皇帝号について

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1名無しさん
皇帝号というのは勝手には名乗れず、古代から続いている王冠?を手に入れなければ
なれないと言う話を友人がしていたのですが、本当なのでしょうか?
なんでもイギリス国王はインドを手にするまでは皇帝ではなかったとか。
その友人が言っていた系図は次の通りです。
西洋
東ローマ帝国→ロシア帝国
西ローマ帝国→フランス帝国
神聖ローマ帝国→オーストリア帝国、ドイツ帝国  
アジア
ムガール帝国→インド帝国(大英帝国)
中国諸王朝
日本
なんか相撲の親方株みたいな話ですが、どうなんでしょう?
識者の方、ご教授下さい。
2世界@名無史さん:2001/07/11(水) 11:30
最初の皇帝は勝手に名乗った説
3世界@名無史さん:2001/07/11(水) 12:08
がいしゅつの話題でしょう。
過去ログ探してみてください。
4世界@名無史さん:2001/07/11(水) 12:30
フランスは神聖ローマの継承のはずだよ。
ナポレオン2世は、ローマ王なんだから。
5世界@名無史さん:2001/07/11(水) 12:35
正解にちょっとだけかすった誤答ってかんじか。
△はあげられないな。
6世界@名無史さん:2001/07/12(木) 02:16
多民族国家の国王なり、教祖なりが、独自の君主号を名乗ったら皇帝です。
7世界@名無史さん:2001/07/12(木) 02:27
(中国の)皇帝と(ヨーロッパの)エンペラーは別物だよ。

#エンペラーを皇帝と訳されているのが、混乱のもとなんだけどさ。
8世界@名無史さん:2001/07/12(木) 08:55
中国の皇帝に関しての質問はいいですか?
武帝のことを、漢書などの史書では「考武帝」とかって書いてありますよね?
どういう意味なんでしょうか?
9世界@名無史さん:2001/07/12(木) 09:40
>>1
西洋
東ローマ帝国→ロシア帝国
西ローマ帝国→神聖ローマ帝国→オーストリア帝国、ドイツ帝国

フランス帝国はナポレオンが勝手に名乗っただけ
10日本@名無史さん:2001/07/12(木) 10:52
http://village.infoweb.ne.jp/~isamun/monarchs/etcdata/titlespell.html
ここ見れ、ちったぁ解かるだろ?
皇帝=帝国(複数の民族から成る君主国家)の統治者
国王=王国(単一民族の君主国家)皇帝から領地を国として認められた者
11世界@名無史さん:2001/07/12(木) 12:21
孝というのは、敬って呼ぶときにつける。
12世界@名無史さん:2001/07/12(木) 15:05
個人的には、カダフィ「大佐」の方がよっぽど気になる。
13世界@名無史さん:2001/07/12(木) 18:30
>>10
>ここ見れ、ちったぁ解かるだろ?
>皇帝=帝国(複数の民族から成る君主国家)の統治者
>国王=王国(単一民族の君主国家)皇帝から領地を国として認められた者

そのリンクのどこに↑が書いてあるの?
14世界@名無史さん:2001/07/12(木) 18:32
俺が個人的に皇帝を名乗るにはどうしたらいいんだ?
15日本@名無史さん:2001/07/12(木) 18:36
>皇帝=帝国(複数の民族から成る君主国家)の統治者
>国王=王国(単一民族の君主国家)皇帝から領地を国として認められた者
>>13
これはただ単に私個人的な見解です。
ってゆーかこんな事まで説明しなければわからないのですか?
自分で察して下さいネ! by10
16ナポレオン:2001/07/12(木) 18:36
>>14
個人的にか。「俺は皇帝じゃー」と言えばよい。
17世界@名無史さん:2001/07/12(木) 18:38
どっかで貧乏している元皇族に金払って養子にしてもらえば?
皇帝は無理でも、アフリカや東南アジアの地方領主ぐらいなら
買えそうだな。
18世界@名無史さん:2001/07/12(木) 19:14
エチオピア皇帝家ならいいかも。
あ、でもあそこは「王の王」だっけ?
19ナポレオン:2001/07/12(木) 19:27
いまエチオピアに皇帝はいないでしょう。
エチオピア皇帝家は、まだ残ってるの? 断絶した?
「諸王の王」というのは、ペルシアの大王も使った称号(?)ですな。
一般的な意味において「皇帝」という概念を最も簡単かつ
要点をついて説明している言葉だと思います。
20世界@名無史さん:2001/07/12(木) 20:00
>19
たしか残ってましたよ。エチオピア王家(あ?皇帝家?)
21世界@名無史さん:2001/07/12(木) 20:34
>>10
民族って概念がいつ出来たか知ってる?
22世界@名無史さん:2001/07/12(木) 20:53
>>16
うむ。その褒美に俺が世界の皇帝となった暁には、朝鮮半島を
進呈しよう。
23世界@名無史さん:2001/07/12(木) 21:07
制度として現存する皇帝は、日本だけか・・・
24ナポレオン:2001/07/12(木) 21:14
>>22
サンキュー。高校生の時の友人に
「俺が世界を征服したら時給2000円で雇ってやろう」
とかいわれてたけど、朝鮮半島の方が待遇がいいや。
>>23
天皇は天皇であってエンペラーではない、
という議論が欧米ではたまに(ごくたまにな)あるけど、どうする?
あと、これは訳語の問題だけど、
ブルネイの王様もたまに「皇帝」と報道されてるぞ。
ちと揚げ足とりでスマソ。
25世界@名無史さん:2001/07/12(木) 21:44
皇帝は世俗世界における神の代理人。
王は領主の最上位。下に公侯伯子男がある。地主のでかいやつ。
例えばヴィルヘルム1世はドイツ皇帝であると共に
ドイツ帝国を構成する30数カ国のうち最大のプロイセン国王でもあった。
26世界@名無史さん:2001/07/12(木) 23:56
エチオピア王家
http://www.ethiopiancrown.org/

>>1
イギリスのインド皇帝は
ムガルを継承したわけじゃないと思うが…。
最後のムガル皇帝が退位してから
ビクトリア女王がインド女帝を名乗るまで20年の間があるし。

>>24
ブルネイの君主は「スルタン」だけど、
英和辞典にスルタンの訳で「皇帝」ってしてるのでもあったのかなあ。
27世界@名無史さん:2001/07/13(金) 00:01
1860年にはインド統治の最高責任者が
コミッショナージェネラル(総弁務官)から
ヴァイスロイ(副皇帝)に変わってるよ。
28ナポレオン:2001/07/13(金) 00:02
スルタンなんだ。しらなかった。
29名無しさん:2001/07/13(金) 00:20
英訳して「エンペラー」となる君主は世界中にたくさんあった。
日本の天皇も英訳すれば「エンペラー」だ。
しかし、本当に英語で、エンペラーと自他ともに称したのは、インド帝国皇帝だけみたいだね。(本国ではキングあるいはクイーンでしょう)
こう考えるとエンペラーって言葉、けっこう歴史の浅い英語のような気がする。
30ナポレオン:2001/07/13(金) 00:25
歴史が浅いつーか、使われたことが少ない、てことな。
3126:2001/07/13(金) 00:41
>>27
ヴァイスロイを副皇帝って訳すのは日本語だけじゃないのかな。
それとも単語自体にもともとそういう意味があるんでしょうか?

>>28
マレーシアは各州ごとにスルタンがいて、
マレーシア国王はスルタンの間から互選で選出するんだって。
ブルネイはそのうちの一州が別の国になって独立したものです。
それと、アラビア半島のオマーンが
国名がSultaneteだからたぶんスルタン制。
32世界@名無史さん:2001/07/13(金) 02:10
>>12
カダフィは、エジプトの故ナセル大統領を尊敬しているが、
そのナセル大統領は、軍人としての階級が大佐止まりだったため、
それを自分が超えるのはおこがましいという理由で大佐をそのまま名乗っている、
と聞いたことがあるよ。
33世界@名無史さん:2001/07/13(金) 19:08
結局、外人が王より偉そうな君主をとりあえずEmperorと訳して(どのレベルの領主をkingと訳すのかも問題だけど)
さらに日本人がEmperorを皇帝と訳したわけね

日本が古くから知ってる皇帝というのは中国皇帝のみだから
中国皇帝だとしっくりくるけど、
その他の英語でEmperorといわれる君主を皇帝と訳すと実態と名称に齟齬が出る
散々言われてるように訳の問題だと思うから
例えば「皇帝を定義せよ」なんて言われても難しいですね。
それぞれの文化圏で異なる君主概念だから。

日本の天皇がEmperorなのは明治政府が外交上
天皇の英訳にEmperorを選択したのが始まりでしょう。
と思ったけど、それ以前は外国は天皇を何と訳してたのかな?
江戸時代には西欧とわずかながら付き合いがあったみたいだし。
34世界@名無史さん:2001/07/13(金) 22:12
ペリーの航海記では、まだ徳川将軍が「エンペラー」だったはずだよ。
天皇がどういう扱いだったか、ちょっと憶えてないが。
35世界@名無史さん:2001/07/13(金) 22:48
>>33
mikadoだったような・・・
36世界@名無史さん:2001/07/14(土) 09:45
オールコックは「Taikun(大君)」と呼んでた。
「Mikado(帝)」という表現もあった。
37世界@名無史さん:2001/07/14(土) 09:56
天皇をkingには出来ない。日本には天皇とは別に王という地位
があったのですから…白川子爵家は明治維新前は白川伯王家と言った
38世界@名無史さん:2001/07/14(土) 14:07
大君は、「将軍」では格好がつかないので幕府が勝手に作った名称のはず。
39世界@名無史さん:2001/07/14(土) 17:56
>>37
というより、既に中国皇帝がエンペラーと訳されていたからだと思われ
格下のKingは選べないな
40日本@名無史さん:2001/07/14(土) 20:48
天皇はMIKADO
将軍はTYCOON
41世界@名無史さん:2001/07/14(土) 21:15
中国皇帝は神により任命されたものとされている。
だがあくまでも体制造りで、農民から成り上がった皇帝も「私が皇帝になったのも神から任されたものだ」
と言っている。言えば認められるから。
で、天変地異が起きると「この皇帝は神から見放された=皇帝を退位せよ」と民衆は見ているので、
いつでも皇帝を退位させても皇帝自身文句は言えぬらしい。
42世界@名無史さん:2001/07/14(土) 23:36
>41
言えぬって言われても、武力を背景にして禅譲を迫られたら、殺されるか、黙って
退位に同意するしかないんじゃ・・・。
43世界@名無史さん:2001/07/15(日) 12:24
>>42
まぁそれでは退位を迫る方が聞こえが悪くなってしまうので、「天が望む」ことにしといてる
訳ね。それが繰り返されて禅譲の時はそう言われるようになってきた。殺す時はもう悪口ばか
り言うけど。「残虐だった」「民を苦しめた」「アホだった」から殺した、と。
44世界@名無史さん:2001/07/16(月) 03:56
>>1の質問の趣旨にもどろう。
ローマ皇帝の筋目は既出のごとくフランク帝国→神聖ローマ帝国→フランス帝国(ナポレオン)→ドイツ第2帝国
あとジンギス汗の大カーン(皇帝)の筋目は
モンゴル→元→北元→清
モンゴル→チャガタイ汗→チムール→ムガール帝国→英国
モンゴル→キプチャク汗→ロシア帝国
皇帝といっても、ローマ元老院代表の後継者(といいつつ変質してキリスト教会の守護者だけど)、
大カーンの後継者、スルタン(イスラムの守護者)、そして中国でいう皇帝(天命の連鎖の後継者)、
などいろいろと「筋目=系統」がある。
だから軍事力や経済力だけでいきなり皇帝になれるわけでなく、
それぞれの文化圏ごとの「皇帝株」みたいなものがあって、
(軍事力や経済力にうまくものをいわせて)その「皇帝株」を「継承した」という手続きや段取りが必要なわけ。
45世界@名無史さん:2001/07/16(月) 05:39
>>44
清の場合は中華皇帝とモンゴル大汗位、
ロシアはビザンチン皇帝位とジュチウルスの汗位の
それぞれ二つの「皇帝株」を持ってたわけですな。
46世界@名無史さん:2001/07/16(月) 06:34
オスマン朝の皇帝もメフメト2世やスレイマン1世のころは
ローマ−ビザンツ帝国の継承者としての意識を持っていたらしいね。
ところが時代が下ってくると次第にイスラム色を強めて、
「スルタン=カリフ」としてカリフ権の継承を主張するようになっていく。

>>44
>モンゴル→チャガタイ汗→チムール→ムガール帝国→英国
ティムールはチンギス・ハンの血を引いていなかったのでハンを名乗れなかったし、
それどころかチンギス・ハンの子孫を傀儡のハンに立てたり
チンギス家から娘を迎えてアミール・キュレゲン(婿将軍)を称したりしている。
だからチャガタイ・ハン権とムガル帝権の間には
「筋目」の連続性に断絶があるとみるべきでは。

>>45
ジョチ-バトゥの「黄金のオルド」のハン位は
モスクワ大公とともにクリミア・ハンも継承を主張していて
17世紀まではお互いが正統を名乗りあっていた。

ピョートル1世の時代にロシア帝国が真に成立したと言われるけど、
これは本来ハンないしビザンツ皇帝のことだったツァーリ号に
西欧の「インペラトール」的意味を付与することで
東ローマ皇帝権の継承者としての筋目をよりはっきりさせたという意味。
47世界@名無史さん:2001/07/16(月) 07:42
う〜ん勉強になるな
48世界@名無史さん:2001/07/16(月) 20:08
そうすると「皇帝株」には
1、大汗 2、スルタン(/カリフ) 3、ローマ皇帝 4、中国の皇帝
の四種類あるってことですか?
49世界@名無史さん:2001/07/16(月) 20:32
ペルシャ系は?
アケメネス朝、ササン朝はペルシャ帝国って言われない?
実際、ササン朝はビザンツ帝国を圧迫するほどの国だったし。

あと、インドもムガール以前にも帝国の名に値する国が
あったと思うが。

あ、「帝国」と言えば、大日本帝国なんて国もあったっけ。
50世界@名無史さん:2001/07/16(月) 21:00
>>38
江戸の将軍の「大君」号はもともと江戸初期以来ずっと朝鮮などに対して名乗っている称号。
室町将軍のような「日本国王」では「日本の王はみかどだろう」ということになるので憚って、王より
ランクが下の称号を取ったわけ。冊封を受けたわけでもないしね。
(*勘違いされがちだが平安末期〜江戸中期には「天皇」という号は廃れている。「天皇」号の
復活は国学の流行に深く関わっている)

ところでこの「大君」号、王より下ということなので見かけ上は朝鮮国王よりも地位が下ということにも
なってしまう。そこで新井白石は「日本国王」号を採用したのだが、白石が失脚したらまたもとに戻って
しまった。

要するに、「鎖国」以来の対外的称号を開国以後も用いたので、英語諸国でも音写して「タイクーン」と呼ぶように
なったということである。

でも皇帝号の話じゃないのでsage。

# さらに余談。英語の「タイクーン」という語には転じて「金持ち。特に成金」というような意味合いがあるらしい。
# 英米の人間が接する頃には、現実の将軍は財政破綻で金持ちじゃなくなっていたんだがね。
51世界@名無史さん:2001/07/17(火) 10:33
>>27,>>31
ヴァイスロイ=副皇帝という訳は、初めて見た。
副王 or 総督でないのかね。

「Empress of India」の底には、イギリス人の古典趣味があると思われ。
52世界@名無史さん:2001/07/17(火) 11:14
ところで、「天皇」ってのは天照大神(アマテラスオオミカミ)の子孫って意味
なんだよね。だから「天」がつく。
エンペラーと訳すのはちょっとおかしいとは思うなり。
53世界@名無史さん:2001/07/17(火) 12:43
>>52
「天」の付く根拠としては違うんじゃない?
5452:2001/07/17(火) 13:04
昔、日本がチァイナと国交するとき自国の元首の対外的な称号がなかったから、官僚(?)が
チャイナの文献を探したんだ。すると、北極星が天皇大帝というかっこいい名前だったんで、
「よし、これなら天照大神の天の文字も入ってるから大神の子孫の名としても都合がいい」と
いうことになり流用したんだそうだ。
だから、天皇という称号は日中共作なんだよ。

…といってもそうとう前に読んだあやしい本からの引用なので、信頼性には問題あり。
55アマノウヅメ:2001/07/17(火) 13:07
>>52
「あまのしたしろしめすすめらみこと」と言うのが天皇の古い呼び方
だから、天皇にしたんじゃないですか。
「おおきみ」で「大王」にしてもいいけどカッコ悪い。
56天皇の語源:2001/07/17(火) 13:41
どれも間違い。
政治闘争、軍事闘争を勝ち抜いて覇者となった天武天皇が、中国の最高神
「天皇大帝」の天皇を使い、天皇と自称した。これが、「天皇」の始まり。
57アマノウヅメ:2001/07/17(火) 13:56
>>56
なるほど。
58ななし:2001/07/17(火) 14:12
59世界@名無史さん:2001/07/17(火) 21:01
>>58
袁世凱もにたようなことやろうとしたね。
6031:2001/07/17(火) 23:52
>>51
ありがとう。
やっぱりムガル帝国-インド皇帝の繋がりは一概には言えないかな。

>>49
ペルシア系は、ササン朝から第4代カリフ、アリーの血筋に入って
(たしか最後のころの皇帝の娘がアリーの息子と結婚した)
代々のイマーム(シーア派イスラムの教主)に受け継がれたというように
のちのペルシア人たちに考えられた。
シーア派を国教にしたサファヴィー朝(アリーの子孫と自称)が
君主の称号を古代ペルシア語起源の「シャー」に定めたのは
ササン朝の復活という意識があったからだとも言われているし、
現在もイランではシーア派の12イマーム派が国教になって理由が
このあたりの民族意識と関連付けていわれることもあります。
61世界@名無史さん:2001/07/17(火) 23:54
>>49
バビロニア帝国だのアレキサンダー帝国だのアケメネス帝国だの、
多民族国家を「帝国」というのは現代からふりかえっていうのであっていわば現代の歴史用語。
このスレでいわゆる「皇帝株」とは無関係では。
62世界@名無史さん:2001/07/18(水) 01:28
英国はムガールの皇帝位を、カネで買い取ったんだよ。
63世界@名無史さん:2001/07/18(水) 02:00
イスラム世界のカリフについては、正統カリフ→ウマイヤ朝→アッバース朝→マムルーク朝庇護下→オスマン朝。ってことで筋目を考えればいいんでしょうか?

あと後ウマイヤ朝とファーティマ朝がカリフを称しましたが、これはどこかに繋がっているのでしょうか? マグリブの諸王朝にもいろいろありましたが。
64世界@名無史さん:2001/07/18(水) 03:16
>>63
スンナ派本流(?)の正統意識はそんな感じ。
ただし、オスマン家はマムルーク朝を滅ぼす以前からも
イスラム信徒の指導者を名乗っていた例が有るので注意が必要。
これはおそらく聖俗の権威がともに君主にあった
ビザンツ皇帝や遊牧民のハーンの皇帝概念の影響でしょう。
近代に至って、オスマン家のスルタンがカリフを兼ねるという点が
強調されるに至って、スルタン=カリフ制の正統性の確保のために
マムルーク朝庇護下のアッバース家カリフから
オスマン家にカリフ権の譲位がなされたという伝説が生まれました。
アッバース朝→オスマン朝の筋目の連続性は実際は後世の創作です。

ファーティマ朝はシーア派王朝ですが、
シーア派ではムハンマド→アリー→アリーの子孫の順で
イスラム信徒の指導権が伝わっていると考えます
(正統4カリフのうちアブー・バクル、ウマル、ウスマーンは否認)。
カリフ家はアリーの子孫を自称していたので
「簒奪者」アッバース朝に対抗してカリフを名乗ったわけです。
ただし、普通シーア派の指導者は「イマーム」と言います。
カリフを名乗ったファーティマ家は例外。

後ウマイヤ朝は、ウマイヤ朝のカリフの末裔の亡命政権で
はじめは控えめに「アミール」が君主の称号だったのですが、
すぐ近くのチュニジアにカリフを名乗るファーティマ朝が出てきたので
対抗上カリフを名乗っただけであるようです。
筋目の意識としてはこれも簒奪者であるアッバース朝から
カリフ権をウマイヤ家に取り戻すという意識でしょう。
もっとも、後ウマイヤ朝も末期になるとウマイヤ家以外の出身者が
カリフになっていたりするみたいですが。

>マグリブの諸王朝にもいろいろありましたが。
たしか、ムワッヒド朝の指導者がカリフを名乗ってますね。
ムワッヒド朝はもともとベルベル人によるイスラム改革主義運動だから、
「堕落」したアッバース朝のカリフよりも
こちらのほうに筋目があると考えたんでしょう。
65世界@名無史さん:2001/07/18(水) 03:50
>>50
>ところでこの「大君」号、王より下ということなので
>見かけ上は朝鮮国王よりも地位が下ということにもなってしまう。
「君」は朝鮮王国では王族の称号だったね(中国の諸王みたいなもんか)。
ところで、日本側は「大君」を「大いなる君主」という意味にとって
「朝鮮国王が将軍を君と敬っている!」と解釈していたと聞いたことがある。
たぶん、新井白石のツッコミのほうが正しいんだろうけど、
日本側も朝鮮側も対等外交とは言いながら、
裏では相手より上だという気分があったようで面白い。

カリフやスルタンも皇帝とは少し違うのだから
ここは君主の称号の「筋目」スレってことでいいんでは?
66世界@名無史さん:2001/07/19(木) 14:56
>>54-56
そのころの唐の皇帝・高宗が>>54あたりからとって「天皇大帝」という称号を
使っていた。それで、高宗とほぼ同時代である天武天皇あたりが唐の「天皇大帝」と
対等という意味合いでパクったんじゃないかという説もある。

そうなると普通に「皇帝」と名乗っている唐皇帝の時代(ややこしいな)にパクってたら
今頃文字通り「日本皇帝」と名乗る皇室が存在していたのかも知れない。
67>66:2001/08/01(水) 08:24
つーか、明治期の日本語の公文書には天皇ではなく「日本国皇帝」という称号を
使っているものが結構多いのよね。某博物館でみた勲記は殆どが皇帝だったよ。
なんで天皇と皇帝を併用していた時期があるらしいよ。
68世界@名無史さん:2001/08/01(水) 08:24
age
69世界@名無史さん:2001/08/01(水) 08:58
ブラジル帝国はどうでしょう?近代以降に出来た帝国はどうも正統性無視のものばかりな気がするのですが…
70世界@名無史さん:2001/08/01(水) 09:12
ヨーロッパの場合皇帝って原則としてローマ帝国、ないしその後継国家
の君主の称号だと思ってたんですが違うんですか?
ちなみにロシアは建前上ビザンティン帝国の後継国ということらしい。
東方教会つながりで。
ハプスブルク家の場合、ナポレオンが勝手に皇帝名乗っちゃったもんだから
もういいやということで、神聖ローマ帝国皇帝をやめてオーストリア皇帝
にしちゃったって聞いたけど。

まちがってたら誰か訂正して。
71>トレド:2001/08/01(水) 10:01
インカ皇帝株の復活おめでとう!
72世界@名無史さん:2001/08/01(水) 10:32
アメリカやアフリカについてはどうですか?アステカ王とインカ皇帝の違いやガー
ナ王とマリ皇帝の違いは?
73世界@名無史さん:2001/08/01(水) 11:07
「日王」表現はひがみだが、
一民族しか支配していないのに天皇を「エンペラー」と訳するのもへん。
「ミカド」を新しい英単語にすればよかた。
74世界@名無史さん:2001/08/01(水) 11:31
>>73
アイヌ民族は?
過去には台湾、朝鮮半島、南洋諸島等の民族も支配したぞ。
75世界@名無史さん:2001/08/01(水) 12:16
ん、そういえばなんで大日本「帝国」だったり、○○帝と呼んだりするの?
「天皇」であって「帝」の字は使っていないのに?
76世界@名無史さん:2001/08/01(水) 12:36
>>75
昔から使ってるじゃん>「帝」の文字。
77世界@名無史さん:2001/08/03(金) 11:55
age
78世界@名無史さん:2001/08/09(木) 17:33
>>70
がいしゅつ。スレ読んでから書けよ
79世界@名無史さん:2001/08/09(木) 19:05


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80ななし:2001/08/09(木) 19:28
>>73
薩摩人・津軽人も、民族といえなくもない。
81世界@名無史さん:2001/08/09(木) 20:03
ローマ皇帝って市民の第一人者って意味じゃなかったっけ。
今のエンペラーにもそういう概念が含まれてるの?
82t97fyucghcfdre:2001/08/09(木) 20:12
83世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:18
>>81
Aigustは、元老院の議員の中の第一人者(筆頭議員)。
Emperorは、原義は、いろいろな役職に関わる権限。転じて首都防衛将軍(凱旋軍司令官に与えらた名誉的な称号)
84世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:19
×aigust ○august
85世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:20
じゃ、Emperorは「将軍」って訳したほうが適してる感じだ。
天皇はローマ法王か?
86世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:21
>>85
>Emperorは、原義は、いろいろな役職に関わる権限。転じて首都防衛将軍(凱旋軍司令官に与えらた名誉的な称号)
文字通り「征夷大将軍」でしょ?
87世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:21
>>73
アイヌもいるし琉球人もいるし在日朝鮮人もいるだろ。
だから問題ないじゃん。
88世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:25
チンケな帝国だな。
89世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:27
じゃ、神聖ローマ将軍とかになるわけだ。
90世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:28
どれも今や同化されて、日本は事実上の単一民族国家。
91世界@名無史さん:2001/08/09(木) 23:43
>>73,>>87,>>88,>>90
スレ読んでから書けよ。
帝国には多民族を支配する国という意味もあるけど、それだけじゃないだろ。
皇帝号は多民族に君臨するかどうかだけでいちがいに決められない。
>>44前後のあたりを読め。
92世界@名無史さん:2001/08/10(金) 00:24
敢えて、王号を廃して天皇という、皇帝に並びうる称号を使った訳です
からね。華異秩序からの脱却が目的で、実質は問題じゃないですよね。
蝦夷地に対する、対応の仕方は小中華的かなと思うのは考えすぎ?
93世界@名無史さん:2001/08/10(金) 00:26
東アジアの皇帝とヨーロッパのカエサル、インペラトルでは意味が違います
からねえ。共通してると言えなくもないのが、余計にややこしいんですけ
どね。
94世界@名無史さん:2001/08/10(金) 00:29
ちょっとまった。
華夷秩序からの脱却が目的は間違いだろう。
むしろ逆で、華夷秩序、つまり当時の国際社会に参加することが目的だろう。

ただ、日本は偉かったのかアホだったのか、それでもなるべく中華と対等な関係を主張しようとして苦心して生んだのが天皇という称号じゃないかな。
もっとも、結局それも華夷秩序的発想の中で苦心したに過ぎないけれども。
95世界@名無史さん:2001/08/10(金) 04:07
西ヨーロッパだけならローマ教皇から冠をもらった人が「皇帝」という称号を
使っていいことになってるってことでいいのかな。
96世界@名無史さん:2001/08/10(金) 05:18
>>95
だから蒸し返すなよ、いらつくなあ。
ローマ皇帝の帝冠も継承されてんだよ。>>44の前後のあたり読め。
近代以降じゃ初代ナポレオンだけじゃないの、「ローマ教皇から」なんて。
ドイツは軍事力でフランス帝国を征服することで継承した感じだし、
オーストリアなんて神聖ローマ帝国滅亡後は意味不明じゃん。
97世界@名無史さん:2001/08/10(金) 07:34
90>>91
44前後を読むと、ますます、日本の天皇をエンペラーと訳すのは
おかしいじゃないか。
その上さらに、ほとんど単一民族と言ってもよいような国にしか
君臨していないのだから、ますますエンペラーじゃないだろう、
って話をしてるんだよ。
98梵阿弥:2001/08/10(金) 16:38
新羅王と同格は嫌だと北極星の道教的な号を使ったらしい。
99世界@名無史さん:2001/08/10(金) 18:24
>>97
おいおい。
翻訳語としてのエンペラーは、複雑な意味はなくて、
たんに「王」よりもランクが上の君号として使われる。
だから日本の天皇も、
>>44にあるような中国の天子もモンゴルの大ハーンもイスラムのスルタンも、
一律にエンペラーなんだよ。
翻訳語なんだからさ。
それぞれの固有の意味は原語では語れるけど、
エンペラーという単語そのものの由来につきあわせたら、おかしいのは当たり前だろ。
ちなみに日本書紀のアストン英訳では
天皇はエンペラーじゃなくてオーガストAugustになってる。
確かにこっちの方が若干ましかも。
100世界@名無史さん:2001/08/10(金) 21:43
>>99
君こそ、44前後の趣旨をわかってるかい?(藁
このスレの、特にその辺りでの論旨は、いわゆる皇帝(エンペラー)というものには
それぞれの「株」とでもいうべき系統があるってことでしょ。

では、それをふまえた上で考えよう。日本の天皇の「株」はどこから出たか?
ローマや中華王朝のような大帝国に君臨していたわけでもなければ、そういう国から
正統な皇帝の「株」を得たわけでもない、自称でしょ。

「株」もない上に帝国といえるほどの実質もないのだから、天皇はここで言う皇帝、
エンペラーと称するような存在じゃないって言ってるの。
101世界@名無史さん:2001/08/11(土) 02:03
まあ、それでも王号とは明確に違う、天皇という上位の君主号を使用し続けてる訳だから、
エンペラーという、訳語にもそれなりに妥当性はあるんじゃないの?
10244=99:2001/08/11(土) 04:02
>君こそ、44前後の趣旨をわかってるかい?(藁

あの・・・99=44なんだけど・・・
それぞれの「株」だって起源はそれぞれに「自生」したんだから、
まあいいんでないの?
「天皇株」は最初の一株がそのまま続いてるんで
万世一系だってりうことでしょ。
そうい細かいことはどうでもいいとして翻訳語としては
基本的に>>101のいうとおりで問題ないと思うけど。
103世界@名無史さん:2001/08/11(土) 04:48
幕末・明治初期の英字新聞じゃミカドになってる。
エンペラーに変わったのは大日本帝国憲法あたりから。
104酒井勝軍:2001/08/11(土) 06:23
「天皇はメシヤまたはキリストと訳するのが正しいのである。
しかるに、巷の人士は天皇をエムペロアと訳しながら恥じぬではないか!」
105世界@名無史さん:2001/08/11(土) 06:27
あんまりコマゴマしたことまで言い過ぎると
「翻訳」という行為じたい不可能になる。
エンペラーはヨーロッパ固有の制度だから翻訳不可能とか、
同じ理由で大ハーンもスルタンも中国の皇帝も
エンペラーと訳してはいけないってことになりかねない。
まあなってもいいけどさ。
106世界@名無史さん:2001/08/11(土) 07:00
>>101がまったく正しい。
東アジアの漢字文化の秩序と、西洋の君号秩序(キングとエンペラーの格差、上下関係)を
比較した場合、江戸時代の蘭学者が、西洋のエンペラーを皇帝と訳したのは
>>101のいうとおり妥当と思われ、
日本の君主の称号は「日本王」じゃなくて「天皇」であった以上
同じ漢字文化圏内の発想で、漢文の素養が基礎教養だった明治期に
天皇をエンペラーと訳したのはこれまたきわめて整合的なこと。
天皇をキングと訳したのでは
漢字文化圏内での「王」にあらざる「天皇」の語感はまったく表現できず
適訳とは到底言い難い。
107世界@名無史さん:2001/08/11(土) 11:36
日本では、インペラトルとカエサルとアウグストゥスの称号の区別なんてしてない
と思うけど、ヨーロッパじゃ使い方が違うのかな?ローマの頃(東ローマ含む)は
それぞれ、違うわけですからね。
特に気になるのがアウグストゥス。カール大帝とか神聖ローマ皇帝はアウグストゥス
の称号は使ってなかったのでしょうか?
108世界@名無史さん:2001/08/11(土) 13:04
>>107
分裂期の正帝と副帝がインペラートルとカエサルじゃなかったっけ?

>>104
メシヤは「油注がれし者」で王様。
古いユダヤ人の信仰では、メシヤというのは精神的指導者ではなく
待望されたユダヤ独立国の具体的な王だった。
でも明治以降の疑似キリスト教としての国家神道を考えれば
たしかに天皇=メシヤというのは面白いけど、対外的にへんだろ。
109世界@名無史さん:2001/08/11(土) 17:00
カエサルってのは、皇帝の後継者が名乗る称号です。例えばウェスパシアヌス帝時代に
ティトゥスとドミティアヌス(どっちも後の皇帝)がカエサルを名乗っています。
他にも、コンモドゥスとかカラカラなど先帝が存命のうちに後継者を確定する意味も
あり、カエサル号は皇帝の血縁者がしばしば名乗ることがありました。
アウグストゥス号を名乗れば、皇帝としての資格を満たしていると見なされ、副帝で
はなく共治帝と言えます。

ただ、蛮族がローマの後継者を名乗るようになった、フランク以降の時代には、この
様な区別がなされたのか、またアウグストゥスという本来はインペラトルやカエサル
よりも、格上の称号が使用されたかどうかは私も知りません。
110108:2001/08/12(日) 19:34
>>109
東西ローマの分裂が確定する直前の四分割時代(AD293〜395)のことなんだけど、
あれは四地域のうち東西で正帝と副帝が1名づつ計4名だよね。
この正帝と副帝はインペラートル、アウグストゥス、カエサルのうちどれ?

>分裂期の正帝と副帝がインペラートルとカエサルじゃなかったっけ?

といったのはそういう意味での質問でした。
でも今たまたま世界史年表みたら
正帝=アウグスツス、副帝=カエサルとなってる。

とすると、この時期にインペラートルといったら
どういう意味(ないしニュアンス)になるんでしょうか?
111世界@名無史さん:2001/08/12(日) 19:41
>>99
>ちなみに日本書紀のアストン英訳では 天皇はエンペラーじゃなくてオーガストAugustになってる。

オーガストAugustは元老院の議員の中の第一人者(筆頭議員)だけど、
逐語直訳では「尊厳者」。それで、漢文訳では「至尊」(皇帝、天子の意味)と訳される例がよくある。
112世界@名無史さん:2001/08/12(日) 20:33
イギリスのインド皇帝号は当時のビクトリア女王が
ハー ロイヤル ハイネスだらけになってたのでいやがって
ロイヤル ハイネスをインペリアル ハイネス?に格上げするために
名乗ったというのを聞いたことがあるが、本当だろうか?
113つーかさ:2001/08/12(日) 21:13
天皇も>>66にあるように明治期は「日本国皇帝」と自称してたので
天皇の訳語がエンペラーでも問題ないかと思われ
114世界@名無史さん:2001/08/13(月) 23:00
ローマじゃ、インペラトルの称号は大体アウグストゥスを名乗るときに付随して
いたみたいです。ただ、インペラトルは帝政以前にも存在した称号であり、まあ
ローマ関係の本では、正帝=アウグストゥスというような書き方をしていますね。

カエサルは東ローマ時代にはいると、副帝という意味をなくして、末期には貴族
が付く役職の一つに成り下がってるのが、地位のインフレ現象として面白いです。
115世界@名無史さん:2001/08/13(月) 23:25
日本の「天皇」についてですが、確か皇極天皇の時に
漢風し号として「何々天皇」とついたと記憶しています。
それまでは都のあった場所をつけて呼ばれていたと思います。
天智天皇→淡海帝(おうみのみかど)
天武天皇→きよみはらのみかど(漢字忘れてしまった)
116世界@名無史さん:2001/08/13(月) 23:53
インペラトルは、軍の最高指揮官に与えられる称号です。
帝政以降は、半ば自動的に、皇帝に附随する事になります。

カエサルというのは、帝政を半ばスタートさせたといえる、
ユリウス・カエサルに由来します。要は歴代の皇帝は、
ユリウス・カエサルと代々養子関係にある、という事
ですね。(正確に養子とい訳ではありませんが)
ですから、皇帝自身以外にも、皇帝の後継者も、カエサル
の直系の養子という事で、カエサルを名乗るという事に
なります。

他にも皇帝に与えられる称号としては、プリンチェプス(第一人者)
パーデレ(国父)などがあります。

そして、ローマ皇帝の正式の称号とされるアウグストゥスは、
実は初代皇帝であるオクタヴィアヌスが、
「全ての権力を返上して、ローマを共和制に戻す」
と宣言したとき、その代償として元老院が与えた称号だという
のが、実に皮肉であります。
117世界@名無史さん:2001/08/14(火) 00:35
天皇には、いろいろな説があるけど、要は日本人というのは、
昔も現在も、外国とは違う特別な称号を名乗りたがる癖がある。
しかもわざわざ特別な称号を名乗っておきながら、通称として
外国でも使われている用語を用いたりする、わけのわからん
癖がある。

現代の例としては、正式名称:総理大臣 通称:首相

過去の例としては、正式名称:右大臣 通称:尚書右僕躬
         正式名称:中納言 通称:黄門

天皇についても、明治政府は、国内では天皇ですが、
対アジア外交での名称は「皇帝」、対欧米外交での名称は
「エンペラー」としていました。
118世界@名無史さん:2001/08/14(火) 05:44
アウグストゥス>インペラートル>カエサル
って感じなのかな?

勉強になるなあ。
119日本@名無史さん:2001/08/14(火) 06:39
例として
日本語=天皇、皇帝
露西亜語=ツァーリ
  英語=エンペラー
ってだけじゃないの?
120世界@名無史さん:2001/08/14(火) 06:50
>>119
翻訳語としてはそれでいいんだけど、
漏れが>>116とか>>114とかに詳しくききたいのは
古代ローマの中での称号の使い分けの話。
121世界@名無史さん:2001/08/14(火) 07:46
>>116
国父=パーテルパトリアエ
古代ローマでロムルスとユリウス・カエサルだけが与えられた
称号。キケロも自称してたみたいだけど。
122世界@名無史さん:2001/08/14(火) 08:01
夏、夏といえば浴衣でわっしょい

でも彼女のいないヲタには辛い季節(include all seasons)

そんなわけでまんしょい!

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tp://exotic.adults-house.com/emi2001/natu_syou/index.html

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浴衣でわしょーい、

あ、ヒメハジメまだしてないや

浴衣といっしょにやっちゃお

そーれまんしょい!
123世界@名無史さん:2001/08/14(火) 08:02
Σ(゚д゚lll)ガーン
人口更に増加してるよ

中国製コンドーム、3割に欠陥 一人っ子政策で政府検査
http://www.asahi.com/international/update/0801/007.html
124世界@名無史さん:2001/08/14(火) 08:04
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125世界@名無史さん:2001/08/14(火) 12:54
ローマ帝国という存在自体が、君主制を否定しているという、パラドックスを抱えて
いるんで、やたらと皇帝(というか国家元首かな)を意味する単語が多いですね。

初代皇帝オクタヴィアヌス(アウグストゥス)がカエサルの養子になったBC44年、
オクタヴィアヌス・カエサルと名乗っており、さらにカエサルの死後BC42年にイ
ンペラトルを、国内を統一し元老院から授けられた称号としてBC27年にアウグス
トゥスを名乗っています。

歴史の教科書では、アウグストゥスを名乗った時をもって、帝政の開始と言うことに
なっていますね。

ユリウス・クラウディウス朝の皇帝達は、カリグラ暗殺の混乱の中で即位したクラウ
ディウス帝以外は、全て帝位に就く前からカエサルとの名を持っています。これは、
称号と言うよりも、ユリウス家の一員であることを示す名前と見るべきでしょう。
カリグラは当初は皇帝候補ではなかったにも関わらず、本来の名前がガイウス・カエ
サルでした。(それ以外の皇帝は、先帝の養子になった時にカエサルの名を得ていま
す)

これが、ネロ帝の死によってガルバ帝が血縁と関係なく帝位に登ったAD68年に、
カエサルを名乗ったことにより、ユリウス家の後継者を自称すると共に、カエサルと
いう名に、アウグストゥスやインペラトルの様に、国家君主を意味する言葉へと変質
した(実際にはそれ以前からそういう意味合いは会ったでしょうが)と考えられます。

アウグストゥスとインペラトルはオクタヴィアヌス以降の皇帝は同時に名乗っている
場合が多いみたいです。というか、調べた範囲では全部そうでした。

フランク王国とか、神聖ローマ帝国については何も知らないんですが、何故カエサルの
称号を使ってるんでしょうね?
126世界@名無史さん:2001/08/14(火) 13:17
中国の皇帝は全人類(全世界)の頂点の意味。
だから、あっちこっちに皇帝がいるってのは中華思想とは反する。
日本の対中外交での天皇の呼称が何らかの影響があるかもしれない。
127世界@名無史さん:2001/08/14(火) 17:29
世の中には中央アフリカ帝国の皇帝を名乗った奴もいたんだからさ・・・
128世界@名無史さん:2001/08/14(火) 20:38
中国の最高指導者は皇帝と名乗るべきあるよ。
世界は我々にひれ伏すのだ!

いずれそうなるあるよ。
じゃまなのはアメリカあるよ。
129ロベスピエール:2001/08/15(水) 01:15
>>122
姫始めってのは正月にやるもんだろうが!
顔洗って出直して来い!!!
130世界@名無史さん:2001/08/15(水) 09:49
きっと正月から今まで一度もできなかったかわいそうなやつなんだ。
そっとしておいてやろう。
131梵阿弥:2001/08/17(金) 13:37
ハイティ皇帝もいた。
132国帝陛下万歳:2001/08/18(土) 20:38
明治から終戦にかけての外交文書では外国の世襲君主は英語呼称がKINGやSULTAN
でも全て皇帝と称された。皇帝という漢語の持つ宗教性が骨抜きにされ、単なる
独立国家の君主という意味に一般名詞化されたと思われ。
133>132:2001/08/18(土) 21:27
天皇も日本国皇帝と自称してるしな。
134世界@名無史さん
モロッコって昔は帝国だったのに、最近なんで王国に格落ちしたの?
誰か事情しらない?