今日読んだSF/FT/HRの感想 10冊目

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1名無しは無慈悲な夜の女王
読了した小説の感想を書き込んでください。
必須条件は本の題名、作者、点数(10点満点)、感想

SF・FT・HRであれば漫画や映画でも可です。

まとめサイト
http://www2.atwiki.jp/zgok0079/

前スレ 今日読んだSF/FT/HRの感想 9冊目
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/sf/1208011648/

今日読んだSF/FT/HRの感想 8冊目
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/sf/1190134602/
今日読んだSF/FT/HRの感想 7冊目
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/sf/1174483983/
今日読んだSF/FT/HRの感想 6冊目
http://book4.2ch.net/test/read.cgi/sf/1160608714/l50
今日読んだSF/FT/HRの感想 5冊目
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1142818206/l50
今日読んだSF/FT/HRの感想 4冊目
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1120281850/l50
今日読んだSF/FT/HRの感想 3冊目
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1102856546/l50
今日読んだSF・FT・HRの感想:2冊目
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1055757509/l50
今日読んだSF・ファンタジーの感想を書くスレ
http://book.2ch.net/test/read.cgi/sf/1018270182/l50
2名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/14(月) 23:38:27
★荒らしの自作自演や陰湿な挑発、ID表示でも明らかな煽り書き込み等などはスルーを、反応した書き込みにもスルーを。
(反応すると削除依頼の妨げとなります。 荒 ら し の 名 誉 毀 損 書 き 込 み があっても却下されます)

 上記の名誉毀損書き込みを行った、荒らしコテハンにどうしても我慢できない場合は以下のスレへ。

【おれの】ミステリ板住人被害者の集い89【脳内新作】
http://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1197821640/
書斎魔神・アホアホ語録格納庫 その22
http://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1202568999/
(「書斎魔神」は「ミステリ板住人」の別ハンです)

●スレを私有化し、日記代わりにする事や、スレ違いの講義なる長文、オリジナルシナリオなる長文などの書き込みは、
 ご自身のサイトを作り、そこで行ってください。削除人からも警告されている行為です。
●未読の人のために、結末部分のネタバレは厳禁とします。
 どうしても語りたい人はメール欄を活用してください。
3名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/14(月) 23:46:02
あ、ごめん、>2のリンクそのままじゃだめなんだよな。
最新のリンクは以下のとおり

【頭が】ミステリ板住人被害者の集い90【おけない?】
http://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1210907172/l50
書斎魔神・アホアホ語録格納庫 その24
http://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1215102499/l50

気がつかなくて申し訳ない…
4名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/16(水) 01:12:38
藤崎慎吾『蛍女』

読了。
『ハイドゥナン』の前日譚で、同じアイディアだがこっちの方が抵抗なく読めた。
あっちはスケールがデカすぎたせいか?
こちらは2時間の映画にすることも出来そうな話で、描写も堅実で良い感じ。

6.5点。
5名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/16(水) 11:43:52
なんだその0.5は
6名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/16(水) 13:01:42
今スレではラノベを語るゴミクズが現れませんように。
7名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/16(水) 14:45:06
ついにこのスレにも「ラノベ」の文字列が現れてしまったっ!
8名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/16(水) 15:27:56
6レスめから埋めモードか
9名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/16(水) 15:49:50
さあかかってこいラノベ野郎!

埋め合戦だ!
10名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/16(水) 22:41:42
ファウンデーションの彼方へ
読んでるが滅法面白い
11名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/17(木) 19:08:12
アーサー・C・クラーク『白鹿亭綺談』(ハヤカワ文庫)

クラークというと壮大なハードSF、理想主義的な人類史というイメージがあるが
ここに集められた短編は、ちょっと肩の力が抜けた感じ。
アガサ・クリスティの『火曜クラブ』のような、一同に集まった人たちがそれぞれ小話をするクラブもの。
クラークの作家としての幅を見せ付けた、と言いたいところだが、硬さはいなめない。
何と言うか、「この人まじめなんだなー」と文章からしみじみ感じられるというか……。
話そのものは特別面白いものではない。
ただ、すごい厳しかった爺ちゃんの、ゆかいな日記発見、というような微笑ましさはある。
5点。
12名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/18(金) 11:10:39
ただの質問だけど今まで何冊クラーク読んだの?
もしかして初めて?
13名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/18(金) 11:24:33
いいのよお客さんそんな緊張しないで、カラダの力を抜いてホラ。。。
14名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/18(金) 12:09:46
おれも初読の時はなんか薄味に感じたが、
ハードSFにはまってクラーク一通り読んでから再読したら無茶苦茶面白かった
ということで、もう少し輪廻してから再読しておくれ
15名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/18(金) 22:52:28
『プロテウス・オペレーション』 ジェイムズ・P・ホーガン

そろそろ何冊読んだか分からなくなってきた、ナチスもの且つ歴史改変ものの一冊。
ナチス勝利世界の人々がタイムマシンで過去を変えてしまう、と言う話で、
その辺りの多重構造や矛盾の説明と言うのが割と練りこまれている感じです。
が、この作品の肝心な部分は、科学的考証や主人公たちの活躍ではなく、
思わず笑ってしまうほど片っ端から登場してくるWW2時の有名人たちであると思いました。
何しろ、登場人物紹介のページに、チャーチルにルーズベルト、ケネディ、アインシュタイン、エドワード・テラー、
果てはアイザック・アシモフまでそうそうたる名前が並んでいるわけです。
特にチャーチルは、ずいぶん贔屓目に書かれているように感じました。
ナチス勝利世界でのチャーチルの死に様の格好良さは異常です。
ただ、エドワード・テラー博士が普通の人っぽい描写だったのが惜しいところです。
あのエドワード・テラー博士なのですから、もっとアレな人に描いてしまっても良かったような。

総評:6点(内訳:登場人物を見たときのwktk度+チャーチルの格好よさ-ハイドリヒ何やってんの度-宣伝相ドコー?度)
16名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 03:50:12
改変といえば新作でイアン・マクラウドの夢の涯ての島も読んでくれー
イギリス作家らしい素敵な短篇ぞろいだぜ
17名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 09:40:52
>>15
ホーガンって思想信条からいってSDIシンパっぽいから
テラー先生をマッドに描くとかは…
18名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 10:04:07
ナチvsマンハッタン計画ものだと「臨界のパラドックス」ってのもあった。
ファインマンさんだいかつやく。

ところで前スレ922(黒い時計の)で書き忘れたけど、
マークが生まれつき総白髪ってのはカロンの暗喩だろうから、
平行宇宙じゃなくて臨終間際の意識混濁のなかでの妄想でした
とゆうのが当たりかも。「航路」の死後パートといっしょ。
19名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 12:11:52
>>17
日本じゃ意外と知られてないけどハード系はDQNライトな人多いよね
最近のニーヴン先生の迷言: 病院行くと生体実験される!って噂をメキシコ移民の間で流せば、ERの混雑は解決できる
クラーク亡き今バクスターとベンフォードの穏健インテリには頑張ってもらいたいんだが、
早川ちゃんが訳してくれないので応援できない
20名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 16:08:00
カレン・ジョイ・ファウラー"Sarah Canary" 1991年(未訳)
1873年アメリカ、過酷な鉄道建設現場の中国人キャンプで、
推定33歳の世にもぶっさいくな女が奇声をあげている所から始まる、
この女になぜか巻き込まれちまった人々の奇妙な旅の話。

マキャモンの「遥か南へ」に似た感じの、奇矯な登場人物のすちゃらか旅行ものだが、
まともな判断力を持った登場人物は中国人&フェミニスト活動家という被差別層だけ、
という設定がうまく、旅がどんどんおかしくなことになる。
キャラ分け、心理描写は超絶技巧。精神病者のちょっとおかしな心理まで克明に書かれていて目が回る。
さらに凄いのは時代考証で、1873年の社会や政治、さらには当時の学問の最先端何かをきちんと積み重ねている。
1873年なんて特に何もない年なんだから大変だぞこれは。
これがSFなのかは分からんがとんでもなく深く面白い。 9点

ファウラーは今のフェミニズムSFを代表する作家の一人。
非SFの「ジェーン・オースティンの読書会」が映画化、翻訳もされて普通作家のように思われがちだが、
根っからのSF者で、中短篇では受賞レースの常連。男性作家相手の喧嘩っぱやさでも有名。
これは初長編で、ジャンルが微妙なので多くの出版社に断られたという代物。
いまじゃ90年代SFの最高傑作なんていわれるくらいだが、ちょっと早川向きではないか。
でもマッカーシーやイシグロが売れてんだから勢いで出せないかな。
21名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 16:35:24
サンリオのポジションてもうどっこもやらんのかね。売れないかw
22名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 22:45:25
順位くんいるかい
23名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 23:38:51
だいぶ早川の翻訳から抜け落ちてるけど、
フェミというかクラリオン出身の連中は地味だけど読み応えあるものかいてるんだよねえ。
第二のサンリオは欲しいなあ
24名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/19(土) 23:49:22
そして凶悪な日本語訳にファンが涙目になるんですね、分かります
ハローサマー・グッドバイの「あらすじ」が意味不明過ぎて三回ぐらい本文と解説見比べたわ
25名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 01:15:54
異色作家短編集の長編版みたいなのが出たら入るのかな<ファウラーとか
普段こういうのあんまり読まないけど、たまに無性に読みたくなることがある。
26名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 01:17:25
>>21
売れたら撤退しないだろが
27名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 01:55:44
国書も文庫を出さないから、未来の文学は将来大変なお宝になりそう。
白水社が本腰入れてくれればなあ。Uブックスって地味にいいSF風作品多いし。
28名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 09:55:02
山形・柳下並に小谷がはたらきかけてフェミ系出してくれればいいのに……。
2915:2008/07/20(日) 19:49:17
>>16
検索かけたところ、割と面白そうな感じですね。
例によってブックオフか図書館を探してみようかと思います。
>>17
なるほど、それは仕方ないですねw
>>18
『ご冗談でしょう、ファインマンさん』のファインマンさんですか。
面白そうだと思いつつ、検索かけたときに出てきたあらすじにやや嫌な予感が…
アメリカの核は綺麗な核、みたいなオチだけは勘弁してほしいものです。

で、本日読了した本の感想二つ投下します。
30名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 19:50:29
『伯林星列』 野阿梓

SFかどうか迷うところですが、SFの作家さんで、一応歴史改変もあるということで感想投下。
団鬼六を豪華にした感じというか、悪徳の栄えをもう少し詳しくした感じというか、とりあえず絢爛豪華な印象です。
帯に『禁忌のみに挑み続けた』云々と書いてあるのですが、そこまででもないような。
北一輝が出てくる度に『魔王の風格』だのと言われていたので、
きっと平将門の霊でも乗り移ったのだと思っていたら全くそんなことはありませんでした。
本筋とは全く関係の無い所で二・二六事件が成功すると言う歴史改変が行われているのですが、
なぜか本筋とは絡んでこないし、日本側の描写は途中で投げ捨てた感がどうしても拭えませんでした。

もっとも、ミュラー、アイヒマン、ハイドリヒ、石原莞爾、川島芳子なんかが暗躍するのは見ていてうれしいものがありますし、
ハウスホーファー教授の台詞によるナチス評も結構読み応えがあります。
話の流れを読むものではなく、そういった一つずつの舞台装置に萌える小説のような気もしました。
それにしても、ハウスホーファーは出演作品によって予言者だったり加藤保憲と知り合いだったりと忙しい人です。
あと、主人公の少年への陵辱よりもロシアの女スパイへの拷問のほうが好みだったのですが、短くて残念。

総評:5点(ナチス幹部の皆さんの活躍度+史実の北一輝との乖離度+ボクっ娘が予想外にストライクだった度)

読んでいる間中、著者をグイン・サーガの作者と同一人物だと思い込んでいたのは内緒です。
31名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 19:51:45
『迷宮世界』 福島正実

実は以前に読んだことがあって、しかも生まれて始めて読んだSFでもあった一冊です。
話は平行世界ものかつ歴史改変もの、ということになるのでしょうか。
モントリオール万博開催中にふとしたことで主人公が枢軸勝利世界へ転移してしまうわけですが、
枢軸勝利世界には原子力関連の技術が無いため、こちら側の世界から原爆を手に入れようとしている、と言った話です。
何が凄いって、描写が全く子供向けではありません。
ヒロインの美少女が日本兵に暴行されそうになるところだとか、人が殺される描写だとか、
解説に『いわゆる児童もの調にならぬよう』と書いているだけあって全く持って容赦がありません。
というか、よく編集からGOサインが出たな、といったところです。
展開も実にSF的で、多分、『プロテウス〜』とタメを張れるぐらいにはハードなのではないかと思います。
しかも、展開にも全く容赦がありませんし。

ただ、巻頭のあらすじでほぼ最後までネタバレするのだけは勘弁してください。
書いてることが殆どオチじゃねーかと小一時間。

総評:7点(内訳:予想外の緻密な描写+展開の面白さ+思い出補正+展開の容赦の無さ-巻頭でのネタバレ度)
32名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 22:03:03
大戦改変ものの国産最高傑作は佐々木譲の「ベルリン飛行指令」以下の三部作だと思うがどうよ
佐々木譲も笹本さんと一緒に種子島取材に行ってたから、
いつか近未来宇宙開発の熱い奴を書いてくれると信じてるぜ
33名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 22:04:44
「ベルリン飛行指令」は面白かったなあ
なにがいいって、本当にあったのかと錯覚するようなリアリティを感じたところが
34名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 22:18:16
板違いだが、佐々木さんなら「鷲と虎」の後日談として東北老航校で一本書いて欲しいんだな。
「疾駆する夢」のノリであの恐るべき再生99高練とか、想像するだけで燃える。
35名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 22:33:32
あの頃は神林しかSF作家がいないような状況だったから、国産冒険小説にはお世話になったなあ
なんだかんだいってSF読みにとって00年代はいい時代だ
36名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/20(日) 23:16:37
佐々木譲氏の三部作なら、『エトロフ発緊急電』が一番好きですね。
ドラマから入ったくちなのでその影響もあるのでしょうが、疾走感と壮大さがたまりません。

板違いすみません。
37名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 00:24:29
>>30
おまいの嗜好と読書遍歴が気になる
38名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 01:54:51
過去スレ嫁。長いことぶれずにナチ萌えなさっているダンケでハイルな御仁だぞ
39名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 03:58:59
ナチ萌えwwwww

危なすぎてワロタwwwww
40名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 07:44:52
ああ中高も夏休みか
41名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 07:53:49
中高年も夏休みって読んじまった
42名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 09:42:40
俺は、毎日が夏休み。
43名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 12:22:06
『緑の瞳のアマリリス』 ジェイン・アン・クレンツ (ハヤカワ文庫)

有能で美人でお堅い美女が有能でクールで野性的で大金持ちな実業家と恋に落ちてどうのこうの。

これはないわー。
なぜハヤカワから出ているかわからん。SFなんぞ飾りにもなってない。
ただのエロ本。ただのハーレクイン(ハーレクインは読んだことないが)。
その手のレーベルから出ていれば納得するのに。
一番納得行かないのが、この本をなぜ自分が手にとってしまったのかということだ。
しかも暇つぶしぐらいには楽しめたのがくやしい…っ。

遺伝子捜査官アレックスを読んだ時も思ったが、
あちらでは美人で有能な女主人公がクールで有能な地位ある男と
恋に落ちるパターンが好きなんかね。
4430:2008/07/21(月) 12:38:58
>>37
嗜好と読書遍歴ですか。読書遍歴については過去スレ参照で、
嗜好については
 一番萌えr…好きなナチ党員:Dr.ヨーゼフ・ゲッベルス宣伝相
 嫌いだけれど憎めない枢軸国:イタリア
 一度映画化されるべきだと思っているドイツ人:オットー・スコルツェニーとフェリックス・フォン・ルックナー
 ともに苦難を乗り越えたい独裁者:アントニオ・サラザール博士
 実は嫌いではない連合国:ソヴィエト連邦
と言ったところです。
>>38
何かありがとうございます。
枢軸国スキーですので軸がぶれることはありませんね。
もっとも、ベルリン=ローマに東京が入ってしまった時点で軸自体が捻じ曲がっているかもしれませんが。
>>39
大丈夫です。
上に書いたとおり旧ソ連にもなかなか好意を持っておりますので左右の釣り合いは取れているはずです。
それに、かれこれ一年ほど国家社会主義ドイツ労働者党に萌えておりますが、
今のところモサドからもサイモンヴィーゼンタールセンターからもネオナチからも
命を狙われてはおりません。
45記憶喪失した男 ◆cnhIMeWufo :2008/07/21(月) 12:51:57
>>22 誰かおれを読んだかい。
46名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 13:02:59
>>43
イブ&ロークシリーズ(16巻!)もそんな感じだな
設定はマンネリだが、なんとなく読んでしまう。

47名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 13:10:46
ドイツSFといえばペしか思いつかんが、改変SFってあるのかな。
軽いイスラエル批判をやっただけで政治家が失脚するような国だから、日本の菊タブーより遥かにきついと思うけど
48名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 14:08:57
>>45
隔離スレ立ってんだからそこから出てくんな、気違い
49名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 14:14:52
>>48
気違いはおまえだ
5030:2008/07/21(月) 14:59:51
>>47
ドイツでは『高い城の男』や『ファーザーランド』が発禁と聞きますから(ソース失念、スマソ)
日本で言うところの架空戦記的な改変ものは少なそうですね。
もしあるとすれば、第二帝国が存続するか何かで第三帝国が生まれないような改変、
もしくはそれ以前の時代が主軸になっているかのどちらかでしょう。
51名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 15:44:10
>>48
新スレあんの?
52記憶喪失した男 ◆cnhIMeWufo :2008/07/21(月) 15:53:32
順位くんの新スレ。
「読んだSFを全部ランキングするスレ」
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/sf/1216194378/
ただいま、削除依頼と抗争中。
53名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 16:19:39
>>44
ナチ萌えなら、マキャモンの「狼の時」なんてどうかな?
平行世界ではないけど、ナチはバンバン出てくる。
ナチの陰謀を暴いて阻止するために狼男のエージェントが潜入するという話。
帝政ロシアとソ連に絡めた重要なエピソードもある。

序盤からいきなり、狼と化したエージェントとナチのジープが夜の地雷原で
チェイスを展開するという燃えるシーンで始まる。
5444:2008/07/21(月) 16:54:27
ああ、それなら現在手元にあって、順番待ち状態です。
今のところ佐藤御大の『凶鳥(フッケバイン)』を読んでいるもので、
そちらが読了次第読む予定です。
55名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 17:55:49
>>44
SFかなとも思うけど一応歴史改変もの
スティーヴ・エリクソン『黒い時計の旅』
5644:2008/07/21(月) 19:20:19
ありがとうございます。
ただ、折角なのですが、それは既に読了済みかつ感想投下済みです。

『高い城の男』『黒い時計の旅』『鉄の夢』『SS-GB』『英国占領』『迷宮世界』『ファーザーランド』
『プロテウスオペレーション』『邪神帝国』『伯林星列』『ブラジルから来た少年』『レッドサンブラッククロス』
あたりは全て読了済みです。
…『RSBC』は全部読んでいても読了出来ない、という突っ込みは無しで。
57名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 21:36:59
>>52
閉鎖病棟に帰れ
58名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 21:39:26
なんか、44が未読の作品を探すのが意地になってきた。

んじゃ、F・ポール・ウィルスンの「ザ・キープ」はどうだ?
ナチス親衛隊がトランシルヴァニアの城砦に封じられた魔神を解き放ってしまう、
というナチオカルト物の王道だぞ。
59名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 21:47:59
〈エターナルチャンピオン〉でナチが出てくるのは
6044:2008/07/21(月) 22:02:11
>>58
初めて聞くタイトルですね。ホラー方面は殆ど手付かずなもので。
あらすじを見る限り、邪神帝国の一篇を長くしたようなものでしょうか。
ナチ×オカルトは恐らく好きな方面なので、探してみようかと思います。
>>59
すみません、続き物はご勘弁願いたく…
佐藤御大と荒俣先生以来、大長編にはトラウマがあるもので…

いずれにせよ、お二方情報dクスです。
61名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 22:03:31
『宇宙船ガリレオ号』
62名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/21(月) 22:52:10
SF作家の架空戦記で、陰山琢磨「旭日の鉄騎兵」はどうかな。三巻で完結してる。
それから同作者で、「欧州動乱1947―帝国の粛清」 こっちはまだ続いてる。
(メル欄)な代物が登場する、ある意味最強つか最狂な第三帝国だ。

あと入手困難だが、L.チェーヴァ「枢軸万歳!」
イタリアの作家が書いたイタリア勝利IFなんぞこれしか思いつかんw
6344:2008/07/21(月) 23:26:31
>>62
イタリア勝利IFなどというものがあることすら今まで知りませんでしたね。
なんだかんだで殆どの枢軸勝利歴史改変ものにおいてほぼ存在すらスルーされていて、
しかもそれを疑問にも思わなかったものでw
いや、非常に興味深い一品ですね、ぜひとも読んでみたいものです。

上の二つも、メル欄および検索かけた際に出てきた『総統が爆殺された』なる記述に嫌な予感がするのですが、
ブクオフ辺りで一度探してみようかと思います。
情報アリがdです
64名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 00:13:05
>イタリア勝利IF

なんか盲点を突かれた感じw
65名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 00:26:23
プリースト「双生児」
ムアコック「剣のなかの竜」「夢盗人の娘」
キース・ロバーツ「降誕祭前夜」
66名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 00:51:19
プリーストの『双生児』は、ナチ改変ものになるのかな?
読んだけど、あそこまで改変しないとイングランドは世界の支配者になれないのかと面白かった
訳者が言うところの「語りの技巧を駆使した騙し絵のような作品」との印象はないな
世界の支配者イングランドしか覚えて無いw
67名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 00:52:07
wwwww

読者の視点が違うとこうも印象が違うのねwwwww
68名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 08:50:32
ナチ改変スレでも立ててそこでやれよ
69名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 09:47:07
>>68 もうこのスレの風物詩だ。皆またーりと楽しそうにしているではないか
別に流れぶった切って感想投下しても何の問題もないし
他にも数人くらい作品の名声関係なくテーマ別で突っ走る人がいてもいいと思うけど
70名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 09:48:20
SFの感想だからなんら問題なし。
「わが闘争」のレビューとか入ったらおいおいってなるけど。
71名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 10:18:29
テーマ別おもしろいなあ。昆虫&甲殻類とかどう?
スラデックの昆虫軍Xとかアイリーン・ガンのカマキリ課長とかバーサーカーvsシャコとか、
未訳ならガイ・N・スミスの殺人蟹シリーズ(8巻くらい)とかB級珍品の宝庫ですが、どなたかいかが?
72名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 11:33:25
>>68
気持ちはわかる。
感想ではなく、質疑応答状態になってるしな。
だが、スレをたてるほど長続きする話題でもないな。
73名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 11:42:33
でも構う方も楽しいんだもん。

マイクル・バーンズ 「聖なる遺骨」
6点

SFっぽい設定だと思って読んでみたら宗教史がらみの諜報スリラーだった
ちっ失敗…と思ったらラスト50ページでいきなりSFになった―と思った
けど骨髄腫に侵された女性研究者が治療法に悩んでるところが伏線になってた
―グレッグ・ベアとかだとちゃんとSFにしてくれたはず。
キャラ(特に悪党ども)が類型的なのと展開がいかにもなので、
ローマ観光とか歴史講釈で水増ししても560ページ読むのに半日かからない、
何の感動も後に残らなければ何一つ感銘受けることもないけど
決して退屈しない良く出来た小説で楽しかった。
たぶん作者も衒学趣味を避け意図的にわかりやすさ最優先で書いた
と思うし、しかも処女作?だそうで偉い。
あとイスラエル舞台にすると通常より二割増しぐらいで話しが
おもしろくなるのかもとか思った(「この人を見よ」「イエスのビデオ」
「鎮魂歌」他には、え〜っと…)。ムアコック、エシュバッハに比べて
キリストマジヲタじゃなかったクリスチャンに配慮してる感じはしたけど
(結局神秘性を担保しときたかったのか、みたいな)。

>>29
>>18(15)だけどまさにそんな感じだったと思う(読んだの14年前なので…)
「ブラジルから来た少年」ネタだと
ロバート・J.ソウヤー 「フレームシフト」ってのもあった。
ネアンデルタールパララクス読んでこういう芸風だったっけ?と当惑したけど
今にして思えばこれが先行作だったか、みたいな。
7444:2008/07/22(火) 18:43:24
>>65
一つ目の『双生児』は一度見かけたことがあるのですが、ナチ関連とは知りませんでした。
ただ、意地の悪い大英帝国は割と好きなので、また見かけたら手に取ってみようかと思います。
三つ目のほうは短編集の一つのようですが、一冊がやたら高いので図書館で探し回ってみますね。
>>73
まあ、それでなければアメリカじゃあないという気もしますけれどね。
で、「フレームシフト」という本ですが、実にタイミングのいいことに近所のブクオフにて購入してきたところです。
多分、『狼の時』の次辺りに読むと思います。
>>68>>72
なんだか申し訳ありません…出来るだけ自重します。

ということで、感想投下します
75名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 18:44:42
『凶鳥<フッケバイン> ヒトラー最終指令』 佐藤大輔

世界史系ジョークというか国民性ネタジョークに『世界の戦争映画』というのがありまして、その中に
“アメリカの戦争映画…ロシアと戦ってたら宇宙人が攻めてきたのでロシアと一緒に宇宙人退治”
なる記述があるのですが、まさにそれ。
いや、流石にソ連と一緒に戦っては居ないのですが、
なんだかんだでアメリカの捕虜や連行される途中だったユダヤ人と一緒に宇宙人退治しちゃってます。
主人公のあんまりにもおいしすぎる設定だとか、前半がどう見てもロメロのゾンビだとか、
一人称『ぼく』のスコルツェニーが胡散臭すぎるだとか、変態戦車大集合だとか、
色々と楽しすぎる要素をぶち込んで勢いのいい冒険小説に仕立ててあります。
電車で読むものじゃあありませんね。顔がにやけて明らかに変な人でした。

ちなみに、作中でラスボス扱いの謎の空飛ぶ円盤は、日本ではなにか妙な手段で撃墜されたそうです。
のちに大阪でトライポッドを撃破するに至るノウハウはこんなところで培われていたのですね。

総評:9点(騎士団長さまの格好よさ+地味に多い総統と宣伝相への言及度+読書中に脳から出た変な汁の量+最終決戦の豪華さ)
76名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 22:37:04
>>75
> 日本ではなにか妙な手段で撃墜されたそうです。

まじでw
あれ個人的に、道頓堀にハマってしまったトライポッドがヤバげな細菌にやられたと思っている。
77名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/22(火) 22:52:05
「空想科学エジソン」カサハラテツロー

柳田理科雄が原作のマンガ。
一言で言うと「保守的な集団から抜け出した主人公が荒廃した世界の秘密を求めて大冒険」的な内容。
主人公のミロは崖に囲まれた小世界に生まれる。巨大な暴走機械との接触を切欠に外の世界へ旅立つ。
ミロは科学者でありお尋ね者のホーキンが軍から資源を盗む手伝いをしたせいで追われる身となる。
軍の襲撃や遭難等のトラブルが次々襲い掛かるが、ミロは喋る機械「エジソン」の助力で切り抜けて行く。

この作品の魅力は二つ。
・夏休みの自由工作を巨大にした様な発明品の数々
・世界観
特に世界観が上手く働いている。世界観がエジソンの正体を探るヒントでありトラップになっているのが凄い。
また、科学が割と肯定的に扱われているという点が興味深い。
科学を良く思っていない長老達ですら一定の理解力を有していたり、預言書に記された最終兵器が実は○○だったりする。

色々揉めたらしく打ち切り風味なのを考慮しても凄く面白い作品だと思う。

8点
78名無しは無慈な夜の女王:2008/07/23(水) 07:54:21
>>44
皆川博子「死の泉」少し前に評判になった作品だが、ナチスの人体実験をテー
マにしている。
ディーン・R・クーンツ「ライトニング」あら筋を書くとネタバレになっちまう
が、かなりトンデモな着想のナチもの。
サーバン「角笛の音の響くとき」これも第二次大戦に勝利したナチスがドイツ千
年帝国を築いた未来世界の悪夢を描いている。ただしかなり前にハヤカワSFシリ
ーズから出たものなので今は入手困難だろう。
79記憶喪失した男 ◆cnhIMeWufo :2008/07/23(水) 10:12:33
>>77 読みたいな「空想科学エジソン」。絶版じゃないか。
80名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/23(水) 10:53:30
フィクションではなく一般向け科学書だが
Laura Woodmansee "Sex in Space"
まんまなタイトルだが、これまでに宇宙での性行為が行われたことがあるか?という追求から、
可能と思われる体位の紹介、起こりうる生物学的な問題などを解説
結論として、どうもまだ宇宙メダカの交尾以上のことはおこなわれていないみたい
体位が容易に想像できる範囲内で失望。48手やカーマスートラあたりまで考察して欲しかった
あとは巻末の文献紹介でこの分野のSFをいくつか上げてるが、
「ヴィーナスプラスX凄いらしいよ、読んだことないけど」ってプロなら読んでから書け。
テーマは面白いが、わざわざ買って読むほどの新しい知見は得られなかった 4点

アメリカの一般向け科学書の層の厚さは素晴らしいと思うんだが、フィクションよりさらに書評少ないからヘボにあたりやすいんだよなあ
81名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/23(水) 14:50:24
>「ヴィーナスプラスX凄いらしいよ、読んだことないけど」ってプロなら読んでから書け

ワロタ
82名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/23(水) 18:36:04
ナチ物だったら文春文庫の『エリアンダーMの犯罪』なんてのもあったなー
歴史改変の結果ドイツ人の起こした行動が他のどの歴史改変小説よりひどかった記憶がある

あとサーバンの『角笛の音が響くとき』は幻想小説として点数高い
敵の伯爵が強烈な印象を残す
83名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/23(水) 21:56:12
>>82
おお、あったあった! 絶版になって久しいから忘れてた!
ナチ萌えならオープニングで度肝を抜かれるはず。
この作品でのナチの登場方法はナチ萌えのライブラリーにもないと思うぞ。
ドイツ人が読んだら怒るんじゃないかな。
テンポはあまり良くないけど、改変世界の描写は丁寧でいい。
時々挿入される改変世界のトピックスが面白かった。
高級リゾート「ビキニ・ヒルトン」の宣伝コピーとか、
平凡な植民地総督として引退するド・ゴールとか。
8444=75のナチスキー:2008/07/23(水) 22:25:25
>>78
『死の泉』は上のほうでも紹介してもらいましたね。
ジャンルが曖昧なのでここに感想投下するかは別として、読んでみようかと思います。
『ライトニング』も何回か紹介してもらっているので、密林にて注文してこようかと思います。
>>82
『エリアンダー・Mの犯罪』は書評やあらすじを見る分に結構興味深い内容だとは思うのですが、
当方のナチ萌えの中核が売れない絵描き出身の伍長閣下に対するものであるからして、非常に嫌な予感しかしないのです…
とはいえ、なんだかんだで興味はあるので買うかもしれません。予定は未定。懐の具合によると思います。

あと、『角笛〜』はかなりの希少本のようですね。休みを利用して大阪辺りの古本屋でも巡ろうかと思います。
お二方dクスです
85名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/23(水) 22:43:10
俺は正にそのオープニング故に勧めるのを躊躇っていたんだが…ね。
あとナチ改変で一つ傑作を思い出した。単行本未収録の短編ってとこに難があるが、図書館行けばあるだろう。

キム・ニューマン「超人」(原題 "Übermensch !" SFマガジン1996年3月号)
クリプトン人カル=エルの到着地点が、地球を半分廻っちまったところから始まるもう一つの歴史w ラストは泣ける。
この人の「ドラキュラ紀元」シリーズがWW2扱ってないのは惜しい。第二帝国でよければ、第二作「ドラキュラ戦記」は傑作なんだが。
8644=75のナチスキー:2008/07/23(水) 23:46:14
>>85
えっと、それは正史において『クラーク・ケント』と呼ばれているお方の話でしょうかw
似たような発想の話を北杜夫が書いていたような気もするのですが、
あちらは完全なギャグでしたのでラストが泣けると言うのも想像できませんねw
アメコミは好物ですのでぜひとも読んでみたいものです。図書館でバックナンバーを漁ることにします。
87名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/24(木) 01:52:45
ナチス幹部萌えと言うことであれば、田中文雄が『ゲッペルスの潜水艦』と言うのを書いてたな。
大まかに言うと、第三帝国崩壊後、Uボートで伍長閣下とゲッペルスが脱出するっつー話。『猫恐』という本に入っているはず。
ただし、SFと言うよりはオカルトかつ超色物だが。

あと、星新一の短編にも幾つか伍長閣下とゲッペルスが出てきてたんだが、名前を言うとネタバレになるんで暇があれば探してみるといいとオモ。
88名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/24(木) 06:13:33
『ダイヤモンドビースト』
89名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/24(木) 20:22:44
ナチといえば直接関係ないけどリバーワールドでゲーリングが重要なキャラ演じてたな
90名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/24(木) 21:30:45
リバーワールドは結局出オチだったな。
4巻まで読んだが「マーク・トゥェインざまぁwwwwww」以外の感想は浮かんで来なかった。
後半はシラノが唯一の癒しだった。
91名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/24(木) 23:37:02
>>90
完全にアイデア先行の凡作だったな。
92名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 08:34:16
国書のヴァンス、ライバー短編集のあとはファーマー来ないかな。
リバーワールド後編みたいな駄作とか、そもそも意味分からないのも多いけど、すげえ作家だよねえ。
ニューウェーブとかフェミとかウルフみたいな文章実験とか全部一人で先取りしてたような。
とはいえいまいち全体像がつかめないんだよな。多作なくせに文体まで変えてくるし。
93名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 12:09:34
>>92
「大人になりたくないでゴザル」的な心理がどこかしらに働いてる気がする。
それが客観的に働いたのが「母」や「紫年金の放蕩者たち」みたいなエログロナンセンス路線。
妄想の赴くままに書いたのが「緑の星のオデッセイ」や<<リバーワールド>>後半なんだと思う。
94名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 12:42:00
ファーマーってけっこう訳されてるんじゃないか?
重要作でみやくのものあった?
95名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 15:38:06
小川一水『フリーランチの時代』
「フリーランチの時代」 これは酷い生物汚染。エイリアンも容赦ないな。
「Live me Me.」 シンセットの話し。しかし最後のオチには、膨大なリソースが必要ではないのか?
「Slowlife in Starship」
 太陽系航海時代のインドア派。なかなか心温まるというか、やる気がわく良い話。
あの懐かしき「はやぶさ」も出てくる。しかしハウスキーパーAIの意味ありげな言動は、続編でもあるような感じだが。
「千歳の坂も」 不死可能社会における「死」の在り方。でもまあ、物理的に破壊は可能だしな。ラストはぶっ飛んでいて良いアクセント。
「アルワラの潮の音」
『時砂の王』でちょっと出てた、水耐性ET殲滅時の話し。
 ちょっと痛みがあって、そこが良い。Oよりアレクサンドルがメイン。

 先日「導きの星」を読み終えたばかりなので、成長が感じられる。7点。
96名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 15:54:45
>>94
大体はね。ただしシリーズが最後まで翻訳されなかったりSFマガジンに掲載されたきりだったりと詰めが甘い。
97名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 19:55:07
そこがいいんじゃないの!!!!そこが!!!
答え考えてないけど謎だけ出しちゃうみたいなとこが!!!!
98名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 20:28:37
おお新作レビュー乙。老ヴォールと比べるとどうだろ
小川も頑張ってるよねえ。いまいちパンチが足りないとも思うが、だんだんうまくなってきてるし。
99名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 21:07:23
>90
いきなり心臓発作で死ぬマーク・トゥエイン吹いたwww
シラノもナイスガイだがジョー・ミラーも癒し系だと思う。

>93
階層宇宙のキカハとかリバーワールドのフリギットみたいに作者の分身キャラ
とか見てるとそう思えるよね。

>96
「リバーワールドの神々」・・・階層宇宙の続き・・・(つД`)
100名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 21:09:06
フリーランチの時代は中々にシュールで笑った。
価値観があれになるのはマチスンの地球最後の男みたいなかんじ。
むしろ藤子Fの流血鬼か、元ネタマチスンだけど。

最後の健脚と全力投球とSlowlife in Starship の、
少女のようなミヨタンには笑わせてもらった
101名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/25(金) 22:44:33
リバーワールド、あらすじだけで判断するところ
全人類三途の川のほとりでジョン・カーター状態ということですね、わかります。

あと>>87氏のレス見落としてました、申し訳ありません。
ただ、田中文雄なる作者、別名義がとてつもなく地雷臭に満ち溢れているのが気になります。
星新一の作品は今のところ二つほど確認してますね。ビッグネームの作家さんが書いてくれているというのは嬉しいものです
それと87氏、ttp://www1.neweb.ne.jp/wb/soutou/monku.swfをどうぞ
102名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/26(土) 03:06:06
>リバーワールド
ドラマの1話だけ観たがしょぼすぎて激萎えだったな・・・
最初は面白かったが、世界がわかりはじめてきたあたりから一気に減速
103名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/26(土) 07:16:40
深海のYrr(イール)『フランク・シェッツィング』

話のスケールは壮大だが、やってることは意外と地味。しかし1500ページ超の
長編なのに、長さを感じさせない筋運びと語り口。
ソラリス+海竜目覚めるの現代版みたいな感じ。
海洋関連のテクノロジや知識は個人的な趣味もあってけっこう知っているが、
本当によく調べられていて、迫真のリアリティがある。
読んでて、著者どんだけ映画好きだよとは思うものの、気づけば全体が
ハリウッド映画的な描写に溢れていて、「コンタクト」「アビス」ぐらいは読む前に
基礎知識として見知っておいたほうがいいか。こういうのもありなのか。

7点
104名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/26(土) 11:16:38
>>97
我が日本にも恩田陸というどうしょもないのがおってのう…
105名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/26(土) 11:28:15
ついでとばかりに、気に入らない作家を叩くのもなんだかなぁ・・・
106名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/26(土) 20:03:44
107名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/26(土) 23:37:40
↑これ、上のほうで題名だけ書かれてたが何なんだ?
108名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 01:08:03
>>107
>>106見てみた限りでは……すごく……駄作スレ行きの物件のような気がします……

>>88>>106には本人乙、とでも言えばいいのだろうか
109名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 08:07:03
ファーマーといえば「貝殻の上のヴィーナス」でしょ。

あと激レアの「淫獣の幻影」のシリーズ。
110名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 11:16:45
ファーマーはキルゴア・トラウト以外にも大量に架空名義の短篇があるから、
既約分だけで判断するのは早計だと思うが、
あの手の文体実験は原著で読むにはきついので国書さんおねがいしますよ
淫獣もエロSFをうたってるくせに半村っぽい伝奇小説で普通に面白いし
多彩かつ斜め上度ではSF史でも類を見ない作家
まだまだ元気で安部公房や村上春樹を絶賛してるっつうのも素敵
111名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 11:17:34
個人的には興味ないです。
112名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 11:45:44
>>110
ファーマー変名アンソロジーとか面白そうだなw
113名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 12:24:07
『気まぐれな仮面』はおもしろかったなあ。
あと短編も結構いける。
114猫飯 ◆CATFooDY1k :2008/07/27(日) 12:33:02
>>110
キルゴア・トラウトはカート・ヴォネガットの創作した人物だろ。
ファーマーじゃないぞ。
115名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 12:52:48
>>114 架空名義。Wikipedia参照。つかあげないで。
116名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 12:54:29
浅倉久志がファーマーに送った手紙で書いた階層宇宙の矛盾点ってなんだろう?
ファーマー怒って返事よこさなくなったらしいけど・・・続きで
矛盾点が解消されてたら笑うw
117名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 12:54:37
118名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 12:59:06
>>117
うえから 四行目
119名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 13:04:19
>>118
日本語読解する能力が無いのかお前は?

ここにはキルゴア・トラウトが残したという架空の小説群のうち「貝殻の上のヴィーナス」だけは
同名の小説をフィリップ・ホセ・ファーマーが出版しているって書いてあるんだよ。

どこにも「キルゴア・トラウトはフィリップ・ホセ・ファーマーの架空名義だ」なんて書いてない。

つーか上にちゃんとキルゴア・トラウトはカート・ヴォネガットの創作した架空の人物だって書いてあるだろうが?
本物の馬鹿かお前?w
120名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 13:07:30
夏だなぁ、今日も暑いよね
121名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 13:11:08
架空作家名義で本当に出版されている作品がひとつだけあり、
ただしそれの著者はヴォネガットではなくファーマーである。
と書いてあるな。
>キルゴア・トラウト (Kilgore Trout) は(中略)架空のSF作家
>このうち、『貝殻の上のヴィーナス』は実際に出版されている
>著者はヴォネガットではなくフィリップ・ホセ・ファーマーである

『貝殻の上のヴィーナス』の著者はキルゴア・トラウトだな。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000J892QG
122名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 13:13:36
>>121
判ったw
俺が間違ってたw
123名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/27(日) 15:24:41
『マザーズ・タワー』読了

「記憶屋」とか「MM」とか見覚えがある単語が出てきたんで、作者を見たらやっぱ『MM』の人だったか。
昔「MM」は読んだけど、ちょっとイタすぎたんで切ったんだよね……。

>危機が迫りつつあった
>彼らは……を胸に、……戦うこととなった
>これからが本番だったのだ……
とか言い回しがいちいち微妙なんだが、細部のSFっぽさは十分。
ただ、悪い意味でのラノベ臭が拭えない。

5.5点。
124名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/28(月) 17:54:35
『ゲッペルスの潜水艦』 田中文雄

狼の時をまだ読みきっていないのですが、密林から届いたのでこちらを先に読んでしまいました。
うん、とりあえずあれですね。87氏は本に忠実な名前の表記をしていたのですね。無粋な突っ込み申し訳ございません。
全体の色調としては、クトゥルフっぽさもかもし出した電波ゆんゆん系怪奇小説と言ったところでしょうか。
主人公がゲッベルス(作中表記ゲッペルス)と言う所からして色物臭が漂っているのですが、最後まで色物のまま突っ切った感があります。
大オチはボルマンが出てきた辺りで大方予測がつくものなのですが、とにかくゲッベルス氏の電波受信度がとてつもない。
バリ5じゃあきかないでしょう。
あと、台詞がカギカッコではないというのも伏線なんですね。

短編なので語りすぎるとネタバレになるのが痛いところですが、帯に著者会心作と書いてあるだけあって完成度は高いと思われます。
ニヤニヤ度もかなり高いですし。

総評:7点(内訳:全体に漂う電波の量+ニヤニヤ度+地味にじわじわくる怖さ+すこぶる悪い後味-『ペ』)

いや、別に日本語表記ならペだろうがベだろうが関係ないとは思うんですが、東方千年帝国協会ネタがどうしても…
125名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/29(火) 00:34:50
『戦いの子』 カリン・ロワチー ハヤカワ文庫

人類の文明圏アースハブ、異星人ストリヴ(+シンパサイザーと呼ばれる地球人)
(地球人の)海賊が敵対する世界が舞台

8歳で海賊の虜となったり、9歳からストリヴの母星にて師父のもと戦士として訓練され…と
「銀河市民」や「エンダーのゲーム」を思わせるものの
その2作を足して5か6で割った程度、というのが正直なところ

今の字組とはいえ650ページを使いながら、悪い意味でとても淡々としており
主人公ジョスの成長、世界、戦闘すべてが薄っぺらどころか点のようにしか見えない

本国では「エンダーを彷彿とさせる成長物語」よ評価されているとの事だが
作中で8年が経過していながら、ジョスの成長があまりにも感じ取れない
ただし、これは終盤でさえジョスの口調が(師父ニコラス以外が相手でも)
妙に子供っぽい点にもよるので、訳の問題かもしれない

解説では評価しているが第一部の二人称表記も疑問
それでもラスト100ページと一息に読めた点は渋々評価
10点満点中4点

評価対象ではないが、帯の「超弩級戦争SF」や裏表紙の「傑作戦争SF巨編」は大嘘
126名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/29(火) 04:13:47
結局最近訳されたミリタリーものは老人と宇宙シリーズ以外はずれということでよろしいか
127名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/29(火) 06:21:26
過去に翻訳されたものでもあたりはほとんどないような・・・
128名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/29(火) 12:03:15
>>125
俺はもう少し評価するけどな。7点かな。
主人公の立ち居地とか戦争の構図辺りは作者の燃え要素が詰め込まれていて、娯楽作品としては十分だと思う。

帯が大嘘と言うのは同意する。
129名無しは無慈悲な夜の女王:2008/07/29(火) 12:13:54
宇宙兵ブルースはF表紙版が最高
130名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/02(土) 19:49:27
「スターウィルス」 バリントン・ベイリー

感想書くのめんどくさいけどまあまあおもしろかった

7点
131名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/03(日) 18:24:55
このしがすごい
132名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/04(月) 00:27:29
>>123
無茶なロシア人を許せるか否かで評価が分かれそうw
俺は大笑いできたので許せる。表紙のアレが出てきた
ところは笑わせてもらった。7点を進呈したい。
133名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/04(月) 10:08:01
北野勇作 『かめくん』

これが日本SF大賞?はぁ?
さすがにこれは合わなかった     1点
134名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/04(月) 20:33:10
『狼の時』 ロバート・R・マキャモン

ナチスVS人狼の英国スパイ(本当はロシア人)という内容のホラーです。
ただし、内容はホラーというよりはジェイムス・ボンドかインディ・ジョーンズといったところです。
大きく分けると怪奇小説の部類に入るのかもしれません。

話自体はノルマンディ上陸作戦の少し前を舞台にしているため、
どう転んでも主人公サイドが勝つのは分かっているので安心して読むことができます。
アメリカ製小説だけあって、超悪趣味に書かれるナチス政権下のドイツは一回りしていっそもういい感じです。
ほんの少しだけある総統とボルマンの登場シーンが個人的には最大の見所かとおもわれます。
人が人狼になるのはウイルスのせいだとか、狼になっている間は狼の時間で年を取るだとか、
割と細かい設定まで作りこんでいます。
ただ、所々に挿入される主人公の少年時代のエピソードも本編もどちらも面白いのですが、
それだけに『どっちか片方にしてくれよ』感が拭えないのが惜しいところ。
正直言えば全体的にもう少し短くまとめてくれたほうが読みやすかったような気もします。

総評:5点(内訳:珍しい眼鏡総統+お絵かき総統+ボルマンの小物ぶり+そこかしこに漂うアメリカン臭−冗長さ)
135名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/05(火) 22:35:37
「狼の時」厳しいな。長さがそんなにマイナスだったか。
ストーリーテリングは相当なレベルだと思うけどな。
ナチ絡みだと、ラストで悲鳴をこらえる陸軍元帥に萌えた。

ダン・シモンズ「殺戮のチェスゲーム」は読んだか?
虐殺を免れたユダヤ人と元ナチ将校の因縁がストーリーの軸になっている。
ナチ時代の場面は多くないし、メジャーどころは出ないけどスリリング。
長さは「狼の時」を大幅に上回るが冗長さはないと思う。
136名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/06(水) 00:14:20
短編でデイヴィッド・ブリン「トール対キャプテンアメリカ」
てのがあるがSFMのバックナンバーを漁るしかないのが難点<ナチ物SF
137名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/06(水) 10:31:07

短篇なら かんべむさし 「逃げる」 ってのがあるけどたぶん>>134のテイストには
合わないでしょう。てゅか普通にツマンネって作品。

1年以上前に買って散々書評も出てる本を今頃読むのははずかしすぎだけど、

アルフレッド・ベスター 「ゴーレム100」
8点

タワゴトを並べ立てるだけなら一般人でも出来そうだけど、
それを読ませて笑わせてオチまで着けるのは並ならぬ文章力と該博な知識
あってこそとあらためて思い知った。ニール・ゲイマンとか銀河ヒッチハイク
読んだときと同じ感想。
列挙と天丼がしつこすぎな気がしたのは多分作者がねらってやってるのかな。
あとイディッシュ語ってドイツ語読めれば読めそうだと思った。
138134:2008/08/06(水) 22:48:14
>>135
長さが、というよりは盛り上がったところに回想が入って来る形が苦手だったというべきかもしれませんね。
陸軍元帥萌えは激しく同意です。むしろ、元帥殿が口を押さえるに至る一連のシーンに萌えが詰まっていると思います。
『殺戮のチェスゲーム』は未読ですが、同じ作者のハイペリオンシリーズは割と面白かった記憶があるので
一度探してみようかと思います。
>>136
キャプテンアメリカでナチ物というと、最初期のエピソードに近いのでしょうか。
非常に読んでみたいのですが、近所の図書館にSFマガジンのバックナンバーが置かれていないんですよねぇ。
地球半周ずれたところに到着してしまったスーパーマンの話も読んでみたいことですし、
ちょっと遠出して大き目の図書館にでも行きましょうか…
>>137
短編は嫌いではないのですが、あらすじが微妙なところですね。機会があれば読んでみるかもしれません。

しかし、みなさん詳しいですねw
139名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/06(水) 23:51:23
>>138 近所の図書館で取り寄せるんだ。都道府県立レベルなら90年代以降程度のSFMのバックナンバーはある筈だぞ。
…うちの市立図書館は1971年以来のバックナンバーを永久保存してるけど。ヲタにもならぁな。
140134:2008/08/07(木) 19:11:25
そうか、その手がありましたね。>取り寄せ
助言dクスです。

しかし、1971年以来永久保存とはうらやましい環境ですw
141名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/07(木) 19:30:17
「トール対キャプテンアメリカ」はそこまでして読む価値があるかどうかは。。。?
・)ナチが出てくることは間違いないが「ナチ萌え」要素はない
・)キャプテンアメリカは出てこない(「アメリカ軍のキャプテン」は出てきたかも?)
・)「トール」はドイツ軍のトンデモ兵器ではない(いや、ある意味ではそうなのだが。。。)
・)「対」の意味が微妙に東映まんが祭り的
142134:2008/08/07(木) 23:29:45
んー、まあどちらにせよ上に出てきた『超人』というのも読んでみたいことですし、
ついでに取り寄せてみても損はしないのではないかと思います。
北欧神話も一時期嵌っていた時期がありますしね。

でも、キャプテンアメリカが出てこないというのは見事な釣りですねw事前情報dクスです。
…しかし、皆さん本当にお詳しいw
143名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 02:48:32
なんだこの「今日読んだナチ小説の感想」スレw
144名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 04:39:53
>>143 すみません…今回はナチ色薄めなので許してくださいorz

『フレームシフト』ロバート・J・ソウヤー

ヒトゲノムだとか遺伝病だとかたくさんの科学用語が出てくるハードSFで、
ナチス残党の陰謀や保険会社やユダヤのナチハンターが跋扈するサスペンス的展開もあり、
しかもヒロインがテレパスという素敵な内容です。
ナチ物遺伝子系SFかつサスペンスというので『ブラジルから来た少年』的な展開を想像していたら、
見事なSF的展開で驚かされました。
個人的マイナス点を上げるとすれば、ナチス関係NEEEEEと言うことですが、
それを補って余りあるほど見事なシナリオとなっており、
センス・オブ・ワンダーとはこういうことなのか!と初めて理解した気分です。
…遺伝子の説明は殆ど理解できませんでしたけれど。

あと、主人公の助手のシャーリー嬢が地味に可愛いです。

総評:9点(内訳:真面目にSFとしての面白さ+ナチスの悪役としての万能さ+いい意味でのハリウッド臭さ+我孫子武丸何やってんの度)

そうそう、図書館行ってSFマガジンの取り寄せ頼んでみました。
司書さん曰く

「すみません、県立の図書館には 1 9 9 0 年 以 前 のバックナンバーしか置いていないそうで…」


(゚д゚)
145名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 04:47:05
・J・
146名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 12:05:13
・A・
147名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 13:44:25
・C・
148名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 14:07:03
・L・
149名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 14:46:24
・U・
150名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 14:53:06
実にけしからんな
どこの県立だね
151名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/11(月) 22:34:22
>>144
国会図書館池
152144:2008/08/12(火) 19:09:10
>>151
国会図書館行っても入館出来ないんですorz
153名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/17(日) 13:26:15
『量子真空』アレステア・レナルズ

驚いたことに1200ページかけたプロローグです。
しかも1180ページくらいでブツっと切れて後は後日談と台詞で済ませます。
前から不思議だったけど、レナルズ君は一体何を考えているのでしょうか。

それでもやっぱディティールは面白いし、すごく地味な宇宙船同士のバトルとかは楽しめたんで、総合的にはまあ読んで良かったかな、と。

7点
154名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/18(月) 04:09:19
>>153
何カ月か前の順位云々でうんざりしてから来てなかったが、
久し振りにこのスレを覗いたら良い情報を拾ったわ。

さっそくレナルズの本を買って来るか。
厚みの割にはサクサク読めて楽しいしね。
155名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/20(水) 18:10:43
「魂の駆動体」神林長平
自分は車好きなので、それもふくめ
読んでよかったなあ(しみじみ)と感じさせて
くれた作品。良い盆休みになりますた。
旦那にも勧めています。
156名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/20(水) 22:53:04
壮大なプロローグといったら虚無回廊があったなあ
157名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/21(木) 01:30:36
>>156
「日本漂流」のプロローグ(「日本沈没」)の方が壮大だと思う
158名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/27(水) 17:51:09
「インモラル・アンリアル」ウィン・リョウワーリン(国際言語文化振興財団)
タイ作家の短編集。
2段組、名詞羅列、本文抹消線、絵画挿入といった前衛手法を
多用しながらも難解さがかけらもなく、恐ろしく面白く読みやすい。
どの作品も着想が変わっているし、オチのつけ方も英米の作品とは
一風違っていて個性がある。
タイの政治史と絡めての現代人の内面描写という
テーマにも深みがあって、面白い上に読み応えのある作品が多い。
巻末の「ラート・エカテートの3つの世界」が特に圧巻だった。
作風としては、ロシアのペレーヴィンに近い感じ。
最近SFの短編集を出したそうなので読んでみたい。

8点
159:名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/27(水) 17:55:49
見ている人は見ています
160名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/28(木) 00:32:22
マイケル・コーニィ「ハローサマーグッドバイ」読了
まさかこう終わるとは。9点。
161ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/08/31(日) 11:02:43
エドガー・ウォーレス、メリアン・C・クーパー共著「キング・コング」         5点
「うっほっほっほーーーーーーーーーーーーーーーー!」とか奇声を張り上げ、
キング・コングの形態模写をしながら闊歩するアホなSFオタを見かけなくなって来た今日この頃で
ある。すなわち夏も終わりに近いのか。
本作は予想外の高評価、確かに古臭いが面白い。
物語半ばを過ぎてのからの、「このさき、いやになるほど原始動物に出くわすだろう。
それも想像を越えたすごいやつばかりだぞ」デナム監督の台詞は、煽り過ぎかと思いきや、
さにあらず、この先のヒロイン(アン)を拉致したコングに対する秘境追跡行の顛末がトンデモ凄い
(この表現がジャストフィットする感がある)。
おとなしい草食恐竜のはずのトリケラトプスがコングにガチンコ勝負を挑んだり、
追跡隊を襲撃したり、飛べないはずのプテラノドン(飛べないプテラはただのノドンだ、
なーんてね(w )が急降下しコングにフルボッコされたり等々、
多大な犠牲を払った探検隊(=撮影隊)はアンを救出し、ガス爆弾でコングを捕らえる、
コングのNYへの護送シーンはカット、終盤は映画でおなじみNYでのコング大暴れの巻となり、
エンパイア・ステート・ビルからの墜落死でエンド。
騒動の張本人とも言えるデナムの「美女が野獣を殺した」というこれも有名な、
なんともお気楽な台詞で締めと相成る。
残念なのは、NYのシーンが映画より短縮されているため、コングがアンと間違えて捉えた
パツキン女性をポイ捨てしまうショッキングなくだりが存在しない点である。
(このシーンはモノクロのオリジナルでは日本公開時にカットされ、ジョン・ギラーミン監督による
リメーク版では再現されている)
162名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 14:18:57
キングコングのあらすじをいまさら書いてなにがしたいんだ?
感想はなし?
163名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 14:20:33
基地外だからしょうがない
ほっとけ
164名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 14:36:49
>「うっほっほっほーーーーーーーーーーーーーーーー!」

これって41年前にNETテレビ(現:テレビ朝日)で放送されていた
アニメ「キングコング」の日本版主題歌の一部だろ。

こいつは50歳過ぎてるって書いてた人がいたけど、マジなんだなw
165名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 14:41:50
★荒らしの自作自演や陰湿な挑発、ID表示でも明らかな煽り書き込み等などはスルーを、反応した書き込みにもスルーを。
(反応すると削除依頼の妨げとなります。 荒 ら し の 名 誉 毀 損 書 き 込 み があっても却下されます)

 上記の名誉毀損書き込みを行った、荒らしコテハンにどうしても我慢できない場合は以下のスレへ。

【おれの】ミステリ板住人被害者の集い89【脳内新作】
http://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1197821640/
書斎魔神・アホアホ語録格納庫 その22
http://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1202568999/
(「書斎魔神」は「ミステリ板住人」の別ハンです)

●スレを私有化し、日記代わりにする事や、スレ違いの講義なる長文、オリジナルシナリオなる長文などの書き込みは、
 ご自身のサイトを作り、そこで行ってください。削除人からも警告されている行為です。
●未読の人のために、結末部分のネタバレは厳禁とします。
 どうしても語りたい人はメール欄を活用してください。
166名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 16:19:42
大したことは―煽られても仕方がない様なことも含めてー云ってない。
つまり、お前たちの方がウザイ。興味がなければスルーしろよ、
どっちが構ってちゃんなんだかw
167名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 16:28:37
165 はコピペ荒らしだろ。
165 に書かれている URL にアクセスしてみれば分かる。
どちらのスレも、もう何ヶ月も前にdat落ちしちゃっているし、
そもそも現在では鯖移転していて tmp7 鯖では無い。
168名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 16:30:01
>>166
誰と戦ってるの?
169名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 17:39:47
書斎魔神ひさしぶりに見たなぁ。
はやく死ねばいいのに。
170名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 19:54:47
引きこもりジジイなんだから俺たちよりは早く死ぬよ
171名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 20:51:03
いい歳して・・・
172名無しは無慈悲な夜の女王:2008/08/31(日) 21:15:45
ミス住は・・・
173名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/09(火) 18:33:48
「3P(トリオリズム)」叶恭子
あの内容はスペース・ファンタジー以外
何者でもない。だいたい恭子アニキ自体
地球人かどうかも疑わしい。
個人的にはファンガイアだと確信しているが。
174名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/11(木) 18:31:53
かめくん
175名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/12(金) 01:47:02
林譲治「ルナ・シューター 1」

ETの造ったヒューマノイドによる月面マスドライバーからの地球攻撃から始まる、月での攻防。
まず最初に地球の宇宙港が破壊されているため、月面軍の物資は困窮気味になっている。

宇宙人のロボットとの戦争なんで「時砂」の様な超技術の戦争かと思っていたら、
年代は2020年代後半で、舞台は近未来なので堅実な戦いが面白い。月重力下の弾体制御って、大変なんだな。
オマケに弾丸も数えながら使っているので、数撃つこともままならない。

視点は主にテクニカルと呼ばれる戦車の狙撃舞台に務める主人公から描かれていて、
世界の広域は描かれないが、人間関係やら月面の生活臭を楽しめる。
途中から汎用人型テクニカルも参入してきて熱くなる。

ラストの引きも良いね。次号が楽しみ。
176ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/09/13(土) 17:05:51
ホーレス・ウォルポール「オトラント城綺譚」        5点
遊園地の季節外れのお化け屋敷からブリーフ一丁のあさましい姿で
「こえ〜〜〜〜〜〜〜〜!ジス・イズ・ザ・ホラーーーーーーーーーー!」とか絶叫しながら
飛び出して来るホラーオタを見た。
本作はそのような輩に突き付けて読ませたい古典中の古典、ちゅーか、ホラー小説はここから
始まったと言われる作である。
講談社文庫で読んだことがあるが、今回は怪奇小説j翻訳のマエストロ平井呈一先生の訳で
再読、完全に時代劇調のトンデモ訳文で、面白さがパワーアップしている感がある。
ストーリーは、初読時にも18世紀後半の作ということもあって期待していなかったのだが、
騒動の元となるオトラント城主マンフレッドをはじめ、人間的な欲望や弱さを持つが
実は真の悪人は誰もいないという人物設定、
わかり易い勧善懲悪や因縁話を排した余韻を残すハッピーエンディング(と断定してまうべきかも
迷うところだ)、そしてクライマックスとなる崩れ落ちるオトラント城から現れる巨大なアルフォンゾ公
(マンフレッドの先祖に追われた前城主)の亡霊というぶっ飛びな展開等々、
かなり読ませるものはあり楽しめた。
だけど、「コリャ下郎!その方、なにを申すか?」とこんな口調の中世の城主、
「して、このわらわには会うてはくりゃれぬか?」とこんな口調のお后、
これはいないわな、全登場キャラがこの調子というのが凄いが、面白く読み易ければOKという、
正に時代が許したある種の超訳とでも言えるのではないか。
各人、心して読め!
177ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/09/14(日) 20:16:53
ブラム・ストーカー「ドラキュラの客」                5点
9編を収録したこの著者唯一の作品集である。
大好評につき全話講評行ってみよう!
・「ドラキュラの客」
あの「吸血鬼ドラキュラ」からボリュームの関係で削除された部分とのこと。
雷に打たれる吸血鬼、後におなじみクリストファー・リーのドラキュラ映画でこれに類したシーン
あり。迫力溢れる墓場シーンではあるが、この部分のみを以っての評価は出来なかろう。
・「判事の家」
終盤までハッピーエンディングを匂わせる流れなのだが・・・
通称「判事の家」における恐怖の夜、サスペンスフルでムード満点な西洋怪談の傑作である。
・「牝猫」
ポーの「黒猫」を彷彿とさせるグロテスクなテーストの作。
主人公がぬこを大切断するラストまで、先の展開が読めながらも息もつかせぬサスペンスだ。
・「金髪」
普通に祟りが成就されるストーリーで格別の感想無し。
178ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/09/14(日) 20:18:28
・「ジプシーの予言」
これは悲劇(ジプシーの予言の成就)を予想して完全に外された。
ブラムはあえて「外し」を狙って書いたかのようで、やはり並の作者ではない。
・「アベル・ベーナ帰る」
いわゆるビッチ(精神面ではあるが)に関わった2人の男の悲劇とも読める。
ラストは見殺しにされた男(アベル *カインとアベルの含意か?)の死体が登場する怪談となるが、
一番恐いのは秋空の如く変わる女心?
・「鼠の埋葬」
ナポレオン帝政後、パリのスラムを舞台にした迫力満点の脱出・追跡行を描いた作で、
グロだが超自然的要素は無い。
思えば、「吸血鬼ドラキュラ」の読ませどころも、恐怖感ばかりでなく、
知力を尽くした怪人との対決という冒険活劇にあったのであり、
作者はこのようなスピーディな語りも十八番だったのであろう。
途中、主人公のヴェスヴィアスへの登山の思い出(この事件後の出来事)が語られ、
主人公が助かることがわかってしまうのは、まずい構成かも。
ただし、結末がわかりながらも最後まで引っ張ってゆく筆力はさすがだが。
・「血まみれの手の悪夢」
タイトルからは凄惨な話を想起するが、きちんとラストにクリスチャンらしい「救い」がある作あり、
意外や後味は悪くない。
「血まみれの手」でなく原題に忠実に「赤い手」とした方が内容に沿う感がある。
・「狂った砂」
ウィルキーの「月長石」でもおなじみ流砂ねた、これはミステリである。
(ただし、流砂から主人公を助けた漁師の目撃証言が「?」なのだが)
ブラム作品の特色であるグロな恐怖感はなく、ユーモアさえ漂う上品な英国短編小説を読んだ
感がある。

以上、ブラムの多彩な作風を一応堪能出来る作品集ではあるが、
シナリオ・ライター桂千穂氏(早大文卒。「にっぽん脚本家クロニクル」は俺の長年の愛読書でも
ある)の全力投球は認めるものの、
やはりドラキュラを訳した御大、平井呈一先生(早大文卒)の歯切れ良い訳文で読みたかった気もする。
179名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/14(日) 22:44:41
『スノウ・クラッシュ』ニール・スティーブンスン
訳者は日暮雅通

セカンドライフのような疑似世界やそこに登場するアバターのもとネタになった小説。(らしい)

主権を失ったアメリカ政府に変わってアメリカを統治する疑似国家群や、マフィアの経営するピザ屋といったアイデアは面白い、というか、すっごく面白いのだが、いかんせんストーリーのメインである言語ウィルスに関しては意味不明だった。
ちゅーか、訳者もわかってないで書いただろ。ここは2chじゃねーんだ。わけわかんない日本語書いたって解読してくれる奴なんていねーよ。
あ、あと、メタヴァースの描写は、当然ながら貧弱です。シンプルでいいかもしれないけど、最近の作品の圧倒的なアイデアに比べると物足りないかな。

サイバーパンクを期待しても、言語SFを期待してもガッカリすることうけあいです。
180名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/15(月) 01:44:12
そんなにガッカリすることないよ。
179のレスが面白いから。


あーーーーーーっはっh−!
181名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/15(月) 19:58:05
個人的には『ダイアモンド・エイジ』より面白かったけどなぁ>『スノウ・クラッシュ』
182名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/15(月) 20:37:19
機本伸司のメシアの処方箋
面白かった
一気に読んじゃった
183名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/15(月) 22:51:22
あんなのゴミじゃん
184名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/16(火) 15:20:57
ダイヤモンド・エイジは前半面白かったな
それよりクリプトノミコンが好きなおれ
185名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/16(火) 15:27:01
スノウ・クラッシュはガチャガチャの中に、軽く思弁的なところも
混ざって、その案配が良かった。割と傑作じゃないかなと思うな。

クリプトノミコンは〜……まあいろいろあるけど、途中の脱線具合は
面白かったな。
186名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/16(火) 15:56:03
スティーヴンスンは小説の構成が下手というか構成せずに
ノリで一気に書きつぶすような作風のせいか(たしかメタルだかテクノだかを聴きながら書くらしいね?)
物語としては破綻・脱線気味なんだが、それが逆に膨大なディテール詰め込みを
生んで魅力になっている感じ。
自分の中ではスノクラ>クリプト>ダイヤかな。
スノクラのラノベ的なキャラ設定と、物語としてのぶっ壊れ加減がかなり好きかも。
187名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/16(火) 16:29:18
はやく薬やりながら書くようになって欲しいなあ
188179:2008/09/16(火) 22:29:25
いや、とても面白かったよ。理解できないとこがあったり、思ったよりサイバーパンクしてなかっただけで。
189名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/17(水) 01:15:11
今さっき読みはじめただけでまだ1/3もいってないが
これが最高評価でないはずはないという予感。

M・ジョン・ハリスンの『ライト』
これは、ただもんじゃない。
現代のサイコパスで量子コンピュータ開発者にまつわるサスペンスホラーのパート、2400年には船自体にアップロードしてしまった女海賊のスペースオペラパート、
取り立てやから追われるサイバージャンキーな元宙船パイロットのどたばたパート
の三部からなる。リーダビリティは最上級、いきなりガジェッド満載。ぶっ飛ばしてくれる予感ありあり。とりあえず上塩タン、特上塩カルビ、特上ロースから食べといてくださいね、って感じの出足。
190名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/17(水) 20:47:54
エンダーのゲーム面白いけど
もっと短く出来た気もする
191名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/17(水) 21:27:13
つか元は短篇。
192名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/17(水) 23:03:22
エンダーはオチがすべてだからなあ。
途中はかなりかったるい。
193名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/18(木) 02:39:02
エンダーは流れは面白いと思うけど
細部はかなり誤魔化してる希ガス
194名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/18(木) 15:29:30
エンダーは確かにオチのための壮大な前ふりみたいなものだよな。

「天の光はすべてすべて星」フレドリック・ブラウン

年代の近未来設定的には今や過去になったわけだが、お話としては色あせる部分が
少ない。端的に言うと星に憑かれた馬鹿野郎どもの話。
とりあえず熱い奴らだな。終盤の展開はなんというか悲しいけれど読後感は
さっぱりしてる。
195名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 00:04:45
カードってエンダーと死者の代弁者以外読む必要あるんかな
196名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 00:50:15
エンダーズ・シャドウだけは読んでおいたら。あれはエンダーの〜系。
197名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 00:57:27
>>196
ありがと
死者の代弁者読み終わったら読んでみる
198名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 01:16:32
エンダーって面白いのか

カードは初体験が偏狭・・・じゃなかった「辺境の人々」
早々と嫌になって挫折、以後カードは読んでない

信仰とSFがどう折り合うのか、いまだによくわからない
199名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 01:24:28
エンダーはね…、訳に、耐えられるならだがww俺は、
あれはああいったものとして、傑作だと思う。
200名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 02:21:17
カードって反サイバーパンクの代表的な感じだけど、エンダーの兄弟がブログみたいので世論を誘導するのって、
かなりサイバーパンク風だよね。
201名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 02:36:10
ああなるほど
反サイバーパンクか…
202名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 03:42:45
略してサイババ
203名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 10:51:14
エンダーはぶっちゃけ死者の代弁者だけが読む価値がある
その前ふりとしてエンダーのゲームを読まざるを得ないという感じ

あとは単なる付け足しで、上2冊で扱ったテーマを
えんえん引き伸ばしてるだけに過ぎないと思う。
204名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/19(金) 11:05:06
ム チ ャ を 云 う な ム チ ャ を w

俺は嫌いじゃないし初読時にはずいぶんと(てかニ読、
三読時にもまぁまぁ)感銘も受けたがあれ、特に後半辺りは
ゼノサイドの前フリみたいにしかなってないし、内容もね…、
合わない人間にはありゃ絶対に、合わないってw
205ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/09/20(土) 11:32:50
奥泉光「新・地底旅行」                   6点
芥川賞作家が放った明治文学風トンデモSFであり、純文学好きの私には非常に楽しめるものが
あった。
画家野々村鷺舟、その友人で高等遊民(?)富永丙三郎、水島寒月の弟鶏月は行方不明と
なった鶏月の恩師稲峰とその娘都美子の探索と武田家の財宝発見というそれぞれの思惑を秘め
都美子を慕う稲峰家のお手伝いサトを伴い富士山洞穴から地底旅行へと向かう・・・
作中に登場するリデンブロック博士の手記というのが、SFオタには言わずと知れたヴェルヌの
「地底旅行」であり、鷺船や丙三郎のドジやヘタレぶり(特に隊長を自認する丙三郎)もあって、
中盤までは純文学者によるパロディ、正に「冒険」でなく「旅行」という感があったのだが、
さすがに「SFが読みたい!」年間第4位にランクインされただけのことはあり、
第14章「海の怪異の数々」(この章あたりは、まだヴェルヌ作品原典の影響下にあるとは言えるが)
以後は、俄然、トンデモSFの面白さを発揮し出す。
電気生命体と化した主人公鷺舟が幽体離脱(?)状態で魚となり地下の鉄の海を都美子と泳ぎ
廻る様は圧巻、火山噴火と共に地下から脱出するヴェルヌ作品のラストをトンデモ科学的に
エナジー球体に包まれていたからであるとする説明する展開も楽しいものがある。
アホなラノベ作家が書けば、17歳のサトを萌えキャラに堕してしまい、男性キャラたちを引っ張り
廻すというアニメ的展開にしてしまうのであろうが、決して女嫌いではない男性キャラたちが
17歳のサトをあくまで「子供」として見ている点が明治文学的健全さがあり、サトもストイックで素朴
なお手伝いさんキャラに徹しているのも本作が好感が持てる作となっている因のひとつかと思う。
206名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/20(土) 12:21:48



















207名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/20(土) 14:03:47
>>206
この板でそういうバカなことはやめろ
208名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/20(土) 14:29:40
そうだ。筒井スレ以外では絶対禁止
209名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/20(土) 18:04:50
ディファレンス・エンジン
すごく時間かかった。1章、2章は順調だったが3章、4章と辛くなってくる
本来つるつる読める活劇部分がなんとも読みにくいというか退屈
面白かったようなつまらなかったような、自分が読みたいような感じと常に半歩
ずらされてるような、ちょっと合わなかったな
ギブスン電脳3部作はおもしろかったのでスターリングと合わなかったのかも
210名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/20(土) 18:15:46
『量子真空』アレステア・レナルズ

レナルズは初めて読んだ。今まで敬遠していたのだが、導入の宇宙船解体の部分が良かったので買ってみた。
読み進めていっても全然あらすじ部分が消化されないので驚いたが、細部が作り込まれていてそこに魅了される。
ウルトラ属やスカイジャック属とはなんぞや? といった疑問も幾つは解消されなかったが、
シリーズを順番に読まなかったのが悪かったのだろう。

読み終わり振り返ると、確かに>>153には同意できる。全く何考えてるんだ!
是非、描いて欲しい部分なのに。
このvs.インヒビーター シリーズ? の残りを読んで見ようと思う。

8点。
211名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/20(土) 23:17:10
>ウルトラ属やスカイジャック属とはなんぞや? といった疑問も幾つは解消されなかった

そりゃ前読んでなければわからんだろうw
212名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/21(日) 12:59:42
>>209
スターリングは短編でもあんなもんですよ。

「想像できないもの」は世界観良しテンポ良しオチ良しだったけど……
213名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/21(日) 17:35:14
>>164
うっほ、うほうほ、うっほっほ〜♪
214名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/21(日) 19:31:16
しかし50過ぎということは本業のベテラン作家かもしれん
215名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/21(日) 22:22:22
>本業のベテラン作家かもしれん

本業 『は』
だろ。

でもって、ベテラン作家が>>161みたいな、
「読みにくく」、「何を言いたいのか分かりにくい」、
そんな文章を書くかよw
216ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/09/21(日) 23:39:44
ギヨェテ「ファウスト」                    世界的純文学につき採点不能
学生時代以来、久々の再読ではあるが、結局、ホラーオタが喜んで読んでいる「悪魔くん」も
「デスノート」も本作無くして有り得ないことがわかる。
既に、皮肉屋の悪魔メフィストフェレスのキャラは完成されており、
悪魔との取引という基本パターンも確立されている。
後に大衆向き怪奇作品等では恐怖の宴のイメージが強いワルプルギスの夜が妙に浮かれた
楽しいパーティの如く描かれているのが非常に面白い。
第2部は、バイブル、ギリシャローマ神話、ギリシャ悲劇、ダンテ作品等全編にちりばめられた
古典の芳醇な知識に俺などは思わず魅了されてしまうのだが、
(この他に基本的な欧州中世・近代史は押えておく必要がある)
アホなホラー&SFオタにとっては難物中の難物だろうな(w
心しておけ!!
217名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/21(日) 23:46:05
ギヨェテって誰ですか?^^

218ゲーテ:2008/09/21(日) 23:50:11
俺の事か???
219名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/22(月) 00:01:06











心!
220名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/22(月) 00:54:36
>>217 & >>218
だ〜か〜ら〜
レス乞食に釣られるなよ・・・・
221名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/22(月) 07:07:23
ゲーテと書かずにギヨェテと書けば住人を小ばかにできるし
反応もしてくれると思ったんだろうがねえ


小ばかにしたかったのならギョエテって間違わずに書くくらいのこと
すればいいのに
222名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/22(月) 07:45:33
馬鹿が他人を馬鹿にしようとしても自分が馬鹿にされるだけ
という見本だな。 >ギヨェテ
223名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/22(月) 21:09:46
ギョエテとは,俺のことかとギーテ言い。
ってのは明治時代の作だったっけか?
224名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/26(金) 15:54:46
>>175
林譲治すきなんだけどスレ無くてしょんぼりな自分・・・
ルナは意図的にライト層狙ってる感じだね。
225名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 01:19:01
>224 林譲治・陰山琢磨で立てたことがあるんだが即落ちた。Jコレスレで需要賄えるからなあ。
226名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 17:13:00
妹ちゃん
227名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 17:20:08
ハヤカワ文庫 FT 新刊
「護られし者 1」
どうだった
228名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 18:42:09
今半分くらい読んだ。
設定は面白い。
描写はえぐい。
川橋村とか杣が洞村とか、無理矢理日本語にしなくてもカタカナでいいのにとは思った。
少年の成長話が好きな人には(ベルガリとか)良さそう。

なんにせよ三冊ある第一部の1巻なんで評価は無理。
訳者あとがきにも最後まで読めば面白さが分かるって書いてある。
229名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 21:32:13
M・ジョン・ハリスン『ライト』
リーダビリティは最高。確かに読ませる。面白い。
けどな〜な結末。鮮やかであるけどさ〜
ベスト10には入れてもいいくらいの出来
続編的なのがあるらしいので翻訳は待ってます
230名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 22:57:07
続編もそうだけど、ヴィリコニウムシリーズとやらも読みたいなぁ。

昔サンリオから1冊だけ出てたみたいだけど。
早川ちゃんが便乗して出したりしてくれないかな。
231名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 23:09:30
訳文のせいかとにかく軽いよね
女艦長の部分とか萌え萌えライトノベルだし、リキシャガールは可愛い
重鎮の作品と知らなければ若さあふれる秀作、今後が楽しみって感じなのかも
232名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 23:13:41
お前の感性は特殊だな。
233名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/27(土) 23:22:00
えー??
234ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/09/28(日) 14:55:06
石ノ森章太郎「仮面ライダーEX」               3点
講談社テレビマガジンに連載された「仮面ライダーアマゾン」(実際にペンを執ったのはメーンアシの石川森彦)原作漫画、
漫画入門も著している作者らしい「仮面ライダー絵コンテ漫画」
テレビシリーズ「仮面ライダーBLACK」制作前に関係者に配布された手書き企画書
「キミは仮面ライダーを見たか?!」以上、3種を収録したSFマンキチあるいは特オタには
感涙ものな一編である。
ブックショップで本書を手にした俺はアホなマンキチの如く、
例の加藤夏希ちゃん似なキャッシャー(そう言えば彼女もファムなわけだが)に流し目を送りながら歓喜の声を上げた
「アーーーーーーマーーーーーゾーーーーーン!!キキッーーー!」と。
内容的には、原作のアマゾンはわずか5回で終了したため、話の展開が拙速であり、ボリューム感を欠く面は否めず、
テレビシリーズでは登場した怪人さえ仕切るジューシャたち
(特に当初の敵役ゲドンの配下である女性だけで構成された赤ジューシャが登場しないのが残念)
が存在しない世界であるのがなんとも寂しいものがある。
さらにヒロインの名はなぜかテレビと同じリツコさんでなく美奈(長嶋家か、飛馬の愛人かお(w )
なのも外された感がある。
絵コンテ漫画に関しては、後の原作版「仮面ライダーBLACK」を想起させる非常に面白そうな
作ゆえ、是非完成品も読んでみたかったと思わせるものがあり、講義用に使い捨てるには惜しい
感じの作である。
「キミは・・・」は手書きゆえの読み難さは一級品(?)だが、
現場の臨場感が伝わって来るかのようなレアな一品ではある。
235名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/28(日) 15:40:30
ガチムチ大女好きって結構多いよ
236名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/28(日) 17:24:01
いい年してよくこんなくだらないこと書けるもんだ
237名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/29(月) 01:09:11
護られし者1

古代においてそれなりに科学文明が発展していたという設定が面白かった
護符以外に魔法的な能力を扱える人間が登場するかまだ不明だが
護符と旧世紀の科学技術の複合技で魔物たちを駆逐していく展開になるのであろうか

いきなり主人公の一人がかたわ者になる鬼畜な展開にwktk
238名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/29(月) 01:23:37
>いきなり主人公の一人がかたわ者になる鬼畜な展開に
と言えば、ルーンロードだろう
他人の美質を強制的に奪って我が物に・・・
奪われた方は廃人同様で養護施設に・・・

239名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/30(火) 16:03:43
スタニスワフ・レム『宇宙飛行士ピルクス物語』
なかなか傑作ぞろいの連作。思ったよりどこかのんびり軽くて楽しい。
ハード面で若干古いけど、その分懐かしいSFドラマを見てる感じでイメージ
しやすい。中学生の俺に読ませたい一冊
240名無しは無慈悲な夜の女王:2008/09/30(火) 21:12:10
ぱっと見「ピクルス」って読んでおちゃらけな作品かと思った。
作者名見てびっくり。


読んでませんけどw
241210:2008/10/01(水) 04:07:51
『啓示空間』『カズムシティ』『火星の長城』『銀河北極』アレステア・レナルズ

長いのが全く苦にならないので、今回も楽しく読めた。

しかし、啓示空間は、量子真空のあの船の由来が分かったが、やってることが比較して地味なんで、
初めてレナルズの長編に触れた人はキツいんじゃないかという気が。
短編の方が面白く読めた。
でも一番良かったのはカズムシティ。ハードボイルドはヘミングウェイ位しか読んだことがないのだが、中々。
スカイの非道っぷりとか、ミラベルの善良せい? とか。上にもあったけど、レイビッチも高潔な奴だし、あとローラントも。
登場キャラが増えて、その交流でキャラが引き立った気がする。

「火星の長城」は、短編にするよりは長編のワンシーンにした方が合っているような気もする。
「銀河北極」は、古い作品なだけ有って、シリーズの正史だったとしたらちょっと微妙。
「ナイチンゲール」「ダイヤモンドの犬」は、正統派のグロで良い感じ。後者の方がこのシリーズっぽさが出てて良いかな。

The Perfectではインヒビター問題が、一応の解決を見るというので、こちらも注文してみた。
今月のSFマガジンを見るに、今一押しの宇宙SFみたいだね。
242名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/01(水) 04:12:12
The Perfectじゃなくて、Absolution Gapだった。
あと点数は、
啓示空間、カズム、火星、銀河、で7, 8, 7, 6かな。

そーいや、ヘガジw 萌えキャラかい? 口絵がなきゃ、全く記憶に残らないなw
243名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/01(水) 17:24:23
原書でどう表記されているのかは知らんが
「ウルトラ属」ってのがね
銀と赤を基調にした全身スーツのヒューマノイドを
イメージしちゃうんだよね…
244名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/03(金) 00:21:14
小川一水『風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記』

左遷され田舎村に派遣された騎士ルドガー。
泉の精レーズの願いに共感し、中州に街を建設することを決意する。

初っぱなから歴史の大物が出てきて掴みはグー。
レーズのサポートも、大きすぎず小さすぎず、適度な具合。
てっきり時砂や、導きのようにエピソードの連続で近代まで歴史が進むのかと思ったが、
大して時間は進まなかった。これ興亡記?

雰囲気は、「惑星ノ鐘」に近い。SF要素はオマケなので、ライトな中世を楽しみたい人にはお勧め。
てかこれ続くよな? 売り上げ次第だと思うけど。

7/10
245名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/03(金) 15:28:38
>>244
新刊出たんだ。
最近の一水たんは自分にはチョット合わなくなってきたので、
今度のはどうかな?
246名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/04(土) 06:07:16
護られし者

世界観がえげつない。
引きこもりの家族で色々妄想してたけど実際に酷かった。
まあ主人公たちが酷いことなってるから
やっちまってくれるとスカっとするとこもあるんだけど。
特に婆さん大好きだわ。おばば最高。
3部作の1部かと思って買ったら1部の3分冊なのな。
だからまだ評価は出来ないけど、終盤巻き返しあるらしいし、
カタルシスに期待する。
247名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/05(日) 05:06:09
アーサー・C・クラーク 渇きの海

設定が事故の救出劇ということでわかりやすいし、人間ドラマが主体となっているので
評判どおり楽に読めて楽しめた。
月には塵など無いということについて冒頭で作者もそのことについて言及してるのだけど、読み始めると
グイグイ引きこまれて全く気にならなかった。
カラーコピーのトナーを注入したことのある人なら想像しやすいと思うけど、液体に近い粉とはまさにあれだと思った。
トナーに入ったボトルをコピー機に差し込んで入れるのだけど、空気が下から上がってきてゴボゴボと波打ちながら
入っていく。
まさにそんなトナーの中に沈没する遊覧宇宙船を想像しながら読み進めた。

びっくりするようなセンスオブワンダーこそないものの、テンポよし、ハラハラドキドキありの良作でした。

8点
248名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/05(日) 07:30:34
ミス住ってなぜかSF板で石森まんがについての駄文を執拗に書き続けるんだよな
意味不明
249名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/05(日) 08:50:41
SF=漫画、とでも思ってるんでしょう。
あいつの認識なんてその程度のもの。
そんなレベルで物事を語ろうというんだからw
250名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/05(日) 09:36:58
248および249についてはこちら↓

http://changi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1209393110/248
251名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/05(日) 10:00:41
>247
おお、トナーってそんな感じなのか。
今度よく見てみよう。
252名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/05(日) 11:11:59
成程

どんなところにはまりこんだのか、なんやいまいち頭の中で画にならないと思ってったが
トナーの話でわかってきた
253名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/05(日) 12:11:04
ミス住の場合、

>アホなマンキチの如く、

とちゃんと罵倒も入ってるしな
(SF板で何故マンキチかは知らんが)
254名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/05(日) 14:28:55
255名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/06(月) 00:17:54
American Gods ニール・ゲイマン

シャドウは懲役を終えて出所した。ところが妻は事故死しており、行くあてのない彼は誘われるままWednesdayと名乗る謎の男に雇われる。
Wednesdayに引っ張りまわされるうちに、シャドウは新しい神々(インターネットとかメディアとか)と旧い神々(北欧とかインドとか)の戦いがはじまっていることに気がつく。
(ちなみにWednesdayが何の神なのかは語源で分かる人もいるだろう)
はたしてシャドウの運命やいかに、というのが筋。

うーん。アメリカを舞台に新旧の神々の激突、というとすごい面白そうなんだが、残念なことにスケールが小さく、
小さいのはまぁいいとしても、人間とは(ほぼ)関係ないところで勝手にやってるってのが残念なところ。
「人間が俺たちのこと信じなくなっちゃったから力がなくなっちゃった」というのが古い神々のスケールが小さくなった原因なんだが、
そこのところ、一神教と多神教を絡めて掘り下げて書けば深みが増したのに。まぁ一神教の国の人だからこんなもんなのかな。日本人だったらもっと上手く書けたかも知れぬ。

来月に角川から邦訳が出るらしいけど、02年のヒューゴー賞ときいて買う人はがっかりしないように。取り立てて良くも悪くもない、平凡なデキなので。
6点。
256名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/06(月) 00:21:55
モナリザ・オーヴァードライブのパクリ?
257名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/06(月) 00:28:12
>255 02年ヒューゴーってこた01年の出版…GPMが星雲賞取った年だな。「式神の城」の元ネタはそれかー。
258名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/06(月) 00:53:30
ゲイマンはアメコミ原作者だけあって小説もアメコミっぽく、
読みやすいんだけど浅いよね。
259名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/07(火) 01:55:25
やっぱイケメンは駄目か。
260名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/07(火) 07:21:07
ネバーウェア面白かったよ
261名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/07(火) 14:00:02
>>241
>今月のSFマガジンを見るに、今一押しの宇宙SFみたいだね。
そうだね、早川一押しの宇宙SF
でも、なぜか、マガジンにはレナルズの掲載作無し
262名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/07(火) 19:53:04
>>261
いや、かつて氷河と漂流塊の女王、あと対談の翻訳が掲載されてたよ。
わざわざ取り寄せてしまったし。

どの掲載号にも林譲治のAADDも特集を組まれてたが、訳者が言うように、同じ「エンジニアリング的SF」だからかな?
263名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/07(火) 22:20:25
Farthing ジョー・ウォルトン

1941年にナチスドイツと英国が和平条約を結び、ナチスが欧州大陸を支配している架空の世界での英国が舞台。(ちなみに日本も戦争に負けてない)
和平条約を結んだ立役者の政治家が殺害され、ボルシェビキ、あるいはユダヤ人の仕業ではないかと疑われる。

殺害された政治家を招いた一家の娘であり、夫がユダヤ人であるLucy Kahnの1人称視点で進むパートと、刑事Peter Carmichaelの3人称視点で進むパートを交互にストーリーは進む。
派手ではないが、真綿で首を絞めるようにじわじわとファシズムの怖さを描き出すその技術は素晴らしく、これを読んで背筋が寒くならない人はいまい、とまで言うと言い過ぎか。

結末は当然のごとく暗く苦いが、この手の物語には必然であろう。
これは良作。
8点。

Ha'penny
上記作品の続き。
「かの人(ってかまぁヒゲのおっさんですね)」の爆殺計画に巻き込まれた女性と、前作に出てきた刑事の2パート構成で進む。
爆弾が絡むだけに(?)前作よりも派手になり、サスペンス度が増している。
完結編のHalf A Crownが楽しみ。

これも良作、8点。
上記2作品は長さもほどよいのが特徴。最近はSFに限らず長いものが多すぎる。その長さが当然という小説はどれくらいあるのかと思う。

さて、邦訳予定はないのだろうか?
なんとか賞というだけで翻訳するのも否定はしないが・・・
264名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/07(火) 22:22:06
宇宙SF特集なのに、レナルズの掲載無しってことだろ

>どの掲載号にも林譲治のAADDも特集を組まれてたが、訳者が言うように、同じ「エンジニアリング的SF」だからかな?
ワラタ
265名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/09(木) 10:38:41
水見稜『不在の惑星』

「星間文明伝播説」という言葉が出てきて
これは汎銀河系におよぶ壮大にストーリーになるのか、と
期待して読みすすめましたが、、、

未読の人の為にネタバレはしませんが
読みやすい本で、ページは自然に進んでいきます。

6/10
266名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/09(木) 11:34:19
水見稜なつかしい・・・今、何してんだろ

「不在の惑星」には続編がある
「星の導師」ってやつ

新潮文庫オリジナル(たぶん大森企画の一環)
だから、入手は難しいかも
267名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/09(木) 12:01:45
続編があるのなら読んでみてもいいかな?
ブックオフで探します
『不在の惑星』もブックオフで見つけたものでした
268名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/11(土) 11:17:19
グレゴリイ・ベンフォード『相対論的効果』(時空と大河のほとり)

難解な箇所もあったが登場する恒星間宇宙船がおかれている状況や
宇宙での時間と空間の織り成す面白さなど
SFの持つ魅力が楽しめる短篇でした

7/10
269名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/11(土) 20:46:34
ペン(引間徹)

意思のあるぬいぐるみのペンギンが主人公のほのぼの鬼畜文学
登場人物が誰一人幸福にならない後味の悪いラストが印象に残る
270ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/10/11(土) 22:15:48
「仮面ライダーアマゾン」(原作・石ノ森章太郎、作画・すがやみつる)     4点
アクション・コミックスのすがや版アマゾンも遂にゲットすることが出来た。
その瞬間、俺はあたかもアホなマンキチな如く勝利の雄叫びを上げた
「キキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ、
キキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」と、
そして特別付録として仮面ライダーX(テレビマガジン編)があるのを見て、
再び「セッーーーーーーーータアーーーーーーーーーーーーーーーーップ、
セッーーーーーーーータアーーーーーーーーーーーーーーーーップ!!」
と言うた後、ナッキー似なキャッシャーに軽くウインク。
しかしながら、内容面の評価は4点がやっとかと思う。
やはり石ノ森作品との絵柄の違いが大きく感じられ(特に女性キャラに関して相異が大)、
この点が、ストーリー上のマクロな世界観は直接に石ノ森御大の手になる仮面ライダー作品と
共通性を持ちながらも、やはり「違うSF漫画」という感を強くしてしまっている。
また、キャラもすがや的であり、石ノ森作品以上にギャグ色が強いものになっており、
テレビマガジン版とは異なりヒロインの名はテレビシリーズと同様にリツコなのだが、
テレビシリーズの設定(石ノ森的にストイックな美形キャラ)を活かすのであれば、
「キャッカンジル!」(17頁)などとは絶対に言わないキャラだし、
マサヒコも落ち着いた賢さを感じさせるテレビ版とは異なり、アマゾンにはっぱをかける元気な
腕白小僧というキャラに変質している。
271ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/10/11(土) 22:16:29
そして、テレビ版やテレビマガジン版には無いエログロな展開は読ませどころとはなってはいる
ものの、第2話「恐怖アマゾンの正体」のラストで、敵には容赦しないアマゾンの戦いぶり
(正に正義のためには鬼になるか)を見て、
「こんな残忍なやつは仮面ライダーなんかじゃない・・・・」と見切った発言をした藤兵衛が次話では
何事も無かったかのようにアマゾンを助け、ジャングラー製作に協力していたりする「?」な展開、
鼠を食い殺したアマゾネス(ピラニア獣人)対して怒りをぶつけるアマゾンが、
アマゾネス軍団が乗っている馬は平然と惨殺していったり等々、
ストーリーに破綻が多過ぎる点は頂けないものがある。
ラストもゼロ大帝退治まで、一応、描き切ったのは良しとしても、リツコや藤兵衛の出番も無く、
アマゾンの彷徨で終わるやや物足りないものとなっている。
更に細かい点を言えば、蜘蛛の怪人(蜘蛛獣人)は登場するにもかかわらず、
これと並んで仮面ライダー名物である蝙蝠の怪人が登場しないのは、
なんとも物足りない感がある。
272名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/11(土) 22:29:06
なんだただのキチガイか
273名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/11(土) 22:37:19
週に一度の発作です
274名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/11(土) 22:59:46
ほっておいておやりなさい
これでもSF板の住人煽っているつもりなんだから
275名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/12(日) 21:02:10
「あたしと魔女の扉」 J・ラーバレスティア

端的に言えば良いジュブナイル。こういうのはラノベだとか言い出す人もいるかと思うが
ジュブナイル寄りだな。てかジュブナイルとして出されてるんだっけ?設定も適度に黒いが中々爽やか。
まあちょいと主人公の少女が無条件に母親を信用し過ぎてて
明らかにこれおかしいだろと序盤から釈然としないが、
ろくに人と接せずに暮らしてたんだからこんなものかもしれない。
276名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 12:05:48
オクタヴィア・バトラー Clay's Ark 10点文句なし
若い白人パパと16歳の双子の娘(黒人と白人、白人娘は白血病で死にかけ)が、
宇宙発の奇病に感染した人々のコミューンに拉致られる...
もうなにもかも絶望的な話だが、
そこはバトラーの登場人物、みんな自己の尊厳を賭けて激しくもがきまくるので、
残酷な運命も何だかすがすがしい。
テンション高すぎて疲れるバトラーにしては起伏があって読みやすいので、入門に最適かと。
このシリーズ4冊合本の"Seed to Harvest"が今なら手軽に買えるのでお勧め。

彼女以後の作家は重いテーマを扱うときには大抵マジックリアリズムで行くのに、
あえて平易な文章で娯楽SFの枠に収める技量は、もう格が違う。
もう少し生きてればノーベル賞取れてたんじゃないか。
277名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 12:13:54
>マジックリアリズム
ってなに? 詳しく
278名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 12:25:13
ググレカス
279名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 12:33:14
マジックリアリズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: ナビゲーション, 検索
マジックリアリズム、マギッシャーレアリスムス、
魔術的リアリズム(まじゅつてきリアリズム)とは日常にあるものが
日常にないものと融合した作品に対して使われる芸術表現技法で、
主に小説や美術に見られる。幻想的リアリズムと呼ばれることもある。
MAGIC(魔術)の非日常、非現実とREALISM(リアリズム)の日常、
現実という相反した状態が同時に表わすこの技法はしばしば
シュルレアリスム(超現実主義)と同義とされることがあるが、
魔術的現実主義(マジックリアリズム)は、超現実主義(シュルレアリスム)と異なり、
ジークムント・フロイトの精神分析や無意識とは関わらず、伝承や神話、
非合理などといったあくまで非現実的なものとの融合を取っている手法である。

280名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 12:33:59
ドイツ
「魔術的リアリズム」とは元々、ドイツ人の写真家、美術評論家である
フランツ・ローが1925年のマンハイム美術館で行われた『新即物主義展
(ノイエ・ザッハリヒカイト)』で展示されていた「冷静に現実を表現することに
よってあらわれる魔術的な非現実」を感じる作品群の美術的表現であるが、
次第に文学表現にも使われるようになった。ヴァイマール時代の魔術的リアリズムの
最大の作家はエルンスト・ユンガーだろう。まさに「魔術的非現実」と「合理的現実」
を同時に見るという複眼的視線に基づくユンガーの文学は、ドイツの魔術的リアリズムの
代表とされ、また夢への強い志向や高度な幻想性を持つユンガーの立場は、
ドイツ固有のシュルレアリスム、あるいはシュルレアリスムのドイツ的代替として
評価されている(Karl Heinz Bohrer:Die Aesthetik des Schreckens.)。
ドイツ以外のヨーロッパの魔術的リアリズムとしては、ロシア人作家ミハイル・ブルガーコフが
あげられよう。彼もまたヨーロッパにおける魔術的リアリズムを完成させた1人である。

281名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 12:34:41
ラテン・アメリカ
しばらく文学において魔術的リアリズムは使われていなかったが、
1940年代ヨーロッパから帰国したアレッホ・カルペンティエールや
ミゲル・アンヘル・アストゥリアスなどがラテンアメリカの文学表現として
使い始めたことにより主にラテンアメリカ作家が好んで使う技法となった。
元々、ラテンアメリカ文学の土壌にはホルヘ・ルイス・ボルヘスという
魔術的リアリズムの根底(注:ボルヘスを魔術的リアリズムの作家とする
説もあるが、ボルヘスの作風は魔術的リアリズムという言葉が生まれる前に
確立しているためここでは魔術的リアリズムの根底としている。ちなみにボルヘスは、
前記のユンガーと交流がある)があり、また、土地柄としてもカリブの土着性と
魔術的リアリズムとは親和性が高かっため多くのラテンアメリカ作家がこの表現を
好んで使うようになった。60年代の<ブーム>と呼ばれるラテンアメリカ文学の
ブームがおき、小説における魔術的リアリズムは全世界に知られるようになった。
とりわけガブリエル・ガルシア=マルケスの作品『百年の孤独』の影響は強く、
多くの人が百年の孤独をモデルに魔術的リアリズムの作品を手がけていった。

282名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 12:35:38
日本・中国
日本や中国の小説にもマジックリアリズムによる作品を見ることができる。

日本版『百年の孤独』とも謳われる中上健次の『枯木灘』『千年の愉楽』などに見られる
「路地」小説などは熊野を舞台にした魔術的リアリズムであり、『百年の孤独』に強く影響を
受けた大江健三郎や安部公房、池澤夏樹、寺山修司、筒井康隆などの作品に見ることができる
。また、沖縄を舞台にした池上永一の作品などもマジックリアリズムの小説と呼ばれている。
日本ではマジックリアリズム=純文学という見方が一般的であるが、近年では森見登美彦や
桜庭一樹など、エンターテイメントに属する作家もこの手法を取り入れている。

中国では、1990年頃から魔術的リアリズムを取り入れた作家が増えてきており、
代表的な人物としては莫言、鄭義などがいる。

283名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 12:38:18
コピペスルナカス
284名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 13:03:02
ラテン・アメリカの魔術的リアリズムは、独特の文化的背景で生まれています。
作品を読んでいない者がこういうことをいうのはおかしいですが、ラテン・アメリカの
歴史的経緯と現状を、自然主義リアリズムのなかに「魔術的」要素を入れて、鮮明に
描き出したということなのだと思います。

マルケスの「百年の孤独」は、1967年に書かれています。魔術的リアリズムという言葉が
流行したのは、1970年代で、それはラテン・アメリカの作家、特にマルケスを第一に、その他、
ラテン・アメリカに独特の「幻想的リアリズム」という訳の分からないように思えるスタイルを
呼んだはずです。

それから30年が経っています。魔術的リアリズムの技法は、色々な後続する文学で取り入れ
られ、おそらく現在では、最初に、ボルヘスとか、マルケスの作品が出た時の新鮮な驚異は
なくなっているでしょう。

というのは、そういうスタイルは、一杯あるように思えるからです。しかし、元のスタイルは、
ホルヘスやマルケスが造ったのだと思います。

怪奇小説や恐怖小説の分野では、最初に出たゴシック・ノヴェルは、ウォルポールの
「オトラント城奇談」ですが、これはリアリズムと関係のない空想の作り物の話でした。
しかし、怪奇小説は、自然主義リアリズム描写のなかで、怪奇現象を出した方が効果が
あるというのは、分かって来ます。

ブラックウッドなどは、そういう作風になっています。

285名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 18:46:32
うちの田舎では昔話は「なにごともあった話として聞かねばならぬ」ではじめるが
これも一種のマジックリアリズムになるんかな
286名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 19:28:09
マジックリアリズム云々はどうでもいいが
たしかにバトラーは読みやすくて面白いよね。テーマはシリアスなのに。
ハヤカワも創元も訳しそうにないから
産業編集センターあたりが版権を取ってタニス・リーみたいに訳してほしい。
287名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 20:54:42
早川スレでも言われてたが、いい加減戦争系SFばっかり乱発しないで
もっと吟味して欲しいよな。
288名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 21:40:38
あれ系は本当に需要あんのかねえ。
289名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 22:15:30
シーフォートシリーズが最高に基地外で面白すぎたからなぁ・・・
もうそろそろ宇宙兵ブルースみたいなシニカルユーモア戦争SFが読みたいよ
290名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 22:39:51
シーフォートって表紙見て買いたくなくなるあれか
291名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/16(木) 22:47:10
>>287 早川スレでも言ったけど、<宇宙>戦争系SFと限定して欲しい。歴史改変系戦争SFは代表中の代表レベルまで全く翻訳されてない。
アーヴやボーグより遥かに始末に終えない奴らがアフリカから全世界征服目指す奴や、WW2のど真ん中にエイリアンが攻めてくる奴や、アルフォンス・カポネ書記長のアメリカ社会主義合衆国や…まだかー。
292名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/17(金) 05:18:51
>>291
今日読んだのでなくてもいいから感想上げておくれや。
おれもYiddish Policemen's Union読み終わったら書くから。
293名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/17(金) 16:30:51
>>291
> 歴史改変系戦争SF

あんまり需要がなさそうだなあ
「双生児」もそこにはいるのかもしれんが
本来の歴史にくわしくないと面白さが半減するよね
294名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/18(土) 02:23:37
架空戦記のブームも去っちゃったしなぁ
295名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/18(土) 02:55:53
>>290
あの表紙とイラストは早川史上にさん然と輝く大駄作。
ラクガキレベルだろあれは。
296ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/10/19(日) 09:11:40
池内了「疑似科学入門」               5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。

山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」    5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
297名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 11:23:25
その2ちゃんでオピニオンリーダーを自負したアホがここに。
まあミス住のアホ論考に「ガセネタ、間違い、捏造があまりに多」い点には同意だがなw
同 人 誌 できっちり研究されていることも知らずに
「NHKでのコロンボの差別語使用はなかった」なんてガセネタ流したり
「ローマンハットはシルクハットの古名だ」なんて捏造したりw
298名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 11:25:22
↑そんな必死になってコピペせんでも・・・
↓以下無視で
299サッシュ ◆/.QQl2P.So :2008/10/19(日) 13:23:27
池内了「疑似科学入門」               5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。

山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」    5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
300名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 13:32:15
原書ばっか読んでて疲れてきたのでたまにゃあラノベも
犬村小六 「とある飛空士への追憶」
何か話題になってたので読んでみた異世界架空戦記
異世界といっても普通の人間世界で、SF or FT風味はほぼなしだから架空歴史か
アイデアや文章はそんなに凄くも旨くもない
んだが、本当に空戦がよく書けてる。ひたすら空戦が熱いので、
幕間のべたなボーイ・ミーツ・ガールがうまくはまる佳作
大空のサムライに心熱くした空戦好きなら幸せになれます
このレベルがちゃんと評判になるんだから、ラノベもしっかり読まれてんだなあ、
なんか日本の出版界の未来も明るいんじゃね、と思う老人
8点
301名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 13:33:47
池内了「疑似科学入門」               5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。

山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」    5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
302名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 14:23:03
303名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 15:16:47
ウェン・スペンサー『エイリアン・テイスト』

狼に育てられた赤ん坊が、レズカップルに発見され引き取られる。
その後特異な感覚を生かし、人捜し専門の私立探偵コンビの片割れとなる。

結論から言うと3/10。買って読むに値しない。
ストーリーはちょっと、「アウターリミッツ」やらなドラマ的、パルプ雑誌的な安っぽいSF展開。
いくら何でも、このぶっ飛び方はマズいだろ。バラすと、宇宙人の侵攻物なんだがね……
訳は原文を忠実に訳してる感覚だが、まるで大根役者の海外映画の字幕を読んでる気分になる。

うん、表紙買いは良くない。彼の他の二作の表紙は、寧ろ買う気を削ぐイラストなのだが。
304名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 15:46:38
バッカーノとかライトノベルの絵師だったか表紙の人

ドレスデンファイル2 狂った月 ジム・ブッチャー

肩の力を抜いて楽しめるハードボイルド魔法探偵モノ
主人公の(本人も自覚してる)古臭い騎士道精神が裏目に出て人死にを出したり
仲間との関係が急速に悪化したりする皮肉な展開が泣ける
西欧の人狼伝説の基になった魔物は複数の種類があるというネタがなかなか楽しい
ルー・ガルー強すぎて吹いた
真犯人たちに邪悪な力を授けた存在が謎のままなどシリーズ化のための伏線がちょっとウザいが
話自体はこれ一冊でちゃんと終わってるのでこれから手にとってみてもいいでしょう
305名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 16:14:02
アメリカFTの最近の流行ですな、超大シリーズ化。
ブッチャーのも超ベストセラーだけど、佳作ではあるがそんな騒ぐものじゃないような。
もうちょっと地味な売れ方したほうが今後に期待できるんだけど。
306名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/19(日) 21:16:44
森岡浩之『A Boy Meets A Girl』

短編
このヒトの作品読んだのはこれが始めて
予想していたより楽しめた
このヒトの他の作品も読んでみたくなった

7/10
307名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/20(月) 00:30:50
所十三『白亜紀恐竜奇譚竜の国のユタ』1〜8,『D-Zoic』1〜(秋田書店、漫画)

作者は不良漫画『特攻の拓』で有名な人。
初のファンタジー作品とは思えない豊かなバックグラウンドが感じられる世界構築と、作者の恐竜マニアっぷりが相まって、
「恐竜と人間が共存する世界」というキワモノ的な設定が割と説得力をもって描かれている(なお恐竜と人間が共存してい
る理由にはSF的な仕掛けがあるっぽい)。
初期の隊商をクローズアップした話は正直悠長すぎる気がしないでもないがw、回想編からは様々な種族と思惑が入り乱
れる戦記漫画としての面白さが出てくる。
ファンタジー漫画には珍しく、ヒロイックファンタジーというよりエピックファンタジー的な味わいがあるのも良かった。
あと、不良漫画でならした作者らしく、ならず者や兵士達のDQNっぷりが楽しく描かれているのも特徴w

まだ完結してないので、7.5点
308名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/20(月) 21:06:33
光瀬龍『不良品』

10点満点以外つけられない、、、
309名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/20(月) 22:23:43
光瀬龍『不良品』
点数不要
ノーベル文学賞級
310名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/21(火) 00:55:18
>>308-309
どの本に収録されているのですか?
311名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/21(火) 07:10:01
>>310
『消えた神の顔』ハヤカワ
312名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/21(火) 14:22:25
光瀬龍『不良品』





         ネ申





313名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/23(木) 14:35:54
スタニスワフ レム「宇宙飛行士ピルクス物語(上下)」

実は中学生の頃にハードカバーを図書館で借りて読んでるので
再読なんだな。当時、欧米のSFとの違いにいたく感心させられた
1冊で、これをきっかけにレムやストルガツキーを読むようになった。
電子工作で遊んでたこともあって、機械のエラーに起因する話は
当時もかなりのリアリティを感じたし、SFでこういうテーマを扱った
最初の方の作品なんだろうと思う。思弁的でもあり、エンタテイメント性
もありで、今でも読む価値はある小説だね。

文庫版は改訳ということで古い用語が一掃されていて、読みやすく
なってるのは確かだけど元の趣は削いでる感じはあるかなあ。
たとえば、「呼吸に合わせて扇形に広がる」デバイスはマジックアイで
俺も当時は見たことなかったんだけど秋葉やなんかで今でも見れる。
ああいうのが呼吸に合わせて動いてるんだなあ、と思うと書かれた時代
を感じさせて趣があるんだけど、まあ見たことがある人は少ないだろうし、
未来にマジックアイもないだろうから変えたのは正解なんだろうな。

というわけで10点つけとく。
314名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/23(木) 14:39:06
>マジックアイ
詳しく
315名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/23(木) 16:00:49
>>314
こんなの。
ttp://www.ne.jp/asahi/uchio/tokyo/tube/magiceye/index.html
実物はもうちょっと綺麗というか神秘的な感じ
316名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/23(木) 17:29:33
ありがとう
こんなのあったんだ。綺麗だしメカ心を刺激する造形だね
そのままインテリアになりそう
317名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/26(日) 02:30:01
ジャック・キャンベル
彷徨える艦隊

もう 読んだ?
318名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/26(日) 13:19:57
B級ばりばりっぽい新刊だな。そっちはまだだが
探索者ってのはほぼ完読したぞ
ってか途中から先が読めてしまうんで後半1/3はパラパラ
めくっただけだが。
超軽い娯楽小説ってとこ。面白くなくはないが、
ハードカバーで出すような小説じゃないなあ。

新幹線の中で時間をつぶすのに東京駅で買ってくのに最適な内容、
したがって1000円以内の文庫でヨロ、
という感じだった。
319名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/26(日) 13:24:34
文庫向きの軽いのをハードカバーで出すんだよな最近のハヤカワは。
ホールドマンのもそうだったし
320名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/26(日) 13:32:48
何故この版型この装丁みたいなのあるよね。
epi book planetとか、素直にハードカバーでええやんとぞおもふ
321名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/28(火) 14:09:34
「地衣騒動」 ジョン・ウインダム

5/10

あまりSFしていない。
寿命に関する科学的発見による社会的な動きが主たる話。
フェミニズムとか科学哲学とか政治めいた話とか、個人的に嫌いじゃないが、論点の古さはどうしようもない。

それに、発見による影響が社会におき始めたところで物語りは終わってる。
ウインダムなら、全世界規模での獲得および開発競争や、国内で頻発する暴動なんていったカタストロフと
再生を書いて欲しいと思ったりしたので、大好きなウインダムだが点数低め。
322名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/30(木) 18:24:18
駆け出し魔法使いとはじまりの本
ダイアン・デュエイン
創元推理文庫

富士見の旧版は読んでおらず、復刊を機会に読んでみた
原作刊行が1983という事もあり、少し古めかしい感じもあるものの
一言で言うなら、良くできたジュブナイル
ここ10年くらいに邦訳されてきたような有象無象とは少し違うかも

いじめっ子に追われ図書館に入り、そこで魔法の本を見つけ
主人公ニータの人生が一変・・・
今となってはありがちではあるんだが、充分楽しめた
続刊も読みたくなる域。10点中7.5点

問題は、中断後再開し既刊8冊、09年に続刊予定との事なんだが
創元さんの得意技が出るだろうなという点と
第二巻以降の敵役がショボくならないかが心配
323名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/30(木) 23:03:47
ロビンホブを有象無象とな
324名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/31(金) 12:53:19
>>317
おおまかに読んだぞ。

まあ、あれだな。艦隊司令官代理に任ぜられた大佐が艦隊司令の
死にともなって司令官になり、苦悩しながら味方艦隊の敵地からの
脱出を指揮するってストーリー。
主人公はいろいろあって英雄視されているが自分では英雄と思って
おらず悩み迷う胸の内や艦長達との軋轢が描かれるってことで
ホーンブロワー物を踏襲した娯楽小説だよ。
敵の描かれ方は類型的で安っぽい感じもあるし、主人公には悩みは
多いがピンチはほとんど訪れない。
ストーリー的にはSFである理由が良くわからないが
続き物らしく終わり方が中途半端で謎は謎のままで残される。
続きでもっとSFっぽくなって主人公も窮地に立たされたりする予定かもなー。

宇宙戦なのにブドウ弾とか出てくるし、ホーンブロワーに代表される
19世紀海洋活劇が好きなら、まあ買って楽しめるんじゃないか
325名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/31(金) 18:08:35
0点
326名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/31(金) 19:16:44
>>324
久しぶりに買ってすぐ読み終えた
たいした内容じゃないから
この手の話が好きなら
ストレスなく読める
シーフォートより いい
327名無しは無慈悲な夜の女王:2008/10/31(金) 20:30:04
SFマガジンのコニー・ウィリス「もろびと大地に坐して」読んだ。
結構笑った。題材はベタな「幼年期の終わり」系のエイリアンものだけど、
見事にウィリス流ドタバタ喜劇に仕上がっている。8点。
328名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/01(土) 15:55:51
>>327
出来はいいし面白いんだけど、同じクリスマス喜劇としては
『マーブル・アーチの風』に入ってる「ニュースレター」のほうが完成度が高く(と思う)て、
その直後に「もろびと」を読んだから、ちょっと落ちるように感じてしまったな。
まあ実際は「もろびと」8点の「ニュースレター」が9点なんだけど。
329ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/01(土) 18:05:37
アレステア・レナルズ「銀河北極」              4点
おなじみレヴェレーション・スペースの2冊目。
前作品集「火星の長城」をさほど高く評価していない点は、俺の講評を熟読したSFオタは
よく承知していることかと思う。
そこで今回は、まず、「訳者あとがき」を読み、宇宙史のトリを飾りレナルズの最高傑作との評がある
との旨が記された表題作「銀河北極」から読み始めた。
(クロニクルでないためこの読み方で全く問題は無い)
宇宙海賊の襲撃を受け船をシージャックされ、積み荷ことコールドスリープ中の乗客を拉致された
女船長イラベルは海賊一味と裏切り者の副長マルカリアンを大宇宙へと追う。
彗星雲2303年に始まり銀河面40000年頃に至る超大な時間スケール、
豚顔の宇宙海賊セブン、屈強な女海賊マースキー、連接頭脳派のルモントワール等
アニメとか好きな香具師にはたまらないキャラが続出するが、
宿敵となるかと思われたセブンの早過ぎる死(撃退)、
ヒロインの親友となるマースキーのこれまたちと早過ぎる途中退場(老衰)、
個性派ルモントワールも一端はフェードアウトと、文庫本70頁強のボリュームの中に強烈な
キャラを次々と使い捨てにしてゆく感じ。
結局、マルカリアンもとうに死亡しており船はプログラムで動いていたに過ぎないというオチ、
(船が人間=トチローの意志あるいは遺志で動く「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」を知る者
としては、さしてショッキングなものではないと言い得る)
メモリーチップに焼きこまれた乗客の冷凍睡眠者たちも無事取り返されるが、
イラベルたちが使用していた緑機虫による銀河侵略が進行していた。
物語は、後の緑機虫と人類の対決を示唆しながらカーテインド。
330ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/01(土) 18:07:37
思うにハードSFを追及するグレッグやテッドちゃん(注 ローラ・チャンではない(w )以上に
最近、SFオタの間で話題にあがることが多いアレステア、一般的知名度は皆無に近いものの、
その人気の因はと考えると、やはりアニオタやマンキチにも好まれるキャラ立ちしたストーリーと
トンデモなストーリーゆえかと思う。
だが、アニメ好きなSFオタって、読書界では完全に負け組みやんけ(w

他の収録作品に関しても講評しておこう。
「時間膨張睡眠」
訳者あとがきにおける評価は低目だが、ハードSFらしいハードSFであり、
融合疫に感染していたのは主人公であったこと、妻の仮想体との別れ、そして実際の妻からの
返信を待つ決心をするラストとへ、小品ながらかなり読ませるものがある。
心して読め!
「ターコイズの日々」
謎の海洋生物パターンジャグラー観察を業務とする科学者姉妹を主人公にした
この作者には珍しくやや萌え狙い、アニメ化も出来そうなファンタジックなムードの作で、
後半はパターンジャグラーを巡るアクション小説の趣もある。
名作「ソラリス」を想起させる海の描写(ただし、本作では「海そのもの」の意志の存在は否定
されているが)も印象的だ。
座して読め!
331ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/01(土) 18:08:27
「グラーフェンワルダーの奇獣園」
タイトルは「デニズンは生きてる!!」の方がわかり易く最適と思われ。
主人公のコレクター仲間(であり競争者)のグッドグラス夫妻があの不気味なデニズンだと
判明する超展開。
マッドサイエンティストならぬマッドドクターなトランティ二アン博士が不気味に変貌して
再登場するものの、その行く末は放置状態になってしまうのは残念だが、
グロな迫力で読ませる作に仕上がってはいる。
「ナイチンゲール」
タイトルは宇宙病院船の船名であり、なんともシニカルなネーミングである。
戦争犯罪人捕捉のため、ターゲットが潜む病院船に潜入する5人の男女たち、
いずれも一癖あるキャラで前半は今風スペースオぺラな面白さに富む。
最後は、狂った意志ある病院船によりターゲットは人間戦争モニュメント状態にされており、
主人公たちも合体されモニュメント化されてまうという、これもこの作者らしい超展開でエンド。
而して読め!
332名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/01(土) 18:09:08
>>328
おれもどっちかいうとニュースレターのがよかったおもうぜ。
333名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/01(土) 19:33:28
>タイトルは「デニズンは生きてる!!」の方がわかり易く最適と思われ。
ミステリのタイトルは全て「犯人は○○!!」にするべきですね、わかります。
334名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/01(土) 20:01:01
キチガイを相手にすんなよ
335名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/01(土) 20:02:43
戒 小山歩

現代、伝説に登場する半人半猿の怪物・戒の墓が見つかったというエピソードから始まる
遥かな古代に生きた故国を救った一人の男の生涯の物語

お話自体もかなり面白いのだが主人公の仕える愚鈍な王のウザさが凄すぎて目が離せない
主人公は最終的に国を救い本人も満足して死んでいくのだが
表向き世間一般からは軽蔑され憎まれる形で退場していくのを不憫に思う読者もいるかもしれない

冒頭をはじめいくつか挿入される現代に生きる学者たちが戒の墓について自説を述べるパートが
ジェイン・ヨーレンの「光と闇の姉妹」「白い女神」の歴史パートみたいで面白い

7点
336名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/01(土) 22:29:00
精霊がいっぱい ハリイ・タートルダヴ

大魔王作戦みたいな設定の科学ではなく魔法が発達し
科学的(魔法学的)に魂と神の実在が証明された世界が舞台のユーモアファンタジー
の皮をかぶった現代文明肯定小説

色々大変なところもあるが基本的に文明が発達して野蛮な殺しあいだのひどい差別的な風習だの
いろんなものが駆逐されて世の中住みやすくなってきてんだからがたがた言うんじゃねえマイノリティども
主張するのは勝手だがテロは起すなボケェという主人公の正論がイカス

5点
337名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/02(日) 22:59:59
>>324,>>326
敵陣営がマトモに書かれていなかったり
終盤での露骨な種まきとか文句もあれこれありますが
手軽に読めて、そこそこ愉しめる範囲ですね
戦いの子よりは数段上

どうせなら「ミサイル二段装填!」だの
「○○の上限で撃て!」とかの台詞も見たかった
338名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/03(月) 13:23:59
H・G・ウエルズ『宇宙戦争』 8点

3本脚の『戦闘マシーン』が登場したのはこの作品が初めてかな??
だとしたら、このアイディアを思いついただけでウエルズは立派
火星人が消化器官が退化している、無性生殖するなどの説明の
くだりも楽しく読めた

第二次大戦中に火星人が攻めてくる仮想戦記
誰か書いてくれないかな
339名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/03(月) 15:34:09
なんという上から目線
340名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/03(月) 18:03:33
子供にかえりたいです今の中味で
341ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/03(月) 20:40:08
「燃えろ!!ロボコン 第4巻」                ロボコン!100点(w
行きつけのショップのワゴンセールスにてゲットした。
冷静、かつ、客観的に収録全話講評逝ってみよう!!
「がんばれ!ロビーナちゃん」
この番組のウオッチャーにはロビーナちゃんことナッキー目当ての者も多かったようだが、
そのロビーナちゃんメーンの一編、
「天に星、地に花、人に愛・・・心と心、素直になあれ!」
ひねくれたSFオタに是非とも聞かせたいおなじみロビーナちゃんの決台詞である。
ストーリーは、転校による男女の離別をスイートに描いた爽やかな仕上がりの作、
ロビーナちゃんのラブラブアローも万能ではなく、
「人間の気持ちの後押しのホンちょっぴりのお手伝いだけ」しか出来ないという展開が
いかしている。
既に昭和の風景ではないものの、20世紀の団地を背景にしたロケーションが今では懐かしい
ものがある。
「突然変異!オイラ天才」
地球に落下して来た人工衛星テラちゃんの怪光線により優秀ロボット化してしまったロボコンを
巡る騒動記。
UFOねたに母親役のミーを絡ませたくすぐりもあったりして、楽しめる児童向きSFとなっている。
この頃までのドラマは児童向きとはいえ「ホン」がきちんと書けているのには感心させられるもの
がある。
あえてロボコンに100点を与えず、「自分自身も大事にして欲しい」との意味を込めて1点減点
するガンツがカッコいい。
342ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/03(月) 20:40:40
「友情とアンパンの選択」
ロボコンとロボビンのロボット同士らしい文字どおり熱い(?)友情を描き切った一編。
100点狙いのためオサムの偽装工作に手を貸すか、
アンパン輸送中に負傷したロボビンを助けるか、ロボコンのこれまた熱い(?)ディレンマを
描いた作。どこかオリジナルシリーズを想起させるような雰囲気のエピ。
「地獄の祟りと根性勝負」
祟り等の迷信否定の線で書かれたホンなのだが、決して説教めかず面白く見せることに
成功しているのがさすがである。
ロビーナちゃんの出番が少ないのが残念だが、ジュンを助けるため閻魔大王に
真っ向勝負を挑むロボコンという設定が面白いし、最後の石段転落オチも捻りが感じられて良し。
343名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/03(月) 21:29:35
>>338
>「や、やつら、火星人の兵器を手にしやがった!」
>ドイツ兵が見上げた兵器は、あまりにも異形であった。
>三本の脚で支えられた櫓。三脚とは別に金属の触手が無数にうごめく。
>十四年前、突如、地球に侵攻してきた火星人の兵器をイギリスは手にしていた。

てゆーのならあるんすけどね。。。
344名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/03(月) 22:05:46
あああなんだっけそれ
なんかあったなあ

アイデアはよかったが作品自体はあまりあれだった記憶だけある
345名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/03(月) 23:02:16
ネビル・シュート 「渚にて」

世界が核の炎に包まれたあと、人々がモヒカンやリーゼントにならないで終末を待つ話。

最近ずっと人間不信なせいで、ドワイト艦長の土産には泣かされまくった。
最後のあたりのホームズ夫妻の会話でアサピーを連想したのは俺が病気。
でも「隊長が気が狂って走ってどこかへ行ってしまう」シーンがあると聞いたのに
いなくなったのは至極まともな水兵ひとりであった。キチガイがみたけりゃマグラアを
嫁ということか。オスボーンの生き様は理想。おいしいとこどり。
相場は知らねど、ひさびさに文章のまともな本を読んでホクホクなので 8点。
346名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/03(月) 23:13:22
The Years of Rice and Salt キム・スタンレー・ロビンソン

ペストの流行で14世紀の欧州の人口は1/3〜2/3が死亡したとされているが、これが99%が死亡、すなわち欧州が歴史から消えたとしたら
世界はどうなるのか?という架空歴史小説。
全部で10章に分かれていて、別の時代、別の登場人物で進行する。……が、輪廻転生しているという設定がある。
チムール、鄭和、アクバル大帝など実在の人物も登場。(秀吉と家康も名前は出てくる)
また大雑把であるが年表があったり、章のはじめにその時代の勢力図がのっているなど、なかなか凝っている。

どの章も面白いが、金が出来たお!と王を騙し、その罪で右手切断の刑に処されたサマルカンドの錬金術師が、心機一転、
重いものと軽いものは同時に落ちるという例の実験や、水銀を使って真空を作り出す実験などを行う章がとりわけ面白い。ラストも衝撃的だった。

ただ、輪廻転生の設定は上手く生かせているとは思えず、ラスト2章が個人的に微妙。
また日本が明に征服されるのはちと考えられない(作中では神風は吹かず、中国の人海戦術にやられたとか書いてあった)が、まぁいいや。

スケールのでかさに敬意を表し9点ということで。
347名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/04(火) 00:31:28
>>344 伊吹秀明・第二次宇宙戦争。
348名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/04(火) 08:06:36
>>347
コレ、読んだことあったな
内容を憶えてないというコトはその程度だったのかな?
カバーのイラストは憶えている
349名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/04(火) 15:38:09
たしかにゴミだった。
350名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/04(火) 21:46:12
>>346
おー、俺もちびちび読んでるところ。
「米」が中国で「塩」がイスラムなんだよな。
少数民族に落ちぶれたアングロサクソンとか、廃れた古代宗教扱いの
キリスト教とか、独立国家として繁栄してるインカやインディアンとか
正史の価値観がことごとく転倒していて面白い。

明の日本征服については、正史と違ってあちらさんのモチベーションが旺盛なら、
日本はいずれ陥落したんじゃないかな。もし日本が世界史の荒波にもまれたら
「西から来た男」みたいな日本人が必ず出てきたと思う。
あと、その後の関東大震災の位置づけは面白かった。天災はパラレルワールドでも
同じだからな。

すごく面白いんだけど、邦訳は無理かな。
第一章のサブタイトルからして、どう訳したら含意を全部盛り込めるか見当つかん。
351名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/04(火) 21:46:30
俺も読んだことあるw
猫耳戦車隊の人だな
352名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/05(水) 02:35:00
>>303
そんなに悪くはないと思ったけど。
主人公の出自が謎のまま、ストーリーがどんどん進んでいくところ
なんか、スマートだと思う。
残酷な場面も、あっさりしていて、狼のエンブレムとは大違い。
「ようこそ女たちの王国へ」でも感じたけど、この作家、大家族志向が
あるみたいで、主人公をとりまく人たちが、暖かく描かれている。
6人家族で育った自分には、◎な部分。
登場するねずみやパレットもかわいい。
何度も読み返すたぐいのものではないけど、肩の凝らない
娯楽SFと思う。

353名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/05(水) 11:25:10
時間封鎖というのの上巻をほぼ読み終えたところだが
結構いけるぞ、これ。感想は読み終えてから投げるつもりだが、
中核になっているSF的大ネタ、小ネタはハードSFとしては
そう新規なものではないんだが、主人公の一人称視点で
私小説風に、淡々と綴ることでリアリティを与えることに
成功してると思うし結構読ませる。この手のネタの処理の
仕方が目新しい、かもしれない。

どうでもいいけど題名でググるとエロゲ?ばっかヒットしてくんな。
同タイトルのエロゲがあるとは……トホホ
354名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/05(水) 11:35:50
あれ? 時間封鎖をAmazonで見たらSPINって!?
ヒューゴー賞のアレ翻訳されてたのか!

以前の原文の感想ではアレだったけど、翻訳されたなら読んでみるわ。
情報thanx.
355名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/05(水) 11:44:54
原文での感想があったのか。原文では雰囲気がまた違うかもね。

それと個人視点のねちねちした描写やストーリー展開が
合わない人はいるとは思う
356名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/05(水) 19:57:09
マキャフリーの歌う船を読んだ。
うーむ、先が読みたいとは思わないな。

理由の箇条書き
・サイボーグ宇宙船という設定がきつい
・よく喋る奴らが多い
・これが一番大きいが
相棒がいる理由が希薄だ。
もしかして短編だから尺が足りないのか?
長編だったら鼻持ちならないだけで終わった相棒も活躍出来たんだろうか
357名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/05(水) 23:25:12
まきゃふりいは、「塔の中の姫君」を初めて読んで、
「うっひゃー、こんなもん、読んでらんねえ〜」
とギブアップ

以来読んでない私ですが、喰わず嫌いはいけませんね
何かお勧めはありませんか
358名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/06(木) 00:09:23
まず、ところ構わず脱糞するのをやめろ。
359名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/06(木) 11:57:07
360名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/06(木) 12:11:26
まあ、マキャフリーはキャラクタがキモで世界設定は突っ込みどころ
満載だったりすることもあるから名。船の中の人とかのキャラクタが
魅力的に思えればいいが、性に合わなければそれまでってのは仕方ないかな

あと女性作家にありがちだが、出てくる男は薄っぺらくて類型的な
キャラが多いね。厚みのある女性陣と対照的というか
361名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/06(木) 12:13:17
田中芳樹の女性キャラ……いやなんでもない
362ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/08(土) 12:44:22
スタニスワフ・レム「星からの帰還」               4点
マエストロの作でありながら、なぜか無視されがちな作。
10年の宇宙旅行から帰ったアストロノーツが体験する変貌した地球(既に100年以上が経過)
での今浦島体験をめくるめくような未来都市描写を駆使(この作者のイマジネーションをフォロー
出来るかが本作を楽しめるか否かの肝となろう)して描いた作である。
想像力が乏しいアホなSFオタは、「イマジネーーーーーーーーーーーーーーーート!!」と
念力を入れて読むといいと思われ(w
先に紹介した「トンデモ本?違うSFだ!RETURNS」で山本弘氏が高評価したのもわかる
なかなかの面白さだが、ストーリーにやや中だるみ感があるのが惜しまれるのと、
宇宙旅行中のエピ(事故関係)は、主人公の語りではなくして、回想シーンとして臨場感を
持たせて書いた方が迫力が出たかと思う。
やはり、スタニワスは小難しい作よりも、三部作や本作のようなSF魂を持ったエンタメの方が
いいと思われ。SF作家が良い意味で「わかり易さ」「面白さ」を放擲しては駄目ってことでしょ。
363名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/08(土) 14:56:36
ユーモアと鋭い論考が両立した見事なレスだね。
364名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/08(土) 17:18:43
小松左京「果てしなき流れの果てに」

今更ながら読んでます。まだ読了してませんが、ストーリーの展開、
未来の描写、各人物のキャラ描写、全て無駄が無く絶妙なバランス
で構成されていて、読んでいて「?」と感じたり、かったるくなる
ことが、全く無く読み進められます(今のとこ)。

番匠谷教授のサバイバル術には驚愕と戦慄を覚えました。凄すぎます。

ページ数が、おおよそ残り1/3程になりましたが、このスケールの
でかい世界観にいつまでも浸っていたい気持ちです。
365名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/08(土) 17:28:59
今読むとキャラ描写はきつい
366名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/09(日) 18:13:16
地球の静止する日
−SF映画原作傑作集−

創元から出てるオリジナルのアンソロジー
小粒でささっと読み終わる佳作揃い。
収録作品には特に一貫性は無い。
年代も二十世紀の中盤から後半までというくらいの縛りか。

収録作品
ブラッドベリ「趣味の問題」
ディスコミュニケーション物の嚆矢
後味の悪い結末だが あまり深刻に受け取る話では無いからな。
映画「イット・ケイム・フロム・アウタースペース」は未見

ウォード・ムーア「ロト」
こちらは読み終えて快哉を上げたくなった。
映画「性衝動と原爆戦」はむしろ爽やかな人間賛歌だったので別物として読む内容だな。
続編の「ロトの娘」も入手して読了したが
蛇足と言っても良い。近親相姦を仄めかす話に胸が悪くなった。

スタージョン「殺人ブルドーザー」
器用な作家だなスタージョン。
解説では映画をボロクソに言ってるが 小説だとブルドーザーが怖く見えないんだよな。
どういう思い付きで書いたのかは気になるが凡作どまりかな。

ドナルド・A・ウォルハイム「擬態」
映画「ミミック」を見てないとビジュアルイメージが掴めないのでは無かろうか。
どうもホラーとしてもSFとしてもここまでの作品中途半端だ。
367名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/09(日) 18:17:53
長い。>>366からの続き

ハリイ・ベイツ「主人への告別」
表題作の原作である。話としても一番面白かった。
短編ばかりなのでどうしても最後の最後にオチが披露されるという形式ばかりなのだが
それも上手くはまっているし、不快な暗示では無い。

ハインライン「月世界征服」「月世界征服 撮影始末記」
ハインラインが何度か焼き直した小説を映画化された際に
本人が改めて映画を基にノベライズした物と
映画の特撮を撮影に携わった本人からの視点で振り返っている。
原子力で水蒸気を噴出して飛ぶロケットが出て来る小説より始末記の方が面白いな。 ハインラインの人柄が伺える

各作品についても詳細な解説が有る。
こうやって振り返ると あまり粒揃いとは言えないかも知れない…
しかしハインラインのと表題作だけでも損をした気はしなかったな。
368名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/09(日) 18:37:39
解説でなく感想を頼むよ
369名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/10(月) 22:56:29
ロトの娘が近親相姦なのは題名からわかるだろう
もうちょっとSF以外も読んでみたらもっといろんな本が楽しくなるかもな
370名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/10(月) 23:00:31
まあ欧米の小説を読むなら
聖書とシェイクスピアの知識は
持っていたほうがより理解し易いというからな
371名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/10(月) 23:15:45
近親相姦ものの最高傑作といえば
リチャード・ウィルスンの「世界の母」だな。あれは最高
372名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/11(火) 21:24:00
万物理論読み終えました
創造していたのとは全く違う内容で、後半は二転三転の推理小説みたいでしたが
途中だれることなくバリバリ読み進められて大変面白かったです
最後にニュータイプチルドレンが出てくるのがSFらしい終わり方でよかった

ぶっちゃけ分からなかったことだらけなので
間隔あけてもっかい読みます
373名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/13(木) 01:30:08
アルクベインのゲスト戦績は
ジエンド(VSラフJ・勝利)
ダーククイーン(VSロッセリーニファミリーの先兵・勝利)
レイズマン(VS有宇兄さん・敗北又は痛み分け)
MEAN(VSスナジアナ・敗北、VSザリガニマン・勝利)
クランド(VS高階・いまだ不明)
青の橘花(VS勇二郎・逃走)

基本、作中の相手の強大さをアピールする為にボコられ役を買って出てくれるいい人だな
374373:2008/11/13(木) 01:32:44
誤爆すまん
375名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/13(木) 20:08:31
小林めぐみ『回帰祭』

地球からの難民船が不時着した星では、中央システムの損傷による男女比9:1という奇妙な状況下でも、
なんとか生活を営んでいた。
種々の歪みが存在する都市で、三人の少年少女は「ナマズ教授」と出会い、
その裏で中年の警部は反乱分子とシステムの陰謀に近づく。

少年少女の青春(笑)だけでなく、異なる生活習慣へと変貌した都市についても詳しく書き込まれ、
目眩く謎が、終盤にて(二つある)怒濤のように明かされていく様は、正に祭りの様。

いやあ、面白かった。ハヤカワSF文庫では珍しくジュブナイルっぽいが、
ちゃんとSFしてるし描写も良く。(ちなみに野尻とはちとベクトルが違う)

これは9/10。大満足。


あと今気付いたが、帯の『12月刊 黙星録1』に大興奮!!! age
遂に完結か! 長かった! 3は来年4月だけど!
376名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/13(木) 21:33:26
梶尾真治「時縛の人」(短篇)
タイムマシンものだが小難しい話がでてこないのでスラスラ読めた。
オチも満足。7点
377名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/13(木) 21:43:29
>タイムマシンものだが小難しい話がでてこないのでスラスラ読めた。
なんでSF読んでるんだw
378名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 00:47:45
カジシン先生は、もはや自己模倣がきつくてちと辛い

名人芸ですから、いけないとはいいませんが

ちょうどブクオフで時縛入りの短編集を買ってきてちょっと読んだところです、私も。
379名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 04:00:44
かじしんは、とっくの昔に作家寿命が尽きているもん
変化に乏しい脳向けだね
あと、「小難しい話」が読めない脳とか
380名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 09:58:24
>>375
おお、小林めぐみ来ましたか
明らかにラノベよりも早川向きの作家だし、
これからはこっちを拠点にしてくれそうで嬉しいねえ
381名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 10:34:28
「時縛の人」
面白いと思うよ、低脳ですまん!
382名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 11:28:56
「時間封鎖(SPIN)」 ロバート・チャールズ・ウィルスン

先週読了。地球が謎のシールドに包まれて云々に始まる大ネタは
ハードSF風だけれども虚実交えた科学理論でリアリティを補強する
んではなくて、主人公の一人語りによる細かい日常やら友人との
関係などの描写を積み重ねていくことでリアリティを出そうというのが
割とSF的ではない印象を持たせる小説。少なくとも前半は成功
してると思うし、個人的にはとても気に入った。印象が薄くて画一的な
登場人物がうろうろするというありがちなハードSFとは一線を画す作品だ
と思う。
後半になると少し急ぎ気味になるようなところもあるし、構成上、
登場人物が少ないから仕方ないんだけれど、
最後はキーパーソン一人に謎解きを語らせるあたり、ポアロ物じゃないん
だから、とかね。ちょっと興ざめかもしれない。
ただ、上手いなと思わせるところも多々ある。たとえば、カットバック
を使って過去の物語の先読みをわざと読者にさせ、上手い具合に
飽きさせないとか。物語が急展開を迎えるところに、とても印象に残る
シーンを挿入するとか。一歩間違えれば臭い演出になりかねないけど、
そこそこ成功してると思う。
3部作の第1作目だそうなので、続きが出たら買うと思う。少し減点で
10点中7.5点かな。
383名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 12:08:39
>381
低脳なんて言葉は無いよ。
379みたいな低能なんてほっときな
384名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 12:38:27
うむ、スピンは後半の失速がイマイチなんだな。
個人ネタにかまけすぎてせっかくの大ネタが無駄になってる感じ。
もったいないと思う。
385名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 13:17:19
>>383
バカだなぁ、2ちゃんなんだから敢えて書いているんだろう
それこそ空気読もうね
386名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/14(金) 14:19:54
俺も時間封鎖読み終わった。個人的には大傑作。
ただ、ワイドスクリーンバロック的なのを求めると駄目だろうね。
SF読まないって人にこそ読んでほしい。
387ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/15(土) 13:04:14
スタニスワフ・レム「天の声・枯草熱」                      1点
評点1は、まあSF界のマエストロへの執筆御苦労賃だわな。
両作品共にエンタメの気概を失い、理想と趣味に走り過ぎた失敗作であると言い得る。
「天の声」は、現実のオズマ(注 星飛雄馬のライバルではない(w )計画を想起させ、
さらにはあのニュートリノねたを取り込んだ面白くなりそうな題材にもかかわらず、
数学者の手記という形式をとる物語はエンタメを拒否するかの如く、
難解化してゆくという感がある。
「枯草熱」(こそうねつ)の方は、
アストロノーツを探偵役にした謎の連続不審死を巡るサスペンスフルなストーリー展開に
出来得るにもかかわらず、エンタメ化あざ笑うかのような確率論に走り、
結局、読者は置いてけぼり状態。
前に論考の対象とした「大失敗 フィアスコ」も同様だが、この2作にも後期スタの悪い面が出て
いると言い得る。
388名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/15(土) 15:10:24
スタニスワフ・レム「ソラリス」  0点

全く何か書いてあるのかわけわからん。
ただの文字の羅列でしかないし、これではエンタメじゃない。
389名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/15(土) 15:29:12
じゃあとりあえず幼稚園であいうえお覚えるとこからやり直しなよ。
390名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/15(土) 15:44:45
読解力の無さを笑われるに決まってるのに、
あえて書き込んだ388の決意のほどを聞いてみたい。
391名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/15(土) 17:13:56
原文で読んだのかもしれない
392名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/15(土) 22:10:15
レムで一番面白いソラリスが分からないんじゃ
何読んでもだめじゃろw
393名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/15(土) 22:26:26
ネビル・シュート『渚にて』
書こうと思ってたら>>345あったorz
 
一応書くが、確実に放射能が迫ってくる中、それぞれの役割を果たし、秩序を持って生活していこうとする様にジンときた。
ある意味理想的な人類の終末。
まあ漏れならモヒカンとバイクで「ヒャッハー!!」てやって、自警団に袋叩きにされる方が現実味あるがw
9点
394名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/15(土) 22:34:51
おまw どんな奴なんだw
395名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/15(土) 23:12:53
>>393が今際の際に言い残す言葉は「ひでぶ」か「あべし」
396名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/16(日) 00:35:13
>>393
西村寿行の滅びの笛を読むんだ。
ひゃっはーが自警団を袋叩きにするぜ。
397名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/16(日) 03:20:05
袋叩きにされる自警団というと「獣儀式」収録の狂鬼降臨だな
地獄の鬼に手足ボキっと折られてあっという間に全滅
398名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/18(火) 22:54:00
地獄とは神の不在なり・チャン

冒頭から静的な純文学のように進んでいったのに
聖地についたとたんにバリバリSF的な展開になって笑ってしまったw 8点
399名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/19(水) 06:05:54
>>393
> 、確実に放射能が迫ってくる中、それぞれの役割を果たし、秩序を持って生活していこうとする様にジンときた。

普通は「不気味さ」を感じるんだが。
お前の感性はおかしい。
400名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/19(水) 07:24:48
          ____  
       / \  /\ キリッ
.     / (ー)  (ー)\     
    /   ⌒(__人__)⌒ \   
    |      |r┬-|    |      お前の感性はおかしいお
     \     `ー'´   /     
    ノ            \
  /´               ヽ            
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.  
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))
401名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/19(水) 07:29:47
感性は強制されるものではないはず
402名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/19(水) 11:38:41
慣性は強制されるよ
403名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/19(水) 12:13:36
誰がSF板的にうまいこと言えと
404名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/19(水) 12:27:28
SF的には慣性は制御できるぞ。
405名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/19(水) 12:38:50
慣性から自由になったわたしを見て!!
406名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/19(水) 13:05:23
バーゲンホルム始動
407名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 00:47:28
正直、古い作品って凄いと思う作品はあっても純粋に面白い作品ってなるとほんの一握りだよな
大抵バイブルというか知的好奇心を満たす意味での面白さというか・・・
408名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 00:56:11
まあ、確かにギルガメシュ叙事詩とか微妙だが……
409名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 11:41:14
>>399
いやまあ、そう言われても仕方ないかもしれんが、確実に死が迫る状況で理性を失わないってことの高潔さっていうのかな、うまく言えないが、そういうのに感じた訳で。 
漏れならモヒカンとバイクで(ryなるだろうが
まあ書き手によっては不気味になる状況ではあるかもね(キングとか)
410名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 12:04:11
つーわけでS・キング『キャリー』
 
学校ではいじめられっこ、家庭では宗教狂いの母親に虐げられてた女の子キャリー。念力で復讐しました。町はメチャクチャになりました
 
ってだけの話なんだけどキングが書くと読ませる。
何気ない日常が少しずつ、あるいはちょっとした出来事でガタガタと狂った世界になだれ込むキングらしさの原型あり。
但し初期の作品でもあり、筋立て、人物描写など後のに比べると若干の難があるように感じた。
 
いじめられっこの恨みは怖いぞー。漏れ今でもいじめてた奴らの顔と名前覚えてるよ。「呪いで人が殺せたら」本気で思ってたあの頃…(´・ω・`) 
6点
411名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 14:28:03
>>409
> いやまあ、そう言われても仕方ないかもしれんが、確実に死が迫る状況で理性を失わないってことの高潔さっていうのかな、うまく言えないが、そういうのに感じた訳で。
> 漏れならモヒカンとバイクで(ryなるだろうが

やはり、お前の感性はおかしい!
めっさ、おかしい!
412名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 15:35:10
>>411
必死だな!
413名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 16:01:50
ふと思ったのだが、モヒカンは長髪をワックス等で縦に固めてあるわけだろ。
人類が滅亡してもヘアワックスって手に入るの?

ああそうか、あらかじめ準備してあるってことか。
人類滅亡の日を見越して衣装やらヘアメイク用品一式やらバイクやらを
平和な時代からせっせと蓄えておくわけか。
こう考えるとノアの箱舟と基本的には同じ発想なんだな、アレは。
414名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 16:12:36
貧乏なパンクロッカーは砂糖水を使ってたそうだ
415名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 17:19:02
プロバビリティ・ムーン
 ナンシー・クレス

新刊。読んだが微妙。

柱の一つ量子力学ネタやなんかは、書いてる当人
の消化不良が見え隠れするような。ペンローズの量子脳論
なんかも引き合いに出したりとか頑張っているのは
分かるのだが。
翻訳のせいかもしれないが放射能と放射線の使い分け
もヤバい感じが。
どうでもいいが量子脳論、早々に似非科学の烙印を押された
割に人気あるみたいね。

ヒューマノイドが住む異星の調査だとか古代超科学の
巨大建造物だと、怒りっぽい異星人と戦争中だったりとか
定番SFネタは盛り込まれているんで、そういうのが好きな
人にはいいんでないか。
その割にはワクワク感がない展開なのが難点だがねえ。

微妙な10点中5点ってことで。
416名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 18:55:55
         ____
        /ノ   ヽ、_\
      /( ○)}liil{(○)\
     /    (__人__)   \    やはり、お前の感性はおかしいお!
     |   ヽ |!!il|!|!l| /   |    めっさおかしいお!
     \    |ェェェェ|    ./l!|
     /     `ー'    .\ |i
   /          ヽ !l ヽi
   (   丶- 、       しE |そ
    `ー、_ノ       煤@l、E ノ <
               レY^V^ヽl
417名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 20:52:07
「地球が停止する日」が再映画化するんだな
しかし変な文明批判を入れるのは何とも。

>414
FSSで言ってたやつか
モヒカンどもが砂糖黍栽培してたら笑えるんだが
418名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/20(木) 21:08:11
砂糖水で髪をおったてて、バイオエタノールでバイク走らせてるわけか。
…真面目に文明再興させてくれそうだな、モヒカン
419名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 00:31:44
感性おかしいゆうてる奴、渚にてを読んだことあるのか?
420名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 02:27:14
前に読んだ、ある映画評論家が代表的な映画にあらすじや解説をつけた本、
リアル系の話の解説はよかったんだけど、SF系とか仮想ネタ的要素が入ってる
ものの解説はかなり微妙だったな。

「鳥」は「なんで突然鳥が人間を襲うのだ、さっぱりわからない。『自然は復讐する』
とはどういう意味だ」、「イルカの日」は「イルカと人間が意思を通じ合うなどいう
現実にはありえない要素も、映像にすると説得力を持つ」、んで「渚にて」は
「登場人物以外の人類が滅亡したというのに、なぜこの乗員たちはこうも冷静なのだ。
絶望したり虚無感に襲われたりするものではないのか。何か絵空事のようだ」
って感じだった。
421名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 02:36:48
プロバビリティ・ムーン個人的には面白かったけどな。
少なくとも創元の時間封鎖よりも。
422名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 04:51:56
他の作品引き合いに出さないと褒められない程度の作品なのね
423名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 09:10:50
は?頭湧いてんの?
424名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 10:17:32
読んでもないやつは語るなよ。
425名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 12:39:56
>>421
無論どう感じるかは人それぞれだからね。
時間封鎖なんか、ひねりのないSFじゃもはや
面白く感じられなくなった変態向けって見方も出来るし。
426名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 14:24:15
時間封鎖は普通小説として読んでかなり上手くて、でもまぎれもないSF小説なのが
評価の高さにつながったんだろう。普通小説なんてくそくらえなら薦められない。
427名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 16:30:25
ワックスなんかない時代にネイティブアメリカンの人は、モヒカンにしてただろ
モヒカン族の部族名からモヒカンって名称がついたんだしな
428名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/21(金) 16:44:39
頭皮が直射日光にさらされるから、環境しだいでは皮膚癌になりやすいかも?
モンゴロイドやアフリカンなら大丈夫かな(w

洗髪環境が良くなさそうなので、シラミやダニなどの発生に対して、
一定の効果はあるかも?衛生管理?
まあ、丸刈りにしろ!ってなりそうだけどオシャレとの妥協点・・・とか?
429名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/22(土) 19:56:12
モヒカン…アイスラッガー!のため
430ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/22(土) 21:03:12
スタニスワフ・レム「捜査」               3点
「枯草熱」と同傾向なミステリ仕立ての作だが、若い頃の作だけあってぐっと読み易い。
(ただし、本作が優れるのはこの点だけとも言い得るのだが)
謎の連続死体盗難事件に挑むスコットランドヤード、理知的なイメージが強いレムだが
ソラリス等でもわかるとおり意外やホラータッチな語りにも優れ、本作は設定上もこの点が良く
発揮されているとは言える。
たが、だからと言うてレムの名調子に浸って謎解き(ミステリ的意味でもSF的意味でも)を楽しめる
ような作ではなく、意志を持った謎の病原体等のSF的ギミックの示唆はあるものの、
謎は解明されぬままエンディングを迎える。
訳者あとがきにもあるとおり、カフカばりの作であり(この点で文学>エンタメという基本的スタンス
からは、評価する価値はあるとも言い得る)、レム流の不可知論を説いた作とも読めるわけだが、
人喰いアミーバの恐怖的な面白さを期待するアホなSFオタには受け入れ難いものがあろうかと
思う。
部屋に死体写真を貼りまくるちょっと(?)サイコな主人公の上司(主任警部)、
奇妙な言動が目立つ主人公の下宿先の老夫婦等の濃く一癖あるキャラが
結局、事件の本筋には絡んで来ないまま終わるのも残念な感がある。
431ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/23(日) 20:34:48
キャプテンウルトラ8話〜13話         採点の要無し
大好評につき全話講評逝ってみよう!!!
・「二大怪獣火星都市にあらわる」
バンデル星人に操られるバンデラー&ガルバンの2大怪獣の襲撃を受ける火星都市。
モンスターは使い廻しだし、ありきたり過ぎる設定ながら、子供を見捨ててロケットで逃げ去る
オトナたち、子供たちを守るため殉職する市長等、お子様番組でありながら70年代らしい
ハードな展開で見せ、バンデラーでガルバンを倒し、復興に使役させるというオチも笑わせる
ものがある。その前にバンデラーの操縦を誤りながら何ら悪びれるところもないキャプテンも
笑わせてくれるが。
・「怪生物バンデルエッグあらわる」
あかね隊員の上下つなぎの潜入用私服コスが萌える一編。
しかし、火山で卵を孵化って温泉卵かお(w という感がしないでもない。
バンデルと組む悪党役で非常に若き日の八名信夫のユーモアも漂わした凄みも見所だ。
・「スパイロケットワルダーあらわる!!」
バンデルのスパイロケットによりハックがハッキング(?)されてもうた。
後半はこれを利用してキャプテン御一行が逆襲に転じる。
分解されたハックの頭を逆にセッティングしてしまうキャプテンの間抜けぶりが笑わせてくれる。
・「四次元衛星ノズラーあらわる」
バンデルの謀略により四次元に幽閉されてもうたキャプテン御一行だが、ハックの部品利用で
見事に四次元を駆け抜け脱出(これも笑うしかないか・・・)、バンデルを一掃してまう。
432ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/23(日) 20:35:42
・「バンデル星人を撃滅せよ」
今なら「さよならジョー!」というタイトルにでもなりそうな回。
キケロ星人ジョーは今回をもって降板、バンデルも壊滅する。
ジョーは気色悪いコスゆえ致し方ないか。
・「まぼろし怪獣ゴースラーあらわる!!」
この回から「怪獣ぞくぞく篇」と相成る。
ヤクザ映画や必殺シリーズの悪役でおなじみ若き日の今井健二が透明怪獣ゴースラーを可視
出来る能力があるサイエンティストで力演を見せる。
姿を現したゴースラーをキャプテンが目から怪光線を発射して倒すトンデモな展開には
思わず茶吹いた。笑える過ぎだろ・・・
433名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/24(月) 00:24:00
>>431
私にとっては、人生で3本の指に入る程のどうでもいい情報だ
434名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/24(月) 08:32:53
>>433
変なのにアンカするなよ。
せっかくNG入れてるのが見えちゃうじゃないか。
435名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/24(月) 10:42:48
>>434
>>433も変なのだから触っちゃダメ
436名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/25(火) 16:03:01
だれか「回帰祭」読んでないかな?
437名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/25(火) 18:45:49
438名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/25(火) 19:30:02
誘導

ああっ!小林めぐみ様!3
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1204474622/
439名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/25(火) 20:51:48
誘導する必要あるのか?
440名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/25(火) 20:57:02
出たよ必要虫
441名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/25(火) 21:16:09
出たよ虫虫
442名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/25(火) 22:19:33
蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲
443名無しは無慈悲な夜の女王:2008/11/26(水) 03:39:04
ニール・スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ』

雑多なフランチャイズ等によって分割されている北米。
「最後のフリーランス・ハッカー」「世界最高の剣士」であるヒロアキ・プロタゴニストは、
友人が「スノウ・クラッシュ」により昏睡に陥ったことから、ある陰謀に巻き込まれる。

なるほど、これは確かにポストサイバーパンクだ。
仮想現実の典型的アイテムの有効活用だけでなく、現実方面でも魅力的なガジェットが登場し、
さらに両者において有効な太古からの……

もっと早くに読んでおくべきだった、古本屋にはどこでもハードカバーの方が置いてあるから。
でも文庫版の表紙も中々グッド。

9/10。
> 『スノウ・クラッシュ』は走る小説だ。
は真。疾走から始まり、疾走にて終わる。ラストの疾走は素晴らしい。
444名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/03(水) 02:44:39
ナンシー・クレス「プロバビリティ・ムーン」ハヤカワ文庫  6点

未知の敵フォーラーと戦う宇宙SF3部作の一作目。
宇宙SFと帯にあるが、ワールドとよばれる惑星上での話がほとんど。
後半の敵が攻めてくる部分と、惑星上のワールド人との
交流の話があまりからみあってなくて、二つの別の物語を
読まされているような印象。
宇宙SFというより、異星人とのコンタクトをじっくり描いた
文化人類学SFといったほうがよい。
民間人(研究者)と軍部との、コミュニケーションの欠落がリアル。
現実もこんなものではないかと思う。

盛り上がらないまま、続く、になってしまった感じなので、
第2部、第3部に期待。

445名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/03(水) 06:14:41
カール・シュレイダー『太陽の中の太陽』

『気球世界ヴァーガ』三部作の第一弾。
太陽の中の太陽たるキャンデスを中心に、気流や(稀だが)重力により移動している国家群。
移動性国家スリップストリームの接近により、支配を受けることとなった弱小国エアリー。
密かに人口太陽を点灯させることにより支配からの脱却を目指すが失敗し、主人公ヘイデンは家族を喪う。
復讐を誓ったヘイデンは提督ファニング邸で仕えることになり、夫人の従者として戦艦に乗り込むこととなる。

設定からして魅力的で、脳内ではFF9のような雰囲気で読んでいた。空中戦艦に気密は必要ないから、木製だったりするんだぜ。
殆ど重力の作用しない世界独自の、ジェットエンジンの積まれたバイクを乗りこなす主人公が痛快なアクションも楽しい。
メインキャラは、ヘイデンに提督、提督夫人なのだが、一癖ある夫人がたまらない。
行軍に従ったヘイデンはこの気球世界ヴァーガを外縁から中心まで旅することになり、
その過程でこの世界やその外部についての情報も一部明らかになる。

今後どう拡大するのか知らないが、とても気になる世界観。続刊が待ち遠しい。
最近はSFばかり読んでたが、ファンタジーも気になって来た。
10/10、満点。
446名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/03(水) 08:41:56
アレステア・レナルズ 『量子真空』

長いねぇ、レナルズの長編作品は……。
でもサクサク読めるから、そんなに負担感は無いけど。

(と言いつつ、読み始めてから引越し・転職、
他の本への浮気などもあったので、
読み切るまでに三か月ほど掛かっているが……)。

結末を読んだ感想としては、
「壮大な前振りかよ!!」といった感じ。

それと、知的生命体の存亡を巡る
インヒビター vs クラバインの思想・哲学上の違いも興味深い。

自分が関わらないならインヒビター派だけど、
いざ目の前に危機が来たら絶対にクラバインになるなw。

評価8/10点
447名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/03(水) 20:50:21
>>445
>>今後どう拡大するのか知らないが、とても気になる世界観。続刊が待ち遠しい。

これには同意。いつ出るのだろう?
448名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/03(水) 21:03:42
早川からの出版でよかったなw
創元からだったらたぶん続編出ないぞ^^;
まぁ少し待ってれば訳してくれるんじゃないかな…たぶん…少しは売れたなら…。
449名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/06(土) 14:40:21
Damon Knight "The Rithian Terror" 1965年、未訳
地球にやってきたスパイ宇宙人(人間に擬態可能)を捕まえるため、
地球帝国の役人である主人公は、後進植民地から来た男と協力して奮闘する。
まんま20億の針な設定だが、曲者デーモン・ナイトがベタな話を作るわけがなく...
捜査を通じ、帝国のがちがち官僚制の欠陥が明らかになり、
国への忠誠で生きてきた主人公はぶっ壊れ始める。
男性作家とは思えない緻密な人間描写は、さすがウィルヘルムの旦那。
あとは敵宇宙人が幼稚なギャグや駄洒落が好き、というアホな設定があるのだが、
これがSF的に効いてくるのに唖然。ラストシーンも唖然。そんな、ちょっと、お前ら。
オリジナル言語作ったりしていて、濃い裏設定があるに違いないのだが、
150ページくらいと今なら中篇扱いな長さに納めてしまう上品な職人芸。
文章も読みやすい。さあ国書でも河出でも早川ちゃんでもいいから出してくれ。
10点
450名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/06(土) 18:11:35
デーモン・ナイトか、渋いなあ。
451名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/07(日) 11:40:52
ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』(扶桑社文庫)

正に小説という形式でしか表現できない作品。
大変良かった。
主人公の知見が広がっていくと共に段々と読者が世界の有様を理解していくときの昂奮は、これぞSFと言いたくなるすばらしさ。
これは、ビジュアルの伴う映画・漫画・ゲームなどでは表現できない(しきれない)だろう。
また、物語のあちこちに仕掛けが施されており、とてもじゃないが一読しただけで全て理解することは適わない。
最後まで読み終えたらまた最初に戻って仕掛けを解きたくなる、そんな麻薬的な小説だと思った。

9点
(本当は10点にしたいんだけど、最後の最後に出てくるある場所の描写が、ちょっと俗っぽいというか、やや普通のSFっぽくしすぎに
感じたんで、−1点)

452名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/08(月) 21:24:30
むしろゲーム化すると面白そう、とか思った俺。
Fallout3とかそんな感じなの?
453名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/08(月) 23:59:38
あれは近未来系、エンジン・サマーは遠未来……とまではいかないが1000年後。
454名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/09(火) 08:53:28
もういいよ 猿人様は
455名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/09(火) 11:46:47
猿人様、読み進めてるけどいいょ。
これぞSFかどうかは何とも言えないけど
456名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/09(火) 17:32:04
今までエンジン・サマーとハロー・サマー・グッドバイが重なっていた
457名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/10(水) 00:42:08
エンジン・サマーとフィアサム・エンジンをごっちゃにしていた
458名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/10(水) 00:43:11
最近のホットキーワード: エンジン、サマー
459名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/10(水) 01:48:39
>>457
その二つは内容も似ている
ていうか明らかにフィアサムはエンジンのパクリ
460名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/10(水) 09:27:05
エジソンはえらいひと
461名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/10(水) 11:25:11
猿人様、最後感動した。泣けた
これぞSFって意味も分かったyo
462名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/12(金) 17:46:28
>>446
量子真空はこのあいだ読んだが、1000ページ以上の旅の末に
問題があまり解決されてないのと、前振りで散々言及されていた
地獄級兵器がたいしたことなかったのでいろいろ拍子抜けしてしまった。
銀河北極の2倍くらいの長さだったらよかったな。

同じ頃に、マイケルクライトンの「NEXT」も読んだがなんか水増しされてるような印象。
もともとそういう作風なんだろうけど、ストーリーの本筋とあまり関係ないところに
あちこちひっぱり回されるのにちょっと辟易してしまう。
その意味ではやはり同時期に読んでいたベルヌの地底旅行が一番面白かった。
463名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/13(土) 05:49:39
>>462
確かに、言い得て妙ですな。

ちなみに、
>ストーリーの本筋とあまり関係ないところに
>あちこちひっぱり回されるのにちょっと辟易してしまう。
ってなると、>>443のニール・スティーヴンスンなんてのは丸っきりダメになるのかな?

ニール・スティーヴンスンなんて脱線がメインみたいな作家だからさ。
(おまけに長いし)。
464名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/13(土) 20:10:31
『くらやみの速さはどれくらい』

読んだ人 レス よろ
465464:2008/12/13(土) 20:25:12
ゴメン 4年前のこのスレに外出してました

ttp://www2.atwiki.jp/zgok0079/pages/282.html
466名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/13(土) 20:48:37
凄いな、三人が三人とも満点付けてる。
今月のハヤカワは買う本多いから、取り敢えず置いとこうと思ったが買うか。
467名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/14(日) 22:44:55
くらやみ読んだ
もうこういうふう語りや物話ってだけでハードルはものすごく下がる
この一人称たまらん
で、作者の家族やらなにやら考えるといろいろ雑念はいるけど
読んでるあいだは面白いよ。文庫になったのですこしでも気になる人はぜひ読んで
「どれくらい」って邦題も素敵
468名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/14(日) 22:57:50
とりあえず日本語でおk
469名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/14(日) 23:19:44
「この人を見よ」 マイケル・ムアコック

タイムマシンで過去に飛んでキリストを見に行く話だが速攻で落ちが読めた
愚鈍な昔の人間にとっては電波気味の自閉症ヒッキーはさぞかし
神の使いに見えるんだろうな

5点
470名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/15(月) 02:14:46
マイクル・ムアコックです。
471名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/15(月) 20:49:04
カール・シュレイダー『太陽の中の太陽』



インテグラル・ツリーと宮崎駿風世界観のハイブリッドノベライズみたいな作品。

ラピュタの絵を参考に想像しながら読めば笑えるくらいちょうどいい。
キャラも宮崎キャラを借りてきたようなキャラばかりでニヤリ

冷徹でありながらツンデレな奥様がとてもGOOD
アメリカ版ライトノベルっつートコな作品。


悪くは無い。電車の中のお供にどうぞ。

7/10
472名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/15(月) 22:18:19
宮崎駿風といえば、移動都市もよくそう聞くな。
ラピュタ好きの自分には溜まらん訳ですよ(´Д`;)ハァハァ
473名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/16(火) 11:09:13
>悪くは無い。電車の中のお供にどうぞ。

俺もこんな印象だったな。ストーリーやキャラがありきたりなので
何となく感情移入できなかった。あと異世界的魅力と設定のSF度は
インテグラルツリーに遠く及ばない。
続きがあるそうだからそっちでいろいろ謎が明かされるんだろうと
いちおう期待してる。
474名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/16(火) 23:42:38
最近の(でもないか?)アメリカSFって、なんか小説が下手とかじゃなくて「最初から上手く書く気が全くない、テンプレで十分」みたいのが
結構ある気がする。
下手でもいいから、頑張って書いてほしいんだが……。
475名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/17(水) 12:51:59
いまさらだが「時間封鎖」
村上春樹かと思ったら、ちゃんとSFだった。気持ち良いなあ。
仕掛けが云々というより、読後感が若い頃に読んだSF、スターダンスとかに近い。

8/10 かな。
476名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/17(水) 21:00:04
横レスかつスレ違い失礼、ナチ萌えの御仁はまだこのスレに居るか?
居たら、池田理代子の『ニーベルンクの指輪』を読む事をお勧めする。
死ぬほどぶったまげるから。
477名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/18(木) 14:27:45
シェイボン Yiddish Policemen's Union
ヒューゴー・ネビュラ・ローカス三冠達成、コーエン兄弟による映画化決定と
今年、つか近年最大の話題作。早川ちゃんには高くて手が出せず、新潮社から翻訳予定。

イスラエルが48年の第一次中東戦争であっけなく崩壊、という架空歴史を背景に、
舞台はアラスカのユダヤ人都市。酒びたりの探偵が主人公のハードボイルド。
チャンドラー的な深く切れのある人間描写と、ロスマクのようなこんがらがった展開で、
ユダヤ人住民たちの絶望が明らかになっていく

現実世界ではイスラエル公用語のヘブライ語に駆逐される形でほぼ絶滅した、
中世ユダヤ人の言語「イディッシュ語」が英語に次ぐ言語として使われているという設定で、
イディッシュベースのオリジナルのスラングを作り出すという凝り様はすごい。
最近言語にこだわるSFが増えている中で、その最先端というか。
つかどうやって訳すのこれ。
日本じゃまったくうけそうにないんだが。

興味深い物語なんだが、SFとして期待してたら完全にミステリだった。7点
478名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/18(木) 23:16:08
乙。面白そうだ
才人だよねシェイボン。かろやか。
479名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/19(金) 15:30:31
『天空の秘宝』ウィリアム・C・ディーツ ハヤカワ文庫

バウンティ・ハンターの主人公が
全然強く感じられないのだが、、、

5点
480名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/22(月) 11:27:49
くらやみの速さはどれくらい
思った以上に短い「以後」から結末に違和感を覚えた。
小説的にはそれまでが抜群に面白かったのにと感じるのは不謹慎なのかも
作者の子供が実際に自閉症だということで、色々と読めるとういうか
雑念が入って色々考えてしまう。作品の出来はどうなんだろう?
限りなく普通小説に近い印象に残る重い小説でした
481名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/22(月) 12:32:47
昔ハードカバーで読んだ。賛否はあると思うが
狙った違和感じゃないかな。

若き女船長カイの作者とは思えない小説だよね。オヌヌメ
482名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/22(月) 20:53:02
「くらやみ」は引き込まれたなあ。途中で止める事ができなかった。娯楽小説としても一級品だと思う。
483名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/22(月) 21:07:23
神林 長平  『膚の下』



人造人間が自分とはなんぞやを自らに問い、悟りを得る過程を描いた作品。

ナノテクと人造人間、機械知性を生み出している割には人の営み、使う機械は、昭和の香り。

テクノロジーと人の営みの乖離がちょときつい


この作者の最近の作品は、人間とはなんぞやという考察の手段として、小説としての形態をとっているだけのよーな気がする。


人造人間はむさい男兵士なので途中から脳内で美少女兵士に変換。
とたんに脳内映像が華やかになり面白さup!。



話自体は深夜アニメレベル。


この作者好きなのでプラス1ポイント
神林好きなならどうぞ

7/10
484名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/22(月) 21:26:34
死ね
485名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/23(火) 01:31:41
器用だなぁ
486名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/24(水) 18:12:33
ロボットとかが我、意識とは何かとか考える作品はまどろっこしいから嫌い
人間っぽくみえりゃプログラムでもなんでもいいよ
487名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/24(水) 19:18:06
いや別にお前に読めとは誰も言ってねえし
いちいちお前の好みをひけらかさなくてもいいよ。ウザイから。
488名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/24(水) 21:49:50
火浦 功の新作
489名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/25(木) 00:30:29
んっっ?
490名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/25(木) 18:33:44
『スロー・リバー』ニコラ・グリフィス

帰省中に電車/飛行機の中で読み始めたけど、淡々と読めるのですぐ読み終わった。
ネビュラ賞受賞、「SFに新たな風をもたらした」とあったので期待したのだが、
期待はちょっと裏切られた。
SFネタは端に置かれた、殆ど一般小説だが、普通に面白かった。

6/10、下水処理場での仕事の描写が楽しい。
491名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/25(木) 22:43:18
新宿少年探偵団シリーズ 太田忠司

最初のころは現代の新宿を舞台にした少年少女対謎のマッドサイエンティストというジュブナイルだが
終盤から明かされる主人公たちの存在、黒幕の目的と結末に唖然

主人公たち、仇役全て黒幕の計画の駒にすぎなかった
そして黒幕もまた世界(宇宙)という巨大なシステムの歯車にすぎないという
冷徹なエンディングに慄然とする
492名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/25(木) 22:54:51
>>491
んで、面白かったのかい
つまらなんだんかい!
ん?おらおら!
493名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/27(土) 01:09:17
バビロニアウェーブ

リングワールドみたいな話を想像していたがもう少し地味だった。
だが引きは強く一気に読ませる。
宇宙のランデブーみたいなふいんきが好きな人にはオススメ。
8/10
494名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/27(土) 02:45:18
>>492
辛気臭い話が好きな人にはぜひお勧め!
495名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/29(月) 16:23:11
ナンシー・クレス「プロバビリティ・サン」  ハヤカワ文庫




前作の「プロバビリティ・ムーン」はスタトレの1エピソードみたいな感じだったが

続編である「プロバビリティ・サン」はなかなかええ感じ。



数学オタで適度にエリートな調整型性格の小佐が主人公

下手にその趣味が高じて、作戦を提案した為に、その責任者に任じられ、調査に

赴く事になり一癖も二癖もある天才達に振り回されながらも、

涙目になりながらまとめあげ、任務を遂行するという話。


黒人の美人読心キャラがエロエロです。



エイリアンと学者との意思疎通もなかなか良い感じでした。

数学的なネタは私には一切分からないのが残念ではある。



7・8/10
496名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/29(月) 19:54:13
いちいち改行するなや
497名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/31(水) 22:30:43
ちまちまと。んでまだ途中だが。
ちなみにたぶん再読だ全く覚えちゃいないがwガガ

クレージー・ユーモア―海外SF傑作選―/講談社文庫
あらためて、フレドリック・ブラウンこそが日本SFの直接の祖先説
「クレイジイ・プラセット」。
読んだうちではシェクリーの「不景気」だけ少しテイストが違う感じ。
まさに、奇妙な味としか。――と予断だが、この本と同時に発掘したのが
『ユーモアSF傑作選』(コバルト文庫www)こちらは国内の。
コバルトwwww
498名無しは無慈悲な夜の女王:2008/12/31(水) 23:14:42
あー、予断→余談なwwごめスレ汚し
次はツツイ編の『人間みな病気』でも読もうwwww
499名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/01(木) 21:38:39
日本語でおk
500ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/01(木) 23:59:11
広瀬正「鏡の国のアリス」              2点
表題作の他に3短篇を収録。
この作家の代表作と言うてよい「マイナス・ゼロ」を読んだ時にも思うたのだが、
SF設定の面白さ(本作では左右真逆な鏡の世界)と小説としての魅力(本作では主人公の
青春恋愛談)の噛み合わせが巧くないのだ。
小松御大あたりはこの辺の緩急の使い方に抜群の技巧がある。
とにかく、鏡の原理を物理的に解説したくだりが長過ぎ、「売り」にしようとして逆にエンタメとして
大きな欠陥となってしまっている。
銭湯で2つの位相空間が交わり、異空間トラベルしてまうという面白アイデアで押せば、
SF小説としては十分、俺が担当していれば「三分の二のボリュームにして書き直して来い!」
と生原稿を叩き返していたやもしれぬ。
併録された3短篇に関しても軽く論評しておこう。
・「フォボスとディモス」
読後、シニカルなタイトルを実感させる作。
ただし、オチは見える(殺されたのが本物)、星新一先生ならSSでもっと巧く書き切るネタという
感がある。
・「遊覧バスは何を見た」
非SF。
漫画「三丁目の夕日」とか好きな向きにはたまらないノスタルジック、かつ、哀切なラストの作。
この作家は本当はこういう普通小説を書きたかったのではないか。
・「おねえさんはあそこに」
ちょっと泣かせるジュブナイル向きの作。だがその程度とも言い得る。
タイトルは「ハルオは宇宙人」とかした方が簡潔でわかり易いかと思う。
501名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/02(金) 09:09:44
キチガイはスルーよろ
502名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/02(金) 19:14:56
おk
503ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/02(金) 22:32:49
スタニスワフ・レム「宇宙飛行士ピルクス物語」             6点
今年は後半にレムをよく読んだ(再読を含む)年だったという感がある。
本作は、ちょっと見から太平ヨン・シリーズや「宇宙創世記ロボットの旅」等のシニカルで
軽いタッチのレムワールドを想起すると外され、
むしろ三部作の如き、コテコテなハードSFの世界が各作品に凝縮された連作集となっている。
30年近くの年月を経て文庫化された本作の全話講評逝ってみよう!!
・「テスト」
主人公ピルクスのライバルとなってゆくかと思われた訓練生同期の秀才ビョルストが月に衝突して
あぼーんされてまう結末は正直言うて意外であった。
さすがにレムは生半可な訓練生ものは書かないのだなという感がある。
・「パトロール」
宇宙パトロールに出たピルクスの同僚アストロノーツが相次いで行方不明となる。
いよいよピルクスにも出動命令が下るのだった・・・
自由電荷による宇宙船スクリーンの故障というサイエンティフィックな謎解きまで、
エイリアンの襲撃、宇宙海賊等アホなSFオタが大好きなねたを次々と否定してゆくスタのスタンス
はすがすがしさえ感じさせる。
ここで俺は声を大にして言いたい「喪前(=アホなSFオタ)はアレステア・レナルズでも読んでろや」と(w
・「<アルバトロス>号」
豪華宇宙客船タイターンに乗船中のピルクスはアルバトロス号の遭難シーンに遭遇する。
ピルクスは全く活躍せず、一乗客として遭難の顛末を見届ける(最後の通信士の沈黙は
アルバトロス号乗員全滅を示唆していると思われ)という異色作。
冒頭に美人キャラが登場するも、本格的にピルクスと絡むでもなく即退場するのが、
いかにもストイックなスタらしい展開や。
504ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/02(金) 22:34:12
・「テルミヌス」
科学怪談とでも称したい結末を迎える一編。
このエピにおける事実上の主役とも言えるロボットのテルミヌス破壊をピルクスが決裁するラスト
だが、ロボット好きなアジモフがこのねたを書いたとしたら
もっとハートウォーミングな救いがある展開になったのではないか。
そういう意味ではクールなスタのテーストが良く出ているという感はある。
・「条件反射」
英・加共同建設の月基地で2人の隊員が謎の死を遂げ、ピルクスと物理学者ラングナーが調査
に赴くというミステリ仕立ての面白さで読ませるエピ。
この辺から作風にユーモアもまぶされ、エンタメとしてより工夫もされて来ている感がある。
内部電圧の変動という「パトロール」と同様な科学的解決、しかし、細かい点の謎解きまではしない
のがスタらしくもある。人間の行動に100%の説明は不可能ってことか。
・「狩り」
月を舞台に、隕石の落下により狂った(?)オートマトン(名称セタウル)退治を描いたアクション
も豊富でスリリングな作。
ピルクスはセタウルを始末するが、仲間の誤射からピルクスを救ったのはセタウルだったという
シニカル、かつ、ウェスタン風のテーストな結末が印象深い。
・「事故」
探査活動中のロボット失踪事件の顛末を描く一篇。
解説にも言及されていることだが、アジモフとスタのロボット観の違いが良くわかる面白い作
である。果たして彼=アニエルが目指したのは何だったのか、
科学の進展にも欠かせぬ未知の領域へと挑むフロンティアスピリットがロボの精神(?)にも・・・
この答えはピルクス・シリーズ最終作となる「運命の女神」の結末にあるやに思う。
・「ピルクスの話」
人類以外のものと思われる幽霊宇宙船発見をスルーしてまうピクルス・・・
スルーに至るリアルな理由付けが妙に説得力に富み、これも読み応えがある小品に仕上がって
いる。
505ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/02(金) 22:34:49
・「審問」
宇宙船事故に巻き込まれ審問されるピクルス・・・
ミステリ仕立てにするのであれば初っ端からカルダーをロボとばらしてしまう展開や、
ピクルスとクルー(人間とロボの混成チーム)の緊張関係がスリリングに
盛り上がったところで、ピクルスの回顧(手記)へと切り換える展開はエンタメとしてはどうか?
小難しい理屈が山積される後期レムの傾向が覗われる作でもあるが、
まだまだ娯楽ハードSFとして楽しめる面の方が多いのは良。
・「運命の女神」
火星での宇宙船着陸時の大事故の顛末を描いた作。
下船中のピルクスは偶然にこの事故調査に関連することになる。
人間(開発担当した元アストロノーツ)の神経症が伝染(?)ちゅーか、
コピー(?)されたCPの故障が原因と判明、問題の元アストロノーツは自殺という悲劇的な展開
となる。よく読めばトンデモな謎解きなのだが、巧みに理屈をこねて読ませるスタの手腕には敬服
せざるを得ないものあり。
506名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/02(金) 22:35:13


     はいはいネタばらしね

以下スルーで
507名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/03(土) 00:58:21
出来てないのはオマエだけだ馬鹿ガキ。
508名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/03(土) 05:14:12
509ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/03(土) 11:53:25
監督テレンス・グロス・主演ナスターシャ・キンスキー、ランディ・クエイド他「怪奇異星物体」 3点
コテコテでチープ感溢れるホラータッチのSFドラマで、意外にグロい描写は現代的ながら、
70年代というよりは60年代の「人喰いアミーバの恐怖」等の昔懐かしいB級映画風、
原作小説やノヴェラは存在せず(オリジナルのモノクロ映画はあり)、「見る」しかない作である。
メリケンの地方都市への留学経験等がある向きには、ローカル色が非常に良く発揮されている
のがわかるであろうが、これ以外に格別見るべき点が無い作とも言い得る。
(歳喰うてもナタキン萌えなら別だが)
まず、タイトルからしておかしい。邦題の「怪奇異星物体」は本編には登場せず(怪奇生物は
登場するが、異星から飛来したものとは確定されず、むしろ否定的な結末である)
原題の「THE DAY THE WORLD ENDED」も大袈裟に過ぎる感がある。
(描かれた物語はあくまで田舎町の騒動の範囲にとどまるため)
ストーリー的にも不可解な点は多く、超能力を持った母子が町の人々により追われ、
母は殺され、子供(少年)は虐殺のリーダーだった町医者に引き取られる。
そして少年の超能力により実体化した2次元の怪物が町の人々へのリベンジを開始・・・
これが謎解きだと思うが、町医者がこんな危ない子供(?)を養子にしてしまう展開が
説得力が無く不自然極まりない。
510ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/03(土) 11:53:57
舞台設定から見て、存在に無理あるやもしれぬが、少年の能力に興味を抱いた科学者
(もち、マッドサイエンティスト)を養父とした方が自然でしょ。
少年が母の死に気付く前に怪物による連続殺人の発生する点の説明に関しても、
潜在意識ねたあたりで色を付けて欲しかったところだ。さすれば、
ナタキンの心理療法士という役どころも活きて来たかと思う。
ヒロインでありながら殆ど活躍しないナタキン扮する心理療法士が、少年をNYへ連れ帰るという
エンディングも、何の解決や展望も感じさせない不可思議なものとなっている。
劇中で少年の養父である町医者の台詞にある「偽の記憶」ねた等も絡め、
リドル・ストーリー的なオチにしても面白かったかもしれぬ。
以上、批判を積み重ねて来たものの、
単純、かつ、お気楽なSFオタ(高卒かDラン、Fランの大学生)には最適、かつ、適当な作かとは
思う(w
511名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/09(金) 10:26:11
鈴木光司の「エッヂ」を読んでみた。
読みやすいので一気に読めるし、宇宙論や量子論と絡めてあって
最近興味を持っていたから面白く読めた。
ただラスト付近のオチは急にホラーじみて違和感を感じたし、
いつもの「背中を後押し」感覚はマンネリかな。
リング〜ループを読んだときほどの衝撃はなかったな。
512名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/09(金) 18:50:40
>>511
少し興味出たから調べたら単行本か
ホラー文庫まで待つか
513ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/10(土) 08:39:44
J・G・バラード「クラッシュ」                    1点
「コカインバラード」は面白かったんだがこれはNGでしょ。
J・G自身が「過去のデザスター小説の流れにつらなる、現在のデザスター小説の地位を占める
はず」(序文)と書き、本作を「SF」認定し語るオタは多いが、俺が読む限りでは本作は
「SF作家がとち狂って書いた文学」という感がある。
(従って、本作をセクースをメーンテーマとメタファー(事故)に置いた観念的な純文学として
語るスタンスは有り得よう。ただし、捕らえられたグレイごっこをして喜んでいるような
アホなSFオタの手におえるかどうかだな(w )

スタニスワフ・レム「エデン」                   1点
惑星エデンに不時着した地球人クルーたちの異文明とのコンタクト、冒険を描いた
スタのファースト・コンタクトもの三部作の第1弾だが、ソラリスや無敵に比較すると相当に
落ちると言わざるを得ない。
エンタメ精神完全欠如な後年の「大失敗 フィアスコ」等とは異なり、
こなれた日本語(「棟梁」とかくだけ過ぎた表現も散見されるがこれは御愛敬か)のおかげも
あってか、読み易いのが唯一の取り柄か。
奇怪な造形のエデン星人(あくまで地球人基準で見た場合だが)の死骸描写等々、
理知的・合理的作風のわりには怪奇性を描くことにも長けたスタの特質は本作でも十二分に
発揮されており、本作では怪奇以上にグロな描写が目立つ感がある。
コミュニケーションを図るが、エデン人とのファーストコンタクトは失敗、
クルーは全員無事帰還という展開は、スタの現代文明批評の精神をどう読むかは別問題として
見せ場がないまま終わりかおとの批判も出ようか。
いずれにしろ、「スケスケスーツの美少女アストロノーツまだあ?」(クルーは全て男性)とか
「角がある宇宙怪獣出て来いや」とかのたもうているアホなSFオタには縁無き作であるのも
間違いはないかと思う(w
514名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/11(日) 14:39:08
>>510
高卒で悪かったな。

2ちゃんなどのネットは学歴はおろか年齢さえも越えてコミュニケーションできる場なのに、
こういう奴がいるから、未だに2ちゃんは幼稚な連中の集まりだって言われるんたよ。
515名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/11(日) 15:16:18
釣られてやるなよ
516名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/11(日) 15:19:02
自作自演だろ、誰も引っかからないから

ということで以下はスルーで 
517ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/12(月) 09:37:46
ウィリアム・ゴールドマン「プリンセス・ブライド」              4点
映画化もされた作ではあるが、これを読んでファンタジーオタが喜ぶとは思えない。
そもそも本作の意図も「そこ」にはなく、
この作者の他作(「マラソンマン」「マジック」「殺しの接吻」)の傾向、
あるいはシナリオ「明日に向かって撃て」のキャラ造型等を見ても、
とてもじゃないが、この作者がファンタジー好きとは思えないものがある。
アンチファンタジー派が笑みしながら読むファンタジーねたの物語、
これが正に本作の本質を突いているのではという感がある。
518名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/12(月) 13:35:35
無視しろと言われてもこうまでしつこいといい加減ウザイな。
ここはお前がオナニーする場所じゃないっつーの。
519名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/12(月) 15:25:17
うざいのはおまえの方だ。
みんなシカトしてんだから一人だけ騒ぐな。消えろ。
520名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/12(月) 16:19:13
何調子に乗って仕切ってんのカスww
死ねば?このゴミカスがw
521名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/12(月) 16:29:29
以上ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nEの自演でした。
522名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/12(月) 16:43:46
今日は成人の日です
523名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/12(月) 19:41:10
幼年期の終わり
524名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/12(月) 19:48:11
ニュース見てると終わりとは思えんなw
525名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/12(月) 22:46:32
>>519
専用ブラウザでNGにすればいいのにな
俺は既にしてる
526名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/13(火) 02:30:15
ここはスルー力検定スレですか?

ナンシー・クレス『プロバビリティ・スペース』

カウフマンはマーベットと共に世界へ行こうとし、時を同じくしてアマンダ・カペロは
誘拐された父の追っ手から逃れるため、マーベットに会いに行こうとする。
前半はアマンダの地球-月-火星の逃避行が、後半はカウフマン一行の逃避行が見所。
単体としてはまあ面白かったんだけど、三部作完結の盛り上がりにはちょっと欠けるような。
ひとまずの区切りは付いたが、色々な謎は明かされ終い。
続編が欲しいが、書かないだろうなあ。

6/10、完結編としてはちょっと不満なので7-1=6で。
527名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/14(水) 17:37:16
A storm of wings by M.John Harrison

サンリオ文庫『パステル都市』の続編。前作はオチを除けば普通のヒロイック・ファンタジーだったが、
(むしろ「普通」を生み出した作品、といった方が正しいけど)
こっちはかなり作風の違うガチニューウェイブ作品。
とにかく登場人物が軒並み気がくるっとるのがステキ。
おまけに世界自体も前作の結末の影響もあってかなり狂ってる上、
侵略してくる宇宙人まで気がくるっとる。
どうにもこうにも、なのだが、それでも狂人が狂人の手を引くつつヨタヨタと辿り着く結末が、
圧倒的なグノーシス的宇宙観と相俟ってとてつもなく美しい。

”Then the world stopped haunting him forever."


528名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/16(金) 14:45:13
俺もプロバビリティ・スペース読了した。

第1作のプロバビリティ・ムーンは正直どうかと思ったが、このシリーズは
先に進むにつれて面白くなってくる感じ。後書きにも書いてあったけど
プロバビリティ・スペースでも大けがしたり死人まで出しながら頑張ったのに
残念無駄骨でしたみたいなパターンがある。普通なら、血のにじむ努力
が宇宙を救いました、みたいになるところが、そうはいかないのが妙なところ。
この著者の、こういうノリに慣れてくるとそれはそれで結構いけるというか、
まあ人生こんなもんなのかなとかね。
主役のカウフマンも子供嫌いで頭から無視したりと決して好人物じゃ
ないしエゴイスティックなところもある普通の人。
俺的には予想を裏切る変なところが高評価で10点中8点ってことで。
529名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/17(土) 20:29:41
《イルミナティ》/ ロバート・シェイ、ロバート・A. ウィルスン

1 ピラミッドからのぞく目〈上・下〉
http://yuukarin.com/egg/step/profile/pic250/08.jpg 7点

第1巻を分冊にする必要あったのかとは思ったけど
ピンチョン好きだし謀略スパイものノン?フィクションもすきなのでわくわくしながら
読みはじめたらテーマとプロットは手の込んだ冗談だしストーリもフザケすぎで、
マンガみたいに読み飛ばそうとしたのがギャグを理解するのに集中を途切らさずに
根気良く読んでかなきゃならなかったていう。
たとえばハインラインだったら作中突然マジ語りの演説が始まったりするのが
ウザがられたり(思想信条的に反対の立場の人には特に)するのが本三部作では
演説のシチュエイション(ここでか?ってとこで大真面目に)も内容(やたら難解っぽい)も
ギャグになってたり。
530名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/17(土) 20:30:35

2 黄金の林檎
http://yuukarin.com/saki/photo/saki20070922-01n.jpg 7点

プロットも入り組んでる上シャッフルされてるのでちょっと気を抜くと誰が何してた話か
わからなくなってくるものの個々のストーリは滑稽で楽しい。しかし根負けして
途中で投げそうになったところにクトゥルーを出されたおかげで興味が繋がって
なんとか通読出来た。
他にSFネタではアトランティス滅亡(←が物語の発端)とか
超巨大単細胞知的生命体(←が完結篇のカギ)とかあるけどなんか自棄気味な感じ。
けっきょくイルミナティはあなたの中にあるのです(とは書いてない)ってことでしょ?
531名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/17(土) 20:31:20

3 リヴァイアサン襲来
http://araimanamichan.com/img/up419.jpg 8点

あと潜水艦レイフ・エリクソン/ハグバード艦長(イタリア-ノルウェイハーフってメアリ・スティンバーゲン
かい)からノーティラス/キャプテン・ネモより「恋する潜水艦」を思い出した。
この人R.A.ラファティが作っただろみたいな。
それと悪ノリ的なタワゴトの羅列は’70年代ロックの延々続くインプロヴィゼイションみたいなもん?
そしてまた作中の演説内容に関しては冗談っぽいけど著者達の思想も反映されたり
してるんだろうか?
たとえばBLACK SABBATHのバンドイメージに関し、オーディエンスを脅かしてやろう
としただけのギミックだって言うOzzyの主張に対して、あれはリーダー的存在のIommi
じゃなくてベイシストの影響によるもので、そのGeezerが、
「あなたは黒魔術が趣味らしいですね?」と訊かれたインタヴューに
「それはパーソナルな質問なので答えられない」と返したので
余計疑われるようになったって話もあるし(それも英国人のユーモアっぽいけど)。
532名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/17(土) 20:32:16
>>529-531
キモい死ね
533名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/17(土) 23:20:15
抜いた
534名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/18(日) 07:54:41
245 名前: 記憶喪失した男 ◆cnhIMeWufo [sage] 投稿日: 2009/01/16(金) 06:50:34 ID:X45Aq3bT
>>241 無理いってごめんなさい。
代わりに、おれの写メ送りますね。
暇だったら、似顔絵にしてください。
http://imepita.jp/20090116/245010
535名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/18(日) 10:38:08
ロバート F. ヤング "Eridahn" 1983年未訳
白亜紀に飛んだしがないトラック野郎(タイムマシーンだけど)ジムは、
アロサウルスに追いかけられていた、どうみてもアメリカ人な少年少女を助ける。
地球に誘拐されてきた火星の王女と王子と名乗る彼らの話を聞いているうちに、
プテラノドンに乗った誘拐犯たちの来襲が始まって...

「タンポポ娘」や「ジョナサンと宇宙クジラ」で知られる作家の、数少ない長編の一つ。
よくあるタイムトラベルアドベンチャーかと思いきや、
かっこいい救出劇はすぐに終わり、
怪我した主人公が11歳のツンデレ姫に看病されるシーンが延々と続く。
会社の綺麗なお姉さんにずっと片思いしているなんてことを、
がきんちょに向かって話すアメリカンヒーローは何か変だ。

ロリと恐竜が好きならたまらん一冊かと。
白亜紀の森でキャンプファイヤーやってみたいぜ。
でもやっぱりこの作家はおかしい。伊藤さん新訳はまだですか
8点
536名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/18(日) 10:44:18
>>527
ハリスンの英語は読みやすい?
既訳分みるかぎり平易な感じだけど、作風広そうな。
ヤングのは読みやすく短い、つか古き良き匂いがして、83年の作品とは思えない。
537ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/18(日) 11:53:23
「ドイル傑作集2 北極星号の船長」   6点
この巻は怪奇小説集。では容赦無く講評逝ってみよう!!
・「銀の斧」
ファンタジックなタイトルだが、殺人事件が連続する凄惨な因縁話である。
最後にトンデモながら科学的な解決も示唆しているのは、
いかにも医学者サー・アーサーらしい面白さがある。
・「ヴェールの向こう」
よくある時を越えた因縁話だが、
やはりこの手のものはサーアーサー向きではないという感がある。
・「深き淵より」
サー・アーサーが得意とする海洋怪談の一編だが、これも「銀の斧」と同様に合理的な解決も
呈示されている点がおもろい。
主人公が聞いた
「霜の降る晩に、暖炉に投じられた柴木が発するような音、何かが折れるような、罅割れるような、
そんな音・・・」(194頁より)
てっきりラップ現象と思いきや・・・
・「いかにしてそれは起こったか」
最後のオチが効いている怪談S・S。悲劇なのだが、どこか洒落ており、
本邦で喩えれば星新一風テースト、サー・アーサーはこんなのも書いているのかという感がある。
・「火あそび」
晩年のサー・アーサーが熱中した降霊術ネタ。
派手な騒動に発展する展開で一気読みさせるが、なんと最早という感が強い。
538ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/18(日) 11:54:12
・「ジョン・バリントン・カウルズ」
喩えではなく文字どおりのファム・ファタールねた。
サー・アーサーらしいトンデモ科学的解決も示して欲しいところだが、怪奇が怪奇のまま終わり、
勧善懲悪好きの読者にもウケない展開か。
・「寄生体」
B級SFホラーを想起させるようなタイトルやが、エスパーを巡る怪奇小説と見る方が実態に近い。
実際、60年代のモノクロ映画にでもありそうなホラーで、
「ジョン・バリトン・カウルズ」の敵役は妙齢の美女だったが、
本作では不細工で不具な中年女ゆえ恐怖感は高く、サスペンスフルである。
午後3時半のオチが実に効いている。

解説ではドイルと怪奇小説全般に関して綴られており、収録作品に関するコメントが少ない
(全く触れられていない作が多し)のが不満か。
前記した「ドイル傑作集4 陸の海賊」に収録されている「ブローカスの暴れん坊」のネタばれが
見受けられる点も感心しないものがある。
しかし、解説中に登場する「昇降機」という作を収録した5巻の発刊は一体いつになることか・・・
539名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/18(日) 15:57:10
>>536ハリスンの英語
文章自体は簡潔だけど、ニューウェーブっぽい観念的な記述も多くて、
らくらく読み進められる、というタイプではないかな。
A storm of wingsに関しては、だけど。
540名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/24(土) 20:24:47
護られし者

とりあえず海外で一冊で出てるんだから最初からまとめるなり、
上下分冊で一月の間に出すなりしてほしいなあ。
てか作者サイトっぽいとこ行ったけどイラストかっけえなあ。
こっちのイラストも割と好きだけど。特に3のやつが。

で、話の内容だけどとりあえず最終的にすっきりしたわ。
俺の愛する婆ちゃんがあんなことになったり死んじゃったやつらも多いけど、
皆の心に火がついて良かったねってなもんだ。
ヘタレくずだったゲアード君が格好良く見えてしまう不思議!

で、最後に神使様を先頭に軍隊がでてきて次回に続く。
これは魔物に対する軍隊なのかどうなのか。
まあ次回はこいつら中心に話書いてる途中らしいけど、期待してる。
541名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/24(土) 22:15:54
>>540
もう 読んだのか
こちらは今日買って今から読む
地方なので 本屋で見たとき
おおっ と思ったわ
ハヤカワ文庫だしな

これがハヤカワ文庫のやり方
それにあちらのペーパーバックは
分厚いし 翻訳文はページ数が増える
542名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/24(土) 22:58:09
>>541
確かに分厚くなるって話は聞いたことあるな。

なんというか読みやすいから早く読める本なんだよな。
ラノベ的な文でも話でもないのになぜか分からんが早く読める。
最近の早川ちゃんは厚いのばかり出してるから麻痺してるだけか?

とりあえず某作品で暴れたような○○厨が発狂しそうな展開がくるとだけ言っとこうか。
543名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/24(土) 23:21:20
>>541
早川ちゃんとやれと言いたいッ!
544ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/24(土) 23:33:16
サミュエル・R・ディレーニイ「バベル−17」       5点
俺は他板住人だが、SFにも一家言ある人物であることは喪前たちもよく承知のことかと思う。
そんな俺でも未読の古典というものは残っており、本作はそんな中の1冊である。
主人公は宇宙言語学のスペシャリストにして著名な詩人である東洋系の美人リドラ
(映像化は無いというか不可能な作かと思うが、今ならルーシー・リュ−か)
アホでスケベなSFオタなら「キター!!」というところであろうが、
意外に美形女性キャラという特色を活かした展開は少ない感あり。
インベーダーの破壊活動の際、必ずキャッチされる謎の通信バベル−17、
その正体は単なる暗号通信にあらず、特定の言語だと判明する。
言語が有する概念が脳内作用し、破壊活動へ誘発するという次第、
わかり難いが実に面白いアイデアではある。
宇宙でのバトルシップ等のスペースオぺラとしてのスパイスも効いているし、
グレッグと比較する声もあれど、むしろテッドちゃんやデイヴィッド・ブリン等を想起させる
霊体人区なんてギミックも登場して、当時としてはSF的サービスは満点、、
解説にもあるとおりラストがあっさりし過ぎ(作風らしい)な感もあれど、
この内容を邦訳換算で文庫300頁強に纏めたコンパクトな面白さは十分に評価に値するかと
思う。ネビュラ賞をアルジャーノンと争った作とのことだが、
SFの作品賞である以上、俺もこっちが受賞で正解だったと思う。
各人、心して読め!!
545名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/27(火) 00:04:58
護られしもの

三冊読み終えたが三人の主人公がみんな悲惨な目にあいまくりだなぁ
アーレンの最終形態は実写にしたら格好良さげ

第2部は二人の神使の戦いのがメインかね
546名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/29(木) 11:05:00
『アインシュタイン・セオリー』 マーク・アルパート ハヤカワ文庫NV

SFだけどNVで売られてる小説。ノンストップサスペンスだし
NVの方が売れるという判断だね。
NVカテゴリでにアインシュタインと書かれてるだけでうさんくさい…
やたら偶像視するとか、いろいろ…
と思ったので敬遠してたけど著者は現役サイエンスライターだと
言うので読んでみた。

アインシュタインは実は統一場理論を完成させていたが、その理論が持つ
恐るべき可能性に腰が引けて発表しなかったものの人類の未来のために
弟子達に託した云々みたいなストーリー。
基本的な4つの力のうち2つが知られていなかった段階で
アインシュタインが統一場理論を完成させられたはずないと良く
言われるけれど、そのあたりを現役の物理学者ヒロインにきっちり
突っ込ませるあたりがサイエンスライターの良心だね。
アインシュタインをやたら偶像視することもなく、アインシュタインの
奇妙に情に薄かったところが最終的にストーリーの重要な要になる。

肝心のストーリーの方は早い展開でずんずん読ませる。ところどころ
「え〜このシチュエーションで生きのびますか」みたいなご都合主義的な
ところもちらちらあるけど結構楽しめましたよ?

10点中7点ってことで。
547名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/29(木) 11:33:10
>>546
それ買おうか悩んでるんだけどSFッぽいのですか?
アクションか推理ショー的かなと思って買わずじまいですが…
548名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/29(木) 12:18:03
>>547
>アインシュタインは実は統一場理論を完成させていた

ってあたりがSFなんだけど内容はアクション(サスペンス)だなー。
テロ対法で主人公がいきなり殺人者で薬中っつー汚名を着せられて
FBIから追われたり対テロ戦争の被害者が米国に強烈な復讐心を抱いてたりと
対テロ政策をこれでもかと皮肉ったようなところもあったな。
かなり頭に来てるんだね。
549名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/29(木) 12:37:06
SFじゃないな、買わなくて正解だったかな
550547:2009/01/29(木) 13:18:06
SFじゃないね、買わんで正解だったよ! まりがとう!
551ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/01/31(土) 18:54:59
「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一髪」 3点
洞爺湖サミットを宇宙怪獣ギララが襲う・・・
この方面にも詳しいSFオタなら、筒井堂原作の「日本以外全部沈没」の河崎実監督、
平成ウルトラシリーズでも最もSF色が濃い「ウルトラマンティガ」の右田昌万との共同脚本と聞けば
期待するものがあろうが、正直言うて、怪獣映画にもコメディにも徹しきれていない中途半端な
仕上がりが惜しまれる。
主演のナッキーとカズキの仮面ライダーコンビ(東スポ記者とキャメラマン)のビジュアル良で
かろうじて3点ゲットと言うたところか。
552名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/31(土) 18:55:43
おまいら正解正解ってwwww
553名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/31(土) 19:54:35
SFじゃなければ買わなくて正解っていうのもどうかと思うけどな
554名無しは無慈悲な夜の女王:2009/01/31(土) 20:44:38
【自称元世界の支配者】記憶を失った男語録スレ

http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1233400062/l50
555名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/01(日) 12:51:06
>>553
マジキチ
556名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/01(日) 19:25:03
ミス住・・・やめろ! もう8年以上も住人から、否定されてるいるのに
まだやめられないのか! お前の書き込みは、鬱陶しいんだ、
会話になってねぇんだよ! お前の自己満足のせんずりなんだよ!

オナニーショーなんだよ! 2ちゃんねるでマスをかくのをやめろ!

マスターベーションなら、布団の中で、小倉優子でも岡本夏樹?でも
加藤なんとかとかいうジャリ番専門も小娘のことでも想像しながら、
ちんちんいじってろ、ブラウザーでNGワードにしてもごちゃごちゃ
出てきやがって、みんながみんな、実力で抗議に行かないと思ったら
おおまちがいだぞ!
557名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/01(日) 20:40:43
コテなんだからあぼんしろ
そしてレスしないことだ
558名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/01(日) 21:11:00
>>557
そいつはミステリ板でもM獣の現れるスレに同種のレスしている荒らしだよ。
もっと正確にいえば後から「アンチが荒らしであることが証明されたね」とレスするための布石。
無視しといたほうがいいよ。
559名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/01(日) 21:14:26
「宇宙細胞」 黒葉雅人 1点

すげーつまらんかった。まず文章が致命的に下手すぎる。読み始めからなんか違和感感じてたけど
10ページぐらいめで確信に変わった。ろくに推敲もしないで思いのまま書きなぐったのか?
話の内容自体もよくあるC級映画から色々パクッてますって感じ。左腕が変形して戦うって寄生獣かよ。
敵との戦いが全く緊張感感じられないし、展開がムチャクチャ。特に主人公が退場してからの後の章は
ほとんど斜め読みだった。意味わからん。
560名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/01(日) 22:29:52
>展開がムチャクチャ。
ここまでは同意。作者はアホ。
>特に主人公が退場してからの後の章はほとんど斜め読みだった。意味わからん。
これは同意できない。お前はアホ。
561名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/01(日) 22:44:36
ハーイ>>560さんが解説してくれるそーですよー
562名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/02(月) 00:58:49
アホな作品だとは思ったが、べつに解説がいるような本じゃないだろ。
563名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/02(月) 18:07:13
559が頭悪そうってのは分かる。
564名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 01:31:44
必死だな
565名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 07:47:55
暗黒細胞 友成純一

この人「獣儀式」以外で面白い小説書いたことあるのか?
566名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 08:26:48
グレッグ・ベア『女王天使』

バイナリー・ミレニアム(100000000000)を控えた2023年、
ナノ技術やセラピー(人格矯正)技術が発達し、αケンタウリへむかった無人探査機からの報告が届こうとしていた。
高名な詩人による大量殺人にまつわる、変容した公安官、詩人の友人、潜脳学者、
そして自意識を持ち始めたAIの四人を描く。

セラピー拒否者に対する職業差別や、ヘルクラウンを用いて私刑を行う淘汰主義者、
ナノによる芸術、そしてセラピー技術の元となる意識理論、とその発展となる潜脳(映画『セル』のあれっぽいの)
など見所はたくさんあるのだが、結局何を言いたかったのか、ちとわからん。神林っぽい読後感。

まあ前半はキツかったけど、下巻からは一気に読ませたけどね。
6/10、表紙買いしたのだが、最近読んだ中では異色だったからおkかな。
567名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 12:57:18
>>566
> 神林っぽい読後感。

真面目な話、「神林っぽい」って何と読むの? 意味は?
568名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 13:10:27
神林(かんばやし)でしょ
569名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 13:15:24
え、ここSF板でしょ?
神林知らんヤツいるの?
570名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 13:24:43
誰?
571名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 14:03:12
知らんやつはSF板に書き込むなよ。
初心者スレにでも行け。
572名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 14:06:42
さすがに神林知らんのはひどいわ
573名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 14:18:56
10年ROMってろと言わざるを得ないね
574名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 14:20:20
神林長平を知らない奴にSF板を読む資格はない。

SFそのものと言って良いほどの最高の作家なんだから。
575名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 14:27:13
ふむん
576名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 17:47:57
神林長平、名前知ってるけど読んだことない。
絶賛されるほどいいんか。
翻訳もんしか読んでないからなあ。
577名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 19:47:13
最近の神林はちょっと冗長だなぁ
578名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 21:22:53
もぐりがいると聞いて飛んできました
579名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 21:50:54
アシモフや小松を知らんというのとあまり変わらん。
580名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 23:48:57
>>574
聞いたことなかったぜ!
いまwikiで作品のタイトルを見たけど、読む気がせんな
581名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/03(火) 23:56:22
>>580
失せろ
582名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 00:07:43
すげー!
神林読んだことないやつがこの板にいたとはな…
逆にそいつのSF読書歴が知りたいわ
583名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 00:17:46
おれもしらんが
584名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 00:49:43
>>582
神林一冊しか読んだことないな。まったく合わなかった。
SFは翻訳物中心。
日本人では星小松筒井半村眉村他。
585名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 01:14:52
>>584
でその一冊って何?
586名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 01:57:03
あー分かった。
神林読んだことない・合わないヤツは
最近のSFについて来れないポンコツロートルか。納得。
587名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 01:59:30
神林知ってても読んだことない人ぐらいいて当然だと思うが
588名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 02:53:19
神林読んでないのは〜、とか言っちゃう方がよほどロートルっぽいがなw
589名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 02:55:24
日本語でどうぞ。
590名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 03:12:24
まあ人それぞれだよな
俺は小松左京読んだことないし
591名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 03:14:34
途中から神林の狂信者がまぎれこんできてるな
592名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 03:20:22
今年になってから
高齋正や谷甲州を読みました。
まさかとは思いましたが
馬鹿にする人がいるかも知れないので感想はしなかったのですが
この様子だと どうやら正解だったようですね。
593名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 04:20:52
SFは基本的には輸入文化だから、輸入物しか読まない人がいるのはある意味当然。
まあ、輸入物しか受け付けないとかの話はSFに限らずどんなジャンルだってあるわけで。
音楽だと邦フォーク好きと洋フォーク好きの溝はかなり深かったりするよね。
594名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 04:28:48
いい加減 指摘しようよ スレチだと

他所でやれい。誰か感想書けい。
595名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 07:41:11
護られし者

エラントリスもそうだけど
最近のアメリカファンタジーってマーシャルアーツを取り入れるのが好きなの?
原題が物凄いネタばれ(原書の表紙もだがw)だったことに吹いた
とりあえず主人公と魔物との肉弾戦とか実写化したら面白いんじゃないかと思った
596名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 08:43:05
>>592
なんで?
書けばいいやん。
597名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 08:51:18
神林は昔から狂信者が憑いていることで有名。

一般のSF者には、「神林に触れない、神林について考えない、神林に言及しない」
という防護措置をお願いしたい。
598名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 08:52:53
神林をスルーしてきたってことは、25年ぐらい日本SFを読んでないに等しい
599名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 08:52:54
狂信者云々はともかく、
「知らない」はねえよ。
600名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 09:08:26
アシモフもハインラインも知らない奴はいまは珍しくない。
601名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 09:40:49
俺も神林は合わないな〜
>>571-574の反応が凄く「神林っぽい」よ(w

>>595
護られし者は自分も読んだよ、ちょっと辛い展開だったね。
エラントリスは続き出るのかな?
602名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 10:44:42
>>598
俺は、25年くらいSF読んでるけど、神林は1冊もよんでないぞw
帯や書評から読みたいと思えなかったからスルーだな。
それでなくても積読が山とあるのに、SFだけ読んでるならともかく、とても初心者スレの本を全部とかそんな気にはなれんw

そんだけだと、アレなんで感想なんぞ。
神林スルーしておいてなんだが、近頃は比較的新しい日本のSF読んでる。野尻とか面白かった。
最近読んだのは、今更な感じだが、

「第六大陸1」と「2」 小川一水

最近、現実の科学技術が進んで難解になりすぎて、科学的なSFってのが書きづらい世の中になった気がしてるけど。
土木建設的なSFなら、技術的な瑣末にこだわらず、大きな話が味わえる。
まさにプロジェクトXのノリで非常に面白かった。
ただ、あの親子の人間ドラマもどきは不要な気がする。動機付けとしては、違和感が残った。
読みやすさと、恥ずかしげもなくいかにもと言うような「美少女」を出してくるあたりは好感が持てた。

7/10点
603名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 11:05:23
>>602
ここ二十年ラノベ読んできたんですね解ります
604名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 11:09:52
「神林に触れない、神林について考えない、神林に言及しない」
605名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 14:24:21
神林狂信者がこれからしばらく粘着しそうだな
くわばら、くわばら
606名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 14:44:05
そうやって煽るお前も悪いってことを自覚しろよ荒らし
607名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 15:54:28
神林を読んだことはなくてもよいけど
知らないのはもぐりといわれても仕方がないだろう。
608名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 15:56:31
神林を知らないってどうよ?という話が
いつのまにか 
読んだことないってどうよ?にすり替わってる件

SF板ってやっぱり馬鹿が多いの?
609名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 16:22:34
別にすり替わってはいない
知ってるけど読んでないという>>576みたいな人が出てきて
>>582>>586が反応して〜っていうどっちにしてもスレ違いな流れだけど
610名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 16:59:40
オレが女王天使の感想を書いたばかりにこんなことに……スマヌ
611名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 17:50:04
>>610
ごめん、スマヌがスマタに見えた・・・
612名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 17:57:25
そしてスマタ信者が荒らしにやってくるんですね
613名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 18:27:35
571 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 14:03:12
スマタ知らんやつはSF板に書き込むなよ。
風俗スレにでも行け。

572 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 14:06:42
さすがにスマタ知らんのはひどいわ

573 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 14:18:56
10年シコってろと言わざるを得ないね

574 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[] 投稿日:2009/02/03(火) 14:20:20
スマタを知らない奴にSF板を読む資格はない。

SFそのものと言って良いほどの最高のプレイなんだから。

576 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 17:47:57
スマタ、やり方知ってるけどやったことない。
絶賛されるほどいいんか。

577 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 19:47:13
最近のスマタはちょっと延長だなぁ
614名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 20:16:55
>>613
さっさと刺身の上にタンポポを乗せる仕事に戻るんだ!
615名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/04(水) 23:12:13
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  もう刺身の上にたんぽぽを延々と置き続ける仕事はいやだお…
  |     (__人__)    |  
  \     ` ⌒´     /
616名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/05(木) 06:04:29
おれは荒れる話は嫌いだ。ティム・パワーズの話をしよう

"Drawing of the Dark" 1968年未訳 9点
スレイマン大帝下のオスマン帝国がヨーロッパ侵攻をはじめた中世が舞台
やさぐれ無職、元傭兵の主人公は、ヴェニスで怪しい老人に出会い、
ウィーンの酒場の用心棒として雇われる
妙な化け物たちに遭遇しつつもなんとかウィーンにたどり着いた主人公は、
西洋と東洋の運命をかけた闘いに巻き込まれる

パワーズのデビュー作。ファンタジーのオールタイムベストにも選ばれる大傑作
ラブクラフトを思わせる妖しい雰囲気の序盤から、剣と魔法の物語になだれ込む
特に剣の描写は圧倒的で、このレベルの作家は隆慶一郎くらいしか思いつかない
包囲下のウィーンで繰り広げられる、アーサー王vs安徳天皇の決闘がしびれるぜ

最近訳されないが、現役では最高のファンタジー作家だと思う
近作の冷戦クトゥルーものとかも訳してくれんかなあ
617名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/05(木) 11:00:08
>>616
どんなもんかと思ってamazonチェックしたら、2000年に買っていた……
しかし発掘できず……
618名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/05(木) 11:05:25
ティム・パワーズはアヌビスの門がリクエストで復刊されたりして
それなりに知ってる人は知ってるんだろうけど、ここんとこ翻訳
出ないね。日本のファンタジー読みには受けないだろうという
判断かな。
619名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/05(木) 15:05:49
改変歴史ものが多いからな
西洋史に詳しくない日本人には楽しめないと思われてるのかも。
620名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/08(日) 01:06:15
おおっ、タイムリーだな
ティム・パワーズ読んでみようかなと思ってたところだぜ
621ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/02/08(日) 10:04:32
広瀬正「タイムマシンのつくり方」                 4点
最近のレスを読んでいる限りでは、SF魂を忘れ去ったかのような呆けた連中が増えて来ている
ようだが、カンフル剤足り得る作品集の堂々たる復刊である。
多数の短編とSSを収録、全話講評は過不足無く的確な筒井堂の解説に譲りたい。
本の構成に関しては、やや申し述べたいことあり、
(1)タイムトラベルものを十八番とする作者の作品集とはいえ、
オタ好みで読み難い「ザ・タイムマシン」「Once Upon A Time Machine」を冒頭に持って来たのは
どんなものであろうか。
もっとストレートでわかり易い作を最初の方に収録し、この2作は「付録『時の門』を開く」の前あたり
に収めれば読書の並びとしてはベストだったかと思う。
(2)(1)に関係するが、翻訳権や頁数の関係もあろうが、「付録・・」を収録するのであれば
論考対象であるハインラインの「時の門」も付録の付録として収録すればベリーべストであった。
巻末の筒井堂解説中の捕捉だけでは、まだまだわかり難いものあり。
(3)発表年代順に拘っているわけではないようだし、(SF処女作は本書12番目に収録されている
未来における下駄(これがオチ)に関する考証の面白さを描いたSS「もの」である)
短編とSSは分けて構成するべきであった。この方が読み易い。
各人、心して読め!
622名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/08(日) 12:47:19
ウエルズの宇宙戦争をものすごい久々に読んだよ
なんか忘れてたこと多いな

火星人のマシンが結構大砲で倒されてることとか、熱線が見えない設定だったこととか・・・
映画みたいに全然歯が立たない上にマシンからはレーザーが目に見えて飛んでくるって
記憶してたけど違ってたw むしろ最初に大砲でやられてからマシンが一層地球人殺戮の
度合いが強くなってるのはあれですが。

感想…古くさい話だけどおもしろいよなあ。ま、いろいろ書くような話でもないし面白い、でいいよね。
もちろん「未来の人間の裏返しとしての火星人」とか「未来の戦争を予測したもの」とかいろいろに
読める部分があるわけだけど、それはそれでw

しかし火星人は地球に来てどうするつもりだったのか
マシン使って占領しても重力変えなきゃまともに動けないんだよね・・・
623名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/08(日) 12:55:32
> しかし火星人は地球に来てどうするつもりだったのか

「透明人間」の主人公と同じで、何も考えてないんじゃないか?
ウェルズの登場人物で後先のことまで考えている奴なんてほとんどいないような。
624名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/08(日) 13:16:15
火星の赤い草の話もよくわからんのよね
625名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/08(日) 13:43:12
>>622
> しかし火星人は地球に来てどうするつもりだったのか

楽しく暮らす

> マシン使って占領しても重力変えなきゃまともに動けないんだよね・・・

動ける
626名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/08(日) 14:44:16
ごめんおもしろくないよ・・・
627名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/12(木) 21:29:11
>>622
人間の血液取ってるような描写がなかったっけ。
人間家畜化して酪農でも始めるつもりだったのかなあ。
628名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/12(木) 21:38:56
『シャーロック・ホームズの宇宙戦争』
『スペースマシン』
を読むと、そのあたりに関するSF作家たちの考察がわかる。
629名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/12(木) 21:42:52
口が退化してるんで動物の体液を摂取するしか栄養をとる方法がない、みたいなこと書いてなかったっけ?
630名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/12(木) 21:46:31
水差してすまんが、
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/sf/1230553053/
月は無慈悲な夜の女王大賞、〆切り近いので投票よろしく。
631名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/13(金) 15:01:23
ハヤカワ文庫の「護られし者」シリーズ読破

外で事を致してはいけないよ、と二人に言いたくなった
632名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/13(金) 17:21:13
ビッチな母に反発して賢明に育った娘が輪姦されたとこで凹んだ(w
3人ともかわいそ過ぎる・・・
633名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/13(金) 20:18:33
「アンドロメダ病原体」

CSでスコット兄弟のアンドロメダストレインやるのでその予習と復習のため
読んだが、やっぱりクライトンでは一番好きな作品だ。未知の生命を解明するために
特別な施設に入って謎を研究する、それだけのシンプルなストーリーだけど
後期の作品に見られるような余計な枝葉があまりなく、減菌と分析の描写に
終始しているのが心地よい。
634名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/14(土) 07:26:18
『凶鳥〈フッケバイン〉ヒトラー最終指令』
角川文庫//佐藤大輔


読み終えるまで2ヶ月近くかかってしまった
途中で飽きてしばらく放置してしまった
そういう作品だった

3/10点
635名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/15(日) 15:46:15
護られし者三巻
突然のレイポーの意味がわからん?
物語り的に必要だったかアレ?
636名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 09:48:57
『招魔効果』(神林長平短篇集『我語りて世界あり』)

この短編は書かれている世界の設定が判れば
面白く読める。最初は苦労した。
637名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 13:56:59
基本的に気に入った本じゃなければ感想なんて書かないよね?
638名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 13:58:03
別にそうでもないよ
639名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 15:34:28
つまらなくて腹立ったときも書きたくなるなあ。
要するに、自分の感情を他人に発信したくなったときだから、
常にプラスってわけでもない。
640名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 15:36:25
嫌いな奴を殴るのにエネルギーを使う奴と、
好きな奴に抱きつくのにエネルギーを使う奴、
人それぞれ。
641名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 16:56:53
誰か上田早夕里の「火星ダークバラード」読んだ人いる?小松左京賞とってるぽいけど。どんな感じかな。
そういえば今度Jコレからも新刊が出るみたいだが。
642名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 17:10:09
>>637
まさか
643名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 17:49:48
>641
なんか単行本版と文庫版だと全然内容が違ってて、文庫版はなかなかいいらしい。
644名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 18:08:34
>>643
さんきゅう。せっかく文庫化してあるから買ってみようかな…。
645名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 19:53:36
文庫版はなかなか良いって、何だそれw そういうこと有るんだな
646名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 20:22:52
確か文庫の方は大幅改訂してあるから、単行本とはかなり違うみたいなんだよ。
647名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/17(火) 21:44:08
両方読んだ俺が通りますよ

ハードカバーと文庫は中盤まであらかた同じスジなんだけど、後半からの展開が全く違う
ほぼ完全に別ルートのエンディングが見られる
ちょっとイイ話を読みたければハードカバー
個人的には文庫おすすめ
登場人物全員にきちんと始末がついててグッときた
文庫の方が若干ビター

あと文庫「獣舟・魚舟」に収録の中編は文庫版の過去譚
あわせて読むと色々とおいしい
648名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/18(水) 00:39:20
おれはハードカバー版しか読んでないけど、凡庸すぎてつまらなかった。
改稿したくもなるだろうな、あれは。

文庫版も買うしかないのか。うー
649名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/18(水) 18:33:29
初版のやつは、新人の作というよりは
「この道云十年のベテランが惰性で書いた」っぽい上手さだった。
650ルキッフ ◆LENNE.G352 :2009/02/21(土) 01:07:53 BE:696034229-2BP(893)
『くらやみの速さはどれくらい』 エリザベス・ムーン

21世紀の「アルジャーノンに花束を」と賞賛される本作を、20世紀の「アルジャーノンに花束を」と同日に購入。
先にこちらを読み終えたので感想を書いてみる。

まず、読み終えた時の読後感を一言で表すなら「冗長な佳作」、これに尽きる。
21章を後半それ以前を前半とした二章仕立ての短編作品にしても良かったのではないかと思えるくらいにドラマの起伏が少ない。

20章まで、ルウ視点で延々と彼を取り巻く世界が語られるが、これがただ慣用句やスラングにツッコミを入れたり、
相手の心情が掴めない事を自分で再確認したりの繰り返しで途中から飽きてくる。
大体、相手の心情・表情を慮れずに失敗する事やまくし立てられて焦って喋れなくなる事、
隠語を解せずそのままの意味で覚え込んでしまう事などは自閉症患者だけの特徴では無く健常者でも十分経験する事なので、
いくらそんな事例を羅列した所でルウを自閉症として特徴付けるに至らないように思う。
そう、結局主人公が自閉症に見えないんだな。
解説でやんわり「自閉症じゃなくてアスペルガーの範疇ですね」と訂正されているが、
それすら当を得てなくて、個人的には「時折キョドる、口べたな頭のいいオッサン」にしか見えない。
そして、そんな普通のオッサンが劇中で病人として扱われたり苦しんだりする流れに
作者の願望やらミスリードやらを感じてしまい、どうしても後味の悪さが残ってしまう。

21章以降は面白かった、
知性を再構築していく描写や、トムのお見舞い、ルウの選んだ道、元ルウの疑問「くらやみの速さ」に対する新ルウの返答。
これらの要素に程よくカタルシスを含みつつ、変に尾を引かずスッパリ終わる爽快感が良い。

ほんと、短編だったら良かったのに。
651名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/21(土) 01:14:43
コテハンのアホは死ぬか名無しになってくださいね
652名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/21(土) 01:21:09
コテハン叩きやめろや
653名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/21(土) 03:39:04
感想は人それぞれだからむやみに叩くのはやめようや。
654名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/21(土) 04:48:30
そうだな、ゴスッ!
655ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/02/21(土) 14:49:34
眉村卓「司政官 全短編」   4〜5点       
早速だが大好評につき全話講評逝ってみよう!!
・「長い暁」
司政官制度創設時期のエピ。
タイトルは良しだが、秘境冒険もの風な作ながら
主人公の司政官は勿論、ロボを含めて全員帰還、
原始的なヒューマノイド型の星人(地球人より小柄)とのエンカウンターということもあってか、
SFとしての興趣も薄く、長いだけでいまいち盛り上がりを欠くまま終わる作という感が強い。
・「照り返しの丘」
司政官創設初期のエピ。
ロボット=Sテルセアとの遭遇を描いたスリリングな一編。
司政官が任期による仕事の限界を痛感するラストが印象的。
(12年しないと森(Sテルセアたちの不可侵領域)に入ることさえ出来ず、本格的な交渉・調査は
不可能と判明、結局、後に残るロボット官僚に任せるしかないという結論)
・「炎と花びら」
女性経験が浅い(無い?)司政官の植物星人(真性サルル二ア)との疑似恋愛的交流を描いた作。
この恋(?)は文字どおり花となって散る・・・
限界効用というマイクロ経済学のタームが正確に使用されている点に経済学部出身らしい作者
らしさを感じさせるものがある。
まあ、一応読ませるが、どうってことない作とも言い得る。
・「扉のひらくとき」
文中にも「グレイスはそんな意味でいったのではないかも知れない」とあるとおり、
シゲイに「行くなよ」と言うて欲しかっただけなのかも。
本作の司政官はかなりナイーブで人間臭い感あり。
656ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/02/21(土) 14:50:17
・「遥かなる真昼」
通称ブタガエルなネオギア登場。この強烈な存在感で漫画みたいな話を興味深く読ませるもの
としている。
・「遺跡の風」
滅亡したタユネインの先住民の幽霊と言われるものの正体が謎のまま終わるのはミステリファンと
してはおおいに不満だが、創設から半世紀を経て定着した司政官制度下における司政官、
巡察官、待命司政官(候補生、しかし本作に登場する問題児トマスの正体は速成の巡察官任官
予定者)これに幽霊に怯える植民者たちが絡んだ、官僚機構批判を感じさせる人間ドラマは
なかなかに読み応えがあるものであった。
・「限界のヤヌス」
植民星ガンガゼンでの叛乱を描いた作。
既に70年程度を経て司政官制度が綻びを見せて来た時代が舞台だけに、
司政官側、植民者側、原住者側三者の思惑が絡んだ葛藤が非常にスリリングに描かれる。
657名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/21(土) 14:50:31
コテハンのアホは死ぬか名無しになってくださいね
658名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/21(土) 17:24:40
はやかーのSF全集「日本のSF古典篇」読んだけど、微妙なセレクションだったな
なんか「怪奇探偵小説集」って感じ

ヨコジョンが文庫でやった「集成」のようなSFらしいSF作品が少ない上に最後にゃ「山月記」とか
「猿ヶ島」まで。
まあ「古典」としてどういうものを入れるべきか、解説でもいろいろ書いてるし、けっこう難しいのは
わかるけどさあ。なっていうかもっとSF全集に入れるにふさわしいものなかったんかなとも思ったよ
春浪あたりが皆無なのもあれだし。

そんな中でこれは、って思ったのが直木三十五「ロボットとベッドの重量」か。タイトルが落ちっぽいけどw
659名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/21(土) 23:59:45
>>657
なぜコテハンを叩く?
660ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/02/22(日) 13:07:51
手塚治虫「火の鳥 未来編」                         8点
心から推せるSFは少ないが、アーサーの幼年期、スタニスワフのソラリス、小松御大の果しなき
と並んで、初学者にも文句無く推せるのは本作を始めとする火の鳥シリーズである。
(ただし、全作がSFとは言い得ない)
遂に未完に終わったこのシリーズだが、おそらく火の鳥が何度目かの人類の誕生を見届け、
期待と共に地球を後にするという本作のラストこそ、シリーズ全体のフィナーレを飾るものとして
予定されていたものであろうかと思う。
このラストを始め、進化ならぬ神化(?)したマサトがコスモゾーン化した昔の愛人ムーピーの
タマミと共に火の鳥に吸収され、自身もコスモゾーン化するクライマックス等は、
アホ丸出しなSFオタならウインドーを開け放って、
「火の鳥萌え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
(「火の鳥」ゆえ「燃え」と「萌え」の掛詞と思われ)
と絶叫するやもしれぬ感興ものである。
661名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/22(日) 13:18:28
コテハンのアホは死ぬか名無しになってくださいね
662名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/22(日) 14:38:27
 ヘ\∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧//
<                                            >
< 火の鳥萌えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー! >
<                                             >
 //∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨\ヘ
  |┃
  |┃            __
  |┃    ガラッ     イ´;;;;;;;;;;;;`ゝ、
  |┃ 三      / /  :;;;;::::::{{ \
  |┃       /_/、ヽ    ヽΥへ_
  |┃      [____|_|__ミス住__|_|___]
  |┃ 三    ( .∴)^<ロロロロロロフ^  .)
  |┃   ハァハァ (  J u ヘnmmノlu ) フゥフゥ
  |┃        ヽ___`u^U`‐-J' ノヽ.
  |┃ 三   /              \
,⊆ニ´⌒ ̄ ̄"  y           r、  ヽ
゙⊂二、,ノ──-‐'´|  ゚       ゚   .| l"  |
663名無しは無慈悲な夜の女王:2009/02/22(日) 17:55:57
664名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/03(火) 01:20:37
深海のイールをよんだ
コンタクトとあまりかわない内容
一番きになったのは作者の写真だった
665名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/04(水) 10:27:05
『エッジ』鈴木光司

ブックオフで買って読んだんだが……酷すぎる。
MMRレベル、角川ホラー文庫で出てたのならまだ許せるが。
こりゃ話題にもならない訳だ。作者も落ちたもんだな。
666名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/04(水) 12:18:21
そういわれると読みたくなるぜ
買ってこよっと
667名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/04(水) 13:48:26
鈴木さんはもう枯れてるでしょ。
リングの印税で腑抜けになったんじゃね?
668名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/04(水) 14:35:39
ループすら読んでねっすわ。
669名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/04(水) 21:55:35
一冊もよんでねえわ
670名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/04(水) 23:25:28
つまらないという感想も書きたいけど
最近はつまらないと投げちゃうんだよね
671名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/05(木) 00:13:08
人生に残された時間は限られてるからな。
フルに読書に使ったとしてもとてもじゃないが駄作に割いてる時間なんかない。
672名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/05(木) 14:10:07
『老人と宇宙』ジョン・スコルジー

良かった。ちょい先日に読んだ「戦いの子」は少年の冒険譚だったが、こちらは青年の昇進話か。
友情やら愛情やら罪の感情やらも良い感じにちりばめてあって、うまいなと素直に感心する。

しかし
> 「タキオン!」「お大事に」
のジョークはツボった。7/10、次巻も読んでみるか。
673名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/06(金) 16:31:37
2巻にガメラが出るぞ
君の想像とは違う形で
674名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/06(金) 16:32:42
『航路』コニー・ウィリス

読みやすい文体だが、ストーリーとは直接関係のない描写が多く時間がかかるな、悪くはないのだけど。

自分が被検体となってからと、それが終わるまではちょっとドキドキしながら読んだが、
NDEの結果がアレだというのはちょっと弱い。
治療薬を作れるかも知れないという程度ではね。

人の話をちゃんと聴ける人間が登場しないというのも微妙、なんか意味あったのか?

5/10、『スロー・リバー』の方が面白かった。しかしなぜこれが「SF読!」一位に?
675名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/06(金) 17:28:37
>>674
>人の話をちゃんと聴ける人間が登場しないというのも微妙

コニー・ウィリスの小説はみんなそうだからそういうもんだ。
676名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/06(金) 21:10:56
その辺はアメリカのソープオペラのノリだと思いながら読んだなあ。
677名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/07(土) 00:54:07
で、あのゴキブリ男が出てくるのが、フォースオペラ
678名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/07(土) 11:39:25
『航路』は徹夜で上下読み通したくらい読んでる最中は
はまったんだが、読後思い返してみるといろいろと粗が
目立つんだよ。人の話を聞かない上にいまいち
リアリティのないキャラクタとかね。それでも必死になって
読んでしまった不思議な小説。
679名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/07(土) 11:55:55
『遠すぎた星 老人と宇宙2』ジョン・スコルジー

スコルジーは良質の書き手だなあ、安定して楽しめる。

老人とはまた違った訓練編や、前作よりは宇宙戦争での政治的な面が描写されて嬉しい。
裏に潜む陰謀もデカいしね。

>>673
かなり意表を突いたガメラだったw 介錯やら前作のゴジラやら、結構小ネタ多いよなw
こういうホモサピエンス・コスモーノーティスちっくなの好きなんだよな。
ゴースト部隊の統合は、連接脳派やアシユール人を思い出す。

7/10、これも次作の翻訳が待ち遠しい。

>>676
ナルホド
680ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/03/07(土) 16:37:01
チャールズ・ラトウィッジ・ドジスン「不思議の国のアリス」(角川文庫版)        5点
この板の住人がこの名作(?)を読む場合は、元祖SF野郎とも言い得る福島正実訳、
星新一作品(角川文庫)でおなじみ和田誠がイラストを担当したこのバージョンが最適である。
いずれも人語を解す白兎、チェシャ猫、三月兎、グリフォン、亀もどき、
そしてハートの女王をはじめとしたトランプ人間等々、見方によっては百鬼夜行が跋扈する
不思議の国での少女アリスの冒険を描いたトンデモファンタジーと読んでおけばOKだが、
繰り返される英語による言葉遊び、ジョーク等は、日本人には楽しむのは無理であろう。
解説にも記されたとおり、作者ドジスンは本作のモデルであり、
本作執筆の契機となったアリス・リデル(13歳)にマジで求婚し、
アリスの両親からは疎んじられたというドジスンならぬ真性DQNでもある。
アホなねらーはこんな点にシンパシーを抱くやもしれぬ。
ただし、彼奴は、ラグビー校からオックスフォード大へ進学、カレッジの数学と論理学の
プロフェッサーを勤めたスーパーエリートだった点は、心しておけ。
ブックオフの100円コーナーで買った早川文庫を読み耽りながら、チキンラーメンをパクついて
いるようなオタとは住む世界が違ったのである(w
681名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/08(日) 00:36:34
反逆者の月3・上下
ダハク大好き、続編出て欲しい
682名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/08(日) 12:39:01
『ドリームマシン』クリストファー・プリースト 創元SF文庫
 6点

原題は、「A DREAM OF WESSEX(ウェセックスの夢)」
棺のような神経催眠投射器に複数の人間が入って、共通の
未来世界の夢を見る。夢の未来社会からさまざまなデータを
持ち帰って、現実世界の未来社会設計に役立てるという研究
に従事する男女の物語。

描かれる世界が、イギリスの未来社会で、細かい描写が続くが、
現代イギリスにうとい自分には、ピンと来なかった。

後半、主人公の女性が嫌う、エゴむきだしの昔の恋人が投射に参加
するあたりから、おもしろくなる。
知らぬ間に、投射世界が別のものにすりかわっている部分の描写は
さすがプリースト。
夢と現実の境目がはっきりしており、ディックなどの作品ほど、わか
りにくくはない。より激しい現実崩壊感を求める人には物足りないか
もしれないが。
夢のウェセックスは、海辺の波乗りなど、牧歌的なリゾート地として描か
れているが、あまり魅力的な土地とは感じられない。田舎育ちの自分には、
リゾート地の自然体験は、癒しが得られず、ゲームと同じような娯楽に
よる短期的なストレス解消としか思えない。

ウェセックスの情景描写がながながと続く前半を、退屈せずに読めれば
いいが、かなりしんどい。恋愛小説的な描写も、長すぎて退屈さを高め
る要素になっている。
読むのに1ヶ月以上もかかった。



 
683名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/10(火) 19:19:02
『アッチェレランド』 (海外SFノヴェルズ)
チャールズ・ストロス

読了すた。仕事の行き帰りにしか本は読まないから
時間がかかっちまったぜ。
ざっくり言うとイーガンをポップにした感じ、ってとこ。
それにチャールズ・ストロスなりの政治経済の考察が
入ったりする。
第2部で主人公マンフレッド・マックスが(昔で言う)データ
ゴーグルを盗まれてアホになるくだりは面白かったというか、
いかにもプログラマ経験者らし発想だね。CUIから
コンピュータを使ってきた人間には、コンピュータが人知を
拡大する脳につながったツールという実感を1度は持ったこと
があると思うんだが、そんな雰囲気が良く出てる。

通しのプロットは分厚い割に単純。宇宙論的広がりを予感させ
つつ元妻との和解ネタでハッピーエンド? となるラストには
ガッカリする人もいそうだけどイギリスらしいといえばイギリスらしい
落ちじゃないのかな。
ギブスンの鮮烈×クラークの思弁というキャッチコピーは…まあいいか。
ラストのどこの誰だか分からん知ったか厨の解説は最悪。

個人敵には楽しめたので10点中8点、ラストの解説は-5点でトータル3点だな。
684名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/10(火) 19:50:43
-5とか言ってやるなw せめて-3程度。
685名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 08:38:39
解説はほとんど見ないなあ。
ハアハアか知ったかアジが多いから
686名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 09:13:31
つうか、群を抜いてひどいぞ。よっぽどページ切り取ろうかと思った。
687名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 10:26:42
誰かと思って調べたら小飼弾かよw
IT業界では名の知れたエンジニアなんだぜ。
688名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 10:42:46
俺もいちおう現役園児neerだが知らんな、そんな奴。
689名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 10:45:42
ググってみた。

『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?』 扶桑社
『弾言-成功する人生とバランスシートの使い方』アスペクト

どっちかってと色物系ライターじゃねーの
690名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 11:14:09
ホリエモン人脈か。うーん。
691名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 12:20:45
大金持ちで好き勝手やってる人なんで、一発当てて大金持ちに
なりたい人達のアイドルになってる人だお。
692名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 14:24:44
誰だったか、SFが読みたい2009の個人個人のお勧めランキングのコーナーで
最近の解説はクソほどもつまらんと喝破してた人がいて笑った覚えがあるなw
693名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 15:22:42
まあなんだ。
PerlとJavaScriptをこちょこちょしただけでエンジニア面されてモナ。
694名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/11(水) 21:55:45
モントークプロジェクト
10点

あらすじだけでお腹いっぱい
695名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/14(土) 19:58:21
『悪魔物語・運命の卵』 ブルガーコフ 岩波文庫

1920年代、ソビエト連邦でのお話。

悪魔物語-マッチ工場をクビになった男が、自分をクビにした新任上司を追ってモスクワを右往左往する。
主人公の行動は、夢の中の逃走よろしく思う様にいかない。
喜劇的と言っても良いのかもしれない展開だが、それ以上に風刺的な小説なので、悲劇的な結末が待っている。

運命の卵-生物学者が偶然に生命力・繁殖力を強める赤い光線を発見する。
赤色光線を折からの食糧危機に利用しようと焦る実業家めいた(本来、共産主義の国にいるはず無いんだがw)
野心家の男と官僚主義的手違いによって、ロシアの大地を巨大化したアナコンダやワニが埋め尽くすことになる。
道具立ては、SFだが「悪魔物語」同様風刺小説の色合いが強い。しかし、不条理感は少なめ。

風刺的な意味を全て実感できるはずも無いだろう事が少し残念な気もするが、
独特の雰囲気を楽しめる人にはお勧め。

7点/10

この本は、ブクオフ(300円)で買ってきたのだが意外と面白かったので、『巨匠とマルガリータ』(2800円)を新品で衝動買いしてしまった。
696名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/14(土) 20:11:57
> 悪魔物語・運命の卵

名前に引かれて自分もブコフで買ったけど、読んでなかったなあ
しかも実家に置いてきたから読めんし
697名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/15(日) 18:22:15
「小松左京ショートショート集」
こんなに大量にショートショートを書いていたとは知らなかった。
「11人いる」なんてタイトルのもある。

「時間エージェント」小松左京
時間パトロールものだけど、なにかあるとすぐに同僚のマリを裸にして
イチャイチャしてるって印象。江戸時代にいったときは、服装も時代に
忠実であるべきだ、といって着物をめくってパンティを脱がそうとしたり。
解説の星新一は小松左京さんはこんなにすごいんですよすごいん
ですよとヨイショしすぎ。最後に「・・・さらに日本沈没の続編にとり
くんでいるのである」と書いていたが、このとき続編が完成するのに
21世紀までかかると予想してただろうか。
698名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/15(日) 20:59:42
>>697
「時間エージェント」はモンキー・パンチが漫画化したやつも
結構面白かったよ
699名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/16(月) 01:10:46
昔はお色気を標準装備しないと喜ばれないような空気があったのかねぇ?
700名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/16(月) 01:43:23
>>699
掲載誌の問題じゃないかな。
短編は、いわゆる「官能小説」が主力な中間小説誌に
掲載されることが多かったから
701名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/16(月) 08:46:07
>>697
生前は星さんに褒められるっていうのは短編の人にとってはステータスだったからな。
702名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/16(月) 22:02:08
虚無回廊の続編は何世紀に出ますか?
703名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/19(木) 20:31:29
ラゴスを再読した。半日で一気に。ほぼ20年ぶりか。面白かった。いじょ
704名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/19(木) 22:42:03
筒井康隆全集4 
よく考えたら、時をかける少女を1度も読んだことがないので借りてきた。
もっと長い小説だと思っていたので、2段組とはいえ50ページは予想外の短さだった。
初出は中学生向けの学習雑誌連載だからそんなものですか。
全集4のほかの作品もほとんどが学習雑誌の連載で、悪夢の真相、時をかける少女、
闇につげる声などは中2、中3コースに連載してた作品。これらはまだトラブルに
巻きこまれた主人公達が悩んだりしながら成長する初々しい姿を描いているのだが・・・

高1、高2コースに連載の白いペン・赤いボタン、超能力・ア・ゴーゴー、デラックス狂詩曲
暗いピンクの未来 になると、主人公の「オレ」もふてぶてしくなり、特殊な装置や超能力を手
にいれて、金を稼いで大金持になり、美少女をゲットするとか、そんな話ばかりになってて
ちょっと笑った。
705名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/20(金) 21:11:59
『暗黒太陽の目覚め』林譲治

「ウチュウハンザイソシキどらごんぱーてぃー(笑)」とか怖い年増方とかAADDの原型だな。
謎解き要素もあるけど、その解決の仕方がちょっとあっさりしてたり、
驚愕のカジェットが結局ろくな働きしなかったこととか、ちょっと気になる。
巻末の設定イラストレーション集とか嬉しいけどね。

5/10、実に林譲治らしいけど、アピールポイントに欠けているため-1
706名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/21(土) 04:21:14
スキズマトリックス 読了
イーガン読んでから読んだせいか
結構読みやすかった
707名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/21(土) 15:08:16
だんだんカラッポになってきたッ!
708名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/22(日) 22:04:59
そろそろ蝿の女王読もうかな
709名無しのオプ:2009/03/24(火) 00:14:53
感興ものである
710名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/28(土) 04:12:42
『ベガーズ・イン・スペイン』

「ダンシング・オン・エア」が一番良かったかな
別にエンジェルにKOされた訳でなく

不眠者は長編で読みたかった
711名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/28(土) 06:41:05
表題作にしちゃったってことは無眠人長編版出す気ないのかね。
3冊とも面白いのにな。中篇版って面白くなりそうなとこで終わってるもんな
712名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/28(土) 08:33:07
>>710
「戦争と芸術」とか一発ネタとしちゃおもしろいんだが、訳をなんとかしてくれ、だな。
713名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/28(土) 14:33:43
自分はプロバビリティシリーズも面白いと思ったけど
確かにこの人の短編は面白いね。
714名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/28(土) 17:17:00
他にもいい短編がいっぱいあるぞ
「進化」「彼方には輝く星星」「オレンジの値段」なんかは入ると思ったがなあ。
他の文庫にも入ってるのを再録するのは
やめてほしかった(ダンシングオン・・・、眠る犬)
初訳作品ももっと多くても良かったのにと思ったが
これは予算をケチったのかなw
この本が売れて次のも出るといいね
715名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/29(日) 01:08:33
ラノベですまんが。

『ブギーポップ・ミッシング/ペパーミントの魔術師』上遠野浩平

厨房の時に一回読んで、その時は単純に「イイハナシダナー」と思ってたんだが、今読み返すとこれは、創作という行為に
関する小説であり、作者の創作行為・フィクション作品に対する意思表明だったんだなー。
当時の自分の読めてなさに愕然としたわw
漫画家漫画とか小説家小説ってのは大抵面白いけど、これもそれだったんだなー、と。
永遠の中2病・永遠の若書きというのがこの作者の味だと思うが、それが最もいい形で表れているのはやっぱこの作品
だと思う。

8/10
716名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/29(日) 09:00:52
創作は脳内を文章にして人様に晒すんだ。どうしても厨ニ病成分は要るんだと思う。
717名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/29(日) 23:10:15
そういや『戦闘妖精・雪風』も中二っぽいな。
続編はすっかり変わっちまって残念だ。
718名無しは無慈悲な夜の女王:2009/03/30(月) 21:20:11
早く出撃しろよ!と思い続けながら読んだ>続編
719名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/03(金) 21:25:30
鉄のエルフ

三部作の一作目の2分冊の前篇。
今のところ特筆すべきところが何もない凡作
ただ高編を読んでみないと最終的な評価は下せないと思い点数はつけない
720名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/03(金) 21:29:04
『残酷号事件』上遠野浩平

今回は事件と言うよりヒーロー物だなあ、
と思っていたら一応落ちはついた。
ただ、ヒーロー物としては『稲妻6』の方が泥臭くて好き。
あと、今作からイラストレーターが悪魔絵師じゃなくなってる。
線画は兎も角CG絵は格好良い。

6/10点
721名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/03(金) 23:37:59
鉄のエルフは面白かったけど
まんま皇国の守護者だった。
722名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/03(金) 23:46:01
ベガーズインスペイン読んだ
普通に表題作が一番面白かった。
長編版とちょっと違ってたね。ジェニファーがチョイ役すぎて不満。
やっぱり長編出せ。ジェニファ不足だ
723名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/03(金) 23:52:28
>>721 テメレア戦記読んでる?なければお勧め。
724名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 00:00:40
いや…テメレア戦記面白そうだけど、ハードカバーだから読んでないや。
せっかく勧められたから読んでみようかな。
725名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 00:11:09
ああいう擬似的な戦記ものは
漫画の方が傑作多いと思う。
テメレア戦記、私には喋る馬とどう違うんだとツッコミたくなっただけだった。
726名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 00:16:38
>>721
皇国の守護者に世界を滅ぼそうとする魔女王なんかでてこねえよ
727名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 01:57:02
主人公がトラ(のような野獣)を連れてる。
基本銃が主武器。
部隊は寄せ集めの新設。

誰も一から十まで似てるなんて言ってないよ。
一から九までは似てるけど。
728名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 02:43:12
アホか
729名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 02:45:59
インディアンみたいなエルフもどきの原住民女のお説教がうぜー
730名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 03:00:19
>>728アホはてめえだろ。
非を認めて土下座して謝罪しろやカス。
731名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 03:08:41
仮面ライダー 1971-1973
和智正喜
エンターブレイン刊

仮面ライダーの公式二次創作としては長期連載でgdgdになってしまったライスピを超えている
TV本編のショッカー幹部の作品内での設定がなかなか秀逸
ショッカーの真の目的・最強の敵アポロの秘密・戦いを重ね人を超えた何かへと変貌を始める主人公など
完結編の流星 1973 は神々との戦い・序章といった趣あり

孤高のヒーロー仮面ライダー本郷猛の戦いに刮目せよ

7点(ヒーロー物が好きな人なら9点はいく)
732名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 03:39:35
そっか、漫画でも有りなんだねここ。
真面目に書いたら真面目に対応してくれるかな?
733名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 04:04:43
んな訳ないだろ、漫画って何の話しだよ
734名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 06:21:55
まじめな子をいじめちゃだめだよお
735名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 08:50:45
罵倒語の引き出ししかないのが紛れ込んだか
736735:2009/04/04(土) 09:06:16
誤爆しました
737名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 10:41:05
邪悪の種子 バリントン・J・ベイリー
SFマガジン・ベイリー追悼特集号に掲載の短編

亀と虫を合体させたような不老長寿のエイリアンとその力を求めるマッドな人間との
恐ろしく壮大なタイムスケールの鬼ごっこが笑える
オチは割と直球

人が滅ぶほどの遠未来の地球の支配者になる種族があれってのもおもしろい
738名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 14:52:40
ベイリー聖衣と禅銃と回帰しか読んだことねえや
復刊してくれないかな他のも
739名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/04(土) 18:37:13
真人類の設定が電波っぽくて良かった>流星
740名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/07(火) 02:26:12
山本弘「アイの物語」
圧倒された
ヤバイこいつただのロリコンじゃねぇ
741名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/07(火) 09:00:20
つまり・・・凄いロリコンなのか・・・
742名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/07(火) 18:53:41
ゴイスーなコンロリ
743名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/07(火) 20:31:36
ハードコアロリコンなんだな。
744名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/09(木) 10:18:36
sage
745名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/09(木) 11:30:25
>>737
同誌に掲載の蟹の短編が実に身につまされる嫌な話だった。
746名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/09(木) 11:50:14
ロリコロリン
747名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/09(木) 13:00:29
>>745
輸卵管を覗いて喜ぶ下りは笑ったわ。
748名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/09(木) 21:18:40
ベイリーってこんな白キングみたいな青春小説も書けたのか!という驚き
749名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/11(土) 03:18:46
押入れのちよ
荻原浩 新潮社文庫

しんみり系ホラー短編集

表題作もいいが「老猫」のグロテスクな化け猫が実にいい
750名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/11(土) 06:43:38
化け猫は可愛いよね。
751名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/13(月) 01:01:19
鉄のエルフ

2巻(後半)は結構面白かった
エルフ・エルフキナ人がそれぞれ偉そうなこと言っておいて自分たちより下と見なしてる相手を差別してるのが笑えていい
終盤の戦闘はなかなかの迫力。やはり銃の力は偉大だな
752名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/15(水) 02:47:31
新作もいいが一昔前のFT、SF、HRも翻訳してくれんかなぁ
つかいつになったら出るのギャレット…
753名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/16(木) 19:13:57
>>740
いつも思うんだが山本は白すぎるんだよなぁ
もっと最低な人間が出てきた方が面白いのに・・・
754名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/16(木) 20:05:31
友成純一の狂鬼降臨はなかなか凄かった
いつかアニメ映画にでもなったらうれしいな
755名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/17(金) 01:14:31
俺のは初版だったが('83)『大魔王作戦』、今でも挿絵は一緒なんかな?
ミッキーマウスが出てきたんだが(P227)ww

んで感想を。…エログロなき『エスパイ』とかwww
それと、前三作に十年送れて書かれたオペレーション・チェンジリング
(19章から)、ポールの保守っぷり全開なのがちーとならずキツかった。
つうかでやっぱね、どうしたって親和性高い思うわSFファン。もろ軍需
だもんな、だって、宇宙開発。何を云おうが結局のところはってやつ。
756名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/17(金) 09:48:30
>>751
エルフは戦場描写がいいな。
マスケット銃ところとかさすがに歴史を知ってる作家だけある
757名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/17(金) 16:13:57
マスケット銃ファンタジーっつうとWiz7を思い出す。
758名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/19(日) 01:37:07
>>755
日本語でおk
あとP217な
759名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/19(日) 22:55:46
反逆者の月、あれでシリーズ終わりか?

ダハクが全然活躍しなかったじゃないか!
・・・と、感想ね。
今ミリタリーづいてるので評価は激甘だけど、
こういうのすごく好きなんで満足。

ただ、宗教国家が出てくるとダメだな。
グレイソンとかもそうだったけど、
そこの人物がどうしても作者の意図通りの魅力的人物に見えない。
てことで、7/10ってとこか。
760名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/20(月) 12:22:50
そういえば、 レインボーズ・エンド(創元SF文庫、ヴァーナー・ヴィンジ)
読了した。面白かったよ。
割と違和感のない近未来テクノロジーの描写とか、ヴィンジだからシンギュラリティ
との関わりとか、あるいはウサギの正体なんかを読み込んで楽しむ
人もいるんだろうね。

けど、シンプルかつ直線的なストーリーで、アルツハイマーから復活した
主人公が事件を通して家族と和解あるいは折り合いを付ける、ほろりとさせられる
ラストが良かった。ヴィンジはスペオペしか読んだことがなかったので、
こういうほのぼの(?)系近未来小説も書けるのね〜という新鮮さもあったな。
最近出たSFのなかでは一押し、噂の続編も期待したいところ。
761名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/20(月) 13:41:12
J.G.バラードが逝去したな。追悼で1冊読んでみるか(´・ω・`)
762名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/20(月) 16:01:59
小松左京 飢えなかった男 短編集
表題作は、あるきっかけで光合成できるようになって飢えなくなった男の話だけど、
計算では普通の光合成だけではエネルギーが足りない。では
どうやって補うか?ってアイディアがちょっと面白かった。

小松左京 おれの死体を捜せ
探偵と秘書が相変わらずいちゃいちゃしてる探偵事務所にお金持ちの
幽霊が自分の死体を捜してくれと頼みにくるファンタジー短編集。
莫大な報酬で事務所を改造して、エロい気分になったらベッドが
トランスフォームして出てくるとかくだらない話にばかり力をいれてる。
解説で、さよならジュピターのために事務所を開いた小松さんのところも
社長の小松さんと秘書さんの二人だけだがこっちはまじめなんだよ、なんてフォロー
が入ってたりする。
763名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/23(木) 20:34:24
スターシップ―反乱 (ハヤカワ文庫SF) マイク レズニック

読了した。ミリタリSF。
想定どおりの主人公と想定どおりのキャラクタが想定どおりのストーリーを
繰り広げるという、水戸黄門なんかに通じる小説。ご都合主義と
後出しじゃんけんが全編を貫きはずしがない。
「赫々たる功績をあげながらもときとして軍や上官の命令にしたがわない
ヒーロー中佐。軍に疎まれた彼は辺境を警備するボロ船に配属されるが…」
という出だしからストーリーを想像すると、たぶんそんな外れない。
なんで、読まなくても表紙だけで読書体験が満喫できるという快作。

反乱の以降の下りは外したつもりかもしれないがオチは予想通りとだし。
ある意味安心して読めるという人もいそうだけど俺は途中で何度か放り出して
何も読むものが無いときに飛ばし読みしてしまった。

あまり七面倒くさいもんを読みたくないときとか、ちゃんと読めば数時間で
読み通せるんで近距離の出張のお供にはいいかもね。毒にも薬にも
ならないし得るものもないから邪魔になったら捨てても惜しくない。10点中2点。
764名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/24(金) 01:56:51
近年出版されるファンタジーはハリーポッターの影響を受けているか、
あるいは氷と炎の歌の影響を受けているか
そのどちらかだと言ってもいいくらい両者のフォロワーは多い。

単なるまねではなく、オリジナリティをどう発揮できるか
という意味で成功していると思うのが

ハリーポッタータイプなら
Patrick RothfussのThe Name Of The Wind(翻訳あり)

で、氷と炎の歌タイプは
Joe AbercrombieのThe First Law三部作
Brent WeeksのThe Night Angel三部作
Brandon SandersonkのMistborn三部作 (エラントリスの作者ですね)
が文句なくお勧めできる。

それぞれ、影響を受けた元の作品を10点として比較すると
12点:The Name Of The Wind
7点:The First Law
8点:The Night Angel
8点:Mistborn
くらい。
マーチンは偉大であるという結論だ。

ちなみに、別路線のファンタジーでお勧めは
Paul ParkのA Princess Of Roumaniaからはじまる四部作
これは並行世界ものの佳作だと思う。
個人的な趣味で、作中に恋愛がでてくると途端につまらなくなってしまうのだが、
そういう意味で、この作品も三巻あたりから辛くなってきた。
それにもかかわらずお勧め 7点
765名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/24(金) 01:58:24
翻訳出てる奴はカナ表記でええやろ
766名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/24(金) 03:12:04
ミストボーンは来月早川から出るな。エラントリス大好きだったんで期待。
767名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/24(金) 03:25:52
エラントリスの人の新刊出るのか、こりゃ買わざるを得ないな
調べたらエラントリスの続刊も存在するみたいなんで、これの翻訳もして欲しいねえ
768名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/24(金) 16:01:13
月は無慈悲な夜の女王 ハインライン
内容は普通に面白かったんだが
ところどころ校正漏れなのか原著の味を活かそうとしたのか
判断がつかない部分が多くて読み辛かった
769名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/25(土) 00:31:37
まだ全部読み終わってないけど途中までで。

「拷問者の影」「調停者の鉤爪」「警士の剣」ジーン・ウルフ

最初の方の徒弟時代はダルく感じて読み終えられるかどうか不安だったが、剣舞の塔を追放されて以降は、ユニークな事物が
奔流のように登場して、ぐいぐい読み進められた。
物凄く仕掛けの多い小説ということだけど、エンジンサマーみたいに、露骨に「さあ読み解いてくれ!」的な感じではなかった。
とりあえず1週目は普通にSFファンタジーとして楽しめばいいのかな。

あと、主人公セヴェリアンの設定や言動が、なんか調教系のエロゲーの主人公みたいだなーとか。

8/10
770名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/26(日) 00:12:41
エラントリスの人はたしか
Wheel of time の完結編(?)を書いてるね
771名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/27(月) 00:27:28
エラントリスの人が時の車輪の続き書くのか。
俺は途中で読むの止めたが頑張ってほしいね。

>>764
海外じゃハリポタと氷と炎の歌の影響が大きいのか。
ハリポタはエブリディマジックで学園ものとか思春期とかの要素かな?
氷と炎の歌は群像劇な戦記とかまあ主役が視点じゃないのは新鮮ではあるな。

英語ができるのは羨ましいかぎりだ
772名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/27(月) 00:38:51
エラントリスの人エラントリスの人って、誰も名前知らんのな
773名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/27(月) 00:55:29
ブランドン・サンダースン
774名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/28(火) 21:17:21
ハムの人みたいだな。
775名無しは無慈悲な夜の女王:2009/04/28(火) 22:14:14
エラントリス
このスレで話題になってたので読んでみたが、登場人物達が全員ポジティブ。
シャオドに見まわれた王子ラオデンも、悲観に溺れることなく、テキパキと街を
再建しようとしてて好感が持てる。最後の超人バトルはドラゴンボールみたいなイメーシで
読んでた。一応きちんと終ってるけど続編へつながるネタ多数。サレーネの
セリフじゃないけどエラントリス人との初夜はどんな感じなんかね。

アルファオメガ 小林泰三
エラントリスを借りにいった図書館で「腕一本から蘇った主人公」の惹句にひかれて
借りた1冊。主人公が諸星隼人って名前で気づくべきだったんだけど、最初は
飛行機事故でバラバラ死体が散乱してる描写が延々とつづくんで
物語がどう進むのかイマイチみえなかった。が、光の生命体「ガ」がとりついて生き返った
主人公が変身・巨大化して影の生命体怪獣とジュワとかいいながら戦うに及んで
これはギャグなんだろうか?と。毎回戦うたびに、街が半壊、多数の住人も巻きこ
まれて肉片に変えられてる。R指定のウルトラマンができたらこんな感じなんかな?
義妹との関係はもっとひっぱるかと思ったが・・・
途中からの展開はちょっと諸星大二郎の生物都市みたいな感じ。
776ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/05/06(水) 22:23:43
山本 弘「MM9」                   4点
GWにアキバで
「ガオーーーーーーーーーーーーッ、ガオーーーーーーーーーーーーッ!」と
高らかに咆哮を上げている者を見た。
おそらく大怪獣好きなアホなSFオタだと思われ(w
(ひょっとしてこのスレにいるかモナー)
こんなん輩の愛読書、必須アイテムかと思われるのは、最新の「SFが読みたい」国内作品第2位にランクされた本作である。
久々に大好評だった収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「緊急!怪獣警報発令」
まず、気象庁特異生物対策部、略称「気特対」のネーミングが笑える。
当初はシーサーペントかと思われた海洋怪獣(?)がエビちゃんの集団(群生生物)と判明する
までの調査・追跡が気特対メンバーの紹介を織り込みながら、一応、快調なテンポで描かれて
いるお。
ラストを見る限り、主人公涼と女性隊員さくらは人気漫画でNHKでアニメ化もされた「プラテネス」にインスパイアされたもの(じょじょに恋人同士へ)かと思うたのだが・・・
・「危険!少女逃亡中」
なんと少女怪獣登場(「怪獣」という点が肝)。遂にやってもうたという感があるが、
収録作品中の最終話(第五話)への伏線も成しているエピ。
トンデモアイデアで一応読ませはするが、というところかな。
・「驚異!飛行怪獣襲来」
SF小説としてはともかく、怪獣小説としての面白さは発揮されて来た感がある作。
放射能を帯びたプテラノドンみたいな飛行怪獣が東京へ直進!(実は怪獣を使用したテロ)
後半はオフなはずの涼のひとり舞台(妖怪フリークな博物館研究員の恋人が同行してはいるが)
になってしまうのが、ややお約束な展開で面白味を欠く感はあり。
777ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/05/06(水) 22:25:11
・「密着!気特対24時」
「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」でこのネタ(マスコミによる密着ルポ)を見たかったかも。
(ただし、科特隊はともかく軍事組織であるウルトラ警備隊がこんな撮影を許可するとは
思えないが)
ストレートに評するような性質の作ではないが、マスコミ(TV)への皮肉も効いており、
それなりに楽しめる作には仕上がっているかも。
・「出現!黙示録大怪獣」
作者は、結局、最終的にはコレを書きたかったのであろう。
瀬戸内海の無人島の地中からヤマタノオロチみたいな(九つ首だが)大怪獣が出現、
第2話で登場した少女怪獣と神戸ポートアイランドで神話的大バトルを繰り広げる。
既にSFのフレームは超越したトンデモ・ストーリーながら、内外の神話・伝説に関する作者の
薀蓄は面白い(と学会会長ゆえ、この辺は十八番な語りか)。
最後に繰り出される少女怪獣の必殺技に「八つ裂き光輪」の名称が浮かんだのは、
ひとり漏れだけであろうか?

全体的評価としては、
有川浩の「海の底」が、作中にウルトラ警備隊のワードが出て来るとはいえ、
懐かしき東宝怪獣映画の雰囲気なのに対して、本作は連作短篇集という形式を取るせいもあって、
ウルトラシリーズ(平成シリーズの雰囲気が濃い)的だ。
だが、アホなSFオタよ、怪獣ものとしてはOKでも、これが年間国内SF第2位ってどうよ。
巻末に掲げられた参考資料に物理・生物の専門書が皆無なのも笑えるが、
本作に描かれた世界観の大前提ともいえる、
原子が存在しないビッグバン宇宙外の神話宇宙(怪獣はこの世界に存在、従って、
質量保存の法則等の物理の制約は受けないそうな)ってのは無理有り過ぎでしょ。
778名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/09(土) 01:58:52
アレステア・レナルズ「銀河北極」

ナイチンゲールが色々な意味でど真ん中に決まってくれた
キャホーイ
779名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/09(土) 06:48:21
ミストボーン1灰色の帝国
ブランドン・サンダースン
三部作ファンタジーの第一部を三分冊で刊行

話は序盤なのでまだなんともいえないがアウトサイダーズのキャラは立ってる
次巻からは貴族社会に潜入ということで敵役である貴族のキャラも出てくるだろうか
エラントリスの時も思ったがこの作者はマーシャルアーツというかコミック的なスーパーバトルが好きなんだな
780名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/10(日) 00:21:42
超人類カウル

カウルの描写が格好いい。アングラ系アメコミックヒーローみたい
781名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/10(日) 05:31:37
死のロングウォーク
ここ10年ほど毎年1回は読んでる本。なぜか暑くなってくると読みたくなる。
最初から最後まで歩いておしゃべりして、射殺される・・の繰り返しなんだけど
結局今年も読んでしまった。キングの作品なのでいずれは映像化の話も出て
くるんじゃないかと、あれこれ想像しながら読んでる。でも、実際に
映像化されたらその年からは読まなくなるかもしれない。
782名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/10(日) 08:04:52
鋼の尋問官がセノバイトみたいだ>ミストボーン
両目にバカでかい釘ブっ刺して先っちょ後頭部から突き出てるとかw
783名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/10(日) 11:35:08
殺戮の<野獣館>

グロ・低俗・エロ・バイオレンスの詰まったB級スプラッタ小説の快作
凌辱系エロゲーのBADエンドみたいなオチもくだらなくていい
784ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/05/10(日) 23:47:00
>>783
気でも狂った?
その作品はSFでないばかりか、純粋なホラーですらない。
サイコ・ミステリ(ちゅーか、スリラー)でしょ、完全板違いや。

M.ジョン・ハリスン「ライト」           0点
最新のSFが読みたい第9位にランクインした作だが、
三視点で物語進行するものの、何がなんだかわからない作である。
ジュクの街中で「ダイビーーーーーーーーング、クローーーーーーーーーース!!」とか
絶叫しながら塀の上からダイブしているような正常な判断力を欠いたかに見えるアホなSFオタ
には本作が理解出来るとでも言うのであろうか?
あとがきに記されているとおり、ハリスン違いでハリイ(注 ハリー・キャラハンではない(w )
と間違われる程に本邦では無名なのも、この作風では無理もあるまいかと思う。
785名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 01:43:10
クスクス
786名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 06:26:31
サイコミステリ?気でも狂ったのか?
787名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 06:33:13
ダンジョンワールド1〜3

角川はさっさと4〜6を出せ
788名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 07:54:18
ミストボーンなかなかいい出だしだね
一人称パートは支配王かなやっぱ
789名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 10:18:05
ミス住のユーモアセンスが冴え渡っているね。
790名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 12:13:44
ミス住のユーモアセンスはグンバツだよ。
791名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 18:39:55
クスクス
792名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 21:04:54
「死語どっとコム」に 2003年時点で登録されていたグンバツ
http://shigo.com/view.cgi?443
793名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 22:01:17
グンゼパンツ? かと思ったら軍閥か
794名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 22:41:17
えっ
795名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 22:47:45
>>794
> えっ
えっ
796名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 22:49:42
>>786
レーベルが「扶桑社ミステリー」だからミステリーだと思ったんでしょうw
797名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 23:12:12
火星の長城・銀河北極 アレステア・レナルズ

なんか既視感あるなあと思ったらスターリングに似てるかも。
サイバーパンクファンにオススメ。
長編が冗長過ぎるんだろうけど、短編の方が面白いなこの人は。
8点
798名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/11(月) 23:44:58
殺戮の「野獣館」をスリラーだのサイコミステリと称している未読の莫迦がいると聞いて(rya
笑いものにされたら「ユーモアはグンバツだね」で糊塗ですかそうですか
人の感想にケチつけるなら自分も読まなきゃな
似非読書家はこのスレから消え去った方が良いと思う、本人の恥のためにもw
799名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/12(火) 05:35:55
『首吊少女亭』北原尚彦

菊地秀行の魔界都市ブルースで解説を書いていたので
興味を持ち読んでみた短編集

全てが一人称スタイルの
ビクトリア朝のロンドンを舞台に絞った幻想怪異譚で
当時の風俗の描写に割かれる頁が多く その割に
主人公の行動や心境に納得がいかなかったり
オチが唐突だったりして
疑問符の出る話が多かったが
その中でウェルズの『宇宙戦争』を下敷きにした
「火星人秘録」は印象が違う

『宇宙戦争』以前に飛来してきた火星人と出会った男が語る
火星人全滅の真相は、という筋書きで
この本の唯一のナンセンスSF
ちなみにこの話にはコナン・ドイルの著作の登場人物チャレンジャー教授がカメオ出演している

他にこの短編集で下敷きにした事件や作品としては
シェイクスピア『テンペスト』、フランケンシュタインの怪物、吸血鬼ドラキュラ、ジキル博士とハイド氏、切り裂きジャック、マリー・セレスト号などで
ばね足ジャック事件を下敷きにした「怪人撥条足男」は
藤田和日郎の『黒博物館スプリンガルド』の話の
合間に起こった出来事だとでも考えるとちょうど良い。

表題作のみが現代のネス湖畔が舞台なのだが
残念ながらネッシーは登場しない

『首吊少女亭』という題と表紙の絵柄から想像出来るようなリリカルな作品集では決して無く
出来不出来の差も激しいように思う
文体が気にならず
写真抜きの紀行文を読んで楽しめる方ならどうぞ、という感じですか
800名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/12(火) 16:02:56
『地球の長い午後』ブライアン・W・オールディズ
奇想天外な植物の描写はもうすっごく面白かった。
が、ストーリーはつまんなかった……。ハリウッド映画的な、ハプニングにハプニングって感じだけど、大きな盛り上がりがないのでだれる。あと、主人公のグレンは性格悪くて、読んでてイライラした。
801名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/12(火) 16:23:50
あれは蔓を通って月に渡るところで「おおおおおおおおっ!」
と感じられるか、「はぁ?」に終わるかで
大きく印象が違う作品だろうなw
802名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/12(火) 20:51:16
短いのを一つだけ。
ヴァーリィの『さようなら、ロビンソン・クルーソー』。
小松/かんべ編(っても、元ネタはアシモフマガジン)海外SF傑作選1より。
んで…、オチがあるからこそエンタメはエンタメとして"らしい"んだな、とか。
803名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/12(火) 22:04:17
『ヘミングウェイごっこ』ジョー・ホールドマン

バーで詐欺師と出会い、紛失したヘミングウェイ原稿のでっち上げを思いついた男の物語。
読みやすいが変な小説ではある。最後、どうなったのかよく解らんし。

世にも奇妙な物語的に、さらっと変な時空を漂える面白さがある。

7/10
804名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/13(水) 21:48:31
啓示空間 アレステア・レナルズ

おもしろかった。
尺八最強の虚無僧はどうなのよと思ったけど強い女たちがかっこよくSF的雰囲気も最高。
ただし肝心の主役の学者にあんまり共感が抱けなかったのがちょっと残念。

カズム・シティ  アレステア・レナルズ

啓示空間の前日譚的な話。ぶっちゃけ啓示空間よりおもしろかった。
ハードボイルドっぽい主役はかっこいいしオチも中盤には気がついたけど
十分にのめりこめるストーリーだった。
805ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/05/17(日) 16:48:32
フランク・シェッツィング「深海のYrr」             2点
それはノルウェー沖で発見されたメタンハイドレートを食う謎のゴカイから始まった・・・
これが大陸棚崩壊による大津波の襲来という大惨事までに発展、
メリケンを中心に急遽結成された科学者チームの活躍により人類誕生前から深海に存在した、
言わば地球の先住民(Yrrと命名される。正にドイツ版ノンマルトや!)の仕業と判明、
その正体は高度な知能を有し、人類とは全く異なる観念のもとに生きる単細胞生物の集合体
であることもわかる。
デンパがかった中国系米軍女性司令官とCIAが巻き起こす陰謀と抗争も経て、
最後には科学者メンバーのひとり(女性科学ジャーナリスト)がファーストコンタクトに一応成功、
ひとまず人類滅亡の危機は回避される。
まあ、思ったよりサクサクと読ませるものの、活字ポイントが大きいとはいえ、
500頁超え文庫本3冊のボリュームはやり過ぎでしょ。
イヌイットのクジラ研究者(アナワク)の自分探しの旅やマクシミリアン・シェルに似たナイスガイな
海洋生物学者ヨハンソンのライフスタイルや恋愛模様
(ドイツ人作家らしい観念的な記述が退屈でうざい、米作品なら問答無用でベッドイン、
英作品なら素早く事後って感じなシーンが目立つ、この分テンポも悪し)
等々、リーダビリティを考慮すれば不用な部分はわんさと目につく。
海洋生物、鉱物、宇宙探査等々に関する薀蓄は満載だが、これも限度ってものがあろう。
調べたことを出来るだけ多く盛り込むよりも、ストーリー上必要最小限に絞り込む作業に徹する
べきであった。
806ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/05/17(日) 16:50:01
他に目につくのは
(1)登場キャラがどれもハリウッド映画の如く類型的で造型に深みが感じられないこと。
(2)大筋の結末は見えるもの、アナワクと並んでメーンキャラであるダンディなヨハンソン博士が
がリー司令官を道連れにするが如く死んでまうのは意外。
上巻のヒロインと言うてもよいヨハンソン博士の女友達ティナも津波にのまれ途中退場、
アナワクの仕事上のパートナーであるスーザン、その後任であるJKのリシア、
優秀な生物学者オリヴェイラ所長等々、女性キャラがどんどんあほーんされてゆくのも意外な感
はある。
他にも白人とイヌイットとのハーフである巨漢の環境保護運動家グレイウォルフ、
貧困層出身で一徹な軍人のピーク少佐(黒人)も死んでまう。
(3)中国系の女性でありながら米軍司令官、あのシュワルツコフの弟子的存在という設定
そのものからして、漫画ちっく(劇画ちっくか)なジューディス・リーが途中から悪役化して
ゆくという展開も意外ちゃー、意外。
細かい点では、
(1)「ペルーやチリの中央アメリカ沿岸」なんて記述は、独人作者の完全な間違いだと思うが、
訳者が修整してしまわぬまでも、注を入れておくべきであった。
(2)日本の調査捕鯨に対する一方的批判が目につく、
日本製品が活躍する場面はあるにもかかわらず、全体的に日本という国そのものへのシビアな
視点が感じられ不快ではある。
(3)下巻中で言及されるマイケル・ケインの戦争映画って何だろうか?

上巻巻末にはマイクル・クライトン作品がまとめて紹介されており、
下巻にある解説もクライトンに言及しているが、彼氏亡き今、
日本でも長期に渡って安定した人気があった作家ゆえ、
その後継としての期待があるのやもしれぬ。
だけど、マイクルならもっと巧く纏めて(上・下巻)で書き切っていた素材かと思う。
807名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/17(日) 19:12:59
>>805
ブコフで手にとって、安かったから以前買ったのだが
如何せん文章が気に入らなかった。あれは訳者のせいなのだろうか、それとも・・・
808名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/17(日) 19:35:08
荒らしにレスすんなよ
809名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/17(日) 20:14:04
http://jbbs.livedoor.jp/movie/8993/

したらばは荒らしに厳しいそうですね

「アホ」「SFオタ」呼ばわりされたり自演で叩かれたりが今後も続くようならば
避難も選択肢に入れた方がいいかもしれません
810名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/20(水) 21:25:46
ポール・J・マコーリイ『4000億の星の群れ』

続編の出なかった(翻訳されなかった)『プロバビリティ・ムーン』と言ったところか。
宇宙では色々と動いているのに、舞台が敵星人に関連する一つの惑星でしかない点が。

4/10
作品自体は5点だけど、続きが読めないから-1。消化不良なのだよ

しかしブリンとはまた違った日本趣味だな。オーストラリアの捕鯨村とかSF杉
しかもシェークスピア
811名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/21(木) 14:03:10
"The Brief Wondrous Life of Oscar Wao" ジュノ・ディアズ 2008年未訳
ピューリッツアー賞受賞作。新潮から翻訳予定有とか。
ドミニカ共和国からのアメリカ移民の物語。
SFではないんですが、主人公がSFヲタの移民二世という珍しい設定なので感想投下。
ヲタが童貞を捨てようと頑張る現在と、実在の独裁者に翻弄される母、祖父の世代の過去編が、
時間軸を微妙にずらして語られる
スペイン語を生で放り込み、勢いある文体を作っている

スタトレと日本アニメとTRPGとEEスミスやらラブクラフトやらが同列に使われてるんですが、
アメリカのSF好き少年ってみんなこういうヲタなんでしょうか。
個人的には、過去のパートは面白かったけど現在編で萎えました。
やたら評判いいのでもうちょっと突き抜けてると思ってたんですが。 6/10点

あと映画「復活の日」をやたら熱く語ってるんですが、原作英訳のチャンスではないかと。
812名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/24(日) 16:06:19
カズオイシグロ『わたしを離さないで』

クローン人間が主人公だけどクローン問題を扱ってるわけじゃなく、まあ多分テーマ的には「洗脳教育の恐ろしさ」「人生における
記憶とは」といったあたりなんだと思う、多分。
でもなんつーか、全体的に「だからなに?何が言いたいの?」という疑問がついに頭から拭えなかった。
あとクライマックスで、ある人物が主人公を見てとった行動の謎が明かされるんだけど、その理由がワケワカランというか「散々
引っ張ってそれかよ」というか……あと「展示館」の謎もなあ……。

小説技巧の上手さは素晴らしいと思いました。
主人公の一人称で語られる小説なんだけど、この居心地の悪い語り手っぷりはチャック・パラニュークの『サバイバー』を思い出した。

3/10
813名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/25(月) 06:58:22
仁木稔『ミカイールの階梯』

ソ連(と言っても歴史改変によってそのものではないが)の後継たる中央アジア共和国の辺境、
中央アジア・イリ地区を舞台とする。科学技術の守護者たるميكائيلی一族は政変により、
マフディ教団を乗っ取り、共和国との密約により民族主義の昂揚を計る。
そんな中、ステップを統一した馬賊の首領・疫病の王ゼキが交易を求め来訪し、英雄譚が始まる。

シリーズ三作目となり、筆の冴えが分かる感じ。キャラクターの行動原理・行動しない原理、
土地の風俗やらが上手く書き込まれてる。SFには常連の脳科学現象等の蘊蓄もあるし、
XXYの彼は語るに落ちてる気もするけど。
やたら冴えてるメインキャラクター達に反して、大衆のアレさも微妙で、上巻で提示された問題の解決が、
英雄の波に呑まれたせいか結局下巻でなされないが、気にするのは野暮なのかね。

でも面白かった。ハーモニーが期待に反してあっさりしすぎた分、こっちの密度は良かったわ。
8/10。
814名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/26(火) 23:03:40
http://jbbs.livedoor.jp/movie/8993/

したらばは荒らしに厳しいそうですね
815名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/26(火) 23:40:18
『アメリカン・ゴッズ』ニール・ゲイマン
中盤迄読み進めれば終盤は加速度的に落ちに向かって雪崩れ込む。
やや冗長に感じた。
おれに情緒が無いせいかも知らんが。
雰囲気的にはメガテンじゃなくてデビルサマナー(ハッカーズ辺り)な感じ。
と言えば判る人には向いているかも。
816名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/27(水) 03:18:41
女神転生というと続編シリーズでやーさんが女の子を主人公たちが見てる前でレイプしたことしか覚えてねえな(それゲームちゃう小説や)
817名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/27(水) 17:45:39
小林泰三
818名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/27(水) 18:34:31
いろいろと併読中なのにもかかわらずシャドウシリーズ、ってカードのね、
再読なんてことを始めてしまったよ(苦笑 未読だったパペッツを古本屋で
みっけてしまい、抑えがきかずにww
ってかそもそもシャドウ〜ヘゲモンと続けてじぶん、昨年末にもいっぺん
読み返してんのよね(だってその旨カードスレにw)www  まーまー、
楽しんでるからいいんだけどさ。考えてみりゃ個人的にももう20年近い
付き合いになるんだよなこのシリーズ。なんかすげえ。
819名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/28(木) 12:38:38
ホント、ここ質落ちたな。
820名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/28(木) 12:43:16
うむ。では、高レベルなお前の書評を頼む。
821名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/28(木) 12:44:37
>>819
君が迷える人々を先導して高みへと導くんだ。
822名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/28(木) 13:51:46
質が落ちたという点では異論は無いのかwwww
823名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/28(木) 22:01:15
皮肉も通じないとは、このスレの荒らしの質も落ちたな。
824名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/28(木) 22:05:19
落ちたっていうが、落ちるほど質が高かったことなんてあったか?
825名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/28(木) 22:19:18
がんばろうよ!!

826名無しは無慈悲な夜の女王:2009/05/29(金) 01:14:39
いいんじゃね? ただ、おもしろかたーだつまんねーだくらいで。
エンタメなんだから。楽しく過ごせたかどうかがいの一番に大切なこと。
827名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/06(土) 23:49:17
「スパイダー・スター」
マイク・ブラザートン

早川の新刊ね。著者は現役の天文が記者だそうな。
人類が他の星に移住してるやや遠い未来が舞台。
殖民星には絶滅した(と思われている)先史文明があるが、
そいつらが仕掛けた罠を発動させてしまい殖民星の人類が絶滅の危機に
さらされる。人類を救うため、主人公らは先史文明が残した童話に
記されているスパイダー・スターに向かうが…

という感じ。ストーリーや全体の雰囲気は良くも悪くも古きよきハードSFだね。
ただ、大筋では既知の物理から外れないあたりはさすが現役の学者。
2ページくらいにわたって天文の初歩の講義が展開されていたりする
箇所があったりするのがほほえましい。暗黒物質は超対称性粒子という設定。
ニュートリノはほとんど相互作用がないと明記しつつ、何個通ったとカウントできちゃったり
ニュートリノが光速で動く(実際には質量があるから、ごくわずかに光速より遅い)
とアバウトだったりするのはご愛嬌ってとこ

話をストーリーに戻すと、既知の物理にのっとった星間旅行あり、
人工天体スパイダー・スターでの冒険ありで、昔風のハードSFを堪能したい人には悪くない。
2人の主人公が癖がありそうでいて、実はいい人すぎることと最後のハッピーエンドが
ご都合主義的で全体に緊張感がないのが難点ってとこかな。10点中6点。
828名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/06(土) 23:52:21
ハードSFというには謎の異星技術にたよりすぎじゃないかと思う
829名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/06(土) 23:58:38
ああ、なるほど。そんなところもあるね
830名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/06(土) 23:58:53
そもそもハードSFの定義とは何ぞや。
831名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 00:06:27
いちおうカガクに沿ってたらハードSFなんじゃないかな。
緊張感がないのは異星技術に頼りすぎてることも原因かもしれないなと今思った。
まあ、学者として嘘付きづらいから嘘付かなきゃならなそうなところは
異星技術のブラックボックスに押し付けたのかもしれないね。
832名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 00:16:32
スパイダー・スター、ジョン・ヴァーリィの「ティターン 」を連想したな
結局デウス・エクス・マキナなところとか
833名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 00:43:55
リアルSF
834名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 03:57:54
結構にわかなんだが最近読み終えた本の個人的感想を吐露させてくれ
(そういうスレでいいんだよね?)
有名どころの二つだし、別に面白くもないだろうから、砕いた文で書くしたいした事かいてない


「奇術師」プリースト
これは本気で面白かった!もう言葉は必要ないくらい。
終盤になってオチは大体読めたつもりだったのに、
あのラストあたりのシーン、淡々といえるほど静謐かつ簡素なのに
あれだけの衝撃と余韻を残せるとは・・・これぞ小説の醍醐味だろ!!と
テンションあがりまくりんぐ
とにかく読んだことない人に勧めまくる、とにかく読んでって感じ
他に言うことなし、これからプリースト読みまくる
10点(ほんとは12点つけたい)
835名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 04:03:26


「氷と炎の歌」マーティン?
あまりにSF板でも絶賛のシリーズだったので・・・
すごい怒られそうだから恐いんだけど・・・

二部までしか読んでないが、
評判の高さにわくわくしてたら・・・逆に肩透かし食らった、というのが本音
二部からのがめくるめく展開でどんどん面白くなるみたいなこと聞いてたが、
自分の場合一部のが「あっ面白い!」って思い、続きが楽しみだったんだが、
二部に入ったら・・・なんというか、読ませる「行間」がどんどん奪われていくような、
つまりどんどんくどくなっていく印象で、読むのがぶっちゃけ悪い意味で疲れた
予想外の展開が〜みたいに聞くけどこれは演出の巧みさの部分が大きい気がする
見も蓋もないこというと戦記部分に関しては史実のが遥かに予想外の展開あるし、
ファンタジー部分もなんか、無難、個人的に異世界感が足りない
ファンタジー要素に限れば、他の傑出した作品に勝てないと思う(個人的に)
強いてこれが突出してるって思う部分はキャラクター描写部分だと思うけど、
自分にはこれこそくどすぎてきつかった
しかしここまでしっかりした戦記物とファンタジーを融合させたのは確かに他に思い当たらない
これがここまで評判高くて売れる理由も、ローカス賞に連続で選ばれながら
他の権威ある賞に選ばれてない理由もなんとなくわかる気がする
確実にわかりやすくて面白いが、同業者レベルの人からしたらあんまり目新しさがないんじゃないか

上手くまとめすぎ(描写過多)、っていうのが感想

そのせいであんまり続きが気にならない・・・珍しい感想だろうが
でも三部最強!みたいなので、三部まではとりあえず読む気でいる
いや、面白かったんだけどさ、小説よりドラマとかのが向いてんじゃね?これ。なんとなくだけど

この作品でこんな感想あんまり見たことないからまじ叩かれるの怖くて必死、でも正直に書いた
なんか他のマーティンの作品から先に読んでみようかと思う
8点(普通に面白いしその膨大な情報量に敬意を表して、あとまだ全部読んでないので)
836名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 08:06:32
>マーティン?

もうこれで駄目。
やり直し。
837名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 08:07:19
正直でいい感想じゃないか。
マーティンのはキャラクター小説だからな。
838名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 11:13:24
>>836
信者乙
839ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/06/07(日) 13:34:10
堀 晃「遺跡の声」 7点
第1作「太陽風交点」(日本SF大賞第1回受賞作)と最終作「遺跡の声」(表題作)を読んだことが
あるが、中抜け状態だったシリーズを今回読破したわけである。
では大好評な全話講評逝ってみよう!!
・「太陽風交点」
主人公の亡き恋人オリビアの人格を投影したCPとの別れ(フレアにより消滅)、
結晶生物トリニティとの出遭いを描いた日本SF短編史上に残るハードSFの佳作。
今読んでも面白く、良く書けているとは思うのだが、この人がSF界の中心となれば
SFというジャンルはますます一般読書人からは縁遠いものになるのではという懸念を抱いたもの
である。堀氏の寡作ぶり、裁判等もあってこの懸念は幸か不幸か外れたわけだが。
・「塩の指」
タイトルどおりのソルトフィンガーねただが、わかり難いというハードSFの弱みが前面に出た作かと
思う。
・「救助隊U」
意思を持った岩始末(岩そのものが求めた結果だが)談とでも称すべき作。
SFテーストが濃厚なわりに前収録作品よりは、かなり読み易いものに仕上がっている。
・「沈黙の波動」
これも意思を持った岩が登場。ただし巨石像である。
波動による巨石像群とのファーストコンタクトが成功し、脱出出来るか否か、
結末を明示しないままエンドとなり、個別作品として読めば印象深いものだったかと思うが、
シリーズが続くことが判った状態で読むとやや感興が薄れる感あり。
840ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/06/07(日) 13:35:23
・「蜜の底」
地下に潜む触手を持った肉塊が登場し、(肉塊同士のセクースシーンまであり)
基地の調査員が虜になってまうというこの作者には珍しいエロ風味がある作。
小栗虫太郎の秘境もの宇宙篇といった趣もあり、それなりに面白いが、
やはりこの作者の柄じゃないという感の方が強い。
・「流砂都市」
流砂が渦巻く惑星での行方不明の調査員捜索をスリリングに描いた作。
惑星上にみずからのサーカンティリズムを形成してまう時間虫というトンデモなアイデアも
おもろいものがある。
・「ペルセウスの指」
ネットワーク社会の発展を予知したかのような凄い作だ。
作中に登場する惑星はその発展ゆえ滅亡してまうというのが暗示的。
・「渦の底で」
どこかソラリスを想起させる作。渦の底の生命体を見捨てて去る主人公。
・「遺跡の声」
相棒トリニティとの別離。トリニティは遺跡の中の意識テトラ二ティと一体化し、
冬眠中の惑星人類を一掃してまう・・・
ショッキングにしてクール、なかなかに面白い最終話なのだが、
マキシンの解説でのフォローがあるとはいえ、フェルマーの定理が出て来るのが古さを感じさせて難か。

シリーズ全体を読み通して思うのは、同じ宇宙SFの書き手でも光瀬龍ならもっとリリカルに
書くかなといったところ。いずれにしろ、国産ハードSFの見本・実例として貴重な作家であるかと
思う。
841名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 13:40:32
炎と氷の歌ってむしろまとまりがつかない印象があったんだが、そうかあ
842名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 13:51:04
うお、なんか素でタイトル書き間違えてるw
843名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 14:23:30
誰もが一度はする間違い、かと
844名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 14:57:14
護られしもの

全身に魔除けの刺青彫りこんで魔物に肉弾戦挑む主人公に糞ワロタ

人類のたそがれって感じのダウナーな世界観といいなかなかの掘り出し物

ただこれ原書も1冊しか出てなくて今現在3部作の2冊目執筆中だよーんて解説がすげえ不安
作者がいきなりスランプに陥って続き出ませんでしたなんてことにならないことを祈る
845名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 15:04:55
>>844
十年後に完結かあ
846名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 17:59:14
いややなあw
847名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 20:51:24
そういや、黄金の幻影都市ってどうなったんじゃろか。
848名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/07(日) 23:21:52
なにが? 映画化が?
849名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/08(月) 07:21:53
ミス住の論考書評が屹立しているね。
850名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/08(月) 11:07:18
「孤立」だろwwwwwwwwww
851名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/08(月) 17:12:42
>>844
海外SFやFTって完結してから出してほしい(w
まあ、「日本で翻訳」→「売り上げ増加」→「執筆加速」ってなるなら
あきらめるけど・・・

「ミストボーン」「鋼鉄のエルフ」とかも不安だよ。
「シャーリアの魔女」はあきらめた・・・
852名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/08(月) 22:25:46
>844
>日没とともに大地から湧く魔物の襲撃に、人類は長く苦しんできた。夜のあいだは護符で囲った屋内に身を潜め、
>家族を奪われてもただ朝を待つしかない。宵越しの旅をする者がないため交易も減り、辺境には情報や物資が届かず、
>唯一の頼りは護符描きの訓練を積んだ配達士であった。魔物に反撃したいと願う少年アーレンはある配達士との出会いを
>機に、夜を人間に取り戻す長い旅路に就く……期待の新星が描く英雄譚、堂々開幕!
おお、全然チェックしてなかったが、なんかタイムマシン+ゼラズニイ(らへん)って感じで面白そうだな。
853名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/09(火) 11:45:07
>>851
ミストボーンは三部作完結してるよ
854名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/10(水) 01:57:06
護られし者は救えない世界観とカタルシスがじわじわくる。
俺の婆ちゃんは残念なことになったがな。

まあありがちな冗長さもあまり感じず時がぽんぽん進むあたり、
昔のぎっしりつまった話書いてた方々に通ずる所はあるのかね。
と言っても3冊合わせると十分長いか。
ゼラズニィとかは壮大な話をすっきりまとめたりしてて本当凄いと思う。

まあ入れ墨いれて殴怪物と殴り合うのは想像すると異様だよなぁ
855名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/10(水) 10:16:19
>>853
情報ありがと。嬉しい情報です。

>>854
「冗長さもあまり感じず時がぽんぽん進むあたり」
自分も↑あたりが好きなんだよね。
個人的にエピソード速度(密度?)が早い(高い)作品が好きだから嬉しい。

婆ちゃんは残念だったな。
856ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/06/14(日) 13:04:51
J・G・バラード「楽園への疾走」              7点
環境破壊問題の虚妄を見事に突いた作。
ドクター・バーバラ率いる環境保護チームは、核実験場であったサン・エスプリ島での
アホウドリをはじめとした自然環境保護に邁進する。
しかし、じょじょに運動の目的は形骸化、遂には女だけのコロニー建設目指した狂信的な
カルト集団へと変貌、男性メンバー皆殺し、そして集団自殺とジェノサイド、アホウドリ大量虐殺
へとクレージーな悪夢的展開へと向かうのであった。
そして、マッド・サイエンティスト(?)なドクター・バーバラは島のジャングルへと消えてゆく・・・
まあ、SFオタはミスオタよりも文学に手を出す可能性大だし、
SFとは言い難いが、バラードだしあえてこの板で紹介したい。
ヒロインを過去に安楽死事件を起こした狂的な中年女医というリアルな設定にしたのが成功、
相当にデフォルメされているとはいえ、こういうインテリおばさん、いかにもいそうな感あり、
若い作家は読者に媚びるせいか、悪役でも若き美形とかにしてまうから、たちまち漫画ちっくで
つまらないものと化してまうのである。
俺は本作をメーンストーリーはそのまま活かし、鳥島(日本のアホウドリ大生息地、吉村昭「漂流」の舞台としても知られる)を舞台にした翻案を検討しているのだが、法的な問題とか有りや無しや。
ネット等で読みたい者は早目のご予約を。
857名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/18(木) 17:35:44
>>844 の
>人類のたそがれって感じのダウナーな世界観
ってカキコから、ナイトランド(ホジスン)あたりの不条理満点な
異常世界を期待して「護られしもの」ってのを手に取ったけど、
ぜんぜん違うのね。
ファンタジーってあんま読まないし最初はぬるい感じでどうしようか
と思ったけど、3冊通して読んだらそれなりに面白かったよ。
まあ、ぬるいはぬるいんだけど、肩が凝らない感じだし
思ってたのとは違ったものの買って良かった。
858名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/18(木) 22:51:42
出たぞ…
我がスレの本格派気取りが意見しやがったぞ…
859名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/19(金) 02:01:33
黄石公の犬(闇狩り師シリーズ)
夢枕獏

ケモナー大興奮のラストFUCKが最高
つーか伊藤勢、闇狩り師×キマイラの外伝コミックだと・・・荒野の獣も結局未完になるのかよ
860名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/19(金) 22:37:55
遠藤徹「壊れた少女を拾ったので」
いやぁ笑った笑った。完璧ギャグホラーやね。
馬鹿SF、馬鹿ミスに続き、馬鹿ホラー、馬鹿ファンタジーという新ジャンルを確立したな。
表題作がいちばんつまらなかった。ギャグ不足で。
861名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/20(土) 14:46:35
              イトーヨーカドー鶴ヶ峰店
========================================相模鉄道
坂上
相原

 ` 、゙   ノ /`;;;;;_ノ      ,' メ /::`、 o    / /_____\    `、     ◯  o
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   i  ◯/    。    ,' メ /|iロiロ|`、  。  i.__|_|ロ|ロ|_|      ○   。
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板敷
                                     河副           スクールゾーン
862ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/06/20(土) 17:36:12
スティーブン・S・キング「死のロングウォーク」      1点
このスレの過去ログに触発され手にしてみた。
スティーブンがパッくん名義(注 アイビーリーグ大卒の漫才師ではない(w )で刊行した作。
さすがに若書きの感は否めず、未来設定(そのわりにコースの風景が牧歌的過ぎる)ストーリーが
少年たちが歩くだけというシンプルなもののせいもあってか、ストーリーテリングにも弱さが目立つ。
読んでいて退屈してまうのである。
キャラ描写も後のホラーの代表作群に比較すれば劣る感あり。
バトロワや夜ピクが好きな向きにお薦めとの評が見受けられるが、
純然たる青春小説である前者よりもSF設定の後者よりの作であり、
夜ピクはそれなりに面白く読んだが、バトロワはつまらなかった俺には、
ちょっと入り込むのがきつい世界であった。
863名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/20(土) 17:38:38
              イトーヨーカドー鶴ヶ峰店
========================================相模鉄道
坂上
相原

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   \  i,//´   o   ,' メ /二:`、     i  | |ロ|ロ| | 。    `、           o  関根    花園整体
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          ⌒(  ,'(         i: :`;;;;;_ノ::;ノ⌒ヽ-、,,/''ー'''"7⌒o
           ヾ`''|  :;,,___ノ  |:::::::::::::::::::::}     ``ー''"⌒    ○
   o          !       '、::::::(  ):::i
      ○     ⌒ヽ''、 `-=''''フ'ー''ヽ、::::::::::/ヽ、-─-、,,-'''ヽ o
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板敷
                                     河副           スクールゾーン
864名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/20(土) 17:41:51
http://detail.booklog.jp/asin/4594004539

引用もとはここか?
865名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/20(土) 18:15:49
              イトーヨーカドー鶴ヶ峰店
==================相模鉄道==================
坂上                            関根 花園整体
相原
      ノ^--ヘ--ヘ
     く((_.:(;:@‐@;)
     く((_.:(;: (00) ;:)
     く(("_((;: ;:3 ;:;:)                         
     ‘`^^^^~“~^^~^    
     /  | |   / |
    /   | |   ヽ |
    /   l |    ) |
__/    | ⊥_  x_)| _________
⊂ ̄|  `ーヽl_l_l.} ヽl_l_l.}  ̄⊃          \
⊂ (、`ーー、ィ   } ̄`   ノ   ⊃          \
⊂_  `ー、、___/`"''−‐" _⊃   I        \
  ⊂_______⊃     D D         \
                              
      板敷                             河副
                                 スクールゾーン 
866名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/20(土) 18:21:49
       ____
     /_ノ  ヽ、_\
   o゚((●)) ((●))゚o   ,. -- 、  よっ!また来たか!やっぱり!
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::: /    __,>─ 、  
  |     |r┬-|    /          ヽ  
  |     | |  |   {            |__ ナイスフットワーク!!!
  |     | |  |    }  \       ,丿 ヽ
  |     | |  |   /   、 `┬----‐1    }
  |     | |  |  /   `¬|      l   ノヽ  wwwwwwwwwwwwwwwww
  \      `ー'ォ /    、 !_/l    l    /  }
           {       \     l   /  ,'
           \      ´`ヽ.__,ノ  /   ノ
             \     ヽ、\ __,ノ /
               ̄ ヽ、_  〉 ,!、__/

ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
867名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/21(日) 00:01:34
トランスフォーマーリベンジ
オバマ大統領がさっさと避難壕に篭ったり
代理人を差し向けて賢く勇敢な軍部やオートボット達の邪魔したり
ハリウッドってあっちの方と繋がってんだろうなって認識を新たにした
868ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/06/21(日) 19:08:27
半村良「黄金奉行」                  5点
著者十八番な伝奇SF小説のひとつだが、なぜか知名度は低い作。
前半が実在した黄金奉行(「こがねぶぎょう」と読んだSFオタは間違いなくアホである(w )
猿渡佐渡守を主人公にしたスーパーナチュラルな要素が無い時代小説であり、
著者の奥州歴史薀蓄満載、猿渡一行の隠密行動による奥羽叛乱討伐という前半は、
それなりに面白いのだが、破天荒な展開が売りなこの著者の他作と比較すると地味に見えてしまう
難あり。しかも、読者サービスのエロシーンも皆無というある意味の異色作(?)である。
(すえちゃん登場でこの方面を期待した向きも多かったかも)
ただし、後半に入り物語は前半からは想像し難い「幼年期の終り」「火の鳥」
「百億の夜と千億の昼」、エヴァー、ハルヒ等の傑作SFが好きな輩にはたまらない超展開と
なってゆく。なんと最終的に猿渡一行は文字どおり宇宙神となり、輪廻の世界へ入りエンディング。
(物語序盤の高林寺における奉行と織田家江戸留守居役相川理左衛門との会見シーンが再現(?)される)、伝奇時代小説モードの主従の会話がいきなり哲学問答的にシフトチェンジしてゆくのにはド肝を抜かれる感さえある。
果たして理左衛門が遠くに見たのは何であったのか?
869名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/21(日) 20:54:12
平然とネタバレw
870名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/21(日) 21:19:53
なんかレス番がとんでる。
俺は気にしないから、他の人も気にせず続けてくれ。
871名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/22(月) 14:00:26
小川一水「時砂の王」
主人公があらゆる時間軸(枝)を渡り、敵対する存在と終わりの見えない
戦いを繰り広げ、しかし結末は綺麗に収束するという全体の流れが、
巨匠小松左京の「果てしなき流れも果てに」に似てるなという印象を
受けたが、お話自体は全くの別物。且つ、読後の満足度は「果てしなき
流れの果てに」にも劣らない、素晴らしいSFエンターメント作品に
仕上がっている。

とかく時間モノSFは設定や物語が難儀になりがちなものが多いが、
この「時砂の王」は、設定や物語の流れが良い意味で解り易く、
ページ数含め非常にコンパクトに綺麗に纏まっている。なので、
SFを読み慣れない人でも、すんなりと物語の設定や流れを理解し
楽しむことが出来ると思う。

ここからは余談だが、もし邦画で映画化するなら

オーヴイル:阿部寛
サヤカ:松下奈央
卑弥呼:仲間由紀江
幹:松本潤

こんなキャスティングもありかな。(客も呼べそうだし)
872名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/22(月) 14:35:49
松本はねえわ。
短編集収録のスピンオフの登場人物役ならアリだが。
873名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/22(月) 14:39:43
>>871
> 仲間由紀江

年増過ぎるだろおい
874名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/22(月) 19:03:35
凡作になるだろうが客は入りそうだな。
875名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/24(水) 00:46:15
零:及川光博
ブッカー:阿部寛
エディス:滝川クリステル
桂城:細川茂樹
クーリィ:森光子
876名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/24(水) 02:24:18
読んだ小説がアニメ化されたらのキャスティングなら得意なんだけどな
877名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/24(水) 02:59:09
そんなキャスティング書かれてもわからんがな
878名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/24(水) 03:07:46
森光子じゃ迫力が足りん。
せめて泉ピン子だな。
879名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/24(水) 13:28:28
泉ピン子じゃ品が無い。
880名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/26(金) 06:03:29
未訳作品を原書で読んでる人達の感想がそろそろ読みたいな
881名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/26(金) 09:44:31
寄生虫
882名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/26(金) 16:00:41
キングラット
チャイナ・ミーヴィル

人間の姿をした獣の王たちと彼らの天敵笛吹き男の戦いに巻き込まれた青年が主人公のファンタジー
タイトルにもあるキングラットの下種っぷりが楽しい
883名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/26(金) 17:13:44
884名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/27(土) 00:25:20
アメリカの漫画は原書沢山積んであるんですけど
これでも感想書いて良いですか?
885名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/27(土) 00:30:48
iいいよ
886名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/27(土) 01:28:24
ペルディード・ストリート・ステーション読んだ人いないかなー
887名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/27(土) 02:26:07
今地図読んでるとこ

つーか、SFマガジンの特集記事、ネタバレ大杉ね?
情報が多くて、怖くなって途中で読むの止めた
888名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/27(土) 02:37:45
新しい太陽の書の事か?
889名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/27(土) 02:39:45
>>888
あの特集の時も困った、まだ2巻までしか読んでなかったし
890ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/06/27(土) 10:49:04
半村 良「産霊山秘録」              4点
泉鏡花賞受賞のボリューム感溢れる作だが、
現時点での評点はこんなもんでいいのじゃなかろうか。
本能寺の変、関ヶ原の戦い、明治維新、そして2次大戦後の戦後体制の確立等に至る日本史を左右した出来事の裏には、古代から皇室を影で支えながら君臨していたヒ一族(神の後裔、
ゆえにタイムトラベルやテレポテーション等の超能力がある)が存在していたのだとさというお話。
終盤の昭和戦後篇は、ほとんど「晴れた空」の世界である(w
(作者の戦後体験が後のこの作品で結実したとも言い得る)
天皇の人間宣言に対する真っ向批判が、危なくも凄くも珍しい。
著者の伝奇SFの代表作にして、大部なものだが、意外にもその後の伝説シリーズの売りの
ひとつともなるサービスのエロシーンは殆ど無い。(飛稚の両親(父は猿飛)のそれぐらいか)
エロ目当てのアホなSFオタは期待外れ大で涙目とか(w
891ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/06/27(土) 10:50:05
光瀬 龍「たそがれに還る」            6点
現代的視点で読めば、ちょい甘め評価との批判を受けるやもしれぬが、
スペースものハードSFの面白さを備えた古典と言い得るかと思う。
メタボライザー(代謝調節装置)、トーキー(携帯電話機)等、
作中における小道具の発想を見ても、著者が優れたSF作家なことを実感させるものあり。
ラストは太陽系が巨大ガス星雲に飲み込まれてまうことを示唆してエンドとなるが、
これも遠未来の的確な予想でないと言い切れるだろうか?
軽い冗談に過ぎぬが、主人公の調査局員シロウズを岸部四郎図とかしたら、笑えたやもしれぬ。
だけど、既に姓名の区別は稀有になった世界という基本設定だけどね。
いずれにしろ、近所の縁日で買った光線銃のトーイを得意気に乱射してスペースコブラを
気取っているような、近年増殖中のアホなSFにこそ突き付けて読ませたい作ではある。
この作者(以下「リュウ」と略す)や前回紹介した堀晃(以下「ホリー」と略す)が、
日本SF界のトップになって活躍していれば、業界自体の局面も変わったやもしれぬ。
共に本格を目指し過ぎて、文体等の小説としてのコクを欠く面があるのが痛かったかも。
御三家や直木賞作家半村良、平井和正等には、それぞれに小説としての巧さがあるのである。
892名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/27(土) 11:44:56
精神病患者はスルーで
893名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/28(日) 12:05:18
ミス住の批評が素晴らしいね。スレをピシッと引き締めたよ。
894ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/06/28(日) 16:16:36
>>892
自己紹介乙!(w

光瀬 龍「百億の昼と千億の夜」        1点
この作の初読時の思い出は忘れ難いものがある。
あの夏、
小松御大の「果しなき流れの果に」を一気読みし、本邦のSFでは初めてSFトリップ感とでも称す
べきものを味わった俺は、引き続き本作を手に取った。
(すると、「果しなき・・・」との繋がりで角川文庫版だった可能性大)
あのトリップ感(これがSOWの実感てことか?)再現を期待していた俺は、読後、ウインドーを
全開にして叫んだ
「わけわからねぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」と、
ラストの2行から解する限り、大宇宙の有為転変の中に、所詮、皆「ひとり」なのである。
という、仏教の無常感に通じる達観を描くのが本作の意図だったのか。
(イエスと阿修羅王や釈迦の物語上のポジションを見る限り、作者のスタンスは仏教寄りに見える)
であるならば、タイトルは「あしゅらひとり」みたくして、あしゅらの存在感をもっともっと強調した方が
良かったのではないか?
確かに、あしゅらおうをいたいけでボーイッシュな少女に設定したのは、
当時はトンデモ、今では現代的なのだが、あしゅらのルックスを殊更に意識させない展開になってゆくため、残念ながらこの設定は巧くは活かされていない感がある。
この辺に、この作者のストイックな作風の欠陥が出てしまったようだ。
ダイナミックな小松御大や鬼才筒井堂であるならば、思い切って「あしゅら」と「シッタータ」の
SEXシーンまで書いてしまったのではなかろうか(正に文字どおりの一体化である)
また、物語の狂言廻し的役割を務める3人が、釈迦とイエス、後ひとりがプラトンというのも「?」、
やはりここはもはモハメッドに登場して欲しかったものである。
まあ、アトランティスねたを入れたいという絡みでプラトンだったのであろうか?
「ディラックの海」の使い方で、ここにもエヴァの元ネタありって感もあった。
895名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/28(日) 16:40:47
>>812
窓開けて叫んだり
アキバで叫ぶヲタを見たと騒いでばかりいる
あの物体のことですね?
896名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/28(日) 17:32:07
ミス住って重度の精神障害者で障害年金で細々と暮らしてるんだってさ
897名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/28(日) 19:20:55
>>895さんのレスは>>892さん宛てでは?
無論「あの物体」とは>>890-891>>893-894の事かと。

全ての精神病を患っている人達が奴みたいだと思われても困りますが。
898名無しは無慈悲な夜の女王:2009/06/30(火) 21:18:11
チャイナ・ミエヴィル『ペルディード・ストリート・ステーション』

いやこれ凄いね、かなり骨のあるファンタジー。
ゴーメンガースト的なスチームパンク、しかも読みやすい。

主人公アイザックは大学を止め独自に統一場理論の構築を目指す研究者。
そこへ訪れたガルーダ(鳥人)のヤガレク。彼は喪った翼の代わりに空を自在に飛ぶ手段が欲しいという。
飛行の調査を行うため、飛翔する生物を集め出すアイザック。そして持ち込まれた巨大な芋虫。
この芋虫が悲劇をもたらす訳だが……

まずは随所に出てくる地名を、地図片手に追いながら読み進めていく訳だが、汚れた街と、
アイザックの恋人でもあるアーティストのケプリ、リンやらバーの主人やら様々な種族の生態も楽しい、あと手。
研究所(元倉庫)の清掃をするコンストラクト(機械、ルンバ)はカードでリプログラミングされウイルスにも感染し、更には……
研究所をシェアする仲間デイヴィッドやルブラマイ、アイザックやリンの友人でもある記者ダーカン、
様々な手配をするレミュエルとかのキャラも良い感じ。グラスハウスでの戦いは泣ける。

10/10、〈バス=ラグ〉の続刊が楽しみだ
899名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/01(水) 10:48:44
>ペルディード・ストリート・ステーション

買ってちょっと読み始めたところ。楽しみだな。

しかし、重くて持ち歩くのが大変だ。こういうのこそ電子書籍
で出してくれんかいなハヤカワさんよ
900名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/01(水) 13:10:42
何で電子書籍なんだよ。せめて分冊程度だろ。電子書籍厨死ねよ。
901名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/01(水) 13:19:31
電子書籍を語る馬鹿がまた出たか!
早川ちゃんとやれスレにも居ただろコイツ。
902名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/01(水) 13:26:58
待て待て。オレはそんなスレにはいたことがないぞ。
ここで電子書籍が嫌われていると知らんかった。
正直すまなかった今は反省している
903名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/01(水) 14:46:43
「ペルディート・ストリート・ステーション」の様な、溢れんばかりのアイディアを、とりあえずぶちまけてみました的な
小説って日本人にはなかなか書けないよね。
904名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/04(土) 05:53:15
"Camelot 3000" ライトMike W. Barr 絵ブライアン・ボランド 1982〜1986米国

エイリアンの侵略に脅かされる西暦3000年の地球に遺跡の中で眠りに付いていた
『ブリテンの王 ローマ帝国の卿』を名乗るアーサー・ベンドラゴンが甦り 
ストーンヘンジに封印されて同じく永らえていた『』悪魔の子を名乗るマーリンと共に
30世紀に転生を遂げている円卓の騎士を集結させて
エイリアンとその裏に潜むモーガン・ル=フェイと対決する

アーサー王は、復活してすぐにイングランドひいては世界の危機を理解し
自己犠牲のたびへと投じる人格者で かつ宇宙船に乗り込みブリテン島を眺めても
感嘆するだけで済ませてしまう物分りの良い人物である
円卓の騎士も ランスロットはグウィネビアへの思慕を忘れられずにいながらも
アーサー王への忠誠心は少しも揺るがない男で その彼を筆頭に
地球に残してきた家族を気がかりにする人物、裏切りを恥じて自決する人物など
みんな高潔で好人物だが 人によっては面白味が無いと感じるだろう
女の身体に転生した事に苦悩し続ける騎士が一味違うとは言えるかな

もう一方の主人公のモーガンは アーサー王に復讐するために太陽系の外側にまで転生して
そこの星に生息する生物に技術力を与えて侵略軍にまで育て上げて
イングランドに襲来したのだがその時既に30世紀だったというのは喜劇的な要素ではある 

こう記したあらすじ以上の内容が展開する訳では無いが特筆するとすれば 
トカゲとニワトリを合わせたような二足歩行のエイリアンたちは
巨大な女王エイリアンから産み出されているのだが
エイリアン達が 歓迎用の御輿が足りなくなると自分たちの手足を引き抜いて
御輿を組み上げてしまい 手足を失った個体は胴体だけで道端に転がって蠢くままとなっている とか
エイリアンを使い捨てるモーガンを母親である女王は酷く憎んでいて
アーサー王たちにモーガンの殺害を依頼するという終盤の話は気に入った

ボランドの絵は邦訳入手可能の漫画に較べるとペンシルしか担当していないので見劣りはするがレベルは高く
ランスロットや家族持ちの騎士たちが無事帰還してハッピーエンドを迎えるために読後感は良い
古い割にはスラスラと読み難さも無く読めた 点数は基準が無いので付けませんが
905ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/07/04(土) 11:50:39
眉村卓「幻影の構成」          3点
まずまず楽しめた。でも評点はこんなもんかと思う。
どこかインターネットによる情報操作・洗脳を思わせるイメージの
イミジェックスというネタは秀逸。
唯一のメーン女性キャラのマギ(エヴァの巨大CPはここからネーミング?)が早々と
退場してしまうのは、いかにもこの時代のクールなテーストが感じられる。
この手のキャラは今なら主人公ラグと組んで大活躍と相成るのであろうが。
イミジェックスを利用していたのは宇宙人だと判明するが、
コンタクトは無く、「攻撃だ!!」のキリヤマ方式で撃退してまう地球人たち・・・
彼らにも地球人に対する善意が存したのではという示唆は面白い。
906名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/04(土) 13:29:55
発表当時と現在を結びつけるミス住の書評は見事だな。
907名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/04(土) 14:07:00
一人でままごとw
908名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/04(土) 17:45:52
S-Fマガジン掲載のチャイナメのインタビューを読んだが、
何かコメントのノリがアグレッシブな若手バンドマンみてえだ。
909ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/07/05(日) 10:16:25
光瀬 龍「夕ばえ作戦」               4点
中学生の滋が古道具屋で買った謎の円筒形機械はタイムマシーン、
タイムスリップし、伊賀忍者と風魔忍者のバトルに巻き込まれた滋は、過去(江戸時代初期)と
現代(昭和30年代)を股にかけて大奮戦。現代の機器を駆使して遂に風魔忍者を壊滅させる
のであった。栄養状態が良好で江戸期の忍者よりも体格に恵まれた中学生が忍びの者を相手
に真っ向勝負というトンデモ展開は、ジュブナイル以外の何物でもないのだが、
美少女風魔忍者、風祭陽子の唐突とも言える登場もあって一気に読ませる。
代表作「百億の昼と千億の夜」のあしゅらをいたいけな少女に設定した
あたりを見てもわかるのだが、この当時から萌えキャラの魅力に自覚的であったのは凄過ぎでは
ある。本作では妹萌えを予言したかのような主人公の妹陽子(風魔忍者と同名)も存在感を示す。
そして、ジュブナイルとは思えない人死の続出、ヒロイン陽子も主人公の厨房滋の腕の中
で息絶える・・
併録作は「暁はたた銀色」(こちらも評点は4点で良いかと思う)
ムーディな本作の方が「夕ばえ・・・」よりも光瀬作品らしいものがあるとはいえる。
こちらも清楚な美少女JC理香が常に物語の中心にあり、萌えキャラには事欠かない。
突然に行方知れずとなった彼女の正体解明こそ、本作のメーンテーマなのだが、
正体は宇宙人、ただし、地球が侵略されるのを阻止するため地球に駐在していた良い宇宙人
(喪前は女モロボシダンか!!)と判明する。

しかし、この2作を読むと、龍先生健在であれば、ラノベ書きまくりで長者どんになっているか、
あるいは、ハルヒ実況あたりに乱入して、結構、楽しくやっていたんじゃなかろうかと思うてしまう。
910名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/09(木) 02:57:16
>>904
海外のコミックが好きなので、参考になります。
これからもいろいろ書き込んでいただければ幸いです。
911名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/09(木) 20:28:14
>>898
今読んでるんだけど、情報量が多い&描写が多い
で挫折しそう。

軟弱だな俺
912名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 01:29:36
ラノベ色を廃した古橋秀之か川上稔って感じもする>ペルディード

それとも、下敷きになってるゲームが和RPGじゃなくてウォーハンマーだから、
という違い?
913ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2009/07/11(土) 11:03:49
山田正紀「宝石泥棒」               2点
カブト虫を守護神とする戦士ジローは、この世界でタブーとされる従妹のランちゃんと結ばれる
ため失われた「月」(=宝石)を求める旅へと出発する。
同行するのは、ビーバーを守護神とする狂人(バム)のチャクラ、美人呪術師のザルアーだ。
正直言うて、ファンタジーオタでない俺にはこの手の話を500頁近くも読まされるのは非常に
きついものがあった。読み易さに免じて1点は酷に過ぎるため上記評点と相成った次第。
中盤でチャクラは人工授精(執筆当時にこのネタを導入した着眼点はいい)で生まれた者とわかり
(このことが一行の危機を救う)
終盤に至っては急激にSF展開、宇宙進出には人類は未成熟と判断した高度な地球外生物に
より、人類は地球内に封じ込まれており、彼らの手により月は既に破壊されていたことが判明、
カブト虫の戦士は宇宙服着用姿からイメージしたアストロノーツの適性者、
バムは辺境惑星開発要員のそれだという事実がわかる。
彼らの人生は大きな意思の下に操られていたに過ぎなかったのだ。
ストーリー的には、ヒロインとなるかと思ったランが物語には殆ど絡まず忘却されてしまうこと、
登場人物中では死ぬかと思うていたチャクラが主人公ジローと共にサバイブし、
ジローを助けようとしてザルアーが死んでしまうのは予想外か。
しかし、ジローが青春時代を無為に過ごしたかのような書かれようだが、
ザルアーや県圃の女帝とセックスを楽しんでいるし、数々の戦いを伴う苦難の旅の中で
人間的成長が無かったのであろうか?
他者の意図が絡んだ行程とはいえ、十分に「青春」している感があるのだが。
山田作品の代表作であるのみならず、本邦SF史上屈指の名作との定評があるようだが、
いい歳こいて、このファンタジーまがいの本を100円のポップコーンをついばみながら熟読して
いるSFオタに関しては、「終わっている」としか言い様がないものがある。
914名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 19:35:11
SFヲタは痛いところをつかれたねえ。
ミス住の論考が的確すぎるよ。
915名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 20:54:16
す…すげー馬鹿。
916名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 21:18:29
ていうか読んでる人いたんだ
917名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 21:26:23
こんなの、最初の3〜4行と最後の3〜4行を眺めるだけで、馬鹿だと分かるでしょ。
わざわざ『読む』必要なんて無いよw
918名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 21:26:41
>>915-916
自演だから。反応しないでね。
919名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 22:25:13
読まなくたって意味不明なハンドル見ただけでアホとわかるだろw
920名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 22:50:53
913 名前:あぼ〜ん[あぼ〜ん] 投稿日:あぼ〜ん

これ最強
921名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/11(土) 23:02:50
あらすじ書いてあと住人罵倒しておけば出来上がりの文章だし
922名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/12(日) 14:39:55
>>904 情報少ないジャンルなのでもっともっとレビューしておくれ。
でもエンドは書かないでくれると嬉しいぜ

ジェフ・ライマン "King's Last Song" 英での出版2006、米2008
現時点でのライマン最新作。SFではなく、カンボジア史に絡めた普通小説。
移籍から発掘された王の手記が盗まれる事件から始まる現在の群像劇と、
手記を書いたアンコール朝のジャヤヴァルマン7世の物語を平行して物語る。
内戦時の暗い過去を引きずる男たちの葛藤と友情を、うだるような熱帯の空気の中で描いていて
船戸与一を少し明るくした感じの普通に面白い冒険小説だった。

背景の作りこみもしっかりしていて大変な労作なんだが、
カンボジアものの需要なんてあんまりないから翻訳も出ないだろうなあ。
7/10点
923名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/12(日) 17:40:38
カンボジアものはめこん出版辺りがアジア書籍のくくりで出すんじゃねえの?w
924名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/14(火) 10:29:56
ヴィクトル・ペレーヴィン "Omon Ra" 1992年。ロシア語読めないので英訳版
ペレーヴィンの長編第一作にして出世作。100ページくらいだから中篇なような気も。
ばりばり冷戦下のソ連が舞台
アポロ月面着陸直後、対抗意識を燃やすソ連は、月面に無人探査機を送ろうと計画。
しかし技術的にムリということで、無人のふりして人力で動かすことに。
無人機の中の人に選ばれたのが、宇宙飛行士を夢見て育った主人公。
当然帰還不可能なミッションのために、官僚制に塗れた施設で訓練を重ね...

途中までは、珍しいソ連製の現代ハードSFという感じ。文章も普通だし。
宇宙犬ライカや星の町バイコヌールなど、ソ連の宇宙開発好きにはたまらない小道具も満載。
とはいえ登場人物の動き方がロシア的というか、いろいろ気持ち悪い雰囲気で進んでいって、
最後の方でペレーヴィン節が炸裂する
読み込んでみるといろいろ仕掛けがあり、一筋縄じゃいかない。さすが。
短いし、既訳作品よりもストレートな話なので、すぐに日本語訳も出ると思う。
9/10点
925名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/14(火) 11:05:15
そのぐらいの長さならSFマガジンにすごく小さい活字で載りそうw
定期的に非英語圏特集やるしね
926名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/14(火) 20:31:35
1992年以来ずっと翻訳待ってます…勘弁してくれ。
927名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/15(水) 10:50:38
チャイナ・ミエヴィル『ペルディード・ストリート・ステーション』

やっと読み終わった。読み応えあるね。
>>898 に書かれているとおりだけど、裏路地の悪臭が香り立つような
濃密な架空の都市の描写がいい。あり得ない異世界に、確からしい
実体を与えてる。どこか寓話っぽい要素もありながら、寓話にありがちな
無機的な感じじゃなくてむちゃむちゃ有機的な感じがいい。

分厚い割りにストーリーは直線的で、その辺が分かりやすさにもつながって
るんだろーね。まずストーリーを追うタイプの人だと、なーんだという風な
印象を持つ人もいるかも。

ま、それはそれとして、このお話の主人公はヤガレクだったんだねえ、やっぱり。
928名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/16(木) 12:31:16
ミエヴィルは単独スレ立ててもいいかもねえ。がんがん書いてるし、英米で今一番熱い作家だと思う
早川ちゃん頑張って訳し続けてくれ
忘れられかけてるがアーティストハウスからでてる「キング・ラット」も読んでね
929名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/19(日) 22:38:29
PCヤシルド「生きている脳」人文書院

非常に珍しいスウェーデンSFの翻訳。たまたま図書館で見つけて読んだが、文体といいプロットといい、
英米のエンタメ小説とは全く違う異質さ。
マッドな企業が行う脳培養実験(最終的には胎児脳の培養を目的としている)を、
培養されている脳の視点から淡々と描写し、ストーリーがほぼ研究室・培養槽内の情景描写と
内面描写で占められ、単調ではあるのだが、不思議と退屈しないのは、
論理的で明晰な文体と、真面目なのかギャグなのか分からない奇想やグロテスクなイメージの
数々とのギャップのシュールさゆえか。
培養脳のくせに水槽内を泳いだり、ほかの脳と格闘したり、
同じく実験素材の培養手を遠隔操作したり、世話をする女性にテレパシーで話したり、
あるいは終盤の脱走計画の内容のとんでもなさといい、かなり荒唐無稽な内容を含んでいるのに
文体が至って真面目なので笑っていいのやらどうやら反応に困る。
(作者は医学博士なのでもちろん冗談で書いているんだろうが)
終盤で現れる左脳同士の接続や、胎児脳の培養などのディテール描写は
かなり本格SFしてて強烈なのだが、そのあとのこの企業の末路がまたなんともはや、の脱力系。
英米SFのような「普通の」面白さを求める人には薦められないけど、
そういうのに読み飽きて「変な小説」を読みたい人、東欧SFみたいな奇想ユーモア小説が
好きな人にはお勧め。かなりの奇書。
この手の作品に点数付けるのは無茶だと思うけど、8・5点ぐらいかな。

これを読んで倉橋由美子の「ポポイ」を読みたくなってしまった。
930名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/24(金) 20:26:40
MANDALA Vol.3

講談社の週刊漫画誌モーニングのスペシャルエディションと銘打たれた一年一冊の大判ムック
特色は全てがフルカラーの漫画で 日本だけでなくヨーロッパやアジアの漫画家が執筆している
ちなみにアメリカとイギリスの漫画家は今まで一人もいない

気に入った収録作品
王欣太(日本人)『三界のスサ』
Vol.1から執筆されている連作短編シリーズで
古事記をモチーフに、ゴンタの極彩色のカラーリングと破天荒なスサノオの大暴れを
楽しみにしている短編で 今回は特にひどい事になっている
一言で書くなら「オナニーのやり過ぎ」 いや、実際にオナニーして射精してる オチも酷え

ひろき真冬(日本人)『HIGHER THAN SUN』
氏はリンゴをモチーフにした『APPLES』という短編を散発的に描いていて
V0l.1にもその一編が掲載されており一号空けての執筆となる(今号での表記は『APPRES』だが)
 巨大なリンゴに翻弄される夢を見た女性がトラブルに巻き込まれた一日の末に又もやリンゴと出会う。
今や時代遅れにすら映る?サイバーパンクそのものという世界が幻想的に描かれているのが
SFマガジンに掲載されていた短編の頃から全く変わらないので嬉しくなる佳作

マティアス・シュルトハイス(ドイツ人)『ダディ(Daddy)』
西暦3000年の地上の人々の間を何の前触れも説話も無く歩き続けるのが
この物語の主人公、キリストその人で 彼は盲目でデブの薬物中毒者であった
神を親父と呼んで日夜罵倒し続けては
若過ぎる売春婦に心を痛めて彼女に薬物を売りつける麻薬の売人たちを怒りのままに殺戮し 
教会を神父ごと破壊するなどの蛮行も交えつつ
死に行く運命にある子供たちを次々と甦生させ回復させる彼に 教会の最高権力者たちは目を付ける。
 ケヴィン・スミスの映画のように痛快な、本書で最長の作品です

追記しておきたい事は本書の広告でhttp://www.euromanga.jp/の存在を知った事
『ブラックサッド』の続編とか『天空のビバンドム』の邦訳が読めるんだって! うわ何か宣伝臭えw
931名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/25(土) 09:49:19
eromanga.jpと読んだおれはお前らのの仲間。
932名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/26(日) 22:06:39
>>929 名前で引っかかってぐぐったら、「洪水のあと」の作者かやはり…他にも出てたんだな。
933名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/29(水) 03:14:27
題名■ハイペリオン、
作者■ダン・シモンズ
点数■78点
感想■
この層をなし交錯する構成はすごいなあとは思うけど、
何かがつんとこないのは巡礼達が個別に語るから?
没落まで読まないとすっきりしなさそうな点からは
一作としてとらえられないのがややマイナスかも
でもエンターテインメントとして十二分に面白かったし先が気になるな
ブローンが好き

没落は序盤の台詞にドロンジョ様お得意の罵倒語が出てきた時に
シリアスなイメージが全て壊れた
みんな気にならなかったのかなあ
スカポンタンてw
934名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/30(木) 20:56:39
ロット・サーリング 「真夜中の太陽」 
「ミステリー・ゾーン」の名作の、脚本家本人よるノベライズ。
ラストのブラックなオチは、古典として有名なんだろうけど、
今読むと、ギャグマンガのオチのような感じがして笑ってしまった。
ちっとも笑える終わり方じゃないのに、つい笑ってしまう。

ちなみに手塚治虫の「鳥人大系」のオチも、同じ種類の笑いがこみあげてくる。
なんかこう、自分がいかりや長介になって、「だめだこりゃ」って
本に向かって言いたくなるような感覚。
935名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/30(木) 20:59:54
あ、点数は75点。
さすがに描写が上手い。文章を読んでるだけでクソ暑くなってくる。
936名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/31(金) 14:06:36
新作映画で拾いものがあったので紹介。
"Moon" 今アメリカ公開中で地味に評判を上げている、制作費3億のイギリスのインディー映画
月面のヘリウム3採掘現場が舞台。
ロボットのみが話し相手の生活を3年送り、
地球への帰還まであと2週間となった主人公が事故を起こしてしまい...

序盤はソラリスを思わせる不気味な雰囲気で進み、中盤以降は意表をつく展開が続く
星がまたたかない月面の描写もいけていて、
主な登場人物は一人だけという閉塞感溢れる舞台に合っている
突っ込みどころも多いけど、これはいいSF映画。
日本公開して欲しいぜ。 8点
予告編はこちら http://www.youtube.com/watch?v=lhIB0mqbPiE
937名無しは無慈悲な夜の女王:2009/07/31(金) 15:31:10
>>936
剥げしく見たい
せめてDVDででも
938名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 03:52:22
新しい太陽の書を読み始めてみたのだが、
何が何やらサッパリ理解できなくて
自分がバカになってしまったのかと思った。

1巻飛ばして2巻から読み始めてた orz
939名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 04:27:37
www
940名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 08:10:24
>>936
監督のダンカン・ジョーンズってデビッド・ボウイの息子だよね。
内容も面白そうだし、見てみたいな。
941名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 09:56:39
>>940
ゾウイ・ボウイというネタ本名で散々いじられ、きれて改名したらしい
そっちの知名度もあるし、ハリウッドに引き抜かれそうな気もするなあ
942名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 14:32:57
>>938
忍耐力が要求される
頑張って読んでけばじわじわと報われるそんな作品
943名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 15:18:01
『さよならダイノサウルス』ロバート・J・ソウヤー

タイムマシンに恐竜に地球外知的生命体が登場する話し。
平易な文章でスラスラとページが進んだ。
とても楽しく読めた。
もっとハードでも良かったかも、とは思う。

実際のところ、なぜ恐竜は滅んだのだろう?
隕石衝突説を信じていたけれど
そうとも言い切れないらしい、、、

8/10
944名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 15:31:19
「無限記憶」 ロバート・チャールズ・ウィルソン

前作「時間封鎖」から30年後という設定。
第4期に興味を抱き謎の失踪を遂げた大学教授の娘が主人公。
父親失踪の謎を探る中で、仮定体とコンタクトを取ろうとする
第4期の小集団に関わってしまうことになるというストーリー。

中盤は第4期を捕獲しようとする政府側凸凹コンビからの逃走劇
という割とありがちな展開。裏ありそう、かつ凶悪そうな感じで
登場した凸凹コンビが、ラストのSF的スペクタクルを前に
あっさり退場するあたり、こいつら味付けで出てきただけな
のね感ありありなんだけど、わざとらしさとかそういうのを感じさせずに
一気に読ませてしまう辺りが上手いんだね。
そして美しく引きのあるラストがいい。

前作を読んでない人には訳分からんと思うのでオヌヌメできないかな。
前作のようなまったりした味はなかったけど面白かったので
10点中9点です。
945名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 18:11:25
月は地獄だ!
J. W. キャンベル Jr. 著
矢野徹 訳
ハヤカワ文庫

「地獄だ!」と言ってる割に、酸素やエネルギーの問題が次々と解決してゆく。
無論それら難問を如何にクリアしていくかが本作の中心なのだが……、
極限度が物足りない。サイエンスとしては素晴らしいが、フィクションとしては今一つ。
あと、月面の領土宣言みたいな描写が時代を感じさせる。

6/10
946名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 19:08:05
>>938
新しい太陽の書は2巻まで読んだ(継続中)けど
1巻から読んでてもさっぱり理解できないぞ
947名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 23:13:45
理解しようとか考えずにセヴェリアンになったつもりで読むと
楽しめるよ
948名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/06(木) 23:46:01
よく読むと結構好き勝手やってるよなw>セヴェ公
949名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/07(金) 01:07:38
1巻読んでも、2巻読み始めた時点で「あれ?俺なんか読み飛ばしたか?」と不安になるからなw
950名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/07(金) 06:30:15
4巻まで読まないと分かるわけないよ
種明かしは後半なんだから。
951名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/07(金) 06:59:54
ドルカスかわいいよドルカス。
952名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/07(金) 10:42:53
このロリコンめっ
953名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/07(金) 16:10:23
柴田錬三郎「四谷怪談・お岩」

やはり男が悪い

10点
954名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/07(金) 21:12:05
>>949
そうそう、やっぱりみんなそうだよな
オレも気合いれて拷問者を精読したのに2巻最初でくじけそうになった
955名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/08(土) 11:35:16
「最後にして最初の人類」 オラフ・ステープルドン

スタ−メイカーでも思ったけど昔にこんな物書かれたら
後世のSF作家の立場がないねこりゃ
現代から始まり数十億年後の人類が絶滅するまでを綴った物語なわけだけど、
進化の過程で登場し消えていくいろいろな人類の姿の中でもとりわけ薄気味悪い脳人類、
病的な飛翔人類とその終局、劇的な海王星への移住と
人類進化の描写とかよく考えたもんだ
最終的に人類は絶滅するがその原因はスターメイカーで語られる
早めに読むとその後のSF観が崩壊しかねないので読んでみたくなった人はできるだけ
あとに読む事をおすすめする

10点
956名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/08(土) 22:24:44
新しい太陽の書は、そもそも4巻読み通しても「面白かったか」と言われるとよく分からないところがあるからな
その割には定期的に再読しようって気になるから不思議
957名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/08(土) 23:57:18
ファンタジーとSFにまたがって一種の叙述トリックをやるという珍しさが
売りだよな、あれは。
もともとケルベロスとか、メタフィクション的ミステリが大好きな作風だし
958名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/11(火) 19:24:08
「無限記憶」 ロバート・チャールズ・ウィルソン

人間が長門を作って統合思念体とコミュニケートを試みる見たいな〜話
少年の葛藤をもっと追って欲しかったかな。
6/10
959名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/12(水) 02:39:50
禁じられた惑星+ラゴス+いつもの(って。初期のものらしいいが、
ともあれ)カードってとこか『反逆の星』。うん、面白かったよ。
まー貴種流離譚てだいだいみんな好きだよねえ。
960名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/12(水) 11:50:28
『アンブロークン アロー 戦闘妖精・雪風』
思弁SFここに極まれり。
結果的に作中で経過した時間は、雪風が一フライト分のフュエルを使いきるくらいの間。
ごく短時間に繰り広げられる濃密な思考描写。

おれは一作目のノリが好き。
961名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/12(水) 18:43:43
無限記憶って何か書き方がもどかしくない?上手く言えないけど、どうも読みにくいな…。
962名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/13(木) 17:17:18
竜の卵
R. L. フォワード 著
山高昭 訳
ハヤカワ文庫

我ら人類と、中性子星上に発生した智的生命との邂逅を描く。
これぞSFだよぉ。ちょいと目を離した隙に交信相手がおばあちゃんになっちゃったり。
チーラが数学を発見する過程は何故かガモフを想起させた。
ピンク=アイ (´;ω;) カワイソス

十点満点
963名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/13(木) 17:35:01
竜の卵は結構置いてあるけどスタークェイクが見つからない
964名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/13(木) 19:40:50
まあスタークェイクはイマイチな出来だからなあ
965名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/13(木) 21:16:51
チャイナ・ミーヴィル『キング・ラット』

ロンドンの自宅に帰った主人公サウルは、父殺害の容疑者として警察に逮捕される。
しかし独房に現れた奇妙な男、ネズミの王を自称するキング・ラットにより連れ出される。
キング・ラットはサウルはネズミの王族と人間のハーフであり、人間の父親を殺したのも、
ハーフであるサウルを狙った敵の犯行であると告げる。
一方サウルが父殺しで逮捕されたニュースに、サウルの友人達は困惑。その一人ファビアンは
無実を信じ動きまくり、ジャンル・ジャングル作曲家のナターシャは、巧みにフルートを吹く男
ピートと組み作曲を始めていた。

中盤から思ったが、これはペルディードの原型だな、ストーリーの展開やそのオチも、色々共通項がある。
ネズミ王の生態は面白いが、登場するヒト型のクモの王や鳥の王はちょっと生かし切れてない。
ナターシャのジャングル作曲風景も、こちらが無知なせいかよく分からないし。ラストのクラブ描写は盛り上がれるが。
随所が洗練され、アイディアも豊富なペルディードは傑作だけど、こちらは凡作。まあ、さらりと読めて良いけど。
敵はちゃんと色々企んで行動しているのに、サウルは人間の脳を持ってる癖に対応が甘い、発想がないし。

5/10、サウルはイスラエル王国最初の王の名だが、読み終えてみると、これは対照的だな。
966名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/13(木) 22:59:07
俺もキングラット、古本買って読んだ

デビュー作?らしい感じはあるよね、あんま意味ない
シーンなんかもあったり。ロンドンの裏風景の描写は良かった
967名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/14(金) 00:30:42
スティーヴ・エリクソン『黒い時計の旅』

これはやばい。読み終えてちょっとふらふらになった。

歴史改変もののつもりで読み始め、まずはらしくない導入に戸惑った。
そして視点が変わり、カフカの失踪者を連想するストーリーが、
ウィーンへと続き……

心構えが全然されてなかったせいか、メタフィクションにメメタァ…じゃなくて打ちのめされた。
圧感、何故か息詰まる。

10/10、メタフィクションでもっと凄いのがあったら教えて欲しい
968名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/14(金) 00:50:46
         ∧_∧   ┌────────────
       ◯( ´∀` )◯ < 僕は、涼宮ハルヒちゃん!
        \    /  └────────────
       _/ __ \_
      (_/   \_)
           lll
       _   lll   _



ごめん
969名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/14(金) 04:14:52
10代で読んで、あんまり理解できなかったんだよな・・・
読み返してみようかな>黒い時計の旅
970名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/16(日) 10:52:42
分厚い、文字が小さいのは疲れる
通勤読者にとってトールサイズは不便
971名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/16(日) 11:25:00
君が通勤しなければ解決するな
972名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/17(月) 18:40:10
ノパルガース ジャック・ヴァンス

古き良きSFっぽい感じや、ラストのちょっとドタバタ気味の
どんでん返しが良かった。性格から何からいかにもSFな
美女も出てくるし、内容を読ませない謎めいたタイトルもいい。

内容はいいんだけど、ちょっと1冊にするには短すぎじゃ
ないのかなあ。通勤の往復もたなかったよ。
同じ程度の長さの中編をもう1本合わせて入れてくれると
良かったんだけどなあ。
973田中久仁彦:2009/08/17(月) 20:39:39
>同じ程度の長さの中編をもう1本合わせて入れてくれると
>良かったんだけどなあ。
エースのダブルだしな
974名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/17(月) 21:17:52
ページ開くと、文字の大きさとスカスカ具合に驚くな。
975名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/18(火) 03:41:15
虚空の眼
P. K. ディック 著
大瀧啓裕 訳
サンリオSF文庫

十人十色の発狂した宇宙。
ディック長篇はあまり好きではないのだが、本作は十分楽しめた。
特にイーディス・プリチェットの世界は筒井作品的な笑いを誘って非常に愉快。

8/10
976名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/23(日) 21:43:49
『ペルディード・ストリート・ステーション』チャイナ・ミエヴィル
やっと読了
評価高いみたいだけど駄目だった
なんかテンポが悪くて読むのが苦痛
小説としての完成度は低いような…
キングラットは普通に読めたんだけど
977名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/26(水) 03:36:05
宇宙からの訪問者
クリフォード・D・シマック 著
峰岸久 訳
創元推理文庫

題名通りファースト・コンタクトモノ。
ある日地上に降立ったのは、重力を無視し、樹々をモシャモシャ喰べる黒い箱。
まさに "異質" な存在として描かれている訪問者だが、彼らにしてみれば原住民もまた十分に "異質" な存在であろう。

本書には人間社会が訪問者との共存に面して、どう変容していったのか記されていない。
願わくばいつの日か (数十年後? あるいは数百年後?) 、共棲者とヒトの子供達が互いに野を駆ける光景が見られんことを。

6/10

床屋のおっさん……、あんたB級ホラーでも真先に退場だよ。
978名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/28(金) 00:28:37
ディック「高い城の男」

あらすじ: 第二次世界大戦ドイツと日本が勝利した世界を描く。
感想: これ本当にディックが書いたの?
979名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/28(金) 00:42:32
うん。
高い城、火星のタイプスリップ、電気羊、流れよ我が涙、暗闇のスキャナー
あたりはどれも完成度が高くて必読だと思うな。感動するし
980名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/28(金) 00:45:30
>>978
どこをとってもディックだろう、あれは。
ほかの長編ならエイリアンが出てくるところがナチスになってるだけ。
981名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/28(金) 00:58:21
まあディックにしては破綻がなさ過ぎるから
そういう感想が出てくるのも分かるよ。
982名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/29(土) 00:33:13
>>980
「(嘘かもしれないけど)それがないと生きていけない」という要素が薄い気がするんだ。(「それ」ってのはユービックとかマーサー教とかの墓穴世界から救い出してくれる存在)

この種の超越的存在を最終的に肯定するのがディックの作品の特徴だと思ってた。思いこみかもしれんが。
983名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/29(土) 00:59:38
思い込みだね。
それはある一面に過ぎない
ディックのほとんどの作品に見られる特徴は、
プロットの破綻だよw
984名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/29(土) 04:32:12
そろそろ次スレをお願い
985名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/29(土) 05:34:15
虚空の眼も忘れないでやってください
986名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/30(日) 03:07:04
規制され続けていて感想もスレ立ても書き込めない
987名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/31(月) 02:57:53
連載してる作品の感想って書き込まれた事有る?
988名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/31(月) 03:01:21
SFマガジンの連載なら、そっちのスレに書き込まれるけど
989名無しは無慈悲な夜の女王:2009/08/31(月) 03:11:12
>>987
連載は見たことないな、だが短編の感想はよく載るから
長編連載の感想も大丈夫だと思う。
990名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/01(火) 03:22:31
保守
991名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/02(水) 04:40:09
保守
992名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 00:53:44
カルペンティエールの「失われた足跡・時との戦い」を読んだが、
全然面白くなかった。0点。

マジックリアリズムのつまらなさは異常。
993名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 10:43:21
994名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 10:44:05
>>992
おめでとう
995名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 10:51:24
>>992
今日から一生
996名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 10:58:30
>>992
お前は
997名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 11:07:22
>>992
俺の
998名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 11:09:41
>>992
しょんべん
999名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 11:15:00
>>992
飲み放題
1000名無しは無慈悲な夜の女王:2009/09/03(木) 11:15:41



            完



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