〜〜詩で遊ぼう! 投稿梁山泊 13th edition 〜〜
1 :
名前はいらない :
04/11/06 19:04:42 ID:BuIcr8Tt
2 :
名前はいらない :04/11/06 19:05:40 ID:BuIcr8Tt
[ルール] 一人一作品の投稿で、期間は約1週間。期限日の24:00が締め切り。 ※名前欄には「詩のタイトル」を入れる。 1.投稿者に関すること お題をテーマとした詩を投稿する。 名前欄にはHNその他ではなく、詩の題名を書き込む(匿名投稿制)。 コテハンは審査結果が出るまでは作品を投稿した事をほのめかしてはならない。 (しかし投稿した作品について名無しで会話することについては禁止しない。) 投稿後の訂正は、単純な誤脱字・誤変換以外はやめましょう。 以上の規定を満たさない詩は無効となります。 遅刻は審査対象外。うっかりミス(名前欄にコテハン)は、はじめの1回に限り、セーフとする。 2.審査員に関すること 審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言すれば誰でもなれる。 審査員の仕事は「自分の気に入った作品をチャンプ候補として挙げ、点をつけること」のみ。 審査員はチャンプ候補と次点候補を選ぶことができる。該当作品なしでもOK。 審査員はチャンプ候補、次点候補に任意の点を付ける(上限3点)。 任意で寸評をつけてくれると嬉しい。 審査員の作品投稿もOK。ただし、自作品をチャンプ候補に推薦するのは不可。 ※過去に審査員をやった事がある人は、以後宣言なしで審査投票してもよい。 3.審査、集計に関すること 締切から約3日経った時点で、集計を開始する。 (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です) 集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。 集計後、二人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。 三人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。
3 :
名前はいらない :04/11/06 19:06:30 ID:BuIcr8Tt
全部に評をつけたかったけど、野暮用が入り、スレも更新されたところで力尽きます。 点 3 突堤 2 海を渡る 1 夢の住人 以上でお願いします。
5 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/07 00:03:50 ID:9/5z44qF
以上で締め切りですが集計アップまでの採点は有効とします。
6 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/07 00:09:06 ID:9/5z44qF
7 :
名前はいらない :04/11/07 00:16:08 ID:ROdk0i8X
チャンプさん 10点突堤 準チャンプさん二人 5点海を渡る 5点固有値 じゃないかな? 以下 4点地の果て 2点夢の住人 2点むかしの言葉 1点 道化 1点道 1点海上の道 1点未知行く際に 1点普遍草原 1点そら開拓史 1点道子さん 1点十一月の追憶 かな?
8 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/07 00:28:57 ID:9/5z44qF
多分そうだと思われます。 それじゃあ次のお題は突堤の作者さんにお願いします。
9 :
GON ◆rOo2fYBBKk :04/11/07 03:13:26 ID:iY+I3FrU
「突堤」書きました Alniteさん議論スレでの言葉耳が痛いですスイマセン 急に忙しくなってポエム大会審査は頑張ったけどこっちはやれなかったです 次々回あたりから審査も頑張りたいと思っとります 道というものの人に対する過酷さ、みたいなもの書きたかったんでCさんの評、嬉しかったです。 海、回帰がムジナさんに伝わってたことも嬉しかった。 うだうだすいません。 次のお題は「1」。一でも@でもNo1でもとにかく「1」なら、ってことで。
SEXてなラテン語源で「切る」って意味だそうな つまり俺たちはもともとひとつだったものが二つにぶった切られちゃってるわけで まあつまりあれだ俺は生き別れの双子みたいに前からお前を感じてた 例えばアダムの肋骨からイブってゆうかわいこちゃんが出てきて 終始素っ裸で ふたり林檎プレイや蛇プレイにいそしんだなんて言い伝えだってある イヤラシイよな とにかく大昔の、縦列駐車もできねえ猿みてえな奴らでさえ知ってたんだ 俺たちはもともとひとつだったって 俺はひとりじゃたったの半分なわけよ 確かに夜中にパソコン画面見つめてマスターベーションしていた俺は 半チクで情けない片隅の野郎 そんな俺から見たら お前は本当に綺麗で自信に溢れ、完ペキにも思えるんだが きっと一人じゃほんとは半チクなんだろう 男にゃ見えない暗い海で 泣いてるんだろう 俺とセックスしようぜ 俺と中心に行こう 神様から隠れて暗闇で溶け合って 行ったことないあすこに帰ろう 避妊ならするぜ でもほんとは失敗したって構わねえんだ だってやっとこさひとつっきりになれた俺らから いきなり瑞々しくって弱くってうつくしい 半分ぽっちが出てきてさ 俺たち以外の全部の全部を 古くて遠くて不完全なものに変えちまうんだぜ? 痛快だろう? そんときゃ社会のことも体面も お前の親父さんさえも 意味なんか失うだろう?
11 :
自分が一番大事なオマエへ。 :04/11/07 20:11:24 ID:XQcRoz7z
これでドキッとした人、そう、これはオマエ宛だ。 オマエは自分が一番大事。 オマエは自分が可愛くて可愛くてしょうがないよな? オマエの言動で誰かが深く深く傷付いたとしても オマエには知ったこっちゃない。 オマエの思うようになる玩具がひとつ壊れただけにしか過ぎず オマエはただ単に我がの玩具がひとつ減った自分の哀れさだけに傷付き オマエはその辛さを人に訴えることによって オマエ自身の正当性をオマエ自身に言い聞かせているだけ。 オマエは自分が一番大事。 オマエは自分が可愛くて可愛くてしょうがないんだよな? オマエは自分が一番辛いと思っている。 オマエは何故自分が辛い立場に立たされることになったのか分かっていない。 オマエにそれは知ったこっちゃない事。 オマエは「辛い辛い、一番キツイのは俺だ」と人に訴え オマエは自分に対して哀れみの言葉をかけてもらう事で自分の平静を保っている。 オマエのそんな茶番劇。笑ってる人ばかりだって事に気付いてないよな? オマエは自分が一番大事。 オマエは自分が可愛くて可愛くてしょうがないってことは百も承知。 それでも俺はオマエに問い続ける。 居心地のいい場所でしか何も言えないんだよな?オマエは(藁
12 :
1種住専で一番いい道で :04/11/07 22:18:57 ID:sfO2Dm0b
この丘を越えた家に帰る少年の一団が煙る 取り巻いた煙の中で巻き添えは嫌だと声がするのは 此処に私が寝ているからだろうか 坂がきつくて流してしまうのか排水溝が綺麗なのと 光の通り道だってくらい人がゐないのが好きで 少し起きて寝ている私が注意するんだろうか 誰に吠えようかと迷っている犬のように どの足にしがみついてやろうかと 定めるにはどれも踏ん張っている 安全にスリルを得たいのならば インターホンを押してあげてもいいけど 丘の向こうへ引きずって行ってくれるかい 喉が渇いているんだよ
昔々に聴いた物語 同時に思い出す母さんの言葉 「私にとって全てのものが一番よ」 手紙が空の飛脚から一通届き 看板娘のおイチさんは 雨色に映える傘を広げ 天気雨の中を歩き出す 直し損ねた破れ目から 柔らかな光と風が 自慢の簪を引き立てる 母と乗った渡し舟の前で 川の主の雨蛙と 世間話に花を咲かせていると 水溜りの波紋は消え 水色の空の中 七色の虹が隣の国まで架かっていた 昔々に聴いた物語 同時に思い出す母さんの言葉 「私にとって全てのものが一番よ」
14 :
1 :04/11/08 00:03:57 ID:a55K0+Ps
溶解という赦しをどうか私に出来ることなら何処までも透き 通った闇にそうあの一人として戻らなかった瞳に映らない世 界で強く硬く握りしめていた季節外れの桜の花弁甘酸っぱい 残り香と人形に囲まれて立ち尽くすのが嫌で無言のまま吹き 上げる風にわざと散らされぺりぺり音を立てながら柱の影が 落ち行くほどに爪を研ぎながら考えたことは白磁の肌炎の痕 そうこれらの断片的イメージは1つの詩に収束すること無し にただ眩しい七色の粒子が天から落ちてくるのを待つだけの 1
15 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/08 00:55:31 ID:GaAGU/eP
締め切り言い忘れたのでageときます。 現在投稿を募集しています。お題は「1」です。 締め切りは11/14(日)午前零時、つまり11/13(土)いっぱいです。 皆様奮ってご参加くださいませ。
16 :
「はじめ」 :04/11/08 02:27:59 ID:hU6sbrmL
二人の影が重なる それはいっそう濃くなる 下手に踏むといけない 痛みをかんじ声をあげる その名は「はじめ」 二人の影が重なる そのときにだけ現れる 話しかけるといけない 口がないから乗っ取られる 私の身体か貴方のそれを 二人の影が重なる 二つのものが一つになる それ特有の・・いけない はじめが突然狂いだす それをいうと狂いだす 二人の影がカサナル はじめはもう住んでいる 私と貴方の心の中に もしくは皆の心の中に はじめーそれは 一つになろうとするもの
これから当たり前の事を書く そう、当たり前の事だ 当たり前過ぎるが故に読む気が失せてしまうかもしれない それでも読んでほしい 読みきってほしい 人は当たり前の事を忘れる生き物なのだ どこぞの推理物の漫画で「真実はいつも一つ」とか言っている 私はあの漫画の設定にも納得がいかないが、まぁそれは置いておく 「真実はいつも一つ」 この漫画からすれば、犯罪を犯した人間が単独犯だろうと複数犯だろうと それは過去の出来事を推理していくのであって、真実が一つなのは当然である では 全ての事柄に対し 真実は一つなのか 算数の足し算引き算とか 歴史の出来事とか それは確かに真実は一つだ しかしそれらを除いた物はそういうわけではないのだ
正義と悪 どっちが正義だ どっちが悪だ 誰が決める?神様だって決めやしない どっちが間違ってるのか どっちが正しいのか どっちも間違っていて正しいのである そう考える方が賢明だ 人は年を重ねるにつれ そういう事を自然と認識する物だ しかしいざ自分の意見、主張に真っ向から衝突されると その事を忘れてしまう 感情の先走り 気付いてみれば 自分こそが真実 と思っているであろう 自分の意見という物がある事 それと同時に 相手の意見という物もある事
何故自分とは違った意見が生まれてくるのか よく考える事だ 冷静に考えろ そうだ 冷静にだ こういう考えが生まれないだろうか 「自分が間違っていたのかもしれない」 真実は人の数だけある 自分が絶対に正しいというわけではない この二つの事をいつもどんな時も忘れてはならない 私が書きたかった事はこれで終わりだ 当たり前の事を書いたまでだ そう当たり前の事を
20 :
正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 :04/11/09 00:02:57 ID:ww60ciRw
―――世界カラ「私」ヲ放逐スル 世界で、私、と呼ぶことができるのは、ただひとり それは、いま、ここ、にいる、私、だけなのに どうして、あなたたちは 自分のことを、「私」、って言うの? ―――恐ルベキ僭称 これからは あなたが、自分のことを、「私」、と言うのを、私は許さない もう誰も、「私」、という言葉を使っては、だめ 誓いなさい ―――剽窃ハ万死ニ値ス あなたは あなた、以外の何者でもない、のだから あなたは、自分のことを、「私」、と呼ばずに あなた、と言いなさい ―――私ハ天動説ノ信者
21 :
正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 (続き) :04/11/09 00:10:36 ID:ww60ciRw
電車の中や雑踏で 「あなた」、って呼ばれて、返事しそうになる 振り向くと、私じゃなくって、隣の人だって気づくこと、あるじゃない そんなとき、ちょっと、憮然、よね ―――人称代名詞ハ複雑怪奇 でも、もうこれからは迷わない 「あなた」、って呼ばれても、「あなた」、は、私、じゃないから、振り向かない ああ、なんて、世界は、すっきりして わかりやすいんだろう ―――朕ノ文法、コレガ正シイ日本語文法
22 :
正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 (続き) :04/11/09 00:28:47 ID:ww60ciRw
それから、私に声をかけるときには 私のことを、「あなた」、って呼ばずに 私、って呼びなさい いい、わかった? ―――対象化サレルコトノ不快感 電車の中や雑踏で 「あなた」、って呼ばれて、返事しそうになる 振り向くと、私、じゃなくって、隣の人、って気づくこと、あるじゃない そんなとき、ちょっと、憮然、よね ―――人称代名詞ハ複雑怪奇 でも、もう、これからは迷わない 「あなた」、って呼ばれても 「あなた」、は、私、じゃないから、振り向かない ああ、なんて、世界はすっきりして、わかりやすいんだろう ―――朕ノ文法、コレガ正シイ日本語文法 すんませえん、上記21をこちらに差し替えてください
23 :
空腹 :04/11/09 00:37:18 ID:dhCko9Vg
眠れぬ僕を置き去りに 君は横寝を決め込んだ ベッドの高みから僕を見下ろして 涅槃のポーズ でも釈迦と言うより ツリ目の君の寝顔は歌舞伎みたいだ 高台からいよーうって高笑いする歌舞伎者みたいだ いつだって君はそうだ 僕を見下ろして笑っている あなたどこを見てるのよーうって 頭に血がのぼっていく 顔が熱い 君の寝巻きの上をめくりあげる 圧迫に尖がる乳房 僕の唇も尖る 近づいた左右の乳首 寄り目みたい ひんがら目の僕も寄り目になっていく のぼりきった血 きっと顔は真っ赤だ 両の黒目は寄り続けて間も無くくっつく 今夜僕は一つ目の赤鬼になる 人喰いの 突き刺す角だって ちゃんと一本生えているんだ 君の乳首 揃えてくわえて甘噛みして くきくきと鳴らす くきくきと伸ばす 君の手はグーの形作り頭はぐるぐる回りだす 歌舞伎者は苦悶の色浮かべる夜叉へ変化する 一つ残さず君を食べよう 僕はお腹がすいているんだ
白く濁った湯につかり、ゆっくりと温まった後、 湯を止め、浴槽を覗き込む。 4匹の鼠の死骸が底に転がっていた。 こみ上げる嘔吐をこらえきれず、湯船に吐いた。 酸っぱい匂いが充満する浴室 白くふくれあがった鼠の死骸、吐しゃ物 裸体のまま立ちつくす自分自身が そのまま窮屈な箱へ仕舞いこまれていった。 収束する心象風景。 ガンジス川には死体が流れ、糞尿も流れ、沐浴する人が水に浸かる。 海は全ての死骸を懐に抱く。 万象の響きは濁り、判別しえない音の塊となって、心を押しつぶす。 4匹の鼠の死骸を食べるハイエナをわが身に飼う。 あの湯に浸かり、かみ締めるハイエナを愛しく撫でる。 あのハイエナは私だ。 あの鼠が私であったように 嘔吐する私も私であったように。 一なる日に、果たして心を壊さずに迎えることができるのだろうか?
ねえ、あなた。 どうして私達は一緒にいるんでしょうか? あなたは、私を見ていないです。 私もあなたを見てないですよねえ。 だって、この鼠の死骸は、あなたのあずかり知らぬものですから。 きっとあなたにも、何かの死骸があると思うんですよ。 見えないんですけどね。 そんなところまで、見せ合うのは失礼ってもんですかねえ。 そうかもしれないです。 でも、いつかきっと、そういうものも、 拾い上げないといけない気がしてならないんですよ。 拾っちゃいけないですか? 風が耳元でささやいていくんです。 ”あれ、どうした?”って あの風は、きっと人らしき鬼なんだと思うんです。 ねえ、あなた。 一緒に人である鬼になってみましょうよ。 南部風鈴の音が聞こえます。 もう、仕舞わないといけません。 ”ちりん ちりん”っていうあの澄んだ音は、 南部鉄の鍛えぬいた密度の濃さが作り出すんです。 ああいう音は、綺麗ですねえ。混じり物がなくって。 在り難いから、綺麗なんですね、きっと。
26 :
イコール1 :04/11/10 17:38:54 ID:QEVpOu9h
僕は僕だ 僕は誰かだ 誰かは世界だ 世界は何かだ 何かで全てだ 全ては1だ 僕も 誰かも 君も 何でも 1以外にありえない 宇宙も 世界も 海も 空も もし 1以外に存在しているとしたら それは人間が勝手に作ったものだ 自然に生まれたものは 1だけだからだ 1を細かく分けて「何分の何」なんていうのはありえない なぜならばそれを分けた地点で分けたものは全て1だからだ 1に1を足しても1のままだ なぜならそれを足した地点で足されたものは1になるからだ 1に単位をつけてはならない つけてしまうと2や3や0という虚数が生まれるからだ 実数は常に1である これを破ってはならない 破った人間は罰を受けた まるでとある女が箱を開けたかのように 例えば人間は幾度と戦争を起こした おぞましく愚かな戦争を あれは国を二つ以上に分けてとらえ また人間をその通り分けたからだ
人間は愚かだ 作ってはいけない数を作ってしまった 化学だけが破壊するのではないのだ 幾何学だって立派に破壊するのだ だから僕は話を戻そう 1の話だ もうこれ以上1でない話はしない 僕は誰かと出会って1になる 誰かは全てと混じって1になる 全てが1であって1になって1に戻ってゆく そんな事を遠くで見ている 神様もまた1だ
28 :
フィルム :04/11/10 22:38:07 ID:x/o0HDEg
鳶色の歩道 レンガ造りの壁に命が宿り 青青とした匂いが鼻先をくすぐる 洗濯されたシーツが風になびき 庭先の風車が一定のリズムを奏でている 噴水で遊ぶ子供達の声がこぼれる広場 異国の音楽に耳を傾け 冷たいジェラートに心を奪われる 小さな映画館の前に座る白髪の老人に話しかけ 緩やかな流れに身を委ねる 始まりの世界を映し 流れる雲を意味もなく眺めていた ー目覚めー もたれかかっていた木の幹に左手を添え 寝違えた首に右手をあてる 午後の陽射しに目を細め 深く息を吐き ほんの少し弛んでいる口元を閉じた 瞳の先には崩れかけたレンガ造りの壁 ひとつだけ 陽を浴びて色あせたレンガを指でなぞる 歪んだ雲は ただ流れていた
29 :
1の罪 :04/11/11 03:02:14 ID:VGW3+LhF
0をみつけた男が、灰になった娘の死体をガンジス河に流していました。 日本では、電卓を片手にロケットの部品が、命の値段を叩きだしていました。 インドでは一滴一滴の涙が、水に溶けていきました。 少年が言いました。 「おじさん、命も、思いも、空も、海も、すべて1つの集まりでしょ?」 男は答えました。 「若いの、馬鹿を言っちゃぁいけないよ。この世の実体を誰か証明できるのか?」 追って少年は言いました。 「おじさん、1つの切欠が、こんなにたくさん塵積ってややこしいことになっています。」 男は黙っていました。 ガンジス河は悠々と流れていきます。 死んだ娘がどこからきて、どこへ帰っていったのか、私たちには永遠の謎なのです。 どうしてこんなことになってしまったのか、その理由を答えるように、 山びこだけがオイオイと泣いていました。
多くの1が溢れかえってる中で 僕はたった一つの2を取りたい
30 名前: 名前はいらない [sage] 投稿日: 04/11/11 18:12:35 ID:w+qrRhVP 多くの1が溢れかえってる中で 僕はたった一つの2を取りたい まぎらわしいといけないので、ひとつの作品です
32 :
雪。 :04/11/11 23:22:45 ID:68EYxd8D
ひとかけらの ゆきが ぢめんに おちて とけて きえる。 ひとかけらの ことばも だれにも とどかず きえる。 それでも なにかを つたえたい と おもう わたしたち の 吐き気を催す傲慢。
34 :
たとえ1つ :04/11/12 19:39:04 ID:g4olqnyq
1つだけ 1度だけ それは逃げの言葉 たとえ一度でも やったことにはかわらない たった一つでも それであることには変わらない どれも同じ価値があり それはそれであることに変わりない たとえ異なってても 生きていることにちがいはない
※はじめに この詩は、「正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方」の返答詩の ようなものとして制作されています。 よって「正しい日本語講座…」の作者には、感謝とそれから一応お詫び申し上げます。
──誰かが「世界」を構築する あなたが向こうの扉を開けて入ってきた部屋は 彼が夢に見ていたさっきの空 遠からず戻らなければいけないことを その鳥たちが次々に飛び立つ中で まるで挨拶に織り交ぜて話そうとするかのように 帽子のない昔の人々を見下ろして 閉じ込めた空気が沈んで足にまとわりつく 音のしない壁にもたれかかって かかとを地面に何回か打ち付けるあなたの言葉より ただ下を見ると彼はそこにいて 手の動きに集中しているかのごとく 夕焼けの色をしたその身体の色がいつも 公園の隅に放り投げられたボールの 目をつぶるたびに思い出される 歩き続けるだけの時間なのだ それでも気づくことがあって それでも思い出されるのが 世界という構造物の中において あ もう一度も繰り返しの出来ない あなたが彼と同一であり ああ 彼とあなたは表裏一体である 世界が 彼はあなた だからそれが世界なのだ わたしと言う
──「世界」は次々と解釈される そのようなあなたが呼んでいた わたしは勝手にペンを持ち始め 風景の中に取り込まれるように 用意された紙の上に文字を並べる 踊りながら誰かが歩いた道を なぞり書きした跡もないこの紙で 言葉で敷き詰めていく 物語を構築していく上で あなたが二人称である所以を わたしが一人称である便利さが 次々と駆逐していけば なぞらなくても良かったはずの 紙の上で目をつぶって わたしを想像するだけ そんな「あなた」がわたしで そんな「わたし」はあなた 「あなた」は「わたし」 だからゆえに世界は1つしか存在しないのだ
ところが わたしは時々この文章の中で いきなり意味不明な文字列の中 放り投げられた円盤のように ふわふわと頼りない存在だ 時には視点を勝手に移されたり 見えないものが見えてしまったり 挙句の果てにはどっかに引っ張られて 物理法則を無視して生活できたりする もしくは外から見える全ての視線の真ん中で テクストが勝手に読まれるように 誰でもない「わたし」が全ての人種ごとに存在して 好き勝手に視覚と想像の中で動かされているのだ 「わたし」はどこでも「わたし」ではない ちょうどこの位置まで引っ張られてきたように ──ゆえに「世界」は事象から分裂する 向こうの扉の陰で「彼」がオギャーと泣き声をあげる
39 :
海の向うに忽然と現れた :04/11/13 09:42:46 ID:+yXNUlRS
海の向うに忽然と現れた数字の1は 大方の予想どおり何もしないまま これまた忽然と消えてしまった いや正確には そうであってほしいと誰もが願った パターン化した現象ではあるが地元住民の反応は冷静だった 蜃気楼やら不審船やら原発やら 今まで不思議なものをイヤというほど 視させられていたのだ 無理はない おカミがなんとかしてくれるべぇ という形骸化した情感は根強く残っていた 判で押したようであるが海岸に見物客がどっとおし寄せた 1まんじゅうと1もなかは売れ行き好調であった 高潮に危うくさらわれそうになったずぶ濡れの若夫婦が 「責任をとれ」とテレビカメラに食ってかかった これまた容易に想像できることであるが 街の安アパートに住む数字の1には誰も注意を払わなかった 「おとなしくて挨拶をかわす程度でした 何の仕事をしてるのかよく分りませんでした」 さらにはいささか予定調和的ではあるが 1には手も脚もないんだから 1に何かさせようとしてもやっぱり何も出来ないのである ゴジラのテーマでも流しておいたら それらしく意味ありげに終らせることもできるだろうか。
40 :
詩人の唄 :04/11/13 12:35:10 ID:s/aQ52zF
ひとつになりたいと 人は何度唄っただろう どんなに 寄り添って願っても 叶わない ひとつにはなれない けれど ひとつをつくることが できるから とても大切で 小さな いのち 違うものを愛する理由 愛するものが生まれる理由 ひとつになれないけれど 僕は唄うよ ふたつがつくった ひとつの いのち 守るために
42 :
海峡 1 :04/11/13 17:15:46 ID:gDC1VJoy
てふてふが一匹大胆海峡を渡って行った え、あそこ渡ってきたの? 大胆だなあ、 ていうぐらい大胆な海峡が、 あるんです、0と1の間に。 ひらひらふらふら 因果の風に流されて 海峡を渡るてふてふの ひらりふらりのゆらぎが 幾無限に反響し、やがて 海峡に湧く確率の雲に粗密を生じ、 その固有共鳴を日本語に訳すとこうだ、 光あれ。 オーケイ、始めよう。(月曜日。
43 :
海峡 2 :04/11/13 17:16:38 ID:gDC1VJoy
まずは土と水、(始まる一週間、 ベンチを置く地面と(現るとんちんかん、 ボートを浮かべる池。(いわゆる日朝間、 まわりには花。(パラレル夏みかん、 <火曜日。 見上げれば星。(めくるめく脱力感、 <人類最後のひとりから、 ¥水曜日。 空には拡がる翼。(まるまる総スカン、 <新しい最初のひとりへ。 ¥さん、にい、いち、どん、 $木曜日。 地上にはぷにぷにの肉球。(まったくもうあかん、 <結局ぼくらは、 ¥いちにのさーんの $詩人の発した *金曜日。 そして、ぼくときみ。(バイトにゃもう行かん。 <この惑星で0に戻る。 ¥しのにのご、 $言葉が *すきま女って #土曜日。 最後にやすらぎを。(ダメ? 起きろ? <ぼくらのいなくなる理由は、 ¥しのにの $詩なんですね、 *聞いたこと #いま、梁山泊見てきたけど ベンチに並んで座る(イエス、おけ。 <どうしたことか、よく分からない。 ¥しのにの $先輩。 *ありますか? #飲み屋で姉ちゃんに送る散文 ぼくときみの間に(却下? うりゃ? <巨大隕石の衝突、 ¥しのにのご、 $すると、 *ちょっと昔の #あれ、かっこいいな。 やすらぎを置こう。(なにすんの、 <エイリアンの襲来、 ¥ハイ! $ぼくの言葉は *怪談なんですけど、 #おまけにめちゃはやい投稿。 うん、完璧、フォーエバー。(いやん、 <ゾンビウイルス、 ¥ $何になるんでしょうか。 *あれは #なんなんですかね、 (ほんきに <人工知能の叛乱、 ¥ワン、ツー、さん、し、 $言い訳でしょうか。 *たしか、 #ここのひとたちって。
44 :
海峡 3 :04/11/13 17:17:56 ID:gDC1VJoy
のはずが、(なるから、あ。 <ぼくらはすべての敵に勝利した。 ¥イチニノサーンノ $なにをこんなに *桜金造。 #それで、 あれ、パンツはくの?(って、もう <もうなかろうと思っていた ¥シノニノゴ、 $ずらずらと *うん、で、 #思いつきを勢いで もうしないの?(知らんよ? <全面核戦争が起こった時も、 ¥シノニノ $書き並べているのでしょう。 *見たんです。 #書きました 将来が不安?(暴走トーマス号、出発、 <ぼくらは生き延びた。 ¥シノニノ $いったい *バイト帰りの深夜 #みたいなこと言うでしょう? でも、そんな不安な将来を(ポーッ! <遺伝から寿命を取り除き、 ¥シノニノゴ、 $どうしたことでしょう。 *アパート #くやしー、 愛の力で乗り切っていこうというのが(うひひ、 <脳を ¥イエス! $あ、と言って生まれ、 *かびくさいエレベーター #ジェラシー、 人生の主旨ではないでしょうか。(ういやつじゃ、 <記憶ごと ¥ $うん、と言って死ぬ。 *乗り込み、 #チェルシー、あなたにもわけてあげたい。 働いて欲しい?(これこれ逃げるでない、<培養し、ぼくらは ¥バンボバボバボ、 $毎日、ちょっとずつ *扉が両側から #えーと、で、おれはなに? えっと、働いてますが。(あら、あらら、 <いくらでも好きな身体に ¥バンボバン、 $手に入らなくて、 *閉まる寸前、 #これ? 働いてますよ。(そんなとこ、 <記憶を引き継ぎながら ¥いっちにのさんのっ $毎日、ちょっとずつ *女。 #これ、読めないでしょう? 月収16万。(噛まれたら、 <アップグレードした。 ¥しのにのごっ、 $後悔して、 *向こうに立って #企画倒れ?
45 :
海峡 4 :04/11/13 17:19:26 ID:gDC1VJoy
言ってみてきついかなと思ったけどさ。(堪忍、 <ぼくらは恋のために ¥しのにのー $そんなあうんの *いたんじゃなくて #限界? あ、厚生年金ね。それはないよね。(堪忍しとくなはれどすえ。 <決闘し、 ¥しのにのー $生涯最高の言葉の間に吹く *扉の間に。 #こういうときはあれだ、 年金も共済もなしには働いているうちに入らん、と。(うひゃほーい、 <ぼくらの ¥しのにのーご、 $すきま風を少しでもぬるめようと *ちょっと #虎の威を借るのだ。 そういえば、お父さん、大きな会社の管理職だっけ。(しゅっぽ、 <尽きない生は情熱の芸術だった。 ¥あちょー。 $こんなものを *どきどきして #381 :GON ◆rOo2fYBBKk ボーナスもどーん、と。年末はけっこう贅沢な食事とか。(しゅっぽ、 <勇気ある種族として ¥ $書いているんでしょう。 *で、 #すごい詩にもなる可能性 そういう父の背中と比べられてもちょっと。(しゅっぽっぽー、 <オリオンベルトの元老院に迎えられた。 ¥いっちょめ、 $便秘ぎみ、 *エレベーター到着。 #384 :園川 ◆nWfXpQxHHM 恐縮です。いや、(爆走機関車トーマス号、額の青筋トーマス号、 <白鳥座のブラックホールから侵入してきた ¥いっちょめ、 $トイレに *扉開き始める。 #語り口が世界観 その日暮しというほどじゃないですよね。それでも。(どですかでーん、 <異次元の触手から銀河を救った。 ¥わーお、 $座ってるときに *女。 #392 :Canopus ◆DYj1h.j3e.
46 :
海峡 5 :04/11/13 17:20:07 ID:gDC1VJoy
つーか、おれってば性格がちょっとクリエイティブ?(どですかでーん、 <一方でぼくらは陰謀も得意で、 ¥いっちょめ、 $思いつく *扉開く。 #なんだかそれっぽく だから会社勤めは性に合わないっていうか。(命しらずのトーマス号、、 <革命を叫ぶ夏を宇宙にでっちあげ、 ¥わーお。 $そんな言葉、 *女。 #506 :MUJINA ◆iXws.WGCLY いっかいうちに帰る?(ぶいぶい言わすトーマス号、 <ぼくらの帝国は銀河を堂々と行進し、 ¥ふ。 $大好きです。 *目の前、全面、 #好き勝手ワンマンショー そう。メールくれる?(なかば伝説、トーマス号、 <ぼくらは宇宙の温度を1度熱くした。 ¥ $幸せって後悔を忘れてる *長方形の女。 #374 :イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 わからない? そう。(愛を叫ぶトーマス号、 <それらの日々も遠くなり、¥一本背負い。わーお、 $ときのことなんですね。先輩。 *でかすぎ。 #ちょっとムカッと だ・れ・で・す・か? (愛されたいと願う、 <∞から1を無限回引いてやがて ¥いっちょめ! $始まりのあ、終わりのうん、 *おまけに出られない。 #521 :しいな まほろ ◆tYbIWmaS5o 彼女に入れ知恵したやつは。 (じつは楽したいだけの、 <0になるようにぼくらは、 ¥ふ、ふふ。 $生涯最高の言葉に *閉ボタン。 #好きです。
47 :
海峡 おわり :04/11/13 17:21:17 ID:gDC1VJoy
えと、あの、(コンビニで飼われる、 <始まりの1がいたこの惑星で0に戻る。 ¥ぐふふ。 $挟まれた *女。 #398 :Alnite ◆m3UVuKrnck 待ってる、永遠の愛を誓う、(逃げても、 <終わりの1から始まりの1へ。 ¥げへへへへ。 $ぼくの言葉は、 *開ボタン。 #聞かれたらそうでもないと そしてその間に世界が沈没して (逃げなくても、 <ぼくらは楽しんだと思う。 ¥さ、 $ぼくなりの、 *女。 #599 :ななほし ◆lYiSp4aok. みんなが後悔すればいいな。(生きてはいけるトーマス号。 <さよなら。 ¥寝よ。 $おすそわけです。 *どけよ、ばか。 #光ってる言葉 ( < ¥ $ * # てふてふが海峡を渡って行った。
48 :
ぽとんと落ちた :04/11/13 21:03:37 ID:5nbcXBsc
ぽとんと落ちた ひとつの言葉 誰も聞かない 誰も答えない 枯葉一枚動かない 言葉おちた 言葉が人をつないでいる 言葉が隙間を埋めていく 仲間じゃない 国民じゃない それでも ひとつ 地球はひとつ ぽとんと落ちた ひとつの涙 なぜに言わない せつな過ぎる ひとりごと 言葉おちた ぽとん
みなさん乙でした。締めきりだね。 審査に入ります。期間は4/17午前0時(4/16いっぱい)です。
今回は前回とは打って変わって、どれも力作揃いで、全部の作品に点をいれたくなりました。
(全部に点を入れない審査員がいて怒られたけど、全部に点を入れても怒るだろうな……)
お題は「一」ということで、一者との合一、全一性の回復、といった宗教チックな詩が多い
のが目に付きました。それと、プラトン、スピノザなど西洋哲学を彷彿させるもの、自我や自己など
心理分析を踏まえたものなど、けっこう私好みの作品が多かったように思います。
それでは寸評に参ります。
>>11 自分が一番大事なオマエへ
これは読者である他者を糾弾する前にまず作者自身の自己訓戒として読むべきものなのかもしれない。
返す刀で読者も斬りつけるという、二枚刃で剃りあとスキッ、というところなんだろうが、
果たしてスキッ、となっているかどうか。「これでドキッとした人」と冒頭からいきなり
挑戦的な文言だが、大方の読者はいささかもドキッとはしていない。だいたい詩を読んだり書いたり
している人はエゴもひと一倍強く、内省的で、それだからこそ、己のエゴに十分自覚的であるように
思う。だからといって、そのエゴを克服して、ひとに優しくできる、というのは別問題だけどね。
興味があるのは第5連。被害者意識と自己憐憫のくだり。新興宗教や能力開発セミナーの
怪しげな合宿は、このあたりを衝いて参加者の自我を崩壊させ、洗脳していくんだそうだ。
だから、この作者も人間の心のツボは知っている。でも、まだ突っ込み方が弱いんじゃないの。
もっとエグッテ、イジメテくれないと、そう簡単には篭絡しないよ。
ああ、それにしても、詩を読んで私も洗脳されたい……。
>>13 私にとって全てのものが一番よ
冒頭と最後、サビの部分はよいとして、中身はこのサビを生かした展開になっているかな。
天気雨と破れた傘の描写は素敵。でも、最後の虹はどうなんだろう。世界の一物一理、全ての
美しさを歌うのだったら、虹のような大きなもの、美しくて当然のもので歌うより、
もっと微細で小さいもの、ふだんは気がつかない存在にスポットライトを当てて、
指で掻き分けるようにして描いていく手法をとったほうが、読者により美しさが伝わる。
たとえば、雪の美しさを描く場合に、山を覆う雪よりも都会のビルの屋上の盆栽の松の枝に
降り積もった雪の美しさを描く、というふうに。
>>14 1
やってくれるじゃないの。未完成交響曲というのはあるけれど、完結しない詩、というのは
初めて読んだ。一言言いたいスレふうに書くと
<肯定>「溶解」「透き通った闇」「爪を研ぎ」「白磁の肌」「炎の痕」など、それらしい
言葉のイメージで優艶な世界を演出している。
<批判>
「甘酸っぱい残り香」「眩しい七色の粒子」は、やや既成の感がある。統一的な全体の構図が
見えてこない。ただ妖艶な言葉を並べただけ、という感もしなくはない。また、「一」とう
お題に対するアプローチは、切り方に工夫は見られるが、一発芸のようにも感じられる。
厳しい評ですいません。
ふ
>>24-25 いつか
死肉を喰らうハイエナや鬼を我が身に飼っているという指摘は、やはりドキリとする。
一なる自我の分裂は確かに統合失調や人格崩壊の危機をもたらす。しかも、食うもの、
食われるもの、という深刻な対立を孕んだ分裂。この分裂はガンジス川へと収束する
というのは、やや予定調和のきらいもあるが一応、首肯できる。生と死、汚濁と潔斎は
聖の中に抱合される――この世界観はいいね。
惜しむらくは、やや冗長さが残る。2/2の前半はもっと割愛できる。常体(である調)と
敬体(ですます調)の混用はふつうは禁じ手だが、これはあえて計算してのものだろう。2/2の
敬体は「笑ウせえるすまん」の喪黒福造の慇懃無礼な不気味な話し方を彷彿させる。
南部風鈴も気が利いているが、やはり、2/1と2/2のバランスが悪いのは否めない。
>>26-27 イコール1
世界の原初は一から始まった――これは世界を一者(神)からの流出、と捉える新プラトン主義
の神秘的な宗教観を思わせる。でも、ちょっとねえ。実数だ虚数だ、戦争の例を引き合い
に出したりして、強引すぎやしないかい。
>>10 飲み屋で姉ちゃんに送る散文
プラトンは『饗宴』の中で、むかし「アンドロギュノス(男女―おめー)」
という第三の性があったという。それをゼウスがふたつに切り離した。それで、人間は自分の半身を
求めてひとつになろうとして性交するのだという。そんなことをつらつら思い出した。
語源から思考を深めて、生命の神秘に思いをはせる詩法は正統派といっていいだろう。
軽口っぽい口調だが、この作者、正面から重要テーマに切り込むのを照れてるんじゃないの。
「飲み屋で姉ちゃんに――」なんて安っぽく語ろうとしているけれど、そんなに卑下する
ことないんじゃない。
>>17-19 当たり前の事を書く
若い時に、誰もが一度は頭に思いを巡らせるテーマ。作者に聞く。君は「真実」あるいは「真理」
と「事実」の違いが本当に識別できているか。文系(たとえば歴史学)と理系(物理学や数学)の指し示す
ものは違う。また、当たり前、「常識」は「事実」のひとつであるけれど、「常識」イコール「事実」ではない。
こうした論理のやっかいなモンダイがきちんと片付いていないうちに「正義」や「悪」の
倫理にかかわる問題まで引っ張り込んで同じ土台で論じようというのだから、まったく。
はっきりいってグチャグチャです。
「真実は人の数だけある」というプロタゴラスの相対主義の命題まで持ち出して、これを
結論を出したつもりだろうか。
これはまったく個人的な意見だけど、詩は相対主義だけで済むもじゃない。詩は真実を
求めるもの。詩的リアリティーをことばで追求し、その中に生きる、というのが私の理想です。
54 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/11/14 22:16:39 ID:OAL8bwgz
2点 >20 :正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 : ちょっと長いかなぁ……でも、端正にまとまっていますね。 1点 >10 :飲み屋で姉ちゃんに送る散文 :04/11/07 14:30:39 ID:gfifcEzB 出だし目を奪われた。「セックスしようぜ……」あたりで、ちょっと足元もつれた。 1点 >11 :自分が一番大事なオマエへ。 :04/11/07 20:11:24 ID:XQcRoz7z これも出だしいいパンチ。 1点 12 :1種住専で一番いい道で :04/11/07 22:18:57 ID:sfO2Dm0b でだしまあまあ、だが、終わりまでテンション維持。 1点 >16 :「はじめ」 :04/11/08 02:27:59 ID:hU6sbrmL ストーリーがある。情感の移り変わりがちょっとあいまいか? 1点 >23 :空腹 :04/11/09 00:37:18 ID:dhCko9Vg 面白いけど……何か足りない。なぜ、詩を書くのか? ……かなぁ?? 1点 >30 :名前はいらない :04/11/11 18:12:35 ID:w+qrRhVP 31の駄目押しは計算か? 物足りなさの現れか…… ちょと弱いと感じまスタ 1点 >32 :雪。 :04/11/11 23:22:45 ID:68EYxd8D これもちょっと、最後の一行にたどり着け得ない。言葉の精査・取捨必要?…かなぁ
遅くなりましたが、一覧です。 >10 飲み屋で姉ちゃんに送る散文 >11 自分が一番大事なオマエへ。 >12 1種住専で一番いい道で >13 「私にとって全てのものが一番よ」 >14 1 >16 「はじめ」 >17-19 当たり前の事を書く >20-22 正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 >23 空腹 >24-25 いつか >26-27 イコール1 >28 フィルム >29 1の罪 >30 (無題) >32 雪。 >34 たとえ1つ >35-38 あまり正しくない詩講座 その乙/「三単現」の使い方 >39 海の向うに忽然と現れた >40 詩人の唄 >42-47 海峡 >48 ぽとんと落ちた
http://umaa.s19.xrea.com/cgi-bin/bbs/test/read.cgi/kotebbs/1067132915/795-798 寸評等発射代行します。
ーーーーー以下そのままコピペ
寸評できた分まで。うーん、プラトンはMUJINAさんに先越されちゃったけど、
このまま載せちまえっと。
>>10 もし飲み屋のねーちゃんがプラトンの『饗宴』を読んでたら、その説は
あっさり覆るな…。ほんのりとした哀しみを感じる。でも口説き文句というよ
り、独白に近いかなあ。
>>11 着眼点はまあまあかな。でもいちいちの事例がずいぶんと卑近なものに
走ってるよね。それはとりもなおさず、「オマエ」は作者のあなた自身を言っ
てることになるんです。
>>12 なんか不思議な味があるね…。側溝にうずくまってるザリガニを見つけ
たような気分。興味はあるけど触りたくない、みたいな。多分住宅街の道端で
クダまいてるホームレスのことだと思うけど、も少し情報がほしい。
>>13 明るいテイストは嫌いじゃない。けど、これはいったいいつの話さ?2連
めの挿話の小道具がやけに古めかしすぎて、突飛な印象を拭えない。
>>14 ぼくの説が正しいか自信はない。が、この詩には非常に惜しい瑕がある
よ。「1つの詩に収束」はイメージを限定させてやしないかな?なぜなら、これ
はもうすでに「詩」なのだから。「1」がこれほどの意味を持つとは、恐れ入り
ました。
>>16 ホラー風味つーのは意外とむつかしいかもね。ある程度の雰囲気づくり
やら、そうでなくても深層心理に働きかけたり。「はじめ」という存在が影と
人を喰う、なんつーか、荒唐無稽というか、無理矢理さが笑えた。
>>17-19 んで?この詩は真実を語ってるのかい?そこらあたりまでぐちゃぐち
ゃかき回した方がよかったかも。
すんぴょはつづくよどこまでも。
>>20 >>22 スタイルと内容のナンセンスさが微妙にいいバランスだね。句点の
多用と女性の話しことばが、耳もとで囁くようで、なかなかセクシー。右のこ
とばも箴言集みたいでいいけど、最後の二つはぼくにはあまり面白くなかった。
>>23 一種の愛の詩というか、彼女観察日記なんだけど、見事に読後に何も残
らないなあ。おそらく歌舞伎役者、赤鬼、夜叉といったことばに必然性を感じ
ないからだと思う。
>>24-25 はじめは誤爆かと思った。でもちこっと1は出てくるんだね。前半の
鼠の死骸は示唆に富んでるね。後半のあなたへの呼びかけは書簡の形にした方
がよかったんじゃないかな。そうすると南部風鈴が引き立つと思う。
>>26-27 実数虚数って、使いかた違うよ…。ええと、全ては1である、という
のは真理ではない、あるいは全ては1であればよかったのに、というふうにして
論を組み立ててみた方が、しっくりきたんじゃないかなあ。
>>28 これは一枚のフィルム、という意味かなあ。つまり静止画像。壁に命が
宿ったり雲が歪んだりするけど、それは単発。あとは風景描写に終始している
よね。それだけの詩に思える。
>>29 シュールな童話、といった印象。セリフも含め極力リアリティを排して
いるよね。表現しようとしているものは分るんだけど、表面的なのかな、胸に
突き刺さってくるものは少なかった。
>>30 多くの1は個人やら情報やら、いろんなものを考えていいんだろうけど、
じゃあいったい、たったひとつの2って何さ?それも考えろってこと?
58 :
かのプすさん代理 :04/11/15 21:24:57 ID:Mm9CUuI2
えい、これで最後っす。
>>32 世界の構築としては正しい。最終行のイタみは確実に伝わっているよ。
ただなあ、雪が消えてくモチーフつーのは、使い古されてないかな。別のモチ
ーフを試してみたかった。
>>34 これも真理を述べたつもりの詩だね。もう何も言う気がおきん。似たよ
うな詩の評を参考にしてくだされ。
>>35-38 人称の変化のグラデーション、組み合わさっていったり、ことばを絵
画的に視せる技術があるよね。一人称と二人称が同一になった時点で、卵のよ
うに三人称がポンと飛び出るんだけど、この詩ではそれが正しいのか正しくな
いのかさえ分んない。何にしてもこのタイトルはよくなかった。
>>39 うーん、この1には何の意味もないんだろうなあ。安アパートの1には、
ちっとは意味がありそうだけど、無意味の1を貫いてほしかった感はあるね。
ゴジラのテーマは興ざめだったかも。
>>40 この詩はいわゆる「子どもファシズム」から脱却していませんな。子供
や子孫のためなら何を言ってもよい、みたいな。もちっと何かほしかったね。
>>42-47 作者に一言いっときたいのは、さまざまなアイディアをひとつにまと
めることは、詩ならば可能である、ということ。すごく読みにくかった。あと
パロディにもいろいろあるけど、1行めのアレはちょっとナニだったね。
>>48 ことばの死をライトに切なくまとめましたな。ただ3連めは中学生でも分
りそうな大穴だらけの理論。それを書いちゃいかん、というのじゃなくて、書
き方ってもんがあるでしょーに。
59 :
かのプすさん代理 :04/11/15 22:00:38 ID:Mm9CUuI2
審査結果です。今回プロキシ規制にまたもや引っ掛かってしまいました。
代理のかたに、この場を借りてお礼を申し上げます。
3点
>>14 『1』
これはスタイルとしては一発芸に近いんだけど、見事にカッコよかったね。基
本的にはイメージを反復することばの列で、どうとでも読めるんだけど、ぼく
は拡散する心と、かなしく収束し沈澱する体(『1』)との対比として読んだ。
その1の遣いかたも、この詩のスタイルにハマっていて、ふさわしかったね。
2点
>>20-22 『正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方』
はーい、言ってることはハチャメチャです。でも、ちょっとわがままな「私」
の語り口がかなりセクシーでした。右のことばも講座の体裁をちょっとだけ整
えてみようかな、てな感じで、微笑ましかったよ。
1点
>>10 『飲み屋で姉ちゃんに送る散文』
ほんのりとした哀しみと、はにかみがよかったね。
>>13 『「私にとって全てのものが一番よ」』
ほとんど風景描写だけど、昔あった伝承説話ふうの情緒感が好き。
>>35-38 『あまり正しくない詩講座 その乙/「三単現」の使い方』
人称を変化させることでことばの色遣いが変っていく、美しいグラデーション。
>>28 フィルム
前回チャンプの詩「突堤」の寸評で誰かが「イタリア映画みたいだ」って言ってた。
ひょっとして、この作品、その言葉に着想を得た? だって、これこそまさにイタリア映画。
描写力あるね。でも、なんか小説の書き出しみたい。それに「一」のお題も見えてこないし。
好きな風景だけど、ポエジーはあまり感じられなかった。
>>29 1の罪
NO.24-25の「いつか」、NO.26-27「イコール1」のパクリだね。っつうか、パロディ。
すっとぼけかたがいい。最終行はけっこう好き(でも、なんか前に一度読んだことがあるような)。
作者の筆力を感じる。パクリ、失礼、パロディじゃなく、今度は自分のふんどしを穿いている
作者の相撲を見てみたい。
>>32 雪。
以前、私が「詩人は言葉に敏感」と書いたところ、すかさず、「詩人はむしろ言葉に鈍感、とくに
こういう場所で詩をさらしている人は」と反論を受けたことがあります。そのとき、
自身の「吐き気を催す傲慢」に気づかされて、恥ずかしく思いました。改めてレバーに
重いパンチをもらったように感じます。〜〜〜あー痛ェ。
>>42-47 海峡
パロディについて、ちょっと解説。
「てふてふが一匹大胆海峡を渡っていった」は安西冬衛の短詩『春』の
「てふてふが一匹間宮海峡を渡っていった」をパロってます。で、間宮海峡は
古来、「ダッタン(漢字が出ない)海峡」と呼ばれており、「大胆」は「ダッタン」
のもじり。
海峡の寸評、続き
0と1の間に大胆な海峡がある――うん、このテーゼはなかなかいいぞ。非在から存在、
無から有への位相転換、と勝手に解釈してみた。さて、詩の内容がそれに叶っているか。
残念ながら、内容はぜんぜん沿っておらんぞー。と、勝手に怒ってみる。ちょっとこの手の
饒舌体にはそろそろ食傷気味。口八丁、手八丁。作者の才能には惚れこんどりますが、今回は
お題を生かしきれていない、ということで、加点せず、の評価です。あしからず。
>>20 &22 正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方
>>35-38 正しくない日本語講座 その乙/「三単元」の使い方
「正しい日本語―」は作者の自我と他者の自我の間の永遠に埋まることのない引き裂かれた分裂状態を
表す詩、なら、「正しくない―」は自他の統合、圧殺された他者の自我の復権を宣言する詩、といっていいだろう。
それは(4)ではっきり表明される。作者の自我は作者の身体の中に既にない。作者の詩の
中に転移してしまっている。もっと言うなら、パソコンの画面上に浮遊している。
「詩的リアリティーを生きる」とは、まさに作者のこの姿勢そのものだ。
いよいよ採点です。その前に、馴れ合い云々の話がでたので、その件から。 馴れ合っているかいないか、を私からどうこう言っても、あくまでも受け取り手の 印象なので、肯定も否定もしません。ただし、厳格なはずの採点に公正を欠く印象を 与えてしまったことの責任についてはお詫びします。前回の採点、というより、毎回 採点は私なりに基準を設けて厳正に行っているつもりであります。もっともロボット ではないので、感情や気分などが全く作用していない、となると自信が持てませんが。 そこで、私なりの採点基準を明確に提示してみようと思います。 @一行でも詩的な表現やユニークな発想がある。または共感が持てる部分がある A全体的な構成がうまくまとまっている 以上、どちらかの条件を満たすなら――【1点】 上記二つの条件がそろっているなら――【2点】 B卓越したオリジナリティーがある C詩的感動や驚愕などの共感に比類ないものがある @Aの条件のほかに上記いずれかの条件を満たすなら――【3点】 これとて、客観評価でなく、あくまで私個人の主観が100%出ているものなので、 いばれる基準ではありませんが、念のため書かせてもらいました。 今度こそ採点です。 【2点】 >24-25 いつか >35-38 あまり正しくない詩講座 その乙/「三単元」の使い方 【1点】 >10 飲み屋で姉ちゃんに送る散文 >13 私にとって全てのものが一番よ >14 1 >29 1の罪 >32 雪。 以上です。
間に合い? 「いつか」に3点 「1」に1点お願いします。
それでは審査をを締め切ります。
65 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 00:37:17 ID:vQsjfsVX
審査結果を発表します。 チャンプ:5pts 14 1 24-25 いつか 準チャンプ:4pts 20 正しい日本語講座 第一回/人称代名詞の使い方 以下 10 飲み屋で姉ちゃんに送る散文 3pts 35-38 あまり正しくない詩講座 その乙/「三単元」の使い方 3pts 13 「私にとって全てのものが一番よ」 2pts 32 雪。 2pts 11 自分が一番大事なオマエへ。 1pt 12 1種住専で一番いい道で 1pt 16 「はじめ」 1pt 23 空腹 1pt 29 1の罪 1pt 30 (無題) 1pt 間違ってないか不安です。勿論ながら確認お願いします。 この通りなら次の御題決定は14の「1」作者様となります。
66 :
名前はいらない :04/11/17 00:57:30 ID:YxOcYy73
ちゃんぷ 6ポイントで、 >14 「 1 」 さんだとおもいま〜す
@ 6点
3点
>>14 『1』
2点 >14 1
「1」に1点お願いします。
準ちゃんぷ は 5ポイントで、
「いつか」 さんだとなりました。
さらに、ご確認お願いします
67 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 19:06:47 ID:vQsjfsVX
うーん、やっぱりチャンプは二つみたい・・・
>>59 かのぷすさん(代理)が、3点
>>14 『1』
>>62 MUJINAさんが、【1点】>14 1
>>63 GONさんが、「1」に1点お願いします。
と書かれています。
今回審査に参加した審査員は、
ななほしさん、かのぷすさん(代理)、MUJINAさん、GONさんの四人ですよね。
というわけで、初出
>>65 が正しいと思いますが・・・
さらにさらに確認をお願いします。
他の詩についても確認よろしくお願いします。
>>67 俺も集計してみました。んで、こうなりました。
5点
>14、>24-25
4点
>20-22
3点
>10、>35-38
2点
>13、>32
1点
>11、>12、>16、>23、>29、>30
69 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 20:10:48 ID:vQsjfsVX
>>68 正しい日本語講座の番号(念のため、68が正しい)とか、細かいこと以外は>65と同じ・・・かな?
異議がこれ以上でなければ次を始めたいと思いますが、どうでしょうか?
71 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/17 20:39:58 ID:vQsjfsVX
それでは、それで進めましょう。次のお題、「1」作者さんお願いしますー。
「1」を書きました。どうもありがとうございました。 で、次のお題は…、 ちょっと考えたんですが…、 「未来」で。 あ、それと「未来」に関係あるのなら恋愛の詩とかでも もちろんOKです。 では、ゆっくりどうぞ。
【アナウンス】 お題「未来」の締め切りは11/24いっぱい(11/25午前0:00)までです。
憂鬱に揺れる波間にぽつり枯葉船 無頼な風にゆられて喘ぐ 1000年孤独な魔法使い 目覚めぬ少女の傍らであの日の言葉を思い出す 「貴方のために夢を見ます。だからそっと起こさないでいて」 爪を噛む 髪をむしる 体をかく うろうろ歩く 膝を抱える 時計仕掛けの羅針人魚が月光浴を始める頃 遠くの森からトロールの鼾が響く頃 大きな大きな湖の真ん中で愚かな愚かな魔法使い 爪を噛む 髪をむしる 体をかく うろうろ歩く 膝を抱える 気が狂う 朝が来て人魚達は枯葉の船を岸に戻した 目を覚ました少女は一人で家路についた
75 :
水晶 :04/11/18 00:55:31 ID:9AHKjV65
気が付かない時間の中で 見えない心が嘆きだす 予言師達が囁く言葉に 何かを感じて呻きだす 未来の見えない水晶を 叩き割るのは冷たい右手 後悔さえも捨て去って 何かを探して走り出せ 本気と正気の区別さえ 付かない虚無はただの影 いらない明日を見つめれば 隠した過去が浮かびだす 何をするにもまずは悩め 生きるためにまずは悩め 悩み続ける時間の先に 隠れた未来がきっとあるはず
76 :
新たな国と古い森 :04/11/18 22:05:19 ID:x82prnrG
母が死に 父が堕落し 孤児院の勇者たちは鍵穴から 世界を覗き込み慄いている そこから見る山は夜の暗がりより黒く沈んで 太った蜥蜴の怪物のようだ 風の音はその胃袋に閉じ込められた 未来の自分たちの啜り泣きのようだ 見下ろす街は四囲の山に捕らわれて 蜥蜴殺害の暗号を送る不気味な明滅のようだ 遠い靴音は軍靴のよう それは子供たちに軍靴の狂気を連想させ 軍靴の狂気の幽霊を連想させる 震える子供は手を握る 汗ばむ手と手をぎゅっと握る どこからか不吉の風が入り込んで汗を冷やす 余計に手と手は握られる すると夜は子供たちの互いの温もりだけに昇華される だから朝日が昇る 孤児院には誰もいない 扉は開かれるほかない 次の孤児たちは確かに ここでもう一度家族を作る
77 :
オルゴールが鳴るころには :04/11/18 22:33:55 ID:IU3R9dVZ
吐く息を見ることができる 色は白 今は冬 落ち葉が地面に落ちるまで 夢の中 朝の街 幼い私は目を瞑ってしまい 夜の風 未だ吹く 粉雪のケーキが溶けて水に 泣く君の 頬にキス 手作りのオルゴールが鳴らす音楽は 昔よく行った遊園地のメリーゴーランド それが回るときに鳴っていたものと同じ ネジを回せば白馬が回る 私の頭の中でグルグルと 浮かぶ景色は モノトーンでどこか懐かしい 目線が低く 大人の顔が上のほうにある 今思い出した あのとき私がそこにいた理由 手を繋ぐ大きな手 それはスルリと消えてなくなり 叫んでも叫んでも現れない 泣きつかれた私に突かれた紳士は真摯な言葉で 「お嬢さん 迷子かな 親御さんは」 そのあと走って逃げたことを あのときは何かが 怖かったことを 記憶している その記憶の中の私に一つのプレゼント 白馬のオルゴール ネジを回せば音が鳴り出す 小さなタイムマシーン それに乗って そして今 賑やかな遊園地で 光速以上で回転するメリーゴーランドは タイムマシーンとなってこの場から消失した 何もない空間に音楽だけが流れる 行き着く先は 大人の私 子供から大人まで一瞬だった タイムマシーンに乗って 一瞬だった
78 :
その時 :04/11/19 00:56:55 ID:NMfNOw02
信じていた明日は今日と同じ 呟き続け罪を重ねて ぼくは凍えてその時を待つ 夢見ていた明日は今日と同じ 生まれる前に枯れた涙を ぼくは探してその時を待つ 残酷な貴方に見守られて 遠い 遠い瞬間を待つ 殺され続けた旅の終わり 奪われた記憶と四散した心 なくしたもの すべてを取り戻して 歓喜の歌に包まれた孤独 砕かれた月と飛散した陽 幾千億の 光を浴びて ぼくは赦され 嗚咽の一つごとに頬を濡らす どうか すべての命に終わりがありますように どうか 宇宙の時間に限りがありますように どうか……
79 :
考察 :04/11/19 02:20:30 ID:bwKNdZ+X
未来が今我が眼前において 打ち砕かれる様を私は執拗に イメージの中に描写し それが例えば素直な銃声が 少年の額を打ち抜く絵となろうとも 悲嘆という下等な言葉で構築することは 許されず ただ単純なるイメージが そしてまたその時を もがき苦しむ中 我は静かに椅子に腰をかけ 未来が席を立つのを待つだけである さぁ汽車という汽車は脱線し もう我々の中に汽車はない 少年が愚かにも悲嘆にくれる中で 私はこう叫ぶ 「見ろ、日は沈んだ、あるのは、幻想というなのはき捨てられた過去なのだ」
80 :
未来 :04/11/19 03:06:35 ID:m2FvylNf
もう 無邪気なふりで 眠れない
81 :
天 :04/11/19 03:40:03 ID:sX0JuSkt
町が一日を終えた 昼の明かりを手にとって誰かの手に渡してあげる それから坂道を下って小さな踏切を渡る 群青色した夕方がこちらにやってくる 目を閉じてその浸透圧に身を任せる 宇宙に浮かぶ天体が未来の私に語りかける 魚が目を瞑らないのは夢を見ないため それは一つの勇気 この巨大な金魚鉢の中 私たちは目を閉じて幸福を祈る 明星に向けて海の歌を口ずさむ
82 :
うそ :04/11/19 03:42:26 ID:jG33IjoH
未来、という ことば は いつも 曖昧 で 隙だらけ に 見える から ありもしない 希望 で 埋めて しまいたく なる。
83 :
イザヤもしくはエゼキエル :04/11/20 00:01:52 ID:zeTPf5mZ
世界は変わらぬ 大統領が暗殺されようが 世界は変えられぬ デモ隊が国会を囲もうとも 世界は変わるべくもない 海の向こうで戦争が始まっても 明日も明後日も今日と同じように 世界はそこに在り続けるであろう だがしかし 世界は変わるべし 一万年の眠りから未だ覚めやらぬ 南氷洋の蟹の剛毛が 潮の流れでピクリとなびいて揺らめく その刹那 稲光が空を覆い 地表に死の雨が降り注ぐであろう 廃墟の街の 運河に面した煉瓦塀のかげで 捨てられたシェパードの耳がピンと立つ そのときには、もう 世界の滅亡から免れる者は 一人としておるまい
84 :
名前はいらない :04/11/20 02:30:57 ID:FaSXZs0n
小生が、代々木八幡〜東急百貨店本店の間で、渋66の京王バス乗った時。 静かな車内で池沼1人だけがでかい声で騒いでたんですよ。その時の小生は オタ席に座ってましたけど、運転士が何回か切れて池沼にマイク使って注意 してました。電車やバスの車内、公共の場所に出すときは監督者付けろって 言いたいところですけど、現状では監督者が付き添っていても暴れまわって いるんですよねぇ。日本のお役所や教育機関って、ホント池沼に甘いですよ。
見えたかな? 見えないよ! 綺麗で汚い 幸せの サブリミナル効果! 欲しいのかい? 欲しくない! (ほんとは欲しい) 愛しい恋しい赤頭巾 とっても大きい狼の胃の中で 乾いた瞳で僕を見た! けだるい月曜 黄色いコインを 1/2の笑顔へトスをする さぁさぁ何賭けよう? ハイリスク ローリターンの ああ素晴らしき生活! ねぇ ねぇ 砂ダチョウは 駄目な鳥ってほんと? ほんと。 なんで? 飛べないから! でもね でもね ある夜 僕は見た! 金曜のAm0:30 砂ダチョウが レム睡眠でもって 美人の1等星へ 飛んで行くのを。 そのダチョウの名前は カタカナでボクといいます 漢字では僕 読み方はしもべ 何のしもべ? 知ーらない! 遠い過ぎる目的地。黄色い三日月に腰掛けて少し一休み。 手ぶらに気付き、月の石! 落したらいけません ですけど 底に穴の開いた袋しかありません 仕方ありません 袋が いっぱいになったら飛び出そう 甘い匂いの あの髪の毛。僕を目掛けて落ちてきます。 袋に紛れこんでも知らんぷり ハート型の杯にピンク色の美酒を注いだプレゼント 飲酒飛行だ♪ 飲酒飛行♪ でもね そこで *夜明け* {あぁ落ちていく(堕ちていく)} けだるい月曜日。目覚ましのベルの音に泣きながら それでも何もかもが続いてく まだ続くのだ! いつまで? 朽ちるまで!
お前らはいつでも未来未来って叫びまくるけどさ。 未来って起こること全部じゃん? 未来を具体的にとらえようなんて、無理な話でしょ? 「大きな数」はいくつ以上ですか?って聞いているのと同じだし。 例えばとある店の主が赤い数字に頭を抱えること、 例えばお前らのうち全員が明日隕石に踏み潰されて死ぬこと、 例えばこの講義がお前らに一厘も理解されずに忘れ去られること、 例えばノーベル平和賞がビルゲイツに贈られること、 これ全部未来だ。起こるかもしれないし起こらないかもしれない。 当たり前だよなぁこんなこと。1+1=2ぐらいで当たり前だよなぁ。 けどその当たり前なことを発掘してゆくのが人間であって、そんなことも当たり前。 当たり前の中に当たり前じゃないことがあって、それが当たり前で、 未来があるのが当たり前で当たり前じゃなくて、 混乱する方程式の中で彷徨うのが未来で、人間で、俺で、お前ら。 でもってその行為全般を迷い、綺麗な言葉でいうなら青春というわけだ。わかったか。 キンコンカンコン、はい。講義終了。 帰宅途中には交通事故よりも拉致に気をつけろよ。 で、何か文句ある?
87 :
過去の未来 :04/11/22 01:45:52 ID:QeSGSN2L
2004/11/22/1:38 「産声」 いつ終わるか知れない未来に 生誕したのは私のささやき ウユララの風はきまぐれで どの木の実を落とすかは私だけではわからない 第一声はとっくに過去に食べられてしまているから
「未来はへへへ」 未来はあほな恋人のなか 未来はいうことをきかない 未来は漫画のように 未来は凡人に乾杯する 未来は今日も一人で 未来は16のときの20拍子 未来は若い者 老いこぼれた者 未来は笑って泣いて怒って 未来は現在、墓の中でも生き残り 未来は愛で刻み付け アイ ラヴュー ライ ラヴュー 未来は調和のなか育まれ腐る構図 未来は誰だ 僕は自由だ 未来は広告のキャッチ 未来は煙草のけしもく 未来は最下位の人間 未来は結婚の有意義 未来は決死の戦火 未来は憂国てのとは別の母国のアイデア 未来は遺伝の勝利 未来はテレビクイズ 未来はあらゆるものの層化 未来は悔い改めた人々 未来はつまり彼との猿な思い出
89 :
部屋 :04/11/22 04:01:57 ID:yCfSocl4
どれくらいここにいるだろう 真っ白い部屋 今は昼ですか 夜ですか 僕には関係ない 未来へ進むことを止めた その瞬間から 僕は自分でこの部屋に入った ドアは消えた 僕は誰かを恨んでいた あの世界を恨んでいた それがどうだろ もう 何も感じないんだ どうすればここから出られるだろう 何もない部屋 今は春ですか 冬ですか 僕には知るよしもない ガチャガチャとドアノブが鳴る 白い壁の向こうから 君の声が懐かしい声が聞こえる ドアは見えない 僕は自分から部屋に入った 逃げるように部屋に入った それがどうだろ もう 出たくてたまらないんだ
90 :
部屋 :04/11/22 04:02:20 ID:yCfSocl4
だけど ドアは見えない 君はどうか進み続けて このドアを 君は開けるべきじゃないから 君は開けるべきじゃないんだ どうか どうか どれくらい時間が経ったろう 真っ白い部屋 僕は誰ですか 生きてますか もうわからない
ややねむい午前七時 アナウンサーは地球の人口が70億を超えたと伝えた 確かに昔より窮屈になった気がする 昔見えた富士の山が高層ビルが邪魔で見えなくなった 物思いにふけっている場合ではない 猛獣のように晩を口にくわえ 昔と変わらない満員電車に今日も乗る 別に今日はいつもの会社に行くわけじゃない 出張、しかも日帰りでNY 成田までの電車の時間のほうが飛行機に乗る時間より短い 人間はなんか急いでいる 時間に追われてるようだ なんとなく足が走り始めていた
飛行機は眠る暇もなくアメリカに着いた 取引先の企業を回る こんな長いエレベーターに乗るのが退屈なほど ビルは高くそびえていた なんかあまりにも長いので エレベーターの中で少し腹が立った 地下鉄に乗って次の取引先に行く 先の見えないトンネル その中を地下鉄は音速で走っている 先の見えない人生 こんなに急いでどこへ行く
”一晩2000円で泊まれるカプセル炬燵” 看板が出ていた、白いそっけないビル。 2000円を払って中にはいると、読み取りコード付キーが渡される。5階A105号。 フロアに下りると、そのまま各階ロビーに出る。 正面には上下二段になった扉がずらっとならび、左右には、サニタリーコーナー。 昔なつかしの、青いのれんと赤いのれんが掛けられて、男湯と女湯、ランドリー、ラバトリー。 男女別に利用ができる。 自分の扉に向かうと、2重になった扉の奥には、 4畳半ほどの畳の空間に、コタツがひとつと毛布が2枚、クッション、 テレビが置かれていた。ロビーの空間を上下二段にきりこんだ、 各カプセルは、やっと立って歩けるほどの高さだが、コタツに こもってしまえば、それも気にはならない。窓も一応ついていた。 ロビーには、すわり心地のよい椅子と、机、各種自販機、ネット接続用端子と、 パソコンが数台おいてある。 キーの読み取りコードを提示すれば、時間100円でネットもできた。 コピー、指定媒体へのデータ移動も料金を払えばやってもらえる。 防犯ブザーがある、防犯カメラもある。呼べば警備員も対処してくれる セキュリティのよさが売りでもあった。 一人で使っても、2人で使っても一晩2000円の低料金にも引かれて、 様々な人が利用に訪れていた。長逗留の客も多かった。
家が安息の場所にならなくなったとき、人は孤独な城を求め、 その城から、しがらみのないぬくもりを欲した。 帰る価値を失った家が、しだいに薄汚れ、崩れていった。 幼い子がいる間、束の間の城になった場所も、 その役目を終えたころには、崩れた牢獄でしかなかった。 老いた人間は、若い者への期待を手放し、老いた者の集まる場所へと、居を移す。 期待という束縛から逃れた若者は、孤独な城をその手に握る。 人が人であるために、人が人間であるために、 人は人の間に存在せねばならない。 人が人でありつづけるために、 人は人の間にあるために心を開けなければならない。 痛みと歓喜をもろともに、抱きしめなければならない。 城が牢獄となる日もまた近い。
生涯のうちで 最も印象深いことになるかもしれない 『明日の思い出』 それを創るのは今日を生きる俺 未来のことなんて誰にも分からないさ と言うのは うまく答えられない人の逃げでもあり 結局 この先どうなるのか? というよりも 今の俺がどう生きるのか? ということ
97 :
予兆 1 :04/11/22 18:14:04 ID:WK4Y61qU
blogじゃないほうの日記帳、 ひさびさにつけようと 鍵つきの引き出し、 開けてみたら、 青いネコ、耳の無い、ポケットつき、 が、ひからびてた。 あー、これがあの、 もしかして有名な、 例の、 ワープロでも一発変換の、 アレか。 品質保証書付きベイビーは 少年のかたちをした原子の夢を見るか。 ぼくの知っている未来は あらゆるシーンできのこ雲たちまくり。 おかげでぼくはおとなになるなんて思ってなかった。 おとなになってなにをするのかなんて決めてなかった。 世界はボタンひとつで浄化されるのだった。 ベルリンの壁の両側からみんなが登ったとき、 ぼくの未来は正統派のファンタジーとして完結した。 ガンダム世代の余命、あと1396098720秒。
98 :
予兆 2 :04/11/22 18:15:29 ID:WK4Y61qU
未来とつぶやいてみると、 あの頃はよかったと返ってきた。 もはや、 来ないと書く未来より、 来ると書く将来がどうにも重くなってて、 家族だったり出世だったり老後だったり。 出て行った彼女はまだかえってきてません、ええ。 それでぼくは歳をとったなと思う。 ぼくの現在と将来が千年先のきみらの在り様に 対する蝶の羽ばたきであることはたまに思い出すのだけれど、 だからといってきみらのために残しておくほどには言葉に余裕がない。 いまのぼくが生き残れますように。いまはただそれだけ。
99 :
予兆 3 :04/11/22 18:17:09 ID:WK4Y61qU
机の引き出しから 青いネコ、 こんなものが来るようじゃ、 もうオレの生涯賃金マイナス確定。 それも子々孫々、22世紀まで受け継がれるぐらいのマイナス。 孫の孫の小学4年生にあいつが元凶と名指しされるぐらいマイナス。 思春期を迎える準備、いまだ漠とした自我の輪郭、不運にも最初の発見は、 股間についているそれは負け犬が振るための尻尾、 少年がこんなのいやだと叫ぶ、 ぐらいマイナス。 あいつさえいなければぼくの家は貧乏じゃなかった、 貧乏は遺伝する、ぼくは父親にそっくりだ、父親は 祖父にそっくりだ、口のにおいがいっしょなのだ、 これは貧乏のにおいだ、だからあまり話さないようにしている、 笑わないようにしている、笑うと歯並びで貧乏がばれる、みんなに ばれる、みんなすでに知っているが、また知られる、優越感に馴らされて、 そのためにぼくの口元をいつも見張っているが、ぼくとは絶対に視線は合わさない、 ぼくのクラスは学年中でいちばんひそひそこそこそしている、 だから他のクラスからは軽蔑されている、それは ぼくの貧乏のにおいがクラスのみんなに染み渡ったせいだ、 貧乏は感染する、電話で父親に間違われた。 その夜に死ななかったぼくが自分を誇ることはもはやないように思われる。 というぐらいマイナス。 両親は小学4年生の息子が夜寝ないことに気づいていることを息子に気づかれるのをおそれて 毎晩夜中息を潜めている マイナス。 朝陽が昇る頃にようやく前兆が今夜の前兆ではなかったことに いっときの安堵と弛緩を覚える家族の マイナス。
これからは机の引き出しに鍵はかけないでおこう。 たしかこれには妹がいるはず。 そんなにおれを変えたいなら、 向こうからやって来るだろう。
誰もが感じる喜びも悲しみも このときを美しく飾り付ける。 あの重い扉が開き 貴方がどんな愛らしい顔をそこに表すか 気ままな空想を描がきながら 高鳴る胸を押さえている。 曇りかけた窓に映る幻のような世界では 暗く締め付けられた町に仄かなあかりが灯り始める。 町の灯にかき消された星々よ 帳の内で何をささやきあってるのか?。 この一本の薔薇に 貴方はなんと言うんだろう。 私は最早恐れない。 然し ああ薔薇には棘がある 鋭い棘が! 妖麗に惑わされる者をあざけるような。 寒さに沈み込んだ並木道 彼と彼女は寄り添い 思い思いの帰路につく。 彼らが暖かな部屋で甘い時を過ごすだろうとは限らない。 幸せとはボトルに閉じこめた葡萄酒のように 優しく包めば百年の時に味わいを深め 飲めばたちまち空になってしまうもの。 今宵は何にもじゃまされず 人々の運命を見果てるような月輪と ひどく透明なグラスに口づけし 君の帰りを待つ。甘いバラ色の未来を望み。
2004/11/22/23:02「月影」 常夜灯が月影 殺した 私の影は 殺された 青と青の階調のまどろみのなかで 短く泣いていた私を 灯影がまっ白く 塗り込めて 塗り込めて 塗り込めて 気がつけば 私の影の 影は ひとりぼっちに濃く青く 佇んでいた 目が慣れ もう眩しくはない けど 私の好きな やわらかな月影は殺された
103 :
未来さんと地平線(1/2) :04/11/22 23:51:21 ID:ZmxqQm/c
未来と名づけられたあのおばさんは 何をその名前に夢見られたのだろう 地平線を遥かに望む草原に幼子を放った爺と婆は 八年前に崖下の川で共に亡くなった ごくありふれた人間パーツのうち 遊び好きなものと家族思いなものとを主に集めて 未来さんの亭主を作る ごくありふれた人間パーツのうち 素直で優しいものと人なつっこいものとを主に集めて 勉強とはあまり縁のない田舎にとじこめて 未来さんの一人娘を作る ただ生まれて可愛がられて死んでいくだけの ありふれた犬も作る そして未来さんは食料品店で 毎日町から届けられるパンを売る そして犬は 未来さんたちより先に死んでいく 爺と婆はとっくにいない けれど、いつでも遺影のなかで そして未来さんの記憶のなかで その名を呼んでいる 草原の向こうから
104 :
未来さんと地平線(2/2) :04/11/22 23:52:41 ID:ZmxqQm/c
昨夜私は川のほとりで 山と町とに囲まれて 見えない地平線を見つめて立っている未来さんを見た 冷たい晩秋の水辺で真っ直ぐに立ち 太りすぎて飛べない鶴のように立っていた 声をかけると 未来さんは消えてしまうので 私はただ この詩に書き留めた 未来と名づけられたあのおばさんは現在(いま) ここにいる
105 :
ウイルス :04/11/23 10:28:03 ID:hzxJ32Ju
彼の体は強力なウイルスに侵されている すごい速さで進化した恐ろしいウイルス 美しい青はよどんだ色に 豊かな土は灰色へ 彼の中を搾取し 彼の中を壊してゆく 愚かなウイルスはお互いを傷つけあう 色が違うから 能力が違うから 持ち物が違うから 彼の中で生まれた仲間でも 彼を傷つけるように傷つける 彼を殺してしまう力をウイルスは持っている 彼を殺すのが先か 自滅するのが先か 彼と共存するのか 彼の名前は 地球 ウイルスの名前は 人類
胴元が勝てるように倍率を定めているから サイコロの出目に任せたってよさそうなのに ドラマを作るかのように数を選んで張らせる それは続けて同じ数に張るのが馬鹿げていて 旦那衆がその馬鹿さ故に張りたくて常に持ち 弱さを知り抜いた博打うちとよばれた人が隠す DNAの優性なんだろうか 二つのサイコロの出目が同じなら余らない やっぱり余らないなー
107 :
必要だ テン :04/11/23 15:10:33 ID:/O9lxVxy
瀧のように流れるカーテン 薄暗い壇上に英雄の一人 遥かな海の向うで 女神を争奪する戦争が起こった 女神がなぜ戦争を許すか 止めないのはどうかと思うが 戦争の目的ははっきりして それからずっと離れて 英雄並び立たずの曖昧なステートを 理由に起こった戦争も 女神を誰が独占できたのか? 英雄のために戦った男たちが真の英雄 だったのではないか?
108 :
必要だ チ :04/11/23 15:12:36 ID:/O9lxVxy
時代が下がって今振り返る ことが出来るが 戦争を始めるほどに結末は ハッキリしない 大きなお月様に照らされた雲が光る 不思議な夜 家々の屋根は青く 窓にともる明りは秘密を灯している 夜に戦争は一息つく 夜の平和は頼りない 勝利者がつけるから戦争の結末は きっとハッキリしないんだろう 戦争は女神をものに出来ず 一人の英雄も擁立できなかった 敵も味方も生き残って いったいどんな戦争に終わったのか まるで最初りの理由しか なかった様ではないか 戦争には…… 戦争には……
109 :
必要だ ジン :04/11/23 15:14:30 ID:/O9lxVxy
生き残る人間が必要だ この先も 次々と戦争の理由は出来るのだが どんどん曖昧になって やがて次の戦争は生き残ることが 生き残ることが 勝利になる パーティが終わって 片付ける人影もなく 残パンをあさる鳥の 一羽も飛ばない 戦争が終わった
110 :
未来は過去でした :04/11/23 17:35:33 ID:vdDvEpFs
未来は過去でした。 なぜなら、もっと未来があったから。 わたしはいなかったのです。 私は倒れました。 喜びや充実感も。はじめて感じる気持ちも。 きっと未来なのでした。 わたしが生まれたとき。きっと未来があった。 そこには みらいを感じたひとがいた。 でも、それは過去だったのです。 幸福になる時も。挫折を感じた時も。 それは、未来であることでしょう。 あなたの現在は何ですか? 心臓が動いていること? 呼吸をしていること? 朝起きること? それとも、日記を付けて、すぐにやめること? わたしには、未来はなかったのです。 わたしには、過去もありません。 そういっていた人間が きっと過去にいたことでしょう。 そういう思いの人間は きっと未来もいることでしょう。
111 :
イマというピエロ :04/11/23 19:40:18 ID:uu8ah/p5
子供のころ近所の公園でピエロに出会った そのピエロは僕には幻想に見えた 信じようが信じまいが笑いかけてくる あの日の夕暮れと 走って逃げた後の海辺で 水を飲んだ 塩辛くて吐出して水面には 夕日が映って赤くなってた あの短針が360度回転したら明日になるんだ 指で無理やり回してみてもまだ今日だった 転んだはずみで服に血が付き脱いで捨てた 服をさしだすピエロの手を払ってしまった 血は流れて止まらない 布をあてた ひざこぞう唾つけたあとには 傷口が少し黒くなってた 襲い来る恐怖と何かに囚われて動けなくなる 時間が経ってもまだいるピエロは僕を見てた 微笑んだ口もと潤んだ両目で僕を見てた あわれんでいるんだろうイマに今にも食われそうになる 未来はどこだい逃げきってみせたら辿りつくのか それまでこいつと対峙して生きて行かないとな
ソレがこの子の寿命です 無機質な病室に添えられた花 誰にだって失くしたくないモノがある 取り返したい過去がある 報われない涙を授かる者はどのように選別されるのだろう それでも彼らに明日はある 太陽は昇ってしまう 拝啓 全能なるZeus様 アナタがパッとしない仕事に精をつぎ込んでいる隙に 下界では黒服の劣化コピーがオナニィに興じています 年功序列型“確変”ライフゲーム 〜トリプル7で少女の生首 修正ポイントをチラつかせながらLOOSER(母)の耳元をそっと噛む “時計の針は左には回らない” THANK YOU for THEIRファッキンRULE. ならば俺たちは 空のてっぺんにいるであろう 高笑いのPLAYERどもに向かって撃鉄を引く 鎌でなく股間を撃ち抜く弾丸を 遠いとおい“今”からぶっ放す COLT PYTHON 旧式6連リボルバー 退役玩具に装填するのはATHENA(娘)の弾丸 オトナになるほどに伸びる銃身、お迎えを前にして一撃必中 俺にはすべきことがある ダルマなだけのジジィは罪だ 敬具
くやしいときはなみだしかでなくて それがくやしくてないてるんやろなんて こどもはうまないけついをしたきみは にんしんもしていなかった ぼかぼか はらをなぐった すきっぱら きゅー きゅーあんどえー きゅー ゆめのせかいはすみにくいやろう? えー いいや ゆめのせかいしかしらないから ないから ないからじょうろにみずをいれ はいからろうじょがゆめをまく すいぶんなんてないたいない かれたたいないゆめいっぱい かわいたなみだであじつける ゆめはかんぶつ ほされるほどに うまみをまして ましてゆめかたるきみときたら! おりまぜたふこうじまんがいたにつく かまぼこちっくなきみのゆめ ほうちょうのせでそぎとって ほうちょうのせでそのままたべたるねん こうふくじまんでもあるんちゃうかっ だいどころにて ぼく むいみにはーどぼいるどやっ
114 :
つづき :04/11/24 00:42:24 ID:H4Wofz2T
ぼいるされたぼくのはーとはゆめのあじ ゆめかたるふたりきりのまっくらやみはなんてしあわせ よどおしかたりあっててをにぎりせっくすなんてせえへん このままふたりてをにぎり あしたあしたへそのまたあしたへ せやけどあれや さむなってきたな こたつ こたつださな・・・ はじめてのふたりきりのこたつおもいだしたえ うごくよんほんあしやで あかいひかり あかいひかりのきみやった きみ えろかったえ なー けっきょくしてもうたな なー なーなーゆめたべたいなー きゅー せやけゆめなんかあじなんかしよるんえ? えー しらんけうまーあじなんちゃうんかておもうんよ ずうーっと
2004/11/24/2:16「犬」 犬はどこにでもいるが シベリアンハスキーとまめ柴の雑種の犬は どこにでもいるわけではないと私はおもう その犬の飼い主は 彼を釘づけにしたまま引っ越してしまった 人なつこい犬で私の運んだドッグフードをおいしそうに食べた 彼のそばで その家は解体されていった ある日の帰り道 日当たりのいい原っぱで雑草を引き抜いて杭のそばに置いた 犬はくんくん匂いをかいだ しばらくして なにごともなかったかのように その犬は消えてしまった そんなことを ふと 思い出した 奇跡的瞬間 あの犬 どうしてるかな
2004/11/24/7:19「なきがら」 なきがらにそえる花をさがしつづけて 旅人は死んだ 私は旅人を摘んでなきがらにそえると 花をさがしにいった
2004/11/24/7:31「埋葬」 風が吹き ぽとりとひとつ実がおちた 実の重さは腐葉土を伝って 私のなきがらをそっと圧した 追憶は鎮魂の祈り 安らかに土にかえり 未来の糧となるように
118 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/24 20:14:13 ID:gQq24z1t
【アナウンス】 お題「未来」の締め切りは今日いっぱいまでです。 皆様奮ってご参加ください。
119 :
未来配給人 :04/11/24 21:11:30 ID:ABSDO72U
立ち止まってください 足元を見てください そこはどこですか 風は何色ですか 立ち止まったならまわりを見てください あなたには見えますか 確かに流れ動く 風はどこへ向かっていますか あなたが立ち止まっても 風は 足元の砂は 動いています 前へ
後ろへ歩いてみますか それはただ前へ進む早さが遅くなっただけ 実に愚かです あなた方 ある一定の時期を迎えると よく立ち止まって後ろを見て 時には前へ進む事を拒みますね わたしの声が聞こえますか もう一度 足元を見てください まわりを見てください 風を見てください あなたは止まっていませんよ わたしが止まらせませんよ それはわたしの役目ですから
2004/11/24/21:09「放課後」 機械的にテープが回り 1,7秒後 その場所に調べは届いた 土管のなかで 煙をまいて たわんだ世界の 時計を合わせた 這い出ると 一番最初に空が見えた 輝く雲はひどくのろく見えたが 実際はかなりの速さで動いている 涙が出そうになって その場を離れた 私は 急いていたのだ
122 :
たったそれだけのこと :04/11/24 21:40:08 ID:42OjZXfl
ピーナッツを噛まずに呑み込んだとき 喉の奥の方 何かが引っかかる違和感を覚えた たったそれだけのこと 僕の未来が危ぶまれてゆく スカートの裾から飛び出た糸くずを取り払ったとき まるで別人のような 彼女の強張った表情 たったそれだけのこと 僕の未来が危ぶまれてゆく 帰りの電車の中で独り悶え狂う 大量の汗が繁吹き 耳の裏側には熱を持ち 陽炎のように揺らめいていた夢の続きは 真っ白な霧の中 脈打つ命も 情熱の灯火も 何もかもが遮断されてしまいそうな気持ちだ 振り返ってみると大した人生じゃなかったな... もっと誰かの役に立てればよかったな... このまま舌を噛み切るかの瀬戸際 濡れた地面を這うようにして 悍ましい夜を明かす あくる日の朝 レントゲンを撮り この身体に何も異常がないことを知る 彼女が受話器の向こうから優しく微笑み掛けてきてくれる たったそれだけのこと 僕の未来は嘘みたいに輝き出してゆく
2004/11/24/22:27「なきがら2」 きまぐれのささやきにも 誕生日があり 命日がある ささいななにかがおわるとき ささいななにかは確かに死ぬ 私もまたこれで終わり 私は過去の未来であった
125 :
アルバム :04/11/24 22:54:24 ID:mJeR6vKK
全力で逆らいつつ流される時の流れに 自力で辿り着いたかのように錯覚する 未来は無責任で容赦なく時にありがたい 思い出づくりの繰り返しなど無視して 若き日の母が手貼りした黄ばんだアルバム 花嫁の装いは一点の陰りなく白く 暴かれた未来は過去の形のまま 足下にありありと落ちている やがて腕に抱く幼子は長じて時の川を漕ぎ おかあちゃんは なんで けっこん したん? (おかあちゃんは なんで すきなこと やめたん?) と無邪気に問うだろう私がかつてしたように 母よ あなたは嫁ぐ日にどんな未来を見たか 生まれくるわが子が己の過去を断罪すると予想したか あるいはそんな些細な出来事など忘れさせるほどに 母とは大きく深く密やかに温もり私たちを包んでいたのか 埋め込まれた棘は体内を巡り心臓を破るよりも 真珠のように抱きすくめ口を閉ざすのだろうか 母のアルバムは押入の中にあり私はまだ嫁がない それでも未来は同じ弧を描いて果てる気がした
126 :
未来へ :04/11/24 23:52:30 ID:4xlTKetG
ギターがなりひびく ギターがなりひびくギターがなりひびくギターがなりひびく ギターがなりひびくギターがなりひびくギターがなりギター がギターがギターがギターがなりひびくなりひびくなりひび くなりひびくなりなりなりなりななななな 地下1Fの五叉路で。写真立てには何も入ってなくて。 からっぽな懐中電灯の陽だまりに腰をうずめて。 踊るあなたの夢をみたジプシーの真似をして要りもしない カーテンを巻きつけて見よう見まねのぎこちないステップ。 かるくつまづくたびに はにかむような笑顔をむける。 「いまさえあればなにもいらないの」 地下1Fのテラスで。ながめのよいそこは檸檬の大きさの空を つかもうとしてあなたは思いの丈をはなつように背のびをする。 とおくにかすむゴンドラをじっと見つめていた。 歌をうたいたい昼の月が灰色にしずんでしまう前に。 1秒後のぼくたちの未来のために。 ひろがりゆく生あたたかな水の劇場であなたはいつのまにか 斜陽をあびてふかくたたずむマリオネットであった。 ぼくたちは泪の刻印の入ったマスクをかぶりそして昼の月と 手をつなごう。 終わることのないカルナヴァルの弦の余韻に身を投じる。
127 :
加減 :04/11/25 00:00:34 ID:hrfuj+w1
今は確かに昔からみたら未来なんだろうけど あの時に一緒に過ごしてた犬がいません 一つ得たら一つなくす 俺は犬を得て犬をなくした 俺は生まれて死ぬのだろうから 最初と最後で加減があってはならない 減りもせず増えもしない 一つ得て一つなくす 平衡は保たれてる 息をすったら、息をはく 俺は犬を得て、なくした 生まれてから死ぬまで そのバランスは保たれてる 犬を得て、犬をなくした
128 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/25 00:11:59 ID:+bU1LvnT
締め切りです。 審査期間は、本日11/25 0:00より11/27 24:00までの三日間です。 つまり今週いっぱいまでですな。それでは審査をお願いします。
129 :
名前はいらない :04/11/25 00:12:20 ID:E+wifio9
締め切り……で良いんだよね?
>74 名前はいらない >75 水晶 >76 新たな国と古い森 >77 オルゴールが鳴るころには >78 その時(どうか……) >79 考察 >80 未来 >81 天 >82 うそ >83 イザヤもしくはエゼキエル >84 名前はいらない >85 希望のチラリズム >86 碧眼教授の授業:「未来について」 >87>102>115>116>117>121>123 過去の未来 >88 「未来はへへへ」 >89-90 部屋 >91>93 ヒトは音速で駆け巡る >94-95 Hotel カマクラ
>96 今頃気付いたこと >97-100 予兆 >101 甘いバラ色の未来を望み >103-104 未来さんと地平線 >105 ウイルス >106 手で引くとゆうこと >107-109 必要だ >110 未来は過去でした >111 イマというピエロ >112 「COLT PYTHON」 >113-114 あしたへふたり ゆめのあじ >119-120 未来配給人 >122 たったそれだけのこと >125 アルバム >126 未来へ >127 加減 以上34作品
ちょっとやっかいな作品は後回しで、手掛かりが掴める作品から寸評、いきます。
>>76 新たな国と古い森
戦前の忌まわしい軍国主義、ファシズムは死に、残された孤児たちはアメリカという養父
のもとで、日本国憲法という新しい家をつくった。だが、この家もガタが来始め、「太った蜥蜴」
の跳梁するホーンテッドマンション化しつつある。現在の政治状況からすると、近い将来、憲法を
改正するのは必定。「新しい家」は壊され、親殺しが行われ、また孤児たちが生まれる。
孤児たちは今度は誰が育ててくれるのだろう。
この詩を読んで、溜息がひとつ。
>>79 考察
けっこう、クルものがある。言葉の雰囲気、いいんじゃない。
「さぁ 汽車という汽車は脱線し/もう我々の中に汽車はない」とか、ピッタシ、私好みに
はまっている。でもなぁ……。この言葉遣いは、まさしくモダニズムのもの。たとえば田村隆一のような。
少し、古い。あらゆる芸術作品において、「古い」の一言で葬り去られるほどの屈辱はない。
さぁ、作者よ、どうする。
古くてもよい。古着を着ては脱ぎ捨て、着ては脱ぎ捨てしているうちに、きっと自分に
一番フィットするお似合いの服がきっと見つかるはず。
実は、かくいう私の詩も、「干からびるほど古い」と自己批判している最中なのです。
>>81 天
小品だが美しい。ガラス玉のおはじき、のよう。「魚が目を瞑らないのは夢を見ないため/それは
一つの勇気」がこの詩の心臓部。でも、この惹句は主題としてメロディーを奏でるまでに至っていない。
あくまで、添え物のラディッシュなんだな。そこが惜しい。んでも、料理によってはメインよりも
副菜のほうがおいしい、ってこと、よくあるよね。ま、いいか。
>>85 希望のチラリズム
半音高い、全体的なトーン。いいんでないかい。ファンタジー、それも、ちょっと間の抜けた
ファンタジー。最後の2行がちょっと甘いのが気になるが、まぁ、おまけしておこう。
題名も気が利いている。
>>86 碧眼教授の授業:「未来について」
こういうムチャクチャは好きだ。ほとんど自棄、と言おうか、投げやり、と言おうか。
「お笑いオンエアバトル」で、ラーメンズなんかがこのネタやると受けるかも。
>>88 「名前はいらない」未来はへへへ
未来は16のとき20拍子――フロムAのキャッチコピーみたい
未来は調和のなか育まれ腐る構図――ちょっと表現カタイか。
未来は結婚の有意義――そんな、改まって言われても……
未来はテレビクイズ――はらたいら、に10点。
未来はあらゆるものの層化――そーか。そうか?
未来は彼との猿な思い出――つまり、彼女とのモモンガーな恋、というわけだな。
ほとんど意味不明な寸評でスマソ。
なんか、この詩、好き。最後の「猿な」が一番好き。
134 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/11/26 01:58:49 ID:eAppONna
感想は雑談スレに書きました。
3点
>>122 :たったそれだけのこと :
2点
>>94 :Hotel カマクラ 1/2 :
2点
>>126 :未来へ :
1点
>>88 :名前はいらない :
1点
>>91 :ヒトは音速で駆け巡る :
1点
>>103 :未来さんと地平線(1/2) :
1点
>>111 :イマというピエロ :
>>96 今頃気付いたこと
流されるだけが人生じゃないよ。自分の人生は自分で創る、自分の未来は自分で切り拓いて
いくものだ、ってことに気付いたわけか。若いときは誰しも威勢よく、そう考えるんだ。もちろん
この指摘は正論。でもね、そう意思や気概だけで世の中うまくいくもんじゃないんだな。これが。
むしろ、ときには、流されることも必要。そのほうがよっぽど、時間はかかっても問題は解決すること
が多い、っていうことに、年寄りの私は今頃気付いた。
>>105 ウイルス
地球を一個の生命体として捉えるのがガイア仮説。人類を地球を虫食むガン細胞に喩えたのは
ビートたけし。だから、この詩のアイディア自体はそんなに画期的なものじゃない、ような。
このテーマで書くのなら、このウイルスに対する治療法、ワクチン開発秘話のプロジェクトXを
書かないといかんのではないかな。いっそ宿主との共生など考えないで、ウイルスは殲滅する
しかほかに手立てはないよなー。地球が助かるのなら、自分は駆除されてもいい、と
今パソコン打ってるバイ菌は思ってます。
>>112 「COLT PYTHON」
ちょっとユーモア、ちょっとブラック、ちょっとドライなテイストがいい。テーマは
神(Zeus? 死神?)に対する反逆。ありふれている、と言えばありふれているけれど、
表現が新しい。2連目のマエセツの位置づけが議論を醸すだろう。素直に解釈すると、
死病? に冒された「この子」が入院していて、その運命の理不尽を嘆くのが以下の手紙、
という設定だろう。「この子」を私たち全員にとり、死病も死すべき運命、あるいは絶望と
とることも可能だが、そう解釈づくめでは面白くない。ということで、個人的には
このマエセツはいらない、と思います。
136 :
名無し :04/11/26 23:19:07 ID:lTiAhJeL
「「「恋のおまじないっ!」」」] 「「恋のおまじないっ!」」] 「恋のおまじないっ!」 さっそくですがおまじないです 恋を語らず何を語る?という世の中ですが、 このコピペを必ず5つレスに書き込んでください。 あなたの好きな人に10日以内に告白されます 嘘だと思うんなら無視してください。 ちなみにあなたの運勢が良かったら5日以内に告白&告白したらOKされます 効き目ぁるらしいですよ
>>136 お前さんは、ユリオカ超特急か。
>>113-114 あしたへふたり ゆめのあじ
なんか、ほんわかした中にペーソスと飄逸の旨みが漂っている。意味やメッセージが
過剰な詩に少し辟易したときに、この手の詩を読むと、なんか癒されるって感じ。
ひらがな書きがほどよく意味をほぐして、言葉が混沌と接触して、そのインターフェース上で
イメージが立ち上がってくる(特に最初の第3連目まで)。まだ洗練されてはおらず、完成途上という
感はあるが、この作者のアプローチはドンピシャ的を射抜いている。
それにしても、ひらがな書きなので、意味を読みとるために何回も読んでしまった。
長く目を留めているうちに、だんだんこの詩が好きになってしまった。コマーシャル効果のように。
それも、計算?
>>122 たったそれだけのこと
冒頭の第1連目に妙に惹きつけられた。でも、オチは「喉頭ガンじゃんくてよかった、安心した」
で本当にいいの? もし、これが実話なら、取り越し苦労で終わって本当によかったね、と言いたい。
それにしても、誰か冒頭の第1連目をそのまま生かして、違うオチの詩を作ってくれい。
>>126 未来へ
作り方がなんか映画だな。とくに冒頭の効果音だか、イントロみたいなやつ。
作者が独特の美学を持っている、というのはわかる。視覚的な美しさを年頭に置いて
書いている、というのも。もちろん詩的なイメージも随所に織り交ぜているが、やはり
ドラマは感じてもポエジーの喚起力、といった点では弱い気がする。でも、これだけは
言っておきます。作者の美意識に共感し、このシーンが好き、という読者も決して少なくないはず。
あの、審査に参加してもOKですか??
>>138 ええと、確か宣言してたよね?ならばOKです。
まずは審査結果です。
3点、2点は今回はなし。
1点
>>76 新たな国と古い森
>>79 考察
>>83 イザヤもしくはエゼキエル
>>112 「COLT PYTHON」
以上です。寸評はもちっと後で。
>>139 あ、レスどうもです。
じゃ、とりあえず先に、点数だけ投下を。
【2点】
77 オルゴールが鳴るころには
79 考察
86 碧眼教授の授業:「未来について」
97-100 予兆
101 甘いバラ色の未来を望み
125 アルバム
『1点』
74 名前はいらない(魔法使いの)
78 その時
83 イザヤもしくはエゼキエル
87〜123 過去の未来
103-104 未来さんと地平線
112 「COLT PYTHON」
119-120 未来配給人
122 たったそれだけのこと
この計14作品に加点ということで。 …以上!
>>87 ,102,115-117,121,123 過去の未来
次の料理はまだかい。この店は、どんだけ客待たせたら気が済むんや。ワイは腹減って
死にそうなんや。ワレ、サクサク次の皿、持ってこんかい。
隣でオヤジがわめいてます。あーあ、フルコースのレストランに連れて来るんじゃなかった。
かく申しますように、この作品は小出しにして引っ張る引っ張る。連作の是非も感想スレでは
議論が花盛りですが、それは後に述べるとして、内容の吟味から入ります。
この詩の心臓部はNO4.「なきがら」とNO5.「埋葬」にあるのだろう。「一粒の麦死なずば」
という犠牲の上にいのちが受け継がれてゆく、という生命の連鎖のモチーフがまずひとつ。
それから、もうひとつは疎外感。常夜灯、四六時中がお祭り騒ぎのトチ狂った明るすぎる世界に作者は
居心地の悪さを感じている(NO2.「月影」)。そんな作者は土管の中にしか自分の居所がない
(NO6.「放課後」)。消費社会は回転が速すぎて、自分にはついてゆけないのだ。珍しい犬の追憶
の中にしか、作者の魂を鎮める場所は存在しないのだ(NO3.「犬)。
全体から醸し出す悲哀のトーン。内容はピカ一です。ただし、時間をずらして連投する今回の
形式にした必然性は作者なりにあるのだろうけれど、詩の内容からはあまり感じ取れなかった。
この手法は新しいし、面白いともけれど、そのまま完成品として一度に出しても、力量は十分だし、
下手に小細工を使ったって、怒られるのも、肯なるかな、とも思う。第一、読みにくい
から不親切でもあるしね。だからと言って減点するつもりはありません。この形式を
今後真似しても駄目ですよ。それこそ、よっぽどの必然性がないと私は評価しない。
>>127 加減
物理学でいうエネルギー不変の原則、あるいはボーアの相補性っていうやつを思い出した。
第3連は好きだね、息を吸ったら、息を吐く――当たり前だけど、十分詩になるテーマだね。
この部分をもっと掘り下げて書いてもらいたかった。最後の1行は、ややくどい、と思う。
採点です。
【2点】
>87,102,115-117,121,123 過去の未来
やっぱ、内容は圧巻でしょう。ちょっと説明不足で断章どうしの整合性にかける
うらみがあるけれど、そこを読者の想像力で補わせる、という怪我の功名戦術?
>113-114 あしたへふたり ゆめのあと
今度はこの作者の漢字で書いた詩を読みたい
【1点】
>79 考察
>81 天
>85 希望のチラリズム
>86 碧眼教授の授業:「未来について」
>88 名前はいらない「未来はへへへ」
>112「COLT PSYTHON」
以上です。
143 :
p8b98dc.tokynt01.ap.so-net.ne.jprlo :04/11/27 11:20:14 ID:kuQOWL6a
da
210.139.152.220
ホスト名 p8b98dc.tokynt01.ap.so-net.ne.jp
Network Information: [ネットワーク情報]
a. [IPネットワークアドレス] 210.139.128.0-210.139.255.0
b. [ネットワーク名] SO-NET
f. [組織名] So-netサービス(ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社)
g. [Organization] So-net Service(Sony Communication Network Corporation)
m. [運用責任者] MK2734JP
n. [技術連絡担当者] SW314JP
n. [技術連絡担当者] YO078JP
p. [ネームサーバ] dnss3.so-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] dnss4.so-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] dnss5.so-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] dnss6.so-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] dnss7.so-net.ne.jp
y. [通知アドレス]
[email protected] y. [通知アドレス]
[email protected] [割当年月日] 1997/11/04
[返却年月日]
[最終更新] 2004/10/13 15:21:08 (JST)
[email protected]
>74 名前はいらない 言葉と世界観の既視感のせいで漢語を多用した文体を読むのに 作業的なつらさを感じた。リフレインもそれを助長しているように思った。 最終行が上滑りしているように思う。 >75 水晶 語の省略が上手くないと思った。 意味が分りにくいし、韻律に説得力も感じななかった。 >76 新たな国と古い森 子供達の視点から見る町の描写の場面転換が強引なところが気になる。 詩全体の意味は分るが、4連目の最終行と5連目のイメージも、 叙述の雑さのせいですっと入ってこなかった。 >77 オルゴールが鳴るころには 話者と大人の私と子供の私の三人が登場して、 それぞれの箇所が誰の視点で語られているのかが分りにくいと思う。 それがなければ直喩が物語的な手法に乗って一つの世界として成立したと思う。 >78 その時(どうか……) 断片的な言葉が上手く繋がらなくて、意味が良くわからなかった。 雰囲気だけは感じたがそれ自体で価値をもつ作品でもないと思う。 雰囲気とはイメージや言葉の種類や使い方やリズムなどのことだが それだけで読み手を説得する力もないと思う。 >79 考察 堅い語り口に必然性を感じなかったし、上手くなかったと思う。 汽車や少年の悲嘆や最後のセリフなど、主観の飛躍にスムーズに付いていけず、 よく分らなかった。
>>81 天
現実の経緯とイメージの論理的展開がともに無理なく、
上手く重ねられていると思う。だから2−4連の説明の省略が生きる。
一見消極的な私たちのあり方、そして主人公の澄んだ態度。
リズムの中につまずきがあり、それが又リズムになっている。
今の所この作品が一番いいと思う。
>>82 うそ
未来という言葉の曖昧さや希望とは、
ありもしない希望に由来するものではないらしい。
それともそうなのだろうか?空白と助詞のつくる情緒があった。
>>83 イザヤもしくはエゼキエル
世界は変わるべしという話者の語りは面白くなかったけど、
そこに自然描写と共に現れる毛蟹やシェパードに存在感があっていいと思った。
>>85 希望のチラリズム
作品のテンションの高さに対して読み進めていくスピードがついていかずにもどかしい。
自問自答の形と短い形での繰り返し、あと語り口の軽さが先行してイメージの描画速度がやや遅い。
そこをクリアすればなにも言う事はなかった。ただ最後、夢でひざを折られた。
多分作者の中では成立しているのだろうが、僕は夢落ちの必然性を読み取れなかった。
この作品と「天」の優劣はいまのところつけられない。
>>86 碧眼教授の授業:「未来について」
好意的に見れば擬論理に様々なイメージを乱暴に乗せてその力で作品を展開させている。
でも講義という形による先入観を破るだけの力は感じないのでそういう風には解釈しない。
破綻した論理展開で主張をがなり、がなることによって相手の言葉を封殺しようとする臆病な教授がいたと解釈する。
>87>102>115>116>117>121>123 過去の未来 「過去の未来」という題自体が多義性を孕んだままに存在している。本編の語法もそう。 時間をずらしての連作の投稿という形態、ここへの投稿時刻の直近に別の場所に投稿された 作品のコピペという体裁。読むと様々なメタファーが出現する。 形態と体裁、題、語法、イメージ、それら全てが死者の声として響いている。 作品としてはそれでいいのだがなにか引っ掛かる。語法の問題だと思う。書き手としては完全に主観に 埋没して生理的に引き出された言葉なのだろうが、他人には読みにくい。というより基本的に読むものだろうかこれは? 言葉が意味を伝えようとしていない。ただ不気味な蠕動とともに死者の言葉がそこに現れた。現れてしまった。人間は訝しむ。 ・・・だとすればこの作品の、日常的な感覚からは読みようのない言葉のあり方は必要とされたということか。 とにかく読めなくても、分らなくても、考えなくても、暗さや悲しさや悔いにも似た情調が伝わってくる。 現れた途端に過去へと消えていく死者の悲しみだろうか。この作品と「天」と「希望の〜」の順位は保留。 >88 「未来はへへへ」 こういう行頭での繰り返し自体読みにくい気がするのはただ僕の好みの問題なのだろうか。 もうちょっと工夫がないと眠くなるか放り出されるのではないだろうか? でも一度書き手の世界に引き込むことが出来ればこの形式は強いのだろう。 単純な繰り返しの中に現れる作者の手つきに未来が様々に変質し、最後に余韻と共に残るものが在る。 でも僕はそこにたどり着く前に力尽きた。 >89-90 部屋 描写の貧しさや改行やのせいで本当に真っ白な部屋みたいな作品になってしまった。 >91>93 ヒトは音速で駆け巡る 1連目だけ上手く比喩(的な表現)が機能していると思う。でも2連目に入るとそれが崩れて、 以降は表現に全く力がない。 >94-95 Hotel カマクラ ホテルのズレが詩なのだとして、それが全く面白くなかった。2連目も一般化した認識を繰り返しているだけ。 3連目もそう。「ホテル」という名詞の力が全ての作品だった。
>97-100 予兆 ドラえもんを軸に展開させていく手腕はいいと思った。 後半でダウナーな展開になるがそれが主人公の中途半端に消極的な姿勢に収束して、 消化不良の印象を受けた。 >103-104 未来さんと地平線 過去の映像と未来の映像が、優しく淡々とした語り口の中に重なり合い、 柔らかな(?)世界を作っている。ラスト2連で詩の内外という構造も取り込む。 でもその構造の語り出しにすんないと付いていけなかった。 まず前半で犬の死を媒介に回想された過去の世界へ移動するわけだが、 それまでの未来さんの周辺の描写から犬の死を取り上げるのが唐突。 最後に未来さんがいる場所も詩の中にいるという事なのか、そうだとすれば語り手の位置と 未来さんの位置との関係がよくわからなくなる。 >106 手で引くとゆうこと 意味がわからないという事しか分らなかった。 >110 未来は過去でした 未来=過去を軸とした論理の遊びにさっぱり付いていけない。 >111 イマというピエロ 今というピエロから逃げ切ったら明日が来る、にもかかわらず明日がくるまで今に対峙する。 論理的に分らなかった。今を象徴するピエロが幼い日に見た幻想的存在である必然性も分らなかった。 >112 「COLT PYTHON」 これが歌詞だったら音に乗ってなんとなく理解できたのだと思うが、 イメージの飛躍が上手く繋がらなかった。作者の内的リズムの表現が不完全だったと思う。 >113-114 あしたへふたり ゆめのあじ ひらがな表記の読みにくさを超える魅力は感じなかった。 そもそも読みにくくなってはいけないのではないだろうか? 意味の未分化状態と言うより作者と作品の未分化状態、つまり作品を対象化して客観的に練り上げられてないように感じた。
>127 加減 一つを得れば一つを失うという言葉が普通とは違って、 滅びると言う運命、法則をさしている。その法則が浮かび上がって来る程の力は この作品からは感じられなかった。 >126 未来へ >ながめのよいそこは檸檬の大きさの空を >つかもうとしてあなたは思いの丈をはなつように背のびをする。 眺めの良いテラスが空をつかもうとした。あなたも背伸びをした。 という意味でいいのだろうか。この部分だけ分らなくて混乱したが、 この作品は文法を壊すとかずらすとかいう作品ではないようだ。 読点の省略はあくまでリズムを生み出すためのもののらしい。 そのリズムに統合されないイメージの奔流を乗せて、ポエジーを感じろということだと思うが、 確かに理性による統合以前の情緒があって、それはこの作品世界が確かに成立していると言うことなのだろう。 鳴り響くギターとそれをかき鳴らす彼の精神状態の諧和のなかに軽身で鎧った希求を感じた。 リズムの速さに付いて行くのに疲れる。作品の意図としては速さだけで良かったのだろうが、 取っ付き易さをもう少し考慮してもいいのではないだろうか。意図の実現と読者への親切のバランスという事を考えた。 >125 アルバム 語り手にとって母親がいかなる存在で、語られる思い出がどのような意味を持つのか分らなかった。 だからなぜこんなに深刻な様子で語るのか分らなかった。 >122 たったそれだけのこと たったそれだけのことで人生を総括したかと思えばたったそれだけのことで未来を輝かせる。 その大げささが積極的な効果を持つ前に墜落していると思う。 >119-120 未来配給人 時の流れの否応なさを端的に示して印象に残るが、さくひんが上手くいってるからこそ それだけでは物足りなくなってくる。時間自体に肉薄する方法としての寓喩から一歩進んでみたいと個人的に思った。
結果
3点 >126 未来へ
2点 >87>102>115>116>117>121>123 過去の未来
1点 >81 天
>>85 の「希望のチラリズム」を含めた4作品がいいと思った。「希望のチラリズム」
リズムと内容の理解の速度が合わない気がするし、
イメージとの戯れに賭ける作品としては散漫で力のない印象をうけた為外すことにした。
「天」は3連目が単純に否定の対象として現れているようにも読めた。
というより多分そっちなのだろう。だとすれば寸評で書いた魅力は半減する。
この作品が1点。
「過去の未来」は語法の読みにくさをそのまま受け入れ、
作品全体を総合的に死者(過去)の声と捉えたが、やはり読みにくさに釈然としないものが残るので、
この作品を2点にしようと思う。
減点法のようなやり方だけど、どれが1番いいか、客観的に考えようとするとこの方法しか思いつかなかった。
151 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/28 00:00:56 ID:IiCPTsEB
締め切りです。
152 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/28 00:09:54 ID:IiCPTsEB
チャンプ 5点 >87他 過去の未来 >126 未来へ 準チャンプ 4点 >122 たったそれだけのこと >79 考察 確認お願いします。
153 :
快楽童子 ◆plhXCa4.HY :04/11/28 01:16:15 ID:8Cv4jC5m
154 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/28 01:20:03 ID:IiCPTsEB
では集計結果は
>>152 の通りで、
過去の未来の作者様、次のお題をお願いします。
155 :
ウノ ◆mdm4jQk4Iw :04/11/28 02:49:55 ID:dzhp8CEv
おっと 過去の未来の作者です。 次のお題は 「微」 でよろしく。
>>155 期限微はいつですかー?(これは投稿ではありませぬ;)
12月28 6時29分 我 12月28日 6時30分 精神構造の 欠陥に対して白衣の 十字軍が 我に 雷を振り下ろした 12月28日 6時32分 自覚するは 世界というものそして 我 というものは 唯識というなの 現実と現在の中で もがくものなりと
158 :
ある個人における分解までの経緯 :04/11/28 07:11:05 ID:EXVW1usZ
12月28日 6時35分 夕刻を告げる 鐘の音が 朝早く私の耳元に 届き 鳥の鳴き声が 我 の砕けかけた 安定性 を啄ばむ 12月28日 6時35分 頭痛がひどくなってきた 背中が以上に寒い 私 はどうなるんだろうか 12月28日 6時39分 トイレへ行きたい 許してもらえない 私 は拘束されている
12月28日 6時45分 しょうじきどうでもいい 世界のことなんて 自分中心のどこがわるい 恋をして仕事をして 私 が中心なんだ 12月28日 6時48分 音楽が大好きなんだよ ずーっと毎日聞いてる それ以外どうでもいい 俺 が好きな奴はマニアックだぜ だれもしらねーからな
160 :
ある個人における分解までの経緯 :04/11/28 07:13:44 ID:EXVW1usZ
12月28日 6時45分 腹が減った なにかよこせ こんななにもねー 部屋じゃ女もだけねーよ 俺 のけつのあなでもみせてやろうか 12月28日 6時48分 ぼくおなかがすいたよ はやくだしてよ おかあさんにあいたいよ 12月28日 6時50分 社会性の逸脱それが我の 願い うるせーよぼけがだまれ こわいよこわいやつが二人もいる しねーよまじで 我合理化のシステ まじで だまれっつーの なきそうだよ
12月28日 6時54分 うあhづいひうえxへいうxふいhdぃうえwq うぇおいjぢおjwくぃおjぢおqwfucksじゃkjqjql ふck sjkxqwhkxhdqwkduhqw sexjぃをjくぉいwjぢおqwj なにかくわせろswjくぃうでぃうqlhdぃうq ぶっころしてやりてjぢをqjぃおjぃうqjzx かねをy沿い追いqwjぃおいおjxdjjくぉいxjq しぬほどCDかうんdすqhshkしうlqhしうhq1
12月28日 6時56分 A 目が覚めましたか? 被験者 はい 被験者の日記より以下抜粋(実験より一ヵ月後) 夕焼けがいつもより早くビルの壁を焦がしながら 落ちていくのを見たあまりにも残酷な 景色だったので自分の目と脳をえぐりだそうかと 思ったが怖くてできない臆病者の恐れ こわくないっつーのこわいよ 大丈夫だっていってるじゃん 不可解なり むずかしいことばやめてよ
連投規制により、時間差でのとうこうになってしましまたすいませぬ
「力への意思」だったっけ? 真理だから信じるんじゃなくて 自分に都合がいいから真理なんだって奴。 なんか、さ、 あんまり考えたくは無いけど そんな風に世界は動いてる気がする。 大きな国の戦争も。 何処かの会社の言い訳も。 小さな、小さな、ちいさな この場所でさえも。
165 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/11/28 18:11:29 ID:IiCPTsEB
【アナウンス】 現在お題「微」で投稿募集中です。 投稿期限は12/4(土)24:00です。 皆様奮ってご参加ください。
166 :
微熱 :04/11/28 19:28:58 ID:vnnCszm9
がんじがらめになって眠っていた 目が覚める頃には 日が傾いていて 何も喋らないで帰ろうとする 君 手をつなごうとする度すり抜けられて 高架橋の影がいつもより短い 愛してるなんて ありきたりな言葉で唇を寄せないでと願う もうすぐ貴方との時間も尽きると確信できている 夕暮れの彼方が赤銅色でくすぶっている 電車の轟音が馳せる
167 :
微々たる日々 :04/11/28 21:31:31 ID:MvXdMlFK
レゴで作った私の分身 ブンシン そうブンシン 動かない話さない立たない 起きない食べない飲まない 息をしない目を開かない 私の ブンシン 海に溺れた部屋で私と「ブンシン」は ずっと二人でじっとしてる 窓の外から誰かがこちらを見てる きがする キガスル 気化する 私とブンシンは気体になり 熱のせいか水圧のせいか 空気とまざって一つになった
168 :
微々たる日々ー2 :04/11/28 21:32:01 ID:MvXdMlFK
微笑をうかべた窓の外の「誰か」は 音も波もたてずに海面で出て 息を吹き返した反動で 頬が膨らみ 肺も膨らみ フクラミ 私と「ブンシン」は膨らみ続け 部屋を中から打ち破り大きな気泡となって 海面に出た 誰かの肺に入ってやった 誰かの血液と体中を巡った 口から吐き出されるまで 誰かの顔は見なかった見えなかった その時がきたとき 誰かは微笑をうかべていたきがする キガスル 気化する そう全ての物体が気化し 地球にはなにもなくなった 最初から何もなかったかのような 静けさと暗闇を愛す誰かがまだ生きていた
169 :
見罪 (上) :04/11/29 00:34:41 ID:HZ+vUXrR
私は見た 蛍火の群れの中 ただ一対 狼の両の眼(manako)が 貴方の様子をじっと窺っているのを 破風の上を伝い飛ぶ黒揚羽を 蝙蝠の鋭い爪が 一瞬で捕え 貴方の頭上を翳め 闇に舞うのを 見るたびに私は罪を犯す 貴方には見えないのか 私には見える 私にだけは はっきり見える 網膜の僅かな隙間を縫い 此方に飛び越えて来る狼や 彼方に消え去る蝙蝠が 毎日多くの人が傷つき 死んでゆくのはみな 私のせいなのだ 今日は月光を受けて青白く光る 切断された石竜子の尾を見た
170 :
見罪 (下) :04/11/29 00:38:05 ID:HZ+vUXrR
全ての災いの源が零れ出ぬよう だから私は両手で目を覆い 固く瞼を閉ざしている こうするより他に この世の不幸を無くす手立ては 他にない
171 :
微 :04/11/29 00:56:35 ID:43t1+zsn
小より小さく 少より少なく 無よりは大きく 無よりは多い そんなもの
少し遅くまで寝ていた俺は 少し遅い時間に君のところへ出かけた 少しいい加減な質問に 少しだけふざけた答えを出しながら 少し遅くまで起きていた君から 少し遅い時間に電話がかかる 少し不安そうに甘えた相談に 少しだけふざけた答えを出しながら 少し眠くなった俺達は 少し約束ごとをしていた 少し嘘っぽい現実離れに 少しだけふざけた笑いも一緒に 微かでもありながらほんの些細な幸せが この身を通り抜けていくということ ふざけるばかりの俺にとって本当は とても大きな幸せなんだと気付いているかい?
春。 お前が世界の中心であくびをする。 たったそれだけ。 * お前は黄色のスパナで俺のボルトを数度回した! 瞬 俺の思考回路はまとはずれに。 間 お前は俺に一匹のハートモンシロを送り込んだ! * 俺の生活は吸い込まれていく。 まばたきの白昼夢。心地よい世界。 俺はお前に食われた。 頭から?足から?いや胸を貫かれた! 夏。 お前が不思議な世界の中心でくしゃみをする。 たったそれだけ。 * お前は0ドルの採掘機で地球を掘り進む! 刹 俺の心は虫食いに。 那 お前は特別の甘味料を宇宙にバラ撒いた! * 俺の目には空が桃色に見える。 まばたきの妄想。心地よい被害妄想。 全て変えられてしまった。 ほら、お日様が南中したまま沈まない。
174 :
桜の匂い :04/11/29 19:19:57 ID:FMLkVKls
別段、春が好きというわけではないが いざ春の中にいるとやはり他の季節とは 何か違った、特別な物を抱く 何がそうさせるのか どこの桜ももう満開らしく、その桜の 咲いた喜びと 散りゆく悲しみが 微かな匂いとなってこの部屋にも入り込んでいる 外を見てみれば冬の名残の薄い景色に 柔らかい白っぽい黄色の、春色とでも言おうか そんな色に染まっている 今こんな風に外をじっと眺めている人間など この街にどれだけいるだろうか
175 :
桜の匂い :04/11/29 19:20:18 ID:FMLkVKls
まだ練習が足りないな、と思わせるうぐいすの鳴き声がする 春は色々な物が動き始める 別れ 出会い 死 生 自分もそれに流されるのではないが 長く住み付いたこの部屋を出る事にした 荷物をまとめる作業中 ガラに合わない本を見つけた ペラペラと適当にめくると手紙が落ちた その字は君の物だった 君が別れ際に僕にわたした本 僕は1ページも開きもせずに 歪んだ蓋を強引に押し込んだ それに書かれた「もう一度会いましょう」 指定された日時はとうの昔に過ぎ去っていた この手紙からあの日の君の匂いが香る 微かな桜の匂いと混じり合って どうして どうして と叫んでいる
176 :
鳥に乗って :04/11/30 12:44:23 ID:PCfq/qXg
高いのん建てたものだと上から数えて 途中でまた上を見てる得な性格 下のテナントにもゴチャゴチャと人がいて スケルトンの真ん中で大の字は役得 この辺りは微トンだもん 製鉄所の何年分だったっけ 揺れを押さえる為に鉄の塊を仕込んであるらしい どうせだったら大きな鳥に支えて貰えばいいのに そしたら乗り込んで航空障害灯の球替えをしよう でもここから覗き込んでもすくんじゃうね
177 :
ぬるい :04/11/30 17:22:53 ID:exfH1cT7
そうだね。やっと見つけたといえば、そうかもしれないね。 ふくろうがほうと鳴いてすずめがぴいちく鳴いてひばりが飛んでった。 かたちあるものはわたしのまえからさっさと消えてくよ。 太陽さえもが遠ざかってくよ。月も出ない。蛍光灯は切れかけ。 小さくなった背中。縮んだ。遠ざかった。 何を信じるかな。何を信じるのかな。ねえ、ねえ。 わたしは。 簡単なんだよ。 栓を抜いてしまえばよかったんだもの。 流れていくのだけ見てればよかったの。 ただ四角いけど丸みを帯びたラインを描く淵に腰掛けて てらてら光る水がマニキュア塗った爪掠めていくのを。 生温さに吐き気がしてたの 「もういいよおわりにしようどうせむりなんだよむりむりぜったいむり あんたなんてさいしょからすきじゃなかったきらいだったむしろきらいだった すごいきらいでていってよかおもみたくないよはきけがするよ でるまじでげろがでるやめてもうかえってママのところへかえりなさいよ いえにまってるひとがいるんでしょううそつきうそつきうそつきぃぃぃ 」 そんな、言い訳を。でたらめを。嘘を、 あの寂しそうな顔が苦しそうな顔がそうつまりなんというか形容できないけど (そうだ!狂人を見るような目!)そんな顔して見てた 忘れられないよ
知ってた、本当は。(but 目をそらしてた) ふくろうもすずめもひばりもまだな(鳴?泣?)いていたってこと 太陽はまた出てくるし(地球の自転による見せ掛けの運動です)月も出てくるし蛍光灯は買えばいいの。 小さくなった手が昔よりも温かいってことも。 あなたのこと心底好きだったってことも。 い ま さ ら っ だ よ ね え え こえあげてわらおうよこえあげて。くるくるまわっておうちへかえろうよ。 ここはつめたくてさむいけどわたしはしにそうだけどまだいきてるかもしれないけれど もうだれもいないよなんだよしんやにじってしねってかわたしにしねっていうのかよむしろころすぞ っつかまわろうみんなまわろうみんなわらってしんでまわってまわってまわってしんでしまえばいい ほらほらくるくるくるくるくるくるたのしいなああはははははくるくるくるくるく 躓いて転ぶ。涙溢れる。アスファルト、街灯。ハイヒール。ブランド、あなたが。膝。痛い、痛い生きてる。 涙とまんないよぉ まじで
暗闇で逃げ込んだ振りしてた。バスタブの微温湯に肩まで浸かってたくせに。
180 :
情婦お春の一生? :04/12/02 03:34:51 ID:JkjvGKSL
日に向かい セックスセックスセックス 月 湯のみ 茶碗 相手はドアーをぶち破る 錬金術の本が泥にまみれて 液体窒素をかけられ 伝えたいことが 色々あったのに理由によって換算されて お春泣く わめく言葉は演技にみえる貧しい女 あいつのでべそは感じ悪い 電気をつけてやっちまえ そらそらやっちまえ あんたの言うことなすこと演技みてえだ あんたええかげんにせえよ 何娯楽そーアンタのしんねしまえばよろしかとんんーーなえええーぐへぼろげ お春喚かないで お春死なないで お春墓はたてれません お春の夢は主婦 お春皆あなたをみていた 以上 「微」 に関す!!!
181 :
みっどないと :04/12/02 15:21:58 ID:U/Pctfh9
ジャケットを破り捨てて 全てが変わると思ってた セックスの後のタバコみたいに ふらついた4足歩行で 這いつくばる鳥の くちばしをくわえて 這いつくばる鳥から 酸素を吸い上げた ねえ? もうトベる ベイビー、アイラビュー 言葉ばかりがすぐに生まれて 子宮に戻すには 時間がかかり過ぎる 最高にクールなものは 夜にのみ存在して 昼間を歩き回る俺の イーグルのマスクはなんとも滑稽だ イーグルのマスクはなんとも滑稽だ もうトベる 燃え上がる炎は 征服と良く似た色をしていた なにもかも見せかけで それじゃあ地球はなんで回ってるんだよって ベイビー、サルバドール、今夜こそは 君を連れ出さないと 四足歩行のパイロットが 迎えに来たから 逆らわないで 恐がらないで 俺は恐いよ せめてベイビー 君だけは
182 :
みっどないと2 :04/12/02 15:24:48 ID:U/Pctfh9
けむたくてしかたない 灰色の荒野で 4畳半の荒野で ネズミを蹴散らしながら 彼女のアタマを掴んで さっと抱き上げる ホコリだらけの夢を 惑星の引力に逆らって でもサルバドールの 瞳は死んでいて からっぽの右腕は もう既に腐ってた ニュートンの声がする ニュートンの声がするんだ リンゴと同じさ 見つけてくれよ 法則があるなら 引っ張られて 目が回る 止まらない観覧車 マッハで宇宙 言葉と同じさ 戻れそうにない トベそうにもない 微弱な言葉の転げ落ちた夜 いつまでも燃え上がるのは 娯楽と退屈 死ねよみんな クソ寒ぃぜ
183 :
逆光 :04/12/02 15:48:59 ID:meWp/CXw
冷たく燃える太陽に 背中を向けて立てばほら 泣きそうな顔も隠れてしまって ピースでもしておけば ごまかしが効く そうやって何年もやってきたのに ロウソクなんて持って近づいてきたので 不意をつかれて僕の素顔がばれてしまった 背中を押されて無理からに進んできた この道の正面から来るものなんて 初めてだったから戸惑って 必死で作った笑顔もひきつっちゃった 僕はこれから笑って歩こう たとえ素顔が見えなくても 知らなかったんだ 微かな光の力を すなわち また会えるかな 今度は笑っているから また会いたいな ずっと笑っているから 砂漠の一本道を 笑いながら歩くあほがいた オアシスまであと僅か そこに笑いながら横たわり 骨になっても笑っていた
ベサミドグリヘミ 頭がボウとした あんたらのいうことはわかる ぼくらの言うことがわからないというのはどういうことだ ビデオゲームをした 相手は完全な変態だ 正当なのはおれらだ あんたら ぼくら おれらだ 銀行だって真昼だって流れてんだ そこらのコンクリート塀に 全て言葉で説明しろ なんだその上唇 おまえはそれで おまえは何様のつもりなんだ その場時点で核にもなれる男だ 花焦がす淫水イエイ 自慢にもならんさ 国鉄気取りであんたらのいうこと淫乱だ 爆弾嫌いは結構だ ええかんじじゃんかしんじまえばよろしかとね 反発しても同化している 喧嘩してもあいつらいっつも満足して感じ
千葉県民 家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家 々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家 々家々家々家々家々家々家々家々家々家々家家々家々家々家々家々 街で一番 街であの街でええええええええ ポークソードアイテムは銀行にあるぜ 工場生活廃水飲んで生きれる みろよおれらは生きてるぜ みてみろイエーーーーーーーーーーーーーーーーーイ 絵馬の中のおまえら変態 学生のガラス イエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ おれらはこのようにして生きているんだぜ 全国全当村アイテムは銀行に 因果な反発ドンとこんかいボロ家の息子 動いているぜ 暴動で 全快に生きているんだぜ おれらおれらおれらおれら聴く オオエイオオイエイオオイエイオオイエイ 婆一人 爺一人 ゴキブリ一つ 神さまだけ背負ってゴウゴウゴウゴウゴウゴウゴーーーーーーーーーー
186 :
咆哮 :04/12/02 18:25:31 ID:GMOM7Ma1
ずうるりと身を守る衣も纏わずに冷たい外気へと押し出され 生温い体温を感じさせる柔らかなものにぽとりと落ちたわたくし 空というものは晴れ渡り小さな感嘆の声が聞こえ鳥の声が聞こえる それをうすぼんやりとした意識の外でかすかに感じながらとろとろ眠る ちいさいわたくし つるりとした皮膚に毛が生えそろう頃 眼差しは小さく変わりわたくしの毛並みをじろじろと舐めた からからと転がる空き缶の音 小さな舌打ち その意味すら知らなかった ちいさいわたくし まだ柔らかな母の胸で抱かれていた その柔らかさすら頬に残っている頃に いつのまにかあの時のようにぽつりと見知らぬ世界に置き去りにされ ただただ母の温もりを探すことしか出来なかった ちいさいわたくし 聞こえるでしょうか聞こえるでしょうか 暗闇の中青白い半月を見上げながら 灰の石ころにまだ柔らかい肌を削られながら 深い藍を湛える空に溺れながら 白き光に追いまわされながら 柔らかな母の桃色の乳房を思い出しながら あげる 毛むくじゃらの悲鳴
砂の零れ落ちる音を聞いたことはある? さらさらと聞こえる? 人は愚かな砂のよう 人は0.999999・・・のよう だからこんな聞き間違いをしてしまうのかも 人は煌く砂のよう 人ははじまりの0のよう だから面白いのかも サらさラさらサら・・・・・
黄砂に一人彷徨って 太陽を見上げぬようにしておりました 熱い砂が私の足の裏を焦がしてゆきます 白い影が光を閉ざします けれど私は進まなくちゃ 熱い砂が私の足を飲み込んでおります 白い影が闇へと誘います けれど私は戻れないの saラさraさlaサラ・・・・
雨が大地を黒くしていった 恵みの雨とはもはや呼ばれまい 茶色の川が山を削った 壊れた石が家を流した やはり人間は勝手だ 川が乾いて爪痕が残った 石が消えて瓦礫が残った やはり人間はくだらない サラsaraさらsala・・・・
永遠だったものが途絶えた 残ったのは思い出だけ 涙は心を砂にした 涙は心を砂にした そして平らになってゆく 涙が乾いて傷跡が残った 風が吹いて傷跡が消えた そして平らになってゆく sarasalasarasala・・・ -------------- ---------- ------ ---- -- 最後に 手のひらに 一粒だけ残った小石を 何処かの少年が見つめた
191 :
夢の微分 :04/12/03 02:32:03 ID:geXPkbI+
となりのあの娘は暗いな 寝てら、さては朝帰り 夢にでてくるウクライナ 平和、唱えた僕は寝返り 近所のスーパーが最近つぶれたらしい そいえばバイト先あそこだし 最近行ってなかった もうクビになってただろうな 冠婚葬祭のネクタイ揃ってますか? 買わずに35年間 何してきたんだろうな 笑っちゃう子供に ドロップキック するんじゃなくされるほうだよ 崩壊の一歩手前の二歩先 バラバラなココロとか いらない溶かして固める キャラメル げんに今は生きて楽しい?そうでしょう つまらないと思うからつまらなくなるだけ そこにいたいだけ 手を見てると 短い生命線 それはそれは短すぎて 導火線みたく 火をつけたい どんどん短くなり 最後は爆発する 夢の微分とは現実の世界の 深い深い部分 1000まで数えるから それまでに起きていて 何かが起きていて(ハプンド)
192 :
ひとしずく :04/12/03 08:05:32 ID:j6uKweAE
朝、 ご飯が光って、ほかほかと湯気を立てていた 窓の外、銀杏の葉が黄色い 茶の縞猫家族、 東の家のガラス戸棚の中でたごまって寝ている 道を歩く小学生、 帽子を飛ばす 塀の中 物干しの白いシーツ 雪の気配のする風が吹く そこはかとない気配 足を片方上げて座っておられる弥勒様の微笑み 藁束の下に、蛙が冬眠 トラクターの刃が入るはずの田んぼ、 そっとすくいあげて、畦の穴へと移した
193 :
友人? :04/12/03 12:11:09 ID:SvhZjXf+
まわりの言葉ざわめき 沈黙の二人に すきま風が吹きぬける 何を見ているのぼんやり視野のいずこかに こちらも入っている ひそかに伺うひとの意識は微熱があって few〜っと吹きぬける 0にちかいきょり これからふれるまでの 果てしない 距離
194 :
ぬる火 :04/12/03 15:51:31 ID:VLk8mj04
蒸発しそうな熱を冷やす白い雪 沸騰した湯を落ち着かせる差し水 火照った肌の熱の行方を見つめる 炎は激しく燃えて すぐに消えてしまうのか 灰に隠れてちいさな赤みを残すのか そこに見えたぬる火 あたしの額の37℃ カラダを弱火でしばらく煮込む 一番奥に残った芯もとろとろの歯ざわり
195 :
穴 :04/12/04 00:41:04 ID:awE8m8Xb
穴 庭に穴を掘って自ら入る 篭る 今は昼か夜なのか わかっているのか? 目を開ける前に明かりが欲しい 声が木霊する 思った以上に鋭く 不愉快にもぼくを貫く 声 ぼくの声は 貫く ぼくの声か? ぼくの声か? 充満する 匂い 締め付ける 蒸せる ぼくのモノか? ぼくが出したのか? 望んだのか? いつ入った? 出られるのか いや出ては駄目だ 何故だ? ぼくの身体はぼくの吐息でふやけてしまって 篭る 蓋はあったか? 鳴動している なにがだ? 穴か 側壁か 外か ぼくか やめやがれ もう押し付けるな 穴を広げろ 無理か ぼくか ぼくなのか 掘り出した土はどこへやった 出るなら埋めろ 面倒くさいからやっぱやめるよ きっと外も穴ぼこだらけだ
196 :
窓硝子 :04/12/04 02:45:13 ID:lfHnDqHy
おばさん 拭かないで 少し曇っているから 見えるものだってあるの おばさん 拭かないで 威嚇するわよ
わずかな たった一つの細胞から 僕らはここまで大きくなった そんな僕らも それらよりもよりちいさなのでできている ミリよりちいさな…… たたでさえ僕らは小さい 宇宙と比べたら僕らなんか極微量だ いても、いなくても もしかしたら関係ないかもしれない でも存在そのものには理由があると思う たったちいさな雨粒が大地を潤わせ 湿ったすごくちいさな土の粒たちが木々を育て その木々の作る栄養はプランクトンのものになり そして魚が食べて 僕らが食べて ごく微量でしかない僕らだけど 理由があるからここにいる 君だって……
198 :
香り/1 :04/12/04 15:01:56 ID:aj4SFtU+
微細に香る 死の匂い あたしの中に詰まってる 喜びの香り 怒りの香り 悲しみの香り あたしの香り ハートの中のタンクから 肌や産毛を貫いて 個室の宇宙にひろがってく 好きな香りを選べばいいわ 好きなようにするといいわ
199 :
香り/2 :04/12/04 15:02:37 ID:aj4SFtU+
憎しみを一吹き あたしの肌が深紅に染まる でも、きっとその色は誰のものでもない あたしの「紅」で あなたの「黒」を 呼び出してあげる だって、あなたはきっと 誰かを憎んでる 微細に香る 死の匂い あなたの中にも詰まってる きっと最後の日まで消えたりしない
200 :
微徴 1 :04/12/04 17:19:26 ID:mAlzFRc1
微力ながら ゼンリョクっ でお役に立ちたいこの気持ち、だが アララという間に猛ダッシュ右曲がり土煙あげて 大爆走、大暴走、大妄想、 はりきってとんちんかん、 立ち止まって疎外感、 遠巻きで苦笑い? これの本気で何が悪い、 がんばってるのにかまってくれない、 かまってくれなきゃ逆恨み。 はっきり言わなきゃワッチャワナミー。 他人が必要、他人に必要、 さみしいなあ。 がんばればひとりで生きられる、かもだけど、 前提はみんなで仲良く、そうね、多細胞生物、 こころも多細胞のしくみ、 60兆個の細胞のみなさま、ごくろうさまです。あなたがたの日々の努力、常に感謝、 わたくしもいまだ生活苦ながらみなさまとともに歩む所存でございます。 わたくしの中身はあなたがたでいっぱいいっぱいでございます。 癌細胞の諸君にも一言、きみらはくさったみかんじゃない! 先生、信じてます。
201 :
微徴 2 :04/12/04 17:21:45 ID:mAlzFRc1
増殖、協調、自己犠牲、 あたしのことはどうでもいいの、 あなたのこどもをうんでもいいの? 言わしめたいおめでたいノーネクタイよかですたい ジ・アーチスト formerly known as zekken featuring おれとジーパンと銭形 センパイ、これがぼくの詩です、読んでくだしゃいっ。 なんじゃあこりゃあ!? それは、あなたのこころです。 全員敬礼。 ドデスカデン、ハア、ビバノンノ。 語呂合わせ、帳尻あわせ、書きなぐり、 かけばかくほど気持ちいい、それは まさにマス大山空手バカ一代牛殺し、オス! であるおれのなかの単細胞解き放つ、 おまえたちを食わせるためにおれがこんなに苦労してるかと思うとホント泣けてくるよ、 細胞界のニートと呼ばれたおれの精子たち、 が、しかし、ついにこの日がやってきたのであります、 熾烈な生存競争の幕は切って落とされたのであります、
202 :
微徴 3 :04/12/04 17:22:56 ID:mAlzFRc1
情報を伝えるために生き残れるのは億分の一匹だけなのであります、 それは日本人全員の中でひとりしか生き残れないという状況なのであります、 しかも早い者勝ちという過酷なレースが繰り広げられながら、 足の引っ張り合いはないのであります、それどころか、 後続の選手たちはじつは先頭集団を押し上げている、 先頭を走るものたちは後続の為に道をつくり、次々に力果てていく、 ああ、これは友愛、じつは友愛のシステム、この勝利はきみたちすべての頭上に輝く、 いまこそ、さあ、帰ってきたよ、おふくろさん、おれ、すこしは進化したかなあと、 すこし照れた笑いを浮かべつつ、幸せの黄色いハンカチ、 ララァ、ぼくにはまだ帰る場所があるんだ、 さあ、手を伸ばせ、掴め、栄光を、いまここに― あぁっと、なんだァ、これはいったい、そこで手を振ってるおまえは ビフィズス菌、待っていたのはおなかの健康、これはつまり 見当ちがいのシュガーボーイ、ダンディたちのターゲット、 すなわち やらないか?
なんという悲劇、なんという残酷な天使のテーゼ、 精神は生命を裏切っていた、とっくに見限っていたというのか、 システムのシステムによるシステムのための親離れに是非はなかったァー!!。 宇宙が縮み始めたら、おれたちも反転するだろう、 分裂をやめ、融合を始め、おれは海となり、そして惑星になる。 大宇宙の単細胞となってトンネルをくぐりぬけ、 ふたたびの大爆発に備えるのだ。 ところで 微のまんなかにπを発見しました。 ぼくらのときは3.14でしたが いまの小学生は3だと習うんですか? それともやっぱり3.14に戻りましたか? はしょっていいほど小さな差じゃないと思うんです、これって。
204 :
夜は闇のままに :04/12/04 20:22:54 ID:PQaY3K8e
塵のような塵のような 塵のような塵のような この一篇に足らぬ物を ただ書き綴り続けては 力尽きるのを待つのみ 塵のような塵のような 塵のような塵のような 仄かな思いを飾っても ただ微かな煌きに似て
205 :
微微 :04/12/04 23:49:01 ID:zzwfqbHd
君が微の世界に行って二年になるけど こちらは少しの変わりもなく 僕は毎日おだやかに鋼をたたいている そしてねじれを応用したモニュメントをたてて その先に鏡を向き合うように張り合わせている あの時僕らは泣いていたね おそろしく静かな夜におそろしいくらい もう理由なんて忘れたけれど 君と向き合って泣いたことだけは覚えている 今日も鏡は少しも狂いなく重ねあわせてある けっしてお互いがずれないように ささいなことで世界は動いてしまうから 高く高いあの位置で、世界を写さないでおこう あの夜君はそこにいて、僕はここにいた 少しの狂いもなく、ずれていたね もう思い出しはしないけれど 君と向き合って泣いたことだけは覚えている
206 :
ドア :04/12/04 23:59:27 ID:CBgXejOI
ドアから寒気団が入ってきた 水道水はケトルを飛び出して果て 水蒸気は掛け布団に降り積もり わたしは雪折れて眠りつづけた 零度の目盛りが話しかけても 軒下深く眠りつづけた 行きずりのあなたは犬橇に乗り ドアを知らず屋根を伝い 遙かな雪原を去っていった (微かな雪煙) そんな夢をみたとおもった ということすらなくわたしは ただ眠りつづけていた
>157-162 ある個人における分解までの経緯 >164 もう、いいよ。 >166 微熱 >167-168 微々たる日々 >169-170 見罪 >171 微 >172 ほんの少しの充足感 >173 パブロフの色眼鏡 >174-175 桜の匂い >176 鳥に乗って >177-179 ぬるい >180 情婦お春の一生? >181-182 みっどないと >183 逆光 >184-185 一生の微と神 >186 咆哮
208 :
投稿一覧 2/2 :04/12/05 00:06:56 ID:XUIWVjzW
>187-190 風化[春夏秋冬] >191 夢の微分 >192 ひとしずく >193 友人? >194 ぬる火 >195 穴 >196 窓硝子 >197 ミリから始まった君へ >198-199 香り >200-203 微徴 >204 夜は闇のままに >205 微微 >206 ドア 以上29作品 審査期間は12/4、5、6の三日間 締め切りは12/6の23:59分
[訂正] 審査期間は12/5、6、7の三日間 締め切りは12/7の23:59分
210 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :04/12/05 00:10:24 ID:6xo1XOhu
締め切りです。
>>210 いやーーー恥ずかしい・・・
スルーを激しく希望
212 :
微かな夢 :04/12/05 00:54:21 ID:kr63cCcf
透きとおったケース 水たま てん ぽつり 一言がこれからを揺らすなら おそろしくて くちびるを つむるばかり しずかにきらめく歌は CDのまんなかをくぐって どれほどでのびていくのだろう 色彩はケースからあふれ くるくるとアーチが泳ぎだす 聞こえてくる色を こっそり おなかへつめて 出口を知らないまま ねむりについてしまいたい だってその かすかなすきますら のがさないように 私の思想が 自由な夜の世界を さがしにいくから かすかなくちびるの ゆくすえを縫って
寸評の時間です。その前に
今回、「死ね」という言葉の類、それから「SEX」など、そのまんまの、丸裸の言い方が
やたら目につきました。特に「死ね」表現。まず、「死ね」という言葉は遣うな、遣ったら減点、
あるいは失格、っていうような言葉狩りはしたくない。以前、「日本語が読めないアフォギャルへ」
をその理由で減点したことがありましたが、あまりに直裁的な表現で工夫が見られないため、でした。
だから、必然性があれば、当然「死ね」表現はOKなんだけど、その必然性というやつが、やっかいな
代物でして。文脈に応じて違和感がない、読者を過度に不快にさせない、特定の誰かを(反語表現ではなく)
誹謗中傷して人格否定を行うのみの意図で書かれた詩の中で遣う、など、条件をいろいろつけたい
ところですが、その都度、判断してゆくことにします。
>>157-162 ある個人における分解までの経緯
今回の問題作、意欲作のひとつ。我→私→俺→ぼく→我→自分、とめまぐるしく一人称の
表記が変転する。自我の分解というテーマに即しての変化なのだろうが、この経緯に何か
意味があるのだろうか。後段に「被験者」とあるから、一定の法則や道筋をつけていれば
納得できる。たとえば、退行とか、フロイト心理学の発達段階とか(160「けつのあな」→161胎児への
変化から、フロイトの肛門期の話を思い出したが)。でも、法則は見えない。ただ、人格失調症を
騙っただけ、文体のテイストの違いを楽しんでいるだけ、のように見受けられた。
だから、157の「唯識」なんかも仏教の深層意識の自我論に展開するかなと期待していたんだけれど
どうの言葉だけで腰砕けに終わってしまっているような印象を受けるのが残念。せっかく
テーマは面白いのだから、もっと分析的に緻密に書いてほしかった。160→161の壊れ方は一気だし
161はもう無茶苦茶としかいいようがなく、さらに工夫がほしい。アイディアは好きなので
構成に気をつけながら、是非推敲してみてください。この詩は必ず凄い詩に大化けする可能性
を秘めています。私としては、そこに賭けたい。
>>167-168 微々たる日々
レゴでつくった私の分身(コレって私の魂のこと?)が私の身体と分離して、それが気化
して誰かの肺や血液に入る、という発想は面白い。でも、最後はすべての物体が気化して
蒸発してしまう、というのは、少々やりすぎのような気がする。やばい。気がする、なんて言ってる
と、私まで気化してしまう。ともかく、生命の死を気化で表現したのはよい。確かギリシャ哲学でそういうの
あったな、まあいいか。ただ、最後に残った誰かは神なのか。それと、窓の外の「誰か」も神?
それに対して、誰かの肺や血液に、という誰かは他人ということ? その変が読んでいて混乱してしまう。
もう少し表現の工夫が必要だろう。て言うか、安直に神を持ち出すのはどうか。
気化する理由や動因を神に求めたいワケ? この種の非条理詩は非条理なまんまが面白いんであって、
神などで理由づけすると、かえってつまらなくなると思うのだけれど、如何に。
>>186 咆哮
母親の子宮にいたころの、母子一体、彼我未分化の世界から、「生温い体温を感じさせる」
温度のある世界、「柔らかなもの」としての母を対象化する、分化した世界へ産み落とされた嬰児から
見た世界観。むしろ、私の流儀で言うなら「意味の発生」という重大テーマに取り組んだ詩。だと最初は思った。
「つるりとした皮膚に毛が生えそろう」の「毛」は言葉、ないしは世界の意味、と解釈すると
この詩は大きな広がりを持ってくる。でも、第3連で「その意味すら知らなかった」とあるから、
この解釈は、私の先走りだろう。むしろ、言葉を覚える前の嬰児からみた「言葉のない世界」がテーマなのだろう。それだったら、
それだったら、いっそのこと、温度と触感だけに絞って書いてみたならば、さらに画期的なもの
になっていたはず。聴覚を入れると散漫になるし、視覚が入っちゃうと、普通の詩なんだよなあ。
最後はタイトルからして、「毛むくじゃらの悲鳴」ではなく、やはり「毛むくじゃらの咆哮」のほうが
ぴったりくる。この詩も、やろうとしていること、方向性はグーだし、もっと洗練させれば
大化けする素質、のようなものが感じられた。
>>192 ひとしずく
俳句の心得がある、と見た。各連の描写が俳句の風合い。とくに第4,5連。
俳句は動植物や風物に季節の微かな気配を感じ取り、これを象徴言語である季語に結晶化
させる手法をとる。「光るご飯」「銀杏の葉」「白いスーツ」「冬眠する蛙」がいわば季語
(ちなみに、ご飯やシーツは俳句の季語にはない)。ポイントはやはり第6連目だろうね。
半跏思惟の弥勒の湛えるアルカイックスマイルの象徴性だろう。作者は季節の移ろい、
微かな気配に菩薩の大慈悲を感じ取っている、というのだ。こうした仏教の宗教性の潤色を
深みとみるか、気取りとみるかで、この詩の評価が180度違ってくる。あえて気取ってやがるぜ、
ウザイよ、とあえて悪意に取ってみると、第7連の冬眠の蛙を畦の穴に移してやる、という
心遣いまでもが、救世主になったつもりでいやがる、嫌味だぜ、とこうなるから詩はコワイ
(ちなみに、弥勒菩薩は56億7千万年後の未来に人類を救うために下降する救世神。56億7千万年!!
地球は太陽に飲み込まれてるって)。
私はそこまで意地悪にはとらないし、弥勒はほどよく調和してると思う。詩の評価は難しい。
欠点が長所になるし、美点が短所にもなることを示すのに、今回の弥勒はよい例。
ある程度の完成度があれば、優劣はつけられようもなく、最後は評者の主観、つまり
評価人の美意識や価値観に委ねられるってこと。だから、みなさん、けちょんけちょんに
ケナサレテモ、腐らずに、逆にそのマイナスがプラスに転じることもあるって思いなおす
ことも必要かもしれない。
>>164 もう、いいよ
言葉を君は何だと思っていたのか。言葉は人を殺すこともできる力を持っている。
そんな当然のことに今さら気付いた、とでも言うのかい。ホラ、現に、私もいま、
こうして安達ヶ原の鬼婆のように言葉の包丁に砥石をかけている。君はそんなこととは
露知らずに、この宿で一夜を乞いにきた憐れな旅人というわけだ。逃げ出すには、もう
遅いって?
>>194 ぬる火
第4連の1行目、「37℃」がキズだろう。どうしても、この言葉から風邪の微熱を
連想してしまう。作者は本当に単なる風邪を描きたいのか。そうではないだろう。
「白い雪」や「差し水」のように、「火照った肌」w宥めてくれる異性の肌がほしい
のではないか。恋のエロスでもよい、また、冷たい温度を持つ誰かとの遭遇、衝突でもよい。
そういう他者との間の緊張感を描かずして、自己愛のナルシズムに終わってしまった最終連
が何とも歯がゆい。
>>173 パブロフの色眼鏡
構造詩、と名付けたい。視覚的なレイアウトといい、カキッカキッとした詩の構成といい。
テーマは言うまでもない、恋の始まりと燃焼。第2連目と第5連目の「!」マークの
使い方に、「ドラクエ」の表記を連想するのは、私だけ?
いやあー、軽さがうまい。なんか煙草のコマーシャルみたい。アニメーションの映像が
見える。まさに、現代ふうの詩。ほどよく面白いんだが、うますぎて逆につまらない、とも言える
(面白いのか、つまらないのか、どっちなんだ、ハッキリしろ!)。最初は人目を
惹く詩なんだが、何度も読んでいるうちに、既視感にとらわれる。それほどにうまい。
作者はこれで十分に冒険しているんだけれど、既に完成した安定感を保っている。
そこら辺が逆に物足りなさを感じさせているのかもしれない(美点が短所!)。
そこで作者にひとつ提案。今度はあえて型を崩してみたらどうだろうか? 計算された破綻。
これは単なる稚拙による破綻と受け取られる危険があるんだけれど、そういう冒険も
たまにはしてみては?
順次、寸評アップしまーす。
>>157-162 なかなか意欲的な作品だと思う。何らかの実験により、個人の内部
に種々の人格が発生、分裂していく。実験の内容が不鮮明なのと、午前午後を
はっきりしてほしかったのと、自己への掘り下げももっと…いろいろと注文が
あるなあ(苦笑)。
>>164 捨て鉢な感じの、独白。も少しことばを選んで書いたら、印象も変った
んじゃないかなあ。戦争も会社も、ニュースで流れてることばっかじゃん。
>>166 雰囲気づくりは悪くないと思う。いろんな感覚を駆使したイメージの総
和。言ってることは大したことないけどね。
>>167-168 タイトルが結局どこにも掛ってないような気がするな…。ビビたる
ヒビ、だから、気がするキガスルなのかな…。展開が唐突なのに、なぜか驚き
が少ないんだよ。ブンシンやら気化が尻切れトンボになってるせいかな…。
>>169-170 テーマ自体は面白いんじゃないかな。ただ、これはまだアウトライ
ンだ。望まずして死神になってしまった私の苦悩とか、書き込める余地は山ほ
どありそうだぞ。
>>171 辞書だったらこれでいいかも。なぞなぞだったら、誰も解けないぞ、き
っと。詩だったら…どう思うよ、君は?
>>172 こうやって読んでると、「少し」っていうことばは、結構いいかげんな
ものだってことに気付くなあ…。ありがとう。4連めの落とし所は、なんだか予
定調和ぎみで、少し物足りない。
なんか今回、ずいぶん口が悪くなってるけど、許してね。
>>173 瞬間とか刹那って書き込んじゃいかんと思うぞ、ワシは。ほんとなら、
ことばのスピードを調節して表現すべきだろ。実際それが出来てんだよ、3連め
以外は。なんか悪意のない犯罪を視るみたいで、面白いね。
>>174-175 前説ってえのかな、桜とか春とかの話が、ありきたり。実際難しい
よね、春とか桜とかは、千年以上も前から詩の題材になってんだから。
>>176 んー、つまり、ガラス張りの高層ビルの耐震構造のことをいってるのか
な?それ微トンつーの?軽妙さで隠れちゃうんだけど、実はすんげえ訳わから
んのよねえ。
>>177-179 3連めくらいまで、すごい考えて書いた形跡が伺える。んで、上手
い。でもさ、何でそこから暴走するかなあ(泣)。特にセカンドの冒頭のカッ
コ部分、これ全部いらない。気持ちの振幅を伝えたいのは分るけど、あまりに
激しすぎると、こちらは引いてしまうよ。
>>180 これ、マザーグースの替歌かい?なんかそんなリズム感があるよね。人
の死は些細なこと、ってテーマだと思う。最後は不親切だけど、講談調って考
えると、妙に腑におちるんだよね。ぼくは支持するよ、これ。
>>181-182 チープなハードボイルド感が出ていて、いいね。たださ、サルバド
ールってダリを連想するから、男性の名前だよね。ニュートンはいらんと思う
し、なんか固有名詞の付け方でミソを付けた感じ。
>>183 うん、書きたいことは分る。こっちからは微かな光、んで向うからは丸
見えなのね。んー、いいなあ。でも、ことばが一本調子だったのがイタいかな
あ。アクセントをつけることが出来たら、すごい見映えしそうです。
>>200-203 微徴
漢字テストで「特徴」を必ず「特微」って間違えて書く奴いるんだよね。
それは、お前だ! ハイ、すいません。って、この作者の詩を読むと、こっちまで
ドデスカデンデン、が移ってしまう。
ネット詩界の古館伊知郎は今日もがんばっております。細胞の極微の世界からビッグバンと
宇宙の収縮へと飛ぶ、とてつもないスケールと言おうか、大風呂敷と言おうか、大ぼらと言おうか。
作者の頭脳をいっぺん覗いて見たい。あっちが発火したかと思うと、今度はこっちが発火。
さぞやニューロン細胞は大忙し、だろう。「幸福の黄色いハンカチ」から、「空手バカ一代」まで
イメージの総動員。それぞれがキッチュであるのに、その全体は一枚の立派なコラージュ絵画と
なっている。ただ、毎回同じような具材を使っているために、仕上がりはどの詩も似通ってくる。
これがいいのか悪いのか。結局は読者の好み。とにかく、笑える。とくに201の
「細胞界のニートと呼ばれたおれたち精子たち」のあたりで。
ネット詩界の「劇団ひとり」は今日も大手を振って歩いています。
>>181-182 ミッドナイト
かっこいいロックンロールの詩だねぇ。とくに第2連がチョー気持ちいい(今年の流行語大賞。なんでコレが)。
飛ぶことへのこだわりは、やや古いテーマか。ただ、こんな表現は見たことない(て言うか、私、最近の
ロックわからないので、この詩が歌詞としてどうなのか、というあたりは正直自信ない)。
最後の「死ねよみんな クソ寒いぜ」は、ロック調を気取っただけで、なんか逃げた終わり方だなあ。
「死ね」の倫理性の可否よりも、表現としての不徹底、不十分、不満足感を感じる。
それから、飛ぶ―落ちる のテーマでニュートンとリンゴは、さもありなん、って感じで
ややイージーな感が拭い去れない。そこらへんを直すと、さらにカッコいいかな。
口が悪いっちゅうか 最近ストレス解消を目的に 嫌味を言っているように見える
あ、
>>176 追加。軽妙でナンセンスな面白さは感じたんだよ。ヒドいこと言って
ゴメン。
>>184-185 なにかスゴく下らないことで怒ってるような雰囲気なんだけど、マ
ジで訳わからん。よって、パス。リーディングとしても、セリフ回しがつたな
いと思うし。
>>186 パンダか有袋類あたりの未熟児を思わせるね。それを精神の未熟と掛け
てもいいか。丁寧に書かれているのは好感が持てますが、まとまってるせいか
な、最後の悲鳴に持ってくる、かなしみの実感に欠けてしまった。
>>187-190 春はいいと思う。この詩は神さまの視点だよね。大きなテーマを扱
おうとした気概は買うけど、イメージ的な語句が多すぎて、却って世界を小さ
く感じてしまう。
>>191 1連1連ごとが独立した短詩になってるんだね。夢を微分すると現実にな
るのかなあ。夢を失いかけたような日常だよね。ひとつのテーマに集束するつ
ながりに欠けてるのは残念。「夢の微分」というテーマ自体が、もうすでに難
しいものになっている。
>>192 なんか懐かしい情景だね。そんな情景に心が洗われて、蛙を構ってやる
という動作に、自然に移行していく。弥勒さまはお堂の中にいるのかな。余計
なもののない描写は、はっきり言って上手いよね。
>>193 この友人が同性か異性かで、詩の持つ意味がかなり変ってくると思うけ
ど…。もう少し情報がほしかったかなあ。
>>194 感情の湯加減の難しさを書いたのかな。あんまり熱すぎるとヤケドする
けど、完全に消してしまうのも確かにもったいない。ちょっと詩自体が自己の
内側にこもりすぎたきらいはあるね。
>>205 微微
ウーン。なんか凄い喪失感の痛みが伝わってくる。第3連目の愛の形。酔っていますな。
この酔いが読者にとって気持ちのいい酔いなのか、宿酔なのかは、アルコールに対する体質
にもよるんだろうけれども。私はアルコール分解酵素が多いせいか、すっきりした酔いで、
ホンワカ気分になってしまいましたよ。
この詩については、小手先の表現とか技術とかのレベルをあんまり言うつもりはない。
経験の重さで書いている感じがする。そういう意味で、誰にも真似できない世界を作っている
と言える。
>>206 ドア
ん? サンタクロースの詩? 恋人がサンタクロース? ユーミンですか。
2行目と3行目の表現はイケテル。
採点に行きますっ。
【2点】
>192 ひとしずく
こういう短い詩は完成度が命。第1えん・2・3・4連は1行目の最後に読点を
振ってあるが、第5.6連目にはない前者の読点は意味上で(たとえば主語―述語関係のように)
繋がってゆくことを示すためのものか? ならば本来の読点の用法(意味やリズム上でを切る)に
反すると思うが。重箱の隅をつつくようで申し訳ないが、俳句のような完璧で洗練された完成度を
この作者には期待したいので、本来3点評価のところを、この部分で減点1としました。
>173 パブロフの色眼鏡
うまいんだから、しょうがない。でも、うまさに慣れちゃ駄目だよ。186
>186 咆哮
以前、採点基準で、A全体的な構成がうまくまとまっている、のを2点評価の条件としたが、
実はこのスレのほとんどの詩はこの条件を満たしていない、と思う。もし、詩にプロ、アマの
違いがあるとするならば、まさにこの部分。よって、この条件はほとんどんの詩で甘めにしています。
でもって、この詩もAの条件をメ一杯おまけして、テーマ性の加点ポイントを上げて2点。
>>221 うーん、それは、自分の詩のレベルを上げようとするあまり、他人の詩
にも辛口になってんだよなあ、きっと。嫌味か…。気を付けないと。
>>195 うーん、自分で掘った穴に自ら入って、必死にもがく…。不条理であり、
実社会のカリカチュアでもある。面白いと思います。
>>196 「威嚇するわよ」がよかったね。そこまで言うなら、窓硝子は自分で拭
いた方がいいと思うけどね。
>>197 生命の不思議、ってヤツだけど、ほとんどの語が自明のことばかりです。
そこから考えを発展させていかないと。
>>198-199 謎の詩だなあ。紅とか黒とかに意味を持たせたり、も少し伝える努
力みたいなものがほしかったぞ。雰囲気は感じる。
>>200-203 これはリーディングにするとすごく面白そうだなあ。オチもなかな
かキイてるし。こうやって書き物で読むと、前半のマシンガントークはちょっ
とダレ気味かも。もしよかったら、今度ぼくに読ませて。
>>204 うん、ほんとはもう1行あるんだと思う、この詩には。多分字数の都合
か、余韻を持たせたかったためか、わざと書かなかったと思うんだけど、最終
行のことばはやや弱いと思うので、字数にとらわれずに方向性を持たせたかっ
たかな。
>>205 おお。こういうちょっとした異世界は好み。2連めと4連め、何の違和感
もなく、魅力的なかなしみを醸し出しています。惜しむらくは「微」というテ
ーマのために世界設定がやや強引になってしまったけど、いいと思うよ。
>>206 凍死っていうのは、気持ちいいらしい。どうしてそういう噂がたつのか
分らないけど、きっと死にかけた人が伝えたんだろう。ドアから飛び込んだ、
唐突で静かな死、だね。そのことは充分に描写できているし、逆にそれ以上の
ことは描写していない。
審査結果は、後ほど。
すいません。プロキシ規制にかかってて、やっと解除されました。 【1点】 >157-162 ある個人における分解までの経緯 >181-182 みっどないと >200-203 微徴 >205 微微 今回はどの作品もけっこう面白く読ませてもらいました。もっと1点作品を増やそうとも 思ったけれど、インフレになるから止めにしました。あしからずです。 以上。
句読点のことをウルサク言いながら、ミス打ちばかりで、すいません。
審査結果です。
3点 なし。
2点
>>173 パブロフの色眼鏡
お前にホレてしまったトンデモない狂気を、見事なまでのことばの緩急に乗せ
て書き上げました。急の部分をもちっと混乱させたかったのと、やっぱり「瞬
間」「刹那」はアザトい気がするので、ゴメンねの2点。
>>196 窓硝子
着眼点がなにより素晴らしいよね。曇ってるからこそ視える、微妙なもの。そ
れを「威嚇するわよ」でかき消しちゃうユーモア。ただのわがままにも見える
とこが欠点かなの2点。
>>205 微微
これがぼくのベスト1なんだよー。高いモニュメントに腰かけて思い出にふけ
る。微妙な世界を保つ、大切な仕事なんだ。あまりに感傷的なまでの君との思
い出が、胸を打ちます。お題との関連が弱かったのが残念ですの2点。
以下1点。
>>157-162 ある個人における分解までの経緯
お題に沿う形で、緊張感のある図式にまとめあげた。
>>169-170 見罪
ぼくは、この詩は突き詰めていくと化けると信じている。もしよかったらリラ
イトしてもいいですか?
>>177-179 ぬるい
暴走また暴走だけど、それでも冒頭が魅力的。
>>183 逆光
地味な印象で、描写力不足ではあるが、隠されたテーマがすごい。
>>192 ひとしずく
やっぱり地味だけど、この上手さは無視できないね。
228 :
名前はいらない :04/12/07 12:42:54 ID:8zasUwVv
私は雨 ねえ 四葉を探す子供見たいに見た人を目で追う いるはずの無い影 茜色のxxxの町は回る 私一人いなくても 誰にも気づかれずに 雨のち晴れのち曇りのち雨 天気予報は今日もはずれた 最後になるけど どうもありがとう 言えなかった言葉だけ残して私も行きます 忘れれない 忘れらない そんな人だから 飲めないお酒 今日は酔えない だからお願いバ−ボンください 捨て猫みたい 捨て猫みたい 帰る場所なんて無いの 朝がくるまで迎えにきてね そばに置いてくれるだけでいいの それだけでいいの それだけでいいの
あたた…。えー、審査がまだ二人しか付いてないので、審査期間を延長します。 審査員の経験のある方はどなたでもよいので、点つけをお願いします。 審査しめきり、12/10午前0時とします。
あ、審査期間まちがえたー!!!
>>229 はスルーで。
とりあえず急ぎで。書けることが少なくてすみません。 2点 >206 「ドア」 今回の中では、途中で放り投げてもいないし、幼くもないし、 ありきたりにため息もないし、陶酔から戻ってこないというわけでもない。 いたって落ち着いた詩。それが最後に来た点で、うまくまとまった感じがプラスに作用。 「ドア」というのはこの場合「遮断の道具」としての意識が強いと思うのです。 余談。 朝起きたら室温が氷点下になってる部屋で寝たこと(暮らしたこと)がある人は、 あのおかしな気持ちよさを知ってるいる、と自分は思っています。 1点 >177-179 「ぬるい」 内容としてはどちらかというと自分の苦手な範疇なんですが、 これだけ突っ走ることができればまあアリかなぁと。 出だしの妙な冷静さは導入部でしょう。いきなり暴走するよりは、 そのほうが飲み込めますし。 鍋の断面図という感じの、暴走の末に呼び戻される意識。そこまで意識してるのかな、と。 よろしくお願いします。
232 :
香り/2 :04/12/08 00:51:39 ID:mf/y8882
審査はどうなったのでしょうか
233 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/12/08 00:59:12 ID:x0vcmn9i
あっーーっ 〆切を忘れてましたぁ。 ちょっと忙しくて……すまソ 感想は雑談スレに書きました。……。 3点 >180 :情婦お春の一生? : 2点 >181 :みっどないと : 2点 >194 :ぬる火 : 2点 >206 :ドア : 1点 >183 :逆光 : 1点 >187 :風化[春 1/4] : 1点 >191 :夢の微分 :
【1点】>180 情婦お春の一生? 評価以上。
審査期間延長(?)てことはまだ間に合いそうな雰囲気なので、 点数を投下しときます。。 173 パブロフの色眼鏡 何かこれだったら心理学の教科書とかに載ってても違和感ない感じ…。 でもちょっと綺麗にまとまりすぎた感はありますが。 177〜179 ぬるい これは読んでてほんとにぬるま湯に浸かってる気分になりました。又、 「栓を抜いてしまえば〜」←これの少し後以降にほんとに栓を抜いた ようにダラダラ(?) になっていく感じが逆に素敵だと思った。 198〜199 香り 全体的に官能的で謎な雰囲気がちょっと魅力的。たぶん 「死の匂い」を他の「何か」の匂いと似ているだとか、そういう 説明をしない方向をとったんだと思いますが、それがこの詩の 魅力になってると思うので個人的にこれはこれでOKかなと。 この3作品に1点ずつお願いします。
236 :
名前はいらない :04/12/08 21:03:06 ID:cTqHB5Ex
12月7日〆時点の集計です。 >173 パブロフの色眼鏡――4点 >192 ひとしずく ――3点 >205 微微 ――3点 >206 ドア ――2点 >177-179 ぬるい ――2点 >196 窓硝子 ――2点 >157-162 ある個人における分解までの経緯 ――2点 >186 咆哮 ――2点 >169-170 見罪 ――1点 >183 逆光 ――1点 >181-182 みっどないと ――1点 >200-203 微徴 ――1点 確認願います
237 :
名前はいらない :04/12/09 00:10:02 ID:8549hwox
??? 〆切延長なし? ちょっと集計してみたんですが……4点作品が 4作品? ……?? どうしますか?
238 :
猫舎弟 :04/12/09 00:24:47 ID:yhJQp9J0
のら猫のうた 今朝は 前を向いて歩いてた 昨夜 腹をくくったから 何もいらないと 決めたから 一人がいいと 決めたから 道端から 身軽そうに現れた 猫一匹 行く道をふさぐように 立ち止まり 振り向いた 猫一匹 厳しい眼差しで 説教を始めた 動くな 止まれ なんて顔をしてやがる 出発の前には 鏡を見るもんだ わかってるくせに 石っころが調子に乗って 岩になったつもりでいやがる 気負うなよ 気楽にやれよ 俺のように 動けなかった 進めなかった 引き返そう 遠回りしても 遅くない うつむきながら 少し戻って ふりかえる 凛々しい背中を見せて座っている 猫一匹 背中越しに 優しい眼差しをこちらに向けた 生きていれば そのうち いいことあるさ 俺だって お前だって 必要なんだぜ この世界を うまく回す為には まわり道を探し 歩き始めた 今朝は 前を向いて歩いていた
>>236 確認しました。
>>235 審査期間外は、勘定に入れないほうがよろしいと思います。そのほうがクリアです。
(期間内に3人審査員の配点が揃ったので、延長はありません。カノープスさんもそのように
書いておられます。)次回以降の採点をお待ちしています。
>>236 (誤爆?)
あ。ポインターがずれまくっててすみません。
241 :
名前はいらない :04/12/09 12:14:04 ID:8549hwox
では、
>>173 パブロフの色眼鏡 の作者さま、次のお題と、〆切の宣言を!
コングラッチレェェーーションーー!!
242 :
bri ◆6A9b6VI2jk :04/12/09 13:54:18 ID:6W0GmRul
お疲れ様でした パブロフの犬を書いた者です。 さて、お題ですが *ギター* でお願いします
タイトル打ち間違えました。 パブロフの色眼鏡です。すみません。
締め切りは・・・?
楽譜のない歌を歌おう 適当にギターかき鳴らし 思ったことを歌えばいい 気持ちを伝えられればいい 楽譜のない歌を歌おう 適当にギターかき鳴らし 大切な人と歌おう 一度限りの即興曲 僕らは歌う 旋律に愛や感謝を込めて 楽しくなければ歌じゃない 今日は無礼講 騒ぎましょう 楽譜のない歌を歌おう やさしい旋律鳴らして 大切な誰かに 気持ちを伝えられればいい 楽譜のない歌を歌おう 夜空の下で鳴る旋律 大切な人と歌おう 今しか聞けないラブ・ソング
246 :
蜩 その1 :04/12/09 22:58:47 ID:ifHjQLY3
ギターのサウンドホールに蜩が一匹 鳴らすよ 羽を震わせて ギターの内側から自分の音色を 「なぁ お前 出て来いよ 悪いようにはしないから」 暗闇の中でお前の全身は 白い振動と淡い音色を吐き出した はるか遠く響いていく ほう なかなかの腕前 なかなか な・・かなか・・・かなかな・・・ かなかな かなかな かなかな かなかな・・ 日暮し 蜩 鳴くよ 響くよ かなかなと お前は秋を知らせに来たんだね その音色にあわせて ギターをかき鳴らそうか 今 私は体中がむず痒いんだ 掻き毟ったってしょうがない 音楽が私を冷静にたもってくれる ギターの音とお前の音色が重なる
247 :
蜩 その2 :04/12/09 22:59:16 ID:ifHjQLY3
何よりも美しい秋の空の下で 何よりも綺麗な波長が二つ あたりの生物を震わせ それぞれの生を 再確認させているようだ なぁ お前 お腹はすいてないのか ほら ラプンツェルでも食べるのか そう ただの南瓜でいいのか なら 涙でも呑むのか そうしたら 目が見えるようになって 余計なお世話だ ああもう なんて 嘆くのか ・・・あぁどうかそれだけは なぁ なぁ 「なぁ お前 出て来いよ 悪いようにはしないから」 そこから鳴らすのは十分だろう 顔をみせて もう一度 何よりも美しい この世界で(そう思い込むしかないだろう) 誰よりも美しい お前の音色を 鳴らしておくれ
え〜と・・・もう書いていいのかな? 「路上ライブ」 人ごみの中必死で6弦を かき鳴らしてみたけれど 足音に全て吸い込まれてって 誰も聞いちゃくれなかったよ 愛だとか勇気だとか メロディーに乗せてみたけれど 誰にも届かないメッセージ 自分の存在が虚しくなってきた でも僕は唄い続けるよ 存在さえ不確かな友との約束 あれ?どんな約束したんだっけ? 思い出せずに午後12時が過ぎた 唄い方を変えてみたけど やはり誰も聞いてくれない 首にぶら下げてる6弦のせいにした 襲い掛かってくる極度の虚しさ でも僕は弾き続けるよ 吐き気さえする友との約束 あれ?こんな事を望んでったっけ? 頭抱えて午後12時が過ぎる テレビの前音楽番組を見てたよ 6間をかき鳴らして マイクと会話してた歌手 思いついたように路上へ6弦持って駆けて行く人 そうだ僕は歌いつづけるよ そうだ僕は弾き続けるよ 守りつづけてきた友との栄光 ああ!これがやりたかったんだよ! 真夜中叫んでたら午後12時が過ぎた
お題は『ギター』。
締め切りは12/16いっぱい(12/17午前0時)です。
>>248 名前欄にはタイトルをお願いします。
ちなみに1回めのうっかりは、セーフ。
僕たちにはヒーローがいないんだ 宣戦布告 ギターで全てを乗っ取ってやる 間違いを正して テーブルの向きを変えるんだ 鋼鉄の統一されたユニフォーム 人々の団結を棍棒でたたき割るのが大好きな奴ら 壁に描かれたACABの意味を知っている奴は同士だ 車にガソリンをかけ 手製の爆弾を作り 煉瓦を高く放り投げろ 豚共を吊し上げろ 俺たちが団結すれば世界統計は爆発だ 思い出せてくれよ この音楽の暴動が本当はなんのためなのか 僕たちみたいな人間が国を滅ぼしたことはない 誰かを殴ったり 殺したり 戦いを先導したりしない 落書きだらけの穴蔵が唯一の戦場 人々が縮み上がるような音楽の牙を叩きつけた 僕たちにはヒーローなんて必要ないんだ 戦いはこの壁の中だけ どこまでも止まらずにロックすればいい だけど今夜も暴動は起こらない スイッチを押すんだ 全てが崩れ去った廃墟の上で究極のロックを鳴らすんだ
地下での玄人はみんなガムテープだらけの傷だらけなギター 暴力そのままの弾き方で手ひどく残忍な扱いなんだ 怖くて酷くて涙が出るよ わかるよあんたは凄いんだろ 最低の無能な餓鬼がこぞってギターで高らかに歌っている 自分は自分だそれこそが素晴しい 技術という枠が取り払われた気鋭だけ残った センスは曖昧 わめき散らす ええかげん首絞めて吐かせ吐かせて けたたましく喧しい前衛でメジャー センスの捨てられてしまいそうなギター ええかげん いいかげん 馬鹿か仏かあほか ギター ギター ギター 老いに満ちても尚生産されて大もうけ 大成功 ギター ギター 高値のギター パチモンのギター ギター ギター ギター 復刻したギター ギター 世界のギター ギター ギター ギター ギター 新モデルのギター 伝説のギター ギター ギター ギター 有名歌手のギター ギター ギター〜〜〜〜ギ〜〜〜ギ〜ギ〜〜〜〜〜
252 :
音楽 :04/12/10 16:06:32 ID:yj1en8Lc
表面張力 今にも落ちそうな水滴のようなはりつめた空 痛いよと呟いた後落としたしずくは 涙だったのか汗だったのか、それともただの水滴だったのか ぽたぽたと垂れ落ちて地面を湿らすお前の雫は今日も世界中を潤しているよ だからもう悔やむことはない 貴女は母である 私をこの世に産み落とした母である 千切れそうな激痛の中壊れそうな肉塊を生んだ母である 私の腹についていたであろう臍の緒というものは 貴女のなかと繋がって、やはりはりつめていたのだろうか 貴女はやはり、ぽろぽろと涙を流したのだろうか 突けば崩れるような 引けばちぎれるような そんな脆さの上に立っている私は、わたしたちはやはり脆いのだろう ゆるむことを知らぬからはりつめたままで いつちぎれるか分からないまま かき鳴らせばいいのだ はりつめたものを親指の先で弾いてしまえば どんな音がするか聞いてみるがいいよ 軽やかな音かもしれない、温かな音色かもしれない 重厚な響きかもしれない、冷ややかなサウンドかもしれない かすれたか細い悲鳴かもしれない 大きな野太い咆哮かもしれない 弾いてしまえばいい あのこのはりつめた心はどんな響きなのだろう 同じように涙を流す空を爪弾いたのと同じように ゆったりとした音楽になるといい
リーフレインです。 審査させてください。(評が審査期間内に間に合ったら、採点もしたいと 思います。非力ですみません。審査用のコテこれにしました。)
254 :
新カタロニア賛歌―1 :04/12/12 14:26:20 ID:bZRU7Piz
乾いた土くれを巻き上げながら ファシストどもが駆け抜けた大地を 風が吹く 神がその容姿には不釣合いに大きな喉仏を震わせて 低く口笛を吹く その息吹が風になるなら 偶像崇拝を嫌う回教徒どもも踏み荒らしたこの地の神は さだめし顔のない神にちがいない 驢馬が食む草ひとつかみさえ生えない荒野を 従者ひとり連れ 俺は旅をする サンチョパンサの弾くギターは 間の抜けた旋律を奏でる 調律が合っていないのはいつものことだ 俺は穴の空いたポケットの底をまさぐって 無くした1ペソ銀貨を探すのに忙しく 調べに耳を貸そうともしない 異郷の地にあって それがララバイの哀調を帯びているというのに
255 :
新カタロニア賛歌―2 :04/12/12 14:38:23 ID:bZRU7Piz
俺の行く手には 魚眼レンズで覗いたような球形の大地 あの千の丘を越えたその先に 俺の目指す街がある そこに住む人々は 完成の充実を知らない性癖の持ち主で 住居はいつもあちこち作り変え 訪ねるたびに玄関の位置が違っているという有り様 だから子供も多い 作りかけてはまた次の子を産む それだから気付いてみれば家じゅう子供だらけ ベッドやらソファーやら至るところ 子供で溢れかえっている そんな具合で 神様の住みかの教会も普請中 クレーンのアームに負けじと 阿弗利加の白蟻の巣にも似た黄褐色の尖塔が 幾つも天を突く 俺はその教会でこれまでの人生の ありったけの懺悔をしようと思う 失くしたものへの悔悟と神のご加護をアーメン
256 :
新カタロニア賛歌―3 :04/12/12 14:52:48 ID:bZRU7Piz
塔の前に立つとき 奴の弾くギターの和音は にわかに転調する 物に憑かれたように 従者は六本の指でアルペジオを爪弾くだろう 珍しくも調律は天上の音階をピタリ探し当てている そして俺もこの地の神に劣らず不恰好な喉仏を震わせて 場違いのカンツォーネでもひとくさり歌ってみるか 音楽はときを育み ときは熟し 全ての果実の実は熟し それを啄む鳥はあらゆる樹木に群がり その鳥を狙う猛禽類は空を覆い尽くして太陽を遮る 銃を手にしたハンターたちの銃声が祝砲のようにこだまする 女房たちは 十本の手で子供たちをあやし 別の十本の手で落ちた鳥たちを拾い集める その獲物で今晩のスープを作る 鳥の足だけ上からはみ出した大鍋が湯気を立てている その足に混じってギターの糸巻きと指板が見える さっきから従者の姿が見当たらないところからすると 鳥と一緒に煮込まれちまったらしい
257 :
新カタロニア賛歌―最終章 :04/12/12 15:03:27 ID:bZRU7Piz
いつもの癖で 俺はポケットの中身を片手で確かめる いつの間にかポケットいっぱいに増えている銀貨の感触に 愉悦を隠しきれない 俺はファシスト髭の顔をくしゃくしゃにして笑みを浮かべながら 天に向かってひたすら増殖する生命の塔を 嘆息をまじえて見上げるだろう そして祈る 神よ カタロニアの大地よ 俺がこの地でもう一度人生をやり直すのを 黙って見届けてくれ 愛することの意味と 愛されることの責任を見つけることができるなら 俺はもう歌わない ギターも弾かない 銀貨一枚握り締めて生きていければいい ナザレのイエスのように 神よ お前は俺を見捨てずにいてくれるか 顔のない神は笑っているのだろうか 俺にはわからない
258 :
ラブイズオーバー :04/12/12 20:48:02 ID:6CRS7Ia1
枯れ木を焼いて 新しい種を 搾り出すことぐらいなら ペニスを野に放つだけの イージーなことだけど いくら愛したって キスをしたって ロックンロールの水をやったって あいつがグリーンを取り戻すことはねぇのさ ゴッドイズオーバー! ラララララ 挑発的なコーラスと 対峙するように掻き鳴らしてる 長髪でネルシャツの男のイメージが 頭蓋骨を漂ってる くらげの電気信号 くらげの電気信号 チューニングなんてもうやめちまえ
259 :
ラブイズオーバー(2 :04/12/12 20:51:04 ID:6CRS7Ia1
ラララララ こうして あの世の景色を見ながら ひたすらピースを 掻き鳴らしてたら いつかはきっと 張り詰めたおまえが いつかは千切れちまうから だからずっとおまえには ホコリをかぶってて欲しいのさ ずっとずっとおまえには ホコリをかぶってて欲しいのさ ホコリをかぶってて欲しいのさ ホコリまみれで愛まみれ ぶっとい骨付きのラブがピースを地獄へ突き落とす
若葉が踊る木漏れ日の下 瞳に映る音符に手をさしのべ 手のひらでもてあそぶ 指の間からこぼれ落ちた音符達が 新たな音を生み出し木立の喝采に溶けていく 単調なリズムが鼓動とリンク 心の琴線をくすぐり続けるメロディーが 勤勉な秒針を浅い眠りに誘い 時の流れを緩やかに変える 生まれては消えていく音色を刻み リフレーンする永遠の錯覚
261 :
無反応 :04/12/13 03:06:39 ID:Cyj/HPbY
摘む 折る 弾く 空弾き 和音響けり 空虚 空虚 空虚空虚空虚空虚空虚 空虚 空虚 空虚 空虚 空虚 空虚 空虚 空虚 おそらくは轢き毟る永続の拘束本能 カッパーマインの悦楽に ドロドロトケル クサレテオチル 完全に お 夜は冴えて そ ら く夜に死ぬ
プッツン はじけた弦つらぬかれ 固定の右手のストローク
鳴らないギターが今日も物干し竿に吊り下げられて 夏の日差しの下で風に揺れていた 例えば、鳴らないギターが 鳴ってしまったら きっと いつものように物干し竿には 白いワイシャツだけが風に靡いているのだろう
街灯がチッカチッカ瞬き止まぬ夜の街角 あの配水管の向こうから官能的な水が溢れ出すまであと10秒 僕は高鳴る鼓動を指先に託し ギギギギギ キュイイイイイン ギギギギギ キュイイイイイン ギギギギギ キュイイイイイン ゴミ置き場の猫達が 一斉に僕を見るのだった 首、くび、熱い、アツイ さぁ、リズムに乗って! 僕の首 振り子の 響く ギュイーン ギュイーン ギュギュギュイーン さぁ、戸惑わず 鳴き声かぶせよ 群集 ニャーン ニャーン ダダダダダ 僕の首 振り子の 響く ギュイーン ギュイーン ギュギュギュイーン 月も星も大回転? 猫も壁を 横歩き ダダ ニャーン ニャーン ダダダダダ それのリズムに乗りすぎて 僕はゴミ置き場へダ イ ビ ン グ ぐ ぐ そのまま余 韻 に 浸 … 水どばーーーーーーーーーーーーーーーーーっ! 水どばーーーーーーーーーーーーーーーーーっ! 剥き出しのそれは 澄 ん で は い な い
265 :
ギターガン :04/12/15 21:15:22 ID:7Dh2rJ6i
からから風が 吹き荒ぶ 荒野に一人 たたずんで 拍車ブーツで マッチを擦って 紙で包んだ タバコの葉 颯と音たて 火を点ける ♪そうさ俺は はぐれ者 どうせ故郷じゃ 嫌われて 唾を吐かれる 寂しい身 幸せなんて 砂なのさ 素手では砂は 掴めない 俺の両手にゃ 何も無い どうせ世の中 そんなもの 銃を仕込んだ ギターを背負って 今日も荒野を 一人行く 友にするのは 矜持だけ 世を捨て去った 男には ギターの音色が よく似合う
266 :
10年 :04/12/16 00:46:59 ID:W3DDFstQ
指の先っぽが硬くなってきた 俺はもうギタリスト クラプトンが好きだといった あのこのために アンプラグドの最初の曲を 何千回も練習をして アパートを締め出された 俺はもうギタリスト 結局のところ うまく弾けなかったけど 想いは伝えられた 冬の毎夜 君の家の前で弾いていたから 警察に通報された 俺はもうギタリスト なんとかかんとか ウソかまことか 結婚できて もう忘れてた 昨日ギターケースが出てくるまでは あの情熱。信念。この人しか いないっていうこころ 10年ぶりに弾いてみようか 結婚記念日に間に合うように 指の先っぽが硬くなってきた 俺はまたギタリスト
267 :
ぼくのタイムマシン 1 :04/12/16 03:27:19 ID:+aCy+gQS
ただ音が飛び出すとそんなものかと がっかりする やはりギターは人の手に抱えられて 鳴っているのがいい ほこりを払ってケースをあけて うっすらと錆びてる 弦をみると 押さえなさい…… そんな声が聞こえてくる 歌声までよみがえる 昔のひびきが今の音とからみ 一瞬の未来から振り返ってほほえむ ちょっと首をかしげて 否応なく この先の自分をさそう しっかり見えてしまうそれは
268 :
ぼくのタイムマシン 2 :04/12/16 03:28:48 ID:+aCy+gQS
与えられた保証に他ならない 確かな未来との融合 はじまった音楽は ギターとぼくのタイムマシン そう ギターはぼくのタイムマシン
何ド も弦の替え方を教えてもらったけど、君に 何ド もそのやり方を忘れてしまう 鼻歌ばかりが耳に残って 容易く弦を操る両手の動きを 紫煙フィルター越しに眺めていた 睫毛にかかる前髪や その奥の伏せた瞳や 中心にある整った鼻の造形や かかる息の温度 メンソールを加えた唇に 頼りない背中が EになってAになってDになってGになってBになってEになって を、繰り返し ソレラ全てが私の聴覚に伝わる のは、気のせいではなかった けれど、
そのうち もしも、を考えるようになってしまった私は 弦の替え方を覚えることを拒絶した 灰皿にメンソールが積もって 抱えきれなくなるころに 必ず切れ た、安物ギターの六弦 は、 ちゅう にんぐも効かなくなってメン ソォー ルルルルルルルルルルるるるルるるルルルルルルルルルる・・・ の変わりに埃を積もらせ た もシもきミがいなくなレばこのげんをかえるのはわたシシかいないか ララララララララララらララらららら らんらんらん らん 結局ド・忘れしたまま切れた弦を そのままにして君はいないから せめてと吸い込んだメンソールの匂いで 私のギターが静かに眠る そのたび密かな音を奏でて 君が持っていたEとAとDとGとBとE も 私の中で錆びていつか切 レ る る る。
271 :
友達 :04/12/16 12:48:33 ID:xtZOBibQ
山から下りてきてジヤララララン プリンター売場で説明うけて うわの空に生返事 君のプリンターに興味あるよ それは使った事ありません なんでワンフレーズなんだ そう言えばまともな話 した事ないけど友達だったな ほらまたギター
272 :
空気 1 :04/12/16 15:16:56 ID:jijeuCE3
届くかな、愛の歌、 今夜ぼくが孤独に負けませんように。 きみのために歌え、 勝ち抜き! 空気ギター選手権ぎゅいんぎゅいん。 というわけで、 今夜も思う存分、私だけの空気ギターをかき鳴らしてもらいましょう、 ちなみに空気ギタリストは昭和基地にもひとりはいるという噂です。 ここで空気ギターがなにか分からないというあなた、幸せな人生を送っていますね? あなた方の本物ギター>>>(越えられない壁)>>>おれの空気ギター の現実を見せつけられたときに、じゃあ、壁を回り込めばいいんじゃない? と強がってみたところで、 今夜の挑戦者カモン! ですが、 ベッドの端に腰掛けて、あれはなにしてるんでしょうか? あ、チューニング、のつもりですね。なにかうなずいてますね、 いい音が出たか、満足げです。そしてやおら立ち上がり、 弦一本でチューニング完了、さすがばかには見えないおれさまの空気ギター、 わずかに波打った姿見の前に立ち、 じゃかじゃあん。 あっと早くも天井を見上げ、余韻に浸った、3秒。
じゃかじゃあん。 さらにもう一回、そして、 ん? 身体を揺らし始めたが、これなんですか? 脳内映像来ますか? あ、来ました、 これ、チャゲですね、モーニングムーンです。 お、鏡見ましたね、完璧にチャゲが見えてます、鏡の中に。 隣には飛鳥もいます。見上げたら〜もーにんむーん〜、 あっーと、ここで右手と左手が入れ替わっている、高得点。 と、飽きたところで、鏡に近づき、自分の顔をとっくり見つめ、 まず正面、右半面、左半面それぞれチェック、 それから半歩下がったぞ、背筋を伸ばして、 そして、 な〜んでか? じゃんじゃかじゃんじゃん、 な〜んでか? ふ。3秒。 ネタの方は思い出せなかったようですね。 な〜んでか? とりあえず繰り返しておいてぇ、このあとどう展開させるぅ? あ、めそめそし始めた。 こらえきれない、こらえきれない、 な〜んでか、なあ? なんでなのかなあ? 鼻から下を枕に押し付け、必死に声を押さえてます、 視界はぬるくにじんで喉がからからです。 無理か? 立てないか? 立て! カンカンカン、 ここで非情の試合終了、 最後は両手こぶしをつきあげて エイドリアーンと叫んで欲しかった、 空気ギタリストにはウルトラの星が見えるはずだから、 というところで今夜はお別れです、 それではごきげんよう、さようなら。
コロン、コロンとゆるやかに転がりながら はんなりした音をたてる人形。 赤いセルロイドでできていて、 だるまさんが優しいお顔になったような、 手足のない丸が二つあるっきりの人形で、 子供が手で押すと、少し傾いてコロンと鳴る。 また傾いて違う音でコロコロンと鳴る。 ギターのトレモロを聴いていると、 いつもあの人形を思い出す。 風が風車を回しながらコロコロと 通り抜けていくようなトレモロが、懐かしいあの人形の 妙に響きのあるコロンという音と重なって聞こえる。 古いギターの音は小さい。 ごく近い人だけ聞かせるための楽器らしくて、 大切な秘密をそっと渡してもらえるような気持ちになる。 小さな火を僅かな人数で囲み、 お互いのぬくもりを確かめあうような想いがする。 ああ、静かな唄が始まった。 心の奥の秘めやかな真実を、 そっと、そっと手で囲い込んで渡すような唄だ。 泪が知らぬ間に頬を伝うような唄だ。 風が吹き止み、 地表の全てが息をひそめて聞き入っている唄だ。 月が白い。
エリオットスミスの、新しい、最後のアルバム 試聴機の前 切り取られたままの店内で機械と接続する 雑音は雑音のまま 間空は間空のまま ヘッドホンとってプレイボタン押す 「あいかわらずだな」 なんて、おかしな感想 僕は生きているから、もう、彼がいないということ やっぱり不思議で 細い声は、どこかにある記憶と交信しようとするけど 校庭の拡声器 とても遠くにある、声 白黒の顔写真は、どこかにある景色と交信しようとするけど、 逆さの望遠鏡 とても遠くにある、顔 「うまくいかないもんだね」 なんて、皮肉な感想 悲しいメロディー、優しいメロディー やっぱり不思議で かなり迷って、手に取って ポイントカード、2倍でお得 涙なんて出ないことは はじめからわかっていたけど 帰りの電車の中 切り取られたままの車内で機械と接続する 混乱は混乱のまま 感傷は感傷のまま ヘッドホンとってプレイボタン押す
世界のかけらから生まれたオレの意思は 同じように世界の端々へ散っていくべきだ 聖なる場所でギターを構える 微細な痛みと感触は 完全な姿の美術品 死の匂いを漂わせながら 流れる汗を食べてしまおう もっと緊張すればいい 淋しさを燃やして 奏でる弦が駆動する ここまでならばオレのもの ここから先は誰かのもの イカロスのように不安になり イカロスのように太陽へ
ミシシッピーの十字路 黒い顔の神はこういった ブルースに乗せて歌い出した 「伝エる事は ムリなのダ 言葉と音ガ 残さレて 行き着ク先は 何処トも知れズ 受け取ル側に 自由ガあル そシて 本来の意味ハ 永久に 判らなヌままナダ」 洗われ 削られ 賞賛され 見られ 笑われ 捨てられる
イカロスはまた墜落した 絶対の孤独を得て地に落ちた 六弦が弾け飛び 蛇になって地に潜る 研がれた言葉は飛散して 小鳥の肺に吸い込まれた 体は虚しく抜け殻へ 心は昼間の見えない星に でもそれでいい きっとまた時間がオレを満たすだろう 湖の底の澱のようにオレのどこかに留まるだろう それはまるで夢のように透明で 岩のように確かだろう 夜空に星が満ちるとき 抗うように目が覚めて オレは再び飛び立つんだ 世界のかけらから生まれたオレの希望は 同じように世界の端々へ散っていくべきだ
締切りでーす。お疲れー。 審査期間に入ります。期限は12/19いっぱい(12/20午前0時)、だね。
280 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/12/18 22:56:43 ID:uzgn7Sa9
採点です〜 感想は雑談スレに書きました。
3点
>>261 :無反応 :
2点
>>252 :音楽 :
2点
>>274 :「ある夜、一人の男がギターを弾いた」 :
2点
>>251 :ノイズギターでフォークソングを :
1点 >263 :鳴らないギター :
先に採点しときます。
2点
>>269-270 『メンソール・ギター・メンソール』
ギターそのもの、というよりも、ギターを含んだことばと情感、といった印象
だけど、独特のリズム感が心地よかったです。
1点
>>246-247 『蜩』
もっと短く刈り込める感はあります。少したどたどしいギターとヒグラシのデ
ュオが、ほのぼのして切なくて静か。
>>254-257 『新カタロニア賛歌』
はっきり言うと、カタロニアの情景とも離れているように思えるし、そこを旅
する登場人物もリアリティを欠く。ただ、作者のパワーをひしひし感じた。
今回は、以上です。
282 :
葉土 ◆Rain/1Ex.w :04/12/19 13:42:09 ID:aU8fKshW
採点。
3点:
>>254 新カタロニア賛歌
やっぱり、力作。ただ、サンチョパンサという人間はいなくて、それはギターを
弾きつつ歌っている、無意識の願望の先取りだという点が少々判り難かったです。
2点:
>>269 メンソール・ギター・メンソール
独特のリズムがいい。
1点:
>>276 不死のイカロス
主題が好き。真正面からがっちりと取り組んでる書き手の誠実さに惚れました。
1点:
>>275 from a basement on the hill
1点:
>>251 ノイズギターでフォークソングを
1点:
>>264 エレキギター的セカイカン
以上です。
突然、キーボード一部の文字が打てなくなった。申し訳ないが、今回、採点だけで失礼。 だから、表現もおかしくなっていることをご勘弁ください。 >252 >264 >269-270 >274 >276-277 以上に各1点 これから修しに出しても年末年始で、どれだけ時間がかかるか。困っている。゜
合計結果 (どなたか確認をお願いします)
5点
>>269-270 『メンソール・ギター・メンソール』
4点
>>254-257 『新カタロニア賛歌』
3点 >251 ノイズギターでフォークソングを
>252 音楽
>>261 無反応
>274 ある夜、一人の男がギターを弾いた
2点 >264 エレキギター的セカイカン
>276-278 不死のイカロス
1点 >275 from a basement on the hill
>246-247 『蜩』
>263 鳴らないギター
こんな感じかしら
>>280 >>281 >>282 >>283 合計
246-247 1点 1点
251 2点 1点 3点
252 2点 1点 3点
254-257 1点 3点 4点 ←準チャソプ
261 3点 .3点
263 1点. 1点
264 1点 1点. 2点
269-270 2点 2点. 1点 5点 ←チャソプ
274 2点 1点 3点
275 1点 1点
276-277 1点 1点 2点
訂正
>>280 >>281 >>282 >>283 合計
246-247 1点 1点
251 2点 1点 3点
252 2点 1点 3点
254-257 1点 3点 4点 ←準チャソプ
261 3点 .3点
263 1点. 1点
264 1点 1点. 2点
269-270 2点 2点. 1点 5点 ←チャソプ
274 2点 1点 3点
275 1点 1点
276-277 1点 1点 . 2点
僭越ながら、(カクニン アリガトウ ゴザイマス) チャンプ メンソール・ギター・メンソール 準チャンプ 新カタロニア賛歌 おめでとうございます。
メンソール・ギター・メンソールを書きました。 約一年ぶりに投稿させていただきました。 点を入れてくださった審査員の皆様、ありがとうございます。 では次の題は、「こども」でお願いします。
289 :
故人 :04/12/21 13:30:31 ID:6ZiK6oRE
子供たちが河原で積みあげている つめたい石畳のうえに 鬼の死体を積みあげている その下で押しつぶされているもの それは子供たちの服 鬼の 死体は ふえていく それを みつめる 子供たちが 大人になることは ない はずで あっ た
290 :
赤目 :04/12/21 14:56:53 ID:IGYTljhK
赤目の 世界は四角い "こども"が 地球が丸い時は 俺を見つめる もう終わった 俺は ジャングルジムの 暗闇が てっぺんから 怖くてたまらない 崩壊していく "こども" ブランコは そいつの 大きく揺れる 目は赤い 空と大地が入れ替わった 赤目の ドラム缶の中に "こどもが" 隠れたのは 鼻歌を歌う 誰だ 俺は 波打ち際で いつも 砂の城は びくついている 砕かれる "赤目" 夕焼けが あいつらの目は 滲んでいる いつも赤い そして朝が来た 赤目が 墓地の匂い 今日も それは やってくる 母乳の香り
291 :
赤目2 :04/12/21 15:01:37 ID:IGYTljhK
赤目は 与えられた いつも 食べ物だけでは 飢えている 満足できない 赤目は つまらないから いつも 僕らはいつも 笑ってる 赤目で笑う 赤目は 僕らは いつも 影踏み 潜んでる 遊びが大好きさ 赤目は 赤目は いつも 夜だと 夜に 誰かを 人を殺す 憎みたくなる 俺は 僕らは 赤目に "こども" 殺される 赤めの"こども" あぁ 目が赤いのは 俺は その色に慣れすぎたから 今日こそ 目が白くないのは 殺される 穢れてしまったから 赤目がしずしずやってくる 僕らは"赤目" しずしずしずしずやってくる 赤目の"こども"
292 :
空色の翼 :04/12/21 16:25:57 ID:WCq10j9z
記憶はいつもお前が一緒でさ 学校近くの川原 近所の空き地 うっすらと雪化粧をしたこの場所 二人でいれば怖いもんなんてなかった お前覚えてるか? トイレに隠れてタバコ吸ってさ 見つかりそうになって窓から逃げて ミカン盗んで追いかけられて いつも宙を飛んでた 空色の翼があったんだな この場所もお前が見つけてさ 授業抜け出してあの娘の話 おなじ娘が好きだとわかってさ 不可侵条約結んだよな 碧色の空と夏草の匂い 二人でいればなんでも楽しかった あの日もこんな天気だったよな 知らせを聞いて駆けつけたときにゃ お前は一人で飛んで行っちまった 俺の翼はその時無くなったんだ 今か? 今は歩いてる 二本の足でしっかり歩いてるよ 見上げりゃいつも空色の翼が見える だから心配すんな
293 :
儚い命 :04/12/21 18:32:01 ID:ev5GUCi2
ねぇあれが太陽だよね ねぇあれが空だよね あれ?お空が黒くなっちゃったよ? ねぇ雨が振ってきたよ ねぇお母さんそろそろ帰ろ あ!あれが自動車だよねマ・・・・ ねぇ何でお母さんは泣いてるの? ねぇ何でお空がこんな近くに感じるの? ねぇ誰か、答えてよ
あの川の向こうに広がる 見たことのない道を 地図も持たずに僕は カンとペダルだけで走った 知らないことが 幼い僕を動かした あのそびえるビルの 向こうを目指して ちいさな水筒を リュックサックに入れて あの橋をわたったら 後は迷うだけ 初めて それは恐怖と希望が隣り合わせ べそかきながら踏みしめた あの田園道のなか 頼りになるのは 自分だけだった
あの川の向こうに広がる 見たことのない道を おびえた自分と戦い 力信じて走った 知らないことが 幼い僕を強くした あのそびえるビルの 向こうを目指して ちいさな勇気を 自分自身から出して ペダルを踏みしめたら 後は迷うだけ 初めて それは孤独と希望が隣り合わせ べそかきながら踏みしめた あの並木道のなか 頼りになるのは 自分だけだった あの川の向こうに広がる 見たことのない道を 地図も持たずに僕は カンとペダルだけで走った 知らないことが 幼い僕を動かした あのそびえるビルの 向こうを目指して
296 :
僕はいつもの最前線 :04/12/21 23:38:45 ID:39WfnQZY
川の浅瀬でバレーボールをあほのようにやっていたら夕日がこぼれて 貧しさで涙が汗が反復し 工業排水が目に入り それらが皆きらきらする 橋の上行き交う車 放棄され それに僕が乗っている 近所の奴よ 勝負をしろよ スーパーウルトラハイパーで 僕はきちがいの餓鬼である由縁に 藻のなかに顔をつっこまれ 虫を食べさせられ 負けて負けて 知恵を乳を と泣いている。 わすれてる バレーボールが流れている おもいだす 怨まれているような気がする 海に浮かぶバレーボールに 川へ急ぐんだ 怨まれる前に 恐怖でまだ打ち震え誰でも良いと嘆きながら助け求めている 怨んじゃいないさと惨めな びしょ濡れになったバレーボールを期待している 角を曲がって 親戚の若い娘の部屋を開いたときのあの軽蔑したような 僕は汚いようだ 違うあのなんだかいやな若い娘が汚いんだ 僕は純粋なごめんなさいだ おもしろくないけど 暇無いように思い出し考えていたら 閉じ込められたようだ 浅い夜 性癖にびっくりする 僕の人生 なにもないわけじゃないんだ なにかあるわけでもないんだ それでなにきくつもり バレーボール
てをつないで あるいてゆこう この ひろいひろい のはらを みんなで あるいてゆこう てをつないで あるいていく ぱん、と おとがして むこうで さんにん しんだ て を つなぎなおして みんなで あるいてゆこう こわいけど こわいけど ぼくのいのちよりだいじなものがあると おとうさんもおかあさんもせんせいも そう いったんだ。 だから て を つないで あるいて ゆ く
あるく あるく どこへいくの? わからない でもあるく いまだれかがころんだよ いまだれかがとまったよ いまだれかがないてるよ きみたちはあきらめたの? だけどぼくはあるきつづける まえがあかるいね きっとこのさきにいけば ぼくはもっとおおきくなれる
299 :
言葉地獄 1 :04/12/23 00:17:11 ID:i3sfSesP
もし文字が ただの図形だったら 本の活字は 縦に連なる ひと群れの文様にすぎない どれもこれも長さが違う 糸屑のような帯が 切れぎれに続いているだけの 何の変哲もない冊子では 誰も本など読まない 買いもしない そうすれば 本屋は全部つぶれるだろう 小学校のころ 私にとって教科書は およそ そのようなものだった 私の周りの勉くんや強くんは そんな図形のひと群れを 数えれば駄賃でも貰えると思っているのか 懸命に目で追いかけている
300 :
言葉地獄 2 :04/12/23 00:39:47 ID:i3sfSesP
もし文字が 中国のはるか数千年の昔のように 象形文字の絵だったら 学校の勉強はもっと楽しくなっていただろう 「馬」がたてがみをなびかせて疾走する草原を 始祖鳥のような「鳥」がバサバサと羽音をたてて飛びたつ 「耳」のお化け 「目」のお化け 「鼻」や「手」のお化けが クネクネとダンスを踊り 「女」が正座して横向きに座る後ろで 乳房を露わにした「母」が赤子を抱く 異形異相のもののけどもの カー二バルの行列が 教科書を百鬼夜行する そうすれば 私も夢中になって 妖怪たちの似顔絵を ノートに写し取るだろう
301 :
早乙女良牙 :04/12/23 00:40:38 ID:n9aPXS+l
難しく考えた君が悪い 簡単に考えた君も悪い だれか教えてよ〜〜〜 恋愛のイロハ
302 :
(1) :04/12/23 00:45:17 ID:JiRDRwTA
『君たちの身体はおっさんが踊るのを見守るのではなく自らが跳ね踊るためにある冬の日』 冬空は晴れていて君たちは座っている 白板は荒野 とっておきの教案が細胞分裂の高速映像のように発生し 消えていくのを 君たちはスポットライトの視線で追いかける じゃあ俺が主役か 無意味な文字たち 学問か 一ヶ月後に控えた受験を人生の一大事と思っている そう言われて育って 素直にたくましくそう思っている 何かあるんだという目が綺麗 そして 君は繰り返し相談に来たり 君は 処女の声で泣き出したり また君は 狂った軍人の目で次に征服する領域を尋ねたり ああそうかよ 俺にもっと演じろと言うのか
303 :
(2) :04/12/23 00:47:58 ID:JiRDRwTA
君たちの先生は壇上でぶんぶんと立ち回りをさせられてる 結構むりやりに でもこっけいな男はいつもほんとうに信じてもいる 君たちはぜったいに大丈夫だ ほんとうにぜったいに とっくに大丈夫なんだとむやみに信じてもいる だってそうじゃないか 明るいだけの未来は同じ分だけの影を隠すもの 先生はとっておきの教案や自信に溢れた感の笑顔は捨てて 拝跪して とにかく続いてくれどこまでも終わらないでくれと それだけを 大きな字で 赤い囲みで 堂張り声で 目を順繰りに 合わせていきながら 俺の説明で分かるか 俺というただの大人で 立ってこんな大事なことを教えていて 俺の説明で分かるか (今だけがいつまでも一大事なんだ 君たちはいつでも受け取っていて 笑顔はそれと知らず 誇っている 今も 今だけが確かにいつまでも)
304 :
(3) :04/12/23 00:49:38 ID:JiRDRwTA
果たして伝わっているか ナミセンを何べん何べん引いたって足りやしない お決まりの君の大事なパラグラフ 君が子供である限り知らなくっていい重要度A 君たちは気付いているのか 教師はいつだって不安なんだ 頼もしい君たちよりも本当はずっとずっと この思いよ聞こえてくれているのか 取り越し苦労の中年の不安よ ただの大人の余計な心配よ 冬空は晴れていて君たちはチャイムの音を聞く そして立ち上がって扉を開け ああ 今 出て行ったんだ 拝跪してそれを見守っている俺の この喜びが分かるか
305 :
言葉地獄 終 :04/12/23 00:50:52 ID:i3sfSesP
そんな空想をめぐらすうちに 級友の優子さんや良子さんは 黒板についたチョークのしみを ひとつ残さず書き漏らすまいと 懸命に鉛筆を動かしている 教室でひとり取り残された私は ただカリカリと鳴る音に まるで自分の背中にできたカサブタを 掻きむしられるような 痒い痛みを味合わずにいられなかった
306 :
言葉地獄 終 :04/12/23 00:59:22 ID:i3sfSesP
訂正 最終行 味合わずにいられなかった を 味わわずにいられなかった
307 :
誘惑 :04/12/23 01:07:07 ID:QH+lFy9D
一秒でも多く 何かをしていたいと願う 寝なければならない 朝早く目覚めなければ 24時間がもったいない そう思うのに 何故だろう 一秒でも多く 何かをしていなければと考える 解らないのだ これは私の問題なのだが 意志が弱いのか 誘惑に弱いのか 負けてしまう
308 :
ぼくたちと一緒に、農道は青く発光した(1) :04/12/23 01:21:57 ID:Hz2afyR+
ねえ、 こんなときに 何を見てるの 疲れた目はもうよそう ショップの玄関にあるツリーの 派手な飾りでもながめよう 町はクリスマスなのだから 浮き浮きするなんて きっと簡単なことさ そうさ、ふたりで タイムスリップしてあの 枯れ大根くさい農道を 雪でつめたくなった手を はーはーしながら 自転車ではしってゆこう 田んぼの中に突っ立った ゲーセンの自販機で 僕らは安っぽいクレープと ジェラートを買い食いしながら ボーリングをしよう プログレに走る前の僕と まだ髪を染めなかった君の 公約数まで幼くなって きっとできるさ 僕らはわすれた部分を 脳内麻薬で埋めてしまっただけさ
309 :
ぼくたちと一緒に、農道は青く発光した(2) :04/12/23 01:22:25 ID:Hz2afyR+
そうさぼくはあのときに なにかやらかそうと あまりにエロチックな行為を 夢見ていたんだけど あまりにきちんとしつけられたので 行動することができなかったんだ 浮かんだときにながれるのが 初期ピンクフロイドと 尾崎豊だけの違いなんだから 僕がものしりになって きみがよごれるまえならば ぼくらはきっと手を繋げるさ 糸くずのように絡み合った手が、 何の暗示にもならないあのときよりも かがやき点滅しているかの青いひかりは かつてとちがってダイオード製なのだけれど 僕は気づいて きみは気づかないし、知りもしない ツリーは輝き続けているよ そう、ぼくたち、ばかたちが とても大規模でささやかに もうコンクリートで埋まってしまった あの農道をつっぱしろうと
310 :
御挨拶(1) :04/12/23 01:39:41 ID:DJul3qn6
きゃーきゃー 塞ぐ耳まだ未熟でも 黙ってと言えないから決心したわマミ 産声はシャラプ 決めた 睡魔に化け 密室に魔法をかけるわマミ 初めにメスの先、白い蜜をかけ 垂れる先追う、皆を導くそう涎、君ら涎ぬぐって 腹も減るわ 半日以上が過ぎ 産まれられてみやがるから涎、そう君らの空腹に 半音上げ奏でる、奏で上げる ぐるぐるぐる ぐる の 次 食べて 正気を戻せよ 何てつまらなくなる可能性ふくむのよマミ
311 :
御挨拶(2) :04/12/23 01:40:03 ID:DJul3qn6
薄ら禿げだって 旋毛から摘む寿命の花 冬の見切り、先程、咲き誇りきったから 丸い傷口まだ閉じないうちに、まだまだ袂にあるこの膝に 初めて鉢を乗せ、そく枯れて 宜しくと振りまく種、芽生える頃なりさがる私 愛してねマミ 守ってねマミ 育ててねマミ シャラプ、歯茎だけで叫ぶ 煩いのは御免、柔らかな音、閉じて中毒だわ宜しくねマミ
夕暮れ 北口 さっきまで乗っていた列車が国道にのりだし 滅茶苦茶だ 爆発した音に叫んでしまった 興奮して駆け出し 嬉しくて怖くて 自分が危ない 力は何ものにでもある だから子を守るのだ自分よ 私は淫乱なのです 女性週刊誌に書いてある ああ淫乱なのね私 困った 何人も 何人も ふるへへ なんて だからどうしようなんてなんて憂鬱なのだろう 股を開けばだれでもあれあれと ああいやーね 遠くで怒号が聞こえる 男たちの力の声が おお おお えい おお おお えい おお おお えい おお おお えい ぐらわっしょい ちょっとまてよ自分には子供はいないぞ ちょっとまってよお なによこの声 子をつくろう 少子化対策委員の家!!!!!! 私はその妻!!!!!! つくれよ。いいわ。 できたわ どれどれ ははは おほほー はっはは おっほほー 副音にもまれ 大合唱 古ぼけた恋人たち〜 子供をはたけ男供 子供にならえ女供 子供をはたけ男供 子供にならえ女供 子供をはたけ男供 子供にならえ女供 列車は炎上 道路は暴動で人の海 そのなかに糞まみれのパンツのキッズは いそうでいない
313 :
子供の日 :04/12/23 10:30:31 ID:XHCXlojA
5月5日は 子供の日 後は全部 大人の日 だけどいつも 大人は 子供になりたいんだよ 5月5日は 子供の日 後も全部 実は子供の日
314 :
こども :04/12/23 13:30:28 ID:fC4TE6ya
こども みあげるひとみの うみ とびこむ おとなは しあわせ こども つなぐ手の わになって まざる おとなは しあわせ こども まっすぐに おとなを 見つめ まわりもみずふみ出して とどまらない こども いつか こどもをみつける おとなになった しあわせ
315 :
”泪” :04/12/23 21:29:30 ID:VAFj0ypP
子供達が声をあげて笑っています。 何気ない日常の、 ふとんの中で、 食卓で、 狭い風呂で、 テレビの前で、 家も笑っています。 壁が、屋根が、床が 笑い声を覚えているに違いありません。 傲慢だとなじってください。 私はこの子供達が 今ここに笑っていることが この上もない祝福であると思えるのです。 今流す泪は、途方もなく贅沢な泪です。
すんません、アナウンス遅れました。 テーマ「こども」競ってご参加下さい。 投稿の締切りは12/27いっぱい(12/28午前0時)。 審査期間は、年末年始ということを考慮して、いつもより長めにとるつもりです。
317 :
夢路の子 :04/12/25 17:10:16 ID:1Qrgf5Hc
花火の照明に笑顔を浮かべ 帰り道では星雲のスクリーンにその影を映す 蛍のあぜ道を歩きながら踊り 月の兎に届くことのないジャンプを 夢路においても繰り返す もうじき月も沈むころ 兎は見かねて手を差し伸べ はじめましての挨拶を交わし 臼と杵を持ち出せば 餅をつきつき歌いだす ペッタン ペッタン モチ モチ モチ ペッタン ペッタン モチ モチ モチ 美味しく暖かいその味は 笑顔をさらに緩めてくれた 月が沈みきる前に 降ろしてくれた帰りの夢路 気がつけば太陽の下 向日葵は風の中で揺れていた
318 :
王様 :04/12/26 03:47:34 ID:pvvtQMnD
駅を降りたら見える団地は 歩いても歩いても大きくならずに まるで嫌がらせをするかのように 僕から離れていく気がした 母は静かに歩いていく 僕は疲れて悲しくて わんわん泣いた 泣けばおしりを叩かれて なおさら泣けば放っていかれて 意地でも動かず号泣すれば 諦め顔で引き返し 僕を背負う母の背中から どんどん近づいて来る我が家を見て きゃっきゃと笑った ほらあれが頑固者です この子は本当に頑固者なんだから ほらあれが甘えん坊さんです この子は本当に甘えん坊さんなんだから パンを好みます ライスを好みません 時々なら食べます それはそれで好むように食べます 部屋で嫌な顔をしています ドアの隙間からそっと御覧なさい ほらあれがほ乳類です この子は本当にほ乳類なんだから
319 :
王様 :04/12/26 03:48:51 ID:pvvtQMnD
駅を降りて見えるビルは 歩いても歩いても大きくならずに まるで嫌がらせをするかのように 僕から離れていく気がする ヘイタクシー 行き先を聞きちょっと不機嫌な運転手を横目に どんどん近づいて来る我が社を見て にやにや笑う 母を父を姉をそして周りの友達を 尊敬して感謝して 褒めてつかわす あなた達がいるから 僕は生きていけます たった一人を除いて 僕はあなた達の子供なんだ たった一人の前だけで 大人でいたいから
あちょうっ、 マルコポーロが暗夜行路でエンヤコーラの想いこぼれて仰いだ空を コドモコモドドラゴンコドモコモドドラゴン 夏の法被を脱皮happy 体長3メートル大腸冷めてお祭り騒ぎ 金魚すくいカラーひよこ赤青ミドリガメ綿菓子騒がしたまらず突撃屋台丸呑み胃壁に穴 わっぱ輪っかまっかっかダンシングオールナイト恨みはらさないと存在の耐えられないハラスメント 今夜もサタデーナイト、フィーバー不飽和フーバーダムニューディールにゅうっと出る 性器映像の世紀戦争戦争また戦争自衛隊員お風呂に入れないのは非銭湯地域だからでありまする ごくろうさまはなんつってねミルクセーキ吐くくせえ息咳き込む聖域制球難投手交代抗体抗原アレルゲン飽きられる原因 レモンに指ねじこむ火曜日毎日がちゅうしてえ コドモコモドドラコドモドコモドコモコドモだらけで 死ぬまで成長Σで勘定 東京タワーを鯖折り今日はバイトをさぼり、両方ムリ。いってきます。
321 :
めがね :04/12/26 22:37:56 ID:nDFCTtAE
ずっとまえ ぼくはとてもめがよかった とおくのとおくのほうまで ぼくはみえていたよ そこにはないものまで ぼくはみえていたよ おとうさんとおかあさんはとてもめがわるい ぶあついめがねをしていた 「おとなはみんなめがわるいんだよ」 ってわらいながらいった ぼくがゆびさすところ 「ほら みえる?」 「ぜんぜんみえないなぁ」 おとうさんとおかあさんは ぼくのしらないめがねやさんで めがねをいくつもかえたけど ついにあきらめてしまったよ
322 :
めがね :04/12/26 22:38:17 ID:nDFCTtAE
ぼくもたんじょうびのけーきをたべるたびにめがわるくなった とおくのとおくのほうまでは まだみえるけど そこにはないものまでは みえなくなったよ ぼくはいつのまにか めがねをかけてた まだちっちゃくてうすいめがね おとうさんとおかあさんにきいてみた 「めがねをはずさないの?」 「はずすとなんにもみえないんだよ」 「はずすのがとてもこわいの」 めがねは だんだんあつみをまして ぼくのめは だんだんみえなくなっていく ねぇ おとうさん おかあさん めがねをはずして ぼくをみてよ ぼくがみえる?
323 :
空を見る :04/12/27 17:28:33 ID:sSh4nHBP
夜の屋上 プールに浮かんで 何もない空 目に映していた僕は その時、こどもだった スーツに着替えて会社に行く もう 会社のことばかり考えていなければ生きていけない時代だ 破壊される自然を愛し破壊する会社を憎んだあの頃の僕は 目を瞑り耳を鈍感にし口を小賢しくし いまここで自然は僕と愛しあってくれないじゃないかと 一方的に愛されるだけのハムスターを小鳥を亀を熱帯魚を殺す なぜならもう 会社のことばかり考えてスーツを着なければ 目を瞑らなければ生きていけない時代だ 人間は、はだかでいると殺される存在だ それでも新婚の家庭のことは考える 若い妻の腹を見る 息を 殺して 夜の子宮の プールに浮かんで 空を見る はだかの人間
あなたの 白い靄のような道路の中で 流れる車はしばらくの間等速で走り続けていたが 雲はどこまでも白く積み重なったまま潰れていて 全ての信号を赤に変えた時間がそこで足並みをそろえる 蒼みがかった空もすでに闇に近く ヘッドライトの照らす角度が見えているが そこで少しずつ見えてくるものは 白い子供たちのばらばらな行進 向こうの左カーブのさらに奥の歩道から 子供たちは何かの法則を気にしないまま 揃って列になることなく てんでばらばらに対向して走ってくる ハンドルにもたれかかった運転手の肘のあたり 温度計は横に棒を示したまま 自然と進みだす感覚を覚えたタイヤが走り出すような 錯覚さえ感じられて 子供たちは丸みを帯びた車をよけるように消えては 色をすぐに変えて近づいては遠ざかり どこまでもまっすぐ流れていくように ──どこまでもそれは始まりを告げるための行進 今年もまた行進はやってきて この車の屋根を覆って全てを隠してしまうに違いない すでに駆け回った誰かの声と多くの足跡が もうすぐ白い球になって転がっていくのだろうが 今はただ地面を濡らし何を語ることもなく 記憶の内部へと落ちていくだけ
不意に、前の車がウインカーを出して ぼくはそれをよけてから左折し 橋を渡る そこには子供の姿はもうなく フロントガラスはただ横に広く 高さのないだけの空間を真似している ぼくらは あなたの幻想の中でのみ生きている
彼女は食事の時間だけ この部屋の扉を少し開けてくれる トレーに乗せられた食べ物よりも 差し入る光に向かって 力の入らなくなった足を引き摺って進むけれど いつも辿りつく前に失われてしまう 暗闇に鎖される 瞳を瞑って思い出す 暖かな暗闇 彼女の中の 望まれていないから嫌われるのだと信じ それでも 彼女に愛されたいと願う お利巧にしていれば きっと だから僕は泣かないでいる そうすれば彼女は怒らない ここは寒くてだから もっと暖かい場所へ ここは暗くてだから もっと明るい場所へ 彼女は扉の向こう きっと僕の望む場所 トレーを扉の側に置いて 待った 扉が開いて そこには微笑む彼女がいて 僕を抱きしめて言うんだ 「私を許してくれ」 そうすればもう全て上手くいく 僕は彼女が好きだ 僕を閉じ込めたままだけど どうしてか好きなんだ 彼女は僕が嫌いで 僕を遠ざける 「要らない子」 そういって抉った傷は いつまでも胸に残っている それでも彼女が全てで 他に誰の顔も思い浮かべられない ある日 扉は開いてそこには彼女はいなかった ただ知らない顔がたくさん たくさんいて 僕を見て悲しそうな顔をする 「可哀想だ」と 僕はもう彼女に会えない 愛される事も無く 引き離された それが「当たり前」の事だと 僕はただ彼女に愛されたかった そうなると信じていたのに
1 風邪をひかないでください お願いだから風邪を引かないでほしい 悲しい思いをしないでください 泣いたりしないでください ここがどんな世界なのか 知らないでいてほしい わたしに知らせないでください 風邪をひかないでください 2 人形のように飾られた 乳母車の中の天使のような顔 肘掛のうえの丸い手 投げ出した足に赤い靴 そこにある冷ややかな理性に気付くのは 覗き込んだきぐるみの鼠だけだ
3 小学校を卒業する何ヶ月か前だっけ 夕暮れの教室の窓を背に クラスで一番背の低い奥山君が 「おれたちこれからセイシュンなんだよな」って誰にともなく言っていた その言葉の意味を消化しかねつつ考えるのをやめて 何を子どもっぽいことをと 思った自分がどうやら一番子どもだった 4 子どもの話がありました 生まれたときからわるいものである子どもです 子どもは何も知らずに育てられて 愛されて 大きくなって あるとき 自分がわるいものだと知らされます そして 一人で わるいものになろうとするのです わるいものになるのです この物語をつくった人を憎んでいることに気付きました 5 暗い廊下に薄明り漏れる 薄く空いたドアの向こうで ちいさいくしゃみが聞こえました 行ってあげてください
329 :
席取り合戦 :04/12/27 23:58:18 ID:J53mYPIk
子供たちが まわる まわる 椅子のまわりを思い思いに 心に何かを秘めながら 相手の出方を窺いながら ふいに、音楽が止まる 漲る闘争心 獣のように雄たけびをあげる 輪は崩れる あっけなく 崩れてしまうんだ… ここでぼくは瞼を閉じる きつく きつく 勝ち誇る子供の顔も 負けて泣く子供の姿も 見たくはない 爽やかだけど ぼくにはつらい その先にあるものを 知っているから こんな席取り合戦を いつまで子供たちは続ければいい ひとつずつ減っていく椅子に 座り続けて 奪い続けて その子は何を… いつか負けるときがくるのに
330 :
なりそこね :04/12/28 00:08:08 ID:ou5NvTe3
彼が人を殺した日 書いた日記のタイトルは 悲しき殺人犯 腹を抉られ仰向けの女は 彼の人生の付録 スパイス大蒜パプリカ冥加って一七一七一七 嘆く彼が 抗う彼が 下向いて点みつめ 狭い狭い視野の中、少ない少ない色で 描く絵みたいな小説には貧相な主人公 今朝、僕は 今日、僕は 今、僕は ああ神様、僕は 血の変色、速度は気に召した 裁ち昇る異臭、酸度は気に召した 縮んでゆく、皺よってく、枯れてゆく様は気に召した
331 :
なりそこね :04/12/28 00:09:12 ID:ou5NvTe3
何をされたかを話そう 何をしたかを話そう 僕がしたことを思い出す 僕の寝息が苦しそう 僕は可哀相だ母さん 一枚 足りない 冬支度は彼女のせいだ 僕の愛した彼女のせいだ 僕の五つ、手足に吊るす、星になる、気に召して罪も文字
332 :
名前はいらない :04/12/28 00:19:27 ID:ou5NvTe3
ぼけが
333 :
造られた子供/1 :04/12/28 07:55:49 ID:h+sTOzcF
大人の姿で 大人の財布から 百円を取り出し ガシャポンをまわす カプセルの中は人形だ 直線的に整った机の上に並べられた人形たちは皆同じ顔 正確な時間に出社し(正確な時間に登校し) 淡々と業務をこなす(淡々と授業をうける) わき目も振らず帰宅して(寄り道もせずに帰宅して) 明日の準備をして眠る(明日の予習をして眠る) イウコトヲキキナサイ コノトウリニシテイレバイイノヨ
彫刻刀が内と外から迫ってくる ガシャポンをまわす カプセルが生まれる 中身はやっぱり人形だ 造られた子供 大人の姿をした子供 並べられた人形たちは皆同じ顔 誰も僕の部屋に入ってくるな 誰も僕に何も言うな 大人は人形なんかで遊ばない
みなさんお疲れです。今度こそ締切り。 審査期間は、年末年始ということを考えて、1/4いっぱい(1/5午前0時)とします。
寸評からまいります。
>>289 故人
賽の河原の石積みがテーマ。石の代わりに鬼を据えたところが眼目。で、作者は
このテーマで何を訴えたいのか。
>>290-291 赤目 左右に二段組みで詩を分かつ意味、狙いが最後までつかめなかった。
NO290の右段はよく書けている。私は゛アイキャッチ゛と呼んでいる手法なんだけど、
あえてエッ! と思わせる印象的な表現を最初に持ってきて読者の興味をつかむという
テクニックを駆使している。NO291の右段も赤目を出さずにもっていけばよかったのに。
テーマの赤目だが、不気味なイメージを出したいという作者の意図わかるんだけど、
それにしては表現がちょっと淡白すぎやしないかい。さらなる修練を!
>>292 空色の翼
亡き友との思い出を綴った青春グラフィティ。何でも自由になると思えた若き日の
希望を空色の翼に託した。作者にとって追憶の日々を詩に結晶化させた。その宝石は
作者の心の中で燦然と輝いていることだろう。自分の自分による自分のための詩をときには
こんな形で書いてみるのもいいだろう。
>>293 はかない命
亡くなった幼子の立場から、死に瀕した体験を書いた詩、ということでいいのかな。
マンガの吹きだしのセリフとしてなら、こんな描写があってもいいと思うのだけれども……。
>>294-295 幼き冒険者
誰でもこういう経験はあるんじゃないかな。入り方は平凡でも、これでいいだろう。
でも、そのあとの展開がないのがもの足りない。起承転結の起だけというのが惜しい。
繰り返しの表現は、この場合、かえってマイナスの印象を与えてしまうんじゃないかなぁ。
>>296 僕はいつでも最前線
決して上手な詩でないけれど、キラリと光るものがある。海に浮かぶバレーボール
は、昔、私もよく見かけた。やはり、鮮烈な印象として目に焼きついている。そのボール
に作者は何を託したのか。うたかたの自分の人生か、はたまた世の無常かは、解釈はいろいろ
考えられるけれど、素材はいいじゃないか。ただ、ひとりよがりの表現を直し、行換えを
をきちんとしたリ、注文はいろいろつくつくが、詩の精神は確かに結まっている。
>>297 Landmine sweeper
この世界は危険だらけだけれど、みんなと仲良く助け合えば生きてゆける、という
メッセージなのかな。学校の先生のお説教みたいで、何か道徳めいたところが苦手だな。
むしろ、他人から手を差し伸べられてもふりはらえ、という方が私としては詩になる
ように思う。
>>298 あるいて、あるいて
詩は精神の現われ。もっと歩いて、転んで、立あがって、その格闘のあとを言葉に
してください。まだまだ泥がついていない。
339 :
名前はいらない :04/12/30 14:31:14 ID:qEbUk+/5
297は、実話。
>>339 そうですか。実話でしたか。ばんとおとがして むこうでさんにんしんだ
というところもですか。そのへんのところをもっと詳しく書いてみたらよかったのに。
ともあれ、興味がある話です。
341 :
◆ql0iMdqOmA :04/12/31 04:29:33 ID:P5TfVwQ7
297の作者です…が、困りましたね…。
イスラムの国で起きた話を下敷きにはしましたが、それが実話であってもなくても
書いたものは自分の作品だと思っています。てか後出しはフェアじゃないと。
…ですから、これ以降の審査から
>>297 は外してください。作品以外の部分で
判定されるつもりはありません。
何より、実話とか何とか自分で書き込んだと思われるのが頭に来るんで。
こっちはMOPERA規制で書き込み不可なんだってば。
342 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/12/31 11:22:15 ID:PiGlaziE
今回力作多くて、読み返したら点数つけたい作品ばかりで、……、 はっと、気がつくと、こんなに! ……なってしまいました。 3点 >312 :それいけつくれ :04/12/23 02:24:21 ID:6Tns5Lc1 笑った。読みつかれて、ふっと飛び上がってる、「それいけつくれ」にワラタ。 読み終わると否定しているようなのも、コメディの常道、成功してる?? 3点 >317 :夢路の子 :04/12/25 17:10:16 ID:1Qrgf5Hc 母が我が子を見るような自然のやさしさが満ちあふれる。 3点 >323 :空を見る :04/12/27 17:28:33 ID:sSh4nHBP 混濁が人生か? うまい!! 3点 >326 :「子供の頃の事」 :04/12/27 23:22:40 ID:IsJOpHS+ 点数つけられない。と、いうあたりの気持ちがよく描けている 2点 >290 :赤目 :04/12/21 14:56:53 ID:IGYTljhK 読み返してもあきない、よく書けている。 2点 >296 :僕はいつもの最前線 :04/12/21 23:38:45 ID:39WfnQZY バレーボールは女性のスポーツの始まりだったかもれしない。子供といえば お母さん、だから子供の変化の始まりかなぁ? 2点 >321 :めがね :04/12/26 22:37:56 ID:nDFCTtAE 社会、こども、おとな、両親?? 完成度高い、かなぁ……。
343 :
名前はいらない :04/12/31 11:26:24 ID:PiGlaziE
1点 >292 :空色の翼 :04/12/21 16:25:57 ID:WCq10j9z 思い出している人が浮かんでくる。 1点 >293 :儚い命 :04/12/21 18:32:01 ID:ev5GUCi2 お母さん。……と呼びかけると詩になるのかなぁ。お母さんあの帽子…… お母さんお肩をたたきましょ。……あれ、父さんだっけ?? 1点 >294 :幼き冒険者 1/2 :04/12/21 20:15:43 ID:nUCc6Ath よく書けているが、今回は動機も書けてる作品のほうが完成度高いかなぁ 1点 >297 :Landmine Sweeper :04/12/22 18:51:00 ID:IWFpPRpw 実話だというが、実話らしくない。真実は実話らしくないのか? 1点 >298 :あるいて、あるいて。 :04/12/22 23:07:50 ID:D0CHA+xD まえがあかるい < このフレーズの出るタイミンぐがグットジョブ! 1点 >299 :言葉地獄 1 :04/12/23 00:17:11 ID:i3sfSesP 勉強は子供だけではないような、……。コミニュケーションの詩かなぁ?? 最終章まで読むと最終章だけがこどもの目線に戻るようかなぁ??? 1点 >301 :早乙女良牙 :04/12/23 00:40:38 ID:n9aPXS+l 良いキバ牙となずけるセンスが光る。相当な詩人ダイ! 1点 >315 :”泪” :04/12/23 21:29:30 ID:VAFj0ypP その祝福が減っているのだが……??? いいけど表面?? 1点 >324 :小雪(ショウセツ) 1/2 :04/12/27 20:59:49 ID:kXM1GxY2 すれ違う子供たち? 詩らしく書けている。 読み返しても面白い詩を採点基準にしました。いっき読みなので、 失礼、読み落としなどありましたらお許しを〜〜
>>341 うっかり私が応じたために作者に弁明させるハメとなってしまって、すいませんでした。
今後は投稿後の名無しさんからの応答については、慎重に対応しようと思います。
さて、寸評の続き
>>299-300 ,305 言葉地獄
>>302-304 君たちの身体はおっさんが踊るのを見守るのではなく自らがはね踊るためにある冬の日
言葉―が学校の生徒の立場に立った詩であるのに対し、君たち―が教師の立場と
正反対の側からよんだ詩で、しかも2つの詩が交錯して投稿されているから面白い。
言葉―は生徒の悲しみについてなんだけれど、実は先生も生徒以上に苦しんでいるんだね。
自らのアイデンティティーが持てない自信のない教師っているんだねぇ。(3)の教師いつだって
不安なんだ、ってセリフ、正直でいいいね。結局、教育って洗脳なんだから、すべてに
おいて自身満々って教師がもしいるとしたら、大変メーワクな話で、そんな教師からは
絶対教わりたくない。私は、そんな教師のプライドをくじくことに快感を感じる生徒
だった。そんなふうに斜に構えている私としては、この詩に出てくる教師はカワイク思えました。
>>308-309 ぼくたちと一緒に農道は青く発光した
これまた、遠い日の彼女との青春譜。作者の思い出話をあれこれ語り、自己完結している。
自分のための詩なら、これで十分だけれど、その実感を他者(読者)と共有したいのなら、
それ相応の文章力がいる。言葉をもっと磨いて昇華させなければ、感興は伝わらない。
なんか日記なんだなぁ。辛口でごめん。
>>310-311 御挨拶
マミを連呼するリズム感がいい。とほめておきながら、第3連の「産まれられてみやがるから」
はないだろう。言いづらいし、意味が読み取りにくいし、だいいち文法的に変だろう。
全体的に意味やイメージがつかみづらかった。反面、体言止めの歯切れのよさや感心する表現
「シャウプ、歯茎だけで叫ぶ」があるだけに、上手なような上手でないような、不思議な詩でした。
>>312 それいけつくれ
この作者さんには悪いんだけれど、「ゼッケン」の詩を思い出してしまった。話題が
ピョンピョン飛ぶところや、あっちからもこっちからも声がする手法がよく似ている
にぎやかな調子は、アニメを彷彿させる。もっとメチャメチャに筋を壊してもいい。
ユーモア路線を狙っているのだろけれど、爆笑! とまではいかなかった。
>>313 子供の日
>>314 こども
この2つも偶然? セットになっている詩。好みとしては、後者。子供って、自分
が愛されることばかり考えていて、しかも愛情を独占したい、それが叶わぬと、ほかの
子をひがんだり、いじめたりで、それはもうエゴのかたまり。おとなになると、他人を
思いやる余裕が出てくる。愛されることよりも、ひとを思い、ひとの心に思いをはせる
幸せのほうが深いと思うんだけれど、そこらへんの事情がNO314の詩の第4連
「こども/いつか こどもをみつける/おとなになった しあわせ」でうまく
言い表させているように思う。
>>315 ゛泪゛
まったくうらやしい奴だ。子供の笑いは、日頃の嫌なことを忘れさせてくれる。
笑うの子供ばかじゃない。家まで笑うの? 俳句の季語で「山笑う」というのがあるけれど、
家まで笑うのか。つくづく羨ましい奴め。せいぜい、メいっぱい泪を流してくれ。
と、子供がいない私は僻みモードに入っています。
>>317 夢路の子
言葉が平明でイメージが受け取りやすく、語尾のリズムや音感もよい。ただ、ぺッタン――
は余計に思う。また、太陽→向日葵はベタだけれど、終わりかたのセンスはまずまず。
語感や筆の運び具合はいい。内容がややフラットかな。イメージの引きだしかたや全体の
構築力をつければ、この作者は相当やれるとふんでいます。
>>318-319 王様
自分の文体は一応できている。両親兄弟を「褒めてつかわす」なんて偉そうだけど、
ホントは照れてるんだね。そんな恥ずかしいって感情をとっちゃって、ありのままの裸の
自分にレトリっクという服を着せて書けばいいのよ。こうした素直で読みやすい文体でいい。
詩ってなんか凝った文体で、わかりにくいもの、というイメージが一般にあるけれど、
そんなのは現代詩の生んだ迷信みたいなもので、私としては、この詩のような分かりやす
くて容易にイメージが浮かぶ詩が理想。この文体で続けていけばいいと思う。あとは投げた石
が読者の心に当たるか当たらないかは運しだい。
>>320 コドモコモドドラゴン
タイトル、よくぞつけま下。言葉遊びのオンパレード。「自衛隊お風呂に入れないのは
非戦闘地域」っていうの、メいっぱい風刺きいてて、いいんじゃない。この種の文体の詩は
風刺詩というジャンルに非常によくマッチする。これからも政治や世界情勢、世のおじさま、
おばさま方を風刺で解体して、笑いのめしてくれ。頼むよ、救世主!
>>321-322 めがね
今回、あえてオール平仮名書で勝負をかけてきました。おとなになる、ということは
偏見や先入観という厚いレンズの眼鏡を何重にもかけることで、だんだん頭が固くなってゆく
ということ。眼鏡なしではこの世界、オトロシクてとも見ることができない。人の本心とか、
世界の惨状は正視に耐えない。だから、昔のひとは宗教で神話化したり、今のひとは
小説やドラマでフィクションをつくることでごまかしている。詩を書くということは、そのような
フィクションに頼らないで世界を見る、ということなんだ。この世のリアルを裸眼で見る。
私もなるべく眼鏡を壊して壊して、リアルに目を向けようと思うけれど、それって本当に
勇気がいるんだよね。この詩はストレートに主題と取り組んでいる姿勢に好感が持てました。
勝負に勝ったと思ってますよ。ボクは。
>>323 空を見る
この詩もストレートの直球勝負。レトリックといえば最終連の「夜の子宮の―」ぐらいで、
自分の思いをメッセージとしてそのまま伝えている。「会社のことばかり考えていなければ
生きていけない時代」とは、よく言ったもので、まことに実感が籠もっている。通勤電車に乗っても
みんな疲れきっている。会社って人間集まりなんだけど、会社組織って非人間的なものを感じている
のは私だけでない。「若い妻の腹を見る/息を/殺して」――どうということのない表現だけれど、
ズシリとした重みを感じる。よけいなレトリックを廃して、難しい表現をしなくても深みのある詩は
書ける、という私の理想を体言した表現。付加価値という虚飾を売ることで利植をあげる会社は
フィクションの権化だよ。そのことを直視たうえで、あとはケツまくって生きればいいんじゃない。
誤解ないよう付け加えれば、私はフィクションを否定しない。ただ、フィクションだけでは
ほんとうの生を生られない、と言っている。
>>324-325 小雪
車という閉鎖空間はそれ自体が自分の心の隔壁になっていて、フロントガラス越しに見える
風景は外界であると同時に心象風景でもあるっていう二重性を持っている。第6連で、小雪は
記憶の内部に落ちてゆき、感傷の熱で溶ける前に、最終連の「前の車のウィンカー」で
外界の現実にひもどされる。そんな心の奇跡がうまく描かれている。
>>326 「子供の頃のこと」
彼女って母親? 全体的にひとり言のようで、いまひとつ、よくつかめない。第4連の
「どうしてか好きなんだ」の「どうしてか」を書くのが詩だろう、とつっこみを入れたくなる。
ちょっとこの詩はなじめないなぁ。ごめん。
>>327-328 こども雑考(無歌詞の子守り唄)
この詩の世界にも、うまく入っていけない。NO4の「わるいもの」の正体がきちんと
書かれていないってこともあるし、各パーツごとの関係もよくわからない。ちょっと、お手あげです。
>>329 席取り合戦
この詩の暗示するものは――たとえば受験戦争、たとえば社内の出世競争、たとえば
会社のシェア争い。昔、学校の社会科の授業で、いまの日本は民主主義で自由主義のよい
社会です、なんて習ったけど、この自由っていうのは、実は自由競争の自由で、競争に敗れて
一家離散する自由、ホームレスになる自由、首をくくる自由だってことに気づいたのは、
おとなになってからだった。もう遅いって。
>>330 なりそこね
これも、よくわからない。誰か解説お願いします。
>>333 造られた子供
現代社会の画一的な人間像を「ガシャポン」の人形にたとえた着眼点を評価します。
喩法なんて、何も高級なものでたとえなくてもいいのさ。身近なもの、自分の背丈にあった
身近なものでたとえば。学校とは洗脳の場、と前に書いたが、わかっている子ちゃんと
わかっているんだよね。
NO.323「空を見る」、NO.325「席取り合戦」など今回、近接したテーマの詩が多く目につきました。
やはり、競争社会の非人間性っていうのは、誰にとっても切実な問題なんだなと考えさせらました。
さて、採点です。 【2点】 >321-322 めがね >323 空を見る >324-325 小雪 【1点】 >290-291 赤目 >314 こども >320 コドモコモドドラゴン >329 席取り合戦 >333 造られた子供 今回は、傑作! という作品はなかったけれど、どの作品も背伸びせず、自分の 言葉で身近なテーマを扱っているところに好感が持てました。 新年あけましておめでとうございます。今年も、皆さん、いい詩がたくさん作れますように。 そして、私もいい詩をたくさん読めますように。皆さん、よろしくお願いします。 以上です。
351 :
名前はいらない :05/01/03 16:42:06 ID:cK5eDuwW
age
審査結果です。
3点
>>327-328 うん、1と5が、すばらしい。逆に、1と5だけでも、充分に詩の
世界は創られたと思う。風邪をひくという行為が、世界のかなしみを知るとい
う、そんな世界。そして大切でありふれた優しさ。うん、グッときた。4は少
しいい感じだけど、2と3は蛇足かなあ。『雑考』というコンセプトを改めてほ
しい気もするね。
2点
>>310-311 うわー、なんだこのガキわあ(笑)。出産の風景を、とことん遊
び倒してます。すごいと思ったのが、外界から視た風景描写を極力おさえて、
赤んぼの内側から湧き出ることばで表現しようとしているところ。それだけに
「薄ら禿げだって…」以降の数行は、ちょっと再考が必要かも。
1点
>>289 意外といいんじゃないかな、これは。賽の河原の石積み、子供と鬼と
石の関係が脱構築されて、独特な雰囲気があるよ。逆転の発想ってヤツ。でも
これはまだ発想の段階で、未消化な部分が多いように思われます。
>>296 詩の向いてるベクトルは正しいように思われます。でもまだ爆発力が
足りないかも。こうした感情を掘り下げていくのは作者にとってはツラいこと
かもしれないけど、そんな作業をこの詩は必要としているように思いました。
>>308-309 言ってることはスタンダードな悔恨の情なんだけど、語り口や、
農道やらなんやらの素材が魅力的だったね。ただ、あれだな。この情だけを乗
せて運ぶには、この詩は長過ぎるよ。
今年もよろしくお願いします。
あ、まだ審査期間内で?? じゃ、点数だけでOK…?? 投下しときますねー。 [1点] 294:幼き冒険者 310:御挨拶 312:それいけつくれ 327:こども雑考(無歌詞の子守唄) …お願いします。
355 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :05/01/05 19:27:12 ID:i0DyZjJR
> 3.審査、集計に関すること > 締切から約3日経った時点で、集計を開始する。 > (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です) > 集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。 > 集計後、二人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。 > 三人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。 > という事なので3作品の決選投票という形になるんかな?
遅くなりました。てるあきさん、softさん、どうもありがとう。 ルールによるとそうなりますね。 じゃあ、審査員で決選投票やります。審査員の皆さんは、チャンプ候補 3作品につき、任意で0〜3点をつけて下さい。 審査期間延び延びになっちゃうけど、1/7いっぱい(1/8午前0時)で締 め切ります。
358 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/07 00:33:37 ID:piGg/sV1
では早速投票させていただきます、
>>323 空を見る に、3点。
ぼくもいきます。
>>310-311 可能な限り嬰児の視点から出産の情景を書き切ろうとした努力と
独特のことば回しに2点。
>>321-322 寓話性をほのめかした構成はうまい。ただ、その肝腎の寓話が、
よくあるテーマであるように思われました。展開も読めちゃうしなあ。完成度
は高いと思われます。1点。
>>323 ぼくは4連めの「それでも新婚の…」以降の、後半に上手さを感じたな
あ。別種の生き物を視るような目付きが、印象的です。きらいな詩じゃないけ
ど、全体的にことばをぶん投げちゃってる感じ。1点。
久々の決選投票にわくわくドキドキします。 「御挨拶」――寸評では、批判的なことを書きましたが、こと、うまさから言えば、この作品 が頭ひとつ出ていると思う。朗読すると独特の歯切れのいいリズムとテンポを生む 言葉の持つ音感や、奇想ともいえる世界観は相当のもの。でも、やや作為性が極だって 詩的リアリティーに欠けるうらみがあるように思います。 「めがね」――「リアルにものを見る」というのは、詩を書くときの極意。これを、めがねを かける―はずす、で表現した。さらに親子関係への言及もある。子供に対して、まっすぐ向き合い 見てほしい、というのは、子供にとっての切実な思い。そんなところを評価します。 ただし、「色眼鏡で見る」という慣用句が既にあり、メタファーの鮮度という点が 減点材料。そこで次点の評価。 「空を見る」――会社組織が個人を抑圧するという現代人が抱えるパトスがテーマ。 そこに普遍性を感じます(まだ社会に出ていない学生には、実感としてわからないかもしれない)。 最終行の「はだかの人間」とは、これもまさに詩人の視点。「めがね」の詩に通じるもの がある。作品には語られていない多くの苦難が空気として詩の背後に流れている。 特にこの作品に込められている詩を書く動機、が評価の最大のポイントになりました。 ということで、決選投票では相対評価で点をつけました。 >323「空を見る」――【3点】 >321「めがね」―――【2点】 >310「御挨拶」―――【1点】 詩はもちろん表現技術は重要なんだけれど、カルチャーセンターみたいに、「うまい詩の書きかた」 なスレにしたくない。「いい詩」と「うまい詩」は同じようで実は微妙に違うってことを わかってもらいたい。だからと言って、私が推した「空を見る」「めがね」が上手な詩でない って言いたいわけではない。念のため。 長々と書きましたが、以上です。
決戦投票。。 ”御挨拶”に一点お願いします。 勢いがある。独自の視点で描いている。のを評価します。
……。 じゃ「御挨拶」に1点を。
363 :
名前はいらない :05/01/08 00:15:44 ID:3Vp7Xh8b
しめきりです。 決選投票集計 NO.323「空を見る」…………7ポイント NO.310-311 「ご挨拶」……5ポイント NO.321-322 「めがね」……3ポイント 確認よろ
364 :
名前はいらない :05/01/08 00:50:52 ID:QV2MzXzr
>>363 確認しました。集計同じでス、あってます。
おめ! NO.323「空を見る」…………7ポイント !!
準チャンプは二つですか?一つですか?
>>366 準チャンプはふたりにします。はじめの得票数は同じだったわけだし。
どもども
369 :
イタチ小僧安産! ◆8rr1u/54T2 :05/01/09 23:59:22 ID:qkZvvCm5
遅くなって申し訳ない。 「空を見る」書きました。ありがとうございました。 次のお題は「かお」で。 締め切りは1月14日いっぱい。はい、スタート。
>>369 1/14いっぱいだと期間が5日間しかないので、1/16いっぱい(1/17午前0時)を
締め切りとしましょう。
では、ファイト!!
ありきたりでワンパターンなんで「横顔」「寝顔」はNGワード。アホみたいな馬鹿の一つ覚えは否定しなくていけない 君、彼方だかの「笑顔」「泣き顔」等の感情表現も禁止。んな事都合の良い様に無制限でありなんとでも言える ウリも審査に参加する 俺様が参加するのは2回目。 自分の力だけで作品創ってオリジナルティを見せてみろ はい よーいどん
372 :
名前はいらない :05/01/10 19:35:39 ID:B97J/mAh
>>371 なにコイツ勝手にしきってんの?
寝顔でも横顔でも、それを使うことで詩が良くなるんだったら別にいいじゃん。
ただ、お前みたいな反抗期みたいな香具師には受けいられづらいっていうリスクはあるが・・・w
つーか、お前参加しなくていいよ。うっとおしいだけ。
373 :
輪唱しないで歌うガマガエルのうた/1匹目 :05/01/11 00:12:14 ID:H7eo/CkQ
その男の顔のまん中に貼りついているガマガエル 大きなイボのあるガマガエルが 膨らむ膨らむ ふくらんでゆく bohoowoo――! 一気に萎んで空気を吐き出す そのたびに隣りの乗客が顔をそむける ガマガエルの息は臭い またどこかで したたかに呑んできたのだろう いや 呑まなくても臭い たとえば手鍋で魚を煮詰めたときに出るアクのような 水に棲む生きもの特有のにおいを その大きなふたつの穴から吐き出す
374 :
輪唱しないで歌うガマガエルのうた/2匹目 :05/01/11 00:28:14 ID:H7eo/CkQ
そのガマガエルの飼い主 電車の中で寝息をたてている背広紳士 彼は社内では口八丁手八丁で鳴らしている 自他ともに認める話術の名人、らしい けれど彼がひとつ嘘をつくごとに ピクリ また ピクリ ガマガエルは痙攣するように 手足を震わせる そのことに彼は気づかない ことに 艶やかなアマガエルの姿を見つけようものなら 飼い主の意思とは無関係に ぎこちなく手足をバタバタ動かす そして ゲブリ ゲブリ 臭い息を吐きながら アマガエルの方へ這い寄ってゆく 目の前の美しい稜線 ツンと尖った頂点と その下のめくるめく光沢を帯びた窪み―― 見ているだけですっかり上気してきて ガマガエルは得意気にうたを繰り出す ホットケーキをつくるみたいに ボウルの中で フワフワ フワフワ ボクのをいっぱい泡だてて たっぷりキミにかけるのサ
375 :
輪唱しないで歌うガマガエルのうた/3匹目 :05/01/11 00:39:58 ID:H7eo/CkQ
ひとくさりフレーズを歌いあげたあと アマガエルの方をチラリと横目づかいで見やる ねぇ ボクと一緒に歌わない? 誘いをかけてから次のもうワンフレーズ しかしアマガエルも慣れたもの その尾根の高さはプライドの高さ おいそれとは乗ってこない シンクロナイズドスイマーのような細い稜線に ひとつ皺を寄せると ピョンとひとっ跳びでガマガエルの頭を飛び越えて どこかへ行ってしまうのだった 自称ジゴロの背広氏 自分がどうしてふられたのか 首をかしげるばかり 手前のガマガエルが その粘膜の下のたくらみを 雄弁に語っいるとはつゆも覚えなし というほどのお天気ものであった
>>372 反抗期も糞もただ単語の価値に従うだけの作品創って満足してもらいたくないんだよ、
貴様は高きレベルを目指す志さえ消え失せたか 沈んでろブス
377 :
名前はいらない :05/01/12 12:25:53 ID:gdPu4GBr
すみません、ちょっとお聞きしたいのですが 「ネコ」が出てくる詩で、道端のネコが最後死んでしまう詩ってありますか? 昔読んだんですが、作者の名前を忘れてしまって・・・。 スレ違いすみません。
379 :
かおとか :05/01/12 15:42:21 ID:oc13K4rA
へやの中のかお探す 赤くはれあがったかお見つける かおたたく 血が手にべったり かお窓のそとへ つめたい風がかおなぜる いたみは風とともに空へ 死骸は血とともに地へ かお窓のそとへ かお窓のうちへ いまは 醜くつぶれてしまったかお
380 :
名前はいらない :05/01/12 19:01:43 ID:lh0+FKgE
87 名前: [ ] 投稿日:04/09/29(水) 18:23:24 ID:4KgfK4ve どぉぉーしてアンチポエム派の人間にポエム書け言うねウスラボケ 梁山泊〜?あんなの教科書通りに方程式を信ずる糞ドモのオナニースレだくだらん 俺が新風を吹かせてやる〜ってかW ウリくん歌詞よりコメディアンの方が向いてるんじゃないかな?WW まあ頑張ってみなよWWW
381 :
名前はいらない :05/01/12 19:24:06 ID:eG/HeeuW
すごい・・・ あの梁山泊スレが荒れている・・・
382 :
作り笑い :05/01/12 21:59:39 ID:ZUMDLcqK
あれから幾年も経って 今はもう友達だけれど あの頃は見せなかった表情 作り笑いなんて始めたのは 僕のせいだね 胸が苦しくなる ねぇいつも通り 笑えたらどんなに幸せでしょう そう語りかけるように 君に映る過去と後悔 「ありのままの君でいて」なんて 僕に言う資格ないから
383 :
ただいま :05/01/13 00:24:13 ID:E7aase1q
久しぶりに顔を見たいんだが、 思い出セレクションじゃなくて美化されてない生の、 しわのいちにほんは増えたんじゃないのっていうね、そういうのを。 だがしかし、 要求されると重く背負い込むたちのきみに 会いたいなんてヨーキューして重荷に感じられるのももう勘弁、 ではあるんだけど、 一年ぶりの日本は、いや、福岡ですけどね、 やっぱあったかいねーとか言いたいんだけどな。 今年で34歳になるんですよ、ぼくの話ですけどね、 すると 二回以上する日も まったくしない日もあったけど、 平均一日一回ということでエスティメーションしたらば いままでに一万回以上うんこしてるんです、ということは一万回以上おしり拭いたんだ、 すりへらないもんだね、ぼくが覚えてるきみの顔はすり減ってる気がするけど。 きみの顔を思い出す度に目も大きくなってにきびの跡も消えていってる気がする。 こんなにかわいかったかあ?って思うよ。 きみが死んだと仮定してみた。 その日にもぼくはパンツおろして便座に腰掛ける、 そのときに泣いてるかどうかはわからん、 しかし確実に排泄の瞬間にはパンツはおろしてると思う、おろしてて欲しい、取り乱すな俺、 文明人をやってる間は愛だけが一番じゃなくて、ただ、 これは愛とかなんとかの前に願いです、会いたいなあっていうのはほんとに思ってることなんで、 顔を見に行ってもいいですか? 返事ください。よろしく。 あと、これはうんこを愛してるという話じゃないんで、念のため。
ごめんね 伝わるのかな たった四文字に込めた思い 不器用に言葉を並べて遠ざかる真意 足りない言葉に思いを込めて伝わらない葛藤 違和感だらけの言葉にうなだれる焦燥 言葉は便利すぎて不便だ 本当に伝えたい気持ちは自分でも解らない 解らないから言葉に出来ない 出口だけが見えているガラス張りの迷路 謝っているわけじゃない 許して欲しいわけでもない 後ろ向きなのに前向きな思い でも言葉が見つからない だから会いに行くよ だらしなく崩れた顔が伝えてくれる たぶん終わりに言葉はないんだ
「脳内ギター」 頭の中でいい音鳴らせばいいけれど、 ボコボコ バタバタ トコトコ ペタペタ これギターじゃない 誰か助けて メロディーを返して
ギターのお題とっくにおわってんよ...._| ̄|○
>>386 でも今回のお題の「顔」も完全に無視されてる。「顔」って一文字入ってりゃ
いいのかよw
>>377 お前不必要。
>>380 どこのスレから持ってきたのよソレ・・・。
なんだなんだ?ちょっと制限が加われば作品完成に至らぬ程の能力なのか
梁泊山を謳っても所詮はこの程度か、呆れ果てたものよ
389 :
問題は 初め :05/01/15 11:10:47 ID:letzwuxe
コンクリートのカベに穴があいているだけだった 家の顔だと言う 大草原に小屋がぽつんと立っているだけだった 町の顔だと言う 夜空に月が登った 空の顔だと言う 風が吹き抜ける空間に 顔のない私が居る 何をするにも不自由はない いかりもせきばくもただ空間を 過ぎていく 師走にも寒さはない 五月の緑の風もない 顔なならば太陽(おひさま)を忘れてはいけない 夜空に登った顔を際立たせる 暗闇を追い立てる太陽(おひさま) 争っているのかというと そうでもない 真昼間の青空の深みに 優雅に昼の月が挨拶して居たりする
390 :
問題は 末り :05/01/15 11:13:28 ID:letzwuxe
大地を照らすばかりで素顔も知れない まぶしい顔役 すべて影をつける強烈な個性(そんざい) 影が夜と似るのが 夜と昼との関係のようだが 真昼間の深い青空に 昼の月が挨拶してる いくらか複雑な関係らしい そこらじゅう顔があふれて 待ち構えてる世界で そもそも 問題は 私には 顔がない
391 :
トルソー :05/01/15 11:19:18 ID:dyl3O+mo
そのトルソーには顔が二つあった。 好奇心に満ち、明るく優しい右の顔 見通したようでありながら、にやりと笑い、 幻想へ堕ちていく人間を誘いこみ、嘲笑するような左の顔。 二つながら、魅力的で、コインの裏表であるような気がした。 やっとのことで立ち上がり、ドアをあけて歩き出すと、 「やあ、それで本当にお前は満足なのか? 俺はあっちのお前の方が好きだ。」 どぶでのたうっている間は、優しく手を差し伸べ、 身体を引き起こした瞬間に、踏みにじる足。 所詮、見世物でしかない。 世界のすべては冗談ごとで、面白がせてくれればいい。 そして左に、より魅了されてしまっている自分もまた、 左の顔がある。 キャラメルのおまけのサイコロ3回ふって、 今日の天気は雨、雨、雨。 寝転んだ道路のコンクリ ひんやり硬い。 綱渡りの綱がふらふら揺れて、天秤棒をもて踊る。 ふうわり歌う子守唄、 ねんねん良い子はくびらずに、かあいい良い子はおとなしい 金銀細工の更紗の布を、シャレンと広げて雨あがり。 左の顔がにんまり笑い、 まだだ、まだだと煽りたて、スキップしながら案山子が走る。 手に握り締めたキャラメルが、とろとろ溶けてつぶれた蛙。 ぼろぼろ零れる藁のくず。あれあれ、あれは大事な思い。 みるみる変わる、石の顔。 思わず止まったその先は、二手に分かれた別れ道。 足を置くのはどの石の上。
視線レーザーで掘り出された顔は 360°どこからみても 自分としての顔はどこにもない それがいいことかわるいことか どうだっていいんだ どうせ おまえの顔も掘り出されたものなんだし そんな顔が欲しくなければ 今すぐ死んで生まれ変わったあと 生まれる前に子宮から飛び出し そのままどこかに逃げろ だれにも顔を見られるな そして鏡で顔を見ろ それはお前のものだ 自殺したくなったのか? ああそうだ、自殺するときは 視線レーザーに気をつけろよ 魂まで誰からに掘り出されたくないならな そうだ 誰にも見られないようにしろよ 人通りの少ない場所、山奥、海の底もいいかもな 衛星にも気をつけろ じゃあな また来世で
393 :
若き芸術家の悩み :05/01/15 18:22:21 ID:Pecd88hp
起きたらヨダレをたらしていたボケ顔の朝をほっぽり出して 待ちに待った1on1の始まりです。 たった1個のボールを追いかけてても 君の横顔は、あまりに目立ちすぎます。 むかし見たコミックのような、バランスが崩れた笑顔。 隠れて見た少女漫画のような、華が飛び回る笑顔。 すべてを飲み込んでいるその顔が、僕のピンク回路に電気を流します。 食 食べてやる べ たべ て やる て 見せて おく れ や るやてべ食 食べ てや る 食 る そ の寝顔を! べ ・ 食べ 寝顔 を見せ・ ・ や ・ エヘヘアハハ^^ ^^ハハアヘヘエ ! あああああああああAあああassあああああaaaaaあああああaAaあ ・ (泣顔中です。しば・くお待ち下さ・。) ・ むかし見た紙芝居のような、野暮ったい起承転結。 隠れて見たポルノのような、虚しさ。 すべてを飲み込んでいるその顔が、僕を抜け殻にしたま・離・て・きま・。
廊下に向けて置かれた鏡 窓枠のない壁に向かって睨むあなたの角膜に アルベドを気にしないで映された左右がない風景と 色の薄い虹彩 目の前の壁には鏡がはめ込まれ ベッドから見えるその映像は反対側の斜像 ちょうど天井の角に当たった視点が行き場をなくして ただ眠気を誘うようにできている 人が少なくなった部屋の中で気温は一定のまま 窓から飛び込む明るさは適当に制限され カーテンに囲まれた人影はふらふら動いたり止まったりで いずれにしろその人の顔も知らない 身体の前に洗面台と壁と鏡 立ち上がったここは5階の高さで 早朝にうるさく鳴き続ける例の鳥たちと同じ位置で 立ち止まっている 向かいのベッドから窓に向けて 意味なき唸りを投げつけた男の子供が 雪って勝手に白くなるものダネ、と言った どのような顔をして言ったかは知らない 鏡の向こうに存在する外が 今日も吹雪で荒れている様子 灰色の雲から生まれなかった灰色の雪と 書き足して絵にしてもよかった
その虹彩の内側に投影された彼の倒立像 その中の鏡の部分からまた左右を取り違えた人間が生まれ その顔の2つの眼に映る鏡 車輪を転がす音はあちらこちらから聞こえ この部屋の中で止まっては動き出すのが見える 彼らそれぞれ勝手に物語を作り出してはそれに浸り 色の付き過ぎた未来を吐き出すのだ 常に見下ろす風景しかない窓の視線 誰もが雨の日には同じように同じ向きで傘をさすので いつも顔なんて見えっこない 誰もが雪の日にはてんでばらばらに傘をさすが 何れも顔なんて見えっこない 他に顔なんて見えっこない 入り口付近に立つ自分の 視線の突き当たりはただの鏡 その鏡の中から浮き出ることもなく 常に視界の中で顔のないあなたは存在する
396 :
履歴書 :05/01/15 23:04:36 ID:w6B38Xp9
初めに私の顔写真を見て 文字で綴られた過去と現在を見て そして最後にまた顔写真を見て 3×4センチの胸から上の私を見て
397 :
ギャラリー :05/01/15 23:59:11 ID:I35aO5SB
鏡を見ないで自分の姿を 紙に描く事は難しい 例えば友達とか恋人とか 親とか周りの人ならば 目の前に居なくてもすらすらと 鉛筆を滑らすことは出来るのに 僕はそれを 自分の事を見れていないからだと思っていた 自分の事を大事に出来ていないからだと 思い込んでいたんだ 僕の美術館に これまで描いてきた たくさんの肖像画が並んでいる 笑っているもの 怒っているもの 悲しんでいるもの ある人は笑っているものしか無ければ またある人は怒っているものしか無かったり そしてそのコレクションの中に 僕のものは無いのです
398 :
ギャラリー :05/01/16 00:01:56 ID:X49SfQ6p
ほら今夜また1つ 新しい作品ができあがって この間捨てた絵のあった場所に収まる 僕はそれをいやらしい顔で眺める 悪くないと思った きっと僕には自分の絵を 描いている暇など無いんだ あっちの絵を捨て こっちの絵を掃除し また改めて素材を求めて 狂ったように流れていく 自分の絵を描こうとした事はあったんだ でもそんなものを飾ってしまったら いつまでもそればかり眺めてしまうだろう 最期の最期に 飾ろう このギャラリーの中心に とびっきりの笑顔を その為に今日を生きる
399 :
顔のない死 :05/01/16 00:19:05 ID:7tE91G2O
紫の空が高層ビル群の額縁に彩られている その鮮やかなコントラストは僕らに 「死ぬ」ことができないという 哲学的なパラドクスを思い出させてくれる 死はいたるところに偏在する けれども僕は僕として「死ぬ」ことはない 僕は僕の死を自由にできない あらゆる力も意思も失い ただ「誰か」として死んでいくだけである そこにはただ顔のない死があるだけである 死はいたるところに偏在する けれども誰ひとりとして己の死を自由にできない 彼らは誰しも皆無力に死んでいくだけである 死はいつも死ぬ本人以外の誰かによって定義されるから だから顔のない死が今日も紫の風に吹かれて転がっている
人間、 ボクは人間。 モンゴロイド、 ボクはモンゴロイド。 日本人、 ボクは日本人。 二十歳、 ボクは二十歳。 黒髪、 ボクは黒髪。 だんごっ鼻、 ボクはだんごっ鼻。 ふたえ、 ボクはふたえ。 黒目、 ボクは黒目。 傷のある唇、 ボクの傷のある唇。 顔、 全て顔。 ボク、 ボクを識別するための。 そう、 それは違い。 その一つ。
遠い国の男の子が 町を見て泣いている 顔は平和のバロメーター 南の島の住人がが 水面を見てこまっている 顔は平和のバロメーター 都会の高校生が 鋭い目つきをしている 顔は平和のバロメーター とりあえず みんな笑顔ですごせればいい 顔は平和のバロメーター
402 :
ナルシストの呻き :05/01/16 16:57:59 ID:LxLbfNvB
鏡を見ながら「齧りかけたパン はみ出してCRY」って呟く。 なあ〜んつってね。カッコいい事言ってみたかっただけ。 だってあまりに空は暗いし唇厚いし目は腫れてるし風は強いし夢はないし耳は赤いし鼻の穴大きいし一重瞼だし金は無いしおでこは広いし歯並び悪いし。 どうしようもないことだし、生まれ持ったもんだから仕方ないっていやあその通りなんだけどね。 だけどたまにはいい気分なりたいじゃん。現実忘れてさ。 ま、よけいに空しくなるなんだろうけどさ。 「滲む夕焼け 延びた影に思い耽ろうか」 なんつってね。唇歪んでるよね。 どうしようもないよね。 もう寝る。
Zから慧に変わり、結局、本名の脇で出ることにしました。わき、です。苗字です。
よろしくお願いします。
今回は横書きのまま読んで、寸評と審査をします。第一印象重視です。
締め切り前なので、まずは今出ている作品の寸評を。
>>373 輪唱しないで歌うガマガエルのうた
詳しく書いてあるというのに、主人公ガマガエルの存在感がないのだ。作品としても。
目覚めのなかにはなく、酔いの中で書いているような感をうける。
ひろくを見渡した上での接視、ではないという気がする。
>>379 かおとか
何が書かれているのか、わからなかった。
それでもそれなりに、読んでいて心地よさがある、というような作品もあるが、
この作品は、心地よくもなく、心地悪いというほどでなく。
つまり、よくわからなかった。
>>382 作り笑い
この主人公が、彼女のこころからの本当の笑みを望むのは、自分のしあわせのためであって、
彼女がしあわせでいることを純粋に願っているのではないのだなと。
作り笑いの瞬間もまた、ありのままの彼女の姿で、それを拒否している。
しあわせでいてほしいなぁという気持ちではないところで、笑っていてよと望むのは、
我侭(正直な願望ではあろうが)で、それを向けられた彼女は、ちょっといやなんじゃないかな。
>>383 ただいま
この作品における作者は、やっぱり少ーし取り乱しているように見える。
取り乱している自分を、遠く上のほうから見ている醒めた自分を、つくっていたほうがいい。
醒めて、ひろくを見渡す視線を失っているせいで、
同じ平面上を、浅く、上と下とにでこぼこ動くだけで、結局最後までそれで終わってしまった。
「顔を見たいよ」というのと、「うんこ」の話。ちょっとだけ笑えるが、
もすこしイリュージョンの域にいけないものか。読むほうは、もすこしケムにまかれたい。
(ところで、彼女には会えましたか? 顔は見られましたか?)
>>384 for the last time
伝えたい、ではなく、必ず受け取らせたいという願いが、見えてくるような気がして。
言葉からでも、崩れた顔からでも、相手が受け取るかどうかは、わからない。
願ったり押し付けたりしないほうが良いよなぁと思ったりします。失礼しました。
まるきりフィクション仕立てにしてみれば、物語にしてみれば、作品になるかと思った。
>>389-390 問題は
神話のような雰囲気で読んだが、最終連でわからなくなった。
題名にもなっているくらいなので、"わたしには顔がない"というのが、
作中の主人公にとっては大事な"問題"なのだろう。だがその独白は、読者に伝わるだろうか。
わたしには伝わらなかった。
この先が、メインの物語になるべきなのでは、と思った。
>>391 トルソー
前半三連と、後半三連が、あわせて同じ作品であるということに、
説得力がないと感じる。どうだろう。
後半、面白くよんだのだが。断片を面白がっても、一つの作品としては、
いまひとつかと思う。
>>392 視線レーザー
申し訳無い。言っていることがよくわからない。
視線レーザーというのは、顔から、魂まで掘り出すものなのか。
そして、それは悪いことなのか。???
顔を通じて、他者からいろんなものを見られてしまうのを
厭う気持ちがあるのなら、それはなぜか。掘り下げるべきはそこではないか。
>>393 若き芸術家の悩み
ある日常を切り取ったものなのだろうなぁと思うが……。
題名があっていない。彼は芸術家だろうか? 詩でもないかと思う。
>>404 は、わたくしの投稿です。すみません。
>>394-395 病室508(内科)
風邪で熱が出て、ついでに疲労で気絶しそうなので、そんなわたしのせいかもしれないが。
情景が浮かんできそうで、こない。言葉が、多"過ぎ"ているのかもしれないと思う。
断片的に、あ、と心を立ち止まらせるところもあり、
物語の世界も、それなりに乾き、閉じてもいず、雰囲気は悪くないと思うのだが……。
>>396 履歴書
妄想(失礼。わたしにとっては、"想像"の意もある)で補う文字列。
この作品を見て、こころが旅に出られるとしたら、
それは言葉の力というよりは、わたしの妄想のおかげ。
文字数以上のものは、描けていないと思う。
>>397 ギャラリー
深みがある作品だとは思わなかったが、
違和感なく読んだ。が、最後の"とびっきりの笑顔"で、ちょっとつまづいた。
"とびっきり"でなくてはならないのか、と思うと、わたしなどは少ししんどいかな。
>>398 顔のない死
このままでは、自説を展開した文章、で終わるかと思う。
心象世界の、観念的な論で、真理にまで達するには、もう少し"自分"から
離れなくてはならないのでは、ないか。
>>400 「六十億の違い」
たとえば、傷のある唇が、自然治癒したり整形をしたり、
とにかく何らかの理由で、傷をなくすれば、では"ボク"は"ボク"でなくなるのか。
日本人、黒髪、だんごっ鼻、ふたえ、黒目。
それは事実かもしれないが、他の五十九億九千九百九十九の誰かとの"違い"であるのだろうか。
何が誰かを識別する要素となるのか。もっと進むことができるのではないか。
この作品の場所に、とどまってはいられないのではないか。
>>401 バロメーター
標語のようだ。それにしても、"顔は平和の〜"の繰り返しは、要らないと思った。
>>402 ナルシストの呻き
題名が正確だな、と思った。が、しかし……。
この作品に対してだけではなく、わたしはよく疑心を持って思うことだが、
それは「作者はこの作品を、本名で発表したいか」ということだ。
「この作品を、後世に残したいのか」「自分の選集に載せたいか」
「他者にきかせたい言葉か」「書かなくちゃならなかったか」
難しく考えすぎだと言われるかもしれないが、わたしはいつもそういうことを思い、
そして基準にする。
今回、まだ締め切りはきていないが、どの作品も、
熱が足らないという気がしている。
そしてまた、どれも詩とは言えないのではないか、という気がしている。
続きは、すべての作品が出終わってから。では。
>>406 もわたくしの投稿です。何度もすみません。
(Firefoxでの連投。なぜこうなるんだろう。気をつけなくちゃいけないな。)
408 :
君の顔 :05/01/16 22:05:39 ID:1bQfHEhw
ちほりちゃんに 会いにいこう ずっと顔も知らなかった ぼくの文通相手 君はどんな目をしていて どんな風に笑うんだろう どんなスカートを穿いて 学校にいくんだろう 君がくれた便箋は 淡い春の緑色 こんな便箋を買う女の子を いまどきほかに知らないよ 便箋をなめてみる 君のきれいな血の味がした 春はすぐそこまで来てるのかな ぼくは車をとめて 駅への角を歩いて曲がる 自動ドアがやっと開く カプセルの中へ全身で滑り込んで 君のベッドに忍び込んだ 初めて見た君の顔は お母さんの股を骨ごと割って 泣きじゃくる知らない新生児 ぼくの子だ
409 :
行方知れず :05/01/16 22:53:18 ID:HDWQ5T9v
受付嬢の彼女はえくぼが特徴の和風美人 彼女は仕事が終わるとまっすぐに家に帰る コンタクトレンズをはずし 返された笑顔の残像を指の腹で洗い落とす そしてスカートとショーツを脱ぎ 使用済みナプキンをほぐして 飛び魚の卵の様な固まった経血を触る 彼女のオシリには青い痣がある 彼女は頬を両手で覆って呟いた 何かをどこかに置き忘れ だから消えない蒙古斑 お母はん 私は私と連絡がつかなくなって13年が経ち えくぼに希望は持てませんよ
投稿締め切りです、みなさんお疲れさまでしたー。 審査に入ります。審査期間は、1/19いっぱい(1/20午前0時)ね。
>>408 君の顔
最後で種明かし、というような作品。
それ以上のものを、わたしは受け取れなかった。
>>409 行方知れず
ここに描かれているものは、どこかにいる誰かの一瞬を切り取ったものだが、
日常を生き、生活をして、"頬を両手で覆って呟いた"この女性の人生の
一瞬を切り取ったものにしては、奥行きがない、と思うのだ。
"経血"というような生々しい言葉が書かれているわりには、この女性が、
"女"である気もしない。
置き忘れたもの、とはなんだと思いますか。
そこを"何か"で済ましたままでは、詩にはならないのでは。
審査です。わたしの点付けの候補は、三作品です。
>>383 ただいま
>>389-390 問題は
>>394-395 病室508(内科)
>>406 で「どれも詩とは言えないのではないか」とわたしは書いたばかりですが、
「問題は」と「病室508」は、詩の領域には来ているような気がしました。
「ただいま」は、詩ではないんじゃないかとは思うのですが、えんたーていんめんと、として。
読みやすかったですし、退屈しなかったので。一貫性もなくはない。
(ちょっとマナー違反かもしれないですが、一言。
「ただいま」の作者さんの作品、過去のもののほうが、良かったかなと思いました。)
しかし。すみません。今回もわたしは点無しです。
(ああ、読めて良かったなぁ)と、わたしは思いたい。
だけどそれほどでも、わたしにとっては、なかったのでした。
どうもありがとうございました。では。
今回は、感興が湧く作品があまりに少なかった。これまでで一番の不作じゃないか、と
思えるぐらい、みんな萎縮しちゃってるっていうか、元気なかった。顔というお題にこじつけて
無理に作っているという詩が多い、というのが全体から受ける印象でした。
というわけで、寸評も今回は少しだけになってしまいました。お許しください。
>>394-395 病室508(内科)
世界から隔絶された病室という空間が舞台。これは、実話と捉えてもOKだけど、
むしろ、作者自身の心象の態様を病室に喩していると見るほうが詩として成立するだろう。
鏡を媒介として視線が乱反射する。けれど視線の先には人の姿が映しだされることはない。
あるのは、カーテン越しの人の影だったり、車輪の音だったりという、世界の、他者との
微妙な距離感が、なんとも、まだるっこしい。見える色も白や灰色のモノトーン。
色=意味の付きすぎた世界を拒絶する作者は、他人の顔を見ず、ひたすら内部に自閉して
ゆく。ウーン、これって、作者の心象というより、他人とのかかわりを拒否して籠もってゆく
現代人の内部世界だな。ともあれ、この作者の作品、ひたすら写実的なようでいて、
実は視線が鏡の屈折で自己の内面に返って行く、というクセモノなんだな、これが。
>>399 顔のない死
生はおろか、死からも疎外されている現代人のありようを「僕は僕の死を自由にできない」
と表現している。その悲痛の叫びに、大きく共感。でも、この作品は、あくまで設計図なんだな。
これを立体化して詩の家を建てなくちゃいけない。このままだと誰も住めない。
基礎工事から始めて、材料を集めてきて、トンカチで言葉をトントン叩かねば。
「哲学的」のような「―的」という言葉はなるべく材料に使わないほうがいい。
論文調で固くなるからね。
>>401 バロメーター
「平和」という言葉を何回も、こんなに安直に使っていいのだろうか。
「愛」「心」という言葉と同様に、この言葉を使うのには、つとめて慎重で
あってほしい。だって、日本では、確かに戦争はない。けれど、年間3万人の
自殺者(1日100人以上!)、交通事故死や労災死は数知れず。子供や女性、お年寄
に対する暴力事件も新聞報道で表に出るのは氷山の一角。
自明と思っている言葉の意味やイメージを疑い、掘り下げ、解体するのが詩の
仕事と思っているが如何に。
というわけで採点。
【1点】
>394-395 病室508(内科)
のみ1作品。絶対評価でつけているので、こういう結果になりました。
悪しからず。
以上です。
415 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/17 22:39:30 ID:voGUol6J
面白さに点をつけました。一度読みだけ、ですので、感想、失礼、ご容赦願います。 2点 402 :ナルシストの呻き :05/01/16 16:57:59 ID:LxLbfNvB なんとなく笑っちゃいけないと、思いながら笑わせる。 1点 379 :かおとか :05/01/12 15:42:21 ID:oc13K4rA 出だし切れがある。「血が手にべったり」の、前にかおたたく、なんていい感覚 1点 391 :トルソー:05/01/15 11:19:18 ID:dyl3O+mo 二つの顔、二つの道……ちょっと、アイデアが消化されていないか? 1点 392 :視線レーザー:05/01/15 16:39:47 ID:Sx7uowZk たぶん、人間の顔はレーザーで立体的にうりふたつに作ると、似ていない。そのあたり、モチーフになったんだろうと推察するが。ちょっとよくわからない。
416 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/17 22:42:22 ID:voGUol6J
採点続き。 これまでです。 1点 394 :病室508(内科) その1:05/01/15 20:34:34 ID:+jgtwHzd なぜ顔がないあなた。と、呼びかけるのだろう? この詩が鏡なのかな? 1点 396 :履歴書 :05/01/15 23:04:36 ID:w6B38Xp9 ちょっと美人の女性を想像した。胸騒ぎもする。選ばれるのは? どこだろう? 1点 397 :ギャラリー:05/01/15 23:59:11 ID:I35aO5SB 展示は、見せないこともアリ、だけど、顔は見せないわけにいかない。 ……アラブイスラムの顔を隠す習慣もあるけど、ニッポンでは隠せない。顔。 ふと、思いついたけど、笑顔は隠せない顔を隠す好い仮面か…… 1点 399 :顔のない死:05/01/16 00:19:05 ID:7tE91G2O 死に顔が自分ではない、というのは面白い。理路正当。すっきりまとまっている。 1点 400 :「六十億の違い」:05/01/16 00:58:17 ID:KBTZ75Wr ストレートに書いていて好感。
417 :
スー :05/01/17 22:54:43 ID:H/H2i6yj
新聞紙を使ったステップによるワルツの踊り方 リズム運動が苦手な人がワルツを楽しむ お勧め学習法 まずは、好きなワルツのダンス音楽を選びます(番組では「テネシ−ワルツ」を使用)。 ワルツの音楽のズン・チャッ・チャッに合わせて、前後にだけ動く足踏みをします。 新聞紙を正方形に折ったものを使って、ボックスステップを一人でやります。 最初は、ズン・チャッ・チャッと口で言いながら、続いて音楽に合わせて行ないます。 男女がお互いに肩に手をのせて、[2] と同じことを行ないます。 男性は [2] の、(1) → (2) → (3) → (4) → (5) → (6) 女性は [2] の、(4) → (5) → (6) → (1) → (2) → (3) の順番でやれば、男女がむかいあった形でできます。 男女が正式な組み方で、[3] と同じことを行ないます。 実習コ−ナ−:新聞紙のステップを2つ重ねたステップ 学習の手順は、左側の学習法と同じです。足の動かし方が、少しだけ複雑になるだけです。 さらに、余裕がある人は、男性が見ている方向を少しずつ変えていくと踊りの方向が回っていきます。女性は、男性の回る方向に合わせれば、自然に踊りに回転が加わります。 男性は、(1) → (2) → (3) → (4) → (5) → (6) → (7) → (8) → (9) → (10) → (11) → (12) 女性は、(7) → (8) → (9) → (10) → (11) → (12) → (1) → (2) → (3) → (4) → (5) → (6) の順番でやれば、男女がむかいあった形でできます。
>>373-375 --ホームスチール1得点
「顔=イボガエル」はインパクトがあるが傍から見れば只の知的障がい者・・・。記念すべき第1作品がこれかよ(´д`)ハァ
ってかこのスレって早く投稿した方が明らかに不利になるんじゃんね。そんな彼方にスピードスター賞として無条件1p
>>379 そこまで言うならもっと「赤く張れ上がった」や「痛み」を表現しろよ…。 お前の場合元から醜いから説得力ねんだよ
>>382 なんだ発情期??それとも漫画の読み過ぎか?お前こんなので優勝狙ってるの??馬鹿じゃねーの?マジで?自害しろ
>>383 にきび痕を述べるって事は遅くても20代前半の交際だった そして自分の年齢述べるって事は同級生じゃにゃぃ推理物か
なんか知らんがうんこと関連付けてるが食事も睡眠もなんでもありな訳でチョー無理矢理ね、行き成りうんこではじまって
最後もうんこで終わるのも技術力にゃぃよ?糞糞言うなら食事→うんこ→匂いクンクンでもなんでもいいから発展させんかうんこ
>>384 「出口だけが見えているガラス張りの迷路」m9(^Д^)プギャー 君だかの存在価値に終始依存すりゃ作品製作も楽で良いなヲイ
「お前の膣に射精してーから俺との繁殖行為を前提に付き合ってください」でいいよ、無駄に恋愛漫画の主人公演じんなよチビ
そこまで君、君、言うなら他の存在と別け表現してやらにゃ演じる登場人物が困るだろ、つまんねんだよ貴様の作品もYO シネ
>>385 そのまえにギターは ぺんぺん だろ馬鹿
>>389-390 --盗塁死
顔のない月…。懐かしいなハァハァ 影を付ける言うが最初に出た「大草原の小屋」に影をうんぬんと表現を生かせられるはず
夜の暗闇になればコンクリートの中も見えなくなるとか表現の手を繋げられる 自分に顔がないゆぅ根拠も太陽月に準えたってか?
自分は太陽惑星と同じ次元なのだとでも錯覚したかpupu9割月と太陽の価値に依存してるだけでレベル低く通用せん、ダメコレマジ
>>391 「どぶでのたうっている」…。「天秤棒をもて踊る」…。「金銀細工の更紗の布を」はぁ…。「あれは大事な思い。」うんこ
全体的に意味不 この作品素晴らしい!!なんて言う香具師いるのかよ…。こんなんなんとでも言えるわ お前文才ネェヨ無才能
>>392 だったら美男子国家イタリア行け 別に掘り出された顔で問題ねーじゃん 輪廻なんぞの宗教宣伝文句に踊らされる貴様も質が薄いな
>>393 俺が示した全てのNGワードに挑戦する貴様の根性は受け入れよう この作品が優勝したら30時間以内で東京ドーム10周してやるよ
>>394-395 --センターフライ
鳥が鳴き騒いでいたり吹雪が吹き荒れたりと美しい世界でつね 寝てないで晴れの日に外見ろyo。。「その」3連発の段落ワカンネ(´д`)
なら色の付きすぎた未来吐き出してる生物の顔でも拝んどけ ずっと病室の中で過ごしてんのコレ? 後半で顔顔アピールで構成力高くない
その1は面白かった、が、あなた&自分の関係が可也分かりづらいのが致命的。読んで悩ます意図のものはヤダ 病室の内部表現も手抜き
>>396 (・∀・)ミタヨー
>>397-398 --ソロホームラン1得点
何故に自分の絵ばかり眺めてしまうのか?自画像の描写は絵描きの基本と思うのは気のせいか、今まで描いてきた肖像画の詳細も言っとけ
この間捨てた作品は「古くなったから」か「質が悪かったから」か説明があると尚良い。自分の顔面眺めて心底満足餌キル自己陶酔の域か
とびっきりの笑顔だかテメェの価値を並べても他に理解されなくては通用しない 飾るも糞も貴様の笑顔の価値を表して勝負しろ 軽すぎ
>>399 --キャッチャーフライ
テーマ=顔と無関係ねーじゃねーかyo
>>400 顔だけで大勢の黒人を見分けるなんて現実的に不可能よ 低身長と童貞も追加した方がイイんジャネーの?
>>401 じゃ全員薬物使えばOKだな 無理して投稿しないでいいよブタさん
>>402 そーですか、一重瞼はダメですか、そーですか 2つの謎ポエムがつまんないから無得点
>>408-409 もーいーよ推理物は こんなんに点数やれるかお前らシネ
>>417 スクイズ成功--1得点
顔とゆぅテーマを完全無視した作品 達成できるか否かは問題にならない その新たな挑戦に価値がある1点
なんだかテーマ「顔」がテーマなのに「顔が無い」って意味不よね なんだか考えにゃわからん作品多過ぎよね 残念ね 2点&3点やれるような作品が全然ないんだもの、どっかの作品に3点やれば優勝決まんじゃん!?!? 所詮はこの程度のレベルだったと >373-375 >397-398 >417が1得点 あとは全部0点 他の評価人も言ってるが今回レベル低かったらしーね なんでだろーね 期待はずれ言うか「顔が無いとか顔が無いとか顔が無いとか顔が無い」って糞つまんねんだよ お前ら考える事一緒かよ なんだか下手の横好き詩愛好家供のマスターベーションスレであることが証明された結果となったな 低レベル過ぎんだよ お前ら全員死んでしまえ
審査結果です、取り急ぎ。
3点 なし。
2点
>>394-395 迷ったけど、2点差し上げる。たまたまタイトルは『病室』だけど、
おそらく作者にとっては、舞台が病室でもどこでもよかったんだろうね、そん
な、焦点をぼかしてぼかして創りあげた浮遊感。
1点
>>373-375 設定が単純でイマイチ感はあるけど、顔が自己主張している作品
で、好感を持ったなあ。
うーん…以上。
>>378 遅レスごめん。ひょっとして78回『恩返し』の、しいなまほろさんの
作品のことでしょうか。
424 :
名前はいらない :05/01/20 09:20:28 ID:eQJLq6Gv
〆切りです。 ほいじゃ 集計! >394-395 病室508(内科)……4ポイント >402 ナルシストの呻き……2ポイント >391 トルソー ……2ポイント >397-398 ギャラリー ……2ポイント >373-375 輪唱で歌わないガマガエルのうた …2ポイント 1点は省りゃく 確認お願い〜
>424 間違い無いと思いますー。
426 :
名前はいらない :05/01/20 23:48:21 ID:xnjFZbfG
チャンプおめ。「病室508(内科)」の作者さん。名乗りあげよろ。
「病室508(内科)」の作者です。ありがとうございました。 次のお題ですが、「2」でお願いします。 では、〆切は1月28日いっぱいということで。
428 :
なんでもない話 :05/01/21 00:47:04 ID:odqF1QK7
2ってさ、一見ただの数字に見えるでしょ。。。 実は。。。違うんだよ。。。 ほら、こうしていっぱい2を並べるとね・・・ 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 ほら、じっとみてごらん。 沢山の人たちが「おいで、おいで・・・」って手招きしているのが見えるでしょう? これはね、2番目の人たちの苦しみ、悲しみなんだよ。 1番になれない悲しみ。それがこんなふうに・・・ 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 222222222222222222222222222 「おいで、おいで・・・」って。。。 とかね、思うのよ、最近。 ま、どうでもいいけどさ。
429 :
霊と肉 :05/01/21 00:59:26 ID:ecFeeGka
君の 二本の眉と瞳 鼻筋から中心線に沿ってきれいに並ぶ 顔を形作るそれぞれのパーツが果実なら 胴体はしなやかな一本の幹 幹から左右に分岐する一対の手と肢 その枝の成長点から伸びる指の葉 なんと美しい均斉 造化の肉の玲瓏に比ぶるものは他にない さにあらず 精神の美徳をと讃える貴奴は何者 そんなもの シンメトリーの均衡を壊す頬の黒子にも劣る 貴奴らは二千年の長き 霊性というまやかしに騙され続けてきた なんという滑稽の極み 我において 信じられるものはただ肉のみ
430 :
名前はいらない :05/01/21 22:48:37 ID:Ghpv29rA
ふんわふんわふんわふんわ 未来のつまった ふたつの風船 どちらを割ろうか ふたつの風船 見つめて 触って 抱きしめて 破裂するほど 考える 割られなかった風船は ずっと私を見つめ続ける ぱちん 眼をあけて 破片を拾い この手の中に しまい込む
431 :
二者択一 :05/01/21 22:50:31 ID:Ghpv29rA
ふんわふんわふんわふんわ 未来のつまった ふたつの風船 どちらを割ろうか ふたつの風船 見つめて 触って 抱きしめて 破裂するほど 考える 割られなかった風船は ずっと私を見つめ続ける ぱちん 眼をあけて 破片を拾い この手の中に しまい込む ごめんなさい!! 題名忘れでした・・・。 評価等こちらでお願いいたします。
432 :
遠方の風景 :05/01/22 18:00:45 ID:HMFPT/TN
確かに私たちは納得している。 真実の持つ多面性を利用し、怖がっているなら怖い面を論って怖がらせる文を書けばよい。 確かに私たちは混在している。 被害者であり、加害者である。能動であり、受動である。好みの面を表にして纏えばよい。 確かに私たちは切望している。 五大欲や高次の情念は混ざり合いさかむきに繫がるままに、舞台の上で打ち震えればよい。 でも目が疲れたらおそとを見なさい 冬の大気は澄んで日が優しく照らす すると私たちは考える。 その先に個人の答えしかないのだとしても。その答えを声高に呼ぶしかないのだとしても。 すると私たちは考える。 その時私は自らを責める原告人である。殺して新たに生むための静かな銀のナイフである。 すると私たちは考える。 言葉を繋ぎ合わせて欲しい答えを作り出すことではない。不安は一層の不安になればよい。 目を瞑り思案して冬の風に震えよう 寒ければ震えるこの生が愛しいゆえ
433 :
マチ :05/01/23 02:25:21 ID:0dZmnkbQ
生まれた時は覚えていないが 僕は 僕の お前の 涙を 笑顔を 覚えている マチは随分前から いや僕が気付かなかっただけで 最初からこうだったのかもしれない マチの人は みんな 目を開けたまま動かなかった 死んでいるのか 生きているのか 凍えるような風の吹く日も 嫌になるくらいまぶしい日も 誰も動かない 喋らない このマチの中で 僕とお前 二人しかいないみたいだった
434 :
マチ :05/01/23 02:25:52 ID:0dZmnkbQ
だんだんとお前は 笑わなくなった 泣かなくなった 喋らなくなった 僕は強引にお前の手を繋いで マチのはずれまで歩いた 風さえなくて空気は立ち尽していた マチの外は何にもなかった 恐いくらい何にもなかった 僕はマチを出るとお前に言った お前は何も言わなかった 振り返るともうお前はいない 遠めで見たマチは 僕がいなくなっても 何一つ変わりがないようで お前はあのマチで 他のみんなと同じようにする事を選んだんだろう 僕は歩いた 終わりを探しに
435 :
3-1 :05/01/23 23:59:05 ID:DiDcstzZ
3-1をした 友達は恋人になった 誰かが孤独になった // 3-1をした 一人はもう 消えたかも知れない 何にも誰にも映らないから分からない 友達に3を代入 恋人に2を代入 孤独に1を代入したら "0" // 終わった終わりが 計算結果 紙の上でのみ2になった
恒星のほとんどが双子の兄弟を持っているそうだ 2という数字には魔力がある 1では寂しいが 3を超えるとまとまらない ちょうどいい 2つはお互いにくっつこうとする SとM、いや、SとNのように くっつくと離れにくくなる まるでアロンαでもつけられたかのように そしてマリオときのこ まりもと阿寒湖のように なくてはならない組み合わせになる 2には不思議な力がある だから僕は打つ 2のつくところに 2get
437 :
僕はニート :05/01/24 22:22:00 ID:O8MECQGy
('A`) カーチャン、県立高校落ちた。 J( 'ー`)し カーチャン、お金がなくて私立は通わせられないよ。定時制でいい? 4年後 ('A`) 採用試験、また落ちた。定時制じゃだめなのかな? J( 'ー`)し タケシはイイ子だから、そのうちイイ仕事が見つかるよ。のんびり探してごらん。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ J( 'ー`)し 今の時代、パソコンぐらいできないとダメなのかも・・・ タケシ、パソコンを買おうか? ('A`) パソコンかー、欲しいいけど貧乏でお金ないからいいよ。 J( 'ー`)し カーチャン、パートの仕事増やすから大丈夫だよ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <店員> インタネットセッティングサービスを含めまして25万円です。 J( 'ー`)し こんなに高い買い物をしたのはオトーチャンが死んでから始めてだよ。 タケシ、いい仕事が見つかるとイイネ。
438 :
僕はニート :05/01/24 22:23:00 ID:O8MECQGy
(`Д) インターネット、オモシレーなー。ネットゲーム最高だぜぃ。お!レア物ゲトだぁ! J( 'ー`)し タケシ、パソコンのベンキョウ頑張ってるなー。いい仕事が見つかるといいねー。 カーチャンも頑張らなきゃ。 (`Д) ・・・・(パソコンの勉強か、そのうちやるよ。今、ギルドの幹部になっちまって忙しい) J( 'ー`)し タケシ、カーチャン、ちょっと疲れた。肩を揉んでほしい (`Д) 今、ベンキョウで忙しいんだよ J( 'ー`)し タケシ、ガンバッテルナー。カーチャン、嬉しい。いい仕事が見つかって、優しい彼女も できるよ。
カーチャンの入院 J( 'ー`)し 病院まで10kmもあるのに自転車で見舞いに来るなんて、タケシは親孝行だね。 パソコン頑張ってるから、自動車も買えるようになるよ。 ('A`) ・・・・(カーチャン、俺ホントはゲームしかしてないんだよ。)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <医師> おかーさんは、急性白血病で、緊急の事態を要します。 ('A`)・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ('A`) RMTの掲示板に書き込んだ 「リ○ージュのアカウント、レアアイテム、ギル売ります。格安です。」 ('A`) 売ったお金でーチャンが好きなチーズケーキとヨーグルトを高いお店で買った。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
440 :
2 :05/01/24 22:23:44 ID:sZalhh8s
2ゲット
J( 'ー`)し タケシ、チーズケーキおいしいよ。でも高いんだろ?お金はどうしたの? ('A`) パソコンのバイトで稼いだんだよ J( 'ー`)し パソコン買ってヨカッタね。もう、いい仕事が見つかったんだね。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ カーチャンが死んでガランとした病室 <看護婦> タケシ君、パソコン得意なんですってね。オカーサンが毎日自慢してたわ。 パソコンが得意だからいいお仕事がたくさんあるんですってね。 ('A`) ウワァァァァーン
何か考えが浮かんでも ただ内心語ってみたくて それが誰かの何かに 届けばいいなと思う所望 周りから見たら俺は格好つけ 自分から見たら勇敢な英雄 称号が2つある俺だから 失う物はないだってプラスマイナス0 ほぅらこんな考えができる俺最高 万歳!自分の器のでかさに 万歳!最高な俺の最高な称号 2つの称号2つの名誉
443 :
未来を視た :05/01/26 23:47:19 ID:WJg2KC9M
未来を視た 急いできたので全部落っことしてきたところで 電気 滑車 線路 四肢 体躯 なあんにもないところで 顔だけになっちゃって 未来を視た 未来はふたつのまっすぐな脚で立って ふたつのギョロ目で あとはなあんにもなかったかもしれない ああ 縄文のまっすぐの未来 未来は行っちまった くるっときびすを返して まっすぐすたすた行こうとして 待ってくれ 置いてかないでくれ あわてて呼びとめると 未来の背中にもひとつ顔があって まっすぐのギョロ目が にかっと笑った 驚いて見開いたまんまのふたつの眼を いつまでも 閉じたくはなかった
ぜろの器いちで満ち、にであふる、みよう見真似でごむつけた、しちゃった後でくじゅうの選択。 ちきちんちきちんちきちんちん とかくらくちん、にどね、にまいめ、にまいじた、 出あってすぐににかいした、 基本のステップにじゅうらせん、 くるくる踊っておどけてほどける絡んでほどけぬ縁結び、神さまかたむすび。
ずっちゃずっちゃずっちゃっちゃ 熟れたバナナをにちゃにちゃ頬張り 縦巻きロールの女の子、 にいちゃんあそんでいかへんか、いっしょににちゃんしいひんか、 せんならええで、ひとりでうたう、 にほんこくけんぽう第二章 せんそうのほうき、えいきゅうにほうき、せんりょくはほじしない、くにの交戦権はみとめない、 にほんじん、けんかするならとしゅくうけん、さばくじゃんぐるまてんろう、 ほわいとはうすにてんあんもん、めいしいちまいすかさずとりだし、にほんこくけんぽう奥義、 どもどもどもどもどもどもどもども くろまによんにものもうす、 なんばーわんよりおんりーわん、 くには金輪際せんそうせんさかい、われ、さつたばでしばいてせきゆとってこんかい単身赴任。 してみると、いまはおんりーわんゆうてられへん事情があるんやろ、ぶろっく化。 なんばーつーで泥かぶりますさかい、あらためてさかずき受けなおさせてください、ちゅうことやろなあ、 ばなな食うか、くろいとこイヤならくわんでええで、ここがうまいんやけどな。
わーおわーおわおー ふるいつきあいだいじにしたい、でもあの頃のあなたは文句ばかりで、 ちょんまげ、やめちゃったんだね。 好きだったのね、ちょんまげが。でもわたし、あのひとに出会ってしまったの、 強引にひらかされたわ。 そして目覚めたの富国強兵、わたし、あのひとのようにつよくなってみたかった、 もうすべては言い訳ね、許してとも言えない。 きっと、あのひとが欲しかったのはわたしのこころじゃなかった、あなたの誇りでもないわ、 あのひとは自分が何者であるかを常に確かめたいだけ。 さいきん、あのひと、わたしたちを天秤にかけようとしているわ、 あなたも知ってるわね。 だからわたしもそうしようとしたけど、フ、やっぱりわたしあのひとのことが日米同盟強化。 でも、でも、わたし、あなたのことも忘れたことなかった三国志根強い人気。 あなたとわたしとあのひとの間に決着なんてありえないのね、永遠に わたしたち出会わなければマントル対流。 るー、るーるるるー ほどけて絡む。
「武士に二言はない」ってえらそうに言った二重螺旋のくせに、 二次関数との交点が1点ばかりじゃなかったのだ。 二重真理説を唱えて、しきりに逃げようとしたけど、 それはまったくの二枚舌でしかない。 二号扱いはごめんだと、二重人格の煮魚が、 二重あごした二重まぶたの青二才ににじりよったら、 煮っ転がしで手を打たないかと二重帳簿を持ちかけてくる。 思わず二重丸を書いてしまった両面体は すっかり二次感染してしまい、二重唱を歌うはめに陥った。 ああ、なんて世の中は二重構造になっているんだろうか?
449 :
瓢箪池 :05/01/28 01:01:30 ID:a5XeCfHb
空は晴れ 何も無い午後 平和に一人歩き 風は温く コートのポケットから 手カメラ出して ズームイン 常緑樹鮮やかに 寄り添って歩く いいなあおい 無言 どこまで本気やねん フレームアウト 俺落葉樹やね 今春待ってるところ こないだ裸木になったところ 力を貯めている 蕾とかでね 再びズームイン 池に浮く鶴とらえて ああ2が一杯浮いとるわ やらしい顔して 時々パッと飛び立つ むっちゃ笑顔やんか フレームアウト
450 :
瓢箪池 :05/01/28 01:02:37 ID:a5XeCfHb
教えたろか 俺らがあいつらみたいに 飛び立たれへんかったんはな だって考えてみ 俺らのボート普通の手こぎやってんで 俺そんなん嫌やねんもん
451 :
10 :05/01/28 23:41:52 ID:flimDPQg
0 1 10、、、 0 1 10、、、、、、 10、10、10、10、、、、 0 1 10、、、 0 1 10、、0 1 10、、0110、、0110 011001100110011001100110110 「011011100101110111100010011010」 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10! 10!10!10!10!
452 :
それは定常かい?? :05/01/29 00:06:17 ID:ebE6/70f
ひとつはすべて みっつははじまり 終わりはゼロ 世界は一つと 言うけれど それは はかない はかない 身勝手な人間の 希望(ねがい) ちいさな出会いや 別れの繰り返しが 大きな二つの対極に 分離(わかれ)て行くらしい そして人々はカネの話ばかりしていて そう 私は私として生きていたいとか 虚空ゼロの発見や レンアイや ほんの少しのお金が必要 あなたはすべて だれかは広がり ゼロは妄想 世界は2つ きっとだれかと あなた
締め切り〜 >452は遅刻で審査対象外??
454 :
名前はいらない :05/01/29 00:09:10 ID:2ScHyspM
あれ、間に合わなかったか。だめ? だったら参考作品にしてください >452
>>452 は点数対象外ってだけで
批評とか感想とかをつけるのは審査員の自由だと思われ。
456 :
名前はいらない :05/01/29 00:50:57 ID:wlcVe8iQ
457 :
投稿一覧 :05/01/29 11:01:23 ID:FEAhs4dN
>428 なんでもない話 >429 霊と肉 >431 二者択一 >432 遠方の風景 >433-434 マチ >435 3-1 >436 1<<<越えられない壁<<<2 >437-439、>441 僕はニート >440 2 >442 2つの称号〜惨めか勇敢か〜 >443 未来を視た >445-447 じゃんぴんぐにーどろっぷ >448 「二面性についての考察」 >449-450 瓢箪池 >451 10 参考作品(>452 それは定常かい??) 以上16作品(内参考作品一つ) 審査締め切りは1/31の23:59です
458 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/30 11:14:54 ID:JPCxGrQh
採点です。詩らしい勢い、感じるのを基準に採点しました。
一回読みですので、感官直感です。いたらないとこは許してくらはいぃ。
3点
>>437 :僕はニート:05/01/24 22:22:00 ID:O8MECQGy
ネットならではの、作品? ではどうしたらいいかなぁ……パソコン閉じて??
梁山泊で楽しんでいるときじゃないなぁ。……ネット作品だなぁ。
2点
>>433 :マチ:05/01/23 02:25:21 ID:0dZmnkbQ
日本人の感性ある集団の詩になっている。狩猟、遊牧民族だったら??
など、イメージが広がった。
1点
>>443 :未来を視た :05/01/26 23:47:19 ID:WJg2KC9M
そうだね。オレの未来もブリキのように居心地が悪そうだ。
1点
>>448 :「二面性についての考察」:05/01/27 21:05:28 ID:LThr7axL
アイデア面白そう。まだ、もう少しよくなる??
今回、
お題「2」は面白いいいお題だったような、投稿は少なかったけど読みごこちは、
好かったような、デス。
まとめ乙です。『僕はニート』はコピペと分ったので、失格だね…。
出来た分から寸評、です。
>>428 整然と並んだ2の墓標。数字を絵としてみる試みは新しくはないけれど
センスを感じます、読んでて楽しい。2番目の人の苦しみと悲しみのひとこと
で済ませてしまったのは残念なところで、もう一歩の踏み込みはほしかった。
タイトルが『なんでもない』からって、内容まで何でもなくする必要は、必ず
しもないよね、と思う。
>>429 カラオケで斉藤和義の『君の顔が好きだ』を歌ったら、「イヤな歌ね
え」と女性陣に総スカン喰らったことを思い出したなあ。精神性の否定という
テーマ自体は悪くない。独善性はべつにあってもいいと思うが、展開や語り口
の硬さが気になるところ。
>>431 O・ヘンリの短編に『三本の道』てあって、いずれの道を選んでも主
人公は非業の死を遂げるんだけど、それを思い出した。人生の岐路ってのはあ
るよね、確かに。ただそれを充分表現できているかというと、どちらかという
と不足気味です。過不足なく、説明的にならず表現するのは骨が折れるけど、
やっぱり必要だと思う。
>>432 現実世界を真ん中に置いた、鏡像のような人間の二面性、ってヤツだ
ね。叫びのなかに、いろいろ詰め込もうとした気概はよく分るけど、グローバ
ルとパーソナルがごっちゃになってて、入っていきづらかったです。
>>433-434 街を舞台にした寓意性に満ちた作品というと、カルヴィーノ『見
えない都市』、ガルシア=マルケス『百年の孤独』、ダンセイニ『バブルグン
ドの崩壊』、安部公房『砂の女』。ざっと挙げただけでもこれだけある。これ
らは小説だし、この作品と比較しようはないんだけど、この作品は、まだアウ
トラインの段階のように思えます。
>>435 3ひく1はほんとうに2か、という疑問に対する、答えのひとつ。シン
プルかつ余分なところのない描写が、却って論理性の高さを引き出した、とい
えます。中央のパートは謎めいた言い回しで、代入のしかたも、正直いうと首
をひねるものではありますが、気にはならない程度かなあ。
こんばんは。第一印象重視です。寸評・感想です。よろしくお願いいたします。
>>428 なんでもない話
「まぁ、どうでもいいんですけど。」という言葉でしめくられる発言というのは、
だいたいにおいて、筆者の「一番に言いたかったこと」であるものだと思うが。
これは、書いているうちに、本当にどうでもよくなっちゃったんだろうなぁという気がした。
途中から筆者が熱を失ってしまったのは、この作品が、アイディア一つだけのものだから、
ではないかと思う。
「おいで、おいで」と手招きしているように、見えてもくるのだ。だが、それだけ。
もう一つ、アイディアを用意して、物語を作っていけば、もしかしたら
作品になったかもしれない、と思う。
>>429 霊と肉
前半は丁寧に書いている気がした。後半でノッてきて、調子が良くなるのだが、
しかしなにせ、はじめから、熱が足らない。なんとなく終わってしまった、という感を受けた。
離陸も着地もなく。
この文字列を、本当に本当に本当に、自分から世界へと、出したかったかと問えば、
そうでもなかった、と言われるのではなかろうか。そう感じる、作品だった。
>>431 二者択一
素直な感じがして、読んでいやな気持ちはまったくないが、もうひとつかな、と思う。
「割られなかった風船は/ずっと私を見つめ続ける」
ここが作者にとって重要ところだったような気がするが、この二行のみで終わらせてしまっていて、
印象も薄い。ここを掘り下げていくといいのではないかということを思ったが、
もしかしたら、そこまで進むべきほどの熱や痛みは、作者は持っていないかもしれない。
>>432 遠方の風景
ところどころ、(ああ、かっこいいなぁ)、(良いなぁ)と思って読んだ。
ただ、ぼやけている感があり、作品としての完成度は高くない気がする。
もう少し引き締められるのではないだろうか……。
>>433-434 マチ
物語、というには、ドラマが足らないか、と。
"マチ"は何故、"マチ"を選び、"僕"を選ばなかったのだろう。
単純な二者択一ではなくて、たとえば目を下に向ければ暮らしがあるし、
上に向ければ理想もあろうし。ここには描かれていない、もっとひろい、ものが二人には
あったはずだと思うのだ。体温もあったと思うのだ。
もっと書けると思う。もっと書いたものを、読みたい。
>>435 3-1
よくわからなかったが……。
友達、恋人、孤独。代入して引き算して、何か終わりが見えるかな。
実際の人の営みにおいては、いろんなことが続いていくよ。わたしは、
続いていっている、その様を見たい。
>>436 1<<<越えられない壁<<<2
題名と本文と。結局なにを言いたかったのか。よくわからなかった。
二連目の、ユーモアを示す記述が、あまりうまくいっていないと思う。
>>437-439 、
>>441 僕はニート
ニート、の人達を批判しているのかなぁと思ったり。
こういうふうに、取り返しのつかないことに、"ウワァァァァーン"と泣いてしまうようなことも、
生きていれば、まま、あるよなと思ったり。
>>440 2
2をゲットすることの、楽しさとは??
……とか、考えてしまったが、だからといって、別に作品として評価を
しているというんじゃない。
>>442 2つの称号〜惨めか勇敢か〜
そんなによろこばしいことが、何かありましたか。??? よくわからなかった。
またやっちゃった。ごめんなさい。>461は脇の発言です。
>>443 未来を視た
おもしろくもなりそうな気がするのだが……。
説明不足だと思う。読者……というか、わたくしのことを、置いてきぼりである。
具体的なこと、そういう描写をも、書きこんでいったほうが、いいのではないだろうか。
>>445-447 じゃんぴんぐにーどろっぷ
登場人物は、ねじれているようで、結構、正統派の、うたうたい。そういう気がした。
おもしろいような気がする。でも、気がする、というだけであるような気も、少しする。
何かの舞台の一場面として、良いかなぁと思ったりした。
>>448 「二面性についての考察」
がんばっているなぁと、思ってしまったので、そう思わせてしまったところが、
イケナイかなぁと思う。
ところで、世の中は、二重構造、なのでしょうかね。
>>449-450 瓢箪池
情景が浮かんでくるし、そして、その切り取り方がおもしろくて、思わず頬笑んだのだが。
450のほうが、よくわからない。嫌やねんもんと言われても、感情移入も出来ないまま、
首をかしげて読み終えた。
>>451 10
見た目を楽しむのか、リズムを楽しむのか。意味をさぐることに楽しみがあるのか。
10…は、2ですね。そして…? わたしには楽しめなかった。
>>452 それは定常かい??
この作品は、出来そこないだと思う。だが、一読した中では、一番、心にとまった。
シンプルさが足らないかと思う。書くときの、心の静けさが足らないかと思う。
今回、参考作品ということでなくても、この作品には、わたしは点をいれないが、
今後のいつか、この作者の作品に、わたしは点をいれるかもしれない、と思っている。
採点です。
とりあえず私的に三つあげたのですが、
>>432 遠方の風景
>>445-447 じゃんぴんぐにーどろっぷ
>>452 それは定常かい??
この中から、「じゃんぴんぐにーどろっぷ」に1点です。
参考作品である三つ目を除く二作品。どちらとも、点無しにしようかと思いましたが、
「じゃんびんぐ〜」を、無視できずにいる自分に気づきました。
以上です。ありがとうございました。
↑ちゃんと入力したのにぃ〜。ごめんなさい。>463もわたくしです。
465 :
直観太郎 ◆4JTlbL77lY :05/01/30 22:54:04 ID:sjdG80Tb
(2点) >433-434 マチ やっぱりこれかな、と。 作者がどういうつもりだろうと、「お前」の後に「マチ」が出たからには、 お前=マチと誤読する自由が読者には発生する。カタカナがさらにそうさせる。 この混乱を最後までひきずることで、無味乾燥な文章に混乱というスパイスを与える。 それはおそらく作者の意図するものではないだろうが、マチをカタカナにしたのは作者である。 内容じたいは四人囃子の名曲「お祭り」の歌詞にも負けるほど無味乾燥なのだが、 つまりはマチをカタカナにしたこと、それだけで生まれる混乱、 それこそが、あるいはそれだけが、この詩の味わいなのである。とかいってみちゃったりなんかしたり。 (1点) >437-439、>441 僕はニート パクリでもいい。ていうかネットはパクリという社会的「悪」を止められない世界である。 コピーガードコントロール銀盤なんか作っても消費者からクレームが出るだけだ。 自分でもいってることがよくわからないが、ネット作品の作者なんて「いない」ということだ。 >445-447 じゃんぴんぐにーどろっぷ こんなものはネットの落書きだこのオナニー野郎。 ネットを粉砕しろ。詩を宇宙送りにしろ。お前自身の顔面にニードロップをカウンター。 昔俺が書いたものにちょっと似てるという理由で1点献上。おもしろいだけで満足させるな。 (以下、最終選考残り、無点) >443 未来を視た
>>436 よおっく読むと、面白いんだよね、これは。2の魔力、2がくっつこう
とする、ちょうどいい、まりもと阿寒湖、そんな事柄が、何の根拠もなしに、
次々と続いていく。結局は2ゲットしたい作者の心理、というオチ。物凄く面
白いはずなんだけど、畳みかけや遊び倒しが不足しているように思えて、パッ
と見の印象では、どっちかつーと、地味なんだよね。
>>437-439 >>441 コピペだけど一言。いわゆる現代詩でも会話のみの詩は意
外と多くて、これは別なベクトルから詩に近づいた、一つの可能性でしょう。
純粋に作品として観るなら、前半の母との対話やオンラインゲームの描写は、
なかなか読ませるんですが、後半の病院での現実世界になると、もうダメダ
メ。筋だけを追うならこの描写でもOKですが、「読ませる」ことを意識する
ならば、ある程度の取材、表現の工夫などが、この作品の課題でしょう。
>>440 ぼくは、モチーフとして、これは悪くないと思います。たださ、最近
は2ゲットするにも、いろんな工夫をしてるよね、みんな。例えば絵文字をこ
とばだけで表現するとか、いろんなバリエーションがありそうで、それならば
このモチーフでチャンプを狙えたかもしれん。
>>442 2つの称号は、裸の王様的な自分を揶揄していて、それを無理矢理な
ポジティブシンキングで、2つの名誉にしちゃったのかなあ。どちらかという
と、自己を嘲笑しているのか。自虐や傲慢、戯画化など、効果的なバリエーシ
ョンは、いくらでもありそう。
>>443 擬人化された未来と、それを見つめる作者という、単純な絵、だね。
ただ、その地平に横たわるもの、それが何も書かれていないもんだから、読者
としては、どこにも入り込めない。
>>445-447 特に戦争の部分なんか恋愛と絡めてて舌を巻いたんだけど、ぼく
は敢えてキビしい意見を述べたい。ジャンピングニードロップって、大技だよ
ね?高く跳んで鋭い一撃を喰らわせる、タイトルに沿ったことば運びを求めた
い。これじゃ緩勾配を登っていくトロッコ列車だよ、このタイトルにした意味
がない。ぼくは詩に芸術性を求める類の人間ではないが、これは高めることが
できる作品だと思う。
>>448 投稿作の中で最も2が沢山でてきました。ただそれは、読者にとっては
ああ、やはり出てきたなあ、という予想範囲内の詩であるわけで、さらに驚き
とか、面白みとか、そんなものを求めたいです。
>>449-450 切り口としてはこれがいちばんでしょう。なかなか思うようにい
かない焦燥を、のどかな公園風景や笑顔の中でユーモラスに語っています。一
方では推敲が足らないかな、と思わせる部分もあって、「一人歩き」がいつの
間にか「俺ら」と二人に増えてるように思われますが、如何?
>>451 ああ、これが2が最多か。二進法だね。PC上の何かを訴えたかったの
かもしれないけど、ぼくには作者の意図は汲み取れませんでした。でも、一句
浮かんだよ。「猪木になりきれない春二番」お粗末でした。
>>452 おお、なかなかカッコいい。数字を使った、世界の判じ物ですね。た
だ、作者にとってこの作品を消化しきれない部分が多々あって、そこは読者と
しては大きな謎となって残ってしまいます。ほんとうに作者の言いたかったの
は2、3連めで、他はイメージだけで考えてもいいのだろうけど、読みとばすに
はファクターがでかすぎる。審査対象外ですが、番外の1点さしあげます。
かのぷーさんかのぷーさん、2点配点の作品へのリンク間違ってますえ。
ごめん、2点
>>449-450 『瓢箪池』の誤りです。
あと、実は「マルチポスト不可」という不文律がこのスレにはあって、そうし
た意味でも、『僕はニート』は点数は無効となります、念のため。
471 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :05/01/31 00:09:47 ID:/+MwLFV3
すいません。採点の変更したいのです。
>443 未来を視た < 一読してヘッセをなんとなく連想して、一点つけたのですが。
読み返してみると、それでもいい。何がしかの足場になっている。と、みえてきた、
ので、そして、終節もちぐはぐ感はあるが、やはり未来はしっかり目を開いて見ていたい
気持ちに乗り替わってきた。……ので、 2点追加で、
3点
>>433 未来を視た
と、変更してください。よろしくお願いします。
締めきり…じゃないの?
474 :
名前はいらない :05/02/01 18:06:36 ID:SH+oKol7
>>473 確認しました。乙です。
「僕はニート」はマルチポストにつき失格ということなので、
また、同点チャンプだったとしても投稿の早かった方に次のお題を出す権利がありますので、
「マチ」の作者の方、次のお題をよろしくお願いします。
475 :
soft ◆soft/e/9Do :05/02/02 00:40:11 ID:2dGDoQhf
次のお題は「冬」でお願いします。 締め切りは2月9日一杯(2月10日AM00:00)まで。
476 :
酒 :05/02/02 06:30:36 ID:XYtDYCqT
冬が切れて だらんと萎える 寒さも空気も日の暖かさも 垂れたまま動かなくなる 目がかすんでいる 笑みを絶えずに 体でアクション 拍子でおでんがあたり一面に かつおの風味 私は はにかんで財布とたばこを探していると いつの間にか日が暮れて 延々暗い電灯が不規則に点滅 ぐしょぐしょに濡れた手袋を電灯にかざして ジャンパーを脱ぎ捨た 川に飛び込んで 財布とたばこを探して 鼻が凍り付いた 諦めた 車のライトが水面を滑っているのを わけもなく追いかけてみたりして 小便を垂れ流し 泣き喚いて 念仏を唱えた 冬にしては見事な花火が水面に上空に あらわれ 水面を這って 上空を見 流れて 流れて 流れて来た 水平に平凡に悲惨になってきた だからどうしようかなんてのは念仏に吐き捨てて 軒並みが光輝いている 両岸私を照らさん 限り 何故か私は愛されているような気がしている 流れて 流れて 流れて 北流れて 流れて 流れて 北流れて 流れて 流れて 北流れて 流れて 流れて 北
張りつめた朝の空気の壁は 天までそびえ立ち 私の眼前をふさいだ 少し降りだした雪の一粒に 足をかけ 一歩一歩昇っていく この壁は果てしなく 降り続く雪は 私の頭上に高く高く積もる 手足の感覚はすでになく 脳から送られるはずの信号は 口から白い雲となり吐き出されるばかり 春が来れば 私はまた地に落ちる 冬が来れば 私はまた天に昇ろうとする 地は近く 天は遠い 冬は短すぎたのだ …… 雪粒に足をかけ 昇る
478 :
凍え雪 :05/02/02 17:51:45 ID:xril+AdR
降りつもる北国の 雪の中 傘も無く 溢れてくる悲しみを かぶせたまま歩いてる 何かを探してさまよう舞雪 記憶なくした鳥のよう 白樺の枝 積もりかけ すべり落ちてまた迷う 空おおう重き雲 涙流すあの日の記憶 過ぎていく灰色の 日々の中 夢も無く 終わりのない虚しさに 流されつつ歩いてた 一人で震えて見つめる山肌 雪に隠れた木々の色 心に眠る 過去の影 映りかけてまた消える
479 :
凍え雪(続き) :05/02/02 17:52:57 ID:xril+AdR
空おおう重き雲 涙さえも凍てつく気温 冷たく凍るまつ毛 頬にあたり溶ける雪 もう何もない時間 今はただ凍えて 降りつもる北国の 雪の中 傘も無く 溢れてくる悲しみを かぶせたまま歩いてる
480 :
夜風 :05/02/02 20:20:15 ID:Icu+kq7z
湯気が ふわり あぁ 光るひとつひとつが とてもあたたかい しずかな よろこびを乗せた 風の音がする ひゅうぅ 湯気が ふわり ひゅうぅ
テレビのBGM どれも外の世界の話 白 モノトーンの部屋の中で有り余るほど白は見てきた 窓は赤いマンションだけ 申し訳な一人分のちいさな庭 室外機が置いてある 少し背の高い 腕の伸ばして見てみれば 白には遠い涙色 テレビを消す 無音に近い雑音 何を考えているのだろう 音楽でもかけるか キーはランダム 虚無が30%ぐらい中和され 音楽が聞こえない 太鼓が聞こえる 暇はやがて眠りを誘う
深夜になって 時計の音 ああ 明るい 快い違和感 僕の庭がこんなに明るいのははじめてだ さむいね
「綺麗だね」 子供の頃 おばあちゃんちの縁側で 夜のうちにできたつららを見ていた 「不思議だね」 冬のつめたい空気の中で 僕たちの心はあたたかかった きっと僕たちは 静かに流れる時に 刹那さと永遠を 同時に感じていたんだね うたた寝をする僕に 「風邪をひくわよ」と そっと毛布をかけてくれた あなたの声のぬくもり 今でも思い出せる
「綺麗だね」 帰り道 誰かの家の軒下に 銀色に輝くつららを見つけた 「懐かしいね」 生き疲れた僕の心を やさしく包む思い出の灯火 そうか僕たちは 静かに流れる時を 満ち足りた時間を 確かに過ごしてきたんだね もう戻れないからこそ なおさら恋しくなる あの日の僕を包んでいた あなたという名の毛布が 幼さという猶予が そう、戻れないからこそ
覚醒して初めての吐息が白い 金色の朝日が障子に雪の姿を投影する 薄いガラスを隔てて在る一葉の写真 額縁は純金で何年経とうが色褪せぬ 旧家の財産を集約してつくったのですあなたが代々伝えてゆくようにしなければ 疎らに植わった寒竹の間に声が木霊する 密かに朝焼けを慈しむため連れ立って 半ば凍ったような木造の校舎の高みから 親しい友の頬と沈む陽をしきりに見比べた あんなにも火照った美しいものが去ってゆくのはこの世界のためになりませんね 中庭にだけ降る雪はとても礼儀正しく 板の間には舞い込んでくることがない 空には早々に暗雲が広がってしまい 後は端正なその白い人々と戯れるだけ そして写真の中の私達はまだ子供のまま子供のままで白く端正に微笑んでいる
486 :
カイロ :05/02/03 22:30:41 ID:ReplRxq5
誰かの肌に寄り添ってみた 暖かいのかな?暖かくないと 僕はただの役立たずになる 規模は小さいけど必死で寄り添って暖めた 雪が降るほど寒い今日だから 僕の存在を証明するチャンス 本当に暖かいの?それともまだ寒いのかい? できる限りの事はするよ?返事もしてくれないのかい? そりゃそうだ主人とは対等に喋れない立場だから でもこれだけ聞いたら十分なんだよ? だってこれは僕の存在自体の問題だから 暖かいのかい? 数日後ゴミ箱にぽつんと一つのカイロ
487 :
冬の家 :05/02/03 23:00:46 ID:Vr44MLZY
乾いた雪が乾いた心を運んでくる 屋根も軋んで声をあげる つけ放しのラジオが鳴っている 汽笛が糸を引いて消える 誰も訪ねて来ない 野良犬が体を震わせる 背中の雪がドサリと落ちる 細い指のひとが髪を梳る 鏡は濡れて光っている ケトルの湯はまだ沸かない 夜が更けて雪はやんでいる トウヒも白樺も闇に溶ける 背中丸めペディキュアを塗っている 鳩時計が十時を告げる 冬の家はいつもより広く感じられてならない コムパクトの蓋をパチンとしめる それきり物音ひとつしない 白い吐息がまた漏れる ストーブの火は炎が弱い 睫毛の先から夜は凍る セーターの下の胸は薄い 灯りはつけたままで眠る 今日も誰ひとり訪ねては来ない
488 :
冬の日 :05/02/04 00:46:08 ID:INpx5Fbk
帰りそびれた自転車が震えている 薄明かりの中 窓辺の灯から微かに懐かしい唄が聞こえる 夕日は 聞き入る様に声を押し殺して 静かにまだ燻っている
489 :
冬の待機 :05/02/04 18:41:03 ID:Tw1sADVJ
もし君の 手がかじかんでいるのなら 包みこんで あたためられる 僕の掌でありたいのだ ひと恋しさに 不意にとらわれ 空を仰いでいるのなら ひとときの 話し相手にえらばれる 気安い僕でありたいのだ (どこかでわたしを すべて見て 知ってくれてる 誰かがいるんだ いいんだよ と言ってくれる そういう誰かが……) もし君が そんなふうに 涙をこらえる夜にいるなら 僕はその どこかの誰かでありたいのだ いいんだよ と君に言う そういう僕でありたいのだ 食料は多くなくて良い 毛布は幾枚かあると良い どこかにいる ひとりの君を 僕は待つ 呼ばれることが もしなくても 両の掌をあたためておく これが僕の冬でありたいのだ
490 :
ボレロ :05/02/05 08:33:48 ID:wwS0OqyH
「ボレロ」 白鳥はゆっくりと空を舞い 旋回しながら ゆらゆらと 何万羽も アスファルトにおりてくる ボレロの旋律のように 冬の寒空は僕を刺す 激しく冷たい旋律が 寒空の中に流れてる 白いステージの上で スポットライトの下で 白鳥と一緒に冬の旋律を踊ろう あの曲のように 時は繰り返す 年に一度の冬を踊どろう
>485の作品を投稿しました。 9行目「沈む陽を」の直前に「雲に」という言葉を挿入して、訂正させていただきます。
492 :
大地のうた :05/02/06 16:41:54 ID:RKGgVKou
”なんでそらを全部おおっちゃうの?” 灰色の雪雲に聞いてみた ”きみの肌の色が白くなるように” 雪雲は男らしく言い放って つめたいキスをあたしの唇にした 皮膚を霜柱がつき破るくらい ひんやりとしたそれは カラダの内側を侵されるような感触 ”きみの熱い肌で解ける 僕の結晶が見たいんだ” 雪雲は赤く雪焼けした耳に 甘くて冷たいヴァニラアイスみたいな声で こっそりささやいた そして あたしのカラダに白い雪を なんども何度も降らせる あたしのカラダをおおっていた 雪雲の結晶はあたしの内側の熱で 少しずつ解けてゆく 春がやってくる 雪雲は別れのキスもせず 足早に去っていった 後姿は追わない なぜならあたしがもう 春風のキスに夢中だったから
氷の様に冷たい人だと よく君に言われたものだった グラスに入った僕は グラスを白く冷やしたし そこに注がれたワインのように 君の愛情をもいつしか冷やしてしまったのだ −どうしてそう周りまで冷やしてしまうのかしら そう言われても僕は少し困った顔で答えるしかなかった ひやひやとした空気の中ではいつだって考えていた もしかしたらそこは冷凍庫だったのかもしれない 僕は全く 汗もかかなかったから それでもいつだって考えていた そうだ 熱いお湯を注ごう そうすればきっと僕の体も少しは温かくなる 僕の易い考えに 付き合ってくれたのは君だった たらいに入った僕は 外側に霜をはりめぐらせたし そこにはられたお湯のように 君の情熱をもいつしかぬるく揺蕩わせてしまっていた −やっぱり私には無理みたい そう言われても結局僕は少し困った顔で微笑むしかなかった
どこにいても 僕の周りだけは冬の最中 プールでは塩素の表面を凍らせ 道を歩けば凍った川 ひやひやと吐息のように優しく 浴びせられる声々は シルクとなって 一人っきりの僕を 薄優しく包む 忘れてたんだ いつだって 汗をかこうとしなかったのは僕 待ってたんだ いつだって 溶けだせる春の訪れ 知っていたんだ いつの間にか 溶けてしまいたいと望む僕を 溶けてもいいと望んでくれる君を 僕は溶けるために氷だった 大きな大きな氷河の塊でいたかった 温かさの中に幸せを見つけるために 大好きな春を待つために冬が冬であったように 僕は君を待つために
雪に埋もれて 死んでいきそうな いまのぼくに みそしるを 作ってくれませんか 飲んだことないような みそしるじゃ なかったらいりません たとえあなたが氷上小枝子さんであってもだ あぁ 氷上小枝子さんのきたないおしりに 妖精の羽根が あったらよかったのに 氷上小枝子さんはいま暖房の効いた窓の 内側から 夢のむこう側の 微笑みで 死にいくぼくを見つめています 君のみぞしる 冬のあたたかさ 雪に 埋もれて死んでいく ぼくの生命のうつくしさ
496 :
僕の曖昧な 昨日へ :05/02/07 09:53:29 ID:qi5+V08M
朝だ 雪だ 冬だ 昨日まで確かに 夏だった 道のなくなった舗道に 雪んこがいない 冬商人は準備中 冬かたつむりが 枝にとまっていた
497 :
ふゆのひとよ 1/4 :05/02/07 13:20:32 ID:0nakwWeh
もちろん少年ではない。 若者でもなくなっちまった おれ もしかしたらあんた に ばかものよ、と呼びかけよう。 ばかものよ、大志を抱け。 ふーるずビーあんびしゃす、 おれはここにいる。 ここにいないとき、名の無い消費者である おれは ここで名を持つ無名詩人たらんと足掻く。 まずは勤勉な馬鹿となれ。 勤勉な馬鹿ほど損失を生むものはないとのたまう若い上司には そうですね、と愛想笑い、しかし、 勤勉な馬鹿は馬鹿のままではいない。 信じろ。 失敗しない利口さを持ち合わせないならば、 多くの物語を伝えよ。 謙虚に。 とは言ってもよ?
いい具合は持続しないんで、 さっきまでの中身の詰まった安定してた、覚悟のようなものはどこ行ったの、なんだったの。 臆病風 ざわざわする。 寝れない寝返り三回転半うつぶせ になって 考える。 ダラクハラクダ。 艦長、これは回文ではありません。アップトリム720度。 いっかい起きよう。 コーヒー淹れる? too much. 部屋の中ぐるぐるし、 「遠くに行きたいな」 って、もっと遠い場所って天国しかねーよ、もはや。 行きたいというより、帰りたい? きっとおれてば地上に単身赴任しちゃったんだね、だから還るまでひとりなんだね、なんちてな。 あのひとは今夜も誰かと会ってるんだろうか? 知る由も無い、聞く勇気もない、知っても何も出来ない、おれではない、 おれはひとりの部屋でぐるぐるしながらざわざわしている。何度確かめてもひとりである。クローゼットには誰も隠れていない。
なんだこれ、初めてじゃないんだけど、いつだっけ、あれかな、あれだ、 春だな、春が近いんだな、カラダは性懲りもなく盛んに焚きつけようとするが、 あのね、毎回申し訳ないけどね、犬も歩けど棒にも端にもかからず。 おいてけぼりの予感。 いま、はるがきて〜きみ〜は〜きれいに〜なった〜、 そしぃて、ぼくはとほぉにくれるぅ。 しかし、 大志を抱くと宣言してしまったおれは、だから、 夕陽を背に体育座りで膝小僧のしわを数えたりはもうしない(もしやったとしたら、3本目まで許して欲しい)。 何をしたらいいか分からなくなってもおれはココに立ち続けるんだ(それはもう仁王だな、と言われるぐらい)。 利口に立ち回るより、つよく在りたいんだ。 たとえ眼鏡は曲がっていようと。 例えば、サバイブするひとり氷河期、 Tシャツ一枚でマンモス追い掛け回す原始のグルーブ脈打つバイブ、風邪ひかない大丈夫。 免疫が超合金でできている。 北極点にビーチパラソル打ち立てる。
例えば、 遅れぬための速い脚ではなく、 ツンドラを踏みしめる厚い足裏。 この星は丸いから、彼らが一周してきたときには おれはまだ立ち続けているだろう。 そして言う、 オーロラを見た、と。 沈まぬ太陽と終わらない夜を。 雪の結晶模様の蝶を。 恋は恋であり、変身は願望であり、詩は詩である。 日々は日々でしかなく、季節は過ぎ、詩は詩である。 恋と変身と日々と季節が詩である。 かこわるくてばつわるくてモウシニソウでも死んでいなければ生きているのである。 そのうち英会話学校にも通うのである。 そのうちという言葉で検索するとばかものがヒットするのである。 それでもそのうちと願うことはやめない。
501 :
僕の朝 :05/02/07 16:27:45 ID:O059PYco
寒い ストーブに手を伸ばす 効かない。 窓を開けた 冷たい 風 感触は不快なだけ? 今年は 雪に触らず冬を終えるのだろうか でも まだ冬は終わらない だから 僕は起きる 必要なのは コートだけ
502 :
冬夜空 :05/02/07 17:22:16 ID:38b9FQCX
「夜空」 世界が静かに眠る時間 街は冷たい闇に包まれて 寒い 暗い 虚しい 冬の星座の蜃気楼 降り積もる雪の公会堂 柵が凍った池の裏 錦鯉がのたうち舞う 微かに震える樹の枯れ葉 街灯だけがざわめく歩道 灯りに逸れた闇の色が 街の景色を深く彩る 見上げて滲む涙の夜空 誰もいない街の片隅で 僕は冷たく立ちすくむ 辛い 一人 悲しい 探し続けた教会の尖塔 月に架かる白い十字架 救い無き偶像にさえ 縋りついた日々の記憶
503 :
冬夜空 :05/02/07 17:23:01 ID:38b9FQCX
痛い 想い 悔しい 肩に降り立つ雪の妖精 小さな背中に伸びた白羽 幻と知りつつ話しかけると 息の温度に溶けて消える 苦しい 寂しい 耐えられない 世界がひっそり眠る時間 街は冷たい闇に覆われて 今夜も一人夜空を眺めて 僕は孤独に震えてる
504 :
ほほほ :05/02/07 22:56:09 ID://paRfVW
今日は冬至 お天道様に出会える時間は やりたいことができるかできないかの 短い時間 やりたいこと するべきこと 食べたいもの 観たいもの 聞きたいもの 触りたいもの ひとつひとつ 手にとっているうちに 全て無くなってしまうから 初めに手にとった それで 冷えた手足を 温めてみる これからお天道様に会える時間は 増えるばっかり
505 :
覚醒 :05/02/07 23:16:03 ID:zsorzPSY
朝があった。 目の前の霞の向こうに。 ただキリキリと光り。 それは嘘だと。 頭蓋骨の裏に 書かれていた。 目覚めるころには 忘れてはいたのだが。
506 :
春。 :05/02/08 00:09:48 ID:x1oPMQ9z
ふりむけば綺麗に山くっきり 小さく凍えてそこにある 確かもっと余裕かましていたような 今の僕ははっきりと輪郭を捕える お互いのピントがあっているからじゃないかと 自惚れ見上げているのに 見下ろす あらら山肌から朝日が顔を出し 僕を叱る 輪郭が消えた あの光景は何だったんだろうかと 今も思う また霞の季節が来て 山はボヤけてしまったけれど じゃあ僕は取り残されたのかと聞かれれば そうではなく僕もボヤけているのだ 今こっちから声をかけたら 同じ山びこ返ってくるだろうか 僕はまた季節を戻す 今度こそ前向きな春を目指して
507 :
今日の透明な光 :05/02/08 22:59:02 ID:wYXJnACD
世の中は動いていて季節は巡っている 一緒に人も回っているが冬はここで立ち止まっている 時代はいまだ停滞していてもう歓声は消えてしまった 枯葉が舞い落ち時に走り去る間を肩をすくめて歩いて 寒いなとコートの襟を立てたり 駅で切符を買ったり 暖房と人いきれの教室に扉を開けて逃げ込んだときに 悪くない日常は と思う 寝違いや郵便のバイクの音や 新しいマフラーの温もりに構成されるささやかな生活は 小さな市民はこの日常とせいぜい巡る季節を相手に 賃金とか賃金以外の喜びとかを拾い上げようとうつむき加減で歩き うつ伏せで眠る 新聞やニュースが様々なことを伝えてくる 旅人から遠くの物語を聞くかのように目を見張り耳を欹てもするが 焚き火を囲んでいるこの夜の温もりをまずは好む 休日の遅い朝 窓から入り込んだ光がコップのふちを飾りつけ パンの匂い、コーヒーの匂い 優しい休日の匂い 微かな孤独の匂い 今日の透明な光
508 :
ぬくぬく a :05/02/09 00:28:48 ID:MVGT+a+Q
言えない思い 伝えたい思い 枯れた原野 まっ白くフタをされた大地 誰の胸の奥にもある 陰のような チロチロと炎の 舌なめずり を冬が暖炉に押込めて カサカサの肌 似てる? そう やっぱりここにいるんだ 似てる? ふっ やっぱり切り裂き歯の鋭さか 足を取った奴らに 慰められて 悲しくてムカツク せつなくて むなしくて同じ 胸の奥がうずく
509 :
ぬくぬく b :05/02/09 00:32:04 ID:MVGT+a+Q
舞い上がる白鳥座(せいざ)手摺に寄り見上げ 過ぎてゆくのを 徒手見送る しかし実際には 何の被害も受けなかった 様に感じる 私にしてみれば 約束どおり 月が満ち冬が 行く ために消費された 紙細工は 雨に打たれ みじめこの上ない それで最後に 背中のどこかに 緊張をのこし 日差しが ぬくぬくと 融かしてしまった 言えなかった 伝えなかった
先に子どもたちの声が消えた。流氷のひしめく冷たい海に放り出された私たち は互いに励ましあったが同時に互いに無力であることを思い知らされるのだっ た。この冷たい氷の海のなかでは。 脱出を試みようと身をよじらせるたびに流氷は体躯にふかく突き刺さり私たち の自由と体温をじわじわと奪っていった。互いの名を呼び合う声。私の名前を 父を母を呼ぶ声。先に子どもたちの声が消えた。目蓋を閉じてこらえる。 子どもたちの次に彼女の声が消えた。次いでひとりまたひとりと氷の海は静謐 を取り戻していく。私の名前を呼ぶ者はどこにもいない。凍える紫色の唇を開 いて誰かの名前を叫ぼうとするがもうすでに声にならない。遠のく意識のなか でひとりまたひとり私の名前を呼ぶ声がふたたびきこえてくる。 夕食後に突然なった電話は子どもたちの保育園の同級生の死を伝えるものだっ た。「ぱんだぐみのりおちゃんが今朝がたなくなりました」インフルエンザが 彼女の命を奪っていった。まだ三歳だった。 電話を受け取った妻にまとわりつくようにして息子が走り回っている。まだ 「ぱぱ」も「まま」もうまく言えなくて微熱が下がらなくて昨日今日と保育園 を休ませた。 息子は駆けよってきて鼻汁を垂らしたまま顔を近づける。ぼくは息子を抱き上 げて息子はけたけた笑っている。そういえばこの子が死ぬかもしれないなんて 考えてもいなかった。
ネパールは世界の最貧国のひとつである。下痢や風邪が原因で信じられないく らいの人々が簡単に死んでいく。そのほとんどは子どもたちである。 老人は少ない。老人になる前にみんな死んでしまうから。 ボランティアでネパールを訪れた我々の眼前で実際に起った出来事である。乗 合バスがひとりの若者を轢いた。バスの後方で若者がまだ動いてるのを確認し た運転手はバスをまっすぐバックさせ若者をもういちど轢きなおした。 ネパールのような国では人の命より医療費のほうが遥かに高い。バスの運転手 は高額な医療費の賠償を払うよりも殺人者となることを自ら選んだ。 われわれのなかには医療の専門家もいた。その眼前で起った出来事である。 「しあわせ ってね さむくないこと。それからおなかがすいてないこと。」 きょうも愛を知らずに子どもがどこかで死んでいく。物乞いをするために腕や 脚をへし折られる。不治の病で保護器にはいったままレスピレーターが回って いる。泥水をすすりながら糞便にまみれてぐったりと母の腕に抱かれる。振り 上げられた拳に頭と腹をおさえるがそれでも容赦なく体罰はいつまでも続く。 生きたまま丁重に肝臓腎臓角膜を取り出され残りは豚のエサにされる。小ギレ イな服を着たのも束の間すべて脱がされてあらゆる穴にペニスを突っ込まれる。 「しあわせ ってね さむくないこと。おなかがすいてないこと。それから だれかがそばにいること。」 ぼくは君たちのことを思い続けよう。顔も名前も知らない会ったこともない君 たちのことを。ぼくは君たちのことを思い続けることしかできないけれども。
今は。
吐く息は白く 喉が凍てつく いつかの願いは凍りついて 降る雪は白く 道が凍てつく 密かな思いも雪に埋もれ 痛い 痛い 素肌に突き刺さる感情の無い吹雪 痛い 痛い 心に突き刺さった行き場の無い恋心 春が来れば 少しは楽になる 独りでも凍えはしない 冬が無ければ きっと楽になる 温もりを求めずにすむ 枯れ葉を踏み 微笑みはこわばる 明日もきっと 全てを照らす太陽を見上げる 明日はきっと 痛い 痛い 素肌に舞い落ちる感情の無い桜吹雪 痛い 痛い 凍りついたままの行き場の無い恋心 身動きのとれない恋心
睫毛の先から夜は凍り セーターの下の胸は薄い ペディキュアはつけたまま眠る 誰も訪ねては、来ない
ちょっとだけのぞいた外が あんまりまぶしかったので慌てて両目を押さえたら 爪が少しささって瞼が痛かったです 今はお前もそんな色なんだよと笑いながらお母さんが舐めてくれました まぶしい色は痛い色 僕たちがおんなじ白い色なのなら誰もお互い見つめあえませんね だから僕たちもお母さんとはなれて みんなひとりで生きていくのですか もう少し僕たちはここにいられます ずいぶん痩せてきたお母さんは遠い目をして お前たちには本当は お父さんもあるんだよと言いました 大きくなったお前たちに出会ったら きっとお父さんは怒るだろう 自分のテリトリーを荒らすなと 息子だとは知らないで威嚇の声をあげるだろう お前たちは若いのだから 少しだけ、取っ組み合って、それから すごすご逃げてあげなさいね お父さんが自分の老いを悲しまないように もう少し僕たちはここにいられます 今はまだやさしいお母さんが唸り声で僕たちを追い払うまで お父さんの思い出話を聞きながら まだ見ぬ春の森の夢を見ながら
516 :
二月 :05/02/09 22:39:22 ID:sJOFS/fI
二月ってのは寒いな 窓の外も部屋の中も 空気がしんと張り詰めてはひとを脅かす ぼくは貧乏ゆすりに気付いては止めるのを繰り返している 熊はまだ寝ているだろう 鮭は海でそれを待つだろう 街ではひとが行き交っている その表情には迷いと眠気が見い出される 遅い朝と早すぎる夕闇は黙って暮らしている双子みたいだ それに挟まれている曇り空や朝刊、草むらたちの 何だか全てが厳かになるのを不思議に思いながら ひとは手をこすり合わせ空を見上げる 冬は待っているのだ だから冬のなかでみなも凍えながら待っている 母親の強さと大きさで 夕食の匂いを背におかえりといって、微笑をまとうそのときを ひとだけが忙しく動き回り 静かで厳かになったものをつっついている 夕暮れの強情な迷子のよう じきに泣き出して楽になるのだろう そして力強い手の平のような春がやってくる
最後に春の夢を見たのは いつだったろうか もう忘れてしまったのに 無意味な希望は僕に 毎朝窓の外を覗かせる 昨日と変わらぬ 刺さるような吹雪 もう落胆もしない 本当は気づいているから じきに大洋も氷りつくだろう 家の薪も尽きるだろう それでもこの長い冬の 終わりが来ることはないのだ 太陽は申し訳なさそうに 弱々しい陽光をくれるのだが それすらもまるで冷気のようで 全てを少しずつ 削りとっていく ああもうこの命は 僕を支えきれずに ちぎれてしまいそうだ
皆が虚しい抵抗をやめ 最後の命が終るとき それがわれわれに訪れた 本当の冬なのだろうか それともそれは 未だ誰も見たことのない この世ではじめての 永く静かな季節だろうか
長い冬がやってくるよ とても とても 長い 長あい ああ 長い冬がやってくる
鉄と終わりの花火があがった 東から西から ポンポンポンポン それを見た男の子はワーワー騒いで 泣いたり 喜んだり 女の子は何も言わなかったよ 何も言えなかったよ それから雲がやってきた 大きな雲だ 世界は一つの雲の下 急に何かの宗教に勝手に入って 神様 神様 って言ってる人がいる 神様はもう僕達の事なんか見えやしないよ 窓の外は時折うるさくなり また望みの消え去った静寂が戻るの繰り返し ああ 南の島にも雪が降った
僕はあの子に会いにいこうと 真っ白な大地を トボトボトボトボ 倒れた雪だるまが あちこちに転がってた 兵隊さんの銃は杖代わり まだ弾は出るだろうか もう夜だか昼だかわからない もうここはどこだかわからない 海は凍って 行こうと思えば海外旅行もできるなあ でもあの子は海の向こうには無いだろうな ゴーゴーゴーゴー まだ何とかできると 色を奪われた極楽鳥が 僕の頭の上を飛んでった 僕はあの子の目ん玉さえ見つけられず 機械的な音を放ちながら飛んでいく極楽鳥を眺めてた
長い冬がやってきたよ とても とても 長い 長あい 次の春はいつだろうか ああ 長い冬がやってきた
投稿してから気づきましたが丁度前の人と題名がかぶってしまっていたようです。 別人による別作品ですのでその辺よろしくお願いします。
雪の降らない夜に くじらの夢を見た 会うことのない海は いつかも寂しかっただろう 雪の積もらない夜に アスファルトの黒さを知った 響くことのない足音は いつかも寂しかっただろう 眠りという名の兎が急いでやってくる頃 夢という名の小鹿が誰かを忘れる頃 暖炉がネクタイをする前に きっと春が来てしまったのだろう 雪の降った夜には サンタクロースの夢を見た 会うことのない優しさは いつかも温かかったのだろう 雪の積もった夜には にんげんの赤さを知った 続くことのない幸せは いつかも温かかったのだろう ― 澄み切った空気は 寒さ以外を運ぶ
黄土色に枯れた草が残る大地に 粉雪が舞い散っている。 身体の芯まで突き刺してくるような 風に乗って。 茫漠なる、荒涼なる、立ち枯れの木々が 点々と転がる大地に、 粉雪が舞い散っている。 花が咲かない、緑が消えた。 生けるものの気配が 地表から消えうせ、 躍動する生命が 無機質な結晶へ変化し、 硬く落ちていく。 心がかたくなにこわばり、 言葉が口を出ることもなしに、凍りつく。 静寂と鎮魂。 春を待つ。 ただ、内側深くに燃える何かをじっと抑え込みながら、 息を殺して 待つ。 溶鉱炉を開け、斜めに傾けた炉の出口から、 どうっと鉄が流れ出す。 噴出する熱、飛沫する鉄、 焼け爛れる肉塊、熱く濡れた子宮。 阿鼻叫喚のうめきとともに、歓喜の叫びが発せられる。 夢を見るのだ。 待ち続ける冬の中で、
もう締め切りなんじゃないか…と思っていたりする(´-`)
>>526 ア、ヤッパシ。。orz シツレイシマシタ。
528 :
必殺評価人 :05/02/10 20:39:25 ID:uPzYSwJv
525に3点 514に3点 あとは全部0点・・・残念!
それでは集計いたします。点が入ったのは525と514だけのようですが、 525は締め切り後の投稿なので失格、514は487の盗作なので失格。 よって今回のチャンプはなしと決まりました。
>>528-529 あー、ぼくもいっぺんやってみたかったなあ、そのイタズラ。
それはさておき、皆さん投稿ありがとうございました。
審査期間に入ります。残念ながら
>>525 は審査対象外となります。
締め切りは2/12いっぱい(2/13午前0時)です。
寸評・感想です。基本的には、第一印象重視です。よろしくお願いします。
>>476 酒
一読して、手帳に書きとめた本人しかわからない日記、というような印象でした。
無駄なものを省きに省いている感じがしましたが、ですが、この時の"無駄なもの"
というのは、それを書いた本人にだけ、であって、もしかしたら、
他者が読むときには、要るかもしれなかったものをも、省いてしまっているかもしれない、
と思いました。でも、きっとそれは、意志を持ってそうしているのだ、というような気がして、
その様子が、"手帳に書きとめた本人しかわからない日記"のように、映ったのだと思います。
>>477 雪粒20030457231個を昇り私は落ちた
何故昇ろうとしているのかなぁと、そこが疑問です。
おもしろいな、と少し思ったのです。ですが同時に、説得力がないかなぁとも思いました。
天は遠い。冬は短"すぎ"る。何故昇りたいのかを、さぐることのない、今のままでは、
読者……というかわたしを、納得させるのは、難しいと思いました。完成度は高いと思いました。
題名は、好みの方もいらっしゃるだろうなぁと思います。わたしは感心しませんでした。
>>478-479 凍え雪
なぜ、この文字列から、わたしが詩情を感じないのだろう、といぶかしんで思います。
流れや、情景を、感じ取ることが、わたしは出来ませんでした。
きれいな言葉の選び方ですが、すべてがぶつぎりになってしまっていると思います。
>>480 夜風
気分が良い感じが伝わってくるような気がしました。
ですがこれだけでは、わたしは酔えません。画とか、音楽とか。補うものが、多々必要で、
ですがそれでは、一つの詩作品としては、不完全だということなのだと思うのです。
>>481-482 明日はきっといいことあるよ
読み終えて、最後に題名を再び見て、なるほど、と思いました。
無音に近い雑音、虚無が〜中和され、など。わからなくはないけれども、
容易な気がする文字列で、気になるのはそこでした。
虚無と書いて、虚無が伝わるかというと、(ああ、虚無なんだろうなぁ)というくらいににしか
読者には、伝わらないのではないでしょうか。
嘘のない文字列なのだろうという気がしていますが、わたしは、虚無を虚無と書いてしまわないで、
違和感を違和感という言葉のみですませてしまわないで、具体的な描写をならべて、
外堀を埋めていくというようなのが、好みです。そして、この作品の場合、
そういうふうに進めていくほうが、良いんじゃないかしら、と思ったのでした。
>>483-484 氷柱
心の中の、ある物語、その軌跡を、丁寧に書いてあって、
わたしは好感を持って、素直に読み進んで行きました。「幼さという猶予が」がかっこいいですね。
ですが、着地がちょっと、今ひとつだったかなぁと思いました。
結論のようなもので、閉じてしまわないで、
思い出しては、消えていく……という流れのままを保っていてくれると、
余韻が生まれたかなぁと思いました。
>>485 Childhood
しんしんと冬だなぁと。そういう感じを、とてもよく伝える文字列だと思いました。
作品としての完成度は高いと思いました。思い浮かぶ映像は、小説か、漫画のそれで、
詩作品としてとらえるというのには、わたしは違和感を持ちました。
>>486 カイロ
「十分なんだよ?」というような、疑問ではない部分への?マークに、
わたしは、くすぐったさを感じるのです。
これって、歳のせいかなぁ。くすぐったさの作品でした。
>>487 冬の家
もしかしたら、作者の一番使いたかった部分なのかもしれませんし、
あるいはそうではないかもしれませんが、各連の最後の行は、わたしは全部
削ったほうがいいと思うのです。
冬の家のさみしい感じが、各連、最後の行で、消されてしまっているように
思えるからです。言わずもがなの言葉だという気がするのです。
>>488 冬の日
悪くないなぁと思ったのですが、物足りなさは、確かにあるのでした。
ここで、"ひと"を出してきて、"暮らし"というか"人生"というか、
そういうもので、かつ鮮烈な何かを、挿入してみると、
随分と良い作品になるような気がするのですが……。(言うのは簡単ですね。)
>>489 冬の待機
こうでありたい、ということを、強く願う様は、
冬という季節に合っているのかもしれないな、と今、思いました。
少し、余裕の無さを感じます。ひろがりを、内だけではなくて、外にも
出していくような、何行かが、あったほうが良かったかもしれない、と思いました。
>>490 ボレロ
「あの曲のように」とありますが、
性というか生というか、そのどちらもの、熱とか情とかを、
この作品は、あの曲ほどには、持てていないかなぁと思います。
冬の白なのに、思い浮かべる色は赤……というふうでないと、
あの曲のよう、な気がしないのです。
>>492 大地のうた
最後の行で、(そ、そうですか)と、心のなかで言ってしまいました。
(うーん。移行するのがはやいなぁ)とか。
ちょっとどっきりして、題名を再び見て、あ、そうか、という作品。
欠点は、その、移行のはやさ、だと思います。冬の雪から春風へ。
季節が巡り、いつか入れ替わりつつ、それを大地が受け入れていく。その様が、
もっとなだらかで、ゆっくりで、えっちな感じに書けていたら、良かったなぁと思います。
>>493-494 春待ち月
前半は、それほどには、心を動かされませんでしたが、
後半、盛り上がりを感じました。後半だけ使って、歌にしたら、素敵な気がします。
(素敵な旋律を、つけることができたら、うれしいですよね。)
曲がないままの作品として見たときには、最終の一行が、うまくないかなぁとわたしは思いました。
改行をせずに、前の連に繋げたほうが、わたしは良いような気がしました。
この作品には、両足でどんと立つような着地は要らないように思うからです。
流れるように、消えていく感じのほうが、似合うと思うのです。
>>495 夢のみそしる
「ぼくの生命のうつくしさ」と最後にありますが、わたしはあまり、
うつくしさを感じられませんでした。それは、「きたないおしり」の描写のせいではなく、
なんというか、もう少し普通に、愛の告白も、死にゆくことも、出来るだろうになぁと
思う、その違和感のせいではないかな、とか、今、一生懸命分析をしてみましたが、
よくわからなくなってきました。
>>496 僕の曖昧な 昨日へ
本文からは、"曖昧"を感じませんでした。紙芝居の、紙ひとつスライドさせて、
そしたらいきなり冬、という感じがしました。
>>497-500 ふゆのひとよ
ぐっと力(りき)をいれてみるかと思えば、またふっと緩めて、
行き先の見えない冗談汽車に乗るかと思えば、われにかえるように自虐ネタを言い。
ゆらゆらと、漂うように、だけども、掴み取りたいものが、なんなのかをきっと知ってる。
感想でした。おもしろかったです。
読者をはっとさせるような、閃くものに、手が届きそうだと思いました。
届きそうで、それがそれ程に叶わなかったのは、おそらくこの作者が、素直で、正直過ぎるから。
この方には、自らや他者を、本当にだましてやろうというようなハッタリ、演技が、
必要なのではないかということを考えました。
そして、それは、嘘をつけ、ということではありません。
>>501 僕の朝
自分の何かを伝えたい、というわけではなく、書いているのかな?という気がしました。
読者のほうに向かう何か、が無いような気がして、読んでいる方……というか、わたしには、
つかむところがなくて、どうしたらいいのか、わからないなぁと。
>>502-503 冬夜空
最後の二行を、描きたいのだろうなぁと思いました。
そして、他のすべての行が、その説明にしかなっていないという気がします。
中でも、"寒い 暗い 虚しい"というような、三つの単語の行を、
取り除いてみるのは、どうでしょうか。
一番に説明過ぎるかと思ったので、この個所をまず。どうでしょうか。
>>504 ほほほ
冬至と書いてあるので、冬至なのだなぁとわかりました。
しかし、題名がわたしには不明で、そのせいで、作品全体が、
わけがわからないものになっているような気がします。わたしには、わけがわからなかったです。
>>505 覚醒
雰囲気を伝えるものは、あると思うのです。
ですが、とても短い。物語としても、ここのなかだけで終わってしまっています。
完成度は低くない。無駄もない。ですが、特別な評価をすることは、
わたしには出来ないなぁと思います。
>>506 春。
おもしろいなぁと思いました。あまりよくわからないのですが、だけど。
題名の、春のあとの「。」も、なんとなく、納得してしまいました。
>>507 今日の透明な光
良いなぁ、と思いました。透明な光、がわたしにも見えました。
ただ、その透明なものというのは、作品全体ではなく、そう伝えてくる感じがある、
というだけ…(だけ、といっても、それでもすごいことであると思いますが)なのですね。
たぶん、とても良い詩というのは、その文字列のあるページごと、透明で
きらきらしていて……。そういうものだと思うのです。
>>508-509 ぬくぬく
好きです。
何が描かれているのか、本当はよくわからないのですが、
それなのにどうして、震える心のわたしなのかな……。
改行位置も、空白の入れ方も、隙が無い。流れもよどみない。たいへん推敲をされる
方のように思いますが、そんな努力の手の跡も、わたしは見つけられませんでした。
「詩は引き算と掛け算」という、どなただったかの発言をいま思い出しているのですが、
この作品は、引き算と掛け算と、たぶん申し分無いのですね。完成度も高い。
(ほめすぎていたらごめんなさい。ほめる技も、未熟なわたしです。)
詩…なのかどうかは、わからないです。
ですが、わたしの琴線にふれました。
>>510-512 Di/stance
力強いなぁと思います。しかし、詩と呼ぶにはためらいを覚えます。
(add.)というのがかっこいいです。ですが、付け加えられたその「今は。」は、どうだろう……。
ひとひとりの、力の無さを書いていた気がしていたのに、"今は"ということは、
ではいつか、"思い続ける"ことの他の何かが、できると考えているということかな。
いつかできることは、今だってできること。でも、とんでもなく難しくて、
やっぱりできないんですよね。だけど願うことだけ、思い続けることだけならできて。
この作品を書く人は、そういう人なのではないかとわたしは考えるものですから、
だから"今は"というのが、矛盾をするような一言だというふうに思えて、
そこが一番に、ひっかかってしまうところでした。
>>513 frozen
どうしてそんなに、痛い冷たいばっかりなのか。わたしにはピンと来ませんでした。
恋をして、その時、魂魄の芯の部分には、あたたかいもの熱いものも、あるのではないかなぁと。
>>514 四行詩 ・冬
確かに、>487「冬の家」を読んだ人が書かれたのでしょうね。別にそのことは、いいかなぁと思います。
問題は、リライトとしても、独立した作品としても、いまひとつだなぁ(とわたしが思う)ということです。
一行目は説明のようで、「冬の家」のほうでもわたしは感心をしなかった二行目。
わざわざ落として眠る人がいるのかというほうが疑問のペディキュアの三行目。
書いてしまわないほうが良い気がした四行目。
再考の余地が、随分とあるのではないかと、わたしは思いました。
>>515 お母さんといっしょ
冬……という感じがしませんでした。そして、あまり、やさしい感じがしなくて、
わたしは評価できないなぁと思います。
(あと、わけがわからん感想ですが、韓流の感じがしました。口調がそう思わせるのかしら。)
>>516 二月
良いなぁと思いました。
読者を導いて、流れにのせ、納得させる力がある。
ただし、最初の二連は、頭の先で書いている感じが、少ししました。
>>517-518 長い冬
状況の説明が続いて、その後で、すぐ結論が来てしまう。
流れに心地よく乗り、いつか無心になって、酔わせてもらいたいけれども、
そういうものになるには、この場所の、その先の話ではないかなぁと。
この先の場所に、詩が待っているのではないかなぁ。
とわたしは思う、です。
>>519-522 長い冬
普段のしゃべり言葉をそのまま使っているような気がします。
そして、感傷的になっている作者の心を、見ている気がします。
もっと醒めて、もっと見つめて、そしてもっと遠い目で、書ける題材ではないでしょうか。
>>524 風の冬が解けて
"いつかも〜"の繰り返しが、なかなか心地よかったのですが、
どうにも、鮮烈さには欠けるのかなと思います。ばらけている気がします。
気がきいているフレーズよりも、一貫した物語、旋律を、
見せてもらいたい、というふうに思いました。
題名と、最終行が、全体を意味不明に、している気がしましたが、どうでしょうか。
審査対象外
>>525 「鉄が夢を見ていた」
固さを感じます。情景を思い浮かべることができるのならば、それでも構わないと思いますが、
そうではない、ということですね。漢字に、頼りすぎていると思います。
"茫漠なる、荒涼なる、立ち枯れの木々"、"躍動する生命が 無機質な結晶へ変化し"
こういう書き方は、きっと作者の心のなかでは、嘘の無い、ぴったりな言葉なのかもしれない
のですが、読者……というかわたくしには、それほど、伝わらないものなのですよね。
審査・採点です。
2点
>>508-509 ぬくぬく
1点
>>497-500 ふゆのひとよ
>>506 春。
>>516 二月
四つ私的の候補をあげて、その中で、"一番"にしたかったのが「ぬくぬく」でした。
ですが他の三作品にも点をつけたくて、それで、こういう採点です。
"二番"は「ふゆのひとよ」で、1.5点にしたいのですが、無理ですよね。
かといって、くりあげて3点の作品をつくることで差別化をはかるのは、自身に嘘をつくような気がして。
体調不良をいいことに、今日は勝手にお休みをとり、梁山泊にかかりきりでした。
読んで下さった方々、ありがとうございました。心身をこれから休めます。
評価の言葉があまりにも抽象的 意味不明
541 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :05/02/12 00:47:32 ID:r49iD7ES
採点です。今回、コメントを書きたくなる、そんな基準で採点しました。
一度読みでス。 失礼、誤解など、あってもゆるしてね〜〜
3点
>>477 :雪粒20030457231個を昇り私は落ちた :
人間は雪山に竹原の広がるような青竹も隠れる白い拒絶のような単々とした宇宙
を持っているのかもしれないデス。
2点
>>476 :酒 :05/02/02 06:30:36 ID:XYtDYCqT
最後、流れて 北 この〆方が、どうにも宴会芸のようかなぁ……。
2点
>>525 :「鉄が夢を見ていた」:05/02/10 09:34:06 ID:IMq9/qFm
なぜ? 鉄なのだろうか? なぜ? 溶鉱炉なのか? いま・現在・Now
……タマこもっているしかなぁ?? いま一つ完成していないかも……
1点
>>480 :夜風 :05/02/02 20:20:15 ID:Icu+kq7z
冬の盛り。これからは暖かくなる……かなぁ?
1点
>>488 :冬の日 :05/02/04 00:46:08 ID:INpx5Fbk
出だしの一行がいい! 終わりの前一行はなくてもいいか、もっと推敲余地あるか???
542 :
ななほし# :05/02/12 00:56:08 ID:r49iD7ES
採点その2 ここまでです。
1点
>>516 :二月 :05/02/09 22:39:22 ID:sJOFS/fI
熊やしゃけで、スケールが広がったかなぁ、冬、母のぬくもりなら、父の厳しさ
といくのは尋常過ぎたのかなぁ???
1点
>>518 :長い冬 2/2:05/02/09 22:46:20 ID:vMdJDmCG
戦争にねらいを絞って書いているのだろうか?? 視点を持っているのを感じる。
今回レベル高くて、読み応えありました。冬から春にかけての詩が多かったのが
印象的。 読み返してみて、スケールの大きい詩に点を入れていたかも……と、
感じました。
(>525へのコメント、タマこもっている詩かなぁ?? は、)
(産業の骨格の材料のイメージでタマ、戦争の弾丸(タマ)のこもっている、)
(……つまり、(タマ)込めようとした、詩かなぁ……という意味合いです。)
(詩が平かなに成ってしまいました。)
543 :
名前はいらない :05/02/12 01:02:18 ID:gz0I+d3h
>>543 え、どう読んでも517のほうだろ???
採点だけですが、宜しくお願いします
>>477 :雪粒20030457231個を昇り私は落ちた 2点
雪粒を昇っていく世界がびっくりするほど美しいです。
>>497 :ふゆのひとよ 1点
断続的にいいイメージ、いい言葉の連なりがあるんだけど、冗長。
>>508 : ぬくぬく 1点
文法をわざとくずした詩体が妙に気にかかって、繰り返し読みたくなりました。
>>516 : 二月 1点
すっきりと素直に読めました。
ーーーーーーーーーーー
おしまいです。
548 :
猛禽 :05/02/13 16:45:16 ID:Qyj2swGq
脇様
>>515 「お母さんといっしょ」を書いた猛禽と申します。
評価もできないものにまで、コメントを書いていただいて申し訳なく思っております。
お伺いしたいことがあって、審査が終わる今まで待っておりました。
「やさしい感じがしない」とあなたがお言葉を下さったこの文は、決してやさしさを
書いたつもりではなく、生まれた年の冬の間だけ、母親といられるこぐまが、あんまり
ものはわからないけど、自分がひとりで生きなければならない動物なのは何だかわかって、
それでも、もう少しだけ、この冬だけはひとといっしょにいられる、という寂しい幸福感を
書いたんですけど(それは、今独りでいる自分が、かつて親に守られていたことの
あたたかさをつくづく感じていることと重なっています)
「韓流」の感じがする、とお書きになられていたので、、以前からたびたび耳にするこの言葉を
検索して確かめたのですが、「韓国大衆文化の流行現象」とありました。
「口調のせい」とおっしゃっていますが、わたしの使っている言葉は両親から習い覚えた
ものであり、ずっとおとなになるにつれて育っていったものであり、そして
これでも責任を持って今現在も使い続けているものです。自身にないものは書けませんから、
書くものはすなわち私自身に他ならず、わたくしにとっては、わたくし自身が「韓流」
であると言われたと同じことです。
そしてその意味が、ここ一両日いろいろ本屋さんなどで調べたのですが、わかりません。
お前の書いたもの(即ちお前)は韓流の感じだ、という意味をもう少し、
真意を読み取る力の欠如したわたくしにもわかるように教えていただけないでしょうか?
わたくしは、韓国大衆文化の流行現象だ、と言われて、どう受け止めればいいのですか?
これを読んで、ほかのかたが無粋さを不快にお感じになられるのは承知しております。
つつしんでお詫び申し上げます。
549 :
猛禽 :05/02/13 16:47:03 ID:Qyj2swGq
↑ すみません 雑談のスレに書き込もうとして 誤爆いたしました(バカ
550 :
名前はいらない :05/02/13 19:36:50 ID:aaUjHYjr
>>548 いい!その粘着気質、なんとか作詩に発展させて欲しい。
天才の片鱗かもしれぬ
つっか、お前ら、集計手伝ってくれよ!!!
…もういいもん。これで確定の赤ランプね。
〜〜〜〜〜
チャンプ
>>477 『雪粒20030457231個を昇り私は落ちた』
準チャンプ
>>516 『二月』
〜〜〜〜〜
です。おめでとうございます!
では、
>>477 の作者さん、お題をお願いします。
猛禽さん、こんにちは。 まずはわたしの発言で、不快さを感じてしまったとのことで、 そのことを申し訳無く思っています、とお伝えしたいと思います。 "韓流"という言葉ですが、これは、作中の主人公の姿が、 ペ・ヨンジュンさんに見えた、というようなことが真意です。 お母さんにたいして、敬語で話をするところなども、韓国(のドラマ)をわたしは思い出したので、 そのような発言になりました。今このままの表現で、書けば良かったなぁと反省をしています。 そして、猛禽さんは、今回のこのわたしの発言は、不快ではないでしょうか? これでも不快であるとお感じであれば、わたしは、すべて撤回をします。 わかってもらえたらいいなぁと切に願うのは、何の悪意も他意もないということです。 "お前の書いたもの(即ちお前)は"…というふうに、猛禽さんは仰っていますが、 わたしは"お前"という言葉で、誰にも語りかけることはしません。 また、わたしは詩の批評に限らず、どんな場合でも、どなたかの存在についての発言はしません。 それは、特別な肯定も、否定も、です。そんな高い場所には、わたしはいないからです。 また、否定に関していえば、そんな心はわたしには微塵もありません。もしもわたしのなかに、 そういった心を見つけたならば、わたしは、恥ずかしさに、立っていられないでしょう。 詩を書く意味も意義もなく、ただ、沈黙に戻ります。
わたしは、猛禽さんの作品を読んで、実はすぐさま、そこから立ち去りたくなりました。 わたしの発言はこうでした。 > 冬……という感じがしませんでした。そして、あまり、やさしい感じがしなくて、 > わたしは評価できないなぁと思います。 > (あと、わけがわからん感想ですが、韓流の感じがしました。口調がそう思わせるのかしら。) わたしは、実際、このように書いてすぐに、逃げるように立ち去っています。そのことを、 自分自身では、よくわかるんです。 これは実は、猛禽さんの作品に、わたしがとても反応をしているからです。 "この冬だけはひとといっしょにいられる、という寂しい幸福感"と、自ら解説していらっしゃいますが、 それが、"生きていくことの厳しさ"というものを、際立たせています。そう感じます。 そして、ごく個人的な話で恐縮なのですが、今の脇は、"生きることの厳しさ"を感じさせるものの前に、 立っているのが、ちょっとつらい。今は見たくない、という心の状態なのでした。 "やさしい感じがしない"という、わたしの発言は、つまり、*わたしに*やさしくない、ということでした。 猛禽さんご本人から、そんなふうに仰って頂く前から、 今回のわたしの寸評のなかの、あの三行が、実はわたくしの傷です。 真意を伝えようとする気持ちを、見失ったままで、逃げるように立ち去ってしまったことを、 自分では知っていました。 そのことを、反省をしています。また、"やさしい感じがしな"かったのは、あなたの作品ではなく、 他ならぬ自分の件の発言であったのだと、今は感じています。 ごめんなさい。お詫びします。 また、誠実に、面と向かって、真意をお尋ね下さったことに、感謝します。
>553 は脇の発言です。何度もすみません。(Firefoxでの投稿は、やめようかなぁ。)
>>553 よろしい。その誠実さが、一人よがりでない君の批評精神を磨いてゆくでしょう。
556 :
猛禽 :05/02/13 23:59:51 ID:DZigBqVI
へっへっへっへっ(あまりの恥ずかしさにこのように登場するしかない) 脇さま わたくしが引っかかっていたのは、実に「わけのわからん感想ですが○○の感じ」 の部分だったのです。 「韓流」を検索して、冬ソナに代表されるとかKPOPとか韓国映画とか、だばだばと 出てくるものを頼りにかたっぱしから読んでいったのですが、読んでもさっぱり わからなくなるばかりで、脳みそが溶けそうになりました(わたくしは屁よんじゅんも、 冬のソナタの筋も知りませんでしたから)。KPOPの歌詞の中に似た歌詞があるのかと 思って探したのですが、それも見つかりませんでした。 「お前は」という書き方をしたのは、わたしの中で「説明はできんがお前のかいたものは 韓流である」という神の声のようなものがとどまっていて、「韓流って一体なになになに」 と、どうしても知りたい気持ちがとまらなくなったたもので、決して見下ろされたとか、 感じたものではありません。 また、わたくしはあなたのことばに不愉快な思いをしたとかではなく、ただ、 「言われていることがわからないどういうことなの教えて教えて自分で訳がわからない感想と 言ってて○○だってどういうことじゃあわたしに通じなくてもいいと思って書いてるんかい そんな無責任なこと言っていいんかい」……すみませんすみません。 ゼッケンさま わたくしの頭の中には、「自分と作品を同一視すること」などについての深い思考もなく、しかも 「矜持」も読めませんでした。でも、いまマジメに読み返しています。 梁山泊のみなさまご迷惑をかけたこと、お詫びの言葉もございません。 でもひとつだけ言わせてほしい こぐまは母親に話してたわけじゃないから、母親に敬語を使ってたんぢゃないやい (脇さま 怒っちゃだめですよ) 最後にリーフレインさま 自首しておきます わたくしはこの年まで、熊はてっきり保護色だと思い込んでおりました。 だから、「今お前もそんな色なんだよ」などと書いたのです。 熊は、冬には雪のいろになると思っておりました(最強のバカ お邪魔いたしました できれば、なかったことにして下さい。もう北極に篭りたいです。
557 :
猛禽 :05/02/14 00:25:04 ID:v/ZANDFB
……また誤爆してしまいましたすみません。忘れてください。
あー・・ども、私が『雪粒20030457231個を昇り私は落ちた』の作者 カノプーのいじけた書き込みと猛禽のテンパり具合を見て にやけながら次のお題 「遊」で 締め切りよくわからんので誰か書いといて
あー・・ども、私が『雪粒20030457231個を昇り私は落ちた』の作者 カノプーのいじけた書き込みと猛禽のテンパり具合を見て にやけながら次のお題 「遊」で 締め切りよくわからんので誰か書いといて
なんで2回も書き込まれてるんだか・・・
562 :
名前はいらない :05/02/14 10:34:32 ID:5+aXXTdW
お題 「遊」 締め切り 2月22日(火)いっぱい。 2月23日午前0時まで。
563 :
縄跳び :05/02/14 21:36:20 ID:lqJ4jojd
風に持ち上がる教室のカーテン 私は演奏会でのお洋服のまま 跳び上がる度に ちょこんと摘まんだスカートの端 いつも私が縄を引っ掛けていたっけ あれから何年も経ったのに 私たちはずぅっと誰かが回す縄を跳んでいたのだ ぴょんぴょんと 自分が引っ掛かるのを恐れてみんな一生懸命になって跳んだ 縄が止まるとみんなが責任を恐れた 跳べなくなった者から引っ掛かっていった 跳ぶ前からしり込みするものもいた 最後まで跳び続けて無事縄から抜けたものもいた 時には回す人間が駄目になることもあった 私はすっかりあの輪から抜けたように思っているが 本当は今でもまだ跳び続けているのかもしれない それはエレベーターを降りたときの感覚に似ている もし今でも跳びつづけているのだとしたら このまま綺麗に跳びつづけることができたらいい 今では私も とても上手に跳べるのだ
…恋… 叶わぬ人に恋をした せめて しっぽの長い白猫になって ずっとそばにいたかった じゃれついて噛み付いて 指の味を知りたかった あの人が残業で遅くなって 奥さんも子供も寝てしまっても 私だけは玄関先で待っているんだ 時々しっぽを振ったりしてさ 神様というものがいて 猫にしてあげよう と言ってくれたなら 人間のまま ニャーンと鳴いて返事をしただろう
…野良女… でも神様なんていないみたいなんだよね そもそもあの人は猫が嫌いだったんだよね 別に可愛いと思ってほしい下心があって 猫になりたいわけじゃないやい 何つーか便利だと思ったんだい 家のまわりをうろついてても 野良猫だったら自然でしょう? それにどうせなら白い方が目立つでしょう? 誰か他の良い人が拾ってくれるかもしれないし そりゃあ猫捕りには注意しなくちゃならないけれど 私がふらふらうろついていても 電信柱にもたれて座り込んでいても 誰ものども撫でてくれないし構っちゃくれないし 見て見ぬふりして通り過ぎていくんですよ まぁ話をしたいわけでもないけれど どうせあなたしか話を聞いちゃくれないし この際あなたが拾ってくれないかしら ねぇ おまわりさん
…白い指… こんな所に女の子が一人うずくまって 具合でも悪くなったのかと思いきや なんて娘だ そりゃあ少しは日が長くなってきたとは言え まだまだ寒いというのに地面に座り込んでいる 白い毛皮のコートが汚れちまうぞ 高校生くらいか? 妙に大人っぽい上等なコートを着て 流行っているのか? 今時の若い女の考えている事はわからん 猫になりたいだの何だの言っている事も全くわからん それにしても綺麗な娘だ サラサラとした長い黒髪と アーモンド型の大きな目と白いコートから覗く長い足と 白い指の可愛いこと・・・指?く、靴を履いてないじゃないか もしかしてコートの下には何もつけていないんじゃないか こ、こらこら君、靴ぐらい履きなさい いくら若いからといって女性は下半身を冷やすと体に悪いぞ そんな冷たい所に座っていちゃあ好きな人の子供も産めなくなるぞ うわあぁ泣き出したぞ 悪い事言っちゃったかな しかし まるで猫みたいな泣き声じゃないか うぅやばいぞすごく可愛いじゃないか 本当におじさん拾って帰っても良いのかい なんて言いそうになるじゃないか うぅ困ったな
…春… ちょっと奥さん見て見て 電信柱のそばでしゃがんでいるあの男おかしいのよ ほらあの背の低い小太りの頭の禿げ上がったおまわりさん ずーっとああやって白い子猫と向かい合って遊んでいるのよ ニヤニヤ笑いながらニャンニャン鳴く声に頷いたりして うるさい猫ねぇ 発情期にはまだ早いでしょうに あらやだ 迷子の子猫ちゃんなのよなんて 奥さんは呑気な人ねぇ じゃあ あのおまわりさんも本当は犬かしら なんてわたくしも言うでしょ オホホホホ それにしてもあんな男が この町内を守っているだなんて いくら春が近いからと言っても 少し物騒だわねぇ …終…
568 :
Silent :05/02/16 14:53:43 ID:BmkuueCi
You 遊 夕 誘惑の紅い丘 裸足で翔けあがった日 遠く地球を見渡してFlow 赤とんぼの船団 いちいち君を刺し抜けていった 顔の見えない君笑う 飛ぶ背中に地球人の羽根 射す摩天楼の影 サイレン鳴り響く 冬の夏休み
ぱんぱかぱーん、今週もイってみよー
詩で遊ぼう! とーこーりょーざんぱくぅ、イエー、パーフーパーフードンドン
ッウッウ、はぁア〜ん。ッウッウ、はぁア〜ん。
というわけでいまどき
詩を書くやつは負け犬だ、
詩を書き続けられるのは訓練された負け犬だけだ。
あらためまして、
いわゆるG7先進国の国民でありながら
資本優位時代の精神を構成するピラミッドにおいては底辺の
夢追い人のみなさまコンバンワ、ゼッケンです。
ヒエラルキー上位のほりえもんさんやエビジョンイルさんが詩を書くようになったら日本人もおしまいだなと余計な心配をする今日この頃、
ああ、やっぱりこういうの来たかと思ったね、カノプスさん。
ベタすぎるとMUJINAのだんなも草葉の陰で男泣きです。
じゃがのぅ、だ〜れにも相手にされんうちに白く干からびるしかない犬のアポを踏むのがゼッケンの心意気というものえ。
とは言っても、これを書いているのが本物のゼッケンだとはまだ分かりません。
本物のゼッケンなら、今回はたぶん
こういうの書きます。
ttp://zekkendesu.exblog.jp/ 期間限定ですからお早めに。
ある日穴の中をのぞいた 何人ものマリオが落ちて死んでいた 運命は積み木のようにきわどいものだ 城の形を保った積み木も 僅かなバランスで崩れてゆく 一瞬を積み上げた運命も 僅かな境目にある 下の棒を一本抜いたら 城は音を立てて消えてゆく 0,1秒の誤りで今日もマリオが死んでいく ボム兵に火がついて 導火線が燃え尽きHPは消えてゆく 今日も、0,1秒の境目で 誰かが死んでいるのだ Aを押した時にはすでに遅く マリオが放物線を描きながら落ちていった そして今日も誰かが死んでゆく
個々の評価する前にひとこと。 ただの「思想表現」でしか無い詩が多すぎると思う。 自分の想いを書き連ねただけってのは詩と言えるのだろうか? 梁山泊に書かれる、他人に読ませることを想定としてる詩を見ると、 必ずと言って良い程に世界観やモチーフがしっかりと造られてるんだよね。 この先はオレの主観だけど、 その「世界観」こそが詩の全てだと思う。 思想やら感動やらはその世界を彩る一要素に過ぎないのではないだろーか。 それじゃ、その考え方を前提にやたら抽象的に評価をしてみる。 文脈の間違いとかについては、直せば良い事だと思うんで言及しません。 一応伝わるように書いているつもりですが、 説明不足な箇所があるかもしれません。分からない所があったら質問・クレームをどうぞ。 あと、この考え方について他の人の意見も聞きたい所。
すいません
>>571 は詩じゃないですw
お願いだから黙ってスルーして・・・
>>571 γ[gamma] ◆KeroeAcPowさんの試みには賛成します。頑張って下さい。
ただ、その宣言は「専用感想スレ」で行った方が、誤解を招かずに済んだかもです。
折角の二本立てなのですから、活用しましょうよ?
574 :
人生はボードジャンプ :05/02/17 09:49:47 ID:xq6Mn1/M
こんな風に渡っていくんだ 海原に散りばめられたボードの上を 一歩がすごいジャンプで跨いで かもめみたいに両手広げて ボードの上にそれぞれの女たち みんな同じような甲羅干し どの女にも深入りしなかった 正義感がちがうから あなたはひとりで生きていけるの うん生きていけるよ 誰かのために生きようとは思わないの うん自分のために生きているよ 猫嫌いは猫好きが猫を好きな理由で猫が嫌い 猫好きは猫嫌いが猫を嫌いな理由で猫が好き それだけのこと たったそれだけのことで淋しい こんな風に渡っていくんだ 星屑みたいにに散りばめられたボードの上を 一歩がすごいジャンプで跨いで ぶざまな猫みたいに背中まるめて
夏祭りの帰途 金魚の袋を揺らせて歩く 名も知れぬ御面 ひとつふたつ 金平糖を空に投げ 空に投げ 顔の後ろに顔がある 提灯がぱっと燃えて落下する 夏祭りの帰途 入り乱れる花 忘れ得ぬ これは 坂道の秋風 缶に詰めたる桜の花弁 色薄くなり 風に吹かれて 坂道に雪を積もらせる 窓辺に腰掛け 初雪を見る 発泡スチロールの箱に詰まった渡り蟹 重みを知らぬ蓋が鳴って後 朱塗りの電車が裏庭のそばを走り抜ける 金魚をぽとり 透明な鉢 吐き出すあぶくの大きさは 水面で失われる きしむ床板 寺院の講堂 八面六臂の金剛夜叉 初詣 金平糖を空に投げ 空に投げ あの子の浴衣がちらつく紅葉 良く冷えたレールに頬を当て 淡い地鳴りにえくぼがふたつ
578 :
ごっこ :05/02/18 20:33:59 ID:qxiVpTRj
お山を作ろう おっきな おっきな お山を作ろう おっきなお山ができたなら おっきな おっきな 海を作ろう お山に雨を降らせて どこまでも どこまでも続く広い海を作ろう 雨が降るたび おっきな、お山が崩れ どこまでも、降る雨を飲み込む海の水面には 空が映し出されることなく、どこまでも光が吸い込まれていく 明日になったら雨は止んでいるだろうか? 明日になったら空を映せるような、海になっているだろうか? いつのまにか 他の神さんやってきて おっきな お山をつぶしてしまいました おっきな お山は広い海を埋めるように ちいさな ちいさな お池になりました お池には いつにも増して、綺麗な月が水面に映りこみ 暗き夜と共に、そのお池は消えてしまいました
579 :
言葉遊び :05/02/18 22:44:08 ID:9qjzQLMP
あ という唐突が 僕目の前に たった一行の詩となって 落ちてきた まるでこれは喜劇じゃないのか そういって 僕はそれを無理に悲劇にする 例えば あ という唐突の中で 君は死んだ という描写に僕は 一行の花を添えて 暖炉にくべる 詩人はいつも雨に打たれていなければいけない 悲劇と喜劇という殺戮の中で その残虐性を償わなければいけない さぁ雨は一生降り続けるぞ
作業台の上の 黄金ではなく真鍮の鈍い光に いつかの君の姿を見る 浮遊する工場の 隔離された一角で そっと瞼を閉じて語り合った 終業を告げるベルの後には とんぼのようにじゃれて帰った 煙がもくもくと 霞んで見通せない街だったが 砂場に作った城の中で 汚れも気にせず僕らの寓話は進み 次第に枯れゆく周囲にも まるで無頓着のまま 長い年月の後 工場のくすんだ外壁となり 灰色に染まった 僕は今 その堅牢さを誇りとしている だが時には 懐かしく思い出すのだ あの優しい朝焼けにも似た 君の柔和な微笑みを
581 :
「 監視衛兵 」 1 :05/02/19 01:30:24 ID:bAZTXvsg
昔は一日が長かった 一年も長かった クモの子を散らすように かくれんぼ 駆け出す男の子は 遊びの天才 ロボットが人を傷つけてはいけないなんて 言葉だけになってしまい 街角のロボットは さあどうぞ と 狙い者(ターゲット)を カーソルの中心に 映し出す 射撃ボタンを 押すか? 押さないか? ほんのわずかな タイムラグ(時間の遊び) ロボットの見つけたものは あやしいのだから ほとんど撃つ
582 :
「 監視衛兵 」 2 :05/02/19 01:33:54 ID:bAZTXvsg
女の子の遊びは動きより 時間軸に広がる ちがうかな? 女の子の遊びを したことがないけどそんな気がする ロボットのために 燃料を運ぶ兵隊がやってくる どうせすぐに燃料補給のロボットが 働き出すのだろうが しばらくは人間様が ロボットのお給仕だ 頭上には四六時中警戒機が ぐるぐる輪を描いてる このヒコーキもロボットだ 女の子たちがなわとびをして騒いでる お手玉も盛んだ なにかの木の実を ちっさい手で何個も 宙に浮かせている 昼下り街のどこかに 隠れる鬼を 視衛ロボットは カーソルの中心に 映し出す ほんのわずかなタイムラグ(時間の遊び) 投げ上げられて 命あるように 空中にとどまっていた お手玉が ポトリ ポトリ と ちっさな手のひらに 戻った 女の子がにっこり笑った
583 :
唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 1/2 :05/02/19 21:03:25 ID:+qd5m7DX
言葉だけで愛を語りつくせると思っているキミの向こう脛に蹴りを一発 失礼 困ったもので 最近 膝蓋骨の蝶番が不具合で 強い風が吹くたびに ボクの脛骨が揺れるんだ 事故だと思って勘弁してくれ ボクは骸骨 小学校の理科室から抜け出してきた 不慣れな街での一人歩きに 何かしらのトラブルはつきものだ 医師、弁護士、大学教授 正義や真理を熱く語る一団に出くわすと 下顎骨がガクガク震える 冷笑しているのではない ホラ アレだよ クーラーの室外機がブンブン唸って温風を排出する一方で 部屋の中はガンガン冷え切ってるってことあるだろう アンタたちの議論が熱を増すほどに ひんやりとした風がボクの頭蓋やあばらを吹き抜けるんだ 他意はない 見逃してくれ
584 :
唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 2/2 :05/02/19 21:25:12 ID:+qd5m7DX
通行人に向かってあらん限り 声を張り上げているストリートミュージシャンの諸君 下手くそな大道芸の皿回しの皿のように キミたちのコトバは 投げるそばから 路上に落ちて ガチャガチャ割れて まったく粉々だよ ボクの足の裏は 無残に散乱したコトバの破片の感触を楽しんでいる せいぜいキミたちの喉仏の骨をいたわってくれたまえ どちら様も 二十四色コトバを取り揃えれば 世界を塗り絵で塗りつぶせるっていうんだから コトバの積み木で1万階のタワーを建てようってんで シャカリキになっている御仁の何と多いことよ 骨は思考しない 骨はコトバを持たない よしんば あるとするならば 骨のコトバは 誰かが漏らした悪罵の呟きを 頭蓋の空洞で反響させて さらに増幅し ほどよい湿度を加えてから送り返す加湿器の 低周波音といったところ 頭蓋骨の窪んだ眼窩には 何も見えていない 埋め込まれた一対の義眼が映し出すのは 中を覗き込む者の間の抜けた顔
585 :
唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ P.S. :05/02/19 21:28:33 ID:+qd5m7DX
できそこないのマリオネットから詩人のみなさまへ やっぱり骨と骨との間の繋ぎ目には きもち遊びがなくっちゃ ガイコツだって自由におもてを出歩けないってものだよ
586 :
夕闇に :05/02/21 23:52:46 ID:b76rCar0
はしゃぎ駆けまわる子どもたちの長い影が立ち止まり 通りの向うからそっと覗きこんだ。 夕闇に溶けるジプシー・ミュージック。 太陽の仮面。月の仮面。 半透明なケープを纏って踊る娘たちを従えて 毛むくじゃらの赤い怪物がおおきな舌を出し サーチライトを無表情に浴びた 巨大な白の女神が浮かび上がる。 湿った熱を帯びるギター。 カルナヴァル! 喧噪のなか誰もが固唾をのみ それぞれがそれぞれのことばを話し 沸騰するギターは同じ旋律で幾度となく問いかける 「生きるとは?」「Si(はい).」 「生きるとは?」「No(いいえ).」 「生きるとは?」「Si(はい).」 「生きるとは?」「No(いいえ).」 うつむいた茜空 花火の放物線。 瞬間 ギターの弦が一本弾け跳び そうしてまた誰かが死んでいく。 なだらかに 下りていく夕闇。
587 :
名前はいらない :05/02/22 20:22:32 ID:sYFQJQgT
今日の夜中12時まで。お題は(遊)。ふるって参加!
プリズム 窓 ゆらゆら 風レース 虹色 眩暈。 雲の滑り台が空からするする降りてきて、 邪悪な天使が白いわっかをつけたまま 花束を持って滑り降りた。 窓 開けて風、 底抜けた青 ドレミファソーッラソッラソファミレ 三つ編み、四つ編み、 白く光る女体が編みあげられた 朝食のパン 天使のコーヒーカップ 羽つき ぞうっさん、 ぞおおうさん、ずうん、ずん、ずうん。 足跡、足あと 丸、 まある、○。 うんち。 ガラス瓶のビー玉が散らばって、 干からびた蜥蜴の死体 白い子猫が、天使の足を引っかいた。 とてちてとてちてとてちてたー とてちてとてちてとてちてたー 進軍ラッパ、ラッパ、ラッパ ラッパ ラッパ銃。 疾走。
589 :
君は笑った :05/02/22 22:58:07 ID:4XLdVOOh
近所の公園で出会った君は 笑っていた 朝日昇る滑り台 飛び降りて 笑っていた 鬼ごっこをした君は 笑っていた 鬼になっても 笑っていた かくれんぼをした君は 笑っていた 鬼になっても 笑っていた この高い太陽の下 手を繋いで 何処までも 歩いて行けると 信じていた この輝く太陽の下 手を繋いで 何時までも 遊んで居られると 信じていた 太陽が赤くなっても 君は 綺麗だねといって 笑っていた 花火が消えてしまっても 君は 綺麗だったねといって 笑っていた 星も眠った頃 聞こえた 君の声 多分 君は笑っていた 繋いでいたはずの 手を振った 君 多分 君は笑っていた またあした は ないね もともとは一人だったのに 不思議だね 何か 公園に忘れ物をしたような そんな気になって 振り返る 朝は 当分 来そうにないね けれど寂しくはなかったんだ 不思議だね やっと 探し物を見つけたよ 君の居ない場所で 君より遠く 君は笑った それだけで良かったから
590 :
崖っぷち男 :05/02/22 23:38:56 ID:9RvE9WWg
何もいつも笑っているわけではなくて むしろ怒ったり泣いたり そうして家へ帰って来ることの方が多かったが それでも夜ごはんを食べれば 今日こんなことあんなことがあってって 無邪気に語った 今日日曜日 また外した 惜しかったけど外した 今年の目標は自分の年収を 倍にすることだったのになあ あの二着と三着が入れ替わってたら 大勝ちだったのになあと ねちねちと終わった競馬新聞を眺めながら 友達とウダウダ電話している時にふとデジャヴ 結局笑ってばかりじゃ 遊びにならんのかも知らんね ドンマイドンマイと コンビニに行けば 夜ごはん買う金すら無し
はい、締め切りでござりまする。 審査期間に入りました。期限は2/25いっぱい(2/26の0:00am)。
592 :
名前はいらない :05/02/23 02:48:23 ID:1CydW6B6
「遊・作品592」 ・・・・・・ケッ、遊びは終わりか?
593 :
名前はいらない :05/02/23 02:53:08 ID:1CydW6B6
594 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :05/02/24 00:59:56 ID:nI+28M/l
採点です。今回楽しめた、詩を選びました。
3点
>>564 :猫になりたい 1:05/02/15 18:43:32 ID:OdQhkJez
一番楽しめたから!! ぐっジョブ!!
2点
>>588 :「ミヨーを聞きながら」:05/02/22 20:54:28 ID:UrjS5c1W
ミヨーってなんだ??? 興味掻き立てられた。
2点
>>569 :詩で遊ぼう! 投稿梁山っぽく :05/02/16 15:37:20 ID:tYRaAPcR
採点基準外かもしれないけど……楽屋落ち書くならこうなるような気がする。
楽屋落ちでも役者が匿名……おもしろいね
1点
>>574 :人生はボードジャンプ:05/02/17 09:49:47 ID:xq6Mn1/M
しっかり書けているのに、心臓宝石に脈打つ輝きがほしいかなぁ……
1点
>>579 :言葉遊び :05/02/18 22:44:08 ID:9qjzQLMP
詩は難しい。何か言葉から飛び出す……ようなのを聞きたい
1点
>>580 :「健全な遊戯」:05/02/19 00:10:29 ID:0kny/mQM
わかりやすい人の形……8頭身か、3頭身か……そんな明確なイメージがほしかった。
1点
>>589 :君は笑った :05/02/22 22:58:07 ID:4XLdVOOh
笑えばすべてが遊びになる? ちょっと悲しい。オレも笑って……推敲足りないまま投稿したなぁ。
1点
>>590 :崖っぷち男:05/02/22 23:38:56 ID:9RvE9WWg
冷静・余裕……感じる文章。遊びらしいまさに……。
595 :
おしっこ(評価させてください) :05/02/24 22:46:09 ID:/OaPmXhH
>>571 思想と世界観を区別してるのは良い。まあ、いいんじゃない?
では評価を〜
>>564 「猫になりたい」
ほんとに女性が書いたものとして評価したい。とにかく可愛い。エロ心くす
ぐられたので。2点
>>583 「唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ」
骸骨から世の中を見る発想は面白い。しかし多少とでも修羅を気どるなら、
遊びだけじゃなく、自らに返って来る苦悩の言葉が欲しかった。2点
>>578 「ごっこ」
創世は難しいね。1点
>>588 「ミヨーを聞きながら」
なんとなく、ほっておけない言表。1点
596 :
名前はいらない :05/02/25 01:03:00 ID:sBiUhWyY
本日25日いっぱいが審査期間でございまする 審査員様けっぱってよろしく どうなってるの梁山泊
サイテンデス カンソウは、雑談スレ見テ下サイ。
>>583 「唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ」 3点
>>579 言葉遊び 2点
>>563 縄跳び 1点
>>564 猫になりたい 1点
>>580 健全な遊戯 1点
以上デス。。
審査結果です。
3点
>>588 『ミヨーを聞きながら』
ミヨーって、六人組のミヨーでしょ?うん、驚きました。
ぼくはプーランクはよく聴きこんだけど、ミヨーは残念ながら『プロヴァンス
組曲』くらいしか知らないんです。でもミヨーから、このことばを引き出すこ
とができるつーのは、ぼくにはただただ驚き。面白くて何度も読み返してます。
新古典、ということばすら当てはまらないね。
2点
>>579 『言葉遊び』
最後の「さぁ」が効いてるなあ。テーマの重さと構成のコンパクトさ、軽み、
つーのが総て「さぁ」に流れ込んでいくんだよね。うん、しっかりと二本の脚
で立ってる詩だと思います。
1点
>>563 『縄跳び』
ことば運びとか、4〜5連めが特に上手いよね。途中から「見えない縄跳び」に
なっていくんですが、この縄跳びは人生の比喩とも局地的なグループ内の遊び
ともつかない、連綿と続くようでいてそれを外から覗き込むような、そんな不
鮮明さを感じます。それがいいのか悪いのかは、現在のぼくには判断はできな
いかなあ。
599 :
ゼッケン ◆DgT0G2eW4I :05/02/25 20:07:10 ID:pvQkV40h
採点です。命果つるまで。
>>588 ミヨーを聞きながら に1点
お久し振りです&皆様お疲れ様です。
粗評ですが、、、
>>583 『唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ』 【3点】
逐一脳を喜ばせ背を仰け反らせるフレーズ。様々な箇所でリライトを試むことも出来る、読み手に開かれた完成度(詩の閉じ方にも"遊び"が必要な事を初めて教えられました)。
良いですねぇ、何度も読んで、また時間を置いてから読みたいくらいに。
作者の名前が自分だったらどんなにか良いだろう、という親しみ混じりの尊敬の念。
>>588 『ミヨーを聞きながら』 【3点】
「遊」というテーマに真正面から取り組めば(遊を具現化させようとすれば)、
当然こうなるだろうなぁという形式。その直球っぷりが心地よく、又、内のコトバも
砂糖、毒、純真、現実と、バランスも良い。目と、新皮質より辺縁系が楽しめそうな逸品でした。
>>579 『言葉遊び』 【2点】
詩板の人間はほとんどが共感できるのではないかなぁと。
やや強引でもあるコンパクトな纏まりっぷりが、しかし完成しきっているので、ずるいなぁ
と妬ましい。アラを探すなら完結しきって読み手に展開させない点くらいですか。
>>564-567 『猫になりたい』 【2点】
言葉に無駄がありそうで、研ぎ澄まされた美しさは無いのですが、その重過ぎない密度で
最後まで導いていく所がしたたかです。ストーリーにそつがなく、上手い。
見放そうとする瞬間ごとにまた引き戻されるのが心地の良い敗北感でした。しかし悔しい。
>>581-582 『「 監視衛兵 」』 【2点】
きっと日常で量産される軽い笑いより、例えば塹壕の中の泥まみれの笑顔の方が美しく
また印象深い。そんな対比の効果をうまく使っているなぁと思います。世界観も小道具も、
進行のニュアンスも凄く良いのにストーリー展開で物足りなさを感じましての2点です。
>>568 『Silent』 【1点】
折角綺麗な映像と言葉なのに、膨らませ練り上げる気概と力が無いのが惜しまれました。
>>570 『0,1〜積み木遊び〜』 【1点】
着想と画が凄く良いなぁと。ただメッセージの伝達はやや不完全で、「遊」の影の薄さが惜。
>>574 『人生はボードジャンプ』 【1点】
ストーリーや"名言"が素敵。巧く完成しそうなのに慢心して時間を割かなかったのが口惜。
602 :
名前はいらない :05/02/26 01:15:51 ID:qw7Jo5w4
採点締切
603 :
名前はいらない :05/02/26 01:30:38 ID:9PyTuiY7
集計です。
チャンピオン
>>588 『ミヨーを聞きながら』
10点
準チャンプ
>>564-567 『猫になりたい』
8点
>>583 『唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ』
8点
次点
>>579 『言葉遊び』
7点
以上確認お願いしますーっ。
>>603 お疲れ様です。
ミヨーを聞きながら 11点、
猫になりたい・唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 各8点
言葉遊び 7点 ですかね。
チャンプおめでとうございます。>588
>>604 595は審査宣言してないから点数は無効かもよー
>>595 さんは残念ですが、次の機会にお願いします(トリップもつけてね)。
一応ルールでは、投稿の締め切り前に「チーします」と言わなきゃならんので。
おしっこはジャンジャンして構いません。
…あ、そうなると、準チャンプがひっくり返るのか。
>>588 ミヨーを聞きながら 9点
>>579 言葉遊び 7点
>>564-567 猫になりたい 6点
>>583-585 唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 6点
ですか。
念のため確認をお願いします。
↑合っているのではないでしょうか。
チャンプ
>>588 ミヨーを聞きながら 9点
準チャンプ
>>579 言葉遊び 7点
以下
564-567 猫になりたい 6点
583-585 唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 6点
569 詩で遊ぼう! 投稿梁山っぽく 2点
574 人生はボードジャンプ 2点
581-582 『「 監視衛兵 」』 2点
568 『Silent』 1点
570 『0,1〜積み木遊び〜』 1点
580 「健全な遊戯」 1点
589 君は笑った 1点
590 崖っぷち男 1点
となっていると思います。
>>563 「縄跳び」が2点だった
チャンプ
>>588 ミヨーを聞きながら 9点
準チャンプ
>>579 言葉遊び 7点
以下
564-567 猫になりたい 6点
583-585 唾しはぎしりゆききするボクはひとりのガイコツなのだ 6点
563 縄跳び 2点
569 詩で遊ぼう! 投稿梁山っぽく 2点
574 人生はボードジャンプ 2点
581-582 『「 監視衛兵 」』 2点
580 「健全な遊戯」 2点
568 『Silent』 1点
570 『0,1〜積み木遊び〜』 1点
589 君は笑った 1点
590 崖っぷち男 1点
多分これで最終確定
ういっす、ありがとうございます。
では、
>>588 の作者さん、お題をお願いします。
エット、「ミヨーを聞きながら」作者デス。。 ありがとうございました。嬉しいやら、なにやら、緊張しまくってしまって・・・ 次の題「人」で。 締め切りは3月7日(月)いっぱい。3月8日午前0時まで。
イキモノに似た木彫りの置物と たくさんの鈴の音のなかで 五月蝿い発電機が目立つ広場に 好き勝手な遊びを止めて人が集まる 彼らが遊ぶその向こうに空が落ちてくる 日付のない方言詩が 好き勝手に読まれて威厳をつける 文字を付け足したり並べ替えたりすれば カレンダーの数字から先に読み出される 子供たちが遊ぶ向こうで今日も陽が落ちてくる 表紙のない本の群れの中から 明日の天気予報にも満たない 予言書のラクガキが見えてきて 僕らが傘を振り回す 雲ばかりの山の上から雨が落ちてくる 空が落ちてくる 空が海に落ちてくる 誰かが石を放り投げても水を切れなくて 砂の上にできた小さな仮宿も 次の日にはとうに消えていた
はるか昔たった二人の男が 腰掛けた石を後に奉りはじめ 彼らが知らないうちに人は集まり 次々と松葉杖を放り投げた 女性が一人で泉のある洞窟を出て 空が落ちるのを見つめている 昔々のある日 西の国の蝶に間違えなかった人のうち 祭りを楽しみにした幾人が 空が崩れ落ちるのを心配しながら 酒と肴を持って遊び尽くした 船の上で遊ぶその向こうに月が落ちてくる 三時半に鳴らされるメロディーが 子供たちの行き先を変えてみた 遊びはこれでおしまいだと目を瞑って 大人たちは寝床につく わずか支えた柱のある箱の中で 誰かの空から緞帳が落ちてくる 空の向こうから緞帳が落ちてくる
615 :
That's news to me... :05/02/26 23:02:46 ID:qw7Jo5w4
Good evening. Here now, the news! まず 今日も戦地では 自爆テロで 若い兵士がギセイニナリマシタ... けたたましい爆撃音 Can you hear me? 宙を舞う肉と骨 穴だらけの建物 文明の残骸 鮮血と腐臭と蠅の群れ 太陽が異常なほど高い 汗と泥水と...and again blood! 人間のニオイがする 極度の緊張で喉が渇く 放っておけば朦朧とする意識を 無理やり叩き起こして 曇った両目のレンズ 焦点をあわせていく 俺は人なのかヒトなのか それとも... リビングでニュースを見ることと 生きるために殺すこと どちらが人間らしいのか
616 :
That's news to me... :05/02/26 23:03:33 ID:qw7Jo5w4
稲妻のような閃光 国に残してきた恋人を見た どうして... 考えるより先に本能が 少女を撃ち殺す 今日何度目かの炸裂音 Is that you, Kady? 少女の華奢な体を無数に射抜く そうしなきゃ俺が殺られていた まだ生暖かい物言わぬ屍 機関銃より花束が似合う クリーンな戦争 Oh fuck! 日陰に逞しく花が咲く 名前も知らぬ野草を 手折って屍に投げた ギロリと見開いた目 半開きの口から唾液が垂れる 胸元に一輪の花 人としての尊厳の破片 それすらこの太陽の下で いつか乾いてひび割れる
617 :
That's news to me... :05/02/26 23:05:05 ID:qw7Jo5w4
ロックスターの自殺と ニュースにもならない沙漠での死 どちらが人間らしい死に方だろう... 今日はこんなところです That's the way it is. And... Hoping your news is good news.
星に深々と彗星が刺さり 星は分裂を始める 分裂を繰り返し星は巨大に ふくれあがる 巨大に 時がくれば それは宇宙のソトへ かつて星だったものは生まれる それが 原子と分子 無機物と有機物 植物と動物 星と人の 記憶を喰らい生まれたならば それは人である それは新しい神である そのための進化であった
「DNA」 遠い昔、オレンジ色の海で扉は開かれた コヨリのように水を吸って、それは捩れながら長く伸び続けた 尾ひれを付け、手足を伸ばした時、初めて乾いた空気を吸った 目の前に熟れた色とりどりの果実をつかんだ そして言葉の果てに、本当の喜びとあがなえぬ悲しみを知った 人よ!意思があると思うのは幻、ただ前に進むための欲望がある 人よ!広島を経て、アポロが月に届いて久しいのだ そして人よ!我をも含めて、すべての語りは偽装なのだ ・・・君のヒトミに映ったヒトミに映った瞳に乾杯!
君は人だというのか おお 私は始めて知ったぞ 我々は凍えるような寒さの中で つららから一滴の水滴 もしくは サバンナで草食獣と肉食獣の 均衡の間で降り注ぐ雨水の一滴 君の説は恐らくヒトではあろう しかし私は人でありたいと思うのだ それは 夕刻の茂みの中をじりじりと燃え尽きながら 落下する夕日を目の前にして 凡庸でありながらも突き動かされる衝動 自然のありのままという無垢を無残にも ずたずたに引き裂き文加で切り取る これこそが人であると思わないかね 若者よ
>>620 誤字訂正
文加→文化
題名記入忘れ
「人」
「人・まぼろし」 欠落して久しい部屋の面で午後のカーテンが揺れている 優しい日差しの中に現れて、椅子はかすかな粒子をまとう 夕闇から夜へ、主のいない空気は静かに潤う 再び覚めぬ眠りが音楽を奏でるとでも言うのか? 眠りが眠りを誘い、もう悲しみでさえないメロディがたゆたう 椅子を巡る静かな崩壊の時間、そこに座り、 本のページをくくる所作、居眠りのあどけなさは、あれは、 あれは私の心が映し出した彼女の幻なのか・・・ 私は荷作りの動作で、封印するかのように縫い合わせる そして、このポッカリと開いた時空の裂け目は閉じ、 明日からは新しい人影と共に、きっと花弁がこぼれ落ちている
ピンポーン 外へ出てみると マンションの廊下を走って逃げる子供の後ろ姿 またいつものあの子 他愛のない悪戯 と一言で済ませることもできる けれど ちょっと違う おそらくは 確かめたかったのだ―― あの子にとって 呼び鈴が鳴るか どんな音がするか 住人はどんな反応をするか それらの事々が その子供にとって何よりの重大事で ただそれを確かめるために ほとんど毎日のように 私の部屋の前にやって来ては ベルを押す 人を殺す体験がしたかった―― そう言って老人を刺殺した少年がいた 冷酷にもほどがある 人は非難する 生命の尊厳を学校の教師は教えなかったのか 大人たちは誰かを指弾する けれど
彼も確かめたかったのかもしれない 人を刺すと 本当に血が出るのか 本当に人は死ぬのか 人が平然と生きているということが 彼にとって何より不思議でならなかったのだろう 告白しよう 何かを確かめたいという欲求に 私もときおり駆られる 何を確かめるって? いろいろある たとえば ネットの向こうに誰かいるのか その誰かは機械やロボットでなく 本当に人間なのか この言葉が本当に君に届いているか 人に伝わる言葉とは何か 言葉が伝わる人間とは何か だから私はいま ベルを押して逃げる そうしたら ネットの向こうで 知らない誰かが胸をかきむしって 息絶えているかもしれない
625 :
猿だよ :05/02/27 23:46:49 ID:WTKwcwMH
間抜けなお題に躓きそうになった。 でも分かるような気もする。 ここに詩を投稿しているのは猿ばかりで、 人なんていないのだから。 俺はまたバナナの早むき大会でもやってんのかとおもったよ。 どれ、次世代のボス猿はどの個体だ? 人間様に良くみられたい、賢い猿はどいつかな?
もっちりとした手触りの粘土の塊 それを適当な大きさに指で引き千切る 大体の凹凸は決まりきっているから目を瞑って出鱈目に ぐにゃぐにゃと足で揉んだ ぐりぐりと指で穴を開けた ぐいっと両手で捻りあげた 仕上げに頭突きをかました パチンと指を鳴らして目を開ければ人の出来上がり ぷうと大きなおならをして ふうと小さく溜息を吐いて 所在無く目を泳がしてから 四つん這いになってもう一度 ぶうと大きなおならをして 這い回ってどこかに行ってしまう 俺は人を探しに行くでも無く 部屋の中心にある大きな赤いソファーに腰を下ろした
昔 人には二つのタイプがいた 俺の脛には硬く丸く縦横斜めに可動する出来物が数粒ある 表皮と肉の間のそれは丁度魚卵のイクラ大で 俺は脛を人に触らせて反応を見るのが趣味だった ぎょっとして手を引っ込めて二度と触らないタイプと 指先でコロコロと転がしていつまでも触るタイプがいた 出来物を可愛がるように何度も触った乱暴な女を思い出す 恋人にはなれなかったが俺はその乱暴な女がとても好きだった 気になって病院に行った所 稀にこういうものが出来る人がいるとの医者の話だった 「勝手に消滅する場合もあるし増えていく事もあるし 良く動くから良性である事は間違い無いんですけれど 何しろ原因不明でありますから まぁ はっはっはっ」 と医者が言いながら何故か笑うので俺も笑った 原因不明とは便利な言葉だなとヘラヘラと笑った
そう言えば乱暴な女の恋人は左の眉毛が異常に太かった 大きさは額の半分を覆う勢いで濃く長く太い毛が内に内にカールして 全てが絡まったモジャモジャの物体は巨大な黒い毛虫のようだった 病院に行っても俺の脛と同じく原因不明だった 恋人の事を乱暴な女は 「やつの眉毛は繭化しているのだ 今に眉毛はぶるぶると震えてぱかっと割れるのだ そして美しい異国の蛾がバサバサと飛び立って行くのだ やつは分別わきまえず大それた事をしようとしているのだ」 と嬉しそうに話していた 乱暴な女は恋人に俺の脛の事を 「やつは脛に無数の卵を隠してやがる 今に脛はぴきっと亀裂が入って裂けるのだ そして豆粒大のひよこが生まれぴよぴよと足を彷徨うのだ やつは分別わきまえず大それた事をしようとしているのだ」 とか何とか言っていたに違いない
乱暴な女の顔や声をはっきりとは思い出せない 乱暴な物言いで事ある毎に挨拶だと言って俺を殴った 乱暴な女が手をあげた時また殴られると思って目を瞑ると 乱暴な女がくっくっと笑いながら俺の頭に止まった羽虫をつまんで潰した 赤いソファーから立ち上がり伸びをして下を向く 数え切れない人々が撫でてきた脛を見る 何度も触らせる内に表皮が擦り切れて 剥きだしの出来物が一粒 今にも落ちそうだ 窓の外を見ると這い回る人が二人 頭をぶつけ合っている 俺はそれを止めに行くでも無く作業に戻る 粘土の塊から引き千切った欠片で新たな人を作る 出来ればどこかに行ってしまわない人を 出来れば這い回った後立ち上がりゆっくりと歩き出す人を 出来れば赤いソファーに腰掛ける俺に寄り添って深く深く腰掛ける人を
>>613-614 落ちてくる
読もうとしたら読めなかった。あれこれ考えてみるが分からない。もう一度、
分からなくてもいいから読んでみる。そして感じたこと、今度はそれだけについて考えてみる。
まず「読めない」という感覚を肯定する。すると僕は自己と作品との間に距離を発見する。
この距離が大事なんじゃないか。距離によって、僕は作品の、ある異質な存在感に気づく。
作品との同化によって感じるのではなく、異化によって観察する。
脈絡など分かりはしない。(伝えようとしていないから。)
無言の球体の映す景物を、解釈などうっちゃって、そのまま心に溶かし込む。
気がつけば、何かを諦めた影たちの、美しく無気力な遊びの時間が始まっていた。
でも、多分、
この作品は読まれることを欲していない。又は読まれることが出来ない。
ただ在る様な作品。と言ってもやはり読まれたいわけで、
結果みんなの前に無言で現れる。みんなの間に戸惑いを生む。
ある者は解釈しようとする。ある者は無視する。ある者は反発する(?)。
球体は無言のまま彼らの中心に鎮座する。ずるいと思う。
作者の内部では、もっとシンプルに、
無形の影を言葉という有形で表現しようという試みなんだろうなと想像する。
>>615-617 That's news to me...
英文の挿入が効果的でないと思った。例えば歌詞は音によってそれが生きるが、この作品には音がない。
かといって音に代わるものもない。
>>623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ
この作品を読んで思ったのは、改行というスタイルのもつ意味として、
リズムによる印象の強弱というのは確実にあるなあ、と言うこと。(無知なのでよく知らないんです)
改行することにより音読にリズムを生み、リズムを通して読者は言語化以前の作者の内観と一体になる。
作者の視線の移動、遠近の切り替え、思考の展開・・・というものは始めは全てリズムとして表れ、
様々な技巧はそこから派生していったものなのではないだろうか。
僕は今のところ「詩である」ということの意味を広い意味で「韻文である」という点にしか見出せず、
ならばどれだけ韻文できているだろうという点が評価の大きな基準になる。
そう考えたとき、この作品は改行のリズムを音読のしやすさ以外に利用できていないように見え、
あんまり評価できない。ただ、構成の的確さと相俟って、とても読みやすいという点は美点だと思う。
もうちょっと感覚的に言うと、平坦な印象だが、逆にそれに惹かれもする作品。
>>626-629 赤いソファー
構成の上手さ・・・
「行為→休止→回想→再開」+「男視点→女視点→男視点」
奇想と、その描写に徹する一人称の哀感の組み合わせも豊かさを生んだ。
でもなにか引っかかる。人をつくるという行為、身体の徴、女の思い出、なにか上手く繋がらない。
構成の面でも例えば「昔 人には二つのタイプがいた」という言葉が改行と空白により転換を担う割には
以下でその二つのタイプの重要性が十分述べられていないと思った。
構成しよう、構想しようという意識が足を引っ張っているんだろうか。
意味ありげでピンとこないメタファー(だと思うんだけど)等、なにかちぐはぐしている。
春がやってくる 梅はそろそろ桜にバトンタッチだ この頃の桜は咲くのが早い なあ あんたもそう思うだろ Mr.Comedian 夜の8時はそりゃ面白かった 僕らはTVの中に吸い込まれていった 僕らはあんたと あんたも僕らと 一緒に歩いてたんだなあ この日本を 形ある物は― という月並みな言葉が 今は身に染みてわかる 3月終わりの晴れた空に 同情と哀情と押し付けがましい友情を TVの中から裸足で飛び出し お決まりの文句を言いながら歩き出した もうTVの中は蛻の殻 僕の笑い顔は黒鏡の中 グッバイ サンキュー Mr.Comedian グッバイ サンキュー Mr.Comedian
633 :
紙切れ 3の1 :05/03/01 13:18:14 ID:qjHKYM9k
人について書こうと思う。 とあらためて意識するとアともウンとも書けぬ。 3時間40分も書けぬ。 ので、もう書いたことにしよう。ね? まだ書いていないだけで どうせ 人が読んだときにアァ、これがワタクシなのだ、という詩を書く日がやってくる。 それは 地下鉄に降りる階段への一歩手前、針のない腕時計を睨みながら 今日が昨日にならなければ、明日はやってこないのだとつぶやく ぐらい当然のこと。 分かりきっていてあとは待つだけなのだから、 その間、ひまつぶしに書いた後のことを書く。
まず、どのようなものを書いたかというと、 詩というには少々破廉恥であって、 ルネサンスの画家がご婦人方の裸を描きまくったのに似て、 もはや詩というより詩のかたちをした人で、 増える。どんどん増える。ネットで、居酒屋で、した後の寝物語で、子供たちの枕元で。 粗悪品の練炭が燃えずに目覚めた車内で、ライブドアの社長室で、ダッシュで逃げる最中の警官たちの間で。 そうして増えて海を渡り、 史上初、詩でオスカー獲得、 ついでノーベル賞を総なめ、 バチカンの法王とチベットのラマから感謝状、 NASAが無料で月に招待(ハネムーンは月ですよ、だから結婚してください)。 国連総会全会一致で南極大陸を作者に贈呈。 火星初の有人基地をzekken-1と命名。 いきおいチキュウ大統領に就任 したところで、マジ恥カキ妄想癖辟易 with 晴天の霹靂 真昼の月反転し、ちゅるんとぼくを見た 宇宙よ、そんな片目でぼくを、人を、発見するな。 ヒトヨヒトヨニヒトミゴロ
自称詩人独居老人孤独死、管理人が発見、死後三ヶ月。 机の上には「入」と書かれた小さな紙切れが一枚。 最後の贈り物だ その紙切れをおでこに貼って鏡の前に立ちたまえ きみにも「人」が見えただろう。まぬけしか見えなくとも いっこうにかまわない。違いはない だが、それ以外に見えているそれは 人でなしだ。ご愁傷さま そろそろ無駄口も切り上げる 世話になったな、へのへのもへじども ほら、 あの世も人でいっぱいだ! わたしたち、あなただけが好きです。 にこりと笑っていた。
636 :
陽とヒト :05/03/01 14:15:59 ID:nrqgUWzc
光で満ちた場所に集まり それを奪い合い 砂を撒き散らし そこは永遠の暗闇へ 照らすのは炎の灯りだけ 見えるのはヒトの痛みだけ 陽とヒトは出会わない その炎が消えるまで すべてを燃やし尽くすまで
>>618 あーもう、やってらんねー
なんとも言えない。題と中身の衝突から何か生もうとしているんだろうけど、
何が生まれたか分からなかった。中身だけ見ると、子宮を宇宙に見立て、
胎児はそこで創世以来の全進化を反復するという事か。分かりにくかった。
「宇宙のソト」という語が何を指すのか分からないため。
担おうとしている内容に言葉が全く追いついていなかった。
>>619 DNA
創世神話、
>>618 と似ている。こちらは多少面白い。というのも「色とりどり」とか「オレンジ色」
とかいう言葉に色を見、「海」やら「こより」やらの言葉に景色と物を見たから。
ただそれが後半直接的に語られる主張とどう関係するのか、乱暴すぎるのでは。
「赤い」と言えば赤が見える。心に赤が現れる。
主人公に「悲しい」と言わせずに悲しい風景を描くべきだと言う前に、
まずは端的なこの事実について考えたい。作品の感想とは別にそんなことを思った。
638 :
「夜、霧の中に・・・・・・」 :05/03/04 10:43:40 ID:o/OAyGUW
夜、一人 街を歩きます。 街灯の光が円を描く曲がりくねった道を 背中を伸ばして歩きます。 冷たかった夜の空気は 私の熱でひんやり心地良く、 怯えていた闇の中に 私はぬっくりと溶け出して、 夜の一部になっていきます。 「寂しい、さびしい、サビシイ、 誰か私を見てください。」 「触らないで、さわらないで、サワラナイデ、 誰も傍に来ないでください。」 ぼんやり浮かぶ街灯に引き寄せられて、 白い月に憧れて、 風に騒ぐ木々の音色は怖いのに聞きたくて、聞きたくて、 だけど、嬉しく憩うのは 人の言葉と人の肌。 傍らにある貴方の肌に頬を寄せ、 ささやかな言葉を微笑みと一緒に交わしているのに、 どこかでかすかに想うのは、 一人歩く夜への誘い。 公園通りの道端に、石ころが一つ落ちていました。 あれはきっと私です。 隣にあった雑草は、きっと貴方なのだと思います。
639 :
名前はいらない :05/03/04 10:55:56 ID:bxPrMYiw
人の切なさが私狂わす それでも共にはなれない生き物よ あなたがいて わたしがいて 時折むずがゆくなるけど それが人 時折悲しくなります あなたがいて わたしがいて でもやはり別物 ともにはなれないのです このイミわかるでしょうか?
640 :
639 :05/03/04 11:13:31 ID:bxPrMYiw
詞の言葉 沢山のイミと共に どんなイミかと言われても あたる人はかなり少ないと思われる 人の解釈沢山で うぬぼれですがイミは沢山並びました
>>636 陽とヒト
一連面、主語「ヒト」を省略することにより話者は主語との距離をゼロにしている。
二連目では省略をやめ主語との間に距離を作る。
三連目では「ヒト」に「陽」を対置することにより、話者は主語との距離をさらに広げ、より客観的位置に退く。
この作品の読みにくさはなんだろうと考えたとき、最小限の言葉で書こうとし、しかも
似たような語が多いからだと思う。例えば1連目の「光」は3連目の「陽」のことなのだろうか等。
話者の発語位置はうまく移動しているが、描写自体に情報量不足があり、混乱する。そこが残念だった。
>>641 一連目取り消します。読み間違えたようです。
ははの ほうちょうは ひどく つめたいです かみと ぺんと わたしの うごく うでが あれば たいようの あたらない しずかな こかげの なかで まっさらな よるの かけらを かきならしながら わたしは だれを うらめば いいの? ゆきの ふる なごやの まちなみは きれいですか? ふじの いただきから のぼる あさひは きれいですか? あなたの きっと たいせつな ものは なんですか?
20万年の歴史があるわけだ 東アフリカの原野に 彼が二本足ですくと立ってから その背骨の弧が緩やかになる過程で 裸のクリーチャーは量から質への劇的な転換を図った 広大な地平から 安穏とした庭へ―― 幾つかの種を蒔く やがて大地の割れ目から顔を出す 貧弱だが真っ直ぐな苗を 彼らは慈しみ 過剰なほど大事に守り育ててきたのだろう ―――――舞台暗転 君とのささやかな暮らしは 「こうしてほしい」や「それはいや」 の言葉が定期的に飛び交う 成長の無い輪廻だ 此処には豪華な大理石のテーブルや ぴかぴかに輝く赤い車は無いし ましてや広大な土地など持っていよう筈も無く ただ この狭い劇場に 脈々と流れる「生」の 時にかったるく 時に衝動的で 時に平衡感覚を失う程の喜びに満ちた空気が 漂っているだけ ああ 今日も君に「おやすみ」の挨拶をし 布団にくるまって 同じ明日に思いを馳せるのだ それでも僕は幸せだ それは間違いのない事実だ 僕は幸せだ それは間違いのない事実だ――――― 東アフリカの原野で 裸の彼らはただ見据えている 視界を遮ることなく 天の全てを染める夕日を背に どこをみるという訳ではない どこまでも見えるのだから ただ ひたすらに 見据えている 時間も 花も 昆虫も 石も 木も 虎も 象も ほら穴も 山も 海も 地球の 太陽の 星の 宇宙の その中から
覚えているかい? あの階段の踊り場の手形 塗りたてのペンキに残した僕たちの印 裏の空き地に転がってたオルガンの 音ならぬ音 クラス替えの時に取り合いして壊したカンペンが 少し震えてたんだ 恐竜よりも大きな影が空き地を飲み込んで ここはいつも周りより早く夜になって 空を不安そうに見上げるから 二人分の鞄をもって 夕焼けの中へ駆け出したんだ 消えかけた手形に 大きな掌を重ねてみた 消えてしまったのは 君よりも僕自身だ マンションの伸びていく影が 駐車場のコンクリートに昼と夜の境を引いていく 踊り場のペンキは 既に 全て剥がれ落ちている
頭の中から取り出した脳味噌を秤に乗せて チンパンジーの彼と競ってみました 緩やかに私の脳味噌へと傾いた秤に 彼は唇を突き出して怒っているような表情をしましたが 私は彼のその表情を正確に読み取る術を知りませんでした 怒っている彼の表情からそう直感した私の脳味噌が 賢いのかまたは誤っているのかを判断する術もまた やがて彼は野生な声を発し 私を威嚇するかのように手の平を胸の前で打ち始めました 彼が何をしたいのかは勿論わかりません しかし感情を顕にしているのに 秤が微動だにしない様子にやはり苛立ちや怒りを感じているのではないか そういう風に私は感じました やがて競うことに飽きたのか いやそれ以前にこの一連の作業に彼が競うという概念を 当て嵌めたのかはわかりませんが 秤から脳味噌を取り上げ自分の頭へとしまいました 私の脳味噌を 唖然とする私を尻目に彼は自らが住む山の中へと帰っていきました 残された私はただただ彼の脳味噌へと傾いた秤を見つめるだけでした そう彼の脳味噌へと傾いた秤だけが残されたのです 脳味噌という物の重さを比べたという私の概念は やはり彼と共通していませんでした 彼は考えたのでしょう 秤に乗った自分の脳味噌が重くなる方法を その答えが私の脳味噌を持ち出すという結果になったのでしょう 私は人という儚さにただひたすら涙を流したのです
ぼたん雪が降ったので 気象台は廃止された ぼたん雪が降ったので 軍隊が動員された ぼたん雪が降ったので 首相は演説して強がった ぼたん雪が降ったので 人々は不安とあきらめをかきまぜた ぼたん雪が降った夜 おれは注意ぶかく ぼたん雪の結晶をつかまえた 冬が終わる 日付がそこには記されていた おれはぼたん雪を 内ポケットにしまうと なにくわぬ顔で 繁華街にでかけた 阿片のけむりで私服をまいてから 娼窟へ 大連生まれの混血女は 青灰色の目をしていた 大陸の雪原で おれは白いオオカミとたわむれた 首を噛み 爪をたて 粉雪をはねあげて 内臓を貪られる快感ときたら! 永久凍土の国でも この女となら生きていけるだろう おれはアパートの片隅の トランクを思った ぼたん雪が降りやんだ朝 大橋の上は死者 死者 死者の行列だ 緑色の敵対国の兵隊が橋を占領している おれはアパートに帰れない 川原に捨てられた白黒テレビからは プロパガンダ放送 冬を家族と過ごした死者たちの 天国へのUターンラッシュが始まりました 党は鉄道輸送力を増強し 同志たる死者を…
大連生まれのあの女も 死者の行列のなかにいた ばかな! おれのトランクをもって楽しげに歩いていく 女に近よろうとしたおれを 銃の台尻が打ちすえる 青灰色の目を はじめておびえが走った 野太い汽笛が早朝の空にあがる その汽車の行き先がおれは恐ろしかった 黒煙の尾を引いて墜落してゆく 双発機は ぼたん雪をばらまいていた 飛行機なのだろう おれは街へ走った カーキ色の足が ばかに美しい歩調で行進している 肺病病みの難民たちが コンビニエンスストアを襲う 伏せろ! 砲弾だ だれもぼたん雪のことなど 忘れてしまった おれは女があきらめきれず 踏み荒らされた娼窟へ向かった 女の部屋には射殺された 白いオオカミが横たわっている 女が壁に画鋲でとめた ぼたん雪は 血を吸って 濡れそぼっていた * * おれは大道芸の一座に入って 南へ南へ 歩いている 兵隊に媚びを売り 難民をなぐさめながら ときどきオオカミになる夢を見る ちんちくりんなおれの背広の 胸ポケットには ひからびた赤いぼたん雪がのぞいていた
649 :
理解と真似真似 a :05/03/07 04:18:20 ID:grklpQrA
まねされる よく猿真似と人は言うが 猿は真似しない のだそうだ 影が動き オレの得意な規則集を のぞき込んでいる うれしそうに 足元ソワソワ 浮き上がっている パクらないでください モノマネなんか するんじゃねぇ コラ そこの お前だよ 人差し指で 指し示(つ)いたら イカにもムカついた 風情で 影も人差し指を突き出した 人の真似なんて つまんない事をするなんて 影の分際で 何を考えているのやら…… 「ナマイキなんだよ!!」 オレが言うところで 影が言った まるで自分が言ったよに 聞こえて ニガワライ 頭を掻く
650 :
理解と真似真似 b :05/03/07 04:20:33 ID:grklpQrA
「人の真似するんじゃねぇ!!」 かなりのストレスに よじれた声で 影がガなった へぇ〜 っと、言う気分で 鼻の横をこする 先を越された 影が青くなるのがよくわかった きっと手のひらは汗でシットリだ 冷や汗ってわけだ なんだよ……コノ人まね影はよぉ…… 冷や汗かいて あせってるんだなぁ!! と 余裕出てきたところで いきなり えへへ と 影が笑い出した 頭まで掻いてる ……!! ……かッときて 叫んじまった 「人の真似するんねぇ!!」 小人割拠 クラッシゅぴんボール 面倒は ごめんだ いやがらせ合い 真似し合い
651 :
野良風 :05/03/07 10:44:51 ID:CJg3J3aS
風がふきて森を抜ける 私の心、木々とざわめく 想うことを 願うことを やめては波にさらわれるだろう 雨が降りて森を濡らす 私の心、土と湿る 日々の負荷を糧とするか ただ傷と目を背くか 心揺らす風にふかれ 夢を濡らす雨に打たれ 堅い岩にも根が巡る 芽をつけやがて花も咲かす 風にふかれて流れるか 風を操り渡り行くか 心捨てて 涙消せば やがては泡と消えゆくだろう 黒い心は海に流せよ 海鳥たちが啄んでくれる 海をつたい陸をつたい 渡る鳥の澄んだ瞳よ 我らの旅もまだ終わらぬさ たとえ先に何もなくとも 笑え 笑え 歌えよ 笑え 大声あげろ 心無くすな 泣けよ 泣けよ あぁ泣き叫べ 優しい人におなりなさいな 風はいつもお前とともに
カーカー、ツーツー、あー、トントン 本日ハ駄々甘ナリ…… ボクのパパは犬っころ。チャウチャウ吠えて鬱陶しい。 ボクのママは鳩ぽっぽ。クッククックとうるさいよ。 二人はおうちの外で同じ顔。どんな時でもニコニコ笑顔。 二人はおうちの中で同じ顔。いっつもボクにズビズビ怒顔。 疲れているに違いない。何か料理をプレゼント! そうだ、おにぎり一杯にぎっちゃおう! 気づかれないようひっそりと パパママ二人にプレゼント。 なんだか静かになっちゃった。 嬉しかったに違いない! ボクは飛び跳ね笑ってた。 危ねぇ危ねぇ、職人になっちまいそうだぜ
争うのが好きで 残酷 でもその体温は 性格とは相対するもの ぬくもりと戦慄が同居する生き物 大きな鯨一匹を助けても 何億の木々の息吹を意味もなく消し去る 長寿を願いながら 無駄に煙を吸い 正義といいながら 魂が消えてゆく 自分らを知らない 矛盾した生命 ゴキブリ殺しも人種差別も 似たようなもの 平和といいながら 他を恐れる
生きることの意味を 今殺したばかりの 同胞の傍らで億年も問う 我らは 棺桶に詰め込んだ魂が 融けて 流れ出さぬよう見張る その手に 握りしめた銃は誰を撃つ のかも知らず ひび割れた涙腺に 懺悔と侮蔑と慈愛と数多の言葉を紡ぎながら 今日も 約束の地を求めて 視線を彷徨わす どこにもそんな場所などないと 知っているのに そこに億年も昔から いると気がついているのに 生きることの意味を 今日も問い 明日も問い 積み上げた幾多の骸から流れ出す 魂を積み込み 棺桶に封をする 億年そうしてきたように これからも ずっと
655 :
人は全て :05/03/07 21:56:23 ID:8dbg3dvG
人は全て 人が全て 人は全て 人を恐れるもの 人は全て 人を愛するもの 人は全て 楽になりたいもの 人は全て 裏切られたくないもの 人は全て 心の底では生きていたいもの 人は全て 夕陽に消えるべく生まれたもの けれど 人は全て このような一般論のようなものの羅列など好まないもの 人は全て こういう風に括られてしまうのを嫌うもの 要するに 私はやっぱり 私の意志を問われたくなんてない
人(男でも女でもOK) ↑ ソノ開イタ、中ヘ入レタイ オレハ、オトコダ マァ相手ノ性別ハ不問ダゼ おりゃ 爪 イテテテ… タブン足ノ爪ガ折レタ ダガ、キニシテル場合ジャナイ 2度目ノ失敗ハ許サレナイ オレ、性交スル! 个 審査員A「それ記号?読めないっつーの」 作者「文字化けしてます?俺のPCだと丸見えですが」 審査員B「投稿作品として認めません。嘘ですが」 外野X「ぎゃはは!!」 誰モ読メナクテモ。デモ、デモ デモナゼカ、ワタクシ、わたくし、行為中ヲ、読者様ニ覗キ見サレテ、キモチイイノヨ、ソウナノヨ うふ、うふ〜。(縄で作られたオレンジ色のハートを差し上げますわ) ★僕らはみんな人なのさ
657 :
おちば :05/03/08 01:32:04 ID:bABkWdSv
締切だよね?
658 :
Alnite ◆m3UVuKrnck :05/03/08 03:24:38 ID:WLT0v8nw
お題「人」の投稿締め切りです。 審査期間は3/10 24:00(3/11 0:00)までです。
通りすがりだ! 投稿一覧がないようだな!ははは! 夜中になにやってんだ俺!あははは!! >613-614 落ちてくる >615-617 That's news to me... >618 あーもう、やってらんねー >619 「DNA」 (快∀楽)<タイトルは名前欄だぜ >620-621 人 >622 「人・まぼろし」 (快∀楽)<君もな >623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ >625 猿だよ >626-629 赤いソファー >632 グッバイサンキューMr.Comedian 3/20 >633-635 紙切れ >636 陽とヒト >638 「夜、霧の中に・・・・・・」
>639-640 無題 >643 Take me out. >644 『おべんきょうのじかん』 >645 「今や無人である」 >646 人を為す根拠 >647-648 ぼたん雪 >649-650 理解と真似真似 >651 野良風 >652 親愛なるステレオに >653 ホモサピエンスの生態 >654 問う魂(TOKON) >655 人は全て >656 無題・作品番号111111 じゃあな!! 寝る前は歯ぁみがけよ!!
>>643 1連目は3つに分けることが出来るだろうか
1.ははの ほうちょうは ひどく つめたいです
2.かみと ぺんと わたしの うごく うでが あれば
たいようの あたらない しずかな こかげの なかで
まっさらな よるの かけらを かきならしながら
3.わたしは だれを うらめば いいの?
2の文脈から逸脱した3が1と結びつき、彼女の抱えた暗黒を垣間見せる。
「母の包丁」から詩的幻想へと逃避した書き手の意識が「怨み」によって現実に立ち返る。
逃避と対決の葛藤に翻弄される詩人の意識が現実と幻想の混沌を生むのか。
4.ゆきの ふる なごやの まちなみは きれいですか?
ふじの いただきから のぼる あさひは きれいですか?
あなたの きっと たいせつな ものは なんですか?
彼女はもう雪の降る名古屋の街並も、富士の頂から昇る朝日を見ることもない。
なぜなら彼女はもうこの世の存在ではないから。彼女は母の包丁に刺されて死んでしまったから。
僕は書かれていない事を読んでいるだろうか。でも彼女はきっと彼女の大切な景色をもう一度見たいと思ってる。
それがこの問いかけの意味であり、この作品の題の意味だと思えてならない。
>>646 人を為す根拠
例えば「怒っているような表情」を「正確に読み取れなかった」と言うのに
次の連では「怒っている彼の表情」と断定したり、この箇所だけならそれにも意味があるのかと思うが
あちこちで文章としておかしな箇所があり、まあそれは別にいいとして、
この作品ではチンパンジーの彼の行動は全て私に解釈された物としてしか存在しない。
この作品で読者が見せられるのは全て私の思考であり、それは読者にとっては客観的な存在だ。
そしてその客観的な存在は、チンパンジーと脳の重さを競おうとしたり、チンパンジーに脳を持っていかれて
なぜか人間を儚んだり、理解しがたい客観物だ。またそこでは脳が無くても平気な猿と人が当然のように存在している。
世界は「私」の解釈に過ぎない、ナンセンスを思考する「私」、読者の前に客観的に存在している「私」。
さらに人間に対する猿というイメージ。
これらが意識には窺い知れない別の思考世界の、その生身の姿を表現していたようで、不気味で興味深かった。
>>638 「夜、霧の中に・・・・・・」
孤独とかぬくもりとかいう運命があって、その間に黙している私たちがいる。
石と雑草を慈悲を持って見つめる夜闇はこの作品を読む読者の心だ。でもそんな夜の沈黙に比べれば、
「寂しい、さびしい、サビシイ、誰か私を見てください。」とか
「触らないで、さわらないで、サワラナイデ、誰も傍に来ないでください。」とかいう表現は浅く力が無いように思う。
行頭の空け方も大げさ。でも最終連は良かったと思うし、そこにたどり着くまでの言葉の積み重ねも成立していたと思う。
>>639-640 ではなぜ私たちは書くのだろう。
そしてこの語り手にとっての書くことの意味とは?
という作品。
>>654 問う魂(TOKON)
地味だが良いと思う。タイトルのセンスがよく理解できなかったが、
硬質の言葉での短いラインの確かな積み重ねが伝えたい事の重さを感じさせた。
ただ、硬質な表現の成功はまず単純に読書量に拠ると思うが、この作品にはそれが少し足りていない気がする。
>>655 人は全て
リズムの作り方やその利用の仕方は上手い。
膨らませ方、脈絡があるようでない展開による効果。
でもああそうか、としか思えなかった。
>>656 :無題・作品番号111111
詩作を性交に見立てた比喩が的確に機能していて読みやすく、面白かった。
↑爪个★ これらの記号がそれぞれ効果的で、
特に「个」は「↑」が壊れて記号の上部の総括と同時に詩全体の象徴、
「★」はそれまでの記号の配置のリズムとその図案自体の相対的なインパクトのせいで、
唐突過ぎる「僕らはみんな人なのさ」に詩的な納得を与えてくれた。
上手いと思うし、言ってることも面白い。
日清、日露戦争の事は全然知らないという事を断った上で。 黙示録だろうか。戦争の記憶というより、戦争のイメージを借りた何か。 コンビニエンスストアの存在から、主人公が現代人だということは確実。 近代の記憶?とも取れるがそこまで拡大して考える根拠が僕には見つからないので、 これは主人公一人きりの見た、彼の世界という事になる。3連目、 1. 阿片のけむりで私服をまいてから 娼窟へ 大連生まれの混血女は 青灰色の目をしていた 2. 大陸の雪原で おれは白いオオカミとたわむれた 首を噛み 爪をたて 粉雪をはねあげて 内臓を貪られる快感ときたら! 3. 永久凍土の国でも この女となら生きていけるだろう 4. おれはアパートの片隅の トランクを思った 青灰色の女の目から大連の雪原の幻想への移行が自然で、大変上手いと思う。 狼との戯れは女との戯れの比喩でなのだと思うが、それだけでなく自立したイメージとしての存在感も強く、 世界を大いに拡げている。3で幻想から帰ってきてその感想を述べる。1.の現実と同じ位置に戻る。ここもスムーズ。 さらにすぐ次の行で記憶の中にアパートの様子を探る。あとついでに、1だけを見ても、2行のうちに娼窟への移動を行っている。 場面や話者の視線の移動が緻密で、そこに織り込まれた現実の描写、幻想の描写、さらにはそれらの位置関係の正確さ、 等が大変豊かな世界を作りだしている。全編に渡ってそうで、読むのが面白い。 展開される物語や配置される言葉の一つ一つの意味を考えたり、そういう解読めいた行為に積極的に走らせる力があると思うが、 そういう事よりやはり、複雑だが一貫した叙述の糸に沢山の言葉が乗っている、絢爛な織物の様な言葉の世界に無心に惹きこまれた。
>>664 は
>>647-648 の「ぼたん雪」の寸評。
今回良いと思ったのは
>>613-614 落ちてくる
>>623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ
>>626-629 赤いソファー
>>643 Take me out.
>>646 人を為す根拠
>>647-648 ぼたん雪
1番良かったと思うのは「ぼたん雪」。他の作品への思い入れを圧倒したので。
この作品の完成度とか、言葉の魅力とかは他を秀出してると思う。
次に「Take me out.」と「人と為す根拠」が良かったと思う。前者は渾身のメッセージ、
後者は得体が知れない。全然違う傾向の作品なので、甲乙つけがたいが、
「人と為す根拠」はちょっと文章としてのあらが目立つので、これが下。
「落ちてくる」は単純に、最も印象に残らなかった。印象に残るか否かが全ての作品だと思うので、外した。
「ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ」はベルと殺人があるべき詩の形へスリリングに収斂していくが、
そのスリルが今一スリルにならない書き方だと思う。「赤いソファー」は個々の場面は面白かったが全体が上手く繋がらなかった。
というわけで、
3点 ぼたん雪
2点 Take me out.
1点 人を為す根拠
以上です。
666 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :05/03/10 01:15:05 ID:8UvUh9iW
3点
>>638 :「夜、霧の中に・・・・・・」:05/03/04 10:43:40 ID:o/OAyGUW
ちょっとぞくぞくする早春の公園。夜の空気。
2点
>>639 :名前はいらない :05/03/04 10:55:56 ID:bxPrMYiw
わかるという……うそつき。わらないという……うそつき。
わからないこと……わかっています。
2点 647 :ぼたん雪 上 :05/03/06 16:41:17 ID:bMXTMtuR
ぼたん雪は真っ赤に血を吸うほどの存在感がないのが……残念。
1点
>>626 :赤いソファー 1/4:05/02/28 13:22:38 ID:qX+poiKr
芥川竜之介の作だとも言う、赤い帽子の女を思い出した。
白人金髪といえども、留学生の立場から愛すべき田舎娘と見えるから不思議だ。
1点
>>625 :猿だよ :05/02/27 23:46:49 ID:WTKwcwMH
詩人だなぁ……。でも、猿はほかの猿のまねをしないんだそうだ。
しかし、人間のやってることを、形だけ真似する。それが、……意外と本質を突いている。
虫歯の手術を受けるゴリラ、医者の差し出す名詞を食べたそうだ。このゴリラ
手話で人間と意思疎通できる。その先は人間がゴリラの意思を尊重するか? 否か?
である。当然ゴリラはカギの掛かる部屋にいて、自分で扉をあけることはできない。
1点
>>613 :落ちてくる 1/2:05/02/26 21:35:25 ID:V9srDDP8
人が集まる集まらなきゃ人じゃない。……空から落ちてくるものなど無い。
すべては気の迷い??
1点
>>633 :紙切れ 3の1:05/03/01 13:18:14 ID:qjHKYM9k
ストレートに人に付いて考えた。ご苦労様です。お疲れ様です。
明日は絶対にこっち来られないので、取り急ぎ審査。
3点
>>613-614 『落ちてくる』
ぼくのイチ押し。ソフト硬派とでも言うのかな、わずかに硬質なことばが積み
上げられながら世界が構築されていく、この詩の方向性は、ぼくは大好きです
。人々の生活を舞台での遊びに見立てて、そして突如として役所の終業時間の
ような幕切れ。カッコいい。
所々に分りにくい比喩(「松葉杖」とか「西の国の蝶」とか)があって、焦点
がややぼやけてしまった印象は否めません。
2点
>>647-648 『ぼたん雪』
ぼくがすごい面白いと思ったのは、キーワードであり、話の中心でもある「ぼ
たん雪」のイメージが、どうしても掴み取れなかったところ。そう、中央にぽ
っかりと穴があいたまま、レトロチックにエキゾチックに話が進んでいくんで
す。そんな空虚さに身を任せる快感、魅力が、この詩にはありました。
多分、パラレルワールドとしての世界を描いたと思うんだけど、世界描写の不
徹底さが気になるところ。大連、双発機、コンビニ、そしてぼたん雪は、こと
ばとして、共存し得るものなんだろうか。
1点
>>618 『あーもう、やってらんねー』
生命の誕生への軌跡を、マクロにミクロに転生させていく発想は、いい。ただ
その考察が未消化に終わってしまったのが残念で、読み手にうまく伝わってき
ません。そのもどかしさがタイトルにも表れたのかなあ。
以上です。選に漏れた作品にも魅力的なのが沢山あって迷いました。
669 :
大木人 ◆hMyRGSodPk :05/03/10 16:45:23 ID:ym9P+Xt5
◎3点 >613-614 落ちてくる ガルシア・マルケスの小説のような、濃厚な物語を感じます。 まさに秀逸な寝物語のようで、読み手は言葉の海に漂い、空想に遊ぶことができます。 詩情の豊かさ、テーマとの合致性、文句無しの3点です。 ○2点 >643 Take me out. ひらがなのリズムが、ひんやりとした文章にマッチしていて独特の効果を生んでいると思います。 2連目の急転、「なごや」「ふじ」という唐突な詩の広がりには、世界に偏在する言葉が形になっていく感覚を覚えます。 リリシズムにぴりりと痺れてしまいました。 最後の一行の問いかけには少し違和感も感じられ、他の表現で締められたのではと少々残念です。 豊かな詩情に2点です。 >647 ぼたん雪 有無を言わせぬ説得力というべきか、詩人の確かな力量を感じる強い詩です。 出だしの「ぼたん雪が降ったので〜」という繰り返しで、読み手は詩の世界に一気に引き込まれてしまいます。 終盤まで詩全体の寓話性が損なわれることなく展開されていて、完成された詩だと感じました。
670 :
大木人 ◆hMyRGSodPk :05/03/10 16:46:56 ID:ym9P+Xt5
△1点 >623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ コミュニケーションと確認作業、主題として良く洗練されていると感じました。 最終連に作者の視点の深さが伺えます。 もう少し詩情が加味されればより良くなると思います。 >626-629 赤いソファー イメージの繋がりが心地良いです。 散乱するディティールに統一性・方向性が欲しかったなぁと感じます。 >638 「夜、霧の中に・・・・・・」 孤独が実感的に描かれていて、読んでいて伝わってくるものがあります。 ちょっと平板な感じも拭えませんが、まとまりのある詩だと感じました。 >645 「今や無人である」 感傷的な心象をきちんと言葉にしているなと感じました。 終盤の展開に物足りない印象があるのですが、少し背伸びの1点ということで。 >651 野良風 エレカシな詩ですね。 父性のような力強さが魅力的です。
感想文は雑談スレに。
点数はもう純粋に好みということで。
1点
>>644 『おべんきょうのじかん』
点数入れます。 3点 >633-635 紙切れ この詩の締めがきちんとしているおかげで助かっている。 どこまでも左右にぶれ続けていたこの詩は、前半はどこに行きつくのかわからないようになっているが、 最終連に向けてきちんとまとまっていく。 「人」をお題にした作品の中ではかなり変化球だけど、 今回の変化球はちょうど良いゆるさのカーブでした。 2点 >647-648 ぼたん雪 自分の趣味とは少しずれた詩だけども、物語描写はすごい上手だと思う。 少し気になるのは、この詩の締めとして持ってくるのが「赤い」ぼたん雪であること。 それから1連目のリフレインがどこにもあとで関わってこないこと。 これが気になって、2点となりました。 1点 >626-629 赤いソファー とてつもなく不恰好なそのイメージが人間をあらわしているんだろう、心象として。 ちょっとつかみづらい詩ではあるけれども。
〆切!
チャンプ 10点 613-614 落ちてくる 準チャンプ 9点 647-648 ぼたん雪 以下 3位 5点 626-629 赤いソファー 4位 4点 638 「夜、霧の中に・・・・・・」 643 Take me out. 6位 3点 646 人を為す根拠 7位 2点 623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 633-635 紙切れ 639-640 無題 集計してみました。確認お願いします。
チャンプ 10点 613-614 落ちてくる 準チャンプ 9点 647-648 ぼたん雪 以下 3位 5点 626-629 赤いソファー 4位 4点 633-635 紙切れ 638 「夜、霧の中に・・・・・・」 643 Take me out. 7位 3点 646 人を為す根拠 8位 2点 623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 639-640 無題 訂正。
集計してみたんですが。結構上と違う。。。 チャンプ 647-648 『ぼたん雪』 11点 準チャンプ 613-614 『落ちてくる』 10点 次点 626-629 赤いソファー 5点 643 Take me out. 4点 638 「夜、霧の中に・・・・・・」 4点 633-635 紙切れ 4点 646 人を為す根拠 3点 623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 2点 639 (無題) 2点 644 『おべんきょうのじかん』 1点 645 「今や無人である」 1点 651 野良風 1点 625 猿だよ 1点 618 『あーもう、やってらんねー』1点 点数漏れ、忘れ物等の確認願います〜。
チャンプ 11点 647-648 ぼたん雪 準チャンプ 10点 613-614 落ちてくる 以下 3位 5点 626-629 赤いソファー 4位 4点 633-635 紙切れ 638 「夜、霧の中に・・・・・・」 643 Take me out. 7位 3点 646 人を為す根拠 8位 2点 623-624 ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 639-640 無題 ゲッ、また違った。訂正。
678 :
チャンプは「ぼたん雪」 :05/03/11 02:51:28 ID:SpzEmNDm
チャンプ 11点、準チャンプ10点、次点5点。だと思う。
3点 ぼたん雪
2点 647 :ぼたん雪 上 :05/03/06 16:41:17 ID:bMXTMtuR
2点
>>647-648 『ぼたん雪』
2点です。 >647 ぼたん雪
2点 >647-648 ぼたん雪
@ 11点
1点
>>613 :落ちてくる 1/2:05/02/26 21:35:25 ID:V9srDDP8
>>613 落ちてくる 3点
3点
>>613-614 『落ちてくる』
◎3点 >613-614 落ちてくる
@ 10点
1点
>>626 :赤いソファー 1/4:05/02/28 13:22:38 ID:qX+poiKr
>>626 赤いソファー 2点
1点 >626-629 赤いソファー
1点 >626-629 赤いソファー
@ 5点
以下4点作品
>638 「夜、霧の中に・・・・・・」
>633-635 紙切れ
>643 Take me out.
得点の傾向 カルト度(最高得点を入れた審査員数。括弧内は全審査員数7で割ったパーセンテージ) 落ちてくる 3人(43%) ぼたん雪 1人(14%) 「夜、霧の中に・・・・・・」 1人(14%) 『おべんきょうのじかん』 1人(14%) 紙切れ 1人(14%) 支持度(点数を入れた審査員数。括弧内は全審査員数7で割ったパーセンテージ) ぼたん雪 5人(71%) 落ちてくる 4人(57%) 赤いソファー 3人(43%) Take me out. 2人(29%) 人を為す根拠 2人(29%) 「夜、霧の中に・・・・・・」 2人(29%) ベルと殺人〜チューリングに捧ぐ 2人(29%) 紙切れ 2人(29%) 猿だよ 1人(14%) 639 1人(14%) あーもう、やってらんねー 1人(14%) 今や無人である 1人(14%) 野良風 1人(14%) 『おべんきょうのじかん』 1人(14%)
とりあえずチャンプ準チャンプの点数は>678であっているようですので、確定ということで。 では、「ぼたん雪」の作者さん、お題をお願いします。
681 :
まーろっく :05/03/12 00:09:04 ID:e59kBF1A
出題がおそくなって申し訳ありません。 えー、卒業に対してまったく陽のあたらない、詩人にもいたって不人気な言葉 を救済してあげてほしい。ということで、お題は 「入学」 です。えー不慣れなもので間違いがあってはいけないので、締め切り設定は 実行委員会(あるのかな)のほうでおねがいします。
桜で前が見えない 降りすぎ 調節できない? かわいい娘探したいのに あいつ花びらで窒息してるよ 呼吸荒すぎ、必死すぎ お前のこと誰も見てないから あぁくそっ 男の先生からディープキスくらっちまった 「ねぇ」 お、もしや… あ、さっきの…
683 :
開拓地1/2 :05/03/12 01:29:51 ID:pLZ0y6mu
お題「入学」 「開拓地」 新たな暦をまたいだら、ボクがするりとまたいだら、 そこには途方も無いほどの、大きく広い土地だった。 何かを耕す、それはいい。ひたすら哲学、それもいい。 開拓民は気ままに過ごす。自分の事だけ考えて。 ボクは喜びブドウ酒飲んだ。始まる事に酔いしれた。 開拓民の集落できた。初めて喋った気がします。 わっかが生まれてひたすら騒ぐ、ボクとみんなが踊って騒ぐ。 来る日も来る日もブドウ酒、ダンス。 可愛いむすめと騒いで、ダンス。 故郷の家族を忘れて、ダンス。内心、楽しくない踊り。 ボクは気付いた、ダラダラしてた。 土地は荒れ果て変わらない。 くわ持て、すき持て、汗かき苦悩。 思った通りにすすまない。時期がずれたか、二毛作。 隣の大きな畑は光る、作物、果物、色彩いっぱい。 妬んで、憧れ、ブドウ酒飲んだ。
684 :
開拓地2/2 :05/03/12 01:30:41 ID:pLZ0y6mu
来る日も来る日も、ブドウ酒飲んで。 隣の牛をけなしてみせた。 ブドウ酒仲間はこぞってけなす。 くさい、のろい、目障り、きたない。 隣は気にせず涼しいお顔、ボクはひたすら、けなしてみせた。 牛の子供が生まれて増える。 ボクのイライラ、比例する。 牛への酷評、飽きたころ、馬出て、豚出て、にわとり鳴いた。 ボクのイライラ、多種多様。 隣は自慢げ、誇らしげ、ボクの畑は土の山。 開拓民の仕事が終わる。故郷に帰って、家庭で祝う。 ボクには土産も、家畜も無いと、開き直って話をしたら、 ボクの故郷は冷たくなった。 お前は何をしていたと、笑顔が失せた母は泣き。 お前は何をしていたと、絶望の父は真っ赤に怒る。 故郷は嘆く僕も泣く。泣いてる僕に手紙が届く。 新たな所を耕せと。必要とする声がする。 僕は勇んで引き受けて、父にも母にも頭(こうべ)を下げる。 僕は変わってあらたまる。故郷の温度もあたたまる。 新たな土地へと向かうボク、意志を貫け、開拓地。
685 :
名前はいらない :05/03/12 01:36:29 ID:JIg8hnq+
「ぼくらの校門」 カップラーメンは だいたい3分待てばいい 学校は だいたい3年待てばいい 生まれてから 大人になるまで 僕はカップラーメンが出来るのを待っていたらしい お湯を注いで 1分経ってから ふと横を見ると 友達はカレーライスを作っていた まずそうな色をしていた 僕は今もカップラーメンを食べている まだ飽きない
686 :
知学 :05/03/12 02:34:38 ID:nfD51tGW
<しり学>と読みます と、老教授は聞き取れない小さな声で言う 学生たちに背を向けて、黒板に向かって 窓に下にはハンテンボクの並木道 予備校のように、人生のように、学問のように 退屈な風景で、つまりは一人で歩く一本の道 友達ができない予感とか なんとなくまじめで優しい気持ちとか どっちかといえば 乳学したかったなって 思いながら 君は歩いてくる そう思いなよ ってのが僕のお勧めさ そう思いなよ そのほうが良いよ 入学より 乳学のほうが ずっと良いよ と、 老教授は聞こえない冗談を言うが 今年も誰もそれを聞き取らない
687 :
土の記憶 :05/03/12 13:13:23 ID:hWoLUTL7
土はアスファルトが嫌いだ。いくら掘り返され、蓋をされても、尽きることはない。下から揺すり、突き上げて、粉砕してやりたい衝動がある。 遠い昔に夥しい血が流れた。防災警報が鳴り、すべては低く低く黒くなって倒れこんだ。 レイプされた土のしとねは、汗と涙と滴る精子を吸い込んだ。 炎に焼かれ、雪を被り、生き物たちはそこで産まれ、そこに帰る。 あらゆる空の色、雲の流れ、星の呟きを見続けた。 低音域が聞こえて来る。――そろそろあれだよ、残酷な四月。虫たちと根っこが蠢くもんだから、むず痒くてしょうがないんだ。 桜色の陰に咲いた、無数の残映。日本人って奴は散りゆく虚空に新たな扉を開くって言うじゃないか。常に忘却しながら。 中学に入ったばかりの女生徒が通り過ぎる。ホラ、君のプーさんがここに落ちたのは、君が7歳の夏の日。半ば朽ちて、耳の片方が覗いてるだろ? オイコラ! ここに忘れられたのは誰の骨? お前のもんじゃないのか? 詩人なら己れの骨を食み、骨を胸に飾ったらどうだ?
688 :
入学1 :05/03/13 16:08:02 ID:bKIREacp
ふと夢に現れた姉妹が波打ち際で砂の城を作っている 無言で行われるその作業は延々と続き 昼の暑さの中を通り過ぎ 夕焼けの燃え盛るような悲哀の涙すらも気にせず 夜のヒステリックな断末魔の叫びの中にいても続けられた 私は 砂をかき集める手 砂をたたいて固める手 砂をほじくって穴を開ける手 を見続けた 姉妹は色んな手を使い砂の城を作り上げていく その手はやむことが無く正に永遠の中に浸っているようだ しかし いづれその城は潮が満潮に達した時崩れさるであろうのに と 思いながら私は夢の中で静かに寝入った そして夢の中で目が覚めると 姉妹はいなくなっており できあがった砂の城が波打ち際で朝日を浴びて立っている 私はよたよたと砂浜に足跡を刻みながら城に近づいた
689 :
入学3 :05/03/13 16:08:24 ID:bKIREacp
あと少し と いう所で砂の城は波にさらわれ 海に溶け込んでいった そして私は朝を罵倒した 私の罵倒が小鳥を殺し 海を黒く変色させ 森を枯らし 朝日すらも雲で覆わせた 波は荒波に変わり 砂浜は打ち付けられる魚の死骸やごみや木の破片で覆われていった
690 :
入学3 :05/03/13 16:08:54 ID:bKIREacp
幾重もの罵倒の中で季節は移り変わり
日差しは傾きながら落下し
いつのまにか大地はすべて無くなった
そうやって私は今ここで
姉妹を殺したのだと
告白し
詩性の残酷さと優しさをかみ締め
たった一人の中で
大声で泣き叫んだ
>>689 は入学2
691 :
名前はいらない :05/03/13 17:08:06 ID:oSmfUAqV
>>688 ‐690
お題が「入学」なのであり、題名を「入学」にせよと言っているのではないぞよ
694 :
大怪我 ◆2feoFGwS0E :05/03/13 17:50:56 ID:8HWNAAmw
「入学」 明日はみんなそろって入学です こわいもんなどありません たばこ吸ったり酒のんだり ケンカ売ったりたまったり いろいろしてきた中学時代 卒業式は泣きました やっぱり泣きました そんなこんなで明日から高校生 キミが死んでもう3年 キミを刺した奴を殺すため カタキを取るため不良入り 君を殺した奴をがむしゃらに探し出し 今日やっとぶっ殺してやったから キミもぐっすり寝ていいし 俺もキミの為に使った3年間を 誇りをもって終えることが出来る 明日は入学式 キミの行きたがってた高校に入学したよ キミの着たがってた制服を明日写真にとってくるよ だから今日は早く寝ることにするよ 明日は入学式 ピーポーピーポー
695 :
入学式にぶっ殺された卒業式 :05/03/13 18:40:44 ID:TmqbiJXS
彼は入学してから、沢山放火をします。強姦、強盗、誘拐、殺人、詐欺に到るまで、 想像できる限りの悪を繰り返しています。 それでも彼を取り締まるものはなく、投獄するものもなく、死刑にだってされません。 彼が自由や平和を訴えると、必ず争いが起こり沢山の人が死ぬからです。 学校は便所でヒーローを育てます。生徒会は便所掃除を決行します。 誰もが正義の名のもとに、石や槍やミサイルを投げて戦います。 先生は僕たちに正義を教えてくれました。正義と100回書いてみます。 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 正義正義正義正義正義正義正義正義正義正義 この中に政治家もヤクザもサラリーマンもテロリストもいます。あなたは誰か探し出せますか? ところで僕は彼に忘れ去られそうになっている、電信棒に引っ掛けられた小便です。 僕がお日様に乾かされてしまうと、彼は生きることで、人が死ぬことを忘れてしまう。
696 :
知学 :05/03/13 18:52:09 ID:htBMNIH/
>>686 誤記修正お願いします。
2連目
誤記>窓に下にはハンテンボクの並木道
修正>窓の下にはハンテンボクの並木道
697 :
まーろっく :05/03/13 22:23:52 ID:g7LRqi6w
今回は審査員として参加します。審査員のみなさん投稿者のみなさんよ ろしくお願いします。 今回のお題「入学」の締め切り日は 3月18日(金)24時です 詩人のみなさんふるってご投稿ください。
698 :
まーろっく :05/03/13 22:25:15 ID:g7LRqi6w
おや、トリップが出ない…
699 :
まーろっく ◆lsOpIv6P8M :05/03/13 22:34:29 ID:g7LRqi6w
こりゃぁ大失態だ。改めて審査参加宣言。
700 :
甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ p.1 :05/03/13 22:44:43 ID:hq0lgLqJ
入学おめでとう 大学で何を学ぶのかね 法学部って、そりゃあ難しそうだね つぶしがきくからって? ああ、そうだね ニワトリだね つぶしがきくしね コケコッコーと鳴くのかね 鳴かないけど、ロッポーゼンショは持ってるって 言うのかね ロッポーって何かね ケンポー、ケイホー、ミンポーと何かね ハトポッポーは大学にいるかね 時計台にいるかね 西洋人はハトポッポーを 食っちまうって言うんだから残酷だね 動物虐待罪っていうのはあるのかね 飼い犬殴ってケガさせたらキブツハソンかね 動物はモノかね 物って漢字が ついてるから、やっぱりモノだね するってーと、ニンゲンもモノだね だって 人物って言うじゃない そうすると、殺人も傷害もキブツハソンで捕まるのかね
701 :
甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ p.1 :05/03/13 23:01:17 ID:PcnyAFJp
ところで、詩は何学部で習うのかね 詩学部じゃあないのかね それは、歯学部の 間違いだって? 薬学部じゃあ、教えてくれないのかね 詩は薬の調合に似ていなく もないって誰かが言っただろう 薬は人の命を救うけど、詩じゃあ、誰も救えないから 違うって言うのかね でも、オブラートで包んだり カプセルに入れてあとから効き目 が出てきたり 配合間違えて、時々何人か死んだり 副作用で言語障害になったり 毒薬にもなるから、やっぱり薬学部でも教えたほうがいいと思うんだけど どうかね それから、飲みすぎて中毒にもなるっ言うからね ホラ、何って言ったっけ 詩のスレで、りょう何とかって言うスレ、君も見たことあるかね あそこにいる連中、 アブナイね ほとんど中毒患者の半病人だね 廃人すれすれの人もいるって聞くからね 怖いものだね 詩というものは コトバはときに凶器にもなるからね そういうときの 罪名、何って言うんだっけ? そう、キブツハソンって言うんだね キブツハソンで 逮捕するって、でも、いったい誰を?
702 :
甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ p.1 :05/03/13 23:05:38 ID:PcnyAFJp
おしまい
703 :
「入学」 :05/03/13 23:47:02 ID:d/NJkpNa
モラトリアムを靴の隙間に詰め込んで 僕は歩く。石畳の上。 浮ついた人群れを 掻い潜るよう、爪先だけを見て。 将来だとか、栄誉だとか 誰かの見栄がグダグダ言ってる。 丘の上にあるものが 呪縛のレールの最果てだと 僕の右手は知っているのか? プラタナスの木の枝が 青い空を刺していた。
704 :
名前はいらない :05/03/14 12:27:58 ID:GwQCbUg2
>>703 ホホウ、下ネタが潜んでいますな。感心、感心!
705 :
名前はいらない :05/03/14 12:31:19 ID:GwQCbUg2
691、692、693、この三人なんか可笑しいw
今回、投稿が少ないね。入学と言うお題は魅力ないと言うこと? 想像力の持っていき方が確かに難しいかもね。安易な方向に流れてしまいそうだし。 しかし、そこが腕の見せ所だと思うよん! さあ、ガンガン頑張っていこう!
707 :
「荒野を駆け抜けて、ゲートをくぐる」 :05/03/16 09:23:12 ID:/ypr+viz
この門の下に立つことは、 本当はどの門だろうと、あるいは荒野の中だろうと かわりはないのかもしれない。 後ろめたい気持ちはゴミ箱へ捨て、 安堵の思いも一緒に捨てて、 楽園ではなく、荒野となそう。 この門の向こうも。 荒野には、草が木が花があった。空があった。 12方位から吹き付ける風は さほどしっかりもしていない背骨を 12の逆方位へときしませた。 どこへいくのか、いきつく先があるのか、 荒野を駆ける。 傍らに人がいる時も、いない時も しなやかに、笑いながら 涙しながら、 荒野を駆ける。
708 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :
05/03/16 12:40:21 ID:Dj2CRklm 宣誓! 審査員として参加させてくらはい! よ・ろ・し・く