうように笑った。
「ダメダメ。シン……いい?どうせ、グラビアの中の女の子には触れないんだから、いくら眺めてたって無駄なのよ?」
ルナマリアが、言われなくても解っていることを諭すように言う。それが、シンには気に入らなかった。
「い、いいだろ別に!独り身の男のささやかな楽しみなんだよ!」
真っ赤になって反論するシンの様子が、ルナマリアには面白いようだった。彼女はクスクス笑いながらも、なおもシンをからかうのを止めない。
23 :
シンルナ 3:2005/09/02(金) 14:13:43 ID:X3gQkSxO
「シンは、もうちょっと現実を見なきゃダメよ。写真の女の子よりも、周りに目を向けなきゃ……」
ルナマリアの諭すような方が気に食わず、シンは口を尖らせた。
「……いいのかよ?そんなこと言って。俺だって、それならまずは手近な所から――って、ルナを襲っちゃうかもしれないんだよ?」
シンとしては、ルナマリアにからかわれたのが悔しくて虚勢を張ったつもりだった。
だが、シンの虚勢はあっさりと見破られる。ルナマリアにとって、シンが強がるのは何時ものことだからだ。
案の定、ルナマリアはクスリと笑った。シンの言葉をまったく意に介していないようだった。
「いやぁねえ……。シンにはそんな根性無いわよ。女の子襲うなんて……」
根性が無い……ルナマリアのセリフに、シンも少しカチンと来た。ついムッとして、シンは思わず大声で言い返す。
「な、なにっ!?誰が根性無しだよ!?」
ルナマリアは、シンが怒っているのが解っていないのか、それともシンの怒りなんてなんとも思っていないのか、ニコリと笑うと、さらにシンをからかう様に言う。
「あら、怒った?ごめんね♪お姉さん、シンが可愛いからついからかっちゃった♪」
「だ、誰が可愛いだよ!?俺だって男なんだから、ルナをヤっちゃうくらい……!」
「シン……背伸びはよくないわよ?シンに余裕が無いのが、態度からもうバレバレ。そうね……ヤれるものなら――ってヤツ?」
シンの脅し文句にも、ルナマリアはニッコリ笑って余裕そうだ。
シンは、彼女の余裕に思わず戸惑った。彼女は、もしかしたら、こういった場面に慣れているのだろうか?
未だに女性経験が無いシンには、ルナマリアの余裕が理解できない。
普通、女の子ならば、冗談でも「襲っちゃうぞ」と言われれば、少しくらい動揺するものではないのか?
それにもかかわらず、ルナマリアには少しも動じた様子は無い。
ルナマリアの余裕振りからすると、彼女はもう経験済みなのかもしれない。彼女が男に抱かれているなんてちょっと想像できないが、彼女からは少し派手そうな印象も受けるし……。
そうだとすれば、ルナマリアはまたしても上からシンを見下ろすように、シンを挑発していることになる。――どうせ、シンにはルナマリアを襲うなどということは、できないだろう――とでも言うように。
そんなルナマリアの余裕振りが、かえってシンの癪に障った。
「言ったな!?ああ、そうかよ!じゃあ、本当にヤらせてもらうからな!」
シンはついカッとなって、ルナマリアに怒鳴った。荒々しい動作で立ち上がり、上からベッドの上のルナマリアを見下ろす。
シンの逆上を予想していなかったのか、シンの言葉にルナマリアは怯んだような様子を見せた。
「えっ……!?」
ルナマリアは大きく目を見開き、呆気にとられたようにシンを見やる。
シンは、ついカッとなって言ってしまったことを、少し後悔した。とは言え、ここで引き下がったら、またルナマリアに馬鹿にされるかもしれない。
口ばっかりの根性なし……と。
そう考えると、後はもうどうにでもなれという気持ちになった。
ちょうど良い機会かもしれない。男同士で話していると、どうしても性関係の話題も増える。周りには既に経験済みのヤツもいるというのに、その話題に付いていけない自分が、時折悔しくなる。
ヨウランやヴィーノでさえ、経験済みらしい(本人がそう言っているだけで、実際はどうなのかは分からないが)。レイは……どちらかというとレイの方が女に興味ないタイプみたいだから、この点ではレイに勝ってるか。まぁ、それは置いておいて……今はルナマリアだ。
――童貞脱出のいい機会だし、ルナに相手してもらおうじゃないか!
「言ったのはルナなんだからな!覚悟しろよ、本当に犯ってやる!」
シンはヤケ気味にそう言うと、ベッドで寝ているルナマリアにのしかかった。
24 :
シンルナ 4:2005/09/02(金) 14:14:51 ID:X3gQkSxO
ルナマリアが、突然覆いかぶさってきたシンに戸惑いの声を上げる。
「え!?ち、ちょっと!?」
ルナマリアは両手でシンの体を押し返そうとした。しかし、手首を掴まれて目的を果たすことが出来ない。それどころか、ベッドの上で組み敷かれてしまい、逃れられなくなってしまった。
ルナマリアは、突然のことにパニックに陥った。
「ね、ねぇシン!ちょっと、ふざけてるの!?」
彼女の言葉には耳を貸さず、シンはルナマリアの手首を拘束している手とは反対側の空いている手で、彼女の胸をシャツの薄い布越しに掴んだ。細身の彼女に似合わないほどの豊かな乳房の感触が、布越しに伝わってくる。
「きゃっ!?や、やだ……あっ……はぁんっ……!」
「うわ……女の子の胸って、柔らかい……」
シンは、初めて触る女の子の胸の感触に、思わず感想を漏らした。現実の女の子の胸など触ったことが無かったシンは、つい胸の鼓動が高まってしまう。
シンは、はやる気持ちを抑えながらルナマリアの胸を撫でた。シンの手の動きに敏感に反応し、ルナマリアが小さく声を上げる。
「あっ……ふあっ……い、いやぁ……!」
柔らかいのに適度な弾力があって、シンが力を加えると手の動きに合わせて胸の形も変わり、手から力を抜くとまた元の形に戻る。
シンが胸に触れている手に力を込めると、ルナマリアは蚊の鳴くようなか細い声を上げた。
「や……だっ……!やめ……て……」
先ほどまでは余裕だったのに、シンに組み敷かれたルナマリアは、すっかりしおらしくなっていた。
悪戯っぽく輝いていた瞳には不安の色が滲み、普段の彼女よりも気弱そうな印象を見る者に与える。シンを見上げる彼女の瞳には、涙さえ浮かんでいた。
シンが押さえつけているルナマリアの腕からもすっかり力が抜け、その小さな肩も僅かに震えている。
シンは、彼女の変わり様に少々驚いていた。それと同時に、なんとも言えない興奮を覚える。
(ヤバイ……。ルナがすごく可愛く思える……)
いつも勝ち気で明るく、お姉さんぶっているルナマリアの、女の子らしい反応。今のルナマリアは、シンに怯えているようにさえ見える。
シンはドキドキしながら、胸を触っている手に力を込めた。
「や、やめてよ……あっ……あふっ……シン……聞いて――んんっ!?」
ルナマリアは何事か言いかけたが、シンに唇を塞がれた。
本で得た知識だけだが、ディープキスのやり方くらいは知っている。ただし、実践はこれが初めてだ。
シンの舌がルナマリアの口内に侵入し、ルナマリアの舌を絡めとる。
「んっ!んん〜っ!むぅ……んふ……っ……!」
ルナマリアは、顔を背けてシンから逃れようとしたが、シンは執拗にルナマリアの舌を吸ってくる。唾液を舐め取りながら、シンの舌がルナマリアの口内を余すところなく蹂躙する。室内に、ぴちゃぴちゃという、シンがルナマリアの口を吸う音が響き渡っていた。
ルナマリアとキスを交わすのに飽きたシンは、ルナマリアの唇から口を離した。ルナマリアはシンの口が離れると、慌てて唇を指で拭う。
「な、なにするのよ!?」
いきなり唇を奪われ、ルナマリアは怒ったように言った。彼女の顔は、羞恥のためなのか、怒りのためかは判らないが、顔全体が赤くなっている。
「恋人でもないのに……い、いきなりキスするなんて!」
シンは、怒るルナマリアに悪びれた様子も無く、さらっと言い返した。
「何言ってんだよ?『ヤれるもんなら……』って言って挑発したのは、ルナのほうだろ?」
「えっ……あ……それは……」
シンの言葉に、ルナマリアは一瞬怯んだような顔をなった。
そう……たしかに、ルナマリアはそう言った。
しかし、ルナマリアはシンのことを、突っ張ったところもあるが、照れ屋で素直じゃない奥手そうなヤツだと思っていたのだ。だから、口では何を言っても、実際に手を出してくるとは思っていなかったのに。
――普通、あれでホントに襲ってくるなんて、夢にも思わないわよ……。
25 :
シンルナ 5:2005/09/02(金) 14:15:21 ID:X3gQkSxO
「そ……それは言ったけど……!で、でも!」
「『でも』、なんだよ!?言ったのはルナなんだから、最後までヤらせてもらうからな!」
シンの言葉に、ルナマリアの顔に明らかな怯えの色が走った。
「さ、最後まで……って……?」
ルナマリアは、震える声で恐る恐る尋ねた。シンは、今更何を言ってるんだ、と言わんばかりに言い返す。
「はぁ!?決まってるじゃないか!セックスまでだよ!」
「えっ……!?えっ!?ええっ!?」
シンがすっかり犯る気なことに、ルナマリアは驚愕した。
――あれは、シンをからかおうと思って、つい冗談で口にした言葉だったのに……まさか、本気にしちゃうなんて!
「ちょっ……ちょっと待ってよ!あれは……!」
「うるさい!全部ルナが悪いんだ!」
そう言うと、シンは再びルナマリアの唇を奪った。
シンは、我に返ったルナマリアが口を閉じようとするのよりも早く、彼女の口内に舌を滑り込ませる。ルナマリアは体をよじって抵抗しようとするが、シンはルナマリアの体に覆いかぶさりながら両手で彼女の肩を掴んでいるので、シンを振り切ることもできない。
「んん〜っ!んぅ……んふっ……んっ……」
ルナマリアは、しばらくジタバタと暴れていたが、やがて、諦めたように抵抗するのをやめた。シンを押し返そうとして、彼の胸に押し付けられていたルナマリアの腕から、ふっと力が抜ける。男の力には敵わないと思ったのかもしれない。
おかげで、シンは好き放題にルナマリアの口を嬲ることが出来た。綺麗な桜色をしたルナマリアの唇を、貪るように吸っていく。
やがて、十分にルナマリアの唇を堪能して満足したシンは、ようやく彼女の唇から口を離した。二人の口が離れる際に唾液が細い糸を引いたが、シンとルナマリアの唇を結んでいたその線も、やがてぷつりと切れる。
シンはルナマリアの体から離れ、満足したように笑った。
「ルナの唇、美味しかったよ。やっぱり、本物の女の子はいいなぁ……」
「……シンの言い方、すごくいやらしい……どこでそんなの覚えたのよ……」
シンの言葉にパッと赤面したルナマリアは、シンから顔を背けてポツリと呟いた。その仕草も女の子らしくて、可愛らしく思える。
シンはいつもと違うルナマリアの様子に、胸がドキドキしていた。
ルナマリアは、ついさっきまでは余裕そうだったのに、いざ事に及ぶとなると、すっかり弱気になってしまっている。強気な姿ばかり普段見ているせいで、なんだか別人を相手にしているかのようだ。
身近な女の子が見せる思わぬ一面と、初めて本物の女の子を直に相手に出来る機会であるとあって、シンはすっかり興奮していた。
――ルナの肌を直に見てみたいな……。
そう思ったシンは、彼女のシャツを捲り上げた。シャツの下からルナマリアの白い肌が現れる。彼女の胸の膨らみは、白い下着が覆い隠していた。
「あっ……!?や、やだぁ……!」
ルナマリアは怯えたような声を上げて、胸を隠そうとしたがそれもシンに阻まれた。
シンは、ゴクリと唾を飲み込んだ。
(こ、この下に、ルナの生の胸が……)
このブラの下には、ルナマリアの胸がある。生まれて初めて、女の子の胸を間近で眺めることになるのだ。しかも、自分がよく知っているルナマリアの胸を。
ついつい、シンの息が荒くなる。シンは、緊張しながらルナマリアのブラに手を伸ばした。
「あっ……!」
シンの指がブラに触れると、ルナマリアの体がさっと緊張した。ぎゅっと目を瞑り、体を固くする。ルナマリアの体は、緊張のために小さく震えている。
もっとも、緊張しているのはルナマリアだけでなく、シンも同様だ。
いよいよという段になって、シンは一瞬だけ怖気づいてしまった。ここでブラを捲り上げたりしたら、彼女と友達として付き合うことも出来なくなるかも……。
(――って、なに弱気になってるんだ、俺は!もう今更後戻りは出来ないんだ!ルナ公認なんだし、生の女の子の体を拝めるチャンスなんだから、それを生かさないでどうする!?よ、よし……行くぞ……!)
シンは、思い切ってルナマリアの白いブラを一気に捲くり上げた。ルナマリアの胸が露になり、戒めを解かれた彼女の乳房がぷるんと揺れる。
「きゃっ!?」
「うわぁ……」
26 :
シンルナ 6:2005/09/02(金) 14:17:33 ID:X3gQkSxO
二人の反応は対照的だ。シンは、初めて見るルナマリアの胸に、思わず溜息を漏らし、ルナマリアは悲鳴を上げた。
シンは、思わず食い入るようにルナマリアの胸を見つめてしまった。シンの視線に耐え切れず、ルナマリアが震える声で抗議する。
「い、いやぁ……見ないでよぉ……!」
「そ、そんなこと言ったって……見るなって言う方が無理……」
間近で見るルナマリアの胸は、実に綺麗な形をしていた。意外と大きいのだが、その割には垂れているわけでもなく、しっかりと上を向いている。両の乳房の先端には、鮮やかなピンク色の小さな突起があった。
彼女は綺麗な白い肌をしていたが、彼女自身興奮しているためか、上気して仄かに赤みが差している。
(ほ、本物だ……)
今まで、写真やブラウン管を通してしか見ることができなかった女性の体を目の当たりにして、シンはすっかり興奮しきっていた。既にある程度大きくなっていた分身が、ズボンの中で更に大きくなっていくのを感じる。
すぐにでも触ってみたかったが、シンは思いとどまった。念のため、彼女に確認を取った方が良いかもしれない。
「さ、触ってもいい……?」
念のため、シンはルナマリアに尋ねる。ルナマリアは、真っ赤になって勢いよく首を振った。
「ダ、ダメに決まってるでしょ!ホントは見られるだけでも嫌なんだから!」
「そんなこと言われてもなぁ……」
目の前に女の子の裸があるのに、手も出せずにただ見ているだけというのは、男にとってかなりキツイ。やはり、ここまで来たら直に触れてみたい。
シンは、あっさりを誘惑に負けた。
「やっぱりダメだ、我慢できない!ルナ、触っちゃうよ?」
「え!?ちょっ……ちょっと!いやぁ……ダメぇ……あ、ああっ……」
シンは、欲望のままにルナマリアの胸を掴んだ。彼女のすべすべとした乳房の感触が、シンの手に伝わってくる。彼女の柔らかな乳房は、シンの指が触れているところで小さく窪んでいる。
「や、やぁ……ダ、ダメだって……言ってるのに……」
「す、すごいな……生の感触って……」
ゆっくりと乳房を揉み解していく。手の中にルナマリアの胸を収め、軽く力を入れて握る。
「あん……あっ、はぁ……」
シンが手に力を込めるたびに、ルナマリアの口からは甘い吐息が漏れた。先ほどまでは嫌がっていたのに、今はシンの手の動きに目を閉じて感じ入っている。
(なんか、すっかり大人しくなっちゃったな……)
もしかしたら、先の余裕も実はシン同様のハッタリで、彼女もまだ経験は浅いのかもしれない。
ルナマリアからの抵抗がなくなったことで、シンは少し拍子抜けしたが、気を取り直して胸の愛撫を続ける。
乳房を捏ね回すように揉んだ後、シンは乳首に触れた。綺麗なピンク色をしている彼女の乳首は、シンが触れる前からすっかり硬くなっており、ツンと尖がって天井を向いている。
シンは、二本の指でルナマリアの乳首を挟んだ。二本の指の腹の間で、転がすように捏ね回していく。
「んっ……!や……あんっ!」
乳首を軽く抓ってやると、ルナマリアが小さく悲鳴を上げた。シンは彼女の反応を愉しみながら、今度は指先だけでそっと乳首に触れた。触れるか触れないかの絶妙なタッチで、乳首の先端を撫でる。
「あっ……ふ……ああっ……」
「ルナ、気持ちいい?」
シンは、乳首の愛撫を続けながら、ルナマリアに尋ねた。ルナマリアは恥ずかしそうに顔を背ける。
「わ、わかんない……。くすぐったいだけよ……」
素直じゃないルナマリアに、シンは「これでどうだ」とばかりにルナマリアの乳房を鷲掴みにする。乳房を両手で掴みながら、シンは空いている親指でルナマリアの乳首を弄る。乳房を揉みながら、親指で乳首を転がしていく。
「あっ、はぁんっ!や、やだ……!これ……!」
シンは乳搾りでもするかのように、リズミカルにルナマリアの胸を揉んでいた。シンの手の中で、彼女の柔らかい乳房が様々に形を変えていく。
シンは、胸を掴んでいる両手はそのままに、ルナマリアの右胸にしゃぶり付いた。
「あっ……はぁんっ!」
シンに乳首を口に含まれ、ルナマリアの体に震えが走る。ルナマリアは無意識的にシンから離れようとしたが、シンに両胸をしっかり握られているため、身動きが取れないでいた。
27 :
シンルナ 7:2005/09/02(金) 14:18:23 ID:X3gQkSxO
シンは、夢中でルナマリアの胸を吸っていた。同年代の女の子の胸を赤子のように吸うというのは変な気分だが、シンはそれを止められないでいる。
ついばむ様に上と下の唇で乳首を挟み、舌の先端で乳首をつつく。
「んっ……!あ……あ、ふあんっ……!」
ルナマリアがくすぐったそうに身をよじる。
シンは乳首全体を口の中に含み、執拗に嘗め回していた。乳首に唾液をすり込むかのように、たっぷりと舌で嘗め回す。空いている方の乳首も、指で丹念に捏ね回していた。
敏感な乳首を二つ同時に弄られ、ルナマリアは堪えきれずに甘い声を上げてしまう。
「あっ、あんっ、んふっ……や、あぁ……」
シンは乳首から口を離した。ルナマリアの乳首は、シンに舐められていたために唾液で光っている。
シンはもう片方の乳首に吸い付いた。そちらも、先ほどまでと同じように舌を使って丹念に嘗め回す。
シンは、何の前触れも無しに乳首に軽く歯を立てた。シンの執拗な愛撫によって敏感になっていたルナマリアの体が、ビクンと跳ね上がる。
「あ、ああんっ!やだ……痛いよ……」
ルナマリアの抗議にもかかわらず、シンは甘噛みを続けた。ルナマリアの乳首を傷つけないように、慎重に力を調節しながら彼女の乳首を咥える。
「あっ……はふ……ふ、ああっ……!」
乳首を嬲るのに飽きたシンは、ようやく胸から口を離した。シンの口が離れ、ルナマリアは僅かに名残惜しそうな声を出す。
「あ……お、終わりなの?」
彼女の言葉に、シンは笑みを浮かべた。なんだかんだ言って、ルナマリアもその気になってきたらしい。
――さて次は……。
シンは、ルナマリアのデニムのショートパンツに視線を移した。
(こ、これか……)
シンは、ゴクリと唾を飲み込んだ。いよいよ、ルナマリアの一番大事な処を攻略することになる。
アダルトビデオなどを見ていても、ここにはモザイクがかかっていて、どんな風になっているのかまったく分からない。シンにとって未知の領域だ。
「な、何見てるのよ……?」
シンの視線の先に、自分の下半身があることを悟ったルナマリアは、慌てたようにシンに声をかける。
「あっ?ま、まさかシン……」
「ルナ……ここまで来たら、やることは一つだろ?」
「え!?あっ……ええっ!?や、やめて!」
シンはルナマリアの横に寝そべり、彼女のショートパンツのホックを外した。そのまま、下着の中に手を差し入れる。
「や、やああっ!」
シンの手が下着に侵入してきたことに、ルナマリアは思わず悲鳴を上げた。胸ならまだなんとか我慢できたが、ここは別格だ。
「やめてよ、ちょっと!そこはダメ……あ、ああんっ!や、やだってばぁ!」
ルナマリアはすっかり気が動転して、再び暴れだした。しかしシンは、彼女の抵抗を乳首を軽く摘むことであっさりと制圧する。
「あ……ふあぁ……」
短い間にシンは、ルナマリアが感じるポイントをある程度学んでいた。案の定、ルナマリアは僅かな刺激だけですんなりと大人しくなる。
シンは気を良くして、ルナマリアの秘処を攻めることを再開した。
指先が、熱く湿ったルナマリアの秘処に触れる。彼女の秘処は、シンが彼女の胸を執拗に愛撫したせいでルナマリア自身興奮したためか、じっとりと濡れていた。
肉棒を挿入するには、女性の秘処を十分に濡らしておかなければならない。そうでないと、処女であろうと無かろうと、女性にかなりの苦痛を与えることになる。
……と、シンもそこまでは知っていたが、実際にどこまでやれば十分なのか解らない。
(と、とりあえず……だな……)
本で得た知識のままに、秘裂に指を埋める。軽い抵抗感があるが、少々強引に指を押し込んでいく。
「あっ、あぁぁっ……!」
ルナマリアが、侵入してくる指の感触に耐え切れずに声を上げる。思わず手で払おうとするが、シンが指を少し動かしただけで、その手もへなへなと力が抜けていく。
「や、やめて……動かさないでぇ……んっ……ああっ!」
ルナマリアの言葉は、夢中になっているシンには届かない。シンの指がルナマリアの胎内を掻き回し、胎内で蠢く指の感触にルナマリアは気が遠くなりそうになる。そして――
「あっ……あ、ああああっ!」
ルナマリアの感極まったような絶叫が、シンの室内に響き渡った。
28 :
シンルナ 8:2005/09/02(金) 14:19:38 ID:X3gQkSxO
シンの目の前には、シンの指によって一度イかされて、ぐったりとしてしまったルナマリアが横たわっていた。シャツとブラを捲くられて胸を露にされ、散々弄られた秘処からは、愛液が一筋、太腿に流れ落ちている。
ひどく扇情的な光景だ。
(つ、ついにこの時が……)
シンは、すべての準備が整ったことを感じていた。
ルナマリアの秘処は、シンの愛撫のおかげですっかり潤っている。これくらいで十分だろう。
――ついにルナマリアとひとつになれる。熱い肉棒を彼女の胎内に埋め、膣内を目いっぱい掻き回す……。
そこまで想像して、シンの肉棒は既にはち切れんばかりになっていた。
ゴクリと唾を飲み込んで、シンはルナマリアのショートパンツを脱がそうと、彼女の下半身に手を伸ばそうとした。だが、その手の動きが止まった。
(で、でも……ホントにルナとエッチしちゃっていいのかな……?)
ここまでしておいて今更、という感じもするが、シンはいざという段になって再び怖気づいた。
『ヤれるもんなら』と言って挑発されはしたが、ルナマリアから明示的に了承を得たわけではない。ここで、強引に彼女との事に及べば、下手をすると強姦になってしまうかもしれない。
とは言え、せっかく本当のセックスを体験できるかもしれない機会だというのに、そのチャンスを逃すのはもったいなさ過ぎる。
シンの頭の中で、二つの選択肢が天秤に掛けられる。
――ここで彼女との行為に及ぶか、それとも、涙を呑んで我慢するか。
シンの頭の中で二つの選択肢がぐるぐる回る。
と、シンが悩んでいるところに、それまでぐったりとしていた筈のルナマリアが、恐る恐る声をかけた。
「シン……私、シャワー浴びたいんだけど……」
呼吸を整えて半身を起こしたルナマリアが、乱れた服を戻しながら言う。
シンは、思わず鸚鵡返しに聞き返した。
「シャワー?」
「うん……」
ルナマリアが頬を赤く染めて頷く。その仕草が可愛らしくて、シンはドキドキしながら答えた。
「わ、解った……。好きに使ってくれよ」
「うん……ありがと……」
ルナマリアは、フラフラとおぼつかない足取りでバスルームへと入っていった。絶頂を迎えさせられたばかりで、まだ頭がボーっとしているのかもしれない。
シンは、彼女の後姿を見送りながら、ふと思う。
(ルナ……もしかして、俺に抱かれる前に体を綺麗にしに行ったんじゃ……)
シンは、その可能性について考えてみた。
――恥ずかしそうに頬を染めていたし、きっとそうに違いない!
(可愛いヤツだな……。ルナって……)
シンは、自分の都合の良いように解釈した。
そして、先ほどまで悩んでいたのが嘘のように、シンのヤル気が上がってくる。ルナマリア自身の行動が、最終的にシンの方針を決めてしまったのだ。
(よ、よし…やるぞ……。き、緊張するなぁ……ルナがあそこから出てきたら、ベッドで――)
29 :
シンルナ 9:2005/09/02(金) 14:20:25 ID:X3gQkSxO
脱衣所で服を脱ぎ捨てて全裸になったルナマリアは、バスルームに入って行った。
シャワーからお湯を出し、頭の上から浴びる。ルナマリアは、念入りに体を洗っていた。特に、シンに散々舐められた乳首の辺りを。
さらに、シンに弄られたせいで滲み出てきた愛液で、ぐしょぐしょになっている股間も、綺麗にお湯で洗い流す。
「ど、どうしよう……?大変なことになっちゃった……」
身を清めながら、ルナマリアは震える声で呟いた。
――軽い気持ちでシンをからかったつもりが、まさかこんな事になるなんて……。
退屈で仕方が無くシンの部屋にやって来たときには、このような展開はまったくの想定外だった。シンの部屋でエロ本を見つけ、いつもと同じような調子でシンを軽くからかった。そこまではいつも通りだったのだが、その後の展開が違っていた。
『襲っちゃうよ?』と言ったシンに対して、ついつい売り言葉に買い言葉で、ぽろっと言い返してしまったのがまずかった。
シンが、簡単に人の挑発に乗ることを、計算に入れてなかったかもしれない。
「迂闊だったわ……。まさか、本気にしちゃうなんて……」
ルナマリアは、シンに抱かれてやるつもりなど初めから無かった。適当なところで謝ってそれでお終いにしようと思っていたのに、シンが逆ギレしたせいで予想外の展開――すなわち、シンがルナマリアに襲い掛かってくる事――になってしまった。
(ああ……どうしよう……?このままじゃ私、シンに……)
シンの前で余裕を見せた彼女も、実は生娘なのだ。誰にも抱かれた経験など無い。性の快楽に不慣れだった彼女は、ついシンの攻めに夢中になってしまった。そのため、シンを強く押し返したり、激しく抵抗することが出来なかったのだ。
胸を少し弄られたり、秘処を弄られたときも、快感のほうが勝っていた。未知の感覚に一瞬頭が真っ白になり、シンの指によって絶頂を迎えさせられたことに気づいたのは、呼吸を整えて落ち着いてからだ。
これくらいならまだ、お子様なシンをからかってしまった報いとして、なんとか我慢できるかもしれない。「やれるものならやってみろ」みたいなことも言ってしまった上に、意外と気持ちよかったし……。
しかし、本番となると話は別だ。なんと言っても、ルナマリアの純潔が懸かっている。このままなし崩し的にシンに抱かれた場合、一生に一度の処女をシンに奪われてしまうことになる。
この扉の向こうには、ヤル気満々のケダモノが一人いる……。絶望的な気分になりながら、ルナマリアはシャワーを止め、バスルームの扉によりかかった。
――このままバスルームを出れば……。
シンは、すっかりヤル気になっているようだし、このまますんなり帰してはくれないだろう。もし強く抵抗したらシンが逆上して、無理やり犯されるかもしれない。現に、この事態のきっかけはシンの逆ギレだったし……。
『シンっ!やだ、やめて!私、シンとエッチなんてしたくないわよ!』
『今更なに言ってんだよ!?ここまで俺をその気にさせて、そんな事っ!まだ、抵抗するのならぁっ!』
『やめて……い、いやあああぁぁぁっ!』
――なんてことに……。
(ああん!なんでこうなるの!?私……まだ覚悟なんて無いのにぃ……)
ルナマリアとて、性的なことに興味が無いわけでもない。何時かは、誰かとすることになるとは思っていたが、まさか今日、ここで可愛い弟分のシンとすることになるかもしれないなんて、考えてもみなかった。
ルナマリアが処女でなく、かつ、男遊びを盛んにしているような女だったら、一度くらいシンに抱かれてやってもいいかもしれないが、『初めての時は物凄く痛かった』と、経験済みの友人から聞いているし、どうしても不安な気持ちになる。
貞操の危機――この言葉の意味を、ルナマリアはひしひしと感じていた。
「こ、これしかないわね……」
散々考えた挙句、ルナマリアは覚悟を決めた。
この際、プライドを捨ててシンにお願いする。自分が処女であることを告げて哀願すれば、いくらシンでも思いとどまってくれるだろう。涙は女の最強の武器だ。
ルナマリアは、思い切ってバスルームから出て行こうとした。しかし、ふと不安に駆られ、ドアノブに掛けた手の動きが止まる。
(でも、上手く行くかなぁ……?シン……それでやめてくれるかしら……?)
シンの性格を考えると自信が無くなる。まさか、泣き叫ぶ女を無理やり犯すような、そんなサディストではないだろうと思うが、相手は逆ギレ王のシンだ。何が起こるか判らない。
ルナマリアはドアノブから手を離し、そのまましばらく迷い続けた。
30 :
シンルナ 10:2005/09/02(金) 14:21:02 ID:X3gQkSxO
ルナマリアが迷っていると、いきなりバスルームの扉が開いた。扉の向こうには、全裸のシンが立っている。
ルナマリアは何が起こったのか解らず、体を隠すのも忘れて大きく目を見開いた。その視線がシンの顔から下へと降りて行き、股間の一点で止まる。そこには、完全に勃起したシンの分身がそびえていた。
思わずまじまじと凝視し、一瞬の沈黙の後、ルナマリアは悲鳴を上げた。
「あええぇぇっ!?」
生まれて初めて見た男根に、ルナマリアの顔は真っ赤になった。シンは彼女の反応にニヤリと笑うと、ルナマリアのすぐ近くに寄ってくる。
「ルナが遅いから、俺も来ちゃったよ」
「や、やだ……寄らないで……」
ルナマリアは自分が全裸であることを思い出し、慌てて胸と局部を手で隠しながら後ずさった。
シンが一歩進むごとに、ルナマリアも一歩後ずさる。と、彼女の背中が、バスルームの壁に当たった。
「ああっ……!?」
「ふふふ……ルナ、もう逃げられないよな?」
シンが、怪しい笑みを浮かべながらルナマリアを追い詰める。シンは、彼女のすぐ目の前に立つと、ルナマリアの顔に自分の顔を近づけた。半歩進んだだけで簡単にキスできてしまえる距離だ。
「い、いや……。シン、思いとどまってよ……。お願い……」
ルナマリアは、震える声でシンに言った。しかし、シンはルナマリアの怯えた様子を面白がっているようだった。もしかしたら、シンを興奮させるための演技と思っているのかもしれない。
「何言ってんのさ?ここまで来たら、することはあと一つしか残ってないだろ?」
そう言って、シンはルナマリアの体を引き寄せた。抵抗する間もなく後ろから抱きしめられ、ルナマリアは身動きが取れない。
「いやだってば!離して!」
「ルナも強情だなぁ……。でも、ほら」
シンは、後ろからルナマリアの局部に手を回し、肉芽を摘んだ。それだけで、ルナマリアの膝は崩れ落ちそうになる。
「あっ、ひぅっ……!い、いやぁ……!」
一度治まりかけたルナマリアの体の火照りが、再び蘇ってきた。シンに軽く手を触れられただけで四肢から力が抜けてしまう。
頭の中では嫌だと思っているのに、なぜか体が言うことを聞かない。シンに甘い性の快楽を覚えさせられたルナマリアの体は、強く抵抗することを拒否していた。
「あ、んっ……や……ああっ……!」
シンはルナマリアの前に回りこみ、正面から彼女を攻める。乳首を口に含み、空いているほうの乳首も指で弄り、更にもう片方の手でルナマリアの秘裂に指を挿入した。
「あ、あっ、い、やぁ……!ダ……メっ!うあっ……」
敏感な箇所を三箇所も同時に弄られ、ルナマリアは陥落寸前だった。膣口からはシンの指が掻き出した愛液がとめどなく流れ落ち、膝ががくがくと震える。
「ルナ、気持ちいい?」
「う、うん……すごいっ……!あっ、あっ……!やだ……私……またっ……!」
ルナマリアが、シンの問いに素直に答える。
(これって、いわゆる『落ちた』ってヤツかな……?)
シンはそんなことを思いながら、秘裂の中に挿入している指で膣壁を引っ掻いた。
「ああっ!いやぁ……私っ……もう、ダ……メ……あ、ああんっ!」
ルナマリアが再び絶頂を迎えさせられそうになったとき、シンは突如としてすべての動きを止めた。
「ふぁ……はぁ……あれ……?シン……どうして……?」
シンがなぜか途中で愛撫を止めたことに戸惑うルナマリアをお姫様抱っこで抱きかかえ、シンはベッドへと歩いていく。その途中で、シンはルナマリアの耳元にそっと囁いた。
「やっぱりベッドでしなきゃ……な?」
ルナマリアがトロンとした目でシンを見上げる。既に彼女の頭からは、先ほどまで必死で抵抗しようとしていたことも、考えていた『作戦』のことも、頭から消え去っていた。
――あ、あれ……?私……何考えてたんだっけ……?
31 :
シンルナ 11:2005/09/02(金) 14:21:40 ID:X3gQkSxO
シンは、ルナマリアの体をそっとベッドに横たえた。ルナマリアは既に抵抗する気力を失い、ぐったりとベッドに横たわり、不安そうな目でシンを見つめている。
ルナマリアの秘処からは、大量の愛液が溢れていた。シンは、ルナマリアの花弁をそっと開いた。鮮やかなピンク色の秘肉が、花弁の奥から顔を出す。
(こ、これが……女の子の……)
シンは、初めて見る女性の局部に、思わず唾を飲み込んだ。ここに、自分の肉棒をねじ込んでいくことになるのだ。
一方、シンの肉棒を目の当たりにしたルナマリアは、不安な気持ちで一杯になっていた。
(あ、あんなに大きい……。ホントに入るのかな……?)
すっかり興奮して猛っているシンの肉棒は、充血して赤黒くなっていた。とても、ルナマリアの胎内に収まるとは思えない。
ルナマリアは不安そうに俯き、小声で呟いた。
「シン……私、なんか……怖いよ……」
シンの肉棒が思ったよりも大きかったこと、初めてのセックスへの不安、さらには妊娠の可能性、それら全てをひっくるめて、ルナマリアはシンに不安を訴えた。必死に、シンに目で訴えかけようとする。
しかし、シンは、ルナマリアが今にも泣き出しそうな顔で、必死に訴えようとしていることの意図を量りかねた。
「大丈夫だって。俺はこれでも本で勉強してるんだから!」
(――って、何をどう勘違いすればそんな反応になるのよ!?このバカ!)
ルナマリアはシンの唐変木ぶりに、心の中で罵った。どうやら、シンに人の気持ちを汲み取ることを期待するのは無理な相談らしい。
「……じ、じゃあ、そろそろ……」
「ま、待って……ああっ!?」
シンは、ルナマリアの足を大きく開かせた。ルナマリアの顔が羞恥で真っ赤に染まる。
シンは肉棒を握ると、ルナマリアの秘裂に照準を合わせた。亀頭がルナマリアの粘膜に触れる。彼女の胎内からは大量の愛液が滲み出ており、シンの亀頭を濡らす。
まだ先端部分を秘裂に沿わせているだけなのに、心地よい暖かさで十分に気持ちいい。肉棒全部を挿入したら、いったいどれほど気持ちいいのか――欲望のままに、一気にルナマリアを貫きたくなる。
しかし、一応のマナーとして、シンはルナマリアに一声掛けた。
「ルナ……入るよ?」
「いや……あ、ああっ!」
シンの肉棒が秘肉を掻き分けて前に進んでいく。すっかり硬くなった男の象徴が、ルナマリアの胎内に呑みこまれていく。
愛液のおかげで、比較的すんなり挿入することが出来た。ここまでは、ほとんど抵抗感は無い。
「あ、ああっ……ふああぁぁっ……!」
ルナマリアが侵入してくる肉棒の感触に悲鳴を上げる。ルナマリアは、思わず固く目を閉じ、シーツを両手で強く掴んだ。
「うあ……すごいよ……これ……」
シンは、徐々に自分の肉棒が彼女の温かい愛液と絡まっていくのを感じていた。かつて感じたことの無い快感が、全身を駆け巡る。肉棒はルナマリアの膣壁を擦りながら、ゆっくりだが確実に彼女の子宮の奥まで進んでいった。
(あ、あれ……?なにか……)
ところが、途中のある一点で肉棒が止まった。なにかの抵抗があって、なかなか前に進めない。
抵抗感の正体を確かめるように、シンはそれを肉棒の先でつついた。途端に、ルナマリアが苦痛の声を漏らす。
「い、いたっ……やだ……痛いっ……!」
「そ、そんなこと言ったって、なにかが……」
なぜルナマリアが痛がっているのか。経験が無いシンにはその理由が解らなかった。それよりも、早くルナマリアの中に肉棒全部を埋めようという気持ちで一杯だった。
シンは、焦れったくなって一気に腰を突き入れる。何かが千切れたような感触と共に、シンの肉棒は一気にルナマリアの胎内に根元から収まる。肉棒全体が、ルナマリアの熱く柔らかい膣壁に包まれた。
しかし、ルナマリアの中に強く肉棒を突き入れた直後、ルナマリアが悲鳴を上げた。
「痛っ……!……あ、ああっ!いやぁぁぁっ……!」
ルナマリアの顔が苦痛に歪む。悲痛な声で痛みを訴え、苦悶の表情を浮かべている。硬く閉じられた彼女の瞳からは、大粒の涙が零れ落ちていた。
ルナマリアのただならぬ様子に、シンは思わず動きを止め、慌てて彼女に声をかけた。
32 :
シンルナ 12:2005/09/02(金) 14:22:17 ID:X3gQkSxO
「ルナ!?どうしたの!?」
「うぅ……くぅっ……いやだ……痛いよ……」
ルナマリアが苦しそうに息をしている。激痛のためか、彼女の瞳には涙が浮かんでいた。
慌てて結合部に目を落とすと、彼女の白い太腿に赤い線が一筋、流れ落ちている。
その赤い色を見てシンは驚愕する。もしかして、生理中だったのだろうか?それとも――初めてだった?
シンは恐る恐る尋ねる。
「ル、ルナ……もしかして、は、初めてだったの?」
「い、今まで……何だと思ってたのよぉ……?」
シンの問いに、ルナマリアが泣きそうな顔でシンの顔を睨みつける。
彼女の答えに、シンは愕然とした。
――た、大変なことをしてしまった……。
「ご、ごめん……俺、ルナはもうヤっちゃってるものだとばかり……」
「……ひどい……なんで全部入れるまで気づかないのよ……バカぁ……」
まさか、ルナマリアが処女だったなんて……。彼女はけっこう遊んでそうだったし、自分の前で見せた余裕の態度から、てっきり、経験済みだとばかり思っていた。だから遠慮なくヤらせて貰おうと思ったのだが……。
(うわ……ルナの処女を奪っちゃったよ……俺……)
シンは、少しばかり罪悪感を覚えた。初めての女の子を相手にするときには、思い切り優しくしてあげなければならないのに(そのように、シンの愛読書にも書いてあった)、欲望の赴くままに、強引にルナマリアの処女を奪ってしまった。
しかし――そうかと言って、今さら行為を中断するのは酷だ。
(で、でも……女の子の中って、すごく気持ちいいんだな……)
ルナマリアの膣壁は彼女が呼吸するたびに収縮を繰り返し、シンのモノを強く締め付ける。こうしているだけでも十分気持ちいいのだが、ここまでやったら最後まで行きたい。
しかし、ルナマリアの苦痛の声にその心も揺らぐ。
「い、痛い……!抜いて……抜いてよぉ……!」
ルナマリアがうわ言のように呟く。彼女の苦痛の訴えはシンの胸をちくりと刺したが、シンは思い直した。
今から肉棒を引き抜いても、ルナマリアの処女を奪ってしまった以上はどうせ手遅れだし、せっかくの実戦経験の機会なのだから、これを逃すのは惜しい。
「ごめん……ルナ……」
「いた……い……えっ……?な、なにを……?」
痛みを堪えながら呼吸を整えようとしていたルナマリアは、シンの言葉に、涙で潤んだ瞳をシンに向けた。シンは、彼女の目を見返しながら告げる。
「俺……我慢できない……。動くよ?」
「ちょっ……ちょっと待って!……ああっ!痛いぃ!いやあっ!」
シンは、ルナマリアの答えを待たずに抽送を開始する。ルナマリアの腰を掴み、ゆっくりと動かしていく。
破瓜したばかりの彼女の膣内は、まだかなり狭い。シンのモノを咥え込んで離さず、少し肉棒を引き抜くだけでも少々力を要した。
シンが、かなり強引に肉棒を引き抜いていく。
「いやぁ……!こ、こんなに痛いなんて……聞いてないよぉ……」
やがて、彼女の胎内から引き抜かれた肉棒が顔を出した。シンの肉棒には、はっきりそれと判るルナマリアの処女の証の鮮血が、べっとりとこびり付いている。
「俺……ルナの初めての男になったんだな……」
自分がルナマリアを女にしたという事実に興奮しながら、シンは再び肉棒をルナマリアの中に押し込んでいく。
「い、痛い!シン……お願いだから……も、もっと優しくして……あ、ああっ!」
ルナマリアのお願いの声も、すでに涙声になっていた。彼女の大きな瞳から、大粒の涙が零れ落ちている。しかし、シンは彼女の苦痛を訴える声にも注意を払うことが出来なかった。
シンの肉棒が膣壁を擦り、少しでも肉棒が動く度に、ルナマリアは痛みで気が遠くなりそうになった。遠くなりかけた意識を、また抽送による痛みが呼び覚ます。それの繰り返しだ。
「痛い……痛いよぉ……!……こんなの……いやぁ……!」
身を引き裂かれるかのような激痛に耐え切れず、ルナマリアは啜り泣いた。
初めての時が、こんなに痛いものとは知らなかった。女なら誰でも一度は通る道とはいえ、それならそれで、もっと優しくして欲しかったのに……。
「あっ……ひっ……あ、はぁっ……」
痛みのあまり、ルナマリアは既にまともに口を利ける状態ですらなくなってしまった。シンが肉棒を膣内に叩きつけても、かすれた喘ぎ声が口から漏れるだけ。そんな状態がしばらく続いていた。
33 :
シンルナ 13:2005/09/02(金) 14:23:26 ID:X3gQkSxO
「あ、あんっ、あ、ふあっ……んっ……ああっ……!」
最初は、ただ肉棒をルナマリアの胎内に突き入れるだけだったシンは、段々とコツを掴んだようだった。ぎこちなかった動きも、今では随分とスムーズなものになっている。
シンがコツを掴んだことで、ルナマリアが感じる快楽の割合が苦痛のそれを上回り、徐々にルナマリアが感じる痛みも薄れていく。
ルナマリア自身を痛みから守るために、彼女の防衛本能が愛液の分泌を促し、それがシンの肉棒の出入りをスムーズなものにさせる。
「あっ……あ、ひあっ……あ、ああんっ……!」
最初は苦痛の色が滲んでいた彼女の喘ぎ声も、次第に甘いものに変わっていった。シンが強く腰を押し込むと、ルナマリアは背中をのけ反らせて喘ぐ。
「あっ……はぁんっ……!」
シンは、ルナマリアの中に変化を認めていた。初めは肉棒を少し動かすだけでも苦痛の声を漏らしていたのに、今ではその声も艶を含んだものになっている。また、肉棒の動きもかなりスムーズなものになっていた。
「ルナ、もうちょっと早くするよ?」
シンはルナマリアに声をかけ、腰の動きを早めた。ルナマリアが、自分の腰を掴んでいるシンの腕にしがみ付いてくる。
「あっ……あんっ、シンっ……やだ、私……なんか変な気分に……!あっ、ああっ……!」
ルナマリアが熱を帯びた瞳でシンを見上げる。シンは、彼女の色っぽい反応にドキドキしながら、ルナマリアの胎内を肉棒で掻き回す。
シンの肉棒が、ルナマリアの子宮の奥を何度もノックする。肉棒が膣内を往復する度に雁が膣壁と擦れ、痺れるような快感をシンに与える。
シンは単純に腰を動かすだけでなく、肉棒を突き入れるスピードを変えてみたり、回転運動を加えてみたりといった工夫を凝らす。すべて本で得た知識ばかりだが、まさか、ルナマリア相手に試す時が来るとは思わなかった。
「ルナ、どう?これ……」
「あっ、あ、あふっ……な、なんで……?あんなに痛かったのに……私っ……!」
ルナマリアは、次第に昂っていく自分の体に戸惑いを覚えていた。あんなに痛かったはずなのに、シンが動く度に得体の知れない快感が下半身から上ってくる。
ルナマリアは、押し寄せる快楽の波に必死で抗おうとしていた。シンの腕を掴む手に力を込め、意識が跳びそうになるのを必死に堪える。
しかし、そんな儚い抵抗も、そろそろ終わりを迎えようとしていた。
「あっ、あっ、あっ、ふああぁっ!」
ルナマリアが上げる声のトーンが上がってくる。ルナマリアに限界が近づいているようだ。
「ルナ、そろそろイっちゃうの?」
「あっ、ああんっ!わかんない……わかんないよぉ!……あ、頭がボーッとなってて……!」
ルナマリアはシンの問いかけに、ぶんぶんと首を振った。彼女は、自分の体の中から迫り上がって来る快楽の正体がわからず、戸惑っているようだ。
シンは、ルナマリアを一気に絶頂に導くべく、彼女の胸に触れた。親指と人差し指の二本でルナマリアの乳首を摘みつつ、残りの指で乳房を包み込む。
乳房を揉み解しつつ、乳首も同時に弄る。ルナマリアの体は敏感に反応し、彼女の膣壁の締りが増した。
「んっ……あ、ふあっ……や、やぁっ!……シンっ……!私、おかしくなっちゃう……!」
ルナマリアが、泣きが入った声で訴えかける。しかし、シンのほうにも余裕が無かった。
肉棒の根元が熱くなってくる。シンは、すぐにでも射精したい気持ちを抑えながら、ピストン運動を続けた。
「あっ、はっ、ひゃっ……ああっ……!」
シンの腕を掴むルナマリアの指に更に力がこもった。爪が腕に食い込み痛いくらいになったが、痛みよりも下半身からの快感の方が勝っていた。
シンは何も考えずに肉棒を動かしていく。
そして、シンが最後の一突きをルナマリアの胎内に打ち込む。
「ヤバイ……俺、もうダメだっ……!」
突然、猛烈な射精感に襲われ、シンはルナマリアの膣内で果てた。彼女の奥で止まった肉棒が、ルナマリアの膣内に大量の精液を吐き出していく。
シンの射精と同時に、ルナマリアも絶頂を迎えた。
「あっ、あ、あああっ……!」
絶頂の瞬間、頭の中が真っ白になり、ルナマリアはそのまま意識を失ってしまった。
34 :
シンルナ 14:2005/09/02(金) 14:24:58 ID:X3gQkSxO
しばらくして、ルナマリアは意識を取り戻した。なんだか、頭の中がぼんやりとしていて、はっきりとしない。
ルナマリアはゆっくりと目を開け、周囲の様子を確認しようとした。そこで、自分が今いる部屋が、見慣れた自分の部屋でないことに気づく。
(あれ……?ここ……どこだっけ……?)
ルナマリアは意識を集中して、気を失う前のことを思い出そうとした。
(えっと……確か暇で仕方ないからシンの部屋に行って、そこでエッチな本見つけてシンが怒って、それから……?……あ、ああっ!?)
ようやく思い出し、ルナマリアは愕然とする。
「ウ、ウソ……わ、私……シンとエッチしちゃった……」
ルナマリアは震える声で呟いた。自分が裸であることにもそこで気づく。それと同時に、シンの姿が見えないことに気づいた。
もっとも、シンがいないなどという事は、今のルナマリアにとっては些事でしかない。ルナマリアの頭の中は、過酷な初体験のことで占められていた。
「あ、ああ……シンと……しちゃったなんて……」
ルナマリアがベッドの上で呆然としていると、バスルームからシンが出てきた。姿が見えないと思っていたら、シャワーを浴びていたらしい。シンは、バスタオルで頭を拭きながらルナマリアに声をかけた。
「お?気がついたんだ?」
シンの顔を見て、自分がシンに肉棒を突き入れられて、気持ち良さそうに喘いでいたことも思い出し、ルナマリアの顔は真っ赤になった。そして、思わず自分の体をシーツで隠す。
シンは、そんな彼女の様子を気にも留めずに、気楽な調子で問いかけた。
「ルナ、初めてのエッチはどうだった?俺はすっごく気持ちよかったけど……」
あまりにも無神経なシンの言い草に、ルナマリアはムッとした。
――あれだけ好き勝手に自分の体を弄んでおいて、そんな無神経なこと言うなんて!
頭に来たルナマリアは、シンから顔を背けると、吐き捨てるように言う。
「……最悪だったわ」
ルナマリアの冷たい口調は想定していなかったのか、シンは面食らったような顔をした。
「え!?ど、どうして!?」
「すごく痛かった……。私……初めてだったのに……。もっと優しくしてくれてもいいじゃない……」
ルナマリアが拗ねたように言う。強引にされたことよりも、シンが自分のことを気遣ってくれなかったことが悲しかった。自分だって女の子なんだから、もっと優しく抱いて欲しかったのに……。
ルナマリアに言われて、シンは申し訳なさそうな顔になる。シンは、慌てたように頭を下げて謝った。
「ご、ごめん!初めてで夢中だったから、つい!」
「……」
シンの謝罪にも関わらず、ルナマリアは黙ったままだ。シンは、彼女の顔色を窺いながら、恐る恐る声をかける。
「ル〜ナ?」
ルナマリアは溜息を吐くと、ようやく口を開く。
「はぁ……。もういいわよ……」
「ゆ、許してくれるの?」
「もう過ぎたことはしょうがないし……。最後のほうだけは気持ちよかったしね……」
頬を赤く染めたルナマリアの言葉に、シンはほっと胸を撫で下ろす。ほとんど無理やり犯してしまったようなものだったので、もう二度と口を利いてもらえないんじゃないかと思っていた。
「そうか……良かったぁ……」
安堵のあまりそう漏らしたシンは、ルナマリアのいるベッドに歩み寄る。なんとなく嫌な予感がして、ルナマリアは思わず後ずさる。
「な、なんで近寄ってくるの?」
「そんなの決まってるじゃないか。ルナのお許しが出たことだし、さっそく二回戦しよう!」
「え!?ええっ!?」
シンはルナマリアの言葉の意味を誤解していた。ルナマリアが許したのは、シンが強引にルナマリアの処女を奪ったことであって、その後もシンと関係を続けることを了承したわけではない。
「シン……な、何言って……」
シンは、愕然としているルナマリアを、再びベッドに押し倒した。
「や、やめてよ!シン、あなた何か勘違い――」
「さあってと……ルナ、色々と二人で勉強しような♪教科書も手元にあることだし、色々試してみたかったんだよ、俺!」
「あえええぇぇぇっ!?」
……その後、ルナマリアはシンの気が済むまで、彼の相手をさせられた。
終わり。
>>35 / ̄ ̄ ̄フ\ _ ノ^)
// ̄フ / \ .//\ ./ /
// ∠/ ___\___ __// \ / (___
// ̄ ̄ ̄フ /_ .//_ //_ / \./ (_(__)
// ̄フ / ̄//////////// | (_(__)
/∠_/./ ./∠///∠///∠// ∧ ∧ /) (_(__)
∠___,,,__/ .∠__/∠__/∠__/ (´ー` ( ( (_(___)
\ \ \/ ̄ ̄ ̄フ\ \ \_ \ _ /⌒ `´ 人___ソ
\ \ \フ / ̄\ \ .//\ //\ / 人 l 彡ノ \
\ _ \//___\/∠_ // < Y ヽ ヽ (. \
//\///_ //_ /// 入├'" ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
// //.////////∠/ ヽ-i ヽ__ ヽ
/∠_//./∠///∠// .\\ `リノ ヽ |\ ヽ
∠____/.∠__/∠__/∠フ\.\\ c;_,;....ノ ヾノヽ__ノ
おおおシンルナ!
何か読みやすかった。GJ!
神キターーーーーー(゜∀゜)ーーーー!!!!
職人さんGJ〜!
オエー、気持ち悪り…
さすがセックル妄想はシンルナ厨のお家(ry
40 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/02(金) 17:14:17 ID:KiN36Tmy
ハハハ
>>35 GJ!!
久々にエロパロで抜いたよ。つーか負債と代わって
負債叩きは彗星板でと言われるかもだがそれでもあえて言おう。
負債にシンルナは描けない。描く気もないだろうけど。マジで今からおまいが種作ってくれ。
>>39 アンチの出張乙。気持ち悪いって?そりゃ大変だ。
今すぐ病院行って来い。そして、一生お世話になってきな。
なんか最近、
>>39みたいな池沼が多数湧いてきて困るな。
夏は終わったはずなんだが…。
いちいち反応する馬鹿もな。
そしてオレモナーと。
>>41 ではご要望に応えて。叩き考察は新シャアで。
「彗星板」では解らない子もいるようなので、新 シ ャ ア で。
このくらいならいいかな?いいかな?…と、キリがなくなるから、マジで頼むわ。
気持ち悪いのは当然だろう
豚マリアが処女だぜ!
あんなヤリマンそうな女、絶対シンと会う前から
エンコーとかして稼いでそうだぞ。
ああ、そうかシンルナ厨お得意の美化妄想か。
やっぱりシンルナイラネ
アスランとかにもあんな媚び媚びだったし、シンなんて見向きもしてなかったのにな。
そんなシンとルナがくっつけば納得出来ない人も多いはずだよな。
いくらスルーすべきとはいえここは種系の殆どのカプが集まるスレ。
だからあまりにも否定派の多いカプはいっそ禁止にした方がいいと思う。
>>46 そんな勝手な理屈並べられてもなぁ・・・お前が来ない方が早いと思うよ。
種の時の職人さん来ないな
特に217氏といもげん氏、ずっと待ってるんだけど
職人様は悪くありません。
けどシンルナキモ!
>>48 スレがこんな状態じゃ来れないだろ。やたらと特定のカプに粘着する池沼はいるし。
大人の社交場なのに子供が紛れ込んでいる件について
困ったもんだな、としか。
>>48 艦長的に言うと「人は変わるのよ。あなただって一生種だけが好きなわけじゃないでしょう」
スレがどうこう以外の理由の方が、日常生活には沢山あるから。
>>49 職人も職人だよ、あんな間違いだらけのカプに萌えてるんだぜ。
やっぱりシンルナ厨って腹の底から狂ってるって感じだよな。
行動も、崇拝対象カプも可笑しいしw
自分の好きなカプのSSが投下されないから文句言ってるだけだろ
哀れな奴よ
>>46 あれは恋愛感情じゃなくて
共に戦う仲間としてのフレンドリーな親愛の情&前大戦で功績を挙げた人物への
興味&敬意なんだと俺は補完するね。
>>48 黄昏の文芸作家さんは……_| ̄|○
それと◆nO5nwL9dfoさんはもう来ないんかね?
今のここの状態じゃ無理。本編でorzなことになったら余計無理。
もう精神崩壊するんじゃないかと。
それでも、SSの中でだけは幸せにしてやってください……。
58 :
56:2005/09/02(金) 21:55:05 ID:EpaQEfVs
>>57 ('A`)イツカラコウナッテシマッタンダロウ、シン・アスカノウンメイハ……コレガフサイノデスティニープランカ! ナントオゾマシイ!
ミンナデシン・アスカヲキュウサイスルンダ!
>>56 また自分の脳内できれいに美化する
必死なシンルナ厨をみつけますた
エロパロって段階で虹妄想なんだから
原作のキャラを借りたSSなんだし
もう終了まで少しなんだからおとなしくしろよ。
過去20スレあるんだから自分好みのSSを探しに行けばいいじゃねーか。
反対言ってる奴はどんな組み合わせならいいのか知りたいくらいだよ。
>>60 スルーだスルー、明らかにID:WfNGMl1nが一人で言ってるだけ。
こいつ昨日も同じことやってた。
職人さんは気を悪くせずお願いします
シンルナの人は、ある程度自分たちの立場をわきまえた方がいいとは思います。
べつに悪い意味で言っているのではないですが…
彗星版でやってきたことやシンルナというカプを色々考慮しても
いま無闇に投稿しても叩かれる可能性が高い気が…
アスラクの人の方がひどいことしてるようだが。無断転載とか無断転載とか無断転載とか。
シンルナですら駄目なら、シンタリで作ろうとしていた自分はどうしようもないな…
>>63 テンプレで嫌いなカプはスルーしろと書いてるだろ
大人なら見ないでスルー出来るよな?
>>65 そんなことないぞ
どんどんこいや〜!!!
職人様降臨まってるよ
>>63 解るけど…君の言っていることもわかるけど…たしかにシンルナ厨は間違ったことをしてきた。
君の言うことも正しいと思う。でもっ!それなら職人を叩いてる人は正しいとでも言うの!?
正しい叩きなんてあるもんかっ!
だからっ!本編での間違った描写を直したくて…職人さんは今頑張っているんだ!
負債の腐ったシンルナを直そうとして、本編で萎えながらも必死で書いて、それでも職人さんは頑張ってるんだぞ!
なぜそれが解らない!?
なのに、このスレの惨状も、アンチの所業も仕方のないことだって…全部職人とシンルナのせいだって、そう言って君は叩くのか!?
今、職人さんが投下したものを!?
なら僕は、君を討つ!
なんでもいい。抜ければいい。
そして俺は特定カプがどうこういってるやつとか彗星板のことを持ち出すやつとか
単純にたたきとかでは抜けない。
職人さんカモン。
また論争がしたいのか、あんたたちは!!
さっきから文句言ってる奴はどのカプを書いて欲しいんだ?
俺が書いてやるから恥ずかしがらずに言ってみろ
>>65 シンタリですか……それも悪くないですね、是非どうぞ。
出来れば早めにお願いします。
■気に入らないカプやシチュは、徹底スルーが基本です。
↑
これをしっかり嫁。
>>35 シンルナ職人さん超GJ!
>>65 正座して待ってます
>>64 アスラク厨に話しそらせるなよw
シンルナ厨も無断転載してるわけだが。
それが原因でサイト一個つぶしてるんだぜ?
一連の騒ぎ、ことの発端はこのスレの歴史を一切無視して彗星の勢いで特定のキャラのSSは無理と決め付けるレスばら撒いちゃうガキが流れて来たてことだからね・・・
しかも前スレで名指しこそされなかったけど注意受けたってのに未だに彗星でここの話してるようだし
ここが彗星ならどこの厨が叩かれようが関係ないし自業自得で済むけど、アンチやら夏厨やらがこっちに流れてくる通路作ってくれて非常に迷惑極まりないよ
本編のカプ描写云々以前に厨が迷惑だ
ションベン臭いガキは来るな
77 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/02(金) 23:27:58 ID:lPSIiqQ2
51 通常の名無しさんの3倍 sage New! 2005/09/02(金) 21:24:12 ID:w8DegiN6
大人の社交場なのに子供が紛れ込んでいる件について
66 通常の名無しさんの3倍 sage New! 2005/09/02(金) 22:43:13 ID:w8DegiN6
>>63 テンプレで嫌いなカプはスルーしろと書いてるだろ
大人なら見ないでスルー出来るよな?
76 通常の名無しさんの3倍 sage New! 2005/09/02(金) 23:26:36 ID:w8DegiN6
ションベン臭いガキは来るな
流入をくい止める術が無いのがな・・・・キツイ
やっぱり避難所かいな〜。
まず直球まんまのスレタイを変えるってのはどうよ。め
職人さん達、頑張って下さい。
スレタイを半角カナに変えるだけでも多少は変わるのではないかと、どうだろ?
82 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 00:16:48 ID:KNWcAUcx
誰か常夏×フレイ書いて書いて!!!!
・・・・と、ここだけ2年前に戻ってみたり。
住人ちょっと煽り耐性なさ杉
なに煽りにマジレスしてんの?
>81
云うとおり多少はマシになるかも
放送終了後3週間もすれば厨は離れるから
そんな神経質にならずともいいと思えるがね
86 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 01:38:57 ID:Bb0ib/iG
まぁ、とりあえずシンはイラネってことだな
シンルナのSS気持ち悪くて読みたくない
投下しないで不愉快だから。
>>35 職人さんGJ!!!シンにワロタww16歳ぐらいならこんなもんだろうなぁ・・
89 :
ネタバレ:2005/09/03(土) 02:03:37 ID:39tN41oZ
>>87 君、新シャア板のシンルナスレのアンチ君でしょ?
スルーしろって
オルガと誰かのSSは厳しいかい?
>>87 お前のためにこのスレがあるわけじゃねぇ。甘ったれんな。
>>1も読めないような池沼は氏ね。お前の方が気持ち悪くて不愉快だ。
>>35 うまいなぁ。キャラが立っててハァハァしつつ楽しく読めました。
シンルナごちそうさま!GJ!
96 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 04:53:54 ID:tqngM1nC
今日のドラゴン桜にて、さきのシンルナみたいな話あったw
職人さんにカップリングの文句言ってる奴ってココだと他所でやるように年寄り来るなと
言えないからモロ女子中高生なのが判るね
98 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 07:29:08 ID:Bb0ib/iG
なにはともあれ、シンルナいらねじゃなくてシンいらね
定期的に投下してたシンルナの職人さん、もう来ないのかな…
2週間前のアスメイ以来音沙汰無いし。
なんつか・・・彗星板のシンルナスレもめちゃくちゃ荒れてるみたいだし、
普通に考えてごく一部の馬鹿がやってることだろ
俺はそんなことより投下してくれた職人さんが気を悪くしてないか不安だorz
こんなに叩かれてばっかりじゃ誰もこなくなってしまう
シンルナいらね
彗星板のお荷物だし
これのせいで荒れてるし
>101
これのせいじゃなくてわざわざ此処にやって来るお前みたいな荒しのせい
此処まで来る馬鹿のせいで職人さんが減るのは甚だ不本意
なんでテンプレ読めない奴が多いんだろうなぁ。
遅ればせながら
>>35氏GJでした!!!
お互いの性格がはっきりしてていですね
職人さんはシンルナだろうがシンステだろうが好きな
SS気にせずどんどん投下してかまわないよ。
ゴキブリ気にしてたら投下なんかできない。
あと住人は馬鹿はスルーしろよ。
勝手に言わせとけ。
テンプレ読む気なんてさらさら無いんだろうな。
2ちゃんにも最低限のマナー位は有るということを知らないらしい。
個人サイトだったら問答無用でアク禁なんだが。
最後に。棲み分けの出来ないアンチは逝ってよし!お前らが一番のお荷物だっつーの。
シンルナなんかに萌える奴なんて異常者ばっかりだな。
異常なカプには異常な厨がつきやすいから仕方が無いけどさw
107 :
アウステ:2005/09/03(土) 10:07:12 ID:6mUeEKvz
アウルはステラの秘部の割れ目に指を奔らせる。
「んぁっ! ぁ……ぁ……ん」
ステラは身体をびくっと仰け反らせた。アウルは執拗にステラの秘部の割れ目をなぞる。
「そこは……ダメ」
「だから口答えすんなって言ってんだろ! 学習しろこの馬鹿!」
アウルはステラの秘部に指を思い切り挿入した。
「ひゃんっ! あっ……あん……ひ……」
アウルの指の動きにあわせてステラ身体が宙に踊る。
「ぐしょぐしょだな。嫌なのに感じてんのか? 節操のない雌犬だな」
アウルは指を抜くとステラの秘部に吸い付いた。
「!? そこは……いっ……くぁ……」
アウルの舌の動きがステラの発言を許さない。
「ほらほらこんなに音させてんぞ」
アウルはわざとステラにはっきり聞こえるように大きな音を発てて蜜を舐めとる。
「じゃあそろそろ終わりにするかっ!」
アウルはステラの秘部の突起に噛み付いた。
「ひぁあん!」
ステラは身体をひくひくと痙攣させて絶頂に達した。
彗星に↑のシンルナSSの一部を無断転載しまくってるヤツがいる件。
なんというか、厨も厨だが、ここまで来るとアンチも異常者ばかりだな。
>>106 みたいなヤツがどうせこんなことするんだろ?
>>106 該当厨の本領を発揮させる前にやめろ。
SSはどんなカプも歓迎だが、厨とアンチはどれもごめんだ。
てかもうスルーしようよ。何言われようがスルー。
シカトしましょうよ。
だが最近の異常事態はさすがに目に余るぞ。
>>108 の通り、新彗星の『シンルナ』って付いてるスレタイに入ってるスレにコピペしまくってる馬鹿がいるし。
こんなんじゃ、シンルナ以外の職人さんでも、誰も来てくれなくなる。
ヽ(`Д´)ノウワァァン!!
スレ伸びてるから(*´Д`)ハァハァしながら来たのに!
避難所が必要なのかもしれんね……。
とにかくコピペはやめろと・・・・
どう考えてもリア厨が紛れ込んでいるとしか思えない
>>107 ア、アウステ!!(*´Д`)もしよければ続きを書いて下さいませ
リア厨でしょ。大人なら自分の趣味に合わないSSはスルーするし。
日本語が通じないみたいだから煽りには徹底的に無視した方がいいような気がしてきた
お前らシンルナ厨の職人が、シンルナを書かなければ
このスレも平和になるわけで。
>>116 お前みたいな日本語も読めないリア厨が消えれば平和になる
>>116 新シャア板を追われたから、このスレに逃げてきたのかいw
>>114 彗星板に元のがあるから行って来い。
此処で続きを頼むとまた馬鹿がコピペするから
SS書いたから荒れるって訳わからん。
SS書こうが、お前らが荒らさなきゃ荒れないだろうが。どんな厨思考だよw
>>18 thx
2ちゃんにtrなんてあったの初めて知ったよ、ありがとう
なんだったら、いろいろな奴に、いろいろなところで
「シンルナはありえると思いますか」
とでも聞いてみるか?
殆どが「ありえない」って断言するだろ。間違いないぜ。
>>122 必死だなw
新シャア板でにでも聞いてきたらどうだw
全然接点のないキャラの組み合わせなんてゴマンとあるが、それに比べりゃ接点ありまくり。
>>119 そうなんですか?元のなんとか探してみます〜
>>122 皆が皆、デス種見てる訳じゃないから
「ありえない」ではなく「それ何ですか?」って答える。
新シャアのお馬鹿さんがキララクスレを立てちゃった件について一言
↓
荒らしと普通にレスのやり取りしてるバカは荒らしの自演?
違うならスレのルール云々の前にまず「荒らしは放置」の2ch
の鉄則を知れ。
荒らしは人間の屑で話なんか通用しない。
何か言われて素直に消えるようなら最初から荒らしなんかしないんだよ。
池沼大杉
荒らしだけでなく住人もリア厨が多いと思われ
嫌いなカプのSSだと叩かずにはいられないアフォっているもんだね
存在自体迷惑だな
カプ厨萌え重視厨が「なんじゃここ」となって、尻尾巻いて逃げるような大人なエロSSを書こうぜ。
133 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 14:38:34 ID:JUigFCIc
>気に入らないカプやシチュは、徹底スルーが基本です。
>雑談はほどほどに。考察やアンチは新シャア板でどうぞ。
>職人さんなどに文句を言うのはやめましょう。 ただし801は全面禁止。
>ここで許されるカプは、ノーマルカプか百合だけです。
>荒し、煽りは完全放置。放置出来ない貴方も同罪.。勝手な転載・転載依頼禁止。
濃ゆくて暑苦しいエロ希望
>>131嫌いなカプのSSだときぼんぬされた時点で片割れ批判せずにはいられないアフォが前スレにいたがな(´・ω・`)
存在自体迷惑だよ
スルーも出来ない住人、更に調子に乗る荒し
去る職人様・・・おまいらいい加減にしれ!
138 :
sage:2005/09/03(土) 15:29:02 ID:jWwtwQoD
シンルナ嫌いだからって叩かないで欲しいなぁ。
好きな人だっているんだからさ。
展開速いのはシナリオが悪いって言うことで
足りない分はSSで補完すればいいじゃん。
嫌いなカプはスルー。
嫌なら見ない。
これ、基本。
シンルナね・・・・・ハハ!!
以前も近親相姦キモイーとか言ってキラカガ職人さんを批判したアフォがいたな。
自分の嫌いなカプがスルーできないんだろうな、シンルナ職人さんはもしいたら
気にせず投下よろしくお願いします
142 :
具体例:2005/09/03(土) 16:59:33 ID:QpPfmdls
・クレクレ・キボン禁止
某さん来ないかなあ
○○×△△マダー
○○×△△有とか言ってみる
・イラネ禁止
○○×△△ありえない(投下直後)
○○×△△萌えね
・叩き考察は新シャアへ
○○×△△最近良いと思います!〜理由をレス(結局クレクレ・キボンに移行)
○○×△△ありえない〜理由をレス(結局イラネに移行)
・自治レスにキャラ名カプ名を含めるのは避けましょう。
「○○×△△イイ!嫌いならスルーしなよ」
→「○○×△△厨が○○×▲▲が出るたびにを叩いてたのは棚上げか?おめでたい」
エンドレスになる。
・書き手の誘い受けは時間をかけて荒れる原因になるので控えよう。
ここは職人の妄想をぶつける場所ですが、お茶会会場ではありません。
馴れ合いは外から見ていると痛々しく、スレを疲弊させます。
正直、○○職人さんこないかな、とか言ってるレスもウザかったから
142のテンプレは賛成。
色んなカプを書いてる人もいるんだから、
それをカプの専用職人にするなと前スレで言われてるのに聞きやしないし。
>>1 :名無しさん@ピンキー:2005/09/01(木) 12:47:29 ID:Q8VKMYTk
ガンダムSEEDとその続編DESTINYのエロ小説の総合スレです。
気に入らないカプやシチュは、徹底スルーが基本です。
雑談はほどほどに。考察やアンチは新シャア板でどうぞ。
職人さんなどに文句を言うのはやめましょう。 ただし801は全面禁止。
ここで許されるカプは、ノーマルカプか百合だけです。
必ず目を通しましょう
>ここで許されるカプは、ノーマルカプか百合だけです。
ルナシンはノーマルじゃないからNGだな。
強姦シンルナは十分ありだとは思うが。
なんか舞HiMEスレの二の舞になりそう
あそこも特定のカプに粘着なアンチがついてスレが荒れて潰れたんだよな
粘着荒らしは氏ね
今日ので破局決定か?w>シンルナ
>>146 ノーマルカプって言うのは男女カプのこといってるんじゃない?
まぁどの道ノーマルカプでも、シンルナルナシンが気持ち悪いものは
気持ち悪いけどなw
>>142 カプに限らず単体叩きや性格云々を理由にした無理発言も厳禁ていれたほうが良さげ
エロ雑談スレ立てたら?
お前らスルーを覚えろ
シン隔離スレ立てるとか・・・・
アサギ×カガリまだー?
>>157 >>142 ・クレクレ・キボン禁止
某さん来ないかなあ
○○×△△マダー
○○×△△有とか言ってみる
アンカープラス、こんな感じで必要なところをコピペすれば使いやすいかな
「いつの間にかこんなにスレが伸びてる!」って思った人は、覗いてみて愕然とするだろうな。
『有り得ないカプ』とか言ってるのは、アーサーファンへの挑戦か?
アーサーがホーク姉妹を口説いたり、アビーにアプローチしたり、タリアに遊ばれたりするのも、ヘタレのアーサーでは有り得ないカプだから無しですか。そうですか。
あり得ないカプ?
よーしパパ、ミーア追悼記念にシンミア書いちゃうぞー
アーサーはタリアに向ける視線が意味深
EDも1期からずっと見ているし
>>160 ミーアは生き残って整備士コンビのどっちかと絡むんじゃ無いかと
思ってたんだけど……
ミーアってまだ死んでないんじゃないの?
アスランとミーアの死姦物キボン
アーサーって、このスレに一回も登場してないよね?
168 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 00:31:53 ID:RQhwydgd
,riTl|l.il|..ll..|ll.i..lli、
ril l!|.|l|.l||!.l|.|l|lil.l|l|l
||l!i!|州l|l|ll||lllミillll|l|
!|||ラ''' '´!|ll||l!lソ|||l|| こ
`t'_,,,ヽ i´l州 の
゙iー '' /i',ノ'゙入 荒 ス
`ー'、´ /,r'´ ,>、 れ レ
,イy' / /,r ヽ, 見 て
,r'// / /,i' ' i ゙、 え い
/,/li,/ ,/,i',i' ,r ,r7' ヽ,i. 奥 る る
〃,//l/ .// ,' /'´ / ハ. が が. よ
/,' / l./ ,i'i l// / / l 深 う
/ ,i ,i ,!/ ,i' l // ,/ ,/ l. い 案. に
,/ l l i l./ !i .l / _,/ / l! . ・ .外
,r'=‐、_ll_!j'_,_、-‐、‐' __,,. !l. . ・
/ノ /´/ ``ヽ、 ` ``''''"´ ,! l ・
/´ ,/-/ `` ``ヽ、、___,, i l
/ ,.イl / ,.r‐ ``ヽ、,__ ,! ./!l
/ jly' - '´ i i !.|
>>167 一度だけある。
途中で終わってしまったけど
>>156 おまえは総合情報室行って、管理人氏と海王に詫びて来い。
旧彗星板で新スレ立てるだけ立てまくって、スレを育てない種どもを隔離したのに
大人な時間のエロパロにまでスレ乱立させて容量喰うつもりか。
SS無断転載言っているが、転載されているのってカプ名当てはめの
駄作ばかりだろ。
いもげん氏や269氏、神職人のは転載された事ねえぞ。
職人は転載されないような作品をめざすべき。
>>170 こいつ…何様?
156へのレスは正論だが下から4行は激しく感じ悪い
死姦とかは嫌がる人いるしあんまり推奨しない
今日って言うか昨日の放送見てて思ったが、
ラクス×ミーア、ラクス×メイリンもいいかもしれないと思ってしまった。
ここって一応女同士可だよな。
何か、アスランは思ったより、もてていない気がしてきた今日この頃。
ラクスとメイリン仲良さげでいいね。
ムウ(ネオ)のお風呂発言萌えw
アサアビって書くとおもしろそうだなw
176 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 04:52:32 ID:enn6a1Lk
アウルナとか…
スレが伸びてるのに投下がなかったときのこのむなしい気持ち・・・。
>>173 ラクス×ミーアってことは、とっても黒いラクス様のおしおきですね。
>>170 >>171 >>156は、シンスレを立てればと言っている
>>155に、「そういう手前勝手な考えで立てられたキララクスレが
どういう理由で即削除依頼されているか、参照してお勉強しておいで」というレスだと思うんだけど。
あと
>>170は時々沸く現職人貶め過去職人マンセーだろ。言葉遣いの乱暴さに特徴がある。
おまいが前々スレの769なら、そろそろ歴代最高作書けたころだよな。
まぁとりあえずシン絡みはイラネ
昨日の放送見てて
ラクスの服選びは、どっちも似合う場合、キラは自分の好みをいうべきだな
ミニスカ履いてくれっていえばラクスの性格考えると従いそう。
俺的には赤い服のほうがイィ
>>183 そんなこと言うと、何も着ていないのが一番、とか言い出しそうだな、黒キラなら。
むしろカガリに飽きて新しい玩具のメイリンをいたぶる黒キララクあたりを想像した。
185 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 18:07:37 ID:fJAp4Js+
ミ−ア最後の写真をみて、こんなおばちゃんがスケナイトウェアやミニスカ
履いてるのかと思ったら、街にいる格好だけ若い婆思い出して面白かった。
そんなに新シャアの居心地悪いのか厨ちゃん達は…
>雑談はほどほどに。考察やアンチは新シャア板でどうぞ。
キララク二人だけなら試着室プレイもあったろうに。。
キラが増援呼ばなきゃ混浴プレイもあったろうに。
最初にごめんと言っておく。
ミーアを撃ってキラアスにトドメを刺されたお姉ちゃんにハァハァしますた、、、_ト ̄|○
>>188 そんあ人間味あふれたプレイが似合わない2人だなw
神よ!!どうか気にせずにどんどん来てください。
○○×△△きぼんも禁止か…
ノイマン×チャンドラ×ミリアリアなんか面白いと思うんだけどなぁ…
自分で書けばいいじゃないの。キボンは百害あって一理無しよ。
こういう荒れてる時に限って逆にそのカプのエロを書きたくなる法則。
俺って天邪鬼だよな…。
ウホッ
>>195 んじゃ投下しとくれ。雑談スレになっちまってるから。
北○の拳みたく荒廃したスレに救世主が!!
200 :
200:2005/09/05(月) 20:18:07 ID:dUunqfWX
定期事務
>>1 気に入らないカプやシチュは、徹底スルーが基本です。
雑談はほどほどに。考察やアンチは新シャア板でどうぞ。
職人さんなどに文句を言うのはやめましょう。 ただし801は全面禁止。
ここで許されるカプは、ノーマルカプか百合だけです。
荒し、煽りは完全放置。放置出来ない貴方も同罪。
作者に無許可の転載・転載依頼禁止。
本編よりも一足はやく、シンルナ死姦きぼんぬ
シンミア死姦キボンヌ
204 :
195:2005/09/05(月) 22:56:44 ID:Sa0kBmpR
>>196,198
ありがと。しかし自分はエロっつーか乳繰り合いのが好きだから
このスレ的には物足りなさ残してしうかもしれなくて
未だに踏み切れなくているw精進します、投下できるレベルになったらまたきますノシ
最終回まで妄想自粛中。早くおわれw
207 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/06(火) 19:45:04 ID:oyQjgj5E
すっかり雑談スレにおちたな・・・ こ こ も
厨払いに有効だからな
>>65を握り締めて待ってる俺はどうしたらいいですか?
ここでハイネネタキボンヌとでもいっておこうかな
212 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/07(水) 07:18:00 ID:o7fuGEWL
悪いが今の状態で職人が来るはずもない
こんなとこ投下するより別んとこに落としたほうが喜んで貰えるしな
癒しの場がまた一つ無くなっていく…
214 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/07(水) 09:13:33 ID:ET8bMsSI
マア イアヒ
>>213 エロパロ落とせる巣があるカプはその方が平和だな。
GJしかつかないから職人も気分いいし、何故か自己顕示欲もここほど出さない。
各カプ専用スレがそんなにいくつもあるんだ?
知らなかったよ。
オーブ防衛戦の永い一日が終わろうとしていた。
ジブリールのオーブ亡命より始まったザフトとの戦いは
カガリとラクス、二人の声明発表によって、とりあえずは幕を閉じた。
だが、この争いを演出したデュランダル、そして、セイランを棄てて一人宇宙へと上がったジブリール。
両者が健在である限り、戦争が終わることは無いだろう。
その確信を胸に、僕は再び訪れる戦いに向け、ストライクフリーダムを整備していた。
「おい、坊主。お前、まだ作業を続けるのか?」
どれだけ時間が経ったのか、機体のコクピット内で作業をしているところで、
僕は下からマードックさんに声をかけられた。
「えっ?」
「一段落着いたし、もう時間も遅いから俺らは上がるが、お前はどうする?」
「いや………僕はあと少しだけ作業をしていきます」
「そうか、あんまり無理をするなよ。じゃあ、お先に」
マードックさん他、整備兵の人達は格納庫から去っていった。
それを見送ると、僕は再びMSの調整作業に取り掛かった。
「大気圏突入による各部の損傷を確認………腕部、脚部、異常無し。
続いて胴体部の損傷確認に…」
作業しながら、先の戦闘のことを思い返した。
禍々しい光を放つ翼を持ったMS
そして、以前戦ったことがあるMSと良く似たシルエットを持ったMSとの対峙。
「…胴体部、異常無し。次は頭部の確認…」
あの二体からはこの機体と同等の力を感じた。特に後者のMS。
あれは破壊と狂気を振り撒いた仮面の男が乗っていた
プロヴィデンスという機体の流れを汲むMSだろう。
「…共に異常無し。関節部、装甲への問題は見られず。
では、各武装のチェックに入る。まずは…」
今日の戦いでは何とか退けられた。
でも、再び対峙した時、プロヴィデンスとの戦いのように苦戦は確実と思われる。
だけど…
「…カリドゥス複相ビーム砲………問題無し。続いて…」
脳裏に炎に包まれる小型艇の姿が想い出された。
「…ドラグーンシステム………反応確認、動作に支障無し…っ!」
あの時と同じく、約束を護りきれず、誰かの命を喪うようなことだけは避けなくてはならない…!
かつての惨状を繰り返すまいと、僕は拳を決意を込めて握り締めた。
「キラ…」
昔のことを振り返っていたせいか、誰かが近づいていたことに気付かなかった。
開け放たれたハッチの向こう側、そこにはたった今
絶対に護る人として心に思い浮かべたその人物、ラクス・クラインが立っていた。
「えっ…あ、ああ、ラクス。今日はお疲れ様」
「お疲れ様…じゃ、ありません。探しましたわ、キラ」
少しだけ眉間に皺を寄せながら、ラクスは体を乗り出し、コクピット内を覗き込んできた。
「探してた?」
「ええ。こんな遅い時間なのに部屋に居ないんですもの。心配しましたわ」
「ごめん、今日中に作業を終わらせようと思って…
あ、モニターのチェックをするから、ちょっとそこどいてくれる?」
「あ、はい」
ラクスは体を起こすと、そのままコクピットに乗り込み、僕の隣に陣取った。
「ああ、ずっと作業してたから熱が篭ってココは暑いよ。すぐ終わるから外で待っていて…」
実際、僕は熱に耐え切れず、オーブ軍の制服を脱ぎ、シャツ一枚の軽装になっていた。
「平気ですわ。わたくしも上は脱いできましたから」
成程。コクピットの画面に目を落としていたので気付かなかったが、彼女も
戦国時代の陣羽織といった感じの服は脱ぎ(これはこれで時代がかっているが)
黒装束だけを着た涼しげな格好になっていた。
「うん、なら平気かな………じゃあ、ハッチを閉めるよ」
コンソールを操作し、ハッチを閉める。閉まると同時にコクピット壁面は外部の映像を映し出した。
「メインモニター…視界良好。続いて通信用モニターの確認を…」
「でも、キラ。今日はあの戦闘で疲れているでしょうに、何もこんな遅くまで整備作業をしなくても…」
「えっ? ああ、モニターのチェック完了………うん、そうなんだけどさ………コレ…」
コクピット上部についている小型モニターに外部のチャンネルを接続する。
『…に惑わされないで下さい。 わたくしは………ラクス・クラインです…』
すぐに夕方のオーブの声明発表の模様を映したニュース番組が流れ出した。
「このカガリと君の話を聞いたら、居ても立ってもいられなくてさ」
「キラ…?」
モニターに流れるラクスの姿を見ながら、僕は言葉を続けた。
「ラクスは…カガリもだけど、自分の出来ることを精一杯やって、とりあえずは答えを出した。
でも、戦いはこれで終わるわけじゃない。無いとは思うけど、もしかしたら
この声明で再びザフトがオーブに攻め入ってくるかもしれない。
その時、あのミネルバのMSに対抗出来るのは、僕しか居ないと思ったらさ…」
テレビの放送から目を移し、何れ相対するであろう二機のMSをメインモニターの向こうに思い浮かべる。
「自分に精一杯出来ることが………戦うことだけだとしても………それに備えなくちゃって…」
自嘲しながらラクスの方に顔を向けた。彼女は辛そうな顔をして俯いていた。
「………………」
「ラクス…」
マズい部分に触れてしまったことに気付いたが、言ってしまったのはしょうがない。
僕は彼女に手を伸ばすと、そのまま自分の方に彼女の体引き寄せ、優しく抱きしめた。
「あっ…」
「そんな顔をしないで、ラクス…」
そして頬を擦るように顔を寄せ、彼女の耳元で囁いた。
「宇宙で、この機体に会った時に言った筈だよ。『ありがとう………これで僕はまた戦える』って…」
「でも…本当の貴方は、戦いをする人では…っ」
新たなる剣を用意し、僕を再び戦場へと駆り立てたこと。
敵の追撃から逃れる術が、それしかなかったとはいえ、そうせざる得なかった自分に
悔やんでいるせいか、ラクスは気持ちを昂ぶらせ、声を震わせながら言葉を紡いだ。
そんな彼女の想いを嬉しく感じながら、僕は顔を離し、彼女の目を見詰めて言った。
「『まずは決める。そしてやり通す』」
「え…?」
「決めたのは君を護ること。でも、それをやり通すために…
…戦うことを選んだのは僕自身だ。ラクス、君が責任を感じることじゃない」
「しかし…っ」
「確かに…僕は戦うことが出来る………でも、その力だけが僕の全てじゃない。
そのことを…君なら、分かってくれるだろう、ラクス…」
「あ………はい」
「だから…それでいいんだ」
「キラ………」
ラクスは潤んだ瞳をそっと閉じた。
僕は想いを込め、彼女の柔らかな唇に自分の唇を重ねた。
………
……
…
「…っと、CICでの作業のやり方はこんな感じね。大体は分かった?」
「はい、大丈夫です」
「まぁ、アークエンジェルは連合製の艦だけど、やる事自体はザフトの艦と大差ないから
ミネルバで同じ様なことをしていた貴方なら慣れれば簡単よ」
カガリによるオーブの声明発表の放送の後、メイリン・ホークはミリアリア・ハウに頼み
アークエンジェル乗組員としての仕事、特にブリッジ関係の作業のやり方の説明を受けていた。
「でも、いいの、メイリン?」
ミリアリアは心配そうな表情を浮かべ、メイリンに問いかけた。
「えっ、何がですか?」
「何が…って、アークエンジェルで戦うことよ。これからもこの艦に乗るってことは
今日みたいにザフトと………ううん、ミネルバとまたぶつかるかもしれないのよ?」
「………………」
メイリンはその言葉に、辛そうに顔を俯けた。
「ミネルバにはお姉さんが居るんでしょ? もしかしたらその人とだって戦うことに…」
「でも、もう何もしないでやり過ごすなんてことは出来ないから…」
下を向いたまま、メイリンは呟いた。
「え?」
「訳も分からないまま、一方的に裏切り者にされ、殺されそうになって…
危なかった所を助けられたと思ったら、その助けてくれたオーブがザフトから攻撃を受けて…
そんな理不尽を目の当たりにしたら、私も何かしなきゃって…」
そして、顔を上げると、先とは違う力強い表情で言った。
「本当のことを、知りたいって思って…」
「メイリン…」
「あ、あと………」
メイリンは頬を赤らめ、もう一言だけ付け加えた。
「自分も重傷なのに、仲間の為に出撃した…その、アスランさんを見てたら…し、心配になって…」
「あー、なるほどね」
ミリアリアは納得がいったとばかりに、笑い出した。
「べっ、別にそういうのじゃなくて、あの…っ」
その笑顔にメイリンは、さっきとは違った意味で、再び顔を俯けてしまった。
「アスランも罪な男ねぇ〜」
初々しいメイリンをからかう様に、ミリアリアは言った。
「だから、違いますよ、ミリアリアさん…っ」
「いいの、いいの、隠さなくても」
ミリアリアは少しだけ真面目な表情に戻して、言葉を続けた。
「理由は何であれ、貴方の決意は分かったわ。
辛い戦いになるかもしれないけど…これからよろしくね、メイリン」
そうして、メイリンに手を差し出す。
「あっ………はいっ!」
メイリンはその手を取りきゅっと握ると、ミリアリアに顔を向け、にっこりと笑顔を見せ合った。
「さて、最後に復習をしましょうか」
「はい」
「まずは友軍との通信」
ミリアリアはメイリンの戦う意志を認めると、彼女がCICで作業が
きちんと出来るか否かの確認するため、教えたことをもう一度やらせてみることにした。
「了解。通信コード確認………」
メイリンはコーディネイター特有の素早い指使いでコンソールを操作する。
「………友軍機と回線繋がりました」
「よろしい。続いて搭載機との通信」
「了解。搭載機との通信コードを確認します………搭載機との回線、開きました」
インコムを着けたまま、メイリンは副長席に座ったミリアリアを振り返った。
「うん、OK。あと、他に火器の統制とかあるけど…
それは流石に今は出来ないから、今日のところはここまでね」
「こんな時間までありがとうございました、ミリアリアさん」
「いえいえ、どういたしまして」
「あの、最後にちょっと聞きたいことがあるんですけど…」
副長席から立ち上がろうとするミリアリアに、メイリンはもじもじしながら切り出した。
「ん、何か分からないところがあった?」
「いえ、そうではなくて………あの、ミリアリアさんは
前の戦争の後、オーブに居たんですよね?」
「え………うん、離れてた時期も長かったけど、まぁ、一応はオーブ国民だから…」
「なら、三隻同盟の人たちが、戦争の後、どうしてたかも知ってますか?」
「え…ええ、大体なら…」
彼女の意図は分からないが、ミリアリアは正直に答えた。
「そうですか………あのですねっ…そのっ……
アスランさんと、ラクス様は…戦後も、ずっと一緒だったんですかッ!?」
「へっ?」
「どうなんですかッ!?」
メイリンは真剣な眼差しで問い掛けてくる。
「あー、つまり………アスランと、その婚約者であるラクスがどんな仲か知りたい…と」
「あっ…いや…そうじゃなくて………えっと、ザフトのラクス様は偽者?っていうのに
本物のラクス様が何でオーブに居るが疑問っていうか、不思議だったんで、その…」
「ふふっ、別に心配しなくても平気よ」
あたふたしながら答えるメイリンを可愛く思いながら、ミリアリアは言葉を続けた。
「あの二人は…えっと、『婚姻統制』…だっけ? それで婚約してただけで、
それなりに仲は良かったみたいだけど、別にメイリンが
心配するようなことは無かったらしいから、安心しなさい」
「そうなんですか………良かった」
それを聞いて、メイリンは胸を撫で下ろした。
「…って、あれ? ミリアリアさん、何で『婚姻統制』のことを知ってるんですか?」
「え゙っ………ああ、いや、その、フリーのジャーナリストとして
プラントに行ったこととかあるからさ…」
一時期付き合っていた怒ると狡猾な男に教えられたとはいえず、ミリアリアは誤魔化した。
「ああ…そうなんですか」
「そうなの! まぁ、とりあえず、ラクスについては安心しなさい」
そこら辺の事情には触れられないよう、ミリアリアは強く言った。
「…あっ、じゃあ、もしかしてラクス様は今………っ…あれ?」
「どうしたの?」
メイリン耳につけたままのインカムに手を添えた。
「いや、今、インカムから音が…」
「ええっ?」
ミリアリアもメイリンに近寄り、彼女の耳のインカムに自分の耳を寄せる。
『…っ……ぁん…っ』
「今は………アークエンジェルの搭載機と回線を開いてたんだっけ?」
「こんな時間に誰かMSとかに乗ったりするんですか?」
「いや、そんなことはないと思うけど………メイリン、ちょっと音量を上げてみて」
「あっ、はい。えっと、ここで操作するんですよね?」
「そう、そこ」
言われた通りにコンソールを操作する。
『やっ…キラ…わたくし…こんな…あっ』
「「!?」」
音量を上げると同時に、インカムからはっきりと聴こえてきた妙に艶のある声に
メイリンとミリアリアの二人は、目を丸くして顔を見合わせた。
…
……
………
「…ん…んん……っ」
「ん…ちゅっ…んぅ……ぁ…っ」
久し振りとなる愛しい者との口付け。
その甘い感触に、僕もラクスも時間を忘れて、互いの唇を貪りあった。
「ちゅ…んっ……ふ…ぁ…はぁ………キラぁ…」
永いキスに息苦しくなり、一旦、口を離す。
「ラクス…」
「ん…」
そして、もう一度、唇を重ねる。
「ん、ちゅ……ちゅっ…ん…っ…んぅ…」
想いを伝えようと、唇を唇に強く押し付けていくと、ラクスの手が
僕の背に回り、指に微かに力が込められ、きゅっと身体を抱きしめてた。
「んっ…んん…っ」
ピンク色の髪が揺れて、彼女の香りが鼻に届く。
その甘い香りをたっぷり吸い込むと、下腹部で熱い感情が目を覚ました。
「はむ…っ…ちゅ、ちゅっ…んぅ……んっ」
香りだけでなく、唇の柔らかさ、布越しに感じられる胸の弾力
腕の中に包み込んだラクスの肢体の重みと体温、それらが心を昂ぶらせる。
「ちゅぅ…んっ……ん、ん………ッ…キ…キラ…っ!?」
気付いた時には、僕は自分の手を彼女の胸に重ね、ゆっくりと揉みしだいていた。
「ぁんっ……ふ、ぁ……や…あぁん…っ」
背に回していた手も降ろしていき、黒装束の裾を捲り上げ
下着の上からラクスの可愛らしいお尻を撫で回す。
「くぅ…んんぅ…っ……キ…キラっ……や、やめ……んっ…!」
「大丈夫。整備班の人たちはもう引き上げたから、誰もここには来ないよ」
「そ…そういうことではなく………んむ━━━ッ!」
行為を拒む言葉を紡げないようにと、再び唇を唇で塞いだ。
「んんぅ…っ…ぷぁ……あむ…っ……ぢゅ、じゅる……んぅ…あっ!」
さっきまでの唇を啄ばみあうキスではなく
舌を口の中に侵入させ、口内を掻き回す激しい口付けをしていく。
「んむ…ちゅ…ちゅっ……じゅる…んっ……はふっ…ん、あっ……ちゅ…っ」
肢体を後ろに引いて逃げようとするラクスの頭の後ろに胸を揉んでいた手を回し
強引に顔を引き寄せると、僕は更に舌を暴れさせた。
「ふぁ…っ…ラクス……ん…んちゅっ……んんっ!」
「はぁ…む、ちゅっ…んっ、んんぅ……ちゅ…んぅ…っ……じゅ…っ」
緊張している舌の腹を擦り、暖かな頬の内側を擽り、歯の根を舐める。
思いつく限り、届く範囲全てに舌先を伸ばし、乱暴に掻き回す。
「ん、んむっ…じゅ…っ……はぁ……ん…ちゅっ……ぢゅる…ん、むぅ…っ!」 」
時折、喉に流れ込んでくるラクスの熱い吐息と
汗ばんだ肢体から立ち上る女の香りが頭の中を蕩けさせる。
もっと感じたい、もっと感じさせたい、深く繋がりたい…
心の内に溜まっていく衝動をぶつけるように、僕は口内を蹂躙したまま
尻を撫でていた手を下着の中に進めていった。
「ぢゅ…ちゅ、ちゅる……っ…んんうっ!?」
すべすべの肌触りと心地良い柔らかさを併せ持つ尻を直に撫でると
そのまま愛撫を続けながら腰を伝わせて手を前に回す。
指先が淡い茂みに辿り着くと、仄かに湿り気のある秘所を進ませスリットに指を添えた。
「ん…ぷぁ……はっ、ぁ…や…そ、そこ…っ………んんんうぅーっ!」
敏感な部分に指が届こうかという瞬間、一際激しくかぶりが振られ
ラクスは僕の胸板に手を付くと強引に肢体を引き離した。
「はっ、はっ、はぁ…んっ……い、いけません、キラっ!」
ラクスが顔を紅潮させ、僕を問い詰めてくる。
「こ…こんな場所でだなんて、そんな…」
「ゴメン、ラクス………でも…」
彼女の手を取り、僕の下腹部へと導き、股間の熱を帯びた膨らみにそっと触れさせる。
「あっ………」
ラクスの顔が更に赤くなった。
「二人っきりになって、君の吐息や体温を直に感じたら、止まらなくてさ…」
「だ、だからといって………っ…せ、せめて、どちらかの部屋で…」
「ラクスは寂しくなかったの?」
「…ッ!」
掴んだ手を、股間にゆっくりと擦りつけながら、ラクスに問い掛ける。
「君が宇宙に上がってから、僕はラクスのことを想わない日は無かったよ…
君の顔や声… 勿論、“こういう時”の感触も含めて… ラクスは違うの?」
「そ…それは………」
“こういう時”の部分を強調、僕はラクスの返答を彼女の瞳を見詰めながら待った。
だが、彼女は心中を問う僕の視線から困ったように目を逸らした。
………
……
…
「君が宇宙に上がってから、僕はラクスのことを想わない日は無かったよ…
君の顔や声… 勿論、“こういう時”の感触も含めて… ラクスは違うの?」
「そ…それは………」
キラ・ヤマトの言葉に、ラクス・クラインは答えを窮した。
ラクスもまた、キラと同様、彼と離れて宇宙に上がってから、彼のことを想わない日はなかった。
「わ…わたくしも……キ、キラのことを…毎日想ってましたわ…」
「想ってくれただけ…?」
「っ…!」
ラクスはどきりとした。彼を想うあまり、自涜に耽ってしまったことがあったからだ。
そして、今こうして、キラの求めるがままに、愛され抱かれることは自分自身の欲求でもあった。
しかし、それを言葉にするのは憚れた。いくら互いが望んでいるからとはいえ
このような場所で行為に至るのは、ラクスの倫理観が許すものではなかったからである。
「ねえ、どうなの…?」
何より、女の方からそれを口にして
眼前の少年にはしたないと思われてしまうのは、ラクスにとって絶対に避けたいことであった。
「じょ…女性の口から…そ、そんなこと、言えませんわ…っ」
ラクスには、そう告げるだけで精一杯だった。
だが、キラはその言葉だけで満足したのか、優しく微笑んだ。
「ごめん、デリカシー無かったね、僕…」
キラは掴んでいた手を放し、秘所の中をまさぐっていた手も下着の中から抜いて
ラクスの背に両手を回し、再び彼女の肢体を抱きしめた。
「けど…君の気持ちは分かったよ…」
「えっ?」
そう言うと、キラはラクスを抱きかかえ、くるっと回り自分とラクスとの位置を入れ替える。
そして、そのままパイロットシートにラクスを降ろし
背に回していた手を肩に置き、彼女に頬擦りをすると、耳元で甘い声で囁いた。
「これからのことは僕が勝手にすることだから… 怒るのは終わってからにしてね、ラクス…」
「えっ、えっ……あの、キ………ぁむ━━━ッ!」
戸惑うラクスの唇を、再度、唇で塞ぐ。それと同時に、肩に置いていた手を
黒装束の内に潜り込ませると、一気に剥いて胸を肌蹴させた。
「んんぅっ……んぅ……っ…ぷぁっ……キっ、キラ…や…っ……んむぅ…っ」
侵入させた舌でラクスの口内を味わい尽くすと、唇をゆっくりと下方へ向かってずらしていく。
「んぁ…っ…ぷぁ……はっ…や…キ、キラ…ぁん……な、何を…っ…んんぅ!」
痕がつかないよう、あまり強くはせずに口唇愛撫を首筋に降り注いでいく。
「くっ、うぅ…ぁ…や、んっ……あん…っ」
やがて、顔が柔らかな双丘の間に達すると、大事な先端部を隠すブラジャーを脱がすため
カップの間の部分を口で咥え、勢い良く上へ持ち上げた。
「はぁっ…ふっ……やんっ!」
ブラジャーをずらし、乳首を露わにさせると、キラはもう一度、ラクスの肌に唇を触れさせ
今までの愛撫で感じていたのか、僅かに尖り出していた乳首にしゃぶりついた。
「ちゅ…んむ……ちゅっ…」
「ああぁ……くっ…んっ………や、はぁん…っ!」
硬くしこり始めた乳首を舌で舐め回し、口を大きく開け口唇全体で吸い付く。
それと共に、空いている胸には手を向かわせ、指先に感じる硬さを楽しみながら爪を立てる。
「くふぁ…ぁ……んんぅ…っ…だ、だめぇ……んぅっ!」
しかし、本命はここではないと、口に含んでいた乳首には軽く歯を立て
手で弄っていた乳首を指で弾き、胸と別れを告げると、再び唇を下へ向かって動かし始めた。
「やんっ…はっ…ぁあ……っ…ふぁ……っ!」
唇が腰に巻かれた帯の上に辿り着くと
最後にヘソを強く愛撫し、ようやくキラは顔をラクスの肢体から離した。
「ん…はぁ…はぁ…はぁぁ………ん…っ」
ふとラクスが気付くと、キラは自身の前に跪き、股間の真ん前に顔を置く体勢となっていた。
「んぅ……キ、キラぁ…?」
不安、そして期待を半分半分にして、キラに言葉をかける。
しかし、キラは何も答えず、困惑するラクスの脚にそれぞれ手を掛け
左右に開くと、そのまま大きく上に持ち上げた。
「や…ぁ…はっ……っ……ぁん…っ!」
狭いコクピット内でそんな真似をしたため、脚の先が何かに引っ掛かったが
キラは気にすることなく強引に動かし、ラクスの股間を目の前に広げさせた。
「これ…邪魔だね。ラクス、脱がすよ」
肩に脚を掛け、小器用にラクスの腰を浮かせると、キラは、
興奮していたことを証明するかのようにじっとりと濡れ、秘部に張り付いていた下着を脱がせた。
「やっ…キラ…わたくし…こんな…あっ」
すぐ目の前で淫裂を露わにされ、ラクスは思わず声を上げた。
『…っ』
その時、何者かが息を呑むような音が、キラの耳に微かに届いた。
だが、当然のことながらこの場には自分とラクスの二人しか居なく
音は気のせいだと思い、そのまま愛の営みを続けようと、ラクスの秘所へと顔を寄せていった。
「あぁ…やんっ……ん…キラぁ…っ」
キラはラクスの両脚の付け根に手を伸ばすと、指で淫唇を開き、その奥の襞を覗いた。
秘部に注がれる視線に、ラクスは肢体を震わせ切なげな声を上げる。
「っ……あ、あのっ…キ、キラ…んっ……その…っ」
彼女が何を恐れているのかと、キラが疑問に思っていると
視線を向けている膣口から蜜がとろぉ…と流れてきた。
「ん…やぁぁっ………」
「うわ……凄いよ、ラクスのココ…」
湧き出てくる淫液の量に驚き、キラは思わず呟いた。
「んぅ…だ、だって、キラが…あ、あんなにもキスをするから………」
自分の痴態を見られた恥ずかしさで、涙声になりながら告白するラクス。
その言葉に、ラクスへの愛おしさで胸が一杯になると共に、
雄ならば誰もが持っている加虐心をも刺激され、キラは震えるそこに強く口付けた。
「ふあぁぁっ!」
突然のキスに震えていた粘膜は窄まり、ラクスのそこは艶やかな桃色を戦慄かせる。
そんな肢体の反応に促されるかのように、キラは彼女をより感じさせようという愛情から
そして、より淫らに快楽へ導こうという劣情の、二つの感情から淫裂を激しく責めたてた。
「ン…ちゅっ…ん、んん……はむ…っ」
「あはッ…ん、ん……んんぅ……っ…や…いやぁ…っ」
責める度に奏でられるラクスの嬌声は、キラをますます行為を夢中にさせ
襞を押し退ける様にして、ラクスの中へと舌を侵入させ始めた。
「んああぁぁっ!」
舌を膣口に締め付けられるのにも構わず、より深く、より奥へと舌を割り込ませていく。
奥に進む度に溢れ出る蜜を舐め取りながら、キラは伸ばせる限界まで舌を中へと挿れた。
「はぁぁ…あっ…くふぅぅん……やん…っ」
荒い息遣いで股間のキラを見詰めるラクス。
その頬は快楽で朱に染まり、瞳は欲情に濡れていた。
「んっ…ちゅ、ちゅむ……ん、ぷぁっ…」
「はっ、はっ、はぁぁっ……んっ………キっ…キラぁ…」
淫裂から舌を抜き、代わりに指をラクスの膣に呑ませて、軽く動かす。
「んくうぅ…っ……やあぁっ!」
同時に、包皮に包まれたままの肉芽を、皮ごと唇で吸い上げた。
「ふあぁっ…あっ…あぅぅ……そ、そこは……っ…んんっ!」
敏感な淫核を舌と唇で擦り、指は小刻みに動かし素早く膣襞を擦る。
そんな刺激の連続に、ラクスは肢体をびくびくと跳ねさせ、空いている手を宙に彷徨わせる。
そして、何を思ったのか、自身の股間に陣取るキラの頭を取り、秘裂に押し付けてきた。
「んっ…んぁっ…あっ、あっ……はあぁんっ!」
激しい快感の波に流されるまま、訳も分からずにしてしまったのだろうが
キラもそれに応じようと、指と口での責めを強くしていった。
「は…む……んっ…ちゅっ、じゅる……んんっ!」
「ひあっ、あっ、あっ……キ、キラぁ…んっ……くぅんっ!」
差し込んだ指は、膣内をかき混ぜながら、性感を探るよう踊るように回す。
口内では、舌を肉の真珠に押し当てたり、舌先で転がしたり
唇で柔らかく包みこんで刺激を送ったりと、断続的に刺激を送り続けた。
「はぅっ……んんぅ…くっ…や、はっ……あぁっ!」
例え自分達の他に誰も居なくとも、大きく声を上げるのを恥ずかしいのか、ラクスは
キラの頭を抑え付けている手とは違う手を自身の顔の前に持ってきて、指を軽く噛んで口を塞いだ。
「は…む…ん、くっ……ん…ッ…ッ……んんぅ…っ!」
だが、無意識の内にある本能は、より強い快楽を得ようと
腰をキラの顔に押し付けるように突き出させた。
「んんんぅっ…ッ……ぷぁっ、はぁっ……くふぅぅんっ!」
肢体に襲い掛かる悦楽の刺激に耐えられず、ラクスはいやいやと子供のように首を左右に振る。
その仕草で、キラは相手に限界が迫っていることを察すると
敏感な肉芽を愛で終えて顔を離し、突き挿れた指の動きを強くした。
「はぅっ…んっ…く、あぁ……やぁん…っ……そ、そこ…ッ……んはぁっ!」
ラクスの熱く火照った媚肉は指を舐めしゃぶり、甘い戦慄きを繰り返し
それに負けじと、キラは更に指の動きを加速させ、淫核の内側のザラついた部分を徹底的に責めた。
「ああぁっ…だ、駄目っ…んぅっ……や、あっ…んっ……あああぁぁぁっ!!」
絶頂に達したのか、四肢を痙攣させ、その中心である淫裂からは
肢体の震えに合わせて透明な飛沫が噴き出し、その量の多さを示すかのように
淫らな水音を立てながら膣から抜いた手はべちゃべちゃに濡れ、幾つもの雫が滴り落ちた。
「はぁっ…はぁ…っ……んぅ、く……はあぁぁ………」
「気持ち良かった、ラクス…?」
「はぁぁ……んっ、はぅ…」
全身を戦慄かせ、熱い吐息と共に
ぐったりと肢体をシートに沈ませて、ラクスは恨めしげにキラを睨んだ。
「ゴメン、ゴメン」
キラは苦笑しながら立ち上がり、ラクスの額にそっとキスをした。
「でさ、ラクス………“続き”、いいかな?」
ラクスの耳元で囁くと、キラはズボンのチャックを下ろして
前を開け、下着の中から屹立した自分の分身を取り出した。
「ん………」
返答がないのを合意とみたのか、キラはそれを入り口に宛がおうと、腰を前に押し出し始めた。
「待って…下さい………」
すっとキラの胸に手を置き、ラクスはその動きを止めた。
「えっ…あの…ラクス………?」
戸惑うキラに、喋ることが出来ないように、指で彼の口を塞ぐと
ラクスは妖艶な笑みを浮かべて、愉しそうに言い放った。
「嫌がる女性に対し、いやらしいことばかりする人の言うことなんて聞きませんわ。
まずは、今までの分をキラにお返しする方が先です…」
その表情は、“少女”のものから“女”のそれへと替わっていた。
…
……
………
有無を言わせぬ口調に流され、僕はパイロットシートに座らされて、シャツを脱がされると
さっきの僕の愛撫をなぞる様に、ラクスは僕の唇に自身の唇を重ねてきた。
「キラ……んっ…ちゅ、ちゅぅ……んんぅ…んっ」
優しく口付けすると、顔を横にずらし、耳朶を甘く噛み始めた。
「はぁむ……ん…む……ちゅっ……ん…っ…んちゅぅ……んっ」
唾液でベトベトになるまで耳朶を弄ると、舌を伸ばし耳の穴を嬲り始める。
「ちゅ、ちゅっ…んんっ……れろっ…ん……んっ!」
「ちょっ…待っ…ラクっ……んぅっ!」
その何とも言えない刺激に思わず声を上げると、ラクスは耳をいじるのやめて微笑み
再び下方に向かって、ゆっくりと唇を移動させ始めた。
「ん…はぁ…ぁむ…っ……ちゅ、ちゅっ…ちゅぅ…んんぅっ!」
頬にキスをして、首筋を舌で舐め下ろし、唇が胸に辿り着くと
悪戯げな目をして僕を見上げ、乳首を口に含んだ。
同時に、身体をまさぐっていた手をもう一方の乳首に這わせる。
「ねぇ…ラクス……何を…っ……あぁ…っ!」
ラクスは口を大きく開け口唇全体で乳首に吸い付いてきた。
それと共に、もう一方の乳首は爪を立てるようにして、痛みを伴う愛撫を施した。
「はむっ…ん、んっ……キラぁ…ぁ…はっ……ちゅ…ん、んぅ…」
「くぅ…っ……や、やめ……ラク……んん…っ!」
しかし、本命はここではないとでも言うのか、口に含んでいた乳首には軽く歯を立て
手で弄っていた乳首を指で弾くと、再び唇を下へ向かって動かし始めた。
「ちゅ、ちゅっ…ぇろ……ん…ちゅ…っ」
唇がそそり立つそれの側に辿り着くと
最後にヘソを唇で強く愛撫し、ようやくラクスは僕の身体から顔を離した。
「ちゅっ…んんぅ…っ……………んぅっ…ぷぁっ!」
「んはぁっ………はっ…はっ…はっ…」
ふと気付くと、ラクスは僕の前に跪き、屹立したそれの真ん前に顔を置く体勢となっていた。
「はぁぁ……んっ……ラ、ラクス…?」
不安、そして期待を半分半分にして、ラクスに声をかける。
けれど、ラクスは何も答えず、天に向かって聳えるそれに、愛おしむように唇を触れさせた。
「ちゅ…ちゅっ…ちゅぅぅ………んっ…はぁむ…んぅっ…っ!」
「んっ…ラクス…僕…こんな…うっ」
キスを降り注いだ後、ラクスは顔を沈めて、僕の分身全てを口内へと収めた。
そのぬるりとした感触に、僕は思わず背を反らし、大きく呻き声を零してしまった。
「んちゅっ…ちゅぱ……ぁむ…っ……ちゅ、ちゅぅ……んっ!」
その時、コクピット上部の小型モニターの横に着いた
母艦との回線が開いていることを示すライトが点灯していることに気付いた。
先程、回線のチェックをした後、そのままにしていたことを思い出し
僕は手を伸ばしてスイッチを切って回線を閉じた。
「んぁ…っ…はむぅ…っ、じゅる…んっ………ほうひまひた、ひら?」
僕の動きに気付いて、ラクスが僕の愚息を咥えたまま、上目に聞いてきた。
ラクスに余計な心配はさせまいと、僕は首を横に振り、彼女の髪を撫でるだけで何も言わなかった。
「んんぅ……はぁむっ…んっ……ん、ぢゅぢゅ…ぢゅる……んんぅっ!」
それで納得したのか、ラクスは再びそれを深く咥えて、口唇で愛でるのを再開した。
そもそも、こんな遅い時間にブリッジに人が居るなんてことは…
…と、そこで僕はさっき妙な声が聴こえた気がしたことを思い出した。
「いや、まさかね………」
そんなことは杞憂に過ぎないと、僕はラクスの口内の感触を愉しむべく
目を瞑って下腹部に意識を集中させた。
………
……
…
『だ、駄目っ…んぅっ……や、あっ…んっ……あああぁぁぁっ!!』
『ラクス………“続き”、いいかな?』
『まずは、今までの分をキラにお返しする方が先です…』
「………………はぁ」
「………………ふぁ」
インカムから聴こえてくる痴態が一段落着いた所で、ミリアリアとメイリン
どちらかともなく息をつき、その仕草で、二人はようやく我に返ることが出来た。
「………って、ミミミミミ、ミリアリアさんっ! いいい、今のって、ひょっとして…っ!?」
「ちょっ…ッ………黙って!」
ミリアリアは咄嗟にメイリンの口を手で塞いだ。
(いい、こっちのインカムのマイクは向こうに通じてるの。
だから、向こうの声がこっちに聴こえるように、こっちの声も向こうには聴こえちゃうの)
(………!!)
(だから、喋るときは、マイクに集音されない小さな声でね………分かった?)
メイリンがコクコクと頷いた所で、ミリアリアは彼女の口から手を放した。
(…で、ミリアリアさん… あの、その………私たち、一体どうしたら…?)
MSのコクピットの中で行われるとは思えない事象を伝えてくる
インカムの音に、頬を赤らめたメイリンがミリアリアに質問してきた。
(えっと、それは………)
インカムの先、MSデッキにあるストライクフリーダムの中で
何が起きている…というより、ナニが行われているのか検討はついている。
それどころか、誰がしているかも声からハッキリしている。
それをわざわざ覗き見るのは、ミリアリアの良心が許すものではない。
だが、誰しもが持っている俗物的な部分が、もうちょっとだけ覗いてみたら…と
心に訴えかけてきているのも事実ではあった。
友人への配慮、艦内における風紀の問題、痴的好奇心…
様々な事柄がミリアリアの中で鬩ぎ合い…そうになったが、生来の思い切りの良さと
怒ると狡猾な男との付き合いで培われた、多少の躊躇があっても
自分が望むことを優先させという考え方が、瞬時に答えを弾き出した。
(………ねえ、メイリン、向こうの映像をこっちのモニターに出せる?)
ミリアリアは自身の好奇心に従うことに決めた。
(えっ…あっ、さっき教わったことですね。はい、大丈夫です。
確か、ここをこうして………………って、えぇっ、ミリアリアさんっ!?)
メイリンは驚き、ミリアリアの方を振り向いた。
(さっき教えたことのの復習よ、復習。さっ、早くっ!)
(は、はい…)
しかし、メイリン自身も、心の内では覗き見を続けたい衝動に駆られていたため
ミリアリアの言葉に戸惑ったものの、その指示に後押しされるよう、恐る恐るではあるが
モニターに映像を映すべく、コンソールを操作し始めた。
(コクピット内の映像…モニターに映します)
自身もインカムを着け、メイリンの隣に陣取ったミリアリアに言うと
インカムの先の映像を映し出す最後のスイッチを入れた。
『…や、やめ……ラク……んん…っ!』
インカムから聴こえる悩ましげな声と共に、モニターに映し出されたのは、
キラ・ヤマトの刺激に耐えようとする愉悦と苦悶が入り混じった顔であった。
「「ッ!!」」
目の前に映し出された少年の顔に、二人は言葉を失った。
ミリアリア、メイリンの二人共に、一部の女性が興じる、美少年を愛でる特殊な性癖は持っていなかったが
モニターに映し出された、コーディネイターらしい端正な顔立ちをした少年が
表情を快楽に歪ませる様に、心震わす何かを感じられずにはいられなかった。
(んっ…メ、メイリン、映像をもっと引いた場所から見られるように出来る?)
画面を喰い入る様に見詰めながら、ミリアリアがメイリンに指示を出す。
(ぁ…ん………あっ、は、はいっ!)
同じく画面を見詰めていたメイリンは、慌てて言われた通りの操作をした。
『ちゅ…ちゅっ…ちゅぅぅ………んっ…はぁむ…んぅっ…っ!』
『んっ…ラクス…僕…こんな…うっ』
モニターの映像がズームアウトされるにつれ、コクピット内で行われている行為の状況がはっきりし出した。
キラは上半身を裸、ズボンの前を開けた格好でシートに両脚を広げて座り、
腰に黒い布地のようなものを巻き付けている以外、背中も臀部も露わにした、ほぼ全裸の少女が
ピンク色のポニーテールを振り乱して、彼の前に座していた。
大事な部分は少女の肢体に隠され見ることは出来ないが、小刻みに揺れ、
時に大きく上下する少女の後頭部を見れば、ナニが行われているかは一目瞭然だった。
『んちゅっ…ちゅぱ……ぁむ…っ……ちゅ、ちゅぅ……んっ!』
インカムから聴こえてくる水音が、その行為の激しさを物語り
モニターの中のキラもその刺激に耐えかねるように背を反らした。
その時、キラの表情が悦楽を示すものから、普通のものへと変わった。
何かを見つけたのか、顎を上げたままコクピット上部を見詰めてると、ゆっくりと見詰める先に手を伸ばす。
すると突然、画像がぶつりと消え、モニターは真っ暗になった。
(ッ!! 気付かれたッ!?)
予想だにしなかった展開に驚き、ミリアリアはメイリンの方を見た。
(ま、待って下さいっ! 多分、これは…
…んっ、大丈夫です。向こうの回線が閉じられただけみたいです)
慌てて手元のコンソールを操作し、通信状況を確認したメイリンはミリアリアに言った。
(そう、良かった………………でも、これからって時に…っ!)
倫理だの何だのは忘れ、好奇心の赴くままになっていたミリアリアは
歯痒い思いで何も映っていないモニターを見詰めた。
(待って下さい、ミリアリアさん!)
(何…?)
(えっと…これをこうすれば…
…んっ、いけます! 今ならまだ回線を無理矢理開かせることが…っ!)
表示された通信状況を全て見終えたメイリンが言った。
(出来るのね!? じゃあ、急いで開かせてッ!)
(はいっ!!)
指示があるや否や、メイリンはコンソールの上で指を踊らせ、回線を開く作業に入った。
かつてジブラルタル基地を混乱に陥れたメイリンのハッキング技術が
この時、アークエンジェルの中で蘇った。
(コクピット内の映像………モニターに復活させます!)
(良しっ、モニターに映せッ!)
(了解ッ!!)
純粋とも不純とも言えない好奇心が成長させたのか、二人は
熟練した艦橋乗員と言われても違和感の無いやり取りをしていたが
ミリアリア、メイリン共、そんなことに気付くことも無く、再びモニターに映像が映し出された。
『…えろ…っ…れろぉ……っ…ちゅ、ちゅぅ…んっ……はぷ…っ』
モニターには、先程とは体勢を変え、キラの脚にもたれる様にして、
そそり立つ股間のそれに、横から唇を寄せ舐めてしゃぶる少女が映し出された。
(あっ…!)
(ラクス様…!)
体勢が変わったことでようやく映し出された少女の顔、それは、数時間前までこんな小さなモニターではなく、
全世界のメディアに、自分自身の存在を明らかにしたラクス・クライン、その人だった。
キラから漏れた喘ぎ混じりの言葉、そしてピンク色のポニーテールをした後頭部で予想はついていたが
演説時の凛とした姿ではなく、瞳は潤み、頬は紅潮させ、赤黒く腫れ上がったそれを
愛おしそうに舐める姿を目の当たりにすると、二人共、驚きは隠せなかった。
ミリアリアにとって、キラとラクス、二人の関係が“そういう関係”であることは
意外ではなかったが、実際に“そういう場面”を見るとなると、胸の高鳴りを覚えないわけではなく
その手の事柄には疎いメイリンにとって、“そういう場面”との遭遇だけで、十二分に驚かされるものであった。
また、ミネルバに居た時、ヨウランだかヴィーノだかどっちがどっちか未だによく分からないが
そのどちらかの個人端末をハッキングして覗いた際、ランクSと名付けられたフォルダ内に
ラクス・クラインの顔と卑猥なことをしている女性のコラージュ写真の画像を発見し、
姉のルナマリアと大笑いしたことがあったが、目の前に映し出された本物のラクスは
そのコラよりも妖艶な雰囲気を漂わせながらも、いつもの美しさを微塵も損なってなく
その痴態はメイリンの心の内に熱い感情を呼び起こすものであった。
そんな二人の驚きは露知らず、モニター内のラクスはキラのモノをより激しく責め立てた。
『…ふむ、んちゅ…っ……んはぁっ……あむ、ん、ん、んんぅ…っ』
剛直を横ぐわえにして唇に挟み、僅かに覗かせる舌で少しずつ刺激しながら上下に舐める。
口唇の動きとは別に、指もそれに添えて撫で上げ、もう一方の手は袋の方に伸ばし、やわやわと揉みしごいた。
『ちゅっ…ん…ちゅぅ……んっ、ぴちゃ…ぁ…ん、んぅ…ちゅく…っ』
『ふ、ぁ……あ…っ……ラク…ス……んっ!』
それらから生み出される快楽に限界が迫ったのか、キラが言葉を漏らすと
ラクスは嬉しそうに目を細め口を離し、それを先端からゆっくりと口腔に含んでいく。
根元まで咥え込むと、全てを搾り取らんと、頬をへこませたままゆっくりと顔を戻していった。
『ぁむっ…んっ……じゅっ…ちゅ、じゅぷ……じゅっ…じゅるぅ…っ!』
『くっ…うっ……つぅ…ッ!』
キラがその快楽の波を身体を震わすだけでやり過ごすと
どこまで耐えられるのかと言わんばかりに、ラクスはまた根元まで咥え込んだ。
だが、キラも負けじと、身を少し屈めると、ラクスの露わになったままの胸に手を伸ばした。
『ん…ふ…っ、ちゅっ…じゅぷ……ンっ……ぷぁっ…キ、キラ…っ!?』
『ふ…んっ……僕ばっかり気持ち良くなってたら…ッ…悪いから…』
そう言うとキラは優しく胸を揉み出した。ラクスはびくりと肢体を震わせ驚いたが
口淫を止めたのも束の間、すぐに行為を再開させた。
口唇愛撫の再開にキラも一瞬怯んだが、反撃の手は緩めず
それどころかもう一方の手も使い、髪や耳、首筋も撫で始めた。
『んじゅっ……ひぅ、ん、んぅ……はぷっ…ちゅるぅ…っ!』
キラの愛撫に肢体をびくびく反応させながらも、ラクスはそこに奉仕するのをやめない。
自身も快楽に浸っていることを示す目尻の下がった淫靡な表情をしながら、
懸命に咥え、じゅぽじゅぽと卑猥な水音を奏でる。
『じゅっ…じゅる……ん、ん、んんぅ…っ……ちゅぱ…ん、はむん……っ』
『んぁっ…くぅ…ふっ……ラクっ…んっ…!』
ラクスはキラの終わりが近いことを悟ると、唇を窄めて
それを隙間無く咥え、頭の動きをエスカレートさせ、激しくしごき出した。
キラもそれに合わせるように、自分から腰を揺らし始め、快楽の呻きを
口から漏らしながら、ラクスの顔を掴んで股間に引き寄せた。
『はっ、はっ…あっ…くっ……ラク…スっ………くぅぅっ!』
『んっ…ん、んんんんんんっ!!』
キラは自分の股間にラクスの顔を押し付けたまま、二度、三度と、身体を大きく震わせた。
ラクスは震えが止まるのを口にそれを咥えた状態で待ち
キラの剛直が脈動を終えると共に、ゆっくりと口を離していった。
『はぁ、はぁ、はぁぁ………ラクス、ごめん……』
『んっ……んむ…ぅん……んっ』
ラクスは微かに顎を持ち上げると、こくこくと喉を鳴らし、口内一杯に放たれた欲望の塊を飲み下した。
『んく……はぁ…んっ………いいえ、気にすることはありませんわ』
そして、にっこりと笑うと何事も無かったように言った。
その言葉に、キラが何と返すべきかと考えている間に、ラクスは唇の端から垂れた
快楽の残滓を舐め取り、顔を再びキラの分身に近づけた。
『それよりも…こちらのを……んっ…綺麗にしてあげますわね…』
そう言うと、白濁液と唾液が交じり合った汁に濡れるそれに
舌を伸ばし、愛撫も兼ねた動きで汚れを舐め拭っていく。
『中のも……吸い出してあげますわね……』
先端部に軽くキスをしてから、それを口に咥え込むと
両手で茎を上下に揉みしごきながら尿道内に残った汁を吸い上げていった。
キラは後始末の快感に身を委ねながら、ラクスの髪を撫でて、それが終わるのをじっと待った。
『ちゅ…ちゅる……んっ…ん、ぷ…ぁ………こ、これで、終わりですわ…』
ラクスが口を離すと、その目の前には再び力を漲らせてそそり立つキラの愚息の姿があった。
『ラクス………イイ、かな…?』
『んっ……はい………』
それだけで通じたのか、ラクスは立ち上がると、キラの肩に手を置いて、膝の上に跨った。
いよいよクライマックスかと、ミリアリアとメイリンの二人は
身を乗り出すようにしてモニターに顔を近づけ
これから行われる何事をも見逃さないという勢いで画面を凝視し始めた。
…
……
………
「んっ……ふぅん…っ」
ラクスは僕の肩に手を置いて跨ると、硬く反り勃った僕の分身を淫裂に宛がう。
「はあぁ……んっ………ね、キラぁ……」
一度、絶頂に達しているにも関わらず
再び肢体に情欲の炎が灯ったラクスは、潤んだ瞳でせがむ様に僕を見詰めてくる。
即座に僕はその瞳が意図する行為を理解したが、先程ラクスの責められるがままになったことを思い出し
少しばかり反撃をしようと、悪戯心にあえてそれとは違うことをしようと考えた。
そういえば、偽者のラクスは胸が不必要に強調されてたっけ…
ふと、数時間前のラクス達と論戦(と言えるものではなかったが)を繰り広げた
偽者のラクスの姿が頭に浮かび、まだ今回は堪能していなかったこともあって
僕は彼女の胸にむしゃぶりついた。
「はぁ…んむ…っ…ちゅ、ちゅるぅ…っ!」
「あっ、くぁっ……んっふ……やっ…ちが…っ……キラぁ…っ!」
ラクスの言葉は無視して、唇を開けてより乳房の多くを口に含む。
舌先が硬くしこりだしている乳首に当たったので、より反応させようと舌の上で弾くように転がして愛撫する。
「んっ…はっ、あぁっ……んんぅっ!」
舌から送られる刺激によって、乳首がはっきりと尖り出すと、舐めるのをやめ、軽く歯を立てた。
「はぁ、はぁ…や、はっ……キラ……やめ…て……んっ」
「ちゅ…んむ…っ……ぷぁ………でも、ココは気持ちイイって言ってるよ、ラクス?」
一旦、唇を離し、硬くなった乳首を指先に摘み、引っ張るように刺激する。
「んはぁっ!」
指を離して、乳首を中心に付いた唾液を、乳房全体に塗り広げるように手の平で撫でまわす。
胸を唾液による淫猥な光沢で包むと、乳房を下からすくい上げてラクスに見せ付けた。
「ほら、こんなにいやらしくなってる…」
「ぃやぁ…恥ずかしい、ですわ………お願い、キラ…やめて下さぃ…っ」
桜色の乳首は痛々しく尖り、ぬらぬらと唾液に光る自身の胸に、ラクスは恥らうように目を逸らした。
そんな彼女の様子に満足すると、手の中に納めた柔らかな肉を嬲るように揉みしだいた。
「やめて…って、じゃあ、ラクスはどうして欲しいの?」
「そっ…それは………」
ラクスの目線がちらりと下に、僕の下腹部に向いたことに気付いたが、素知らぬ顔でラクスに問い掛けた。
同時に、腰を揺らしてラクスの股間に宛がわれた僕の分身を、濡れそぼった淫裂の中心にそっと添える。
「ナニが欲しいの、ラクスは…?」
「ッ…それは……キ、キラの…おち…━━━んむぅっ!」
羞恥に頬を赤らめるラクスの唇を不意に奪う。
僅かな苦味としょっぱさが感じられたが、気にすることなく舌を絡ませ、口内を貪る。
そして、ラクスが突然のキスに目を見開いて驚いている隙に
腰を動かして彼女の中に分身を少しだけ刺し挿れた。
「んぅ…んっ、んちゅっ……ん、む…っ…はっ……ぷあ!」
口が開放されると、ラクスは驚きと歓喜を混ぜ合わせた声を上げた。
「キ…キラっ……ぁん…っ……い、いきなり、何を…っ!?」
「ん……残りも挿れるね、ラクス…」
「はぁ…っ…キ、キラぁ……ッ━━━んんんんぅっ!?」
ラクスの返答を待たずに残りの部分も突き挿れる。
蜜を垂らしたラクスの秘所は、何の抵抗もなく根元まで怒張を受け入れた。
暖かくぬめった膣壁に舐めしゃぶられる僕の分身はひくひくと戦慄き、
その動きに感じたのか、ラクスは深く呼吸をした。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ………っ…い、いきなりなんて、酷いですわ……んっ」
「ん…ごめん、ラクス。さっきの君の口でいい様にされちゃったから、そのお返しにって…」
僕は謝り、彼女の頬にキスをした。
「でさ…また、したくなっちゃったんだけど………イイ?」
「んっ……もう、先程、返事はしましたわよ、キラ…」
少しだけ怒ったような口調でラクスは答えた。
許しを得ると、僕はラクスの尻肉を両手で掴み
腰も使いながら、ラクスの肢体をゆっくりと上下に揺らし始めた。
「んんっ…あぁぁ……ッ…あっ、キラ……ふぁっ……あぁっ!」
ラクスは甘くせつない声を漏らし、僕の首に腕を回して肢体を密着させてくる。
胸に当たる乳房の柔らかさと、乳首の硬さを
心地良く感じながら、僕は一定のリズムで腰を揺らし続けた。
「やんっ…ふっ、はぁ…んっ……あっ、あっ…んんぅ…っ!」
最初はされるがままだったラクスだが、剛直で中を抉る様にして突き上げていると、
控えめにではあるが、彼女も自ら腰を揺らし始めた。
「くぅ……んふっ…あっ、はっ…やぁ……んんっ!」
抽送を繰り返す内に、吐息からは恥じらいの音が、甘い快楽の嬌声へと変わり出す。
唐突に頭の中にあることが思い浮かび、僕は黙って腰の動きを止めた。
「ん…っ、くぅん……あっ…い…ッ……ん、いい……やぁん…っ」
ラクスは僕が動きを止めたことに気付かず、先と同じペースで、むしろ突き上げられることで
得られる刺激が無くなった分、その快楽を補うかのように、より強い勢いで腰を揺らし出した。
「ああっ、はぁっ……やっ、すごぃ…ッ……なか、擦って……んんぅっ!」
「………ラクス」
「ふぁっ……ぅんっ…ん、ん、ンっ……んくッ……あぁ…ッ!」
「ラクスってば…ッ」
言葉を掛けても気付かないので、ペシリと尻を叩いた。
「ひぁぁあんっ………あっ……キ、キラ………」
「一生懸命、自分から動いて………もう我慢出来なくなった?」
「………ッ!」
ラクスは羞恥に口ごもる。
「…言わないんだ。しょうがないなぁ………だったら…」
「えっ…キラ……ッ━━━や、はぁぁぁああっ!?」
不意に、愚息を挿れた穴の後ろに位置する不浄の門に指を突き挿れた。
「ラクスの肢体に直接聞こうかな…ッ」
「んはぁっ……くぅ…ん……キ…キラっ……そ、そこは…んぅっ……いけ、ません…ッ」
不浄の門に挿れたままの指を擽るように動かしながら、僕は再び腰を揺らし始めた。
「お、お願い、です……んくぅっ…ん、ん……ぬ、抜いて…ッ…ください…っ!」
「抜いていいの? 後ろを弄れば弄るほど、前の方は締め付けてくるんだけど」
事実、刺し挿れた指を膣の方に曲げ、軽く引っ掻いたりして刺激を与えていくと
ラクスはぶるぶると肌を震わせ、前に挿れた剛直を膣口で強く締め付けてくる。
「はっ…くぅんっ……ッ…そ、それは………っ」
「それは………何?」
「ぁん……っ…ん、んん……〜〜〜〜〜ッ!!」
だが、ラクスは何も答えぬまま、再び自分から腰を揺らし始めた。
「ちょっ…ラク…ッ……んんっ…!」
「あっ、ああんっ…ふっ、ん……んあっ……んくぅ………っくぅ!」
肉の愉悦を求める心が羞恥心に勝ったのか
ラクスは何も言わず、ただ肢体が求める快楽の為、腰をくねらせる。
「やぁっ…い、いぃ…ッ…ふぁん……ああっ…んっ……あぁんっ!」
ラクスの肢体が跳ねる度、繋がり合った所から汁が零れ出しシートを濡らしていく。
整備中だったことを思い出し、汚れたらどうしよう…という考えが頭を過ぎったが、
欲情に煽られ火照り潤い、 を締め付け、悦楽の刺激を送り続ける
ラクスの内の感触の前にはどうでもよくなり、それに促されるよう、僕も抽送を再開させた。
「ラ、ラクス…っ!!」
「んんぅっ…やぁ…はぁっ……キ、キラぁ……あんっ……も、もっと…わたくしを……んぅっ!」
僕が腰を突き上げると、そのタイミングに合わせてラクスが肢体を左右に捻る。
その度に分身が媚肉にこね回され、背中を快楽の刺激が走っていく。
「はっ……んんっ、んっ、んふっ……はっ…ひゃぁんっ!」
眼の前で肢体を快楽に震わすラクスも同様で、叩きつけるように
腰を動かすと、その度には四肢を張り詰めさせ反応する。
その表情は、快楽の波によって眼には涙を浮かべ、開きっ放しとなった口の端からは
いやらしく涎が零れ落ちる。はしたなくもあるが、それよりも淫靡なその顔に愛おしさを感じ、
快楽に震える互いの体を、深いキスで繋ぎ止めるようにして抱き合い、相手の口内を貪りあった。
「んんっ…ちゅっ……ちゅる…ぅ………ん、ぷあ!」
「はぁっ、んっ……だ、だめっ……わたくし……んはぁっ……も、もう…んっ」
快楽の責めから逃れるように、激しく左右に腰が振られると、先端が擦られ絶頂の感覚が込みあがって来た。
限界が迫りつつあるのを感じると、ラクスの腰を引き降ろすのと同時に、
腰に力を込めて僕の分身をラクスの最奥に向かって突き挿れた。
「だ、出すよッ………ラ、ラクス…ッ!!」
「やぁんっ……くぅんっ…んっ……は、はい…っ……キラっ…キラぁ…っ!!」
口から漏れる喘ぎに唾液の水音、そして繋がり合う秘所で奏でられる淫猥な響きが重なり、
興奮が最高潮まで達するのと共に、腰の先が膨れ上がり、熱い欲望の証を、ラクスの体内に迸らせた。
「やっ、くっ、んんぅ…ッ………あああぁぁぁ━━━━━━ッ」
一番深い部分で繋がり、中で解き放たれた欲望の塊により、ラクスも上り詰めた。
「はっ、はっ、はっ…はあぁぁ……んんぅ………まだ、奥に出て……んっ」
僕の首を抱く腕いっぱいに力を込め、全身に痙攣を走らせているラクスを優しく撫でる。
びくびくと震えていた肢体が次第に治まると、全身から力が抜けたようにラクスがもたれかかってくる。
熱っぽい顔に呼吸が乱れたままのラクスをあやす様に撫でながら、僕はその額や頬にキスをしていった。
「んぅ…ぁん…っ……キラぁ………」
きゅっと先よりも強くラクスが僕を抱きしめる。
彼女の暖かさと共に感じられる幸福感、安堵感に浸りながら
僕は気だるさに身を任せ、意識を沈ませていった…
………
……
…
オーブ防衛戦から幾日か経った。
戦いの後処理に追われている間にも、情勢は刻々と変化を遂げ
ブルーコスモス盟主、ジブリールが月へ逃亡すると、ザフト月艦隊と連合宇宙軍の戦いが始まり
レクイエムと名付けられた巨大兵器によって、ヤヌアリウスが破壊される事態にまで陥った。
アークエンジェル乗組員たちは、これらの戦いを全て終わらせるため、再び戦場に立つことを決意し、
プラントの危機に何も出来ないもどかしさを感じつつ、宇宙へ出撃する準備に追われていた。
「アスラン、手伝うよ」
そんな中、アスランとメイリンが格納庫で作業をしていると、そこにキラがやってきた。
「また無理すると疲れるよ」
「済まない…」
そして、アスランを強引に休ませると、コーディネイターでも驚くスピードでキーボードを叩き、入力を始めた。
「プラントは………」
「もどかしいね………」
アスランと会話しながらでも、作業の速度が落ちることも
また操作を誤ることも無く、的確に入力を済ませていった。
その巧みな指遣いを見ていたら、メイリンは先日のことを思い出してしまった。
『はぁ、はぁ…や、はっ……キラ……やめ…て……んっ』
『…でも、ココは気持ちイイって言ってるよ、ラクス?』
「んっ…何?」
視線に気付いたのか、キラがメイリンに声を掛けた。
「あっ、いえ………その、凄いスピードだなって…」
まさか「その指でラクス様を絶頂に導いたことを思い出した」とは言えず、適当に誤魔化した。
「そう………かな?」
首をかしげながらも、キラは入力を続けた。
「まったく………お前は昔からやれば出来るのに、
何でも人任せにしてるから、自分がどんなものかも分からずに…」
「もう、アスランまで…」
その時、遠くの方から声が聴こえてきました。
「キラぁ! ちょっと、いいですかぁ?」
声の方を見ると、メイリンの頭の中に浮かんだもう一人の人物であるラクスが立っていた。
「何? ちょっと待ってて」
それだけ言うと、キラはより速いスピードでキーボードを叩き、入力を終わらせた。
「これで良し…っと」
「ありがとう、助かった」
「ううん、別に構わないよ、それじゃ………あっ、メイリン」
「は、はい!?」
突然、キラに名前を呼ばれ、頭の中で眼の前に居る男が行っていた
先日の情事をリフレインさせていたメイリンは思わず身を竦ませた。
「………? あのさ、アスランが無理しないように、きちんと見張っててくれるかな?」
「キラっ!」
親に心配される子供のようなことを言われて、アスランが怒鳴った。
「あはは、じゃあ、また後でね」
キラはそんなアスランの態度を笑って、ラクスの元に向かっていった。
「ったく、アイツは…」
「でも………凄いですね、キラさんって…」
いくら友人とはいえ、その元婚約者とあんないやらしいことをしておいて
気にする素振りも見せずに普通に付き合うキラは、メイリンの理解の及ばないものであった。
「そうだな、俺もキラみたいな人間になれれば良かったんだが…」
「はぁ………って、ええぇぇっ!?」
アスランの予期せぬ発言に、メイリンは大声を上げて驚いた。
「なっ……そんなにおかしいか?」
「い、いえっ、そんなことは…」
言いながら、メイリンはキラのようになったアスランを想像してみた。
インフィニットジャスティスの中に自分を連れ込み、半ば無理矢理に服を脱がす。
『あっ…アスラン…さん…あぁん』
『ココは気持ちイイって言ってるよ、メイリン?』
そして、そのままコクピット内で欲望の全てを解き放つ。
その後、自分の姉であるルナマリアと対面することになっても
特に何かを気にすることもないまま会話をして過ごす。
「ただ、アスランさんはそういうタイプじゃないような…」
そんなアスランになられたら困ると、メイリンはそれとなく否定した。
「そういうタイプじゃない…」
アスランは寂しげに呟いた。
「キラみたいに、大事な人を護る為、戦いに身を投じたり…」
「へっ?」
「目的の為に、全てを敵に回しても戦い続ける… そういうのは俺の柄じゃないか」
自分で言って更に落ち込んだのか、アスランは微苦笑しながら俯いてしまった。
「あっ………そういう意味、でしたか…」
「んっ、そういう意味って…他にどういう意味が?」
「い、いえっ、何も!」
全くの思い違いをしてしまったことに気付き、メイリンは顔を真っ赤にしながら首を横に振った。
「そ、そうか………あれ、メイリン、顔が赤いぞ。まだ具合が悪いんじゃ…?」
「こ、これは違いますからっ!」
あまりの恥ずかしさに、メイリンはアスランと目を合わせないようにして作業へと戻っていった。
「あの二人、何だか仲良さそうですわね」
そんな二人の様子を、少し離れた場所で見ていたラクスが、隣に立つキラに言った。
「そうだね………でも、困ったな」
「何がですの?」
「うん、あの娘、アスランのことが好きなんだろうけど………カガリのことを想うと、その…ね」
「ああ…」
納得がいったとラクスは頷く。
「健気で気が利くし、可愛いから何とかしてあげたいけど…」
「健気で気が利いて“可愛い”?」
可愛いの部分を強調してラクスが聞き返す。
「えっ…あっ、いや、変な意味じゃなくて…っ」
「あら、変な意味とは何ですか?」
いつもの笑顔、但し眼からは鋭い視線を向けて、ラクスはキラの方を振り向いた。
「いや、だから………もう、そんなことより、用は何なの、ラクス?」
「ああ、そうでしたわ。キラが変なことを言うから忘れる所でした」
「変なことって…」
恋人の軽い嫉妬心にキラは苦笑する。
「先日のコクピット内での時なんですけど…」
「コクピット………ああ、うん…」
久し振りとなった二人だけの安穏とした時間に、お互い乱れに乱れて求め合った時のことをキラは思い出した。
「あの時が………何?」
存分に味わったラクスの香りや嬌声や感触も思い出し、キラは下腹部に甘く疼くものを感じながら聞き返す。
「『まずは決める。そしてやり通す』 そうキラは仰いましたよね?」
「うん。それが?」
「わたくし、その言葉はカガリさんに、しかも天使湯の中で
共に入浴していた時“だけ”にしか言った記憶がありませんのに
何故、キラがその言葉を知っていたのですか?」
「あ゙っ」
瞬間、キラの背筋に冷たいものが走った。
「ねえ、何故知っていましたの、キラ…?」
先と同じ、笑顔ではあるものの、眼だけは笑ってない表情でラクスはキラに問い掛ける。
「えっと、その…」
「まさか、女湯の方に聞き耳を立ててた…なんてことはありませんよね?」
「いや、あの…」
「ちょっと、ごめんっ! 前、どいて」
その時、二人の間に荷物を抱えた人物が割り込んで来た。
「えっ…うわっ!」
「きゃっ!」
忠告も空しく、キラはその人物と接触してしまった。
「あっ、ごめんっ、大丈夫だった………って、ミリアリア?」
「ええ、大丈夫………って、キラ…?」
「丁度良かったですわ。あの、ミリアリアさん、ちょっと聞いて下さらない?」
「は………えっ、ラクスも居るの…?」
ミリアリアは体を捻らせ、荷物を顔の前からどかすと
視線をキラとラクス、二人の顔の間を彷徨わせた。
「あっ…その、ゴメンっ。今、急いでいるから、今度にして…っ!」
そして、何故か頬を紅潮させると、二人の元からさっさと立ち去っていってしまった。
「あんなに急いで… どうしたんだろ?」
キラはミリアリアの後姿を見ながら言った。
「さぁ…? まぁ、いいですわ。
ところでキラ、貴方の方は、もう今夜の分のお仕事は終わらせましたか?」
「えっ、ああ、さっき終わったけど…」
突然、話が変わったことに、キラは首を傾げながらラクスの方を向いた。
「わたくしも今夜の分は終わりましたの。ですから…」
ラクスは蠱惑的な笑みを浮かべ、唇の上に指を置くとそれを舐めるようにして言った。
「先程の話の続きは部屋の方でしません? もしかしたら、お仕置きが必要かもしれませんし…」
「ラクス…」
この笑みを拒める男が地球圏に居るのだろうか? いや、居る筈は無い。
キラは自問自答しながら、ラクスの申し出を受けた。
聞き耳云々の話は口実に過ぎない。ただ、彼女も自分と少しでも一緒に居たいだけなのだ。
ラクスと共に、部屋に向かって歩きながらキラは考えていた。
お互い、この甘い時は仮初めに過ぎないことは理解している。
ただ、それでも、それが分かっていても、この戦いが終わった後に
再びこうして二人が繋がりあえる時が来るかどうか分からないことを想うと
それに縋りつく他、選択肢は無かった。
そうして、二人だけの時間はゆっくりと過ぎていった。
それを嘲笑うように、出撃の時は刻一刻と近付いてきていた…
リアルタイムハァハアキターー(´Д`;)ーー!!
激グッジョブ(´∀`)!!!!
基地外コンビはもういいから、シンルナまだ?
239 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/08(木) 00:38:17 ID:H3Dkz/x4
おぉ神よ久しぶりに(´Д`)ハアハアしたよ
基地はシンルナだろw
どのスレでも痛いなシンルナ厨
自演じゃないよ
>>243 もう書き込むな
明日学校なんだろ?
寝坊するぞw
エロい老夫婦キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
職人さん超GJであります!!(・∀・)ゝ
メイ_がいい仕事してるよw
てかせっかく良作が来てもやっぱりシで始まりナで終わるカプ関係で荒れるのな・・・orz
神GJ!!
ついでと言っちゃなんですが、彗星板の方にも戻って来てくださいな
すげえ!!グッジョブ!!神乙
やった!ずっと気になってたキララクの続きが読めるとは・・・
神よ、GJですた!!!!
はい。やっと・・・やっと・・・ネ申キタアアア神!GJGJGJGJGJGJGJ
久しぶりに萌えたや ネ申乙
(´Д`)ハアハア
乙です!
すばらしいです!!GJ!!
キタキター
待ってたよ、神GJGJ
もうヤバイ、マジモエス
エロい(´Д`;)ハァハァハァ
彗星でも待ってますよ
最後のミリとメイリンのとこも良かった
254 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/08(木) 06:50:16 ID:MUXRsFfD
>キララク
………
……
…
これが気になる
場面変更や時間経過のために、たまにライトノベルにある米印みたいなもん?
キララク大作GJ。
ミリメイ盗聴ってのが新しくていいね。
キララク最高!!職人様GJ!
このカプをみてるとシンルナ&シンルナ厨がウンコのようだ!!
すばらしい。
やっぱエロスはいいな。心があらわれる。
殺伐としたこのスレに救世主が!
>>256 さり気なく他カプを貶しているお前は彗星に池
新シャアの例のスレがつぶれて、もう続きは見れないと諦め気味でしたが
ここで書いてくださるなんて最高です!!
本当に感謝です
シンミア死姦はマダか?
すいません彗星ってどういう意味なんですか?
彗星も分からない教えてチャンはまだこの板に来るべきではないよ
すいせい【彗星】
太陽に対して楕円(ダエン)や抛物(ホウブツ)線などの軌道を運行する星。長くて白い尾を引くものが多い。ほうきぼし。コメット。〔昔は不吉の祥(シヨウ)とされた〕
初リアルタイムSGEEEEEEEEE!
GJです!
静かにシンルナを待つ…
静かにスティステを待つ
ずっと続きお待ちしておりました。神GJです(*´Д`)ハァハァ
>>266にとっての「リアルタイム」の意味がワケワカラナス
夏の名残さ…とりあえず言ってみたかったのだろう
272 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/09(金) 19:50:10 ID:pzhTxlyO
捕手
投手
内野手
外野手
触手
すいません、キララク鉄板ってどういう意味ですか?
新参者でいまだに分からないことが多くて。
>>277 ここは精神肉体ともに21歳以上が集う板です。
がっこうのように、なんでもきけばおしえてくれるわけじゃないんだよ。
キララクss保管庫の更新激しく希望
280 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/10(土) 00:08:35 ID:xt0RAi9R
シンルナも萌えですが・・密かにレイルナ希望・・・(爆)
夏の名残というか、残暑厳しいな。
純愛のシンステ希望!
>>280 シンルナなんかに萌えてるから、書いてやらん
>>281 スティング? 801板にでも行きなさい。
キボンが出ているカプの投下は、
誘われてでてきました。書いてあげたわよ。って感じ。
大体腐女子なので言葉だけ丁寧なうざいあとがきを付ける。
もちろんキボン厨と相性がばっつぐーん
アンチに負けずに投稿してくれるシンルナ職人さんいねぇかな?
アンチて、どうせ一人だろ?
スティステ キボン
>>286 人が土俵に上がるのを待ってないで、書いて投下してくれ。
よーしパパ、定期貼りやっちゃうぞぉー
>>1 気に入らないカプやシチュは、徹底スルーが基本です。
雑談はほどほどに。考察やアンチは新シャア板でどうぞ。
職人さんなどに文句を言うのはやめましょう。 ただし801は全面禁止。
ここで許されるカプは、ノーマルカプか百合だけです。
ただしシンルナは禁止ですのであしからず。
次スレは>950を取った人が立てましょう。
※又はスレ容量が500KB近くになったら次スレを立てて下さい。
>>291 >ただしシンルナは禁止ですのであしからず。
お前彗星に消えろ、いや彗星でも迷惑だ。
>>291を真に受ける人はいないと思うが一応貼り直し。
ガンダムSEEDとその続編DESTINYのエロ小説の総合スレです。
気に入らないカプやシチュは、徹底スルーが基本です。
雑談はほどほどに。考察やアンチは新シャア板でどうぞ。
職人さんなどに文句を言うのはやめましょう。 ただし801は全面禁止。
ここで許されるカプは、ノーマルカプか百合だけです。
次スレは>950を取った人が立てましょう。
※又はスレ容量が500KB近くになったら次スレを立てて下さい。
以下
厨は華麗にスルーしましょう。
ちょ、俺凄いことに気付いた。
>>291とかはシンルナは駄目、つまりシン攻めルナ受けは駄目でルナ攻め、シン受けが読みたいんだよ!
>>295 ル、ルナシン…!?
よ、読んでミタス…ハァハァ(;´Д`)
なあ、ここって女体化ダメだったっけ?
>>299 そうか。
前に書いたルナシン陵辱モノが、シンの方がオニャノコだったんでな。
ヘンにならんように改変できるかどうかちょっち試してみる。
情報サンクスノシ
>>300 改変しないで
>>299に投下してほすい。南極という手もある。
女体化スキーにとっては折角の…これもキボンか。ここまでにしておきます。
>>300 新車じゃない方のツンデレヒロインスレに落としてくれ頼むお願いします
>>300 改変も非改変もどっちも読みたいでつ(*´∀`*)
欲張りでスイマセソ
304 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 18:38:55 ID:EJWkmIJw
This is 糞スレ
削除希望。
ミーアも死んだことだしこれで堂々とシンミア死姦キボンヌできるな。
だから、キボンヌ。
死姦キボンヌと言ってる奴は、実は死姦を読みたいのではなくただスレを荒らしたいだけという法則
>>307 お前がそういう話をすること自体・・・・・・
306じゃないけど死姦が好きな人も居るんだよ
漏れみたいな・・・orz
書いて欲しいって催促するモンじゃないから言わないだけ
>>299 前から思ってるんだが、他の作品は総合女体スレを作ってるのに
種だけなぜキラ単体スレなんだ?
キラ女体化は、住人が女体化総合スレを立ててキャラサロンに移動。
しかし女体化総合は落ちたか削除されたらしい。基準は知らない。
キャラサロンも一キャラ一スレだし、総合立てるなら難民かね。需要があるか知らないが。
てかおまいらここで女体化議論をする暇があるなら
男女エロに期待すれ。
ってことで
>>300タンのルナシン?を待ってますよ
315 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 04:48:10 ID:yUU/5XHa
とりあえずシンはイラネ
918 名前: 通常の名無しさんの3倍 [sage] 投稿日: 2005/09/09(金) 23:33:01 ID:???
シンルナアンチはエロパロにも沸く
あそこのスレの人はぶっちゃけエロきゃなんでもいいって嗜好の人ばっかりなのに
かなり迷惑
住人馬鹿にすんのもいい加減にしろよ
エロきゃなんでもいい=気に入らないキャラの批判・決め付け無問題てか?
彗星でここの話するな言われたのも完全スルーか?
アンチも迷惑だがキャラ批判OKな流れ作って彗星で平気でここの話するシンルナ厨にも大概迷惑してることにさっさと気づけよリア厨房が
あー、俺もアンチかシンステ厨かシン腐女子に認定するか?w
>>316 いや、ただ単に、その文章読んで「住民がバカにされてる」と思ってしまう君の読解能力の低さに呆れ果てただけだw
( Д ) ° °
>316は本当に21歳越えてるの?
厨とアンチに呆れてはいるが、カプがどれかが問題ではないじょーん
厨がちょっと浮かれてて、アンチが活気付く要素がたまってくると「これこれ」って言うことはあるけど
アンチの味方をしていると思われてはかなわん
これにて言い争い終了
以下、何事もなかったかのようにエロ再開&職人様ご期待
↓↓↓↓↓↓↓↓↓
アァン、ギルバートォYES!YES!
〃⌒`⌒ヽ,.
((`'\ヽ ノ
〃`´~^ヽ (。`* ゝゝ
〈 .从(`')) ⊂ ヽ
〉ゝ;‐ _‐<, /⌒ )) ))
( ( つ し´⌒ 、` 、
(( `ヽ--- ヘ″_) _)
FUHAHAHAHA
艦長「私は自分の子供が欲しいの」と言って議長と別れるシーンで、議長が種無しだったのかと思った。
種無しじゃないよ、そう思っているのが多い見たいだけどw
遺伝子が合わないんだよ。
議長にも相手がいるはず。
本編できっちりとそういうシステムを描写するべきだったよな。
デス種から入った人には婚姻統制と人工問題を書かないと分からないよ
不親切すぎ。
ラクスの胸のサイズっていくつの何カップだろう?
いやマジで
あの世界の女は全員Cカップ以上ありそうだ
ラクスの胸って結構いい加減にかかれてるよな。
本編じゃぺったんこのくせに、アイキャッチとか第1、第3EDじゃ
結構でかいし。
ラクスの胸
本編・・・・設定画重視
アイキャッチ等・・・・イメージ重視
だいたいアイキャッチの腕にかけてる羽衣状のリボン、有り得ないしw
胸なんて飾りですよ。エロい人にはそれが分からんのです。
>>300じゃないけどルナマリア×シンで一筆してみようと思う。
SSなんて書いたことないから上手くかけるか分からないけどw
見守っててオクレ兄さん
>>334 オクレ兄さんじゃないけど見守らせて頂きやす。
336 :
おくれ:2005/09/12(月) 00:31:26 ID:XVvagN9o
侵犯…心配するなニダ
ウリはいつもこのスレを諜報…見守っているニダ
さて、選挙速報はつまらないのでシンルナでも書きますか…
アスメイで最終的に二人がくっつく話も面白そうだな
こんなときに何だが…ギルタリを投下します。過去ネタで。
【ナビガトリアの椅子】
「あ、あぁ……っ、ギル……! んっ、ア……ッ!」
ミネルバの艦長室で、タリアはデュランダルと躰を合わせていた。
思いがけずこの男を乗せたまま初陣に出ることになってしまった。結果は散々だったが、この船で
抱かれる機会はないと思っていただけに、何だか嬉しいような恥ずかしいような、こそばゆい気持ちが
する。
それはデュランダルの方も同じらしい。
「この船で君を抱けるとは、私も嬉しいよ、タリア……」
これがしたくて、わざと乗り込んできたのではないかと思うほど、デュランダルは上機嫌でタリアを
愛撫していた。
器用な舌先で乳房の先端をこねくり回し、長い指はもう根元まで下の唇の奥深く挿し込まれている。
いたずらをするように中の壁を探り、感じる場所をわざと避けて掻き回したかと思えば、焦れて腰を
動かした途端に待ちわびていたそこに強く触れる。
「あァンッ! あッ……! んくぅううぅん……!」
焦らされた分だけ反応も大きく、声も高く後をひく。枕に顔を埋めるように大きく首を捻ったタリアの
耳元で、低く印象的な声が囁いた。
「さすがに、本物のブリッジで抱くわけにはいかないだろうがね……」
デュランダルの言葉に促されて、タリアの心は過去へと飛んだ。
本物そっくりに作られたモデルルームの中で、君の席だと男が言った椅子に座った。そこで行われた
秘め事。
あれは、この男と再会したときのこと。
自分を裏切った女に地位と名誉を与えて、引き替えに躰を要求する。
陳腐な三文メロドラマのようなこの展開は凡そ、デュランダルという男のキャラクターには似合わ
ない。政界に乗り出してからの彼はかつての彼とは浮かべる表情も発する言葉も変わってはいたが、
魂まで塗り替えられてはいないだろう。
そう思っていた自分がバカだった。
軍本部への出頭を命じられたその日のうちに、タリアはデュランダルに私的な面会を求める手続きを
とっていた。新造艦ミネルバの艦長に任ずる辞令が渡されるということは、既に内示を受けて知って
いた。
当のデュランダルから渡されたそれを当惑しながら見つめていたタリアの様子に、デュランダルは
気づいていたのだろうと思う。
最高評議会議長の激務の合間にでは、僅かな時間を作ってもらうことも難しい。何日も待たされると
覚悟していたが、思いの外呼び出しは早かった。そのミネルバの建造が行われている工廠で、視察の
後の1時間を彼はタリアのために用意してくれた。日を開けず面会を許されたのは幸甚と言って良い。
今日を逃せばまた忙しく飛び回る日々に、2人は忙殺されていただろうから。
側近すら人払いして2人きりになると、デュランダルは昔のように微笑みながら言った。
「せっかくだから、君も少し見学していったらどうだ? ブリッジはまだ建造中だが、本物そっくりに
作ったモデルルームが近くの倉庫にある。いずれはザフトのオープンハウスに使い回す予定だそうで、
かなり本格的な作りだよ」
「……それでは、すぐに落とされるわけにはいかないわね」
「もちろん、オープンハウスどころか記念館に飾られるくらいの活躍を期待しているよ。君とミネルバ
にはね」
いったいどこでどうやって活躍しろと言うのだろう。停戦と言う名の仮の平和ではあっても、ともかく
今は戦時下ではないというのに。地球では親プラント派と反プラント派の間に小競り合いはあるものの、
宇宙は平和で、宇宙艦であるミネルバにそうそう手柄を上げる機会はない。完成後の配備は月軌道の
警戒ラインとのことだが、それこそ連合の月基地からアンノウンでも出て来ない限り、軽率に引き金を
引いてはならない微妙な時期だ。
だが敢えてその時期に、デュランダルは軍艦やMSの製造に力を入れている。
油断して簡単に軍備を削れる時期でもないとわかっている。停戦条約により保有する戦力の上限が
決められている以上、その条約の範囲内で最大の力を持つための工夫が必要だ。おそらくミネルバは
試金石に過ぎない。せいぜい躓くことなく、軍備増強に国家予算を回す手伝いをしろ、と。
これは復讐だろうか。
彼を捨ててまで手にしようとしたものを守るために、どれだけのことができるか見せてみろという
意味の。
それは寧ろ納得のいく答えだった。
「ブリッジは2段構造で、有事の際は遮蔽し、指揮の中枢部を守る設計になっている」
説明しながら、デュランダルは手元のリモコンを操作した。
モデルルーム内の照明が落ち、薄暗い中に計器の明かりが浮かび上がる。遮蔽後の様子を再現した
その中で、タリアはここに来た目的を暫し忘れて指揮に影響がないか吟味する眼になった。
「上段からは外もよく見えるそうだよ。下段には大型スクリーンを装備しているので問題はない。
装甲もナスカ級に比べればかなり強化されている。これが君の椅子だ。……座ってみないかね?」
仏頂面で黙ったままただ着いてくるだけのタリアに、デュランダルは艦長の椅子を勧めた。溜息を
つきながらも、タリアは言われたとおりそこに座った。
デュランダルの手回しで与えられた椅子を忌々しく思いながらも、実際に座ってみると気分が高揚
してくるのを認めざるを得ない。おそらく『本物』に座れば、もっと……。
「……武装は陽電子砲、主砲、副砲、ガトリング砲、宇宙用ミサイル、地上用ミサイル、迎撃用
ミサイル、魚雷……」
説明を続けながらデュランダルはタリアの正面に立ち、身を屈めて艦長席のアームレストに両手を
ついた。
「――地球でも戦える、ということ……?」
「ああ。ミネルバは汎用性のある艦なのでね。MSもそれに見合ったものを搭載する予定だよ。
まったく新しい、効率の良いシステムとのことだが」
「ザクよりも? あれも換装によってあらゆるステージでの戦闘が可能だと思うけれど」
「何と比べてということではない。私は君の艦に、何もかも最高のものを乗せようと思っている。
軍艦としてだけではなく、居住空間としても、ね。戦闘が長期化しても兵が疲弊することのない
ように」
「それは、贅沢だわ」
ここに来る前に見せられたミネルバの設計図は、タリアにとっても驚くべきものだった。軍艦と
言うにはあまりに恵まれた施設。乗務員は全て2人部屋か1人部屋。2段ベッドを連ねた6人部屋
など一つもない。全ての部屋にバスルームが完備され、スペースも広々としている。食堂には
ウェイターがいて、プラスチックの区分けされたトレイではなく、レストランかと見紛うほどに
本格的な強化セラミックの食器を使ってコース料理が楽しめる。レクリエーションブースを始めと
する娯楽施設も充実し、医務室には最新式の医療設備が置かれ、どこの研究機関かと思うほどだ。
本当は長期戦のためにそうしたのではない。平和の象徴として、“決して使われることのない
軍艦”を作ったという可能性はないのだろうか。どうせ戦うことなどないのだから、ホテル並に
豪華にしてみたよ、タリア――そう言われたら笑って道化の位置についてもいい。かなり悪趣味な
冗談だとは思うが。
だが恐らく、そうではないのだろう。
「――嫌だわ」
タリアは思わず独り言を言った。私、戦いたくないのかしら。軍に身を起きながら、戦争など
したくないと思っているのかしら。
こんな華々しい役職を戴いた状態で、最前線には出たくないと。
いいえ。私はそんなに臆病じゃない。怖いのは戦うことではなく、戦う目的がわからないことだ。
何と戦う。何のために。それがはっきりしていれば、迷うことはない。
デュランダルの意図さえ掴めれば、後は任務を果たすだけだ。
顔を寄せてきた男の唇を手で遮って、タリアはデュランダルを見据えた。
「何のつもり?」
「……それは君を艦長に任命したこと? それともこれからしようとしていることの方、かな?」
デュランダルはタリアの手を避けさせ、もう一度顔を近づけた。今度はタリアも拒まなかった。
眼を開けたまま、デュランダルの唇を受け入れる。それを見て彼の方も眼を閉じようとしなかった。
唇も息も熱いのに、視線だけは冷たい。冷ややかにお互いを窺いながら、かつての恋人同士は
すっかり変わってしまった2人の関係を象徴するような口づけを交わす。
若さ故の情熱で、夢中で求め合った頃には戻れないと確かめ合うようなキス。
今、求めているのは愛情ではなく相手の手の内だ。かつての関係をどう利用し、どちらが優位に
立てるかの駆け引き。
どちらが人形で、どちらが人形師なのかを決めるための。
最後まで瞬き1つしないままキスを終えて、タリアはデュランダルの顔を見据えた。
一別以来、2人きりで会ってはいない。タリアは家庭を持ち、デュランダルはその立ち位置を
大きく変えた。評議会議長に就任してから何度か閲兵など公の場で姿を見かけることはあったが、
その他大勢の中に紛れたタリアが遠い壇上のデュランダルを見つめるだけの一方的な邂逅に
過ぎなかった。
こうして間近で改めて見てみると、何だか、本当に変わった。穏やかな態度も知的な眼差しも
過去を彷彿とさせるが、何か――。
底知れぬ凄みのようなものを纏った気がする。
若い指導者と侮られぬようにするための虚飾を好むデュランダルではない。外側だけでなく
人としての根幹から滲むものでなければ、旧知の間柄であるタリアまでおののかせる程の迫力は
身につけられない。
「あなた、どうして……」
タリアの口から漏れたのは、ここに来る前に考えていた質問ではなかった。
「議長なんかになったの?」
「議長……なんか?」
デュランダルは一瞬、不愉快そうに眉をあげたが、すぐに微笑んだ。
「相変わらずだな、君は。誰に対してもはっきりとものを言う」
「政治には興味がないと思っていたわ」
遺伝子工学の分野で若くして頭角を現していたデュランダルは、その道を志す者なら誰でも
知っているというくらいには有名人だった。コーディネイターが抱える出生率問題に絡んで
マスコミに取り上げられることも何度かはあった筈だ。それでもプラントの市民にとって、
ギルバート・デュランダルの名はそれほど知名度を持っていたとは思えない。
その彼が穏健派の後押しを受け、戦後の軍事法廷で演説をぶってザフトの若者達の心を掴んで
結局は軍部さえも味方につけ、あれよあれよと言う間に最高評議会議長に選ばれた。
あまりにも淀みなく全てが予定調和であったかのようなこの顛末が、タリアにはどこか不気味に
思える。
「議長になってやりたいことなんて、あったのかしら。あなたに」
「世界に、真の平和を」
タリアの反応を面白がるように、デュランダルは笑みを浮かべたまま応える。タリアは溜息を
ついた。
「それはそれは、素晴らしいお考えですこと」
「素晴らしいよ。一生を賭けてやり遂げる価値のあることだ。最も、そう長い時間をかける
つもりはないがね」
自信満々にデュランダルは答える。また顔を近づけてきた男の肩をタリアは押し返した。
「やめて。私たち、もうそういう関係じゃないのよ」
「そうだったかな?」
わざととぼけるかつての恋人をタリアはきつい眼で睨んだ。以前はこんな冗談も言わなかったわ。
私の方に弱味があるのだと、開き直っているのかしら。
「そういう関係だからこそ、私は君のために時間を作ったのだと思っていた」
「……そんなつもりはなかったわ」
「君の方も、私的な面会と言っただろう」
「それは、そうだけれど」
「どうして艦長に任命したのかと聞きたかったのではないのかい?」
デュランダルの眼が油断無く煌めく。タリアは内心の動揺を抑えてその眼を真っ直ぐ見返した。
「やっぱりあなたの差し金なのね。ザフトの人事にまで口を挟むなんて、国防委員長まで兼任
なさる予定でも?」
「それは評議会が認めないよ。私は軍のことはさっぱりだし、同じ間違いは繰り返されるべき
ではない」
先の戦争で半ば独裁者と化したパトリック・ザラ。政治のトップと軍のトップが結びついた
場合によくある道を、彼は進むことになった。その結末に待っていたのもありがちな展開――
側近の裏切りと呼応するように起こったクーデター。
混乱が収まったあと、ぽっかり空いていたそのポストに就いたのは、それまで凡そプラントの
日の当たる場所には縁のなかった物静かな男。
「それでいったい、私に何をさせるつもり?」
「何も」
タリアを余計に苛立たせるような言葉を、デュランダルはさらりと口にする。
「君は辞令を受け取っただろう。あとは司令部の指示に従ってくれたまえ」
「だから、そういうことじゃなくて」
「君はおとなしく私の言うことに従うような女性だったかな」
感情を抑えきれず、タリアはデュランダルを睨みつけた。
それは昔のことを言っているのか。婚姻統制に従って家庭を持つ。だからあなたとは居られない。
この男に落ち度があったわけではないのに、一方的に別れを切り出した自分に対する皮肉のつもりか。
デュランダルであれば、いつかは解決してくれたかもしれない。タリアとの間に子供をもうける
方法を見つけてくれたかもしれない。だがその不確かな可能性に彼女は賭けることができなかった。
復讐するために、家族の絆よりもっと強い指揮命令系統を使って拘束するつもりなのではないのか。
今ここで、こんな風にタリアに迫っているのも、種の保存のためだけにそばにいる存在を裏切るなど
容易いことだと証明するためか。
――愛し合って結ばれたわけではないのだろう?
言われてもいない言葉を聞いた気がして、タリアは挑むようにデュランダルを見た。
「そうよ。私はあなたの言いなりになるような女ではないわ」
「ああ、そうだろうとも。君の意志の強さは私も認めているし、好ましくも思っているよ、タリア」
「その後の台詞はこうではないの? だからこそ征服してみたい――と」
「聡明さも魅力なのだが、あまり強気で攻撃されると、弱いところも見たくなるな」
デュランダルは不敵に笑いながら、タリアの顎に手をかけた。
「君の方はどうなんだ? もう一度私に近づきたくて、ここに来たのではないのかい?」
「何を言い出すのかと思えば……」
タリアはばかばかしい、と言うように顔を背けてデュランダルの手から逃れた。
「私はもう、人の子の親よ。どうしてそんな……」
「だが、ここに来たときには、もう女の顔になっていた」
デュランダルの攻撃に胸の奥が高鳴った。知られてはいけないと思うのに鼓動が速まり、熱が
生まれる。
違う。この熱は、過去の選択を後悔しているからではない。この男の態度全てが後ろめたい
気持ちを呼び覚ますからだ。あのとき傷つけたことも、今ここに2人でいることも。何も悪い
ことはしていない筈なのに罪の意識に苛まれる。そうなるように導かれている。彼に。
「艦長に選んだ理由など、本当はわかっているだろう。知らなくてさえ良いことだ。命令を受ければ
従うのが軍人で、君は断らなかった。それが全てだ」
「それは、軍人としてはそうでも、私個人は」
「私は軍を掌握するつもりはないが、それなりに味方は作りたいと思っている。君もその1人に
過ぎない。説明は終わりだ、タリア」
言い募る女を遮って強引に結論を述べたデュランダルは、再びタリアの顎に手をかけた。今度は
逃れられないよう強く掴み、また唇を合わせる。痛いほど強く吸われてさすがのタリアも眼を閉じた。
もう一方の手が軍服にかかる。もどかしげに襟を緩めて前を開く。ベルトすら緩めずに上着を
引き抜き、強引に中に入り込んできた掌が、アンダーシャツの上からきつく胸を掴んだ。
「――ッ!」
驚きと苦痛と、恐怖を混じらせてタリアは眉間に皺を作った。はねのけようと一旦上がった手が、
戸惑ったように宙をさまよい、アームレストを掴む。
舌が入り込んでくる――自ら口を開いてしまった。もう顎を掴まれていなくても逃げられない。
こちらから求めるように入って来たものを受け入れ、自分の舌を絡めながら触れて欲しい場所へと誘う。
キスをしながらではうまく服を脱がせられずにいる男を手伝うように、タリアは邪魔な隔たりを
床へと振り捨てた。一糸纏わぬ姿になると、縋るように男の服を掴んで引き寄せる。
「肯定、と取っていいのかい、タリア……?」
「――違うわ」
唇が離れた途端に男が投げかけてきた問いかけに、女は流されまいとする。
「妥協点、よ」
既に躰は火照り、かつての感覚を欲しがっていると見抜かれていようとも、認めるわけにはいかない。
夫に対しては決してこんなに――キスだけで燃え上がってしまうことなどなかったと、この男に
伝えたくはない。
気づいていても知らない振りをして欲しかった。この行為が、終わるまでは。
「こういう場所で抱くというのは慣れていないのでね。……どうしたものかな」
戸惑った風を装いながら、デュランダルは信じられないことを命令する。
「自分で足を抱えてごらん。そのまま高く上げて……大きく、広げて」
彼自身はコートの前を開けただけで、衣服を乱してはいない。その眼前に裸体を晒して待っている
自分の姿は、この男の目にどう写っているのだろう。
……昔のように若くはない。まだ、綺麗だと思ってもらえるだろうか。
羞恥に顔を真っ赤にしながらも、タリアはその命令に従った。膝の裏に手をあてて自分の足を持ち上げ、
左右に開く。大きなM字を描く脚部を肘掛けに乗せて支えると、中心にある入り口が横に引っ張られて
露になった。
熱い液を滴らせながら震えるそこが、男を誘っている。
「ふ……っ」
ただ見せているだけで触れられてはいないのに、興奮を堪えきれず吐息が漏れる。肉襞の震えに
合わせて、喉の奥で声が上がる。
「……ぁっ……あぁ……」
これから与えられる快感を想像して、タリアの躰がぶるっと震えた。
「そんなに誘わなくても、君は充分魅力的だよ、タリア」
デュランダルは囁きながら、タリアの股間に顔を埋めた。
「んんっ……あっ……議長……」
広げられた襞の内側を、デュランダルの舌先が辿っていく。じわりと滲み出す蜜をそっと舐め
取られると、それを上回る量の新たな迸りが湧いて出て、乾く間もなくそこを濡らす。
デュランダルが舌の動きを速くして全てを飲み込もうとしても追いつかず、愛液はポタリ、ポタリと
落ちて、艦長席の椅子を濡らした。
「は……っ、はぁ……っ、あぁ……く、うぅ……あっ!」
デュランダルの指が陰核に宛われた瞬間、漏れていた声は大きく高ぶった。それがまた誘っている
ようで、タリアは唇を噛む。絶え間なく続く快感が、引き結んだ唇を解いてしまうのはわかっている
のに。
男の指の下で小さな突起がむき出しになり、愛撫を容易くさせている。
「あぁんん……ぎ、議長、そこは……っ、やめ、て……ああぁう……っ!」
拒む声は弱くなり、喘ぐ声は強くなる。背もたれに寄り掛かっていた背中が下にずれて、椅子から
落ちそうになる。
「しっかり支えていなさい、タリア」
また命令される。両足の谷間の向こうから、デュランダルの眼が冷たくこちらを見据えている。
屈辱に耐えながら、タリアは自分の脚を抱え直した。男の視線から逃れるように固く瞼を閉ざすと、
より一層激しくなる悦楽に、持ち直した背中がまた震えた。
「んっ、んんっ……議長……待って……あぁ、議長……っ」
「ギル、と呼んではくれないのかい?」
行為の合間にデュランダルが話すたびに、吐息がかかって密やかな刺激を加えてくる。
「んくっ……わ、私とあなたは……そんな……関係で、はっ……あァ……ッ」
「じゃあどんな関係だと? こんなことをしておいて?」
「こ、これは、あなたが……」
「君は、受け入れた」
デュランダルの声は、審判を下すように響く。唇が離れ、もう一方の手がこぼれたものを掬って
襞に塗りつけてくる。
「拒まないということと誘っていることとは、この場合同義だよ、タリア」
「そんな……あ、ああっ……あっ! ダメ……ッ! そこはダメぇ……」
「ギル、と呼んでくれたら、やめてもいいが……?」
「ぅあ……あ…あ……!」
「呼ばないのかい? それは、やめて欲しくない、ということ?」
「……ッ! や、やめ……や…め……」
タリアはきつく閉じていた目を開け、焦点の合わなくなった瞳を宙に彷徨わせながら、答えを
選択した。
「や、やめないで……議長……」
デュランダルは一瞬呆気にとられたように愛撫を止めたが、すぐに動きを再開した。
左手で包皮のめくれた秘突を摘み、右の人差し指と中指を2本同時に内部に突き立てながら、
鼻と鼻が触れるほどタリアに顔を近づけて、そのよがる表情を見る。
「じゃあ言い方を変えよう。ギル、と呼ばないと、ここでやめるよ」
「そ、そんな……ずるい……! あぁあン!」
「言いなさい、タリア」
「ン……! ン…ッ!……あぅ……んくっ……っ……っ……! ギル……!」
堪えに堪えたあげく、堪え切れずに、とうとうその名を呼んだ女。
男は、追い詰めるのをやめない。
「もう一度。もっと、繰り返し呼ぶんだ」
「あぁ……っ! ギル……! ギルぅ……そこぉ…もっと…ギル……ッ!!」
「まだだ。まだ足りない、タリア……!」
「ギル……ギル……! あああっ、ギル……いいっ、もう、来てぇ……」
デュランダルの求めに答えたご褒美だと言うように、欲しがったそれは、すぐに与えられた。
感じやすい場所が灼けつく程の熱さが、いやらしい音を立てながら捻じこまれる。グチュリ、
グチュリと繰り返すその響きが躰の内側から伝わってくる。
この熱さはデュランダルも夢中になっているという証なのか。そうだったら――嬉しい。
自分の脚を持ち上げた手が震える。支えていられないぐらいに躰が跳ね上がっても、男は手伝っては
くれない。彼の両の掌はタリアの中から滴ったもので濡れたまま、彼女の乳房を捕らえていた。
粘つく液にまみれた指が頂点に絡んで、ぎゅっと絞られるたびに上擦った声が喉をひりつかせる。
「あぁッ……ああぁッ……いいっ……も、もう……もう…ぉ……っ」
淫らな顔を恥ずかしげもなく真っ直ぐ男に向けると、唇が重ねられた。「恥ずかしがることはない、
もっと乱れなさい」と言われているような気がして、遠慮なく自分から舌を伸ばし、男の口腔を犯す。
「下の口はあなたのもの、こちらの口は私のものよ」と宣言したかった。
デュランダルの興奮を示す吐息の乱れが、タリアの舌によってさらに掻き回される。それにも劣らぬ
激しさで、下腹部ではデュランダルの分身が嵐を起こしている。蠢く先端が奥地に脈動を伝え、
ビリビリとした感覚に2人の躰は大きく仰け反った。
「ああぁあっ! イ、クぅ……あ、はァ……ッ! ギル! ギ…ル……!」
「タリア……! あぁ…ふ……っ」
お互いの名を呼びながら合わさった2つの弧が直線になり、ぴったりと重なった後――。
迸る飛沫が、躰を分ける。
そして全ては溶け崩れ、空気に交じる。何も残らない。
愛情も、命も、そこには生まれない。
水先案内人を失って、世界という名の船は遭難しかかっている。
そのときに誰かが叫んだのだ。「北極星が見える! あの星を目指そう!」と。
決して動かざる確かな指針を求めていた船乗りたちは、深く考えることもなくその星に舳先を向ける。
それが本当に北極星なのか確かめることもせず、さっき叫んだ声の主が誰なのかも知らないままで。
狂った羅針を定めるその指の先に何を見ているのか。
(叫んだのは、あなたではないの、ギル……?)
訝しむ女の視線に、男は答えを与えない。ただ微笑みを返すだけだ。
航海を導く星は天帝の位置にも例えられる。
その椅子に座する運命を、己の螺旋の中に見出したのだろうか。
「いったい、何を考えていらっしゃるのかしら?」
議長に就任したデュランダルと関係を持つようになってから度々口にした台詞を、タリアは今日も
唇に昇らせた。
そして、返ってくる答えも、いつも同じ。
「特に考えがあってのことではないのだが……何か、不都合だったかね、艦長?」
嘘吐きめ。考えがない筈がない。他の者ならいざ知らず、あなたが。
無駄な追求は心の中だけにして、タリアは率直に尋ねた。
「オーブの首長さんとその随員にミネルバの中を見せたのは、何が目的なの?」
「あのとき説明したとおりだよ、タリア。君は相変わらず私の言葉に納得できないようだな」
「オーブとの友好関係のため? いいえ、それは嘘よ。プラントの力を見せつけてしまっては、逆に
脅威を生む可能性もあるわ。オーブは、長いモノに巻かれて生き長らえるような国ではない。他の
者ならともかく、あの子は……カガリ・ユラ・アスハはウズミ・ナラ・アスハの娘なのだし」
うっかりカガリを『あの子』扱いして本心を露呈したタリアを、デュランダルは面白そうに眺めた。
「確かにオーブが大樹の陰に寄っていれば、前大戦で国を焼かれることはなかったろうな。血を
流さずに隷属する道を歩むことになったかもしれないが。……しかし、姫は獅子の仔ではあろうが、
獅子本人ではないよ。未だ千尋の谷から這い上がれていないのだから、政治上の後継者とは認められ
まい?」
デュランダルは思いの外、辛辣な『カガリ評』を口にした。さすがにタリアも意外な顔になる。
「ウズミ・ナラ・アスハが生きていた頃なら見せなかったと?」
「迷える子羊に何を見せても、さらに迷いは深まるばかりではないのかな?」
「呆れたわ。あなた、羊飼いにでもなるつもり?」
「うん? 何のことかね?」
タリアの指摘に、デュランダルはシラを切った。
とりあえず停戦には漕ぎ着けたものの、世界は混乱と疑念の渦に飲み込まれたままだ。ナチュラルと
コーディネイターは銃を向け合うことをやめただけで、未だ手を取り合ってはいない。自分たちの
陣地の中から、相手の動きを伺っている。いつ攻撃されてもおかしくはないのだと疑心暗鬼に囚われ
ながら。
特に若者は進むべき道を失って悩み苦しむ者が多い。これが正しい道なのだと、レールを敷いて
見せる大人は多くがその命を散らしてしまった。
これだけは信じられると思える、確かなものを皆が求めている。そしてデュランダルは巧みに
その心の隙を突く――突いているように、タリアには見える。
戦後の軍事法廷で若者を庇い、オーブからの難民を重用して新兵器を開発し、ラクス・クラインの
ライヴで士気を高める。親の庇護を失った若者に目をかけて活躍の場を与える。
直接関わった者たちは、誰もがこう言うだろう。「デュランダル議長のおかげです。本当に感謝して
います」と。そして彼の信奉者となり、今度は彼のために力を尽くすのだ。
カガリにミネルバの中を見せたのは、プラントに逆らっても無駄だと教えるため? 彼女を通じて
オーブを抑えるため?
いいや、違う。デュランダルが見ているのは、彼女ではない。姫ともてはやしてカガリに興味を
引かれているふりを装って、その実、彼が見ているのは随員の方だ。
アレックス・ディノ――本当の名はアスラン・ザラ。元最高評議会議長、パトリック・ザラの
たった1人の遺児で、彼自身ザフトのトップガン。英雄の子は英雄であると証明してしまった不幸な
青年。プラントの民が「ザラ」の名を忘れることは、金輪際ないだろう。
そのためにかえって、プラントにはいられなくなってしまった。彼もまた、己の進むべき道を
見出せずにいるように、タリアには見える。
(今度は彼を――飼い慣らすおつもり?)
不敵な微笑みを絶やさないデュランダルを見るタリアの表情は翳っていた。
この男に惹かれるのは、自分も羊の一匹だからなのだろうか。
「しかたがないのだよ、タリア」
眠ってしまった情人の顔を見下ろしながら、デュランダルは呟く。
「羊飼いになろうとしているのは、私1人ではないのだから――」
女神はその歌声で羊達を集める。生まれ持った魅力で囲いを作ることなく己の側に留め、羊が自ら
彼女を取りまく様をただ見守っている。
そして未だデュランダルの側に回らぬ厄介な存在。女神の変わりに笛を吹き鳴らす、彼が。
選ばれし者なのだろうか、その男は。デュランダルには決して真似のできない武器を持っている。
出生の絆と、約束された圧倒的な能力。今はこちらに引き止めている傷ついた魂も、いずれ彼の方に
味方することになるだろう。それを防ぐためにこちらにできることは……先回りをして策略を巡らす
他はない。
デュランダルの友人をして、『許されない存在』と言わしめた青年。4つの塩基配列がそれを
裏付けていることを誰よりもよく理解しているデュランダルではあったが――。
人類の希望は、別の立場の者にとっては絶望でしかない。かつてジョージ・グレンがそうであった
ように。彼の存在は、必ず新たな争いの種を芽吹かせる。そんなものは成長する前に駆逐してしまうに
限る。世界がそれに気づく前に。
牧場が1つしかないのなら、羊飼いは2人もいらない。どちらが先にこのめでたい動物を懐かせて、
己の杖の指し示す方に向かわせることができるか。
神に愛される羊飼いは、この私――ギルバート・デュランダル唯1人だ。
おしまい
乙
深いな。
それだけに議長の最近のファビョりようが残念だ。
いつもながら、GJです。
自分としては、むしろ、最近の議長の狂信というか病んだ熱情
の裏側を見たような気がして、感慨深いです。タリア様、ハァハァ
なのはもちろんですが。
乙です。
航海うんぬんのくだりは素人とは思えぬ描写でGJ。
さすがデュラタリは年季が入ってる分奥深い。
GJです
描写が巧すぎて、エロパロという枠内には収まりきれない作品になってると思います
感慨深くなるのもギルタリという他とは違った特殊な状況を持つカプの成せる業のような
気もします
こんなものがあったw
291 :通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 03:33:55 ID:GlF3IEox
アーサーのフォンドゥヴァオゥな日記 C.EΔΔ年○月×日
あれは新型MS強奪部隊の母艦とデブリ戦を行った数時間後のことだった。
船の復旧作業は大体終わり、破損の酷い船体右側の修理も順調に進んでいた。
戦闘中、アレックスという民間人の青年がケチをつけてきたが、この後私が体験する事に比べれば些細な事だった。
私は修理経過を報告するためタリア艦長の部屋に通信したが、そこに艦長はいなかったようだ。
お気に入りのメイリンちゃんに聞いてみると
「艦長は議長と部屋にいるみたいです。」
その時、私は妙な胸騒ぎを覚えた。嫉妬だろうか。
艦長も最新型の戦艦の長として議長に報告することがたくさんあるのだろう。その時はあまり気にしなかった。
少し時間を空けて自分の部屋から連絡することにした。
そして艦長の部屋に通信をした時、私はとんでもない光景を画面越しに見てしまった!!
激しく揺れる艦長の胸。美しいボディラインは汗で輝き、その肌はまるで十代の若者のようだった。
特徴的な髪型は激しい動きで形を崩し、喘ぎ声はスピーカーからまるで大音量で流れているかのように聞こえた。
そして必要以上に艦長を攻める議長。見た目からは想像できないほど鍛えられた筋肉質の肉体が揺れ動く。
「フォンドゥヴァオゥ!」
私は心の中で叫んだ。声に出すと向こうに音声が行き、覗き見しているのがバレてしまう。幸い二人は通信に全く気が付いていないようだった。
愕然とした。それ以上に興奮した。私はすぐさま専用の録再ディスクを取り出すとその光景を録画した。最高画質で。
いつの間にか私は画面に釘付けだった。艦長の淫靡な姿に目が放せなかった。
何時間経っただろうか。ようやく二人の体力が切れたようだ。インパルスならとっくにEN切れだ。
バレないようにすぐ通信を終了した。鏡を見ると目が真っ赤に充血している、そして下の方も完全に充血していた。
ディスクには映像がしっかりと記録されていた。その事を確認し終えるとふと、いい事を思いついた。
この映像は色々な目的で使える、そう確信した。
終わり
GJです。◆VD8DX/Tl/M氏の手にかかるとよく解らんデス種もぐぐっと奥が深くなりますねぇ…
本当に感嘆しますよ。◆VD8DX/Tl/M氏の作品は毎回毎回カプに関わらず楽しみに
してます。またの投下、マターリ待ってますよ。
355 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/12(月) 22:06:20 ID:QuEuwhgL
流石ブラウニーさん!
あの種をココまで改善してのける!
そこにシビれるあこがれるゥ!
>>356 だからどうして他所の板をここで持ち出す。これだから終わらない夏厨は…
「終わらない夏厨」夏休みが終わらないんだから、ずっと
おやすみ。つまり「このクソニートが!」
というのにちかい意味だと取ったが?
シンルナ期待して待ってるぉ(´゜∀゜`)
秋厨?も夏だなぁ厨もウザい
そして俺もウザい
ギルタリに感動しました。思わず涙が・・・。
好きなカプだけに重みも感じましたよ。
素敵な作品をありがとうございます!
南極ドコー?
366 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/14(水) 22:33:15 ID:YZUFzZwr
北極ドコー?
日本ドコー?
ブラジルの裏
変な流れになってきたから、とりあえずラクスたん(;´Д`)ハァハァしとこ
アスメイハッピーエンドでかなり細かい設定まで出来てるのに
それを文章に出来ない…orz
俯瞰、主観(アス、メイ交互に)と色々書いてみてはいるのだが
己の文才の無さに辟易。
書かんでいいよ
>>371 とりあえず、がんばれと言っておく。
焦らずじっくりと書いていけば良いさ。〆切なんて無いんだから。
>>371 アスカガ厨だけど読みたい
エロが足りないんだエロが
>>371 誘い受ウザイよ
己の文才の無さに辟易するなら投下しない方がいい
>>371 帰れ、誘いうけの厨房がw
二度と来るな。
投下なんかしたらただじゃおかんからな
>>375-376 そう思うならいちいちウザイだなんて言わずにスルーすれば?
大人なんだろ?
>>378 子供にお灸を据えるのも、大人の役目だ。
とりあえず誘い受けをした371は首をつり、もう二度とここには来ぬべきだ
>>371をたたいたところでどうにもならないよ
このことははもうこれで終了
以下何事もなかったようにどーぞ
で、
>>371はどうするのが一番良いのかという件について。
だから首をつれ、と。
書こうとしてたのが自分の萌えカプ→投下を促す
興味ないカプ→誘い受けウザス
>>384 違う。「こんなカプ書いてみたけどいかがですか?」なら「書こうとしてたのが自分の萌えカプ→投下を促す」の構図になる。
「上手く書けない」「(素晴らしい)アイディアはあるけど形にならない」と愚痴こぼして聞かせるのが誘い受け。
過去スレ読んでみ。投下前にそんな愚痴をこぼしている書き手がどれだけ存在しているか。
職人の誘い受けがウザイとかさ、SS書きもしないロムラーが言うなよ。
どうしても言いたいならトリぐらいつけろ。
書こうとしてくれるor書いてくれた神を、期待だけしてSSうpしようともしないクレクレが偉そうに貶すな
誘い受けを肯定するつもりはないが、少しぐらい大目にみてやりなよ
>>385 一応書いたことある身なんだけどね。鳥つければいいってもんじゃないわ。
>>386 >書こうとしてくれるor書いてくれた神
書いてくれ、なんて一言も言ってない駄作職人が、誘い受けしてるのウザイって言って何が悪いの?
駄作書いてその上、誘い受けするような職人だったら、俺らロムラのほうがはるかにはるかにはるかにマシ。
お前もそんな職人と一緒に死んでおけ。
× 書いてくれ、なんて一言も言ってない駄作職人
○ 書いてくれ、なんて一言も言ってない。駄作職人
スマソ、読みにくかったな。
>>386 こういう流れになると、かならず「書いたこともない奴が〜」というレスが出てくるが、
職人が普通に名無しでレスすることもあるだろ。
誘い受けの弊害は書き手に負担がかかってくるから、言われた当人には叩きっぽく感じても、
結局そいつの為だったりするぞ。
クレクレや職人名指し待ちはほとんどが読み専だろうから、それこそ無視すりゃ済む。
職人の誘い受けはそう簡単にいかないから、注意が入るんだよ。
何が気に入らないでギャアギャア文句言ってるのか
さっぱり理解不能だ
「誘い受け」って何よ?
>>391 お前は俺の分身か?
誘い受けってナニ?
>371
誘い受けより空気嫁
ほんの数レスさかのぼってログ読めばスレが荒れてるのわかるだろ
何で最近こう雑談で荒れるかな
スレ進んでるから新作来てるかと思いきや
せかくの説明を理解できない馬鹿がすぐ下に並んで
>>390カワイソス
つまり否定して欲しくて卑下する香具師は
リアルでもうざす
雑談全部ウザス
オレモナー
いちいち誘い受けがウザイだの、それに反論するだの、頼むからスルーを覚えてくれ。
俺も含めて、いくらなんでも耐性なさ杉。
(´-`).oO(カガリンハアハア)
エロ萌えに本編の話の筋はあまり関係ないと思ってた。
でもそうでもないことがここ数話のあんまりな展開でわかった。萌えはどこへいったのか。
ぜろちゃんねる復活してんじゃん。
昔を懐かしんでくる
>>399 ぶっちゃけエロくて萌えれば
本編と逸れてても存分に楽しめる俺は
死刑でつか、そうでつかorz
>>399 最悪、蟻リンが贔屓してるの以外ノマカプ全滅の悪寒。
ノマカプは本編が糞すぎるとボミョウになるからな。
エロ萌えが虚しくなる。
本気で一同人屋の意思がそこまで通用すると思ってるのか…
2ちゃんに毒されすぎ
本気で信じてる奴てサンライズがバンダイの子会社て知らないか
社会経験の無い就学中の子供だろ?
彗星のノリ持ち込んでる奴帰れよ
2ちゃんの情報が全てだと思ってんのかよ
406 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/17(土) 12:08:11 ID:1XVZ7cKr
アビー×ルナマリアってここに投下していいんですか?
407 :
楡:2005/09/17(土) 12:18:48 ID:1XVZ7cKr
アビー×ルナマリアってここに投下していいんですか?
百合はOK
久々にキラフレをキボンヌ
410 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/17(土) 23:49:23 ID:qlMEhoyQ
いまさらキラフレなんてさらに萎えるんだよ!
まだシンルナ職人を待ってる俺がいる
>>412-413 私も待ってます!
(もう負債版SEEDの展開を大幅に改変してもいいからさ。神は許す!)
415 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/18(日) 15:15:09 ID:w9XQQR/m
漏れもキラフレを支持したいゾ
毎週金曜のシンルナ職人が懐かしい…
417 :
楡:2005/09/18(日) 19:35:05 ID:gN2E1BtI
アビ×ルナ、今日の深夜書いて明日投下予定
ただ、レズもの初なんであまり期待しないように・・
>>417 その現場に偶然遭遇した
シンorヨウランorヴィーノorアーサーと3P突入……
だったらいいな。主導権はどっちかというとアビー&ルナ寄りで。
419 :
楡:2005/09/18(日) 20:22:02 ID:gN2E1BtI
>>418 すみません、そんなの書けません。
でもミネルバ班は全員出ます。
ちなみにヘブンズ・ゲート〜カーペンタリア(徽章授与前)の話。
もう8割できてます。
>>1 気に入らないカプやシチュは、徹底スルーが基本です。
雑談はほどほどに。考察やアンチは新シャア板でどうぞ。
職人さんなどに文句を言うのはやめましょう。 ただし801は全面禁止。
ここで許されるカプは、ノーマルカプか百合だけです。
>>411 ・イラネ禁止
○○×△△ありえない(投下直後)
○○×△△萌えね
>>412-416 ・クレクレ・キボン禁止
某さん来ないかなあ
○○×△△マダー
○○×△△有とか言ってみる
>>414 >(もう負債版SEEDの展開を大幅に改変してもいいからさ。神は許す!)
・叩き考察は新シャアへ
>>419無言投下をすすめる
参考
>>371のケース
投下前にいろいろ書くと>418のような注文つける輩が出るんだよな。悪気はないんだろうが、黙って投下
(前書き・後書きで言いたいことは書ける)の方が注文厨を回避できますよ。
誰かミーアを撃ったお姉ちゃんの名前を教えてくれ。
エロいの書きたいけど名前がわかんないから全然書けねえ。
サラ・ヴェステンフルス
425 :
418:2005/09/19(月) 08:57:08 ID:Oh/xGYpV
『楡』さんゴメンなさい。
>>424はネタだからスルーしろ、ハイネとは何の関係もない。
サラ・ヴェステンフルスわろたw
確かに髪型が似てたかも
>楡さん
何時ごろ投下なさる予定なのでしょうか…?
投下したいと思っている者ですが、被らないように待っているので
何時ごろ投下なさるのか教えていただければ幸いです
今すぐ投下でなければ先に投下してしまいますが・・・
ネ申降臨の予感・・・!
432 :
umizzz:2005/09/19(月) 14:40:51 ID:sfmkwjw2
アスカガ出来たので投下させて頂きます
好きじゃない人はスルーでお願いします
433 :
hear:2005/09/19(月) 14:43:08 ID:sfmkwjw2
アスラン―アスラン
アークエンジェルの制御時間にして深夜、自室待機の俺に聞きたかった声が聞こえた
女にしては低いトーンの声。
空耳か?そう疑いながら目を開けるとベッドで横たわる俺の上に
嬉しそうな笑顔を浮かべたカガリが居た
「カガリ?!」
驚いて飛び起きる俺から体をずらすようにカガリが横に座る
「何で…お前…ここ…アークエンジェル…オーブは…」
言葉にならない単語を並べて口をパクパクさせる俺に、
してやったりと言わんばかりの悪戯っぽい笑顔のカガリが笑いかける
「逢いたかったんだ…アスランに…だから、来たんだ」
逢いたかったって、お前、そんな簡単に…大体オーブは…
混乱する俺にカガリが見上げてきた
「アスランは?私に会いたくはなかったのか?」
―そんな筈ないだろう―
答える代わりに抱き締めた
久々のせいだろうか?抱き締めたカガリは頼りなくて、指の間からすり抜けていきそうな気がする…
不安に駆られて強く抱き締め口付けた―
434 :
hear:2005/09/19(月) 14:44:39 ID:sfmkwjw2
腕の中のカガリは暖かかった―唇で知る彼女も。
なのに消えないこの不安感は一体何だ?
唇を少しだけ離すとこつん、と額を合わせ囁くように呟いた
「俺も…会いたかった、カガリに…」
唇を動かす度に掠めるように唇が触れ合う
吐息ですらも相手を感じられる事が嬉しくて縋るように抱き締め合った
そのままもつれるように倒れこむ
きっと真っ赤になっているだろう、そう思ってカガリを見下ろせば
恥ずかしそうに、だけど受け入れるように微笑んでいた
…カガリ…?
どことなく感じる違和感、だけど目の前にいるのは確かにカガリだ
この暖かさも、柔らかさも、抱き心地も、全て…
ゆっくりと顔を近付ければ瞳を閉じてゆく彼女に優しく触れるように口付けた
「…んっ…」
ふっくらとした唇に合わせる隙間から零れる吐息
その輪郭をなぞるように舌を這わせると隙間から挿し入れる
少し、びくり、とした反応があっただけでさして抵抗もされず受け入れられた
頬の内側を舐めとってやれば、ん、と甘い声が漏れる
口の中で柔らかく動く舌を見つけ出すとぬめぬめと暖かく絡め合った
435 :
hear:2005/09/19(月) 14:46:17 ID:sfmkwjw2
息苦しそうに身動きするカガリに、唇を離して顔を上げる
二人の間に伝わる唾液がカガリの頬に零れた
それを舐めとってやると苦しそうな呼吸のカガリの吐息がアスランの髪に掛かった
あぁ…カガリだ。
逢いたくて、逢いたくて、ずっと抱き締めたかった
最後にこの唇に触れたのは、抱き締めたのは俺がプラントに旅立ったあの日―
あれからどれだけの月日が流れたのだろう。
それらの日々を飛び越えるように触れると、存在を確かめるように掌を頬から項を辿って胸元に伸ばした
服の上からカガリの胸に触れると、少し早いカガリの鼓動が伝わってくる
その鼓動を包むようにアスランの掌はゆっくりとカガリの胸を揉み始めた
「んっ…」
声にならない、甘い吐息がカガリから上がる
服越しの胸から、組み敷いた体から、カガリの熱が上がり始めているのを感じる。
そして自分の体の熱も。
少しでもその熱を解放したくて、カガリの服のボタンを外して行った
一つ一つ、開いてゆく度露になる白い肌。柔らかな乳房。
脱がせきるのももどかしく、自分の服も脱ぎ捨てた。
436 :
hear:2005/09/19(月) 14:48:09 ID:sfmkwjw2
服越しに触れていた乳房に直接触れると下から柔らかく揉み上げる。
立ち上がり始めた先端をきゅっと摘んだ
「…っ!」
カガリが鼻から抜けるような甘い息を吐いた。素肌で直接感じるカガリに益々熱が上がる。
掌を動かしながら、頂に向かってぬらぬらと舌を這わせる。
指の間から零れる乳房を見遣りながら桜色の突端を口に含んだ
「ぁんっ…」
堪えきれずに溢したカガリの声を聞きながら口の中の乳首を軽く吸うと
びくり、とした反応とともにカガリの上半身が軽く仰け反った
もしかして、これは…
「気持ち…良かった、のか?」
恐る恐る聞いてみれば真っ赤な顔でにらみ付けられぷいっ、と横を向かれた
背けられた頬に手を添え、こちらを向かせる。
膨れた頬でアスランを見るも、すぐに目線を逸らされてしまった
「カガリ…」
甘い声で、優しく微笑みながら見つめるアスランに耐えられなくなったように
カガリが縋りつくようにアスランに腕を廻して抱きついてきた
「そんな事…」
驚くアスランの下から囁くようにカガリが呟いた
聞くな。バカ
恥ずかしそうに小さく応えるカガリの声を聞いたアスランはぎゅっと胸が締め付けられるような感覚に襲われた
廻されたその手を取ると、小さな手の平に口付けた。
カガリが驚いたように息を呑む―そのまま唇を滑らせ細い指を口に含んだ
「ア…アス、ラン」恥ずかしそうに見つめるカガリに微笑みかける
もう、放さない、と誓うように
437 :
hear:2005/09/19(月) 14:49:16 ID:sfmkwjw2
そのままカガリの胸に顔を埋めるようにして頬擦りした
暖かな鼓動が耳に直接響いてくる
カガリの腕がアスランの頭に廻され、優しく抱き寄せられた
あぁ…ここに、あったんだ。自分の一番欲しいものは。戦う理由も。
守りたいもののため、その為に銃を取った。
―隣に居る、愛する人を守るため―
答えは目の前に、すぐ傍にあったのに。気付かなかった。見失っていた。
でも…やっと見つけた。
もう、失ったりしない。
道に迷っても、闇夜を照らしてくれる君が居れば、一緒に、歩いてゆける
顔を起こすと再び目の前の乳房を口に含んだ。膨らみの途中を吸い上げると
白い肌に赤い鬱血が残りカガリから甘い声が上がる
片方の掌はもう片方の乳房を揉み上げ、時折長い指先で乳首を挟んでいた
「んぁっ…!」
堪えきれない、というようにカガリの体がびくり、と震えた
438 :
hear:2005/09/19(月) 14:50:41 ID:sfmkwjw2
残る手をカガリの下腹から太腿へと這わせた
中心部を避けるように内腿に這わせた手はそのまま脇を通って柔らかな尻を撫でまわす
カガリが何かを堪えるようにもじもじと両腿を擦り合わせるような仕草をした。
その時に浮いた腰の下に手を入れるとアスランは体を起こしてカガリの下着を一気に引き降ろした
そうして両足の間に体を挿し入れるとカガリが足を擦り合わせていた理由を見つけた
「凄いな…こんなに濡らして」
単純に思ったままを口にしただけだったがカガリの羞恥に火をつけた
「やっ…」
恥ずかしそうに言うと両手を顔の前で交差させて隠してしまった。
自分の体の事だ。そうなっているだろう事は解っていた。
でも口にされると恥ずかしいじゃないか―!!
439 :
hear:2005/09/19(月) 14:52:16 ID:sfmkwjw2
アスランはカガリのそんな様子すらにも体の熱が上がるのを感じた
カガリがこんな風になるのは、俺に、なんだよな。
ごくり、と息をのむと、カガリの女の部分を見つめる。
そこはトロトロと蜜を溢れ始めさせていた
すっ、と撫でるように指を滑らせる
蜜を救うようにした指の動きに、カガリがびくり、として悲鳴を上げた
「ひゃぁ…っ…」
今度はもっと強く、閉じた秘裂にそって指を滑らせた。
蜜が滑ってぬるり、と押し付られる
「んっ…ぁ…ぅん…」
擦るように撫で上げると一層溢れ出る蜜と共にカガリの甘い声が上がった
そのまま蜜の溢れ出る裂け目に指を運ぶとぬぷぬぷと押し入れる
「あ…ぁっ…」
アスランの指、に耐えられなくなったようにカガリが顔を覆い隠していた腕を外し、
縋るようにアスランの肩に手を置いた
そのままアスランは入れた指を動かし始めた。
蜜と交じり合い、くちゅくちゅと音を立てながら襞を擦る
かと思うと奥まで入れた指を中、で折り曲げてかき混ぜるような動きをした
「やっ…あぁっ…」
カガリの声と共に時々、入れている指が締め付けられる
その度毎に蜜は溢れ、カガリの腰も微かに揺れた
440 :
hear:2005/09/19(月) 14:53:58 ID:sfmkwjw2
もう、堪らない―
アスランはずるり、と指を抜くとはぁ、と息を吐く
指を入れていたそこは、蜜を滴らせ、雫は腿の付け根を辿って尻の方まで零れていた
アスランは顔を近付けると、零れた蜜をぺろり、と掬うように舐めた
「ひぁっ…」
舌の感触に驚いたようにカガリが小さな悲鳴を上げる
咄嗟に逃げようとする腰を押さえるとアスランはそのまま、溢れ出てくる蜜を啜り始めた
「きゃ…ゃぁ…っ…スラ…め…」
言葉にならない声を上げてカガリはアスランの頭をどかそうと手を当てる
だが、抵抗する事も叶わず、添えられた手は優しくアスランの髪を梳いた
さっきまで指を入れていたそこ、にアスランは舌を挿し入れた
溢れ出てくる蜜を吸いながら襞に分け入り舌先を尖らせる
蠢く襞の中でアスランの舌が生き物のようにカガリの中を這い回った
「あっ…やぁ…っ…ンっ」
指、とは違う感触で体の中にアスランが動き回ってる…
時折じゅるじゅると音を立てるアスランに気絶しそうな程恥ずかしさを覚えさせられる
それよりも、体の浅い入り口の部分で、指、とは違う湿った感触が這い回るのが堪らない
止めて欲しいのか止めて欲しくないのか、それすらも判らなくなって
カガリは指先に感じるアスランの髪の毛の感触にただ、縋るように指を絡めていた
441 :
hear:2005/09/19(月) 14:55:47 ID:sfmkwjw2
漸くアスランは口を放すと、口の周りに溢れ出る蜜を手の甲で拭った
そしてすぐ目の前にあるカガリの内腿に口付けると、ちゅっと吸い上げ跡を残した
「…あっ!」
カガリがびくり、と反応する
…ここも、弱いのか。気づかれないようにこっそり微笑むとカガリの弱い個所を覚えこんだ
粗い息でぐったりとなったカガリを見下ろしながらアスランはカガリの腿を広げた
たっぷりと蜜を溢し、ひくひくと戦慄くそこはアスランを待ち望んでいるようだった
アスランはカガリの入り口に雄を押し当てるとずぶずぶと根元まで押し入れて行く
「あっ…ぁんっ…はぁ…っ!」
指、とも舌、とも違う質量の雄にカガリは強い圧迫感を感じて声を上げた
体中が押し上げられそう…!
上へと逃れそうになるのを留めるかのようにアスランが腰を掴んで引き留めた
「あっ…はぁっ…ぁっ…!」
苦しそうに息を吐くカガリを見下ろしながらアスランはカガリの中、を感じ入っていた
暖かく滑った感触に包み込まれる―
ひくひくと戦慄く襞がアスランを取りこもうとするかのように締め付け始めていた
442 :
hear:2005/09/19(月) 14:57:27 ID:sfmkwjw2
「んぅっ…!」
アスランが動かないでいてくれるお陰でカガリの体は漸くアスランの雄、に少し慣れ始めた
どくどくと熱く脈打つアスラン自身が体の中で感じられる―
時折、滑りのせいで微かに動くアスラン自身に体がひくり、と反応する
ゆっくりと目を開くと気持ち良さそうな表情のアスランが目に入った
心の中に暖かいものが広がる…
それを、伝えたくて、アスランの髪に手を触れると心のままに言葉を紡いだ
「アスラン…」
「何?」
「好き…だからな」
唐突なカガリの言葉にアスランは赤くなって…その後擽ったそうに、嬉しそうに笑った―
あぁ…2年間、アスランも辛そうな顔をしていた
楽しそうに笑って欲しいと、心から願っていた
こんな風に笑ってくれるなら…
もっと早く、好きだと、素直に言えば良かった。恥ずかしがらないで
込み上げる想いに、カガリの瞳から涙が溢れ出てきた
443 :
hear:2005/09/19(月) 14:58:36 ID:sfmkwjw2
…カガリ?
頬に手を添え怪訝そうに見るアスランに首を振って応える
「ちが…う」
この涙は辛いんじゃない、痛いのでも、悲しいのでもない
言葉にならない想いを伝えようとするように、腕を伸ばしてアスランに縋りついた
縋りつくカガリの腕に幸福感を感じながらアスランはゆっくりと腰を動かし始めた
少し引いて、押し入れる。次はもう少し強く。
段々と、慣れ始めた動きはカガリを強く突き上げ始めた
「あっ…やぁっ…スラっ…」
アスランの背に廻されたカガリの手が爪を立てる
背中に感じる痛みすらもカガリの中、が与えてくれる快感の前には押し流された
ぐっ…と強く突き入れると蠢く襞が一際強く締め付ける
「くっ…ぁ…カガリ…!」
快感に濡れた瞳で見つめながらアスランはカガリの名を呼んだ
444 :
hear:2005/09/19(月) 15:00:00 ID:sfmkwjw2
「あっ…んっ…ぁぁっ…!」
アスランが私を呼んでる―
激しく突き上げられながらカガリは暖かな想いで胸を締め付けられていた
嬉しいのに胸が苦しくなる
幸せそうに笑ってくれるアスラン―ただ、それだけを見ていられれば幸せなんだ
幸せなのに泣きたいような気持ちになる
溢れ出しそうなこの想いを伝えたくて微笑んだ
「あっ…スラ…んんっ…」
この指先からも想いが伝わればいい―
カガリはアスランの背に廻した手を上げて、
アスランの髪に頬に唇に、愛おしさを込めて、撫ぜるように触れていった…
カガリ…?
突き上げながらアスランは自分を撫ぜるカガリを見下ろした
泣きそうな笑顔で微笑む彼女が儚げで、消えてゆきそうに見える…
消えて行かないでくれ―願うように強く引き寄せ、抱いた
445 :
hear:2005/09/19(月) 15:01:33 ID:sfmkwjw2
ぐちゅぐちゅと湿った音と二人の粗い息が部屋中に響き渡る
アスランの動きに耐えかねたようにカガリが仰け反り豊かな胸がふるり、と揺れた
「アスラン…アスラン…!!」
アスランの突き上げに耐えきれずにカガリが強くアスランの腕を掴んだ
「あっあっあっ…」
髪を乱してカガリが声を上げる
アスランはざわざわと締め付ける襞に自身を擦り付ける様に腰を動かし続けた
「アスラン…好き…」
熱に浮かされたような、快感に潤んだ瞳でカガリが途切れ途切れの声で伝えてくる
アスランは胸の中に込み上げてくる嬉しさを伝えるようにカガリの手をとって指を絡ませた
普段は恥ずかしがって中々そんな事を言ってくれない彼女が素直に甘えてくれる
離れていたからか?だとしたら…ほんの少しだけ…距離があった事は福音だったのかもしれない
遠回りした道も、こんな幸せに繋がっていたのなら…
胸に溢れる暖かな想いが微笑みとなって零れてくる―
絡めあった指が握り合わされる…もっとこの想いを伝えたくて。
腰を動かしながらカガリにくちづけた
とろりと舌を差し伸べ合って絡ませ合う
もう、誰にも永遠に引き離せないように―
アスランとカガリは誓い合うように深く、くちづけた
446 :
hear:2005/09/19(月) 15:02:52 ID:sfmkwjw2
唇を離すと少し、微笑み合って見詰め合う
そしてアスランは上体を起こすとカガリの腰を掴み、深く腰を押し入れた
「んっ…」
目を閉じて快感を堪えるカガリを見下ろしながら深く抉る様に腰を廻した
「あっ…あぁっ…!」
カガリの太腿がアスランの腰をぎゅっと締め付け、中にいるアスランをも強く締め付けた
「ア…スラ…んっ…」
カガリが涙目になって見上げるとアスランも体中の熱が一点に集まり始めるのを感じた
「カガリ…俺…も…」
アスランが深く突き上げ続け、カガリの締め付けが最高潮に達した時、
「…あっ!ぁあっ…!!」
カガリは自分の中のアスランが強く、痙攣するのを感じた
はちきれんばかりに硬直したアスランが一瞬の後に熱く、熱を放つ
「んっ…ぁぁぁっ…!」
自分の中に放たれたアスランの熱に、腰から溶け出して行きそうな快感を与えられて…カガリは上り詰めていった
447 :
hear:2005/09/19(月) 15:04:28 ID:sfmkwjw2
はぁはぁと荒い息で、ぐったりと脱力するアスランにカガリが消え入りそうな声で囁いた
「アスラン…」
耳もとの囁きが甘い痺れとなってアスランの全身を駆け巡っっていった
人心地ついてから漸くアスランはカガリを見遣る。すると…
疲れきったのかカガリは眠りについていた
カガリ…
眠ってしまったのか
腕の中ですやすやと眠る彼女をアスランは幸せそうに見下ろす
彼女が目覚めたら、今度こそちゃんと伝えよう。
指輪と一緒に渡すはずだった言葉を
―戦争が終わったら…俺と―
そこまで考えて一人赤面する。
きっと目覚めた時カガリも同じ表情をするであろう事を想像して一人こっそりと微笑んだ
カガリの隣に横たわると抱きしめるようにしてアスランも眠りについてゆく
アスラン―好き―
好きだからな…
途切れてゆく意識の片隅に、彼女の声がいつまでも耳に残った
448 :
hear:2005/09/19(月) 15:06:07 ID:sfmkwjw2
目覚めたら隣に居る筈のカガリは居なかった。腕の中で目覚めるカガリが見たかったのに…
昨夜の事がまるで夢だったんじゃないか、と不安になる。
だが、背中に走る痛みが現実だと教えてくれた
少しガッカリしつつも、
恥ずかしがりやの彼女の事だから、先に部屋に帰ったのか…と納得する
…まぁ、いい
ブリッジに行けば会えるのだから。
身支度を整えてブリッジに向かった
扉が開いた瞬間、泣き腫らした目のミリアリアに名前を呼ばれた
「アスラン!」
どうしたんだ?何か戦況に変化でも?
咄嗟に緊張してゆく精神…だが、ブリッジに流れる雰囲気は緊迫と言うよりは沈んだもので…
見渡した視線がメインスクリーンに映し出された映像に釘付けになった
SIGNAL LOST ORB
―あれは、何だ? あれじゃ、まるで…
「オーブが…」
ミリアリアが涙を浮かべた目と声で答える
「プラントからレクイエムの照射があって…」
サッと顔から血の気が引いてゆく
「でも…その前に…クサナギは脱出したって…」
続いた言葉にホッと胸を撫で下ろす
そうだよな、カガリは昨夜俺のところに来たんだから
そう言えばブリッジにカガリの姿が無い
まだ、起きられないのか?なら俺が起こしに…
出口に向かおうとしたアスランの足を止めさせたのはミリアリアの言葉だった
449 :
hear:2005/09/19(月) 15:07:45 ID:sfmkwjw2
「そのクサナギにカガリは乗らなかったって…!!」
ゆっくりと…振り返った
何を…言ってるんだ?
カガリは昨夜、俺の所に…
思わず口走りそうになった言葉を喉元で留める
あれは…俺達だけの秘密、だ
搾り出すように声を出した
「オーブの首長であるカガリを…脱出させない筈が…無い、だろう…?」
震える声で言う俺の言葉に被せるようにキラが答えた
「カガリは…国民の避難が完了するまでは自分も脱出しない、って。
クサナギにも、自分より先に一人でも多くの避難民を乗せて欲しい、って。
オーブの最高責任者である自分が先に逃げ出す事は出来ない、って
そう言って、乗らなかったんだって」
カガリらしい―その言葉を聞いた瞬間思わずアスランは微笑みさえ浮かべそうになっていた
「レクイエムが照射されたのはそのすぐ後だったらしい…
本当にあっという間だったって…後続艦の発進シークエンスのシグナルも途中でLOSTしたって…」
ミリアリアの声が続く
「オーブコントロールからのシグナルも全てロストして…だから…」
その先の言葉は涙でかき消された
450 :
hear:2005/09/19(月) 15:09:00 ID:sfmkwjw2
―そんな、筈、無い―
キラの声もミリアリアの声も、ブリッジの喧騒も何もかも、アスランの耳から遠ざかっていった
昨夜、確かに。カガリは居たんだ。俺と、一緒に
そして…
二人だけの、秘密を、作った
どこをどう、歩いたのかも判らない
いつのまにか自分の部屋に戻ってきていた
カガリの姿を求めるように部屋の中を見まわした―けど、彼女の姿は、ない。
カガリのぬくもりを求めるようにベッドに横たわる
シーツを抱き締めるようにして―――アスランは放恣に泣いた
背中の傷が衣服に擦れてヒリヒリと痛む
その痛みが教えてくれる―あれは、現実だ。
カガリの残した…傷痕
慟哭が部屋中にこだまする
耳元でカガリの声が聞こえた
―好きだからな。アスラン―
すり抜ける声を抱き締めるようにアスランはシーツを握り締めて、泣いた
451 :
umizzz:2005/09/19(月) 15:12:07 ID:sfmkwjw2
ヲシマイ
突発的に思い付いたifモノ悲劇
本編では有り得ないけど、ひとつの読み物として楽しんで頂ければ幸いです
それでは
>>451 久々に覗いてみたらアスカガキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
リアルタイムで拝見しました。
超GJ!超々GJ!!!
エロとしても、物語としてもGJでした
切なくて悲しくて涙が止まらないよ・・・
GJJJJJJJJJJJ!!!!!!!!!!!!
リアルタイムでハァハァさせてもらいました
GJ GJ
でも、切ないっぽ
GJ!
二人の想い合う気持ちが深いから
その分ラストが切なかったけど
こういうパラレルもいいね。
アスカガに切な萌えた
なんか名作来たな。
乙!
>>451 ネ申だ
キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
「ぺロリ」とかの表現法もハアハアだし
何より最後が切なくて久しぶりにエロパロで泣いた俺(つд`)
本編では二人とも幸せになれるといいな。
いいもん読ませていただきますた!
またの投下お待ちしてますよ
458 :
楡:2005/09/19(月) 20:37:09 ID:pO1PtfC0
楡です。ルナアビですが、レズ部分でつまりました。
もうちょいお待ちください。
誰も待ってないか・・・
>>458 (´-`)oO(密かに俺が待ってるよ…)
アスカガキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━
GJGJせつないのも良いね。
>>451 激しくGJ!オチが切なかったけど
ぐっときた
>>451 一週遅れ組なんで本編でこの展開がマジで起きてしまったのかと
ちょっとだけ戦慄してしまった俺は破廉恥な男かもしれんorz
激しくGJすぎるぜumizzz氏!また投下よろしく!
>>458 ルナアビマダー?
>>458 待ってますよ 描きやすいペースでやって下さい
466 :
泣いた。:2005/09/20(火) 10:26:34 ID:vMDPneFo
切ない…。
でも今のカガリなら、こういう事もあり得るかもしれないと思った。
本編、予想がつかない今、こんな事にはなって欲しくないです。
良いものを書いてくださってありがとうございました。
でも幸せな恋人達が見たい…。
>>451GJ!GJ!!最初は夢オチ?とか思ってたらすごい悲しくて泣いてもた…愛しあう二人が描写から伝わってきたから余計だ。
>>451 GJ!
思わず読み返してしまったよ。
オチを分かって読むと余計涙が…
>>451 (´-`).oO(カガリンハアハア)
かわいそうな話しで泣いた 。・゚・(ノД`)・゚・。 でもイイ
>>451 GJ!カガリ。。 (´;ω;`)ウッ・・・
471 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/20(火) 18:02:06 ID:FJCQe4Bs
>>451 まじ乙だー!!!
すごい切なくなった…ハッピーエンドを信じる俺は
きっとカガリが生きていることを信じてるよ…
やっぱエロでもストーリーは必要だな。
ちょっと聞いてみるんだが、アスカガ前提のギルカガって読みたい人いるか?
ふとネタが浮かんだんだが…
>>umizzz氏
GJ !
またの投下して下さい
>>473 いる。読みたい
せっかくネタが浮かんだんなら大変だろうが書いてほしい
(´-`)oO(ルナアビはどうなったんだろう…?)
480 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/20(火) 22:50:33 ID:uTbO6t5g
>>473 放送初期にそういうのちらっと考えたな。期待しとります
私もかつて、議長がカガリご賞味、見せ付けられたアスラン金縛りという妄想をしたな
何もかも懐かしい…
>>451 ネ申GJ
久々にグッとキタ⊂´⌒つ。Д。)つ
>>451 GJ!GJ!!!
マジで泣いた…最近アスカガパラレルで悲しい結末のもの
読んだんで、涙腺がとてつもなく緩くなってる…
また次も期待してます。
この二人は本当に最後には幸せになって欲しいよ
>462
作風が全然違うと思う
ポチ氏にもumizzz氏にも失礼だろう
487 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/21(水) 21:13:22 ID:1jUzJ97R
鈴木(@u@ .:;)カワイソス
カガリタン(;´Д`)ハァハァ
>>451 遅ればせながら今よんだ!ラスト泣いた。
ネ申よまた来てくだされ
>>451 遅レスですが、GJGJGJGJ!
アスカガ久しぶりだし話が切なくて泣いちゃいました…。
492 :
大空 ◆kR9lpurGm. :2005/09/23(金) 00:42:24 ID:xdBnIvUn
>>451 GJGJ!!乙でした!
ネ申よ、ありがとう。
アスカガ乙。超乙。
涙腺がもう…うわーん
むー、本編よりおもろいな。
種割れまくりじゃねえか凸は。
ジャスティス主役だなw
>>451 何度読んでも泣ける・・・
今までアスランとカガリは本編では興味なかったんだが今回のumizzz氏のssで
なんか好きになれたんで、本編ではこんな悲劇は起きてほしくないな・・・
アスカガはあまり好きではなかったけど、
umizzzさんのは普通に泣けた(つД`)・゚.゚・。*゚
GJです!!
497 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/24(土) 13:54:04 ID:n3bTWl/a
498 :
umizzz:2005/09/24(土) 14:28:57 ID:9ormo2Rl
こんなにたくさんのレス頂いて本当に嬉しいです。ありがとうございました!
泣いた、と言ってもらえるのが一番嬉しいです。
結末が解ってからもう一度、最初から読むと解る構成になっているので
時折はさまれるカガリらしからぬ言動にも納得して頂けると思います。
hearを読んでアスカガ好きになれた、という意見も本当に嬉しいです。
それと、私はポチさんとは全く無関係の別人です。文体も作風も全く違うと思うのですが。
単なるTMR好きからガンダムに入り、アスカガにハマッたいちファンです。
なのでSSのタイトルの殆どがTMRの曲名になってます。
このhearもTMRのアルバムBESTの中の1曲「hear」をベースにしてあります。
歌詞の「もう何も聞こえない 君の声以外
終わった夜と始まる愛に さらわれ委ねる」や
「静かに打ち寄せる波のように さらわれて委ねて 何度も」
「きっと聞こえるだろう たった一つだけの
孕む言葉振り絞るように ただ呼び続ける」
をベースにして、これをアスカガに置き直したら…と考えて作ってみました
それと「アスランにだけ聞こえたカガリの声」という意味も含めてあります
hearを聞きながら読んでもらえれば更に世界が広がると思います。
長々と書き込みましたが、皆さんの暖かいレスが本当に嬉しかったので、感謝の言葉は尽きません
どうもありがとうございました
499 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/24(土) 15:17:14 ID:e1SPu/4A
>>498 こちらこそありがとう!
また機会があったらどんどん投稿してください!
>>498 umizzz氏またーりマイペースにがんがれ
>>498 是非また投下してくだされ!今回の切ないのもイイけど、ハッピーエンドも是非w
乙でした!
502 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/24(土) 18:54:06 ID:MmjERrJQ
結局、続編で一番得をしたカプはムウマリュでいいですか?
…で、一番損したのがアスカガ……
>>498貴方だけが頼りだよ。
あのさー、アスカガも他カプから見れば十分優遇されてるんだよ…。
そんしたそんしたって騒いでるの、みっともなねえよ。
45話、充分心繋がってると思うけどね。
あのう、大昔投下させていただいた者なんですが
アスカガキララク落としていいですか
意見なんて聞かずどんどこ投下なされ
カモーン。萌えをくだされ。
ムウマリュのどこが得なんだ…
あんな最低男に成り下がった兄貴見てムウが還ってきたと喜べるのが分からん
恋愛だけが全てな人ぐらいしか楽しめないだろ糞のソナタなんて
>509
>1のにほんごよめないんでちゅか?
こどもがくるところではありませんよ
>>505 ドカンとひとつ、投下よろしくお願いします。
お待ちしてます。
>>498 もしかして、「ウルワシキセカイ」を投下した方ですか?
本当にGJ!!!!!です!
また投下してください!
>>451 遅レスですが今読みました。
本編でもあり得るかも設定な感じもして泣けました。
名作読ませていただきました。
スティステ キボンヌ
》505
我裸にて待機・・・待ってます!
質問なんだが…ここって一人エッチネタOK?
>>505 期待してるよ!
がんがってくれ! (;´Д`)ハァハァ
さて、気合い入れてアスメイ書くか…
>>517 おお,トン
ばりっばりのアスカガ前提カガリ一人エッチだ…
アスカガ続きってのもアレだからしばらく間をおいてから投稿します
>>521 ハァハァしながらお待ちしてます!
(;´Д`)ハァハァハァハァハァ
523 :
楡:2005/09/26(月) 17:46:29 ID:0pQghWdR
アビ×ルナ書いてるものです。
身内でごたごたがありまして、投下が遅くなっております。
今週中には投下いたします。
また、ヨウラン×ルナマリアを読みたい方はいらっしゃいますか?
こちらは15禁くらいになりそうですが・・・
最初に書くっていったものをさっさと落としてからにすれば?
口先だけのチョンみたいなヤツはイラネ
>>523 もう言い訳めいたことは何も書かない方がいいよ。書けば書くほどに信用を無くす。
526 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/26(月) 18:10:33 ID:qF4R3Ntz
>>523 ヨウラン×ルナマリアですか……是非お願いします
527 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/26(月) 20:16:54 ID:pjQ2+4CY
ちんこ
>>498 hearはわかってんのかコルァ!!みたいなちょと口調の強い印象があるので
ネイティブ的にはソフトにheardのほうがいいと思うがよけいなお世話か
ほとんど外来語的使用感で、表記のみアルファベットって印象だからいいんじゃないの
ここ日本ですから
>>530 ごめんごめん。作詞した中の人がDQNだったわけで
引用した人がDQNと言ったわけではないですよ
あっプロが作った歌だったのか
こっちこそワリー
雑談おしまい
>>521 期待してます
しかし考えてみれば、男キャラの一人エッチものって読んだことないなww
>>533 マユのこと考えてシンが一人エッチしてたら
ルナマリアが来ててニヤニヤしながら…って言うルナシン(?)妄想ならした事があるw
>>534 その後でルナが責任とってくれたらSSになりそうじゃね?
一人エッチって女より男の方が多いだろうにSSにならないなw
そもそも男の1人エッチものって読みたいのかw
単独なら読みたくないが、女にみつかって「一人でするくらいならわたしが相手になってあげる」とかいってそのままセクス突入は萌える。
>>520 アスメイワクテカしながらお待ちしてます
>>535 カガリが一人Hしてるのをキラがニヤニヤしながら見てたのなら前にあったな
その後襲っていたが
別作品だけど男がひとりえっちしてる現場に幼馴染みのおねえさんが遭遇して
そのまま「おねえさんが教えてあげる」えっちに突入するようなのならあったな
>>539 自分も読みたいです
どなたか持ってる方いらっしゃいましたらお願いします
>>540 それ種に置き換えて読んでみたいな
そういやルナに一服盛られたシンが一人でやってて、その後ルナに筆下ろししてもらう
ってのは読んだことある
今の種死でもありそうな展開でよかったよ
言われてみれば、ルナってシンより一個上なんだな。
お姉さんというには微妙な年齢差かもしれないが、いいかも
教えてあげるならタリアが最適だろう
546 :
楡:2005/09/27(火) 23:41:57 ID:Gd+/NTcH
アビー×ルナマリア投下します。
長くなりますが、お付き合いよろしくお願いします。
547 :
楡:2005/09/27(火) 23:43:18 ID:Gd+/NTcH
@
「失礼します。艦長、この書類に目を通していただきたいのですが・・」
艦橋に赤い髪の少女が入ってくる。
彼女、ルナマリア・ホークが持ってきたのは、前のヘブンズベースでの戦いでのインパルスの補修の書類。戦いには勝ったが、ルナマリアにとってインパルスの操縦は初めて。
右足と胸部を破損し、その報告書を艦長、タリア・グラディスに提出に来たのである。
「ああ、ルナ。ご苦労様。すぐサインするから、5分くらい待ってて」
副官のアーサー・トラインとなにやら話をしていたタリアは、そういうと再び打ち合わせを始めた。
「はい。」
ルナマリアは敬礼をした。
(5分くらいなら出直して来るよりここで待っていていいだろう。)
そう考えた彼女は、なんとなくブリッジ内を見回した。モニターには広く続く大海原が映し出されている。
彼女たちが乗る戦艦ミネルバは現在、ヘブンズベースからカーペンタリア基地への移動中であった。
548 :
楡:2005/09/27(火) 23:44:00 ID:Gd+/NTcH
A
ふと、オペレーター席に目がいく。
少し前までその席にはルナマリアの妹であるメイリン・ホークが座っていた。
しかし今そこに座っているのは妹ではなく、新しく派遣されてきたオペレーター、アビー・ウインザーである。
(そうだ・・もうメイリンはいないんだ・・・)
ルナマリアは改めてそれを理解する。
昔だったら、ルナマリアが入ってきた途端「お姉ちゃーん」とメイリンが寄ってきて、食事の約束をしたり、新しい洋服の話をしたりして、気づいたら逆に艦長を待たせてしまっていた、何てこともあった。
しかし、そのメイリンはもう・・・
彼女は、つい先日までルナマリアの同僚であり、隊長でもあったアスラン・ザラとともに基地から逃亡。
そしてやはり彼女の同僚、シン・アスカとレイ・ザ・バレルに、奪ったモビルスーツごと撃墜されたのである。
初めてそのことを聞いたとき、ルナマリアは何がなんだかわからなかった。
しかし保安部に呼び出され、メイリンがアスランに手をひかれ逃げていく様子や、モビルスーツに乗り込むシーンなどの映像記録を見せられた。
納得したくはなかったが、納得せざるを得なかった。
妹が撃墜されてしまったこと。そして、メイリンもまたアスラン・ザラが好きだった、ということを。
自分と同じように・・・
549 :
楡:2005/09/27(火) 23:44:37 ID:Gd+/NTcH
B
「あの・・・大丈夫ですか?」
「えっ・!?」
ルナマリアが我にかえると、目の前に女性の顔があった。
新しいオペレーター、アビー・ウインザーである。
「え、ええ。」
ルナマリアはしどろもどろになりながらも平静を装って返事をした。
「でも・・涙が・・・」
「あ・・」
アビーに指摘され、指で目を触ると、少量の涙が目じりにたまっている。
メイリンのことを思い出しながら泣いてしまったらしい。
「平気です。これは、最近ちょっと寝不足で・・・」
彼女はとっさにウソをついた。
「ならいいんですが・・・」
ルナマリアを何度も振り返りながら、オペレーター席に戻るアビー。
ルナマリアは恥ずかしくなった。仮にもエリートの赤服である自分が泣いているところを見られるなんて・・・
彼女は制服の袖で涙をぬぐうと、再びタリアの打ち合わせが終わるのを待った。平静を装いながら。
そして、その様子を心配そうに見ているアビーに、ルナマリアは気がつかなかった。
550 :
楡:2005/09/27(火) 23:47:29 ID:Gd+/NTcH
C
結局、書類にサインがもらえたのは、それから30分も後だった。
タリアの打ち合わせが長引いてしまったのである。
やっとサインをもらって格納庫にもどると、整備士の一人で友人でもあるヴィーノ・デュプレが、
「遅かったなあ、とりあえず整備はこっちでやっちゃったから」
と言ってきた。
「ありがと、じゃあ私がやることは?」
と、ルナマリアがたずねると、
「うーん、OSの調整だけ。でもそれはシンと一緒にやった方がいいと思うよ。シンのほうが詳しいし。
じゃ、おれ、デスティニーとレジェンドの整備が残ってるから。」
そういうとヴィーノは去っていった。
551 :
楡:2005/09/27(火) 23:49:10 ID:Gd+/NTcH
D
口調こそ明るかったが、歩く彼の後姿はどこかさびしそうだった。
(そういえばヴィーノってメイリンと仲良かったっけ・・・)
メイリンは休暇が出るたび、ヴィーノともう一人の整備士ヨウラン・ケントとよく遊びに行っていた。
彼らもまたメイリンがいなくなったことにショックを受けたはずである。
しかし最近、整備班内でヴィーノ、ヨウランは
「仕事ぶりが変わった」とか「仕事に集中している」など、かなり評価をあげていた。
きっと二人ともメイリンのことを忘れようと、いや思い出さないように仕事に集中しているのだろう。
ヴィーノもヨウランも、メイリンに好意を寄せていたのは姉の目から見ても明らかだった。
メイリンが彼らのことをどう思っていたかは今となってはわからないが。
ふと時計に目をやると、昼食時間を過ぎていた。
「食事にでも行くか・・」
誰にでもなくそういうと、ルナマリアは食堂に向かった。
552 :
楡:2005/09/27(火) 23:50:03 ID:Gd+/NTcH
E
知った顔は食堂になかった。
ルナマリアは仕方なく一人で隅のほうに腰掛ける。
テレビでは相変わらず世界的に起こっている反ロゴス運動の様子が放送されていた。
ヘブンズベースが落ちたとは言え、いまだロゴスは世界中にいるからだ。
テレビを見ながらパイロット食であるハンバーグをつつく。
そういえば、メイリンはハンバーグが大好きで、よく分けてあげたことを思い出した。
メイリン 「お姉ちゃん、ハンバーグ少し分けてよー」
ルナマリア「いいけど、あんた太るわよ?さっきも休憩中にお菓子たくさん食べてたじゃない。」
メイリン 「いいの!甘いものは別腹って言うでしょ?」
シン 「へー?女の子って胃が二つあるのか?」
ヴィーノ 「なんだよ、シン、知らなかったのか?」
ヨウラン 「お前、地球出身だから知らないんだ」
シン 「そうだったんだ。ふーん。そういえばマユも・・」
レイ 「シン・・冗談だとわかっているんだろうな?」
シン 「え?ウソなのか?」
ヴィーノ 「お前、本気にしてたの?」
ヨウラン 「いくらコーディネーターでも胃は一つだろ。」
シン 「でも、メイリンがあんなにお菓子食ってもまだ食事が入るって言うのはそうとしか・・・」
メイリン 「あー!ひどーい!そんなに食べてないもん」
ルナマリア「わかんないわよ?もしかしたら父さんと母さんがあんただけ胃を二つに・・」
メイリン 「そんなことないよー!ね、レイ、そんなコーディネート、聞いたことないよね?」
レイ 「・・・俺に聞くな。」
そういってみんなで大笑いしたこともあった。
もちろんレイは笑ってはいなかったけど。
あの時のハンバーグと比べてこのハンバーグは全然おいしくない。
彼女は改めてみんなで食べる食事の楽しさを思い知った。
そして、また彼女は悲しくなった。
もう自分たちは昔のように戻れない、と。
553 :
楡:2005/09/27(火) 23:50:53 ID:Gd+/NTcH
F
ちっとも箸が進まず、テレビをボーっと見ていると、
「あの、ここよろしいですか?」
と声をかけられた。
見ると、先ほどブリッジで話した女性、アビー・ウインザーだった。
手には昼食のトレイを持っている。
「え?ええ、どうぞ」
急に話しかけられ驚いたルナマリアだったが、別に断る理由もないのでOKした。
「失礼します。」
アビーはそういうと、ルナマリアの隣の席に腰掛けた。
「今日はお一人なんですか?」
アビーが質問してくる。
「え、ええ。まだみんなモビルスーツの整備中みたいで」
そう答えながら、ルナマリアは不思議に思った。
彼女はなぜこの席に座ったのだろう。昼食時間も終わりに近く、席もたくさん空いているのに・・・
彼女の怪訝な表情を読み取ったのか、アビーは
「あ、すみません。改めて自己紹介します。アビー・ウインザーです。よろしくお願いします」
と言った。
「え?ええ、こちらこそ。ルナマリア・ホークです。よろしくお願いします。」
しかし、それ以上会話が続かない。二人とも黙って食事をするだけ。
ルナマリアは思った。
(私ってこんなに人見知りだったっけ・・)
よく考えると自分には同姓の友達が少ない。ただでさえ女性が少ないザフト。その上自分はパイロット。
圧倒的に男性が多い中で生きてきたから男性の友人が多い。ミネルバに来てからも、立場上パイロット仲間であるシンやレイ、整備班と一緒にいることが多く、他の女性と話す機会はあまりなかった。しかし、メイリンやタリアと話していたので、それほど感じなかったのだ。
黙々とした食事が続き、結局先に食べ終わったルナマリアは、
「すみません、私まだモビルスーツの調整が残ってるんで」
とウソをいうと席を立った。
アビーが何か言いたそうな顔をしていたが、気づかなかった。いや、気づかなかったふりをした。
554 :
楡:2005/09/27(火) 23:51:35 ID:Gd+/NTcH
G
数日後、ミネルバはカーペンタリア基地に入港し、整備が始まった。
ルナマリアは暇を持て余していた。
シンに手伝ってもらったOSの調整も当に終わっていたし、シミュレーションも飽きるほどやった。
シンとレイは相変わらず新機体の調整で忙しい。
二人はフリーダムを倒して以来、一緒にいることが多くなった。
仕方ないといえば仕方ないが、アカデミー時代からいつも3人で行動していたことから思うと、なんか寂しかった。
特にシンとは成り行きとは言え、キスをしてしまった。
付き合うとかそういうことは考えていないが、もう少し自分に構ってくれてもいいのではないか、と思う。
とはいえそれをシンに言えるわけでもなかったが。
結局、彼女には「待機」、という名の休暇が与えられたのであった。
前にカーペンタリアに来たときはメイリンと買い物に行ったが、今回は行く気もしない。
特に必要なものはないし、行ってもつまらないにきまっている。
そう考え、彼女は一人部屋になってしまった自分のベッドにゴロリと横になった。
555 :
楡:2005/09/27(火) 23:52:12 ID:Gd+/NTcH
9
いつの間に眠ってしまったのか、彼女は艦内通信の呼び出しのブザーで目を覚ました。
急いでモニターのスイッチを繋げる。呼び出しはタリアからであった。
「ルナ、寝てたの?」
「はい。申し訳ありません」
「別に怒ってないわよ。待機中なんだから。それより今から私の部屋こられる?」
「はい、大丈夫です。」
「じゃあ、よろしくね。あと・・」
「はい?」
「寝癖は直してきたほうがいいわよ」
「!!!」
彼女は慌ててぼさぼさになっていた赤い髪を直すのだった。
556 :
楡:2005/09/27(火) 23:52:56 ID:Gd+/NTcH
10
「ルナマリア・ホークです。失礼します」
そういうとルナマリアは艦長室に足を踏み入れた。
タリアは休憩中のようで、PCの横にはまだ湯気を立てたコーヒーがある。
「ああ、ルナ。ご苦労様、そこに座って。」
「はい、失礼します。」
そういうとルナマリアは椅子に腰をかけた。
「それで用事というのは?」
ルナマリアの問いに、タリアはコーヒーを一口飲んでから、
「ここで物資と一緒にクルーが何人か増員されたのは知ってるわよね?」
と切り出す。ルナマリアも先の戦闘で何人か死傷者がでて、補助員が入ってくるというのは聞いていた。
「実は今回、女性のクルーが増えてね、このままじゃ部屋が足りないのよ。」
タリアは続ける。
「はあ。」
ルナマリアは不思議に思った。部屋が足りない話を自分に言ってどうするのだろう。そう、考えてから急に気がついた。
「艦長、もしかして・・・」
「そう、悪いんだけど、また二人部屋にさせてくれないかしら?」
タリアは申し訳なさそうに続ける。
「でも、あそこはメイリンの・・・」
慌てるルナマリアだったが、タリアは冷静に続けた。
「わかってるわ。でももう、メイリンは・・」
「・・・・」
557 :
楡:2005/09/27(火) 23:53:49 ID:Gd+/NTcH
11
ルナマリアは押し黙ってしまった。
タリアはそんな彼女の心中を察してか、少し間をおいた。
そして彼女が落ち着いたのを見計らって、話を続ける。
「ルナ、あなたの気持ちはわかるわ。でもこれは軍に入ったときから起こりえることだったの。
冷たいようだけど、あなただけを特別扱いすることはできないわ。いくら赤服でもね。」
ルナマリアは反論できなかった。いや、何も言えなかった。
ずっと自分とメイリンの部屋に他人が入ってくるのは耐えられない。
しかし、自分のわがままで一人のクルーの寝床をなくしてしまうのは申し訳ない。
ルナマリアは少し考えてから、
「・・・わかりました。」
と返事をした。
納得はできなかったが、たしかに自分だけ特別扱いしてもらうわけにはいかない。
「わかってくれた?じゃあ、今日の夕方くらいには、入れるようにきれいにしておいて。」
「了解です。」
「話は終わりよ。お疲れ様」
「では、失礼します。」
ルナマリアは敬礼すると部屋を出て行った。
558 :
楡:2005/09/27(火) 23:54:31 ID:Gd+/NTcH
12
部屋に帰ったルナマリアは、早速部屋の整理を始めた。
メイリンの脱走の後、私物以外の荷物を保安部が持っていってしまったとはいえ、メイリンもやはり女の子か、残された私物が多かった。
私服に化粧品にぬいぐるみ、ファッション雑誌、アクセサリー、帽子などなど結局、ダンボール数箱分にもなった荷物が片づいたのは夕方だった。整理が終わったと連絡すると、
「わかったわ。じゃあ新しいルームメイトを行かせるから。悪いけど引っ越しを手伝ってあげて」
と言われた。
「はい」と返事をし、通信を切ったが「ルームメイト」という言葉に急に不安になった。
今までメイリンと一緒の時は、ルームメイトという感じではなく、家の延長といった感じだった。
小さい頃から一緒だから、お互いの良いところも悪いところもわかっていた。
だから、シャワーの後、タオル一枚で出てきたり、脱ぎ散らかしたりと多少はしたないことをしても特に問題はなかった。でも、今日からは違う。全くの他人と一緒に暮らしていかなければならないのだ。
シンはレイと、ヴィーノはヨウランと同部屋だが、彼らは付き合いが長い。自分とはずいぶん状況が異なる。
不安が不安を呼び、それが押しては返す波のようにルナマリアの心に影を落としていった。
不意に部屋の呼び出し音が鳴った。ルームメイトがやってきたらしい。
我にかえったルナマリアは
「は、はーい」
慌てて返事をし、ドアを開いた。スライド式のドアの外に立っていたのは、
「し、失礼します・・」
と、やはり不安げにしているアビー・ウインザーだった。
559 :
楡:2005/09/27(火) 23:55:15 ID:Gd+/NTcH
13
「ル、ルームメイトってあなただったの?」
あたふたしながら尋ねるルナマリア。
それにたいしてこちらもおどおどしながら
「は・はい・・・艦長が少しは知った仲だろうからって」
と答えるアビー。
そういえば先日艦橋で少し言葉をかわしたことを彼女は思い出した。
「そ、それもそうね・・」
「そ、そうですね・・」
二人の間に変な空間が広がる。
しばらくの間、まるで初恋の相手に出会ったみたいに見つめ合ったままだった二人だったが、やっと声を出せたのはルナマリアだった。
「じゃ、じゃあ荷物は?手伝います」
それに対し、アビーはやや大きめのトランクを見せて、
「い、いいえ、これだけですから・・」
と答える。
「・・・」
「・・・」
またしても会話が続かない。アビーも結構人見知りなのかも知れなかった。
ルナマリアが何を話そうか迷っていると、今度は艦内呼び出しブザーがなった。
「はい?」
この雰囲気の中では渡りに船だ。
ルナマリアは、助かったと内心思いつつ、呼び出しに出ると、呼び出しは格納庫のシンからだった。
「ルナ、ソードシルエットの調整が終わってないみたいだけど・・。」
「え?」
そういえば、フォースシルエットのことでわからないことがあり、整備はやったが、調整はやっていなかった。
「ごめん、すぐ行くわ」
と言って通信を切った。アビーに振り返ると、
「すいません、整備が入ってしまったので」
と言うと、足早に部屋から出て行く。
アビーが何か言いたげだったのを、また、気づかないふりをして。
そして、また気づかないふりをしたことに罪悪感を覚えつつ・・
560 :
楡:2005/09/27(火) 23:57:36 ID:Gd+/NTcH
14
ソードシルエットの調整にはそれほど時間はかからなかった。
それが終わればやることはなかったが、ルナマリアは部屋に帰りたくなかった。
シンやレイの整備を手伝い、整備班にお茶の差し入れしたり、おしゃべりしたりして格納庫で時間をつぶし、その後、久しぶりにシンとレイと3人で食事をした。
そして、気分転換といって、ヴィーノ、ヨウランを加えてレクルームでトランプをし、そのままシンとレイの部屋にまで押しかけ、ずっとおしゃべりに興じていた。
もっともしゃべっていたのは9割方ルナマリアだったが・・
しかし、時間は容赦なく過ぎ、消灯時間。
シンもレイももう寝るというので、さすがに男部屋に泊まることはできず、部屋から出る。
レクルームも閉っていて入れず、しばらく甲板に出て海を見ていたが、夏から秋に変わる今の時期は肌寒かった。
パイロットが風邪をひくわけにはいかない。
仕方なくルナマリアは部屋に戻ることにした。
561 :
楡:2005/09/27(火) 23:58:34 ID:Gd+/NTcH
15
部屋に入ると中は真っ暗だった。アビーはもう寝てしまっているらしい。
ルナマリアは少し安心した。とりあえず今日はこのまま寝てしまおう。そう思って、ふとテーブルに目をやると、そこには手紙と小さな箱が置いてあった。
アビーからルナマリア宛の手紙だった。
「ルナマリアさんへ 整備お疲れ様です。申し訳ありませんが明日早晩なので先に休ませていただきます。明日はもう少しお話できるといいですね。では、お休みなさい。
P,S 一緒に食べようと思って買ってきたんですけど、整備じゃ仕方ないですよね。もし帰って来ておなかすいてたら食べてください。アビー」
箱を開けると、ケーキがひとつ入っている。
カーペンタリアでは結構有名な店のショートケーキで、自分の大好物だ。
ルナマリアは情けない気分になった。
きっとアビーは少しでも自分との距離を縮めようと、ケーキを買ってきたのだろう。
(彼女はこんなにも自分に気を使ってくれているのに自分は・・・)
悔やんでいると、隣のベッドから声がした。
「ルナマリアさん・・?」
目をさましたアビーだった。
562 :
楡:2005/09/27(火) 23:59:15 ID:Gd+/NTcH
16
「あ、すいません。起こしましたか?」
ルナマリアが謝ると、アビーは、
「いいえ、起きていましたから・・」
と言う。パジャマ姿のアビーは自分のベッドに座りなおした。
「あの、ケーキありがとうございます。」
ルナマリアはとりあえずお礼を言った。
「はい、艦長から、ルナマリアさんがそれが好きだっていうのを聞いたので・・それに・・」
「それに?」
「・・もしかして私、ルナマリアさんに嫌われているのかと、だから少しでも・・」
ルナマリアは驚いた。アビーはそんな風に思っていたのか。どちらかといえば避けていたのは自分だ。それなのに彼女は・・
「ごめんなさい、実は整備なんてとっくの昔に終わっていたの。でも私は・・」
今しかない、洗いざらい言ってしまおう。そう思いルナマリアはアビーに向き直った。しかしアビーは静かに話し始めた。
「いいえ、仕方ないと思います。艦長から聞きました。妹さんのこと」
「え・・・」
ルナマリアは驚いた。メイリンのことを知っているのか。それなのにこの部屋に来たというのか?
「妹さんがこの部屋の前の住人で、このベッドを使っていたのも知ってます。」
アビーは続ける。ルナマリアはただ聞くだけだ。
「私も同じ体験をしましたから・・」
「えっ・・」
アビーは思いがけないことを言い出した。
「少し、昔話をしていいですか・・?」
そう言うとアビーは話し始めた。
563 :
楡:2005/09/28(水) 00:00:09 ID:Gd+/NTcH
17
「私には姉がいました。二つ上で、ルナマリアさんのようにパイロットを目指していたんです。」
アビーの話が始まると、ルナマリアはベッドに腰を下ろした。
「優しくて、強くて。私はそんな姉が大好きでした。」
ルナマリアはふと昔を思い出す。幼い頃、メイリンから誕生日にもらった手紙の言葉。
(おねえちゃんはやさしくてつよくてわたしにとってじまんのおねえちゃんです。)
幼い言葉で、また、文法がおかしかったが、メイリンの気持ちがとても伝わった手紙だった。
ルナマリアは照れくさいと思いつつも嬉しくて、しばらく自分の引き出しに隠しておいた位だ。
「ある日のことでした。姉は友人との旅行で月に向かい、そして、シャトルの事故に遭ってしまったんです。」
ずっと足元を見つめ、アビーの顔を見ていなかったルナマリアだったが、ベッドに何かがポタリと落ちたのに気づいた。
びっくりして顔を見ると、アビーは泣いていた。だが、泣きながらもアビーはしっかりした口調で話し続ける。
「原因はシャトルの進入角度にモビルスーツが入ってしまった、という衝突事故でした。」
「あ・・」
ルナマリアにはその事故の記憶があった。数年前に起きた、当時新聞等で大きく報道された事件だ。
死者数百人を出したシャトル事故。確か原因は、
「その事故の原因って確か・・・」
ルナマリアは初めてアビーと目を合わせた。アビーもしっかりルナマリアの目を見つめてこくりと頷く。
「ええ、モビルスーツの管制ミスでした。」
アビーの目は真っ赤だった。涙も大粒だ。
「私はしばらく信じられませんでした。一緒の部屋だった姉が突然いなくなってしまうなんて・・。いつかひょっこり帰ってくるんじゃないか、ずっとそう思ってました。」
ルナマリアは思った。アビーは自分と同じだ。姉、妹の違いはあるとはいえ。
メイリンのいない部屋。メイリンのいないミネルバ。メイリンのいない食堂。すべて信じられなかった。心のどこかで、ある日メイリンがひょっこり帰ってきて、いつも通りの生活に戻るような気もしていた。
「ですが、姉は戻ってきませんでした。現実を受け入れるのに時間がかかりましたが、気がつくと私はモビルスーツの管制担当を目指していました。二度と姉のような被害者を出さないためにも・・」
564 :
楡:2005/09/28(水) 00:00:45 ID:ThQ3F+Bd
19
話が終わると、アビーはパジャマの袖であふれていた涙をぬぐった。
「すみません、こんな話・・つまらなかったですよね?」
アビーは恐る恐るたずねてきた。
「ううん、そんなことないです。」
そんなことはない、ルナマリアは嬉しかった。アビーが何もかも話してくれて。自分のためにそこまで話しをしてくれたことが。
「私、少しくらいならルナマリアさんの気持ちがわかるつもりです。ですから、一緒に・・」
「ううん、充分よ。・・・ありがとう、本当にありがとう・・」
夕方まで張られていた二人の間の壁はすっかり取り払われていた。
そして二人は、それぞれの姉、妹を思い出して、泣いた。
そして泣きつかれ、見つめあうと、涙で濡れた唇同士で口付けを交わした。
565 :
楡:2005/09/28(水) 00:02:34 ID:ThQ3F+Bd
20
ルナマリアは自分がわからなかった。
自分は普通の女の子のはずだ。
アカデミー時代から恋愛もそれなりにしてきた。
しかしその対象が女性であることはなかった。
なのに話のあと、アビーとキスをして、今お互いに服を脱がし合い、自分のベッドに全裸で寝かされている。
普通なら絶対にありえない状況。
だが、今ここでアビーに抱かれるのが当たり前のように思っている自分が心の中に存在しているのだ。
だから、同じく全裸のアビーが自分の上に乗りかかってきて、キスを求めてきても、少しも抵抗しなかった。いや、むしろ自分から舌を絡めていた。
暗かった部屋にも目が慣れ、アビーの白い身体が浮き出ているように見える。
胸の大きさはメイリンよりも少し大きいくらいだろうか。
そんな胸をルナマリアの胸に押し付け、アビーがまたキスをしてくる。
今日3回目のキスは、今までで最も長いものになった。
やっと唇が離された時には、ルナマリアの理性はほとんど残っていなかった。
「ルナマリアさん・・」
アビーが耳元に話しかけてきた。ほとんど夢を見ている状態でルナマリアは、
「ん・・」
と答える。
「・・今だけ、お姉ちゃんって呼んでいいですか?」
アビーのその言葉にもルナマリアは
「うん・・」
と答えるだけだった。
566 :
楡:2005/09/28(水) 00:04:10 ID:ThQ3F+Bd
21
「・・お姉ちゃん、胸吸ってもいい?」
「うん・・」
アビーはルナマリアの返事を待って、興奮し、とがりきった乳首に吸い付く。
今まで感じたことのない刺激をうけながら、ルナマリアは思った。
自分はメイリンとこんなことをしたことは一度もない。
なのに、アビーとするこの行為はなぜかメイリンを思い出させる。
胸を吸っていたアビーの唇が下半身に向かって降りてくる。
そして唇はルナマリアの秘所に辿り着いた。
そこはルナマリアがまだ誰にも触らせたことのない場所。
だが、ルナマリアの心は妹になら触らせてもいい、という信号を出したらしい。
秘所はぐっしょりと濡れていた。
「お姉ちゃんのここ、すごい・・」
アビーがその蜜を舐め上げる。
その舌先がルナマリアの硬く尖った突起に当たった。
「あんっ!」
ルナマリアは声を上げてしまった。
恐ろしいほどの快感。
今までぼうっとしていた脳が覚めるほどの刺激だった。
「ふふ、お姉ちゃんの声、かわいい・・」
アビーはルナマリアの反応が嬉しいらしく、何度も突起を舐め上げた。
「あんっ!あんっ!」
舐められるたびに全身を襲う快感に、ルナマリアはもう限界だった。
「ねえ、アビー、私、もう・・」
ルナマリアが、そう言おうとした途端、今まで突起を舐め上げていたアビーの舌が秘所に差し入れられた。
「ああああああっ!」
舐められるのとまた違った快感。それに耐えられず、ついにルナマリアは絶頂に達してしまった。
「お姉ちゃん、もういっちゃったの?じゃあ今度は私を・・」
そういってアビーはベッドに横たわる。
ルナマリアはアビーの身体に、おそるおそる震える手を伸ばしていった・・・
その後、ルナマリアとアビーは明け方近くまでお互いを慰め合ってしまった。
567 :
楡:2005/09/28(水) 00:05:23 ID:ThQ3F+Bd
22
次の日、ルナマリアが目を覚ますともうお昼近くだった。
アビーはとっくに仕事に出て行ってしまったらしい。
朝食の時間はとっくに終わっていたが、ルナマリアには昨日のケーキがある。
甘くすっぱいイチゴを食べると昨晩の情事を思い出し、ルナマリアは一人赤面した。
夕方、ルナマリアはシン、レイとともにネビュラ勲章を受けた。
そしてシンとレイはフェイスになった。
そして、次の戦場がオーブになることもわかった。
アビーはあの夜以来、ルナマリアに普通に接してくるようになった。
仕事中は普通にパイロットとオペレーターとして接していた。
部屋でも、話しかけてくることはあっても、身体を求めてくることは無い。
もちろん「お姉ちゃん」とも呼ばない。
ルナマリアは思う。あの夜のことは、もしかしたら自分の夢だったんじゃないか、と。
568 :
楡:2005/09/28(水) 00:06:11 ID:ThQ3F+Bd
23
だが、現実にあったことだと確認させられたのは、オーブ沖での戦闘の時だった。
《システムオールグリーン、デスティニー、発進どうぞ!》
いつも通り、アビーのアナウンスで、シン、レイに続いて発進しようとするルナマリア。
しかし、ルナマリアの発進の時、アビーはインパルスにだけ通信を通して、
「お姉ちゃん、がんばってね♡」
といってきた。
ルナマリアは驚いたが、戦闘前だということを思い出し、凛々しい表情にもどすと、モニターに映っているアビーに深く頷く。アビーもがんばって、というように深く頷いた。
言葉も無い、たったこれだけのこと。だけど二人はまるで本当の姉妹のように通じていた。
メイリンはもういないけど・・私には、シンやレイ、そしてアビーという新しい妹がいる。
そんなみんなが乗っているミネルバを守りたい。ロゴスを討ってそれが守られるなら・・
そう考えて、ルナマリアは発進する。まだ終わりの見えない戦場に向かって。
「ルナマリア・ホーク!コアスプレンダー、行くわよ!!」
569 :
楡:2005/09/28(水) 00:07:16 ID:ThQ3F+Bd
あとがき
高校の文芸部依頼の作品ですがいかがだったでしょうか?
まず断っておきたいのが、アビーのキャラに関しては99・9%想像です。
しかし、百合は本当に難しいですね。稚拙な描写で大変申し訳ありません。
また、言い訳ですが、だいぶ前にレスしたのに遅れたのは、身内に不幸があったためです。
さすがに祖父がなくなった日にエロ小説は書けません。
最後によんでくださったかた、本当にありがとうございました。
もし次回作書いていいならば、「ヨウランの倒れた日」(仮)というタイトルの、ヨウラン×ルナマリア(コスプレ)を用意しております。
率直な感想をいただければ幸いです。
050927 楡(にれ)
END
何でいきなり上がってんのかと思った
>>569 とりあえず下げような。メール欄に半角でsageって入れればいいだけだから
>高校の文芸部依頼の作品
?
GJ!
アビーの過去には泣きそうになった。
>>541 >>542 多分、新参者氏の黒キラシリーズだろ、
Part14〜16辺りにあると思うから、探してみれば
>高校の文芸部依頼の作品
なんだ?それは?
口ベタな俺が一言で言うなら
GJ!!!!
「以来」と「依頼」を間違えただけだろ、
そろそろ許してやれ
GJ!次回作待ってます!
>>楡さん
今回はまあいい。
しかし次回は21歳越えてから投下してくれ。21歳以上のフリもできないのでは問題外。
どうりで行動が厨過ぎる。
該当キャラ関係がいかにリア厨工が多いかまた実証された
まさかと思うが21歳未満禁止のスレって知らないで
書き込んでるってことはないよな。
当たり前のことだからテンプレには入ってなかったが。
高校卒業後入社三年目・または大学三年生になって21歳の誕生日が来てない子は立ち入り禁止だYO!
とでも書いても通じるかどうか。次回作期待と言ってる無自覚な高校生達もいるし
一度に言うのもなんだけど、機種依存文字勘弁して下さい。
>>584 まるいち、まるに、という数字の打ち方やめてね!と言わないと。
相手はsageも21歳未満も理解できない文盲なんだから。
まあ
>>577の線が強いような気はするけどね。
コテハンやらあとがきつけるあたりで、好意的に解釈すれば
2ch慣れしてないだけって印象も受けるし。
どの辺に落としどころを持って来るかは難しいだろうけど
読み手も大人なら大人としての振る舞いをしてもらいたいもんだ。
注意するのもくどくなり過ぎないようにして欲しい。
鬼の首とったようにはちょっと見苦しい。
>>586 キツく言わんと直らんと思うよこの手合いは。
投下予告しても投下はなし(それで別の職人さんがタイミングに困ってた)、再度同じことをやらかし、今度は堂々と未成年ときたもんだ。
厨房にも程がある。
>>587 多少日本語は不自由だけど「高校の文芸部以来」で小説書いたんじゃないのかと言う指摘。
まあ外野が騒いだところで本人の言い分聞かんと誤変換かどうかはわからんけどな。
指摘するならチラシの裏ウザイとでも指摘してやってくれ。
そもそもいらんあとがきなんぞ書くからこんな騒ぎになってるわけで。
文字が読めないクラスの阿呆と言ったつもりだったのさ
あんまり良くなかったね
実際の、勉強する機会の無い人に失礼だった
いい加減に、いつまでもネチネチと見苦しいよ
こんな雰囲気だと次の人も投下し辛かろう。
次回は気をつけてもらえばいいさ、投下ありがとう>569
アスカガ前提カガリ一人エッチ投下します。
カガリが処女です。時間は49話のカガリが少しだけ登場した直後(微妙…)です。
苦手な人はスルーしてください。
ていうか何でこんなに緊張しているんだ自分…
眠れない。
眠らなくちゃいけないのに…
やっと取れた睡眠時間だというのに,全く眠る事ができない。
身体は,疲れているはずなのに…
まだ,脳が興奮状態なのだろうか。
アルザッヘル基地の消滅を見たから?
次はオーブにレクイエムが撃たれるかもしれないから?
オーブの情勢が心配だから?
アークエンジェルやクサナギが生き残っているか心配だから?
「はは…馬鹿だな,私は…」
何か情勢が変わったら部下が必ず連絡をしてくれる。
心配する事もないはずだ。
地球にいる私は。
そう。
地球にいる私は…
アークエンジェルが出航する時,彼の視線に気付いていた。
でも,気付かないふりをした。
あいつには,あいつの進む道があるのだから。
私よりも,あいつを上手く支えれる女の子が傍にいるのだから。
だから,私は…
だから私は身を引いた。
私はオーブのために生きる。
私は獅子の娘なんだ。
こんなことで悩んでいてはいけない。
そう,決めたのに。
そう,決めたはずなのに…
なぜ,こんなにも寂しいのだ?
瞼を閉じれば,あいつの顔が浮かぶ。
最後に見たあいつは,寂しそうな,辛そうな,でも強い意志を持った表情をしていた。
そして,その寂しい瞳は私に向けられる。
「やめて…やめてくれ…。そんな眼で見ないで…」
カガリは暗い部屋,大きなベットの上で呟いた。
ごろり,と何度目かの寝返りをうつ。
月明かりが静かに窓から差し込んでいた。
「アスラン…」
名前を呼んだだけで,カガリの下肢は疼く。
彼との経験なんて一度もないのに欲情している。
その状況に,カガリは顔を赤らめた。
下肢の疼きに耐え切れず,カガリは両足を少しだけ擦り合わせる。
それだけで,甘い快楽がカガリを襲った。
その先をするということはどういうことかくらい,カガリはもちろん知っていた。
こんな事をしていると,彼が知ったら?
軽蔑するだろうか。
嘲るだろうか。
…いや。
もうあいつと私の関係などなくなったんだ。
私が何をしようが,あいつは何も思わないだろう…
私は,安心したいだけなんだ。
いいじゃないか,やったって。
私は,好きな男と結ばれる事など一生無いのだから…
カガリは自暴自棄になりながら,太股の内側をつつ…となぞった。
「ん…」
自分がこんなにも敏感な身体だとは知らなかった。
身体をなぞっただけで,じわじわと秘所が濡れていくのが分かる。
下着の上から,撫でるように触れた。
「あ…ん…」
どんどん身体が熱くなっていく。
熱に戸惑いながらも,カガリはこのいやらしい行為に悦んでいた。
ひゅー,ひゅー,と自分の苦しそうな息遣いが聞こえてくる。
「…っ…ああ……」
胸も…触ればもっと気持ちよくなるのかな…
下肢への行為でぼんやりと麻痺した頭でそう考え,右手で秘所を撫でながら,
今度は左手で服の上から自身のふくらみを触ってみた。
「ひっ…んっ……やだ,かたい…」
先端が先の行為でぷっくりと膨らみ,しかも固くなっていた。
荒い息をしながら,先端もくりくりと触ってみる。
「…ああ……んっ!!」
びりびりっと電流が走ったかのように,ダイレクトに快楽が伝わってくる。
そしてそれに反応するように,下肢はさらにふしだらな液体を溢れさせた。
そのまま,指先ではじいてみたり,つまんでみたり…と,
カガリは自分の手で自分の胸を愛していった。
耐え切れない。
胸や下着の上からの愛撫で十分濡れた秘所がそう叫んでいるようだった。
カガリは息を整えながら,どくどくと,運動している時のような心音を聞いていた。
私,こんなに興奮しているんだ…
相手が好きな男だったら,もっとドキドキしているんだろうな…
このまま,最後までやってしまおうか。
…初めてを自分の手でやる,か…
こんな女,絶対他にはいないだろうな…
そう考えながら,カガリは苦笑する。
初めては,あいつと迎えたかった。
でも…しかたがない。
カガリは下着を脱ぎ捨て,上に着ているものの前を肌蹴させた。
脱いだ瞬間,再び愛液がどろりと流れ出て太股に伝ったが,もう何も驚かなくなっていた。
茂みを掻き分け,濡れている場所に直に触れた。
「……」
やっぱり,噂通り痛いものなのだろうか。
未知への恐怖から,カガリは一瞬躊躇する。
だが,ひたすら快楽を得たいという下肢の欲望に負け,ぬるりと指1本を秘所に咥え込ませた。
「っ……!!ゃぁあああ!!」
屋敷にいる他の者を起こさないように,カガリは唇を噛みながら叫び声をあげた。
「あ…あぁ……!」
秘所は想像していたよりもずっと狭くて,生温かった。
痛い。
痛い。
痛いよ…
カガリは眼の端に涙を浮かべながら,痛みに耐えていた。
「…ふ……ああ…」
泣くものか。
絶対に,泣くものか。
私は,泣かないと誓ったんだぞ…
少しして,カガリは落ち着きを取り戻し痛みにも慣れてきた。
そして,少しだけ指を動かしてみる。
「ん…」
愛液がぴちゃぴちゃと音を立て,カガリは今更になって,気恥ずかしくなった。
こんな淫らな音…どこから出ているんだろう…
だがそんな事は秘所からの快楽の前ではどうでもいいことだった。
もっと,気持ちよくなりたい。
もっと。もっと……
「う…あ……ああ…!!」
1本じゃ足りない…
もっと…
カガリは2本目を秘所に突き入れた。
「やあ…ん!!あ…あ……」
2本をバラバラに動かしてみたり,出し入れしてみたりしてみたが,心が全く満足しない。
「ど…して…?なんで…?」
あいつだったら,どうするだろう。
カガリはふと考えた。
あの綺麗な,でもちゃんと男らしい指をしているあいつだったら,どうやって動かすだろう。
「ん……だ…め…」
あいつだったら,何度も私を気遣うだろう。
あいつだったら,何度も私の名を呼ぶだろう。
あいつだったら,何度も私を愛しんでくれるだろう。
あいつだったら。
「おもい…だし…ちゃ……だめ…だぁ…!!」
「…あ…あす…ら…」
カガリは途切れ途切れに,最も会いたい人の名を呼んだ。
「あん…あ…あ……!!」
指をさらに激しく動かす。
3本目。
最も気持ちよくなれるという芯もつまみ,捏ねくりまわす。
「く…っ……」
身体の熱と反比例するかのように,カガリの心は冷めていった。
全然,気持ちよくなんて,ない…
「あすらん…あ…す…らん…!!」
思考力が低下した頭で,
もはやカガリは彼のことしか考えられなくなっていった。
思い出しては,いけないのに。
あいつへの思いは,断ち切ったはずなのに…!!
なのに…
どうして?
どうして,こんなに寂しいんだ?
「あ…やだ……や…だぁ…!」
こんなので,
こんなのでいきたくないよ…!!
アスラン……
アスラン……!!
秘所からの電流と音が,さらに大きくなってゆく。
早くいきたい,という思いと,こんなものでいきたくない,という思いが鬩ぎ合いながら,
「…ん…やぁ…!あああぁ…っ!!」
カガリは細い声で泣き叫び,身体を震わせながら達した。
「っ……うう…」
ベットの上でぺたんと座り,カガリは咽び泣いていた。
安心するための行為だったのに。
彼を忘れるための行為だったのに。
まだ,こんなに彼のことを求めている。
「アスラン……会いたい……!!」
生きていて。
どうか,生きていて。
思いを,伝えさせて。
その時,突然通信の呼び音が鳴った。
『代表,緊急事態です。クサナギが…』
カガリは驚愕し,震えた。
「……行かなくては…」
立ち上がり軍服を着ようとしたカガリの顔は,涙でぐちゃぐちゃになっていた。
日は,まだ昇らない。
オハリ
なんか心情描写が多くなってまった。
エロ期待してた人ごめんね。
これ自分の師匠(片思い)が見ていらっしゃるのかなぁと思うと((((゚Д゚;))))ガタガタブルブル です。
つーかエロって難しいね。やっぱすげーや皆さん!
うほっセツナス・゚・(つД`)・゚・
>>587 >投下予告しても投下はなし(それで別の職人さんがタイミングに困ってた)
投下待ちしていた職人氏の発言も、つんけんしていてちょっとなあ
エロの部分は二重丸だが、どうしてアスカガ書いてる職人て問題あるんだろ
以前10人ぐらいの神職人が週末に作品投下して、被った事があったが
こうぎすぎすしてなかったぞ
>>601 その引用部分を書いた者だが、かこつけてカプ叩きはやめれ。ぎすぎすどころか、もっと見苦しい。
603 :
おとしより:2005/09/28(水) 18:09:34 ID:Y0Oey0E+
時代とともにスレは変わります。
>>601のレスだって十分ギスギスしているじゃないか。
昔話をされても、正直困ります。じじと一緒に南極で一杯飲もう、な…?
>>602 すみません。でも自分もアスカガ主体で書いてたもので
低年齢層に受け入れやすいから、職人にも問題があるのかと思ったしだいで
ムウマリュ職人で、変な人いなかったでしょ。・・ちょっとエロ臭い人多かったけど
>>599 GJGJ!!とっても良かったですよー!
カガリの切ない一人H・・・(;´Д`)ハァハァハァ
>>604 アスカガ書いてる職人すべてに問題があるような言い方はヤメレ。
その理屈でいくとあんたにも問題があるし(カプ・該当カプ職人叩きを
してるあたり、実際にあるわけだが)本当に書いてたのか
ぶっちゃけ疑わしい。
だいたいエロパロなんだからエロ臭くて上等、むしろ歓迎。
個人の特性をカプでくくって決め付けるってガキの
やることじゃないの
以前○○ばっかりと文句つけてたのがいたんだよ。
だから自然とかぶらないような配慮をする人が多くなってきたんだろう。
個人的にはかぶっても過疎や雑談よりましだから投下してほしいけどな。
ということでカガリ1人エッチGJでした。切ねえ。
おまいら、自分の意見ばっか押し付けて、結局投稿し辛い雰囲気作ってるぞ。
それに一番肝心な事を忘れてないか?
アビ職人もカガ職人もGJって事だ。
久々に良い作品に出会えたのに、この人達が二度と書き込みたくない雰囲気作るなよ。
現実世界で初対面の人間にぞんざいな言い方したら嫌われるだろ?
いくら2chでも最低限のマナーや常識はわきまえろよ。
ここは21歳以上の板だ、大人の板なんだよ。
最後に職人'sには感謝するよ、良い作品に会えて嬉しい。
この板は嫌いになっても、書くことまで嫌いにならないでくれ。
>>608 GJかどうかは読む人個人の趣味で、あなたにとってGJなのは良い。
しかし
>久々に良い作品に出会えたのに
もう少し配慮を
>>609 数日ぶりの投下って意味だよ。
頼むから何でもかんでも突っかかる方向に考えないでほしい。
610も異様にすっぱいなあ。しょっぱいよりすっぱいなあ。なつかしいなあ。
ノイミリ見たいんだけど…
最近投下してる職人の方々よ。
こんな駄作品しかかけないなら書くな。
金輪際書くな。君達の作品なんか誰も望んでない。
2chのエロパロというところに投下するなら、それなりのものを書くべき。
自分の考えた作品を読んでくれる人たちに感謝して書くのが普通。
それなのに、期待に添えられない作品が来ては、読み手に失礼。
自身あるやつだけが書け。それ以外は脳内の妄想にとどめておけ。
読み手の人をなえさせる作品をお前ら持ってくるから、スレが荒れるんだ。
どこを縦読み?
ん?また歴代最高作くんか?ちょっと違うか。
ただエロを待つのみ。書いてくれてる人ありがとう。
何も書けない自分にとって、職人は全員神だよ。
これからも作品投下、どうかどうかヨロです。
>>599 心情描写切なくてよかった
俺的には十分エロかったよ
GJ
>>599 GJ エロかったよ
再開後も読みたいなぁ
俺にとっては職人さんはみんなネ申だ
ごめ‥再会だ‥
623 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/29(木) 03:08:37 ID:KkIiNTmX
くそすれ
何でこんなに荒れやすくなったんだろう
いいかげんsage覚えてからきてほしいなぁ・・・職人様GJでした!
>>603 エラソー。何様?自分の価値観が全てだと思うな。大体それ以上のものを自分がかけんの?あんたも立派な荒らし。
萌えが、萌えが・・・
>>626 age sage以前にまず荒らしにレスするなって何度言われたら理解
できるの?
なんでこのスレはスレルールがやたら多いのにこんなに煽り耐性
低いんだろ
626は627で訂正したのがさらに間違ってるような気はするが、
それにしても脊髄反射でレスしちゃいかんわな
>>629 スレルールが多いのに煽り耐性が低いのではなく、
煽り耐性が低いせいでスレルールばかりが肥大した。
そしてほとんど守られていない。
>>593 読みました。GJ
やっぱりカガリエロはいいな。萌えた。
それもあと少しの辛抱さね
本編さえ終われば多少は落ち着くよ
>>593 GJですよ!
カガリのちょっと屈折した乙女心が、いい感じにエロ可愛いです。
本編で二人が幸せになれたら、続き書いて欲しいなあ。
635 :
473:2005/09/29(木) 23:18:21 ID:5hFgtEP0
遅くなりました。ギルカガUPします
636 :
ギルカガ 1:2005/09/29(木) 23:19:27 ID:5hFgtEP0
コンコンと。
控えめなノックの音が部屋に響いた。
ベッドに腰を下ろしていたカガリは、一瞬、ビクリと身を震わせる。
けれど、部屋に入ってきた人物にほっとし、笑みを浮かべた。
「アスラン。」
恋人で、ボディーガードでもある彼。
現在、彼はザフトに復隊していた。
カガリの身の安全と引き換えに…
アーモリーワンでの会談中、新型MSの強奪事件に巻き込まれ、
避難したシェルターで、ザフト兵に拘束された。
最初から、議長はそのつもりだったのだろう。
カガリを楯に、アスランとオーブの軍事力を手に入れる。
罠に落ちたことを、アスランは死ぬほど悔やんだ。
「お疲れ様。」
つい先程まで戦闘に出ていたアスランを、カガリは労う。
「ただいま。」
カガリの隣に、アスランは腰を下ろした。
その横顔がどことなく疲れているように見える。
カガリはそっと指を伸ばして、アスランの頬に触れた。
「ごめん…」
小さくつぶやく。
本当は戦いたくないはずなのに。
自分のせいで、彼はまた、その手を血に染める。
アスランは頬に触れる手に、そっと手を重ねて、
空いた手でカガリを抱き寄せる。
「カガリのせいじゃない…」
守ると誓った。
それを果たせなかった自分のせいだ。
静かに体を話して、カガリを見つめれば、
潤んだ瞳に、自分が映っていた。
口づけようと顔を近づけた瞬間、カガリはふっと顔を背ける。
その瞬間、胸がちくりと痛んだ。
この所、カガリに避けられていると、気づいていた。
だが、それを口にすれば、彼女との絆が断ち切られてしまいそうで、
アスランは、何も言えずにいた。
「じゃあ、機体の整備があるから。」
そう言って立ち上がる。
本当は整備など、メカニックに任せておけばいい。
重苦しいこの雰囲気から逃れるための口実だ。
「うん。」
「また来るから。」
寂しそうなカガリの視線を振り切るように、
アスランは部屋を後にした。
カガリの頬を涙が濡らしたことを、気づかないまま…
637 :
ギルカガ 2:2005/09/29(木) 23:20:41 ID:5hFgtEP0
それから暫くして、再びカガリの元を訪れる者がいた。
その訪問者に、カガリの視線は自然ときついものになる。
だが、その訪問者はカガリのそんな態度など、まるで気にも留めていないようだった。
不敵な笑みを浮かべ、近づいてくる。
伸ばされた手から逃れるように、カガリは顔を背けた。
「やれやれ…」
ため息混じりに呟いて、訪問者はカガリの顎に手を掛け、
強引に自分のほうを向かせた。
「いい加減、観念してはどうです?」
訪問者、デュランダルはそう言った。
けれど、カガリの視線はますます鋭さを増す。
いい目だと思う。
幾度抱いても、彼女は力に屈することはない。
だから尚更、服従させたくなる。
逃れられないよう、顎を掴んだまま、デュランダルはカガリの唇を奪った。
薄く開いた唇の間から、舌を滑り込ませ、惑うそれを絡め取る。
カガリは、嫌悪感を抱き、どうにか逃れようと、デュランダルの胸を叩くが、
彼はお構いなしに、カガリの熱い口内を味わった。
飲み下し切れなかった唾液が口の端を伝い、喉元へ零れ落ちていく。
漸く唇が解放されたかと思うと、熱い舌が、溢れ出た唾液を追うかのように
這い始めた。
「やめろ…っ」
抵抗の声をあげるカガリに構うことなく、デュランダルはカガリの胸に手を掛ける。
途端に、彼女は強く抵抗を始めた。
ナチュラルで、しかも女であるカガリが、デュランダルに敵うはずもない。
けれど、こう暴れられては、じっくりと事に及べない。
抗う彼女を鎮めることができる呪文は唯一つ。
その言葉を、デュランダルは耳元で囁いた。
「-彼-がどうなってもいいのですか?」
カガリは、ハッとして動きを止める。
アスランがカガリを人質に取られているように。
カガリもまた、アスランを人質に取られているようなものだった。
先の大戦で、ザフトを脱走した彼は、銃殺刑になってもおかしくはない。
そうならなかったのは、アイリーン・カナーバの計らいで、
アスランがMIAと認定されたからだ。
オーブで「アレックス・ディノ」という偽名を名乗っていたのも、そのためだ。
「アスラン・ザラ」が生きているのならば、脱走兵として処罰される。
そうならないための超法規的措置。
今、アレックス=アスランだと知られれば、すぐに彼は銃殺刑となってしまうだろう。
脱走はそれほどに重罪なのだ。
彼を、死なせたくはない。
この体で、彼を守ることができるのならば、安いものだ。
カガリは、きつく歯を食いしばり、シーツを握り締めた。
観念したカガリに、デュランダルは再び愛撫を施し始めた。
638 :
ギルカガ 3:2005/09/29(木) 23:23:18 ID:5hFgtEP0
彼女の背中に手を回し、ワンピースのファスナーを下ろすと、それをそのまま抜き取る。
そして、胸を覆う邪魔な布も取り去った。
現れた肌には、幾つもの紅い痣が散っていた。
デュランダルは、その一つに、唇を落とす。
「…っ」
カガリは反応を返すが、決して声はあげない。
ただ一つ、それだけが不満だった。
カガリは処女ではなかった。
他の男に開かれた体を、自分の色に染め直すことは容易い事ではない。
そして、カガリは随分と強情だ。
体は渡しても、心までは渡さないと、頑なに声をあげることを拒む。
だが、それも今日までだ。
デュランダルはカガリの肌に唇を寄せながら、ズボンのポケットを探った。
透明な小瓶に入った、怪しげな液体。
特殊なルートで手に入れた媚薬だ。
ほんの僅かな量で、処女がまるで娼婦のように淫らに腰を振るという。
これをカガリに使えば、彼女がどう乱れるか、見物というものだ。
小瓶を取り出すと、デュランダルは、身を起こした。
カガリの体に馬乗りになったままで、蓋を開けると、カガリの顎を掴んで、
小瓶の中の液体を彼女の口に流し込んだ。
吐き出さないよう、唇を塞ぐ。
やがて、喉がごくりと鳴り、カガリはその液体を飲み込んだ。
「何を飲ませたっ!?」
「直に分かりますよ…」
妖しげに微笑んだまま、デュランダルは指先でカガリの肌をなぞる。
いつものように声をあげないよう、懸命に唇を噛み締める。
だが、次第に触れられた箇所が熱くなり始めた。
「はぁ…っ…なに…っ?」
いつもと違う。
声を抑えきれない。
デュランダルが触れた場所から、下肢へと次第に熱が集中していく。
「効き始めたようですね…」
「お前…っ…さっきの…っ」
こんな風になった原因はただ一つ。
先程デュランダルに飲まされた液体だ。
「姫が男に抱かれて、どう乱れるのか、見たいと思いまして…」
デュランダルの指が、カガリの胸の先端をはじく。
「あぁ…っん!」
これまで聞いた事のない、高く甘い声。
デュランダルはほくそ笑んだ。
媚薬はしっかりと効いているようだ。
「そうですか。姫はここを弄られるのがお好きなんですね。」
両方の先端を指先で摘む。
ピンク色の先端は、まるで触って欲しいとでも言うかのように、
固く立ち上がり、存在を主張し始めた。
「いやぁ…っ…やめて…っ」
「嘘つきですね。こんなに感じているのに。」
指で弄っていたそこを口に含む。
「ひぁ…んっ」
軽く歯を立て、吸い上げる。
その間も、もう片方を指先で転がす。
両方を交互に、指と舌で攻め立てれば、カガリはひっきりなしに、甘い声を漏らす。
「あ…ぁん……もぉ……っ!」
カガリは軽く背を仰け反らせ、再びベッドに沈み込んだ。
639 :
ギルカガ 4:2005/09/29(木) 23:24:16 ID:5hFgtEP0
視線を移ろわせ、荒い吐息を漏らす。
「おやおや…胸だけでイってしまいましたか。」
揶揄するようなデュランダルの言葉も、カガリには届かない。
脱力した体から、最後の一枚を取り去れば、そこは透明な蜜が金色の茂みを濡らしていた。
「まだ触れてもいないのに、こんなに濡らして…はしたない方だ。」
じわりと、カガリの瞳に涙が滲む。
その顔は、もっと泣かせたいという、嗜虐心をそそるものだった。
蜜壷にデュランダルは人差し指を差し入れる。
「あぁんっ!」
「こんなに簡単に、私の指を飲み込んで…ほら、後から後から溢れてきますよ。」
デュランダルが指を動かすたびに、ぐちゅりぐちゅりという卑猥な水音が漏れてくる。
そして、溢れた蜜が、白いシーツを濡らしていった。
デュランダルは、一度指を引き抜いて、カガリの眼前にそれをかざした。
「ほら。こんなに濡らして…」
「やっ!」
そむける顔を掴んで、無理矢理その指を、カガリの口に差し入れた。
「あなたが汚したんですから。綺麗にして貰わなくては。」
舌に絡ませるように、指を動かす。
「…ぅ…っん……」
苦しげな声が漏れても、指が綺麗になるまで、カガリに行為を強要した。
指が綺麗になると、それを抜く。
透明な唾液が糸を引き、プツリと切れた。
「どうだね?自分の味は。」
デュランダルの言葉に、カガリの頬が、一瞬で赤く染まる。
「では、私も味合わせてもらおうか…」
デュランダルの姿が、視界から消える。
次の瞬間、足の間を生温かい感触が襲う。
「はぁ…っぁ…あん……やめてぇ…っ」
そこからデュランダルを引き離そうとしても、
力の入らない腕では無理というもので、
ただ、指先を髪に絡ませるだけに留まった。
デュランダルの指が入り口を押し広げ、熱い舌が膣を弄る。
ぴちゃぴちゃとわざと音を立てながら、蜜を舐め取っていく。
「い…やぁ…やだ……ぁ…っ」
必死に快楽に飲み込まれないと、カガリは抵抗の声をあげる。
だが、薬と、デュランダルの指先が、次第にカガリの理性を奪っていった。
640 :
ギルカガ 5:2005/09/29(木) 23:24:55 ID:5hFgtEP0
「あっ…はぁ……っん」
漏れる声に、艶が混じり始めたのを、デュランダルは聞き逃さなかった。
顔を上げ、カガリを見下ろす。
紅潮した頬。
潤んだ瞳。
薄く開いた唇から零れる吐息。
それら全てが、情欲を煽る。
カガリの足を抱えあげ、胸に膝がつくほど折り曲げると、
デュランダルは散々嬲った場所に、昂ぶりを押し当てた。
そして、そのまま一気に彼女の中に押し入った。
「あぁっ!」
一際高く、声が上がる。
仰け反った喉元に、噛み付くように唇を落とし、デュランダルはカガリを突き上げた。
「イイですよ、姫…私を欲しがって…絡み付いてくる…」
「いやぁぁっ!言う…なぁ……っ」
感じたくないのに。
受け入れたくなどないのに。
熱く火照った体は、デュランダルの熱を求める。
「ふぁ…ぁ…あん」
足掻く爪先がシーツを蹴り、皺を作っていく。
腰に回された手が、カガリの体を起こし、座ったデュランダルの膝を跨ぐ体勢を取らされる。
「あぁんっ!」
更に奥深くに、デュランダルが入ってくる。
最奥を突くように、カガリの腰を掴んで、上下に揺さぶった。
「だめ…っ…だめぇ…」
絶頂が近い。
だが、イカせてはもらえなかった。
「あ…っ…」
体から去っていく熱に、カガリは名残惜しげな声をあげる。
再び体を倒され、うつ伏せにされる。
腰だけを突き出すように、膝を立たされると、すぐにデュランダルが押し入ってきた。
「…ぅ…ぁあ…んっ」
デュランダルが動くたびに、耳をふさぎたくなるような、水音と肌がぶつかり合う音が漏れる。
太股を伝うほどに、カガリの快楽の証が、溢れていた。
カガリの体に覆いかぶさって、デュランダルは腰を動かす。
次第に、その動きが速くなっていった。
「そろそろ…いきますよ…」
ニ、三度デュランダルはカガリの最奥を突き上げると、低く呻き声を上げ、
欲望を叩きつけるように、カガリの中に吐き出した。
「あぁぁっ…っ!」
高く声を上げ、カガリの体から力が抜ける。
そして、そのまま意識を手離した。
「やれやれ…もう少しお相手願いたかったのだが…」
さすがに、意識を失った女を蹂躙するほど、悪党ではない。
だが、女神は堕ちた。
「楽しみが増えましたよ。姫…」
頬を伝う涙を拭い、裸体にブランケットをかけてやると、
デュランダルは部屋を出て行った。
終
641 :
473:2005/09/29(木) 23:25:52 ID:5hFgtEP0
終わりです。
642 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/29(木) 23:31:21 ID:iZTGh4r2
>641
うーんエロ親父め〜
ゴチでした
いい…ギルカガいいよ!
GJです
>>641 乙!イイヨイイヨー(*´Д`)ハァハァ
>>641 凄く新鮮でした。GJです!
しかしカガリは本当に切ないのが似合うなぁ・・・
>>636 ギルカガエロGJです!
議長め〜お薬は卑怯だw
議長卑怯だ。でもGJw
カガリは無理矢理路線が似合うのう。
>>338-348 >>635-641 / / ハ \ | |
// ハ {;;;;\ 丶、 | !
j′, / /;;;;;ヽ ヽ;;;;;;;;\ ヽ、`ヽ ヽ、 \ | |
. / /l { |;;;;;;;;;;;;ヽ ヽ;;;;;;;;;;;;`ヽ、ヽ'´ヽヽヽ丶 | | !
l // l |ニニニ-\ ';〈;;;、-''/r''```゙ヾ、i } | | !
l / {. ヽ { zニミ‐`;;\\;; ̄;;;´ (フ_) ノ!l| | | .|
{{ ! | ト `i´ r;、 ``;;;;;;;``ヽ;;;;;;;;` ̄ ̄;;;;;;;||| ト, | .|
ヾ l| ヽヽ 丶`;;-ゞ‐'''´ , ;;;;;;;;;;;;;;;;; 、 ノ ノ / |} | ||
', ト. `゙ヽ、 `;ヽ、_ 、 `''''"フ / | j | ||
','、', `r、ヽ、z-` ヽ 、__/ ! |' | ||
``.', ヽ` ‐ =‐ - __ `ー---イ | ||{
} ト. r'フ´―ヽ l l | |
j l \ `" ̄ ̄ ,ィ / {
/ { l ヽ `丶、  ̄ ,.-'´ ! / ヽ
/ l ト ', l丶、 _,.- '´_」-ィ /」 ヽ
/ | l ヽ ヽ―r‐'‐-、`ニ´-‐''´ | / / ヽ \
, ' ヽ l'´ ヾ、ヽ | y' ,.イ } 、 ヽ ヽ
/ ヽ', ll ヽ\ _/ィ´ || | }, ヽ
. / ,,.‐rヽ || |``ヽ、 ´ | || / ./ ! ',
/ / ,.-‐ク'´j ll ヽ _/ || _ノ ノ } |
,,.-ヘ {、 / _- '´ / jj \ _ -'´ 、__,,.┴',.-'´ ノ _ }
. ,.-''´ `` `ヽ/ , '/ `¨´  ̄ll _/ _,. -‐'´ _∠
アアアア、そんな……俺のどこが不満だったんだ、ギル! あんなに愛してくれたのに! 俺が……おれがクローンだからか!?
>「ヨウランの倒れた日」(仮)というタイトルの、ヨウラン×ルナマリア(コスプレ)
早く観たいですね。楡さん、どうかお願い。できれば早めに。
653 :
萌え萌え:2005/09/30(金) 21:00:46 ID:A5e9ImDf
>>651 ワロタwレイアワレスw
まぁ別のスレでがんがれ
ぬぁーーーー!エロに繋がらない
何だアレ
いや〜
来週のブラッド+がたのしみ…w
アニメ終わってもたけどカップル作りにくい感じになってしまったね
バルドベルドさん可哀想
本編酷すぎた。酷すぎて笑えました。
ここの人達の方がいい話書けます。
シンが嫌いで、さんざんここでも嫌がらせしたけど
さすがに最終回まであの扱いはかわいそうだと思った。
最後はやっぱりシンルナでした
職人さん来て
カガリってアスラン捨てたの?
メイリンがアスランの新嫁?
シン派の俺としては本編じゃアレだったんでエロパロだけでも幸せになってほしい
なんか今更だがZみたいなノリだったな
続編でZZみたいなことしてくれないかな・・・無理ですか・・・
Ζは敵味方関係なく容赦なく壊滅。
ΖΖに生き残ったMS乗りはファ、ハマーン、ヤザンのみ。
ラクシズ一党に誰も被害者が出ないご都合ラストと一緒にすなw
ドム組でさえも死ななかったもんなw
これをどうエロに変換すれば・・・
そろそろ1嫁よ。
シャア板が落ちてるからってここをグチに使うなよ。
新板復活してるから、本編の話はそろそろ止めないかい。
そだね
でもあの終わり方したらエロパロの職人さんが困るんじゃないかなと思った
とりあえずあの戦争後のアスランカガリみたいです(^O^)
アスラン出撃後のメイリンは虎との2ショばっかだった…
虎メイ開始か!?
アスランより虎の方が人間できてるし、人生経験も豊富だろうから、
メイリンは虎に乗り換えた方がいいんじゃないかと思った。
もしくは、誠実な人柄がにじみ出ているダコスタくん。
とりあえず、40分ものスペシャルエピソードを製作する時点で
50話に収まらなかったと白状してるのと同義だと思う。
つーかあのラストはねーだろよ。。。orz
>>673 ×:収まらなかった
○:間に合わなかった
>>671-672 つまり、縛られたアスランの目の前で種割れラクスが虎とダコスタに命令を出しながら
メイリンをアスランに見えるように辱めて、そんなメイリンの痴態を見たアスランの
おちんちんおっきして、ラクスに言葉で詰られて、虎とダコスタがメイリンの両脇を
抱えて縛られたアスランの上にメイリンを落として、でもメイリンは幸せいっぱいな顔で
自ら腰を動かしてアスランを絶頂へ導き、それを見たラクスと虎とダコスタも盛って
みんなで乱交二回戦でハッピーエンドという流れになるのですね。
ここの作品ってどっかにまとめられてる?
南極に全部いってるわけじゃなさそうだけど
677 :
473:2005/10/01(土) 23:15:58 ID:vnmunjo+
ギルカガ投下した者です。
たくさんのレスありがとうございました。
また何かネタが浮かべば投下したいと思います。
>>673 本編燃えがないとエロ妄想も萎えるので、40分はカプより本編骨子補完に使って欲しいけどね。
生存キャラの後日談でくっついた離れたが見たい視聴者もいるだろうが。
実際後者なんだろうな。
最終回でいままでの流されるままの凸と違って意思を持って行動を起こす、凸を見た上で
最終回、後日談のルナアスきぼんぬ
こうしてシャアはラクス様の野望のコマとなってくたばりましたとさ。泣けるラストだね。
これでようやく愉快なお話が書けそうだ。
ラクス様の支配する世界で裁かれる生き残ったデュランダル派の面々、
彼らにどんな末路を与えてやろうか、今からアイデアが溢れまくリングwwwww
公式サイトで裏話が公開。
第1話。初稿があがった頃はタイトルが「SEED2」と呼ばれている。
後に意外と紛糾し決定したのは4月半ばだった。
さらにこの時点ではインパルスがデスティニーと呼称されていたり、
他の3機のガンダムも100近く名前の候補が挙がっていた、ネオの名も流動的だった。
他に印象深いキーワードとして当時の議事録に残っているのが
「1話の主人公は暴れん坊将軍!」何だか良く判らないが、でも改めて1話を見ると何となく判るような気もする。
そうそう、この1話のアフレコ時、最初だということでデュランダル役の池田秀一さんが音頭を取り
定時より早くスタジオに集まろうという話になった。
何人かの役者さんはシャッターが開く前に会場の前に立っていたそうだ。とにかく意気込みが凄かった。
さて第2話。実質最初のインパルス登場話。
「新主人公は前の主人公より凄いんだ!」を地でいくエピソード。
続き物の宿命として、前作との継続性を踏まえつつ、さらに上をいくインパクトを求められる宿命にある。
卑近な例では、Zはいきなり黒いガンダムが3機登場している。
もっとも大きな例は前主人公の登場であり、勿論例に漏れず
デスティニーでも後にフリーダムが再登場する(この話は13話の時にあらためて書く)。
新しい価値観を提示しつつ、ベタと言われる古典的な手法も実は随所に取り入れているのが福田監督のスタイルである。
なお、インパルスがこの時スタンダードなフォースでなくソードシルエットなのは殺陣にたいする監督の拘りからである。
>682,683
そんなに意気込んでたのに何であんなことに…
つか、最初の頃のアスランとカガリは一体何の為にあったんだ
結婚問題が気になる
だから、1も読めないヤツばっかりなのかよ。
687 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 22:01:50 ID:NVY2eiRL
>682,683
にゃるほど・・・是非つづきが知りたい
テンプレにラクソ禁止追加してくれ。
キラはフレイとかメイリンとかミリィとかのが似合ってるな。
頼むからラクソだけは出さないで最終回見たあとだと胸糞悪い。
>>688 ガキじゃあるまいし気に入らなければ見るな>1を読め
>>688がこのスレから出て行き戻ってこないのが確実で皆に喜ばれる
>殺陣にたいする監督の拘り
え〜っと、拘ってるとああなるのか?
>>688 専ブラ入れて「ラクス」をNGワードに入れとけ。
それも出来ないお子チャマが来る所じゃねーよ。
ここは21禁板だ。
>>688 >1も読めないアホは此処にくるべきじゃない。
ラクスアンチなら、彗星のアンチスレにでも篭って愚痴ってろ!
アスラン、大変だな
あの後、今度はルナマリアともセックスしなければならないから
バター舐めすぎると禿げるぞ
ルナマリア「ほーらアスラン、ここもっと良く舐めてね。いっぱい出すから」
アスラン「ぺろ ぺろ ぺろ ぺろ ぺろ…(以下、無限ループ)」
しばらく来てなかったらその間に名作キターーーーー!
アスカガ切な過ぎ。かなり泣けた。
久しぶりに何度も何度も読み返したよ。
>>451氏
あんた神だよ。
俺今日帰りに連ザでいつもは使わないアスランとカガリ使ってくるよ。
マ ジ で グ ッ ジ ョ ブ !
>>695 漏れも感動した!すごく泣けるよね。
アスカガSSあっても、コメディとか、とりあえず性交してるだけのが多いし
>>451氏、トップ神認定!
誰か、ラクソがキラとメイリンの浮気見て発狂し
最後に惨めにキラに捨てられる小説頼む!
それならラクソ出していいよ。
>>697 ここが21禁だということも知らん厨が居ついちまったようだ。
ぐげ
ここで元ブラ○○ー神が光臨しないかなぁとつぶやいてみる
フレイとかメイリンてw
>>697 俺なんてアンチかいっそ自作自演か3分悩んだ
↓以下スルーでお前らも21歳以上の
お と な なんだしスルーぐらいできるよな?
>>701 とりあえずつっこんどく。ブラジャー。
ギルタリ投下します。37話「雷鳴の闇」あたり。
【巡礼の星 前編】
星々の瞬く天蓋に突如現れた光。強い強い光。
救世主の訪れを信じて巡礼はその星を目指す。
それは疾に失われた光。果てしない距離が時を隔てて届けたものに過ぎず、元を辿れば実体は
既にない。
失われた魂がこの世界に及ぼす影響――それが超新星の正体なのだ。
人が真実を知ろうと、知るまいと……
「どうして撃墜を許可したの?!」
激しく言葉をぶつけながら拳で机を叩いたタリアを、デュランダルは涼しい顔で見やった。
「あまり大声を出されては困るな。部屋の外まで聞こえてしまうよ、タリア」
「聞かれてはまずいことなど私の方にはないわ! あなたの方にはあるかもしれませんけれど!」
タリアが怒りに燃えれば燃えるほどデュランダルは氷のように冷めていく。大きな机を挟んで
向かい合う2人は何もかも対照的だった。椅子に深く腰かけ、ゆったりと背もたれに身を委ねている
デュランダル。立ったまま両手を机に突っ張り、前のめりになって炎を背負っているタリア。
ぶつかる視線が火花を散らす。
まるで十年来の宿敵を前にしているかのように、2人は睨み合った。
アスランとメイリンを乗せたグフを撃墜したとの報告をレイから受けて、もう数時間が経過して
いた。
約束どおりタリアのために時間を作り、ジブラルタル基地に臨時でしつらえた執務室で待っていた
議長の顔を見るなり食ってかかった彼女に、デュランダルは何もかも予想していたかの如く冷静な
対応を見せる。
震える拳を握りしめ、タリアは視線を落として声を絞り出した。
「殺す必要はなかった筈だわ……!」
「殺す、とは――また穏やかでない物言いだな」
「どうしてあなたはっ……何故!」
「しかたがないだろう。軍の機密を持ったままMSを盗んで逃亡した者に、他にどう対処しろと
言うんだ? アスランは並のパイロットではない。その立場も」
「話くらいは聞いてやってからでも遅くはなかったでしょう!」
また激昂して声を荒げたタリアに向かって、デュランダルはやれやれと言うように溜息をついた。
「対話の機会を拒否したのは彼の方だよ、タリア」
「あなたは、まだそんな言い逃れを……!」
「言い逃れではない。私はアスランに最初から伝えていた。私たちが間違っていると思えば正して
欲しい、君はそれができる人間だ、と」
デュランダルはタリアの方に心持ち乗り出すようにして言葉を続けた。
「それをせず、脱走することを選んだのは彼だ。私にも、君にも何の相談もなく。しかも情報の
エキスパートであるミネルバの管制官を連れて。彼らは前から通じていたのかな?」
「――あなた、ここで私を尋問するつもりなの?」
彼らの上官として、変わった様子はなかったかと――いや、彼らがこうした行動に出ることに
気づかなかったのか、阻止することはできなかったのかと責任を追及する。それはザフトとしては
当然行うべき処置だが、デュランダルが自らそれを?
デュランダルはタリアの疑問に薄く笑った。
「いいや。尋問は姉の、ルナマリア・ホークを既に呼んである。逃亡したのはメイリン・ホークと
言ったかな。彼女は――」
「逃亡したのではないわ。撃墜されたのは、でしょう」
タリアの精一杯の嫌味にもデュランダルは些かも動揺することなく言葉を続ける。
「彼女はアスランに感化されてしまったのかな。同情だけで軍の機密まで持ち出すとは思えないの
だが……」
「……オペレーション・ラグナロクの情報が引き出されたというのは本当なの?」
「ああ、本当だよ。彼らが盗んだと言う確固たる証拠はないが――」
自分に向けられるタリアの目が、何もかも疑わしいと訴えていることに気づいてデュランダルは
苦笑した。
「情報が引き出されたのは事実だ、タリア。アスラン達の仕業だという証拠はないが、時を同じく
して起こったことなのだからそれを疑うのは当然だろう。もともと彼には危ういところがあった。
――アークエンジェルの、昔の仲間達、か」
今度はタリアは何も言わず息を飲んだ。
レイを通じて『アスランを監視した方が良い』という命令をデュランダルから受け、ルナマリアに
後をつけさせた。その報告はまたレイからデュランダルへと伝えられているのだろう。アスラン・
ザラが何者かの手引きでキラ・ヤマト、カガリ・ユラ・アスハ――オーブの結婚式場から浚われた
まま行方不明だった――の2名と会っていたことを。
デュランダルの視線が耐え難いものになっていく。タリアはまた深く俯いた。
「……彼は、戻って来たわ」
苦渋の滲むタリアの言葉を、デュランダルはあっさりと否定した。
「一度はね。そして、やはり彼は昔の仲間を選んだ。君の船に残ることよりも」
タリアは頭を擡げ、デュランダルを真っ直ぐ見つめた。
「そうね。私が彼を、掌握できなかったということね」
「そうは言っていないよ」
「どこが違うと言うの!」
「私も同じなのだよ、タリア。彼は君のことも、私のことも選ばず、アークエンジェルを選んだのだ。
君の喪失は私の喪失でもある――そこまでは、君も否定しないだろう」
目線を落としてまた重々しい溜息をついたデュランダルを、タリアはますます剣呑な眼で見やる。
いつまでこの三文芝居を続けるつもりなのだろう。
デュランダルはアスランを失ったことに傷ついてなどいない。自ら手を下すことのない舞台監督から
見れば、アスランは出番を終えて幕間に引いただけだ。彼が演じる役は、もうここにはない。
いったいアスランは何の役を演じさせられていたのだろう。
そして、自分は――?
デュランダルの求める役を演じ終えたら、舞台を降りるしかないのか。台本にない台詞を勝手に
しゃべりだす前にスポットライトは消され、観客からは見えない闇に追いやられる。
私のためには後、どれくらいの時間が残されているの? 台本は残り何ページ?
この物語の結末には何が待っているのだろう。
「あなたと私の喪失が、同じですって――?」
「そう、だと思うがね」
デュランダルは事も無げに答えた。
「信じていた部下に裏切られるのは辛いことだ。失望は絶望に変わりやすいものだからね」
怒りよりも強い虚無感に囚われて、タリアはうんざりした顔になり、デュランダルから眼を
逸らした。これ以上この男と言葉を交わしても無駄だ。のらりくらりとはぐらかされて、結局は
「私も辛いのだ。だが議長として決断しなければならなかった」ともっともらしいことを言われて
おしまい――。
「……あなたは、神にでもなったつもりなの?」
既に結論は出たものと理解してはいたが、感情が許さない。これくらいの皮肉は許されるだろうと、
タリアは苦々しい笑みをデュランダルにぶつけた。
「人の命を奪う決断を、随分と簡単に下してくれるものだわ」
デュランダルはふと、不思議そうな顔でタリアを見た。
彼が背負った大きな窓の向こうに、夕陽が沈む。燃えるようなオレンジの雲の中でその表情は
見分け難かったが、逆光にも関わらずタリアはデュランダルの僅かな変化を感じとっていた。
何かが、来る。彼の中から、私でさえ知らないもう1人の――。
突然、ゆらり、と立ち上がった。
天井まで届くかと思うほどにそびえるその姿に、タリアは凍りついた。
魔王が、そこに居た。
「君がそれを言うのかい、タリア――?」
言葉を発したデュランダルの顔からは、一瞬浮かんだ凄惨なまでの迫力は消えていた。
いつもどおり穏やかに、少し哀しげな表情でタリアを見つめる。
「……どういう意味?」
さっきのは錯覚だったのか、と少し安堵しながら聞き返すと、デュランダルは目を伏せて薄く
笑った。
「あのとき、君が言ったんじゃないか。神でない私になど用はないと」
「何ですって?」
「私との間に子供はできない。だから側には居られないと、君は言った」
視線を擡げてタリアを見たデュランダルの目は笑っていなかった。
口元に微笑を浮かべながら、その金色の瞳はそここそが地獄の入り口であるかのようにタリアを
捕らえた。
「命を生み出す――それは神の領域だ。違うかい? 君は私に言ったのだ。『神になれないなら、
あなたとは居られない』と」
「ギ、ギルバート……!」
思わず昔の呼び方で、タリアはデュランダルを呼んだ。
無意識のうちに、願っていたのだろうか。
魔王でも神でもなく、人間だった昔のあなたに戻って欲しいと。
大きな机をぐるりと回って歩み寄るデュランダルに、タリアは思わず後ずさった。
微笑を浮かべたまま男は近づいてくる。同じ速度で後ろに下がる。背中はすぐ壁に突き当たった。
左手をタリアの顔の横についてドアへの道を封じたデュランダルは、右手でタリアの股間を服の
上から鷲掴みにした。
「……ッ!」
驚きと恐怖で心臓が止まりそうになる。一瞬眼を見開いてデュランダルを凝視したタリアは、
すぐに視線を床に落とした。
見ていたくない。今の彼を――彼の中にこんな魔物が棲まっていたことなど知りたくない。
しかもそれを生み出したのが自分だなどとは……!
もともと長身の彼だが、今日はさらに大きく感じた。その影が床から壁に長く延びる。タリアは
自分が影にすっぽり飲み込まれてしまうほど小さくなったような錯覚に囚われた。
背後の窓から差し込む夕陽の逆光。そそり立つ黒い姿を太陽が灼いている。
その身を焦がしてこの男は何をしようとしているのだろう。
「あのとき君は、何故私を嫌悪するなり憎悪するなりしてくれなかったのかな……?」
デュランダルの酷薄な声に誘われ、タリアは男の顔を見た。
そこに浮かぶ表情にぎくりとし――次に、ぞっとする。
この恐怖もはじまりは自分の愚かさ故だと告発される予感に、タリアは震えた。
「失望とはときに、侮蔑や憐憫よりさえ始末が悪い。怒りを力に変えて復讐しようとする意志まで
奪うからだ」
魔王の声が地の底から響いてくる。冷たい手に身も心も拘束される――寒い。動けない。
「勝手に期待して、裏切られたからと言って勝手に存在を否定する。おまえには失望したと簡単に
断じられた者はどうすればいい?」
デュランダルは言葉を続ける。過去の罪を突きつけて追い詰めてくる。何度絶壁から突き落としても
晴らせぬ遺恨なのか。今になってこんな形で裁かれるとは。
「もう愛してはいないと――他に好きな男ができたから私の元を離れるのだと言われた方がどれだけ
ましだったか知れないよ、タリア。君は私を愛していながら――全身で愛していると叫びながら、
私を捨てたのだ。私が君の願いを叶えられないから」
自分はこの男に何をしたのだろう。そうとは気づかず、ひどく残酷なことをしてしまったに違いない。
今、その報いを受けている。これから心身共に切り裂かれるのだ。この魔王の爪で。
「遺伝子工学を学びながら、愛した女性との間に子供をもうけることすらできない。自分のことさえ
ままならない私を、君は今でも蔑んでいるのではないのかな? 君の愛に応えて、君の望みを叶える
こともできなかった無力な私は信じるに値しないと――?」
違う。そんなことは思ってもみなかった。
否定したいのに言葉が出ない。
「もう私は懲りたのだ、タリア。もう誰も失望させはしない。あんな目で――あんながっかりした
顔で見られるのは真っ平だ」
左手で戦慄く顎を掴まれる。眼を逸らせない。指が冷たい。触れられたところから凍りついて
動けなくなる。
「プラントの民は私に何を期待している? 戦争の火種をくすぶらせたままいつ燃え上がるかと
怯えながら暮らすことか? 愛した者の子供を生むことができず、ナチュラルとの融和も叶わず、
緩やかに種の滅亡を待つことか?――違う!!」
声が荒ぶると同時に、股を掴んだ手に力が篭る。恥骨が軋むほどの強い力。どこからこんな力が
湧いてくるのか。
「私は、私を議長に選んだ人々を決して失望させはしない。期待されているのなら、何もかも叶えて
見せよう。そして誰にも、あのときの私と同じ思いを味合わせはしない。全ての人間が期待され、
期待に応えて満足して生きられる社会――そうなって人類は初めて、争うことをやめられるのだ。
常に希望を持って生きられる世界、絶望などどこにも存在しないこの世界を、心から愛せるように
なるのだから……!」
「やめ……て……」
タリアは漸く声を絞り出した。圧倒的な恐怖の前にそれはか細く消え入るようで、跪いて赦しを
請うたところで悪魔になると決めた男を動かすことなどできはしないとわかってはいたが。
「やめて……ギルバート……! もう、やめて……こんなことは……もう――!」
「君が私に、答えをくれたのだよ、タリア」
全ての人が幸福に生きるためには、どうしたら良いのか。その答えを。
人である以上決して知ることのないその答えを知る者は、神か悪魔か。
「全てはあのときに始まったのだ。あの瞬間――君が私に己の限界を突きつけ、望みはないのだと
断じたそのときから!」
コーディネイターは、親の望みを体現した遺伝子を持って生まれる。
最初から期待どおりに育つことを約束され、必要な能力を与えられて生を受ける。
母体からの影響もあり完全に『注文』が叶えられるわけではないが、技術は日々進歩し、「こんな
筈ではなかった」と親が我が子を見捨てるほどの致命的な『設計ミス』は近年、報告されていない。
親を満足させる子供は十二分に愛され、円満な家庭で健やかに育つのだ。
だからこそ、コーディネイターは失望されることに馴れていない。
「君ならできる」と期待されたことは、ほぼ間違いなく「自分にはできる」のだ。自分にできない
のは、最初から期待されていなかったこと。それは自分の役目ではない。
何という皮肉だろう。
コーディネイターが最初に「こんな筈ではなかった」と自己の限界に突き当たるのは、愛した人との
間に命を生み出そうとしたときだ、とは。
デュランダルの両手が力強く左右に開く。バリッと音を立てて、軍服の前が両開きの扉のように
大きく開かれた。
冷や汗で張り付いたアンダーシャツがたくし上げられ、下着と肌の間に強引に掌がねじ込まれる。
その冷たさに背筋がぞくりと震える――もう抵抗する力もない。壁に立てた指はかくかくと痙攣する
ばかりで、助けを呼ぶ声さえも出ない。
執務室の外は常に人が行き交い、オペレーション・ラグナロクの修正計画を立案すべく議論する
声が絶え間ない。メイリンが盗んだ――と思われる――計画をそのまま実施することはさすがに
はばかられた。ザフト司令部はこの土壇場に来て新たな命令書がひっきりなしに下されては部隊が
再編成され、動揺する声や命令の矛盾を指摘する苦情、それをどうにか収拾して準備が整ったという
報告が矢継ぎ早に届くという大混乱に陥っていた。
そんな中でもタリアが一言悲鳴をあげれば誰かしらこの部屋に飛び込んでくる者はいただろう。
なのに、声が出ない。
ベルトを外したもう一方の手が下衣の中に滑り込み、茂みを探ってその奥に届いても、掠れた
ような呼吸音が僅かに響くのみだ。
仰け反る喉を、デュランダルの舌がゆっくりと舐めあげていく。
「……ぁ……っ」
悦びより恐ろしさで微かな声が漏れる。今にも息の根を止められようとしている家畜同様に、
タリアは自由を奪われ、抵抗する権利すら放棄してしまっていた。瞼を固く閉じ、眉間に皺を寄せて
現実を受け入れまいとしても、男は容赦ない。
「君は逆らえない――私を責めることはできない。そうだろう、タリア?」
呪文のようにデュランダルの声が耳元で響く。それが世界の答えなのだ。他の選択肢はない。
可能性もない。
物体を嬲るように蠢くデュランダルの指先に躰だけが僅かに反応を見せる。男の指の冷たさが
耐えられないのか熱を昇らせ、刺激される部分を紅く染めて2人の関係を暖めようとする。もう
無駄なのかもしれない。でも、どこかでまだ、信じたいと思っている。
「ギ、ギルバート……!」
ひきつる唇でどうにか名前を呼ぶと、胸の頂点を強く捻られた。
「あ……!」
タリアがはっきりとした喘ぎ声を漏らすと、デュランダルはすかさずタリアの軍服のポケットに
手を突っ込み、ハンカチを引っ張り出した。それを女の口に突っ込んで声を封じる。
「ン……ッ」
「喰わえなさい、タリア……静かに」
「ンッ、ン……ン……!」
言われるがままハンカチを噛みしめると、手はまた乳房に延びた。5本の指で砕くように強く
揉みしだかれると、腰が反応してがくりと落ちる――茂みの間に入り込んでいた指を、自分から
中に誘うように。
「ウ……! クッ……」
まだ冷たい指が前壁を引っかく感触に、タリアはくぐもった喘ぎを漏らした。それ以上躰が
沈み込むのを防ごうと、男の肩に両手でしがみつく。うっすらと目を開けると、デュランダルが
勝ち誇ったようにほくそ笑むのが見えた。
嫌だ。そんな顔は見たくない。また目を閉じてしまう。閉じたところで、現実は何も変わらない
のに。
涎がハンカチに染みてじわりと広がっていく。指がもう1本増やされ、感じやすいそこをさらに
強く押し潰してくる。
「ううっ……あっ」
嬌声をあげた弾みに口から落ちそうになったハンカチをデュランダルが掴み、また口腔に押し
戻された。
「しっかり喰わえていたまえ。それくらい、できるだろう? 小娘ではないのだから」
「ンンンッ、ンッ……!」
ハンカチを落とすまいと、タリアは天を仰いだ。その間も膣口から深く入り込んだデュランダルの
指がしつこいくらいに中を掻き回している。滲む蜜が泡立って、じゅぷりという淫らな音を立てては
その指に絡みつき、下着の中をじめじめと濡らしていく。
「ン……ン……ン……! あぁっ……!」
堪えきれず、タリアはまた声をあげた。今度はデュランダルも咎めなかった。
唾液に濡れたハンカチがぼとりと床に落ちると同時に、挿し込まれていた指も抜かれる。
自分を戒めていた力が離れた途端、タリアはへなへなとその場に座り込んだ。
乱れた衣服を整えることもできず、タリアは激しく息を吐いていた。漸く開放されたという気持ち
より、中途半端に放り出された躰が辛い。快感の名残に下肢が震えて立ち上がれない。今すぐこの場で、
自分で自分を慰めてしまいそうな衝動を抑えるだけで精一杯だ。
普段の毅然とした女艦長からは想像もできない弱々しい姿にも、男は少しも動揺した素振りはない。
「時間切れだ――もう行きなさい、タリア。君の部下が君の艦で待っている」
己の果たすべき任務に立ち返って、デュランダルはタリアに『指示』をした。
「オペレーション・ラグナロクでもミネルバには重要な役割を果たしてもらうことになる。司令官で
ある君がそんな様では困るのだよ、私もね……」
ふと何かに気づいて、タリアはデュランダルの顔を恐る恐る見上げた。
自分を見つめるデュランダルの眼。顔に浮かんでいるのは憐憫の情か。いいや違う。この顔は以前に
見たことがある。どこでだった? この感情は、何――?
何気なく窓の方を見たタリアは、ガラスに映る自分の顔を見てはっとした。
この顔。これも以前に見たことがある。
だがあのときは――私ではなかった。今の自分と同じ顔をしていたのは……今ここにいる、この男。
あのとき、彼の金の瞳は訴えていた。
――そんな目で、私を見ないでくれ、タリア。
「あなたは……ギルバート、あなたは――失望しているの……?」
震える声で、タリアはデュランダルに訊いた。
彼の顔を見るのが怖い。でも確かめずにはいられない。
「私に――?」
かつて自分が犯した過ちの仕返しさながらに、男が自分に向けるその表情の意味を。
つづく
もっかい寝るわ。オヤスミ。
おやすみなさい。
よい夢を。
続きを楽しみに待っています。
(そいや、後で話す時間を作る云々て台詞あったね…忘れてたよ)
お休みなさい
お待ちしとりまっす(*´Д`)ハァハァ
今までにキラがメイリンにフレイの面影を見て〜っていうのある?
>>715 ないけどあのハンコ顔で面影と言われても…な感。
>712
GJ! 良かったです。続き楽しみにしてます。
719 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/04(火) 17:15:11 ID:RrMBpaeb
あなたに脚本かいて欲しかったよ。いや、本気で。
グッジョブ!!
>>677 gj!!
ギルカガ良かったです 萌えました
>>701 は ブラジャー神 を しょうかん した
つーかつぶやいてみるものだね!!
ギルタリイイ!!待ってたかいがあったよ。
この2人は切ないなぁ…。想い合ってるのに、もう完全に袂が分かたれてるとことか。
ギルタマが鬼畜…wタリアが怯える子羊ですね…(つД`;)ガンガレ!超ガンガレ!!
相変わらずブラジャーさまは夕焼けや窓ガラスとかの小道具がうまく効いてて
素晴らしいっすね!後編も楽しみにしてます。大人組カポー大好きです。ワクテカ。
ブラジャー神ww
もとい
>>705氏、素敵な作品を有難うございました!
氏の小説がとても好きな自分としては、
どきどきしながら読ませて頂きました。
後編も楽しみにしております!
ちょwwwwお前ら、ブラジャーってwwww
>>705 エロいのはさることながら、あなたの作品にはいつもいつも
考えさせられる。議長がああいう道を突っ走った理由とか、
すげーリアルだ。
ラクスタソやミーアがコンサートや舞台上で・・・
ってシチュのないかなー?
面白かった。
種死本編でもこれぐらい議長の動機に肉付けが出来てたら良かったんだが・・・
前編にレスくれた方サンクス。
ギルタリ後編、ブラジャーと共に投下します。
いやブランデーとか他にもあるけどさ…ここはエロパロ板だからさ…
【巡礼の星 後編】
当然のように自分の『御座船』にミネルバを選んだデュランダルは、意気揚々と言っては
言い過ぎだが文官としては充分すぎるほどの戦意を漲らせて乗り込んできた。
彼にとってはそれも義務の一部なのだろう。ロゴスを討ち滅ぼすための最後の戦い――
オペレーション・ラグナロクの火蓋が切って落とされる。
これを本当に『最後の戦い』にするのが自分の仕事なのだ。青空の下で議長を出迎えた
タリアは、幾分面もちを引き締めた。
アスランとメイリンを失ったときのような気弱さをいつまでも引きずっているわけには
いかない。タリア・グラディスは今でも、多くの部下の命を預かっている。議長の名代と
言っても良いような立場で数ある戦場をくぐり抜けて功績を挙げ、今やプロパガンダとしても
注目を浴びている。
結局は自分も、『失望されるのに馴れていないコーディネイター』の1人なのか。実体のない
名誉でも、失うとなれば惜しいのか。胸に輝くフェイスの徽章に恥じ入りたくなる。
タリアの憂悶に気づいているのか、デュランダルは今日も微笑みを向けてくる。
かつての私の苦悩を君も味わうがいい――そう言われているような気がした。
ジブラルタルからヘブンズベースまでの道のりを、デュランダルが何事もなく済ませる筈が
ないとタリアは覚悟していた。
彼が深夜、人目をはばかりながらも艦長室を訪れたときは寧ろほっとしたくらいだった。
デュランダルは最後の夜を『その日』に選んだ。タリアを焦らして追い詰めるためなのか、
彼自身が明日に迫った天下分け目の一戦に興奮していたからなのかはわからない。
自動ドアが閉じるなり覆い被さるような冷たい口づけを浴びせられた。最初のキスは一瞬で
終わり、離れた途端舌が唇をなぞってくる。彼の訪れを予感して引き直した口紅が剥がされる。
心まで剥き出しにさせられて傷つけられる、それは最初の兆しだった。
過去の思い出を語ると言うには残酷過ぎる言葉の数々を並べながら、デュランダルはソファーに
押し倒したタリアの軍服の前立てをゆるゆると解いた。
「神ならざるこの身には、唯1人、愛した女性の望みすら叶えられない……その道を志し、名声も
得たつもりだった……滑稽だな、私は」
獲物は小刻みに震えるばかりで、もう何の抵抗も見せない。
「君が私に言ったのだ――神になってくれと。だから私は、それに近づく。どこまでできるかは
わからないが、やってみようと決めた」
どれだけの絶望を自分は彼に与えてしまったのだろう。
メンデルの遺伝子研究所に勤務していたデュランダルの父親が息子に施した遺伝子調整は、
自分の仕事を受け継ぐために必要な才能だった。それに答えて息子は遺伝学を学び、若き権威と
して学会での脚光を浴びた。彼自身、己の能力に満足し、順風満帆で人生を生きてきた――
これからも、生きる筈だった。
彼を信じて待つべきだったのか。
この男ならいつかは解決してくれる。そのときまで待っている。あなたの子供でなければ
生みたくない。
そう伝えてずっと側にいれば、違う結果が待っていたのか。……アスランもメイリンも、
失わずに済んだ結果が。かつての仲間をシンに撃たせずに済んだ結果が。
「これはなかなか険しい道のりだったよ、タリア……だが、もう始めてしまったことだ。今さら
途中でやめるわけにはいかない。こればかりはね……」
前を開いてアンダーシャツを捲り上げ、覗いた谷間に男は口づける。
今さら、やめられない。彼は引き返せない。
後戻りの出来ない道を、血塗れで歩く生き方を選んでしまった。
そうさせたのは他ならぬ自分だと、今まで気づかずにいたなんて。
かつてはあれほど愛した男を、こんな風にしてしまったなんて。
「どうすれば……いいの……?」
過去の罪を断じる男に、タリアは弱々しい声で尋ねた。
「どうすれば償えるの――? 私は、あなたに何をすれば」
「何を償うというのだい、タリア……?」
デュランダルは恐れおののく恋人の頬にそっと触れた。
「償うのは私の方だよ。私は君の願いを叶えられなかった無力な男だ。せめて君の大切な息子が
生きる世界を完璧なものとしたいのだ。彼が人生において、何にも失望せずに済むことを祈る
ばかりだよ……」
静かな言葉が胸を刺し貫く。デュランダルが言葉を紡げば紡ぐほど深く切りつけられ、血が
しぶく。――頭がおかしくなりそうだ。
どうして裏切り者と罵ってくれないのだろう。おまえのせいだと罵倒された方がいくらかでも
救われる。この男の元を離れ、望みどおり息子に恵まれ、ささやかな家庭を築いて満足していた。
いや、本当に満足していたのだろうか?
それなら何故、この男と再会したとき、容易く躰を開いてしまったのだろう。
あのとき、最愛の息子も遺伝子で結ばれた夫も、その存在を世界から消してしまったのでは
なかったか。自分と、彼――この世に2人だけだと求めあった濃密な時間。
私が本当に欲しかったものは……
同じ男に触れられていながら肌に粟が立ち、恐ろしさに悲鳴をあげてしまいそうになる。
腕を胸の前で交差させて男の視線から逃れたタリアは、躰を横に向けて背を丸めた。
閉じた瞼の縁で、睫毛が小刻みに揺れている。青ざめた肌を冷たい汗が流れる。怖くて溜まらない。
でも、逃げられない。
今私が逃げたら、この人はどうなってしまうのだろう。
胸を隠したまま、タリアは恐る恐るデュランダルの顔を見た。
ベッドヘッドのライトを灯したきりの薄暗い部屋で、また逆光になっている男の表情は、もう
長いこと見ていない種類のものだった。
穏やかな微笑みを浮かべながら、少し困ったように自分を見つめる目。
まだ恋人同士だった頃、外で待ち合わせるといつも先に来ているのはデュランダルの方だった。
(待っていたよ、タリア――来てくれたんだね)
遅刻を責めることなく優しく語りかけるその物腰に、愛されているのは自分の方だと驕っていた。
懐かしすぎるその笑顔に、タリアは自らむしゃぶりつくような口づけを浴びせ、男の唇を激しく
吸った。
「どうしたんだい、タリア?……急に」
激しいキスの合間に尋ねてくるデュランダルのその口に、また唇を重ねる。タリアは飽きること
なく口づけを繰り返し、デュランダルの頭を抱え込んで体勢を入れ換えた。上から覆い被さって
主導権を握り、男の口腔に舌を差し込んで深く唇を合わせる。
ジブラルタルでの脆い自分を払拭するように急に力を取り戻したタリアを、デュランダルは少し
呆れたように見やり、両肩を持ち上げて引き離した。
「さっきまでと、随分違うじゃないか?」
「……覚悟を決めたのよ」
「ほう、どんな覚悟を?」
その質問に、タリアはすぐには答えなかった。
この男をこんな風にしてしまったのは自分なのだと――そうこの男自身が言うのなら。
「私は、脱走しないわ、ギルバート。……もうあなたから逃げることはない」
「それはまぁ、そうしてもらわなければ困るがね。今ミネルバの艦長に軍を離れられては、議長と
しての私はもちろんザフトも」
デュランダルの言葉を、タリアはもう一度キスで遮った。今度は短く、場所を変えて、頬に、
額に、鼻筋に、顎の線に――顔中を唇で辿っていく。
デュランダルの指が耳を摘んで引き寄せる。今度は彼の方からキス。口腔の外で舌先を触れさせ
ながら、お互いの胸に手を這わせ、競争するように敏感な部分を探る。
勝負に勝ったのはデュランダルの方だった。
「あ……!」
重力に引かれてたぷりと揺れる乳房の先端を、デュランダルの人差し指と中指が下から掬うように
挟み込む。摘まれたその先をさらに親指が押し込むように刺激してくる。ミニマムな場所を包む
3本の指先が、硬直しつつ丸みを帯びてくるそこを締め上げてくる。
「う…はっ……ぁあ……っ」
タリアは感じるがままに素直に反応を返した。デュランダルは柔らかく微笑み、もう片方の乳首も
同じように捕まえて愛撫した。ベッドに両腕を突っ張ったタリアの喉がびくりと大きく仰け反り、
また俯いて快感に酔い始めたその顔を惜しげもなく晒す。
再会してからも、機会があれば彼女を抱いて来た。ミネルバを建造していた工廠で、アーモリー
ワンで、ユニウス7が落ちる前の宇宙で、ディオキアの逗留時もホテルで――ジブラルタルの執務室
でも。だがタリアが心の底から情事に耽溺したことはなかったような気がする。無理矢理に組みしいて、
躰から蹂躙して悦楽の海に沈めては来たが、彼女の方から先に飛び込んできてくれたのは、今が
初めてなのでは――。
デュランダルがタリアの下腹部に指を伸ばすと、そこはもう蜜がこぼれるほどに濡れそぼっていた。
「ふむ。心まで開放すると、こんなにも感じるものなのか」
「あ、あなたは……そんなことも忘れ……あ、あっ……」
タリアは喘ぎながらもデュランダルを咎めた。
「昔は……いつだって…っ、あ……ふっ……」
「そうだったかな? いや、ここまで君が積極的だったことなど……昔から君は強情で、声を出すのも
ギリギリまで我慢していたように思うが」
「だ…から、あなたは……っ、わかっていないと……言うのよ……っ」
タリアは快感を堪えながら、デュランダルの髪を指に絡めた。
「我慢すると言うのは……つまり、それだけ……あ――あぅああ……っ!」
最後まで言えず、タリアは左の肘を半ばまで折って躰を傾がせた。片方だけ掴んでいた乳房に
指を食い込ませて、デュランダルがそれを支える。
「ああ、なるほど。感じていなければ声を抑えることもない、ということか」
平然と解答を述べるデュランダルを、タリアは恨めしそうに見た。乳房と秘所に与えられる愛撫を
受け止めて息を荒げ、口角から一筋の雫を溢れさせながらタリアはさらに言葉を続けた。
「そうよ……あなたは、何もわかっていない……とんでもない勘違いをしてるって……気づいて
いない……」
「ほう、私が、何を? まだ何か誤解があると君は言うのかい?」
「……命を生み出すのは、神の領域だとあなたは、言ったわ……」
デュランダルの手の動きがピタリと止まった。
勇気を振り絞ってタリアは目をしっかりと見開き、デュランダルを正面から見据えて言った。
「それは違う……命を生み出すのは、人よ。男と女だわ――神様なんかじゃ、ない」
一瞬の静寂の後――
デュランダルは、体を入れ換えてタリアをベッドに押さえつけた。
「あ……!」
また恐怖が呼び覚まされる。両肩をがっしりと掴まれ、喰い込む指の力が容赦なく窪みを穿つ。
閉じた両脚の間に男の下半身が入り込み、強引に左右に広げられた。
「君はどこまでも私を追い詰めなければ気が済まないらしいな」
デュランダルはこの世の何もかもを嘲笑するかのような声音で言った。
「つまりは私は、君にとって男ですらなかったと、そう言いたいのか、タリア?」
「ち、違う――!」
躰を拘束する痛みより強く、魂を萎縮させるようなデュランダルの攻撃にタリアは必死で逆らった。
「私はただ……あなたは神になどなる必要はないと――はぁうッ……!」
最後まで言わせず、デュランダルは怒り狂う彼そのものとなった分身をタリアの秘裂に突き刺した。
濡れてはいてもまだ受け入れる体勢は整っていない。柔らかな肉の花弁は唐突に訪れた暴君が貫いて
くる衝撃に悲鳴をあげた。愛撫と言うより打撃に近いその感触に打ちのめされ、いたぶられて戦慄く。
「うぁ……ひぃう……っ! あああッ!」
成熟したタリアの躰であっても耐え難いほどの強烈な刺激――入り口の広がりを上回る大きさに
達した肉棒が前後に大きく抜き挿しされる。徐々にスピードを上げて注挿を繰り返し、ますます
大きく、固く、熱くなって、感じやすい内壁を殴りつけてくる。
「あッ! あッ! あァッ! ギ、ギル……あぁあッ……ギル…バート……ッ! ああゥッ!」
「神にもなれず、男にもなれず、それでは私は、いったい何だと言うんだ?」
「ああっ、イヤ……! もう……イ、ヤアアァ……!」
「私は、君の何だ。答えなさい、タリア――!」
タリアは唇を引き歪め、激しく首を左右に振った。
そんなことでは想いは伝わらない。きっと誤解されてしまっただろう。「どんな存在でもない、
もう関係ない」と思われたか。それとも「こんなことをするあなたは、もう『私のギルバート』では
ない」と言おうとしていると受け取られたか。
違うの。違うのよ。
あなたの言うとおりよ。私は、あなたを愛していながら、あなたから離れた。
あなたの子供を宿すことのない私の体。
怖かった。あなたの方から別れを言い出されることが。捨てられる前に捨ててしまおうと思うのは、
弱いからに決まっている。自分には受け止めきれない痛みをあなたに押しつけて、私は自分を救おうと
した。生まれたきた息子を見て、自分は間違っていないと思い込もうとしていた。
政府の方針に従って、婚姻統制に従って子供を生むことは間違っていない。プラントの未来のために、
この選択は正しかった。
けれど――けれど、そんな正しさは私を救ってはくれなかった。
あなたを忘れたことなどない。1日も、1秒だって忘れたことなんかない。
今も私は、あなたを愛している。あなたのしていることが間違っていると、どこか狂ってさえいると
思いながらも私はあなたに逆らえず、いつも結局は従って――。
この惨すぎる愛撫さえ、いつしか快楽となってしまうほどにあなたを……
「ああっ! ギル……! も、っと……!!」
いきなり反応を変えたタリアに、さすがのデュランダルもぎょっとした。驚きながらも動きは
止めず、タリアの躰をしっかりと抱えて逃がさないようにし、限界まで高ぶったものの先端で
これでもかとばかりに最奥の壁を突き回す。。
タリアにとってそれが気持ちの良いものだとは思えなかった。痛みを伴うほど苦しく、息も
絶え絶えになっている筈なのに、女は信じられない言葉を吐く。
「くうぅ……っ! もっと……もっとよ……! あ、あ……!! ギ…ル……!」
「まだ、足りないのか……? タリア、君は……」
「あぅあっ……あっ……ま、まだ……あァ、まだ……っ……足…りな……うぅああ……ッ!」
片足を抱えあげ、限界まで股を開かせてさらに秘所の側にある蕾を摘むと、タリアは背中を大きく
仰け反らせた。後頭部をベッドに押しつけ、腰と首の間に弧を作り、さらにその曲線をぐらぐらと
揺らめかせてどれだけ感じているかを全身で表している。
汗に濡れて、陶器のような肌が艶かしく輝く。突起に宛われた2本の指が強くそこを押し込み、
内部を怒張したものが深く貫くたびに半弧の経はより小さくなり、顎が上向き雫が飛び散る。汗が、
涙が、涎が――愛液が宙に舞う。
背骨が軋むほどがくがくと肢体を震わせながら、タリアは己の上に君臨する魔王に両手を差し延べた。
「あぁッ! ギル……ッ! もうっ……イ…クぅ……っ!――ッッッ!!」
達した瞬間伸ばした両腕を掴まれ、強く引き寄せられた。
脱力した躰を男の胸にしなだれかからせ、タリアは無意識のうちにデュランダルの欲望が弾ける
衝撃に身構えた。
余韻にひくついている淫らな肉に包まれたものが、それを押し返す程の脈動を伝えてくる。
ああ、来る……激しくて、熱い……それが、来る――!
「う、うう……ッ! ああああ……っ」
内腑の奥までも流れ込むほどの奔流を体内に取り込みながら、タリアはデュランダルの躰を強く
抱き締めた。
あんなに冷たかった男の肌もいつの間にか汗ばんで、聞こえる吐息はひどく乱れている。
「ギル……ギル……!」
「タリア……!」
名を呼べば応える、その声も上擦って熱ぼったい。自分を包む腕の強さは嬉しいと言うより、
信じられる。
どんなに変わってしまっても――もう昔とは違うと彼がどれだけ言い張っても。
愛し合っているときにだけ見せる激しさは、今も昔も変わらない。
この2人の命を合わせて、新たな命とすることができない世界。
そんな世界は変えてしまえという彼の言葉を否定できる者が、この世にいるだろうか。
薄暗い部屋で2人の男が向かい合っている。
クリスタルのチェス盤を間に挟み、弄ぶように駒を動かすその姿に真剣味はない。本気の勝負では
なく暇つぶしのゲームだからだろうか。
やがて年若い金髪の青年――レイ・ザ・バレルが口を開いた。
「グラディス艦長は大丈夫ですか、ギル」
レイの一手に少々困った、と言うように顎を撫でながら、デュランダルは若き同盟者に答えた。
「大丈夫でなければ困るよ。彼女に対しては策を弄してはいない。私の本心を語ったというのにまだ
揺れ動かれては……立場がなくなる」
「本心、ですか……」
「そうだとも。何か、引っかかるかね?」
「ときどき、あなたのことが心配になります。ご自分のことを、あまりに他人事のように言われるので」
「クルーゼに憑衣されていると思うかい?」
「いいえ。ラウの憑坐ならもっと相応しい存在がここにいるでしょう」
確かに、今のレイの姿は出逢った頃のクルーゼを思い出させる。あと2、3年もすれば……仮面が
似合うようになっているだろうか。
もっとも、レイに残された時間がどれくらいなのかは――望んだとおりの世界を見ることは彼には
――悪ければ目的が達成されたその瞬間さえも見ることなく――
暗い考えを吹っ切るように、デュランダルは会話の先を続けた。
「彼が私に取り憑くのではない、私が彼に囚われているのだと、君は言いたいのだろう」
「そうかもしれません。ラウの妄執を自分のものとすることで、あなたは力を得ているのでは、と」
「だが私は彼と同じものを目指してはいないよ。世界を滅ぼすつもりはない。創造のための破壊ならば、
疎んじはしないけれどもね……」
「破壊も、犠牲も、全ては人類のためです。人がより良いものとなり、幸福に生きられる場を作るため
――そのために力を尽くせることに、艦長も喜びを感じるべきかと」
「皆が君のように考えてくれるのなら、私ももう少し楽ができるのだが……」
「しかたありません。そうでないからこそ、この世界は新しくやり直す必要があるのですから」
提唱したデュランダルよりも確固たる意志を持って目標を語るレイを、デュランダルは眼を細めて
見つめた。
レイやクルーゼのいったい何が、自分をこれほど捕らえて離さないのだろう。悲劇に魅せられるのは
人間の性ではあるが……自分で思うより感傷に引きずられやすいのかもしれない。
タリアを利用し、その躰を弄びながら断ち切ることができないのも、そのせいか。
「ふむ……君は年々、彼に似てくるな」
もしも将来息子を持つことがあったら、感傷的な性格はコーディネイトしてしまおうか。レイに似た
息子を持つのも悪くないと考えながら、デュランダルは呟いた。
レイは何も答えず、薄く笑った。もともとが同一人物と言って良い“作り”なのだから当然、と
思っているのだろうか。その笑い方さえも彼の男を彷彿とさせる。
人を形作る要素が遺伝子だけではないということは、デュランダルも認めるのに吝かではない。
彼の男とは違う道を選んだレイが成長するほどに相似形を成していくのは、育てた自分こそが影響を
色濃く受けているからなのだろうか。
それとも、限りある命という宿命は、生きる目的の有るや無しやでは変えられないほどに人を呪縛
するものだからか――?
自分の駒を動かしながら、デュランダルは胸に浮かんだ懸念を今度はそのまま口にした。
「……体の方はどうだね? 薬は足りているかい?」
「ええ。心配は要りませんよ、ギル」
父親のような心配りを見せるデュランダルに、レイは今度ははっきりとした笑顔を向ける。笑顔の
向こうで何を思っているのか――本心を隠すための作り笑顔ではないのかと考えていたデュランダルは、
いつも自分が使っている方法と同じだと気づいて苦笑した。
同じ血で繋がれてはいないのに、どこかよく似ている。
やはり人は、生まれよりも育ちなのか。持って生まれた能力は螺旋より出ずるものでも、それを操る
魂自体は塗り替えることが可能なのかもしれない。
他人の2人を似せているのは、強い影響を与えた男の存在。
その男自身は、同じ血を持つ彼の『息子』とは何一つ似ていなかった。
ラウ・ル・クルーゼを失ったとき、デュランダルとレイは人生の新たなる一歩を踏み出した、と
いうことになるのかもしれない。
(ねぇ……ラウは?)
レイにそう尋ねられたとき、彼の中の喪失の大きさを慮ってデュランダルはつい、こう言ってしまった。
(ラウは、もういない……だが、君もラウなんだ)
レイの中にクルーゼは居る。その彼は決して失われない。だから絶望することはない。同じ運命を
辿ることを恐れずにレイはレイの人生を生き、クルーゼにも別の可能性があったことを証明して欲しいと
思ってそう言った。
クルーゼの人生は渇望と妄執ばかりに埋め尽くされていた。『もう1人の彼』であるレイが違う
答えを見出すことをデュランダルは望んでいたのだが、レイの中でそれは別の形で根付いてしまった
ようだ。
この世に生まれ落ちた命は、みな何かを期待され、それに応えて自らの役割を果たすことができる。
コーディネイターだろうとナチュラルだろうと――クローンだろうと。それによって世界に必要と
される存在になれる。生まれてきて良い存在だと自己を認めることができる。
ラウ・ル・クルーゼはデュランダルのその主張を最後まで受け入れずに彼岸へと旅立った。
受け入れる筈がない。デュランダル自身、タリアの期待に応えられない自分の遺伝子を認めることが
できず、過去を引きずったままでいることをクルーゼは知っている。
恋人と親友の両方に否定されてしまったデュランダルに、レイは言ったのだ。
(ラウは認めなかったかもしれませんが、俺は違います。ギル――あなたは正しい)
聡明なレイはデュランダルの意図に気づいてしまったのだろう。自分の喪失を埋めようとしてくれた
デュランダルの力になろうと、彼は自分を殺している。自分からクルーゼそのものになろうとしている。
レイ自身の意志ではなく、デュランダルがそれを望んでいるからという理由で、レイは同盟者となって
くれたのではないだろうか?
しかしそれをやめろと言ったところで、どうなるものでもない。彼は最後まで主張するだろう。
これは俺の意志です。
ギルが思い描いた世界こそ、理想の世界です。
ラウが認めなかったとしても、もう1人のラウである俺が、あなたを認めます。
……無理をしてまで従う必要はない、とは、レイには言えなかった。
彼は寧ろ逆の言葉を求めている。「君の力が必要だ。頼むから、無理をしてくれ」と。
人々は疑問に思うだろう。何故、そう急ぐのかと。この方法しかないのだと性急に事を進めようと
するのは無謀ではないか、何のために今まで用意周到に全てを運んできたのかと。
……我々には時間がないのだ。既に1人、失っている。彼の男は――彼の『時間』は待っては
くれなかった。彼は彼自身の意志でまた別の道を選んで散っていった。
正当な手順を踏んで理念とやらを変えさせている時間はない。大儀のための変節など、潔癖な
だけの愚民には理解できぬ心情だ。我らの時は人より早い。信頼に足るかどうかはもう充分に見せて
やった。後は時が至れば従わせ、従わぬなら蹴散らすだけだ。
それでも間に合わないかもしれない。砂時計の最後の砂が落ちるその前に、望みを叶えるには。
最後は、賭けることになる。成し遂げるのが運命なのかどうか。運命ならば、きっと間に合う
だろう。もう1人の『彼』を失う前に、ただ辿るだけだと予言されたその場所に着く――思い描いた
とおりの世界を彼らに見せる。そのための収束。
旧時代の終焉は、もうそこまで近づいている。
おしまい
>>728 相変わらずGJです。深井です。
この後、この三人が迎えたそれぞれの終わり
を思うと胸が潰れそうな気持ちになるな。
>>728 あなたの書くギルタリはいつも感慨深いものがありますね。
今回もGJ!としか言いようが無い。
乙
議長がファビョッたのはこのせいだったんだw
俺の神サイトとレイの解釈がまるで同じ…
なんかモニョ
ま、脳内妄想なんて被るものだしな…
>>740 俺もレイに関してはこういう風に思ったよ。
だからこそ、最期の行動があれであり、出た言葉
が「おかあさん」なんだろなあ、と。ま、納得いくお話が
たくさん読めたおまえは幸せものだな。
>>740 妄想と解釈はちょっと違うがな
あの本編の情報量ではこうなるのが大多数と思われ
最近来たけど・・・もっと若いのが見たい。
シンルナ意外で。
うまい!
タリアが逆に好きな男に子供を与えられないと嘆いていたのに感動した
>>744 若年層は個別カプスレに投下されてるんじゃね。
そっち見回った方がよろしいかと。
>>746 そっか、この板ほぼ初めてだから知らなかった。
ありがと。
>>747 初めて来た君に一言教えておいてあげよう。
>シンルナ意外で
などという風に、好き嫌いをする子はここに来てはいけません。
もし投下されても、それはスルーして余計なレスは付けないのがお約束です。解りましたか?
キラ×マーナとかみたいなイロモノでも萌えるぐらいの覚悟があればこのスレでも大丈夫だな。
750 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 01:52:07 ID:tqOgv3+6
アスメイが読んでみたいな
ここは調教は大丈夫か?大したことしないし痛くしないので大分ソフトだが、アイテムがSMに属するようだ。
>>751 大丈夫だとオモ
駄目な人はスルーすればよし
>>728 毎度面白いです。
デュランダル・タリア・レイのそれぞれの行動の動機が上手く表現されているところが良い。
特にデュランダルの『失望されるのに馴れていないコーディネイター』という
意見は大いにありうると思いました。
>>728 乙
こうしてみると種って、キャラもそうだし、コーディネーターていう世界観とか、料理しがいのある材料がたくさんそろってたんだなあ。
なのにあのざま…
感想くれた皆さん、ありがとうございます。
>>740氏
モニョらせてすいません。一般サイトは見ていませんでした。
レイについては最終回の後、心理描写を大幅に書き直しては見たものの…
やっぱり付け焼き刃じゃダメだぁあああホントごめん精進します。
>>749 「まあまあまあ!」
だめだキラの反応が想像できんw
>>757 やっ……やめ……!僕にはラクスが……ああっ!
>>757 やめてよね、僕オバサンには興味ないんだ。
>>760 おまいも古株だな。大抵スレに書き込む前に、過去ログ熟読してスレのくせや流れを
掴んでおくものなのだが
厨くさいレスや安易なGJが並ぶようになったのも、このようなDQN住人が
増えてきたからと思われる
じゃあとりあえずルナ攻めシン受けというのを希望しようか
ギルタリGJ!なんだけどアサタリって無いんだね。
やっぱりアーサーじゃお話にならないのか?w
アサアビキボンヌ
>>761 後ろ二行は携帯からが増えたのも大きな原因では。
少し前のレスも読まない人が増えた。
そんな子がログを遡るなんて面倒なことはできなそうだ。
>>764 すべてアーサーの妄想という設定なら、なんとかなるんじゃないかw
>>767 実際同人漫画である。同じようなことを考えるのも、アーサーならではかw
アサタリは思い浮かばないが、タリアサなら思い浮かんでしまうのは何故だろう。
アビアサ、メイアサとか。
たしかにアサタリは難しいというか、無理だろうな。
アーサー、童貞の疑い濃厚だしw
むしろ経験が無いアーサーが、艦長に手取り足取り……
ちょ、艦長!
やめてください
あ、ああ〜フォンドゥブァオウ!(ドビュッ)
アーサー、あなた艦長席で何をしているの!!
艦長が生きてりゃ、戦後設定で幾らでも書けたけどな。
戦後、尊敬していた艦長が亡くなり悲しむアーサーを慰めるアビーって有りじゃないか?
アビーかと思ったらヒルダ・ハーケン。眼帯姉御の折檻プレイにアーサー血涙。
ヒルダはああ見えて実はまだバージン。
男にはまだウブとか。
相手は、あの髭とかがいいな。
それか百合で、ラクスに攻められる
ラクヒルいいな
ヒルダはMでお願いします
激しく過疎化ですね(´・ω・`)
どっかのバカがこのカプは見たくないとか職人さんにケチつけたからな。
あとは職人が駄作しか書かないからだな
質の悪い職人はいってよし
どっちを選ぶ?
1.SSのこないエロパロスレ
2.駄作も混じるがSSが来るエロパロスレ
どちらにしても、ここの寿命は終わっている気はする。
毎週定時に投下してた職人さんもいたんだがなぁ。
>>780 の言う「どっかのバカ」が見たくないカプの人だったが。
あの人もう来ないのかな…
>>780−783
上記のような馴れ合いっぽいスレの雰囲気も問題のような希ガス
一番の問題は職人の種離れが急速に進んだことだと思われるがな
シンルナ神帰ってきてくれ
テンプレに引っ掛かるのは分かってるけど
やっぱりシンルナ神帰ってきてほしいな
>>785 彗星の過疎もすごいからな。雑談も盛り上がらない本編展開では、
SS書くモチベーションを保つのが厳しくなる人はいるだろう。
>>783 どっかの馬鹿たちも特定キャラ追い出しに熱心だったね
791 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/11(火) 21:10:02 ID:DOKAXa9y
公式サイト更新。
第3話は、まあアレしかない罠・・・
あのあと、やっぱりデュランダル派は粛清されたんだろうな。
当然ミネルバのクルーも全員死罪。
ただし女性だけは肉便器として生かさず殺さず犯され続ける。
そんな後日談を書いてみたい。
新シャア板は一ヶ月くらいで廃墟になるらしいけど…やっぱここも?
職人には本編のその後とか、自由に妄想して書いて頂きたいが…神カモーン
>>794 今のスレ状態じゃ無理っぽいな…
本編があの終わり方だったっていうのもな
いや、妄想力は本編を超える!!
(´-`).oO(カガリタンでハアハアしよう)
ちらうら
最終回の怒りが虚脱感に変わりエロ妄想ところかパロ妄想ができまへん
799 :
例のあの人:2005/10/12(水) 20:06:01 ID:bW0ZzK6a
まあまあ個々は大人にクールでマターリとまとうぜ皆!
アスメイいる?
あまり自信はないんだが
いもげん氏、◆T/HLq95UzM氏他戻ってくれ
>803
じゃあ書きますね。
アスメイ好きじゃない方はスルーで。
アークエンジェルが旅立つあたり、カガリが指輪をはずしてたあたりの話です。
805 :
アスメイ1:2005/10/12(水) 21:44:34 ID:fNNsKpy5
アスランはカガリの指に自分のあげた指輪がないことに気がついた。
しかし不思議と焦りや不安は感じなかった。
まだ時間は取り戻せるさ。今は俺にできることをしよう。
それでも少し寂しさのようなものを感じた。
ザフトから抜けてきて、今までのすれ違っていた時間を埋めたいと願う心があったからだ。
806 :
アスメイ2:2005/10/12(水) 21:52:25 ID:fNNsKpy5
でも今はアークエンジェルの出発前。過ぎてしまったことより今はこれからのことを考えよう…と。
その頃カガリはアスランが連れてきたメイリンに偶然会った。
どこか不安げなメイリン。
彼女もまたアークエンジェルに乗るのだ。
つい最近までザフトのミネルバの乗員だった彼女にすればいきなり訪れた
この環境の変化に心がまだ追い付いてないのだろう。
カガリは自分がアークエンジェルに乗れないことに少し切なさと寂しさを感じていた。
アスラン…体だって治りきっていないのに…。
アスランの体のことが気掛かりだった。
共に行くメイリンに頼んだ。
アスランのことを頼む…と。
807 :
アスメイ3:2005/10/12(水) 22:03:18 ID:fNNsKpy5
メイリンはこの目の前にいる人が羨ましかった。
『頼む』なんて言うことのできるこの人が…。
そしてアークエンジェルは旅立った。
「ふぅ…。」
アスランは自分の部屋にいた。これからのことを考えると自然と溜息が出た。
なにも好き好んで戦うわけではないのだから。
「でも…今はできることをしよう」
そう呟く。ふとアスランの思考が遮られた。
「あの…アスランさん居ますか?」
メイリンの声だ。
どうしたのかと思い彼女を部屋へと入れる。
「どうしたんだ?まぁ座って」
メイリンを椅子に座らせる。
いつもと違って髪を下ろしていた。
どこか不安げな、思いつめた表情をしている。
「なにかあったのか…?」
尋ねてメイリンの瞳を見た。メイリンの瞳には涙が溜まっていた。
アスランはどうしていいものかと少し困ってしまった。そして決意したかのように口を開く。
808 :
アスラン4:2005/10/12(水) 22:15:39 ID:fNNsKpy5
「あの…カガリさんのこと…好きですか?」
メイリンの意外な言葉に思わず言葉を失う。
だがメイリンの今にも壊れそうな、それでいて必死でまっすぐな目に見つめられた
アスランはこの言葉が彼女にとって深いものだと悟った。
「…ああ」
しっかりと口にした。
ふとメイリンの瞳が暗くなり、涙がメイリンの頬に一筋の線を引いた。
「そうですよね。わかっていたんですけど…すいません…」
涙を拭い、俯いてしまった。
「「……。」」
アスランもメイリンも無言になってしまった。
部屋の空気が重苦しい。
「あの…私、アスランさんのことが好きです」
呟くように、それでいてしっかりとした声でメイリンは言った。
メイリンは顔を上げて続ける。
「1度でいいんです……抱いてください」
809 :
アスメイ5:2005/10/12(水) 22:27:17 ID:fNNsKpy5
突然の告白とさらにメイリンから紡ぎ出された言葉にアスランは困惑する。
「なぜそんなことを言う。自分のことを好きじゃない人間に抱かれたいだなんて」
「1度でいいから好きな人に抱かれたい…そう思うんです」
切羽詰まった声でメイリンは訴えてくる。涙で濡れた表情で…
そんなメイリンの表情と想いにアスランは引き込まれてしまう。
目が話せない。
彼女が自分を助けてくれた理由に今気付いた。
気付かなかった自分のにぶさに改めて驚く。
呆然としているが、自分をしっかり捕らえるアスランの視線をメイリンは感じていた。
視線をアスランに合わせる。
「どうしてもだめですか…?」
それ以上は望まないから、アスランさんとの忘れない思い出が欲しい。
椅子から立ち上がりアスランに歩み寄る。
810 :
アスメイ6:2005/10/12(水) 22:39:48 ID:fNNsKpy5
泣いて上気した頬、潤んだ瞳、求める声、アスランへの切ない愛情。
妙に艶っぽく見えてしまう。
そんな目の前にいる女の子をつき帰すすべをアスランは持っていない。
メイリンがまた一歩、一歩とアスランに近付いてくる。
距離がなくなった。
震えるメイリンの唇がアスランの唇に触れる。
メイリンの涙で少ししょっぱく、冷えた唇。
何度も何度もアスランにキスをするメイリン。
ふとメイリンが離れた。
「やっぱり、だめなんですね…」
切なさと悲しさで張り裂けそうな表情。震えていた唇。
アスランはメイリンを抱きしめた。
「なんで君はそんなに…!」
アスランは自分の心にメイリンへの同情とも、愛情ともわからない気持ちが沸き上がっていた。
唇が重なる。始めは優しく触れるキス。
それが嬉しかったのかアスランの名前を呼ぶメイリン。
アスランの胸もなぜか切ない気持ちで満たされてきた。
ちょっと休止しますね。あと途中アスメイをアスランとしてしまった。
ほんとすまん。
>>811 ええっと……間違ってたらスマン。もしかして、リアルタイムで書いてる?
携帯からなんです。
ちょっとわけありでPCが使えんから。
もとはあるからそれを携帯にうち直してる。
読みにくかったですか?
>>813 ああ、いや。そういうワケありなら良い。
よく考えてみたら、リアルタイムで書けるわけ無いか。
変な言いかたしてスマソ。ガンバレ!
>>811 乙 切なさに(;´Д`)ハァハァ
続きも楽しみにしています
817 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 00:04:54 ID:FV7X6URi
818 :
アスメイ7:2005/10/13(木) 00:28:33 ID:in8cmsYg
アスランは徐々に激しく口付けていく。メイリンの下唇を軽く噛んだ。
「ん…」
メイリンの口から甘い声が漏れる。
唇を割って舌を口内へ進入させていく。メイリンは抵抗することなくそれを受け入れた。
舌で舌をくすぐるとそれに答えるようにメイリンは舌を絡めてきた。
お互いの舌を絡ませ、唾液も絡まっていく…。
舌をなぞるようにくすぐったり、口内に舌を出し入れする。
粘着質な水音が部屋に響き、メイリンの呼吸が荒くなってくる。
歯列をつぅっとなぞってみる。
「…っんんぅ」
メイリンの体がびくっとはね、膝から力が抜けていった。
唇が離れて二人の唇の間に透明な糸がひき、切れた。
「感じやすいんだな」
優しく微笑みメイリンを見る。
「そんな…こと…言わないでください」
とろんとした表情でさらに顔を赤らめるメイリン。
そんなメイリンを抱きかかえベッドへ運ぶ。
首にぎゅっと抱き付いてきた。それが可愛く思えて、額に軽くキスをした。
819 :
アスメイ8:2005/10/13(木) 00:42:18 ID:in8cmsYg
手をメイリンの上着の裾のほうへ伸ばしていき、潜り込ませる。
泣いていたことと、キスのせいかほてった肌の感触を楽しむ。
きめの整った湿った熱い肌。
直接みたいと思ってシャツをめくり上げ脱がせる。
「あっ…」
思わず体を強張らせてしまう。
紅く染まった綺麗な白い肌。吸い寄せられるように首筋に口付ける。
「ん……」
首筋から鎖骨へ肌の感触を味わうように舌を這わせていく。
メイリンの肌にアスランの唾液の筋ができていく。
軽く吸ったり、舌で押したりすると少しくすぐったそうに身をよじる。
アスランはその体の下に手を入れホックを外す。
締め付けを無くした胸がアスランの目の前に現れる。
「恥ずかしいです…」
「だいじょうぶ」
そう言うとアスランは自分も上着を脱ぐ。
「これで恥ずかしくないか?」
今日はここまでです。
残りは明日投下しますね!
おやすみなさい。
例のシンルナ小説って何回うpされてたっけ?
保存庫とかないの?
何でそんな程度のことまでクレクレできるの?
まあなんつうかガンガレ
相変わらず混沌としとるな
職人も投下しづらいと気づいてくれよ
昨日のアスメイの続き投下します
828 :
アスメイ9:2005/10/13(木) 22:34:52 ID:in8cmsYg
アスランはなにも纏わなくなったメイリンの胸を手で包み込むように優しく触れる。
やわらかい感触、熱い肌。ゆっくり堪能するように揉んでいく。
恥ずかしさが抜けないのか目を伏せているが、それでもこの刺激に反応して吐息を荒くしている。
くっと人差し指で胸の先端をこする。
「…っ、あぁっ…!」
今までとは違う刺激にメイリンの声が上がる。
そんなメイリンの表情が妙に可愛く感じてしまう。
なぜだ…同情ではないのか…?
手での刺激をそのまま与えながら上下する左の胸に舌を這わせる。
敏感な先端を口に含み、舌先で転がしていく。
「ん…あっ、ぁん」
声が上がるにつれて硬くなっていく先端。ぴちゃぴちゃと音を立てて愛撫していく。
アスランは強く吸い、かるく先端を噛んだ。
「っ…ひゃぁぁん!」
指と口での刺激に思わず大きな声が出てしまう。
胸への刺激を止め、深く口付けながら下着の中へと手を入れる。
そこは湿り気を帯び、濡れ始めていた。
つっと割れ目をなぞる。
「ゃ、ぁ、やぁぁ…」
快楽で潤んだ瞳、表情、声、全てが可愛くてたまらない。
一時の感情かもしれない、…でも、今はとても大切に感じるんだ。
829 :
アスメイ10:2005/10/13(木) 22:48:41 ID:in8cmsYg
メイリンの腰を抱くと、残った服を全て脱がせた。
抵抗はしないが恥じらう表情。
メイリンのすらっとした脚の間に体を入れ、指で女芯に触れる。
「ひっ、ぁあん!」
体がびくりと跳ねる。蜜がトロトロと溢れてきた。
指で触れるたび体が跳ね上がり、声が上がる。
刺激が強すぎるのか…?
ゆっくりアスランは顔をそこに近づけていき、舌で女芯をくすぐる。
「ゃぁ、そん…なとこに…」
言葉とは裏腹に蜜はどんどん溢れてくる。
蜜と唾液が混ざり、卑猥な水音があがる。
指を蜜が溢れる場所へくちゅり…と入れていく。
「ぅんん…」
中はアスランの指を締め付けてくる。内壁をくっとこすってみる。
「ひゃっ、ぁぁん!!」
はぁはぁと息を荒くしてシーツを握り締めている。
「軽くイったみたいだな」
メイリンの髪を優しく抄く。
ふと、メイリンが体を起こした。
「アス、ランさん…私にもさせてください」
830 :
アスメイ11:2005/10/13(木) 23:04:33 ID:in8cmsYg
アスランは驚きを隠せなかった。
「君には今日は驚かされっぱなしだな」
また優しく微笑むアスラン
そんなアスランの表情を見て、恥ずかしそうにメイリンも微笑む。
こんなに優しくしてもらえるなんて…。
メイリンの心の中には嬉しさと、決して自分のものにはならないアスランに対する切なさが募っていった。
今、このときに少しでもたくさんアスランさんを感じたい。
アスランのズボンから大きくなったものを取り出す。
「おっきぃ…」
思わず口から出てしまった言葉に今度はアスランが照れてしまう。
メイリンは恐る恐るそるを手で包み込む。脈をうっているのがわかる。
そっと先に舌を這わせてみる。カリの首を舌でなぞるようにしていく。
どこかたどたどしい愛撫。
アスランはメイリンのいつもと違う下ろした髪を撫でている。
「んっ…はぁ…アスランさん、きもちいいですか?」
「ああ」
愛撫自体より上目遣いで見てくる表情、一生懸命な姿、綺麗な背中に広がる赤い髪。
それに欲情してしまう。
「んっ…!」
アスランは声をあげてしまった。突然メイリンの小さな口がアスランをくわえたからだ。
ぴちゃ、ぴちゃと音を立て口内で愛撫されていく。
831 :
アスメイ12:2005/10/13(木) 23:20:16 ID:in8cmsYg
そして顔を上下させながら吸い上げていく。
アスランさんの表情がいつもと違う…。
少し苦しそうだが、満ち足りた表情をしているメイリン。
「っう、…ぁ」
「んむ、はぁ…アスランさんの、どくどくしてる…」
お互いに荒い息遣いになっている。
「も、いいから」
アスランはメイリンに顔を上げさせる。
「ぇ、…きもちよくなかったですか?」
不安げな表情を見せるメイリン。
「いや、そうじゃなくて……その逆だ」
口ごもりながらそう告げると嬉しそうな表情にかわる。
「よかったぁ〜」
にこりと笑う。
なんでこんなに尽くしてくれるんだ…。
その微笑む表情にメイリンの想いを感じ、胸が締め付けられる。
二人は重ならない想いのはずなのに、今このとき切なさという共通の感情が沸き上がっていた。
たまらずメイリンに深く口付け、押し倒す。
「いいのか…?」
一瞬悲しげな光が目に宿ったように見えたが、それはすぐに消え、アスランをまっすぐに見つめてくる。
「はい…」
アスランはメイリンの脚を開かせ、秘部をさらけ出させる。
くちゅ…自分自身をそこにあて、腰を進めようとする。
832 :
アスメイ13:2005/10/13(木) 23:40:18 ID:in8cmsYg
きつい…充分に濡れているのになぜかそこはきつい。
なかなか腰を進められず、ぐっと力を入れる。
「いっっ……ぅ…」
微かに悲鳴のようなものがメイリンの口から漏れる。
瞳には涙を溜め、唇を噛んでいる。
はっとし、そこを見ると朱い血が滴っていた。
「まさか…」
メイリンを見つめる。
「私、初めてを好きな人とすることができて幸せです…」
瞳に涙をいっぱいに溜め、苦しそうな声で、それでも笑顔を浮かべる。
「なんで君はそんなに…!」
メイリンの瞳に溜まった涙を拭う。
アスランの胸は切なさと、愛おしさが満たし始めた。
「私、こんなに幸せだから大丈夫です。動いて…」
アスランの頬に手を延ばし、また微笑む。
アスランはメイリンを気遣いながらも動き始める。
メイリンの中は狭く、お互いが激しくこすれ合う。
少しでも痛みを和らげようと胸へ愛撫をする。
だんだんと慣れてきたのかメイリンから甘い声が上がり始める。
「んっ……あっあぁ…」
蜜が溢れてくちゅくちゅと卑猥な音がし、アスランをきゅうきゅうと締め付け責め立てる。
アスランはだんだん抽送を激しくしていく。
ぐっぐっと奥を突くと
「あっ、ひゃぁ、…ああっ!」
強い刺激に嬌声があがる。
833 :
アスメイ13:2005/10/14(金) 00:01:02 ID:in8cmsYg
「あすっらん、さぁん…もぉ…」
さっきとは違う快楽の涙を浮かべた瞳で見つめてくる。
その視線に煽られるように腰を激しく打ち付けていく。
「あっやぁ、あぁんっっ!」
絶頂を向かえ、アスランを締め付ける。
「つっぅ…」
アスランも自分の精をなかに注ぎ込む。
びくっびくんと体を震わせながらそれを受け入れ、促すかのようにさらに締め付ける。
全てを注ぎ込み、メイリンを見やるとくたっと荒い息のまま眠りにつきはじめていた。
「ほんとに…」
それ以上は口にせずメイリンの髪を抄きながら大切なものを扱うように抱きしめ、アスランも眠りについた。
「ん…」
目を覚ますと自分を包み込んだままのアスランの寝顔が目に入った。
「あ、…そうか」
昨日の全てを思いだし、少し顔を赤くした。
アスランを起こさないようにそっと抜け出す。
体には昨日の痛みが残っていた。
その痛みを愛しく思いながら、もう二度とこんなに近くで見ることができないであろうアスランの寝顔を見つめる。
無言でキスをした。
顔を上げた瞳には涙が零れそうなほど溜まっている。
ドアを開け、振り返り
「ありがとうございました…」
ぱたり、とひと雫の涙を残し部屋をあとにした…。
以上です。
駄文長文ですいませんでした。
読んでくれた方、ありがとうございました。
>>834 GJです!
リアルタイムで(;´Д`)ハァハァさせて頂きました
本来別カプ好きなんですが凄く切な萌えでした
GJ!よかった!
>>834 GJ!
アスランが今後どうなるか予想させる文章が良いね。
メイリンの健気さが上手く出てると思う。そんな俺はカガリ好きだがw
本編がアレだったからここもすっかり過疎だな
そういやここでジブリって出てこないなwやっぱアレくらいイロモノだと使いづらいか
ジブリには有能な女秘書がほしかった。カリファみたいな
一人ぼっちだし殆どどのキャラとも絡まずで最後があれで可哀想だったな。
化粧はしていたりしたけど案外男っぽかったんだよな。
なんで化粧してたの?>ジブリール
美川憲一リスペクト?
美輪明宏リスペクトかも知れんよ。
>>839 ぬこがいればそれでいいという人なのでしょう。
誰かぬこ×ジブリキボン
844 :
473:2005/10/14(金) 18:10:05 ID:jD8vVMyB
私は何も見なかった。
バターぬこかも知れんよ。
べろがトゲトゲして痛そうだけどな。
846 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 18:40:47 ID:HC5DLBQt
久々に百合が読みたいな…
ラクカガとかルナメイ(メイルナ?)かタリアとマリューの組み合わせでもいい
>>843 ぬこが一日だけ女性に変化するとかw
ちょっと悲恋物的展開になりそうなのが浮かんでしまったorz
誤った遺伝子操作の犠牲になってしまった
幼馴染みの女の子を治すために
ジブリールはメンデル研究所に協力を依頼。
しかし女の子は研究員にいいように弄ばれた(この辺がエロ)後、
ついに元気になれないまま死亡。
ジブはコーディネイターを憎むようになり
なりふり構わず(この辺がエロ)権力を求め
いつしかブルーコスモスの当主に。
そんな彼の束の間の安らぎは
メンデル研究所で実験に供されていた
少女と同じ瞳の色をしたぬこと過ごす時(ちょいエロ)だけだった。
こんな感じで誰か書いて下さい。
三回もエロがあるのか。
それは普通に無理だと思う……ってか、
>少女と同じ瞳の色をしたぬこと過ごす時(ちょいエロ)だけだった。
おい!
>>848 そこまで詳細にストーリー構築出来てるのならば自分で書けるんじゃまいか?
文が書けてもエロ描写が難しかったりするんだろう。
ただあんあん言わせたり、変な擬音w入れれば良いというものでもないだろうし。
ネットのエロ小説見てげんなりした事多々ある。
そんな大捏造劇場、責任持てないよ。
それでなくてもオリキャラっぽいの出したら
総攻撃で大叩きされるのに。怖いよ……
マリューのペンダントの中身の写真がもしも
作中で登場していた『誰か』だったらどんな話になるのだろう
(モビルアーマー乗りだったというのは無視してさ)
(ジブリールだったら、とかさ)
こーゆー小ネタ考えるのは楽しいんだけどSS書くのは…('A`)
昔はペンダントの中身はクルーゼじゃないか、と言われていた事もあったね
OPでクルーゼとムウの後ろで乳をゆらしていたせいだと思うけど
ディアミリ…
書き手8:読み手2 ぐらいの割合?
シンルナお願いします
断る
859 :
アスメイ:2005/10/15(土) 17:54:13 ID:VLfW2ryf
長かったザフトと地球連合の戦争もようやく終わり待ち侘びた平和が訪れる。し
かしザフトを裏切りAA側で戦ったメイリン・ホークとしてはプラントにある自宅
にぬけぬけと帰るわけにはいかなかった、しかも表向きは死亡したことになって
いる。結局みんなの勧めもあり、彼女はこれからの身の振り方が決まるまではと
りあえずオーブにあるアスラン・ザラの自宅に厄介になる事にした。
「はぁ…私これからどうすればいいんだろう」
夕食の準備をしながらメイリンは悩んでいた。両親や姉のルナマリアにはもちろん会いたい。でもプラント
に帰ったら軍法会議にかけられるのは必至だ。
「もしかしたら死刑になっちゃうかも…うぅ…」
不安にかられ涙がこぼれてしまう。
「ただいまー」
アスランが仕事を終え帰ってきた。
「あっ…、お帰りなさい、アスランさん!」
メイリンは涙を拭い笑顔でアスランを出迎えた。
(アスランさんも仕事で疲れてるんだもん、私の事で悩ませちゃいけないわ)
「ただいまメイリン、いつも遅くなってごめん」
「そんなぁ、仕方ないですよ、アスランさんには大切な仕事がたくさんあるし…あっ、ご飯の用意出来てま
すよ、それとも先にお風呂にします?」
「ありがとう、じゃあ先にご飯にしようかな。せっかく作ってもらった料理を冷ましちゃバチがあたるしね」
「あはは、アスランさんったらぁ」
毎晩こんな感じで二人は楽しく会話しながら夕食をとる、そしてこれがメイリン
にとって唯一の憩いの一時だった。
(なんの取り柄もない私がアスランさんみたいな素敵な人と一緒に食事出来るな
んて夢のよう)
メイリンはこの時間を素直に楽しんでいた、いつ終わるか分からないこの時間を
…
↑ごめん、どこがリアルタイムなんだw
>>860 4時間遅れのリアルタイムて(呆
前にも「リアルタイム」の意味が分かってなかった奴がいたな。偶々スレを開いたら
そこにSSがあった、それは決してリアルタイムなんかじゃないことを分かって欲しいわ……
>>863 いや、それにしてもリアルタイムと勘違いしていたのなら、書き込みをすること自体邪魔になるとは考えないのか?
リロードして確かめたのならリアルタイムでないことが分かるだろうし。
>>859 >>ありがとう、じゃあ先にご飯にしようかな。
>>せっかく作ってもらった料理を冷ましちゃバチがあたるしね
こ、こんな気の回るセリフ女に言えるなんて、アスランじゃない!
ヤレばできる子なんですよ。
なんで新シャアで出た恥ずかしいSSがここにあるのか。
メイリンアンチが貼ったのか?
言われてみればあのスレの文に似てる
ヤッても子供が出来ないのがコーディネイターですよ。
・・・・じゃあアスランはやってもできない子じゃないか。
アスランはヤってない、アスランにできっこない。
コーディ同士だから出来ないんだよ。
コーディ×ナチュなら大丈夫
アスランは種無しだ。
何度でも言ってやるアスランは種無しだ。
違うというのならばガッツを見せろ。
875 :
アスラン:2005/10/16(日) 10:03:48 ID:Z/ryzsvE
なら犯るしかないじゃないか!
誰を?
そりゃおまえ
こんにゃくからはじめよう
ヒドイ自演を見たw
核動力のオナホール『自由と正義』。こないだリニューアルされました。
シンルナ、お願いしまつ
シンルナ、お願い始末
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::あ な た の 怨 み 、 晴 ら し ま す 。::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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:::::::::::::::::::::::::|シンルナ |:::::::::::::::::::::::::::
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: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 送信 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::
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このスレもうだめぽ
885 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 00:34:31 ID:mLE4slDs
ラクス陵辱ものを今更ながら書きたい・・
AA降伏・・ラクス投降・・・ってなかんじで・・
糞シンルナアンチが荒らしてからすっかり過疎ったな
作品のあぼんもあったがな
種死前半の編はキャラが掴めて来た時期爆発的に延びていたし
>>885 ガンガレ
>>885 一人の力で流れは変えられるものだ、ガンガレ
>>890 それはスーパーコーディ並の才能でないと無理でないかな
シンルナは前のスレとかで連続で投稿されてたからもういいや。
シンルナ終わったらまたシンルナ…て流れだったからな。
>>892 たとえ同じカプSSの連続でも
このままSSがこないよりよっぽどマシだとは思うが?
シンルンじゃなくルナシンキボン
そのカプに限らず、同じカプが連続するのは空気読めてない感じがする
書きたいカプが被る事はあるだろうし、違うカプが投下されるまで待つわけにもいかんだろう。
ちゅうか、今どれくらい人居るんだ、このスレ?
この後人数をカウントするレスが続く
のは勘弁してくれ。
>>855 のカプを書こうと思ってるんだが、種続編見てないからSSの時節が種後、(たぶん)続編前みたいな感じに。。。
それでもイイか?
イイヨ
ほのぼのしたのを頼みます
>>899 有難う。
そして、スマン‥ほのぼのモノじゃないんだ。
「アンタなんか大ッ嫌いよ!!」
部屋に陶器の割れる音と共に、澄んだ少女の声が響いた。
幼さを残した少女は声と同じく澄んだ色の瞳を、その顔に似付かわしくなく鋭くし目の前の金髪の少年を睨み付けた。
少女に比べやや大人びた少年は、目蓋を目一杯広げ紫の瞳を露にし驚き、叫び涙を見せる少女、ミリアリアを見つめた。
そうして困惑を表情に出した彼…ディアッカは視線を少女から床に散らばった陶器の破片に移した。
冷静になろうとした彼は足元の白く光る破片を見渡したのち、危ねーな‥と小さく呟き、そうしてから彼女が怪我などしていないかと目だけで確認をした。
視線を交わすと彼女は下唇をキュッと噛み、大きな瞳で彼を見据えた。
「大…嫌いよ‥っ」
そうしたままで紡ぎだされた消え入りそうな声は、傷ついたミリアリアの気持ちそのものだった。
こんなにも彼女を傷つけてしまったのはディアッカであり、また彼も自分のせいだと分かっていた。
それでも、彼は謝ることが出来なかった。大人びていても、まだ中身は子供だったのだ。
ことの始まりは、少年の小さな嫉妬と小さな苛立ち、そして小さな恋心による、小さくて重い失言だった。
「もう、アイツのこと忘れろよ」
それは言ってはいけない、言うはずのない言葉だった。
だから、彼自身口にしてしまってから後悔の波に襲われたのは言うまでもなく、直ぐ様、謝罪を述べるはずだった、少女の涙を見るまでは。
「ミリ…」
泣かれてしまい、さすがにディアッカも彼らしくなく狼狽え、不安げな声音で彼女の名前を言い切る前に、文頭の言葉を投げ付けられてしまったのだ。
とりあえず、出来たトコまでを。
続きは、なるべく一気に投下します。
ほのぼのも好きだけどこういうのも好きだよ
>>902ガンガレ
イイヨイイヨー
頑張ってくれー
ハフハフハフ
ディ、ディアミリ!!
ずっと待ってた!ありがとう。
>>902 久々のディアミリ!
好きな文体だ・・・続き楽しみにしております
ほのぼのレイプ♪な話に続くのですか
百合キボンヌ………
修羅場が似合うカップルだ。
続きを期待
久しぶりにヨウルナ投下します。待ってる間の暇つぶしにでもどうぞ。
新シャアで話題にするのは勘弁してください……マジで頼む。
またまた37話の後。
【破軍星 前編】
誰も居ない倉庫でヨウランは1人、修理用パーツの在庫確認をしていた。
「よし、これで終わり、と……」
数値をパソコンに入力し終えて独り言を言いながら、視線はつい、傍らの広く空いた空間に
向かう。
ついこの間まで、そこにはセイバーの修理用パーツが積まれていた。フリーダムに撃墜されて
修理は不可能と判断されてはいても、そのボロボロの機体さえ降ろす余裕もないままミネルバは
転戦を続けていた。
ジブラルタル基地に入ってすぐ、これからの戦いに必要のないものは降ろされた。じきにここも
新しい機体――ディスティニーやレジェンドの替えのパーツで埋められることになるのだろう。
状況がここまで深刻でなければ、使い道のなくなったパーツを使って何か作ってみても良いかと
エイブス主任に聞きたかった。だがさすがのヨウランもそんな気になれないほど、彼らは切羽
詰まった状態で激しい地上戦を戦い抜いてきたのだった。
そう、戦って戦って――戦い抜いてきた。
セイバーの機体はおろかパイロットまで、そしてアカデミーからずっと一緒だった茜のツイン
テールを失ってまで。
一体何のために、そこまでの犠牲を払って戦わなければならないのだろう。勝って、何が得られる
――何かが、得られるのか?
すっかり明るさを失ってしまったルームメイトの、肩を落とした背中を見るたび、つい考えて
しまう。戦争が終わって平和になっても、ヴィーノにとってそれは意味のない世界だ。家族を
失った憎しみを力に変えてザフトのエースになったもう1人の親友。3人が顔を揃えても、もう
以前のように親しく口を利くことはできない。シンは気を遣ったのか、最近はレイと2人きりで
いることが多い。
(アカデミーの頃と一緒だな。いや……あの頃よりもっと、か)
シンもレイも、実力は認められていてもあまりちやほやされてはいなかった。近寄り難くて、
遠巻きにされていて――今は、遠くから眺めることもはばかられるほどだ。
どこか、恐れられている。
何故だろう。自分たちの命を何度も救ってくれた英雄なのに。
(最初はどうやって仲良くなったんだっけなぁ。えーと、俺の担当してた機体のパイロットが
たまたまシンで……あいつ、OS調整で悩んでて……)
同じ方法でまた、シンと歩み寄れるだろうか。ディスティニーの整備の件で、話しかけて?
いや、それはもうできない。ディスティニーとレジェンドはエイブス主任を始めとするベテラン
整備士達が担当している。ネビュラ勲章を受章したエースパイロットに敬意を表して。それに
シン自身、あの頃とは違う。もう彼はヨウランの力を必要としていない。
今、ヨウランが担当しているのは……。
後ろで自動ドアが開く音がして、ヨウランはものも言わずにびくっとした。持っていたパソコンを
落としそうになり、慌てて捕まえる。
振り向くと、視界に鮮やかな色が飛び込んできた。
心に塗り付けられた染みのような赤。ルナマリア・ホークが、やはり驚いた顔をしてヨウランを
見つめていた。
ヨウランがシンに近づけないもう1つの理由――それが自らヨウランに近づいてくる。
ルナマリアは少し気まずそうだったが、以前の明るさを取り戻したかのような笑顔でヨウランに
言った。
「ごめぇん。驚かせちゃった? 誰もいないと思ってたからさぁ」
「……誰もいないと思ってたなら、何でこんなとこ来たの?」
ルナマリアが閑散とした倉庫なんかに用がある筈がない。彼女がここに来た理由に薄々勘づいて
いながら、ヨウランはわざと気づかぬふりをした。
「ええっと――そう、ヨウランに用があって! 一応ここも捜してみようかなぁって」
手を合わせながら、いかにも『たった今思いつきました』と言わんばかりの焦った顔でルナマリアは
言う。その姿は健気でもあり、ヨウランの胸はちくりと傷んだが、彼は意地悪するのをやめなかった。
「ああそう。で、用って何?」
「え〜っと、えっと……その……インパルスのことで!」
「はいはい。で、インパルスが、何?」
「えっとぉ……だからぁ……そのぉ……」
漸く旗色が悪いことに気づいたのか、ルナマリアは視線をあちこちに泳がせた。もういい加減
許してくれない? と言いたげに横目でヨウランを見やる。
勝ち気なルナマリアが追い詰められている様はなかなか可愛らしかったが、ヨウランは天の邪鬼にも
それを認めまいとした。
「インパルスのことならシンに聞けよ。俺も担当になったばかりで、よくわかんないしさ。……ザクの
ことなら何だって知ってるつもりなんだけど」
MSに例えてヨウランが別のことを言おうとしているとは、ルナマリアは思いもしない。うまい
言い訳ができなかったことに動揺して、何か別の口実を探そうと必死に頭を働かせている。
俺にはよくわからない。今のルナマリアの気持ちが。シンとの関係も。
昔のルナマリアのことなら、何でも知ってるつもりだったけど。
珍しく相手の顔色を窺いながらおどおどしているルナマリアを見て、ヨウランはこの辺で許して
やることにした。
「俺に用があるなんて嘘、つかなくていいからさ。邪魔者はさっさと消えますよ」
「邪魔者って、何?」
「……1人になりたかったんだろ?」
ルナマリアはただでさえ大きな目をさらに大きく見開いた。
ヨウランはルナマリアの答えを待たなかった。この人気のない倉庫に突然現れたルナマリア。
最初はシンとの逢い引きかと思ったが、何もこんな薄暗い殺風景な場所を使う必要はない。倉庫は
整備士のテリトリーだ。ドアの解除コードも整備士なら誰でも知っているし、ここに何が仕舞われて
いるか、いつ誰がどんな用事でこの倉庫を利用するか、パイロットであるシンやルナマリアは
知らない。彼女たちの縄張りは別にある。
おそらくルナマリアは、凡そパイロット達が訪れることのない場所で1人になりたかったのだろう。
シンにもレイにも見つからない場所を求めて、ここに来た。
今のルナマリアは理解できないと思いながらも、それくらいはまだ見抜く力があるようだ。
ヨウランは少し満足して、パソコンを抱え直すとドアの方に足を踏み出した。
彼自身には、これ以上ここに留まる理由はなかった。
すれ違いざま、ルナマリアに腕を掴まれてヨウランはぎょっとした。
ルナマリアに向けられるヨウランの視線は、以前のように優しくはない。少しムッとしたヨウランの
目と、心細そうなルナマリアの目が真っ直ぐに向き合う。
「……引き止める相手を間違えてるんじゃないの?」
また意地悪くヨウランに言われて、ルナマリアは手を離した。
「……冷たいのね、最近」
ルナマリアはポツリと呟いた。
「昔はそっちが、俺に冷たかったけどな」
ヨウランは少し語調を和らげて言った。何を思い出したのか、クッと笑って彼は言葉を続ける。
「ま、しょうがないか。冷たくされるようなことしてなかったわけじゃないし」
「盗撮ばっかりするからよ。スカートの中狙ったり、姉妹ツーショットは売れるとか言ってメイリン
までつけ回したり、ミネルバに乗ってからだってアスランにまで――」
そこまで言って、ルナマリアは口を噤んだ。ヨウランがやっと笑ってくれたので、それに力を
もらって勢い込んで話し出したものの、過去の話になるとつい口にしてしまう2つの名前がまた
ルナマリアの表情を暗くする。
ヨウランはルナマリアの傷口を目の当たりにし、何と言えば良いか迷った。
まだ立ち直れていない。……当たり前だ。たった1人の妹と、憧れの男を同時に失ったのだから。
その命を奪ったのは、アカデミーからのパイロット仲間でライバル、今ではルナマリアの恋人である
シンなのだから。
「……本当は、よくわからないの」
「……え?」
ルナマリアが脈絡のないことを言い出したので、ヨウランは思わず聞き返した。
「1人になりたかったのかどうか……よく、わからなくて。逆のような気もするんだけど。1人は
寂しいって言うか……怖いって言うか。仕事が終わって部屋に1人でいるときとか、特に」
急に本心を吐露し始めたルナマリアに驚きながらも、ヨウランはまたいじめっ子のような口調を
取り戻していた。
「……シンと一緒にいれば?」
半分投げ遣りに言ったヨウランに、ルナマリアは苦く笑ってみせた。
「そうだけど、部屋には入れる気にならないのよ。シンも入りたくないでしょ? 『あたし達』の
部屋には」
ルームメイトでもあった妹を失い、1人になったルナマリアの部屋。
「1人で使うには、広過ぎるわ、あそこは……」
俯きながらぽつりと呟くルナマリアの旋毛を、ヨウランは呆然として眺めた。
部屋に入るなり、ルナマリアは机に駆け寄って置いてあった写真立てを伏せた。
その背後から近づいてルナマリアに体を密着させながら、ヨウランは写真立ての上に置かれた
ルナマリアの手をどけさせ、伏せられたものを元の位置に戻す。突然近づかれても、ルナマリアは
大した抵抗も見せなかった。
写真立てにはメイリンとルナマリアが仲良く寄り添い、ポーズをとっている姿が収められていた。
「俺が撮った写真、飾ってくれたんだ」
後ろからルナマリアの肩に手を置き、振り向かせないようにしてヨウランは囁いた。
きっと、俺には見られたくないだろう。そういう顔をしていると何となくわかる。
「珍しく、エッチな写真じゃなかったからね。ヨウランが撮った貴重な普通の写真だし……これが
一番、かわいく撮れてるのよ。あたしもメイリンも」
「当たり前だろ。何年ホーク姉妹の追っかけやってると思ってんの?」
ヨウランの冗談に、ルナマリアはクスクスと笑った。やっと本当の笑顔になったかとほっとする
ヨウランの方に振り返りながら、ルナマリアはヨウランの過去の行状について追求を始める。
「アカデミーでは、結構あたし達の写真で儲けてたようだったわね」
「それを知っててたかって来たのは誰だよ。何度奢らされたことか……」
「アカデミーの食堂ばっかりだったじゃない。ケチなんだから」
「どーして彼女でもない女に貢がなけりゃならないんだよ!」
「はぁ? 彼女になったら貢ぐとでも言うの? だいたい元は誰のおかげで稼いだ金だってのよ!」
「俺の写真の腕で稼いだ金! だよ!」
「被写体がいいからでしょ? 風景やMSの写真であんなに儲かるもんですか」
「あんなに、って、どんだけだよ?」
「常に最新式の工具を自前で揃えたり、ラクス・クラインの激レアグッズをネットオークションで
落とせるくらいに、でしょ!」
ヨウランの冗談をきっかけにアカデミー時代のような憎まれ口を叩いていたルナマリアは、また
聞きたくない名前を自爆してしまい気まずそうに口を噤んだ。
暫く黙ったあと、ルナマリアは自嘲気味に言った。
「ダメだなぁ、あたし。聞きたくない名前ばっかり自分で言っちゃう。それで落ち込んでちゃ、
世話ないよね」
「……普段言わないように、我慢し過ぎなんじゃないの?」
ヨウランはもう意地悪はやめて、ルナマリアに同情的な台詞を言った。シンやレイの前では
言えないことが多すぎるのだ。ルナマリアが精一杯虚勢を張っている姿は、実際に見ていなくても
容易に想像できる。
「何でもわかっちゃうのね、ヨウランは」
苦笑するルナマリアに、ヨウランは彼自身も似たような笑みを浮かべながら言った。
「俺の部屋にも、似たような奴がいるもんでね」
「ああ……そっか」
ヴィーノも今のルナマリアとあまり変わらない。無理をして明るく振る舞えば振る舞うほど
痛々しく、仕事に没頭している間だけは何もかも忘れられるとばかりに急に職務に勤しむように
なった。
『シンの前で、そのことは言うな』とヴィーノに念を押したのはヨウラン自身なのだが、自分の
言葉がヴィーノを縛りつけ、2人の親友の間に線を引いてしまったのかもしれないと、ヨウランは
自責の念に囚われていた。
ぶつかり合うべきだったのだろうか。映画か小説のように、シンとヴィーノが殴り合えば良かった
のか。陳腐な展開ではあっても、いっそその方がすっきりしたのかもしれない。
今のような、真綿で首を絞められるような息苦しさが続くよりは。
ふと思いついて、ヨウランはルナマリアの体を自分の方に向けさせて言った。
「思い切ってさ、胸につっかえてるもの、大声で叫んじゃえば」
「ええ? ここでぇ?」
「まぁここでもいいんだけど……そうだ、さっきの倉庫、行こうぜ。広いところの方がもっとスッキリ
するだろ」
「うーん……そうねぇ。やってみようか?」
2人は頷き合うと、悪さを企む共犯者のようにニヤリと笑った。
「アスランのバカぁー! ラクス・クラインなんて、あんな胸だけの女、どこがいいのよぉーーー!!」
「……おいおい、まずそこから、なのかよ」
荷物の少ない閑散とした倉庫で第一声を放ったルナマリアを、ヨウランは呆れながらも見守っていた。
ルナマリアの声が倉庫の高い天井に反響して、微かに木霊を返す。
思ったより効果があったのか急にやる気になって、ルナマリアは意気揚々と言った。
「いいじゃない。まずは些細なことから、よ。えーと、次は……」
何か思いついて不敵な笑みを浮かべたルナマリアは、深く息を吸い込み、また大声を張り上げた。
「メイリンは無駄遣いし過ぎなのよぉー! 化粧品に給料つぎ込み過ぎぃ! 若い頃につけ過ぎると
年とってから響いてくるって、艦長だって言ってたんだからぁ! そんなもの買わないで、少しは
貯金しなさぁーーーい!」
「……おまえら、艦長とそんな話してるわけ?」
「男に媚びない! 上目遣いで見上げない! いい加減な男だったら、姉さんは許しませぇん!」
「頑固親父かよ……」
「アスランの朴念仁! カタブツ! ムッツリスケベーーー! あたしのどこが不満なのよぉ!」
「一応あいつにも選ぶ権利が……それにさっきと言ってることが逆のような」
「メイリンは風呂が長いのよぉ! あたしだって早く寝たいんだから、さっさとしなさい! パック
なんて湯船に浸かりながらじゃなくたっていいでしょうがぁ!」
「姉妹喧嘩は犬も食わないって諺は……ないか」
「どうして……どうして脱走なんかしたのよ、アスラン!」
何の前触れもなくルナマリアが核心に触れたので、茶々を入れていたヨウランはぎょっとして黙った。
ルナマリアは叫び続ける。目に涙を浮かべながら、精一杯声を張り上げて彼女は怒鳴る。
「どうして何も言ってくれなかったのよ! メイリンもよ! あのとき……あのときアスランが
部屋にいたなんて……! あたしにだけは、保安部がいなくなったらすぐ、相談してくれたって
いいじゃない! あんたはいつだって、肝心なときにあたしを無視するんだから! アスランを
逃がすだけならまだしも……何で黙って、ついて行っちゃうのよぉ!!」
もう口を挟む余地はない。ヨウランは腕組みをして、ルナマリアの気が済むのをただ、待った。
「シンのバカ! レイのバカ! いくらアスランがフェイスだって言ったって、2対1じゃないの!
生け捕りにくらいできなくてどうすんのよ! 何も……何も撃墜しなくったっていいじゃない!
フリーダムみたいにコクピット無傷で墜としてみせなさいよ! さんざん研究してたくせに!
そんなんで勲章なんて笑っちゃうわよぉ!!」
とうとうルナマリアの目から大粒の涙がこぼれ始めた。
「メイリンのバカ! アスランのバカ! シンのバカ! レイのバカ! でも一番バカなのは、
何にも知らなかったあたし……あたしが一番バカなんだからぁ! あたしがっ……一番……」
ルナマリアの最後の言葉が慟哭に変わる。声をあげて泣き出し、崩れ落ちそうに体を傾けた
ルナマリアをヨウランは支え、そのまま強く抱き締めた。
ヨウランの腕の中で激しくしゃくりあげていたルナマリアが漸く顔を上げたとき、彼女の顔は
涙でくしゃくしゃになっていた。
ヨウランは着ていた作業着の袖でルナマリアの涙を無造作に拭った。彼の胸もルナマリアの涙で
濡れている。
「ありがと……思いきり叫んで泣いたら、何かすっきりした」
言いながらルナマリアは勢いよく鼻を啜り上げた。目も鼻も真っ赤になっている。
子供のようなルナマリアを、ヨウランは可愛くてたまらないという顔でじっと見つめた。
「じゃ、その顔を誰かに見られる前に部屋に戻った方がいいな」
「ええ? そんなにひどい?」
「ひどいひどい。もうここにカメラがないのが惜しいくらい」
「意地悪ね、ヨウラン」
ルナマリアは口を尖らせたが、また不意に真面目な顔になって言った。
「あの……ヨウラン、迷惑ついでに、もう1つ頼まれてくれない?」
「ああ? まだ何かあんの?」
わざと迷惑そうな顔で言うヨウランに、ルナマリアはもじもじしながら切り出した。
「今夜は……1人で居たくない、の……」
ヨウランは呆気にとられ、一瞬遅れて、ルナマリア以上に真っ赤になった。
ルナマリアが写真立てを伏せるのを、今度は止めずにヨウランはベッドの中から見守っていた。
既に2人とも服は着ていない。先にシャワーを済ませたヨウランは裸で横になっていた。後から
シャワーを浴びたルナマリアは、まだ少し火照りと湿りの残る躰をバスタオルで包み、そのまま
ベッドに滑り込んできた。
これからすることを、写真の中のメイリンに見られたくはない。
ルナマリアを片手で抱き寄せながら、ヨウランは確かめるように尋ねた。
「本当にいいの? 俺と、こんな……」
ルナマリアはこくりと頷き、自らヨウランの首に腕を回した。
「何か、変なの……」
「な、何が?」
やっぱり気が変わったのか、と慌てた様子のヨウランに、ルナマリアは夢でも見ているかのように
ぼんやりと言った。
「ヨウラン、あたしと同じボディソープの匂いがする。……男が薔薇の香りなんて、変じゃない?」
「ええ? しょうがないだろ、これしかなかったんだし……ルナマリアさぁ、もう少し普通の石鹸に
しとけよ。これ、香料キツ過ぎだろ」
「……メイリンが選んだのよ」
ヨウランはうっと息を呑み、悲しげに眉を顰めた。
この部屋にはメイリンの残したものが多過ぎる。ルナマリアがシンを部屋に入れる気にならない
理由が少し理解できた。
ほんのささいなことで、ふとしたきっかけで、もう1人のこの部屋の主のことを思い出してしまう。
彼女が二度と戻らないことも。それでいて残したものが、まだ生きているかのように生々しく思い出を
突きつけてくる。
溜息をついたヨウランは、いつもの悪戯っぽさを少しだけ覗かせて言った。
「そういや、ヴィーノも似たような匂いさせてたかもな」
「ああ……何度か部屋の前で会っちゃったわよ。ヴィーノって嘘がつけないからさ、凄く慌てて
……何だか怒るよりおかしくなっちゃったっけ」
だが、もうヴィーノがこの部屋を訪れることはないのだろう。出会い頭にルナマリアとぶつかって、
下手な言い訳をすることもない。
あの時間はもう戻らないのだ。
「ヴィーノの顔、見るの……まだ少し辛くて……」
鏡のように同じ苦悩を滲ませるその姿は、ルナマリアの痛みをさらに強くすることになりこそ
すれ、和らげてくれはしなかった。お互いに傷が深すぎて、舐め合うこともできない。自分では
見えにくい場所に受けた傷は、他人を通すとよく見えて、存在を忘れることすら許さない。
あたしも、ヴィーノと同じ顔をしているの? 彼よりももっと、辛そうに見える?
シンの前でも、そういう顔、してる……?
痛みに苦しんでいるからこそ、大切な人に同じ思いをして欲しくはない。
それでもこの気持ちを完全に消すことなどできない。
「どうしてっ……メイリンが死ななきゃならないの……!」
抑えきれない嗚咽に歪んだ顔を見られたくないのか、赤い髪が裸のヨウランの胸に押しつけられる。
ルナマリアが虚勢を張らずにいられる相手は、もうミネルバの中にはごく僅かしかいなかった。
ヨウランはルナマリアの髪を指で梳きながら、安心させるように囁いた。
「大丈夫……そんな顔してるとこ見られたくない相手は、ここにはいないって」
今の言葉は、シンには聞かせられない。気取られてはいけない。
ルナマリアの苦しみを目の当たりにしてヨウランの胸も痛んだが、彼女が自分の隣で気を緩め、
心の傷をさらけ出すのが少し嬉しくもあった。その想いがヨウランの仕草を自然に優しくする。
ヨウランはルナマリアの涙を指先で拭うと、湿った道筋にそっと口づけた。
「……ごめんね、ヨウラン」
唇が離されると、ルナマリアは少し辛そうに微笑みながらヨウランに言った。
「謝るなよ、こんなことで」
「うん……でも、やっぱり、ごめん……」
「あんま無理すんなよ、ルナマリア。……あー、違う、思いっきり無理していい」
「何それ……どっちよ」
「他ではどんだけ無理してもいいからさ……疲れたら、たまには俺んとこ、来いよ」
「えっ……」
「待ってるからさ」
もうずっと、君のことを待ってる。この赤に魅せられた日から。
初めてルナマリアを抱いたあの日。
あのときと同じようにルナマリアは両手で胸の膨らみを隠す。
ヨウランは昔のルナマリアの面影を懐かしく今に重ねた。
「綺麗だよ、ルナマリア……」
「……ホント?」
ルナマリアはやや挑戦的に微笑んだ。
「前は、そんなこと言わなかったよね?」
「あんときは、可愛かったからなぁ。今は、綺麗だよ。ホントに。――それに」
ヨウランがルナマリアの腕を掴むと、今日は従順にそれは開かれた。
「こっちもちゃんと成長したみたいだし、な」
ヨウランの手がルナマリアの形の良い乳房を軽く撫でる。ルナマリアはじっと動かずされるが
ままになっていたが、何度か掌が往復すると、ぴくりと震えた。
「……写真、撮りてぇ」
「はぁ?」
ヨウランの笑えない言葉に、ルナマリアは大声を出して気色ばんだ。
「こんなときに何、言ってんのよ。この、ヘ ン タ イ !」
「美しいものを今のまま時を止め、永遠に留め置きたいと考えるのは変態性欲とは別の衝動であり、
決して恥ずべきことではない。寧ろ飽くなき美の追求は崇高なものである。女体は人類の歴史に
おいて常に美を実体化させたものとして、数多の芸術家の才能を開花させ」
真面目くさって演説をぶっているヨウランの頬を、ルナマリアは軽く張った。
「それを世間一般ではこう名付けるのです。ヘンタイと」
「……いてぇ」
ヨウランは少し機嫌を損ねてルナマリアに文句を言った。
「ルナを抱こうとすると、俺、必ずぶたれるんだな」
「あんたが変なこと言うからでしょ」
「言っとくけど、アカデミーの時も今も、言い出したのはルナの方なんだからな!」
「……そうだったわね」
ルナマリアは何を思い直したのか、妖しくヨウランに微笑みかけながら言った。
「抱いて、ヨウラン……」
「……えっ?」
一瞬ぽかんとして間抜け面を晒したヨウランの目の前で、ルナマリアはぷっと吹き出した。
「何んて顔してんのよ、ヨウラン。真に受けちゃって……おかしい」
楽しそうにクスクスと笑い続けるルナマリアを、ヨウランは恨めしそうに睨んだ。
「笑うなよ。襲っちゃうぞ」
「はぁ? 笑うのやめたら襲わないって言うの? 大人になったわねぇ、ヨウラン」
「成長するのは女だけじゃないって、教えてやるよ!」
ヨウランはそう言うと、幼児向け番組の悪役さながらに両手を上げて威嚇のポーズを作り、勢いよく
ルナマリアに飛びかかった。
「やっ、ヨウラン、どこ触ってんのよ! くすぐったいってば、ちょっと……あっ」
ヨウランの腕から逃げるように背中を向けたルナマリアは、背後から胸を掴まれて小さな声を
漏らした。バスタオル1枚しか遮るものを持たない躰は、あっけなく男の眼前に晒される。
技術屋特有の器用さなのか、ヨウランの指は忽ち膨らみの頂点を摘み、ネジを回すように左右に
しごき始める。摘まれた場所はすぐに固さを持ちコリコリとした感触を返す。より刺激を加えやすく
なったそこを、ヨウランは軽く引っ張りながら大きく捻った。
「ん、ん……! やっ、ヨウラン、痛い……」
「痛いだけ?」
「そ、そうじゃないけど……あぅ……」
肩越しに振り返って不満を口にしたルナマリアは、胸から広がる快感に目を閉じ、切なく眉を
しかめた。その表情にヨウランはさらにスピードを上げて乳首をそそり立たせる刺激を与える。
腕を突っ張って上半身を反らせながら、ルナマリアは徐々に息を荒くさせ、合間合間にいつもより
少し高い声をあげ始める。
「はっ……はっ……あぁ……はっ……」
伸ばしたままの腕が徐々に広がり、ルナマリアの上半身は少しずつベッドに落ちて行く。
「ルナマリア……膝、曲げて」
頬がシーツにつく寸前に出されたヨウランの命令にルナマリアは素直に従った。曲げた膝を躰の
下に入れて腰を擡げ、胸とベッドの間にヨウランの手が動く隙間を作る。反り返っていたときと
逆の坂道を作るルナマリアの背骨に沿ってヨウランは優しくキスを連ねた。
口元のシーツをしっかりと掴んで、ルナマリアは次の刺激を待った。
ヨウランの右手が胸を離れ、後ろの双丘の間に指を入れてすうっと下りていく。
まだ閉じたままの秘裂に着いた器用な指が、前後にそこを擦り出した。
「んっ……! く……」
ルナマリアはシーツをさらに強く、引き絞るように掴んだ。もう一方の手を顔の下に差し込み、
口に甲をあてて声を遮る。
ヨウランの指が摩擦熱を生じさせながら、ゆっくりとそこを開いて中に入り込んでくる。内側の
熱が呼び覚まされてそれを手伝っている。むず痒いような感触に混じって躰を震えさせるのは、
甘く痺れる快楽の先走りだ。それがこぼれる。もうこぼれてしまう――早い。
ルナマリアの顎がひきつるようにビクリと上がり、開いた隙間から滴ったものがヨウランの指を
濡らした。粘る液体の助けを得て少し強引に指を挿すと、両側の襞が僅かに抵抗を見せてきゅっと
締まった。しかしそれも、中から続けて溢れたものを外に出すためにすぐに緩んだ。
愛液にまみれながらヨウランの指は先に進み、根元まで入ったところで先端をくるりと回す。
まだ狭いその部屋の壁に指先はすぐに当たって、ルナマリアは小さな声を漏らした。
「……っ、ぅう……ん」
内壁は愛液にまみれ、ヨウランが触れるたびに蠢いて反応を返す。掠るように触れれば小さく、
強くすり付ければ大きく。
それにしてはルナマリアの声はさほど大きくならない。
やっぱり初めての頃とは違うのか。他の男に抱かれて、これくらいの刺激じゃ満足できなくなってる?
背中はビクンビクンと痙攣して、ひどく感じているようにも思えるんだけど。
少し不安になったヨウランは、思い切って指の動きを変化させた。2、3度素早く抜き挿ししては、
指先を大きく回転させる。広がりきっていない部屋を圧迫して強引に開け放そうと。
「う! う! ……あッあ……!」
突然ルナマリアが声を高ぶらせ、一際勢いよく愛液を迸らせた。
ヨウランが驚いて指を抜くと、栓を失ったそこからぽたぽたと暖かいものがシーツにこぼれる。
快感の余韻に開閉を繰り返す襞の間から断続的にそれは溢れた。
「ルナ、もうイッちゃった……?」
些か予想外の展開にヨウランが尋ねると、ルナマリアは急に激しくなった吐息の合間に答えた。
「ヨウラン……うまくなってる、よね……」
「ルナだって、その……よくなってるだろ。感度とか」
「その誉め方、びみょう……」
「えっと……もう、いい?」
「え……何、もう終わり……?」
「そうじゃなくってさ……ま、いいか」
今度はルナマリアの答えを待たず、ヨウランはまだひくついているルナマリアの秘所に猛る分身を
素早く挿し入れた。
「あ、や……! まだっ……」
「早くはないだろ?」
ヨウランの言葉どおり、それは簡単に奥まで達する。固さは充分だったが大きさはまだ途上だからか、
開ききっていない入り口もスムーズに通り抜けた。寧ろ受け入れたことで、狭かった部屋がそれに
合わせるように形を変えていく。
「んっく……ぅうっ……」
ルナマリアはシーツに顔を擦りつけて、深く収まったものが脈打つたびに下から駆け上がってくる
感覚を堪えようとした。無駄に足掻いているとわかっていた。拒んだところで拒みきれるものでは
ない。ましてや自分は嫌がってはいない。寧ろ欲しくて……もっと、強くして欲しくてどうしようも
ない。
息が苦しい。いくら吸い込んでも足りない。口が開けっ放しで、涎がこぼれる……どうにかして。
口で訴える前に、ルナマリアの腰がゆるゆると動いて何を望んでいるかヨウランに伝えようとする。
気持ちいい場所にそれが当たるように動いてしまう。固いものに最奥を剔られ、幹の部分が感じる
場所を前後する度に全身が痙攣する。自分の中から湧き出る蜜がその固いものを圧し包み、柔らかい
肉の壁が離すまいとまとわりつく。ヨウランの脈動を抱いている。場所が少しでもずれると切なくて
たまらず、自らそのずれを修正するように動く。戻ってくる。一番感じる場所……ヨウランは知ってる。
だって最初にそこに触れたのは……彼なんだから……
「あっ、く……! ん! んんんんッ!」
ルナマリアは二度目の絶頂に達し、ヨウラン自身を押し流すほどの勢いでまた熱を噴き出させた。
つづく
シンスレマダー
ヨウルナ、キテター!
相変わらず可愛いカップルで大好きだ!GJ!
意外なカップル?と思ったけどイイ!
続き楽しみにしてます
GJ!もはや、この一言です。
GJ!続き楽しみにしてますので。
>>755 >こうしてみると種って、キャラもそうだし、
>コーディネーターていう世界観とか、
>料理しがいのある材料がたくさんそろってたんだなあ。
, -‐;z..__ _丿
/ ゙̄ヽ′ ニ‐- 、\ \ ところがどっこい
Z´// ,ヘ.∧ ヽ \ヽ ゝ ヽ ‥‥‥‥
/, / ,リ vヘ lヽ\ヽヽ.| ノ メイン製作者が福田&両澤&下村&森田&
/イル_-、ij~ ハにヽ,,\`| < 竹田ですから‥‥‥‥!
. N⌒ヽヽ // ̄リ:| l l | `)
ト、_e.〉u ' e_ ノノ |.l l | ∠. >なのにあのざま…
|、< 、 ij _,¨、イ||ト、| ヽ ‥‥‥!
. |ドエエエ「-┴''´|.|L八 ノ -、 それが現実‥!
l.ヒ_ー-r-ー'スソ | l トゝ、.__ | ,. - 、
_,,. -‐ ''"トヽエエエエ!ゝ'´.イ i l;;;;:::::::::::`::ー/
ハ:::::::::::::::::::::| l\ー一_v~'´ j ,1;;;;;;:::::::::::::::::::
. /:::;l::::::::::::::::::::;W1;;;下、 /lル' !;;;;;;;;;::::::::::::::::
/:::::;;;l:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;|: :X: : : : : |;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::
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シンルナ職人さんどうか帰ってきてください。
ディアミリも気になるけどヨウルナもGJです!
ヨウランの優しさが凄く良いです。ルナも可愛いし。
これが公式だったら、ルナのことがすきでいられたのに…orz
>>929 あの人来なくなってもう2ヶ月位たつか…。
なんか心境の変化でもあったんかね。
当時シンルナいらねが多かったからな
需要ないと思ったんじゃない?
シンルナ厨もうざかったが、シンルナアンチもうざかった。
目糞鼻糞を笑うとはまさにこのことだ。
>>932 叩かれてモチベ無くしたんだと思う
それもこれもスルーできない糞アンチのせいだな
受け入れろとは言わんが大人なら
無視するなりすればいいのに
今更言ってもしゃあないがな…orz
黙って待っていればそのうち帰って来るだろ
自分の好きなカプが投下される日を黙って待て。
投下されたら喜べ。
ここ確実に21歳以下いるだろ
だからこそ職人さんも減少してったんだと思う・・・
夏〜秋に湧いた新シャアのノリのままの厨たちは本当には痛かったよ
そして彼らはシンルナ厨とシンルナアンチの割合がものすごかった
ディアミリ,ヨウルナ乙!
職人様の降臨お待ちしてます
ゴミーア厨死ね
でもシンルナ厨はマジうざい。
シンルナ→シンルナ→またシンルナな流れで同じカプが連続で投稿されてきてたのに
シンルナマダーシンルナマダーて本当にうざかった。
シンルナ、アスルナいらね。消えろ。
新シャアでもエロパロでも最低の汚物だな。シンルナとシンルナ厨はw
もうだれもシンルナ書かなくていいよ。
作品もそれみてガキ以下の感想しかいえない厨も
見てるだけで吐き気するし
>>912 ヨウルナ小説、よかったです。
ヨウランの優しさが読み手に強く伝わってきてた。
このスレもう本格的にダメだな・・・
職人さんもこんな雰囲気悪いとこに投下するぐらいなら他のとこに行っちまうよ。
>>944 そんな言い方してる時点でお前もガキだってことに気づこうな
批判するならもっと紳士的に、ここは大人のスレだぞ
よくいうだろ他人のふり見て我がふり直せと…
「もうダメ」ってまだいけてると思ってたのかねえ、
>>944は。
厨を排除しようとすればする程荒れるってことになぜ気付かん
と言い続けて1スレ埋まっちまったな
黄昏さんとか昔もシンルナは結構投下されてたんだけどね
ていうか新キャラのSSはほとんどはシンルナだった
それも知らない
>>944は新参なんだろうな
>>944みたいな馬鹿のせいで職人さんがいなくなるのは悲しいな
…は?
シンステもアスルナも普通に投下されてたが?
ファントムペインのエロも普通にあったが?
どこ見てんだ?というか釣りか?
>>951 シンステアスルナファントムペインが
投下されてない、なんて950は一言も言ってないぞ。
どこ見てんだ?というか釣りか?
返し技w
>>950 >>ていうか新キャラのSSはほとんどはシンルナだった
シンルナ以外も結構あったのに、ほとんどシンルナかよ。
さりげなく他カプSSを馬鹿にしてるのな。
はいはいぬるっとスルー
>>953 言われてみると確かにそうだな。
別に他カプを馬鹿にしてはいないだろうけど殆どがシンルナだったな…
新キャラは少ないからかな
ほんと、いつまでいるつもりなんだろうね
どこに行っても迷惑かけるシンルナ厨…
正直早く失せてほしい
君らがシンルナマダーって必要以上に言ったり
シンルナの駄作SSかくせいでこのスレが
こんな状況になったってこといい加減気づけよ、ボケどもが
真面目な話、新スレいると思う?
>>958 ただ放置しておくとアンチシンルナが勝手なテンプレ作って立てる悪寒はする。
>>958 職人さんの
ディアミリとかヨウルナの続きあるし
一応たてないか
ってか避難所みたいなのは作れないものか…
したらばでよければ借りてこよっか?
ID:8fqvYljC は真性なのか?
夏の時と同じ、シンルナアンチだかシンステ厨だか知らんがスレの空気を悪くするのが
目的なんだろう。スルー
保存庫の更新、ずっと止まってる?
21歳未満は出て行けと
シンルナって結局投下数は格段に多いのに、何であんなにもの欲しいオーラを続けるのだろう。
シンルナが連投されてシンルナ漬けな日々を望み、他カプSSが投下されるとすぐシンルナキボンとか、
職人帰ってきてとか雑談始めて流れ止めるし。
他カプが普通に落とされると「シンルナ忘れないで」と思うのかなと想像しているが、
強烈なシンルナメモリーはここの住民は永遠に忘れないから安心しる。
で、シンルナに限らず自ら書く気が無いない人々が幸福を得るの一番の近道は
>>936 好きなカプでスレを埋め尽くしたいなら、ピンク難民か新シャア(エロ禁止だが全く削除されない)に専用スレ立てなよ。
職人キテ━━━(;´Д`)━━━ !!!!
もう次スレイラネ
やはり希望は過去にしかないのだろうか。
>>969氏
すみません。過去のSSは修正したいところがあるので、自分のはスルーしてください。
ヨウルナの続き投下します。自分のSSで流れが変わったことはないですが。
ディアミリ読みたいので、どなたか次スレ立てていただけるとありがたいです。
書き手が立てるのはあんまり良くないらしいんで(根拠はわからないが)、お願いします。
【破軍星 後編】
紅の髪の間にヨウランの浅黒い指が入り込む。ぐったりしている彼女を労るように髪を梳いていく。
優しくて、安心する――頭が、ぼうっとする。
「……あんまり良くなかった……?」
ピントのずれた質問をするヨウランを、ルナマリアは肩越しに軽く睨んだ。
「ど…して……そんな……」
この脱力した躰を見て、何故そんな質問をしてくるのかさっぱりわからない。
「だってあんまり、声、聞かせてくれないから」
「……初めてのときとは違うわよ」
あのときは見境無く叫んでしまったっけ、とルナマリアは頬を染めた。
「ふうん……声を抑えたりすることも、もう覚えたんだな」
ヨウランは僅かに嫉妬を滲ませて言った。
「誰に教えられたんだか、そんなこと」
「別に誰でもないわよ。あたしが勝手に」
「何でそんなことすんの?」
「だって……恥ずかしいじゃない」
「恥ずかしくなんかない。もっと聞かせろよ、ルナマリア」
「やだ」
照れながらまたシーツに顔を埋めたルナマリアの後頭部を、ヨウランはそっと撫でた。その優しい
動きにルナマリアの気持ちが和んだのは、ほんの一瞬に過ぎなかった。
まだ挿し込まれたままの分身の先で、ヨウランはルナマリアの奥地をつん、と突いた。
「はぅ……っ」
ルナマリアは顔を横にぶるっと振った。
「誰がこんな敏感な躰にしたのかねぇ」
「う、るさい……っ」
深く貫いていたものが抜かれる感覚にルナマリアはまた身を震わせたが、今度は声をあげなかった。
ヨウランは力を失ったその躰を仰向けにさせた。
「ん……何、今度はこっち、向くの……?」
紫紺の瞳を半眼にして弱々しく囁くルナマリアの唇に、ヨウランは触れるだけのキスをした。
「そ。ルナのイクとこ、今度はちゃんと見たいし」
「そういう台詞がヘンタイだって言うのよ……」
「なぁんでだよ。男なら普通、見たいと思うけどなぁ。シンは何て言ってる?」
他の男の名前を出されて、ルナマリアは可笑しいほど動揺し視線を泳がせた。
「シ、シンは……ヨウランみたいにお喋りじゃないもの」
「ん? じゃあエッチの最中も何も言わないの?」
「何にもってことはないけど……ヨウランは喋りすぎだと思うわよ」
「おまえらが子供なんだろ? 閨の睦言を楽しまないのは語彙の欠如以外の何物でもない。艶のある
人生に於いてそれは必定足るべき男女の」
「ああもう! だからそういうのはいいってば!」
「へぇへぇ。そんなに急かさなくても、今してあげるからさぁ……」
言いながらヨウランはルナマリアの耳介にかぷりと歯をたてた。
「あっ……ヨウラ…ン……」
無言のまま愛撫を繰り返すと、ルナマリアは不安そうにしがみついてくる。喋りすぎだと不満を
口にしても、いざ沈黙が訪れるとどこか怯えている。
「やっ、何か……言っ…て……」
「はぁ?!」
さすがにヨウランは呆れた声を出した。
「喋りすぎだっつったり、何か言えっつったり、どっちなんだよ?」
「だ、だって……あたし……」
「しゃべってばかりじゃ、こういうこと、できないだろ?」
言うなりヨウランは、尖らせた舌先をルナマリアの耳の穴に突っ込んだ。
「あ、あ……!」
身を捩って逃げようとしても反対側から頭を抱えられて動きを封じられる。細い孔の中でヨウランの
舌は器用に動き、左右に捻りながらルナマリアの躰を緊張させ、また解していく。
ルナマリアはヨウランの背中に両腕を回し、強くしがみついた。舌が動く度に力が抜け、焦れったく
なるような刺激にまた溜まらなくなってしっかりと掴む。それをただ、繰り返す。
開けたり閉めたりされている。鍵穴の中で鍵が何度も回されてる。何度も、何度も、開けては閉め、
閉めては開ける。そして最後には、開けっ放しになる。
「うぅ……ふ……っ! は、ぁん……」
ルナマリアの腕が力無くシーツに落ちると、舌は別の鍵穴に移動した。胸の先端で丸く勃っている
2つのスイッチの片方を入れる――。
唇でピンクから朱に変わろうとしている場所を摘まれて、ルナマリアの背が弓なりに反った。
「……っ!」
声を出せず、息を飲んだ。もう片方のスイッチにはまたあの器用な指が伸びている。一方は唇で
包まれたまま舌でこねられ、もう一方は爪の先で弾かれる。軟らかいものと固いものが、どっちが
感じるか試している。
固く瞼を閉じ、大きく仰け反りながら、ルナマリアは掠れた声を出した。
「ヨ、ヨウラン、ぁ……っ、声、出していい……っ?」
「えっ?」
胸に与えられていた刺激が唐突に止み、ルナマリアの背が真っ直ぐに延びる。大きく息を吐いた
ルナマリアが目を開けると、ヨウランが驚きを隠せない顔で見下ろしていた。
「もっと聞かせろって言ったのに、何で我慢するんだよ?」
「あ、あたし……今、何言い出すかわからないから……怖くて」
顔を見ては言えないのか、横に視線を逸らしたルナマリアの頬をヨウランはそっと撫でた。
「……他の男の名前、呼んだりとか? シンとか……アスラン……とか」
「……」
辛そうに目を閉じたルナマリアの横顔に、ヨウランの明るい声がかけられる。
「なら俺も他の女の名前、呼んじゃおうかなぁー」
「えぇ?」
気まずさも忘れて、ルナマリアはヨウランの顔を正面から見据えた。さっきまでは切なげな半眼に
なっていた紫の瞳が、丸く見開かれた。
辛そうな顔なんか見たくないんだよ。
ヨウランは驚いているルナマリアにニンマリと笑いかけ、芝居がかって少し大きな声を出した。
「ラクス様ぁああああ!……とか」
「……それはやめて欲しい……」
「じゃあルナの知らない人ならいい?」
「初めての人、とか?」
「そうそう……って、何でルナの知らない人とだってわかるわけ?」
「だってアカデミーであたしとその……したときは、経験済みだったでしょ? いくつのときだったの?」
何も答えずぺろりと舌を出したヨウランを見て、ルナマリアは微笑んだ。
自分のダメな部分を、こんな風に冗談にして忘れさせてくれる男は他にはいない。
「男の人にとってそういうのって、やっぱり忘れられないものなの?」
「……女は、違うの?」
ルナマリアは目の前にいる“初めての男”を改めて凝視した。
忘れられるわけがない。
普段は悪友で、憎まれ口ばかり叩いていて、凡そ色気のない間柄。愛情など感じていなかったのに、
性に関して出遅れている自分を認めたくなくてヨウランと関係を持った。
でも、それを後悔したことはなかった。
今もルナマリアはヨウランを甘える相手に選んだ。遠慮もプライドもなく、全て晒け出してしまえる
のはどうしてだろう。決して嫌われない自信があるから?――違う。
ヨウランが自分をどう思っているか、ルナマリアは薄々気づいていた。彼も気づかれていることを
知っている。ルナマリアが他の男ばかり見ていることも知っている……知っていて。
それでもなお気持ちを変えず、一歩下がって友人としての気安さを守り、焦らず騒がず丁度良い
距離で側に居てくれる。
――大人なんだ、ヨウランは。自分よりずっと。
大切な人の前では、態度を抑制できるくらいには。
普段はそのことに気づかずにいられるよう、彼の気持ちに応えられない罪悪感を感じないよう、
プライドが傷つくこともないように、バカばかり言ってる。まぁもともとそういう性格でもあるの
だろうし、気を遣わなくていい場面では失敗もしているが。おそらくヨウランは、常に頑張るタイプ
ではない。どこで力を出したり抜いたりするべきか、彼なりに配分している。
そして今は、ルナマリアのためにヨウランは精一杯自分を抑えている。
あたしにはできない。自分の苦しみに圧し潰されそうで、支えてくれる手を必死に求めている。
その対象はシンに定めた筈なのに、彼の手が逆に縋るような動きを見せると、自分から離れてしまい
そうになる。そして他の誰かを求めて、ここに――。
いけないとわかっているのに。ヨウランの気持ちを弄んでいると言われてもしかたないのに。
だからだろうか。自分より優秀だとは思えないヨウランに、いつも負けているような気になるのは。
「声、出したいなら好きなだけ出せよ。何も気にしなくていいから」
ヨウランは少し照れたような顔をして話を戻した。
「初めてのときのことを思い出せば、他の男の名前なんて呼ばないさ」
「――うん」
(俺が呼ばせないって、そんなもん……)
そこまでは口にせず、ヨウランはルナマリアに口づけ、舌を差し込んだ。
初めての大人のキスに泣いていたルナマリアはもういない。彼女の舌は、おずおずとではあるが
ヨウランを受け入れ、その動きに合わせようと自ら絡んでくる。薄目を開けてこっそり窺った頬が
ほのかに染まっているところを見ると、初な性格が完全に失せてしまったわけではないのだろうが。
こんなときにまで彼女の心を占めている他の存在なんか、追い出してやる。
そうしなきゃ、ルナマリアだって楽になれない。俺の側にいるときくらい、楽にしてやったって
何も悪いことはないだろう。
シンもアスランも、暫くどっか行っちゃっててくれよ。――別に独占するわけじゃないんだ。
寧ろ俺のものになってくれる時間なんて、ほんのちょっとなんだから、さ。
さっきよりも大きさを増した分身をヨウランは中に進める。まだ張りつめてはいない。最後の
仕上げはルナマリアの中に収めてしまってからだ。
入っていく感触を思い知らせるようにゆっくり進む。少し進んでは動きを止め、ときどき戻ったり
しながら徐々に奥へと入ってゆく。
まだ焦らす気のようだと悟って、ルナマリアは唇を震わせ欲望を素直に口にした。
「ヨ、ヨウラン……はやく……」
「待てないの、ルナマリア?」
「も……待てない……待ちたく…ない……のっ」
「じゃあ、こうするのはどう?」
言うなりヨウランはただでさえのろい動きを止め、ルナマリアの入り口近くの肉の間を指でつついた。
「んっ! あ、あ……!」
触れられていなかった小さな蕾が盛り上がっているそこを、ヨウランは続けて突いた。突かれる
たびルナマリアの躰が弾んで応える。
「い、いや……そこは、いいから……っ!」
「気持ちいいくせに。上のもまた反応しちゃってるぜ?」
ヨウランはルナマリアの胸の突起に舌を重ねた。わざと中央に窪みを作ってまた固くなっている
乳首をめりこませ、上下に擦り上げる。もう片方を空いている手で覆って指の間に頂点を挟み込み、
両側からきつく締め上げる。
「あぁっ、イヤ……! もう、そこ……いやぁ……!」
一番欲しい場所には中途半端に挿入したまま何もせず、それ以外の3点を一気に責められて、
ルナマリアはヨウランの望むままに声をあげた。さっきまでとは全く違う。逆らう気持ちも溶き
解されて、思いきり感じていると訴える。そうして良いとヨウランは言った。
もっともっと聞かせろとばかりに責める手が早くなる。乳首を挟んだままの指が乳房自体を
ぐいぐいと引っ張りあげる。舌を宛ったまま唇が吸いついてきて、音がするほど強く啜る。下半身の
蕾を捉えた指先は回転しながら逆に押し込んでくる。
「う、あ……あ……あああッ!」
ルナマリアはヨウランの肉棒に吐きかけるように蜜を迸らせ、内壁を収縮させてきゅっとそれを
捕まえた。達すれば次の段階に移るかと思ったのにヨウランは動きを止めず、同じ場所への攻撃を
繰り返す。今度は息を詰めながら続けて達し、ルナマリアはひきつる躰をさらに左右に捩った。
「はぁう……あ、あぁうぅ……っ……く…ぅ……あ!」
余韻に酔って弱々しい声を出していたルナマリアは、ヨウランの分身が活動を開始した途端に
また、声を大きくして目を見開いた。
入ってくる。さっきよりも大きくなったものがスピードを上げて。
「やっ、ヨウラ……ああっ、待って……あァ!」
ヨウランは今度は待たせなかった。逡巡するルナマリアの腰を両手でしっかりと掴み、内側を
締めて抵抗しようとするのを強引に押し広げていく。
以前受け入れたときよりもそれは大きく、固くなっているような気がした。
(せ、成長するのは女だけじゃないって……こういう……こ…と……)
「あッあ……! あ……! ヨ、ヨウラ……あぁは……ッ!」
ルナマリアの思考は自らの声で遮られる。ヨウランが突然、腰を左右に振り始めた。縦に跳ねる
自分の躰の動きと相まって、ルナマリアの中を埋め尽くすほど膨張したそれが、不規則に壁の
あちこちを圧迫し始める。中の痙攣が止まらない。ヨウラン自身がぶつかるたびにビクビクと震えて、
自分からその固いものに触れたがっているようだ。
「あぁんっ! あんっ! や、やめ……は、げし……す…ぎ……っあぅ!」
「さっきは早くって、急かしてたじゃんか」
ヨウランは額に汗を滲ませながら、激情のままに喘ぐルナマリアを満足げに見下ろした。
「イイんだろ、ルナマリア……もっと乱れて……好きなだけ、叫べよ」
「んっく……! も、もう、じゅう…ぶ……ッン! はぁんッ!」
また達したのか、ルナマリアは顔を左右に激しく振った。赤い髪が揺れる。嵐にあったように
乱れて顔にかかる。その向こうから夜明けの紫が、求めるようにヨウランを見つめている。
言葉で拒んでも瞳は正直だ。まだ足りない、もっと感じさせてと訴えている。
震える手がヨウランに差し延べられる。指を絡めてそっと口づけ、もう一方の手で震えっぱなしの
ルナマリアを抱き寄せる。しっかりと躰を重ねて、最後の瞬間を迎える姿勢を作る。
そう、好きなだけ声を出して、何とでも叫べばいい。今度は俺も好きなようにするから。
ヨウランは軽く唇を咬み、野蛮な程に固くなった分身を蜜の底に思いきり撃ち込んだ。
「ア、ア……ッ! あッ、ヨ…ウラ…ン……ああん! あん! あああぁ…ん……ッ!!」
極限まで張りつめたヨウラン自身に連続して突き上げられたルナマリアは、悲鳴のような声を
何度もあげて泣き叫んだが、とうとう最後まで他の男の名は呼ばなかった。
呼ぶまで何時間でも抱いて、いやらしいことをいっぱいして、もう虚勢など張れないくらいに
壊してやろうかと思っていたのに。
ルナマリアは、呼ばなかった――シンのことも。アスランのことも。
廊下の向こうから近づいてくるその姿に、ヨウランは足を止めた。
相変わらず朝は弱いのか、寝惚けた顔をしている。髪の寝癖が直っていない。
――直してくれるルナマリアが一緒ではないからか。
フェイスに任命され、名実共にザフトのエースパイロットとなった今でも、軍服の襟は緩めたままだ。
外見上は何一つ変わっていないように見えるのに。
シン・アスカはヨウランの姿に気づくと、出かかっていた欠伸を引っ込めた。困ったような申し訳
ないような顔をして一瞬立ち止まり、弱味を隠そうと表情を引き締めてまた、近づいてくる。
ヨウランはいつもどおりの曖昧な笑みを浮かべながら、その場に立ち止まってシンが近づいてくる
のを待った。
そのまま通り過ぎるかどうするか。
(シンの性格なら立ち止まるんだがなー……今は、どうかな?)
内心ヨウランが密かに賭けをしていることなど露知らず、シンは近づいて来て、案の定立ち止まった。
満足げにニヤニヤし始めたヨウランを、シンは少しきつい目で睨んだ。
「何だよ」
「何でもねぇよ。……おはよう」
「……ああ」
気まずそうに返事をしたシンはヨウランの顔から目を逸らしたが、いつまでもこんなことを続けては
いられないと思ったのか、親友の顔を見た。
「話、あんだけど……ちょっといい?」
「いいよ」
シンは周囲を軽く見回し、レクリエーションルームに行こうとヨウランを促した。
ちょうど朝食の時間帯で、レクルームに人気はない。
「ジュースでも飲む?」
「いや……今はいい」
ヨウランの言葉にシンは気のない返事をする。
(殴り合いになったら邪魔だから、とかじゃねぇよなぁ……)
パイロットのシンと白兵戦になったら勝ち目はない。訓練にかける時間が違いすぎる。本能的に
ヨウランは半歩下がって、シンとの間に距離を作った。
ヴィーノとシンが殴り合えばと考えたりはしてみても、自分自身は修羅場に踏み込みたくはない。
キャラクターが違うのだ。実際的なヨウランは、自分の性格ではその方法に効果がないことを知って
いる。
警戒しているヨウランの態度には気づかず、シンは話を切りだした。
「ルナマリアのことなんだけど」
(そら来たよ)
昨日の夜ルナマリアとずっと一緒だったと知っているのかどうか、顔色を読みとろうとして
ヨウランはシンをじろじろと見た。自分の真意を読まれる心配はしていない。ポーカーフェイスは
得意だし、シンはあまり洞察力には長けていない。
後ろめたいことなど何もない筈のシンの方が、動揺して僅かに狼狽えた。
「な、何だよ……俺の顔、何かついてる?」
「ついてないけど面白い」
「は、はぁ?」
「で、ルナマリアのことって?」
「あ、ああ……その……」
シンはますます動揺したようだったが、少し心細そうに声を低めて言った。
「ヨウラン……俺のこと、怒ってる?」
「ええ?――何言ってんの? おまえ」
予想外の言葉にヨウランはシンを鼻で笑った。さすがにムッとしてシンはヨウランに詰め寄った。
殴られるのではないかとヨウランが身を引くと、その分をさらに詰めてくる。
「真面目に聞けよ! 俺は真面目に言ってんだぞ!」
「ま、真面目だよ、俺だって! 何でそんなこと、俺に聞くの?」
「だってそれは、ヨウランが……!」
シンはそこまで言ってさすがに黙った。
アカデミー時代からヨウランがルナマリアのことを好きだと知っていて、『横取り』した俺を、
怒っていないのか。
シンの言いたいことなどわかってる。
怒ったところで、何も言う資格はないということも。
黙ったまま自分を睨みつけているシンに向かって、ヨウランは少し嫌みったらしく、大げさに
肩を竦めて見せた。
「ルナマリアのことで俺がおまえに文句は言えないだろ。恋愛は自由なんだから」
「そうだけど……でも!」
「自由なのは恋愛だけ、だからな。俺達にとっては」
ヨウランの言葉に込められた皮肉に気づいて、シンはまた黙り込んだ。
そう、自由なのは恋愛している現在だけだ。未来は違う。
――結婚は、違う。
オーブではどうだったのかは知らないが、プラントは婚姻統制の敷かれる社会だ。
コーディネイター同士の恋人達の前に、必ず立ちはだかる壁。彼ら自身の遺伝子故の。
ルナマリアが子供を欲しがるかどうかはわからないが、そうなったときに彼女の相手がヨウランで
ある可能性は低い。もちろん、条件はシンも同じだ。
所詮、宝くじを買うような儚い望みでしかない。ずっと一緒にいたいなんて。
自由に相手を選べるのは今だけ。限られた時間。体だけでなく心も大人になる前の。
その貴重な『今』を他の男に費やさせるのは甚だ遺憾だが、子孫を残すためだけに好きでもない
男に抱かれるルナマリアを想像するよりは余程ましだ。彼女もシンを求めているのだと、納得する
ことができる。――納得させて欲しい。でなければ今すぐにでも、奪ってしまいたくなる。
女連れで脱走したいのはこっちの方だ。
「いいのかな……ルナのそばにいるのが、俺で」
ヨウランの思いに気づかず、シンは最近には珍しく悩み事を打ち明けた。我に返りシンの顔を
見たヨウランは、出逢った頃の面影を見出して口元を緩めた。
「なーに言っちゃってんだよ、おまえ」
「……俺より、ヨウランといる方がルナは」
「 シ ン 」
聞き分けのない弟を咎めつつも宥めるような口調でヨウランはシンを制した。
「おまえはルナマリアと一緒にいたくないとでも言うつもりか? 怒るぞ」
「そりゃ俺は……でも、ルナは」
「おまえといた方がいいんだよ。少なくとも、今は」
「俺といたって、ルナは笑ってくれない。無理して笑顔を作ってるだけなんだ」
シンの瞳に自棄な色が浮かんだのに気づいて、ヨウランは傷ましい気持ちになった。
そんなに鈍感じゃない。シンだって、ルナマリアのことをちゃんと見ている。
好きな女の子に無理をさせたい男なんていないんだ。
「今は笑うより、大事なことがあるだろ」
ヨウランは恋のライバルを慰めようとしている自分に呆れて溜息をついたが、シンのことも無碍には
扱えず、弱味を見せた英雄を諭した。
「何だよ、それ」
「……俺と一緒にいたら、ルナマリアはどんどん弱くなる」
今度はヨウランが自棄な笑みを浮かべ、シンがはっとする番だった。
「そりゃ、俺といる方が楽だろうさ。俺はルナのこと何でもわかってるし、あいつほど傷ついても
いない。辛いことは忘れさせて、甘やかして、笑わせることだってできるさ。でも――今はそれじゃ、
ダメなんだよ」
「ヨウラン……」
「平和だったら、おまえなんかに渡すもんか」
ヨウランは一瞬だけ真面目な顔でシンを見つめ、その後また相好を崩した。
「本当の勝負は戦争が終わってからだと俺は思ってるよ。今まで待ったんだ。焦ることはないさ。
だけどおまえらに何かあったら、勝負どころじゃないからな。……ルナマリアは、おまえといる方が
強くなれる。今はそれが必要だろ?」
「……うん」
「おまえも、ルナマリアがそばにいた方が強くなれる」
「ああ」
「ちゃんとルナマリアを守れよ、シン」
「えっ……あ、ああ……」
「ルナマリアのことを一番よく知ってるのは俺だけど」
ヨウランは悲しげに微笑みながら呟いた。
「守るのは……側にいないと無理だからな。あいつが一番危ないときに、側にいるのはおまえ、だろ?」
そこまで言われて、それ以上何も言い募れる筈もない。
「――わかった」
シンは短くそう応え、約束すると言うように頷いてレクルームを出て行った。
その背中を、ヨウランはあまり穏やかでない視線で見送った。
(ルナマリアに何かあったら、俺はもう止められないからな……自分のことも、ヴィーノのことも)
心の奥底に眠るその思いを、ヨウランは口にしなかった。
いつもの空気の読めないブラック・ジョークではない。……本気だ。
本気で、ディスティニーのケーブルを2、3本引っこ抜いたり、ミサイルのスイッチを自爆装置に
繋いだりしかねない。油断しているシンを後ろから刺すことだって。
白兵戦では叶わなくても、そういう分野ならパイロットに引けを取る技術屋ではない。
卑怯者と罵られることを恐れなければ、手段はある――いくらでも。
(頼むぜ、シン。俺の中のドス黒いものを起こさないでくれよ……)
誰のことも憎んだり恨んだりしたくはない。ましてや彼らは、心を通わせた仲間だった。
今は違う方を向いていても、いつかは戻って来て欲しい。かつて居た、同じ場所に。これ以上は
もう誰も欠けることなく。
命さえあれば取り戻せる。やり直すことはできなくても、取り戻すことはできる筈だとそう信じて
いる。
ヨウランはルナマリアの命を、パイロットとしてのシンに賭けた。
この賭けには、勝たなければならない。絶対に。
心の統制を歪めた状態でミネルバは進む。
今やザフトの期待の星――デュランダル議長の提唱する『平和な世界』への導き手となり、沈まぬ
船は戦いを続ける。揺るがぬ意志の力をもって、世界の行く末を指し示す存在となるために。
だが、今はまだ誰も気づいていない。
彷徨い人を迷わせぬためのその星のすぐそばに、破軍と名づけられた滅びの星もまた、あるという
ことを。
おしまい
GJ
要覧大人だな、テラカッコヨス
あなたの文体好きですよ
読みごたえありました!GJ!
ヨウランいい男だね。
次作楽しみにしています。
GJ
シンとヨウランの会話がセツナス…!
お疲れ様でした。
984乙。
埋めに入ろうか・・・
ウメデトウ。
梅酒
素麺
ヨウルナGJ!!
ヨウランテラセツナス…
ルナは両手に団子ですな。