>1乙〜
即死防止のために『デカレン』以外の戦隊萌えカプも。
…『デンジマン』の赤桃と『ゴーゴーファイブ』の纏つぐみに萌え。
1乙。
最近のだと忍風の一鍬×七海とか好きだなあ。
激戦の末くたくたになって、膝枕されてた七海と、一甲にからかわれてむきになってた一鍬。
普通逆だろーとか思いつつも燃えた。ほんのり&ほのぼの風味のが好きなので。
だから…燃え死ぬかと思った、デカの46話。
犯人のアリエナイザーを追っていたウメコが、その犯人にレイプ(ドぎついものじゃなく)されてしまう。そこにようやくセンちゃんが駆け付け、怒りのパワーでデリートするものの、ウメコの心の傷が深い。
それをセンちゃんが全身全霊を込めて励まし、ケアし、支えていく
…みたいな作品はここのスレでお願いできますか?
どぎつくないレイープ・・・精神汚染とかじゃろうか・・・。違うか。
そして妄想して萌えてしまった俺は・・・○| ̄|_
裸にされてあれこれいじられまくって、挿入寸前にでかみどぅーりから怒りの一撃が、とか。
被害者側からすれば十分トラウマ物の経験かと思われ。
レイプ系陵辱系の話は
>>2のスレでやらないと、
このスレを立てたのは乱立ってことになりそうな気がする。
うん、陵辱ものが入るなら別のところでやって欲しい
話のメインがレイプでないのなら、こっちの方が妥当な気がする。
あっちは、言い方悪いけど「壊してなんぼ」って気がするので。
戦隊総合スレになって嬉しいです。
デカも好きだけど、別戦隊でちょっと考え始めたネタがあるので。
13 :
7:05/01/18 00:42:40 ID:DgVvDbQ3
そう、話のメインはレイプじゃなく、センちゃんのウメコに対する心のケア。
どぎつくないっていうのは、鬼畜じゃないってこと。
刺すとか、拘束でなんやら〜じゃなくて・・・例えて言うとTVドラマでやりそうな感じの。
単純に入れちゃって、出しちゃうみたいな・・・。
それならエロとして捉えられるんじゃないだろうか。
あっちのスレはちょっとキツすぎて、ヤッてお終いで救いようが無いから、
ここならその後のドラマをメインにできるかな〜と思って。
ほら、常盤貴子と織田裕次がやった「真昼の月」っていうドラマみたいな感じ。
14 :
7:05/01/18 00:43:55 ID:DgVvDbQ3
アゲたのごめん。
>15
先ほど確認致しました。ありがとうございます。
「地球署の図書館」というサイト名も好きですので、その名前を続けて頂けるのは
何よりです。
前スレの住人の方がこちらへ移動されてきているのを確認した所で、名無しに戻ります…。
>>16 クルーガーだ。スレ立てご苦労だったな。
「地球署の図書館」がエロ本ばかりなのは署長として複雑だが、
皆が萌えているんだ、やむを得まい。
じゃあそろそろ俺も、「地獄のバ(ry
18 :
名無しさん@ピンキー:05/01/18 14:08:39 ID:pbAcMtb/
>>1 氏ね
-------------------------ゴミスレ終了------------------------
>>1&保管神乙です。
とりあえず戦隊初心者の漏れは
先達の方々の妄想をドキムネしながらお待ち申し上げます
ええ、必要とあらばビデオ屋に走りますよ(`・ω・´)
>1&図書館管理人様 乙でございます。
素晴らしい職人さんたちの作品を前にしての脳内ドラマ作成のためにも
書庫の充実と新しい神々の登場に期待を膨らませてお待ち申し上げます。
正直、デカはキャラの関係がイーブンなので、どのカップルを読んでても面白いなあ。
22 :
名無しさん@ピンキー:05/01/19 03:10:06 ID:h8ie60T6
>>21 19じゃないけど。
戦隊初心者だから刑事以外がわからないんじゃないか?
で、萌え話投下されたら元ネタ調べにレンタルビデオ屋に走る、と。
23 :
19:05/01/19 14:33:21 ID:u65ASeD1
24 :
名無しさん@ピンキー:05/01/20 12:40:19 ID:WrKtB1Af
色んなスレを荒らしまくってるサキュバス入りは何とかならんのか
>>24 他のスレにもいってるんだ?
でもあれは荒しだからここの責任じゃないし…実際ここでも迷惑だし。
とりあえずココの戦隊ヒロイン系のスレに同一っぽいのが幾度となく。
さりげに俺は先の展開が気になっているのだが
28 :
名無しさん@ピンキー:05/01/21 15:02:43 ID:SbrweXXi
>>27 展開もなにも、読んでて状況がサッパリ分からんのだが。
キャラが立ってる訳でもなし。
奴にはチラシの裏すら勿体ない
>>28 いや、結構超展開だぞ。
話がどこに終結するのか予想できない。
まぁ、エロくないからスレ違いには違いないが。
>>30 超展開と支離滅裂は別だと思う。
もしエロがあったとしても、ああいうのは禁止だろ
今日の放送。
赤が仮死状態に陥って一人涙を流していた黄に萌えた。やっぱ赤黄(黄赤)はいいなあ(´∀` )
>>32 訂正。桃も泣いてた。さっき確認しましたスイマセン○| ̄|_
今回はカプ的に各所で見所があった。
赤黄:黄の「明日はホームランだ」発言と
>>32のシーン。
赤桃:赤の「次のリーダーはお前だ」発言。
>>33のシーンと赤に電撃拳を打ち込んだ白を責める所。
緑桃:↑の桃を抑える所。
しかし予告をみたら来週は犬の危機!?という事で犬鳥的にも気が気でない…。
>34
青桃:ホージーさん!と駆け寄る桃
も追加でひとつ。
1番アリエナイカプになってしまたorz
ここは・・・単に本編を見てカプを語るスレなのか?
SSは無いの?
>>37 今の所職人さんの光臨待ちがてら
マッタリ即死回避中かな?
前スレ後半は職人さんが沢山いたぞ。
って
>>36に緑桃桃視点神のお名前がっ(*゚∀゚)=3
続きお待ちしております〜
現行戦隊じゃないのを今書いてみてる。
ハリケンで弟者×青。いつになるかわからんが読みたい方はおられます?
>39
読みたい!そのカプ大好き。
赤が死んだ時、ジャスウメ本当に涙出てたな。
だんすぃ〜は出てないのにw
緑桃は確定かと思ったが、やはり赤桃も(・∀・)イイ!
だが黄赤も捨て難い…。
42 :
名無しさん@ピンキー:05/01/24 03:45:03 ID:Tc7siN6j
ところがだねえ、来月出るキャラブックの宣伝スチールに、
白桃があるんだねえ。しかも桃が風呂掃除させてるとキターーー!w
何気に萌えます
デカトークvol6?見ちゃったら「アチチなドーベルマンコンビ」もいいし。
でも雰囲気でいったら個性派カプール緑黄もありえそうだし。
いろいろ楽しめます。
今日の赤が仮死状態になって、桃が白にくってかかるシーン、
緑は身体で止めながら(つまり抱きしめながら)説教するんかと思いましたが、
やりませんでしたね。そのほうが演出上自然だと思ったけど。
わざとそうさせなかった感じでしたね。
>42
>デカトークvol6?見ちゃったら「アチチなドーベルマンコンビ」もいいし。
そのデカトークやっと見れました。
いや〜本当にすっげぇアッチッチだったーよ。
黄と赤がお互い見詰めあってアチチアチチイイ杉w
もしかしたら最後の最後で…?!と、期待させる赤黄のアチチぶりに
やられますた(・∀・)
44 :
名無しさん@ピンキー:05/01/25 01:27:51 ID:x3jKsb0X
マダー
45 :
名無しさん@ピンキー:05/01/25 01:30:26 ID:x3jKsb0X
(´・д・`)エロパロマダー?
みんな固唾を飲んで最終回を待っているのか?
犬黄桃の3P話黄盆
48 :
名無しさん@ピンキー:05/01/29 18:59:32 ID:nGMaAcYi
>7 を見て、「実は生きていたマシューがサイコマッシュでセンになってウメコを襲おうとして、
それを本物のセンが助ける」という妄想してしまった。これに萌えてしまった自分はデリート許可。
>>48 ごめん、俺もその設定ちょっと萌えた。
一緒にデリートされてくる。
ちなみにA川の構想では桃と青の恋話があったそうな。
緑×桃になったのはT田Pの意向なのかな
特撮板より一部伏せてコピペ。
緑桃も好きなんだが青桃本命な自分としては
もの凄く泣きたい気分だ○| ̄|_
な、なんだってーーー!!(ry
漏れの青桃をかえせーーー・゜・(ノД`)・゜・。
青いのに甘える桃を返せーーー・゜・(ノД`)・゜・。
桃にドキドキのヘタレ青をかえせーーー・゜・(ノД`)・゜・。
自分は通常のマシンブルコンビから緑桃を自然に納得したけど、もし青桃で
恋愛エピソードがあったらそれはそれで納得できたと思う。(一部のファンの
歌姫イラネ(AA略)な感想さえなければ、一押しではなくてもそれなりに支持出来た
カプだったから…。)
まじですか_| ̄|○
見たかったよ青桃…
赤桃、白桃は眼中になし、か 。・゜・(ノД`)・
黄も恋愛構想から外れてるのな。
やっぱり相手は犬か玉?
>一部のファンの歌姫イラネ(AA略)な感想さえなければ
そんなのあったんですか、シランカッタ。
青照好きの自分としてはつらいな・゜・(ノД`)・゜・
歌姫と聞いて金を思い浮かべた俺って…orz
TV版なら照だよな。
映画版見て赤金萌えした人って少ないのか?
>55
37話の放映直後、幾つかのサイトで話の批判の中でのそういう感想を見てしまって
正直つらかったです…_| ̄|○
むしろ2chの方が>55さん始め青照好きという方がいて慰められましたよ・゜・(ノД`)・゜・
>>56 赤金は映画のお約束(赤とゲストキャラの恋愛)だったから、あまり…
でも嫌いじゃないんだよ。あれはパラレルだと思ってるから。
いろんな組み合わせで語れるこのスレは好きさー。
59 :
57:05/01/31 22:35:31 ID:JVQU6ow9
>56
自分も映画版を見て赤金に萌えました。
その後金の中の人の結婚話もあったりしましたが、このカプも好きです。(この話では
青照もそうですが、ゲストとのカプでかなり萌え…。)
>>57 ・゜・(ノД`)人(´Д⊂)・゜・ナカーマ
「( ´_ゝ`)フーン、それで?って感じ」とか「あんな話、面白いなんて思った人いたの?」
なんて感想見ちゃった時には正直凹んだよ…(見た漏れが悪いんだがなー)
あんな話面白い(つか、萌え)と思ったヤシだっているんですよ、此処に 。゚(゚´Д`゚)゜。
>>50 ……そんなことがあったのか
とどのつまりは桃スキーだから、緑桃も青桃も見たいとは思うんだが、
A川構想だからな…ある意味個人的にはほっとした(青桃否定という意味ではなくて)
束、あと一話で何かミラクル起きるだろうか
犬の行方にドキドキハアハアなんだが。漏れ
映画版の赤金は唯一両思いになれた?!と思わせてくれる話だった。
それなのにノマカプサイト回っても一つも見つけられないんだ。
青照だって少ないながらもあったのに…_| ̄|○
赤天使(子豚ちゃん)もない。
ナゼェナンダドンドコドーン!
犬白鳥話完成。
投下させて頂いて宜しいか?
地球人出て来ないが宜しいか?
ノシ
無問題!ノシ
投下待ってますノシ
68 :
64:05/02/02 06:55:02 ID:HZJjy9IG
>>65-67 あいや、多謝多謝。
それでは投下させて頂きます。
ボス復活祈願!ドーンといってみよう!
その日もトレーニングを終え、俺は部屋を出た。
何気なく目をやると、隣のトレーニングルームにも人がいた。
訓練生だろうか、動きが鈍い。どう見ても武術の心得はなさそうだった。
良く言えば初心者、有り体に言えば素人だ。
ただ俺の目を引いたのは、それが女性だったことだ。
当時、宇宙警察本部でも女性の刑事を見る事は多くなかった。
目指す道のりは険しいだろう。彼女の健闘を祈って俺はその場を去った。
彼女を邪魔することも、姿を見せて驚かれることも本意ではなかった。
俺の種族は、女性刑事よりも遥かに稀だったから。
数日後、再びトレーニングルームでこの前の女性を見かけた。
どうやら諦めてはいないらしい。
なぜこんな所で一人、指導者はいないのかと訝りながら、しばらく眺める。
ひたすら型を繰り返す一途な表情が、とうとう俺にお節介を焼かせた。
「筋トレと併せて、柔軟性を高めろ。身体がもっと思い通りに動く」
突然声をかけられた彼女は、驚いた様子でこちらを向いた。
俺を見つめ、ゆっくりと口を開く。
「……関節の可動域を広げる…ってこと?」
「そうだ」
彼女はふわりと笑顔になった。
「わかった。やってみるわ」
「――邪魔をしたな」
背を向けた俺に、彼女は続けた。
「アドバイスありがとう。私、白鳥スワン。……名前を聞いてもいい?」
名乗らないのも無礼だ。俺は肩越しに振り向いて答えた。
「…クルーガーだ。ドギー・クルーガー」
まだ何か言いたげな彼女を残し、俺は足早に歩き出した。
刑事にも警察にも不似合いな、優しい面影が心に残った。
「クルーガー、ちょっと頼む」
部長が俺を呼んだ。
「はい」
「こいつに出席してくれないか。対策本部の戦略会議とかち合ってしまってな、
行けなくなった」
厚いレジュメを手渡される。
表紙には『宇宙警察科学捜査研究所 基礎研究及び応用技術報告会』とあった。
「……私でよろしいんですか」
「ああ、一応誰かが顔を出しておけばいいだろう。頼んだぞ」
「はあ」
「じゃ、俺は戦略会議の方に行ってくる。よろしくな」
部長はいそいそと出かけていった。
俺はため息をついた。
デスクワークに報告会。このところ椅子と細かい字にばかり縁がある。
階級が上がっていくとはこういうことだ。それは分かっている。
が、俺は再び外に出たかった。
上に希望は出しておいたものの、叶うあてはなかった。
新人時代の、毎日がむしゃらに走り回っていた頃をふと思い出す。
首を振って、俺は席を立った。
会議場はそこそこ盛況だった。
俺は後ろの方に座り、レジュメをぱらぱらとめくってみた。
最後まで眠らないでいられればいいが。
やがて報告会が始まり、俺は講演を聞きながらレジュメにメモをとった。
興味深い内容のものもあったが、長くなると苦行に近い。
時々欠伸を噛み殺す。
俺の口で欠伸をしたら目立つことこの上なかった。
「……次に、かねて試験運用されていました、DNAデータベースおよび検索システムの
本格実用化につきまして、開発者の白鳥スワンからご報告申し上げます……」
耳が直立した。
壇上に上がった人物を見て、眠気が一気に覚める。
「このシステムの目的は、犯罪現場における遺留品、物的証拠としてのDNAを、
データとして蓄積し…」
間違いなく、トレーニングルームで会った人物だった。
武術が素人で当然だ。バリバリの技術職じゃないか。
俺は呆然と彼女が話すのを見ていた。
報告会が終了しても、俺は席に残っていた。
主催者席にいた彼女が俺を見つけて近づいてくる。
「こんにちは。この間はありがとう」
そう言ってにっこりと笑った。
俺は座ったまま彼女を見上げた。
「…君は科捜研の人間だったのか。一体何故……」
彼女は回りを気にしながら唇に指を当てた。
「このあと、時間ある?お話がしたいの」
「え、ああ…」
「20分後に下のカフェテリアでいいかしら」
「わかった」
「じゃあ後で、ドゥギー」
一瞬面喰らったが、俺は何も言わなかった。
舌っ足らずな発音が不思議と耳に心地良かったのだ。
もちろん、他の奴なら黙ってはいなかったが。
20分経たずに彼女は来た。
「…ドゥギー…!お待たせ…」
何やら面はゆい。
「大して待ってない。それより、あー…」
「スワンって呼んで」
彼女は飲み物を置き、椅子を引いて俺の向かいに座った。
「…スワン。話というのは?」
彼女は俺の方に顔を寄せて言った。
「私ね、刑事になりたいのよ」
「……ぅ?」
喉の奥から間抜けな唸りが漏れ、俺は咳払いをした。
「――失礼。今の仕事に何か不満でも?」
「ううん、今の仕事は大好き。でもね、現場にいる人でなきゃ分からない事って
あるじゃない?自分でなってみて、それを知りたいの」
彼女はふわりとした印象とは裏腹の、エネルギッシュな女性だった。
天才でありながら、努力家でもあるのだろう。しかし余りにも無謀だ。
「ただねぇ、実技面に問題があって…。指導してもらえないかしら、私を」
「何故、俺に?」
彼女は上目遣いで俺を見る。
「……あなたは宇宙警察きっての武人と聞いたわ。剣の達人で、有名な流派の
後継者なんですってね。どんな凶悪な犯罪者でも、鬼神のように薙ぎ倒すって」
「誰がそんな事を」
「誰って…、いろんな人が教えてくれたわ。有名人だったのね、ドゥギー」
俺は腕組みをしてため息をついた。
まあ、どこでどう言われようと構わないが。
「怒ったの?勝手に聞き込みしてまずかった?」
小首をかしげて彼女が尋ねた。
「いや、別に……」
「あなたに頼もうって決めたのは、初めて会った時よ。…あの時のあなたは、
あれこれ詮索せず、私に必要な事だけを的確に指示してくれた。すごく信頼できる
人だと思ったわ。……よろしく、お願いします」
そう言って頭を下げる。
「……わかった…。俺で良ければ…」
押し切られた形で俺は承諾した。
「嬉しい。ありがとう、ドゥギー…!」
輝くばかりの笑顔になった彼女は、飲み物を一息に飲み干す。
「あ、そうそう。この件は他言無用よ。上司にも内緒なの」
「なにっ?!…馬鹿な、バレないはずがなかろう」
「そう?たぶん大丈夫だと思うけど…。じゃあ、また連絡するわね、ドゥギー」
悪戯っぽい目をして、彼女は立ち上がった。
遠ざかっていく白衣の後ろ姿を見て、俺はふうと息を吐いた。
とんだ事を引き受けてしまった。それにしても彼女は…不思議な人だ。
この日、彼女が心に忍び込んだ事に、俺はまだ気づいていなかった。
公式設定など外れてたらツッコンでやって下さい。
ボス死なないで。
>>75 若かりし日キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
スワンさんのペースに巻かれるボス萌え(*´∀`)
どっちが誘うのかとか犬だからバk(ry)なのかとか、
妄想の種は尽きませんw
一先ずGJ、続きも期待してます。
ボスはスワンさん残して死んだりなんかしないんだ・゜・(ノД`)・゜・
ボスー!ボスー!犬ー!
追悼記念なんかにしたくないよー
>>75さん、幸せにしてあげて下さい
>>75 続きもワクテカしながら待ってます
(0・∀・)ワクワクテカテカ
>75
すばらしい導入部でした。ありがとうありがとうありがとう。
今日ブロスを読んだことも一気に忘れますw
早く続きくれ
この組み合わせで来るとは驚いた
81 :
64=75:05/02/03 06:35:00 ID:IYhnMI9A
>>76-80 多謝多謝。続きを気にして頂けて嬉しいです。
マコ様の脳内設定にはのけぞりましたが、それはそれ、これはこれ。
彼女は驚くべき早さで上達した。
お互い仕事の合間を縫っての訓練だったが、彼女の隠れた努力が結実していた。
彼女がトレーニングルームの中央で型を演じる。
一連の動作を終え、息を整えて一礼した。
「新人としてスタートラインに立つには充分だろう。美しくなった」
「――美しく…?」
彼女はタオルで汗を拭きながら俺のそばに来る。
「ああ。古来より、武は舞に通ずと言う。無駄のない動きは舞いのように美しい。
武術の達人の立ち居振る舞いは、それは美しいものなんだ。君も当初に比べると
格段に上達した。頑張ったな、スワン」
瞬きもせず俺を見つめていた彼女がにっこり笑った。
「ありがとう、ドゥギー。ここまで来られたのも、あなたのおかげ。でも……、
ちょっとドキッとしたわ」
「ん?」
「突然、美しくなった、って言われたから、別の意味かと思って」
別の意味。
一呼吸おいて、俺は慌てた。
「えっ、あっ…、決してそういう意味では……。いや、もちろん、君は…その…」
彼女はくすくすと笑う。
「冗談よ、ドゥギー。どういう意味でも私は嬉しいわ。それより、訓練を始めてから
発生した問題があるの」
俺は眉をひそめた。今度は何だ。
「ものすごーく、お腹がすくのよ。ご飯、食べに行きましょ」
食事時と少しずれていたためか、食堂はさほど混雑していなかった。
俺は料理を選び、テーブルに着いた。
ややあって、彼女がトレーを重たそうに運んでくる。
俺が椅子を引くと、彼女は礼を言って席に着いた。
「待たせてごめんなさい。どれも美味しそうで、迷っちゃって」
確かに皿数が多い。
俺のトレーと自分のトレーを見比べて、彼女は複雑な顔をした。
「ちょっと、食べ過ぎかしら……」
「代謝量が増えているんだ。しっかり食べた方がいい」
「――そう思う?」
「ああ」
俺が合掌して食べ始めると、彼女も従った。
「そうね、このあと実験の続きがあるし…。いただきます」
「まだ仕事か」
「うん。夜中までかかるかも知れないわ。また泊まりかなあ」
「大変だな」
夜勤は久しくしていない。彼女の方が余程ハードワーカーだ。
と、耳が勝手に後ろを向いた。背後から誰か近づいてくる。
「よう、ドギー・クルーガー。どこにいても目立つ奴だな」
この声。彼女と食事をしている時には会いたくない男だった。
「悪いが、今は食事中だ」
「そりゃそうだろう、ここは食堂だからな。貴様が本部に戻ったのは聞いていたが…」
「あら、ブンター」
彼女が俺の後ろを見て言った。
「な」
愕然とする俺を尻目に、奴が嬉しそうな声を出す。
「スワンじゃないか。会いたかったぜ。何でこんな奴と飯を喰ってる?」
馬鹿野郎、大きなお世話だ。邪魔をするな。
俺は心の中で鼻に皺を寄せた。
「いつ帰ってきたの?ううん、それより、二人は……お友達?」
「まさか」
「まさか」
俺と奴は言下に否定する。
「そんなお上品な仲じゃねえよ。なあ、クルーガー」
「さあな」
俺は横を向いた。
「ち、相変わらず無駄に長い鼻だぜ。そういや、『地獄の番犬』がずいぶん暴れて
いないんだってな。暴れ方を忘れちまったのか?俺で良けりゃ相手してやるが」
「遠慮する」
心の中では牙を剥いていたが、俺はそしらぬ顔をしていた。
彼女は俺と奴の顔を見比べている。
「ブンター、良かったら一緒にどう?こっちにはどのくらいいるの?」
「それが、すぐ帰るんだよ。今度は俺と飯喰おうぜ、スワン。じゃあな」
「ええ、またね」
すっかり食欲が失せたが、彼女には気づかれたくなかった。
俺は黙って食べ続ける。
「二人が知り合いだったなんて。男同士の会話って素敵ね」
「そ…うかな。……君は、いつ彼と?」
俺はさり気なく尋ねた。
「うーん…。この前彼が本部に来てた時だったかしら。顔は恐いし、口は悪いけど、
いい人よね。親戚に必ず一人いるタイプ」
冗談じゃない。
アヌビス星人は多胎で一族も多いが、あんな鼻の短い親戚がいてたまるものか。
俺は心の中で毒づいていた。
彼女が俺の顔を覗き込む。
「ドゥギー……、どうかした?」
「――え、…いや、別に……」
まずい。変な顔をしていただろうか。
「ねえ、聞いていい?」
「何を?」
「『地獄の番犬』って、あなたのことでしょ?あなたって、そんなに暴れてたの?」
目を輝かせ好奇心に満ちた表情が、少女のようで可愛らしかった。
だが、そう簡単に説明できるものでもない。
「秘密、だ」
俺はにやりと笑って答えた。
「ん、意地悪ね!減るもんじゃないのに…」
彼女が悔しそうに口を尖らせる。
「まだ残ってるぞ。早く食べた方がいい」
俺は箸を置き、合掌した。
「ああ、本当、もうこんな時間……」
彼女はこちらがはらはらするくらい大急ぎで食事を片付けると、席を立った。
「ごちそうさま。じゃあお先に、ドゥギー。ばたばたしてごめんなさい」
「いや…。実験、頑張ってくれ」
「ありがとう!またね…」
彼女が行ってしまい、静かになる。
楽しく、賑やかだっただけに、もの寂しいのは当然といえば当然だった。
俺は邪魔者の事を思い出した。
食事をしている所に割り込まれた事よりも、彼女と奴が知り合いだった事に、
憤りを感じていた。何故だか無性に腹が立つ。
部屋に戻っても、腹の虫はおさまっていなかった。
何故だろう。
床に胡座し、目を閉じて、先程の一部始終を思い返す。
「…………」
やがてある考えに思い到り、俺は膝に置いた手を握った。
――これは嫉妬だ。俺は奴に嫉妬したんだ。……スワンの事で…。
「馬鹿野郎は俺だ。まるでガキじゃないか」
俺は呟いた。
早朝、人のいない剣道場の空気は明鏡のようだ。
俺は独り、稽古をしていた。
刃の閃きが俺の心の雑多なものを打ち払ってゆく。
剣を握れば本来の自分が見える。
一礼して道場を出た俺は、清々しい気分だった。
刑事採用試験の結果が出るのももうすぐだ。
彼女が合格するかどうかは分からないが、俺の役目もそこで終わる。
その後は顔を合わせる事も少ないだろう。
もちろん、今後も彼女は良き友人だ……もしも彼女がそう望むなら。
俺は一風呂浴びて、仕事に向かった。
しばらく音沙汰のなかった彼女から連絡が入った。
「ドゥギー、スワンよ。ずっと音信不通でごめんなさい」
「やあ。…例のアレはどうだったんだ?」
「う…ん、一応マルだったんだけど……」
「おめでとう!やったな、スワン。凄いじゃないか」
「ありがとう…あなたのおかげなのよ、その、いろいろ……」
喜んでいるにしては歯切れが悪い。
「――何かあったのか?」
「あの…悪いんだけど、こっちに来てもらえるかしら?手が空いてる時でいいから」
「今なら大丈夫だ。すぐ行く」
「ごめんね。待ってるわ……」
科捜研を訪れるのは初めてだった。
「本部のドギー・クルーガーだ。白鳥スワンと約束している」
「承っております。こちらのお部屋へお進み下さい」
受付で案内された部屋を目指して昇降機に乗る。
目的階で下りた廊下の、少し先のドアが開き、彼女が手招きした。
「何があった?」
俺は部屋に入るなり尋ねた。
彼女はばつの悪そうな顔をする。
「手っ取り早く言うとね、…バレちゃって…」
「バレない訳がない。だが、合格したんだろ?」
「うん、力技っていうか…、言い負かしたっていうか…」
筆記も実技も楽々こなした彼女だったが、面接で科捜研職員である事を突っ込まれた。
そこで彼女は、刑事になることの重要性を大演説したらしい。その間に連絡を受けた
科捜研の上司がやってきて大騒ぎになり、さらに論議が続いて……。
「あなたの名前を出してしまったの」
「ふむ。それで何か問題でも?」
「それが…」
いきなりドアが開いて、化石のような老人達が入ってきた。
「君がドギー・クルーガーか。スワンは警察本部になどやらんぞ」
「いやいや、所長。彼はあくまで指導者であり、護衛ですから。先方とも話は
決着しております、御安心を」
「彼女は科捜研の宝じゃからな。怪我などあってはならん。研究熱心なのは良いが、
少々無謀すぎやせんかの、スワン」
「でも…、どうしても刑事になりたかったんです」
俺はしばらく唖然としていた。
「すまん、話が見えない」
「…つまりね、条件付きで許可が下りたのよ」
「引き続き君の指導を受けること、出動する際には必ず君と一緒であること。
それを条件に、我々と本部はスワンに許可を出したのだよ、クルーガー君」
「――は?!」
「君は優秀な刑事だそうじゃな。くれぐれもスワンを危険な目に合わせんでくれ。
頼んだぞ、ドギー・クルーガー」
「はあ…」
老人達が出ていくと、スワンが困った顔をして俺を見上げた。
「ごめんね、うちのおじいちゃん達がわいわい言って。心配なのは分かるんだけど」
「おじいちゃん?」
「所長と副所長よ。…ああ…、あなたに迷惑をかけて刑事になったなんて、ちょっと
落ち込むわ」
しょんぼりとうつむく仕草は彼女に相応しくない。
「別に迷惑じゃない。これまでと大して変わらないだろう?」
「だって、あなたのいない所で話が進んじゃったのよ?不愉快じゃない?」
「いや…もうそういう次元は通り越してるな」
俺はにっと笑ってみせた。
困った顔の彼女が、つられて半分笑顔になる。
「ドゥギーったら。……じゃ、運命だと思って、あきらめて」
そう言って、そっと俺の腕に触れた。
彼女の言葉と手の感触が、俺の心臓の鼓動を早めた。
「今日が…スタートだな。おめでとう、スワン」
「ありがとう。これからもよろしくね、ドゥギー」
「ああ…」
エロいパートはもうちょっとお待ち下さい。
今日はこれにて。
ああーもぉ(・∀・)イイ!!
ここまで俺の中では脳内公式設定に決定ですよ
>75
ブンターとボスの会話、禿げ上がるほど萌え(*´∀`)
スワンさんに振り回されるボスにも萌え。
続き、激しく待ってます(・∀・)ノシ
エロいパートなくても(・∀・)イイヨ!!
でも続きもがっつり待ってます
超かっこええボス・・・スワンさんかわええ〜
>>91-94 有り難いお言葉、多謝です。
ブンター様、授賞式のカワイイ印象が強く、強面を思い出すのに苦労しました。
もう出ないのかな…
俺達は屋外の緑化区域で落ちあっていた。
「ドゥギー、見て見て!ほら…」
彼女が満面の笑みで何かを取り出す。
「ライセンス!ちゃんとチェンジモードがついてるわ。コードネームもあるのよ…
…『デカスワン』」
「そのままだな」
「――そうね…」
彼女は唇を尖らせ、不満そうな顔をした。
俺は笑いをこらえて慰める。
「君らしくていいさ。で、装備はどうするんだ?」
「それなのよねえ。ドゥギー、私、剣は向いてるかしら」
「うっ…?うーん……、どうかな…」
言葉を濁す俺の腕を、ぽんぽんと彼女が叩いた。
「冗談よ。私が剣道をマスターする頃には、二人とも定年を迎えてるわ」
「は…はは」
想像したくない。
「よおし、何か作るか。簡単に使えて、効果的な武器を、ね」
「君はそんなこともするのか?」
「そうよ。機械いじりは大好き」
今度は得意げに俺を見上げる。
変化する彼女の表情を見ているだけで、心が踊った。
「やあ。元気かい、スワン」
気配を感じなかったが、いつの間にか緑色の細長い人物が俺達の近くにいた。
「おかげさまで。ここに来るとほっとして元気になるわ、グレアム」
「それは励みになるな。のんびりしてってよ。じゃ」
「ありがと」
会話が終わると、緑色の身体が植物の緑と重なり、見えなくなる。
「消えた…。誰だ?」
「ガーデナーのグレアムよ。この地区担当なんですって」
「君は顔が広いな」
俺は感心した。
彼女は誰とでも気さくに話す。彼女を嫌う者などいないだろう。
頭脳明晰で、優しく、……美しい。
「あら、顔が広いって、女性には微妙な表現ね」
彼女が俺を睨みつける。
「んっ?!デカいと言ったんじゃないぞ、交友範囲が広いという意味で…」
俺は焦って言い訳をする。
怒った顔がすぐに緩み、彼女はくすくすと笑った。
「分かってるわ。あなたのそういう顔、すごく好きなの。ごめんなさい、ドゥギー」
「スワン。まったく、君は……」
時々、男が誤解してしまいそうな事を言う。かくも無邪気に。
突然、通信が入った。
「第8市街区中央イベント会場にて、大型ロボット3体が制御不能になり、迷走中。
イベント参加者多数、付近は混乱して大変危険です。応援願います」
「了解。さらに詳細を報告願います……」
俺は黙って通信を聞きながら、自分の車を呼び出した。
そう遠くはないし、臨場するだけなら不都合もあるまい。
「すまない、ちょっと用ができた。また会おう、スワン」
俺は車道に向かって歩き出した。
「今の所に行くのね。私も連れてって」
俺の後に続きながら、彼女はとんでもない事を言う。
「冗談じゃない。危険だぞ」
「興味があるのよ。あなたの邪魔はしない。あなたの指示に従うわ。お願い」
口を真一文字に結んだ彼女と睨み合っていると、車の到着サインが出た。
仕方ない。俺が折れる。
「――分かった。だが、絶対に俺から離れるな」
「はい」
俺達は車道に下りて車に乗り込んだ。
シートベルトを締め、アクセルを踏み込む。
シートに沈んだ彼女が尋ねた。
「でもドゥギー、どうして黙って現場に行くの?」
「出動要請もないのにでしゃばる訳にはいかないが、たまたま居合わせたって事なら、
角が立たないだろ?…ま、俺の出る幕はないだろうがな」
「なるほどね…」
車を走らせながら俺はごちた。
「しかし…。君の上司に知れたら、何と言えばいいんだ」
「デートしてました、って言えばいいんじゃない?」
「なっ」
車が小さく蛇行する。何を動揺しているんだ俺は。
「だめ?」
「いや…、そうしよう……」
現場付近は交通規制がかかっている。停車させようとする警官にライセンスを見せ、
俺は中心部に向かった。
「何だ…あれは」
群集の向こうに恐竜のような動物の長い首が見えた。
俺達は車を下り、人だかりをかき分けて進んだ。
「あっ…、失礼ですが、クルーガー警部では?」
若い男が走り寄ってくる。
「そうだ。偶然近くを通りかかった。応援要請をしたのは君か?」
「はい。機動工作車が来るそうなんですが、まだで…」
彼はすがるような目で俺の指示を待つ。
「しっかりしろ。現在の状況は?」
「ロボット3体はいまだ制御不能。被害はテント数張、転倒による軽傷者が数名…
といったところです」
「軽微だからといって油断は禁物だ。イベントを即刻中止し、参加者を直ちに安全な
場所に退避させるよう主催者に命じろ。…ロボット操縦者の確保は」
「は、あちらのブースで事情聴取中です」
俺達は奇妙な形の小屋に向かった。
小屋に入ると、若い男が敬礼した。隣にいるのが目当ての人物だろう。
「起動して間もなく、プログラム通りに動かなくなったということなんですが」
「修正か、強制終了は無理なのか?」
「それが…全く応答しなくて……」
「入力装置を見せてもらえます?」
スワンが口を開いた。そういえばこれは彼女の専門分野だ。
「これが…コマンダーです。必要なプログラムを選択し、一括転送しました…」
「ふぅん……」
小さな機械を受け取った彼女は、熱心にいじり始めた。
俺は窓の外を見る。
三頭の大きな竜が徘徊しているのは一種の見せ物だ。群集が逃げない訳だった。
「本来はどう動く予定だったんだ?」
「はあ…、並んで広場を周回したあと、花火を100発ほど打ち上げる段取りで……」
「あ…らら、まずいわ…」
スワンが再び口を開いた時、竜が火を吐いた。
十数メートル先の地面で爆発が起きる。
野次馬がどよめいて、波が引くように逃げた。
「プログラムが巧妙に狂うようになってる。すごく悪意のある仕掛けよ」
彼女は深刻な顔で言った。
「このままだと、花火を、空じゃなくそこら中にばらまくわ」
「そっ…、そんなバカな……。そんな不良品だったなんて…」
爆発が続く。
「群集が危険だ。何とかできないか、スワン?」
「もう命令を受け付けないの。本体を壊した方が早いわ」
「分かった、俺がやる」
「クルーガー警部…」
「君達は施設管理者と協力して避難誘導を優先させろ。絶対に死傷者を出すな」
「はっ」
俺はブースの外に出て、コールした。
「――エマージェンシー!」
彼女が俺を追ってくる。
「待って…、ドゥギー」
俺の姿を見て小さく息を飲んだのが聞こえた。
「…どうした?」
「……ロボットはあの人が思ってるより高級品。自分達で的を選ぶわ。気をつけて」
「そいつは好都合だ。俺が的になってやるさ」
俺はマスクの下でにやりと笑った。
「スーツの防御力は高い、君も変身するんだ。だが、必ず安全な所にいてくれ」
彼女はうなずいて、ライセンスを掲げた。
「…エマージェンシー…!」
白いスーツが彼女の身を包む。
「ドゥギー、動きを封じるだけよ。お腹は壊しちゃだめ」
「ロジャー」
俺は彼女を残し、ロボットの方へ走った。
まずは気違い竜共の注意を引く事だ。
俺は奴等の正面に回って剣を抜いた。
人波の引いた先を見ていた機械竜の無機質な目が、俺を捉える。
揺らいでいた三つの頭が止まり、揃って口を開くと火を吹いた。
横に跳んで火の玉をかわし、俺は奴等を大きく囲むように走った。
三頭は驚くべき連係の良さで俺を追う。
俺の走ったすぐ後に、見事な弾幕が引かれていく。
――鈍重な姿の割にはやるじゃないか。いいぞ。
俺は喉の奥で笑いながら駆けた。
このまま100発の花火を吐き出させてもいいが、万が一のこともある。
やはり早めに片付けよう。
もうすぐ円を一周する。
奴等が煙と土埃の檻に入った。
首長竜共が俺を見失う。
三本の長い首がゆらゆらと蠢いている。
俺は三頭の間に入って、その首を根元から切り落とした。
「一……、二……、三……!」
耳障りな高音を立てて、分厚い金属が裂ける。
念のため、奴等の前肢と後肢もそれぞれ一本ずつ断っておく。
長い首は地に落ち、大きな体が地響きを立てて倒れた。
煙が晴れ、すべては終わる。
ロボットがもう動かないのを見定めると、俺は剣を収めた。
サイレンの音が近づいてくる。
警官の姿も増えていた。
「スワン!どこだ?!」
彼女が木の陰から出てきた。
「そんな所にいたのか。怪我はないか?」
「大丈夫。小石がばらばら飛んできたけど、全然痛くなかったわ」
「こんな近くで…無茶するな」
俺達は変身を解いた。
蒸散したマスクの下から見慣れた顔が現れ、俺は安堵する。
「無事で良かった」
思わず彼女の頬をぺろりと舐めていた。久しく忘れていた故郷の習慣だ。
「…ぁ…」
「あっ、す、すまん、つい…」
「ううん、嬉しいわ」
彼女はやわらかく微笑んで言った。
「素晴らしかったわ、ドゥギー。まるで、光る風が閃いているみたいだった…。
とても美しかったわ。強いって、美しいのね……」
彼女の言葉に胸が熱くなる。
間違いなく、俺は彼女を愛していた。
「クルーガー、来てくれ」
デスクに戻って来た部長から声がかかる。
「例の事件…、お姫さまと竜退治な」
「『イベント会場における大型ロボット暴走事件』です、部長」
下手な通り名は困る。俺はさり気なく訂正した。
「進捗状況はどうだ」
「所有者から事情聴取したのち、流通経路を洗わせています。案の定、途中から闇に
潜っていますが。無差別テロの可能性も視野に入れて捜査中です。現在科捜研で
ロボット及びプログラムを解析中、まもなく結果報告があると思われます」
「大したお姫さまだよなあ」
俺は聞こえないふりをする。
「で、だ。本日をもって指揮権を委譲してもらう。後を任せられるやつはいるな?」
「は、しかし、部長」
俺は彼の顔を見た。充分真顔だ。
「お前をヤ・プン星に派遣する事が決まった。辺境の星で、治安の悪化が著しい。
今回の重点地域の一つだ。この前の戦略会議で、お前を推薦しておいたんだ」
言葉を無くした俺に、彼がにやっと笑いかける。
「お前さんの気持ちは良く分かってたさ。大人しくしてるのに苦労したろ」
「部長……」
「派遣先では、緊急対策本部長として、治安回復に辣腕を振るって欲しい。
思いきり暴れて来い、ドギー・クルーガー」
俺は拳を握った。
「ありがとうございます、部長。それで、赴任はいつ……?」
「うん…、急で悪いが、明日出発してくれるか」
さすがに予想外の答えだった。しかし、命令ならば是非もない。
「分かりました。本日中に残務整理を済ませます」
「頼んだぞ」
幾度となく浮かぶ彼女の面影を振り払いながら、俺は仕事を片付けた。
彼女には知らせておかねば。俺は科捜研に向かった。
受付で尋ねると、彼女はまだ実験室にいるとのことだった。
忙しいのだろう。俺の事で彼女の心を煩わせたくない。
『
明日ヤ・プン星に発つ
しばらく会えなくなった
すまない 元気で
D.K.
』
彼女あてのメモを受付に託け、俺は科捜研を後にした。
どこかで飲みたい気分だったが、赴任前夜にそうもいくまい。
俺は職員居住区の自室に戻った。
警部と警部補と迷って、警部にしたら、「クルーゾー警部」みたい_| ̄|○
まあ、余り関係ないですが…。
>108
そんなこと言ったらもともとこの板は映倫に通らないんだからさ
犬鳥作者さん乙です。ありがとう。続き待ってます。
今更基地外ごときネットで何になろう。
ボス、漏れも舐めて(;´Д`)ハァハァ
箱入りスワンさんの爺ちゃんたちも良い味出してるなw
>>103のは変身後のボスなら言いそうな表現だとオモ
112 :
名無しさん@ピンキー:05/02/05 20:40:56 ID:rBbuiBdo
ウメコ×ジャスミンキボンヌ
うーん、不用意だったですかねえ。
古い映画の最後によくある「お断り」を出しておきますか。
>>108 個人的に特殊な事情がおありならお気の毒です。ごめんなさい。
>>109-111 色々な考え方がありますね。
映倫にかかるかは分かりませんが、舐めますよ。
>>112 ジャストアモーメント! すぐ終わりますから。
荷物をまとめ、シャワーを浴びてしまうと、もうやる事は残っていなかった。
バスタオルを腰に巻いたまま、窓から空を見上げる。
明日はあの空の向こうだ。
――心残りを抱えて、朝を待つのか。
優しい笑顔を思い出すと、胸が苦しくなる。
子犬のような声が鼻先から漏れそうになり、俺は腹に力を入れた。
耳が後ろを向く。
薄暗い部屋の扉を小さく叩く音。
気配が、彼女だと俺に告げた。
俺は息を潜める。
「ドゥギー…、私よ……。……いないの…?」
ゆっくりと歩み、扉を開けた。
会いたくてたまらなかった人がそこにいる。
「やあ」
「手紙、見たわ……」
「……お入り」
俺は彼女を招じ入れた。
「わざわざ来てくれたのか。忙しいんだろう」
「会って、お別れを言いたかったから。……ずいぶん急なのね」
「まあ、俺の希望が通った形だし、文句は言えんさ。君には申し訳ないが…」
急な方が良かった。悩む時間がそれだけ短い。
彼女が沈黙する。
良く見れば彼女は私服だった。白く丈の長い服だったので、白衣だと思い込んでいた。
母国のものだろうか、彼女に似合って美しい。
俺はと言えば、バスタオル一枚だ。
「すまん、着替えてくる…」
「――ドゥギー……」
俺が動こうとした瞬間、彼女が胸に飛び込んできた。
「…スワン…、…ど、どう…した?!」
柔らかな身体が俺の身体に密着する。
首の後ろの毛が、ざわざわと逆立った。
「朝まで……、一緒にいていい…?」
「うぅ」
俺は喉の奥で小さく唸った。
「あなたが、好き…。忘れたくないの……」
彼女は俺の胴に腕を回し、俺の胸に頬を当てた。
鼻をくすぐる魅惑的な香りは、彼女が本気である証拠だ。
だが、俺は躊躇した。
「…スワン、気持ちは嬉しい……。しかし…君と俺とは生まれ星が違うし…」
彼女は俺を見上げた。
「……関係ないわ。私はあなたのすべてが好き。勇ましい耳も、燃えるような瞳も、
鋭い牙も、空色の毛並みも、……黄金の心も。あなただから好きになったの」
「………」
彼女が小さく手を動かすと、白い服が床に落ちた。
裸の腕が俺の首に回る。
「愛してるわ、ドゥギー……」
俺はそっと彼女の背中を抱いた。
滑らかな素肌は掌に吸い付くようだ。
理性が霞み、身体の中で情欲の嵐が沸き起こる。
君が欲しい。
両腕で彼女を抱き上げると、俺はベッドに向かった。
静かに彼女を横たえる。
彼女は俺の首に腕を回したまま、俺を引き寄せて口元にキスをした。
「愛してる。気が狂いそうだ」
「…私も……」
甘い息を吐きながら、今度は鼻にキスをする。
柔らかな感触。彼女のような唇を持たない事が残念だった。
俺は彼女の耳元に鼻を潜らせ、門歯で彼女の耳朶を挟んだ。
「――あ……」
彼女はぴくんと動いて、くすぐったそうに肩をすくめた。
愛しい。
耳元から首筋を舐める。
彼女は俺のたてがみを握りしめて喘いだ。
「…ぁ、……ん…」
愛しくてたまらない。
母親が赤ん坊を愛撫するように、俺は彼女の顎を、唇を舐めた。
彼女が唇の間から舌を覗かせる。
熱く濡れた舌を舐めると、彼女は大きく身体をくねらせ、脚で俺の胴を挟んだ。
「ん……、っ…。…ドゥ…ギー……」
官能的な声が、俺の欲望をつのらせる。
俺は少し身体を下げると、豊かな乳房に手を添え、舌を這わせた。
「…は……、ぁ…あ」
白い素肌がみるみるうちに火照り、乳首が赤味を増して尖った。
「ん…っ、……ぅ、う…ん…」
彼女は目を閉じて切なそうに呻く。
俺のたてがみの中で両手がさまよう。
俺を誘う甘い香りはさらに濃密になった。
荒い息をして上下に動く鳩尾を舐めると、彼女はびくっと背を反らせた。
「…あ、ぁっ……」
腹部をゆっくりと下りていく。彼女が再びたてがみを握った。
俺は待つ。
握りしめた指の力が抜ける。許しの合図だ。俺は両脚の間に鼻先を近づけた。
「…ふ……」
彼女の身体が震える。
俺は彼女の脚を少しだけ広げ、複雑な形の粘膜の合わせ目に優しく舌を当てた。
「あ、ん…っ!…あ、ぁっ、…あぁあ……」
彼女は大きく悶え、悲鳴を上げる。
合わせ目をなぞって舐め上げるたび、彼女の喉から言葉にならない声が漏れた。
「……っ、…めっ……。あ、ぁぁ…っ、ん、んっ、…ドゥ……」
俺は彼女の声を聞きながら何度も愛撫を繰り返す。
とろりと濡れた柔らかな襞が、俺の舌の上で小刻みに収縮を始める。
「ぁ……、は…ぁっ、ああぁ……っ――――!」
彼女は俺の耳を握りしめて震え、身体を硬直させた。
俺は顔を上げて彼女の白い裸身を眺めた。
浅く早い呼吸は、快感の余韻を味わっているのだろうか。
上気した頬を軽く舐める。
彼女は薄く目を開けて俺を見上げ、俺の顎の下に潜り込んだ。
「…だめ…、そんな、見ちゃ……」
身体を横に向けて、俺にぴたりと寄り添う。
俺は彼女の身体を抱き、胸の下に組み敷いた。
熱い鉄の塊のような俺の身体が、彼女の脚の間を圧迫する。
「…ぁ………」
震え声を上げ、彼女はそっと脚を開いた。
「……ドゥ…ギー……」
甘やかな声で俺を呼ぶ。
彼女は待っている。柔らかな隙間に、それを沈み込ませればいいのだ。
しかし。
「すまない。恐いんだ、君に苦痛を与えやしないか」
ここまできて、何という憶病者だろう。
彼女は静かに笑った。
「あなたに恐いものなんて、ないのに。優しいのね、ドゥギー…」
そう言うと、彼女はそっと俺の身体を押しのけ、仰臥させる。
俺の胸に手をつき、腰の上に跨がった。
今度は濡れた粘膜が俺の身体を圧迫する。
「うう…っ…」
俺は吐息を漏らした。
「大丈夫…。私、そんなにやわじゃないわ…」
彼女は反り返った俺の身体に手を添え、襞の合わせ目に導くと、浮かせた腰を
ゆるやかに下げた。
「んっ…」
俺の身体が彼女の中に滑り込む。
「あぁ…、スワン……」
彼女の内部は、彼女そのものだ。優しく、暖かく、俺を包む。
潤んだ瞳が俺を見下ろす。
「…苦しく…ないか?」
彼女は微笑んだまま首を横に振った。
「動いて、いいか…?」
頬を紅潮させ、艶めいた表情で彼女は囁いた。
「…動いて………」
俺は小さく腰を押し上げる。
「ぁ…っ」
彼女の身体がゆらりと動いた。
二度、三度、さらにもっと。
「…あ、ん、んっ、ぁあ、あっ……」
彼女の身体が前後し、豊かな乳房が重たげに揺れる。
俺は彼女の肩を抱き、髪を撫で、背中をなぞった。
引き締まった腰に手を滑らせ、丸い臀部を抱える。
「はあぁ、……あ、あっ、ん、ぁ…あ…」
狭く、暖かい、彼女の中へ、中へ。
柔らかな体内に分け入る快感で、気が遠くなる。
「…あ、…んっ、…あぁ……っ!」
俺の激しい動きに、彼女が大きく仰け反った。
「…スワン…!」
俺は彼女の腕を掴み、体重を支えた。
「すまん、辛かったか…?」
彼女は大きな息をつきながら答える。
「ううん……。気持ち良かったわ…」
彼女が身体を起こすと、俺達の身体が一段と深く結合した。
唇から震えた息を漏らし、彼女は目を閉じた。
「……ああ……ドゥギー…」
俺の腕を握りしめ、天を仰ぐ。
俺は再び腰を押し上げる。
制御しきれぬ猛々しい本能が俺を支配してゆく。
「うぅ…っ…、スワ…ン…」
「あっ、…あ、ぁ、あぁ、…っ、んっ、ん…」
歌声のような細く切ない声が、途切れる事なく続く。
俺の上で跳ね上がる白い裸身が、なまめかしく色づく。
俺は大きく広げられた彼女の大腿を撫で、腰を抱いた。
「…はぁ…、あ、ぁっ…、ぁん…」
彼女が小さく腰を捩る。
「…く…っ…」
彼女の体内が俺を締め上げる。
薄く浮かんだ腹斜筋をなぞり、揺れる乳房を掌で包んだ。
「あ、ああぁ…んっ…、ドゥ…ギ……、ドゥ……」
彼女は全身を捩り、腰を大きく前後させる。
目も眩む快感が俺の全身を貫き、俺は激しく腰を突き上げた。
体中が沸騰し、一点から爆発する。
「…はぁ、あ、ああぁぁ……っ――!」
「――う…ぅ、…あ、ぁ……っ!!」
熱く、柔らかな彼女の中で俺は果てた。
彼女は俺の胸の上でまどろんでいる。
その身体の重み、暖かさ、微かな寝息までもが愛しかった。
「……ん…」
彼女が小さく身じろぐ。
「私…、寝てたのね。ごめんなさい……」
「疲れてるんだろう。もっと眠るといい」
「ううん。心地いい疲れよ…」
俺の横に身体を移し、彼女は俺の腕に頭を乗せた。
「夢を見てたわ。…宇宙の果ての小さな星に、二人でいるの……」
「…どこだろう」
「わからない……。でも、きれいな星だった…」
彼女はうっとりと呟く。
明日赴く星も宇宙の果てだ。だが彼女はいない。
「ね…、ヤ・プン星って、どんなとこ?」
俺の胸に手を当てて、彼女が尋ねる。
「文化レベルは原始から発展途上、それにつけ込んで犯罪者が暗躍しているらしい。
――まさかとは思うが…、連れて行けないぞ」
彼女はくすっと笑った。
「大丈夫、連れてってとは言わないわ。あなたの足手まといになるだけだもの」
「安心した」
当然だと思うものの、寂しさで胸の奥が痛んだ。
「…しかし、先日の事件では君がいてくれて助かった。俺だけでは、ああは早く
片付かなかったろう」
「ほんと?あなたにそう言われるなんて、嬉しいわ。…ついでに聞いてくれる?」
「ん?」
「あの事件は、広告だったんじゃないかと思うのよ」
るる、と俺の喉が鳴った。
「…どういう事だ?」
「イベントはいくつもの星に中継されていたわ。ロボットの性能を誇示するには
うってつけの機会だった。兵器に転用できる玩具だってことをね」
「あの業者は割安で購入したと言っていた。追うべきは製造・販売元か」
俺は唸った。
「ロボットやプログラムの品質はすごく高いわ。イベントに参加する業者を狙って、
破格の値段で掴ませたんじゃないかしら。……って、ただの憶測なんだけど」
「報告書に記しておいてくれ。証拠を探すのは俺達の仕事だ」
やはり彼女はただ者じゃない。科捜研の宝と言われるだけの事はある。
俺が考えを巡らせていると、彼女が喉を撫でた。
「ねえ…ドゥギー?」
「何だ?」
「寝物語にしては、色気がなさ過ぎると思わない?」
「――言えたな」
俺達は顔を見合わせて笑った。
俺の喉に触れる彼女の手が心地良い。
「ドゥギー、いつか…私達、チームを組みましょ」
「君と、俺で…?」
「そうよ。おかしい?」
「いや……」
彼女は俺の首に手を回した。
「あなたと一緒にいたいの。だって、この広い宇宙で、巡りあえたんだもの……。
奇跡か、偶然か、運命か…は分からないけど」
「…科学者でも、そういうものを信じるのか?」
「もちろんよ。私達が出会う確率は、限りなくゼロに近かったわ。
……二人ともこの星にいたけど、もし私が刑事になろうと思わなければ、
あなたに会わなかった。あなたに会わなければ、私は刑事になれなかった…」
「そうだったな」
俺は彼女の額を舐めた。
彼女は首に回した手に力を入れる。
「そのうえ、こうして愛し合えた……。だから、ずっと、一緒にいたいの…」
「ああ…。だが、俺は明日…」
「うん。あなたが帰るのを待ってるわ。きっと…無事に帰ってきて」
俺は彼女を抱き締めた。
「分かった。必ずすぐに帰ってくる」
「私、もっと強くなるわ。チームを組んだら、今度は私も連れてってね」
俺はぎょっとして彼女の顔を見た。
「……辺境にか?」
「そうよ」
「危険だし、苦労するぞ。第一、そんな機会があるかどうか」
「あなたと一緒なら、平気。――約束してくれる…?」
真剣な彼女の眼差し。
心が痛いほど震え、ふいに涙が出そうになって、俺は上を向く。
「ああ。約束するとも」
約束する。
いつか俺達はチームを組もう。
違う星の大地にあっても、空を見上げて君を想おう。
どんな時にも君を守ろう。
君のためなら、喜んで俺の命を投げ出そう。
俺は俺の心に誓って、再び彼女を抱き締めた。
俺達は空が白むまで身体を重ね、朝を迎え、別れた。
約束は確かに果たされた。だがそれはもっと後の話になる。
―The End―
>>123は35でした。
ボスことドギー・クルーガー氏と、彼を作り上げたすべての人に感謝。
自給自足の脳内妄想におつき合い下さった方にも感謝します。
長々スレを使わせて頂き、ありがとうございました。
心静かに明日の朝を迎えることにします。
感動した!エロくしかも愛しいよ…!
良作ありがd!
甘い、甘いよードギーさーん!!
ウルトラGJですた!!
エロシーンにもっと装飾を入れてもいいんじゃないかと思う。
いやむしろ個人的にはそうして欲しい。
なんかこう…なんかこう…もっとねちっこく、ねちっこく……!!!!!
乙ですた
>>129 はっはっはこのエロガッパめw
つーかアレだよね、ここのデカレンエロパロってなんか爽やかにエッチなんだよね。
作品のせいなのか、書いてる人が性格いいからのかは分からんけどね。
常日頃鬼畜なモノが大好きな俺もなぜかデカレンに関しては読んでて照れるのは何故だろうw
キャラに親近感持ちすぎなんかな。今日で最終回なのが悲しくて悲しくて。
何はともあれGJでした作者さん。
アブさんの暗躍を絡ませてくるとはやってくれますなw
いいよーっ!最終回前に一泣きしてしまった。
これで心置きなく最終回に望めます。
乙でした。
同意。ここのデカのエロパロはとても快く萌える。
可愛いんだよね。
犬鳥作者さん楽しませてくださってありがとう。
お上手でした。
ボスを最後までハードボイルドにカッコよく書いていただいたことに感謝。
ドギー氏を愛するものの1人として。
今日の最後見た後だから、よけい萌えたよ。乙!!GJ!
スワンさんが、ボス抱えて帰ってきたシーンが脳内リフレインしてるよー
ほんとにありそうなエロパロありがとーん
刑事の赤黄書こうかと思ってるんだが
どうだろうか?
>>126 あったかいええ話や
ボスの上のスワンさん…(*´Д`)アハン
なんかアレだね、デカはチームでありファミリーみたいな感じ
バンはギョクさんの所にお嫁に行ったんだ
(いや801ではないぞw)
神様、GJでした
>>134 漏れの最萌は青桃・赤黄だぞ、と呟いてみる‖文‖∀`)
赤黄読みたい(・∀・)
とかいいながら自分も書いてたりする…
いろんな赤黄読んでみたいとお願いしてみる
正直、赤黄に餓えてます。
青桃や犬鳥、緑黄に白桃はネット放浪してたらよく見かけるが(最近じゃ緑桃も)
赤黄は見かけることすら稀という有様。
全然とは言わないが、少なくて飢え死にしそうです。
神様、職人様、どうか赤黄をお願いします…orz
139 :
名無しさん@ピンキー:05/02/06 19:45:40 ID:0YXPud9R
赤黄を望む同士がたくさんいて嬉しい…
俺も赤黄、激しく希望m(__)m
緑桃の傷心後エロきぼん
141 :
海馬剛三郎:05/02/07 01:21:55 ID:oXlEPqjS
マジレンジャーやゴーゴーファイブのような兄弟エロ希望
142 :
134:05/02/07 18:01:55 ID:K5FJRjtq
赤黄だけじゃない部分も入れたら
かなり長くなりそうなんだけど
ここに書いた方がいいか?
それともファイルにして
どこかのうpろだに上げるのとどちらがいいだろうか。
>>142 クル━━━(゚∀゚)━━━!!
基本的に携帯からなんで、ここにしてくれると嬉しい
>>142 お願いします職人様!
赤黄に絡めて他カプもあるなんて(*゚Д゚*)ウマー!
146 :
136:05/02/07 22:03:13 ID:vOt9wd5e
>>142 神様仏様どうかお願いします○| ̄|_ コノトオリ
という訳で142神様が投下するまでにがんがって書きますw
147 :
134:05/02/08 09:54:06 ID:BY1tLaIO
タイトルどうしよう。
一応自分で考えてあるのがあるんだけど、
タイトルで内容ばれそうなので
最後にしようか。
もしくはこのスレの住人に
考えてもらおうかなぁ。
「ここだな。ディーグ星人モグリがいるって言う洞窟は」
デカレンジャーはエリア870の苔むした緑の岩壁にあいた
大きな黒い穴の前にいた。
メガロポリスで活躍する彼らにはあまり
似つかわしくない場所かもしれないが、
手配中のアリエナイザーが隠れているというタレコミがあったからである。
エリア870は都市から離れている上、
建造地にも農業地にも向いていない土の性質上、
あまり開発の行き届いていない地区であった。
その為、見渡す限り濃淡を付けた緑の雑木林・・・否、
雑木森といったほうがいいかもしれない
鬱蒼とする木々と、苔むした木の根と地面ばかりである。
現在の科学技術を持ってすればその性質さえも
変えることはできるのだが、ここはあえてそれがなされていない。
というのもごく最近の研究で天然の洞窟が地下深く続いていて、
その奥深くにできた泉で新種の生物が発見された為だ。
今、眼前にあるアリエナイザーが潜むという洞窟がそれである。
148 :
134:05/02/08 09:59:09 ID:BY1tLaIO
「なんか出てきそうだよ〜」
「お化けなんてないさ、っていうじゃないですかウメコさん」
「そうそう、おお化けなんかこわくない」
「洞窟は地下深くの泉で行き止まりだ。そこに追い詰める。
生物学的に重要な場所だから戦闘はなるべく避けろよ。行動は慎重に・・・」
「よっしゃいくぜ〜!!」
「っておいこら!!!バン!」
「聞いてなさそうだね〜」
派手に洞窟内に駆け込んでいったほんの数秒後、「どわぁ!」という
バンの叫び声と盛大にこけた音が外まで響いた。
「エリア870は都市部や住宅地に比べて酷く土壌がもろいの。
それに洞窟の中は暗いし足場も悪いから、
こけないように気をつけないとね」
落ち着いて洞窟に入ってきたジャスミンが言った。
「・・・先に言ってくれよジャスミン・・・」
「言おうとしたのにバンが先に行っちゃうからでしょ」
149 :
134:05/02/08 10:02:23 ID:BY1tLaIO
「・・・分かれ道だな」
来た道に明るく光るSPDシールを貼りながらホージーがつぶやいた。
ごつごつとした岩肌にぽっかりと三つ、高さ2mほどの穴が空いている。
「分かれていきますか?」
「・・・あんまり得策じゃないが、仕方ない。
警視庁から来た情報では逃げ足が速いだけで
戦闘能力は皆無らしいが、油断は禁物だ。
・・・そうだな、バンとジャスミン、俺とウメコ、センちゃんとテツで行こう。
来た道にシールを張るのを忘れるなよ」
「おっし、じゃいこうぜ!」
バンが勇んで入っていった左端の洞窟から、すぐに
「わあ!」と叫び声と共に派手にこける音が聞こえた。
150 :
134:05/02/08 10:07:41 ID:BY1tLaIO
「だぁあ、いってぇ・・・」
「足元気をつけて」
ライトで地面を照らしながら先を行くジャスミンに、
腕をさすりながらバンは続いた。
「ちゃんと状況をしっかり確認しなきゃ。
当たっても砕けちゃだめでしょ?」
「だけど俺は猪突猛進、粉骨砕身、勧善懲悪がモットーで・・・」
「真実一路、それに正義は絶対勝つ!もでしょ?」
足を止めて振り返りジャスミンは尋ねるように笑った。
「なんだか最近前にも増してそうなってない?」
「当ったり前だろ!アブレラがいなくなったっていっても
アリエナイザーはいるし、困ってる人だっていっぱいいるんだ。
減らすためには、みんな頑張らなきゃいけない。
みんな頑張るのに俺が頑張らないわけにはいかねぇだろ!」
「バン」
「ん?」
「私達は燃えるハートで?」
「・・・クールに戦う」
しかたないなぁ、という風にジャスミンは笑った。
「ファイヤースクワッド異動でやる気満々なのはわかるけど、
落ち着かなきゃ。冷静沈着も大事」
行きましょ、と言ってジャスミンは歩を進めた。
「・・・それだけじゃねぇんだけどなぁ」
その後姿を見つめながらふてくされた子供のように呟き、
バンもまたそれについて歩き出した。
151 :
134:05/02/08 10:13:47 ID:BY1tLaIO
「ホージーさん」
「何だ」
先にたって進むホージーの背中に
元気よくウメコが話しかけた。
「あとどれくらいだっけ、バンが出発するまで」
「二週間とちょっとじゃなかったか?」
歩を止めることなく、特に感情のない声でホージーは答えた。
「・・・もうバンが来てから一年経つんだねー」
その後を追いかけながら、懐かしそうにウメコが言った。
「バンが来るまで私、一番しんざんものだったから
先輩になったみたいでうれしかったなぁ。
けどさぁ、バン背が高いでしょ?結局
私が一番子ども扱いだったな」
「・・・・・・」
「私たちみんな「レッドなんて要らない」なんて
言ってたのに、すぐに馴染んじゃったし、
熱血だし、無茶苦茶だし・・・」
「お前の方が無茶苦茶だろ」
ホージーがふっと笑った。
「えー?そうかなぁ」
「そうだ。敵の目をごまかすために
風呂に入るなんてむちゃくちゃだ」
「あはは、そうかもね」
岩壁に響いた笑い声は直ぐに消えて、
聞こえるのはま唯足音だけになった。
「・・・さみしくなるね」
「・・・そうかもな」
152 :
134:05/02/08 10:19:04 ID:BY1tLaIO
「そういえば、テツとコンビになるのって
初めてかな?」
ごつごつとした地面をしっかりとした足取りで進みながら
センは後ろのテツを振り返った。
「・・・言われてみると、今まであんまりセンさんと二人で行動するって
ありませんでしたね。先輩とは結構あるんですけど」
「基本的に団体行動だからねぇ。
バンはホージーもジャスミンも俺もウメコも
割と均等にコンビで行動したかなぁ。
あ、でもジャスミンが一番多いか。
マシン一緒だったし。テツは半年前来たばっかだから
少なかったね」
ええ、と答えてテツはぼんやり呟いた。
「先輩行っちゃうんですね・・・」
「まぁ、明るく送り出してあげようよ。
しんみりするとみんなつらいだろうしさ」
そう言ってセンは進む足を止めた。
テツは慌てて立ち止まって不思議そうに首をかしげる。
「センさん?」
「・・・とはいってみてもさぁ」
まるで空でも見るように、手を伸ばせば完璧に届く
岩の天井を見上げてからセンはテツを又振り返り、
「やっぱさびしいよねぇ」
と情けなくふにゃりと笑った。
153 :
134:05/02/08 10:25:17 ID:BY1tLaIO
もともと特撮板の
ssスレに書き込もうかと思ってたので
前半エロが全くないんだけど、
後半は入れていきたいと思ってるんで。
どうかご容赦。
後半出来次第うpしようかと。
>>153 本編では泣かなかった漏れを、うっすらとでも涙ぐませるとは…
映像が容易に想像できるよ つД`)
この調子でエロパートも期待してますぜ、旦那
>>153 台詞だけで誰だか分かるってのは番組制作者は勿論のこと、
書き分けがきちんとしてる貴方にGJを送りたい。
う〜ん、待ち遠しい。
>>153 後半楽しみにしてます。
最終回のその後とは!
待ち遠しい!!
赤黄・青桃スキーとしては青桃も読みたい。
緑黄もたのんます(勿論戦隊もので)
158 :
134:05/02/09 19:12:45 ID:tpwMeV50
無計画に書いてるがために
後編なんて言って、
中編書いちゃった自分に
誰かジャッジメンorz
というわけで終わるのもう少し先になりそう。
「しっかし、いつまでたっても犯人に会わないよなぁ。
みんなから見つけたって連絡もないし」
歩き始めて、どれぐらい経っただろうか。
かなりの量を持ってきていたシールも残り少ない。
「もしかして俺たちが来る前に出てっちゃったとか?」
「警察が洞窟の入り口を見張っていてくれたらしいから
それはないとおもう。アブレラのマッスルギアは
宇宙警察が押さえて、もう入手不可能だし」
「じゃあ一番奥にいるって事か。
ジャスミン、だったらちんたら歩いてないで走ってこうぜ!」
「ちょっと、こけるわよ」
「だいじょぶだいじょぶ。三度目の正直!!
もう足場にも大分慣れたし!!」
そう言ってライトを手にバンはでこぼこの下りのトンネルを
景気良く駆け出した。
「あ、バン!」
直ぐにさっきのようになると思ったが、バンはどうやら
本当に岩道になれたようで
あっという間に後姿は暗闇に飲まれていった。
159 :
134:05/02/09 19:16:33 ID:tpwMeV50
「・・・そんなバナナ・・・」
感心なのか呆れなのかよく分からない笑いを浮かべて、
ジャスミンが後を追いかけようとした時、
「わああああぁぁぁ!」
と今までで一番派手な叫び声が聞こえた。
「バン!?」
「ジャスミン、気をつけろ!道に穴空いてるぞ!」
いつもなら自分より上のところから聞こえるバンの声が、
ずいぶん下の所でぐわりと反響して聞こえた。
見ると、確かに地面に直径一メートルくらいの穴が空いている。
遥か下を覗いてみると、真っ暗でほとんど何も見えない中で
唯一赤いデカスーツ姿がかろうじて見えた。
「大丈夫!?怪我は!?」
「落ちる前に変身したから全然ヘーキ!
いきなり道が崩れるからびっくりしたぜ!」
落ちてる最中にライセンスを取り出して
変身するほど機転が利くというのに、
なんなんだかなぁ、とジャスミンは思った。
だがそれが、バンがバンたる所以かもしれないな
とも思ったのだが。
160 :
134:05/02/09 19:19:22 ID:tpwMeV50
「下に空洞があったのね。土が薄くなってたところに
思いっきり走っていったから崩れちゃったんだ。
ここの土は弱いから・・・」
「よし、ジャンプしてそこに戻るか。ふっ!!」
「え、ちょっと待」
不幸にもジャスミンの制止はバンのジャンプより遅かった。
威勢よい跳躍でジャスミンのいる岩道に戻った途端、
走る時より遥かに強いであろう着地の踏み込みで
ジャスミンが立っていた足場諸共、もろい土壌は
轟音を立てて崩れ落ちた。
「・・・バン」
「・・・ごめん」
「三度目の正直もあるけど、二度あることも三度ある」
「・・・ごめん」
土煙の中、かろうじて背中でジャスミンを受け止めたバンは、
がっくりと項垂れた。
161 :
134:05/02/09 19:25:24 ID:tpwMeV50
「これにて一件コンプリート!ってあれ?バンとジャスミンは?」
蹴りで気絶したモグリにきっちりと手錠を掛けたウメコは
きょろきょろと辺りを見回した。
「おかしいな。センちゃんとテツとは合流したんだが・・・」
「ホージーさん、ウメコさん、お二人と僕とセンさんが
入ってきた入り口以外に、ここに繋がってる洞窟は
ないみたいですよ」
センと一緒に、辺りを探していたテツが走ってきて言った。
「ってことは、バンとジャスミンが行った分かれ道は行き止まりか、
別の場所に繋がってるんだ。モグリも逮捕したし、連絡して
引き返すように・・・」
そういいかけた途端、センのライセンスが鳴った。
『センちゃん?』
「ジャスミン!今ちょうど
連絡しようとしてたんだよ。モグリを逮捕したんだけど
その道、どうやら泉には繋がってないみたいなんだ。
だから引き返して・・・」
162 :
134:05/02/09 19:26:25 ID:tpwMeV50
『・・・それ、無理みたい』
「へ?」
『・・・ジャスミン、ちょっとバンに替わってくれるか?』
通信を替わったホージーの声に
バンは少しいやな予感を抱きながら、ライセンスを受け取った。
『・・・バン』
「・・・ごめん、あい」
『何やってるんだお前は!!新人じゃあるまいし、
一人で突っ走って仲間巻き込んで!!』
「・・・だからごめんって言ってるじゃんか」
『おい、お前らなにやってるんだ?』
驚いた口調でドギーが回線に割り込んだ。
『回線を口喧嘩に使うな。どうした』
『・・・バンが原因で、ジャスミンと
どこかの地下空洞に落ちたらしいんです』
『怪我は?脱出できないのか?』
「怪我はないです。だけど土がもろくって、
崩れちゃうんすよ」
『ホージーとセンとウメコとテツは落ちてないんだな?
ロープで引きあげてやれ。・・・それとバン、お前
この頃ちょっとやる気が空回ってないか?
やる気があるのはいいことだし、一般市民に
被害が出ているわけじゃないが、落ち着いて行動しろ』
『確かに最近ちょっと変だねぇ。
何かあったのか?バン』
163 :
134:05/02/09 19:29:41 ID:tpwMeV50
「・・・何かあるのは皆だろ」
怒り。エスパー能力を使おうとしているわけでもないのに、
ジャスミンはバンから焦げるような感情を感じ取ってどきりとした。
(いや・・・ちがう、怒りっていうよりこれは・・・)
「確かに俺最近変かもしれねぇよ。
だけど皆だって変じゃねぇか!
一緒にいるとき妙に明るいと思ったら、
俺のいないとこでこそこそ話し合っちゃってさ!
気になってこっちまで調子狂うだろ!
俺はなぁ、まだ地球署のレッドだし、
これからだって宇宙警察のデカレンジャーだ!!
未来永劫、ずっと会えなくなるわけじゃない!!」
そう叫んでバンは一方的に通信を切った。
「・・・ん」
どうやら、ジャスミンが横にいることをすっかり忘れていたようで、
バンはひどく決まりが悪そうにライセンスを差し出して、
崩れた岩を背もたれにバンは体操座りでじっと黙り込んでしまった。
後編は絶対エロいれるから。
次こそ終わらす。・・・きっと、多分。
164 :
136:05/02/09 20:57:32 ID:cegPmrGx
>>163 ガンガレ!続き楽しみにしてます!
台詞が本編に忠実でリアルで凄いです。GJ!
…自分はエロやっぱ無理なので、エロくないスレに投下予定…
でもまだ最後まで書けてないや…。
>134GJ!
後編を楽しみに待ってます!
>136=164
エロなくても一向に構いませんので、気長にお待ちしております!
赤黄はエロなしOKの方も多いし、自分もそうですからw
>>163 ヤバい、このバンは萌えるぞ(*´Д`)
長くてもちょっとくらい遅くなってもノープロブレム、
職人様方の妄想の限りを我々にぶつけて下さい(`・ω・´)
手錠でだれか二人がつながれちゃうやつとか希望
>>163 普通にオモロイのでGJ!
なんかエロパロ板なのにエロ無くても許せてしまうここ最近w
>>164 どこかに投下したら(ここでもいいですが)報告してくださいね。
楽しみに待ってます。
>>167 手錠で二人が繋がれて取れないよ〜ってんでドタバタする展開?
その為には
・デカレンジャーに変身できるとあっという間に引きちぎれるので変身不可
・手持ちの銃でも引きちぎれそうなのでそれも携帯不可
・デカベースに帰れば何とでもなるので帰るの不可
・・・すまん、俺には無理だorz
あ、アブレラ謹製の何かならイケるのか?
>134
面白い!萌えだ!
エロなくてもOKだけど、エロあったらさらに萌えが燃える事間違いなし!
燃えさせて欲しいなーと、お願いしてみる
>134
エロなしでこのままでもいいくらいだw
続きお待ちしてます〜
>170
それが13Rとはとても思えない漏れはお子ちゃまなのだろうかorz
面白かったです。ありがとう
>>170 GJ!
いきなり度肝抜かれましたけど(;・ω・)
13禁は確かパンチラ・キス程度ですよw
GJ!投下thx
さりげに主要キャラが皆出てきた。よかった。
知ってる作家さんだった…w
>>170 どこがR13だーー!?ハァハァ
GJっす!
しかしアブさんは何でもありだなw
176 :
136:05/02/11 04:16:57 ID:KFvO2n64
>>170 GJ!いきなり凄いシーンで驚きました。
でも凄い面白かったです。どうも有難うございました。
さて、とうとう出来上がってしまいました。すごいムダに長いです(今までで最長かもしれないorz)。
投下しても、いいでしょうか…。でも
>>134さんを待った方がいいのかな。
>>投下中でもないんだし、遠慮なさらなくてもよいのでは。
早朝からハァハァしながらお待ちしてます。
↑すみません、アンカーつけ忘れ。
>>176でした。
179 :
170:05/02/11 08:59:59 ID:AMJoDYiT
レス下さった皆様、ありがとうございます!
いやはや、板的に描写がヌルいのでR13かなぁと(;´Д`)んでは、R15指定でw
>>173 (Д)゜゜ エッ?
>>174 ごめんなさい
>>136=176
作品投下、楽しみにしてます!
>170=179
いやいや、赤黄ではかなり過激な部類に入るかとw
赤が子供っぽいようで実は大人というアンバランスさが出ててヨカッタ!
職人さんGJ!
>>170=179
とても良かったです。
携帯派なので携帯で見れたのがとても嬉しかった。何回も見てしまいそうw
職人さんGJ!乙でした!
176のレス書いてから、今までずっと寝てました…。
というわけで、投下。
以前エロくないスレに赤黄SSを投下した者です。
今回は、その赤黄SSの続きです。でも何か繋がっているような、ないような。
一応、エロが入っていますので、こちらに投下させて頂きます。
……しかし、エロ少ないです。多分9:1の割合です。そして、多分これじゃ
萌えないと思いますので予めご了承下さい…orz
はしょれる部分もあるだろと突っ込まれてしまいそうですが、何卒ご容赦を。
赤黄+オールキャラという感じです。
というわけで、(自分でも予想できないくらい)長い文章ですが、連休のお供に。
タイトルは最後に入れますので、宜しくお願いします。それではどうぞ。
”以心伝心”ってこういうのを言うのか?
俺の気持ちがそことなくジャスミンに伝わっているらしい。そして、俺もジャスミンの
不安を”耳鳴り”という形で受け止める。
”あの事件”以来、俺たちは”以心伝心”をきっかけに”仲間以上の関係”に
なったはずだったのに、いきなりそれは途切れてしまった。
”稲光”――ボスから聞かされた事件のキーワードに。
「俺とジャスミンで捜査させて下さい!」
相棒がボスに申し出た時から、俺の気持ちはジャスミンには届かなくなっていた。
いつもの俺よりも暴走する2人。俺が止めても
「黙れ、お前に何がわかる!」
「私たちで始末する。行きましょ、ホージー」
そう言って、勝手に捜査しやがって。「やめろ」ってジャスミンに向かって”呼んで”も、聞きゃしねえ。
センちゃんからそのアリエナイザーと地球署の”初代デカレッド”が関係していると聞いて
気になって2人の後をつけてみた。
とある倉庫。倉庫の中をそっと覗くと2人が何か話しをしている。
……ジャスミンが一言ぽつりと。
「厳しくても本気で気にかけてくれてたギョクさんにもう一度会いたい」
それを聞いた瞬間。――キィ…ン――
耳鳴りと共に、俺の目に映ったのは、俺とウメコとテツがいない”過去の地球署”の映像。
――捜査を共にする相棒とジャスミン。こいつら……やっぱりコンビだったのか。
2人が捜査から帰って、デカルームに戻る。デカルームに居たのは、ボスと、スワンさん。
そして、センちゃんと一緒にいたのが……この人が”ギョクさん”か。
戻ってきたなり、ギョクさんとやらに、相棒とジャスミンが怒られている。珍しいな。
「ハートは熱く持て、しかし頭は常に冷静沈着に保つんだ!……いつも言ってるだろ!」
「まあまあ、ギョクさん……2人もきちんとわかってますよ……な、ホージー、ジャスミン」
(……センちゃんはもう既にこの時から仲裁役かよ……)
そう思ってたらふっと映像が切り替わった。何だ?……今いる倉庫の中じゃねーか?
テリーXと戦っている、ギョクさん。相棒とジャスミンは、傍らでぐるぐる巻きにされた状態。
ギョクさんが足に電撃を打ち込まれて……また映像は切り替わる。
今度は、轟音と共に、爆風の映像……。
「「――ギョクさん!」」
「だ、大丈夫だ……」
相棒とジャスミンを庇っていたギョクさんが一言そう言って、2人にもたれ掛ってそのまま
動かなくなってしまった。
「ギョクさーん!」
ジャスミンの叫び声で、そのままぷつりと映像は消えてしまった――
これが、”暴走”の理由か。2人の会話はまだ倉庫から聞こえてくる。
「あの時の私たちじゃない、ヤツは必ずデリートするわ」
「たとえ俺たちの、命を賭ける事になってもな」
”命を賭ける”?……全然お前たちらしくねえよ。さっきギョクさんにも言われてたじゃないか。
「ハートは熱く持て、だけど頭は冷静沈着に」って。
ジャスミンから無意識に映像は飛ばされてきても、俺にはお前たちを止めることはできないらしい。
だったら……こうするしかないか。
ため息をついて、俺はギョクさんを探しに行った。
それから無事ギョクさんを見て2人は元の2人に戻り事件は解決した。
それと同時に、一旦途切れたジャスミンとの”以心伝心”はまた元に、戻った。
けれど、それがきっかけで俺とジャスミンが離れ離れになるだなんて、その時は、思ってもみなかった。
******* ****** ******* ******
まさかバンがギョクさんを見つけてくるなんて……。
「素晴らしい仲間も出来たようだな」
久しぶりに再会したギョクさんからそう言われて、隣で”仲間”をちらりと見ると。
笑顔で、手はVサイン。そして、私の心ににダイレクトに伝わってくる、声。
(俺たち、”仲間”以上だもんな)
また、バンに助けられちゃったね……。
(ありがとう……)
そう私は応えた……けれど、その後すぐ、ギョクさんがボスに言った言葉に衝撃を受ける。
******* ****** ******* ******
「クルーガー先輩……二代目デカレッドを、俺に預けてくれませんか?」
久しぶりに対面した後輩……いや、元部下からいきなり頼まれた言葉に。
俺は首を傾げただけだった。そして、当の本人は。
「え?俺っすか?」
驚くと同時に、戸惑いの表情。……やっぱりか。
ギョク曰く、”『SPDファイアー・スクワッド』……赤い特キョウ”。
これから設立されるらしい、組織にバンをスカウトしたいと急に願い出られても、困ってしまう。
「……もうすこし、待ってくれ」
結局、そう一言だけしか言えなかった。Yesでも、Noでもない。不透明な返事。
「俺は先輩を信じてますよ」
そう言い残して彼は地球を去っていった。信じてますとは言ってたたものの。
(多分、嘘だな)
昔からあいつは1度こうと決めたら絶対に曲げない、頑固な奴だった。
……それが彼のいいところでもあるのだが。
まだ、アブレラとの戦いは終わってないというのに。
今、バンに抜けられては困る。……それに、ジャスミンのことも、心配だ。
俺が奴にジャスミンを託した直後にまさかこうなるとは俺自身も想像つかなかったから。
2日後。
「――ギョクちゃん、本気みたいね」
「……スワン」
「カモミールティー、飲む?」
「もらおうか」
そう言って、誰もいないデカルームの中でスワンと2人でカモミールティーを飲みながら。
「バンのこと、どうするつもり?……けっこう戸惑ってたみたいだけど」
「あんなにあいつがうろたえたのは珍しい……迷ってるのかもしれない」
「白い特キョウだったら、多分あの子、絶対自分から拒否してたけど」
「なんせ”赤い”特キョウだからな。惹かれるものも少しはあるのかもしれない……」
”なんか匂いがする” そう思ってバンを地球署に呼び寄せたのは、この俺。
……あいつを一目見たときに、ギョクと同じ匂いがしたからだ。
「アブレラのこともあるけど、ジャスミンと、離れ離れになっちゃうことになる……
それが一番心配なんでしょ?ドゥギー」
「流石だな」
「アブレラのことは、今大急ぎで、あるシステムを作ってるところなの。もし何か起こっても
大丈夫なように、って。でも、ジャスミンの事は、私にはどうしようもできない……」
そう言ってスワンはため息をついた。
(”あの人”に頼むか)
1度ため息を吐いて、俺は通信ボタンを押す。――本部に連絡を取る為に。
「――ヌマ長官に、会わせて下さい」
しばらくすると、長官の映像が現れた。
「――なんだ?クルーガー……お前からの連絡なんて、珍しいじゃないか」
「そんなこと、ありませんよ」
「で、用件だけ先に聞こうか」
いろいろ忙しいようだ。何かあったのか。
「赤い特キョウ、ファイヤースクワッドの人事権も貴方が持っているのですか?」
彼はちょっと黙ってから。
「……”あれ”については、ギョク・ロウに一任している。私は無関係だ。設立を決めたのは私だが……」
長官には無理そうだ。やっぱりギョクじゃないと、駄目か。そう思っていたら。
「――こないだやってきた赤い奴のことか?」
長官の方からバンのことを持ち出してきた。一応気になっていたことを言ってみる。
「貴方が、あいつに大切な羽を毟り取られた罰にファイヤースクワッドへの異動を決めたものだと思ってましたから」
「――私がそんな私情で異動させると思うか?」
「そうですね」
「クルーガー」
「はい」
「1年前、お前が候補生だった彼を無理矢理地球署に入れたいと私に頼み込んできたのを覚えているか?」
「……」
「今のギョク・ロウも1年前のお前と一緒だということだ。わかったな、クルーガー」
そう言って、通信画面の向こうにいた長官は消えてしまった。
「ドゥギー」
「仕方がない……」
何も言えなかった。”何か匂う”それだけで、あいつを地球署に無理矢理入れたのは、事実だったから。
それから間もなく、俺はギョクに連絡を取ってバンの異動を許可すると伝えた。
ただし、俺が出した条件は異動の時期をエージェント・アブレラを倒した後。
ギョクも簡単にその条件を受け入れてくれた。
「バンも、ジャスミンももうれっきとした大人なんだから、あとは2人に任せるしかないわ……」
通信を切った直後、そうスワンに言われた。
「わかってる……」
俺は通信ボタンを押して、号令をかける。
「皆、今すぐデカルームに集まってくれ」
それから2日後、バンたち6人は、アブレラに乗っ取られたデカベースを奪還して、
無事にアブレラをデリートし、地球に一旦平和が訪れた。
……もう、あいつを手放さなきゃ、ならないのか。
=========================
――当日――
「これにて一件コンプリート!」
「――メガロポリスは日本晴れ!」
そう言って、俺たちは高くジャンプして、喜びを共に分かち合った。
……それが、俺にとっての地球署での最後の事件だとわかっていたから。
ボロボロになったデカベースへ一旦戻る。当たり前か。アリエナイザーたちに侵入されたんだから。
署員の人たちもどうなったんだろう……。
「……復旧作業、大変だな」
そう相棒が呟くと。
「鉄工所も俺がボロボロにしちまったしな……デカルームの窓も」
「俺とジャスミンも配電室でドンパチやったしね」
「あたしも、お風呂直さないと……」
「俺なんて、デカベース本体を攻撃しちゃったんですよ」
「よーし、厄落としって事で、テツのおごりで全額弁償代払え!」
「―― ナンセンス!皆さんだって無茶やったじゃないですか!」
そう言いながら、笑い合っていたその時。
プルルルルルルル……
突然、ボスのマスターライセンスの通信音が鳴る。……来る時が来た、と思った。
「……俺だ」
そう言ってボスが応答に出る。
『――おめでとうございます、クルーガー先輩』
「……ギョク」
やっぱり、ギョクさん……。
『条件クリアするのをずっと待ってたんですよ』
「そんなのも、あったかな」
『――2代目レッド。4日後にそちらへ迎えに行きますので、宜しく』
そう言って、通信が切れるのと同時に。
――あれ?――
急に頭がぐらりとして、そのまま俺はその場に倒れてしまった。
「……おい、バン?どうしたんだ!」
……相棒の声が微かに聞こえる……けど、駄目だ、目ぇ、見えない。
皆が俺の名前を一斉に呼ぶ声も本当に微か。そんな中で、
――キィ……ン――
”耳鳴り”の音だけをはっきりと感じとって、
(お前もやっぱり嫌なんだな……)
そう思いながら、俺の意識は闇の中と落ちていった。
=========================
―― 翌日早朝 ――
「――バンの状態は?」
ボスがスワンさんにそう尋ねる。
「ジェリフィスに体を乗っ取られた時についた傷から細菌が入ったのが原因で
高熱がずっと続いてるみたいなんだけど……」
私たちは、かろうじて設備も部屋も無事に残っていたメディカル・ルームに集まっていた。
ベッドには、1人バンが酸素呼吸器を付けて、眠っている。
「ずっと丸2日、戦いっぱなしだったからな……」
ホージーがそう呟く。その後、声には出さないけど「相棒」って口を動かしていたのがわかった。
「ジェリフィスから受けた傷と不眠普及で戦闘。そりゃ倒れたくもなるよ」
センちゃんがため息をついて。
「俺が、先輩の心臓止めたから……余計体に負担かけちゃって……」
テツは自分を責めているのか、ずっと俯いたまま。
「バン、大丈夫ですよね?」
ウメコがそうスワンさんに聞いた。
「高熱自体は抗生物質で2、3日で治まるはず。……ただ、ずっと眠ったままっていうのが……」
「そんなぁ……」
みんな心配そうだ。そんなの当たり前。バンは私たちにとって、大事な”仲間”なんだから。
私にとっても……仲間……違う、大切な、人。
私が”あの事件”で眠り続けていた時、こんな感じだったのかな。
******* ****** ******* ******
―― その夜 ――
「――バン?」
起きたのかと思って、声をかけたものの、寝言らしい。息が荒い。汗も流して……。
あれから、私はずっと病室でバンの傍にいる。
でも、居ても何もしてあげられない……。どうしたらいいんだろう……そう思っていた矢先。
コンコン。ドアをノックする音。
「はい……って、みんな……仕事終わったの?」
「とりあえず、復旧作業が一段落した、かな?」
「――先輩、どうですか?」
テツにそう聞かれたものの、私は黙って首を横に振った。
「そうですか……」
「ジャスミン、もう今日は部屋で休みなよ……ずっと病室にいるとジャスミンまで倒れちゃうよ……」
「ウメコ……」
「そうだ、ジャスミン。自分の体も大切だぞ」
「ホージー…」
ありがとう、ウメコ、ホージー。でも……私、ずっとバンの傍にいてあげたいの。
もう、彼はそのうち地球を去ってしまう。だからその時までできるだけ……
「一緒にいさせてあげなよ、ホージー、ウメコ」
「センちゃん」
「センさん、でも……」
センちゃんが、まるで私の気持ちを見透かしたように、助け舟を入れてくれた。
そして、テツまで。
「ジャスミンさんの好きなように、させてあげましょうよ」
「テツまでそんなこと言うなんて……」
「――わかったよ。センちゃんがそう言うなら」
「はーい……」
「じゃ、俺は先に休むから、お前も無理するなよ」
「わかってる、大丈夫」
「私も……ジャスミン、本当に無理しないでね」
「ありがとう、ウメコ」
そう言って、ホージーとウメコは部屋から出て行った。……暫くしてセンちゃんとテツも。
「じゃ、俺たちも、そろそろ行きますか……あんまり邪魔するのも」
「ナンセンス……ですからね。じゃ、おやすみなさい」
******* ****** ******* ******
「――センさんって、ジャスミンのこと、好きなのかなあ」
突拍子も無いことを言うもんだ。とりあえず聞いてみるか。
「何でそう思うんだ?」
「だって、ジャスミンのこと、庇ってるように見えるんだもん」
「……」
それだけでか……。
「あのなあ、ウメコ……お前、あの時のバンを覚えてないのか?」
年明け、”あの事件”のせいでいつまでたっても意識が戻らないジャスミンの病室に
ボロボロの状態でやってきて部屋に入れてくれと、俺たちの前で土下座した、あいつを……。
「!そうだった……」
やっと気付いたか。お前は本当にジャスミンのことばかりだからな……もう少し、俺の方を見てくれよ……。
「という訳だ。あの時と”逆”の立場なんだよ、あいつらは」
いくら”相棒”の俺でも、さすがにあいつの意識までは取り戻せない。
取り戻せるとしたら、あいつ自身で這い上がってくるか、ジャスミンか……。
「――じゃあ、ジャスミンはバンのこと、好きなの?」
空いた口が塞がらない。お前はジャスミンの何処を見ているんだ……。
「オーマイガー……」
そう呟きながら、ウメコに向かって、
「おい、晩御飯、食べに行くか?」
「ホント?……じゃあ、ホージーさんの、奢りってことで!」
「わかったよ……」
……こいつには、敵わん。ま、そこが良い所なんだけどな。
******* ****** ******* ******
「なんで目が覚めないんでしょうかね?高熱っていっても40℃超えてる訳じゃないのに」
「……」
テツの言うとおりなんだよな。40℃超えてるのならまだしも、それ以下なのに、
全然目が覚めないって言うのが、何かおかしい。
「スワンさんは、別に変な細菌が入ってるわけじゃないって言ってましたしね。
クラーン星人に体を乗っ取られて、無事に戻ってきたケースを調べたけど、別に後遺症の報告もなかったし……」
「……テツ、ちょっと、待ってて」
そう言って、俺は壁に向かって。「よっこらせ」
「――わかった!」
「え、ホントですか?」
「……多分、ファイヤースクワッド行きに、気が乗らないんだ……」
「何でですか?先輩、あんなに喜んでましたよ?これなら俺もファイヤースクワッドに行けるって
言ってたじゃないですか……」
「表面上はね。……多分、原因は、ジャスミンだ」
「……ジャスミンさんと、別れるのが怖いから、無意識に逃げているって、ことですか?」
「おそらくね」
「じゃあ、ジャスミンさんが、こないだ先輩が助けたようにジャスミンさんもエスパ……」
「テツ……ジャスミンは、自分の能力で人の気持ちに入ったり、読むことを一番嫌ってるんだ……たとえ相手が、バンでもね」
「すいません……」
「でも、一番それが早い解決方法なんだけど……しょうがないんだよねぇ」
******* ****** ******* ******
――さっきデカルームで倒れたと思ったのに、何でいきなりこんなところにいるんだ?
「ここは……ポイント512?」
気が付くと、”あの”灯台のある岬に俺は立っていた。
ジェリフィスに、体を乗っ取られたあの岬。辺り一面見渡しても、誰もいない。
なんでこんなところにいるんだ?俺…さっきまでデカルームにいたと思ってたその時。
――人の気配!
「誰だ!」
後ろを振り返ると。黄色い隊員服を着た、彼女が立っていた。
「ジャスミン!」
そう叫んだけど、よく見ると彼女の頭の後ろには。
「……まだ生きてたのか!ジェリフィス!」
「てめーの代わりに、この姉ちゃんの体を頂いたぜ?」
「バン……」
ジャスミンの左手には、ココカプセルが握られてて。右手にはSPシューター。
もちろん俺に向かって銃口が向けられている。ジャスミンのせいじゃないってわかってはいるけど。
「――さあ、どうする?あの灯台へもう1度向かうぜ?それを止めたいんなら、
彼女の胸に銃弾ぶち込んでみろよ」
「畜生……」
俺の腰にSPシューターが装備されているのを、見越した上でのジェリフィスからの煽り。
どうしたらいいんだよ……。俺が取り付かれていたとき、みんなこんな気持ちだったって訳か。
「てめー、地球を救いたいんだろ?だったら、早く撃ってみろよ」
煽りは更にエスカレート。
「バン……もういいから、早く撃って」
覚悟を決めたかのようなジャスミンの顔。
「ほらほら、好きな女が撃てって言ってるんだぜ?撃つなら今のうちだぜ?…じゃないと」
「……やめて!」
一発の銃声が鳴り響く。
「うわっ!」
左肩をかすめて、鈍い痛みと同時に、袖口からたらりと血が流れてきた。
「こんのー!ジャスミンの体を返せ!」
「でーきなーいねー」
「……何だと?」
「てめーだって、自分のこと撃て撃てって仲間たちに煽ってたじゃねーか。――人のこと言えた立場か?」
「……」
そうだった。俺、地球がめちゃめちゃになるから、俺を撃てって皆に叫んだんだった……。
撃てない皆を、それでもデカか!って怒っちまったんだ。
「撃てないんなら、こっちからもう一発」
そしてまた銃声が鳴り響く。今度はジャンプしてとりあえず避けたものの。
「バン、もういい。早く撃って……」
「ジャスミン……」
泣きそうな顔で俺を見る。そんな顔で撃てなんて言われたら、ますます撃てるものも
撃てるわけねーだろ……。違う!そんな問題以前に。
『――俺がお前を撃てるわけねーだろが!』
「じゃあ、俺が撃ってやるよ」
そう言って、ジャスミンの右手のSPシューターの銃口は自分の胸に向けられる。
「やめろーーー!」
そう叫んだのも束の間。鈍い音の銃声が響いた。
「バン……」
微かに聞き取れるか聞き取れないかの小さい声を洩らして、ジャスミンはその場に倒れる。
「ジャスミン!」
真っ先に駆けつけたけど、既に事切れていた。
「――ジャスミン!」
ああ、俺、何てことしたんだ……俺が撃ってやればよかったんだ……
「というわけで、今度はてめーの番だな」
――しまった!
ジャスミンの体から這い出てきたジェリフィスが、体ごと俺目掛けて飛びついてきた。
「やめろ!」
また、あの時の繰り返しか。俺、何やってんだ……
お前たち……お前が俺のこと、撃てなかった気持ちが、よくわかったよ。
ジャスミン、ごめんな……俺、お前のこと、撃てなかった。
”俺、お前のこと、ずっと守ってやるからな……絶対に”
何が守ってやるだよ……全然守ってねーじゃねーか。
体中の神経に痛みが走る。もう……駄目だ……
「という訳で、そろそろ灯台、行こうか」
最後に聞いたのは、後ろから聞こえて来た、ジェリフィスの声。
=========================
―― 2日後、日付変更直後 ――
「あ……」
一番最初に目に入ってきたのは、白い天井。また、メディカルルームか……。
あ、そういえば、俺、倒れたんだっけ……。
ちらりと横を見ると、ルーム付属のパイプ椅子に持たれかかってスースー眠っている、
ジャスミンがいた。
(もしかして、ずっと付き添ってくれてたのか?)
隊員服のまま、毛布も着てねーじゃねーか。風邪引くぞ。
そう思って、俺は自分が被っていた、毛布を引きずり出して、彼女にかけてやろうとした瞬間。
「……バン?」
「今起きたばっか。おはよう……夜中だけどさ」
「よかった……。ずっと、起きないかと思ってた……スワンさんに、連絡するね」
そう言って、SPライセンスを取り出して、
「こんな遅くにごめんなさい……バンの目、覚めました」
『ホント?よかったぁ〜……ちょっと様子、覗かせてもらってもいいかしら』
「いいですよ」
『じゃあ、すぐ行くから、ちょっと待っててね』
そう言って通信は切れた。
持っていた自分のライセンスのカバーをパタンと閉じて。
「――だって。多分ボスも来るかも」
「そっか……って、今日、何日かわかるか?」
ギョクさんが迎えに来るって言ってたの、5日後だったっけ……。
あれから何日経ったか、気になってジャスミンに聞いてみた。
「○月×日になったばかり」
「サンキュ。……あと3日か……」
そう言った直後。
――キィ…ン―― ”耳鳴り”……やっぱりお前……
「おい、ジャスミン」
「何ぞや?」
いつものジャスミンだ。”何?”でいいじゃねーか…
「……俺がいなくても、やってけるか?」
「ドーンと、やってけるみそ」
「何だよそれ……ウメコの真似かよ」
バカ。嘘ついてるだろ。この耳鳴りは何なんだよ。
そう言いたかったけど、ジャスミンをそれ以上責めることは出来なかった。
異動が決まった理由、お前のせいじゃないもんな。
俺が倒れた時も。俺が異動を告げられた時も、聞こえたこの”耳鳴り”。
ジャスミンは、まだ”耳鳴り”のことだけは知らない。……俺が言ってなかったから。
「バン」
「何だよ」
「なんか、夢見てた?」
「何でそんなこと聞くんだ?」
「……うなされてたから」
はっきり言って言いたくなかった。お前が死ぬ夢見たなんて。そう思ったその時。
バタン。
ドアの音で、そのまま会話は途切れた。
「スワンさん?……それにやっぱりボスも」
「やっぱりとは何だ。……大分、元気そうだな」
「心配してたけど、見た目は大丈夫みたいね。ちょっと機械付けさせてね」
そう言って、俺にぺたぺたと端子をくっ付けて、モニターで数値を測り始めた。
「すいませんでした」
「俺に謝る前に、ジャスミンに謝れ。……お前が倒れてからずっと付きっ切りだったんだから」
やっぱりそうか……。
「ごめん、ジャスミン」
「よかんべよかんべ。気にしない」
ずっと数値を測っていたスワンさんが。
「うん、体温も平熱に戻ってるわ。脳波も数値も別に異常、なしってところね」
「そうか……バン、お前、明日から動けるか?」
「え?大丈夫っすけど、何でですか?」
「あー、その……まあいい。ホージーに明日こっちに持ってこさせるから、朝までゆっくり休め」
「?……ロジャー」
「ジャスミンも、もういいだろう。部屋に戻って休め。明日から復旧の方に回ってもらうからな」
「ロジャー」
「じゃあ、ごめんね、こんな深夜に」
「とんでもない。こっちこそこんな夜中にわざわざ来てもらってすいませんでした」
「早く寝ろよ。じゃあ、また明日」
そう言って、ボスとスワンさんは病室から出て行った。
「本っ当、ごめんなジャスミン」
「気にしない。前の時のお返し」
「……もう、部屋戻れよ……その様子じゃ、殆ど帰ってないんだろ?」
「わかった。じゃ、行くね……」
そう言って、彼女が病室を出ようとした瞬間。
「ジャスミン」 「何?」
「……ごめん、何でもない。ゆっくり休んでくれよな」
「うん。じゃ、おやすみ」
バタンとドアの閉まる音を聞いて、ため息を1つつく。
(あと2日か……) 気が付くと、いつの間にか”耳鳴り”は消えていた。
******* ****** ******* ******
「あと、2日……」 そう呟きながら、部屋に戻る。
この2日間、久しぶりに、ずっとバンの傍にいたんだ。
”あの事件”以来、ずっと忙しくて、ホージーとコンビ組んだりして、
結局バンとあれから一緒に行動することが殆どなかったから、不謹慎だけど、嬉しかった。
明日から、バンとはまた離れ離れ……か。復旧作業のこともあるからしょうがない。
そして、3日後には、バンは地球からいなくなってしまう。
そう考えると、さっきまでの時間がバンといる最後の時間だったのかと思うと、哀しくなった。
******* ****** ******* ******
「あの2人に、もっと一緒の時間あげたかったわね……」
「普段だったら、昼間の少しの時間ぐらい傍に付き添えとか言えるんだが、
復旧作業の方が優先だからな、そうも言ってられない。タイミングが悪かったとしか……」
「そうなのよね……」
「なあ、スワン」
「どうしたの?ドゥギー」
「……ジャスミンをバンに託したのは、間違いだったんだろうか」
「もう!今更何言ってるの?あの2人なら、きっと大丈夫。なんとかするわよ。
……あなたが選んだ刑事でしょ?もっと自信持ってよ、ドゥギー」
「……スワンの言う通りだ、すまなかった」
「あなたの気持ちもわからないことも、ないけどね」
=========================
―― 2日後、日付変更直後 ――
「――何だ?これ」
「見ての通りだ。わからないのか?」
白桃の缶詰をバンに渡す。
「――相棒が買ってきてくれたのか?」
「馬鹿。ウメコが買ってきたんだ。”病人にはやっぱり白桃の缶詰”だとさ」
「……あいつらしいな」
缶詰をじっと見つめながら、奴はすこし笑った。
よかったな、ウメコ。バンに喜んでもらえたぞ。どうせ馬鹿にするだろうと思ってたから
俺もすこし意外だった。
「……で、それより、ボスからの命令って何だよ」
そう言われたから、ドスンとベッド付属のテーブルに、それを置いてやった。
「うわっ……マジかよ……」
「ボスからの命令だ。これだけ片付けてからギョクさんのところへ行けよ」
そう言って、積み上げたのは、”始末書”の山。
「こんなに?……見逃してくれよ、相棒」
「バカ。立つ鳥跡を濁さずって言葉、知らないのか?そんな調子じゃ俺の相棒は一生無理だな」
「……わかったよ」
「頼むぞ、相棒」
そう言って、肩を叩く。
「……相棒って言うな」
「俺の真似するな。じゃあ、仕事に戻るから、全部片付けとけよ。――明日中にな」
「明日中になんて出来るわけねーだろが!相棒ー!」
そうほざく奴をそのまま置き去りにして、俺は病室を後にする。
(このやりとりも、あと3日だけか)
奴のことを相棒と俺が呼び始めたのは、ついこの間から。
……もっと早くから”相棒”って呼んでおけばよかったな……
******* ****** ******* ******
こんなに始末書溜まってたのか。
……もしかしたら、ヌマの野郎の羽を引きちぎった分で始末書20枚くらい
あるんじゃねーだろーな。そして。毎度のことながらペンが先に進まない。
「……ったく、うあー!もう、やってらんねー!」
ごろんとそのままベットに寝転んだ。……昨日の夢を思い出す。
俺、相手がジャスミンじゃなくても、撃てたんだろうか。
相棒やセンちゃん、ウメコやテツがジェリフィスにとり付かれてたら……
撃てたとしても、テツみたいに生き返らせることはできねーよな。
テツのあの技があったからこそ、俺は生き返ったんだし。
もし、テツがジェリフィスに取りつかれて俺が撃ったら、みんなから
「何で撃ったんだ!」って責められて。そんでテツは死んじまうよな。そのまま。
テツ、あいつは本物の「火の玉」だ。きちんと計算して、無茶が出来る奴。
「俺以上に火の玉野郎だぜ」
なんてあの時偉そうなこと言ったけど。俺は……計算する前に無茶やってしまう。
本当に俺、火の玉なんだろうか……。
それより、あいつがずっと地球署に残るんなら、もう本当に俺、いらないよな。
俺は、ファイヤースクワッドに、心置きなく行ける……はずなのに、
何だこのもやもやした気持ちは……ジャスミンのことがあるからか?……わかんねえ
******* ****** ******* ******
病室に入ると。……あちゃー、やっぱり予想通りだった。
「やっぱり始末書全然書いてない」
「先輩らしいですね」
「――ちょっと、バン!何やってんの!起きなさいってば!」
「……へ?あれ?なんでウメコがいるんだ?」
「いたら悪い?」
「俺もいるんですけど」
「なんだ、後輩も来てたのか……って、報告書、手伝いに来てくれたのか?」
「違うよ。様子見に来ただけ。シュークリーム100個奢ってくれるんだったら考えてもいいけど」
「バカ。もうその手には乗らねーよ」
ふと気が付くと。やっぱり予想通り。
「――もう、せっかくホージーさんに届けてもらったのに、まだ食べてないじゃない」
と缶詰をバンに見せつけてやった。
「というわけで、今から食べちゃおうか、テツ?」
「いいですねー」
「おい、俺にくれたんじゃなかったのかよ、それ……」
「バンにもきちんと分けてあげるから。どうみても病人とは思えないから、あたしたちで分けっこして食べちゃお?」
「ちぇっ」
そう言って、缶詰を空けて、予め持ってきていたフォークをぶすっと刺して
「はい、どーぞ!」
「……いただきます……って、これめっちゃ美味いじゃん!も一個くれよ!」
「ダメー、順番に食べるんだもん。今度はあたしの番……うわっ、やっぱ白桃美味しい!」
「ウメコさん、次俺ですよ」
「はいはいはいはい。じゃあこれね」
おざなりにテツに渡してやった。
「……マーベラス」
そう言って、本当に美味しそうに食べるテツを見ながら
「テツって、ナンセンスとマーベラスしか聞いたことないよね」
「そういえば、そうだな……」
とこそこそとバンと話す。
「お前が言葉教えてやればいいじゃねーか」
「なんであたしが教えなきゃいけないのよ」
「だって、お前リーダーだろ?」
「……え?もう一回、言ってよ」
「リーダーだからお前がテツにもっと言葉教えてやればいいって言ってんの!」
「ぅわーい!やっぱりリーダーはあたしなんだ!」
バンから認定されちゃったら、もう完全にリーダーはあたしのもんだよね。
「……って前からリーダーはあたしだったよ」
「そうなんじゃないのか?」
「え?だって前に新リーダーはウメコだって……」
「あれはその場の流れで言っただけだって……それよりも、もう一個くれよ」
「え……は、はい」
もう1つ白桃を手渡す。黙ってバンはそれを食べるだけ。
……あたしのこと、ずっとリーダーだって思ってくれてたんだ……。
そんな時。やーっと食べ終わったテツが口を開いた。
「――先輩。俺、さっき本部から連絡入って、3日後にその日付で地球署配属、
正式決定しました」
「お、そっか!よかったなーって、チーフはどうしたんだよ、チーフは」
「……なんか、納得行かないって顔してたんですけどね。長官にそこを何とか……」
「これで正式に火の玉野郎だな!よかったな」
「先輩のおかげですよ……で、お願いがあるんです」
「何だよ」
「先輩の銀バッチ、下さい」
バンは、一瞬驚いたような顔をして。
「……新しい奴じゃ、駄目なのか?」
「先輩のが欲しいんです。なんか、2代目って感じでなんかいいと思いません?」
「まあ、言われてみたら、そうだよな……じゃあ、お前にやるよ」
「本当ですか?」
「今手元にねーからさ、まあ、こっから出てくまでに渡すから、待ってくれよな」
「有難うございます!先輩」
「よかったね、テツ」
「……俺、お礼に先輩の、始末書、手伝います!」
「じゃあ、あたしもあたしも!」
「お、悪いな!じゃあ早速頼む!」
そう言って、ボスから雷が落ちるまであたしたちはバンの始末書を手伝った。
「――なーんか、変だったよーな、そうじゃないような……」
「どうしましたか?ウメコさん」
「んー、バン。なんか変じゃなかった?」
「……そうですかね」「やっぱテツにはわからないか」
「嘘ですよ。……なんか元気が……」
「空回りって感じかな?」
「そうそう、ウメコさんの言う通りですよ」
「あたしはリーダー、テツは火の玉……なんかこう、一気に認められちゃうとこっちとしては」
「あっけないというか、物足りないというか」
「うん……でも、テツは火の玉だって言われてたよね、前から」
「一応……後で詰めが甘いって叱られちゃいましたけどね」
「もしかしたら、バン、やっぱりファイヤースクワッドに行きたくないんじゃないかなあ」
ウメコさん、勘が鋭いですね。センさんは逆立ちしないと気付かなかったのに。
……こんなこと言ったらまセンさんに叱られるから黙っておこう。
******* ****** ******* ******
「――バンいる?って、あれー、もう始末書終わってるー」
「一気呵成にやり遂げたんだよ。俺だって、やればできるんだぜ?」
……朝、ホージーが持っていった量からして、たった一日でバンに出来るわけがないでしょ。
「……ちょっと見せて」
「え?……いいじゃん、別に見なくても」
「別に、後ろめたいことしてないんだったら、見てもいいと思うけど?」
「う……」
無理矢理始末書を手にとって、1枚1枚チェックしてみた。
「なーんか、違うんだよねぇ……字が。バンって丸文字なんか使ったっけ?あとナンセンスとか書いてたっけ?」
「――あいつら!」
「やっぱり手伝ってもらってたんだね。ウメコとテツに」
「……ごめん」
バレるとすぐに大人しくなる。素直なことはいい事だよ。
「まあ、始末書だから別にいいよ……それよりも、送別会のことなんだけど……」
「へ?送別会?俺の?」
「そう。あ、ちなみに俺幹事だから、よろしく……場所なんだけど焼肉屋、どう?」
「焼肉!? マジかよ、センちゃん!」
「――決まりだね。明日の夜、例の店に予約しておくから。あ、ボスもスワンさんも呼ぶからね」
「ぃやったー!」
凄い喜びようだ。本当に肉が好きなんだね。カルシウムもきちんと採らないと駄目だよ?
……最後に一言そう言わないといけないな。
それと、気になることを今から聞くから、覚悟しといてね。
「……あのさ、バン」
「何だよ?今から違う店にするってのは無しだぜ?」
「ファイヤースクワッド、本当に行きたいの?」
単刀直入に聞いてみた。ビクッと体が本当に微妙だったけど動いたのを俺は見逃さなかった。
「何言ってんだよ、センちゃん。俺にはぴったりだと思うぜ?ギョクさんから直接スカウトされたしな」
「――そうかな?俺には、どーも、無理してるような気がして見えないんだけど」
「気のせいだって」
「じゃあ、ジャスミンはどうするの?」
「何でそんなこと聞くんだよ」
「だって、心配だから」
ジャスミンもだけど、バンもね。
「……わかんねー」
「何で」
「だって、あいつそっけないから」
「そっけない子が、ずっと倒れてた人に付き添うもんかな?」
「……」
「そういえば、”耳鳴り”まだ続いてるの?」
「……」
ずっと黙ったまま答えない。図星突かれてるのか?
「もしかして、今もしてるとか?」
しまったという顔で、目を見開いて俺から視線を逸らした。
「やっぱりしてるんだ……もういいだろ?俺に少し話してみなよ」
「話してどうなるんだ?」
「すっきりするかもしれない」
「……わかったよ」
そう言って、ぽつりぽつりとバンは”耳鳴り”のことをジャスミンにはまだ話していない事。
高熱で倒れていた時に、見た夢の内容の事。
そして、最後に。
「もう明後日からここには俺の居場所って、ないんだよな」
そう寂しく言ったのを、俺は多分ずっと忘れないだろう。
「――全部ジャスミンに話してみなよ」
「もう時間ねーし……それに、話したところで俺はジャスミンの傍にいてやれないし。
それに、結局何やっても、あと1日経ったら俺はここから、消えちまうんだ。
話して何になるんだよ……」
……じっと話を聞いた後、考える。
「話さないまま、後悔するより、お互い腹を割って話し合って、別れた方がいつも前向きのバンには合うと
思うんだけどなあ……ごめん、他人事で」
「センちゃん……」
「――俺は、バンと別れる事は永遠の別れじゃないと思ってる。生きてれば、絶対、いつかは会えるって
思ってるから」
「それって、ギョクさんのことか?」
「あの人が、急にいなくなった時、当たり前だけど、寂しくなった。それでも、絶対に死んではいないって
信じてたから、こないだ会えた時…バンが連れてきてくれた時は本当に嬉しかった……
”お前、誰だっけ”って言われたけどね」
そう、バンには感謝すること、いっぱいあるんだよ。と思いながらも、
キリがないから言わなかった。……また今度会った時にでも話せばいいと思ったから。
「全然アドバイスにもなんにもならなかったけど、ごめん。長居しちゃって」
「……センちゃん」
「どうしたの?」
「ありがとな」
「どういたしまして。……明日は荷物まとめるんだよね?夜、店で待ってるから」
そう言って俺は病室を出た。
(バンはセンチメンタルになると、全然性格が違うからなあ)
そう思いながら頭を掻く。正直、今日の説得は難しかったかも。
******* ****** ******* ******
「――あら、珍しいわね。1人でここに来るなんて」
「珍しいですか?そんなに」
「だって、あなたはいつもウメコと一緒にしかここへ来ないでしょ?」
「……そうでしたね」
仕事が終わって、すぐにマシンルームへやってきた。たった1人で。
スワンさんは珍しいという。自分でもそう思う。
でも、スワンさんしか、頼める人、いないんです。
「――で、”頼みごと”って、何かしら?」
「それが――」
******* ****** ******* ******
「うあー、疲れた」
ウメコとテツのおかげで始末書も片付いたし。
明日すぐに提出すっとすぐにバレちまうからギリギリまで出すの、やめとくか。
さっきボスから改めて
「明日は自分の部屋で荷物をまとめとけ」と連絡が入った。
こうやって、俺の地球署での居場所が段々と無くなって行くんだな。
明日1日だけ、か。ジャスミン、何してるんだろう……そういえば今日、来なかったっけ。
(やっぱり、センちゃんの言うとおりにすっか)
そう思って、俺はベッドから腰を上げた。
******* ****** ******* ******
「まかせといて」
その一言で安心して、”頼みごと”をスワンさんに託し、廊下を歩く。
今日は……病室、辞めとこうかな。そう思って、自分の部屋に向かう。
部屋のある一角の曲がり角を、超えると。
「遅っせーな」
「――バン……」
バンがドアの前に持たれかかって、腕組みしながら立っている。
「仕事、終わったの1時間前だろ?……どこ行ってたんだ?」
1時間も待ってたの?ずっとここで?でも……
「バンには関係ないことだから……おやすみ」
そう言って、部屋に入ろうとすると。
「待てよ」
いきなり腕を掴まれた。
「手、離してくれない?」
「何でだよ」
「何でも」
「それじゃ、理由になってねーよ」
「いいから離して!」
「――嫌だ」
段々腕を掴む力が強くなるのを感じる。
「お前、俺のこと、もう好きじゃないのか?」
「バン……」
「あの時、俺に”愛して愛して愛しちゃったのよ”って言ったのは、嘘だったのか?」
「……」
「ジャスミン!」
そう名前を叫ばれると、体がびくっと震えて。
「……嘘じゃない……」
「じゃあ、もう1つ。何で俺に嘘付くんだ?本当は俺がファイヤースクワッドへ行くのが、嫌なんだろ?」
「……何で……わかったの?」
「お前の気持ちぐらい、すぐにわかるんだよ……前にもあったろ?」
それぐらい、わかってる。
過去の嫌なことを全部吹っ飛ばしてくれた、バン。
”あの事件”のせいでずっと眠りに逃げていた私を救ってくれた、バン。
そして、ギョクさんを見つけて、地球に連れてきてくれた、バン。
今回の事だって、全部彼にはお見通しだと、わかっていても。
……彼の一番嫌いな”嘘”を使ってでも隠したかったのに……。
ずっと我慢していた、ものが目から零れ落ちる。
「ジャスミン……」
「……本当は、行って欲しくない。でも、異動は覆せない……バンはもう
地球からいなくなって、私はバンの傍にいてあげられない……だから、
だから……諦めて、笑ってバンを黙って見送ろうと思って……」
「……」
彼は私の腕を掴んでいた手を緩めて。
「無理ばっかしやがって……バカヤロ……」
ぎゅっと私の体を抱き締めてくれた。
「本当は、俺だってジャスミン置いて行きたくねーんだよ」
「……ごめん……」
あったかいものが、すーっと流れてくる。
「嘘付いてたのは俺もだから、謝らなくていいって。こっちの方こそ、ごめん」
違う。謝ったのは嘘のことじゃない。
私とホージーが暴走したせいで、バンがギョクさんと出会ってしまって。
結局それがきっかけで、ファイヤースクワッド行きになってしまったから。
「――あれは、相棒とお前を助けたかったから。……お前が気にするもんじゃねえよ」
何も言わなくても、すぐに答えてくれた……久しぶりだ、こんな感じ。
「そういえばそうだな……」
そして、ぎゅっと改めて強く抱き締めてくれる。
「お互い、嫌なもん同士で、最後まで2人でいられたらいいなって思ったから、来たんだ」
「バン……」
「俺、ジャスミンの事、好きだ」
愛してるなんて、とてもじゃないけど恥ずかしくて言えないんだね。……バンらしいね。
「じゃあ、お前はどうなんだよ」
「――ドキがムネムネするほど、バンの事、愛してる」
「こういうときぐらい、変な言葉使うなって前にも言ったろ?……お前らしいから、ま、いいか」
「……私の部屋、来る?」
「本当にか?そういえば、電話に出たお前を呼びに来た時以来だもんな……」
そう言っている最中、突然。
ウーウーウーウー……
デカベースのサイレンが鳴り響く。
「……事件か」
「しょうがないよね、事件ですから」
「デカルーム、行くぞ」 「ロジャー」
そう言って、私たちは走り出した。あと2日。一緒にいられる時間がもう本当に少ない。
でも、こうやって、また2人で一緒に走れることが、今の私たちにとってはそれが一番の幸せ。
******* ****** ******* ******
デカルームに入ると。ウメコから早速チャチが入る。
「あれー?バンまで来ちゃってる」
「いいだろ、別に」
そう言って、ぷいと頭を向けると。
(よかったね、バン)
センちゃんが俺にこそっと耳打ちしてきたから、顔に向かってピースサイン。
センちゃんが俺の背中押してくれたおかげだぜ。ありがとな。
「おい、体はもういいのか?」
「何言ってんだよ、相棒!この通り、もうピンピンだぜ!」
「……半袖で暴れてると、風邪引くぞ。バカは風邪引かないっていうけどな」
「なーんーだーと、相棒!」
「――おい、何してるんだ」
そう言ってボスが急いでデカルームに入ってきた。
「ポイント316にアリエナイザーが出現した。どうやら、大雪を降らせてるそうだ。
民家が雪に埋もれたりしているらしい」
「雪……まだ街は復旧もしてないってのに」
「ひどい……」
「デカレンジャー、出動だ!」
「「「「「「ロジャー!」」」」」」
「――ちょっと待て、バン」
「何すか、ボス?」
「お前は、今日は出動するな」
―― その一言で、俺はボスの真意がわかった。
「そんなぁ、ボス何でですか?」
「先輩はまだ地球署所属なんですよ?」
ウメコとテツがボスに向かって理由を尋ねる。
「それは……」
「――ボス。現場までは行かせて下さい。――変身しなけりゃ、いいんでしょ?」
「バン?」
「先輩?」
そりゃ不思議に思うよな。お前たち。でも、すぐにわかるって……多分な。
「……じゃあ、ドーベルマンでジャスミンを送って行ってやれ。……出動!」
「「「「「「ロジャー!」」」」」」
「――これが、地球最後のドーベルマンになるのかな?」
「明日の焼肉大会もこれで移動する事になるみたいだから、まだ最後じゃないわよ」
「あ、そっか」
「……いいの?」
「何が」
そう言いながら、俺はエンジンをかける。
「出動するなだなんて……」
「まあ、見てなって。天網恢恢――行くぜ!」
そう言って、マシンドーベルマンを発進させた。
2人でドーベルマンに乗るのも、何日ぶりだろう。最後に俺が乗ったときは、
ジャスミンをほおって1人でパトロールに出かけたからな……。
「あの時は、むかついてたんだから」
「やっぱ、そうか」
「じゃあ、頼むね。アッシー君」
「やっぱお前の言ってる意味わかんねえよ……」
でも、それも全然気にならなくなっていた。逆にこのやりとりが、たまらなく、楽しい。
******* ****** ******* ******
「ポイント316、着いたぜ」
「――バンは、行かないの?」
「変身できないのに、行ったら足手まといになるだろ?俺はここのモニターから見てるだけ」
そう言って、ドーベルマンの運転席にある小さなモニターを指差して。
「……じゃ、気をつけて行って来いよ」
「わかった」
そう言って、ジャスミンは車から降りて、他の皆と合流した。小さくなるジャスミンを見送りながら。
「本当は、俺だって戦いたいさ」
そう呟きながらも、ボスの一言を思い出して。
「――たまには高みの見物、させてもらおうかな」
『――何だお前たち!宇宙警察か?』
「ノース星人ムートス。……316の惑星で410件の積雪を起こして、
既に1000人の人が亡くなってるわ……すでにデリート許可は、出てる」
「よし、みんな、行くぞ!」
「「「「「エマージェンシー、デカレンジャー!」」」」」
「フォーメーションF8で行くぞ!」
「ロジャー!」
――あいつらの戦いを見るなんて、こんなの初めてだ。お、早速始まったな……ってあれ?
『俺様を逮捕しようだなんて、甘い甘い甘いんだよおーん』
「うわっ!」「きゃっ!」
あーあーあ、肉弾戦じゃ駄目だって!
「――畜生!」
『だから、そんなの効かないんだよーん』
「うわあああっ!」
おい!テツまでその有様かよ!
ポケットに入れていたSPライセンスをそっといつものように取り出そうとした。
……けど、ボスの一言を思い出して、ぐっと我慢する。そんな中でもあいつらは、劣勢。
疲れているのもあるだろうけど、それじゃ理由にならないって。そう言ってる間にも。
『こっちから行っちゃうよーん……ブリザード・ハリケーン!』
必殺技か!
「「「「「うわああああああっ!」」」」」
――キュイーン(変身解除)――
おいおいおいおい!もうやられちまってどうするんだよ!
「バカヤロウ!」
そう言いながら、ドン!とハンドルを叩くも、俺は……何もできない。
ここから見てるだけ……どうすりゃいいんだ……。
******* ****** ******* ******
「う、う……」 「体、動かない……」
みんな倒れている。もちろん、私もその中の1人。皆変身解除されてしまった。
『さー、もう一発行っちゃおっかなー』
アリエナイザーが喜びながら私たちを煽る中で、私の耳に微かに聞こえて来た”声”。
『……ボスとスワンさんから……「宇宙一のチーム」だって、……認められたばっかじゃねーか。
こんなアリエナイザーに苦戦して、……それでも宇宙一のチームかよ……』
バンの声だ。まさか、ドーベルマンの中でそう思いながら、私たちを、見てるの?
『……こんなんじゃ、……恥ずかしくて「宇宙一のチームにいました」って自慢できねーよ……』
搾り出すような、声と、熱い”何か”が流れてきた。でもなんとなく、寂しげに感じたのは気のせい?
それで、ボスの真意が、なんとなくわかった。
ウメコがぽつりと呟く。
「バンがいてくれたら……」
「ウメコ……もう、バンはいなくなるんだよ……」
センちゃんがそう言って、現実をウメコにぶつける。
「そうだ…・よね」
アリエナイザーをもう1度、確認する。「雪」「氷」……わかった!
私は隣に倒れているテツに、こっそりと耳打ちした。
「……”あれ”で、敵の属性を弱められる事、できない?」
「……そうだ、そうですよね……」
テツが先に立ち上がって。
「灼熱拳ファイヤーフィスト!」
『うわあああああん!俺様、火は苦手なんだよおーん!』
そう言って、アリエナイザーがのたうち回る。
――今だ!
「ウメコ、行くべし!」
「ロジャー!」
そう言って、D-スティックを持って、私とウメコはアリエナイザーに向かって。
「「ゼニボム!」」
『うわああああああーーん!』
その次に、
「ジャスミンたちに先越されちゃったけど」
「俺たちだって、いるんだぜベイビー!」
D-ロッドでセンちゃんとホージーが立て続けに攻撃。そして。
「マーフィー、おいで!」
ウメコがキーボーンを投げる。マーフィーがD-バズーカに変形して。
「「「「「ディーバズーカ! ストライクアウト!」」」」」
『ぎゃああああーっ!』
爆風と共に、アリエナイザーは、消えた。
「これにて、一件コンプリート……」
******* ****** ******* ******
「―― っしゃ!」
俺はモニターで、あいつらの仕事振りを見ながら叫んだ。
……もう、本当に、俺がいなくても、大丈夫だよな……
そう思うと、なんか、少し寂しくなった。
******* ****** ******* ******
変身を解除して、帰ろうとすると。ドーベルマンの中から、バンが笑う。
「おかえり。よくやったじゃねーか」
「さっきボスの言ってた事がわかったような気がする。それに……」
「どうした?」 「バンの声、聞こえた。ありがとう」
「……そっか、でも、俺がいなくったって、きちんとできるってわかっただろ?これから……」
そう言うと、バンはそのまま黙り込んだ。エンジンをかけてデカベースへの帰路に着いた。
そんな車の中で。
「バン」 「何だよ」
「寂しいのは、バンだけじゃ、ないからね」
そう言って、空いている左手をそっと握った。
「ジャスミン……」
(ウメコも、ホージーも、センちゃんも、テツもみんな本当は仕事中寂しそうだったよ)
あえて口では言わずに、心の中に直接仕事中の様子をバンに送ってみた。
「……みんな」
うっすらとそれが見えたらしく、きゅっと唇を噛み締める。
(俺だけじゃ、なかったんだ……)
「それにさっき、バンの声と一緒に、”熱い何か”、感じた」
ぽつりと呟いた私。
「何だよ、それ」
「……バンの熱いハート、かな?」
「――じゃあ、後輩は”2代目火の玉野郎”で、お前には”2代目熱いハート野郎”ってとこか?」
「女に”野郎”はないでしょが」
「……そうだったな」
「――今日は、もう遅いし、また明日も仕事だから、このまま帰ろっか」
「……うん」
「それで、明日なんだけどさ……」
そう言って、私に耳打ちしてきた。明日はとうとう最後の、夜。
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―― 3日後 ――
翌日。仕事が終わった夕方。
俺たちはそれぞれデカビーグルで店に集合した。
昨日、ジャスミンに言ってた、約束。 あいつ覚えてるだろうか……と思ってたら。
向かう途中で、隣の助手席にいたジャスミンが、一言。
「ドーンと、脱走しますか」
正直、俺が主役でパーティーだなんて、苦手だ。それが、大好きな焼肉でも。
祝う側ならいっくらでも騒いでやるけど、騒がれる側なんて、俺には似合わない。
「じゃー、初めよっか」
「ではでは、バンのファイヤースクワッド行きのお祝いパーティーの始まり始まりー」
「「「「「イェーイ!!」」」」」
「……あのー、ウメコ……幹事は俺なんですけどぉ……」
「センさんって、相変わらずウメコさんには頭上がりませんね」
「テツにだけは言われたくないね」
「……ナンセンス……」
そうこうしているうちに、肉が運び込まれてくる。
「今日は、バンが主役だから、いっくらでも食べてもいいんだよ」
「お、そーか!じゃあ、お言葉に甘えて!」
ウメコに言われるがまま、肉を食いつきまくった。
「先輩……俺にも分けて下さいよ……」
そうテツに言われたから、肉の代わりに。
「ほらよ」
「……銀バッチ!先輩!ありがとうございます!」
凄く嬉しそうだ。俺の2代目だもんな。がんばれよ、後輩。
「おい!タンソルトだけは食うなよ!」
「っさいなー、俺が主役なんだから何食ってもいいだろ?相棒」
「相棒じゃない!これだけは俺のものだからな」
「俺の事、こないだ相棒って言ってたじゃないか!」
「関係ない。これだけは譲れないからな」
そんなにタンソルトに拘ってどうするんだよ、相棒……。
相棒とこうやって、掛け合い始めたのはちょうど、1年前か……。
そして、相棒って呼ばれたのが、つい数日前のこと。もう、この掛け合いも、最後か……。
「おいおい、バン。そんなに食べると腹壊すぞ……」
「今日は薬、持ってきてないのよ…大丈夫かしら?」
ボスもスワンさんも心配そうに見るけど、これ、一応”演技”ですから。
そう思いながら、肉ばかり食べていたその時。
(もういいかな)
「う……、ちょ、ちょっとトイレ」
「バン、大丈夫?」
センちゃんが、そう声をかけてきてくれた時に、こっそりと。
『俺”たち”、ちょっと逃げるから、あとは頼むぜ。幹事さん』
そう言って、トイレに駆け込む”ふり”をして、その場から逃げた。
******************
――5分後。
そろそろ約束の時間かな。
「バン、帰ってこないねー」
「主役の癖に……もったいない」
「ナンセンス。あれはただの食べすぎですよ」
「モー・タイヘン……ちょっと見に行ってくる」
「あ、ジャスミン!」
そう言って、トイレに行く”ふり”をして、その場から、逃げた。
トイレの方向と全然違う玄関へ。この時点で皆にばれるだろうな。
玄関を出るとき。私はポツリと。
「……今宵はここまでにいたしとうござりまする」
そう言って、店を後にした。
「――ごめん、遅れた」
「全然。10分後って言ってたのに、お前5分で出てきてるじゃないか」
「じっと我慢の子であった……んだけど、無理だった」
そう言って舌をぺろっと出して、笑った。
「じゃ、脱走しよっか」
「ロジャッ」
そう言って、私たちはデカルームへと、帰った。
******************
――そのまた5分後。
「バンもジャスミンも、帰ってこない……」
「そんなにお腹痛いのか?あいつは」
「……センさん、何か知ってるんでしょ?」
テツが最初に気付くとは。
「2人でどっか行っちゃったんでしょ?」
「……オーマイガー」
「そんなぁー」
ホージーとウメコがため息をつく。しょうがないよね。知らなかったんだから。
俺だって、さっき知ったんだし。でも、なんとなくこうなる予感はしてたから、別に驚かなかったけど。
「セン、お前よく知ってたな」
ボスにそう聞かれて。
「バンからあらかじめ、聞いちゃったもんですから……って、スワンさん、何してるんですか?」
ノートパソコンを出して、カタカタ何かいじりながら。最後のボタンを人差し指でパチリ。
「……これで、よしっと」
そう言いながらSPライセンスを出して。
「バンー?ジャスミンー?……聞こえる?」 『『――スワンさん?』』
「今ロック空けたから、一晩、デカベースのVIPルーム好きに使っていいわよー」
「あ、あいつらが……」
「スワンさん……やる事大胆ですね……」
「うそっ!(私、VIPルームのお風呂また1度も入ったことないのに……)」
「お、おい、スワン……」
ボスはちょっとうろたえたけど、スワンさんは素知らぬ顔。
『『ありがとうございます!』』
そう言って2人からの通信は一瞬で切れた。
「……こんな感じで、どうかしら?」
「さすがスワンさん……やるなあ……」
「最後ぐらい、一緒の夜、過ごさせてあげないとね」
「――で、今からどうするんだ?俺たち」
ホージー、もうタンソルト食べ過ぎてお腹いっぱいという感じだね。
「……パーティー名、変えようか?」
「じゃあ、テツの金バッチからノーマルバッチへの格下げお祝いパーティーの始まり始まりー!……なんてどう?」
「ウメコさん、ナンセンスですよ!格下げだなんて。せめて、スワンさんのお婿さん入り記念パーティーにでもして下さい!」
「……グルルルルル……」
あーあ、ボス怒らせちゃったよ。どうする、テツ?
「す、すいません!……やめときます」
「まあ、いいじゃない。とりあえず食べようよ。まだ始まったばかりなんだから」
そう。”こっち”もだけど、”あっち”もね。
******************
鍵が開いていることを確認して、俺たちはVIPルームの中に入る。
「うはー!やっぱ広いなー!……そういえば、ここへ来たの、ヴィーノが来た時以来だ……」
「私は……初めてかな」
「お前、けっこう地球署長いのに初めてなのか?」
「そこまでいうか……」
やっべ。怒らせると怖いんだった。本題に入ろう。
「それはそうと――今から、どうする?」
なんとなく、同じ事考えてそうだけど、とりあえず聞いてみた。
「……今度は、体、1つになりたい……」
やっぱりな。
「こないだは、俺大怪我してたし……それに”一応”、最後の夜だもんな」
******************
(まだかな)
先に俺がシャワーを浴びて、今、ジャスミンがその真っ只中。
とりあえず、ルームに付属してあった、ガウンを1枚羽織って、ベッドに寝っころがっていた。
あいつ、多分”初めて”だろうな……手が触れただけで気持ちが読めちまうくらいなんだから
裸のお付き合いなんて、できないだろうに。
そんな俺だって、そんなに経験あるわけじゃ、ないけど……。あいつを満足させること、できるんだろうか。
あいつ、俺に触れたら、どんな状態になるんだろう。
そう思っていると、ドアの音が聞こえて。そっちに視線を移すと。
「――お待たせいたしました」
そういって出てきたジャスミンは、バスタオル1つ。もちろん、手袋は、ない。
当たり前だけど、俺はそんなジャスミンの姿にちょっと興奮してる。
「――手袋はどうしたんだ?」
「邪魔だから、置いてきた」
「……お前、大丈夫か?」
「何が」
そう言いながら、ジャスミンは、俺の隣に座る。
「俺の考えてる事、全部流れちまうんだぜ?……俺、結構バカだしさ……って」
ジャスミンの白い手が、俺の手を触った瞬間。自然と俺はジャスミンをそっと、抱き締めていた。
ダメだ。もう、心臓がバクバク言ってるじゃないか、俺……。
「興奮、してるね」
「当たり前だろ?こんなんで、興奮しねー奴がいたら、見てみたいぜ
…きちんと優しくするからな。電気、暗くしようか」
「わかった……」
そう言って、部屋の電気を暗くして。初めてお互いの体を求め合う。
******************
体中がドクンドクンと脈打つ中で、最初は軽く、唇に触れるだけのキス。
唇に一瞬触れただけで、顔を離してお互いの顔を見つめあった。
「やっぱり、バンはあったかい」
(お前も、クールビューティーって言う名前、返上しろよ……それぐらい、あったかいぜ?)
潤んだ目、そして半開きの唇で俺を見るジャスミンは、ちょっと荒い息を吐く。
その顔がどうしようもなく”可愛い”くて、たまんねえ。今度は深いキスに移った。
(俺の真似をすればいいからな)
「んっ……」
舌を絡めあい、お互いの舌先に触れ合って。一旦そこから離れてまた同じ事の繰り返し。
くちゃっ、くちゃと卑猥な音だけが部屋に響くだけ。
(……卑猥)
(これだけでも、感じるもんなんだぜ?)
ふと気が付くと、いつの間にか、唯一ジャスミンの体を纏っていたバスタオルが、自然と外れていた。
そこから見える胸。思わず、ぞくりと体が震えた。
薄暗い光の中、手探りでその盛り上がりに辿り着いて、そっと触れてから、
ゆっくりと揉みしだきながら、指はその先端を弄る――
「うっ……」
(我慢しないでそのまんまの声、出してみろって)
そして、また同じ事を繰り返しながら、ベッドにゆっくり押し倒すように、彼女を寝かせて、
首筋に舌を這わせて、ある一点を吸い上げる。もちろん、制服を着ても、見えない場所に。
「いやあぁ……っ」
「――そんなに気持ちいいんだったら、もう一回、やってやるよ」
そう耳元で囁いてから、そこから舌先を反対側へと這うように動かして。そしてまた吸い上げた。
「お願い……もう、辞め……て……」
吐息は荒くなり、潤んだ目はどこを見てるのかわからないくらい、虚ろ。
やばい。また、体がどくんと大きく脈打つ。段々「優しくしてやる」なんて言ってた自分を忘れそうになる。
「ね、え……」
「何だよ」
「……バンも、服、脱いで……」
「じゃあ、脱がせてくれよ。紐、引っ張るだけだからさ、こんなもん」
そう言うと、ジャスミンはゆっくりとした動きで俺が着ていたガウンの紐を引っ張って。
ずるずるとガウンを引きずり降ろす。
(これで、お互い生まれたまんまの姿だな)
「バン、結構華奢だね……」
彼女はそう言うと俺の鎖骨をなぞって、背中に腕を回そうとした――いけねっ!
「ジャスミン、触るな!」
言うのが遅かった。……ジェリフィスに入り込まれた傷口に指が当たって、そのまま、動きは止まってしまった。
「……」
「バカ!手、離せ!」
そう言って、俺は無理矢理ジャスミンの手を掴んで、傷口から離した。
でも、既に遅かった。一瞬触っただけだってのに、ジャスミンは目を開いたまま体が固まったらしく、動かなくなってしまった。
「ジャスミン!」
******************
――バンの声とバンからの刺激で、朦朧としていた意識へ急にビジョンが流れてきた。
バンの姿は、見えない。
私は、バンの中の意識に入り込んでいるらしい。
『やめろー!』
バンの声と同時に。一発の銃声。……ギレーヌがそのまま倒れた。
ギレーヌに走り寄って行って、脈を測るものの、すでに事切れていて。
『何でなんだ……?』
そう呟きながら、視線はギレーヌの遺体の近くにあった”ココカプセル”。
『なんだこれ』
駄目!それ、手に取ったら……そう思っても私にはどうしようもない。
既に、バンが経験したものを覆す事は私には出来ないから。
ギレーヌの首元から奇妙な音が聞こえる。ああ、ジェリフィスが……
『ん?――!』
触手がバンの体に纏わりついて。
『うわあああああああ!』
そして、背中から体中を鋭い痛みが走り抜ける――
******************
「――うっ!」
「ジャスミン!ジャスミン!しっかりしろ!」
両腕を掴みながら、俺が名前を呼び続けると。やっと我に返って。
「……ごめん。傷口、触っちゃった」
「取り付かれたところ、見たのか?」
「見た…んじゃなくて、そのままバンの中に私、入ってた……」
「お前、痛みも読み取れるのか……」
ジャスミンは首を振って。
「こんなの、初めて……」
手だけだったらこんな痛みまで感じ取る事、なかったのに、裸だったから余計に……
ぎゅっと、ジャスミンの顔を自分の胸元に埋めさせる。
「ごめんなのは、こっちだぜ……お前に痛い思いさせちまって……」
「気にしない。バンの全てが欲しいから、これでいいの」
「バカ。こんな痛みまでお前が抱える必要なんかねーんだよ……もう、辞めとくか?」
「何で?触らないように気を付けるから、続き、しようよ」
畜生……こんなにいじらしい奴だなんて、最初は思ってなかったのに……
「最初からいじらしいよ、私」
「やっぱり読まれてたか」
舌をぺろっと出して。
「も、一回やり直し、だな」
******************
さっきの、やり直し。今度は座ったままで、「絶対に、さっきの場所触るなよ」と一押しして。
すぐにジャスミンはまたいつもの……じゃなくて、さっきのジャスミンに戻った。
初めてとはとても思えない。声、息遣い、そして、顔。どうしようもなく、俺をそそらせる。
「それって、エロいって、こと?」
(褒め言葉だと思えばいいさ)
抱き締めながらも、俺の手はジャスミンの体のどこもかしこもなぞる。なぞるかと思えば、
ジャスミンのさらっさらの髪の毛を抱き締めたり。今度は背中を触ったりしながら、
ありとあらゆるところを自分の手で感じ取る。
彼女は、俺の首元で呻いたり、荒い息をかけてくれる。それがまたぞくりと俺の中で熱いものが煮えたぎる。
(ごめんな……俺が初めてなんだろ?)
(いいよ、そんなの。抱かれる人はバンだけって決めてるから)
バンだけ……そんなこと言うと、ますます手放したくなるじゃないか……俺だけの、可愛いジャスミン。
まだ感じ取ってない部分に手を伸ばしてみた。――こんなに、濡れるもんか?
(すっげ、濡れてるぜ)
(そんなのわかんない……)
(そんだけ感じてるってことだよ)
もっと更に奥へと弄ってみる。ここまで行くと、もう指先の動きだけになるけど。
ぬちゅ……と音がする。
「ひっ!」
さっきまで俺にもたれかかってたジャスミンが初めて体を逸らした。そのまま後ろに倒れそうになるのを片手で支える。
もう片手はまださっきの場所を弄りながら。……見つけた。ちょっと指先でつんと触ってみると。
「いやあ……」
刺激の度に体が倒れそうになるのをぎゅっと片手で止めながら、ゆっくりと寝かせる。
それから、耳元に近づいて。
「もう、ぐっちょぐちょ」
わざと耳元に向かって囁いた瞬間。触った場所から、ジャスミンの蜜がとろとろと流れ出してきた。
「はぁ…ん」
(もっと弄ってやろうか)
(気持ちよく……してくれる……のなら、もっと、弄って……)
指をくいっと折り曲げて、更に奥……蜜が流れ出す入り口からまだ滴り流れる蜜を手のひらに受け止めて
手のひら全体で、そこをゆっくりと回しながら、さっき見つけた場所をちょんと触って。
「いやゃ……ぁ」
そして、またとろとろと流れる蜜。もう、濡れてるとかそういうレベルじゃない。
そして、俺の腰に両手を回し、心臓の辺りに自分の耳元を当てて、しがみつくジャスミン。
そんなジャスミンを見て、またどくんと脈打って。そして欲望の塊である俺自身も、これでもかというくらい
膨張しているのを感じた。
(……触ったほうが、いい?)
(そうしてくれると、助かるぜ……)
腰に回していた片方の手をゆっくりと俺自身に近付ける。ああ、近付てくるってだけで、ぞくぞくする。
そして、ジャスミンの手が煮えたぎる俺自身をそっと触る。
(すごく熱い……こっちまで、火照ってくる)
火照ってくるのは、俺の煮えたぎる何かを感じ取っているんだろうか?
触られただけで、もう、胸が高鳴って。
こっちまで何考えてるのかわからなくなるくらい、頭真っ白になりそうだ。
突然ジャスミンが、俺自身を握って、ゆっくりだけど、手の中で上下に移動させた。
(俺、なんにも教えてないのに何でそんなこと知ってんだよ)
そう思いながらも、ずっとこの動きに呑まれていたいと思いながら。そっと声が聞こえて来た。
(バンが喜ぶんだったら、何でもする)
ぷちん。
俺の頭の中でなんか今まで張詰めてたものが、切れた。
(優しくするの、もう終わりな)
「ふ、あ?あぁっ?」
我を忘れて深いキスで舌を絡ませあったかと思えば、今度はジャスミンの首筋へと顔を埋めて、
首筋に吸い付き、そしてペロリと舐めてから、今度は胸へと舌を這わせ、胸の盛り上がりの先端を舌で
くるくると回すように、嘗め回す。これでもか、これでもかっていうくらい。さっきは手でジャスミンの体を
感じ取ってたけど、今度は舌でジャスミンの体をどこもかしこも、感じ取りながら。
ジャスミンの口からは、荒い息と共に、こぼれるような、声が漏れて。
「はぁっ、あ、ぁ……ん はあ……いゃぁ」
俺のやっている行為に。そして、その行為に対してジャスミンからの返事とも言える様な、喘ぎ声。
駄目だ。もう、俺、限界。
(……ジャスミンの、中に入りたい……)
そう心の中で呟いた。
******************
「熱」を持った彼自身は私の下腹部に彼が動くたびに接触を起こして。
その度に私はその燃え滾る「熱」を自分の中に受け入れていく。
(……ジャスミンの、中に入りたい……)
小さく呟くような声。
「……私も、もっと熱いバンが、欲しい」
そう返事したら。
(1つに、なろっか)
「心も、体も、1つにね」
「……って、俺、あれ、つけねーとな……大体そういうのって、枕元にちょこんって置いてありそうなもんだけど」
”あれ”……ってもしかして、ゴムのこと?
枕元を見ても、何もないと思って、ベッドから立ち上がって、シャワールームへと走って。また戻ってきた。
「っかしーな……。なんでねーんだろ」
「もう、別につけなくてもいいよ」
「――はぁ?……そんなことしたら、子供出来ちまうかも、しんねーんだぞ?そんな無責任な事、俺できねーよ」
「じゃあ、出る直前に出したらいいじゃない?」
と言ったら。
「それも危ないの!……もう、辞めとく」
「私だったら、大丈夫。明日、予定日だから」
「何だよ……”出産”予定日かよ」
「女の子の口から、言わせる気?失礼な」
「あ……」
それでやっと彼は納得したというか、知ったというか。ちょっと考えてから。
「……それもあんま気が進まねーんだけど、それしかねーよな」
そう言って。どさっとまたベッドに入って、寝ていた私を上から覗き込んで、じっと見つめる。
顔つきが、いつものバンと、なにか違う。何か目付きが、真剣。
ゆっくりと、顔を近づけて、こつんと私の頭を叩く。
「痛かったら、すぐに言えよ」
「――わかった」
そっと私はバン自身に触って、自分の入り口に誘導してあげた。
(ここらへんかな)
(……そっと、入れるから)
そして、バンは本当にそっと、ゆっくり入ってきてくれた。
「っ……」
やっぱり、初めてだから?すこし、きしむような傷みを覚える。
(大丈夫か?)
「ちょっと我慢したら、すぐ慣れるかも」
そう返事したら、バンはゆっくりと腰を動かしながら、顔を私に近づけて、そっとキスをしてくれた。
(……お前の中、あったかいな……)
(バンは、頭の先から、足の先まで全部熱いよ)
そして、深いキス。舌を絡ませあいながら、お互いの口の中に入ったり。
バンはそれでもゆっくりと腰を動かす事だけは、忘れない。
(……もう、大丈夫かも)
何も言わずにバンは、腰の動きを一旦止めて、私の中から出て行こうとする……かと思ったら、
ゆっくりと、また中へと入ってきて。
キスはまだずっと続いている。さっき卑猥だと思った音が、またぴちゃぴちゃと音を立てて。
その音を聞く度に、私の中でじわりと何かとろけそうな感触を覚える。
(ちょっと、動くからな)
ゆっくりとした移動が、ちょっとずつ、スピードを上げて。
その度に私の中に”熱”が下の方から、頭を突き抜ける。
(ずっとこうしていたいな)
その思いは、私の入り口とリンクするかのように、バンを離そうとしなかった。
******************
もっと、体拒否するかと思ってたのに。
引き抜こうとはしないけど、そのぎりぎりのラインまで引っ張り上げるときも、すぐに奥へと
入ろうとするときもずっとジャスミンは俺から離れようとしない。
その度に、脈打つ俺自身を刺激して、俺はこれでもかというくらいの快感の波に呑まれていく。
段々動きを早くしながらジャスミンのもっと奥、奥へと入ろうとしたその時。
「んぁっ、…はあっ…ううっ…」
声が段々と出てきた。そんな声も、俺にとっては、快楽。
(気持ちいいか?)
(……いい)
もう、心で会話する余裕もないみたいだ。思いっきり動きを早くしてみた。
「はあん……っう、んっ」
声だけでも、たまんねえってのに。ジャスミンの中の締め付けが、俺をもっと波へ呑ませようとしていく。
「ん、ん、っう…んん……」
俺はその声を聞いて、引き上げていた俺自身を、思いっきりジャスミンの奥に押し付けた。
「いゃあああああぁぁ……」
消えていきそうな声。そのすぐ後で
「バ……ン」
俺を呼ぶ。虚ろな目は俺を見ながらも焦点は定まってない。喘ぐ息遣いに、俺を決して離さないいうくらいの力。
そして、微かに聞こえてくるジャスミンの心の声。
(嬉し…い)
「もう……たまんねえよ…」
そう声を洩らしてしまった。本当に、お前、初めてなのか?俺が独り占めするのがもったいないくらい、
本当に、いい女だぜ……でも。
(俺、やっぱりここで、辞めとくよ……)
こんな状態で、下手したらお前の中に本当に入れちまうかもしれない…。
そう思って腰を引き抜こうとした。でも、
(離さない)
引き抜こうとしても、ジャスミンが離してくれない。出ようとするとますます力は強くなって、俺を刺激する。
「俺だって、ずっとこうしていたいぜ……」
そう言って、俺はジャスミンの首元に近付いて、ジャスミンの体を抱き締めながら、
何度もジャスミンに向かって出たり入ったりを繰り返す。
「やぁあああ……いや…いやあ…」
ジャスミンはジャスミンで、声は喘ぐけど、絶対に離さないと入り口でずっと俺を引き止めたまま。
たまにひくひくと入り口が震えるのを感じて、俺はまたどくんと脈が流れるような感覚に襲われる。
もう……限界か。荒い息とともに。
「も…う、駄目だ。出そう……」
「ん、ぁ……出し…て。お願いだから……ぁっ」
容赦なく、ジャスミンに向かって、腰を打ちつけながら。
(もっと、こうしてたかったな……)
(以下……同…文)
「……っ…っ……スミン!」
「……ぁあっ、ああ、あ…ン」
お互いの名前を呻くように呼び合って。痙攣する、俺自身から流れるどろりとした”もの”。
彼女は彼女で、それでも俺を離すまいと、ずっと俺を引き留めようとして。
結局、俺は彼女の中に印を流し込んでいた――
「……俺……出して…しまった……」
「……ありがとう」
「――へ?」
なんでありがとうなんだ?意味、わかんねーよ。
「はいこれ」
彼女がさっと枕元の下から何かを取り出して、俺に見せる。よく見ると……。
「あーーーーーーーーーーーーーー!」
ないと思っていたのに!一気にさっきの余韻から、現実へと戻った。
「どうしたんだよ、これ……」
「隠した」
「何でだよ!」
「バンの子供が欲しかったから」
「……バカ!お前1人で子供育てられるのかよ……」
「働く女性、目指してますから」
そう言って、微笑みながらVサインを出す、ジャスミン。
……参った。負けたよ。ジャスミン……
それに、お前がそう言うと、ホントにそうなりそうなんだよな。子供……
「俺……もしかしたらずっと戻って来れないかも、しれないんだぜ?」
「戻ってくる……絶対に。」
そう言ってジャスミンははぎゅっと俺の手を握り締めながら。
(違う、戻ってきて……地球を守りに、また帰ってきて一緒に戦おうよ。)
(……そうだったな)
「センちゃんに言われた。生きてれば、絶対に会えるって……。
お前とそのお腹に出来そうな子供を守る為に、地球へ戻ってくる。いつか必ずな……」
そう言って軽いキスを交わす。
「あんまり長官やギョクさんにケチつけたりしないでね……ますます戻さないようにしてきそうだから」
(わかってる……って……)
「バン……?もしかして、泣いてる?」
(泣いてなんか、ねーよ……ジャスミンの気のせいに、決まってる……)
「ごめんね……あたしたちの……せいだよね」
(…・・・いずれこうなること、わかってたから、別にお前が気にすることないんだぜ?
俺、多分1つのところにずっといられない奴なんだ。
ボスに地球に呼ばれたのも。
ギョクさんにスカウトされたのも。
多分きっと、みんな俺の「宿命」かもしれない。だから俺のほうこそ ”ごめんな” )
******************
そのまま私たちはベットの中に潜り込んで。体をぎゅっと寄せ合いながら、いろんな話をした。
一見すると、私が1人でしゃべってるように見えるけど、きちんと会話は成立していた。
「――私、これから1人でやっていけると思う?」
(バカ。子供、産むんだろ?わかんねーけど……それに。自分で言ってたじゃないか。
”熱いハート”もらったって、それじゃ足りないか?)
「うん」
(じゃあ、どうしよっか……)
「何ぞいい事でも見つかった?」
(火の玉……はもうテツに譲ったから……あ、そうだ!”流れ星”!)
「流れ星?」
(そうそう、それを、俺だと思えばいいんだよ、ピューって感じで、なんか俺みたいじゃねーか?)
「流れ星……そういえば、本当は火の玉みたいな感じだもんね」
(彗星でもいいかもな。キラッと光って、すーって飛んでいるような星。それが俺。それじゃ駄目か?)
「あんまり見ること、ないかもしれないけど……了解」
(俺も…お前がいなくて、やってけるんだろうか……)
「バンは、大丈夫なんじゃない?」
(そんなこと、ねーよ。本当の事言うと、こないだ、相棒とジャスミンがしゃべってただけでむかってきたぐらい、
本当は俺って醜いんだぜ?……ジャスミンのことになると、俺が俺じゃなくなってしまうくらい、
お前のこと……好きだ)
「バン……」
(そういえば……もし子供出来たら、名前、どうすんだよ?)
「……もう決めてある」
「嘘!何て名前だよ!」
「ベンジャミン」
「……頼むからそんな変な名前、付けないでくれよ」
(あだ名を足して2で割ったような名前なんて、一番みっともねーったらありゃしない……
かといって「バンバン」と「マリカ」で足して2で割ってもろくな名前になりそうにもねーしな)
「嘘。……女の子だったら、「ヒカリ」。男の子だったら、「バンノシン」」
(ヒカリって…あの氷狩のことか?)
「そう」
(俺が初めてジャスミンと一緒に捜査した、あのエスパー少年……。
それに、バンノシンって、俺のご先祖様じゃねーか)
「……バンノシンさん、凄く男前だったから……バンには負けるけどね」
(ベートニンの心、読んだ時にご先祖様の顔、見たんだな、お前)
「バンにそっくりだった…怖いくらいにね」
「そっか……って俺のご先祖様だもん、ったりめーだろが」
――そうやって、まだ確定もしていない先行きのまったく見えない話で盛り上がったまま。
ジャスミンと過ごした最初の夜は終わっていった。……これが最後には、したくねーよな。
=========================
―― 5日後 ――
「――あれ?」
気が付くと、もう朝。隣には、ずっといたはずのジャスミンがいない。
「――ジャスミン?」
声をかけても何の反応もなくて。部屋は俺の声だけが響く。
バタン。
ドアの音がして、彼女が入ってきた。もう既にいつもの隊員服に着替えて、
手袋を嵌めている”いつものジャスミン”だった。
「……お寝坊さん」
「おはよ、ってどこ行ってたんだよ」
「それは、秘密です」
「なんだよそれ!」
「別にいいじゃない。……それより、早く着替えないとそろそろ迎えが来る時間……」
時計を見ると。
「うわっ!やっべー!」
そう言ってがばっと起き上がって、そそくさと裸のままで
「シャワー、浴びてくる!」
そのままバスルームに走った。
(そうだ、あれ、あいつに渡そう)
「――おかえり」
「髪もばっちしだし。これで、やっと出発できるぜ!……その前にこれ、お前にやる」
そう言って、ジャスミンに渡したのは、俺が持っていたペンダントと手紙。
手渡されたその2つをじっと見つめながら、
「いいの?私にこんな大事な……」
「大事だからジャスミンにやるんじゃないか……俺たち、宇宙一のスペシャルポリスの
チームの一員って認められたし、俺の目標も、一応、達成されたしな……」
「ありがとう、大事にするから」
「……」
お礼を言ったのに、ずっと黙り込んでる。
「――バン?」
「……もう、お別れだな」
「お別れじゃない、生きてればいつかは会えるんでしょ?」
「……そうだったな」
そして、彼女を抱き締めて、もう1度だけ最後に軽いキスを交わして。
約1時間後、俺は地球からファイヤースクワッドの本部へと旅立った……。
******************
――本部へと向かう、宇宙船の中で、新しい赤いライセンスをもらうと、
早速ギョクさんからの通信が入った。
「伴番、早速だが明日から任務についてもらうことになるから、ゆっくり今のうちに休んでおけよ」
「ロジャー……って、ギョクさん?」
「何だ?」
「俺のこと、伴番って呼ぶつもりですか?」
「そのつもりだが……何か悪いことでもあるのか?」
「あ、別に何でもないです」
「じゃあ、頼むぞ」
「ロジャー」
ボタンを押して通信を切ると、なぜかため息が出た。
……ボスに付けられた”バン”の方が俺には合ってると思うけどなー。
(ジャスミン、どうしてるんだろ)
もうあの頃みたいに”耳鳴り”もしなくなるんだろうな。あまりにも距離が遠すぎる。
俺の気持ちも、ジャスミンに届くとは思えない。
荷物から、宇宙船に入ってから返却しろと言われたけど拒みに拒んで無理矢理
所持許可をもらった”黒い”SPライセンスを出してみる。通信も、変身も、何も機能しないはずのライセンス。
(もう、使う事もねーよな)
最後にちょっといじってみる。
すると……ライセンスのカバーが開いて、そこから出てきたのは
『若さだよ、バンちゃん』
彼女は微笑みながらそう一言だけ言って、ふっと消えた。もちろん、ホログラムの小さなジャスミン。
それを見て、最後にあいつに言われた一言を思い出した。
「――SPライセンス、大事に持っててね」
もう1度、いじってみる。Phoneモードボタンだったっけ。
『ジャスミンの、ドーンと行ってみよー!』 彼女の姿が現れ、そして、消えた。
(バカヤロー……)
多分出発の朝、俺が寝ている間にスワンさんに頼み込んで俺のSPライセンスを
いじってもらったのだとそれでやっと気付いた。
「1人でも大丈夫かな」
そう言った彼女に俺は「流れ星を見たら俺を思い出せ」って答えた。
じゃあ、俺は?……と言いかけたけど、結局そのまま話は違う話題に移ってそのままおざなりになって
そのままあいつと別れたけど、これが、あいつの答えなのか?ったく……お前らしいったらありゃしないぜ。
もう1度Phoneモードを押してみる。今度は、「明日は、ホームランだ!」
そう言ってガッツポーズを出す彼女。もしかして、ランダムであいつの変な言葉が色々出てくるってことか?
あいつの変な言葉……やっぱり意味がわかんねーけど、それを見ただけで安心できる俺がいる。
(今度帰ったら、全部元ネタを聞かなきゃ……)
――いつ帰れるか分からないくせに、地球に帰った時のことばかり考えながら俺はそのまま眠りに就いた――
******************
もう、宇宙船なんて見えもしない空を見上げながら。
「本当に、行っちゃったね……」
ウメコが呟く。目が真っ赤だ。
「うん」
「――ジャスミンは、大丈夫?」
「大丈ブイ」
そう言って、ピースサインで返事した。
「おい、そろそろデカルームに戻るぞ!」
ホージーの声で我に返ったウメコは。
「はーい……ジャスミン、行こっ」
「うん」
そう言って、わたしたちはデカルームへと向かう。。
ウメコは泣いていたけど、私は、涙は出てこなかった。もし、あのまま嘘を付いて、
”笑って黙って見送る”ことをしていたら、きっと、泣いていただろうと思いながら。
「――本日付で正式に地球署に配属されました、姶良鉄幹です。改めてよろしくお願いします。
……気取らない性格ですので、”相棒”って呼んでください」
「「「「ナーンーセンス」」」」
そう言ってあたしたちは相手にしない……訳が無い。
「これからもよろしくね、テツ!」
そう言ってウメコが彼を温かく迎え入れる。
テツの胸には銀バッチ、なのに隊員服は白のまま。でも2代目火の玉野郎。
バンの代わりを継げる人は彼しかいない。なんてったって、”初代”のお墨付き。
「そろそろパトロール、行ってきます」
そう言って、私がデカルームを出ようとすると。
「ジャスミンさん!待ってくださいー!」
「……何ですと?」
「ジャスミンさんと一緒にパトロール、回りたいんですけど」
そう言って白い隊員服の彼はにっこりと笑いながら私に話しかけてきた。
「……」
黙ったまま、考えたけど、やっぱり。
「――ナンセンス」
ビシッと手を振って彼の真似をそっくりそのまま返す。
「えー、そんなあ……」
「テツ。君にはマシンボクサーがあるじゃない。いくら”2代目火の玉だからって”そこまで
バンの真似、しなくてもいいと思うよ」
「そうそう!テツには50年早い!……あたしたちも行こう、センさん」
「ウメコさんまで……」
「――いい加減に諦めろ。俺たちも行くぞ。ついてこい」
「はい!」
そう言って、テツはホージーの後をついて行く。ホージーの言うことには従順な、彼。
そして改めてデカルームを出ようとすると。
「……ジャスミン」
後ろからボスに声をかけられた。
「何ですか?」
「お前、寂しくないのか?」
有難うございます、ボス……気遣ってくれるなんて。
「また、ボスが何か匂うようになった頃に必ず彼はここに戻ってくると、信じてますから」
そう言い残して、私はデカルームを後にした。
最初は1人で乗っていた、マシンドーベルマン。
1年前から、ついこないだまで彼と2人で乗っていたけれど、今日からまた1人に戻る。
「これからもよろしく」
そう車に声をかけて、運転席に乗り込み、ポケットの中からさっきバンとの別れ際に
もらった”手紙と四角いペンダント”を出して、手紙を読んでみる。
”今日はあの子の誕生日でした。あの子の宇宙一のスペシャルポリスになるという夢を、
伴番さん。どうか代わりに叶えてやって下さい”。
そして、四角いペンダントはバンが赴任直前に、ドンモヤイダが轢き逃げして、バンの手の中で
息を引き取った男の子の遺品。
再びポケットの中に入れて、私はマシンドーベルマンを発進させながら、
つい半年前のことを思い出す。
スワットモードを取得して、地球に飛んで帰ってボスとテツを助けた直後。
「宇宙一のスペシャルポリスに、なれそ?」
と私が聞いた時。
「ああ……だけど俺一人じゃない、皆で宇宙一のチームになろうぜ」
そう答えたバン。
俺にとって、宇宙一のチームは、昨日までの地球署6人のチームだから。
もう俺には必要ないからと言って、私にくれた”手紙とペンダント”。
そして、バンが宇宙のどこかで生きている証である、”流れ星”。
突然、地球署にやってきて、光よりも早く駆け抜けるように去っていった、彼。
自分のことをよくわかっていると改めて思う。
星が、流れてきた時は、願い事を3回……言えるかな?きっと彼みたいに早過ぎて
言う暇なんてないかもしれない。
――私はそれらを胸に抱きつつ、隣の助手席に、いつか彼が戻ってくることを
信じながら、この地球を守ろうと、改めて心に誓った。
そのときに、子供が居るといいんだけどね――
『シューティング・スター』 (終)
てな感じでした。読みにくい文章でどうもすみません。
最終回直前にネタバレ(赤異動)を知ってこりゃ書かねばと思い、
最初は違うネタで赤黄を書いていたのですが、年末に落としたSSが
どうしても気になって、その続きということにして、書いてみましたが……
(((( ;゚Д゚)))) 50レスも消費……ごめんなさい!
というわけで、ここまで読んでくださった方、どうもありがとうございました。
238 :
134:05/02/11 16:42:45 ID:NGmpsqKe
おおーう、GJ!!
実は書き込もうかと思って開いてみたら
リアルタイムで書き込み中だったので
眺めていたのです。
お疲れさんでした。
自分ももう少しで出来るので
楽しみにしててけろ、皆の衆。
>>136 職人様GJ&乙です!
前作に引き続き読ませて頂きましたが、赤黄始め皆良くて、モニターの前で涙ぐんで
しまいましたが、読後感は爽やかでした。
力作をありがとうございました!
>>134さんの作品も楽しみですので、投下お待ちしています。
マーベラス
>>136神
全宇宙が泣いた・゜・(ノД`)・゜・
いやもう何と言えばいいのやら。
GJ杉です。ありがとうございます。
四文字熟語&ジャス語よくご存じですねw
>>238=134神
わたっし待ーつーわ
いつっまでっも待ーつーわ♪
>136
もうね、序盤エロなしパートほんとに泣きそうで読みました。
エロありのとこは萌え萌えで、ほんでまた最後はほんと涙。
職人さんのデカへの愛情が伝わってくる感じした。
ほんと力作サンクスコです。地球署の図書館にまた名作が所蔵か。
>238
よろしくお待ちしてま〜す
「ベンジャミン」
ハゲワロタ。
244 :
名無しさん@ピンキー:05/02/12 00:12:45 ID:U94W81We
>136神
GJ過ぎて死にそうです・・・最後マジ泣き。・゚・(ノД`)・゚・。
ありがとうございました!
バンとジャスミンが、地球署の面々がもっと好きになりました。
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( `Д´) < ふたりの子供が見たいよ〜!
`ヽ_つ ⊂ノ
ジタバタ
テツの銀バッジはバンから譲ってもらった、っていうのは私の中では公式です。
ちょっと(そうだといいな)って思ってたことを見事に具現化してくださった・・・マーベラス!
>136神GJ!
別れの話なのに、読後感に心がじんわりと暖かくなる
素敵な赤黄をありがとうございましたー!
黄にとって赤が最初の男なのもうれすぃ…(ノД`)
>134神!
気長にお待ち致しますので、がんがってください!
>>136 乙でした。
>俺、多分1つのところにずっといられない奴なんだ。
のフレーズに萌えた…。ぐっときた。
不思議とエロじゃない所の方が萌えますな。(いや、充分エロかったのだが)
頭が「本編の行間」を欲しているんだろうなあ。
>>243 何だっけ、ベンジャミン。元ネタ思い出せん。
>>136 誉め言葉が見つからないこの俺の貧弱な語彙を許してくれ。
だからここはこの言葉に感謝を込めて
GJ!
>>134 頼むぜ相棒!・・・違うな。貴方の相棒は
>>136氏かw
>>136神
spdで14(1×4)だなんて、トリップまで神じゃないか!
しかもよく読めばほのかに青→桃ですか?(*´д`)ポワワ
あ、そうそう。「、」が少し多い感がするから、打つ場所を整理すると
文章に締まりが出て更に良くなりますよ。
前にGJしたけど、改めてグッジョーブでしたΣd(´▽`)
朝起きたらレスが……レスが…。
実は投下してから、無性に続編(R-13くらい)が書きたくなってしまって、困ってます…。
ベンジャミンの由来は、ちょうど1年前のプレミア記者会見?で一緒に会見にいた
暴青が刑事黄に対して「ベンジャミン」とわざと呼んでいたというのを特板かで見たことあるので。
そして、それを使いたいが為にエロを入れたようなものでして…。
>>241さん、四字熟語と流行語のサイトを探して、使えそうなものを引っ張ってきただけです。
>>244さん、同じ事考えてたんですね。同志!>銀バッチ
>>247さん、ごめんなさい。やっぱりテレパスでのエロ描写は難しいです。前スレの青黄SS神は凄いです。
>>249さん、かなり一方的ですが、青→桃です。そして、半濁点のご指摘有難うございました。
また後日訂正して、図書館に入れてもらおうと思ってます。
他、レス下さった皆さん本当に有難うございました○| ̄|_ ペコリ
というわけで、後は任せたぜ、相棒(
>>134神)!!
251 :
134:05/02/12 12:50:43 ID:3STX/USr
相棒って言うな!!
>>136 しかし、先に旅立ちを描かれてしまったw
自分の表現の稚拙さで果たして
感動を呼べるのか・・・ガクブル。
モグリを連れ、ホージー、セン、ウメコ、テツは下ってきた岩道を
黙々と上っていた。
「引き上げるんだったら男手の方がいいから、
ホージーかテツか俺のうち二人が行って、
ウメコともう一人はモグリを見張って車で待機しておいてもらおっか」
「ああ。・・・ウメコ?」
ホージーが振り返ると、ウメコは立ち止まっていた。
いつでもどこでも口を開いて
にぎやかなウメコが、さっきのバンの通信の後から
最後尾で下を向いて黙ったままだ。
皆、足を止めてウメコを振り返る。
「ウメコ」
「・・・バンのバカ」
ホージーは小さくため息をついて、
ウメコの頭にポン、と手を置いた。
「泣くな」
「・・・わかってるよぉ」
252 :
134:05/02/12 12:53:09 ID:3STX/USr
ジャスミンには、いや、バンも含めホージーにもセンにも
ウメコにもテツにも、理由はわかっていただろう。
バンの左に座って、ジャスミンは優しく言った。
「・・・さみしいんだよね、バン」
バンは顔を上げ、ジャスミンの顔を見た。
その目が少し泣きそうなのを、ジャスミンは見た。
「・・・うん」
バンは膝に顔をうずめて小さく言った。
「永遠に会えないわけじゃないって言ってもファイヤースクワッドは
どれだけ忙しいか判らない。地球署に戻ってずっと働くことは、
この先あるかわからない・・・だから?」
「・・・みんな最後の思い出作りみたいな感じじゃんか。
だからいつも通りやろうと思ってもできないし、
だけど今はいつもとは違うし、あっという間に
残り2週間ちょいになって・・・」
きっと泣いているのだろう。
バンは小さく鼻をすすった。
慰めるつもりで、心なしか、いつもより小さく見えるバンの肩に
手を置いたジャスミンは、不意に視界が滲んだのを感じた。
253 :
134:05/02/12 12:56:25 ID:3STX/USr
泣いているのを見られたくないバンだったが、
肩に感じていた手の感触が無くなって、
横で手袋を外す音がしたのを妙に思って顔を上げた。
最初横わけの髪で見えなかったが、
ジャスミンは手袋を外した左手で目元を覆っている。
バンが袖でぐいっと涙をぬぐって顔を見ようと
前へ回り込むのに気づかなかったようで、
慌ててよそを向こうとしたジャスミンの肩をつかんで、
顔を隠していた左手を素早くどけるのに
バンはあまり苦労しなかった。
そして、思わずじっとジャスミンを見つめた。
理由などありすぎる。バンがそういうジャスミンの顔を
今まで見たことがなく驚いたというのもあるし、
きれいだな、などと少々不謹慎なことを
考えなかったわけではない。
だが一番に思ったことは非常に単純だった。
「・・・なんでジャスミンまで泣くんだよ」
そう聞いたバンの顔がいつもの姿から
想像もできないくらい情けなかったので、
ジャスミンは笑ってしまった。
笑ったせいで瞳から涙がふた粒落ちた。
「もらい泣きした。・・・私も寂しいから」
そう言ってジャスミンはバンを真正面から見た。
不思議と気持ちは穏やかだった。
「バンのこと好きだから」
254 :
134:05/02/12 12:57:37 ID:3STX/USr
え、と呟いた自分の声が、バンには聞こえなかった。
地下の空洞は恐ろしいほど静かで、二人の声以外は何も聞こえないが
それでも頭まで声は伝わってこなかった。
混乱した思考が、バンが握ったままの左手から流れ込んでくる。
「・・・ごめん。でも、この先言えるかわからないから。
答えは言わないで」
そう言ってジャスミンは手袋を嵌めた右手でバンの手を優しく外した。
困ったように笑うジャスミンが、バンは少し悲しかった。
「全部が全部、男の人として好きなんじゃないの。
仲間としての好きも大きいし、憧れみたいなのもある。
告白したら全部一緒になっちゃうみたいで嫌だった。
仲間としてのバンも私には大切だから。
だけど、言えないのは嫌だって、バンのおかげで
思えるようになった」
バンは目をそらさない。
ジャスミンは濡れた目で穏やかに笑った。
「バンは大事な仲間だよ。これからもずっと。
ホージーも、センちゃんも、ウメコも、テツも、
みんなそう思ってる。バンもそうでしょ?」
バンは「・・・うん」と頷いた。
「帰ったら仲直りしよう?
喧嘩したまま行くなんて嫌でしょ?」
バンはもう一度頷いて、何か考えるように俯いていた。
ジャスミンは優しくそれを見つめて、左手に手袋をはめようとした。
その手を半ば強引に大きな右手がしっかり握った。
255 :
134:05/02/12 12:59:49 ID:3STX/USr
「バン?」
「俺・・・ジャスミンのこと
ずっと仲間だと思ってたから、
いきなり女の人として見れないし、
うまく、答えられないんだけど・・・」
どうやら答えは要らないといったのが
聞こえていなかったらしい。
ジャスミンに伝わってくるバンの記憶の中に、
ずっぽり抜け落ちている部分がある。
それでもバンが一生懸命に言葉を選んでいるのが
ジャスミンには痛いほどわかった。
「でも、美人だと思うし、優しいし、その、あの・・・
考えてみると、なんていうか、
嫌いじゃないっていうか、いや、だから嫌いっていうより・・・」
そう言ってバンはなんとも言えない顔で俯いてしまった。
だがなにもしなくても、繋がれた手から
言いたいことなど、すべて伝わってしまっていた。
256 :
134:05/02/12 13:01:31 ID:3STX/USr
華奢な手が、大きな手からそっと抜け出した。
追いかけようとした男の手に、細い指が浅く絡まる。
右手は、それを離さないようにしっかりと指の根で捕まえた。
「・・・バン」
「・・・俺、いつか帰ってくるから。
いろんなこと知って、こんだけ成長したって
みんなに胸はれるぐらいがんばって、
絶対帰ってくるから。
だから・・・」
「・・・うん、私も、皆もがんばる」
257 :
134:05/02/12 13:04:52 ID:3STX/USr
(ジャスミン)
ずいぶん遠いところから、自分を呼ぶ声をジャスミンは聞いた。
「・・・ミン、ジャスミン!」
目を開けたジャスミンは、心配そうなバンの顔を見上げた。
「バン・・・?」
ジャスミンが気がついたのを見てバンは安心したように
笑顔になった。
「無理すんなっていったじゃねーか」
「・・・私・・・?」
「あー・・・だから、その、
最中に意識無くなったっていうか・・・」
まだぼんやりとする意識に、下半身の痛みが
じわりと響いた。
ジャスミンの思考が一気にクリアになる。
ああ、エスパー能力が働きすぎたんだ。
そういえばバンは見る限り裸だ、自分自身も
服を着ている感覚はない。
身体が火照っているし、
布団のせいでそんなに寒くないから気づかなかった。
「ごめん・・・」
「気にすんな。体質だもん。
・・・やっぱ痛かったか?」
258 :
134:05/02/12 13:06:15 ID:3STX/USr
「痛かった・・・けど、バンが気持ちよかったのはわかった」
バンはきょとんとして、すぐに笑顔になった。
ふと横を見ると、つないだままの手がある。
「ずっとこのままだった?」
「ん?そうだけど」
「だからかな、懐かしい夢見た。
バンがファイヤースクワッドに異動になる前の夢」
「・・・俺もう戻ってきてるんだけど」
「こりゃまった失礼しました」
すねたバンを見てジャスミンはくすくす笑った。
手を離してジャスミンの横に寝転がり、
バンはため息をついた。
「あー、明日は仕事だー。
休暇あっという間だったなぁ、
もう寝なきゃ・・・」
「しょうがないしょうがない。
警察に休みはない」
そう言って、ジャスミンはバンの首の後ろに
腕をまわす。
(わっ、胸が・・・)
伝わってくる思考にジャスミンは思わず苦笑する。
「バン」
「ん?」
「おかえり」
「・・・ただいま」
259 :
134:05/02/12 13:16:32 ID:3STX/USr
タイトルは「グッバイ・リターナー」で。
書いてみて思ったが、やっぱりデカは
あの終わり方しかないんだなーと思った。
>>136も書いていたけど、バンは一つのところにいるには
もったいないやつなんだよな。
そういう意味で、自分が書いたのは紛れもなく
「妄想で出来た二次創作」なんだと。(赤黄抜きでも)
でも、一年後にはVSで帰って来るんだが(苦笑)
まぁ、楽しんでもらえたらいいなぁ。
書き手の自分と読み手の自分として
限りなくツッコミを入れまくって書いていたので、
結構勉強になった。
穴はいっぱいありすぎるんだが。
>134
うわーすげーいい話・・・。ありがとう、GJ!!
さ、さわやかに感動した・・・。
神様がたお祭りをありがとうございます。
引き続き絶賛開催中で!!
>134氏
GJ!!
告白シーンがたまらなく好きです・・・ああん(*´д`*)
胸がキュンキュンしましたw
赤黄祭、満腹なのにまだまだ入るぞ(・∀・)
神職人様がた、今後ともよろしく〜。
・・・136氏の赤黄未来予想図(子供がいる未来)の妄想が止まらないよママン・・・!
エロパロ板で育児話なんて板違いもいいところなのに_| ̄|○
あれ?
ママ、どうして136と同じホストの書き込みが「GJ」って言ってるの?
ぼうや、それは「自作自演」というのよ・・・。
(´・c_,・` )
ママ、ぼく、意味が分かんないよ。
気になってID遡ってみたけど、どこで判別するのかわかんないよぉ
いや、マジで気になる。教えて
>>134神
GJ!
指の動きの描写(手を合わせるところ)にゾクゾクしました。
>>263 自分も気になるんですが…。いやマジで。
>>259の134神
おかえりバンー(´∀⊂
ジャスミンも良いけど、いじましいバンが萌えだ。
欲を言えば失神する前も読みたかったなぁw
GJでした!
>>261 漏れは黒ライセンスで子供の成長記録を撮ってもらってるバンを妄想。
しかし明日からマジレンなのに、脳内ばっちりデカモード…
マジもエロパロ含め楽しむぞーw
マジレンは単独スレ立てるのかな?
>>259 一年後にはVSで帰って来るんだが
帰ってきても、デカレンジャーVSファイヤースクワッド
なんてことは・・・無いだろうなw
>266
一年後にVS帰ってくるなら、もし妊娠してたら丁度いい具合に
可愛い玉のような赤ん坊が産まれている予定か…。
赤はどんなパパになるんだろうかと脳内妄想中w
>>263ー264あたりの御仁達
自分は262ではないが、IDとホストは違うぞ
いくら回線を繋ぎ直してIDを変えても、回線そのものの認識番号みたいなのは変わらない。
パソコン始めたばかりなので、適切な用語が使えず恐縮だが
いくら2ちゃんねるとはいえ、書き込み元をたどる事は出来る、という意味では…?
妙にあわてて反応しているあたり、ま、まさか…図星なのか?w
>>267 なぜか赤は男の子のパパというイメージが離れない。
子供と同じ目線で会話して仲良く、かつ尊敬されるパパンになりそう。
女の子の親は緑。生まれたときから嫁にやるときのことを考えてうっすら涙ぐんでたりw
青も女の子のパパだな。白はなぜか思いつかない・・・
>>268 同じプロバイダ(ホスト名が一緒になるので)の人がいたのかなと思ったんですが……。
どっちにしても、スレ汚しで迷惑かけるので消えます。本当に今までありがとうございました。
えいこらちょっと待て
>>268 お前、何様なんだ?
ほとんどの人間が確かめようもない「同一ホスト」を前提に話しているようだが…
それを問い詰めて何になるんだ?
赤黄作品が二つとも神作品である事に変わりないだろ。
お前のその無意味な追及のせいで
>>270氏が帰って来なくなったらどうするつもりなんだ?
あ?
>>270氏へ
気にする事はないですよ!
また、次なる作品をお待ちしています!
こんな時間に目が覚めた(σω-)
二度寝をしようかするまいか…
2ch総合案内・緊急自体!より
ホスト名・IPが、、、
他の人のホスト名・IPを見ることはできませんが、自分のものを表示することはできます。名前欄に「fusianasan」といれるだけです。(略
だってさ。
とりあえず
>>262は荒らしさんで良いんじゃないか?
神様方の作品はジエンしなくても十分GJですよ。
まあ、そんなことよりもだ。
重要なのはこのままだとこの二つの名エピソードが名無しのまま保管されるということだ。
ということで住民各位はこの燃え&萌え話に相応しいタイトルを考えたまえ。
英語力皆無の俺には無理だ!(人任せ)
さあ、どうぞ↓
ふっ、私は何か考え違いをしていたようだ。
先の発言は全面的に撤回だ。忘れてくれ。
・・・最後の行までコピペしてなかったから気づかなかった・・・読み返して気付いた、何やってんだ。
ということでデリートされてきます。ジャスミンに。
ちょっと待って。
273、自分もそう記憶しています。それとも特殊なソフトでも使ってんのか?
272・273ともに同じ相手に怒っておるが、268は疑問に解説レスしているだけのようだけど?
(あおり風味はあるけど・・・)
流れからして、冷静にスレ見れば元凶の嵐は262だと思います。
136も、堂々としていていいんですよ!
やましい事がないなら、完全スルーすればいいのに・・・。
だから怪しいみたいに言われるんじゃないかな。
どちらにせよ、荒らしはナンセンスですね。
277 :
134:05/02/13 09:34:46 ID:ddFKQ+6Y
>>274 ちょほいっとまちなはぁ〜
考えてくれるのか?
なら自分がつけたタイトルは保留としてくれ。
自分で一応は付けたけど
自信はないので英語に堪能な人が
付けてくれるのならその方がいい。
感想くれた人ありがとう。
>>260 さわやかな感動呼べたようでよかった。
ただしエロパロ的には正しいのかw
>>261 エロより普通の場面に力入れてしまった・・・。
だからここはエロパr(ry
>>264 指をあわせるというのは、下手に
肉体描写描くよりも濃いなぁと思ったのだが、
自分が映像として想像したのと、
文章ではやはり隔たりがあったよママンorz
楽しんでいただけたようでなにより。
>>265 実は失神前も妄想してたのだが、
それを書いてたら
凶悪事件発生→地球所の面々で手に負えない→バン派遣
→犯人逮捕orデリート→再開の挨拶やら何やら→
やっとエロ
というとんでもなく長いやつができそうだったので、
ここでははしょりました。・・・はっ、こっちのほうが
エロパロっぽ(ry
136神がこのスレから居なくなってしまうなんてナンセンス!
そもそも>262の言ってることがよく判らん。
自ら表示させなきゃ見えないホスト名やIPがお前に何故判るのかと小一時間(ry
そして2ch初心者にありがちな罠に引っ掛かる節穴野郎はもっと勉強しろ!
>263も>268も疑問に思うのも無理はないが釣られすぎw
だから神!
お願い神!
邪教徒如きの言い掛かりに負けないでくださいよ!
そういうわけで>136神よ戻って来て下さい…orz
>>278 ?
節穴に釣られてる人なんてここにはいないんじゃ?
280 :
134:05/02/13 12:29:19 ID:ddFKQ+6Y
なんだこの流れはw
136もなんで消えるとか言ってんの?ワケワカラン( ´,_ゝ`)プッ
この流れ…どっかでみたことある。↑こういうのが日課のように現れて
みな疑心暗鬼になって瀕死になった。
スルーするのは辛い煽り文句だが、スルーするしかない。
そのスレ落ち着いてから読み直したら、書いてるのは自演してるひとりだけ。
みんな釣られて反論しているうちに、おかしくなった。気をつけて下さい。
283 :
134:05/02/13 17:58:26 ID:ddFKQ+6Y
新作を書こうかと思い、
>>265へのレスで書いた、
赤が帰ってくるエピソードを
書いてみようかと。
どうだろうか?
>>283 続き書いて下さい。楽しみにしてます。
というわけで、自分も赤復活話書きます。
>>277の内容とはまた違う感じになると思いますが。もう暫くお待ちを。
>>134相棒、他皆さんありがとう。
285 :
265:05/02/13 21:57:59 ID:JHB1GJMZ
>>283の134神
キテキテキテキテ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━!!
欲張ってみて良かった〜
是非是非お願いいたします!
>>284の136神
おかえり神様(´∀⊂
バンも帰ってきて二倍おかえりー(マダ
今度は2人一緒で幸せにしてあげて下さいw
前作の続き(R13)も機会があったら是非
マジスレ見てたら「青桃」に反応してしまった…
今年の青は女だってばさ(´∀`)σ)Д`)キャッ
ふと思った。ホージーが特キョウに行っていたら
リサチーフとホージーのカップルもありえたんだなと。
冷静な特キョウのリサと、ワイルドハートクールブレインのホージー。
最終回後の設定で、テツの代わりに引き抜こうとするリサとホージーの
話で誰か書いてみません?
287 :
名無しさん@ピンキー:05/02/13 23:07:59 ID:3OHPUxjH
>>269 >白はなぜか思いつかない・・・
白の相手と聞いて最初に思い浮かべたのがアモーレ星人バーチョだったw
もちろんその場合、子供は雌雄同体か?
>>286 さらにそこに白も絡んでホスィ
ホージー←特キョウ引き抜きリサ←なんか面白くないテツ
みたいな。
図書館は更新されないのでしょうか…
>>286 神が二人も降臨されて面白かったここ数日。
・・・なんでその設定でなんか書いてみようかななんて。
というわけでちょろっと前編的なもの書いてみたがどうだろうか。
続きは数日後になりますが感想お聞かせてくださいとおづおづ差し出してみる愚作をどうぞ。
***
窓の外をぼんやりと眺めている。
雨が降っている。
デカベースの外は別世界のようだ。
空調も快適な俺たちの城、デカベース。
ついこの間復旧が終わったばかりだが、ホージーを初めとして
デカレンジャーの面々はアリエナイザー犯罪を追って東奔西走の毎日である。
だが、今日は何も起こっていない。
それが少しだけ、いやだいぶ面白くないホージーだった。
『・・・雨は嫌いだ』
「あれ?ホージーさん、どうしたの?」
無邪気に聞いてくるのはウメコだ。天真爛漫な彼女は常に直球で迫ってくる。
常日頃なら微笑ましくも思えたが、今日はあまり相手をしたくなかった。
「・・・別に。何でもないさ」
「うーん?外になんかあるの?・・・なんだ、なんにもないじゃん」
「こらこら、ウメコ。ホージーの邪魔しちゃいけないよ」
センちゃんがウメコの袖を引っ張る。常に冷静な、それでいて熱い男。
本当はこいつこそ『クールな心に熱いハート』を実戦しているのかもしれないな。
鬱な心にちょっとした嫉妬心が芽生えるが、慌ててそれを打ち消す。
俺はパーフェクトなデカだ。邪念など無用だ。
「えーっ、だってホージーさん元気ないじゃん、気になるー」
「ごめんね、ホージー、ちょっとこの子と遊んでくるから♪」
ひょいとウメコを持ち上げて去っていくセンちゃん。
「ちょっと降ろしてよー!」「だーめ♪」
・・・騒がしい奴らだ。だがお似合いだな。
少し唇を斜めにした微笑む一歩手前の表情でホージーは思う。
羨ましいと。
***
「なんでホージーさんに話しかけちゃいけないのよー!」
ふくれっ面のウメコ。困ったもんだ。諭すようにセンは語りかける。
「あのね、ウメコ。人には一人になりたいときってあるもんなんだよ
ウメコだって落ち込んだときとかお風呂の中で反省するだろ?
少なくとも俺らの前でへこんで泣いたりしたことないじゃないか」
途端に心配そうな顔。ほんとに素直なんだなあ。
「えっ・・・じゃあ、あたしホージーさん傷つけちゃった・・・?」
「・・・大丈夫だよ。大丈夫。ウメコお風呂に入れば元気百倍だろ?」
「うーん、そうか。じゃあ今はそっとしておいてあげよう!」
ありゃりゃ、こりゃまた単純だ。まあいいかと苦笑しつつセンは思う。
『相棒』のいないホージーの悩みか。
・・・変にこもっちゃわなきゃいいんだけどね。ストレス解消の儀式はないし。
***
ホージーには忘れられない女(ひと)がいる。
テレサ。
異星人の彼女はうらぶれたバーで切ない歌を歌っていた。
聞き込みに立ち寄ったその酒場で聞こえたやけに古臭い歌。
だが、その声は彼の心を確実に捉えた。
非番の日を見つけては足しげく通った。
常連のお客さんから一人の男として見てもらえるようになるまでそう時間はかからなかった。
だが、テレサの心にはいつも壁があった。
踏み込もうとしても彼女はどこかで避けていく。
触れさせてくれない鍵のかかった心の奥。
・・・いつかそこまでたどり着いてみせると。そう思っていたのに。
***
雨の上がった翌日。
非番のホージーは墓地にいた。
テレサの弟、クロードの墓。
墓地の片隅。名前の無い小さな墓だ。
何人もの若い女性を殺害したアリエナイザーとしてクロードの名前は知られている。
おおっぴらに墓を立てるわけにはいかなかったのだ。
そして・・・彼をデリートしたのは自分だ。
ホージーは割り切っていたはずだった。
デカとしての自分と、戸増宝児としての自分を。
だがあの日。土砂降りの雨の日。
クロードと知りつつ、銃を向け、引き金をひいたあの日。
その日から彼は迷っている。
『バン、やっぱり、お前みたいには俺はなれない』
ファイヤースクワッドとして旅立ったただ一人の相棒のことを思い出す。
彼は常に火の玉だった。常に自然体だった。
常にクールではなくても熱いデカであり続けた。
宇宙一のデカを目指す決意は本気だった。彼は常に赤座蕃蕃でありつつデカレッドだった。
その天性の閃きと、恐怖を凌駕する勇気は常にバンを先頭に立たせた。
自分の未熟さを認識させられたホージーは必死で勉強し、特キョウの試験に合格した。
旅立ち、バンに相応しい相棒になって帰ってこようと。
そんな秘めた思いは結局叶わなかった。いや、叶えられなかったのだ。
なぜなら。
墓地に隣接する寺を見やる。
そこにテレサは、彼の愛する女(ひと)はいるのだ。尼として。
テレサの不治の病。それを治すために殺人を繰り返したクロード。
入れなかったテレサの心の奥を知った時、彼は彼女の弟をデリートしていた。
・・・分からない。正しいことをした。デカとして当然のことをした。
人を守るために自分が銃を持つ。それがデカレンジャーだ。
分からないのは何故にこんなにも心が痛むのかだ。
パーフェクトなデカであり続けるんじゃないのか。何を迷っている?
どうしてこんなに俺は弱いのか。悔しくて堪らないのはどうしてだ。
・・・お前なら答えをくれるか?相棒。
墓に花を手向けるとホージーはきびすを返しデカベースに向かう。
青くクールなスナイパー、
彼はデカなのだ。
***
・・・とりあえずこんな感じでどうだろうか。需要あります?
あ、バンの漢字直し忘れた・・・ナンテコトダorz
>>290-294 青照キタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━!!
ホージーの心の痛みが切ないです…。
後半は別のカプなのかもしれませんが、もちろん需要はあります!
続きもお待ちしています!
>>290-294 286の人です。リクエストに答えていただきありがとうございます。
良い感じですね。やはりホージーにはテレサとバンの影響は
外せないですしね。本編の世界観を感じさせるのは良いです。
298 :
296:05/02/14 11:33:34 ID:oL3BYgQG
よく読めば
>>286さんのリクエストですね。早とちりでスマソ…。
ともあれ後半の青と光(←白?)もお待ちしています。
漏れ的デカ史上最強エピソードのその後キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
「私、本気になってもいいの…?」のセリフに
エッ、キミタチマダダッタンデスカ!と突っ込んだ日が懐かしい。
そして照を恋愛対象に選んだ青のチャレンジャー精神にテイクオフザハットしたなあ…。
>>250 亀ですが「ベンジャミン」ネタ、DVDのVol.1で確認しました。
なんかジャスミンがベンジャミンって記憶はあったんだけど、思い出せなかった。
はーすっきりした。
しかしその小ネタを盛り込もうというこだわり、お見事です。
連カキソーリー。
うっわあ、神様お祭りです♪ありがとうございます♪
>290
続きがんがってください。お待ちしております。
・・・うわ、何かちょこっと期待されてるorz
頑張ります。時間が少し出来たので中篇(で収まるかな・・・)を。
***
緊急コール。デカルームに集合する。
遅れて入ってきたホージーの目にはいつにも増して緊張感の漂った仲間とボスと・・・そしてもう一人。
「遅れました・・・ワッツハプン?一体何が・・・」
そこには特別指定凶悪犯罪捜査課、通称特キョウのチーフがいた。
そう、名前は確か・・・リサ・ティーゲル。
「うむ、実は特キョウ指定のアリエナイザーが地球に侵入したとの情報があってな」
ボスが話を切り出す。戦慄が背中を走る。
特キョウ指定のアリエナイザー。苦戦は覚悟しなくては。
ヘルズ三兄弟を初めとしてどいつもデリート許可に相当する凶悪なアリエナイザーだった。
何より、ホージーが危惧するのは彼らのその非道さ。
周りの命を巻き込むことが容易に予想されることだった。
「ハリー星人クリント。暗殺者として宇宙に名高いガンマンだ」
チーフの冷たい声が張り詰めた空気によく響く。ホログラムを見ながらテツが質問する。
「地球にターゲットがいるということでしょうか?」
「まだ掴めていない。そもそも本当に地球にいるのかも不明だ。
だが、私は長年こいつを追っている。どんな情報でもおろそかに出来ない」
「・・・こりゃまたたまげた」
ジャスミンが呟く。何かと思えば目を通した資料の犯罪暦だった。
基本はスナイパーでありながら近接戦闘においても無類の強さを誇る。
中でも奴の切り札。左手のスペースマグナムは辺り一面を吹き飛ばす核の如き威力とある。
「追い詰めた何人もの特キョウが奴の犠牲になっている」
静かに呟くチーフの顔は冷静だ。
だが、目の奥の光は怒りに燃えている。この人も『クールで熱い』デカだ。
「リサの申し出で地球署はしばらくクリント捜索に全力をあげることになった。
皆充分に注意してことにあたって欲しい」
「ロジャー!」
デカルームに5人の声が響く。バンがいなくなって以来久々の大きなヤマだ。
「チーフ!久しぶりに一緒に捜査しましょう!」
テツが目を輝かせて意気込む。こういうところはまだガキだな。いや、二代目にふさわしいとも言えるか。
「テツ。すまないが今回は駄目だ。
クルーガー署長、良ければパートナーを指名させていただきたい」
「ああ、別に構わないが誰と組む?」
「そこの青い男。戸増宝児だったか。彼を借ります」
俺か?何故・・・そうか、特キョウ入隊を断ったことが原因か。
・・・厄介だな。説明しようにも・・・いや、私情だ。関係ない。共に捜査に全力を尽くせばいいことだ。
「なんでですか〜!俺じゃなくてなんでホージーさんなんですか〜」
「テツ、バイクを借りるぞ」
意に介さずチーフは言い放つ。泣きそうな顔をして愚図るテツをウメコとジャスミンが慰める。まあ、いつも通りだな。
「行きましょう、チーフ」「ああ」
***
・・・とりあえずここまで。寸止めですみません。レスいただいた方ありがとうございます。続きはまた明日以降に。
あああああやばいやばいやばいまじやばいまじ切ない超GJ超続き楽しみ
305 :
134:05/02/15 18:53:14 ID:mo2kLZpQ
>>304 ファラじゃないんだからw
確かに超GJだけどな。
それはそうと誰か作品名考えてくれないか?
これと前の作品。
「あー、寒かったー!!お風呂入ってきまーす!」
パトロールから帰ってくるやいなや、ウメコはそう言って足早に
パトカー格納庫を出て行く。
「あ、こら!おい!」
「すぐ出まーす!」
ホージーの制止も振り切り、小さな背中は見えなくなった。
「ったくあいつは・・・」
「まあまあ。早く暖房きいたデカルーム行こうよ。
さすがに冬場に外での捜査はつらかった・・・」
そう言ってセンもさっさと格納庫を出て行く。
「パトカー組はいいだろうが、俺とテツはバイクなんだぞ!
暖房なんてついてないんだからな!」
どうやら今ホージーが小うるさいのは寒さが原因のようである。
確かに、今日は冷え込みが殊の外きつかった。
「おや?でもあんまりテツは寒そうじゃなさそう」
「スワンさんが繰り返し使えて服にはれる発熱素材を作ってくれたんです」
「ホッカイロ?」
「なんでオレにはナッスィン!!」
306 :
134:05/02/15 18:56:31 ID:mo2kLZpQ
デカルームに向かう二人組の後について歩いていたジャスミンは
ガラスの向こうに何かがふわりと動いたような気がして窓に近寄った。
(あ・・・)
「雪だ・・・」
今年になってから初めての雪であった。
冬の雲で寒々しい水色の空から、音もなく
ビルの谷間に落ちていく。
(あれからもう三年か・・・)
どうやらファイヤースクワッドは相当忙しいらしく、
通信や電話で連絡しても家にいないことが多かった。
メールや手紙を何通か送ってはみたが、
返ってくることも段々と少なくなり、
負担になるのではないかと最近は出してすらいない。
「・・・便りがないのは元気な証拠・・・ね」
少し苦笑して、ジャスミンは空を見上げる。
心配でないわけなどない。だが、きっと元気でやっている。
帰ってくると、彼は約束したのだから。
「・・・いつまで待たされるのやら」
307 :
134:05/02/15 18:58:38 ID:mo2kLZpQ
寒々とした冬の空をジャスミンは見上げる。
今、どこにいるのだろう。
何を見ているだろう。
「ねえ、バン・・・」
雪は、降り続けている。
空から、絶え間なく白い雪が降り続けている。
それを見上げる男がいた。
つんつん頭である。周りの寒々しい色に似合わぬ
真っ赤な服。腰には愛用の二丁の拳銃。
腰掛けていた一人乗りの宇宙艇の屋根から地面に飛び降り、
屈伸と伸びをした。
町は遠い。遠くの灰色のビル群は雪で白く煙っている。
だが、間違いなく、ここは地球である。
「・・・帰ってきたぜ」
308 :
134:05/02/15 19:41:12 ID:mo2kLZpQ
スーパー戦隊シリーズ
「特捜戦隊!デカレンジャー!」
・・・なんてな。
タイトル考えてくれる人がいたら
頼みます。
>>290 すごく続き気になるです。( ´Д⊂ヽ 青がんがれ。超がんがれ!
>>134 前編 リメンバー・コンフェッション
後編 クールパッションの反対で「ワーム・パッション」なんてどうでしょう。とりあえず候補としてw
赤黄続編、前編だけそのうちエロくないスレに投下予定。
すまん、エロくないスレってどこですか?
特撮!板?
キーワードに雪を入れたいな。
Snowy warmth(ぬくもりの雪)ってのはどうだ、ベィビー?
>309
赤黄続編お待ちしています!
>310
この板の「エロくない作品はこのスレに4」の事。
>>35の板移動後に訂正した関連スレURL参照。
…申し訳ない
今書き込みしようとしたらアク禁くらってました…
【また巻き添えorz】
続きを待たれてる方、少々お待ちを
なんか方法考えます
>>134 さすがに巧い…
自分で書いてみて神のレベルの高さがわかりました
赤黄好きなんで非常に楽しみです!
>>309もお待ちしてます!
ちなみにこれ携帯からです
スレ汚し申し訳ない
>315
なんと素晴らしい・・・マ−ベラスです。続きもどうぞよろしく。
>313
大丈夫です。アク禁解除お待ちしてます。
切ない青全開で、それでこそ青い人というもの。
>134
赤黄とってもいいカプですよね。また書いてくださってありがとうございます。
続きお待ちしてます〜。
317 :
134:05/02/16 20:40:01 ID:bKjVqJ/3
個人的に赤黄にかぶるCPがあるんだよな。
しかも特撮もの。髪型が心なしか似ている所為だろうか。
まぁいい。続きを投下。
通信で送られてきた書類に目を通していた
ドギーの手が止まった。
「・・・これは・・・」
「なにかあったんですか?」
風呂上りのウメコが尋ねる。
「・・・うむ」
ドギーはいつもの席から立ち上がり、
皆がそろう六角形のテーブルの席に改めて腰掛けた。
「最近、またメカ人間や強化スーツなどの
特殊な武器が出回ってきているのはみんな承知の通りだな」
「ええ、アブレラのものによく似ている・・・」
「どうやらアブレラが製造に使っていたデータを
何者かが改造し、それを元に作られているらしい」
「・・・アブレラが関係したものは回収しきったはずなのに・・・」
ホージーが苦々しく呟いた。
「・・・残念ですが、完璧なんてナンセンスなのかもしれません。
でも、それより大事なのは」
「天網恢恢!悪をはびこらさねぇことだろっ!!」
ジャスミンがそう言った調子が妙にバンに似ていたので、
ドギー以外、その場にいる誰もが笑った。
318 :
134:05/02/16 20:41:42 ID:bKjVqJ/3
「それで、なにがあったんですか?」
センの問いに、ドギーは「うむ」と小さく頷いて
書類を読んだ。
「未確認だが、その武器商人が
地球に来たという情報があるらしい」
「え・・・!?」
緊張が走った五人に、ドギーは冷静に説明を続ける。
「繰り返すが、あくまで未確認の情報だ。
どこにいる、何をしているという確固たる情報じゃない。
だが、宇宙警察本部はこれを重く見て、
デカレンジャーを一人派遣すると言ってきている」
「新しい奴が来るんですか?」
「いいや、もうデカレンジャーとして四年は勤務している。
それにエリート部隊所属だ」
ふと、ジャスミンに何か予感のようなものがよぎった。
「特凶・・・?」
少し心配そうに尋ねるテツにドギーはいいや、と首を横に振る。
「正しくは一年間デカレンジャーとして勤務し、
将来性を見込まれてエリート部隊に配属された。
所属部隊は通称『赤い特凶』―――ファイヤースクワッド」
皆、はっとしてドギーを見つめた。
その名で気づかない者などこの地球署には誰もいない。
いつも連絡はきっぱりと簡潔に済ますドギーが
曖昧に表現する『デカレンジャー』。
「ボス・・・」
そんな五人に、にやりと笑ってドギーは言った。
「帰ってくるぞ、あいつが」
319 :
134:05/02/16 20:45:06 ID:bKjVqJ/3
とりあえず今日はここまで。
少なぇ・・・スマソorz
>>319 乙!
そうか。帰ってくるか、あいつが!
エロくないスレを教えてくれた方ありがとうございます。
神降臨が続いていて赤黄者として幸せです!
ちょっと目を離した隙に神々が光臨しまくってるではないかっΣ(´д`*)シマッタX2シマクラチヨコ
続きお待ちしております
青のキャラが
>>290はハードボイルド
>>134はコミカル
>>136はちょっと優しげ(穏やか?)
と、職人さんによって微妙に違うのがおもしろいなw
315の続き(後半)をエロなしスレに投下しようかと思ったのですが、
超展開・ご都合主義・なんつーオチだとスレ投下するのが恐ろしくて一旦こっち↓にテキストファイルでうp。
……試読という感じで。ちなみにエロは0です。
ラノベの小 (” ラノべ ”をローマ字変換→ぐぐって一番上に出てくるところ)の24893.zip
pass:orange
携帯から見てるんで、無理っぽ…
まぁいっか。
>>323 おのれ、続きを投下しないとは!
アブレラの入れ知恵だな?
>324
保管庫に収納されるのを気長に待とう…orz
漏れも携帯…
このスレ、携帯ROMが多いみたいだね。
2ちゃん全体がそうなのだろうか?
328 :
134:05/02/19 20:09:37 ID:bM7/6Dk9
続き投下。
バンが帰ってくるからという報告があったからといって
宇宙警察地球署が浮かれていられるほど世間は暇ではない。
ジャスミンは事件現場に向かうため、ドーベルマンを走らせていた。
三年前からこの車の運転手はジャスミンになっている。
(・・・帰ってくる?)
ここに座っていた『1番のレッド』が帰ってくる。
なのに、何で自分は素直に喜べていないのだろう。
ウメコやテツは世間が許すならお帰りパーティーと称して
焼肉屋に8人分の予約を入れそうな勢いで喜んでいたのに。
(・・・ちがう、嬉しくないわけない。すごくうれしい。でも・・・)
ジャスミンは小さくつぶやく。
「・・・なんで帰ってくるのに連絡くれないのよ」
「しかし、何であいつは連絡をよこさないんだ?」
ドギーもジャスミンを同じように、自分の席で呟いた。
多くの困難を共にした仲間だ。バンの性格からして
地球署への再派遣が決まったのを知れば
すぐにでも連絡が着そうなものだが。
329 :
134:05/02/19 20:11:39 ID:bM7/6Dk9
「妙といえば、妙よねぇ・・・」
そう言ってスワンがコーヒーを持ってきた時、
通信音と共に後ろの映像ディスプレイに
ギョク・ロウが映し出された。
『クルーガー先輩』
「ギョクか。どうした?バンの派遣のことなら
先ほど書類で二週間後という報告が・・・」
『その赤座伴番のことなんですが・・・』
「何かあったのか?」
ギョクは言いにくそうにしかめっ面で俯き、
少し黙った後、やっと口を開いた。
『・・・地球にいます、今』
ドギーとスワンは顔を見合わせた。
「はぁ?」
なんか最近細切れだな・・・。
スマン、今日の夜、頑張って
明日投下する予定だから・・・。
無理はするんじゃないぞ。
できれば
ある程度内容がまとまってから、お願いします…
細かいと、正直ほかのレスが混じって読みづらい…
>>332 170の「と のた打ち回って、」がものすごく気になったw
のたまってと書きたかったのか?
>>333 のたまっての間違いです。最後の方は寝ながら書いていたので
ミスってしまったのを気付かずに貼ってしまいましたスマソ。
335 :
134:05/02/20 23:06:45 ID:26K+YBmv
遅くなってスマソ。
加えて携帯の人、読みにくくしててスマソ。
結構書けたので投下。
「では後はお願いします」
そう言ってホージーは犯人を警察に引き渡した。
銀行にアリエナイザーが強盗に入ったという通報だったが、
いざ犯人を取り押さえると、ただ変装して
アリエナイザーに見せかけようとしていた
なんのことはない地球人であったことがわかり、
ジャスミンとホージー、セン、テツは苦笑した。
ウメコはといえばかんかんに怒っている。
「地球に住んでるエイリアンの人達に失礼よ!」
「まあまあ」
そういってセンがウメコをなだめていた時、
ライセンスの通信音が響いた。
『地球署のデカレンジャーに応援要請。
エリア294で不審な集団が目撃された。
アリエナイザーとメカ人間と思われる』
「エリア294っていったら採石場だねぇ。
あんなところで何やってるんだろ?」
「とりあえず行くぞ。ウメコ、早くしろ」
「わかってます!!」
ウメコはまだ腹を立てていた。
336 :
134:05/02/20 23:07:40 ID:26K+YBmv
三年前デリートしたアブレラの言を借りるならば
「田舎の星」だったこの地球も、ここ最近は大分変わってきている。
その全宇宙規模の武器商人をデリートした
地球署の評判が轟いたかどうかは知らないが、
ここ数年でエイリアンの観光客や開発者が
多く来訪しているのは事実だ。
逆に言えば、それに混じって地球で犯罪を行う
アリエナイザーも増えた。
しかし、それ以上に、アリエナイザーの犯行に見せかけ
犯罪を行う地球人が増えたことが、
もっぱら最近、宇宙警察と警察を悩ます種である。
ウメコが腹を立てているのは何も先程の犯人だけではなく、
ここ最近の地球人の、それら「アリエナイザーもどき」犯罪者だった。
「もどきはがんもどきで十分!」
「右に同じ」
パトカーの通信から聞こえた怒号に
ジャスミンは苦笑しつつも同意した。
337 :
134:05/02/20 23:08:41 ID:26K+YBmv
「あそこだ」
採石場を見下ろす小高い丘から
五人は通報された集団を見つけた。
大量の改造アーナロイド。その中に一人だけ目立つ
派手な真紅の頭をした不審なエイリアン。
何かを運んでいるようである。
「今度はちゃんとアリエナイザーみたいですね」
「テツとウメコ、ジャスミンは先に回りこめ。
オレとセンちゃんで後方支援しよう」
「わかった」
二手に別れ、採掘場への道を
テツとウメコの後について静かに下っていたジャスミンは
いきなり足を止めた。
―――視線。
誰かが見ている。だけど・・・。
辺りを見回すジャスミンに、ウメコとホージーも足を止める。
「どうした?」
「早くしないと、ジャスミン!」
「あ、ごめん・・・今行く」
ジャスミンはまた二人の後を走り出した。
そんなことあるはずがない。だって
「彼」が帰ってくるのは二週間後なのだ。
ホージーたちが駆けていった後、誰もいないはずの地面に
じゃり、と小さな音を立てて足跡がついた。
透明人間は、駆けていった三人のデカレンジャーを
静かに、静かに追いかけた。
338 :
134:05/02/20 23:09:27 ID:26K+YBmv
「そこのアリエナイザー!止まりなさい!」
威勢よく叫んで、先回りしたウメコが銃を構える。
「!宇宙警察!?」
急いで逃げようとした男の退路を
ホージーとセンが立ちふさがって絶った。
ジャスミンは素早くライセンスを開き身元を確かめる。
「?宇宙警察のデータベースに
情報がない・・・初犯者?」
「おい、どういうことだ!?
俺はただ荷物運びの仕事を・・・」
真っ赤な頭の男がそう言いかけた途端、
周りにいた改造アーナロイドが突然、男に剣を振り上げた。
「!!エマージェンシー!!デカレンジャー!!!」
コールの後、テツがアーナロイドに
サンダーフィストを放つのは一瞬のことであった。
剣を振り下ろす間もなく、アーナロイドは派手に爆発した。
339 :
134:05/02/20 23:10:44 ID:26K+YBmv
「どういうことだ!?」
ホージーはエイリアンに詰め寄る。
「た、頼まれたんだ!
ここにこいつを持ってきて、頭がとげとげの
やつに渡せば金をやるって・・・」
男が指差した小包をセンは開けた。
「これは・・・メカ人間!?」
取り出したボールほどの大きさの球体には、
無数のとげが生えている。
そのとげの間を縫う様にして
宝石のようなものが一つあしらってある
輪が嵌めてあった。
「形状から見てイガイガ君だね」
「でも、このわっかはどこかで・・・」
「その通り」
「!!?」
突然背後から響いた声に振り向いた途端、
デカレンジャー達は一斉に銃撃を受けて地面に倒れこんだ。
340 :
134:05/02/20 23:11:36 ID:26K+YBmv
「ぐ・・・誰だ、お前は・・・!!」
真っ黒なローブをかぶり
顔も何も見えない男が立っている。
高速連射式のマーフィーほどもある大型銃が
肩から手の先まで覆っていた。
「ふ、誰だ、か・・・。聞く必要もないと思うがな、
冥土の土産に教えてやるか・・・」
「何が冥土の土産だ!公務執行妨害で
地球署に連行する!!」
そう言って先頭をきって突っ込んでいったテツに続いて、
ホージー、セン、ジャスミン、ウメコもフォーメーションを組んで攻撃する。
「はあっ!」
「小ざかしい!!」
だが渾身の力で放った拳は見事に受け止められ、
今まさに攻撃をしようとしていた四人に向かってテツは投げ飛ばされた。
すかさず起き上がって攻撃に移ろうとするデカレンジャーに
その時間さえ男は与えない。
凄まじい銃撃によって、デカスーツの変身が解けた。
「うわぁあっ!!」
生身で地面にたたきつけられ、五人は思わず激痛に叫んだ。
「・・・っくそぉっ・・・!」
「ふふ、痛いだろう?悔しいだろう?
だが、もう苦しむこともない。一瞬で殺してあげよう」
そう言って男は銃を構える。
「さぁ、止め・・・」
言いかけた男の声の調子が変わった。
341 :
134:05/02/20 23:13:15 ID:26K+YBmv
とりあえず今日はここまで。
DVD7巻と各種書籍を買った。
今月はきついよ・・・orz
>>332 乙!
警察署内にあるのは、拘置所じゃなくて留置所、ね。
あと、スワットモードになんで変身しちゃったんだ?
一度でも危険を冒しちゃいかんだろ…
(…まただぁ…)
洗濯機の前で、麗は一人ため息をついた。
(昨日、一番におフロ入ったはずなのに…)
だが、麗の下着は明らかに洗濯籠の上の方に移動されている。
そして、何だか湿っている。
下着の、「大事な部分を隠すトコ」に、少しヌルヌルしたものが付着しているのだ。
(これってやっぱ、アレだよね…)
344 :
名無しさん@ピンキー:05/02/22 04:20:00 ID:CwICV8L5
需要があるようなら続きを書きます
>344
大有りですとも!!=3
ヌルヌルは赤のモノか黄のモノかはたまた緑なのか気になりますハアハア!!
近親好きなのでマジは期待大ですな!
個人的には本スレであった黄のシスコンネタがツボだったが
赤でも緑でも可
自作自演マンセー厨が消えたら、途端に静かになったな
このスレ
自演でも何でも構わない
ここの職人さんは素晴らしいよ
のんびり次作をお待ちしてます
>>347 ちょっと風邪で死んでるだけだYO(´∀`)σ)Д`)
変なこと言ってるとインフル伝染すぞw
まぁ、漏れは「マンセー厨」って言われても否定は出来んが。
文才も妄想力も乏しいんで、せめて職人さんには感謝を込めてマンセーを。
351 :
134:05/02/24 20:01:38 ID:TjxQ00nD
どばっと投下。しかし自分のせいで
結構容量食ってるな・・・。
一瞬であった。
男はうめき声一つ上げずその場に倒れた。
がこっ、と硬い音を立ててとげとげの
白い頭が落ちる。
「イーガロイド!?」
「一体、なにが・・・」
攻撃をかわし再度変身しようとしていた
地球所の五人は呆然とした。
不意に、男が立っていた場所の
風景が人の形に歪んだ。
「・・・光学迷彩」
「マッスルギア・・・!?」
五人は即座に銃を構える。
揺らいだ影は、赤と黒の人の形に姿を変えた。
宇宙警察のデカレンジャーの装備に酷似した、人の姿。
「あれは・・・デカスーツ?」
「でもあんなタイプ見たこと・・・」
炎のような形のマスク。
いや、マスクだけではない。スーツそのものが
炎をモチーフにしているようだ。
そして手には・・・。
「・・・Dマグナム・・・」
聞こえないほど小さな声で
自分でも気づかぬうちにジャスミンは呟いた。
気のせいなどではなかった。
間違いなく、さっきの視線は彼のものだった。
完全にイーガロイドの機能が停止したのを確かめて
炎のスーツは五人に近づいてくる。
352 :
134:05/02/24 20:03:32 ID:TjxQ00nD
「だらしねぇぞ、テツ」
「え・・・!?」
自分の名前を呼んだその声に、テツだけではなく
ホージーもセンもウメコもぎょっとする。
もう気づいていたジャスミンを除いて。
男は変身を解いた。
出てきたのは、見間違いようの無い、とげとげ頭。
「バン!!!」
驚く五人に、バンは三年前と
ほとんど変わらぬ笑顔を見せた。
「赤座伴番、宇宙警察地球署に帰ってきたぜ!」
「まず、どういうことか説明してもらおうか」
デカルームに帰ってきた早々、
通信画面の、どう見ても聞いても怒っているギョク・ロウと
ドギー、五人のデカレンジャーの前で、
少々居心地悪そうにバンは事のあらましを説明し始めた。
「マシーナ星で出動があったじゃないですか、
帰りに不審者を見つけたから追いかけたんです。
そしたら逃げるわ逃げるわ、マシーナ星飛び出して
結局ここまで追いかけた、ってわけです。以上!」
「何が以上だ馬鹿!こっちがどれだけ・・・」
「だって向こうは高速艇使ってたんですよ!?
ただのパトカーじゃ追いつけなかったっすよ。
あそこは俺が追いかけるしかなかったです!」
「連絡の一本もいれずに!!」
「通信音で追いかけてるのを感付かれたくなかったんです!!」
「落ち着かんか二人とも!!!」
ヒートアップする二人に、ドギーは一喝した。
353 :
134:05/02/24 20:05:31 ID:TjxQ00nD
「・・・今、スワンに回収した二体のイーガロイドの
解析を頼んでいる。データベースで確認したが、
白ともう一つ、どちらも今まで確認されたことのない新型だ。
スワンは白い方が製造は古いといっているが、
戦った五人の意見から、知能指数は高い。
推測の域は出ないが、マシーナ星で作られた新型を
地球まで運び、一般のエイリアンに仕事と持ちかけ
白イーガロイドに新型を渡す役割をさせていた、と俺は考えている。
本部から送られてきた情報は信憑性が高いと判断する。
バンを早急に地球署に派遣してもらいたい」
「わかりました。至急本部に書類を提出します。
バン、お前確かもう荷物は纏めたって言ってたな。
送りつけるから住所が決まったら知らせろ」
ギョクは瞬間、いつもの調子に戻り一方的に回線を切った。
「ボス・・・ってことは・・・」
ドギーの顔を覗き込むバンを見、
分かりきった答えを確認したい五人に向き直り、
ドギーはやれやれという風にため息を吐いた。
「バン」
「はい!」
「・・・しばらくよろしくな、よく帰ってきた」
ドギーがそう言ったのと、バンがウメコとテツに突進されて
床に倒れるのに、たいした時間の差は無かった。
354 :
134:05/02/24 20:07:04 ID:TjxQ00nD
「だけど全然四年前と変わんないじゃん!」
「なにがだよ?」
からかうように言ったウメコにバンは少し
むっとしたように返した。
デカルームでは、早速再会の挨拶といわんばかりに
久しぶりのやり取りが始まっている。
「初めて地球署に来た時もメカ人間壊してたよ」
「あ、あれは確かにそうだけど、今回は半壊じゃねぇか!」
「半分壊れると書いて半壊と読むんだけどねぇ・・・」
「・・・そ、そういやぁ俺がいない間、
ロボはどうしてるんだ?」
「スワンさんがオレ専用のデカマシンを作ってくれて
新しいロボが出来てますよ」
「へー!だけどあの戦いぶりじゃまだまだ
オレの代わりには認められねぇな」
「お前が言うことか?」
「うるさい相棒!」
「相棒って言うな!」
「そういえば先輩のデカスーツ、光学迷彩がついてるんですか?」
「ん?ああ、そうそう。アブレラに作れたんなら
宇宙警察に作れないわけ無いって、技術研究所が頑張ったんだってさ」
「なんか三年前に戻ったみたいだねー。
・・・?ジャスミンどしたの?さっきから全然しゃべってないじゃん」
「え?・・・そんなことないよ」
「そんなことあるよー。ねぇ!」
同意を求めるウメコの声に皆振り返る。
そんなことない、ともう一度ジャスミンが言おうとした時、
通信音が響いた。
355 :
134:05/02/24 20:08:27 ID:TjxQ00nD
事件発生の知らせを受け、ホージー、テツ、
ウメコ、センはそれぞれハスキー、マシンボクサー、ブルに乗り込む。
同じように、ドーベルマンのドアを開け、
運転席に座ろうとしたジャスミンの肩を誰かが掴んだ。
「俺も行くぜジャスミン。運転代わる」
にっと笑ってバンはジャスミンを見つめる。
「・・・うん、わかったお願い」
ジャスミンが助手席に乗り込み、ドーベルマンは発進した。
雪が白く煙り、町はモノクロ写真のようである。
ジャスミンは、自分の隣の赤い運転者を見た。
服こそファイヤースクワッドのものだが、
つんつん頭も雰囲気も、バンは何も変わっていない。
バンだけではない。この町も、ドーベルマンも・・・。
「・・・あの頃に戻ったみたい」
「え?」
「ううん、なんでもない・・・」
車内はまた静かになった。
聞こえるのは唯ドーベルマンの走る音。
「・・・元気だった?」
「うん。ごめんな、連絡取れなくて」
「忙しかったんだもん。仕方ないよ」
ドーベルマンは順調に走り続けた。
結局、二人がその時交わした会話はそれだけだった。
356 :
134:05/02/24 20:11:08 ID:TjxQ00nD
騒ぎを起こしたアリエナイザーは指名手配を受けており、
六人は無事逮捕して、テツとホージーで監獄惑星まで
送り届けることになった。
「・・・ホージーさん」
「何だ」
「先輩すごく成長してますよね」
「・・・ああ」
「光学迷彩も使わずに、僕らよりも早く・・・。
ファイヤースクワッド用のスーツはきっと
防御力が高いから負担は大きいはずなのに・・・。
・・・あーあ、この三年頑張ったつもりだったけど、
やっぱり先輩にはかなわないかなぁ・・・」
ホージーはそれを聞いてふっと笑う。
「そんなんじゃいつまでたっても追いつけないぞ。
相棒になるんだろうが」
「え、あ、はい!」
次からエロ。
しかし前置きが長すぎるよ・・・orz
正直、スマンカッタ
ぎこちない再会、いいなぁ。
光学迷彩で、甲殻機動隊思い出した。
358 :
134:05/02/24 21:12:26 ID:TjxQ00nD
>343では無いのですが、マジレンのエロ書こうかと思います
黄青メインで媚薬ネタあり
>>359 イイヨイイヨー
だが、俺の中では翼は芳香のものだったりするw
>>358 ウニーガとか、ワタリガニーとか、シャコンヌとか、
あの人達の事だね。
>>361 アブレラの技術を正しく用いた警備用ドロイド
ウニロイド・カニロイド・エビロイド
359です。
投させてもらいます。桃じゃなくてスマソ
エロは自信ないです_| ̄|○
「つ・ば・さぁ〜」
芳香がやや猫なで声で翼に話しかけてきた。
「何だよ」
翼はかったるそうに返事をした。芳香の話し方で内容が頼み事だとピンときたからだ。
大概の頼みごとは麗にしているのだが。
「翼は"魔法の薬"が作れるでしょ?」
「うん、まあ…それで?」
翼は面倒になりそうな予感がして怪訝な顔をした。
「でね、翼に"恋の魔法の薬"…つまり『惚れ薬』ってやつ? 作れないかな?」
芳香は目をキラキラさせていた。
「…何でまた物騒なものを」
「物騒なものとは失礼ね。好きな人を振り向かせてみたいな〜という乙女心じゃない」
芳香はちょっとムッとした表情をした。
「んなもん頼らんでも自分でアタックしてけばいいじゃないか。俺は部屋に戻るぞ」
翼は馬鹿らしくなって自分の部屋に行こうとしたが、芳香はしっかりと彼の
袖を掴んで離さなかった。
「お姉さんに少しは協力したっていいじゃな〜い。25歳独身イケメン スタイリストの
心を射止めてみたいのよ。お願いだからお姉さんに一度だけ夢見させてぇ、ね」
「イケメン カメラマンじゃなかったのかよ」
翼は思わず突っ込みを入れた。
「う〜んもう、どうだっていいじゃない」
「よかねーだろっ! ったく、また心変わりか」
翼は呆れ返ってしまった。気まぐれな芳香の事だ他の男に心移りしてしまったのだろう。
「お願い! 一生のお願い!」
しぶとい姉の依頼に根負けした翼はしぶしぶそれを引き受けることにした。
芳香の依頼を受けた翼は『魔法の部屋』に入った。
十年ぐらい生きていて全く知らなかったこの部屋には童話に出てくるような道具や本がたくさんある。
彼がその中で興味を引いたのは『魔法の秘薬』の本である。それらを何冊か読破し
また、試しに何度か作ってみた事もあった。
「惚れ薬ねぇ…」
翼は溜息混じりに本を捲った。
『相手を恋に堕ちさせる薬 1』
・ローズヒップ 10mg ・マンドラゴラの根 少量
・アロエ 15mg ・バラ 15mg ・ジャスミン 3mg
・月桂樹 8mg
「マンドラゴラの根」
翼はちらりと植木鉢を見た。チンゲン菜のような魔法植物『マンドラ坊や』がいた。
「何でござりますでしょうか」
翼の只ならぬ気配にマンドラ坊やはビクリとなった。
「………いや、なんでもない」
翼は再び本に目をやった。さすがにこれは可哀想だと思ったので次の案を考える事にした。
「マンドラの代わりにこれがいいかもな」
「翼、今夜の夕ご飯何がいい?」
しばらくして翼が材料の検討をつけたと同時に誰かが声をかけてきた。
「ん? 別に何でもいいよ」
見上げるとそこには一つ上の姉・麗がいた。
「何でもいいって言われちゃうと困っちゃうんだけどなぁ…」
「んなに考え込まなくても…俺、兄貴んとこ行って来る」
困った顔をする麗をよそに翼は本をたたむとそのまま部屋を出て行った。
「もうっ!」
麗は不満げに翼の背中を見送った。
( ……っ! )
すると突然、麗の脳裏に一瞬映像が浮かんだ。
「何考えちゃってんだろう」
麗は思わず頭を抱え込んだ。
「おお、翼。一緒に土いじりする気になったか」
翼が家庭菜園(『アニキ農場』と書いてある)に行くとそこには蒔人が苗の手入れをしていた。
「んなわけねぇじゃん。ところで兄貴『ナイトシェード』ある?」
「無い事は無いが、また変わったもん使うな。魔法薬か?」
蒔人は小さい花の咲いた魔法植物を摘み取った。
「まあな」
「これって特殊な薬草だけど、大丈夫か?」
蒔人の言うように『ナイトシェード』は『マンドラゴラ』と並ぶ強力な魔法植物。
扱い方を間違えれば命の危機に関わる。翼としては媚薬としてオーソドックスな
『マンドラゴラ』を使いたかったのだが、マンドラ坊やを傷つけるわけにもいかず
『ナイトシェード』とその他を組み合わせて応用する事にしたのだ。
「効果が薄くなるだけだと思うから大丈夫だよ」
翼は軽く礼を言って薬草を受け取ると菜園を後にした。
魔法の部屋に戻ると翼はさっそく準備に取り掛かった。
材料は ローズヒップ、バラ、アロエ、ローズマリー、朝顔、トリカブト
そして蒔人から貰った ナイトシェード。その他に鳥の産毛に貝殻の粉を少量。
それらを沸騰した小鍋に入れてしばらく煮立てた。甘い花の香りが微かに翼の鼻を
くすぐった。煙の中から綺麗な薄桃色の液体が浮かび上がった。
頃合を見はからい、翼は大きく深呼吸し、手に持ったマージフォンのボタンを押した。
「秘薬となれ マージ・ジンガ!」
すると鍋の液体は部屋を包むほど強く発光した後、透明色の液体に変わった。
「こんなもんかな」
翼は軽い手つきでマージフォンをしまった。
「翼、薬出来たぁ?」
タイミングよく芳香がひょっこりと現れた。
「出来たよ」
翼は芳香の浮かれぶりとは反対に淡々とした手つきで薬を瓶に詰めて彼女に手渡した。
「ありがとう♪ さすが芳香ちゃんの弟」
「ったく……後、この惚れ薬は体についただけでも効くほど強力だから気をつけて扱えよ」
芳香が頭を撫でようと伸ばした手を翼は嫌がるように振り払った。
「うん、わかった」
聞いているのかいないのか芳香は明るく答えると軽いステップで部屋を出た。
「本当に大丈夫かな…」
翼の不安は拭えなかった。
その頃、台所では麗が鼻歌交じりに夕飯の支度をしていた。
「麗ちゃん、今日は何?」
料理の香ばしい臭いにつられて芳香がやってきた。
「あ、芳香ちゃん。チンゲン菜と白菜がたくさん採れたから八宝菜にしたの」
「わぁお、美味しそう♪」
「もうすぐ出来るから待っててね」
プルルルルル……
「はいは〜い」
突然、電話が鳴り出し芳香はそのまま電話の方へ向かっていった。
「さてと、仕上げにお酢を……あれ?」
コンロの火を弱め麗はお酢を探し始めた。
「切らしちゃったかな」
麗がしばらく探しているとテーブルに乗った瓶に目が留まった。
「やだなー、こんな近くにあるのに」
麗はくすりと笑うとその瓶を取って一振り料理にかけた。
しかし、それは芳香がうっかり置き忘れていった『惚れ薬』だった事を彼女は知る由もなかった。
「…うら姉?」
翼は階段を降りてちらりと見ると台所に立っている麗の姿が見えた。
夕飯の支度をしているのだろう。だが、何だか彼女の様子がおかしい。
小皿とさいばしを持ったままぼんやりとして動かないのだ。コンロの火も止めていない。
「うら姉、料理焦げるぞ」
しっかり者の彼女の異変が気になった翼は声をかけながら近づいた。
「翼……あたし…」
麗は振り向き、体をビクッとさせたかと思えばまどろんだ瞳で彼を見つめていた。
「うら姉っ!」
何かまずいと察した彼は麗の目を覚まさせようと体を揺すった。
「あたし、どうかしてるよね……姉弟なのに…あたし…おかしいく…」
麗の顔は徐々に赤らめてきてやや伏せ目がちになった。何かを必死に堪えているようだ。
「どうしちゃったんだよ! うら姉っ!」
姉の異変に戸惑っている翼の目に一つの瓶が目に入った。
(まさかっ!)
翼は麗が惚れ薬を間接的に飲んでしまったことを悟り青くなった。
(うら姉が俺に惚れている状態なのか…)
「もう駄目っ!……翼、あなたが好き。いえ、欲しいのっ!」
頭が真っ白になっている翼に麗は強く抱きついてきた。不意を付かれた翼は体勢を崩し
彼女と共に雪崩れ込むように仰向けになって倒れた。
「うら姉っ! 落ち着けっ!」
どうやらこの惚れ薬は理性をも消し去ってしまうようだ。
翼はどうしていいか分からずに頭の中が真っ白になった。
「何か騒がしいけどどうしたの?」
芳香の声に翼はやっと我に返った。
「いや、何でも無い! うら姉が急に具合悪くなっただけだから!」
「ええっっ!! 麗ちゃんが? 大丈夫なの?」
芳香が駆けつけるような気配がしたので翼は一層焦った。
「大丈夫! 俺がソファーに寝かしつけるからほう姉達は先に夕食とって」
「でも…」
芳香は兄弟の中で一番仲の良い麗の様態が気になるようだ。
「大丈夫だから!!」
翼は逆切れするような大声で威圧すると麗を抱えてさっさと隣の応接間に移動した。
(これを見られるのはさすがにやばい…)
「もう、翼ったら…本当に大丈夫なんでしょうね」
無人の台所にやって来た芳香が呼びかけるも返事が無い。
「しょうがないなぁ…ああっ!!」
芳香は仕方なく翼に麗を任せることにしたはいいが、フライパンから煙が立っていた。
「あ〜あ、勿体無い」
慌てて火を消すもフライパンの中の八宝菜は丸焦げになっていた。
「ただいまーっ!!!」
そこへ威勢のいい蒔人の声が飛んできた。
(まずい、兄貴も帰ってきたのかよ)
翼は頭をかかえた。まさかこんな事になるとは思わなかった。
(ったく、これもこんな危ない薬を置きっぱなしにするほう姉のせいだからな)
翼は芳香を半ば恨みつつも、惚れ薬の影響でおかしくなった麗をどうするか悩んでいた。
この薬は一時的なものでほっとけば治るのだが…
370 :
359:05/02/25 19:59:13 ID:CZAJlFuG
エロは次いきます
うっかり脱字をしてしまいました…反省
「翼……」
媚薬の効果もある惚れ薬で昂った体が身悶えてるのか、麗の息が荒くなっている。
その息が絡みついた翼の首元にかかってくる。彼女の熱くなった体温が翼の体に伝わっている。
それらは翼の本能に訴えていき、彼をじわじわと蝕んでいく
(何考えてるんだ…俺は…)
波のように襲ってくる性衝動を翼は必死に堪えていた。
「翼、好きよ」
そんな彼を嘲笑うかのように麗は体の衝動を抑え切れずに不意に翼の唇を塞いだ。
そしてぐいと翼を引き寄せたので二人は密着するような形となった。
(…やばい)
翼の下腹部に麗の太ももがあたった。その瞬間、彼のレザーパンツの中は硬くなった。
麗のほのかな甘い匂い、肌の柔らかな感触も手伝って翼は理性の限界にきていた。
そんな状態の翼をお構いなしとばかりに麗の手が彼の服を手繰り寄せてくる。
「うら姉、俺達は…」
翼は必死の抵抗で呼びかけた。ここで一線越えるのはまずい。ましてや二人は姉弟だ。
「わかってるの。でも……おかしいのはわかってるの…でも……ごめんね…」
麗の目は涙が浮かんでいた。
媚薬の効果が少し弱まったのか彼女の羞恥心が垣間見えてきた。
翼への恋愛感情と強い性衝動は薬によるものだが、麗の性格や考え方は変化は無い。
少し薄まった結果、彼女は強いジレンマを感じ酷く混乱しているのだ。
「うら姉…」
垣間見える麗の意識に翼は激しく揺さぶられた。同時に今まで無意識に追いやっていた
想いが洪水のように湧き出てきた。
ある時期から麗には兄弟愛とは違った感情があった。その頃はそれと似たものだろうと
片付けていた。だが、彼女が他の男と仲良くしていると異様なほど落ち着かなくなったし、
苛立っていた。今思えば、あれは麗に対する恋愛感情だったのかもしれない。
「泣くなよ……一回だけ、一回だけ抱いてやるから」
そう言いつつも俺が抱かせてもらってるんじゃないかと翼は自らに突っ込みを入れた。
麗の切なげな表情が愛しくなり自らの欲求を抑えきれなくなっていたのだ。
だが、彼の口からどうしても『好き』という言葉は出せなかった。
代わりに出たのは傲慢な言い方。
翼は半裸になると軽く麗に口づけをした。
そして彼女の上着をゆっくり肌蹴させ水色のブラジャーを外すとそこには真っ白く柔らかな肌に
形の良い胸が露わになった。翼はその胸を優しく愛撫した。
「あっ…」
麗の可愛らしい声が漏れた。
しばらく口を塞ぐようにキスをした後、首筋、鎖骨と翼はキスをしていき
その流れで麗の乳首に舌を這わせた。
「…んっ…あ…」
麗の体は軽く跳ねた。声もどこか艶っぽくなっている。
しばらく舌で愛撫をした後、翼の手は片方はそのまま胸を愛撫し、
もう片方はデニムのスカートの中へ滑り込ませていった。
「……っ!」
すると麗の体が急に強張った。
「いや?」
翼は悪戯っぽく聞いた。
「…そんなんじゃ…でも…・・・あっ…あ…ん…」
戸惑う麗をよそに翼の指は彼女の秘部を下着の上から軽くなぞった。彼女の下着は
すでに濡れていた。静かに指を下着の中に入れてみると指に粘液がからみついてくる。
「あ…あぁっ……う…だめ……ん…あっ」
秘部の入り口付近を弄るように指を動かすとその粘液が秘部から零れてくる。
さらに中指を軽く中に入れて膣を弄った。
「つ…翼……もう…だめ……あっ……我慢…できな…い」
麗の息が一段と乱れてきた。
「何が?」
翼は意地悪っぽく聞いた。
「い、入れて欲しいの…つ、翼の……その…ああっ!」
翼に乳首を軽く甘噛みされて麗は身を少し捩った。
「俺の何をどこに入れて欲しいの?」
「ううっ…翼の…いじわるぅ……んっ…」
麗はちょっと恨めしい目で翼を見た。彼は麗の困惑する所を楽しんでいるようだ。
「教えてくれないとわからねぇよ。うら姉」
「………。翼の……お・・・ちんち…んを……麗の…あそこに…いれて…」
麗の声は恥ずかしさで消え入りそうだった。
「うら姉って結構Hなんだな」
「もうっ!」
翼はくすっと笑うと麗の秘部から指を離し彼女の下着を下ろし始めた。
彼女の開いた脚の間にある潤んだ秘部が露わになった。
「そ、そんなに…見ないで…」
麗はうつ向き加減に顔を逸らした。
「それじゃ、挿れるよ」
ズボンと一緒にパンツを下ろし、翼の硬くなったモノが露わになった。
そしてそれを麗の中へゆっりと挿れた。
「んんっ!」
「…い、痛い?」
翼の不安げな問いに麗は首を横に振った。
「ううん、大丈夫よ」
麗は微笑んだ。
翼のモノを麗の内壁が包み込んだ。少しきついが彼には心地よかった。
軽く腰を浮かせると自分のモノを動かし始めた。彼女の秘部はかなり濡れていたので
スムーズに動かせる事が出来た。
「あっ……あぁぁ……んっ…つ、翼っ!」
卑猥な音と麗の声が部屋を支配していた。翼は麗の中の温もりと心地よさに我を忘れそうだった。
「はぁ……んっ…あぁ……あっ!…」
翼がピストン運動を速めると麗は腕彼の首に絡ませた。
「うら姉…」
翼は彼女に応えるように彼女の唇に舌を絡ませた。彼には二人が一つに合わさってしまったかの
ような錯覚を覚えた。
「…だめ、いっちゃう……ああっ!…」
「俺もだよ……やばいっ……うぅ!…」
白い液にまみれて恍惚とする麗の胸の中に翼は頭をうずめた。
*続きは土曜日中に書く予定です*
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「んっ…」
生暖かい感覚がする中、麗は目が覚めた。
気がつくと隣の応接間のソファーで横になっていた。
「あ、これ…」
麗は自分に覆いかぶさっているものを見た。
それは黄色いジャケット…翼が着ていたものだ。
(翼っ!)
彼女は慌てて体を起こし翼を探すもそこには彼の姿はなかった。
妙な胸騒ぎを覚えた彼女は慌てて部屋を飛び出した。
「あっ、麗ちゃん。おっはよう♪ 具合どう?」
「麗、元気になる『アニキサラダ』作ったぞ」
「ちぃ姉ちゃん、無理するなよ」
食堂には蒔人、芳香と魁が食事をとっていた。ここにも翼の姿は無かった。
「うん、大丈夫…お兄ちゃん、ごめんね。あたしが当番だったのに」
「なに、気にするな。俺より翼に言ってやれ。あいつ、お前の看病をしてくれた
みたいだからな」
麗の言葉に蒔人は快活的に返した。
「…ところで翼は?」
「今さっき二階に上がったわよ。疲れたから寝るって」
「そう。じゃあ、先にこれ返してきちゃうね」
芳香の話を聞くと麗は早速二階に上がった。
翼の部屋の前に来ると麗は軽くドアを叩いた。
「だれ?」
ドア越しに翼は返事した。
「翼」
「………………」
彼は麗とわかると黙りこくってしまった。
「あの、その…あたし、夕飯の支度しているところから意識が無くてわからなかったんだけど
…迷惑かけちゃってごめんね」
「…………………」
なおも返事は無い。
「あの、返したいものあるから開けてくれる?」
「……今、忙しいから前に置いといて」
翼はぶっきらぼうに言い放った。
「…それじゃ、ここ置いてくね」
麗はそっとドアノブに翼のジャケットをかけると食堂へ向かった。
しばらくして翼がドアから顔を出した。
そしてドアノブにかかっているジャケットを溜息混じりに無造作に取りそのまま部屋に戻った。
(俺、うら姉の顔見れねぇよ…)
翼は自分の想いとあの時の事が頭から離れられず自己嫌悪で沈んでいた。
落ち着かなくなっていたのは翼だけではなかった。
「あたし、どうかしちゃったのかな」
麗は胸騒ぎが気になってしかたなかった。
夕飯の支度をした時からソファーにいる間の記憶は全く無いのだが、
その頃からある映像が彼女を襲ってくる。
―――麗と翼がお互いの体を絡ませ合っている。
その映像は実際体験したようにとても生々しかった。彼女が困惑するようないやらしい
内容が、体の微かな痛みも手伝って鮮明に浮かんでくる。
夜中のベットで麗は布団をぎゅっと握りうずくまった。
自分はいったいどうしてしまったのだろう。もしかして、翼を男として意識してしまったの
だろうかと考えると麗はますます自己嫌悪に陥った。
(翼にどういう顔して会ったらいいの…)
麗は頭の中の映像を消したいとばかりに布団に被さった。
…翌日
「芳香」
蒔人は魔法の部屋を整理しながら手伝っている芳香に声をかけた。
「なあに?」
「最近の翼と麗の様子がおかしいんだけど何かあったのかな?」
「さあ?」
蒔人と同様心当たりの無い芳香は首を傾げるだけだった。
「兄ちゃん、俺、遊びに行ってくるね」
魁が魔法の部屋にひょっこり顔出してきた。
「おう、気をつけてな。あと、あんまり遅くなんなよ」
悩む麗と翼をよそに兄弟の一日は始まっていくのであった
(END)
379 :
359:05/02/26 21:44:24 ID:3CDOowHG
キャラや設定違うだろうという突っ込み状態ですw
もうすこし勉強していきます。スレ汚し失礼しました
GJ!
いや〜自分、兄弟、姉弟か…モノってちょっと抵抗あったんだけど…良かったな。
乙でした!
GJ!
言葉攻めなのに、所々ヘタレがにじみ出てる黄が良いなw
レザーパンツをレッサーパンダと読んだ漏れは
心おきなくマンドラ引っこ抜いてきますorz
383 :
134:05/02/26 23:01:36 ID:M1QfxOvz
おお、新たな神が。
自分も投下。
「おっはよーございまーす!・・・ってあれ?
ジャスミンとバンは?」
朝風呂に入って上機嫌のウメコは、デカルームに入るなり
六人になったはずのメンバーが二人足りないことに首をかしげた。
「忘れたのか?ジャスミンは非番、
バンは住所が決まって荷物が送られてくるから
今日は有休とって引越しだって昨日言ってただろうが」
音も無く、雪が降っている。
一昨日、春めいた陽気でそれまで積っていた雪が
やっと解けきったと思ったら、盛大な寒波が
暖かな空気など、どこかに追いやってしまって
メガロポリスはまた冬へと逆戻りしていた。
ジャスミンは、クリーム色のコートと白いタートルネックのセーター、
防寒用の黒い手袋で、自分の家の近くを散歩している。
人通りは無い。ざくざくと雪を踏む音だけが聞こえる。
ウメコは休日ともなればショッピングに繰り出すが、
ジャスミンは割合人の少ない場所にいることが多かった。
制御が利くとはいえ、エスパー体質のジャスミンに
思念が多すぎる人ごみはあまり居心地がいい場所とは言えない。
せっかくの休日にいい天気にならなかったのは残念だが、
たまには何も聞こえない静寂もいい。
見渡す限り、無音の白黒の世界。
雪は、降り続いている。
384 :
134:05/02/26 23:03:03 ID:M1QfxOvz
アパートの自分の部屋の前まで歩いてきて、
ジャスミンは立ち止まった。
誰かがドアの前で白い息を吐きながら屈伸している。
黒いジャンパー。青いジーンズ。とげとげ頭。
「バン・・・?」
自分の名前を呼ぶ声にバンはジャスミンを振り向き、
ぱっと陽気に笑った。
「よっ」
「どうしてここに・・・」
「午前中に引っ越し済ましてきた。あんまり荷物無かったし」
「そうじゃなくて、どうして私の家・・・」
「どうしてもなにも、手紙に書いてあったから」
バンはそう言って封筒を一つポケットから取り出した。
二年前、ジャスミンがバンに出した手紙だ。
紛れもなく自分の文字で、手紙の裏には
この部屋の住所が書かれている。
「・・・そっか、すっかり忘れてた。
もしかして、結構待ってた?」
「ううん、別に」
「耳赤いよ?」
「・・・三十分ほど」
かっこつけようとしたのに結局ばれて
決まり悪そうなバンに、ジャスミンは思わずふきだした。
「ここじゃ寒いからとりあえず中入って。
コーヒーぐらいはご馳走する」
385 :
134:05/02/26 23:04:52 ID:M1QfxOvz
「狭いから場所無いけどそこ座ってて」
エアコンをつけてジャスミンは小さな食器棚からカップを取り出す。
バンはリビングの丸机の前に腰掛けた。
一人暮らしの、よく言えば質素、悪く言えば物が少ない部屋である。
台所とリビング、その間には扉が二つ。
おそらくトイレと風呂であろうとバンは思った。
リビングは窓続きにベランダがあるが、せいぜい
洗濯物を干す程度の広さだ。
多分一番広いリビングでも、ベッドと洋服ダンス、
食事用の小さな白い丸机で少々窮屈である。
クリーム色のカーペットとベッドシーツも余り生活感がない。
外の雪はいつの間にか止んでいた。
「はい。インスタントだけど」
「あんがと・・・っくぁあ、いってぇ・・・」
冷えた指先が暖まってじりじりするらしい。
受け取ったコーヒーカップをバンは机に置いた。
「で、どうしてきたの?」
バンと向き合うように座って
白いセーターのジャスミンは尋ねた。
「ジャスミンに会いに来た」
「そりゃそうだろうけど・・・」
「・・・ずっと会いたかったから」
そう言って、真っ直ぐにバンはジャスミンを見つめる。
何の戸惑いも無く。昔からそうだった。
諦めそうになった時、この瞳にどれだけ助けられただろう。
だが、今はそれが何故か辛い。
386 :
134:05/02/26 23:06:26 ID:M1QfxOvz
「・・・・・・私も会いたかった・・・けど会いたくない気もしてた」
バンは驚いた、というよりは殴られたような反応だった。
当然といえば当然かもしれない。
「どうして?」
「・・・・・・怖くなった、のかな。あの時は、気持ちを
言うだけでいいって思ったの。伝えられないのが嫌でだったから。
・・・だけどずっと待ってる方が楽だった。付き合うってことになったら、
きっと手をつないだり、キスしたりするでしょ。そしたらバンが知られたくないことも
知ることになる。仕事の時も変に気を使いそうになると思う。
・・・今まで恋人いなかった私が言っても説得力無いかもしれないけど」
「・・・・・・うん、ない」
怒った声でそう言ってバンは立ち上がった。
「バン?」
ジャスミンの横にどっかりと座り込んで、
少々手荒にバンは彼女を抱きしめた。
「ちょ・・・バン放し」
「やだ」
何とか抜け出ようとするジャスミンを、バンは力ずくで胸に押さえつける。
痛いほど抱きしめられながら、彼が三年分溜め込んだ思いが
頭の中に一気に流れ込んでくるのをジャスミンは感じた。
会いたい。皆に。ジャスミンに。だけど。
「先のこと考えるのも大事だけど今だって大事じゃねぇか!
だから俺は後先考えないでずっと突っ走ってきた!
三年前好きだって言ってくれた時はどうだったんだよ?
将来どうなるかとか思ってなかっただろ?
こう思うとか、きっとこうだとか、まだそうだって決まってるわけじゃないじゃんか、
何にもしないで怖がって決めるなんていやだ!!」
いやだそんなの。だって俺は・・・・・・。
ジャスミンはバンの背中に手をまわす。力を入れて、きつく抱きしめる。
「・・・私だって好きだよ」
バンはそれを聞いてふっと微笑み身体を離した。
ジャスミンの肩に手を置き、目を真っ直ぐに見つめて言う。
387 :
134:05/02/26 23:10:11 ID:M1QfxOvz
「なんかあったらその時考えればいいじゃんか。な?」
「・・・・・・警察と子ども作る時には危険な理論ね」
「え!?・・・・・・あ、うん」
そう言ってバンは妙に慌ててジャスミンから手を離した。
思わず考えてしまったことを悟られたくなかった為の行動だったが、
どうやら既に遅かったらしく、ジャスミンは何かに気づいて俯いてしまった。
「・・・俺、帰るな。また明日。じゃ・・・・・・」
「待って!」
「ぅわっ!?」
急いで立ち上がろうとしたバンのジャンパーを
背後から不意打ちに思い切りジャスミンが引っ張った。
バンは見事に仰け反って、丸机に盛大に腕をぶつけて倒れた。
「いっ―――・・・・・・!!」
「ごめん!!・・・・・・」
何とか絶叫するのをこらえたバンは、自分を見下ろすジャスミンを見上げた。
目が合う。真っ直ぐな目。あれ、なんか顔が近づいて・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
バンはその後少しの時間、何があったか覚えていない。
気がつけば、バンはジャスミンを組み敷いていた。
触れたジャスミンの頬が冷たいなぁとバンが思ったように、
ジャスミンもバンの手が熱いなと思っていた。
今日はここまで。
見直ししっかりしてないんで、
変な表現、矛盾があるかもしれない。
見つけたらつっこんでくれ。
じゃあ、遠慮なく突っ込むが…
デカレンジャーの家はデカベースの中だろw
389 :
134:05/02/27 13:12:26 ID:7uoABgf2
>>388 え、そうなのか!?((((;゚Д゚)))ガクブル
それはスマンカッタ。
暮らしてる描写どこにあったか
教えてくれないか。お風呂上りの
ウメコとか?確認するから。
はっきりした描写は最後までなかったような。なんで、134タンのSSではそういう設定ってことにしとけばいいよ。
んなことより、エロ期待してます。
「寂しくなんかナッスィング」の時のバンの想像図だと
どこぞにある自宅で兄妹同居って感じだったけどね。
地球署の図書館は更新されないのかな・・
>>389 超全集の上巻に「デカレンジャーをはじめとする署員の生活スペース」とあるので、普通に受けとめればデカベースで起居してるはず。
>>391 あれはバン想像の「ホージーの実家(美和在住)」かと
394 :
134:05/02/28 09:21:12 ID:288Ta/8d
決めた。書き直す。
384からあとの文章
全部ナッシングにする。
皆、スマソ。
なるべく早く短めに書きまつ。
>>394 あのままでいいと思うよ
134さんのデカパラレルワールドって事で全然オッケー
番組終了後の話は全てパラレルになっちゃうんだしな・・・(ノД`)
396 :
134:05/02/28 23:00:36 ID:JpipqK/J
>>395 寂しいこと言うない・・・・・・(ノД`)
いや、デカベースということにしたほうが
整合性を持たせて進められそうだし、
余計に長引かせずに済みそうだから。
というわけで許してくんなまし。皆の衆。
134は漢だな。ボス並の。
398 :
名無しさん@ピンキー:05/03/01 14:38:57 ID:9I7GxuWa
↑意味不明のマンセーうぜぇ
はいはいヌルー
エロ期待してます職人神様方
400 :
名無しさん@ピンキー:05/03/01 19:05:58 ID:9I7GxuWa
↑本人乙
お気に入りに入れてるスレがことごとく荒れてて笑っちゃうよ。もうヤケ。
ヲィヲィ
134本人が叩かれているワケではないだろうが。
(ノД`)アチャー
応援カキコのフリした、134さん乙。
だから自作自演とか言われちまうし、スレが荒れるんだよ。
もっと上手くやりなさいな。
?
この流れなら叩かれたの134たんだと思っても間違いではないと思うけどな
別に自演でもマンセーでもいいや
良い作品が読めればそれで。
叩きたい奴は妬みですか?
素直に楽しもうぜー
戦隊スレにも荒らしがくるとは思わなんだ…
自演自演言ってるヤシは上の方にもいたが同一人物だろう。
神の才能に嫉妬して荒らすやつが出てくるのはもうお約束だね
ウザくなった神が自サイトを持って、独立してしまい
廃れていくスレをいくつ見た事だろうか・・・神々よ、負けないで下さい
自前でサイトを持たれるのは神様の勝手な希ガス
このGJの中に逝ってよしが混在する場所に神様を縛り付けておくつもりディスカ?
408 :
134:05/03/02 22:58:20 ID:Ow+tbTxf
ギョクの台詞を
前・送りつけるから住所が決まったら知らせろ
改・明後日、デカベースに送りつける
と脳内補完してもらえるとうれしい。
少しの間、実家で両親と久しぶりに過ごし、
ジャスミンはデカベースへと戻ってきていた。
あまり、良い気分とはいえない。原因はその両親であった。
(やはり、一生この子は結婚しないのだろうか)
そんな思念が時々感じられたからだ。
親とすれば無理のない心配である。
まだ二十台とはいえ、このまま仕事一辺倒では結婚など無理だ。
しかも、ジャスミンのエスパー体質は
男女の付き合いに関して厄介すぎる問題である。
相手の隠し事、思っていること、或いは
相手の感情が丸裸に伝わるというのは、人間関係を
円滑に運ぶのには大抵の場合、逆効果だ。
ジャスミンがこれまでの体験で学んだ自学である。
(・・・そうはいっても、ね・・・)
まだ外の寒さを残しながら廊下を歩いていたジャスミンを、
突き抜けて明るい声が呼び止めた。
「おい、ジャスミン!!」
振り向けば廊下の向こうの方に箱がいくつも積まれていて、
そこから上半身だけ見えるバンが手を振っていた。
409 :
134:05/03/02 22:59:59 ID:Ow+tbTxf
「ごめん、お願い、手伝って!!
このままだと今晩寝る場所がなくなっちまう!!」
無くなるも何も、間違いなく片付けられる量ではないことは
一目瞭然だとも思ったが、ジャスミンは
「しょうがないなぁ」
とため息を一つついて手伝いに向かった。
「どうしてこんなに荷物があるの」
ジャスミンは部屋の中を見て半ば呆然とつぶやいた。
床の上にはもう十何個か箱が置かれていた。
外にまだ未開封のものがある。明らかに尋常な数ではない。
「・・・多分、向こうの仲間が悪戯したんだと思う」
「向こうの仲間って、ファイヤースクワッドの?」
「餞別用意してやるとか言ってたんだ。だけど予定より
ずいぶん早くこっちにきたから、あてつけっつーか。
さっき開けてみたけど変なものばっか入ってる。
だけどどれかに必要な荷物入ってるから、
とりあえず全部開けないと・・・・・・」
ため息混じりにそう呟いたバンは明らかに疲れている。
いつもの元気の半分もない様子で、まだ開けていない封を開けて
中身のチェックを再開した。
普段が普段だけに、哀れを誘う様相である。
410 :
134:05/03/02 23:03:32 ID:Ow+tbTxf
「それなら一発でわかるかもよ?」
「え、どうして!?」
ジャスミンは右手の手袋を外す。
「とにかくバンが物を入れた箱を探せばいいんでしょ?」
「あ、そっか・・・でも、体力使うだろ?」
「大丈夫、今日は有給だから、ぐっすり寝たら治る」
そう言ってジャスミンは手近にあった箱に触れた。
目を閉じて、意識を集中する。
―――赤い服を着た、活発そうな男。
角刈り。黒い髪。バンじゃない。おそらくファイヤースクワッドの仲間だ。
「おいおい、いくらなんでもそれは・・・・・・」
真面目そうな男が話しかけ、黒い短髪の男は笑って応える。
「だってあいつ、全然こっちで女つくんないじゃねーか。
地球に惚れた女がいる、なーんていう純情君は
いざって時にこれが無くって結局できねぇなんてことに
なりかねないという、優しい先輩の心遣いだ!」
「余計なお世話だろ・・・・・・」
―――それって、もしかして・・・・・・。
男が荷物に入れたものを察して、ジャスミンは堪らず手を離した。
間違いなく、顔が赤くなっているのが分かった。
餞別にあげるものではないでしょ。
「?どうした?」
明らかにジャスミンの様子はおかしい。
バンは下を向いたジャスミンの顔を覗き込んだ。
411 :
134:05/03/02 23:06:04 ID:Ow+tbTxf
「なんか顔赤いぞ?」
「ううん、なんでもない!これ、違うから・・・・・・」
そう言ってその箱から離れてジャスミンは他の荷物を調べ始めた。
不審に思ったのと好奇心から、バンは箱を身体で隠して
音を立てないように開けた。何かが袋に沢山入っている。
(・・・・・・?なんだこれ?)
中に入っていたものを取り出す。
一瞬の後、バンもジャスミンに負けず劣らず真っ赤な顔になった。
(なんつーものをおくってくるんだよ・・・・・・)
心の中で、下世話な同僚をバンは心から怨んだ。
そりゃあ、ジャスミンの態度も変になるだろう。
「そういやぁ、どっか行ってたのか?さっき」
動揺を隠して、バンは雰囲気を変えようとジャスミンに話しかける。
「え?・・・・・・ああ、うん。ちょっと実家に」
結婚云々を思い出し、ジャスミンの声のトーンが若干下がった。
僅かな変化ではあったが、バンは気がついたようだ。
「何かあったのか?」
「・・・・・・まぁね」
「どうしたんだよ?」
ここで黙ると空気が悪くなるのは目に見えている。
バンにも、ジャスミンにも。
話して余計に空気が悪くなるのも目に見えていたが、
ジャスミンは仕方なく口を開いた。
「両親がね、私に結婚してもらいたいらしいの」
412 :
134:05/03/02 23:07:22 ID:Ow+tbTxf
瞬間、バンが固まったのがジャスミンにはわかった。
一気にメーターを振り切れた動揺でジャスミンの肩をがしりと掴む。
「誰と!?」
「そうじゃないの!」
直接触れたわけでもないのにバンの手からごちゃまぜに
夥しい疑問の思念が伝わってきて、
ジャスミンは思わずそれから逃れてバンに背を向けた。
「・・・・・・別にバンとか、誰かなわけじゃないの。
それに、私はそのつもりないし」
「・・・・・・なんで」
触っているわけではないが、ジャスミンにはバンが思っていることが
手に取るようにわかった。
傷つけた。自分まで何故か痛い。
「・・・・・・怖いの。好きになって結婚して、
もしかしたらそうじゃなくて結婚するのかもしれないけど、
相手のことが全部わかって、嫌いになったり、嫌われたり・・・・・・」
「じゃあ、三年前に好きだって言ってくれたのは?
俺のこと嫌いになったのかよ?」
「嫌いじゃないよ、そんなわけない。
だけど告白するのと結婚は・・・・・・」
言いかけて、ジャスミンは身体が後ろに引かれたのを感じた。
倒れると思ったが、誰かに抱きとめられた。痛い程。
「バン、放して・・・・・・」
肩をしっかり抱きこんだ腕を外そうとしたジャスミンの手を、
バンは捕まえてさらに抱き込む。
熱い体温が伝わってくる。息がしにくいほどきつい。
413 :
134:05/03/02 23:08:29 ID:Ow+tbTxf
「好きなのに一緒にいれないなんて俺やだ。
俺の気持ち無視すんなよ。三年我慢したんだぞ」
手袋のむき出しの部分に触れた場所から、
バンの痛いぐらいに切実な思念が伝わってくる。
確かに私が言ったのは我侭だ。だけど今バンが言ってることだって
十分に我侭だ。私の気持ちを無視している。
私がエスパー体質なこと、全然考えてない。
ジャスミンはそう思う。なのに妙にうれしかった。
「・・・・・・バン、痛い」
そう呟いた声を聞いて、慌てたように腕の力は緩んだ。
出口に歩いていくジャスミンを見て、一瞬バンはもう駄目かと思ったが
それは誤解であった。開けっ放しだったドアは
ジャスミンが出て行く前に閉まった。
バンの頭が、彼女が閉めたんだと理解するより前に、
ジャスミンは振り返って微笑む。
「責任とってね」
言葉はうまく頭に伝わらなかったが、とにかく
三年我慢したのは無駄にならなかったことはバンにもわかった。
414 :
134:05/03/02 23:15:49 ID:Ow+tbTxf
じわじわとうれしさが湧いてきた。
一瞬でも早く抱きしめたくて一歩踏み出したバンは
荷物に見事に躓きドアにジャスミンを押し付ける形で手をついた。
驚き半分、くすくすと笑うジャスミンに、
苦笑いを浮かべた後、バンは真剣にその目を見つめた。
ジャスミンは笑うのを止め、やはり真っ直ぐにバンの目を見つめた。
ほんのりと、触れるだけのキスだったが、ジャスミンには
雪の中を歩いてきた寒さはもうどこか遠くなっていた。
まぁ自分のことで荒れないで下さいな。
これ以後134という自分をけなしてる人がいても
別にフォローは入れんでくれ。それも荒れるもとだ。
楽しんでもらいたくて書いてるんだから。
あれこれ考えて悩むよりは今ある現状をいかに楽しむか。
みんなでしあわせになろうよ(某警察の隊長風に)
>>134 乙でございます。
もどかしくもはにかみあう二人。
一生かかっても使い切れないほどの数量が詰まった段ボールを想像したw
宇宙警察推奨○○ドームか?(あらゆるサイズに対応、みたいな)
134さんの言う通り、
荒らし・煽りは徹底無視!メガロポリスは日本晴れ!ですよ皆の衆。
>>414 作品と普通のレスが、もうちょっと区別つくようにした方が…
>>134神
ぐじょーぶ
躓いて押し倒すとかベタなのに弱いもんで、もう萌え萌えッスよ(´Д`*≡*´Д`)ムホァ
この後も超ベタ展開きぼんw
>134神GJ!
赤黄は何とも言いようのないこのじれったいやりとりが(・∀・)イイ!
保管庫の避難所作ってます。
前のデザインとは違うのですが、とりあえず携帯からも見れるように試作中。
とりあえず今までの分に新スレ(このスレ)の犬鳥・赤黄2本を
入れようかと思ってますが、どうでしょう?
>>419 ありがとうございます。携帯で見られるんですか〜そりゃイイ!携帯派としてはありがたい。
今までの作品を読み返したいと思ってました。
>>421 >>420じゃないけど、漏れの携帯(W11H)では
容量の問題かSSが途中までしか表示されないよ(´・ω・`)
しかも大体良い所で切れる…
>419
ありがとうございます!お願いします!
424 :
420:05/03/04 22:17:07 ID:kh8ShDJ7
425 :
419:05/03/04 22:45:48 ID:zwUuJE+T
>>425の419保管神
乙でござりますです!
気長に待ってますので、無理はしないで下さいませ。
ってW11H人口多っ
皆パケ代は苦労してたんだなw(含422な漏れ
>>425 どうもどうも、乙です。GJです。
ご負担にならぬよう、マターリと作業なさって下さい。
そういやいつの間にか板名も変わってた。
空気読まずに書くと、マジレン赤は受け専になりそうだなと今日はつくづく思った。
マジレンの青×赤が激しく見たくなった
430 :
419:05/03/06 22:50:38 ID:kAF3shgU
>>429 今日の抱擁シーン、身内であるということを一瞬忘れてしまったw
避難所、携帯のほうも一応完成しました。
何かがありましたらご報告よろ。 エロなしスレの赤黄はどうしよう……。
>>430 お疲れさまです。
170さんの赤黄は入りませんですか?
お疲れ様です!&ありがとうございます
何か赤桃の最後のページがエロサイトに飛ぶんだが…
まさか仕様?
>419=430
エロなしスレの赤黄も補完宜しくお願いします。
434 :
419:05/03/07 20:18:13 ID:1A95nJEf
>>431 >>433 エロなしスレの赤黄も入れました。
>>432 直しました。見れなくてスマソ。
というわけで、これで完成?
完成した分はまた逐次更新していきますので、一旦名無しに戻ります。
>>434 乙です。超乙です。
完全無欠の最新版ですね。
436 :
419:05/03/08 07:41:10 ID:/NmWw6l7
>>434 自己レス。
>>170さんの赤黄……よく考えてみたら元々自サイトの小説なので、
避難所に載せたほうがいいのか迷ってます。
>>170さんのサイトへのリンクを貼ってそこから
>>170さんのサイトに
飛んでもらったほうがいいのかな。
もし
>>170さん、このスレ見てましたら1度お返事下さい。
437 :
170:05/03/08 08:37:57 ID:VmuQWt9l
何気なく覗いたら、自分が呼ばれて( ̄∇ ̄;)…
私の駄文を加えて戴けるとは、光栄の極みです!
掲載に関しては、管理人様にお任せします。
管理人様が、やりやすい方で…。
お手数をお掛けして恐縮ですが、宜しくお願い致します。m(__)m
どなたか執筆中ですか?
439 :
419:05/03/09 08:08:26 ID:XMvzrQUZ
>>437 避難所の方にSS入れさせて頂きました。レスありがとうございました。
>>438 134さんが連載中ですが、新規投下も無問題かと。
お待ちしてます。
避難所、青光SS(未完)・134さんの赤黄SS(未完)入れさせて頂きました。
>>441 乙です。
大規模なアク禁が続いているのか、また鯖移転したのかと思ってた。
443 :
名無しさん@ピンキー:05/03/13 01:51:10 ID:VNAz8bq+
ブルードルフィンの小説書きたいんだけど、めぐみの言葉使いが
わからない
マジレン・魁×芳香キボンヌ なんて言ってみるテスト。
先週と今日のマジを見て
桃→赤→青
だとオモタ
空劇スレにあがってた千秋楽の音声を聞いた。
青からの「最高の相棒」で号泣する赤に声をかける黄が途中台詞を忘れたシーン。
台詞を忘れただけなのになぜか本当は寂しいから忘れた振りをしたと脳内変換してしまうw
あげとくか
>446
空劇観てないしうp神の降臨を逃がした…orz
せめてここでの神の降臨を待ち望む。
449 :
134:2005/03/21(月) 12:23:24 ID:TqHeTYfv
青空広がる休日の真昼間に
出かけることもなくエロパロに投下してる自分は
駄目人間なのだろうか・・・。
どちらともなく、触れるように何度も口付ける。
それだけでジャスミンにはバンの三年間がわかった。
どんな仕事をしたか、どんな思いでいたか、
どれだけ会いたかったか。
「・・・・・・私もずっと会いたかった」
ジャスミンが呟いた声を聞いて、バンは口付けるのをやめた。
理由を聞くように見上げるジャスミンを、包み込むように抱きしめる。
(好きだ)
ずっと会いたくて辛かった。
ずっとずっと・・・・・・。
「・・・・・・うん」
広い背中に華奢な腕が抱きつく。
瞬間、バンがいきなり身体を離し背を向けた。
何故いきなりなどという疑問はジャスミンには浮かばなかった。
答えなど既にわかりきっている。
450 :
134:2005/03/21(月) 12:25:41 ID:TqHeTYfv
「あー・・・・・・その、片付け、しなきゃ」
「バン」
先程とは逆にジャスミンが後ろから抱きしめる。
バンの身体がぎくりと固まったのが、ジャスミンにはおかしかった。
「この純情君め」
「え・・・・・・なんでそれを!?」
どうやらあの下世話な同僚はバンをそう呼んでいたらしい。
思いきりむきになって振り返ったバンにジャスミンはふきだした。
「あ、さっきの荷物か!!皆には絶対・・・・・・」
「好きよ」
思いきり不意打ちを食らってバンは固まった。
ジャスミンの気持ちは妙に穏やかであった。
触れ合うだけで体力を消耗することになるのに。
好きなのだ、どうしようもない。
バンはなんとも難しい顔で唸りながら悩んだ挙句、
余計な気遣いをした同僚の餞別を一つ掴んで
ジャスミンを勢いよく抱き上げてベッドに荒っぽく横たえた。
451 :
134:2005/03/21(月) 12:26:37 ID:TqHeTYfv
「どうしたのよ」
「・・・・・・かっこわるいなぁ、俺って」
タートルネックを脱ごうとしながら尋ねたジャスミンに
バンはうなだれて答えた。
「私はバンが服を脱がすのに手馴れてたらいやだけど」
「でもさ、いかにもやったことないみたいで・・・・・・」
「ないの?」
「え・・・・・う・・・・・・」
墓穴を掘った、とバンは思った。
「別にいいじゃない。私もしたことない」
「・・・・・・どばっと言うな、ジャスミン」
「悩んでたのがなんか馬鹿らしくなったの。
私はどーんと行ってみよう!よね、やっぱり」
そう言ってジャスミンはためらいもなくセーターを脱いだ。
あらわになった白い二の腕は鍛えているらしく、
無駄なく引き締まり、そして細かった。
「バンは?そのまま?」
脱ぎかけたそれで胸元を隠して、
ぼんやりと見とれていたバンに伺うようにジャスミンは訊いた。
「あ、そっか・・・・・・」
慌てて、そして何故かそっぽを向いて
バンは赤い制服を脱ぎ始める。
「別に恥ずかしがることでもないでしょ、バンは」
「ん、まぁ、そうか・・・・・・」
妙に納得してバンは向き直ってアンダーシャツを脱いだ。
452 :
134:2005/03/21(月) 12:28:28 ID:TqHeTYfv
筋骨隆々というわけではないが、女性の身体とは違い
ごつごつとして逞しい。
背が高く、どちらかというと細いイメージだっただけに
ジャスミンはどきりとした。
「鍛えた?」
「そりゃずっと鍛えてるよ。
デカレンジャーなんだから」
バンは失礼な、とでも言わんばかりに胸を張った。
がちがちになっていたくせに、こういうことでは平気なのだ。
ジャスミンは苦笑する。
「そっち向いてて。全部脱ぐから」
言われて、バンはまた固くなってぎこちなく回れ右をした。
肌が触れ合う抱擁というのは
服を着ている時のそれとは明らかに違う。
ジャスミンにとっては、別の意味も加わる。
バンの思考は爆発寸前とも取れるぐらいに
緊張やら少々いやらしい思念が渦巻いていた。
453 :
134:2005/03/21(月) 12:29:30 ID:TqHeTYfv
「・・・・・・細いな、ジャスミン」
それはバンの方が遥かに体格が大きい所為でもあったが、
ジャスミンは抱きしめても腕が余る。
(やわらかいし)
「最後のは余計」
「へ?」
「ううん、なんでもない」
伝わってきた思念に思わず小声で反応してしまったが、
どうやら聞いていなかったようでジャスミンは胸をなでおろした。
まあ、しょうがない。男の人だったら
どうしても考えちゃうだろうし。
「・・・・・・あのさ、ジャスミン」
「ん?」
急にバンは身体を離し、ジャスミンの肩を掴んだ。
「その・・・・・・初めてする時って、痛いんだって」
(確か、あいつそう言ってたよな)
先程の下世話なファイヤースクワッドのことだ。
(一体同僚に何を教えているのよ・・・・・・)
ジャスミンは思わず呆れた顔をしそうになったが
バンがひどく真剣に、緊張して自分を見つめていたので
かろうじてそれをこらえた。
454 :
134:2005/03/21(月) 12:32:46 ID:TqHeTYfv
「それで、あの、痛いの嫌か?」
「・・・・・・まあ、ねぇ・・・・・・」
そう答えてから、バンが何を考えているかが伝わってきて
ジャスミンは顔が熱くなるのを感じた。
「あのな、少しは痛くなくなるらしいんだ!
けど、その・・・・・・体の、色んなところを触るから、
それが嫌なら、ど」
バンは思わず言葉を止めた。
抱きついてきたジャスミンの身体は妙に熱いように感じた。
自分の手を掴んだ細い華奢な手も、
その手が触れさせた張りのある柔らかな乳房も。
基本的にあっさりさわやかノンフライが好きだから
ちゃんとエロになってるか不安。
感想くれた人、ありがとう。
返事が遅くなってスマソ。
>>416 見難いな、確かにorz
これで見やすいだろうか?
>>134 キタ━━(゚∀゚)━━ !!!!
ずっとお待ちしてました!
あっさりノンフライでも構わないです。
じれったい赤黄に(*´Д`)ハアハア
>>134神の続きがキタワァ*・゜゜・:.。..。.:*・゜(n’∀’)η.*・゜゜・:.。..。.:*・゜
一日千秋の思いで待ってました!
どっちも初めてなのに赤の気持ちが判るだけに、黄がリードしてる
ように見えるところがまた(・∀・)イイ!
愛さえあればノープロブレム。
神が降臨なされた・・・!!
初めて同士のエロは大好物であります!
手馴れている赤なんて赤じゃない!続き頑張って下さい
GJ!!
ノンフライお待ちしております!!
460 :
まほ:2005/03/21(月) 23:04:16 ID:aWqunFKX
突然、すみません。
書いてもいいですか?
うめこ&ホージー…
>>134神
GJ(*´Д`)
ジャスミンにいたずらっぽく「この純情君め」って言われたい。
上目遣いなら更に倍率ドンだ。
人差し指でほっぺ「ぷにっ」とかやられたらもうどうしよう。
ノンフライと言えば、最近は揚げてあるカップ麺には手を出さないや
シコシコ(゚д゚)ウマー
>>460 個人的最萌えカプキテ━━━(゚∀゚)━━━!!
>461
倍率ドンにワロタ、年がばれるのう。
>460
ぜひ、どうぞ。お待ちしております。
463 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/22(火) 07:47:24 ID:LP4qdmtq
ジャスミンとホージーを誰か書いてほしい(;´Д`)/
来週ヤングジャンプのグラビアに木下あゆ美たん(;´Д`)ハァハァ…やばい水着だろうか
何も同じ番組のメンバーを使わなくてもいいのでは?
デカレンジャー黄色とマジレンジャー赤きぼんぬとか
デカレンジャー青とマジレンジャーの青もきぼんぬ
>>463 図書館にあるよ
新作ってことかな?
>>465 意味ワカンネ
二次創作ですらなくなるじゃん。
467 :
463:2005/03/22(火) 21:11:40 ID:LP4qdmtq
466ありがとう!!;´Д`)いや〜ホージーが何だか可愛かった( `ー´)ジャスミンも何だかよかった
VSシリーズにしても、まだやってないネタだからなあ。
どうせならアバレキラーとデカピンク位にして欲しかったねえ
確かにデカVSアバレなら
ウメコと仲代先生、ホージーとらんるはアリだな
設定時期的にウメコはまだセンちゃんに気持ちが行ってないし
ホージーはテレサとそこまで進んでない頃な気がする
VS見て思ったんだがマジVSデカでバンはどう再登場するんだろ
赤黄好きとして燃料になる設定を期待
惚れっぽいマジピンクに惚れられるデカレッド。
どっかのショーで既出ネタみたいだけどね。
ジャスミンに睨まれて下さいバン。
いいね。マジVSデカネタ。
純情・古風な雰囲気の麗ちゃんに
ベイベーとちょっかい出すホージーとか。
それを目にしたアニキにグリーングランドとか
翼からの羽ツッコミ食らったり。
そして熟専と噂のテツはマジマザーに…
マジとデカネタもなかなか面白いね。
さっきもう一度Vシネ見たけど、ダブル白桃が美味しかった。
>熟専と噂のテツはマジマザーに…
それ、一番見たいw
473 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 00:28:12 ID:qLqWF+Pf
地球署の図書館避難所、行ってきますた。
管理人様、とりまとめお疲れさま&有難うございます!
傑作ばかりですが、中でも
緑桃派なので「サニーガール・ヒズトリック」何度も読み返すくらい好きです。
今更で申し訳ないですが、作者様にGJ!言いたくて来ました。
他の職人様方も、楽しいSS作品をありがとうございました。
厚かましくて恐縮ですが、更なる作品を楽しみにしています(´∀`)
474 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 07:51:34 ID:agHwvG49
図書館非難所ってのは図書館とはちがうのか?
475 :
134:2005/03/28(月) 12:55:34 ID:b0Fr/XRO
もっとねちっこい描写が
描ける様になりたい・・・・・・。
首筋に口付けた唇が胸に下がっていく。
広い掌がたどたどしく身体を撫でている。
ジャスミンは恥ずかしさにきつく目を閉じていたが、
それは全く意味を成さなかった。
バンが見ていることも感じていることも分かりすぎるほど分かってしまう。
先程からバンのものがどうなっているかさえ。
逃げ出したいとも思えるその状況でも
ジャスミンにそれは出来ない。
バンは我慢して自分のためにやってくれている。それに。
(好きだ)
時折混じるその思念を裏切れない。
それを裏切ることは自分の気持ちも裏切ることになる。
476 :
134:2005/03/28(月) 12:57:06 ID:b0Fr/XRO
形をとってはいるが、当然のことながら
話を聞いただけのバンにテクニックなどなく、
普通の女性では、この程度の愛撫は何の快感も生まず
ただ触られているだけに等しいだろう。
だが、ジャスミンは着実に感じ始めていた。
彼女にとって忌むべき、そのエスパー能力のおかげで
愛撫を通して伝わってくるバンの興奮に
思っていることとは別に、身体が勝手に反応してしまう。
肌はしっとりと汗ばみ、息も心なしか荒い。
しかし能力のせいで体力を消耗しつつあるのも重なり、
ジャスミン自身は全く気付いてはいなかった。
それはバンも同じことで、初めて自分の愛撫が
それなりにうまくいっていたことに気がついたのは、
思いきってジャスミンの秘部に手を伸ばした時であった。
(?・・・・・・これって濡れてる、のか?)
指先に液体が絡む。
バンは緊張とも興奮ともとれる高ぶりを覚えた。
能力からの疲れでいささかぐったりとしていたジャスミンだったが、
伝わってきた思念で頭が一気にクリアになる。
恥ずかしさに顔が赤くなりそうだったが、
顔に限らず身体中の肌は既に色づきこれ以上赤くなりようがなかった。
二人の目線が遇う。
「・・・・・・ジャスミン」
「・・・・・・うん」
477 :
134:2005/03/28(月) 12:58:28 ID:b0Fr/XRO
布団の中でコンドームをつけ、膣口にものを宛がう。
最初どこなのかわからなかったのだが
さすがにジャスミンも直接見られるのは嫌である。
結局バンは手探りしなければならなかった。
だがその間エスパー能力が休んでくれるわけもなく、
女性には少々理解しがたいくらいの興奮が伝わってきて
ジャスミンは始める前からすでに倦怠感を覚えていた。
もっとも身体の方が万端過ぎるほど
刺激に対して敏感になっているせいでもあったが。
「じゃ・・・・・・入れるからな」
「・・・・・・うん」
用心深くバンは腰を進めた。
ジャスミンの疲労と引き換えではあったが
おかげで蜜壷は初めてにしては随分と濡れていた。
だが濡れているから痛くないというわけでもない。
入れて間もなく、思わずあげそうになった声をこらえて
ジャスミンは指が白くなるほどシーツを握り締めた。
「ジャスミン?い、痛いのか?」
「・・・・・・へいき」
どう見ても苦しそうな顔をしている様子のジャスミンに
心配してバンは言った。
痛みをこらえているのに違いない。
478 :
134:2005/03/28(月) 13:00:22 ID:b0Fr/XRO
「ジャスミンがそういう時って平気なときじゃねぇだろ?」
「平気だから・・・・・・大丈ブイ」
「茶化すなよ。痛みが治まるまで待つから」
「いいから続けて!・・・・・・お願い」
バンはバンで、締め付けのきつさに
今はこれ以上進められそうにないと思って言ったのだが、
ジャスミンはバンがどれだけ
入れたいのを我慢してくれていたか解りすぎている。
相手にばかり負担させるなんて嫌だ。好きならなおさら。
痛みに少し潤んだ目で、真剣にジャスミンはバンを見つめた。
そんなジャスミンの思いを理解したかは別として、
理性というのか、思いとどまりというのか、
色香に耐性の無いバンの我慢は脆かった。
もちろんジャスミンはそんなものが自分にあるなどと
思ってもいないが、今問題なのはそこではない。
バンはシーツを掴んでいたジャスミンの手を外した。
「殴ろうが引っ掻こうがどうにでもしていいから」
細い腕が抱きついたのを確認して、
バンは欲望を突き刺した。
エロ描写下手でスマソorz
>>134神
全然描写下手じゃない!GJ!
(*゚∀゚)=3ハアハア
134さん
文章お上手なのに
いちいち卑下しすぎ。
「そんなことない」って言われたいみたい。
(現に↑言ってる方がいますが…)
多少なりと御自信を持っているから投下なされているんでしょうし
過剰な謙遜は不粋です。
気になったので、出しゃばり、失礼いたしました。
次作楽しみにしています。
481 :
134:2005/03/28(月) 20:24:26 ID:b0Fr/XRO
>>479 >>480 いや、自分に自信が無いんだよ。
エロ描写のあるやつを描いたのはこれで二度目なんだよ。
誰かが書いたものを読むのと自分が書いたものを読むのは
完璧に目線が違うから、どうにもびくびくしてしまう。
だが書かなきゃ上達もせんと思って書かせてもらってるんだが。
確かに卑下のし過ぎはいかんな。以後気をつけます。
先生、
>>476と
>>477の間にもう一段階入れるとエロさ大爆発だと思います!
バンの思考で常時言葉攻め状態に、恥ずかしさと疲労で脳内ドロドロあそこもドうわなくぁwせdrftgyうめこlp
483 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/29(火) 01:54:05 ID:dVHGSxGs
>>481 言い訳をするくらいなら、書き込まなければいい。
なにやら指摘されたら、さらに言い訳しかもキレ気味のレスしとるし。
文章の才能以前に性格悪・・・
>>483 傍目に見て、アンタの方がよほど性格悪いぞ
>>481 気にするな
俺も職人の一人だが、気持ちはよく分かる
>>482 もちつけw
確かに濡れてすぐ挿れるような描写するのはちょっとな
それ以外はGJ
486 :
134:2005/03/29(火) 12:53:49 ID:8ya7MdGQ
>>483 スマン、そんなつもりは無かったんだorz
これ描き終わったらボスにベガスラッシュ頼んでくる・・・・・・。
言い訳はこれで最後にする。
自分のせいで荒れてしまってスマン>>all
どうやらまだ入れるのには早かったらしい。
バンもジャスミンもそれを気づいたのは
既に入れた後で後の祭りであった。
動きたくてもこうも締め付けがきつくては動けない。
それに痛みで泣きたくなくても涙が止まらないジャスミンに
バンが今できることといえばなるべく
動かないようにすることぐらいである。
自分が気持ちよかろうが、結局、今バンは何も出来ない。
「ごめん」
「大丈夫、私のせいだし」
ジャスミンはそう言って笑ったが、
その拍子にまた涙が一粒こぼれた。
487 :
134:2005/03/29(火) 12:55:33 ID:8ya7MdGQ
四年前、地球署に派遣されてからの一年と
ここ最近のほんの数日しかバンはジャスミンのことを知らない。
だがここまでぼろぼろに泣いているのを見るのは初めてだった。
しかも、原因は自分である。
(サイテーじゃんか・・・・・・
あー、こんなことならあいつのエロ談義
色々ちゃんと聞いときゃ良かった・・・・・・)
「ねぇバン」
「ん?」
「抱きついていい?」
「え、そりゃいいけど・・・・・・」
まだ痛みはひどかったが、ジャスミンは
バンの広い胸板に抱きついた。
何故か、バンの思念が伝わってくると
わずかに和らぐような気がしたのだ。
それは男が性行為に関して、初めてだろうが
痛みなど全く無く、むしろ快感だけであるおかげで、
バンが感じているそれが勝手に伝わっているが故であったが、
二人はそれを知る由も無い。
488 :
134:2005/03/29(火) 13:00:31 ID:8ya7MdGQ
「・・・・・・なにもできなくて寂しかった。
だから今は、痛いけど、嬉しいからいいの」
抱きしめると腕が余るほど細いのに
ジャスミンのほうが全然大人じゃんか。
図体ばっかりでかくて・・・・・・俺、子どもだ。
「私はそんなバンだから好きなの。
体当たりでぶつかっていけるバンだから
好きになったの」
バンは、ただ抱きしめるしかなかった。
バンの言葉攻め・・・・・・。
できるとしたら本性真っ黒だな、バン。
勉強面ではイメージだとあほそうなんだがなぁ。
でも四文字熟語は得意か。
>134神乙!
言葉責めは普通の男でもかなり高度なテクニックだから
何よりも初めてのバンには無理だってw
もしできたらそれこそバンじゃないっつーの。
単純で真っ直ぐなバンだからこそ(・∀・)イイ!神GJ!
ウブなバンに∩( ・ω・)∩バンジャーイ
漏れのイメージだと「すげぇ…」とか「こんななってんだ」
みたいな素直な感動(?)が言葉攻めと言うか羞恥プレイになりそうな感じ
確かに「ここがええのんか?」なバンはイメージが…
いやでも見てみたいかも、百戦錬磨な真っ黒バンw
今週のマジを見て、
「夢の中で山崎さんに性少年らしく執着してしまって戻ってこない魁」
「弟を連れ戻しに行き、これは夢なんだと分からせるために
山崎さんと×××なことをするちぃ兄」
という妄想が・・・。
むふふ
百戦錬磨バン書いてみたい…
需要あるかなあ
>>494 (*゚∀゚)ノシノシノシノシノシノシノシノシノシ
魁のベッドの下のエロ本見つける麗
(;´Д`)ハァハァ
空気を読まずになんですが…。
いつもたくさんの神作品にハァハァさせてもらってます(-人-)
デカはスワッピングでも何でも愛があればウェルカム!!
ってくらい、皆好きです。(本命は赤黄?)
感謝の意を込めて、ありそでなかったリサテツを投下させてもらいます。
内容はスレ違いなのでしょうが、今の季節に合うかと思いまして。
どぞ。
「「「「「「メガロポリスは日本晴れ!!」」」」」」
地球署6人のデカレンジャーの活躍でアブレラをデリートし、
宇宙警察壊滅の危機も救われた。
数日後、テツは本部にいた。
今日はヌマ長官から直々に辞令が下りる日。
だがその前にどうしても会わなくてはならない人がいる。
「遅いなぁ」
フロアのソファに座ってテツは1人つぶやく。
相手が激務に追われていることはわかっていても
久々の再会に胸が高鳴り、気が急いてしまう。
しばらく待っていると、早足の、几帳面そうな靴音が聞こえてきた。
「チーフ!」
「遅れてすまない。残務整理があってな」
リサが珍しくわびたので、テツの先ほどまでの愚痴は吹っ飛んだ。
彼女からそんな言葉は今まで聞いたことがない…かえって慌てる。
「い、いえ、いいんです!こちらこそすみません
急にアポ入れたものだから」
時々ブレスロットルを通して定期報告を入れてはいたが、
こうして顔を合わせるのはコラチェクの事件以来だ。
あんなに会いたかったのに、なんだか面映い。
「地球署はどうだ?」
「今はデカベースやロボ、周辺地域の復旧作業に追われてます」
「そうか。先日のアブレラの件、詳しい報告書読ませてもらった」
「本当ですか!」
「しかし、デカレッド…バンと言ったか。彼を仮死状態から蘇生させたり、
占拠されたとはいえ、デカベースを攻撃するとは…ずいぶん無茶をしたものだ」
あきれたように言うとテツがしょんぼりうつむく。
「だが、よく頑張ったな」
「え」
「お前とあの刑事達だからできたことだろう。
あんな状況で、正直ここまでやるとは驚いた」
「はい!」
リサの一言に一喜一憂するテツ。
こういうところは相変わらずだと彼女は思う。
と、急に神妙な顔つきの彼。
「…あの後」
「?」
「すぐ、本部に正式に地球署への異動願出したんです」
「そうか」
「そうか、って」
テツは決死の覚悟で告げたのに、拍子抜けした。
もっともリサは事前にヌマ長官から知らされていたのだが。
”絶対怒られると思ったのになぁ”
「地球に行かせた時から予感はしていた」
「そうなんですか?」
「お前の生まれ故郷だし。それに地球署に行った時
あの連中と一緒の様子を見たら…余計にな」
リサが少し寂しげに笑うと、知ってか知らずか
テツがそうなんです!と目をキラキラさせる。
「俺、地球に行くまではチーフに教わったことが全てで
それさえ守ればどんなことも完璧にこなせると思ってたんです。
でも地球署で先輩達に出会って、事件も予測外のことばかり起きて…
まだまだ未熟だって、つくづく感じました。
だから、もっとたくさんの経験を積みたいんです。」
テツが熱っぽく語る。
”あぁ、この顔だ”
その表情を見ながら、リサは思い起こしていた。
彼はコラチェクの時、命令に背いて行動し
ピンチに陥った自分を救い、見事犯人の弱点をつき任務を果たした。
軽々と肩を担がれた時、こんなにも成長してたのかと思い知らされた。
刑事として、人間として。
ただ、
その時彼の横顔を見て、不覚にも男性として意識したことは
瞬時に心の奥に封印した。
長官からテツが異動を希望してると聞かされた時
驚きはしたが、反対する気にはならなかった。
確かに、直属の上司である自分に相談なく決めたのはひっかかったが、
地球署の面々に任せた時点でテツは既に手を離れたも同然だった。
”いつまでも閉じ込めてはおけない。”
そう、思いをめぐらせていると
「チーフに相談もなしに、本当にすみません」
「なぜ謝る」
「だって、実際降格ってことだし…。特凶の誇りを忘れたのかって」
「そんなことはない。あの時は私も狭い価値観に縛られていたからな」
あの時とはテツへの鉄拳制裁。
「バッヂの色が変わろうと私達の誇りや信念は変わらない。
そのことを教えてくれたのはお前だ」
そうだろう?とアイコンタクトをすると、テツは「はい!!」といっそう目を輝かせた。
「どこへ行っても、お前は私の誇りだ。しっかりやってこい」
偶然にもあの時のボスと同じことを言われて、
テツは不意に目頭が熱くなった。
「チーフ…」
「馬鹿、泣くやつがあるか」
つられてリサの視界もにじむ。
それを悟られないよう、テツの二の腕に軽く触れてなだめた。
当時、宇宙警察に引き取られた彼の教育係になったことを思い出す。
テツが特凶になったのと同時に教育係が
そのまま教官となり、長年テツの面倒を見てきたのだ。
「今日、辞令が下りるんだろう。もう、私はお前のチーフではない」
「…っ、そんなこと、言わないでください!」
感極まってテツはリサを強く抱きしめた。
彼女の柔らかい髪に顔をうずめる。
テツの腕の中でリサは驚いたが、背中に手を回しポンポンとたたいた。
「まったく、こういうところは昔と一緒だな」
「チーフは…いつまでも俺のチーフです」
天然の成せる業なのか、泣きながら微妙なセリフを吐くテツ。
どのくらいそうしていたのか。
「そろそろ時間だろう。」
「は、はい。」
「そんな顔で長官に会うつもりか、ほら」
「…すみません」
もうテツの顔はクシャクシャだ。
やれやれとリサがテツにハンカチを渡す。
「定時連絡します。また、会えますよね?」
「地球での任務があればな、それか」
「?」
「お前が腑抜けになったら叩き直しに行ってやる」
「そんなぁ」
テツの泣き笑いにつられてリサも笑う。
こんな風に笑ったのはずいぶん久しぶりだ。
「それじゃ、行ってこい」
「ロジャ−!」
”雛の巣立ちを見送る親鳥の気分、か。”
遠ざかるテツの後姿を見つめながら
柄にもなく感傷に浸ってしまい、リサは苦笑する。
彼を通して自分も地球署に感化されてしまったらしい。
それにしても、さっきの抱擁。
”あいつ、意外に筋肉質なんだな。”
感傷の一方でそんな不謹慎な思いもよぎる。
いつもならあんなこと…甘えるなと突っぱねているのに。
旅立つ彼の情熱や見送る寂しさが許してしまったのだろうか。
彼が男性であり、日々訓練や任務で鍛えてるのはもちろん知っているが、
実際、ああして触れると思い知らされる。
そしてテツも。
”チーフ、あんなに体細かったっけ。それに柔らかくて、いいにおいがしたし
…って、もしかして俺、すっごいセクハラしちゃった?!!”
うっかり、自分の行動を省みてしまい。
長官の辞令が頭にさっぱり入らなかったテツであった。
彼が彼女を、彼女が彼を。
異性として意識するには彼のさらなる成長が必要らしい。
end
505 :
497:2005/04/03(日) 10:39:33 ID:SigTYfZp
ここまで読んでくださったかた、ありがとうございました。
それではまた皆さんの作品を心待ちにしつつ
ドロンいたします〜。
グッジョバ!!
良いな良いなー特キョウ良いなー
507 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 14:35:43 ID:fA6+2p8L
皆様こんにちはこちらのスレに始めて投下いたします。
マジ青×マジ赤を
小津家、夜。
「こ・・・これ見られたのか・・・ちい姉に」
最悪。である。魁は自室で頭を抱える。並べてあるのは、ま、俗に言うエッチ本だ。
魁の年では普通だが、真面目な麗からしてみれば・・・結構軽蔑に値するのではないか。
「おいっ!魁!!てめぇー俺のポテチ勝手に食っ・・・あ、これか!見つかったの。」
翼が飛び込んできた。−−−ったく・・・この家にはプライベートっつうものは無いのか!
「お前バッカだよなー!俺なんて一回も見つかったとき無いぜ。ベットの下なんて分かる分かるじゃん!」
「俺はちい兄みたいにずるがしこくないんだよって・・・わ・・一番いいヤツ持ってくなよ!!!!」
「これはお前には刺激強すぎるって・・・ポテチと交換な。」
「ち・・・っくしょ・・・マジかよ。」
ま・・・いいか。うまく隠せる自信も無いし。とりあえず残りの本は枕の下に。
ちい姉・・・・柔らかかったな。
自分をかばって石になった麗。元に戻った後も優しく髪をなでる白い手。
そういえば、あんなにちい姉華奢だったっけ。
魁は思っていた。いつから自分は麗の身長を超えたんだろう。
ちい姉と風呂入んなくなったのいつだっけ。
「バ・・・バカ何考えてんだっっ!!!俺たち兄弟じゃんか!!」
首を左右に振る魁。両頬をパンパン!!と叩いて。
それにしても・・・魁は困っていた。あの夢から出れなくなると言う経験をして以来、
魁は、夜、なかなか寝付けなくなっていた。眠りに対する恐怖。
ま、その代わりあちこちで居眠りして睡眠を得ているのだが。本人にしては大問題だ。
ちい兄に相談するのも癪だしなー・・・
ちい→次
509 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 17:36:01 ID:fA6+2p8L
と言うわけでさっきの本である。眠れないときはこれに限る。
さあ・・・・さっぱりしていい睡眠を・・・・・
「魁・・・ドライヤーってどこ?」
「うわっっ!!!!!!ちい姉!いきなり入ってくんなよっっ!!!!」慌てて本を隠す魁。
さ・・・・最中じゃなくてよかった・・・・この美人の姉に見られたら立ち直れない。
「もー・・・・魁!ちゃんとあったとこに戻してよ!後から使う人が困るんだからっっ!・・・?」
ばたばた枕の下に隠したものを見咎める。
「なんか隠したーーーーーおねいちゃんに見せなさい!あーーーーーー!!!!」
抵抗空しく麗の手に本が・・・魁はくらっっとする。
「そ・・そんな見てないよ・・・友達にもらったんだよ好きなやついてサー!あの・・・その・・」
ちろんと見る麗。くすっと笑って。
「いいんだよー。魁。翼も蒔人兄も通った道なんだから。」
「へ・・・?あんちゃんたちも?」
「蒔人兄なんて堂々と机に出してたよーーー。翼は凝ったとこに隠してたけど。」
何だ・・・ばればれじゃん!!!ちい兄。
「魁も大人になったんだよねーーーってまだまだ子供だけど。」
ぽんぽんと頭を叩く。ふわりと石鹸のにおい。
そっか・・・もう風呂入ったんだ。
まだ乾かしてない黒髪が、艶めいて見える。色白の肌が上気して一層男心をそそる。
年頃の魁には非常に目の毒だ。
「魁・・・最近寝るの遅いでしょ。」げっっ!!もしやばれてる???
「電気ずっとついてるし・・・眠れないの?やっぱりあの時から?」
魁は黙る。この優しい姉に心配かけたくない。
でも・・・昔から泣いたり喧嘩した時、魁の担当は麗だった。
頼もしい姉なのだ。ほんとに。黙ってる魁を麗はじっと見ていた。
510 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 17:39:52 ID:fA6+2p8L
「・・・やっぱりね・・・そうだ!!!おねいちゃんが一緒に寝てあげる!!!!」
「へ・・・・??????」魁が目を白黒させる。
「兄弟だもの、困ったときはお互い様よ!ほら寝て寝て!!!」
強引にベットに寝かせられる。反論の隙も無い。−−−マジかよ・・・おい!
「わ・・・魁の体あったかーい!」
麗が身を寄せてくる。こ・・こ・・・この手に当たるふくらみは・・・
「どうしたの?魁。心臓すっごい早くなってる。」
勘弁してくれよ、ちい姉。すっげえ薄着なんだもん。
「早く眠れるように母さんの子守唄歌ってあげる・・・ね。」
聞こえるか聞こえないかの優しい・・・麗の子守唄。胸にしみる。
わ・・・わ涙がーーー魁が慌てる。時すでに遅し、
「魁・・・・」麗がそっと唇で拭う。
うわ・・・ちょ・・・理性ぶっ飛びそう!!
「泣きたいときは泣かなきゃ。ね。魁。」
かろうじて煌々と電気が明るいから理性を保っていられる。
魁は優しい姉を・・・女として抱きしめたくてたまらなかった。
「きゃ・・・電気が!!!!」停電である。
「もーまた芳香ちゃんよっっ!さっき怪しい呪文かけてたもんっっ!」麗が飛び起きる。
「ちい・・・姉・・・」魁が低い声で麗を呼ぶ。
「・・・?魁?」魁の手が麗の華奢な腕を掴む。
なにやら階下でばたばたしてる気配。だがなかなか電気はつかない。
「ちい姉、ここにいて。」擦れた、だがはっきりした声で魁が言う。
「わかったよ・・・・きゃ・・・」
魁の理性が吹っ飛んでいた。この状況で理性がある方がおかしい。魁は思う。
たとえ兄弟であっても。
窓の格子越しに月の光が差し込む。魁は麗を抱きしめていた
511 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:38:56 ID:fA6+2p8L
「魁・・・・痛いよ。」
「ご・・ごめん!!!!!」ハッと我に返る。いつの間にか力いっぱい抱きしめていた。
「ちい姉・・・あんまり優しいから・・・それに薄着なんだもんな・・・うわ何言ってんだ俺・・・」
「魁・・・・・・」
思春期の可愛い弟。戦うときは、真っ向から向かっていく真っ直ぐな彼。戦いの要のマジレッド。
だけど、本当は、母をなくしたばっかりの男の子なのだ。
「魁、好きにしていいよ。」麗が魁に抱きつく。
「・・・!!!!」
「今だけ私と、魁は姉弟お休み。」
「ちい姉・・・」
「ほら!姉ちゃんって呼ばない!」
恐る恐る麗の背中に手を回す。こんなことは許されない。許されないけど。
もー何がなんだかわかんねえや!!!!
そっと、麗の瑞々しい唇に口付ける。これが、魁のファーストキスになってしまう。
ーーー唇って柔らかいんだな・・・
二人の影が重なる。月光が白く麗の顔を照らし出す。ゆっくりベットに倒れこむ。
「あ・・・魁のシーツ濡れちゃう。」麗が自分の濡れたままの髪を気にする。
こんなときでも、気配りするんだよなー・・・ちい姉って。
「いいよ・・・そんなの。」麗の体温を感じながら魁は目を閉じる。また口付ける。
拙いながらに舌を差し込んでくる魁に、麗も精一杯応える。
「魁・・・・キスが上手・・・」
「んなわけないよ、ちい姉。」魁が夜目にも赤くなるのが分かる。
手がそっとパジャマの上から膨らみを触る。
「ちい姉・・・結構大き・・いやなんでもない。」
普段からおしゃべりな二人だ。こんなときでも、ついしゃべってしまう魁。
こういうときは言葉は要らないって、先輩言ってたっけ。
「あ・・・・っっ」聞こえるか聞こえないかの小さな声。魁の手がパジャマのボタンを外し始めたから。
麗の豊かで白い胸があらわになる。
すんごい・・・色白。
512 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:42:16 ID:fA6+2p8L
「あ・・・んん・・魁・・・っっ」その柔らかさを確かめるように指に力を入れる。
「ダメ・・・・」小声で言う麗。もちろん魁は無視する。
キスを散らしていくと、見る見るうちに白い肌が上気していく。
指で小さな頂を摘む。ぴくん!と麗の体が反応する。
「きれいな色・・・・ちい姉・・・うんと、きれいだよ。」
魁の素直な言葉が麗の耳に響く。
それだけで・・・麗の体の奥が熱くなる感覚。
うわ・・・写真よりずっと・・・すげえ・・・。
麗が身をよじるたびに白い胸が震える。
するっと彼女のパジャマのズボンに魁の手が・・・
「きゃ!!!!え・・・?ここまでするの?????」
とんでもないところに手を入れられ、思わず言う。
「え・・・・だめ?だって・・・・」
そう、もう魁のその部分は、はちきれんばかりになっている。
それは麗も・・・さっきから固いものが体に触れていたので分かってはいた。だけど。
「だって、ちい姉のここって・・・OKなんじゃないの?」
麗の秘所の状態をズバリ言う魁。麗はまたまた真っ赤になる。
「だって・・・魁があちこちキスしたり、触るんだもの。」
恥ずかしくて涙目。その上、魁はまだ手を引っ込めてくれない。
それどころか探るように動き出す。「や・・・・だ・・・だめっっ!!!!
513 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:43:35 ID:fA6+2p8L
一度走り出したら、とまらない。麗は魁を甘く見ていた。
えーーー・・・魁がここまで来ちゃうなんて。
抵抗しようとしてもいつの間に力がついたのか、しっかり麗を押さえ込んでいる。
「あ・・・あんんっ!!!!」知らず知らずのうちに潤んだ声が出る。
魁の指が・・・麗の手前のポイントで円を描き始める。
チュ・・・チュ・・・と二人にしか聞こえない音
「・・・・!!!」魁が、人差し指を麗の小さな隙間に侵入させた。
濡れたその部分は簡単に魁の指を飲み込む。
「はあああっっっ!!!」
ひと際大きい喘ぎ声が上がる。
ここまでは・・いいんだけど。
聞いた話やビデオなんかで得ていた知識は十分に役に立ったらしい。
だが、一生懸命こらえつつ愛撫していたが、そろそろ・・・下の方の自分自身が限界だ。
ここからは、正直、どうしたらいいか魁には見当がつかない。
「ちい姉・・・お・・俺、こっからわかんねえよ。」
麗が魁の顔を見る。途方にくれた可愛い弟の顔があった。
そっと両の手の平ではさむ。優しく口付けて。
そう、麗も覚悟を決めた。
「大丈夫・・・おねいちゃんに任せて。」
514 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:46:35 ID:fA6+2p8L
麗が自分でパジャマと下着を脱ぐ。白い柔らかい太腿と淡い叢があらわになる。
彼女は母親のように魁のスウェットを優しく脱がせて行った。そしてトランクスも。
すっかり興奮しきった魁自身が表れる。
「わっっ!!!魁!!!!」
つい、びっくりして声を上げてしまう麗。だってあんまり・・立派になってたから。
「ちい姉・・・見るなよーーーー・・・恥ずかしいって。」
お互い全裸になって、改めて抱きしめあう。互いの体が擦れる。
サッカーやっているだけあって、細身の体にしっかり筋肉がついている。そして熱い。
するりと麗の足の間に魁の体が落ちる。麗が目を瞑る。
ど・・・どこに・・・入れるんだ?
先端で探す魁。まさかここまで聞くわけには行かないぞ・・・・。
「あっっ・・・・・」
暖かい濡れた秘裂を探ってると、その刺激に暴発しそうになる。魁の迷いを麗が察する。
そっと・・・熱い魁に手を添えて導く。魁は一気に押し入った。
「はあっっ!!!」
「わ・・・っっ!!」
きつく熱く締め付けるそこは、麗そのものだった。
「いいんだよ・・・魁。動いていいんだよ・・・」言われなくても魁が走り出す。
515 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:47:59 ID:fA6+2p8L
「あっあっ・・・魁ぃ!・・・んんんっっ」
ちい姉の声、いつもと全然違う・・・夢中で腰を動かしながら、魁はそんなことを考えていた。
どこか・・・心の奥を捕まれるような女の声。
高まっていく女そのものの姉。男らしく律動する弟。
「ちい姉・・・凄い・・・あんま締めないで・・・俺っっ!」
「あんん・・・魁・・・だって魁が・・・・悪いん・・・ああああっっ!!」
「おれ・・もう・・・・もう・・・」
「もうちょっと・・・ね・・魁・・・んんっ!!」
片手はしっかり魁の背中に回し、麗のもうひとつの手は・・・充血した小さな芽に円を描く。
ああ、そうか・・・一緒に・・・イこうとしてるんだ。
のぼせた頭で理解する魁。ちぇ・・・俺じゃまだ未熟だもんな。ちょっと拗ねる。
にわかに麗が高まってきた。魁もそろそろスパートをかけ始める。
「あっっっ・・・ちい姉・・・っっっくうっっっ!!!!!」
「魁っっああああああああっっ・・・・・・!!!!!」麗が先に弾けた。
魁が、麗の痙攣する熱いそこに迸り出る。何度も何度も。息を切らしてどっさり麗に倒れこむ。
見た目よりもずっと重い弟を抱きしめながら、涙が零れてくる。
「これで・・・眠れるよ・・・ね?魁。」
魁は姉を、傷つけてしまったことに気づいた。そして自分も。
「ちい姉・・・好きだ。」遅すぎたと思いながらそう囁く。
「ごめん・・・ちい姉」
「謝ったらダメだよ。魁」熱く恋人のキスを交わす。
苦く甘い禁断の果実。二人は味わってしまっていた。
516 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:49:08 ID:fA6+2p8L
この方がいい。麗は思う。この薬。青く光る、翼特製物忘れの薬。
これを呑めば一晩の記憶は跡形も無く消えてしまう・・・らしい。
魁は眠っている。安心しきって。
「ちい姉・・・・大好き・・・だ」
寝言で呟く魁。愛しい弟。寝顔も子供の頃と全然変わってない。
でもね、忘れてしまったほうがいい。私も、魁も。
一口その青い薬を含む。思いを込めて魁に口付けて。薬を口移しに送り込む。
魁の喉が動く。呑み込んだ!!
薬の瓶に麗も口をつける。少し躊躇う。
本とは・・・本とは私だけでも覚えていたい。でも・・・やっぱりだめ。
意を決して薬を飲み込む。ミントに似た爽涼感と苦い、涙の味?
襲ってくる眩暈と眠気に耐え、よろけながらも必死に自室に戻る。
「魁・・・・・・好き・・・よ。」麗も深い眠りに落ちた。
517 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:51:15 ID:fA6+2p8L
「おっはよー!あーよく寝たーーーー!」魁がスウェットのまま自分の席に着く。
「お前、いっつもよく寝てるじゃんかー!!!」翼が魁の頭を小突く。
「ほい、では、兄貴特製目覚ましサラダ。」山盛りのサラダを食卓に置く蒔人。
「そーいや・・・物忘れの薬って何に使ったの?ほら夕べ部屋から持っていったじゃん。」
翼がコーヒーを啜りながら麗に問う。
「?????覚えてない。なんか・・・凄く大切なことに使った気がするんだけど・・・」
麗が、可愛らしく小首を傾げる。
「麗ちゃん肝心なとこ抜けてるんだよねー!!」トーストを頬張って芳香が陽気に笑う。
「ほう姉、ちい姉いじめんなよー!」
「えーーーーー魁!やけに麗ちゃんかばうじゃない?ヒイキヒイキーーーーー!!!」
「な・・なんだよ、それ!!もう俺、学校行く!!!」
なぜかドギマギしながら席を立つ魁。どうしてか麗の顔が見れない。
「ちゃんと、着替えていくのよーーーーー魁!!!」
麗が魁の背中に叫ぶ。この声じゃなくて、どんな声だっけ。
俺何思い出そうとしてるんだ?????
出掛けに後ろを振り返る。窓際にいた麗と目が合う。
しばし、見詰め合う二人。時間が止まったような錯覚をする。
いってらっしゃい。麗が口パクで魁に伝える。
我に返って、朗らかに手を振る魁。
518 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:52:37 ID:fA6+2p8L
「あのさあ・・・うら姉・・・あの薬、絶対記憶出てこないって限らないんだよね。
なんてったって試作品だから。」翼が言いよどむ
「え・・・・」それは困る。なぜだかわかんないけど。困る。
「とにかく何を忘れたいんだか知らないけど、無理に思い出そうとしないこったな。じゃ・・・いってきまーす。」
「あーーーーーーお前ら!兄ちゃんのサラダ残しやがって!!!!」
「芳香もご馳走サマーーーーー」
無理に思い出そうとしない。そうね、それが一番だわ。
麗、晴れた空見上げる。夕べは満月だった・・・???夕べ???
小津家の5人は今日も元気だ。
終
519 :
某スレから着ました:2005/04/03(日) 19:54:58 ID:fA6+2p8L
スレ汚し失礼しました。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございます。
読みにくい・・・ですね。もっと精進いたします。
520 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/03(日) 20:31:31 ID:YjGRg0sT
>>519 GJ!
なんか(・ェ・)イイ!(^o^)ρ(^0^)
521 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/03(日) 21:15:37 ID:VJPMC9Xn
グッジョブ!つーかもっとマジレン物キボンヌ
早速かよw >エロ本ネタ
>>505 とりあえず、「視点の統一」をちゃんと考えて書いた方がいいよ
525 :
某スレから着ました:2005/04/04(月) 13:19:31 ID:hw+E3sBf
皆様感想ありがとうございました。
正直すばらしい職人様が沢山いらっしゃるこのスレに
投下するのは・・・勇気が要りました。
>>520様
>>521様 ありがとうございます。本と嬉しいです(^O^)
>>522様 自分単純なんで。すぐ見たものネタにしちゃうんですよ。藁
>>524様 感想、ご指摘ありがとうございます。まだ掴みきってなくて。修行します。
また投下しに来ます。読んでいただいた方に心から感謝します。
>>497-505 リサテツ、本編の延長にありそうな話で超GJ!
チーフのキャラ好きだったなあ。
ほぼ同じシチュで妄想した事があったけど、行き着いた所は
お笑いだったよ……_| ̄|○ナズェダ
まだまだデカ熱冷めやらず。職人さんウェルカム!
>>525 ×某スレから着ました
○某スレから来ました
528 :
某スレから来ました:2005/04/04(月) 20:27:26 ID:hw+E3sBf
>>527様 ありがとうございます。お恥ずかしい・・・今度から気をつけます!
あと
見つかった"とき"→"こと"
おねいちゃん→おねえちゃん
本と→本当/ほんと・ホント
も気になった。
早い仕事はGJ
530 :
某スレから来ました:2005/04/04(月) 21:17:46 ID:hw+E3sBf
>>529 早いだけが取り柄です(^_^;)勢いで投稿してしまうもんで。
後で、あ・・・!!が多いんですよ。教えていただきありがとうございます。
エロもないし内心びくびくしながら投下したのですが、感想やご指摘が。
ありがとうございます。
>>523様 ご指摘ありがとうございます。
読み返すと確かに視点がブレまくりですね、うぅ…orz精進しまっす。
>>506、526様
お褒めの言葉、うれしいです!この位なら中の人も演じてくれそうな気が(脳内再生中)
ここは素晴らしい作品ばかりで既成カップルは手をつけるのが恐れ多いです。
なのでつい、穴狙いのカップリングを考えてしまいます。
マジ作品も楽しく読ませていただいてます。
職人さん、もっと来てほしいですね〜。
自分もまたお見せできるものができましたら投下いたしますので。
>>529 一番上のは、言うヤツいるよ。
翼なら、使いそうだからいいんじゃね?
中の人同士の仲の良さ(?)に影響を受けて、最近刑事赤桃に萌えまくってますw
イタズラ小僧赤とお姉さん風を吹かせる桃ネタ読みてぇ〜!
535 :
マンコラぼうや:2005/04/05(火) 20:25:41 ID:dXqgCJ52
あれ?誰も投稿してない?
536 :
マンコラぼうや:2005/04/05(火) 20:26:19 ID:dXqgCJ52
誤爆OTL
537 :
マンコラぼうや:2005/04/05(火) 22:51:33 ID:AHWXXDYN
で・・・作品を見たら・・・。
GJ!
麗ちん最高ですね。これからも職人達がんばれでござりますです!
書き込む際は基本的にメール欄には「sage」(半角英数で)と打ち込む物では?
よっぽどスレが沈み込んでいて緊急浮上させなければdat落ちする場合や、
常時ageのスレ以外では。
うっかりミスでsage忘れたのなら申し訳無い。
539 :
薬師寺準一郎:2005/04/06(水) 02:40:23 ID:i46n8Kht
今度のマジレンジャーの冥獣は面白かった。
いくらなんでも、もう春休みは終わりだろうと思っていたが。
つか、早く終わって下さいお願いします。
541 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/08(金) 16:13:53 ID:zfkTbNB6
魁麗の小説って何でこんなにも萌えるのだろう。
542 :
134:2005/04/09(土) 07:42:59 ID:IJftVr8Y
やっと最後までできた。
投下。
どれぐらい経っただろうか。
何かの拍子でどちらかの身体が少し動く。
瞬間目がくらみ、痛みを忘れるほど
頭が痺れるのをジャスミンは感じた。
(なに・・・・・・今の?)
厳密に言えばそれはジャスミンではなく
動いた拍子に膣にものを
締め付けられたバンの快感だったのだが、
初っ端からそういうものを得られる男にとっては
達することはない興奮であろうと、
痛みばかりで耐性のない女にとっては強すぎる。
だがこの場合バンに余裕があるということもない。
伝わった興奮により勝手に膣は刺激を求めて
より快感を得られるよう蜜を出し、
自分を貫いているものを締め上げる。
それによって快感が生まれ、ジャスミンに伝わり
また・・・・・・という風に、
激しく動いているわけでもないが、
初めて同士が互いに快感を得ている
奇妙といえば奇妙なセックスであった。
543 :
134:2005/04/09(土) 07:45:29 ID:IJftVr8Y
(きもちいい・・・・・・まだ、痛いのかな・・・・・・)
動かしたい、というバンの思念がジャスミンに伝わってきた。
いたい?いたいの?わたしは。
ぐちゃぐちゃで、まともに考えられない。
今感じているのがバンなのか
わたしなのかもわからない。
だけど、あまりいたくなくなった気はする。
「バン・・・・・・動いて、いいよ」
「・・・・・・え」
始め、言ったことがうまく頭に入らなかったらしい。
バンは驚いたまま固まった。
「たぶん、大丈夫だから・・・・・・動いて」
荒く息を吐きながら、ジャスミンは
潤んだ目でバンを見上げた。
ジャスミンに自覚はなかったが
その姿はただでさえ我慢の効かなくなっていた
バンの理性を吹っ飛ばすのに充分であった。
二人を繋いでいたものが抜ける。
ジャスミンが引きずられたと思った途端に、今度は
バンが奥まで突き刺す。
もう、ジャスミンには自分が上げている声も遠い。
――頭が、中身ごと、ゆれる。
544 :
134:2005/04/09(土) 07:46:55 ID:IJftVr8Y
「・・・・・・ぁあっ!」
ジャスミンの声が痛みなのかそれとも別の何かか、
バンにそれをかまう余裕はもうなかった。
頭の中は空っぽだった。
いや、それとも一杯だったのか。
ひたすら奥に奥に楔を打ちつける。
「ジャスミンっ・・・・・・!!」
限界が近い。それは二人とも同じことである。
中で、熱が爆ぜた。
「!!」
「!あ、ああっ!?」
バンの射精の興奮と快感が
頭のなかをまっしろにしていくのを
ジャスミンは感じていた。
あつい。
だけどこれは中なんだろうか、外なんだろうか。
それに私なんだろうか。バンも熱いのに。
ふたりだから?――ううん、すこしちがう。
・・・・・・ああ、そうか。
ばかだな、わたし。ぜんぜん
さむくおもうことなかったんだ――。
545 :
134:2005/04/09(土) 07:47:46 ID:IJftVr8Y
「なんか最近あったかいねー」
「そりゃもう四月だもん、春だよ春〜!
お花見したいな〜」
「あっ、いいですね!スワンさんも誘って」
「おー!!花見花見!!」
「俺達全員いない間に事件が起きたらどうするんだ!」
「え〜?大丈夫だよ〜出かけた先から出動すれば〜!!」
「・・・・・・残念だったなウメコ、事件だ。
デカレンジャー、出動!!」
「ロジャー!!」
「あ〜ん、お花見いきたいー!!」
「まあまあ、おさえておさえて」
「・・・・・・なんかジャスミン、
最近キレイになった?」
「え?・・・・・・あららららら・・・・・・いやーまいったなぁ」
「え!?え、もしかして彼氏できたの!?」
「行こう、事件事件」
「え〜〜〜〜〜!!??」
546 :
134:2005/04/09(土) 07:48:59 ID:IJftVr8Y
「ウメコって、結構するどいな」
「女の子だからね」
走るマシンドーベルマンの中、
赤い服のデカレンジャーと
地球署の四番が話をしている。
「・・・・・・ねぇ、バン」
「ん?」
「好きよ」
道路を、白黒の車二台と
バイクが二台駆けていく。
「・・・・・・俺も」
「ここからは私語なしね」
彼女は幸せそうに笑っている。
彼は照れて、珍しく困ったような顔をしている。
547 :
134:2005/04/09(土) 07:51:34 ID:IJftVr8Y
「う〜、お花見・・・・・・」
「ウメコ、うえうえ」
センに言われてマシンブルのフロントグラスから
うつむいた助手席のウメコは外の景色を見上げた。
「え?・・・・・・わぁ〜、満開だぁ!!」
白黒の車二台と
バイクが二台駆けていく道も、
高層ビルの間も、
メガロポリスの谷間も、
穏やかな春の日に、桜色で煙っていた。
「お花見いきた〜〜〜い!!!」
以上で終了。
これからファイナルに出かけてきます。
燃えと萌えを補給し
またネタ作りにせいを出すぞ!!
548 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/09(土) 09:18:08 ID:WB387177
GJ!
次はマジレン小説の投稿、心待ちにしてますうわなにをするやめ(ry
549 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/10(日) 08:51:34 ID:xwWmzy70
>547=134
お疲れ&GJ 最後ほのぼのして可愛かった。
ファイナル・・・感想教えてねー。いってらっさーい。
自己満小説乙。
552 :
134:2005/04/10(日) 17:52:32 ID:8BW6AfwJ
>>548 >>549 楽しんでいただけたならなにより。
>>551 乙だからお疲れさんと
言ってくれているのだな。
ありがとう。
ファイナルは楽しかった。
ちびっこが一生懸命応援していて
やっぱデカレンジャーは
ヒーローだな、と思ったよ。
>552
執筆しながら投下は大変だったと思いますが、最後までお疲れ様でした。
応援レスも罵倒レスも肥やしにして、良い書き手になって下さい。
ファイナルツアーが次の作品のインスピレーション&モチベーションに
なりますように。
↑自演ウザ
↑まだ春休みですか?
>>547 乙ですた
共感描写美味しくいただかせてもらいますた
>>555 スルー出来んのか
でも確かに自演マンセーが多い書き手だよな…もっと巧くやれ。
558 :
134:2005/04/13(水) 22:49:09 ID:rKwNP7kx
ファイナル行く前に考えてたネタ。
・能力で体力消耗するから休みにしか
できなくて溜まるバン。
・痛みがなくなったら
ジャスミンはメロメロになってくれそう。
・そのうちあれ無しでやることに。
んでえらいことに(ry
とか考えてたんだけど
ファイナル見てなんか腹一杯になっちまった。
上記のネタは書くとしても少し先になりそう。
スマン
>>553 ちょくちょく覗いてちょくちょく書き込む134になるわ。
ネタに形ができたら投下しにくる。
応援にしろ罵倒にしろ、レスくれた人サンクス。
559 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/13(水) 22:51:43 ID:O7EmnH2t
てかデカだけではなくマジも執筆して欲しいと思う今日この頃。
ま・・・自分もねたが浮かべば投稿するが。
>>558の1番目と2番目が楽しそうだと思う、今日この頃。
>558
ファイナル楽しまれたようで何よりです。
ここにも134様の作品を楽しみにしてる者がいますので、
心無いレスは気にせず投下してくださいませ。
暴走寸前のバンと開発途上でメロメロなジャスミン…(;´Д`)ハァハァ
以下は先日デカvsアバラスト、女性陣のお風呂シーンを見て思いついた妄想。
勤務後、二人でお風呂でのんびり〜となジャスウメ。
共に体に多数のキスマークをハケーン。
お互い「誰に、どんな風に」と取り調べ&黙秘するも
(この辺は各自お好みのお相手でドゾ)
状況が状況なのでジャスミンにバレバレなウメコ。
ジャスミン 「お盛んですなぁ」
ウメコ 「ずるーい!こうなったら体に聞いちゃうんだから!」
「ちょっ、ウメコ」
「あ、前より胸大きくなってる。さてはかなり揉まれてるなぁ〜」(*´∀`)等々
ウメコが実力行使でジャスミンのいろんな部分をくすぐる。
負けじとジャスミンも応戦し、泡風呂で戯れるツインカムエンジェル。
バスルームの向こうでは可愛い騒ぎを聞きつけ、ドアにへばりつくデカレンボーイズがw
百合展開??マジでも応用できそうなシチュエーション。
なんだかプロット書いてるうちにどんどん膨らんでいく…。
もし需要がありましたら、形にして投下いたしますです。
>>134さんお疲れさまでした。赤の純朴さと黄の大人っぽさに萌え萌えさせてもらいました。
刑事の赤黄。
>>134さんのテレパスでのエロ描写以外のものが考えられない○| ̄|_
エロ抜きで作るか別CPで新たに話考えようかなあ。
>557
お前さんのも充分嫌味なレスだっつぅの。(ジンチェinホージー風味)
558からを読むと、潜在的に職人さんが多そうで嬉しい。
>こうなったら体に聞いちゃうんだから!
(;´Д`)…ナンカ、イイ……
どんなカプでも歓迎光臨。投下お待ちしてます。