〜〜詩で遊ぼう!投稿梁山泊 8th edition〜〜
717 :
☆アナウンス☆:03/08/22 00:42 ID:sY6uTxPR
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第四十三回梁山泊(お題は「童話」)投稿期間です!!
8月23日一杯まで投稿を受け付けています!!
どしどし投稿してくださいね!
繰り返します、お題は「童話」で23日いっぱいまでです!
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718 :
名前はいらない:03/08/22 02:16 ID:C7gBet/n
わぁー おもしろいぃーー
>>710 :探し物(1/6) :03/08/21 00:44 ID:gXwjFA+6
〆切は8月24日いっぱい、ですよね?
アナウンス、間違ってますよね?
>719
>691を見ると、今日一杯ということらしいですね。
さて、おいらも考えようか。
721 :
名前はいらない:03/08/22 11:54 ID:Mbqk5IyZ
23日いっぱいだから明日いっぱいまでですよー。
23日いっぱいです!
わかりますか?
723 :
影・絵本:03/08/22 22:14 ID:7AUvdwS/
仕立てあげたドレスで
お姫さまは毒りんごをさがす
くちびるに浮かぶ花々
さわがしい空を吸いこむように
森は しん と、うなった
ゆらぐ影のように
ふらつく足を ぺたんと折り曲げて
ひらく絵本に 瞳つぶやく
「めでたし めでたし」 と。
その続きは?
重ねたみずうみに沈むのは
汚れのない宝石でもなくて
美しい指をかざるのは
王子さまの甘いささやきでもなくて
背中のうらがわを刻む
赤黒い疎外感
タバコで焼きついた霧
一本がいくつにもなって
くだけるような眩暈
つぶやけない瞳
それでも空は青いよ
その男は逃げ惑っていました。
とおくとおくの所まで、
彼の腰から生えた二本の足をつかい、
彼は川沿いまで来ていました。
彼は影に追われていました。
太陽を背に受け、影を作った者に追われていました。
男は常に月光をみつめながら走り、ときに歩き、
この川沿いまで来ていました。
男は川の流れをみていました。
正確には、河を泳ぐ落葉の、
川底に落ちた葉の影が、
泳ぐ落葉をひっぱっているその様を見つめていました。
男がその様をみて、もう影から逃げるその行動が、
影と影が磁石の反極のように、離れる行動が、
まるでいやになってしまいました。
男が目を上げるとそこにはコテージがありました。
もう逃げることをやめた男はそのコテージで、
追いかけてくる反極を待ち、人生を終わらせようと思いました。
コテージのドアをノックすると、老夫婦が顔を見せました。
ぐちゃぐちゃになったおとこの姿を見て、一瞬あわてたように見えましたが、
すぐにシャワーを浴びるように言われました。
シャワーをあび、老夫婦からもらった服を着ると、
老夫婦は男に、ここに住んでもいいよ、と言いました。
でも子供部屋しか空いてないけど、とも言いました。
男はそれでもありがたいぐらいでした。
老夫婦の子供部屋に落ちついた男は、
ここにいるべき人物について考えました。
考えたけれども結論はでず、悲しい推測だけが、頭をよぎりました。
子供部屋には遊び道具が沢山ありました。
おもちゃや絵本や、その他もろもろの子供の遊び道具でした。
その中で男が見つけた本「影磁石と、あと、ねずみ」という本を、
影が追いつくまで何度も何度も読みつづけました。
影が追いついた日、男は川岸に立っていました。
ふと、頭の中を、この原因をつくった少年をおもいだしたましたが、
ああ、わるいことをしたな、とその程度の考えでした。
そして沢山の警官隊に囲まれて、男はいいました。
「あの、影がついてくるのはそれはちがくて、
影がひっぱってるっていうのもそれもちがくて、
ええと、ただ落葉から落ちた影は大変きれいですね」
そういって男は川のなかに入り、
それは男は男自身の影になりました。
727 :
童話(はなし)をしよう:03/08/23 03:34 ID:Bff8+roc
いろいろ可能性が残ってるほど子供じゃないわけで
それでも星をとりたいと思う気持ちは残っているわけで
いちばん必要な今は
楽しくなるための時間(ひととき)
今日あったことと
なかった方がいいこと
お話ししよう
明日はきっとそうなるよ
オレたちは誰かの役に立っているのかなぁと思うとき
ゲームですよとやさしい声が聞こえてくるならば
ありがとう神さま今は
退屈な時間を楽しもう
ささやかな決心も
もひとつかなわないけど
お話しをきいてよ
やさしい心の光のことを
ひたむきに生きたって報われることは少ないんだけど
がっかりしてもそれでも年はとっていくわけで
いちばん必要な明日を
楽しく待つための時間(ひととき)
昨日なければ良かったこととか
明日あったら良いこと
話してみよう
願えばきっと明日はくるよ
「そうか、ベイさんは、まだキジムナーとは会ってないんだね」
南国特有の濡れるような暑い夜、居酒屋の大きなテーブルで泡盛を傾けて、
カコちゃんとヨシコさんは、内緒ばなしをするようにお互いの顔を近付け、
くつくつと屈託なく笑った。
「キジムナー?いるの、本当に?」
「うん、いるよ、やんばるあたりに行くと」
「ガジュマルの木に住みついてるんだよ」
コンクリートの床、プラスチックのテーブルとイス、
正面にはステージもあって、「内地」から来たバンドが
「いちゃりば ちょーでー」と大声で歌っている。
大勢の客は彼らを歓迎して、合いの手をいれたり、指笛を吹いたり、
なかなかやかましい。若衆と目が合って、にんまり笑う。
三人とも相当量の泡盛が入っているはずなのに、
カコちゃんとヨシコさんは、ほとんどかわらない。
「五歳のころから飲んでるからね」
「いちゃりば、ちょーでー?」
「うん、『一度会えば兄弟』という意味だよ」
「沖縄のことば。私たちもそんなものね」
汗がじっとりと吹き出す、頭はぐるぐるまわる、耳がわんわんいって、
夜は真っ青に湯だって終わりそうにない。
「キジムナーと、ちょーでーになれるかな?」
「わあ、ちょーでー、なれるよ。キジムナーの好きなものを、木の下にそっと
置いておくの。魚とか、蟹とか。あとは氷」
「氷?何、それ。私も知らない」
「氷はね、昔は沖縄にはなかったから。キジムナー氷食べて、気に入ったんだ
よ、きっと」
「そうかしらねえ。でもキジムナー、悪さもするからねえ」
「そんな時は、キジムナーの嫌いなもの置くのよ、知ってた、ベイさん?キジ
ムナーは、蛸が嫌い。あとはね、うふう、オナラが嫌いなんだって」
「うふう」
ライブはますます盛り上がって、囃子も指笛もいっそうやかましく、
夜はまだまだ終わりそうにない、観客は総立ちで、踊り出す者もいる。
「ベイさん、明日はきっとキジムナーに会えるよ」
「うん、キジムナーは、どこにでもいるから」
カコちゃんに手を引っ張られて、あやしい手付きで、ふらつきながら、
隣のニイニイ(兄さん)と肩を組んで、暑く濡れるような夏の夜、
夜はいつまでも終わりそうになく、みんなで大きく口を開いて、
終わらない琉球の夜、終わらない夜、夜の中、白い蛍光灯、踊る、踊る、
踊る。
730 :
名前はいらない:03/08/23 19:41 ID:FDpP/CsX
今日いっぱいです!
お題は童話です!
>>696 相反ベクトルにより立ち往生し眠ることが得策となった気がします。
>海(開放)⇔山(峻厳)、「宙に浮いて」⇔「軽くはなく」、「みだらな女」⇔「死者」
”性”のパワーを無きもの(空→emptiness)とする意図が感じられます。>聳え立つ空
>>697 >汚いやつは汚いものを汚いとは思わないから
>俺は汚い人間だから
「俺」は「汚いやつ」ではないということになるのではないでしょうか。
>>698 当初の道路に仰向けに寝ていた緊張が最終の膝枕の弛緩へととも思えますが
やはりどちらが幻覚なのかはっきりしない印象を受けます。
もし後者がそうであったら危険極まりないと。
>>699 超現実的な状況設定のなかで2つ(我が子と童心)の喪失が語られ
詩が”現実”へと収束し
「小冊子」がそれら2つの表象になったと思いました。
>>702 「田舎」再確認のこの詩の「田舎」は過去のというよりむしろ
現在の”自分”の比喩だとしてもいいかもしれません。
「味噌煮込みうどん」の対照をなす「都会」的な料理を描いていたなら
よりラストがいきたのでは。
原作の下敷き具合が完全ではない気がします。
>>703-704 時点の錯綜がテンションをもたらしていますが
この詩の終わらせ方だと「妹」の”はなし”となってしまうから
やっかいなだけである「玉手箱」とそれを受け取った「私」と
が出て来る連または行を付加して「私」の”はなし”にした方が。
>>705 第1連3行目と第2連5行目は各々が意味的に重複していて説明的であるうえに
第3連1行目に対し齟齬するから
無かった方が良かった気がします。その個所で連を分けても良かったのでは。
雨かんむりの2つの異なる漢字がラストのほうでリズミカルだと思いました。
>>708-709 第1連のような色づかいだと絶望の詩にはそぐわないし
「カーテン」(内外を遮断するもの)が揺れていたり
「若葉のにおい」(何かしらのスタート)がしたりしているので
絶望の詩ではないのかもしれないと思ったところ
最終連の句点に”強さ”を見た気がします。
>>710-715 「井戸」を心の比喩だとしもし心に表層と深層があるのだったら
「花びら」は前者であって「先生」の本当の「探し物」は
後者(>真っ白な世界)の方ではなかったかと思えたとき
結末に妥協や欺瞞を感じました。
>>723 初行の「で」のような助詞は「ドレス」を着た他に使った可能性を示唆し
読者をのせにくくするおそれがあるので
どちらかに決めた方が良かったと思います。
733 :
死の舞踏〜シンデレラ〜:03/08/23 23:48 ID:/sTe0QUL
ナルシストな彼女は 今日も薄幸なヒロインを演じている
エデンの泉に溺れるように 妄想を抱きエーゲ海へ沈みゆく
ガーデニアの蕾の中 閉ざされた世界に幻想の花を咲かせて
パラレルな恋模様はパリの空 彼女は深い目覚めの中で微笑む
キャラメル色の髪を結い 化粧を施しドレスを纏い 舞踏会へ消ゆ
734 :
死の舞踏〜白雪姫〜:03/08/23 23:57 ID:/sTe0QUL
空白の瞬間の中で 夢物語をなぞっていく指
残雪に足をとられぬように 階段を上って行く
お姫様が夢見た舞踏会 煌びやかな衣装と仮面
その内に秘められた悪意と悲劇に気付かないまま
報復と殺伐さをとぐろ巻くアクセサリーの不気味
復讐の時は今 彼女の足に燃え滾る鉄の靴を
惨劇の夜は狂ったステップと共に 死の舞踏をご覧あれ
735 :
死の舞踏〜眠りの森の美女〜:03/08/24 00:02 ID:cdGeLD3b
眠りは永遠にあれ
りんご売りがそっと呟く
のぞきこめば苦悶
森の中に葬られた、悪意と悲劇の犠牲
のぞきこめば安息
美しい姿を遺して
女は舞踏会に消ゆ
〆切です。
今回も多忙な方が続出する予感のため、
審査期間を大きく設け、
8月末まで(8/31いっぱい)とします。
皆様、奮って審査くださいませ。
737 :
名前はいらない:03/08/24 00:11 ID:+1KUWAdk
投稿作が10作って少なすぎない? こんなもん?
738 :
名前はいらない:03/08/24 02:11 ID:QMvqOqEG
助かった
740 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :03/08/25 01:13 ID:Hw/uwvKh
採点でーす。よろしくお願いします〜
2点
>>698 :郷愁 :03/08/19 05:15 ID:mJDBlAjX
なんか、いいね。予告しただけある? 登場の鮮やかさに……
2点
>>710 :探し物(1/6) :03/08/21 00:44 ID:gXwjFA+6
短い童話読んだような面白さだった。
1点
>>703 :おとぎ話 (1) :03/08/20 18:41 ID:yRlI3KYt
ストレートだったか? もう少しひねりがほしいかなぁ?
1点
>>702 :浦島太郎 :03/08/20 02:02 ID:cF86iSfR
蓋にご飯を入れて……この辺妙に実在感を感じた……よく読むとおかしい???
1点
>>705 :童話 :03/08/20 21:16 ID:VM7cc/l5
いかにも童話らしい、混沌……だなぁ……。
1点
>>728 :濡れるような夏の.1 :03/08/23 04:09 ID:SM0YKXwE
ストレンジャーin 沖縄 かな? うーん、いざなわれるなぁ……
741 :
名前はいらない:03/08/28 03:13 ID:ZyMO2oz6
落ちすぎ。
もう29日だぞう。誰もいない??
3点 なし。
2点
>>703-704 未整理の部分があって分りにくい所がありますが、多分妹さんは
水の災害で行方が知れないのでしょう。そこはかとないかなしみがたたえられ
ています。
>>727 ことばの美しさがツボにハマりました。お題の消化はかなりの意訳で
すが、不思議と違和感がありません。歌詞みたいな感じだね。
1点
>>705 童話は本当はおそろしい。そして静謐の本に閉じこめられる。
>>708-709 春が来てきみは童話になった。
>>710-716 アリス、アリス、いつまでおち続けるの?
743 :
なみなみお ◆o4TtjLxu9A :03/08/29 02:18 ID:f23Qhh64
審査です。やっと夏なのでみなさんバテてるんでしょうかね。
投稿作が少なかったのも審査が少ないのも残念ですが、、、。
>>703-704 「おとぎ話」2点
切ないほど童話を信じたい大人の私が胸に響く。
>>728-729 「濡れるような夏の」2点
南国の暑さが、キムジナ−の存在をリアルにして、僕はワクワクして。沖縄行きてぇとオモタ。
>>705 「童話」1点
>童話が靄のように満ちる窪地が こういうの好きです。
>>698 「郷愁」1点
削ぎ落とすということの素晴らしさ。言葉以上のものを感じさせる詩。
以上4作品です。
>743キムジナ−じゃなくてキジムナーだ。
すいません。僕はあんぽんたんだ。
746 :
名前はいらない:03/08/31 09:41 ID:YiMkGmed
じゃますんな このクソチンが
747 :
:03/08/31 19:00 ID:UG/OBXlB
748 :
快楽童子 ◆plhXCa4.HY :03/08/31 22:39 ID:tvoWUIjx
3点 なし
2点
>>727 「童話(はなし)をしよう」
なんか一番響いたかな。素直でいい。変に改行せんと思いをぶつけたらもっといい
1点
>>698 「郷愁」
さらっと感がいい
>>703-704 「おとぎ話」
<あのころ私は からすっと入っていった
>>728-729 「濡れるような夏の」
文章が読みやすい。
>>733-735 「死の舞踏」
なんかさあ、このデコレイシヨンがいい。もっとひたらしてほしい。「燃え」の後ってなんて読むん?たぎる?
コメント
>>697 (無題)
その男の過程が現代の童話になるはず。
>>724-726 「影磁石と、あと、ねずみ」
けっこう好きな感じやけど、今日はピンとこない
750 :
激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/09/01 00:02 ID:1B/aq87N
ふう。。。しめ切りましょうか。どうしましょうか。
751 :
激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/09/01 00:08 ID:1B/aq87N
作品コメントは途中まで書いてるので、明日には雑談のほうに書きたいと思います。
えと、それでは審査〆切です。今から集計に入ります。
少しお待ち下さい。
確認しました。OKです。
>>753 サンキュです。ふんじゃいきましょう。
セブン・ホーンズ・カモン!!レッド・スネーク・カモン!!
騒麗たるファンフェアレーレを!!!
――――――――
チャンプ
>>703-704 「おとぎ話」
準チャンプ
>>728-729 「濡れるような夏の」
――――――――
でした。おめでとうございます。
それでは、
>>703-704の作者さん、お題をどんぞ。
755 :
激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/09/01 00:30 ID:1B/aq87N
お題「童話」の結果ですー
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チャンプ
>>703-704「おとぎ話」
準チャンプ
>>728-729「濡れるような夏の」
________________
お二人さまおめでとうございます!
次のお題をチャンプの方に出していただきますが、
新スレを立てたほうがいいかもしれないですね。
しばしお待ちを。。。
うわーん、やっぱりかぶったー!!!
757 :
名前はいらない:03/09/01 00:31 ID:tR+ATPYa
チャンぶ準ちゃんプ合ってます! 採点お疲れ様です〜
ありゃ、こんなとこでケコーン。
ま、「おめでとう」の2乗つーことで…。
759 :
激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/09/01 00:36 ID:1B/aq87N
新スレ、明日には必ず立てます。ごめんなさい。
もし他の方が立ててくれたらいいなあ。。。
私も新スレ立てられんかった…。
というわけで、後は任せます。あなあなかしこ。
チャンプの人は、お題だけでもここ(か新スレ)に書いとくといいよ。
ワシもハケーン。あんがと。
というわけで、以後の書き込みは
>>761の誘導先で。
763 :
名前はいらない:03/10/02 10:03 ID:BfFRFZd6
保全age↑
保水。
保守。
すかさず保守。