〜〜詩で遊ぼう! 投稿梁山泊 13th edition 〜〜

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1st http://book.2ch.net/poem/kako/1020/10201/1020179950.html
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5th http://book.2ch.net/poem/kako/1039/10396/1039625248.html
6th http://book.2ch.net/poem/kako/1044/10445/1044550904.html
7th http://book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1048872818/l50 (html待ち)
8th http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1054914970/l50(過去ログ倉庫)
9th http://book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1062344630/l50 (html待ち)
10th http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1069334282/l50
11th http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1081268307/l50
12th http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1094050579/l50
1〜42代目までのチャンプリンクへはここから ttp://mona.2ch.net/458/poem2ch.html (→詩板コテハン大辞典補完ページ)
現在の補完ページはここ
ttp://www.geocities.co.jp/Bookend-Ango/1299/

[このスレの遊び方]

まず、お題が出ます。
皆さんには、そのお題をテーマにした詩を投稿してもらいます。
一人一作品で、期限は約1週間です。
(名前欄には、「詩のタイトル」を入れてね!)

期限日の24:00が締め切りです。
審査員による審査の結果、その期間のチャンプが決まります。
チャンプには次のお題を決める権利が与えられます。
そして、またチャンプを目指して投稿開始!
という具合に遊びます。

見事チャンプに輝いた作品は「歴代チャンプ作品」として残されていきます。
>>2-3 次にルールを。ルールを必ず読んで投稿してね。
2名前はいらない:04/11/06 19:05:40 ID:BuIcr8Tt
[ルール]
一人一作品の投稿で、期間は約1週間。期限日の24:00が締め切り。
※名前欄には「詩のタイトル」を入れる。

1.投稿者に関すること
お題をテーマとした詩を投稿する。
名前欄にはHNその他ではなく、詩の題名を書き込む(匿名投稿制)。
コテハンは審査結果が出るまでは作品を投稿した事をほのめかしてはならない。
(しかし投稿した作品について名無しで会話することについては禁止しない。)
投稿後の訂正は、単純な誤脱字・誤変換以外はやめましょう。
以上の規定を満たさない詩は無効となります。
遅刻は審査対象外。うっかりミス(名前欄にコテハン)は、はじめの1回に限り、セーフとする。

2.審査員に関すること
審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言すれば誰でもなれる。
審査員の仕事は「自分の気に入った作品をチャンプ候補として挙げ、点をつけること」のみ。
審査員はチャンプ候補と次点候補を選ぶことができる。該当作品なしでもOK。
審査員はチャンプ候補、次点候補に任意の点を付ける(上限3点)。
任意で寸評をつけてくれると嬉しい。
審査員の作品投稿もOK。ただし、自作品をチャンプ候補に推薦するのは不可。
※過去に審査員をやった事がある人は、以後宣言なしで審査投票してもよい。

3.審査、集計に関すること
締切から約3日経った時点で、集計を開始する。
(審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です)
集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。
集計後、二人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。
三人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。
3名前はいらない:04/11/06 19:06:30 ID:BuIcr8Tt
このスレには投稿、寸評、審査と週番による案内などをのせるものとし、
雑談、議論、感想などは下のスレにて行ってください。
【梁山泊スレ専用!】雑談・議論・感想スレ8
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1077450546/l50
4C ◆7sqafLs07s :04/11/06 19:58:07 ID:l9N+m/jw
全部に評をつけたかったけど、野暮用が入り、スレも更新されたところで力尽きます。



3 突堤
2 海を渡る
1 夢の住人

以上でお願いします。
5Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/07 00:03:50 ID:9/5z44qF
以上で締め切りですが集計アップまでの採点は有効とします。
6Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/07 00:09:06 ID:9/5z44qF
集計結果を発表します。

チャンプ  >>547-548 突堤   10点

準チャンプ >>559-561 海を渡る 5点

確認お願いします。
7名前はいらない:04/11/07 00:16:08 ID:ROdk0i8X
チャンプさん
10点突堤
準チャンプさん二人
5点海を渡る 5点固有値

じゃないかな?

以下

4点地の果て
2点夢の住人
2点むかしの言葉
1点 道化
1点道
1点海上の道
1点未知行く際に
1点普遍草原
1点そら開拓史
1点道子さん
1点十一月の追憶

かな?
8Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/07 00:28:57 ID:9/5z44qF
多分そうだと思われます。
それじゃあ次のお題は突堤の作者さんにお願いします。
9GON ◆rOo2fYBBKk :04/11/07 03:13:26 ID:iY+I3FrU
「突堤」書きました
Alniteさん議論スレでの言葉耳が痛いですスイマセン
急に忙しくなってポエム大会審査は頑張ったけどこっちはやれなかったです
次々回あたりから審査も頑張りたいと思っとります

道というものの人に対する過酷さ、みたいなもの書きたかったんでCさんの評、嬉しかったです。
海、回帰がムジナさんに伝わってたことも嬉しかった。

うだうだすいません。
次のお題は「1」。一でも@でもNo1でもとにかく「1」なら、ってことで。

10飲み屋で姉ちゃんに送る散文:04/11/07 14:30:39 ID:gfifcEzB

SEXてなラテン語源で「切る」って意味だそうな
つまり俺たちはもともとひとつだったものが二つにぶった切られちゃってるわけで
まあつまりあれだ俺は生き別れの双子みたいに前からお前を感じてた

例えばアダムの肋骨からイブってゆうかわいこちゃんが出てきて 終始素っ裸で
ふたり林檎プレイや蛇プレイにいそしんだなんて言い伝えだってある イヤラシイよな
とにかく大昔の、縦列駐車もできねえ猿みてえな奴らでさえ知ってたんだ

俺たちはもともとひとつだったって

俺はひとりじゃたったの半分なわけよ
確かに夜中にパソコン画面見つめてマスターベーションしていた俺は
半チクで情けない片隅の野郎

そんな俺から見たら お前は本当に綺麗で自信に溢れ、完ペキにも思えるんだが 
きっと一人じゃほんとは半チクなんだろう 
男にゃ見えない暗い海で 泣いてるんだろう 

俺とセックスしようぜ
俺と中心に行こう 
神様から隠れて暗闇で溶け合って 行ったことないあすこに帰ろう

避妊ならするぜ でもほんとは失敗したって構わねえんだ
だってやっとこさひとつっきりになれた俺らから
いきなり瑞々しくって弱くってうつくしい 

半分ぽっちが出てきてさ

俺たち以外の全部の全部を 古くて遠くて不完全なものに変えちまうんだぜ?
痛快だろう?
そんときゃ社会のことも体面も お前の親父さんさえも 意味なんか失うだろう?
11自分が一番大事なオマエへ。:04/11/07 20:11:24 ID:XQcRoz7z

これでドキッとした人、そう、これはオマエ宛だ。

オマエは自分が一番大事。
オマエは自分が可愛くて可愛くてしょうがないよな?

オマエの言動で誰かが深く深く傷付いたとしても
オマエには知ったこっちゃない。
オマエの思うようになる玩具がひとつ壊れただけにしか過ぎず
オマエはただ単に我がの玩具がひとつ減った自分の哀れさだけに傷付き
オマエはその辛さを人に訴えることによって
オマエ自身の正当性をオマエ自身に言い聞かせているだけ。

オマエは自分が一番大事。
オマエは自分が可愛くて可愛くてしょうがないんだよな?

オマエは自分が一番辛いと思っている。
オマエは何故自分が辛い立場に立たされることになったのか分かっていない。
オマエにそれは知ったこっちゃない事。
オマエは「辛い辛い、一番キツイのは俺だ」と人に訴え
オマエは自分に対して哀れみの言葉をかけてもらう事で自分の平静を保っている。
オマエのそんな茶番劇。笑ってる人ばかりだって事に気付いてないよな?

オマエは自分が一番大事。
オマエは自分が可愛くて可愛くてしょうがないってことは百も承知。


それでも俺はオマエに問い続ける。
居心地のいい場所でしか何も言えないんだよな?オマエは(藁
121種住専で一番いい道で:04/11/07 22:18:57 ID:sfO2Dm0b
この丘を越えた家に帰る少年の一団が煙る
取り巻いた煙の中で巻き添えは嫌だと声がするのは
此処に私が寝ているからだろうか

坂がきつくて流してしまうのか排水溝が綺麗なのと
光の通り道だってくらい人がゐないのが好きで
少し起きて寝ている私が注意するんだろうか

誰に吠えようかと迷っている犬のように
どの足にしがみついてやろうかと
定めるにはどれも踏ん張っている

安全にスリルを得たいのならば
インターホンを押してあげてもいいけど
丘の向こうへ引きずって行ってくれるかい
喉が渇いているんだよ




13「私にとって全てのものが一番よ」:04/11/07 23:48:41 ID:eNnR2/hH
昔々に聴いた物語
同時に思い出す母さんの言葉
「私にとって全てのものが一番よ」

手紙が空の飛脚から一通届き
看板娘のおイチさんは
雨色に映える傘を広げ
天気雨の中を歩き出す
直し損ねた破れ目から
柔らかな光と風が
自慢の簪を引き立てる
母と乗った渡し舟の前で
川の主の雨蛙と
世間話に花を咲かせていると
水溜りの波紋は消え
水色の空の中
七色の虹が隣の国まで架かっていた

昔々に聴いた物語
同時に思い出す母さんの言葉
「私にとって全てのものが一番よ」



14:04/11/08 00:03:57 ID:a55K0+Ps

溶解という赦しをどうか私に出来ることなら何処までも透き
通った闇にそうあの一人として戻らなかった瞳に映らない世
界で強く硬く握りしめていた季節外れの桜の花弁甘酸っぱい
残り香と人形に囲まれて立ち尽くすのが嫌で無言のまま吹き
上げる風にわざと散らされぺりぺり音を立てながら柱の影が
落ち行くほどに爪を研ぎながら考えたことは白磁の肌炎の痕 
そうこれらの断片的イメージは1つの詩に収束すること無し
にただ眩しい七色の粒子が天から落ちてくるのを待つだけの


            1


15Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/08 00:55:31 ID:GaAGU/eP
締め切り言い忘れたのでageときます。
現在投稿を募集しています。お題は「1」です。
締め切りは11/14(日)午前零時、つまり11/13(土)いっぱいです。
皆様奮ってご参加くださいませ。
16「はじめ」:04/11/08 02:27:59 ID:hU6sbrmL
二人の影が重なる
それはいっそう濃くなる
下手に踏むといけない
痛みをかんじ声をあげる
その名は「はじめ」

二人の影が重なる
そのときにだけ現れる
話しかけるといけない
口がないから乗っ取られる
私の身体か貴方のそれを

二人の影が重なる
二つのものが一つになる
それ特有の・・いけない
はじめが突然狂いだす
それをいうと狂いだす

二人の影がカサナル
はじめはもう住んでいる
私と貴方の心の中に
もしくは皆の心の中に
はじめーそれは

一つになろうとするもの
17当たり前の事を書く:04/11/08 17:44:55 ID:Gyd7hRV/
これから当たり前の事を書く そう、当たり前の事だ
当たり前過ぎるが故に読む気が失せてしまうかもしれない
それでも読んでほしい 読みきってほしい
人は当たり前の事を忘れる生き物なのだ


どこぞの推理物の漫画で「真実はいつも一つ」とか言っている
私はあの漫画の設定にも納得がいかないが、まぁそれは置いておく

「真実はいつも一つ」
この漫画からすれば、犯罪を犯した人間が単独犯だろうと複数犯だろうと
それは過去の出来事を推理していくのであって、真実が一つなのは当然である

では 全ての事柄に対し 真実は一つなのか

算数の足し算引き算とか
歴史の出来事とか
それは確かに真実は一つだ

しかしそれらを除いた物はそういうわけではないのだ


18当たり前の事を書く 2:04/11/08 17:45:32 ID:Gyd7hRV/
正義と悪
どっちが正義だ
どっちが悪だ
誰が決める?神様だって決めやしない

どっちが間違ってるのか 
どっちが正しいのか

どっちも間違っていて正しいのである
そう考える方が賢明だ

人は年を重ねるにつれ そういう事を自然と認識する物だ
しかしいざ自分の意見、主張に真っ向から衝突されると
その事を忘れてしまう
感情の先走り

気付いてみれば 自分こそが真実 と思っているであろう

自分の意見という物がある事
それと同時に
相手の意見という物もある事

19当たり前の事を書く 3:04/11/08 17:45:53 ID:Gyd7hRV/
何故自分とは違った意見が生まれてくるのか よく考える事だ
冷静に考えろ そうだ 冷静にだ
こういう考えが生まれないだろうか

「自分が間違っていたのかもしれない」


真実は人の数だけある
自分が絶対に正しいというわけではない

この二つの事をいつもどんな時も忘れてはならない


私が書きたかった事はこれで終わりだ
当たり前の事を書いたまでだ そう当たり前の事を
20正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方:04/11/09 00:02:57 ID:ww60ciRw
                              ―――世界カラ「私」ヲ放逐スル

世界で、私、と呼ぶことができるのは、ただひとり
それは、いま、ここ、にいる、私、だけなのに
どうして、あなたたちは
自分のことを、「私」、って言うの?
                              ―――恐ルベキ僭称

これからは
あなたが、自分のことを、「私」、と言うのを、私は許さない
もう誰も、「私」、という言葉を使っては、だめ
誓いなさい
                              ―――剽窃ハ万死ニ値ス

あなたは
あなた、以外の何者でもない、のだから
あなたは、自分のことを、「私」、と呼ばずに
あなた、と言いなさい
                            ―――私ハ天動説ノ信者
21正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 (続き):04/11/09 00:10:36 ID:ww60ciRw
電車の中や雑踏で
「あなた」、って呼ばれて、返事しそうになる
振り向くと、私じゃなくって、隣の人だって気づくこと、あるじゃない
そんなとき、ちょっと、憮然、よね
                              ―――人称代名詞ハ複雑怪奇

でも、もうこれからは迷わない
「あなた」、って呼ばれても、「あなた」、は、私、じゃないから、振り向かない
ああ、なんて、世界は、すっきりして
わかりやすいんだろう
                              ―――朕ノ文法、コレガ正シイ日本語文法
22正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 (続き):04/11/09 00:28:47 ID:ww60ciRw
それから、私に声をかけるときには
私のことを、「あなた」、って呼ばずに
私、って呼びなさい
いい、わかった?
                              ―――対象化サレルコトノ不快感

電車の中や雑踏で
「あなた」、って呼ばれて、返事しそうになる
振り向くと、私、じゃなくって、隣の人、って気づくこと、あるじゃない
そんなとき、ちょっと、憮然、よね
                              ―――人称代名詞ハ複雑怪奇

でも、もう、これからは迷わない
「あなた」、って呼ばれても
「あなた」、は、私、じゃないから、振り向かない
ああ、なんて、世界はすっきりして、わかりやすいんだろう
                              ―――朕ノ文法、コレガ正シイ日本語文法


すんませえん、上記21をこちらに差し替えてください
23空腹:04/11/09 00:37:18 ID:dhCko9Vg
眠れぬ僕を置き去りに
君は横寝を決め込んだ 
ベッドの高みから僕を見下ろして

涅槃のポーズ でも釈迦と言うより
ツリ目の君の寝顔は歌舞伎みたいだ
高台からいよーうって高笑いする歌舞伎者みたいだ 

いつだって君はそうだ

僕を見下ろして笑っている
あなたどこを見てるのよーうって
頭に血がのぼっていく 顔が熱い

君の寝巻きの上をめくりあげる
圧迫に尖がる乳房 僕の唇も尖る

近づいた左右の乳首 寄り目みたい
ひんがら目の僕も寄り目になっていく
のぼりきった血 きっと顔は真っ赤だ

両の黒目は寄り続けて間も無くくっつく
今夜僕は一つ目の赤鬼になる 人喰いの
突き刺す角だって ちゃんと一本生えているんだ 

君の乳首 揃えてくわえて甘噛みして
くきくきと鳴らす くきくきと伸ばす

君の手はグーの形作り頭はぐるぐる回りだす
歌舞伎者は苦悶の色浮かべる夜叉へ変化する

一つ残さず君を食べよう 僕はお腹がすいているんだ
24いつか 1/2:04/11/10 10:37:44 ID:qW1YGeCG

白く濁った湯につかり、ゆっくりと温まった後、
湯を止め、浴槽を覗き込む。
4匹の鼠の死骸が底に転がっていた。
こみ上げる嘔吐をこらえきれず、湯船に吐いた。

酸っぱい匂いが充満する浴室
白くふくれあがった鼠の死骸、吐しゃ物
裸体のまま立ちつくす自分自身が
そのまま窮屈な箱へ仕舞いこまれていった。

収束する心象風景。
ガンジス川には死体が流れ、糞尿も流れ、沐浴する人が水に浸かる。
海は全ての死骸を懐に抱く。
万象の響きは濁り、判別しえない音の塊となって、心を押しつぶす。

4匹の鼠の死骸を食べるハイエナをわが身に飼う。
あの湯に浸かり、かみ締めるハイエナを愛しく撫でる。
あのハイエナは私だ。
あの鼠が私であったように
嘔吐する私も私であったように。

一なる日に、果たして心を壊さずに迎えることができるのだろうか?
25いつか 2/2:04/11/10 10:40:10 ID:qW1YGeCG

ねえ、あなた。
どうして私達は一緒にいるんでしょうか?
あなたは、私を見ていないです。
私もあなたを見てないですよねえ。
だって、この鼠の死骸は、あなたのあずかり知らぬものですから。
きっとあなたにも、何かの死骸があると思うんですよ。
見えないんですけどね。

そんなところまで、見せ合うのは失礼ってもんですかねえ。
そうかもしれないです。
でも、いつかきっと、そういうものも、
拾い上げないといけない気がしてならないんですよ。
拾っちゃいけないですか?

風が耳元でささやいていくんです。
”あれ、どうした?”って
あの風は、きっと人らしき鬼なんだと思うんです。

ねえ、あなた。
一緒に人である鬼になってみましょうよ。


南部風鈴の音が聞こえます。
もう、仕舞わないといけません。
”ちりん ちりん”っていうあの澄んだ音は、
南部鉄の鍛えぬいた密度の濃さが作り出すんです。
ああいう音は、綺麗ですねえ。混じり物がなくって。

在り難いから、綺麗なんですね、きっと。
26イコール1:04/11/10 17:38:54 ID:QEVpOu9h
僕は僕だ
僕は誰かだ
誰かは世界だ
世界は何かだ
何かで全てだ

全ては1だ
僕も 誰かも 君も 何でも
1以外にありえない
宇宙も 世界も 海も 空も

もし 1以外に存在しているとしたら
それは人間が勝手に作ったものだ
自然に生まれたものは 1だけだからだ

1を細かく分けて「何分の何」なんていうのはありえない
なぜならばそれを分けた地点で分けたものは全て1だからだ

1に1を足しても1のままだ
なぜならそれを足した地点で足されたものは1になるからだ

1に単位をつけてはならない
つけてしまうと2や3や0という虚数が生まれるからだ
実数は常に1である これを破ってはならない

破った人間は罰を受けた
まるでとある女が箱を開けたかのように
例えば人間は幾度と戦争を起こした おぞましく愚かな戦争を
あれは国を二つ以上に分けてとらえ また人間をその通り分けたからだ
27続)イコール1:04/11/10 17:39:24 ID:QEVpOu9h

人間は愚かだ
作ってはいけない数を作ってしまった
化学だけが破壊するのではないのだ
幾何学だって立派に破壊するのだ

だから僕は話を戻そう
1の話だ もうこれ以上1でない話はしない

僕は誰かと出会って1になる
誰かは全てと混じって1になる

全てが1であって1になって1に戻ってゆく

そんな事を遠くで見ている
神様もまた1だ
28フィルム:04/11/10 22:38:07 ID:x/o0HDEg
鳶色の歩道
レンガ造りの壁に命が宿り
青青とした匂いが鼻先をくすぐる
洗濯されたシーツが風になびき
庭先の風車が一定のリズムを奏でている
噴水で遊ぶ子供達の声がこぼれる広場
異国の音楽に耳を傾け
冷たいジェラートに心を奪われる
小さな映画館の前に座る白髪の老人に話しかけ
緩やかな流れに身を委ねる
始まりの世界を映し
流れる雲を意味もなく眺めていた
  
   ー目覚めー

もたれかかっていた木の幹に左手を添え
寝違えた首に右手をあてる
午後の陽射しに目を細め
深く息を吐き ほんの少し弛んでいる口元を閉じた
瞳の先には崩れかけたレンガ造りの壁 ひとつだけ
陽を浴びて色あせたレンガを指でなぞる
歪んだ雲は ただ流れていた
291の罪:04/11/11 03:02:14 ID:VGW3+LhF
0をみつけた男が、灰になった娘の死体をガンジス河に流していました。

日本では、電卓を片手にロケットの部品が、命の値段を叩きだしていました。

インドでは一滴一滴の涙が、水に溶けていきました。


少年が言いました。

「おじさん、命も、思いも、空も、海も、すべて1つの集まりでしょ?」

男は答えました。

「若いの、馬鹿を言っちゃぁいけないよ。この世の実体を誰か証明できるのか?」

追って少年は言いました。

「おじさん、1つの切欠が、こんなにたくさん塵積ってややこしいことになっています。」

男は黙っていました。

ガンジス河は悠々と流れていきます。

死んだ娘がどこからきて、どこへ帰っていったのか、私たちには永遠の謎なのです。

どうしてこんなことになってしまったのか、その理由を答えるように、

山びこだけがオイオイと泣いていました。
30名前はいらない:04/11/11 18:12:35 ID:w+qrRhVP
多くの1が溢れかえってる中で
僕はたった一つの2を取りたい
31名前はいらない:04/11/11 18:14:41 ID:w+qrRhVP
30 名前: 名前はいらない [sage] 投稿日: 04/11/11 18:12:35 ID:w+qrRhVP
多くの1が溢れかえってる中で
僕はたった一つの2を取りたい

まぎらわしいといけないので、ひとつの作品です
32雪。:04/11/11 23:22:45 ID:68EYxd8D
ひとかけらの ゆきが
ぢめんに おちて とけて きえる。

ひとかけらの ことばも
だれにも とどかず きえる。

それでも なにかを
つたえたい と おもう
わたしたち の

吐き気を催す傲慢。
33名前はいらない:04/11/12 00:24:39 ID:hIrmZkdU
【アナウンス】

梁山泊での多重投稿は禁止されております。
一人一作品のみ、投稿して下さい。

http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1099735482/2
>[ルール]
>一人一作品の投稿

多重投稿が発覚次第、該当者の投稿作品を審査対象外(無効)とさせて頂きます。
参加者の皆様、くれぐれも間違いの無いよう、お願い致します。

以上。


(※本スレと専用雑談スレにコピペしました)
34たとえ1つ:04/11/12 19:39:04 ID:g4olqnyq
1つだけ
1度だけ
それは逃げの言葉

たとえ一度でも
やったことにはかわらない
たった一つでも
それであることには変わらない

どれも同じ価値があり
それはそれであることに変わりない

たとえ異なってても
生きていることにちがいはない
※はじめに
 この詩は、「正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方」の返答詩の
 ようなものとして制作されています。
 よって「正しい日本語講座…」の作者には、感謝とそれから一応お詫び申し上げます。
──誰かが「世界」を構築する


                  あなたが向こうの扉を開けて入ってきた部屋は
彼が夢に見ていたさっきの空
                  遠からず戻らなければいけないことを
その鳥たちが次々に飛び立つ中で
                  まるで挨拶に織り交ぜて話そうとするかのように
帽子のない昔の人々を見下ろして
                  閉じ込めた空気が沈んで足にまとわりつく


 音のしない壁にもたれかかって
                かかとを地面に何回か打ち付けるあなたの言葉より
  ただ下を見ると彼はそこにいて
               手の動きに集中しているかのごとく
   夕焼けの色をしたその身体の色がいつも
              公園の隅に放り投げられたボールの
    目をつぶるたびに思い出される
             歩き続けるだけの時間なのだ


            それでも気づくことがあって
     それでも思い出されるのが                     
           世界という構造物の中において             あ
      もう一度も繰り返しの出来ない                
          あなたが彼と同一であり               ああ
       彼とあなたは表裏一体である              
                                     世界が
        彼はあなた だからそれが世界なのだ 
                                  わたしと言う

──「世界」は次々と解釈される


        そのようなあなたが呼んでいた
                         わたしは勝手にペンを持ち始め
         風景の中に取り込まれるように
                        用意された紙の上に文字を並べる
          踊りながら誰かが歩いた道を
                       なぞり書きした跡もないこの紙で
           言葉で敷き詰めていく


                     物語を構築していく上で
            あなたが二人称である所以を
                    わたしが一人称である便利さが
             次々と駆逐していけば
                   なぞらなくても良かったはずの
              紙の上で目をつぶって
                  わたしを想像するだけ
               そんな「あなた」がわたしで
                 そんな「わたし」はあなた

                「あなた」は「わたし」 だからゆえに世界は1つしか存在しないのだ


                   ところが

                わたしは時々この文章の中で
              いきなり意味不明な文字列の中
            放り投げられた円盤のように
          ふわふわと頼りない存在だ
        時には視点を勝手に移されたり
      見えないものが見えてしまったり
    挙句の果てにはどっかに引っ張られて
  物理法則を無視して生活できたりする

もしくは外から見える全ての視線の真ん中で
テクストが勝手に読まれるように
誰でもない「わたし」が全ての人種ごとに存在して
好き勝手に視覚と想像の中で動かされているのだ

「わたし」はどこでも「わたし」ではない
ちょうどこの位置まで引っ張られてきたように


──ゆえに「世界」は事象から分裂する


向こうの扉の陰で「彼」がオギャーと泣き声をあげる

39海の向うに忽然と現れた:04/11/13 09:42:46 ID:+yXNUlRS

海の向うに忽然と現れた数字の1は
大方の予想どおり何もしないまま
これまた忽然と消えてしまった いや正確には
そうであってほしいと誰もが願った

パターン化した現象ではあるが地元住民の反応は冷静だった
蜃気楼やら不審船やら原発やら
今まで不思議なものをイヤというほど
視させられていたのだ 無理はない
おカミがなんとかしてくれるべぇ
という形骸化した情感は根強く残っていた

判で押したようであるが海岸に見物客がどっとおし寄せた
1まんじゅうと1もなかは売れ行き好調であった
高潮に危うくさらわれそうになったずぶ濡れの若夫婦が
「責任をとれ」とテレビカメラに食ってかかった

これまた容易に想像できることであるが
街の安アパートに住む数字の1には誰も注意を払わなかった
「おとなしくて挨拶をかわす程度でした
 何の仕事をしてるのかよく分りませんでした」

さらにはいささか予定調和的ではあるが
1には手も脚もないんだから
1に何かさせようとしてもやっぱり何も出来ないのである
ゴジラのテーマでも流しておいたら
それらしく意味ありげに終らせることもできるだろうか。
40詩人の唄:04/11/13 12:35:10 ID:s/aQ52zF
ひとつになりたいと
人は何度唄っただろう
どんなに
寄り添って願っても
叶わない

ひとつにはなれない
けれど
ひとつをつくることが
できるから

とても大切で
小さな
いのち

違うものを愛する理由
愛するものが生まれる理由

ひとつになれないけれど
僕は唄うよ

ふたつがつくった
ひとつの
いのち

守るために
41名前はいらない:04/11/13 14:22:09 ID:SQPsM0Ur
奈良県警高田署は12日までに、詐欺の疑いで同県大和高田市田井新町の
探偵事務所経営の男(40)=同罪で起訴=を追送検した。

調べでは、男は「復讐(ふくしゅう)専門取次代行アトラス」というホームページ(HP)を運営。
HPを見て福祉施設の不正調査を依頼した東京都の無職女性(29)に、
電話で「週刊誌などで記事にしてもらいましょう」
「不正を暴くには、暴力団と話をつける必要がある」などとうそを言い
4月から5月、手付金などの名目で3回に分けて計約56万円を振り込ませ、だまし取った疑い。
容疑を認めているという。

HPは約3年前から運営。依頼もあったという。
男は、国際テロ組織アルカイダを持ち出し、
知人の電話通信履歴を消す手数料の名目で金をだまし取ったとして逮捕、起訴された。
http://www.zakzak.co.jp/top/2004_11/t2004111306.html

復讐取次請負代行アトラス 貴方に代わって【闇の天使】闇天グループが恨み晴らします
http://www.net-iweb.jp/user/freespace/revenge/index.html
42海峡 1:04/11/13 17:15:46 ID:gDC1VJoy
てふてふが一匹大胆海峡を渡って行った

え、あそこ渡ってきたの? 
大胆だなあ、 
ていうぐらい大胆な海峡が、
あるんです、0と1の間に。

ひらひらふらふら
因果の風に流されて
海峡を渡るてふてふの
ひらりふらりのゆらぎが
幾無限に反響し、やがて
海峡に湧く確率の雲に粗密を生じ、
その固有共鳴を日本語に訳すとこうだ、

光あれ。

オーケイ、始めよう。(月曜日。                        
43海峡 2:04/11/13 17:16:38 ID:gDC1VJoy
まずは土と水、(始まる一週間、 
ベンチを置く地面と(現るとんちんかん、 
ボートを浮かべる池。(いわゆる日朝間、
まわりには花。(パラレル夏みかん、 <火曜日。 
見上げれば星。(めくるめく脱力感、 <人類最後のひとりから、 ¥水曜日。
空には拡がる翼。(まるまる総スカン、 <新しい最初のひとりへ。 ¥さん、にい、いち、どん、 $木曜日。 
地上にはぷにぷにの肉球。(まったくもうあかん、 <結局ぼくらは、 ¥いちにのさーんの $詩人の発した *金曜日。   
そして、ぼくときみ。(バイトにゃもう行かん。 <この惑星で0に戻る。 ¥しのにのご、 $言葉が *すきま女って #土曜日。  
最後にやすらぎを。(ダメ? 起きろ? <ぼくらのいなくなる理由は、 ¥しのにの $詩なんですね、 *聞いたこと #いま、梁山泊見てきたけど 
ベンチに並んで座る(イエス、おけ。 <どうしたことか、よく分からない。 ¥しのにの $先輩。 *ありますか? #飲み屋で姉ちゃんに送る散文 
ぼくときみの間に(却下? うりゃ? <巨大隕石の衝突、 ¥しのにのご、 $すると、 *ちょっと昔の #あれ、かっこいいな。 
やすらぎを置こう。(なにすんの、 <エイリアンの襲来、 ¥ハイ! $ぼくの言葉は *怪談なんですけど、 #おまけにめちゃはやい投稿。
うん、完璧、フォーエバー。(いやん、 <ゾンビウイルス、 ¥   $何になるんでしょうか。 *あれは #なんなんですかね、
             (ほんきに <人工知能の叛乱、 ¥ワン、ツー、さん、し、 $言い訳でしょうか。 *たしか、 #ここのひとたちって。
44海峡 3:04/11/13 17:17:56 ID:gDC1VJoy
のはずが、(なるから、あ。 <ぼくらはすべての敵に勝利した。 ¥イチニノサーンノ $なにをこんなに *桜金造。 #それで、
あれ、パンツはくの?(って、もう <もうなかろうと思っていた ¥シノニノゴ、 $ずらずらと *うん、で、 #思いつきを勢いで
もうしないの?(知らんよ? <全面核戦争が起こった時も、 ¥シノニノ $書き並べているのでしょう。 *見たんです。 #書きました
将来が不安?(暴走トーマス号、出発、 <ぼくらは生き延びた。 ¥シノニノ $いったい *バイト帰りの深夜 #みたいなこと言うでしょう?
でも、そんな不安な将来を(ポーッ! <遺伝から寿命を取り除き、 ¥シノニノゴ、 $どうしたことでしょう。 *アパート #くやしー、
愛の力で乗り切っていこうというのが(うひひ、 <脳を ¥イエス! $あ、と言って生まれ、 *かびくさいエレベーター #ジェラシー、
人生の主旨ではないでしょうか。(ういやつじゃ、 <記憶ごと ¥  $うん、と言って死ぬ。 *乗り込み、 #チェルシー、あなたにもわけてあげたい。
働いて欲しい?(これこれ逃げるでない、<培養し、ぼくらは ¥バンボバボバボ、 $毎日、ちょっとずつ *扉が両側から #えーと、で、おれはなに?           
えっと、働いてますが。(あら、あらら、 <いくらでも好きな身体に ¥バンボバン、 $手に入らなくて、 *閉まる寸前、 #これ? 
働いてますよ。(そんなとこ、 <記憶を引き継ぎながら ¥いっちにのさんのっ $毎日、ちょっとずつ *女。 #これ、読めないでしょう?
月収16万。(噛まれたら、 <アップグレードした。 ¥しのにのごっ、 $後悔して、 *向こうに立って #企画倒れ?
45海峡 4:04/11/13 17:19:26 ID:gDC1VJoy
言ってみてきついかなと思ったけどさ。(堪忍、 <ぼくらは恋のために ¥しのにのー $そんなあうんの *いたんじゃなくて #限界?
あ、厚生年金ね。それはないよね。(堪忍しとくなはれどすえ。 <決闘し、 ¥しのにのー $生涯最高の言葉の間に吹く *扉の間に。 #こういうときはあれだ、
年金も共済もなしには働いているうちに入らん、と。(うひゃほーい、 <ぼくらの ¥しのにのーご、 $すきま風を少しでもぬるめようと *ちょっと #虎の威を借るのだ。
そういえば、お父さん、大きな会社の管理職だっけ。(しゅっぽ、 <尽きない生は情熱の芸術だった。 ¥あちょー。 $こんなものを *どきどきして #381 :GON ◆rOo2fYBBKk
ボーナスもどーん、と。年末はけっこう贅沢な食事とか。(しゅっぽ、 <勇気ある種族として ¥   $書いているんでしょう。 *で、 #すごい詩にもなる可能性 
そういう父の背中と比べられてもちょっと。(しゅっぽっぽー、 <オリオンベルトの元老院に迎えられた。 ¥いっちょめ、 $便秘ぎみ、 *エレベーター到着。 #384 :園川 ◆nWfXpQxHHM   
恐縮です。いや、(爆走機関車トーマス号、額の青筋トーマス号、 <白鳥座のブラックホールから侵入してきた ¥いっちょめ、 $トイレに *扉開き始める。 #語り口が世界観 
その日暮しというほどじゃないですよね。それでも。(どですかでーん、 <異次元の触手から銀河を救った。 ¥わーお、 $座ってるときに *女。 #392 :Canopus ◆DYj1h.j3e.   
46海峡 5:04/11/13 17:20:07 ID:gDC1VJoy
つーか、おれってば性格がちょっとクリエイティブ?(どですかでーん、 <一方でぼくらは陰謀も得意で、 ¥いっちょめ、 $思いつく *扉開く。 #なんだかそれっぽく 
だから会社勤めは性に合わないっていうか。(命しらずのトーマス号、、 <革命を叫ぶ夏を宇宙にでっちあげ、 ¥わーお。 $そんな言葉、 *女。 #506 :MUJINA ◆iXws.WGCLY   
いっかいうちに帰る?(ぶいぶい言わすトーマス号、 <ぼくらの帝国は銀河を堂々と行進し、 ¥ふ。 $大好きです。 *目の前、全面、 #好き勝手ワンマンショー   
そう。メールくれる?(なかば伝説、トーマス号、 <ぼくらは宇宙の温度を1度熱くした。 ¥    $幸せって後悔を忘れてる *長方形の女。 #374 :イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2  
わからない? そう。(愛を叫ぶトーマス号、 <それらの日々も遠くなり、¥一本背負い。わーお、 $ときのことなんですね。先輩。 *でかすぎ。 #ちょっとムカッと  
だ・れ・で・す・か? (愛されたいと願う、 <∞から1を無限回引いてやがて ¥いっちょめ! $始まりのあ、終わりのうん、 *おまけに出られない。 #521 :しいな まほろ ◆tYbIWmaS5o   
彼女に入れ知恵したやつは。 (じつは楽したいだけの、 <0になるようにぼくらは、 ¥ふ、ふふ。 $生涯最高の言葉に *閉ボタン。 #好きです。  
47海峡 おわり:04/11/13 17:21:17 ID:gDC1VJoy
えと、あの、(コンビニで飼われる、 <始まりの1がいたこの惑星で0に戻る。 ¥ぐふふ。 $挟まれた *女。 #398 :Alnite ◆m3UVuKrnck  
待ってる、永遠の愛を誓う、(逃げても、 <終わりの1から始まりの1へ。 ¥げへへへへ。 $ぼくの言葉は、 *開ボタン。 #聞かれたらそうでもないと  
そしてその間に世界が沈没して (逃げなくても、 <ぼくらは楽しんだと思う。 ¥さ、 $ぼくなりの、 *女。 #599 :ななほし ◆lYiSp4aok.
みんなが後悔すればいいな。(生きてはいけるトーマス号。 <さよなら。 ¥寝よ。 $おすそわけです。 *どけよ、ばか。 #光ってる言葉  
             ( < ¥ $ * #
てふてふが海峡を渡って行った。
48ぽとんと落ちた:04/11/13 21:03:37 ID:5nbcXBsc

ぽとんと落ちた ひとつの言葉
誰も聞かない
誰も答えない

枯葉一枚動かない 言葉おちた


言葉が人をつないでいる
言葉が隙間を埋めていく
仲間じゃない
国民じゃない
それでも
ひとつ
地球はひとつ

ぽとんと落ちた ひとつの涙
なぜに言わない
せつな過ぎる

ひとりごと 言葉おちた
ぽとん
49Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/11/14 00:22:19 ID:19AHJri0
みなさん乙でした。締めきりだね。
審査に入ります。期間は4/17午前0時(4/16いっぱい)です。
50MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/14 09:12:16 ID:fOIzJLxJ
今回は前回とは打って変わって、どれも力作揃いで、全部の作品に点をいれたくなりました。
(全部に点を入れない審査員がいて怒られたけど、全部に点を入れても怒るだろうな……)
お題は「一」ということで、一者との合一、全一性の回復、といった宗教チックな詩が多い
のが目に付きました。それと、プラトン、スピノザなど西洋哲学を彷彿させるもの、自我や自己など
心理分析を踏まえたものなど、けっこう私好みの作品が多かったように思います。
それでは寸評に参ります。

>>11 自分が一番大事なオマエへ
 これは読者である他者を糾弾する前にまず作者自身の自己訓戒として読むべきものなのかもしれない。
返す刀で読者も斬りつけるという、二枚刃で剃りあとスキッ、というところなんだろうが、
果たしてスキッ、となっているかどうか。「これでドキッとした人」と冒頭からいきなり
挑戦的な文言だが、大方の読者はいささかもドキッとはしていない。だいたい詩を読んだり書いたり
している人はエゴもひと一倍強く、内省的で、それだからこそ、己のエゴに十分自覚的であるように
思う。だからといって、そのエゴを克服して、ひとに優しくできる、というのは別問題だけどね。
興味があるのは第5連。被害者意識と自己憐憫のくだり。新興宗教や能力開発セミナーの
怪しげな合宿は、このあたりを衝いて参加者の自我を崩壊させ、洗脳していくんだそうだ。
だから、この作者も人間の心のツボは知っている。でも、まだ突っ込み方が弱いんじゃないの。
もっとエグッテ、イジメテくれないと、そう簡単には篭絡しないよ。
ああ、それにしても、詩を読んで私も洗脳されたい……。

51MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/14 13:58:05 ID:pEtvps9Z
>>13 私にとって全てのものが一番よ
 冒頭と最後、サビの部分はよいとして、中身はこのサビを生かした展開になっているかな。
天気雨と破れた傘の描写は素敵。でも、最後の虹はどうなんだろう。世界の一物一理、全ての
美しさを歌うのだったら、虹のような大きなもの、美しくて当然のもので歌うより、
もっと微細で小さいもの、ふだんは気がつかない存在にスポットライトを当てて、
指で掻き分けるようにして描いていく手法をとったほうが、読者により美しさが伝わる。
たとえば、雪の美しさを描く場合に、山を覆う雪よりも都会のビルの屋上の盆栽の松の枝に
降り積もった雪の美しさを描く、というふうに。

>>14 1
 やってくれるじゃないの。未完成交響曲というのはあるけれど、完結しない詩、というのは
初めて読んだ。一言言いたいスレふうに書くと

<肯定>「溶解」「透き通った闇」「爪を研ぎ」「白磁の肌」「炎の痕」など、それらしい
 言葉のイメージで優艶な世界を演出している。

<批判>
「甘酸っぱい残り香」「眩しい七色の粒子」は、やや既成の感がある。統一的な全体の構図が
見えてこない。ただ妖艶な言葉を並べただけ、という感もしなくはない。また、「一」とう
お題に対するアプローチは、切り方に工夫は見られるが、一発芸のようにも感じられる。
厳しい評ですいません。


52MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/14 19:58:49 ID:gWE9yq5c
>>24-25 いつか
 死肉を喰らうハイエナや鬼を我が身に飼っているという指摘は、やはりドキリとする。
一なる自我の分裂は確かに統合失調や人格崩壊の危機をもたらす。しかも、食うもの、
食われるもの、という深刻な対立を孕んだ分裂。この分裂はガンジス川へと収束する
というのは、やや予定調和のきらいもあるが一応、首肯できる。生と死、汚濁と潔斎は
聖の中に抱合される――この世界観はいいね。
 惜しむらくは、やや冗長さが残る。2/2の前半はもっと割愛できる。常体(である調)と
敬体(ですます調)の混用はふつうは禁じ手だが、これはあえて計算してのものだろう。2/2の
敬体は「笑ウせえるすまん」の喪黒福造の慇懃無礼な不気味な話し方を彷彿させる。
南部風鈴も気が利いているが、やはり、2/1と2/2のバランスが悪いのは否めない。
53MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/14 21:32:04 ID:gWE9yq5c
>>26-27 イコール1
 世界の原初は一から始まった――これは世界を一者(神)からの流出、と捉える新プラトン主義
の神秘的な宗教観を思わせる。でも、ちょっとねえ。実数だ虚数だ、戦争の例を引き合い
に出したりして、強引すぎやしないかい。

>>10 飲み屋で姉ちゃんに送る散文
 プラトンは『饗宴』の中で、むかし「アンドロギュノス(男女―おめー)」
という第三の性があったという。それをゼウスがふたつに切り離した。それで、人間は自分の半身を
求めてひとつになろうとして性交するのだという。そんなことをつらつら思い出した。
 語源から思考を深めて、生命の神秘に思いをはせる詩法は正統派といっていいだろう。
 軽口っぽい口調だが、この作者、正面から重要テーマに切り込むのを照れてるんじゃないの。
「飲み屋で姉ちゃんに――」なんて安っぽく語ろうとしているけれど、そんなに卑下する
ことないんじゃない。

>>17-19 当たり前の事を書く
 若い時に、誰もが一度は頭に思いを巡らせるテーマ。作者に聞く。君は「真実」あるいは「真理」
と「事実」の違いが本当に識別できているか。文系(たとえば歴史学)と理系(物理学や数学)の指し示す
ものは違う。また、当たり前、「常識」は「事実」のひとつであるけれど、「常識」イコール「事実」ではない。
こうした論理のやっかいなモンダイがきちんと片付いていないうちに「正義」や「悪」の
倫理にかかわる問題まで引っ張り込んで同じ土台で論じようというのだから、まったく。
はっきりいってグチャグチャです。
「真実は人の数だけある」というプロタゴラスの相対主義の命題まで持ち出して、これを
結論を出したつもりだろうか。
 これはまったく個人的な意見だけど、詩は相対主義だけで済むもじゃない。詩は真実を
求めるもの。詩的リアリティーをことばで追求し、その中に生きる、というのが私の理想です。
54ななほし ◆lYiSp4aok. :04/11/14 22:16:39 ID:OAL8bwgz
2点 >20 :正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 :
 ちょっと長いかなぁ……でも、端正にまとまっていますね。

1点 >10 :飲み屋で姉ちゃんに送る散文 :04/11/07 14:30:39 ID:gfifcEzB
 出だし目を奪われた。「セックスしようぜ……」あたりで、ちょっと足元もつれた。
1点 >11 :自分が一番大事なオマエへ。 :04/11/07 20:11:24 ID:XQcRoz7z
 これも出だしいいパンチ。
1点 12 :1種住専で一番いい道で :04/11/07 22:18:57 ID:sfO2Dm0b
 でだしまあまあ、だが、終わりまでテンション維持。
1点 >16 :「はじめ」 :04/11/08 02:27:59 ID:hU6sbrmL
 ストーリーがある。情感の移り変わりがちょっとあいまいか?
1点 >23 :空腹 :04/11/09 00:37:18 ID:dhCko9Vg
 面白いけど……何か足りない。なぜ、詩を書くのか? ……かなぁ??
1点 >30 :名前はいらない :04/11/11 18:12:35 ID:w+qrRhVP
 31の駄目押しは計算か? 物足りなさの現れか…… ちょと弱いと感じまスタ
1点 >32 :雪。 :04/11/11 23:22:45 ID:68EYxd8D
 これもちょっと、最後の一行にたどり着け得ない。言葉の精査・取捨必要?…かなぁ
55名前はいらない:04/11/15 20:51:09 ID:LsZxt6Mk
遅くなりましたが、一覧です。

>10   飲み屋で姉ちゃんに送る散文
>11   自分が一番大事なオマエへ。
>12   1種住専で一番いい道で
>13   「私にとって全てのものが一番よ」
>14   1
>16   「はじめ」
>17-19   当たり前の事を書く
>20-22   正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方
>23   空腹
>24-25   いつか
>26-27   イコール1
>28   フィルム
>29   1の罪
>30    (無題)
>32   雪。
>34   たとえ1つ
>35-38   あまり正しくない詩講座 その乙/「三単現」の使い方
>39   海の向うに忽然と現れた
>40   詩人の唄
>42-47   海峡
>48   ぽとんと落ちた
56かのプすさん代理:04/11/15 21:24:11 ID:Mm9CUuI2
http://umaa.s19.xrea.com/cgi-bin/bbs/test/read.cgi/kotebbs/1067132915/795-798
寸評等発射代行します。
ーーーーー以下そのままコピペ

寸評できた分まで。うーん、プラトンはMUJINAさんに先越されちゃったけど、
このまま載せちまえっと。

>>10 もし飲み屋のねーちゃんがプラトンの『饗宴』を読んでたら、その説は
あっさり覆るな…。ほんのりとした哀しみを感じる。でも口説き文句というよ
り、独白に近いかなあ。
>>11 着眼点はまあまあかな。でもいちいちの事例がずいぶんと卑近なものに
走ってるよね。それはとりもなおさず、「オマエ」は作者のあなた自身を言っ
てることになるんです。
>>12 なんか不思議な味があるね…。側溝にうずくまってるザリガニを見つけ
たような気分。興味はあるけど触りたくない、みたいな。多分住宅街の道端で
クダまいてるホームレスのことだと思うけど、も少し情報がほしい。
>>13 明るいテイストは嫌いじゃない。けど、これはいったいいつの話さ?2連
めの挿話の小道具がやけに古めかしすぎて、突飛な印象を拭えない。
>>14 ぼくの説が正しいか自信はない。が、この詩には非常に惜しい瑕がある
よ。「1つの詩に収束」はイメージを限定させてやしないかな?なぜなら、これ
はもうすでに「詩」なのだから。「1」がこれほどの意味を持つとは、恐れ入り
ました。
>>16 ホラー風味つーのは意外とむつかしいかもね。ある程度の雰囲気づくり
やら、そうでなくても深層心理に働きかけたり。「はじめ」という存在が影と
人を喰う、なんつーか、荒唐無稽というか、無理矢理さが笑えた。
>>17-19 んで?この詩は真実を語ってるのかい?そこらあたりまでぐちゃぐち
ゃかき回した方がよかったかも。
57かのプすさん代理:04/11/15 21:24:34 ID:Mm9CUuI2
すんぴょはつづくよどこまでも。

>>20>>22 スタイルと内容のナンセンスさが微妙にいいバランスだね。句点の
多用と女性の話しことばが、耳もとで囁くようで、なかなかセクシー。右のこ
とばも箴言集みたいでいいけど、最後の二つはぼくにはあまり面白くなかった。
>>23 一種の愛の詩というか、彼女観察日記なんだけど、見事に読後に何も残
らないなあ。おそらく歌舞伎役者、赤鬼、夜叉といったことばに必然性を感じ
ないからだと思う。
>>24-25 はじめは誤爆かと思った。でもちこっと1は出てくるんだね。前半の
鼠の死骸は示唆に富んでるね。後半のあなたへの呼びかけは書簡の形にした方
がよかったんじゃないかな。そうすると南部風鈴が引き立つと思う。
>>26-27 実数虚数って、使いかた違うよ…。ええと、全ては1である、という
のは真理ではない、あるいは全ては1であればよかったのに、というふうにして
論を組み立ててみた方が、しっくりきたんじゃないかなあ。
>>28 これは一枚のフィルム、という意味かなあ。つまり静止画像。壁に命が
宿ったり雲が歪んだりするけど、それは単発。あとは風景描写に終始している
よね。それだけの詩に思える。
>>29 シュールな童話、といった印象。セリフも含め極力リアリティを排して
いるよね。表現しようとしているものは分るんだけど、表面的なのかな、胸に
突き刺さってくるものは少なかった。
>>30 多くの1は個人やら情報やら、いろんなものを考えていいんだろうけど、
じゃあいったい、たったひとつの2って何さ?それも考えろってこと?
58かのプすさん代理:04/11/15 21:24:57 ID:Mm9CUuI2
えい、これで最後っす。

>>32 世界の構築としては正しい。最終行のイタみは確実に伝わっているよ。
ただなあ、雪が消えてくモチーフつーのは、使い古されてないかな。別のモチ
ーフを試してみたかった。
>>34 これも真理を述べたつもりの詩だね。もう何も言う気がおきん。似たよ
うな詩の評を参考にしてくだされ。
>>35-38 人称の変化のグラデーション、組み合わさっていったり、ことばを絵
画的に視せる技術があるよね。一人称と二人称が同一になった時点で、卵のよ
うに三人称がポンと飛び出るんだけど、この詩ではそれが正しいのか正しくな
いのかさえ分んない。何にしてもこのタイトルはよくなかった。
>>39 うーん、この1には何の意味もないんだろうなあ。安アパートの1には、
ちっとは意味がありそうだけど、無意味の1を貫いてほしかった感はあるね。
ゴジラのテーマは興ざめだったかも。
>>40 この詩はいわゆる「子どもファシズム」から脱却していませんな。子供
や子孫のためなら何を言ってもよい、みたいな。もちっと何かほしかったね。
>>42-47 作者に一言いっときたいのは、さまざまなアイディアをひとつにまと
めることは、詩ならば可能である、ということ。すごく読みにくかった。あと
パロディにもいろいろあるけど、1行めのアレはちょっとナニだったね。
>>48 ことばの死をライトに切なくまとめましたな。ただ3連めは中学生でも分
りそうな大穴だらけの理論。それを書いちゃいかん、というのじゃなくて、書
き方ってもんがあるでしょーに。
59かのプすさん代理:04/11/15 22:00:38 ID:Mm9CUuI2
審査結果です。今回プロキシ規制にまたもや引っ掛かってしまいました。
代理のかたに、この場を借りてお礼を申し上げます。

3点
>>14 『1』
これはスタイルとしては一発芸に近いんだけど、見事にカッコよかったね。基
本的にはイメージを反復することばの列で、どうとでも読めるんだけど、ぼく
は拡散する心と、かなしく収束し沈澱する体(『1』)との対比として読んだ。
その1の遣いかたも、この詩のスタイルにハマっていて、ふさわしかったね。

2点
>>20-22 『正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方』
はーい、言ってることはハチャメチャです。でも、ちょっとわがままな「私」
の語り口がかなりセクシーでした。右のことばも講座の体裁をちょっとだけ整
えてみようかな、てな感じで、微笑ましかったよ。

1点
>>10 『飲み屋で姉ちゃんに送る散文』
ほんのりとした哀しみと、はにかみがよかったね。
>>13 『「私にとって全てのものが一番よ」』
ほとんど風景描写だけど、昔あった伝承説話ふうの情緒感が好き。
>>35-38 『あまり正しくない詩講座 その乙/「三単現」の使い方』
人称を変化させることでことばの色遣いが変っていく、美しいグラデーション。
60MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/16 00:44:07 ID:z/PG4xKk
>>28 フィルム
 前回チャンプの詩「突堤」の寸評で誰かが「イタリア映画みたいだ」って言ってた。
ひょっとして、この作品、その言葉に着想を得た? だって、これこそまさにイタリア映画。
描写力あるね。でも、なんか小説の書き出しみたい。それに「一」のお題も見えてこないし。
好きな風景だけど、ポエジーはあまり感じられなかった。

>>29 1の罪
 NO.24-25の「いつか」、NO.26-27「イコール1」のパクリだね。っつうか、パロディ。
すっとぼけかたがいい。最終行はけっこう好き(でも、なんか前に一度読んだことがあるような)。
作者の筆力を感じる。パクリ、失礼、パロディじゃなく、今度は自分のふんどしを穿いている
作者の相撲を見てみたい。

>>32 雪。
 以前、私が「詩人は言葉に敏感」と書いたところ、すかさず、「詩人はむしろ言葉に鈍感、とくに
こういう場所で詩をさらしている人は」と反論を受けたことがあります。そのとき、
自身の「吐き気を催す傲慢」に気づかされて、恥ずかしく思いました。改めてレバーに
重いパンチをもらったように感じます。〜〜〜あー痛ェ。

>>42-47 海峡
 パロディについて、ちょっと解説。
 「てふてふが一匹大胆海峡を渡っていった」は安西冬衛の短詩『春』の
 「てふてふが一匹間宮海峡を渡っていった」をパロってます。で、間宮海峡は
古来、「ダッタン(漢字が出ない)海峡」と呼ばれており、「大胆」は「ダッタン」
のもじり。

 
61MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/16 01:15:27 ID:z/PG4xKk
海峡の寸評、続き

0と1の間に大胆な海峡がある――うん、このテーゼはなかなかいいぞ。非在から存在、
無から有への位相転換、と勝手に解釈してみた。さて、詩の内容がそれに叶っているか。
残念ながら、内容はぜんぜん沿っておらんぞー。と、勝手に怒ってみる。ちょっとこの手の
饒舌体にはそろそろ食傷気味。口八丁、手八丁。作者の才能には惚れこんどりますが、今回は
お題を生かしきれていない、ということで、加点せず、の評価です。あしからず。

>>20&22 正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方
>>35-38 正しくない日本語講座 その乙/「三単元」の使い方
 「正しい日本語―」は作者の自我と他者の自我の間の永遠に埋まることのない引き裂かれた分裂状態を
表す詩、なら、「正しくない―」は自他の統合、圧殺された他者の自我の復権を宣言する詩、といっていいだろう。
それは(4)ではっきり表明される。作者の自我は作者の身体の中に既にない。作者の詩の
中に転移してしまっている。もっと言うなら、パソコンの画面上に浮遊している。
「詩的リアリティーを生きる」とは、まさに作者のこの姿勢そのものだ。





62MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/16 01:44:33 ID:z/PG4xKk
いよいよ採点です。その前に、馴れ合い云々の話がでたので、その件から。
馴れ合っているかいないか、を私からどうこう言っても、あくまでも受け取り手の
印象なので、肯定も否定もしません。ただし、厳格なはずの採点に公正を欠く印象を
与えてしまったことの責任についてはお詫びします。前回の採点、というより、毎回
採点は私なりに基準を設けて厳正に行っているつもりであります。もっともロボット
ではないので、感情や気分などが全く作用していない、となると自信が持てませんが。
そこで、私なりの採点基準を明確に提示してみようと思います。

@一行でも詩的な表現やユニークな発想がある。または共感が持てる部分がある
A全体的な構成がうまくまとまっている
以上、どちらかの条件を満たすなら――【1点】
上記二つの条件がそろっているなら――【2点】
B卓越したオリジナリティーがある
C詩的感動や驚愕などの共感に比類ないものがある
@Aの条件のほかに上記いずれかの条件を満たすなら――【3点】

これとて、客観評価でなく、あくまで私個人の主観が100%出ているものなので、
いばれる基準ではありませんが、念のため書かせてもらいました。

今度こそ採点です。
【2点】
>24-25 いつか
>35-38 あまり正しくない詩講座 その乙/「三単元」の使い方
【1点】
>10 飲み屋で姉ちゃんに送る散文
>13 私にとって全てのものが一番よ
>14 1
>29 1の罪
>32 雪。

以上です。
63GON ◆rOo2fYBBKk :04/11/16 23:59:27 ID:HJMBHFMV
間に合い?
「いつか」に3点
「1」に1点お願いします。
64Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 00:13:19 ID:vQsjfsVX
それでは審査をを締め切ります。
65Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 00:37:17 ID:vQsjfsVX
審査結果を発表します。

チャンプ:5pts
14 1
24-25 いつか

準チャンプ:4pts
20 正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方

以下
10 飲み屋で姉ちゃんに送る散文 3pts
35-38 あまり正しくない詩講座 その乙/「三単元」の使い方 3pts

13 「私にとって全てのものが一番よ」 2pts
32 雪。 2pts

11 自分が一番大事なオマエへ。 1pt
12 1種住専で一番いい道で 1pt
16 「はじめ」 1pt
23 空腹 1pt
29 1の罪 1pt
30 (無題) 1pt

間違ってないか不安です。勿論ながら確認お願いします。
この通りなら次の御題決定は14の「1」作者様となります。
66名前はいらない:04/11/17 00:57:30 ID:YxOcYy73
 ちゃんぷ 6ポイントで、 >14 「 1 」 さんだとおもいま〜す

@ 6点
3点 >>14 『1』
2点 >14 1
「1」に1点お願いします。

 準ちゃんぷ は 5ポイントで、
「いつか」 さんだとなりました。

 さらに、ご確認お願いします
67Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 19:06:47 ID:vQsjfsVX
うーん、やっぱりチャンプは二つみたい・・・
>>59 かのぷすさん(代理)が、3点>>14 『1』
>>62 MUJINAさんが、【1点】>14 1
>>63 GONさんが、「1」に1点お願いします。
と書かれています。
今回審査に参加した審査員は、
ななほしさん、かのぷすさん(代理)、MUJINAさん、GONさんの四人ですよね。
というわけで、初出>>65が正しいと思いますが・・・
さらにさらに確認をお願いします。

他の詩についても確認よろしくお願いします。
68むこうの317 ◆317..n/Ke6 :04/11/17 19:17:45 ID:89g400/k
>>67
俺も集計してみました。んで、こうなりました。

5点
>14、>24-25

4点
>20-22

3点
>10、>35-38

2点
>13、>32

1点
>11、>12、>16、>23、>29、>30
69Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 20:10:48 ID:vQsjfsVX
>>68
正しい日本語講座の番号(念のため、68が正しい)とか、細かいこと以外は>65と同じ・・・かな?
異議がこれ以上でなければ次を始めたいと思いますが、どうでしょうか?
70むこうの317 ◆317..n/Ke6 :04/11/17 20:19:28 ID:89g400/k
んま、チャンプが
>>14 1
>>24-25 いつか

準チャンプが
>>20-22 正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方

次回のお題出題権利は>>14「1」の作者さんって事でよろしいのではないでしょうか?
71Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 20:39:58 ID:vQsjfsVX
それでは、それで進めましょう。次のお題、「1」作者さんお願いしますー。
72 ◆WN8IybcvEA :04/11/17 21:17:06 ID:W/XCkb5z
「1」を書きました。どうもありがとうございました。

で、次のお題は…、
ちょっと考えたんですが…、
「未来」で。

あ、それと「未来」に関係あるのなら恋愛の詩とかでも
もちろんOKです。

では、ゆっくりどうぞ。
73Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 21:36:38 ID:vQsjfsVX
【アナウンス】
お題「未来」の締め切りは11/24いっぱい(11/25午前0:00)までです。
74名前はいらない:04/11/17 21:55:46 ID:j160uu6O
憂鬱に揺れる波間にぽつり枯葉船 無頼な風にゆられて喘ぐ
1000年孤独な魔法使い 目覚めぬ少女の傍らであの日の言葉を思い出す
「貴方のために夢を見ます。だからそっと起こさないでいて」

爪を噛む 髪をむしる 体をかく うろうろ歩く 膝を抱える

時計仕掛けの羅針人魚が月光浴を始める頃
遠くの森からトロールの鼾が響く頃
大きな大きな湖の真ん中で愚かな愚かな魔法使い

爪を噛む 髪をむしる 体をかく うろうろ歩く 膝を抱える 気が狂う

朝が来て人魚達は枯葉の船を岸に戻した
目を覚ました少女は一人で家路についた
75水晶:04/11/18 00:55:31 ID:9AHKjV65

気が付かない時間の中で
見えない心が嘆きだす
予言師達が囁く言葉に
何かを感じて呻きだす

未来の見えない水晶を
叩き割るのは冷たい右手
後悔さえも捨て去って
何かを探して走り出せ

本気と正気の区別さえ
付かない虚無はただの影
いらない明日を見つめれば
隠した過去が浮かびだす

何をするにもまずは悩め
生きるためにまずは悩め
悩み続ける時間の先に
隠れた未来がきっとあるはず
76新たな国と古い森:04/11/18 22:05:19 ID:x82prnrG


母が死に
父が堕落し
孤児院の勇者たちは鍵穴から
世界を覗き込み慄いている

そこから見る山は夜の暗がりより黒く沈んで
太った蜥蜴の怪物のようだ
風の音はその胃袋に閉じ込められた
未来の自分たちの啜り泣きのようだ

見下ろす街は四囲の山に捕らわれて
蜥蜴殺害の暗号を送る不気味な明滅のようだ
遠い靴音は軍靴のよう
それは子供たちに軍靴の狂気を連想させ
軍靴の狂気の幽霊を連想させる

震える子供は手を握る
汗ばむ手と手をぎゅっと握る
どこからか不吉の風が入り込んで汗を冷やす
余計に手と手は握られる
すると夜は子供たちの互いの温もりだけに昇華される

だから朝日が昇る
孤児院には誰もいない
扉は開かれるほかない
次の孤児たちは確かに
ここでもう一度家族を作る


77オルゴールが鳴るころには:04/11/18 22:33:55 ID:IU3R9dVZ
吐く息を見ることができる 色は白 今は冬
落ち葉が地面に落ちるまで 夢の中 朝の街
幼い私は目を瞑ってしまい 夜の風 未だ吹く
粉雪のケーキが溶けて水に 泣く君の 頬にキス

手作りのオルゴールが鳴らす音楽は
昔よく行った遊園地のメリーゴーランド
それが回るときに鳴っていたものと同じ
ネジを回せば白馬が回る 私の頭の中でグルグルと
浮かぶ景色は モノトーンでどこか懐かしい
目線が低く 大人の顔が上のほうにある
今思い出した あのとき私がそこにいた理由
手を繋ぐ大きな手 それはスルリと消えてなくなり
叫んでも叫んでも現れない
泣きつかれた私に突かれた紳士は真摯な言葉で
「お嬢さん 迷子かな 親御さんは」
そのあと走って逃げたことを あのときは何かが
怖かったことを 記憶している

その記憶の中の私に一つのプレゼント
白馬のオルゴール ネジを回せば音が鳴り出す
小さなタイムマシーン それに乗って

そして今 賑やかな遊園地で 
光速以上で回転するメリーゴーランドは
タイムマシーンとなってこの場から消失した
何もない空間に音楽だけが流れる
行き着く先は 大人の私
子供から大人まで一瞬だった
タイムマシーンに乗って 一瞬だった 
78その時:04/11/19 00:56:55 ID:NMfNOw02

信じていた明日は今日と同じ
呟き続け罪を重ねて
ぼくは凍えてその時を待つ

夢見ていた明日は今日と同じ
生まれる前に枯れた涙を
ぼくは探してその時を待つ

残酷な貴方に見守られて
遠い 遠い瞬間を待つ


  殺され続けた旅の終わり
  奪われた記憶と四散した心
  なくしたもの すべてを取り戻して

  歓喜の歌に包まれた孤独
  砕かれた月と飛散した陽
  幾千億の 光を浴びて

  ぼくは赦され
  嗚咽の一つごとに頬を濡らす


どうか すべての命に終わりがありますように
どうか 宇宙の時間に限りがありますように

どうか……
79考察:04/11/19 02:20:30 ID:bwKNdZ+X
未来が今我が眼前において
打ち砕かれる様を私は執拗に
イメージの中に描写し
それが例えば素直な銃声が
少年の額を打ち抜く絵となろうとも
悲嘆という下等な言葉で構築することは
許されず

ただ単純なるイメージが
そしてまたその時を
もがき苦しむ中

我は静かに椅子に腰をかけ
未来が席を立つのを待つだけである

さぁ汽車という汽車は脱線し
もう我々の中に汽車はない

少年が愚かにも悲嘆にくれる中で
私はこう叫ぶ

「見ろ、日は沈んだ、あるのは、幻想というなのはき捨てられた過去なのだ」





80未来:04/11/19 03:06:35 ID:m2FvylNf
もう 無邪気なふりで 眠れない



81:04/11/19 03:40:03 ID:sX0JuSkt
町が一日を終えた
昼の明かりを手にとって誰かの手に渡してあげる
それから坂道を下って小さな踏切を渡る
群青色した夕方がこちらにやってくる
目を閉じてその浸透圧に身を任せる
宇宙に浮かぶ天体が未来の私に語りかける

魚が目を瞑らないのは夢を見ないため
それは一つの勇気

この巨大な金魚鉢の中
私たちは目を閉じて幸福を祈る

明星に向けて海の歌を口ずさむ
82うそ:04/11/19 03:42:26 ID:jG33IjoH
未来、という ことば は
いつも 曖昧 で
隙だらけ に
見える から

ありもしない 希望 で
埋めて しまいたく
なる。
83イザヤもしくはエゼキエル:04/11/20 00:01:52 ID:zeTPf5mZ
世界は変わらぬ
大統領が暗殺されようが

世界は変えられぬ
デモ隊が国会を囲もうとも

世界は変わるべくもない
海の向こうで戦争が始まっても

明日も明後日も今日と同じように
世界はそこに在り続けるであろう

だがしかし
世界は変わるべし

一万年の眠りから未だ覚めやらぬ
南氷洋の蟹の剛毛が
潮の流れでピクリとなびいて揺らめく

その刹那

稲光が空を覆い
地表に死の雨が降り注ぐであろう

廃墟の街の
運河に面した煉瓦塀のかげで
捨てられたシェパードの耳がピンと立つ

そのときには、もう

世界の滅亡から免れる者は
一人としておるまい
84名前はいらない:04/11/20 02:30:57 ID:FaSXZs0n
小生が、代々木八幡〜東急百貨店本店の間で、渋66の京王バス乗った時。
静かな車内で池沼1人だけがでかい声で騒いでたんですよ。その時の小生は
オタ席に座ってましたけど、運転士が何回か切れて池沼にマイク使って注意
してました。電車やバスの車内、公共の場所に出すときは監督者付けろって
言いたいところですけど、現状では監督者が付き添っていても暴れまわって
いるんですよねぇ。日本のお役所や教育機関って、ホント池沼に甘いですよ。
85希望のチラリズム:04/11/21 14:35:58 ID:DaLDcakc

見えたかな? 見えないよ!
綺麗で汚い 幸せの サブリミナル効果!
欲しいのかい? 欲しくない! (ほんとは欲しい)
愛しい恋しい赤頭巾 とっても大きい狼の胃の中で 乾いた瞳で僕を見た!

けだるい月曜 黄色いコインを 1/2の笑顔へトスをする さぁさぁ何賭けよう?
ハイリスク ローリターンの ああ素晴らしき生活!

ねぇ ねぇ
砂ダチョウは 駄目な鳥ってほんと? ほんと。 
なんで? 飛べないから!
でもね でもね 
ある夜 僕は見た!
金曜のAm0:30 砂ダチョウが レム睡眠でもって 美人の1等星へ 飛んで行くのを。
そのダチョウの名前は カタカナでボクといいます
漢字では僕 読み方はしもべ 何のしもべ? 知ーらない!

遠い過ぎる目的地。黄色い三日月に腰掛けて少し一休み。
手ぶらに気付き、月の石!
 
落したらいけません ですけど 底に穴の開いた袋しかありません 仕方ありません 
袋が いっぱいになったら飛び出そう 
甘い匂いの あの髪の毛。僕を目掛けて落ちてきます。 袋に紛れこんでも知らんぷり 
ハート型の杯にピンク色の美酒を注いだプレゼント 
飲酒飛行だ♪ 飲酒飛行♪ でもね そこで *夜明け* {あぁ落ちていく(堕ちていく)}

けだるい月曜日。目覚ましのベルの音に泣きながら それでも何もかもが続いてく まだ続くのだ! 
いつまで? 朽ちるまで! 
86碧眼教授の授業:「未来について」:04/11/21 21:16:40 ID:4ozEHrSm
お前らはいつでも未来未来って叫びまくるけどさ。
未来って起こること全部じゃん?
未来を具体的にとらえようなんて、無理な話でしょ?
「大きな数」はいくつ以上ですか?って聞いているのと同じだし。

例えばとある店の主が赤い数字に頭を抱えること、
例えばお前らのうち全員が明日隕石に踏み潰されて死ぬこと、
例えばこの講義がお前らに一厘も理解されずに忘れ去られること、
例えばノーベル平和賞がビルゲイツに贈られること、

これ全部未来だ。起こるかもしれないし起こらないかもしれない。
当たり前だよなぁこんなこと。1+1=2ぐらいで当たり前だよなぁ。
けどその当たり前なことを発掘してゆくのが人間であって、そんなことも当たり前。
当たり前の中に当たり前じゃないことがあって、それが当たり前で、
未来があるのが当たり前で当たり前じゃなくて、
混乱する方程式の中で彷徨うのが未来で、人間で、俺で、お前ら。
でもってその行為全般を迷い、綺麗な言葉でいうなら青春というわけだ。わかったか。
キンコンカンコン、はい。講義終了。
帰宅途中には交通事故よりも拉致に気をつけろよ。

で、何か文句ある?
87過去の未来:04/11/22 01:45:52 ID:QeSGSN2L
2004/11/22/1:38 「産声」
         いつ終わるか知れない未来に
         生誕したのは私のささやき
         ウユララの風はきまぐれで
         どの木の実を落とすかは私だけではわからない
         第一声はとっくに過去に食べられてしまているから
88名前はいらない:04/11/22 03:15:23 ID:guW84W2J
「未来はへへへ」

未来はあほな恋人のなか
未来はいうことをきかない
未来は漫画のように
未来は凡人に乾杯する
未来は今日も一人で
未来は16のときの20拍子
未来は若い者 老いこぼれた者
未来は笑って泣いて怒って
未来は現在、墓の中でも生き残り
未来は愛で刻み付け アイ ラヴュー ライ ラヴュー
未来は調和のなか育まれ腐る構図
未来は誰だ 僕は自由だ
未来は広告のキャッチ
未来は煙草のけしもく
未来は最下位の人間
未来は結婚の有意義
未来は決死の戦火
未来は憂国てのとは別の母国のアイデア
未来は遺伝の勝利
未来はテレビクイズ
未来はあらゆるものの層化
未来は悔い改めた人々
未来はつまり彼との猿な思い出
89部屋:04/11/22 04:01:57 ID:yCfSocl4
どれくらいここにいるだろう
真っ白い部屋
今は昼ですか 夜ですか
僕には関係ない

未来へ進むことを止めた
その瞬間から
僕は自分でこの部屋に入った
ドアは消えた

僕は誰かを恨んでいた
あの世界を恨んでいた
それがどうだろ
もう 何も感じないんだ


どうすればここから出られるだろう
何もない部屋
今は春ですか 冬ですか
僕には知るよしもない

ガチャガチャとドアノブが鳴る
白い壁の向こうから
君の声が懐かしい声が聞こえる
ドアは見えない

僕は自分から部屋に入った
逃げるように部屋に入った
それがどうだろ
もう 出たくてたまらないんだ

90部屋:04/11/22 04:02:20 ID:yCfSocl4
だけど ドアは見えない


君はどうか進み続けて
このドアを
君は開けるべきじゃないから
君は開けるべきじゃないんだ
どうか どうか


どれくらい時間が経ったろう
真っ白い部屋
僕は誰ですか 生きてますか
もうわからない
91ヒトは音速で駆け巡る:04/11/22 08:29:52 ID:thsmHYLu
ややねむい午前七時
アナウンサーは地球の人口が70億を超えたと伝えた
確かに昔より窮屈になった気がする
昔見えた富士の山が高層ビルが邪魔で見えなくなった

物思いにふけっている場合ではない
猛獣のように晩を口にくわえ
昔と変わらない満員電車に今日も乗る

別に今日はいつもの会社に行くわけじゃない
出張、しかも日帰りでNY
成田までの電車の時間のほうが飛行機に乗る時間より短い

人間はなんか急いでいる
時間に追われてるようだ
なんとなく足が走り始めていた
92名前はいらない:04/11/22 08:30:21 ID:7T1+uz3S
【アナウンス】

梁山泊での多重投稿は禁止されております。
一人一作品のみ、投稿して下さい。

http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1099735482/2
>[ルール]
>一人一作品の投稿

多重投稿が発覚次第、該当者の投稿作品を審査対象外(無効)とさせて頂きます。
参加者の皆様、くれぐれも間違いの無いよう、お願い致します。

以上。


(※本スレと専用雑談スレにコピペしました)
93ヒトは音速で駆け巡る その2:04/11/22 08:30:39 ID:thsmHYLu
飛行機は眠る暇もなくアメリカに着いた
取引先の企業を回る
こんな長いエレベーターに乗るのが退屈なほど
ビルは高くそびえていた
なんかあまりにも長いので
エレベーターの中で少し腹が立った

地下鉄に乗って次の取引先に行く
先の見えないトンネル
その中を地下鉄は音速で走っている

先の見えない人生
こんなに急いでどこへ行く
94Hotel カマクラ 1/2:04/11/22 10:42:56 ID:MLm7O1BL

”一晩2000円で泊まれるカプセル炬燵”
看板が出ていた、白いそっけないビル。
2000円を払って中にはいると、読み取りコード付キーが渡される。5階A105号。
フロアに下りると、そのまま各階ロビーに出る。
正面には上下二段になった扉がずらっとならび、左右には、サニタリーコーナー。
昔なつかしの、青いのれんと赤いのれんが掛けられて、男湯と女湯、ランドリー、ラバトリー。
男女別に利用ができる。
自分の扉に向かうと、2重になった扉の奥には、
4畳半ほどの畳の空間に、コタツがひとつと毛布が2枚、クッション、
テレビが置かれていた。ロビーの空間を上下二段にきりこんだ、
各カプセルは、やっと立って歩けるほどの高さだが、コタツに
こもってしまえば、それも気にはならない。窓も一応ついていた。
ロビーには、すわり心地のよい椅子と、机、各種自販機、ネット接続用端子と、
パソコンが数台おいてある。
キーの読み取りコードを提示すれば、時間100円でネットもできた。
コピー、指定媒体へのデータ移動も料金を払えばやってもらえる。
防犯ブザーがある、防犯カメラもある。呼べば警備員も対処してくれる
セキュリティのよさが売りでもあった。
一人で使っても、2人で使っても一晩2000円の低料金にも引かれて、
様々な人が利用に訪れていた。長逗留の客も多かった。
95Hotel カマクラ 2/2:04/11/22 10:45:44 ID:MLm7O1BL
家が安息の場所にならなくなったとき、人は孤独な城を求め、
その城から、しがらみのないぬくもりを欲した。
帰る価値を失った家が、しだいに薄汚れ、崩れていった。
幼い子がいる間、束の間の城になった場所も、
その役目を終えたころには、崩れた牢獄でしかなかった。
老いた人間は、若い者への期待を手放し、老いた者の集まる場所へと、居を移す。
期待という束縛から逃れた若者は、孤独な城をその手に握る。

人が人であるために、人が人間であるために、
人は人の間に存在せねばならない。
人が人でありつづけるために、
人は人の間にあるために心を開けなければならない。
痛みと歓喜をもろともに、抱きしめなければならない。
城が牢獄となる日もまた近い。
96今頃気付いたこと:04/11/22 17:00:39 ID:DI0PXZjR

生涯のうちで
最も印象深いことになるかもしれない
『明日の思い出』
それを創るのは今日を生きる俺

未来のことなんて誰にも分からないさ
と言うのは
うまく答えられない人の逃げでもあり
結局
この先どうなるのか?
というよりも
今の俺がどう生きるのか?
ということ
97予兆 1:04/11/22 18:14:04 ID:WK4Y61qU
blogじゃないほうの日記帳、
ひさびさにつけようと
鍵つきの引き出し、
開けてみたら、
青いネコ、耳の無い、ポケットつき、
が、ひからびてた。
あー、これがあの、
もしかして有名な、
例の、
ワープロでも一発変換の、
アレか。

品質保証書付きベイビーは
少年のかたちをした原子の夢を見るか。

ぼくの知っている未来は
あらゆるシーンできのこ雲たちまくり。
おかげでぼくはおとなになるなんて思ってなかった。
おとなになってなにをするのかなんて決めてなかった。
世界はボタンひとつで浄化されるのだった。
ベルリンの壁の両側からみんなが登ったとき、
ぼくの未来は正統派のファンタジーとして完結した。

ガンダム世代の余命、あと1396098720秒。
98予兆 2:04/11/22 18:15:29 ID:WK4Y61qU

未来とつぶやいてみると、
あの頃はよかったと返ってきた。
もはや、
来ないと書く未来より、
来ると書く将来がどうにも重くなってて、
家族だったり出世だったり老後だったり。
 
出て行った彼女はまだかえってきてません、ええ。
 
それでぼくは歳をとったなと思う。
ぼくの現在と将来が千年先のきみらの在り様に
対する蝶の羽ばたきであることはたまに思い出すのだけれど、
だからといってきみらのために残しておくほどには言葉に余裕がない。
いまのぼくが生き残れますように。いまはただそれだけ。
99予兆 3:04/11/22 18:17:09 ID:WK4Y61qU

机の引き出しから
青いネコ、
こんなものが来るようじゃ、
もうオレの生涯賃金マイナス確定。
それも子々孫々、22世紀まで受け継がれるぐらいのマイナス。
孫の孫の小学4年生にあいつが元凶と名指しされるぐらいマイナス。
思春期を迎える準備、いまだ漠とした自我の輪郭、不運にも最初の発見は、
股間についているそれは負け犬が振るための尻尾、
少年がこんなのいやだと叫ぶ、
ぐらいマイナス。
あいつさえいなければぼくの家は貧乏じゃなかった、
貧乏は遺伝する、ぼくは父親にそっくりだ、父親は
祖父にそっくりだ、口のにおいがいっしょなのだ、
これは貧乏のにおいだ、だからあまり話さないようにしている、
笑わないようにしている、笑うと歯並びで貧乏がばれる、みんなに
ばれる、みんなすでに知っているが、また知られる、優越感に馴らされて、
そのためにぼくの口元をいつも見張っているが、ぼくとは絶対に視線は合わさない、
ぼくのクラスは学年中でいちばんひそひそこそこそしている、
だから他のクラスからは軽蔑されている、それは
ぼくの貧乏のにおいがクラスのみんなに染み渡ったせいだ、
貧乏は感染する、電話で父親に間違われた。
その夜に死ななかったぼくが自分を誇ることはもはやないように思われる。
というぐらいマイナス。
両親は小学4年生の息子が夜寝ないことに気づいていることを息子に気づかれるのをおそれて
毎晩夜中息を潜めている
マイナス。
朝陽が昇る頃にようやく前兆が今夜の前兆ではなかったことに
いっときの安堵と弛緩を覚える家族の
マイナス。
100予兆 おわり:04/11/22 18:18:18 ID:WK4Y61qU

これからは机の引き出しに鍵はかけないでおこう。
たしかこれには妹がいるはず。
そんなにおれを変えたいなら、
向こうからやって来るだろう。
101甘いバラ色の未来を望み:04/11/22 23:21:18 ID:amtewqtY
誰もが感じる喜びも悲しみも
このときを美しく飾り付ける。
あの重い扉が開き 貴方がどんな愛らしい顔をそこに表すか
気ままな空想を描がきながら 高鳴る胸を押さえている。
曇りかけた窓に映る幻のような世界では
暗く締め付けられた町に仄かなあかりが灯り始める。
町の灯にかき消された星々よ
帳の内で何をささやきあってるのか?。

この一本の薔薇に 貴方はなんと言うんだろう。
私は最早恐れない。 然し
ああ薔薇には棘がある 鋭い棘が!
妖麗に惑わされる者をあざけるような。

寒さに沈み込んだ並木道
彼と彼女は寄り添い 思い思いの帰路につく。
彼らが暖かな部屋で甘い時を過ごすだろうとは限らない。
幸せとはボトルに閉じこめた葡萄酒のように
優しく包めば百年の時に味わいを深め
飲めばたちまち空になってしまうもの。

今宵は何にもじゃまされず
人々の運命を見果てるような月輪と
ひどく透明なグラスに口づけし
君の帰りを待つ。甘いバラ色の未来を望み。
102過去の未来2:04/11/22 23:24:06 ID:QeSGSN2L
2004/11/22/23:02「月影」
        常夜灯が月影 殺した
        私の影は 殺された
        青と青の階調のまどろみのなかで 短く泣いていた私を
        灯影がまっ白く 塗り込めて
        塗り込めて
        塗り込めて
        気がつけば 私の影の 影は ひとりぼっちに濃く青く 佇んでいた
        目が慣れ もう眩しくはない けど
        私の好きな やわらかな月影は殺された
103未来さんと地平線(1/2):04/11/22 23:51:21 ID:ZmxqQm/c
未来と名づけられたあのおばさんは
何をその名前に夢見られたのだろう
地平線を遥かに望む草原に幼子を放った爺と婆は
八年前に崖下の川で共に亡くなった

ごくありふれた人間パーツのうち
遊び好きなものと家族思いなものとを主に集めて
未来さんの亭主を作る

ごくありふれた人間パーツのうち
素直で優しいものと人なつっこいものとを主に集めて
勉強とはあまり縁のない田舎にとじこめて
未来さんの一人娘を作る

ただ生まれて可愛がられて死んでいくだけの
ありふれた犬も作る

そして未来さんは食料品店で
毎日町から届けられるパンを売る

そして犬は
未来さんたちより先に死んでいく

爺と婆はとっくにいない
けれど、いつでも遺影のなかで
そして未来さんの記憶のなかで
その名を呼んでいる

草原の向こうから
104未来さんと地平線(2/2):04/11/22 23:52:41 ID:ZmxqQm/c
昨夜私は川のほとりで
山と町とに囲まれて
見えない地平線を見つめて立っている未来さんを見た
冷たい晩秋の水辺で真っ直ぐに立ち
太りすぎて飛べない鶴のように立っていた

声をかけると
未来さんは消えてしまうので
私はただ
この詩に書き留めた

未来と名づけられたあのおばさんは現在(いま)
ここにいる

105ウイルス:04/11/23 10:28:03 ID:hzxJ32Ju
彼の体は強力なウイルスに侵されている
すごい速さで進化した恐ろしいウイルス
美しい青はよどんだ色に
豊かな土は灰色へ
彼の中を搾取し
彼の中を壊してゆく

愚かなウイルスはお互いを傷つけあう
色が違うから
能力が違うから
持ち物が違うから
彼の中で生まれた仲間でも
彼を傷つけるように傷つける

彼を殺してしまう力をウイルスは持っている
彼を殺すのが先か
自滅するのが先か
彼と共存するのか

彼の名前は 地球
ウイルスの名前は 人類
106手で引くとゆうこと:04/11/23 12:58:15 ID:4VCq0yuL
胴元が勝てるように倍率を定めているから
サイコロの出目に任せたってよさそうなのに
ドラマを作るかのように数を選んで張らせる
それは続けて同じ数に張るのが馬鹿げていて
旦那衆がその馬鹿さ故に張りたくて常に持ち
弱さを知り抜いた博打うちとよばれた人が隠す
DNAの優性なんだろうか
二つのサイコロの出目が同じなら余らない
やっぱり余らないなー
107 必要だ    テン:04/11/23 15:10:33 ID:/O9lxVxy
瀧のように流れるカーテン
薄暗い壇上に英雄の一人

遥かな海の向うで
女神を争奪する戦争が起こった

女神がなぜ戦争を許すか
止めないのはどうかと思うが

戦争の目的ははっきりして

それからずっと離れて
英雄並び立たずの曖昧なステートを
理由に起こった戦争も

女神を誰が独占できたのか?
英雄のために戦った男たちが真の英雄
だったのではないか?
108 必要だ   チ:04/11/23 15:12:36 ID:/O9lxVxy

時代が下がって今振り返る
ことが出来るが
戦争を始めるほどに結末は
ハッキリしない

大きなお月様に照らされた雲が光る
不思議な夜 家々の屋根は青く
窓にともる明りは秘密を灯している

夜に戦争は一息つく
夜の平和は頼りない
勝利者がつけるから戦争の結末は
きっとハッキリしないんだろう

戦争は女神をものに出来ず
一人の英雄も擁立できなかった

敵も味方も生き残って
いったいどんな戦争に終わったのか
まるで最初りの理由しか
なかった様ではないか

戦争には……
戦争には……
109 必要だ  ジン:04/11/23 15:14:30 ID:/O9lxVxy

生き残る人間が必要だ
この先も
次々と戦争の理由は出来るのだが
どんどん曖昧になって

やがて次の戦争は生き残ることが
生き残ることが

勝利になる

パーティが終わって 片付ける人影もなく
残パンをあさる鳥の 一羽も飛ばない

戦争が終わった

110未来は過去でした:04/11/23 17:35:33 ID:vdDvEpFs
未来は過去でした。
なぜなら、もっと未来があったから。

わたしはいなかったのです。
私は倒れました。

喜びや充実感も。はじめて感じる気持ちも。
きっと未来なのでした。

わたしが生まれたとき。きっと未来があった。
そこには みらいを感じたひとがいた。

でも、それは過去だったのです。

幸福になる時も。挫折を感じた時も。
それは、未来であることでしょう。

あなたの現在は何ですか?
心臓が動いていること?
呼吸をしていること?
朝起きること?
それとも、日記を付けて、すぐにやめること?


わたしには、未来はなかったのです。
わたしには、過去もありません。


そういっていた人間が きっと過去にいたことでしょう。
そういう思いの人間は きっと未来もいることでしょう。
111イマというピエロ:04/11/23 19:40:18 ID:uu8ah/p5
子供のころ近所の公園でピエロに出会った
そのピエロは僕には幻想に見えた
信じようが信じまいが笑いかけてくる
あの日の夕暮れと

走って逃げた後の海辺で
水を飲んだ
塩辛くて吐出して水面には
夕日が映って赤くなってた

あの短針が360度回転したら明日になるんだ
指で無理やり回してみてもまだ今日だった
転んだはずみで服に血が付き脱いで捨てた
服をさしだすピエロの手を払ってしまった

血は流れて止まらない
布をあてた
ひざこぞう唾つけたあとには
傷口が少し黒くなってた

襲い来る恐怖と何かに囚われて動けなくなる
時間が経ってもまだいるピエロは僕を見てた
微笑んだ口もと潤んだ両目で僕を見てた
あわれんでいるんだろうイマに今にも食われそうになる


未来はどこだい逃げきってみせたら辿りつくのか
それまでこいつと対峙して生きて行かないとな
112「COLT PYTHON」:04/11/23 19:51:06 ID:oyWp3F4K

ソレがこの子の寿命です

無機質な病室に添えられた花
誰にだって失くしたくないモノがある
取り返したい過去がある
報われない涙を授かる者はどのように選別されるのだろう
それでも彼らに明日はある 太陽は昇ってしまう

拝啓
全能なるZeus様
アナタがパッとしない仕事に精をつぎ込んでいる隙に
下界では黒服の劣化コピーがオナニィに興じています
年功序列型“確変”ライフゲーム 〜トリプル7で少女の生首
修正ポイントをチラつかせながらLOOSER(母)の耳元をそっと噛む

“時計の針は左には回らない”

THANK YOU for THEIRファッキンRULE.
ならば俺たちは
空のてっぺんにいるであろう
高笑いのPLAYERどもに向かって撃鉄を引く
鎌でなく股間を撃ち抜く弾丸を
遠いとおい“今”からぶっ放す

COLT PYTHON 旧式6連リボルバー
退役玩具に装填するのはATHENA(娘)の弾丸
オトナになるほどに伸びる銃身、お迎えを前にして一撃必中

俺にはすべきことがある
ダルマなだけのジジィは罪だ
                            敬具
113あしたへふたり ゆめのあじ:04/11/24 00:40:00 ID:H4Wofz2T
くやしいときはなみだしかでなくて
それがくやしくてないてるんやろなんて 
こどもはうまないけついをしたきみは
にんしんもしていなかった 
ぼかぼか はらをなぐった
すきっぱら きゅー 

きゅーあんどえー

きゅー ゆめのせかいはすみにくいやろう?
えー いいや ゆめのせかいしかしらないから 

ないから
ないからじょうろにみずをいれ 
はいからろうじょがゆめをまく
すいぶんなんてないたいない 
かれたたいないゆめいっぱい
かわいたなみだであじつける 
ゆめはかんぶつ ほされるほどに うまみをまして

ましてゆめかたるきみときたら!
おりまぜたふこうじまんがいたにつく 
かまぼこちっくなきみのゆめ
ほうちょうのせでそぎとって 
ほうちょうのせでそのままたべたるねん
こうふくじまんでもあるんちゃうかっ 
だいどころにて ぼく 
むいみにはーどぼいるどやっ
114つづき:04/11/24 00:42:24 ID:H4Wofz2T
ぼいるされたぼくのはーとはゆめのあじ
ゆめかたるふたりきりのまっくらやみはなんてしあわせ
よどおしかたりあっててをにぎりせっくすなんてせえへん
このままふたりてをにぎり
あしたあしたへそのまたあしたへ
せやけどあれや 
さむなってきたな こたつ こたつださな・・・
はじめてのふたりきりのこたつおもいだしたえ うごくよんほんあしやで 
あかいひかり 
あかいひかりのきみやった
 
きみ えろかったえ
 
なー 
けっきょくしてもうたな
 
なー
なーなーゆめたべたいなー

きゅー せやけゆめなんかあじなんかしよるんえ?
えー しらんけうまーあじなんちゃうんかておもうんよ ずうーっと

115過去の未来3:04/11/24 02:49:45 ID:UhID6kwr
2004/11/24/2:16「犬」
        犬はどこにでもいるが
        シベリアンハスキーとまめ柴の雑種の犬は
        どこにでもいるわけではないと私はおもう
        その犬の飼い主は
        彼を釘づけにしたまま引っ越してしまった
        人なつこい犬で私の運んだドッグフードをおいしそうに食べた
        彼のそばで
        その家は解体されていった
        ある日の帰り道
        日当たりのいい原っぱで雑草を引き抜いて杭のそばに置いた
        犬はくんくん匂いをかいだ
        しばらくして
        なにごともなかったかのように
        その犬は消えてしまった
        そんなことを
        ふと
        思い出した
        奇跡的瞬間

        あの犬
        どうしてるかな
116過去の未来4:04/11/24 07:23:56 ID:UhID6kwr
2004/11/24/7:19「なきがら」
        なきがらにそえる花をさがしつづけて
        旅人は死んだ
        私は旅人を摘んでなきがらにそえると
        花をさがしにいった
117過去の未来5:04/11/24 07:55:31 ID:UhID6kwr
2004/11/24/7:31「埋葬」
        風が吹き
        ぽとりとひとつ実がおちた
        実の重さは腐葉土を伝って
        私のなきがらをそっと圧した
        追憶は鎮魂の祈り
        安らかに土にかえり
        未来の糧となるように
118Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/24 20:14:13 ID:gQq24z1t
【アナウンス】
お題「未来」の締め切りは今日いっぱいまでです。
皆様奮ってご参加ください。
119未来配給人:04/11/24 21:11:30 ID:ABSDO72U
立ち止まってください
足元を見てください
そこはどこですか
風は何色ですか

立ち止まったならまわりを見てください
あなたには見えますか
確かに流れ動く
風はどこへ向かっていますか

あなたが立ち止まっても
風は
足元の砂は
動いています

前へ
120未来配給人 その2:04/11/24 21:11:56 ID:ABSDO72U
後ろへ歩いてみますか
それはただ前へ進む早さが遅くなっただけ
実に愚かです

あなた方
ある一定の時期を迎えると
よく立ち止まって後ろを見て
時には前へ進む事を拒みますね

わたしの声が聞こえますか
もう一度
足元を見てください
まわりを見てください
風を見てください

あなたは止まっていませんよ
わたしが止まらせませんよ
それはわたしの役目ですから
121過去の未来6:04/11/24 21:19:06 ID:UhID6kwr
2004/11/24/21:09「放課後」
        機械的にテープが回り
        1,7秒後
        その場所に調べは届いた
        土管のなかで
        煙をまいて
        たわんだ世界の
        時計を合わせた
        這い出ると
        一番最初に空が見えた
        輝く雲はひどくのろく見えたが
        実際はかなりの速さで動いている
        涙が出そうになって
        その場を離れた
        私は
        急いていたのだ
122たったそれだけのこと:04/11/24 21:40:08 ID:42OjZXfl
ピーナッツを噛まずに呑み込んだとき
喉の奥の方 何かが引っかかる違和感を覚えた
たったそれだけのこと
僕の未来が危ぶまれてゆく

スカートの裾から飛び出た糸くずを取り払ったとき
まるで別人のような 彼女の強張った表情
たったそれだけのこと
僕の未来が危ぶまれてゆく

帰りの電車の中で独り悶え狂う
大量の汗が繁吹き 耳の裏側には熱を持ち
陽炎のように揺らめいていた夢の続きは 真っ白な霧の中
脈打つ命も 情熱の灯火も
何もかもが遮断されてしまいそうな気持ちだ

振り返ってみると大した人生じゃなかったな...
もっと誰かの役に立てればよかったな...
このまま舌を噛み切るかの瀬戸際
濡れた地面を這うようにして 悍ましい夜を明かす


あくる日の朝
レントゲンを撮り この身体に何も異常がないことを知る
彼女が受話器の向こうから優しく微笑み掛けてきてくれる
たったそれだけのこと
僕の未来は嘘みたいに輝き出してゆく
123過去の未来7:04/11/24 22:31:46 ID:UhID6kwr
2004/11/24/22:27「なきがら2」
        きまぐれのささやきにも
        誕生日があり
        命日がある
        ささいななにかがおわるとき
        ささいななにかは確かに死ぬ
        私もまたこれで終わり
        私は過去の未来であった
124過去の未来(整理):04/11/24 22:41:38 ID:UhID6kwr
>>87 2004/11/22/1:38
>>102 2004/11/22/23:02
>>115 2004/11/24/2:16
>>116 2004/11/24/7:19
>>117 2004/11/24/7:31
>>121 2004/11/24/21:09
>>123 2004/11/24/22:27
125アルバム:04/11/24 22:54:24 ID:mJeR6vKK

全力で逆らいつつ流される時の流れに
自力で辿り着いたかのように錯覚する
未来は無責任で容赦なく時にありがたい
思い出づくりの繰り返しなど無視して

若き日の母が手貼りした黄ばんだアルバム
花嫁の装いは一点の陰りなく白く
暴かれた未来は過去の形のまま
足下にありありと落ちている

やがて腕に抱く幼子は長じて時の川を漕ぎ
おかあちゃんは なんで けっこん したん?
(おかあちゃんは なんで すきなこと やめたん?)
と無邪気に問うだろう私がかつてしたように

母よ あなたは嫁ぐ日にどんな未来を見たか
生まれくるわが子が己の過去を断罪すると予想したか
あるいはそんな些細な出来事など忘れさせるほどに
母とは大きく深く密やかに温もり私たちを包んでいたのか

埋め込まれた棘は体内を巡り心臓を破るよりも
真珠のように抱きすくめ口を閉ざすのだろうか
母のアルバムは押入の中にあり私はまだ嫁がない
それでも未来は同じ弧を描いて果てる気がした
126未来へ:04/11/24 23:52:30 ID:4xlTKetG

ギターがなりひびく
ギターがなりひびくギターがなりひびくギターがなりひびく
ギターがなりひびくギターがなりひびくギターがなりギター
がギターがギターがギターがなりひびくなりひびくなりひび
くなりひびくなりなりなりなりななななな

地下1Fの五叉路で。写真立てには何も入ってなくて。
からっぽな懐中電灯の陽だまりに腰をうずめて。
踊るあなたの夢をみたジプシーの真似をして要りもしない
カーテンを巻きつけて見よう見まねのぎこちないステップ。
かるくつまづくたびに はにかむような笑顔をむける。
「いまさえあればなにもいらないの」
地下1Fのテラスで。ながめのよいそこは檸檬の大きさの空を
つかもうとしてあなたは思いの丈をはなつように背のびをする。
とおくにかすむゴンドラをじっと見つめていた。

歌をうたいたい昼の月が灰色にしずんでしまう前に。
1秒後のぼくたちの未来のために。
ひろがりゆく生あたたかな水の劇場であなたはいつのまにか
斜陽をあびてふかくたたずむマリオネットであった。
ぼくたちは泪の刻印の入ったマスクをかぶりそして昼の月と
手をつなごう。
終わることのないカルナヴァルの弦の余韻に身を投じる。
127加減:04/11/25 00:00:34 ID:hrfuj+w1
今は確かに昔からみたら未来なんだろうけど
あの時に一緒に過ごしてた犬がいません
一つ得たら一つなくす
俺は犬を得て犬をなくした

俺は生まれて死ぬのだろうから
最初と最後で加減があってはならない
減りもせず増えもしない
一つ得て一つなくす
平衡は保たれてる

息をすったら、息をはく
俺は犬を得て、なくした
生まれてから死ぬまで
そのバランスは保たれてる

犬を得て、犬をなくした
128Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/25 00:11:59 ID:+bU1LvnT
締め切りです。
審査期間は、本日11/25 0:00より11/27 24:00までの三日間です。
つまり今週いっぱいまでですな。それでは審査をお願いします。
129名前はいらない:04/11/25 00:12:20 ID:E+wifio9
締め切り……で良いんだよね?
130投稿一覧1/2:04/11/25 00:17:19 ID:hrfuj+w1
>74 名前はいらない
>75  水晶
>76 新たな国と古い森
>77 オルゴールが鳴るころには
>78 その時(どうか……)
>79  考察
>80 未来
>81 天
>82 うそ
>83 イザヤもしくはエゼキエル
>84 名前はいらない
>85 希望のチラリズム
>86 碧眼教授の授業:「未来について」
>87>102>115>116>117>121>123 過去の未来
>88 「未来はへへへ」
>89-90 部屋
>91>93  ヒトは音速で駆け巡る
>94-95 Hotel カマクラ
131投稿一覧2/2:04/11/25 00:18:06 ID:hrfuj+w1
>96 今頃気付いたこと
>97-100 予兆
>101 甘いバラ色の未来を望み
>103-104  未来さんと地平線
>105 ウイルス
>106  手で引くとゆうこと
>107-109 必要だ
>110 未来は過去でした
>111  イマというピエロ
>112 「COLT PYTHON」
>113-114 あしたへふたり ゆめのあじ
>119-120 未来配給人
>122 たったそれだけのこと
>125 アルバム
>126 未来へ
>127 加減

以上34作品
132MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/26 00:18:46 ID:RNBOIPlK
ちょっとやっかいな作品は後回しで、手掛かりが掴める作品から寸評、いきます。

>>76 新たな国と古い森
 戦前の忌まわしい軍国主義、ファシズムは死に、残された孤児たちはアメリカという養父
のもとで、日本国憲法という新しい家をつくった。だが、この家もガタが来始め、「太った蜥蜴」
の跳梁するホーンテッドマンション化しつつある。現在の政治状況からすると、近い将来、憲法を
改正するのは必定。「新しい家」は壊され、親殺しが行われ、また孤児たちが生まれる。
 孤児たちは今度は誰が育ててくれるのだろう。
 この詩を読んで、溜息がひとつ。

>>79 考察
 けっこう、クルものがある。言葉の雰囲気、いいんじゃない。
「さぁ 汽車という汽車は脱線し/もう我々の中に汽車はない」とか、ピッタシ、私好みに
はまっている。でもなぁ……。この言葉遣いは、まさしくモダニズムのもの。たとえば田村隆一のような。
少し、古い。あらゆる芸術作品において、「古い」の一言で葬り去られるほどの屈辱はない。
さぁ、作者よ、どうする。
 古くてもよい。古着を着ては脱ぎ捨て、着ては脱ぎ捨てしているうちに、きっと自分に
一番フィットするお似合いの服がきっと見つかるはず。
 実は、かくいう私の詩も、「干からびるほど古い」と自己批判している最中なのです。

>>81 天
 小品だが美しい。ガラス玉のおはじき、のよう。「魚が目を瞑らないのは夢を見ないため/それは
一つの勇気」がこの詩の心臓部。でも、この惹句は主題としてメロディーを奏でるまでに至っていない。
あくまで、添え物のラディッシュなんだな。そこが惜しい。んでも、料理によってはメインよりも
副菜のほうがおいしい、ってこと、よくあるよね。ま、いいか。

133MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/26 00:43:23 ID:RNBOIPlK
>>85 希望のチラリズム
 半音高い、全体的なトーン。いいんでないかい。ファンタジー、それも、ちょっと間の抜けた
ファンタジー。最後の2行がちょっと甘いのが気になるが、まぁ、おまけしておこう。
題名も気が利いている。

>>86 碧眼教授の授業:「未来について」
 こういうムチャクチャは好きだ。ほとんど自棄、と言おうか、投げやり、と言おうか。
「お笑いオンエアバトル」で、ラーメンズなんかがこのネタやると受けるかも。

>>88 「名前はいらない」未来はへへへ
 未来は16のとき20拍子――フロムAのキャッチコピーみたい
 未来は調和のなか育まれ腐る構図――ちょっと表現カタイか。
 未来は結婚の有意義――そんな、改まって言われても……
 未来はテレビクイズ――はらたいら、に10点。
 未来はあらゆるものの層化――そーか。そうか?
 未来は彼との猿な思い出――つまり、彼女とのモモンガーな恋、というわけだな。

 ほとんど意味不明な寸評でスマソ。
 なんか、この詩、好き。最後の「猿な」が一番好き。

134ななほし ◆lYiSp4aok. :04/11/26 01:58:49 ID:eAppONna
感想は雑談スレに書きました。

3点 >>122 :たったそれだけのこと :

2点 >>94 :Hotel カマクラ 1/2 :
2点 >>126 :未来へ :

1点 >>88 :名前はいらない :
1点 >>91 :ヒトは音速で駆け巡る :
1点 >>103 :未来さんと地平線(1/2) :
1点 >>111 :イマというピエロ :
135MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/26 23:14:51 ID:ZQuYvobv
>>96 今頃気付いたこと
 流されるだけが人生じゃないよ。自分の人生は自分で創る、自分の未来は自分で切り拓いて
いくものだ、ってことに気付いたわけか。若いときは誰しも威勢よく、そう考えるんだ。もちろん
この指摘は正論。でもね、そう意思や気概だけで世の中うまくいくもんじゃないんだな。これが。
むしろ、ときには、流されることも必要。そのほうがよっぽど、時間はかかっても問題は解決すること
が多い、っていうことに、年寄りの私は今頃気付いた。

>>105 ウイルス
 地球を一個の生命体として捉えるのがガイア仮説。人類を地球を虫食むガン細胞に喩えたのは
ビートたけし。だから、この詩のアイディア自体はそんなに画期的なものじゃない、ような。
このテーマで書くのなら、このウイルスに対する治療法、ワクチン開発秘話のプロジェクトXを
書かないといかんのではないかな。いっそ宿主との共生など考えないで、ウイルスは殲滅する
しかほかに手立てはないよなー。地球が助かるのなら、自分は駆除されてもいい、と
今パソコン打ってるバイ菌は思ってます。

>>112 「COLT PYTHON」
 ちょっとユーモア、ちょっとブラック、ちょっとドライなテイストがいい。テーマは
神(Zeus? 死神?)に対する反逆。ありふれている、と言えばありふれているけれど、
表現が新しい。2連目のマエセツの位置づけが議論を醸すだろう。素直に解釈すると、
死病? に冒された「この子」が入院していて、その運命の理不尽を嘆くのが以下の手紙、
という設定だろう。「この子」を私たち全員にとり、死病も死すべき運命、あるいは絶望と
とることも可能だが、そう解釈づくめでは面白くない。ということで、個人的には
このマエセツはいらない、と思います。
136名無し:04/11/26 23:19:07 ID:lTiAhJeL
「「「恋のおまじないっ!」」」]
「「恋のおまじないっ!」」]
「恋のおまじないっ!」
さっそくですがおまじないです
恋を語らず何を語る?という世の中ですが、
このコピペを必ず5つレスに書き込んでください。
あなたの好きな人に10日以内に告白されます
嘘だと思うんなら無視してください。
ちなみにあなたの運勢が良かったら5日以内に告白&告白したらOKされます
効き目ぁるらしいですよ
137MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/27 00:26:41 ID:QnMwAd7p
>>136
 お前さんは、ユリオカ超特急か。

>>113-114 あしたへふたり ゆめのあじ
 なんか、ほんわかした中にペーソスと飄逸の旨みが漂っている。意味やメッセージが
過剰な詩に少し辟易したときに、この手の詩を読むと、なんか癒されるって感じ。
 ひらがな書きがほどよく意味をほぐして、言葉が混沌と接触して、そのインターフェース上で
イメージが立ち上がってくる(特に最初の第3連目まで)。まだ洗練されてはおらず、完成途上という
感はあるが、この作者のアプローチはドンピシャ的を射抜いている。
 それにしても、ひらがな書きなので、意味を読みとるために何回も読んでしまった。
長く目を留めているうちに、だんだんこの詩が好きになってしまった。コマーシャル効果のように。
それも、計算?

>>122 たったそれだけのこと
 冒頭の第1連目に妙に惹きつけられた。でも、オチは「喉頭ガンじゃんくてよかった、安心した」
で本当にいいの? もし、これが実話なら、取り越し苦労で終わって本当によかったね、と言いたい。
 それにしても、誰か冒頭の第1連目をそのまま生かして、違うオチの詩を作ってくれい。

>>126 未来へ
 作り方がなんか映画だな。とくに冒頭の効果音だか、イントロみたいなやつ。
作者が独特の美学を持っている、というのはわかる。視覚的な美しさを年頭に置いて
書いている、というのも。もちろん詩的なイメージも随所に織り交ぜているが、やはり
ドラマは感じてもポエジーの喚起力、といった点では弱い気がする。でも、これだけは
言っておきます。作者の美意識に共感し、このシーンが好き、という読者も決して少なくないはず。

138P ◆WN8IybcvEA :04/11/27 01:09:50 ID:MXcXmSv4
あの、審査に参加してもOKですか??
139Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/11/27 01:20:14 ID:xsDa1Kja
>>138 ええと、確か宣言してたよね?ならばOKです。

まずは審査結果です。
3点、2点は今回はなし。
1点
>>76 新たな国と古い森
>>79  考察
>>83 イザヤもしくはエゼキエル
>>112 「COLT PYTHON」

以上です。寸評はもちっと後で。
140P ◆WN8IybcvEA :04/11/27 01:44:39 ID:MXcXmSv4
>>139 あ、レスどうもです。
じゃ、とりあえず先に、点数だけ投下を。
【2点】 
77 オルゴールが鳴るころには  
79  考察
86 碧眼教授の授業:「未来について」  
97-100 予兆
101 甘いバラ色の未来を望み
125 アルバム
『1点』 
74 名前はいらない(魔法使いの)
78 その時
83 イザヤもしくはエゼキエル
87〜123 過去の未来
103-104  未来さんと地平線
112 「COLT PYTHON」
119-120 未来配給人 
122 たったそれだけのこと
        
 この計14作品に加点ということで。 …以上!


141MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/27 01:46:41 ID:QnMwAd7p
>>87,102,115-117,121,123 過去の未来
 次の料理はまだかい。この店は、どんだけ客待たせたら気が済むんや。ワイは腹減って
死にそうなんや。ワレ、サクサク次の皿、持ってこんかい。
 隣でオヤジがわめいてます。あーあ、フルコースのレストランに連れて来るんじゃなかった。
 かく申しますように、この作品は小出しにして引っ張る引っ張る。連作の是非も感想スレでは
議論が花盛りですが、それは後に述べるとして、内容の吟味から入ります。
 この詩の心臓部はNO4.「なきがら」とNO5.「埋葬」にあるのだろう。「一粒の麦死なずば」
という犠牲の上にいのちが受け継がれてゆく、という生命の連鎖のモチーフがまずひとつ。
 それから、もうひとつは疎外感。常夜灯、四六時中がお祭り騒ぎのトチ狂った明るすぎる世界に作者は
居心地の悪さを感じている(NO2.「月影」)。そんな作者は土管の中にしか自分の居所がない
(NO6.「放課後」)。消費社会は回転が速すぎて、自分にはついてゆけないのだ。珍しい犬の追憶
の中にしか、作者の魂を鎮める場所は存在しないのだ(NO3.「犬)。
 全体から醸し出す悲哀のトーン。内容はピカ一です。ただし、時間をずらして連投する今回の
形式にした必然性は作者なりにあるのだろうけれど、詩の内容からはあまり感じ取れなかった。
この手法は新しいし、面白いともけれど、そのまま完成品として一度に出しても、力量は十分だし、
下手に小細工を使ったって、怒られるのも、肯なるかな、とも思う。第一、読みにくい
から不親切でもあるしね。だからと言って減点するつもりはありません。この形式を
今後真似しても駄目ですよ。それこそ、よっぽどの必然性がないと私は評価しない。
142MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/11/27 02:07:38 ID:QnMwAd7p
>>127 加減
 物理学でいうエネルギー不変の原則、あるいはボーアの相補性っていうやつを思い出した。
第3連は好きだね、息を吸ったら、息を吐く――当たり前だけど、十分詩になるテーマだね。
この部分をもっと掘り下げて書いてもらいたかった。最後の1行は、ややくどい、と思う。

採点です。

【2点】
>87,102,115-117,121,123 過去の未来
 やっぱ、内容は圧巻でしょう。ちょっと説明不足で断章どうしの整合性にかける
うらみがあるけれど、そこを読者の想像力で補わせる、という怪我の功名戦術?
>113-114 あしたへふたり ゆめのあと
 今度はこの作者の漢字で書いた詩を読みたい

【1点】
>79 考察
>81 天
>85 希望のチラリズム
>86 碧眼教授の授業:「未来について」
>88 名前はいらない「未来はへへへ」
>112「COLT PSYTHON」

以上です。
143p8b98dc.tokynt01.ap.so-net.ne.jprlo  :04/11/27 11:20:14 ID:kuQOWL6a
da
144名前はいらない:04/11/27 11:47:48 ID:VPend57F
210.139.152.220
ホスト名 p8b98dc.tokynt01.ap.so-net.ne.jp
Network Information: [ネットワーク情報]
a. [IPネットワークアドレス] 210.139.128.0-210.139.255.0
b. [ネットワーク名] SO-NET
f. [組織名] So-netサービス(ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社)
g. [Organization] So-net Service(Sony Communication Network Corporation)
m. [運用責任者] MK2734JP
n. [技術連絡担当者] SW314JP
n. [技術連絡担当者] YO078JP
p. [ネームサーバ] dnss3.so-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] dnss4.so-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] dnss5.so-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] dnss6.so-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] dnss7.so-net.ne.jp
y. [通知アドレス] [email protected]
y. [通知アドレス] [email protected]
[割当年月日] 1997/11/04
[返却年月日]
[最終更新] 2004/10/13 15:21:08 (JST)
[email protected]
145園川 ◆nWfXpQxHHM :04/11/27 16:23:47 ID:x8726fkr
>74 名前はいらない
言葉と世界観の既視感のせいで漢語を多用した文体を読むのに
作業的なつらさを感じた。リフレインもそれを助長しているように思った。
最終行が上滑りしているように思う。

>75  水晶
語の省略が上手くないと思った。
意味が分りにくいし、韻律に説得力も感じななかった。

>76 新たな国と古い森
子供達の視点から見る町の描写の場面転換が強引なところが気になる。
詩全体の意味は分るが、4連目の最終行と5連目のイメージも、
叙述の雑さのせいですっと入ってこなかった。

>77 オルゴールが鳴るころには
話者と大人の私と子供の私の三人が登場して、
それぞれの箇所が誰の視点で語られているのかが分りにくいと思う。
それがなければ直喩が物語的な手法に乗って一つの世界として成立したと思う。

>78 その時(どうか……)
断片的な言葉が上手く繋がらなくて、意味が良くわからなかった。
雰囲気だけは感じたがそれ自体で価値をもつ作品でもないと思う。
雰囲気とはイメージや言葉の種類や使い方やリズムなどのことだが
それだけで読み手を説得する力もないと思う。

>79  考察
堅い語り口に必然性を感じなかったし、上手くなかったと思う。
汽車や少年の悲嘆や最後のセリフなど、主観の飛躍にスムーズに付いていけず、
よく分らなかった。
146園川 ◆nWfXpQxHHM :04/11/27 16:25:52 ID:x8726fkr
>>81 天
現実の経緯とイメージの論理的展開がともに無理なく、
上手く重ねられていると思う。だから2−4連の説明の省略が生きる。
一見消極的な私たちのあり方、そして主人公の澄んだ態度。
リズムの中につまずきがあり、それが又リズムになっている。
今の所この作品が一番いいと思う。

>>82 うそ
未来という言葉の曖昧さや希望とは、
ありもしない希望に由来するものではないらしい。
それともそうなのだろうか?空白と助詞のつくる情緒があった。

>>83 イザヤもしくはエゼキエル
世界は変わるべしという話者の語りは面白くなかったけど、
そこに自然描写と共に現れる毛蟹やシェパードに存在感があっていいと思った。

>>85 希望のチラリズム
作品のテンションの高さに対して読み進めていくスピードがついていかずにもどかしい。
自問自答の形と短い形での繰り返し、あと語り口の軽さが先行してイメージの描画速度がやや遅い。
そこをクリアすればなにも言う事はなかった。ただ最後、夢でひざを折られた。
多分作者の中では成立しているのだろうが、僕は夢落ちの必然性を読み取れなかった。
この作品と「天」の優劣はいまのところつけられない。

>>86 碧眼教授の授業:「未来について」
好意的に見れば擬論理に様々なイメージを乱暴に乗せてその力で作品を展開させている。
でも講義という形による先入観を破るだけの力は感じないのでそういう風には解釈しない。
破綻した論理展開で主張をがなり、がなることによって相手の言葉を封殺しようとする臆病な教授がいたと解釈する。
147園川 ◆nWfXpQxHHM :04/11/27 16:28:27 ID:x8726fkr
>87>102>115>116>117>121>123 過去の未来
「過去の未来」という題自体が多義性を孕んだままに存在している。本編の語法もそう。
時間をずらしての連作の投稿という形態、ここへの投稿時刻の直近に別の場所に投稿された
作品のコピペという体裁。読むと様々なメタファーが出現する。
形態と体裁、題、語法、イメージ、それら全てが死者の声として響いている。
作品としてはそれでいいのだがなにか引っ掛かる。語法の問題だと思う。書き手としては完全に主観に
埋没して生理的に引き出された言葉なのだろうが、他人には読みにくい。というより基本的に読むものだろうかこれは?
言葉が意味を伝えようとしていない。ただ不気味な蠕動とともに死者の言葉がそこに現れた。現れてしまった。人間は訝しむ。
・・・だとすればこの作品の、日常的な感覚からは読みようのない言葉のあり方は必要とされたということか。
とにかく読めなくても、分らなくても、考えなくても、暗さや悲しさや悔いにも似た情調が伝わってくる。
現れた途端に過去へと消えていく死者の悲しみだろうか。この作品と「天」と「希望の〜」の順位は保留。

>88 「未来はへへへ」
こういう行頭での繰り返し自体読みにくい気がするのはただ僕の好みの問題なのだろうか。
もうちょっと工夫がないと眠くなるか放り出されるのではないだろうか?
でも一度書き手の世界に引き込むことが出来ればこの形式は強いのだろう。
単純な繰り返しの中に現れる作者の手つきに未来が様々に変質し、最後に余韻と共に残るものが在る。
でも僕はそこにたどり着く前に力尽きた。

>89-90 部屋
描写の貧しさや改行やのせいで本当に真っ白な部屋みたいな作品になってしまった。

>91>93  ヒトは音速で駆け巡る
1連目だけ上手く比喩(的な表現)が機能していると思う。でも2連目に入るとそれが崩れて、
以降は表現に全く力がない。

>94-95 Hotel カマクラ
ホテルのズレが詩なのだとして、それが全く面白くなかった。2連目も一般化した認識を繰り返しているだけ。
3連目もそう。「ホテル」という名詞の力が全ての作品だった。
148園川 ◆nWfXpQxHHM :04/11/27 19:25:25 ID:GTgRcy/u
>97-100 予兆
ドラえもんを軸に展開させていく手腕はいいと思った。
後半でダウナーな展開になるがそれが主人公の中途半端に消極的な姿勢に収束して、
消化不良の印象を受けた。

>103-104  未来さんと地平線
過去の映像と未来の映像が、優しく淡々とした語り口の中に重なり合い、
柔らかな(?)世界を作っている。ラスト2連で詩の内外という構造も取り込む。
でもその構造の語り出しにすんないと付いていけなかった。
まず前半で犬の死を媒介に回想された過去の世界へ移動するわけだが、
それまでの未来さんの周辺の描写から犬の死を取り上げるのが唐突。
最後に未来さんがいる場所も詩の中にいるという事なのか、そうだとすれば語り手の位置と
未来さんの位置との関係がよくわからなくなる。

>106  手で引くとゆうこと
意味がわからないという事しか分らなかった。

>110 未来は過去でした
未来=過去を軸とした論理の遊びにさっぱり付いていけない。

>111  イマというピエロ
今というピエロから逃げ切ったら明日が来る、にもかかわらず明日がくるまで今に対峙する。
論理的に分らなかった。今を象徴するピエロが幼い日に見た幻想的存在である必然性も分らなかった。

>112 「COLT PYTHON」
これが歌詞だったら音に乗ってなんとなく理解できたのだと思うが、
イメージの飛躍が上手く繋がらなかった。作者の内的リズムの表現が不完全だったと思う。

>113-114 あしたへふたり ゆめのあじ
ひらがな表記の読みにくさを超える魅力は感じなかった。
そもそも読みにくくなってはいけないのではないだろうか?
意味の未分化状態と言うより作者と作品の未分化状態、つまり作品を対象化して客観的に練り上げられてないように感じた。
149園川 ◆nWfXpQxHHM :04/11/27 19:26:23 ID:GTgRcy/u
>127 加減
一つを得れば一つを失うという言葉が普通とは違って、
滅びると言う運命、法則をさしている。その法則が浮かび上がって来る程の力は
この作品からは感じられなかった。

>126 未来へ
>ながめのよいそこは檸檬の大きさの空を
>つかもうとしてあなたは思いの丈をはなつように背のびをする。

眺めの良いテラスが空をつかもうとした。あなたも背伸びをした。
という意味でいいのだろうか。この部分だけ分らなくて混乱したが、
この作品は文法を壊すとかずらすとかいう作品ではないようだ。
読点の省略はあくまでリズムを生み出すためのもののらしい。
そのリズムに統合されないイメージの奔流を乗せて、ポエジーを感じろということだと思うが、
確かに理性による統合以前の情緒があって、それはこの作品世界が確かに成立していると言うことなのだろう。
鳴り響くギターとそれをかき鳴らす彼の精神状態の諧和のなかに軽身で鎧った希求を感じた。
リズムの速さに付いて行くのに疲れる。作品の意図としては速さだけで良かったのだろうが、
取っ付き易さをもう少し考慮してもいいのではないだろうか。意図の実現と読者への親切のバランスという事を考えた。

>125 アルバム
語り手にとって母親がいかなる存在で、語られる思い出がどのような意味を持つのか分らなかった。
だからなぜこんなに深刻な様子で語るのか分らなかった。

>122 たったそれだけのこと
たったそれだけのことで人生を総括したかと思えばたったそれだけのことで未来を輝かせる。
その大げささが積極的な効果を持つ前に墜落していると思う。

>119-120 未来配給人
時の流れの否応なさを端的に示して印象に残るが、さくひんが上手くいってるからこそ
それだけでは物足りなくなってくる。時間自体に肉薄する方法としての寓喩から一歩進んでみたいと個人的に思った。
150園川 ◆nWfXpQxHHM :04/11/27 19:49:51 ID:GTgRcy/u
結果

3点 >126 未来へ
2点 >87>102>115>116>117>121>123 過去の未来
1点 >81 天


>>85の「希望のチラリズム」を含めた4作品がいいと思った。「希望のチラリズム」
リズムと内容の理解の速度が合わない気がするし、
イメージとの戯れに賭ける作品としては散漫で力のない印象をうけた為外すことにした。

「天」は3連目が単純に否定の対象として現れているようにも読めた。
というより多分そっちなのだろう。だとすれば寸評で書いた魅力は半減する。
この作品が1点。

「過去の未来」は語法の読みにくさをそのまま受け入れ、
作品全体を総合的に死者(過去)の声と捉えたが、やはり読みにくさに釈然としないものが残るので、
この作品を2点にしようと思う。

減点法のようなやり方だけど、どれが1番いいか、客観的に考えようとするとこの方法しか思いつかなかった。
151Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/28 00:00:56 ID:IiCPTsEB
締め切りです。
152Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/28 00:09:54 ID:IiCPTsEB
チャンプ 5点
>87他 過去の未来
>126  未来へ

準チャンプ 4点
>122 たったそれだけのこと
>79 考察

確認お願いします。
153快楽童子 ◆plhXCa4.HY :04/11/28 01:16:15 ID:8Cv4jC5m
>>152
あってると思うよ
154Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/28 01:20:03 ID:IiCPTsEB
では集計結果は>>152の通りで、
過去の未来の作者様、次のお題をお願いします。
155ウノ ◆mdm4jQk4Iw :04/11/28 02:49:55 ID:dzhp8CEv
おっと 過去の未来の作者です。
次のお題は 


「微」


でよろしく。
156名前はいらない:04/11/28 06:55:07 ID:so7RLo/9
>>155 期限微はいつですかー?(これは投稿ではありませぬ;)
157ある個人における分解までの経緯 1/3:04/11/28 07:09:07 ID:EXVW1usZ
  12月28 6時29分

       我

  12月28日 6時30分

     精神構造の
   欠陥に対して白衣の
      十字軍が
        我に
    雷を振り下ろした

  12月28日 6時32分

      自覚するは
   世界というものそして
        我
      というものは
     唯識というなの
    現実と現在の中で
     もがくものなりと

  
158ある個人における分解までの経緯 :04/11/28 07:11:05 ID:EXVW1usZ
12月28日 6時35分

           夕刻を告げる
       鐘の音が
     朝早く私の耳元に
         届き
      鳥の鳴き声が
         我
      の砕けかけた
        安定性
       を啄ばむ

  12月28日 6時35分


   頭痛がひどくなってきた
    背中が以上に寒い
        私
    はどうなるんだろうか
   

  12月28日 6時39分


   トイレへ行きたい
   許してもらえない
      私
   は拘束されている
    

159ある個人における分解までの経緯 :04/11/28 07:12:40 ID:EXVW1usZ
  12月28日 6時45分


    しょうじきどうでもいい
   世界のことなんて
    自分中心のどこがわるい
   恋をして仕事をして
      私
   が中心なんだ

  12月28日 6時48分


    音楽が大好きなんだよ
   ずーっと毎日聞いてる
    それ以外どうでもいい
        俺
    が好きな奴はマニアックだぜ
   だれもしらねーからな
160ある個人における分解までの経緯 :04/11/28 07:13:44 ID:EXVW1usZ
  12月28日 6時45分


       腹が減った
   なにかよこせ
    こんななにもねー
  部屋じゃ女もだけねーよ
       俺
   のけつのあなでもみせてやろうか


  12月28日 6時48分


    ぼくおなかがすいたよ
  はやくだしてよ
     おかあさんにあいたいよ
   

  12月28日 6時50分

    社会性の逸脱それが我の
   願い うるせーよぼけがだまれ
    こわいよこわいやつが二人もいる
   しねーよまじで 我合理化のシステ まじで
  だまれっつーの なきそうだよ



  
161ある個人における分解までの経緯:04/11/28 12:06:23 ID:EXVW1usZ
12月28日 6時54分



   うあhづいひうえxへいうxふいhdぃうえwq

  うぇおいjぢおjwくぃおjぢおqwfucksじゃkjqjql

   ふck sjkxqwhkxhdqwkduhqw

sexjぃをjくぉいwjぢおqwj

  なにかくわせろswjくぃうでぃうqlhdぃうq

    ぶっころしてやりてjぢをqjぃおjぃうqjzx

   かねをy沿い追いqwjぃおいおjxdjjくぉいxjq

     しぬほどCDかうんdすqhshkしうlqhしうhq1

162ある個人における分解までの経緯:04/11/28 12:08:01 ID:EXVW1usZ
12月28日 6時56分



     A    目が覚めましたか?

   被験者  はい

  被験者の日記より以下抜粋(実験より一ヵ月後)

   夕焼けがいつもより早くビルの壁を焦がしながら

   落ちていくのを見たあまりにも残酷な

  景色だったので自分の目と脳をえぐりだそうかと

  思ったが怖くてできない臆病者の恐れ

   こわくないっつーのこわいよ

   大丈夫だっていってるじゃん

    不可解なり むずかしいことばやめてよ
163名前はいらない:04/11/28 12:08:29 ID:EXVW1usZ
連投規制により、時間差でのとうこうになってしましまたすいませぬ
164もう、いいよ。:04/11/28 17:20:51 ID:4iL3yYjX
「力への意思」だったっけ?
真理だから信じるんじゃなくて
自分に都合がいいから真理なんだって奴。

なんか、さ、
あんまり考えたくは無いけど
そんな風に世界は動いてる気がする。

大きな国の戦争も。

何処かの会社の言い訳も。

小さな、小さな、ちいさな
この場所でさえも。
165Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/28 18:11:29 ID:IiCPTsEB
【アナウンス】
現在お題「微」で投稿募集中です。
投稿期限は12/4(土)24:00です。
皆様奮ってご参加ください。
166微熱:04/11/28 19:28:58 ID:vnnCszm9


がんじがらめになって眠っていた
目が覚める頃には 日が傾いていて
何も喋らないで帰ろうとする   君

手をつなごうとする度すり抜けられて

                 高架橋の影がいつもより短い

愛してるなんて
ありきたりな言葉で唇を寄せないでと願う
もうすぐ貴方との時間も尽きると確信できている

夕暮れの彼方が赤銅色でくすぶっている
                  
                  電車の轟音が馳せる
167微々たる日々:04/11/28 21:31:31 ID:MvXdMlFK
レゴで作った私の分身

ブンシン そうブンシン

動かない話さない立たない
起きない食べない飲まない
息をしない目を開かない

私の ブンシン

海に溺れた部屋で私と「ブンシン」は
ずっと二人でじっとしてる

窓の外から誰かがこちらを見てる
きがする キガスル 気化する

私とブンシンは気体になり
熱のせいか水圧のせいか
空気とまざって一つになった
168微々たる日々ー2:04/11/28 21:32:01 ID:MvXdMlFK
微笑をうかべた窓の外の「誰か」は
音も波もたてずに海面で出て
息を吹き返した反動で
頬が膨らみ 肺も膨らみ

フクラミ 私と「ブンシン」は膨らみ続け
部屋を中から打ち破り大きな気泡となって
海面に出た

誰かの肺に入ってやった
誰かの血液と体中を巡った
口から吐き出されるまで
誰かの顔は見なかった見えなかった

その時がきたとき
誰かは微笑をうかべていたきがする
キガスル 気化する そう全ての物体が気化し
地球にはなにもなくなった

最初から何もなかったかのような
静けさと暗闇を愛す誰かがまだ生きていた
169見罪 (上):04/11/29 00:34:41 ID:HZ+vUXrR
私は見た

蛍火の群れの中
ただ一対
狼の両の眼(manako)が
貴方の様子をじっと窺っているのを

破風の上を伝い飛ぶ黒揚羽を
蝙蝠の鋭い爪が
一瞬で捕え
貴方の頭上を翳め
闇に舞うのを

見るたびに私は罪を犯す

貴方には見えないのか
私には見える
私にだけは
はっきり見える
網膜の僅かな隙間を縫い
此方に飛び越えて来る狼や
彼方に消え去る蝙蝠が

毎日多くの人が傷つき
死んでゆくのはみな
私のせいなのだ

今日は月光を受けて青白く光る
切断された石竜子の尾を見た

170見罪 (下):04/11/29 00:38:05 ID:HZ+vUXrR
全ての災いの源が零れ出ぬよう
だから私は両手で目を覆い
固く瞼を閉ざしている
こうするより他に
この世の不幸を無くす手立ては
他にない
171:04/11/29 00:56:35 ID:43t1+zsn
小より小さく
少より少なく
無よりは大きく
無よりは多い
そんなもの
172ほんの少しの充足感:04/11/29 16:39:48 ID:qW6zsN+G
少し遅くまで寝ていた俺は
少し遅い時間に君のところへ出かけた
少しいい加減な質問に
少しだけふざけた答えを出しながら

少し遅くまで起きていた君から
少し遅い時間に電話がかかる
少し不安そうに甘えた相談に
少しだけふざけた答えを出しながら

少し眠くなった俺達は
少し約束ごとをしていた
少し嘘っぽい現実離れに
少しだけふざけた笑いも一緒に


微かでもありながらほんの些細な幸せが
この身を通り抜けていくということ
ふざけるばかりの俺にとって本当は
とても大きな幸せなんだと気付いているかい?
173パブロフの色眼鏡:04/11/29 19:14:45 ID:md9iokXW
春。
お前が世界の中心であくびをする。
たったそれだけ。

*             お前は黄色のスパナで俺のボルトを数度回した!
瞬             俺の思考回路はまとはずれに。  
間             お前は俺に一匹のハートモンシロを送り込んだ!  
*             俺の生活は吸い込まれていく。
 

まばたきの白昼夢。心地よい世界。
俺はお前に食われた。
頭から?足から?いや胸を貫かれた!

夏。
お前が不思議な世界の中心でくしゃみをする。
たったそれだけ。

*             お前は0ドルの採掘機で地球を掘り進む!
刹             俺の心は虫食いに。
那             お前は特別の甘味料を宇宙にバラ撒いた!
*             俺の目には空が桃色に見える。

まばたきの妄想。心地よい被害妄想。
全て変えられてしまった。
ほら、お日様が南中したまま沈まない。   
174桜の匂い :04/11/29 19:19:57 ID:FMLkVKls
別段、春が好きというわけではないが
いざ春の中にいるとやはり他の季節とは
何か違った、特別な物を抱く
何がそうさせるのか

どこの桜ももう満開らしく、その桜の
咲いた喜びと
散りゆく悲しみが
微かな匂いとなってこの部屋にも入り込んでいる

外を見てみれば冬の名残の薄い景色に
柔らかい白っぽい黄色の、春色とでも言おうか
そんな色に染まっている
今こんな風に外をじっと眺めている人間など
この街にどれだけいるだろうか


175桜の匂い :04/11/29 19:20:18 ID:FMLkVKls

まだ練習が足りないな、と思わせるうぐいすの鳴き声がする

春は色々な物が動き始める
別れ 出会い
死 生
自分もそれに流されるのではないが
長く住み付いたこの部屋を出る事にした

荷物をまとめる作業中 ガラに合わない本を見つけた
ペラペラと適当にめくると手紙が落ちた
その字は君の物だった

君が別れ際に僕にわたした本
僕は1ページも開きもせずに
歪んだ蓋を強引に押し込んだ

それに書かれた「もう一度会いましょう」
指定された日時はとうの昔に過ぎ去っていた

この手紙からあの日の君の匂いが香る
微かな桜の匂いと混じり合って
どうして どうして
と叫んでいる
176鳥に乗って:04/11/30 12:44:23 ID:PCfq/qXg
高いのん建てたものだと上から数えて
途中でまた上を見てる得な性格
下のテナントにもゴチャゴチャと人がいて
スケルトンの真ん中で大の字は役得
この辺りは微トンだもん
製鉄所の何年分だったっけ
揺れを押さえる為に鉄の塊を仕込んであるらしい
どうせだったら大きな鳥に支えて貰えばいいのに
そしたら乗り込んで航空障害灯の球替えをしよう
でもここから覗き込んでもすくんじゃうね
177ぬるい:04/11/30 17:22:53 ID:exfH1cT7
そうだね。やっと見つけたといえば、そうかもしれないね。
ふくろうがほうと鳴いてすずめがぴいちく鳴いてひばりが飛んでった。
かたちあるものはわたしのまえからさっさと消えてくよ。
太陽さえもが遠ざかってくよ。月も出ない。蛍光灯は切れかけ。
小さくなった背中。縮んだ。遠ざかった。
何を信じるかな。何を信じるのかな。ねえ、ねえ。

わたしは。

簡単なんだよ。
栓を抜いてしまえばよかったんだもの。
流れていくのだけ見てればよかったの。
ただ四角いけど丸みを帯びたラインを描く淵に腰掛けて
てらてら光る水がマニキュア塗った爪掠めていくのを。

生温さに吐き気がしてたの

「もういいよおわりにしようどうせむりなんだよむりむりぜったいむり
あんたなんてさいしょからすきじゃなかったきらいだったむしろきらいだった
すごいきらいでていってよかおもみたくないよはきけがするよ
でるまじでげろがでるやめてもうかえってママのところへかえりなさいよ
いえにまってるひとがいるんでしょううそつきうそつきうそつきぃぃぃ

                 」

そんな、言い訳を。でたらめを。嘘を、

あの寂しそうな顔が苦しそうな顔がそうつまりなんというか形容できないけど
(そうだ!狂人を見るような目!)そんな顔して見てた

忘れられないよ
178ぬるいセカンド:04/11/30 17:23:31 ID:exfH1cT7

知ってた、本当は。(but 目をそらしてた)
ふくろうもすずめもひばりもまだな(鳴?泣?)いていたってこと
太陽はまた出てくるし(地球の自転による見せ掛けの運動です)月も出てくるし蛍光灯は買えばいいの。
小さくなった手が昔よりも温かいってことも。
あなたのこと心底好きだったってことも。

い ま さ ら    っ   だ よ ね   え  え

こえあげてわらおうよこえあげて。くるくるまわっておうちへかえろうよ。
ここはつめたくてさむいけどわたしはしにそうだけどまだいきてるかもしれないけれど
もうだれもいないよなんだよしんやにじってしねってかわたしにしねっていうのかよむしろころすぞ
っつかまわろうみんなまわろうみんなわらってしんでまわってまわってまわってしんでしまえばいい
ほらほらくるくるくるくるくるくるたのしいなああはははははくるくるくるくるく

躓いて転ぶ。涙溢れる。アスファルト、街灯。ハイヒール。ブランド、あなたが。膝。痛い、痛い生きてる。

涙とまんないよぉ  まじで
179ぬるいさいご:04/11/30 17:24:04 ID:exfH1cT7
暗闇で逃げ込んだ振りしてた。バスタブの微温湯に肩まで浸かってたくせに。
180情婦お春の一生?:04/12/02 03:34:51 ID:JkjvGKSL
日に向かい セックスセックスセックス
月 湯のみ 茶碗
相手はドアーをぶち破る
錬金術の本が泥にまみれて 液体窒素をかけられ 
伝えたいことが 色々あったのに理由によって換算されて
お春泣く
わめく言葉は演技にみえる貧しい女
あいつのでべそは感じ悪い
電気をつけてやっちまえ そらそらやっちまえ
あんたの言うことなすこと演技みてえだ
あんたええかげんにせえよ
何娯楽そーアンタのしんねしまえばよろしかとんんーーなえええーぐへぼろげ
お春喚かないで
お春死なないで
お春墓はたてれません
お春の夢は主婦
お春皆あなたをみていた
以上

「微」

に関す!!!
181みっどないと:04/12/02 15:21:58 ID:U/Pctfh9
ジャケットを破り捨てて 全てが変わると思ってた 
セックスの後のタバコみたいに ふらついた4足歩行で
這いつくばる鳥の くちばしをくわえて 
這いつくばる鳥から 酸素を吸い上げた
ねえ?
 もうトベる

ベイビー、アイラビュー 言葉ばかりがすぐに生まれて
子宮に戻すには 時間がかかり過ぎる
最高にクールなものは 夜にのみ存在して
昼間を歩き回る俺の イーグルのマスクはなんとも滑稽だ
          イーグルのマスクはなんとも滑稽だ

もうトベる

燃え上がる炎は 征服と良く似た色をしていた
なにもかも見せかけで それじゃあ地球はなんで回ってるんだよって
ベイビー、サルバドール、今夜こそは 君を連れ出さないと
四足歩行のパイロットが 迎えに来たから

逆らわないで 恐がらないで 俺は恐いよ せめてベイビー 君だけは

182みっどないと2:04/12/02 15:24:48 ID:U/Pctfh9
けむたくてしかたない 灰色の荒野で
4畳半の荒野で ネズミを蹴散らしながら 
彼女のアタマを掴んで さっと抱き上げる
ホコリだらけの夢を 惑星の引力に逆らって
でもサルバドールの 瞳は死んでいて
からっぽの右腕は もう既に腐ってた
ニュートンの声がする
ニュートンの声がするんだ

リンゴと同じさ 見つけてくれよ
法則があるなら 引っ張られて 目が回る
止まらない観覧車 マッハで宇宙
言葉と同じさ 戻れそうにない 
トベそうにもない 

微弱な言葉の転げ落ちた夜 いつまでも燃え上がるのは 娯楽と退屈
死ねよみんな クソ寒ぃぜ
183逆光:04/12/02 15:48:59 ID:meWp/CXw
冷たく燃える太陽に
背中を向けて立てばほら
泣きそうな顔も隠れてしまって
ピースでもしておけば
ごまかしが効く

そうやって何年もやってきたのに
ロウソクなんて持って近づいてきたので
不意をつかれて僕の素顔がばれてしまった

背中を押されて無理からに進んできた
この道の正面から来るものなんて
初めてだったから戸惑って
必死で作った笑顔もひきつっちゃった

僕はこれから笑って歩こう
たとえ素顔が見えなくても
知らなかったんだ
微かな光の力を
すなわち

また会えるかな
今度は笑っているから
また会いたいな
ずっと笑っているから

砂漠の一本道を
笑いながら歩くあほがいた
オアシスまであと僅か
そこに笑いながら横たわり
骨になっても笑っていた
184一生の微と神1:04/12/02 17:23:07 ID:p7Z0hczj
ベサミドグリヘミ 頭がボウとした
あんたらのいうことはわかる ぼくらの言うことがわからないというのはどういうことだ
ビデオゲームをした
相手は完全な変態だ
正当なのはおれらだ
あんたら ぼくら おれらだ
銀行だって真昼だって流れてんだ
そこらのコンクリート塀に
全て言葉で説明しろ なんだその上唇
おまえはそれで おまえは何様のつもりなんだ
その場時点で核にもなれる男だ 花焦がす淫水イエイ
自慢にもならんさ 国鉄気取りであんたらのいうこと淫乱だ
爆弾嫌いは結構だ ええかんじじゃんかしんじまえばよろしかとね
反発しても同化している 喧嘩してもあいつらいっつも満足して感じ
185一生の微と神2:04/12/02 17:23:30 ID:p7Z0hczj
千葉県民 家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家
々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家
々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家家々家々家々家々家々
街で一番 街であの街でええええええええ
ポークソードアイテムは銀行にあるぜ
工場生活廃水飲んで生きれる
みろよおれらは生きてるぜ
みてみろイエーーーーーーーーーーーーーーーーーイ
絵馬の中のおまえら変態
学生のガラス
イエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ
おれらはこのようにして生きているんだぜ
全国全当村アイテムは銀行に
因果な反発ドンとこんかいボロ家の息子
動いているぜ 暴動で 全快に生きているんだぜ
おれらおれらおれらおれら聴く
オオエイオオイエイオオイエイオオイエイ
婆一人 爺一人 ゴキブリ一つ
神さまだけ背負ってゴウゴウゴウゴウゴウゴウゴーーーーーーーーーー
186咆哮:04/12/02 18:25:31 ID:GMOM7Ma1
ずうるりと身を守る衣も纏わずに冷たい外気へと押し出され
生温い体温を感じさせる柔らかなものにぽとりと落ちたわたくし
空というものは晴れ渡り小さな感嘆の声が聞こえ鳥の声が聞こえる
それをうすぼんやりとした意識の外でかすかに感じながらとろとろ眠る

ちいさいわたくし


つるりとした皮膚に毛が生えそろう頃
眼差しは小さく変わりわたくしの毛並みをじろじろと舐めた
からからと転がる空き缶の音
小さな舌打ち  その意味すら知らなかった

ちいさいわたくし


まだ柔らかな母の胸で抱かれていた
その柔らかさすら頬に残っている頃に
いつのまにかあの時のようにぽつりと見知らぬ世界に置き去りにされ
ただただ母の温もりを探すことしか出来なかった

ちいさいわたくし


聞こえるでしょうか聞こえるでしょうか
暗闇の中青白い半月を見上げながら
灰の石ころにまだ柔らかい肌を削られながら
深い藍を湛える空に溺れながら
白き光に追いまわされながら
柔らかな母の桃色の乳房を思い出しながら あげる

毛むくじゃらの悲鳴
187風化[春 1/4]:04/12/02 21:18:40 ID:oDRH+qVF
砂の零れ落ちる音を聞いたことはある?



さらさらと聞こえる?


人は愚かな砂のよう
人は0.999999・・・のよう

だからこんな聞き間違いをしてしまうのかも

人は煌く砂のよう
人ははじまりの0のよう

だから面白いのかも

サらさラさらサら・・・・・


188風化[夏 2/4]:04/12/02 21:21:12 ID:oDRH+qVF
黄砂に一人彷徨って



太陽を見上げぬようにしておりました


熱い砂が私の足の裏を焦がしてゆきます
白い影が光を閉ざします

けれど私は進まなくちゃ

熱い砂が私の足を飲み込んでおります
白い影が闇へと誘います

けれど私は戻れないの

saラさraさlaサラ・・・・


189風化[秋 3/4]:04/12/02 21:23:42 ID:oDRH+qVF
雨が大地を黒くしていった



恵みの雨とはもはや呼ばれまい


茶色の川が山を削った
壊れた石が家を流した

やはり人間は勝手だ

川が乾いて爪痕が残った
石が消えて瓦礫が残った

やはり人間はくだらない

サラsaraさらsala・・・・


190風化[冬 4/4]:04/12/02 21:25:30 ID:oDRH+qVF
永遠だったものが途絶えた



残ったのは思い出だけ


涙は心を砂にした
涙は心を砂にした

そして平らになってゆく

涙が乾いて傷跡が残った
風が吹いて傷跡が消えた

そして平らになってゆく

sarasalasarasala・・・
--------------
----------
------
----
--
最後に
手のひらに
一粒だけ残った小石を
何処かの少年が見つめた
191夢の微分:04/12/03 02:32:03 ID:geXPkbI+
となりのあの娘は暗いな
寝てら、さては朝帰り
夢にでてくるウクライナ
平和、唱えた僕は寝返り

近所のスーパーが最近つぶれたらしい
そいえばバイト先あそこだし
最近行ってなかった
もうクビになってただろうな

冠婚葬祭のネクタイ揃ってますか?
買わずに35年間 何してきたんだろうな
笑っちゃう子供に ドロップキック
するんじゃなくされるほうだよ

崩壊の一歩手前の二歩先
バラバラなココロとか
いらない溶かして固める キャラメル

げんに今は生きて楽しい?そうでしょう
つまらないと思うからつまらなくなるだけ
そこにいたいだけ

手を見てると 短い生命線
それはそれは短すぎて
導火線みたく 火をつけたい
どんどん短くなり 最後は爆発する

夢の微分とは現実の世界の
深い深い部分
1000まで数えるから
それまでに起きていて 何かが起きていて(ハプンド)
192ひとしずく:04/12/03 08:05:32 ID:j6uKweAE
朝、
ご飯が光って、ほかほかと湯気を立てていた

窓の外、銀杏の葉が黄色い

茶の縞猫家族、
東の家のガラス戸棚の中でたごまって寝ている

道を歩く小学生、
帽子を飛ばす 塀の中

物干しの白いシーツ
雪の気配のする風が吹く

そこはかとない気配
足を片方上げて座っておられる弥勒様の微笑み

藁束の下に、蛙が冬眠
トラクターの刃が入るはずの田んぼ、
そっとすくいあげて、畦の穴へと移した
193 友人?:04/12/03 12:11:09 ID:SvhZjXf+

まわりの言葉ざわめき
沈黙の二人に
すきま風が吹きぬける
何を見ているのぼんやり視野のいずこかに
こちらも入っている
ひそかに伺うひとの意識は微熱があって

few〜っと吹きぬける
0にちかいきょり
これからふれるまでの
果てしない
距離
194ぬる火:04/12/03 15:51:31 ID:VLk8mj04
蒸発しそうな熱を冷やす白い雪
沸騰した湯を落ち着かせる差し水
火照った肌の熱の行方を見つめる

炎は激しく燃えて すぐに消えてしまうのか
灰に隠れてちいさな赤みを残すのか

そこに見えたぬる火

あたしの額の37℃
カラダを弱火でしばらく煮込む
一番奥に残った芯もとろとろの歯ざわり
195:04/12/04 00:41:04 ID:awE8m8Xb

庭に穴を掘って自ら入る
篭る

今は昼か夜なのか
わかっているのか?
目を開ける前に明かりが欲しい

声が木霊する
思った以上に鋭く
不愉快にもぼくを貫く 声 ぼくの声は 貫く
ぼくの声か? ぼくの声か?
充満する 匂い 締め付ける 蒸せる ぼくのモノか?
ぼくが出したのか? 望んだのか? いつ入った?

出られるのか いや出ては駄目だ 何故だ?
ぼくの身体はぼくの吐息でふやけてしまって
篭る
蓋はあったか?
鳴動している なにがだ? 穴か 側壁か 外か ぼくか
やめやがれ もう押し付けるな 穴を広げろ 無理か
ぼくか
ぼくなのか 掘り出した土はどこへやった 出るなら埋めろ

面倒くさいからやっぱやめるよ
きっと外も穴ぼこだらけだ
196窓硝子:04/12/04 02:45:13 ID:lfHnDqHy

おばさん
拭かないで

少し曇っているから 
見えるものだってあるの

おばさん
拭かないで

威嚇するわよ
197ミリから始まった君へ:04/12/04 08:43:34 ID:TnSS7Iq9
わずかな
たった一つの細胞から
僕らはここまで大きくなった

そんな僕らも
それらよりもよりちいさなのでできている
ミリよりちいさな……

たたでさえ僕らは小さい
宇宙と比べたら僕らなんか極微量だ

いても、いなくても
もしかしたら関係ないかもしれない
でも存在そのものには理由があると思う

たったちいさな雨粒が大地を潤わせ
湿ったすごくちいさな土の粒たちが木々を育て
その木々の作る栄養はプランクトンのものになり
そして魚が食べて
僕らが食べて

ごく微量でしかない僕らだけど
理由があるからここにいる
君だって……
198香り/1:04/12/04 15:01:56 ID:aj4SFtU+
微細に香る
死の匂い

あたしの中に詰まってる

喜びの香り
怒りの香り
悲しみの香り
あたしの香り

ハートの中のタンクから
肌や産毛を貫いて
個室の宇宙にひろがってく

好きな香りを選べばいいわ
好きなようにするといいわ

199香り/2:04/12/04 15:02:37 ID:aj4SFtU+
憎しみを一吹き
あたしの肌が深紅に染まる
でも、きっとその色は誰のものでもない

あたしの「紅」で
あなたの「黒」を
呼び出してあげる

だって、あなたはきっと

誰かを憎んでる

微細に香る
死の匂い

あなたの中にも詰まってる

きっと最後の日まで消えたりしない
200微徴 1:04/12/04 17:19:26 ID:mAlzFRc1
微力ながら
ゼンリョクっ
でお役に立ちたいこの気持ち、だが
アララという間に猛ダッシュ右曲がり土煙あげて
大爆走、大暴走、大妄想、
はりきってとんちんかん、
立ち止まって疎外感、
遠巻きで苦笑い?
これの本気で何が悪い、
がんばってるのにかまってくれない、
かまってくれなきゃ逆恨み。
はっきり言わなきゃワッチャワナミー。
他人が必要、他人に必要、
さみしいなあ。
がんばればひとりで生きられる、かもだけど、
前提はみんなで仲良く、そうね、多細胞生物、
こころも多細胞のしくみ、
60兆個の細胞のみなさま、ごくろうさまです。あなたがたの日々の努力、常に感謝、
わたくしもいまだ生活苦ながらみなさまとともに歩む所存でございます。
わたくしの中身はあなたがたでいっぱいいっぱいでございます。
癌細胞の諸君にも一言、きみらはくさったみかんじゃない! 先生、信じてます。
201微徴 2:04/12/04 17:21:45 ID:mAlzFRc1


増殖、協調、自己犠牲、
あたしのことはどうでもいいの、
あなたのこどもをうんでもいいの?
言わしめたいおめでたいノーネクタイよかですたい
ジ・アーチスト formerly known as zekken
featuring おれとジーパンと銭形
センパイ、これがぼくの詩です、読んでくだしゃいっ。
なんじゃあこりゃあ!?
それは、あなたのこころです。
全員敬礼。
ドデスカデン、ハア、ビバノンノ。
語呂合わせ、帳尻あわせ、書きなぐり、
かけばかくほど気持ちいい、それは
まさにマス大山空手バカ一代牛殺し、オス!
であるおれのなかの単細胞解き放つ、
おまえたちを食わせるためにおれがこんなに苦労してるかと思うとホント泣けてくるよ、
細胞界のニートと呼ばれたおれの精子たち、
が、しかし、ついにこの日がやってきたのであります、
熾烈な生存競争の幕は切って落とされたのであります、
202微徴 3:04/12/04 17:22:56 ID:mAlzFRc1
情報を伝えるために生き残れるのは億分の一匹だけなのであります、
それは日本人全員の中でひとりしか生き残れないという状況なのであります、
しかも早い者勝ちという過酷なレースが繰り広げられながら、
足の引っ張り合いはないのであります、それどころか、
後続の選手たちはじつは先頭集団を押し上げている、
先頭を走るものたちは後続の為に道をつくり、次々に力果てていく、
ああ、これは友愛、じつは友愛のシステム、この勝利はきみたちすべての頭上に輝く、
いまこそ、さあ、帰ってきたよ、おふくろさん、おれ、すこしは進化したかなあと、
すこし照れた笑いを浮かべつつ、幸せの黄色いハンカチ、
ララァ、ぼくにはまだ帰る場所があるんだ、
さあ、手を伸ばせ、掴め、栄光を、いまここに―
あぁっと、なんだァ、これはいったい、そこで手を振ってるおまえは
ビフィズス菌、待っていたのはおなかの健康、これはつまり
見当ちがいのシュガーボーイ、ダンディたちのターゲット、
すなわち
やらないか?
203微徴 おわり:04/12/04 17:24:35 ID:mAlzFRc1
なんという悲劇、なんという残酷な天使のテーゼ、
精神は生命を裏切っていた、とっくに見限っていたというのか、
システムのシステムによるシステムのための親離れに是非はなかったァー!!。

宇宙が縮み始めたら、おれたちも反転するだろう、
分裂をやめ、融合を始め、おれは海となり、そして惑星になる。
大宇宙の単細胞となってトンネルをくぐりぬけ、
ふたたびの大爆発に備えるのだ。

ところで
微のまんなかにπを発見しました。
ぼくらのときは3.14でしたが
いまの小学生は3だと習うんですか?
それともやっぱり3.14に戻りましたか?
はしょっていいほど小さな差じゃないと思うんです、これって。
204夜は闇のままに:04/12/04 20:22:54 ID:PQaY3K8e

塵のような塵のような
塵のような塵のような
この一篇に足らぬ物を
ただ書き綴り続けては
力尽きるのを待つのみ
塵のような塵のような
塵のような塵のような
仄かな思いを飾っても
ただ微かな煌きに似て
205微微:04/12/04 23:49:01 ID:zzwfqbHd
君が微の世界に行って二年になるけど
こちらは少しの変わりもなく
僕は毎日おだやかに鋼をたたいている
そしてねじれを応用したモニュメントをたてて
その先に鏡を向き合うように張り合わせている

あの時僕らは泣いていたね
おそろしく静かな夜におそろしいくらい
もう理由なんて忘れたけれど
君と向き合って泣いたことだけは覚えている

今日も鏡は少しも狂いなく重ねあわせてある
けっしてお互いがずれないように
ささいなことで世界は動いてしまうから
高く高いあの位置で、世界を写さないでおこう

あの夜君はそこにいて、僕はここにいた
少しの狂いもなく、ずれていたね
もう思い出しはしないけれど
君と向き合って泣いたことだけは覚えている
206ドア:04/12/04 23:59:27 ID:CBgXejOI
ドアから寒気団が入ってきた
水道水はケトルを飛び出して果て
水蒸気は掛け布団に降り積もり
わたしは雪折れて眠りつづけた
零度の目盛りが話しかけても
軒下深く眠りつづけた
行きずりのあなたは犬橇に乗り
ドアを知らず屋根を伝い
遙かな雪原を去っていった
(微かな雪煙)
そんな夢をみたとおもった
ということすらなくわたしは
ただ眠りつづけていた
207投稿一覧 1/2:04/12/05 00:04:58 ID:XUIWVjzW
>157-162 ある個人における分解までの経緯
>164 もう、いいよ。
>166  微熱
>167-168  微々たる日々
>169-170 見罪
>171 微
>172 ほんの少しの充足感
>173  パブロフの色眼鏡
>174-175 桜の匂い
>176  鳥に乗って
>177-179 ぬるい
>180 情婦お春の一生?
>181-182 みっどないと
>183  逆光
>184-185 一生の微と神
>186 咆哮
208投稿一覧 2/2:04/12/05 00:06:56 ID:XUIWVjzW
>187-190 風化[春夏秋冬]
>191  夢の微分
>192 ひとしずく
>193  友人?
>194  ぬる火
>195 穴
>196 窓硝子
>197 ミリから始まった君へ
>198-199 香り
>200-203  微徴
>204 夜は闇のままに
>205 微微
>206 ドア

以上29作品
審査期間は12/4、5、6の三日間
締め切りは12/6の23:59分
209投稿一覧(汗):04/12/05 00:08:04 ID:XUIWVjzW
[訂正]

審査期間は12/5、6、7の三日間
締め切りは12/7の23:59分
210Alnite ◆m3UVuKrnck :04/12/05 00:10:24 ID:6xo1XOhu
締め切りです。
211Alnite ◆m3UVuKrnck :04/12/05 00:12:16 ID:6xo1XOhu
>>210
いやーーー恥ずかしい・・・
スルーを激しく希望
212微かな夢:04/12/05 00:54:21 ID:kr63cCcf
透きとおったケース
水たま てん
ぽつり

一言がこれからを揺らすなら
おそろしくて くちびるを
つむるばかり
しずかにきらめく歌は
CDのまんなかをくぐって
どれほどでのびていくのだろう
色彩はケースからあふれ
くるくるとアーチが泳ぎだす

聞こえてくる色を こっそり
おなかへつめて
出口を知らないまま
ねむりについてしまいたい
だってその かすかなすきますら
のがさないように
私の思想が
自由な夜の世界を
さがしにいくから

かすかなくちびるの
ゆくすえを縫って
213MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/05 15:29:36 ID:F+cPIMh+
寸評の時間です。その前に
今回、「死ね」という言葉の類、それから「SEX」など、そのまんまの、丸裸の言い方が
やたら目につきました。特に「死ね」表現。まず、「死ね」という言葉は遣うな、遣ったら減点、
あるいは失格、っていうような言葉狩りはしたくない。以前、「日本語が読めないアフォギャルへ」
をその理由で減点したことがありましたが、あまりに直裁的な表現で工夫が見られないため、でした。
だから、必然性があれば、当然「死ね」表現はOKなんだけど、その必然性というやつが、やっかいな
代物でして。文脈に応じて違和感がない、読者を過度に不快にさせない、特定の誰かを(反語表現ではなく)
誹謗中傷して人格否定を行うのみの意図で書かれた詩の中で遣う、など、条件をいろいろつけたい
ところですが、その都度、判断してゆくことにします。

>>157-162 ある個人における分解までの経緯
 今回の問題作、意欲作のひとつ。我→私→俺→ぼく→我→自分、とめまぐるしく一人称の
表記が変転する。自我の分解というテーマに即しての変化なのだろうが、この経緯に何か
意味があるのだろうか。後段に「被験者」とあるから、一定の法則や道筋をつけていれば
納得できる。たとえば、退行とか、フロイト心理学の発達段階とか(160「けつのあな」→161胎児への
変化から、フロイトの肛門期の話を思い出したが)。でも、法則は見えない。ただ、人格失調症を
騙っただけ、文体のテイストの違いを楽しんでいるだけ、のように見受けられた。
だから、157の「唯識」なんかも仏教の深層意識の自我論に展開するかなと期待していたんだけれど
どうの言葉だけで腰砕けに終わってしまっているような印象を受けるのが残念。せっかく
テーマは面白いのだから、もっと分析的に緻密に書いてほしかった。160→161の壊れ方は一気だし
161はもう無茶苦茶としかいいようがなく、さらに工夫がほしい。アイディアは好きなので
構成に気をつけながら、是非推敲してみてください。この詩は必ず凄い詩に大化けする可能性
を秘めています。私としては、そこに賭けたい。
214MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/05 16:31:49 ID:F+cPIMh+
>>167-168 微々たる日々
 レゴでつくった私の分身(コレって私の魂のこと?)が私の身体と分離して、それが気化
して誰かの肺や血液に入る、という発想は面白い。でも、最後はすべての物体が気化して
蒸発してしまう、というのは、少々やりすぎのような気がする。やばい。気がする、なんて言ってる
と、私まで気化してしまう。ともかく、生命の死を気化で表現したのはよい。確かギリシャ哲学でそういうの
あったな、まあいいか。ただ、最後に残った誰かは神なのか。それと、窓の外の「誰か」も神?
それに対して、誰かの肺や血液に、という誰かは他人ということ? その変が読んでいて混乱してしまう。
もう少し表現の工夫が必要だろう。て言うか、安直に神を持ち出すのはどうか。
気化する理由や動因を神に求めたいワケ? この種の非条理詩は非条理なまんまが面白いんであって、
神などで理由づけすると、かえってつまらなくなると思うのだけれど、如何に。

>>186 咆哮
 母親の子宮にいたころの、母子一体、彼我未分化の世界から、「生温い体温を感じさせる」
温度のある世界、「柔らかなもの」としての母を対象化する、分化した世界へ産み落とされた嬰児から
見た世界観。むしろ、私の流儀で言うなら「意味の発生」という重大テーマに取り組んだ詩。だと最初は思った。
「つるりとした皮膚に毛が生えそろう」の「毛」は言葉、ないしは世界の意味、と解釈すると
この詩は大きな広がりを持ってくる。でも、第3連で「その意味すら知らなかった」とあるから、
この解釈は、私の先走りだろう。むしろ、言葉を覚える前の嬰児からみた「言葉のない世界」がテーマなのだろう。それだったら、
それだったら、いっそのこと、温度と触感だけに絞って書いてみたならば、さらに画期的なもの
になっていたはず。聴覚を入れると散漫になるし、視覚が入っちゃうと、普通の詩なんだよなあ。
最後はタイトルからして、「毛むくじゃらの悲鳴」ではなく、やはり「毛むくじゃらの咆哮」のほうが
ぴったりくる。この詩も、やろうとしていること、方向性はグーだし、もっと洗練させれば
大化けする素質、のようなものが感じられた。
215MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/05 17:05:41 ID:F+cPIMh+
>>192 ひとしずく
 俳句の心得がある、と見た。各連の描写が俳句の風合い。とくに第4,5連。
俳句は動植物や風物に季節の微かな気配を感じ取り、これを象徴言語である季語に結晶化
させる手法をとる。「光るご飯」「銀杏の葉」「白いスーツ」「冬眠する蛙」がいわば季語
(ちなみに、ご飯やシーツは俳句の季語にはない)。ポイントはやはり第6連目だろうね。
半跏思惟の弥勒の湛えるアルカイックスマイルの象徴性だろう。作者は季節の移ろい、
微かな気配に菩薩の大慈悲を感じ取っている、というのだ。こうした仏教の宗教性の潤色を
深みとみるか、気取りとみるかで、この詩の評価が180度違ってくる。あえて気取ってやがるぜ、
ウザイよ、とあえて悪意に取ってみると、第7連の冬眠の蛙を畦の穴に移してやる、という
心遣いまでもが、救世主になったつもりでいやがる、嫌味だぜ、とこうなるから詩はコワイ
(ちなみに、弥勒菩薩は56億7千万年後の未来に人類を救うために下降する救世神。56億7千万年!!
地球は太陽に飲み込まれてるって)。
 私はそこまで意地悪にはとらないし、弥勒はほどよく調和してると思う。詩の評価は難しい。
欠点が長所になるし、美点が短所にもなることを示すのに、今回の弥勒はよい例。
ある程度の完成度があれば、優劣はつけられようもなく、最後は評者の主観、つまり
評価人の美意識や価値観に委ねられるってこと。だから、みなさん、けちょんけちょんに
ケナサレテモ、腐らずに、逆にそのマイナスがプラスに転じることもあるって思いなおす
ことも必要かもしれない。

>>164 もう、いいよ
 言葉を君は何だと思っていたのか。言葉は人を殺すこともできる力を持っている。
そんな当然のことに今さら気付いた、とでも言うのかい。ホラ、現に、私もいま、
こうして安達ヶ原の鬼婆のように言葉の包丁に砥石をかけている。君はそんなこととは
露知らずに、この宿で一夜を乞いにきた憐れな旅人というわけだ。逃げ出すには、もう
遅いって?


216MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/05 19:23:22 ID:F+cPIMh+
訂正
>>214 非条理→不条理 の誤り
217MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/05 20:10:47 ID:F+cPIMh+
>>194 ぬる火
 第4連の1行目、「37℃」がキズだろう。どうしても、この言葉から風邪の微熱を
連想してしまう。作者は本当に単なる風邪を描きたいのか。そうではないだろう。
「白い雪」や「差し水」のように、「火照った肌」w宥めてくれる異性の肌がほしい
のではないか。恋のエロスでもよい、また、冷たい温度を持つ誰かとの遭遇、衝突でもよい。
そういう他者との間の緊張感を描かずして、自己愛のナルシズムに終わってしまった最終連
が何とも歯がゆい。

>>173 パブロフの色眼鏡
 構造詩、と名付けたい。視覚的なレイアウトといい、カキッカキッとした詩の構成といい。
テーマは言うまでもない、恋の始まりと燃焼。第2連目と第5連目の「!」マークの
使い方に、「ドラクエ」の表記を連想するのは、私だけ?
いやあー、軽さがうまい。なんか煙草のコマーシャルみたい。アニメーションの映像が
見える。まさに、現代ふうの詩。ほどよく面白いんだが、うますぎて逆につまらない、とも言える
(面白いのか、つまらないのか、どっちなんだ、ハッキリしろ!)。最初は人目を
惹く詩なんだが、何度も読んでいるうちに、既視感にとらわれる。それほどにうまい。
作者はこれで十分に冒険しているんだけれど、既に完成した安定感を保っている。
そこら辺が逆に物足りなさを感じさせているのかもしれない(美点が短所!)。
そこで作者にひとつ提案。今度はあえて型を崩してみたらどうだろうか? 計算された破綻。
これは単なる稚拙による破綻と受け取られる危険があるんだけれど、そういう冒険も
たまにはしてみては?
218Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/05 21:16:24 ID:PArpcAmX
順次、寸評アップしまーす。

>>157-162 なかなか意欲的な作品だと思う。何らかの実験により、個人の内部
に種々の人格が発生、分裂していく。実験の内容が不鮮明なのと、午前午後を
はっきりしてほしかったのと、自己への掘り下げももっと…いろいろと注文が
あるなあ(苦笑)。
>>164 捨て鉢な感じの、独白。も少しことばを選んで書いたら、印象も変った
んじゃないかなあ。戦争も会社も、ニュースで流れてることばっかじゃん。
>>166 雰囲気づくりは悪くないと思う。いろんな感覚を駆使したイメージの総
和。言ってることは大したことないけどね。
>>167-168 タイトルが結局どこにも掛ってないような気がするな…。ビビたる
ヒビ、だから、気がするキガスルなのかな…。展開が唐突なのに、なぜか驚き
が少ないんだよ。ブンシンやら気化が尻切れトンボになってるせいかな…。
>>169-170 テーマ自体は面白いんじゃないかな。ただ、これはまだアウトライ
ンだ。望まずして死神になってしまった私の苦悩とか、書き込める余地は山ほ
どありそうだぞ。
>>171 辞書だったらこれでいいかも。なぞなぞだったら、誰も解けないぞ、き
っと。詩だったら…どう思うよ、君は?
>>172 こうやって読んでると、「少し」っていうことばは、結構いいかげんな
ものだってことに気付くなあ…。ありがとう。4連めの落とし所は、なんだか予
定調和ぎみで、少し物足りない。
219Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/05 21:56:45 ID:PArpcAmX
なんか今回、ずいぶん口が悪くなってるけど、許してね。

>>173 瞬間とか刹那って書き込んじゃいかんと思うぞ、ワシは。ほんとなら、
ことばのスピードを調節して表現すべきだろ。実際それが出来てんだよ、3連め
以外は。なんか悪意のない犯罪を視るみたいで、面白いね。
>>174-175 前説ってえのかな、桜とか春とかの話が、ありきたり。実際難しい
よね、春とか桜とかは、千年以上も前から詩の題材になってんだから。
>>176 んー、つまり、ガラス張りの高層ビルの耐震構造のことをいってるのか
な?それ微トンつーの?軽妙さで隠れちゃうんだけど、実はすんげえ訳わから
んのよねえ。
>>177-179 3連めくらいまで、すごい考えて書いた形跡が伺える。んで、上手
い。でもさ、何でそこから暴走するかなあ(泣)。特にセカンドの冒頭のカッ
コ部分、これ全部いらない。気持ちの振幅を伝えたいのは分るけど、あまりに
激しすぎると、こちらは引いてしまうよ。
>>180 これ、マザーグースの替歌かい?なんかそんなリズム感があるよね。人
の死は些細なこと、ってテーマだと思う。最後は不親切だけど、講談調って考
えると、妙に腑におちるんだよね。ぼくは支持するよ、これ。
>>181-182 チープなハードボイルド感が出ていて、いいね。たださ、サルバド
ールってダリを連想するから、男性の名前だよね。ニュートンはいらんと思う
し、なんか固有名詞の付け方でミソを付けた感じ。
>>183 うん、書きたいことは分る。こっちからは微かな光、んで向うからは丸
見えなのね。んー、いいなあ。でも、ことばが一本調子だったのがイタいかな
あ。アクセントをつけることが出来たら、すごい見映えしそうです。
220MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/05 22:16:52 ID:F+cPIMh+
>>200-203 微徴 
 漢字テストで「特徴」を必ず「特微」って間違えて書く奴いるんだよね。
それは、お前だ! ハイ、すいません。って、この作者の詩を読むと、こっちまで
ドデスカデンデン、が移ってしまう。
 ネット詩界の古館伊知郎は今日もがんばっております。細胞の極微の世界からビッグバンと
宇宙の収縮へと飛ぶ、とてつもないスケールと言おうか、大風呂敷と言おうか、大ぼらと言おうか。
作者の頭脳をいっぺん覗いて見たい。あっちが発火したかと思うと、今度はこっちが発火。
さぞやニューロン細胞は大忙し、だろう。「幸福の黄色いハンカチ」から、「空手バカ一代」まで
イメージの総動員。それぞれがキッチュであるのに、その全体は一枚の立派なコラージュ絵画と
なっている。ただ、毎回同じような具材を使っているために、仕上がりはどの詩も似通ってくる。
これがいいのか悪いのか。結局は読者の好み。とにかく、笑える。とくに201の
「細胞界のニートと呼ばれたおれたち精子たち」のあたりで。
 ネット詩界の「劇団ひとり」は今日も大手を振って歩いています。

>>181-182 ミッドナイト
 かっこいいロックンロールの詩だねぇ。とくに第2連がチョー気持ちいい(今年の流行語大賞。なんでコレが)。
 飛ぶことへのこだわりは、やや古いテーマか。ただ、こんな表現は見たことない(て言うか、私、最近の
ロックわからないので、この詩が歌詞としてどうなのか、というあたりは正直自信ない)。
最後の「死ねよみんな クソ寒いぜ」は、ロック調を気取っただけで、なんか逃げた終わり方だなあ。
「死ね」の倫理性の可否よりも、表現としての不徹底、不十分、不満足感を感じる。
それから、飛ぶ―落ちる のテーマでニュートンとリンゴは、さもありなん、って感じで
ややイージーな感が拭い去れない。そこらへんを直すと、さらにカッコいいかな。
221名前はいらない:04/12/05 22:21:38 ID:zzqbTZzo
口が悪いっちゅうか
最近ストレス解消を目的に
嫌味を言っているように見える
222Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/05 22:44:13 ID:PArpcAmX
あ、>>176追加。軽妙でナンセンスな面白さは感じたんだよ。ヒドいこと言って
ゴメン。

>>184-185 なにかスゴく下らないことで怒ってるような雰囲気なんだけど、マ
ジで訳わからん。よって、パス。リーディングとしても、セリフ回しがつたな
いと思うし。
>>186 パンダか有袋類あたりの未熟児を思わせるね。それを精神の未熟と掛け
てもいいか。丁寧に書かれているのは好感が持てますが、まとまってるせいか
な、最後の悲鳴に持ってくる、かなしみの実感に欠けてしまった。
>>187-190 春はいいと思う。この詩は神さまの視点だよね。大きなテーマを扱
おうとした気概は買うけど、イメージ的な語句が多すぎて、却って世界を小さ
く感じてしまう。
>>191 1連1連ごとが独立した短詩になってるんだね。夢を微分すると現実にな
るのかなあ。夢を失いかけたような日常だよね。ひとつのテーマに集束するつ
ながりに欠けてるのは残念。「夢の微分」というテーマ自体が、もうすでに難
しいものになっている。
>>192 なんか懐かしい情景だね。そんな情景に心が洗われて、蛙を構ってやる
という動作に、自然に移行していく。弥勒さまはお堂の中にいるのかな。余計
なもののない描写は、はっきり言って上手いよね。
>>193 この友人が同性か異性かで、詩の持つ意味がかなり変ってくると思うけ
ど…。もう少し情報がほしかったかなあ。
>>194 感情の湯加減の難しさを書いたのかな。あんまり熱すぎるとヤケドする
けど、完全に消してしまうのも確かにもったいない。ちょっと詩自体が自己の
内側にこもりすぎたきらいはあるね。
223MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/05 23:19:09 ID:F+cPIMh+
>>205 微微
 ウーン。なんか凄い喪失感の痛みが伝わってくる。第3連目の愛の形。酔っていますな。
この酔いが読者にとって気持ちのいい酔いなのか、宿酔なのかは、アルコールに対する体質
にもよるんだろうけれども。私はアルコール分解酵素が多いせいか、すっきりした酔いで、
ホンワカ気分になってしまいましたよ。
 この詩については、小手先の表現とか技術とかのレベルをあんまり言うつもりはない。
経験の重さで書いている感じがする。そういう意味で、誰にも真似できない世界を作っている
と言える。

>>206 ドア
 ん? サンタクロースの詩? 恋人がサンタクロース? ユーミンですか。
2行目と3行目の表現はイケテル。

採点に行きますっ。

【2点】
>192 ひとしずく
   こういう短い詩は完成度が命。第1えん・2・3・4連は1行目の最後に読点を
   振ってあるが、第5.6連目にはない前者の読点は意味上で(たとえば主語―述語関係のように)
   繋がってゆくことを示すためのものか? ならば本来の読点の用法(意味やリズム上でを切る)に
   反すると思うが。重箱の隅をつつくようで申し訳ないが、俳句のような完璧で洗練された完成度を
   この作者には期待したいので、本来3点評価のところを、この部分で減点1としました。
>173 パブロフの色眼鏡
   うまいんだから、しょうがない。でも、うまさに慣れちゃ駄目だよ。186
>186 咆哮
   以前、採点基準で、A全体的な構成がうまくまとまっている、のを2点評価の条件としたが、
   実はこのスレのほとんどの詩はこの条件を満たしていない、と思う。もし、詩にプロ、アマの
   違いがあるとするならば、まさにこの部分。よって、この条件はほとんどんの詩で甘めにしています。
   でもって、この詩もAの条件をメ一杯おまけして、テーマ性の加点ポイントを上げて2点。
224Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/05 23:55:21 ID:PArpcAmX
>>221 うーん、それは、自分の詩のレベルを上げようとするあまり、他人の詩
にも辛口になってんだよなあ、きっと。嫌味か…。気を付けないと。

>>195 うーん、自分で掘った穴に自ら入って、必死にもがく…。不条理であり、
実社会のカリカチュアでもある。面白いと思います。
>>196 「威嚇するわよ」がよかったね。そこまで言うなら、窓硝子は自分で拭
いた方がいいと思うけどね。
>>197 生命の不思議、ってヤツだけど、ほとんどの語が自明のことばかりです。
そこから考えを発展させていかないと。
>>198-199 謎の詩だなあ。紅とか黒とかに意味を持たせたり、も少し伝える努
力みたいなものがほしかったぞ。雰囲気は感じる。
>>200-203 これはリーディングにするとすごく面白そうだなあ。オチもなかな
かキイてるし。こうやって書き物で読むと、前半のマシンガントークはちょっ
とダレ気味かも。もしよかったら、今度ぼくに読ませて。
>>204 うん、ほんとはもう1行あるんだと思う、この詩には。多分字数の都合
か、余韻を持たせたかったためか、わざと書かなかったと思うんだけど、最終
行のことばはやや弱いと思うので、字数にとらわれずに方向性を持たせたかっ
たかな。
>>205 おお。こういうちょっとした異世界は好み。2連めと4連め、何の違和感
もなく、魅力的なかなしみを醸し出しています。惜しむらくは「微」というテ
ーマのために世界設定がやや強引になってしまったけど、いいと思うよ。
>>206 凍死っていうのは、気持ちいいらしい。どうしてそういう噂がたつのか
分らないけど、きっと死にかけた人が伝えたんだろう。ドアから飛び込んだ、
唐突で静かな死、だね。そのことは充分に描写できているし、逆にそれ以上の
ことは描写していない。

審査結果は、後ほど。
225MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/06 00:01:23 ID:P2n610E1
すいません。プロキシ規制にかかってて、やっと解除されました。

【1点】
>157-162 ある個人における分解までの経緯
>181-182 みっどないと
>200-203 微徴
>205 微微

 今回はどの作品もけっこう面白く読ませてもらいました。もっと1点作品を増やそうとも
思ったけれど、インフレになるから止めにしました。あしからずです。
以上。
226MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/06 00:06:05 ID:P2n610E1
句読点のことをウルサク言いながら、ミス打ちばかりで、すいません。
227Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/06 00:23:11 ID:tIGgGrm4
審査結果です。

3点 なし。
2点
>>173  パブロフの色眼鏡
お前にホレてしまったトンデモない狂気を、見事なまでのことばの緩急に乗せ
て書き上げました。急の部分をもちっと混乱させたかったのと、やっぱり「瞬
間」「刹那」はアザトい気がするので、ゴメンねの2点。
>>196 窓硝子
着眼点がなにより素晴らしいよね。曇ってるからこそ視える、微妙なもの。そ
れを「威嚇するわよ」でかき消しちゃうユーモア。ただのわがままにも見える
とこが欠点かなの2点。
>>205 微微
これがぼくのベスト1なんだよー。高いモニュメントに腰かけて思い出にふけ
る。微妙な世界を保つ、大切な仕事なんだ。あまりに感傷的なまでの君との思
い出が、胸を打ちます。お題との関連が弱かったのが残念ですの2点。

以下1点。
>>157-162 ある個人における分解までの経緯
お題に沿う形で、緊張感のある図式にまとめあげた。
>>169-170 見罪
ぼくは、この詩は突き詰めていくと化けると信じている。もしよかったらリラ
イトしてもいいですか?
>>177-179 ぬるい
暴走また暴走だけど、それでも冒頭が魅力的。
>>183  逆光
地味な印象で、描写力不足ではあるが、隠されたテーマがすごい。
>>192 ひとしずく
やっぱり地味だけど、この上手さは無視できないね。
228名前はいらない:04/12/07 12:42:54 ID:8zasUwVv
私は雨

ねえ 四葉を探す子供見たいに見た人を目で追う
いるはずの無い影 茜色のxxxの町は回る
私一人いなくても 誰にも気づかれずに

雨のち晴れのち曇りのち雨 天気予報は今日もはずれた
最後になるけど どうもありがとう 
言えなかった言葉だけ残して私も行きます

忘れれない 忘れらない そんな人だから
飲めないお酒 今日は酔えない だからお願いバ−ボンください

捨て猫みたい 捨て猫みたい 帰る場所なんて無いの
朝がくるまで迎えにきてね そばに置いてくれるだけでいいの
それだけでいいの それだけでいいの
229Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/07 21:31:23 ID:7Czic2Wb
あたた…。えー、審査がまだ二人しか付いてないので、審査期間を延長します。
審査員の経験のある方はどなたでもよいので、点つけをお願いします。

審査しめきり、12/10午前0時とします。
230Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/07 21:33:33 ID:7Czic2Wb
あ、審査期間まちがえたー!!!>>229はスルーで。
231ame ◆yUHAxrOw2c :04/12/07 21:58:16 ID:TgEOSbfH
とりあえず急ぎで。書けることが少なくてすみません。

2点
>206 「ドア」
今回の中では、途中で放り投げてもいないし、幼くもないし、
ありきたりにため息もないし、陶酔から戻ってこないというわけでもない。
いたって落ち着いた詩。それが最後に来た点で、うまくまとまった感じがプラスに作用。
「ドア」というのはこの場合「遮断の道具」としての意識が強いと思うのです。

余談。
朝起きたら室温が氷点下になってる部屋で寝たこと(暮らしたこと)がある人は、
あのおかしな気持ちよさを知ってるいる、と自分は思っています。

1点
>177-179 「ぬるい」
内容としてはどちらかというと自分の苦手な範疇なんですが、
これだけ突っ走ることができればまあアリかなぁと。
出だしの妙な冷静さは導入部でしょう。いきなり暴走するよりは、
そのほうが飲み込めますし。
鍋の断面図という感じの、暴走の末に呼び戻される意識。そこまで意識してるのかな、と。



よろしくお願いします。


232香り/2:04/12/08 00:51:39 ID:mf/y8882
審査はどうなったのでしょうか
233ななほし ◆lYiSp4aok. :04/12/08 00:59:12 ID:x0vcmn9i
 あっーーっ 〆切を忘れてましたぁ。 ちょっと忙しくて……すまソ
 感想は雑談スレに書きました。……。

3点 >180 :情婦お春の一生? :

2点 >181 :みっどないと :
2点 >194 :ぬる火 :
2点 >206 :ドア :

1点 >183 :逆光 :
1点 >187 :風化[春 1/4] :
1点 >191 :夢の微分 :
234ホウホウとす ◆KyjDQyjPAc :04/12/08 02:08:53 ID:UpjcPNfn
【1点】>180 情婦お春の一生?

評価以上。
235P ◆WN8IybcvEA :04/12/08 02:35:50 ID:w3S3DALA
審査期間延長(?)てことはまだ間に合いそうな雰囲気なので、
点数を投下しときます。。

173 パブロフの色眼鏡
 何かこれだったら心理学の教科書とかに載ってても違和感ない感じ…。
 でもちょっと綺麗にまとまりすぎた感はありますが。
177〜179 ぬるい
 これは読んでてほんとにぬるま湯に浸かってる気分になりました。又、
 「栓を抜いてしまえば〜」←これの少し後以降にほんとに栓を抜いた
 ようにダラダラ(?) になっていく感じが逆に素敵だと思った。
198〜199 香り
 全体的に官能的で謎な雰囲気がちょっと魅力的。たぶん
「死の匂い」を他の「何か」の匂いと似ているだとか、そういう
 説明をしない方向をとったんだと思いますが、それがこの詩の
 魅力になってると思うので個人的にこれはこれでOKかなと。


 この3作品に1点ずつお願いします。
 
 



236名前はいらない:04/12/08 21:03:06 ID:cTqHB5Ex
12月7日〆時点の集計です。

>173  パブロフの色眼鏡――4点
>192 ひとしずく   ――3点
>205  微微      ――3点
>206 ドア      ――2点
>177-179 ぬるい     ――2点
>196 窓硝子     ――2点
>157-162 ある個人における分解までの経緯 ――2点
>186 咆哮      ――2点
>169-170 見罪      ――1点
>183 逆光      ――1点
>181-182 みっどないと  ――1点
>200-203 微徴      ――1点

確認願います
237名前はいらない:04/12/09 00:10:02 ID:8549hwox
 ??? 〆切延長なし? ちょっと集計してみたんですが……4点作品が
 4作品? ……??

 どうしますか?
238猫舎弟:04/12/09 00:24:47 ID:yhJQp9J0
のら猫のうた

今朝は 前を向いて歩いてた
昨夜 腹をくくったから
何もいらないと 決めたから
一人がいいと 決めたから
道端から 身軽そうに現れた 猫一匹
行く道をふさぐように 立ち止まり 振り向いた 猫一匹
厳しい眼差しで 説教を始めた
 動くな 止まれ 
 なんて顔をしてやがる 出発の前には 鏡を見るもんだ
 わかってるくせに 石っころが調子に乗って 岩になったつもりでいやがる
 気負うなよ 気楽にやれよ 
 俺のように
動けなかった
進めなかった
引き返そう 遠回りしても 遅くない
うつむきながら 少し戻って ふりかえる
凛々しい背中を見せて座っている 猫一匹
背中越しに 優しい眼差しをこちらに向けた
 生きていれば そのうち いいことあるさ
 俺だって お前だって 必要なんだぜ
 この世界を うまく回す為には
まわり道を探し 歩き始めた 
今朝は 前を向いて歩いていた
239名前はいらない:04/12/09 11:15:47 ID:sDTZO472
>>236
確認しました。
>>235
審査期間外は、勘定に入れないほうがよろしいと思います。そのほうがクリアです。
(期間内に3人審査員の配点が揃ったので、延長はありません。カノープスさんもそのように
書いておられます。)次回以降の採点をお待ちしています。
>>236
(誤爆?)
240名前はいらない:04/12/09 11:17:01 ID:sDTZO472
あ。ポインターがずれまくっててすみません。
241名前はいらない:04/12/09 12:14:04 ID:8549hwox
 では、>>173
  パブロフの色眼鏡  の作者さま、次のお題と、〆切の宣言を!

 コングラッチレェェーーションーー!!
242bri ◆6A9b6VI2jk :04/12/09 13:54:18 ID:6W0GmRul
お疲れ様でした

パブロフの犬を書いた者です。
さて、お題ですが 

*ギター* 

でお願いします





243名前はいらない:04/12/09 13:55:19 ID:6W0GmRul
タイトル打ち間違えました。
パブロフの色眼鏡です。すみません。
244名前はいらない:04/12/09 15:09:15 ID:eZear53f
締め切りは・・・?
245楽譜のない歌を歌おう:04/12/09 16:29:57 ID:EMKC0A+N
楽譜のない歌を歌おう
適当にギターかき鳴らし
思ったことを歌えばいい
気持ちを伝えられればいい

楽譜のない歌を歌おう
適当にギターかき鳴らし
大切な人と歌おう
一度限りの即興曲

僕らは歌う
旋律に愛や感謝を込めて
楽しくなければ歌じゃない
今日は無礼講
騒ぎましょう

楽譜のない歌を歌おう
やさしい旋律鳴らして
大切な誰かに
気持ちを伝えられればいい

楽譜のない歌を歌おう
夜空の下で鳴る旋律
大切な人と歌おう
今しか聞けないラブ・ソング

246蜩 その1:04/12/09 22:58:47 ID:ifHjQLY3
ギターのサウンドホールに蜩が一匹
鳴らすよ 羽を震わせて
ギターの内側から自分の音色を

「なぁ お前 出て来いよ 悪いようにはしないから」

暗闇の中でお前の全身は
白い振動と淡い音色を吐き出した
はるか遠く響いていく
ほう なかなかの腕前 

なかなか な・・かなか・・・かなかな・・・
かなかな かなかな かなかな かなかな・・ 

日暮し 蜩 鳴くよ 響くよ かなかなと

お前は秋を知らせに来たんだね
その音色にあわせて ギターをかき鳴らそうか
今 私は体中がむず痒いんだ
掻き毟ったってしょうがない
音楽が私を冷静にたもってくれる
ギターの音とお前の音色が重なる
247蜩 その2:04/12/09 22:59:16 ID:ifHjQLY3
何よりも美しい秋の空の下で
何よりも綺麗な波長が二つ
あたりの生物を震わせ それぞれの生を
再確認させているようだ

なぁ お前 お腹はすいてないのか
ほら    ラプンツェルでも食べるのか
そう    ただの南瓜でいいのか
なら    涙でも呑むのか

そうしたら 目が見えるようになって

余計なお世話だ ああもう
なんて 嘆くのか

・・・あぁどうかそれだけは なぁ なぁ

「なぁ お前 出て来いよ 悪いようにはしないから」

そこから鳴らすのは十分だろう
顔をみせて もう一度
何よりも美しい この世界で(そう思い込むしかないだろう)
誰よりも美しい お前の音色を

鳴らしておくれ 
248和風サイキックス ◆yr48AeVLWw :04/12/09 23:11:01 ID:w8N85Dme
え〜と・・・もう書いていいのかな?
「路上ライブ」
人ごみの中必死で6弦を
かき鳴らしてみたけれど
足音に全て吸い込まれてって
誰も聞いちゃくれなかったよ
愛だとか勇気だとか
メロディーに乗せてみたけれど
誰にも届かないメッセージ
自分の存在が虚しくなってきた
でも僕は唄い続けるよ
存在さえ不確かな友との約束
あれ?どんな約束したんだっけ?
思い出せずに午後12時が過ぎた
唄い方を変えてみたけど
やはり誰も聞いてくれない
首にぶら下げてる6弦のせいにした
襲い掛かってくる極度の虚しさ
でも僕は弾き続けるよ
吐き気さえする友との約束
あれ?こんな事を望んでったっけ?
頭抱えて午後12時が過ぎる
テレビの前音楽番組を見てたよ
6間をかき鳴らして
マイクと会話してた歌手
思いついたように路上へ6弦持って駆けて行く人
そうだ僕は歌いつづけるよ
そうだ僕は弾き続けるよ
守りつづけてきた友との栄光
ああ!これがやりたかったんだよ!
真夜中叫んでたら午後12時が過ぎた
249Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/10 01:17:44 ID:CHMZ6q/O

お題は『ギター』。
締め切りは12/16いっぱい(12/17午前0時)です。

>>248 名前欄にはタイトルをお願いします。
ちなみに1回めのうっかりは、セーフ。
250ダーティ・サウンド:04/12/10 01:26:13 ID:v9aaQQwI
僕たちにはヒーローがいないんだ

宣戦布告 ギターで全てを乗っ取ってやる
間違いを正して テーブルの向きを変えるんだ
鋼鉄の統一されたユニフォーム
人々の団結を棍棒でたたき割るのが大好きな奴ら

壁に描かれたACABの意味を知っている奴は同士だ
車にガソリンをかけ 手製の爆弾を作り 煉瓦を高く放り投げろ
豚共を吊し上げろ 俺たちが団結すれば世界統計は爆発だ

思い出せてくれよ この音楽の暴動が本当はなんのためなのか

僕たちみたいな人間が国を滅ぼしたことはない
誰かを殴ったり 殺したり 戦いを先導したりしない
落書きだらけの穴蔵が唯一の戦場
人々が縮み上がるような音楽の牙を叩きつけた

僕たちにはヒーローなんて必要ないんだ
戦いはこの壁の中だけ
どこまでも止まらずにロックすればいい
だけど今夜も暴動は起こらない
スイッチを押すんだ
全てが崩れ去った廃墟の上で究極のロックを鳴らすんだ
251ノイズギターでフォークソングを:04/12/10 06:03:08 ID:AUqnckJT
地下での玄人はみんなガムテープだらけの傷だらけなギター
暴力そのままの弾き方で手ひどく残忍な扱いなんだ 
怖くて酷くて涙が出るよ
わかるよあんたは凄いんだろ
最低の無能な餓鬼がこぞってギターで高らかに歌っている
自分は自分だそれこそが素晴しい

技術という枠が取り払われた気鋭だけ残った
センスは曖昧 わめき散らす
ええかげん首絞めて吐かせ吐かせて
けたたましく喧しい前衛でメジャー センスの捨てられてしまいそうなギター
ええかげん いいかげん 馬鹿か仏かあほか ギター ギター ギター
老いに満ちても尚生産されて大もうけ 大成功
ギター ギター 高値のギター
パチモンのギター ギター ギター
ギター 復刻したギター ギター
世界のギター ギター ギター
ギター ギター 新モデルのギター
伝説のギター ギター ギター
ギター 有名歌手のギター ギター
ギター〜〜〜〜ギ〜〜〜ギ〜ギ〜〜〜〜〜
252音楽:04/12/10 16:06:32 ID:yj1en8Lc
表面張力 今にも落ちそうな水滴のようなはりつめた空
痛いよと呟いた後落としたしずくは
涙だったのか汗だったのか、それともただの水滴だったのか
ぽたぽたと垂れ落ちて地面を湿らすお前の雫は今日も世界中を潤しているよ

だからもう悔やむことはない

貴女は母である
私をこの世に産み落とした母である
千切れそうな激痛の中壊れそうな肉塊を生んだ母である
私の腹についていたであろう臍の緒というものは
貴女のなかと繋がって、やはりはりつめていたのだろうか

貴女はやはり、ぽろぽろと涙を流したのだろうか

突けば崩れるような
引けばちぎれるような
そんな脆さの上に立っている私は、わたしたちはやはり脆いのだろう
ゆるむことを知らぬからはりつめたままで
いつちぎれるか分からないまま

かき鳴らせばいいのだ
はりつめたものを親指の先で弾いてしまえば
どんな音がするか聞いてみるがいいよ
軽やかな音かもしれない、温かな音色かもしれない
重厚な響きかもしれない、冷ややかなサウンドかもしれない
かすれたか細い悲鳴かもしれない
大きな野太い咆哮かもしれない  弾いてしまえばいい

あのこのはりつめた心はどんな響きなのだろう
同じように涙を流す空を爪弾いたのと同じように
ゆったりとした音楽になるといい
253葉土 ◆rmrain.CFs :04/12/11 10:28:13 ID:7txccG3f
リーフレインです。
審査させてください。(評が審査期間内に間に合ったら、採点もしたいと
思います。非力ですみません。審査用のコテこれにしました。)
254新カタロニア賛歌―1:04/12/12 14:26:20 ID:bZRU7Piz
乾いた土くれを巻き上げながら
ファシストどもが駆け抜けた大地を
風が吹く
神がその容姿には不釣合いに大きな喉仏を震わせて
低く口笛を吹く
その息吹が風になるなら
偶像崇拝を嫌う回教徒どもも踏み荒らしたこの地の神は
さだめし顔のない神にちがいない
驢馬が食む草ひとつかみさえ生えない荒野を
従者ひとり連れ
俺は旅をする
サンチョパンサの弾くギターは
間の抜けた旋律を奏でる
調律が合っていないのはいつものことだ
俺は穴の空いたポケットの底をまさぐって
無くした1ペソ銀貨を探すのに忙しく
調べに耳を貸そうともしない
異郷の地にあって
それがララバイの哀調を帯びているというのに
255新カタロニア賛歌―2:04/12/12 14:38:23 ID:bZRU7Piz
俺の行く手には
魚眼レンズで覗いたような球形の大地
あの千の丘を越えたその先に
俺の目指す街がある
そこに住む人々は
完成の充実を知らない性癖の持ち主で
住居はいつもあちこち作り変え
訪ねるたびに玄関の位置が違っているという有り様
だから子供も多い
作りかけてはまた次の子を産む
それだから気付いてみれば家じゅう子供だらけ
ベッドやらソファーやら至るところ
子供で溢れかえっている
そんな具合で
神様の住みかの教会も普請中
クレーンのアームに負けじと
阿弗利加の白蟻の巣にも似た黄褐色の尖塔が
幾つも天を突く
俺はその教会でこれまでの人生の
ありったけの懺悔をしようと思う
失くしたものへの悔悟と神のご加護をアーメン
256新カタロニア賛歌―3:04/12/12 14:52:48 ID:bZRU7Piz
塔の前に立つとき
奴の弾くギターの和音は
にわかに転調する
物に憑かれたように
従者は六本の指でアルペジオを爪弾くだろう
珍しくも調律は天上の音階をピタリ探し当てている
そして俺もこの地の神に劣らず不恰好な喉仏を震わせて
場違いのカンツォーネでもひとくさり歌ってみるか

音楽はときを育み
ときは熟し
全ての果実の実は熟し
それを啄む鳥はあらゆる樹木に群がり
その鳥を狙う猛禽類は空を覆い尽くして太陽を遮る
銃を手にしたハンターたちの銃声が祝砲のようにこだまする
女房たちは
十本の手で子供たちをあやし
別の十本の手で落ちた鳥たちを拾い集める
その獲物で今晩のスープを作る
鳥の足だけ上からはみ出した大鍋が湯気を立てている
その足に混じってギターの糸巻きと指板が見える
さっきから従者の姿が見当たらないところからすると
鳥と一緒に煮込まれちまったらしい
257新カタロニア賛歌―最終章:04/12/12 15:03:27 ID:bZRU7Piz
いつもの癖で
俺はポケットの中身を片手で確かめる
いつの間にかポケットいっぱいに増えている銀貨の感触に
愉悦を隠しきれない
俺はファシスト髭の顔をくしゃくしゃにして笑みを浮かべながら
天に向かってひたすら増殖する生命の塔を
嘆息をまじえて見上げるだろう
そして祈る

神よ
カタロニアの大地よ
俺がこの地でもう一度人生をやり直すのを
黙って見届けてくれ
愛することの意味と
愛されることの責任を見つけることができるなら
俺はもう歌わない
ギターも弾かない
銀貨一枚握り締めて生きていければいい
ナザレのイエスのように
神よ
お前は俺を見捨てずにいてくれるか

顔のない神は笑っているのだろうか
俺にはわからない
258ラブイズオーバー:04/12/12 20:48:02 ID:6CRS7Ia1
枯れ木を焼いて
新しい種を 搾り出すことぐらいなら
ペニスを野に放つだけの イージーなことだけど
いくら愛したって 
キスをしたって
ロックンロールの水をやったって

あいつがグリーンを取り戻すことはねぇのさ  


ゴッドイズオーバー!


ラララララ
挑発的なコーラスと
対峙するように掻き鳴らしてる
長髪でネルシャツの男のイメージが
頭蓋骨を漂ってる
くらげの電気信号
くらげの電気信号


チューニングなんてもうやめちまえ


259ラブイズオーバー(2:04/12/12 20:51:04 ID:6CRS7Ia1

ラララララ
こうして あの世の景色を見ながら
ひたすらピースを 掻き鳴らしてたら
いつかはきっと 張り詰めたおまえが
いつかは千切れちまうから
だからずっとおまえには
ホコリをかぶってて欲しいのさ 
ずっとずっとおまえには
ホコリをかぶってて欲しいのさ
ホコリをかぶってて欲しいのさ

ホコリまみれで愛まみれ


ぶっとい骨付きのラブがピースを地獄へ突き落とす






260acoustic guitar:04/12/12 23:27:44 ID:NqKh/LGF

若葉が踊る木漏れ日の下
瞳に映る音符に手をさしのべ
手のひらでもてあそぶ
指の間からこぼれ落ちた音符達が
新たな音を生み出し木立の喝采に溶けていく
単調なリズムが鼓動とリンク
心の琴線をくすぐり続けるメロディーが
勤勉な秒針を浅い眠りに誘い
時の流れを緩やかに変える
生まれては消えていく音色を刻み
リフレーンする永遠の錯覚
261無反応:04/12/13 03:06:39 ID:Cyj/HPbY
摘む 折る 弾く 空弾き
和音響けり
空虚 空虚         空虚空虚空虚空虚空虚
 空虚     空虚 空虚
空虚 空虚
              空虚 空虚
   空虚
おそらくは轢き毟る永続の拘束本能
カッパーマインの悦楽に ドロドロトケル クサレテオチル
      完全に    お
   夜は冴えて     そ 
                ら
                 く夜に死ぬ
262Gが響いた時から:04/12/13 09:12:29 ID:uqqS6YOu

プッツン
はじけた弦つらぬかれ
固定の右手のストローク
263鳴らないギター:04/12/14 02:07:20 ID:Pa1pJX+B
鳴らないギターが今日も物干し竿に吊り下げられて
夏の日差しの下で風に揺れていた

例えば、鳴らないギターが
鳴ってしまったら
きっと
いつものように物干し竿には
白いワイシャツだけが風に靡いているのだろう

264エレキギター的セカイカン:04/12/15 21:04:31 ID:FC5IF/8/

街灯がチッカチッカ瞬き止まぬ夜の街角        
あの配水管の向こうから官能的な水が溢れ出すまであと10秒       
僕は高鳴る鼓動を指先に託し
ギギギギギ キュイイイイイン
ギギギギギ キュイイイイイン
ギギギギギ キュイイイイイン 
ゴミ置き場の猫達が 一斉に僕を見るのだった
首、くび、熱い、アツイ 

 さぁ、リズムに乗って!

 僕の首 振り子の 響く
 ギュイーン ギュイーン ギュギュギュイーン
 さぁ、戸惑わず 鳴き声かぶせよ 群集
 ニャーン ニャーン ダダダダダ
 僕の首 振り子の 響く
 ギュイーン ギュイーン ギュギュギュイーン
 月も星も大回転? 猫も壁を 横歩き ダダ
 ニャーン ニャーン ダダダダダ 
 それのリズムに乗りすぎて 僕はゴミ置き場へダ イ ビ ン グ
   ぐ
   ぐ
 そのまま余 韻 に 浸 …
       
 水どばーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!
 水どばーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!

     剥き出しのそれは 澄 ん で は い な い
265ギターガン:04/12/15 21:15:22 ID:7Dh2rJ6i
からから風が 吹き荒ぶ
荒野に一人 たたずんで
拍車ブーツで マッチを擦って
紙で包んだ タバコの葉
颯と音たて 火を点ける

♪そうさ俺は はぐれ者
 どうせ故郷じゃ 嫌われて
 唾を吐かれる 寂しい身
 幸せなんて 砂なのさ
 素手では砂は 掴めない
 俺の両手にゃ 何も無い
 どうせ世の中 そんなもの

銃を仕込んだ ギターを背負って
今日も荒野を 一人行く
友にするのは 矜持だけ
世を捨て去った 男には
ギターの音色が よく似合う
26610年:04/12/16 00:46:59 ID:W3DDFstQ
指の先っぽが硬くなってきた
俺はもうギタリスト

クラプトンが好きだといった
あのこのために アンプラグドの最初の曲を
何千回も練習をして

アパートを締め出された
俺はもうギタリスト

結局のところ うまく弾けなかったけど
想いは伝えられた
冬の毎夜
君の家の前で弾いていたから

警察に通報された
俺はもうギタリスト

なんとかかんとか
ウソかまことか
結婚できて もう忘れてた
昨日ギターケースが出てくるまでは

あの情熱。信念。この人しか
いないっていうこころ

10年ぶりに弾いてみようか
結婚記念日に間に合うように

指の先っぽが硬くなってきた
俺はまたギタリスト
267ぼくのタイムマシン 1:04/12/16 03:27:19 ID:+aCy+gQS

ただ音が飛び出すとそんなものかと
がっかりする

やはりギターは人の手に抱えられて
鳴っているのがいい
ほこりを払ってケースをあけて
うっすらと錆びてる
弦をみると
押さえなさい……

   そんな声が聞こえてくる

歌声までよみがえる
昔のひびきが今の音とからみ

一瞬の未来から振り返ってほほえむ
ちょっと首をかしげて
否応なく
この先の自分をさそう

   しっかり見えてしまうそれは


268ぼくのタイムマシン   2:04/12/16 03:28:48 ID:+aCy+gQS

与えられた保証に他ならない
確かな未来との融合
はじまった音楽は

ギターとぼくのタイムマシン
そう

   ギターはぼくのタイムマシン

269メンソール・ギター・メンソール 1/2:04/12/16 03:57:35 ID:JgJDI00F
何ド
も弦の替え方を教えてもらったけど、君に
何ド
もそのやり方を忘れてしまう
鼻歌ばかりが耳に残って
容易く弦を操る両手の動きを
紫煙フィルター越しに眺めていた

睫毛にかかる前髪や
その奥の伏せた瞳や
中心にある整った鼻の造形や
かかる息の温度
メンソールを加えた唇に
頼りない背中が
EになってAになってDになってGになってBになってEになって
を、繰り返し
ソレラ全てが私の聴覚に伝わる
のは、気のせいではなかった
けれど、
270メンソール・ギター・メンソール 2/2:04/12/16 03:57:56 ID:JgJDI00F

そのうち
もしも、を考えるようになってしまった私は
弦の替え方を覚えることを拒絶した
灰皿にメンソールが積もって
抱えきれなくなるころに
必ず切れ
た、安物ギターの六弦
は、
ちゅう
にんぐも効かなくなってメン ソォー
ルルルルルルルルルルるるるルるるルルルルルルルルルる・・・
の変わりに埃を積もらせ


もシもきミがいなくなレばこのげんをかえるのはわたシシかいないか
ララララララララララらララらららら
らんらんらん

らん

結局ド・忘れしたまま切れた弦を
そのままにして君はいないから
せめてと吸い込んだメンソールの匂いで
私のギターが静かに眠る
そのたび密かな音を奏でて
君が持っていたEとAとDとGとBとE

私の中で錆びていつか切

る                   る           る。
271友達:04/12/16 12:48:33 ID:xtZOBibQ
山から下りてきてジヤララララン
プリンター売場で説明うけて
うわの空に生返事
君のプリンターに興味あるよ
それは使った事ありません
なんでワンフレーズなんだ
そう言えばまともな話
した事ないけど友達だったな
ほらまたギター
272空気 1:04/12/16 15:16:56 ID:jijeuCE3
届くかな、愛の歌、
今夜ぼくが孤独に負けませんように。
きみのために歌え、
勝ち抜き! 空気ギター選手権ぎゅいんぎゅいん。
というわけで、
今夜も思う存分、私だけの空気ギターをかき鳴らしてもらいましょう、
ちなみに空気ギタリストは昭和基地にもひとりはいるという噂です。
ここで空気ギターがなにか分からないというあなた、幸せな人生を送っていますね?
あなた方の本物ギター>>>(越えられない壁)>>>おれの空気ギター
の現実を見せつけられたときに、じゃあ、壁を回り込めばいいんじゃない? 
と強がってみたところで、
今夜の挑戦者カモン! ですが、
ベッドの端に腰掛けて、あれはなにしてるんでしょうか?
あ、チューニング、のつもりですね。なにかうなずいてますね、
いい音が出たか、満足げです。そしてやおら立ち上がり、
弦一本でチューニング完了、さすがばかには見えないおれさまの空気ギター、
わずかに波打った姿見の前に立ち、
じゃかじゃあん。
あっと早くも天井を見上げ、余韻に浸った、3秒。
273空気 2 おわり:04/12/16 15:17:56 ID:jijeuCE3
じゃかじゃあん。
さらにもう一回、そして、
ん? 身体を揺らし始めたが、これなんですか?
脳内映像来ますか? あ、来ました、
これ、チャゲですね、モーニングムーンです。
お、鏡見ましたね、完璧にチャゲが見えてます、鏡の中に。
隣には飛鳥もいます。見上げたら〜もーにんむーん〜、
あっーと、ここで右手と左手が入れ替わっている、高得点。
と、飽きたところで、鏡に近づき、自分の顔をとっくり見つめ、
まず正面、右半面、左半面それぞれチェック、
それから半歩下がったぞ、背筋を伸ばして、
そして、
な〜んでか?
じゃんじゃかじゃんじゃん、
な〜んでか?
ふ。3秒。
ネタの方は思い出せなかったようですね。
な〜んでか?
とりあえず繰り返しておいてぇ、このあとどう展開させるぅ?
あ、めそめそし始めた。
こらえきれない、こらえきれない、
な〜んでか、なあ? なんでなのかなあ?
鼻から下を枕に押し付け、必死に声を押さえてます、
視界はぬるくにじんで喉がからからです。
無理か? 立てないか? 立て!
カンカンカン、
ここで非情の試合終了、
最後は両手こぶしをつきあげて
エイドリアーンと叫んで欲しかった、
空気ギタリストにはウルトラの星が見えるはずだから、
というところで今夜はお別れです、
それではごきげんよう、さようなら。
コロン、コロンとゆるやかに転がりながら
はんなりした音をたてる人形。
赤いセルロイドでできていて、
だるまさんが優しいお顔になったような、
手足のない丸が二つあるっきりの人形で、
子供が手で押すと、少し傾いてコロンと鳴る。
また傾いて違う音でコロコロンと鳴る。

ギターのトレモロを聴いていると、
いつもあの人形を思い出す。
風が風車を回しながらコロコロと
通り抜けていくようなトレモロが、懐かしいあの人形の
妙に響きのあるコロンという音と重なって聞こえる。

古いギターの音は小さい。
ごく近い人だけ聞かせるための楽器らしくて、
大切な秘密をそっと渡してもらえるような気持ちになる。
小さな火を僅かな人数で囲み、
お互いのぬくもりを確かめあうような想いがする。

ああ、静かな唄が始まった。
心の奥の秘めやかな真実を、
そっと、そっと手で囲い込んで渡すような唄だ。
泪が知らぬ間に頬を伝うような唄だ。
風が吹き止み、
地表の全てが息をひそめて聞き入っている唄だ。

月が白い。
275from a basement on the hill:04/12/16 23:48:40 ID:pXtbe38V
エリオットスミスの、新しい、最後のアルバム
試聴機の前
切り取られたままの店内で機械と接続する
雑音は雑音のまま
間空は間空のまま
ヘッドホンとってプレイボタン押す

「あいかわらずだな」
なんて、おかしな感想  
僕は生きているから、もう、彼がいないということ
やっぱり不思議で

  細い声は、どこかにある記憶と交信しようとするけど
  校庭の拡声器  とても遠くにある、声

  白黒の顔写真は、どこかにある景色と交信しようとするけど、
  逆さの望遠鏡  とても遠くにある、顔

「うまくいかないもんだね」
なんて、皮肉な感想
悲しいメロディー、優しいメロディー
やっぱり不思議で

かなり迷って、手に取って
ポイントカード、2倍でお得
涙なんて出ないことは
はじめからわかっていたけど
帰りの電車の中
切り取られたままの車内で機械と接続する
混乱は混乱のまま
感傷は感傷のまま
ヘッドホンとってプレイボタン押す
276不死のイカロス/1:04/12/16 23:54:38 ID:IdF5EeRs
世界のかけらから生まれたオレの意思は
同じように世界の端々へ散っていくべきだ

聖なる場所でギターを構える
微細な痛みと感触は
完全な姿の美術品

死の匂いを漂わせながら
流れる汗を食べてしまおう
もっと緊張すればいい

淋しさを燃やして
奏でる弦が駆動する

ここまでならばオレのもの
ここから先は誰かのもの

イカロスのように不安になり
イカロスのように太陽へ
277不死のイカロス/2:04/12/16 23:55:33 ID:IdF5EeRs
  ミシシッピーの十字路
  黒い顔の神はこういった
  ブルースに乗せて歌い出した

  「伝エる事は  ムリなのダ
   
   言葉と音ガ  残さレて

   行き着ク先は  何処トも知れズ

   受け取ル側に  自由ガあル

   そシて  本来の意味ハ

   永久に  判らなヌままナダ」

  洗われ 削られ 賞賛され
  見られ 笑われ 捨てられる
278不死のイカロス/3(終):04/12/16 23:56:25 ID:IdF5EeRs
イカロスはまた墜落した
絶対の孤独を得て地に落ちた

六弦が弾け飛び
蛇になって地に潜る
研がれた言葉は飛散して
小鳥の肺に吸い込まれた

体は虚しく抜け殻へ
心は昼間の見えない星に

でもそれでいい

きっとまた時間がオレを満たすだろう
湖の底の澱のようにオレのどこかに留まるだろう
それはまるで夢のように透明で
岩のように確かだろう

夜空に星が満ちるとき
抗うように目が覚めて
オレは再び飛び立つんだ

世界のかけらから生まれたオレの希望は
同じように世界の端々へ散っていくべきだ
279Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/17 00:29:37 ID:6yzqVLjL
締切りでーす。お疲れー。

審査期間に入ります。期限は12/19いっぱい(12/20午前0時)、だね。
280ななほし ◆lYiSp4aok. :04/12/18 22:56:43 ID:uzgn7Sa9
 採点です〜 感想は雑談スレに書きました。

3点 >>261 :無反応 :

2点 >>252 :音楽 :
2点 >>274 :「ある夜、一人の男がギターを弾いた」 :
2点 >>251 :ノイズギターでフォークソングを :

1点 >263 :鳴らないギター :
281Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/19 01:14:17 ID:xb+I0VgH
先に採点しときます。

2点
>>269-270 『メンソール・ギター・メンソール』
ギターそのもの、というよりも、ギターを含んだことばと情感、といった印象
だけど、独特のリズム感が心地よかったです。

1点
>>246-247 『蜩』
もっと短く刈り込める感はあります。少したどたどしいギターとヒグラシのデ
ュオが、ほのぼのして切なくて静か。

>>254-257 『新カタロニア賛歌』
はっきり言うと、カタロニアの情景とも離れているように思えるし、そこを旅
する登場人物もリアリティを欠く。ただ、作者のパワーをひしひし感じた。

今回は、以上です。
282葉土 ◆Rain/1Ex.w :04/12/19 13:42:09 ID:aU8fKshW
採点。
3点: >>254 新カタロニア賛歌
 やっぱり、力作。ただ、サンチョパンサという人間はいなくて、それはギターを
弾きつつ歌っている、無意識の願望の先取りだという点が少々判り難かったです。

2点: >>269 メンソール・ギター・メンソール
 独特のリズムがいい。

1点: >>276 不死のイカロス
 主題が好き。真正面からがっちりと取り組んでる書き手の誠実さに惚れました。

1点: >>275 from a basement on the hill
1点: >>251 ノイズギターでフォークソングを
1点: >>264 エレキギター的セカイカン
以上です。
283MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/19 22:47:28 ID:myjV1L3e
突然、キーボード一部の文字が打てなくなった。申し訳ないが、今回、採点だけで失礼。
だから、表現もおかしくなっていることをご勘弁ください。

  >252 
  >264  
  >269-270
>274
>276-277

以上に各1点

これから修しに出しても年末年始で、どれだけ時間がかかるか。困っている。゜
284葉土 ◆Rain/1Ex.w :04/12/20 08:32:18 ID:6LJpZ+wl
合計結果 (どなたか確認をお願いします)

5点 >>269-270 『メンソール・ギター・メンソール』

4点 >>254-257 『新カタロニア賛歌』

3点 >251 ノイズギターでフォークソングを
>252   音楽
   >>261    無反応
>274 ある夜、一人の男がギターを弾いた

2点 >264    エレキギター的セカイカン 
   >276-278 不死のイカロス

1点 >275   from a basement on the hill
   >246-247 『蜩』
   >263 鳴らないギター
285soft ◆ZYsoftMCT2 :04/12/20 12:16:28 ID:9FeBEkdX
こんな感じかしら
      >>280  >>281 >>282  >>283    合計
246-247       1点                1点
251    2点         1点           3点
252    2点               1点     3点
254-257       1点   3点           4点  ←準チャソプ
261    3点                      .3点
263    1点.                      1点
264                1点    1点.     2点
269-270       2点   2点.    1点     5点  ←チャソプ
274    2点               1点     3点
275                1点           1点
276-277       1点         1点     2点
286soft ◆ZYsoftMCT2 :04/12/20 12:19:52 ID:9FeBEkdX
訂正
      >>280  >>281 >>282  >>283    合計
246-247       1点                1点
251    2点         1点           3点
252    2点               1点     3点
254-257       1点   3点           4点  ←準チャソプ
261    3点                      .3点
263    1点.                      1点
264                1点    1点.     2点
269-270       2点   2点.    1点     5点  ←チャソプ
274    2点               1点     3点
275                1点           1点
276-277             1点    1点     . 2点
287リーフレイン:04/12/20 18:18:30 ID:bNwP5itO
僭越ながら、(カクニン アリガトウ ゴザイマス)

チャンプ  メンソール・ギター・メンソール 
準チャンプ 新カタロニア賛歌        
   
おめでとうございます。 
288 ◆ACMASyU/iM :04/12/20 18:48:57 ID:yPUuvhQI
メンソール・ギター・メンソールを書きました。
約一年ぶりに投稿させていただきました。
点を入れてくださった審査員の皆様、ありがとうございます。

では次の題は、「こども」でお願いします。
289故人:04/12/21 13:30:31 ID:6ZiK6oRE
子供たちが河原で積みあげている
つめたい石畳のうえに
鬼の死体を積みあげている

その下で押しつぶされているもの
それは子供たちの服

鬼の
死体は
ふえていく

それを
みつめる
子供たちが

大人になることは
ない


はずで
あっ
290赤目:04/12/21 14:56:53 ID:IGYTljhK
赤目の                 世界は四角い
 "こども"が                 地球が丸い時は
  俺を見つめる              もう終わった

俺は                ジャングルジムの
暗闇が                 てっぺんから
怖くてたまらない             崩壊していく

"こども"                ブランコは
  そいつの                 大きく揺れる
目は赤い                 空と大地が入れ替わった

赤目の                 ドラム缶の中に
 "こどもが"                   隠れたのは
鼻歌を歌う                   誰だ

俺は                    波打ち際で
 いつも                      砂の城は
びくついている                砕かれる

"赤目"                 夕焼けが
 あいつらの目は              滲んでいる
いつも赤い                 そして朝が来た

赤目が                  墓地の匂い
 今日も                     それは
やってくる                   母乳の香り

291赤目2:04/12/21 15:01:37 ID:IGYTljhK
赤目は                     与えられた
  いつも                     食べ物だけでは
飢えている                  満足できない

赤目は                   つまらないから
  いつも                      僕らはいつも
笑ってる                     赤目で笑う

赤目は                   僕らは                     
  いつも                     影踏み
潜んでる                    遊びが大好きさ      

赤目は                   赤目は
  いつも                    夜だと
夜に                     誰かを
 人を殺す                    憎みたくなる

俺は                     僕らは
 赤目に                     "こども"
殺される                    赤めの"こども"

あぁ                       目が赤いのは
俺は                           その色に慣れすぎたから
今日こそ                      目が白くないのは
殺される                             穢れてしまったから
赤目がしずしずやってくる            僕らは"赤目" 
しずしずしずしずやってくる                赤目の"こども"
292空色の翼:04/12/21 16:25:57 ID:WCq10j9z
記憶はいつもお前が一緒でさ
学校近くの川原 近所の空き地
うっすらと雪化粧をしたこの場所
二人でいれば怖いもんなんてなかった
お前覚えてるか?
トイレに隠れてタバコ吸ってさ
見つかりそうになって窓から逃げて
ミカン盗んで追いかけられて
いつも宙を飛んでた
空色の翼があったんだな

この場所もお前が見つけてさ
授業抜け出してあの娘の話
おなじ娘が好きだとわかってさ
不可侵条約結んだよな
碧色の空と夏草の匂い
二人でいればなんでも楽しかった

あの日もこんな天気だったよな
知らせを聞いて駆けつけたときにゃ
お前は一人で飛んで行っちまった
俺の翼はその時無くなったんだ

今か? 今は歩いてる
二本の足でしっかり歩いてるよ
見上げりゃいつも空色の翼が見える
だから心配すんな
293儚い命:04/12/21 18:32:01 ID:ev5GUCi2
ねぇあれが太陽だよね

ねぇあれが空だよね

あれ?お空が黒くなっちゃったよ?

ねぇ雨が振ってきたよ

ねぇお母さんそろそろ帰ろ

あ!あれが自動車だよねマ・・・・

ねぇ何でお母さんは泣いてるの?

ねぇ何でお空がこんな近くに感じるの?

ねぇ誰か、答えてよ
294幼き冒険者  1/2:04/12/21 20:15:43 ID:nUCc6Ath
あの川の向こうに広がる
見たことのない道を
地図も持たずに僕は
カンとペダルだけで走った
知らないことが
幼い僕を動かした
あのそびえるビルの
向こうを目指して

ちいさな水筒を
リュックサックに入れて
あの橋をわたったら
後は迷うだけ

初めて
それは恐怖と希望が隣り合わせ
べそかきながら踏みしめた
あの田園道のなか
頼りになるのは
自分だけだった
295幼き冒険者  2/2:04/12/21 20:16:22 ID:nUCc6Ath
あの川の向こうに広がる
見たことのない道を
おびえた自分と戦い
力信じて走った
知らないことが
幼い僕を強くした
あのそびえるビルの
向こうを目指して

ちいさな勇気を
自分自身から出して
ペダルを踏みしめたら
後は迷うだけ

初めて
それは孤独と希望が隣り合わせ
べそかきながら踏みしめた
あの並木道のなか
頼りになるのは
自分だけだった

あの川の向こうに広がる
見たことのない道を
地図も持たずに僕は
カンとペダルだけで走った
知らないことが
幼い僕を動かした
あのそびえるビルの
向こうを目指して
296僕はいつもの最前線:04/12/21 23:38:45 ID:39WfnQZY
川の浅瀬でバレーボールをあほのようにやっていたら夕日がこぼれて 
貧しさで涙が汗が反復し
工業排水が目に入り それらが皆きらきらする
橋の上行き交う車 放棄され それに僕が乗っている
近所の奴よ 勝負をしろよ スーパーウルトラハイパーで
僕はきちがいの餓鬼である由縁に
藻のなかに顔をつっこまれ 虫を食べさせられ 負けて負けて
知恵を乳を と泣いている。
わすれてる バレーボールが流れている おもいだす
怨まれているような気がする 海に浮かぶバレーボールに
川へ急ぐんだ 
怨まれる前に 恐怖でまだ打ち震え誰でも良いと嘆きながら助け求めている
怨んじゃいないさと惨めな びしょ濡れになったバレーボールを期待している
角を曲がって 親戚の若い娘の部屋を開いたときのあの軽蔑したような
僕は汚いようだ 違うあのなんだかいやな若い娘が汚いんだ 僕は純粋なごめんなさいだ
おもしろくないけど 暇無いように思い出し考えていたら
閉じ込められたようだ
浅い夜 性癖にびっくりする
僕の人生 なにもないわけじゃないんだ なにかあるわけでもないんだ
それでなにきくつもり バレーボール
297Landmine Sweeper:04/12/22 18:51:00 ID:IWFpPRpw
てをつないで あるいてゆこう
この ひろいひろい のはらを
みんなで あるいてゆこう

てをつないで あるいていく
ぱん、と おとがして
むこうで さんにん しんだ

て を つなぎなおして
みんなで あるいてゆこう

こわいけど こわいけど
ぼくのいのちよりだいじなものがあると
おとうさんもおかあさんもせんせいも
そう いったんだ。

だから

て を つないで あるいて ゆ く
298あるいて、あるいて。:04/12/22 23:07:50 ID:D0CHA+xD
あるく あるく
どこへいくの?
わからない
でもあるく
いまだれかがころんだよ
いまだれかがとまったよ
いまだれかがないてるよ
きみたちはあきらめたの?
だけどぼくはあるきつづける
まえがあかるいね
きっとこのさきにいけば
ぼくはもっとおおきくなれる
299言葉地獄 1:04/12/23 00:17:11 ID:i3sfSesP
もし文字が ただの図形だったら
本の活字は 縦に連なる ひと群れの文様にすぎない
どれもこれも長さが違う 糸屑のような帯が
切れぎれに続いているだけの 何の変哲もない冊子では
誰も本など読まない 買いもしない
そうすれば 本屋は全部つぶれるだろう
小学校のころ 私にとって教科書は
およそ そのようなものだった
私の周りの勉くんや強くんは
そんな図形のひと群れを
数えれば駄賃でも貰えると思っているのか
懸命に目で追いかけている



300言葉地獄 2:04/12/23 00:39:47 ID:i3sfSesP
もし文字が 中国のはるか数千年の昔のように
象形文字の絵だったら
学校の勉強はもっと楽しくなっていただろう
「馬」がたてがみをなびかせて疾走する草原を
始祖鳥のような「鳥」がバサバサと羽音をたてて飛びたつ
「耳」のお化け 「目」のお化け
「鼻」や「手」のお化けが クネクネとダンスを踊り
「女」が正座して横向きに座る後ろで
乳房を露わにした「母」が赤子を抱く
異形異相のもののけどもの カー二バルの行列が
教科書を百鬼夜行する
そうすれば 私も夢中になって
妖怪たちの似顔絵を ノートに写し取るだろう
301早乙女良牙:04/12/23 00:40:38 ID:n9aPXS+l
難しく考えた君が悪い
簡単に考えた君も悪い
だれか教えてよ〜〜〜
恋愛のイロハ
302(1):04/12/23 00:45:17 ID:JiRDRwTA
『君たちの身体はおっさんが踊るのを見守るのではなく自らが跳ね踊るためにある冬の日』
  
冬空は晴れていて君たちは座っている
白板は荒野
とっておきの教案が細胞分裂の高速映像のように発生し 消えていくのを
君たちはスポットライトの視線で追いかける
じゃあ俺が主役か 無意味な文字たち 学問か 

一ヶ月後に控えた受験を人生の一大事と思っている 
そう言われて育って 素直にたくましくそう思っている
何かあるんだという目が綺麗
そして 
君は繰り返し相談に来たり
君は 処女の声で泣き出したり
また君は 狂った軍人の目で次に征服する領域を尋ねたり
ああそうかよ 俺にもっと演じろと言うのか

303(2):04/12/23 00:47:58 ID:JiRDRwTA
君たちの先生は壇上でぶんぶんと立ち回りをさせられてる
結構むりやりに
でもこっけいな男はいつもほんとうに信じてもいる
君たちはぜったいに大丈夫だ
ほんとうにぜったいに とっくに大丈夫なんだとむやみに信じてもいる
だってそうじゃないか

明るいだけの未来は同じ分だけの影を隠すもの
先生はとっておきの教案や自信に溢れた感の笑顔は捨てて
拝跪して
とにかく続いてくれどこまでも終わらないでくれと それだけを
大きな字で 赤い囲みで 堂張り声で 
目を順繰りに 合わせていきながら

俺の説明で分かるか
俺というただの大人で
立ってこんな大事なことを教えていて

俺の説明で分かるか


(今だけがいつまでも一大事なんだ 
 君たちはいつでも受け取っていて
 笑顔はそれと知らず 誇っている
 今も 今だけが確かにいつまでも)
304(3):04/12/23 00:49:38 ID:JiRDRwTA

果たして伝わっているか
ナミセンを何べん何べん引いたって足りやしない
お決まりの君の大事なパラグラフ
君が子供である限り知らなくっていい重要度A
君たちは気付いているのか
教師はいつだって不安なんだ
頼もしい君たちよりも本当はずっとずっと
この思いよ聞こえてくれているのか
取り越し苦労の中年の不安よ
ただの大人の余計な心配よ

冬空は晴れていて君たちはチャイムの音を聞く
そして立ち上がって扉を開け
ああ 今
出て行ったんだ
拝跪してそれを見守っている俺の
この喜びが分かるか
305言葉地獄 終:04/12/23 00:50:52 ID:i3sfSesP
そんな空想をめぐらすうちに
級友の優子さんや良子さんは
黒板についたチョークのしみを
ひとつ残さず書き漏らすまいと
懸命に鉛筆を動かしている
教室でひとり取り残された私は
ただカリカリと鳴る音に
まるで自分の背中にできたカサブタを
掻きむしられるような
痒い痛みを味合わずにいられなかった
306言葉地獄 終:04/12/23 00:59:22 ID:i3sfSesP
訂正

最終行

味合わずにいられなかった を
味わわずにいられなかった
307誘惑:04/12/23 01:07:07 ID:QH+lFy9D
一秒でも多く 何かをしていたいと願う
寝なければならない 朝早く目覚めなければ
24時間がもったいない そう思うのに 
何故だろう 
一秒でも多く 何かをしていなければと考える
解らないのだ これは私の問題なのだが
意志が弱いのか 誘惑に弱いのか
負けてしまう
308ぼくたちと一緒に、農道は青く発光した(1):04/12/23 01:21:57 ID:Hz2afyR+
ねえ、
こんなときに
何を見てるの
疲れた目はもうよそう

ショップの玄関にあるツリーの
派手な飾りでもながめよう
町はクリスマスなのだから
浮き浮きするなんて
きっと簡単なことさ

そうさ、ふたりで
タイムスリップしてあの
枯れ大根くさい農道を
雪でつめたくなった手を
はーはーしながら
自転車ではしってゆこう

田んぼの中に突っ立った
ゲーセンの自販機で
僕らは安っぽいクレープと
ジェラートを買い食いしながら
ボーリングをしよう

プログレに走る前の僕と
まだ髪を染めなかった君の
公約数まで幼くなって

きっとできるさ
僕らはわすれた部分を
脳内麻薬で埋めてしまっただけさ
309ぼくたちと一緒に、農道は青く発光した(2) :04/12/23 01:22:25 ID:Hz2afyR+
そうさぼくはあのときに
なにかやらかそうと
あまりにエロチックな行為を
夢見ていたんだけど
あまりにきちんとしつけられたので
行動することができなかったんだ

浮かんだときにながれるのが
初期ピンクフロイドと
尾崎豊だけの違いなんだから

僕がものしりになって
きみがよごれるまえならば
ぼくらはきっと手を繋げるさ
糸くずのように絡み合った手が、
何の暗示にもならないあのときよりも

かがやき点滅しているかの青いひかりは
かつてとちがってダイオード製なのだけれど
僕は気づいて
きみは気づかないし、知りもしない
ツリーは輝き続けているよ

そう、ぼくたち、ばかたちが
とても大規模でささやかに
もうコンクリートで埋まってしまった
あの農道をつっぱしろうと
310御挨拶(1):04/12/23 01:39:41 ID:DJul3qn6
きゃーきゃー
塞ぐ耳まだ未熟でも
黙ってと言えないから決心したわマミ
産声はシャラプ 

決めた

睡魔に化け
密室に魔法をかけるわマミ
初めにメスの先、白い蜜をかけ
垂れる先追う、皆を導くそう涎、君ら涎ぬぐって

腹も減るわ
半日以上が過ぎ
産まれられてみやがるから涎、そう君らの空腹に
半音上げ奏でる、奏で上げる
ぐるぐるぐる
ぐる


食べて
正気を戻せよ
何てつまらなくなる可能性ふくむのよマミ
311御挨拶(2):04/12/23 01:40:03 ID:DJul3qn6
薄ら禿げだって
旋毛から摘む寿命の花
冬の見切り、先程、咲き誇りきったから
丸い傷口まだ閉じないうちに、まだまだ袂にあるこの膝に
初めて鉢を乗せ、そく枯れて
宜しくと振りまく種、芽生える頃なりさがる私
愛してねマミ
守ってねマミ
育ててねマミ
シャラプ、歯茎だけで叫ぶ
煩いのは御免、柔らかな音、閉じて中毒だわ宜しくねマミ
312それいけつくれ:04/12/23 02:24:21 ID:6Tns5Lc1
夕暮れ 北口 
さっきまで乗っていた列車が国道にのりだし 滅茶苦茶だ 爆発した音に叫んでしまった
興奮して駆け出し 嬉しくて怖くて 自分が危ない 
力は何ものにでもある だから子を守るのだ自分よ

私は淫乱なのです 女性週刊誌に書いてある
ああ淫乱なのね私 困った 何人も 何人も ふるへへ なんて
だからどうしようなんてなんて憂鬱なのだろう
股を開けばだれでもあれあれと ああいやーね
遠くで怒号が聞こえる
男たちの力の声が
おお おお えい おお おお えい おお おお えい おお おお えい
ぐらわっしょい

ちょっとまてよ自分には子供はいないぞ
ちょっとまってよお なによこの声
子をつくろう 少子化対策委員の家!!!!!!
私はその妻!!!!!!
つくれよ。いいわ。
できたわ どれどれ ははは おほほー はっはは おっほほー
副音にもまれ 大合唱 古ぼけた恋人たち〜
子供をはたけ男供 子供にならえ女供 子供をはたけ男供
子供にならえ女供 子供をはたけ男供 子供にならえ女供
列車は炎上 道路は暴動で人の海
そのなかに糞まみれのパンツのキッズは いそうでいない 
313子供の日:04/12/23 10:30:31 ID:XHCXlojA
5月5日は

子供の日

後は全部

大人の日

だけどいつも

大人は

子供になりたいんだよ

5月5日は

子供の日

後も全部

実は子供の日
314こども:04/12/23 13:30:28 ID:fC4TE6ya

こども
みあげるひとみの うみ とびこむ
おとなは しあわせ

こども
つなぐ手の わになって まざる
おとなは しあわせ

こども
まっすぐに おとなを 見つめ
まわりもみずふみ出して とどまらない

こども
いつか こどもをみつける
おとなになった しあわせ
315”泪”:04/12/23 21:29:30 ID:VAFj0ypP

子供達が声をあげて笑っています。
何気ない日常の、

ふとんの中で、
食卓で、
狭い風呂で、
テレビの前で、

家も笑っています。

壁が、屋根が、床が
笑い声を覚えているに違いありません。

傲慢だとなじってください。
私はこの子供達が
今ここに笑っていることが
この上もない祝福であると思えるのです。

今流す泪は、途方もなく贅沢な泪です。

316Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/24 20:52:56 ID:1J3wo9IF
すんません、アナウンス遅れました。

テーマ「こども」競ってご参加下さい。

投稿の締切りは12/27いっぱい(12/28午前0時)。
審査期間は、年末年始ということを考慮して、いつもより長めにとるつもりです。
317夢路の子:04/12/25 17:10:16 ID:1Qrgf5Hc


花火の照明に笑顔を浮かべ
帰り道では星雲のスクリーンにその影を映す
蛍のあぜ道を歩きながら踊り
月の兎に届くことのないジャンプを
夢路においても繰り返す
もうじき月も沈むころ
兎は見かねて手を差し伸べ
はじめましての挨拶を交わし
臼と杵を持ち出せば
餅をつきつき歌いだす
ペッタン ペッタン モチ モチ モチ
ペッタン ペッタン モチ モチ モチ
美味しく暖かいその味は
笑顔をさらに緩めてくれた
月が沈みきる前に
降ろしてくれた帰りの夢路
気がつけば太陽の下
向日葵は風の中で揺れていた







318王様:04/12/26 03:47:34 ID:pvvtQMnD
駅を降りたら見える団地は
歩いても歩いても大きくならずに
まるで嫌がらせをするかのように
僕から離れていく気がした
母は静かに歩いていく
僕は疲れて悲しくて
わんわん泣いた
泣けばおしりを叩かれて
なおさら泣けば放っていかれて
意地でも動かず号泣すれば
諦め顔で引き返し
僕を背負う母の背中から
どんどん近づいて来る我が家を見て
きゃっきゃと笑った

ほらあれが頑固者です
この子は本当に頑固者なんだから
ほらあれが甘えん坊さんです
この子は本当に甘えん坊さんなんだから
パンを好みます
ライスを好みません
時々なら食べます
それはそれで好むように食べます
部屋で嫌な顔をしています
ドアの隙間からそっと御覧なさい
ほらあれがほ乳類です
この子は本当にほ乳類なんだから

319王様:04/12/26 03:48:51 ID:pvvtQMnD
駅を降りて見えるビルは
歩いても歩いても大きくならずに
まるで嫌がらせをするかのように
僕から離れていく気がする
ヘイタクシー
行き先を聞きちょっと不機嫌な運転手を横目に
どんどん近づいて来る我が社を見て
にやにや笑う

母を父を姉をそして周りの友達を
尊敬して感謝して
褒めてつかわす
あなた達がいるから
僕は生きていけます
たった一人を除いて
僕はあなた達の子供なんだ
たった一人の前だけで
大人でいたいから
320コドモコモドドラゴン:04/12/26 17:44:56 ID:8XYwolxP
あちょうっ、
マルコポーロが暗夜行路でエンヤコーラの想いこぼれて仰いだ空を
コドモコモドドラゴンコドモコモドドラゴン

夏の法被を脱皮happy
体長3メートル大腸冷めてお祭り騒ぎ
金魚すくいカラーひよこ赤青ミドリガメ綿菓子騒がしたまらず突撃屋台丸呑み胃壁に穴
わっぱ輪っかまっかっかダンシングオールナイト恨みはらさないと存在の耐えられないハラスメント
今夜もサタデーナイト、フィーバー不飽和フーバーダムニューディールにゅうっと出る
性器映像の世紀戦争戦争また戦争自衛隊員お風呂に入れないのは非銭湯地域だからでありまする
ごくろうさまはなんつってねミルクセーキ吐くくせえ息咳き込む聖域制球難投手交代抗体抗原アレルゲン飽きられる原因
レモンに指ねじこむ火曜日毎日がちゅうしてえ
コドモコモドドラコドモドコモドコモコドモだらけで
死ぬまで成長Σで勘定
東京タワーを鯖折り今日はバイトをさぼり、両方ムリ。いってきます。
321めがね:04/12/26 22:37:56 ID:nDFCTtAE
ずっとまえ ぼくはとてもめがよかった
とおくのとおくのほうまで
ぼくはみえていたよ
そこにはないものまで
ぼくはみえていたよ

おとうさんとおかあさんはとてもめがわるい
ぶあついめがねをしていた
「おとなはみんなめがわるいんだよ」
ってわらいながらいった

ぼくがゆびさすところ
「ほら みえる?」
「ぜんぜんみえないなぁ」
おとうさんとおかあさんは
ぼくのしらないめがねやさんで
めがねをいくつもかえたけど
ついにあきらめてしまったよ


322めがね:04/12/26 22:38:17 ID:nDFCTtAE
ぼくもたんじょうびのけーきをたべるたびにめがわるくなった
とおくのとおくのほうまでは
まだみえるけど
そこにはないものまでは
みえなくなったよ

ぼくはいつのまにか
めがねをかけてた
まだちっちゃくてうすいめがね

おとうさんとおかあさんにきいてみた
「めがねをはずさないの?」
「はずすとなんにもみえないんだよ」
「はずすのがとてもこわいの」

めがねは
だんだんあつみをまして
ぼくのめは
だんだんみえなくなっていく

ねぇ おとうさん おかあさん
めがねをはずして
ぼくをみてよ

ぼくがみえる?
323空を見る:04/12/27 17:28:33 ID:sSh4nHBP
夜の屋上
プールに浮かんで
何もない空
目に映していた僕は
その時、こどもだった

スーツに着替えて会社に行く

もう
会社のことばかり考えていなければ生きていけない時代だ
破壊される自然を愛し破壊する会社を憎んだあの頃の僕は
目を瞑り耳を鈍感にし口を小賢しくし
いまここで自然は僕と愛しあってくれないじゃないかと
一方的に愛されるだけのハムスターを小鳥を亀を熱帯魚を殺す
なぜならもう
会社のことばかり考えてスーツを着なければ
目を瞑らなければ生きていけない時代だ
人間は、はだかでいると殺される存在だ

それでも新婚の家庭のことは考える

若い妻の腹を見る
息を
殺して

夜の子宮の
プールに浮かんで
空を見る
はだかの人間
324小雪(ショウセツ) 1/2:04/12/27 20:59:49 ID:kXM1GxY2
あなたの 白い靄のような道路の中で
流れる車はしばらくの間等速で走り続けていたが
雲はどこまでも白く積み重なったまま潰れていて
全ての信号を赤に変えた時間がそこで足並みをそろえる

 蒼みがかった空もすでに闇に近く
 ヘッドライトの照らす角度が見えているが
 そこで少しずつ見えてくるものは
 白い子供たちのばらばらな行進

 向こうの左カーブのさらに奥の歩道から
 子供たちは何かの法則を気にしないまま
 揃って列になることなく
 てんでばらばらに対向して走ってくる

  ハンドルにもたれかかった運転手の肘のあたり
  温度計は横に棒を示したまま
  自然と進みだす感覚を覚えたタイヤが走り出すような
  錯覚さえ感じられて

  子供たちは丸みを帯びた車をよけるように消えては
  色をすぐに変えて近づいては遠ざかり
  どこまでもまっすぐ流れていくように
   
     ──どこまでもそれは始まりを告げるための行進
       今年もまた行進はやってきて
       この車の屋根を覆って全てを隠してしまうに違いない
       すでに駆け回った誰かの声と多くの足跡が
       もうすぐ白い球になって転がっていくのだろうが
       今はただ地面を濡らし何を語ることもなく
       記憶の内部へと落ちていくだけ
325小雪(ショウセツ) 2/2:04/12/27 21:00:11 ID:kXM1GxY2


不意に、前の車がウインカーを出して
ぼくはそれをよけてから左折し 橋を渡る
そこには子供の姿はもうなく
フロントガラスはただ横に広く
高さのないだけの空間を真似している


ぼくらは あなたの幻想の中でのみ生きている
326「子供の頃の事」:04/12/27 23:22:40 ID:IsJOpHS+
彼女は食事の時間だけ この部屋の扉を少し開けてくれる
トレーに乗せられた食べ物よりも 差し入る光に向かって
力の入らなくなった足を引き摺って進むけれど
いつも辿りつく前に失われてしまう 暗闇に鎖される

瞳を瞑って思い出す 暖かな暗闇 彼女の中の
望まれていないから嫌われるのだと信じ それでも
彼女に愛されたいと願う お利巧にしていれば きっと
だから僕は泣かないでいる そうすれば彼女は怒らない

ここは寒くてだから もっと暖かい場所へ
ここは暗くてだから もっと明るい場所へ
彼女は扉の向こう きっと僕の望む場所
トレーを扉の側に置いて 待った
扉が開いて そこには微笑む彼女がいて
僕を抱きしめて言うんだ 「私を許してくれ」

そうすればもう全て上手くいく 僕は彼女が好きだ
僕を閉じ込めたままだけど どうしてか好きなんだ
彼女は僕が嫌いで 僕を遠ざける 「要らない子」
そういって抉った傷は いつまでも胸に残っている
それでも彼女が全てで 他に誰の顔も思い浮かべられない

ある日 扉は開いてそこには彼女はいなかった
ただ知らない顔がたくさん たくさんいて
僕を見て悲しそうな顔をする 「可哀想だ」と

僕はもう彼女に会えない 愛される事も無く
引き離された それが「当たり前」の事だと

僕はただ彼女に愛されたかった そうなると信じていたのに
327こども雑考(無歌詞の子守唄):04/12/27 23:56:14 ID:1NGUeLlc
1

風邪をひかないでください

お願いだから風邪を引かないでほしい

悲しい思いをしないでください

泣いたりしないでください

ここがどんな世界なのか

知らないでいてほしい

わたしに知らせないでください

風邪をひかないでください

2

人形のように飾られた
乳母車の中の天使のような顔
肘掛のうえの丸い手 投げ出した足に赤い靴
そこにある冷ややかな理性に気付くのは
覗き込んだきぐるみの鼠だけだ

328こども雑考(無歌詞の子守唄)つづき:04/12/27 23:56:43 ID:1NGUeLlc
3

小学校を卒業する何ヶ月か前だっけ
夕暮れの教室の窓を背に
クラスで一番背の低い奥山君が
「おれたちこれからセイシュンなんだよな」って誰にともなく言っていた
その言葉の意味を消化しかねつつ考えるのをやめて
何を子どもっぽいことをと
思った自分がどうやら一番子どもだった

4

子どもの話がありました
生まれたときからわるいものである子どもです
子どもは何も知らずに育てられて 愛されて 大きくなって
あるとき 自分がわるいものだと知らされます
そして 一人で わるいものになろうとするのです
わるいものになるのです

この物語をつくった人を憎んでいることに気付きました

5

暗い廊下に薄明り漏れる 薄く空いたドアの向こうで
ちいさいくしゃみが聞こえました
行ってあげてください
329席取り合戦:04/12/27 23:58:18 ID:J53mYPIk
子供たちが
まわる
まわる
椅子のまわりを思い思いに
心に何かを秘めながら
相手の出方を窺いながら

ふいに、音楽が止まる
漲る闘争心
獣のように雄たけびをあげる
輪は崩れる
あっけなく
崩れてしまうんだ…

ここでぼくは瞼を閉じる
きつく
きつく
勝ち誇る子供の顔も
負けて泣く子供の姿も
見たくはない
爽やかだけど
ぼくにはつらい
その先にあるものを
知っているから

こんな席取り合戦を
いつまで子供たちは続ければいい
ひとつずつ減っていく椅子に
座り続けて 奪い続けて
その子は何を…

いつか負けるときがくるのに
330なりそこね:04/12/28 00:08:08 ID:ou5NvTe3
彼が人を殺した日
書いた日記のタイトルは
悲しき殺人犯

腹を抉られ仰向けの女は
彼の人生の付録

スパイス大蒜パプリカ冥加って一七一七一七

嘆く彼が
抗う彼が
下向いて点みつめ
狭い狭い視野の中、少ない少ない色で
描く絵みたいな小説には貧相な主人公

今朝、僕は
今日、僕は
今、僕は

ああ神様、僕は

血の変色、速度は気に召した
裁ち昇る異臭、酸度は気に召した
縮んでゆく、皺よってく、枯れてゆく様は気に召した

331なりそこね:04/12/28 00:09:12 ID:ou5NvTe3
何をされたかを話そう
何をしたかを話そう

僕がしたことを思い出す
僕の寝息が苦しそう
僕は可哀相だ母さん
一枚
足りない
冬支度は彼女のせいだ
僕の愛した彼女のせいだ

僕の五つ、手足に吊るす、星になる、気に召して罪も文字
332名前はいらない:04/12/28 00:19:27 ID:ou5NvTe3
ぼけが
333造られた子供/1:04/12/28 07:55:49 ID:h+sTOzcF
大人の姿で

大人の財布から

百円を取り出し

ガシャポンをまわす

カプセルの中は人形だ

直線的に整った机の上に並べられた人形たちは皆同じ顔

正確な時間に出社し(正確な時間に登校し)

淡々と業務をこなす(淡々と授業をうける)

わき目も振らず帰宅して(寄り道もせずに帰宅して)

明日の準備をして眠る(明日の予習をして眠る)

イウコトヲキキナサイ

コノトウリニシテイレバイイノヨ
334造られた子供/2(完):04/12/28 07:56:54 ID:h+sTOzcF
彫刻刀が内と外から迫ってくる

ガシャポンをまわす

カプセルが生まれる

中身はやっぱり人形だ

造られた子供

大人の姿をした子供

並べられた人形たちは皆同じ顔

誰も僕の部屋に入ってくるな

誰も僕に何も言うな

大人は人形なんかで遊ばない
335Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/12/29 00:39:25 ID:kEIinVpP
みなさんお疲れです。今度こそ締切り。

審査期間は、年末年始ということを考えて、1/4いっぱい(1/5午前0時)とします。
336MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/29 23:59:57 ID:qsKDSD/1
寸評からまいります。

>>289 故人
 賽の河原の石積みがテーマ。石の代わりに鬼を据えたところが眼目。で、作者は
このテーマで何を訴えたいのか。

>>290-291 赤目 左右に二段組みで詩を分かつ意味、狙いが最後までつかめなかった。
 NO290の右段はよく書けている。私は゛アイキャッチ゛と呼んでいる手法なんだけど、
あえてエッ! と思わせる印象的な表現を最初に持ってきて読者の興味をつかむという
テクニックを駆使している。NO291の右段も赤目を出さずにもっていけばよかったのに。
 テーマの赤目だが、不気味なイメージを出したいという作者の意図わかるんだけど、
それにしては表現がちょっと淡白すぎやしないかい。さらなる修練を!

>>292 空色の翼
 亡き友との思い出を綴った青春グラフィティ。何でも自由になると思えた若き日の
希望を空色の翼に託した。作者にとって追憶の日々を詩に結晶化させた。その宝石は
作者の心の中で燦然と輝いていることだろう。自分の自分による自分のための詩をときには
こんな形で書いてみるのもいいだろう。
337MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/30 08:56:12 ID:xYON3otP
>>293 はかない命
 亡くなった幼子の立場から、死に瀕した体験を書いた詩、ということでいいのかな。
マンガの吹きだしのセリフとしてなら、こんな描写があってもいいと思うのだけれども……。

>>294-295 幼き冒険者
 誰でもこういう経験はあるんじゃないかな。入り方は平凡でも、これでいいだろう。
でも、そのあとの展開がないのがもの足りない。起承転結の起だけというのが惜しい。
繰り返しの表現は、この場合、かえってマイナスの印象を与えてしまうんじゃないかなぁ。

>>296 僕はいつでも最前線
 決して上手な詩でないけれど、キラリと光るものがある。海に浮かぶバレーボール
は、昔、私もよく見かけた。やはり、鮮烈な印象として目に焼きついている。そのボール
に作者は何を託したのか。うたかたの自分の人生か、はたまた世の無常かは、解釈はいろいろ
考えられるけれど、素材はいいじゃないか。ただ、ひとりよがりの表現を直し、行換えを
をきちんとしたリ、注文はいろいろつくつくが、詩の精神は確かに結まっている。
338MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/30 09:16:16 ID:xYON3otP
>>297 Landmine sweeper
 この世界は危険だらけだけれど、みんなと仲良く助け合えば生きてゆける、という
メッセージなのかな。学校の先生のお説教みたいで、何か道徳めいたところが苦手だな。
むしろ、他人から手を差し伸べられてもふりはらえ、という方が私としては詩になる
ように思う。

>>298 あるいて、あるいて
 詩は精神の現われ。もっと歩いて、転んで、立あがって、その格闘のあとを言葉に
してください。まだまだ泥がついていない。
339名前はいらない:04/12/30 14:31:14 ID:qEbUk+/5
297は、実話。
340MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/30 17:11:08 ID:brjKVNiI
>>339
 そうですか。実話でしたか。ばんとおとがして むこうでさんにんしんだ
というところもですか。そのへんのところをもっと詳しく書いてみたらよかったのに。
ともあれ、興味がある話です。
341 ◆ql0iMdqOmA :04/12/31 04:29:33 ID:P5TfVwQ7
297の作者です…が、困りましたね…。
イスラムの国で起きた話を下敷きにはしましたが、それが実話であってもなくても
書いたものは自分の作品だと思っています。てか後出しはフェアじゃないと。
…ですから、これ以降の審査から>>297は外してください。作品以外の部分で
判定されるつもりはありません。

何より、実話とか何とか自分で書き込んだと思われるのが頭に来るんで。
こっちはMOPERA規制で書き込み不可なんだってば。
342ななほし ◆lYiSp4aok. :04/12/31 11:22:15 ID:PiGlaziE

 今回力作多くて、読み返したら点数つけたい作品ばかりで、……、
はっと、気がつくと、こんなに! ……なってしまいました。

3点 >312 :それいけつくれ :04/12/23 02:24:21 ID:6Tns5Lc1
 笑った。読みつかれて、ふっと飛び上がってる、「それいけつくれ」にワラタ。
 読み終わると否定しているようなのも、コメディの常道、成功してる??
3点 >317 :夢路の子 :04/12/25 17:10:16 ID:1Qrgf5Hc
 母が我が子を見るような自然のやさしさが満ちあふれる。
3点 >323 :空を見る :04/12/27 17:28:33 ID:sSh4nHBP
 混濁が人生か? うまい!!
3点 >326 :「子供の頃の事」 :04/12/27 23:22:40 ID:IsJOpHS+
 点数つけられない。と、いうあたりの気持ちがよく描けている

2点 >290 :赤目 :04/12/21 14:56:53 ID:IGYTljhK
 読み返してもあきない、よく書けている。
2点 >296 :僕はいつもの最前線 :04/12/21 23:38:45 ID:39WfnQZY
 バレーボールは女性のスポーツの始まりだったかもれしない。子供といえば
お母さん、だから子供の変化の始まりかなぁ?
2点 >321 :めがね :04/12/26 22:37:56 ID:nDFCTtAE
 社会、こども、おとな、両親?? 完成度高い、かなぁ……。
343名前はいらない:04/12/31 11:26:24 ID:PiGlaziE

1点 >292 :空色の翼 :04/12/21 16:25:57 ID:WCq10j9z
 思い出している人が浮かんでくる。
1点 >293 :儚い命 :04/12/21 18:32:01 ID:ev5GUCi2
 お母さん。……と呼びかけると詩になるのかなぁ。お母さんあの帽子……
お母さんお肩をたたきましょ。……あれ、父さんだっけ??
1点 >294 :幼き冒険者  1/2 :04/12/21 20:15:43 ID:nUCc6Ath
 よく書けているが、今回は動機も書けてる作品のほうが完成度高いかなぁ
1点 >297 :Landmine Sweeper :04/12/22 18:51:00 ID:IWFpPRpw
 実話だというが、実話らしくない。真実は実話らしくないのか?
1点 >298 :あるいて、あるいて。 :04/12/22 23:07:50 ID:D0CHA+xD
 まえがあかるい < このフレーズの出るタイミンぐがグットジョブ!
1点 >299 :言葉地獄 1 :04/12/23 00:17:11 ID:i3sfSesP
 勉強は子供だけではないような、……。コミニュケーションの詩かなぁ??
 最終章まで読むと最終章だけがこどもの目線に戻るようかなぁ???
1点 >301 :早乙女良牙 :04/12/23 00:40:38 ID:n9aPXS+l
 良いキバ牙となずけるセンスが光る。相当な詩人ダイ!
1点 >315 :”泪” :04/12/23 21:29:30 ID:VAFj0ypP
 その祝福が減っているのだが……??? いいけど表面??
1点 >324 :小雪(ショウセツ) 1/2 :04/12/27 20:59:49 ID:kXM1GxY2
 すれ違う子供たち? 詩らしく書けている。

  読み返しても面白い詩を採点基準にしました。いっき読みなので、
失礼、読み落としなどありましたらお許しを〜〜
344MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/31 16:29:18 ID:muMrUlP1
>>341
うっかり私が応じたために作者に弁明させるハメとなってしまって、すいませんでした。
今後は投稿後の名無しさんからの応答については、慎重に対応しようと思います。

さて、寸評の続き

>>299-300,305 言葉地獄
>>302-304 君たちの身体はおっさんが踊るのを見守るのではなく自らがはね踊るためにある冬の日

 言葉―が学校の生徒の立場に立った詩であるのに対し、君たち―が教師の立場と
正反対の側からよんだ詩で、しかも2つの詩が交錯して投稿されているから面白い。
 言葉―は生徒の悲しみについてなんだけれど、実は先生も生徒以上に苦しんでいるんだね。
自らのアイデンティティーが持てない自信のない教師っているんだねぇ。(3)の教師いつだって
不安なんだ、ってセリフ、正直でいいいね。結局、教育って洗脳なんだから、すべてに
おいて自身満々って教師がもしいるとしたら、大変メーワクな話で、そんな教師からは
絶対教わりたくない。私は、そんな教師のプライドをくじくことに快感を感じる生徒
だった。そんなふうに斜に構えている私としては、この詩に出てくる教師はカワイク思えました。

>>308-309 ぼくたちと一緒に農道は青く発光した
 これまた、遠い日の彼女との青春譜。作者の思い出話をあれこれ語り、自己完結している。
自分のための詩なら、これで十分だけれど、その実感を他者(読者)と共有したいのなら、
それ相応の文章力がいる。言葉をもっと磨いて昇華させなければ、感興は伝わらない。
なんか日記なんだなぁ。辛口でごめん。
345MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/31 17:20:07 ID:muMrUlP1
>>310-311 御挨拶
 マミを連呼するリズム感がいい。とほめておきながら、第3連の「産まれられてみやがるから」
はないだろう。言いづらいし、意味が読み取りにくいし、だいいち文法的に変だろう。
全体的に意味やイメージがつかみづらかった。反面、体言止めの歯切れのよさや感心する表現
「シャウプ、歯茎だけで叫ぶ」があるだけに、上手なような上手でないような、不思議な詩でした。

>>312 それいけつくれ
 この作者さんには悪いんだけれど、「ゼッケン」の詩を思い出してしまった。話題が
ピョンピョン飛ぶところや、あっちからもこっちからも声がする手法がよく似ている
にぎやかな調子は、アニメを彷彿させる。もっとメチャメチャに筋を壊してもいい。
ユーモア路線を狙っているのだろけれど、爆笑! とまではいかなかった。
346MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/12/31 18:29:03 ID:zCsFg5aO
>>313 子供の日
>>314 こども

この2つも偶然? セットになっている詩。好みとしては、後者。子供って、自分
が愛されることばかり考えていて、しかも愛情を独占したい、それが叶わぬと、ほかの
子をひがんだり、いじめたりで、それはもうエゴのかたまり。おとなになると、他人を
思いやる余裕が出てくる。愛されることよりも、ひとを思い、ひとの心に思いをはせる
幸せのほうが深いと思うんだけれど、そこらへんの事情がNO314の詩の第4連
「こども/いつか こどもをみつける/おとなになった しあわせ」でうまく
言い表させているように思う。

>>315 ゛泪゛
 まったくうらやしい奴だ。子供の笑いは、日頃の嫌なことを忘れさせてくれる。
笑うの子供ばかじゃない。家まで笑うの? 俳句の季語で「山笑う」というのがあるけれど、
家まで笑うのか。つくづく羨ましい奴め。せいぜい、メいっぱい泪を流してくれ。
と、子供がいない私は僻みモードに入っています。

>>317 夢路の子
 言葉が平明でイメージが受け取りやすく、語尾のリズムや音感もよい。ただ、ぺッタン――
は余計に思う。また、太陽→向日葵はベタだけれど、終わりかたのセンスはまずまず。
語感や筆の運び具合はいい。内容がややフラットかな。イメージの引きだしかたや全体の
構築力をつければ、この作者は相当やれるとふんでいます。
347MUJINA ◆iXws.WGCLY :05/01/01 01:26:55 ID:lFZ+pPwl
>>318-319 王様
 自分の文体は一応できている。両親兄弟を「褒めてつかわす」なんて偉そうだけど、
ホントは照れてるんだね。そんな恥ずかしいって感情をとっちゃって、ありのままの裸の
自分にレトリっクという服を着せて書けばいいのよ。こうした素直で読みやすい文体でいい。
詩ってなんか凝った文体で、わかりにくいもの、というイメージが一般にあるけれど、
そんなのは現代詩の生んだ迷信みたいなもので、私としては、この詩のような分かりやす
くて容易にイメージが浮かぶ詩が理想。この文体で続けていけばいいと思う。あとは投げた石
が読者の心に当たるか当たらないかは運しだい。

>>320 コドモコモドドラゴン
 タイトル、よくぞつけま下。言葉遊びのオンパレード。「自衛隊お風呂に入れないのは
非戦闘地域」っていうの、メいっぱい風刺きいてて、いいんじゃない。この種の文体の詩は
風刺詩というジャンルに非常によくマッチする。これからも政治や世界情勢、世のおじさま、
おばさま方を風刺で解体して、笑いのめしてくれ。頼むよ、救世主!

>>321-322 めがね
 今回、あえてオール平仮名書で勝負をかけてきました。おとなになる、ということは
偏見や先入観という厚いレンズの眼鏡を何重にもかけることで、だんだん頭が固くなってゆく
ということ。眼鏡なしではこの世界、オトロシクてとも見ることができない。人の本心とか、
世界の惨状は正視に耐えない。だから、昔のひとは宗教で神話化したり、今のひとは
小説やドラマでフィクションをつくることでごまかしている。詩を書くということは、そのような
フィクションに頼らないで世界を見る、ということなんだ。この世のリアルを裸眼で見る。
私もなるべく眼鏡を壊して壊して、リアルに目を向けようと思うけれど、それって本当に
勇気がいるんだよね。この詩はストレートに主題と取り組んでいる姿勢に好感が持てました。
勝負に勝ったと思ってますよ。ボクは。
348MUJINA ◆iXws.WGCLY :05/01/01 02:54:06 ID:lFZ+pPwl
>>323 空を見る
 この詩もストレートの直球勝負。レトリックといえば最終連の「夜の子宮の―」ぐらいで、
自分の思いをメッセージとしてそのまま伝えている。「会社のことばかり考えていなければ
生きていけない時代」とは、よく言ったもので、まことに実感が籠もっている。通勤電車に乗っても
みんな疲れきっている。会社って人間集まりなんだけど、会社組織って非人間的なものを感じている
のは私だけでない。「若い妻の腹を見る/息を/殺して」――どうということのない表現だけれど、
ズシリとした重みを感じる。よけいなレトリックを廃して、難しい表現をしなくても深みのある詩は
書ける、という私の理想を体言した表現。付加価値という虚飾を売ることで利植をあげる会社は
フィクションの権化だよ。そのことを直視たうえで、あとはケツまくって生きればいいんじゃない。
誤解ないよう付け加えれば、私はフィクションを否定しない。ただ、フィクションだけでは
ほんとうの生を生られない、と言っている。

>>324-325 小雪
 車という閉鎖空間はそれ自体が自分の心の隔壁になっていて、フロントガラス越しに見える
風景は外界であると同時に心象風景でもあるっていう二重性を持っている。第6連で、小雪は
記憶の内部に落ちてゆき、感傷の熱で溶ける前に、最終連の「前の車のウィンカー」で
外界の現実にひもどされる。そんな心の奇跡がうまく描かれている。

>>326 「子供の頃のこと」
 彼女って母親? 全体的にひとり言のようで、いまひとつ、よくつかめない。第4連の
「どうしてか好きなんだ」の「どうしてか」を書くのが詩だろう、とつっこみを入れたくなる。
ちょっとこの詩はなじめないなぁ。ごめん。

>>327-328 こども雑考(無歌詞の子守り唄)
 この詩の世界にも、うまく入っていけない。NO4の「わるいもの」の正体がきちんと
書かれていないってこともあるし、各パーツごとの関係もよくわからない。ちょっと、お手あげです。
349MUJINA ◆iXws.WGCLY :05/01/01 03:24:43 ID:lFZ+pPwl
>>329 席取り合戦
 この詩の暗示するものは――たとえば受験戦争、たとえば社内の出世競争、たとえば
会社のシェア争い。昔、学校の社会科の授業で、いまの日本は民主主義で自由主義のよい
社会です、なんて習ったけど、この自由っていうのは、実は自由競争の自由で、競争に敗れて
一家離散する自由、ホームレスになる自由、首をくくる自由だってことに気づいたのは、
おとなになってからだった。もう遅いって。

>>330 なりそこね
 これも、よくわからない。誰か解説お願いします。

>>333 造られた子供
 現代社会の画一的な人間像を「ガシャポン」の人形にたとえた着眼点を評価します。
喩法なんて、何も高級なものでたとえなくてもいいのさ。身近なもの、自分の背丈にあった
身近なものでたとえば。学校とは洗脳の場、と前に書いたが、わかっている子ちゃんと
わかっているんだよね。

NO.323「空を見る」、NO.325「席取り合戦」など今回、近接したテーマの詩が多く目につきました。
やはり、競争社会の非人間性っていうのは、誰にとっても切実な問題なんだなと考えさせらました。


350MUJINA ◆iXws.WGCLY :05/01/01 03:41:10 ID:lFZ+pPwl
さて、採点です。

【2点】

>321-322 めがね
>323   空を見る
>324-325 小雪

【1点】
>290-291 赤目
>314  こども
>320   コドモコモドドラゴン
>329   席取り合戦
>333 造られた子供

今回は、傑作! という作品はなかったけれど、どの作品も背伸びせず、自分の
言葉で身近なテーマを扱っているところに好感が持てました。

新年あけましておめでとうございます。今年も、皆さん、いい詩がたくさん作れますように。
そして、私もいい詩をたくさん読めますように。皆さん、よろしくお願いします。

以上です。
351名前はいらない:05/01/03 16:42:06 ID:cK5eDuwW
age
352Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/04 01:24:02 ID:w5TFNvWp
審査結果です。

3点
>>327-328 うん、1と5が、すばらしい。逆に、1と5だけでも、充分に詩の
世界は創られたと思う。風邪をひくという行為が、世界のかなしみを知るとい
う、そんな世界。そして大切でありふれた優しさ。うん、グッときた。4は少
しいい感じだけど、2と3は蛇足かなあ。『雑考』というコンセプトを改めてほ
しい気もするね。

2点
>>310-311 うわー、なんだこのガキわあ(笑)。出産の風景を、とことん遊
び倒してます。すごいと思ったのが、外界から視た風景描写を極力おさえて、
赤んぼの内側から湧き出ることばで表現しようとしているところ。それだけに
「薄ら禿げだって…」以降の数行は、ちょっと再考が必要かも。

1点
>>289 意外といいんじゃないかな、これは。賽の河原の石積み、子供と鬼と
石の関係が脱構築されて、独特な雰囲気があるよ。逆転の発想ってヤツ。でも
これはまだ発想の段階で、未消化な部分が多いように思われます。
>>296 詩の向いてるベクトルは正しいように思われます。でもまだ爆発力が
足りないかも。こうした感情を掘り下げていくのは作者にとってはツラいこと
かもしれないけど、そんな作業をこの詩は必要としているように思いました。
>>308-309 言ってることはスタンダードな悔恨の情なんだけど、語り口や、
農道やらなんやらの素材が魅力的だったね。ただ、あれだな。この情だけを乗
せて運ぶには、この詩は長過ぎるよ。

今年もよろしくお願いします。
353葉土 ◆Rain/1Ex.w :05/01/04 10:18:17 ID:P2+YwbcQ
採点です。。

2点:>>308 農道
2点:>>310 御挨拶

1点:>>290 赤目
1点:>>296 最前線
1点:>>321 めがね
1点:>>324 小雪

感想は雑談スレのほに。。好き勝手書いてます。。本年もよろしう。。
354P ◆WN8IybcvEA :05/01/04 15:04:20 ID:9ySdnCsX
あ、まだ審査期間内で??
じゃ、点数だけでOK…?? 投下しときますねー。 
[1点]
294:幼き冒険者 
310:御挨拶
312:それいけつくれ  
327:こども雑考(無歌詞の子守唄)

 …お願いします。
355てるあき ◆DDfwggPC.. :05/01/05 19:27:12 ID:i0DyZjJR
集計結果発表します

チャンプは 5点

>>323   空を見る
>>321   めがね
>>310   ご挨拶

準チャンプ4点

>>312 それいけつくれ
>>290 赤目
>>324 小雪
>>327 子ども雑考

以上です
再集計お願いします

24作品得点獲得
356soft ◆soft/e/9Do :05/01/05 21:27:09 ID:88AUPRMF
> 3.審査、集計に関すること
> 締切から約3日経った時点で、集計を開始する。
> (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です)
> 集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。
> 集計後、二人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。
> 三人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。
>

という事なので3作品の決選投票という形になるんかな?
357Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/05 22:15:26 ID:1OCMK48l
遅くなりました。てるあきさん、softさん、どうもありがとう。
ルールによるとそうなりますね。

じゃあ、審査員で決選投票やります。審査員の皆さんは、チャンプ候補
3作品につき、任意で0〜3点をつけて下さい。

審査期間延び延びになっちゃうけど、1/7いっぱい(1/8午前0時)で締
め切ります。
358ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/07 00:33:37 ID:piGg/sV1
 では早速投票させていただきます、

>>323   空を見る  に、3点。
359Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/07 01:14:08 ID:a4YHT4Dv
ぼくもいきます。

>>310-311 可能な限り嬰児の視点から出産の情景を書き切ろうとした努力と
独特のことば回しに2点。
>>321-322 寓話性をほのめかした構成はうまい。ただ、その肝腎の寓話が、
よくあるテーマであるように思われました。展開も読めちゃうしなあ。完成度
は高いと思われます。1点。
>>323 ぼくは4連めの「それでも新婚の…」以降の、後半に上手さを感じたな
あ。別種の生き物を視るような目付きが、印象的です。きらいな詩じゃないけ
ど、全体的にことばをぶん投げちゃってる感じ。1点。
360MUJINA ◆iXws.WGCLY :05/01/07 01:51:29 ID:bnYBFKZL
久々の決選投票にわくわくドキドキします。
「御挨拶」――寸評では、批判的なことを書きましたが、こと、うまさから言えば、この作品
が頭ひとつ出ていると思う。朗読すると独特の歯切れのいいリズムとテンポを生む
言葉の持つ音感や、奇想ともいえる世界観は相当のもの。でも、やや作為性が極だって
詩的リアリティーに欠けるうらみがあるように思います。
「めがね」――「リアルにものを見る」というのは、詩を書くときの極意。これを、めがねを
かける―はずす、で表現した。さらに親子関係への言及もある。子供に対して、まっすぐ向き合い
見てほしい、というのは、子供にとっての切実な思い。そんなところを評価します。
ただし、「色眼鏡で見る」という慣用句が既にあり、メタファーの鮮度という点が
減点材料。そこで次点の評価。
「空を見る」――会社組織が個人を抑圧するという現代人が抱えるパトスがテーマ。
そこに普遍性を感じます(まだ社会に出ていない学生には、実感としてわからないかもしれない)。
最終行の「はだかの人間」とは、これもまさに詩人の視点。「めがね」の詩に通じるもの
がある。作品には語られていない多くの苦難が空気として詩の背後に流れている。
特にこの作品に込められている詩を書く動機、が評価の最大のポイントになりました。

ということで、決選投票では相対評価で点をつけました。

>323「空を見る」――【3点】
>321「めがね」―――【2点】
>310「御挨拶」―――【1点】

詩はもちろん表現技術は重要なんだけれど、カルチャーセンターみたいに、「うまい詩の書きかた」
なスレにしたくない。「いい詩」と「うまい詩」は同じようで実は微妙に違うってことを
わかってもらいたい。だからと言って、私が推した「空を見る」「めがね」が上手な詩でない
って言いたいわけではない。念のため。

長々と書きましたが、以上です。
361葉土 ◆Rain/1Ex.w :05/01/07 09:03:31 ID:uLdo2UFU
決戦投票。。
”御挨拶”に一点お願いします。
勢いがある。独自の視点で描いている。のを評価します。
362P ◆WN8IybcvEA :05/01/07 23:47:08 ID:OeWL23mO
……。
じゃ「御挨拶」に1点を。
363名前はいらない :05/01/08 00:15:44 ID:3Vp7Xh8b
しめきりです。

決選投票集計

NO.323「空を見る」…………7ポイント
NO.310-311 「ご挨拶」……5ポイント
NO.321-322 「めがね」……3ポイント

確認よろ
364名前はいらない:05/01/08 00:50:52 ID:QV2MzXzr
>>363
 確認しました。集計同じでス、あってます。

 おめ!  NO.323「空を見る」…………7ポイント !! 
365Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/08 01:07:32 ID:r84nP+HI
みなさん、ありがとー。

チャンプ >>323 「空を見る」
準チャンプ >>310-311 「御挨拶」
      >>321-322 「めがね」

で決定です。
では「空を見る」の作者さん、次のお題をどんぞ。
366soft ◆soft/e/9Do :05/01/08 01:12:41 ID:oc5DMWXV
準チャンプは二つですか?一つですか?
367Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/08 01:48:54 ID:r84nP+HI
>>366
準チャンプはふたりにします。はじめの得票数は同じだったわけだし。
368soft ◆soft/e/9Do :05/01/08 02:00:15 ID:oc5DMWXV
どもども
369イタチ小僧安産! ◆8rr1u/54T2 :05/01/09 23:59:22 ID:qkZvvCm5
遅くなって申し訳ない。
「空を見る」書きました。ありがとうございました。

次のお題は「かお」で。
締め切りは1月14日いっぱい。はい、スタート。
370Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/10 09:39:44 ID:1UXOoMKv
>>369
1/14いっぱいだと期間が5日間しかないので、1/16いっぱい(1/17午前0時)を
締め切りとしましょう。

では、ファイト!!
371   ◆PhxXOOBGGU :05/01/10 19:21:45 ID:kWZhlMs/


ありきたりでワンパターンなんで「横顔」「寝顔」はNGワード。アホみたいな馬鹿の一つ覚えは否定しなくていけない  

君、彼方だかの「笑顔」「泣き顔」等の感情表現も禁止。んな事都合の良い様に無制限でありなんとでも言える

ウリも審査に参加する 俺様が参加するのは2回目。 自分の力だけで作品創ってオリジナルティを見せてみろ


はい よーいどん
372名前はいらない:05/01/10 19:35:39 ID:B97J/mAh
>>371
なにコイツ勝手にしきってんの?
寝顔でも横顔でも、それを使うことで詩が良くなるんだったら別にいいじゃん。
ただ、お前みたいな反抗期みたいな香具師には受けいられづらいっていうリスクはあるが・・・w
つーか、お前参加しなくていいよ。うっとおしいだけ。
373輪唱しないで歌うガマガエルのうた/1匹目 :05/01/11 00:12:14 ID:H7eo/CkQ
その男の顔のまん中に貼りついているガマガエル
大きなイボのあるガマガエルが
膨らむ膨らむ
ふくらんでゆく
bohoowoo――!
一気に萎んで空気を吐き出す
そのたびに隣りの乗客が顔をそむける
ガマガエルの息は臭い
またどこかで
したたかに呑んできたのだろう
いや 呑まなくても臭い
たとえば手鍋で魚を煮詰めたときに出るアクのような
水に棲む生きもの特有のにおいを
その大きなふたつの穴から吐き出す

374輪唱しないで歌うガマガエルのうた/2匹目 :05/01/11 00:28:14 ID:H7eo/CkQ
そのガマガエルの飼い主
電車の中で寝息をたてている背広紳士
彼は社内では口八丁手八丁で鳴らしている
自他ともに認める話術の名人、らしい
けれど彼がひとつ嘘をつくごとに
ピクリ また ピクリ
ガマガエルは痙攣するように
手足を震わせる
そのことに彼は気づかない
ことに
艶やかなアマガエルの姿を見つけようものなら
飼い主の意思とは無関係に
ぎこちなく手足をバタバタ動かす
そして
ゲブリ ゲブリ
臭い息を吐きながら
アマガエルの方へ這い寄ってゆく
目の前の美しい稜線
ツンと尖った頂点と
その下のめくるめく光沢を帯びた窪み――
見ているだけですっかり上気してきて
ガマガエルは得意気にうたを繰り出す

 ホットケーキをつくるみたいに
 ボウルの中で
 フワフワ フワフワ
 ボクのをいっぱい泡だてて
 たっぷりキミにかけるのサ
375輪唱しないで歌うガマガエルのうた/3匹目 :05/01/11 00:39:58 ID:H7eo/CkQ
ひとくさりフレーズを歌いあげたあと
アマガエルの方をチラリと横目づかいで見やる
ねぇ ボクと一緒に歌わない?
誘いをかけてから次のもうワンフレーズ
しかしアマガエルも慣れたもの
その尾根の高さはプライドの高さ
おいそれとは乗ってこない
シンクロナイズドスイマーのような細い稜線に
ひとつ皺を寄せると
ピョンとひとっ跳びでガマガエルの頭を飛び越えて
どこかへ行ってしまうのだった

自称ジゴロの背広氏
自分がどうしてふられたのか
首をかしげるばかり
手前のガマガエルが
その粘膜の下のたくらみを
雄弁に語っいるとはつゆも覚えなし
というほどのお天気ものであった
376   ◆PhxXOOBGGU :05/01/11 20:07:57 ID:yukcpO9w
>>372
反抗期も糞もただ単語の価値に従うだけの作品創って満足してもらいたくないんだよ、

貴様は高きレベルを目指す志さえ消え失せたか 沈んでろブス
377名前はいらない:05/01/12 12:25:53 ID:gdPu4GBr
>>376
スレ違い
378名前はいらない:05/01/12 12:43:41 ID:osHu+6hi
すみません、ちょっとお聞きしたいのですが
「ネコ」が出てくる詩で、道端のネコが最後死んでしまう詩ってありますか?
昔読んだんですが、作者の名前を忘れてしまって・・・。
スレ違いすみません。
379かおとか:05/01/12 15:42:21 ID:oc13K4rA
へやの中のかお探す
赤くはれあがったかお見つける

かおたたく
血が手にべったり

かお窓のそとへ
つめたい風がかおなぜる

いたみは風とともに空へ
死骸は血とともに地へ

かお窓のそとへ
かお窓のうちへ

いまは
醜くつぶれてしまったかお
380名前はいらない:05/01/12 19:01:43 ID:lh0+FKgE
87 名前: [ ] 投稿日:04/09/29(水) 18:23:24 ID:4KgfK4ve
どぉぉーしてアンチポエム派の人間にポエム書け言うねウスラボケ 梁山泊〜?あんなの教科書通りに方程式を信ずる糞ドモのオナニースレだくだらん

俺が新風を吹かせてやる〜ってかW
ウリくん歌詞よりコメディアンの方が向いてるんじゃないかな?WW
まあ頑張ってみなよWWW
381名前はいらない:05/01/12 19:24:06 ID:eG/HeeuW
すごい・・・ あの梁山泊スレが荒れている・・・
382作り笑い:05/01/12 21:59:39 ID:ZUMDLcqK

あれから幾年も経って
今はもう友達だけれど
あの頃は見せなかった表情
作り笑いなんて始めたのは 僕のせいだね
胸が苦しくなる

ねぇいつも通り
笑えたらどんなに幸せでしょう
そう語りかけるように
君に映る過去と後悔
「ありのままの君でいて」なんて
僕に言う資格ないから
383ただいま:05/01/13 00:24:13 ID:E7aase1q
久しぶりに顔を見たいんだが、
思い出セレクションじゃなくて美化されてない生の、
しわのいちにほんは増えたんじゃないのっていうね、そういうのを。
だがしかし、
要求されると重く背負い込むたちのきみに
会いたいなんてヨーキューして重荷に感じられるのももう勘弁、
ではあるんだけど、
一年ぶりの日本は、いや、福岡ですけどね、
やっぱあったかいねーとか言いたいんだけどな。

今年で34歳になるんですよ、ぼくの話ですけどね、
すると
二回以上する日も
まったくしない日もあったけど、
平均一日一回ということでエスティメーションしたらば
いままでに一万回以上うんこしてるんです、ということは一万回以上おしり拭いたんだ、
すりへらないもんだね、ぼくが覚えてるきみの顔はすり減ってる気がするけど。
きみの顔を思い出す度に目も大きくなってにきびの跡も消えていってる気がする。
こんなにかわいかったかあ?って思うよ。

きみが死んだと仮定してみた。
その日にもぼくはパンツおろして便座に腰掛ける、
そのときに泣いてるかどうかはわからん、
しかし確実に排泄の瞬間にはパンツはおろしてると思う、おろしてて欲しい、取り乱すな俺、
文明人をやってる間は愛だけが一番じゃなくて、ただ、
これは愛とかなんとかの前に願いです、会いたいなあっていうのはほんとに思ってることなんで、
顔を見に行ってもいいですか? 返事ください。よろしく。
あと、これはうんこを愛してるという話じゃないんで、念のため。
384for the last time:05/01/13 23:56:50 ID:SQ5aOpkF
ごめんね

伝わるのかな

たった四文字に込めた思い


不器用に言葉を並べて遠ざかる真意
足りない言葉に思いを込めて伝わらない葛藤
違和感だらけの言葉にうなだれる焦燥
言葉は便利すぎて不便だ
本当に伝えたい気持ちは自分でも解らない
解らないから言葉に出来ない
出口だけが見えているガラス張りの迷路
謝っているわけじゃない
許して欲しいわけでもない
後ろ向きなのに前向きな思い
でも言葉が見つからない

だから会いに行くよ

だらしなく崩れた顔が伝えてくれる
たぶん終わりに言葉はないんだ
385ミハマ製作所:05/01/14 18:41:26 ID:+ObEqrlO

「脳内ギター」

頭の中でいい音鳴らせばいいけれど、

ボコボコ
バタバタ
トコトコ
ペタペタ

これギターじゃない
誰か助けて
メロディーを返して
386ミハマ製作所:05/01/14 18:46:30 ID:+ObEqrlO
ギターのお題とっくにおわってんよ...._| ̄|○
387名前はいらない:05/01/14 20:48:07 ID:OYYbwrml
>>386
でも今回のお題の「顔」も完全に無視されてる。「顔」って一文字入ってりゃ
いいのかよw
388   ◆PhxXOOBGGU :05/01/14 23:19:03 ID:3zWSJUZP
>>377
お前不必要。

>>380
どこのスレから持ってきたのよソレ・・・。



なんだなんだ?ちょっと制限が加われば作品完成に至らぬ程の能力なのか 
梁泊山を謳っても所詮はこの程度か、呆れ果てたものよ
389問題は   初め:05/01/15 11:10:47 ID:letzwuxe

 コンクリートのカベに穴があいているだけだった
家の顔だと言う
 大草原に小屋がぽつんと立っているだけだった
町の顔だと言う
 夜空に月が登った
空の顔だと言う

 風が吹き抜ける空間に
顔のない私が居る
 何をするにも不自由はない
いかりもせきばくもただ空間を
 過ぎていく
師走にも寒さはない
 五月の緑の風もない

顔なならば太陽(おひさま)を忘れてはいけない
 夜空に登った顔を際立たせる
暗闇を追い立てる太陽(おひさま)
 争っているのかというと
そうでもない
 真昼間の青空の深みに
優雅に昼の月が挨拶して居たりする
390 問題は  末り:05/01/15 11:13:28 ID:letzwuxe

大地を照らすばかりで素顔も知れない
 まぶしい顔役
すべて影をつける強烈な個性(そんざい)
 影が夜と似るのが
夜と昼との関係のようだが
 真昼間の深い青空に
昼の月が挨拶してる
 いくらか複雑な関係らしい
そこらじゅう顔があふれて
 待ち構えてる世界で

そもそも
 問題は
私には
 顔がない
391トルソー:05/01/15 11:19:18 ID:dyl3O+mo
そのトルソーには顔が二つあった。
好奇心に満ち、明るく優しい右の顔
見通したようでありながら、にやりと笑い、
幻想へ堕ちていく人間を誘いこみ、嘲笑するような左の顔。
二つながら、魅力的で、コインの裏表であるような気がした。

やっとのことで立ち上がり、ドアをあけて歩き出すと、
「やあ、それで本当にお前は満足なのか? 俺はあっちのお前の方が好きだ。」
どぶでのたうっている間は、優しく手を差し伸べ、
身体を引き起こした瞬間に、踏みにじる足。

所詮、見世物でしかない。
世界のすべては冗談ごとで、面白がせてくれればいい。
そして左に、より魅了されてしまっている自分もまた、
左の顔がある。

キャラメルのおまけのサイコロ3回ふって、
今日の天気は雨、雨、雨。
寝転んだ道路のコンクリ ひんやり硬い。
綱渡りの綱がふらふら揺れて、天秤棒をもて踊る。
ふうわり歌う子守唄、
ねんねん良い子はくびらずに、かあいい良い子はおとなしい
金銀細工の更紗の布を、シャレンと広げて雨あがり。

左の顔がにんまり笑い、
まだだ、まだだと煽りたて、スキップしながら案山子が走る。
手に握り締めたキャラメルが、とろとろ溶けてつぶれた蛙。
ぼろぼろ零れる藁のくず。あれあれ、あれは大事な思い。
みるみる変わる、石の顔。

思わず止まったその先は、二手に分かれた別れ道。
足を置くのはどの石の上。
392視線レーザー:05/01/15 16:39:47 ID:Sx7uowZk


視線レーザーで掘り出された顔は
360°どこからみても
自分としての顔はどこにもない
それがいいことかわるいことか
どうだっていいんだ
どうせ おまえの顔も掘り出されたものなんだし

そんな顔が欲しくなければ
今すぐ死んで生まれ変わったあと
生まれる前に子宮から飛び出し
そのままどこかに逃げろ
だれにも顔を見られるな
そして鏡で顔を見ろ
それはお前のものだ

自殺したくなったのか?
ああそうだ、自殺するときは
視線レーザーに気をつけろよ
魂まで誰からに掘り出されたくないならな
そうだ 誰にも見られないようにしろよ
人通りの少ない場所、山奥、海の底もいいかもな
衛星にも気をつけろ
じゃあな また来世で
393若き芸術家の悩み:05/01/15 18:22:21 ID:Pecd88hp
起きたらヨダレをたらしていたボケ顔の朝をほっぽり出して
待ちに待った1on1の始まりです。
たった1個のボールを追いかけてても
君の横顔は、あまりに目立ちすぎます。
 
むかし見たコミックのような、バランスが崩れた笑顔。
隠れて見た少女漫画のような、華が飛び回る笑顔。
すべてを飲み込んでいるその顔が、僕のピンク回路に電気を流します。

食   食べてやる 
べ         たべ  て やる 
て                          見せて おく れ
や         るやてべ食               
                   食べ  てや  る       食 
る   そ の寝顔を!
                                    べ
・    食べ                 寝顔  を見せ・
・                                   や
・                                  
エヘヘアハハ^^ ^^ハハアヘヘエ  

あああああああああAあああassあああああaaaaaあああああaAaあ
・   (泣顔中です。しば・くお待ち下さ・。)

むかし見た紙芝居のような、野暮ったい起承転結。
隠れて見たポルノのような、虚しさ。
すべてを飲み込んでいるその顔が、僕を抜け殻にしたま・離・て・きま・。
394病室508(内科) その1:05/01/15 20:34:34 ID:+jgtwHzd

廊下に向けて置かれた鏡
窓枠のない壁に向かって睨むあなたの角膜に
アルベドを気にしないで映された左右がない風景と
色の薄い虹彩

 目の前の壁には鏡がはめ込まれ
 ベッドから見えるその映像は反対側の斜像
 ちょうど天井の角に当たった視点が行き場をなくして
 ただ眠気を誘うようにできている

  人が少なくなった部屋の中で気温は一定のまま
  窓から飛び込む明るさは適当に制限され
  カーテンに囲まれた人影はふらふら動いたり止まったりで
  いずれにしろその人の顔も知らない

 身体の前に洗面台と壁と鏡
 立ち上がったここは5階の高さで
 早朝にうるさく鳴き続ける例の鳥たちと同じ位置で
 立ち止まっている

  向かいのベッドから窓に向けて
  意味なき唸りを投げつけた男の子供が
  雪って勝手に白くなるものダネ、と言った
  どのような顔をして言ったかは知らない

 鏡の向こうに存在する外が
 今日も吹雪で荒れている様子
 灰色の雲から生まれなかった灰色の雪と
 書き足して絵にしてもよかった
395病室508(内科) その2:05/01/15 20:34:59 ID:+jgtwHzd

その虹彩の内側に投影された彼の倒立像
その中の鏡の部分からまた左右を取り違えた人間が生まれ
その顔の2つの眼に映る鏡

 車輪を転がす音はあちらこちらから聞こえ
 この部屋の中で止まっては動き出すのが見える
 彼らそれぞれ勝手に物語を作り出してはそれに浸り
 色の付き過ぎた未来を吐き出すのだ

  常に見下ろす風景しかない窓の視線
  誰もが雨の日には同じように同じ向きで傘をさすので
  いつも顔なんて見えっこない
  誰もが雪の日にはてんでばらばらに傘をさすが
  何れも顔なんて見えっこない

  他に顔なんて見えっこない


入り口付近に立つ自分の
視線の突き当たりはただの鏡
その鏡の中から浮き出ることもなく
常に視界の中で顔のないあなたは存在する
396履歴書:05/01/15 23:04:36 ID:w6B38Xp9
初めに私の顔写真を見て

文字で綴られた過去と現在を見て

そして最後にまた顔写真を見て


3×4センチの胸から上の私を見て
397ギャラリー:05/01/15 23:59:11 ID:I35aO5SB
鏡を見ないで自分の姿を
紙に描く事は難しい
例えば友達とか恋人とか
親とか周りの人ならば
目の前に居なくてもすらすらと
鉛筆を滑らすことは出来るのに

僕はそれを
自分の事を見れていないからだと思っていた
自分の事を大事に出来ていないからだと
思い込んでいたんだ

僕の美術館に
これまで描いてきた
たくさんの肖像画が並んでいる
笑っているもの
怒っているもの
悲しんでいるもの
ある人は笑っているものしか無ければ
またある人は怒っているものしか無かったり
そしてそのコレクションの中に
僕のものは無いのです

398ギャラリー:05/01/16 00:01:56 ID:X49SfQ6p
ほら今夜また1つ
新しい作品ができあがって
この間捨てた絵のあった場所に収まる
僕はそれをいやらしい顔で眺める
悪くないと思った

きっと僕には自分の絵を
描いている暇など無いんだ
あっちの絵を捨て
こっちの絵を掃除し
また改めて素材を求めて
狂ったように流れていく

自分の絵を描こうとした事はあったんだ
でもそんなものを飾ってしまったら
いつまでもそればかり眺めてしまうだろう
最期の最期に
飾ろう
このギャラリーの中心に
とびっきりの笑顔を
その為に今日を生きる
399顔のない死:05/01/16 00:19:05 ID:7tE91G2O
紫の空が高層ビル群の額縁に彩られている
その鮮やかなコントラストは僕らに
「死ぬ」ことができないという
哲学的なパラドクスを思い出させてくれる

死はいたるところに偏在する
けれども僕は僕として「死ぬ」ことはない
僕は僕の死を自由にできない
あらゆる力も意思も失い
ただ「誰か」として死んでいくだけである
そこにはただ顔のない死があるだけである

死はいたるところに偏在する
けれども誰ひとりとして己の死を自由にできない
彼らは誰しも皆無力に死んでいくだけである
死はいつも死ぬ本人以外の誰かによって定義されるから
だから顔のない死が今日も紫の風に吹かれて転がっている
400「六十億の違い」:05/01/16 00:58:17 ID:KBTZ75Wr
人間、
ボクは人間。
モンゴロイド、
ボクはモンゴロイド。
日本人、
ボクは日本人。
二十歳、
ボクは二十歳。
黒髪、
ボクは黒髪。
だんごっ鼻、
ボクはだんごっ鼻。
ふたえ、
ボクはふたえ。
黒目、
ボクは黒目。
傷のある唇、
ボクの傷のある唇。

顔、
全て顔。
ボク、
ボクを識別するための。

そう、
それは違い。
その一つ。
401バロメーター:05/01/16 09:18:54 ID:I5NzH2tG
遠い国の男の子が
町を見て泣いている
顔は平和のバロメーター

南の島の住人がが
水面を見てこまっている
顔は平和のバロメーター

都会の高校生が
鋭い目つきをしている
顔は平和のバロメーター

とりあえず
みんな笑顔ですごせればいい
顔は平和のバロメーター
402ナルシストの呻き:05/01/16 16:57:59 ID:LxLbfNvB
鏡を見ながら「齧りかけたパン はみ出してCRY」って呟く。

なあ〜んつってね。カッコいい事言ってみたかっただけ。
だってあまりに空は暗いし唇厚いし目は腫れてるし風は強いし夢はないし耳は赤いし鼻の穴大きいし一重瞼だし金は無いしおでこは広いし歯並び悪いし。
どうしようもないことだし、生まれ持ったもんだから仕方ないっていやあその通りなんだけどね。
だけどたまにはいい気分なりたいじゃん。現実忘れてさ。
ま、よけいに空しくなるなんだろうけどさ。

「滲む夕焼け 延びた影に思い耽ろうか」

なんつってね。唇歪んでるよね。
どうしようもないよね。

もう寝る。
403脇 ◆eBWUIXUMPI :05/01/16 21:28:26 ID:2ZY6Vx25
Zから慧に変わり、結局、本名の脇で出ることにしました。わき、です。苗字です。
よろしくお願いします。
今回は横書きのまま読んで、寸評と審査をします。第一印象重視です。
締め切り前なので、まずは今出ている作品の寸評を。

>>373 輪唱しないで歌うガマガエルのうた
詳しく書いてあるというのに、主人公ガマガエルの存在感がないのだ。作品としても。
目覚めのなかにはなく、酔いの中で書いているような感をうける。
ひろくを見渡した上での接視、ではないという気がする。

>>379 かおとか
何が書かれているのか、わからなかった。
それでもそれなりに、読んでいて心地よさがある、というような作品もあるが、
この作品は、心地よくもなく、心地悪いというほどでなく。
つまり、よくわからなかった。

>>382 作り笑い
この主人公が、彼女のこころからの本当の笑みを望むのは、自分のしあわせのためであって、
彼女がしあわせでいることを純粋に願っているのではないのだなと。
作り笑いの瞬間もまた、ありのままの彼女の姿で、それを拒否している。
しあわせでいてほしいなぁという気持ちではないところで、笑っていてよと望むのは、
我侭(正直な願望ではあろうが)で、それを向けられた彼女は、ちょっといやなんじゃないかな。

>>383 ただいま
この作品における作者は、やっぱり少ーし取り乱しているように見える。
取り乱している自分を、遠く上のほうから見ている醒めた自分を、つくっていたほうがいい。
醒めて、ひろくを見渡す視線を失っているせいで、
同じ平面上を、浅く、上と下とにでこぼこ動くだけで、結局最後までそれで終わってしまった。
「顔を見たいよ」というのと、「うんこ」の話。ちょっとだけ笑えるが、
もすこしイリュージョンの域にいけないものか。読むほうは、もすこしケムにまかれたい。
(ところで、彼女には会えましたか? 顔は見られましたか?)
404& ◆q7cH1ATcOY :05/01/16 21:30:00 ID:2ZY6Vx25
>>384 for the last time
伝えたい、ではなく、必ず受け取らせたいという願いが、見えてくるような気がして。
言葉からでも、崩れた顔からでも、相手が受け取るかどうかは、わからない。
願ったり押し付けたりしないほうが良いよなぁと思ったりします。失礼しました。
まるきりフィクション仕立てにしてみれば、物語にしてみれば、作品になるかと思った。

>>389-390 問題は
神話のような雰囲気で読んだが、最終連でわからなくなった。
題名にもなっているくらいなので、"わたしには顔がない"というのが、
作中の主人公にとっては大事な"問題"なのだろう。だがその独白は、読者に伝わるだろうか。
わたしには伝わらなかった。
この先が、メインの物語になるべきなのでは、と思った。

>>391 トルソー
前半三連と、後半三連が、あわせて同じ作品であるということに、
説得力がないと感じる。どうだろう。
後半、面白くよんだのだが。断片を面白がっても、一つの作品としては、
いまひとつかと思う。

>>392 視線レーザー
申し訳無い。言っていることがよくわからない。
視線レーザーというのは、顔から、魂まで掘り出すものなのか。
そして、それは悪いことなのか。???
顔を通じて、他者からいろんなものを見られてしまうのを
厭う気持ちがあるのなら、それはなぜか。掘り下げるべきはそこではないか。

>>393 若き芸術家の悩み
ある日常を切り取ったものなのだろうなぁと思うが……。
題名があっていない。彼は芸術家だろうか? 詩でもないかと思う。
405脇 ◆eBWUIXUMPI :05/01/16 21:32:02 ID:2ZY6Vx25
>>404 は、わたくしの投稿です。すみません。

>>394-395 病室508(内科)
風邪で熱が出て、ついでに疲労で気絶しそうなので、そんなわたしのせいかもしれないが。
情景が浮かんできそうで、こない。言葉が、多"過ぎ"ているのかもしれないと思う。
断片的に、あ、と心を立ち止まらせるところもあり、
物語の世界も、それなりに乾き、閉じてもいず、雰囲気は悪くないと思うのだが……。

>>396 履歴書
妄想(失礼。わたしにとっては、"想像"の意もある)で補う文字列。
この作品を見て、こころが旅に出られるとしたら、
それは言葉の力というよりは、わたしの妄想のおかげ。
文字数以上のものは、描けていないと思う。

>>397 ギャラリー
深みがある作品だとは思わなかったが、
違和感なく読んだ。が、最後の"とびっきりの笑顔"で、ちょっとつまづいた。
"とびっきり"でなくてはならないのか、と思うと、わたしなどは少ししんどいかな。

>>398 顔のない死
このままでは、自説を展開した文章、で終わるかと思う。
心象世界の、観念的な論で、真理にまで達するには、もう少し"自分"から
離れなくてはならないのでは、ないか。

>>400 「六十億の違い」
たとえば、傷のある唇が、自然治癒したり整形をしたり、
とにかく何らかの理由で、傷をなくすれば、では"ボク"は"ボク"でなくなるのか。
日本人、黒髪、だんごっ鼻、ふたえ、黒目。
それは事実かもしれないが、他の五十九億九千九百九十九の誰かとの"違い"であるのだろうか。
何が誰かを識別する要素となるのか。もっと進むことができるのではないか。
この作品の場所に、とどまってはいられないのではないか。
406& ◆AkLpDEqeQc :05/01/16 21:33:47 ID:2ZY6Vx25
>>401 バロメーター
標語のようだ。それにしても、"顔は平和の〜"の繰り返しは、要らないと思った。

>>402 ナルシストの呻き
題名が正確だな、と思った。が、しかし……。

この作品に対してだけではなく、わたしはよく疑心を持って思うことだが、
それは「作者はこの作品を、本名で発表したいか」ということだ。
「この作品を、後世に残したいのか」「自分の選集に載せたいか」
「他者にきかせたい言葉か」「書かなくちゃならなかったか」
難しく考えすぎだと言われるかもしれないが、わたしはいつもそういうことを思い、
そして基準にする。
今回、まだ締め切りはきていないが、どの作品も、
熱が足らないという気がしている。
そしてまた、どれも詩とは言えないのではないか、という気がしている。

続きは、すべての作品が出終わってから。では。
407脇 ◆eBWUIXUMPI :05/01/16 21:40:55 ID:2ZY6Vx25
>>406 もわたくしの投稿です。何度もすみません。
(Firefoxでの連投。なぜこうなるんだろう。気をつけなくちゃいけないな。)
408君の顔:05/01/16 22:05:39 ID:1bQfHEhw
ちほりちゃんに
会いにいこう
ずっと顔も知らなかった
ぼくの文通相手

君はどんな目をしていて
どんな風に笑うんだろう
どんなスカートを穿いて
学校にいくんだろう

君がくれた便箋は
淡い春の緑色
こんな便箋を買う女の子を
いまどきほかに知らないよ

便箋をなめてみる
君のきれいな血の味がした
春はすぐそこまで来てるのかな
ぼくは車をとめて

駅への角を歩いて曲がる
自動ドアがやっと開く
カプセルの中へ全身で滑り込んで
君のベッドに忍び込んだ

初めて見た君の顔は
お母さんの股を骨ごと割って
泣きじゃくる知らない新生児
ぼくの子だ
409行方知れず:05/01/16 22:53:18 ID:HDWQ5T9v

受付嬢の彼女はえくぼが特徴の和風美人
彼女は仕事が終わるとまっすぐに家に帰る

コンタクトレンズをはずし
返された笑顔の残像を指の腹で洗い落とす 
そしてスカートとショーツを脱ぎ
使用済みナプキンをほぐして
飛び魚の卵の様な固まった経血を触る

彼女のオシリには青い痣がある
彼女は頬を両手で覆って呟いた

 何かをどこかに置き忘れ
 だから消えない蒙古斑

 お母はん

 私は私と連絡がつかなくなって13年が経ち
 えくぼに希望は持てませんよ

410Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/17 00:23:21 ID:gklA4qUA
投稿締め切りです、みなさんお疲れさまでしたー。

審査に入ります。審査期間は、1/19いっぱい(1/20午前0時)ね。
411脇 ◆eBWUIXUMPI :05/01/17 00:36:03 ID:WnHtQFts
>>408 君の顔
最後で種明かし、というような作品。
それ以上のものを、わたしは受け取れなかった。

>>409 行方知れず
ここに描かれているものは、どこかにいる誰かの一瞬を切り取ったものだが、
日常を生き、生活をして、"頬を両手で覆って呟いた"この女性の人生の
一瞬を切り取ったものにしては、奥行きがない、と思うのだ。
"経血"というような生々しい言葉が書かれているわりには、この女性が、
"女"である気もしない。
置き忘れたもの、とはなんだと思いますか。
そこを"何か"で済ましたままでは、詩にはならないのでは。
412脇 ◆eBWUIXUMPI :05/01/17 00:57:29 ID:fTYMO/bU
審査です。わたしの点付けの候補は、三作品です。
>>383 ただいま
>>389-390 問題は
>>394-395 病室508(内科)

>>406で「どれも詩とは言えないのではないか」とわたしは書いたばかりですが、
「問題は」と「病室508」は、詩の領域には来ているような気がしました。
「ただいま」は、詩ではないんじゃないかとは思うのですが、えんたーていんめんと、として。
読みやすかったですし、退屈しなかったので。一貫性もなくはない。
(ちょっとマナー違反かもしれないですが、一言。
「ただいま」の作者さんの作品、過去のもののほうが、良かったかなと思いました。)

しかし。すみません。今回もわたしは点無しです。
(ああ、読めて良かったなぁ)と、わたしは思いたい。
だけどそれほどでも、わたしにとっては、なかったのでした。

どうもありがとうございました。では。
413MUJINA ◆iXws.WGCLY :05/01/17 11:02:07 ID:nS1lXpcu
 今回は、感興が湧く作品があまりに少なかった。これまでで一番の不作じゃないか、と
思えるぐらい、みんな萎縮しちゃってるっていうか、元気なかった。顔というお題にこじつけて
無理に作っているという詩が多い、というのが全体から受ける印象でした。
というわけで、寸評も今回は少しだけになってしまいました。お許しください。

>>394-395 病室508(内科)
 世界から隔絶された病室という空間が舞台。これは、実話と捉えてもOKだけど、
むしろ、作者自身の心象の態様を病室に喩していると見るほうが詩として成立するだろう。
鏡を媒介として視線が乱反射する。けれど視線の先には人の姿が映しだされることはない。
あるのは、カーテン越しの人の影だったり、車輪の音だったりという、世界の、他者との
微妙な距離感が、なんとも、まだるっこしい。見える色も白や灰色のモノトーン。
色=意味の付きすぎた世界を拒絶する作者は、他人の顔を見ず、ひたすら内部に自閉して
ゆく。ウーン、これって、作者の心象というより、他人とのかかわりを拒否して籠もってゆく
現代人の内部世界だな。ともあれ、この作者の作品、ひたすら写実的なようでいて、
実は視線が鏡の屈折で自己の内面に返って行く、というクセモノなんだな、これが。

>>399 顔のない死
 生はおろか、死からも疎外されている現代人のありようを「僕は僕の死を自由にできない」
と表現している。その悲痛の叫びに、大きく共感。でも、この作品は、あくまで設計図なんだな。
これを立体化して詩の家を建てなくちゃいけない。このままだと誰も住めない。
基礎工事から始めて、材料を集めてきて、トンカチで言葉をトントン叩かねば。
「哲学的」のような「―的」という言葉はなるべく材料に使わないほうがいい。
論文調で固くなるからね。
414MUJINA ◆iXws.WGCLY :05/01/17 11:27:25 ID:nS1lXpcu
>>401 バロメーター
 「平和」という言葉を何回も、こんなに安直に使っていいのだろうか。
「愛」「心」という言葉と同様に、この言葉を使うのには、つとめて慎重で
あってほしい。だって、日本では、確かに戦争はない。けれど、年間3万人の
自殺者(1日100人以上!)、交通事故死や労災死は数知れず。子供や女性、お年寄
に対する暴力事件も新聞報道で表に出るのは氷山の一角。
自明と思っている言葉の意味やイメージを疑い、掘り下げ、解体するのが詩の
仕事と思っているが如何に。

というわけで採点。

【1点】
>394-395 病室508(内科)

のみ1作品。絶対評価でつけているので、こういう結果になりました。
悪しからず。

以上です。

415ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/17 22:39:30 ID:voGUol6J
 面白さに点をつけました。一度読みだけ、ですので、感想、失礼、ご容赦願います。

2点 402 :ナルシストの呻き :05/01/16 16:57:59 ID:LxLbfNvB
 なんとなく笑っちゃいけないと、思いながら笑わせる。


1点 379 :かおとか :05/01/12 15:42:21 ID:oc13K4rA 
 出だし切れがある。「血が手にべったり」の、前にかおたたく、なんていい感覚

1点 391 :トルソー:05/01/15 11:19:18 ID:dyl3O+mo
 二つの顔、二つの道……ちょっと、アイデアが消化されていないか?

1点 392 :視線レーザー:05/01/15 16:39:47 ID:Sx7uowZk
 たぶん、人間の顔はレーザーで立体的にうりふたつに作ると、似ていない。そのあたり、モチーフになったんだろうと推察するが。ちょっとよくわからない。
416ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/17 22:42:22 ID:voGUol6J
採点続き。 これまでです。

1点 394 :病室508(内科) その1:05/01/15 20:34:34 ID:+jgtwHzd
 なぜ顔がないあなた。と、呼びかけるのだろう? この詩が鏡なのかな?

1点 396 :履歴書 :05/01/15 23:04:36 ID:w6B38Xp9
 ちょっと美人の女性を想像した。胸騒ぎもする。選ばれるのは? どこだろう?

1点 397 :ギャラリー:05/01/15 23:59:11 ID:I35aO5SB
 展示は、見せないこともアリ、だけど、顔は見せないわけにいかない。
 ……アラブイスラムの顔を隠す習慣もあるけど、ニッポンでは隠せない。顔。
 ふと、思いついたけど、笑顔は隠せない顔を隠す好い仮面か……

1点 399 :顔のない死:05/01/16 00:19:05 ID:7tE91G2O
 死に顔が自分ではない、というのは面白い。理路正当。すっきりまとまっている。

1点 400 :「六十億の違い」:05/01/16 00:58:17 ID:KBTZ75Wr
 ストレートに書いていて好感。
417スー:05/01/17 22:54:43 ID:H/H2i6yj
新聞紙を使ったステップによるワルツの踊り方
リズム運動が苦手な人がワルツを楽しむ お勧め学習法

まずは、好きなワルツのダンス音楽を選びます(番組では「テネシ−ワルツ」を使用)。

ワルツの音楽のズン・チャッ・チャッに合わせて、前後にだけ動く足踏みをします。

新聞紙を正方形に折ったものを使って、ボックスステップを一人でやります。
最初は、ズン・チャッ・チャッと口で言いながら、続いて音楽に合わせて行ないます。

男女がお互いに肩に手をのせて、[2] と同じことを行ないます。
男性は [2] の、(1) → (2) → (3) → (4) → (5) → (6)
女性は [2] の、(4) → (5) → (6) → (1) → (2) → (3)
の順番でやれば、男女がむかいあった形でできます。
男女が正式な組み方で、[3] と同じことを行ないます。


実習コ−ナ−:新聞紙のステップを2つ重ねたステップ
学習の手順は、左側の学習法と同じです。足の動かし方が、少しだけ複雑になるだけです。

さらに、余裕がある人は、男性が見ている方向を少しずつ変えていくと踊りの方向が回っていきます。女性は、男性の回る方向に合わせれば、自然に踊りに回転が加わります。



男性は、(1) → (2) → (3) → (4) → (5) → (6) → (7) → (8) → (9) → (10) → (11) → (12)
女性は、(7) → (8) → (9) → (10) → (11) → (12) → (1) → (2) → (3) → (4) → (5) → (6)
の順番でやれば、男女がむかいあった形でできます。

418   ◆PhxXOOBGGU :05/01/18 19:05:54 ID:jrBKsLPV
>>373-375 --ホームスチール1得点
「顔=イボガエル」はインパクトがあるが傍から見れば只の知的障がい者・・・。記念すべき第1作品がこれかよ(´д`)ハァ 
ってかこのスレって早く投稿した方が明らかに不利になるんじゃんね。そんな彼方にスピードスター賞として無条件1p

>>379
そこまで言うならもっと「赤く張れ上がった」や「痛み」を表現しろよ…。 お前の場合元から醜いから説得力ねんだよ

>>382 
なんだ発情期??それとも漫画の読み過ぎか?お前こんなので優勝狙ってるの??馬鹿じゃねーの?マジで?自害しろ

>>383
にきび痕を述べるって事は遅くても20代前半の交際だった そして自分の年齢述べるって事は同級生じゃにゃぃ推理物か
なんか知らんがうんこと関連付けてるが食事も睡眠もなんでもありな訳でチョー無理矢理ね、行き成りうんこではじまって
最後もうんこで終わるのも技術力にゃぃよ?糞糞言うなら食事→うんこ→匂いクンクンでもなんでもいいから発展させんかうんこ

>>384
「出口だけが見えているガラス張りの迷路」m9(^Д^)プギャー 君だかの存在価値に終始依存すりゃ作品製作も楽で良いなヲイ
「お前の膣に射精してーから俺との繁殖行為を前提に付き合ってください」でいいよ、無駄に恋愛漫画の主人公演じんなよチビ
そこまで君、君、言うなら他の存在と別け表現してやらにゃ演じる登場人物が困るだろ、つまんねんだよ貴様の作品もYO シネ

>>385
そのまえにギターは ぺんぺん だろ馬鹿

>>389-390 --盗塁死
顔のない月…。懐かしいなハァハァ 影を付ける言うが最初に出た「大草原の小屋」に影をうんぬんと表現を生かせられるはず
夜の暗闇になればコンクリートの中も見えなくなるとか表現の手を繋げられる 自分に顔がないゆぅ根拠も太陽月に準えたってか?
自分は太陽惑星と同じ次元なのだとでも錯覚したかpupu9割月と太陽の価値に依存してるだけでレベル低く通用せん、ダメコレマジ
419名前はいらない:05/01/18 19:07:19 ID:jrBKsLPV
>>391
「どぶでのたうっている」…。「天秤棒をもて踊る」…。「金銀細工の更紗の布を」はぁ…。「あれは大事な思い。」うんこ
全体的に意味不 この作品素晴らしい!!なんて言う香具師いるのかよ…。こんなんなんとでも言えるわ お前文才ネェヨ無才能

>>392
だったら美男子国家イタリア行け 別に掘り出された顔で問題ねーじゃん 輪廻なんぞの宗教宣伝文句に踊らされる貴様も質が薄いな

>>393
俺が示した全てのNGワードに挑戦する貴様の根性は受け入れよう この作品が優勝したら30時間以内で東京ドーム10周してやるよ

>>394-395 --センターフライ
鳥が鳴き騒いでいたり吹雪が吹き荒れたりと美しい世界でつね 寝てないで晴れの日に外見ろyo。。「その」3連発の段落ワカンネ(´д`)
なら色の付きすぎた未来吐き出してる生物の顔でも拝んどけ ずっと病室の中で過ごしてんのコレ? 後半で顔顔アピールで構成力高くない
その1は面白かった、が、あなた&自分の関係が可也分かりづらいのが致命的。読んで悩ます意図のものはヤダ 病室の内部表現も手抜き

>>396
(・∀・)ミタヨー

>>397-398 --ソロホームラン1得点
何故に自分の絵ばかり眺めてしまうのか?自画像の描写は絵描きの基本と思うのは気のせいか、今まで描いてきた肖像画の詳細も言っとけ
この間捨てた作品は「古くなったから」か「質が悪かったから」か説明があると尚良い。自分の顔面眺めて心底満足餌キル自己陶酔の域か
とびっきりの笑顔だかテメェの価値を並べても他に理解されなくては通用しない 飾るも糞も貴様の笑顔の価値を表して勝負しろ 軽すぎ
420   ◆PhxXOOBGGU :05/01/18 19:08:27 ID:jrBKsLPV
>>399 --キャッチャーフライ
テーマ=顔と無関係ねーじゃねーかyo 

>>400
顔だけで大勢の黒人を見分けるなんて現実的に不可能よ 低身長と童貞も追加した方がイイんジャネーの?

>>401
じゃ全員薬物使えばOKだな 無理して投稿しないでいいよブタさん

>>402
そーですか、一重瞼はダメですか、そーですか 2つの謎ポエムがつまんないから無得点

>>408-409
もーいーよ推理物は こんなんに点数やれるかお前らシネ

>>417 スクイズ成功--1得点
顔とゆぅテーマを完全無視した作品 達成できるか否かは問題にならない その新たな挑戦に価値がある1点
421   ◆PhxXOOBGGU :05/01/18 19:11:19 ID:jrBKsLPV
なんだかテーマ「顔」がテーマなのに「顔が無い」って意味不よね なんだか考えにゃわからん作品多過ぎよね 残念ね
2点&3点やれるような作品が全然ないんだもの、どっかの作品に3点やれば優勝決まんじゃん!?!? 所詮はこの程度のレベルだったと 

>373-375 >397-398 >417が1得点 あとは全部0点 他の評価人も言ってるが今回レベル低かったらしーね なんでだろーね 

期待はずれ言うか「顔が無いとか顔が無いとか顔が無いとか顔が無い」って糞つまんねんだよ お前ら考える事一緒かよ
 

       なんだか下手の横好き詩愛好家供のマスターベーションスレであることが証明された結果となったな 

                              低レベル過ぎんだよ    

                             お前ら全員死んでしまえ
422ame ◆yUHAxrOw2c :05/01/18 22:54:58 ID:0zlxuyXF
とりあえず点数入れます。

>>389-390 「問題は」
>>391 「トルソー」

この2つに1点ずつで。
423Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/19 23:07:42 ID:krAFst43
審査結果です、取り急ぎ。

3点 なし。
2点
>>394-395 迷ったけど、2点差し上げる。たまたまタイトルは『病室』だけど、
おそらく作者にとっては、舞台が病室でもどこでもよかったんだろうね、そん
な、焦点をぼかしてぼかして創りあげた浮遊感。

1点
>>373-375 設定が単純でイマイチ感はあるけど、顔が自己主張している作品
で、好感を持ったなあ。

うーん…以上。
>>378 遅レスごめん。ひょっとして78回『恩返し』の、しいなまほろさんの
作品のことでしょうか。
424名前はいらない:05/01/20 09:20:28 ID:eQJLq6Gv
〆切りです。

ほいじゃ 集計!

>394-395 病室508(内科)……4ポイント
>402   ナルシストの呻き……2ポイント
>391   トルソー    ……2ポイント
>397-398 ギャラリー   ……2ポイント
>373-375 輪唱で歌わないガマガエルのうた …2ポイント

1点は省りゃく

確認お願い〜
425名前はいらない:05/01/20 12:17:58 ID:0Y+QkQDv
>424
間違い無いと思いますー。
426名前はいらない:05/01/20 23:48:21 ID:xnjFZbfG
チャンプおめ。「病室508(内科)」の作者さん。名乗りあげよろ。
427ame ◆yUHAxrOw2c :05/01/21 00:05:21 ID:khkKM1Uc
「病室508(内科)」の作者です。ありがとうございました。
次のお題ですが、「2」でお願いします。
では、〆切は1月28日いっぱいということで。
428なんでもない話:05/01/21 00:47:04 ID:odqF1QK7
2ってさ、一見ただの数字に見えるでしょ。。。
実は。。。違うんだよ。。。
ほら、こうしていっぱい2を並べるとね・・・

222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222

ほら、じっとみてごらん。
沢山の人たちが「おいで、おいで・・・」って手招きしているのが見えるでしょう?
これはね、2番目の人たちの苦しみ、悲しみなんだよ。
1番になれない悲しみ。それがこんなふうに・・・

222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222
222222222222222222222222222

「おいで、おいで・・・」って。。。


とかね、思うのよ、最近。
ま、どうでもいいけどさ。
429霊と肉:05/01/21 00:59:26 ID:ecFeeGka
君の
二本の眉と瞳
鼻筋から中心線に沿ってきれいに並ぶ
顔を形作るそれぞれのパーツが果実なら
胴体はしなやかな一本の幹
幹から左右に分岐する一対の手と肢
その枝の成長点から伸びる指の葉
なんと美しい均斉
造化の肉の玲瓏に比ぶるものは他にない
さにあらず
精神の美徳をと讃える貴奴は何者
そんなもの
シンメトリーの均衡を壊す頬の黒子にも劣る
貴奴らは二千年の長き
霊性というまやかしに騙され続けてきた
なんという滑稽の極み
我において
信じられるものはただ肉のみ
430名前はいらない:05/01/21 22:48:37 ID:Ghpv29rA
ふんわふんわふんわふんわ

未来のつまった
ふたつの風船
どちらを割ろうか
ふたつの風船

見つめて
触って
抱きしめて
破裂するほど
考える

割られなかった風船は
ずっと私を見つめ続ける


ぱちん


眼をあけて
破片を拾い
この手の中に
しまい込む
431二者択一:05/01/21 22:50:31 ID:Ghpv29rA
ふんわふんわふんわふんわ

未来のつまった
ふたつの風船
どちらを割ろうか
ふたつの風船

見つめて
触って
抱きしめて
破裂するほど
考える

割られなかった風船は
ずっと私を見つめ続ける


ぱちん


眼をあけて
破片を拾い
この手の中に
しまい込む



ごめんなさい!!
題名忘れでした・・・。
評価等こちらでお願いいたします。
432遠方の風景:05/01/22 18:00:45 ID:HMFPT/TN

 確かに私たちは納得している。
 真実の持つ多面性を利用し、怖がっているなら怖い面を論って怖がらせる文を書けばよい。

 確かに私たちは混在している。
 被害者であり、加害者である。能動であり、受動である。好みの面を表にして纏えばよい。

 確かに私たちは切望している。
 五大欲や高次の情念は混ざり合いさかむきに繫がるままに、舞台の上で打ち震えればよい。



 でも目が疲れたらおそとを見なさい
 冬の大気は澄んで日が優しく照らす

 

 
 すると私たちは考える。
 その先に個人の答えしかないのだとしても。その答えを声高に呼ぶしかないのだとしても。

 すると私たちは考える。
 その時私は自らを責める原告人である。殺して新たに生むための静かな銀のナイフである。
 
 すると私たちは考える。
 言葉を繋ぎ合わせて欲しい答えを作り出すことではない。不安は一層の不安になればよい。



 目を瞑り思案して冬の風に震えよう
 寒ければ震えるこの生が愛しいゆえ
433マチ:05/01/23 02:25:21 ID:0dZmnkbQ
生まれた時は覚えていないが
僕は
僕の お前の
涙を
笑顔を
覚えている


マチは随分前から
いや僕が気付かなかっただけで
最初からこうだったのかもしれない

マチの人は みんな
目を開けたまま動かなかった
死んでいるのか
生きているのか

凍えるような風の吹く日も
嫌になるくらいまぶしい日も
誰も動かない
喋らない


このマチの中で
僕とお前
二人しかいないみたいだった


434マチ:05/01/23 02:25:52 ID:0dZmnkbQ
だんだんとお前は
笑わなくなった
泣かなくなった
喋らなくなった

僕は強引にお前の手を繋いで
マチのはずれまで歩いた
風さえなくて空気は立ち尽していた

マチの外は何にもなかった
恐いくらい何にもなかった
僕はマチを出るとお前に言った
お前は何も言わなかった


振り返るともうお前はいない
遠めで見たマチは
僕がいなくなっても
何一つ変わりがないようで

お前はあのマチで
他のみんなと同じようにする事を選んだんだろう


僕は歩いた
終わりを探しに
4353-1:05/01/23 23:59:05 ID:DiDcstzZ
3-1をした

 友達は恋人になった

  誰かが孤独になった

//

3-1をした

 一人はもう

  消えたかも知れない

   何にも誰にも映らないから分からない

    友達に3を代入 恋人に2を代入 孤独に1を代入したら

     "0"

//

終わった終わりが

 計算結果

  紙の上でのみ2になった
4361<<<越えられない壁<<<2:05/01/24 17:30:47 ID:0rpJx1wg
恒星のほとんどが双子の兄弟を持っているそうだ
2という数字には魔力がある
1では寂しいが
3を超えるとまとまらない
ちょうどいい

2つはお互いにくっつこうとする
SとM、いや、SとNのように
くっつくと離れにくくなる
まるでアロンαでもつけられたかのように
そしてマリオときのこ
まりもと阿寒湖のように
なくてはならない組み合わせになる

2には不思議な力がある
だから僕は打つ
2のつくところに


2get
437僕はニート:05/01/24 22:22:00 ID:O8MECQGy
('A`) カーチャン、県立高校落ちた。

J( 'ー`)し カーチャン、お金がなくて私立は通わせられないよ。定時制でいい?

4年後
('A`) 採用試験、また落ちた。定時制じゃだめなのかな?

J( 'ー`)し タケシはイイ子だから、そのうちイイ仕事が見つかるよ。のんびり探してごらん。
   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
J( 'ー`)し 今の時代、パソコンぐらいできないとダメなのかも・・・
      タケシ、パソコンを買おうか?

('A`) パソコンかー、欲しいいけど貧乏でお金ないからいいよ。

J( 'ー`)し カーチャン、パートの仕事増やすから大丈夫だよ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<店員> インタネットセッティングサービスを含めまして25万円です。

J( 'ー`)し こんなに高い買い物をしたのはオトーチャンが死んでから始めてだよ。
      タケシ、いい仕事が見つかるとイイネ。
438僕はニート:05/01/24 22:23:00 ID:O8MECQGy
(`Д) インターネット、オモシレーなー。ネットゲーム最高だぜぃ。お!レア物ゲトだぁ!

J( 'ー`)し タケシ、パソコンのベンキョウ頑張ってるなー。いい仕事が見つかるといいねー。
      カーチャンも頑張らなきゃ。

(`Д) ・・・・(パソコンの勉強か、そのうちやるよ。今、ギルドの幹部になっちまって忙しい)

J( 'ー`)し タケシ、カーチャン、ちょっと疲れた。肩を揉んでほしい

(`Д) 今、ベンキョウで忙しいんだよ

J( 'ー`)し タケシ、ガンバッテルナー。カーチャン、嬉しい。いい仕事が見つかって、優しい彼女も
      できるよ。
439名前はいらない:05/01/24 22:23:33 ID:O8MECQGy
カーチャンの入院

J( 'ー`)し 病院まで10kmもあるのに自転車で見舞いに来るなんて、タケシは親孝行だね。
      パソコン頑張ってるから、自動車も買えるようになるよ。

('A`) ・・・・(カーチャン、俺ホントはゲームしかしてないんだよ。)

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<医師> おかーさんは、急性白血病で、緊急の事態を要します。

('A`)・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
('A`) RMTの掲示板に書き込んだ
    「リ○ージュのアカウント、レアアイテム、ギル売ります。格安です。」

('A`) 売ったお金でーチャンが好きなチーズケーキとヨーグルトを高いお店で買った。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
4402:05/01/24 22:23:44 ID:sZalhh8s
2ゲット
441僕はニート 完:05/01/24 22:24:10 ID:O8MECQGy
J( 'ー`)し タケシ、チーズケーキおいしいよ。でも高いんだろ?お金はどうしたの?

('A`) パソコンのバイトで稼いだんだよ

J( 'ー`)し パソコン買ってヨカッタね。もう、いい仕事が見つかったんだね。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
カーチャンが死んでガランとした病室

<看護婦> タケシ君、パソコン得意なんですってね。オカーサンが毎日自慢してたわ。
       パソコンが得意だからいいお仕事がたくさんあるんですってね。

('A`)  ウワァァァァーン
4422つの称号〜惨めか勇敢か〜:05/01/26 21:19:30 ID:CIIKn67e
何か考えが浮かんでも
ただ内心語ってみたくて
それが誰かの何かに
届けばいいなと思う所望

周りから見たら俺は格好つけ
自分から見たら勇敢な英雄
称号が2つある俺だから
失う物はないだってプラスマイナス0

ほぅらこんな考えができる俺最高

万歳!自分の器のでかさに
万歳!最高な俺の最高な称号

2つの称号2つの名誉
443未来を視た:05/01/26 23:47:19 ID:WJg2KC9M

未来を視た
急いできたので全部落っことしてきたところで
電気 滑車 線路 四肢 体躯
なあんにもないところで
顔だけになっちゃって
未来を視た

未来はふたつのまっすぐな脚で立って
ふたつのギョロ目で
あとはなあんにもなかったかもしれない
ああ 縄文のまっすぐの未来

未来は行っちまった
くるっときびすを返して
まっすぐすたすた行こうとして
待ってくれ 置いてかないでくれ
あわてて呼びとめると

未来の背中にもひとつ顔があって
まっすぐのギョロ目が
にかっと笑った

驚いて見開いたまんまのふたつの眼を
いつまでも
閉じたくはなかった
444名前はいらない:05/01/27 00:01:43 ID:JSBSxZT9
>>437ちょっと泣きそう
445じゃんぴんぐにーどろっぷ 1/3:05/01/27 00:27:38 ID:t0G1fXP/
ぜろの器いちで満ち、にであふる、みよう見真似でごむつけた、しちゃった後でくじゅうの選択。

ちきちんちきちんちきちんちん
とかくらくちん、にどね、にまいめ、にまいじた、
出あってすぐににかいした、
基本のステップにじゅうらせん、
くるくる踊っておどけてほどける絡んでほどけぬ縁結び、神さまかたむすび。
446じゃんぴんぐにーどろっぷ 2/3:05/01/27 00:29:13 ID:t0G1fXP/


ずっちゃずっちゃずっちゃっちゃ
熟れたバナナをにちゃにちゃ頬張り
縦巻きロールの女の子、
にいちゃんあそんでいかへんか、いっしょににちゃんしいひんか、
せんならええで、ひとりでうたう、
にほんこくけんぽう第二章
せんそうのほうき、えいきゅうにほうき、せんりょくはほじしない、くにの交戦権はみとめない、
にほんじん、けんかするならとしゅくうけん、さばくじゃんぐるまてんろう、
ほわいとはうすにてんあんもん、めいしいちまいすかさずとりだし、にほんこくけんぽう奥義、
どもどもどもどもどもどもどもども
くろまによんにものもうす、
なんばーわんよりおんりーわん、
くには金輪際せんそうせんさかい、われ、さつたばでしばいてせきゆとってこんかい単身赴任。
してみると、いまはおんりーわんゆうてられへん事情があるんやろ、ぶろっく化。
なんばーつーで泥かぶりますさかい、あらためてさかずき受けなおさせてください、ちゅうことやろなあ、
ばなな食うか、くろいとこイヤならくわんでええで、ここがうまいんやけどな。
447じゃんぴんぐにーどろっぷ 3/3:05/01/27 00:29:52 ID:t0G1fXP/

わーおわーおわおー
ふるいつきあいだいじにしたい、でもあの頃のあなたは文句ばかりで、
ちょんまげ、やめちゃったんだね。
好きだったのね、ちょんまげが。でもわたし、あのひとに出会ってしまったの、
強引にひらかされたわ。
そして目覚めたの富国強兵、わたし、あのひとのようにつよくなってみたかった、
もうすべては言い訳ね、許してとも言えない。
きっと、あのひとが欲しかったのはわたしのこころじゃなかった、あなたの誇りでもないわ、
あのひとは自分が何者であるかを常に確かめたいだけ。
さいきん、あのひと、わたしたちを天秤にかけようとしているわ、
あなたも知ってるわね。
だからわたしもそうしようとしたけど、フ、やっぱりわたしあのひとのことが日米同盟強化。
でも、でも、わたし、あなたのことも忘れたことなかった三国志根強い人気。
あなたとわたしとあのひとの間に決着なんてありえないのね、永遠に
わたしたち出会わなければマントル対流。

るー、るーるるるー
ほどけて絡む。
448「二面性についての考察」:05/01/27 21:05:28 ID:LThr7axL

「武士に二言はない」ってえらそうに言った二重螺旋のくせに、
二次関数との交点が1点ばかりじゃなかったのだ。
二重真理説を唱えて、しきりに逃げようとしたけど、
それはまったくの二枚舌でしかない。
二号扱いはごめんだと、二重人格の煮魚が、
二重あごした二重まぶたの青二才ににじりよったら、
煮っ転がしで手を打たないかと二重帳簿を持ちかけてくる。
思わず二重丸を書いてしまった両面体は
すっかり二次感染してしまい、二重唱を歌うはめに陥った。
ああ、なんて世の中は二重構造になっているんだろうか?
449瓢箪池:05/01/28 01:01:30 ID:a5XeCfHb
空は晴れ
何も無い午後
平和に一人歩き
風は温く
コートのポケットから
手カメラ出して
ズームイン
常緑樹鮮やかに
寄り添って歩く
いいなあおい
無言
どこまで本気やねん
フレームアウト

俺落葉樹やね
今春待ってるところ
こないだ裸木になったところ
力を貯めている
蕾とかでね

再びズームイン
池に浮く鶴とらえて
ああ2が一杯浮いとるわ
やらしい顔して
時々パッと飛び立つ
むっちゃ笑顔やんか
フレームアウト
450瓢箪池:05/01/28 01:02:37 ID:a5XeCfHb
教えたろか
俺らがあいつらみたいに
飛び立たれへんかったんはな
だって考えてみ
俺らのボート普通の手こぎやってんで
俺そんなん嫌やねんもん
45110:05/01/28 23:41:52 ID:flimDPQg
0 1 10、、、

0 1 10、、、、、、

10、10、10、10、、、、

0 1 10、、、
0 1 10、、0 1 10、、0110、、0110
011001100110011001100110110

「011011100101110111100010011010」

10!10!10!10! 10!10!10!10!



10!10!10!10! 10!10!10!10!
10!10!10!10! 10!10!10!10!
10!10!10!10! 10!10!10!10!
10!10!10!10! 10!10!10!10!
10!10!10!10! 10!10!10!10!
10!10!10!10! 10!10!10!10!
10!10!10!10! 10!10!10!10!
10!10!10!10! 10!10!10!10!
452それは定常かい??:05/01/29 00:06:17 ID:ebE6/70f
ひとつはすべて みっつははじまり
終わりはゼロ  世界は一つと
言うけれど   それは はかない はかない
身勝手な人間の 希望(ねがい)

   ちいさな出会いや 別れの繰り返しが
   大きな二つの対極に 分離(わかれ)て行くらしい
   そして人々はカネの話ばかりしていて

そう 私は私として生きていたいとか
虚空ゼロの発見や レンアイや ほんの少しのお金が必要

   あなたはすべて だれかは広がり
   ゼロは妄想   世界は2つ

きっとだれかと あなた
453名前はいらない:05/01/29 00:07:54 ID:Y9GN0xuV
締め切り〜

>452は遅刻で審査対象外??
454名前はいらない:05/01/29 00:09:10 ID:2ScHyspM
 あれ、間に合わなかったか。だめ? だったら参考作品にしてください >452
455soft ◆soft/e/9Do :05/01/29 00:47:23 ID:yLEZT0C9
>>452は点数対象外ってだけで
批評とか感想とかをつけるのは審査員の自由だと思われ。
456名前はいらない:05/01/29 00:50:57 ID:wlcVe8iQ
>>455
シビアですねー
ま、ルールですけど。
457投稿一覧:05/01/29 11:01:23 ID:FEAhs4dN
>428         なんでもない話
>429         霊と肉
>431         二者択一
>432         遠方の風景
>433-434      マチ
>435         3-1
>436         1<<<越えられない壁<<<2
>437-439、>441  僕はニート
>440          2
>442          2つの称号〜惨めか勇敢か〜
>443         未来を視た
>445-447      じゃんぴんぐにーどろっぷ
>448         「二面性についての考察」
>449-450      瓢箪池
>451         10
参考作品(>452 それは定常かい??)

以上16作品(内参考作品一つ)
審査締め切りは1/31の23:59です
458ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/30 11:14:54 ID:JPCxGrQh
 採点です。詩らしい勢い、感じるのを基準に採点しました。
 一回読みですので、感官直感です。いたらないとこは許してくらはいぃ。

3点 >>437 :僕はニート:05/01/24 22:22:00 ID:O8MECQGy
 ネットならではの、作品? ではどうしたらいいかなぁ……パソコン閉じて??
 梁山泊で楽しんでいるときじゃないなぁ。……ネット作品だなぁ。

2点 >>433 :マチ:05/01/23 02:25:21 ID:0dZmnkbQ
 日本人の感性ある集団の詩になっている。狩猟、遊牧民族だったら?? 
 など、イメージが広がった。

1点 >>443 :未来を視た :05/01/26 23:47:19 ID:WJg2KC9M
 そうだね。オレの未来もブリキのように居心地が悪そうだ。

1点 >>448 :「二面性についての考察」:05/01/27 21:05:28 ID:LThr7axL
 アイデア面白そう。まだ、もう少しよくなる??

 今回、
 お題「2」は面白いいいお題だったような、投稿は少なかったけど読みごこちは、
好かったような、デス。
459Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/30 19:48:10 ID:n3CwL+JL
まとめ乙です。『僕はニート』はコピペと分ったので、失格だね…。
出来た分から寸評、です。

>>428 整然と並んだ2の墓標。数字を絵としてみる試みは新しくはないけれど
センスを感じます、読んでて楽しい。2番目の人の苦しみと悲しみのひとこと
で済ませてしまったのは残念なところで、もう一歩の踏み込みはほしかった。
タイトルが『なんでもない』からって、内容まで何でもなくする必要は、必ず
しもないよね、と思う。
>>429 カラオケで斉藤和義の『君の顔が好きだ』を歌ったら、「イヤな歌ね
え」と女性陣に総スカン喰らったことを思い出したなあ。精神性の否定という
テーマ自体は悪くない。独善性はべつにあってもいいと思うが、展開や語り口
の硬さが気になるところ。
>>431 O・ヘンリの短編に『三本の道』てあって、いずれの道を選んでも主
人公は非業の死を遂げるんだけど、それを思い出した。人生の岐路ってのはあ
るよね、確かに。ただそれを充分表現できているかというと、どちらかという
と不足気味です。過不足なく、説明的にならず表現するのは骨が折れるけど、
やっぱり必要だと思う。
>>432 現実世界を真ん中に置いた、鏡像のような人間の二面性、ってヤツだ
ね。叫びのなかに、いろいろ詰め込もうとした気概はよく分るけど、グローバ
ルとパーソナルがごっちゃになってて、入っていきづらかったです。
>>433-434 街を舞台にした寓意性に満ちた作品というと、カルヴィーノ『見
えない都市』、ガルシア=マルケス『百年の孤独』、ダンセイニ『バブルグン
ドの崩壊』、安部公房『砂の女』。ざっと挙げただけでもこれだけある。これ
らは小説だし、この作品と比較しようはないんだけど、この作品は、まだアウ
トラインの段階のように思えます。
>>435 3ひく1はほんとうに2か、という疑問に対する、答えのひとつ。シン
プルかつ余分なところのない描写が、却って論理性の高さを引き出した、とい
えます。中央のパートは謎めいた言い回しで、代入のしかたも、正直いうと首
をひねるものではありますが、気にはならない程度かなあ。
460脇 ◆eBWUIXUMPI :05/01/30 19:58:09 ID:ccHBQzY8
こんばんは。第一印象重視です。寸評・感想です。よろしくお願いいたします。

>>428 なんでもない話
「まぁ、どうでもいいんですけど。」という言葉でしめくられる発言というのは、
だいたいにおいて、筆者の「一番に言いたかったこと」であるものだと思うが。
これは、書いているうちに、本当にどうでもよくなっちゃったんだろうなぁという気がした。
途中から筆者が熱を失ってしまったのは、この作品が、アイディア一つだけのものだから、
ではないかと思う。
「おいで、おいで」と手招きしているように、見えてもくるのだ。だが、それだけ。
もう一つ、アイディアを用意して、物語を作っていけば、もしかしたら
作品になったかもしれない、と思う。

>>429 霊と肉
前半は丁寧に書いている気がした。後半でノッてきて、調子が良くなるのだが、
しかしなにせ、はじめから、熱が足らない。なんとなく終わってしまった、という感を受けた。
離陸も着地もなく。
この文字列を、本当に本当に本当に、自分から世界へと、出したかったかと問えば、
そうでもなかった、と言われるのではなかろうか。そう感じる、作品だった。

>>431 二者択一
素直な感じがして、読んでいやな気持ちはまったくないが、もうひとつかな、と思う。
「割られなかった風船は/ずっと私を見つめ続ける」
ここが作者にとって重要ところだったような気がするが、この二行のみで終わらせてしまっていて、
印象も薄い。ここを掘り下げていくといいのではないかということを思ったが、
もしかしたら、そこまで進むべきほどの熱や痛みは、作者は持っていないかもしれない。

>>432 遠方の風景
ところどころ、(ああ、かっこいいなぁ)、(良いなぁ)と思って読んだ。
ただ、ぼやけている感があり、作品としての完成度は高くない気がする。
もう少し引き締められるのではないだろうか……。
461& ◆BMUY4kpnqU :05/01/30 19:58:56 ID:ccHBQzY8
>>433-434 マチ
物語、というには、ドラマが足らないか、と。
"マチ"は何故、"マチ"を選び、"僕"を選ばなかったのだろう。
単純な二者択一ではなくて、たとえば目を下に向ければ暮らしがあるし、
上に向ければ理想もあろうし。ここには描かれていない、もっとひろい、ものが二人には
あったはずだと思うのだ。体温もあったと思うのだ。
もっと書けると思う。もっと書いたものを、読みたい。

>>435 3-1
よくわからなかったが……。
友達、恋人、孤独。代入して引き算して、何か終わりが見えるかな。
実際の人の営みにおいては、いろんなことが続いていくよ。わたしは、
続いていっている、その様を見たい。

>>436 1<<<越えられない壁<<<2
題名と本文と。結局なにを言いたかったのか。よくわからなかった。
二連目の、ユーモアを示す記述が、あまりうまくいっていないと思う。

>>437-439>>441 僕はニート
ニート、の人達を批判しているのかなぁと思ったり。
こういうふうに、取り返しのつかないことに、"ウワァァァァーン"と泣いてしまうようなことも、
生きていれば、まま、あるよなと思ったり。

>>440 2
2をゲットすることの、楽しさとは??
……とか、考えてしまったが、だからといって、別に作品として評価を
しているというんじゃない。

>>442 2つの称号〜惨めか勇敢か〜
そんなによろこばしいことが、何かありましたか。??? よくわからなかった。
462脇 ◆eBWUIXUMPI :05/01/30 20:00:36 ID:ccHBQzY8
またやっちゃった。ごめんなさい。>461は脇の発言です。

>>443 未来を視た
おもしろくもなりそうな気がするのだが……。
説明不足だと思う。読者……というか、わたくしのことを、置いてきぼりである。
具体的なこと、そういう描写をも、書きこんでいったほうが、いいのではないだろうか。

>>445-447 じゃんぴんぐにーどろっぷ
登場人物は、ねじれているようで、結構、正統派の、うたうたい。そういう気がした。
おもしろいような気がする。でも、気がする、というだけであるような気も、少しする。
何かの舞台の一場面として、良いかなぁと思ったりした。

>>448 「二面性についての考察」
がんばっているなぁと、思ってしまったので、そう思わせてしまったところが、
イケナイかなぁと思う。
ところで、世の中は、二重構造、なのでしょうかね。

>>449-450 瓢箪池
情景が浮かんでくるし、そして、その切り取り方がおもしろくて、思わず頬笑んだのだが。
450のほうが、よくわからない。嫌やねんもんと言われても、感情移入も出来ないまま、
首をかしげて読み終えた。

>>451 10
見た目を楽しむのか、リズムを楽しむのか。意味をさぐることに楽しみがあるのか。
10…は、2ですね。そして…? わたしには楽しめなかった。

>>452 それは定常かい??
この作品は、出来そこないだと思う。だが、一読した中では、一番、心にとまった。
シンプルさが足らないかと思う。書くときの、心の静けさが足らないかと思う。
今回、参考作品ということでなくても、この作品には、わたしは点をいれないが、
今後のいつか、この作者の作品に、わたしは点をいれるかもしれない、と思っている。
463& ◆AkLpDEqeQc :05/01/30 20:01:37 ID:ccHBQzY8
採点です。
とりあえず私的に三つあげたのですが、

>>432 遠方の風景
>>445-447 じゃんぴんぐにーどろっぷ
>>452 それは定常かい??

この中から、「じゃんぴんぐにーどろっぷ」に1点です。

参考作品である三つ目を除く二作品。どちらとも、点無しにしようかと思いましたが、
「じゃんびんぐ〜」を、無視できずにいる自分に気づきました。

以上です。ありがとうございました。
464脇 ◆eBWUIXUMPI :05/01/30 20:03:02 ID:ccHBQzY8
↑ちゃんと入力したのにぃ〜。ごめんなさい。>463もわたくしです。
465直観太郎 ◆4JTlbL77lY :05/01/30 22:54:04 ID:sjdG80Tb
(2点)
>433-434      マチ
やっぱりこれかな、と。
作者がどういうつもりだろうと、「お前」の後に「マチ」が出たからには、
お前=マチと誤読する自由が読者には発生する。カタカナがさらにそうさせる。
この混乱を最後までひきずることで、無味乾燥な文章に混乱というスパイスを与える。
それはおそらく作者の意図するものではないだろうが、マチをカタカナにしたのは作者である。
内容じたいは四人囃子の名曲「お祭り」の歌詞にも負けるほど無味乾燥なのだが、
つまりはマチをカタカナにしたこと、それだけで生まれる混乱、
それこそが、あるいはそれだけが、この詩の味わいなのである。とかいってみちゃったりなんかしたり。

(1点)
>437-439、>441  僕はニート
パクリでもいい。ていうかネットはパクリという社会的「悪」を止められない世界である。
コピーガードコントロール銀盤なんか作っても消費者からクレームが出るだけだ。
自分でもいってることがよくわからないが、ネット作品の作者なんて「いない」ということだ。

>445-447      じゃんぴんぐにーどろっぷ
こんなものはネットの落書きだこのオナニー野郎。
ネットを粉砕しろ。詩を宇宙送りにしろ。お前自身の顔面にニードロップをカウンター。
昔俺が書いたものにちょっと似てるという理由で1点献上。おもしろいだけで満足させるな。

(以下、最終選考残り、無点)
>443         未来を視た
466Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/30 23:16:14 ID:G94b9l38
>>436 よおっく読むと、面白いんだよね、これは。2の魔力、2がくっつこう
とする、ちょうどいい、まりもと阿寒湖、そんな事柄が、何の根拠もなしに、
次々と続いていく。結局は2ゲットしたい作者の心理、というオチ。物凄く面
白いはずなんだけど、畳みかけや遊び倒しが不足しているように思えて、パッ
と見の印象では、どっちかつーと、地味なんだよね。
>>437-439>>441 コピペだけど一言。いわゆる現代詩でも会話のみの詩は意
外と多くて、これは別なベクトルから詩に近づいた、一つの可能性でしょう。
純粋に作品として観るなら、前半の母との対話やオンラインゲームの描写は、
なかなか読ませるんですが、後半の病院での現実世界になると、もうダメダ
メ。筋だけを追うならこの描写でもOKですが、「読ませる」ことを意識する
ならば、ある程度の取材、表現の工夫などが、この作品の課題でしょう。
>>440 ぼくは、モチーフとして、これは悪くないと思います。たださ、最近
は2ゲットするにも、いろんな工夫をしてるよね、みんな。例えば絵文字をこ
とばだけで表現するとか、いろんなバリエーションがありそうで、それならば
このモチーフでチャンプを狙えたかもしれん。
>>442 2つの称号は、裸の王様的な自分を揶揄していて、それを無理矢理な
ポジティブシンキングで、2つの名誉にしちゃったのかなあ。どちらかという
と、自己を嘲笑しているのか。自虐や傲慢、戯画化など、効果的なバリエーシ
ョンは、いくらでもありそう。
>>443 擬人化された未来と、それを見つめる作者という、単純な絵、だね。
ただ、その地平に横たわるもの、それが何も書かれていないもんだから、読者
としては、どこにも入り込めない。
467Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/30 23:18:14 ID:G94b9l38
>>445-447 特に戦争の部分なんか恋愛と絡めてて舌を巻いたんだけど、ぼく
は敢えてキビしい意見を述べたい。ジャンピングニードロップって、大技だよ
ね?高く跳んで鋭い一撃を喰らわせる、タイトルに沿ったことば運びを求めた
い。これじゃ緩勾配を登っていくトロッコ列車だよ、このタイトルにした意味
がない。ぼくは詩に芸術性を求める類の人間ではないが、これは高めることが
できる作品だと思う。
>>448 投稿作の中で最も2が沢山でてきました。ただそれは、読者にとっては
ああ、やはり出てきたなあ、という予想範囲内の詩であるわけで、さらに驚き
とか、面白みとか、そんなものを求めたいです。
>>449-450 切り口としてはこれがいちばんでしょう。なかなか思うようにい
かない焦燥を、のどかな公園風景や笑顔の中でユーモラスに語っています。一
方では推敲が足らないかな、と思わせる部分もあって、「一人歩き」がいつの
間にか「俺ら」と二人に増えてるように思われますが、如何?
>>451 ああ、これが2が最多か。二進法だね。PC上の何かを訴えたかったの
かもしれないけど、ぼくには作者の意図は汲み取れませんでした。でも、一句
浮かんだよ。「猪木になりきれない春二番」お粗末でした。
>>452 おお、なかなかカッコいい。数字を使った、世界の判じ物ですね。た
だ、作者にとってこの作品を消化しきれない部分が多々あって、そこは読者と
しては大きな謎となって残ってしまいます。ほんとうに作者の言いたかったの
は2、3連めで、他はイメージだけで考えてもいいのだろうけど、読みとばすに
はファクターがでかすぎる。審査対象外ですが、番外の1点さしあげます。
468Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/30 23:22:13 ID:G94b9l38
審査結果です。

2点
>>450-451 『瓢箪池』

1点
>>428 『なんでもない話』
>>432 『遠方の風景』
>>435 『3-1』
>>445-447 『じゃんぴんぐにーどろっぷ』
469むこうの317 ◆317..n/Ke6 :05/01/30 23:24:14 ID:CUm0DS9J
かのぷーさんかのぷーさん、2点配点の作品へのリンク間違ってますえ。
470Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/01/30 23:27:41 ID:G94b9l38
ごめん、2点>>449-450『瓢箪池』の誤りです。

あと、実は「マルチポスト不可」という不文律がこのスレにはあって、そうし
た意味でも、『僕はニート』は点数は無効となります、念のため。
471ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/31 00:09:47 ID:/+MwLFV3
 すいません。採点の変更したいのです。
>443 未来を視た  < 一読してヘッセをなんとなく連想して、一点つけたのですが。
 読み返してみると、それでもいい。何がしかの足場になっている。と、みえてきた、
 ので、そして、終節もちぐはぐ感はあるが、やはり未来はしっかり目を開いて見ていたい
気持ちに乗り替わってきた。……ので、    2点追加で、

3点 >>433 未来を視た 
      と、変更してください。よろしくお願いします。
472名前はいらない:05/02/01 09:35:32 ID:SH+oKol7
締めきり…じゃないの?
473Alnite ◆m3UVuKrnck :05/02/01 17:21:54 ID:Nwg2VwCh
週番誰もいらっしゃらないのでしょうか。

一応、締め切り宣言+得点集計 します。

チャンプ 4点
>>433 マチ

準チャンプ 3点
>>443 未来を視た
>>445-447 じゃんぴんぐにーどろっぷ

2点
>>449-450 瓢箪池

1点
>>428 なんでもない話
>>432 遠方の風景
>>435 3-1
>>448 「二面性についての考察」

参考
>>437 僕はニート 4点

確認をお願いします。
474名前はいらない:05/02/01 18:06:36 ID:SH+oKol7
>>473
確認しました。乙です。

「僕はニート」はマルチポストにつき失格ということなので、
また、同点チャンプだったとしても投稿の早かった方に次のお題を出す権利がありますので、
「マチ」の作者の方、次のお題をよろしくお願いします。
475soft ◆soft/e/9Do :05/02/02 00:40:11 ID:2dGDoQhf
次のお題は「冬」でお願いします。

締め切りは2月9日一杯(2月10日AM00:00)まで。
476:05/02/02 06:30:36 ID:XYtDYCqT
冬が切れて だらんと萎える
寒さも空気も日の暖かさも 垂れたまま動かなくなる
目がかすんでいる 笑みを絶えずに
体でアクション 
拍子でおでんがあたり一面に かつおの風味
私は 
はにかんで財布とたばこを探していると
いつの間にか日が暮れて 
延々暗い電灯が不規則に点滅
ぐしょぐしょに濡れた手袋を電灯にかざして
ジャンパーを脱ぎ捨た
川に飛び込んで 財布とたばこを探して
鼻が凍り付いた 諦めた
車のライトが水面を滑っているのを
わけもなく追いかけてみたりして 
小便を垂れ流し 泣き喚いて
念仏を唱えた
冬にしては見事な花火が水面に上空に あらわれ
水面を這って 上空を見
流れて 流れて 流れて来た
水平に平凡に悲惨になってきた
だからどうしようかなんてのは念仏に吐き捨てて
軒並みが光輝いている
両岸私を照らさん 限り 何故か私は愛されているような気がしている
流れて 流れて 流れて 北流れて 流れて 流れて 北流れて 流れて 流れて 北流れて 流れて 流れて 北
477雪粒20030457231個を昇り私は落ちた:05/02/02 15:33:08 ID:Yv5rAv2Q
張りつめた朝の空気の壁は
天までそびえ立ち
私の眼前をふさいだ

少し降りだした雪の一粒に
足をかけ
一歩一歩昇っていく

この壁は果てしなく
降り続く雪は
私の頭上に高く高く積もる

手足の感覚はすでになく
脳から送られるはずの信号は
口から白い雲となり吐き出されるばかり

春が来れば
私はまた地に落ちる
冬が来れば
私はまた天に昇ろうとする

地は近く 天は遠い
冬は短すぎたのだ

……
雪粒に足をかけ
昇る
478凍え雪:05/02/02 17:51:45 ID:xril+AdR

降りつもる北国の
雪の中 傘も無く
溢れてくる悲しみを
かぶせたまま歩いてる

何かを探してさまよう舞雪
記憶なくした鳥のよう
白樺の枝 積もりかけ
すべり落ちてまた迷う

空おおう重き雲
涙流すあの日の記憶

過ぎていく灰色の
日々の中 夢も無く
終わりのない虚しさに
流されつつ歩いてた

一人で震えて見つめる山肌
雪に隠れた木々の色
心に眠る 過去の影
映りかけてまた消える

479凍え雪(続き):05/02/02 17:52:57 ID:xril+AdR

空おおう重き雲
涙さえも凍てつく気温

冷たく凍るまつ毛
頬にあたり溶ける雪
もう何もない時間
今はただ凍えて

降りつもる北国の
雪の中 傘も無く
溢れてくる悲しみを
かぶせたまま歩いてる
480夜風:05/02/02 20:20:15 ID:Icu+kq7z
湯気が
ふわり


あぁ
光るひとつひとつが
とてもあたたかい

しずかな
よろこびを乗せた
風の音がする


ひゅうぅ


湯気が
ふわり

ひゅうぅ
481明日はきっといいことあるよ(1/2):05/02/03 01:01:50 ID:5fcwlbo7
テレビのBGM
どれも外の世界の話

モノトーンの部屋の中で有り余るほど白は見てきた
窓は赤いマンションだけ
申し訳な一人分のちいさな庭
室外機が置いてある
少し背の高い
腕の伸ばして見てみれば
白には遠い涙色
テレビを消す
無音に近い雑音
何を考えているのだろう
音楽でもかけるか
キーはランダム
虚無が30%ぐらい中和され
音楽が聞こえない
太鼓が聞こえる
暇はやがて眠りを誘う
482明日はきっといいことあるよ(2/2):05/02/03 01:07:26 ID:5fcwlbo7
深夜になって
時計の音
ああ
明るい
快い違和感
僕の庭がこんなに明るいのははじめてだ
さむいね
483氷柱 1/2:05/02/03 02:30:52 ID:QLE8OTSf

「綺麗だね」
子供の頃 おばあちゃんちの縁側で
夜のうちにできたつららを見ていた

「不思議だね」
冬のつめたい空気の中で
僕たちの心はあたたかかった

きっと僕たちは
静かに流れる時に
刹那さと永遠を
同時に感じていたんだね

うたた寝をする僕に
「風邪をひくわよ」と
そっと毛布をかけてくれた
あなたの声のぬくもり
今でも思い出せる
484氷柱 2/2:05/02/03 02:31:30 ID:QLE8OTSf

「綺麗だね」
帰り道 誰かの家の軒下に
銀色に輝くつららを見つけた

「懐かしいね」
生き疲れた僕の心を
やさしく包む思い出の灯火

そうか僕たちは
静かに流れる時を
満ち足りた時間を
確かに過ごしてきたんだね

もう戻れないからこそ
なおさら恋しくなる
あの日の僕を包んでいた
あなたという名の毛布が
幼さという猶予が

そう、戻れないからこそ
485Childhood:05/02/03 17:33:40 ID:tpVH0Za5
覚醒して初めての吐息が白い
金色の朝日が障子に雪の姿を投影する
薄いガラスを隔てて在る一葉の写真
額縁は純金で何年経とうが色褪せぬ
旧家の財産を集約してつくったのですあなたが代々伝えてゆくようにしなければ
疎らに植わった寒竹の間に声が木霊する
密かに朝焼けを慈しむため連れ立って
半ば凍ったような木造の校舎の高みから
親しい友の頬と沈む陽をしきりに見比べた
あんなにも火照った美しいものが去ってゆくのはこの世界のためになりませんね
中庭にだけ降る雪はとても礼儀正しく
板の間には舞い込んでくることがない
空には早々に暗雲が広がってしまい
後は端正なその白い人々と戯れるだけ
そして写真の中の私達はまだ子供のまま子供のままで白く端正に微笑んでいる
486カイロ:05/02/03 22:30:41 ID:ReplRxq5
誰かの肌に寄り添ってみた
暖かいのかな?暖かくないと
僕はただの役立たずになる

規模は小さいけど必死で寄り添って暖めた
雪が降るほど寒い今日だから
僕の存在を証明するチャンス

本当に暖かいの?それともまだ寒いのかい?
できる限りの事はするよ?返事もしてくれないのかい?
そりゃそうだ主人とは対等に喋れない立場だから

でもこれだけ聞いたら十分なんだよ?
だってこれは僕の存在自体の問題だから
    暖かいのかい?

数日後ゴミ箱にぽつんと一つのカイロ
487冬の家:05/02/03 23:00:46 ID:Vr44MLZY
乾いた雪が乾いた心を運んでくる
屋根も軋んで声をあげる
つけ放しのラジオが鳴っている
汽笛が糸を引いて消える
誰も訪ねて来ない

野良犬が体を震わせる
背中の雪がドサリと落ちる
細い指のひとが髪を梳る
鏡は濡れて光っている
ケトルの湯はまだ沸かない

夜が更けて雪はやんでいる
トウヒも白樺も闇に溶ける
背中丸めペディキュアを塗っている
鳩時計が十時を告げる
冬の家はいつもより広く感じられてならない

コムパクトの蓋をパチンとしめる
それきり物音ひとつしない
白い吐息がまた漏れる
ストーブの火は炎が弱い
睫毛の先から夜は凍る
セーターの下の胸は薄い
灯りはつけたままで眠る
今日も誰ひとり訪ねては来ない
488冬の日:05/02/04 00:46:08 ID:INpx5Fbk


帰りそびれた自転車が震えている
薄明かりの中
窓辺の灯から微かに懐かしい唄が聞こえる
夕日は
聞き入る様に声を押し殺して
静かにまだ燻っている


489冬の待機:05/02/04 18:41:03 ID:Tw1sADVJ
もし君の
手がかじかんでいるのなら
包みこんで あたためられる
僕の掌でありたいのだ

ひと恋しさに 不意にとらわれ
空を仰いでいるのなら
ひとときの 話し相手にえらばれる
気安い僕でありたいのだ

(どこかでわたしを すべて見て
知ってくれてる 誰かがいるんだ
いいんだよ と言ってくれる
そういう誰かが……)
もし君が
そんなふうに
涙をこらえる夜にいるなら
僕はその どこかの誰かでありたいのだ
いいんだよ と君に言う
そういう僕でありたいのだ


食料は多くなくて良い
毛布は幾枚かあると良い
どこかにいる ひとりの君を
僕は待つ
呼ばれることが もしなくても
両の掌をあたためておく
これが僕の冬でありたいのだ
490ボレロ:05/02/05 08:33:48 ID:wwS0OqyH
「ボレロ」

白鳥はゆっくりと空を舞い
旋回しながら
ゆらゆらと
何万羽も
アスファルトにおりてくる

ボレロの旋律のように
冬の寒空は僕を刺す
激しく冷たい旋律が
寒空の中に流れてる

白いステージの上で
スポットライトの下で
白鳥と一緒に冬の旋律を踊ろう
あの曲のように
時は繰り返す
年に一度の冬を踊どろう
491Childhood:05/02/06 01:13:57 ID:OtcnpdHq
>485の作品を投稿しました。
9行目「沈む陽を」の直前に「雲に」という言葉を挿入して、訂正させていただきます。
492大地のうた:05/02/06 16:41:54 ID:RKGgVKou
”なんでそらを全部おおっちゃうの?”
灰色の雪雲に聞いてみた
”きみの肌の色が白くなるように”
雪雲は男らしく言い放って
つめたいキスをあたしの唇にした
皮膚を霜柱がつき破るくらい
ひんやりとしたそれは
カラダの内側を侵されるような感触

”きみの熱い肌で解ける
 僕の結晶が見たいんだ”
雪雲は赤く雪焼けした耳に
甘くて冷たいヴァニラアイスみたいな声で
こっそりささやいた
そして
あたしのカラダに白い雪を
なんども何度も降らせる

あたしのカラダをおおっていた
雪雲の結晶はあたしの内側の熱で
少しずつ解けてゆく
春がやってくる
雪雲は別れのキスもせず
足早に去っていった
後姿は追わない
なぜならあたしがもう
春風のキスに夢中だったから
493春待ち月 1/2:05/02/06 18:00:18 ID:iFkCAxh8
氷の様に冷たい人だと
よく君に言われたものだった

グラスに入った僕は
グラスを白く冷やしたし
そこに注がれたワインのように
君の愛情をもいつしか冷やしてしまったのだ
−どうしてそう周りまで冷やしてしまうのかしら
そう言われても僕は少し困った顔で答えるしかなかった
ひやひやとした空気の中ではいつだって考えていた
もしかしたらそこは冷凍庫だったのかもしれない
僕は全く 汗もかかなかったから
それでもいつだって考えていた

そうだ
熱いお湯を注ごう
そうすればきっと僕の体も少しは温かくなる

僕の易い考えに
付き合ってくれたのは君だった

たらいに入った僕は
外側に霜をはりめぐらせたし
そこにはられたお湯のように
君の情熱をもいつしかぬるく揺蕩わせてしまっていた
−やっぱり私には無理みたい
そう言われても結局僕は少し困った顔で微笑むしかなかった
494春待ち月 2/2:05/02/06 18:01:27 ID:iFkCAxh8
どこにいても
僕の周りだけは冬の最中
プールでは塩素の表面を凍らせ
道を歩けば凍った川
ひやひやと吐息のように優しく
浴びせられる声々は
シルクとなって
一人っきりの僕を
薄優しく包む

忘れてたんだ
いつだって
汗をかこうとしなかったのは僕
待ってたんだ
いつだって
溶けだせる春の訪れ
知っていたんだ
いつの間にか
溶けてしまいたいと望む僕を
溶けてもいいと望んでくれる君を

僕は溶けるために氷だった
大きな大きな氷河の塊でいたかった
温かさの中に幸せを見つけるために
大好きな春を待つために冬が冬であったように

僕は君を待つために
495夢のみそしる:05/02/07 02:08:32 ID:l8DI/4ZX
雪に埋もれて
死んでいきそうな
いまのぼくに
みそしるを 作ってくれませんか

飲んだことないような みそしるじゃ
なかったらいりません

たとえあなたが氷上小枝子さんであってもだ

あぁ
氷上小枝子さんのきたないおしりに 妖精の羽根が
あったらよかったのに

氷上小枝子さんはいま暖房の効いた窓の 内側から
夢のむこう側の 微笑みで
死にいくぼくを見つめています

君のみぞしる
冬のあたたかさ 雪に
埋もれて死んでいく
ぼくの生命のうつくしさ
496僕の曖昧な 昨日へ:05/02/07 09:53:29 ID:qi5+V08M
朝だ
雪だ
冬だ

昨日まで確かに
夏だった

道のなくなった舗道に
雪んこがいない
冬商人は準備中

冬かたつむりが
枝にとまっていた
497ふゆのひとよ 1/4:05/02/07 13:20:32 ID:0nakwWeh
もちろん少年ではない。
若者でもなくなっちまった
おれ
もしかしたらあんた

ばかものよ、と呼びかけよう。

ばかものよ、大志を抱け。

ふーるずビーあんびしゃす、
おれはここにいる。
ここにいないとき、名の無い消費者である
おれは
ここで名を持つ無名詩人たらんと足掻く。
まずは勤勉な馬鹿となれ。
勤勉な馬鹿ほど損失を生むものはないとのたまう若い上司には
そうですね、と愛想笑い、しかし、
勤勉な馬鹿は馬鹿のままではいない。
信じろ。
失敗しない利口さを持ち合わせないならば、
多くの物語を伝えよ。
謙虚に。

とは言ってもよ?
498ふゆのひとよ 2/4:05/02/07 13:22:03 ID:0nakwWeh
いい具合は持続しないんで、
さっきまでの中身の詰まった安定してた、覚悟のようなものはどこ行ったの、なんだったの。
臆病風
ざわざわする。
寝れない寝返り三回転半うつぶせ
になって
考える。
ダラクハラクダ。
艦長、これは回文ではありません。アップトリム720度。
いっかい起きよう。
コーヒー淹れる? too much.
部屋の中ぐるぐるし、
「遠くに行きたいな」
って、もっと遠い場所って天国しかねーよ、もはや。
行きたいというより、帰りたい?
きっとおれてば地上に単身赴任しちゃったんだね、だから還るまでひとりなんだね、なんちてな。

あのひとは今夜も誰かと会ってるんだろうか?

知る由も無い、聞く勇気もない、知っても何も出来ない、おれではない、
おれはひとりの部屋でぐるぐるしながらざわざわしている。何度確かめてもひとりである。クローゼットには誰も隠れていない。

499ふゆのひとよ 3/4:05/02/07 13:23:00 ID:0nakwWeh

なんだこれ、初めてじゃないんだけど、いつだっけ、あれかな、あれだ、
春だな、春が近いんだな、カラダは性懲りもなく盛んに焚きつけようとするが、
あのね、毎回申し訳ないけどね、犬も歩けど棒にも端にもかからず。
おいてけぼりの予感。

いま、はるがきて〜きみ〜は〜きれいに〜なった〜、
そしぃて、ぼくはとほぉにくれるぅ。

しかし、
大志を抱くと宣言してしまったおれは、だから、
夕陽を背に体育座りで膝小僧のしわを数えたりはもうしない(もしやったとしたら、3本目まで許して欲しい)。
何をしたらいいか分からなくなってもおれはココに立ち続けるんだ(それはもう仁王だな、と言われるぐらい)。
利口に立ち回るより、つよく在りたいんだ。
たとえ眼鏡は曲がっていようと。

例えば、サバイブするひとり氷河期、
Tシャツ一枚でマンモス追い掛け回す原始のグルーブ脈打つバイブ、風邪ひかない大丈夫。
免疫が超合金でできている。
北極点にビーチパラソル打ち立てる。

500ふゆのひとよ 4/4:05/02/07 13:25:07 ID:0nakwWeh

例えば、
遅れぬための速い脚ではなく、
ツンドラを踏みしめる厚い足裏。
この星は丸いから、彼らが一周してきたときには
おれはまだ立ち続けているだろう。
そして言う、
オーロラを見た、と。
沈まぬ太陽と終わらない夜を。
雪の結晶模様の蝶を。

恋は恋であり、変身は願望であり、詩は詩である。
日々は日々でしかなく、季節は過ぎ、詩は詩である。
恋と変身と日々と季節が詩である。
かこわるくてばつわるくてモウシニソウでも死んでいなければ生きているのである。
そのうち英会話学校にも通うのである。
そのうちという言葉で検索するとばかものがヒットするのである。
それでもそのうちと願うことはやめない。
501僕の朝:05/02/07 16:27:45 ID:O059PYco
寒い 
ストーブに手を伸ばす
効かない。
窓を開けた
冷たい 風 感触は不快なだけ?
今年は 雪に触らず冬を終えるのだろうか
でも まだ冬は終わらない
だから 僕は起きる 必要なのは コートだけ
502冬夜空:05/02/07 17:22:16 ID:38b9FQCX
「夜空」

世界が静かに眠る時間
街は冷たい闇に包まれて

寒い 暗い 虚しい

冬の星座の蜃気楼
降り積もる雪の公会堂
柵が凍った池の裏
錦鯉がのたうち舞う

微かに震える樹の枯れ葉
街灯だけがざわめく歩道
灯りに逸れた闇の色が
街の景色を深く彩る

見上げて滲む涙の夜空
誰もいない街の片隅で
僕は冷たく立ちすくむ

辛い 一人 悲しい

探し続けた教会の尖塔
月に架かる白い十字架
救い無き偶像にさえ
縋りついた日々の記憶
503冬夜空:05/02/07 17:23:01 ID:38b9FQCX
痛い 想い 悔しい

肩に降り立つ雪の妖精
小さな背中に伸びた白羽
幻と知りつつ話しかけると
息の温度に溶けて消える

苦しい 寂しい 耐えられない

世界がひっそり眠る時間
街は冷たい闇に覆われて

今夜も一人夜空を眺めて 
僕は孤独に震えてる
504ほほほ:05/02/07 22:56:09 ID://paRfVW
今日は冬至
お天道様に出会える時間は
やりたいことができるかできないかの
短い時間

やりたいこと
するべきこと
食べたいもの
観たいもの
聞きたいもの
触りたいもの

ひとつひとつ
手にとっているうちに
全て無くなってしまうから

初めに手にとった
それで
冷えた手足を
温めてみる

これからお天道様に会える時間は
増えるばっかり
505覚醒:05/02/07 23:16:03 ID:zsorzPSY
朝があった。
目の前の霞の向こうに。
ただキリキリと光り。

それは嘘だと。

頭蓋骨の裏に
書かれていた。

目覚めるころには
忘れてはいたのだが。
506春。:05/02/08 00:09:48 ID:x1oPMQ9z
ふりむけば綺麗に山くっきり
小さく凍えてそこにある
確かもっと余裕かましていたような
今の僕ははっきりと輪郭を捕える
お互いのピントがあっているからじゃないかと
自惚れ見上げているのに
見下ろす
あらら山肌から朝日が顔を出し
僕を叱る
輪郭が消えた

あの光景は何だったんだろうかと
今も思う
また霞の季節が来て
山はボヤけてしまったけれど
じゃあ僕は取り残されたのかと聞かれれば
そうではなく僕もボヤけているのだ

今こっちから声をかけたら
同じ山びこ返ってくるだろうか
僕はまた季節を戻す
今度こそ前向きな春を目指して

507今日の透明な光:05/02/08 22:59:02 ID:wYXJnACD


 世の中は動いていて季節は巡っている
 一緒に人も回っているが冬はここで立ち止まっている
 時代はいまだ停滞していてもう歓声は消えてしまった

 枯葉が舞い落ち時に走り去る間を肩をすくめて歩いて
 寒いなとコートの襟を立てたり 駅で切符を買ったり
 暖房と人いきれの教室に扉を開けて逃げ込んだときに

 悪くない日常は と思う
 寝違いや郵便のバイクの音や
 新しいマフラーの温もりに構成されるささやかな生活は

 小さな市民はこの日常とせいぜい巡る季節を相手に
 賃金とか賃金以外の喜びとかを拾い上げようとうつむき加減で歩き
 うつ伏せで眠る

 新聞やニュースが様々なことを伝えてくる
 旅人から遠くの物語を聞くかのように目を見張り耳を欹てもするが
 焚き火を囲んでいるこの夜の温もりをまずは好む

 休日の遅い朝
 窓から入り込んだ光がコップのふちを飾りつけ
 パンの匂い、コーヒーの匂い

 優しい休日の匂い
 微かな孤独の匂い
 今日の透明な光
508  ぬくぬく    a  :05/02/09 00:28:48 ID:MVGT+a+Q

言えない思い  伝えたい思い
枯れた原野  まっ白くフタをされた大地

誰の胸の奥にもある  陰のような
チロチロと炎の  舌なめずり
を冬が暖炉に押込めて

カサカサの肌
  似てる?
  そう  やっぱりここにいるんだ

  似てる?
  ふっ  やっぱり切り裂き歯の鋭さか

足を取った奴らに  慰められて
悲しくてムカツク  せつなくて
むなしくて同じ  胸の奥がうずく

509  ぬくぬく     b  :05/02/09 00:32:04 ID:MVGT+a+Q

舞い上がる白鳥座(せいざ)手摺に寄り見上げ
過ぎてゆくのを  徒手見送る
しかし実際には  何の被害も受けなかった
様に感じる  私にしてみれば
約束どおり  月が満ち冬が
行く

  ために消費された  紙細工は
  雨に打たれ  みじめこの上ない
  それで最後に  背中のどこかに
  緊張をのこし  日差しが

ぬくぬくと  融かしてしまった
言えなかった  伝えなかった

510Di/stance 1/2:05/02/09 00:45:52 ID:QhvJhb/y

先に子どもたちの声が消えた。流氷のひしめく冷たい海に放り出された私たち
は互いに励ましあったが同時に互いに無力であることを思い知らされるのだっ
た。この冷たい氷の海のなかでは。
脱出を試みようと身をよじらせるたびに流氷は体躯にふかく突き刺さり私たち
の自由と体温をじわじわと奪っていった。互いの名を呼び合う声。私の名前を
父を母を呼ぶ声。先に子どもたちの声が消えた。目蓋を閉じてこらえる。
子どもたちの次に彼女の声が消えた。次いでひとりまたひとりと氷の海は静謐
を取り戻していく。私の名前を呼ぶ者はどこにもいない。凍える紫色の唇を開
いて誰かの名前を叫ぼうとするがもうすでに声にならない。遠のく意識のなか
でひとりまたひとり私の名前を呼ぶ声がふたたびきこえてくる。

夕食後に突然なった電話は子どもたちの保育園の同級生の死を伝えるものだっ
た。「ぱんだぐみのりおちゃんが今朝がたなくなりました」インフルエンザが
彼女の命を奪っていった。まだ三歳だった。
電話を受け取った妻にまとわりつくようにして息子が走り回っている。まだ
「ぱぱ」も「まま」もうまく言えなくて微熱が下がらなくて昨日今日と保育園
を休ませた。
息子は駆けよってきて鼻汁を垂らしたまま顔を近づける。ぼくは息子を抱き上
げて息子はけたけた笑っている。そういえばこの子が死ぬかもしれないなんて
考えてもいなかった。
511Di/stance 2/2:05/02/09 00:47:04 ID:QhvJhb/y

ネパールは世界の最貧国のひとつである。下痢や風邪が原因で信じられないく
らいの人々が簡単に死んでいく。そのほとんどは子どもたちである。
老人は少ない。老人になる前にみんな死んでしまうから。
ボランティアでネパールを訪れた我々の眼前で実際に起った出来事である。乗
合バスがひとりの若者を轢いた。バスの後方で若者がまだ動いてるのを確認し
た運転手はバスをまっすぐバックさせ若者をもういちど轢きなおした。
ネパールのような国では人の命より医療費のほうが遥かに高い。バスの運転手
は高額な医療費の賠償を払うよりも殺人者となることを自ら選んだ。
われわれのなかには医療の専門家もいた。その眼前で起った出来事である。

「しあわせ ってね さむくないこと。それからおなかがすいてないこと。」
きょうも愛を知らずに子どもがどこかで死んでいく。物乞いをするために腕や
脚をへし折られる。不治の病で保護器にはいったままレスピレーターが回って
いる。泥水をすすりながら糞便にまみれてぐったりと母の腕に抱かれる。振り
上げられた拳に頭と腹をおさえるがそれでも容赦なく体罰はいつまでも続く。
生きたまま丁重に肝臓腎臓角膜を取り出され残りは豚のエサにされる。小ギレ
イな服を着たのも束の間すべて脱がされてあらゆる穴にペニスを突っ込まれる。
「しあわせ ってね さむくないこと。おなかがすいてないこと。それから
 だれかがそばにいること。」
ぼくは君たちのことを思い続けよう。顔も名前も知らない会ったこともない君
たちのことを。ぼくは君たちのことを思い続けることしかできないけれども。
512Di/stance (add.):05/02/09 00:57:48 ID:QhvJhb/y

  今は。
513frozen:05/02/09 01:45:15 ID:NttXe3Ut
吐く息は白く 喉が凍てつく
いつかの願いは凍りついて
降る雪は白く 道が凍てつく
密かな思いも雪に埋もれ

痛い 痛い 素肌に突き刺さる感情の無い吹雪
痛い 痛い 心に突き刺さった行き場の無い恋心

春が来れば 少しは楽になる 独りでも凍えはしない
冬が無ければ きっと楽になる 温もりを求めずにすむ

枯れ葉を踏み 微笑みはこわばる 明日もきっと
全てを照らす太陽を見上げる 明日はきっと

痛い 痛い 素肌に舞い落ちる感情の無い桜吹雪
痛い 痛い 凍りついたままの行き場の無い恋心
身動きのとれない恋心
514四行詩 ・冬:05/02/09 17:19:47 ID:OHODXRaU
睫毛の先から夜は凍り
セーターの下の胸は薄い
ペディキュアはつけたまま眠る
誰も訪ねては、来ない
515お母さんといっしょ:05/02/09 17:38:39 ID:s/Vtpd3z
ちょっとだけのぞいた外が
あんまりまぶしかったので慌てて両目を押さえたら
爪が少しささって瞼が痛かったです
今はお前もそんな色なんだよと笑いながらお母さんが舐めてくれました

まぶしい色は痛い色
僕たちがおんなじ白い色なのなら誰もお互い見つめあえませんね
だから僕たちもお母さんとはなれて
みんなひとりで生きていくのですか

もう少し僕たちはここにいられます

ずいぶん痩せてきたお母さんは遠い目をして
お前たちには本当は
お父さんもあるんだよと言いました

大きくなったお前たちに出会ったら
きっとお父さんは怒るだろう
自分のテリトリーを荒らすなと
息子だとは知らないで威嚇の声をあげるだろう

お前たちは若いのだから
少しだけ、取っ組み合って、それから
すごすご逃げてあげなさいね
お父さんが自分の老いを悲しまないように

もう少し僕たちはここにいられます
今はまだやさしいお母さんが唸り声で僕たちを追い払うまで
お父さんの思い出話を聞きながら
まだ見ぬ春の森の夢を見ながら
516二月:05/02/09 22:39:22 ID:sJOFS/fI


二月ってのは寒いな
窓の外も部屋の中も
空気がしんと張り詰めてはひとを脅かす
ぼくは貧乏ゆすりに気付いては止めるのを繰り返している

熊はまだ寝ているだろう
鮭は海でそれを待つだろう
街ではひとが行き交っている
その表情には迷いと眠気が見い出される

遅い朝と早すぎる夕闇は黙って暮らしている双子みたいだ
それに挟まれている曇り空や朝刊、草むらたちの
何だか全てが厳かになるのを不思議に思いながら
ひとは手をこすり合わせ空を見上げる

冬は待っているのだ
だから冬のなかでみなも凍えながら待っている
母親の強さと大きさで
夕食の匂いを背におかえりといって、微笑をまとうそのときを 

ひとだけが忙しく動き回り
静かで厳かになったものをつっついている
夕暮れの強情な迷子のよう
じきに泣き出して楽になるのだろう

そして力強い手の平のような春がやってくる

517長い冬 1/2:05/02/09 22:45:41 ID:vMdJDmCG

最後に春の夢を見たのは
いつだったろうか
もう忘れてしまったのに
無意味な希望は僕に
毎朝窓の外を覗かせる

昨日と変わらぬ
刺さるような吹雪
もう落胆もしない
本当は気づいているから

じきに大洋も氷りつくだろう
家の薪も尽きるだろう
それでもこの長い冬の
終わりが来ることはないのだ

太陽は申し訳なさそうに
弱々しい陽光をくれるのだが
それすらもまるで冷気のようで
全てを少しずつ
削りとっていく

ああもうこの命は
僕を支えきれずに
ちぎれてしまいそうだ

518長い冬 2/2:05/02/09 22:46:20 ID:vMdJDmCG

皆が虚しい抵抗をやめ
最後の命が終るとき
それがわれわれに訪れた
本当の冬なのだろうか

それともそれは
未だ誰も見たことのない
この世ではじめての
永く静かな季節だろうか


519長い冬 1/4:05/02/09 23:14:15 ID:CczNReAA
長い冬がやってくるよ
とても とても
長い 長あい
ああ 長い冬がやってくる
520長い冬 2/4:05/02/09 23:15:19 ID:CczNReAA
鉄と終わりの花火があがった
東から西から
ポンポンポンポン
それを見た男の子はワーワー騒いで
泣いたり 喜んだり
女の子は何も言わなかったよ

何も言えなかったよ


それから雲がやってきた
大きな雲だ
世界は一つの雲の下

急に何かの宗教に勝手に入って
神様 神様
って言ってる人がいる
神様はもう僕達の事なんか見えやしないよ

窓の外は時折うるさくなり
また望みの消え去った静寂が戻るの繰り返し


ああ 南の島にも雪が降った


521長い冬 3/4:05/02/09 23:15:56 ID:CczNReAA
僕はあの子に会いにいこうと
真っ白な大地を
トボトボトボトボ
倒れた雪だるまが
あちこちに転がってた


兵隊さんの銃は杖代わり
まだ弾は出るだろうか


もう夜だか昼だかわからない
もうここはどこだかわからない
海は凍って
行こうと思えば海外旅行もできるなあ
でもあの子は海の向こうには無いだろうな


ゴーゴーゴーゴー
まだ何とかできると 色を奪われた極楽鳥が
僕の頭の上を飛んでった

僕はあの子の目ん玉さえ見つけられず
機械的な音を放ちながら飛んでいく極楽鳥を眺めてた


522長い冬 4/4:05/02/09 23:16:31 ID:CczNReAA
長い冬がやってきたよ
とても とても
長い 長あい

次の春はいつだろうか

ああ 長い冬がやってきた
523519-522:05/02/09 23:18:56 ID:CczNReAA
投稿してから気づきましたが丁度前の人と題名がかぶってしまっていたようです。
別人による別作品ですのでその辺よろしくお願いします。
524風の冬が解けて:05/02/09 23:59:02 ID:q7/gPtKq
雪の降らない夜に
くじらの夢を見た
会うことのない海は
いつかも寂しかっただろう

雪の積もらない夜に
アスファルトの黒さを知った
響くことのない足音は
いつかも寂しかっただろう

眠りという名の兎が急いでやってくる頃
夢という名の小鹿が誰かを忘れる頃
暖炉がネクタイをする前に
きっと春が来てしまったのだろう

雪の降った夜には
サンタクロースの夢を見た
会うことのない優しさは
いつかも温かかったのだろう

雪の積もった夜には
にんげんの赤さを知った
続くことのない幸せは
いつかも温かかったのだろう

― 澄み切った空気は 寒さ以外を運ぶ
525「鉄が夢を見ていた」:05/02/10 09:34:06 ID:IMq9/qFm

黄土色に枯れた草が残る大地に
粉雪が舞い散っている。
身体の芯まで突き刺してくるような 
風に乗って。
茫漠なる、荒涼なる、立ち枯れの木々が
点々と転がる大地に、
粉雪が舞い散っている。

花が咲かない、緑が消えた。
生けるものの気配が 地表から消えうせ、
躍動する生命が 無機質な結晶へ変化し、 
硬く落ちていく。
心がかたくなにこわばり、
言葉が口を出ることもなしに、凍りつく。
静寂と鎮魂。

春を待つ。
ただ、内側深くに燃える何かをじっと抑え込みながら、
息を殺して 待つ。

溶鉱炉を開け、斜めに傾けた炉の出口から、
どうっと鉄が流れ出す。
噴出する熱、飛沫する鉄、
焼け爛れる肉塊、熱く濡れた子宮。
阿鼻叫喚のうめきとともに、歓喜の叫びが発せられる。


夢を見るのだ。
待ち続ける冬の中で、
526名前はいらない:05/02/10 09:45:08 ID:TAl23jfB
もう締め切りなんじゃないか…と思っていたりする(´-`)
527名前はいらない:05/02/10 09:55:52 ID:IMq9/qFm
>>526
ア、ヤッパシ。。orz シツレイシマシタ。
528必殺評価人:05/02/10 20:39:25 ID:uPzYSwJv
525に3点
514に3点
あとは全部0点・・・残念!
529名前はいらない:05/02/10 20:44:19 ID:uPzYSwJv
それでは集計いたします。点が入ったのは525と514だけのようですが、
525は締め切り後の投稿なので失格、514は487の盗作なので失格。
よって今回のチャンプはなしと決まりました。
530Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/02/10 20:52:26 ID:yaPT/3FJ
>>528-529 あー、ぼくもいっぺんやってみたかったなあ、そのイタズラ。
それはさておき、皆さん投稿ありがとうございました。
審査期間に入ります。残念ながら>>525は審査対象外となります。
締め切りは2/12いっぱい(2/13午前0時)です。
531脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 10:50:58 ID:0kRGZv08
寸評・感想です。基本的には、第一印象重視です。よろしくお願いします。

>>476 酒
一読して、手帳に書きとめた本人しかわからない日記、というような印象でした。
無駄なものを省きに省いている感じがしましたが、ですが、この時の"無駄なもの"
というのは、それを書いた本人にだけ、であって、もしかしたら、
他者が読むときには、要るかもしれなかったものをも、省いてしまっているかもしれない、
と思いました。でも、きっとそれは、意志を持ってそうしているのだ、というような気がして、
その様子が、"手帳に書きとめた本人しかわからない日記"のように、映ったのだと思います。

>>477 雪粒20030457231個を昇り私は落ちた
何故昇ろうとしているのかなぁと、そこが疑問です。
おもしろいな、と少し思ったのです。ですが同時に、説得力がないかなぁとも思いました。
天は遠い。冬は短"すぎ"る。何故昇りたいのかを、さぐることのない、今のままでは、
読者……というかわたしを、納得させるのは、難しいと思いました。完成度は高いと思いました。
題名は、好みの方もいらっしゃるだろうなぁと思います。わたしは感心しませんでした。

>>478-479 凍え雪
なぜ、この文字列から、わたしが詩情を感じないのだろう、といぶかしんで思います。
流れや、情景を、感じ取ることが、わたしは出来ませんでした。
きれいな言葉の選び方ですが、すべてがぶつぎりになってしまっていると思います。

>>480 夜風
気分が良い感じが伝わってくるような気がしました。
ですがこれだけでは、わたしは酔えません。画とか、音楽とか。補うものが、多々必要で、
ですがそれでは、一つの詩作品としては、不完全だということなのだと思うのです。
532脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 10:52:20 ID:0kRGZv08
>>481-482 明日はきっといいことあるよ
読み終えて、最後に題名を再び見て、なるほど、と思いました。
無音に近い雑音、虚無が〜中和され、など。わからなくはないけれども、
容易な気がする文字列で、気になるのはそこでした。
虚無と書いて、虚無が伝わるかというと、(ああ、虚無なんだろうなぁ)というくらいににしか
読者には、伝わらないのではないでしょうか。
嘘のない文字列なのだろうという気がしていますが、わたしは、虚無を虚無と書いてしまわないで、
違和感を違和感という言葉のみですませてしまわないで、具体的な描写をならべて、
外堀を埋めていくというようなのが、好みです。そして、この作品の場合、
そういうふうに進めていくほうが、良いんじゃないかしら、と思ったのでした。

>>483-484 氷柱
心の中の、ある物語、その軌跡を、丁寧に書いてあって、
わたしは好感を持って、素直に読み進んで行きました。「幼さという猶予が」がかっこいいですね。
ですが、着地がちょっと、今ひとつだったかなぁと思いました。
結論のようなもので、閉じてしまわないで、
思い出しては、消えていく……という流れのままを保っていてくれると、
余韻が生まれたかなぁと思いました。

>>485 Childhood
しんしんと冬だなぁと。そういう感じを、とてもよく伝える文字列だと思いました。
作品としての完成度は高いと思いました。思い浮かぶ映像は、小説か、漫画のそれで、
詩作品としてとらえるというのには、わたしは違和感を持ちました。

>>486 カイロ
「十分なんだよ?」というような、疑問ではない部分への?マークに、
わたしは、くすぐったさを感じるのです。
これって、歳のせいかなぁ。くすぐったさの作品でした。
533脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 10:53:17 ID:0kRGZv08
>>487 冬の家
もしかしたら、作者の一番使いたかった部分なのかもしれませんし、
あるいはそうではないかもしれませんが、各連の最後の行は、わたしは全部
削ったほうがいいと思うのです。
冬の家のさみしい感じが、各連、最後の行で、消されてしまっているように
思えるからです。言わずもがなの言葉だという気がするのです。

>>488 冬の日
悪くないなぁと思ったのですが、物足りなさは、確かにあるのでした。
ここで、"ひと"を出してきて、"暮らし"というか"人生"というか、
そういうもので、かつ鮮烈な何かを、挿入してみると、
随分と良い作品になるような気がするのですが……。(言うのは簡単ですね。)

>>489 冬の待機
こうでありたい、ということを、強く願う様は、
冬という季節に合っているのかもしれないな、と今、思いました。
少し、余裕の無さを感じます。ひろがりを、内だけではなくて、外にも
出していくような、何行かが、あったほうが良かったかもしれない、と思いました。

>>490 ボレロ
「あの曲のように」とありますが、
性というか生というか、そのどちらもの、熱とか情とかを、
この作品は、あの曲ほどには、持てていないかなぁと思います。
冬の白なのに、思い浮かべる色は赤……というふうでないと、
あの曲のよう、な気がしないのです。
534脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 10:54:15 ID:0kRGZv08
>>492 大地のうた
最後の行で、(そ、そうですか)と、心のなかで言ってしまいました。
(うーん。移行するのがはやいなぁ)とか。
ちょっとどっきりして、題名を再び見て、あ、そうか、という作品。
欠点は、その、移行のはやさ、だと思います。冬の雪から春風へ。
季節が巡り、いつか入れ替わりつつ、それを大地が受け入れていく。その様が、
もっとなだらかで、ゆっくりで、えっちな感じに書けていたら、良かったなぁと思います。

>>493-494 春待ち月
前半は、それほどには、心を動かされませんでしたが、
後半、盛り上がりを感じました。後半だけ使って、歌にしたら、素敵な気がします。
(素敵な旋律を、つけることができたら、うれしいですよね。)
曲がないままの作品として見たときには、最終の一行が、うまくないかなぁとわたしは思いました。
改行をせずに、前の連に繋げたほうが、わたしは良いような気がしました。
この作品には、両足でどんと立つような着地は要らないように思うからです。
流れるように、消えていく感じのほうが、似合うと思うのです。

>>495 夢のみそしる
「ぼくの生命のうつくしさ」と最後にありますが、わたしはあまり、
うつくしさを感じられませんでした。それは、「きたないおしり」の描写のせいではなく、
なんというか、もう少し普通に、愛の告白も、死にゆくことも、出来るだろうになぁと
思う、その違和感のせいではないかな、とか、今、一生懸命分析をしてみましたが、
よくわからなくなってきました。

>>496 僕の曖昧な 昨日へ
本文からは、"曖昧"を感じませんでした。紙芝居の、紙ひとつスライドさせて、
そしたらいきなり冬、という感じがしました。
535脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 10:55:10 ID:0kRGZv08
>>497-500 ふゆのひとよ
ぐっと力(りき)をいれてみるかと思えば、またふっと緩めて、
行き先の見えない冗談汽車に乗るかと思えば、われにかえるように自虐ネタを言い。
ゆらゆらと、漂うように、だけども、掴み取りたいものが、なんなのかをきっと知ってる。
感想でした。おもしろかったです。
読者をはっとさせるような、閃くものに、手が届きそうだと思いました。
届きそうで、それがそれ程に叶わなかったのは、おそらくこの作者が、素直で、正直過ぎるから。
この方には、自らや他者を、本当にだましてやろうというようなハッタリ、演技が、
必要なのではないかということを考えました。
そして、それは、嘘をつけ、ということではありません。

>>501 僕の朝
自分の何かを伝えたい、というわけではなく、書いているのかな?という気がしました。
読者のほうに向かう何か、が無いような気がして、読んでいる方……というか、わたしには、
つかむところがなくて、どうしたらいいのか、わからないなぁと。

>>502-503 冬夜空
最後の二行を、描きたいのだろうなぁと思いました。
そして、他のすべての行が、その説明にしかなっていないという気がします。
中でも、"寒い 暗い 虚しい"というような、三つの単語の行を、
取り除いてみるのは、どうでしょうか。
一番に説明過ぎるかと思ったので、この個所をまず。どうでしょうか。

>>504 ほほほ
冬至と書いてあるので、冬至なのだなぁとわかりました。
しかし、題名がわたしには不明で、そのせいで、作品全体が、
わけがわからないものになっているような気がします。わたしには、わけがわからなかったです。
536脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 10:55:59 ID:0kRGZv08
>>505 覚醒
雰囲気を伝えるものは、あると思うのです。
ですが、とても短い。物語としても、ここのなかだけで終わってしまっています。
完成度は低くない。無駄もない。ですが、特別な評価をすることは、
わたしには出来ないなぁと思います。

>>506 春。
おもしろいなぁと思いました。あまりよくわからないのですが、だけど。
題名の、春のあとの「。」も、なんとなく、納得してしまいました。

>>507 今日の透明な光
良いなぁ、と思いました。透明な光、がわたしにも見えました。
ただ、その透明なものというのは、作品全体ではなく、そう伝えてくる感じがある、
というだけ…(だけ、といっても、それでもすごいことであると思いますが)なのですね。
たぶん、とても良い詩というのは、その文字列のあるページごと、透明で
きらきらしていて……。そういうものだと思うのです。

>>508-509 ぬくぬく
好きです。
何が描かれているのか、本当はよくわからないのですが、
それなのにどうして、震える心のわたしなのかな……。
改行位置も、空白の入れ方も、隙が無い。流れもよどみない。たいへん推敲をされる
方のように思いますが、そんな努力の手の跡も、わたしは見つけられませんでした。
「詩は引き算と掛け算」という、どなただったかの発言をいま思い出しているのですが、
この作品は、引き算と掛け算と、たぶん申し分無いのですね。完成度も高い。
(ほめすぎていたらごめんなさい。ほめる技も、未熟なわたしです。)
詩…なのかどうかは、わからないです。
ですが、わたしの琴線にふれました。
537脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 10:58:09 ID:0kRGZv08
>>510-512 Di/stance
力強いなぁと思います。しかし、詩と呼ぶにはためらいを覚えます。
(add.)というのがかっこいいです。ですが、付け加えられたその「今は。」は、どうだろう……。
ひとひとりの、力の無さを書いていた気がしていたのに、"今は"ということは、
ではいつか、"思い続ける"ことの他の何かが、できると考えているということかな。
いつかできることは、今だってできること。でも、とんでもなく難しくて、
やっぱりできないんですよね。だけど願うことだけ、思い続けることだけならできて。
この作品を書く人は、そういう人なのではないかとわたしは考えるものですから、
だから"今は"というのが、矛盾をするような一言だというふうに思えて、
そこが一番に、ひっかかってしまうところでした。

>>513 frozen
どうしてそんなに、痛い冷たいばっかりなのか。わたしにはピンと来ませんでした。
恋をして、その時、魂魄の芯の部分には、あたたかいもの熱いものも、あるのではないかなぁと。

>>514 四行詩 ・冬
確かに、>487「冬の家」を読んだ人が書かれたのでしょうね。別にそのことは、いいかなぁと思います。
問題は、リライトとしても、独立した作品としても、いまひとつだなぁ(とわたしが思う)ということです。
一行目は説明のようで、「冬の家」のほうでもわたしは感心をしなかった二行目。
わざわざ落として眠る人がいるのかというほうが疑問のペディキュアの三行目。
書いてしまわないほうが良い気がした四行目。
再考の余地が、随分とあるのではないかと、わたしは思いました。

>>515 お母さんといっしょ
冬……という感じがしませんでした。そして、あまり、やさしい感じがしなくて、
わたしは評価できないなぁと思います。
(あと、わけがわからん感想ですが、韓流の感じがしました。口調がそう思わせるのかしら。)
538脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 10:59:22 ID:0kRGZv08
>>516 二月
良いなぁと思いました。
読者を導いて、流れにのせ、納得させる力がある。
ただし、最初の二連は、頭の先で書いている感じが、少ししました。

>>517-518 長い冬
状況の説明が続いて、その後で、すぐ結論が来てしまう。
流れに心地よく乗り、いつか無心になって、酔わせてもらいたいけれども、
そういうものになるには、この場所の、その先の話ではないかなぁと。
この先の場所に、詩が待っているのではないかなぁ。
とわたしは思う、です。

>>519-522 長い冬
普段のしゃべり言葉をそのまま使っているような気がします。
そして、感傷的になっている作者の心を、見ている気がします。
もっと醒めて、もっと見つめて、そしてもっと遠い目で、書ける題材ではないでしょうか。

>>524 風の冬が解けて
"いつかも〜"の繰り返しが、なかなか心地よかったのですが、
どうにも、鮮烈さには欠けるのかなと思います。ばらけている気がします。
気がきいているフレーズよりも、一貫した物語、旋律を、
見せてもらいたい、というふうに思いました。
題名と、最終行が、全体を意味不明に、している気がしましたが、どうでしょうか。

審査対象外 >>525「鉄が夢を見ていた」
固さを感じます。情景を思い浮かべることができるのならば、それでも構わないと思いますが、
そうではない、ということですね。漢字に、頼りすぎていると思います。
"茫漠なる、荒涼なる、立ち枯れの木々"、"躍動する生命が 無機質な結晶へ変化し"
こういう書き方は、きっと作者の心のなかでは、嘘の無い、ぴったりな言葉なのかもしれない
のですが、読者……というかわたくしには、それほど、伝わらないものなのですよね。
539脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/11 11:20:42 ID:0kRGZv08
審査・採点です。

2点 >>508-509 ぬくぬく

1点 >>497-500 ふゆのひとよ
  >>506 春。
>>516 二月

四つ私的の候補をあげて、その中で、"一番"にしたかったのが「ぬくぬく」でした。
ですが他の三作品にも点をつけたくて、それで、こういう採点です。
"二番"は「ふゆのひとよ」で、1.5点にしたいのですが、無理ですよね。
かといって、くりあげて3点の作品をつくることで差別化をはかるのは、自身に嘘をつくような気がして。

体調不良をいいことに、今日は勝手にお休みをとり、梁山泊にかかりきりでした。
読んで下さった方々、ありがとうございました。心身をこれから休めます。
540名前はいらない:05/02/11 16:23:57 ID:u7jc8mvp
評価の言葉があまりにも抽象的
意味不明
541ななほし ◆lYiSp4aok. :05/02/12 00:47:32 ID:r49iD7ES
 採点です。今回、コメントを書きたくなる、そんな基準で採点しました。
 一度読みでス。 失礼、誤解など、あってもゆるしてね〜〜 

3点 >>477 :雪粒20030457231個を昇り私は落ちた :
 人間は雪山に竹原の広がるような青竹も隠れる白い拒絶のような単々とした宇宙
を持っているのかもしれないデス。

2点 >>476 :酒 :05/02/02 06:30:36 ID:XYtDYCqT
 最後、流れて 北 この〆方が、どうにも宴会芸のようかなぁ……。

2点 >>525 :「鉄が夢を見ていた」:05/02/10 09:34:06 ID:IMq9/qFm
 なぜ? 鉄なのだろうか? なぜ? 溶鉱炉なのか? いま・現在・Now
 ……タマこもっているしかなぁ??  いま一つ完成していないかも……


1点 >>480 :夜風 :05/02/02 20:20:15 ID:Icu+kq7z
 冬の盛り。これからは暖かくなる……かなぁ?

1点 >>488 :冬の日 :05/02/04 00:46:08 ID:INpx5Fbk
 出だしの一行がいい! 終わりの前一行はなくてもいいか、もっと推敲余地あるか???
542ななほし#:05/02/12 00:56:08 ID:r49iD7ES
 採点その2 ここまでです。

1点 >>516 :二月 :05/02/09 22:39:22 ID:sJOFS/fI
 熊やしゃけで、スケールが広がったかなぁ、冬、母のぬくもりなら、父の厳しさ
といくのは尋常過ぎたのかなぁ???

1点 >>518 :長い冬 2/2:05/02/09 22:46:20 ID:vMdJDmCG
 戦争にねらいを絞って書いているのだろうか?? 視点を持っているのを感じる。

 今回レベル高くて、読み応えありました。冬から春にかけての詩が多かったのが
印象的。 読み返してみて、スケールの大きい詩に点を入れていたかも……と、
感じました。
 (>525へのコメント、タマこもっている詩かなぁ?? は、)
(産業の骨格の材料のイメージでタマ、戦争の弾丸(タマ)のこもっている、)
(……つまり、(タマ)込めようとした、詩かなぁ……という意味合いです。)
(詩が平かなに成ってしまいました。)
543名前はいらない:05/02/12 01:02:18 ID:gz0I+d3h
>>542
>>517の方なのか>>519の方なのかはっきり汁
544名前はいらない:05/02/12 11:31:31 ID:lesrsRUJ
>>543

え、どう読んでも517のほうだろ???
545Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/02/12 20:34:23 ID:pHZJKJ1R
すみません、今回は点数だけです。

1点
>>477 『雪粒20030457231個を昇り私は落ちた』
>>481-482 『明日はきっといいことあるよ』
>>485 『Childhood』
>>515 『お母さんといっしょ』
>>516 『二月』
以上です。
546葉土 ◆Rain/1Ex.w :05/02/12 21:43:29 ID:KPv0B+J8
採点だけですが、宜しくお願いします

>>477 :雪粒20030457231個を昇り私は落ちた 2点
雪粒を昇っていく世界がびっくりするほど美しいです。

>>497 :ふゆのひとよ     1点
断続的にいいイメージ、いい言葉の連なりがあるんだけど、冗長。
>>508 :  ぬくぬく 1点
文法をわざとくずした詩体が妙に気にかかって、繰り返し読みたくなりました。
>>516 : 二月   1点
すっきりと素直に読めました。
ーーーーーーーーーーー
おしまいです。
547Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/02/13 10:39:43 ID:5f3KY9g/
ああ、審査しめきりですね。

6点 >>477 『雪粒20030457231個を昇り私は落ちた』
4点 >>516 『二月』
3点 >>508-509 『ぬくぬく』
2点 >>476 『酒』
2点 >>497-500 『ふゆのひとよ』

確認をお願いします。
548猛禽:05/02/13 16:45:16 ID:Qyj2swGq
脇様
>>515「お母さんといっしょ」を書いた猛禽と申します。
評価もできないものにまで、コメントを書いていただいて申し訳なく思っております。
お伺いしたいことがあって、審査が終わる今まで待っておりました。
「やさしい感じがしない」とあなたがお言葉を下さったこの文は、決してやさしさを
書いたつもりではなく、生まれた年の冬の間だけ、母親といられるこぐまが、あんまり
ものはわからないけど、自分がひとりで生きなければならない動物なのは何だかわかって、
それでも、もう少しだけ、この冬だけはひとといっしょにいられる、という寂しい幸福感を
書いたんですけど(それは、今独りでいる自分が、かつて親に守られていたことの
あたたかさをつくづく感じていることと重なっています)

「韓流」の感じがする、とお書きになられていたので、、以前からたびたび耳にするこの言葉を
検索して確かめたのですが、「韓国大衆文化の流行現象」とありました。
「口調のせい」とおっしゃっていますが、わたしの使っている言葉は両親から習い覚えた
ものであり、ずっとおとなになるにつれて育っていったものであり、そして
これでも責任を持って今現在も使い続けているものです。自身にないものは書けませんから、
書くものはすなわち私自身に他ならず、わたくしにとっては、わたくし自身が「韓流」
であると言われたと同じことです。
そしてその意味が、ここ一両日いろいろ本屋さんなどで調べたのですが、わかりません。
お前の書いたもの(即ちお前)は韓流の感じだ、という意味をもう少し、
真意を読み取る力の欠如したわたくしにもわかるように教えていただけないでしょうか?
わたくしは、韓国大衆文化の流行現象だ、と言われて、どう受け止めればいいのですか?

これを読んで、ほかのかたが無粋さを不快にお感じになられるのは承知しております。
つつしんでお詫び申し上げます。

549猛禽:05/02/13 16:47:03 ID:Qyj2swGq

すみません
雑談のスレに書き込もうとして
誤爆いたしました(バカ
550名前はいらない:05/02/13 19:36:50 ID:aaUjHYjr
>>548
いい!その粘着気質、なんとか作詩に発展させて欲しい。
天才の片鱗かもしれぬ
551Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/02/13 19:46:28 ID:MSpCywst
つっか、お前ら、集計手伝ってくれよ!!!

…もういいもん。これで確定の赤ランプね。
〜〜〜〜〜
チャンプ
>>477 『雪粒20030457231個を昇り私は落ちた』

準チャンプ
>>516 『二月』
〜〜〜〜〜
です。おめでとうございます!

では、>>477の作者さん、お題をお願いします。
552脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/13 20:05:28 ID:e6AHWIy1
猛禽さん、こんにちは。
まずはわたしの発言で、不快さを感じてしまったとのことで、
そのことを申し訳無く思っています、とお伝えしたいと思います。

"韓流"という言葉ですが、これは、作中の主人公の姿が、
ペ・ヨンジュンさんに見えた、というようなことが真意です。
お母さんにたいして、敬語で話をするところなども、韓国(のドラマ)をわたしは思い出したので、
そのような発言になりました。今このままの表現で、書けば良かったなぁと反省をしています。
そして、猛禽さんは、今回のこのわたしの発言は、不快ではないでしょうか?
これでも不快であるとお感じであれば、わたしは、すべて撤回をします。

わかってもらえたらいいなぁと切に願うのは、何の悪意も他意もないということです。
"お前の書いたもの(即ちお前)は"…というふうに、猛禽さんは仰っていますが、
わたしは"お前"という言葉で、誰にも語りかけることはしません。
また、わたしは詩の批評に限らず、どんな場合でも、どなたかの存在についての発言はしません。
それは、特別な肯定も、否定も、です。そんな高い場所には、わたしはいないからです。
また、否定に関していえば、そんな心はわたしには微塵もありません。もしもわたしのなかに、
そういった心を見つけたならば、わたしは、恥ずかしさに、立っていられないでしょう。
詩を書く意味も意義もなく、ただ、沈黙に戻ります。
553& ◆AkLpDEqeQc :05/02/13 20:07:16 ID:e6AHWIy1
わたしは、猛禽さんの作品を読んで、実はすぐさま、そこから立ち去りたくなりました。
わたしの発言はこうでした。
> 冬……という感じがしませんでした。そして、あまり、やさしい感じがしなくて、
> わたしは評価できないなぁと思います。
> (あと、わけがわからん感想ですが、韓流の感じがしました。口調がそう思わせるのかしら。)
わたしは、実際、このように書いてすぐに、逃げるように立ち去っています。そのことを、
自分自身では、よくわかるんです。

これは実は、猛禽さんの作品に、わたしがとても反応をしているからです。
"この冬だけはひとといっしょにいられる、という寂しい幸福感"と、自ら解説していらっしゃいますが、
それが、"生きていくことの厳しさ"というものを、際立たせています。そう感じます。
そして、ごく個人的な話で恐縮なのですが、今の脇は、"生きることの厳しさ"を感じさせるものの前に、
立っているのが、ちょっとつらい。今は見たくない、という心の状態なのでした。
"やさしい感じがしない"という、わたしの発言は、つまり、*わたしに*やさしくない、ということでした。

猛禽さんご本人から、そんなふうに仰って頂く前から、
今回のわたしの寸評のなかの、あの三行が、実はわたくしの傷です。
真意を伝えようとする気持ちを、見失ったままで、逃げるように立ち去ってしまったことを、
自分では知っていました。
そのことを、反省をしています。また、"やさしい感じがしな"かったのは、あなたの作品ではなく、
他ならぬ自分の件の発言であったのだと、今は感じています。
ごめんなさい。お詫びします。
また、誠実に、面と向かって、真意をお尋ね下さったことに、感謝します。
554脇 ◆eBWUIXUMPI :05/02/13 20:08:56 ID:e6AHWIy1
>553 は脇の発言です。何度もすみません。(Firefoxでの投稿は、やめようかなぁ。)
555名前はいらない:05/02/13 21:46:22 ID:/2/6UaNB
>>553
よろしい。その誠実さが、一人よがりでない君の批評精神を磨いてゆくでしょう。
556猛禽:05/02/13 23:59:51 ID:DZigBqVI
へっへっへっへっ(あまりの恥ずかしさにこのように登場するしかない)
脇さま
わたくしが引っかかっていたのは、実に「わけのわからん感想ですが○○の感じ」
の部分だったのです。
「韓流」を検索して、冬ソナに代表されるとかKPOPとか韓国映画とか、だばだばと
出てくるものを頼りにかたっぱしから読んでいったのですが、読んでもさっぱり
わからなくなるばかりで、脳みそが溶けそうになりました(わたくしは屁よんじゅんも、
冬のソナタの筋も知りませんでしたから)。KPOPの歌詞の中に似た歌詞があるのかと
思って探したのですが、それも見つかりませんでした。
「お前は」という書き方をしたのは、わたしの中で「説明はできんがお前のかいたものは
韓流である」という神の声のようなものがとどまっていて、「韓流って一体なになになに」
と、どうしても知りたい気持ちがとまらなくなったたもので、決して見下ろされたとか、
感じたものではありません。
また、わたくしはあなたのことばに不愉快な思いをしたとかではなく、ただ、
「言われていることがわからないどういうことなの教えて教えて自分で訳がわからない感想と
言ってて○○だってどういうことじゃあわたしに通じなくてもいいと思って書いてるんかい
そんな無責任なこと言っていいんかい」……すみませんすみません。
ゼッケンさま
わたくしの頭の中には、「自分と作品を同一視すること」などについての深い思考もなく、しかも
「矜持」も読めませんでした。でも、いまマジメに読み返しています。
梁山泊のみなさまご迷惑をかけたこと、お詫びの言葉もございません。
でもひとつだけ言わせてほしい
こぐまは母親に話してたわけじゃないから、母親に敬語を使ってたんぢゃないやい
 (脇さま  怒っちゃだめですよ)
最後にリーフレインさま
自首しておきます
わたくしはこの年まで、熊はてっきり保護色だと思い込んでおりました。
だから、「今お前もそんな色なんだよ」などと書いたのです。
熊は、冬には雪のいろになると思っておりました(最強のバカ

お邪魔いたしました
できれば、なかったことにして下さい。もう北極に篭りたいです。
557猛禽:05/02/14 00:25:04 ID:v/ZANDFB
……また誤爆してしまいましたすみません。忘れてください。
558ギリシャ ◆Greek82/Ig :05/02/14 01:23:10 ID:Ar7DGKmy
あー・・ども、私が『雪粒20030457231個を昇り私は落ちた』の作者

カノプーのいじけた書き込みと猛禽のテンパり具合を見て
にやけながら次のお題

「遊」で

締め切りよくわからんので誰か書いといて
559ギリシャ ◆Greek82/Ig :05/02/14 01:23:46 ID:Ar7DGKmy
あー・・ども、私が『雪粒20030457231個を昇り私は落ちた』の作者

カノプーのいじけた書き込みと猛禽のテンパり具合を見て
にやけながら次のお題

「遊」で

締め切りよくわからんので誰か書いといて
560ギリシャ ◆Greek82/Ig :05/02/14 03:34:05 ID:Ar7DGKmy
なんで2回も書き込まれてるんだか・・・
561名前はいらない:05/02/14 06:15:25 ID:sjZlDyVF
>>550
>>555
ヤジイラネ
562名前はいらない:05/02/14 10:34:32 ID:5+aXXTdW

お題 「遊」
締め切り
2月22日(火)いっぱい。 2月23日午前0時まで。 
563縄跳び:05/02/14 21:36:20 ID:lqJ4jojd
風に持ち上がる教室のカーテン
私は演奏会でのお洋服のまま
跳び上がる度に
ちょこんと摘まんだスカートの端
いつも私が縄を引っ掛けていたっけ

あれから何年も経ったのに
私たちはずぅっと誰かが回す縄を跳んでいたのだ
ぴょんぴょんと

自分が引っ掛かるのを恐れてみんな一生懸命になって跳んだ
縄が止まるとみんなが責任を恐れた

跳べなくなった者から引っ掛かっていった
跳ぶ前からしり込みするものもいた
最後まで跳び続けて無事縄から抜けたものもいた
時には回す人間が駄目になることもあった

私はすっかりあの輪から抜けたように思っているが
本当は今でもまだ跳び続けているのかもしれない
それはエレベーターを降りたときの感覚に似ている

もし今でも跳びつづけているのだとしたら
このまま綺麗に跳びつづけることができたらいい

今では私も
とても上手に跳べるのだ
564猫になりたい 1:05/02/15 18:43:32 ID:OdQhkJez

…恋…

叶わぬ人に恋をした

せめて しっぽの長い白猫になって
ずっとそばにいたかった

じゃれついて噛み付いて
指の味を知りたかった

あの人が残業で遅くなって
奥さんも子供も寝てしまっても
私だけは玄関先で待っているんだ
時々しっぽを振ったりしてさ

神様というものがいて
猫にしてあげよう と言ってくれたなら
人間のまま ニャーンと鳴いて返事をしただろう
565猫になりたい 2:05/02/15 18:45:48 ID:OdQhkJez

…野良女…

でも神様なんていないみたいなんだよね
そもそもあの人は猫が嫌いだったんだよね
別に可愛いと思ってほしい下心があって
猫になりたいわけじゃないやい
何つーか便利だと思ったんだい
家のまわりをうろついてても
野良猫だったら自然でしょう?
それにどうせなら白い方が目立つでしょう?
誰か他の良い人が拾ってくれるかもしれないし
そりゃあ猫捕りには注意しなくちゃならないけれど

私がふらふらうろついていても
電信柱にもたれて座り込んでいても
誰ものども撫でてくれないし構っちゃくれないし
見て見ぬふりして通り過ぎていくんですよ
まぁ話をしたいわけでもないけれど
どうせあなたしか話を聞いちゃくれないし

この際あなたが拾ってくれないかしら
ねぇ おまわりさん
566猫になりたい 3:05/02/15 18:47:36 ID:OdQhkJez

…白い指…

こんな所に女の子が一人うずくまって
具合でも悪くなったのかと思いきや なんて娘だ 

そりゃあ少しは日が長くなってきたとは言え
まだまだ寒いというのに地面に座り込んでいる
白い毛皮のコートが汚れちまうぞ 高校生くらいか?
妙に大人っぽい上等なコートを着て 流行っているのか?
今時の若い女の考えている事はわからん
猫になりたいだの何だの言っている事も全くわからん

それにしても綺麗な娘だ サラサラとした長い黒髪と 
アーモンド型の大きな目と白いコートから覗く長い足と
白い指の可愛いこと・・・指?く、靴を履いてないじゃないか
もしかしてコートの下には何もつけていないんじゃないか

こ、こらこら君、靴ぐらい履きなさい
いくら若いからといって女性は下半身を冷やすと体に悪いぞ
そんな冷たい所に座っていちゃあ好きな人の子供も産めなくなるぞ

うわあぁ泣き出したぞ 悪い事言っちゃったかな
しかし まるで猫みたいな泣き声じゃないか
うぅやばいぞすごく可愛いじゃないか
本当におじさん拾って帰っても良いのかい
なんて言いそうになるじゃないか うぅ困ったな
567猫になりたい 4:05/02/15 18:50:15 ID:OdQhkJez

…春…

ちょっと奥さん見て見て
電信柱のそばでしゃがんでいるあの男おかしいのよ
ほらあの背の低い小太りの頭の禿げ上がったおまわりさん

ずーっとああやって白い子猫と向かい合って遊んでいるのよ
ニヤニヤ笑いながらニャンニャン鳴く声に頷いたりして
うるさい猫ねぇ 発情期にはまだ早いでしょうに 

あらやだ 
迷子の子猫ちゃんなのよなんて
奥さんは呑気な人ねぇ
じゃあ あのおまわりさんも本当は犬かしら
なんてわたくしも言うでしょ オホホホホ

それにしてもあんな男が
この町内を守っているだなんて
いくら春が近いからと言っても
少し物騒だわねぇ



 …終…
568Silent:05/02/16 14:53:43 ID:BmkuueCi
You 遊 夕

誘惑の紅い丘

裸足で翔けあがった日
遠く地球を見渡してFlow

赤とんぼの船団
いちいち君を刺し抜けていった

顔の見えない君笑う
飛ぶ背中に地球人の羽根
射す摩天楼の影

サイレン鳴り響く
冬の夏休み
569詩で遊ぼう! 投稿梁山っぽく:05/02/16 15:37:20 ID:tYRaAPcR
ぱんぱかぱーん、今週もイってみよー
詩で遊ぼう! とーこーりょーざんぱくぅ、イエー、パーフーパーフードンドン

ッウッウ、はぁア〜ん。ッウッウ、はぁア〜ん。

というわけでいまどき
詩を書くやつは負け犬だ、
詩を書き続けられるのは訓練された負け犬だけだ。

あらためまして、
いわゆるG7先進国の国民でありながら
資本優位時代の精神を構成するピラミッドにおいては底辺の
夢追い人のみなさまコンバンワ、ゼッケンです。
ヒエラルキー上位のほりえもんさんやエビジョンイルさんが詩を書くようになったら日本人もおしまいだなと余計な心配をする今日この頃、
ああ、やっぱりこういうの来たかと思ったね、カノプスさん。
ベタすぎるとMUJINAのだんなも草葉の陰で男泣きです。
じゃがのぅ、だ〜れにも相手にされんうちに白く干からびるしかない犬のアポを踏むのがゼッケンの心意気というものえ。
とは言っても、これを書いているのが本物のゼッケンだとはまだ分かりません。
本物のゼッケンなら、今回はたぶん
こういうの書きます。

ttp://zekkendesu.exblog.jp/

期間限定ですからお早めに。
5700,1〜積み木遊び〜:05/02/16 17:25:46 ID:AoCrbvkF
ある日穴の中をのぞいた
何人ものマリオが落ちて死んでいた

運命は積み木のようにきわどいものだ
城の形を保った積み木も
僅かなバランスで崩れてゆく

一瞬を積み上げた運命も
僅かな境目にある

下の棒を一本抜いたら
城は音を立てて消えてゆく

0,1秒の誤りで今日もマリオが死んでいく

ボム兵に火がついて
導火線が燃え尽きHPは消えてゆく

今日も、0,1秒の境目で
誰かが死んでいるのだ

Aを押した時にはすでに遅く
マリオが放物線を描きながら落ちていった

そして今日も誰かが死んでゆく
571γ[gamma] ◆KeroeAcPow :05/02/17 02:19:17 ID:cKNd7ewN
個々の評価する前にひとこと。
ただの「思想表現」でしか無い詩が多すぎると思う。
自分の想いを書き連ねただけってのは詩と言えるのだろうか?
梁山泊に書かれる、他人に読ませることを想定としてる詩を見ると、
必ずと言って良い程に世界観やモチーフがしっかりと造られてるんだよね。
この先はオレの主観だけど、
その「世界観」こそが詩の全てだと思う。
思想やら感動やらはその世界を彩る一要素に過ぎないのではないだろーか。

それじゃ、その考え方を前提にやたら抽象的に評価をしてみる。
文脈の間違いとかについては、直せば良い事だと思うんで言及しません。
一応伝わるように書いているつもりですが、
説明不足な箇所があるかもしれません。分からない所があったら質問・クレームをどうぞ。
あと、この考え方について他の人の意見も聞きたい所。
572γ[gamma] ◆KeroeAcPow :05/02/17 02:22:21 ID:cKNd7ewN
すいません
>>571は詩じゃないですw
お願いだから黙ってスルーして・・・
573名前はいらない:05/02/17 03:37:05 ID:Qlg1YESR
>>571
γ[gamma] ◆KeroeAcPowさんの試みには賛成します。頑張って下さい。
ただ、その宣言は「専用感想スレ」で行った方が、誤解を招かずに済んだかもです。
折角の二本立てなのですから、活用しましょうよ?
574人生はボードジャンプ:05/02/17 09:49:47 ID:xq6Mn1/M
こんな風に渡っていくんだ
海原に散りばめられたボードの上を
一歩がすごいジャンプで跨いで
かもめみたいに両手広げて

ボードの上にそれぞれの女たち
みんな同じような甲羅干し
どの女にも深入りしなかった
正義感がちがうから

あなたはひとりで生きていけるの
うん生きていけるよ
誰かのために生きようとは思わないの
うん自分のために生きているよ

猫嫌いは猫好きが猫を好きな理由で猫が嫌い
猫好きは猫嫌いが猫を嫌いな理由で猫が好き
それだけのこと
たったそれだけのことで淋しい

こんな風に渡っていくんだ
星屑みたいにに散りばめられたボードの上を
一歩がすごいジャンプで跨いで
ぶざまな猫みたいに背中まるめて
575γ[gamma] ◆KeroeAcPow :05/02/17 18:35:04 ID:M/Lz8ciT
>>573
ああぁ全くもって申し訳ないです。
>>571-572はセン五スレとの誤爆なんでこのスレとはまったく関係が・・・
吊ってきます
576名前はいらない:05/02/17 18:38:49 ID:jI2/0XkW
君のセンス五段階+αで評価するよ[vol.21]
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1107600197/836
これっすね。ドンマイw
577Player:05/02/18 02:18:27 ID:SHAlmmtj
夏祭りの帰途 金魚の袋を揺らせて歩く
名も知れぬ御面 ひとつふたつ
金平糖を空に投げ 空に投げ
顔の後ろに顔がある 提灯がぱっと燃えて落下する

夏祭りの帰途 入り乱れる花
忘れ得ぬ これは 坂道の秋風
缶に詰めたる桜の花弁 色薄くなり
風に吹かれて 坂道に雪を積もらせる

窓辺に腰掛け 初雪を見る
発泡スチロールの箱に詰まった渡り蟹
重みを知らぬ蓋が鳴って後
朱塗りの電車が裏庭のそばを走り抜ける

金魚をぽとり 透明な鉢
吐き出すあぶくの大きさは 水面で失われる
きしむ床板 寺院の講堂
八面六臂の金剛夜叉

初詣 金平糖を空に投げ 空に投げ
あの子の浴衣がちらつく紅葉
良く冷えたレールに頬を当て
淡い地鳴りにえくぼがふたつ
578ごっこ:05/02/18 20:33:59 ID:qxiVpTRj
お山を作ろう 
おっきな おっきな お山を作ろう
おっきなお山ができたなら
おっきな おっきな 海を作ろう
お山に雨を降らせて
どこまでも どこまでも続く広い海を作ろう

雨が降るたび
おっきな、お山が崩れ
どこまでも、降る雨を飲み込む海の水面には
空が映し出されることなく、どこまでも光が吸い込まれていく

明日になったら雨は止んでいるだろうか?
明日になったら空を映せるような、海になっているだろうか?

いつのまにか 他の神さんやってきて
おっきな お山をつぶしてしまいました
おっきな お山は広い海を埋めるように
ちいさな ちいさな お池になりました

お池には

いつにも増して、綺麗な月が水面に映りこみ
暗き夜と共に、そのお池は消えてしまいました
579言葉遊び:05/02/18 22:44:08 ID:9qjzQLMP
あ という唐突が
僕目の前に
たった一行の詩となって
落ちてきた

まるでこれは喜劇じゃないのか
そういって
僕はそれを無理に悲劇にする

例えば

あ という唐突の中で
君は死んだ

という描写に僕は
一行の花を添えて
暖炉にくべる

詩人はいつも雨に打たれていなければいけない
悲劇と喜劇という殺戮の中で
その残虐性を償わなければいけない

さぁ雨は一生降り続けるぞ
580「健全な遊戯」:05/02/19 00:10:29 ID:0kny/mQM
作業台の上の
黄金ではなく真鍮の鈍い光に
いつかの君の姿を見る

浮遊する工場の 隔離された一角で
そっと瞼を閉じて語り合った

終業を告げるベルの後には
とんぼのようにじゃれて帰った

煙がもくもくと 霞んで見通せない街だったが
砂場に作った城の中で 汚れも気にせず僕らの寓話は進み
次第に枯れゆく周囲にも まるで無頓着のまま

長い年月の後
工場のくすんだ外壁となり 灰色に染まった
僕は今 その堅牢さを誇りとしている
だが時には 懐かしく思い出すのだ
あの優しい朝焼けにも似た 君の柔和な微笑みを 
581「 監視衛兵 」  1:05/02/19 01:30:24 ID:bAZTXvsg
昔は一日が長かった  一年も長かった
クモの子を散らすように  かくれんぼ
駆け出す男の子は  遊びの天才

  ロボットが人を傷つけてはいけないなんて
  言葉だけになってしまい
  街角のロボットは
  さあどうぞ と
  狙い者(ターゲット)を
  カーソルの中心に
  映し出す
  射撃ボタンを  押すか?  押さないか?
  ほんのわずかな  タイムラグ(時間の遊び)

  ロボットの見つけたものは  あやしいのだから
  ほとんど撃つ
582 「 監視衛兵 」  2:05/02/19 01:33:54 ID:bAZTXvsg

女の子の遊びは動きより  時間軸に広がる
ちがうかな?

女の子の遊びを  したことがないけどそんな気がする

  ロボットのために 燃料を運ぶ兵隊がやってくる
  どうせすぐに燃料補給のロボットが  働き出すのだろうが
  しばらくは人間様が  ロボットのお給仕だ
  頭上には四六時中警戒機が  ぐるぐる輪を描いてる
  このヒコーキもロボットだ

女の子たちがなわとびをして騒いでる  お手玉も盛んだ
なにかの木の実を  ちっさい手で何個も
宙に浮かせている

  昼下り街のどこかに  隠れる鬼を
  視衛ロボットは  カーソルの中心に
  映し出す

ほんのわずかなタイムラグ(時間の遊び)
投げ上げられて  命あるように
空中にとどまっていた  お手玉が
ポトリ ポトリ と
ちっさな手のひらに
戻った

  女の子がにっこり笑った
583唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 1/2:05/02/19 21:03:25 ID:+qd5m7DX
言葉だけで愛を語りつくせると思っているキミの向こう脛に蹴りを一発
失礼
困ったもので
最近 膝蓋骨の蝶番が不具合で
強い風が吹くたびに
ボクの脛骨が揺れるんだ
事故だと思って勘弁してくれ

ボクは骸骨
小学校の理科室から抜け出してきた
不慣れな街での一人歩きに
何かしらのトラブルはつきものだ

医師、弁護士、大学教授
正義や真理を熱く語る一団に出くわすと
下顎骨がガクガク震える
冷笑しているのではない
ホラ アレだよ
クーラーの室外機がブンブン唸って温風を排出する一方で
部屋の中はガンガン冷え切ってるってことあるだろう
アンタたちの議論が熱を増すほどに
ひんやりとした風がボクの頭蓋やあばらを吹き抜けるんだ
他意はない 見逃してくれ




584唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 2/2:05/02/19 21:25:12 ID:+qd5m7DX
通行人に向かってあらん限り
声を張り上げているストリートミュージシャンの諸君
下手くそな大道芸の皿回しの皿のように
キミたちのコトバは
投げるそばから 路上に落ちて
ガチャガチャ割れて まったく粉々だよ
ボクの足の裏は
無残に散乱したコトバの破片の感触を楽しんでいる
せいぜいキミたちの喉仏の骨をいたわってくれたまえ

どちら様も
二十四色コトバを取り揃えれば
世界を塗り絵で塗りつぶせるっていうんだから
コトバの積み木で1万階のタワーを建てようってんで
シャカリキになっている御仁の何と多いことよ

骨は思考しない
骨はコトバを持たない
よしんば あるとするならば
骨のコトバは 誰かが漏らした悪罵の呟きを
頭蓋の空洞で反響させて
さらに増幅し
ほどよい湿度を加えてから送り返す加湿器の
低周波音といったところ

頭蓋骨の窪んだ眼窩には 何も見えていない
埋め込まれた一対の義眼が映し出すのは
中を覗き込む者の間の抜けた顔

585唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ P.S.:05/02/19 21:28:33 ID:+qd5m7DX
できそこないのマリオネットから詩人のみなさまへ
やっぱり骨と骨との間の繋ぎ目には
きもち遊びがなくっちゃ
ガイコツだって自由におもてを出歩けないってものだよ
586夕闇に:05/02/21 23:52:46 ID:b76rCar0

はしゃぎ駆けまわる子どもたちの長い影が立ち止まり
通りの向うからそっと覗きこんだ。
夕闇に溶けるジプシー・ミュージック。

太陽の仮面。月の仮面。
半透明なケープを纏って踊る娘たちを従えて
毛むくじゃらの赤い怪物がおおきな舌を出し
サーチライトを無表情に浴びた
巨大な白の女神が浮かび上がる。
湿った熱を帯びるギター。

カルナヴァル!
喧噪のなか誰もが固唾をのみ
それぞれがそれぞれのことばを話し
沸騰するギターは同じ旋律で幾度となく問いかける
「生きるとは?」「Si(はい).」
「生きるとは?」「No(いいえ).」
「生きるとは?」「Si(はい).」
「生きるとは?」「No(いいえ).」
うつむいた茜空
花火の放物線。
瞬間
ギターの弦が一本弾け跳び
そうしてまた誰かが死んでいく。
なだらかに
下りていく夕闇。
587名前はいらない:05/02/22 20:22:32 ID:sYFQJQgT
今日の夜中12時まで。お題は(遊)。ふるって参加!
588「ミヨーを聞きながら」:05/02/22 20:54:28 ID:UrjS5c1W
プリズム 窓 ゆらゆら          
             風レース 
    虹色 
        眩暈。

            雲の滑り台が空からするする降りてきて、
            邪悪な天使が白いわっかをつけたまま
            花束を持って滑り降りた。

窓 開けて風、
   
   底抜けた青        ドレミファソーッラソッラソファミレ

            三つ編み、四つ編み、
            白く光る女体が編みあげられた 朝食のパン
            天使のコーヒーカップ 羽つき

ぞうっさん、 ぞおおうさん、ずうん、ずん、ずうん。
        足跡、足あと 丸、 まある、○。      
                うんち。

            ガラス瓶のビー玉が散らばって、
            干からびた蜥蜴の死体
            白い子猫が、天使の足を引っかいた。

とてちてとてちてとてちてたー
     とてちてとてちてとてちてたー
           進軍ラッパ、ラッパ、ラッパ ラッパ ラッパ銃。

                                
                                疾走。
589君は笑った:05/02/22 22:58:07 ID:4XLdVOOh
近所の公園で出会った君は 笑っていた
朝日昇る滑り台 飛び降りて 笑っていた

鬼ごっこをした君は 笑っていた  鬼になっても 笑っていた
かくれんぼをした君は 笑っていた  鬼になっても 笑っていた

この高い太陽の下 手を繋いで 何処までも 歩いて行けると 信じていた
この輝く太陽の下 手を繋いで 何時までも 遊んで居られると 信じていた

太陽が赤くなっても 君は 綺麗だねといって 笑っていた
花火が消えてしまっても 君は 綺麗だったねといって 笑っていた


星も眠った頃 聞こえた 君の声 多分 君は笑っていた
繋いでいたはずの 手を振った 君 多分 君は笑っていた


またあした は ないね

もともとは一人だったのに 不思議だね
何か 公園に忘れ物をしたような そんな気になって 振り返る

朝は 当分 来そうにないね

けれど寂しくはなかったんだ 不思議だね
やっと 探し物を見つけたよ 君の居ない場所で 君より遠く


君は笑った それだけで良かったから
590崖っぷち男:05/02/22 23:38:56 ID:9RvE9WWg
何もいつも笑っているわけではなくて
むしろ怒ったり泣いたり
そうして家へ帰って来ることの方が多かったが
それでも夜ごはんを食べれば
今日こんなことあんなことがあってって
無邪気に語った

今日日曜日
また外した
惜しかったけど外した
今年の目標は自分の年収を
倍にすることだったのになあ
あの二着と三着が入れ替わってたら
大勝ちだったのになあと
ねちねちと終わった競馬新聞を眺めながら
友達とウダウダ電話している時にふとデジャヴ

結局笑ってばかりじゃ
遊びにならんのかも知らんね
ドンマイドンマイと
コンビニに行けば
夜ごはん買う金すら無し
591名前はいらない:05/02/23 00:31:53 ID:samP1yla
はい、締め切りでござりまする。

審査期間に入りました。期限は2/25いっぱい(2/26の0:00am)。
592名前はいらない:05/02/23 02:48:23 ID:1CydW6B6

「遊・作品592」

・・・・・・ケッ、遊びは終わりか?
593名前はいらない:05/02/23 02:53:08 ID:1CydW6B6
>>592
すんまそん。ちょっと遊んでみたかった
594ななほし ◆lYiSp4aok. :05/02/24 00:59:56 ID:nI+28M/l
 採点です。今回楽しめた、詩を選びました。

3点 >>564 :猫になりたい 1:05/02/15 18:43:32 ID:OdQhkJez
 一番楽しめたから!! ぐっジョブ!!

2点 >>588 :「ミヨーを聞きながら」:05/02/22 20:54:28 ID:UrjS5c1W
 ミヨーってなんだ??? 興味掻き立てられた。

2点 >>569 :詩で遊ぼう! 投稿梁山っぽく :05/02/16 15:37:20 ID:tYRaAPcR
 採点基準外かもしれないけど……楽屋落ち書くならこうなるような気がする。
 楽屋落ちでも役者が匿名……おもしろいね

1点 >>574 :人生はボードジャンプ:05/02/17 09:49:47 ID:xq6Mn1/M
 しっかり書けているのに、心臓宝石に脈打つ輝きがほしいかなぁ……

1点 >>579 :言葉遊び :05/02/18 22:44:08 ID:9qjzQLMP
 詩は難しい。何か言葉から飛び出す……ようなのを聞きたい

1点 >>580 :「健全な遊戯」:05/02/19 00:10:29 ID:0kny/mQM
 わかりやすい人の形……8頭身か、3頭身か……そんな明確なイメージがほしかった。

1点 >>589 :君は笑った :05/02/22 22:58:07 ID:4XLdVOOh
 笑えばすべてが遊びになる? ちょっと悲しい。オレも笑って……推敲足りないまま投稿したなぁ。

1点 >>590 :崖っぷち男:05/02/22 23:38:56 ID:9RvE9WWg
 冷静・余裕……感じる文章。遊びらしいまさに……。

595おしっこ(評価させてください):05/02/24 22:46:09 ID:/OaPmXhH
>>571
思想と世界観を区別してるのは良い。まあ、いいんじゃない?

では評価を〜
>>564「猫になりたい」
ほんとに女性が書いたものとして評価したい。とにかく可愛い。エロ心くす
ぐられたので。2点
>>583「唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ」
骸骨から世の中を見る発想は面白い。しかし多少とでも修羅を気どるなら、
遊びだけじゃなく、自らに返って来る苦悩の言葉が欲しかった。2点
>>578「ごっこ」
創世は難しいね。1点
>>588「ミヨーを聞きながら」
なんとなく、ほっておけない言表。1点
596名前はいらない:05/02/25 01:03:00 ID:sBiUhWyY
本日25日いっぱいが審査期間でございまする
審査員様けっぱってよろしく
どうなってるの梁山泊
597葉土 ◆Rain/1Ex.w :05/02/25 09:18:55 ID:Nwl6nukN
サイテンデス  カンソウは、雑談スレ見テ下サイ。

>>583「唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ」 3点

>>579 言葉遊び 2点

>>563 縄跳び    1点
>>564 猫になりたい 1点
>>580 健全な遊戯 1点

以上デス。。
598Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/02/25 19:54:35 ID:MVRFrliA
審査結果です。

3点
>>588 『ミヨーを聞きながら』
ミヨーって、六人組のミヨーでしょ?うん、驚きました。
ぼくはプーランクはよく聴きこんだけど、ミヨーは残念ながら『プロヴァンス
組曲』くらいしか知らないんです。でもミヨーから、このことばを引き出すこ
とができるつーのは、ぼくにはただただ驚き。面白くて何度も読み返してます。
新古典、ということばすら当てはまらないね。

2点
>>579 『言葉遊び』
最後の「さぁ」が効いてるなあ。テーマの重さと構成のコンパクトさ、軽み、
つーのが総て「さぁ」に流れ込んでいくんだよね。うん、しっかりと二本の脚
で立ってる詩だと思います。

1点
>>563 『縄跳び』
ことば運びとか、4〜5連めが特に上手いよね。途中から「見えない縄跳び」に
なっていくんですが、この縄跳びは人生の比喩とも局地的なグループ内の遊び
ともつかない、連綿と続くようでいてそれを外から覗き込むような、そんな不
鮮明さを感じます。それがいいのか悪いのかは、現在のぼくには判断はできな
いかなあ。
599ゼッケン ◆DgT0G2eW4I :05/02/25 20:07:10 ID:pvQkV40h
採点です。命果つるまで。

>>588 ミヨーを聞きながら に1点
600 ◆WvShSU0mOg :05/02/25 23:38:32 ID:Adjj+K5g
お久し振りです&皆様お疲れ様です。
粗評ですが、、、

>>583 『唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ』 【3点】
逐一脳を喜ばせ背を仰け反らせるフレーズ。様々な箇所でリライトを試むことも出来る、読み手に開かれた完成度(詩の閉じ方にも"遊び"が必要な事を初めて教えられました)。
良いですねぇ、何度も読んで、また時間を置いてから読みたいくらいに。
作者の名前が自分だったらどんなにか良いだろう、という親しみ混じりの尊敬の念。

>>588 『ミヨーを聞きながら』 【3点】
「遊」というテーマに真正面から取り組めば(遊を具現化させようとすれば)、
当然こうなるだろうなぁという形式。その直球っぷりが心地よく、又、内のコトバも
砂糖、毒、純真、現実と、バランスも良い。目と、新皮質より辺縁系が楽しめそうな逸品でした。



>>579 『言葉遊び』 【2点】
詩板の人間はほとんどが共感できるのではないかなぁと。
やや強引でもあるコンパクトな纏まりっぷりが、しかし完成しきっているので、ずるいなぁ
と妬ましい。アラを探すなら完結しきって読み手に展開させない点くらいですか。

>>564-567 『猫になりたい』 【2点】
言葉に無駄がありそうで、研ぎ澄まされた美しさは無いのですが、その重過ぎない密度で
最後まで導いていく所がしたたかです。ストーリーにそつがなく、上手い。
見放そうとする瞬間ごとにまた引き戻されるのが心地の良い敗北感でした。しかし悔しい。

>>581-582 『「 監視衛兵 」』 【2点】
きっと日常で量産される軽い笑いより、例えば塹壕の中の泥まみれの笑顔の方が美しく
また印象深い。そんな対比の効果をうまく使っているなぁと思います。世界観も小道具も、
進行のニュアンスも凄く良いのにストーリー展開で物足りなさを感じましての2点です。
601 ◆WvShSU0mOg :05/02/25 23:39:37 ID:Adjj+K5g

>>568 『Silent』 【1点】
折角綺麗な映像と言葉なのに、膨らませ練り上げる気概と力が無いのが惜しまれました。

>>570 『0,1〜積み木遊び〜』 【1点】
着想と画が凄く良いなぁと。ただメッセージの伝達はやや不完全で、「遊」の影の薄さが惜。

>>574 『人生はボードジャンプ』 【1点】
ストーリーや"名言"が素敵。巧く完成しそうなのに慢心して時間を割かなかったのが口惜。
602名前はいらない:05/02/26 01:15:51 ID:qw7Jo5w4
採点締切
603名前はいらない:05/02/26 01:30:38 ID:9PyTuiY7
 集計です。
 チャンピオン
>>588 『ミヨーを聞きながら』
10点

 準チャンプ
>>564-567 『猫になりたい』
8点

>>583 『唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ』
8点

 次点
>>579 『言葉遊び』
7点

 以上確認お願いしますーっ。
604 ◆WvShSU0mOg :05/02/26 02:09:56 ID:Fxy4RQoe
>>603
お疲れ様です。
ミヨーを聞きながら 11点、
猫になりたい・唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 各8点
言葉遊び 7点   ですかね。

チャンプおめでとうございます。>588
605名前はいらない:05/02/26 04:57:05 ID:Eugri6iy
>>604
595は審査宣言してないから点数は無効かもよー
606Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/02/26 07:13:49 ID:NwTrkwCF
>>595さんは残念ですが、次の機会にお願いします(トリップもつけてね)。
一応ルールでは、投稿の締め切り前に「チーします」と言わなきゃならんので。
おしっこはジャンジャンして構いません。

…あ、そうなると、準チャンプがひっくり返るのか。

>>588 ミヨーを聞きながら 9点
>>579 言葉遊び 7点
>>564-567 猫になりたい 6点
>>583-585 唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 6点
ですか。
念のため確認をお願いします。
607名前はいらない:05/02/26 11:00:34 ID:3rD8jiTk
↑合っているのではないでしょうか。

チャンプ
>>588 ミヨーを聞きながら 9点

準チャンプ
>>579 言葉遊び 7点

以下
564-567 猫になりたい 6点
583-585 唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 6点
569 詩で遊ぼう! 投稿梁山っぽく 2点
574 人生はボードジャンプ 2点
581-582 『「 監視衛兵 」』 2点
568 『Silent』 1点
570 『0,1〜積み木遊び〜』 1点
580 「健全な遊戯」 1点
589 君は笑った 1点
590 崖っぷち男 1点

となっていると思います。
608名前はいらない:05/02/26 13:21:14 ID:qBlE3rI0
>>608
なぜ算数の問題が出来ないのだ?
>>580「健全な遊戯」は1点じゃなく2点
>>563「積み木遊び」2点(忘れるな!)

これで確定。
609名前はいらない:05/02/26 13:22:16 ID:qBlE3rI0
>>607だったぜ すまんなhahaha
610名前はいらない:05/02/26 13:25:46 ID:qBlE3rI0
>>563「縄跳び」が2点だった

チャンプ
>>588 ミヨーを聞きながら 9点

準チャンプ
>>579 言葉遊び 7点

以下
564-567 猫になりたい 6点
583-585 唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 6点
563 縄跳び 2点
569 詩で遊ぼう! 投稿梁山っぽく 2点
574 人生はボードジャンプ 2点
581-582 『「 監視衛兵 」』 2点
580 「健全な遊戯」 2点
568 『Silent』 1点
570 『0,1〜積み木遊び〜』 1点
589 君は笑った 1点
590 崖っぷち男 1点


多分これで最終確定
611Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/02/26 19:07:51 ID:NwTrkwCF
ういっす、ありがとうございます。
では、>>588の作者さん、お題をお願いします。
612リーフレイン:05/02/26 20:50:50 ID:eK8+pD5Y
エット、「ミヨーを聞きながら」作者デス。。

ありがとうございました。嬉しいやら、なにやら、緊張しまくってしまって・・・



次の題「人」で。

締め切りは3月7日(月)いっぱい。3月8日午前0時まで。
613落ちてくる 1/2:05/02/26 21:35:25 ID:V9srDDP8
イキモノに似た木彫りの置物と
たくさんの鈴の音のなかで
五月蝿い発電機が目立つ広場に
好き勝手な遊びを止めて人が集まる
彼らが遊ぶその向こうに空が落ちてくる

日付のない方言詩が
好き勝手に読まれて威厳をつける
文字を付け足したり並べ替えたりすれば
カレンダーの数字から先に読み出される
子供たちが遊ぶ向こうで今日も陽が落ちてくる

表紙のない本の群れの中から
明日の天気予報にも満たない
予言書のラクガキが見えてきて
僕らが傘を振り回す
雲ばかりの山の上から雨が落ちてくる


 空が落ちてくる
 空が海に落ちてくる
 誰かが石を放り投げても水を切れなくて
 砂の上にできた小さな仮宿も
 次の日にはとうに消えていた
614落ちてくる 2/2:05/02/26 21:36:42 ID:V9srDDP8

はるか昔たった二人の男が
腰掛けた石を後に奉りはじめ
彼らが知らないうちに人は集まり
次々と松葉杖を放り投げた
女性が一人で泉のある洞窟を出て
空が落ちるのを見つめている

昔々のある日 西の国の蝶に間違えなかった人のうち
祭りを楽しみにした幾人が
空が崩れ落ちるのを心配しながら
酒と肴を持って遊び尽くした
船の上で遊ぶその向こうに月が落ちてくる

三時半に鳴らされるメロディーが
子供たちの行き先を変えてみた
遊びはこれでおしまいだと目を瞑って
大人たちは寝床につく
わずか支えた柱のある箱の中で 
誰かの空から緞帳が落ちてくる


空の向こうから緞帳が落ちてくる
615That's news to me...:05/02/26 23:02:46 ID:qw7Jo5w4
Good evening.
Here now, the news!

まず
今日も戦地では
自爆テロで
若い兵士がギセイニナリマシタ...

けたたましい爆撃音
Can you hear me?
宙を舞う肉と骨
穴だらけの建物
文明の残骸

鮮血と腐臭と蠅の群れ
太陽が異常なほど高い
汗と泥水と...and again blood!
人間のニオイがする

極度の緊張で喉が渇く
放っておけば朦朧とする意識を
無理やり叩き起こして
曇った両目のレンズ
焦点をあわせていく

俺は人なのかヒトなのか
それとも...

リビングでニュースを見ることと
生きるために殺すこと
どちらが人間らしいのか
616That's news to me...:05/02/26 23:03:33 ID:qw7Jo5w4
稲妻のような閃光
国に残してきた恋人を見た
どうして...
考えるより先に本能が
少女を撃ち殺す

今日何度目かの炸裂音
Is that you, Kady?

少女の華奢な体を無数に射抜く
そうしなきゃ俺が殺られていた
まだ生暖かい物言わぬ屍
機関銃より花束が似合う

クリーンな戦争
Oh fuck!

日陰に逞しく花が咲く
名前も知らぬ野草を
手折って屍に投げた

ギロリと見開いた目
半開きの口から唾液が垂れる
胸元に一輪の花

人としての尊厳の破片
それすらこの太陽の下で
いつか乾いてひび割れる
617That's news to me...:05/02/26 23:05:05 ID:qw7Jo5w4
ロックスターの自殺と
ニュースにもならない沙漠での死
どちらが人間らしい死に方だろう...

今日はこんなところです

That's the way it is.

And...

Hoping your news is good news.
618あーもう、やってらんねー:05/02/27 03:41:29 ID:h5UDUzkD
星に深々と彗星が刺さり
星は分裂を始める
分裂を繰り返し星は巨大に
ふくれあがる
巨大に

時がくれば
それは宇宙のソトへ
かつて星だったものは生まれる

それが
原子と分子
無機物と有機物
植物と動物
星と人の
記憶を喰らい生まれたならば

それは人である
それは新しい神である

そのための進化であった
619名前はいらない:05/02/27 04:10:34 ID:6DlcOE/K

「DNA」

遠い昔、オレンジ色の海で扉は開かれた
コヨリのように水を吸って、それは捩れながら長く伸び続けた
尾ひれを付け、手足を伸ばした時、初めて乾いた空気を吸った
目の前に熟れた色とりどりの果実をつかんだ
そして言葉の果てに、本当の喜びとあがなえぬ悲しみを知った
人よ!意思があると思うのは幻、ただ前に進むための欲望がある
人よ!広島を経て、アポロが月に届いて久しいのだ
そして人よ!我をも含めて、すべての語りは偽装なのだ
・・・君のヒトミに映ったヒトミに映った瞳に乾杯!
620名前はいらない:05/02/27 07:10:05 ID:XRxCAH3n
君は人だというのか
おお 私は始めて知ったぞ

我々は凍えるような寒さの中で
つららから一滴の水滴

もしくは
サバンナで草食獣と肉食獣の
均衡の間で降り注ぐ雨水の一滴

君の説は恐らくヒトではあろう
しかし私は人でありたいと思うのだ

それは
夕刻の茂みの中をじりじりと燃え尽きながら
落下する夕日を目の前にして
凡庸でありながらも突き動かされる衝動
自然のありのままという無垢を無残にも
ずたずたに引き裂き文加で切り取る

これこそが人であると思わないかね
若者よ
621名前はいらない:05/02/27 07:11:36 ID:XRxCAH3n
>>620
誤字訂正

文加→文化

題名記入忘れ
「人」
622名前はいらない:05/02/27 11:18:45 ID:jU6EKS2p

「人・まぼろし」

欠落して久しい部屋の面で午後のカーテンが揺れている
優しい日差しの中に現れて、椅子はかすかな粒子をまとう
夕闇から夜へ、主のいない空気は静かに潤う

再び覚めぬ眠りが音楽を奏でるとでも言うのか?
眠りが眠りを誘い、もう悲しみでさえないメロディがたゆたう

椅子を巡る静かな崩壊の時間、そこに座り、
本のページをくくる所作、居眠りのあどけなさは、あれは、
あれは私の心が映し出した彼女の幻なのか・・・

私は荷作りの動作で、封印するかのように縫い合わせる
そして、このポッカリと開いた時空の裂け目は閉じ、
明日からは新しい人影と共に、きっと花弁がこぼれ落ちている
623ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 1-2:05/02/27 22:49:45 ID:09/78XVl
ピンポーン
外へ出てみると
マンションの廊下を走って逃げる子供の後ろ姿
またいつものあの子

他愛のない悪戯
と一言で済ませることもできる
けれど
ちょっと違う
おそらくは
確かめたかったのだ――
あの子にとって
呼び鈴が鳴るか
どんな音がするか
住人はどんな反応をするか
それらの事々が
その子供にとって何よりの重大事で
ただそれを確かめるために
ほとんど毎日のように
私の部屋の前にやって来ては
ベルを押す

人を殺す体験がしたかった――
そう言って老人を刺殺した少年がいた
冷酷にもほどがある
人は非難する
生命の尊厳を学校の教師は教えなかったのか
大人たちは誰かを指弾する
けれど

624ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 2-2:05/02/27 22:58:23 ID:09/78XVl
彼も確かめたかったのかもしれない
人を刺すと
本当に血が出るのか
本当に人は死ぬのか
人が平然と生きているということが
彼にとって何より不思議でならなかったのだろう

告白しよう
何かを確かめたいという欲求に
私もときおり駆られる
何を確かめるって?
いろいろある
たとえば
ネットの向こうに誰かいるのか
その誰かは機械やロボットでなく
本当に人間なのか
この言葉が本当に君に届いているか
人に伝わる言葉とは何か
言葉が伝わる人間とは何か

だから私はいま
ベルを押して逃げる
そうしたら
ネットの向こうで
知らない誰かが胸をかきむしって
息絶えているかもしれない
625猿だよ:05/02/27 23:46:49 ID:WTKwcwMH
間抜けなお題に躓きそうになった。
でも分かるような気もする。
ここに詩を投稿しているのは猿ばかりで、
人なんていないのだから。
俺はまたバナナの早むき大会でもやってんのかとおもったよ。
どれ、次世代のボス猿はどの個体だ?
人間様に良くみられたい、賢い猿はどいつかな?


626赤いソファー 1/4:05/02/28 13:22:38 ID:qX+poiKr

もっちりとした手触りの粘土の塊 
それを適当な大きさに指で引き千切る
大体の凹凸は決まりきっているから目を瞑って出鱈目に

ぐにゃぐにゃと足で揉んだ
ぐりぐりと指で穴を開けた
ぐいっと両手で捻りあげた
仕上げに頭突きをかました

パチンと指を鳴らして目を開ければ人の出来上がり

ぷうと大きなおならをして
ふうと小さく溜息を吐いて
所在無く目を泳がしてから
四つん這いになってもう一度
ぶうと大きなおならをして
這い回ってどこかに行ってしまう

俺は人を探しに行くでも無く
部屋の中心にある大きな赤いソファーに腰を下ろした
627赤いソファー 2/4:05/02/28 13:24:11 ID:qX+poiKr

昔 人には二つのタイプがいた

俺の脛には硬く丸く縦横斜めに可動する出来物が数粒ある
表皮と肉の間のそれは丁度魚卵のイクラ大で
俺は脛を人に触らせて反応を見るのが趣味だった
ぎょっとして手を引っ込めて二度と触らないタイプと
指先でコロコロと転がしていつまでも触るタイプがいた

出来物を可愛がるように何度も触った乱暴な女を思い出す
恋人にはなれなかったが俺はその乱暴な女がとても好きだった

気になって病院に行った所 稀にこういうものが出来る人がいるとの医者の話だった

「勝手に消滅する場合もあるし増えていく事もあるし
 良く動くから良性である事は間違い無いんですけれど
 何しろ原因不明でありますから まぁ はっはっはっ」

と医者が言いながら何故か笑うので俺も笑った 
原因不明とは便利な言葉だなとヘラヘラと笑った
628赤いソファー 3/4:05/02/28 13:25:35 ID:qX+poiKr

そう言えば乱暴な女の恋人は左の眉毛が異常に太かった
大きさは額の半分を覆う勢いで濃く長く太い毛が内に内にカールして
全てが絡まったモジャモジャの物体は巨大な黒い毛虫のようだった
病院に行っても俺の脛と同じく原因不明だった 
恋人の事を乱暴な女は

「やつの眉毛は繭化しているのだ
 今に眉毛はぶるぶると震えてぱかっと割れるのだ
 そして美しい異国の蛾がバサバサと飛び立って行くのだ
 やつは分別わきまえず大それた事をしようとしているのだ」

と嬉しそうに話していた 乱暴な女は恋人に俺の脛の事を

「やつは脛に無数の卵を隠してやがる
 今に脛はぴきっと亀裂が入って裂けるのだ
 そして豆粒大のひよこが生まれぴよぴよと足を彷徨うのだ
 やつは分別わきまえず大それた事をしようとしているのだ」

とか何とか言っていたに違いない
629赤いソファー 4/4:05/02/28 13:26:54 ID:qX+poiKr

乱暴な女の顔や声をはっきりとは思い出せない
乱暴な物言いで事ある毎に挨拶だと言って俺を殴った
乱暴な女が手をあげた時また殴られると思って目を瞑ると
乱暴な女がくっくっと笑いながら俺の頭に止まった羽虫をつまんで潰した

赤いソファーから立ち上がり伸びをして下を向く
数え切れない人々が撫でてきた脛を見る
何度も触らせる内に表皮が擦り切れて
剥きだしの出来物が一粒 今にも落ちそうだ

窓の外を見ると這い回る人が二人 頭をぶつけ合っている
俺はそれを止めに行くでも無く作業に戻る
粘土の塊から引き千切った欠片で新たな人を作る

出来ればどこかに行ってしまわない人を
出来れば這い回った後立ち上がりゆっくりと歩き出す人を
出来れば赤いソファーに腰掛ける俺に寄り添って深く深く腰掛ける人を

630園川 ◆nWfXpQxHHM :05/02/28 18:28:14 ID:jQdD/FCT
>>613-614 落ちてくる

読もうとしたら読めなかった。あれこれ考えてみるが分からない。もう一度、
分からなくてもいいから読んでみる。そして感じたこと、今度はそれだけについて考えてみる。

まず「読めない」という感覚を肯定する。すると僕は自己と作品との間に距離を発見する。
この距離が大事なんじゃないか。距離によって、僕は作品の、ある異質な存在感に気づく。

作品との同化によって感じるのではなく、異化によって観察する。
脈絡など分かりはしない。(伝えようとしていないから。)
無言の球体の映す景物を、解釈などうっちゃって、そのまま心に溶かし込む。
気がつけば、何かを諦めた影たちの、美しく無気力な遊びの時間が始まっていた。

でも、多分、
この作品は読まれることを欲していない。又は読まれることが出来ない。
ただ在る様な作品。と言ってもやはり読まれたいわけで、
結果みんなの前に無言で現れる。みんなの間に戸惑いを生む。
ある者は解釈しようとする。ある者は無視する。ある者は反発する(?)。
球体は無言のまま彼らの中心に鎮座する。ずるいと思う。

作者の内部では、もっとシンプルに、
無形の影を言葉という有形で表現しようという試みなんだろうなと想像する。


>>615-617 That's news to me...

英文の挿入が効果的でないと思った。例えば歌詞は音によってそれが生きるが、この作品には音がない。
かといって音に代わるものもない。
631園川 ◆nWfXpQxHHM :05/02/28 19:17:43 ID:jQdD/FCT
>>623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ

この作品を読んで思ったのは、改行というスタイルのもつ意味として、
リズムによる印象の強弱というのは確実にあるなあ、と言うこと。(無知なのでよく知らないんです)
改行することにより音読にリズムを生み、リズムを通して読者は言語化以前の作者の内観と一体になる。
作者の視線の移動、遠近の切り替え、思考の展開・・・というものは始めは全てリズムとして表れ、
様々な技巧はそこから派生していったものなのではないだろうか。

僕は今のところ「詩である」ということの意味を広い意味で「韻文である」という点にしか見出せず、
ならばどれだけ韻文できているだろうという点が評価の大きな基準になる。
そう考えたとき、この作品は改行のリズムを音読のしやすさ以外に利用できていないように見え、
あんまり評価できない。ただ、構成の的確さと相俟って、とても読みやすいという点は美点だと思う。

もうちょっと感覚的に言うと、平坦な印象だが、逆にそれに惹かれもする作品。


>>626-629 赤いソファー

構成の上手さ・・・
「行為→休止→回想→再開」+「男視点→女視点→男視点」
奇想と、その描写に徹する一人称の哀感の組み合わせも豊かさを生んだ。
でもなにか引っかかる。人をつくるという行為、身体の徴、女の思い出、なにか上手く繋がらない。
構成の面でも例えば「昔 人には二つのタイプがいた」という言葉が改行と空白により転換を担う割には
以下でその二つのタイプの重要性が十分述べられていないと思った。

構成しよう、構想しようという意識が足を引っ張っているんだろうか。
意味ありげでピンとこないメタファー(だと思うんだけど)等、なにかちぐはぐしている。
632グッバイサンキューMr.Comedian 3/20:05/02/28 23:52:31 ID:ABqDq2JP
春がやってくる
梅はそろそろ桜にバトンタッチだ
この頃の桜は咲くのが早い
なあ あんたもそう思うだろ
Mr.Comedian


夜の8時はそりゃ面白かった
僕らはTVの中に吸い込まれていった
僕らはあんたと あんたも僕らと
一緒に歩いてたんだなあ この日本を


形ある物は― という月並みな言葉が
今は身に染みてわかる
3月終わりの晴れた空に
同情と哀情と押し付けがましい友情を

TVの中から裸足で飛び出し
お決まりの文句を言いながら歩き出した
もうTVの中は蛻の殻
僕の笑い顔は黒鏡の中


グッバイ サンキュー Mr.Comedian

グッバイ サンキュー Mr.Comedian
633紙切れ 3の1:05/03/01 13:18:14 ID:qjHKYM9k
人について書こうと思う。

とあらためて意識するとアともウンとも書けぬ。
3時間40分も書けぬ。
ので、もう書いたことにしよう。ね?
まだ書いていないだけで
どうせ
人が読んだときにアァ、これがワタクシなのだ、という詩を書く日がやってくる。
それは
地下鉄に降りる階段への一歩手前、針のない腕時計を睨みながら
今日が昨日にならなければ、明日はやってこないのだとつぶやく
ぐらい当然のこと。
分かりきっていてあとは待つだけなのだから、
その間、ひまつぶしに書いた後のことを書く。

634紙切れ 3の2:05/03/01 13:19:24 ID:qjHKYM9k

まず、どのようなものを書いたかというと、
詩というには少々破廉恥であって、
ルネサンスの画家がご婦人方の裸を描きまくったのに似て、
もはや詩というより詩のかたちをした人で、
増える。どんどん増える。ネットで、居酒屋で、した後の寝物語で、子供たちの枕元で。
粗悪品の練炭が燃えずに目覚めた車内で、ライブドアの社長室で、ダッシュで逃げる最中の警官たちの間で。
そうして増えて海を渡り、
史上初、詩でオスカー獲得、
ついでノーベル賞を総なめ、
バチカンの法王とチベットのラマから感謝状、
NASAが無料で月に招待(ハネムーンは月ですよ、だから結婚してください)。
国連総会全会一致で南極大陸を作者に贈呈。
火星初の有人基地をzekken-1と命名。
いきおいチキュウ大統領に就任
したところで、マジ恥カキ妄想癖辟易 with 晴天の霹靂
真昼の月反転し、ちゅるんとぼくを見た
宇宙よ、そんな片目でぼくを、人を、発見するな。

ヒトヨヒトヨニヒトミゴロ

635紙切れ 3の3:05/03/01 13:20:05 ID:qjHKYM9k

自称詩人独居老人孤独死、管理人が発見、死後三ヶ月。
机の上には「入」と書かれた小さな紙切れが一枚。

最後の贈り物だ
その紙切れをおでこに貼って鏡の前に立ちたまえ
きみにも「人」が見えただろう。まぬけしか見えなくとも
いっこうにかまわない。違いはない
だが、それ以外に見えているそれは
人でなしだ。ご愁傷さま
そろそろ無駄口も切り上げる
世話になったな、へのへのもへじども
ほら、
あの世も人でいっぱいだ!

わたしたち、あなただけが好きです。
にこりと笑っていた。
636陽とヒト:05/03/01 14:15:59 ID:nrqgUWzc

光で満ちた場所に集まり
それを奪い合い
砂を撒き散らし
そこは永遠の暗闇へ

照らすのは炎の灯りだけ
見えるのはヒトの痛みだけ

陽とヒトは出会わない
その炎が消えるまで
すべてを燃やし尽くすまで
637園川 ◆nWfXpQxHHM :05/03/01 19:02:00 ID:eJb5zaKH
>>618 あーもう、やってらんねー

なんとも言えない。題と中身の衝突から何か生もうとしているんだろうけど、
何が生まれたか分からなかった。中身だけ見ると、子宮を宇宙に見立て、
胎児はそこで創世以来の全進化を反復するという事か。分かりにくかった。
「宇宙のソト」という語が何を指すのか分からないため。
担おうとしている内容に言葉が全く追いついていなかった。

>>619 DNA

創世神話、>>618と似ている。こちらは多少面白い。というのも「色とりどり」とか「オレンジ色」
とかいう言葉に色を見、「海」やら「こより」やらの言葉に景色と物を見たから。
ただそれが後半直接的に語られる主張とどう関係するのか、乱暴すぎるのでは。

「赤い」と言えば赤が見える。心に赤が現れる。
主人公に「悲しい」と言わせずに悲しい風景を描くべきだと言う前に、
まずは端的なこの事実について考えたい。作品の感想とは別にそんなことを思った。
638「夜、霧の中に・・・・・・」:05/03/04 10:43:40 ID:o/OAyGUW

夜、一人 街を歩きます。
街灯の光が円を描く曲がりくねった道を
背中を伸ばして歩きます。

冷たかった夜の空気は 私の熱でひんやり心地良く、
怯えていた闇の中に 私はぬっくりと溶け出して、
夜の一部になっていきます。

 「寂しい、さびしい、サビシイ、
  誰か私を見てください。」
       
          「触らないで、さわらないで、サワラナイデ、  
           誰も傍に来ないでください。」

ぼんやり浮かぶ街灯に引き寄せられて、
白い月に憧れて、
風に騒ぐ木々の音色は怖いのに聞きたくて、聞きたくて、
だけど、嬉しく憩うのは
人の言葉と人の肌。
          
          傍らにある貴方の肌に頬を寄せ、 
          ささやかな言葉を微笑みと一緒に交わしているのに、
          どこかでかすかに想うのは、
          一人歩く夜への誘い。

公園通りの道端に、石ころが一つ落ちていました。
あれはきっと私です。
隣にあった雑草は、きっと貴方なのだと思います。
639名前はいらない:05/03/04 10:55:56 ID:bxPrMYiw
人の切なさが私狂わす
それでも共にはなれない生き物よ
あなたがいて わたしがいて
時折むずがゆくなるけど
それが人
時折悲しくなります
あなたがいて わたしがいて
でもやはり別物 
ともにはなれないのです

このイミわかるでしょうか?
640639:05/03/04 11:13:31 ID:bxPrMYiw
詞の言葉
沢山のイミと共に
どんなイミかと言われても
あたる人はかなり少ないと思われる
人の解釈沢山で
うぬぼれですがイミは沢山並びました
641園川 ◆nWfXpQxHHM :05/03/04 12:46:12 ID:Wo9JdjJb
>>636 陽とヒト

一連面、主語「ヒト」を省略することにより話者は主語との距離をゼロにしている。
二連目では省略をやめ主語との間に距離を作る。
三連目では「ヒト」に「陽」を対置することにより、話者は主語との距離をさらに広げ、より客観的位置に退く。

この作品の読みにくさはなんだろうと考えたとき、最小限の言葉で書こうとし、しかも
似たような語が多いからだと思う。例えば1連目の「光」は3連目の「陽」のことなのだろうか等。
話者の発語位置はうまく移動しているが、描写自体に情報量不足があり、混乱する。そこが残念だった。
642園川 ◆nWfXpQxHHM :05/03/04 12:47:42 ID:Wo9JdjJb
>>641
一連目取り消します。読み間違えたようです。
643Take me out.:05/03/04 20:57:37 ID:wN6Xj8qg

ははの ほうちょうは ひどく つめたいです
かみと ぺんと わたしの うごく うでが あれば
たいようの あたらない しずかな こかげの なかで
まっさらな よるの かけらを かきならしながら
わたしは だれを うらめば いいの?

ゆきの ふる なごやの まちなみは きれいですか?
ふじの いただきから のぼる あさひは きれいですか?
あなたの きっと たいせつな ものは なんですか?
644『おべんきょうのじかん』:05/03/05 00:26:50 ID:F2OmkC15
20万年の歴史があるわけだ
東アフリカの原野に 彼が二本足ですくと立ってから

その背骨の弧が緩やかになる過程で
裸のクリーチャーは量から質への劇的な転換を図った

広大な地平から 安穏とした庭へ―― 
幾つかの種を蒔く
やがて大地の割れ目から顔を出す 貧弱だが真っ直ぐな苗を
彼らは慈しみ 過剰なほど大事に守り育ててきたのだろう


―――――舞台暗転
君とのささやかな暮らしは 「こうしてほしい」や「それはいや」
の言葉が定期的に飛び交う 成長の無い輪廻だ
此処には豪華な大理石のテーブルや ぴかぴかに輝く赤い車は無いし
ましてや広大な土地など持っていよう筈も無く
ただ この狭い劇場に 脈々と流れる「生」の 時にかったるく 時に衝動的で
時に平衡感覚を失う程の喜びに満ちた空気が 漂っているだけ
ああ 今日も君に「おやすみ」の挨拶をし 布団にくるまって
同じ明日に思いを馳せるのだ それでも僕は幸せだ それは間違いのない事実だ
僕は幸せだ それは間違いのない事実だ―――――


東アフリカの原野で 裸の彼らはただ見据えている
視界を遮ることなく 天の全てを染める夕日を背に
どこをみるという訳ではない どこまでも見えるのだから 

ただ ひたすらに 見据えている
時間も 花も 昆虫も 石も 木も 虎も 象も ほら穴も 山も 海も
地球の 太陽の 星の 宇宙の その中から
645「今や無人である」:05/03/05 01:07:29 ID:lDJ1/KRu


覚えているかい?
あの階段の踊り場の手形
塗りたてのペンキに残した僕たちの印

裏の空き地に転がってたオルガンの
音ならぬ音
クラス替えの時に取り合いして壊したカンペンが
少し震えてたんだ

恐竜よりも大きな影が空き地を飲み込んで
ここはいつも周りより早く夜になって
空を不安そうに見上げるから
二人分の鞄をもって
夕焼けの中へ駆け出したんだ

消えかけた手形に 大きな掌を重ねてみた
消えてしまったのは 
君よりも僕自身だ

マンションの伸びていく影が
駐車場のコンクリートに昼と夜の境を引いていく
踊り場のペンキは
既に
全て剥がれ落ちている


646人を為す根拠:05/03/05 21:58:57 ID:Lw/ZtkUH
頭の中から取り出した脳味噌を秤に乗せて
チンパンジーの彼と競ってみました
緩やかに私の脳味噌へと傾いた秤に
彼は唇を突き出して怒っているような表情をしましたが
私は彼のその表情を正確に読み取る術を知りませんでした

怒っている彼の表情からそう直感した私の脳味噌が
賢いのかまたは誤っているのかを判断する術もまた

やがて彼は野生な声を発し
私を威嚇するかのように手の平を胸の前で打ち始めました
彼が何をしたいのかは勿論わかりません
しかし感情を顕にしているのに
秤が微動だにしない様子にやはり苛立ちや怒りを感じているのではないか
そういう風に私は感じました

やがて競うことに飽きたのか
いやそれ以前にこの一連の作業に彼が競うという概念を
当て嵌めたのかはわかりませんが
秤から脳味噌を取り上げ自分の頭へとしまいました
私の脳味噌を

唖然とする私を尻目に彼は自らが住む山の中へと帰っていきました
残された私はただただ彼の脳味噌へと傾いた秤を見つめるだけでした
そう彼の脳味噌へと傾いた秤だけが残されたのです

脳味噌という物の重さを比べたという私の概念は
やはり彼と共通していませんでした
彼は考えたのでしょう
秤に乗った自分の脳味噌が重くなる方法を
その答えが私の脳味噌を持ち出すという結果になったのでしょう
私は人という儚さにただひたすら涙を流したのです
647ぼたん雪    上:05/03/06 16:41:17 ID:bMXTMtuR

ぼたん雪が降ったので 気象台は廃止された
ぼたん雪が降ったので 軍隊が動員された
ぼたん雪が降ったので 首相は演説して強がった
ぼたん雪が降ったので 人々は不安とあきらめをかきまぜた

ぼたん雪が降った夜 おれは注意ぶかく
ぼたん雪の結晶をつかまえた
冬が終わる 日付がそこには記されていた
おれはぼたん雪を 内ポケットにしまうと
なにくわぬ顔で 繁華街にでかけた

阿片のけむりで私服をまいてから 娼窟へ
大連生まれの混血女は 青灰色の目をしていた
大陸の雪原で おれは白いオオカミとたわむれた
首を噛み 爪をたて 粉雪をはねあげて
内臓を貪られる快感ときたら!
永久凍土の国でも この女となら生きていけるだろう
おれはアパートの片隅の トランクを思った

ぼたん雪が降りやんだ朝
大橋の上は死者 死者 死者の行列だ
緑色の敵対国の兵隊が橋を占領している
おれはアパートに帰れない
川原に捨てられた白黒テレビからは プロパガンダ放送
 冬を家族と過ごした死者たちの
 天国へのUターンラッシュが始まりました
 党は鉄道輸送力を増強し 同志たる死者を…


648ぼたん雪    下:05/03/06 16:56:28 ID:bMXTMtuR
大連生まれのあの女も 死者の行列のなかにいた
ばかな! おれのトランクをもって楽しげに歩いていく
女に近よろうとしたおれを 銃の台尻が打ちすえる
青灰色の目を はじめておびえが走った
野太い汽笛が早朝の空にあがる
その汽車の行き先がおれは恐ろしかった
黒煙の尾を引いて墜落してゆく 双発機は
ぼたん雪をばらまいていた 飛行機なのだろう

おれは街へ走った
カーキ色の足が ばかに美しい歩調で行進している
肺病病みの難民たちが コンビニエンスストアを襲う
伏せろ! 砲弾だ
だれもぼたん雪のことなど 忘れてしまった
おれは女があきらめきれず 踏み荒らされた娼窟へ向かった
女の部屋には射殺された 白いオオカミが横たわっている
女が壁に画鋲でとめた ぼたん雪は
血を吸って 濡れそぼっていた
    *        *
おれは大道芸の一座に入って
南へ南へ 歩いている
兵隊に媚びを売り 難民をなぐさめながら
ときどきオオカミになる夢を見る
ちんちくりんなおれの背広の 胸ポケットには
ひからびた赤いぼたん雪がのぞいていた
649理解と真似真似  a:05/03/07 04:18:20 ID:grklpQrA

まねされる
  よく猿真似と人は言うが  猿は真似しない
  のだそうだ

影が動き オレの得意な規則集を
のぞき込んでいる
うれしそうに  足元ソワソワ
浮き上がっている

パクらないでください
モノマネなんか  するんじゃねぇ

コラ
そこの お前だよ
人差し指で  指し示(つ)いたら

イカにもムカついた  風情で
影も人差し指を突き出した

  人の真似なんて  つまんない事をするなんて
  影の分際で  何を考えているのやら……

「ナマイキなんだよ!!」
オレが言うところで  影が言った
まるで自分が言ったよに  聞こえて

  ニガワライ  
頭を掻く
650理解と真似真似  b:05/03/07 04:20:33 ID:grklpQrA

「人の真似するんじゃねぇ!!」
かなりのストレスに  よじれた声で
影がガなった

へぇ〜  っと、言う気分で  鼻の横をこする
先を越された  影が青くなるのがよくわかった
きっと手のひらは汗でシットリだ

冷や汗ってわけだ
なんだよ……コノ人まね影はよぉ……
冷や汗かいて  あせってるんだなぁ!! 

と  余裕出てきたところで
いきなり  えへへ  と 影が笑い出した

  頭まで掻いてる

……!!  ……かッときて  叫んじまった
「人の真似するんねぇ!!」

  小人割拠  クラッシゅぴんボール
  面倒は  ごめんだ

いやがらせ合い
真似し合い

651野良風:05/03/07 10:44:51 ID:CJg3J3aS
風がふきて森を抜ける 私の心、木々とざわめく
想うことを 願うことを やめては波にさらわれるだろう
雨が降りて森を濡らす 私の心、土と湿る
日々の負荷を糧とするか ただ傷と目を背くか
心揺らす風にふかれ 夢を濡らす雨に打たれ
堅い岩にも根が巡る 芽をつけやがて花も咲かす

風にふかれて流れるか 風を操り渡り行くか
心捨てて 涙消せば やがては泡と消えゆくだろう
黒い心は海に流せよ 海鳥たちが啄んでくれる

海をつたい陸をつたい 渡る鳥の澄んだ瞳よ
我らの旅もまだ終わらぬさ たとえ先に何もなくとも

笑え 笑え 歌えよ 笑え 大声あげろ 心無くすな
泣けよ 泣けよ あぁ泣き叫べ 優しい人におなりなさいな
風はいつもお前とともに
652親愛なるステレオに:05/03/07 13:08:43 ID:9AUFPCku
カーカー、ツーツー、あー、トントン
本日ハ駄々甘ナリ……

ボクのパパは犬っころ。チャウチャウ吠えて鬱陶しい。
ボクのママは鳩ぽっぽ。クッククックとうるさいよ。
二人はおうちの外で同じ顔。どんな時でもニコニコ笑顔。
二人はおうちの中で同じ顔。いっつもボクにズビズビ怒顔。
疲れているに違いない。何か料理をプレゼント!
そうだ、おにぎり一杯にぎっちゃおう!
気づかれないようひっそりと パパママ二人にプレゼント。
なんだか静かになっちゃった。
嬉しかったに違いない!
ボクは飛び跳ね笑ってた。

危ねぇ危ねぇ、職人になっちまいそうだぜ
653ホモサピエンスの生態:05/03/07 19:51:28 ID:E4KwPrYW
争うのが好きで
残酷
でもその体温は
性格とは相対するもの
ぬくもりと戦慄が同居する生き物

大きな鯨一匹を助けても
何億の木々の息吹を意味もなく消し去る
長寿を願いながら
無駄に煙を吸い
正義といいながら
魂が消えてゆく

自分らを知らない
矛盾した生命
ゴキブリ殺しも人種差別も
似たようなもの
平和といいながら
他を恐れる
654問う魂(TOKON):05/03/07 21:00:10 ID:Sd4GUxb9
生きることの意味を
今殺したばかりの
同胞の傍らで億年も問う
我らは
棺桶に詰め込んだ魂が
融けて
流れ出さぬよう見張る
その手に
握りしめた銃は誰を撃つ
のかも知らず
ひび割れた涙腺に
懺悔と侮蔑と慈愛と数多の言葉を紡ぎながら
今日も
約束の地を求めて
視線を彷徨わす
どこにもそんな場所などないと
知っているのに
そこに億年も昔から
いると気がついているのに
生きることの意味を
今日も問い
明日も問い
積み上げた幾多の骸から流れ出す
魂を積み込み
棺桶に封をする
億年そうしてきたように
これからも
ずっと
655人は全て:05/03/07 21:56:23 ID:8dbg3dvG
人は全て 人が全て


人は全て 人を恐れるもの

人は全て 人を愛するもの


人は全て 楽になりたいもの

人は全て 裏切られたくないもの


人は全て 心の底では生きていたいもの

人は全て 夕陽に消えるべく生まれたもの


けれど


人は全て このような一般論のようなものの羅列など好まないもの

人は全て こういう風に括られてしまうのを嫌うもの


要するに


私はやっぱり 私の意志を問われたくなんてない
656無題・作品番号111111:05/03/07 23:16:42 ID:MRhnHkiD
人(男でも女でもOK)

ソノ開イタ、中ヘ入レタイ
オレハ、オトコダ
マァ相手ノ性別ハ不問ダゼ
おりゃ



イテテテ…
タブン足ノ爪ガ折レタ
ダガ、キニシテル場合ジャナイ
2度目ノ失敗ハ許サレナイ
オレ、性交スル!



審査員A「それ記号?読めないっつーの」
作者「文字化けしてます?俺のPCだと丸見えですが」
審査員B「投稿作品として認めません。嘘ですが」
外野X「ぎゃはは!!」


誰モ読メナクテモ。デモ、デモ
デモナゼカ、ワタクシ、わたくし、行為中ヲ、読者様ニ覗キ見サレテ、キモチイイノヨ、ソウナノヨ
うふ、うふ〜。(縄で作られたオレンジ色のハートを差し上げますわ)

★僕らはみんな人なのさ
657おちば:05/03/08 01:32:04 ID:bABkWdSv
締切だよね?
658Alnite ◆m3UVuKrnck :05/03/08 03:24:38 ID:WLT0v8nw
お題「人」の投稿締め切りです。
審査期間は3/10 24:00(3/11 0:00)までです。
659快楽童子 ◆plhXCa4.HY :05/03/09 02:40:03 ID:eIP+4Pxv
通りすがりだ!
投稿一覧がないようだな!ははは!
夜中になにやってんだ俺!あははは!!

>613-614  落ちてくる
>615-617  That's news to me...
>618     あーもう、やってらんねー
>619     「DNA」  (快∀楽)<タイトルは名前欄だぜ
>620-621  人
>622     「人・まぼろし」   (快∀楽)<君もな
>623-624  ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ
>625     猿だよ
>626-629  赤いソファー
>632     グッバイサンキューMr.Comedian 3/20
>633-635  紙切れ
>636     陽とヒト
>638     「夜、霧の中に・・・・・・」
660快楽童子 ◆plhXCa4.HY :05/03/09 02:40:41 ID:eIP+4Pxv
>639-640  無題
>643     Take me out.
>644     『おべんきょうのじかん』
>645     「今や無人である」
>646     人を為す根拠
>647-648  ぼたん雪
>649-650  理解と真似真似
>651     野良風
>652     親愛なるステレオに
>653     ホモサピエンスの生態
>654     問う魂(TOKON)
>655     人は全て
>656     無題・作品番号111111

じゃあな!!
寝る前は歯ぁみがけよ!!
661園川 ◆nWfXpQxHHM :05/03/09 12:18:52 ID:ggY+FGQy
>>643
1連目は3つに分けることが出来るだろうか

1.ははの ほうちょうは ひどく つめたいです

2.かみと ぺんと わたしの うごく うでが あれば
たいようの あたらない しずかな こかげの なかで
まっさらな よるの かけらを かきならしながら

3.わたしは だれを うらめば いいの?

2の文脈から逸脱した3が1と結びつき、彼女の抱えた暗黒を垣間見せる。
「母の包丁」から詩的幻想へと逃避した書き手の意識が「怨み」によって現実に立ち返る。

逃避と対決の葛藤に翻弄される詩人の意識が現実と幻想の混沌を生むのか。

4.ゆきの ふる なごやの まちなみは きれいですか?
ふじの いただきから のぼる あさひは きれいですか?
あなたの きっと たいせつな ものは なんですか?

彼女はもう雪の降る名古屋の街並も、富士の頂から昇る朝日を見ることもない。
なぜなら彼女はもうこの世の存在ではないから。彼女は母の包丁に刺されて死んでしまったから。
僕は書かれていない事を読んでいるだろうか。でも彼女はきっと彼女の大切な景色をもう一度見たいと思ってる。
それがこの問いかけの意味であり、この作品の題の意味だと思えてならない。
662園川 ◆nWfXpQxHHM :05/03/09 12:19:14 ID:ggY+FGQy
>>646 人を為す根拠

例えば「怒っているような表情」を「正確に読み取れなかった」と言うのに
次の連では「怒っている彼の表情」と断定したり、この箇所だけならそれにも意味があるのかと思うが
あちこちで文章としておかしな箇所があり、まあそれは別にいいとして、
この作品ではチンパンジーの彼の行動は全て私に解釈された物としてしか存在しない。

この作品で読者が見せられるのは全て私の思考であり、それは読者にとっては客観的な存在だ。
そしてその客観的な存在は、チンパンジーと脳の重さを競おうとしたり、チンパンジーに脳を持っていかれて
なぜか人間を儚んだり、理解しがたい客観物だ。またそこでは脳が無くても平気な猿と人が当然のように存在している。

世界は「私」の解釈に過ぎない、ナンセンスを思考する「私」、読者の前に客観的に存在している「私」。
さらに人間に対する猿というイメージ。
これらが意識には窺い知れない別の思考世界の、その生身の姿を表現していたようで、不気味で興味深かった。
663園川 ◆nWfXpQxHHM :05/03/09 13:43:57 ID:ggY+FGQy
>>638 「夜、霧の中に・・・・・・」

孤独とかぬくもりとかいう運命があって、その間に黙している私たちがいる。
石と雑草を慈悲を持って見つめる夜闇はこの作品を読む読者の心だ。でもそんな夜の沈黙に比べれば、
「寂しい、さびしい、サビシイ、誰か私を見てください。」とか
「触らないで、さわらないで、サワラナイデ、誰も傍に来ないでください。」とかいう表現は浅く力が無いように思う。
行頭の空け方も大げさ。でも最終連は良かったと思うし、そこにたどり着くまでの言葉の積み重ねも成立していたと思う。

>>639-640 
ではなぜ私たちは書くのだろう。
そしてこの語り手にとっての書くことの意味とは?
という作品。

>>654 問う魂(TOKON)
地味だが良いと思う。タイトルのセンスがよく理解できなかったが、
硬質の言葉での短いラインの確かな積み重ねが伝えたい事の重さを感じさせた。
ただ、硬質な表現の成功はまず単純に読書量に拠ると思うが、この作品にはそれが少し足りていない気がする。

>>655 人は全て
リズムの作り方やその利用の仕方は上手い。
膨らませ方、脈絡があるようでない展開による効果。
でもああそうか、としか思えなかった。

>>656 :無題・作品番号111111
詩作を性交に見立てた比喩が的確に機能していて読みやすく、面白かった。
↑爪个★ これらの記号がそれぞれ効果的で、
特に「个」は「↑」が壊れて記号の上部の総括と同時に詩全体の象徴、
「★」はそれまでの記号の配置のリズムとその図案自体の相対的なインパクトのせいで、
唐突過ぎる「僕らはみんな人なのさ」に詩的な納得を与えてくれた。
上手いと思うし、言ってることも面白い。
664園川 ◆nWfXpQxHHM :05/03/09 15:14:03 ID:ggY+FGQy
日清、日露戦争の事は全然知らないという事を断った上で。

黙示録だろうか。戦争の記憶というより、戦争のイメージを借りた何か。
コンビニエンスストアの存在から、主人公が現代人だということは確実。
近代の記憶?とも取れるがそこまで拡大して考える根拠が僕には見つからないので、
これは主人公一人きりの見た、彼の世界という事になる。3連目、

1. 阿片のけむりで私服をまいてから 娼窟へ
大連生まれの混血女は 青灰色の目をしていた

2. 大陸の雪原で おれは白いオオカミとたわむれた
首を噛み 爪をたて 粉雪をはねあげて
内臓を貪られる快感ときたら!

3. 永久凍土の国でも この女となら生きていけるだろう

4. おれはアパートの片隅の トランクを思った

青灰色の女の目から大連の雪原の幻想への移行が自然で、大変上手いと思う。
狼との戯れは女との戯れの比喩でなのだと思うが、それだけでなく自立したイメージとしての存在感も強く、
世界を大いに拡げている。3で幻想から帰ってきてその感想を述べる。1.の現実と同じ位置に戻る。ここもスムーズ。
さらにすぐ次の行で記憶の中にアパートの様子を探る。あとついでに、1だけを見ても、2行のうちに娼窟への移動を行っている。

場面や話者の視線の移動が緻密で、そこに織り込まれた現実の描写、幻想の描写、さらにはそれらの位置関係の正確さ、
等が大変豊かな世界を作りだしている。全編に渡ってそうで、読むのが面白い。

展開される物語や配置される言葉の一つ一つの意味を考えたり、そういう解読めいた行為に積極的に走らせる力があると思うが、
そういう事よりやはり、複雑だが一貫した叙述の糸に沢山の言葉が乗っている、絢爛な織物の様な言葉の世界に無心に惹きこまれた。
665園川 ◆nWfXpQxHHM :05/03/09 15:38:40 ID:ggY+FGQy
>>664>>647-648の「ぼたん雪」の寸評。
今回良いと思ったのは

>>613-614 落ちてくる
>>623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ
>>626-629 赤いソファー
>>643    Take me out.
>>646    人を為す根拠
>>647-648 ぼたん雪

1番良かったと思うのは「ぼたん雪」。他の作品への思い入れを圧倒したので。
この作品の完成度とか、言葉の魅力とかは他を秀出してると思う。
次に「Take me out.」と「人と為す根拠」が良かったと思う。前者は渾身のメッセージ、
後者は得体が知れない。全然違う傾向の作品なので、甲乙つけがたいが、
「人と為す根拠」はちょっと文章としてのあらが目立つので、これが下。

「落ちてくる」は単純に、最も印象に残らなかった。印象に残るか否かが全ての作品だと思うので、外した。
「ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ」はベルと殺人があるべき詩の形へスリリングに収斂していくが、
そのスリルが今一スリルにならない書き方だと思う。「赤いソファー」は個々の場面は面白かったが全体が上手く繋がらなかった。
というわけで、


3点 ぼたん雪
2点 Take me out.
1点 人を為す根拠

以上です。
666ななほし ◆lYiSp4aok. :05/03/10 01:15:05 ID:8UvUh9iW
3点 >>638 :「夜、霧の中に・・・・・・」:05/03/04 10:43:40 ID:o/OAyGUW
 ちょっとぞくぞくする早春の公園。夜の空気。

2点 >>639 :名前はいらない :05/03/04 10:55:56 ID:bxPrMYiw
 わかるという……うそつき。わらないという……うそつき。
 わからないこと……わかっています。

2点 647 :ぼたん雪    上 :05/03/06 16:41:17 ID:bMXTMtuR
 ぼたん雪は真っ赤に血を吸うほどの存在感がないのが……残念。

1点 >>626 :赤いソファー 1/4:05/02/28 13:22:38 ID:qX+poiKr
 芥川竜之介の作だとも言う、赤い帽子の女を思い出した。
 白人金髪といえども、留学生の立場から愛すべき田舎娘と見えるから不思議だ。
1点 >>625 :猿だよ :05/02/27 23:46:49 ID:WTKwcwMH
 詩人だなぁ……。でも、猿はほかの猿のまねをしないんだそうだ。
 しかし、人間のやってることを、形だけ真似する。それが、……意外と本質を突いている。
 虫歯の手術を受けるゴリラ、医者の差し出す名詞を食べたそうだ。このゴリラ
手話で人間と意思疎通できる。その先は人間がゴリラの意思を尊重するか? 否か?
 である。当然ゴリラはカギの掛かる部屋にいて、自分で扉をあけることはできない。
1点 >>613 :落ちてくる 1/2:05/02/26 21:35:25 ID:V9srDDP8
 人が集まる集まらなきゃ人じゃない。……空から落ちてくるものなど無い。
 すべては気の迷い?? 
1点 >>633 :紙切れ 3の1:05/03/01 13:18:14 ID:qjHKYM9k
 ストレートに人に付いて考えた。ご苦労様です。お疲れ様です。
667Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/03/10 01:23:04 ID:hUK86MsT
明日は絶対にこっち来られないので、取り急ぎ審査。

3点
>>613-614 『落ちてくる』
ぼくのイチ押し。ソフト硬派とでも言うのかな、わずかに硬質なことばが積み
上げられながら世界が構築されていく、この詩の方向性は、ぼくは大好きです
。人々の生活を舞台での遊びに見立てて、そして突如として役所の終業時間の
ような幕切れ。カッコいい。
所々に分りにくい比喩(「松葉杖」とか「西の国の蝶」とか)があって、焦点
がややぼやけてしまった印象は否めません。

2点
>>647-648 『ぼたん雪』
ぼくがすごい面白いと思ったのは、キーワードであり、話の中心でもある「ぼ
たん雪」のイメージが、どうしても掴み取れなかったところ。そう、中央にぽ
っかりと穴があいたまま、レトロチックにエキゾチックに話が進んでいくんで
す。そんな空虚さに身を任せる快感、魅力が、この詩にはありました。
多分、パラレルワールドとしての世界を描いたと思うんだけど、世界描写の不
徹底さが気になるところ。大連、双発機、コンビニ、そしてぼたん雪は、こと
ばとして、共存し得るものなんだろうか。

1点
>>618 『あーもう、やってらんねー』
生命の誕生への軌跡を、マクロにミクロに転生させていく発想は、いい。ただ
その考察が未消化に終わってしまったのが残念で、読み手にうまく伝わってき
ません。そのもどかしさがタイトルにも表れたのかなあ。

以上です。選に漏れた作品にも魅力的なのが沢山あって迷いました。
668葉土 ◆Rain/1Ex.w :05/03/10 12:40:14 ID:ncXFc4g7
点数です。

>>613 落ちてくる      3点

>>626 赤いソファー   2点
>>646 人を為す根拠   2点

>>623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ    1点
ーーーーーーーーーーー
ぼたん雪はーーー、ごめんなさいーー。
669大木人 ◆hMyRGSodPk :05/03/10 16:45:23 ID:ym9P+Xt5
◎3点
>613-614  落ちてくる
ガルシア・マルケスの小説のような、濃厚な物語を感じます。
まさに秀逸な寝物語のようで、読み手は言葉の海に漂い、空想に遊ぶことができます。
詩情の豊かさ、テーマとの合致性、文句無しの3点です。

○2点
>643 Take me out.
ひらがなのリズムが、ひんやりとした文章にマッチしていて独特の効果を生んでいると思います。
2連目の急転、「なごや」「ふじ」という唐突な詩の広がりには、世界に偏在する言葉が形になっていく感覚を覚えます。
リリシズムにぴりりと痺れてしまいました。
最後の一行の問いかけには少し違和感も感じられ、他の表現で締められたのではと少々残念です。
豊かな詩情に2点です。
>647  ぼたん雪 
有無を言わせぬ説得力というべきか、詩人の確かな力量を感じる強い詩です。
出だしの「ぼたん雪が降ったので〜」という繰り返しで、読み手は詩の世界に一気に引き込まれてしまいます。
終盤まで詩全体の寓話性が損なわれることなく展開されていて、完成された詩だと感じました。
670大木人 ◆hMyRGSodPk :05/03/10 16:46:56 ID:ym9P+Xt5

△1点
>623-624  ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 
コミュニケーションと確認作業、主題として良く洗練されていると感じました。
最終連に作者の視点の深さが伺えます。
もう少し詩情が加味されればより良くなると思います。
>626-629 赤いソファー 
イメージの繋がりが心地良いです。
散乱するディティールに統一性・方向性が欲しかったなぁと感じます。
>638  「夜、霧の中に・・・・・・」
孤独が実感的に描かれていて、読んでいて伝わってくるものがあります。
ちょっと平板な感じも拭えませんが、まとまりのある詩だと感じました。
>645  「今や無人である」
感傷的な心象をきちんと言葉にしているなと感じました。
終盤の展開に物足りない印象があるのですが、少し背伸びの1点ということで。
>651  野良風
エレカシな詩ですね。
父性のような力強さが魅力的です。
671ゼッケン ◆DgT0G2eW4I :05/03/10 19:14:31 ID:/6yJrKTc
感想文は雑談スレに。
点数はもう純粋に好みということで。
1点 >>644『おべんきょうのじかん』
672ame ◆yUHAxrOw2c :05/03/10 22:54:31 ID:eonNgoV3
点数入れます。

3点
>633-635  紙切れ
この詩の締めがきちんとしているおかげで助かっている。
どこまでも左右にぶれ続けていたこの詩は、前半はどこに行きつくのかわからないようになっているが、
最終連に向けてきちんとまとまっていく。
「人」をお題にした作品の中ではかなり変化球だけど、
今回の変化球はちょうど良いゆるさのカーブでした。

2点
>647-648  ぼたん雪
自分の趣味とは少しずれた詩だけども、物語描写はすごい上手だと思う。
少し気になるのは、この詩の締めとして持ってくるのが「赤い」ぼたん雪であること。
それから1連目のリフレインがどこにもあとで関わってこないこと。
これが気になって、2点となりました。

1点
>626-629  赤いソファー
とてつもなく不恰好なそのイメージが人間をあらわしているんだろう、心象として。
ちょっとつかみづらい詩ではあるけれども。
673名前はいらない:05/03/11 01:15:34 ID:cDMjZtRy
〆切!
674名前はいらない:05/03/11 01:24:08 ID:cDMjZtRy

 チャンプ  10点 613-614  落ちてくる

 準チャンプ 9点 647-648  ぼたん雪

 以下
  3位   5点 626-629  赤いソファー
  4位   4点 638   「夜、霧の中に・・・・・・」
          643    Take me out.
  6位   3点 646    人を為す根拠
  7位   2点 623-624  ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ
           633-635  紙切れ
          639-640  無題
  
  集計してみました。確認お願いします。
675名前はいらない:05/03/11 01:29:05 ID:cDMjZtRy

チャンプ  10点 613-614  落ちてくる

準チャンプ 9点 647-648  ぼたん雪

 以下
3位   5点 626-629  赤いソファー
4位   4点 633-635  紙切れ
        638   「夜、霧の中に・・・・・・」
        643    Take me out.
7位   3点 646    人を為す根拠
8位   2点 623-624  ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ
        639-640  無題

 訂正。
676名前はいらない:05/03/11 01:33:33 ID:ukEqaftf
集計してみたんですが。結構上と違う。。。

チャンプ
647-648 『ぼたん雪』 11点
準チャンプ
613-614 『落ちてくる』 10点

次点
626-629 赤いソファー 5点
643 Take me out.  4点
638 「夜、霧の中に・・・・・・」 4点
633-635 紙切れ 4点
646 人を為す根拠 3点

623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 2点
639 (無題) 2点

644 『おべんきょうのじかん』 1点
645 「今や無人である」 1点
651 野良風 1点
625 猿だよ 1点
618 『あーもう、やってらんねー』1点

点数漏れ、忘れ物等の確認願います〜。
677名前はいらない:05/03/11 01:36:44 ID:cDMjZtRy
チャンプ  11点 647-648  ぼたん雪

準チャンプ 10点 613-614  落ちてくる

 以下
3位   5点 626-629  赤いソファー
4位   4点 633-635  紙切れ
        638   「夜、霧の中に・・・・・・」
        643    Take me out.
7位   3点 646    人を為す根拠
8位   2点 623-624  ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ
        639-640  無題

 ゲッ、また違った。訂正。
678チャンプは「ぼたん雪」:05/03/11 02:51:28 ID:SpzEmNDm
 チャンプ 11点、準チャンプ10点、次点5点。だと思う。

3点 ぼたん雪
2点 647 :ぼたん雪    上 :05/03/06 16:41:17 ID:bMXTMtuR
2点 >>647-648 『ぼたん雪』
2点です。 >647  ぼたん雪 
2点 >647-648  ぼたん雪
@  11点

1点 >>613 :落ちてくる 1/2:05/02/26 21:35:25 ID:V9srDDP8
>>613 落ちてくる      3点
3点 >>613-614 『落ちてくる』
◎3点   >613-614  落ちてくる
@  10点

1点 >>626 :赤いソファー 1/4:05/02/28 13:22:38 ID:qX+poiKr
>>626 赤いソファー   2点
1点 >626-629  赤いソファー
1点 >626-629 赤いソファー 
@  5点

 以下4点作品
  >638  「夜、霧の中に・・・・・・」
  >633-635  紙切れ
  >643 Take me out.
679ゼッケン ◆DgT0G2eW4I :05/03/11 17:27:58 ID:Jk5joWS2
得点の傾向

カルト度(最高得点を入れた審査員数。括弧内は全審査員数7で割ったパーセンテージ)
落ちてくる 3人(43%)
ぼたん雪 1人(14%)
「夜、霧の中に・・・・・・」 1人(14%)
『おべんきょうのじかん』 1人(14%)
紙切れ 1人(14%)

支持度(点数を入れた審査員数。括弧内は全審査員数7で割ったパーセンテージ)
ぼたん雪 5人(71%)
落ちてくる 4人(57%)
赤いソファー 3人(43%)
Take me out. 2人(29%)
人を為す根拠 2人(29%)
「夜、霧の中に・・・・・・」 2人(29%)
ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 2人(29%)
紙切れ 2人(29%)
猿だよ 1人(14%)
639 1人(14%)
あーもう、やってらんねー 1人(14%)
今や無人である 1人(14%)
野良風 1人(14%)
『おべんきょうのじかん』 1人(14%)
680ame ◆yUHAxrOw2c :05/03/11 21:37:10 ID:zxv1kXwP
とりあえずチャンプ準チャンプの点数は>678であっているようですので、確定ということで。
では、「ぼたん雪」の作者さん、お題をお願いします。
681まーろっく:05/03/12 00:09:04 ID:e59kBF1A
出題がおそくなって申し訳ありません。
えー、卒業に対してまったく陽のあたらない、詩人にもいたって不人気な言葉
を救済してあげてほしい。ということで、お題は
          「入学」
です。えー不慣れなもので間違いがあってはいけないので、締め切り設定は
実行委員会(あるのかな)のほうでおねがいします。
682人気者への一歩:05/03/12 00:27:27 ID:trOhbl1f
桜で前が見えない
降りすぎ
調節できない?
かわいい娘探したいのに

あいつ花びらで窒息してるよ
呼吸荒すぎ、必死すぎ
お前のこと誰も見てないから

あぁくそっ
男の先生からディープキスくらっちまった


「ねぇ」
お、もしや…
あ、さっきの…
683開拓地1/2:05/03/12 01:29:51 ID:pLZ0y6mu
お題「入学」

「開拓地」

新たな暦をまたいだら、ボクがするりとまたいだら、
そこには途方も無いほどの、大きく広い土地だった。
何かを耕す、それはいい。ひたすら哲学、それもいい。
開拓民は気ままに過ごす。自分の事だけ考えて。
ボクは喜びブドウ酒飲んだ。始まる事に酔いしれた。

開拓民の集落できた。初めて喋った気がします。
わっかが生まれてひたすら騒ぐ、ボクとみんなが踊って騒ぐ。
来る日も来る日もブドウ酒、ダンス。
可愛いむすめと騒いで、ダンス。
故郷の家族を忘れて、ダンス。内心、楽しくない踊り。

ボクは気付いた、ダラダラしてた。
土地は荒れ果て変わらない。
くわ持て、すき持て、汗かき苦悩。
思った通りにすすまない。時期がずれたか、二毛作。
隣の大きな畑は光る、作物、果物、色彩いっぱい。
妬んで、憧れ、ブドウ酒飲んだ。
684開拓地2/2:05/03/12 01:30:41 ID:pLZ0y6mu
来る日も来る日も、ブドウ酒飲んで。
隣の牛をけなしてみせた。
ブドウ酒仲間はこぞってけなす。
くさい、のろい、目障り、きたない。
隣は気にせず涼しいお顔、ボクはひたすら、けなしてみせた。

牛の子供が生まれて増える。
ボクのイライラ、比例する。
牛への酷評、飽きたころ、馬出て、豚出て、にわとり鳴いた。
ボクのイライラ、多種多様。
隣は自慢げ、誇らしげ、ボクの畑は土の山。

開拓民の仕事が終わる。故郷に帰って、家庭で祝う。
ボクには土産も、家畜も無いと、開き直って話をしたら、
ボクの故郷は冷たくなった。
お前は何をしていたと、笑顔が失せた母は泣き。
お前は何をしていたと、絶望の父は真っ赤に怒る。

故郷は嘆く僕も泣く。泣いてる僕に手紙が届く。
新たな所を耕せと。必要とする声がする。
僕は勇んで引き受けて、父にも母にも頭(こうべ)を下げる。
僕は変わってあらたまる。故郷の温度もあたたまる。
新たな土地へと向かうボク、意志を貫け、開拓地。
685名前はいらない:05/03/12 01:36:29 ID:JIg8hnq+
「ぼくらの校門」

カップラーメンは
だいたい3分待てばいい
学校は
だいたい3年待てばいい
生まれてから 大人になるまで
僕はカップラーメンが出来るのを待っていたらしい

お湯を注いで
1分経ってから
ふと横を見ると
友達はカレーライスを作っていた
まずそうな色をしていた

僕は今もカップラーメンを食べている
まだ飽きない
686知学:05/03/12 02:34:38 ID:nfD51tGW
<しり学>と読みます

と、老教授は聞き取れない小さな声で言う
学生たちに背を向けて、黒板に向かって

窓に下にはハンテンボクの並木道
予備校のように、人生のように、学問のように
退屈な風景で、つまりは一人で歩く一本の道
友達ができない予感とか
なんとなくまじめで優しい気持ちとか

どっちかといえば
乳学したかったなって
思いながら
君は歩いてくる

そう思いなよ
ってのが僕のお勧めさ
そう思いなよ

そのほうが良いよ
入学より
乳学のほうが
ずっと良いよ

と、
老教授は聞こえない冗談を言うが
今年も誰もそれを聞き取らない
687土の記憶:05/03/12 13:13:23 ID:hWoLUTL7

土はアスファルトが嫌いだ。いくら掘り返され、蓋をされても、尽きることはない。下から揺すり、突き上げて、粉砕してやりたい衝動がある。

遠い昔に夥しい血が流れた。防災警報が鳴り、すべては低く低く黒くなって倒れこんだ。

レイプされた土のしとねは、汗と涙と滴る精子を吸い込んだ。

炎に焼かれ、雪を被り、生き物たちはそこで産まれ、そこに帰る。

あらゆる空の色、雲の流れ、星の呟きを見続けた。

低音域が聞こえて来る。――そろそろあれだよ、残酷な四月。虫たちと根っこが蠢くもんだから、むず痒くてしょうがないんだ。

桜色の陰に咲いた、無数の残映。日本人って奴は散りゆく虚空に新たな扉を開くって言うじゃないか。常に忘却しながら。

中学に入ったばかりの女生徒が通り過ぎる。ホラ、君のプーさんがここに落ちたのは、君が7歳の夏の日。半ば朽ちて、耳の片方が覗いてるだろ?

オイコラ! ここに忘れられたのは誰の骨? お前のもんじゃないのか? 詩人なら己れの骨を食み、骨を胸に飾ったらどうだ?
688入学1:05/03/13 16:08:02 ID:bKIREacp
ふと夢に現れた姉妹が波打ち際で砂の城を作っている
無言で行われるその作業は延々と続き
昼の暑さの中を通り過ぎ
夕焼けの燃え盛るような悲哀の涙すらも気にせず
夜のヒステリックな断末魔の叫びの中にいても続けられた

私は
砂をかき集める手
砂をたたいて固める手
砂をほじくって穴を開ける手
を見続けた

姉妹は色んな手を使い砂の城を作り上げていく
その手はやむことが無く正に永遠の中に浸っているようだ

しかし
いづれその城は潮が満潮に達した時崩れさるであろうのに

思いながら私は夢の中で静かに寝入った

そして夢の中で目が覚めると
姉妹はいなくなっており
できあがった砂の城が波打ち際で朝日を浴びて立っている
私はよたよたと砂浜に足跡を刻みながら城に近づいた

689入学3:05/03/13 16:08:24 ID:bKIREacp
あと少し

いう所で砂の城は波にさらわれ
海に溶け込んでいった

そして私は朝を罵倒した
私の罵倒が小鳥を殺し
海を黒く変色させ
森を枯らし
朝日すらも雲で覆わせた
波は荒波に変わり
砂浜は打ち付けられる魚の死骸やごみや木の破片で覆われていった

690入学3:05/03/13 16:08:54 ID:bKIREacp
幾重もの罵倒の中で季節は移り変わり
日差しは傾きながら落下し
いつのまにか大地はすべて無くなった

そうやって私は今ここで
姉妹を殺したのだと
告白し
詩性の残酷さと優しさをかみ締め
たった一人の中で
大声で泣き叫んだ

>>689は入学2
691名前はいらない:05/03/13 17:08:06 ID:oSmfUAqV
>>688‐690
お題が「入学」なのであり、題名を「入学」にせよと言っているのではないぞよ
692名前はいらない:05/03/13 17:17:58 ID:bKIREacp
>>691
わかっています。
題名は入学です。
693名前はいらない:05/03/13 17:32:47 ID:iGPo4TeR
>>691
>>692
(´・ω・`)カイワガ、スレチガッテルヨ
694大怪我 ◆2feoFGwS0E :05/03/13 17:50:56 ID:8HWNAAmw
「入学」
明日はみんなそろって入学です
こわいもんなどありません
たばこ吸ったり酒のんだり
ケンカ売ったりたまったり
いろいろしてきた中学時代
卒業式は泣きました やっぱり泣きました
そんなこんなで明日から高校生
キミが死んでもう3年
キミを刺した奴を殺すため
カタキを取るため不良入り
君を殺した奴をがむしゃらに探し出し
今日やっとぶっ殺してやったから
キミもぐっすり寝ていいし
俺もキミの為に使った3年間を
誇りをもって終えることが出来る
明日は入学式
キミの行きたがってた高校に入学したよ
キミの着たがってた制服を明日写真にとってくるよ
だから今日は早く寝ることにするよ
明日は入学式

ピーポーピーポー
695入学式にぶっ殺された卒業式:05/03/13 18:40:44 ID:TmqbiJXS
彼は入学してから、沢山放火をします。強姦、強盗、誘拐、殺人、詐欺に到るまで、
想像できる限りの悪を繰り返しています。

それでも彼を取り締まるものはなく、投獄するものもなく、死刑にだってされません。
彼が自由や平和を訴えると、必ず争いが起こり沢山の人が死ぬからです。

学校は便所でヒーローを育てます。生徒会は便所掃除を決行します。
誰もが正義の名のもとに、石や槍やミサイルを投げて戦います。

先生は僕たちに正義を教えてくれました。正義と100回書いてみます。

正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義
正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義

この中に政治家もヤクザもサラリーマンもテロリストもいます。あなたは誰か探し出せますか?

ところで僕は彼に忘れ去られそうになっている、電信棒に引っ掛けられた小便です。
僕がお日様に乾かされてしまうと、彼は生きることで、人が死ぬことを忘れてしまう。



696知学:05/03/13 18:52:09 ID:htBMNIH/
>>686
誤記修正お願いします。

2連目

誤記>窓に下にはハンテンボクの並木道
修正>窓の下にはハンテンボクの並木道
697まーろっく:05/03/13 22:23:52 ID:g7LRqi6w
今回は審査員として参加します。審査員のみなさん投稿者のみなさんよ
ろしくお願いします。

今回のお題「入学」の締め切り日は 3月18日(金)24時です

詩人のみなさんふるってご投稿ください。
698まーろっく:05/03/13 22:25:15 ID:g7LRqi6w
おや、トリップが出ない…
699まーろっく ◆lsOpIv6P8M :05/03/13 22:34:29 ID:g7LRqi6w
こりゃぁ大失態だ。改めて審査参加宣言。
700甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ p.1:05/03/13 22:44:43 ID:hq0lgLqJ
入学おめでとう 大学で何を学ぶのかね 法学部って、そりゃあ難しそうだね
つぶしがきくからって? ああ、そうだね ニワトリだね つぶしがきくしね
コケコッコーと鳴くのかね 鳴かないけど、ロッポーゼンショは持ってるって
言うのかね ロッポーって何かね ケンポー、ケイホー、ミンポーと何かね
ハトポッポーは大学にいるかね 時計台にいるかね 西洋人はハトポッポーを
食っちまうって言うんだから残酷だね 動物虐待罪っていうのはあるのかね
飼い犬殴ってケガさせたらキブツハソンかね 動物はモノかね 物って漢字が
ついてるから、やっぱりモノだね するってーと、ニンゲンもモノだね だって
人物って言うじゃない そうすると、殺人も傷害もキブツハソンで捕まるのかね


701甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ p.1:05/03/13 23:01:17 ID:PcnyAFJp
ところで、詩は何学部で習うのかね 詩学部じゃあないのかね それは、歯学部の
間違いだって? 薬学部じゃあ、教えてくれないのかね 詩は薬の調合に似ていなく
もないって誰かが言っただろう 薬は人の命を救うけど、詩じゃあ、誰も救えないから
違うって言うのかね でも、オブラートで包んだり カプセルに入れてあとから効き目
が出てきたり 配合間違えて、時々何人か死んだり 副作用で言語障害になったり
毒薬にもなるから、やっぱり薬学部でも教えたほうがいいと思うんだけど どうかね
それから、飲みすぎて中毒にもなるっ言うからね ホラ、何って言ったっけ
詩のスレで、りょう何とかって言うスレ、君も見たことあるかね あそこにいる連中、
アブナイね ほとんど中毒患者の半病人だね 廃人すれすれの人もいるって聞くからね
怖いものだね 詩というものは コトバはときに凶器にもなるからね そういうときの
罪名、何って言うんだっけ?  そう、キブツハソンって言うんだね キブツハソンで
逮捕するって、でも、いったい誰を?
 
702甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ p.1:05/03/13 23:05:38 ID:PcnyAFJp
おしまい
703「入学」:05/03/13 23:47:02 ID:d/NJkpNa

モラトリアムを靴の隙間に詰め込んで
僕は歩く。石畳の上。

浮ついた人群れを
掻い潜るよう、爪先だけを見て。

将来だとか、栄誉だとか
誰かの見栄がグダグダ言ってる。

丘の上にあるものが
呪縛のレールの最果てだと

僕の右手は知っているのか?

プラタナスの木の枝が
青い空を刺していた。
704名前はいらない:05/03/14 12:27:58 ID:GwQCbUg2
>>703
ホホウ、下ネタが潜んでいますな。感心、感心!
705名前はいらない:05/03/14 12:31:19 ID:GwQCbUg2
691、692、693、この三人なんか可笑しいw
706名前はいらない:05/03/15 11:39:57 ID:QCqEk82O
今回、投稿が少ないね。入学と言うお題は魅力ないと言うこと?
想像力の持っていき方が確かに難しいかもね。安易な方向に流れてしまいそうだし。
しかし、そこが腕の見せ所だと思うよん!
さあ、ガンガン頑張っていこう!
707「荒野を駆け抜けて、ゲートをくぐる」:05/03/16 09:23:12 ID:/ypr+viz

この門の下に立つことは、
本当はどの門だろうと、あるいは荒野の中だろうと
かわりはないのかもしれない。

後ろめたい気持ちはゴミ箱へ捨て、
安堵の思いも一緒に捨てて、
楽園ではなく、荒野となそう。
この門の向こうも。

荒野には、草が木が花があった。空があった。
12方位から吹き付ける風は
さほどしっかりもしていない背骨を
12の逆方位へときしませた。

どこへいくのか、いきつく先があるのか、
荒野を駆ける。

傍らに人がいる時も、いない時も
しなやかに、笑いながら 涙しながら、
荒野を駆ける。
708おしっこ ◆Ti0PcEbhdw
宣誓!
審査員として参加させてくらはい!
よ・ろ・し・く