『読みました』報告・国内編(書斎厳禁)Part.7

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1名無しのオプ
『読みました』報告の形式は自由です。
ただし当然ながら犯人、トリック、プロット等々の
メール欄以外でのネタバレは厳禁です。

なお海外作品は、海外編のスレッドにお願いします。


【前スレ】
『読みました』報告・国内編(書斎厳禁)Part.6
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1262910684/l50
『読みました』報告・国内編Part.5
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1202745748/l50
『読みました』報告・国内編Part.4
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1169870022/l50
『読みました』報告・国内編Part.3
http://book4.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1138283365/l50
『読みました』報告・国内編Part.2
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1097703488/l50
『読みました』報告・国内篇
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/mystery/984575251/l50


このスレは
 書 斎 魔 神 及 び そ の 支 持 者 の 投 稿 禁 止
書 斎 魔 神 一 派 は下記の専用スレへどうぞ。

『読みました』報告スレッド その2
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1284039066/l50
2名無しのオプ:2010/09/12(日) 10:41:00 ID:R7m5b5b8
NGワード・あぼーんのススメ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■書斎魔神 ◆AhysOwpt/w とは?
かつて発狂コテにも認定された、読みましたスレに住みつく
NGワードの指定対象人物。
ネタバレを含めた持論を主張し続け、また、
議論においても他者の意見を受け入れようとしない傲慢な態度から、
他の住人からは忌み嫌われることに。
前スレでのアホアホ発言を一部抜粋。
『 乱歩賞受賞作「暗黒予知」を読み返していた。 』(そんな作品はない)


誹謗中傷当たり前、間違いを認めない、自作自演当たり前と、
三拍子揃った厄介物。
彼の発言に反応してしまうとスレが荒れる一方だが、
反応さえしなければ独り言を言い続けるだけなので、
余程のことがなければ、NGワードに指定してのスルーが推奨される。

どうしても我慢できない・反論したい場合は最悪板で。

■NGワード・あぼーんについて
2ちゃんねる専用ブラウザのオプションのひとつ。
設定することで、任意のレスを消すことができる。

2ちゃんねる専用ブラウザに関するサイトはこちら。

http://www.monazilla.org/
3名無しのオプ:2010/09/12(日) 10:41:28 ID:R7m5b5b8
 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 || ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
 || ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
 ||  ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
 || ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
 ||  与えないで下さい。                  ΛΛ
 || ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて   \ (゚ー゚*) キホン。
 ||  ゴミが溜まったら削除が一番です。       ⊂⊂ |
 ||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_      | ̄ ̄ ̄ ̄|
      (  ∧ ∧__ (   ∧ ∧__(   ∧ ∧     ̄ ̄ ̄
    〜(_(  ∧ ∧_ (  ∧ ∧_ (  ∧ ∧  は〜い、先生。
      〜(_(   ,,)〜(_(   ,,)〜(_(   ,,)
        〜(___ノ  〜(___ノ   〜(___ノ
4名無しのオプ:2010/09/12(日) 10:49:07 ID:R7m5b5b8
スレタイに書斎の文字が入ってしまった…
5名無しのオプ:2010/09/12(日) 12:47:24 ID:KK4e1/BY
スレ乱立荒らしの犯行声明

58 名前:名無しのオプ[sage] 投稿日:2010/09/12(日) 10:53:16 ID:R7m5b5b8
ここは書斎がネタバレを垂れ流し
書斎支持者がミステリーと無関係の雑談をするスレだそうですので
まともに感想を書き込みたい人のためのスレを立てました。
スレの趣旨がまるっきり違うのだから重複スレじゃないよw
6名無しのオプ:2010/09/12(日) 16:24:35 ID:pZMdjlfP
>>1乙。
7せっかくだから俺はこっちのスレを選ぶぜ!:2010/09/13(月) 11:38:30 ID:k+byKn5T
『死者を笞打て』鮎川哲也


これ、推理もなにも関係なく
小説の趣旨から犯人が推定できる。
伏線やなにかはさすがにしっかりしている分
惜しい気がする。
8名無しのオプ:2010/09/14(火) 00:18:18 ID:K9XWL7oV
辻真先『仮題・中学殺人事件』

どうしたら「読者が犯人」という設定が成り立つのかと思ったら……そういう手で来ましたか。
ちょっと期待外れだったな、というのが感想。
9名無しのオプ:2010/09/14(火) 18:32:28 ID:+FwAzASX
加門七海 『環蛇銭』

薀蓄部分は面白かったがラストがまんま水銀&人魚でひねり無さ杉!
人間ドラマ部分だけだったら漫画だけど 高橋留美子『人魚の森』 の
方がスケールがあって感動的。

丹=水銀を不老長寿伝説に結びつけるのはありがちだが、現在では科
学的に根拠がないと判明しているから小道具としてマンマだとシラケル

古墳&水銀&人魚の部分をもっと現代科学的に理屈付けして欲しか
った。たとえば小池武彦『春紫苑の憂鬱』 のネタバレ部分みたいに
ニンカン→嬰児→幹細胞移植実験→第九陸軍研究所→人体実験
→カニバリズム→不老長寿→クロイツフェルトヤコブ症候群

クロイツフェルトヤコブ症候群まで行くと 『Xファイル』 と一緒になって
しまうので軍部人体実験がらみで暗黒リアリティー出して全体的に古
墳がらみの呪い?的なニュアンスも醸し出しつつラストは『人魚の森』
的なダイナミックな展開で〆て欲しかった。

しかし、『環蛇銭』 →ウロボロス、メダル、古代の遺物、人格憑依、って
いう共通点は最近始まった『仮面ライダーオーズ』のシリアス面の脚本
の補填に使える!って思った。

10名無しのオプ:2010/09/16(木) 00:31:11 ID:EklUIEBd
>>8
辻真先って三毛猫ホームズならぬ迷犬ルパン書いていたから
パクリの人ってイメージがあった。
11名無しのオプ:2010/09/22(水) 12:10:09 ID:kmFCGL/G
いくらなんでもそれをパクリとは言わんでしょう。
そんなこと言い出したら三毛猫「ホームズ」自体…
1210:2010/09/22(水) 12:49:12 ID:HnIINiLP
>>11
まあその当時自分は小学生でしたから…
今と違ってwものすごくピュアな考え方をしていたんですよ。
13名無しのオプ:2010/09/23(木) 09:11:23 ID:UwZ2vdwo
ここ使うなよ。
明らかに荒らし目的のスレなんだから。
スレタイくらい目を通してから書き込めよ。
14名無しのオプ:2010/09/24(金) 11:54:47 ID:h550mG6W
オマエモナー、って超久しぶりに使ったわこのフレーズ
1510:2010/09/25(土) 13:11:04 ID:i7etcvcu
>>11-12
あれをパクリとしたらミステリーはおろか制作物のほとんどがパクリということになるしね。
16名無しのオプ:2010/09/27(月) 07:17:18 ID:iqWCz3h8
『7回死んだ男』読みました。面白かった。
17名無しのオプ:2010/09/28(火) 17:59:14 ID:Y7ZH9Utw
『海のある奈良に死す』有栖川有栖

…微妙、というかちょっとこれは…
いくらなんでもこじつけが過ぎるんじゃないか?と思った。
18名無しのオプ:2010/10/02(土) 11:40:17 ID:BthoVBKH
>>17
「ペルシャ猫」くらいになると逆に笑えるから許せるんだけどね。
19名無しのオプ:2010/10/09(土) 06:48:08 ID:Bh+cJor9
読みましたスレは統合されています。
ここは重複スレ。削除される対象なので書き込みは控えましょう。
20名無しのオプ:2010/10/09(土) 12:09:07 ID:8JQSWE5v
>>17-18
「モロッコ水晶」もオススメw
21名無しのオプ:2010/10/09(土) 12:18:42 ID:8JQSWE5v
「シャーロック・ホームズと賢者の石」

収録作品4篇中3篇が「ホームズ+その他の有名人」というパターン。
その「その他の有名人」が売りなんだろうけど
それに気をとられてかなり安易な部分があるのが目立つ。
残った1篇『彼が死んだ理由』は文句なく面白いけどね。
22名無しのオプ:2010/10/10(日) 21:41:58 ID:JvWnDa7c
このスレは使うなや。普段からネタばれ程度のことに口うるさいのだから最低限のルールくらい守れ。
23名無しのオプ:2010/10/10(日) 21:46:09 ID:Ndq2FhZB
『宛先不明』 鮎川哲也

アリバイトリック等はさておき、
犯人、お前殺すならそいつじゃなくてもっと別な奴を殺せ
と言いたくなった。
24名無しのオプ:2010/10/13(水) 16:05:37 ID:hbDQD2PY
質問・雑談すれとか全然機能してないんだけど
まともな質問とかは何所でやればいいんだろ
25名無しのオプ:2010/10/13(水) 19:03:49 ID:JrO+i7+L
>>24
とりあえずこちら↓で聞いてみて下さい。
私でもわかることならすぐお答えできるんですが・・・。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8993/1252351411/l50
26名無しのオプ:2010/10/14(木) 16:33:47 ID:D8S6KXOo
>>24
このスレでもかまわんと思うけど、それらしいタイトルでスレ立てするのもいいかもね
現行の雑談スレは書斎&でつまつ祭りになってるからなあ…
27名無しのオプ:2010/10/15(金) 07:12:27 ID:poUqAecI
>>24-26
2ちゃんねるであれば、(シベリア板等でない限り)どこに立ててもヤツ等は来ちゃうし、わざわざヤツ等を呼び寄せるアホもいるからなあ。
28名無しのオプ:2010/10/15(金) 20:03:59 ID:mB1l8luc
アンチがヲチしている限り、状況は変わらないよ。
29読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/06(土) 22:34:59 ID:LuDBBvUk
「火の鈴」小林久三(角川書店)

久々某スレからのセレクト。
短編集。大体アリバイ崩しかな。でも時刻表はないから安心して。

白眉は「火の坂道」かしらん。割と単純な物理トリックだけど、中々良い。
他の3編ははっきり言ってどれも微妙。
特に表題作のトリックは無茶だろう。こんなもんすぐ発覚するよ。
30読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/06(土) 22:36:13 ID:LuDBBvUk
「湖底のまつり」泡坂妻夫(東京創元社)

傷心旅行で山奥の村へやってきたOL紀子は川で溺れそうになっているところを
男に助けられる。
埴田晃二と名乗るその男と、紀子は一夜を過ごした。
しかし翌朝男の姿は消えており、村人に聞くと晃二は既に故人であったことが判る。
それも何者かに毒殺されていたというのだった……。

やや期待したががっかり。
この冒頭の謎がメインかと思いきや、すぐに話の中心は毒殺事件の顛末に移る。
となれば冒頭の謎はあくまでも従であり大した真相は見込めまいなと割り切って読み進めた。

で、毒殺事件だがこちらは特に謎解きが行われるでもなく段々と解けていく感じ。
イニシャルに関する件は強引だと思う。
そして終盤に冒頭の謎も明かされるのだが、これがまた強引でなあ。
いくら文章がよくたってこれはやっぱりがっかりおっぱいだ。
解説の綾辻は誉め過ぎだろうて。
31名無しのオプ:2010/11/06(土) 23:53:21 ID:K6DdNx5h
読後感よ、もうやめろ。
大勢は決したんだよ。
このスレは使うな。
32名無しのオプ:2010/11/07(日) 00:01:50 ID:p2o6O5nu
このスレが本スレと認定されました。
33読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/10(水) 02:07:43 ID:25rKQkBp
「初陣 隠蔽捜査3.5」今野敏(新潮社)

キャラ萌え小説インペリアル捜査シリーズスピンオフ短編集なんつって。
今回は竜崎の盟友(?)伊丹が主人公な訳で、彼に萌えはしないものの、好感は抱ける。
家庭は冷え冷えで可哀相だけどね。

特にどれが良いということはなく、一気に読め。いいから読め。(←とんぼ風)
あの作品の舞台裏も判っちゃうし。
ただ、一つ気になるのは警察の不祥事に対する認識が甘い点。
これは伊丹も竜崎もそう。シリーズを通して気になるな。
マスコミは確かに権力だがその度合いは警察の方が上だろうし、
更にマスコミからは政治家よりもタブー視されていると思う。

しかしアホみたいに読みやすくてワラタ。
34読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/12(金) 00:34:41 ID:NkF5JJCA
「ここに死体を捨てないでください!」東川篤哉(光文社)

「あたし、人を刺し殺したの!」
妹からの電話でいきなりの仰天告白を受けた香織は駆けつけたアパートの一室で
女性の死体を発見する。
とにかく隠さなきゃと焦る香織は偶然近くにいた軽トラの運転手鉄男を
無理やり巻き込んで死体を捨てにいくことに。
しかし、それは奇妙奇天烈な事件の始まりに過ぎなかった……。

3冊目かな。
軽妙な筆運びで凄く入りやすくて読みやすかった。
300ちょいとページ数もコメディ仕立てな作風にマッチしている。
ただ、ミステリーとしてのプロットは出だしから予測した程錯綜してはいなかった。
割と早い段階で構図が浮かび上がってくる。
でも解りやすい一発大トリックは好印象。プロットとの融解度も高いし。

二昔前のラノベかと見紛うばかりの掛け合いやドタバタも慣れればニヤニヤ。
しかし残念なことが一つ。彼女が出てこない。
35名無しのオプ:2010/11/14(日) 08:31:52 ID:11byKHQI
読後感よ、悪あがきはもうやめろ。見苦しいだけだ。
36読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/14(日) 16:58:38 ID:L4dnadSv
「水斬の剣」鈴木英治(角川春樹事務所)

駿河沼里八万石の城下で顔を潰された斬殺体が発見された。
同心森島新兵衛は中間源次と共に事件の捜査に当たるのだが次々と新たな死体が発見され、
更に藩主が誘拐されるという大事件が出来する。
果たして一連の出来事の真相とは――?

ゴミみたいに出ている文庫書き下ろし時代小説の中でも、
ミステリーとして面白いとムック本に載ってたんで読むの巻。
これは私立探偵小説のノリだね。
とにかく事件が多発して、疑問点が雲をなす。主人公は特に推理せずひたすら歩き回る。
そして入り組んだ人間関係が浮かび上がってきて――みたいな感じ。

中々全貌が解らないから若干イライラするし、真相はやり過ぎの観がある。
畳み方も強引。
まあでも途中の引きは悪くないし詰まらなくはないかな。
37名無しのオプ:2010/11/14(日) 23:25:14 ID:OwoJ+7Qg
>>35
書斎魔神、死亡確認
38名無しのオプ:2010/11/15(月) 16:53:00 ID:3dNePI40
王大人、乙w
39名無しのオプ:2010/11/17(水) 15:16:32 ID:cJIPuaOG
赤朽葉家の伝説読みました、いやー久し振りに面白いの読んだわ〜第一章面白過ぎ、あのまま最終章までいってほしかった
40名無しのオプ:2010/11/23(火) 14:32:09 ID:zaUVByBb
>>39
感想は読みました統一スレに書き込まないとダメだよ。
41名無しのオプ:2010/11/23(火) 15:26:25 ID:+Tqk4VQt
42名無しのオプ:2010/11/24(水) 02:57:01 ID:JCDE0YWg
2ちゃんねらはルールに厳しいな。尊敬する。
43読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/02(木) 18:16:50 ID:P9ukG/wu
「黒と愛」飛鳥部勝則(早川書房)
フリーター亜久直人は友達のカメラマン崔川に誘われて
地方局の心霊ロケに参加することになる。
向かった先は奇傾城と呼ばれる和洋折衷の奇妙な城。
撮影クルーは泊まり込みで取材に臨むが、その夜幽霊が出るという部屋で
ディレクターの蒲生が惨殺されてしまう。
現場は密室。その後崔川から意見を求められた亜久は即座に犯人を指摘してみせるのだが……。

まだ3冊目だが飛鳥部さんは好きな作家。寒い夜に暖を取りながら読むのに向いてる。
本作についてまず良かった所を挙げていく。
奇傾城という世界観。
これはかなり成功していると思う。殊に後半の怒涛の展開は異様な熱気に包まれていて圧巻。
ここまでやったらもうSFじゃないかと思うが、まあギリギリセーフかな。
その辺前作の方が上手く処理してた。
密室トリック。
本作には複数の密室が出てくるんだけど、どれも良い。
特にメインのそれは伏線も巧妙に張っていて好印象。
プロット。
さり気ない伏線が最後に効いてきたりして中々巧い。
このくらいの構えじゃなきゃ現代本格とは言えないよね。
次に悪かった所。
キャラクター。
壊れてる奴多過ぎ。殊に工房で壊れてるってのは設定としても手垢が付いて
新鮮味がないし、年齢的に説得力がないからファッションに見える。
あと全体的にホラー蘊蓄語り過ぎ。語らせるキャラは絞るべきだ。
某トリック。
これ自体真新しいものじゃないが何より問題なのは当てはめ方。
ホニャララはないわ。下手過ぎだろ。アンフェアと言っても良いくらい。
某推理漫画のが余程上手にやってたぞ。
他気になった所→中盤のエロ痛描写で気分悪くなった(何分育ちが良いもので)
→×ヴァルギリプス ○ヴァルプルギス
→メル欄は?
44名無しのオプ:2010/12/11(土) 07:51:31 ID:JEUbu9N2
読後感って、Yの悲劇のメインの謎を理解できてないくせに
他人を叩こうとして、逆に自分が大恥かいた人でしょ?
園児の感想なんか誰も読まないから、書かせておけばいいんじゃね?
しかし、Yを誤読するかね普通・・・・
45名無しのオプ:2010/12/11(土) 12:02:38 ID:qFNv2Lyz
>>44
それは書斎魔神。
46名無しのオプ:2010/12/12(日) 14:24:31 ID:spjlTGkn
いや読後感だろ。
あれはワラタ。
47名無しのオプ:2010/12/12(日) 15:48:26 ID:xEVCICUM
読後感もとんだ食わせ物だな。
48名無しのオプ:2010/12/12(日) 19:10:41 ID:qJmRuLu+
>>46-47
書斎の自演乙。
自分がクイーンスレでどんなレスしたのかくらい覚えておけよw
49名無しのオプ:2010/12/13(月) 18:20:54 ID:K+OMKG2r
自分が叩かれると、なぜか書斎を持ち出して
話を有耶無耶にしようとする読後感w

いくらなんでも、>>45>>48は突然すぎだよ
50名無しのオプ:2010/12/13(月) 19:11:49 ID:tJkIsPwX
そんなこと言ったら>>44なんて突然もいいとこだろw
全く何の脈絡もないし、そもそもスレ違い
それなのにソースも求めずageで尻馬に乗る>>46-47も胡散臭い

書斎かどうかは知らんが荒らしなのは間違いない
51名無しのオプ:2010/12/13(月) 23:36:42 ID:5PcOf+iW
少なくとも>>47は書斎だな。
IDで検索すればこの通り。
http://hissi.org/read.php/mystery/20101212/eEVWQ0lDVU0.html
52名無しのオプ:2010/12/15(水) 23:39:46 ID:jw53C1Xy
書斎を擁護するレスならまだしも、書斎以外の奴を批判するレスが出ただけで
全部書斎の自演だとか言い出す奴は、ぶっちゃけ基地外としか思えない。
こういう奴って、書斎憎しのせいで、もう物事をまともに判断することすら
出来なくなってるんだろうな。
53名無しのオプ:2010/12/15(水) 23:58:50 ID:8eKSvXic
書斎以外の奴を批判するレスが出た“だけ”で“全部”書斎の自演だとか言い出す奴なんて
1人もいませんけど
54名無しのオプ:2010/12/16(木) 00:03:29 ID:FzUYlaH6
>>53
じゃあそう思ってればいいだろ。なんで必死なんだw
55名無しのオプ:2010/12/16(木) 00:57:12 ID:71nbhHzk
必死って言うのはさ、
>>44みたいに突然スレ違いで訳の解らないいちゃもん付ける奴とか
>>52みたいに都合の悪い事実(>>51等)は無視して出鱈目を言う奴のことじゃね?
56名無しのオプ:2010/12/16(木) 12:21:43 ID:0NSBz3UA
>>52
で、>>49のように自分に反論するのは読後感だと決めつけている人は
まともな判断ができているというのかな?
57名無しのオプ:2010/12/18(土) 13:58:18 ID:qq7apAV7
>>55-56
で、なんでそんなに必死なの?
もしかして、図星だったの?
58名無しのオプ:2010/12/18(土) 15:03:41 ID:1TaTXEom
と、必死な>>57であった。
本人のレスによれば「図星」だったらしい。
59名無しのオプ:2010/12/18(土) 16:16:51 ID:qq7apAV7
2日空いてもすぐ反応するんだな必死すぎワロタ
60名無しのオプ:2010/12/18(土) 17:39:17 ID:kcXs46pF
ID:qq7apAV7
このスレにずうっと張り付いているのか。
必死なんだな。
61読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/18(土) 23:45:39 ID:72VrgO04
「山田風太郎ミステリー傑作選B 夜よりほかに聴くものもなし〈サスペンス篇〉」(光文社)

〈評価〉
1、○2、◎3、○4、○5、○6、○7、○8、○9、○10、△11、○12、△13、○

〈感想〉
この叢書3冊目。
サスペンス篇と銘打っていても一皮剥けば本格なのではないかと疑ったが、違った。
これは本格ではない、サスペンスだ。謎はあるが殊更な謎解きはない。
心理を読ませストーリーを読ませ社会派を含ませオチを付ける。
そして奇妙な味の風味もある。流石の書き分け。ただし、奇想度は低いのでご注意されたし。

ベストは「目撃者」。これは不条理サスペンスであるばかりでなく、
最後の一撃ものでもあると思う。大方の作家も読者もああいう発想はしない。凄い。
次点は「動機」。これは伏線が良く効いていてプロットとしては一番優れていたと思う。
しかしラストが甘い! 余詰めが足りない。
△のものも技巧的に見て辛くなりはしたものの、ストーリーは良いのでご安心を。

表題作は、老刑事を主人公にした連作。単純な悪とは割り切れない犯罪者たちを描く。
社会派であるがむしろホワイダニットを楽しむものとして読んだ。
中にはトリックを用いたものもあり。
ベストは「無関係」。ラストの犯人の告白には一種異様な説得力があった。
次点は「必要悪」。

おまけ 564〜565
62読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/18(土) 23:48:16 ID:72VrgO04
「エデン」近藤史恵(新潮社)

フランスの自転車レースチームで活躍中の日本人誓。
最大のイベントであるツール・ド・フランスを目前にしたある日、チーム存続の危機が持ち上がる。
誓はチームのためそして自分自身のために優勝目指す。

ミステリーじゃないっす。続編としての興味がある人以外は間違えて読まないように。
事件は起こるっちゃ起こるけどね。真相は告白で明かされるし、謎解きとかはない。

つか、ホ(ry
63読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/18(土) 23:50:48 ID:72VrgO04
「白馬山荘殺人事件」東野圭吾(光文社)

一年前、謎の言葉を残して死んだ兄公一の真実を知るため、
菜穂子は親友と共に死に場所であるペンション『まざあ・ぐうす』へとやってくる。
各部屋にはマザー・グースの唄の壁掛けが飾られており、
公一はこの唄に隠された暗号を解こうとしていたという。
そしてこのペンションでは二年前にも人が死んでいた。
暗号に挑む2人だったが、殺人事件が発生して……。

久々東野初期本格。
面白かった。密室あり暗号ありどんでん返しありと手堅く読ませる佳作ではないかと。
伏線も、特に暗号に関しては、ちゃんと貼ってあるし。
あと、とある“仕掛け”をジョバンニあっさり明かしちゃうのが面白い。
新本格作家なら確実に終盤まで引っ張る類のものだと思うが、
ひがしのりのアイデンティティは別にあり、か。

ただ主人公2人がちょっと好きになれない。
特に語り手である菜穂子は他人に対してやたらと嫌悪感を抱いたり
唐突にシニックだったりしてどうも……。

最後に、298ページの論理はよく解らない……。
64名無しのオプ:2010/12/19(日) 07:32:53 ID:BmtctOpk
>>50>>55(同一人物?)は、マジで文章の読解力ってものがないっぽいね。
それとも、ただの荒らしなのかな?

上の方からしばらく「このスレを本スレとして使うか否か」という話題が続いてて、
それでも読後感がまだここに感想(>>43)を書いたから、それを受けて
>>44で「誰も読まないから書かせておけ」というレスがあったのは、
流れとしては普通につながってるでしょ。

それに対していきなり>>45みたいに別の論点を持ち出す方が
よっぽど突然の馬鹿レスにしか見えないし、弁護しても苦しすぎるよ。
65名無しのオプ:2010/12/19(日) 12:46:34 ID:Wa89tA+W
読後感が登場する>>29以前のレスの中で、
感想のレスは7(>>7>>8>>9>>16>>17>>21>>23)、「このスレを使うな」という主旨のレスは3(>>13>>19>>22
それも根拠を挙げた上での主張ではなく、ただ「使うな」と命令してるだけ

この時点で
>上の方からしばらく「このスレを本スレとして使うか否か」という話題が続いてて、
なんて状況じゃないことは一目瞭然で読解力以前の問題なんだが
自分の見たいものしか見えない人には五分の議論に見えるのかね(>>51>>56も当然スルー)
66名無しのオプ:2010/12/19(日) 18:06:00 ID:b8H3c0Ip
↑なんか狂気入ってるなこいつ
67名無しのオプ:2010/12/19(日) 22:18:15 ID:BmtctOpk
>>65
>それも根拠を挙げた上での主張ではなく、ただ「使うな」と命令してるだけ

あのさあ、それでも立派な話題だよw

主張に根拠があるか否かとか議論が五分かどうかと、
何についてのレスが書かれているかは、全く別の論点なんだけど?
誰も主張に根拠があるとか五分の議論がされているなんて
主張してるわけじゃなく、ただここが本スレかどうかについて話されていると
書いただけなんだけどねw

相手が主張してもいないことについて、鬼の首を取ったように
トンチンカンな反論をしても、恥をかくだけだよw
68名無しのオプ:2010/12/19(日) 23:07:10 ID:lYRZjaRj
頭からスレを見た結果、書斎のいるほうのスレを本スレにしたい奴がいるのはよくわかったw
69名無しのオプ:2010/12/19(日) 23:27:53 ID:b8H3c0Ip
>>52
同意
70名無しのオプ:2010/12/19(日) 23:35:58 ID:lYRZjaRj
>>69
で、お前を叩くのは全て読後感の自演なんだよな?
71名無しのオプ:2010/12/19(日) 23:40:59 ID:lYRZjaRj
ということで「本スレ」のほうに「立派な話題」を転載しておきましたので
「本スレ」のほうで続きをやろうやw
72名無しのオプ:2010/12/20(月) 00:12:38 ID:hq8dBmPW
>>67
でもそんなのに配慮して感想書くのを止める必要は全くないよね?
読後感だろうと他の誰だろうと
73名無しのオプ:2010/12/20(月) 00:32:34 ID:gPDBJg6d
>>72
もちろんその通り。
実際書斎&書斎がいても構わない人と
書斎のいるスレにはいたくない人とで棲み分けができている。
74名無しのオプ:2010/12/20(月) 15:06:07 ID:/qBA2y3Q
>>72
池沼ワラタ
お前>>67の最後の2行を、100回ほど声に出して読めよw
75名無しのオプ:2010/12/23(木) 23:51:39 ID:/ZURNPZn
>>71があっちのスレで叩かれまくっててワロタ
調子こいてスレを荒らすから、そういう目にあうんだよ
何がしたかったんだこのアホw
76名無しのオプ:2010/12/24(金) 19:02:57 ID:cXc+tw3U
荒らし(書斎)を排除するはずの正義の使者wが
自分でスレを荒らしちまってるんだから、もうどうしようもない。
こんな馬鹿(ID:lYRZjaRj)は久々に見た。
77読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/25(土) 23:39:31 ID:Uso0TYlQ
「ボディ・メッセージ」安萬純一(東京創元社)
米国メイン州。家に泊まって欲しいという変わった依頼のため
山奥の館に向かった私立探偵のスタンリーとケンウッド。
無事目的地に着いた2人は訳が判らないまま眠りにつくが大音響で起こされる。
見回りに立った彼らが目の当たりにしたものはおぞましいバラバラ死体だった!
慌てて逃げ出し、ボスに連絡して警察にも知らせ再び現場に引き返して来るが、
死体は跡形もなく消え失せていたのだった――。

鮎哲賞受賞作。
某館主の日誌に煽られて読んだら面白かった。
最大の魅力は活躍するのが高等遊民の名探偵ではなく生活臭のある私立探偵たちだというところ。
事件はモロに本格テイストなのに取り組む連中はそうじゃないっていうね。
謎解きも手掛かりから推理とか仮説を立てては崩しとかよりも
とにかく人を探して会って話を聞いてっていう足を使った手法をまずやる。
このミスマッチの妙(は言い過ぎか)が気に入った。
“本格”的な事件にハードボイルド的アプローチをすること自体は目新しい訳ではないが、
今日本の作家がこれをやるっていうのは新本格のために良いことのような気がする。

あ、とは言え勿論最後はきちんと関係者集めて謎解きするんでご心配なく(笑)。
何故バラバラ死体を見せてその後消したのかという謎も、
そもそも何故バラバラにしたのかという謎も綺麗に解き明かされるし、
特に後者には意表を突かれた。更に言えば後に出てくる謎の答えとして鮮やかだった。
所謂ダイイング・メッセージも地に足が付いていて○。

ちなみに巻末に選評が載っているが、手放しで誉めているのは山田正紀だけで
他は軒並み厳しいコメントが並んでいる。
しかし、自分はむしろ山田評の一節に衝撃を受けた。
「もしこの作品が海外の新人の翻訳作品として紹介されればその年のベストテンに入ることだろう」
中々示唆に富んでいると思うがどうだろうか。
補遺
・(メル欄)が疑問
・7と*が逆
78名無しのオプ:2010/12/31(金) 23:28:10 ID:cYKsuUHv
「宗谷・望郷列車殺人号」 辻真先

かなり軽めの作品だが意外と細かい伏線が張られており意外と読みごたえはあった。
79名無しのオプ:2011/01/01(土) 00:04:30 ID:+FFPeuCW
それは意外だな
80名無しのオプ:2011/01/01(土) 16:29:05 ID:UiLpx64G
>>71
犯行声明乙。
81名無しのオプ:2011/01/01(土) 17:52:22 ID:S0pO7FH0
age
82名無しのオプ:2011/01/02(日) 10:47:58 ID:NCUrzzBK
もう>>71のことは許してやれ。
自分の行為が嵐に思いっきり該当するから、運営に通報されるとまずいと
さんざん指摘されてようやく理解したんだろ。
83名無しのオプ:2011/01/02(日) 11:42:35 ID:NCUrzzBK
ずっと張り付いてて5分後に反応って…ID:lYRZjaRj = ID:fH8FS/70すげーなこの電波くん。
さすがに「悪」(実は自分の嵐行為を批判してくる相手を勝手にそう認定してるだけ)を取り締まるミス板の平和維持軍wだな。
しかも相変わらず>>52の指摘そのまんまの強烈な電波っぷり。
84名無しのオプ:2011/01/02(日) 11:55:33 ID:QFHFaqYS
もう一度だけ言う。
自演&荒らしは書斎専用スレでやれ ID:NCUrzzBK = ID:fH8FS/70 。
85名無しのオプ:2011/01/02(日) 12:25:31 ID:3o2YO4XG
必死やな
86名無しのオプ:2011/01/04(火) 15:44:54 ID:GwzrMB1s
「轢き逃げ」佐野洋

轢き逃げ犯が隠されているわけではなく最初から登場しているので
倒叙ミステリーの一種かと思ったら…

犯人の(メール欄)が解決部分で明かされるため多少アンフェアな感じもするが
意外性も高い傑作でした。
87名無しのオプ:2011/01/05(水) 09:27:54 ID:rCLSVrBI
『 「本能寺」の真相 』  姉小路祐

読んだ、というか読んでいる途中なんだけど、どうも苦しくなってきた。
藤本正行の『 信長は謀略で殺されたのか 』や『 本能寺の変 』を読んだ後だと
どうしても資料の解釈が杜撰だったり、資料が存在するものを謎扱いしている点などが目立って
読んでいて背中がむずがゆくなってくる。
88名無しのオプ:2011/01/06(木) 22:43:07 ID:QpuTY11+
「長い廊下がある家」有栖川有栖

よくも悪くも有栖川有栖って感じだった
正月休みでだれてた頭にはいい感じかな
でも有栖川はもう「ああ有栖川だなぁ」ってのを求めて買ってるから
満足した
8987:2011/01/08(土) 00:15:23 ID:x5zKtP9k
ようやく読み終わったけど、なんだかなぁ…
歴史に対する考察がまず光秀ありきだし、
陰謀策謀の目白押しでご都合主義だらけだし…
あくまで作中人物の思考であって作者本人のものとは違うかな、と思ったけど
あの後書き読む限りそうでもなさそうだし…
90名無しのオプ:2011/01/10(月) 21:32:40 ID:MDfwoXT/
悪魔が来りて笛を吹く/横溝正史

読み終わった

エロい
エロすぎる
91名無しのオプ:2011/01/10(月) 23:13:24 ID:LT5zM/Us
>>90
風が語りかけます。
92名無しのオプ:2011/01/24(月) 10:55:01 ID:vuAfTOru
>>89
自分の家系を簒奪しまくる光秀に何も言わずに従い続ける家康とか…違和感あり過ぎるだろw
だったら何のために天下を取ったんだという話。

しかも何か3つの建造物が一直線に並ぶから大いに関連しているという論旨があまりにも幼稚。
何のために直線に並べたのかが全く語られていないから意味がない。
93名無しのオプ:2011/01/30(日) 12:08:53 ID:exPKld8O
『乱歩邸土蔵伝奇』川田武


そうか坂本龍馬を暗殺したのはあの男だったのか!
94名無しのオプ:2011/02/04(金) 13:02:14 ID:cFN7NbYC
>>93
わかっていってるんだろけど


あれはちょっと…w
95読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/02/12(土) 23:49:38 ID:Cbtrvz9w
「白銀ジャック」東野圭吾(実業之日本社)

かつて凄惨な事件が起こったスキー場に突如舞い込んできた脅迫状。
そこにはゲレンデの下に爆弾を埋めた、金を払わなければ爆破させると書かれていた。
索道部マネージャーの倉田は利用客の安全を第一に考えるべきと主張するが、
評判を気にする上層部は犯人の要求に従うことを決める。
かくして雪上での身代金受け渡しとなったのだが、犯人の狙いはそれだけではないようで………。

東野作品は後味悪いの多いんで本格でもなければ読む気しないんだけど、
本作は場所も時間も限られた中で展開する話なんで大丈夫かと思い手に取るの巻。

連載だけど文庫書き下ろし読み捨てキオスクレベル。文庫スタートは分相応かと。
あらすじ読んだ時はスケールのでかいノンストップアクションかと思ったが、
そこはミステリー作家らしく犯人を巡る謎に焦点を当てた作りになっていた。
よって撃ち合いとか殴り合いとか専門知識を活かしてピンチを切り抜けるとかは
ないんであしからず。
で、謎に関してだが、メインの事件についてはまあ、まあ。伏線もあるし。
しかしサブの方は唐突で違和感あり。だったらあんなことしないしあんなことにもならないよ。
96名無しのオプ:2011/02/15(火) 17:57:25 ID:Zyc8IvWv
「ダックコール」ネット検索していたらたまたま知り、
他に読みたかった本もなかったので、はっきり言ってまったく
期待しないまま読んだ。
短編集だが、こんなに読み応えがある本を久しぶりに読んだ。
手ごたえのある文章で、鳥に関わる人とのドラマが鮮烈に描かれている。
他の作品やエッセイも読みたくなった。
97名無しのオプ:2011/02/17(木) 21:42:16 ID:r3Ok02QY
稲見一良は評判いいよね
俺はまだ読んでないけど、「セントメリーのリボン」「男は旗」なんかがミステリ名作選みたいなのに取り上げられてた
「ダックコール」図書館から借りて読んでみるかな
98読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/02/26(土) 23:06:16.92 ID:gUTiKR1b
「黄色館の秘密」折原一(光文社)

箱根の温泉宿で休暇を楽しんでいた黒星警部は助けを求める虹子からの電話で、
山奥の奇妙な洋館黄色館へと駆けつけた。
館の主人阿久津又造によれば所蔵している黄金仮面を盗み出す旨の
犯行予告があったばかりだという。
成り行きで仕方なくガードマンを引き受けることになった黒星だったが、
予想外の密室殺人が続発する事態になって……。

虹子シリーズ3作目。エロがあるから読むのです。でも今回のエロは抑え気味でイマイチですねえ。
露天風呂シーンくらいしかないですしぃ。

で、ミステリーとしてなんですが、密室殺人、怪盗団、空飛ぶ黄金仮面、多重解決と
魅力的な要素が盛り沢山! なのにこのどうしようもない安さと言ったら(笑)。
これはキャラクターによるところが大きいのかな。迷探偵黒星を始めとして
マンガちっくな登場人物ばかりなので。あと、密室トリックも新鮮味がない上にバカっぽいですからね。
それからある仕掛けについて、これは伏線があからさまだし難易度は低いと思いますが、
しかし、破綻してる気もするんですよね。メル欄とか、メル欄2とか。

最後に、これが真相なのかなっていう疑問が。いくつか気になるピースも残っていた気が。
投げっぱなしの密室もありましたし。

ま、キオミスとしてなら読んでもいいですよ。
虹子はもう出ないのかな〜。
99名無しのオプ:2011/03/07(月) 17:35:15.14 ID:AAOO7hVB
「生首に聞いてみろ」法月綸太郎
前半は助長な美術論が多くて読みにくかったけど、
後半、事件がおこってからはテンポよく読めた。
事件がおこるまでの伏線張りというか、ネタフリが長すぎるw
100名無しのオプ:2011/03/15(火) 12:24:47.62 ID:v9cTdrzc
「半落ち」横山秀夫
一部で批判されてた結末については自分は納得いったが、
「あれ?」というあっけなさが残った。
ただ、読みやすい文章で、すいすい読めました。
101読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/03/20(日) 00:03:14.16 ID:e/nPT+He
「隻眼の少女」麻耶雄嵩(文藝春秋)

人生に絶望し死ぬために山村を訪れた大学生静馬はそこで謎の美少女探偵御陵みかげと出会う。
折しも村では凄惨な殺人事件が発生し、静馬は成り行き上みかげの助手として捜査に加わることになるのだったが……。

大震災の被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

今年度話題を攫った作品なので期待して読みました。
まず目次を見ると2部構成になっています。そこでまず
中盤に断絶があるんだなと予想しました。その上で読み進めたのですが、
それでも「おやっ」ときて、次に「ええっ」となって、更に「ああ?」で前半読了となりました。
特に真ん中は意外でしたね。はい。

そして後半に行くとここまでやるかという展開になります。ガラリと印象が変わってしまうという。
特に奇想というほどのものはなく骨格としては真っ向勝負の本格だと思うのですが、
凝った肉付けには感心しました。
といって目新しい訳ではなく、フーダニットは近年読んだ某海外ミステリーと同じだし、
振り返ってみた時の印象は某国産ミステリー(続編まだかいな)を思わせました。

気になった点を挙げるなら、(メル欄)ことかな。あと犯人像の構築に不備がある感じ。
あんなことしといて、最後そこ気にするのかよ、みたいな。
102名無しのオプ:2011/03/21(月) 13:44:52.23 ID:Nv7ESArv
「陀吉尼の紡ぐ糸」藤木稟

う〜ん…
雰囲気は好きだけどなんかな〜
肝心な人物の記述が少ないから ふーん って感じ
103名無しのオプ:2011/03/26(土) 21:45:59.09 ID:sJqfXjub
「空飛ぶ馬」北村薫
女子大生の「私」が主人公で、殺人事件ではなく日常の謎を解いていく推理小説
104名無しのオプ:2011/03/29(火) 17:05:03.95 ID:5QyAOgZ6
「今夜、すべてのバーで」中島らも

アル中の怖さがコミカルに描かれていて楽しく読めた。
ただ、当分、お酒はいらない。
なぜなら、ぼくもここに書かれてるような「うまいから飲むのではなく
酔っ払いたいから飲むタイプ」だから
こうゆうアルコールの薬理効果で飲むタイプの先にはアル中が待っている
らしい。
105名無しのオプ:2011/04/14(木) 01:24:38.59 ID:SM+ADAiO
『闇の弁慶』 中津文彦

のっけから『東日流外三郡誌』を持ち上げていて萎えた。
気を取り直して読み進めたら途中でまた「『東日流』の記述では…」ときてまた萎えた。
そりゃ確かに小説なんだから『東日流』を扱っちゃいかんという法はない。
ないけどねぇ…
106読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/04/21(木) 19:53:33.00 ID:O1dA1Xyr
「宮原龍雄探偵小説選」宮原龍雄(論創社)

いくつかのアンソロジーで片鱗に触れていたので読む前は
この掃き溜に3匹目の鶴が舞い降りたかと期待していた。
しかし、読み終えた今そう簡単に言い切れないと思い至った。

宮原作品は@地元佐賀を舞台としA伝奇的な要素を盛り込んだB社会派の素振りを見せた
C本格ミステリである。探偵役は刑事乃至検事なのだが、
扱う事件は密室ありアリバイありの不可能犯罪で、奇抜なトリックのオンパレードだ。
総論は素晴らしい。だが各論では2つ気になる箇所がある。

まず1つ目は、探偵について。刑事乃至検事が探偵役ということから
読者は如何にも足を使って核心に迫る凡人探偵を想起する。
事実、作中ことあるごとにファイロ・ヴァンスを引き合いに出され
天才型探偵の不在が強調されている。
だが、作品を読んでいくとこの満城警部補も三原検事も結局は思いつきに近い
天啓によって事件の真相を言い当てることが多いように見受けられる。
そして2つ目は1つ目にリンクするのだが、後半がやたら駆け足で推理の過程が見えないこと。
伏線も不十分だし、犯人自白して探偵の推理が正しかったと判るみたいな。
プロットは良いのに肉付けの途中で飽きてくるんだろうかね。勿体ない。

だから手放しで誉めにくいんだよなぁ。

続く
107読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/04/21(木) 20:28:17.21 ID:O1dA1Xyr
承前

本書後半の「評論・随筆篇」を読めば本格非本格に対する作者の複雑な胸中が垣間見えるゆえ、
そこが作風を理解する足掛かりになるのかもね。たぶん……。

ベストは「ニッポン・海鷹」かな。未だ隠然たる勢力を保つ海賊の末裔の島が舞台
なんてロマンがあるし、序盤の幽霊船消失のトリックが鮮やかで印象に残った。
ただし殺人の方はイマイチ。
次点は「不知火」。こちらも先住民が起こした宗教団体が出てきて有明海で派手な爆破消失をやったりして
読み応えがある。露天風呂殺人の盲点を衝いたトリックも良い。あれ、こっちが一番かも。

他にも事故ったトラックの荷台の樽からそのトラックを見送った女性の死体が出てくる
飛び切りの不可能犯罪もの「三つの樽」や、機械トリックが見事な「瓢と鯰」、
チェスタトン風味の「髭のある自画像」、論理のアクロバットが映える「新納の棺」(既読)
などがある。
読んでみなされ。
108名無しのオプ:2011/04/22(金) 01:54:31.29 ID:fmr/t0f/
論創ミステリを掃き溜め呼ばわりかよ。何様のつもりだw
109読後感:2011/04/22(金) 19:11:50.95 ID:8tbyd3Tj
すみません、訂正します。

×3匹目

○3羽目
110名無しのオプ:2011/04/22(金) 19:30:48.64 ID:fmr/t0f/
一応、訊いとくけど、その偉そうな口は、既刊を何冊ぐらい
読んだうえで叩いてるんだ?
111名無しのオプ:2011/04/24(日) 12:57:57.25 ID:ON9Nl2xw
日本語が不自由な時点でお察し
112読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/04/26(火) 13:02:33.07 ID:o+mtwk+k
「民宿雪国」樋口毅宏(祥伝社)

あらすじは書かずにおく。
これはとにかく読んだ方が良い。
と言っても過剰な期待は禁物。
文庫本になったら通勤通学のお供にどうぞ。短いし。

他スレでやたら褒められてたから「『告白』みたいなことにならなきゃ良いが」
と思いつつ読んだが、あれよか大分マシだった。短いし。
扶桑社の某海外小説を連想した。

と激賞してきたが、後半破綻してる。
あんなことをああするのはインポッシャブルやろう。

あと2つほど天晴れな記述これあり。
前者はその後のこともあるから、あの辺の信頼度はかなり低いよ。
113書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/21(土) 20:20:59.16 ID:f+2VMcTu
大谷羊一郎「殺意の演奏」を読む。
第16回と随分前の乱歩賞受賞作品であり、さすがにバックに描かれた
時代風俗には古さを感じさせるものの、今読んでも象徴詩に触発された
「趣向」は非常に面白い作だ。
最後の最後に思い切り遊んでしまうという本格ミステリらしい楽しさあり。
それまで理知的に見えたヒロイン(ミステリ好き)がいきなりデンパって
しまうというキャラの面白さもあった。
C&W好きな俺には、バンドマン経験がある作者による薀蓄(日本における
C&W史)も面白く読めた。
ただし、この辺は動機形成に少し関係する程度なので、読む者を選ぶかも。
114書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/22(日) 18:03:50.67 ID:GFjtdFWf
西東登「蟻の木の下で」を読む。
これも懐かしい昭和30年代の乱歩賞受賞作品。
まだ傷痍軍人を見かけることが珍しくなかった時代だからこそ成立し得た物語
と言い得る。
タイトルにある蟻の木の下の惨劇はホラー小説を読むかの如き迫力あり。
ただし、ミステリとしては偶然性に頼った展開が多過ぎで出来は決して
良いとは言えない。
本作のテーマは、フーダニットとしてではなく、犯人視点で普通小説として
書いた方が良かったのではないか?
戦争による悲劇性がよりクローズアップされた作になったと思われだ。
115名無しのオプ:2011/05/22(日) 18:05:13.13 ID:66gYdhQ4
偉そうなこと言っている割に今ごろ読んだのかというレベル。
乱歩賞受賞作くらいもっと前に読んでおけ、知識人だと威張るつもりならな。
116書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/27(金) 21:31:47.03 ID:O30NpO13
斎藤一郎「出版営業百ものがたり」を読んだ。
現在は出版社代表の著者が、その数十年に渡る出版営業経験から生じたエピを
綴った書である。まあ、仕事とはいえ全国の書店を東奔西走する出版営業とは
正に日常における「冒険」そのものと言い得ようか。
ルーティンワークのように見えて、予想出来ない細事は絶え間ないのである。
この著者の場合、決して艶っぽいものではないが若い女性との出会いが
多いのがうらやましすか(w
旅先のホテルや街角、列車内等で著者がふと催す感興は、外回りの仕事経験が
ある俺には実感を伴うものがあった。
117名無しのオプ:2011/05/27(金) 21:36:35.03 ID:4aQdXtEg
まだ金曜日だぞアホ書斎。
読んだフリするのは明日だろ。
118名無しのオプ:2011/05/28(土) 01:22:08.49 ID:4NUwUToJ
読後感との一騎打ちがまた始まったか。
散々負けた読後感というのも鈍感極まりない男だな。
119名無しのオプ:2011/05/28(土) 10:29:11.27 ID:p5c0OBpO
このスレは読後感さん一人でもっているようなものだな。
感想には異論もあるけどどこかの未読魔珍と違って明らかに読んでいるのが分かる。
120名無しのオプ:2011/05/28(土) 13:31:56.54 ID:XdAtSot2
>>118=読後感の書き方をパクッている書斎魔神
121書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/28(土) 19:31:42.71 ID:ywHaj9My
「怪奇探偵小説名作選3 水谷準集」を読む。
旧事に属する事だが、この作家の作品集を読みたく思い探したが
果たせなかった。
旺文社文庫、国書刊行会のハードカバーあたりで出るかと思うていたが、
これも無し。
ミステリ作家として活躍が、横溝御大や大乱歩とも被る時期があり、
その時代性、作風(怪奇・猟奇)にも共通するものがあるため、
両巨頭の短編が好きな向きは、一読してみてもよいと思われな1冊だ。
ただし、その語りと雰囲気作りの上手さは認めるにしても、
今読んで、凄く面白い話というのは少ない。
過去に文庫アンソロジーにも採用されている
「恋人を喰べる話」「お・それ・みを」「胡桃園の青白き番人」「カナカナ姫」
「ある決闘」等は、さすがに傑作の名に恥じない面白さであり、
この辺を押さえておけば良しでしょ。
(「屋根裏の亡霊」や「今宵一夜を」の秘密結社ネタには、思わず萎えるもの
あり)俺にとっては、水谷作品初読(角川文庫のアンソロジー)となった
「カナカナ姫」は、独自のペーソスが漂う印象深き作であり、
ここにおいて水谷氏は文学的領域に限り無く近づいているという感を
あらためて抱いた。
122名無しのオプ:2011/05/28(土) 20:00:00.01 ID:9ecB8835
書斎の無知がよく分かるなw
しかもこいつ、この本自体の感想を全く書いていないしw
123名無しのオプ:2011/05/28(土) 21:19:30.69 ID:4NUwUToJ
コテハン叩きは他所でやれボケが。
124名無しのオプ:2011/05/28(土) 21:27:05.04 ID:9ecB8835
と、ほざくお前は読後感を叩いているんだよなw
125名無しのオプ:2011/05/28(土) 22:07:34.35 ID:+d0oP4cJ
これ、笑うところ? これが病気ということか。精神の。


>118 名前:名無しのオプ[] 投稿日:2011/05/28(土) 01:22:08.49 ID:4NUwUToJ
>読後感との一騎打ちがまた始まったか。
>散々負けた読後感というのも鈍感極まりない男だな。

>123 名前:名無しのオプ[] 投稿日:2011/05/28(土) 21:19:30.69 ID:4NUwUToJ
>コテハン叩きは他所でやれボケが。
126書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/29(日) 22:08:36.91 ID:DLCBp12W
小泉喜美子「弁護側の証人」を読む。
一部で評価が高く、新装版の売行きも好調だった作。
まあ、ある種の叙述トリックを使った作だが、正直言うてつまらん。
普通に読んでいれば真相は途中で見えるし(ドンデン返しがあるかと
思うたのだが、やはりヒロインが犯人だったとか・・・)、
どうもこの作者の女性らしいねちっこい文体が俺には合わないのも難だ。
127名無しのオプ:2011/05/29(日) 22:14:03.74 ID:j6mE/hGu
タイトルについてはどう思われますか?
128名無しのオプ:2011/05/29(日) 22:14:47.62 ID:Z/yTC3AX
小林一太(禿げ数田)さん 1982年6月生まれ
埼玉不死身出身   A型   犯罪者
親は小役人
妹久美あり
詳しくは小林 禿げ 一太でgoogle検索


129名無しのオプ:2011/05/29(日) 22:33:20.53 ID:obaGfdbB
またネタばらしって得意面か
下種な奴
130名無しのオプ:2011/05/30(月) 00:16:30.57 ID:bKU4D979
得意げにネタバレして、しかもそれが間違っているってwwwwww

思いっきり作者の叙述トリックに引っかかっているじゃねーか。
131◇書斎のバカ晒し上げ:2011/05/31(火) 22:56:21.98 ID:eLpjcwQp
281 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/28(土) 23:52:33.36 ID:2EiCbgnS
ヘレン・マクロイ「幽霊3/2」を読む。
(略)ここは本作新訳者の「あとがき」あたりを読みたかった
ところである。

282 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 23:56:05.12 ID:Y63Tviuv
また笑われるようなことをw
数学ができないのはわかるけど、それでもそんな間違いはしないよ。

283 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 23:56:29.25 ID:9ecB8835
「幽霊の2/3」なら存在するが「幽霊3/2」かw
ちゃんと読んだのなら「2/3」の意味がわかるはずなんだがw

285 :名無しのオプ:2011/05/29(日) 00:13:44.36 ID:hYwlkAK6
「ユーレイにぶんのさん」wwwwwwwww
作品のタイトルも正しく把握できない程度の知能で
内容が理解できるはずもないわな。

286 :名無しのオプ:2011/05/29(日) 00:21:16.52 ID:Up52ghS8
だってほら書斎さん、分数分かんないから・・・w
132読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/06/08(水) 21:17:36.46 ID:ncngo1to
「縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿」加賀美雅之(講談社)

密かに待望の新作は著者初の短編集。ということで期待はいやが上にも高まる訳ですが……。
結論から言うと微妙だなあ。どれも突端の怪奇性・不可能趣味は抜群なんですが、
話が種明かしに進んでいくとワクワク感が萎んでいくんですよねー。
それはある程度は仕方がない、本格の宿命みたいなものなんですけど、
トリック自体が既視感アリアリだったり機械性がピンとこなかったりしまして。
あとメアリーが出て来なかったのも個人的には不満です(笑)。

ベストは表題作かな。
幽体で決闘に臨んだ霊能者が、遠く離れた場所にいる相手を秘蔵の短剣で刺殺し、
更に相手の放った銃弾に射殺されてしまうという飛びっきりの不可能犯罪を扱っています。
複数のトリックが使われており、内一つがユニークで印象に残りました。
でもこれ可能なのかしら(笑)。
133読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/06/08(水) 21:18:36.43 ID:ncngo1to
「原島弁護士の愛と悲しみ」小杉健治(光文社)

久々某スレからのセレクト。あのスレでコスギーノ作品はやたら評価が高いんだけど、
長らく読めずにいた。が遂に、デビュー作含む短編集である本書を読んだぜ!

うーん、以前「偽証」を読んだ時にも書いたと思うが、惜しいんだよな。
着想やプロットは良いのに肉付け段階で荒いor甘い。そのせいで後付けぽくなって損してる。
まあ、ひょっとしたら万人受けするように解りやすくしているのやも知れぬが……。
敢えてベストを挙げると……うーん、保留(笑)。
デビュー=表題作は真相に矛盾があるようだし……。

蛇足ながら、この人はいわゆる人権派に批判的な気がする。この視点は非弁護士作家ゆえかな。
お陰でブラックジョーク思い付けた(笑)
134書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/11(土) 16:46:50.22 ID:zAIHPsDV
「怪奇探偵小説選2 渡辺啓助集」を読む。
最終的には、思いの外拾いものという感有りだが、
今読むと、つまらない、たいして面白くない作品が前半・中盤に収録されて
おり、これは編集上の至らない点として批判されても仕方なかろう。
表紙カバー裏に紹介文がある「偽眼のマドンナ」「写真魔」「聖悪魔」「地獄横丁」
は、謎解きミステリ色が濃いものをという趣旨で紹介されているにしても、
期待外れなものが多い。
正直言うて、「血痕二重奏」あたりまでは、あざとさが目立つだけであり、
次の「吸血花」は業病ネタオチ(問題視されるのは、業病が出て来ることではなく、あえて収録するほどの出来の作であるかということだ)
読むのを止めようかと思うた。
ただし、この後の収録作品にガンガン面白い作が登場する。
「塗込められた洋次郎」の凄惨ながらペーソス漂うテースト、
バケモノのような男は正にねらーそのものという感あり。
「北海道四谷怪談」はタイトルから期待する程の出来ではなかったが、
昔の学園ミステリ的「暗室」(オストラシズムを指摘するJKに萌え(w )、
残虐、因縁が炸裂する病院ミステリ「灰色インコ」、
海外(ドイツ)を舞台にし横溝風因縁噺が満開な「悪魔の指」、
最終的にロビンソン=ねらーかおな「血のロビンソン」、
グロ満開な「紅花」、基本線はドロドロ情事有りなんだが、
教育者の良心を覗わせるオチがどこか爽やかな「血蝙蝠」、
グロくも哀しくこれもねらー好みな「屍くずれ」(これってねらーそのものでは(w )
この作品集は、ほぼ半分読めはオールOKという感あり。
135名無しのオプ:2011/06/12(日) 09:22:06.56 ID:qIHs+kBo
毒互換は出て行け。荒らしのくせにいつもまでも。
136書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/19(日) 17:35:28.64 ID:Q+pd7ov5
久々に鮎川哲也「ペトロフ事件」を再読。
メーントリックに変りはないものの、初読の角川版とはかなり異なる読後感
あり。これはひとえにヒロインのロシア娘のキャラ展開ゆえかと思う。
俺はもっか入手容易なこのバージョンの方が後味良く、好みではある。
とにかく、後に時刻表トリックを書きまくるマエストロ鮎が、
何と長編第1作(長めの中編という見解もあろうが)において、
既にアンチ時刻表トリック的作を著しているのが、たまらなく面白いのだ。
土地鑑のある読者は、いまでは殆ど皆無であろうが、無味乾燥な推理ゲーム
に止まらぬ満州情緒満載も読物としては良し。
137名無しのオプ:2011/06/23(木) 00:15:41.88 ID:/FBuzkO5
まあ読後感は、「Yの悲劇」のメインの謎の意味すら
理解できなかったお方だからな

まあそれだけならいいんだけど、自分が間違ってるのも理解できず
正しく理解してる他人をあざ笑おうとして自分が恥をかくという醜態を
演じてくれたからな

それでよくまあ性懲りもなく読後感とか書き続けてるわ
ちゃんと読めてるのかよこいつw
138名無しのオプ:2011/06/23(木) 04:50:56.44 ID:SLQxcyNb
それ書斎の間違いじゃないの?
それにそれが事実だとしても書斎よりはマシだし。
139名無しのオプ:2011/06/25(土) 14:37:45.43 ID:kViphcqR
>>137
それもう10回以上書き込んでるだろ
事の真偽以前にお前の粘着の異常さのが上回ってるよ
140名無しのオプ:2011/06/25(土) 16:23:55.14 ID:3cvSEDSj
>>139
それもう10回以上書き込んでるだろ
事の真偽以前にお前の粘着の異常さのが上回ってるよ

人をどうこう言う前に自分のしていることをよく見直そうよなw
141名無しのオプ:2011/06/25(土) 16:54:18.61 ID:kViphcqR
あーゴメンゴメン
荒らしはスルーだったな
142書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/25(土) 22:06:47.34 ID:sqWT7fIi
「夏目家順路」を読む。
序章でメーンとなる老人の過去に殺人未遂(家庭内な出来事として処理され公にはならず)の過去があるという点を除き、ミステリ性を見ることは困難な作とは言い得る。
しかしながら、しょぼい謎解きミステリに耽溺中なオタには、精神的更正の
意味もあって、リーダビリティにも富む本作(=現代純文学)を手にして欲しく思う次第なのだ。
一見、大往生したかに見える夏目老人の葬儀に集う親戚・知人各人の「思い」
とは・・・多視点で老人の生き様を描いたような作を期待していた自分
としては、老人自身よりも葬儀参列者の人生(つまり「生き様」である)を
描くことに焦点を当てた本作に対し外された感はあるものの、
作者の意図はそれはそれで面白いものがあったやに思う。
143名無しのオプ:2011/06/26(日) 11:19:09.87 ID:Zv4koBfN
>>138>>140
ID:kViphcqRは統合スレ立てた便乗荒らし君。
相手にするなよ。
144名無しのオプ:2011/06/26(日) 11:34:26.12 ID:A7g3uVml
/FBuzkO5=3cvSEDSjってことか
145書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/26(日) 18:34:56.67 ID:Ik5w0zzR
江戸川乱歩「偉大なる夢」を久々に再読。
ファンには周知のことだが、いずれのジャンルでも長編を書いていそうで、
超自然現象ねたの怪奇小説は一短編、時代小説はリレー小説1回分のみを
残すに止まった大乱歩の手による、何と長編エスピオナージュ(スパイ小説)
である。しかも、戯画化したルーズベルト大統領の様、赤十字病院を空爆する
米軍と正に鬼畜米英モード(本作に登場するのは米のみだが)満載、
名探偵役も憲兵隊将校と国策小説丸出しな異色作でもある。
しかし、こんな設定においても、怪人二十面相を想起させるマジシャン韮崎、
神出鬼没な穴居人(一体、何時代や(w )と大乱歩らしい
キャラ立ちした敵役を跋扈させて(彼らのあっさり気味な退場は少し残念だ)、
読者を楽しませたうえ、謎解きミステリ的には後の傑作短編「月と手袋」の
先駆けを成すものとなっており読ませるものあり。
国策小説の面(作品的には表装に過ぎないのだが)がクローズアップされて
スルーされたり、毛色が変わったものとして興味本位にしか取り上げられないことが多く、
空想科学小説の観点から評されるというやや見当外れな見解、
(光速飛行機ねたに少し言及されるのみであり、その原理等を詳説すると
いったSFネタは皆無)
も存する本作だが、稀代の怪奇探偵小説家によるスパイ・ミステリとして
虚心坦懐に読むと、あらためてそのトンデモな面白さに魅了されることかと
思う。
146名無しのオプ:2011/06/29(水) 14:54:08.64 ID:wATKHAp6
初野晴「1/2の騎士」を読んだ

異常連続犯罪者たちと戦う話。ハウダニットがメインになる。

ドッグキラーとインベイジョンという敵の犯行手段を探っていくのは面白かったが、残る二人の敵の部分がイマイチだった

でもインベイジョンの部分は本当に面白い
147名無しのオプ:2011/07/13(水) 04:14:32.65 ID:a8h+GGHM
大村友貴美『首挽村の殺人』を読みました。
なんかガッカリした…
面白かったのは舞台設定だけだった。
148名無しのオプ:2011/07/22(金) 23:10:57.01 ID:JVrk35pD
「少女には向かない職業」読んだ。
ラノベかよっ!
149読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/07/23(土) 16:07:55.84 ID:0WmfwlFU
「ジェノサイド」高野和明(角川書店)

大学生とアメリカの傭兵が人類の存亡をかけた戦いに挑む話。

暑いんで雑になってすまん。
池田であるのは間違いないと思う。
ページターナーだし、読んでる最中(特に前半は)わくわくもした。
ただ余所でも言われているようにどうしても思想的な部分がね……。

と言ってもアメリカが敵だとか、韓国人が頼れる善人だとかは特に気にならない。
どころか、むしろ自然な展開だとすら思う。
気になった一つは細部でちょこちょこっと言及される部分。
祖父の朝鮮人差別だとか南京大虐殺と同じだとか。これクジラ?いや入るか?
二つはミックの扱い。こいつ大活躍なのに何あの流れは。
主人公の糞ヒューマニズムと人種差別の犠牲にされてるし。
まあそういう意味じゃ描写が上手いと言えるかもな。あれが欧米人ですよ。けっ。

プロット自体は面白いしストーリーも8割方良いと思うだけに残念だが、直木賞は獲って欲しかったかも。
150書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/30(土) 21:19:15.27 ID:/69o/2AN
阿部昭「未成年と12の短篇」を読む。
惜しくも90年代を見ずに逝去した湘南在住だった私小説の名手による
傑作短篇集(表題作のみ中篇というてもよいボリュームだが)
意外や、ミステリ的、幻想的興趣がある作も収録されている。
表題作(「未成年」)は、ラストに来てのグロい描写が光る一編。
この独自のまったりムードで進行して来た作のオチとしては「意外性」に富む。
「怪異の正体」も物理的な怪音の正体解明という方向にはゆかず、
真の「怪異」とは何ぞやという方向へ行くのが面白い医院談
(ちゅーか、入院談)。「小動物の運命」もこの作者流の「小動物」の定義が
面白く、作品集のとう尾を飾る幻想談風な「水にうつる雲」も
締めでは、しっかりと現実に帰って来る展開がこの作者らしくあって
逆に余韻あり。
151書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/07(日) 22:50:08.36 ID:VK9aAAAJ
有栖川有栖「長い廊下がある家」を読む。
例によって、大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!
・「長い廊下がある家」
うーん、この設定でもジョン風の怪奇探偵小説にしないかなあ、という感あり。
やはり、アリスにとってはエル>ジョンなんだろうな。
トリックに関しても作家アリスの推理の方がトンデモで面白いのだが、
エル作品のバリエーション(道=長い廊下、二軒の家等)だし。
まあ、アリスらしい作だとは俺も思う。
・「雪と金婚式」
読者が推理不可能な面白気な降雪ネタを書きたかっただけやないかと(w
犯行の状況設定を見て、ジョンの修道院級を期待(し過ぎかもなーだが)した者としては、謎解きミステリとしてはこれは頂けないものあり。
・「天空の眼」
なんと作家アリスの一人舞台というシリーズ異色作。
この心霊写真ネタも怪奇探偵小説にしないアリスの徹底した「拘り」は良し。
(彼氏が敬愛するエルや鮎も怪奇探偵小説を書いているというのに)
ただし、これも読者には推理不可能な展開、謎解きミステリとしてはNGもの。
・「ロジカル・デスゲーム」
状況設定は異なるものの、大乱歩「吸血鬼」冒頭シーンを想起した。
まあ、これも謎解きミステリ(確率ネタ)とするのも良しだが、
正確性を期したロジックに走り過ぎると、ミステリとしては面白くならない
のも事実。その見本的作かと思う。
152名無しのオプ:2011/08/07(日) 22:57:04.71 ID:X2QNk0hZ
読後感の荒らしレス大量投下がなくなってスレがかなり正常化したね。
153読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/08/08(月) 17:02:28.14 ID:VY89HytI
「天命龍綺」獅子宮敏彦(講談社)

宗主国の突然の侵略により祖国を喪った少年少女たち。
彼らは船に乗り一縷の望みを抱いて大陸へと渡る。
しかし、宗主国では秩序が失われ暴君が即位しようとしていた。
そんな時、彼らの前に王宮に伝わる大いなる龍の謎が現出する!

この人の単行本は全部読んでるが、本作も含め世界観が弱いという印象が拭えない。
結局ミステリーのための舞台装置であり、それ以外の部分は類型的で陳腐で歴史を感じさせない
ハリボテ世界なのだ。これでは楽しくない。

ならミステリーとしてはどうかと言えば、確かに数万人が消失するという
大味なトリックはこの世界ならではのものと言えなくもない。
完成度は恐ろしく低いが絵空事としては、まあ許容範囲ではある……か?
しかしこれ以外の消失トリックや毒殺トリックはちゃちで即席感が強く評価できない。

あと、もろに続編を意識した作りになっているのも悪印象。それほどじゃねぇよ。
ついでに、サンジュにYARENNOKA?
154書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/20(土) 16:44:31.13 ID:KSo2BXk0
有栖川有栖「火村英生に捧げる犯罪」を読む。
長年愛読している火村&作家アリスシリーズの少し前に編まれた作品集である。
新本格第一期生では、アーヤやノリリンが寡作となりつつある中で、
長・短編共に安定して書き続けるアリスの存在は、肩肘張らずに気軽に読めるのが最大のメリットとはいえ、謎解きミステリ好きには嬉しいものあり。
相変わらず大好評な収録作品全話講評を逝ってみようか!!!
・「長い影」
メーンの奇抜な殺人トリックを書きたかったがための、人口的過ぎる物語設定
が少し気にかかるものの、まずまずの面白さ。
ただし、殺人の貴重なツールの痕跡は何か残らないのだろうかという疑問は
生じる。科学捜査でわかるような。
・「鸚鵡返し」
短編というかSS。タイトルにも付された鸚鵡を小道具としてそれなりに
巧く使っているという感はある。
・「あるいは四風荘殺人事件」
本格ミステリに批判的だった推理小説界の重鎮って、やはり松本清張先生が
モデルだろうか?
まあ、それはともかくとして、このジョンもビクーリな庭園トリック、
こんな形で短編で使い切るには、ちと惜しかった気がする。
人物設定は極力活かし、普通に火村シリーズ長編で読みたかったかも。
155あぼーん:あぼーん
あぼーん
156名無しのオプ:2011/08/20(土) 16:54:47.84 ID:LD+B7mMZ
相変わらず感想ですらないな、書斎のアホ文w
中島河太郎の水増し解説の劣化コピーだよ。
157名無しのオプ:2011/08/20(土) 17:05:41.98 ID:urEa4wKe
読んでなくてもかけるだろ、この程度なら
158名無しのオプ:2011/08/21(日) 00:36:59.22 ID:J5WPWQ8j
>>157
いや、ちゃんと読んで下手なことを書いてる

「長い影」って、アリバイトリックがメインか?
どう考えても「動機」の捻りだろ

「〜に捧げる犯罪」と聞いたら、洒落た小品を連想するのがミステリファン
スレッサーや土屋隆夫の例に倣ったらそうなるだろ
文庫版あとがきで作者が書いていたが、俺も「初心者は違うイメージを抱くらしいな」と苦笑してたわ
159名無しのオプ:2011/08/21(日) 09:12:40.62 ID:lYTylKu6
書斎がパクリと劣化コピーでしかものが言えないのは誰でも知ってることだが、
都筑スレやカースレで住人にコテンパンにされると(というか、必死の攻撃を
至極アッサリと返り討ちにされると)名無しの罵倒すら書き込めなくなって
すぐにこういうパクリ論考に逃げ出してくるっていう、その負け犬そのものの
行動パターンが見ていて情けなくて仕方がないよな。

大昔の言葉で言う「女の腐ったの」というのはこういうクズのことを言うのかと
納得したくなるわ。
160書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/21(日) 14:40:00.27 ID:o2xzUPsf
>>158
何とか叩きを思って書いたのだろうが、
>「長い影」って、アリバイトリックがメインか?
>どう考えても「動機」の捻りだろ
これは無い。あんな後出し動機で喜んでいるのは喪前ぐらいだよ(w
メーンがアリバイトリック???・・・殺人トリックやろうが。
161名無しのオプ:2011/08/21(日) 16:04:27.31 ID:J5WPWQ8j
>>160
納得できないが、それは見解の相違だな
(ガキみたいにそれだけで逆上しているがw)
しかし、「偽りのペア」って数ページの掌編だろ
「あっさりし過ぎ」って言われて、作者も苦笑だろ
言うことがいちいち初心者っぽい
162名無しのオプ:2011/08/21(日) 16:06:47.33 ID:lYTylKu6
犯人と被害者の区別がつかない人間(書斎)が何を言ってもなww
163書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/22(月) 23:38:29.44 ID:eKQ1/Qrg
>>161
見解の相違で逃げを打ってきたか。
>「長い影」って、アリバイトリックがメインか?
>どう考えても「動機」の捻りだろ
このレスこそ、センスが悪い初学者丸出し。
君はアリススレには逝かないことやね。
恥をかくだけやし(w
164名無しのオプ:2011/08/22(月) 23:50:01.91 ID:RjiXp1hT
>君はアリススレには逝かないことやね。
>恥をかくだけやし(w
ああ、だから有栖川スレに行かないんですねw
165名無しのオプ:2011/08/23(火) 00:54:08.01 ID:3kyw7i00
>>163
そういや、お前はあっちに行かないな
いや、行かなくていいんだが
どういう基準で行くスレを選んでいるか謎だ
166名無しのオプ:2011/08/23(火) 10:39:43.81 ID:auRf2ULp
自分の感想と違う意見を言った相手をここまで罵倒するのは
これまた未読でどこかから感想をパクった証拠だなw

本当に読んだ人間なら「ああそういう意見もあるのか」と思うだけだけど
書斎は未読だから自分の嘘を指摘されたと勘違いして逆上しているわけだw
167名無しのオプ:2011/09/01(木) 13:38:28.86 ID:NpfLQXHB
鮎川哲也「リラ荘殺人事件」、20年ぶり再読。
「呪縛再現」が熊本舞台だったので、こちらも熊本あたりが舞台かと思っていたら、秩父影森。
近いじゃん!ということで、この秋はあのあたりを散策してみよう。
20年の月日は長い。カードのトリックは覚えていたものの、二条なんて探偵役いたっけ?あれ、こいつ犯人だと思ってたのに死んじゃったよ!
さて再読して気がついたことが一つ。6桁の数字の件は、考えてみると凄いよね。メル1が重要ではなく、メル2がカギだったんだから。
え?そんなの初読の時に気が付けって? ……初読の時に気がついたら、再読の楽しみがないぢゃないか!
168名無しのオプ:2011/09/03(土) 00:13:46.44 ID:+HtNMdKD
二階堂黎人「誘拐犯の不思議」
シモンいらなくね?子ども向けみたいな感じがした。内容はそうじゃないのにね。
トリックは先例はあるものの、おもしろかった。
全体として、良くも悪くも「おおっ」という驚きはない。二階堂黎人にしては淡泊な気がした。
169190:2011/09/03(土) 00:20:37.10 ID:0qfk31DG
『アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子』深町秋生

クールでタフな女刑事が、あらゆる悪に手を染めながら事件を解決していく話。
売れてるって聞いて買ってみたけど、なかなか面白かった。
謎解き何かはなくて、割りと軽く読める。書き下ろしでシリーズ物らしい。
とりあえず深町秋生の他の作品も読んでみる。
170書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/03(土) 19:31:31.56 ID:I5T2hfS8
有栖川有栖「絶叫城殺人事件」を読む。
火村&作家アリスシリーズを完読してしまうのを恐れ、
長くキープしていた作品集。
2001年刊行。当然、収録作品は10年以上前のものばかり、
まだ、カーナビもPCも携帯も現在ほど一般には普及していない時代であり、
各作品にこの時代性の反映が見て取れるのが、今読むと逆に面白い。
タイトルからこの作者も怪奇探偵小説に手を染めていたのか、と思うたが、
やはり、この点は外されますた。
アリスは昔からやっぱりアリス(=日本のエル、鮎の後継)であった。
では、収録作品全話講評逝ってみようか!
・「黒鳥亭殺人事件」
有名なイソップねたが、あんな結末になるとは。
ただし、描かれた少女の利発ぶりを見ると、展開にやや無理が感じられる。
しかし、「その後」が気にかかるエンディングや。
・「壺中庵殺人事件」
アリスらしからぬジョン風、ちゅーか名探偵コナン風なトリックが炸裂する
密室もの。この作者の異色作としては楽しめようか。
・「月宮殿殺人事件」
モデルでもありそうな話と思うたが、あとがきによればそうでもないようだ。
ちょっと異色で楽しめる程度の出来やね。
171書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/03(土) 19:33:52.34 ID:I5T2hfS8
・「雪華楼殺人事件」
事件の真相は、そんなアホな・・・と思うたが・・・
前作「月宮殿・・・」とは逆に実話に元ネタがあるとのことでビクーリ。
だからと言って、ミステリとして特別に面白い作ではない。
・「紅雨荘殺人事件」
作者が敬愛する鮎川作品の傑作短編を想起させるような佳作。
「ふたつの家」を利用した大胆なトリックが読み応え十分。
最後に冒頭シーンを読み直すと、また楽し。
・「絶叫城殺人事件」
うーん、ABC(ちゅーか、ジョルジュやエドの作の方が近似かな)、
のアリス風バリエーションは、こんなんなるんかなと。
ミステリとしての出来は、「紅雨荘・・・」の方が上かとは思うが、
表題作の名に恥じない程度の面白さはあり。
172名無しのオプ:2011/09/03(土) 21:07:08.43 ID:ATFEFVwD
書斎は古典ばかりというのは嘘だね。
173名無しのオプ:2011/09/03(土) 21:15:50.24 ID:+HtNMdKD
土屋隆夫「不安な産声」
結構古い作品だけど、面白かった。確か文春の年間ベスト1に輝いた作品だった記憶が。
ただし、登場人物に感情移入して考えてみると、「おいおい、殺人の前に考えることあるだろ」と思うことも。
たとえばメル欄をばらせば、殺す必要なくなるじゃん。
174名無しのオプ:2011/09/04(日) 20:20:24.96 ID:7gZW47SU
柳広司「贋作『坊ちゃん』殺人事件」
またずいぶん大胆に話を進めたなあ。
社会主義運動や自由民権運動なごが入り乱れて、赤シャツを誰が殺したのかという謎が明らかになっていく。
面白かったと言えば面白かったが、なんとも消化不良な感じ。もちろん漱石「坊ちゃん」を事前に読んでおく方がいい。
175書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/04(日) 20:29:51.35 ID:t+a2RiJW
有栖川有栖「壁抜け男の謎」を読む。
この作者最新のノンキャラ作品集(とは言うても2冊目とのことだが)。
・「ガラスの檻の殺人」
戸外の密室殺人という興味深い設定。
凶器の隠し場所、犯人特定への合理的推理と軽いタッチのユーモアミステリの
表装を取ってはいるが、謎解きミステリとしてかなり面白い。
・「壁抜け男の謎」
人間消失ネタに期待にしたのだが・・・
表題作にしては今ひとつの出来。トリックも単純過ぎ。
・「下り『あさかぜ』」
タイトルからしてパロディ。目くじら立てるようなものではない。
鉄道ミステリの元祖鮎川哲也、当該ジャンルの現代の第一人者西村京太郎、
この2人の作を読んでいれば、大いに笑える。
・「キンダイチ先生の推理」
さすがにクリエイターでないと思いつかない発想かと思う。
小道具としての留守電の使い方が面白い。
・「彼方にて」
あとがきにも記されているとおり、中井英夫作品を読んでいないと全く面白さ
が不明な作。それだけ。
・「ミタテサツジン」
獄門島パロディではなく、正にタイトルどおり「ネタ」にした作。
とりたててどうこう言うべき作でもなかろう。
176書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/04(日) 20:31:08.40 ID:t+a2RiJW
・「天国と地獄」
ハイスミスの著名な作を元祖とする「ネタ」を正に遠まわしに巧くSSに
仕立てている。
・「ざっくらばん」
タイトルどおりの覚え間違いネタ。着眼点は面白いが、オチのインパクトも
ありきたりでSSとしての出来は今ひとつやった。
・「屈辱のかたち」
落としばなしとして書かれたとのことだが、S・キングのホラーに通じるような
リアルな恐さがある作でもある。
・「猛虎館の惨劇」
虎キチ(作者もそう)へのお薦め作品。
事件そのものは凄惨なのだが、楽しく読めるユーモアミステリに仕上がって
いる。
・「Cの妄想」
フレドリック・ブラウン風のSS。それだけ。コメント不要でしょ。
177書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/04(日) 20:31:49.94 ID:t+a2RiJW
・「迷宮書房」
森の中の書店を舞台にした幻想談。これも単にそれだけ。
・「怪物画趣味」
ホラー・ミステリ。うーん、つまらなくはないのだが、やはりアリスには
こういうのは書いて欲しくないという感あり。
夢枕獏とかも読んでる世代ではあろうけど・・・
・「ジージーとの日々」
あとがきにはロボットSFを書くのは無謀と記しながらも、きちんとアリス風の
「それ」になっているのはさすが。
人型ロボットが家庭内で日常化した世界が、西岸良平ワールドを想起させる
暖かなタッチで描かれている。
・「震度四の秘密」
地震ネタ(伏線に使用)でそれなりのオチがある作だが、
格別どうという作ではないように思う。
・「恋人」
作者曰く、恋愛小説ならぬ官能小説。
「えっ?」と思うが、なかなか臨場感溢れる面白い作になっている。
少女の抜けた乳歯を・・・とか。
アリスがこんなん書く、書けるとはねぇ・・・
178名無しのオプ:2011/09/04(日) 22:01:12.82 ID:+X7S/uIw
書斎の論考にヲタはついていけるかな(w
179名無しのオプ:2011/09/05(月) 00:28:39.32 ID:O0EhN0fi
古野まほろ「群衆リドル Yの悲劇'93」
ま、まほろさんですからアホな話だと思いましたよ。厨2病患者のセカイ系とか、そんな感じ。
そう言う意味では期待通りなんだけど。……
ちなみにこの小説の筋を、「ネタバレでいいから教えて」と言われて教えたら、たぶん100人が100人とも最後の犯人で脱力するはず。
……ちょっとした先祖がえり、とでも申しましょうか……
180名無しのオプ:2011/09/06(火) 01:47:55.08 ID:ISTEZ7bs
小島正樹「龍の寺の晒し首」
本格マインド溢れる作品なんだけど、溢れすぎていまいちメリハリが利いていない。
それと、ミスディレクションをしっかり書き込めば、もっと衝撃のある作品が描けそう。
最後に、加須市が出てきて嬉しかった。出身地なんだ。

関係ないけど、本屋で樋口有介「ピース」の文庫本を見かけたけど、あれって(メール欄)だよな。
181名無しのオプ:2011/09/07(水) 02:27:48.56 ID:rnva6wA7
西澤保彦「こぼれおちる刻の汀」読了。
またレズかよ。こいつはレズ、暴力的なセックス、そして迂遠なロジック(例:風が吹けば桶屋が儲かる)に取り憑かれてるよ。
さて、この小説はちょっとしたSF的趣向が使われているが、ミステリとあまり有機的な結合はしていない。
「人格転移」「七回」のような往年のSFミステリと比べると、ああ、西澤保彦は遠くへ行ったなあ、と感慨ひとしお。
正直残念な出来。
182名無しのオプ:2011/09/08(木) 02:32:20.61 ID:8y0B5Js+
有栖川有栖「闇の喇叭」
有栖川らしくない小説。もしかして、こんなのがずっと書きたかったのかなあ。
北海道が分離独立しているパラレルワールドの日本。探偵が禁止されている世界での、本格探偵小悦。
ねらいは目新しいけど、ちょっと消化不良な感じがした。続編があるなら、続編に期待。
183書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/11(日) 00:01:13.74 ID:nfpC7R4A
有栖川有栖「ダリの繭」を読む。
火村&作家アリスシリーズの初期長編。
プロローグでそれとなく示唆されているとはいえ、肝心要な犯行動機が
超後出し状態のうえ、書き込み不足なのは頂けないが、
それなりに論理的な推理による解決が示されてはいる。
また、フロートカプセルというストーリー上、非常に面白く使われている
小道具あり。
だが、作品の装飾であるダリねたの美術薀蓄に俺の興が無いせいもあってか、
今ひとつ感が強い作であった。
事件解決後のロスタイムも長過ぎでしょ(w
国名シリーズ等でわかるとおり、後年のアリスには、もっと無駄が無い巧みな
ストーリーテラーという印象あり。
まあ、その意味では若書きと言える作であろう。
184名無しのオプ:2011/09/11(日) 10:37:32.08 ID:JRSiXA9B
弁護側の証人
古典的名作との呼び声が高かったので読んでみました
内容は悪くはなかったのですが、最大の見せ場(目欄)が
もうひとつインパクトに欠けました
もっとすごい、物語の世界観がひっくり返るような展開を
期待していたので・・
ただ、繰り返しますが悪い作品ではないと思います
185名無しのオプ:2011/09/11(日) 16:23:43.05 ID:dAccXngL
「眩人」(松本清張)の藤原宮子の症状がはっきりとは書かれていないけど躁鬱病というより
統合失調症でも特に治りにくい破瓜型に思える。
でもそうだといくら何でも数日で寛解しないだろうし。
史料のないところを清張が想像したんで、ただ幻覚を表現したいために
作ったテキトーな症状なのかも?
清張は他の作品読んでも、独特のヴィジュアリストとしてのセンスを感じさせる。
が、それを素直に出すことが苦手なようでアカデミズムの知識などを援用してようやく
そういった内容を書けるといったことをよく見かける。
186名無しのオプ:2011/09/11(日) 19:02:18.42 ID:VnXuCXYj
小泉喜美子は血の季節やダイナマイト円舞曲の方が好きだな
187名無しのオプ:2011/09/11(日) 19:55:48.26 ID:5l+F37YZ
道尾秀介「月と蟹」
あ、ミステリじゃないんだ、と最終盤で気がつきました。
道尾の書く小学生って、だいたいいつもこんな感じだな。悪くないけど、先が読みやすい。
道尾の作品が最近は、安心して読み進められるけどそんなに驚かない、というものが多い。
188書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/11(日) 23:13:58.87 ID:shqsuHxP
井上ひさし「日本人のへそ」を読んだ。
著者の出世作となった、今読むと過激な要素満載な戯曲。
メーンな吃音ネタとか、他にも天皇ネタとか、マジで凄いものあり。
しかも、設定そのものから二転三転させるミステリ的趣向も良し。
ミスオタな俺っちには無関係とか思わず、是非、手に取って欲しい作である。
各人、心して読め!!!
189名無しのオプ:2011/09/12(月) 23:24:59.94 ID:STLMaUMb
お前スレタイを心して読めよ
190名無しのオプ:2011/09/13(火) 00:55:46.39 ID:sk9ra69g
的確すぎワロタ
191名無しのオプ:2011/09/13(火) 01:33:59.98 ID:GokA3kqv
戯曲を読むより舞台を観劇するべきだな。
192名無しのオプ:2011/09/13(火) 07:30:13.41 ID:ZTGGZFwq
松本清張「火と汐」
不倫旅行中の女性が京都で失踪し、その後遺体が東京で見つかる。
第一容疑者は不倫相手で、女性の失踪当時、夫は伊豆諸島付近でヨット競技に参加していた……といった出だし。
前半の視点の中心の不倫相手が勾留されたのに後半全く登場しなくなるとかテキトー感が強い。
不倫相手より夫を疑う捜査官の考えも唐突すぎる。
いわゆるアリバイ物だが、意外性のある展開にはならない。
最後の処理も強引。
とにかくお仕事ですよ感でイッパイの作品でした。
193名無しのオプ:2011/09/13(火) 19:34:51.11 ID:bj6dgtgY
>>189
書斎の意図を読めアホ。
なんでもかんでも書評しているわけではないんだぞ。
書斎の膨大な読書量からするとごく一部だ。
194名無しのオプ:2011/09/13(火) 20:28:55.37 ID:xz+ev/sf
(書斎厳禁) 心して読めオニイタン
195名無しのオプ:2011/09/13(火) 22:40:03.28 ID:ZTGGZFwq
「点と線」(松本清張)
有名な作品だけど初めて読んだ。
ストーリーの大部分は単調なアリバイ崩しに費やされるけれど、実はそれは目眩ましに近く
むしろ山場で解かれる謎解きはむしろ本格派の名作の味わいだった。
文体も初長編だからかいつもより軽快で読みやすい。
196名無しのオプ:2011/09/13(火) 23:15:59.45 ID:ubJbjCGB
>>193
アホにアホ呼ばわりされた。死ぬわ

みんなも書斎に絡まれたらちゃんと死ねよ。他に恥を雪ぐ方法ねーぞ
197名無しのオプ:2011/09/14(水) 00:23:30.72 ID:md5tk5dK
>>195
何が言いたいのか不明
198名無しのオプ:2011/09/14(水) 02:46:51.73 ID:uodVfre9
皆川博子「開かせていただき光栄です」
皆川博子だから、ガチガチのミステリではなく、ミステリアスな小説なのだが、やはりこれも傑作。
俺、皆川博子、好きなんだよね。もちろん性的な意味でなく。
舞台は18世紀〜19世紀あたりのロンドン。解剖教室の先生と弟子と謎の死体が幾つか。
毎日1時間、5日かけてゆっくり読む贅沢を、味わってください。(俺は急いで2日で読んじゃった)
199名無しのオプ:2011/09/14(水) 04:49:52.19 ID:CTbcebeX
>>197
>>195みたいのが大半だよ。
書斎のようなキチッとした論考はなかなかお目にかかれない。
200名無しのオプ:2011/09/15(木) 00:55:37.76 ID:8VryzgY/
>>198
いいなーいよいよ注文しようかな
201名無しのオプ:2011/09/15(木) 01:42:50.24 ID:BSKp3zaV
山下武「幽霊たちは<実在>を夢見る」
みんな、知らないよね、この小説。ずっと前に刀水書房っていうところから部数限定で出版されている。
20年ぐらい前に友達から借りて、読まないでそのままだったんだけど、引っ越しするんで書庫の整理をしていたら出てきた。
「うわ、懐かしい!」と思い、読み始めたら、無我夢中のうちに完全徹夜で読み切ってしまった。
内容は、富豪の家に復員した跡取り息子(但し本人かどうかは不明)、その家の謎の養女、新興宗教家、ちょっとハードボイルドな宝石屋の店員などが
右往左往しながら事件らしいモノが起きそうで起きないけれど、やっぱり起きる。
埴谷の「死霊」が大好きだった友達が、俺がミステリ好きだと知ると「これなんか、一風変わってるよ」と言って貸してくれた。
借りた二日後に自殺されて、返しそびれた。というより、余りのことに借りたことすら忘れてた。
20年も借りっぱなしで、そのうえ読むの忘れててごめんな。週末に友達の実家に返しに行こうと思う。長文すいませんでした。
202名無しのオプ:2011/09/17(土) 01:26:56.95 ID:g8PGWWbZ
「シューマンの指」奥泉光
傑作。天才若手ピアニストと主人公の交流と断絶を描いた、ちょっとほろ苦い青春ミステリ。
の筈がなく、至る所にちりばめられた奥泉的なギミックが溜まらなく楽しい小説。
「ノヴァーリスの引用」が好きな人は、楽しめるんじゃないかな。
203名無しのオプ:2011/09/18(日) 02:03:58.05 ID:FsJUX8qN
>>201
たぶんそれ読んだことがある。確か死後の世界があるかどうか、みたいな論争が小説の中であった気が…。
富豪の爺さんがすごい嫌なやつだった記憶がある。

「新・日本の七不思議」鯨統一郎
ハハハハ、スゲーつまんねー。どうしてこんなつまんない小説書いたかね。
早乙女やら宮田やら、いいキャラクターを前2作で作ったのに、これでおじゃんだ。
それとも鯨ファンには受けてるのか?
204書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/18(日) 08:12:06.17 ID:hw9qZsmA
有栖川有栖「ジュリエットの悲鳴」を読む。
まあ前記したとおり、アリスのノンキャラ作品集第一弾だが、
エンタメ作家としてより経験を積んだ第二弾壁抜けと比較すると、
出来は今ひとつなもの多し。
とは言うても、大好評につき収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「落とし穴」
うーん、マエストロ鮎の不出来な短編レベルには十分到達とは思うのだが、
解説でも指摘されている点だが、強い偶然性に頼った解決が、
アリスは優れた本格ミステリ作家と思う俺にはひっかかるもの有り。
・「裏切る眼」
懐かしやスライムねた。小道具の使い方はまあまあだが、
こんなんダークなタッチで書かず、もっとライトに書くべきネタ
だったように思われる。この方向性なら、
今なら差別を助長するとか、難癖つけられそうなネタ無しでも書けそうや。
・「遠い出張」「多々良探偵の失策」「幸運の女神」
収録順講評は崩れるが、スポンサーが同じSSを纏めて評しておく。
この作者なりのお遊びは施されてはいるものの、
ミッチー風怪談と遊び過ぎミステリが2作。
と言うた程度の作。
・「危険な席」
火村シリーズのネタにして欲しかった作や。
面白い着眼点なのに、この使い方は惜しいものあり。
205書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/18(日) 21:08:49.55 ID:tSK+LJCA
・「登竜門が多すぎる」
タイトルは穿った見方をすれば、作者の現代ミステリ界批評とも取れるが、
ストーリー的には、近未来SF仕立てのユーモアミステリで大いに
楽しめるものあり。
テレビドラマのタイトルねたには、マジ爆笑。
・「世紀のアリバイ」
これは星新一級のSSではないかな。
星先生もSFに固執することなく、タロー&ジローねたとか書いているし。
・「タイタンの殺人」
やはりSFも好きなアリス。こちらは遠未来ネタ。
まあ、SF世界だし、トンデモな展開だが、それなりに楽しめた。
ただし、犯人当ては厳し過ぎるっしょ(w
・「夜汽車は走る」
深読みしたら、最後まで明かされない同乗者の正体は「あれ」では?
とか思うた。するとこれは正攻法なミステリではなくなるが。
・「ジュリエットの悲鳴」
表題作だが、ミステリとは言い難い作。
これってアリスが知る「サスペリア」のレコードねたでしょ。
206名無しのオプ:2011/09/19(月) 14:00:05.02 ID:r+Ke5HnQ
>>201
なんか面白そうだから、amazonで頼んでみた。
しかしamazonの粗筋を読むと、201が書くような脳天気な内容じゃない気がする。
だって「観念小説の最高蜂〈神秘的実存主義〉の大作ついにヴェールを脱ぐ。時間と空間の錯綜する複雑な構成が読者に挑戦。」だぜ。
ところで201はちゃんと返せたのだろうか?

歌野晶午「ROMMY」
歌野はデビュー以来読んできた作家だが、なぜかこの作品だけは読まないで残ってしまっていた。
稀代のポップシンガーROMMYを巡る殺人および死体損壊。どことなく島田荘司を思わせる手記の挿入など、ニヤニヤしどころ満載。
でもサブタイトルの「越境者の夢」はメル欄だよな。これなら最初のサブタイトル「そして歌声が残った」のほうがずっといいと思う。
207名無しのオプ:2011/09/20(火) 02:57:23.46 ID:uXEQoj3q
西澤保彦「幻視時代」
「黄金色の祈り」と並んで、青春回顧ミステリとして傑作だと思う。
写真に写った死んだはずの女の子は、幽霊なのかそれとも、、、という導入部から、心を捉えられた。
主人公の母親の遺した「他の人の人生を変えるような作品を書きたい」という言葉が、最後に結実するさまは美しい。
208名無しのオプ:2011/09/21(水) 01:15:07.24 ID:LAKc4PyR
>>200
読んで損はしないと思います。出来ればゆっくり読んでください。(でも急いじゃうよね)
「ロマンス」柳広司
昭和初期の特高、テロ、共産主義を背景にしたミステリ。時代の雰囲気はいいし、筋立ても面白いのに、正直いまひとつ。
ジョーカーのような知的なケレン味がないからかも知れない。
209名無しのオプ:2011/09/22(木) 02:10:00.32 ID:S7cWlK/m
「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」桜庭一樹
どうせラノベだろ、と軽く考えていたが、やはりラノベだった。でも、とても面白かった。
所作のおかしな女の子と知り合いになる、引きこもりの兄を持つ主人公。
いじめや家庭の問題など、書かれていることは重苦しいけど、残酷なすがすがしさがある。
210書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/23(金) 13:14:18.22 ID:Q3Ls1Uqs
有栖川有栖「白い兎が逃げる」を読む。
うーん、アリスの作品集としては、最悪レベルのものではないかな。
・「不在の証明」
偶然過ぎる目撃といい、偶然過ぎる展開といい、ちょっと無理が有り過ぎる作かな。その理由はともかくとして、犯人が誰かも「あの事」を知らない時点で、
明白かと思う。
・「地下室の処刑」
肝心要な動機が後出し連続で、謎解きミステリとしては、しょーもないとしか
言い様がない。アリスはテロルの虚しさとか柄でもないテーマを書きたかった
のやろうか?
・「比類のない神々しいような瞬間」
ダイイングメッセージねた。執筆時期からみて仕方ないとはいえ
(あとがきで作者自身も賞味期限有りを認めている)、既に今は昔という感が
ある省庁改革関連ネタである。単にそれだけの作。
・「白い兎が逃げる」
マエストロ鮎の世界を想起させる鉄道ミステリねたは、
それなりに楽しいものの、ツボとなるトリックは単純過ぎるという感もある。
変装ねたも頂けないし、アリスならもっと書けるはずなのにという感を拭い
きれないものがあった。
211201:2011/09/23(金) 17:51:34.57 ID:KHlpV/u5
墓参りと一緒に今日返してきた、「幽霊たちは<実在>を夢見る」。
>>203
読んだ人間がいることにビックリ。さすがに濃い板だなあ。
そうそう、富豪の爺さん、嫌なやつだよな。でも後でそれが効いてくる。
>>206
おいおい、まだ売ってるのかよ!限定500部だよ?どれだけ売れない本なんだ…。
確かに難しいことは書いてあるけど、何というか、ところところツボにはまって笑える。
ちなみに「最高蜂」じゃなくて「最高峰」な。…あ、amazonが間違ってるのか!

米澤穂信「折れた竜骨」
なんか、よくできたノベライゼーションという感じもするけど、悪くない。
小説に魔術とかが出てくるのが苦手な人は受け付けないかも知れないけど、ミステリ好きには面白いんじゃないかな。
212名無しのオプ:2011/09/24(土) 01:27:56.20 ID:Yr+kCAxn
黒川博行「悪果」
面白かった。面白かったが…
俺がこういった悪徳モノに今ひとつのめり込めないのは、俺という人間が「欲深くない」せいなのかも知れない。
だから大した仕事も出来ないのだろうと、やや自虐的な感想を持った。
ここに出てくる人間は、ガンガン仕事をこなし、ガンガン欲を充たそうとする男たちだ。
そうした男たちに感情移入できれば、すごく面白いと思う。
213書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/24(土) 22:56:09.51 ID:3zyaJBWY
有栖川有栖「海のある奈良に死す」を読む。
95年刊行と、これも火村&作家アリスシリーズの初期長編である。
まだビデオテープ全盛時代(ゆえに本作にはこの時代でないと成立困難な
トリックあり)の近過去舞台の時代ミステリという感さえ抱いてしまうが、
本格ミステリにしては、軽快なタッチが持ち味の作者ゆえ、15年以上前の
作のわりには、オールドな感はないのが救いか。
ただし、作中に登場するガイシャ(=ミステリ作家)の言にもとづく、
意味ありげなタイトルの文字どおりの絵解きは、薀蓄としてはちょい面白い
ものの、「刑事コロンボ」のあるエピでおなじみのメーントリックは、
当時、読んでも「これかよ」感があったはず。
関東と関西を股にかけた火村たちの探索行が、
人魚伝説等の歴史薀蓄等をまじえて詳述されており、
トラベル・ミステリとしての魅力を有する作ではあるが、終盤の唐突な
メロドラマ展開といい、ミステリとしては非常に物足りない出来と相成って
いる。
214書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/25(日) 11:55:33.98 ID:3JyxHp+k
皆川博子「壁・旅芝居殺人事件」を読む。
日本推理作家協会賞受賞作ではあるが、中篇程度のボリューム、
現代ではすっかり馴染みが薄くなった地方の芝居小屋が舞台と、
あまり期待しないで手にしたのだが、終盤に来てドンデン返しの連続、
芝居という庶民文化の衰退も丁寧に活写されており、内容的には読み応えが
あるものであった。ボリューム感ある西洋もの、本来のミステリからも
離れ気味な作者だが、是非、こういう類の小品も書いて欲しいものである。
215名無しのオプ:2011/09/25(日) 20:36:20.34 ID:dOJAozOa
貴志祐介「鍵のかかった部屋」
榎本径主役の密室短編集。表題作や「歪んだ箱」は、ガリレオっぽいトリックだが、味わいはまるで違う。
このシリーズのうまいところは、飄々とした榎本に、「怪盗」の疑いをかけ続けているところだろう(実際そのようだが)。
女弁護士の等々力警部(映画版)ばりの「よーし、わかった」も、堂に入ってきた。今後に期待。
「密室劇場」はご愛敬。
216名無しのオプ:2011/09/27(火) 02:40:02.06 ID:jqbEs3Kh
東野 『さまよう刃』
まぁ比較的常識人的な本を書くこの人の限界はここまでだろう。
読み進めていくうち必ず読者が「どのオチに着地させるんだろう?」と頭に描く中で
二番目につまらない結末につつがなく着地。

500頁費やし、すべてのお膳立てが済み、役者がそろったクライマックスで
どいつもこいつもロクな役割振られない展開はある意味壮観。
217書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/01(土) 16:00:44.55 ID:jUU0dFbe
有栖川有栖「朱色の研究」を読む。
これも火村&作家アリスの初期長編。
サー・アーサーのデビュー長編に対するオマージュを感じさせるタイトルだが、
内容的には関連無し。
朱色を恐れる教え子のJDの依頼で、過去の殺人事件の捜査に乗り出した火村
だったが・・・
遂に火村が見る悪夢が明かされる作。(ただし、この後、今日に至るまで
本作に書かれた以上の進展がないのだが)
とにかく動機が凝り過ぎ気味でわかり難い作、入居者少な高級マンション
(通称「幽霊マンション」)を舞台にしたアリバイトリックはそれなりに巧みで
面白く仕上がっているだけにこの点が残念ではある。
本作も後半は紀伊を舞台にしており、トラベル・ミステリ的魅力は堪能出来る
ものは有り。
218名無しのオプ:2011/10/10(月) 22:37:59.06 ID:maIu/ngm
歌野「放浪探偵と七つの殺人」
マルムシを収録した文庫が出てたのね。
これはやっぱり「有罪としての不在」が効いてるでしょ。あれ、なんかおかしいな、と思いながらも、あのオチはすごい。
犯人あての極北と言っていい。
「ドア→←ドア」と「烏勧請」「水難の夜」も傑作。個人的には「水難の夜」が一番お気に入り。
219名無しのオプ:2011/10/12(水) 11:58:45.89 ID:mHPXG70O
高木彬光「白昼の死角」
出だしがすごく面白い。おお、さすがに評判になった作品は違う!と思って読み進めていくと、中盤からだれる。
映画化(夏八木勲主演)された頃に読んだら、また違ったのかも知れないが、今読むとちょっとスピードに欠けるかな。
220名無しのオプ:2011/10/13(木) 17:31:09.91 ID:N+spduP8
川瀬七緒「よろずのことに気をつけよ」
民俗学、呪いがキーワード。これが駄目な人は、読むのがつらいと思う。
内容は、奇怪な事件によって結びつけられた男(民俗学者)と女(被害者の孫)のコンビが、事件の謎を追うというもの。
正直、そんな痛快な作品でも重厚な作品でもないので、時間に余裕があれば読んでもいいかな、というレベル。
221名無しのオプ:2011/10/20(木) 14:10:16.10 ID:vcZ5MO5f
>>30
やっぱりがっかりおっぱいw

222書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/23(日) 00:11:28.99 ID:2tmN2/Vc
有栖川有栖・安井俊夫「密室入門」を読む。
単行本(ソフトカバーだったと思う)刊行当時に買い逃してしまった作。
アリスとミステリ好きな一級建築士(「女王国の城」の作中図面の担当者との
こと。大卒でなく専門学校出身という異色のキャリアの持ち主らしい)
の密室をめぐる対談集。
話題はミステリばかりでなく建築にも及び、
密室という、この魅力的なガジェットに関して語り尽すという感あり。
ただし、博覧強記という感がある現代の本格ミステリ作家アリスの対談相手と
しては、建築という専門性があるとはいえ、安井氏はやや力不足という感は
否めない。個人的嗜好も関係するとはいえ、60年代生まれにしてはSFを読み
始めたのが遅かったり(終盤に話題にあがる「鋼鉄都市」「はだかの太陽」と
いうたアジモフの著名なSFミステリも未読のようだ)、
クローズド・サークルと密室の概念が峻別出来ていなかったり、
近年の密室ミステリの傑作、協会賞受賞作である貴志祐介「硝子のハンマー」
が未読であったり(安井氏にとり貴志はホラー作家という印象程度らしい)等々。
まあ、そうは言うても、リアルに建築学から見た密室というコアなネタは
本格ミステリオタのパスタイムとしては、十分に楽しめるものとはなっている。
223名無しのオプ:2011/10/23(日) 04:23:46.88 ID:v1UXquHN
イニシエーション・ラブ
後半の展開にはひたすらイライラしてしまった。
登場人物を全然好きになれなかった。
肝心のトリックも一通り有名どころを読んでいる身としては、あっさりと気づいてしまうレベルでだった。
ミステリをあまり読んでない人にも、あまりお勧めしたくない感じだ。
224 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/10/23(日) 08:16:29.00 ID:To/fiiM2
教えていただき、ありがとうございました
225あぼーん:あぼーん
あぼーん
226あぼーん:あぼーん
あぼーん
227名無しのオプ:2011/10/28(金) 23:35:57.18 ID:fqtwB2zJ
お前は誰でも読んでる基本のネタばればっかでむなしくならないか?
パソコンの前でドヤ顔してる光景が目に浮かぶよ
228あぼーん:あぼーん
あぼーん
229書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/29(土) 22:38:52.01 ID:dO5Z0jFU
泡坂妻夫「亜愛一郎の逃亡」を読む。
おなじみ亜シリーズ最終作品集。
このシリーズは前に好みではないと書いたことがあると思うが、
まあ、その遊び過ぎに最後まで馴染めなかったという感あり。
アリスが推していた「球形の楽園」と表題作のみ読みたく思い手にしたが、
結局、全作を読破してしまった。
では、例によって大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!!!!。
・「赤島砂上」
ふと、エルのエジプト、あるいはマイナーなところではJ・ボール作品を想起
させるネタ。有名なブラウン神父シリーズ作品のこの作者なりの
バリエーションという感もあるが、まあ、隠蔽工作に無理有り過ぎでしょ。
・「球形の楽園」
反論有りだろうが、似たネタなら赤川次郎の三毛猫第1作の方が、
パワーアップした感じで面白いのではないかと思うた。
長編と短編という趣向の違いはあれど、犯人の意外性もあちらの方が上
という感あり。
・「歯痛の思い出」
まあ、ミステリとしてはご都合主義で強引過ぎる展開だが、
作者の実体験が活かされているのか、大病院の診療風景は妙に面白く、
興を惹く作ではある。共感する人も多いのでは?
230書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/29(土) 22:40:01.12 ID:dO5Z0jFU
・「双頭の蛸」
火縄銃、ズームドルフあたりのインスパイアかと思うが、
犯行方向は上手く行き過ぎ感大。
俺はトリックは別として犯人は早くにわかった。
もっとUMAネタを効果的に活かす方法は無かったであろうか?
(表題の双頭の蛸はミステリとしての本筋には殆ど関係しない)
・「飯鉢山山腹」
よく考えればかなり強引なトリック(逆走ネタ)だが、じっくりトリックを
鑑賞する面白さはある作とも言い得る。
まあ、崖崩れという強い偶然性が絡むのは難だが。
・「赤の讃歌」
紋章上絵師という家業に生まれた作者らしい美の特性に拘泥した作と
言い得るが、ミステリとしては古典的な入れ替わりトリックがあるだけであり、
たいして面白い作ではない。
・「火事酒屋」
落語「火事息子」とのストーリー上の関連は皆無とはいえ、このネーミング、
やはり江戸っ子な作者は落語好きとわかる作。
防火服ネタはそこそこ面白し。
・「亜愛一郎の逃亡」
ラストはメルヘンの世界へ。
足跡が無いトリックネタ「へえ〜」程度のものか。
まあ、わりとあっさりとこれで亜シリーズ全巻の終了。
231あぼーん:あぼーん
あぼーん
232書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/30(日) 22:12:10.78 ID:CncnUGRh
「天城一の密室犯罪学教程」を読む。
エンタメとしてはともかく、本格ミステリオタ御用達作品。
(表題からもわかるとおり、特に密室好きにはお薦めか)
実践編(パート1の島崎警部ものとパート3の素人探偵摩耶もの)と
理論編(パート2、講義形式の密室犯罪学教程)に分かれているが、
この本の「売り」であるはずの理論編に関しては、いかにも大学の先生
(しかもコチコチの理科系)らしい理屈っぽく肩が凝るものであり、
前記した「密室入門」のアリスの本作に関する紹介部分を読んだ方が
わかり易かったりする。
とは言うても、とにかく資料価値はある作ではあるが、
日本評論社が、見るからに一般受けしない本書の刊行をOKしたのは、著者である天城先生の本業(数学)での貢献ゆえか、社内に本格ミステリ好きが存在したゆえか・・・
(両方ってこともありか)
いずれにしろ、
模型ヘリ、スレイハンド、ソア橋バリエーション、映画ネタ、ガイシャ=犯人、
入れ替りトリック、見えない人本邦版、早業殺人、人口雪ねた等々・・・
多少長めのものもあるが、密室殺人小説のエッセンスを極端に凝縮して
抜き出せば、このボリュームで書けますよという趣向は興味深いものはあり。
233名無しのオプ:2011/11/04(金) 12:02:23.55 ID:pw0H9tyY
>>223
それマジでやられたスレで書いたらフルボッコだと思うw
でもあんたの感想のほうが正しいよ。
ブコフで105円で買っても損した気分になるくらいのゴミ本だった。
234書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/05(土) 23:03:55.28 ID:hSqYi8sR
佐野洋「一本の鉛」を読んだ。
ブンヤ上がりの著者の長編第1作。
しかし、そうとは思えぬほど、軽快な語りで読ませるものあり。
ミステリ的には密室のトリックはたいしたことはないが、細かい謎が連発され
興を惹く。
本作の場合は時代性と作者のキャリアの関係もあって、
登場人物は大のオトナばかりだが、後のヤングが活躍するお遊びに徹した
軽ミステリの源は、後の赤川次郎を経て、佐野作品にあるのではなかろうか。
事件そのものは残酷、動機も利己的ながら、ストーリーに暗い感じは皆無、
既に60年代の初期にこういう作風のものが書かれていたとは意外でもある。
最後の最後に来てタイトルの含意が明かされるという趣向も良し、
(ただし、CP製作の今日はピンと来ないものありかもなー)
ビビッドでタフなブンヤ同士のトークも楽しい。
人が死んでいるんやで?という正直な感も抱くが、
まあ、これが今も変らぬ実態かと思われ。
235書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/13(日) 06:31:02.97 ID:qmGOhry5
高見順「如何なる星の下に」を読む。
ミステリ的要素(作者があえて思わせぶりに書いているのがわかるとおり、
謎解き展開が無いわけではないのだが)は?
と問われれば「?」な作ではあるが、こんな連中(一種の変態=ミスオタ)に
わたくしは敢えて問うてみたく思う。
「喪前は『人生』ということ、『生きる』ということを、どう思うているのか?」と。
大森に住いが有りながら、あえて浅草のボロアパートに蟄居し、周辺の、
それも地元の裏道的地区を巡る作者そのものな主人公。
30男のくせして、10代の踊り子に思慕を寄せる完全ロリコンなのである。
しかしながら、この主人公を含めて、登場するいわゆる浅草の住人
(殆どは芸人)は、読んでいてたまらなく愛おしいのである。
こんなんエモーショナルなものは、ミステリのみを読んでいる限りでは、
絶対に味わえまへん。
断言しておく、「各人、心して読め!!!」と。
236名無しのオプ:2011/11/14(月) 19:05:00.17 ID:OoL5BHxh
もう書斎のオナスレでいいんだな(笑)ここは
237元 ◆pabVKfCDzNVk :2011/11/14(月) 20:02:34.23 ID:TJpLt6LL
東野圭吾「白馬山荘殺人事件」
マザーグースの英文がウザイけど
ラスト50ページは圧巻だった。
読んでも後悔しない作品だった
238名無しのオプ:2011/11/14(月) 20:52:37.53 ID:yZHNzB+M
今日は月曜日だということを忘れて読んだふりをする書斎w
239書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/19(土) 15:21:22.67 ID:RzIQboPB
泡坂妻夫「亜愛一郎の転倒」を読む。
角川刊行時に第一作品集「狼狽」が、面白く思えずスルーしていたシリーズの
第二作品集。
第三作品集(最終巻)は先に論考したが、今回、廉価ゆえ、本巻を手にして
みた。
まあ、総体的に見た結論から言えば、一番落ちる出来かなという感あり。
一応ながら、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「藁の猫」
写真家という職業柄、多少の絵心はあるのだろうが、「亜ってこんなに美術鑑賞
能力があるのか?」という疑問が浮かぶ作。
タイトルに関した推理も、いささか(注 いささか先生ではない(w )
こじつけ気味であり、面白い作ではなかった。
・「砂蛾家の消失」
建物消失ネタ。タイトルを見て、期待の作だったのだが・・・
うーん、一応、納得がゆく妥当な解決といったところか。
山中放浪で曜日感覚が鈍化していたというのも伏線として効いているし。
エルの「神の燈火」ネタでなければ、この手しかないかもなー。
・「珠洲子の装い」
これも無理有り過ぎな設定で面白くない作であった。
いかに謎解きミステリとはいえ、作り過ぎては駄目である。
240書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/19(土) 15:22:08.09 ID:RzIQboPB
・「意外な遺骸」
残酷だが予想外の展開が楽しめる作ではある。
ただし、読者が手がかりから真相を推理とかは無理っしょ。
・「ねじれた帽子」
偶然性に頼った展開が多く、面白くない作であった。
それだけ。
・「争う四巨頭」
これもつまらない作であった。
・「三郎町路上」
事実上の密室のタクシー後部席に死体消失ならぬ死体登場(
しかも首と胴体が切断状態)ネタ。
上手く行き過ぎ感はあれど、不可能犯罪のアクロバティックな謎解きは。
一応、堪能出来る。
・「病人に刃物」
ジョンやザングウィル作品でおなじみ早業殺人かと思いきや・・・
内から刃物ネタ。実話も想起させるマジで書くと恐い話でもある。
意外性は十分でそれなりに面白し。
241書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/20(日) 14:16:52.04 ID:+PvxDPO5
藤原聖子「世界の教科書でよむ<宗教>」を読んだ。
翻訳ミステリに限らず、洋画、海外ドラマ等を楽しむ場合に
必須の知識とも言えるのが、宗教に関するものであろうが、
海外9カ国の宗教教育事情を教科書を素材にコンパクトに纏めている良書
である。高校生レベルを対象にしたちくまプリマー新書の1冊だが、
その内容は意外に濃い。
英国を取り上げた章で、冒険物語や推理小説が好きなイスラム教徒のJCが
紹介されているので、この板で本書を評するきっかけと成り得てラッキーで
あった。
各章冒頭で紹介される統計資料にもとづく、
宗教別の信者数割合は、特に興味深いものがあるが、
韓国の3人に1人がクリスチャン(カソリック、プロテスタントを合わせた数)
というのが、少し驚きの数字であった。
この辺に制度上は存在しながらも、長期に渡り死刑の未執行状態が続いている
因も存するのであろう。
また、新宗教に関する記述は存在するにもかかわらず、あの統一教会に関する
それは無いというのも、何か事情はあろうが不可思議に思えた。
本書で紹介されている国々に関しては、意外に教科書上では、少数の異教徒に関しても配慮されたものとなっているのがわかったが、
(中国、ロシアの事情も知りたいところだ)
ふと、本邦における朝鮮学校の教科書の偏向ぶりが際立つという感をあらためて抱いた。
242名無しのオプ:2011/11/20(日) 15:26:55.30 ID:80Y0XH+b
書斎の守備範囲は広いね。
243名無しのオプ:2011/11/20(日) 15:35:49.37 ID:8wtL/gzF
で、それをミステリーだと言い張るからにはミステリーを定義できないとなw

名無しの自演242じゃミステリーではないと自白しているけどw
244名無しのオプ:2011/11/20(日) 18:14:43.57 ID:EcMXY6Sj
「私の男」桜庭一樹
ただただ気持ち悪い。まだ著者が女性で良かった。
やはり某直木賞審査員が推す作品は合わず、逆にこいつが貶す作品は好むという良い指標を再確認出来たという意味ではよかった。
245名無しのオプ:2011/11/21(月) 13:52:51.16 ID:j9aA2uDI
ミス板住人のくせに証拠も無いのに自演と決めつけるなんて最低だな
だから八つ墓村の犯人は森さんなんだよ
246書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/21(月) 21:23:35.02 ID:ph9MPKIy
妄想にとらわれて誹謗中傷ばかりしていないで、
>>243>>244にも一言無いとまずいやろ(w
247名無しのオプ:2011/11/22(火) 00:13:49.50 ID:I8kn8llF
具体的に定義することはできずに罵倒ですか書斎さん?
罵倒する暇があるなら定義づけくらいできる筈なのにそれをしない。
つまり定義ができないということが証明されましたな。
248名無しのオプ:2011/11/22(火) 19:00:29.77 ID:zT9NyjEJ
>>244
著書が女だからこそ腹立つけどね。
おっさんに媚ることで
「私、オジサマ方の願望を叶える、ステキな女性、うっふんあっはん」
ってことで評価を高くしてもらおうという意図がミエミエなんだけどね。

女流作家はこんなような女ばかり。
249書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/22(火) 22:52:49.15 ID:M3UGJdEs
>>247
レスポンス失敗やったね(w
>それをミステリーだと言い張るからにはミステリーを定義できないとなw
こんな事を堂々と書いている以上、
>>244に一言無いとおかしいっしょ。
まさか桜庭作品未読とか?
250名無しのオプ:2011/11/22(火) 23:23:19.78 ID:WKOdUgI/
>>249
いちいち全員のレスに因縁つける書斎さん、お前と一緒にするな馬鹿w
定義ができないならさっさと負けを認めて謝罪しろやw
251名無しのオプ:2011/11/23(水) 00:04:22.69 ID:4VGjAfuv
>>248
いや、それは桐野夏生だけだ。
恋愛系は男性作家の方がエロゲーっぽい展開が多くて萎える。
252名無しのオプ:2011/11/23(水) 12:18:08.99 ID:pydLevpw
「ボクだけ叩くなんてひどいよ…他の人も叩いてよ」と泣く書斎w
253書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/23(水) 12:36:17.25 ID:A7Ppfcfh
>>252→罵倒モード開始すか?(w
そうやって逃げてばかりいるから駄目なのである。

沢木耕太郎「深夜特急・第一便 黄金宮殿」を読む。
この板では「冒険もの」(当時の国際情勢、交通・通信事情等を思えば、
正にこの形容も妥当するものがあるが)として紹介しておくが、
後にバック・パッカーのバイブルとまで称された「紀行小説」である。
今となっては懐かしい作だが、新刊当時は、ルポルタージュとして読んでいたので、20代の著者の物質的、性的淡々ぶりに「?」感があったのだが、
なるへそ、日本の伝統文学である「紀行文」という形式による「小説」で
あったのかと思えば、うなずけるものあり。 
香港やマレーシアで、曖昧宿まがいのホテル(日本的にはモーテルという呼称の方がふさわしい)に長期滞在しながら、それらしきエピが皆無なのも、
「作風」ゆえと理解すればよろし。
時代背景を良く押えたうえで読めば、今でも楽しめるものはあるが、
(中国への返還前の香港、マカオは大変貌しているはず。魔窟九龍も無く
なったし)、やはり古さは否めないものあり。
新刊当時、第二便までは読んだが、かなり後年になって刊行された最終巻
第三便は未読。
今更、「どうっしようかなー」という人も多いのではないか?
254名無しのオプ:2011/11/23(水) 12:42:04.27 ID:pydLevpw
>そうやって逃げてばかりいるから駄目なのである。

自覚があるならさっさと定義してみろ、そしてその定義に従って今まで自分が垂れ流してきた出鱈目を正当化してみろw
ところで今日は昼間っからなにしてるんだ?
俺は講義がないだけだが、お前は就職しているという設定だろw
255名無しのオプ:2011/11/23(水) 12:44:20.06 ID:kUGJVbYp
>>254
書斎のフォローしたくないが、今日は祝日
256名無しのオプ:2011/11/23(水) 12:45:52.11 ID:pydLevpw
>>255
ああそうか。うちは祝日関係ないから忘れてた。
257名無しのオプ:2011/11/23(水) 13:00:44.07 ID:m7rcNp7W
書斎は逃げることしかできない馬鹿なんだから相手にするなよ。
258名無しのオプ:2011/11/23(水) 13:22:16.49 ID:DbSA9rHJ
>>256 むしろ祝日だと知らないから、いつものお昼休み設定であの時間に書き込んだんだよ
ただこう書くとこれからあわてて書き込むかもしれんが
259名無しのオプ:2011/11/23(水) 13:54:29.26 ID:kHlzd968
すねかじりがすねかじりを笑うスレがあると聞いたんですが
260読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/11/23(水) 17:33:39.33 ID:ZCRwB0MA
「ガラスのターゲット」安萬純一(東京創元社)

白昼堂々世田谷のレストランで起きた爆破事件。同窓会中の若者が大勢犠牲になった。
更に日を置かず八王子で若い女性達が毒殺される事件も発生。
そして町田のアパートでも若者が殺される。
探偵見習い学生と担当刑事は一見バラバラに見えるこれらの事件に関連があるのではと睨むが……。

うろ覚え御免。
とりあえず本作の眼目はフーダニットそれも「見えない犯人」一本。
捜査の目を巧みにすり抜けるその正体とは――ってことなんだが、うーん……。
やっぱり現代でこのテーマは―トリックが介在する瞬間的なものは除き―無理なんじゃないかねえ。
根気よく調査すればいずれ割れる運命のものとしか思えなかった。

フェアかどうかについては不自然な記述にアレッとなれるから、○。
ただそれが正解に直結するかと言うとノー。
ラストも捻ってあって良いね。
しかしデビュー作の衝撃には大分譲るかと。
261あぼーん:あぼーん
あぼーん
262名無しのオプ:2011/11/28(月) 14:46:14.82 ID:jtncxKYj
>そうやって逃げてばかりいるから駄目なのである。

なるほど
この馬鹿は逃げているという自覚は無いんだな
263書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/03(土) 21:21:02.29 ID:lIX6k7/D
泡坂妻夫「蔭桔梗」を読む。
平成に入ってからの、表題作による直木賞受賞は少し驚きであった。
今更感もあったし、もうこのビッグタイトルには縁無し、稀代のパズラー
という存在で記憶される作家なんやろうかと思うていたのだ。
作者の家業である紋章上絵師等の東京の職人たちを主人公にした作品が主
として収録され、各話が簡潔に纏まった作品集。
謎解きや怪談含みの展開の作があるのは、いかにもこの作者らしくもある。
まあ、遊び心に徹したミステリと同様に、読み手により評価が分かれる「本」
であろうか。俺はさほど面白いとは思わず。
では、そろそろ大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!
「増山雁金」
表題に掲げられた紋にまつわる秘められた物語。
上絵師の目を通して遠まわしに語られるのが、かえって印象深い。
「遺影」
イェーイ!とか言う椰子は正直言うて「アホ」である(w
職人談ではなく不倫ネタ。
最後に幻想談へと転じてゆくのがわざとらしい感あり。
「絹針」
着物の仕立屋談。これも過去の恋バナネタ。それだけという感もある。
「簪」
作者の少年時代を想起させるエピ。戦争怪談の締め。
先の展開が見えがちなのが残念な作ではある。
264書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/03(土) 21:21:59.48 ID:lIX6k7/D
「蔭桔梗」
正直いうて、これで直木賞?という感もあり。
悪い作ではないのだが、またしても過去の恋バナネタ。
桔梗の紋がポイントになるが、さほどインパクトのある話には思えず。
「弱竹の字」
事実上の主役、表題にも名がある弱竹さん自身が1度も登場しないという構成
が粋。
「十一月五日」
現代社会の職人のひとつとも言える歯科技工士という地味な職業に着目
したなかなかに面白い作であった。弱竹同様、技工士の藤巻さんは直接には
1度も登場しない構成が、かえってその存在感を増す効果があって成功
している。
「竜田川」
滲抜屋という職人を主人公にミステリ仕立てで進行する収録作品中では
わりと異色の作である。それだけにかえって通俗的過ぎる面も有るのが難か。
「くれまどう」
職人談ではなく、旦那がリーマン兼業の文房具店主夫妻の話。
現代的視点でクールに見ると、妻の不倫に対する旦那の態度が出来過ぎ感が
あって不自然という感あり。
「色揚げ」
またしても過去の恋バナ。いい加減にせい!という感もあるが、
最後は色揚げされた女と綺麗に決めてくれてはいる。
決まり過ぎという気もするが。
「校舎惜別」
職人談ではなく、引退した教員を主人公にした懐古談。
メーンは真面目な天ぷら学生のエピで心を打つものがあったのだが・・・
老いらくの恋ならぬ「愛」ネタに変じて来る終盤は、ややキショいものも有り。
265名無しのオプ:2011/12/07(水) 15:22:17.73 ID:X42GVcIx
このスレは
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266書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/10(土) 14:52:35.05 ID:itlQn91n
矢野徹「カムイの剣」を読む。
CSでアニメ版(相当な脚色あり)がオンエアされたのを機に久々に手に
取ってみた。うーん、懐かしい・・・
SF第一世代の作家・翻訳家の矢野氏の最大のヒット作ではあるが、
内容的には歴史冒険小説であり、宝探しや謀略に関する謎解きの要素もメーン
なため、この板で取り上げてみることとした。
キャプテンキッドの財宝探索をめぐる陰謀に巻き込まれた主人公次郎、
忍者修行を経て、彼の壮絶かつ壮大なリベンジ・冒険が始まってゆく・・・
一読巻をおかせぬハイテンポな語りが見事すぐる、アニメ版は今でもアニオタの間では人気ながら、原作はすっかり忘れ去られている感があるのは、何とも
残念である。
いくつか眼についたアニメ版との目立った相違点を指摘しておくと、
クライマックス、次郎と幕府隠密の首領天海(仇でもある)との
五稜郭での対決シーンは無く、これ以前にあっさり決着がついてしまうこと、
最期まで颯爽としたイメージがあるお雪さんは、凍傷でボロボロ、天海(?)にフィンガー・レイプされるというアダルトなシーンもあること、
何よりも、次郎はアニメのような超人的な必殺技の持ち主ではなく、
優秀な忍者のひとりに過ぎず、むしろ知略・商才に長けたキャラとして描かれ
ていることである。ゆえに、原作ではこの後(正に維新の世)における彼氏の
活躍にも繋がってゆくという次第。
(アニメではお雪の愛犬=白犬と共に去ってゆくだけ)
267書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/11(日) 23:49:09.44 ID:uUHNOm+m
沢木耕太郎「深夜特急 第二便 ペルシャの風」を読む。
コウタローの「旅」も、インド、イスラム諸国へ。
中華文化圏より、はるかにカルチャーギャップが大きいエリアのため、
冒険色は第一便より濃くなって来る。
今も変らぬであろうガンジス河の葬送は、淡々とした記述でありながらも、
ビビッドな迫力に富むし、パキスタンでは爆弾魔と間違えられ警察から暴行
を受けたりさえする。
イランのヒッピーバス旅行に至っては、正に「冒険」そのもの(w
細かい点だが、本人が自覚していないであろう作者の世界史の知識量には、
敬服気味。
例えば、仏教の四大聖地名(63頁)なんて、高校世界史では普通やらん
でしょ。さすが、国立大学卒という感あり。
268名無しのオプ:2011/12/12(月) 07:28:23.07 ID:aiRQKMIi
「夏と花火と私の死体」乙一

自分が親になってこういった作品が辛くなってきた
ミステリーとしては無駄なく展開される物語が良
だが登場人物の少なさからオチはわかってしまう
この作家の本は黒い話が淡々と進むところに魅力があるのでしょうな
同収録「優子」は意味がわからずわかろうとも思わなかった
269書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/24(土) 20:22:15.84 ID:BQnXe8qt
井上靖「おろしや国酔夢譚」を読む。
BS、CSの映画化作品放送に触発され、久々の再読。
まあ、エモーショナルな面を強調した映画を見てから読んだ者は、
井上作品らしいその淡々とした筆致にとまどいを覚えるのではないかな。
主人公の大黒屋をはじめ、登場キャラの様相も映画とはかなり異なるものが
あるしね。一応、小説ゆえ、実話ネタなのにキャラの心情に入りすぎた面は
あるものの、とにかく派手な展開は無く、ロシアにおける漂流民大黒屋一行の辛抱と忍耐の流転の日々が綴られてゆく・・・
シバリョウ流の歴史薀蓄も披露され、
それは読みどころにもなっているのだが、正直言うて、淡白過ぎて退屈を催す
ものさえある。
この板では、一応、冒険小説として紹介するわけだが、
まあ、リアルな冒険(精神面も含めて)とはこんなかなという気も
しないではない。
2ちゃんねる終期が迫って来た今、匿名の影に隠れて不行跡を繰り返している
ねらー連中に、あえて私は問うてみたく思う。
「喪前は真の冒険というものを知っているのか?」と。
270書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/31(土) 21:11:18.62 ID:uRDgR3t4
沢木耕太郎「深夜特急 第三便 飛光よ、飛光よ」を読む。
遂に深夜特急シリーズを完読。
まあ、「紀行小説」としては面白いことは面白いのだが、
(実際、読み始めたら止まらないという意味では正にノンストップな特急的
というほどの出来ではあるわな)
第三便に入ると、旅の主舞台が欧州となり、第一便の中華圏、
第二便のインド・イスラム圏と比較して、この板的に見た場合の
「冒険小説」としての面白さは大きく減退しているという感あり。
この著者の持ち味である貧乏旅行の面白さ健在とはいえ、
ヨーロッパ圏では、途上国と比較した場合、やはり旅自体がどこか
行き届いたものになってしまいがちなのである。
モナコで博打やりたさにヴェニスをスルーしたり(結局、正装が無くカジノに入場さえ出来ないが)、パリで毎日エッフェル塔を眺められる部屋にいながら
1度も昇らず仕舞いだったり等々、
この作者のポリシーとも言うてよいような「拘り」が顕れる部分は、
面白く読んだのだが、恩を受けた日本人建築家夫妻の依頼で、
アンカラで夫妻の友人(故人)だった画家の愛人にその死を伝達したり、
後にローマで本妻とその娘にも会ったりというエピ、
ですます調の報告文で地中海の船旅(素敵な女性との出会いもあり)を情感的に綴った章等、
前2巻と比較しても、あまりに「小説している」部分が多いのも、
淡々とした冒険紀行を期待している向きには、残念ではある。
(これは事実か否かという問題ではなく、あくまで「作品」として見た場合
である。実際、長身イケメンスポーツマン風のコウタローは異人の女性にも
モテる可能性大ではあるが、これは別問題)。
更に細かい点ではあるが、画家の本妻も愛人も霊能力を持った女性であったり、
ポルトガルの乗り合いバスで、墓場前から乗車した英語を話す国籍不明の
不気味な男のエピがあったりと、いずれも、あっさり流されて書かれては
いるものの、らしくないオカルティックな要素が目についたのも難かな。
271書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/01(日) 23:39:29.70 ID:nMEAIpHW
家森幸男「世界一長寿な都市はどこにある?」を読む。
俺は大のミステリファンだが、偏狭なオタではないので、
この類の本も読むのだ。
一見、都市論のようなタイトルが付された作だが、
食・健康・ライフスタイルという副題からわかるとおり、
内容的には医学者の手になる健康論である。
果たして、タイトルに対する答えは何か?
これがミステリ的興趣をそそるものがあるわけだが、
結論は最後の最後に記されておる。
著者の健康論に関してはマスコミ等で既知のものも多いが、
尿検査を中心とした医学者らしい実地による検証は、読む者にとっても、
単発的知識に止まらせない説得力に富んだものとなっている。
版元は岩波だし、新書で広く読まれる形で出版して欲しかったものである。
272書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/02(月) 22:28:34.69 ID:YSOVHZoq
小林信彦「流される」を読む。
おそらく著者のライフワークになるであろう自伝小説の第三弾である。
うーん。正直言うて面白い・・・
ミステリに造詣が深い作者だけあって、あえて意図したか否かはともかく、
母方の祖父の家系に関する謎解きの興趣が、読む者をそそるものあり。
文体的には、ハードボイルドタッチの私小説とも見えるが、
それは、本邦で人気があるチャンドラーの米風浪花節ではなくして、
ハメットのクールさとロスマクの傍観を抱き合わせたような、とでも称し得ようか。
本作に関しては、
新年にあたり、私は躊躇無く言う、各人「座して読め!!!」と。
しかし、本作の狂言回し的キャラの滝本氏の実在(モデルも含む)の有無、
その後等は妙に気にかかるものあり。
273書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/07(土) 13:03:18.08 ID:pt7uui8h
泡坂妻夫「ヨギガンジーの妖術」を読む。
7編収録の作品集。名探偵ヨギガンジーのデビューである。
うーん、前に紹介した亜シリーズと比較すると、今ひとつ切れ味を欠く作
が多いという感あり。探偵キャラの奇抜さ・面白さは抜群でありながら、
高い人気を得られなかったのは仕方あるまい。
大好評に応えて、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「王たちの恵み」<心霊術>
心霊トリックは手品ちゅーか奇術そのもの。
だから種明かしされると「なーんだ」感が強いのは仕方あるまい。
記念すべき(?)ヨギデビュー作ではあるが、高い評価は出来かねるものあり。
・「隼の贄」<遠隔殺人術>
本作も肝心要な遠隔殺人(ちゅーか予言殺人)のトリックが、
反則気味と強引な小技であってはしょうもないという感あり。
・「心魂平の怪光」<念力術>
3作目となり、作者に少しはパズラーらしい調子が出て来たのか、
それなりに読ませる作にはなっておる。
鼠殺しまくりのシーン多数なのは、少し不快感有りやけどね。
274書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/07(土) 13:04:29.00 ID:pt7uui8h
・「ヨギガンジーの予言」<予言術>
これも予言ネタだが、俺レベルの読み手には真相が十分に読める程度のもの
なのが残念。色鉛筆ネタも小技過ぎる感あり。
まあ、本職マジシャンらしいとも言えるが。
・「帰り銀杏」<枯木術>
タイトルからもわかるとおり、怪奇探偵小説仕立てに期待したのだが・・・
トンデモ無理やりな解決は正に「逝ってよし!」という感あり。
「釈尊と悪魔」<読心術>
これはミステリとしてはNG作品でしょ。
前記した皆川作品を想起させる旅芝居ネタだが、展開がお約束過ぎて萎え。
・「蘭と幽霊」 <分身術>
シマソウ長編の元ネタ(トリック部分)ここにあったんかちゅー、1編。
まあ、それなり面白い程度の作にはなっておる。
275書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/08(日) 07:43:33.40 ID:zaqHbMcz
麻耶雄嵩「メルカトルと美袋のための殺人」を読む。
本年はこのミス等で「メルカトルかく語りき」が好評ゆえ、
第一作品集であった本書を、あらためてチェックしてみることとした。
収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる」
小説としての後味は決して良いものではないが、メルカトルの奇矯なキャラも
良く描写され、謎解きの着眼点も面白い作ではある。
ふと、睡眠学習ブームなんてのがあった時代を想起すますた。
・「化粧した男の冒険」
メルカトルのやり過ぎ名探偵ぶりが遺憾無く楽しめる(?)1編。
××(××2文字)捏造とは・・・
・「小人閑居為不善」
ここまでやるとなると、実は、小人=メルカトルという作者の皮肉なのでは?
とでも思いたくなる1編。
ただし、遺言により打つ手があったかとも思う。
276書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/08(日) 07:44:22.40 ID:zaqHbMcz
・「水難」
うーん、読めばわかるが、「これ」をやるとマサと同じになっちゃうんだがな作。
マヤ(注 「ウルトラセブン」の美少女宇宙人のことではない (w )は、
基本線スーパーナチュラルは逝ってよし! で押して欲しかった・・・
メルカトルは今なら時専加入者とか思わせるのが面白い作でもあり、
既に「・・・かく語りき」もあり(w
・「ノスタルジア」
メルカトルが書いた小説内小説の拙い記述が読み難くも面白い。
謎解きは反則と詭弁過ぎるという批判はあろうが、
まあ、ご愛嬌と見るかどうかかな。
・「彷徨える美袋」
本作を読むと、メルカトルの俺様冷酷ムードぶりが全開、テレビドラマ化NGぶりがわかる。(映像化すると面白いキャラかと思うが、有名スターはオファーを受けないでしょ)
・「シベリア急行西へ」
何となくシベリア急行でポワロ風しているメルカトルな作。
あまりに偶然な事故絡みな展開が惜しまれるものがあるが、
まあ、それなりに細かい論理は有り。
277書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/15(日) 13:45:13.79 ID:awHOBE3g
泡坂妻夫「煙の殺意」を読む。
収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「赤の追想」
明らかにホームズとワトスンもどきの男女、くどい情緒と好きな雰囲気の作
ではない。メーンストーリーそのものも、長編でじっくり書き込んだ方が
活きたのではないかな。航一の悲劇もより鮮明になったと思われだ。
・「椛山訪雪図」
これが直木賞候補作?、というのが正直な感想。
ミステリとしても犯人は見え見えだし、謎解きも読者の推理不可能なもの
である。逝ってよし!だな。
・「紳士の園」
読むとわかるが、シニカルなタイトルが効いている。
ラストでの大展開が読ませどころ。
・「閏の花嫁」
オチが9割方読める作。だが、残り1割はそっち方向で来るとはねぇ。
まあ、その程度の作に過ぎないとも言えるが。
・「煙の殺意」
かなり酷な殺人をさらっとゲーム感覚で書いているのはこの作者らしい。
今は火災警報機の性能もグレードアップしているだろうが、
殺伐とした世の中だし、妙にリアリティがあるのが恐ろしか。
・「狐の面」
前半のマジック種明かしネタはこの作者の十八番ながら、
完全ユーモアミステリ狙い?でなればアホ過ぎる作である。
・「歯と胴」
バリンジャー作品がヒントだろうか?
ただし、あちらは遊び心が感じさせる作であったが、こちらは凄惨過ぎる印象。
歯発見、豊胸ネタ等のストーリーもあまりに創り過ぎである。
・「開橋式次第」
これも凄惨にして創り過ぎ(特に動機面)。
278書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/21(土) 15:16:52.85 ID:hpwK9sci
泡坂妻夫「しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術」を読む。
まあ、正月に寝転がりながら気楽に読むには最適程度の文庫書下ろし作品。
(これも本作のトリックちゅーか、趣向のひとつとなっている)
ヨガ修行者にして、ちょいおとぼけな名探偵ガンジー、
一番弟子で元インチキ術者、異相の大男不動丸、二番弟子の猫をも殺す好奇心旺盛、旅役者あがりの美保子、前作(短編集「ヨギガンジーの妖術」)を既読
だったゆえ、キャラに馴染十分なのも幸いであった。
ただし、作者が読者の幸せのためび、ネタばれ厳禁とした「本」に関する仕掛けは、そうたいしたものとは思えぬ。
内容的には、新興宗教ネタ、断食ネタ等、これに謎解きを絡ませた展開が、
ユーモアをまじえながら、案外とスリリングで読ませると言うたところかな。
279書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/22(日) 16:52:49.96 ID:/+EGR7og
藤沢周平「橋ものがたり」を読む。
うーん、まあ、こんなものですという感あり。
藤沢作品には時代ミステリと言うてよい作もあるが、
本作品集に収録されているのは、奇をてらうことがない典型的な世話もの
である。
新刊当時(80年代初頭)は、むしろこの手の江戸人情噺的ものを書く人が
少なく、その点でノスタルジックな注目もあったように記憶しておる。
ちょい気にかかったのは、一昨年逝去した井上ひさし氏の解説で、「思い違い」という作に関して「この娘の通勤の仕方には、ポーやチェスタトンのそれに
匹敵するようなトリックが仕掛けてあり、あッといわせられます」
というくだり。
「それは違うでしょ」ってのが正直な感である。
ポーやチェスタトンのような奇想にあらず、逆に現代にも通じるようなネタ
なのである。
280名無しのオプ:2012/01/23(月) 01:03:34.00 ID:rIntokgy
もうさ、ブログでやれよ
281名無しのオプ:2012/01/26(木) 23:46:47.50 ID:e0FhTbDT
草川隆「夜行寝台ゆうづる殺人事件」(青樹社BIG BOOKS)

1992年の長編。作者はSFや児童文学畑の人で、ミステリ好きが高じて1986年に発表した「個室寝台殺人事件」が鮎川哲也らの激賞を受け推理文壇にデビュー…したらしい。

寝台特急「ゆうづる4号」の女性専用車両で旅行中のOLが刺殺され、さらに被害者と寝台を交換したトラベルライターの田崎淳子も赤坂の公園で死体となっているところを発見された。

淳子が事件の直前に取材した青森・合甫公園で発生していた女性の殺人事件、殺害現場近くに彼女の指紋が付着したテレフォンカードが落ちていたことから、警察は2つの凶行を合甫公園での殺人を口封じするための犯行と見て捜査を進めるのだが…。

青森の事件の被害者の妹、その婚約者で疑いをかけられた劇画家が探偵役。
現場に落ちていたテレカ(時代を感じる…)から隠された真相に近づく部分は悪くないものの、犯人のアリバイ工作が誰にでも予想が付く程度のもの。
わざわざそんなことをする必然性もメリットもないもので腰砕け。何より杜撰すぎる。思わせ振りなプロローグも逆効果。

作者としては犯人のモノローグに章を割く辺り、動機気を配ったのだろうが、ただの逆恨みで全く同情も共感もできない。

舞台はほとんど東京で推移するため、青森の風景の描写も物足りないので、旅情ミステリとしても評価は難しい。この作者の他作品で「寝台特急出雲 殺意の山陰路」も入手しているのだが、この分だと期待はできないかな。
282書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/01/29(日) 22:24:17.86 ID:LN20TEjq
綾辻行人「奇面館の殺人」を読んだ。
成人向き作品としては「暗黒館の殺人」以来、
書き下ろし作品では「黒猫館の殺人」以来となる館シリーズ最新作である。
おのずと期待は高まるものがあったのだが・・・
正直言うて、全然駄目感大。
エピローグでアーヤ自身が本作に対するミステリとしての批判点を
述べているが、まあ「わかってて、なぜこんなん書いたのかな?」という
感を強く抱いた。
良く出来たジュブナイルを読むかのようなドキドキするような面白さが全編に溢れていた暗黒館、ボリューム的にも、あの作こそ館シリーズ集大成、
最終作に持って来るべきものではなかったのであろうか?
本の造りとしては、○○の仮面が登場人物の誰に該当するか、
わかり易いように一覧表を付すべきであった。
読者に対する配慮という面では、
館シリーズおなじみの平面図よりも、こちらがより重要だったかと思う。
283書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/02/04(土) 19:22:50.38 ID:BrY/zY1Y
泡坂妻夫「11枚のとらんぷ」を読む。
著者の長編デビュー作だが、マジックに関する情報・薀蓄が多過ぎで、
この方面も好きなミステリファンでないと、十分には楽しめないのではないか。
三部構成であり、第U部の奇術に関するSS集が、第V部の謎解きの伏線に
なるという凝った構成ではあるのだが、読者に推理して犯人当てしろという
のは無理がある。序盤(第T部)で、
犯人の弱点をさり気なく示唆しておいてこそ、フェアな展開と言い得るの
ではないか?
284名無しのオプ:2012/02/05(日) 18:56:20.13 ID:7xbWsURD
読んでない。読んでない・・・
285書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/02/05(日) 22:48:01.23 ID:ISBN0QJ0
連城三紀彦「戻り川心中」を読む。
ミステリ界の「ミキティ」こと連城氏の作品集である。
直木賞受賞当時に読んだ記憶があるが、人間の基本的な嗜好は年月を経ても
変らぬせいか、表題作を筆頭に、情話と見せての裏がある話には、
「創り過ぎで何だかなあ・・・」という感は、今でも否めないものあり。
特に力作と評される「白蓮の寺」(映画「姿三四郎」のワンシーンを想起させる
シーンがあるのは面白いが)には、殊更にこの感を強く抱いた。
作風的には、水上勉的な人なんであろうな、ゆえに、直木賞も取れたやに思う。
同じ「幻影城」出身の泡坂妻夫(こちらは徹底した「お遊び」作品も書く)
は後年に直木賞受賞に至ったが、本格のマエストロと評された鮎川哲也は、
文学賞とは無縁なままにオワタ・・・
滋味に富む初期短編を知る者には、残念でならぬ。
狙えば狙えた人だと思うのだが・・・
パズラーとして生きパズラーとして逝く、これもひとつの男子の本懐なのか。
286名無しのオプ:2012/02/11(土) 10:56:42.07 ID:MLEoo0yb
書斎様は大人だからね
キチガイ名無し>>284に煽られても相手にしないわけ
>>284構って貰えなくてざまあwwww
287名無しのオプ:2012/02/11(土) 11:01:16.99 ID:d5jIZd7v
と、煽られて悔しい書斎さんの自演が申しております

これまでも何度も「煽り」に載ってきたくせによく言うよw
288名無しのオプ:2012/02/11(土) 11:07:11.30 ID:MLEoo0yb
284=287だな
IPが同じだ
289名無しのオプ:2012/02/11(土) 11:20:37.12 ID:d5jIZd7v
幼稚なハッタリとは必死ですね書斎さんw
では両方のIPを晒してくれませんか?
自分が自演していると相手もたった一人で同じことをしていると思い込む、
それって実に恥ずかしいことですよ。
290名無しのオプ:2012/02/11(土) 11:29:11.49 ID:MLEoo0yb
えっ?晒しちゃっていいの?
本当は怖いくせにw
291名無しのオプ:2012/02/11(土) 17:12:43.07 ID:z0Z/PiJG
IP晒されるのが怖いのは ID:MLEoo0ybだな。
書斎と一致しているんだから。
本人がいいと言ってるんだから四の五の言わずに晒してみれば?
そうすれば「アンチ」が自演していると大威張りで主張できるじゃないか。

ただしそのIPが確実に284、287であるという証明もすることが必要だ。
削除依頼スレからお前が「削除厨」と罵っている相手のIPをコピペしてきたんじゃないという証明のためにw
292名無しのオプ:2012/02/12(日) 12:16:51.14 ID:me5R+J1t
おい、291
謝った方がいいぞ
そいつはネットで無敵の鬼神だ…
知ってるだろ、やつの恐ろしさを…
293名無しのオプ:2012/02/12(日) 14:10:18.80 ID:3Af0VKok
愛知ぷららのどこが無敵の鬼神だバカw
294名無しのオプ:2012/02/12(日) 23:41:26.59 ID:rYwpLXmd
「消失グラデーション」長沢樹
軽くて面白かった。ただ、ちょっと登場人物たちの自意識が強すぎて鼻白んだ。
メル欄が2重になっているところがミソ。更に言えば、冒頭のシーンからすでに赤鰊は始まっている。

295名無しのオプ:2012/02/13(月) 00:08:48.68 ID:RFbJbIuv
「眼鏡屋は消えた」山田彩人 読了
タイトルに惹かれて読んだんだけど、タイトル全然関係ないwwwww 鮎川賞めwwwww
8年間の記憶をなくした女教師が、8年前の事件の真相を追うというサスペンス(但しコメディ)。
たぶんこういうオチなんだろうな、と思った通りのオチでビックリ。意外なの?これって意外なの???
でも、おもしろかったよ。特にラストの書きっぷりがかっこいい。
296名無しのオプ:2012/02/13(月) 14:40:32.48 ID:Kiuogavt
鬼神…
文学板と日本史板で暴れていたキチコテ武陽隠士を倒したあの伝説の…?
この板にいるのか…
297名無しのオプ:2012/02/14(火) 00:56:44.78 ID:tZS4vBVW
「真夜中の探偵」有栖川有栖
少女探偵ソラ、溺死トリックを解く。
うーん、有栖川はどのくらい本気でこのシリーズを続ける気なんだろ。
あまりに内容のレベルが上がってこないので、このままだと古野の劣化版みたいなシリーズになってしまうのではないか。
298名無しのオプ:2012/02/15(水) 02:32:25.71 ID:hJwptmCT
三津田信三「生き霊の如き重るもの」
短編集。どこを切っても三津田信三。三津田が好きなら全部楽しめる。
中でもお薦めは表題作。戦死した跡取りが帰ってきた!二人も!
推理も楽しめるが、オカルトも楽しめる。しかし俺が一番楽しんだのは、当時の風景。
牛の引く荷車に乗って推理を語るなんて、なかなかいいシーンだ。
299名無しのオプ:2012/02/16(木) 02:37:06.43 ID:+FxwYWEU
東野圭吾「麒麟の翼」読了
正直、落胆した。ミステリーとしての妙味も、小説としての滋味も味わえなかった。
終盤、隠されていた過去のストーリーがいきなり出てきて動機が製造される。
これはもうミステリーではなく、加賀の成功談でしかないのではないか。
300名無しのオプ:2012/02/17(金) 15:24:58.76 ID:+wQTheAy
島田荘司「ゴーグル男の怪」
ゴーグル男という発想が素晴らしい。常人にはなかなか思いつかん。
内容は島田荘司が好きなら楽しめるが、そうでないならイマイチ。ちなみに俺は楽しめた。だって信者だもん。
しかしあいかわらず、回収できていない伏線やエピソードが残るんだよね。
これは「眩暈」以降、御大の芸風と理解すべきか。
301書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/02/18(土) 20:14:22.47 ID:o0Fznf75
「怪奇探偵小説名作選9 氷川 瓏集 睡蓮夫人」を読む。
大乱歩作品ジュブナイルでおなじみな御仁の唯一の創作集。
紙数制約の時代ゆえ、短か過ぎるきらいがある作が多いのは仕方ないにしても、
語り口と情景描写の巧みさは抜群でありながら、内容的にはありきたりな怪談
(「春妖記」、同趣向の後年の作「陽炎の家」、「白い外套の女」、表題作である
「睡蓮の家」等々)に過ぎないもの、
あまりに極端な偶然性が萎える芥川賞落選作「洞窟」等々、
見るべきものは少ないという感あり。
好事家以外にはお薦めできない一巻であった。
その他収録作品に関しても、簡単にコメントを付しておく。
・「悪魔のトリル」
西洋の怪異談とかにありがちな因縁話でつまらん。結末も見え過ぎ。
・「天使の犯罪」
ヒロインはいわゆる白衣の天使、舞台は閑静なサナトリウムとミステリの
舞台としては興を惹くものだが、昼ドラ程度の展開に萎えた。
・「風原博士の奇怪な実験」
SF風性転換ネタで前半は面白く読ませるものの、終盤は御都合主義展開に陥り、
とにかくオチがしょぼい。
302書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/02/18(土) 20:15:00.68 ID:o0Fznf75
・「浴室」
本作をリアルな系統の作品と評した解説には呆れた。
一体、どこを読んでいるのであろうか?
終盤は筆者十八番の怪談である。
・「窓」
子供が主人公の異色ミステリだが、まあ、そんな程度のものである。
・「天平商人と二匹の鬼」
そうねぇ。芥川か谷崎の短編にでもありそうな作。
シニカルなラストまで意外に面白く読める。
・「華しょくの島」
ありきたり過ぎる怪談話。本作もオチが見え見えなのも苦しいところだ。
・「路地の奥」
残酷かつ哀切なラストまで少年の冒険談に曳き込まれる。これは佳作かと思う。
・「風蝕」
怪奇・幻想色は皆無。作者の作風の変遷を感じさせる作である。
蛇紋石という奇石を巡るエピだが、松本清張作品を読んでいるのかと
錯覚させるようなリアリスティックなタッチ。
しかし、話そのものはたいしたことがない。
303書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/03/03(土) 20:31:56.17 ID:OZqQXUIc
藤沢周平「本所しぐれ町物語」を読む。
知名度的には「橋ものがたり」より劣るものの、
俺は本作の方をより面白く読んだ。
山本周五郎の短編を素材とした往年のTVドラマ「ぶらり新兵衛道場破り」
とか好きだった人には、正にお薦めの作と言い得る。
1話完結の「橋・・」とは異なり、特定の町内に舞台を固定した連作
である。
ミステリ的趣向は、町内を荒らす夜盗の正体の意外性ぐらいで、
他には、殺しをはじめとした犯罪は全く描かれていない。
しぐれ町(架空)で暮らす種々の人々の日常に起こる波紋(他人から見れば
ささやかなものも多い)を、移り変わる季節の巧みな情景描写と共に描き
切る手腕こそ見事なり。
やたらに刺激ばかり強い安っぽいミステリを濫読気味な連中に、
私は本書を突きつけて言いたい、「座して嫁!」と。
304名無しのオプ:2012/03/03(土) 22:03:31.06 ID:czGYUbb0
書斎先生は読書家だなぁ
305名無しのオプ:2012/03/04(日) 11:03:23.45 ID:zqbzm4La
>>301
>>302
レポ乙! いまいちでしたか…
まあ参考にさせていただきます
306名無しのオプ:2012/03/04(日) 11:33:44.83 ID:hLXqOy6n
書斎様は初学者にも懇切丁寧に指導してくださる
クズども失礼のないように
307名無しのオプ:2012/03/04(日) 18:48:14.67 ID:SxQPgytb
と、クズが申してます
308書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/03/04(日) 20:45:25.25 ID:W2r51L5S
河野典生「殺意という名の家畜」を読む。
まあ、生島治郎、大藪春彦と並ぶ本邦ハードボイルドミステリの創始者の
ひとりと言うても良い存在かとは思う
しかしながら、今読むと・・・
生島作品ほどのミステリの趣向は無く、
大藪作品ほどのトンデモ面白ぶりも無し、
何か、中途半端な感を抱いた。
当時の東京風俗(ジャズ喫茶等)、四国ローカル情緒等はあれど、
トラベルミステリじゃあるまいし・・・なんだよね。
そもそも、小説家がハードボルルドな主人公という設定そのものに無理が
あった気がするのだ。
最も良く知る職業人を前面に出してリアリティを狙ったとすれば、
不自然な点が目立ち過ぎ(全くの部外者である主人公に対して、
協力的な登場人物あまりに多い等)、逆効果で漫画ちっくになってしまっている。
現代では「逝ってよし!」としか言いよう様がない作であった。
(実際、絶版だが)
309名無しのオプ:2012/03/05(月) 00:27:33.02 ID:X/KzzfTR
【訃報】作家の河野典生さん死去 『殺意という名の家畜』『街の博物誌』など
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1330859532/
310名無しのオプ:2012/03/05(月) 15:36:45.32 ID:HCHP1+Cu
>>308
僕は再読して未熟な文学臭を感じましたが…
河野さんは演劇やってた文学青年だから、チャンドラーやマクドナルドのように気の利いた表現をめざして書いた結果なのかもしれないと。
会話は上手だったという印象がある。
直木賞の候補になったこともあったけど、晩年は忘れ去られてしまいましたね。

合掌。
311名無しのオプ:2012/03/05(月) 17:19:13.50 ID:K7hCyiAt
305も310も、救いようのないくらい中身のない自演だなあ
その程度の内容なら、ご自慢の「論考」に入れちまえよw
312名無しのオプ:2012/03/06(火) 10:07:53.59 ID:xfQwauj4
通りすがりの者ですが、キミの反応の方が空疎だよん。
313名無しのオプ:2012/03/06(火) 11:26:54.24 ID:b+wpWs2G
わざわざ通りすがりだと言い出す香ばしい自演がやってきた
314名無しのオプ:2012/03/06(火) 14:05:36.13 ID:UQVzIojy
>>312が正論
>>313は悔い改めるべき
315名無しのオプ:2012/03/07(水) 13:30:59.23 ID:L8PESKS6
同意
書斎にいちいち反応してるだけの無内容なレスは要らんぞ
そんなに気に入らなければスルー推奨ということでお願いしたい
316名無しのオプ:2012/03/07(水) 22:38:47.58 ID:K8U9uj7q
以上、書斎の自演でしたw
317書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/03/10(土) 18:13:35.03 ID:fRRRYEk4
藤沢周平「時雨みち」を読む。
武家ものと世話ものが混在した作品集。
その意味では、前記した「橋ものがたり」や「本所しぐれ町物語」よりも、
統一感を欠くものはあるが、反面、バラエティに富んだ作を楽しめるものあり。
ハッピーエンディングとバッドエンディングも、また混在しておる。
武家ものには先の展開が読めるものが多いの対し、世話ものは多彩な展開
であり、より人生のペーソスに富むもの多し。
(この観点からは、非ミステリではあるが表題作と「幼い声」が一押し)
武家ものでは「帰還せず」「滴る汗」は時代エスピオナージ、
ドンデン返しがある仇討ちもの「飛べ、佐五郎」、
最後に真相が判明する「夜の道」は、ミステリの範疇に入るやに思うが、
いずれも出来栄えは今ひとつなのが残念。
スリラーということなら、まったりしたタイトルとは裏腹な不気味な
サスペンスが横溢する「亭主の仲間」が一押しだ。
まあ、伊沢屋の主人の思惑から、真相を推理出来ないでもないが、
書かない恐さのエンディングが良し。
この他には、非ミステリだが、「おばさん」が良し。
前記したテレビドラマ「ぶらり信兵衛道場破り」のエピにでもありそうな
江戸時代のアラフォー女性の哀話である(悲劇ではないと思う)
318名無しのオプ:2012/03/11(日) 11:40:07.09 ID:yP8FvAfi
316っていつも書斎に粘着してるな
どうせ推理小説なんて一冊も読んだ事ないんだろうな
319名無しのオプ:2012/03/11(日) 12:05:52.26 ID:mQ5u6rxE
>>318
書斎なんてミステリーも何も
まともに本を読んだことがないらしいぞw
320名無しのオプ:2012/03/11(日) 12:21:52.48 ID:rgv4oZ4u
うそだ!!!!!!!!!!
書斎は稀代の読書家だぞ。
書斎の論考を楽しみにしている圧倒的多数のROM読者の邪魔するな!!!
321名無しのオプ:2012/03/11(日) 12:44:46.10 ID:YgKtumBH
>>320
せやな
322名無しのオプ:2012/03/11(日) 12:50:40.27 ID:Aye2MJdl
「血蛞蝓」「めくら頭吊」「キタ・セクスアリス」「暗黒予知」「ガラスの町」「オランダ棺の秘密」
そしてポワロが登場する「そして誰もいなくなった」等々…

書斎さんは人が読めないようなものばっかり読んでいる
奇台の読書寡です
323名無しのオプ:2012/03/11(日) 14:34:02.18 ID:FVIMxuC0
「オランダ棺の秘密」は面白かったよ
324名無しのオプ:2012/03/12(月) 10:49:44.47 ID:AZg4YpHf
>>322
>>奇台の読書寡
325名無しのオプ:2012/03/13(火) 10:47:27.35 ID:ZTwRTBjf
いちいち釣られるなよw
326名無しのオプ:2012/03/13(火) 13:12:43.36 ID:AacwsuPy
>>324
それ誤字じゃなくてわざとだろ。
327書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/03/18(日) 12:53:16.18 ID:7IG+O5l9
松本清張「浮游昆虫」を読む。
5作収録の短編集。
多彩な作品群でどれも面白く、オトナの読物が健在だった時代を実感
させるものあり。
収録作品全話講評いってみましょう。
・「浮游昆虫」
長編「地の骨」と同じ系統に属する大学内抗争ネタ。
怪文書をネット情報に置き換えれば、今でも日本のどこかの大学で起って
いそうなリアル感がある作。
ミステリとは言い難いが、ストーリーは最後までドンデン返しの連続で
目を離せない面白さに富む。
だが、女子医大なのに附属高校や中学がある学園という設定は、今ひとつ
わからん。普通に文系大学としておいた方がわかり易かったのでは。
・「閉鎖」
農村ネタ。まあ、今はここまでしなくても良い状態かと思うが・・・
社会性(当時)を巧く取り入れたこの作者らしいミステリの小品である。
328書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/03/18(日) 12:54:03.85 ID:7IG+O5l9
・「皿倉学説」
60キロの猿ネタには慄然とするものあり。
正に清張風ホラーミステリ短編の佳作と言い得る。
主人公の功成り名を遂げた老学者の孤独感も実にビビッド、
正義感溢れる青年学者とか、大衆小説にありきたりな人間像を描かないのは
さすが清張先生。
・「相模国愛甲郡中津村」
タイトルから「家紋」のようなローカル色溢れるミステリかと思いきや、
神田の古書店街から物語は始まり、舞台は神奈川の郡部へ、内容的には
歴史ミステリである。早大からクレームつくよ、と思いきや・・・
印象的なオチへ。明治時代に興が無い者には、ややきついかもしれぬが、
巧い語りで読ませる。
・「振幅」
非ミステリだが、
同時代の大藪春彦作品を意識したかのような、渇いたタッチ全開の作。
ラストは大藪作品なら女をタテにし、ベッドの下に隠し置いた拳銃が火を噴く展開か(w
329あぼーん:あぼーん
あぼーん
330書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/03/24(土) 18:43:04.60 ID:MbE9KHHN
織田作之助「六白金星・可能性の文学」を読む。
今でも根強い人気がある織田作の作品集(論考2編を含む)。
早逝した作家ゆえ、代表作「夫婦善哉」(本作品集には収録されていない)を
はじめとして、ネットで無料(タダ)で読めるやん、という声もあろうが、
まあ、人殺し小説を濫読気味な当板住人が、織田作を読む良い機会とすれば、
それもまたよかろうかと思う。
ただし、「女の橋」「船場の娘」「大阪の女」(3作を併せ読むと船場女一代記の
趣あり)は、ネット上へのアップはないが、
織田作にしては、昼ドラ程度の感がある作なので、スルーしても差し支えは
なかろうか。
必読はこれぞ織田作節満開な表題作「六白金星」(主人公の蠅獲り名人、アホの
楢雄の存在感が抜群。正に元祖ねらーキャラなんである(w
本作のような文学作品を読むと、あらためてミステリ小説における人物造型の軽さを実感でき、怒りさえ感じる)、執筆裏話的興味から終盤では作家という
職業の「業」のようなものまで感じさせる「世相」(有名な阿部定事件をはじめ
殺人事件ネタに興味津々に見える主人公=作者を投影した人物、
1作でよいから、織田作にミステリを書いて欲しかったなあ・・・)、
「競馬」(20頁程度の小品ながら、孤独ゆえ競馬に嵌ってゆく男の姿が
迫力ある筆致で綴られている)、、小説はこの3作かな。
「文楽」を語ると見せて、その実、「文学」を語りまくった「二流文楽論」、
将棋の坂田三吉ネタから(落語でゆうマクラに相当)から、伝統的な日本文学(=私小説)を討ちまくる感がある「可能性の文学」の2論考は、
ミステリ板のプロパーの住人には、ちと難しいかもしれぬが(w
俺のような文学徒にして、論考を著している者には、バイブル的著作と言い
得る。
331名無しのオプ:2012/03/24(土) 18:51:11.75 ID:IXn3xuw/
tururu
332名無しのオプ:2012/03/24(土) 23:57:37.20 ID:0MlfcWE7
織田作之助がミステリーに見えるようじゃお終いだなw
333あぼーん:あぼーん
あぼーん
334名無しのオプ:2012/04/01(日) 11:03:45.28 ID:DPexdODB
読後感への批判が書き込まれたら、なぜか必ず書斎を持ち出して
話を有耶無耶にしようとする奴が降臨するのはなぜ?
335名無しのオプ:2012/04/01(日) 13:38:08.11 ID:UxOkmnF0
何の脈絡もなく同じことを持ち出して読後感を批判する奴が不定期に降臨するのは何故?
336名無しのオプ:2012/04/01(日) 17:37:50.98 ID:DPexdODB
>>334
ヒント: 本人
337名無しのオプ:2012/04/01(日) 17:49:10.13 ID:w+IKmZkB
>>335
オフスレにもいたよ

むしょうに我慢できなくなる瞬間があるんだろうね
338名無しのオプ:2012/04/01(日) 18:22:30.59 ID:mJzWAMmM
>>336
age、sageより先にIDをきちんと確認しようよね。自演君。
そういう自演している奴が読後感がどうとかほざいても何の説得力もないよ。
339名無しのオプ:2012/04/01(日) 20:02:01.04 ID:w+IKmZkB
確かにヒント通りだったねw
340書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/04/15(日) 20:23:02.75 ID:s0wCPJEj
湯郷将和「遠雷と怒涛と」を読む。
最近、CSで放送されたドラマの原作である。
幕末から維新(前原一誠の乱まで)における長州藩を舞台というだけで、
既にダイナミックなタイトルからも覗えるとおり、
日本史上の「冒険の世界」と言い得る。
一般には、維新の勝ち組と言われる長州だが、本書で描かれたその内部抗争は正に熾烈・非情そのもの、この様が負傷により干城隊(著名な騎兵隊と異なり藩士により組成)を除隊した鯨組担当の大山市之進という人物の目を通して、
1歩引いたクールなタッチで描かれているのが面白く、
わりと短い作ながら、シバリョウファンにも推せるほどの読み応え十分な作
である。
テレビドラマは、原作にある残酷なシーン(斬首された首が処刑人に食いつくシーンは、思わずハーン作品を想起。他にも市之進が反乱に加わった少年を
介錯するシーンも無い)はカットされているものの、より劇的な様々な脚色が
なされて、それなり見応えがあるものに仕上がっていたが、ラスト(市之進のその後)まで異なる点を見ると、最早、別物として鑑賞すべきものであろう。
341名無しのオプ:2012/04/20(金) 12:33:17.77 ID:HMaaCaHL
横溝正史 「吸血蛾」読みました。

死者の数にも驚いたけど、それ以上にサイコパスの多さに笑えた。
生々しいフェティシズム描写にゾクゾクした。
むっちりした一本足が夢に出そう。

342名無しのオプ:2012/04/21(土) 21:59:11.91 ID:v4OC3VRN
>>341
横溝正史スレもありますよ↓
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1324591989/l50

某コテが嫌なら避難所スレへどうぞ↓
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8993/1272984798/l50
343書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/04/30(月) 01:02:09.67 ID:DmTvcXMl
出久根達郎「東京歳時記 今が一番いい時」を読む。
著者が「佃島ふたり書房」で直木賞を受賞したのも、早、20年近く前か・・・
古書を中心とした本に関するエッセイの面白さも定評付きな人だが、
本書は俳句雑誌に連載された身辺雑記帳的内容のものが多く、
やや趣が異なるものがある。
メーンタイトルから想起するような小林信彦作品の如き私的東京論いった
観点も見られない。
これは地方人(茨城出身)である出久根氏と東京人である小林氏の「東京」
というものに対する個人的観念の違いを見るようであって面白しだ。
内容的には、ミステリを直接に取り上げたものは皆無ながら、
古書業界特有のクライムねた「ピンポン詐欺」(この意味は読んでのお楽しみと
しておく)、日常における謎がそのまま終息する(実際、それが普通である)
「犬の恩賞」「賀状のぬし」「そっくり」(子供たちのエピには、
ふと、座敷わらしの話を想起した)「火を貸す」(ミステリのワンシーンの如き
エピ)「洗濯板」等々、どこか飄逸な感があるエッセイは、
人殺し小説ことミステリの耽溺によるミスオタの荒んだ心に一服の清涼剤と
成り得ようかと思う。
各人、心して読め!!!
344名無しのオプ:2012/04/30(月) 10:15:14.25 ID:sw95o8k4
心して読むのはお前だろw

ここミステリ板だぞ?その本がミステリーなのかよ。
これだけでその本をまともに読んでいないことがよく分かるぜバカw
345名無しのオプ:2012/04/30(月) 11:33:40.66 ID:G6cxhgB8
>>344
>ここミステリ板だぞ?その本がミステリーなのかよ。

そいつは昔からそう。
わざとミステリー以外の本をここに持ち出して
嫌がらせしてるだけ
(その癖自分が他の人たちの話題についていけなくなると
 「ヲタ」「マンキチ」「他板から荒らしが乱入して来たな」
とほざく)。

まあからかいたくなったらこちらで↓
書斎魔神・アホアホ語録指導部屋 17
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8993/1319538854/l50
【JK】書斎魔神ファンクラブ13【チェース】
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/bobby/1322880727/l50
346名無しのオプ:2012/04/30(月) 14:49:29.10 ID:od9Uw1uC
>>345
そのくせ「文学」の話をする人間が出てきたら
アホ書斎は「ここはミステリ板だから板違い」と捨て台詞吐いて逃げ出した。
あれには大笑いしたよ。
347名無しのオプ:2012/05/05(土) 09:37:28.65 ID:uehDnKDO
>>344-346
書斎は作者がその本の中ではっきり断言していることを
「〜ということであろうか」なんて書いていたこともある奴なんですから。
まともに相手にする価値なんてありませんよ。
348あぼーん:あぼーん
あぼーん
349名無しのオプ:2012/05/06(日) 01:01:00.81 ID:UDpCGMUj
見事に未読だな
350名無しのオプ:2012/05/06(日) 18:24:51.84 ID:Jf0ODZwB

下記の犯罪グループの餌食。
人質として監禁、拘束されて2年半以上。
live映像が壁や脳裏に写し出される…主犯は小学校の同級生だから判る。(T_T)

神奈川県内での 不法滞在の朝鮮工作員
「朝鮮総連」や「自民党」と名乗る
「自民党のヒットマン支那(級・科)」一族の拘束、監禁中の世界中から「無差別爆撃・殺人」の脅迫で集められた人質をアジアに御確認下さい。
「朝鮮総連」と言う組織が存在しない事も合わせて御確認下さい。
人質を監禁しながらのサイバーテロリスト一族は「リコール」「砂の器」応用の世界規模の電気と電波テロリストです。
亡命の為の偽装クーデターです。

神奈川県内での人質、監禁、拘束犯のカナン人一族は「カニバ性人間タンパク質脳症」と「先後天性水銀中毒症」なので やめない、止まらない…
更に高機能障害や発達障害のサヴァンや多面性人格障害です。
又、毒物混入事件の常習犯ですので
「自民党」名のお茶等「不審な差し入れ」に心当たりのある方は医療気機関に御相談下さい。
何卒、人質の解放に御尽力下さい。

東電の電力を勝手に使う「人工地震」「人工災害」や脅迫や病の為の電気を身体に照射する一族。

衛鴉隴 絵鴉路 絵齡名 繪璃奈
弖十=ten10=帝跿(徒)=優多乘手頭
Elena Oda Mediti Lancasta Vintevecom Yokohama
Freemasonrey & Microsoft USA tp.Eri
351名無しのオプ:2012/05/12(土) 09:27:27.64 ID:gCu+FcEy
よーやく
1Q84 1,2巻全部読んだぞ
小説にしては
しょぼいな

ていうか村上春樹スレがみつからねえ
352書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/05/13(日) 20:47:58.05 ID:xXOG/+rG
小峰元「アルキメデスは手を汚さない」を読む。
あの東野圭吾も愛読したという懐かし過ぎる乱歩賞受賞作。
ひとりのJKの死が巻き起す波紋、そして殺人・・・
青春学園ミステリの走りと称され良く売れた作ではあるが、
近年におけるこの手の作とは異なり高校生たちが探偵役を務める
わけでもなく、捜査はあくまで警察である。
オトナの作家が書いた作ゆえ、学園生活の描写等が薄めなのが残念だが、
70年代らしいダルな空気の活写は十分で本作の魅力のひとつとはなっている。
作中の密室殺人トリックはJの地味な佳作まんまなのはご愛敬か。
(人間関係も類似するものあり)
しかし、完全脇キャラと思わせながら、オークション屋(?)の
田中が最後に場をさらう展開が面白い。現代ミステリなら彼が終始メーン
だろうが。
そして延命ちゃん・・・(w
353書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/05/19(土) 19:38:30.00 ID:5hpeZiBu
栗本薫「ぼくらの時代」を読む。
これもまた懐かし過ぎる乱歩賞受賞作。
「アルキメデス・・」が70年代前半テースト(73年)とすれば。
本作は後半テースト(78年)というたところかな。
いわゆるオトナ世代に対し反感剥き出しな前者に対し、
後者はオトナの気持ちもわかっちゃいるけど感があるものの・・・
といったところかな。
この辺は時代の空気の流れでしょうな。
ブンヤ等の社会経験豊富な小峰氏とは異なり、
若き日のグイン・サーガ・シリーズの作者の手になるだけに
70年代のやるせない雰囲気はより良く出ているという感はある。
密室トリックはしょぼ過ぎだし、少女連続死の真相は非現実的過ぎると
言われても仕方なかろうが、著者曰く「私はミステリーの、論理と緻密さ以外のあらゆるものが好きでたまりませんでした」という真情が伝わって来る作
にはなっている。SF大好き(ちゅーか、後にプロ)な作者ゆえ、
「長髪族の反乱」なんてマイナーな作まで作中に出て来る嬉しさもあり。
354書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/05/20(日) 20:08:21.97 ID:awkM3Zmu
綱淵謙錠「斬」を読む。
まあ、縁が無い作家かと思うていたのだが・・・
新装版を何気に手にして一気読み。
この板で取り上げるべき作ではないのではないか?
という疑問も出ようが、幕末・明治時代初期に「生きる」という事自体が
既に「冒険」でもあり、敢えて紹介してみたく思う。
数々の時代劇でおなじみ、首斬り朝こと、山田朝衛門一族の物語
(ただし、「サーガ」とまでは言えず、幕末三代の時代に限定)。
丁寧な時代考証ぶりがわかる薀蓄が興味深いだけに、フィクション部分の
「わざとらしさ」が目立つのが残念。
特にラストを因縁噺で締めてしまったのが惜しまれる。
松本清張先生なら怪異・因縁を排しクールに締めたであろう。
とは言うても、美少女探偵が快刀乱麻を断つというたアホなミステリを
読み耽っているような輩たちには、突き付けて読ませたい作とは言い得る。
「喪前たちは『人生』を如何に思うているのか」と。
355書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/05/26(土) 19:27:06.46 ID:GwjmSF1N
新田次郎「雪のチングルマ」を読む。
久々に収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「雪のチングルマ」
一応の謎解きはあるものの、ホラー色の方が濃厚な作である。
ストーリーそのものより、
怪談を完全否定する山の住人たち(山小屋の主人ら)のタフさが印象的。
・「羽毛服」
ある登山家の遭難の謎を追う作家の姿を描く収録作品中では最もミステリ
らしい作。まあ、出来はそれなりか。
・「コブシの花の咲く頃」
謎を残したままエンドするこれも遭難話。
人生の遭難への喩えが面白い。
・「春富士遭難」
実話を素にした迫力満点の山岳小説。小品ながら一読の価値有りだ。
・「赤いバッジ」
収録作品中、完全に非ミステリな作(女心はミステリとの穿った見方が
出来ないでもないが)ながら、ハッピーエンディングでないのに
あっさりとした爽やかな後味の良作である。
情けなく粘着質なヒロインの亡夫、厭味で臆病なガイド
(ヒロインの友人の恋人)、新田先生が駄目男として書いているであろう
彼らにどこか親近感を持ってしまった。
・「真夜中の太陽」
著者の代表作となった「アラスカ物語」の取材で訪れた現地での紀行文。
舞台はアラスカゆえ、駐在員一家の家族旅行(自動車)への同行とはいえ、
内容的には冒険そのものとなる。
予想外の面白さです。
356書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/05/27(日) 18:48:44.69 ID:krCUrXMI
水上滝太郎「銀座復興他三篇」を読む。
・「銀座復興」
最近、ふと思うた、復興もある意味で「冒険」と言い得るのではないかと。
関東大震災後、壊滅的打撃を受けた銀座復興の先駆けとなった
トタン小屋の呑み屋メーンに描いた作。
とにかく個性的なキャラ続々(呑兵衛の稲村さん最高や)で、
ラストは古き良き邦画を見る感さえあり。
・「九月一日」
鎌倉の保養地を舞台にあの大震災の日を描いた作。
抑えた筆致ながら、凄惨な状況が思い浮かぶものあり。
・「果樹」
寺の離家に借住まいする若夫婦の情景をまったり描いた伝統的な
日本の小説らしい佳作。
ミステリを読んだ後にこの線の作を読むと、正に心洗われるという感あり。
・「遺産」
これも震災ネタ。
大震災で崩れ落ちた隣家の塀、これがきっかけで主人公の作家と
偏屈な隣人との交流が始まるのだが・・・
町内の登場キャラたちの東京弁が歯切れ良い作だが、シビアなラストが悲し。
357書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/02(土) 20:31:12.59 ID:Iba7mZ4y
新田次郎「劒岳〈点の記〉」を読む。
近年映画化もされ、地味な作ながら少々話題にもなった作である。
日露戦争直後の劒岳測量を描いた内容的に山岳冒険小説と言うて
差し支えないものである。
作者十八番の登山描写、困難な測量を巡る人間模様
(映画では宮崎おあいちゃんが演じた主人公の可憐な愛妻が原作でも登場するのは、ちょい驚き。
地味なストーリーに彩りを添えるための映画用のオリジナルキャラかも
と思うていたのだ)は、読み応え十分ではあるのだが、
いかんせん、作者も長い「あとがき」と言える「越中劒岳を見詰めながら」で
記しているとおり、測量方法を文で書く困難さを感じるものあり。
吉村昭氏と同様に史実に材を取ることが多かった作者だが、吉村氏が
極力淡々と事実に即してストーリー展開してゆくのと比較すれば、
内面描写やフィクション(本作では行者のエピが典型か)をまじえて
より「小説」化してゆく作風である。
エッセイも面白い点を見ると、本作の題材もノンフィションで読みたかった
気もするのだ。
自分的には、作品自体よりも、その創作過程を記した「越中劒岳を・・・」の
方が、より興味深く読めたものである。
(資料にもとづくものだそうが、本編中での富山県土木課を批判的に書いた
と受け取られる部分に配慮したかのような、同県自然保護課に対する好意的
記述が、少しひっかからぬでもないが)
358書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/03(日) 16:56:23.08 ID:MHGXWpOt
渡辺淳一「長崎ロシア遊女館」を読む。
医療小説の大家の時代・歴史小説を5作を収録。
どれも面白く読めた。収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「長崎ロシア遊女館」
ほおー、長崎にロシア船員専用の遊女館なんてあったとは。
そして○ン○の検査を巡る官憲側とロシア側の攻防(?)とか興味深いもの
あり。盗賊方改めの役人が主人公だが、江戸の「それ」とは大違いな役務(w
・「項の貌」
首切り朝衛門ネタ。
先に綱淵謙錠の長編「斬」を読んでいたので、読み比べが面白いものがあった。
小説世界の構築に向かう綱淵作品に対して、医師作家らしい
首切り(タイトル絡み)の医学的謎解きが面白い。
・「かさぶた宗建」
日本のジェンナー(子供に対する人体実験も同様)こと
楢林宗建の天然痘研究・治療談。サクセスストーリーである。
ゆえに、読後の印象がやや薄い。
・「腑分け絵師甚平秘聞」
本邦初となった山脇東洋の解剖ネタだが、東洋でなく腑分けのスケッチを
担当した甚平という絵師が実質的主役である。
見事なスケッチが残されるものの・・・その後思わぬ事件が・・・
優れた医者ゆえの「業」というものかもしれぬが、妊み女を描いた画布を
欲しがる東洋も、どこか恐ろしか。医師と絵師の違いはあれど、
エキスパートとしての業が共通するのか。
詳細な解剖シーン等々、迫力溢れる非常に面白い作であった。
・「沃子誕生」
志怪小説を想起させるようなタイトルだが、産科ネタ。
何と嫁を公開実験という凄まじいネタだが、
ラストは明るい。
359名無しのオプ:2012/06/03(日) 18:40:08.79 ID:bHWnW0Uh
じじい専用スレっぽいな。
加齢臭がするw
360名無しのオプ:2012/06/03(日) 18:45:42.83 ID:uYFiNdI2
ほっとけよw
361名無しのオプ:2012/06/03(日) 18:56:43.59 ID:ug+9W9JQ
>医療小説の大家の時代・歴史小説を5作を収録。

ミステリーじゃないじゃんかw
こういう判断力のないところが馬鹿書斎の馬鹿たる所以。
362名無しのオプ:2012/06/03(日) 19:03:28.02 ID:3aThgEgV
書斎の定義ではすべてミステリーw
363名無しのオプ:2012/06/03(日) 19:49:41.29 ID:p6fIZwJL
もうミステリーってこじつける作業すらしないのなw
364書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/10(日) 01:10:54.26 ID:j4R0sAtE
深水黎一郎「人間の尊厳と八〇〇メートル」を読んだ。
表題作は協会賞受賞作であるにもかかわらず、
なぜかミステリ板でスルーされがちな作である。
今日も収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「人間の尊厳と八〇〇メートル」
何気に「曲った蝶番」を想起したりした。
ネタの処理の仕方は180度違うんやけどね・・・
謎解きもオチも書き方によっては、現代ではヤバイねたなのだが、
不快感が無いのが受賞作足り得た所以であろう。
・「北欧二題」
まあ、ぶっちゃけた話、キングねたと北欧版矢切りの渡しネタです(w
軽く楽しむ程度の作かと思う。
・「特別警戒態勢」
とにかく普通のミステリ読みにとっては「オチ」が見え見え。
完全NG作品です。
・「完全犯罪あるいは善人の見えない牙」
現代的な話題も盛り込まれており、それなりに面白くはあるのだが、
やはり語り手のその後はラストで明かす形で書いた方がベストだったのでは
ないか?
伏線という考えも有りだが、見え過ぎる記述が残念。
・「蜜月旅行 LUNE DE MIEL」
作者曰く、「人間にとって最大のミステリーは人間だ」。
まあ、この言は間違ってはいないにしても、本作をミステリの範疇で把握するのは相当に無理有りでしょ。
何か、若い作家が書いたような甘さがあるのも、俺の好みには合わぬ。
「北欧・・・」を読んでいても思ったのだが、この作家、
世代的にも「深夜特急」に嵌ったクチでしょうな。
*解題で触れられているが、本書を「夜の旅その他の旅」というタイトルに
出来なかった(理由明記無し)のは、永遠のライヴァル的存在である早川に
同名のC・ボーモントの翻訳作品集(異色作家短篇集、懐かし過ぎ・・・)
が存するがゆえであろう。
365性犯罪者・林博士参上:2012/06/10(日) 01:13:59.97 ID:RbiYR8Qq
>>364は、くだらな過ぎて笑った。
たまにはこういうアホレスも和むわな(w

だから何?
366書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/10(日) 23:00:21.93 ID:o5DZyXLD
新田次郎「霧の子孫たち」を読む。
作者の故郷である諏訪霧ヶ峰ビーナスライン建設工事反対運動(実話)
を描いた作である。
まあ、自然保護運動を「冒険」の範疇に入れても良いか否かは、
疑問もあろうが、一般人から見れば、いわゆる「お上の決定」に逆らう
冒険的行為に該当するのは間違いなかろう。
物語的には、敵役である県企業局長や知事が時代劇風の悪代官や駄目役人で
はなく、それなりのポリシーを持ったキャラに描かれているのが、
(いわば、彼らも「霧の子孫」のひとつの姿なのである)
本作をオトナの鑑賞に堪え得る「小説」としているという感あり。
愛妻家の高齢者が大活躍(?)する作だが、まあ、色々な意味で
「あまり無理すんなや(w 」という感を抱かせるものも有り。
367書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/17(日) 01:02:41.38 ID:yG2BYFCv
法月綸太郎「犯罪ホロスコープT 六人の女王の問題」を読む。
うーん、ノリリン衰えたり、というのが正直な感。
俺は幼少時からトマス・ブルフィンチのギリシャローマ神話を愛読するほどに
その方面にも造詣が深いのだが、
まず、趣向としてのこの神話ネタが活きてないね。
いずれのエピも「こじつけ」に過ぎぬという感あり。
本筋の謎解きミステリが面白ければ、まだ良しなのだが・・・
まあ、この辺で収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「ギリシャ羊の秘密」
ミスオタのひとりとしては、タイトルにはワロタが・・・
まあ、それだけやね。
荒川アンダー(ニノさん最強!!!(w )に力付けられて書いた
ってエピも面白くはあるけんどね。
内容的には、強過ぎる偶然性と無理やり過ぎるアナグラム、完全NGです。
368書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/17(日) 01:03:26.32 ID:yG2BYFCv
・「六人の女王の問題」
暗号ネタもかったるいだけやし、これもつまらん作であった。
・「ゼウスの息子たち」
まあJトリックのひとつの型とは言えるかもしれんが、
これもさほど面白い作とも思えぬ。
・「ヒュドラ第十の首」
おい、おい、御大の扉の・・・級とまでは言わないが・・・
これは無いわな・・・
・「鏡の中のライオン」
これも強い偶然性連発で創り過ぎなつまらない作であった。
・「冥府に囚われた娘」
ラストの仕掛けが上手く行き過ぎではあるが、
最後に来て、ノリリンの持ち味のひとつであるロスマク風ダークな味わいの
ある一編登場。水中毒って薀蓄も興味深いものあり。
(ゆえに、「あとがき」にある軽ハードボイルド調にして云々ってのは
「違うでしょ」という感あり)

全体的な講評としては、この出来だと、現時点でUが未刊なのも
当然という気がした。
369書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/17(日) 21:53:57.02 ID:E4ASpvYv
深沢七郎「みちのくの人形たち」を読む。
うーん、結構、ミステリ的な作が収録されているので、
この板でも一応紹介しておく。
各人、心して読め!!!
・「みちのくの人形たち」
ダンナさまと呼ばれる東北の旧家の秘密とは・・・
正にヘビーなみちのくテースト満載、ミステリ色溢れる読み応えある作
であった。
・「秘戯」
手作りの博多人形に秘められたセクシャルな謎解き・・・
これもミステリファンを読書欲そそる作であった。
・「アラビア狂詩曲」
うーん、寓話的な作だが、読み難くテンポも悪くこれはNGでした。
・「をんな曼荼羅」
ミステリというよりはホラーっぽい作だが、タイトルから東映B級映画
のような迫力を期待すると外されるものあり。
この作者にしては、少しすかして書き過ぎているような感あり。

・「『破れ草紙』に拠るレポート」
尼寺の破れ草紙に記された衝撃の事実・・・
これもミステリとして十分に読めるものに仕上がっておる。
必殺仕置人かよな展開、尼寺に関する薀蓄も面白い。
・「和人のユーカラ」
うーん、序盤はもう少しミステリアスな展開になるかと期待したのだが・・・
意外にあっさりエンドであった。
・「いろひめの水」
短い作品ということもあるが、ミステリ性も皆無で、いまいちわからない作
であった。
370名無しのオプ:2012/06/17(日) 22:13:27.81 ID:oJvxIAyh
ジョエル・ダウンズリー・ロジャース「赤い右手」

これはなんだ
これはなんだ

なんかとんでもないもん読んじゃったぞ
んー詳しい解説みたいなもんは訳者が巻末に書いてるんでそれ見てくれればいいと思うけど。
これはとんでもないミステリです。
なんていうか「これは○○的なミステリなのである」とかよくいうけどそいうのではない、
「とんでもない」の一言しかないものですw

まあ確かに穴はあるんですよ。メ1とか。
でも、メ2のようなことを真正面からとりあげて真正面からやっちゃったのがすごい。
普通はここまでやるといかんだろ、ってレベルだよね。ただそれをミステリの反則として
ばっさり否定しちゃうことができないのもまた事実。
371名無しのオプ:2012/06/18(月) 09:48:16.65 ID:KHcqsM/U
「赤い右手」面白いよね。

解説がまた、詳細で親切で
情熱を感じるんだよね。
「すごい小説だよな。みんなで
この感動を共有しようぜ」という勢いがある。
372書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/20(水) 20:52:12.02 ID:ATCrdnhV

おい、おい、海外作品はスレ違いやがな(w
とは言うても・・・
俺の備忘録には「赤い右手」は2007年12月読了とあり。
評価は5段階で最低レベルとある。
笑い目的で読むならともかく、読む者を選ぶ作やね。
ちなみに当時面白く読んだ海外ミステリとして記録されているのは、
P・アントニイ「衣装戸棚の女」。
偶然かもしれぬが、ハルヒシリーズ(孤島のエピ)で
「本作のメーントリック」が「トリック」(ちゅーか、ネタ)に使用されていた
のにはワロタ。
373名無しのオプ:2012/06/20(水) 22:27:40.85 ID:prmd3HYu
国内と海外スレを統合すべきだとほざいていたくせにw
374名無しのオプ:2012/06/21(木) 21:34:04.55 ID:2QGqZIzH
都合のいい備忘録w
375書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/23(土) 09:54:16.06 ID:IRv55LnI
新田次郎「聖職の碑」を読む。
大正2年、中箕輪尋常高等小学校修学旅行における遭難をメーンテーマ
とした作。
第二章「死の山」は、この作者の本領発揮の山岳小説だが、
次々と雪中に倒れてゆく少年たちの姿を読むにつけ、
これを「冒険」と称するのは、あまりに酷いものがあるやに思う。
第三章「その後の山」は、
「慰霊碑」でなく「遭難記念碑」が建立された経緯を描く謎解き
(本作を著すきっかけとなったもの)である。
第一章は、今でも教育県として名高い長野(諏訪地方)における当時
の「白樺」の学校教育現場における影響度を描いたものとして、
文学愛好家には興味深いものがあろうが、この板の住人には退屈を催す
やもしれぬ。
本作は、映画化されているが、三国蓮太郎氏扮する学校長(駒ケ岳登山引率の
リーダー)の印象的な台詞(テレビCMでもオンエアされたシーン)は、
原作には無い。
376名無しのオプ:2012/06/23(土) 09:59:28.96 ID:wkeiUdyS
評価の定まった作品を語らせたら天下一品だね。書斎は。
377名無しのオプ:2012/06/23(土) 13:06:11.17 ID:NbAkPDtp
そしてミステリーを全く未読であることの自白もw
378書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/30(土) 22:00:29.46 ID:3O6wzk8E
麻耶雄嵩「メルカトルかく語りき」を読む。
うーん、ある意味で話題の1冊。
自身に対しシニカルなミステリファンが多いのか、
各ランキングでも高評価を受けた作品集である。
収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「死人を起こす」
タイトルはJ・Dというお遊びだが、内容的関連は無し。
青春ミステリ風の出だしだが、おなじみメルが例によってすかして登場からは、
無謬な名解決へ向かって一直線・・・
普通に考えれば、あの子が犯人だろうけどな。
・「九州旅行」
ラストシーン後、美袋がどうやって切り抜けたのか、
やはり気になるところだが、
まあ、作者にとっては蛇足なんであろう。
作者としては探偵役がメルである以上、
とにかく「無謬な解決」さえ示せばよいのであるから(w
・「収束」
まあ、先に結末ならぬタイトルに冠された「収束」ありきという、
マーヤらしいひねくれた(?)作。
しかし、この趣向が面白いだけという感あり。
379書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/06/30(土) 22:01:08.49 ID:3O6wzk8E
・「答えのない絵本」
まあ、アンデルセンのもじりなんでしょうな。
ただし、これも内容的関連は無し。
これも青春学園ミステリ風な出だしだが、自称銘探偵メル登場後は、
最早、JKもDKも出番無し。彼氏のひとり舞台と相成る。
タイトルまんまのと相成るが、
「遂にここまでやってしまったか・・・」という感あり。
・「密室荘」
舞台はメルが保有する別荘、そこに「あった」のは何と・・・
モットー(?)である「無謬な解決」をキープせんと、
メルが鬼畜とは言わぬまでも非人間性ぶりを遺憾無く発揮した小品。
「答えのない・・」と続けて読むと、止めの一発という感がある作。
380あぼーん:あぼーん
あぼーん
381名無しのオプ:2012/07/01(日) 19:31:27.40 ID:0/sEpiWC
昔から有名じゃないかw
382名無しのオプ:2012/07/01(日) 20:52:23.46 ID:IkTKD/3D
>>380
ルールは守りましょう
383名無しのオプ:2012/07/02(月) 02:21:15.44 ID:CUUqiEqw
わざわざルール違反のネタバレまでして「つぶやき岩の秘密」に言及しながら
往年のNHK少年ドラマシリーズについては触れることもできないあたりに
付け焼刃の限界を感じるね
384名無しのオプ:2012/07/02(月) 23:56:35.92 ID:sKjuLpbL
>三国蓮太郎氏扮する学校長
あれは鶴田浩二
385名無しのオプ:2012/07/06(金) 14:07:31.38 ID:PhEylLQY
「人柱はミイラと出会う」石持浅海
あいかわらずの牽強付会論理小説。薄い可能性を、「なるほど、考えてみればその通りだ。」と言い切ってしまう石持スタイル。
しかしこの作品(連作短編集)は、最後の最後で非常に愉快なシーンがあるので、それまでの不快感が消えていった。
イースターのシーン、ユーモアあるなあ。
386名無しのオプ:2012/07/07(土) 00:35:40.77 ID:JFOiQxvL
「ファイナル・オペラ」山田正紀
オペラシリーズここに完結。「ミステリ・オペラ」には及ばずも「マヂック・オペラ」よりは出来はいいかな。
贖罪能「長柄橋」をテーマに、ある古典的トリックを配した本格ミステリ。もし読むなら先行する2作を読んでいたほうがいい。
387あぼーん:あぼーん
あぼーん
388書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/07/07(土) 19:26:43.52 ID:xm0Q/Gi8
有吉佐和子「開幕ベルは華やかに」を読む。
この著者には珍しい長篇ミステリとして刊行され、よく売れた作であった。
舞台公演中のベテラン女優に殺害予告(ただし、この展開は中盤を過ぎてから)、
遂に劇場内で連続殺人が・・・
巻末に付された単行本刊行時の解説と文庫本化時のそれとでは、
本作の「ミステリ」としての評価が真っ二つに分かれていると言うても
過言ではないのが面白い。
ミステリ読みからすれば、やはり犯人設定への不満、動機の説明不足等を
指摘し、低評価気味の後者が妥当と考える。
芝居興行界の裏面(明らかに当時の松竹社長を戯画化したと思われる
登場キャラが笑える)を見る面白さをミステリ仕立てで書いた作ぐらい
の評価であろう。
389名無しのオプ:2012/07/07(土) 19:33:36.24 ID:f13wE3HW
見事な論考で締めくくったね。
390名無しのオプ:2012/07/07(土) 19:42:57.86 ID:3uDETbNP
なるほどこれでこのスレ終了ってことか
それはいいことだ

締めくくった以上もう書くなよ
391名無しのオプ:2012/07/07(土) 19:50:23.42 ID:70dkgOjN
>>388 ルールは守りましょう
392名無しのオプ:2012/07/08(日) 03:10:19.30 ID:CdFrrGGQ
「幽女の如き怨むもの」三津田信三
3つの時代に起きた3件ずつの身投げの謎。
謎のおもしろさも独特な語りの調子もいつもの三津田だが、この作品にはいまひとつ興がのらなかった。
たぶん「幽女」の存在感が薄かったからなのだと思う。今思うと、トリックもちょっと小ぶりだったかな。
393名無しのオプ:2012/07/08(日) 10:43:49.57 ID:Dc0e0AaL
書斎厳禁
394書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/07/09(月) 00:20:33.38 ID:EU4fw0Dr
三津田信三「密室の如き籠るもの」を読む。
表題作(中編)と3短編を収録した刀城言耶シリーズ作品集。
うーん、現代では希少な本格派の怪奇探偵小説家だと思うし、
内容的にも、それなりに楽しめる夏向きの読物には仕上がっては
いるとは思うのだが、
この人の作を手にするたびに思うのは、「語りがくどい」ということ。
怪談話や怪奇探偵小説は、狂綺堂のような淡々とした語り(=文体)や、
横溝御大のような会話文を多用したテンポが良い語りの方が、
恐怖感もスリルも増すという逆効果的ものがあるのだが、
この作者の場合は、恐がらすため、ミステリを強調せんがために
書き込み過ぎて、タルく白けてしまう面があるのが残念。
とは言うても、大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「首切の如き裂くもの」
刀城シリーズ十八番の地方舞台でなく、典型的な都市怪奇探偵譚。
フライングキャッチねたが意外に巧く使われており楽しめる。
だが、意図したものかとも思うが、
すっきりと解明し切らない(一応のつまらない解釈は呈示されるものの)
部分が残るのは、本格の読者としては、やはり不満点と言い得よう。
・「迷家の如き動くもの」
山中怪談の謎解き。怪異な描写のくどさは特に目立つ作のように思うが、
謎解きそのものは、山中という舞台や風俗が活きてリアリティさえ
感じさせるものがあり、それなりに成功しているように思える。
395書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/07/09(月) 00:21:30.35 ID:EU4fw0Dr
・「隙魔の如き覗くもの」
小学校が舞台(これもポイント)。
この作者らしくというか、タイトルにも冠された本作のヒロインを悩ます
隙魔に関しての謎解きは無し。
メーンの殺人事件に関しては、それなりの手がかり呈示とトリック(やや強引
という感もあるが)が駆使されて、一応、楽しめるものとはなっている。
・「密室の如き籠るもの」
コックリさんねた、ぐいぐいと読ませるストーリーテリングそのものは
冴えた作とは思うが、アガサ的な「あの時何を見たか」の謎解き、
密室の謎解きが、偶然性と御都合主義に満ちたものであり、
これでは高い評価は出来かねるものあり。
関係者の迷惑・困惑かえり見ずな刀城流「密室講義」の章なんかは、
楽しくはあるんだけんどね・・・
396名無しのオプ:2012/07/09(月) 00:44:22.27 ID:/kW4Y6aT
書斎転載厳禁
397名無しのオプ:2012/07/09(月) 09:57:43.11 ID:vbawSK0w
>アガサ的な「あの時何を見たか」の謎解き

もう百篇くらい聞かされたこの無内容なクソ文句をこれからも
バカにされながら書き続けるしかないんだろうね
本当に中学生程度の読書から一歩も出られないまま阿呆な
自分の低レベルな読書体験にすがりついて一生を終えるんだね
ネット上の孤独死だ
398名無しのオプ:2012/07/12(木) 02:13:15.60 ID:hVv/v+SF
「闇の伴走者」長崎尚志
内容はそこそこ面白かった。特に探偵役のデブがいいキャラだった。続編が読みたい。
ミステリの内容とは別におもしろいと思ったのは、漫画では構成が重要、ということだった。
もちろん小説だってそうなんだろうけど、漫画のページをバラバラにした方が面白かったというエピソードは、
ホントかどうか知らないけど、「投げられる原稿」、「拾い集める」、「そのまま読む」、「あれ?」という流がリアルにイメージできた。
399書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/07/21(土) 20:40:56.07 ID:FfFp0DPO
イーデン・フィルポッツ「闇からの声」を読む。
懐かしい作を久々に再読。
初読は偕成社のジュブナイル版であったが、
後に創元推理文庫を手にし、古典ながら異例な設定の本作の持ち味を
活かした優れたジュブナイル版であったのだと、
あらためて感心したものである。
ただし、少年時の俺はタイトルから怪奇探偵小説を期待して読み、
見事に外されたという感もあったものだ。
フーダニットでなく、犯罪者の行動・心理を描いた倒叙スタイルにもあらず、
また探偵側のアリバイ破りというわけでもない。
これでミステリ足り得るのかと疑問に思うてしまうが、
いささか(注 いささか先生ではない(w )ご都合主義展開が目につくとは
いえ、迫力溢れる心理サスペンスになってはいる。
そのクールな悪人像には愛弟子(?)アガサと共通するものが感じられて
面白い。
タイトルに関連した謎解きはメーンテーマ(少年を死へと追い込んだ犯人追及)とは直接の繋がりはなく、
海千山千な名刑事だったリングローズが
あまりに簡単なトリックにひっかかってしまうのは「?」感あり。
ここは、実は知っているが知らないふりをしていた展開にした方が自然な
感あり。
400名無しのオプ:2012/07/22(日) 01:39:28.73 ID:e+IHSVtm
「闇からの声」 〜A Voice From The Dark 1925年
http://www1.jcn.m-net.ne.jp/rays_room/Critique/Phillpotts/Phillpotts_Frame.html

この物語は冒頭で犯人が推定され、しかもそれは確信に近く、探偵はそれを追っていくだけの行動をとる。
犯人が明らかになっているとすれば、謎の要素を感じる事は出来ず、ミステリと呼んでいいものか迷ってしまう。
こうした作品のうち《アリバイ崩し》といったミステリもあるが、本作の場合犯行にトリックのようなものがほとんど
見当たらないため、この面からしてもミステリらしい論理性を見つける事は難しい。

なら本作の価値は一体どこにあるのだろうか。――それはこの文の冒頭にもある心理戦の面白さであろう。
リングローズは既に警察を辞した人間で、法的には何の権限も無い。また元同僚に呼びかけるなどの行動を
起こすほどの状況証拠も無い。そこで彼は顔を知れていない事を利用し、友人として容疑者に近づき、心理的な
攻撃を繰り広げることを選ぶ。その手段や成り行きなどは、多くの項をさいて入念に書き込まれている。

(略)もしリングローズがこの事を知らずに捜査を開始したとするなら、彼が乗り出す動機が薄弱であるように
感じられる。(略)
しかしラストでリングローズがそのからくりを「知らされる」という事は、それまで知らなかったという意味に取れる。
探偵の長期間にわたる追跡をささえた不撓不屈の精神は、いったい何の上に立っていたのだろう?
(略)―こうすれば、ミステリとして筋がとおり、探偵の天才性が際立ち、場面の暖かい雰囲気も損なわれない。
また冒頭の非論理性に不満を感じていた読者も「騙された!」と笑ってくれそうな気がする。
401名無しのオプ:2012/07/22(日) 01:46:37.70 ID:0Z2SJxVY
>そのクールな悪人像には愛弟子(?)アガサと共通するものが感じられて
>面白い。

>ここは、実は知っているが知らないふりをしていた展開にした方が自然な
>感あり。

こういう不自然な改行が多い場合は
普段よりももっと手を抜いたコピペ改変なんだよなw
402名無しのオプ:2012/07/22(日) 01:59:36.49 ID:sp7PKkFF
またいつもの「人の文章を書きなおしただけだから盗んだことにはならない」戦法か
403名無しのオプ:2012/07/22(日) 09:27:32.57 ID:Kg2SW4kG
「一文字一文字完全一致していないのだからパクリとはいえない」というのが
盗人根性の塊である書斎の論法だから
404名無しのオプ:2012/07/22(日) 09:28:06.19 ID:Yk+Wh5bc
>>とは言うても、大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!

いくら相手にされてないからって、自分で好評って言わなきゃならないのは
自分がみじめにならないのだろうか?
まともな人間のプライドすら持ってないんだなこの人
405名無しのオプ:2012/07/23(月) 12:00:17.88 ID:sYYCJ0/P
406読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2012/07/28(土) 20:23:27.22 ID:45fUYUSl
「密室晩餐会」二階堂黎人(原書房)

書き下ろし密室アンソロジー。
ベストは予想通り小島正樹「密室からの逃亡者」――はっきり言ってリアリティがないし、
最後の展開も不自然だし、プロットはYや芦辺の先行作を思わせた上それらに譲るしと
決して手放しでは評価できないものの、凝った作りと最後まで密室の謎に拘っていて
本アンソロジーの中では白眉――と思っていたところ、改めて見返してみると、
密室それ自体はさして重要なファクターではないと気付いた。こりゃいかん。
ということで加賀美雅之「ジェフ・マールの追想」に。
こちらは作者のデビュー作で少々長いが愚直に密室に取り組んでいる姿勢は評価できるし、
アイディアも複数のトリックを組み合わせていて悪くない。
捻りでは小島作品に及ばないものの本アンソロジーの主旨を重視してのセレクト。
ただ、ある伏線に関して過去作(実はこちらが先なのだが)の使い回しがあったのがやや残念。

次点は天祢涼「楢山鍵店、最後の鍵」。これも物理トリックを用いた真っ当な密室もので、
比喩を用いた犯人との心理戦もなかなか。しかし特殊能力を持った探偵という設定は
あまり好きになれないが……。

他、「少年と少女の密室」はメイントリックがバレバレなのが致命的。サブに関しても
刑事の目は節穴かと。ただ犯人指摘シーンはホームズを思わせる匹敵する格好良さだった。
「峡谷の檻」はアンソロジーの中の変わり種としては面白いが密室ネタ自体は小粒だし
単体で評価しにくい。
「寒い朝だった 失踪した少女の謎」は奇妙な味があって興味深かったけれども、
ネタそのものに真新しさがないし、これを密室と呼ぶにはちょっと抵抗がある。
407書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/08/04(土) 07:01:09.21 ID:g37CIXJ7
イーデン・フィルポッツ「灰色の部屋」を読む。
前記したジュブナイル版「闇からの声」の解説に本作がイーデン翁のミステリデビュー作と記されており、
「闇から・・・」に期待を外された(この件に関しても前記)にもかかわらず、怪奇探偵小説風のタイトルに惹かれ読みたく思うたが、
当時は翻訳無し。実際に手にしたのは随分後であった。
うーん、曰く因縁有りな灰色の部屋での不可解な死という掴みはOKなんだが、
その後、延々と語られる心霊談義等には辟易、初読時にはパッと投げ出して
しまったものである。
だが、今回、真夏の晩にじっくり、まったりと読み込んでみると、
うざい心霊談義やイタリア美術に関する薀蓄等を全面的にカットし、
スマート化させれば、内容的にミステリでなくスリラーの範疇で楽しめるものに仕上がるのではなかろうかと思うた。
ボルジア家絡みのトンデモトリックも、ここまで来るとジョン風超え
インチキSF風でおもしろなんである。
あくまで現代視点からだが、老犬に対する扱い酷過ぎ。
最後の1行(マンネッティ老人の手紙)に不気味な感あり。
408書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/08/04(土) 07:04:59.84 ID:g37CIXJ7
種村季弘「好物漫遊記」と「雨の日はソファで散歩」の2冊を流し読み。
作者はドイツ文学者にしてエッセイの名手として著名であった。
狂綺堂大好きな俺は、前者収録の「番外 贋作三浦老人昔語り・戦後篇」
を読みたく思い行きつけのショップでゲットした次第なのだが、
うーん、三浦老人のキャラをこんな形で流用して欲しくはなかったというのが
正直な感。三浦老人の政治利用ならぬ社会批評利用といった内容になって
いるのが頂けないものあり。
半七老人や三浦老人は、昔日は商売柄もあって世俗に大いにまじわりながらも、
今はどこか超然・枯淡とした様こそよけれなのだが・・・
と思うて、ガクーリしていたら、後者収録「ゴロ寝」という短いエッセイを
読んでいて唖然。小田原城内の芝生で俳優の天本英世氏がゴロ寝している
のを見かけたという
内容なのだが、何と天本氏を紹介したくだりに「映画の和製ドラキュラ風で
鳴らしてからテレビの少年番組『仮面ライダー』の地獄大使に扮した怪優、
といえばおわかりかと思う」と、大いなるやらかし有り。
特撮オタ(いわゆる特オタ)ならずとも、このダブルなエラーにはがっかりな
向きも多かろう。
果たして、芝生でゴロ寝していたという人物が天本氏本人なのかどうかさえ、
疑わしく感じられてしまう次第だ。
所詮、著名な知識人にとっては特撮→問題外、特撮オタ→人外というのが
デフォか。
409名無しのオプ:2012/08/04(土) 07:16:41.45 ID:j2RA3abB
「期待を外された」って日本語として変だぞ。
実際、「期待を外された」「期待を外される」で検索しても全然出てこないし。
普通に「期待」の意味を知っていれば、「外された」が不適切なのはわかるだろうに。
410名無しのオプ:2012/08/04(土) 10:52:57.22 ID:ic3hbiSe
期待外れに終わる
411記憶喪失した男 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2012/08/06(月) 16:57:49.56 ID:emF9D7T2 BE:3832382887-2BP(3)
書斎さんはすごいたくさん読んでるんだねえ。
412名無しのオプ:2012/08/06(月) 20:42:28.01 ID:sZX52wkm
>>441
読んだふりしてるだけ。全部よそからのパクリ。
413記憶喪失した男 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2012/08/06(月) 22:06:36.39 ID:emF9D7T2 BE:3079593195-2BP(3)
>>412
おれにそれと同じいちゃもんつけてくるやついたけど、
おれはちゃんと全部読んでたぞ。
414名無しのオプ:2012/08/06(月) 22:15:32.97 ID:bBX1Uv2B
>>412
書斎の場合、読んでいるならなず絶対にしないような間違いが散見するものな
例えば主人公の性別とか
415名無しのオプ:2012/08/06(月) 22:19:52.29 ID:ZajcsVG+
読んだはずなのに長篇か短篇集かが分っていなかった
読んだはずなのに現代ものか時代ものかが分っていなかった
ある作家のベストテンに選んだ作品を後になって「読んだ」
ごく少数の特定の作品には食いついてくるが他は完全スルー
いま読んでると称した本の出版社名を頑なに答えない

こういうことが積み重なって判断しているわけだが?
416名無しのオプ:2012/08/06(月) 22:37:14.36 ID:S2L2dPYK
ってかそもそも読んでてあの程度のことしか書けないってのは
読まずに書いたものより恥ずかしい気がする
417記憶喪失した男 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2012/08/07(火) 01:40:45.49 ID:nBBLiRSz BE:1094967528-2BP(3)
書斎さん、
読書メーターやったらどうかな?
あれはかなり参考になるし、2ちゃんの読んだ報告よりしっかりしているよ。

まあ、読んだ冊数をごまかしている人は大量にいそうだけどね。
何千冊、何万冊の読んだ量の捏造しているやつらの巣だけど、
そういうやつらを無視すれば、かなり便利だと思うよ。
418名無しのオプ:2012/08/07(火) 06:56:18.98 ID:op62N6Bu
>>413
誰もお前の話などしていない。
419書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/08/12(日) 15:40:03.53 ID:XuO6Waie
>>417
サンキュー、検討してみる。

エドワード・D・ホック「サイモン・アークの事件簿V」を読む。
このシリーズ集、Tには満足、Uが今ひとつの感があったので、
Vは手に取るのを躊躇していたのだが、意外に面白く読み終えました。
ご期待に沿い、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「焼け死んだ魔女」
謎解きの手がかりは、およそサイモンにしかわからないようなものでありNG
なのだが、このネタ(真相)は現代日本ではカレントそのもの。
だが、本作はエドがとうにセレクトしていたものだそうな。
・「罪人に突き刺さった剣」
意味深なラストが印象的な一編だが、よく読むと穴が多い犯行という
感あり。
・「過去から飛んできたナイフ」
謎解きミステリとして面白い作であった。手がかりはサイモンでなければ
気付かないようなSネタだが、その薀蓄もまた面白し。
・「海の美人妖術師」
ちょい、エドらしからぬロマンティックな作かも。
そこそこにミステリとして読ませるし、
ラストもニヤリ感あり。
420書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/08/12(日) 15:43:37.86 ID:XuO6Waie
三津田信三「生霊の如き重なるもの」を読む。
タイトルからもわかるとおり、何ともこの時季向きの作品集(5作収録)
である。
相変わらず大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「死霊の如き歩くもの」
うーん、ジョン風の面白い密室トリックかとは思うが、
舞台設定(四つ家の見取図をもっと早く出しておかない事件そのものが
わかり難いかと思う)、人物の動きに関する時系列等が、短編で書き込みには
非常にわかり難くなっているのが難か。
・「天魔の如き跳ぶもの」
大学生時代の言耶とクロさんのやり取りが多過ぎ、長過ぎでうざく感じるのが
難だ。人間消失トリックは、うーん、まあまあというところか。
それだけに余計な前説が惜しまれる。
・「屍蝋の如き滴るもの」
タイトルからもわかるとおり、怪奇・猟奇色たっぷりな作、
長編なら横溝風ドロドロも書き込まれ楽しめた(?)かも。
足跡のトリックは意外にあっさりしたものである。この点が不満が残るところ
であろう。
421書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/08/12(日) 15:44:31.53 ID:XuO6Waie
・「生霊の如き重るもの」
基本設定はご機嫌な横溝ワールド風のドロドロ旧家もの。
やはり犬神の影響度が大きく感じられる一編。
・「顔無しの如き攫うもの」
事件の舞台となる長屋の位置関係がややわかり難いのは難だが、
(図面の挿入はあり)
ジョンの名短編を想起させるものあり。
被差別部落というワードは登場するが、最近、テレビドラマでも解禁された
らしい河原乞食というワードは無し。
(まあ、あえて使う必要が無かったのかもしれぬが)
作者の持ち味であり、この作品集全編に共通した趣向なのだが、
本作に関しては怪談風味が蛇足という感あり。
言耶が通りがかりに何気なく耳にし・・・という冒頭の方が自然だった気が
する。
422名無しのオプ:2012/08/12(日) 16:35:01.30 ID:537v+Z6l
最近は間違えたフリをして海外と二重に投下する荒らしがお気に入りかww
423書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/08/18(土) 12:59:19.75 ID:tau17Ddk
山村正夫「湯殿山麓呪い村」を読む。
いわゆる横溝ブームに味をしめた角川が大々的にCMキャンペーンを打ち、
映画化され、それなりに単発ヒットした作。
しかし、それゆえ抵抗感があり手にするのに躊躇、当時はスルーした作で
あったが、近日CSでオンエア予定でもあり、時は流れ、今読んでみると、
本格ミステリとしては今イチだとしても、
伏線を効かしたサスペンス・ミステリとしてなら、まずまずの面白さなのでは
と思うた。
(ただし、エル作品は勿論のこと、先行する横溝御大2作品を既読の場合には、
フーダニットととしてのインパクトは無かろう)
まあ、作中でエル作品の諸ネタバレ有りなのは難だが(w
タイトルから想起する横溝風怪奇田園ミステリには非ず、湯殿山の周辺が
舞台として登場するのは終盤(ミイラ発掘)に入ってからである。
中盤までは、東京舞台の館もの風な謎解きミステリの色合いが強い。
葬儀屋の息子で大学講師、クイズマニアで、元ラグビー選手でもある
恐るべき(?)健啖家の名探偵(漫画ちっくや・・・)は、キャラ的には今風な面白さかもしれぬ。
(ワトスン役もアクティブなJDとこれも今風か)
展開もロリコン全盛な現代日本向きか。
(ただし、時代性の違いゆえ、この辺は強調はされていない感がある)
後味的には、ノリリンの名探偵法月初期作の愛読者には推したい作でもある。
424名無しのオプ:2012/08/18(土) 13:19:42.54 ID:b4uaafIh
また「土曜日だから2冊読破した」設定ですか?
425書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/08/19(日) 20:23:25.50 ID:79zuRmeM
三津田信三「水魑の如き沈むもの」を読む。
夏向きゆえ、この作者の著作が多くなるような次第。
今回の名探偵(?)刀城言耶の相方は、傍若無人なカラス先輩ではなくして、
(彼氏も冒頭に登場はする)元気印の女性編集者祖父江シエである。
時を超えて、水魑を祭る行事で発生した不可能犯罪・・・
例によって民俗に関する薀蓄が、興味深くもうざいものがあるが、
謎解きはそれなりに面白いものになってはいる。
426あぼーん:あぼーん
あぼーん
427読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2012/09/22(土) 20:56:58.89 ID:O13wKZzD
「薫大将と匂の宮―昭和ミステリ秘宝」岡田鯱彦(扶桑社)

紫式部と清少納言が推理合戦を繰り広げるという歴史ミステリー。
つっても、緻密な推理がある訳でなくお互い決め打ち感はイナメナイのであるが、こういう緩い時代だったんでしょうなあ。
他収録短編もそれぞれに味わいはあるもののミステリー的な面白さがあるものは少ないが、屏風の話が好き。
428書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/01(月) 21:03:29.07 ID:lj1vjW7m
森村誠一「腐蝕の構造」を読む。
これぞ「社会派ミステリ」と言うた感がある協会賞受賞作。
原子力発電開発及びこれに絡む政・官の癒着ねたである。
高速増殖炉まで存在する現代では隔世の感があり、
この点では古びたものを感じぬでもないが、
ホテルマン出身のこの作者十八番なシティ・ホテルの構造を巧みに利用した
不可能犯罪(犯人消失ねた)トリックも、ジョン風の凝ったものであり
かなり面白く読めるし、物語の発端から始まり、要所要所に登場する
山岳シーンの緊迫感もまずまず効果的である。
個人的に抵抗感があるのは、書き込まれたドロドロした愛欲描写か、
清張作品の如き、さらっとしたクールなタッチが好みな俺にはくどく
感じられた。
いずれにしろ、この作者の当時の興味、趣味、職業体験等を全てぶち込んだ
ボリューム感溢れる作なのは間違いなかろうか。
429名無しのオプ:2012/10/01(月) 21:08:25.80 ID:FpSGIaSp
「社会派」に定義がないと言いながら
>これぞ「社会派ミステリ」と言うた感がある
だとさw
430書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/06(土) 20:33:56.84 ID:3yXnUkfL
藤原審爾「新宿警察」を読む。
本邦版87分署、活字における「太陽にほえろ!」的存在に成り得た
かもしれない警察小説シリーズの第1集である。
近年にも復刊(文庫)があったのだが、忘れられたシリーズという感が強い。
若き日のソフバン白い犬の声主演によるテレビドラマ版も、あまり話題にも
ならず、短期でひっそりと終了した。
大好評なおなじみ収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「新宿警察」
今風の不条理な通り魔事件ネタ。
個性的な新宿署のメンツの紹介が、やや駆け足気味なのが難か。
・「復讐の論理」
妹(血縁関係は無い)と2人暮らしな署内一の硬派根来、
イケメンな若手刑事戸田メーンな作。
うーん、出来が悪い「太陽にほえろ!」を見せられているような
御都合主義モード満載な駄作としか言い様がないものがあった。
早くもシリーズ第2作でこれではなあ・・・という感大。
431書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/06(土) 20:36:48.25 ID:3yXnUkfL
・「若い刑事」
収録作品中では一押しな作。
殉職した刑事の子である主人公の小原刑事(何とその名は「正介」なのだ)、
「太陽にほえろ!」のGパンを想起させるような生い立ちながら、
不良少年上がりな小原の場合は、より屈折したものを感じさせる。
ただし、地道に真摯に職に取り組んでゆく小原刑事の姿は初々しくも
すがすがしいものさえあり。
その彼には、やや酷なラスト、以降のエピには登場しないので、
退職してしまったのだろうか?
・「新宿心中」
中年の所帯持ち、強面山辺刑事メーンな作だが・・・
本作も、ホームドラマ仕立てのありきたりな刑事ドラマを見せられている感大。
・「ズベ公オカツ」
第1話にも登場したオカツが再登場。
舞台はシリーズのホームグラウンドである新宿を離れ、まだポンポン蒸気が
走る瀬戸内の小島へ。根来刑事メーンの作である。
まあ、これも人情絡みな安い刑事ドラマって感あり。
それだけやね・・・
432書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/14(日) 10:45:30.54 ID:ILHAcULA
「岡本綺堂探偵小説全集 第一巻」を読む。
資料価値を認めないわけではないが、
あの狂綺堂がこんな程度のものを書いていたんか・・・
というのが正直な感。
作品的に見るべき点、評価すべき点は少ない。
しかしながら、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「魔法使い」
それなりにオチは効いているものの。
ワンアイデアによる、まあ、それだけの小品とも言い得る。
短い作であり、これでは狂綺堂十八番のストーリーテリングを発揮する間
もないという感あり。
・「人形師」
これも短い作。出来としては逝ってよし!だな。
・「白猫」
ジュブナイルに目くじら立てても仕方ないとも言えるが、つまらなさ過ぎ。
逝ってよし!だな。
・「風の夜」
これは中編相当のボリュームがある作だが、どうってことない大衆小説
という感あり。逝ってよし!だな。
・「女の一念」
本作は怪談絡みで、その点では綺堂風味濃厚な作ではあるのだが、
やはりこの作家は短編の名手か。間延びした感あり。
・「金貨」
いわば冒険探偵談だが、今読むとこれもどうってことない話としか・・・
433書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/14(日) 10:46:16.26 ID:ILHAcULA
・「熊の妖怪」
編者解説においても指摘されているところだが、タイトルそのものが
今ひとつ腑に落ちないものがある怪談話である。
既読の「馬妖記」の最後で紹介されているドイルの手になる
「ジョン・ブリュー・ギャップというところに古代の大熊が出た」話
(翻案)かと期待していたのだが・・・
・「医師の死」
短い作とはいえ、死人の手のトリックはかなり面白く読んだ。
・「旅館の手帳」
旅館ネタの怪談話。それだけとしか言いようがない寂しい出来ばえである。
・「呪われたる軌道」
原典不詳とのことだが、ドイルの非ホームズミステリ作品(新潮文庫の傑作選等に収録)が元ネタなのではないか?
・「幽霊の旅」
・「魔女の恋」
怪奇小説の名作アンソロジーでおなじみホーソーン作品を伝奇冒険小説みたいにしてしまっては、さすがに駄目やろ。原作の趣旨とテーストは出来る限り
活かしてこその翻案でしょ。
・「片腕」
本作もドイルの短編(創元推理文庫の傑作集に収録)が元ネタ、
というか綺堂流の翻案なのではないか?
434読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2012/10/19(金) 19:44:05.93 ID:WnIRJ4wJ
「生霊の如き重るもの」三津田信三(講談社)

刀城言耶シリーズ第2短編集。
面白かったが「密室の如き籠るもの」よりは落ちる。怪奇の出し方は「死霊の如き歩くもの」のそれが印象的だった。
あと烏は確かにウザい。
435書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/20(土) 09:11:53.34 ID:U8g+J/io
黒岩重吾「背徳のメス」を読む。
これぞ時代を超えた社会派ミステリと言うた感がある1作。
記念すべき直木賞受賞作品だけあって、何よりミステリとしてよりも「小説」
としての読み応え溢れる作である。
西成の病院を舞台にしたこれでもかこれでもかのドロドロ模様、
正に「人間の生き様ここに有り」という感あり。
口当たりの良い美少女探偵ものを読み耽っているようなドキュソに突き付けて
読ませたい1冊と言い得る。
ミステリ的には小技かもしれんが、
主人公の医師殺害未遂犯の手がかりも清張短編にでもありそうなリアルさ有り、
これはこれで評価に値しようか。
436名無しのオプ:2012/10/20(土) 11:56:51.09 ID:nFuT0ty0
読後感>>小学生>>犬>>>>ガムテープ>>>書斎
437書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/21(日) 10:57:41.24 ID:2sLbM61R
土屋隆夫「寒い夫婦」を読む。
早速、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「気まぐれな死体」
さすがにメーントリックは慎重に書いている感はあり。
証拠ネタは正に小ネタそのもの。
・「氷の椅子」
肝心のその「トリック」は?
しかし、この点は作品趣旨ではないわな。
終盤の展開に無理があるのが難。(果たして警察が動いてくれるか否か・・・)
・「老後の楽しみ」
海外ミステリ短編を読んでいるかのようなオチが良し。
まずまず面白い。
・「地図にない道」
清張長編の如き偶然性満載な御都合主義モードが萎える作。
ヒロイン設定もそれっぽいし。
438書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/21(日) 10:58:23.60 ID:2sLbM61R
・「暗い部屋」
フランス・サスペンス・ミステリを想起させるようなダークなタッチの作。
なかなか面白い。
・「寒い夫婦」
うーん、表題作のわりには、今ひとつ感大。
「氷の椅子」と同様に警察の動き次第かな。
・「狂った季節」
推理コントとして読めばそれなりに楽しめる一編にはなっている。
肩肘張って読まないのが肝要かと思う。
・「推理の花道」
内容的には「悲劇」なのだが、落語調の語りで軽快に読み進められる作。
439名無しのオプ:2012/10/21(日) 14:28:02.28 ID:JrKI1QqJ
読後感に比べると書斎の論考は勉強になるね。
440名無しのオプ:2012/10/21(日) 14:37:02.33 ID:OWZ2ayKS
いや、全然。ワンパターンの書き込みはもうやめたら?
441書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/27(土) 17:53:49.50 ID:mtopbGMO
「ニセ札つかいの手記 武田泰淳異色短篇集」を読む。
ミステリ的作品が収録されているゆえ、敢えてこの板で紹介しておく。
重症なミスオタが「文学作品」へ親しむきっかけの一つとなれば、
筆者としてはこれに優る喜びは無いと言い得ようか。
ここで、大好評な収録作品全話講評、そろそろ逝ってみようか!!!
・「めがね」
何とも奇妙な味と言い得る作だ。
めがねを失う、外すことによってこそ、
「よく見えないのに新たに見えて来る世界」。
読書習慣皆無な視力(のみか)良人間には理解し難いであろう。
・「『ゴジラ』の来る夜」
ミステリねたはあるとはいえ、これはSFと言うてよい作、
全盛期の筒井堂が書きそうなパンキーでクレージーな設定。
だが、ミステリ的現実にある以上、最早ミステリ小説の必要性は無いという
指摘は、当たり前過ぎる感はある。
終盤は、特撮オタ(連中が武田作品に手を伸ばすとは到底思えぬが(w )に
こそ読ませたい展開。
そう言えば、特撮ドラマは天に輝く星の数ほどに有るとは言え、
踏み潰される側の主観(客観的ものは例あり)に徹したリアルなものは
皆無と言うてもよいのだ。もしこのような状況があれば実際はこんな
感じっしょ。災害が身近に感じられる昨今ゆえ、殊の外、そう思うものあり。
・「空間の犯罪」
タイトルに反してミステリ性は無い。
ただし、ラストを読めば意味深なタイトルだったとわかるはず。
正に犯人は「空間」と言い得るのだ。
442書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/27(土) 17:54:28.66 ID:mtopbGMO
・「女の部屋」
これも普通にミステリしそうなタイトルと設定で、ストレートにして来ない作。
ただし、最大のミステリは女心とも読めるのだが。
・「白昼の通り魔」
まあ、最広義のミステリに入るクライム・ノヴェルと言い得るでしょうな。
ヒロインの特異なキャラで最後まで面白く読ませるものはある。
・「誰を方舟に残すか」
謎解き(バイブルねた)はあるが、直接タイトルに関連したものではないのが
ミソか。「編者あとがき」にも記されたとおり、奇怪な作品である。
・「ニセ札つかいの手記」
ニセ札の使い役である主人公(旅役者というのが意味深か、彼は実生活では
ニセ札使いという役柄を演じているとも読める。
勿論、監督はメーカーである源さんだ)、シニカルなオチもあるし、
本作もクライム・ノヴェルと言い得ようか。
たが、それ以上の「もの」(それは「人生の真実」かもしれぬ)が感じられる
佳作である。
作中に「怪人二十面相」「妖怪博士」(世代的に原作ではなく作者が見たのは
テレビドラマ化されたものらしいが)の名が見えるのが、当板住人として
何とも嬉しい感があった。
443名無しのオプ:2012/10/27(土) 18:12:44.05 ID:LsgdMWvQ
こういうのを真の「書評」と言うんだなぁ。大好評なのも納得の凄さ。
444名無しのオプ:2012/10/27(土) 18:21:29.37 ID:hv8VJRqv
また荒してるのか
ほんとめんどくさい奴だな
445書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/28(日) 18:53:56.46 ID:MQfbAj6I
山田風太郎「帰去来殺人事件」を読む。
入手難の時期もあったフータロー唯一の名探偵(その名は荊木歓喜)シリーズ。
だが、正直言うて、今読んでも、さほど面白いものではなく、
ジョン好きならフータローもこんなん物理的トリックメーンなネタで書き
綴ったものがあったんか、と面白く思うであろう程度のものである。
大好評につき、一応、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「チンプン館殺人事件」
探偵役の荊木先生を筆頭に奇矯なキャラ続出、
ユーモアまじりの軽いタッチの語りが第1話にして全開モードではある。
トリックはチンプン館というボロアパート舞台にジョンやってみますた
(密室ネタ)という感じやね。
・「抱擁殺人事件」
殺人トリック自体には、まずまず入り組んだ面白さはあるものの、
安い人情ドラマ的展開が萎える一編。
・「西条家の通り魔」
ダイナミックなトリックが冴える。ジョン級だが、小道具は和風ならでは。
・「女狩」
短編ながら病院内の錯綜した人間関係が書き込まれミステリの興趣盛り上げ
に成功している。串刺し殺人のトリックは凄絶そのものだ。
446書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/28(日) 18:54:34.83 ID:MQfbAj6I
・「お女郎村」
本作は人間ドラマを創り過ぎた感大。トリックも巧いちゃー巧いが、
小技に過ぎぬとも言い得る。
・「怪盗七面相」
探偵作家連による同一キャラ利用による連作のひとつ(最終話)とのこと
であり、本当の面白さは全編を通じて読まないと味わえぬ気もする。
・「落日殺人事件」
なるへそ、本作も縊死トリックはまずまず面白い。
だが、動機等の状況設定が、あまりに大時代的なんだよね。
・「帰去来殺人事件」
まあ、レーンものの影響なんかもあるんだろうな。この最終展開は。
妊娠ネタトリックは、面白いがあまりに偶然性に左右される要素が
大き過ぎて(作者も承知のうえのようである)素直に楽しめないものもある。
447書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/10/28(日) 18:56:02.03 ID:MQfbAj6I
小林信彦「四重奏 カルテット」を読む。
若き日はミステリ雑誌の名編集長としても知られた作家の編集者時代を綴った
執筆年代が異なる4作を連作・連環的に編集。
(ゆえに、本作品集においては、収録作品各話講評は出来なくもないが、
趣旨的には不適切であると言い得る)
収録された各作品の掲載誌を確認すれば自明なとおり、
この作者のひとつの「顔」である純文学の路線に沿ったものであり、
レトロ気分で気軽に読めるものではない。
正確な読解には、作者の化身である編集者今野の心情、状況等を丁寧に
読み込みながら、「人間のありさま」という点まで視野に入れておく必要
があろうかと思う。
しかし、こんな要求は、アニメやラノベに耽溺し、「凄まじいまでの漏れだけの
超美少女探偵キター!キター!キター!・・・」とか絶叫しているような
近年のアホなミスオタ連中には望むべくもないでしょうな(w
正に翻訳界のボヘミアンというふさわしい佐竹氏、
処世ベタが多い2ちゃんでは反感大と思われな細谷氏等、
(この程度の変わり身は実社会では批判に値するほどのものではないのだが)
モデルが誰か気にかかるところではある。
2ちゃんミステリ板にスレ(超絶過疎でなくば大荒れ状態)がある人が
モデルと思われなキャラも登場しているわな(w
448名無しのオプ:2012/10/28(日) 18:59:04.41 ID:CmoCeCtu
あなたがいちばん実社会を知らないでしょう。
449名無しのオプ:2012/10/28(日) 20:31:26.66 ID:NNsIXyQj
書斎は無職引きこもりだもんね
450名無しのオプ:2012/10/28(日) 22:36:48.10 ID:dM+ITeMl
書斎は社会の頂点にいるひとりだよ。
451名無しのオプ:2012/10/28(日) 22:52:06.89 ID:3SXPwaaI
でも2ちゃんではただのうそつきの荒らしじゃん
452名無しのオプ:2012/10/28(日) 23:09:15.94 ID:x+76kiMP
社会の頂点ねえ

ま、どんな幼稚な妄想をしようと自由だけどwww
453名無しのオプ:2012/11/01(木) 10:14:29.77 ID:9zhX3Cla
「梟の拳」香納諒一

この作家さんの作品は初めて読んだけど、とても読みごたえのある傑作ハードボイルドだった
なにより主人公桐山の奥さんが本当に甲斐甲斐しくて……。
ラストでの二人のやりとりには思わず笑みがこぼれた
454書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/03(土) 17:40:38.40 ID:3hZToBtT
山田風太郎「天狗岬殺人事件」を読む。
早速だが、期待に応えて、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「天狗岬殺人事件」
巧みな殺人トリック(ブランコねた)、医師作家らしいトラウマねた等々、
それなりに読ませる作ではあるが、それだけの話とも言い得る。
今ひとつ、インパクトを欠く感あり。
・「この罠に罪ありや」
この作者十八番の奇天烈展開とは相反する、現実論理で詰めてゆく小品。
ゆえに、悪くはないが、らしくなく面白味が薄いとは言い得る。
・「夢幻の恋人」
シリアスなサイコ・ミステリ。書かれた当時は斬新であったろう。
・「二つの密室」
海外の著名な名探偵キャラを元ネタにした2話。
SF的処理ちゅーか、完全にトンデモSFの世界である。
豊田有恒が書きそうな作。
・「パンチュウ党事件」
パンパンのヘソを盗む怪盗譚、その意外な正体とは・・・
気軽に読み飛ばすべき作であり、あえてコメントの要はあるまい。
・「こりゃ変羅」
不随意筋を自由自在に操れる男って忍法帳にも出て来たような。
本作は、艶笑譚であり、皮肉なオチまで気軽に読むだけでよろし。
・「江戸にいる私」
タイムスリップねた。これも豊田作品にありそうな作である。
悪くないが、やはりこの手のSFは「餅は餅屋」という感あり。
・「贋金づくり」
ジイドは意識してないよね・・・まあ、日銀総裁のネーミングもじりが
笑える程度のSSである。
455書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/03(土) 17:41:35.82 ID:3hZToBtT
・「三人の辻音楽師」
ここから5編はシリーズものである。
本作は、探偵団(?)たる辻音楽師たちの初探偵譚。
真相が酷い。
・「新宿殺人事件」
俺のようなミステリ読みにとっては先の展開が見えてしまうのが難。
まあ、初学者向きの一編かと思う。
・「赤い蜘蛛」
ザングウィル、ジョンあたりの作(長編)を想起。
この種のトリックをこの長さで書くにはしてはまずまずの出来とは言い得る。
・「怪奇玄々教」
無理やり過ぎる勧善懲悪エンドが白ける作。推理の妙味も薄味だ。
・「輪舞荘の水死人」
建物の構造を巧く利用したトリックが光る一編。
正直言うて、この点だけならジョン・横溝御大レベルな作かと思う。
・「あいつの眼」
正直、創り過ぎでつまらない作。
・「心中見物狂」
タイトルでわかるメーンなアイデアは面白い。
大乱歩あたりが書いていれば、主人公の異常性を徹底して書き込んでゆく
のだろうが、大きく偶然性が絡むメロドラマ的(悲劇)オチに萎え。
・「白い夜」
死体遺棄トリックは大胆で面白いのだが、ストーリーそのものが辛気臭い。
もっとあっけらかんとゲーム感覚で書いた方がこのトリックが際立ったで
あろう。
・「真夏の夜の夢」
これはミステリちゅーか、完全に因縁話に過ぎない。
逝ってよし!だな。
456名無しのオプ:2012/11/03(土) 18:04:55.52 ID:Np4iOr0F
>>453
香納諒一は面白いよ。
ツカミは抜群だが、腰砕けで終わるような作品もないではないw
457書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/04(日) 21:22:04.33 ID:3pBMjV5D
黒岩重吾「休日の断崖」を読む。
著者の社会派ミステリ長編第1作である。
まったりした感もあるタイトルに反して、企業の内外における攻防を描いた
現代的な作である。
スピードねたのトリックはなかなかに面白いのだが、
フランク永井似な探偵役というあたりに時代の隔たりを感じさせるものあり。

長塚節「土」を読む。
ミステリ作家(?)でもある高村薫嬢推しの1作だが・・・
うーん、自然主義文学の代表作のひとつにして、あの漱石も絶賛ではあるの
だが・・・今読んでも「つまらん」よ、正直言うて。
それこそ実家が農家でも、この世界の実感はもう無理ぽでしょ。
本邦の自然主義文学と称されるもので読むべき価値があり、かつ、
それなりに面白くか、興味深く読めそうなのは、藤村、花袋作品のみでしょ。
しかも、その一部だけかもしれん。
458書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/04(日) 21:22:38.41 ID:3pBMjV5D
早坂暁「ダウンタウン・ヒーローズ」を読む。
副題に「国敗れて、ああ、松山『坊っちゃん』記」とあるとおり、
四国松山を旧制高校を舞台にした青春冒険譚である。
冒険というても、いわくつきヤクザの女を寮にかくまったうえ、
逃がしてやったり、
ねんごろになった娼婦と夫婦刺青を彫ったり等々・・・
弊衣破帽のトレードマークに象徴される、このやりたい放題の青春ぶりが、
愉快・痛快なんである。
70年代なら、原作のエピを十分に活かしてグルーミイなタッチで
映像化されたであろうが、平成時代ゆえ、ソフトなものになって
いるようなのが残念(筆者は映画化作品は未見)
459名無しのオプ:2012/11/04(日) 23:57:15.32 ID:BOiff9ut
書斎さん、読書量少ないねぇ・・・哀れなり(w
460名無しのオプ:2012/11/05(月) 07:10:28.62 ID:TbvmoFQJ
京極夏彦「西巷説百物語」
ぶ厚いけど紙が厚いからあっちゅう間に完読してしまう。
461書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/10(土) 19:02:37.30 ID:FGBfD/3P
水上勉「霧と影」を読む。
作者を社会派ミステリの書き手と位置付ける契機となった作とのこと。
まじ初期清張作品を読んでいるかの如き感あり。
情景描写は丁寧にされているものの、古い作ながら、
意外にサクサクと読めるのは良し。
今も間引き伝説が囁かれる裏日本の閉鎖的な部落って設定なんかは、
まるで横溝ワールドの如きだが、ここにアカねた、取り込み詐欺ねた等の
いかにも社会派らしい要素を絡めたのがミソか。
ただし、作者が作者ゆえ、清張作品のような巧みなトリック、意外な犯人等の
謎解きミステリとしての興趣は薄い。
その代わりにトラベルミステリ的な情緒もまじえて、地道な追跡調査による
真相がビビッド浮かび上がって来る面白さがある作とは言い得ようか。
462書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/10(土) 19:03:19.53 ID:FGBfD/3P
有馬頼義「四万人の目撃者」を読む。
まあ、一応、直木賞作家の手になる最初期の協会賞受賞作でもあるし、
読んでおく必要はあろう。
プロ野球選手のグラウンド死ネタってのは、いろんな意味で野球も楽しん
でいるミスオタ、否、プロ野球ファンには推したい作ではある。
選手をはじめ、監督、コーチ、オーナー等、プロ野球関係者の心理・生態が
ビビッドに描かれており、この点が時代を超えて興味深いものあり。
さすがに野球経験有りな作者ならではとは言い得る。
その分、ミステリとしての展開が序盤からやや強引に行き過ぎているとも
思えるが。
463書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/11(日) 21:50:19.35 ID:OtD082th
多岐川恭「異郷の帆」を読む。
後に時代小説に転向(悪い意味ではなくこの表現が妥当かと思う)
してまう作者ゆえ、江戸時代、長崎の出島を舞台にし、殺人絡みの
恋愛青春譚というのは、力量を存分に発揮出来たものやもしれぬ。
凶器の処理に用いる小道具はちょい面白いものはあるものの、
まあ、この板的にはミステリとしては・・・という大きな問題は残る
わけではある。
フーダニット的には、外人を見慣れない江戸時代ゆえに成立し得るかも
しれないもの(まあ、ジョンは代表作で平気でこの線をやってはいるが)、
現代では、「オラが村に異人キター!キター!キター!・・・」とか絶叫するような輩(アホなねらー)が存する、ど田舎でしか考え得ないものであろう(w
時代ミステリちゅーよりは、普通に出島という特殊な地域の風俗を描き込んだ
時代小説として楽しむべき作かと思う。
主人公の小通詞、浦恒助は世俗的な出世に興が無く、閉塞的な日本国に厭き、
海外雄飛を熱望する爽やかタイプの青年、ヒロインはオランダ人との美しい
ハーフ娘お幸、この辺はありがちなキャラなのだが、
浦の同僚の通詞で久兵衛(ころびバテレンのポルトガル人)、
佐吉(妻子持ちの好色漢)、出島の貿易を影で牛耳る乙名の儀右衛門等々、
ガイシャのへトルをはじめとしたオランダ人キャラも含めて、
脇に個性溢れる印象的キャラ続々、人間的弱さや悪の部分はあれど、
大悪人は存在しない悲劇、
いかにもこの作者らしくドラマ的には、読み応えあるものとなってはおる。
464名無しのオプ:2012/11/12(月) 08:05:12.87 ID:rwoGBjRu
読後感が消えてせいせいしたね。
良スレになった。
465書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/18(日) 00:56:31.72 ID:sXlBbVbC
多岐川恭「濡れた心」を読む。
タイトルからして何とも艶っぽい作。
昭和30年代にいわゆる百合(注 由利徹ではない(w )をテーマ
(しかもプラトニックラブに止まるようなおとなしいものには非ず)に
ここまで書き込んだミステリが存在し、乱歩賞を受賞しているというのは
いささか(注 いささか先生ではない(w )驚きを禁じ得ないものはある。
ただし、選考の際にも指摘されたようだが、あえて謎解きミステリ仕立てに
する必要があったかは疑問。
殺人等の要素はあってもOKなのだが、犯人キャラを思えば拳銃に関する
トリックの無理やりぶり(発砲に関して記憶が曖昧な警察官ってのも何だが
なあだし・・・)、殺人現場にあまりに偶然にも登場キャラ大集合状態等々。
エンディングはなかなかショッキングなものだし、
(ふと、最近読んだ山風の短編を想起した。メーンテーマは同一とも言える)
「ミステリ」することに拘るあまりに途中のストーリーに無理が
生じているのが何とも残念ではある。
良く言い換えれば、この作者は甘美なレズ小説の方向だけで押せるだけの力量の持ち主であった。
466書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/18(日) 15:51:42.22 ID:6RAot/BM
「鬼平犯科帳」の「泥鰌の和助始末」を読了。
まあ、今更言うまでもなく、サスペンス・ミステリの世界ではあるわな。
その昔、文庫版解説によれば、あのJ・Jが夢中になって読み耽ったとのこと
だが・・・
もう、この頃の鬼平ものはなあ・・・という感あり。
暇潰しに気軽に手にはオールOKではあるけど、
最初期のような凄味、心に残る鬱エンドの世界とは離れて来ているという
感あり。
ミステリ的(池波先生はこの線を書く気は無かったようだが)には
ネタばれ気味なタイトルも問題有りやね。
467書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/23(金) 14:23:02.00 ID:Q9sl5RTM
柴田錬三郎「デガダン作家行状記」を読む。
狂四郎シリーズでおなじみ、ストーリーテリング抜群の作家の
エンタメ性大なユーモア小説かな、と思いつつ手にしたが・・・
中国文学専攻、フランス文学にも造詣が深い三田文学派、
直木賞受賞作家らしい嗜虐に満ちた連作集であった。
読書に際しては「文学」と思い読むがよかろう、
決して著者の剣豪小説を読む心づもりで臨んではならない。

多岐川恭「変人島風物誌」を読む。
うーん、あの乱歩賞&直木賞作家がこんなん書いていたかという感はある。
手がかり(習い事)を呈示したつもりであろうが、
合理的な推理は到底無理ぽな本格ミステリである。
顛末はいかにもこの作者らしい「悲劇」なんだが、この印象は皆無に近い
ものあり。あくまで「お遊び」に徹した作、
冒頭部分を読む限りでは、サイコ・ミステリ展開にゆくかと思うた。
468名無しのオプ:2012/11/24(土) 23:36:33.17 ID:SKqeWgab
参考になりました

m(__)m
469名無しのオプ:2012/11/25(日) 23:27:51.47 ID:y/re4s/0
「さよならファントム」黒田研二
おお、なんとなくだけど、島田荘司「眩暈」を彷彿とさせる出だしだ。だってぬいぐるみが動いてしゃべるんだもの。
いろいろだまされたし、おもしろかった。読んで損はないと思う。
ファントムが何を指すのか、ということに注目して読んでも楽しい。
470名無しのオプ:2012/11/26(月) 22:55:57.01 ID:IY16dTIb
面白そうだね。
471書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/11/27(火) 23:32:02.39 ID:zI0GmxYc
有馬頼義「リスとアメリカ人」を読む。
長年、気にかかっていた作だが、遂に読了。
タイトルに冠されながら、リスもアメリカ人も直接には登場しないのだ。
メーンはありふれたリベンジ物語なのだが、
これに代日本(執筆当時)における中世欧州さながらのペストの恐怖
を絡めて描いた、まあ、ミステリちゅーよりはサスペンス・スリラーやね。
当時の日本のおける検疫体制等が詳述されており、
これはこれで興味深いものあり、直木賞作家らしい多彩キャラ描写
もよく書けてはいる。
(細菌をわが子のように愛する偏屈な老学者とか)
小ネタながら、作中で既に地球温暖化の話があるのにはビクーリ。
だけんど、こんなに暇な検事はいないでしょ。
検察事務官や刑事との関係も気さく過ぎる。
(実際は、両者共に容認している隔絶した関係なのが普通らしい)
野球好きの作者らしくアジトが野球スタジアム跡だったりするのはご愛嬌で
良しとしても、事件解決のポイントのひとつである笛木刑事のポケットに
入れられたメモの件が、結局、最後まで明解にされないのは、
ミステリとしてはいかがなものか?
472名無しのオプ:2012/11/28(水) 12:22:25.32 ID:raWucV4G
さすが書斎。
紹介する本が違うね。
473名無しのオプ:2012/11/28(水) 12:25:44.16 ID:HsSSWi8y
>>472
せやな
474名無しのオプ:2012/11/29(木) 01:56:39.11 ID:RBTdkyh0
「猫ノ眼時計」津原泰水
短編集。「玉響」(やまゆら)が個人的には好き。
不穏なでだしと、常に何かひっかりを感じさせるストーリー。
真相には驚いたが、残酷なすがすがしさもあった。
もしこれから読もうという人がいたら、一つ忠告。
できれば先行する「蘆屋家の崩壊」「ピカルディの薔薇」を読んでおいた方がいい。
特に「玉響」を楽しむには必須です。その両作ともなかなかエッジが利いてますので、忘れがたい読書経験になると思います。
475名無しのオプ:2012/11/30(金) 02:07:01.19 ID:JwCQk/WB
「カラマーゾフの妹」高野史緒
カラマーゾフって、ミステリのモチーフとして結構合ってるんだよね。
でもちゃんと最後まで書いたっていうのは、この人以外しらないなあ。
さて内容は、あの殺人事件の犯人がほかにいて、というものだけど、
正直あまりおもしろくなかった。ミステリの意外性に乏しく、キャラクター造形もいま一つ。
でも高評価の人もいるので、気になる人は読んでみてください。
「カラマーゾフの兄弟」(ドストエフスキー)は読んでおいた方がいいと思うけど。
476名無しのオプ:2012/11/30(金) 06:31:58.02 ID:1VTeTNPY
書斎魔神ってお年寄り?
長文カキコ、ナチュラルな上から目線
「逝ってよし」なんて久しぶりに見たわ
477名無しのオプ:2012/11/30(金) 08:04:03.27 ID:2k0mWIqn
>>476
詳しく知りたければ↓でお聞き下さい
書斎魔神・アホアホ語録指導部屋 17
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8993/1319538854/l50

過去の言動については
書斎魔神・アホアホ語録格納庫 その33
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1325054903/
とかそれの過去ログを参照してみて下さい
478書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/01(土) 19:35:17.64 ID:GtR8SagU
結城昌治「軍旗はためく下に」を読む。
昭和30年代から50年代にかけて、多彩な作風による多くの佳作を著した
ミステリの作家の手になる陸軍刑法をメーンテーマとした戦争小説集(直木賞受賞作品)である。
川村湊氏による解説「『軍旗』が燃やされるとき」によれば、
「犯罪小説」とし、本当に「彼が犯罪者であるかどうか」を推理する
(ミステリ)とされており、この観点に立てば、本作を当板で論じることに
何ら問題は無いと言い得る。
(なお、本書には五味川純平氏による各話解説も付されており、こちらも
本作読解に際しては必読のものと思われる)
結城作品ファンであった筆者は、本作の文庫旧版刊行を待ちかねて
手にしたものだが、
(非ミステリとはいえ、直木賞受賞作という点に期待大であった)
容赦なく描き出される凄惨な戦場シーン、登場人物たちの過酷な行く末等々
に、「評す言葉を持たぬ」という感があった。
「失敗の本質」(本書と同じ中公文庫収録というのは何か皮肉なものあり)等
がビジネス書として再び脚光を浴びている昨今だが、
本作のような戦争における現場の実態を描いたフィクション、
ノンフィクションも読み継がれてゆくべきであり、またそうでなければ
ならないと言い得よう。
「初学者は、心し、座して読め!」
先の大戦が歴史化してしまい、
正にこの言葉こそふさわしい作品集である。
479名無しのオプ:2012/12/02(日) 17:59:32.42 ID:IXmAs2YH
鳥飼否宇「妄想女刑事」
ちょっと残念な出来具合。全体的に登場人物がしっかり描き分けられていない。
もっとキャラクター構築に時間と力を掛ければ、うまくいったのではないか。
妄想癖のある女刑事が、謎のバーテンダーの示唆によって難事件を解決するというのが大筋。
この謎のバーテンダーというのが味噌なんだけど、伏線をもっと張り巡らせれば…。
ということで、あまり楽しめませんでした。
480書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/02(日) 23:59:03.75 ID:NLJ3RaMe
池波正太郎「剣客群像」を読む。
とかく三大シリーズ(鬼平、剣客商、仕掛人梅安)にばかり、
スポットライトが当たりがちな感がある池波作品だが、
他にも面白い作品群(特に短編、とりわけ「仇討ちもの」)は
数多有り。
本作品集もそんな1冊であり、剣客たちの時代サスペンス・冒険ものの
括りに入れて、ここに紹介しておきたい。
・「秘伝」
タイトルどおり秘伝書をめぐる3人の弟子たちのそれぞれの行く末を
描いた再読するたびに味わい深い作や。
冒頭から登場し強烈な印象を残す小熊がメーンかと思いきや・・・
それぞれの人生を歩む兎角も泥之助、剣客ならではの野心はあるとはいえ、
この3人に真の悪人はいないのが、わりと読後感が良い所以か。
秘伝の内容は実に考えさせるものあり。
・「妙音記」
正に妙音オチ。辻斬りまがいの女剣客というのが凄いキャラ立ちである。
池波作品にしては、明るいエンディング。
・「かわうそ平内」
池波作品中でも屈指の明朗な作でしょ。「それ」過ぎる不満もあろうが。
(独自のあっさりした鬱展開、エンドも大きな魅力なのだ)
まあ、これはこれで悪くはないわな・・・
481書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/03(月) 00:00:29.36 ID:UzZX/t3Y
・「柔術師弟記」
「アッ!」なんである(w
何ともある種シニカルなラストが印象的。まあ、読んでのお楽しみで。
・「弓の源八」
稀代の弓術の名人の生涯を描いた小品だが、「奇にして奇にあらず」、
ラストが実に印象的な佳作である。
・「寛政女武道」
ヒロインは女だてらに手裏剣の名手。これもマジ、キャラ立っとる。
彼女が男たちから愚弄を受けたとしたら・・・
「妙音記」とは異なりハッピーな顛末とはゆかぬのだが、暗さは無く、
むしろ爽快感さえある面白く読める作であった。
・「ごろんぼ佐之助」
新撰組隊員原田佐之助(大河ドラマではあの山本太郎が意外(?)な好演、
妻まさは姫様こと、はしのえみちゃんだった)が主人公。
池波先生も佐之助は上野の山では死ななかった説のようだ。
・「ごめんよ」
世話もののようなタイトルながら、異色の剣豪ものである。
「柔術・・」と同様なラストパターンながら、
全く違う印象を残す作。この辺のお話創りが何とも巧みな作者であった。
だけんど、「妙音記」のあえて作者が書かなかった事を明示してしまい、
「柔術・・・」には師弟愛に関してピント外れの記述、
「寛政・・・」のコメントも「?」な解説には疑問大だ。
482名無しのオプ:2012/12/03(月) 07:09:19.73 ID:+z6zr0z9
これぞ書評!!!これぞ論考!!!
いや参りました。
483名無しのオプ:2012/12/03(月) 19:46:15.43 ID:Zv5b1Y7R
きちがい・・・
484名無しのオプ:2012/12/04(火) 01:55:07.13 ID:JVf992ik
「奇面館の殺人」綾辻行人
長いこと積ん読にしてたけど、大変楽しめました。面白かったなあ。
いわゆる雪の山荘モノ。文字通りの雪の山荘で起きる不可解な事件だけど、
それ以上に異常なのは、滞在者全員が奇面を着けられ、脱げないように鍵がかかっていること。
この意味は何か?さらに集められた者たちの奇妙な共通点とは?
途中に出てくる「階段」「目」「遮断機」といった謎かけも面白かった。
485名無しのオプ:2012/12/04(火) 16:28:44.99 ID:FjwgJ1kk
書斎の長文論考がスレを引きしてめているね。
486名無しのオプ:2012/12/05(水) 02:07:32.56 ID:HKQhHcOU
「太陽黒点」山田風太郎
祝!文春ベスト100入り!
ということで読んでみました。解説にもあったように、途中まで青春小説です。
と言っても、どことなく不穏な空気が漂いつつ、ビスマルク外交の話が挿入されるなど、
ちょっと昔の大藪春彦っぽいところも。
中盤から終盤にかけてはたたみかけるような展開で、衝撃のラスト!
でもね、そんなに以外じゃなかったんだよね。なあんとなく、予想がついていて、
ああ、やっぱりそうか。そうだよな、この展開じゃないと面白くないものな、と。
文春ベスト100なんて情報がなかったら、「衝撃のラスト!」になったかもしれない。
尤も、決してつまらなかった訳じゃなく、3日間すごい楽しめました。もっと山風読みたいな。
487名無しのオプ:2012/12/06(木) 01:29:32.49 ID:tXdbHYyr
「古本屋探偵の事件簿」紀田順一郎
古本を探す古本屋探偵の活躍を描く連作集。
収録されてあるのは好編ばかりだけど、特に「夜の蔵書家」がいい。
ロスマクが好きな人には読んでほしい、さりげないもの悲しさが残る作品。
488名無しのオプ:2012/12/06(木) 17:27:38.36 ID:SlUCV2gn
参考になりました
489名無しのオプ:2012/12/06(木) 22:00:53.60 ID:s4LwrRWI
「石榴」大乱歩
何故あのような結末になるのかが理解できなかった。
でも好きですよ、乱歩
490名無しのオプ:2012/12/08(土) 00:09:09.92 ID:RFYk1Hrq
「君の館で惨劇を」獅子宮敏彦
ダwwwwーwwwwwクwwww探wwww偵wwwww
もう、その一言に集約されるね、このミステリーは。
なかなか面白かったけど、人には薦めづらいわ。
だって、ダwwwwーwwwwwクwwww探wwww偵wwwwwなんだもの。
491書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/08(土) 20:30:20.49 ID:Oo/b9j1K
新田次郎「火の島」(「火の鳥」ではない(w )を読む。
中編相当の表題作と短編2作を収録。
まあ、長期に渡って好評な収録作品全話講評逝ってみましょうか!
・「火の島」
鳥島気象観測所閉鎖に至る顛末を火山噴火と地震の恐怖にさらされた
現地勤務職員の様を通じてビビッドに描いた作。
この板的には「リアル冒険小説」という把握なのだろうが、
気象庁職員であった作者の手になる公務員小説、ある種現代にも通じる
告発小説とも読める作(311でも露呈された現場と本庁の深刻な齟齬、
災害予知の可能性等)であり、その呈示した問題は重いものあり。
ここにはミスオタ諸氏が愛読する三文ミステリに登場するようなカッコ良い
ヒーローや美形ヒロインは皆無、ちゅーか、そんなクソキャラは介入出来ない
リアルな「マン・オブ・ザ・ワールド」なんである。
最後まで名無しの所長、本庁のお偉いさんも含めて、役所の実務を知る作者
だけあって、単純な悪役キャラにしていないのが、正に「オトナの読物」
という感あり。
ただし、このテーマで吉村昭先生が書いていれば、よりクールなタッチで
種々の問題点が浮き彫りになったのでは、という感はある。
女の子の髪型を喩えに出すような気象庁職員って一体?
この辺はやはり「小説」という気がしてしまう。
書かれざる観測所閉鎖後の登場人物たちのその後が気になるものはあり。
492書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/08(土) 20:31:53.21 ID:Oo/b9j1K
・「毛髪湿度計」
温度計ならぬ湿度計ネタ。
舞台は戦中、タイトルに冠された湿度計開発に賭けたダサい男の物語。
3人のヒロインが登場し、最後は「無」に帰すという非情な展開。
まあ、正直言うて、力作であり傑作である。
好色で怠惰な人間数多なねらーには、改めて「おのこ」にとって「仕事」とは
何かという根本問題を熟考して欲しいものである。
ある「仕事」に賭ける「男子」の前には、どんな「女子」もツールに過ぎないという凄い世界。
最早、「萌え!萌え!・・・」とか書いて、スレを上げ下げしているような輩は
天性のアホとしか思えぬのだ。
・「ガラスと水銀」
うーん、「毛髪・・・」と比較しても、少し専門技術ネタに入り過ぎた感がある
作ではある。凡百なエンタメ作家なら世間的栄誉に恵まれない職人サイドに
視点を置いて書くのであろうが、勲章授章者で成功した事業家の忘れえぬ
職人気質を狂的に描いた作(ありがちなハートウオーミング展開とは正反対
なのが良し)、収録作品中では最もミステリしている作ではあるのだが、
(師匠の娘自害の謎解き=真相解明あり)
悪くはないが、少し創り過ぎたストーリーという感はある。
493書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/09(日) 22:08:15.92 ID:htz0j26C
法月綸太郎「キングを探せ」を読む。
先週公表された本年度週刊文春ミステリーベスト10において、
堂々の5位にランクされたノリリンの長編最新作である。
(ただし刊行は昨年暮れだから、1年以上前)
短編連作の犯罪ホロスコープシリーズ(今月やっと第二弾が刊行予定)に
がっかりし、オタに好評だった長編「生首に聞いてみろ」も、
強引な展開が目につき俺的には、今ひとつ感があったので、
今回の作には、果たしてノリリンの手腕如何という期待と不安の双方を
伴ったものがあった。
うーん、ミスオタ、増してや本格ミスオタを自称する向き、エルあたりを崇拝
する「主義者」は、スタンス的にこの作を批判するわけにはいかんだろうな、
というのが正直な感想。
ゆえに、到底、一般ウケどころか、結構な本格ミステリ好きにも手を焼かす
であろう作(短編「しらみつぶしの時計」あたりからこの傾向が濃厚では
あったが)でありながら、上位にランクインとなった次第であろう。
デビュー時からロスマク風ハードボイルドも書ける(この方面は志向しない
ようだが)と評された独自の透徹した文体は、いまだ健在。
交換殺人の犯行シーンを迫力あるものとしている。
しかしながら、昔、ちゅーか初期のノリリン作品は、論理的でありながら
ストーリーの明解さという点にも十分に配慮されていたのだが、
本作に関してはあまりに凝り過ぎた設定と論理に対する拘泥ゆえ、
一読ではわかり難いものとなってしまっている。
おそらく、作者の意図は「論理が貫徹されているか、矛盾点はないか、
再読し、吟味して欲しい」ということなのであろうが、
大日本雄弁会前身、基本エンタメ路線の大手から、よくこんな完全オタ向きの著作が出せたものである。
まあ、終盤の交換殺人の関係者を3人(実際は4人)として推理してゆく、
錯綜した展開などは、それなりに面白くはあるのだが。
494名無しのオプ:2012/12/10(月) 02:52:41.44 ID:ng/6Jlkx
「キングを探せ」は初期の長篇、例えば「ふたたび赤い悪夢」なんかと比べると
きわめてシンプルな構成だろ。それでいて綺麗にどんでん返しが決まっている
ところが評価されているんだが、ホントに読んだのか???

ネットで検索したあらすじを見ながらけなすための文章を適当にでっち上げた
のなら納得できるが、本当に読んだうえでその感想だとしたら本格ミステリを
読むセンスがまったく欠如しているといい得るなw
495名無しのオプ:2012/12/13(木) 01:06:58.61 ID:26Uir/Wc
原田マハ「楽園のカンヴァス」
作中のルソーの絵を巡るつばぜり合いがイイ!
登場人物(ここではティム)の内面が万華鏡のように変わるのが(変えるのが)、この作家の得意技なんだろう。
後段の「現在」がやや「いい話」に流れてしまったのは、ちょっとご愛敬かな。
496名無しのオプ:2012/12/14(金) 12:39:50.85 ID:E24fP0Qx
11月から
1.『残像に口紅を』筒井康隆  言葉遊びは大好物だから読むのが止まらなかった
2.『黄色い目の魚』佐藤多佳子  『しゃべれどもしゃべれども』にあまりにも
   感動したので読んでみたが途中で投げた 耐えられないほどつまらない
3.『サウスバウンド』奥田英朗  『最悪』を10年以上前に読んでおもしろかったので手に取った
   こども視点のは苦手なので始めは期待してなかったけどおもしろかった
4.『夢の木坂分岐点』  筒井康隆  100p.くらいまでは一気に読めた
   出てくるキャラもユーモラスで会話も描写も見事
   その後[夢]の中でうろつきまわるとこが長すぎて離脱した
497名無しのオプ:2012/12/14(金) 12:57:43.56 ID:E24fP0Qx
あ、ここミステリ板だったかw
5.『13階段』 高野和明  買ったきり放置してあったから読んだ
498名無しのオプ:2012/12/14(金) 16:59:32.33 ID:3TmNLcbo
福井晴敏「トゥエルブY.O.」
まじめな戦闘(謀略?)小説なんだろうけど、
登場人物の「東馬修一」と「東馬理沙」が、「東尾修」と「東尾理子」に見えてきて、
そのことが、おお、ライオンズのエースと女子プロゴルファー、という脳内暴走を許し、
シリアスなのにいまひとつのめり込めなかった。ちなみに声はもちろん本人達の声に変換されてしまう。
福井はこれをわざとやったのか?謀略なのか?(しかし何のために?)
499書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/15(土) 22:05:31.44 ID:rFPKkXP1
山田風太郎「太陽黒点」を読む。
忍法帖や明治ものでおなじみ、独自な風太郎節が抑制気味な作であり、
読み易くはある。
タイトルの謂れ関しては、登場キャラのひとりの口を通して言及されて
いるとはいえ、時代的にシンタローを意識したかなという感あり。
普通に読んでゆくと、終始、鏑木青年が主人公で「アメリカの悲劇」
あるいは「太陽の季節」、ミステリなら「死の接吻」的展開になるのかと
思いきや・・・
とにかくビスマルクねたとか動機(形成)がトンデモな作。
だけんど、さほど長尺ではないにもかかわらず、序盤は戦後風俗小説的興味もあって読んでいけるのだが、やや中ダルみする感は否めず。
容子があそこまでやるのはやはり不自然で説得力が弱いように思うし、
物語のキーマンとゆきがかり上の肉体関係を持たせてしまった方が
よりスムースな進行が可能だったようにも思える。
うーん、決して不出来ではないが、新たに歴代ベスト100入りする程の作であろうか?
500名無しのオプ:2012/12/16(日) 00:03:58.21 ID:lSjCdn7M
太陽黒点を今頃読んだのかよ
おせーよ
501名無しのオプ:2012/12/16(日) 07:51:24.51 ID:o7jotMxA
書斎の論考が際立つね。
502名無しのオプ:2012/12/16(日) 14:18:31.79 ID:IE+BpQaJ
「体育館の殺人」青崎有吾
味も素っ気もないタイトルだな、と思ったら、アレのパクリなのね。わかりづらいわッ!
選評にあったように、ちょっと論理の進め方が雑なんだよな。恣意的というか…。
ところで俺はアニメのことはあまり詳しくないので、作品の中にちりばめられてあるアニメネタの半分もわかっていないと思う。
アニオタの方はつっこんだりスルーしたりして、お楽しみください。
503名無しのオプ:2012/12/16(日) 18:51:45.17 ID:uy4Q7KLV
アンチは息をしていないようだな。
504名無しのオプ:2012/12/16(日) 21:38:03.58 ID:DqNdLT9B
2012年12月16日 uy4Q7KLV 書き込み順位&時間帯一覧

都筑道夫PartU
562 :名無しのオプ[]:2012/12/16(日) 16:09:56.73 ID:uy4Q7KLV
書斎の正しさは絶対的だ。

アガサ・クリスティ 24
451 :名無しのオプ[]:2012/12/16(日) 16:40:42.03 ID:uy4Q7KLV
同意。ネタバレ解禁の強い根拠だね。

エラリー・クイーン&バーナビィ・ロス〜PART12〜
666 :名無しのオプ[]:2012/12/16(日) 16:42:27.89 ID:uy4Q7KLV
同意。
ヲタのダメなところがハッキリ出たね。

不死鳥の如く! 横溝正史スレ
960 :名無しのオプ[]:2012/12/16(日) 16:47:24.00 ID:uy4Q7KLV
カドカワによるブームの大きさを知らせてくれるね。

『読みました』報告・海外編Part.7
458 :名無しのオプ[]:2012/12/16(日) 16:57:44.55 ID:uy4Q7KLV
アンチの卑劣さがハッキリと見えていますな。

『読みました』報告・国内編(書斎厳禁)Part.7
503 :名無しのオプ[]:2012/12/16(日) 18:51:45.17 ID:uy4Q7KLV
アンチは息をしていないようだな。

東野圭吾パート73
920 :名無しのオプ[]:2012/12/16(日) 18:52:31.22 ID:uy4Q7KLV
でつまつくん、書き込んで。
505名無しのオプ:2012/12/19(水) 02:20:08.93 ID:VqIsSP2y
「猫間地獄のわらべ歌」幡大介
時代小説風ミステリ。ところところメタミステリ。
蔵の中の切腹を、何とか密室殺人にしようとする江戸編と、
わらべ歌の見立て通りに首無し殺人が起きる猫間編とが、
最後に融和して壮大なミステリになるわけもなく、
ただただ抱腹絶倒なバカミスが続くのでありました。
ほかの作品も読みたくなった。
506名無しのオプ:2012/12/21(金) 22:57:28.53 ID:UlGkNWiV
「妖異金瓶梅」山田風太郎
祝!文春ミステリベスト100入り!
以前有栖川がこの作品をほめていて(「ミステリ・ジョッキー」だったっけかな)、
特に「最後まで読むと感動する」とまで言っていたので、このたび読んでみました。
なるほど、感動した。でも、こんな形で感動するとは思っていなかった。
たぶん大元の「金瓶梅」を読んでいる人なんてこの中にいないと思うが、読んでいなくても全く関係ない。
山風ミステリ炸裂の連作短編集。角川文庫版で600ページ近くあるので、1日2作、10日間で制覇するようなペースでどうぞ。
507書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/23(日) 14:28:20.98 ID:ZDengddp
山田風太郎「銀河忍法帖」を読む。
たまに無性に読みたくなる忍法帖シリーズ。
わりと長めの作であり、
タイトルからはトンデモなSF的展開を期待したのだが・・・
(タイトルはラストの山師但馬の台詞で明らかににされる)
家康の腹心、大久保長安、彼をガードする伊賀忍者グループと
必殺の特技を持った五人の妾、
これに対するは江戸から来た謎の無頼者六文銭と大阪方の九の一朱鷺、
長安に仕える山師たちや佐渡遊郭街の主人等が絡んでの大バトル・・・
とは言うても、真っ向からの対決・連戦という感じではなく、
長安とその配下にある毛利算法の開発による拷問用具に関する薀蓄、
佐渡金山の歴史ネタ等々を散りばめて、所々におなじみエロねた満載という
「創り」である。
ワンパターン、マンネリを恐れたのか、忍法帖シリーズには第1長編の
「甲賀忍法帖」を除いて、対立する両陣営による連戦の面白さに徹したもの
は意外に少ないのだ。
横山光輝御大が、「伊賀の影丸」で徹底して忍者軍団同士の抗争を描いたのとは
対照的に思える。
まあ、どちらが良いとも決めかねるものはあれど、本作に関しても、
折角、魅力的で濃い敵キャラをずらっと並べたのであるから、
主人公六文銭との連戦に次ぐ連戦という展開も読みたかったという感もある。
508名無しのオプ:2012/12/25(火) 15:51:17.98 ID:A3jR/cuT
アンチがコピペ荒らししてる
509名無しのオプ:2012/12/25(火) 21:42:48.22 ID:VoI+Lv3T
アンチは人間のクズだね。
510名無しのオプ:2012/12/25(火) 23:33:25.98 ID:G6GkdcZD
というわけでみんなで書斎さんの家に年賀状を書こう!

宛名は親御さんの名前でもいいよ!
過去に書斎さんが書いた色んな言葉をコピーして書き添え、
「この言葉が好きでした」なんてやっても喜んでもらえるかもね!

くわしくはこちらを見てね!
 ↓
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/bobby/1347681408/278-
511名無しのオプ:2012/12/29(土) 01:10:14.35 ID:fk0JvP66
一般書籍板にも誰か 『読みました』報告スレ立ててくれないかなあ・・・
常にゼロ忍者だからスレ立てできないんだ
書評を読むのはおもしろいし、まあ自分も感想書きたいってのもあるし・・・
512名無しのオプ:2012/12/29(土) 01:23:38.66 ID:5xjUC7IK
ひとり言禁止
513名無しのオプ:2012/12/29(土) 10:54:33.47 ID:YUcV1lup
>>511
ここに書いてもいいよ。
ネタバレ禁止ルールももはや有名無実となっているから。
ミステリ以外の感想でもOKだしね。
514名無しのオプ:2012/12/29(土) 10:59:35.64 ID:IwdMycCg
書斎氏が自殺したそうだ
515名無しのオプ:2012/12/29(土) 11:40:49.26 ID:G9NbfIOJ
ミステリー板のローカルルールです
■メール欄以外でのネタバレは禁止です。
 目に付くところにネタバレを書き込むのは止めましょう。
 ネタバレを予告する書き込みも止めましょう。
 メール欄以外でのネタバレを目的としたスレッドを立てることは禁止です
516名無しのオプ:2012/12/29(土) 13:28:39.81 ID:YUcV1lup
もはや役割を終えたルールを振りかざすのはやめろや。
517名無しのオプ:2012/12/29(土) 13:30:20.87 ID:XKF7P8AG
こういう意味不明な挑発以外もはやできないのな
惨めなものだ
518名無しのオプ:2012/12/29(土) 13:45:12.29 ID:sR0F4Fyr
実際ネタバレは削除されているんだから
役目を終えてもいなければ有名無実でもないものなw
519名無しのオプ:2012/12/29(土) 18:57:25.59 ID:m7OMtTdh
ネタバレ禁止など、所詮ローカルルールに過ぎない。
2ch全体を貫く永遠普遍最大のルールは、コテハン叩き禁止ということ。
520書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/29(土) 19:13:26.19 ID:YDs/rHli
>>505
「猫間地獄のわらべ歌」。俺も読んだ。
面白いが、時代小説風ミステリちゅーよりは、ミステリ風時代小説でしょ。
筒井堂のテーストという評もあれど、あれほどの濃い関西風コテコテ感は
なく、清水義範の方が近いかもしれぬ。
銀山(金山も同様な状況)に関する時代考証(先に「銀河・・・」を
紹介したが、やはり時の実力者大久保長安が仕切った初期佐渡金山は異例か)
当時の藩邸事情、くどくならぬ程度の江戸情緒等々、時代小説の魅力は十分。
ただし、「ミステリ」としては、
終盤でアガサ(で知られる)ネタのバリエーションかお(w なトンデモぶり。
何気に読んでいると、流行な「アッー!」の方向性で収束かと思いきや・・・
521名無しのオプ:2012/12/29(土) 19:34:22.60 ID:OaO2hz3J
刑法守れば条例を無視して構わない
みたいな頭の悪いことを言う書斎ってw
522名無しのオプ:2012/12/29(土) 19:39:18.94 ID:ibZ+j6Qj
もう構うのはやめないか?
523名無しのオプ:2012/12/29(土) 22:24:03.66 ID:G9NbfIOJ
ひとつだけ。

クリスティスレでは>>515で引用したローカルルール
「ネタバレを予告する書き込みも止めましょう」にあるように、
ネタバレをほのめかした だけ のレスであっても削除された。
これからも同様な荒らしレスがあった場合
ばしばし削除依頼するのが有効な対処法になると言える。
524書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2012/12/31(月) 14:59:13.13 ID:Y1ZGqLtF
三津田信三「幽女の如き怨むもの」を読む。
まあ、端的(あくまでミステリ的にはだが)には、
「三人緋桜」というタイトルの方がストライクかと思うが、
刀城シリーズという統一性ゆえ仕方なかろう。
「小説」としては、廓大河小説とでも称したいような読み応えある作なのだが、
(世代的にこの作者らしい「死霊」ならぬ「資料」を読み込んだらしき、
廓の描写がビビッド、忍棒(隠語)とか男でも思わず引く凄さだわな)
うーん、だけんどミステリ(特に本格ミステリとして見た場合)は
その評価どうなんだろうか?
読者に対するフェアな手がかり呈示とかは無縁な怪奇探偵小説(ゆえにこの
観点からはOK)しているかと思う。
525名無しのオプ:2012/12/31(月) 15:01:40.68 ID:cw7+zFbY
渾身の論考だね。
526名無しのオプ:2012/12/31(月) 16:12:20.09 ID:/V6wt3z9
この程度で渾身なのかw
527名無しのオプ:2012/12/31(月) 17:41:28.97 ID:cw7+zFbY
書斎は持てる実力の半分も出していないよ。
528読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2012/12/31(月) 21:59:24.57 ID:kaZ4Sl4T
「密室殺人ゲームマニアックス」歌野晶午(講談社)

インターネット上にあの4人が三度集った!?
当然のように繰り広げられる殺人ゲーム。その果てに見えるものとは――。

同じ設定で何度もやれるもんだなあと感心しつつラストにびっくり。これは正に極北やね。一作目の時点で考えてたんだろうか?
どちらにしろ幕引きにはぴったりのネタだろう。……幕、引くよね?
529書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/01(火) 19:26:18.58 ID:bBAyuc0z
西村京太郎「赤い帆走船」を読む。
後にトラベル・ミステリを量産、濫発する流行作家の手になるものだが、
この初期十津川(警部補時代)ものは、太平洋のヨットレースを背景に
トリックもダイナミックに展開されており、なかなか面白く読み終える
ことが出来た。
まあ、いくつかの強い偶然性による展開はご愛嬌かと。
そのくらいメーンの仕掛けが面白いのだ。
ただし、清張先生の「火と汐」に関する完全ネタばれあり。
(作者に拠れば清張先生了解済みとのこと)
一般に爽快なイメージがあるヨットマンたちのドロドロな人間関係、
スポンサー企業の攻防等々も活写されており、
この頃は社会派の片鱗も強く残しているのも良し。
とにかく、全体的に描写が丁寧であり、後の多くの作品に見られる会話主体の
スカスカ感が無いのだな。
タヒチのポワロもどきの警察署長なんて脇キャラも楽しいし。
530名無しのオプ:2013/01/01(火) 19:35:47.81 ID:KZzAFiVQ
書斎さん、元日でもこんな遅くでないとカキコできないんですね。
ご多忙は良いことかもしれませんが、お体をお大事に、今年も練りに練った論考を見せてください。
531名無しのオプ:2013/01/01(火) 20:39:39.17 ID:UCoqbVc2
10分でw
532名無しのオプ:2013/01/02(水) 20:37:31.54 ID:miEaOLDV
『不連続殺人事件』読了

高木彬光の言う元ネタってやっぱり『(メ欄)』ですかね?
533名無しのオプ:2013/01/02(水) 20:39:03.86 ID:9KkmEm3z
メール欄ネタバレは迷惑そのもの。
いっそのことネタバレ解禁にしよう。
534名無しのオプ:2013/01/02(水) 20:41:08.54 ID:Q2KuIx2C
>>532
横溝も言ってたけどメール欄じゃないか?
535名無しのオプ:2013/01/03(木) 00:27:38.24 ID:MmEMsmmx
>>513
ここではやめとく 面倒なことになりそうだから
でもせっかくだから去年の最後に読んだのをひとつ

『ナニカアル』桐野夏生
この話で一番おもしろい登場人物が野口なんだが、どうも人物像が最後まではっきりしない
なぜ「放浪記」を読んでいたのか、ただの趣味でか仕事でか?
そこは読者の判断に任せるってことなんだろか
いろいろあるけど、この本はなにもかもが中途半端
今まで読んだ桐野作品の中で一番つまらなかった
536名無しのオプ:2013/01/03(木) 14:42:40.15 ID:aMd59q7e
ネタバレにメール欄を使うぐらいなら、堂々と本文に書き込もうよ。
その方がフェアだ。
537名無しのオプ:2013/01/03(木) 14:45:02.31 ID:cQrThkGF
うえ…気持ち悪っ
538書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/03(木) 15:36:21.15 ID:Z1p+eu+l
高井英幸「映画館へは、麻布十番から都電に乗って。」を読む。
東宝社長の手になる自身の中学時代から東宝社員時代に至るまでの
映画遍歴・経験を綴った年代記風エッセイである。
映画鑑賞に関する懐かしい昔話は、
作者と同年代の映画好きには、鬼平ではないが「もう、たまらぬ・・・」
ものがあろうか。
著者のプロファイルから仕方ないかもしれぬが、一般的な読物としては、
映画フィルムや興行に関する記述が、やや専門的になり過ぎているのが難か。
個人的には中学の時に「七人の侍」を見て、たいして感銘を受けなかったと
いう点が解せないものあり。
作者が好きだったハリウッド製のスケール大なエンタメに
劣らない面白さもある作だと思うのだが。
539名無しのオプ:2013/01/03(木) 16:25:47.24 ID:aMd59q7e
渾身の論考だね。
540書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/05(土) 20:28:11.54 ID:LhVKg7oN
西村京太郎「伊豆七島殺人事件」を読む。
先に紹介した「赤い・・・」が意外に面白かったゆえ、
京太郎初期作品(70年代前半ぐらいまでか)で未読のものは、
順次読破してみようかなと。
本作は、いかにも2時間ドラマ風な素っ気無いタイトルゆえ、
無視していたのだが、後の軽いトラベル・ミステリとは一線を画す
社会派(本作では海洋開発)風味もまじえた「海洋ミステリ」
(これも作者の十八番)として、海中の準密室トリックもあって
それなりに楽しめるものとなっている。
実在する神津島と八丈島を舞台にするため、観光小説的興趣にも富ん
でおり、前に述べたとおり、初期作ゆえ描写が丁寧にされているのが
良し。
ただし、
十津川ものではない(彼氏のデビュー前刊行作品)のを寂しく思う読者
もいようか。
541名無しのオプ:2013/01/05(土) 20:44:09.04 ID:wRLRxCgV
見事なエッセイ論考だね。
542名無しのオプ:2013/01/06(日) 20:45:27.20 ID:5Qzo3fgV
エセ論考かw
543書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/06(日) 20:53:21.98 ID:9UrEqZH9
三津田信三「凶鳥(まがとり)の如き忌むもの」を読む。
前に紹介した刀城シリーズ最新長編「幽女の如き・・・」と比較すると、
まだ第2作ということもあってか、単なる本格ミステリにして怪奇探偵小説
という感があり、「小説」としての深度は薄い。
その分、第十章(人間消失の分類と方法)に顕著なジョンまがいな
お遊びに徹した面白さはあり、とにかくトリックちゅーか、
真相(特に朱音巫女消失)の「エグさ」(この表現がジャストフィットする
典型例かと思う)は超絶である。
鳥や宗教に関する薀蓄でそれとなく伏線を張っているのも良しだ。
このシリーズの特色であり売りでもある歴史・民俗に関する薀蓄
(本作では十八番の妖怪伝説は勿論のこと、村上海賊、平家落人伝説、
ヤマタノオロチ伝説、チベット密教等々あり)も、
本筋に無関係なものもあれど、興があれば非常に楽しめよう。
探偵役の言耶は話の脱線を嫌がっている様だが、実は作者自身はノリノリ
で楽しんで書いているんではないかな。
544名無しのオプ:2013/01/06(日) 20:57:07.36 ID:5Qzo3fgV
あ、またエセ論考がw
545名無しのオプ:2013/01/07(月) 17:08:18.01 ID:/V8Pkkpy
書斎さん、「読んだ」はずの本のタイトルを間違えているよ……。

その程度の書き込みを「論考」と称している訳だね。
546書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/13(日) 00:32:54.94 ID:hJYeYJUq
三津田信三「厭魅の如き憑くもの」を読んだ。
言耶シリーズ長編第1作。これで同シリーズは全作完読(中・短編含む)
したが、本作はあまりにコテコテ怪奇な作風が鼻につく感があり、
ここまで手にする気がおきず、最後になったという次第。
大部なうえ、怪奇な描写がかなりくどく感じられはするものの、
(この手のものはあっさり目に書いた方がかえって恐怖感も増すように
思うのだが、作者の「スタイル」なんであろう)
豊富に妖怪譚(本作の中心は山神、蛇神等)とその考証を
ちりばめた民俗ネタは早くも全開モード、この手にものに興があれば
面白く読めるし、視点・立位置に着眼した○○トリックはフェアな
本格ミステリとしては無理があったやに思われるが、趣旨としては非常に
面白いものがあった。どこか「見えない人」を想起させもする。
しかしながら、年間ランキング高評価を受けた首無や山魔、短編集を読んだ
時にも思うたのだが、ラストをあえて怪奇の方向性へ持ってゆく必要性は
あるのだろうか?
これも、この1作目から続く「スタイル」と「お約束」か。
本作と異なり、同年刊行の凶鳥は各種年間ランキングからスルーされている
のも不思議、決して謎解きミステリとしての出来が劣るとは思えぬ。
いずれにしろ、冬の夜長、暑い夏の夜には共に適な1冊とは言い得ようか。
547名無しのオプ:2013/01/13(日) 08:04:14.33 ID:E80EgAse
ずしりと内容のある論考だね。
548名無しのオプ:2013/01/13(日) 12:32:33.83 ID:hSdzSFLp
547を読んだ。
一見賞賛しているようだが実際は紋切型で中身のない言葉。
おざなりな言い方のため実は相手を見下し馬鹿にしていることが透けて見える。
549書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/13(日) 19:19:47.59 ID:5Z/94Cot
山田風太郎「妖異金瓶梅」を読んだ。
このスレでは前に俺以外の椰子によるしょぼい論考があげられていたが、
正に失笑ものであった。
本格的、かつ、おなじみ収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「赤い靴」
シマソウもヤマフー読んでいたと思われ。グロいトリックが見事に炸裂。
・「美女と美童」
本作も「アッー!」なエログロトリックで面白い。
・「閻魔天女」
これも巧みでグロい○切り。
・「西門家の謝肉祭」
二壜のソースや(w
・「変化牡丹」
これも巧みな陥穽が展開され良し。
・「銭鬼」
弓と卵による物理的ネタが面白い。
・「麝香姫」
笑える肩車(w
550書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/13(日) 19:21:00.91 ID:5Z/94Cot
・「漆絵の美女」
ミステリとしては今ひとつ。春燕ちゃんもかわいそす。
・「妖瞳記」
バーニングコートやがな(w
・「邪淫の烙印」
さすがの金蓮姐さんにもバチが・・・ミステリの趣向もあれど、
エキゾチックな怪異譚としても良し。
・「黒い乳房」
金蓮の残酷な謀略トリックがまたしても冴え渡るというた感あり。
・「凍る歓喜仏」
トリック、ラストの意外性共に十分な作だが、遂にその時が感あり。
・「女人大魔王」
遺骸ネタの大胆でマジカルなトリックが見事
・「蓮華往生」
ミステリ的興趣は薄くなるが、いよいよクライマックスで巻措かせず。
・「死せる潘金蓮」
どこか哀感漂うラスト良し。エンドや・・・
551名無しのオプ:2013/01/13(日) 20:55:32.67 ID:E80EgAse
これぞ論考。
名無しの駄文が恥ずかしいね。
552名無しのオプ:2013/01/13(日) 20:59:13.81 ID:MtRJq5Sq
かわいそうな人だね。
553名無しのオプ:2013/01/14(月) 17:21:57.93 ID:IJLJZHN1
「AR推理バトルロワイヤル」伽古屋圭市
タブロイド型PCを使って、拡張現実世界で推理ゲームをするというイベントに、
代理で参加した主人公。いろいろな推理ゲームをクリアするが、その先に待ちかまえていたものは…。
ゲームそのものが楽しかったので、その裏側にあったものが、ちょっと「手垢」のついた代物でも、
決して「損した」という気持ちにはならない。
でもこの人はもっと、伏線とかレッドヘリングとかをうまく使えるようになると、いいんじゃないかな。
554名無しのオプ:2013/01/18(金) 23:21:29.16 ID:pdZDU5HD
「微笑む人」貫井徳郎
なんともヌルい作品。
妻と子供を「本の置き場に困ったから」という理由で殺した男。
果たしてその動機をそのまま信じていいものか、それとも隠された真相があるのか。
ということだが、なんともヌルい。
作中何度も出てくる「理由のわからなさが人を不安にさせる」というフレーズだが、
多くの人はその言葉に、今まで何度か出会ってもいて、「そういうことってあるよな」ぐらいの認識を持っていると思う。
しかしこの作品は、結局「そういうことってあるよな」から一歩も外へ出ていない。
フィクションを通して響く、「あ、そうか、あの言葉はこういうことだったのか」という驚きがない。
結局、小説の作り方が「素直」なのだと思う。小説家としては、ほめ言葉ではないけど。
555名無しのオプ:2013/01/19(土) 00:58:27.96 ID:T6zvx6BP
「珈琲店タレーランの事件簿」岡崎琢磨
前に誰かが「ビブリアの劣化版」と言ってたけど、まったくその通り。
でも、だからといってつまらない訳じゃない。
ちょっと微妙な言い回しになるけど、「ビブリア」が好きな人は読んでみると良い。
それで劣化の幅が許せる範囲なら、2を楽しみに待てばいいし、
駄目なら「やっぱりビブリアが俺には合ってる」でOK。そこで切っても、惜しい作品じゃない。
ちなみに俺は続編を待ってたりしてる。結構楽しめたのだ。
556書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/19(土) 21:23:30.97 ID:1Tbjsduk
法月綸太郎「ふたたび赤い悪夢」を読む。
「頼子のために」「雪密室」の後日談であるが、
俺がこの2作を読んだのは随分前だし、記憶が大分薄れている面が
あったのだが、本作単独で読んでも格別支障無く思われた。
脇役で「雪密室」にも登場した人気アイドル(既読の人はあのキャラかと
わかるはず)が巻き込まれた殺人事件、これに過去の陰惨な事件の記憶も
絡み・・・といういかにも初期ノリリン作品らしいロスマク風設定の
謎解きミステリである。
ミステリとしては、肝心要のナイフねたはそれなりに論理的だが
地味な推理が展開され、
過去の事件の真相も御都合主義展開と受け取られかねないものである。
本作で作者が書きたかったのは、後期クイーン問題で顕著なミステリに
おける探偵のあり方、これにより初期探偵ノリリンもの集大成を、
ということだったんでしょうな。
ゆえに、謎解きミステリとしての魅力は低いものとなっている。
探偵ノリリンと同様に「頼子の・・・」の救いが無い結末に落ち込んだ読者の
心の救済の一助を果たすべき役割の作にはなりえようか。
作中で取り上げられるアイドルねた(登場人物のひとりが語る
おニャン子クラブに関する論が現在のAKB等にそのまま該当しそうなのが
面白い。まあ、仕掛人が同じってこともあるが)、テレビ局とは異なり小説では
主舞台として取り上げられることが少ないラジオ局事情等のエピは
興味深いので、この辺を掘り下げて気軽な読物に仕立てた方が面白く
なったようには思う。
本作をゲーム感覚に徹した新作長編「キングを探せ」と比較論考したレスが
見受けられるが、全く「異なるもの」というてよく、完全にとち狂った
外したものと言い得る。
当たり前だが、90年代初期の作ゆえ、
まだワープロ機全盛時代(探偵ノリリンもこれで執筆)、固定電話デフォな世界、既にこの「時代」さえ完全にレトロ風味になりつつあるのを痛感。
557名無しのオプ:2013/01/19(土) 22:01:24.66 ID:SvVaQzyZ
ずしりと重厚なみごとな論考・・・
558名無しのオプ:2013/01/19(土) 23:02:51.77 ID:m/YJGp3M
同意。
本年の一等がもう出てしまったのかもしれないね。
559名無しのオプ:2013/01/19(土) 23:03:57.10 ID:D4x5/fqI
いつものネガティブキャンペーンですか。
560名無しのオプ:2013/01/19(土) 23:07:18.15 ID:SKrxKiz/
支持者を自称して書斎を褒め殺す作戦ですか。
実際は書斎のことを心の底から馬鹿にしているのがよくわかる。
561名無しのオプ:2013/01/20(日) 09:04:42.88 ID:zOVUhWv9
寒いですねえ
というわけでみんなで書斎さんの家に寒中見舞いを書こう!

宛名は親御さんの名前でもいいよ!
過去に書斎さんが書いた色んな言葉をコピーして書き添え、
「この言葉が好きでした」なんてやっても喜んでもらえるかもね!

例・「幾人の女をひいひい鳴かせてきた俺の特大ティム○」

住所など詳しいことはこちらを見てね!
 ↓
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/bobby/1347681408/
562書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/20(日) 23:03:34.00 ID:V9eouVtc
西村京太郎「四つの終止符」を読む。
京太郎最初期作品、ちゅーか処女長編である。
長編第二作となった乱歩賞受賞作の「天使の傷痕」は文庫化され
一応ロングセラーと言い得るが、
本作はあまり読まれなくなってしまった感あり。
確かに、「天使・・・」と比較すれば、トリックの面白さは劣るものの、
一応の論理的な推理はあるし、
聾者(聾唖者ではない)問題をビビッドに取り上げた社会派ミステリと
して、初長編でこれだけ書ければ大したものという気がする。
登場時には、失礼ながらどう見ても、脇キャラとしか見えない呑み屋の女給
お時さんこと時枝嬢(?)が意外にも・・・
(普通なら、若い女給の幸子と新聞記者の古賀が主役になるのがデフォでは)
シビアな展開だが、出来得れば、是非、詳しいあらすじは見ないまま読んで
欲しい。とにかく現代の小洒落て(そのつもりだけのもの多しだが)、
小奇麗なミステリでは考えられない世界観の展開とキャラがこの作品には
あるのだ。
昭和30年代後半の障害者福祉はこんな程度のものだったのかと、
あらためて痛感されよう。
本筋からは余談になるが、148頁に紹介されている判例にある
弁護側の正に詭弁としか言いようがない弁論(相当因果関係論、正当業務行為、
緊急避難等に関する解釈)は、少々法律を学んだ者には、
驚くを通り越してトンデモそのもの。
マジでこんなものが実在したのであろうか?
563名無しのオプ:2013/01/20(日) 23:43:28.24 ID:A7ggQGpW
「キョウカンカク」天祢涼
最近この手の「キャラ」小説がずいぶん増えた気がする。
ちょっと個性的な人間を登場させれば何とかなる、と安易に思ってるわけではないだろうけど、
こうも増えると、単純に個性的だけではすでに個性的ではない、というしょうな状況だ。
この女主人公も個性的なわけだが、まあ、これぐらい内容と合致してれば個性的がしっかり個性的として機能する。
(ややこしい言い方だね)
この小説では犯人の意外さよりも、動機の意外性のほうが際だっている。
こんな動機、初めて読んだよ。
564名無しのオプ:2013/01/21(月) 00:22:03.07 ID:C4XUOUe5
「夏服パースペクティヴ」長沢樹
廃校を舞台にした高校生のセミドキュメント撮影で起こる殺人。
あ、ここで殺人、と思ったらドッキリで、今度こそかと思うとまたまたドッキリ。
いい加減にしろよ、と思い始めた頃に、ようやく殺人が起きる。
発端からちょっときな臭いが、そのきな臭さと、高校生の男子女子のイキガリっぷりが、
なんとも不調和なまま、ボウガンのミステリが始まる。
作中の地図を熟視すれば意外な結論に近づけるかもしれないが、どうだろ…、
それがこの小説の正しい読み方なのか、ちょっとわかりかねる。
一ついえるのは、先行する「消失グラデーション」を読んでから読むと良い、ということ。
565名無しのオプ:2013/01/21(月) 20:03:50.39 ID:KS2b95n9
書斎の論考以外の感想文は屁みたいなもんだ。
566名無しのオプ:2013/01/21(月) 20:29:24.90 ID:OYnTEitT
補足

「書斎の(書いた、)論考以外の感想文」は屁みたいなもんだ。

そして同時に

「書斎の書いた、感想文以外の論考」も屁みたいなもんだ。

つまり

書斎の論考も書斎の感想文も屁みたいなもんだ。

ということだ
567名無しのオプ:2013/01/21(月) 21:11:28.38 ID:XtptuJ68
>>566
あなたの論理はスバラシイ。まるでエラリイ・クイーンのようだ!

弟子にしてください!!
568名無しのオプ:2013/01/21(月) 21:33:46.16 ID:dj1wAT81
同じく自分も弟子入りしたい
569名無しのオプ:2013/01/21(月) 21:37:34.55 ID:XtptuJ68
>>568
せやろ!?
570名無しのオプ:2013/01/22(火) 06:33:53.96 ID:zpEI+iMt
>>566
あなたの論考を読みたい!
571名無しのオプ:2013/01/22(火) 09:14:36.57 ID:WOuPEHtx
確かにな!
572名無しのオプ:2013/01/23(水) 21:35:46.67 ID:2t/Z3RLn
新しい人の論考が楽しみですなあ。
573名無しのオプ:2013/01/26(土) 00:15:57.09 ID:90vQcXgC
初心者がオススメのミステリを紹介しあうスレ
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1359118259/
574書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/26(土) 20:39:18.69 ID:UjGDFl0j
三津田信三「忌館 ホラー作家の棲む家」を読む。
この作者のデビュー作。言耶シリーズは全作読破してしまったため、
この作家三部作へと手を広げてみた次第だ。
執拗なまでに怪奇をねちっこい文体で綴るのはこのデビュー時からの
特色だったのはわかった。
武蔵野郊外に建つ洋館に移り住んだ編集者三津田の周辺に怪異が・・・
というお話。主人公が同人誌「迷宮草子」掲載のため執筆中の小説中小説
(少年が主人公)とほぼ交互、メタな構成で進行してゆく。
ミステリにメタは多いが、ホラーではちと思い当たらず、この点の趣向は
面白くはあり。
ただし、後の言耶シリーズを知る者にとっては、
結末はミステリとしてもホラーとしてもありきたり過ぎ、
(特に前者は顕著)物足りないものあり。
いつのまにか(?)、
おなじみ○○トリックを使用していたとわかるのが、ご愛嬌に感じられる程度かな。
主人公の口を通して語られるミステリ薀蓄(特に乱歩論や怪奇小説論)は、
それなりに楽しく拝聴出来るものの、これも目立って新しい論は無し。
575名無しのオプ:2013/01/26(土) 20:43:12.76 ID:3H7bVJFA
抽象的な言葉遣いの絶賛コメントが下記に入ります。
自分を褒めるのは案外難しいものです。
576名無しのオプ:2013/01/26(土) 21:24:27.13 ID:VKX42duw
圧倒的なまでの論考だね。
577名無しのオプ:2013/01/26(土) 22:36:16.72 ID:RvIk41B5
 ≪書斎用語≫         ≪正≫
オランダ棺の秘密       オランダ靴の秘密
オランダシューズ        THE DUTCH SHOE MYSTERY(オランダ靴の秘密)
ガラスの町           ガラスの村
読者を欺むかるるなかれ   読者よ欺かるるなかれ
セロの焦点           ゼロの焦点
血蛞蝓              血蝙蝠
怪塔記              妖塔記
九十五羽の烏          七十五羽の烏
猫が知っていた        猫は知っていた
めくら頭吊           めくら頭巾
芥川龍之介の犯罪      芥川龍之介の推理
暗黒予知            暗黒告知
待ってる              待っている
闇にきらめく           闇にひらめく
殺しのプレリュード       殺しの序曲
殺しのワイン         別れのワイン 
野望の果実          野望の果て
月は地獄や           月は地獄だ
マスクマンの人形        マクスンの人形
キタ・セクスアリス       ヰタ・セクスアリス
城の崎まで           城の崎にて
人間の阿呆           人生の阿呆
書く技術・考える技術     考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則
サンフェリアン寺院〜     サン・フォリアン寺院〜
シエーン             シェーン
ブリッコ              ブリット
仕掛人梅枝           仕掛人梅安
スターシップバトルトゥーズ  スターシップトルーパーズ(「宇宙の戦士」映画化時の題名)
ゴジラ対メカニックゴジラ   ゴジラ対メカゴジラ
578名無しのオプ:2013/01/26(土) 22:37:16.17 ID:RvIk41B5
 ≪書斎用語≫         ≪正≫
石田金吉           石部金吉
言わざるおえない      言わざるを得ない
頭がおけない        気がおけない
グゥの息            グウの音
君子危うきに近づかず     君子危うきに近寄らず
餅屋は餅屋          餅は餅屋
頭吊              頭巾
日舌              日下(くさか)
しりた顔            したり顔
ポリティカル・コレルトレス  ポリティカル・コレクトネス(政治的に正しい言葉の選び方)
朝日テレビ          朝日放送
バラェティ          バラエティ
ムルチン           ムルチ(『帰ってきたウルトラマン』等に登場した怪獣)
ヴァン・ボクート         ヴァン・ボークト
エドガ―・ア・ランポー     エドガー・アラン・ポー
J・S・レファニュ        J・S・レ・ファニュ
ロバータフロック        ロバート・ブロック
シゲル              ドン・シーゲル
シュンムペーター        シュンペーター(創造的破壊を唱えている学者)
ベス                リズ(エリザベス・テイラーの愛称)
陸五郎             睦五郎
穴戸大全            宍戸大全
天知五郎            天知茂
生島次郎            生島治郎
石森正太郎           石ノ森章太郎、もしくは石森章太郎
石松               市松(『必殺仕置屋家業』で沖雅也が演じた役)
板妻               阪妻(阪東妻三郎)
579書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/28(月) 23:10:55.79 ID:9N/7iDgW
横溝正史「お役者文七捕物暦 江戸の陰獣」を読む。
後に人形佐七ものに改作された中・短編2作を収録。
うーん、スピーディに読ませはするが、「それだけ」という感もある。
・「狒々と女」
見世物の狒々をめぐるエログロ度大なシリーズオリジナル作。
ミステリ草創期の海外古典ネタを想起させる真相は楽しくはあり。
謎解きは事件関係者の証言であり、文七の推理力は全くといってよいほど
発揮されないという異色作である。
・「江戸の陰獣」
大乱歩もどきなタイトルで内容的にも隠れ蓑願望ねたが覗われる作だが、
無理な展開が目立つ作である。文七の推理はそれなりにあり。
意外や、鬱エンド。
・「恐怖の雪だるま」
半七捕物帳の「雪達磨」を想起させるOP。
まあ、同捕物帳の愛読者であった御大は十分に意識してのことであろう。
語り、展開共に半七の「それら」より通俗的にした趣である。
(最後にあえて細かい謎を残すところ等なども)
580名無しのオプ:2013/01/28(月) 23:14:10.17 ID:6pSJ7XXN
あなたの文章、読みづらいんだよね。
たぶんすぐフォローが入ると思うが
581名無しのオプ:2013/01/28(月) 23:38:34.69 ID:zPL/FV1J
他人の感想文の言い回しを無理に変えて書き直してるだけだからどうしてもこうなる
582名無しのオプ:2013/01/29(火) 01:12:45.21 ID:egn3+EJx
芸の無い、馬鹿の一つ覚え「うーん」。

「うーん」で抽出すると全部こいつ。
「暗い情念」と同じで同様のフレーズしか出てこない、
ボキャブラリーの少なさでよく評論家やライターに憧れられるもんだ。
583名無しのオプ:2013/01/29(火) 06:58:37.36 ID:msurDh6M
書斎の文章は読みやすいよ。
584名無しのオプ:2013/01/29(火) 16:36:49.65 ID:P/RFoC08
せやな!
585書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/01/29(火) 23:49:24.64 ID:aN6cdvNT
「お役者文七捕物暦 花の通り魔」を読む。
同シリーズ中最もミステリ色が濃いとされる作。
実際、文七のそれなりに論理的な推理が披露される。
エロと言うても、衆道モード全開な作でもある。
(この辺は後の池波御大なら、「もう、たまらぬ・・・」とこってり書き込む
ところか)
まあ、メーントリックはいかに江戸時代でも無理有り過ぎ感大だが(w   
本作も半七の「雪達磨」を想起させるものあり、
後の作では、清張先生の「大黒屋」とか。
おわかり頂けたであろうか?
586名無しのオプ:2013/01/30(水) 02:38:17.38 ID:9Ffn/O7d
>>582
ボキャブラリーも知識も貧弱、文章力もなければ鋭い分析もない。
ただ自分の乏しい引出しから似た要素のある作品名をあげるだけ。
他人には通じないひとりよがりの珍妙な造語や言い回しを使って
粋がるのも見苦しい。読みづらくてどうしようもないよね。

商業出版物に文章が載ることはありえないから、せめて2ちゃんで
自分の文章を「論考」と称して著述家気分を味わいたいのだろうね。
587名無しのオプ:2013/01/30(水) 06:30:07.84 ID:pEHk7LcR
でたらめ言うなや。
書斎は有名な著述家だぞ。
588名無しのオプ:2013/01/30(水) 07:05:13.40 ID:CTRCxSUj
書斎派確かに有名だよね! 



ご近所で、どうしようもないダメ人間としてさ
589名無しのオプ:2013/01/30(水) 16:50:44.50 ID:zq9lMKsI
>>588
素晴らしい叙述トリックですな。
590書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/02(土) 23:52:48.68 ID:/BN6E18Q
久々に「人形佐七捕物帳」を手にする機会があった。
光文社のセレクションなり。
収録作品を見る限り、作風のバラエティに配慮し、必ずしも傑作集を意図
したものではないようなのが残念だが、初学者の佐七入門編としては
この手もあろうか。
相変わらず大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「羽子板娘」
記念すべき佐七デビュー作。ゆえに、恋女房お粂ちゃんや子分たちは登場
しない。横溝御大の作らしく初っ端からミステリ色溢れる作のような記憶が
あったが、今読むとさほどに非ず。オリジナルの鏡のエピが目につく程度。
全体の趣向はアガサのあれ。
・「嘆きの遊女」
お粂ちゃん登場譚。いわゆる群集の中の殺人だが、トリックは無理あり過ぎ。
まあ、欧米ではジョンが性懲りも無くやりそうなもの(w
・「笑い筍」
華やかな宴会シーンでスタートするが、凄惨な結末。
初期佐七ものにはこの手の残酷なストーリーが多いが、
典型例として収録するのは適当かと思う。
・「呪いの畳針」
タイトルから想起するような怪談仕立てには非ず。
大店の主人夫婦の死を巡り佐七の推理とトリックが冴えて
わりと面白く読める作である。
591書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/02(土) 23:53:58.64 ID:/BN6E18Q
・「蛍屋敷」
子分の豆六登場編。凄惨だが本作も怪談話の方向にはいかない。
スピーディに展開する捕物譚というたところか。
それなりちゅーか、それだけとも言い得る。
・「舟幽霊」
真相がわかるとぞっとする面もあるが、まんまなタイトルのわりには
メーンストリーそのものにはさほどの怪談性は無い。
おなじみの柄杓を持ったあのフォルムを期待すると外されます。
・「双葉将棋」
うーん、暗号ネタがメーンなのだろうが、さすがにこれはこじつけ過ぎ
でしょ。
・「風流六歌仙」
本作に登場する六歌仙の行状に関してパトロン茨木屋が知らな過ぎた感あり、
とぼけている?
江戸時代らしい不可能犯罪もので、ストーリーそのものは興味深いものあり。
・「万引き娘」
黒蘭姫ネタゆくか・・・と思いきや。
終盤の強烈なエロ(男のくわえる鼓舞鞭撻とか・・・)展開が意外。
ただ、それだけであり、真相はさほどものに非ず。
・「春宵とんとんとん」
雪中の殺人ネタだが、あまりに偶然性が強い駄作であった。
逝ってよし!!!
592名無しのオプ:2013/02/03(日) 08:27:40.62 ID:Q5F90elG
初学者最高の学習ガイドだね。
593書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/03(日) 19:53:16.14 ID:F5IT7OKL
松村美香「ロロ・ジョングランの歌声」を読む。
「利権鉱脈」というODAの実態を描いた新作も刊行された作者の
デビュー長編。本作でもインドネシアにおける開発援助の裏模様が
描かれているが、同時にヒロイン(週刊誌記者、モデルは「AERA」か?)
が憧憬を抱いていた従兄弟(新聞記者)の死の真相を探ってゆくという
ミステリ的展開も描かれているゆえ、この板で紹介しても差し支えなかろう。
現役の開発コンサルである作者が描く現地事情は、ビビッドであり、
非常に興味深く読める。
2009年の作だが、
当時のインドネシアの地震による被災の有様は、最早、ひとごとに非ず
という感あり。
しかし、
城山三郎経済小説大賞にふさわしいテーマと一応の内容は備えているとは
思うのだが、ヒロインとその恋人、死んだ従兄弟、彼の交際相手であった
現地ボランティアの看護婦等の主要登場人物が繰り広げるメロドラマちゅーか、
人間ドラマが非常にうざい。
時代の違いはあれど、故城山先生ならば、淡々と開発援助の実態を興味深く
抉り、
(このテーマであれば、主人公は記者でなくエンジニアか商社マンになったであろう)、もっとコンパクトに纏め上げてしまったのではないか。
この点が、非常に惜しく思われた。
なお、タイトルに冠されたロロ・ジョングランとは寺院遺跡名
(正式にはブラン・バナン)である。
594名無しのオプ:2013/02/03(日) 20:39:30.62 ID:Q5F90elG
これほど優れた論考がロハで読めるとは・・・。
595名無しのオプ:2013/02/03(日) 20:48:33.56 ID:uCqQfskR
あれがない、これがない詰まらないと罵倒してるだけやで
596名無しのオプ:2013/02/03(日) 22:42:56.35 ID:kzEhFLaV
ここ数日の書斎は発狂とバカ丸出しの自演が一段とひでーな

また親と親戚に説教されて泣き叫んでいるのか?
597名無しのオプ:2013/02/04(月) 06:46:55.63 ID:zE1ePKfZ
書斎さん・・・味方だよ!
598名無しのオプ:2013/02/04(月) 18:38:58.65 ID:IdaeFpVd
書斎さんのおかげでbookoffに行く回数増えた。巷に出回っている
無味乾燥なガイド本はもう必要ないね。
599名無しのオプ:2013/02/04(月) 21:10:44.01 ID:NaRTFQPw
>>598
書斎はブコフの本しか読めないニートだということを
さりげなくバカにした嫌味ですねw
600名無しのオプ:2013/02/04(月) 21:12:51.28 ID:nhJUZzOW
書斎さん・・・もう潮時だよ!
601名無しのオプ:2013/02/04(月) 21:17:18.75 ID:hCk2mn9l
書斎さん・・・手遅れだよ!
602名無しのオプ:2013/02/08(金) 08:40:25.98 ID:OOPr95w1
いまだからこそ冷静に KAGEROU を再評価する
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/book/1347962371/
251:02/07(木) 03:24
hatebu: この本が読みたい!はてなブックマーク「小説」人気ランキング40冊
KAGEROUおめでとう
603書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/09(土) 12:42:31.28 ID:HNsFk/CG
山田正紀「贋作ゲーム」を読む。
今では完全に忘れられてはいるが、この作者十八番の犯罪(ゲーム)小説集で
ある。コンゲームではないし、文体はハードボイルドタッチ、
執筆当時の時事ネタを盛り込んでいるわりには、血生臭くはなく、
アニメ「ルパン三世」好きとかにも推せるような気軽に楽しんで読める作品集
であった。
・「贋作ゲーム」
絵画ねた。どうか先入観なくこの情報だけでお楽しみ頂きたい。
タイトルは「俺たちのオイレングラス」とかする手もあったかも。
この「俺たち」ってのが「肝」になっているのだが(w
・「スエズに死す」
中東戦争ねた。当時の中東情勢がビビッドに書き込まれているが、
緊迫感ちゅーより、心地よいスリルを感じさせる作。
主人公(爆弾処理班のリーダー)のゲーム感覚が反映したものだろうか。
ラストのユーモアと哀感漂う展開も良し。
・「エアーポート・81」
この作品に登場する監督のモデルは、どう見ても岡本喜八御大、
軽く批判対象にされているのは黒澤天皇か(w
現代では成立不可能なハイジャックねた。現代ではユーモアミステリとして
割り切った楽しみ方が必要な作ではあろう。
・「ラスト・ワン」
ダクトねたが冴え渡る一編だが、出来悪アニメのような締めが惜しい。
ハードボイルドに決めて欲しかったところである。
604書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/10(日) 17:47:33.19 ID:0qSgDS5Q
立川談志「現代落語論」を読む。
初版は65年(昭和40年)。
落語関係書籍中ではロングセラーであり、三一新書のコーナーが無い書店でも、本書は在庫していたりするほど。
一昨年の著者逝去のおりにも、増刷され売れたようであるが、
筆者はこの著者にあまり良いイメージを持っていなかったせいか、
今まで未読であった。
しかしながら、落語に対する情熱はビビッドに伝わって来るものはある。
今では昔日のものとなった部分もあろうが、
東西の対比もまじえた落語家の世界、寄席の裏話、噺に関する薀蓄と語りの
工夫等々、書き下ろしというか、語り下ろしとでも称した方がよいような
文体のため、やや読みづらい面もあるとはいえ、落語や寄席に興味があれば
面白く読めるはずである。特に「笑い」に関する考察(客のサイドも含め)は
バラエティ番組が濫造気味の現代にも通じるものがあって、一読に値しようか。
落語の将来をポジション的に「能」化と断言(?)した最後の一行が
話題になることが多かったものの、若手落語家たちの台頭が目立つ昨今では、
いまだその断言ちゅーか、予言的発言は実現してはいないようである。
冤罪事件に関する舌禍によりテレビ朝日を長く出演禁止となったこともある
この著者らしく、現在では危ないネタの紹介、発言も見受けられるが、
まあ、70年代は勿論、80年代半ばぐらいまでは、結構、ブラックな笑いは
テレビ画面にも溢れていたものである。
605書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/10(日) 17:49:45.70 ID:0qSgDS5Q
平井隆太郎「うつし世の乱歩」を読む。
大乱歩の遺児にして心理学者である著者の「父」=「乱歩」に関するエッセイを纏めたもの。
ゆえに、繰り返し同じエピ(著者が押入れの中に父の生霊(?)らしきものを
見る話が印象深い)が出て来たり、
著者の名前の由来に関して違う話があったりというた面もある。
厳格なテクスト論の立場を取る者からは批判も出ようが、
大乱歩オタには興が尽きないものはあろう。
最終章(「夫の魔力」)では、乱歩夫人のエッセイも3篇収録されているのも
興を惹くものあり。
606名無しのオプ:2013/02/11(月) 13:30:32.44 ID:pgHTYt5i
書斎のチョイスは相変わらず人を唸らせるねえ。
607名無しのオプ:2013/02/11(月) 15:15:26.32 ID:s2Ppe99C
「喜嶋先生の静かな世界」森 博嗣 著


短編集「まどろみ消去」を読んでから読みました

最後の短編「キシマ先生の静かな生活」から即

静かな世界で遊ぶことができました。

同じ短編集の「真夜中の悲鳴」も世界にかすってる気がした

単純な理由から
608名無しのオプ:2013/02/11(月) 15:44:41.29 ID:pgHTYt5i
無駄にレスを消費するだけだから、書斎以外の論考は中止にしようや。
609名無しのオプ:2013/02/11(月) 16:39:54.81 ID:jbibuGq0
せやな
610書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/11(月) 22:06:11.50 ID:9iOoRHsy
皆川博子「聖女の島」を読む。
この作者屈指の作という評もあれど、復刊された文庫版も既にフェードアウト
している作。
出だしはこの作者特有の美文調で読み難い面もあるのだが、
孤島(モデルは軍艦島とのこと)の少女のみ収容した感化院という異様な
舞台設定で巻き起こされる事件に一気に惹き込まれるものあり。
マ・スールの正体(?)は、相当なミステリ読みな俺には、
早々、見え見えだし、真相も「やはり感」が大ではあったが、
まあ、それでも最後まで面白く読み終えることができますた。
この時代(88年)にこの手のサスペンスは結構斬新だったかとも思う。
惜しむらくは、収容者のリーダー格である年長2人は美少女設定ゆえ、
もっと官能的なシーンが書き込む手もあったかも、
読者サービスのみならず、ミステリ的には巧みなミスリードと成りえた
かもしれぬ。
611名無しのオプ:2013/02/12(火) 12:45:03.82 ID:EF9pyVAT
書斎さん・・・生き恥だよ!
612名無しのオプ:2013/02/12(火) 16:09:23.69 ID:JQgFkdZG
渾身の論考が連発されているね。
初学者は暗記するまで熟読すること。
613名無しのオプ:2013/02/12(火) 16:12:54.46 ID:0aEvztrv
棍死の論考w
614名無しのオプ:2013/02/12(火) 16:55:26.48 ID:In+xYO+u
書斎さん・・・茶番だよ!
615書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/16(土) 23:54:36.84 ID:XGeOVifs
蜂谷涼「修羅ゆく舟」を読む。
蘭方医柳原玄斎一行による種痘の旅のくだりは、この部分のみで一編の
冒険小説的ものであり、この点に着目すれば当板で取り上げることも
不可思議ではなかろう。
ひと一番の正義感に富み、開明的で優秀な医学者の主人公が、
堂々たる妻妾同居主義者(非婚同盟かお(w )という非道徳性を
持つというキャラが面白く、
最近の時代小説には珍しい池波正太郎級の濃い性描写も、いかにも
オトナの読物という感あり。
そう言えば、ストーリー的には「女は強い、恐い」という池波流の諦観も見られるような。
だが、主人公は玄斎の愛人であり、後には有能な医術の助手ともなる沙穂(何と玄斎夫人である千草の年が近い姪)である。
受身とも生き方を強いられて来た彼女の最後の決断が、ありきたりな
ハッピーエンディングとは異なる感興を誘うものあり。
タイトルは「鬼神の跡継ぎ」とする手もあったかと思うが、
これでは少し見え過ぎるきらいがあるか・・・
616名無しのオプ:2013/02/17(日) 08:42:59.88 ID:eA+LzFnC
書斎さん・・・あんたは板住人の面汚しだよ!
617名無しのオプ:2013/02/17(日) 14:30:29.16 ID:LAV2PhDN
>>616
自殺しろ
618名無しのオプ:2013/02/17(日) 14:43:04.86 ID:EdPdC2UT
さすがの論考だねえ。
619書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/17(日) 21:26:58.73 ID:9pr5sJBq
香山滋「魔婦の足跡」を読む。
都市犯罪奇談というた趣がある前篇から、この作者十八番の南海の孤島に
ステージを移した冒険譚の後篇。
語り口良し、ストーリー展開のコントラスト良し、魔婦の正体も
一応のミステリ的絵解きはなされはするのだが・・・
うーん、これで終りかお、な感が強い作。
ヒントは映画「黒い絨毯」やろうね、当然。
620名無しのオプ:2013/02/18(月) 20:14:08.79 ID:sBwDzRqT
ずば抜けた論考がまたもや。
ミス板住人は幸せ者だね。
621名無しのオプ:2013/02/18(月) 22:35:34.85 ID:7HA73j3w
>>620
せやな。
622名無しのオプ:2013/02/19(火) 12:06:16.91 ID:b5GkVSem
「黒い絨毯」知ってるのは50代以上ですな。
ワシもそうだけど…
623名無しのオプ:2013/02/20(水) 11:20:37.82 ID:19ImCv3U
都筑の件といいアンチは負けてばかりで恥ずかしくないの?
624名無しのオプ:2013/02/20(水) 11:44:24.13 ID:2mOu52Hq
アンチ都筑の書斎は都筑スレから敗走したんだっけ。
625名無しのオプ:2013/02/20(水) 19:26:21.80 ID:Csj5PFnN
戻る理由がないから戻らないだけ。
都筑なんてもはや語るべき作家じゃないということもあるかもナー。
626名無しのオプ:2013/02/20(水) 19:32:08.87 ID:Yh+nIOIN
つまり、理由はどうあれ戻ってこないということでいいね
これはうれしい
627名無しのオプ:2013/02/20(水) 20:01:22.11 ID:Csj5PFnN
戻らないとは言ってないよ。
628名無しのオプ:2013/02/20(水) 20:04:19.80 ID:Yh+nIOIN
やっぱり嘘ついたのか
悪質だな
629書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/23(土) 20:43:10.74 ID:apaTekZO
山田正紀「ふしぎの国の犯罪者たち」を読む。
「贋作ゲーム」が予想以上におもろかったので手に取ってみたのだが・・・
うーん、この手のコンゲーム的クライム・ノヴェルに連作ってのが無理が
あったような感あり。
御都合主義が目立ち過ぎる創りものという感が強く受けた。
一応、収録作品全話講評逝ってみよう!!!
・「襲撃」
装甲輸送車警備保障のネーミングに笑った。
クライムそのものは上手く行き過ぎ感大。
・「誘拐」
これも全体的には前作同様な感あり。
バイオレントな展開は最終話を読むと納得。
・「博打」
これは巧みなトリックでスマートに上手く決めた感あり。
・「逆転」
うーん、チェシャ・キャットの独自のまったりした雰囲気良かったのだが・・・
まさかの急展開、そしてこの作者らしいハードボイルドな締め。
70年代らしいシビアなストーリーは良し。
630名無しのオプ:2013/02/23(土) 23:26:41.75 ID:JPen39+Q
横山秀夫「64」
いかにも横山秀夫という、質の高い警察小説。
14年前に起きた誘拐殺人事件の時効1年前というタイミングに、警察庁長官が被害者宅を訪問する計画が浮上。
娘の家出に憔悴する広報官・三上はその対応とマスコミ対策に忙殺されるが・・・。
詳しいあらすじはamazonあたりで読んでもらうとして、組織人としての描きぶりがすさまじい。
さらにミステリとしての興趣もふんだんに織り込まれていて、なるほど「このミス1位」というのも納得のでき。
終盤、大きな謎がするりと解明された瞬間は、喫茶店だったけれど思わず「あっ」っと声が漏れてしまった。
631名無しのオプ:2013/02/24(日) 10:07:50.26 ID:XQLo0PkE
書斎の後に感想文は書くなや。
632名無しのオプ:2013/02/24(日) 11:19:34.19 ID:u2lz/kg3
>>同意。
書斎の文がいかに内容の無い駄文かわかってしまうだろう。
あ、単独で読んでもわかるか。
633名無しのオプ:2013/02/24(日) 13:40:29.96 ID:YJtndrDo
似鳥鶏「戦力外捜査官」
7年前の少女殺害事件と、現在連続する放火事件。さらには通り魔とも思える、OL絞殺。
一連の事件が重なり合っていく警察小説……と書くと、なにやらまじめな感じだけど、
実際には、メガネ+ドジっ娘キャラのキャリアと、それに振り回される所轄男子というラノベ風。
軽い気持ちで軽く読むには、なかなか良かったです。
ただね、あの表紙は買うのが恥ずかしかった。
634名無しのオプ:2013/02/24(日) 18:27:57.53 ID:En4LL4YA
>>633
素晴らしい論考ですね
635書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/02/24(日) 20:06:14.81 ID:b6e2FbJQ
香山滋「怪異馬霊教」を読む。
一般古書店にて、わりとリーズナブルなプライスでゲット!だが・・・
うーん、一応の謎解き(死者の復活ねた)はあるのだが・・・
「それ」が何ともかんとも・・・(w
登場キャラからロシア娘に対する憧憬なんてのは当時もあったのかなと、
ふと思うた。
ファンタジーとして読むべき作であろう。
ミステリと言い得る作も書いてはいる作者だが、むしろゴジラの原作者という
線の方が本道だし。
636名無しのオプ:2013/02/25(月) 06:24:07.81 ID:X1m/gwnT
論考の決定版がまた出たね。
637名無しのオプ:2013/02/25(月) 11:42:39.01 ID:wyLET6rc
もはや「論」らしく仕立てる体力さえなくなって、牛のよだれのように
ゲスな脊髄反射を垂れ流しにしてるだけだな
哀れなもんだ
まあ2ちゃんに書き込み始めた10年以上前から、十分哀れなんだがw
638記憶喪失した男 忍法帖【Lv=19,xxxPT】(1+0:5) :2013/02/25(月) 12:42:29.02 ID:kSMFqzAT BE:958095672-2BP(333)
書斎さんの論考が光るね。
639名無しのオプ:2013/02/25(月) 12:49:31.29 ID:EGqiVpqe
>>638
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8993/1358690910/546
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8993/1358690910/548
百回読んで出直してきなさい。
反論は当該スレでやること。
640名無しのオプ:2013/02/25(月) 15:34:15.69 ID:/jv+65Da
いつまで相手すんのお前ら?
お前らは書斎と一緒に荒らして楽しいの?
641名無しのオプ:2013/02/25(月) 18:47:53.94 ID:oVB4MPc5
640のいうとりかまうやつだけが悪いんだ
書斎は全く悪くない
642名無しのオプ:2013/02/25(月) 18:59:21.52 ID:3mzkL9yS
「グウの息」
643名無しのオプ:2013/02/25(月) 21:43:16.12 ID:X1m/gwnT
同意。
書斎はちっとも悪くない。
644名無しのオプ:2013/02/26(火) 12:30:35.68 ID:+SIxnOxY
もちろん、書斎が諸悪の根源だが、うざいからと言ってかまうと
かまわれて大喜びの見当はずれの反論と自演書き込みで二次災害が発生する。
某スレのように書斎と自演書き込みは全く無視して
有意義なもしくは楽しいレスだけを淡々と連ねていくのが一番よいね。
あまりの馬鹿さにいらついてついからかいたくなるのはわかるが、ちょっと我慢するのに慣れよう。
645記憶喪失した男 忍法帖【Lv=20,xxxPT】(1+0:5) :2013/02/26(火) 12:44:59.88 ID:VLT31i/1 BE:4927349298-2BP(333)
>>689
読むだけ無駄だった。
早く書斎さんの論考が読みたい。
646名無しのオプ:2013/02/26(火) 14:15:12.18 ID:TV7mCokg
>>644
うるせーバカ。
647名無しのオプ:2013/02/26(火) 14:59:53.88 ID:/HR34V7x
諸悪の根源は、コテハン叩き禁止ルールを守らないアンチだと思うよ。
書斎は何も悪いことは書いてないからね。
648名無しのオプ:2013/02/26(火) 15:22:51.76 ID:+S2DL42q
コテ叩き?
書斎はコテじゃないし

>5 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w 投稿日:2013/02/20(水) 21:03:50.96 ID:hyfZINWD
>ネタばれ黙認の風潮が出てきたようですし、

書斎の論法なら「コテ叩き」も黙認されているんだし
問題ないだろw
649名無しのオプ:2013/02/26(火) 15:28:11.48 ID:r2vq41YW
書斎が何も悪いことは書いてない?

ウソ、暴言、他人を不快にする自己中心的な発言の常習犯ですが?
こういう書き込みは2ちゃんガイドラインで明確に禁止されている。

だからどのスレでも嫌われているのに、「俺は悪くない!!!」と
馬鹿の一つ覚えで言い張っているだけのこと。

悪いことばかりしているから回りがみんなアンチになるんだろが。
650名無しのオプ:2013/02/26(火) 17:06:32.90 ID:/HR34V7x
書斎は立派なコテハン。
そして、ガイドラインから外れるいかなることも書き込んでいない。
違うというなら証拠を出せや。
651名無しのオプ:2013/02/26(火) 17:07:39.29 ID:YSxzJz6p
書斎がコテハンだという証拠を出したら出してやるよw
652名無しのオプ:2013/02/26(火) 17:54:12.45 ID:wFkGSh0j
タイトルに「書斎厳禁」と銘打たれているスレで
いまさら何ほざいてるんだw

とっとと消えろ性犯罪者
653記憶喪失した男 忍法帖【Lv=20,xxxPT】(1+0:5) :2013/02/26(火) 18:35:46.48 ID:VLT31i/1 BE:1437144337-2BP(333)
>>652
ただのツンデレだろ。
654名無しのオプ:2013/02/26(火) 18:47:10.87 ID:QH1QgZDQ
そもそも「書斎厳禁」というスレタイが、コテハン叩き以外の何物でもない!!!
655名無しのオプ:2013/02/26(火) 19:38:29.46 ID:brYB43np
書斎がコテハンじゃない証拠を出してみろ。
トリップをつけて長年執筆活動をしている時点で書斎はコテハンだと断言しておく。
656名無しのオプ:2013/02/26(火) 21:08:06.88 ID:YSxzJz6p
ない証拠を出せという無知無能な人間じゃないと書斎さんの支持者はやっていられません
657名無しのオプ:2013/02/26(火) 21:42:32.67 ID:n4Bbs7CO
2ちゃんねるで執筆活動とかアホだろw
658記憶喪失した男 忍法帖【Lv=22,xxxPT】(1+0:5) :2013/02/28(木) 15:14:13.79 ID:AWYRbxih BE:1026531735-2BP(333)
もはや、書斎さんの勝利は確定的だね。
659名無しのオプ:2013/02/28(木) 18:06:25.95 ID:ERnhStv+
林さん、いい年して本当にみっともないですよ

あんたもう60でしょ
660名無しのオプ:2013/02/28(木) 21:28:22.09 ID:LbYfPRFS
記憶さんまで書斎扱いとはアンチとはどこまでバカなんだろうか。
661名無しのオプ:2013/02/28(木) 21:48:16.50 ID:36vdyt9M
記憶さんw
662名無しのオプ:2013/02/28(木) 22:05:08.55 ID:faT3MkLp
林さん、いい年して本当にみっともないですよ

あんたもう60でしょ
663名無しのオプ:2013/03/02(土) 22:30:17.22 ID:G7AjCI3R
鵺の碑読みました。
664書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/03(日) 18:29:57.71 ID:WawN6O2F
小林信彦「紳士同盟」を読む。
本邦におけるコン・ゲーム小説の先駆を成す作だが、
さすがに今読むと古過ぎて、逝ってよし!感大。
絶版なのは仕方なかろう。
PC、携帯、ネット等が、それこそ「SF世界の存在」であり、
ホームビデオ(本作では登場)さえ珍しかった時代ゆえ、
懐かしき風俗小説として鑑賞すべきであろうか。
この作者が詳しい当時のテレビ局事情は興味深いものはあれど、
現代でも不変な業界人意識はあるだろうが、この辺も大きく変貌して
いるのは間違いないと思われだ。
出入りからしてうるさくなって来ているしね。
665名無しのオプ:2013/03/03(日) 18:54:54.24 ID:Rr3/6tPE
的確な論考だね。
666名無しのオプ:2013/03/03(日) 20:34:57.82 ID:OaDfOq+H
見事だ・・・
667名無しのオプ:2013/03/03(日) 20:45:44.88 ID:Rr3/6tPE
当代随一だね。
668名無しのオプ:2013/03/03(日) 20:46:35.22 ID:m/KJgVUz
669名無しのオプ:2013/03/03(日) 21:47:32.02 ID:iigQvSmz
670名無しのオプ:2013/03/04(月) 08:39:32.08 ID:fylXI5aF
本に向かって「死ね」と言い出すキチガイ書斎w
671名無しのオプ:2013/03/04(月) 10:41:40.80 ID:Y8DRo7L0
古い作品をわざわざ読んでおいて、古いから逝ってよし!とか、バカなの?
672記憶喪失した男 忍法帖【Lv=3,xxxP】(1+0:5) :2013/03/04(月) 13:08:21.75 ID:Nhue7pek BE:2463674966-2BP(333)
書斎さんの論考は至高の輝きをもっているね。
673名無しのオプ:2013/03/04(月) 13:32:10.96 ID:yhMIv6FZ
統失の記憶にほめられるってことは、書斎の論考も狂ってるっていう証だなw
674名無しのオプ:2013/03/05(火) 06:15:17.46 ID:PYTYVq4K
性犯罪者書斎からは歯垢の香りが漂うね
675記憶喪失した男 忍法帖【Lv=5,xxxP】(1+0:5) :2013/03/05(火) 17:25:09.95 ID:rsRz26tT BE:3079593959-2BP(333)
あのさ、ミステリ読んで感想書いてる人がなんで叩かれないといけないのか、
全然わからないんだけど。

きみたちは読後感も叩いているよね?
676名無しのオプ:2013/03/05(火) 17:52:42.16 ID:3JhAXPYL
記憶さんに同意。
書斎を叩くのはそもそもルール違反だしね。
677名無しのオプ:2013/03/05(火) 17:56:12.25 ID:HUbGgb+w
>>657
2ちゃんに書き込んだら、褒められたり貶されたり、だろ
「ぼくを貶すのはやめろ」って、作家が言ったら嗤われるのと同じ
プロと名無しアマは違う、なんていう理屈は俺は嫌い
678名無しのオプ:2013/03/05(火) 18:21:37.76 ID:/titB7VE
>>675
バカな書き込みをすれば笑い物になる。当たり前の話。
679名無しのオプ:2013/03/05(火) 19:48:31.33 ID:qb6n7Ur0
>>675
読後感氏を叩いてる奴の大半は
他スレで書斎魔神を賛美してる奴とIDが同じ。
書斎はそいつらに「叩きをやめろ」と注意しようとすればできる立場なのに
なぜか読後感氏への罵倒をさせるがままにしてる
(676が「書斎を叩くのは」と言い「書斎や読後感を叩くのは」と言ってないのにも注目)。
君から書斎に進言してみたらどうだね。
きっと無視されて、書斎は手下に読後感氏を罵倒させ続けると思うけどね。
680名無しのオプ:2013/03/05(火) 20:31:16.00 ID:08H0pxxn
まあキタ・セクスアリスとかマスクマンの人形とか月は地獄やとかオランダ棺とか
頭吊とか所為(所以のつもり)とか火舌(日下のつもり)とか陸五郎(睦五郎のつもり)とか
ポワロの出てくるそして誰もとかサー・アガサとか被害者と犯人を取り違えてるとか
ローマ字が読めないとか分数の足し算ができないとかID切り替えに失敗して
自演がバレるとかそこまでバレても我慢できず自分の書き込みにレスしちゃうとか

普通、バカにされるのを通り越してマジで殴られたり指を折られてるレベルだよw
681記憶喪失した男 忍法帖【Lv=5,xxxP】(1+0:5) :2013/03/05(火) 21:04:57.85 ID:rsRz26tT BE:2737416285-2BP(333)
>>679
書斎アンチの間では、書斎さんは手下をたくさん抱える超大物なのかw
682名無しのオプ:2013/03/05(火) 21:27:38.50 ID:qb6n7Ur0
>>681
「書斎アンチの間」?
書斎の支持者自身が「2ちゃんのサイレントマジョリティは書斎さんを支持している」と
何度も発言してるんだが。
「アンチ」でそんなことを信じてる人はむしろ誰もいないけどな。

で、主に読後感氏を叩いてるのが
君の尊敬する書斎さんの手下だという事実はどうでもいいのか?

それより君自身は、いつになったらここや海外編スレに
スレの趣旨に沿って本の感想を書き込むんだ?スレ違いばっかりじゃないか。
683名無しのオプ:2013/03/05(火) 21:44:54.04 ID:3JhAXPYL
書斎叩きが止むまでは感想どころではないだろ。
684名無しのオプ:2013/03/05(火) 22:10:53.29 ID:9n91W9Px
じゃ2ちゃんが始まって以来書き込む時間はないはずだw

ダニゴキブリ以上に嫌悪されている性犯罪者書斎、罵られバカにされて
もう十年以上なんだな
それでもここにすがり付くしかない
惨めを通り越しで凄惨な一生だ
685名無しのオプ:2013/03/05(火) 23:40:07.53 ID:OKhh79Ka
普通は「アンチ○○」というように「アンチ」は頭にくるのに
なぜか自称書斎派はひとり残らず「書斎アンチ」とやるよねw
686書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/09(土) 20:38:45.34 ID:x1eVrEIu
貴志祐介「狐火の家」を読む。
気軽に読めるせいか、わりと人気のシリーズ。
収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「狐火の家」
表題作だけあって、凝りに凝った展開を見せる作。
ホラーも書く作家らしい欝エンドなのだが、
ミステリー的にも、細部の疑問に触れながらあえてひっくり返してゆく展開
が面白くある。
・「黒い牙」
直接には榎本は登場せず、純子が最後まで推理の落とし前(?)をつける
シリーズ中では異色作と言い得よう。
スパイダーねたがかなり面白い。その謎解きというたら、
正に推理不能なコスプレ(w
ポスティングねたのような小粒だが面白そうな要素をあっさり逝かすのも
良しか。
・「盤端の迷宮」
これは相当将棋好きでないときつい作か。
ダイイングメッセージ絡みな密室ねた(チェーンの謎)も無理有り過ぎ。
・「犬のみぞ知る Dog knows」
これは密室ものらしきショートコントでしょ。
騒ぎ立てず、論うことなく、軽く笑って読み飛ばすのが正解、正解か(w
作品中の小道具として登場するバウリンガルがなついものあり、
今もあるんかね?
687名無しのオプ:2013/03/10(日) 13:11:12.83 ID:gMskGOdF
書斎は最新の動向にも通じている。キングだよ。
688名無しのオプ:2013/03/10(日) 14:06:38.50 ID:jOwjWYnm
それは書斎には嫌味以外の何ものでもないなw

あらゆるスレで、ブコフにさえ行けなくなり70年代で止まったままの
脳内書店を徘徊しているだけのボケ老人と言われているのにw
689名無しのオプ:2013/03/11(月) 09:24:05.63 ID:WsjGpQYq
貴志まで読んでいるのにそれはないね。
690名無しのオプ:2013/03/11(月) 10:53:39.26 ID:tgO/Cg92
ニートの嫉妬ほど見苦しいものはないからなw
691名無しのオプ:2013/03/11(月) 13:18:39.42 ID:r8P329+G
書斎魔神はたいしてミステリを読んでいるわけではない
読んだと称する本の内容についても間違いが非常に多い
特に固有名詞の認識能力は著しく低く、間違いだらけだ

「論考」なる感想文は平凡な内容を大げさな文章で修飾したものか
頓珍漢な勘違いを新発見の卓見と思い込んで得意げに書いたものか
おおむねこのどちらかに分類される

これを読んで感心するのはよほど読書量が乏しくて、感性も鈍感な
人物くらいであろう

ミステリ好きが読めば、貧弱な知識とそれに反比例して腐臭の漂う
自己顕示欲の凄まじさに吐き気を覚えること間違いなし
692名無しのオプ:2013/03/11(月) 13:25:13.48 ID:r8P329+G
その内容の乏しさ、間違いの多さ、自己顕示欲の強さは
どれほど飾り立てても、名無しで賞賛の言葉を並べても
とうてい取り繕いようがないレベル

こんなくだらない真似はすぐに卒業して一冊でも二冊でも
いいからミステリを読み、自分の言葉で真摯に感想を書け

そうしなければ顔の見えない掲示板でも人間扱いされる日は
永遠にこないよ。いのまままではケダモノ以下
693名無しのオプ:2013/03/11(月) 16:15:11.14 ID:LsE9szX2
書斎がミステリの大家だとも知らずに・・・。
694名無しのオプ:2013/03/11(月) 16:42:59.21 ID:JnpePEIi
書斎ってほぼすべての作家にダメ出しをしてるよな。
書斎が手放しで全肯定してるのって唯一乱歩だけの気がする。
ずいぶん偏ってるよなあ。
695名無しのオプ:2013/03/11(月) 17:36:11.38 ID:FQOXMTzv
素人が気軽にミステリー談義を楽しんでいるだけのこの2ちゃんねるですら
知識の貧弱さ、間違いの多さを指摘されて笑い者になっている最底辺のド素人が
「ミステリの大家」とはエスプリが効いているね

草野球の試合に乱入して打席では必ず三球三振、守備ではエラーの山の廃物が
「俺サマはホントはメジャーリーガーなんだぞ!」と威張っているようなもので
負け惜しみにしても説得力無さ過ぎ
696名無しのオプ:2013/03/12(火) 00:14:20.70 ID:j2MEPKZB
>>691
書斎は未読だと言ってやっている俺たちは実は優しいよな。
読んでいてあんな間違いだらけだとしたらそっちのほうがよほど恥だものな。
697名無しのオプ:2013/03/12(火) 08:18:06.14 ID:aF+hG4NA
書斎はきちんと読んでいるからこそ詳しく書けるんだよ。
698記憶喪失した男 忍法帖【Lv=5,xxxP】(1+0:5) :2013/03/12(火) 08:38:49.35 ID:AkIVo4F1 BE:5543267999-2BP(333)
また、書斎さんの圧倒的勝利みたいだね。
699名無しのオプ:2013/03/12(火) 09:20:45.34 ID:aF+hG4NA
事実は動かせないね。
700名無しのオプ:2013/03/12(火) 09:34:09.66 ID:2RZiqc1e
書斎魔神の「論考」なる駄文が根拠皆無の主観的決めつけと事実誤認のオンパレード
という「事実」は、どう取り繕ったって動かせないわなwww
701名無しのオプ:2013/03/12(火) 11:36:53.27 ID:aF+hG4NA
書斎の論考は極め付けの一等品だ。
叩くアンチが悪い。
702名無しのオプ:2013/03/12(火) 13:58:45.60 ID:2RZiqc1e
書斎魔神の論考なる代物は根拠のない決めつけと基本的な知識の欠如ばかり
これは支持者も認めた事実であり、つまり一般的な価値はまるでないってこと

ゴミくずを「極め付きの一級品」などと褒め称えても騙される馬鹿はいないよ
703名無しのオプ:2013/03/12(火) 14:17:31.74 ID:aF+hG4NA
根拠のない叩きはやめろや。
704名無しのオプ:2013/03/12(火) 19:25:03.52 ID:oLhVBcbT
記憶喪失先生は天才だな!
705名無しのオプ:2013/03/12(火) 23:29:24.50 ID:phszvCC3
書斎さんはwork無いよ。
706名無しのオプ:2013/03/13(水) 00:04:12.42 ID:x8M6hI5L
>書斎魔神の論考なる代物は根拠のない決めつけと基本的な知識の欠如ばかり

この根拠なら山のようにあるだろ
固有名詞の間違い、作品タイトルの間違い、作品内容の間違い
根拠のない主観の押し付け、いくらでもある

めくら頭吊(めくら頭巾)
血蛞蝓(血蝙蝠)
横溝ブームは角川映画から(それ以前の文庫化ラッシュで既にブームに)
ブームという言葉を使うのは不適当(いまさら何を言ってるんだw)
松本清張は伝奇小説を書いていない(たくさん書いています)
伝奇小説の定義によっては書いていないと言い得る!(書いてているとも言い得るわな)
容疑者X以前に本格ミステリは直木賞を取れなかった(戸板康二がいるだろ)
その作品は時代ミステリであって本格ミステリではない(時代ミステリではない現代もの)
(そもそも時代ミステリならば本格ミステリではないという主張自体がおかしい)
ポワロものなら「そして誰もいなくなった」を押す(ポワロは出てこないよ)
ポワロは禿(禿の役者が演じたことはあったが小説の記述は禿ではない)
「ナイルに死す」はそんなに厚くない(クリスティの全作品中で一番厚い)
カーなど復刊されない(新訳でコンスタントに復刊されていますが)
オタが複数買いしているだけだ!(妄想乙。ソースを出してから言え)
都筑道夫は2年以内に忘れ去られる(8年たっても忘れ去られていない)
707名無しのオプ:2013/03/13(水) 00:42:27.44 ID:dNZEvLwo
事実と異なる自分の思い込みをひたすら「正しい!正しい!俺が正しい!」と
喚き散らしているだけなのがよく分かるね

一等品なのは面の皮の厚さだけかwww
708名無しのオプ:2013/03/13(水) 01:06:15.12 ID:Kej81/dS
「定義によっては」が大好きな書斎は
「俺がいつも完全に正しい!」が定義なんでしょw
709名無しのオプ:2013/03/13(水) 09:49:23.44 ID:xcmj/zeM
いつまでも過去の発言をつついてくる人ってなんなんだろう。 時が経てば立場もやる事も変わってくるだろ。むしろいつまでも同じ考えを持ってるのがおかしいんじゃない?変化がないと成長はない
710名無しのオプ:2013/03/13(水) 09:57:02.49 ID:Qc4Q8rGC
以上、過去の発言ということで逃げたいバカ書斎の言い訳でしたw
711名無しのオプ:2013/03/13(水) 10:12:08.21 ID:xcmj/zeM
フン。
誰のツイートかも知らないでバカだねえ。
712名無しのオプ:2013/03/13(水) 10:51:18.93 ID:iI+bcvKi
作品のタイトルの間違いって時がたつと変わるんか?w
713名無しのオプ:2013/03/13(水) 10:58:21.70 ID:Qc4Q8rGC
そうだな。書斎はバカだよなw
714名無しのオプ:2013/03/13(水) 11:10:32.41 ID:iI+bcvKi
時がたつとそして誰もいなくなったにポワロが出たり出なくなったりするらしいw
715名無しのオプ:2013/03/13(水) 11:28:19.51 ID:GuIsjWp5
間違えた、指摘してくれてサンクス

と普通に言えばそれで終わり
朝鮮人や支那人じゃあるまいし、いつまでもしつこく言う奴なんていないよ

そんなこともできずに、知らん顔して同じような間違いを連発してれば叩かれて当然
716名無しのオプ:2013/03/13(水) 13:39:05.32 ID:x8M6hI5L
>時が経てば立場もやる事も変わってくるだろ。むしろいつまでも同じ考えを
>持ってるのがおかしいんじゃない?変化がないと成長はない

成長して考えが変わって過去の間違いを繰り返さないならばまだいいが
書斎魔陣の場合はいつまでも「定義によっては俺が正しい」と繰り返し
喚き立てるだけ。

横溝ブームは角川映画で始まったとか
都筑道夫は二年以内に忘れ去られるとか

間違いを認めれば済む簡単な話なのに、それができないんだよね。
変化もなければ成長もないんだから叩かれてもしょうがないわ。
717名無しのオプ:2013/03/13(水) 13:59:44.70 ID:xcmj/zeM
書斎ほどの大家でも日々努力しているというのにアンチの自堕落ぶりったら・・・。
718名無しのオプ:2013/03/13(水) 16:13:37.76 ID:Qc4Q8rGC
荒らす努力しかしない書斎
719名無しのオプ:2013/03/13(水) 17:31:49.77 ID:hjGpv2DI
努力してあの程度しか書けないなら、書斎は頭がかなり悪いということだな
720名無しのオプ:2013/03/13(水) 20:54:47.45 ID:YxiXPv1c
記憶喪失に忠告しておいてやるが、
お前が「至高の輝き」と言う664でも
書斎魔神は、簡単に入手できる「紳士同盟」を「絶版」だと大嘘こいてる。
しかも嘘を指摘されてもいつも通り謝罪も訂正もしないで知らんぷり。
扶桑社のHPの下の方に「扶桑社文庫・海外文庫」ってあるから
そこを開いて右側の「キーワード検索」で「紳士同盟」と書いて開いてみ。
お前のことだから扶桑社も「書斎アンチ」にしかねないけどな。

お前自身が>>417で言ってる奴らと同じで、
書斎魔神はただ読んだふりしてるだけの捏造野郎だ。
お前さんより書斎の方が本読んでないと言われても驚かないよ。
721名無しのオプ:2013/03/15(金) 12:37:32.39 ID:+ZwB3fkr
>>711
ツイートというのはツィッターでのつぶやきのことであって、2ちゃんの
書き込みに使うのは不適当。いきがって知りもしないくせに聞きかじった
ばかりの言葉を使うから、こうやって恥かしい誤用だらけになる

だいたいエライ人の書き込みなら間違った内容のものが正しくなるのか?
匿名掲示板では誰が書いたかではなく何が書かれているかが重要

書斎魔神の正体が【仮に】エライ人であったとしても、2ちゃんねるに
馬鹿な書き込みをしている馬鹿な人と評価が変わるだけで、尊敬される
ことはありえない

そもそもエライ人だとしたら名無しの711がなぜそれを知っているのか
ということになり、嘘だというのは誰にでも分かる

書き込み内容のおかしさを真正面から指摘されると、ありもしない権威を
ちらつかせるぐらいしか対抗手段がなくなるということだ
722名無しのオプ:2013/03/15(金) 12:45:36.35 ID:+ZwB3fkr
そういえば都筑スレで馬は嫌い氏に嘘を暴かれコテンパンにされた時も

プロであることをほのめかして住人を味方につけたから論争に勝てただけ

と負け惜しみを言っていたが、馬は嫌い氏が自分の正体に言及したのは
すべての論争が終わって、書斎魔神の書き込みがデタラメだったことが
完全に証明された後の話だよ。過去ログを見れば誰にでもすぐに分かる

そもそもプロだ社長だと「ほのめかし」ても匿名掲示板で真偽を確認する
すべはないんだから、そんなことで恐れ入る馬鹿はいない

>>711みたいな勘違い野郎を別にすればね
723名無しのオプ:2013/03/16(土) 07:22:48.63 ID:a+4Uuvbm
ゲラゲラ。
世間の狭いアホなヲタはこれだから困る(w
724名無しのオプ:2013/03/16(土) 08:31:07.09 ID:hMPHaqh1
書斎が世間の狭いアホなのは確かだが
オタクといえるほどの知識は持っていないだろ。
725記憶喪失した男 忍法帖【Lv=9,xxxP】(1+0:5) :2013/03/16(土) 10:34:21.68 ID:ndzZOxCw BE:2463674966-2BP(333)
また、書斎アンチが負け惜しみをいってるようだね。
726名無しのオプ:2013/03/16(土) 13:28:16.34 ID:o1Jhkwcm
完全に名無しの自演と同化した記憶喪失w
727名無しのオプ:2013/03/16(土) 14:47:46.66 ID:a+4Uuvbm
同じバカな間違いを犯している以上、同じようなことしか言えないんだよね。
アンチに対しては。
728名無しのオプ:2013/03/16(土) 15:11:52.63 ID:i2JcLI8X
知識が貧弱なくせに、原文に当たることも資料を調べることもなく
自らのいい加減な思い込みに凝り固まって見当はずれのことばかり
得意げに書き込んで間違いを指摘した人には暴言を吐く

こんな狂った奴が好かれるはずも、ましてや尊敬されるはずもなく
どのスレに現れてもたちまち蛇蝎のごとく忌み嫌われる繰り返し

アンチがーアンチがーと口から泡を吹いているが、なんのことはない
まともな周りの住人は一人残らずアンチだよ

筋道立てた擁護意見が一つも出てこないのがその証拠
729記憶喪失した男 忍法帖【Lv=9,xxxP】(1+0:5) :2013/03/16(土) 21:05:57.83 ID:ndzZOxCw BE:1642449683-2BP(333)
筋道を立てた擁護意見をひとつも覚えてないんですかあ。
都合のいい頭してますねえ。
730名無しのオプ:2013/03/16(土) 21:43:39.38 ID:zGjVa0SY
というわけでみんなで書斎さんの家にファンレターを書こう!

宛名は親御さんの名前でもいいよ!
過去に書斎さんが書いた色んな言葉をコピーして書き添え、
「この言葉が好きでした」
「あなたの息子さんは公共の場でこんな事を書いています」
なんてやっても喜んでもらえるかもね!

くわしくはこちらを見てね!
 ↓
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/bobby/1347681408/278-
731書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/16(土) 21:46:24.56 ID:MzNUHzOo
麻耶雄嵩「鴉」を読む。
刊行当時はオタの間では評判になった作だが、今となっては然程とは思えぬ
出来である。
まあ、舞台は横溝作品でも登場しないような迷信深い閉鎖的農村、
あえて90年代後半にこんな設定で、サイコ・ミステリの影響も覗われる
このわかり難い作を書いたのは、驚きではある。
ドンデン返しはあるものの、まだ、拙いものがあり、
先に紹介した後年の「蛍」では、やはり年季による巧さを感じさせるものあり。
また、本作のような怪奇探偵小説仕立ての作でも、メルカトルは相変わらずな
マイペースなのは嬉しくもおかしくはあり(w
732名無しのオプ:2013/03/16(土) 21:51:54.54 ID:Z5giqCHf
>>729
じゃあその意見を挙げて見ろというと
「自分で探せ、甘ったれるな」だろ?
ワンパターンなんだよキチガイ君w
733名無しのオプ:2013/03/16(土) 22:46:56.20 ID:i2JcLI8X
>>729
存在しないものは記憶のしようがないでしょう
そんなもん覚えていると言い張るのは狂人だけ

あるというならリンク張って引用してみろよ
ありもしないものをあるあると騒ぐだけなら誰にでもできる

筋道もへったくれもない馬鹿丸出しの擁護意見ならたくさんあるけどね

虚心坦懐に読めば書斎が正しいことが分かるはず とか
書斎は自演していない、レスを読めば分かること とか
定義によっては書斎の言うことも間違いとはいえない とかね
734720:2013/03/17(日) 00:13:46.52 ID:J6lWLlsx
>>725>>729
書斎魔神が嘘をついているかいないかは扶桑社のHPで確認できると書いたのに、それすら怠けてるのか。
で、何も見なかったかのように「アンチ」罵倒に出て来たのか。
自分が認められない件はスルー。都合のいい頭してるのはお前の方だ。

入手できる本を入手困難なように嘘をつくのは
作者・出版社・読みたいっていう読者三者に対する侮辱だがそんなことも理解できないか?本当に読書家か?
デタラメを他人に言いふらす行為は相手が「書斎アンチ」かどうか関係ないだろ。
お前はただ狂ってるだけじゃなく書斎魔神の嘘の片棒を担ぐ悪質な嘘つきだわ。
「記憶喪失」じゃなく今後は「常識喪失」か「正気喪失」と名乗れ。

最後に言っとくが書斎魔神の各スレでのネタバレレスは大量削除されてるしこれからも同じだよ。
2ちゃんの削除人も「書斎アンチ」かね。

今回も都合の悪い話からは逃げて、後でこっそり戻って来るか?
735名無しのオプ:2013/03/17(日) 08:12:12.45 ID:CyUpyfdL
書斎の論考が光るねえ。
736書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/18(月) 00:03:42.10 ID:9MOz97XW
東野圭吾「十字屋敷のピエロ」を読む。
圭吾大ブレークはるか前(89年刊)の作だが、
人間ドラマよりもコテコテの謎解きに力を入れていた頃の特色が
良く発揮出来されたものとなっておる。
登場する人間群像は現代的ではあるが、古風な館もの設定なのも
クラシックなミステリを愛する者としては嬉しいところである。
しかしながら、ピエロの人形視点を取り入れた着想は面白いのだが、
この辺を手がかりに真相(ジョン級のトンデモトリックが楽しめはする)を
看破しろってのは無理有り過ぎでしょうな。
そういう意味では、本格ではなくサスペンス・ミステリ的楽しみ方を
するべき作であろうかと思う。
ヒロインから「映画に出て来る吸血鬼を連想する」と評された実質探偵役の
人形師悟浄真之助の「影」の存在感が良し。
737名無しのオプ:2013/03/18(月) 06:50:36.03 ID:2ssszN/N
書斎は速読術を使ってもしっかり読み込んでいるね。
738名無しのオプ:2013/03/18(月) 23:18:43.91 ID:t5DlhWvL
しっかり読み込んでこの程度w
739名無しのオプ:2013/03/19(火) 06:40:42.10 ID:3oFa9fqE
東野程度だと論考もそれなりになるわな。
740名無しのオプ:2013/03/19(火) 07:05:23.68 ID:N6hnWFlx
それなりの論考でしかないことは認めるんだw
741名無しのオプ:2013/03/19(火) 09:20:37.81 ID:3oFa9fqE
東野を対象にした論考としては一流でしょ。
742名無しのオプ:2013/03/19(火) 09:34:18.29 ID:N6hnWFlx
言ってることがブレブレw
743記憶喪失した男 忍法帖【Lv=12,xxxPT】(1+0:5) :2013/03/19(火) 16:09:41.74 ID:+9JwyTdP BE:2053062656-2BP(333)
またしても、書斎さんの勝利だね。
744名無しのオプ:2013/03/19(火) 16:15:01.86 ID:PcTY9T5x
何の勝負しているんだよw
書斎の支持者ってこんな頭のおかしな奴しかいないのかよw
745名無しのオプ:2013/03/19(火) 17:25:43.89 ID:3oFa9fqE
書斎叩きに勤しむアンチにだよ。
書斎の圧勝だ。
746名無しのオプ:2013/03/19(火) 18:08:28.98 ID:gdQ3uBgS
エア勝負に勝利w
747名無しのオプ:2013/03/20(水) 12:16:10.55 ID:/aZR5nRi
なぜか記憶喪失のかわりに答える名無しの支持者w
頭悪いにもほどがあるなw
748書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/20(水) 20:48:40.84 ID:q4I7+IXx
東野圭吾「名探偵の掟」を読む。
まあ、マーヤがレトリックを駆使してやろうとしたこと(又はしていること)を、このミステリ界の村上春樹的存在な圭吾が、もっと巧く、リーダビリティ高くやっていたということやね。
しかも、マジで書けば、本格ミステリ(読み切り短編なら十分にOKなレベル)
として逝ける作もあるのが憎いところだ。
第一章(ジョンならやりかねんものがあったし・・・)とか、
第三章(アリスなら・・・)、第十一章(蘇部先生なら当然・・・)
第二章はサイコ・ミステリなら可なネタかな。
第七章は神の如き名探偵が登場する大乱歩的作品、
第十二章はジョン作品代表作に対するこの作者なりの愛情を込めた皮肉なんで
あろうか?
そして第九章はユーモアミステリとしてなら、新書1冊書けるネタちゅーか、
アイデアではないんかな。
749名無しのオプ:2013/03/21(木) 06:01:11.71 ID:wajskpzq
書斎は古典だけとか嘘八百並べていたアホ、出てこいや。
750名無しのオプ:2013/03/21(木) 16:12:21.30 ID:053Uzbc5
お知らせ

市原警察署の生活安全課の帰化人創価警官の指導の元、
入学式から2週間ほど、在日の創価学会員を主体とした自称防犯パトロールが、
2週間ほど行われることになりました

生活安全課の指導であることと、パトロールであることは、
絶対に公言してはいけないとの指導も、帰化人創価警官より出ています

期間中は2人組の在日の創価学会員が、頻繁に創価批判者の自宅周辺を、
うろつき回ると思われます
日本人の方は、充分に注意してください
751名無しのオプ:2013/03/21(木) 17:56:53.67 ID:wajskpzq
>>749
アンチがそうやって貶めていたんだよね。
752名無しのオプ:2013/03/21(木) 18:03:49.91 ID:sdHgJWin
↑ID変え忘れました
753名無しのオプ:2013/03/22(金) 09:42:05.57 ID:je5DpIpY
自演の自乗だw
754名無しのオプ:2013/03/22(金) 11:03:45.14 ID:Es2Llp2S
誰も自演はしていないよ。
755名無しのオプ:2013/03/22(金) 22:59:26.13 ID:c+gN7JLL
756名無しのオプ:2013/03/22(金) 23:19:42.31 ID:yY9OCIr8
236 名前:名無しのオプ 投稿日:2013/03/21(木) 19:52:45.85 ID:gSZLEVwg

ヤフオク買占め+ボッたくり転売の2大最悪香具師の盛林堂書房と森英俊(解説)が
圭吉にかかわってくるとは・・・。
どうせ自分らでキープしまくって高く転売するいつものパターンだろうな。


237 名前:名無しのオプ 投稿日:2013/03/22(金) 03:20:56.38 ID:WMb8DiV7
えー、マジか?
小林文庫氏に自主出版してもらうとか、もっとまともな人に出してほしかったよ。最悪じゃん。
757書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/23(土) 18:55:22.88 ID:lfVD0C+S
東野圭吾「探偵ガリレオ」を読む。
テレビドラマ化もされ、大ヒットした作だが、意外や、圭吾ファンにも高評価
は少ないように見える。
圭吾作品にしては、正攻法な謎解きミステリの妙味は乏しく、
人間ドラマも濃くないのが因かな。
だが、佐野史郎氏の解説に引用されている「以前からマニアックでいいから、
科学を題材にしたミステリーを書きたいと思っていた。そのときは、
話をなるたけオーソドックスなものに、純粋な探偵小説にしようと決めていた」
とあるとおり、理系出身作家圭吾らしいトリックを使った手際を気軽に
楽しめば良しなシリーズでは
ないかな。最終章第5章の出来が他に比べて落ちる感があるのは少々残念なり。
758名無しのオプ:2013/03/23(土) 19:17:13.52 ID:e6xHwwSd
書斎が現代作家にも通じている証拠が続々と出てくるね。
759名無しのオプ:2013/03/23(土) 21:52:36.98 ID:GFWHs9P+
書斎「圭吾、『探偵ガリレオ』だが、謎解きがイマイチだったな。次に期待してるぞ」
東野「あんた誰?」
760名無しのオプ:2013/03/23(土) 22:02:43.60 ID:3+K1+qwe
深水黎一郎とか詠坂雄二とか、これからブレイクしそうな作家をあげて
「現代作家にも通じているぞ」と威張るのならともかく、よりによって
既に売れまくりの東野圭吾、そのうえドラマ化でミステリファン以外にも
広く読まれているガリレオをいまさら読んで得意顔とは呆れ果てるな

現代ミステリの最新事情なんか何も知らないということがよく分かるわ
761名無しのオプ:2013/03/23(土) 22:27:47.98 ID:IxUWJ1rg
ミステリなんて趣味のひとつなんだから、読んでないならないでいいのに
見栄を張って「現代作家にも詳しい」などと言い出すから、こういう惨めな
醜態を晒すことになるんだ

寓話に出てくる見栄っ張りのカエルみたいな奴だな
762名無しのオプ:2013/03/23(土) 23:12:35.28 ID:e6xHwwSd
あの書斎が東野を取り上げたことに意味がある。
通ぶるならほかの作家を当然選ぶわな。
763名無しのオプ:2013/03/23(土) 23:15:47.06 ID:ueqwCFsL
この名無しモードのいつもながらのめちゃくちゃぶりはいいかげん恥ずかしい
764名無しのオプ:2013/03/23(土) 23:17:09.45 ID:wOhdYL9y
通ぶったつもりで滑っただけだよなw
765名無しのオプ:2013/03/24(日) 09:19:06.47 ID:Z6KSwKbg
見事に論考にしているぞ。東野ごときを対象に。
766名無しのオプ:2013/03/24(日) 10:47:05.50 ID:FNbIvmDx
きもちわるい
767名無しのオプ:2013/03/24(日) 14:51:27.57 ID:VEJa39X4
書斎ほどの大家が東野を取り上げたことが重要。
まずありえないからね。
768名無しのオプ:2013/03/24(日) 14:55:37.62 ID:DToE91tB
なるほど、精一杯通ぶってみせて東野圭吾しか出てこない訳だ

「現代作家に通じている」とは到底言えないね。知見が貧弱過ぎる
769名無しのオプ:2013/03/24(日) 15:05:56.54 ID:VEJa39X4
読んでいるだろうよ。
むやみに自慢げに出さないだけ。
770名無しのオプ:2013/03/24(日) 20:21:23.06 ID:IA6SWsQh
現代作家といってミステリとはまったく無縁の人ですら読んでいる
「東野ごとき」しか出てこないのではねw

自慢げに出さないも何も、ただ単に読んでないだけの話だわな
771書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/24(日) 20:48:28.40 ID:LN21UL7m
東野圭吾「予知夢」を読む。
うーん、全体的に出来が第1集より落ちる感があるのが残念。
科学ネタはそれなり面白いものの、
最終話でオカルティックな雰囲気に走ったのは何とも残念や・・・

東野圭吾「あの頃ぼくらはアホでした」を読む。
予想外に面白く、楽しめたエッセイ。
圭吾オタ意外にも暇潰しにはお薦め、
特に活字嫌いな特撮オタには(w
(怪獣話多(巻末には平成Gシリーズ監督との対談まであり)、
ミステリ話は殆ど無し)
70年代の大阪の中学の実態も凄過ぎて、思わず笑えるものあり。
(別書に拠ると、作者曰く、ダークな面に焦点を当てると「白夜行」の
世界になってしまうらしいが)
772名無しのオプ:2013/03/24(日) 20:51:53.22 ID:VEJa39X4
書斎は名文家だねえ。論考はもちろんのこと。
773名無しのオプ:2013/03/24(日) 23:22:33.96 ID:KjofVUuv
また東野w

ファンのサイトでも見つけたんだろうなw
774名無しのオプ:2013/03/25(月) 12:04:57.49 ID:23pD7KV0
キミも少しは本を読めよw
775名無しのオプ:2013/03/25(月) 20:36:44.12 ID:G1Nqg2eg
同意。
コテハンストーカーで一生を終えるつもりなのだろうか。
虚しい人生。
776名無しのオプ:2013/03/25(月) 23:24:01.75 ID:q/rpu0Pp
ほんとだね。
コテハン(実際はコテじゃないがw)追っかけてただ称賛するだけの頭の悪い一生を終える奴って
本の一冊も読んでいないんだろうねw

読んでいるならあれを賞賛できるわけがないw
777名無しのオプ:2013/03/26(火) 06:49:39.06 ID:r9u1hZki
叩いているアンチが問題なんだよ。
アンチさえいなくなればシンパは黙るからね。
778名無しのオプ:2013/03/26(火) 08:25:43.86 ID:u5+T1Yqh
書斎さえこの世からいなくなれば
アンチとやらも黙るさw
779名無しのオプ:2013/03/26(火) 09:51:01.71 ID:YZLElEYA
2ちゃんねるなんだから、まあ何を書いてもいいさ

ろくに裏を取らない思い付きを大喜びで書き込んで知識人ごっこ
誰でも知ってることを得意げに書き込んで論考ごっこ
名無しで自分の書き込みを褒めちぎってチヤホヤされるごっこ

自由にやってくれてかまわないよ。他にできることもないだろうし

でも他の住人たちに自分のごっこ遊びに付き合うことを期待したり
強要したりするのはやめろ

俺たちは好きなミステリの話をしたくてこの板に来ているんだ
無知でヒマでわがままなジジイの遊びに付き合ってやる義理はない
780名無しのオプ:2013/03/26(火) 18:21:53.01 ID:r9u1hZki
ミステリが好きなら書斎の凄さはわかるはず。
まずは謙虚に論考を読めや。
781名無しのオプ:2013/03/27(水) 11:53:53.33 ID:vMp89U+Q
ミステリーが好きだからこそ
低レベルな間違いを繰り返すうえに
薄っぺらい感想しかかけない書斎のダメさ加減がわかるんだよw
782名無しのオプ:2013/03/27(水) 11:57:44.35 ID:vMp89U+Q
>>693
で、それほどの大家がミスマガの読者投稿欄に掲載してほしがるというわけかw
783記憶喪失した男 忍法帖【Lv=22,xxxPT】(1+0:5) :2013/03/30(土) 13:11:52.93 ID:uamWFPBl BE:3832383078-2BP(333)
書斎さんの圧勝だね。

アンチは恐れて論考を一人も出せないよ。
784名無しのオプ:2013/03/30(土) 17:35:24.72 ID:bhqHwxj8
>>782
まあ大家ならではの余興だよね。
名前を伏せた論考の価値を編集者に問いかけるという。
785名無しのオプ:2013/03/30(土) 17:40:47.06 ID:wqj6RWH1
おおや?
786書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/30(土) 21:30:55.70 ID:cTb7wWlJ
東野圭吾「どちらかが彼女を殺した」を読む。
過去には2ちゃんに本作単独スレまで立ち、ダサい推理合戦が
繰り広げられたのだが、今思えば「名探偵の掟」「名探偵の呪縛」の作者
でもある圭吾の掌の中で巧く踊らされたという感がないでもない。
物語的には、専門外・管轄外のガイシャの兄(愛知県警交通課勤務)の
前半のオーバーラン的行為、後半におけるデカい態度が、
不可解かつリアリティ無さ過ぎ。
結局、犯人の確定を読者には明かさないままエンディングするという、
(ゆえに犯人不明でも、リドルストーリーでもない)
先人がやってそうでやってなかった趣向を楽しむでOKな作ではないかな。
いかに、ミステリが「遊びの書」とはいえ、日常世界に舞台設定する以上、
創り過ぎが目立ち過ぎる抵抗感大な作ではあったな。
このストーリーでは、クローズドサークル(圭吾は結構コレ好き)
とかの古典的な設定を使用というわけにもいかんかったのやろうが。
787名無しのオプ:2013/03/30(土) 23:46:52.26 ID:7ytlw8dc
>>784
その結果が門前払いw
それが悔しくてミスマガを罵倒しまくる小物書斎w
788名無しのオプ:2013/03/31(日) 11:34:48.55 ID:7KlOO0vm
書斎が大家だという事実は認めるんだね。
なら編集が悪いということだ。
789名無しのオプ:2013/03/31(日) 11:59:06.96 ID:6IIEGQwd
門前払いくう大家w
790名無しのオプ:2013/03/31(日) 12:25:42.74 ID:lhAZIYLu
匿名だと読者欄にも掲載されない程度の駄文しか書けない「大家」って何の大家なの?
791名無しのオプ:2013/03/31(日) 12:51:27.14 ID:6IIEGQwd
犬家の間違いかもな
792書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/03/31(日) 23:58:56.49 ID:TW7RAA1X
東野圭吾「回廊亭殺人事件」を読む。
うーん、フランス・サスペンス・ミステリなら、
このサプライズ・エンディングでOKかもしれんが・・・
(ボワロー&ナルスジャック、ジャプリゾあたりが書きそうだ)
ヒロイン一人称なので、タイトルからオーソドックスな館ものを期待する
と、雰囲気的にやや外される感もあり。
舞台よりもどうしても主人公主体の描写が多くなるしね。
793記憶喪失した男 忍法帖【Lv=24,xxxPT】(1+0:5) :2013/04/01(月) 12:20:43.00 ID:Mn6Ay2O2 BE:1847755793-2BP(333)
また書斎さんの論考が光るね。アンチどもは虫の息だよ。
794名無しのオプ:2013/04/01(月) 16:16:55.60 ID:LGlbjQJE
自画自賛しないと気が済まないキチガイ書斎w
795書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/04/07(日) 00:02:53.36 ID:WfpJWrdD
東野圭吾「ブルータスの心臓」を読む。
うーん、リレーちゅーか駅伝みたいな殺人計画はミステリのアイデア
としては、とても面白いのだが、フーダニットとしての犯人設定は
意外性はあれど、どんなものか?
(自分は別な人物を疑っていた)
S・Sやロナルドの時代だとNGものでしょ。
産業用ロボットねたという理科系作家圭吾らしい装飾、
珍しくセックスシーンが露骨なのが印象に残ったが、
まあ、その程度の作とも言い得る。
796書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/04/07(日) 13:14:32.62 ID:e2ZaJVTC
新庄 耕「狭小邸宅」を読む。
すばる文学賞受賞作である。
新人不動産営業マン(作者同様に慶応大出と思われ)のシビアな戦いの日々
をドラスティックに描き切った170頁と短めながら、非常にビビッドで
読み応えある作であった。
妙な抽象性やくどい心理描写が捨象された絞りきったシャープな文体は
現代純文学のひとつの姿を呈示した作と言い得よう。
超成績不振のため繰り返し退職勧奨をうけた主人公が、
鎌田の売れ残り物件を売り抜ける展開は、あえてわざとらしい感動シーン
にはせず、「売れる時はこんなもの」というたリアル感溢れる淡々とした展開にしたのが良し。
いわゆる不動産営業の基本と言われる「まわし」のシーンも、
臨場感(作中で何ともワイルドな不動産営業会社社長の言葉にこのワードが
登場する)溢れ、興味深いものあり。
だが、不動産営業世界の自動車運転免許相当と言われている資格の
宅建に関して一言も言及が無いのはNGでしょ。
ゆえに「学歴や経験もいらず、特別な能力や技術もいらない。司法試験に代表
される難関を通過する必要もない」という記述は言い過ぎです。
司法試験を持ち出すのはともかく、先に記した実務スキルのみならず、
民法(俗称「不動産法」と称される部分)、都市計画法、建築基準法等々の
行政法規、宅建に関する業法・・・この辺をある程度は把握しておかないと
しょーもないです。
本書で描かれたリアルな仕事の世界は、自称自宅警備員、
2ちゃんで「キター!キター!・・・」
と意味もなくスレをあげまくっている輩には無縁なものやもしれぬ、
しかしながら、俺はあえてこのような連中(=ドキュソ)に苦言を呈して
おきたい。「心して嫁!」と。
797名無しのオプ:2013/04/07(日) 13:20:14.92 ID:Ea2MzffH
書斎の論考がバッチリ決まったね。
798名無しのオプ:2013/04/07(日) 14:01:39.49 ID:AidDYxDp
この名無しは同じことばっかり何度も繰り返していうだけだな。
なんかの機械が自動で書き込んでる感じ

気持ち悪い
799名無しのオプ:2013/04/07(日) 16:16:24.78 ID:BFGj2tX7
>2ちゃんで「キター!キター!・・・」
>と意味もなくスレをあげまくっている輩

796と797ですね、わかりますw
800名無しのオプ:2013/04/08(月) 00:43:38.92 ID:6IKDqC6l
最近は書斎のひとの書き込みより、直後の合いの手の方がツボに嵌ってしょうがない。
801書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/04/13(土) 18:31:45.90 ID:Sg4vecbz
東野圭吾「白馬山荘殺人事件」を読む。
これも、うーん・・・
マザー・グースによる暗号ネタ(文字どおりの宝探し)は遊び過ぎでしょ。
密室トリックもごちゃごちゃし過ぎでわかり難いという感あり。
キャラはレズっぽいJDコンビ探偵をはじめ、漫画的でそれなりに立っては
いるのだが、メーンは謎解きゆえ、人間ドラマはありきたりである。
802名無しのオプ:2013/04/13(土) 18:53:55.12 ID:DT6mmjGu
書斎も論考が書けないほどの出来だったんだね。
803書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/04/14(日) 12:08:20.21 ID:k5wmLLlT
村上龍「走れ!タカハシ!」を読む。
ミステリ的「予想外の展開」と、反面「お約束」がある現代文学の旗手の作
として紹介しておく。
「ダブル村上」とも称された時期もあったのに、今では「もうひとりの村上」
とは「差」がついた感もあるが、本作のようなマジ笑える作も書けるのが、
勝ってるとこでしょ。
作中の設定年代は、WBCの土壇場でアホ采配との評がある
強打者にして巧打者だったコージ、国民栄誉賞男の鉄人解説者キヌ、
彼らがまだ現役バリバリだった頃のお話。
当時、タイトルに冠された「タカハシ」こと高橋慶彦という多くの浮名を
流したイケメンの1番打者(後にはクリーンアップ)がいたのだ。
だが、この連作短編集でタカハシが主役になるエピは皆無というのが面白い。
彼氏はあくまで背景に「いる」物語の「キーマン」なんである。
収録作品はどれもそれなりに面白いものの、
PART7の何とも言えぬハッピーエンディング(読んだ者にしかわからぬ複雑な
感興を催すものあり)、最終章(PART11)の達観したような優しいDKの
物語は格別に良し。
また、この章に登場するDKの祖父は、あのパパ・ヘミングウェイの名作の
主人公、漁師のサンチャゴ老人(ディマジオの大ファン)の姿を想起させる。
そう言えば、あの作品にも孫ではないが少年も登場している。

「うん、何となくわかるなあ、ちょっと前に読んだムラカミハルキの小説に
そういうのあったよ」なんて言ってしまうのだ。
804名無しのオプ:2013/04/14(日) 16:38:44.05 ID:h9g7jnx9
思わず読みたくなってしまうような論考です
805名無しのオプ:2013/04/14(日) 18:50:57.32 ID:S2A92BMX
読まないんだw
806名無しのオプ:2013/04/14(日) 21:18:32.14 ID:21PM3MNw
書斎先生のすばらしい論考だけで充分でしょう
807名無しのオプ:2013/04/14(日) 21:19:54.80 ID:5Gy8lBlr
読まないで素晴らしいとわかるそうだw
808名無しのオプ:2013/04/15(月) 05:16:22.96 ID:AaBSH2PO
たまにわかる時ある
809名無しのオプ:2013/04/15(月) 10:02:06.91 ID:5vvrW8T8
ミステリー以外は書き込まなくていいのでは?
810名無しのオプ:2013/04/15(月) 10:08:37.58 ID:B2PtAISr
ヒント:「低級なミステリーしか読まないミスヲタ」への説教ごっこ

無視が一番効く
811名無しのオプ:2013/04/16(火) 14:14:49.10 ID:o3uaf9sv
記憶さんの論考が一番優れているね
812名無しのオプ:2013/04/16(火) 15:15:00.23 ID:RVANe3Dj
じゃあ記憶の論考>書斎の論考ってことでいいね
813名無しのオプ:2013/04/16(火) 17:41:57.35 ID:MfgIZEV/
>>812
せやな!
814記憶喪失した男 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:5) :2013/04/19(金) 13:35:10.62 ID:3weMZp6b BE:3079593959-2BP(333)
書斎さんの論考には勝てる気がしないね。一級の書評だよ。
815名無しのオプ:2013/04/19(金) 13:42:55.08 ID:3FDr6Kan
記憶さんの論考のほうがすごいのに、
それは書斎さんへの皮肉かね?
816名無しのオプ:2013/04/19(金) 13:44:40.79 ID:xeD/Dy/7
記憶喪失先生のほうが上だね!
817書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/05/03(金) 21:47:12.51 ID:C8WCu36t
百田尚樹「夢を売る男」を読む。
実はGW読書用にこの作者の本屋大賞受賞作「海賊と呼ばれた男」を買いに
行ったのだが・・・
パラパラと見てこちらにした。(本作も結構売れ筋とのこと)
勘は当たった!一気読みする面白さ。
冒頭から鼻くそほじりまくりなごつい主人公(牛河原)ってのが、
まずお約束なミステリでは見られない斬新なキャラではある。
遂に終盤では、女子社員に鼻くそポーンとか・・・(w
ストーリーは、文字どおりなシビアな「出版ビジネス」ネタ、
2ちゃん(本書中では某巨大掲示板と呼称)でも話題になった
ジョイント・プレス方式(出版費用分担方式)の「ウラ」を書きまくった
ものである。
主人公=作者の現代における「小説」というものに対する視線は鋭く、厳しい。
特にプロ、アマを問わず自己本位な売れない作品に対しては。
(ゆえに、ミステリ作家の例では、やはり圭吾&みゆきの名があがっているが
わりと肯定的に見える)
クリエイティブな才能が活字世界ではなく映像等の世界へ向かっている現状、
「もの」を書くような人間には気狂いな面があり、心に暗い怨念を
抱え込んでいることが多いこと(これが活字作品という形態で表出される
わけだ)・・
まあ、この辺は既知な内容ではあったが、
見方によっては(ちゅーか、事実だが)、素人の著者たちをボリまくる主人公
だが、名言ならぬ至言と言い得るものは多し、その例示。
「うちはたしかに夢を売る出版社だ。しかし夢はただじゃない。
現代では夢を見るには金がいるんだ」
「・・・金のかからない夢は布団の中でしか見られないんだ」
セレブ老婦人、自己チューなフリーター、プライドばかり高い地方在住の専業主婦・・・いずれも自意識肥大な連中を正に金銭的に食いまくって容赦
ない主人公だが、ラストの判断を「甘い」と読むかどうか?
腕利き編集者なのは間違いないので、「売れる」(売り方がある)と
見ているのか。
818名無しのオプ:2013/05/04(土) 06:12:17.32 ID:z3c8Ccz9
これぞ渾身の論考だね。
819名無しのオプ:2013/05/04(土) 08:00:04.21 ID:kNJczbOk
だね!
820名無しのオプ:2013/05/05(日) 11:24:31.46 ID:g7Kj4Vd4
>>817
乙です。面白そうじゃん。読んでみるわ!
821名無しのオプ:2013/05/06(月) 01:49:36.88 ID:n7ao6qk8
書斎先生の論考をいつも参考にし
ミステリを読んでます。

ありがとうございます。
822名無しのオプ:2013/05/06(月) 08:55:01.07 ID:i8brC2zs
他のスレで完全に叩き潰されているからこちらじゃ賞賛されるフリしてるのかw
823名無しのオプ:2013/05/11(土) 04:59:47.03 ID:fk22XJ+k
『写楽殺人事件』読了。

滅茶苦茶面白いじゃねーか! なんで教えてくれなかったんだお前ら!
探偵が純粋な論理でもって事件の真相を言い当てるという部分のみに至上の価値を置くミステリファン以外なら、
誰にでも自信をもって勧められる作品だと思う。
824名無しのオプ:2013/05/11(土) 05:45:52.75 ID:btipK9e8
「写楽殺人事件」は面白いね。
ただ、殺人事件が必要ないけど。
825名無しのオプ:2013/05/11(土) 06:37:23.99 ID:VRgZPU9I
>>823
つまらん感想文は書き込むな。
きちんと論考する場所だ。
826名無しのオプ:2013/05/11(土) 08:55:26.83 ID:TRQaXOjW
823は記憶喪失さんと同じくらい素晴らしい論考だと思う。
827名無しのオプ:2013/05/11(土) 10:39:54.38 ID:ZFZSd22c
まあ乱歩賞受賞作でかなり売れたわけだけども…。
828名無しのオプ:2013/05/11(土) 11:33:31.31 ID:PcqDFB/g
>>826
基地外と一緒にすんなバカ
829名無しのオプ:2013/05/11(土) 19:57:13.11 ID:VRgZPU9I
差別するな。ヲタは社会常識も知らないのか。
830名無しのオプ:2013/05/11(土) 19:58:47.61 ID:6FutrUJ9
ヲタと差別するダブルスタンダート
831名無しのオプ:2013/05/11(土) 20:54:30.83 ID:X5MECSeY
昨日「真夏の方程式」の文庫本を購入。
いま、読み終えました。

読みやすかった。
832記憶喪失した男 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:5) :2013/05/11(土) 23:38:39.27 ID:eOXmU0SF BE:4311430979-2BP(333)
また、書斎さんの一流の論考が出たようだね。

>>826
まさか、ぼくが書斎さんに適うわけないじゃないですか。

>>828
まったくです。書斎さんの論考はわたしのような凡人が真似できるものではありません。
833名無しのオプ:2013/05/12(日) 12:59:45.17 ID:UTsqXnoX
天才が来てくれましたね!
834名無しのオプ:2013/05/12(日) 13:15:59.53 ID:a63n2Y//
狂人同士中がいいんだね
835名無しのオプ:2013/05/12(日) 19:26:28.82 ID:QPH5aMFf
気違いと天才は紙一重というじゃないか。
先生は狂ってるように見えているだけで天才なのだよ。
836名無しのオプ:2013/05/12(日) 19:52:47.07 ID:a63n2Y//
じゃあ書斎の方は真正の狂人ってことか
837名無しのオプ:2013/05/12(日) 23:07:56.39 ID:UTsqXnoX
じっくり読むと天才なのがよくわかりますね!


874 記憶喪失した男 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:30) 2013/05/12(日) 11:48:42.76 発信元:115.39.251.112 BE:3284899968-2BP(333)
「スイッチを押すとき」 山田悠介
224位/396作品。日本語小説。
大ベストセラー作家である山田悠介の代表作だと思う。
自殺するスイッチを持った四人とそれを監視する監視員の話で、
7年間自殺しなかった四人の物語である。自殺しないのは当たり前のような気がするが、
このゲーム化された物語構造というものが現代の若者に受けているのだろうか?
物語は、7年間スイッチを押さなかった若者たちが脱走するところから始まる。
暗に、この物語は、人は自殺したければ自殺して当然だという価値観のもとで作られている。
物語の構成は下手だが、文章は読みやすい。特にオチはないのだが、
自殺するのが当たり前なことを前提に書かれたこの物語はそれなりに衝撃である。
泣ける小説と書いてあるが泣けなかった。
838名無しのオプ:2013/05/13(月) 05:49:53.10 ID:2n+ovxJa
あらすじ書いてるだけじゃん
駄目な小学生の感想文みたい
839名無しのオプ:2013/05/13(月) 07:04:15.41 ID:JnSA4Ct/
07 : 記憶喪失した男 : 2011/05/23(月) 20:13:32.56 BE:664747643-2BP(791)
>>406 いや、説明すると同級生が出てくるので迷惑かかるのだ。
だから、できない。
程度の低い妄想でよければ、世界中の女の顔を調べて、おれの趣味で
いちばんの美女になった女に、誰にも知られずセックスできる隠れ部屋を
プレゼントして、代償として一回おれともセックスしてもらい、
あとは、その美女が好きな男をとっかえひっかえ、やりまくってたとか。
そもそも、快楽の強い妄想は、組織におれの得であるとして、
消されているので、おれに得な妄想は残ってない。
あとは、女の快楽二番目に感じたセックス状況は、おれとセックスしたあと、
おれに指をあそこに入れられたまま、おれが次々といい女と寝ていくというもの。
こんなにモテる男と寝たのか、こんなにいい女より好かれているのか、
と妄想すると、女は感じまくって、指が入って止まってるだけなのに、
絶頂に達しまくったとか。
あとは、この超短編小説みたいなのとか。
http://ssstory.net/ssstory/story_luv/index.php?search_data=20100908044223583&page_num=1&anthorogy_name=

417 : 記憶喪失した男 : 2011/05/23(月) 20:26:17.77 BE:3489923579-2BP(791)
>>409
オナニーしてたね。
あと、組織体験に強姦期間というのがあって、
強姦するのが許されると人はどう行動するのか知った時期がある。
その間に、おれもまぎれて強姦に及んだのだが、おれの経験からして、
女一人を男一人で強姦するのは無理だ。
おれは女を強姦もできない男だと笑われていた。詳細は省く。
デンジャラスすぎるので。
840名無しのオプ:2013/05/18(土) 13:16:16.91 ID:rbt3wk2+
記憶喪失先生が天才だと認めない人がいるのは理解できんね
841名無しのオプ:2013/05/18(土) 13:21:45.76 ID:i670C42c
>>840
せやな
842書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/05/18(土) 14:24:00.42 ID:JWV4ND2b
大山誠一郎「密室蒐集家」を読む。
本格ミステリベスト10の2位に輝いた作品集だが、
このミス、文春のランキングからは完全スルー、
収録作品の出来を見れば致し方無しという感あり。
大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「柳の国」
この書き下ろし作品が収録作品中では一番の出来かと思う。
戦前の学園ミステリと言うた感がある雰囲気は良く、
トリックはイズレイルの古典を想起させるものあり、
殺人の動機が弱すぎることまでは言うても仕方なかろう。
・「少年と少女の密室」
青春ミステリ仕立ての密室ものだが、いかにこの時代設定(1953年)で
あっても、この名前・性別ネタはプロの捜査官なら有り得ないミスでしょ。
ゆえに完全NG作品。
・「死者はなぜ落ちる」
ガイシャたち(?)と犯人の関係性をもっと自然に設定して欲しかった作。
(例えば、落下工作に関しても犯人が関与していたとか)
偶然性が強過ぎてしっくりと来ない作である。
(落下の向きという着眼点は面白いものはあるが)
・「理由ありの密室」
「ダイイングメッセージの解釈のみに基づいて犯人を特定しようとするのは、
柔かい土壌の上に基礎工事をせずに家を建てるようなものです」という
作中の探偵の台詞(作者の「逃げ」のようにも思えるが)もあるが、
このメッセージはわからんだろ。即座に理解した犯人が凄過ぎちゅーか、
密室そのものがミスディレクションという設定は面白いものはあるが、
それだけという感の方が強い。
843書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/05/18(土) 14:25:11.05 ID:JWV4ND2b
・「佳也子の屋根に雪ふりつむ」
密室もののバリエーションのひとつであるおなじみ雪の足跡ネタ、
エルの「神の灯」を想起させるトリック(残念ながらあの古典ほどに凝った
ものではない)。本作もストーリーにあまりに偶然性が働き過ぎで
評価は出来ない。
・全体好評
名無しのイケメン、密室殺人専門の名探偵、自称「密室蒐集家」は、
アガサのクィン氏、エドワードのサイモン等を想起させるキャラそのものが
「ミステリ」で面白くはあるのだが、作品の質が伴っていない感があるのが、
何とも残念なり。あと、「死者は・・」と「理由ありの・・」を除いた3作に
関しては簡単な見取図が挿入されていれば臨場感を増す意味でもベター
であったかと思う。
(特に「柳の国」は位置関係がわかり難い面あり)
844名無しのオプ:2013/05/18(土) 16:45:19.07 ID:KuTOdsXw
次、自演はいりまーす
845記憶喪失した男 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:5) :2013/05/21(火) 16:05:39.92 ID:WzJaJL9s BE:684354825-2BP(333)
また、書斎さんが天才だと証明されたか。
アンチはもう涙目だよ。
846名無しのオプ:2013/05/21(火) 20:29:13.25 ID:iCtBy3nm
>>844
大正解w
847名無しのオプ:2013/05/21(火) 21:10:33.07 ID:soNYllBF
記憶先生は天才なのに謙虚な人ですなぁ。
848名無しのオプ:2013/05/21(火) 21:11:11.64 ID:zQKTgh7S
>>847
せやな!
849名無しのオプ:2013/05/22(水) 00:35:38.62 ID:RLoD46vr
確かにその通りですね
850名無しのオプ:2013/05/22(水) 00:35:57.91 ID:DacgNmH/
もちろんだよ
851名無しのオプ:2013/06/10(月) 12:52:39.55 ID:Vtlt8Bfq
東野の「ダイイングアイ」読了
長いし、納得いかない点も何ヶ所かあったけど、それでも面白かったし、楽しめた
852名無しのオプ:2013/06/10(月) 13:01:47.46 ID:WS0auUKM
>>851
こちらは東野圭吾単独スレです↓良かったらこちらにも書き込みをどうぞ。
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1364773659/
853名無しのオプ:2013/07/03(水) 20:33:51.36 ID:fJyf5+Yr
首藤瓜於の『脳男』読了
映画は見てないけど映画化したのは知ってたから期待して読んだ
期待したほど面白くはなかった
テンポが淡々としてたし犯人の動機付けが苦しい
854名無しのオプ:2013/07/13(土) 11:36:16.01 ID:Q6RmuJzV
道尾 秀介「向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)」読了。

中途半端に気持ち悪い もっと振ってもいいんじゃないか?

主人公のガキ 頭回りすぎw

作者が気持ち悪い方へ方へと導こうとしてるのが透けるので萎えたw

気持ち悪くするのならもっと逝っちゃって欲しかった
855記憶喪失した男 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:5) :2013/07/15(月) 16:33:05.59 ID:qhHkoIDG BE:1368708645-2BP(427)
アンチの妨害に負けず、スレが正常化してきたようだ。
856名無しのオプ:2013/07/15(月) 19:26:41.46 ID:hVwhoULV
完全に名無しの書斎化したへげぞこと記憶喪失w
857名無しのオプ:2013/07/19(金) 01:51:13.75 ID:cI4uYu+3
殊能将之『美濃牛』読了。
偲ばれるわー

次『黒い仏』行くぜ!
858名無しのオプ:2013/07/19(金) 01:57:13.02 ID:cI4uYu+3
道尾は『片目の猿』みたいな爽やかな感じをもうちょい書いてほしい
859書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/07/28(日) 15:51:13.37 ID:3UIzji9r
海外編スレは落ちてるのでここで。
マイクル・アレグレット「岩場の死」を読む。
久々に私立探偵ものを読みたく思い、行きつけのショップの均一台にてゲット。
88年PWA(アメリカ私立探偵作家クラブ)最優秀新人賞受賞作とのことだが、
本邦では、その後文庫化もされず、この作者の作品紹介も絶えて久しいので、
俺以外には読んだ者はいないやもしれぬのは仕方ないか・・・
地元の名士(裕福な事業家)が乗車中に崖から転落死、
弁護士を通した夫人からの依頼により私立探偵ジェイコブ・ロマックスの
調査が始まる・・・
まあ、お約束の展開である。
いわゆるブルー・ムービーねたが絡み、警官上がりの探偵自身も過去に
大きなトラウマを抱える等は、70年代のネオ・ハードボイルド的なのだが、
訳者あとがきに「謎に向かってストレートに突っ走る爽快感が、この作品の
なによりの魅力である」とあるとおり、暗く、重いタッチではなく、
気楽にサクサクと読める仕上がりである。
やはり、この辺は時代性(80年代後半)の違いであろうか。
ガイシャの娘が、終盤まで登場しないせいもあって、
ブルームービーにまつわるバッドな展開を予想していたのだが、
ラストは、一応なハッピーエンディング。
しかし、よく読むと、「お互いの体に乗りかかり、芝生の上を転げ回っていた」
これに先立つ「脚は毛むくじゃらで、わたしが思うに、わいせつなほど白かった」という、どこか思わせぶりな一文等、今後の「危うい展開」を想起して
しまわぬでもないのだ。
860名無しのオプ:2013/07/28(日) 17:52:16.02 ID:oXLVEwmV
ずば抜けた論考だね。
861名無しのオプ:2013/07/28(日) 19:53:42.87 ID:3M0Aoeyn
ほんとずば抜けてレベルの低いパクリ感想だなw
862名無しのオプ:2013/07/28(日) 21:29:15.80 ID:n5dJv6N0
へえ爽快か
何か読みたくなるね
きれいな日本語というか勉強になるような翻訳物はないかな?
863名無しのオプ:2013/07/28(日) 21:44:45.04 ID:VmtEdABs
国内感想スレで間抜けなことを言い出す862w
書斎ってこういう幼稚な自演しないと生きていけないのかな?
864名無しのオプ:2013/07/28(日) 23:45:32.79 ID:n5dJv6N0
すまん(^_^;)
国内限定か
スレタイ見落としてたわ
865書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/08/03(土) 13:48:11.91 ID:4UdDDcaY
梅原猛「人類哲学序説」を読む。
おなじみ梅ちゃん先生の著作である(w
この大先生の法隆寺論のミステリ的面白さはいまだに印象深いものあり。
ゆえに、当板でこの新書を紹介しておくのも意味があろうかと思い
あえて取り上げてみた次第である。
夏休みにつくりものめいたミステリ小説ばかり読んでいるのが能では
ないのだ(w
本書のキーワードは「草木国土悉皆成仏」、これに尽きる。
時は21世紀。3.11後の世界に生きる我々が拠って立つべき哲学
(著者曰く人類哲学)は、人間を最上位に置き、「森」に代表される
自然征服を肯定する西洋思想にあらず、前記キーワードに象徴される
日本古来の森の思想とでも称すべきものしかない。
この結論に達するため、我らが梅ちゃん先生は、
デカルト、ニーチェ、ハイデッガー、
これらの哲学の2大源流を成すユダヤヘブライズム思想、ギリシャヘレニズム思想まで斬りまくる。
しかし、これって、結局、その理論構築は別としても、
2ちゃんレベルな一般ピープルでも理解可能な
「自然崇拝、八百万の神々思想マンセー!」ってことに過ぎないのでは?
866名無しのオプ:2013/08/03(土) 21:37:35.97 ID:f6wANEUg
渾身の論考だね。
867名無しのオプ:2013/08/04(日) 00:03:28.56 ID:BNbH4dik
書斎の相手してた奴らの無駄レスのせいで海外スレ落ちたんだから責任持って次スレ立ててくれよ
868書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/08/04(日) 18:20:21.74 ID:FvRdYUI/
エドマンド・クリスピン「列車に御用心」を読む。
クイーンの定員にもチョイスされた短編集。
うーん、期待が大き過ぎた分、出来は「いまいち」という感あり。
もっとも、この作者の長編に関しても、俺がマジで面白いと思うたのは
「お楽しみの埋葬」ぐらいだが。
(著名な「消えた玩具屋」はさほどのものには思えず)
久々に大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!(w
・「列車に御用心」
列車を動かせるスキルがあるのは誰か?
これがポイント、表題作にして作品集冒頭に置く作としては、
まずまずの出来と言うたところかな。
・「苦悩するハンブルビー」
ジョンの「嘲るものの座」、アントニイの「試行錯誤」、そして刑事コロンボの
「野望の果て」等を想起させる作。
弾痕ネタだが、じっくり読む必要があり、さすればそれなりに面白いかも。
869書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/08/04(日) 18:21:16.33 ID:FvRdYUI/
・「エドガー・フォーリーの水難」
警察本部長の言われぶりが気の毒なほど。
内容はどうってこともない犯罪談である。
・「人生に涙あり」
ちょい、松本清張している作。
こういうビターなテーストがこの作者の魅力のひとつでもあるのだ。
・「門にいた人々」
ジャーヴァスの仕掛けるトリックが、「刑事コロンボ」の駄作レベルで、
面白い作ではない。
・「三人の親族」
なんかこの毒殺トリックには、ジョン風のバカバカしさあり。
その辺を面白がれるかどうかでしょうな。
・「小さな部屋」
米ホラーっぽい作。ブロック、ケッチャム、レイモン等々の。
巻末解説には「いかにもクリスピンらしい短編」の例に挙げられているものの、
「?」、むしろ異色作ではないか?
・「高速発射」
薀蓄としての面白さはあるものの、この音速ネタはフェアもクソも無し。
・「ペンキ缶」
文字どおり「キー」となる「キー」に関連した推理がわかり難いのが難。
・「すばしこい茶色の狐」
これもタイプライターねたが、今ひとつピンと来ないのが難。
そうだと、さほど面白くはない作なのである。
870書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/08/04(日) 18:21:58.53 ID:FvRdYUI/
・「喪には黒」
デクスター、ウイングフィールド等の英国警察小説(警官小説と称した方が
妥当か)風の雰囲気、展開。
逆転の発想が面白い作に仕上がっている。
・「窓の名前」
期待して読んだ密室ものだが、真相にがっくり。回文かお(w・・・
・「金の純度」
時計に関する推理が肝な作だが、メーンは不仲な父子を巡る人間ドラマ、
これに絡むジャーヴァス。ミステリとしてはつまらんです。
・「ここではないどこかで」
ラストに象徴的だが、「法」とか「正義」という概念に懐疑的な作者のスタンスが良く出ている作。だが、まあ、それだけの作でもある。
・「決め手」
非ジャーヴァスもの。
推理もたいしたことないが、「インスペクター」に詳しくないと全く面白さなし。
・「デッドロック」
40頁ほどの作だが、収録作品中では最大のボリューム。
ゴールズワージーを比較対照にあげた解説は持ち上げ過ぎでしょ。
トマス・クックならこってりと語りそうな過去話(青春時代)だが、
犯行動機に関して、もう少し書き込まないと説得力が無さ過ぎで、
哀愁も暗さも不足気味なので、今ひとつインパクトを欠くものあり。
871名無しのオプ:2013/08/04(日) 20:30:36.02 ID:WsBaTxer
論考三部作だね。どれも必読の出来栄えだ。
872記憶喪失した男 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:5) :2013/08/05(月) 16:17:17.23 ID:dd9/1TrC BE:3284899586-2BP(427)
歴史的快挙だね。

というか、書斎アンチがミステリ板の良スレを順番に消していくのはなんとかならないのか。
海外スレなくなっちゃったし。
873名無しのオプ:2013/08/09(金) 13:14:00.26 ID:hyWSkH83
歌野 晶午 葉桜の季節に君を想うということ 読了

まぁ 騙されましたよ

騙されましたけどね なんというか しっくりきませんな 

「やられたーー」感が皆無w

なんかズルイw

まぁ 読んでみれば 題名がそもそも・・・ってことなんだけどねぇ

こういうの ずりいわ
874名無しのオプ:2013/08/10(土) 13:43:58.43 ID:1Q2wXA6B
GOTH読了

強引な話もあったけど よく練られてると思う

これで もう少し文体が流麗なら言うことなし

この人の文体・筆力ともに個人的には苦手

それでも読みきれるのは上手いんだと思う

ただキャラクターに好意はもてないからシリーズ化があったとしても触手はあまり動かない

100円なら読むけど定価は出す気にならない

それが俺にとっての乙一
875名無しのオプ:2013/08/13(火) 19:52:53.27 ID:tB9ww64X
64(ロクヨン)読了

重厚 圧倒的 書き手の圧がすごすぎる

これぞ小説! 

映像化で負ける作品がまたひとつ誕生したな

コレは読むべき作品

2000円近い金を出して読む価値のあるもの

お勧め
876書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/08/17(土) 13:08:22.74 ID:uZpUDHfV
司馬遼太郎「梟の城」を読む。
直木賞受賞作だが、シバリョウがこの手の忍者小説(内容的には時代冒険小説とも言い得る)で受賞しているとは(w
実際、当時は風太郎忍法帳シリーズと共に忍者ブームの火付け役となった作
とのことだ。
主人公は秀吉暗殺を狙う伊賀忍者、葛篭の重蔵、
彼の幼馴染(?)で抜け忍の小平、
2人の師匠である下柘次郎左衛門、次郎左衛門の娘で小平のフィアンセでも
ある九の一の木猿、謎の女(?)小萩、甲賀忍者の摩利洞玄、大商人今井宗久、
京都奉行前田玄久、終盤では石田三成、終いには秀吉本人まで登場と多彩な
キャラが駆使され、波瀾に富んだが物語が展開される。
(次郎左衛門、洞玄という濃い2大老人キャラと
ヒロインのひとりである木猿の意外に早い退場は惜しい感もないではない)
主人公の重蔵に関しては、こんなシバリョウの化身みたいな人生論語り好きな忍びはおらんやろ、ちゅーか、とっくにサバイバルしてないやろうが(w 
と思わず突っ込みを入れたくはなるが、この作者の十八番の薀蓄では
一緒くたに語られてしまうことが多い伊賀と甲賀の忍者気質を丁寧に考証
したりしており、この辺は興味深くはある。
「忍びの者」の向こうを張ったのか石川五右衛門ねたも面白し。
まあ、夏の夜に気軽に手にする読物としては悪くはないというたところか。
877名無しのオプ:2013/08/17(土) 19:53:23.26 ID:b8Nkbrj0
名論考だね。
878名無しのオプ:2013/08/18(日) 11:45:51.19 ID:Um97z67W
書斎さんの世代で「梟の城」初読とは、ちょっと意外な気がしました。
879名無しのオプ:2013/08/18(日) 12:56:44.17 ID:5BsL0ZYg
本当に読んでいるとでも思っているわけないよね?
書斎は文字通りにしかとらえられないから、そういう皮肉は通用しないよ。
880名無しのオプ:2013/08/18(日) 14:13:51.01 ID:jIFAD+6G
本当のことしか言ってないよ。
881名無しのオプ:2013/08/18(日) 17:32:01.68 ID:QZzK9mkJ
>>879
書斎先生の論考が素晴らしいからって、そういう発言は見苦しいね
882名無しのオプ:2013/08/18(日) 17:34:14.57 ID:GdB7AEHm
あのレベルのどこが素晴らしいんだろうw
883名無しのオプ:2013/08/18(日) 17:36:02.03 ID:WsaXIBwd
じっくり読まないから素晴らしさがわからないのさ。
884名無しのオプ:2013/08/18(日) 17:37:42.62 ID:GdB7AEHm
いちいち回線切り替えて大変だな書斎w
あ、それとも便乗ぷらら君かな?
どちらにしてもまともに本の読めない馬鹿だから区別する必要ないかw
885名無しのオプ:2013/08/18(日) 19:44:55.09 ID:jIFAD+6G
書斎の論考をきちんと読んでみ。
素晴らしいことが誰にでもわかるから。
886名無しのオプ:2013/08/18(日) 20:03:05.05 ID:5BsL0ZYg
 読まれたうえでバカにされるバカ書斎の論考w
887名無しのオプ:2013/08/18(日) 20:40:40.13 ID:wcrRHfrV
誰にでもわかるのに何で長年バカにされてるんだと
アホだから矛盾してることがわからないんだな
888名無しのオプ:2013/08/18(日) 22:49:39.36 ID:HYUrQiNb
誉められるというか好感を持って迎えられる書き込みの条件としては
○新しい情報、有益な情報がある
○オッと思わされるような新鮮な切り口の指摘がある
○作品が好きだという気持ちが伝わってくる誠実な内容

こういったものが考えられるが、書斎魔神の書き込みにはいずれもないね。

新しい情報どころか思い込みに基づいて裏を取らない誤った情報
新鮮な切り口どころか言い古された定説や誰かの解説の受け売り
誠実な内容どころか作家も作品も読者も小馬鹿にしたような罵倒

誰にでもゴミクズだと分かる書き込みを論考と持ち上げるためには工夫がいる。

書斎の書き込みは○○で△△だから素晴らしい と具体的には言えないから

「書斎の書き込みは素晴らしい」という手前勝手な結論を前提条件として持ってくるわけだ。

書斎の書き込みが素晴らしいことはきちんと読めば誰にでも分かる
虚心坦懐に読めば誰にでも分かる
この素晴らしさが分からない奴はアンチ

まず結論先にありきだから、こういう論理展開にならざるを得ない。
889書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/08/18(日) 23:06:51.01 ID:34trNMOI
キャロライン・グレアム「空白の一章」を読んだ。
創作サークルのメンバーだった自称元公務員の男が自宅で殺害された・・
この地味な事件で500頁超えのハードカバー。
本邦では、BS、CSとはいえテレビドラマ版のオンエアまでありながら、
今いち人気がないバーナビー主任警部ものの一編である。
正直言うて、さほど面白い作ではない。
テムズ川沿岸に設定された架空の州ミッドサマーを舞台にした
警察捜査小説の世界に嵌れるか否かで、本作を楽しめるか否かも決まろう。
トリックもフーダニットもたいしたことないが、
本国ではまずまずの人気シリーズらしいから、英国には週末とか
長期休暇にこの手のものをマターリ読むカスタムが定着しているんでしょうな。
盗作か代筆ネタかと思いきや、さに非ず、「アッー!」でした(これはメーン)
890名無しのオプ:2013/08/19(月) 04:26:57.47 ID:6/qzadrK
>>880
まさにその通りですね。
891名無しのオプ:2013/08/19(月) 06:05:02.90 ID:IZU5eppP
まさしく圧巻の論考だね。
892名無しのオプ:2013/08/20(火) 00:14:16.71 ID:FrTp9xDa
同意。>>880は圧巻の論考だね。
893記憶喪失した男:2013/08/20(火) 11:32:03.64 ID:/U87nhGd
あうあうあうあうあうああー

::::::::: へ( ^q^')ノ        またしても書斎さんの勝利が決定的になったか。
:::::::::   (┐ノ         
:::::::::: /           
::::::::::::::::::::::::::::::::::
894書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/08/24(土) 13:18:33.60 ID:3oy6gyTW
西村京太郎「消えたタンカー」(「じゃあ、消えタンだ!」とか言う
アホなねらーがいるかも(w )を読む。
鉄道ミステリヒット前の海洋を舞台にした作品群のひとつであり、
西村作品ではおなじみ消失ものでもある。
70年代中盤の作だが、おなじみ十津川(まだ警部補)、亀井は
既に登場している。
インド洋で発生した巨大タンカー沈没事故、生存者を見舞う連続殺人、
序盤から中盤までは地味な警察捜査小説風、御都合主義が目立つ
強引なストーリー展開が目立つのが気にかからぬでもないが、
(ゴルゴ13かお(w な部分もあり。ただし、これは「ヒント」でもあった)
今では国際情勢が大幅に変化してしまったとはいえ、
終盤にかけて明らかにされる大掛かりな工作の面白さはまずまず。
遠く海外出張までして犯人と対決する十津川にはご苦労さんという感あり。
このネタなら、全て犯人側視点で書いたスリラー(ジャンル的にはクライム・ノヴェルか)としても、結構面白いものが出来たのではなかろうか。
さすがは乱歩賞、協会賞とミステリ界ダブルクラウンだけあって、
当時の京太郎の着想は冴えているという感あり。
巨大タンカーにまつわる薀蓄(本筋にも関係)も、しっかりと取材してあり
興味深く読めるものとなっておる。
895記憶喪失した男:2013/08/24(土) 13:59:12.26 ID:wF2QC5eL
あうあうあうあうあうああー

::::::::: へ( ^q^')ノ        論考の決定版が出たか。
:::::::::   (┐ノ         
:::::::::: /           
::::::::::::::::::::::::::::::::::
896書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2013/08/25(日) 15:09:26.72 ID:2+hcbdcJ
西村京太郎「湘南アイデンティティ」を読む。
これはわりと近年(とは言うても、刊行は約6年前だが)の作。
鉄道も出て来るものの、ありきたりのトラベルミステリには非ず。
往年の笹沢ミステリあたりを想起させるような、日常に潜むサスペンスの
世界であるが・・・
いわゆる湘南在住のエリート5人と愛人契約まがい(あくまで「まがい」だが)の関係にある謎の女の正体、これがポイントだけんど、まあミステリを
読み慣れていれば真相は見え見えですな。
本筋からは完全な余談になるが、エリート5人のキャラ設定中にフリーター上がりの2世社長が入っているのは、一般感覚からは「?」でしょ。
うらやましくはあるが、いわゆる俗に言う「エリート」ではないでしょ。
897名無しのオプ:2013/08/25(日) 18:13:16.43 ID:NmFMVS/V
さすがの論考だね。
898記憶喪失した男:2013/08/25(日) 20:24:49.43 ID:a+chp/da
あうあうあうあうあうああー

::::::::: へ( ^q^')ノ        これほどの論考は見たことがないよ。
:::::::::   (┐ノ         
:::::::::: /           
::::::::::::::::::::::::::::::::::
899名無しのオプ:2013/08/25(日) 22:59:03.18 ID:z84aDaoJ
本当にそうだね
900名無しのオプ:2013/08/26(月) 08:13:04.44 ID:bZ98H7xv
779 記憶喪失した男 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:30) 2013/08/26(月) 02:59:54.18 発信元:115.39.229.248 BE:2737416285-2BP(427)
「渚にて」 ネビル・シュート
142位/152作品。翻訳小説SF長編。
核戦争によって、放射線物質によって北半球が壊滅し、オーストラリアまで
逃げてきたアメリカの潜水艦の乗組員の話。
ものすごく平凡なことが淡々と語られるだけで、冗長で退屈な凡作。
世間ではこれを終末SFの傑作といっているらしい。頭おかしい。
物語は、人類が絶滅するであろう一週間前の時点で終わる。
もちろん、まだたくさんの人類は生きているし、終末の悲しさを彩る演出もない。
放射能には勝てないという意味では、価値があるのかな。ただ逃げてる描写しかないけど。
901名無しのオプ:2013/08/26(月) 08:15:10.43 ID:mT7//6gw
785 記憶喪失した男 sage 2013/08/26(月) 05:26:59.54 発信元:115.39.224.55
「すべてはFになる」 森博嗣
181位/411作品。日本語小説。
一世を風靡した本格推理小説らしいが、犯人は簡単に予想がつくし、よくある展開なのはいなめない。
だが、情報科学への知識はさすがで、ちゃんと最後にはすべてがFになるのは見事といえる。
だが、この物語で天才といわれる人は、現実の天才に比べてあまり頭がよくないのではないか?
小説としては下手であるが、オチはある。
902名無しのオプ:2013/08/26(月) 09:15:21.09 ID:dAbiVsQe
529 記憶喪失した男 2013/08/26(月) 09:04:06.97 ID:iD/lLWVw0
あうあうあうあうあうああー

::::::::: へ( ^q^')ノ        2ちゃん終わったら、おれ、マジ終了。
:::::::::   (┐ノ         
:::::::::: /           
:::::::::::::::::::::::::::::::::
903記憶喪失した男 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:5) :2013/08/27(火) 07:43:46.34 ID:dlR2Jm6u BE:4927349298-2BP(427)
あうあうあうあうあうああー

::::::::: へ( ^q^')ノ        書斎さんと書斎アンチの特定はすすんでる?
:::::::::   (┐ノ         
:::::::::: /           
:::::::::::::::::::::::::::::::::
904名無しのオプ:2013/08/27(火) 23:43:58.75 ID:Cqb7WKEB
襲名犯、読了。

ここから、ネタバレ、注意!!
ブージャムは新田。
905読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/04(水) 18:16:02.76 ID:oFD80D8W
「木枯し紋次郎 (一) 赦免花は散った」笹沢左保(光文社)

「あっしにゃ関わりのねぇことで……」楊枝くわえて嘯く渡世人木枯し紋次郎登場!

某スレからのセレクト。
ミステリースピリットを感じさせる短編集。ベストは表題作である第一作。義理のため殺人の罪を被り島流しになった紋次郎。だがその背後には……。
復讐譚の趣もありどんでん返しもあり終幕に漂うやり切れなさもありで印象に残る好短編。二人の対比が良い。
906読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/04(水) 19:01:10.52 ID:oFD80D8W
「犯罪ホロスコープT 六人の女王の問題」法月綸太郎(光文社)

ゾディアックをモチーフにした短編集。
どれも面白かったと思うが、ホームレス居住地に公安が潜入してるってのは嘘でしょう。
907読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/04(水) 20:59:47.37 ID:oFD80D8W
「キングを探せ」法月綸太郎(講談社)

縁も縁もない4人の男たちが目論む交換殺人。巻き起こる連続殺人。法月親子は真相に到達出来るのか?

長すぎず短すぎず程よいサイズであまりおつむが宜しくないぼくちゃんでもついていけますた。
今度はもっと長めのハードボイルド寄りの作品を読みたいかな。
908書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/09/08(日) 22:15:44.08 ID:bmz94Da3
久々にディック・フランシス「興奮」を読む。
丁度、冒険小説に嵌っていた頃、文庫初刊時に手にしたが、
やはりフレミングやマクリーンの方がおもろいわというのが正直な感想だった。
主人公もビビッドな大藪春彦作品慣れのせいか、ストイック過ぎに思えた。
競馬シリーズ中の最高傑作との評は、今も変らないようだが、
まあ、俺の嗜好には合わないのは確か。
馬のトラウマ(ジョークに非ず(w )を利用した「音」のトリックは
まずまず面白くはあるんだけんどね。
909名無しのオプ:2013/09/08(日) 22:27:38.62 ID:4plnrx3N
書斎の論考の冴えはいつもながらだが、読後感がウザイな。
連投するなや。
910名無しのオプ:2013/09/09(月) 18:32:35.51 ID:qUS+o5Oq
このスレはまさに読後感氏の独壇場ですね。
911名無しのオプ:2013/09/09(月) 19:57:38.54 ID:X3gP3GTh
お邪魔虫のな。
912名無しのオプ:2013/09/09(月) 20:55:44.13 ID:9RNpCbqk
>>911
書斎の悪口はやめとけ
913読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/12(木) 18:43:41.92 ID:krDqswIn
「針の誘い」土屋隆夫(東京創元社)

製菓会社の幼い一人娘が誘拐され、身代金受け渡しに向かった母親が衆人環視の下現場で殺されてしまう。
不可思議な誘拐殺人事件の謎に千草検事が挑む!

代表作と目される作品ですね。
確かにトリックはよく出来ています。
ただしプロット的に迫力不足な部分はありましたかね。
あと杉本と千石が絡まないのが不満でした。
914名無しのオプ:2013/09/13(金) 21:43:16.58 ID:siUo4OXD
邪魔だ。往ねや。
915名無しのオプ:2013/09/14(土) 11:27:23.19 ID:K5cOUGPl
同意。書斎は邪魔だ。死ね。
916名無しのオプ:2013/09/14(土) 11:52:42.64 ID:OjMWYNoR
書斎は当スレの看板だから好き嫌い抜きで外せないよ。
917超電少年でつまつマン ◆VZ06MJxOCbt1 :2013/09/14(土) 20:17:39.23 ID:Lei8b/q+
当たり前でそ
ただの一般ピーポーの読みまつたなんて誰も
聞きたくないでそ
ここの住人は自惚れてゆんざないでつかね
918名無しのオプ:2013/09/14(土) 23:36:46.36 ID:K+3M6pQ8
>>917
同意。書斎論考専用スレにすべき
919名無しのオプ:2013/09/15(日) 07:31:20.89 ID:YY3mjYS+
同意。
920名無しのオプ:2013/09/15(日) 11:36:30.13 ID:CVY6x+ZD
つまり書斎を隔離しようというんだね。
大賛成w

俺たちは俺たちで別のスレ立ててやってくからそこには来るなよバカ書斎w
921名無しのオプ:2013/09/15(日) 12:10:52.76 ID:ExJ/JkAI
そこへのこのこやって来るのが恥知らずの書斎
922超電少年でつまつマン ◆VZ06MJxOCbt1 :2013/09/15(日) 18:59:39.44 ID:3TDUnYXM
納得できないアンチはしたやばへでも行きなたい
923名無しのオプ:2013/09/15(日) 19:08:02.27 ID:1x8CAPLe
のこのこ現れた書斎w
よっぽどキチガイキャラが気にいったんだな
924超電少年でつまつマン ◆VZ06MJxOCbt1 :2013/09/15(日) 19:28:38.24 ID:i5VXk5ri
へーどこに?
どこに書斎タンが?
教えてくれまてんかね〜
925名無しのオプ:2013/09/15(日) 19:39:57.10 ID:1x8CAPLe
書斎さん書斎さん、使う回線間違えてるよ
それとも一旦切っても一度繋ぎ直したのかな?
926超電少年でつまつマン ◆VZ06MJxOCbt1 :2013/09/15(日) 20:24:58.49 ID:ca7f8DZx
あなた初心者でつね
僕のことなんにも知やないと見えまつ(;一_一)
927名無しのオプ:2013/09/15(日) 20:35:29.31 ID:1x8CAPLe
書斎の別名義がでつまつw
928名無しのオプ:2013/09/16(月) 07:11:22.60 ID:YojIujPg
それ、アンチが流しているデマ。
別人物に決まっているだろう。
929名無しのオプ:2013/09/16(月) 08:36:43.11 ID:nBif2fug
別人でもでつまつって奴はミス板の悪質な荒らしに変わりない
930名無しのオプ:2013/09/16(月) 11:35:10.83 ID:YojIujPg
今や大知識人になりうる逸材っぷりを示しつつあるでつまつくんを荒らし扱いとは・・・。
そんなに名無しで荒らすのを正当化したいのか。
931名無しのオプ:2013/09/16(月) 11:50:04.97 ID:96h78v+V
キチガイの世界ではでつまつレベルで大知識人なのかw
932名無しのオプ:2013/09/16(月) 15:58:14.68 ID:YojIujPg
文壇界隈では当たり前の評価として定着しているよ。
933名無しのオプ:2013/09/16(月) 16:37:03.11 ID:U2Epw7hY
どうした書斎?
おじさんに働けと説教でもされたのか?
934読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/16(月) 20:37:00.40 ID:RMP8j9mQ
「鍵のかかった部屋」貴志祐介(角川書店)

防犯探偵榎本と女弁護士純子のコンビが活躍する「狐火の宿」に続く第二短編集。
どれも多重推理を経て面白いが、ベストは表題作かな?
この二人の仲はゆっくりゆっくり発展しているようで。
935読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/16(月) 20:47:22.87 ID:RMP8j9mQ
「魔法遣いに大切なこと〈1〉夏と空と少女の思い出」枯野瑛(富士見書房)

東北岩手から東京へ出てきた魔法遣い見習いが一人前になるため頑張る。

悪い狼に騙された!
何かにミステリーとしてすげえみたく書いてたんすよ。それ鵜呑みにして読んだら何も無し。ちょっとほっこりしただけ。富士見ミステリー文庫なのがまた紛らわしい。
皆さん同じ轍を踏んじゃだめよ。
936読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/16(月) 22:45:41.37 ID:RMP8j9mQ
「流星航路」田中芳樹(徳間書店)

デビュー作含む短編集。

某スレからのセレクト。だがつまらん。どれもメリハリがないというか、読んでてエッジが立ってないんだよね。
やっぱりこの人はミステリーとは相性悪いのかもわからんね。解説のミキティが気の毒だったは。何か誉めてたけど。

ベストは何かなあ。じゃ最初のやつで。
937読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/16(月) 23:13:24.42 ID:RMP8j9mQ
「京都鷹峯殺人事件」木谷恭介(徳間書店)

日本最大の生け花の流派烏丸流。その家元の弟が衆人環視の中殺されしかも死体が消えるという怪事件が発生する。
被害者はスキャンダルを起こし自宅でマスコミに取り囲まれていた中での凶行だったのだが……。
たった一人の日本版FBI宮之原警部は事件の謎を追うがやがて更なる殺人が!

某スレからのセレクト。
メイントリックは何と言っても冒頭の人間消失な訳ですが、どうしたってバカミスにならざるを得ない中遣唐使してたと思います。あともう一つ消失ネタがあったでしょうか。
華道界を巡るゴタゴタもそれなりの興味を持って読ませますし、缶ピースを好む宮之原警部のキャラクターもまずまず。そう言えばこれが一作目のようです。

シリーズが進むと警部自身の事件もあったりしてトラミス好きには面白そうですね。私は違いますけど。念のため。
938読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/16(月) 23:33:06.79 ID:RMP8j9mQ
「皆殺しパーティ」天藤真(東京創元社)

ラブホテルの一室で富士川市を牛耳る実業家吉川太平の暗殺の目論見を盗み聞きしてしまった二人の男女。
一人は殺され、一人は吉川の元へ駆け込み危機を知らせて秘書に納まる。吉川の強引なやり方は他人のみならず一族間にも少なからぬ軋轢を生じさせていた。
果たして陰謀の主は誰なのか? 一人また一人と一族が姿を消していく。

「遠きに目ありて」を何となく中断している状況では最初に読んだ天藤本だったが、面白かった。読ませる作家だわ。元同盟通信記者て相当古い人間のはずなのに、
筆致が達者も達者。若々しいのよ、とにかく。これも才能だよねえ。うんうん。すらすら読める。道具立ても舞台設定も古めかしさを感じない。

本作はフーダニットはあるしCCぽきもあるが、本格というよりサスペンスに近い印象。どんでん返しに皮肉な結末と〆に至る展開も良い。

そしてジジイのキャラがいいね。結構な鬼畜なんだけど、何かカッコよく思っちゃうわ。

こりゃ読まんとなあ。天藤作品。
939読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/17(火) 00:00:01.82 ID:rG1Q/IGf
「複合誘拐」大谷羊太郎(光文社)

テレビ出演を控えた社長令嬢が局から拉致された!
誘拐犯を追うレポーター田代。しかしそれは複雑怪奇な事件の端緒に過ぎなかった。

某スレからのセレクト。
タイトルからして不安だったのが的中しました。偶然で後付けしちゃえばそりゃ複雑怪奇になりますって。
解説で前例がないとか言ってるのが痛々しい限り。
バイク免許は凄いと思うけど。
940名無しのオプ:2013/09/17(火) 06:27:15.28 ID:eYigWRKH
連投荒らし。
荒らしコテとはいえ酷すぎる。
941名無しのオプ:2013/09/17(火) 09:16:15.26 ID:BxgCCD0N
でつまつ書斎の悪口はやめろ>>940
942読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/17(火) 18:40:33.49 ID:rG1Q/IGf
「密約幻書」多島斗志之(講談社)

イギリスの大富豪の使いだというその男は彼女の家に伝わる古い黒鞄を買いたいという。法外な提示額に不信感を抱く彼女は申し出を断る。
その黒鞄には東西冷戦を根底から覆す恐るべき秘密が隠されていた!

「CIA桂離宮作戦」以来2冊目。これは傑作! 尻尾までアンコが詰まっとる!
直木賞選評ではやりすぎコージーとの批判もあったが、俺様はこの過剰さを愛す。
あとスパイものは巻き込まれ型じゃなきゃおかしいとも思っているので、その点も本作はクリアしているし。
田辺聖子お気に入りのP・グリーン回顧録も良い。
何より尻から登場するヒロインがいい(笑)。

今どこにいるのだろう……。
943読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/17(火) 18:52:48.20 ID:rG1Q/IGf
「0.096逆転の殺人」深谷忠記(光文社)

局部を抉られた男の死体が発見される。局部は馴染みの女性の元へ。
被害者の妹は刑事に協力して真相を知ろうとするが、その矢先被害者の部屋で密室殺人が起こるのだった。

某スレからのセレクト。「密約幻書」もだった。
アリバイ崩しのトラミスや話題になった「審判」など数冊読んだ印象は、プロットは良いんだが地味。東大卒はその辺がね。
本作もやっぱり地味な印象は拭えないかなあ。密室トリックに自殺トリックもあって頑張ってはいるんだけど。
密室トリックは2つあって(二段階と言うべきか)、前者はアクロバティックで良いんだけど、後者がクロフツ的でインパクト不足。
ま、それがいいひと。にはいいんだろうね。オデは違うけど。たまになら。
944名無しのオプ:2013/09/17(火) 19:13:47.91 ID:eYigWRKH
読後感いい加減にしろ。
通報するぞ。
945読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/17(火) 19:20:11.64 ID:rG1Q/IGf
「わが師はサタン」天藤真(東京創元社)

革命と称して学内の悪を一掃すべく動き出した6人の学生たち。謎の人物アスタロトの力を借りて行われた彼らの“義挙”は幸先良いスタートを切ったかに思われた。
しかし殺人事件が発生し彼らは一転窮地に追い込まれる!

タイトルや表紙絵はオカルトぽいがやってることは私刑だね。
しかし達者だなあ。鷹見緋沙子では最年長だろうにこの題材を見事に捌いてる。描ききってる。褒めすぎ? でもそう思ったんだもの。
主人公の官能小説ばりの悪魔青年っぷりもいい。いっそ清々しいくらい。

ミステリー的な要素だけ抜き出せば案外に陳腐になりかねないけど、この人の手にかかればこんな読み応えありありの作品に仕上がるんだから凄いよ。
今後も期待の持てる人材って死んでるけど。
946超電少年でつまつマン ◆VZ06MJxOCbt1 :2013/09/17(火) 19:43:34.51 ID:WnKbIRYs
うぅ
一般人のレビューなんて見たくない(/_;)
947名無しのオプ:2013/09/17(火) 19:59:21.08 ID:dHf4TETc
>>941
相手しないで次スレからはコテハン叩きとしてまとめて削除依頼するようにしようぜ。
さすがの記憶喪失も読後感氏を叩いてるのが書斎支持者の方だともうわかったろう、
でつまつまでが叩き始めた以上今さら「支持者のふりした「アンチ」の工作」とは強弁できないし。
948読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/17(火) 21:26:46.93 ID:rG1Q/IGf
「バイバイ、エンジェル」笠井潔(東京創元社)

パリのアパルトマンで首を切断された女性の死体が見つかる。それを皮切りに起こるラルース家殺人事件。
警視の娘ナディアは奇妙な日本人矢吹駆と共に事件の謎を追うのだが……。

初笠井。面白かったです。作中にも出るけどヴァン・ダインの影響が濃いんですね。というかこの人はミスオタじゃなくて当時あまり読んでなかったんだと思います。
でもそのお陰で本作のような純粋な本格を産み出せたのだと思うと良かったですね。

例によってズラズラと謎を挙げつらう私の好きなシーンがあるのですが、中でも首切りに関する推理に力が入っていて読み応えがありました。

マーカムの鼻っ柱を完膚無きまでに叩き折る過程も定石通りにきちんと踏んでおります(笑)。信任した癖に侮った自業自得なんですが。
ただ探偵役のキャラクターが現実離れし過ぎですね。「救いの死」とは正反対である意味プロテクトをかけ過ぎています。しかもそれを自覚している辺り作ってる感もありまして……。
とまれその辺の変化は次作以降に期待しましょう。ナディアのツンデレ化にも(笑)。
949読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/17(火) 22:17:54.59 ID:rG1Q/IGf
「朱の絶筆」鮎川哲也(講談社)

ベストセラー作家の篠崎が軽井沢の別荘で殺された。
別荘に滞在していた面々は皆被害者に恨みを持つ者ばかり。
なおも殺人は続く。
果たして誰が――?

星影龍三が登場する最後の長編。ただし声だけ。
最初に容疑者たちと被害者との関係が連作短編的に綴られその後事件が起こる運びとなる。
「りら荘事件」ほどには作り込まれていないが、それ故難易度は高いと言えるかも知れない。

解説で完全な新作ではなく、かつて懸賞付き小説として掲載されたものの焼き直しと知ってがっかり。時間が足りなかったと言っても。。。

ちなみに作中に出てくるガイ・ブースビーは「魔法医師ニコラ」の人だね。つかそれしか邦訳ない。
950読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/17(火) 22:34:10.13 ID:rG1Q/IGf
「さよならファントム」黒田研二(講談社)

自動車事故に遭い将来を絶たれたピアニスト新庄は事故の原因である妻に対して心を閉ざしていた。
そして妻に裏切られたとショックを受けた新庄は衝動的に妻を襲ってしまう。
自殺を決意し家を出たものの、謎の美少女と同行することになってしまい、果ては爆破テロに巻き込まれる羽目に。
美少女の思惑そして新庄の運命は――?

初黒田(合作は既読)にして典型的なアイデアありきのトリック小説。
肉付けが杜撰で奥さんのキャラクターがその安易さを引き受けさせられた形になってしまっている。これはないわ。
お陰でチープなハッピーエンドになっちゃってるし。

空き家のミスディレクションは良かったけどね。ベテランの作品とは思えない出来。
951名無しのオプ:2013/09/17(火) 23:06:02.38 ID:QuhJqiJT
ガイ・ブースビーは「新青年」に牧逸馬が長篇『白妖姫』(The Beautiful White Devil)を訳していて
これは改造社の世界大衆文学全集にも入っている

同じ作品を戦後の「探偵倶楽部」に都筑道夫が海野雄吉名義で訳している
952読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 01:44:36.44 ID:pGmHiMFD
「大阪圭吉探偵小説選」論創社

戦時下に書かれた防諜もの連作短編集。
愛国探偵横川禎介があの手この手で情報収集し伝達しようとする敵国のスパイ網を暴く。

解説にもあるように見所はどのように収集しどのように伝達するかなどのハウダニットにある。
私のオススメは「赤いスケート服の娘」。さほど難易度は高くないが見事なアイディアだと思う。
娯楽スパイ映画に出てきそう。
次点は「疑問のS」かな。どこか某ホームズ譚を思わせるストーリー。
長編「海底諜報局」もなかなかのスリラー。大胆不敵な情報伝達のアイディアも良い。

収録作が書かれたのは40〜42年と大東亜戦争直前から直中な訳だが、思ったよりは思想的にうざくなかった。
ま、ただ「海底諜報局」で菊子嬢が盗み聞きした内容は痛々しかった……。

>>951
そうだったのか!学べるスレ
953読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 02:01:00.69 ID:pGmHiMFD
「宇宙大密室」都筑道夫(東京創元社)

SF短編集……のはずだがどうもそうは思えず。
SFもあるがミステリーもありユーモアものもありエロ妖怪譚もありといった印象なので。
ぶっちゃけ粒揃いだとか、突出して面白いものがあるという訳ではないが、暇潰しにちょこちょこ読むには良いので、GWのお供にでも(笑)。

個人的には鼻たれ天狗シリーズが気に入った。
見習い天狗が人間や妖怪の陳情を処理していくというものだがこれはもっと読みたかったな。
あと「忘れられた夜」は意外だった。こんなの書いてたんだね。
宮崎駿も言及していたがマッドマックス的世界観はいつ頃から浸透していたのだらう?
ところで表題作はちょこっと期待はずれかな。。。
954名無しのオプ:2013/09/18(水) 06:03:40.11 ID:Eu9HBb/9
GWのお供ってなんだよ?
955読後感(簡略版) ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 17:51:05.74 ID:pGmHiMFD
「変若水」吉田恭教(光文社)

厚労省職員向井の幼馴染みの女医が通勤途中に急死する。その件を調べていた向井は大病院に隠されたスキャンダルの存在を突き止め、
そこから更に辿って上司で元恋人である美咲と共に山陰の村へ赴く。その村には昔から行われる秘祭があった――。

福ミス新人賞優秀賞受賞作。作者は一本釣り漁師だそうで。
たまたま図書館で見掛けて読んだのだが、読ませる。筆力十分。田舎も都会もしっかり描写出来ていると思う。
そして何より気に入ったのは主人公たちのキャラクター。特にヒロイン!
主役向井の出世も嫌がる怠け者かつ女に弱いおっぱい星人というのも良いですが、美咲ですよ美咲!
東大卒の才媛でキッツ〜イお姉さま系美女。口元のホクロがセクシーで勝負パンツはTバックという。もう読んでてメロメロでした。向井をイビリ倒す一方で怖がりな可愛い面も。
彼女の存在だけでも読む価値あるかも知れません。

ただし、構成は難ありですね。冒頭の伝奇的な雰囲気から三津田ぽい期待を持つと医療ミステリーになっちゃいますし。
とは言え、村のキャラクターもいい味出していてるからその分行ったり来たりしていると余計にちぐはぐな印象を覚えてしまいました。
それとトリックの専門性。これは本格として読んでは楽しくないです。

まあ書ける人なのは間違いないので次回作も期待してます。
956読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 18:18:19.36 ID:pGmHiMFD
「虚構推理 鋼人七瀬」(講談社)

鉄骨を振り回して徘徊する巨乳アイドルの亡霊、鋼人七瀬。
実在する怪異に挑むのは、怪異を引き受け片目片足を失った美少女岩永琴子と妖怪の肉を食わされ異能の力を得た桜川九郎の二人。
二人は怪異に論理的推理をぶつけることで退治しようとするのだが……。

新しい試みで面白かった。主人公カップル特に岩永のキャラクターと、元恋人を加えた三角関係もニヤ読み。
単に推理するだけでなく、ネット上での対決に勝たなければならないの言うのが2ちゃんに揉まれている身には他人事でなく(笑)興味深く読み進められた。
957読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 18:20:10.75 ID:pGmHiMFD
「銀河盗賊ビリイ・アレグロ」都筑道夫(集英社)

銀河を股にかけて活躍する日系泥棒を描く連作。
ざいしょう君が都筑ベストとかやたら評判が良いので期待して読んだ。
どれもよくまとまっていて軽く読めるし暇潰しにもってこい。大友克洋も良い仕事をしている。

ベストは「野獣協定」かな。凄腕の盗賊たちが大富豪の館に集められ数々の罠を潜り抜けや謎を解いて家宝を探すという筋立て。
他住人全員覆面をしているという奇抜な設定の「覆面条例」、メディアの某ジャンルを先取りした「メイド・イン・ジャパン」など。
958読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 18:59:26.89 ID:pGmHiMFD
「綺譚の島」小島正樹(原書房)

学生時代の先輩高品の誘いで知多半島沖に浮かぶ贄島へとやってきたニート探偵海老原。
そこは凄惨な言い伝えの残る島であった。やがて忌まわしい儀式が執り行われ、奇怪な連続殺人が巻き起こる……。

何度も言うけどこの人好きだわ〜。新本格でトップじゃないかとすら思う。超島田流というか。

今回も奇想トリックてんこ盛り。
海が染まり魚群が浮かび棺から鈴の音が聞こえ龍が蠢き甲冑が動き叫び血を滴らせ巨大鎚に叩かれて海上を滑り家紋型ミステリーサークルが現れetc.

モチーフから言うと刀城シリーズと似てるんだけれども、本格としての完成度はこちらの方が上で、怪奇は全てキッチリ解明されるし遡って不自然に思わせない手管は流石。
ただし怖さは殆ど感じないのでそっちは三津田で補給。
でもストーリーは案外はっきりしていて読めるんだよ。これも付加価値として良い。
それから警察の扱いもこの人の特徴の一つ。こういう優しい視点は甘くもあろうが好きだ。

犯人は意外だった。例によって何かおかしいとは感じるんだよ。それくらいは気付けるんだよね。ただそこからが……。
しかしこの動機はどうかなぁ。いやもっと言うとこの動機でこの畳み方はどうかなぁ。とまれ傑作。

あと2つはよ読まねば。
959読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 19:05:38.25 ID:pGmHiMFD
「オリンピック殺人事件」南里征典(講談社)

東京オリンピック開会式当日、倒産寸前の不動産会社社長が自宅で刺殺された。現場は密室。
捜査を担当することになった野村警部は被害者を怨んでいた男に目星を付けるがその男は首を吊った姿で発見され、
次に容疑者になった人物には鉄壁の三重アリバイが!? そして――。

久々某スレからのセレクト。
エロ小説の大家かと思いきやこんなの書いてたんですね〜。面白かったですよ。
密室トリックはメカニカルだがアリバイ崩しはメインの謎は土屋隆夫風のシンプルイズベストな仕掛けで○。
そして更なるサプライズも用意されているという豪華ぶり。思い返すとちとゾッとします。戦地パートもクラシカルな因縁譚めいて良いです。

あとがきによると舞台が古いからクラシックの手法にしたらしいですが、それでこれだけのものを書けるのは凄いと思います。
密かにエロを期待していたのはここだけの話です(笑)。
広山義慶・豊田行二・南英男辺りも本格書いてないのかな〜ね、大元帥(笑)。
960読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 19:57:17.55 ID:pGmHiMFD
「隠蔽捜査4 転迷」今野敏(新潮社)

大森署の隣の署の管内で遺体が発見された。身元は外務省南米課の職員。
本庁の刑事部長伊丹から捜査協力を頼まれた竜崎はすげなく断る。ほどなく大森署の管内でも轢き逃げ事件が発生し、
更に暴力団を逮捕したことによる厚生省麻薬取締部との確執や連続放火、そして娘の婚約者の飛行機事故疑惑まで抱え込むことになる竜崎だったが……。

第4弾。本シリーズはキャラ萌え小説であり、プロットにあまり期待してはいけません。大抵は(本作も)オーソドックスなモジュラー型です。
その定番パターンに竜崎という特殊な物質が混ざることによって起きる化学反応をこそ楽しむものなのです。
今回もその例に漏れず正論を振りかざしで正面突破していく竜崎に心置きなく萌えられます。

そしてストーリーの根底にあるのは官僚性善説と警察の正義です。
前者は傲慢で高圧的でも結局は落としどころを探り手を結んで進むことになる脇役たちから容易に見て取れますし、
作中に細かな批判が撒かれていることがより後者を浮かび上がらせます。
その辺り温さを感じなくもないですが、そこまで言うのは酷かも知れません。
961読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 19:59:20.45 ID:pGmHiMFD
「放射能獣‐X」友成純一(講談社)

福島で巨大昆虫が大量発生しているという情報を得たフリージャーナリストの恭子はカメラマンの啓助と共に取材に赴くが
襲われ重傷を負う。
同じ頃、日本近海深さ8000メートルの底で放射性廃棄物によって怪獣化した恐竜が海上へと向かっていた。

初の怪獣小説かな。ホラーガイドブックで煽られて読んだが、小説というよりシミュレーションみたい。
ゴジラみたいにあーなってこーなってがなく垂れ流して終わる感じ。まあそれもありなのかも知れないが、何か肩透かし。
放射線に関してはリアルなのに怪獣(つーかゾンビ)がチートっていうのも違和感あるかなぁ。
あとエロがなかったのも不満w
962読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 20:17:04.81 ID:pGmHiMFD
「マンハッタン英雄未満」森雅裕(新潮社)

ニューヨークで貧乏生活をしている歌手珠音は炊き出しに行った教会で死産したと思っていた息子が生きていて
しかも救世主でしかも悪魔に拐われたと聞かされる。
教会は悪魔を退治するため過去からベートーヴェンと土方歳三を召還し、彼らを珠音に託す。
彼女は一筋縄では行かない男たちをまとめ我が子と世界とを救えるのか――。

まあトンデモですわ。インスパイア元は「ゴールデンチャイルド」+「ターミネーター」かな。
しかし森はこういうの向かないね。スタートから淡々とし過ぎてて伝奇的或いはファンタジー的雰囲気を醸せてない。
だからまるでシチュエーションコメディを連続で観てるような印象だった。その限りでは楽しめるんだけれどもね。

「現代に触れるベートーヴェン」シーン集が面白い。

それからヒロイン珠音は我が子を追うという深刻さが感じられない。実感が湧かないのかも知れないがこれでは。
あと悪魔をやっつける場面の盛り上げも足らない。
まあでもラスト辺りは流石にしんみりと爽やかに迫ってくるが。
963読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 20:37:17.37 ID:pGmHiMFD
「バード・ウォーズ アメリカ情報部の奇略」多島斗志之(天山出版)

KGB日本支部の新米エージェントレオノフは、日本人の協力者バイカルから奇妙な情報を得る。
それはCIAがコウノトリを使ってペレストロイカを潰そうとしているというものだった。
知らせを受けたモスクワではその謎を暴き対策を練ろうと知恵を絞るのだが……。

ブログ閉じちゃいましたね……。
閑話休題。「密約幻書」で日本を代表するスパイ作家なのかもと思った訳ですが、本作もまた始まりから奇想天外でわくわくしますね。

一体英国の巨匠達は肉付けで韜晦したりするので時にプロットを楽しめないこともあるんですが、この人はプロットに忠実に肉付けしていくので終盤のどんでん返しも楽しめる訳です。
しかもスパイもので大事な「それっぽさ」もありますし。検証不可能ゆえリアルな嘘という逆説的な技術が要ると思うのですが、そこはしっかり押さえている作家です。
とここまでは人の話。

しかし、本作の場合些か竜頭蛇尾ですかねえ。発端が突飛な分もっと凄い真相or展開をを期待してしまいました。あと余詰めが甘いです。
そして肉付けは丁寧な反面冗漫に感じる箇所も。ロマンスありチェイスありで牽引力はありますけどもね。
964読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2013/09/18(水) 20:50:34.83 ID:pGmHiMFD
「草軽電鉄殺人事件」梶龍雄(廣済堂出版)

スター女優白川梨花が草軽電鉄から忽然と姿を消した。
24年後の軽井沢。高室雄司は梨花がモデルと思われる絵が飾られた画廊で梨花の孫という美少女ユカに出会う。
成り行きで雄司は彼女と共に梨花の失踪の謎に挑むことになるが、関係者たちに当たっていく中で新たな事件が――。

まず、裏表紙のあらすじは絶対見ないように! 半ば過ぎてから起こることまで書いてある上、明らかな嘘まで含まれている始末。
いくら中小出版社のトラミスだからって、編集者はろくに読んでもいねえのか。大方コネだろ。これDVDスルーでも時々ある。

さて、本作はカジタツ作品でも評価の高い物のようで期待して読み始めた。
過去と現代2つの事件があるが、片方の謎は殆どの読者が早い段階で見当がつくと思う。
しかしもう片方は独創的なトリックが施されていて一筋縄では行かないだろう。
ただしフーダニットとの相性は良くなく、勿体無いと感じてしまった。伏線はちゃんとあるのだが。
エピローグの“謎解き”もいいだけに残念。

なお、行動的だが気分屋のユカとそんな彼女を受け入れつつストイックに調査を続ける雄司とのカップル探偵ぶりは心地よいゾ。
965名無しのオプ:2013/09/18(水) 21:09:02.25 ID:+kWZ+d0l
意地になって荒らしているな。
966名無しのオプ:2013/09/18(水) 21:53:31.65 ID:H4XZxzWU
そうだな、でつまつくんの怒りが爆発するのも近いぞ。
967超電少年でつまつマン ◆VZ06MJxOCbt1 :2013/09/19(木) 16:01:33.49 ID:FN48RbXn
ゴゴゴゴゴゴ・・・
968名無しのオプ:2013/09/19(木) 18:25:07.55 ID:guea9B3Y
読後感、おまいは多くを敵に回しているぞ。
もうそろそろ潮時だ。
969記憶喪失した男!ninja:2013/09/20(金) 07:57:18.34 ID:nMCfjOKQ BE:958096627-2BP(427)
あうあうあうあうあうああー

::::::::: へ( ^q^')ノ        ここって、ミステリ読んだ人が感想書くスレじゃないの?
:::::::::   (┐ノ          なんで、ミステリの感想書かないやつらの意見が大半をしてめているだ?
:::::::::: /           
:::::::::::::::::::::::::::::::::
970書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/09/28(土) 16:32:28.19 ID:K1KcFg/3
鮎川哲也編「本格推理マガジン『鯉沼家の悲劇』」を読む。
マエストロ鮎のライフワーク化していた往年の探偵小説発掘成果の一つ
である。表題作の他にも3作を収録。
お待ちかね収録作品全話講評逝ってみましょう!!!
・宮野村子「鯉沼家の悲劇」
老いても美しい名門鯉沼家の三姉妹、出奔した腹違いの妹が美少年に育った
息子を連れ帰った時、凄惨な悲劇が連続する・・・
横溝ファンなら思わず手が出るような設定。
本格ミステリとしての評価は低いとのことだが、SSのルールあたりに
拘泥しなければ犯人設定、
プラトニックラブとも違うような複雑な動機・背景等の
謎解きもそれなりに楽しめはする。
(横溝御大ならドロドロの関係を明示したはず)
まあ、本作最大の売りは三姉妹を筆頭にした登場キャラの立ち具合だろう。
一番登場シーンが多いはずの語り手(勘当状態な次女の子、三姉妹の甥っ子)の存在感が薄く、探偵役(一家の主治医の息子、語り手の友人)の登場が唐突過ぎてとって付けたような感があるのは難だが、予想外の面白さではあった。
文庫150頁強のボリュームに止まったのは惜しく、もっとこってりと
書き込んで欲しかった作だが、解題にも記されているとおり出版上の制約が
存したのであろう。
971書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/09/28(土) 16:33:09.91 ID:K1KcFg/3
・「病院横町の首くくりの家」
中絶、時を経て完成の陽の目をみた横溝御大の病院坂(当初は坂ではなかった)
の原型となった作(とは言うても、御大の手になるのは序篇部分のみ)に
岡田鯱彦、岡村雄輔という今では忘れられた探偵小説家2人が、第一コース、
第二コースと称して、それぞれに完結篇を記したものである。
うーん、正直いうて、後の病院坂大河ドラマ的横溝ワールドを知っていると、
しょぼく見えてしまう感あり。
2人共に東京生まれの作者だけに、その「語り」からして関西の町っ子である
御大のこってりとしたそれとの違和感大。(特に岡田作品)
まあ、当時は企画としては面白かったということでしょうな。
・狩 久「見えない足跡」「共犯者」
この2作。意外に良し。
プロファイルには、後にテレビ、広告業界を長く生業とした人とあるが、
なるへそ、この2作を読むだけでも、
映像的、軽快でリーダビリティに富む作風を感じさせるものあり。
前者はおなじみ足跡絡みの密室(いわゆる心理的な方)もの、
後者ではかなりのはなれわざトリックを見せる。
解題には、本格ものは本来のフィールドではないのではと記されているが、
収録作品を読んだ限りでは、これは意外な感があり。
972名無しのオプ:2013/09/28(土) 17:41:16.23 ID:HkxY23tc
素晴らしい論考だね。
973記憶喪失した男!ninja:2013/09/29(日) 18:52:15.96 ID:/oha/lux BE:410613023-2BP(427)
あうあうあうあうあうああー

::::::::: へ( ^q^')ノ        このスレも書斎さんの勝利で幕を閉じるのか。
:::::::::   (┐ノ         
:::::::::: /           
:::::::::::::::::::::::::::::::::
974名無しのオプ:2013/09/29(日) 23:30:22.57 ID:P7QsP/Wx
ほんとに読んでいるとしたら、こんなことしか書けないってある意味すごいな
975名無しのオプ:2013/10/05(土) 02:15:52.99 ID:oMGVd4fn
【中卒卑怯者】支倉凍砂146串【割れ荒らしステマ】
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1380730322/

217 名前: イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日: 2013/10/05(土) 01:38:14.50 ID:Tc7STbU+
>最近は地位向上したけど、推理小説も低俗サブカルチャーと思われてたからね。
人が殺される話を面白がる屑が読む物だからどう取り繕っても低俗は低俗だよ
救いようのないことに当の作家すら読者をそういう存在として扱っているし
976書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/10/05(土) 21:14:43.01 ID:UBj1fGLZ
「『別冊宝石』傑作選」を読む。
・「赤痣の女」    大坪砂男
まあ、何とも古めかしい犯罪譚(人情話でもある)としかいいようがないわな。
屋根裏ネタです。
・「罪な指」     本間田麻誉
とにかく文体が読み難い。作者が早々と消えたのがわかる感あり。
複雑な心理ネタだが、林博士あたりが書けばもっとストーリーテリング
に富んだものになったであろう。
・「翡翠荘綺談」   丘見丈二郎
本作もまた読み難い文体。
オカルト風な展開だが、内容的にも格別に目新しいものなし。
同じ理科系出身作家でも、海野十三ならこのようなテーマで、もっと面白く
書きそうに思えた。
・「背信」      南達夫(直井明)
87分署シリーズ関連の著作で知られる著者が、こんなん古臭いミステリを
書いていたとは意外。展開も見え見えだし、それだけですわ。
・「私は誰でしょう」 足柄左右太(川辺豊三)
長く活躍した大衆小説家の手になるものだけあって、読み易く、
終盤はホームズ譚を読むかのような楽しさもあり。
女心を感じさせるオチもなかなかに面白い。
・「耳」       袂春信
女梅安かお(w な感もある作だが、悪女ものとして短いが読み応えある作。
これだけ書ける人が早々と筆をおきフェードアウトしてまうことに、
文筆業の厳しさをあらためて痛感した。
977書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/10/05(土) 21:15:22.88 ID:UBj1fGLZ
・「消えた男」    鳥井及策
スレッサー等の海外作品のようなオチが効いた小品。
しかし、この人もフェードアウトしている・・・
・「何故に穴は掘られるか」 井上鉄
表題の穴掘りネタ(ちゅーか、「トリック」と称してもよい)が、
面白い作。
・「アルルの秋」   鈴木秀郎
過去絡みの絵画ネタ、格別な作品とは思えぬ。
・「みかん山」    白家太郎(多岐川恭)
あの高木君も書いてる旧制高校ネタのミステリである。
冒頭から弊衣破帽と並ぶ旧制高校名物とも言い得る釣鐘マントねたで
手がかり呈示、トリックは叙情的な作風とは相反するようなジョン風な
トンデモ、このアンバランス具合が逆に非常に良しかな。
動機のインテリ(当時)らしい複雑さも面白いし、いわゆるマドンナも
理想化しない現実主義も良し。
そうねぇ、旧制高校の学生さんと言えば、数的にも現代の芸能人クラス、
否、それ以上の存在だった時代もあるかも。
978名無しのオプ:2013/10/06(日) 07:22:08.71 ID:qvuxsAlW
短くまとめ、それが論考として成立している。
さすがだね。
979名無しのオプ:2013/10/06(日) 09:32:30.54 ID:mHr0CdsM
馬鹿書斎は相変わらず幼稚園児以下(書斎の見解)の駄感想だな。
読後感のほうがはるかにまともだ。
980書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/10/12(土) 21:11:00.79 ID:D1bflAjC
「『新趣味』傑作選」を読む。
後のビッグネーム(現時点の評価ではないが)たちの収録作もあれど、
本誌でデビューということもあってか、駄目駄目が多い。
まあ、歴史的価値だけというもの多し。
一応、収録作品全話講評逝きまっしょ!
・「真珠塔の秘密」 甲賀三郎
まあ・・・犯人の意外性だけは、一応、あるんだけんどね。
それだけではねぇ・・・デビュー作、このボリュームではこんなもんか・・・
・「毛皮の外套を着た男」 角田喜久雄
本作も意外性はあるんだけどねぇ・・・本誌懸賞二等入選ならこんなもんか。
・「噂と真相」 葛山二郎
新青年傑作選(文庫)の「赤いペンキを買った女」はマジオモだったし、
国書の葛山作品集「股から覗く」もグッドであったけんど、
本作はなあ・・・ラストは「アッ!」なのか?、そうであれば意外ちゃあ、
意外だが・・・
・「呪われた真珠」 本多緒生
ここから6人マイナー作家が続く。
本作に関しては、短いしどうってことない話としか言いようがない。
・「美の誘惑」   あわじ生(本多緒生)
ストーカーという言葉も存在しないはるか昔の作にしては
意外にリアルな恐怖感もあるが、ミステリとしてのこの真相はどんなもんか。
・「誘拐者」    山下利三郎
まあ、他愛もない人情話としか感じられぬ。そのオールド感を楽しむしか
ないような。
・「血染のバット」 呑海翁
ちょい海外の短編にもありそうな小編。さほど面白くはないが、
明朗な大学生(早大)探偵という設定が事件の凄惨な印象を薄め、
ジュブナイルを読むかのような軽快さはあり。
981書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/10/12(土) 21:11:46.90 ID:D1bflAjC
・「国貞画夫婦刷鷺娘」 蜘蛛手緑
暗号ネタだが、わかり難い。夜話語りという形式は好みなんだけんどね。
短い作だが、登場キャラは個性的なので、シリーズ化されていれば、
もう少し読んでみたく思うものはあるが、これ一編とのこと。
・「ベルの怪異」    石川大策
柄刀氏の解説にもあるとおり、ホームズ譚ネタである。
タイトルで怪奇探偵小説を期待すると外されます。
・「砂漠の古都」    イー・ドニ・ムニエ(国枝史郎)
国枝史郎が翻訳作品を装って翻訳作品として発表した宝探しネタの伝奇小説、
本作だけで200頁弱を占める、いわば本書の売りの作とも言い得る。
マドリッド、広東、北京、上海、ボルネオとめまぐるしく舞台が移り、
探偵が2人(レザールとラシイヌ)も登場するにもかかわらず、
最終的な主人公は中国人青年張教仁、ヒロインの紅玉(エルビー)は
終盤で唐突にフェードアウト(行く末は不明)、
終いには、有尾人あり、恐竜あり、大洪水ありと破天荒な国枝節全開な作
に仕上がっており、いわゆるこまけえ事は気にしないのであれば、
それなりに楽しめしようか。
作中で言及されるオーストラリア探検は描かれないで終わるのは、
ちょい残念な感あある。
982名無しのオプ:2013/10/13(日) 08:21:43.94 ID:Nvf7QE+0
ミスマガに掲載されてもおかしくない論考だね。
983名無しのオプ:2013/10/13(日) 08:24:11.12 ID:yZfgJYw3
ここまで定番のセットメニューです。
984書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/10/13(日) 22:15:08.41 ID:MbL89nRY
「『宝石』傑作選」を読む。
甦る推理雑誌シリーズのとう尾を飾るものにしては、
やや地味なラインナップという感はあるが、その分、作品発掘の成果はあり、
バラエティに富んだ内容とはなっておる。
・「ユダの発掘」 岩田賛
過去ネタのサスペンスで一応読ませる。
可も無く不可も無くという出来か。
・「或る自白」 川島郁夫(藤村正太)
乱歩賞受賞作「孤独なアスファルト」の作者。
地味な作風ながら、受賞作の面白さには魅せられたのだが、
恥ずかしながら他作は未読なまま今日に至っていた、
本編も凝った謎解きの面白さが溢れる作で満足した。
・「白日の夢」 朝山せい一
少し気にかかっていた作家だったが、この独自なねちっこい作風は生理的に
駄目。
・「薔薇の処女」 宮野村子
うーん、長編「鯉沼家の悲劇」のような作風を期待していたのだが・・・
この短編のようなのが本来の持ち味の作家だったんであろうか。
・「暗い海白い花」 岡村雄輔
中絶した横溝御大の病院横町の完結編担当のひとりだけに、
どうせなら抒情的なものではなく、初期の本格ミステリを読んでみたかった気がする。本作も砂のトリックとかはあるんだが、物足りない感あり。
・「孤独」 飛鳥高
物理的な金庫のトリックもあるんだが、やはり現代では犯人キャラも、
その動機も理解し難いものがあろうか。
985書斎魔神 ◆wo8/e6IiAG5v :2013/10/13(日) 22:18:22.82 ID:MbL89nRY
・「まつりの花束」 大倉てる子
ミステリとしての面白さはありきたり過ぎて薄い。
プロファイルによると、そういう作家だったらしいが。
・「科学者の慣性」 阿知波五郎
本職の医学でキャリアを残した人らしいが、本作に関してはさほど面白い
ものではない。
・「神技」  山沢晴雄
アンチ・ミステリ、アンチ名探偵とも受け取られかねないが、
実は探偵小説愛溢れる玄人好みな作かと思う。
・「ぬすまれたレール」 錫けい二
これはミステリとしては何やらわからんNG作品でした。
世相(当時)批判のコントですな。
・「緑のペンキ缶」 坪田 宏
これはコテコテの密室トリック作品。この手のものが好きならOKでしょ。
今は名探偵コナンでおなじみの「あれ」です(w
プロファイルには高木君の刺青に影響されて本格を書き始めたとあるので、
本作の犯行現場が浴室なのは意識したものであろうか?
・「最後の女学生」 明内桂子(四季桂子)
「みょうない」と読むとか。
ミステリとしては面白くはないわな。
女学生>JKな刑事とか面白いキャラではあるが。
・「蛸つぼ」 深尾登美子
閨秀作家=主婦なのにタイトルからして意味深(w
謎解きミステリとしても
予想外の面白さ(死体隠匿のテク良し)で、
探偵役の飄逸な竹中駐在署長、野田巡査のキャラ、掛け合い等も楽しめる。
もっと読んでみたい気がする作家だが、
この人も早々とフェードアウトしたとか。
986名無しのオプ
書斎の書評は一冊の単行本としてまとめられるべきだね。