〜〜詩で遊ぼう! 投稿梁山泊 11th edition 〜〜
1 :
名前はいらない :
04/04/07 01:18 ID:Brpka0ue
2 :
名前はいらない :04/04/07 01:19 ID:Brpka0ue
[ルール] 一人一作品の投稿で、期間は約1週間。期限日の24:00が締め切り。 ※名前欄には「詩のタイトル」を入れる。 1.投稿者に関すること お題をテーマとした詩を投稿する。 名前欄にはHNその他ではなく、詩の題名を書き込む(匿名投稿制)。 コテハンは審査結果が出るまでは作品を投稿した事をほのめかしてはならない。 (しかし投稿した作品について名無しで会話することについては禁止しない。) 投稿後の訂正は、単純な誤脱字・誤変換以外はやめましょう。 以上の規定を満たさない詩は無効となります。 遅刻は審査対象外。うっかりミス(名前欄にコテハン)は、はじめの1回に限り、セーフとする。 2.審査員に関すること 審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言すれば誰でもなれる。 審査員の仕事は「自分の気に入った作品をチャンプ候補として挙げ、点をつけること」のみ。 審査員はチャンプ候補と次点候補を選ぶことができる。該当作品なしでもOK。 審査員はチャンプ候補、次点候補に任意の点を付ける(上限3点)。 任意で寸評をつけてくれると嬉しい。 審査員の作品投稿もOK。ただし、自作品をチャンプ候補に推薦するのは不可。 ※過去に審査員をやった事がある人は、以後宣言なしで審査投票してもよい。 3.審査、集計に関すること 締切から約3日経った時点で、集計を開始する。 (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です) 集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。 集計後、二人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。 三人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。
3 :
名前はいらない :04/04/07 01:20 ID:Brpka0ue
4 :
前スレ740 :04/04/07 18:26 ID:TU+VgKzm
遅れてすみません。お題、「髪」でお願いします。期限は4月15日。
さほど気にならない様な時間の中で らしくない髪をいじる仕草 さっきから続けてる らーめん喰った後からずぅっと なきだした 僕の(ry かさなる二つ みだれる花 がさつな僕のやり方を すきと言ってくれた きっと きっと 言ってくれた
6 :
黒髪 :04/04/08 16:51 ID:QZdoLY+8
『黒髪』 汚らしい犬のように 行き交う孤独と孤独を掻き分けて喘ぐ私 新鮮な空気が欲しい すり抜けて路地裏の静寂(しじま)に立てば 夜はひしめくしずくであり ひとしずくの夜は髪の毛を滑り 先端で結びつく それは気の遠くなる数繰り返され しだいに性急にのびてゆく枝と枝 絡まりあい太る枝から 星を掴み取るために さらに生えてゆく新しい小枝 小枝! はりめぐらされたそれらの間を埋め尽くし 夜空を貪欲に食む葉 葉!! もはや夜はざあざあと私に降りそそぎ 身動きのならない私は ビルの群れに君臨する 黒々とした夜の大樹である そして星明りの中 夜の中心で 私という一本の樹は 絶えることのない嘆息を すがすがしい彼らの吐息を 暁の光がすべてを溶かし去るそのときまで 新鮮に呼吸しつづけるのだ
そういえば僕はずいぶん昔 君の長い髪のすきまに落ちたのだった 黒い髪と髪のすきまに 深い髪と髪のすきまに そこは頭皮から分泌する皮脂によって保たれた 高温多湿の閉じた狭い空間だった むせるような君の匂いと むせるような髪の匂いと 君の長い髪に手足を縛られている ためらいがちに初めて話しかけた時の君は 君の長い髪に心を縛られている 壊れそうなほど小さな声だったのに そういえば僕はずいぶん昔 君の長い髪のすきまに落ちたのだった 君の匂いが満ちてゆく肺 君の血で編み朽ちてゆく髪
ポップアップでトースター おとうさんはブラック わたしは…まだダメ? ハンカチ持った? ほら、口のはし まだついてる 蹴たてて来る朝のよしなしごとにも おかあさん あなたが絶対に欠かさなかった儀式 こっちへおいで ゆたかな髪だね 今日は水玉のぼんぼりにしよう ほどけないよう、きっちりと 編み目が一つ増えるたび誇らしく おとなになった気がした わたしの髪を梳きながら あなたはある日 言いました 本当に好きな人と、一緒になるんだよ
長電話で叱られたつぎの日に あの子とお揃いのショートヘア わが家の儀式は一つ 終わりを告げました やがて わたしの上にさまざまな人がとまり いたずらに髪をなでたりして そうして 通り過ぎてゆきました ささくれて ブラックの苦さに慣れた朝 ある日 あなたはしげしげと目を凝らして言いました あんた、白髪 あなたは 丸くなった背で あの日のように後ろに立って あの日のように髪に触れ 申しわけないほど丁寧に 一本探し出して抜きました ほれ と わたしの前にさしだすその手 ごめんなさい 唇を噛みしめ 顔をあげられない
神様が天の川を創造していたとき 近くを歩いていた少女の緩やかな髪を 手本にしたというのは 有名な話です 天の川が少女の美しい髪ならば 散見される星たちはエメロンのほのかな香りでしょう 少年は 母と 片思いのあのこによって 女の髪形を知るのです 世界がまだ夜の言葉だった頃 よりどころのない生き方たちが文化をつくっていきました これは現在 クーデロアの街の片隅のごみばこに捨てられた 婦人向け雑誌の造物主はやはり婦人で 購入者もやはり婦人で 捨てたのはその家の執事です 彼女たちはみな 頭から薔薇を生やしたいのではないだろうか というのは頭皮潜入探偵の推理です 夜から夜へと時代がひた走る 綺麗な髪の毛の老婆としての夜が もう朝かと起き上がる時間に 少女はベッドで すやすや寝息 老婆は言う「わたしもわかいころはもっと早寝だったものだ」と 幼少の頃 私はすべり台でなぜかいつも同じ娘のうしろで順番待ちをしていた 今思えばあれは こい だったのかもしれない
朝起きたら、私の美しい髪に いやらしく指が絡みついていたものだから 私もう、今度という今度は憤慨して狂いかけたわ いくら引っ剥がしてやろうとしても 固まって剥がれないものだから 私、これから、髪を溶かします タライ一杯に注がれた薬品を まるで首を傾げたように覗き込んでる 目が虚ろになるのは、寝起きだからかもしれない じわじわ溶け出すのを待たなければいけない 指の皮が溶けだして、あぶくが立ち始める 苦しくてもがいているように見えて、私は可笑しくてたまらなかった この時間は、後悔するには長すぎる 狂喜するには短すぎる だからいい、だから、いい 美しいものたちは、もう全て汚されてしまった だから、さよなら
「おい、姉ちゃんさっき風呂入ったぁ?」 駈ける音 風呂上りのはだし、少し濃く汚れたカーペット 「入ったけど何よ」 髪を撫ぜる風景の 闇に溶ける黒 「髪の毛ちゃんと捨てとけよ」 ガサリ ビニール 美しさの犠牲 「うっさいわねーあんたが捨てればいいんでしょうが」 触れたくもない 私ではない 「自分の髪の毛なんだから自分で処理しろよー」 己の咎は末まで纏う 「捨てて落ちたら皆ゴミじゃない、一々そんなものに所有権とか求めてるんじゃないわよ」 放棄、ゴミ箱へ。 でもゴミ箱からゴミ袋へ移動させないと 「自分から離れたから処理しなくていいわけじゃないだろー。それじゃポイ捨てと同格だぜ」 己の咎はそしてまた咎を増やして 「髪の毛如きでうだうだうだうだ言うんじゃないわよ、ったく女の腐ったみたいな顔して」 女は腐るのか。髪の毛は腐れども 「じゃぁこれで水道管詰まったら姉ちゃんの所為だからな。」 悲しみ 髪の毛 幽かに 欠ける 欠いても 代わる 髪の毛 悲しみ
13 :
男と秘密と喫茶店 :04/04/11 00:05 ID:ufawzoVO
デイトが気怠い春の夕暮れ お客ふたりに鐘の音ひとつ いらっしゃいませお煙草は (無言)がふたりを包み 間を埋める煙草の煙 味がわからなくなるじゃない 無駄と知っても百年目 男とふたりで喫茶店 給仕尻目にマルボロの 染み付く黒髪噛むわたし 一足先にあなたの味見 困惑顔の男笑いてまた一興
14 :
老人の追懐 :04/04/11 00:54 ID:XsnHnJay
陽だまりの中 佇んで 今は僕の時計の針が午前12時をさすのを待っているだけ 何もかも霞んでいった 白黒の思い出を落としていった けれど今でも覚えている あの海に続く丘をのぼりきった 先に 見えた 見えていた 黒く長い髪の揺れる君が あの頃は目に 入る物が 新鮮でいつも追いかけて 捕まえられないとわかっていなかった 何もかもが大きすぎた 傷ついたってその傷を気にはしなかった あの時僕は声もかけられなかった 振り向いた君の顔が逆光で見えなかった 見えた? 見えていた? 黒く長い髪は風に吹かれていた 捕まえられなかった 手に入れられなかった 触れることも怖がって 得られなかった ただ 今は 陽だまりの中 佇んで 時間を眺めながら目蓋の裏で君の髪に触れることを あぁ 何もかも霞んでいった ただあの黒く長い髪だけは霞む事は無い
15 :
髪 :04/04/11 01:47 ID:+cgdDRfx
毛の一種。人間の頭からうじゃうじゃ生えてくる。伸びる。 人体が死んでも伸び続ける点で爪と似ている。血や神経も通 っていないので、鋭いハサミで切っても痛さを感じない人体 の一部。まれに腐乱した死体のも頭蓋骨に何本かの髪が残る 動物の身を包む毛とは異なり伸び続ける。どの部位から生え た髪もほぼ平等に「成長」する。古来より女性の象徴。歌に もよく詠われた。現代では美容室などそれを整えるためのサ ービス業がある。毛髪産業は安定している。人によって色に 違いがある。生えかたや癖もある。毛穴は無数にあり、抜け ても多くの場合は再びはえてくる。「にょきにょき」という 音はしない。日本の夜。耳を澄ますと1億人の毛が生えてく る音がするかもしれない。不潔にしているとフケが異常にふ きだしたり蝨がわいたりする。うなじを舌で舐められたりな でらりたりするとワギナやペニスが紅潮し濡れることがある 髪を剃りおとすのは一般に恥辱的行為とされる。体の部位の なかでもっとも植物的。生え伸び抜ける。異様に群生した芝 のよう。美しい髪は鑑賞される。鬘やウィッグという人工の 髪を飾りファッションをたのしむ。ミンクのように毛皮など にはされない。頭皮を剥製にして居間に飾ることもない。絨 毯にもてきさない。抜けた髪はお守りなどにされる。和人形 に使われることがある。髪を無理矢理抜くと先端に濁った透 明の無着色の皮脂がつく。すこし湿っている。切り落とされ た髪の塊は箒ではけられる。さわると蕁麻疹がでて痒くなる 髪は人間の鱗のなごりである。養分が必要で十分に与えられ ないと枝毛になる。海草類を食べるとよく成長する。髪自体 は食べられない。燃やすと異臭がする。誰も自分に何本の髪 の毛が生えているのかを知らない。水に浸すとスポンジのよ うに吸い込む。しらぬまに髪はよく伸びる。一人の人間の死 ぬまでに生えた髪の長さを累計すると東京・沖縄間の距離を 容易く越える。髪にガムをからめてしまうとなかなかとれな い。吐謝物をひっかけられるひっかけると耐えられない。髪 は気持悪い。髪は美しい。髪はうごめく。髪は止る。
16 :
「休日」 :04/04/11 17:43 ID:u7HUmCT/
蓋し彼らの目当てはもっぱら 柩に詰められた処女の髪の毛だ 柩に誰が入れられたかなんて 頓と知らないのだから もっとも処女達は 黄昏前に出掛けてしまって そいつも随分前の話で 今となっちゃ「当て」なんて これっぽちも無いのだけれど 墓石はいつも鱗の色に輝いて そいで彼らは満足そうに いつまでも頷いている 烏が鳴いていた 彼らの髪の毛は風に吹かれてさらさら揺れた うたた寝しながら僕ァそれ眺めてた
17 :
初恋 :04/04/11 23:56 ID:aGuPKRV5
あの娘が髪を切ったんだ なにかあったのかな 髪を結う仕草が好きだったのに ちょっとがっかり あ、でも 耳に掛ける仕草は変わらないんだ もう掛ける髪は無いのに そうしてむき出しになったあの娘の首が こんなにも細く 白く 柔らかそうだなんて 知らなかった
18 :
最高の売り物 :04/04/13 23:34 ID:IWv/N4Y6
金メダルを質に入れたら20万金がなけれは 流れていく 質屋のおやじも悪気じゃなくて買いたい人を つないでくれた 桜がきれいな夜だった 金メダル飾って使えばウン千万売ってしまえば はした金 桜がきれいな吹雪だった頭が悪いなァ 髪の毛総毛立つ ここで笑えば けっきょく手元にゃ百万円 一山霞んで遠山桜 もれた吐息 売っても桜眺めて桜 力が抜けて 桜見上げた夜
19 :
四月 :04/04/14 20:50 ID:OXytL0ed
ずるりと肌を這う 表皮の長くなったもの 油の芳香がかすかに淀み わたしは狂って 自分の裸身を美しいもののように錯覚する 祈りの形のままに腰をまげる虫が わたしの樹皮をかきわける この 長くまつわるもの わたしの白骨をかくせ 何もないようで あらあらしい命に満ちた春のがさやぶのなか
今日で〆切ですよー。投稿は4/14いっぱい(4/15午前0時)です!
21 :
名前はいらない :04/04/14 21:25 ID:W4decJRK
age
22 :
香る雨 :04/04/14 22:43 ID:vsWXe2dE
窓打つ暖かなしずくに 刹那の ゆらぎが煌めいて 流れ落ちる溜息 いつわりにおびえてる 問いかけ 追憶のしもべを惑わす 憂鬱なささやき 雨音 四季の風に吹かれて 目の眩む姿をさらした 緑の谷に絡んだ 去年の枯れ色 忘れぬ
髪を切りに行こう。 ボーイッシュにはもう出来ないけれど。 時々男の子と間違えられた。 男勝りという言葉は私のためにあったようなものだ。 今の私からでは想像出来ないと思う。 「お高く留まったもので。」 明日、髪を切りに行こう。
24 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/04/14 23:56 ID:RIIXEHyd
あともう少しで締め切りですよage
25 :
ななほし ◆79/r/SDbu6 :04/04/16 12:00 ID:IwxQ1Qjc
現在、採点期間 〆きりは? 18日一杯?? (19日午前零時だよね!)
26 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/04/16 12:02 ID:IwxQ1Qjc
よくひねりの効いた力作揃いで、思いきって値切って採点〜 2点 >12 :かなしみかみのけ :04/04/10 16:16 ID:dfEvPJI9 引っかかった髪の毛の悲しさは、家族のほのぼのあったかさ? テーマに読み取れる 1点 >5 :サラサラな髪が好き :04/04/08 00:17 ID:KqAmS4cf なんか感じさせる詩の言葉が読み手のなかで動き出すのかなぁ 1点 >6 :黒髪 :04/04/08 16:51 ID:QZdoLY+8 汚らしい犬と言うのはかわいそうか? 立体感ある。 1点 >7 :長い髪のすきまに :04/04/08 19:05 ID:gTmMCshL 面白い、落ちたのだった。……で詩の中に落ち込んだ。 1点 >8 :朝の祈り(1/2) :04/04/09 01:15 ID:siItTYcd 前半の半分で筆を置くのもありかなァ……どうだろうほかの読者の意見は? 鏡の前で自己・時間・自尊心を見るような、ちょっと平板だがスナップショット? 1点 >11 :髪を溶かして :04/04/10 03:11 ID:500g65J+ 難解だが緊張感が引きつけて読み通してしまった。 1点 >15 :髪 :04/04/11 01:47 ID:+cgdDRfx 辞典みたいな面白さ。ちょっと不気味でゾクゾク? 1点 >16 :「休日」 :04/04/11 17:43 ID:u7HUmCT/ 詩の体裁はきっちりしているなぁ……で何がいいたいのか? 1点 >17 :初恋 :04/04/11 23:56 ID:aGuPKRV5 彼女の白いうなじのスナップショット? 1点 >19 :四月 :04/04/14 20:50 ID:OXytL0ed なんかよくわかる。本質を失った女性の象徴か?
2点
>>12 風呂あがりの姉弟の会話という日常的な場面。
姉の髪の毛は何を比喩していたんだろう。
考えても考えてもわからなかった。
とても深い詩のような気がしてならない。
雑談・議論・感想スレでネタばらし禿しくキボン
2点
>>7 エロイ エロイよ〜。全体的に今回のはエロイ詩が沢山ある気がするw
こういうの好きですね。
1点
>>10 神話のような少し神秘的な雰囲気。
たまには採点に参加してみよう。ここ2,3開催分書いてないしね。
あとで理由が思いついたら寸評してみたいけどとりあえず気になった作品。
>>17 >>23 各1点
で、今思いついたので寸評。
上の方 上のレスにもある通り、スナップショットを心情に絡ませつつ素直に描いて
いて、すこし気持ちがいいと思った。
下の方 いろんな妄想が膨らむと思うけど、失恋の詩だと思えば一番素直に解釈でき
る。もしくはかって男勝りだったはずの自身がいつしか女に変質していて、ふとした
きっかけでそれを自嘲してみるといった詩とも読める。これつながりで、いつのまに
かおしゃれをするようになった自分を笑っているのだとすればちょっと深いかも。
そんな感じですかね。
29 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/04/16 23:54 ID:phnDmj7y
審査期間age
30 :
名前はいらない :04/04/17 01:26 ID:mTi5DAV/
「東京足立区綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人」
我が国史上最も凶悪かつ残酷な事件
1989年、バイト帰りの女子高生が襲われ41日間監禁され50人ぐらいに強姦、朝から晩まで暴力と陵辱。
(主犯格は不良グループ5,6人)容赦無いリンチで、天井にも血が飛び散ってた。犯人らは後に何回殴ったかわからないと言っている
極寒の真冬に裸でベランダに出され、膣に直径3aの鉄の棒を何度も強引に突っこみ、
性器や尻穴を破壊。膣をタバコの灰皿代わりに。膣にライターを入れられ、点火し、火あぶり
鉄アレイを顔面や身体に投げ落とされ、顔に熱いろうそくをたらされ、陰毛を剃り、ライターで手足を焼き全身にオイルをかけ点火し火だるまに、
肛門に瓶を挿入、蹴る、無理やり立たせ、二人で左右から肩や顔に回し蹴りを数十発、
大量の精液、尿、牛乳、酒等を強引に飲まされ。シンナーを吸わされ、父親は死んだと惑わし
鉄球付き鉄棒で顔面や身体を数十回殴打、手拳での殴打、痙攣、硬直、口鼻等から多量の出血してもさらに殴打、火あぶり
女の子の悲鳴(絶叫)はとても人間とは思えぬものだった。
このことを知ってた人は計100人以上いるが誰も通報しない。そして最後の日は2時間にも及ぶリンチ後絶命した。
死体遺体は血だらけ、髪の毛はほとんど残っておらず、顔面は陥没、変形がひどく
頬は鼻の高さまで腫れており目の位置がわからないほど、全身や手足は多数のヤケド、膿み、殴打による損傷の跡
性器はヤケド、損傷等がひどい状態、陰部には飲料水瓶2本、入っていた。
被害者は殺害される前あまりの暴行に耐えかね、助けてではなく、殺して!と哀願した。
以下の内容は「全く」誇張されておらず、今から約16年前実際におきた事件です。
現在でも2ちゃんねる内(少年犯罪版、マスコミ版他)や各メディア、雑誌、書籍、ネット、テレビ等
この事件を風化させまいと大激論をかわされ、大きな話題と関心を集めています。
みなさんもこの他人事ではない事件を見つめ直してはいかがでしょうか。
ちなみに犯人は主犯以外全員出所している
http://profiler.hoops.ne.jp/concrete.htm http://www.starblvd.com/aoiryuyu/josikouseikankin.htm
31 :
ななほし :04/04/18 02:17 ID:jbZcRp0c
本日 〆きり まえ上げ〜 採点、参加して!! 国語の先生の気分かな?
32 :
名前はいらない :04/04/18 03:12 ID:01JR1sl4
>>30 加害者の心理状態として、被害者のことが人間として認識できなくなった
転換点というのがあるはずです。
その事件については詳しくないですが……。
おやすみなさい。
33 :
採点期間最終日! :04/04/18 09:42 ID:v0OZzR04
テーマは「髪」。採点期間は本日一杯(4/18 24時まで)です。 >5 サラサラな髪が好き >6 黒髪 >7 長い髪のすきまに >8-9 朝の祈り >10 あのこは何も知らない >11 髪を溶かして >12 かなしみかみのけ >13 男と秘密と喫茶店 >14 老人の追懐 >15 髪 >16 「休日」 >17 初恋 >18 最高の売り物 >19 四月 >22 香る雨 >23 名前はいらない (※) ※無題? 以上16作品。今更ながらまとめてみました。 審査員の皆さんヨロシクお願いします。
35 :
Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/04/18 22:01 ID:WWMP0Ixr
今回で審査はたぶんお休み。
ネット環境が整い次第、またお会いしましょう〜。
>>10 に2点。
前半のささやきが魅力的だったね。後半、脱線したように見えるのは、一本調
子の独白に終始してしまったためかも。
>>16 に1点。
コメントがむつかしいよね。というのも、柩や髪や彼らが何を指すのかボヤッ
としているためなんだけど。「牧歌的な死、死をみている彼ら、彼らをみてい
る自分」ていう二重構造がよかったかな。
今回は、以上。んじゃ、ばいちゃ!
36 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/04/18 22:42 ID:piT0jA4Y
あと1時間ちょいで〆切age
37 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/04/19 00:16 ID:w6mjRFoc
>12 4 ←チャンプ >5 1 >6 1 >7 2 >8 1 >10 3 ←準チャンプ これであってる? >11 1 >15 1 >16 2 >17 2 >19 1 >23 1
38 :
名前はいらない :04/04/19 00:46 ID:8CiiJaRz
チャンプあってます! 準チャンプはお二人ではない??
チャンプ 4点
>>12 :かなしみかみのけ :
準チャンプ 3点
>>7 :長い髪のすきまに :
>>10 あのこは何も知らない:
確認、御願いします〜
39 :
名前はいらない :04/04/19 00:53 ID:8CiiJaRz
ちゃぷは確定だと思うので、
>>12 の作者さま、お題と次の〆きりの宣言を〜
コンゴラチュレーショーーン!!
お題は「海岸」 〆切は4/24 って事でよろしく。
波の打ち寄せる音。 季節外れの海を眺めて君は何を思うんだろう? この景色を見てどれくらいの人が感動してるんだろう? 分からない。 何も思わない人も居るかもしれない。 僕は笑った。 君も笑った。 愛に満ち満ちたこの世界で生きていくためには何をしたら良い?
42 :
線 1/2 :04/04/20 17:13 ID:C7B9XA9v
輝きと陰りと 水と空気と 果てることのないざわめきと反復が 40億年の泰らかな静寂を 両手で包むように持ち 圧倒的な現し身でのしかかってくるのだ フナムシが テトラポッドのつぶつぶを がさがさと這い回り そのとき 僕は生えた苔をなめる蟲で カラスは 消点まで陽炎ゆらめく防波堤で きっちり整列してゴミをついばみ そのとき 僕は太陽をつつく盲いた鳥だった
43 :
線 2/2 :04/04/20 17:14 ID:C7B9XA9v
そして波音の不意をついて身体は一枚となり 海と大陸の間に確かにある 限りなく細い細い隙間にすべりこんだ 僕はそうしてフラクタルなタペストリーであり 沈殿した白金色の種子であった スピーカーで割れた声が 「春の廃屋の屋根に咲く花」と がなるのを聴いていたし 飛行機が空に太い線を引いていくのを 確かに見ていた記憶が 頭蓋骨の裏側にこびりついている感覚はあるのだけれど それはもはや海岸の遠いこだまなのだった
44 :
名前はいらない :04/04/20 22:53 ID:06Kx11za
レベル高いなァ。 この2作品たしかに海岸を感じるなァ
浜で遊んでいると 突然雨になったので 家に駆け込んだ タオルで体をふきながら 庭に干したままの洗濯ものに気付き 外に出ようとすると それを遮るように電話がけたたましく鳴った まだ湿った手で受話器を握りしめながら 目に一杯の涙が 溢れでないように 影のしみついた天井を仰いだ
46 :
ちいさな海岸線2 :04/04/21 04:07 ID:iCUn/OGH
床に尻餅をついて 寄りかかった壁の向こう側では いまも雨が降っていて庭を濡らし そこからあやふやな海が広がっているのだろう 雨音に混じって波のくだける音がした よせてはかえす波のように 目から とめどない涙が溢れ こぼれ、おち、 ちいさな海岸線が形作られた 庭には、 ぬれた娘の 赤いワンピースが 空色の物干し竿に 掛けられたままで すこしも動かなかった
陣痛の波が 押し寄せて そして引いてゆく さっきまで流れていた羊水は 堰きとめられている 代わりに汗が川のように流れてゆく 大きな 最後の波が押し寄せて 私の股の間から 可愛い私だけの海坊主が現れた
48 :
海岸は招くよ :04/04/21 19:56 ID:xOSqJBKH
わあ 海だ と海岸線を見るのだ わあ ひろいぞ と驚いてしまうのだ わあ ながいぞ と目で追ってみるのだ わあ およぐぞ と浮き輪を持って向かうのだ 久しぶりの海 どこの海岸も僕らを待っているのだ 海であそぶ僕らを待っているのだ
49 :
ナガレツキ :04/04/21 20:17 ID:w5ZUEhAH
ようやく見えてきた黒い波間から砂浜 揺れながら風まかせ波まかせ ようやく見えてきた緑茶色の海藻 ちりちりと波に擦れて鳴く海砂 そのまま何度もくりかえす昼と夜 遠い海鳥と青白い月は笑う ようやくうちあげられ風が吹いた夜 再び掴まれないよう寄せる波に ようやく日は昇り黄金色に光る波 もう揺れない大地で乾きはじめる 寝ころんだまま冷えてゆく砂浜 肩口の砂ほろほろと崩れて 肩口の砂ほろほろと崩れて
伊能忠敬が歩き回った跡を辿ってみようと思った 上下に揺れる五月蠅い影に眩暈を覚えながら 穴の開いて骨の折れた忘れ物の傘を日よけに掲げるぼくの腕には蚊が止まっていた おねえさんがやってきて、ぼくを抱きしめる ぼくはもてるのだ 伊能忠敬が尊敬されたと同じくらいに、大人の女の人はぼくをほうっておかない 海岸線を辿っていくと、角が見えた 曲がろうではないか 傘の取っ手を振り回しておねえさんにさよならを言う 泣かないでくれ ぼくは君を忘れないよ 角を曲がったら数字がついていた 6 出っ張っている岩の真ん中に数字が描いてある 5 4 3 2 1 海岸線にあったこれらの岩とその中の数字には、きっと何かが隠されているのだ 1、の描かれた四角い岩のすぐ後に、また曲がり角がある おねえさんがなぜか追ってきた そうしてぼくを抱きしめた 「落ちたら危ないわ」 「病院に帰りましょう」 おねえさんはきっと海の大きさに不安を抱いているのだろう その気持ちはぼくにもよく分かる
51 :
海岸 :04/04/22 13:16 ID:IF4PzhPM
遠くを見ていた 大きなものは近づくと見えなくなるそれでも精一杯 広く遠くを見ていた 走り出していた そこから先には行けない 象が海に入っていく おもいが浮かぶ 象に乗って海を渡るいい天気だ この青い平原の向こうになにかが あるのは知っているが ここから先には行けない 何処へ行こうとしているんだ 誰が待っているとおもったんだ 衝動で走り出すなんて 危ない話だ ひょっとすると分かっていなきゃいけないことしか わかっていないのだ 遠くを見ていた 一点を見ていた 広い光っている一点を見つめて 涙がまぶしくてあふれてくる 海が青くて天気がいい この幸せな気分は なんだ? 僕は…… ちっぽけな存在だ
52 :
浜辺に座る :04/04/22 23:13 ID:vgbHnxV5
地上から黒点は見えやしないけれど 太陽から見たら自分は砂の上にかろうじて存在する一粒にすぎない じゃりじゃりする頭を掻いたら、爪の中にたくさんの黒点を掴まえた
53 :
君へ :04/04/23 02:19 ID:SURSkICI
さざ波に引かれ 消えてゆくのもいいだろう 私はここで待っていよう 次の地球で 君が生まれ出ずるのを 髪が波でなびき 白い毛布が透けて肌が見える 開かれることのなかった厚い瞼 失敗だった けれど 次があるさ 次が
いつか消えると 知っているから わたしは海へと やってくるのだった 波うちぎわで あなたの名前を 呼んでみるのだった あなたの名を呼ぶ わたしの声を もしかしたらあなただって 聞いてみたかったのかも しれないね よせる波に 消してもらおうと そっとなぞって みるだった いつかあなたに 渡せなかった手紙の 最初の言葉を 最後の言葉を でもそれすらだって 全部は書けずに 砂も 指も
サンダルの足も 波にくすぐられて そして終わる あなたと 出逢ったのだろうか 別れたのだろうか 夏がすぎ もう薄着では ここには来られなくなって やがて窓から 外をながめる 雪が降り 遠くなっていく記憶を たまに抱きしめるのかも しれないね そしてまた やっぱり海へと やってくるのだろう いつか消えると 知っているから 何度でも 手に入れたことのない あなたを 忘れられずに 確かなものを 一度だって 手にしたことのない わたしは 夏の終わりに 何度だって 消えていく
ち、地球が四角いよ そ、そうだね四角いね もう、あきらめることを 選ぶしかないんかなぁ 砂浜、めくれてる 静かに、みつめてる 日が落ちてゆく、水は何色 また会えるのか、分からないのは 何故だろう(んなもん知るかっ) 黄昏、とけている 急いで、とらえたい また落ちていく、水は塩色 ただシナリオは終わらないはず そうだろう(だったら動けっ) ち、地球がまあるいよ ま、それが当たり前 ところで ねぇ、お昼ご飯なにを 食べたっけ?忘れちゃった
いいかげんでデタラメな地図 信じ込んで 宝島目指して船出した クルーは希望 そして勇気という名の短剣一つ 気がつけば先に見えるは暗黒の雲 そうとう荒れてそうだ 不安の風 絶望の雨 とともにやって来た 巨大な嵐 船は大きく揺れる 希望はいつの間にか船酔いで倒れこんだ 狂ったコンパス 信用して 輝く短剣見つめてる きっとそれは切れ味抜群なんだ 笑顔を雨が濡らす そして 海の中から聞こえてくる低い叫び声 そいつの正体は… 孤独という名の毒息吐くMONSTERがやって来た この短剣で どうにかMONSTERを撃退 けれど短剣は毒息で随分 錆びついた
誰だってきっとそうなんだ みんな自分の船 海に浮かべてさ 「夢」が一杯なあの宝島を目指してんだろ? 誰だってきっとそうなんだろ? みんな戦ってるんだろ?何かしらと戦ってるんだろ? みんな信じてるんだろ? 諦めの日差しが強く降り注ぐ 汗かきながら あたりを見渡せば 一面の海 宝 島 の 海 岸 線 い ま だ 見 え ず 体調不良の希望を無理やり起こした デタラメな地図より自分の脳内MAPの方がよっぽど信用出来る 狂ったコンパス 海に捨て 錆びついた短剣で指を切りつける まだまだ切れ味は抜群だ 真紅の血が滴り落ちる
さかさまに眺める波頭の列が 流れる雲となって どちらが空で海なのか 分け隔てない同一のものだと騒ぎ立てる 打ち上げられ、はずまないゴムまりみたに腐った魚と 水にも風にもなれないで息苦しい私が この同じ海辺に居て わたしたちは 誰とも分かれた ひとりぼっち 会えない 帰れない 忘れたい 水面を境界にして 元に戻らない 捨てたわけでもないのに 波に投げつけた物は 帰ってこない
60 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/04/24 00:17 ID:B9QhGjwx
〆切でしょ?
61 :
名前はいらない :04/04/24 02:10 ID:9YkoksA9
審査期間は4/26いっぱい(4/27午前0時)まで。皆さん宜しくおながいします。
62 :
名前はいらない :04/04/25 12:56 ID:rDkVe+ya
テーマは「海岸」。 審査期限は「4/27の午前0:00まで」です。 ○投稿作品一覧 >41 名前はいらない(タイトル?この場合ルール上どうなるのでしょうか) >42-43 線 >45-46 ちいさな海岸線 >47 私の海岸物語 >48 海岸は招くよ >49 ナガレツキ >50 たいようのこうもり >51 海岸 >52 浜辺に座る >53 君へ >54-55 海岸で >56 「完全無法」 >57-58 TREASURE ISLAND >59 海辺の者たち 以上14作品。 僭越ながらまとめさせていただきました。(間違っていたら訂正よろしく) 審査員の方、よろしくおねがいします。
63 :
名前はいらない :04/04/25 13:46 ID:U5JaJQ6S
あ、もう審査期間なの? まとめた方乙〜
64 :
夕方 :04/04/25 17:12 ID:ECHgkx+K
波打ち際に立つ私の足が沈む 胸まで沈んだ時、私はこのまま消える不幸を嘆き 頭まで沈んだ時、私はこのまま消える幸せを噛みしめた でも、そろそろ家に帰らないと 母さんが呼んでる
65 :
>>64 :04/04/25 17:15 ID:ECHgkx+K
あ、審査期間越えていた。失礼を
【3点】
>>50 「たいようのこうもり」
「海」という課題を受けての初めの1行が白眉。
その後のおねえさんとぼくの光景が美しいなぁと。ラストの傾いだ理解も切ない。
絵としてははまりどころですが、傘の描写は文字としてちとありがちな感が否めません。
個人的にはもう少し別の切り出し方を考えて欲しかったです。蚊も含め。
3連が少々物足りず、おねえさんのネタばらしの仕方がやや明け透け過ぎな気がしますが
全体の組み方の上手さと諸所の科白に参りましたの3点。
【2点】
>>56 「「完全無法」」
()で茶化してみせたり最終連で適当に流してみたりとシリアスに徹さなかったところを
すみません、減点の方向で。。
始まりからポップテイストではありましたが、軽く終わらせるにしても
もっと手を抜かない方法があったのではと。
1、2連のシーンと"水は塩色"等のポエジーに2点。"シナリオ"の文字は代替が欲しかったです。
【1点】
>>47 「私の海岸物語」
タイトル、〆とふざけてはいるのですが、
序盤からの切り取り方の妙と静かな臨場感に1点。
>>51 「海岸」
"遠くを見ていた"、"走り出していた"、"涙がまぶしくてあふれてくる(以下)"等
食指気味の言葉の内に、ちらりちらり見える"象"などのオリジナリティとその画に1点。
>>59 「海辺の者たち」
空と海との関係、海辺の者たちと海との関係に共感、の1点。
どの事項も簡単に終了させ過ぎの感があり、もう少し深めていただけていればなぁと。
67 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
レベル高い! 採点がムズがしい! 言葉の音の詩の投稿が減ってきたかな? 2点 >42 :線 1/2 :04/04/20 17:13 ID:C7B9XA9v 広がりを感じるなぁ、いい感じ。言葉の使い方はもうちょっとかなぁ? 2点 >45 :ちいさな海岸線1 :04/04/21 04:06 ID:iCUn/OGH 絵本を見るような悲しみが伝わってくる。ひとを悲しませてもしょうがない…?? 2点 >47 :私の海岸物語 :04/04/21 13:32 ID:2972C9yU 女性に感謝! ……?? 2点 >48 :海岸は招くよ :04/04/21 19:56 ID:xOSqJBKH 子供のような、絵本のようなたのしい海岸。……うみだーーー!! 2点 >49 :ナガレツキ :04/04/21 20:17 ID:w5ZUEhAH 詩情がある。工夫も感じる。あとは…… 苦しんで悩んでくれ〜 ヒっヒヒ 2点 >56 :「完全無法」 :04/04/23 12:13 ID:GxGBMSro パワーがある。 1点 >41 :名前はいらない :04/04/19 16:40 ID:vbTyHyPA 詩情はあるんだが……余韻が足りないかなァ ……視点の動きだけ? 1点 >50 :たいようのこうもり :04/04/21 23:24 ID:1Bx89oV5 なんか面白い。なつかしいような、旧いような…… 1点 >52 :浜辺に座る :04/04/22 23:13 ID:vgbHnxV5 浜辺の砂は黒点になるのか? 白か灰色ではないのか……? しかし、つめのあいだに入った砂は黒点のように黒く見えるのか? なやんだぁ〜 1点 54 :海岸で(1/2) :04/04/23 12:06 ID:h96iu5io 詩情ある。愛してほしくなる。女性のイメージ? 愛したくなるイメージ???
68 :
名前はいらない :04/04/26 23:13 ID:zL1Nlqhd
〆きり直前 あけ〜 採点参加してくれ!
69 :
夢ガ浜 :04/04/26 23:44 ID:VCmsmcqs
ポケットの中には こぼれんばかりの白い砂 重くってなかなか 歩みが進まない 今日こそ捨てようって心にきめた海岸線 そこには 見渡す限りの白い砂ばかり 皆此処で 大人になるために不必要な物を 泣きながらバラ蒔いたんだろう 涙と水がまざり ほら しょっぱくなってる 波打ち際で僕の砂と皆の砂で「城」を作った 「こんな所で暮らしたかったの」 顔中が 僕の涙と皆の涙で しょっぱいよ 今にも崩れ落ちそうな 砂の城を見て からっぽになったポケットが寂しいって泣いていた さあ そろそろ歩きだそうか 僕等は 大切な物を捨てながらバラ蒔きながら 大人に なっていくんだろうか さあ そろそろ歩きだそうか
70 :
69 :04/04/26 23:48 ID:VCmsmcqs
いそいで書いたから脱字多いわ、、、、 心に決めた海岸線→心に決めて来た海岸線
>>70 急いでいたのでしょうなぁ、、、、
すみません、どうやら"審査期間"締め切り直前らしいですよ。
流れから察するに。
>>56 に1点
>>48 に1点
超特急のため点数のみ
>>69-70 投稿期間は既に糸冬了しますた。
というか審査期間すら終わろうとしています。
またの機会にどうぞ。
73 :
69 :04/04/26 23:56 ID:VCmsmcqs
かなりのミスをしました、ハイ でもまあ内容はこんな感じって事で。ハイ
74 :
69 :04/04/26 23:59 ID:VCmsmcqs
えー12時までって書いてるのにぃっ、、、 もう、いけずぅ、初投稿なのにさぁw
5点>56:完全無法 4点>50:たいようのこうもり 3点>47:私の海岸物語 >48:海岸は招くよ 2点>42-43:線 >45-46:ちいさな海岸線 >49:ナガレツキ 1点>41:名前はいらない >51:「海岸」 >52:浜辺に座る >54-55:海岸で >59:「海辺の者たち」 OK?
うぐぅおほっ! ズレマクリ スマン
77 :
名前はいらない :04/04/27 11:59 ID:o7+XBKsH
採点結果間違いありマセん! って、採点参加者寡少杉!!
コングラチュレーーション! お題と〆きりの宣言を!!
>>56 の作者さま 御願いします!!!
あっ、テーマ決めちゃってもいいの? とにかくビックリ!!皆さんどうもどうもありがとーございます。 では・・・・・次のお題は「死神」です。 〆切はこの場合え〜っと5/3でええのかな? ワーオ、G・Wの最中だ。じゃ、死神にどうぞヨロシク☆
79 :
鎌 :04/04/27 21:52 ID:BitVS8df
ザク ザク ザク・・・ 今日も無言で鎌を振るう 一本一本丁寧にいとおしく刈り取っていく ザク ザク ザク・・・ ガリッ 失敗した 刃が欠けた 次は俺の番だと 新しい鎌を携え刈り取り始める ザク ザク ザク・・・ 次は丈夫な鎌を用意するとしよう 失敗を成功に変えられるくらい丈夫な鎌に
You really got me を 最初に聞いたとき しにがみって聞こえたんだっけな たしか
81 :
県立 :04/04/29 21:18 ID:+PWTAD75
「生徒会長挨拶ッ!!!」 新入生諸君 入学おめでとう 君達は選ばれた子供だ ある時 不自由な魚は死に絶えた 四足は頭がバカになり 災い鳥は羽をもがれ地に埋められた そして人は子供が生まれなくなった 最後の子供は大人たちに守られたんだ 時間の凍結 魂の固定化 ドームへの幽閉 あいんなんたらって科学者の理論と 今は普通の魔法を使って バカな大人は僕らを閉じ込めたのさ 先送りの楽観主義者のクダラナイ感傷 エイエンノイノチ オイナイカラダ 命への干渉 僕らはここで学ぶしかない 逆転確立0.000000000000000002%の 絶望的未来を回避する未来を・・・・ そして この地に再び呼ぼうではないか 死神の鎌をッ!!!! 拍手
82 :
名前はいらない :04/04/29 21:20 ID:+PWTAD75
>>81 のタイトルは
「県立じ・はど学園 入学式」です
83 :
名前はいらない :04/04/30 10:39 ID:hHnUoGXv
>>79 それはそれでシャープなんだっけれど……、農作業しかうつっていないスナップ写真みたい。
なんか物足りないなぁ……どこから替わりが来たのか? 鎌だけかえたのか?
それとも、 ……周りでとちるのこけるのをじっと待ってる死神がいるのか? 見て取れないスナップだな
>>81 じ・はど学園 県立なの? む……そうか、ここで学ぶしかないのかァ……
84 :
D&C :04/04/30 12:36 ID:c4Z3RZNt
医師が持つ金属の棒が死神の鎌に見える 母の意志で殺されるとしても。 母の腕にある点滴の管に 看護師が麻酔を注入し 大きく深呼吸をした母の意識は 俺とともに消えてなくなる 医師がそれを始めた カンシで俺の命を刈り取る たとえ望まれなくても 俺があなたの子供であった事実は 消せないから わずかな命を ありがとう、母さん
85 :
死神気取り :04/04/30 12:38 ID:aq1EpvJW
田舎のお爺が癌で倒れたというのに 仕事を都合になかなか行けなくて 誕生日のプレゼントを送り 年賀状を送り 桜の季節を迎えた頃の一報で 車に飛び乗った 申し訳程度に高速を飛ばして そうしてチラリとみたバックミラーに 死神の顔を見た気がした お爺はそこにいて お爺はもういなかった 僕は柱に沢山刻み込まれた黒い線を 見下ろす位置から向こうのお爺のようなものを やはり見下ろしていた 空が異様に高くて 夕焼けが水田で揺られて 人は死んだら星になると言うのに 見え始めた星の数が違いすぎた 死神にすらなれなかったことを 今更後悔して
86 :
最期 :04/04/30 14:31 ID:pExF3oyJ
食べる物も溢れるほどあり 銃弾は遥か遠い国にて行き交うだけ まるで此処は天国なのに 何故、私は死ななければならないのでしょう 未だ誰も成し得ない 死の淵にて死を告げる神が 何と此の身に言うのかを書き留めたい 私は死へ誘う其れに納得するのでしょうか 遣り残した事もこの世の未練も溢れんばかり こんなにも足掻く私は無様だろうか 毎日まるで神様にすがる様に医者の袖を引き 愚行の日々を懺悔し延命の赦しを請う それでも何処か悟っているのだろう 娘に妻にさり気に告げるは死後の話 通夜も葬式も要らない、骨はどこぞ静かなとこへ埋めてくれ 仲良くやれよ、金に困ったらアイツを訪ねてくれ 結婚するなら墓前に挨拶くらいはきてくれよ もしシロが逝ったらオレと同じ墓に入れてやってくれ 寂しくて枕元に立ったときは怖がらずに話しの一つも聞いてくれ 何一つ残せなくてすまないが幸せだった 食べる物も溢れるほどあり 銃弾は遥か遠い国の話 まるであそこは天国だったのに 何故、私は死ななければならなかったのでしょう 嗚呼、神よ 私は納得がいかないっ
87 :
名前はいらない :04/04/30 15:23 ID:/bBv3L+d
ポン ポン ポンと 小気味良く 煙を吐いては人が死ぬ 手際良いね さすが慣れてる プロフェッショナル 人が嫌がる仕事を さも当たり前のように えらいね すごいね 男だね
88 :
勝利の女神 :04/04/30 20:15 ID:kqkEcwHO
彼女はチャンスをものにする 100パーセント 確実に チャンスのかけらを見つけては 確実に勝利をもぎ取るのさ 誰かの首を刈ったりはしない 断崖から突き落としたりはしない 最後に勝っているのは彼女 いつも勝利は彼女のもの ぼくの魂は 今も彼女に 握られて
いつだったか妹が 僕のことをママと呼んだ 僕はシニガミだよ 何度も言って聞かせて納得させた ずっと昔の話で 妹は覚えていないだろうから シニガミは死んだ それから僕はずっと 腰が曲がったきりだ おかしくて どうにかなりそうで ベッドで転がっているうちに 体がふっと軽くなった 僕が関わると駄目なんです どうしても駄目なんです
小さい頃に見た 赤と青との小さな諍い 溜池は汚くて 水というより僕の唾がほとんどなのに 妹は笑ってた シニガミは死んだんだよ 好きだった人に何度も言って聞かせた 地球儀を噛み砕いて かわりにボトルシップをもらった 色んな事を覚えているけど 泣いた数より笑った数の方が多いはず だから残った涙で 溺死させたい 頭の中で地球が回る ぐるぐるまわる 酒くさい涙を 止める事が出来ない
91 :
憧憬 :04/05/01 13:41 ID:3XoGCMxR
墜落した底は明るかった 明るくて眩しくて ああ まるで アア マルデ 眩しくて白いシーツの上で僕は呟く 上昇した飛行機は落ちるべきで 墜落した僕は浮上すべきなのか あの 首輪の様な轍は僕の首にあるべきで あの 刻まれた刺青は僕の腕にあるべきで 眩しくて白い天上の下で僕は憧れる 僕の麗しき神様は 今日も僕だけを嫌ってる
92 :
沈黙 :04/05/01 18:51 ID:CELaUbK3
空を覆ってる 太陽はもう見えない 誰も上を見なくなった まがいものの光に集まってる 何をしてても どこにいても ひしひしと伝わってくる 作りものの笑顔が夢を売ってる 見向きもしない 後ろに立ってるのをみんな知ってるから 肩にかかる手 首筋を伝う氷の感触 気のせいだって判ってても なんの慰めにもなりはしない 食べるものがなくなった 灰色の雪が落ちてくる 氷が世界を塗り変えてる
93 :
死ねない身体 (1/2) :04/05/01 22:40 ID:zNAauIG8
インターネットで戦場の惨殺映像を見る 緊張しながら 音は消して見る ナイフで切り離される首 自分の激しい鼓動を感じながら 「屠る」という言葉が浮かぶ 家畜の死と人の死を重ねる自分がいる 逃避かもしれない 激しい鼓動は続いている グローバリズム経済の現実を批判する本の レビューを見て涙ぐむ システムに押し潰される人々は確かに存在する 胸が苦しい 涙が止まらない つま先を抱えてうずくまる 思考と身体が乖離している 感情は身体を操る 日常は感情を覆い隠す 「屠る」という言葉が浮かぶ自分に傷つく 涙を流すのは生存への欲求ではないか? 涙を絞め殺せば死ねるだろうか 相変わらず宙に浮いた考えだと言われるだろうか
94 :
死ねない身体 (2/2) :04/05/01 22:41 ID:zNAauIG8
殺される人と自ら死ぬ人と どちらが苦しいかということを 私は測らない しかし身体の傷は 失われた命は 戻らないのだから 私は自分の復元力を呪うべきだ 人を傷つけたくないと思っているのに 書くべきでないようなことをなぜ書くか 殺人者のメンタリティーと同化して サンプルを提出するほどの 自分しかないのなら 「激しい死に目が止まる人は 緩慢な死にも注意しなくてはならない」
95 :
寓話 :04/05/01 22:58 ID:a1jF50kq
ひまわりの顔をした医者が メスを握りしめ 河川敷で 草野球をしていた。 吐く息は朝に溶け込み 内臓が飛び散ったままの白衣が うす青くそまっていた。 ちかくの公園では 医者の息子が 父の高級ゴルフクラブを振り回し ひつじたちを撲殺する遊びに興じていて まだグラグラ揺れる乳歯を 揺らしてはしゃいでいた。 医者が勤めていた 半島の岬の突端にある病院では カラフルな管を体中から蛸のように伸ばしていた患者たちが 硬く清潔な寝台の上に立ちあがり むきだしの配管にビニール紐を結んで 強度をたしかめていた。 満面の笑みで。
96 :
寓話 :04/05/01 22:59 ID:a1jF50kq
まっくらな森の奥にある医者の家では 生理中の妻が ポニー型の木馬にまたがって 近所の奥様連と談笑しながら 遊戯室を貫くつるつるの棒を 夫のペニスにみたてて 激しく擦り、 艶かしいため息を 檸檬ティーに吐いていた。 夏の終わりに吹く風が ブランコを激しく揺らして 夜になると 帰宅した親子3人が 笠をかけられた 裸電球のひかりに浮かぶ テーブルの上で 血まみれのひまわり(顔)を 物音一つたてずに 窒息するほど押し付けあっていた。 そのころ、 夜勤のナースたちは 病院裏の岸壁で 愚痴を罵りあいながら 死体を椅子にみたてて 腰掛け、 煙草を吹かしていた。
97 :
寓話 :04/05/01 22:59 ID:a1jF50kq
ナースたちは 煙草を吸い尽くすと きょう死んだ患者たちを一体、一体 音頭をとりながら 暗黒の海に放りなげていた ラベンダーが咲いた満月が 海面に口を赤く綻ばせていた。 日が明けて、朝になると ナースたちの白衣は 丸められて 病院の屋上で燃やされていた。 もはや自殺する患者も 白衣を脱ぎ捨てたナースたちもいない 病院の駐車場で ひまわりの顔をした医者とその家族は 円環になって手を繋ぎ 屋上を見あげ いっせいに 枯れていった。 潮風に 翻弄されながら飛んできた 煤に汚れたビニール袋が 屋上の巨大な 喚起口に吸い付いて 病院が 崩れると 静かに 静かに 死神が訪れた
いつも すぐ側にいて 恋するように じっと 見つめている。 怒りや悲しみの中で平然を装わなければならぬ人 泣叫ぶこともなく ただ堪えているだけの あわれな人 諦めることも 甘えることも 己に許さない人 本当はやるせない気持ちでいっぱいの人々を 死神は 解放しようとする。 夜が明けるたび 毎日が死の連続であれば 常に 誕生の喜びに沸き返るだろう。 どんなにつまらないと感じる日々でも 永続する記憶は、振り返ると珠玉の思い出になっているのだ。 川の流れは途切れることなく続くけれど 一滴づつの水が 透明な 世界を内包する生命であるように 生きているということが 時間を紡ぐということが 死の連続で出来ている。
夜明けに生まれ 日没に死ぬ 目覚めるために 眠る 毎夜 毎世 生まれては 眠り 幾度も繰返して ひとはそうやって生きて行く。 蒸発し大気に溶け 霧となって薄れる命も 箱の中に押し込められた命も 目的も見出せず 白昼を彷徨う虚ろな心も ひと粒づつの輝く玉石であると気付かせるため 流れの節目に、死神は鎌を振り降ろす。 人々の苦しみに憐憫の情を抱き けなげな生きざまに 恍惚として。
死神になれないのはすでに分かっているから せめてこれだけでも 死神を拝むこと、そして叶える言霊 街は壊れていく女優は老けていく せめて俺だけでも まるでそう、指先ひとつの創世記 えがいてしまえ 静かな未来 崇めたままの 死神様へ とどいてしまえ わくわくしちゃうよ せめてもの仕返しがすぐにできると言うなら 君はいかないでよ 孤独にはなれないんだ、君に解って欲しいのは 人は崩れていく 自由はぶれていく だから逝かないでよ 外はもう、結末書けない小説家 かさねてしまえ 密かな肢体 隠したままの 死神様よ のぞいておくれ すぐすぐにでも 死神になれないのはすでに分かっているから かなえてしまえ 綺麗な未来 称える白さ すべては正しい 意外と近い?わくわくしちゃうよわくわくしちゃうよ (おめーがくたばれ)
投稿期限日ですか?
〆切なの?
死神よ 夜よ 星はまだ お前の言葉か 八人の死神たちよ シモンズは神よりも多くの殺人の初めの死神と 有史以来ただのひとりも殺していない死神と 死と死と死に埋もれた一月の夜の死神と ニートアの鉄鋼馬車を皆殺しの死神と 少女の純白を何よりも望んだ死神と ゴルゴダの丘で唖を殺した死神と 嗚咽と慟哭の灯台守の死神 そして愛してから殺す死神 繰り返した多くの殺人の中で意識など最初から無かったバニー・シモンズの射殺劇 七人の死神たちは委ねられた運命を遂行する事が出来ず立ち尽くすばかりで ただの人間としての警察官アーク・ウェルダーは昨晩のヒンキーパンクの夜の夢を想像中に 実弾をその手に真昼の真空のほこりを払うそれは単に誤射だったが二度目の決着でもあった 小鳩よ笑うな 朝が来るまで 知っているかい 夜に神は寂しすぎた
>>103 のタイトルは「死神たち」です。書き忘れスマソ。
105 :
死神よ鎌を振れ! :04/05/03 17:58 ID:dCVDue6e
死神よ炎と化して 鎌を振れ枯れた大地に 静寂を猛々しく 打ち砕き 焼き払え 地に埋もれ眠る生を 呼び起こせ鋭き鎌で 湧き上がる煙を黒く 渦巻かせ大気を脅せ 偽りの憐れみ焦がし 押し流す嵐となりて 巡り来る命のために いま束の間の 死を振る舞え
106 :
名前はいらない :04/05/03 19:36 ID:gV8iosCf
〆きり数時間前 あげ〜
死神さん こっちにおいで 僕はもう死にたくてたまらない あいつもこいつも あそこもここも もうみんな嫌なんだ 死神さん 迎えにおいで 僕はもう生きていこうとは思わない あいつもこいつも あそこもここも 僕は見ていたくない 空気を切りながら 真っ逆さま 紐なしバンジージャンプ お星様が見えた 死神さん こんにちは 死神さん こんにちは
108 :
死神 :04/05/03 21:57 ID:4mL18qZB
心の隙間という隙間にひっそりと 潜む死神 これではぽっかり開いた隙間なんて見えない 悲しみっていう青色すらすべて覆いつくす黒 空しさっていう白色すらすべて覆いつくす黒 寂しさっていう水色すらすべて覆いつくす黒 苦しさっていう土色すらすべて覆いつくす黒 もう見えない 何も 一筋の光すらも飲み込んで消してしまう あなたよ 死神よ
109 :
出会い :04/05/03 22:19 ID:gV8iosCf
会ってしまった あれッ? どうしたの 涼しげな視線はちょっとそれて こともなげに言う 冷や汗が浮かんで 皮膚は真っ青に あわてて財布を かざした どうだ! なに? 災難除けににもなる 商売繁盛の お札を 抜き出して 諸難退散! ……なんなの? うるさい 死神だってことはわかってるんだ! あきれた様に ふんッと鼻をならして 死神は言った さよなら
110 :
その手に掬うは迷える魂 1/2 :04/05/03 22:38 ID:kAnV2p8j
死神が人殺しだ というのではなく 死んでしまった彼を彼女を 死神は月明かりぼんやり連れて行くのでした 夜は誰も彼も寝静まって静かですので 背中に引っ付いて歩く人の啜り泣きがやけによく聞こえるのでした 孫の顔が見れなかったおじいさんがいました 倒産した会社の社長さんもいました 恋愛の果てに捨てられたという女性も それから生きているのが嫌になったという青年はどう見ても年若でした 死神はいつも思うのでした 生きているのは苦しくて だから死ぬのだ と思うと死神は哀れに しかし誇らしくなるのです ちゃんと楽園まで連れて行ってあげようと思うのです ところが もう少しだよ と言ってみんなを喜ばせてやろうと思う頃になると みんな決まって後ろを振り向くのです ややもすると子供のようにむずかって元のところに返ろうとするのです
111 :
その手に掬うは迷える魂 2/2 :04/05/03 22:39 ID:kAnV2p8j
死神がわけもわからずにいると中には どうして無理やりに空の上までひっぱり込もうとするんだと 怒り出す人までいて だって死んじゃったじゃないか 苦しんで苦しんで そいで死んだんじゃないかと 死神は言うのです しまいには死神のほうが泣き出してしまいます みんなあんまり死神にお構いなしに勝手をするので 死神は死神をやめることにしました 自分が悪いことをしているんじゃあないかと思いもしたからです 今度はもっと優しい人が来るといいねと 最後に死神は言いました 死神はとぼとぼと歩くようになりました もうはつらつとした笑顔を見せることもなくなりました 気がつくとぼんやり外を眺めているので 仲間みんなが心配しました 死神はついに安らかに死ぬ人の顔を見ることがありませんでした 死神が人を殺すのではないのですが 誰も彼を天使とは呼ばないのでした その日から楽園に昇ってくる魂はみんなきっちりと並んでいるのでした
112 :
名前はいらない :04/05/03 22:42 ID:kAnV2p8j
110訂正 「返ろう」→「帰ろう」 よろしくお願いします。駄レススマソ
そこにいるのか知れないけれど よければ話相手になって お母さんが飾った黄色い花 棚のはしに見つけたの うまれてはじめて気づいたかも それでとっても嬉しいの さっきコップでお水をあげて つちの匂いがしています 光もとてもあったかいし 絵を描くことにしましたよ 黄色い花のそのよこに あなたの姿も書いたげるから ちょっとでてきてくださいな
114 :
200年後の定点 :04/05/03 23:11 ID:bEIRolD3
いきるものは かならずしぬのだ あれほどにふかく のぞまれても くにのおおくが くろくうなだれ そらが こえをあげてないていたとしても どんなにさいのうに あいされたとしても どんなにつよく あしげにされたとしても いきるものは かならずしぬのだ モーツアルトも ビルゲイツも ぬすびとも みどりごも おきなも さくらも ありも そして ぼくも にひゃくねんののちにはおなじつちなのだ そのことだけは いちばんたしかなことなのだ そのことだけが ぼくらにあたえられた びょうどうなのだ しにがみよ あなたのおかげで にひゃくねんごのていてんから やさしいまなざしを むけることが できる こんなにもふかく ねむることが できる
115 :
呼び声 :04/05/03 23:45 ID:d6xW1DRK
ぴんとした針のようにトンネルに響く君の声 それを背にして僕は歩いた 深い緑の夜が口を開けて待っていた 後悔なんて知らない日々があった 川沿いの道の色が変わる頃 僕は子供でいることをやめた 僕の中で硬くなり死んでいく柔らかな心 大人になるということは誰かを傷つけることだ 挟んだ栞はそのままにしてある 僕はいつだって立ち戻ることができる でもその上に積み重なるページはどんどん重くなっていく それは固く張り合わさっているように見える 雨の土曜日が午後の部屋に満ちていく 軒下の洗面器に積もる雨垂れの音 遠い場所から泣き声が聴こえてくる 死んだ子供がドアをノックし続けている 僕はすっと息を吸い込む 古びた校舎の匂いがする 後悔の匂いだ いつの日か僕はそっとドアを開けてしまうのだ 一夏の涼風のようにさっと風が部屋を抜け 薄いカーテンをはためかすだろう 全てのページは捲り上がり 君の声が甦る あぁ それは静かに死んでいく僕自身の泣き声なのだ
116 :
投稿締切り まとめ揚げ :04/05/04 00:14 ID:QizMLMxg
>79 鎌 >80 し・に・が・み! >81 県立じ・はど学園 入学式 (>82で補足) >84 D&C >85 死神気取り >86 最期 >87 名前はいらない (※) >88 勝利の女神 >89-90 明け方の色 >91 憧憬 >92 沈黙 >93-94 死ねない身体 >95-97 寓話 >98-99 XIII -死神- 正位置 >100 オメガくん >103 死神たち (>104で補足) >105 死神よ鎌を振れ! >107 こんにちは >108 死神 >109 出会い >110-111 その手に掬うは迷える魂 (>112で補足) ※=無題? 以上21作品。テーマは「死神」です。 採点期間は通常三日間のようなので、 5/6一杯(5/7 0:00まで)でいいのでしょうか? 審査員の皆さん、よろしくお願いします。
>113 おしゃべり
>114 200年後の定点
>115 呼び声
これらも期限内では?
>>116
>>117 確かに期限内です。三作品の作者様方、失礼しました。
119 :
名前はいらない :04/05/04 00:54 ID:QizMLMxg
見え難いと困るので、マトメし直します。 >79 鎌 >80 し・に・が・み! >81 県立じ・はど学園 入学式 (>82で補足) >84 D&C >85 死神気取り >86 最期 >87 名前はいらない (※) >88 勝利の女神 >89-90 明け方の色 >91 憧憬 >92 沈黙 >93-94 死ねない身体 >95-97 寓話 >98-99 XIII -死神- 正位置 >100 オメガくん >103 死神たち (>104で補足) >105 死神よ鎌を振れ! >107 こんにちは >108 死神 >109 出会い >110-111 その手に掬うは迷える魂 (>112で補足) >113 おしゃべり >114 200年後の定点 >115 呼び声 ※=無題? 以上24作品。テーマは「死神」です。 審査期間は5/6一杯(5/7 0:00まで)ということで、 審査員の皆さん、よろしくお願いします。
初めてこのスレを見て、レベルの高さに驚いています。 そこで、感想などを <<81県立 真の自由とは、死にある。ウーン、考えさせる。私のもっともお気に入りの詩。 <<84D&C 感傷に走らないところがいい。 <<91憧憬 作者の年齢が気になる。死への無邪気な憧憬は10代、20代を思わせるし、こなれた 表現は30代、40代のようでもある。 <<94死ねない身体 最後の一連に同感。 <<95寓話 露骨すぎる表現で、あまり好きではないが、読ませる。 <<98[―死神―正位置 第四連「川の流れは―」はよいのだが、それをもっと詩的にイメージ化してほしかった。 <<103死神たち はっきり言って意味が良くわからん。何となく雰囲気のある詩。わからないのは、私の鑑賞力のなさかも。 <<111その手に掬うは迷える魂 死神=天使のどんでん返しがおもしろい。 <<113おしゃべり うーん、こんな詩は絶対に私には書けない。黄色い花に死神の取り合わせが妙。 <<114 200年後の定点 死は平等。このリクツはこうした全かな書きをもって胸に響く。作戦成功。
暇なので総評と点数つけ。
「死神」というお題で暗くない、ゆうもらすな詩が書けるかどうかだと思った。
でもほとんどがお題につかまっちゃったという感じです。
で、それに見合った詩。
>>87 確かに男です。
>>110 どんでん返しよりも、死神が困っちゃうところがまあいいような気が。
に各1点。
>>100 もいいような気がしたけど、ちょっと狙いすぎかなあと。
>>113 は上に書いたような狙いには沿ってるけども、好みじゃなかったので。
こんなもんでしょうか。はい。
85 :死神気取り :04/04/30 12:38 ID:aq1EpvJW 1点 89 :明け方の色 1/2 :04/05/01 01:31 ID:1RF/1Tav 1点 107 :こんにちは :04/05/03 20:21 ID:iBKA4ztU 1点 110 :その手に掬うは迷える魂 1/2 :04/05/03 22:38 ID:kAnV2p8j 1点 114 :200年後の定点 :04/05/03 23:11 ID:bEIRolD3 1点 115 :呼び声 :04/05/03 23:45 ID:d6xW1DRK 2点 「点数つけて」 今回100辺りまでは、正統派のどちらかというと重たい死神の詩が多かったのに対して、100以降、いっきに軽い詩が多くなったことが、おもしろかった。 それから、警句のような詩が多く、難解な詩も多く、すこし読みづらかった。 全体として形容詞をできるだけ少なくしてほしいなぁと思った。
(感想) >79オノマトペがよかった。ガリっていうところ。 >80空耳アワーにだしたらどうか。 >81難しい。0.0000000000000000002%じゃ駄目だろうか。 >84「わずかな命を/ありがとう、母さん」は重かった。計画的な子作りを。 >85泣かない僕に感情移入できました。ニューシネマパラダイス。 でも、どっちにしたって僕は死神にはなれない。と私は思うけれど。 >86最期のときという感じがしなかったなあ。とても落ちついているからだと思う。 だけど、本当に最期のときはこういう詩を書くのかもしれないとも思いました。 >87死神もサービス残業か!。 >88ちょっと意外性というか、そういうのが読み取れなく。勝利の女神。。。うーん。ごめんなさい。 >89-90(正直、読み取れないところがあったんだけれど。) これは上手だ。ママとシニガミの背反を僕で止揚してるし、 「ベッドで転がっているうちに/体がふっと軽くなった」なんか、 なかなか書けるもんじゃないと思う。最終連も大衆的かつ静と動があっていい。 好きだ。(「赤と青との小さな諍い」がよくわからなんだ。色がいさかうとはどういうことだろうか。) >91僕基準ですが、とってもおしい、いい詩だと思った。「繊細な音」を出したら、もっともっと引き込まれたやもしれぬ。 >92沈黙っていう言葉は、もっとも詩人らしい言葉だと思う。 この詩は、なんていうか、凄く現代的という感じがする。世界の嘘っぱちに絶望しもはや沈黙の抗議で街を歩いてるのかな。それで、世界が氷に閉ざされるという。作者は燃えている。と感じた。
(続き) >93死者の驕りを思い出した。 インターネットを介して、自分の魂の死(死ではないと思うんだけれど)をかんじ、 だけれど体や本能だけは、死ぬことができないという、悶々としたものが伝わった。 人間機械論とか、そういうものに興味があるような、、、。でも最後には、警句で終わるっていう。 >95-97上の詩に呼応するかのように、書くべきでないようなことを書いてる。 浅はかではあるのだけれど、医者というモラルをこてんぱんにしてるのはパンクを感じる。 陰鬱な感じがよくでていると思います。 >98-99THAT‘S死神!というかんじ。 けなげな人間を死神は好くという。。。ああ、生きるって無常だ。 >100なんていったらいいのか。。。よくわからない。。。 ごめん。。。「おめーがくたばれ」というのが響きましたよ。 >103セブンを思い出しました。 読んだけどわからず。ところどころ切れ味のある言葉があるような。 >105いわれなくても振るっちゅーねん!最後がいいね。 >107いいですね。死神ってさー、なんか、歩み寄ってくる感じするじゃない。 それが一番よく出てる。んでも、この詩にでてるくる死神さんは、どこかピンクパンサーっぽい。あのリズムでちかよってくる。 >108黒!黒!黒! >109ちょっとワラタよ。 >110-111シザー・ハンズを思い出した。こういうの僕、好きです。優しい死神っていう。 嬉しくなっちゃう >113死神にあまい誘惑!棚に向かって喋っている姿はちょっと怖いが。。。 >114わかりやすくて、ヴィジュアル的にも、よく。言っていることも、間違いなく。 哀しみがあり。寂寞があり。腐葉土のようなあたたかさのある。そんな詩。 はなしは変わるが、なんかさいきん、死もあやふやになってると思いませんか? >115これは、朗読で聞きたい。きっとくる!きっとくる! 非常に奥行きのある、体積のある、緊張と弛緩のある、美しい詩だと思います。 「水面器に積もる」というのが面白く、また、初連で、ぐうと引き込まれました。
謹んで採点させていただきます。 <<81県立 3点 <<84D&C 1点 <<91憧憬 2点 <<94死ねない身体 1点 <<95寓話 1点 <<98[―死神―正位置 1点 <<103死神たち 1点 <<111その手に掬うは迷える魂 1点 <<113おしゃべり 1点 <<114 200年後の定点 1点 というわけで、今回もレベルが高かったように思います。この種の詩のサイトを 最初は馬鹿にしていたけれど、なかなかどうして、梁山泊という名にふさわしい ツワモノぞろいでした。 私の独断でチャンピオンは81県立、準チャンピオンは91憧憬 両者の差はわずか。91をチャンピオンにしてもよいくらい。間違いない。
126 :
名前はいらない :04/05/04 21:12 ID:0Xn4HD5k
審査期間age募集age
127 :
大木人 :04/05/04 21:34 ID:USy6hPPR
>MUJINAさん せっかく採点してくださったのに申し訳ないのですが、 このスレの冒頭にあるルールを確認してみてください。 採点時には事前の申告&トリップの表示が必要となっています。
締め切りに一時間半まにあいませんでした。残念。今回は採点をあきらめて、 次回にさせてもらいます。 それでは、今回の私の採点は無効ということに。陰ながら、81さん91さんを 応援させてもらいまさ。失礼。
129 :
ななほし ◆k9WiFDM/7U :04/05/05 00:09 ID:2bPEkm1P
3点 >95 :寓話 :04/05/01 22:58 ID:a1jF50kq 一番詩を読んだ感じがした。 2点 >98 :XIII -死神- 正位置 1/2 :04/05/02 22:33 ID:dGOywYn+ やっぱり正攻法。……言葉のリズムが軽くもなく、重苦しくもない。…なぁ。 2点 >107 :こんにちは :04/05/03 20:21 ID:iBKA4ztU 星が見えた……てぶつかっていたかっただろうなァ。でも一言で何か明るくなるなぁ 2点 >110 :その手に掬うは迷える魂 1/2 :04/05/03 22:38 ID:kAnV2p8j 三てん、ふたりにするか悩んだ……前半鋭い! 1点 >79 :鎌 :04/04/27 21:52 ID:BitVS8df すっきりしてるけどちょと物足りないか? 1点 >81 :県立じ・はど学園 入学式 :04/04/29 21:18 ID:+PWTAD75 おもしろい 1点 >86 :最期 :04/04/30 14:31 ID:pExF3oyJ ……? 少年老い易く……かなァ。まあ、どうなるのか面白くて最後まで読んだ。 1点 >89 :明け方の色 1/2 :04/05/01 01:31 ID:1RF/1Tav ゴンドラの運河のように運んでいく言葉のさざ浪。視界は霧の中…… 1点 >100 :オメガくん :04/05/03 00:02 ID:RBNhq6E2 面白いんだが……。アイデアだけのような気がして……。 1点 >103 :名前はいらない :04/05/03 14:04 ID:Jo5sucnt 8人の死神がイメージにならなかったので、感動もいまいち。神は昼間の存在は新鮮 1点 >113 :おしゃべり :04/05/03 22:53 ID:tkiTVYd+ 苦楽とか考えさせてくれる。考える余地が広がるか……?? 1点 >115 :呼び声 :04/05/03 23:45 ID:d6xW1DRK 生きてんのねぇ〜。生きてるから死神が見えるのねぇ〜
130 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/05/05 00:14 ID:2bPEkm1P
書き忘れてしまったので追加! 今回、レベル高くて……採点難しかった!! 読んでいてゾクゾクする作品ばかりで、読んでいるうちに考えの基準がゆらぐのを 経験した! こんなの初めてだ!! 面白かった!!
131 :
丸。 :04/05/05 10:29 ID:/yizaL9E
採点できないですが、
>>95 寓話はすごくよかったです。
怖いくらい読み人を詩の中の世界に入っていかせるような
すごくお腹いっぱいって言える詩だと思いました。
132 :
シオン ◆poetsyov/2 :04/05/05 21:50 ID:SLYzLhBR
時間があったので久しぶりに審査させてもらいます。
でも批評は苦手なので点数つけた作品の感想だけ。
他にも気になる作品が幾つもあって、選ぶのに悩みました。
【3点】
>>110-111 その手に掬うは迷える魂 (>112で補足)
気弱な死神に惹かれました。
【2点】
>>98-99 XIII -死神- 正位置
神としての死神が尊く感じられました。
【2点】
>>115 呼び声
美しく静謐なイメージが浮かびました。
【1点】
>>93-94 死ねない身体
困ったことに納得してしまいました。
【1点】
>>95-97 寓話
口の悪い言い方ですみませんけど、吐き気がしました。
133 :
名前はいらない :04/05/06 22:41 ID:u7dFCcez
審査終了まで 残り 60 分 !
134 :
赤つづら :04/05/06 23:36 ID:CWDpfLW4
あなたのことがわからなくて あなたの全てを知りたくて 飴のようにまばゆい瞳 あふれだすこそばゆい本能 全てこのまま冷蔵庫にいれておこう 赤いつづらにしまわれた あなたのこと全て知りたくて 私はあなたを知りたくて そのつづらを開けてみた あなたの全てを知りたくて あなたの体を裂いてみた ラメのようなまばゆい血肉 止まらないこそばゆい本能 そうねちゃんと冷蔵庫にいれておこう 赤いつららは道しるべ 先にあるものは知りつつも 桜散るらむ大脳皮質 舞い絡む赤つづら
135 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/05/07 00:10 ID:uuyakxYp
〆切age
集計おつ 確認完了
集計乙。確認しました、間違いありません。
139 :
名前はいらない :04/05/07 00:49 ID:PjwZUs2s
===================================================
第64回 梁山泊(死神)の結果発表!
チャンプは
>>110-111 その手に掬うは迷える魂
準チュンプは
>>115 呼び声
に決定しました!
===================================================
チャンプの『その手に掬うは迷える魂』の作者様、
おめでとうございます。
次回の御題をよろしくお願いします。
>>139 準チュンプワロタw
チャンプ並びに準チュンプおめ
~~~~~~
141 :
名前はいらない :04/05/07 01:16 ID:YHjPklyC
集計確認しました。ぜんぶ正確です。……でも、>125 :MUJINAさん残念でした。
もっと採点参加者増えてほしい〜 チャンプ確定だと思うので、
チャンプ
>>110-111 の作者さま、次のお題と締め切りの宣言! 御願いします
142 :
1未満から :04/05/07 20:06 ID:DfoFjveb
申告、遅れました。
>>110-111 の作者です。
思いがけず高評価をいただき、嬉しいです。
と、いうわけで謹んで次回のテーマを。
テーマ:『自分だけの』
〆切は5/15で。
よろしいでしょうか。
143 :
俺のだ :04/05/08 17:59 ID:tp07sBLa
いだいた いだいた 誰かの気持ちを汲み取ろうとした 俺のがうまくやれるって自慢気だった いたいだ いたいだ 気付かなかった バカだった 俺のがうまくやれるって自慢気だった 後悔だ 後悔だ それしか残らなかった それしか残らなかった 涙が出た 血も出た 色々出た 気持ちも 昨日の朝飯も出た 全部出して かき集めて 大事そうに いだいた いだいた 俺の気持ちだ 俺の全てだ 汚いのも汚いまま 俺の全てだ
144 :
ふぬけたそらに :04/05/08 23:59 ID:BHxrHwTK
ふと座卓から飛び降りて スリッパを履いたままに世間へ出た 太陽が笑っていた へらへらと ふわふわと 自分は 理性の必要性をさほど感じなかった 整合されたものは そこには存在し得ないからだ しかし理性は付き纏うのが役割であると どこかの 糞ったれ 偉人が 定義したせいで 今まで 生涯を通して 自分は満足に食うことも 頭を垂らして遊ぶことも 白昼に踊ることもできなかった はち切れた糸の片方の端と端が繋がってたちまち自分の輪郭になった
145 :
ふぬけたそらに 2 :04/05/09 00:03 ID:g4wWs7qi
脳裏のかみさまが消えた 屁理屈が体毛となって僕を覆った 鼻の下が伸びて地球をひと周りした 二つの目玉は内側を向くように 極めて合理的に置かれた 笑いが止まらない 空を小鳥が並んで歩いている よちよちと 歩いている 白目を剥いて あはは、自分のちぎれた耳が落ちている 画期的な世の中 「あ、風景の中にしらけた影を見つけたよ、私は」 自分はへらへらとしながら その影を思いきりぐちゃぐちゃにしてやった 指の感覚器の許す限りちゃぴちゃぴにしてやった 指先には生温かい感触があった どろどろとしていた 感触は感覚器を感覚としてリレーの如く伝わり脳に届いた 自分は呟いた ( ああ、ついに私は、太陽になるんだな )
146 :
ふぬけたそらに 3(終 :04/05/09 00:04 ID:g4wWs7qi
少しずつ自分だけの世界が広がっていく 快感のマカロニが永遠に道となってシェルターとなって繋がっていく 今や真に不必要だと判明した理性を捨てようと マンホールの蓋をあけて歌ったのだった 「 宇宙にぃぃぃiぃiiiiiiiiぃ ひかりあれぇぇeぇeeeぇeeeeeeeeぇ 」 出来る限り、 へらへらとしながら。
147 :
丸。 ◆0oMcn/GXMI :04/05/09 11:41 ID:cE1SV8mh
次回採点参加したいんですが、こちらでよかったのかな?
148 :
楽団 :04/05/09 18:47 ID:/pDm+jYq
「100ある0」 0000000000 0000000000 0000000000 0000000000 0000000000 0000000000 0000000000 0000000000 0000000000 0000000000
149 :
血の匂い :04/05/09 19:00 ID:HzzEHJ7V
狂気に染まり行く中で、衝動に任せて動きつづけた。 何時までも、何時までも。 求めているのは、混乱と快楽。 糸の付いた針をくわえ、傷口を塞ぐ。 血で血を洗い、紅に染まった体でまた立ち上がる。 狂気に染まり行く中で、衝動に任せて動きつづけた。 何時までも、何時までも。 求めているのは、混乱と快楽。 降り出した雨に濡れ、溶け出した赤。 辺りを見回しても何も無かった。
150 :
寄生人 :04/05/09 20:30 ID:T6mSQv6Q
初めての感覚 このおなかの中にあらわれた同居人 身体の内側から 自己主張するように わたしの皮膚を押して 何かが盛り上がっている 今日病院で エコー映像を見たよ なまいきそうで 狭そうにもぞもぞ動いて わたしの内側を蹴っていた もう少しして 君が外に出てきたら いろんな人が君を抱きしめるだろう それまでは わたしだけが君を感じかれるんだ その優越感がもうチョット続いて欲しい 予定日まで
ふと立ち止まる そして振り返る あの時 坂を必死で駆け上がった あの時 崖を前に絶望しても何とか登りきった あの時のあの悲しみや不安は今も思いだせる 雑踏の中 ぽつんと一人で流した涙 それは雨になって 汚れた顔 洗い流してくれた ねぇ あなたの道が僕の道と重なって どのくらいの夜が過ぎていっただろう あの時 夕日が初めて綺麗に見えた あの時 丘から見下ろした街並みに見とれた あの時 二人で見てた景色達を今も思いだせる 雑踏の中 もう一人じゃないと感じた 原因不明の涙が流れ出していた 立ち止まったまま ふと考えた もう戻る事は出来ない 振り返り見ていられるだけ あぁ これが僕の歩んだ道だ 君が来た 手を繋いだ もう僕だけの道じゃない 二人重なった道をこれからも行く
152 :
150 :04/05/09 21:49 ID:T6mSQv6Q
すいません訂正です。 ×わたしだけが君を感じかれるんだ ○わたしだけが君を感じられるんだ
緋色の刺繍で織り込まれた絨毯の上に 乱雑に置かれている イスラム教徒が嫌うような偶像ども ワタシはアナタだけのもの ボクはキミだけを愛すよ 神の前で誓うエイエンノアイ そして 家族のため 住宅ローンのため あくせく あくせく ワカホーリック それから マイカー,マイコン,マイホーム ルソーも嫌う私物化という物神崇拝 やつらは偶像が大好きで 何でもかんでも集めては箱に入れちまう ここにはそうした箱で溢れかえっている 安っぽい包装紙にくるまれた 幾千,幾万もの箱 箱また箱 そうしているうちにも またどこからか箱が運ばれてくる 同じような箱が上へ上へと積み重ねられ バベルの塔は天上へ届くかという勢いだ てっぺんのほうはグラグラして 危なっかしいったらありゃしない
傾きかけた箱の山のその下で どいつもこいつも これまたちいさい自分だけの箱を後生大事に抱えていて ハムスターでも飼う少年のように ときどき中を覗きこんでは ニヤリと気色悪い笑みを浮かべる 鳴らないオルゴールの箱 それでもやつらには何かが聞こえるのか 必死に耳を当てている あるいはやつらの棺桶か骨壷の箱か ときどき揺り動かしては中身の感触を確かめている やつらのいう幸福というものに形があるとしたら おそらくこういうものだろう
わたしの箱はとうに誰かにあげてしまった 中に何も飼っておけなかったから だいいち両手がふさがっちゃあ何もできやしない それに 手で持てるぐらいの箱の中身なんか たかが知れてるじゃないか そして何より わたしは容器というやつが面倒くさい 容器に形を決められるのが嫌なんだ 水は試験管に流せるが河は試験管には入らない 空気はビーカーに収まるが風はビーカーには落ち着かない それでも容器は囲い込むことを止めようとしない だからわたしは 試験管を壊したくなる ビーカーを割りたくなる そして箱は潰したくなる 特に後生大事に抱えているやつらを見ると それを引っくり返し中身を暴きたくなる それでさっきから箱が乗った絨毯の端を持ち 絨毯ごと引っくり返そうとしているのだけれど どんなに息張っても絨毯ははがせない
それもそのはず わたしの片足がまだ絨毯の上に乗っている これではどう頑張ろうが びくともしないわけだ 捨てたつもりが 囲うことへの未練をまだ断ち切れていなかったのか 誰か手伝ってくれ 周りを見回すが みんな絨毯の上から降りようとしない さてどうしたものか 片足を絨毯から降ろそうか それともあきらめて 別の片足を絨毯の上に乗せて みんなと同じ箱人間を決め込むか わたしはハムレットにでもなったつもりで しばし呻吟するのであった
157 :
名前はいらない :04/05/10 05:20 ID:kOmDvMoL
私は外の光を受け入れられなかった むしろ光が私を受け入れなかったのかもしれない しばし自分と葛藤し、外の世界に飛び出す事にした じりじりと刺すような視線 それは万物すべてから注がれていた 吐き気がした どうやらこの私を形成している形がおかしいらしい 視線に刺され、薄れ行く意識の中で悟った この視線は私だけに注がれているんだ そしていまこの快感を留めておきたい衝動にかられた 気づくと駅のホームに立ってた 幾つもの視線が私を突き刺す さぁ視線をもって私を射殺そうとするモノよ この一瞬汝らの視線を我が物に そして生涯忘れえぬ物として、その脳裏に焼き付けるとしよう 轟音と共に、私を形成していたものは消えうせ そこにはただ、一点に注がれる視線のみ残った
158 :
157 :04/05/10 05:20 ID:kOmDvMoL
159 :
無題 :04/05/10 06:37 ID:j9d2m5vB
ぽつぽつと秋のおと連れと共に 私の体からはきのこが生え 栗が実り 麦が風になびいた そして 冬には それらすべては枯れてしまい 私という私だけがここに残り 貪欲で傲慢な毛むくじゃらな生が寒さに震えていた 春のおと連れと共にまた私はつぼみをつけ花開き 夏には青々と私は生い茂った
さあそろそろ 引っ越す時間だ 持ちすぎた何もかにもを ひとつひとつと 捨てていくのだ この手に持てる荷物はひとつ たったひとつの 自分の・・・ 所有とは 独り占めに他ならず モズクガニのように 大量の ぼろを身に寄せ 大きくなったと錯覚すること さあそろそろ 軽くなる時間だ 溜めすぎた情念を 太った思い出を もっともっと そぎ落とすのだ 服は要らない 本も要らない 写真も ファイルも 携帯も 車も あなたは わたしのものじゃない わたしも 誰かのものじゃない その子も どの子も 親のものじゃない 国のものじゃない 誰かのものじゃない
思うことで 重くなるなら 感じることで 縛られるなら 何も思わず 何も感じず 早く早く生き急ぐのが楽 歩いていくのに 必要なのは たったひとつの 自分の・・・・ まとわりつくのは 自分自身の・・・・・・ まごうことなき、生き物としての、懐かしい匂い (否定できない、どこかにつながってる、土にも、空にも、 風にも、山にも、あの子にも、あなたにも、あなたにも、 明日は流れてはいない、でも昨日は固まってはない、 今しか、見えないものは、信じられない、この一瞬で 一体何を信じろと、息を吐ききったら、外に出られますか、 生きているものに会えたら、存在を実感できますか、 これを続けることが、何か実を結びますか、どうして、 まだ、言葉が出るのでしょうか、他人の役にも、 立たないこの日々、所業、でも、でも、でも、でも、) 全て捨てたら 引っ越す時間だ 持ちすぎた何もかにもを いつになったら捨てられるのだろう
162 :
他我 :04/05/11 00:44 ID:h4E3TmTV
街の夕暮れがほっぺに突き刺さる日 ○が△や×にすりかわる日 反省と後悔の区別がぼやけて 泣くだけの塊になっても 最後の手段を、始めの一歩と 履き違えないでおくれ 何度も何度も迎えるチャンスを 見逃しただけのことだ 死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな 寛大な平原を見たけりゃ稼ぎな 琵琶湖なら一人でもいける ナイフや酸素が告白してる 手を伸べた先は誰だい 死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな 俺の言うことが首に突き刺さるか 俺と君とでは比べられないから いかないで
163 :
無題 :04/05/11 02:09 ID:CM1/J2Jk
水平線に向かって浅瀬を歩く 振り返るとたくさんの僕が倒れていた ここまでくるのに何度自分を殺しただろう 数え切れない どうすることもできなくて 何度も何度も泣いていた 自分の為だけに泣いていた 雫は地面を湿らせてやがて浅瀬ができていた 水平線の終わりはまだ見えそうにない きっとそのうち全ては沈む 歩き続ける限り僕は僕を殺し続ける 涙が枯れることはない
164 :
163 :04/05/11 02:38 ID:BrVWyEIC
すみません訂正します。 ×自分の為だけに ○自分だけの為に
165 :
バイバイ :04/05/11 19:28 ID:ZKRXjhO3
明日 僕は電車に乗って あのまちへ行くよ 夢に見たあのまちへ行くよ 今日はいい天気でした 丘から見えるこのまちは とても綺麗で綺麗で 明日 僕は あのまちへ行くよ 一人きりだけど 大丈夫かな みんないなくて 大丈夫かな あぁ みんなでよく集まったあの古風な喫茶店 今日のうちにコーヒー飲んでおこう もう飲めないから みんな心配ないよ 僕は平気だよ みんないなくて 一人ぼっちでも 元気にやってみせるから 僕の場所はいつまでも変わらない あのまちに行ったって変わりはしない みんながいるこのまちが僕だけの 僕の 居場所だから 僕の場所はいつまでも変わらない みんないつも通りバイバイって言おう 僕の場所はこのまちだけ だから
166 :
自分だけのもの :04/05/12 05:58 ID:ddH6X8Gr
ささやかで、 忘れがたくて、 くだらなくて、 他人にはわからなくて、 こだわりがあるけど、 本当はなんでもない 取るに足らない そんなもの 決して人に見せることはないし、 自分でも見たことがないのかもしれないし、 一生、気付かずに過ごすのかもしれない、 そんなもの 大切なもの、 自分だけのもの ありきたりだけど 大切なもの
167 :
リボン :04/05/12 19:42 ID:uTYObsTt
女はリボンをつけていく 男は名札を書いてゆく 女は身の回りにあるものを手当たり次第に梱包しリボンを巻いていった 男は受けとると即座に包みを剥ぎ取りゆっくりと名前を書き込んでいった 女は泣いたがその涙すら小瓶に溜めてやはりくるくるとリボンを結んだ 男はくるくるとリボンを解くとやはり名前を書き瓶にラベルを貼りつけた 女にとっていっそ持ち物をゴミ箱にぶち込んでもたいした違いは無かったかもしれない 男にとって愛を感じるのは名札を見る時だけだった 女はリボンをつけ 男は名札を書いた 男が嘘についたリボンを外している頃 女は死んだ 着物の帯は赤かった 男は女の死に名札を書かなかった 女の元にリボンは残ったのだった
昔どっかの国のなんとかっていう偉いさんが とっても素敵な言葉をこんな私達のために吐いてくれたんだって 私達のためじゃなかったかもしれないけど まぁとりあえず 私達のためになったらしいよ そんな言葉を受けて私が今やろうとしてることなんて 自己犠牲とか自己確立とか自己破産だとか なんかそういう難しい言葉で表してみたり いちいち四字熟語にする必要性も有用性も実用性すらわかんないけど 自分の気持ちとか形とか内容物とかそんくらいならわかるんだよ あらせっかく作ったのに食べなかったの? なんだ使わなかったのかいいものなのに。 こないだここ教えてあげたから解けたよね? なぁんて そうか 好きなんだね 私のこと好きなんだね 大切にしてくれてるんだね 全部私のためなんだよね 私すら私のものじゃないんだもんね わかってる わかってる とってもよく わかってるよ 今からすることでしょう ああ、思い出した 私の 私による 私のための 罪を作るんだっけ?
169 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/05/14 17:27 ID:YnBZwsNs
あと6時間半で投稿〆切ですよage
170 :
「風速」 :04/05/14 19:58 ID:ZgyFRiiy
靴音が朝からついてきて 天気は雲の中 水滴ゆっくり溶かしてマグカップで飲み干す 角砂糖のサーカスで半周だけ回転して 沈んだまま動かない 窓の外は歩かない まばたきする間にいくつもの傘が傾いて 同じ時間をかけて右回りに回される その上を君の視線が風速数mで走っていて 向こうの記念建造物にぶつかって壊れてゆく 緑色の旗が強く揺らされるからマークも見えず 太陽と一緒にいつのまにか千切れてなくなった まばたきするだけの時間があっさりと通り過ぎていく 今日の雨のような速さで消えてしまったというから このビルの上の風景を自分だけの夢と偽って 白い絵具で塗りたくってみたような窓ガラスたちは 全てを外へ逃がすよう意識を飛ばして この風速が姿を消して マグカップの中が空になる テレビ台の中で君の視線と僕のカップがぶつかっている
171 :
無題 :04/05/14 21:40 ID:h/KMGoCy
窓際で紙ヒコーキ飛ばす 温い風が 運んで ほら 落ちた あの人 乗せたバスは 今は海の向こう あたしは 溺れてしまったから 淋しがり 嘘つき そんな子のくせに どんな暮らしをして どんな家具を置いているの 窓際で飛ばす紙ヒコーキは いつも 犬小屋の前で落ちるの あなたに書いた手紙を 引き出しの奥に しまっておくの 明後日の朝頃 あなたの家には 小さな鍵が届くでしょう
今回こそ採点させてもらいます。 作品がたくさん集まり、楽しみです。
空にはひとりの少年がいて 消えたあの日の夢を飼う まぶたにうつして言葉をえがいて その時世界が夜になる 水辺にひとりの少女が座って 濡れたドレスを巻き上げる こぼした涙は静かになじんで 海の最初の色になる ひとりのようで孤独でないさ 銀白色の風見鶏 全ての君よ それは僕だけのものだ 心の小鳩よ 全てのきみよ よく見えるかい月が あれは誰の恋だろうか
詩もたくさん集まり、盛況でなによりです。このスレを見ていると、ここに来ている人たちは、本当に詩が好きなんだなと、実感します。
熱気、というか、詩にかける思いが伝わってきて、私としてもよい刺激になり、
元気をもらっているという感じです。
さて、今回の感想を書かせてもらいます。
>>145 〜147 ふぬけたそらに
ダリの絵を見ているようなシュールレアリズムの極致。というよりは、狂気の世界。狂人はもっとも詩人に近く、詩人はもっとも狂人に近い。たぶん、作者は最後は神になった。消費社会にあって最後まで消費されないもの、それはこの種の狂気である。作者に対して
最大限の賛辞を送りたい。
>>149 血の匂い
この話でsexを読み取るのは短絡か? 血にこだわる作者の姿勢から、陰惨なまでに直接的な生を追求する作者の思いが伝わってくる。
>>150 寄生人
このような感覚は女性のあなただけしか味わえないのがチトうらやましい。
>>157 視線
万物すべてから注がれる吐き気がするほどの視線とは、どんなものだろう。そして、それを快感と感じる作者の感性の鋭さに敬意を表する。
>>160 〜161 きしゃのたび
まさに捨て聖ですな。仏教を感じる。捨てた末に感じる「生き物としての懐かしい匂い」を嗅ぐことができるのは、作者が覚者ではなく、詩人だから。作者は原点に立っている。
>>162 他我
作者は重い実体験を抱えてこの詩を書かれているのは、心中を察するにあまりあるものですが、一言苦言を。他我という思い切ったタイトルを選ぶには、よほどの分析と覚悟が
必要です。そういう意味で、このタイトルは変えたほうがよかったのでは。
>>163 無題
泣くな。殺した末、否定した末に見えてくるものがある。
>>166 自分だけのもの
自分だけのものって何か。とうとう最後まで答えを明かさないところが、ずるい。
うまい。ずるうまい。
>>167 リボン
「死に名札を書かなかった」というフレーズが気に入った。そう、死は誰も所有できない。
>>173 全ての君よ
繊細でセンチメンタル! 澄み切った詩世界がストレートの語られているところの好感。
176 :
道標 :04/05/15 23:40 ID:28QH1aDA
さびしい田舎の山の中ポツンと 光が瞬かない 星とも見える小さな明かりは 誰のためでもない 小さな白い手灯りをともす オレだけのオレだけの道標 私は心が読めるのと 意地張る男をほめたひと 毎日が途切れなく助けは来ない ありそうな話は事の流れに 沿い運ばれて 読まれた心を何度でも何度でも 繰り返す ささやかな後押しはオレと一緒に 馬鹿なオレと一緒に うまく行きそで裏切られ 取り繕う 泣きそうな空の下残っていた 力がほんのり やさしい思いやり 灯りをともした小さな手 振り返らなくていい オレだけのオレだけの ……オレだけの
>143 俺のだ >144-146 ふぬけたそらに >148 楽団 >149 血の匂い >150 寄生人 >151 二人重なった道 >153-156 箱をめぐる考察 >157(158) 視線 >159 (無題) >160-161 きしゃのたび >162 他我 >163-164 (無題) >165 バイバイ >166 自分だけのもの >167 リボン >168 セイサク前のうんぬん >170 「風速」 >171 (無題) >173 全ての君よ >176 道標 ちょうど20作品になります。テーマは「自分だけの」。 採点期間は5/18一杯(5/19 0:00まで)で。 それでは、審査採点よろしくお願いします!
あ〜俺が〆切を一日早く勘違いしてたようだね。 今日から審査期間です。
取り急ぎ採点だけでスマソ
>>166 自分だけのもの 2点
シンプルなんだけど、心の奥底に収まる詩。
>>167 リボン 1点
死人への敬い、命の尊さ、重さを感じさせる。誰も侵すことのできない領域。
>>150 寄生人 1点
題名見て怖いものかと思ったが、ほのぼのとしていてよかった。占有感は
やはり大きいのだろうか?
以上です。みなさまお疲れ様ですm(_ _)m
180 :
名前はいらない :04/05/16 18:42 ID:Ml32G9AP
174〜175の「感想」は「寸評」に訂正させてもらいます。
でもって、寸評の続きです。
>>168 セイサク前のうんぬん
♪昔アラブの偉いお坊さんが で始まる西田幸子の「コーヒールンバ」っていう歌
を思い出した。キリスト教の自己犠牲(サクリファイス)を風刺的に導入している
(穿ちすぎか?)のは何となくわかるのだけれど、その先が読めん。他人の自分に対する
過度な干渉や意味づけに対して異議を申し立てた詩、とでも解釈していいのだろうか?
>>170 「風速」
これも正直、読みきれていない。短い意識の流れを風速の隠喩で表現している。もう、それだけで
卓見。タイトルとして、バッチリきまっているんじゃないだろうか。窓の外と部屋の中の風景がシンクロ
しながら進んでいくところが、不思議な映画の映像を見ているよう。
むしろ、過剰に意味を求めすぎないほうがいいのかもしれない。
詩を評価するって、難しい。わからない詩は自分の能のなさが試されているようで。
そんな堅苦しく考えないで、もっと楽しんじゃえって言われればその通りなんだけれど。
181 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/05/16 18:47 ID:Ml32G9AP
180は私です。
審査に初参加です。すべて縦書き表示にしてから読みました。
寸評から書きます。第一印象に重きを置いて述べています。
>>143 俺のだ
悩み多き人は、生まれ変わり死に変わりしつつ、また生きていきますね。
その、死に変わった時のことを、書いていると思いました。
ところどころ表現が、ばらけている気はします。
しかし、作中の「俺」というのが、
作中の主人公だけのものには終わっていないと感じました。
完成度は高いと思えなかったのですが、普遍に、
少し手が届いている作品だと思いました。
>>144 ふぬけたそらに
こういう世界観は、わたしは嫌いではないのですが、
詩としては、ちょっとよくわかりませんでした。
短編小説として、読めたらよかったような気がします。
>>148 楽団
なるほどーと思ったのですが、わたしの解釈は、作者の意図とは
違うかもしれません。わたしには苦手な分野で、
楽しさがわかりづらいのですが、なるほどーとは思いました。
>>149 血の匂い
まがまがしい感じの言葉が並んでいるのですが、
その逆の、理性的な感じを受けます。無感動な感じもあります。
>>150 寄生人
女性の神秘を、こういう感じで書くのが、わたしは好きではありませんで‥‥。
題名を見るよりはずっと、本文は素直な感じを受けました。
説明にほとんどが費やされていると思います。
四連目がちょっとおもしろいかなと思いました。
>>151 二人重なった道
詩ではなく、ショートストーリーかなぁと感じました。
「景色"達"」は、いかがなものかしら、とわたしは思うのですが‥‥。
>>153 箱をめぐる省察
‥‥よくわかりませんでした。
主人公がどこを向いているのか、作者の書きたかったものが何か。
>>157 視線
何が描かれているのか、よくわかりませんでした。
おとぎ話のなかには、よくわからないものも多いですが、
でもはっとするような、何かしらの真実みたいなものがあったりしますが、
この詩が、そういうものであるような感じはありません。SFかしら?
>>159 無題
一読して、心に世界がひろがりかけました。だから残念に思いました。
ひろがりや静けさや、生のさみしさなんかも、もっともっと
えがけたのではないでしょうか。もっともっと感じたかったです。
>>160 きしゃのたび
いくつも、良いなと思うような、かっこいい言い回しがあって、
「ちょっと良いコラム」を読んでいるような、そんな感じを受けました。
でも最後の三連で、何だか分散してしまいました。
えがこうとする世界全体を見渡しながら進んでいく集中力が、
途切れたのかもしれない、と思いました。
「服は要らない」とありますが、その極端さが、"全てを"捨てられない
原因じゃあないかなぁとかいう感想は、ピントはずれでしょうか。
>>162 他我
死ぬな、というメッセージ。
絶望する人の心の、かゆいところに、というか痛いところに、
繊細に手が届いていると思いました。
胸を打たれました。が、「良い詩だ」という評価では、ちょっと違うな
という気がするんです。
>>163 無題
「僕」と書いたとき、それが作中の主人公だけの物語、
作中の主人公だけの心象風景ではなくて、
すべての人、すべての「僕」がそうである、というふうに、
書けたら、というのがわたしの思う理想なのですが、
この「僕」が、まだ「作中の僕」だけのものであるような気がします。
>>165 バイバイ
ひとつのシーンをえがききっているという感じはしました。
読んで、良い気持ちはします。悪い気持ちはないです。
しかし詩情の有無を思ったとき、それは無いんじゃないかなぁと思うのです。
>>166 自分だけのもの
うんうんと、うなずきました。そうそう、そんな感じだーと。
作者が、自分の詩の代表作を集めて詩集を作るとき、
この詩は載せるのではないかなぁと、そういうことを思いました。
「ありきたりだけど」のところで、少し緊張感がゆるんで、そこがマイナス。
>>167 リボン
雰囲気が伝わってくるように思いました。
しかしちょっとよくわからない、わたしにはしっくりきませんでした。
>>168 セイサク前のうんぬん
パワフルさ(という日本語はないでしょうが)とユーモアが、
もすこしあったらなぁと思ったのですが、どうでしょうか。
>>170 「風速」
読んでいて、えがかれている世界ではなく、
これを書いている作者の姿が思い浮かんでしまいました。
最後の三連ぐらいでは、作者の姿が消えるのですが‥‥。
>>171 無題
三連目まで、なんだか好きです。
ただその後が、よくわからなくなってしまいました。
>>173 全ての君よ
最終行で、違和感がありました。
童話のような感じがありましたが‥‥。最後の行は、説明でしょうか。
>>176 道標
おもしろかったです。
地に足が少しついていない感じが、作品のひろがりに、
難を与えてはいるような気がしました。
何か具体的な物や景色なんかを書けば、ひろがりが増したような
気がしますが、どうでしょうか。
採点です。
1点
>>166 自分だけのもの
点無しですが、次点
>>143 俺のだ
>>159 無題
>>162 他我
>>176 道標
ありがとうございました。
188 :
名前はいらない :04/05/17 21:01 ID:FntjnKJZ
審査期間age
189 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/05/18 02:11 ID:aB0bI1xl
謹んで採点させてもらいます。 145-147 ふぬけたそらに 166 自分だけのもの 170 風速 以上2点 149 血の匂い 150 寄生人 157 視線 160-161 きしゃのたび 167 リボン 173 全ての君よ 以上1点 今回、「ふぬけたそらに」「風速」は一回目に読んだときは正直ピンとこなかった。 けれど、2回3回腰を落ち着けて読むと、タダモノではない、という印象をもつ様に なったから、不思議です。詩はメッセージ性を重視する私の趣向から見て、「風速」 は好みではないけれど、印象詩というようなこの作品は他の作品にはない世界を構築できている と見て、高いポイントになりました。自分の好みだけで判断すると、自分の詩の世界が小さく なるような気がして…。 さて、今回も私はいくつかルール違反をしました。すいませんでした。 この場を借りてお詫びいたします。この採点を採用するか否かは、一任いたします。 それと、現在、審査員は3名、もし私の採点が認定となれば、2点をつけた私の独断と 偏見が影響してしまい、ちょいと、都合が悪い。これでいいんか、と思います。 みなさま方こぞって、審査・採点をお願いします。より多角的な視野で投稿のみなさまの 作品を評価するのが、せっかく書いてくれた人たちへのお礼になるかと思います。 以上。
審査について、補足をします。 わたしの審査の基準の、一番は、「詩であること」です。 二番は、「書きたいものがあって書かれたものである、ということ。 書かれるべくして書かれたものであるということ」です。 もちろん、あくまでわたくしがどう感じたか、であって、 実は寸評も採点も、自分で自分の好みを語っているということに過ぎません。 また、裏の、真の一番は、「わたしの心がふるえたかどうか」です。 おもしろくても、好きだと感じても、レベル高い作品だと思っても、 でも詩ではないかなぁと感じれば、基本的に点無し。 また、詩ではあるなぁと思い、切実さ(深刻さじゃないよ)だって あるなぁと思っても、作品としてはどうなのかなぁと疑問に思えば、 評価は低いです。 良さがわからない、というのも一つの評価で、心がふるえたというのでなければ、 または、ふるえてもそれが良いふるえでなければ、点をつけられません。 今回、1点をひとつ、点無しの次点よっつなのは、 次点のよっつに点をつけること、同列の1点にすることに違和感があったのと、 一位との差を、2点以上つけることにも違和感があったためです。 どの場所に居ても、好みに合わないなぁと思ったり、 自らを場違いだなぁと思ったりします。それで、 たまにはわたしの好みが反映されているところも、 あってもいいよなーと思い、参加させてもらいました。 真摯にやったつもりですが、MUJINAさんも同じく仰っていますが、 審査・採点をする人が少ないままだと、わたしも何だか申し訳ないです‥‥。 お気にさわった点がありましたら、ごめんなさい。実力の無い奴なんです。 長々と語りました。みなさんに感謝しています。
>>153-156 箱をめぐる省察
2点
流石にコレに1点も入ってないのは
余りに酷いと思いますんで…
ま、個人的なアレですね。
192 :
名前はいらない :04/05/18 21:19 ID:rlpahGPx
審査今日いっぱい。 急げー
すみません、雑談スレでお話したとおり、審査締め切りを1日延ばすことでお願いします。 改めまして、審査は今日いっぱいです。
194 :
大木人 ◆KMcEIGIRgE :04/05/19 17:36 ID:Umv/UD7A
一日伸びてたんですね。 助かりました! ○2点 >160:きしゃのたび 颯爽とした印象がとても心地良いです。 ここまで態度が明確だと、こちらまで清々しい気分になって旅に出たくなります。 >170:「風速」 窓の外と部屋の中での、動と静の対比が素晴らしいと思います。 傍観者意識の中にかすかな心の動きが仄見えるようです。 >171:無題 イメージがとても明瞭な可愛らしい詩です。 80年代ポップスのような詩世界が新鮮でした。 >173:全ての君よ 詩の流れ、リズムが気に入りました。 自分の中にするっと言葉が入ってきます。 外国詩のような詩世界で、昔読んだリルケを思い出しました。 △1点 >153-156:箱をめぐる考察 世間の矮小さに辟易しながらも、それを振り切れないでいる己の姿…、何か分かる気がします。 >159:無題 静かな語りですが、木という主体に詩を読ませたことでシンプルさが逆に染みます。 生そのものにピントを絞り込んだ作者の潔さに1点。 >176:道標 言いたいことが充満しているなと感じました。 エレカシの宮本さんに曲つけて歌ってもらいたいですなぁ。
195 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/05/19 21:38 ID:XDj9YVtF
レベル高くて! おもいっきり、値切って点付けしましたぁ!! 2点 >167 :リボン :04/05/12 19:42 ID:uTYObsTt なぜリボンなの? ……生まれてきてしまった。不条理? 1点 >143 :俺のだ :04/05/08 17:59 ID:tp07sBLa リズムのある詩になっている。いい感じ 1点 >144 :ふぬけたそらに :04/05/08 23:59 ID:BHxrHwTK ふぬけたそらに、……太陽になるんだな っていい。シーソーの支点みたいな 芯になってる。全体はちょっと読みにくかった。 1点 >159 :無題 :04/05/10 06:37 ID:j9d2m5vB 唐突に救いという言葉を思い出した。ねぇ……聞いていいかな? 前回の批評で 「私の、救いにはならない」となぜ発想したの? 連想かな? ……今回は?? 人は自分の生きる意味を求めているんだろうねぇ。青山にも生きる意味があったら、 まして自分には生きる意味があるはずだと安心するんだろうか? 1点 160 :きしゃのたび(1) :04/05/10 20:28 ID:lF9xkkio なんとなくいい感じ……なんだけど。なぜ? きしゃなの??? 1点 >170 :「風速」 :04/05/14 19:58 ID:ZgyFRiiy でだしから、風が強いのがよく感じられる……。 2点 >171 :無題 :04/05/14 21:40 ID:h/KMGoCy 「風速」の風で紙ひこーきが飛んだような……カギひと〜つ届きそうな。 次元の界面を超えて…… アクセス禁止対象になっていました。締め切り延長ありがと〜 (*^_^*
1日分の延期を使って自分も採点に参加、ということで。 3点 >144-146 ふぬけたそらに できる限り、僕たちはへらへらとしながら、その空気だけのような存在として居座る。 ただ居座る、それだけの中でこの空間に漂う温かみを拾う、その表現がある。 その風景そのものはどこか崩れたものだけれども、それは悲観的なものではないこと。 なんとなく自分の好きな宮沢賢治の作品を思い出す。彼が物語で出している、すきとおった表情の人間というか。 今回の作品の中でチャンプを選ぶとしたらこれだった、ということで3点を。 2点 >153-156 箱をめぐる考察 構成として一番おもしろいのはコレだと思う。 そのあまりにも雑多な分裂気味のフラストレーションはどこに行くにも邪魔をされる、それが「箱」。 そしてその中にいる彼らが自分の足ごと転ぶまで、引っ張り続けなければいけない絨毯。 文章が分裂気味に書き綴られるが、その前の構成はきちんと、むしろ分かりやすく設定されている。 ただ、その意味では少々ストレートすぎるかもしれない。ちょっとした変化があれば嬉しかったところ、というわけでの2点。 1点 >168 セイサク前のうんぬん 自分にとっては苦手なタイプの詩だけども、所々のアイテムの置き方は上手なんだろうな、と思った。 ただ、やっぱり直線的なのはどうしようもなく。 これから手を加えてもっと良くなるかも、という1点で。 ではでは。
197 :
名前はいらない :04/05/20 00:58 ID:A+Ay4/BD
審査締め切り?
上位10作品 6点 >144-146 ふぬけたそらに 5点 >153-156 箱をめぐる考察 >166 自分だけのもの >170 「風速」 4点 >160-161 きしゃのたび >167 リボン >171 (無題) 3点 >173 全ての君よ 2点 >150 寄生人 >159 (無題) 確認を要請する
199 :
なみおロック ◆mCFk32Woec :04/05/20 02:37 ID:CUe2CzPw
確認しました。 すべて◎です。 チャンプ ☆☆☆>144-146 ふぬけたそらに様 準チャンプ ☆>153-156 箱をめぐる考察様 ☆>166 自分だけのもの様 ☆>170 「風速」様 になります。 チャンプの144-146 ふぬけたそらに様は、御題を出して下さい! おめでとうございます!
200get
201 :
ひしゃく :04/05/20 22:11 ID:HRRjIDnG
どうも、144-146 の ふぬけたそらに であります。 チャンプということで、う、う、嬉しい限りで。ありがとうございます。 ちなみにわたしは寄生人が好きでした。好きでした。はい。 では恐縮ながら、次回のテーマ。 テーマは 「エサ」 ということでお願いします。 〆切は5/27で。
202 :
バクのえさ :04/05/21 09:24 ID:+K1rrdrd
おいしい夢はないかい? おいしい夢はないかい? 苦しそうに眠っている人の夢が 僕の好物 最近は僕の好物が増えている まるまる太って大変さ こっちの人は 上司に怒られている夢 あっちの人は 谷底へ落ちる夢 隣の家の坊やは 今日読んだ絵本のオバケの夢 みんなペロリと食べちゃった ああ 美味しい また太っちゃう 次の家の女の子 初恋の男の子と遊んでいる夢 ふたりで眠る人 仲良く同じ幸福な夢 僕の出る幕はない 食べたら おなか壊しちゃう こんな夢ばかりなら 僕はスレンダーになるだろうなあ おいしい夢はないかい? おいしい夢はないかい?
餌くれ さあくれ 餌クレ送れ 餌くれおくれ、 餌クレをくれ くれよ送れよ 腐るよ餌クレ 待てよ 暮らせよ 餌クレ遅れ 暮れ 暮れ 日暮れ、 日暮れ 暮れ 、、、 くれた餌クレ 遅れた餌クレ 腐った餌クレ おれさえ ささくれ、 くれよ おくれよ まどうておくれよ まどうておくれよ 喰い逝くおれを
↑題は「そこらじゅうの犬のふうが」です。スマソ
僕は毎晩シュークリームを買いに出かける 君はカスタードが嫌いなので 生クリームを使ったやつじゃなきゃだめだ しかも皮がサクサクしていて ボロボロとカスが落ちるようなやつ 買ってきたシュークリームは12個 ホントは15個必要だけど売りきれちゃってた 家に着くと君は座椅子に寄っかかってテレビを見ていた 僕は君のファスナーを開けて シュークリームを渡した お皿とフォークも忘れない すると君はいつもの通りでクタリとなった サクサクサクサクとシュー皮をかじる音が聞こえる すこしするとサクサクは止まり またビッと元のに戻る 「三つ足りないけどどうしたの?」 「売りきれてた。ごめんね」 「これは食事なのよ。おやつじゃないのよ」 「わかってるけど三つぐらいで変わらないだろ」 君は僕を吐き出した あいかわらず君はカスタードが嫌いだけど 僕はあいかわらずカスタードが好きなんだ
食し終わると 背を向けて ぐうぐうねている 私は君の食料でしかないんじゃないかと かなしくなる おなかがすくと あんなにも激しく求めるのに 3時間が経過して 私の胸は 熱くじんとして 硬くなってくる 尖ってくる 先のほうがちりちりしてくる 君は目を覚ます 大あくびをして 私の胸をまさぐった 私の顔をみると 不適に笑って口をあけるのだ 私の息子は 私のことを おっぱいに出る人としか 思っていないに違いない
207 :
名前はいらない :04/05/23 23:03 ID:cycF5IDE
>>205 う〜ん、なんか…… この先の実質サブステンシャル、隔靴痛痒なら、痒いという
共感のような。読み手の中に切れ目なくつながるインパクト言葉パワーが必要かなぁ??
喰らい尽くせ 残飯なんか踏みにじれ 気まぐれにちらちらと 目の前で踊る柔肉が おれの勘を狂わせる 頭の先から いっさいがっさい 喰らい尽くしてやる おまえの溢れる返る血で はじける肉で 艶やかに流れる髪で おれは獣になれるんだ おまえの血をくれよ 匂い立つ肉体をくれ 爪の先まで残さずに おれの体に 大事にしまっておくからさ
「欲望って食べられるの?」 飢えた口元に理性は不要。 「食べられるの?」 気持ち次第さ。 「食べるって何?」 栄養補給。 「ふーん」 うん。 「・・・命って食べれるの?」
210 :
現実と理想と :04/05/24 19:43 ID:asCCaLRe
まだえり好みするのかい 頬こけても 理想以外は口にしない 瞳だけぎらぎらと 気に入らなければ 手も付けず返す 誰もがそんな風に生きていけるわけ無いのに 君は信じている 愚かしいけれど そんな生き方が 君を望む場所へ運ぶと プライドを糧にして 僕は与えられた餌に 尻尾振ってありついてる 今日を生きる糧に 明日へ繋ぐ糧に どうしようもなく惨めな姿晒すことも甘んじよう 君はあからさまに侮蔑を 嫌悪を投げかける 骨ばった腕を夢に伸ばして 僕はその時を逃さないように力蓄える 餌貪って 君と同じ夢に狙いを定め 僕はプライドよりも餌を糧に生きている 君の生き方に憧れている事も否めない いつか手の届く所まで夢に近づいた時 僕は躊躇わずに 君を押しのけ 奪う その骨ばった細い腕に理想を込めるなら それさえ 折ってしまう事も仕方ない 君が望んだ生き方に敬意を示して 奪うんだ
Vampires desire blood. そして俺には肉布団を intercourse tonight , bite and eat each other remixされたclone達が、僅かなパンを求めて争う unaware of invader , die out in a moment sasserとblasterが欲望を食い千切る −再起動−
212 :
水面花 :04/05/24 21:23 ID:j+JjXKl3
撒き餌はしないの。 勝負よ。 鉛のティアドロップ 紅い糸の先に、パールのイヤリング。 高かったんだから よそ見しないで。 ちょっと惹いてみようかしら。 鼓動の波紋が、鏡面をゆらす。 もう、幼い姿じゃないわ。 爪の先はメレダイヤ。 引っ掛けてみるの。 デコイなんか使わない。 ちゃんと見て。 知らん顔してないで。 この唇は甘いわよ。
213 :
Y氏の部屋/前編 :04/05/25 00:06 ID:JKFqvSQu
ずいぶんたくさん集まりましたね 私は虫籠に目を近づけた するとY氏は目をしばたたかせながら真顔で言う これがニホンナリキンコガネ 採るのは簡単 何しろこいつは甘いものが大好きとみえて そこらへんに蜜壷を置いとくとたくさん入ってくる 在来種なのに最近はハワイやオーストラリアにまで生息域を広げている 同じ種がたくさん固まっているからすぐにわかる チロチロチロリロ パラパラリ フニャララ ホニャララ プルプルリ ソワカ 音に驚いて別の虫籠に急いだ 何か触角のようなものを立てて青白く光っている 光りながら羽根を震わせて鳴いている 変わった鈴虫ですね スズムシではありません ホタルの仲間なんです 名前はプルプルボタル 鳴き声は日ごとに進化していますよ 昼夜問わずどこでも鳴くから五月蝿くってかなわない
214 :
Y氏の部屋/後編 :04/05/25 00:28 ID:JKFqvSQu
取っておきのものがある、と言いながら Y氏はさらに奥のビニールハウスに私を導いた 狭いハウスの中にいる虫たちは 互いに身を寄せ合って押し合いへし合いしている 白いのや黒いの 黄色いのもいる それらが一箇所に集まってもぞもぞ動くたび むせ返るような生き物の臭気がやってきて鼻腔にからみつく そろそろエサの時間だ S氏は缶の蓋を開けひとつまみの塊を掌に握り 右に投げる ザワザワと一団は一斉に動き 左に投げる 波に洗われる砂粒のように蠢き流れる こいつらは可哀想なムシなんです Y氏がまだ手に持っている一塊を見て聞いて見る それはなんです エゴです あまりにうまいらしく 食いすぎちまって 腹をこわしてこのザマです Y氏はポケットをまさぐって ピンで止められたカフカムシの昆虫標本を取り出してみせた
215 :
Y氏の部屋/訂正 :04/05/25 00:35 ID:JKFqvSQu
後編 S氏は缶の蓋を開けひとつまみの塊を掌に握り を Y氏は缶の蓋を開けひとつまみの塊を掌に握り に訂正します
216 :
過度なグルメ :04/05/25 08:17 ID:bXI6zgJS
例えば君が、夢から醒めたと思ったら またしても夢の中に居るとしたらどうだろう 今は夢の中の夢なのかそれとも 夢から醒めたほうの夢なのか 覚醒に向かっているのか 夢中に向かっているのか 現実もそんなものかもしれない 今此処がなんてたいした問題じゃない その類いはすべて 世界のありとあらゆるものを食べつくしてなお 貪欲に食べ物以外にも欲情むき出しで その口からヨダレをしたたらせてむさぼる 哲学者のエサなのだから
217 :
名前はいらない :04/05/26 23:02 ID:LgxlPlpQ
締め切り 25時間前あげ
自己処理不可能なほど エネルギーを抱え込む そんな芸当は僕らにしかできないだろう 頬に溜まった垂れ下がる脂肪 機械で循環させなきゃ機能しなくなった濾過器官 もっと食べなきゃ も貯め込まなくちゃ もっと美味いものを 美味いものを喰わせろ 食は量でなく 値段でなく 質である 芸術であり 崇高な文化である *
* 熱波に揺らぐ夕日の中で 家族は今日もくつろぎ始める 感謝という言葉は知らないけれど 満たされた腹に幸せを感じる 愛着と生は 楽しく 流れ ゆらぎ 確かに立つ 決死で追い詰めた獲物は 汗と涙のたまものだ 末っ子が獲物の角でやられた でも悲しむ暇はない さあ家族よ 存分に引き裂き 啜れ 喉を鳴らし 飲み下そう 食事は こうしていただくもの * *
交流とは 別の個 から 個へと エネルギーを 流し合うこと 魂の 留まらない やりとり 時に 取引 時に ギフト 意思であれ 暴力であれ 全ては 押し込み 引き込み 混ざり合う 過程 君よ 喰らうことを 否定するなかれ 他者をいただき 血にすることを 泣くなかれ 君が 完全であろうと なかろうと 既に 組成は不純だ 想念の 純度を上げる試みは 美しいけれど それだけで時は進んでいかない 宝石は どこかには 存在するのだろう そのことは僕も否定しない だけど 僕らには 本物の 区別はまだ無理みたいだ 流し合い 押し込むことに胃が揺れるなら 思う存分吐いてもいいんだ それでも何割かは 確実に 君の血肉となってくれている 否んでも 拒んでも 流れる時は止められない 喰らわれる日は 消去できない 必ず訪れる その瞬間まで 誰も勝ち逃げはできない がっかりしたかい 僕は この話を聞いたとき すごく この上なく 安堵したんだ 涙を流して 安心したんだ どうしてなんだか 分からないけど
221 :
食卓 :04/05/27 02:51 ID:hQyU9ibS
お食べ泣きながら 喉を突っ込みなさい あなたのためにとりわけたの 首を曲げてお食べなさい 見ていてあげる 椅子の上で 愛しい目をして心を込めて 大好き 大好きよ 本当に好きよ あなたはちっとも言うことを聞かないけれど許してあげる 今日もきちんと食事をあげる いい子だからお食べなさい いい子だから
∈(゚◎゚)∋
223 :
食物連鎖 A :04/05/27 14:12 ID:zSnPLsxb
オレはエサだ 海に差し出されたエサだ エサだ 大地に置きざりにされた遺物だ 世の中に詰まらない物などないと いうのは詐欺師のいうことだ あなたは苦労してるのに 報われませんね 占い人は レンズを覗き込む 立派な人たち理想の組織やってることは 強請りかタカリ見たいなモンじゃねぇか 金集め なけりャ何にも出来ねぇ 貢献重視で楽しみな展開ナシなんてのは ありえない オレだっていやだ その ろくでもない展開だそのうえ オレがエサになるなんて とんでもねぇ もっと何かになってる筈だった 昇る朝日のような 世の中に詰まらない物などないことを きらきら輝いている ぬくもりも日常 体は熱い
224 :
食物連鎖 B :04/05/27 14:14 ID:zSnPLsxb
相手を知って知って初めて 対策もある エサだったとは そう簡単には知ることができない つらいから そうか それを餌に つまらない世の中を生きてきたのか
225 :
名前はいらない :04/05/28 00:07 ID:Y5ixUxu9
〆切ですね。
226 :
名前はいらない :04/05/28 00:17 ID:Y5ixUxu9
テーマは「エサ」です。 >202 バクのえさ >203 そこらじゅうの犬のふうが (タイトル>204で補足) >205 毎晩のシュー >206 わたしは餌 >208 喰らい尽くせ >209 パンが無いならケーキを食べれば良いのに >210 現実と理想と >211 Virus >212 水面花 >213-214 Y氏の部屋 (>215で>214の誤字訂正) >216 過度なグルメ >218-220 フィーディング feeding ; 餌やり、給餌のこと >221 食卓 >223-224 食物連鎖 以上14作品。 審査期間は30日いっぱい(31日0:00)まで。(ですよね?) 鯖が落ちたり死んだり大変ですが、審査員さん宜しくお願いします。
227 :
名前はいらない :04/05/28 02:10 ID:+gB3yvEZ
>266 おつかれ〜 意外と難しかったのかなぁ? 祭典が楽しみです。
228 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/05/28 04:56 ID:+gB3yvEZ
採点させていただきます。今回は難しい採点でした。好み優先で…… 3点 >205 :毎晩のシュー :04/05/22 19:32 ID:IAULyBkt この詩好きです。なんか切なくなる。愛を感じるが傷つきそう… 2点 >203 :名前はいらない :04/05/22 00:46 ID:1tMvuwUu 暮れという字は墓という字に似ている。夕暮れお寺の金がなる。心の隙に影が… いぬのふう」って何のことだろう。 2点 >221 :食卓 :04/05/27 02:51 ID:hQyU9ibS 日常の非常なのぞき……家庭を、……かなぁ 1点 >202 :バクのえさ :04/05/21 09:24 ID:+K1rrdrd なんか楽しい雰囲気を作り出せている 1点 >206 :わたしは餌 :04/05/23 13:29 ID:l5POum4a そうかぁ。母親はむさぼられるんだぁ。すねをかじられたり……するのかな 1点 >212 :水面花 :04/05/24 21:23 ID:j+JjXKl3 つりなのか? 釣られるのか? 赤い唇はたらこのようにねっとり……かなぁ?
229 :
名前はいらない :04/05/29 22:49 ID:qTsW3Swt
採点お願いします〜〜〜!!!
230 :
シオン ◆poetsyov/2 :04/05/30 03:12 ID:XCYLuEcg
私も好み優先で。
でも取捨選択に悩んだので、思い切って2点はなしにしました。
【3点】
>>210 現実と理想と
こういう強さは好きです。
【1点】
>>202 バクのえさ
絵本の世界のように楽しそうでいいですね。
>>206 わたしは餌
母親ってこういうものなのかと、妙に納得しました。
>>213-214 Y氏の部屋
Y氏の正体が気になります。
>>223-224 食物連鎖
この人はこれから、のし上がっていけそうですね。
>>209 2点
題名がどういった意味なのか俺にはわからなかった。
しかし内容は満点。
会話で形成する詩は好きだ。
>>205 1点
日常的な物を書いたようで実は非日常的だと思った。
シュークリームが主食なんてねぇ。
このシュークリームは何かの比喩なんだろうか。
わからねぇから1点。
232 :
名前はいらない :04/05/30 22:25 ID:QKBVJhWm
締め切り2時間前上げ〜
233 :
名前はいらない :04/05/31 00:13 ID:JiPfcm/N
〆切でつ〜 ね?
234 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/05/31 00:20 ID:j7kLH8e9
235 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/05/31 00:26 ID:j7kLH8e9
>202 2 >203 2 >205 4 ←チャソプ >206 2 >209 2 >210 3 ←準チャソプ >212 1 >213-214 1 >221 2 >223-224 1 確認どうぞ
236 :
名前はいらない :04/05/31 00:28 ID:JiPfcm/N
採点者少ないでつ〜 集計間違えようもないと思う 確認よろしく〜おながい〜
3点 >205 :毎晩のシュー :04/05/22 19:32 ID:IAULyBkt
>>205 1点
@4てん
【3点】
>>210 現実と理想と
@3てん
237 :
名前はいらない :04/05/31 00:39 ID:JiPfcm/N
235 :soft ◆ZYsoftMCT2 :04/05/31 00:26 ID:j7kLH8e9
あ、ソフトさんお疲れ〜 ちゃんぷ確定ですね。
コングラッチュレーーション!!
>>205 の作者さま、次のお題と〆切の宣言を〜
キャハ!「毎晩のシュー」を書いた脚立です。 初チャンプ!うれしいです。恐縮です。 次のお題は、 「ぼくの(わたしの)お母さんお父さん」 で、お願いします! 〆切は6/7いっぱいで。奮ってご投稿ください。 チャンネルはそのまま!ステイチューン!
母が撫でたその手は妙に白かった 父のように青々と茂ってはいなかった その白い手が私の頬の上で静かに呼吸するのだ 母の手は冷たかった 日頃から洗物や食事の支度で水に手を入れているせいであろうか 私は急に怖くなった 今私の頬を撫でている手は温かくないのだ 父の拳は火の塊だそれが私の頬を打つのだ 熱を持っていた しかし母の手は冷たい これが女というものか 私は母の手をそっと遮り 横を向いた 母はそっと立ち上がり 部屋を出て行った 時計は12時を回り 父と母が小声で何かを話しているのがわかる 私も大人になったのだとその時気付いた
安いウィスキーの空瓶が 部屋の隅から出てきた これのせいで母は出て行ったのに これのせいで病魔に冒されたのに これで寂しさを紛らわせていたのか 救急車で救急隊に任せられなくて 一生懸命心臓マッサージをしてるのに 冷めてゆくのがわかる arrestしているのに意味がないと 動かないものを再生しようたって無理だと 父と母の関係が 戻らなかったことで知っていたのに 医師も死亡確認後も 人工呼吸器で動いている胸 祖母が息してるじゃないとつぶやいた 私の流した涙は 祖母のためのものだから
ちょっと待ってママンのアザラシが大変 少ししんどそうだよ 病院に連れていってみようか ねぇダディのアザラシはどんな感じ そうかじゃぁダディのも一緒に 私のアザラシなら大丈夫だよ ママンとダディのアザラシに愛されてるから ただ私がちょっと病院へ行きたい 訳なんてないよ そう思ったんだ直感ってやつ六感ってやつ こんなに大きくしてもらって何を言ってるんだろうね どんな子供だっていうのだろうね 子供かどうかも怪しいんだろうねどうしたんだろうね 愛されてない 愛されてる 愛されてない 愛されてる 金縛りみたいなものだよ ちょっと疲れが溜まってるだけ 明日には良くなるよ明日にはまたママンとダディの 素敵なベィビィに戻るよ だから今はそっと 時の流れにうぃぉわわせぃ
パパがここを叩けというから 僕は内側から一生懸命蹴るよ ママが痛いよやめてよというまで だってパパは僕のこと感じるのは こういうときしかないから ママがおなかをなでたところを 僕は軽く2回叩く 何度でも繰り返す ママに僕は賢いと 認めてもらうために パパもママも いろいろおしゃべりしてくれる 僕は外の世界は見えないけど 楽しい世界だって教えてくれるから 早くでたいよ 早くパパとママとおしゃべりしたいよ
良好な家庭環境が それだけで幸せだったと 気付いたのは もう古い皮が半分脱げてしまった後でした 無償の愛という言葉は 何処かが現実離れしていて どうしてそんなものを 信じられるのかと思った事もありました 理由はどうでも良くて 例えば愛着 そんな事は 本当にどうでもいい 私なりの感謝と愛情とそして甘えを抱いています 幼い頃 例えば学校から今家が火事になってしまって 母さんが死んでしまったら 会社から帰る時に事故に遭ってしまい 父さんが死んでしまったら そんなことが心配で胸が痛くなった事もありました
それでもどうにか今まで 振り返れば幸せに過ごせた 後半身分の皮が脱げるまでは 私は子供でいていいですか? 答えはわかっている ずっとお前は子供のままだって そんな言葉が どうしてこんなにも 私を安心させてくれるのでしょう 後悔すべき事を連ねればきりがない こんな家に生まれたくなかった お金持ちに生まれたかった 死ねと 口にしてしまった事もありました 神様に感謝する事があるとすれば 幼い私の無思慮な言葉を 何一つ叶えはしなかった事 そしてこんな私に愛情を注いでくれた 両親の元に生れ落ちた事 言葉は輪郭をなぞり 形にしても歯痒い 感謝だけでない気持ち どうにかして返したいと思います そんな事望まない無償の愛でも 神様 もう一つ叶えて下さい 私が大人になって 形は変わったとしても この幸せの根源が いつまでも変わらず続く事を
目を閉じて すうすう息を整えて 黄色いくじらと一緒に すっかり眠ったふりをする 上手に寝たふりできたらば わたしを運んで お父さん 自分でかける お布団よりも ふうわり足からかけてくれる お母さんの お布団が好き 明かりが漏れる ひそひそ聞こえる 何か悲しいお話なのかも どうしたの わたしが悪い子なの
部屋のドアをそっと開けると 明かりの眩しさに 目がしょぼしょぼになる ぽかんと食卓でこちらを見てた お父さんと お母さんは ちっとも悲しそうじゃなかった う う う 目がしょぼしょぼだから そのまま泣いた振りをしてみよう どうしたの 怖い夢を見たの うん うん怖かったの 泣いちゃったの 一人じゃ寝られないの トイレも行けないの ふたりが笑っていたのを わたしは知らない 黄色いくじらは 月と一緒に わたしが寝るのを待っててくれた
247 :
名前はいらない :04/06/01 23:03 ID:whCCvF9g
××さんに100の質問。 ――尊敬する人物は? A.両親 ――逆に関わり合いに絶対になりたくない人物は? A.両親
248 :
247 :04/06/01 23:06 ID:whCCvF9g
失礼。題は「100の質問より抜粋」で。
249 :
あまったれ :04/06/02 06:23 ID:kdKY4IUm
ぼくの嘘を 最期まで信じてくれた おかあさん 誰も信じてくれなくても おかあさんだけは ぼくの言葉を疑わなかった 子供のころ ぼくは おかあさんの よごれたエプロンの臭いが大好きだったよ おかあさん 大人になって ますますウソツキになってしまったぼくは あなたが愛しい あのエプロンで涙をぬぐって欲しい ほんとうは
250 :
父母へ :04/06/02 12:16 ID:YeDaIHq1
母よ もう一度だけ 屈んで靴を履く俺の背中に 晩御飯のおかずは何が食べたいのかを うるさく繰り返し聞いてきて なんでもいい、と無愛想な俺に まったく作りがいのない子だと むくれてほしい 父よ もう一度だけ 苦々しく目覚める朝に 仕事はいつになったら決めるのかと ひろげた新聞の陰から聞いてきて そのうちな、と誤魔化す俺に いつまでもそうはいられないんだぞと あきれてほしい 父母よ もう一度だけ いまは閉ざされた寝室の夜半に 小声で言い争いながらもいつか途切れて 僕たちの子だからできが悪いんだなと ああいう強情な所は私に似たのねと ふたりそろって笑いながら スタンドの明りを落としてほしい
251 :
背中(1/3) :04/06/02 19:01 ID:zEeaun/V
私は父の背中が大好きだった 毎日木屑にまみれて帰ってくる父が大好きだった たまに父の働いている現場をみにいくと 高いところを怯えもせずにひょいひょいとあっちへこっちへ飛び回り その腕は迷うことなく次の手順を踏み 次々に作られてゆく工程 魔法のようにできあがる家の骨格 父の立てた家にすむ人が羨ましかった あれだけ汗まみれであれだけ一生懸命造られた家は他にない 私は父のつくった家にすむのが夢だった 仕事が終わりビールをあけて陽気になる父も好きだった 普段は無口でいかにも職人風な父だが お酒が入るとおしゃべりになり得意な唄を披露する 中学を出てすぐに弟子入りし苦労した話 それでもいかに今自分の仕事に誇りをもっているかと 顔を真っ赤にしておしゃべりする父が大好きだった 父が53歳の早すぎる死を迎えるまで 私は父の背中を見て育った 唯一無二の憧れの人の背中
252 :
背中(2/3) :04/06/02 19:06 ID:zEeaun/V
私は母の背中が大嫌いだった 出来のよかった兄や姉を溺愛し 出来の悪い私にはいつも背中を向けている母が嫌いだった 兄や姉のおやつの時間は一緒に食べるのに 私がおやつを食べ始めると途端に洗い物や晩ご飯の仕度を始める 私はシンクに向かう母の背中を見ながら独りでおやつを食べた そして背中越しに父の祖母の祖父の愚痴を言い続けた 楽しいはずのおやつの時間は哀しいものとなり果てた 兄が姉が許されることも私には許されなかった 私の嫌いなピーマンは私が母の気に入らないことをする度に食卓にあがった 食べられないものを前にして泣きそうな顔をしている私の背中を優しくさすりながら母はこう囁いた 「好き嫌いしちゃダメでしょ。残したら『お仕置き』よと けれども兄の嫌いなアスパラガスや姉の嫌いなセロリ そして母の嫌いな鶏肉が食卓にのぼることは一度もなかった
253 :
背中(3/3) :04/06/02 19:10 ID:zEeaun/V
父が逝き 母の持病が悪化し歩くことさえ困難になった時 母の面倒をみたのは 良くできたお嬢さんだと褒められた姉でも 母から溺愛を受けた兄でもなく 末っ子で味噌っかすの私だった 姉も兄も毎月微々たる生活費を振り込んでくれるにすぎなかった 一日何度も母の粗相の始末をしおむつを取り替えるのも 夜中に起きてトイレにつれてゆくのも すべてが私の仕事だった そして私はそれに悦びを覚えていた これまで決して私を認めようとしなかった母が 私に頼り甘え時に許しを乞う 私一人の母だった母は私一人のものだった この状況を幸せと呼ばずに何と呼べば良いのだろう そして今日も私は母のために食事をつくる 鶏肉がたっぷり入ったスープを 許してと目で訴える母の背中をやさしくさすりながら私はこう囁いた 「好き嫌いしちゃダメでしょ。残したら『お仕置き』よ」と
254 :
シチューのしょうらい :04/06/02 23:14 ID:rUiTyICA
「ボクはしょうらいどうすればいい?」 ええっと父は言いました 「強くなれ。男は女に従う者だ」 そうして母は言いました 「強くおなり。男は女を守る者よ」 先の事は置いといて とりあえず強くなった方がいいらしいんだけど 強くなるってどうなればいいのか分からないから 「強くなるにはどうすればいい?」 確か母は言いました 「体よりも心を強くお持ち。男の戦いに挫けない心を。」 そうして父は言いました 「体よりも心を強く持て。女の脅威に挫けない心を。」 その晩 母のリクエストのシチューが父の手によって食卓に並びました その夜 ボクは世界の絡み具合をスプーンですくって食べました とてもいい具合でした それ位 世界は美味しく出来てるって事だといいのに
255 :
母 :04/06/02 23:31 ID:xIhkEeqN
自室を出て 階段を下りると いつものように母が声をかけてくる 優しげに話しかけるその姿は昔と少しも変わらないのに 忍びよる老いがわずかに滲み出る まじまじと見つめれば 白髪も増え 艶やかだったろう肌の色も 今は見る影もない 老いの滲む瞳が あまりにも悲しくて もう 何も言うことができない ごめんなさい 苦労をかけました 私はとてもわがままで お母さんに迷惑ばっかりかけてました 感謝の言葉も謝罪の言葉も 母の姿を見れば陳腐に思えて 不思議そうに見ている母に ただ 何でもないよと呟いた
256 :
名前はいらない :04/06/03 23:59 ID:bnujyjfv
投稿期間age
257 :
名前はいらない :04/06/04 00:28 ID:wbtyJODD
>シチューのしょうらい ……にはやられた。 何か起きそうで……おいしい湯気が立ってるシチュー。 おすそ分けされてしまった。 ……くそ面白くもない。楽しい一人っ子家庭の団欒なんて。 ……ああ。
258 :
父とは誰か 母とは誰か(1/2) :04/06/04 00:32 ID:vnIYGef1
私の父は父権の法衣を翻すのが嫌いな、およそ父親らしくない父であった。 私が生まれてすぐ、父は仮病を使って結核療養所にさっさと逃げ込んだ。 サナトリウムの仲間と一緒に撮ったクリスマスパーティーの楽しげな写真を私たち母子三人のさびしい家庭に送りつけるような父であった。 父とは誰か 母とは誰か 私の母は、よいこと悪いことその他こもごも、私のすべてを受け入れてくれる聖母であった。 母親を癌で亡くした身寄りの無い、小学校の同級生のJ子ちゃんを一時預かったことがある。 そのとき、母親がふと漏らした言葉が今でも私の耳の奥にぶらさがっている。 ―あのJ子ときたら、餃子が大好きときたもんで、子供たちより余計に食べてしまうものだから、まったく困ったものだね― 父とは誰か 母とは誰か
259 :
父とは誰か 母とは誰か(2/2) :04/06/04 00:46 ID:vnIYGef1
父は私にとって父以外の何者でもないはずのものだ。 しかし、私の父は父であることに居心地が悪そうな笑みを絶えず浮かべている父でもある。 だから私は本当の私の父を知らない。 母は私の母であるという、ただそのことだけに己を燃やして灯る蝋燭だ。 しかし、それは私の人格であるとか、人間性を認めた上での光明ではない。 たとえ私でない誰かが母の子であったとしても、母は私にしてくれたと同じように、その誰かのために己の芯をすり減らしただろう。 だから私は本当の私の母を知らない。 私にとってただひとりしかいない、私の父と母は本当は誰なのか、 私は知らない。
260 :
手紙 :04/06/04 01:13 ID:0aVK6w4P
いつも欝陶しそうに電話を切っちゃってごめんなさい こんなにも空が高い町に配属させられて 僕の描いていた社会というものは違ったけれど 上司の皆さんが毎晩飲みに連れていってくれるから あんな対応になってしまうのかも知れません 自炊は、だから全然出来ていません でもね、こないだの健康診断の結果は良好でした 来週の土日に帰ろうと思って ついでに父の日やから僕がこっちで覚えた 焼酎を土産に帰ろうと思ったけれど やっぱりやめておきます いや別に帰りの交通費が無いからとかと違うんで いつも欝陶しそうに電話を切っちゃってごめんなさい でも本当は切ったあと微笑んでいます ありがとうね ありがとうね 会社を辞めたなんて言えないから 事後報告できるように ハローワークに通う男は ポストの前に立ち尽くしていた
261 :
名前はいらない :04/06/04 02:47 ID:WU4UWSc5
>>260 マジレスするけど、女の子は恋の為なら別人になるよ。
ジョーカーにつりあう人間になろうとして頑張ったんだと思う。
特に二十歳前後は変わるねえ。
ケンカのたえない夫婦 もう20年近く連れ添っているのに まったく進歩のないケンカばかり 父は体は小さくてやせっぽっちですがすごい頑固者 母はぽっちゃりしたおなかをした大人気ないおばちゃん 私の誰よりも好きな人はこのふたりで 誰よりも嫌いな人もこのふたり ボケた二人の面倒は きっと兄貴に押し付けるだろうなぁ ガンバレ兄貴〜 PS・親不孝な私に育ててくれてありがとう。
>>261 誤爆かな。恋をすると男だって変わりますよ(笑)ふふ。
そうだそうだ。恋して別人に生まれ変わるのは女性だけの特権じゃない!!男だって変わるのさ!!
ネズミだって!
266 :
いつの日にか :04/06/04 22:40 ID:GTgNwI/N
一本の線 その周りに粘着質のカスが所々にこびり付いている だが醜悪な臭いを撒き散らしている様子はない それは微かに、本当に微妙だが小刻みに震えているように見える まだ大丈夫だ まだ大丈夫だ いけるよ 問題無い ピアノの琴線が低い唸りを漏らすほうに その一本の線は弧を描いて始動した 低い唸り声と共にその振動する線の周囲のカスは赤みを帯びてきて まるで生命の鼓動をその内にやどすように徐々に合体を始めた。 線自体も太くなっていき、その周囲には今やハッキリと肉質のフックラした塊が出現した 以前にも見たことがあるようなその懐かしいもの…… そのとき空腹だった自分の腹が低い唸り声をひねり出した オレは思わずその今や明確な存在感をもつその塊にかぶり付いた その瞬間 「はぁ…」 という溜息にもにた声が耳に響いき、ふとその線と塊の端を 延長線上にそって右に目で追っていくと 半開きのうつろな目がそこに見えた 「あぁ…またしても……またしても……」 その時、オレの口の中でその塊の破片が奥に挟まり 親知らずが痛かった
267 :
気づいてくださいのテーマ :04/06/05 20:13 ID:MVcCLbiN
君の行列に よろよろと並ぶ 君の行進を そろそろと追おう こっそりとこっそりと 僕は近づいて 今日は変装してきたから ばれやしないだろう 君の胸に 踏まれた麦よ 刺され刺さられ マジックの手伝いで 僕が見つけた 君の大事なペンダントは まだ地下に 野菜といっしょに眠っています 君の行列で よろよろしながら 君の行進を そろそろと追いながら 気づかれた
今では遠き思い出と 口に出してはみたものの 廃鉱見ては思い出し うなぎを食べても思い出す テレビを見るたび思い出す 新し物好きだったこと 近所の人がテレビ観に 日本酒片手に来たことを 土の中にて逝かれども 西海浄土へ行くものか 時折つぶやくその言葉 掛ける言葉も見つからず ただただともに泣いた日々 病の床に伏す母は 我が顔わからず戸惑いし 兄の言葉でわが子かと 思い笑顔で挨拶す 悲しき日々も今昔 西海浄土で父母ともに 笑ってすごしているだろか
269 :
誰も知らない 1 :04/06/06 13:06 ID:+904VXHc
いつでも誰にでもあやまってる どーもすいません 仕事はソツなくこなして ウケもよくしっかりもらうモノ もらってる オレの自慢のオヤンだが 結局なんにもオレは知らんかったようだ 子供なんかアテにならないし ワクワクしてる親の実像なんて 見せたくないし ドキドキしてる姿なんて みられたくもない どうです? 皆さんの知らない父と母がいたんだとは 思いませんか きっと父母だけのオレが育ってるような 蜃気楼の中あざやかに
270 :
誰も知らない 2 :04/06/06 13:07 ID:+904VXHc
ダメだな中途ハンパだな 甘いばかりの母親だなんてと あまったれてた やさしい母は心地よいのだが 世間の風は 防ぎきれるわけもない オレの大好きなオカンなのはそれでも 甘えていれるからなのだ だからって言って 目標なんてないし 母親の気持ちなんぞ聞いたこともない だからきっと オレの知らない父と母が いるんです 父母だけの乳飲み子だった オレが いまもスクスク育っている今日の日と 同じように 溢れる光の明るい或る日 鮮やかな 蜃気楼のように
271 :
人間失格 :04/06/06 14:20 ID:ahy6Wl7I
ボクを愛してくれますか ボクを守ってくれますか ボクを抱いてくれますか ボクを信じてくれますか 声にならない問いかけに あなたは気付いてくれますか 答えなどない問いかけに あなたは応えてくれますか 産んでもらえたそれだけで 感謝できないこのボクを あなたは許してくれますか それでも願いは同じだと ボクを信じてくれますか 信じられないこのボクを ボクを愛してくれますか
272 :
神様サンキュー(1) :04/06/07 01:04 ID:7yfyna3B
神様サンキュー 僕をこの両親に会わせてくれて 神様サンキュー 僕をこの世に存在させてくれて 緑の残るこの街で僕は生まれた こんな田舎は大嫌いだった 親の顔 見たくないこと 一度や二度じゃないし 友達の方が大事 口ばっか達者な 嫌なガキだった この街に背を向けてたから今があるけど 僕が顔を見せにきただけで こんなに 喜ぶ人も他にはいないだろうし 面と向かって言えないから 心でつぶやくよ 神様サンキュー 神様サンキュー
273 :
神様サンキュー(2) :04/06/07 01:05 ID:7yfyna3B
この街はどんなときも僕の故郷 肩車してくれた景色とか 大人になったらお母さんと結婚するなんて 言ってた日もあったから それを思い出せば ちょっとは親孝行してやろうとか 思ってもいいかな なんて スイカを切っている母と 枝豆を食べる父を見た 花火持ってる 僕の子供 きっと 大きくなったら 僕みたいに 同じ事 思うんだろうなぁ 神様サンキュー 僕をこの子に会わせてくれて 神様サンキュー 僕をこの世に存在させてくれて
274 :
除夜の鐘 :04/06/07 01:23 ID:45IThZyb
『除夜の鐘』 今年ももう終わるね あと 一時間もしないうちに 家族四人でこのお寺によく来てた 家族四人 大勢の人ではぐれないように みんなで手を繋いで歩いた きっと永遠に形のあるものなんて無いけど まだ 僕が繋いだ母の手の温もりは この手に残っている これからも 段々とあの時の家族四人は数を減らしていくんだろう けれど みんなの心の中はいつだって ずっと今を忘れちゃいない 忘れない さあ 早くこの階段を上りきろう 家族三人ともう一人 心の中で手を繋いで ほら 見えた もうすぐ 除夜の鐘が
275 :
名前はいらない :04/06/07 01:46 ID:ghpYyHSo
〆切でつ〜 ね?
276 :
名前はいらない :04/06/07 02:16 ID:DAF5PyeA
>275
>>238 見ると今日一杯みたいだけど。
あと21時間40分。
277 :
品種改良 :04/06/07 02:35 ID:2chjPH3+
遺伝子でできた肺の奥までも 息を吸い込み泣いて ふたつのDNAを震わせて 二種類のマザーDNA達は精神を殺しあって離れたのですが では私のからだは なぜ、互いに殺しあわないのでしょうか などと思ったりもして そんな日々もあったのです 不安な融合体を抱えつつも今は 雨が降ったら喜んで 青い空にも楽しんで それなりにDNAは仲良くやっている模様で 終わったことは苦しいけれど仕方なくて ならばせめて せめて私のからだの中の父と母だけは 手を繋がせたままで歩かせてあげたい 要するにそういうことなのです 私が元気溌剌だ、ということは。
278 :
インプリンティング鼠の子 :04/06/07 12:40 ID:KUNIcDQ+
家族なんていねーよ 俺はトイレで産まれた 閉鎖された遊園地の腐ったトイレで 朝んなったらギャーギャー泣いてた 俺を発見した家なきじじいによると 便器には誰のだかわからない 古いうんこがとろけてたそうだ 初めて見たものが親なのならば 俺の母親はうんこだ とろけた白カビみたいなやつだ 今でも駅のトイレに入ると懐かしい思いをする 俺の父親は青バエだ 今でも青バエだけは殺せないから 殺虫剤を握る手が「敵わない」と震えるから 何見るんだ 母鼠を割って産まれ来る俺の息子は
木漏れ日が注ぐ部屋で あなたを待つ温度はとても暖かい 枯葉をついばむ幼虫は もうすぐ恋を迎えようとしている ○ 夢は希望に変わる 希望は君の夢の中 君が夢見る間隔を 螺旋のように描く ○ あなたのきれいな流線型 (君のきれいな流線型) おかえりから始まる (ただいまから始まる) そんなあなたの泣き声で(君の笑顔で) 世界は ゆっくりと目をひらく
ミッドウェーでは誰も死ななかった 母の胸の中で息子は死んだ 誰かの中で死ぬということ 丘で花火を見るということ 歴史とは接触なく生まれてくるのか 時代とは接触なく死んでいくのか 子猫よ 子猫の愛した本棚 金糸で刺繍された表紙のアルバム 二十年前のある家族の肖像 父さん あなたの涙を見たくはなかった 僕はミシガンの上空を滑りながら それを忘れよう
281 :
きおく :04/06/07 22:35 ID:T4L6s3Ug
父さん、いったいあなたはいつまで逆立ちをしているのですか、 窓の外では、うさぎさんが、時速80キロのスピードで世界から飛び降りたというのに 押入れの肉饅頭は、ついに、もうじき、底をつくでしょう 幼少の頃より僕の眼球同然であったあなたよ、 あなたの右手の肉圧は、僕の頬のこけた部分にゴキブリが棲むことを教えてくれた あなたの小指は、昼間空を飛んでいて、夜になるとこっそり戻ってくるのでしょう また歓迎のパンケーキを作って食べたいよ しかし、今のあなたに捏ねる手がありますか 父さん、あなたは灰色を酷く嫌って、 近代文明に脳味噌を痙攣させられ、 ついに蔑みをも受け入れる永久の優しさを手に入れられたのですね あなたが大好きだ、 ―坊や、もう行く時間だよ、― ―はい、母さん― 父さん、さようなら、もう二度と顔も見たくありません、 愛しています、抱きしめないでください、 父さん、僕の父さん、逆立ちをおやめ!
おとうさんは おかあさんの旦那さん おかあさんは おとうさんの奥さん おとうさんも 男だし おかあさんも 女だよ おとうさんとおかあさんにとって 私はいつまでも こども おなかすいたでしょ? お金は足りてるのか? また、フラフラ遊んでるんじゃないの? 髪の毛を切りに行ったほうがいいぞ 洋服も新しいのを買って そんな携帯電話にジャラジャラつけないの 今度の土曜日は昼飯食べに来るだろう? 要らない荷物はいいかげんに捨てたらどうだ 使わないものあったら、うちの物置きに入れとけ おまえ、もうちょっと楽になったらどうだ?
おとうさんも、おかあさんも、 若き日の青春時代とかいうのがあって 恋だとか、苦悩だとか、してきたんだ お墓の下のおじいちゃんおばあちゃんも お武家さんだった御先祖様だって、きっと その時代のいのちを謳歌して 結婚して子孫を残してくれたんだ 私は、おとうさんとおかあさんに 繋がった こども おとうさんも、おかあさんも、いつまでも こども
284 :
名前はいらない :04/06/08 00:03 ID:91TIQpky
〆切ー 審査期間は6月10日いっぱいですー
285 :
審査期間告知age :04/06/08 01:02 ID:8MZkUoLm
>239 名前はいらない (※無題?) >240 Arrest >241 ママンのアザラシ >242 キックゲーム >243-244 父、母、私 >245-246 ぬいぐるみ夜話 >247 100の質問より抜粋 (>248で補足) >249 あまったれ >250 父母へ >251-253 背中 >254 シチューのしょうらい >255 母 >258-259 父とは誰か 母とは誰か >260 手紙 >262 ここを見ることのないあんたら夫婦へ >266 いつの日にか >267 気づいてくださいのテーマ >268 北の思い出 >269-270 誰も知らない >271 人間失格 >272-273 神様サンキュー >274 除夜の鐘 >277 品種改良 >278 インプリンティング鼠の子 >279 きみのなかで >280 ミッドウェー >281 きおく >282-283 遺伝 以上28作品。テーマは「ぼくの(わたしの)お母さんお父さん」。 審査期間は6月10日いっぱいです。ヨロシクお願いします。
286 :
名前はいらない :04/06/08 05:35 ID:qhX7N6Ni
まとめお疲れです。 今回は作品多いですね、書きやすかったのかな。 審査員さんも多数であることを祈ってage。
審査初参加です。 【3点】 >247 100の質問より抜粋 両親っていうものの存在を簡潔にうまく表現している。 【2点】 >262 ここを見ることのないあんたら夫婦へ 読んでみてこういう家族なんだろうなぁというのが 一番具体的に浮かびました。 >251-253 背中 介護虐待を思い出しました。 優しくするべき状況なのに恨みをはらそうとする キレイじゃないところがいいです。 【1点】 >242 キックゲーム 独自の視点が好きです。 >282-283 遺伝 5連目ありがちだけど、6連目の最後(まとめ)がよいなぁと思います。
謹んで採点・審査させていただきます。
>>240 Arrest
アルコールがご両親の不和を招き、お母様の人生を狂わせた、ということは
わかります。でも、最後の悲しい結末に至るまでの経緯はあまり詳しくは描かれて
いません。それでも、Arrest(逮捕)という言葉で、不和などという言葉では済ませられない
ご両親のただならぬ関係や、生きていることの意味―生の監獄に捕らわれている!―
がそれとなく暗示され、読者に衝撃を与えます。Arrestという重い言葉の響きに、生とは
かくも残酷なものかと、ただただ嘆息するばかりです。
>>250 父母へ
自分が怒られることで両親の愛情を確認することって確かにあります。それをウザイ
と思うけれど、やっぱり心のどこかで自分を気にかけてくれることがうれしいんですよね。
それを「もう一度だけ」と思う正直な心は私としても共感します。
>>251-253 背中
うーん、ホント継子物語の世界ですな。親に対する子供の復讐劇。最後の三連がキョ―レツ。
他の詩には見られない親子の心の葛藤が描かれているところを評価します。
>>254 シチューのしょうらい
異色の夫婦の関係が軽妙な会話で描かれています。「世界の絡み具合をスプーンで
すくって食べる」なんざ、そんじょそこらの詩人には書けない芸当です。
難しい描写やレトリック、超絶技巧を披露するのもいいけれど、やっぱり
こうした軽さの中に重い内容をさりげなく提示するのが本当のテクニックだと思います。
>>260 手紙
社会でいろいろとつらいことがあっても、親子のつながり、ひととのきずながあるから
明日も生きていこうと思える。作者の詩人氏、がんばれ。
>>268 北の思い出
北、とは北海道の炭鉱街でしょうか。何か遠い日の人々のにぎやかな生活やいぶきが
想像されます。ご両親を囲む人々とのふれあい、思い出の日々を懐かしむ気持ちに
心がぬくみます。
>>281 きおく
六行目の「あなたの小指は―」以下は私の感覚にどんぴしゃフィットします。父は父である
前に悲しい、資本の労働者という宿命を背負っている。その象徴としての逆立ちする父。
忍耐と屈辱、倒錯した近代文明の価値観に冒され、人間疎外を必死で耐えている。
そんな父が惨めに思えながらも愛しい、というアンビヴァレントな感情。あなたの世界観
に私はいつも痺れてしまいます。
>>282 遺伝
いのちのつながりを感じさせる。最後の二行が気が利いている。
さて、採点です。
―2点―
240 Arrest
254 シチューのしょうらい
―1点―
250 父母へ
251-253 背中
260 手紙
268 北の思い出
281 きおく
282 遺伝
以上です。私は梁山泊にきてまだ新米ですが、今回投稿数が増えて、自分のことのようにうれしい。
291 :
皮膚ヘタレ ◆.uQr7ysYjs :04/06/09 01:53 ID:NLvVaRGC
初めての採点です。おねがいします。
私なりの評価をさせていただきます。
今回はすべてに点が入れたいくらいレベルが高い
それだけでなく投稿数も多く票が割れそうですね。
2点
・神様サンキュー
>>272-273 声に出して読むとリズムがよかった。
それから読後感がよかった。サイダーみたいな味がしました。
1点
・ぬいぐるみ夜話
>>245-246 子供って一人で寝かされると目が覚めて
こういうこと考えるてよね。たしかに
最後の黄色いくじらが月と一緒に〜の部分が
かわいらしくて好き
・シチューのしょうらい
>>254 父がいい感じですw
私もこの詩で世界の絡み具合を味わった気がします
改行の具合も詩の雰囲気に合っていますし
293 :
名前はいらない :04/06/09 04:44 ID:PQVGWfOJ
立日心口未無
294 :
名前はいらない :04/06/09 05:40 ID:AZw6d9no
↑ 意味がわからないよ、母さん。 意味を教えてよ、父さん。
295 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/06/09 13:15 ID:8Q+CIgNf
面白いというか、感動的で、バーゲンセールみたいになったぁ〜 採点者も多いようだし、集計たいへんかなぁ、……ごめん〜 採点その1 2点 >250 :父母へ :04/06/02 12:16 ID:YeDaIHq1 なんかずばり父母を詩に歌ってるかんじ。いいなぁ…… 「いまは閉ざされた寝室の夜半に」<気持ちというかねらいはわかるが、ひねりの余地ありかなぁ? 2点 >260 :手紙 :04/06/04 01:13 ID:0aVK6w4P 失業って、親兄弟に申し訳ないって、感じあるよね。しあわせなときは幸せって、 わからないのかもね。 2点 >262 :ここを見ることのないあんたら夫婦へ :04/06/04 03:07 ID:WBGt4e3f ひねりが面白い。いいかんじ、P.S. が言いたかったこととよくわかる。 1点 >239 :名前はいらない :04/05/31 03:25 ID:8X0/P7qR ちょっと定型的(あり聞き足り?)かなぁ 詩に力ある。<変換ミスおもしろ伊野でそのまま、ってタイプミスじゃん。 1点 >240 :Arrest :04/05/31 12:28 ID:zZHUYZLR 見かけと違う涙……かなぁ、短いけどよく書けている。太宰治ならホンとは自分のために泣いていたのです。とか言うかも……。 1点 >241 :ママンのアザラシ :04/05/31 16:57 ID:V4cLm/pg あざらし一発アイデアモノ? 金縛り……のあたりから息切れか? タマちゃんも 大人になったらあまり話題にならなくなった。子供のうちは身をさらすのも不用意だったのかなぁ?
296 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/06/09 13:17 ID:8Q+CIgNf
採点、その2 です 1点 >242 :キックゲーム :04/05/31 20:28 ID:mDo0q3Mt ほんき? で、蹴られると痛くないのかなぁ? 手でのパンチはあるの? ……わつうか、かるの? 1点 >245 :ぬいぐるみ夜話(1/2) :04/06/01 00:55 ID:ttcn8oEv 言葉の使い方がうまい。子供の柔らかさ……ぷよぷよっとした感じ 1点 >251 :背中(1/3) :04/06/02 19:01 ID:zEeaun/V う〜ん。ある意味野心作なのかな? 1点 >254 :シチューのしょうらい :04/06/02 23:14 ID:rUiTyICA なんとなくありそうもない。現実感?? 1点 >255 :母 :04/06/02 23:31 ID:xIhkEeqN ありがたいとかんじる。お返しできないのもかんじる。……かなぁ? 1点 >258 :父とは誰か 母とは誰か(1/2) :04/06/04 00:32 ID:vnIYGef1 写真っていいですね。絵画ではいかにうまい絵でも、すっと、表現できない。 1点 >272 :神様サンキュー(1) :04/06/07 01:04 ID:7yfyna3B 考えてみれば、感謝するしかないのかも……あらためて、ありがとうかなぁ?
297 :
名前はいらない :04/06/09 17:37 ID:+jB/KMbX
age
298 :
名前はいらない :04/06/10 14:25 ID:5Yi0YSPj
祭典age
299 :
シオン ◆poetsyov/2 :04/06/10 21:20 ID:XqC49TzP
今回は色々な父母の姿が見られて面白かったです。
自分が成長するにつれて父母の姿も違って見えてくるんだよなぁと、
しみじみ考えさせられました。
【3点】
>>254 シチューのしょうらい
大人も子どももほどよく絡まって、とてもいい具合ですね。
【2点】
>>250 父母へ
うっとうしい父母のいる日常というのは幸せなのかも。
【1点】
>>251-253 背中
言葉が悪くてすみませんが、吐き気がします。
>>255 母
親が老いていくのに気づいた時って、なんか寂しいものですよね。
>>262 ここを見ることのないあんたら夫婦へ
作者は素で書いているようにみえるけど、
なんだかんだ言っても普通に「誰よりも好きな人」と言えるのはいいですね。
300
どうにか間に合ったかな、と思います。 3点 >281 きおく ここにある父親というものは全ての文明とかそういうものとして 考えてもおかしくないし、ただの父親を描いても特に問題はない。そういう絵。 ちょっとしたショートショートの投げ方のような締めは、 最初に戻って姿を確認させてくれる。その逆立ちの姿を。 意味はどうでもいいかもしれない。ただ、そのパーツを並べて、 空洞の観客にさせてくれるこの絵が、好きなのです。 というわけで、今回はこれに3点を。 2点 >247 100の質問より抜粋 どんな親なんだか。こういう一発ネタは楽しいので好きです。 惜しむらくは、いきなりの一発芸になってしまってることと、 もう1つは過去に似た作品が既にあったこと。 (第四十六回チャンプ「一部地域限定拡散し浸透し共感する意識調査」) あれほどのインパクトとまとめ方を感じさせられはしなかったので、惜しくも2点。 1点 >254 シチューのしょうらい 素直に上手な詩だと思った。最後の見通し方が上手いまとめ方。 物語として構成がきちんとできてるのだろうと思う。 穏やかさゆえ、インパクトには欠けるということで、1点ということで。 ではでは。
303 :
soft ◆ZYsoftMCT2 :04/06/11 02:02 ID:RevwxWo4
>>302 恐らく間違い無しかと。
とりあえずage
304 :
名前はいらない :04/06/11 02:48 ID:9JSOGDnB
チャンプ 8点
準チャンプ 6点 確認しました。集計お疲れ様でしたぁ〜
わぁぁ〜、パチパチ おめでとう〜
>>254 の作者さま、次のお題と〆切の宣言をお願いします〜
305 :
柳橋 ◆nldbVy4wII :04/06/11 17:39 ID:XYnEbwUR
>>254 シチューのしょうらい 書きました 柳橋でりゅうきょうです。
>>257 の書き込みを見てへぇ、一体どんな詩だいと思って見たら
なんとてめぇの詩でありました。
審査員の方々、評価ありがとうございました。
これからも切磋琢磨致したく云々。
次のお題は「金」読み方はご自由に。
〆切りは6/16いっぱいでお願いします。
重複しますが、評価ありがとうございました。
306 :
名前はいらない :04/06/11 18:24 ID:D9GujBxn
お題が第47回目とかぶるのですが、いいのですか
>>306 チャンプの柳橋さんは、まだご質問を見ていないようですが、
雑談スレの方で御題の扱いを決めさせてもらいました。
ルール上「チャンプが御題を決める」と明記されているので、
チャンプの出題どおり、このまま続行しましょう。
次のお題は「金」読み方はご自由に。
〆切りは6/16いっぱいでお願いします。
這い進む川底は不快だろう 屍骸と糞便と微生物がぬるぬると纏わりつき おまえを腐臭で覆う それでもおまえは進んでゆくだろう 足裏を手を錆釘が裂き廃棄された釣針が貫き 大量の血膿を流させる それでもおまえはあきらめずにゆくだろう 苦しみながらその道のりをゆくだろう しかし力尽きておくられる朝には 炎に包まれるおまえに必ず崇高なひかりが宿る 膿みつづけた傷口から忍び込み蓄積されて王冠となり おまえを讃えているのだ それは水銀でもなく破傷風菌でもなくツツガムシでもなく もっと別の 今はまだそれを知らずにゆけ 泥まみれのおまえを哀しみながらゆけ しかし荼毘を見守る河原に おまえの輝きが必ず満ちるのだ 精一杯辿った道が
309 :
金の音 鐘の音 :04/06/12 04:37 ID:lfs8w6UQ
キンコンキンコンキンキンコン 金金金金金金金 キンコンキンコンキンキンコン 金金金金金金金 幸せ知らせるカネキンコン 全てを知らせる金(鐘)金金 空を舞う鳥かなキンコン いつかは堕ちる金(カナ)金金 皆笑顔の今キンコン 笑顔の裏の金(カネ)金金 キンコンキンコンキンキンコン 金金金金金金金 キンコンキンコンキンキンコン 金金金金金金金 あれは何を知らせているのか 世界の終わりを知らせているのか あれは何を教えているのか 世界の狂いを教えているのか キンキンコンコンキンキンコンコンキンキンコンコンキンキンコンコン 金 金 金 金 金 金 金 金 金 金 金 金 金 金 金 金 その音が響く限り 全てはきっと金で成り立っていた キンコンキンコンキンキンコン きんこんきんこんきんきんこん 金 金 金 金 金 金 金 キンコンキンコンキンコンコン…
金がない それのどこが悪いっていうんだ ぼけが
311 :
「金時」 :04/06/12 14:33 ID:Va33kvhP
川面に映る千金色に 春色の花びらが滑り降りる 隣を歩く黒髪も やわらかな日色に染まっている 茜色の夕日が あの山の向こうに腰を下ろす 白い雲は淡紫に染まり 淵は金色に輝いている 偉大な音楽家の話したように 瞬間(とき)は千金に値する
私は金貨を握っていた この金貨がどこからどのようにして 誰の手を渡ってどの方角からどんな 道を越えて私の手の中にやってきた かはわからない そしてまた私がどのようにしてこの 金貨をどこから誰の手からどの場所で どんな風にいつ手に入れたかはわからない ただ 私の細胞の一つ一つが 今この 金貨の 安っぽい 鉄の味を 舐め 嘔吐を繰り返しているのだ
313 :
拝啓 北の将軍様 :04/06/12 16:50 ID:mUTJrpeK
アンニョンハセヨ アンニョンハシムニカ 北の将軍様、あなたの電波に チャンネルあってますか? いつも気になってました あなたの髪形 上からの映像がないからもしかして てっぺん薄いですか? あなたのおなか 臨月みたいに大きいけど なんの武器を隠し持ってますか? あなたの態度 やたらとデカいけど こちらが謝って、いっぱい物や食べ物をプレゼントすれば その態度改めるんですか? アンニョンハセヨ アンニョンハシムニカ 北の将軍様、あなたの電波に チャンネルあってますか?
314 :
殺すな! :04/06/12 22:57 ID:6WVJrz64
僕を殺すな!僕は26歳だ!僕を殺すな! あらゆる転生のかけらをせおいながら あらゆる純正のかけらをけとばしつつ、けっして純粋とは いいようのないあの太陽に向かってさけぶことすら できやしない潰れた感情を、潰れた蛙に例えながら 花びらが散る夜を、例えようのない夜を、 あらゆる比喩を排除した上で!はじけたガラスの欠片を ひろいあつめることによって生じる傷あとを、決して名誉 や哀しみにむかっているわけでもないこの僕を殺すな! 僕を誘惑することをやめようとしないこのあらゆる世界に 向かって、金銭という純粋なる食い扶持に向かって 対抗しようとしない僕を殺すな!僕は26歳だ!僕を 生き延びさせろ!世界のあらゆる不正に対抗できる わけでもない僕を、あらゆる事柄に適応するわけでもない 僕を!富よ、世間よ、決して僕を殺すな!夜に対して 不道徳な心臓の鼓動すら感じることのない僕を!あらゆる 感情に対して理性でもって、すべてよしとしたうえで そして、対抗できず対処しようとする僕を殺すな! 僕は26歳だ!僕は花々を愛でることはしなかった、 僕は女性に対し尊敬の念も抱くことは無かった、母親に 対して赦しの感情を感じることも与えることも、父親に対し すべて適応したうえで、崇敬という二重の王宮を与え
315 :
殺すな!2 :04/06/12 23:02 ID:6WVJrz64
ることもなかった僕を決して殺すな!神という存在よ、敬意に対して敏感なまでの 権威性を抱くくそったれにたいして服従すること無かった僕を殺すな!その権威に対し 一切の疑問を提示せず、僕には僕の領土がある、とばかりにあらゆる平坦な直線に 対しすこしの曲線という色気を与えてわずかな感情の残塊をひろいあつめひと、という 幻想を、愛すべき人という幻想を作成したあげく削除をくりかえし、永遠という玄宗を 削除しつづけた僕を殺すな、殺すな!殺すな、26歳を殺すな!
玄宗??
彼が恋をしたのは女だった。 恋により、女は賛美とときめき、束の間の夢を手に入れた。 彼が愛したのは女だった。 女は、情熱と男の肌、汚辱と畏怖、を知った。 彼が結婚したのは女だった。 女は信頼と家、子供と心配を手に入れた。 彼が彼の全てを託したのは女にだった。 女は墓と、責任と、金と、思い出を手に入れた。 彼が女から手に入れたもの 生きていくための理由だったのだ。 彼女が恋をしたのは男だった。 恋により、男は賛美とときめき、束の間の夢を手に入れた。 彼女が愛したのは男だった。 男は、熱く柔らかい肉体と、壊れた幻想、自らの傲慢さを知った。 彼女が結婚したのは男だった。 男は子供と家を得て。金と信頼を差し出して待つ事を覚えた。 彼女が彼女の全てを託したのは彼にだった。 男は実は全てではなかったことを知った。 彼女が男から手に入れたもの。 男の全てだったのだ。
318 :
雅 ◆joTrwjtjUg :04/06/13 09:31 ID:Zk/0vrAA
審査員宣言しますー。 よろしく(´・ω・`)ノ
319 :
「言葉」屋 (前編) :04/06/13 11:15 ID:G1cXRdU9
「言葉を売ります」と書かれたプラカードを掲げて街角にサンドイッチマンが立っていた。そこに書かれている地図を頼りに路地裏に足を踏み入れた。 麻雀店や中国整体、風俗店などが入っている雑居ビルの狭い階段を昇ると四階にその店はあった。中を覗くと、蝶ネクタイを結び白髪をきれいに後ろに束ねた老人がひとり、カウンターに座っていた。 店主は私に向かって軽く会釈すると、その店の豊富な品揃えと品質の確かさをひとくさり述べた。 『日持ちしますよ。勉強しますから』 そう言っておもむろにガラスケースから取り出したのものは、「永遠の愛」と箱に書かれた商品だった。箱の中には結婚指輪の真珠のような光沢を持った「言葉」が魚市場のイクラのようにきれいに粒を揃えて並べられていた。 『どれぐらい持つの』 『冷蔵庫に入れとけば三日ぐらい』 次に取り出したのが「ぜったい」というブランド名の商品だった。「ぜったい儲かります」「ぜっだい合格させます」「ぜったい痩せます」と烙印を押された饅頭が、うまそうに薄紙に包まれていた。 それでも私が買い渋っていると、『最近、入荷したばかりのものですが』と言いながら、店の奥から出してくれたのは、「癒し」というパッケージに入った錠剤だった。効能書きにはこう記されていた。
320 :
「言葉」屋 (後編) :04/06/13 11:45 ID:G1cXRdU9
悲恋失恋胃痙攣。左遷リストラそうはさせん。夫の浮気妻の浮気、単なる浮気、本 気の浮気―は浮気じゃない。不倫絶倫金輪際しません不倫の三輪車。将来の不安、 現在の不満、過去の失敗、いつも必敗、失敗は成功のもと、でも必敗は何回やって も必ず失敗。顔の悩み、体の悩み、足の悩み、手の悩み、上腕二頭筋の悩み、そんな 悩みあるか。心の悩みはみんなの悩み、悩みのないあなたはオツムが悩み。痔ろう早漏 勘九郎、歌舞伎役者に大根役者、また旅役者が好きなのはうちのタマ。心の傷からタマ の昨夜の喧嘩の傷に至るまで 何にでも効きます。朝昼晩、三度三度の三度笠、三度笠は また旅役者、ああこれはさっきやった。三度三度の三々九度、披露宴での食前食後、食前 のスピ―チが長い早く食わせろ。朝飯抜きは朝飯前、朝飯食べたら二度寝する妻。就寝前 に起床後に、仕事中も勉強中も、一日に何度でも発情、じゃなかった服用できます。 『心が痛い、と言って最近お客さんが見えて、よくこれを買っていくんです』 店主は目を細めながら言い、続け様に言う。 『あなたもどこか、痛い心がありますか』 『実は、私も十年来の心の痛みがありましてね。思い切って先日、手術で切除したところ、すっかりよくなりました。ご心配には及びません』 『それはよござんした。それでは、ほかに何かご入りようの「言葉」はござんせんか』 なおもしつこく聞くので、私は仕方なく 『それじゃ、「永遠の愛」を50グラムください』 親爺は素早く目方を測ると包みにくるんで「愛」を差し出した。 『保冷剤を入れときました』 私は包みを受けとると五千円札でおつりをもらい店を後にした。
俺は声を張り上げる 力の限り声を出す 足の震えは気にしない とっくの昔に諦めた このまま何処かに逃げ出そう そんな勇気は持っていない 俺はどうしてここにいる 自問自答は終わらない 俺は声を張り上げる 力の限り声を出す カーン 来るんじゃなかったのど自慢
「ほら、見てよ、この指輪、是非へレンに贈りたいなぁ。」 「随分と素敵な指輪だね。けれども派手過ぎないかい。ヘレンは気に入ってくれるだろうかね。」 「きっとヘレンは気に入ってくれるさ。ヘレン、いつか振り向かせるからね。」 「いいや、ヘレンは君には振り向かないだろうよ。ヘレンは君が贈り物ばかりしてくるからって、うんざりしていたんだ」 「そんな。何故だい?」 「ヘレンは、贈り物ばかりを貰っても、君の気持ちを少しも感じないらしいんだ。時には人間らしい愛を伝えることも必要なんじゃないかな。」 「ああ、ヘレン。何故僕の気持ちをわかってくれないんだ。この間別荘を買ってやった時は、喜んでいたように見えたのに。」 「時には愛だよ、ジョン。さあ、それより時間が無いぞ。電車に遅れてしまうかもしれないよ、急ごうぜ。」 「いや、いいよ僕はもう少し指輪を見てる。君はもう行けばいいさ」 「でも君は遅れてしまうよ。時は金なり、ってボスのパパだろ、いいのかい。」 「いいや、遅れはしないさ。僕も後から自家用ジェット機で向かうから。」 「そんなぁ、ああ、僕だけ遅れてしまうじゃないか!」 「人生、時に金なり。」
>>322 申し訳ありませんこれ訂正させてください。これが作品てことで↓
「ほら、見てよ、この指輪、是非へレンに贈りたいなぁ。」
「随分と素敵な指輪だね。けれども派手過ぎないかい。ヘレンは気に入ってくれるだろうかね。」
「きっとヘレンは気に入ってくれるさ。ヘレン、いつか振り向かせるからね。」
「いいや、ヘレンは君には振り向かないだろうよ。ヘレンは君が贈り物ばかりしてくるからって、うんざりしていたんだ」
「そんな。何故だい?」
「ヘレンは、贈り物ばかりを貰っても、君の気持ちを少しも感じないらしいんだ。時には人間らしい愛を伝えることも必要なんじゃないかな。」
「ああ、ヘレン。何故僕の気持ちをわかってくれないんだ。この間別荘を買ってやった時は、喜んでいたように見えたのに。」
「時には愛だよ、ジョン。さあ、それより時間が無いぞ。電車に遅れてしまうかもしれないよ、急ごうぜ。」
「いや、いいよ僕はもう少し指輪を見てる。君はもう行けばいいさ」
「でも君は遅れてしまうよ。時は金なり、ってボスのパパだろ、いいのかい。」
「いいや、遅れはしないさ。僕も後から自家用ジェット機で向かうから。」
「そんなぁ、ああ、僕だけ遅れてしまうじゃないか!」
「人生、時に金なり。」
>>322 >>323 恥ずかしい・・・申し訳ありません二つとも訂正させてください。これが作品てことで↓
「ほら、見てよ、この指輪、是非へレンに贈りたいなぁ。」
「随分と素敵な指輪だね。けれども派手過ぎないかい。ヘレンは気に入ってくれるだろうかね。」
「きっとヘレンは気に入ってくれるさ。ヘレン、いつか振り向かせるからね。」
「いいや、ヘレンは君には振り向かないだろうよ。ヘレンは君が贈り物ばかりしてくるからって、うんざりしていたんだ」
「そんな。何故だい?」
「ヘレンは、贈り物ばかりを貰っても、君の気持ちを少しも感じないらしいんだ。時には人間らしい愛を伝えることも必要なんじゃないかな。」
「ああ、ヘレン。何故僕の気持ちをわかってくれないんだ。この間別荘を買ってやった時は、喜んでいたように見えたのに。」
「時には愛だよ、ジョン。さあ、それより時間が無いぞ。電車に遅れてしまうかもしれないよ、急ごうぜ。」
「いや、いいよ僕はもう少し指輪を見てる。君はもう行けばいいさ」
「でも君は遅れてしまうよ。時は金なり、ってパパの口癖だろ、いいのかい。」
「いいや、遅れはしないさ。僕も後から自家用ジェット機で向かうから。」
「そんなぁ、ああ、僕だけ遅れてしまうじゃないか!」
「人生、時に金なり。」
ぼくのクラスにはキンパツの子がいます 外国人ではありません サトウくんという日本人です でも、けっこうキンパツがにあっていると思います サトウくんは悪い子です いきなり机をけり飛ばしたりします みんなサトウくんをこわがっています ぼくはサトウくんにお金をとられました その前におなかを何度もなぐられました がまんできなくてぼくがはいてしまうと 「きったねーな」 と言って今度はぼくの顔をけりました そのサトウくんがこのあいだ ぼくの大好きなヤマモトさんをぶちました ぼくはゆうきを出してサトウくんに 「やめろよ」 と言いいました ぼくはサトウくんにボコボコになぐられたあと ズボンとパンツをぬがされました ヤマモトさんにそれを見られて とても恥ずかしかったです サトウくんは万引きをします 自てん車もぬすみます この前ぼくもやらされそうになりました こわくなってぼくはにげました サトウくんは 「いくじなし」 と言ってまたぼくをなぐりました
そんなサトウくんがある日“しょうじょう”をもらいました サトウくんの絵がコンクールでしょうをとったみたいです 「すごいことだぞ」 と先生がほめていました その日からサトウくんはクラスの人気ものになりました でもぼくは毎日のようにサトウくんになぐられます たまにお金もとられます でもまわりのみんなは前みたいになぐさめてくれません どうしてなのかわかりません コンクールでしょうをとると悪いことをしてもいいのかもしれません ぼくは一度も学校を休んだことがありません だれも見ていないところでも悪いことはぜったいにしません でも先生はぼくに 「すごいことだぞ」 とは言ってくれません いい人がいいことをするよりも 悪い人がいいことをするほうがいいみたいです ある日ヤマモトさんとサトウくんがうわさになりました バレンタインデーにヤマモトさんがチョコをあげたみたいです ぼくはもらっていません あれいらいヤマモトさんはぼくと目をあわせてもくれません どうしてなのかわかりません ひょっとしたらヤマモトさんはキンパツが好きなのかもしれません ぼくもキンパツになろうかな…
327 :
金色の畑 :04/06/15 11:24 ID:uE4dL92K
土と生きる人がいる 春は緑の土の匂い 種を蒔き 茎は青く 共に育ち 共に眠る 愛情を注ぎ 思い通りにならない 自分と向き合う 空は高く 汗が吹き 共に耐え 共に伸び 日々自然を想う 逆らえない事を知る 花は咲き 穂が実る 共に生き 共に笑う 秋に小麦が揺れた 夕焼を浴びて 金色に輝く畑 その景色を見て 無口なその人は 満足そうに目を細めた
実家に帰らずもう何年 「仕事が忙しい」 数え切れない同じ言い訳 そのたびに母の顔が遠くなった ―そういえば 電車の窓から見える 過ぎ去る田園風景に 子どもの頃を思い出した 母に手を引かれ 秋の風を求め散歩に出かけた 裏の土手を上がり 踏み切りの無い線路を越えると 見渡す限り黄金波打つ稲穂の海 土手を下り畦道を歩くと くすぐられるような喜びが 風に促された囁きに包まれ きらめく小さな世界で 浮かび上がった
長居しないつもりの小さな荷物は 故郷に友人の結婚式 母への電話は 「友達の結婚式があるけん」 で始まり それで終わったような気がした 振り子電車は蛇行する 思い出に近づくにつれ 都市部から絶え間なく続く 見覚えのない光の列に 最後に残った母の顔を奪われそうで 目を閉じた 駅に降り立つと夜だった ズボンの裾から襲い来る寒気に 靴下を引き上げようとしゃがむと ざわめくネオンに姿を変えた 波打つ黄金の光に 影を消し去られていた カタンカタンと遠ざかる
330 :
('A`) ◆Manko.uYcs :04/06/15 15:06 ID:+Xu+rWZe
おまんこ★女学院 腐ったラジオ おまんこ★女学院 最低のラジオ 何でもかんでも放送禁止さ おまんこ★女学院 きたねえラジオ おまんこ★女学院 政治家の手先 何でもかんでも放送禁止さ おまんこ★女学院 バカのラジオ おまんこ★女学院 コソコソすんじゃねえ おまんこ野郎 おまんこ★女学院 おまんこ★女学院 腐ったやつだ おまんこ★女学院 気持ち悪いラジオ 何でもかんでも放送禁止さ おまんこ★女学院 きたねえラジオ おまんこ★女学院 政治家の手先 おまんこ野郎 FM東京 バカ野郎 何が27局ネットだ おら〜 FM仙台 おら〜 おまんこ野郎 おまんこ★女学院
331 :
名前はいらない :04/06/15 15:12 ID:2VavPwMT
「金」 詠み方はご自由に。
『おにいちゃん きんぎょってきんいろじゃないのになんできんぎょなの?』 とうの昔に捨ててしまったモノをいとこの子供に呼び起こされた 『おにいちゃん なんでゆきはしろいの?』 『おにいちゃん りんごってなんであかくなるの?』 "みさちゃん"は目にする全てが物珍しく 昔の私と同じ言葉が 同じ感情が沸いてくるらしい 今は触れることすらためらうカエルやセミだって 彼女にかかれば素手でわしづかみ 沢蟹に指を挟まれて 涙が出たってすぐ仲直り 夢の中で 自由に飛び回るような感覚で 等身大の彼女と語り合ったんだ 『おとうさん きんぎょってきんいろじゃないのになんできんぎょなのかしってる?』 『みさちゃん 金魚は昔から金魚って呼ばれてるんだよ』 『ちがうんだよ おにいちゃんにおしえてもらったもん!』
333 :
クッキー :04/06/15 20:06 ID:J9mFZV1a
クリスマスツリーの形をしたクッキー 昔、彼女にあげようとしてさ 寝ないで焼いたなクッキー その日も仕事が忙しくて、最終電車で帰ってきてさ クッキー生地は冷蔵庫で寝かしたけど 寝ないで焼いたなクッキー バリエーションを出すために、生地は2つに分けて 片方にはココアで色をつけましょう…なんて 昔、読んだ本に書いてあった事ちゃんと覚えているものだね 寝ないで焼いたなクッキー もっと君の気を引きたいからとか、もっと素敵な自分を見せようとか そんな事、考えられないような眠気の中 ただ、君と約束したからさ 本当なら金の指輪でもプレゼントしたいけど お金もなくて、何もあげられない僕にできるプレゼント 密封性のある容器に入れないとシケってしまうんだよね 味見して3秒後に笑い出した君の顔を見て その時はじめて失敗に気がついたよ 寝ないで焼いたなクッキー 昨日から雨が降り続く日曜日の朝 シケったせんべい齧りながら なんとなく思い出してしまったよクッキー
334 :
金曜日 :04/06/15 21:19 ID:QYZ6x9Nt
金曜日。 一週間の終わり。 思わずベッドに倒れ込む。 どこまでも深く沈み込んでいくような錯覚。 「寝た?」 「いいや。まだ」 「そう」 幾度とも無く体勢を変える。 「ねぇ」 「ん?」 「明日何する?」 「分かんない」 「ちゃんと考えといてね」 「うん」 時計の針が12時を示す。 明日が今日になる瞬間。 「ねぇ」 返事は無い。
何時からだろう この場所からの風景に 見慣れたのは いつもいつも この窓から見ている外を かれこれ三年ぐらいになるだろう 僕はある日、事故に会い、病院での入院生活を余儀なくされた 入院生活がはじまった頃はいつも不平不満をもらしていた こんな生活もう嫌だった そんな感じで日々が過ぎていった ある日 ふと外を見たら 綺麗な太陽が見えた まるで金の様に美しい太陽が そんな光景を見て 僕は戦おうと決意したこの怪我と 早く外に出て 走り回りたいから・・・
336 :
馬鹿 :04/06/16 00:10 ID:cyo6bawx
金をくれって 繰れって 上手くやれよ 足りない頭で だから 他にいかない 上手く儲けて笑えばいい 幸せなんだろ 業が透けて見える 醜いな 清貧を気取った方が人間的に上 飢えてるくせに 馬鹿みたいだ 所詮資本主義社会 持たないのなら それは 他の人間の手にあるってだけ 持てないって認めろよ 殺し合えよ 馬鹿ども お前らの命なんて この紙切れに等しい 何グラムだよ一体? 気付けよ 馬鹿ども いい加減さ お前ら 踊らされてんだよ 人生を賭けて 紙切れに 何枚集めれば 命と交換できる? 気付けよ 馬鹿ども 清貧を気取るお前らも 変わりやしねえ 価値観の底に業が見えるぜ 金がなきゃ生まれやしねえ 同じだよ いい加減教えてくれ 俺はどっちだよ 金は欲しいけれど浅ましくはなりたくない 俺はどっちの馬鹿なんだ?
ぼくの身体として 日常のきれはしとして なだらかな肩から うすい胸板から 脂肪だらけの足から 肥大した頭から あふれ出るぴかぴかの砂くず 変わらない景色 三つほどの山 ぼくは射精をしても きっと崇められてしまうと思った
338 :
まとわりつく輝き 1 :04/06/16 19:56 ID:cW7n3ly4
歴史のなかで残った初めての飾りが きらりと光る金のイヤリングとは なにか訳があるのだろうか? 指輪とか手鎖とか首輪とか 手かせ足かせとは違う 飾りには まずは できなかったのだろうか? 輝きを失わない 金色 人間の力を感じる まとわりつく 計測などできない力がある
339 :
まとわりつく輝き 2 :04/06/16 19:57 ID:cW7n3ly4
動きを少しずつ失っていく 人間が葦になって風にゆれ始める 雨に喜び日差しに感謝する まばゆい金色 勝ち誇ったように輝きつづける あり得ないことを みとめるようになる 気持ちのいい朝だな 歌いたくなる 思い出が金色に 輝く 存在が輝く 金色の 残ったものが 生きた時代 の 証に
340 :
Stay gold :04/06/16 23:01 ID:562CASqx
そこはろくに車も通らない 海へ続く細い県道に 寂しくたたずむポストの右 赤錆た街灯はやる気も無く ぼんやり世界を照らしていた そんな街灯にすら虫けらどもは集まりだして あっちに行けよとでも言いたげに ちらっと見た満月の方向に 街灯は綺麗な綺麗な蛾を見た 嬉しくなって街灯は 限界を超えて白く明るく 輝きを増したら蛾も近寄って来たが いらぬ虫けらどももより沢山集まってきて 蛾はなかなか近づいて来なかった やがてスタミナが切れて来たのか チカチカ点滅が始まると 虫けらどもは舌打ちしながら離れて行った その波にのまれてあの綺麗な蛾も どっか行っちゃった どっか行っちゃったよ
341 :
Stay gold :04/06/16 23:05 ID:562CASqx
もう真っ暗な世界に俯き もう真っ暗な自分に俯いていると 足元にもぞもぞ残ったフンコロガシ ありがとう ありがとう 心から嬉しくて フンコロガシが街灯の体に絡み付く頃 雨が世界を流した 街灯の後ろで何も出来ずにいた あの蛾も連れて そこはろくに車も通らない 海へ続く細い県道に 寂しくたたずむポストの右 赤錆た街灯の真後ろで キラキラ光る金の粉 もう照らされることの無い世界の中でも
342 :
俺の詩 :04/06/16 23:06 ID:hDazMSNC
ぜったい元の世界に帰って もっとたくさんお薬ノンデ、きれいな世界をたああああああくさん見て、、 自分がそのなかの一部になってて、微妙に蠢いてて、それでいてなんていうか しわしわ美しい?みたいな。 きゃっはははははっははははははは ほんとハッピ^−っすよほんと この世って最高 とろとろしててとってもおいしくて、きゅちゅってしてて。 もう、なんていうか、ぱらだいす???? そんなもんじゃない。 楽園なんて幻想。このよはどこだってパラダイスさね。 そうだろ?こんなにおいしいお薬も空気も宇宙だってここにあるんだから。 ほんともう描くのがめんどおうになってきたYA。 とろとろーーーーんになってくゆって、くちゅうってされたい KI BU N みんなかまってね〜〜〜音符音符音符 (・ω・)ノシ
343 :
名前はいらない :04/06/16 23:31 ID:FfU8Tsni
↑マルチポストはダメだとおもうよ。 105 名前:名前はいらない 投稿日:04/06/16 23:11 ID:hDazMSNC ぜったい元の世界に帰って もっとたくさんお薬ノンデ、きれいな世界をたああああああくさん見て、、自分がそのなかの一部になってて、微妙に蠢いてて、それでいてなんていうかしわしわ美しい?みたいな。 きゃっはははははっははははは ほんとハッピ−^っすよほんと この世って最高 とろとろしててとってもおいしくて、キュキュってしてて。 もう、なんていうか、ぱらだいす???? そんなもんじゃない。 楽園なんて幻想。このよはどこだってパラダイスさね。 そうだろ?こんなにおいしいお薬も空気も宇宙だってここにあるんだから。 ほんともう描くのがめんどおうになってきたYA。 とろとろーーーーんになってくゆ KI BU N
344 :
不如帰より 金糸雀へ :04/06/16 23:32 ID:zhyfe9T4
鳴かぬなら如何にとやせん不如帰 問いかけは無垢な罠に似て 君ははなすとむじゃきに答え 人は笑う 金のメッキを剥ぐように 殺せず鳴かせず待てもせず 君は光秀 いじめられっ子の裏切り者と 無恥な言葉を突き立てる けれど 君は詩人 鉛の盾のその奥に 真珠の心があればいい 傷つきやすい魂が 固く磨かれるその時まで いつか金糸雀となって 忘れた歌を歌いだす その時まで 君は君のままであればいい いつか訪れる その時まで 私は空で君を待つ 二人の歌を歌いながら
しめきりっすね。お疲れさまでした。 審査期間に入ります。ぼくもやりまーす。勘が狂ってないか心配だけど…。 審査しめきりは6月20日午前0時(6/19いっぱい)ということで。
寸評なぞおひとつ。
>>308 ダークダックスの『金色の道』を彷佛とさせるね。そこはかとなくリ
アルを感じさせるような細かい描写が印象的です。ただ、ややありがちな描写
ではあります。
>>309 うわっつらしかなぞってないのが、かえって成功していると思う。で
ないと、「世界の終り」「狂い」が白々しくなっちゃうから。そんなバランス
感覚が素晴らしいっす。何も主張しない面白さを感じました。
>>310 3行めはいらなかったかもなあ。悪くはありません。ただ「金がないの
は首がないのといっしょ」ということばもあります。
>>311 ぼくは「偉大な音楽家」が誰かわからないので、あまりこの詩を話せ
ないんだけど、色彩がふんだんに盛り込まれて絵画的な印象を受けました。
日常的な風景なんで、もっと緻密に愚直に書き込んでもいいように思われる。
>>312 鉄の味は血の味かもしれないね。血には鉄分が含まれているから。金
貨への強烈な嫌悪を表現したと思うけど、前半を読むかぎりでは、これは普通
の金貨に思えるんだよね。となると、その嫌悪も普通に感じちゃうんだよね。
347 :
まとめ :04/06/17 02:17 ID:cu9Ano+K
>308 :きんのひかり >309 :金の音 鐘の音 >310 :名前はいらない (※無題?) >311 :「金時」 >312 :名前はいらない (※無題?) >313 :拝啓 北の将軍様 >314-315 :殺すな! >317 :「男が女に与えうるもの」 >319-320 :「言葉」屋 >321 :「そりゃねえよ神様」 >324 :なんとも人間らしい (322-323訂正) >325-326 :キンパツのサトウくん >327 :金色の畑 >328-329 :光陰 >332 :みさちゃん >333 :クッキー >334 :金曜日 >335 :まさにそれは >336 :馬鹿 >337 :1,000/g >338-339 :まとわりつく輝き >340-341 :Stay gold >344 :不如帰より 金糸雀へ 以上23作品です。
先に寸評をさせてください。
>>308 きんのひかり
1,2連から続く「河底」というより、下水道を彷彿させる汚濁と腐臭のイメージ。これは
作者の実生活の辛苦か、詩作における艱難かは定かではないけれど、おそらく若さからくる苦しみ
かもしれない。だが、作者は知っている。その先にきんいろの崇高なひかりが見えてくることを。
そのときになって初めて、自分が辿ってきた道が下水道ではなく、「荼毘を見守る」ガンジスに似た
聖なる河であったことを知るかもしれない。
>>309 金の音鐘の音
言葉遊びと韻律の世界。拝金主義に対する風刺詩のようですが、ややストレートすぎるような
気がします。もうひとひねりあったらなあ。ただ言葉の表記や配列が視覚的に見せてくれ、
楽しく読ませてくれます。
>>312 私は金貨を握っていた
貨幣の流通を「嘔吐」という言葉に隠喩しているのは秀逸。ただし、「安っぽい」という
価値判断を含む言葉をじかに使ったのは、やや勇み足かなとも思います。
>>314 殺すな!
一読して荒削りな未完成、という印象を受けます。世の権勢や栄達におもねることなく
剛直に生きる、というメッセージが伝わってくる。言葉を変え、表現を変えて同じことを
叫んでいるだけ、という批判も来るだろう。だがしかし、叫ばずにはいられない何ものかが
感じられるのも確か。洗練されていない(失礼)がゆえ、作者のツバキやハギシリが聞こえてくる。
レトリックや構成面で洗練を経ると、作者の持ち味が減却されてしまうから、これでよい。
皆様お疲れ様でした。
今回も採点するのがつらい。みんな良くて・・・・
私は技術的なものはわからないのでインスピレーションで
つたないながら評価させていただきます。
【1点】
>>311 「金時」
きれいな光景が見えます。恋人と歩く幸せな光景。
それだけのことかもしれないけど、
そんな光景から切り取られた一枚の絵画のよう
>>319-320 「言葉」屋
詩という形態ではない語り口、でもとても詩的。
ちょっと漫画チックですけどね。
そんなところもイメージいっぱい降ってきます。
ところで私も手術で切除したい部分が・・・・・w
>>321 「そりゃねえよ神様」
四コマ漫画のようですが、このオチのためのテーマのように
すごいぴったり。完成したパズルみたいだ。
>>327 金色の畑
懐かしいどこか。探していたどこか。帰りたいどこか。
こういう詩は既存で多くあるから難しいんだけど
難なく書きこなされていますね。
でも薄味で健康的すぎるかも。
>>344 不如帰より 金糸雀へ
鋭い刀の切っ先みたいな奥行きを感じました。
すごう濃厚なかんじですが、後半ちょっと薄くなった感じ
「君は君〜」のあたりから。私だったらそれ以降は書かないかも
この辺は好みでしょうが。
つづき。
おきにいりです
【2点】
>>334 金曜日
やられました。短い会話の羅列。出来る限りシェイプされた言葉
それなのに二人の関係や、状態がなんだか目に浮かぶよう。
個人的にもこんなけだるい感じが好きなので2点入れさせていただきます
【2点】
>>313 :拝啓 北の将軍様
お題に対するアプローチが面白い!確かに「金」!
3連目4連目は笑わせてもらいました。
【1点】
>>321 「そりゃねえよ神様」
テーマ曲が聞こえてきましたw
>>336 :馬鹿
資本主義の矛盾、という感じでよみました。
最後2行がよいですね。
寸評の続きです。
>>326 キンパツのサトウくん
小学生の言葉遣いで書かれた実験作。5連目の「いいひとがいいことをすることよりも/
悪い人がいいことをするほうがいいみたいです」がたぶん作者の一番イイタイコト。社会の
モラルのねじれや屈折した判官びいきを風刺しているのだろうけれど、こうした子供言葉で
書かれているほうが、説教臭くなくていい。そうした意味で実験は成功。
>>336 馬鹿
中野某の「清貧の思想」が昨今ブームとなりましたが、私はこの清貧という言葉が大嫌いでした。
だって、貧乏に清く正しいという倫理観を持ち込むことで、かえって銭カネへの執着が透けて見える
ような偽善を感じていたからです。でもって、作者もそこを鋭く指摘してくれていて、私としても
溜飲が下がる気持ちです。
>>342 俺の歌
「何じゃこりゃ」という最初のインパクトがゲージュツ的か否かの決め手とすれば、この詩は優れて
ゲージュツ的。2ちゃんねるの特性を生かした表現、表記が随所に散りばめられている。まさに、こんな
詩を待っていた。かなりトリップしてロレツが回らなくなっている意識を巧みに再現している。2ちゃんねる
界の前衛詩人の誕生を祝します。
>>344 不如帰より金糸雀へ
自分の詩を自ら「金メッキ」と言ってしまうほどの卑下。自らを血を吐きながら歌うホトトギスと呼ぶ
ほどの悲愴。けれど、作者は天高き金糸雀の場所に恋焦がれ、飛翔を憧憬している。まさに
ロマンチィスト!。そんな作者の姿にいつしか自身を重ねてしまう。
353 :
名前はいらない :04/06/18 19:42 ID:YvNtJlF3
age
採点します。 【2点】 314 殺すな! 最初の9行が最高。未完成ってケチつけたが、ここの部分の完成度は高い。 344 不如帰より金糸雀へ 構成力、表現、レトリック、どこをとっても他の作品に比べ一歩抜けている感じ。 【1点】 308 きんのひかり 309 金の音 鐘の音 312 私は金貨を握っていた 326 キンパツのサトウくん 336 馬鹿 342 俺の詩 今回は文体面で実験的な試みが見られた作品がいくつかあり、楽しめた。もっと自由に!
マイペースでGO!
>>313 けっこうソツなくまとめていて、技量を感じます。ぼくらがテレビで
見る金正日のイメージそのまんまなんで、も少しヒネリがほしかったかも。
>>314-315 うん、いいね。真剣に考えてるその姿勢がたまらなくいい。ただ
少しマジメすぎるかも。周囲の事象に対することばがパターン化してる。潰れ
た感情を潰れた蛙に例えるオリジナルをもっと感じたかった。26歳を過去形で
論じるのも、35歳のぼくにとっては、微笑ましくも「違うだろ」と言いたい。
ひとつの青春だあね。
>>317 結婚を相関図みたいなもので表したかったのかな、つーのが感想。
人生のいろんな事柄をアイテム化して「信頼」「全て」のことばに図式化した
感じだね。それでも意外とごちゃついているもんだね。
>>319-320 途中の、詩中詩ともいえる効能書きは、ぼくは不要だったと思う。
売られている言葉がここでは主人公なわけだけど、効能書きの内容は、その言
葉にグサリと刺さらずに、並存してると思う。アイディアは好き。
>>321 のど自慢は、本選に出られりゃ大したもんだ。たとえそれがカネ一つ
であっても。変ったのど自慢を書いてみてもよかったんじゃなかろか。
>>324 カナーリ違和感を感じたのが、若い男二人が宝石店の指輪を覗いてい
る、という図。レッツイマジン。ほら、気持ち悪いでしょ。会話の落とし方は
嫌いじゃない。アメリカンジョークっぽいよね。
ひとまずオチ。
357 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/06/19 15:08 ID:/kqtemD+
読んでいて楽しませていただきました。ご馳走様でした。説明できない雰囲気を 重視して(金の読み方しだい……の幅??) 点を配分しました。 3点 >328 :光陰1/2 :04/06/15 11:31 ID:G21ncFvJ ふるさとを訪ねて母に会わず帰る都会の寄寓……かな。 2点 >325 :キンパツのサトウくん (前編) :04/06/15 05:45 ID:YyZaVw8i 切ないねぇ……。 2点 >327 :金色の畑 :04/06/15 11:24 ID:uE4dL92K 想像するとまぶしくなる。……不思議だ。 1点 >308 :きんのひかり :04/06/11 23:55 ID:dk4565aB 王家の廃墟ののろいのようなぬるっとした存在感。乾いた廃墟も夜の月にぬれて…… 1点 >309 :金の音 鐘の音 :04/06/12 04:37 ID:lfs8w6UQ お金ってジェニ箱のなかに種セン入れとかないと、集まらないらしいね。タネ音かな? 1点 >311 :「金時」 :04/06/12 14:33 ID:Va33kvhP 叙情的、おなかがすくまでの至福の夕暮れ……??? 1点 >312 :名前はいらない :04/06/12 15:24 ID:6Elu22+/ > 私は金貨を握っていた 金貨が鉄の味……この断片のチ切れ具合、密着軋轢……書けてなかったかな? 1点 >319 :「言葉」屋 (前編) :04/06/13 11:15 ID:G1cXRdU9 買い物にきた男(?)の背中に背負ってるものが浮かべなぁ…… っとして……天使の羽根だったりして。 1点 >334 :金曜日 :04/06/15 21:19 ID:QYZ6x9Nt 週休二日? いいねぇ……いまだに土曜日が週末なんだ。 1点 >335 :まさにそれは :04/06/15 23:54 ID:lId6JIj0 想像したら、……ちょっとダケまぶしかった。
358 :
シオン ◆poetsyov/2 :04/06/19 17:40 ID:9Orb9r+M
投稿しそびれたので、せめて審査だけでも……
今回は色々な「金」の捉え方があって、楽しかったです。
【2点】
>>308 :きんのひかり
こういう信念を持って生きられる人は強いのだろうなあ。
>>327 :金色の畑
美しく穏やかな情景が浮かびました。
【1点】
>>309 :金の音 鐘の音
視覚的にも音的にも面白く、内容にも合っているのがいいです
>>313 :拝啓 北の将軍様
面白い。なるほど、こう来ましたか。
この手の電波を受信するために、自分が電波にならない所が、読みやすかったです。
>>321 :「そりゃねえよ神様」
笑えました。気持ちが良く分かります。
>>328-329 :光陰
少し切ない郷愁がいい感じです。
あと4時間か…。間に合いますように!(お祈り)。
>>325-326 ぼくらの頃だと中学の時にこんな話あったけど、今じゃあ小学生
がこんな感じなのね、オトロシイ…。展開や性格付けに甘さは感じるけど、内
容的にはいいんじゃないかな、あまり言うことはありません。
>>327 冒頭の1行と、最終2連、この6行だけでこの詩は充分成り立つんじゃな
いかな。その間の描写があまり印象に残ってくれないんだよなあ…。あ、でも
その6行は印象的。
>>328-329 「振り子電車」は面白そうだし、「影を消し去られる」のイメー
ジと合わせて、そこを膨らませてみたらどうかなあ。シチュエーションは充分
に伝わるんだけど、説明的な感じがする。
>>332 面白い発見だと思う。たださ、作者が「子供は自由な発想を持つ無地
のキャンパスだ」っていう枠内に収まってないかな。こういう展開はひとつの
パターンだよね。テーマはかなりいいんで、何かもったいなく思う。
>>333 この詩は朗読するとけっこうイケそうだね。ことばのリズムがよくて
読んですっと入ってくるよ。後は好き嫌いの問題だろうね。ぼくは最終連が好
き、あとの部分は普通。
>>334 文章で読むと味がでる詩、だね。ヤになるくらい何も言ってないし、
びっくりするような表現もないけど、ソツなくまとめられている。これも好き
嫌いが分れそう。
>>335 詩っぽくしようとして無理しているのがアリアリとわかります。この
際だから、自分の湧きあがる感情だけをガーッと書いてみたら。その後で削れ
るものは削りゃいい。
>>336 怒ってるなあ。ぼくは日本は世界でいちばん成功した共産主義国家だ
と思ってるんだけどね。そう考えると不思議と腹が立たなくなってくる。詩は
未整理な印象が強いですが、それだからこそ伝わってくるものもありました。
ま、後は「金持ちvs貧乏人」ではなく、「いい金持ち、悪い金持ち」の視点で
見るべきなのかな、とも思う。これは受け売りだけど。
>>337 これはようわからん。つまり体から金を産出するのがそのまんまなの
か、何かの比喩になってるのかなあ。「三つほどの山」って何なのか、それも
気になりますね。
>>338-339 イヤリングに感動して詩を書いて、そのイヤリングを貶めたくな
い、っていう感情は痛いほどよくわかるんだよなあ…。でもそれだと、単なる
讃歌に終わっちゃうんです。目の付けどころはいいと思う。
>>340-341 蛾ってキレイだよね。ぼく大好きなんだ。さて、場末も場末のキ
レイな光景がこの詩のキモですが、情景描写がまだ足りない気がする、あるい
はパターン化してるような気がする。描こうとしてる絵は好きだった。
>>342 大昔の発足当時のルールで「マルチポストはやめてちょーだい」って
のがあるんだよね。だから気を悪くしないで。ビミョーにKINで笑った。
改行は成功。「くちゅう」はいらんかったかも。もっと壊してもいいよね。
>>344 冒頭の句がいい。ホントにイイ。でもなあ、詩人ってそんな特別な存
在じゃないと思うんだよなあ。鳴かないホトトギスと歌を忘れたカナリヤのコ
ンビか…。ロマンチックだね。無精髭を生やしたオッサンがときめいてるよ。
さてと…。
こうして寸評をしている間に、たあくん(1歳)がわが家の壁いっぱいに落書
きをしてくれました。
ボールペンじゃねーかよ!!どーすんだよ、これ!!!
審査に入ります。
3点
>>314-315 なんつってもパトスだ。真剣なたたずまいだ。真面目すぎるきら
いはあるが、「殺すな」の畳句がいいスパイスになっている。
3点もってけ、26歳の作者クン。
2点
>>344 鳴かないホトトギスと歌を忘れたカナリヤのコンビがかなしくてねえ…。
胸がキュンとしちゃったんだ。だから2点。
1点
>>319-320 >>332 >>338-339 >>340-341 いずれも、目の付けどころや、描こうとする世界の良さを評価したい。
あとは、ぼく個人の好みもはいってるよ(はあと)。
上位発表です 5点 >314 殺すな! >327 金色の畑 >344 不如帰より 金糸雀へ 4点 >308 きんのひかり >328 光陰 確認をお願いします。
>363 確認しました。それで合っているようです。 ということは、三人同点の場合のルールにより、審査期間を2日延ばしての協議となるわけなんですが・・・。 第五十回の時のように、決戦投票という感じでいいですかね?
了解です。つーか、結果を確認しないで寝ちまったよ、ゴメン…。 決選投票にはいります。 審査員の方々はお手数ですが、候補作の3作に対して、任意の0〜3点をつけて 下さい。コメントは不要です。 「殺すな」2点。書いてることは実は誰もが感じてることで、大したこと書い てるわけじゃない。後半に行くにつれて(というか大部分は)手垢のついた表 現が多々みられるようになる。構成も中野重治の「うたうな」に酷似してるし。 読めば読むほどアラが目立つ作品だけど、それでもぼくがなぜこれを推すかと いうと、作者の詩を書く衝動というか、情熱を買ったんだよね。 「金色の畑」1点。ごめんねあまりいい点数あげられないで。やはり2〜8連の 薄さが気になります。詩は農作業にも似ていて、刈り入れまでの剪定やら雑草 取りやらが必要だと思います。「無口なその人」ってのがいいんだよね。そこ で世界がパッと広がった感じ。 「不如帰より 金糸雀へ」2点。とにかく構図が気に入った。ホトトギスは鳴 くと血を吐くし、歌を忘れたカナリヤは西条八十の童謡だね、一応つまんない 補足です。気になったのが、ホトトギスとカナリヤのスタンスがほぼ同じに見 えてしまうこと。書簡を出すホトトギスと、それを受け取るべきカナリヤの、 キャラの書き分けができてはじめてこの詩は光を放つんじゃないかな。
決戦投票の採点をさせていただきます。 「殺すな」「不如帰より金糸雀へ」 ……2点 「金色の畑」 ……1点 「金色の畑」を詩作や子育て、日々の仕事の隠喩として解釈しようと思ったが、 無理があるようだ。となると農業の詩と読むのが自然だが、土や農業のもっと 深い部分まで踏み込んで書かないと表面的なもので終わってしまう。作者に農作業 の経験が有りや無しや。 「殺すな」「不如帰から金糸雀へ」は作者の詩作にかける姿勢や意気込みが伝わって くるのがいい。「金」というより、「詩を書くこと」「詩を書く自分」というテーマが しっくりする。そういう意味で「金」のテーマに肉薄しているか、と言われれば疑問符が つくけれど、詩の内容で2点。
「肉薄」は「肉迫」の誤りww
368 :
シオン ◆poetsyov/2 :04/06/20 20:33 ID:S5Jg7gYZ
決選投票採点させていただきました。
個人的に点数付け難くて、もの凄く悩みました。寸評は省略。ゴメン
3点:
>>327 「金色の畑」
2点:
>>314-325 「殺すな」
1点:
>>344 「不如帰より金糸雀へ」
369 :
シオン ◆poetsyov/2 :04/06/20 20:35 ID:S5Jg7gYZ
同じく >327に3点を >314-315には2点を >344には点入れず
371 :
ウサギ歯 :04/06/20 21:58 ID:8REQaZ+0
決選投票、私も投票させていただきます。 2点:>327 「金色の畑」 1点:>344 「不如帰より金糸雀へ」 0点>314-315 「殺すな」 3作品の中で差を付け投票するのは難しかったです。
372 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/06/20 23:18 ID:wt4Xazu9
疲れから、採点参加できなかった……。 決選投票は、 >327 「金色の畑」 に、2点 投票します。 〆切ころに、にまたきます。ではよろしく!
なんと、決選投票ですか! 前回の緊張感を思い出します。 私も審査に加わりたいと思います。 ◎3点 >327 金色の畑 直球一直線な感動がやさぐれた心に染みました…。 人にとって真に黄金たり得るものは何なのか、深く考えさせられます。 ○ 2点:>344 不如帰より金糸雀へ シャイな心の底に黄金の輝きを見出す作者の視点に暖かさを感じました。 ただ後半のバタバタとした締めが惜しいように思います。 2点>314-315 殺すな 何とも捨て身な詩ですね。 社会への埋没を余儀なくされる26歳という年齢にリアルな手触りを感じます。
不如帰より金糸雀へ に一票。 雰囲気がいいのと 構図のよさを評価。 感想は前に書いたので略 金色の畑 絵画のような雰囲気がとても好きなんだけど 主張がないというか、もう一歩前に出るようなところが欲しかったかな 作者の心を一振りスパイスに欲しかったな 殺すな 血の滲むような叫び。すごくストレートに心に入ってきますよね。 でもそれが金色の畑の逆で、自己主張が激しくって私は引いてしまった。 それが持ち味なんだけれど、好みとしか言いようがないかな。ごめんなさい。
決選投票をしめきります。みなさん、お疲れさまでした。 【結果】 『金色の畑』15点 『殺すな』10点 『不如帰より金糸雀へ』9点 いちおう確認をお願いします。
>>376 合っております。集計、お疲れ様です。
みなさん、審査お疲れ様です。
チャンプ名乗り楽しみです。
ありがとです。では結果発表。
チャンプ
>>327 『金色の畑』
準チャンプ
>>314-315 『殺すな!』
です。おめでとうございます。
『金色の畑』の作者さんは次のお題をどうぞ。
「金色の畑」を書きました山田です。 初チャンプ!!ひゃ〜嬉しびっくりドキドキですよ。 評価人の皆様どうもありがとうございました☆★☆ 次のお題は「手紙」でお願いします。 〆切は6/29いっぱいでよろしくです!
380 :
正義君への手紙 2−1 :04/06/22 09:57 ID:4tE1+ArL
戦争や旱魃、エイズやテロリズム 海の向こうではたくさん人が死んでいるというのに いまさら詩など書いていられない 僕の目をまっすぐ見つめながら 告発するように君は言った 僕はそのとき何も答えられずに 沈黙に身を縛られるだけだった 君は世界の悲劇のすべてをひとりで背負うというのか 尽きることのない不幸の連鎖に最後まで付き合おうというのか ああ、それはまったく 己の身を賭してダイスの7の目に賭けるようなもの それは必敗の法則 それでも君は帝国と闘い、解放を勝ち取ろうというのか 贋物の言葉を暴きたて、弾劾し 本当の言葉 「パンのみに生きるにあらざる」言葉の啓示に預かろうという企ては 世界の悲劇、この世の不幸の前で無力か否か 遠くで爆撃機の音が聞こえる 少女の泣き叫ぶ声がする 僕の祈りは届かない 確かに君の言うように 慌てて十字を切ってみたところで 少女の頭上に迫った爆弾の軌道を変えることはできない 幼い死骸に手向ける言葉を探してみても それが魂の奥底から出たものと言えるかどうか確言できない 死者の旅路に趣く少女への清めの言葉になるとはとうてい思えない
381 :
正義君への手紙 2−2 :04/06/22 10:04 ID:4tE1+ArL
僕ができることは 精一杯にできることは 賢治のようにおろおろと歩き みっともなくも無様に取乱し、動揺を隠せず ご飯粒のようにボロボロと 言葉にならない言葉を口からこぼし そうしながらも ザルを片手に慌ててそれを拾い集めては なんとか懸命にその断片の模様を形にしようとする そのことだけが唯一できる 自分にとって本当に精一杯のことなのです 言葉よりも饒舌な沈黙を保つより 沈黙よりも静寂な言葉を発することが 僕にできるすべてなのです だから それを察して 許してください
充実した日々を送っていた いつも変化がない そんな日々だったけど 僕はそれが好きだった しかし、ある時 事態は急転した 戦争という名の悪魔によって 日本は第二次世界大戦に参加し 米軍などと戦争を始めた 少しずつ 生活が壊れていき 人々に余裕がなくなっていった 活気にあふれていた町も まるで気が抜けたかのように沈んでいる 毎日、怯えながら眠る毎日が続いた 子どもたちは学校で農作や竹やりでの交戦練習 妻は兵器工場での労働 私は自営業のパン屋をひたすら 続けていた 辛かった もの凄く辛かった だけど 今を頑張って乗り切れば いつか 報われると信じて頑張り続けた・・ しかし、世の中はそんなに甘くなかった ある日の朝 ポストを覗くとそこには 赤い手紙が入っていた
383 :
生肉 :04/06/22 13:57 ID:PONm144e
うんこのたっぷりついた ちり紙がそこへ落ちてゆく ぼくの手を離れ うじむしさんたちへの手紙 窓の外を仰げば 2004年の太陽 黄色い固形消臭剤くさい厠から こんにちは 1994年に出したラブレター 体操服に顔黒くみえた少女への あれ以来出していない 人間への手紙
お元気ですか、僕がこの前話した事は、変な意味ではなくて …学校で今日も顔を見たのに元気かなんてヘンだな 前略 僕が …どうして俺は僕という漢字がこんなにヘタなんだ 前略 僕がこの前 …あいつの事だ、この前ってどこの前よ位の事は言うな 前略 僕が先週の水曜日に話した事は …会って散々話して最後の一言だけなんだよな 前略 僕が先週の水曜日会って最後に言 …「言」の横線がぜんぶ曲がってしまった 前略 僕が先週の水曜日会って最後に言った事は …違う、決して言いたくて言った訳じゃない 前略 僕が先週の水曜日会って最後に伝えたかっ …隠していたかった、でもあの時、君を見てたら 前略 僕が先週の水曜日会って最後 …最後なんてあまりにも縁起がわるすぎるじゃないか 前略 僕が先週の水曜日会って帰り際 …もうあれから一週間も口をきいてもらえない 前略 …大事な君への手紙なのに略してどうする また書き直しだ どう書いたらもう一度楽しい君との時間が 取り戻せるのだろう オッス!あれは冗談だから忘れてくれよな …軽すぎる、それに冗談なんかじゃ 拝啓
385 :
君のひかり :04/06/22 19:33 ID:BcCOTwRr
今は傍にいない君を 何度も 何度も 繰り返し読む 私の脳内に沁みていく あたたかな あたたかな ひかりよ やがて この消印がセピアになっても 言の葉だけは生き続け 立ち止まる私を 見守ってくれるだろう ありがとうのひかりをこめて 君の元へも届けよう
386 :
あかいはこにあずけて 1/2 :04/06/22 22:18 ID:J2BVgcHE
届いた? 届いたよ 届いた? 届いたよ 届いた? 届いたってば 届いた? 届いたって言ってるじゃないか 届いている? 届くさ 届こうとする? 届けようとしている 届けたい? 届けたい わけじゃない
387 :
あかいはこにあずけて 2/2 :04/06/22 22:19 ID:J2BVgcHE
届く? 届くだろう 届きそう? 届くかもしれない ただ それを しることは できないけれど あかいはこにあずけて そうなればいいと のぞむの 届いた? 届いたのだろうか 届いている? 届けられるのだろうか 届かない? 届かないかもしれない 届けられる? 届けてみせる 届けられない? 届けられない時もある 届いて 届いて 届けよう 届けるとも 届けるとも 届くとも かならず あかいはこにあずけて そうなればいいと のぞむの へんじはもとめてないわ 届けばいい と のぞむの
「遺言」 五枚目のレコードをかけおわったよ 塗り固められたコンクリートと太陽が擦れる音を 啄ばむ蟷螂の眼は自らの身すらも殺すだろう 例えば君のあらゆる葛藤からはじめる灼熱のサバンナの生存が 月を覆い隠しその精密な陰影の法則を駆逐したのなら 僕はもう意地になって君の頬を殴り続けるだろう 手が赤く染まったとしても夕日は沈んでいく 僕らは何一つだって買収することはできなんだ 君は言うだろう 僕を思い出して 君は泣くだろう 僕を憎んで 君は笑うだろう 僕を慈しんで そして君は僕がいたことのある壁のない部屋の中で 椅子にもたれ6枚目のレコードをかけるだろう
ぐはみすった ということでこの作品は除外で
よう 久しぶりだな 調子はどうだい? お前が今どんな事してるか言い当ててやろうか? どうせ競馬新聞見ながら硬い顔でうなってるんだろ。 ははは、いつもそうだったよなぁ。 俺が物心ついた頃からさ 煙草吹かしながら競馬の予想してたもんなぁ。 何が面白いんだ?あんな物。 まぁそんな事はどうでもいいんだ。 そっちの暮らしはどうなんだ?ちゃんと一人でもやってけてるか? もう長い事、俺はお前の写真しか見てないからさ。 そう言えばお前が俺を居酒屋に連れてった日。 俺は酒なんて飲めねぇよって言ってんのに 無理やり飲まされてさ。 うれしかったよ とても なぁ、約束してくれないか? 俺がそっちにいく事になったらさ また二人で飲もうぜ。 お前の好きな安い焼酎を。 あぁ、つい話が長くなっちまったな。 もっとさ、大事な、伝えたい事とか一杯あったんだけど。 それは俺がそっちにいったら話せばいいか。 長々と読んでくれてありがとうな。 それじゃあな、元気でな
391 :
名前はいらない :04/06/23 15:13 ID:bC28k37o
”今日の僕より” ケンカする気はなかったのに ちょっとふざけただけなのに あの子と約束してたのに 昨日の僕に手紙を出そう ”ジョーカーに惑わされるな” 告白しようと思ってたのに 謝ろうと思ってたのに 最後にしようと思ってたのに 明日の僕に手紙を出そう ”スペードのエースはいつ使うの?”
君は、結ばれ、魚の目、並べて、 磯臭い、くそったれと、くそったれと、 僕は、ちゃぶ台の上、角の取れた心、 けっ、心の、断面図、丸くて 重なる、山積み、愛の、手紙に、 目覚まし時計、埋もれてしまった 目覚まし時計、埋もれてしまった 回るのは、扇風機、それと、季節と、 脇の下のわだかまり、庭の花びら、 胸の、風車、胸の、風車、 世界の、歯車、魚の、目玉、 胸の、奥の、風車、夜、風、心地よく、痛くて 飛んで、飛んで、回って、回って、 落ちる、ハエの、腐敗した、生涯、 舞い上がる手紙、それも落ちたら、 僕は、どこへ、落ちたら、いい、 僕はどこで回ればいいのだ 目覚まし時計、埋もれてしまった、 目覚めの声は、埋もれてしまった、 磯臭い、奴より、よっぽど、腐敗した、 心が、山積み、心が、山積み、 くそったれ、埋もれてしまった 実存の、棺、薄っぺらな、布に包まって、 散乱と、手を繋ぎ、床に、就こう
ざぶとんさばかれて 白い雲がざぶん 夜のバイク音が 文字をたたいて うかんでくる 「 」 もう二度と言うことのない言葉だろう 笑顔は夜風に沁みいって ほんのりとしていた 刻みこまれた息が 泡になって ライトをひろっていたよ どんなにくり返しても 写真にすらならない記憶を なぜかいつまでも 待ちこがれ 待ちこがれている 白い息がざぶん あの日のぞいた雲に 描かれていた言葉を バイクがたたいて細かく叫んだ 紙一枚ほどにも残らない文字 ざぶとんは視界のふちでさばかれる 一度は通りすぎた色が 記憶のコップで浄化されていくように バイクは平らな夜空を どこまでもかけぬけて ヘルメットの先で消えた
プロペラ飛行機を机にして ただ手紙を書き続けるだけの毎日 誰に宛てているのかさえ もう僕には分からない くすんだ空色の中で 色に飲み込まれ消えた人 粉砕された空の破片に その身を貫かれた人 そして この空を正視することなく 家に帰った僕 家の中の空には あの小惑星と衛星が 飛行機雲のレールに沿って あの壁紙の雲のように流れ続ける いつからここにいるのか分からない いつから手紙を書いているのかわからない プロペラ飛行機を机にして ただ手紙を書き続けるだけの毎日 誰に宛てているのかさえ もう僕には分からない
ある日 私のもとに封筒が届けられた その封筒の中には 手紙が入っていた しかし その手紙は白紙だった・・ その手紙はいつまでも白紙だった 何時見ても 手紙は白紙で変化がなかった 何故なら もう書き手がこの世にいないからだ だからこの手紙は何時までも白紙なのである この手紙を送ってきたのは私の長年の友人だった 死ぬ前に手紙を郵便局に出しておいたらしい そして 彼が死んだ際に私のもとに送られるようになっていた 彼が何のために白紙の手紙を送ったかはもうわからない この白紙の手紙を貰った私は色々考えた しかし 全然解からない いつまでたっても解からない もしかするとこの手紙には意味がないのかもしれない 彼がこの手紙を送ろうとしているところを想像してみる もの凄く滑稽でそして 悪びれた笑顔をしながら 郵便局で手紙を出している姿が思い浮かんだ 彼はいつも 私を笑わしてくれた もしかすると彼は死んだ後も私を笑わそうとしたのかもしれない 白紙という手紙で
時間と空間と 言葉さえも越えて 狙いさえ定めずに 放たれた矢のように 彷徨い 射る的も得ず 果てたとしても 地に落ち 時を経て 君に拾われるように 想像すれば 素晴らしく素敵な事のように 広がっていく 例えば変質した紙に這う滲んだ文字 それが異国からの物で 君が拾ったとしたら? いつから打ち捨てられたと知れない 砂浜に 太陽の美しい光を受けて 輝き 目に留まるビン どこかの国のラベルにさえ心躍る その中の手紙 時間と空間と 言葉さえも越えて 狙い定め放たれた矢 馬鹿げた計画でも 彷徨い 的を射る時を待ち焦がれる 宇宙人に宛て 打ち上げられたカプセル 想像すれば 素晴らしく可笑しな話のように 膨らんでいく 例えばメッセージなんてなくても それが宇宙人の存在を示し 君が拾ったとしたら? どうやって返事を書こうかなんて 思ってみたり 或いは人間が打ち上げたカプセルを受け取った 宇宙人の気持ちが分かった気がする? それもまた手紙
画用紙いっぱいに いろんなクレヨンちりばめて 全部の線がのびのびおおあくび 覚えたての文字がおどる その真ん中で ピンク色一色で書かれた にっこり笑顔さん あなたみたいね さくらんぼみたいな 小粒だけど かわいいお顔 いまはおやすみしてるけど ももいろのほっぺたと くせのあるくりいろの髪の毛 真っ黒いまん丸おめめで もう一度私を見つめて あなたの思い出でえがいた 七色の夢の続きを見ながら あなたにお返事をかくよ また逢おうねと 白くて小さな箱に一緒に詰めて
398 :
397 :04/06/26 21:09 ID:WFOSUVO3
↑題名書き忘れた。 「眠り姫へ」
399 :
手紙 :04/06/27 00:34 ID:VEZvoveC
手紙を読もう 過去に出してた 手紙を読もう 僕はしっかり勉強して 大学に入って 大学を卒業して 一部上場の 会社に勤めた 遣り甲斐のある仕事を任されて 毎日が矢のように過ぎていく 体にみなぎる力が溢れ出し 楽しくてしょうがない 恋人もできた 夢のような毎日だ ああ 若かったんだなぁ きのうにもらった 手紙を読もう 一所懸命がんばって 貯金も 増えた 家族も増えた これからは 少しは無駄使いも してください 泣かせることが書いてある ああ 若かったんだなぁ 増えてくるものばかり 増えてくるものばかり 見ていた ああ ……
400 :
母 :04/06/27 11:43 ID:lRe5pI5/
大学へ受かり、下宿を始め、1年ほど経たころに、 母から届いた一通の文、 和紙の封書に、和紙の便箋、 思い惑うような躊躇いがちな墨の手が、 記し中身は、娘を気遣う、操を気遣う母の願いでありました。 ちょうど、恋人ができたとの報告をせし後で、 さぞや心配なすったに違いないと想えども、 このやくざな娘が男を知りしは、もはや記憶にないほど かなたなことでありました。 泣き笑いが抑えきれずに、文に染みが残ります。 さぞや、かの母、娘に白い白い想いを願いしか。 いかで、この娘、黒い黒い日々を送りしか。 思いがけず気づかされたは、その黒さ、母に知って欲しかった。 娘の願いが涙になったでありました。 決して知らせて為らぬと誓いしことでありましたのに。
三千人を擁する月面都市でヤツがただ一人の郵便配達人だった。 八の字マユゲのひょろひょろとした若い男でこっちの優越感を満たすような気 弱なオーラにつつまれている。郵便会社配給のぴっちりした制服の着たきりス ズメで頼りなく郵便帽を頭にのせてそれがヤツをますますさえない男にしてい た。 月に一度郵便物をのせた貨物船が到着する。月に2、3通の手紙に葉書にビデオ レター。それを配達するのが一苦労なんだとヤツはこぼしていた。 いまどき手紙なんて過去の遺物で電話のほうが便利にきまってる。それでも届 く郵便物。月に2、3通の手紙に葉書にビデオレター。そいつらは高い電話代を ケチったり行方知れずだったりどうしても電話がつながらなかったりでいわゆ るワケありの連中だ。そいつらを捜しだしてしかも受け取ってもらうのが大変 なんだとヤツは八の字マユゲをいっそう下げてまばたきをくり返す。 ヤツの話に興味を示す酔狂はめったにいない。ここ月面都市では次から次へと 新しいニュースだの事件だの問題ごとだの噂だのでもちきりでヤツの仕事は些 細でちっぽけなものだった。俺たちはからかい半分でヤツの話をきいているよ うなもんだった。 受取拒否も宛先不明も一度たりとないとヤツは呟いた。 一度もない?そう。 手紙は受け取ってもらわなきゃ。誰かが誰かにむけて書いたんだから。 ちょっと言えないような手段もつかって捜しだしてぶっとばされようがひっか かれようが殺されそうになろうが「郵便でーす」とそこに居つづけるんだと。 呆れる俺たちを尻目にヤツは肩を落して目をこすって洟をすする。 手紙は受け取ってもらわなきゃ。
こないだヤツを見た。過激派組織のアジトを軍がつきとめて踏み込もうとする や華々しいニードル銃の銃撃戦がはじまってる最中に「郵便でーす」と間延び したいつもの声でアジトに向かっていった。 軍はその手紙を見せろという。ヤツはかぶりを振る。 手紙は受け取ってもらわなきゃ。 ヤツは突如走り出す。ヤツは加速する。郵便帽が飛ばないよう片手で押さえな がら。ヤツに向かって双方から放たれる銃弾をヤツは不思議な踊りをおどるよ うにかいくぐる。加速する銃弾と加速するヤツとマッハをこえて月を七周半し て八の字マユゲのまま加速する郵便配達人。 軍がとうとう爆薬をつかった。ふっとばされる過激派ふっとばされるヤツ。エ アロックは素早く閉じて月面に投げ出されそうになる過激派の首領Gをヤツは いささか頼りなくくるくる巻き込むように救けだして息も絶え絶えに手紙を渡 す。「郵便でーす」 手紙はおっかさんからのものだったらしい。 俺たちが興奮して話す下世話な噂ばなしをヤツはきいて目をこすった。 「ふうん」
受け取る受け取れ受け取らせる受け取らない受け取りたくない受け取れないうけと 見る見ろ見ない見たくない見られたくない見られない 送りつける送りつけろ送りつけない送りつけたくない送りつけられない送りつけられたくない 読む読ませる読ませろ読ませられない読みたくない読めない 手紙にはいくつもの物語があって 今日も僕は物語の断片をひもといている 書く書け書かせる書かない書けない書きたくない わかるわかろうわからせるわからないわかりたくないわかり得ない
全開、夏ってかんじ 汗が止まらなかった 沸騰直前のやかんのよう 目に焼き付いてしまうような薄い服を着た人たちが街を占拠 僕を焼き尽くすような日差しがその日はなぜか心地良かった 早起きしすぎたセミが 『木陰の争奪戦が始まるよ』と寂しく鳴いていた 僕は待ち合わせの場所へ急ぐ 自転車のハンドルを握る手は 暑さと緊張でジットリしてたんだ 久しぶりに見る君の笑顔は 大人びてて僕をちょっぴり不安にさせた
あの頃の僕らはどこに行ったって毎日が楽しかった 喫茶店でいつものアイスコーヒー ストローを噛むのが君の癖だったな 高校近くのジジ屋で買った安物のポップコーン 公園で足元にまくと鳩がどこからともなく飛んできたっけ 冗談言って君の肩をポンっと叩く 君も同じように笑いながら 僕のシャツの裾のほうを軽くひっぱるんだ 友達以外の なにものでもなかった君への あの時抱いた恋心 僕の中で くすぶり続けた 君も僕と同じ気持ちでいてくれたのかい? お互い故郷を離れて 会えなくなって ようやく決心させたんだ 決して壊しちゃいけない禁断の壁 ハンマーを握りしめた
全開、夏ってかんじ 汗が止まらなかった 他愛も無い昔話の最中 突然君はうつむきながら言ったね 『彼氏ができたんだ』って 君への想いを書き綴った手紙 ポケットの中で少ししわになった手紙 僕はポケットからそっと手を遠ざけた 僕はどんな顔をして君の前に座っていたんだろうか 気持ちが萎えた自分自身に感じる不甲斐なさ なぜか少しホッとしている自分に腹が立った
あれから5年 手紙が届く 泣き顔が君とそっくりな赤ちゃんの写真入り とっくに捨てたと思ってた感情にスイッチが入る 今も君の幸せを願う気持ちに変わりはないのだろう 色褪せて 手触りのザラついた 少ししわになった手紙 淡い恋心と君から届いた手紙をそこに加える そして二度と開けることのない 机の引出しの奥のほうで ひっそりと眠るのでしょう
出せない手紙が部屋に満ちて その上でぼくはぷうかぷうか浮かんでいるのです もうすでに 窓は深く海中に沈み込み かろうじて 外から聞こえてくる笑い声と 時折団地の向こうを走る電車の音で まだ間に合うと自分に言い聞かせるのです 部屋は暑く 換気もきかないので ダラダラと手紙に汗が染み込んで 滲んだインクで 濁った波間に揺れて 上部だけを僅かに覗かせた扉を 横目でぼんやり見つめていると あの向こうには誰かが立っていて ノブに手をかけているんじゃないだろうかと 不安に息を殺すのです
聞いてください それでもここは どろりとした海中に潜ると すぐに光は届かなくなり 腐ったような異臭に身を包まれますが 膝を抱えると とくんとくんと体が揺れて とても心地よいのです 聞いてください それでもぼくは いつか 手紙の海にすっかり溺れてしまう前に 扉を開けて欲しいのです
411 :
悲しい手紙 :04/06/28 18:54 ID:co5LHHOf
愛というのには縁がない 絶対来ないラブレター いつも届くのは かなししい手紙 愛のこもってない 中傷の文字 絶対来ないラブレター 思春期の夢はヤブレター 親の染色体のせいにし 世の中のせいにし 自分さえいやになる 次の悲しい手紙は 遺書か自分の死亡通知
手紙を書こう 大好きな人に向けて 下手な文字でいいんだ 気の利いた言葉とか言えたらいいけど 「ありがとう」 だけでも不器用な心は伝わるから 手紙を書こう 大切な人に向けて メモ帳だっていいんだ 綺麗な便箋なんて用意できたらいいけど 「ごめんね」 って伝える事が一番大事だから どんなに時代が便利になっても気持ちは伝えなきゃ 思い出す事ができるだろう 大好きな人 大切な人 普段思っていてもいえない事 たくさんある 距離が遠くても 懐かしく思う日がある 手紙を書こう そんな愛する人たちに向けて 君の気持ちが届くように
突然の手紙 驚いたでしょう 実はずっと前から 気付いていました あなたに ぼくの裏側で色々考えながら ぼくを見ていたもうひとりのぼくに ずっと気付いていました ぼくはどうですか 楽しそうですか 幸せそうですか そうでもないってこと あなたは知っていますよね でもごめんなさい あなたにごめんなさい こんなぼくが あなたをつくってしまった ごめんなさい いつもひとりぼっちの時間は あなたに任せっきりでした 悲しいことがあった日も ぼくは拗ねて眠ってしまって… いつもいつも 本当にごめんなさい
ぼくが寝ているとき あなたが泣いていること 実はずっと前から 気付いていました その理由も 悲しみしか知らないあなたは 自分を不幸だなんて思わないと 昔はそう思っていました ぼくはどうですか 楽しそうですよね 幸せそうですよね そうでもないなんて言ったら あなたは笑いますよね 字を書けるのかはわかりませんが いつかお返事を下さい そしてまたいつか 今度はお話をしましょう そしていつか ひとつになりましょう 文字通り あなたの悲しみは ぼくの悲しみなのだから いままで黙っていてごめんなさい そしてありがとう ―もうひとりのぼくへ
クレジットカードの明細書 健康診断のお知らせ 同窓会の案内状 そしてあなたからのエア・メール 私という海岸に寄せてきたささやかな言葉たち 「庭の合歓木が葉を落とし始めました。 その一葉が私に向けた私信のように感じられること、 それだけでも幸せだと思うのです。」 ぬいぐるみのポケットを縫う時 白いお月様が見守ってくれていることの幸せ 猫が集まる廃船の眠り 貝殻から聴こえてくる旋律 人は誰しも未来に宛てて手紙を書いている そう思うとき私は方舟の中にいる
>415は 「昼下がりの庭」 でお願いします すみません!
====================================== The 1st three-line love letter 「初恋」 僕は君とここで出会い 君と僕はここで別れる 四月になると他人になる君へ 「じゃあな」 ====================================== The 2nd three-line love letter 「流れ星」 君に想いを告げた夜 地上に落ちる流れ星 僕は星に願いをかける 「明日天気になぁれ」 ====================================== The 3rd three-line love letter 「ひとりぼっち」 机の上で微笑う君 携帯電話は鳴らないまま 今日が過ぎたらメールしよう 「ごめんな」 ======================================
====================================== The 4th three-line love letter 「車窓」 流れる景色を見つめながら 今だけ思い出に浸ろう 泣きやまなかった君へ 「がんばるよ」 ====================================== The 5th three-line love letter 「笑顔」 懐かしい空気 セピア色だった街 かわらない君の笑顔 「ただいま」 ====================================== The three-line love letter last talk 「Happy end」 真っ白な部屋 インクの匂いのする新聞 珈琲を煎れる君 「おはよう」 ======================================
419 :
Messege In A Poem. :04/06/29 20:36 ID:xj0plDHx
名前を知らないあなたへ 宛先のない手紙を贈る 行き場所のない想いがいつか 届くべき人へ届くようにと しなやかなボトルに包んで ネットの海に流してみる 夢見る詩人の戯れ言を あなたは愚かと笑うでしょうか それでも嵐の海原に あるいは氷の岸壁に 漂うそれを見つけたなら あなたは拾ってくれるでしょうか 固く閉ざした封印を 手慰みにでも紐解いて あなたの心の片隅に そっと置かせてくれるでしょうか いいえ 応えは要りません 宛先のない手紙の主は 名前のいらない夢見る詩人 名前を知らないその人が 君ではないと知っているから 君よその手を差し伸べないで 割ったボトルの鋭さに 優しいその手を傷つけぬように 漂うボトルは漂うままに 波間で夢見て居たいのです
420 :
瑞夫さん :04/06/29 21:12 ID:cseasTgd
土曜日の午後は絵本を抱いて、瑞夫さんの団地にいく。 瑞夫さんはいつも家にいて、 甘くてミルクたっぷりの紅茶をいれてくれる。 瑞夫さんの弱さを、わたしは見抜いている。 床を埋めた幼い手紙に、威嚇されて優しいこと。 俯せればカーテンの残像は、知らない音楽に揺れている。 裸足のつまさきが、猫みたいに動きはじめるのは、 タオルケットが滑り落ちたから。 蛇口から滴った水が途中から90度折れて、便箋を黒く濡らす。 不幸な家族なみに嫌いな夕方には縮んで、 うちに帰るとすぐに、手紙を書きはじめる。 いつもと同じ文面。 UFOの本買ってくれたから、全部秘密にしてあげる。 わたし、いつも起きてたんだよ。
みなさん何やってんですか? 手紙に文字を書いてんですか? 手紙に思いを託しているんですか? そーんなまさーかねー ハハハ 私の生まれた国では 手紙=トイレットペーパーですよ 何にも書かないでいい、流すだけでいい むしろ流しきってしまいたいですね 日々の汚れを、体中についてしまった こびりついた言葉や文字の垢を 手紙は読まずに捨てなさい 相手の狙いは貴方が死んだ時に残る 遺産だけですよ、きっと 相続税をいっぱい払って腹黒く笑いたいだけ それでも 手紙を書き続けてしまうのですか?読んでしまうのですか? そーんなまさーかねー ハハハ、ハハハハハ・・・・
手についた紙がどうしても取れない 言いたいことは一つに足りない なんだかいきおい余ってボールペンが便箋を突き破ってしまった あなたとはめったに会わない たまに出くわしておあいそ言ったり無視したり それだけ もう翌朝便とかバイク便とか自転車便とか 似たような人にいっぱい会って いびつななにかを梱包するのにつくづく疲れた 一筆添えるだけのために小さな紙切れにいろいろ書いたりして これは手についたまま漂っている ぬれたティッシュペーパーのように ぺったりと頭蓋の裏側に貼りついている そのようにここに余っている心がある 運んでくれ わたしに入れるだけのあなただ たまには持ち去ってくれ どっさりと 行ってくれ もう梱包する気力も
423 :
名前はいらない :04/06/30 01:00 ID:jWw6qKHY
〆切でつね〜 ??
まずは寸評から参ります
>>384 誠意の肉筆厨房編
実際、本当に伝えたい人に自分の気持ちをそのまま伝えるということは難しい。
それに、言葉って意識すればするほど、それが白々しく見えてしまうもの。だから、
手紙を書くのも躊躇してしまう。そのへんの気持ちがよくかけています。読んでいて
うん、そうそう、と何度も頷いてしまいました。
>>386-387 あかいはこにあずけて
「届く」の五段活用。届けばいい、というのは手紙というより、気持ちが相手に伝わる
ということなんだよね、念のため。
>>392 目覚めず、されども
タイトルが示しているように、目覚めるでも熟睡するでもない、半覚醒の、夢うつつの
の状態。まさに恋の心境ですな。目覚まし時計、扇風機、歯車、風車、目玉―と続く、
丸い、円のイメージと、手紙、棺、布の四角いイメージの交錯。そして、飛ぶ、落ちる、回る
―これは夢の中で私たちが経験する浮遊感。同時にこれは恋の舞踏感覚でもある。そして、「磯臭い「
―この一筋縄ではない言葉遣い。磯の臭いはさまざまな海の生き物たちの有機物が発する特有のにおい―
精液や分泌物、排泄物、死骸の腐臭―それらがないまぜとなった、もの。つまり、すべての
いのちの生と性、生と死から由来する、なまなかではない生の本源的な核心から発せられるにおいに
私はエロスを感じた。作者は「強烈なエゴ」ほどの意味で「磯の臭い」と書いているのかもしれない
が、私はもう一歩踏み込んでそう解釈することで、この詩の深みを感じたい。
「散乱と手を繋ぎ/床に就こう」のラストにこの恋の幻惑を感じる。
>>388 遺言
はっきり言って意味がわからん。第1連の6行目と7行目のつながり以外は第1連は
皆目わからない。こういう詩はあえて意味をとらないで、イメージのつながりで読む、
という味わい方もあるのだけれど、レコード、コンクリート、太陽、蟷螂、サバンナ、月
など多用なイメージを並べても混沌とするだけで、作者の意図を測りかねる。誰か助けて。
1
>>394 プロペラレター
パソコンというプロペラ飛行機に言葉を乗せて詩を書くという営為。誰に宛てているのか、
それはわからない不安。でも、それはよく言われていれようなヴァーチャルな閉じられた
小宇宙ではない。必ず向こうには同じくすんだ色の空の下で色に飲み込まれた、粉砕された
痛みを持った人がいるのだから。なぜか、この詩を読んで私も励まされた気がした。
>>394 Biank paper
死者から届いた白紙の手紙―おもしろい発想なんだけれど、第4,5連がちょっと…。「意味がない」
「私を笑わそうとした」以外の結末を持ってくれば評価はグンと変わってくる。惜しい。
>>399 手紙
第5,6連目の「増えてくるものばかり/増えてくるものばかり見ていた/ああ……」が
この詩のミソ。人生の昇り調子のときのもう一面、得たものと同時に失ったものの大きさ、
深さを含意していて、それについてはあえて何も言及しない。そのことでかえって読み手に
委ね、内省させるとい手法も確かにある。この詩はその一例。
>>401-402 郵便配達人、走る
読後感は松本零士の銀河鉄道999にこんな話ありそう、それとプラス石森章太郎の
サイボーグ009.八の字マユゲの郵便配達人の愛嬌あるキャラで一気に読ませる。
このキャラ、絵になって出てくる。この回だけで終わらせるのは、ちょっともったいない。
シリーズものとして、またお目にかかりたいものです。
>>404 (無題)
これも五段活用。 昔、嘉門達夫の歌で演歌歌手の段田団(漢字はこれで合っている?)
の五段活用っていう歌があった。ダンダダン、ヂンヂヂン、ヅンヅヅン、デンデデンという
歌なんだけれど、なぜかそれを思い出した。
>>405-408 あともう少しだけ
遠いあの日の苦い思い出。誰にでも、私にも経験がある青春の一ページ。内容は普通だし、
とりたてて技巧も感じられない。詩というより、散文という感じ。でも、この詩を読んで
共感を持つ人は多いんじゃないか。えてして一人よがりな世界に籠もりがちな詩書きの中で
こういう平易で共感が持てる文章を書く、というのは詩の練習としていいんじゃないか。
>>409 たゆたう
ゴメン。392の「目覚めず、されども」を読んだあとなんで、この詩はそのエピゴーネンに
見えてしまう。作者の意図はさておき、海、手紙が部屋に満ちる、夢見心地など、イメージが
だいぶかぶっている。これは偶然なんだろうけれど、「目覚めず―」が秀作なだけに、だいぶ
損をしている。こうした投稿順の掲載ではなく、一斉に載せる雑誌の投稿のような形式であったなら
この詩の評価も決して悪くないのだけれど、うーん、難しい。
427 :
改行多いと怒られた :04/06/30 10:01 ID:1Z8qVxJO
遅くなったけどまとめ。 テーマは「手紙」です >380-381 :正義君への手紙 >382 :レ・ミゼラブル >383 :生肉 >384 :誠意の肉筆厨房編 >385 :君のひかり >386-387 :あかいはこにあずけて >390 :天国の親父へ >391 :名前はいらない(※) >392 :目覚めず、されども >393 :道路とライト音 >394 :プロペラレター >395 :Blank paper >396 :不定形、郵便要らず >397 :眠り姫へ(タイトル398で補足) >399 :手紙 >400 :母
428 :
続き :04/06/30 10:01 ID:1Z8qVxJO
>404 :名前はいらない (※) >405-408 :あともう少しだけ >409-410 :たゆたう >411 :悲しい手紙 >412 :手紙を書こう >413-414 :「もうひとりのぼくへ」 >415 :昼下がりの庭(タイトル416で補足) >417-418 :Love letter >419 :Messege In A Poem. >420 :瑞夫さん >421 :あら、そうなの?でもここ日本だし・・・ >422 :手についた紙 ※無題? 以上28作品。〆切は7月2日午前0時(でよいですよね?)まで。 審査員の皆さんよろしくお願いします!
ケンカする気はなかったのに ちょっとふざけただけなのに あの子と約束してたのに 昨日の僕に手紙を出そう "ジョーカーに惑わされるな" 告白しようと思ってたのに 謝ろうと思ってたのに 最後にしようと思ってたのに 明日の僕に手紙を出そう "スペードのエースはいつ使うの?"
>380-381 :正義君への手紙 >382 :レ・ミゼラブル >383 :生肉 >384 :誠意の肉筆厨房編 >385 :君のひかり >386-387 :あかいはこにあずけて >390 :天国の親父へ >391 :今日の僕より >392 :目覚めず、されども >393 :道路とライト音 >394 :プロペラレター >395 :Blank paper >396 :不定形、郵便要らず >397 :眠り姫へ(タイトル398で補足) >399 :手紙 >400 :母 >404 :名前はいらない (※) >405-408 :あともう少しだけ >409-410 :たゆたう >411 :悲しい手紙 >412 :手紙を書こう >413-414 :「もうひとりのぼくへ」 >415 :昼下がりの庭(タイトル416で補足) >417-418 :Love letter >419 :Messege In A Poem. >420 :瑞夫さん >421 :あら、そうなの?でもここ日本だし・・・ >422 :手についた紙 あと〆切りも7月2日いっぱい(7月3日午前0時)ですね。ミス多くてすみません。
431 :
名前はいらない :04/06/30 18:11 ID:N6dHjUMe
採点あげ
>>414 「もうひとりのぼくへ」
多重人格とか分裂症とか、自我の分裂というディープな内容かと一瞬思ったが、中身
はいたって穏当。その穏当すぎるところが私としては不満、かな。人間の表面的な人格
=ペルソナの奥に隠されたもうひとつのペルソナというテーマなんだけれど、いまひとつ
悲しみが響いてこない。もっとふたつのペルソナの間の緊張感や糾弾する内容であったなら、
気配も違ってくる。そうは言っても、これは私の嗜好。自分の趣味を押し付けちゃあいけない
ってか。
>>415 昼下がりの庭
6連からなるが、すべての連の内容、イメージ、技法がバラバラ(少なくとも私にはそう見える)。
最後の連で統合されるか、と期待するも、そういうわけでもなさそう。ただ、第3連や第5連、
とくに「猫が集まる廃船の眠り」という表現、ハッとするほど詩的だねぇ。ビンビンぽえじーを
感じるねぇ。前後の流れがこの部分を生かすようなスタイルになっていれば、最高点をつけられる。
大器の片鱗だけはしっかり見させてもらいました。
>>417 「Love letter」
内容はともかく、形式が変わっている。詩群の間に二重破線を入れ、詩群ごとにそれぞれ
タイトルをつける。いまや行き詰まりの感がある現代詩にあって、このような試みは十分
試してみる価値があることのように思う。チャレンジ精神を買いたい。
433 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/07/01 02:17 ID:0pavaQ5Y
3点 >409 :『たゆたう』 1/2 :04/06/28 12:37 ID:t7wUechl 手紙がこんなにも危険なものとは……ガラスのような鋭さがある。泥沼?? 2点 >383 :生肉 :04/06/22 13:57 ID:PONm144e すげぇきたなくないのが不思議? 白いうじがきれいだ……っとかくとむかつく。 顔黒の娘も少女のほうがいいねぇ、この言語感覚、せいめい肉体派? ……かなぁ? 2点 >413 :「もうひとりのぼくへ」 (1/2) :04/06/29 10:56 ID:1gh1ItMy 白鳥は悲しからずや、消えぬ影に語り掛ける……手紙 こそ悲しさ……かなぁ 1点 >417 :「Love letter」 1/2 :04/06/29 19:15 ID:uzY8M5/Q 確かに新しい表現形式だと感じる。これ、2チャンネルのスレッド形式かな? アクセントのせりふでは「明日天気になぁれ」がよかった。 1点 >382 :レ・ミゼラブル :04/06/22 12:24 ID:GYiVxeXu 赤紙、赤い手紙、死語になっていないですねぇ。あかがみもらうと祝ったんだよね 1点 >84 :誠意の肉筆厨房編 :04/06/22 14:35 ID:zASDvx5s 若者の作文教室かなぁ? 1点 >386 :あかいはこにあずけて 1/2 :04/06/22 22:18 ID:J2BVgcHE コミニケーション取れる人、伝えられること、……でも、不安……かな 1点 >394 :プロペラレター :04/06/24 21:02 ID:ef9VFLLI 伝えられない、正常な日常。毎日しっかり生きています。……かなぁ? 選外 >401 :Canopus ◆DYj1h.j3e. :04/06/28 01:19 ID:xr+Ys9D7 おもしろい。八の字眉毛が浮かんできた。
寸評の補足です。
415 昼下がりの庭
何かこの詩、とても気になるので、再度、全体像を吟味させてもらいます。
ポイントは第6連目の「人は誰しも未来に宛てて手紙を書いている」というフレーズ。
第1連がその即物的な例。第3連が冬の訪れという季節感を出した例。そしてそのまま
作者の幸福観へと話題が移っていき、第4連につながる。この流れが第6連の「私は方舟の中にいる」
というキメ、つまり、生きとし生けるものと同じ時間を共有して生きることの幸せ、というテーマ
に収斂してゆく。先の寸評では全部の連がバラバラ、と酷評したけれど、ごめん、言いすぎ、もしくは
私の読みの浅さだった。それにしても、やはり構成面でもうすこし整理したほうがよさそうなのは
確か。なんか、展開が綱渡りのようで、でもそれがこの詩の魅力でもあるんですよね。なんか、よく
わかんないけれど、この詩を気に入りました。
>>409-410 たゆたう
これも前回の私の寸評はよく読めていなかった。
「手紙の海」はいろんなもののメタファーととれるが、私は、文字の世界、言葉の世界、
作者の頭の中の言葉の煩悩に苛まれる一方で、言葉と戯れることで孤独を癒す自我世界、
と取ってみた。部屋の外の世界=他者の世界への期待と不安の葛藤がうまく描かれていて、
いい詩じゃん。前回の寸評では392の「目覚めず、されども」との類比で言いがかりをつけたけれど、
ごめん。お詫びして訂正いたします。
ということで、今度こそ謹んで採点させていただきます。
[2点]
392 目覚めず、されども
394 プロペラレター
415 昼下がりの庭
[1点]
384 誠意の肉筆厨房編
395 Blank Paper
399 手紙
405-408 あともう少しだけ
409 たゆたう
417 Love Letter
以上、長々と失礼しました。
採点させてもらいました。 悩んだのですが、相変わらずの好み優先ということで。 【3点】 >380-381 :正義君への手紙 正義君の強さと僕の強さの対比、それぞれの純粋さが素敵です。 【2点】 >409-410 :たゆたう 題名どおり、矛盾した思いの渦に迷い漂うような雰囲気がいいですね。 【1点】 >384 :誠意の肉筆厨房編 僕の姿が目に浮かびます。 >405-408 :あともう少しだけ 友達以上恋人未満の幼馴染みって言うのは、良くある話ですよね。 個人的に共感を抱きました。 >417-418 :Love letter 断片的な三行詩を一つの流れとして巧くまとめた構成がいいですね。 >412 :手紙を書こう 読んでいたらスナオに手紙を書きたくなってきました。 >413-414 :「もうひとりのぼくへ」 「ぼく」を想像すると哀しくなってきます。
436 :
雅 ◆joTrwjtjUg :04/07/02 23:18 ID:v/odzkPo
審査します。
【2点】
>>384 「誠意の肉筆厨房編」
すげー笑いましたよ。
一人コントみたいで面白かった。
個人的にすげー好き。
>>385 「君のひかり」
優しい言葉でやわらかな表現で、ほんの少し哀しい詩を書く感性がすごくステキです。
透明感溢れる詩。
ただ、印象が薄くなってしまいがちなので、もう少しパンチがあってもいいかな。
437 :
雅 ◆joTrwjtjUg :04/07/02 23:19 ID:v/odzkPo
【1点】
>>380-381 「正義君への手紙」
言葉のリズムとか前半と後半のバランスとかを考えれば、もっとよくなったかも。
>>382 「レ・ミゼラブル」
最後の一行で「ああ!!」と思わされた。
もっと戦争の悲惨さが表現されても良かったかも。
そしたら、届かなくて良い手紙(つか、届いて欲しくない手紙)がもっと際立ったかも。
>>396 「不定形、郵便要らず」
ちょっと余計な言葉が多くて、雑然とした感じになったのが残念。
一度「読み手の立場」に立って見直ししてみると少し違った感じになると思います。
>>405-408 「あともう少しだけ」
なんか、泣きました。
個人的にスゲー好きかも。
>>409 「たゆたう」
ちょっと泥臭い感じと、緊張感と、暑苦しい感じと…色んなものが交じり合ってる。
でも、その割りに凄くすっきりして上手にまとまってる。
その技量はすごい。
>>417-418 「Love letter」
構成が面白い。
負けました。
短編連作小説のような試みですね。
ごめん。個人的な好み優先してしまいました。
439 :
名前はいらない :04/07/03 00:16 ID:0jPIpYEq
採点期間 〆切でつか 〜 ??
440 :
名前はいらない :04/07/03 01:01 ID:0jPIpYEq
ちゃんぷ おめでとう!
3点 >409 :『たゆたう』 1/2 :04/06/28 12:37 ID:t7wUechl
1点 409 たゆたう
【2点】 >409-410 :たゆたう
2点
>>409-410 『たゆたう』
1点
>>409 「たゆたう」 合計9点
順ちゃんぷ おめでとう!
1点 >84 :誠意の肉筆厨房編 :04/06/22 14:35 ID:zASDvx5s
[1点] 384 誠意の肉筆厨房編
【1点】 >384 :誠意の肉筆厨房編
【2点】
>>384 「誠意の肉筆厨房編」 合計5点
4点獲得作品
>417-418「Love letter」
>380-381「正義君への手紙」
>415 『昼下がりの庭』
3点獲得作品
>394 プロペラレター
>413-414 :「もうひとりのぼくへ」
>392 『目覚めず、されども』
>405-408「あともう少しだけ」
確認よろすくーー
確認遅れてすいません。OKです。 集計おつです。
442 :
豆腐 :04/07/03 11:33 ID:ryEsnbh6
『たゆたう』を書いた豆腐です。 評価してくださった皆様に感謝です。 初チャンプ、嬉しくて嬉しくて。 いや、ホントありがとうございます。 てなわけでお題は「庭」。 〆切は7月10日いっぱいでお願いします。
443 :
布団 :04/07/04 19:01 ID:kaY0UHEV
微熱が続く僕の庭は 目の前に広がる白い大地 小人たちが畑仕事をしているよ 僕にはお手伝いも出来ない 僕の身体は無力だから 頭が重くてうっすら目を開けると 眼下に広がる白い庭 ママの広げた玩具が広がる 僕だけのスペース 手を伸ばしても届かないけど ある日訪れた来訪者が 僕を庭に連れ出した とてもとても楽しかったけど 広すぎてもう元に戻れない 庭を見下ろす今までの位置まで
うちの家には庭がある 猫の額のような庭 猫の額の庭だけど とても大きい木があるよ 親に名前を尋ねたら とてもすばらしい木と言った 意味がわからずもう一度 親に尋ねてみたけれど 親は笑って取り合わず 書斎で小説読んでいた とても大きくすばらしい 立派な木があるうちの庭 木の迫力に押されて 猫の額は窮屈そう 猫の額の大きな木 あまり大きくなりすぎて 隣の家まで根を伸ばし やむにやまれず切りました
うちの家には庭がある 猫の額のような庭 とても大きな木があった 窮屈そうだった猫の額 大きな木がなくったとて 猫の額は猫の額 大きな木がなくなったから とてもさびしい猫の額 新芽を見つけた穏やかな日も 木陰で涼んだ暑い日も 焼き芋焼いた枯葉の日 空が広がる寒い日も 今では遠い思い出と 欅とすごした日々のこと 広い空見て懐かしむ 猫の額のような庭
水曜日には お気に入りのアクアバイクに跨がって 積めるだけ積みこんだジャスミンの花束を届けに 海上に浮かぶ列車整備駅まで出かけていく 海に囲まれたプラットホームで 彼は私を待ってるだろう 明日やってくる海洋特急の準備に大忙しで 流れる汗と機械油にまみれて 彼は私に手をふってほほえむだろう 明日はマリーノ超特急がやって来る 海に敷かれたレールをしずしずとやって来る 停車時間は一時間 次から次へ迫りくる仕事を 彼はひとりでこなしていくだろう エンジンの点検と調律 車輌のサビ落とし 滑車にこびりつく塩塊の除去 客車に機器に侵入するフナムシ退治 フナムシ退治にはジャスミンガスが有効で それは彼の独自の研究成果で 私は毎週ジャスミンガスの原料を届けにいく かつて駅には整備士がふたりいて 私の入り込めない硬い友情で結ばれていて ある日ジャスミンガスの効能を管理局に報告した同僚は めでたく上級技術職に転身して 彼はひとりになった (だってさあ エラくなって迎えにいくなんて不可能だよ えっ 誰をって?)
たったひとつの彼のこだわり それは ジャスミンガスは使用前日につくること ジャスミンを抽出している間に 私は彼の庭をのぞきにいく 武骨な駅舎の片隅に設けられた こじんまりとした花壇に ひと株の野バラが取り残されたように咲いている 色褪せた小さな花と乾いた葉っぱ 吹き荒れる海風のなか枯れずに咲いてるのは奇跡だった (ここには潮の香りしかない) 葉っぱにしがみつくアブラムシをちくちく取りながら 私は野バラに話しかける ねえ 結婚しない? 私はあなたの助手もできるし それからプラットホームでジャスミンを育てよう 海に侵食されたこんな世界だけど この駅だけは花の香りでいっぱいにしよう そしていつか私の子供たちが 広いジャスミンの庭ではしゃぎまわるそんな日を夢みよう (マリーノ超特急の旅人よ もしあなたが 海風のなかにジャスミンの香りを感じたら) いつの間にか 見渡すかぎりの海に月がのぼって 私は今週も帰りそびれてしまった 明日は彼の助手をしよう ジャスミンガスも出来たし 彼もまんざらでもないふうで 実のところ海洋特急はいつ到着するのかわからないし
448 :
ちいさな世界 :04/07/06 06:29 ID:YhW6G76y
ここは柵で囲まれたちいさな世界 蟻が歩き 犬がその上を通り その上をすずめが飛ぶ 外界と同じように 春が来て夏が来る 秋が来て冬が来る ここは圧縮された自然界 草が生え 花が咲き 虫が来る この庭というちいさな世界 たとえここでも 自然界の掟は消えない 蟻が、蜂の屍を運び 蜘蛛が蝶を食らう
庭には 2羽 鶏が いる 今日はお祭りだったんだ 焼き鳥を食べたんだ 庭には 1羽 鶏が さみしそう 今日でお祭りは終わるんだ ピンクのヒヨコを買った 庭には 1羽 鶏と 1匹のヒヨコがいる 庭には 2羽 鶏が いる その日はそんなに遠くはない
さぁ早く 此方にいらっしゃいな そんな所で見てないで 此処は空が広い 貴方に似合う花を差し上げましょう 嗚呼 只今 急ぐ街並みを抱く貴方を そっと抱きしめる 広い空の隙間から 屋根と雀がそっと顔を出す 私の場所 私の世界 さぁ早く 其の綺麗に飾る柵を乗り越えて 此方にいらっしゃいな
ラ ラ ラ ラ ラ 歌いそして踊る少女がその庭に居た それは遠い昔の出来事・・・ 桜が散り 皆、春の行事が過ぎ去り ほっと 一息を着いている時期だった。 僕はいつもどおり 家から飛び出し 僕にとってのお外という庭に遊びに出た 僕の家には庭などない ただのマンション暮らしだ だから 本物の庭など見たことがなかった あの場所で見るまでは いつもと同じように家を飛び出した僕は 昨日より遠くまで遊びに行こうと決めていた 資金は朝 親にねだって調達してきた これなら電車に乗って遠くにいける 地元の駅から電車に乗って 8駅先の駅に向かった わくわくどきどきの一人旅 なんて子供心に思っていた僕が居た 目的の駅に着き 改札を通り抜け 見知らぬ 街へと歩を進める 僕は見知らぬ街をひたすら歩き探索を続けた まだ見ぬ 何かに出会えるかもしれないと信じて まあ 世の中 そんなにすぐ出会えるようには出来ていなかった 朝出た頃のからの晴天の空は もう紅く染まり始め じわりじわりと夜へと向かっていた
急いで家まで帰らないとっと思った僕は駅に向けて走り始めた 幾つもの路地を曲がり 駅へと向かう途中で僕は見てしまった 庭で歌い踊る少女を・・・ まあ 少女といっても 僕と同じぐらいの年頃だと思うのだけど 紅く染まった太陽の光を背に受け 庭で踊る少女は綺麗だった その時の僕はまだ 綺麗って言葉を心から使った事はなかったけど 今回だけは心から綺麗って言えると思う 僕はその場所で5分ぐらい 立ち止まってその少女を見ていた それから駅に向かい 家に帰った しかし 案の定 あの5分の立ち止まりが尾を引き 家に帰り着く頃には 回りは闇に覆われていて 親からはしこたま 怒られた僕
あれから 時は流れ 僕は少年から青年の階段を上り 甘く切なかったかもしれない 初恋を思い出していた そんな事を考えている場所はとある街のある家の庭だった 僕はその庭の椅子に腰掛け のほほんとしている 誰かが話し掛けてきて 踊ろうと言ってきた しょうがないなぁと 思いながら 差し出された手に 自分の手を重ねた・・・・・・・・ 今となりで笑いながら踊っている彼女が 僕の初恋の相手だった
454 :
神の庭 :04/07/06 22:50 ID:mFKYfCaB
張り付いたような月と星空が まるで有限の壁のごとく私を囲む 月に照らされた遠くの山も 沿岸の工場地帯のロウソク煙突も 工場の光で紫に光る雲も 公園の電灯に集まる蛾も ライトアップされた桜並木も 兄と走ったが今は消えた運動場も 母と歩いたが今は消えた帰り道も 私が生まれた今は消えたあの部屋も 私が歩いている今生まれたこの道も この空を外せば覗けてしまう 誰かの箱庭なのだろうか
あの日 この庭で起きたことは ぼくと君と紫陽花だけの秘密さ 君の白い水玉の傘も ぼくの黒いブカブカの長靴も今はない 君の記憶が途切れた場所 紫陽花が咲く庭で あの日 ふたりでながめたかたつむり 青い紫陽花の緑の葉の上 ゆっくりゆっくり這っていた どこまでも憂鬱な灰色の空の下 あの日 この庭で起きたことは ぼくと君と紫陽花だけの秘密さ 君の赤いピカピカの鞄も 雨にぬれた君の白い肌も今はない 君の笑顔が途切れた場所 紫陽花が咲く庭で 君とふたりで過ごした最後の日 あの夜 雲の隙間から月が見えた 黒い夜空に輝いていた まるでぼくのしたことをゆるすように あの日 この庭で起きたことは 今はぼくと紫陽花だけの秘密さ 君は今もこの庭に 今は赤い紫陽花の葉の下に
456 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/07/07 20:13 ID:HIYJCSn1
審査員立候補させてください
苦笑。 四方を囲まれ、 四角い空を睨みつける。 そして、無機質な庭は冷たく、 はっきりとした拒絶を示していた。 鏡に映った人間は、病的で、 生気が抜け落ちていた。 誰?
458 :
名前はいらない :04/07/07 22:04 ID:7ykXMQwk
失恋 水色の朝 デンデン虫 ヌロッチョ ヌロッチョ やあ、こんにちは!! デンデン無視
459 :
完璧な瑕 :04/07/07 22:17 ID:NrXVCewS
息詰まる庭に撒かれた落葉の その一片に私はなりたい
月の王府にがまがえるの王子が住む 唐土(もろこし)の人が云う 月影が遍く方丈を照らす 石木や礫竹はその姿をいよいよ鮮明にする 昔、ある僧が和尚に尋ねた 「達磨大師はなぜ中国にやってきたのでしょうか」 和尚は答える 「庭先にある柏の木だ」 眼前には枯山水の白い礫砂 その一粒一粒は蛙卵を宿している 中秋の長き夜の楽しみは 卵が孵るそのときをひたすら待つ
461 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :04/07/07 23:13 ID:t2ACFpaM
やっちゃいました。 スルーしてください。
462 :
花耶 :04/07/08 00:11 ID:as5MEItW
「支えて、支えられて」 見上げればいつも大きな背中 みんなに頼られ尊敬されて その出で立ちはまるで絵のよう あなたは無口で無愛想だけど ほんとはすごく優しくて あなたはすごく冷静だけど ほんとはすごく 心 熱くて あなたといると霞んでしまいそう その存在の大きさに その誇り高い信念に 私の何が並びえるだろう あなたを眩しく見つめていれば ぎゅっと手を握りしめてくれる するとトクンと伝わってくる そして私は安心するの 不思議ね これでいいんだよね
464 :
花耶 :04/07/08 00:31 ID:as5MEItW
>>462 果てしなく誤爆・・・ごめんなさい。・゚・(ノ∀`)・゚・。
465 :
花耶 :04/07/08 00:56 ID:as5MEItW
「庭」〜雨の庭〜 水無月の雨は薄紫。 この空気の為に用意した音楽を部屋にかけ、 急いで庭に出て空を見上げれば、 漂う空気は紫苑に染まり、 緑の木々の間から覗く灰色の空からは慈しみの雨が降り注いでいる。 ボールを沢山出してきて庭に置けば、 雨音の合唱が始まる。 大きさも形も違うそれらから 沢山の音色が空気の五線紙に音符を描いていく。 しゃがんで目をつむって耳を傾ければ、 それだけではない、 葉っぱや屋根にあたったり、 ポタポタとたれる雨音まで聞こえてくる。 彼の人はこれを感じてあの曲を生み出したのだろうか。 彼の人は何を思ってあの曲を弾いたのだろうか。 それを思うと微笑まずにはいられない。
庭という庭が高揚し そしてまた眼前に打ち倒れていくベトナム兵 ロッキングチェアーが風に揺れる 汗ばんだ指先が丁寧に詩集のページをめくっていく
467 :
パクリ :04/07/08 04:50 ID:zjc/PcNF
破裂の人形 鉛の蜃気楼 阿修羅寺 三色の怪物 意志という名の船で 大日如来微笑む
468 :
にわにはにわ :04/07/08 13:03 ID:JcHOtHXk
にわにわにわ うらにわにわにわ わにわには はにわ
469 :
名前はいらない :04/07/08 13:19 ID:XqpaLS61
これを広めるだけでアトピーが治る。
Kさん 好循環 Aさん 悪循環 <日本>
(健康体) (喘息)
1.(天国・霊界が喘息であるかないかを決める)
2.K 喘息でない人 A 喘息の人は
は体力がある 体力がなくなる
3.K 変化なし A 行動力、五感(嗅覚)が鈍り感性が変化する。
4.K&A 天国・霊界は異常な感性の人間は本来人に迷惑をかけ
るから外に出てはいけないと思っている。
5.K 変化なし A アトピーになる
6.K 正常な感性 A 外に出なくなりさらに異常な感性になる。
7.K 正常な人間 A 異常な人間(レッテル)
8.K&A 死 9.K&A 来世
10.K&A 天国・霊界は異常な人間は人に迷惑をかけるので行動
を抑制する必要があると思っている。
11.K&A 天国・霊界が喘息であるかないかを決める 12.K 喘息でない A 喘息である
13.K&A 1.に戻る
これは事実。広めようぜ
解決法:寝て起きて、やな気分でも、続けるけること。
体力をつけると感覚が正常に戻り、
アトピーも快癒に向かう。 目安としてグランドを10週くらい。
あとはウォーキング 2.3時間を目安にウインドーショッピングや本屋めぐり
絶対に直す方法:
よく海外に行ってアトピーが治る話を聞くが、その場所場所に霊界が存在するので
海外に行くとほとんどの場合体力をつけると治る。 日本の中であっても、体力をつ
けると治るはずだが、 様々な理由により、日本の霊界の存在がばれてしまい、 この失態が明
るみになるので、治さないようにしている。よって、絶対にアトピーを治すには、 海外
に行き体力をつける。
http://life.2ch.net/test/read.cgi/atopi/1035703616/l50を参照
嵐の中 庭におかれし 石像 いつも 庭に佇んでいた 石像 生まれる前から そして 現在まで この俺 家族 家 庭を見守ってきた 嵐の最中に俺はそんな石像を家の中から見ていた 心配だったのだ 壊れないかと だけど 俺には見送る事しかできない 明日 また 何時もどおりの 庭の番人の姿を見たいなぁ
幼いときに買ってもらった絵本の物語みたいな夢ばかりみてた パントマイムみたいに 見えないもの探してた タンポポの綿毛の飛んでゆく先に奇跡があるはずと イエスタデイ昨日を 問いかけた追いかけた 太陽の熱さ戻ってこないのか奇跡なんてないんだろう 神様の庭で水浴びしてたビーナスが 覗いてた神様に水をかけて ノアの大洪水を起こしてしまってジーザスと ノストラダムスが予言書を破り捨てた 僕らは釈迦の手のひらで 神様の庭で遊ばされてる いつもの杖を忘れた モーゼが海で溺れてた 人間の考えることや行く先は真っ暗だね 神様の庭でドラッグ売ってたアルパチーノ 覗いてた神様に声かけて 1グラムだけと売り飛ばしたこの世の中 こんなもんだろうと注射器取り出す神様 みんなは釈迦の手のひらで 神様の庭で遊ばされてる 幼いときに買ってもらった絵本の物語みたいにバカバカしくなった
植物なんて小学校以来育てたことがない 花屋の軒先に並ぶ向日葵の種を手にする いつもじゃ素通りする店へ一歩踏み入れる 花屋に入ったことなんてないから 鮮やかな原色に少しとまどう 種の袋の写真に心躍らせた 自分ちの庭なんて興味もない場所 ついさっき買ってきた向日葵の種を蒔く 昔 学校で習ったはずの記憶を頼りに 土を耕し ほぐし 等間隔に種を… なんだこの感覚 もうその空間が愛しい 明日が楽しみになるというこの気持ち 忘れかけてた少年の心が蘇る 水を忘れずにくれなきゃ
仕事が終わって帰ってくると 日課のように庭に足を運ぶ 一番の早起きが土の塊を重そうにしてる オレは少しにやけ顔でそっと手を差し伸べる 次の日には鳥に摘まれなかった子達が 元気に這い上がってきた まだ小さな顔を太陽にしっかり向けて 日々信じられないスピードで成長していく姿は オレを元気にしてくれることはあっても 悲しませることはなかった 愚直に天に真っ直ぐ伸びる姿 不器用にしか生きることができない自分に重ねると これでいいんだと思わせてくれる やがて見せるであろう鮮やかな姿 全てはその一瞬のために太陽に向かい伸びるというのなら オレだけはその全ての過程を見ていよう 垣根のように茂る向日葵はもうじき花をつける 心の片隅に残る 君の好きな向日葵の前で想う
僕には世話をしてくれる 狭くて苦しい家に住む 女の人がいます 彼女は花を植えます ごく普通の花です パンジーやらペチュニアやら 買ってきては植えます 最近僕は 手入れされる事が ガーデニングと呼ばれるのを知ったので 何度も呟いてみたりします 植えるには掘らなくてはなりません 花と同じくらい普通の赤いスコップで 彼女は一生懸命穴を開けます 正直痛いので やめて欲しいですが 生憎僕には口が無いので 伝える以前の問題です 仕方なく僕は黙っています ついでに 草抜きも嫌です 人間で言うならきっと 髪の毛なるものを引っこ抜かれるみたいなもので 昔はそんな拷問もあったと聞きます 壮絶です ありもしない体がのた打ち回るようです 特に ストレス発散と名付けられた 勢いのある抜き方には 泣きそうです 実際僕は 叫ぶのですが あくまで例えで 声など無いです この時僕は 口が無くてよかった と思うのですが 抗議できない事に 苛立つ事もあります
彼女は そうやって痛めつけた僕を 自慢にしているらしいです 何故なら 必死で手入れしたからです 誰かに認めてもらいたいんです 僕は痛くても 彼女は何ともないし それに 花があります 少なくとも花は綺麗です お客が来ると 僕を見せに来ます 皆は 一応褒めていますが 僕は知っています 本当はぶっちゃけた話 どうでもいいんです 彼女にはガーデニングなど似合わないし 決して上手いとも言えませんので そんな人の目は ひどく冷たいです 冬に撒かれる水に似ています 僕は そういう目を向けられるのは 霜ふる夜に似た辛さを感じるのですが 頑張って手入れしている僕が こんな目を向けられていると知らず 見せびらかす彼女が すこし哀れなのと ざまあみろ という気持ちが生えるのを 楽しく思うのです それはまるで 人に飼い慣らされた従順な庭が 飽きられて荒廃していく様を見るようです 雑草に栄養を吸い尽くされて 打つ手も無く死んでいく庭を見るようです 僕はそんな楽しさを芽吹かせるのと同時に 密やかな憧れの花を咲かせるのです
476 :
天体観測 :04/07/09 23:12 ID:hwBE+D2F
空白とは言い難い面の上になるべく空白を頭に浮かべながら 崩れかけの3分の1拍子とそれを無視する右手が耳糞を丁寧にほじくり返して 空に投げつけたら神さまのおでこに反射して降ってきて ノストラダムスの予言のことを説明して耳糞を再び追い返すと 空に散りばめる方向で神さまが和解を示したので僕の家の庭は とてもとても素敵なプラネタリウムになったので 今夜僕はそのプラネタリウムで君を見つけようと思うだなんて臭いセリフを洗い流すために パジャマを脱ぎ捨てて風呂場の蛇口を左向きに捻ったら愛が生まれた。 今夜僕は星を見ようと思います。
ヌーディストビーチ 僕には恥ずかしいから せめて壁の中で裸になる 開放感満喫 その後に眠るのは大好きな 香る花の匂いの中で 此処でなら いつまでも眠っていられそう 僕だけの庭で安らいだ 目を覚ますと 空行く鳥と目が合った 僕は完全に無防備で横たわる 何を思うかも知れない鳥にさえ羞恥を 感じる事が嫌だったけど 此処は僕だけの庭 壁に囲まれ守られる 何故裸であることに羞恥を抱かなければならない? もっとリラックスしなくちゃ
478 :
憧憬 :04/07/10 04:51 ID:d87vjyMw
浅くて幅広の石段が ほんの少し山にそって曲がりながら、寺へと続く。 色濃い木々に両側を囲まれ、参道が暗い。 その階段を20数段ほど上がった果てに、黒い質素な山門があり、 まるで額縁のように矩形に中の光景を切り出していた。 両側へ開かれた扉の向こう、 参道と異なり、広く敷地を拓いた寺内には陽が当たり、 白砂を敷き詰めた石庭が手前に置かれ、下からでは山門の額縁で区切られて、 他の構築物を見ることが叶わない。 暗い道を昇り、昇りて、彼岸の庭を垣間見る。
まだら模様の光の中 眠ったふりで深呼吸 初夏の匂いを含んだ風が 浅い眠りを誘ってくる 水の香りに導かれ 木々と戯れる君を見つけた 声をかけずに待ってみよう たまには気づいて欲しいから ちょっぴり不機嫌顔をして 両手をあげて大きく背伸び 振り向いた君は微笑っている 視線をそらし また背伸び 悪戯好きのこどものように 意地悪っぽく微笑う君 どうやら全部見抜かれている まったく君にはかなわない
480 :
つばさ 1 :04/07/10 21:30 ID:PtiSXFDO
庭にいるから鶏と ニワトリは呼ばれる 人がいるのはいいなぁ 小さな庭で我がもの顔でえばってる ニワトリを無視してる犬もいる のそのそ歩く猫もいる 飛び出せよ その庭から 庭にいるからニワトリ 道にいるのはミチトリ 心充ちとるならシアワセ 寒〜いのも すべ〜るのも 真実は 高〜い 遠〜い 所にあるのさ
481 :
つばさ 2 :04/07/10 21:31 ID:PtiSXFDO
いっしょに飛ぼうニワトリ 翼なんかじゃあない空想の飛翔 いっしょに飛ぼうミチトリ やっぱりこの人危ない人だ いっしょに飛ぼうニワトリ 翼なんかじゃあない明日への飛翔 いっしょに飛ぼうミチトリ 英雄は 腕自慢 力自慢 何よりも勇気がある やさしさに涙する小さな庭 目が眩む広さの景観も 遠い 青い 青天井 みんな空の下 いっしょに飛ぼうニワトリ 気持ちだけまず 飛び出せよ その庭から
482 :
幻想庭園 :04/07/10 22:25 ID:PycFRa8H
昨日と今日の 境界線で うろうろして うとうとして 月光の中で 見たものは 黄金虫でした あの緑色に輝く翅を 震わせて 月へと向かって 飛んでゆく 黄金虫でした
巣作りに翻弄する蜂と戯れる7月の風 雲はなく目眩を起こしそうなほど空は高い 狭い庭にも木はいまだまばらで 赤茶けた土壌に大輪もない なんて見事に殺風景 16の時に植えた木はとっくの昔に枯れ果て 片隅で恥かしそうに俯いている 青々と垣根を越えて広がる枝を夢見たあの木は 22の時に植えて20年何も変わらず 蕾を固く今にも折れそうで 一本くらい育てばいいと 両親と恋人と親友と時にはひとりで 植えた木々は――
今また一人で木を植える 顧みることのなかった庭は荒れ果てて 満足に 思うが侭に 屹立させることは叶わないかもしれないが それでも今度こそ 水をやり虫を取り観てやろう 台所の窓から妻が昼食に呼ぶ 「私もまた、パートをすればいいですし」 手を洗う横で妻が言う 28の時 妻と一緒に植えた木の横で 小さな苗木は 遮るものなく存分に日を浴び どことなく頼りなくも誇らしげに 揺れている
海に浮かぶ一艘から放り出されるM 今は戦後最大級に揺れる時代 二人の男が人型の包みを持って 一人の女の大層な庭にやって来た 埋めるのかな 埋めるのでしょうね フレンチドールが井戸端会議だ それは野良犬が惹かれるパスポートである ビザ無しかな ビザ無しでしょうね フレンチドールはもはや困惑気味だ そうこうしているうちに 一仕事を終えた二人の男はライターを取出し 黙々と煙草の木の葉に火をつけたはいいが 真っ赤に濡れたナメクジが袖口から這い出し 男の指先をベロンベロンと舐め回した
おかげで そりゃもう住民たちは絡み付くような熱に悶えるしかなかった やがて炎は一人の女の体にも伝わり 昨夜初物を経験した彼女ならではのアイデアで 果汁100%ならではの勢いで ちょうどその時 Mが海の底を叩いた! 二人の男は命の字が崩れたようにその場に倒れこみ フレンチドールはすかさず受話器を取った 「大変です、手抜き工事です!」 そう、二人の男は皮肉なことに手抜き工事だったのだ
いたいけな少女が手の平で書き損じのラブレターを握り潰すかのように亀裂が走り 付近のハムスターは機を待ったのか、各々の弔い合戦を始めた 朝帰りのタクシーのメーターは誰も知らないところで1メーター増え また遠くでは若いOLの腰の動きが激しくなった 土の中のそれはジャック顔負けの勢いでムクムクと隆起し もう間もなく陽が昇り始める空を受けて 一人の女はいったん不思議そうな顔をしてから その後、ゆっくりと微笑した
背景は大きな太陽のおかげで 水色ひとつ 昼下がりの蒸れた暑さで けだるくなった公園に立ち並ぶ 珍しくも無い ありふれた木々 ふうふる やわい風が吹き通り 疎らに揺れる色鮮やかな枝葉たち 茶色や緑色の彼らに全方位を取り囲まれ 産声あげる その隙間 空へと直結した 空気が走るトンネル 透明に貫く光線 そこでは 常に形状を変化させながら 大小数え切れない『空』が実っている ● 僕は見た 果実を育むことの無い木々でほほえむ 晴れ渡る 瑞々しい空の欠片を 名付けるならば スカイフルーツ
空と空が隣り合うけど空々しく無い みな親しげな笑顔のスカイフルーツ サワサワサワ とおしゃべりする葉っぱたちと違い 肉声を発さず 空(ソラ)だけど空(カラ)じゃ無くて 実のある心と心で 静寂を保ち会話してるのかな 今 僕が魅了されたせいか 吊り人形となって操られて 頭 両手両足が一本の木の根元に近づく 目の届く範囲で スカイフルーツが最も鈴なりの木だ それはきっと 至近距離で 手に取るように まじまじと観察したくなった というよりも 木によじ登り 本当に一つ 手に取って 頭上へ掲げ 力強く スカイフルーツを握りつぶし 頭髪から土踏まずまで その果汁のシャワーを浴びたくなったから 頬を湿らすであろう果汁も舐め ガラガラ痛む喉も癒したい しかしどれもこれも この暑さが原因で そうでもなければ こんなことを僕は 考えずに済んだ はず ● 木陰に入った
根元から見上げても スカイフルーツは遠い宝石 幹から伸びる小枝も 手近に皆無 樹皮に爪を喰い込ませても 上へ上へと登るきっかけは作れず 汗を吸い続けるTシャツの重みで 乾いた地面は沼地のように陥没し バランスを崩し 果汁の代わりに 僕の頬へ砂粒が 流れ込んできた ● 顔を地面から離し 汚れも構わず直立すると 周囲が異様にうるさく感じ 顎を上げれば 大きな太陽 あいつだ あいつのせいだ 苛立つ僕は左手の指五本をめいっぱい広げて やかましいその丸みを覆い隠そうと 綺麗な水色の上へ載せてみた とき あることに気づいた 僕の指と指の隙間 発芽したばかりの 空の果実
底辺を持たない 縦長の三角形で まだ開放されたままの スカイフルーツとは呼べ無い 未熟なものが四つ 並んでる 空の中 左右に何度 手を振っても 地上へ逃亡せず 僕の指の隙間に留まってる 可愛らしいその笑顔 ● 果樹園経営者の気分になって おしべとめしべを受粉させるように 親指と人差し指の先端を 期待を込めて繋ぎ合わせると 円とも四角ともいえる 不恰好なスカイフルーツが一つ 空で 僕の指間で 成熟を迎えた 思いがけず スカイフルーツを手に入れた僕は 当初の計画通り 水分を求めて 果汁のシャワーを浴びるため 握りつぶそうと 手のひらに力を 込めようとした
けれども なぜか 力は一向に入らず 挙手したまま 銅像みたく凝固してしまった 唇は開いたまま動作せず 息はできるが 助けが呼べ無い ◎ ああ 僕は この公園で佇む木に なってしまったのか あるのか 無いのか わから無い ような スカイフルーツを 人間の身体に寄生させたため 自分は一本の木として 生まれ変わったのか 自分の姓は 『木』から始まる 珍しくも無い アレだ より相応しい容姿に 落ち着いたのか
動物模様のバックを提げた 幼稚園児らしき子ども達が 僕に話しかけず 前方を横切った 僕の姿は 見えている? 彼らの目には 自然の一部として 映っている? 中学生くらいの女の子が 飼い犬に引っ張られて こちらへ向かって来る お尻をもぞもぞせたあの犬 まさか 僕という木へ 小便をしかける気じゃ? 「こらっルーシー」
リードはぴんと張られ 首輪が抜けそうなほど 躍起になって犬は前進する 女の子の抑止は無視 「そっちには、木があるだけでしょ」 隣の小部屋での野蛮な遊びが 厚い壁から不覚にも漏洩したようだった 音量は微々たるものだった しかしそのフレーズは 僕の血液中へ不法侵入し 体内を何度も駆け巡った ・・・そっちには、木があるだけでしょ・・・ ・・・そっちには、木があるだけでしょ・・・ ・・・そっちには、木があるだけでしょ・・・ ・・・ ・・ ・ 赤の他人により 遂に証明されてしまった 本物の木なのだ 僕という奴は
あはは! (風を切っている) (走っている ようだ) (それぐらい わかる) (どこへ行くのか) (それだって 知っている) (さあ ひねるんだ) (おもいっきり) ◎ ばしゃばしゃばしゃー 顔面を叩く水流の冷たさで我に返った スカイフルーツが破裂したんじゃ無い 水源は公園の一角にある上向いた蛇口 一分間ほどスピード全開で浴び続けた
止水して辺りを見渡すと さっき自分のいた場所――木陰で 犬が伏せして 隣に女の子がいた 彼女は僕と目が会うと軽く会釈をし 犬を連れ立って公園の出口へ歩いていった ● 相変わらず今日は暑くて困る スカイフルーツを握りつぶせば 水分補給は常時可能だった しかし僕はそうしなかった できなかったんじゃない しなかったんだ 僕はこの空想の果実を手にしたまま生きる つぶそうと思えば つぶせるものを 一生一度もつぶさずに育ててみたい 一時の欲求で手放したくは無い 腕を垂れ下げたままの姿勢で 親指を人差し指の先端を繋いだ 勢いよく青空の中へ放り投げる 一つのスカイフルーツが実る
思い通りの展開に満足すると 僕は蒸れたズボンのポケットへ そっと それを仕舞いこんだ ふうふる 風が吹いていることを すっかり忘れていた どうでもいいな ペッ 唾を吐き捨てた 僕の立ち去った数秒後 その跡で花が咲くことは無かった 数年後咲くことは あるのかもしれない
498 :
名前はいらない :04/07/11 00:18 ID:XC9Ku0sf
>443 布団 >444-445 猫の額 >446-447 愚者の楽園(マリーノ超特急) >448 ちいさな世界 >449 庭には2羽鶏がいる >450 小さな御庭 >451-453 始まりは庭だった >454 神の庭 >455 紫陽花が咲く庭で >457 ハリネズミのジレンマ >458 名前はいらない >459 完璧な瑕 >465 「庭」〜雨の庭〜 >466 名前はいらない >467 パクリ >468 にわにはにわ >470 それは大切な >471 「神様の庭で」 >472-473 『向日葵』 >474-475 意識のある庭 >476 天体観測 >477 不完全に気づいた時 >478 憧憬 >479 Sweet time >480-481 つばさ >482 幻想庭園 >483-484 苗木 >485-487 小さな庭の情事と朝焼け >488-497 Sky Fruits 全29作品。
499 :
名前はいらない :04/07/11 00:18 ID:XC9Ku0sf
審査期間は7/11〜7/13いっぱい(7/14午前0時まで)です。 審査員の皆様、奮ってご参加くださいませ!(・∀・)
今回は、自爆してしまい、トホホとなりました。楽しみはみなさんの詩を読んで文章
を書かせてもらうことだけになりましたので、めいっぱい行きます。
まずは寸評から。
>>444-445 猫の額
猫の額と、大きな木の対比。小さな庭と、不釣合いな大きい木の話というふうに普通に
読めてしまう。それはそれでよいが、「大きな木」を何かの隠喩や象徴と読むことも可能。
大きな木については、「とてもすばらしい木」としか言及しておらず、余計な描写が一切ない
のがミソ。「大きな木」とぼかすことで、この詩に茫洋としたふくらみを持たすことができた。
>>446-447 愚者の楽園(マリーノ超特急)
この詩の作者の強みは独自の世界を持っていること。「海上に浮かぶ列車整備駅」などの
描写で、私たちが住む世界とは全く別のアナザーワールドに招待してくれる(「海に侵食された
この世界」とあるから、もしかしたら、温暖化が進行した未来の地球か?)。数日に一度しか
やってこないマリーノ超特急、一体どこからやってきてどこへ向かうのだろう? 非常に
ソソラレますな。今回はジャスミンガスの話が大半をしめていたけれど、もう少しこの列車の
由来や、アナザーワールドの中身を見てみたかった、というのは私だけのワガママだろうか。
>>454 神の庭
タイトルで既にオチがわかっちゃっている。タイトル、変えたほうがよかったのでは?
違うタイトルでも、最後まで読めば、自ずと想像できる。読者が想像する楽しみを残す、
というのが詩の技法、と私は個人的に思っております。苦言で失礼。
>>407 ハリネズミのジレンマ
タイトルは心理学の用語。他人を傷つける強い自我を持った青年が、他人と人間的な結びつき
を持ちたいと願う反面、強烈な自我によってお互いに傷つき傷つけられるのを恐れて、なかなか
近づけない、という青年期特有の心理状態をたとえたもの。第2・3連は作者の心象風景だろう。
それでも無機質な庭に降りていく勇気を持って! と自分自身にも喝!
>>460 ミスった私の詩。ちなみにタイトルは「北山詩抄」
>>471 「神様の庭で」
第3連以下、想像がどんどん拡がり、これでもかと荒唐無稽が続く。ここまでテッテー的
に遊んでしまうと、荒唐無稽から奇妙な詩的情感が漂ってくる。第6連のアルパチーノの話
が私としては好きだ。構成面で一言。第1連と最終連の「絵本」は導入と結語で対応関係に
あるが、これは不要ではないだろうか。荒唐無稽、つまり倫理なき今の世を「絵本の世界」
と評しているのはわかるが、最終連の「バカバカしくなった」という作者の感想はグッとこらえて、
むしろこの感想を読者に言わせるように仕向けるのが、より高等戦術だと思うのだが、如何に。
>>477-478 意識のある庭
本当に庭がしゃべっている(これも一興)のかと思ったが、「それはまるで/人に飼い慣らされた
従順な庭が/飽きられて荒廃していく様を見るようです」とあるから、庭は作者=僕の比喩だとわかる。
それでは、彼女とは誰か。母親か。
ともかく、発想が奇抜でおもしろい。これに哀しみが加わってくるようだと、この詩も
いよいよ本物だ。
>>476 天体観測
シュールレアリスム、なんだろう。全体が2行で構成されている。一見、独りよがりの
ようで、ワケのわからなさがあるが、作者はきちんと計算している。最初の長〜い一文は
最後の短い一文、キメ台詞を引き出すための序詞、枕詞と考えたほうがよいのかもしれない。
耳糞が星になるあたりも、詩になるかそうでないものになるかのキワドイところを冒険し
ている。このへんをみるにつけ、作者は相当の確信犯、と読んだ。
>>478 憧憬
この詩は実景とみてもよいし、作者の心象風景とみてもよい。暗い道を昇って陽が当たった寺、
彼岸の庭にたどりつく展開は、むしろプラトン以来の西洋の天国を思わせる。
>>476 天体観測 の寸評の訂正。
「全体が長い2行で構成されている」は「全体が長い二文で構成されている」の誤りです。
>>483-484 苗木
庭に植える苗木とは、希望の謂いである。これは言わずもがな。第5連の妻の台詞の
カットインがいい。初心者は思ったことの一から十をすべて書こうとするけれど、
この詩は違う。さりげなく部分を提示して賢い読者に全体を想像させる手法をとっている。
この作者、かなり詩を書き慣れていますな。庭とは、人間の理想と現実。ひとは希望を
持たなければ生きてはいけない。詩を書くということもまた、一本の苗木を植えること
なのだろう。
>>485 小さな庭の情事と朝焼け
前編わからない。不思議な雰囲気をたたえた詩。タイトルの情事から牽強付会してみれば、
すべて性的なイメージがまとわりつく。「庭」「埋める」「火」「ナメクジ「熱」
「初物」「果汁100%」「工事」「ムクムクと隆起」など。それの極めつけが、
「Mが海の底を叩いた」。のぼりつめるだけでなく、底へ沈降するエクスタシーも
あるのだろう。この手の詩は意味を追いかけるより、イメージをどれだけ楽しめるか、
というのが本来の味わい方なのかもしれない。
>>488-497 Sky fruits
大長編力作。木の枝間に見える空間を果実に見立て、これをスカイフルーツと命名した
ところにオリジナリティーを感じる。そして自分の指でつくるスカイフルーツ。ここまでは
よい。ただ、その果実が熱さを癒す水分、果汁を求める心性にだけ直結している、というのは
どうか。もちろん、その後、自分が木になる展開につながるのだけれど、そこのあたりが
やや強引な気もしないではない。やはり、もう少し短く圧縮・整理したほうがよかったのでは。
着想がいいのだから、その切れ味を生かすには、詩は短ければ短いほどよい、というのは個人的な
意見。
今回は特に抜けた作品がないように思われました。やはり、「庭」というテーマは 奥が深く、難しい。よほど力量がないとテーマに遊ばれてしまう。逆にこのテーマで 遊びきった、471「神様の庭で」と476「天体観測」の2作品が印象に残りました。 それでは採点に移ります。 [2点] 471 「神様の庭で」 483-484 「苗木」 [1点] 444-445 「猫の額」 446 「愚者の楽園(マリーノ超特急)」 454 「神の庭」 474-475 「意識のある庭」 476 「天体観測」 485-487 「小さな庭の情事と朝焼け」 488-497 「Sky fruits」 以上、勝手なことを書き連ねて、気分を害された方もおられるかと思います。 ひらにご容赦願います。
504 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/07/12 02:00 ID:U0an9pYB
3点 >488 :Sky Fruits (1/10) :04/07/10 23:30 ID:bLfsl8kg 長くて読みにくいけど、庭にいる植物の気持ちなんてこんなもんでしょ? 2点 >446 :愚者の楽園(マリーノ超特急):1/2 :04/07/05 23:33 ID:np9Cnou+ 砂漠も海洋も飲み水に事欠く過酷な世界だが海の世界の舞台装置、のんびりする。 2点 >474 :意識のある庭1 :04/07/09 18:51 ID:AO0Y7CVX 先の読めるような書き出しに、さて、さて、……と読み進めた。 「人に飼い慣らされた従順な庭が」<ここでちょっとがくッ ときた。 最後は、詩人のやさしさがあいまいに話を終わらせてしまったようだ。庭は苦しみ 持ち主はあざけられ。……なのに時だけが過ぎていく。この詩チェーションの終り方ではなかった。 1点 >443 :布団 :04/07/04 19:01 ID:kaY0UHEV 小人が畑仕事を……あたりから、子供の病気だけじゃない胸騒ぎがしてくる。 「ある日訪れた来訪者が」<この一行は興ざめ。仕掛けが見えてしまう。わかっていてもはこぼれていく。そんなフレーズを期待する。たとえを短直にいえば、おもちゃのねずみがウインクするとか……これもあんぐ……り、だが 1点 >444 :猫の額 その一 :04/07/05 00:43 ID:eF/Vdba0 自分の庭を持ったことがない。畑も持ったことがない。はたしてこの詩の作者の庭はいまドンナ花が咲いているのかなぁ?? 1点 >449 :庭には2羽鶏がいる :04/07/06 16:24 ID:PZfivCWv 出ました庭鳥ネタ。呼ばれたら、締められた……か?? 1点 >450 :小さな御庭 :04/07/06 18:21 ID:58Tes2CH 兄弟がいないから、兄弟の味は知らない。庭も除きこむだけで庭からの景色は見たことがない。そうか、……屋根と空が……見えるのか。
505 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/07/12 16:25 ID:65flWfSV
1点 >444 :猫の額 結構楽しい詩でした りずむかんもあってよかったとおもいます
506 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/07/12 16:26 ID:GX0qBM/7
すいません、上のは誤入力です タイトルのコピペミスりました 正しくは 1点 >449 :庭には2羽鶏がいる です この場を借りてお詫び申し上げません
507 :
名前はいらない :04/07/12 17:13 ID:lYAuyX42
審査期間中age
508 :
山田 ◆jipx.wAXvs :04/07/13 00:18 ID:3uVjBlWD
2点 >474-475 意識のある庭 「庭」というテーマに一番沿っているのがこれだと思う。 庭が喋っているのか、比喩なのか、作者の解説キボン。 1点 >446-447 愚者の楽園(マリーノ超特急) RPGの世界みたいだな〜というのが最初の印象。 世界観がいいですね。 「庭」というテーマを考えると、ちょっと弱いかも。 >488-497 Sky Fruits 人間が木になる夢をみた、というのは誤解釈? 発想は面白いけど、長さがやはり気になります。 同じ事を言うなら短いほうがいい、と思いますね。 点なしで次点 >472-473 『向日葵』 書いてある内容は好きです。 表現に工夫が欲しいかな〜と思います。 >482 幻想庭園 切り取った風景はよいと思うけど、風景だけなので 作者の主張が入ると、面白くなるかな。
取急ぎ審査を。
2点
>>482 この詩からエルンストの描く森を連想するのはぼくくらいなのかもし
れないけど…。ツボにはいってしまったのは確か。
1点
>>465 ルールはよく読んで投稿のこと。前半の冗長さは否めないが、最終の
3行がよかった。詩をひきしめています。
>>474-475 発想がいいよね。最終部、能動的な庭が少し弱いかも。
>>478 うん、シブい。実はよくある風景だったかもしれないね。
>>488-497 内容のわりに長すぎると思うんだけど、構成の妙があるよね。
ちょっとしたスパイスのような表現も、いい感じ。
簡単に採点させていただきます。すいません〜 >482 2点 雰囲気が良い。 色が目に浮かぶような庭ですね >454 1点 空は夢幻に広がっているのに箱庭だと感じる そのキモチは精神的な壁なのか? 景色がだんだん私的になってゆく感じとリズムが私の好みです >449 1点 庭といえばこれですねw なんていうかお約束の美、とでもいうべきか 水戸黄門における印籠を出すシーンのような 由美かおるの入浴シーンのようなかんじですよね 予想できない驚きより予想範囲内の驚きのほうが効果的であると私は考えます >468 なんだかわからないけどきになりました。 わたしは逆立ちするとにわになるんだな〜とかかんがえました。
511 :
名前はいらない :04/07/13 19:42 ID:cxQbG7fc
本日〆切age
角が立つのは自分も回避したい。梁山泊は2ちゃん内のゲーム。 それでも独り言としてつぶやいてみたい。 >簡単に採点させていただきます。すいません〜 この審査姿勢は正しいのかと。
513 :
名前はいらない :04/07/14 00:06 ID:x0WcFVeu
読んだ感想を、点数つけるひとが、気軽に参加してっぽいよ〜 一番面白い、とか、一番気に入った、……なら、3点。あとは、それに比べて…… 採点すればいいんじゃないの?
一時期、俺を合わせて3人しか審査員がいないなんて事もあった。 どんな審査でもとりあえず審査してほしいと思うよ。そんなに敷居は高くないから。
515 :
名前はいらない :04/07/14 01:20 ID:bl1C0eyX
採点期間 〆切でつね。
516 :
グリーンブック ◆yCYysoyX.A :04/07/14 01:23 ID:wIN5R8ID
皆様お久しぶりでございます。上位2つのご確認をお願いします。 【得点表】 6点 >474-475 意識のある庭 >488-497 Sky Fruits 4点 >446-447 愚者の楽園(マリーノ超特急) >482 幻想庭園 3点 >449 庭には2羽鶏がいる 2点 >444-445 猫の額 >454 神の庭 >471 「神様の庭で」 >483-484 苗木
誰もいないのかな?上位2つの自己確認を何度も行いました。間違いはありませんでした。 (もし間違いがありましたら、何か罰ゲームを致しますw) では発表します! ★★★チャンプ★★★ >474-475 意識のある庭 >488-497 Sky Fruits ★準チャンプ★ >446-447 愚者の楽園(マリーノ超特急) >482 幻想庭園 皆様おめでとうございます〜♪パチパチパチ〜♪ ではチャンプで投稿の早かった「意識のある庭」の作者さん、お題の提出をお願いしますm(_ _)m
518 :
山田 ◆jipx.wAXvs :04/07/14 02:19 ID:bl1C0eyX
遅くなりましたが、確認しました。OKです。 集計乙です。
>>518 山田さん、確認ありがとうございます。お疲れ様です。
罰ゲームから無事解放されました(笑)
520 :
名前はいらない :04/07/14 02:44 ID:x0WcFVeu
集計お疲れ〜 ちゃんぷ、準ちゃんぷ あってます〜 ブラウザクラッシュして参ってしまった、雑音出るのにはドキッときた。 ブリブリ、バツばッ うるさい! こんなクラッシュ初めて。
うわぁ…まさかチャンプになっているとは…。
皆様有難うございます。m(_ _)m
>>508 私としては、庭が喋っているつもりです。
では次のお題は「最後」でお願いします。
>>512 さま。ごめんなさい〜・そしてご指摘ありがとうございます
簡単にコメントを、という意味だったんです。
時間がなくて長いコメントが付けられなかったので・・・・
点数・採点は真剣に悩んでつけました。
ここでも自分の推敲の甘さ・言葉足らずな部分が出てしまいました・・・・
不快な気分にさせてしまい
申し訳ありませんでした。
投稿〆切は7/21いっぱい(7/22午前0時まで)です。皆さん奮って投稿しましょう!
524 :
Endrollが見えない :04/07/15 16:56 ID:ogqsVgXF
まるでドラマのようだったので てっきり大どんでん返しがあると思ってた あまりに悲劇的だったので ちょっとだけ現実を見失っていた 別にドラマだってハッピーエンドばかりじゃないけど 少しはハッピーな事もあるのかと信じてた ドラマは 墓の前で泣き崩れ そして明日を見て進んで行く青年の後姿で終わるけれど 現実は 墓の前で泣き崩れ そして毎日を過ごして行くその過程がゆっくり流れる 終わりは遠い とても遠い だから君達は 全力で 汗をかきながら 絶壁へと走って行くのだね その下が何も無い事を知っているから まだ今日が何度もやって来るので最後も最期も見えない
525 :
説教する男/1st :04/07/16 10:24 ID:Tgy24Zx7
お前たちはどこまで身勝手なんだ 私をピラトのところに売り渡しておいて 私との関係を問われると 罪が己に及ぶのを恐れて 知らぬ存ぜぬを決め込むとは 私が処刑されたあとになって 悔い改めても遅い すべては真っ赤な罪贖感なんだろう 裏切った後味の悪さを誤魔化したい一心で 手前が人非人だってことを封印したいだけなんだろうが そのためにはお前たちは何でもする 私が死後三日目によみがえったって? ゾンビじゃあるまいし あろうことか 香油を注がれし者、メシアに私を仕立て上げ そのうえ 偉大なるソロモンの末裔だって? 笑わせるんじゃあないよ そうやって人を祭壇に祭り上げ 手前は体よく司祭に納まって 聖人君主ヅラしようっていう魂胆か 手前らのやることは すべて見え透いているんだよ
526 :
説教する男/2nd :04/07/16 10:29 ID:Tgy24Zx7
さあ存分に食え 私の体をパンと思ってむしゃぶりつくがいい ストローでチュウチュウ啜ったか それとも クリストファーのように首根っこから かぶりつくか 私の血をワインと間違えて たらふく食ったようだね ヨハネパウロくん 君は食事のときもそうやって 重い宝冠を外そうとはしないのか ホラ 口の周りが汚れているよ ナプキンでちゃんと拭いて
527 :
説教する男/4th :04/07/16 10:41 ID:Tgy24Zx7
お前たちをもう一度ここへ呼んだのは ほかでもない 言っておきたいことがあるからだ 勘違いしないでくれ 私は神の子なんかじゃない しがない大工の倅さ それを何をトチ狂ったのか 世界じゅうの善男善女が両手をすり合わせ 私の前で膝まずく いい加減やめにしないか 子羊たちをたぶらかすのは 俗塵で煤けた魂を 懺悔とかいうゴッコ遊びで リセットできるって 奴らは本当に信じている 信じる者は救われるってか 好きにさせておけばいいさ ただ 私の名前を騙るのだけはやめてくれ それと 胸の前で十字を切るのは あのときの苦痛を思い出す ああ 古傷が疼く お前たちは何回この私を裏切れば済むんだ 頼むから 私を静かに眠らせてくれ
528 :
説教する男/Last :04/07/16 10:42 ID:Tgy24Zx7
お願いだ 食事が終わったら 自分の食器を片付けて 手をきれいに拭いて ここから出て行ってくれ すぐに
529 :
兄弟 :04/07/16 10:54 ID:CZYGM/+k
手を伸ばして 止まる 敵は2人 今食べてるものを あわてて飲み込む 唾液が少なく 少し苦しい 眼光鋭く お互いに 牽制しあう視線 自分の身体は動かない 争うのは たった一個しかない 最後のお饅頭
「欧州の美女は幻影に過ぎず あなたの自己処罰は痛々しい」だったかな?
531 :
ドナルド :04/07/16 14:26 ID:KqK4Bmcl
始まりの時には いつだってあの曲が聞こえてきた ノイズだらけのその音は いつだってあの静寂を作り出した 終わりの時にも いつだってあの曲が聞こえてきた 静寂に支配された部屋の中で いつだってあのざわめきを作り出した 最後の時にだって いつだってあの曲は聞こえてきた 夕日に染まる廊下のガラス 寂しくなった駐輪場 季節はずれの桜並木の中で あの子の背中を見送る時には いつだってあのスピーカーから聞こえてきた
533 :
最後の力 :04/07/17 03:31 ID:J1QC78uX
頑張って生きたかい? 生きてないよね? 最後まで戦ったかい? 戦ってないよね? ほら、握りこぶしをつくってごらんよ 君はまだ残してる 最後の力を 涙は枯れたのかい? 枯れてないよね? 今日で終わりかい? 終わらないよね? ほら、ちょっとだけ眠ってごらんよ 君にまた与えられる 最後の力が 起き上がれそうかい? 簡単じゃないよね? ぼくの声はきこえるかい? 聞こえてるよね? ほら、まぶただけでも持ち上げてごらんよ 君の絶望を力に 最後の力に
この世が無くなるとしたら 一番最後に何がしたい? たぶん俺はこう答えるだろう 「考えたこともないからわからない」 ところがそんなことも言っていられなくなった どうやら明日 世界は消滅するらしい
っておい どうするよ 何をしたらいいのかわからないぞ とりあえず美味しいものでも食べておくか ・・・・・店なんて開いていないだろ じゃあ自分で作るか ・・・・・不味すぎる そうだ綺麗な風景でも見に行こう ・・・・・道路は大渋滞だろうな しょうがない本でも読むか ・・・・・最後まで読めなかったら気になってしょうがない 寝るか ・・・・・最後ぐらい起きていろよ ・・・・・・・・・・・ あー!もう!わかったよ 何かをしようとするからいけないんだ 何もしない!それが一番 そんで鏡に向かって 飽きるまで自分の顔をながめてやる どうせこの顔とも最後だしな よし!決めた (一日経過) 「俺って以外と面白いな・・・」 ...............ー消滅ー...............
536 :
ラストスパート 1 :04/07/18 06:45 ID:A786HMF9
彼の体は暖かくなっていた まるでカイロのように 僕は白い息を出しながら駆ける まるで蒸気機関車のように 駆けろ! もうすぐ終わりなのだ ゴールが見えないのか 全力で地面を蹴れ! 前のやつを抜け ここは最後の直線 お前には見えるだろう 横を通り過ぎる電柱の群れが ものすごい勢いで通り過ぎているだろう そのペースで
537 :
ラストスパート :04/07/18 06:50 ID:A786HMF9
よし、抜いた! もう少しだ 精一杯腕を振れ! 力強く突き進め!! 彼の体からは汗が吹き出た まるでシャワーを浴びた後のように 彼は汗で濡れていた
538 :
最後の日 :04/07/18 12:43 ID:QWxc7kqh
目覚ましに手を伸ばす カーテンを開ける 陽射しが眩しい ああ 今日は最後の日 君が味噌汁を作る ネギを刻む音 僕は朝刊を読む ああ 今日は最後の日 「あなた、ネクタイが歪んでるわ」 「ん・・・ああ・・・」 「男はもっとびしっとしてないと」 ああ 今日は最後の日 「帰りはいつ」と訊かない君 本当は子供のように心細い でも「ありがとうな」と微笑む だって今日は君の夫でいられる最後の日
円満な日々は長くは保たず 新月の姿で終わりを告げる 君に何をしてあげられたかなんて 天照大神にもわからなかったんじゃないのか 須らく無知を装っていたなら 僕さえ我慢すれば、君を傷付けなくて済んだのか 離れ離れになるけれど、どうかお元気で またどこかで会っても声は掛けないで 最後は無言のまま 瞳は伏せたまま 後ろは振り向かず けれど前も向けず のどもとから込み上げてくる感情を 言葉にできないまま 舞台は幕を閉じた 葉音がやさしく満月を奏でる夜のことだった・・・
オレンジ色の空 オレンジ色の砂漠 一体どこからどこまでが空なんだろう とりあえずその真ん中の白いベッドに貼り付けられてる 10メートル先にマシンガン持った緑の軍人 天然パーマでやたらと頭の大きな 骨太で大柄な軍人 そのマシンガンで守られている気がするの 寡黙な軍人グリーン 私は彼を心でグリーンと呼んでいる 助けてグリーン 今日も列をなして男達がやってくる 助けてグリーン 私 この世で最後の女 一刻も早く次なる女を産み落とす使命 繰り返し繰り返される本当のピストン運動 粘膜はとうに擦り切れて何もないただの穴なの ねぇグリーン 意味のある行為なんてもう何一つ無いの 舌も何の味も解らなくなるの 知ってる?グリーン 8001人目の男が女に乗った後でようやく孕み パンパンにはった腹から赤い塊を産み落としました 希望に溢れた赤い子供 腹部には丸い空洞がありました 男達がその穴を不思議顔で覗きこんだ先に 死んでゆく女の景色 オレンジの砂になった彼女と白いベッドの側に アンバランスな枝を持つ一本の小さな木 この世で最後の葉っぱを持つ緑色した小さな木
車窓より。 屋根瓦の上を夕焼けが歩いてゆき、送電線の上に寂寥(セキリョウ)が鳥のような輪郭をしてとまっている。 雲海を炙る、今日という活性の燃える歯車を押し終えた惑星は、劣化の時を迎え、ありとあらゆる知覚の延長には重たい時間がしがみ付き、ところ構わず錆がふつふつと涌いていた。 胸元に指先が伸びる。 →ON (sogar "apikal blend" /12K) 《エレクトロニカ is 音の桃源郷》のプチプチとはじけるノイズは擽(クスグ)りはじめ、項(ウナジ)を走る波頭に視界は溶解する。 それはまるで建築体の壁面に吹く量子嵐であり、集積回路を長い脚で歩くパルス蟲であり、金属板の上に彫られた阿弥陀模様を上下運動するのに酷似した体験であった。 物思いが使い古された因果の玉をついて拡散してゆく。 「そうか、ヒトは終わりを撒き散らして時間と空間の峰と峰を踏破してゆくのだ。 レコードは再生を予期されており、再生された瞬間に終焉を予定されるのだ。 だとすれば、拡張して、全ての行為が誘発するのは終焉であり、すなわち世界では何も起きてこなかったというのか! 「いや、少なくとも我々には繰り返しがある。それは希望の現身(ウツシミ)だ! かねて聴き込んだ音楽渦の中心に巻き込まれながら視線をプレイヤーの輪郭(フォルム)に沿わせて、縋るように円周=輪廻の象徴を追い求め、その永遠の退廃の陰に雨宿りする。 やがて翻って再びなぞる視線の『始点』に至る思いにもう一度嫌な気分を再生したところで我が町へ到着。 流れ出すともう切迫感は人ごみに溶け出して霧散しまっているのだった。 こうしてヒトは生きているのだ 微かな首肯 胸中にひとつ そして繰り返しを幾らか含んだ一日が、また終わる
542 :
最後 :04/07/21 00:31 ID:U9yzO1mk
ケガしたらつまらない 中途ハンパなら やめたほうがいい 自分の気持ちなんかわかってる わかっていて ちがうから ハラが立つし わかってないと考えちまう わかって わかってるどうしようもない わかっているんだよ すれ違うのも 終わりになるのも 悲しいけれど それはそれで 仕方がない 物語の終わりには必ず望みが かなう 違っていたら ガッカリだから いい時間を 楽しもう 今を飛翔び越えて 明日はない ただ ただ ただ 今が続く
543 :
さなぎ :04/07/21 01:16 ID:aGwlEOve
どんけつを走る駄目な奴が 今まさにゴールする寸前 それまでピーチクパーチクやっていた女どもが 頑張れだのあと少しだの 声援を送るのは多分 偽善からくるものだと思っていたから ゴールしていた僕はふてくされて ひと足先に給食に帰った 人は最も優れたものを好み 人は最も劣ったものを好み そうして中途半端な僕たちは 所詮引き立て役に過ぎないのかもしれない 朝日は赤くて夕日は赤い そうして真昼の太陽は 明るく照らせども見られない ベストタイムが出たね 僕は認める 例え誰も気付かなくても 蛹を見ている 今蛹を見ている サングラス越しに この世は最初と最後だけじゃないから だからこそ時は流れるように進んでいく
544 :
名前はいらない :04/07/21 01:17 ID:ZjwQIzzY
費やした日々 それがどう報われるのか そんな事 考えやしなかったけど とにかく 締め切りは明日で 僕達は徹夜 テンションは限りなくハイ 或いは壊れて 何だって こんな事してるんだろうかなあ 半笑い 取り合えず終わらせなきゃ眠れない パワーポイントに打ち込む 打ち込む プレゼンも考えなきゃって言う彼女に彼は 俺がするわけじゃないしだって 全くだ 出来上がったパワーポイントを使って組み立てろ そんな風に過ぎた 新聞配達の音が聞こえ 鶏の真似をした彼 後1枚で終わる余裕 命取りだって知らずに 後一行で終わる 終わる 最後の行を変換しようとした時 暗転 停電 現実が想像を越えた瞬間に 終わりは 始まりに変わった 合掌
晴れたマスト 血色良いマスト 君が居なくなった舟 カモメも慣れたであろう逆光 スクリューにへばりついた髪の毛はふやふや あやふやなあたま ふやふやなあたま 天国には見えない なんて滑稽なんだろう 「そっちの世界はどうだい?」 そう聞いてみたけれど 君は澄ました顔で空ばかり見ているから 重力に沿って 遠ざかる 君と二人で見るマスト なんだ、こんなものだったのか
降り始めた雨は僕をこの世界から 消そうとするかのように激しくなる 僕の声は雨音にかきけされてしまう 誰も聞いてくれないし答えもしない 『ぼくの存在っておいくらですか?』 スクランブル交差点の真ん中で立ち止まる まわりは邪魔そうに しかし体に触れることなく やがて僕は川の流れに耐える大きな石のようになる 信号が変わる 誰も僕には気付かない? いや気付かないふりをしてるのか? みんなこう思っているんだろう 他人に関わって損なんてしたくないのさ クラクションもない エンジン音と雨がアスファルトを叩く音だけの世界 僕はなぜか悲しくはなかった 期待するから絶望するとわかったから 本当に信じればいいものがあるのだから 『僕はここにいるよ』
降り始めた雨の最後の一粒を感じる やまない雨はない ずぶ濡れの体 人の目に自分を晒して何を感じた? 東京駅 故郷へ向かう最終の新幹線に乗り込む 目を閉じて暖かい耳慣れた言葉に包まれながら呟く 薄れゆく意識が妙に心地よかった 無いわけじゃない不安も今までとは違ったから 疲れたよ 少し寝ることにする 『さよなら』
549 :
uhm...difficult :04/07/21 20:33 ID:/06Xi3sx
蛙の子は蛙。 井戸の中で空を見上げる。 そして、思い続けることにも疲れてしまって・・・ 人生って楽しいことばかりじゃないね。
とりたてて 涙もなく、 わざわざ残す 言葉もなく、 ありきたりの 一日を過ごし、 ありきたりの 挨拶を交わす。 電車がいつものようにやってくる、 この人が降りてきて、あの人が乗っていく。 たったそれだけのことなんだ。
551 :
未処理 :04/07/21 22:01 ID:qzppq9An
蠅が たかっている まだ 死に切れていない 身体に 蠅が たかっている
552 :
水戸黄門(最終回) :04/07/21 23:01 ID:kaI2pksK
控えおろう 控えおろう ここのお方をどなたと心得る 先の将軍 水戸密国侯にあらせられるぞ ここで西洋の弦楽器の重奏が厳かに鳴ったような気がする 気にするないつものことだ そしていつものように悪代官は命令するのだ ええい斬れ斬ってしまえ 御老侯様を騙る不届き者じゃ 新しいカクさんは弱そうだった あっという間に後ろから首を斬りつけられ 庭の玉石に転がる雑魚のひとつと化した 新しいスケさんは強そうだったが 悪代官の雇った用心棒の尾神一等に一刀両断にされ 上には上がいることを初めて知った その頃には校門さまは とっくに名もないエキストラに殺されていて 悪代官はとまどっていた エピローグを儂(わし)がやれというのか しかたがないので友美かおるを呼んだ 本日二回目の入浴シーンで締めた
ここに座り込んで 背中を丸めて そうやって過ぎていった時間 昔は時の背中を必死に追った 今は影すら見えない 僕を後ろから抜き去っていく足音 自分だけが進めないでいる 今はその足音だけを頭の中に 集めている どうだ これが僕の望んだ世界か 最後に見えた標識に一体何が書いてあったんだ もう思い出せない
554 :
名前はいらない :04/07/22 01:27 ID:Og3M/ld/
〆切でつね〜 ???
555 :
名前はいらない :04/07/22 07:34 ID:duJLR6+G
今回も力作21作品揃いました >524 :Endrollが見えない >525-528 :説教する男 >529 :兄弟 >532 :アトラスト >533 :最後の力 >534-535 :一番最後に出来ること >536-537 :ラストスパート >538 :最後の日 >539 :満月に照らされた最後の言葉 >540 :さようならグリーン >541 :一日の終わり >542 :最後 >543 :さなぎ >545 :救いは打ち込む草稿が残ってた事 >546 :水の夢の天辺で >547-548 :『7月18日(雨)』 >549 :uhm...difficult >550 :まるで明日もあるかのように >551 :未処理 >552 :水戸黄門(最終回) >553 :無題(名前はいらない)
556 :
名前はいらない :04/07/22 19:48 ID:GT5OiWKm
7月25日0:00締め切りであってますでしょうか? ではみなさん。 採点のほうをどしどし行ってください。
557 :
名前はいらない :04/07/23 01:56 ID:P78LFpWK
7月24日いっぱいの、25日0時に〆切でつね〜
寸評からいかせてもらいます。
>>524 Endrollが見えない
終わりなき日常を生きるにはどうすればよいのか?
宮台ではないけれど、これは'90年代以降、私たちが抱えた問題意識。だが、あえて
問う。「まだ今日が何度もやってくる」という確信はどこから来るのか。
明日自分が死ぬ、とは思えないにしても、一年後、五年後、十年後に自分が生き長らえて
いる保証はない、と私は強く感じる。そこらへんは年齢の差か、感性の違いか。
>>532 アトラスと
あの曲、って何だろう。それを書かないので余計に気になる。
3連詩で構成面で整いすぎているのが、私なんかは逆に平板に思えてしまう。
もっと破調があったほうが私的には好み。
>>533 最後の力
ひとを励ます詩、なんだろう。でも、絶望の淵に立っているひとに「ガンバレ」と
声をかけるとよけい辛くなることってない? むしろ逆に徹底的に地獄の底まで連れて行く
ような詩のほうが開き直れて癒される、と思う私はひねくれ者なのだろう、きっと。
>>534-535 一番最後に出来ること
私だったら、いつものようにこのスレ開いて、いつものように詩を読んで、いつものように
詩を書くだろう。
>>538 最後の日
やっぱりネギですか。友人の新婚奥さんが買い物かごに白いネギのをを覗かせている
のを見て、幸せそうだなあ、ともの凄くうらやましく見えたことがあります。
この作者は「ネギを刻む音」ですか。何か、同じ感覚が流れているなあ。
>>540 さようならグリーン
感想・雑談スレで誰かが言っていたけれど、壮絶、というならこの詩がまさにソレ。
オレンジ―白―グリーン―赤。原色の強烈なイメージ。なーんか、環境破壊の末路
を歌っているような気がする。女=地球を犯し続ける男たちは文明の擬人化か。
アメリカのコミックのようなドライなタッチでカルカチャライズされた風景がいつまでも
胸い残る。
>>541 一日の終わり
一読して思ったのは、これは宮沢賢治だなあ。賢治の詩には地質学の硬質な理系言葉と仏語が
奇妙に同居しているが、この詩も4,5連目の「量子嵐」「集積回路」「パルス蟲」
「阿弥陀模様」「因果」と現代版宮沢賢治復活! という感がある。それとサイバーパンクっぽい
世界。さらに6連以下はテツガクの世界。作者独特の輪廻観が展開されるが、繰り返しを絶望や
ニヒリズムの陥穽に捕らえられることなく、「希望の現身」とするところは、「シジフォスの神話」
やニーチェの運命愛を思わせる。
ともかく、繰り返し=反復に生の本質、ポエジーの発生を見るところは私も大いに同感するところで
あります。
審査しました。すべて1点でお願いします。 >534-535 一番最後に出来ること けっこう好きな展開&脱力感でした。イイ感じです。最後の日は自分も適当に過ごします、たぶん(笑) >541 一日の終わり 内容を正確に把握できませんが、妙に納得させられました(錯覚かもしれません)。なんでしょう、この感覚は。酔いました。 >552 水戸黄門(最終回) 残酷な中、最終連、なぜか素直に微笑です。名前の誤字(意図的な変換ミス)の意味を考えていたら、多少ブラックな気持ちになりました。
寸評の続きです。
>>543 さなぎ
何気ない日常の瑣末な出来事を詩的な領域に引っ張り込んで考えてしまう作者の資質
が好きだ。第1連は実景だろう。普通の高校生はここでふてくされて、寝てしまうところ
だが、この作者は違う。「人は最も優れたものを好み/ひとは最も劣ったものを好み」と
鋭いニンゲン観察を見せ、「中途半端な僕たちは/所詮引き立て役に過ぎない」と
大部分の読者の賛同を引き出す一致点を提示する。そして、それだけにとどまらずに、
私たち凡人を「真昼の太陽」に喩え、さらには「蛹」へと飛躍させてしまうのだから。
この飛躍を読者はどう受け止めるか。賽の目は丁と出るか半と出るか。果たして如何に。
>>552 水戸黄門(最終回)
……ったく、しょーもない。……んでも思わず笑っちまった。座布団一枚。
謹んで採点させてもらいます候。
[2点]
>540 さようならグリーン
>541 一日の終わり
[1点]
>524 Endrollが見えない
>538 最後の日
>543 さなぎ
>552 水戸黄門(最終回)
このスレのみなさんの詩の特徴は「まじめ」そして「ひたむき」というところにあるかと
思います。大変好感がもてるのですが、同時になにか物足りなさを感じてしまうのです。
もっと自由にふざけたり、狂ってみたり、踊ってみたらどうだろう。そんな詩が読みたい。
そういう意味でヒンシュク買うのを覚悟で投稿した「水戸黄門(最終回)」の勇気には脱毛、
じゃなかった脱帽します。
以上。失礼しました。
562 :
名前はいらない :04/07/25 00:14 ID:i5ekCo5e
締め切りage
563 :
名前はいらない :04/07/25 04:03 ID:1Yjv2aB0
ちゃんぷけっていですね! おめでとう!!!
>>541 一日の終わり 3点
541 の作者さま 次のお題と、〆切の宣言! おねがいします〜
564 :
名前はいらない :04/07/25 04:17 ID:1Yjv2aB0
失礼、準チャンプの御二方、確認していて遅くなりました。 準ちゃんぷ 2点獲得作品。 >541 一日の終わり >552 水戸黄門(最終回) 間違えようもないと思いますが……。確認お願い〜です。
565 :
名前はいらない :04/07/25 04:22 ID:8cUNDr10
えーと、
>>2 に以下のように記載されております。
> (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です)
現時点で審査員は2人なので、ルールに従い審査期間を延長します。
〆切は7/26いっぱい(7/27午前0時まで)です。
審査員のみなさん宜しくお願いします。
ごめん。理由は言いたくないけど、遅くなりまいた。
『真田太平記』の草苅正雄はカッコいいなあ…。
2点
>>541 ぼくはイナガキタルホをイメージしたなあ。いずれにしろ、現実のス
リットをちょいとこじあけて、裏側にあるものを見つめる感覚だよね。
ここで言いたいのは、こうした感覚はいわば詩の本流ともいえるものであって
ぼくはこの詩にものすごい既視感を感じた。といっても、もっとハッチャケた
ら、ワケわかんなくなるだろうけどなあ…。
1点
>>546 いい味だしてる。船とぼくと君しかいないのね。海も空も既にない。
>>552 ぼくはこういう詩がこれからの詩には必要だと信じて疑わない。
ただ名称のパロディが誤植にしか見えない。もっとコワせるはず。
【1点】 >538 :最後の日 >543 :さなぎ
568 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/07/27 07:23 ID:oqCKq1z7
集計結果
5点
>541 一日の終わり
3点
>552 水戸黄門(最終回)
2点
>543 :さなぎ
>538 :最後の日
>>540 さようならグリーン
1点の作品は省略します
569 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/07/27 07:32 ID:oqCKq1z7
チャンプは >541 一日の終わり の作者さんです つぎのお題お願いします 得票レス >560 >561 >566 準チャンプは >552 水戸黄門(最終回) でした 得票レス 上に同じ
集計乙です。確認しました。OKです。 チャンプさん、名乗りどうぞ。
571 :
人形使い :04/07/27 10:06 ID:T0eIxQyb
次のテーマは「窓」 投稿〆切は8/3いっぱい(8/4午前0時まで)
572 :
祈り :04/07/27 13:06 ID:0dfDIIkx
鶴を折った指も 折られた鶴も テーブルの上から飛び立つことはなかった 握り締められ鶴の傍らで蹲った指 祈りだけが 一度身震いして飛び去った 午後の窓外は晴れている ヘリの音が空気を揺らす 空のひびのような梢を少女は見上げた そしてここにはいない鳥のことを思った
家の窓から外をうかがう 相変わらず良い天気だ 風はなびく程度らしい 草がさらさらと揺れている 僕達が今、立っていたり歩いていたり座ってたり そのいつも下にある地球だが なんと60億の人間が地球の上にいるらしい ある人間はせっせと働き ある人間は床に寝そべり ある人間は鉄の弾で人を殺す
家の窓から見える外は 田んぼと畦道だけ 首をどんなに動かしてみても 窓は壁にある物なので180度しか見えない しかも視力には限界がある 神様の家の窓は恐ろしく大きく 地球上の全てが見えるらしい 神様はいつもその目に地球を映している 家の窓から見える外で 例え数万人がドンパチやろうとも 僕はこの窓から見える景色を見続ける 僕にとってこの窓からみえる景色は 僕の絵なのだ 僕が手に入れた絵なのだ 神様がその目の中にいつも絵を映しているように 僕も見続けるのである 自分の思うようにならなくても 僕の絵だも 手放したりはしない 家の窓から外をうかがう いつのまにか夕方だ 遠くに伸びる親子の影 僕はそれを見続けている
あちゃー コテが入ったので辞退しまつ
576 :
本当の言葉 壱 :04/07/29 00:12 ID:ON8LU1Um
あなたは聞こえなかったのかい 春楡の梢の上で さっきから山鳩がしきりに鳴いているのを ズッポウ ズッポウ グルグル ズッポウ もうずいぶんと前から鳴いているのに 気がつかなかったのかい 無理もない あなたの周りには余計な音が多すぎる 車や工場や物売りの いわゆる生産過剰性というやつで 不況を起こす音 会社に学校に病院に 肉屋に魚屋に八百屋に質屋に銀行に 彼氏の家に彼女の家に 借金しに行ったり 返しに行ったり 愛を語りに行ったり 離婚届の判を押しに行ったり 誕生祝いの贈り物を買いに行ったり 香典袋を買いに行ったり たいした用もないのに せわしく行ったり来たりする足音 そうした雑音が 窓の外から のべつ聞こえてくる
577 :
本当の言葉 弐 :04/07/29 00:19 ID:ON8LU1Um
窓を閉めても 部屋の中には テレビの音や電話の音 壁にかかった時計の音 冷蔵庫や空調機の低周波音 その他もろもろ 耳障りな音が (それに君の心臓の音もだ) 黴臭い空気とともに充満している そんな物音 無聊を埋める草草の物音でわたしたちの生活は囲まれていて わたしたちは それらの音に気を取られすぎていて わたしたちにとって 本当に大切なその音に 誰ひとり気がついていない
578 :
本当の言葉 参 :04/07/29 00:27 ID:ON8LU1Um
わたしたちにとってどうでもいい それらの無用な音を ひとつずつ 薄皮を剥がすように丁寧に 取り除いていってごらん そうして 呼吸をとめて 静かに 臨終のひとがするように 目を閉じて 耳を澄ましてごらん そうすれば 聞こえてくるよ しっかり雨戸を閉めても 聞こえてくるよ 遠くの春楡の枝から 電話の受話器から テレビからラジオから 耳もとで 遠くから近くから 至るところから 山鳩のゴロゴロ鳴る喉が 低く確かな声で歌う ズッポウ ズッポウ グルグル ズッポウ その鳴き声が 本当の言葉となって あなたに語りかける
579 :
本当の言葉 完 :04/07/29 00:32 ID:ON8LU1Um
いいんだよ いいんだよ すべてを認める すべてを許す すべてがそのままの形で充足していて ほころびなど何ひとつない きみは世界の円弧の中で 心地よくすべてを委ねていればいいんだよ わたしも あなたも みな頷きながら いま 見ているものを見 いま 聞こえているものを聞き いま 感じる思いをそのままに受け止めて 自分が世界のすべてから 祝福された存在であることを知らされる
580 :
すぼらズボン :04/07/29 02:12 ID:U21p/2TG
男のチャックは社会の窓 女のチャックは理科の窓 引き摺り下ろして突っ込みたい 深くて浅い大人の窓
581 :
名前はいらない :04/07/29 02:13 ID:U21p/2TG
582 :
冬の朝 :04/07/29 07:27 ID:sOKqRsUP
明らかに昨日とは違う 昨日よりも部屋が寒い カーテンとあけると窓は真っ白 手で必死に窓をこすると そこはもう銀世界 町中がかき氷に埋もれている 窓を開けると白い息 いつもよりも濃い 誰かが大福を重ねて レーズンの目をつけている 空にはわたがしが浮かんでいて まだかき氷は落ちてくる 壁がビスケットの家から出てきた小人は 雪合戦を始めたのだ 窓の外の雪をつかむと 手が真っ赤になった
電気のつかない夕暮れ時の逆さまな空 名詞の数だけ開かれた窓の向こうに 鉛筆を転がして進んでは後戻りする 形容された全ての柔らかい眠たさを 放り投げてもう一度ドアを閉じるその部屋で 彼らが昔々の物語を気づかないまま挟んで 繋げては切り取って粉々にしてはしゃがみこむ ─目を閉ざされた水たまりをよけて 映りながら笑う彼らの魂なんてなかったから 顔なんて最初からなかったらもっと楽だろう─ レンズだけいくつも重ねて散乱した単語たち ばらばらに並べて読み返す気持ちから無視される 勝手に突き詰められた空想はついでに消されて 記号と記号の間にしきつめられた白い繊維に願い事を 作り出された次の物語を勝手に組み込まれた あなたの手書きの封筒 ─誰かが誰かを絵描きのふりをして福笑いの代わりにする 全ての方向から見えないものが支配する陰謀を 気にして推理することの正しさを誰が確かめたらいいんだろう─ 名前をつけられた名前のない子供たちが今日も空に浮かんでは 向こうの誰かを呼んでいると叫んでは一直線に行進している
電気のつかない夕暮れ時の逆さまな空 名詞の数だけ開かれた窓の向こうに 鉛筆を転がして進んでは後戻りするだけ ただ適当に新しいと言ってしまえば誰も気にしないから みんなが目をつぶって振りかえって何も見ないままでいる そんな空を映すのが好きでしたと笑っては そういう窓だけ開けては閉じて そういう窓だけ開けては閉じて
その少年は黙っている そして静かにみつめている 暗い部屋の中でふたつの瞳を光らせながら 鏡のような窓に映る自分の姿を蔑みながら その少年は黙っている そして静かに涙を流す その部屋の窓から見える世界を愛でながら その部屋のテレビから見える世界を羨みながら 部屋にひとり 孤独を愛し 世界にひとり 孤独を憎む その少年は何も知らない 何も知らないことを知らない サイレントボーイ 彼はひとりか サイレントボーイ 世界にひとりか
白と黒の縁に彩られて おじいちゃんは困った顔をしている ママはお客さん相手にばたばたしてるし パパはおじさんとコップ酒片手にむずかしいお話している 主役のおじいちゃんはただただ困った顔をしているだけ 動けなくなってからも おじいちゃんとはいろんなお話してた たまにこっそりお小遣い貰ったりもしてた リビングと一続きになってた おじいちゃんの寝てた部屋は リビングの声がよく聞こえてた だからパパとママの口論も きっと全部聞いてたんだね 動けなくてつらくてもじっと聞いていたんだね おじいちゃんが何を考えていたのか知りたくて そのベッドに横になってみた 窓からは切り取った小さな空と もくれんが日差しに透けて金色で まぶたの上を優しくなでてくれる お葬式 僕はおじいちゃんの気持ちになってお昼寝をした 写真の中のおじいちゃんは あいかわらず困ったような笑顔を見せてくれている
画面越しに国境を越え、 自らの手で広げていける世界。 まさに「虎穴に入らずんば虎子を得ず」 机に据え置かれた鉄の塊。 スイッチ入れなきゃ漬け物石より性質が悪い。 さて、どこの世界に虎の穴に素手で飛び込む馬鹿が居るというのだろう? 使い方次第では自らの首を絞めかねないよ
588 :
カップの取っ手はどちら側 :04/07/30 22:17 ID:aCnYs0kU
遠いので 遠いので 遠いので まずは一歩進む事にしましょうか 遠いので 遠いので 遠いので まずは諦める事にしませんか ダンダン壊れてイク世界もただとりあえずは見る事だけしか出来ないコトニキヅイテー それでも彼ハコノ雨に奪われたヨウニ涙を流せずにイマスー あたる雨に問いかけましょう 返して 返して 彼の感情の形を 晴れる空に投げつけましょう どうして どうして 彼の思いの全てを おまえらなんかに 渡さなければいけないのか 遠いので オイカケロ 遠いので オイツメロ 遠いので まずは一歩進む事にしましょうか 遠いので オイツイタ 遠いので オイツメタ 遠いので まずは諦める事にしませんか 返せ 彼の全てを 返せ 窓の中に返せ閉じ込められた返せ世界を返せ 返せ 返せ 返せ 「彼女はそうして暗く狭い部屋から出る事なく叫び続けるのです。」
589 :
猥褻画像 :04/07/30 22:21 ID:JT19Md6y
MDが机の上カチカチと音を立てて コンピューターから音楽を取り込んでいる どこかで誰かが何かのためにやった音楽 コンピューターからは別のコードも伸びていて それはこの星を手のひらで握り締め 見知らぬ人の横顔を舐めてから帰宅する プリンタがどこかでカタカタと音を立てて 個人主義の包容力を試すかのような卑猥な 写真や言葉や数値が並べ立てられていく 窓に映るのは誰かの裸 誰かの影 円やドル うな垂れる折れ線 ニヤニヤと見つめる自分の笑顔 株式研究所の机の上で 隣の岸さんの机の上で 砂漠の王子の机の上で かつて人の心を奪ったものは、茜色の空に灯る雁の影ではなかったか 嵐の予感をはらんだ雲のかたちや風のにおい かすかな音に顔を上げた牡鹿の、瞳の色ではなかったか いま我々はJPG形式の 山道の草の茎の緑に 国家来賓のように手を叩いている 目の前にないのに目に見えるもの この謎々の答えとなるものは全て 猥褻だ
窓に掛けられたカーテン越しに漏れる光が揺れる 君のシルエット 望遠レンズ越しに見てた 最低だなと思う けれど 好奇心に勝てず 最初は淡い恋と 徒心だった 君の部屋が見えるアパート 引越し先を探してた僕にとって 駅からは遠くても 魅力的なロケーション そして 望遠鏡買った 毎日 毎日 君が帰って電気付けてから寝るまで 姉妹のいない僕にとって 一人の女性の生活は未知 退屈しなかった一週間 その先は下り坂 罪悪感は遅れて訪れた 良い訳がましく続けて 覗き続けた君の生活は 僕にとって女性への幻滅 そして育った嫌悪感 いわれの無い嫌悪を彼女に 学校で会う君は相変わらずキレイで 別人のよう 窓越しでは聞こえない声が現実感を添える あれは君ではない? 君は此処にいる ではあの女は誰? 混乱は収まらずそれでも君に笑顔を 恋慕を添えて わからなくなる 僕は君を嫌悪し恋い慕う こんなこと止めればいいと思うけれど 止めたとして今まで見知った彼女の生活をどうしよう 嫌悪 幻滅 そんなもの望遠鏡と一緒に捨ててしまえればいいのに
「春」ー桜の花弁がひっついて気持ち悪いんだよ 「夏」ー風鈴 うぜぇー 「秋」ー台風キターーーーーーー うわっ何か飛んできた! 割れるー!!! 「冬」ー真っ白で何も見えねぇ あっ!コラ 落書きすんな! まったく、こんな劣悪な環境で働いているのに 誰も労ってくれないのはどういう事よ 俺がいないと困るくせにさ 必要だって言うのなら 態度で示して欲しいよな、態度で どうも、扱いがぞんざいなんだよ この際だから言い分を聞いて貰うけど 要するに、俺が言いたいのは 四角い空とか言って俺の存在をスルーするな 俺は落葉樹の引き立て役じゃないんだよ ルージュの伝言は鏡に書いてくれ 別れのシーンの演出に使うな、悪者みたいじゃん って、事だ解ったか!!! ・・・・・後、たまには拭いてください (特に裏側)
592 :
小テスト :04/08/03 01:28 ID:4S765K/W
風を孕んだカーテンが 大仰な翼のように天井を舐める 雲の峰で爆ぜるのは 中年教師が吐き出す英単語 最前列で机にへばりつくあなたの 帆のような白いブラウスと 襞スカートの下の脹ら脛に欲情 兎穴に飛びこんだアリスはワンダーランド あなたはどこへ着くだろう 答案用紙は白いまましたたかに回答 鉄柵は固く編まれたレースの喪服
あーおーいーとーりー、あーおーいーとーりー ぼんぼーやーじゅ ぼんぼーやーじゅ みつめたままの あおいとり ゆびでおしたら こけちゃった あはん あはん おかん ことり とり とり しぬ しぬ しね ぺんきくさい とり かたい とり へその ごま ぱたぱたととびたい すをつくりたい きょだいな きょだいな ぼくのゆめ ひとこきゅう ひとこきゅう まばたきがおいつかない いつまでたっても あおいとり いくつもいくつも あおいとり ほら とんだ ほら おちた
594 :
593 :04/08/03 02:58 ID:3maUUaWI
スンマセン。タイトルかえます →「まどべのぼくちゃん」
595 :
受け取って…… :04/08/03 14:10 ID:HkSsLUYg
凍りつく星座の中 北の星がこの窓に映る 春がきて森じゅうが生きかえる 日がくるのを予言する わかっていることを あたりまえにまつ日々 わかっていることをただまつ日々 スケジュールが埋まらない つめたい星 窓の陰が あすの人たちが動き出す 時がくるのを…… あてないことをもう待たず 窓辺をはなれるときもくるからと さわぐ胸もあすへの想い ドアを出ている姿は窓のそと 凍りつく星座の中 北の星がこの窓に映る 春がきて森じゅうが生きかえる 日がくるのを予言する あしたの人にいきも密かに しじまの響きが 語り掛けて いる
596 :
海岸通りの窓辺より :04/08/03 14:35 ID:W9NCylvx
窓辺に咲いた 花も散ったわ 一つ季節が過ぎていく けだるい午後 優しい潮風 カーテンを揺らし なぜか涙が音もなく 零れ落ちる 小さなテーブル 外した指輪の 輝きだけが美しく 私をはじく 砂に書いた文字 青春はいつも 波に流され砕けていく 儚いもの 海と空の青いキャンヴァス 鴎たちが飛んでいく 愛し合った時間は いつまでも綺麗な思い出 いつかまたあなたと 逢える日が来るのなら ふたりもっと素直になって 窓辺の風に吹かれたい
ソシドレミファソラー ソラッソラッソラッ ソ・ラー ソ・ラー --良いじゃないか その軽やかな感じ-- そう? ソシドレミッファソラソシッドレミファソラソシドレミファソラッ アンダンテふう ふふ ソ・ラー ソ・ラー ソ・ソ・ソラー ・・・ そら お父さん そらって何? --そら?何だろう 聞いた事あるような-- こないだトビウオさんが倒れてたじゃない あの変なヒレの珍しいの ・・・凄いよあのヒレ 僕も欲しい --お前にはかっこいい光があるじゃないの ホレ 父さんと一緒の-- ・・・うん あのね その時トビウオさん言ってたの 「そら・・・そらが見たい・・・ 青い 高い どんなに飛んでも届かない と どかな い 」 お父さん そらって凄いものなんだよ いつか僕も見たいよ ソ・ラー ソ・ラーソシドレミファソ・ラー そら
598 :
名前はいらない :04/08/03 23:53 ID:qikSBxZn
0:00で投稿締め切りですよ〜
599 :
審査期間告知上げ! :04/08/04 00:50 ID:3eNhen9b
>572 祈り >573 家の窓の外 >576-579 本当の言葉 >580 ずぼらズボン (>581で補足) >582 冬の朝 >583-584 [fiction] >585 サイレントボーイ >586 おじいちゃんの額縁 >587 windows >588 カップの取っ手はどちら側 >589 猥褻画像 >590 窓を隔てて >591 「一言 言わせろ」 >592 小テスト >593 まどべのぼくちゃん (>594で補足) >595 受け取って…… >596 海岸通りの窓辺より >597 深海のソ・ラー 以上、18作品。テーマは「窓」。 審査期間は、8/6一杯、(8/9 0:00まで)です。 審査員の皆さん、ヨロシクお願いします。
600 :
ゴメン、訂正! :04/08/04 00:52 ID:3eNhen9b
審査期間は、8/6一杯、(8/7 0:00まで)です。
とりあえずは、1編だけ寸評させてもらいます。いざ。
やっぱ、いの一番は、これでしょう。
>>572 祈り
一読してグッときた。引き込まれた。いい詩だな、ってみんな思ってるんじゃあないかい。
感想・雑談スレの反響も早かったし。
ポイントは2点。第3連の「ヘリ」と、第4連の「ここにはいない鳥」だろう。
まずは、「ヘリ」から。あえてこの詩にケチをつける人は、ここだろう。アンバランスや
唐突さ。必然性の問題。BUT。私は全然問題ない、むしろ、この「ヘリ」が飛んで
きてくれて、よかった、アリガト、と思う。
理由その一。
第1、2、4連の最後の「った」という脚韻から転調していて、「揺らす」と現在形で
書かれていることで、よいアクセントになっていると思う。このような破調があるから、
脚韻は生きる。
理由その二。
紙の折り鶴と金属のヘリとの対比。これは材質による対比ばかりでなく、ヘリを持ち出す
ことで思わぬ効果を生んでいる。それは、少女の祈り(その背後にある苦しみ、痛み)が
第1,2,4連の印象では、ややもすると物語や過去形で表記したことで、遠い過去の
の卑小な世界に後退してしまうところを、救っている。つまり、現在形でヘリが飛翔する
情景をカットインすることで、(作者の意図はどうであれ)これは、現代の、私たち
が生きるこの世界の現実に根ざすものという実感を呼び覚まし、「いま・ここ」と繋が
ってくる。
次に第4連の「ここにはいない鳥」について。
これは何かのメタファーとして作者は描いたのかもしれない(おそらく、そうだろう)。
だけど、たとえば、自分の理想像(病弱の自分に対して、健康になった自分)、あるいは
少女の恋人などの隠喩と読むのは読者の自由だが、私はあえてイメージを限定しない
ほうが、かえってこの詩の持ち味が生きる、と思う。
ともあれ、何となく書いたさりげない詩のようでいて、実は意識的にかはともかく、
細部にまで計算し尽くされた詩、内容はもちろん、技術的にも優れた詩と感嘆しました。
602 :
NAJIMU :04/08/04 18:16 ID:J3ezld6N
とりあえずは、1編だけ寸評させてもらいます。いざ。
やっぱ、いの一番は、これでしょう。
>>580 ずぼらズボン
一読してグッときた。引き込まれた。いい詩だな、ってみんな思ってるんじゃあないかい。
感想・雑談スレの反響も早かったし。
ポイントは2点。第3連の「突っ込みたい」と、第4連の「深くて浅い」だろう。
まずは、「突っ込みたい 」から。あえてこの詩にケチをつける人は、ここだろう。アンバランスや
唐突さ。必然性の問題。BUT。私は全然問題ない、むしろ、この「突っ込みたい 」が突っ込んで
きてくれて、よかった、アリガト、と思う。
理由その一。
第1、2、4連の最後の「窓」という脚韻から転調していて、「突っ込みたい」と現在形で
書かれていることで、よいアクセントになっていると思う。このような破調があるから、
脚韻は生きる。
理由その二。
布の窓と欲の穴との対比。これは材質による対比ばかりでなく「突っ込みたい」を持ち出す
ことで思わぬ効果を生んでいる。それは、大人の願望(その背後にある苦しみ、痛み)が
第1,2,4連の印象では、ややもすると物語や過去形で表記したことで、遠い過去の
の卑小な世界に後退してしまうところを、救っている。つまり、現在形で「突っ込みたい」
情景をカットインすることで、(作者の意図はどうであれ)これは、現代の、私たち
が生きるこの世界の現実に根ざすものという実感を呼び覚まし、「いま・ここ」と繋が
ってくる。
次に第4連の「深くて浅い」について。
これは何かのメタファーとして作者は描いたのかもしれない(おそらく、そうだろう)。
だけど、たとえば、自分の理想像(病弱の自分に対して、健康になった自分)、あるいは
少女の恋人などの隠喩と読むのは読者の自由だが、私はあえてイメージを限定しない
ほうが、かえってこの詩の持ち味が生きる、と思う。
ともあれ、何となく書いたさりげない詩のようでいて、実は意識的にかはともかく、
細部にまで計算し尽くされた詩、内容はもちろん、技術的にも優れた詩と感嘆しました。
>>602 言いたいことがあるのなら、はっきり言った方が良いよ。改編コピペなんてしないでさ。
604 :
分析すると…… :04/08/04 23:51 ID:7W9qofpJ
二匹目のドジョウは二番煎じ、パロディに過ぎない。……ってかな?
寸評の続きです。
>>586 おじいちゃんの額縁
つらく、悲しい、おじいちゃんの思い出。
寝たきりになったあとのおじいちゃんの気持ちにもっと肉迫して書きィーや、
とどこかのおっさんが言いそうだが、まあまあ、押さえて、押さえてとおっさんのゲンコツ
をグッと押し返す。「困ったような笑顔」とサラリと描写しているところが謙虚に真実を
衝いている。だって、おじいちゃんにしてみれば、それは辛い経験だったはずで、それを
本人以外が言葉にすると全部うそになってしまう。
第3連の「もくれんが日差しに透けて金色で/まぶたの上を優しくなでてくれる」
というところがいいね。これで、おじいちゃんも、いくらか救われる。こういう
さりげない描写に作者のいたわりが感じられる。
>>589 猥褻画像
ネット上に映る万物をわいせつ、と言い切ってしまう作者の感性がスゴイ。そー言われれば
なるほど、と妙に説得力がある。詩の本筋からはそれるが、第6連の「かすかな音に顔を上げた
牡鹿の、瞳の色ではなかったか」っていうフレーズが好き。たぶん、作者も私も
そんなに鹿を間近に見たことはないと思うけれど、こんなところにも、ワケの
わからない詩的な説得力がある。
>>591 「一言 言わせろ」
ウーム。これは前々回の「意識のある庭」の、それこそ二匹目のドジョウじゃあないでしょうか。
んでも、最後の(特に裏側)ってところ、チョー受けた。
意味や作者の意図がつかみ切れていないのだけれど、とても気になる詩が二つ。
>>584-585 [fiction]
最初の1行からしてわからない。
「電気のつかない夕暮れ時の逆さまな空」のイメージがわかない。
電気がつくのが当たり前の夕暮れ時。逆さまな空などあるわけない。
してみると、シュールか。あとのほうで「名前をつけられた名前のない子供たち」
とあるから、やはり意図的に意味を壊している?
「鉛筆を転がして進んでは後戻りするだけ」のイメージもいまひとつ来ない。
どこか一箇所カチンと当たれば、芋ヅル式に見えてくるんだろうけれど…。
何かとてもすごい詩の予感もするんだけれど、いまのところ私の限界です。すいません。
>>588 カップの取っ手はどちら側
第3連の言葉遣いやリズムは好き。この語尾伸び調で一貫して書いてくれたら、と思う。
タイトルが意味シンでおもしろい。でも完全にこの詩のよさがよみきれていない。
ちょっと悔しい。
さて、採点です。
[3点]>572 祈り
短いながらもよくまとまった、完成された作品でした。ちょっとブルッときた。
[2点]>586 おじいちゃんの額縁
作者の暖かい眼差しが漂っています。
[1点]>589 猥褻画像
これぞ詩人の感性。
以上。
本当は>584-585[fiction]や>588カップの取っ手はどちら側 にも点を入れようか
どうしようか迷ったのだけれど、自信がないので今回はすいません。
それにつけても、もっと審査員が多ければこうした作品にもいろいろな角度から光が
当てられ、作品解説が聞けるのに。審査員にかつて名乗りをあげたみなさん。どしどし
寸評・評価お願いします。
何度もすいません。
>>584-585 [fiction]の「逆さまなな空」って水たまりのことなんですね。
いま気づきました。遅い…。(冷汗)。ちっとも読めていないので、もう一晩
たってから、もう一度皆さんの作品を読み直してみます。恥ずかしいったらありゃしない。
詩って、理詰めで考えりゃイイってものでも、ないような。 パソコンを分解したらガラクタになるように、詩も分解したら、壊れて、使いモノにならなくなりそう。
結局「詩」って感性で勝負って部分が多いですよね。 感じたままの言葉の集合体って感じです。 その中でバランスをとったり出来るのがセンスなのかな? 変な前置きつけてすいません。 さて、未熟ながら採点させていただきます。 >584-585[fiction]はまさにそのセンスがいいというような気がします。 確かにばらばらにしたら何かわからないようなものでもまとめたら形づいてくる 繰り返し使う言葉の配置とかでも雰囲気が出てます。表現もセンスのよさが伺えます 私から1点差し上げます。ちなみにMUJINAさんの読まなきゃ私も気付かなかったです・・・・ >585サイレントボーイは短い中にすっきりとまとめられているけどもなんだかとても奥が深い。 その少年の心の世界なんだろうか。解釈によってはいろいろな方向性が見えるような気がします。 私から1点差し上げます。行間が想像できる実に私好みの詩です。 >572祈りは本当に完成された詩だなあ。くやしい。表現もきれいだし。 しかもお題出されて3時間で仕上げてます。職人ですね。 才能に嫉妬しつつ2点差し上げます。
610 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/07 08:32 ID:d1rfz8PF
>>565 に従い、審査機関を延長します
〆切は8/9いっぱい(8/10午前0時まで)です。
審査員のみなさん宜しくお願いします。
なお現在の順位ですが
一位 祈り 5点
二位 おじいちゃんの額縁 2点
三位 猥褻画像 1点
〃 サイレントボーイ
〃 [fiction]
となっております
では、引き続きこのスレをお楽しみください
何か、審査員不足みたいなんで、久々(1年以上ご無沙汰でした)参加。
つたない駄感想ですが、雑談の方に投下してます。
あと、どうも絞りきれなくて、ゴメンナサイ、、、
3点
>>586 おじいちゃんの額縁
2点
>>572 祈り
>>589 猥褻画像
1点
>>582 冬の朝
>>588 カップの取っ手はどちら側
>>592 小テスト
>>595 受け取って……
612 :
名前はいらない :04/08/07 23:54 ID:sDtAliM8
採点期間中につきage
613 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/08/08 12:06 ID:JyblbE9s
いそがしぃぃくて、きてみたら際点者少ないねぇ。たのしいのを一番に採点した〜 3点 >591 :「一言 言わせろ」 :04/08/01 22:37 ID:xfJgFa1t 面白い。華やかさ、物語ののある詩だ。楽しめる余韻かすごい。 花びらがひっついて……布石として鋭い書き出し 2点 >572 :祈り :04/07/27 13:06 ID:0dfDIIkx すっきりまとまっていて、広がりがあり、よくイメーシが浮かんでくる。 2点 >597 :深海のソ・ラー :04/08/03 23:18 ID:wevIb51j 動物番組や、海のグラフッィク映像なんか見ると、いわしの受難はチョー大変だ。 なるほど、広大な空と海の界面を飛べば捕食者から逃げられる……のがトビウオ? 日の丸トビウオ金メダル……てのもあったなぁ。 空を飛びたい……想いに込められた世界は雄大へん無量
614 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/08 13:21 ID:UgencI+N
六位 一点 サイレントボーイ [fiction] 冬の朝 カップの取っ手はどちら側 小テスト 受け取って……
615 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/08 13:23 ID:UgencI+N
すいません、上のは雑談スレへの 途中経過発表の書き込みの誤爆です この場を持って謝罪します うえのはと途中経過の誤爆です
616 :
大木人 ◆KMcEIGIRgE :04/08/08 21:20 ID:QCfteDcZ
◎3点 >586 おじいちゃんの額縁 あ、あざとい!(誉め言葉) むっちゃ好きですよ、こういう正攻法。 物言わぬ故人の言葉を拾う子供の視点はまさに詩人のそれですね。 ○2点 >572 祈り これを読んで真っ先に想起した言葉が「ヒロシマ」でした。 この時期ですし、サダコ像修復のニュースを聞いた後なので…。 もしかしたら「ここにはいない鳥」とは平和の暗喩? だとすると個人的な「祈り」ではないのかもしれません。 >583-584 [fiction] 傍観者的立場と取り留めの無さが気持ちよい作品です。 私にとっての「窓」のイメージも、やはり夕暮れです。夕暮れには「ドア」よりも「窓」のスタンスが相応しい。 外と内とを繋ぐ装置ではあるけれども、自分の居る場所はあくまで内であるという感じでしょうか。 この作品における作者は「眺める者」であり、語られる物事は外の事象です。 問題は窓を開けるか閉じるか、それだけなのでしょう。 △1点 >589 猥褻画像 「猥雑だ」と堂々と糾弾する作者の姿勢が潔いです。」 >580 ずぼらズボン こういうスプリンターも好きです。ちゃんと詩になっていますし。 少し前に見た相田誠の現代芸術を思い出しました。 >592 小テスト 『鉄柵は固く編まれたレースの喪服 』 この一文に惹かれました。
617 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/10 06:51 ID:VlwSuR3n
審査締め切ります 結果発表 チャンプは >572 祈り です おめでとうございます 得点は12点です 準チャンプは >586 おじいちゃんの額縁 得点は8点です チャンプの方は次のお題おながいします
618 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/10 06:59 ID:VlwSuR3n
3位以下の順位 3位 4点 >589 猥褻画像 4位 3点 >583-584 [fiction] >591 「一言 言わせろ」 6位 2点 >592 小テスト >597 深海のソ・ラー
619 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/10 07:00 ID:VlwSuR3n
8位以下は省略します この後の作品への感想 わたしが書きましたと言うなどの行為 などは雑談スレでおながいします
620 :
GON ◆rOo2fYBBKk :04/08/10 11:22 ID:SnmnmtFN
次のお題は、直球で、『生・生きること』 期限は8/17いっぱい
621 :
旅人よ :04/08/11 02:32 ID:4OToMonu
遥かな山脈が 空を割ってそびえる 雲は風と共に 駆け抜けてゆく 木々は大地を 強く深く抱き 光がすべてを 黄金に染めあげる 明日を探して 旅立つ人よ 今見るものすべてを 胸に刻め 君が身体を休める 大樹のように 深く地に根を張り 地上に安らぎを 旅することはいつでも 苦しいことさ 耐えることで人は 磨かれてゆく 峡谷を削る 大河のように 太く大きく 歩いて行くんだ 人生の旅路を
622 :
趣味と実益 :04/08/11 17:45 ID:ZcbsUWYm
構想もヴィジョンも無い。 別にどうにかしたいと思うわけでもなく、気付いたら夕暮れ。 俺は楽しかったなぁ。
世界のどこかに 一本の木がある。 ごくありふれた、どこにでもあるような木だが、 それは、一人の老女が心をこめて育てあげ、 春には白い花を咲かせ、 夏には深い緑の木陰をつくり、 秋には実をたわわにつけ、 冬には、枝のなにがしかを、 暖をとる糧にと提供してくれた。 老女は、枝を整え、肥料をほどこし、 土をほぐし、虫をとり、わらをひき、 水を運んだ。 秋にはその実で10瓶のジャムを作り、 そのジャムは世界中で待ちわびている たった10人の手へと運ばれていった。
やがて、老女の骸が木の根元に埋められた時、 木は自分が老女の生命そのものであったこと、 そして、そのことを 人 に伝えたいと想った。 その春、木は自分の花びらと葉を、 精一杯の思いを込めて、 街の雑踏の中へ吹き落とした。 真珠のように白い花びらと、つややかな深緑の葉に 一人の青年が眼をとめ、拾い上げた。 周りを見渡してから、そっと手のひらにのせ、 深いため息をついた。 木もそっとため息をついた。 やがて、青年は、ひとつの詩を書き始めたのだ。 ”世界のどこかに一本の木があった。・・・・・・”
625 :
生 :04/08/11 22:20 ID:aoXyFANR
蝉の死骸があって すぐ傍に蝉の抜け殻があった 耳を澄ますと蝉の鳴き声が聞こえた 蚊取り線香にやられて 畳に落ちた蚊の死骸 家の近くの公園の廃タイヤ その中にたまった水の中の 無数のボウフラ 夜寝ていると耳元で蚊が飛んでいる 蝉の鳴き声が無くなった 蝉の抜け殻と死骸の数が同じになった 蚊の羽音が無くなった 蚊取り線香をタンスにしまった 家の近くの公園 土を掘り返した たくさんの蝉の幼虫がいた 廃タイヤにたまった水の中 ボウフラが大きくなってた 夏休みの宿題の朝顔は もう枯れていた すぐ傍に新しい朝顔の芽が生えていた 10年前に死んだ父ちゃんは 墓石の下の骨壷の中で…
審査員したい
彼らは一様に笑顔を糊で貼り付けて 私のところにやってくる やってきては躊躇うことなく奪ってゆく 私の声を 心地よく響く歌声を 毛深い手を喉元から差し込み 数珠つなぎになった言葉の珠を引きずり出してゆく ひんやりとした手の感触があばらをかすめた GYA! 悲鳴をあげるそばから その声も残さず奪ってゆく 私の穂倉はからっぽだ それでも多くは望まない 一握りの言葉の糧があればよい それなのに こうした願いも叶わぬのか 結ばれた手から 一本一本 私の指を力づくで引き剥がし こじ開け てのひらに残った一粒の麦さえ奪い取ろうとする 私にとって他人は みなそうだった 私から去るときにはみな 空の鞄を満杯にして 心底の笑顔で帰っていった
628 :
声盗人/koenusubito 2 :04/08/12 11:08 ID:17Je0Mwm
声が失われた私に残された最後のもの 珊瑚の海の砂浜で 波に洗われた角貝でつくられた小さな笛 鯨の歌声のように 遠く遥かな大洋にさえ届こうかという 長い旋律を奏でる笛 これだけが 私に残された唯一のものとなってしまった この笛を吹くことでしかもう 聾唖の無聊を慰めることはできない この笛の音色だけは 誰にも奪われない 奪われたくない ほんとうに この笛だけが私を証しする 最後の raison d'etre であってほしいのです 唇を押し当て 空虚の穴に息を通わせることの歓び こうしているときだけが 私がわずかに私でいられるひと時なのです それでもあなたは私からこの笛を――――
629 :
滑り台の上から夕日を見たことねえか :04/08/12 13:56 ID:cHGsjBSu
俺にはみんな救われたそうに見える 何からだ 何なんだ お前らの生はお前ら以外の生の十分の一だ ちなみに 自信持って言うが 四度だけ言うが 俺はここにいるぞ 俺はここにいるぞ 俺はここにいるぞ 俺はここにいるぞ みんな何がしたいのかは相変わらずわからねえが ここには俺と世界のふたつしかねえぞ
園川 ◆nWfXpQxHHMさんが審査員に加わりました。 ( ・∀・)っ旦~
~旦(゚ω゜=)ドウモ
632 :
魂 :04/08/13 00:12 ID:4Wwb2z7G
血だらけで飛んでいく あんなに幸せ垂れ流して 美しいな 俺は早くここから抜け出したいのだ 溜まった雨水に腰まで浸かってもがいている 飛んでいったお前とカルデラに取り残された俺 溶岩が足裏に焼き付けた生の衝動が忘れられない もっとも足はすでに無い しかし走りたいのだ 腕だけは振り続けるのだ 生をイメージしては イメージに殺されながら 魂 今すぐお前を捕まえなければ
633 :
Moving :04/08/13 02:41 ID:GP6UM4j/
改札に七時ね 例えば道で転んで膝小僧を擦り剥いた時に 皆が皆治る時間は別々のように 例えばお腹一杯食べたとして 皆が皆消化される時間は別々のように ひとりひとり自分だけの時間を持っているのに 誰が決めたかも分からない時計を基準に 僕等は他人に合わせていける 今日の待ち合わせは僕にとって この世界に出てきてから 120163542分目の出来事で あなたにとっては 120186248分目の出来事で そうしてずれることはない きっちりと平成16年8月12日午後7時と言えば 正確にふたりはそこで会う その誰かはすごいと思い 少し怖くも感じる 僕もあなたもムービングウォークに乗っていて あなたのと僕ので進みたい速度は 多分違うのに一緒にされている 今宵はしゃぎすぎて出来た靴擦れに 消毒液を塗っている時便意をもよおして トイレで力強くふんばっている時に 何事も無いぐっすりのあなたの寝顔が見えて 不思議だった
634 :
金魚帯 :04/08/13 02:44 ID:XXZ9yz3n
小さい頃 父の手に引かれていった お墓参り 着せてもらった浴衣がうれしくて 絞りの金魚帯 揺らしてはしゃいでた そのお墓に父を収めるとき 白い粉がさらさら さらさら お墓の下にこぼれていた 大人になった私は はじめて着た黒い着物で じっと黙ってそれを見ていた お盆休みにお墓参り 父はどこかで見ているのかな 妹と弟と三人で 灯りをゆらして 逢いに行くよ 生きている頃にはいえなかった 感謝の言葉を伝えに
635 :
雨音 :04/08/13 15:19 ID:3a+n+YcN
空から降り注ぐ雨がぼくの顔を濡らす 空を見上げたぼくの顔が濡れていく 涙と混ざりあった雨はそっと頬をつたい 冷たくなった道路へと落ちていく 過ぎ去った季節を懐かしむこと 楽しかったことを思い出すこと ただ、それだけが 今のぼくにできること 旅立つ君にはできないこと 通りかかったコンビニで安い傘を買った どこにでもある安物のビニール傘 街を歩くと同じ傘がやけに目に付いた 雨があがるとそこらじゅうに捨てられていた 失ったものを噛みしめ生きていくこと 大切な人を想い涙すること ただ、それだけが 残ったぼくにできること 旅立つ君にはできないこと どこまでも続く陰鬱な空は 今日という日の象徴か 黒い服の集団が 列を成す
636 :
メメントモリ(死を想え)@ :04/08/14 01:01 ID:SpUWnvv+
この日が私に手渡されて 豪奢にも太陽など昇らされて さてどこに出かけようか 出会い別れるもよし 勤勉も 遊惰も 静思も 意想外も または 星々見上げて風嗅ぐも 畏れに目を見張り喉を鳴らすもよし これはすべて私の日 この日が彼女からもぎ取られて 入れ替わりに無が彼女の元にやってくるが 死んだ彼女にはもう闇という言葉も思い出せない あの歌も聴こえず あの人に触れられない 行けない 話せない 泣けない この不自由は何なの? この無力は何なの? 怯えることすらできない私は何なの? 私はいないの?
637 :
メメントモリA :04/08/14 01:03 ID:SpUWnvv+
いないのだ 死は人をいなくする 寝付かれぬ子供のようにちゃちな畏れであっても 今一度私たちよ 生と死の中間の大人たちよ 死を想え そして生きだすわけだお前らよ ただ生きるだけの者たちよ もう一度あの歌を聴き もう一度あの人に手を伸ばすための手をいま 伸ばすのだ 人間社会が有効なものの使い方をマニュアル化して手渡してくるけれど これは個人の意味、個人に繰り返す日々 個人は社会の成員であり人権は公共の福祉による制限もありうるけれど それも個人の意味、ここにある喜びから遠い 見ろ 新たな意味で耳掻きが日を受けている 彼女が死んだ世界 彼女が消え失せた世界で 彼女が燃やされてもう彼女じゃないものが墓石の下でちり積もって 墓は枯れた花を抱き墓は生い茂る雑草に抱かれ その 遠い墓地の風景さえ内包したこの世界で そしていま私の前で ここで 耳掻きが日を受けている
638 :
敗北 :04/08/14 07:57 ID:1xN6DwIL
たった一言で傷ついて 滝のような涙を流して その耐えられない苦しみのせいで 自分は窓から落ちようとした 生きるのが辛かった 馬鹿にされ続けた日々 たった一度の衝撃で ガラスのハートは割れました 悔しさからにげようと 甘かった自分の考え 友のビンタで見つめられた 自分のおろかさと命 ここで死ぬのが怖いというおびえ そして死んで逃げようとした自分 自分は負けた いじめっ子にも 自分にも 逃げちゃいけない 人生の苦から
639 :
敗北 2 :04/08/14 08:01 ID:1xN6DwIL
鉄のように重い物を 紙みたいに軽く考えた 自分の敗北
はなくそほじりながらみらいえいごうこうやっててれびをみながらせんべえをくって はらをかかえてわらってそんでもってどこかのくにでだれだれがしんだとかどうでも よくてちかくのばばあがごうとうにころされたとかもしょうじきどうでもよくてくちをぽかんと あけたままけつをかきながらひとことおれはいきてるとかいっとけばきっといきてるんだろうな とかおもいながらときどきおんなをだいてさんだんろんほうをふりかざしててあたりしだいばか をろんぱしてにやにやわらっておれさまてんさいとかいいながらまちをかっぽしてきがくるった とかいわれながらいづれか夜のベンチの下でひっそりと眠るのです
641 :
放浪航海日誌(1/2) :04/08/15 01:09 ID:Y4HciTxd
ぼくの目的地は いつも部屋 旅立つ船は どこへも行かないけれど 確かに星々の煌くむこうへ 暗闇を消して行くようだった 恋もした ページの数だけの 甘い戯れをした ティッシュペーパーに染み付いたぼくの子らは けっしてどこへも行かないけれど 甘い夢のレトルトパウチ ありがとうと微笑みかけると 空いた口の底に酸っぱい金色 生きるとは 死んでいないこと 生身でなくとも そこにいること おおきな月は見ないで モニターのむこうに月をめざすこと ぼくの目的地は いつも部屋 街はいつでも 通りすがりの道 誰にも声はかけられたくないけれど 誰にも声をかけられないと淋しくて 偶然見つけた 一人歩きの背中美人 声かけられるまで 追って歩いた 部屋で寝たときは べつの女だったけど 生の胸が上下するさまを見つめるのはいつもおなじ安らぎ イヌみたい 選択肢が出現する 入力画面が出現する あなたのなまえは? 生きるとは 忘れられていないこと 本名でなくとも 名前のあること 呼んでくれるひとがいて 答えてくれる自分がいること
642 :
放浪航海日誌(2/2) :04/08/15 01:10 ID:Y4HciTxd
目的地は いつも部屋 そのうちすべてに飽きて することなくなって 目的地にずっといることに気づいた 星々も 恋人も 消えてしまった ぼくの名前も消えてしまった 目的地にずっといることの退屈さに 気晴らしはすべて夢だったと 気づけば開く 船への憧れ ほんとうの世界への ほんとうの船! 生きるとは 絶望をしること そこから新たに 船を漕ぎ出すこと せむしの男に そっと後ろから打明けられること でもその船はどこへ行っても部屋ですよ と ぼくの目的地は いつも部屋 結婚しても 子供が出来ても 彼女らを 彼女らの望むところへ おもちゃの港へ 海のレールで導きながら ぼくの目的地は いつも部屋
643 :
名前はいらない :04/08/15 01:30 ID:sMfrwEG4
>>623 :一本の木 1/2
メルヘンですね。理屈ではない。考えればなんということのない情景。
しかし、木の思い、それを受け止める詩人。そして、やさしいおばあさん。
……理論では老婦人は思い出されることはないだけど。そんなことはなくて、
ああ、おばあさんのことを木は伝えることができた。……とメルヘン
644 :
駐車場の砂利の上 :04/08/15 15:12 ID:PppdCeyJ
小虫は小さきゆえに胸張れる ドタドタと 駐車場の砂利の上 必死に命を揺らす虫けらよ じきにここには車が来るぞ お前より大きくてお前の生をまるで意に介さぬものが そもそもからこの世の何一つがお前の生に無関心 そう車輪止めをひっかくなよ じきに来るぞ お前を踏みにやってくる お前より硬い殻がありながら お前の命の欠片も持てぬカタマリが それでも ここにいるのか 生きている場所がお前の陣地か そしてここでつぶされることをすらお前は笑うつもりか ならお前がここの王か 誇られる命というたったひとりの王か
トランク片手に飛び乗った 聞こえてくるのは行き先知らせるアナウンス でも気持ちはすでに雲の上なのだ エアポートはまだまだ先なのにね 視界が開けるハイウェイ 開放感で気持ちが軽くなっていく 地図を広げて夢の中へ 素敵なハプニングが待っているんだ ロンドンに着いたらロースト・ビーフを フィッシュ&チップスも欠かせない 歴史にふれる 街を感じる 知っている人は誰もいない そこは自由が形になった場所 12時間後の自分に話してみる たぶん今の僕とは違うから ちょっぴり格好良くなった そんな自分になっているはず 窓の向こうに滑走路が見えてきた さあ 夢が始まる瞬間だ
646 :
生きてる感じる :04/08/15 23:43 ID:sMfrwEG4
突然、男が(女が)35cmに近寄っていたとき
飲み干したビールの空き缶で作られた道を行く 一歩踏み出す度に空き缶は甲高く鳴き ペコンペコンと俺は歩く 時折銀色に鈍く連なっていた道が途切れていることもある 乱雑にも的確に途切れた道の先は 砂利が波打ち 疎らに揺れる雑草の緑が宵に見る提灯の灯りのように 寂静に俺を惑わすのだ くそったれ 道の突端に胡坐をかいて俺はビールを飲む 枯れたビールの空き缶を放り出すと それはコロコロと転がり道の先端に連なり 俺に諾う証のように最後に一滴垂らすのである おそらく俺は酔っている 後背に累々とした空き缶の骸ひとつひとつに 時には涙を落とし撫でてやりたいと思い また時には小便をひっかけてやりたいとさえ思うのだ 酔っている 嚥下するビールの苦さに倦んだとしても 空き缶が成す行程に冷灰を見たとしても ペコンペコンと人事のように鳴らし続ける 俺は酔っているのだ
喜び哀しみ 栄枯盛衰 巡り巡って 堂々巡り 物事万事 塞翁が馬 風が吹く日にゃ 桶屋がもうかる え〜んや こぉりゃ ほいさっさ え〜んや そぉらぁ おっとっと 急げばつまづくこともある つかんだ馬糞に金の粒 楽しい時には笑えばいい 悲しい時には泣けばいい 笑いは長くは続かない 涙も長くは流れない え〜んや こぉりゃ ほいさっさ え〜んや そぉらぁ おっとっと どうせこの世は堂々巡り さめればただのうたかたよ わかっちゃいるけど やり切れない わかっちゃいるから わり切れない せめて一夜の慰めに 月でもつかみんでみたいもの え〜んや こぉりゃ ほいさっさ え〜んや そぉらぁ おっとっと
踊る足取り 綱渡り 生き活き逝くる生き地獄 天国臨めば空しき空よ 夢幻に浮かぶクモの糸 頼りすがってみましょうか え〜んや こぉりゃ ほいさっさ え〜んや そぉらぁ おっとっと 肥えたセレブも乞食のガキも 死ねばもろとも土になる せめて足ある今のうち らせん階段 上ってみよう らせんの絆 つなげておこう え〜んや こぉりゃ ほいさっさ え〜んや そぉらぁ おっとっと
息が できる 有難さ 排尿 できる 有難さ 痛みを感じる 有難さ わたしは 今生きている * わたしを見ないで 見たりしないで 手を伸べて 誰もが向かう ただの変化と なのにどうして 遠ざかるの 肌も変わる 顔も変わる 匂いも息も何もかも それでも わたしは 今 ここに どうしてみんな わたしを見ないの わたしの向こうの 世界を見るの
手を伸べて わたしに触れて 連れて行ったりしないから 怒ってごめんね 泣いてごめんね 身体が別のものに なっていく それでも触れて わたしに触れて 最後まで言葉は 聞こえているから 行かないで わたしが行くまで 傍で笑って * 息が できる 有難さ 排尿 できる 有難さ 痛みを感じる 有難さ わたしは 今日も生きている
しずしずと 雪が降る とおい 遠い 冬の日 消毒液臭いこの部屋が 見慣れたはずのこの部屋が ボクの知らない部屋になった 雪化粧した眠り姫 それを囲った沈黙の木々 どうして君はしゃべらないのだろう 幼いボクには解らなかった 生意気は天性 わがままも天性 それでも初めて授かったお姫様 妹という名のお姫様 今は小さな壷に入っています おかしいのです あんなに走り回っていた君が どうしてあんなに小さく収まっているのだろう おかしくて可笑しくて 不思議な気持ちなのに ボクの頬を 水が伝うのです 伝うのです 理解できない不幸と理解した後の不幸 幼きボクよ お前はどちらを選びますか 悲しみが襲ってきたのは 数刻の後
神様 天寿を全うした安らかな寝顔と 初恋すら知らぬ者の散り逝く泣き顔と あなたは等しく“死”というけれど 私には理解できないのです 私の心が あなたの授けたこの摂理を拒絶する 狂うことで救われる道があった 忘れることで流れる日常があった それでも刃向った 目の前の階段を踏み外し授かる平穏に この心が刃向った 生をあきらめ授かる笑顔 幼きままに哲学せねばならぬ運命 己が一生を賭けずに救える命が何処にある 己が一人の幸せに何の意味がある 神様 私には貴方を討ち破る剣がある たとえ摂理であろうとも 齢七つの少女の日記に“生きたい”と溢れさせることが アナタの定めた平等ならば 我が一刀のもと斬り伏せる 過去と知識を指先に宿した白衣の武士 人を切り裂きそれでも尚人を護る剣 悲しみとは過去への逃避に非ず “今”在る生を切り開く 一振りの“つるぎ”ナリ
654 :
名前はいらない :04/08/18 00:52 ID:7mbIbk66
〆切ですね >621 旅人よ >622 趣味と実益 >623-624 一本の木 >625 生 >626-627 声盗人/koenusubito >629 滑り台の上から夕日を見たことねえか >632 魂 >633 Moving >634 金魚帯 >635 雨音 >636-637 メメントモリ(死を想え) >638-639 敗北 >640 いきてますせんせい >641-642 放浪航海日誌 >644 駐車場の砂利の上 >645 これが僕の生き方なのです >646 生きてる感じる >647 ペコンペコン >648-649 らせん階段 つなぐ夢 >650-651 日々雑感 >652-653 「つるぎ」 以上21作品。テーマは、『生・生きること』 審査期間は8月20日いっぱい。で、よろしいか?
655 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/08/18 04:55 ID:2YWAee+c
多くの詩が、ちょっと空回りしているような印象。共感できる詩を選んだ。 2点 >622 :趣味と実益 :04/08/11 17:45 ID:ZcbsUWYm 俺は ……っていうのがミスマッチで、共感。 2点 >623 :一本の木 1/2 :04/08/11 19:44 ID:y7/vyQVb 特別な視点はうれしい。……見てくれる人がいる。それはきっと詩人みたいな。 たとえ詩を書かなくても……詩人のような人かなぁ 2点 >647 :ペコンペコン :04/08/16 01:14 ID:8ouEbO0C 酒飲みなら、こんな心境おぼえがある……だろうなぁ。同情すれば涙が浮かぶような。 泣きもしない。酔いつぶれもしない。缶ビールの酔っ払い。よっていると「自覚。」 何をお払いするのか? そんな酔いでいいの?
相対評価で上位3作品を選ぶという形にした。
ナルシスティックなものや破綻してるものは排除した。
3点
>>640 「いきてますせんせい」 的確な技巧で詩の言葉を発見した
2点
>>641 「放浪航海日誌」 詩人の世界認識が詩的言語で上手く纏められていた
1点 >>627-
>>628 「声盗人/koenusubito」寓意性の解釈という過程が素直な鑑賞を妨げるが上手い。
寸評
>>621 「旅人よ」
ステレオタイプな詩想、陳腐な言葉。
脈絡が一本道の割りに破綻しているのが気になる。
例えば二連目、それまで旅の持つ動態的なイメージから突然
>君が身体を休める 大樹のように
>深く地に根を張り 地上に安らぎを
と何の合図もなく静的なイメージに変化したり、展開が乱暴で、
読みやすいようで読みにくい。
>>622 「趣味と実益」
二節目の短い詩行が鮮やかなのは、
脈絡の説明的な展開を放棄して詩の言葉の力を信じたから。
タイトルのつけ方も然り。好感は持ったが、しかし短さを納得させるだけの力は感じられない。
>>623 「一本の木」
「世界のどこか」とか、「枝のなにがしかを、暖をとる糧にと提供してくれた」
という言葉から来る鄙びたイメージから
「街の雑踏」への飛躍を保障する準備が整えられていないため、
変な眩暈が起きる。「世界のどこか」=「詩人の内世界」から、「街の雑踏」=「現実世界」
という構造を明確化する言葉があれば素晴らしい詩になったかもしれない。
>>625 「生」
淡々とした断定調の連続は無常感を表現するのに効果はあるが、
描写に気を使わないと情景が理解しにくくなる。
描写の省略を構成の力で補う意図は感じられたが不足してる。
蚊、蝉、室内、屋外の視点の移動をもうすこし丁寧に描いてほしい。
>>627 「声盗人/koenusubito」
言葉が剥ぎ取られ言葉以前の世界へ追い詰められていく様の描写を通して、
社会的に規範化された言葉から実体を通して得られた生きられた言葉への蘇生を表現し、
さらに言葉=存在という形而上的次元への飛翔をも描いてる。
しかしそれが寓意的に語られてしまい、端的に言って、分かりにくいと思う。
読者は暗喩を理解していくという形で読み進めてしまうのではないだろうか?
そのような言葉は解釈されるべき詩的記号ではあっても詩の言葉と言えるかどうか疑問。
暗喩を使うと美しくはなるが頭で解釈しようとしてしまう、暗喩を使わなければ美しくならない、
ここを超えていく事が作者の課題か。
>>629 「滑り台の上から夕日を見たことねえか」
ある抽象的な確信が、虚ろな他者に向けたメッセージなのだろうが、
良くわからない。存在論的な驚きや一種の宗教的な自我の目覚めを
実体を解さず直接的に描きたかったのかもしれないが、言葉が思いを担いきれていない、
>>632 「魂」
三節目までの美しさはこれぞ詩の言葉といった感じ。
詩人の意図から解放されたイメージが自律的に確かな存在を示している。
作者の手つきを感じないものだけが美しい。
これは普遍的な見方ではないかもしれないが、
美しい詩とは意図や細工を感じないものだというのは本当だろう。
それが意図と技巧の完成の極にしか出現しない物なのだとしても。
この作品は、四連目以降、カルデラ=桎梏、
足を失った死すべき俺と解放された魂、生という図式的な暗喩に陥ってしまって残念。
>>633 「Moving」
公共性、社会性を桎檻として捉えた詩なのかと思えば
非連続的存在の連続性への驚きを表現しているようにも見える。
多分後者なんだろうなあと思うが、一連目の直喩は個々の能力の差に還元される現象で、
正確に出会えることの不思議やそれを調節する見えざる手への畏怖の表現としては噛み合わない。
おそらく消化や治癒にかかる時間の差で、
流れている時間の個別性から存在の非連続性まで表現したかったのだろうが、分かりにくい。
>>634 「金魚帯」
女性のファッションが自分は大好きだ。ファッションそのものもだが、
女性にとってファッションとは自身を支配する思想そのものではないだろうか。
その思想のなかで輝く女性が大好きなのである。
この作品では一連目では着せてもらうことによって心がうれしさに動くのだが、二連目では
悲しい出来事によって着せられる。着ることと心が動くことの因果関係も感情の動きの向きも逆になる。
これは女にとって服を着るとは生きることだということを表現しているのだと、僕は読んでしまう。
しかし客観的に見れば、日常的言葉づかいが淀みなく流れていくのは心地いいとしても、
行分けの体裁を取っているだけの散文にすぎないんじゃないかという気がする。
詩作品としては評価しにくい。好きだけど。
細かいが三連目、父という言葉はそれを聞く他人の存在を意識した表現であるにもかかわらず
逢いに行くよ、というプライベートな空間をつくる言葉づかいになっているのが気になる。
意図的なものだと思うが成功していない。歌詞っぽい。
>>635 「雨音」
悲しみにとどまることを肯定しているのかと思えばそういうわけでもない。
ただ悲しみに留まっているだけである。かといってそれが悪いというわけではなく、
ある種の美しさがある。うそ臭いドラマがないからである。
しかし雨に打たれた「ビニール傘」の比喩の意味が
五連目で「失ったもの」に限定さてしまうように読めるところに違和感を感じる。
雨、涙、それを受ける自分、そしてビニール傘からはもう少し広い意味が感じられるからだ。
最後の連、とってつけたような詩句がせっかく見えなかったわざとらしさを
感じさせてしまうのが残念。
>>636 「メメントモリ(死を想え)」
二連目と三連目で何らかの思想を説明しているのであろうが良くわからない。
四連目でそれまでの空想的、観念的で大仰な物言いから急に現実社会に視線を移すが、説教臭い。
抽象的、装飾的な言葉だけが唯一この詩に詩のような雰囲気を与えているのだが、
それが剥ぎ取られたとき、説教くさくなってしまうのは、つまり説教であるという事なのだろう。
語彙の転調は意図的なものなのだろうが、美しさを感じない。
全体的に言葉使いが生硬で、自分の物になってない言葉を無理して使っている印象を受ける。
大仰な物言いと、ちぐはぐになっている。
>>638 「敗北」
人生、命を軽く考えていた自分のドラマを綴っているのだが、
詩として他人に読ませる物にするには、それだけでは足りない。
作者にとっては切実なのかもしれないが、
見慣れた言葉を並べるだけではその切実は伝わらない。
>>640 「いきてますせんせい」
現代的な退廃を自覚した魂のあきらめと開き直りと苛立ちと反抗、
そして悲しみを塗りこめた白い壁、を前にしたもがき。
この詩のような平仮名のみでの無表情な表現は、
あざとい綺語や飾言の拒否であり、それは今の時代にありがちな
ちっぽけな自己陶酔や安手の感動、作り物のドラマを否定する静かだが壮絶な、
そして誠実な戦いなのだ。その戦いの果てに、ちっぽけで貧相だが確かな何かを詩人は手にする。
>夜のベンチの下でひっそりと眠るのです
それまでの平仮名で記された空虚な世界から、男は意味を、生を、詩を取り戻すのである。
詩的なるものを現代に蘇らせる試みだと読んだ。そつなく纏まっているし、好感を持った。
>>641 「放浪航海日誌」
現代における生の在り様を上手く纏めてる。内向化した世界認識に、
情報機器によってもたらされた外部、そしてそれをもとに構築された夢想的世界。
それに倦んだ人間が、外部世界へ、それもまた私の見る夢であることを自覚しながら、
同時に自分だけの夢想的世界をも捨て去らず、両者の統一されたような世界を生きていく。
これはけっこう重要な存在論的な認識で、新しい世界観を切り開く切り札みたいなもの
だという気がする。その認識が詩の新しい形態を生み出してくれればなおいいのだが。
この詩には詩的なイメージが用いられることに必然性がある。
夢想的世界とはそれ自体がイメージによって構成されているからだ。
詩的イメージがそのまま夢想的現実なのだから、暗喩⇔現実の解釈という作業が不要で、
展開されるイメージと読み手が純粋にのびのびと一体化できる。
>>644 「駐車場の砂利の上」
ようするに、俺は社会的にはちっぽけな存在だが懸命に生きていて、
それは肯定されるべき価値なんだよということだろうが、ありきたり。
表現もありきたりで、弱者のうっとおしい居直りのようにさえ感じられてしまう。
>>645 「これが僕の生き方なのです」
一連目から受けるのは、これは詩なのだろうかという印象。散文を行分けしただけに思える。
全体を見てもただの描写で、詩というより歌詞。リズム感とかっこよさが狙いなのだと思うが、
それだけでは詩としての良さというものを感じられない。
>>646 「生きてる感じる」
>>640 の作品もそうだが技巧が情報化し商品化しているような現代においては、
それらの作り物の言葉の否定からしか本当の言葉は生まれず、
生の実感めいたものも、消費され尽くした夢想的な物語にではななく、
日常の中から切り取られたリアリティに頼るしかないのだろう。
夢想性と装飾性の否定という現代的な文脈において、これは全く的確に詩であるようだ。
好感は持ったが、でもこれは入り口だ。ここから展けていく世界を見たい。
>>647 「ペコンペコン」
消費される生としての空き缶といったところだろうが、
この暗喩を基礎に全体が上手く組み立てられている。
完成しているとは思うがこの先に行くには冒険が必要だ。
色々新しい事を試みてもらいたい。
>>648 「らせん階段 つなぐ夢」
円還構造を螺旋構造に変革しよう、
平面的世界から抜け出そうという事なのだろうが、
そしてそれは日常的な言葉を超えようとする詩の本質そのものなのだが、
この作品自体にはそのような冒険を感じないので退屈である。
>>650 「日々雑感 1/2」
さっぱりわかりませんでした。主観的に過ぎるのか、そういう詩なのか。
情報量が少なくて視覚的にも意味的にも像を結ばなかった。
死による別離の恐怖を描いているのかとも思うがよくわからない。
>誰もが向かう
>ただの変化と
>わたしの向こうの
>世界を見るの
この辺りが特に分からなかった。
>>652 「つるぎ」
妹の死の衝撃と志の芽生えがメス=つるぎという比喩を軸に上手くまとめられている。
現実を直喩によって埋めていく方法と直喩のイメージはありきたりだが
語られている内容の切実さは伝わる。でも語り口がなんだか臭い。
実はナルシスティックな詩。
以上。全体的に書きなれてない、生硬な印象を受けた。詩想的にも退屈なものが多かった。
勢いのあるものや、変な作品も読んでみたい。
うーん、勉強になるなあ。
園川さんの後だとちょっとやりにくいけど、ぼくはぼくなりに。
>>621 旅を人生に模したんだと思うけど、もっと身近な旅から風呂敷広げて
もよかったんじゃないかなあ。「遥かな山脈」とか「明日を探す」とか、正直
肩が凝るなあ。
>>622 ぼーっとしてるのが趣味か…。いい趣味だ。わりと上手いと思うし、
密度も濃いと思う。1行めは無造作すぎるかな。
>>623-624 最終部がいいね。「木があった」と、完全なループにしなかった
のは、なぜ?静かな感じはいいけど、前半の冗長さは気になります。
>>625 生と死の点景、かな。死骸のすぐ傍に新しい生がもう育っているとい
う構図を淡々とだが丹念に書いてると思います。最後が面白そうなのに、そこ
を強調させるような工夫がみられなかったのは、残念。よくなりそう。
>>627-628 喉に手を突っ込まれて声を奪われる構図は面白いなあ。ただねえ、
声盗人の顔が見えてこないんだよねえ。悪意から盗むのか、必要だから盗むの
か、ただもう無邪気に盗ってっちゃうのか、そこらあたりだけでもはっきりし
てほしかった。
いつものように寸評から参ります。
>>623 一本の木
タルコフスキーの映画(タイトルは忘れた)を思い出した。
いわゆるリドルストーリーの構造をとっている。第4連が説明調になってしまった
ところが難点。そのため、小説っぽくなってしまった。原因―結果の因果律で筋だて
をつくるよりも、もっと筋を壊して、人が木なんだか、木が人だかわからないような
人木一体の不思議世界を構築したほうがよかったかも。と言っても、これは私の流儀。自分の作法
をひとに押し付けてはいけないと思います。ごめんなさい。
>>632 魂
タイトルと第7連の「魂」を別の言葉に置き換えて隠喩や象徴で表してみたらどうだったろうか。
第6連の「生をイメージしては/イメージに殺されながら」ってところがイイ。ちょっと
きた、ね。
>>633 moving
第2連で作者がイイタイコトをそのまんま語ってしまっている。時間の流れって、
本当は個人個人違うよねって、言われてみればほんと納得。でも、表現がストレート
すぎる。これをもっとひねって、ねじって、まるめて、コネコネしないと…。
でも最終連で一発が出た。即物的でお下劣な表現だけれど、だからこそ羽根が生えて
詩的に飛翔している。特に靴擦れをもってきたところがスゴイ。うーん、唸ってしまった。
超具体的で即物的だからこそ、これは容易に隠喩にも転化するし、象徴のもなりうる。
最終回逆転ホームランですね。
>>634 金魚帯
この情景を映像にするとしたら、衣装はやはり金魚帯以外ないですね。あり得ない。
俳句でいう「季語が動かない」っていうやつです。これって作者の経験? もし
創作だとしたら、センスいいっすね。
もうちょいやってから寝る。
>>629 ぼくはこれ、結構好き。自信にあふれる根拠のない宣言がいい。タイ
トルに滑り台入ってるんだから、詩のなかにも滑り台からの情景を入れたほう
が、よくないかい?
>>632 冒頭の3連が、とにかくいい。存在しない脚で走り続ける姿も、いい。
最終はストンと落としすぎてるきらいはありますが、これはこれでいいかも。
むしろ4連めで説明調になってるのに違和感を感じます。
>>633 もちょっと整理すると面白くなりそうなんだけど…。みんながみんな
ムービングウォークに乗ってて、しかも設定速度がムリヤリ同じになってる、
そんな構図は好きなんだよなあ。
>>634 ぼくはちょっと分らないんだけど、お盆の墓参りって夜にやるの?3連
めの「灯りをゆらして」が気になって…。揺れる金魚帯との対比だっつーのは
分るけどね…。
>>635 別れの描写かなあ。ぼくは失恋と読んだんだけど、それを表に出さな
いところは上手いよね。「旅立つ君」「残ったぼく」「コンビニ」「黒い服の
集団」といった小道具がつながんなくて、かなりの違和感を思いました。
665 :
名前はいらない :04/08/19 06:48 ID:4zmu9WUW
審査中age
666
667 :
名前はいらない :04/08/19 18:38 ID:RKS/f/Ns
審査中age
失礼します。採点させてください。 今回もいい作品ばかりで困りました。 >623-624 一本の木 1点 10瓶のジャムのくだりがすき。こういうところってなかなか思いつけませんよね >646 生きてる感じる 2点 たったこれだけ。それが逆に想像力をかきたててる気がする。それだけ力のある一行だと思う >652-653 「つるぎ」 1点 きれいな詩。しろがねの研ぎ澄まされた悲しいつるぎ。
寸評するぞう(ふにゃあ)。
>>636-637 パワーは感じます。が、見事にごちゃついている。思想というよ
りもむしろことばのごちゃつきだね。4連めとか、おそろしく説明調。2行めの
「昇らされる」ってことばとか、面白いんだけどなあ。
>>638-639 うーん、深刻なテーマなんだけど、皮相的な感を拭えないなあ…。
大丈夫、こころなんかなくても、生きていけます。
>>640 せんせいは宣誓かな、先生かな。最終の3行が好き。でもなあ、痛快と
まではいってないような気がする。
>>641-642 うん、上手い。特に前半は身近なところで世界を広げて、とても
いい感じ。後半で少しまとめようとしたのかなあ。前半の茫洋とした印象が弱
くなってしまったのは惜しい。
>>644 一寸の虫にも…ってヤツだよね。微妙なんだけど、命に対してやっぱ
り肯定的なんだよね。そうなると古臭く説教臭くなっちゃうんで、思いきり否
定しちゃってもよかったかも。
>>645 作者にとっての軽みはうかがえます。その軽さが生き方ってことなん
だけど、読者にとっては、もっと軽くないと飛んでいけないかも。
>>646 これはなぞなぞだな。うん、きっとそうだ。んで、なぞなぞも多分、
詩なんだろうな。うん、きっとそうなんだ。
>>647 アレナスの『めくるめく世界』では、メキシコシティは、飲み干され
た空き瓶の上にたっています。酔う御参照のこと。空き缶の頼りない存在感が
いいね。発想はかなりいいセンいってると思うよ。
>>648-649 うーん、囃しことばのみに終始すると、ことば遊びに見えるなあ。
どこかで転調が必要だったかも。肝腎のことば遊びも、遊びきれていないよう
に思われます。
>>650-651 はじめは尿路結石の詩かと思ったら、まるで違うんだよね(ごめ
ん)。何だろなあ、消えゆく瞬間のゆらめきみたいな、そんな生の讃歌だと思
うんだけど、冒頭と最終、タイトル、本文それぞれが噛み合ってないと思う。
>>652-653 ビートたけしのおっ母さんが95歳で死んでさ、たけしヲンヲン泣
いてるんだよ、いい年して。ぼくはこれにも共感する。あなたの詩にもぼくは
共感する。
審査結果です。
2点
>>641-642 『放浪航海日誌』 やっぱり上手さではこれがピカイチだと思う。
特に前半の茫洋とした世界は上手く書けている。「生きるとは」の繰り返し
もグッドだけど、当たり前とはぐらかしをもっと徹底させてもよさそう。
1点
>>629 作者パワーを感じたので。
>>632 光る行間に。
>>647 空き缶の存在感がなんとも希薄で、そこがいい。
>>636-637 メメントモリ
視点がコロコロ変わるのは、わざと? 第1連―1人称、第2連―3人称、第3連―
神人称?(変な言い方、神n視点ということ)。もし、あらゆる詩を多角的に描きたい
ということなら、2人称がないのは方手落ちでは? やはり、第4連が説明調になっている
のが難点。でも、第5連で「耳掻き」が登場。はっきり言って、私には「耳掻き」の意図
するものはわからない。わからないが、この部分もやはり、即物的→詩への飛翔、という
ありかたが当てはまる例となっている。それにしても、不思議な「耳掻き」だ。
>>640 いきてますせんせい
タイトルから考えると、小学生を意識しての平仮名書きなのだろう。でも、それだけではあるまい。
平仮名部分は比喩も改行も詩的レトリックは何も使っていない。それだけに、丸裸のムキダシになった
意味(これも即物的!)だけがポーンと提示される。だから、鮮烈に意味が(あるいは音が)
伝わってくる。そして最後に「夜のベンチの下でひっそりと眠るのです」と、初めて漢字書きで
詩的なイメージでしめくくっている。それまで平仮名書きの「見せダマ」があるから、決めダマの
ストレートの詩的威力が倍加して感じられる。百戦錬磨のピッチャーですな。
最後の部分は単純に「ホームレスのぼやき」というオチと取ってもこれもまた一興ではあるが。
内容は、作者の独白のようでいて、読者の私にも当てはまり、ハッとさせられる。いや、日本人の
多くが、どこかの国で誰か死んでも、近所のお年寄りが強盗に殺されても、自分に関係ないと
無関心ではないか。そういう意味で思いっきり風刺詩、といってもいいのだろう。
>>641-642 航海放浪日誌
生きること、という大仰なテーマに対し、大袈裟な解答を持ってこず、軽く雑感ふう
に綴っているところの味わいがある。「目的地はいつも部屋」ですか。個人的には
これに反発がある。私は常に「船への憧れ」を抱き、「漕ぎ出」したい、と思っている
から。けれど、これは極めて冷静で的を射たオトナの指摘であるからこその反発なのかも
しれない。結局、狭い閉鎖空間の人間関係に閉じていくことしかできないのですね。
>>647 ぺコンぺコン
ペーソス、というのかな。酒飲みのペーソス。この作品も生きること、というテーマ
に対して軽くいなしているように見える。だが一筋縄ではいかないところがある。
第7連。どういう気持ちで酒を飲んでいるか具体的に書かずに、ただ累々とした空き缶
だけですべてを語らせているところがイイ。ここらへんが熟達者の書きぶりを感じさせる。
>>650-651 日々雑感
「排尿できる有り難さ」というところに川上弘美の小説や俳句を思い出した。川上のように
あざとくなく、ピュア―に表現しているところは素直に好感持てる。でも、第1連、あまりに
ストレートすぎるんじゃないかな。少しひねりが欲しい。でも、こうした有り難さに
気づいているだけ、めっけもんです。
>>652-653 つるぎ
最後の3行「悲しみは過去への逃避に非ず/”今在る生を切り開く”一握りの”つるぎ”ナリ」
がいいね。つらい経験を経て、この境地に到達できた作者に対し、敬意を表します。
謹んで採点させていただきます。 【2点】 >640 いきてますせんせい >641-642 放浪航海日誌 >647 ぺコンぺコン 【1点】 >623 一本の木 >632 魂 >633 moving >650-651 日々雑感 >652-653 つるぎ 今回、おもしろいと思ったのは寸評でしばしば指摘した即物的小道具のあれこれに 改めて気づかされたことです。「靴擦れ」「耳掻き」「空き缶」…これら日常の どうってことないモノたちに実は詩的世界へタイムスリップする入り口があったとは。 私自身これから詩を書く大きなヒントをもらいました。作者のみなさん、ありがとうございます。 以上。
676 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/21 07:24 ID:NGp2Xtt5
集計結果発表します 今回のちゃんぷは >641-642 放浪航海日誌 6点 おめでとうございます チャンプの方、次回のお題おながいします 準チャンプは5点の >640 いきてますせんせい >647 ペコンペコン です
677 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/21 07:29 ID:NGp2Xtt5
4位以下の順位 4位 4点 >623-624 一本の木 5位 2点 >622 趣味と実益 >646 生きてる感じる >652-653 「つるぎ」 >632 魂 9位 1点 の作品は省略 念のため確認おながいします
678 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/08/21 07:32 ID:NGp2Xtt5
第74回梁山泊において以下の投票を行います 希望する制度を書き込んでください 【投稿者強制審査員制度】 【チャンプ獲得者強制審査制度】 【現状維持、強制審査反対】 梁山泊参加者は詩の投稿後 自分の投稿作品名orレス番号を名前欄に入力して投票を行ってください (梁山泊で詩作できない参加者は審査員用のHN&トリップで投票可) 詳しくは雑談スレで
679 :
イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :04/08/21 09:42 ID:l1qr0V/B
「放浪航海日誌」書きました。ありがとうございました。 では次のお題は「角」でお願いします。 次回、俺も審査員やります。 もちろん強制されてやるわけじゃなく。
タバコ屋の角を曲がると そこは 一面の 金メッキでした
【チャンプ獲得者強制審査制度】
季節を折るだけ 私は指を折った 夕暮れは靄を超えて 夜を呼び 夢を紡いで 背骨が寝返りをうたせる そうやって 私のこの一本の角は シクラメンのつぼみと一緒に 空へ向かって伸びていく 紅葉の中 貴方はそっと私の一本角にキスをした 一本角はいつものように静かに 私の頭上に鎮座し 私を静かに 急速に 鋭くなっていく 同時に私は 鈍く 徐々にだが 老いを深めていく 紅葉の中で 私の角は 彼女のキスを受けて 赤らんだ
>>682 題名 私の角
私の頭上に鎮座し
私を静かに
吸って
急速に
鋭くなっていく
に訂正
推敲のさいにぬけてしまいました、、、。
684 :
つるつるかくかく :04/08/22 03:52 ID:5GWvmQqf
丸はつるつる 角はかくかく 丸を削れば角ができて 角を削れば丸になる つるつるでもかくかくでも あなたはあなた つるつるでもかくかくでも 私は私 形は見えるもの 中身は感じるもの 形なんて簡単に変わる
685 :
つるつるかくかく :04/08/22 04:09 ID:5GWvmQqf
【現状維持、強制審査反対】 個人的にこれに一票。 ↓は個人的に1回実験的で、やってみて面白そうかな〜と思う。 【投稿者強制審査員制度】 審査数確保って言う意味ではいいかも。 【チャンプ獲得者強制審査制度】
686 :
負け試合 :04/08/22 22:32 ID:p+SbqOYU
おかしいよなあ俺 容姿だって性格だって A子のほうがいいなあって思っていて 実際付き合ってみたらそれはそれは 楽しくてしかたないのだけれど 時々振り返る 容姿も劣るし性格もキツい どうしようもないB子 おかしいよなあ おかしいだけだと思うよ 自慢の彼女なわけですよ 愛想もいいしそれでいて俺には むっちゃ甘える 超かわいい 猫みたい 大好き おかしいよなあ俺 こうして二人で飯食べにきて 割り箸割った時に思い出す つのつの〜って言って近づいてくる 馬鹿なあいつの汚い笑顔 牛みたい ふふっ
687 :
負け試合 :04/08/22 22:33 ID:p+SbqOYU
あかん俺あかん あかんこれはあかん 忘れろ忘れろって念じても 近づいてくる馬鹿な牛 刺せ!マタドール! 刺せ!マタドール! やったぜしとめた しとめちゃった間違えて 今は何故か俺のおかん 今はB子が俺のおかん 試合に勝って勝負に負けたね チャンプ強制参加に一票
688 :
イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :04/08/23 07:02 ID:qBGIiRLn
>>680 《お題》角を曲がったら意外なものが見えることあるよね。
《作品》「書き出し」でしかないと思う。
コレ以降を読者の想像力に委ねるにしては、茫洋としすぎ。
とめどない広がりをせめてタイトルで誘導してほしい。お前の夢なんぞ見えるか。
金メッキはおもしろい。
>>682-683 《お題》角じゃないほうがいいような気がする。
《作品》普通に詩らしい詩だと思う。ここでまず減点。
言葉はよく選ばれ、展開もよくまとまっているので加点。
「貴方」が「彼女」に変わるのは時の流れの表現か。
わかりやすいし、吸われて紅葉していく人物の描写にはゾッとするものさえある。
でも、角じゃないほうがいい気がするなぁ。
>>684 《お題》その使い方なら、角のほうをクローズアップしてほしいとも。
《作品》うーんわかりやすいが、説明的。おもしろくないっす。
>>686-687 《お題》小道具としてしか使われていない。
どーせなら闘牛よりボクシングでもしてくれたほうがナメた感じでよかった。
《作品》
>やったぜしとめた
>しとめちゃった間違えて
↑ここ爆笑。
他には特にいいたいことはないです。
曲り角をのんべんだらりと曲ったところで ユニコーンに出くわして 「ほら ブツだよ」ツノを一本わたされた ユニコーンっていったらあれだろ 女のそれも処女しか相手にしない 17歳ギラギラ童貞くんみたいなスケベエ馬で それがなんでオレなんだよって訊きたかったけど そいつの眼ときたらちょうど 共産党を非難する石原慎太郎のそれみたくイッちゃってて 怖くて何もいえずにもらっちまった こないだヤギのシッポをつけて歩いた時は あまりにハマってたらしくて誰も笑ってくれなかった これワシントン条約にひっかかってねえだろうな という危惧はあったが この際だからツノをおでこの窪みに取り付けた ぴったりだった ツノは重いからふんぞり返って歩く ツノは月に引っぱられて波のようにうねる 間もなくテレパシーが届く オーヴァ オーヴァ こちらナポレオンボナパルトです オーヴァ ヤツはパリのディズニーランドで勤務中だという 着ぐるみは暑くて重くてたいへんだと流暢な博多弁で話す ヤツはツノを通信販売で買ったんだと オレのツノ入手の経緯を話すと思いきり羨んだ
オーヴァ 鬼の幼い兄妹が泣いている 寒くて腹へって道に迷ってあたりは地雷が埋まってて 汚染されたヒトの肉しかなくて妹の顔は土気色です だれかなんとかしてくださいいもうとだけでもたすけてください たちあがるげんきさえもうありません オレは全人類を代表して詫びをいれた ごめんな 多分サンダーバードは ツノ生やしてない金持ちのボンボンしか助けないんだ だいたいオレが助けにいったとしてお前らオレを喰っちまうだろ 鬼はヒトを喰わないってそんなの信じられるか トナカイとか龍とか そのほか全世界のツノ愛好家たちのテレパシーが飛んでくるが オレは正直そんなのどうでもよかった お前とテレパシーがしたかった お前ツノつけてくれるかなあ ツノつけていっしょに歩いてくれるかなあ お前におでこの窪みあったかなあ 月にツンツン引っぱられて と ビッグニュースが入ってきた 地球がツノさしたんだと 誰がイタズラでさしたんだよ地球のおでこってどこなんだよ イルカと泳ぐエコロジー野郎のようにわくわくして 地球とテレパシーしてみたんだが うん まあ 詳細をここに書くのはちょっとはばかられる ひとつだけいえることは 地球ちょっと頭よくないみたいだ
691 :
ツノ銀 :04/08/24 00:35 ID:g3WKQtAU
現状維持に1票。
692 :
角 :04/08/24 01:53 ID:ikRTmaK7
まるで流れ星のような一直線に 何の脈略もなく(感覚的にはあまりにも不自然だ!) その特異な点は現れた 蛙はその異様さに顔をしかめたが ぼくは多分ちがったろう まるで山手線のような等間隔に ローカルな不思議は(顕微鏡で覗いてご覧よ!) グローバルの中に埋没していく 蛙は気味悪がったが ぼくなら胸をおどらせたろう それは正多角形の単純な美しさ
693 :
角 :04/08/24 01:54 ID:ikRTmaK7
現状維持に一票 自由を尊ぶ詩人に「強制」ということばは似合わない
ふわふわの体 壁にあずける 生えはじめる たくさんの手 握手してまわる はい ハンドクラップ 1 2 3 う ん 良 い 感じ 背中掻いてー もっと 上 う ん 気持 ち 良い おっと いつまでたってもかゆい古傷 これは僕だけのかゆみだよ 掻きむしってうまれる血 はやくカサブタになぁれ そしてバイバイする バ イ バ ー イ ・・・それじゃ おいでおいでだよ そうそう 優しく横に流れるように 二、三回 あ そこの角の白い手さん 首のナイフ取ってください
「現状維持」
696 :
夏厨 :04/08/24 12:56 ID:H4hgi6eK
嫌いなものはたくさんあるくせ ぼくはこの夜 いまの自分が好きなのか嫌いなのかもわからないでいる でも そのくせ人に好かれたいと思っているぼくのことなら嫌いだ いつでも人に好かれたいと思っているやつらはみんな嫌いだ いつかぼくは そのいつかのぼくを全て引き受け いつか住む世界を全部好きになり ぼくに ぼくとこの世界を与えたものに感謝するだろう その可能性をたたえてるから未来のぼくははっきりと好きだ ぼくは 違う景色を見ながら 今とおなじ場所にいるだろう 二丁目の角の電柱のたんぽぽが咲いたのも見ないで 国境を越えることに頼って広い世界を夢見るやつは嫌いだ ぼくはぼくが受け持つ 半径数キロメートルの開けた未来が好きだ この蝉の音の 響く路地の 日の光 乱反射するアスファルトの 空 耳の後ろを通り抜けていく 少し強い風の
697 :
夏厨 :04/08/24 12:58 ID:H4hgi6eK
【チャンプ強制制度】
締め切りは28日いっぱいで良いでしょうかね。
699 :
イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :04/08/24 22:47 ID:vIHkNFWj
>>698 俺、今計算してたんだけどわからなかった。
教えてくれてありがとう。
ということで、締め切りは28日いっぱい。
28の午後23:59分まで。
ですよね?
お題は「角」で作品募集中です。
700 :
イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :04/08/24 23:30 ID:vIHkNFWj
>>689-690 《お題》まさに角がテーマになっている。
掘り下げ方も深くて多角的でおもしろい。
《作品》読み始めた時は「へた?幼稚?」とか思ったけど、
じつは凄く書きなれてるね。テクや衒学を抑えて多くの読者に歩み寄ってる。
>ツノは重いからふんぞり返って歩く
>ツノは月に引っぱられて波のようにうねる
↑リアルで感心した。
オチをわざと内緒にしたのもリアルだし、読者が入り込む余地があっておもしろい。
ただ、「趣味は読書です」みたいな人が書いたっぽい常識的な嘘臭さはあるかなぁ。
「読書に人生狂わされてハッピーです」みたいな破天荒さは欲しいかも。
まぁ、俺の好みだけど。
>>692 《お題》角の形について書いた……のか?
《作品》直線の次は円(というか等間隔性?)、と形について描写して、
蛙と自分との感想の差異について触れて、最後に正多角形、と数学みたいに……
なんだか整然としすぎた表現で曖昧なものを取り扱っているような気がした。
>>694 《お題》壁と手をまず出しといて、角の白い手さん、という流れはおもしろい。
《作品》マンガみたいにコマを追って読んでいく感覚は楽しめた。
でも最後の一行はどう読んでもわからなかった。
>>696 《お題》「二丁目の角の電柱のたんぽぽが」がなければ、
俺は勝手に「角」を想像して読んだだろう。つまりあれ邪魔。
現在ある「角」を丸くすることへの希み。
《作品》うまいと思う。しかも一途でソウルがある。
このスレが「青春のポエム・コンテンスト」だったら文句なしにグランプリに推したい。
最後のどこまでも連れて行くような余韻のもたせ方もうまい。
>>680 雑談スレの625-626読んでタイトルの意味わかった。そういうことか。
本スレでやるなよ紛らわしいな(笑)。
702 :
名前はいらない :04/08/25 11:15 ID:29f08utB
誰でも投稿! ブラッと立ち寄ったあなたも投稿してみませんか? ルールは簡単、 お題に沿った詩を書く(今回のお題は「角」です) (お題に対する解釈は自由です) 名前蘭に作品の「タイトルを入れて」投稿してください 一人一作品、オリジナル作品に限ります 投稿期間は8月28日いっぱい 投稿期間を過ぎると審査期間に入り、投票によりチャンプ作品を決定します。 入賞作品は別サイトに歴代保存されます
703 :
名前はいらない :04/08/25 11:34 ID:g+1E+Jp8
現在、梁山泊では以下のような投票を実施しております 3つのうち、希望する制度を書き込んでください 【投稿者強制審査員制度】 【チャンプ獲得者強制審査制度】 【現状維持、強制審査反対】 梁山泊参加者は詩の投稿後 自分の投稿作品名orレス番号を名前欄に入力して投票を行ってください (梁山泊で詩作できない参加者は審査員用のHN&トリップで投票可) 詳しくは雑談スレで
704 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/08/25 13:05 ID:xJZ5zDH/
【チャンプ獲得者強制審査制度】 罰則はなし、というか効果なし……だが。
太陽はどこまでも沈みようがないので 椅子と同化して溶けていきそうな 右足のつま先の前にレールを跨いだカメラ 回る車輪と一緒に垣根を飛び越えていく犬を追う 信号のある十字路はいつでも遮られた視界の外で 彼ら二人が仲良くボールを持って駆け寄ってくる 窓の内側の視線は時々どこも見ていないようで かごの中ではねるノートが光を跳ね返している 足元は少しだけゆらめいた空気の中で アスファルトは四方八方に存在証明を振りまく 眠らない昼も朝も夜もその次の角を曲がっては 踏み出した次の秒でトラップばかりのステージが始まっている てんでばらばらな動きをしている人形たち 彼らの声とよく似た色のついた行進をしている 向こうの塀から次々と現れては次の塀の前で消えて 種々のボールだけ残していくので 躊躇して足を置いていく慎重なスクーター 自転車の形をして割り込んだ電気信号も次の赤で止まる
気温の下がらない地面から上空までのスケールの中で 手旗信号を再開した地点からもう一度始める 全ての循環を気にしないで列は動きを制限していく 多かれ少なかれ友人たちはみな右から左へ 時間は気にしないで分針だけ気にして 上から下へあくびの中で数えられる ここが少し下がった視線の高さで 椅子に同化した右手が不規則に動いて 眠らない昼も朝も夜もその次の角を曲がっては 踏み出した次の秒でカウントが増えるステージが始まっている 太陽はどこまでも沈みようがないので 椅子と同化して溶けていきそうな 消えていきそうな
【現状維持、強制審査反対】
パパはお酒を飲んで ママはそんなパパをなじる 大きい声が響く中で 僕は部屋の角で体育座りをしている 毎晩の景色 平手と悲鳴と飛び散ったおつまみ 割れたグラスを 手を切らないようにかき集める 大好きなパパとママ そこにいるのは違う人たち 僕は耳をふさぐ 僕は目を閉じる 僕は口を閉ざす 部屋の角で体育座りで 大好きなパパとママが いつもにこにこしている世界 部屋の角の小さな僕の脳裏にしか 優しいパパとママがいない
709 :
「僕の世界」 :04/08/25 20:09 ID:xPWtRD8E
【チャンプ獲得者強制審査制度】 梁山泊が活気づく方法ならなんでもいいんです。 現状維持でも活気付くなら。
710 :
王の手 :04/08/25 22:13 ID:2GRkfXgo
歩兵が撥ね飛ばされる音を合図に 敵陣が突っ込む こちらの準備はもう少し もう少しだ 一手ずつ 一手ずつ 彼らが動く度 音がする ドクン ドクン 必死になって機能している 味方は消え 敵は数多 徹底的な状況に神を思うも 意味は無いと知りただ偶像に想像のストレートを叩きつける もう少し もう少しだ この勝負逃げ切るか この勝負追い詰めるか 知っているのは風船の中の水だけで 破裂した真実は結果に染まる さぁ勝負の曲がり角 決戦はこの角で決める さぁ命の曲がり角 俺を守る為に生まれた角 俺が手を伸ばせば 彼は全力で戦うだろう
711 :
王の手 :04/08/25 22:13 ID:2GRkfXgo
【現状維持】
712 :
交差点 :04/08/26 07:39 ID:5ZkzQstV
誰もがここを通ってきた 人生の交差点 この角をどっちへ曲がろうか それは僕次第 どっちに曲がろうとも 必ず最後は終わりが来る ここは絶対に間違いが許されない 間違えて曲がったらその先は崖です 車ごと奈落の底に落ちます
713 :
交差点 :04/08/26 07:39 ID:5ZkzQstV
【現状維持】
714 :
イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :04/08/26 22:43 ID:IhY11U/8
>>705-706 《お題》サビにちょっと使われてるだけ。交差はあんまり感じない。
《作品》夏の逃げ水みたいにぼんやりとしている。
>>708 《お題》スミに性質が生まれている。
《作品》淡々とした描写がかえって悲しみを伝えている。
教科書通りによく書けました、それだけにつまらない。
「スミにいる僕」よりも「僕のいるスミ」をもっと強調したほうが
よかったかなという気がするようなしないような。
>>710 《お題》飛車でもいい。
《作品》将棋の角は来ると思った。
しかし期待を裏切らず、そのまんまじゃ、つまらん!
>>712 《お題》カド。
《作品》1連目読んですっとばそうかと思ったけど、
2連目が結構おもしろい。どっちにしろ終わるんだけど、
間違ったら即落ちちゃうのね。シュールだぁ。
715 :
赤い角 :04/08/27 16:44 ID:ZeCHONhE
終わらない夜の中を一人の少年が歩いていく 顔につけた 角の生えた仮面 自分の顔を隠したつもり 自分を自分の身を守るつもり 声をかける人 優しく触れる人 みんな その角の生えた仮面で 突き刺していった 返り血 仮面に何度も 世界は赤黒い 「目が見えない 何も見えない」って叫んでた 不安と疑心の独り歩き 終わらない夜などないんだと少年は気付けない 顔につけた 角の生えた仮面 君は何を守っていたの 君は何を得たというの 自分自身?それは勘違いだ 今日も少年は歩いていく もしその角が折れたらどうするつもりなの 誰もいない所へ逃げていくの? 今だって逃げてるのに
716 :
赤い角 :04/08/27 16:45 ID:ZeCHONhE
「現状維持」
717 :
能書き :04/08/27 18:11 ID:0Xjph1Dk
バカヤロウと怒鳴られて 使えねえなと罵られて 自分のことすら信じられなくなる 何をやってもうまくいかず 必要とされる場所がわからない それでも生きることが好きで なり振りかまわず組織にしがみつく もう傷をつけるところすら見つからない 擦り切れ悲しい様を晒す 痛みにすら鈍感になっていた 机の角に頭ぶつけて死んじまえ 世知辛い世の中を生き抜くよりは簡単だろう 呟くあなたはアメリカ大統領と同じだ 僕は未来をを手に入れるため 極限まで感情を押し殺す 捻じ曲げられた固定概念 原理主義と何ら変わらない 信じた思想を守るため 若者が疑問を持たず銃を乱射する 権力は悪と決め付け楯突く 気付くとアルカイダと同じだった それでも生きることが好きで 守るべきものがあるから 傷つけあう 巨人軍が好きで 野球選手が夢だった あの頃の自分に戻りたい
718 :
イタチ小僧見参! ◆8rr1u/54T2 :04/08/27 23:49 ID:ZaoQLtKC
>>715 《お題》角の生えた仮面かぁ。なんか凄絶なもんが見えたな。
《作品》ストーリーと寓意性についてのみ見るとおもしろいものがある。
語りかけの口調も相手を「少年」とすることによって、エラソーさが軽減されるね。
ことばについては意味の奴隷。まぁ、そういう詩なんだからいいけど。
>>717 《お題》カドが立つ、のカド。そのまんま。
《作品》特に3連目、硬い抽象的な言葉がそのまんまポンと使われてる。
これは言葉の意味に依存した自動的な表現ってやつですか?
テーマに関してはノスタルジー。もう戻れないんだから前を見ろと、なんか。
719 :
名前はいらない :04/08/27 23:53 ID:ZaoQLtKC
あと約24時間で投稿締め切りです。 お題は「角」。 「かど」「すみ」「かく」「つの」その他、 「角」からイメージしたものなら何でも構いません。 どなたでもご自由にご投稿ください。
720 :
名前はいらない :04/08/28 00:36 ID:FmZ56Tft
現在、梁山泊では以下のような投票を実施しております 3つのうち、希望する制度を書き込んでください 【投稿者強制審査員制度】 【チャンプ獲得者強制審査制度】 【現状維持、強制審査反対】 梁山泊参加者は詩の投稿後 自分の投稿作品名orレス番号を名前欄に入力して投票を行ってください (梁山泊で詩作できない参加者は審査員用のHN&トリップで投票可) 詳しくは雑談スレで
ほら、そこに見える茶色いマンションの エレベータを降りて左に曲がって ベージュ色のドアを4つやりすごしたら 見えてくる301号室 そこが俺の住み家 誰もが羨む角部屋さ 一緒に暮らしている人はいないさ 夕飯はいつも外食かホカ弁さ むさくるしい男がひとりで住まう ゴミと洗濯物で埋め尽くされたこの部屋だけど 南と東に面した 誰もが羨む角部屋さ ベランダは当然広いし、日当たりも良好 でも東側のベランダから見えるのはラブホテルで 南側のベランダから見えるのは共同墓地だ 生と死、いや、性と死か… なかなか面白い対比じゃないか? 墓石の前で涙を流す若い男と女を見て “きっとあいつらも隣のラブホ使ったことあるんだろうなぁ だってこの辺にあるラブホってここだけだし…” 暇な日ベランダに出てぼんやりとこんなことを考えてる 俺って変な奴かな? そうそう、変と言えばさ 一週間前に隣の302号室に住んでる奴がさ 屋上から墓地に向かってダイブしやがったんだ 何考えてるんだろうなぁ 本当に変な奴だったんだよ 引越しの挨拶以来一度も顔合わせてないけど
そいつは仕事もしてなかったみたいだし いつもエアコンの室外機は回りっぱなし ほら、隣のベランダだから聞こえるんだよ 誰かが訪ねてきたところも見たことないし とにかくずっと部屋にいるみたいでさ 今流行のひきこもりってやつ? 俺、自分が幸せだなんて全然思わないけど 奴に比べればいくらかマシなのかもなーなんて 不毛な考えなんだけど そんなことを思うんだよね やっぱり俺も変な奴かな? 将来の夢や希望はないけれど 仕事はとりあえずはあるし 親友かはわからないけど ダチっぽいのは何人もいるし もう何年も彼女はいないけど 昔は隣に見えるホテルだって何回も使ってたんだ いや、それより何より今だって 誰もが羨む角部屋暮らしだぜ? あれ? 俺、何かあまり奴と変わらない気がしてきちゃったな… 違うと思うんだけどな… そう、違うよな 何と言っても 角部屋暮らしだし、さ 「そんな奴は世界中にごまんといるんだよ!」 何て野暮なツッコミはやめてくれよ? わかってるから。
【現状維持、強制審査反対】
724 :
恋の崖っ淵 :04/08/28 14:42 ID:4ScG8Ui8
待ってくださいよ〜 ただ見ただけで 恋に落ちれる頃 あったかもしれないが…… もともと 彼女を決めるなんてムリがあった サムイってキャラは ホッとかれるばかりで 角はあっても ひっかかることこはない 待ってくださいようぅ ほらすぐ顔に出す 見ているほうは 読めるから 楽だけど なんとなく横にいるだけで オレは楽しかった 尖がったツノ あなどれないけど やぶ蚊がぷーーン 夜風がふぁ〜 花火がどーーン 待ってくださいよ〜 ただ見かけただけでは とてもほれられる頃とは ちがいますよぉぉ まってくださいようぅ サムイってキャラって どういう意味ですかァ 彼女が横向くけど 角度はびみょうですよぉぉぉ
725 :
逆境の角にて :04/08/28 16:09 ID:4AqCT8BV
彼は、職場の同僚だ。 彼は、よく彼の上司に怒られている。 人よりも、少し、物覚えが悪いということから ことばに嘲りを含んでいることも、ある。 職場の他の人から 少し馬鹿にされているような感じもする。 しかし 彼は、彼の妹と共に暮らすお金を稼ぐことに 必死だ。 彼は、人よりも長い時間を働いている。 彼は苦労をしている。 その事を彼は、他の誰よりも、知っている。 彼は、彼自身が頑張って生きていることを、 誰よりも知っている。 それで良いのだと思う。 苦労をすること、それ以外にできることなど、ない。 彼のような人こそ素晴らしい。 彼のような心に私もなりたい。 私は辛いことがあると、いつも、 彼のことを思い出すのだ。
726 :
名前はいらない :04/08/28 16:28 ID:ui4PD6sv
[お願い] #みなさん投票をお願いします #審査員不足を発端とした、今後の審査体制を決定付ける投票です #「投票欠席」は梁山泊参加者として、無責任だと思います #投稿するという事は、審査して頂くわけですから、審査員に対して敬意を払う意味でも、 #現在実施中の「審査体制についての投票」に参加してください #審査員に立候補してください、とは言いません #せめて投票をして、自分の意思を明らかにしてください #よろしくお願いいます [告知] 現在、梁山泊では以下のような投票を実施しております 3つのうち、希望する制度を書き込んでください 【投稿者強制審査員制度】 【チャンプ獲得者強制審査制度】 【現状維持、強制審査反対】 梁山泊参加者は詩の投稿後 自分の投稿作品名orレス番号を名前欄に入力して投票を行ってください (梁山泊で詩作できない参加者は審査員用のHN&トリップで投票可) 詳しくは雑談スレで
727 :
回る社会と砂のツノ :04/08/28 20:09 ID:2hMXQRMi
たけしくん たけしくんは砂あそびがが好きなのね それもたけしくんの立派な個性だと思うわ でもね 今はみんなでお遊戯する時間だから ちょっとこっちへ来てくれないかな ねぇたけしくん聞いているの? たけしくん たけしくん しょうがない子ねぇ でもそれもたけしくんの立派な個性よね ところでたけしくん それは何を作っているの? 角を作っているんです これであいつらを刺し殺してやるんだ まあ! でも それもたけしくんの立派な個(以下略
728 :
727 :04/08/28 20:10 ID:2hMXQRMi
【投稿者強制審査員制度】
真っ赤に染まる街の匂い 深夜の静寂の匂い 早朝の舗道の匂い 突然甦る記憶がある いつもは忘れていて 頭の片隅に追いやられ 思い出そうともしない記憶 でも突然甦るのだ その記憶は何気ない平穏な過去 取り立てて楽しくもなく苦々しくもない 当たり障りのない過去の記憶 でもなぜだろう ふとしたきっかけで甦った記憶に 1秒前の自分が別人に思える そんな不思議な感覚にとらわれるんだ そして優しく癒してくれる まるで包み込むように 今日も しとしとと降る雨の匂いで甦った 優しい記憶に包まれている僕は 窓辺でずっとやまない雨を見ている
【現状維持】
中心に立って注目浴びて 華やかに 光差す方へ 角から見てた 三角コーナー もたれ易いだけが利点 憧れが形を持つのは それを成す意思と行動 いつからか 少しずつ中心に寄って そうなれるように 自分を変えていった 立ってみると意外と疲れた 華やかに 光差す場所 皆が笑ってくれた 僕を必要としてくれた 願った通りだった 角から見てる彼が 僕に憧れてくれるかなあ そんなこと 考える余裕はあまり無く 皆が思う僕を作り 維持するのに精一杯 中心は居心地が良いのか 悪いのか 判らなくなった 楽しいと思うし 気も使う 僕は根アカじゃないんだ そう気づいた 遅すぎるけれど 残念ながら根は変わらない だからって塞ぐ必要ないし 角で世界を作るのも嫌だ 中心にいたい けれど 僕には角が心地よかった気がした どうしようか これから
732 :
続き :04/08/28 22:09 ID:hnpClPxy
角って結局囲い込まれた世界の中にしかないんだよね 中心から遠くても 割に近くても 同じ一つの部屋の中 自分が開いていれば 繋がる距離 角にいても もたれ易いし疲れないし その気になれば中心にも行ける 角も中心も知っているから僕には抵抗無く其れが出来る なんだ そうだったんだ 指定席は角でも たまに中心に行ってもいいんじゃん 勿論行けるならって事でも 繋がった世界の中だし 面倒くさけりゃ声だけかけるよ 大きな声出せば届く なんであんなに中心だけが輝いて見えたんだろう そりゃ俺が角しか知らなかったからか 馬鹿馬鹿しい 【チャンプ獲得者強制審査制度】
はい一言寸評。 >680 眩しそう、というかなんで金メッキっていうと なんでまた金歯だけを思い出すんだろう >682-683 ピンとこない、というか指を祈ったってなんだ ろう >684 すぐに変わったらいいのになあ >686-687 何に対して負けなのか、というか勝ち負けの 前提になってる価値観みたいなものがなんだか知らない けど気に入らないのです。 >689-690 普通に楽しかったです。宇宙も少し頭よくな いのかなあ。私が頭よくないのも当然かも。 >692 括弧内メッセージがかわいらしいと思ったです。 >694 ハズシ方がちょっと定番ぽいかな。 >696 素直で好き。 >705-706 なんか理屈っぽ。 >708 わかりやすいけどそれだけ? というような気は する。 >710 巧いような気はする。 >712 車に乗れていいなあと思った。私はいまだに自転 車がせいぜいです。でも自転車にも乗れない人もいるし なあ。 >715 いいじゃないですか逃げられるうちは。 >717 居酒屋な気分。 >721-722 あるがままを認めつつ。 >724 落ちれる頃、っていうのはいいかも。 >725 私もそれでいいと思います。詩としてはともかく。 >727 ひねりほしいかなあ。私もあんまりひねりないけど。 >729 不思議な感じの描写を、もっともっと!
734 :
It’s show time :04/08/28 22:25 ID:YbOfZynT
誰もが俺のトリコ 乱反射する眼鏡の奥の ニヒルな笑いに気づいたかい? 君はもう 寡黙な相棒が吹く 気の抜けたラッパ音を 聞いたかい? むふふふふっ さぁ 今日も 世間のご婦人方が哀願する 俺のショウタイムの 始まりさ 「私は角淳一です。あなたはどなたでしょうか?」 ちゃららんちゃんちゃんちゃん ちゃちゃらららりららん ぷいーぷいーっ
735 :
It’s show time :04/08/28 22:59 ID:YbOfZynT
【現状維持】
>>734 誰だっけ?と思って検索したら納得しましたです。
だぶん関西限定なんだろうなあ。
737 :
トリケラトプス :04/08/28 23:51 ID:U/uoI5jV
天を睨んだ。 降ってくるウルトラマンに痛みを教える気だ。
自分は何もせずに 他人にやらせといて 「救世主」とか祭り上げる奴らが気に入らないので、 【現状維持】 嘆くならまずお前がやれよ。
>>737 わあ豪気だなあ。平気で降ってくるし。
以上全作品寸評終わり。
じゃあ696さんに1点差し上げますです。後の人よろしく。
740 :
イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :04/08/29 00:13 ID:3nWpKxBu
>>721-722 《お題》角部屋。
《作品》小説になさい。
>>724 《お題》おもしろい。
《作品》おもしろい。何がおもしろいのかはわからない。
>>725 《お題》角=辛い時
《作品》くどい。あと、俺は彼のような心になりたくない。
>>727 《お題》たけしくんの顔が見えた。
《作品》詩というよりはコント。(以下略)はよかった。
>>729 《お題》なし。強いていえば記憶の片隅。
《作品》わかりやすい。しつこい。わかりきっている。流し読み向き。
イタチさん、日雇いさん、投稿の皆さん、お疲れさまです〜。 審査にはいりまーす。 審査の締め切りは8/31いっぱい(9/1午前0時)でーす。
742 :
イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :04/08/29 00:31 ID:3nWpKxBu
>>731-732 《お題》華やかな中心と地味な角。
>角って結局囲い込まれた世界の中にしかないんだよね
↑なるほどね。納得はしないけどひっかかるフレーズだった。
《作品》最初は芸能界の詩かと思った。
自分の経験を絶対視してるっぽいのが青臭い。
抽象的な表現で意味に広がりをもたせようとしているが、
具体的な寓話にしたほうが作者と作品に距離が生まれて
青臭さを軽減できたかも。
>>734 《お題》角淳一?
《作品》知らん。
でもなんだかどんなキャラかわかるような気はした。
>>737 《お題》ただのツノ。
《作品》ひどすぎ。。。
それではおやすみなさい。
>>738 トリケラトプスさん
何か不愉快な事があるために [現状維持]を推しているのですか?
あなたは毎回チャンプを獲得しているのでしょうか? はたまた 梁山泊の常連投稿者でしょうか?
憤慨した様子で[現状維持]へ一票投じた意味が ぼくにはイマイチ理解できません
>自分は何もせずに
>他人にやらせといて
どうしてこんな事が言えるのでしょうか? 投票に参加されている可能性だって 当然あるはずです
審査体制に疑問をお持ちの方なら 「何もやらず」という事は無いように思われますが
>嘆くならまずお前がやれよ
直接審査へ参加しない理由の一つは 「審査=他人に点を与える」なので
自身のチャンプや準チャンプが 目に見えて遠のくためでしょう
現行審査体制の問題点は 専用雑談スレにて散々書き込まれています
こういった隙間のある審査体制を改正するための 「投票」だったのはないでしょうか?
もう一度繰り返しますが あなたが[現状維持]を推した意味がわかりません
よろしければ 専用雑談スレで詳しくお話を伺いたいです
[投票結果]
【投稿者強制審査員制度】
1票
【チャンプ獲得者強制審査制度】
6票
【現状維持、強制審査反対】
12票
*投票不参加者*
>>682 名前はいらない
>>717 能書き
>>724 恋の崖っ淵
>>725 逆境の角にて
以上4名
多数決により 12票を獲得した【現状維持】が 以降の梁山泊に継続して採用されます
投稿者の皆様 お忙しい中 投票にご協力してくださり 誠にありがとうございました
これにて審査体制投票を終了したいと思います
投票結果に対しての御意見や御感想は 専用雑談スレにてお願いします
745 :
名前はいらない :04/08/29 18:03 ID:BDqjgw5W
682-683 :名前はいらない 684 :つるつるかくかく 686-687 :負け試合 689-690 :ツノ銀 692 :角 694 :角の白い手さん 696 :夏厨 705-706 :intersect -夏 708 :「僕の世界」 710 :王の手 712 :交差点 715 :赤い角 717 :能書き 721-722 :角部屋 724 :恋の崖っ淵 725 :逆境の角にて 727 :回る社会と砂のツノ 729 :「記憶のかけら」 731-732 :「一つの部屋、一つの社会、一つの世界」 734 :It’s show time 737 :トリケラトプス 以上21作品 審査員の皆さん、よろです!
現状維持と決まったようですね。 これをきっかけに皆さんの意識が高まり、審査員が増えることを期待します。 私も未熟者ながら毎回審査に参加することで、自分が磨かれているような・・・・そんな気がします。 他人の作品をじっくり見ることはとてもためになりますよ。 長い前置き失礼しました。 審査させてください。 >686-687 :負け試合 「超かわいい 猫みたい 大好き」 ありきたりの言葉って思う人もいるかもしれないけど、すごく気持ちの伝わる言葉だって思う この部分がいいなぁ〜 この作者の実体験なのかな、幸せが伝わってきます。 この幸せモノに「1点」差し上げます >689-690 :ツノ銀 「ツノは重いからふんぞり返って歩く」「流暢な墓多弁」などなど。 こういう言葉を使う才能に嫉妬します。 角が電波受信のアンテナだっていう発想も悔しい。 そして地球を頭が悪いというラストも秀逸。才能ある作者へ「2点」差し上げます
>712 :交差点 すごい深いものを感じる・・・ 「必ず最後は終わりが来る」 「ここは絶対に間違いが許されない」 重要な人生の曲がり角。一番お題にぴったりハマる詩だと 私には感じられました。「1点」差し上げます >721-722 :角部屋 3連目が面白い。角部屋の二つのベランダからそれぞれみえる生と死 こんな発想は凡人には思いつきません。 そして私のかなり好みです。「2点」受け取ってください >731-732 :「一つの部屋、一つの社会、一つの世界」 角から見た中心と、中心から見た世界。僕の感情の移り変わりが なんだかいいですね。共感できます。「1点」どうぞ。
>>692 角
1連目、「まるで流れ星のような一直線」
2連目、「まるで山手線のような等間隔」
これらが一体何を指しているのか。何も指していない。
言葉が内包される意味だけによって、自立して存在している。
つまりここにある言葉は一切の叙景を拒否しているのだ。
1連目、「何の脈略もなく(感覚的にはあまりにも不自然だ!)
その特異な点は現れた」
2連目、「ローカルな不思議は(顕微鏡で覗いてご覧よ!)
グローバルの中に埋没していく」
特異な点は特異な点としてのみ現れたのであり、
それはどのような特異な点でもない。ただ「特異な点」なのだが、
それがどのように「流れ星のような一直線」に現れるのかというと、
やはりその如何には問えない。ただ「何の脈絡もなく」「現れた」のだ。
言葉は自身に内包されたあらゆる意味を利用して、
次の言葉を召喚する。山の手線という語の円形のイメージ、
ローカルという言葉の音韻、それらによってグローバル
という語新たな語が飛んでくる。
言葉の連鎖反応だ。視像や概念などの明滅する
諸表象は、「一直線」「グローバル」「特異な点」「ローカルな不思議」
という骨格をなす言葉に導かれ、最終行に現れる純粋な言葉の結晶。
「それは正多角形の単純な美しさ」だ。
問題は二つ、ます言葉は情景からきれいに分離されているか。
叙景の拒否を志向する言葉は実は半分は情景に足を掴まれていろうであり、
(この詩の場合は夜空の情景)纏わり付くノイズが邪魔をしてないか。
最終行の求心力は十分か。正多角形の単純な美しさを謳えるほどの
純粋さは獲得されていないのではないか。
>>686-687 負け試合
試合に勝って勝負に負けた。闘牛の喩えからは
意地悪に見れば便利な女を孕ませてしまい結婚したという
構図を連想するが語り口から判断するに、
まあ幸せなのだろう。
ただ試合と勝負という言葉にそれぞれ対応する意味が
はっきりしないという部分が少し気になる。
>>708 「僕の世界」
例えばこの作中の子供が実体験を書いたとして
(そのような構造の作品だが)こんな作品になるか。
本当に苦しんでいる子供がこんな風に書くか。
これが作者の実体験だと仮定しても、
こういう工夫のない書き方ではなにも伝わってこない。
実体験を書くという行為自体に作家にとってのドラマはあるだろうが、
それが作品の表現として現れてこないと読者にはなんの感興も湧かない。
ただ実際は切実な経験の記述というのは工夫の意識なんてなくても
自ずと生々しさは伝わるという気はするが。
伝わらなければ本当は切実ではなかったということだ。
なんにせよ甘いのである。
>>710 王の手
隠喩や音韻の使い方が中途半端。
スペクタクルとしても面白くない。
>>712 人生訓話をずらすこと。
それだけなのだがそれがそんなに面白いことだろうか。
ただ、ラスト2行で多少は読み手の心を開く。
>>717 能書き
>それでも生きることが好きで
>なり振りかまわず組織にしがみつく
どうもよく分からない感覚だ。
生存することが好きで=死にたくなて、ということなら分るが。
それはそれとして、4連目の受け取り方でこの詩が決まる。
アメリカ大統領やアルカイダから抽象される否定的な要素を
自分自身にも見ているのか。それは「守るべきものがあるから傷つけあう」
という言葉で肯定され得るものなのか。
それとも自己の正当化の為に戦争や紛争を持ち出したのか。
だとすれば幼稚な世界観だと言えないか。
能書きというタイトルがそれを自嘲しているのか。よく分からない。
>>721-722 角部屋
連の構成が展開に貢献している。
ただ隣の住人の描写に移行してからそれまで展開されてた
生(性)と死の風景がほったかされ、
最終連では自分と自殺した隣人との対比のみに収束するので
前半が詩全体に貢献しない。
現代的な、なんとなくの生の不安をなんとなく語り、
その奥に潜むものとの対決もなんとなくのままやりすごす。
>>694 の作品と同じスタンスをきちんと描いてる。
身の回りの風物の描写に使用される言葉と語り口のバランスが良く
口語調に必然性がある。
ただ締めの2連の無理で安易なまとのせいで全体が壊れるのが残念。
>>724 恋の崖っ淵
言葉を省略しすぎで意味が分らない。
叙景を意図しない主観の表白と取ることも出来ない。
全体が間延びしてるため2連目と4連目の転調が決まらない。
審査結果です。
2点
>>694 『角の白い手さん』 壁にたくさんの手が生えてるだけでも面白いのに、
なんだかわけのわからんコミュニケーションまでとってて、上質なパントマイ
ムを観てる感じで、いいねえ。書き出しが説明不足のうえに、なんだか浮いて
ると思った。
1点
>>692 『角』 この詩はもう1連足りない、という印象。1連めは点と線。2連め
は線的イメージ。で、もう立体かよっ!て感じなんです。もっと平面を明らか
にすべきではないでしょうか。蛙のくだりはなんらかの寓意を含んでいるので
しょうが、よくわかんなくて単調に感じます。でもなんか惹かれたな。
>>696 『夏厨』 気に入らなかったのはタイトル。この内容に2ちゃん用語はい
らんでしょう。構成としては未熟なものを感じるものの、まっすぐでまっしぐ
らで、いい。
>>705-706 『intersect -夏』 夏の陽射しでカゲロウだか蜃気楼だか、そんな
ぼんやりとした世界でのくさぐさの交流(というか交差)はよく書けていると
思う。ただ、表現をぼかしすぎて、言いたいことまでぼやけてしまってます。
あと、交差にややこだわりすぎかなあ。そのためにちょっと単調な印象でした。
規制解除されました
>>725 逆境の角にて
言葉の重さと事柄の重さにアンバランスがないため好感が持てる。
叙述に破綻はない。リズムのつけ方も纏まっている。
語りが端正なので誠実な品がある。
しかしここまで直球だと僕みたいな人間は
なんだか上手く騙されたのかと不安になる。
>>727 回る社会と砂のツノ
個性の尊重という言葉に対する風刺より、
個という言葉に逃げ込む閉鎖的な心のありようを感じた。
個人的な、とか主観的な、とか言う言葉が本来の意味を奪われ
逃げ口上として使われるのをよく見かけるが、
この保母にも接触を拒むそのような心のあり方をしている。
どこまでが意図としてあったのかは分らないが、そう感じた。
>>729 「記憶のかけら」
力点の置き方がずれていないだろうか。
四連目の感覚が支配する世界こそが詩なのだが
この作品は他の連にその匂いが至ってない。
>>734 It’s show time
昔、自分の冠番組のタイトルを連呼する狂気と虚無の権力者横山ノック
を主人公にした短い散文を書いた事があるがそれを思い出した。
この作品は余白の生む不気味な淡白さをもっと生かした方が良い。
753 :
イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :04/08/30 00:47 ID:83CKc0r6
>>682-683 「私の角」1点。安易だがゾッとしたところはあったので。
>>689-690 「ツノ銀」2点。好みではないがカルチャーセンター的上手さあり。
>>696 「夏厨」2点。好みではないがしゃべり場的情熱と丁寧さを感じた。
>>712 「交差点」1点。ラストのちょっとした意外性に。
>>715 「赤い角」1点。傷つきやすいので傷つけられない少年を遠くから傷つける。
>>724 「恋の崖っ淵」2点。めちゃくちゃだけど好みだったので。
>>684 つるつるかくかく
5連目、形と中身の意味の深度が全て。
「つるつるでもかくかくでも」自分は自分だという
言葉から、形というものが社会の中での記号性のことだと分り、
それだけではつまらない。
>>694 角の白い手さん
最終行で首に刺さったナイフが
もてあます古傷の痛みと共に秘匿された悲惨の存在を暗示する。
この得体の知れないふわふわとした内界と現実をつなぐ鍵が
ナイフなのだろうがもっと直接的に刺殺された女の夢=死の世界
と取ってもいい。
想起を拒絶する悲惨な記憶への接近の試みと読みたい。
>>696 夏厨
真っ直ぐな所信表明を斜めから語ること。含羞。
ずらす事により読者の心を開くことを狙っているのは分る。
前半の他者への依存の嫌悪感と後半の夢想性への決別の関連
をもう少し重層的な構造の中で納得させた方がいいかもしれない。
>>715 赤い角
抱えられた問題の底浅さと表現のインフレーションの齟齬。
レトリックとしてしか存在しえないこの通り魔は、
現実に起きる惨劇に何を思う。
自己防衛としての暴力というのは分るのだ、
だがこれも
>>708 と同じで甘すぎるのである。
>>737 トリケラトプス
面白いが物足りない。
ウルトラマン、トリケラトプスという言葉の配し方は良い。
途中結果 >689-690 :ツノ銀 4 >696『夏厨』 3 >694『角の白い手さん』 2 >712 :交差点 2 >721-722 :角部屋 2 >724「恋の崖っ淵」 2 >682-683「私の角」 1 >686-687 :負け試合 1 >692『角』 1 >705-706『intersect -夏』 1 >715「赤い角」 1 >731-732 :「一つの部屋、一つの社会、一つの世界」 1
756 :
名前はいらない :04/08/30 23:32 ID:iNdKvMV9
>>682 私の角
紅葉の森に待つ女の下に伸びる角はアニマを求めて伸びるファルスだ。
睡眠という、意識と無意識の結合。
そこにまた角へのキスという性交の象徴=結合の象徴が重ねられる。
男が老いていくのは死もまた結合の象徴であるからで、宗教的には神の下への帰還
として描かれる。こうして女の待つ紅葉の森は夢であり逢瀬の場であり神の御座であり、
三位一体の結合の象徴となる。象徴に表象されるものは永遠である。
この作品は性交、睡眠、死という3つの永遠の象徴がきれいに重なり1枚の絵になっている。
詩というもう一つの永遠の枠に。ただ、構図はきれいだが
絵としては今一。この絵の完成にはもっと豪奢で高雅な語の駆使が必要だった。
ただ題材と構造の獲得した得体の知れない清淵さは魅力的。
>>689-690 ツノ銀
夢想を回遊する精神の死に場所はやはり世界の中心にいる「おまえ」の膝の上なのか。
最後は世界までもが鳴動する、しかし振動は韜晦のうちに秘匿される。
世はなべて事もなし。展開が弱くて謎が立ち上がってこないから
作品は再び夢想の海に還ってゆく。持っていき方が下手なのだ。
それならポップな綺想にもっと破壊力を、そして語りにもっと毒を、と思う。
>>731-732 「記憶のかけら」
説明的に過ぎる上に叙述がくだくだしくて疲れる。
まず散文ですっきり書くことから始めたほうがいい。
リズムも音韻の整調も崩れてる。
>>705 intersect -夏-
省略、意味の侵犯を駆使し詩行の中を揺らめく不定形の風景たち。
デッサンを破った色彩の運動。氾濫する言葉の水彩画。
滲みあう色彩は遠目には整調されたもう一つの遠景を浮かび上がらせる。
僕にはこの詩はそんなあり方を目指しているように思えた。
係ってゆく対象を曖昧に置いた言葉の連なりは視線を横滑りさせ結像を容易に許さない。
さらに言葉は互いに意味を変形し合う。色彩の侵犯により解体された形態の海。
読者の錯乱した視野のなかで色彩は気ままな自己主張に耽る。
写実の意図からはぐれた言葉の主張とは、己の美しい響きやイメージに陶酔する事であり、
他の語と融け合い言葉としてしか有り得ないもう一つの世界を創造することだ。
破壊された風景のノイズの中で、
いかにして風景を構成していた言葉は自己を保存しうるのか。
叙景によって叙景を破壊するという言葉の自傷行為は言葉の自殺になりかねない。
自らもデッサンと共に流れてしまってはそこに残るのはただ色彩の混沌だけだ。
混沌に抗うのは言葉の自己主張=新たな像の結節というもう一つの秩序だが
この作品ではノイズの方に気が取られる。
しかしそれ以上に破壊と保存、再結節の深度、配し方に不要な曖昧さがないか。
深度の多様性、そして所々保存されている文脈、その配列に意図の存在を感じられない。
だから不要な茫昧が生じる。
もちろん水彩画的曖昧さが欲しいのは分るが、絵として曖昧になってしまっている。
退屈と紙一重の安定した連構成の額縁は、絵の具の氾濫を区切る道具なのだろうが、
額縁だけでは水彩は容易に定着しない。ただ、最初から意味に立ち入らず
遠目に単語の姿を眺める分には単語の美しい輝きを感じられて快い。
茫洋とした遠景に鮮烈に浮かび上がる点景という意味ではこの作品は成功しているが、
点景がもう一つの不思議な遠景になるにはもう一段深い構造の意識が必要だと思う。
選出
3点
>>705 「intersect -夏-」 文字としてしか存在しない美しい風景。
2点
>>682 「私の角」 資材は貧弱だったが図面は上手く引かれていた。
1点
>>692 「角」 崩れたラインストーンリング。台座はシルバーの。
まず、描写の省略が乱暴な作品が多い気がしました。読み取りにくい。
構成という面で気になるのは、最後無理に纏めようとして説明的になったり
決めようとして破綻したりする作品が多いこと。
特に物語性のある作品の最終部のまとめは最も退屈なパターン。
内容的なことではやはり感傷というものは書き手の余程の誠実さがないと
読めるものにはならないんだなあという事を思った。
>>754 >角の白い手
女ではなく男でしたね。失礼しました。殺されるのは女という固定観念があるんだなぁ・・・。
761 :
ななほし# :04/08/31 21:44 ID:FLQ1FYtx
全部に配点するか、やめとこぉかぁ、迷いましたぁ。気がついた(目に付いた) というか、好みで、意識に流れ込んできた作品に1点配点しました。 2点 >684 :つるつるかくかく :04/08/22 03:52 ID:5GWvmQqf 完成はしていないと見るが、詩を書こうとしているかなぁ? 2点 >725 :逆境の角にて :04/08/28 16:09 ID:4AqCT8BV 角というお題……の詩なんだろうなぁ。 2点 >731 :「一つの部屋、一つの社会、一つの世界」 : よく考えている……詩かなぁ? 1点 >686 :負け試合 :04/08/22 22:32 ID:p+SbqOYU 詩というよりは、大人の童話? 童話も詩のひとつのカ太刀ではあろう…… 1点 >689 :ツノ銀 1/2 :04/08/24 00:33 ID:g3WKQtAU 童話+叙事詩+ナンセンス+教訓? ……で、角であるのは、ナンセンス? 1点 >696 :夏厨 :04/08/24 12:56 ID:H4hgi6eK 地球でも、見える距離があって、丸い地球に死角ができる。だから高く上りたがる人もいる……かなぁ? 1点 >712 :交差点 :04/08/26 07:39 ID:5ZkzQstV アイデアだけ、……もっと搾り出せぇ〜 1点 >717 :能書き :04/08/27 18:11 ID:0Xjph1Dk これも角かなぁ? 1点 >721 :角部屋(1/2) :04/08/28 01:29 ID:ufxxPjwT 今回、角というお題だから、うらやまシィ〜〜と突っ込んでみる 1点 >729 :「記憶のかけら」 :04/08/28 21:45 ID:E8+QfN7f 角という字がない、……使っているからといってお題を消化してるともいえないが。
762 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :04/08/31 21:46 ID:FLQ1FYtx
>761はタイプミスです
本日審査〆切age
>>721-722 角部屋 3点
なんだか気に入った。
口調が日常的でありながらとても詩的だと感じた。
>>708 僕の世界 1点
自分にも似たような経験がある。
夫婦喧嘩ってのは嫌なもんだ。軽いトラウマだ。
765 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/09/01 07:09 ID:eCcwJ+6u
集計結果発表します こんかいは21作品中17作品に点が入っていました かなりハイレベルな戦いだったようです 優勝は 721-722 :角部屋 準優勝は 689-690 :ツノ銀 おめでとうございます 優勝した角部屋の作者の方は お題おながいします
766 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/09/01 07:18 ID:eCcwJ+6u
3位以下の結果 3位 4点 696 :夏厨 705-706 :intersect -夏 682:私の角 729 :「記憶のかけら」 7位 3点 731-732 :「一つの部屋、一つの社会、一つの世界」 694 :角の白い手さん 712 :交差点 708 :「僕の世界」 以下省略
767 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/09/01 10:56 ID:0WlgRUuc
11位 2点 684 :つるつるかくかく 686-687 :負け試合 692 :角 724 :恋の崖っ淵 725 :逆境の角にて 16位 1点 715 :赤い角 717 :能書き
チャンプは合ってますが、準チャンプは間違っていますね。
>>739 >じゃあ696さんに1点差し上げますです。
>>751 >1点
>『夏厨』
>>753 >「夏厨」2点
>>761 >1点 >696 :夏厨
上記のように、5点獲得しています。
よって準チャンプは2名です。
再度発表しましょう。
優勝は
721-722 :角部屋
準優勝は
689-690 :ツノ銀
696 :夏厨
以上でOKだと思います。
769 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/09/01 13:33 ID:pIqvugHU
すいません見落としたところがありました 確認ありがとうございます
770 :
ねむい ◆yYGM98H44I :04/09/01 18:35 ID:T7X7LoAR
「角部屋」を書きましたねむいと申します。まさか優勝できるとは…。 本当に嬉しいです。 審査員の皆様ありがとうございましたm(_ _"m)&皆様お疲れ様でした。 次のお題は「夜」でお願いします。
771 :
てるあき ◆DDfwggPC.. :04/09/01 20:53 ID:OBlkcNvr
作品投稿期間は 9月8日午後24時(9日午前0時)までです
772 :
湖を渡る風 :04/09/01 21:24 ID:TLuNAz0k
悲しみを 湛えた水面 月明かり 深く差し込む あなたは風になり 湖の私を どうか優しく 抱きしめて あなたが 水面を揺らす 気が付けば 熱を感じて 波はうねりになり 穏やかな月夜を 夏の嵐に 変えていく 風と波 ひとつに溶け合い 少しずつ 高まっていく 思いは溢れ出し 岸辺の砂を 濡らしてしまう 恥じらいながら あなたは風になり 湖の私を どうか優しく 抱きしめて
あわわ、ちょっと遅れた…。皆さんオツ&オメでした。 このスレはいっぱいになるので、ここで終了。 新スレを立てますので、以降はそこでお楽しみ下さい。
775 :
廃墟探検家 :04/10/20 22:47:00 ID:QNGFHdN6
そして誰もいなくなり 残るは詩人の歌のこだまだけ オドルナライマノウチ
そして 誰も いなくなった
777げと
てすと
レス895で512KBだったとは まさしく天恵 山口百恵 芸能人のことだから いまではすっかりおばあさん なんだろうか? 安室みたく? ともかくそういうことだったのね
ERROR:このスレッドは512kを超えているので書けません! ホスト219.117.238.user.rb.il24.net 名前: 名前はいらない E-mail: sage 内容: test こちらでリロードしてください。 GO! 分からないことがあったら2ちゃんねるガイドへ。。。 アクセス規制・プロキシー制限等規制は、2ちゃんねるビューア を使うと回避できることがあります。 自分で解決してみよう! 書き込めない時の早見表 だからおまいはだいきらいなんだってば いちいちでてくんなっつの ぬあにが2ちゃんねるガイドへだあ? 自分で解決してみようだと? ふざけるな!!! ところで すこしは戦闘能力 ついたかい? あの本と あの映画で?(プ 素人の芽はごまかせても この板の住人 わけてもコテハントリップ以外には はなからかなわないのだよ
さあとっとと10th edition、datへ捨てとけな 512KB きちんと作品で埋めたからね おまいに言ってんじゃねえよ むかしみたく おまいでもいいけど こいつはFOX★に言ってんだよ キャップ付けてっから そう見えるわけだが 生きてんの? 削除板とかにいるキャップ付きコテなの? それかただFOX★って 書いてあるだけ? まあどっちだっていいやな とにかく仕事しとけ
おっととっとこりゃ一応失敬 といっておくべきかな? read.cgi 受け持ちだったのね そしてもし取引関係オンリーでの2ちゃんねるとのおつき合いの人だったなら 百歩譲ってお詫び申し上げます。 でももし「中の人」だったら 百歩譲って前言即刻完全撤回だけに留め置きます。 ところでみっともないよ その帽子 >>FOX★
ところで悪いことは言わない 袂を別ったあいつと組め 巨万の富というにはいささかおおげさかもしれないが そしてだから言っているのでも断じてないが なんにせよあいつはただしく活き金のなかにいる ともかくいろんな意味でそのほうがいい ぜったいにそうしたほうがいいって 会った事無くったって ここを踏み台にここをネタに 喰らいついていくが賢明ってものだ またそんなふうに拓くものだ cgi が泣いているよ 世間の喧騒とはうらはらにね
ということで 前スレにて無事目的完遂 んじゃこれで そして前スレからここまで読んでくださった方こころからありがとう インプロヴィゼイションとはいえ もっと高みへいくとおもっていたのですが まだまだぜんぜん修行不足でした かなり痛感しましたです ところで梁山泊、そんな一面があったのですか だとしたら私はまったくのダークホースだったわけですね? まったくのクリーンヒットだったわけですね? いやー だったらおもいがけず いまごろますます二度うれしいです! まるでイチロー気分ですねー ではいつか おたがい詩も書けるセレブになって どこかのパーティ会場でお会いしましょう さようなら
虚栄という言葉に何を託してるのかは知らないけど、 競作スレが欲にまみれてるのはごく自然なことではないの? あなたのその糾弾もあなたに欲があってこそのものでしょ?
梁山泊は 狭い場所だから 欲も虚栄もないとか 言うヒトがいる それが間違い スケールの問題ではないからだ 欲や虚栄は 広大な場所にだけ あるモノじゃない 手狭な場所にだって 当然のように 存在するのだ 生物(人間)のいるところ そこには必ず 欲や虚栄がある 人間とは 罪深き生き物なのだよ それを否定する姿が 醜いと 言っているのだ
てか この問題は 終了したはずだ 専雑スレを読め
10th editionの最後を 詩で埋めてた奴の 目的は いったい何だったのだ? こっちの方が 激しく気になるだろ? リサイクルが投下されて 何か 不都合でも発生したのか? 否、そうとしか思えん リサイクルに出てくる登場人物を 洗いざらいピックアップしてみるか? 彼らの中に ポエム乱射で10thを容量オーバーさせた 今回の犯人が いるかもしれん もしくは、コピペ・コラージュで構成された レス数20以上の長編詩を 忌み嫌う人物の仕業だろうか? 謎だ
俺は今このスレの延命に貢献している ああそうさ 貢献しているのさ 今日も上司に怒鳴られたんだ きっとボクは大バカ野郎さ スレを盛り上げる方法なんて これっぽっちもわかりゃしない でも一つだけわかっているのは ボクがこのスレを好きだってこと もう朝がやってくる 夜の足音が遠ざかっていく ただ これだけは言わせてよ ボクがこのスレを好きだってこと
>>785 さよならとか言いつつ、まだ詩板にいるんだろ?10thを詩で埋めたのはなぜだ?
test
795 :
名前はいらない :2005/07/23(土) 15:16:00 ID:Oj1TFas3
つーかまだ続いてんのかこの低級スレ 投稿者は馬鹿丸出しだし、評価人も1つの糞作品に3点出せば優勝決定。しかも後出しすればするほど有利になる欠陥ルール こんなんでチャンピオン取って自尊心維持か あーすごいすごい
>>796 そもそも、梁山泊とセン5って、スレの進行に関わる主旨自体全然違うと思うんだけど、
どうしてそこまで干渉するほど気にするのかが俺には理解できんな。
広い場所を提供してもらってんだから、いろんな遊び方があっていいと思うんだけども。
アンダーバーにマジレスカコワルイ
あぁ、なるほど、マジレスしちゃいかんコテなのか、彼は。
800ぐげろぉ
801 :
名前はいらない :2005/08/16(火) 01:17:06 ID:4Trz08BZ
366:08/15(月) 10:02 Q1WG/feP せいぜい今回の北包囲網について頭めぐらしとてください。ヒント:梁山泊地下メッセ
802 :
名前はいらない :2005/08/16(火) 01:18:02 ID:4Trz08BZ
378:08/15(月) 10:26 Q1WG/feP さてこれが最後のレスだ。 今後、北がこの空き缶以外で暴れたら常に総攻撃を覚悟しとけよ。 シバンに地下メッセがあるのはジョーシキ。 派手にやってるリーフ一味たちとはラベルが違う面子ですよー ではホントにサラバ
803 :
名前はいらない :2006/02/19(日) 13:40:28 ID:DJa3JQbV
chest
ぼーくはすーてきーな あおーむしー♪ はをいっぱーいたべてー ちょーになるー ぼーくはすーてきーな あおーむしー♪ おーきいめーだまーが こーわいでしょー _ /ヾ;. `ヽ ゝ ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ (_・ヽ___/_ヽ// .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ モソモソ
805 :
名前はいらない :2006/06/06(火) 09:19:55 ID:qj9St3bF
あげ
806 :
名前はいらない :2006/06/06(火) 23:09:39 ID:dkKRhC7B
/ // / \ |_L \ \ / /// \ | l_ \ ) / ( /.| \\\ \| | | /l/ ,-== =\ヾ| \ | / ! ! ( V ,--o、 l-o-L\\\ | ! ! !(__! \ \ | \ l\| , | \ } \l | l..o,.o) | \\ \ ^l ,-v-、_ / / | | \ <-l^l^lヽ/ /|___/| 私が殺めてしまいました。  ̄\ ヽ ̄/ / | )/\ / |\_  ̄ _/ | ̄^|\
807 :
名前はいらない :2006/06/06(火) 23:35:52 ID:dkKRhC7B
/ // / \ |_L \ \ / /// \ | l_ \ ) / ( /.| \\\ \| | | /l/ ,-== =\ヾ| \ | / ! ! ( V ,--o、 l-o-L\\\ | ! ! !(__! \ \ | \ l\| , | \ } \l | l..o,.o) | \\ \ ^l ,-v-、_ / / | | \ <-l^l^lヽ/ /|___/| 私が殺めてしまいました。  ̄\ ヽ ̄/ / | )/\ / |\_  ̄ _/ | ̄^|\
808 :
名前はいらない :2006/06/06(火) 23:38:53 ID:dkKRhC7B
/ // / \ |_L \ \ / /// \ | l_ \ ) / ( /.| \\\ \| | | /l/ ,-== =\ヾ| \ | / ! ! ( V ,--o、 l-o-L\\\ | ! ! !(__! \ \ | \ l\| , | \ } \l | l..o,.o) | \\ \ ^l ,-v-、_ / / | | \ <-l^l^lヽ/ /|___/| 私が殺めてしまいました。  ̄\ ヽ ̄/ / | )/\ / |\_  ̄ _/ | ̄^|\
809 :
名前はいらない :2006/06/06(火) 23:40:05 ID:dkKRhC7B
/ // / \ |_L \ \ / /// \ | l_ \ ) / ( /.| \\\ \| | | /l/ ,-== =\ヾ| \ | / ! ! ( V ,--o、 l-o-L\\\ | ! ! !(__! \ \ | \ l\| , | \ } \l | l..o,.o) | \\ \ ^l ,-v-、_ / / | | \ <-l^l^lヽ/ /|___/| 私が殺めてしまいました。  ̄\ ヽ ̄/ / | )/\ / |\_  ̄ _/ | ̄^|\
810 :
名前はいらない :2006/06/06(火) 23:41:50 ID:dkKRhC7B
/ // / \ |_L \ \ / /// \ | l_ \ ) / ( /.| \\\ \| | | /l/ ,-== =\ヾ| \ | / ! ! ( V ,--o、 l-o-L\\\ | ! ! !(__! \ \ | \ l\| , | \ } \l | l..o,.o) | \\ \ ^l ,-v-、_ / / | | \ <-l^l^lヽ/ /|___/| 私が殺めてしまいました。  ̄\ ヽ ̄/ / | )/\ / |\_  ̄ _/ | ̄^|\ 埋めるの協力汁
811 :
名前はいらない :2006/06/06(火) 23:47:20 ID:dkKRhC7B
ぼくたちにはちょうちょうになるけんりがある にんげんたちによるたいりょうぎゃくさつにこうぎしよう _ /ヾ;. `ヽ ゝ ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ (・ヽ.___/_ヽ. // .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ モソモソ がんばる子どもたちをみんなで守ろう! あおむし党 ぼくたちにはちょうちょうになるけんりがある にんげんたちによるたいりょうぎゃくさつにこうぎしよう _ /ヾ;. `ヽ ゝ ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ (・ヽ.___/_ヽ. // .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ モソモソ がんばる子どもたちをみんなで守ろう! あおむし党
812 :
名前はいらない :2006/06/06(火) 23:55:49 ID:dkKRhC7B
おっとココでスポンサー様からによるコマーシャルだ!! ぼくたちにはちょうちょうになるけんりがある にんげんたちによるたいりょうぎゃくさつにこうぎしよう _ /ヾ;. `ヽ ゝ ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ (_・ヽ___/_ヽ// .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ モソモソ がんばる子どもたちをみんなで守ろう! あおむし党 ↓続きどーぞ
813 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:05:20 ID:o10zezN6
おっとココでスポンサー様からによるコマーシャルだ!! ぼくたちにはちょうちょうになるけんりがある にんげんたちによるたいりょうぎゃくさつにこうぎしよう _ /ヾ;. `ヽ ゝ ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ (_・ヽ___/_ヽ// .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ モソモソ がんばる子どもたちをみんなで守ろう! あおむし党 ↓続きどーぞ
814 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:06:55 ID:o10zezN6
銀の対角線さんへ 本スレ783の返信です。 連投について考えるいい機会かも。その前にまず、猿や馬鹿という中傷発言をやめてください。それらの発言が入ると表面上しか受け取れず、真意に触れないのです。 意見交換に必要な事柄だけ話していきましょう。 783の質問ふたつ。連投やマナーについて発言する住人について。 筋合いがあろうがなかろうが、発言する自由は誰にでもあります。重要なのは中身で、なぜそう言われたのか、言われた側は意味を考えなくちゃいけません。 逆に質問しますが、詩を読んで、かつ評価しなければ意見できないという理由の方に疑問を感じました。それはなぜですか?立場に関係してくるものなのですか。 このスレは評価する人が居なければ成り立ちません。だから評価人は投稿者より偉いと思われがちですが、評価をしているからといって上から物をみたりしているわけでもありません。 そしてこのスレは評価人だけじゃなく、投稿されてくる詩と評価のためのスレなので、投稿者と評価人は平等だと考えています。 これは個人(僕)の考え方なので押しつけるつもりはありません。 つづく↓
816 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:07:46 ID:o10zezN6
続き↓ 質問2の評価することに対して、の答え。 いいんじゃない。基本誰が評価してもいいスレなんですから。それとも、内容についてでしょうか。 本スレ>779 のレス >スレのバランスが崩れることに対して何が嫌なのか これは本スレ766と768で述べていますが説明が足りなかったでしょうか。 未評価の蓄まりすぎの何が悪いかというと、未評価が蓄まりすぎている状態で、皆一斉に連投をはじめたらどんな結果になるでしょうか。 投稿が自由だからといって、好きなだけ投稿してしまうと、評価されないどころか目さえ通して貰えないものまで出てきます。 評価されなければこのスレの機能が果たせてないということで、このスレはどうなるかと思いますか?人減る?増える?未評価抱えたまま進行?では1000到達して、次スレ建てるときに未評価はどうなりますか? 今までは大半が次スレに持ち越されて評価されていました。というのも、評価する側も投稿された詩をできるだけすべて評価したいという願いから生まれた結果です。 評価人も詩を書くし、ひとつひとつ大事にしてくれているからではないてしょうか。未評価まとめしてくれている人も同様に。 まだつづく↓
817 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:08:41 ID:o10zezN6
つづき↓ その思いは投稿者も一緒じゃないでしょうか。自分の作品を評価してもらうために投稿しているのだから。 だから未評価蓄まっているときは、他の人にも配慮して控えれば、評価されない詩がなくなり、すべての人に評価が行き渡る事ができる。こうは考えられませんか? マナーというのは決められたものではなく、その人個人が持っているモラルのことです。モラルとは他人への気遣いの事です。 連投を認めてしまえば、評価されるのは全部ではなくて、数打った内の『どれか』だけになってもいいという事になります。 しかしそれは、この住民の総意でしょうか。あなただけが良くても評価を心待ちにしている人にとってはそうじゃないでしょう《重要》 公共物を使用する時は、公共の物のマナーがあります。家のなかでは自分一人なので、やりたいようにできますが、 大勢が利用するサイトのスレにおいては、少なからず自分と、周囲の人に気を配らなくてはならない。 本人が迷惑をかけていないつもりでも、一般的な事で不快に思った人がいるならマナーは守られていないことになる。 (また、迷惑がかかっていない事と、マナーの違いについてもあるのだが、一先ず於いて、興味があれば話そう。)
818 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:10:42 ID:o10zezN6
【このスレッドの遊び方】
まず、お題が出ます。
皆さんには、そのお題をテーマにした詩を投稿してもらいます。
1人1作品で、期限は約1週間です。
(名前欄には、「詩のタイトル」を入れてね!)
期限日の24:00が締め切りです。
審査員による審査の結果、その期間のチャンプが決まります。
チャンプには次のお題を決める権利が与えられます。
そして、またチャンプを目指して投稿開始!
という具合に遊びます。
見事チャンプに輝いた作品は「歴代チャンプ作品」として残されていきます。
詳しいルールは
>>1-3 に。ルールを必ず読んで投稿してね。
【ルール】
1人1作品の投稿で、期間は約1週間。期限日の24:00が締め切り。
※名前欄には、自身の名前・HNでは無く「詩のタイトル」を入れる。
1.投稿者に関すること
お題をテーマとした詩を投稿する。
名前欄にはHNその他ではなく、詩の題名を書き込む(匿名投稿制)。
HN所持者は、審査結果が出るまでは作品を投稿した事をほのめかしてはならない。
(但し、投稿した作品について名無しで会話することについては禁止しない。)
投稿後の訂正は、単純な誤脱字・誤変換以外は控える。
以上の規定を満たさない詩は無効となる。
遅刻は審査対象外。うっかりミス(名前欄にHN)は、はじめの1回に限り、セーフとする。
819 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:14:16 ID:8qvHlZ6C
2.審査員に関すること 審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言すれば誰でもなれる。 審査員の仕事は「自分の気に入った作品をチャンプ候補として挙げ、点をつけること」のみ。 審査員はチャンプ候補と次点候補を選ぶことができる。該当作品なしでもOK。 審査員はチャンプ候補、次点候補に任意の点を付ける(上限3点)。 任意で寸評をつけてくれると嬉しい。 審査員の作品投稿もOK。ただし、自作品をチャンプ候補に推薦するのは不可。 ※過去に審査員をやった事がある人は、以後宣言なしで審査投票してもよい。 3.審査、集計に関すること 締切から約3日経った時点で、集計を開始する。 (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要となる。) 集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。 集計後、2人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。 3人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。 又、延長期間を過ぎても3人以上の同点者がある場合、決戦投票を行う。 ・決選投票規定 延長期間を過ぎ、且つ最高得点者が3名以上の場合にのみ行われる。 最高得点者のみを対象とし、延長期間終了時より2日間の日程で再審査を行う。 この場合、以前に投票を終えた審査員の再投票も許可される。 (点数配分等は本投票に準ずる)
820 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:15:22 ID:8qvHlZ6C
821 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:16:23 ID:8qvHlZ6C
[ルール] 一人一作品の投稿で、期間は約1週間。期限日の24:00が締め切り。 ※名前欄には「詩のタイトル」を入れる。 1.投稿者に関すること お題をテーマとした詩を投稿する。 名前欄にはHNその他ではなく、詩の題名を書き込む(匿名投稿制)。 コテハンは審査結果が出るまでは作品を投稿した事をほのめかしてはならない。 (しかし投稿した作品について名無しで会話することについては禁止しない。) 投稿後の訂正は、単純な誤脱字・誤変換以外はやめましょう。 以上の規定を満たさない詩は無効となります。 遅刻は審査対象外。うっかりミス(名前欄にコテハン)は、はじめの1回に限り、セーフとする。 2.審査員に関すること 審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言すれば誰でもなれる。 審査員の仕事は「自分の気に入った作品をチャンプ候補として挙げ、点をつけること」のみ。 審査員はチャンプ候補と次点候補を選ぶことができる。該当作品なしでもOK。 審査員はチャンプ候補、次点候補に任意の点を付ける(上限3点)。 任意で寸評をつけてくれると嬉しい。 審査員の作品投稿もOK。ただし、自作品をチャンプ候補に推薦するのは不可。 ※過去に審査員をやった事がある人は、以後宣言なしで審査投票してもよい。 3.審査、集計に関すること 締切から約3日経った時点で、集計を開始する。 (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です) 集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。 集計後、二人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。 三人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。
822 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:17:41 ID:8qvHlZ6C
823 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:19:06 ID:8qvHlZ6C
さらにつづき↓ 周囲を考えずに自分の行動のみを良しとすれば、それは自己中心的と受け取られてもしかたのない事である。 >シカトできないほど嫌なのですか/何が憎たらしいのか 僕は銀の対角線さんについて何の感情も持ち合わせていません。憎たらしいなどと思ったこともありません。 自身、荒らしではないとおっしゃってますが、人の警告をわからないからといって理解しようとせずに無視し、連投をやめないことで反発が起き、スレが荒れています。 自覚がなくとも荒らしに関わっていれは原則的に荒らしです。 (文句やくだらないことを言ってる人たち)の事を荒らしだと言っていますが、彼らから言えばあなたが荒らしということになっています。 僕はどっちもとっちくらいにしか思っていません。 互いに荒らしだと思っている両者の反応、誹謗中傷の含まれる発言は、どちらも聡明なものではありません。一言言いたい気持ちもあるでしょうが見苦しいだけ。 そして連投を続けるかぎり、連投やめての反応はなくならないと断言できます。
824 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:21:56 ID:WvZT9cIu
不定期興行 コテチャンピオンを決める大会 お気軽にいらしてネ♪
【トーナメント方式】
1on1 で闘うトーナメント戦。エントリーの早い順にシード権を持つ。
シード権=お題提出権。一試合に1人か3人の審判がつき、ドローなし。
【 参加資格 】
コテハン又は捨てハン + トリップ付けられる人( 名前の後に#とabc任意の文字 )
【 優勝者特典 】
チャンピオンの名誉,次大会第 1 シードの権利( 辞退可能 ),次大会委員長の責務( 進行役 )
【 流れ 】
@.大会委員長が大会開催と審判員募集の【 告知 】をする。
A. 〃 が〆切りの【 告知 】をして大会審判員の【 発表 】をする。
B. 〃 が参加者募集の【 告知 】をする。〆切りの【 告知 】をする。
C. トーナメント表の【 発表 】※大会委員長または有志により。
D.大会委員長がシード者のお題募集の【 告知 】をする。〆切りの【 告知 】をする。
E. 〃 が一回戦開始の【 告知 】をする。トーナメント参加者の投稿開始
F. 〃 が〆切りの【告知】をする。各審判へ勝敗判定依頼の【 告知 】をする。
G.各審判が各試合の勝敗と寸評を行なう。
H.大会委員長が各試合の判定をまとめた勝敗の【 発表 】を行なう。
I.以後、決勝戦までD〜Hを繰り返す。
※この大会は約1週間から2週間で閉幕させたい。大会自体は月に一度開かれればいいと考える。
全ては大会委員長に任せる。詳細は
>>2-6 を読んでください
825 :
名前はいらない :2006/06/07(水) 00:23:03 ID:WvZT9cIu
宅間守に惹かれることがヤバイってのは分かってる。 ヤバイもクソもない もう 終わっているんだ。 つまり俺は、なんとかしようなんて これっぽっちも考えてない。 ただ恨み言を言ってるだけの終わった人間だ。 だから批判も励ましも精神論も法律も何の意味もない。 ただ 周りの奴がウザくてしかたない。 俺はすでに終わっている。ゆえに誰が嫌おうが嫌われようが 知ったことじゃない。 ただ、すべての人間が 心底 大嫌いだ、 故:宅間兄貴を除いて。 宅間守に惹かれることがヤバイってのは分かってる。 ヤバイもクソもない もう 終わっているんだ。 つまり俺は、なんとかしようなんて これっぽっちも考えてない。 ただ恨み言を言ってるだけの終わった人間だ。 だから批判も励ましも精神論も法律も何の意味もない。 ただ 周りの奴がウザくてしかたない。 俺はすでに終わっている。ゆえに誰が嫌おうが嫌われようが 知ったことじゃない。 ただ、すべての人間が 心底 大嫌いだ、 故:宅間兄貴を除いて。
826 :
名前はいらない :
2006/06/07(水) 00:23:40 ID:WvZT9cIu 宅間守に惹かれることがヤバイってのは分かってる。 ヤバイもクソもない もう 終わっているんだ。 つまり俺は、なんとかしようなんて これっぽっちも考えてない。 ただ恨み言を言ってるだけの終わった人間だ。 だから批判も励ましも精神論も法律も何の意味もない。 ただ 周りの奴がウザくてしかたない。 俺はすでに終わっている。ゆえに誰が嫌おうが嫌われようが 知ったことじゃない。 ただ、すべての人間が 心底 大嫌いだ、 故:宅間兄貴を除いて。 宅間守に惹かれることがヤバイってのは分かってる。 ヤバイもクソもない もう 終わっているんだ。 つまり俺は、なんとかしようなんて これっぽっちも考えてない。 ただ恨み言を言ってるだけの終わった人間だ。 だから批判も励ましも精神論も法律も何の意味もない。 ただ 周りの奴がウザくてしかたない。 俺はすでに終わっている。ゆえに誰が嫌おうが嫌われようが 知ったことじゃない。 ただ、すべての人間が 心底 大嫌いだ、 故:宅間兄貴を除いて。